なあ、【GGO】民よ、…………【EFT】って知ってるかい??? (ulo-uno)
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第一話

《Escape from Tarkov》とのクロスオーバー作品です。

この様な作品ですが読んで下さる方々誠にありがとうございます。


武装した男が一人、工場内を進む。

 

男の武装は《CZ75_B》とナイフのみ。

 

工場はすでに荒れ果てていて、至る所に弾痕が確認できる。

 

男は既に少し被弾していたのであろう。

 

弾があったと思われる箇所には赤くなった跡がついている。

 

『HAHAHA……所詮ゲーマー共のお遊び程度と考えていたが……面白れぇ、まさかあんなバケモンがいるとは……』

 

男はそう言いながら笑う。

 

それも心の底から後悔しているかのように。

 

しかし、その後悔はこの戦いに参加したことではなく、……

 

『あ~あ。あんな奴がいると知っていればもっとまともな装備持ってくりゃよかったぜ、全く。……そうすりゃもっとこの戦いを楽しめただろうになぁ…………っと』

 

そう言って男は、―――《サトライザー》は、何かを見つけたかのように辺りを見渡す。

 

そこには、相変わらず荒れ果てた工場の機械があるだけのように見える。

 

しかし、サトライザーは何かを確信したかのように笑みを浮かべる。

 

「なあ、いるんだろう?近くに。……流石だぜ、あんた。ここまでできる奴現実世界にだってそういない。なあ、聞こえているんだろう?え~っと、確か……《タルコファー》だったか?そろそろ隠れてないで出てきたらどうだ?」

 

「…………質問に質問で返す失礼を承知で聞く。サトライザー、……戦場では相手が手負いだからと言って目の前に堂々と姿を現すことがあるのか?」

 

「ッ!?…………HAHAHA……こりゃ、聞いた俺が馬鹿だったな……。確かにあんたの言うとおりだ。だがこいつは、ゲームだぜ?もっとルーズにやったらどうだ?」

 

「……なるほど。それもそうだな。――――では、こうするべきか?』

 

『ッ!?!?!?』

 

先ほどまでサトライザーが話していた相手、タルコファーが英語で話しかけながら現れる。

 

サトライザーの後ろに。

 

勢いよく振り向き応戦しようとするが、――――――――――――

 

 

         

 

 

         ――――――――――――パスッ!!――――――――――――

 

 

 

 

 

弾が打ち出され、薬莢が地面に落ちる。

 

打ち出された弾丸は、真っ直ぐにサトライザーの眉間に吸い込まれる。

 

ここに勝敗が決まった。

 

史実とは違うBoBの初代優勝者。

 

その男の名を《タルコファー》という。

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

やあ!皆、どうも初めまして。

 

突然で悪いが、俺の話を聞いてくれ。

 

俺は、元々プロの自宅警備員兼真のタルコファー(自称)として真剣に毎日を過ごしていたんだ。

 

しかし俺の家族は俺の宝であるパソコンを破壊した挙句に家を追い出したんだ。

 

全くひどい話があったもんである。(←自業自得)

 

そしてホームレス生活をを送っていた俺はある日病気にかかって誰にも知られずに死んじまったって訳だ。

 

それで死んだと思ったら次の瞬間には赤ちゃんになってんの。

 

あの時は混乱したぜ、全く……。

 

まあ、本題はそこじゃあない。

 

今回の話のメインは、

 

 

 

 

―――――――――――――――――なあ皆、【Escape from Tarkov】って知ってるかい?

 

 

 

 

これが今回のメインテーマだ。

 

そう、【Escape from Tarkov】だ。

 

通称、《EFT》または《タルコフ》と言われている。

 

こいつは、数あるFPSのゲームでも初心者のうちは結構難しいと俺自身は考えている。

 

そんなゲームは他にもあるだろって?

 

ああそうだ。

 

この程度であれば他にも似たようなものが沢山ある。

 

だが待ってくれ。

 

こいつの一番の特徴はそこじゃない。

 

ここで俺からこの《タルコフ》についての簡単な説明をさせてもらう。

 

この《タルコフ》というゲームは、自身の破算すらも快感と思えてしまうようなマゾヒスト集団が最終的に集まるゲームだ。

 

分かりやすく例を挙げると、もし君がこのゲームをやっていたとしよう。

 

君は、自身が気に入った武器を使いたいと思いゲーム内通貨を貯めるためにガラクタを必死こいて集めなければならない。

 

もしその途中や帰りで他のプレイヤーに襲われたとしよう。

 

その時勝てればいいが、もし負けてしまったのなら君が見つけた目ぼしい品や装備は全て相手に奪われ君はすっからかんだ。

 

そしてやっとの思いで稼いだ通貨を使って理想の武器を購入したとしよう。

 

それが、それがたった数分でゼロになるのだ。

 

ん?蘇生?装備返還?

 

そんなものあるわけないだろう。

 

一応、保険というものが掛けられて他のプレイヤーが持ち帰らなければ帰ってくることもあるが考えてくれ。

 

もし君が倒したプレイヤーが、かなりいい装備をしていた場合、君ならどうする?

 

因みに言っておくが《タルコフ》において金欠というのは大体のプレイヤーが隣り合わせであると思う。

 

つまり君はほぼ間違いなくその装備を持って帰ると言う訳だ。

 

それは相手も同じだ。

 

そして君は破算する。

 

そうしていくうちにいつの間にか自身の破算すらも快感になってくるのだ。

 

これで分かってくれたかな?

 

これが先ほど俺が言ったマゾヒスト共が集まる理由だ。

 

まあ、そんなことはさておきここまで長ったらしく説明したわけだがそんな俺がこよなく愛した《タルコフ》だが俺の転生した世界にはそんなものなかったのだ。

 

あったのは、あの快感とスリルをもう二度と味わえないのだという虚無感だった。

 

しかし、ある時俺はこの世界でこんなものを見つけた。

 

それが、――――――――――――

 

 

 

 

――――――――――――《ソードアート・オンライン》――――――――――――

 

 

 

そう、【SAO】で知られるあの世界線だったのだ。

 

あの時ほど喜んだことはそうない。

 

何故なら、【SAO】があるということは、近い将来【GGO】も発売されるということだ。

 

俺自身は【SAO】自体にあまり興味を持っていなかったが、俺のフレンドからその話はよく聞かされていた。

 

そして俺は閃いた。

 

【GGO】で《タルコフ》やったらよくね?ってな。

 

まあ、それで実際に発売されるまで待って遂に購入することができた。

 

で、プレーしてみた感想だが……理想と違った。

 

まあ、違っていて当たり前なのかもしれないが課金をしないとまともに装備を整えることすらできないだろうなと思った。

 

これでは、新人プレイヤーに余りにも厳しすぎる。

 

これではあのスリルと快感を分かち合う同志が少なくなってしまう。

 

このままではだめだと思った俺は解決方法を見つけた。

 

俺がやっていた《タルコフ》だって、元手がゼロで済む方法があったのだ。

 

その方法とは、《Scav》を選択することだ。

 

《Scav》は、正直言って金策以外に使ったことはほとんどない。

 

何せ武装や装備がランダムで選ばれるのだ。

 

下手をすれば、《PMC》の奴らにフルボッコされることもある。

 

だが、今の【GGO】に足りないものは金策の為の装備だ。

 

今の【GGO】では、金策の為の装備など考えられないほどにすべての装備が高い。

 

このままでは、新人が有り金全てはたいてまともな武装を一つ購入しても戦闘域きに足を踏み込んで上級者にリンチされてしまう。

 

だから俺は【GGO】内で必死に稼ぎ、プレイヤーメイドのショップを最初に立ち上げ《Escape from Tarkov》を開設した。

 

内容としては、店の登録を済ませれば無料で装備をランダムに貸し出すといったものだ。

 

勿論装備をパクる奴が出て来るだろう。

 

しかしながら、そうなりにくいように何度も装備をなくした奴にはそれなりの金額を払わせるし逆にきちんといつも返す奴には、レアドロップの商品を適正価格の四分の一にまで下げるというとち狂ったこともした。

 

そのおかげで、装備をパクる奴らはほとんどいなかったしそれでもパクった奴らは永久追放にした。

 

まあ、思っていたよりもずっと店が大きくなりすぎた気もするが……。

 

これでようやく、また《タルコフ》を始められると言う訳だ。

 

 




この度は、この様な小説を読んで下さり誠にありがとうございます。


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第二話

2022/1/17_筆者の操作ミスで一斉削除してしまい誠に申し訳ございませんでした。


 

 

 

 

 

<side 銃士X>

 

 

 

 

深く息を吸って照準を敵に定める。

 

SVDSのスコープを覗き込み相手の出方を待つ。

 

相手との距離はおよそ200m……大丈夫なはずだ。

 

相手がいきなり振り向きその手に持っているSPAS_12をこちらに向けて放つ。

 

その弾の全てが頭部にあたる。

 

即死であった……。

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

 

《Escape from Tarkov》の店の一角、に数人のプレイヤーがいた。

 

「あーっ!もう、イラつく!!何よあれ!?!?チーターじゃないの!?!?!?クソッ!!!思い出しただけでむかついてきた!!」

 

そう言っているのは先ほどショットガンのチーターと戦っていた女性、銃士ⅹだ。

 

悲しいことに様々なゲームにチーターというものは沸いてくる。

 

先ほど彼女が戦っていたのは、この【GGO】で最近話題に上がっているチーターでオートエイム、ホーミング、ウォールハックを使っているらしい。

 

実際に彼女はそれの被害にあっていた。

 

「もー、何でチーターが沸くかなあ……。今日はあいつとあそこで待ち合わせしてったていうのにぃ……」

 

「ま、まあまあ。確かにその気持ちもわかるが、さっき彼からもそのチーターを必ず萎え落ちさせるってメールが来ただろう?」

 

「確かにそうだけど…………」

 

そう言って彼女を慰めているのは《闇風》という男だ。

 

この男、【GGO】の中でもランカーといえるほどの実力者である。

 

それを言えば、銃士Xもランカーではあるが……。

 

そして先ほど彼女が言っている《あいつ》こそこの【GGO】内で初めてプレイヤーメイドのショップを立ち上げた男《タルコファー》である。

 

彼女は《タルコフ》を立ち上げた初期のころからの顧客でそれなりにタルコファー個人とも仲が良く、一緒にレイドを組むこともしばしばあった。

 

「そういえばあれから結構立ってるのか……」

 

「ん?いきなりどうしたんだい?」

 

「いや、……そういえばあいつとあってからもうずいぶんと経つのか~って」

 

「ああ、なるほど」

 

初めてあいつと会った時は確か装備をなくしてすっからかんの時だったけ?

 

その時当時は滅茶苦茶怪しかったあいつの店で《Scav》の登録をしたのだったか。

 

今に思えば、あの時の判断は英断であったと思う。

 

「結構大きくなったもんだね、あいつの店。初めはあんなに小さかったのに。」

 

「そりゃあおめえ、あいつのおかげで新参者は大助かりだからな。今じゃ海外のサーバーにまで店舗があるほどだ。なんだったらあいつの店がこの【GGO】内で一番でけぇと思うぜ俺は」

 

「そんなの当ったり前でしょ」

 

「はいはい」

 

そう言ってくるのはミニガンを担いでいる男《ベヒモス》である。

 

この男もなんだかんだと言ってタルコファーに世話になった口である。

 

この男の使うM134の使う弾は余りにもコスパが悪い。

 

それもそうで、毎分数万発の弾丸を発射するのだからその金額は他の武器と桁が違う。

 

その為彼はよくここで《Scav》をしたり、ショップで安く買い占めていたりするのを見かける。

 

そしてこの男が言うように今や《EFT》は世界中どこのサーバーに行ってもあるほどである。

 

そして、その店の活動方針から公式の掲示板やホームページの質問コーナーでまず初心者は《EFT》に行きそこで《Scav》に登録することを進められているほどだ。

 

初めのころは、ただのプレイヤーメイドのショップが公式からもここまで言われるようにしたタルコファーはやはりそういう才能でもあったのかもしれない。

 

――――――――――――ピロン!

 

 

と、ここで彼女にメールが届く。

 

送り主は今彼らが話していたタルコファーからだった。

 

「お?あいつからか?」

 

「うん、そうみたい。……さっき言ってたチーター、萎え落ちさせたって」

 

どうやら彼女がやられた相手についての報告のようだ。

 

話の内容には彼女のドロップ品も回収したことが書いてある。

 

「は~っ、やるね~。……で?今回はいくら使ったて書いてある?」

 

「え~っと、……うわ、ヤッバ…………GL40の弾80って書いてる……」

 

彼らの周りにいたプレイヤーが一斉にそちらを振り向く。

 

それもそうだ。

 

GL40 Volcanion。

 

所謂グレネードランチャーだ。

 

こいつは、かなりヤバイ武器で玄人のマゾヒスト共さえも使うことを一度はためらうような武器である。

 

一昔前のことで、タルコファーの前世にあった《タルコフ》にチーターが大量に沸いた時対策を求めたプレイヤーに対して運営側が示した答えがこいつであったのだ。

 

前世の《タルコフ》においてこいつより強い武器わないと言っていいくらいで、チーターが裸足で逃げ出してしまうほどの威力を持っていた。

 

それをあろうことかタルコファーは、この【GGO】内でも再現していたのだ。

 

グレネードランチャー本体の値段は70万前後であるのだが、その使用弾薬な値段がエグイのだ。

 

何とその価格一つあたり13万前後である。

 

そう、一つあたり13万前後だ。

 

この意味がわかるだろう?

 

つまりこの男は、

 

「は、はア~!?!?てことはあいつ1040万使ったてことかよ!?!?!?バッカじゃねーの!?」

 

「おいおいおいおいおい、いくらあいつのチーター嫌いがひどいとは言え……それはやばいだろ…………」

 

そう言う事だ。

 

しかしながら、彼らには知る余地もない話ではあるがタルコファーは前世でやっていた【EFT】で酷くチーターにやられた経験がある。

 

まあ、それにしてもどうかと思う内容ではあるが。

 

そんなことを言っている彼らにまた近ずく人影がある。

 

「おいおい、……本人の目の前で勝手に人のことをヤバイ奴認定する奴もどうかと思うぞ?俺は」

 

「「「!?」」」

 

そう、タルコファーである。

 

彼は既に《EFT》に戻ってきていたのだ。

 

当然そんなことを思っていない彼らは驚く。

 

「ハァ!?な、何でおま、お前もう此処に!?!?!?」

 

そう、彼らにメールが届いたのはたった数分前である。

 

そしてそれにはある理由があった。

 

「ゼクシードに送ってもらった」

 

(((ゼクシードォォォオオオオ!?!?!?)))

 

彼らのゼクシードに対する理不尽なヘイトが少し上がった。

 

意外ではあるのだが、タルコファーにとって店の品をよく買いに来るゼクシードもまた仲が良いフレンドの一人であったのだ。

 

そう言う訳で、タルコファーは《EFT》に早く帰ってくることができたのだ。

 

彼は、何かを思い出したかのようにバッグの中を確認し彼女が使っていたSVDSを彼女に渡す。

 

「ほら、これ。……お前が使ってたやつだろ?取り返しておいたぜ」

 

「あ、ありがとぅ……」

 

「……?」

 

尻すぼみになってしまったが、感謝の言葉を言う。

 

普通この【GGO】ではドロップしたアイテムは基本的に拾った者の所有物となる。

 

しかしこの男は、あまりそれをせずに持ち主の下に返す。

 

そういった意味ではこの男は風変わりなのかもしれない。

 

ただし本人はフレンドの装備を回収したとぐらいしか思ってないが……。

 

「まあ今日はもう遅いから行かないがようやく装備も戻ってきたことだし、また今度一緒にレイドでも行かないか?」

 

「……それもそうね。……じゃあまた連絡するわ」

 

「おお。そうしてくれ」

 

そう言って彼等は解散する。

 

ああ、今日は散々な目にあったなぁ…………。

 

まあ、あいつとの約束も取り付けたし次のレイド(デート)の機会に期待するとしますか!

 

ふふっ、楽しみだなぁ……。

 

 

 

 

 

<side out>

 

 

 




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第三話


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<side ???>

 

 

 

 

 

 

―――――――カツ カツ カツ

 

 

 

薄暗いショッピングモールの中幾人かの足音が響く。

 

5人であろう。

 

皆、各々が装備をまといカスタムが施された武器を持っている。

 

そんな男達が向かっている先には鍵が掛けられた武器屋があった。

 

「オーケー。ここが噂の《KIBA》か……」

 

「ああ、そうさ。とっとと中を漁って帰ろうぜ?」

 

そう言って鍵を取り出そうとする男達。

 

そのうちの一人がふと何かを思い出したかのように後ろを警戒している男に話しかける。

 

「……あ。そう言えばあの噂ってどうなんだ?」

 

「あの噂?……ああ、《KIBA》を漁ろうとするヤベー奴に殺されるってやつか?」

 

「そう、それそれ。あれって実際どうなんだ?」

 

「バカヤロウ……ありゃただの噂だ」

 

「そうそう。どうせ、どっかの誰かがここに人が近ずかねぇ様にそんなデマ流してるだけさ。……開けるぞ」

 

「そ、そうか……そうだよな!!!」

 

鍵を取り出した男が安心させるように言う。

 

まあ、普通に考えればその考えに行きつくだろう。

 

このゲームでは情報というのは大切だ。

 

だが、そこにデマを流して利益を得ようとする者もいる。

 

だから情報の正確性というのは大切なのだ。

 

因みにだがこの場合は、……。

 

「……ん?おい、あっちで何か動かなかったか?」

 

「いや、そんな風には見えなかったぞ?」

 

「いや、多分俺の気のs――――――――――――ダダダダダダダダダダッ!!!!!!!!――――――――――ッ!?!?接敵!!!応戦開始!!――――って、え?」

 

男が振り向いたそこにはすでに仲間は居なかった。

 

その男も振り向いた隙に既に死んでいる。

 

彼らを攻撃していた男は息を吐き構えていたRPK_16の銃口を下す。

 

そしてまたどこかへ去っていくのだった。

 

 

 

 

 

 

<side out>

 

 

 

 

 

 

<side Killa>

 

 

 

 

 

 

 

いきなりだが俺には前世の記憶がある。

 

いや、正確には殺されたと思ったら別の場所にいた。

 

今ではこんなゲーマー共を相手しているが俺に言わせれば例外を除いてまだまだひよっこだ。

 

なんたって俺は前世で本物の戦闘というのを数多くこなしてきた。

 

何人もの《PMC》を相手してきたし、それにあやかろうとする《Scav》も相手してきた。

 

だが、俺にもついに最期の時が来た。

 

音が聞こえ辛いなか前から撃ってくる奴に気を取られ背後を取られていた。

 

あとはお察しの通りってやつさ。

 

俺は殺された。

 

死んだ時の感想としては、余りに一瞬過ぎて苦しみさえなかった。

 

もしかするとあれはあの時戦った《PMC》達の一種の情けだったのかもしれない。

 

まあ、そんなこんなで死んだ俺だが何の間違いかこんな国で目を覚ましたって訳だ。

 

だが俺が目を覚ました先は戦闘のかけらもない平和な日本だったて訳だ。

 

しかも俺にはこの国の戸籍も何もない。

 

そうして何もない俺は路上生活をしながらホームレスの真似事をしていたのさ。

 

だがそんな俺にある時俺の人生の転換点とも言える出来事が起こった。

 

それは見知らぬ男が話しかけてきたことが切っ掛けだった。

 

男は自身のボディガードとして俺を雇いたいと言ってきた。

 

勿論俺はこの男を怪しく思った。

 

俺は自分で言うのもなんだが顔つきがかなり怖い部類だ。

 

それにわざわざホームレスの俺をボディガードとして雇うなど普通は考えられない。

 

そう言う事奴に言ってみると、奴はこう返してきた。

 

『もし君に守らねばならないものがあったとしてそこに敵がいたら君はどうする?』

 

ってな。

 

俺は答えたさ、迷わず撃つ、と。

 

そしたら奴はその口に笑みを浮かべて、ほら、やはり適任じゃないか、と言ってきた。

 

正直、平和ボケしている日本にこんな奴がいるとは思わなかった。

 

そこから奴は、正式に俺を雇うと言い出した。

 

まあ、銃の所持免許などは取らさせられたが。

 

そこで初めて知ったのだが奴は今では世界的な規模を誇るネット通販を立ち上げた張本人であったのだ。

 

本人は、自分のアイデアではないと否定しているがそのアイデアを初めて実現した時点ですごい奴だと思った。

 

そして驚くことに奴は何処からか俺の戸籍を作ってきた。

 

そのおかげで俺は公の場を堂々歩けるようになったわけなんだが、本当に驚いたのはこの後のことだった。

 

何と俺以外にもこちら側に来ていたやつがいたのだ。

 

俺の弟にいけ好かないリシャーラとその取り巻き、軍人崩れのグルカー、元ロシア空軍エースパイロットのシュトゥーマン、藪医者のサニタ―、カルト集団の奴らまで居やがる。

 

俺以外の奴、皆いたわけだ。

 

そして皆奴に拾われた。

 

俺と同様路頭に迷っていたところに。

 

因みにだが、グルカーがそれとなくカマをかけたところどうやら奴も俺達と同じところに居たようだ。

 

それがはっきりと確信したのはそれからしばらくしてのことだ。

 

奴が【GGO】とか言うゲームにはまりその中で【EFT】という店を立ち上げた時だ。

 

奴はその時、《Scav》というものを立ち上げた。

 

しかもその後しばらくして奴に妙な疑惑のせいでアカウントを止められその賠償として新しいマップを運営に追加させたときだ、その中に《INTERCHANGE》があったのだ。

 

他の連中も見知った土地があったようで直ぐにそこを自分の縄張りにした。

 

かくいう俺もその一人だ。

 

奴の護衛の間に、かつてのように《KIBA》を守っている。

 

もう実際には俺の店ではないんだろうが、それでも俺が死んでまでも守りたかった場所がそこにあった。

 

店に武器を飾り、アタッチメントを置き、鍵を閉める。

 

他人が聞いたら何をそんなことをしているのかと聞かれるだろうが、あいにく俺はあそこに魂をおいてきてしまったようだ。

 

もう無理だと考えていたあの時へ多少は変われども戻ることができるなんて……。

 

だからまあ、俺も奴に捨てられるまでは付いて行ってもいいかもしれない。

 

きっとそれがプロとしての礼儀というものだろう。

 

 

 

 

 

 

 

<side out>

 

 

 




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第四話

ふぅ……。

やっと書き終えた……。




<side ???>

 

 

――――――――――――カサ、カサカサ……

 

空がほんのりと白く染まり夜の帳が無くなろうとしている頃、木々が生い茂る森を二人の男が駆け抜ける。

 

そんな彼等はまるで朝帰りとでも言うかの如く足取りが遅いがその一方で彼らの表情は子供の様に輝いて見えるようであった。

 

「ふぅ……。やりましたね先輩!まさか、こんなにもいい収穫になるとは思いもしませんでしたよ!!」

 

「バカッ!!声が大きい!……だがまあ、これで分かっただろう?例え隠しスタッシュ巡りとは言え時と場合によっちゃとんだお宝も出るんだよ」

 

「すんません、気を付けます。……それにしてもこんなにいい穴場を知ってるんだったらもっと早く教えてくださいよ~」

 

「バカヤロウ……。俺だってこれで稼いでるんだ。……確かにスタッシュ巡りは同業者も多いが時間帯によってはその限りじゃねぇ……。だからこそ時間帯が被るのは避けたいんだ。特に俺みたいな中堅止まりの奴はな」

 

「なるほど……。でも俺もそこまで強い訳じゃないんで先輩と一緒に行動したいんですけど……」

 

「嬉しいこと言ってくれんじゃねぇか……。まあ、お前が俺くらい戦闘ができるようになってスタッシュの場所をある程度覚えるまでは一緒にいてやるさ」

 

「有難うございます、先輩!!」

 

「バカッ!!だから声が大きいいとi――――――――――――パスンッ……!!!!――――――――――――ッ!?クソッ!!」

 

先輩が声の大きい後輩に再び注意しようとしたその時後輩の頭部を一発の弾丸が過ぎ去る。

 

……クソッ!!やはり、アイツには《Woods》は早すぎたか!!

 

こんな事なら《Customs》にしておけばよかった。

 

そう思うもすでに遅し……彼の後輩は死亡判定が出ておりもう救う事ができない。

 

ならばと思い後輩の落としたアイテムを持ち帰ろうと思うも今の己ではアイテム量の超過で隠れることで精いっぱいだった。

 

彼は今までの経験則から隠れていた物陰から頭を出し自身らを狙ってきたスナイパーのおおよその位置を割り出す。

 

……少しでも違和感わないかッ……?

 

AIMにはそれなりの自信がある。

 

だが、そんな彼であったが暫くそのままの状態が続いたことである思考が横切った。

 

……もう、敵はいないんじゃないか?

 

自身らは2人組……スナイパーからは先程まで後輩しか見えていなかったが撃った後俺の存在に気付き撤退した。

 

それは、恐らくまだ見落としがいるのではないかと言う不安から……。

 

そう思った彼は、匍匐しながら後輩が落としたアイテムの所へと向かう。

 

……なんだ、やはり敵は既にいないんじゃなi――――――――――――パスンッ……!!!!

 

後輩が落とした装備を拾ったところで彼は後輩と同じ運命をたどることとなった。

 

彼が倒れた逆の方向……その先には茂みに身を隠し、じっと彼が倒れた場所を覗いているスナイパーライフルだけを持った男がいた。

 

……YUETU部である。

 

 

 

<side out>

 

 

 

<side 主人公>

 

 

 

 

ふぅ……。

 

今回はかなり手古摺ったな……。

 

そう思いながら俺はDVL-10のマガジンに再び弾を込める。

 

この作業をやれるときにしておかないといざと言うときに使えなくなる。

 

それに今回はこの武器だけ……しかもボディーアーマー、リグ、ヘッドセット、その他諸々何も持ってきていない。

 

あるのはこのDVL-10と緑のインナー、ズボン、弾薬しか入っていない最小限のバックパック。

 

……ん?こんな装備で戦えるのかって?

 

ハッ……戦るわけないだろ。

 

じゃぁ何でこんな装備できてるのかって?

 

そりゃあおめぇ金策の為に決まっているだろう……。(←嘘です)

 

俺だってこんな芋砂の真似なんかしたくないよ。(←嘘です)

 

まさか、この俺が只々YUETUの為だけにこんな事をしているとかそういう理由では断じてない。(←そう言う理由です)

 

……まあ、信じてくれると有難い。

 

さてと、誰も来る様子はないな……取りに行くか。

 

そう思って先程俺が倒した奴らの残していったアイテムを見に行こうとする。

 

バックパックごと落としていってくれていたら大当たり、銃弾の類なら物による、“保険”が掛かっている武器なら返さねばならない。

 

……いや、別に貰って行ってもいいか。

 

だって今の俺《PMC》だし……。

 

そう思い隠れていた茂みから立ち上がろうとする。

 

……?

 

何だ……何か動いたか?

 

再び茂みに隠れて匍匐しながら別の茂みに移動する。

 

もし、今のが本当に何かいたとするならば確実に見られていたと考えた方がいい。

 

戦場では慎重になり過ぎることも時には重要である……例えそれがゲームとは言え。

 

……だが撃ってこなかった事から相手はアイアンサイト、またはSG(ショットガン)HG(ハンドガン)……もしくは反動が大きすぎる物、大穴でナイファーと言ったところか……。

 

先程の場所から十分移動したところで再び茂み越しにスコープを覗く。

 

水や食料、医療キットの類はそもそも持ってきてすらいなかったが既に“調達済み”だ。

 

まだしばらくは此処で粘ることができる。

 

……1……2……3…………全員で5人か。

 

しかし忘れてはいけない、もしかすればまだ見えていないだけで他にもいる可能性は存在する。

 

相手は見る限りでは5人それぞれ見た目こそ違うものの皆顔を隠していること、そしてスコープ越しに目を凝らしてよく見ると確かに見える特徴的な二つの刃が付いているナイフ。

 

「カルト集団か……」

 

……殺れるか?この装備で……。

 

上手くことを運べばあるいは……。

 

此処で突然ではあるがDVL-10と言うSR(スナイパーライフル)について少しだけ開設させていただきたい。

 

DVL-10とはコッキング式のSRで10発のマガジンを装填でき、反動が他のSRよりも少ないため発砲後の弾着確認がし易くなっている。

 

だが、この武器の最大の特徴はサイレンサーである。

 

この、DVL-10は他のSRと違って銃口部への後付けではなくバレルと一体化する事ができるためよりコンパクトにすることができる。

 

また、バレルと一体化することによってその消音性能は同格に存在する他のSRの追随を許さない程である。

 

……カルト集団(奴ら)狩猟領域(テリトリー)にはまだ入っていない。

 

だが、あそこにあるアイテムを取りに行けば間違いなく彼らのテリトリーに入ることになる。

 

俺がリアルでは彼らの雇い主であるとかそんなことは考えから既に除外済みである。

 

そもそもの話こちらが既に彼等と戦うか逃げるかしか考えていない状況だ……平和的に、なんて言葉は不必要である。

 

…………殺るか。

 

現地調達した大きめのバックパックに戦闘に必要ないものは全て入れる。

 

そのバックパックを茂みに残し別のポイントまで向かう。

 

此処からでは木々が邪魔になり過ぎているからだ。

 

……カルト集団……俺がまだ前世で【EFT】をやってた頃にほんの数回しか遭遇したことのないNPC……まあ、今ではもうNPCじゃなくなってるけどな。

 

でもだからこそ柵に引っかかったりするような真似はない……ある意味強化された。

 

……本当にあいつ等元はホームレスだったんだよな?

 

本当はどこかの国の軍人だったり傭兵だったりするとか……いやそれはないか。

 

だって、此処日本だし……そんなもんいる訳ない……よな?

 

謎は深まるばかりである。

 

っと、……戦闘前によそ事はいかんな。

 

例え、中身が違うとはいえ前世と同じかそれ以上の強さになっているカルト集団……彼等と戦うと言うのによそ事ばかり考えていたのでは万が一にも勝てる訳がない。

 

……よし、十分に射程圏内……あいつ等が漁っているところを――――――――――――

 

「そんなに熱心に何を見ている?……後ろがお留守だぞ?」

 

「ッ!?―――――シィッ!!」

 

 

 

――――――――――――パスンッ……!!!!

 

 

 

「ッ!?ととと、……やはりなかなかやるな。こんな奴が大企業の社長とは信じ難い。……なぁ?タルコファー」

 

「おいおい、……ゲーム内(此処)じゃぁリアル(向こう)の話はタブーだぜ?Zhrec(司祭)?」

 

向き合う二人……タルコファーとカルト集団の司祭(ボス)《Zhrec》だ。

 

Zhrecと呼ばれた男は先程のタルコファーのSRを至近距離で受け赤いエフェクトを映し出していた。

 

だがそんなことも気に掛けずに悠然とそこに構えていた。

 

「此処でやり合おうってか?その武器じゃお仲間が気付いてくれないぜ?」

 

彼……Zhrecの持つ武器AS-VALは消音性能の高い武器……それもDVL-10と同じく銃口ではなくバレルそのものがサプレッサーとなっている。

 

これが前世なら彼の部下も気付けたかもしれないが生憎とここは【GGO】である。

 

EFT(あの頃)】とはまた性能が異なるのだ……悲しいことに。

 

「気付いてもらう必要はない。……既に彼等も気付いている。が、そのうえで“儀式”は俺一人でやる」

 

「ハハハ……。これは厄介なことで」

 

全く厄介な……。

 

此処でナイフを使ってくるとは。

 

そう思い俺はM-2 Swordを取り出す。

 

「ほう……。俺相手に近接武器か……。よほどのご自身があるようで?」

 

「バカ言え……。苦渋の策だよ。俺が、お前相手にこの距離でSRで挑むほど俺も馬鹿だと思うのか?」

 

「サブを忘れたお前が言えたことか」

 

ウグッ!?

 

事実だからなんも言えねぇ……。

 

全く……痛いところを突いてくる。

 

「まあ、そもそもここでカルト集団(お前等)会うこと自体予想外なもんでなッ!!」

 

軽くけん制を兼ねてM-2を横に払う。

 

この時やってはいけないことは体を前傾姿勢させることだ。

 

もしそれをやってしまうと――――――――――――

 

――――――――――――シュッ!!

 

Zhrec(相手)の持つナイフの範囲圏内になってしまうからだ。

 

もしこれが【GGO】内に出回っている()()()ナイフや光学近接武器(フォトンソード)なら多少範囲圏内に入ってしまおうがこのM-2でゴリ押しすれば勝てる。

 

このナイフにはそれだけの性能(スペック)がある。

 

だが、Zhrec(コイツ)……いや、カルト集団(こいつ等)が持っているナイフは例外だ。

 

Cultist's knife

 

その刃に切り付けられた相手に“不明な毒”を付与する言ってしまえば“属性武器”。

 

一回でも喰らうと問答無用で毒状態になると言うハッキリ言ってヤバい武器。

 

これだけでもそれを戦闘の途中でもらう事がどれだけ危険なことか分かるだろう。

 

そんな武器をカルト集団内最強(コイツ)が使うとか……マジでぶっ壊れなんだよなぁ……。

 

 

 

――――――――――――ガキッ!!!!

 

 

 

……え?

 

今何をしたコイツ……?

 

自身の武器のリーチを生かして戦える間合いを維持していたのに()()()()()()()()()()だと?

 

…………まさかコイツッ!?!?

 

「気付いたようだな……。やりやすかったぞ……お前の武器を()()()()()()()()。もしこれが斧の類であれば勝敗は分からなかっただろうな」

 

……嵌める?

 

……。

 

そう言う事か!!

 

コイツ……()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のか!?

 

マジかよコイツ……【EFT(あの頃)】よりも確実に強くなってる……いや、強くなってるどころの話じゃねぇ、此処まで来ればこれはまるで“進化”だ。

 

「トリックが分かったようだな?だが、此処まで来るのには苦労はしなかったぞ?なんせ、新参者のナイファーで練習した(練習には事足りなかった)からな」

 

「なるほど……。可哀そうなことで」

 

「ハッ!そんなこと思っていないだろう?……まあ、時間も時間だ。……そろそろ“儀式”も終わりとしよう」

 

マズいな……。

 

ゲーム(世界)は違えども【GGO(此処)】でも素手なんて殆どダメージなんてあって無いようなもんだ。

 

M-2を奪われた時点で俺の近接手段はほぼ失われたに近い。

 

それを分かっていてZhrecは俺にゆっくりと歩み寄ってくる。

 

「そう言えばZhrec。……俺がさっき何を言ったか覚えているか?」

 

「いまさら何を……」

 

相手との幅約1m……どちらかが行動(ワンアクション)を起こせばやりようによっては状況が変わる位置。

 

そのラインで俺はZhrecに声をかける。

 

……そこで足を一旦止めこちらの様子を伺うか……そうでないと困る。

 

「俺は言ったよな?……()()()()()()()()()()S()R()()()()()()()()()鹿()()()()()()()?()って」

 

「ッ!!」

 

肩を支点とし、後ろに背負っていた(マウント)していたDVL-10を素早く構える。

 

Zhrecも直ぐに詰め寄ってきていたがそこはDVL-10(コイツ)の銃口が頭に来るほぼ直線の位置!!

 

だが、それは奴も理解していて下に避けてさらに詰めようと強く踏み込む。

 

……だよな、お前ならそうするだろうな。

 

Zhrecは俺から見るに根っからのナイファーでもある。

 

既に距離を詰めている以上武器の持ち替えは無理と判断したことだろう。

 

ならば、一発目を避けそのうえで二発目を撃たせないその姿勢になることは()()()()()!!

 

先程の位置であれば奴の頭とほぼ直線の位置だった銃口が奴の眉間と丁度直線的に向き合う。

 

Zhrecもそれに気付いてさらに深く姿勢を取ろうとするが――――――――――――

 

 

外さねぇよ?

 

 

 

 

――――――――――――パスンッ……!!!!

 

 

 

 

DVL-10から放たれた弾丸は銃口から出ると真っ直ぐにZhrecの眉間に吸い込まれた。

 

その弾丸を受け倒れたZhrecにこう言い放つ。

 

「さっきの質問の答えだが……如何やら俺は馬鹿だったようだ」

 

その言葉を聞き届け彼は無数の破片(ポリゴン)となって散っていた。

 

「で?……そこで見ているお前等はどうするんだ?……って、いねぇし。どこ行ったんだあいつ等?」

 

教徒がいた場所や辺りの茂みに目を凝らすも何もいる気配はない。

 

如何やら既に帰っていたようだ。

 

「まあ、いいか。……それはそうと…………ハロウィンの借りは返したぜ、Zhrec(司祭)?」

 

既にいなくなった場所を見てそれだけを呟く。

 

「さて、俺もそろそろ帰るとしますかね」

 

もう絶対に《Woos》じゃYUETUなんてしねぇ……そう固く俺は誓ったのであった。

 

いつもの起床時刻まで残り1時間……それに気付くことなくログアウト。

 

彼の悲鳴が聞こえるのはもう少し先である。

 

 

 

<side out>




この度は、この様な小説を読んで下さり誠にありがとうございます。

更新が遅くなり大変申し訳ございません。

(。´・ω・)ん?何でこんなに更新が遅くなったのかって?

全部チーターがいけないんだ……あいつ等壁越しにずっと撃ってきて……。

後はCoDで凸砂極めてたり…………。

おっと、そろそろヘッショ抜かれそうなので退散するよ!

あ、それと司祭の話は3割真実。

実際にDVL-10で近距離ヘッショをまぐれで出したことがある。

筆者自身も物凄く驚いた。

…………まあ、その後に他のPMCに集団リンチかまされたけど……。


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