公安主人公はどうすりゃいい? (雷野大佐)
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1話

皆様はじめまして。
前は別の名前で、2作品程書かせていただきました。
前に書いた小説から3年程ブランクがありますので多少の駄文をご理解の上お読みください。
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彼女は只、人のネガイを叶えたかっただけであった。

 

日本中の全ての人が望んだ筈であった新世界を創る事こそ彼女が作られた理由…

 

姉には人の良き友人になる事を命じられ、私には人々の真の願いを叶える為、約束の地へ人々を連れて行く使命を持った

 

だが最後には敗れ、儚く散っていく定めを自らの中に見てしまった。

 

決して侮ってはいない…

 

もし仮に彼女に仲間、友人、理解してくれる人がいてくれたのならきっと、妹のようになれたのかもしれない

 

だがダメだった、彼女の理解者はいない

 

だがそれは″いままで″の話しだ

 

今日からは″彼″が横にいてくれる

 

そう、彼の名は…

 

 

 

 

「…きろ!…起きろ!ユウジ!」

 

「ん?…んんー!善吉さん…おはよーございま「おはようございますじゃねぇ!車で待機とは言ったが寝てるやつがあるか!」

 

「でも俺は昨日の深夜から張り込みじゃないですか!善吉さんだけカレー食ったりして、酷いじゃないですか!服だってこんなにカレー臭くして。」

 

「んな訳あるか!服はクリーニングしてるからそんな匂いする訳…「あら?じゃあこれは加齢臭だったか…」するかッ!、いやしないよな?いくら歳をとったとはいえ、まだ加齢臭は…。」

 

「そーゆーとこに鈍感だから娘さんに嫌われるんですよ〜。茜ちゃんとはまだ口聞けてないんですか?」

 

「いいから黙って仕事しろ。今、俺たちは怪盗団を追ってるんだぞ。奴らは一筋縄ではいかないからな。」

 

「へいへい」

おっと、遅くなったな、俺の名前は 吉田裕二 【ヨシダ ユウジ】

 

横の席にいるのがそろそろ加齢臭のしそうな見た目の割にサラサラヘアーなのが俺の先輩の 長谷川 善吉さんで、絶賛娘さんとは仲違い中!歳は恐らく…40後半?の現役公安警部補だ、勿論!俺も公安で、善吉さんの部下として動いている。

 

今回のターゲットは最近起こっている″改心事件″の第一容疑者である心の怪盗団、そのリーダー 雨宮 蓮を追って捜査中ってところだ。

 

改心事件ってーのはなにやら、ある日を境に人が変わったように今までしてきた悪事をベラベラ喋っちまうって事がまるで″改心″させられたようだからと付けられた名前であると言われている。

 

んでもって奴の居住先、喫茶店ルブランの付近にて車を使い潜伏中ってのが現状況だ。

 

「んじゃ、俺はルブランに潜入してくるからな。」

 

「潜入って言ってー、またどうせカレー食ってくるんでしょ。俺にもテイクアウトしてきて下さいよー!」

 

「お前なぁ。持って帰ってきたら匂いでバレるかも知れないだろ?んじゃ俺は行ってくるからな。」

 

へっ!似たようなスーツのおっさんが出入りしてりゃ、怪しい事この上ないってーの。

 

「あーあ俺もなんか飯食うか。EMMA付近で美味しい飯屋って無いか?」

 

『はい、ユウジ。付近にはルブランという喫茶店があります、コーヒーとカレーのセットが一番人気となっております。尚、現在店内には店主とオッサンが一人居ます。カレーを食べてる模様です。』

 

あんにゃろー!俺は菓子パンと牛乳だってのに!」

 

はっ、つい心の声が…。

 

『ピロリン!ユウジ、菓子パンと牛乳だけでは体に良くありません。主に食物繊維とビタミンが足りていませんのでサラダと柑橘系のフルーツを一緒に摂取するよう心がけるといいでしょう。近くに業務スーパーがあります、そこでなら必要な栄養素が揃う筈です。ルートを表示します、すみやかに移動の準備をユウジ。』

 

まーたこれだ、何故かウチのEMMAは他のと比べておせっかいな気がするのだ…。

 

「毎度毎度ありがとな、EMMA。でも今は仕事中だからな、そういう訳にもいかないって事よ、でも気持ちだけは貰っとく。」

 

『ピロリン!ですがユウジ、怪盗団のリーダー、雨宮 蓮と思わしき人物はまだ半径2km以内に存在しません、貴方の歩幅なら歩いても業務スーパーに辿り着きサラダとミカンを購入後車に戻る事が可能な筈です。』

 

なんで、この子は俺の歩幅を理解してるんですかねぇ。最近のAIってのはスゲーなぁ…。

 

「分かった!わかったよ!買ってくるからルートを頼むわ。」

 

『はい、ユウジ。目的地まではおよそ3分ほどで到着の予定です。』

 

っとまぁこんな感じでオカン以上にオカンしているAIことEMMAだが、このAIは現在アプリとして普及しており、マディス社と呼ばれる会社からリリースされているのだが俺のは特別性?らしく開発者本人から

 

「君に預けておくよ、これから彼女のコピーが世に出回るけど本体は君が持って居て欲しい。私じゃなくて君が!…だ。」

 

と、友人から預かったもので、それ以来俺のスマホを居住化して日々俺の世話を焼いてくれているという訳だ。

 

「さぁて、車に戻ってきたし。早速食べるとするか…。」

 

『お待ちくださいユウジ。人間の体の構造的に最初に口にするのはサラダがいいと思われます。人間は最初にタンパク質や野菜から食べ始め、炭水化物を後に回すと血糖値の急上昇を抑えられます。効率の良い仕事とは効率のいい食事から得られるモノだと考えられます。』

 

「はいはい、りょーかいです。EMAMA。」

 

『ピロリン!私の名前はEMMAですよユウジ。人間に置いて母親と定義されるのは血縁関係が必要になります。私はAIなのでユウジの母親ではありません。それに創造主からの使命で私は貴方のサポートをするAIとして生まれました。そこには母親の持つ愛情と呼ばれるデータはありません。』

 

「愛情なんか無いって言うなよ〜悲しくなるぜ。」

 

『ピロリン!データに書き加えておきます。愛情が無いのは悲しい。』

 

「おうおう、よく書いておいてくれ。いつか分かる時がくる!…のか?いやあくまでAIだしな。感情が分かるかどーか…うーむ。」

 

「おいッ!おいッ!さっきから感情やら愛情やら一人で何言ってんだ?」

 

「あ、善吉さん!いや、なんかAIに感情があるか無いか…」

 

「はぁ?そんなのあるわけないだろ?だってAIだからな。そんな事より、怪盗団の目撃情報が仲間内に入ったぞ、渋谷辺りで突如消えたみたいだが、いつの間にか戻ってきたらしい、そしてこの付近四軒茶屋に戻ってくるとの情報だ、俺もお前も直ぐに張り込むぞ。」

 

「よし!じゃあ現場まで車で…「徒歩だ。」…。デスヨネー。」

 

 

 

 

「着きましたね。このまま待ちますか?善吉さん。」

 

「そうだな、いや待て。あそこにいるのは酔っ払いどもか?」

 

「そーっぽいっすね。不味いっすよかなり酔ってて今にも何かしそうだ、これで改心事件とは別に捕まっちゃこっちが困る…どうします?善吉さん。」

 

「そーだな、よし、俺が行って軽く捻ってくるからお前が後のフォロー頼むわ。」

 

「分かりました、あんまり不信感持たせないようにして下さいよ?」

 

「任せとけ!」

 

って言ったのに…なーにが通りすがりの正義の味方だよ!

 

「うさんくさっ。」

 

ほら、言われちゃってるし、一方的にぶん投げてるし。

 

「おっと、急に転んでどうしました?」

うわー、ヒデー人だわやっぱ、人はこき使うし、正当防衛っていって投げ飛ばすし。

あっ、逃げてった。警察だってバラしたんだな。てかあの倒れてる人は…放置でいいか。

 

ん?なんかあっちの方指差してる?

 

あっ!あの人!別の人ダシにしてやがるし酔っ払いの保護はさせるしで、やっぱあの人嫌われモンだわ(決めつけ)

 

「…その公安が私たちに何のよう?」

 

ほらぁ、めちゃ怪しまれてるじゃん。まぁ、あの見た目なら仕方ないか。

 

ん?ルブラン見てやがる、あの野郎!この期に及んでまだコーヒーブレイクしようとしてんのか?!あっ、入ってった。ん?出てきた。

 

「ユウジ、すまんがお前さんも来てくれるか?」

 

「はっ、はぁ。いいっすけど。」

 

っとは言ったけどさぁ…。

 

めちゃ睨まれてんですけど、なんなら店主にも睨まれてるんですけど、水出す時めっちゃゴンって言ってたし!ごゆっくりって言葉のどこにもゆっくりできるところ無かったんだけど!

 

(ちょっ、善吉さん?めちゃ睨まれてんですけど。何か言いましたか?)横目アイコンタクト

 

(すまん、俺一人じゃ生きて帰れないかもしれないからつい…)

(つい!じゃないっすよ!どうすんすかこの状況!)

 

「ごめんなさい。私たち警察が嫌いなんです。」

ゆったりとした顔立ちの女性が笑顔でそう話す。

 

「笑顔で言うな、笑顔で。」

善吉はそう困り顔で返す

 

「んで?横のあんたがこの公安のおっさんの部下か?」

ヤンキー風の金髪男子が質問してくる

 

「あぁ、んで?どこまで話を聞いてる?」

俺はそう答えた。

 

そしてまた同じ男子が…

「まだ何にも、つかケーサツが何のようだよ。」

 

「用があるなら早く言ってください」

モデル体型の(本業がモデル)女子が不満顔で話しかけてくる。

 

(どうします?善吉さん?言いますか?)

 

(仕方ねーだろこれじゃあ)

 

「分かった、分かった。前置きは無しだ、本題に入るとしよう。」

善吉が話し出した。

 

「俺は長谷川善吉。警視庁公安部に出向中の捜査官だ。階級は警部補、それなりに偉い立場ではある。」

そこまで言い終えた所で。

 

「ピロン!警部補って偉いんだな。OK覚えた。」

 

「あん?どっから声したー今?、まぁいい、そして横のこいつが。」

謎の声を無視し俺にも自己紹介させるよう振ってきた

 

「吉田裕二、同じく警視庁公安部の捜査官だ、今はこの長谷川善吉の部下として動いている。」

っと答えた

 

「ってな感じだ。そして雨宮蓮、お前に聞きたい事がある。」

 

「この間の柊アリスへの告白騒動事件を知っているか?」

 

雨宮蓮は知ってると答えた。

 

「まぁだいぶ騒がれたからな、知ってて当然か。まぁ、訳あってアレにも調査が入ったんだが、事前にMCがあんな事をしでかす様子は無く…アリスに特別な感情を抱いていた形跡もない。居合わせた女性MCとも先週婚約したばかりだったらしいしな、そもそも動機がない。」

 

ここで善吉は一旦話を区切って、一息入れて話を続けた。

 

「で、警察は今こう考えている訳だ。{心の怪盗団}による{改心事件}じゃないかってな。」

 

善吉の話にルブラン中の学生たちの顔にに驚きの感情が入る。

そのうちの一人が…

 

「改心事件って、まさか?」

 

それに応えるように善吉が話す。

 

「去年似たような事件がたくさん起きたよな?人格の豹変…異常行動…精神暴走…改心時間ともなれば、容疑者の筆頭はお前心の怪盗団リーダー…雨宮蓮。」

そこまで言い終えた善吉の後に俺の声が続く。

 

「罪状としてはTV局に対する威力業務妨害という所だ、さらにお前はあの場にいたと聞いている。そりゃ、お前に疑いが行くのも無理ないだろ。」

俺はそう言い放つ。そして善吉が…

 

「ここままだと、お前は遅かれ早かれ逮捕されることになる。」

 

再びルブランに驚きが駆け巡る

その中の一人の少女が

 

「い、いや、なんで!」

と声を出す

「ふざけるな!何の証拠がある!」

っと美男子のいい声の男性から声が続く、とそこに善吉が

 

「ふざけちゃいないが、証拠はまだない。だから話を聞きに来たんだよ。」

善吉が話を続ける。

「んで、ぶっちゃけどうなんだ?犯人はお前なのか?」

そこで、金髪のヤンキーがでて。

 

「んなわけねーだろ!」

と、濡れ衣だ!っと雨宮蓮は言うと。

 

「だよなー!俺もそう思ってたわー!んじゃちょっと待ってろ」とどこかに電話をし始め。

 

「もしもし管理官?やっぱり怪盗団じゃないみたいですよ!え?どこにいるかって?だから怪盗団と一緒です。ユウジも一緒にいますんで変わりましょうか?え、冗談?いや、大真面目で…。って。いいから帰ってこい?分かりました!すぐ戻りますんで!」

 

「って事でお前がシロだって話し、を部下も使って説得してみたが、信じてもらうのは無理そうだ。」

 

ルブランによく分からない空気が流れる。

っとそこに。

「結局は何が言いたいのかしら?」

と尋ねてくるが俺が答える

 

「いくら冤罪だと騒いでも犯人がいなきゃ収まらないんだよ、事件ってのは。そーなるとお前らも困るし、俺らも困るんだよ。って事でだな?」

俺が話を辞め善吉に任す

 

「そこでだ?取引するつもりはないか?」

ニャーと猫が鳴くが善吉は構わず進め、

「俺は事件を解決するため、お前の持ってる情報が欲しい。今は解決の糸口さえ掴めてなくてな、ぶっちゃけ困ってる。そして、お前は逮捕されたくない。だから俺がそうならないように警察に手を回してやる。」

 

俺が口を挟む。

「俺らは真犯人を見つけたい、お前らは無罪としてリーダーを守れる。どっちにしたって効果は大きいはずだろ?」

善吉が続く

 

「どうだ?お互いに協力出来るとは思わないか?」

 

しかし雨宮の口から出たのは″公安は信用できない″という答えだった。

 

「えらく嫌われたもんだな〜、まぁお前がされたことを考えたら無理ないか…。」

と、善吉の言葉に金髪ヤンキーが

「お前みたいに怪しい野郎の言う方なんか簡単には信用できねぇな。」

 

「脳ある鷹は爪を隠すっていうだろ?俺もそういうクチだからよ」

と、善吉がいう。

「自分で言うかフツー。」

と突っ込まれたのはまぁ仕方のない事だろう。

そして良く鳴く猫の声の後に善吉から

「しばらく考えてから返事をくれ」

と声をかけ、席を立つのと合わせて俺も席を経ちドアの前に行く。

「いい返事を期待してるぜ?怪盗団。…それじゃマスターまたカレー食いにくるんで。」っと店を出ようとした時、

「悪いが品切れだよ、あんたらにはな。」

 

この時俺は善吉の言うことと同じことを心に思った。

「(んな殺生な…!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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ここら辺で一旦区切ります。
ノリで書いてるんで続くかは気分次第。


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2話

とりあえず2000文字程度ですが書き上がったんで出しときます。
最初はストーリーの言葉と同じように書きますがその内ぶっ壊したい今日この頃……2話目始まります。
こんな小説にお気に入り登録8人の方々ありがとうございます。


ザッザッザッザッ……

 

「なぁ善吉さん……あいつらこっちの提案受けますかね?」

 

「さぁな、だが俺らは警察で公安だからな。無理なときゃ無理でしょうがないだろ?」

 

(怪盗団からしてみればにっくき敵と手を組むなんざ、そう簡単にする事じゃ無いし、なによりまず裏切りを疑うだろうな。…でもまず何よりも…。)

 

「善吉さんはどう思います?」

 

「ん?何がだ?」

 

「善吉さんは真犯人がいると思いますか?」

 

「さぁな。」

 

「さぁなって…。「だが、なユウジ。」はい?」

 

「俺らは警察だ。だがそれ以前に上のヤツらの犬でもある、もしヤツら以外の真犯人が見つかったとしても都合が悪けりゃ全て歴史の闇に葬り去られるもんだ。」

 

(善吉さんは過去に例があるからか……余程悔しそうに見える。)

 

「よく聞いとけユウジ。俺はな今の上の腐った連中共も追い込むにはどんな犠牲だって払うつもりでいる、それを忘れるな、いいな?」

 

「……。ええ、よく分かりました。自分は善吉さんの部下ですから。」

 

「それだけ分かってるなら十分だ。」

 

「いざとなったら責任を上司に押し付けるのも部下の特権ですし!」

 

「って、お前なぁ……。」

 

その頃ルブラン中では…………、

 

無事作戦会議も終わりチームを分けることまで決まり明日に備え寝るだけになったところで、

 

『ピロリン!なぁ蓮、ちょっといいか?』

 

なんだ?と蓮は答える

 

『今日来ていた公安の1人から私と似たようなモノを感じたんだ。』

 

!??っと驚きの表情が顔に浮かぶ

 

「それは本当か?ソフィア!」

 

猫状態のモルガナがそう慌てて声を出す

 

どちらの方だ?と蓮が言う

 

『あの胡散臭くない方だ。』

 

「胡散臭くない?っというと長谷川善吉って言うやつの部下の事か!」

 

吉田裕二って名前だった、と答える

 

「そうそう、まさかそいつからソフィアと同じようなものを感じるとは…。」

 

『なぁ蓮?もしかしたら私の事を知ってるかも知れない。取引したら聞いてみてくれないか?』

 

「うーん、確かに、もし取引したら聞きやすくもなるな…どうする?蓮?」

 

まだ決めかねないと蓮は言う

 

『そうか。いや、そうだよな。ごめん、変なこと言った。』

 

「ソフィアは悪くないぞ!ただ、ソフィアの事も考えてやらなくちゃな蓮!」

 

そうだな。と答えるとその日は就寝した。

 

 

 

7月/28日・金曜日・昼頃

 

「善吉さん?怪盗団のヤツらを尾行するなんて意味あるんです?」

 

「んー?そりゃいつ向こうから返事が来るか分からないからな、いつでも受け取れるようすぐそばにいなきゃダメだろ?」

 

「発想がストーカーチックで正直キモイですよ…それ。」

 

「まぁな、公安つーのはこういうのだってお前も知ってるだろ?あっ、ほら今なにか喋ってるぞ!」

 

「まぁ意味わかんねーよな。アリスの通ってた学校を調べてくれとか……」

「下手したらこっちが尋問されるぞ?『答えなさい!』って。」

 

「ほら、こーいう風にチャンスってのは来るもんなんだよ、覚えとけー新人〜。」

「よく覚えときます。んで行くんでしょ?そうなら行きましょ。」

 

「なるほどー柊アリス学校ねェ?」

「よっ、作戦会議中か?精が出るな。」

 

「おっ、お前らは!この前の!」

「胡散臭い刑事」

「と、よく分からない部下」

 

「刑事つーっか公安な?つか別に胡散臭かねーだろ…いや、臭いのか?」

「思いっきり胡散臭いですよ善吉さん。」

「お前が言うな!お前が!」

 

(((((仲悪いのかな?)))))

「つか、なんか用かよ?」

 

「そう怖い目で見るなってのお前が知りたがってることを教えてやろーってのに…、ねっ?善吉さん?」

「そうそう、柊アリスの母校が知りたいんだろ?」

 

ストーカーか?っと蓮が呟く

 

「ほら善吉さん、ストーカー言われてますよ。やっぱりやめましょうよ…。」

「うるせ〜っての大体お前も一緒だろ!」

 

((((息ぴったり……))))

 

『ピロリン!蓮、公安って面白いんだな。』

 

「面白いもんじゃねーよ!ってか今どこから声がした?」

 

気にするな。と蓮が答える

 

「まぁいいか、んで公安の俺なら柊アリスのことを調べられる。どうだ?協力して欲しいだろ?」

 

「あっ、いっす、自分らで何とかするんで。」

「うむ、もう少し時間をくれれば必ず見つけてみせる!」

 

「だよな、やっぱり俺の力が…ってちょっと待て!折角協力しようってんだぜ?ありがたく受け取っとけって。」

 

「ごめんなさい。警察は信用出来ないんです。」

 

「あらら、フラれちゃいましたね、善吉さん。」

「だからオメーもだっての!」

 

「はぁー、わかったよ。まずは信用を得るところからだな。柊アリスはお前らの先輩だ。」

「一応言っとくが洸星高校じゃないぞ……。」

 

「って事は…秀尽学園?!」

 

「こいつは貸しにしとく…ちゃんと返せよ?」

「どう使うかは分からんが、無駄にはならないと思うぞ。じゃあまたな。」

 

ツカツカツカツカツカ

 

「善吉さん、最後カッコつけたでsy「言うな、おっさんの精一杯の捨て台詞だ。」ラジャー。」

 

「んで、柊アリスは何故消したんです?自分の過去を全部。」

 

「んっ、あァ。確か″イジメ″られてたんだと…。」

 

「あの柊アリスが、ですか。」

 

「そうだ、それもかなりエグいイジメだったらしい。モデルを目指したのもそんな過去を消して″誰かの光になりたかった″からかもしれないな。」

 

「……。あいつら情報を上手いこと使えてりゃ良いですけど。」

 

「安心しろ…。あいつらは政治家さえも改心させた奴らだ、結果は出す…いや、出してくれないとマジでまずい…。」

 

「最後は結局他人任せってのはどーにも…じゃないですか?」

 

「最終的に誰でもいい…目的さえ果たせれば手段は構わない…それが警察、それが公安だろ?」

 

「否定はしません……。」

 

 

 




次はアリス改心……からの仙台フラグ辺りですかね?
相変わらず続くは気分次第ですんでよろしく。

相変わらずの駄文なんで投稿してから手直しをするのですよ!
大丈夫、深夜だし誰も見てへんやろ……_φ(°-°=)



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3話

はい、では書き終えたんで出しときます第3話です。
ゲームで言うならアリスの自白からキャンピングカーゲット辺りまでです。

ちょっと見たらお気に入りが2倍近くになってて正直ビックリしました〜
まぁ、お気に入りが何人増えようが駄文なのは変わりありませんし、投稿時間も不定期なバラバラ小説ですが、書く意欲がある限りは描き続けますのでどうかお付き合いお願いします。


7月/30日・ 日曜日 ・昼

昼のテレビワイドショーにて、

 

「全部…私がした事なんですっ!周りの人達は何も悪くないんですっ!ごめんなさい!ごめんなさい!」

アリスの発言に慌ただしくなるADやディレクター、急いでカメラを止めるよう指示し、放送中止画面に写り変わった…。

 

「善吉さん。…これは。」

「あぁ、奴らがやってくれたんだろうな。無事渡した情報が役に立ったって事だろ。」

「ええ、そうですね。…これから忙しくなりますね。我々」

「まぁな、俺は怪盗団にこの前の返事と全国の改心事件の解決を手伝わせる為にルブランに向かう。お前は柊アリスの事情聴取なんかは諸々頼んだわ。」

「ええ、分かりました。善吉さんこそ上手いこと頼みますよ?」

「あァ!任せろ!」

 

(心配だなぁ…。この人。)

 

 

7月/31日・月曜日・昼頃

柊アリスの取り調べ室にて…

 

「ではいくつかの質問をさせていただきますね?柊アリスさん?」

「はい。」

「まず、何か周りとは変わったことが出来るようになった記憶とか…ありませんか?」

「はい、初めは些細な事でした。EMMAでトモダチ登録をすると相手が何でも言う事を聞いてくれたんです…。」

「ほう、何でも言う事を聞いてくれる…それで?」

「それで、最初は怖かったんですが、どんな人にでも言うことを聞いてくれるのがいつの間にか楽しくなってしまって止められなくなってしまったんです!すみません!本当にすみません!」

「アリスさん?アリスさん!今は謝る場ではありませんから…頭をあげてください…?」

「ごめんなさい!ごめんなさい!」

 

(こりゃ、拉致があかないな。それにしてもトモダチ登録か、俺のところにはトモダチ登録をしても変化しなかったが、どういう事だ?いくら俺のEMMAだけ変わってるとはいえ…。)

 

「あ、あの?刑事さん?」

「…ん、ぁあ!はい?私は公安ですが…。なにか?」

「い、いぇ!ただ一つだけ、微かに声が聞こえた気がしたんです…」

「声…。ですか?」

「はい、確か内容は″はやくおいで″だったと思います。」

「はやくおいで、それは間違いないですか?」

「す、すみません!不確かな情報で!すみません!すみません!」

「そんなに謝らないで下さい!大丈夫ですから!」

「すみません!すみません!」

「ええ、……分かりました。ではスマホは証拠品としてお預かりしますが2、3日もすればお返し出来るはずですので、では私はこれで…。」

「はい、本当にすみませんでした。」ギィー…ガチャン!!

 

(……。ふぅ、疲れた…善吉さんに電話しなきゃ。)

 

プルルルルルガチャ「もしもし、ユウジか?」

「はい、今、事情聴取終わりましたが善吉さんの方は?」

「おう、俺か、俺はちょっと本部の方にな…。」

「まーた鏑木管理管と逢い引きですか?」

「ちげーよォ…。勘弁してくれ。」

「ん?なんか疲れてませんか?」

「いや、何も無かった…本当だぞ?」

「ふーん、そうですか、まぁいいです。それよりアリスの件ですが…」

「あぁ、分かった、今からでも合流するぞ。怪盗団と情報の共有だ。」

「おっ?という事は?」

「あぁ、取引を取り付けた…。」

「やるじゃないですか!善吉さんのクセに!」

「おお!任せろって言ったろ?…って今クセにって?「空耳ですよ、それより今からルブランですね?先向かっときます!ではまた後で!」ガチャツーツーツー「あのやろー。…いや流石に言っとくべきか?あの世界のこと……?。」

 

それから1時間後……。

ルブラン中にて、

 

「「キャンピングカー!??」」

「何だその青春を謳歌する感じは…。」

「てか運転はどうすんだ、この中じゃ2人しか免許持ってないだろ…。」

 

「それに関しては大丈夫です、私が運転しまから。」と新島真は言う。

 

「長距離を1人でか?止めとけ、体壊されちゃ怪盗団活動に支障が出るだろ、ちょうどいいからこの善吉さんも一緒に旅のお供に連れてってやっては「「「いや、結構です。」」」だよねぇ。」

 

「いや、ちょっと待てなんで俺が振られたみたいになってんの?!」

 

「それより、頼んでいた物は?」「それよりってなんだぁ?!」

「あぁ、アリスのスマホだな、勿論預かってきてる。」

「ナイスだユージィ!」

「大事な証拠品だぞ、優しくな。」「お前らは人の話をだなァ…。」

 

カタカタカタカタカタ 双葉がパソコンのキーを打つ音が響く中…

 

「アリスどんな様子でした?ユージさん。」

「んっ、ぁあ。一応改心の使えるようになった経緯は聞いた、EMMAでトモダチ登録をすると相手が思い通り動く事に疑問と不信を感じながらも快感を感じ止められなくなった…とな」

「それ以外には?」

「後は謝るばかりだが、一つだけ声を聞いたと…。言ってたな。」

 

「「「「声?」」」」

「あぁ、なにやら″はやくおいで″だと。」

 

「はやくおいで…ねぇ。ユウジさんは何か心当たりは?」

「ある訳ないだろ…。大体どこに来いって言ってるのかすら……。」

と、皆が考える中。双葉が声を漏らす

 

「うーん、なんだこりゃ?」

「どうしたの?何か分かった?」

「アリスのEMMAにだけ何か細工があるかと思ったんだが…なんもなし。スマホも普通の市販品。特に細工なんかは無さそうだ…。」

「じゃあ収穫無しか?」

「いや、そうは言ってない。誰かが覗いていた足跡は見つけた。」

「覗いてた?」

「アリスのスマホかEMMAの動きを誰かが外から観察してたってぽい。」

「監視されてた…ということか…。」

(他人のスマホを監視出来るほどの技術を持つ人間。そしてEMMA…。)

 

この時、裕二の頭の中にはある1人の人物が浮かび上がっていた…。

いつもニコニコと明るくテンションが高い、そしてEMMAを自身に託した女性…一ノ瀬久音の顔が頭から離れなかった…。

 

(いや。まさか、確かにあいつはEMMAを作ったがなんの為にあいつが監視をする…バカバカしい……。)っと頭から彼女を消そうとするが何故かその日彼女の顔が消えることは無かった。

 

「じゃあ8月の8日に札幌中央市でな。遅れるなよ?場所はまた連絡する。スマホはアリスに返しておくぜ。ほら、行くぞユウジ。」

「あっ、はい!すぐ行きます!」

 

カランカラン

 

「なぁ、ユウジ?大丈夫か?」

「ぇっ?あっ!はい!すみませんボーッとしてしまって。疲れたのかも!すみません今日はもう体を休めます…。我々も札幌に向かいますよね?」

「あぁ、そうだが。」

「ですよね!なら尚更だ!僕達は車で行くわけじゃないんですし飛行機でひとっ飛びですよ!ってことて今日はこの辺で…。お疲れ様です。」

「あっ、あァ。しっかり体を休めとけよ?…。」

「えぇ!お疲れ様でした。」

 

(あいつ、なにやら思い詰めてるな?悩みで頭痛でも引き起こされちゃ困るんだがなァ…。)

 

「って、あっ!やべ!あの世界のこと言い忘れたァ!」




ってことで読んでいただきありがとうございました!


これちょっとネタバレというか作者の考えなんですけど作者的には仙台ジェイルに主人公組み込まず1人北海道で主人公についてイベントを起こそうかなーっとか思ってたりする訳ですが、。まぁ気軽にやってみてダメだったら削除しますんでよろしく。


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4話 仙台ジェイル編

お疲れ様です。
趣味の動画編集で時間取られましたw
急いで書き上げた四話目です。

タイトルでわかると思いますが仙台ジェイルに絡ませますのでもう無理矢理にでも連れてきます。

文句はやめちくりー!
評価1が二つも付いてしまったwいやぁ駄文反省反省。反省するだけで変わりませんが。


ブーンブーンブーン…。

 

お久しぶりでございます

ユウジでございます

現在長距離を運転中でございます

 

とっても距離感が掴めずなんと言うかこう…気まずい。

 

(どーしてこうなった。全部あの中年髭もじゃ(善吉)のせいなんだが…)

 

回想シーン

 

「えっ?もう一度聞いてもいいですか?」

「もー何度も言ったろ〜。お前も怪盗団にくっついて行くんだよ!頑張れ!」

「いやいや!頑張れ!じゃ無いですよ!どーして俺が…。」

「学生達だけで旅なんて危なっかしいだろー?それに途中で警察に巻き込まれてもお前がいりゃ対処も楽だ!一石二鳥ってやつだな。」

 

うんうんと首を縦に振りながら腕を組み頷くアゴ髭野郎。

 

「いやいや、そんなのお得意の怪盗パワーで…!「勿論今のは表向きの理由だ、いや!勿論さっきのも十分なんだが。それ以外に監視がいる。」

「そんなのいつもみたいに後ろを車でくっついてきゃいいじゃ無いですか…。極秘捜査なんていって、鏑木さんの部下はこの捜査に動くんでしょ?人員は十分いるでしょ!」

「それがなぁ、今は手が空いてるのが俺達しかいないらしくてな?」

「だったら善吉さんが付いてきゃ良いじゃ無いですか!」

「いやほら、そのー。俺は歳が歳だから話合わなそうだし…。なっ?ほら!」

「いやいや!俺と最年長のあの大学生二人でも6も離れてるんですよ!2Dから3Dくらい離れてるんですよ!」

「ソフトに互換性あったろー?いけるいける!」

「無理ですよ!ってかだったら付いてかなきゃいいじゃ無いっすか!どうせ落ち合う場所は決まってるんでしょ!?」

 

「それはダメだ。これは鏑木捜査官自らの命令だからな!それにあの中で運転できるのは実質一人と聞いている。一人に長距離を任せたら活動に影響が出るかもしれないだろ?」

「俺の腰は壊れてもいーと!??」

「結論!そういうことだ!」

「チックショー!!」

 

回想シーン終了

 

「という事だ。んで俺も付いてく事になったんだよ。」

 

「あはは…警察も大変なんですね。」

と愛想笑いしつつ話になってくれた新島真ちゃんにはまじで感謝です。

 

「まぁなぁ、警察ってか公安だが…。公安になんかならなきゃ良かったわぁ…。」

「そう、ですか?」

「んっ?ぁあ。警察はいいかもな、でも公安は地獄だぞ。いつ帰れるかも分からん捜査だったり不眠不休で動いたり…。お前ら怪盗団を追ってた時も寝ないで車飛ばしてた時もあったよ。」

「いいんですか?そんなに話しちゃって…?」

「んー?まぁいいだろ。ちょっとでもあのオッサン(善吉)を困らせてくれないと仕返しにならんからな。あのオッサン、今頃一人で悠々北海道行きの飛行機の中だろうさ。」

 

なんて無駄口を叩いている間にお昼の時間になる。

そしてあれよこれよと後ろで騒ぐ他のメンバーの言葉で川辺で昼を済ますことになった。

 

 

「よいっしょっと。」

 

俺は一人少し離れたところで電話していた。

 

「プルルルル…ガチャ、もしもーし!あー、善吉さん?今大丈夫です?」

「んー、あぁお前か。どうした?」

「今、全員昼飯中なんでね、状況を伝えておこうかと。」

「なるほど、いい心がけだが気を抜くなよ。この電話も聞かれてるかもしれないからな。」

「そうですね。えぇ、では他に進展があればお伝えします。ガチャ」

 

(にしてもこの匂い…カレーか!この前のルブランでは善吉さんのせいで食べても無いのに品切れくらったからなぁ…。惜しいことをした。)

 

一人で昼飯をどうするかと悩んでいると。

『ピロリン!ユウジ。現在、近場で調理されているのカレーはルブランで働く店員が作ったものと判断します。味は限りなくルブランに近いかと思われます。』

 

そう、覚えているだろうか特別性のEMMAである。

 

「おいおい、EMMA…。流石に俺が混ざりに行くのはアイツらにも余計な気遣いをさせるだろ〜。大丈夫だよ、俺は食わなくても動ける…。っていうかよくある事だし……。」

 

言ってて悲しくなってきた。

 

『しかしユウジ。彼等のことを考えると食べずに車の運転だけをこなす貴方の姿勢にこそ気遣いをすると判断。ここは無理にでも混ざって食べる事が最善かと思われます。それに…』

 

っとEMMAが返答をやめた直後…。

 

「あのユウジさん?これ、良かったら。」

そう、あの美味しそうな匂いをぷんぷんさせて俺の腹をガンガン鳴らせていたカレーをもって新島真が立っていたのだ。

 

「えっ、あぁ。……良いのか?」

 

すると新島は少し申し訳なさそうな顔をしながら…

 

「ええ、ずっと運転されてましたし。それに皆お腹いっぱいだそうで…。」

 

嘘だ、すぐに分かった。何故なら残りのメンバーがこちらを見ながら一人だけ確実に自分が食べたかったと目で訴えかける美青年がいたからだ。

「本当か?、そこの子はまだ食べたそうだが…」

「良いんです!お腹いっぱいのはずです!」

 

っと力強く言い切りカレーを渡し戻っていった。

 

『ピロリン。ユウジ、良かったですね。』

 

「あぁ、とんでもなくカッコ悪いけどな。」

 

 

お昼に食べたカレーは美味かったが、何故かちょっと辛かった気もした。

 

 

 

お昼を食べ終え寄り道しながらに向かう北海道に向かう事が決まると、他のメンバーが仙台に寄ろうと言い出したのでそれを聞いた俺は仙台の方は車を走らせた。

 

 

無事、車中泊の許可も取りメンバー全員が銅像を見に行った段階で俺は再度、善吉さんに電話をかけた。

 

「プルルルルガチャ!今日は電話が多いなぁ、それでー?どした?ユウジ?」

「善吉さん。今、仙台にいるんですがなにやら仙台でやる事があるんだとか…。詳しくは知りませんが仙台に少し滞在するそうです。」

「…分かった。また何かあれば知らせろ。連絡は怠るな。切るぞ。」ツーツーツー…

 

やけに荒い電話の切り方に疑問を感じるものの聞いても答えてはくれなさそうな感じにスルーを決め込む事にした。っとそこにまた

 

『ピロリン!ユウジ。本日の夜食はいかがしますか?』

「あぁ、EMMAか、そうだな仙台名物牛タンにでもしようかな、良い店を教えてくれ…。」

『承知しました。目的地までのルートを検索します。』

「OKサンキュー!あいつら戻ってこないけど…食べに行ってると信じよう。それに鍵はアイツらも持ってるしな!」

 

だと軽い気持ちで行ったのが間違いであることを俺はまだ知らない。

 

 

 

「っしゃ到着ーって…なんだありゃ?」

そこには駅前に群がる人!人!人の波。

 

「どーしたどーした?スターでもいるのか?」

『ピロリン!これは今、話題の作家・夏目安吾の出待ちと考えられます。』

「へー、そうなの。まぁあんまり興味ないけど。」

『最近人気が急上昇し、そのあまりの人気の高さに異常を唱える者もいるほどです。ちなみに彼は我らにマークされています。』

「っ!それは本当か、EMMA。」

『はい、確かに。最近の改心事件と思われる人物像に当てはまります。』

「これは善吉さんに電話か?。いや、怪盗団が動くか?」

『私の計算では善吉さんに電話する前に…』

っとまたしてもEMMAが言い切る前に…

 

「…お詫びのキスを」

と奥村に迫ろうとしている夏目を見てしまい思わず間に割って入ってしまった…。

「「えっ?」」

夏目も奥村もなんなら他のメンバーも目を丸くして戸惑っている。

 

(うん、なんていうかやっちまったわぁ。)

 

「あー、すまない作家のお兄さん。この子達は私の連れでね。あんまり手軽に手を出さないで欲しいんだ。」

っと言いつつ夏目に近寄る、そして後ろに引き下がろうとしたところに足を運び…

「なっ、なんだ貴さ「警察だよ…分かったら何もない今のうちに下がっときな。」

っと耳元で脅すように声を出すと。

 

「ヒイィ!なんだお前!たかが警察の分際で!」

っと指を俺の方に差し下がっていったのを確認してから後ろの連中に声をかけた。

 

「あー、すまん。ついお節介でな。怪我はなかったか?」

 

「え、えぇ、大丈夫です。」と奥村

「あぁ、悪いが助かったよ。」と坂本

助かった、と雨宮から言われ邪魔じゃなかった事に安堵した。

 

「そうか、ちなみにアイツは改心事件のマークされてる人物だ、これも取引の内の情報提供だ。役に立ててくれ。」

っと驚く怪盗団メンバーを尻目に俺は牛タン屋に入ってった。

 

 

『ピロリン。ユウジ、最後の台詞は。』

「黙っといてくれ。善吉さんにも。聞かれたら恥ずかしぬ。それに助けたんだ。それくらい許してくれ。頼むからお願いします。」

 

 

 

 

 

 

 




はい、恥ずかしながら急いで書いた為いつもより目が死んでおります。
私は元気です。

って事で誰も投票しないであろうと思ったアンケートにて仙台ジェイルにも絡ませろとの要望が一票上回ったので無理矢理旅に同行してもらいました。
超無理矢理だけど夜中の1時に描き始めたらそりゃ、こんなにもなるよって事で許してください。
では私は動画の編集作業に戻ります。アディオス!

誤字とかバンバン送ってくれてありがとうございます。いつも感謝しながら訂正させていただいてます。


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5話

相変わらず投稿時間バラバラになってます。
今回は仙台ジェイル突入前までです。

相変わらずグダグタ書いてるためゆっくりですが読んでってください〜


牛タンを堪能し、車に戻るとキャンピングカーの外で嘆いている男子全員が居た。

 

「なんだぁ?お前らはキャンピングカーの外で寝るのか。」

 

俺の言葉に坂本は頷き

「そーなんすよぉ、女子だけ中でずりーっすよ。」

っと不公平さに不満を愚痴りながら肩をガックリと下げる

 

「ハハハッ…まぁなんだ、お前ら3人と一匹で上手いこと寝ろよ?」

と坂本の肩をポンポンと叩いた。

「ふむ、ユウジさんは流石に入れないからな。ハッ!てなると外で立ち寝か!?」

っと明らかに無茶なことを言う喜多川には

「いや、流石にそりゃ無いわ。そこらのホテルにでも泊まるとするさ。

…経費でいけりゃいいけど…ブツブツ。」

 

「なんかそっちも大変なんだな。つか!一人だけホテルなんてずりー!」

「おいおい、ホテルが空いてなきゃ俺は夜一人で外の公園のベンチだぞ!?狭いとはいえ中で眠れるだけマシだと思えっ!」

っと焦りと共にでた予想外の大声に

 

ドンッ!

「ちょっと外。うるさい。」

との苦情が入り男子達は渋々上の睡眠スペースに入っていった。

 

尚、俺はEMMAに聞いてギリギリ空いてたカプセルホテルに就寝となった。

 

 

翌朝

「んーっ!カプセルホテルでも案外寝れるもんだな。…っと連絡が、何々?新島からか。

 

おはようございます。今日は改心事件の容疑者の可能性がある夏目安吾の調査をする予定です。事件解決に向け互いに頑張りましょう。

 

って、行動が早いな。」

俺は怪盗団の行動の速さにちょっと驚きつつ聞き込みと連絡の為街へ出た。

 

ある程度の時間が経った後、連絡しこちらに向かって来た善吉と情報を交換する事となった。

 

「え?ジェイル?キング?どーゆう事です?善吉さん?」

「あーなんだ、ユウジ。あるってだけ覚えておけ。俺らは入らないし特に気にすることでもない。」

「そーですか。所で善吉さんの方は何か…。」

「あぁ、夏目安吾はやはり改心事件の容疑者と見て間違いなさそうだ。事実、奴とトモダチ登録した奴らは皆、あいつの本を正気じゃ無い程、買うそうだ。」

「なるほど、で。俺らはどうするんですか?俺らじゃ怪盗団の活動に干渉出来ませんし。俺がやってる事といえば大体運転手ですし。」

「それに関しては任せろ。続けてあいつらのサポートに回る。それにこれを使うつもりだ…」

っといって善吉が見せたのは夏目安吾が主催するパーティーの招待状だった。

「善吉さん、それは。」

「んっ、あぁ。鏑木管理官を通じてな。ちょうど7枚ある。」

「そうですが…。んっ?7枚?全員で6名プラス猫一匹ですか?やだなーもう善吉さんったら優しいんだから「何言ってんだ。お前の分だよ。」デスヨネー。」

 

「ってなんで俺の分が!」

「ウルセェなぁ。そりゃお前の役目は怪盗団のお目付け役だぞ?共に行動するのが役目だろぉ?」

「いや、そうですけど!そうじゃない!」

「兎に角、アイツらが危険な目にあったら俺に報告、危険の排除。それがお前に課せられた仕事だ。俺に文句言われても…ぶっちゃけ困る。」

(こんにゃろー。後で覚えとけよ。このヒゲェ…)

っとその場は流され渋々パーティーに向かうのだった。

 

「皆様、本日はパーティーにお集まりいただきありがとうございます。私からのささやかなお返しと言ってはなんですが、今日はぜひお楽しみください。」

との夏目安吾の言葉でパーティーが始まり、程なくして奴の周りには業界関係者がワラワラと集まっていった。

 

「んで、だ。こうやって善吉さんの招待状で潜入出来たが。どうやって接触するつもりだ?てかパーティーなんだから私服ってのもよォお前ら。」

 

「あはは…こういう時用の服は持ってきてないですから。」

「てかしてるし!いつもより気合い入れてメイクしてんだからね!」

「いや、ぶっちゃけ近くで見てもそんなに変わんねーっていうか…」ボソ

「何か言った〜?リュージ?!」

「ひぇっ!いえ!なんでもありません!」

「おい!あんまり騒ぐと向こうに気付かれるぞ。俺たちは前にアイツに因縁をつけられてる。もしかしたら顔を覚えられてるかもしれない。」

「おー、流石はおイナリ!なんか探偵っぽいぞ!」

 

っとそんな感じで談笑をしている間に夏目はこちら側の近くに移動して編集者らしき男達と談話をしだした。

 

「しっ、アイツらが近づいたぞ、ここからはどうする?」

「んー特に何も?」

「えぇ、なんか無いのかよ。怪盗団の秘密アイテムとか…」

「んなねーよ!青い狸ロボでもあるまいし……!」

と聞き耳を澄ませつつヒソヒソ話をしていると…

 

「『サユリ』でしたかね。」

「そうそう!『サユリ』。あれも、美の極致と持て囃されたが、私に言わせれば今やゴミ同然だ。」

 

そう夏目が、声高らかに嘲笑った瞬間怪盗団のメンバーの顔が怒りに変わった

 

「あいつ!」

「ゴミだなんて、ひどい!」

「あの絵にどんな想いが込められてるか、何も知らないくせに!」

 

とメンバーは口々に怒りを吐くが肝心の喜多川は無表情で黙っていたが、口を開き

 

「頼みがある。ここは俺に任せてくれないか。必ず奴からキーワードを書き出してみせる。」

「でもよ…。」

「皆は先日の件で奴に顔を覚えられているかも知れん。その点、俺は後ろに控えていたからな。気付かれる可能性は低いだろう。」

と納得のいく理由を説明し近づいていった。

 

「裕介大丈夫かな。」

っと高巻が不安を呟くが…

「アイツに任せたんだったら仲間として信じてやれ。それに自分の母親の作品を貶されたんだ。アイツを黙らせておく事なんかここの誰にも出来やしない…いや、させないだろ?」

「うん…そっか。」

理解を示した返事を貰った直後に喜多川が戻ってきたどうやら目的を果たしたらしく怪盗団メンバーはそのまま外に、俺は現状を伝える為、コッソリと離れ善吉と落ち合う事になった。

 

「よくやってくれたなユウジ。」

「ええ、ちょい疲れましたよ。でも、ちゃんとキーワードを手に入れたようで明日からジェイル?とやらに行くようですが…。」

「ちゃんと機能しているようだな、坂本の首筋に付けた小型マイクは。」

「ええ、これのおかげで今も言ってる事の大体は筒抜けですよ。但し、いつ気付かれるヒヤヒヤもしてますけどね。」

「まぁ気付かれた時はその時で見張りのためーとか言っとけ。それよりだ、俺らは北海道のターゲットを調べるぞ。」

「そうですね、確か名前は…。」

「名前は“氷堂鞠子”。最近、異様に支持が上がっている所を見るに改心を行なっていると思われている人物の一人だ。」

「でしたね。北海道にいる調査員はその後は?」

「日に日に支持が増してるとさ、昨日はなんとも無かった人がいきなり鞠子様万歳だとよ…。本人も北海道にいないのに変な話だろ?」

「そうですね、とにかく今は目の前の夏目をなんとかしましょう。罪を吐かせるのはアイツらの仕事でもそっから先は警察の仕事だ。」

「そうだな、今は任せておこう。」

 

その後はいつもと同じくカプセルホテルに就寝した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




少し遅れましたが5話目です。
徐々にコメントやお気に入りも増えていき感謝しています!

コメントには出来るだけ返してはいきたいですが先日の暇な時間であった濃厚接触者期間が終わってしまった為、また暇を見つけて書けていけたらと思います。


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6話

お疲れ様です。
6話です。
あんまり期待はしすぎないで下さいね。

先生業が捗っちゃってもう…ねw


後日、俺らは俺らはなりの調査を経てその怪盗団に会いに行った。

アイツらは直ぐに見つかったがその手前で泣いている子供を見つけるとスタスタと善吉は走っていってしまった。

 

「よぉ坊主どうした。そーか、お母さんとはがれちまったか。心配すんな、俺がついてるぞ。」

「善吉さんどーします?この子。」

「待て、今電話を…と。…おう、俺だ。迷子がいてな、至急保護を願いたい。場所は…あ?公安が迷子如きででられねえだと?ふざけんなテメェ、それでも警察官か!」

「ちょ!善吉さん!声!声!」

「それとも何だ、自分の子でもほっとくってのか?子供が泣いてりゃ大事件だろうが!」

「善吉さん!あー!ほらほら、泣かないで〜!お兄さん達が必ず見つけるからねー!」

「うぅ…」

「ほら善吉さん!声を抑えて!あんたは見た目胡散臭いんだから!」

「えぇ…。お前まで。」

「ほーら!どこではぐれたのー?向こう?よーし一緒に行こうか!ほら、善吉さんは怪盗団の所に先に行っといてください。この子は俺一人で十分ですから。」

「あ、ぁあ。分かった。じゃあ頼むわ…。」

 

 

「よーし、もうはぐれるんじゃないぞー!」

「本当にありがとうございました!ほら!警察の人にお礼言ったの?!」

「ううん…ありがとう。お兄ちゃん…。」

「良いんですよ、お母さん。でもあんまり目を離しちゃダメですからね。」

「はい、すみませんでした。これお礼と言ってはなんですが…。」

 

そう手渡されたのは夏目安吾の書籍『プリンスオブナイトメア』であった

 

「これは…。」

「今流行りだと友人に手渡されたものですけど…私は読みませんし、良かったら…。」

「ええ、すみませんありがとうございます。では。」

 

そう、その場では受け取り後にした。

 

 

「いやー、疲れましたよ。」

「おう、お疲れさん。今さっき話し合いが終わった所でな…、怪盗団からお願いをされたんだが…。」

「えぇ、手伝える事あるんですか?俺たちに。」

「あぁ、お前も知ってるだろ。怪盗団が行動を起こす前にする事。」

「んっ、あぁ。予告状ですね。」

「おう、あれだ。」

「へー…。え?」

自身の驚きとは裏腹に気持ちの良い風が前を通った。

 

「えぇー?!あれって事は。」

「あぁ、場所は駅前の本屋だ、夏目安吾のサイン会を狙う。」

「はっ、はぁ。つかそれって建造物侵入罪…。」

「手渡されたこの予告状をサイン会場に貼り付けまくる。」

「いや!やり方アナログ!」

「しょーがねぇだろ。協力関係なんだから。」

「えー、それ捕まったら不味く無いです?」

「あぁ、勿論不味い、そこでお前さんのEMMAの出番だ。」

「EMMA?どーして…まさか。」

「そーだ…。頼む!お前のEMMAで何とかしてくれ!」

「いや、結局俺頼みかよ!!」

「だって仕方ないだろぉ。頼む!」

「はぁ〜。やってはみますけど…。EMMA?」

『はい、ユウジ。』

「深夜の本屋に入りたいんだが…出来れば誰にも見られない形で。」

『可能です。まず深夜2時ごろを境にに駅前の人通りが昼の12時と比べて97%程になります。しかし完璧を求めるならさらに時間を尽くし4時頃を目安に駅に向かいます。その後、裏口に隠されている鍵を使い入れば誰にも見られません。』

「おお、相変わらずすげえな…お前は。鍵は本当に裏口にあるのか?」

『はい、監視カメラによってバッチリと。確認の為1週間を遡ってみましたが必ず同じ場所です。』

「よし、わかった。ありがとうな。後で沢山充電しとくから、よく休んでくれ。」

「という訳で善吉さん。深夜の本屋に入るなら朝方4時頃裏口の鍵で中に入りましょう。」

 

ここまでの一連の流れを見ていた善吉は一言

 

「お前、友達ちゃんといたか?」

っと言われちょっと傷ついた。

 

翌朝…。

 

「…よし。これで奴が予告を認識したはずだ。」

「刑事さん。いろいろ手伝ってくださって、助かりました。」

「はぁ…これで俺もとうとう怪盗団の片棒を担いじまったってわけか。」

「やらせたあなたがため息つかないでくださいよ…全く。」

「褒美にこれからはオッサンではなく、なるべく善吉と呼んでやろう。」

「善吉さーん。向こうがこうなら俺はアゴヒゲって呼んで良いですよね。」

「良い訳ないだろ。上司だぞ…。」

『まぁそういうことでよろしくな善吉』

「もうどうなでもなれだ、畜生。」

「とにかく、これでネガイも実体化して宝石の形になったはずだ。奴の奪ったネガイを頂戴して、人々に返す。そして、奴の歪んでしまった心を正してやる。」

「ネガイ?宝石?まぁよく分からんが俺達にできる事はやった。あとは頼むぜー怪盗団。」

 

あぁ、任せろと雨宮が言った。

 

その後アイツらから連絡が来て合流したのは夜だった。

 

「よぉ、お前ら。やったらしいな。」

「おお、ユウジさん。分かるのか?」

「あぁ、夏目の話がピタリと止んだからな。」

「そういえば善吉は?」

「あーあのオッサン?きっと今頃爆睡中だ。今日の朝も眠れなかったってよ。」

「あはは、やっぱり予告状で…。」

「本当頼むぞ〜!あの人の厄介ごとは大体俺も巻き添え喰らうんだから〜。」

全員の顔に苦笑が浮かぶと共に疲労も見てとれた

「まぁ、なんだ。お疲れさん。お前さん達も疲れたろうから風呂にでも入ってゆっくりしとけよ?」

んじゃまた後でと立ち去ろうとした時、喜多川から声をかけられた。

「明日、恐らく夏目は記者会見を行う筈です。その場に行きたいのですが…。」

「んー、まぁ、警察と一緒にいりゃ文句は言われないだろ。しょうがない着いてこいよ。」

「ありがとうございます。」

俺は今度こそ善吉の泊まってるホテルへと向かった。

 

8月5日 土曜日 夜

仙台市内・某記者会見会場にて

 

「…皆様、本日は会見にお集まりいただき、ありがとうございます。こうした場をご用意しましたのは、皆様にご報告と謝罪をさせていただくためです。…」

 

「なぁ喜多川?お前はここにきて何がしたいんだ?お前からしたら母親を馬鹿にした嫌な男だろ?普通なら会いたいとは思わんだろ。」

 

「ええ、確かに俺は母親の書いた絵を馬鹿にされた時、奴に怒りをぶつけた。だが、今回夏目安吾という男の気持ちを知って思ったんです。アイツには夏目には仲間がいなかった事を…。俺とアイツの違いはそれだけです。俺は怪盗団に救われた。だからこそ夏目も救われるべきだと思ったんです。」

「そうか、そう考えてるなら問題ないな。行け、なんか企んでたろ?」

「ええ、分かってしまいましたか。では。」

「あぁ、ついでにこれも渡しておいてくれ、金は要らんから同じだけの文を書いて返せってついでに言っといてくれ。」

俺はあの時貰った書籍を喜多川に渡し、その場を離れた…。

 

 

「…ったく。会見に乱入とは恐れ入ったぜ。無茶してくれやがる。お前がいながら止めさせられ無かったのか?」

「いやー、悪いね善吉さん。どーしてもっていうから…」

「…すまない、どうしても声をかけておきたかった。」

「ま、いいけどよ。」

よっと善吉さんは立ち上がり。

「じゃ、俺は行くぜ。夏目安吾の事情聴取をしなきゃならん。ユウジ、お前は車で待っとけ二人も必要ない。」

「はい、分かりました。」

「善吉が仕事してる!なんかホントの警察っぽい!」

「…ぽい、じゃなくて警察だ。すぐ済むから、先に車戻って待ってろ。」

歩いて行った善吉を見送り俺は怪盗団の方に振り返る。

「んじゃ、善吉もああ言ってる事だし。素直に戻ってくれると助かるんだがな。」

「もとよりそのつもりだ、俺らは引き上げっか。」

「そうね、あとは任せましょう。」

喜多川と雨宮が後ろで何やら話し合っていたがそれには気付かないフリをした。

 




久々に3000字書きましたわ。
という訳でユウジ君。全くジェイルに関わらないまま仙台ジェイル終わりです。
元々仙台は無視するつもりだったし仕方ないね!
北海道では何とかするから!許して!

そんなこんなで次回は七夕まつりです。

次回もお楽しみに。


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7話目

お疲れ様です7話目です。


それから1時間程時間が経った後、夏目安吾の事情聴取を終えた善吉がキャンピングカーに戻ってきた。

 

「……と、ここまでが夏目の自供内容だ。」

「アリスとほぼ同じですね。善吉さん、他には何も?」

「夏目のスマホも、アリスのと同じだな。EMMAも本人も特に異常なしだ。」

「また収穫なしかよ…」

「収穫なしとは言ってない。例によって誰かが覗いてた痕跡はあったぞ。」

「マジかっ!?」

「それが誰か分かれば一発で事件解決まで持ち込めるのにな。」

「で?相手はわかるか?」

「…スマン、わからん。痕跡があるだけだ。」

「うーん。何者かに監視されていたのは二人とも一緒か。しっかし、犯人は誰で、何がしたいのかよく分からんな。」

 

その後も打ち合わせが続いたが改心事件がEMMAの登場時期と偶然重なっている程度の情報しか得られず、その日は解散した。

 

「ユウジ、俺は一足先に北海道でターゲットの周りを探っておく、お前はアイツらを北海道まで送り届けてくれよ。」

 

「分かりました。善吉さんもお気をつけて。」

 

「あいつらはきっとここ仙台で祭りを楽しんでから来るだろう。その間も警戒を怠らないようにな。」

 

「分かってます。心配いりませんよ。」

 

「そうか、ならいいんだ。お前は黒幕はいると思うか?」

 

「……正直分かりません。俺は実際にそのジェイルとやらに入ったわけではないですし、怪盗団のその不思議な力とやらも半信半疑ですが…善吉さんが信じてる以上俺が疑う理由はありませんよ。」

 

「……そうだな。俺も見るまでは信じられんフィクションかと思っていたが、見せられちゃ信じるしかないからな。いっそのことお前も北海道のジェイルとやらに入るのは…「嫌ですよ」そうか。」

 

「とりあえず。善吉さんはもう行った方がいいですよ。新幹線か飛行機か知りませんが時間があるでしょう?」

 

「そうだな。じゃあ頼んだぞ。」

 

そう話を終わらせて俺らの会話は終わった。

 

ジェイル…善吉さんが入ったというその不思議な世界。

俺は疑う訳では無いが正直まだ半信半疑だ。

 

「なぁEMMA……ジェイルってのは本当にあるのかね。」

 

『ピロリン…その質問にはお答えできません。ユウジ。』

 

「お前でも答えられない事もあるんだな…。」

 

『ピロリン…すみません、ユウジ。いつかお答えできる日があればお答えします。』

 

「そうか、そう遠くない未来だといいな。」

 

『はい、その時には必ず貴方も一緒に……』

 

「一緒にねぇ…まぁ楽しみにしてる。」

 

意味深な言葉を残してEMMAは終了した。

その言葉を俺は一生覚えておくことになる、だが今はまだ知らぬ事だ。

 

 

 

次の日は七夕祭りだった。

普段から活気のある商店街が彩られさらに輝きか増している。

さらに短冊も吊るされ、出店や観光客で大賑わいだった。

そこには夏目安吾の小説の話などひとつも出ておらず、街が正常に戻ったことを示していた。

 

「この様子を見るに改心は本当に成功したとみて間違いないようだな。」

 

「あら、疑っているんですか?怪盗団の功績を。」

 

「そういう訳では無いが。まぁほら、昨日の今日だからな。少しは気になる気持ちもある。」

 

「ふふっ、仕事熱心ですね。」

 

そんな俺は新島と祭りを歩いていた。

別にデートでもなんでもない、警察の仕事を見てみたいって話だから同行を許しただけだ。

 

「新島は警察になりたいって言ってたな。」

 

「ええ、父が立派な警察だったように私も。」

 

「そうか、目指すのは悪くないし、止めはしない…が!大変だぞ〜!」

 

「そうですか?なんだかユウジさんと善吉さんを見ていると楽しそうに見えますけど。」

 

「そりゃ勘違いだ、面倒なことをこっちに押し付けてるだけだよ!あのおっさん。」

 

「ふふっ、でもユウジさんと善吉さんいいコンビに見えますよ。それこそドラマで見るような関係で。」

 

「そりゃ刑事ドラマの見すぎだ。実際はもっと辛く嫌なことも多いからなぁ…。ってすまんな、なりたいって言ってる若者を前に仕事の愚痴は良くないな。」

 

「いえいえ!そんな事ありませんよ!本職の人の話を聞けるのはまたとないチャンスですから!」

 

「まぁ、俺は警察ってよりかは公安だからまたちょっと違うがな。」

 

そんな軽口を喋りながら新島と祭りを徘徊している後ろで…

 

 

「ねぇねぇ、あの二人どう思う?」

「うーん公安ってのが引っかかっるが、俺としちゃ悪くない2人だと思うけどな。」

「いいな、祭りを回る兄妹にも見えるから、絵になる。」

 

こっそり覗き見をしている怪盗団メンバーに対しモルガナはお前らなぁと呆れているのだった。

 

 

 

 




お久しぶりです。この話は短いですが仙台は終わりです。
北海道では物語を動かそうと思っているので気楽にお待ちください。


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8話目北海道ジェイル編

お疲れ様です8話目です。
続くか待っていた方はお待たせしました。
この話から読み始めた人は頑張って読み進めてください。


北海道向けて1日車を運転していた俺はなんとか札幌まで来ることが出来た。

 

「プルプルプル…ガチャ、ユウジか?」

 

「ええ、俺です善吉さん。無事目的地である札幌に着きました。」

 

「そうか、ご苦労だった。どうだー?疲れたか?」

 

「そりゃもう、体ガクガクですよ。」

 

「まぁ、だろーなぁ。俺の若い頃を思い出すぜ…お前見てると。」

 

「へいへい、そりゃどーも、これからはどうすれば?」

 

「お、そうだったな。悪いがお前さんにはまだアイツらの監視を続けてもらう。って言っても行動を共にすればいい、いつも通りだ。」

 

「ええ、分かりました。では引き続き行動共にするという方針で。」

 

「ああ、頼んだぞ。」

 

「任せてください。ではまた…ガチャン。」

 

引き続き行動を共に…ねぇ、ジェイルとやらを知らん俺より善吉さんのがよっぽどいいと思うんだが、何故俺に行動を共にさせるのか、今まで深い意味を考えてはいなかった俺だが、何か理由があるような気がしてたまらなかった。

 

『ピロリン…ユウジ。彼らは入浴施設に向かうようです。ユウジの身体的疲労から見て共に向かうことをお勧めします。』

 

「おお、EMMAか、ありがとうな。助かってるよいつも。」

 

『…私はユウジを手助けする為に生まれたAIですから当然です。』

 

「ああ、そうだったな。」

 

いつもただ無機質なEMMAの声に少しだけ何故か知性を感じたような気がした。

 

 

 

 

「ふぃー、ゴクラクだぜー…」

 

「身体にしみわたるな…」

 

仲間の声に自分もいい湯加減だと声を上げる蓮

 

「それにしても、他に誰も人がいないとは…これはなんとも贅沢だな。」

 

「やっぱ広い風呂っていいよな。家じゃこうはいかねーし。」

 

「今回は長旅になりそうだからな。都度、緊張をほぐすのは重要な…」

 

そこまで喜多川が言った直後に……、

 

「うおおっ、杏やっぱスゲー!」

 

女湯からの佐倉の大きな声が響いた

 

「細いのにチートだろそれ。てか…何食ったらそんなになる?」

 

「ちょ、恥ずかしいから。春に聞きなよ、春だってほら…」

 

「ひゃっ…!?ちょっと!?」

 

「おお、やるな春!こっちも破壊力あるぞ!」

 

「こら、あんまり騒がないの。私たちだけじゃないんだから。」

 

「………」

 

「はっはっはっは!やっぱりお前ら学生してるわ!そーゆー青春もあっという間だからな〜大切にしろよー。じゃあお兄さんは先に上がるから…」

 

「ちょっ、ユージさん!まっ、」

 

俺は坂本の止める声を無視して風呂を上がった

 

 

「うっし!心も体もスッキリ爽快!」

 

「ほんと、すごくいいお湯だった。教えてくれてありがとう、ソフィア。」

 

『ノープロブレム。また役に立ってしまった。』

 

「んで、これからどうするんだ?お前たちは。」

 

「そうだなぁ…」

 

そこまで坂本が声に出した時…

 

『善吉から電話だぞ、蓮。』

 

「よう、こちら正義の味方だ。札幌には着いたか?」

 

誰だ?と答える蓮

 

「長谷川善吉だよ。つかわかってて言ってんだろおめー。

夜にでも合流するぞ。お前らのキャンピングカーで作戦会議だ。後、そこにいるであろう俺の部下も一緒に着いてくるよう言っておいてくれ、すぐ単独行動したがるからな。」

 

電話は終わり善吉が合流する為、合流する流れになった。

 

「よし、集まったな。改めて札幌の王について話そう。」

 

「容疑者の名前は『氷堂鞠子』。驚くなよ、こいつは札幌中央市の現・市長だ。」

 

そこまで善吉が言うと怪盗団の顔が驚きの表情になる

 

「俺たち公安は支持率の異常な上昇に最初は目を付けて監視していた。」

 

「2ヶ月で50ポイントも増加させるのは異様だといえるからな。」

 

「すごいというか…普通に考えたら、あり得ない数字ね。」

新島が納得した顔で話す

 

それだけじゃないと善吉は言い

 

「ひと月前、市長の反対勢力でもある市議会議員3人が突然汚職を告白して辞職した。その後、長い間対立していたはずの議会が、市長の条例案を支持し始めた。」

 

「んで、このタイミングで市長改選選挙。ちょーっとタイミングが良すぎるんで、疑いが向けられたってわけよ。」

 

 

「氷堂は国政進出を見据えてるって噂もある。公安としても捜査に乗り出してるが…今のところ、全く尻尾がつかめてねぇ。これをどう思う?」

 

蓮は『改心』だと答える

 

「だろ?だからお前らの出番って訳だ。」

 

「勿論、奴のキーワードは公安側で入手してある。演説で度々EMMAの事を口にしていたからな。街頭演説の中でキーワードを拡散していた可能性は高い。」

 

「じゃあ演説見に行けば、キーワードもわかる?」

 

「つーことで俺らは10日にすずしのである演説を見に行くって事だ、分かったか?」

 

 

全体がうなづいたその時、新島が奥村の異常に気が付いた。

 

「どうかした、春?」

 

「氷堂…鞠子…どこかで聞いたことがあるような…」

 

高巻がニュースとかで見たのではないかと口を挟む

 

「そうなのかな…うん、ゴメンなさい、気にしないで。」

 

「…念のため言っとくが、直接接触しようとするなよ。こっちの動きがバレると厄介だ。お前らは演説日まで大人しく観光でもしていろ。」

と善吉が口を出す

 

そこまで話した後、新島と蓮がゴニョゴニョ話し始めた。

そして、

 

 

「EMMAの開発者と取引した!?」

 

ここであの友人と知らない間に接触していたとは思いにも寄らなかった…

 

 

作戦会議が終了してキャンピングカーを善吉と二人で降りる

 

「なぁユウジ…お前って確か。」

 

「……。」

 

「だよな、お前は彼女と同じ大学だったよな。交友関係もあったろ。」

 

「ええ…。」

 

「んで?お前がついておきながら、しらなかったのか?」

 

「すみません…仙台では別行動もあったもので…」

 

「んーまぁ相手が危険人物じゃ無くてよかったと慰めてやるべきなんだろうが……。」

 

「…ええ、理解してます。すみませんこれは俺のミスです。」

 

「まぁ、分かってるならいい。お前から連絡は取れるのか?一ノ瀬に」

 

「しばらく話してはいませんが、何処にいるのかも知りませんですし。」

 

 

「しゃーねぇなぁ、次からは気をつけるぞ、ほれ、たまには大人同士で飲みにでも行くか?」

 

「いえ、それは結構です、善吉さんの仕事の愚痴と娘の話しかしないですし…。」

 

「ちょっ、お前なぁせっかく労ってやろうと思ったのに…。」

 

そんな感じで札幌の1日目を終えた

 

 




お疲れ様です。

リアルでめちゃ忙しくて更新できませんでした。
もう覚えてる方も少ないかもしれませんが少しずつ書いていきますんでまたよろしくお願いします。

当時を思い出しつつ執筆したので後々この話は修正するかもしれませんのでそこだけ報告しておきます。


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9話目

お疲れ様です
某、影なんたらグルイが更新されたのでこっちも書くことにしました。
なんたらグルイが何か分かってもなんもないですやったね。



あれからそこそこ時間経ちましたすみません


北海道2日目

怪盗団一行はキングであった氷堂鞠子のジェイルに突入し、真相を暴き、キャンピングカーにて作戦会議を行っていた。

 

「んじゃ、予告状どーすっかだな。」

「あんまり派手な方法はやめない?あの人、そんなに悪い人じゃない気がするし…」

「まーな…1番悪いのはカネもらってた奴だしな。」

「いーや、ソレ利用して市長をハメようとした議員じゃないか?」

「実際に事故を起こしたのは業者だ。悪として裁かれるならそちらの方だろう。」

怪盗団メンバーが一人一人の誰を裁くべきなのかを討論していると、

「…熱く語ってるじゃねぇか。『悪が』どうしたって?」

 

善吉が横から口を挟んだ

「…来てたのね。」

何をしに来た?と蓮が言う

「まぁそう邪険にするな。つかお前ら、俺のこと忘れてたろ。一言も連絡よこさねぇで何してた?」

善吉の言葉を聞き、そういえばという顔をする怪盗団メンバー

「い、言われてみれば…」

「オッサンのこと、綺麗さっぱり忘れてた。」

「お前ら…逮捕されても知らねぇぞ…」

やれやれと頭を搔く善吉に新島は…

「そういえばユウジさんは?一緒じゃないんですか?」

「あいつには別件を任せてある、そのうち合流する予定だから安心しろ。」

 

その頃ユウジは…

 

「めちゃくちゃ寒いんだけど、ここどこよ…。EMMA?EMMAー?だめだ、いつもなら立ち上げなくても勝手に喋るのになんでこんな時に……ってそりゃ、圏外ならネットもクソないか。」

 

一人気付かぬままジェイルに入り込んでいた。

 

「ここは、北海道か?街並みはそっくりそのままだけど、何故か人1人いないし。」

 

ここで彼は思い出した、善吉の言ってた話のジェイルとやらを

 

「ままま、まさかね!?いや、そらあのオッサンが言ってたしあるかも位には信じてたけど、いや自分が入るとはもう全く…うん。」

 

徐々に落ち着きを取り戻し辺りを見回す。

 

「ここは中心付近か?なんか見慣れない城まであるし…兎にも角にも人を見つけるなりして出口を探さなくては…一生こんなところなんて嫌だしなぁ…せめてwifiが使えれば…」

 

考えながら歩を進める

 

ふと視界の端に人影が見えたような気がした

 

(いま、何かいた?)

 

そちらの方を見ていると小さい少女がこちらに手を降っているような影が見えた

 

(こちらにふっているのか?)

 

近づこうと歩みを進めると少女らしき影は自分から離れるように走り始めてしまった

 

「ちょっと待ってくれ!」

 

いそいで後を追い続けるといつの間にか先程見えた城のような場所に迷い込んでいた。

 

「なんだここ…」

 

中を除くといくつかの人影と奥にふくよかな女性が話しているのが見えた…

 

「あれが、怪盗団…」

 

初めて見た自分たちがずっと追っていたその姿に驚きながら固まっていると、真ん中の女性が光に包まれるようにして消えていった。

 

(なんだったんだ、いや、これが会心ってことなのか。つまりここがジェイルとやらか…)

自分なりに考えを纏めていると…

ガガガガ……

 

突如大きな地震のようなものが起き、怪盗団メンバーは一目散に城の窓から脱出を図っていた

 

「あ、ちょ!俺も逃げッ!」

声をかける前に彼らは既に逃げており、1人取り残された状態になってしまった。

 

「やべー、どこが出口だこれ!」

叫びつつ城から出ようとしてると…

 

『こっちですよ…』

 

不意に頭をよぎるように、声が聞こえ、自分の行くべき道がわかるような気分になった…

 

しばらくその声に導かれるように走っていると目の前が真っ白になるのを感じた

 

(あ、これ死んだかも…)

 

 

 

そして身の前が真っ暗になった……

 

 




とりあえず書き上げたんで出しときます。

めちゃくちゃ北海道短いけど許して…!


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