神殺しの復讐者 (アイン・クロニクル)
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神殺し

皆さんのおかげでこの作品が決まりました。
投票をしていただいた方々ありがとうございます。

他の作品の件ですが今現在はどうするかは決まっていませんので決まり次第ご報告出来たら良いなと思っています。

この話は試作で出した同じ内容ですいつもより速い22時00分に2話目を投稿する予定です。


 

〈インフィニット・ストラトス〉通称ISが誕生して10年、今や世界はISを中心に回っていると言える程の影響力を持った物となっていた。

 

 

 

そんな世界でISを管理する組織が誕生した、その名は国際IS委員会という組織で今や世界中に支部がありその国の政府にも強い影響を持っていた、そんな巨大組織内で強い力を持つ存在が2つ、1つ目は【セブンスターズ】と呼ばれる最高幹部達、2つ目は組織が選出した上位13名のIS操縦者達【ワルキューレ】この2つの存在により国際IS委員会は君臨していた。

 

 

 

だが、組織が大きくなれば当然綻びも出る、幹部達は政府から賄賂をもらい、ワルキューレ達はアラスカ条約でISの軍事転用は禁止されているが地位、名声、力を、与えられ協力するしまつだ。篠ノ之束が想っていたものとは違う世界になってしまった。

 

 

 

ワルキューレの名の由来は織斑千冬がワルキューレの長女ブリュンヒルデと言われ最初の人物になったため。

 

 

 

 

【スペイン】

 

 

 

今この国のあるスタジアムでは1人のIS操縦者が戦い勝利していた。

 

 

 

「これで9連勝目」

 

 

 

彼女は名はノエル、スペインから選出されたワルキューレの1人だ。ワルキューレの選出は各国から1名ずつと決まっており(自由国籍なら他国の人間でもok)選ばれた人物の国は委員会内での常任理事国となるためとても名誉なことであり国からは多額の金が渡される。だかそんなワルキューレ達にも争いはある、ワルキューレ達は2分化されており序列1位~6位までが上位、序列7位~13位までが下位となっており下位は入れ換えが激しく、もしワルキューレから追放されたら国中から誹謗中傷が絶えないため下位のワルキューレ達は一定期間にある程度功績を出さなければならなかった。

 

 

 

だがノエルは今機嫌が良かった、あと1勝で次の審査はパスされるからだ。

 

 

 

「(あと1勝で私の残留は確定、この調子なら来年には序列が10位から8位まで上がる、再来年には上位だって・・・)」

 

 

 

ノエルは次の相手を募るが挑戦者は誰も出ず、観客達も「もういないだろ」「ノエルは今調子がいいからな」など言って帰ろうとしているとゲートから金属音が聴こえ観客達は帰る足を止めた。ノエルは挑戦者が現れたことに胸を高鳴らさせ待っていると金属音の主がスタジアム内に現れた。

 

 

 

その機体は今では珍しい全身装甲の機体で青い装甲と紫の眼が印象的な機体だった。

 

 

 

「貴方か次の私の挑戦者かしら?」

 

 

 

ノエルが挑戦者が聞くと挑戦者は「ああ、」と答え、ノエルは臨戦体勢に入った。

 

 

 

戦闘が始まる前にノエルが名を聞くとその挑戦者はヴィダールと名乗り、戦闘開始を告げる音が鳴り響くとノエルはミサイルとマシンガンを一斉発射し放たれた弾丸はヴィダールに迫り「!!!」大爆発を起こした。

 

 

 

ノエルの攻撃をまともに受け観客の誰もがノエルの勝ちだと思い、ノエルも10連勝目が簡単終わったことに落胆し格納庫に帰ろうとした瞬間「きゃぁ!?」1発の銃弾がノエルのラファールの背部スラスターを破壊した。

 

 

 

ノエルは銃弾が飛んできた方を見るとそこには無傷のヴィダールがライフルを構え立っていた。

 

 

 

「貴方!どうして!確かに攻撃は命中したはずなのに・・・」

 

 

 

動揺するノエルにヴィダールは「なら、もう1度撃ったらどうだ?」と挑発的な発言をし、ノエルはヴィダールの態度にイラつき上昇するとイギリス製のレーザーライフルを取り出し銃口をヴィダールに向けた。

 

 

 

「なら、お望みどおり喰らわしてやるわ!喰らいなさいワルキューレの力で開発した単一使用能力に匹敵するハイパーエネルギーボムを!」

 

 

 

ノエルはレーザーライフル銃口に圧縮したエネルギー弾をヴィダールに発射した。

 

 

 

「!!!」

 

 

 

放たれたハイパーエネルギーボムはヴィダールに直撃し大爆発を起こした。

 

 

 

「どう?私のハイパーエネルギーボムは?圧縮したエネルギーが命中してエネルギーが大爆発を起こす私の技わ」

 

 

 

ノエルは高笑いし勝利を確信した瞬間「がぁ!」ラファールの右肩にサーベルが突き刺さった、視線をむけるとそこにはヴィダールがおり、ノエルはヴィダールを離そうとすると「きゃぁ!」ヴィダールはスラスターを吹かしノエルを壁に叩きつけた。

 

 

 

サーベルがギシギシと音をたて装甲に食い込むなかノエルはレーザーライフルからサブマシンガンに変えヴィダールに連射する。

 

 

 

「・・・」

 

 

 

ヴィダールはサーベルの刃を柄から外すとスラスターを吹かし躱すと距離をとった。

 

 

 

ノエルは壁から起き上がると高笑いし「調子に乗るじゃあないわよ!でもサーベルはこれで使えないわね」と言うなかヴィダールが「5、4、3」と何か数えており、ノエルは何の数かわからないでいるとサーベルの刃から「カチ」という音が聴こえ慌ててサーベルを抜こうとすると「0」「!!!」ヴィダールのカウントダウンが0になった瞬間サーベルが爆発した。

 

 

 

「あ・・・あ・・あああ」

 

 

 

至近距離での大爆発をくらいノエルは白目を向いていた、数秒後には回復してヴィダールを睨みつけた。

 

 

 

「貴方、よくもやってくれたわね!サーベルに爆薬を仕込むなんて下品すぎよ!」

 

 

 

ノエルが怒鳴りちらしているとヴィダールはスラスターを吹かし接近した。ノエルは迫りくるヴィダールにマシンガンを撃つがヴィダールはそれを軽々と避けるとノエルの直前でスラスターを再度吹かし背後に回った。

 

 

 

「はっ!?」

 

 

 

ノエルは急いで後ろを向こうとするが「がっ!」ヴィダールが脚部の爪先とかかとのブレードを展開させ回し蹴りを喰らわせた。

 

 

 

ヴィダールはサーベルの柄を腰のコンテナに差し込んだ、するとコンテナがスライドしサーベルを抜くとそこには新しい刃が装填されていた。

 

 

 

「サーベルの替えはいくらでもある。たかが1本折ったくらいで調子に乗るな。」

 

 

 

ヴィダールはスラスターを吹かしそのままサーベルをノエルに突き刺し蹴飛ばした、その時にサーベルの刃をまたパージした。

 

 

 

「この野郎!」

 

 

 

ノエルは最後の足掻きとばかりに両腕にミサイルランチャーを取り出し発射した。多数のミサイルがヴィダールに迫る、だがヴィダールは冷静にライフルとサーベルをしまうとフロントスカートから2丁のハンドガンを取り出し迫りくるミサイルに連射した。

 

 

 

ミサイルは次々と迎撃されヴィダールの周辺に閃光が輝いていた、そして、「!!!」「ぐぁ!」ノエルに刺さったサーベルが爆発しノエルは地面へと堕ちていった。

 

 

 

観客達は騒然としていた、まさか自分達の前で世界最強のIS操縦者ワルキューレの1人がこうも一方的にやられるとは思っていなかったからだ。観客達が注視するなかヴィダールは地面に降りるとハンドガンをしまいノエルの元に歩いていき「がっ!」ノエルを踏みつけた。

 

 

 

ヴィダールの行動に観客達が驚いているとヴィダールはサーベルを取り出し頭上まであげ両手で持つと切っ先をノエルに向けた。

 

 

 

「まっまさか!?」「おい、やめろ!」「いやー!?」

 

 

 

観客達の悲鳴が響くなかヴィダールはサーベルをノエルに振り下ろした。

 

 

 

「やっ、止めて・・・いゃぁ!!!」

 

 

 

振り下ろしたサーベルはノエルを突き刺し、彼女のシールドエネルギーを0にした。

 

 

 

「あ・・・あ、あああ」

 

 

 

ノエルは自分に起こったことを理解できず気を失った。

 

 

 

「アイツ神殺しをしやがった・・・」

 

 

 

観客達はヴィダールがワルキューレの1人を倒したのを神殺しと言いざわついた。何故ならワルキューレ達にはある規則があり、それはワルキューレ同士以外での戦闘でシールドエネルギーが0になり敗北した者はワルキューレの称号を剥奪されIS業界から永久追放されるという規則で万が一、ワルキューレを敗北させたらその者は国や団体などから報復がある可能性があるためワルキューレを倒す行為は神殺しとされタブーとされていた為今日までワルキューレ達は無敗をほこっていた、だがヴィダールはそのタブーを破ってしまった。

 

 

 

会場がざわめくなかヴィダールはノエルからサーベルを抜くと切っ先を天高くあげ、宣言を行った。

 

 

 

「聞け!これを見ているすべての者達よ!俺の名はヴィダール、神殺しを行った人間であり世界最初の男性IS操縦者だ!」

 

 

 

「「「「「!!!!」」」」」

 

 

 

会場全体に驚愕がはしる。

 

 

 

「ISが誕生して10年世界は変わってしまった。ISを扱う者、ISに繋がりがある者が支配する異常な世界、こんな世界は篠ノ之束が求めていた世界ではない。」

 

 

 

「ISは本来人類が宇宙へと行くための人類を助ける為のものだ、だが今のISは本来の目的の為ではなく権力者が私利私欲を満たす為の道具となっている、それを象徴するのがISの管理をうたう国際IS委員会だ。」

 

 

 

ヴィダールの言葉に見る者全てが釘付けになる。

 

 

 

「だから俺はその国際IS委員会の力の証であるワルキューレ達を倒し変革するため行動に移した。そして今、俺は宣言する・・・ワルキューレ達・・・お前達をその神の座から引きずり下ろしてやるとな!」

 

 

 

会場に衝撃がはしる。

 

 

 

「本来ISを使う者を導かなくてはならないワルキューレが私利私欲の為に動くなど万死に値する!そのような神など、もはやこの世界には必要ない!国が世界が奴らを裁かないというなら俺が直接制裁を下してやろう!・・・欲にまみれた神など失業させてやる!!!」

 

 

 

「「「うぉぉ!!!」」」

 

 

 

会場にいた者達の一部がヴィダールを指示し声をあげる。

 

 

 

「奴は本気でワルキューレを倒すつもりだ。」

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、ワルキューレ達・・・戦争の開始だ!」

 

 

 

 

 

--------------------------

 

 

 

ヴィダールによる神殺しからは?3日後ハワイの一画に建てられた海上施設、そこに国際IS委員会の本部があり、その施設の一画で彼らは話しあいをしていた。彼らは国際IS委員会の最高幹部セブンスターズの者達だ。

 

 

 

「ですから早急に対応しなければなりません!」

 

 

 

「あんなヴィダールという男1人に我々がいつまでも翻弄されるなんて冗談じゃありません。すぐにでも対応すべきです!」

 

 

 

声をあげているのはセブンスターズの1人クジャン家当主イオク・クジャンだった、彼は国際IS委員会がヴィダールに対応出来ないことに苛立ちを感じていた。

 

 

 

「まあ、待てクジャン公、君の言うこともわかるが相手の素性がわからん以上無闇に動くのは危険すぎる。」

 

 

 

それを止めたのはボードウィン家当主ガルス・ボードウィンだった。

 

 

 

続いてバクラザンやファルク家の当主もボードウィン公と同じ意見を言った。

 

 

 

「わかりました・・・」

 

 

 

クジャン公も3人に言われ引くしかなかった。、、

 

 

 

「では、ラスタル・・・ん!、エリオン公はどう思いますか?」とエリオン家当主ラスタル・エリオンに意見を聞いた。

 

 

 

「確かにクジャン公の言うことはわかる、だがまだ1人やられただけです。」

 

 

 

その発言に他の面々も「確かに」など言い納得した。今回ヴィダールによってやられたのは序列10位のワルキューレであり彼女より強いワルキューレはあと9人いた、しかも上位と下位ではかなりの実力差がありそれを踏まえるとまだ余裕があると考えた。

 

 

 

「ですが!万が一という場合も・・・」

 

 

 

「わかっている。これ以上の被害が出た場合は私の情報網を使い全力で対象しよう。」

 

 

 

クジャン公の意見にエリオン公が案を出し再びクジャン公は黙った。

 

 

 

そう言った会話が続くなか1人の職員が走ってきて部屋の前で膝をつくと声をあげた。

 

 

 

「セブンスターズの皆様報告します。たった今召集をかけたワルキューレ達が到着しました。

 

 

 

職員の報告を聞いたエリオン公は「そうか、わかった。では、彼女達を会議場まで案内をしてくれ」と言い職員は「はっ!」と答え去って言った。エリオン公は立ち上がると他のセブンスターズにも移動を頼んだ。

 

 

 

それから30分後、会議場にはセブンスターズとワルキューレ達が集まり全員が席についていた。

 

 

 

「では、参加者が集まったのでこれより会議を始めたいと思います。進行は私、石動がやらせて頂きます。まずはセブンスターズのご紹介です。

 

 

 

◉エリオン家当主ラスタル・エリオン様

 

 

 

◉ファリド家当主マクギリス・ファリド様

 

 

 

◉ボードウィン家当主ガルス・ボードウィン様

 

 

 

◉クジャン家当主イオク・クジャン様

 

 

 

◉バクラザン家ネモ・バクラザン様

 

 

 

◉ファルク家当主エレク・ファルク様

 

 

 

以上6名なおイシュ―家は当主の体調が悪く欠席とのことです。

 

 

 

続いてワルキューレの方々

 

 

 

イタリア、序列第2位アリーシャ・ジョセスターフ様

 

 

 

アメリカ、序列第3位イーリス・コーリング様

 

 

 

フィンランド、序列第4位モニカ・バイシュタイン様

 

 

 

ロシア、序列第5位更識楯無様

 

 

 

オランダ、序列第6位ロランツィーネ・ローランディフィルネィ様

 

 

 

ドイツ、序列第7位ゲルト・バルクホルン様

 

 

 

中国、序列第8位楊 麗々様

 

 

 

イギリス、序列第9位ダージア・ウェルキン様

 

 

 

フランス、序列第11位シャーナ・ディノア

 

 

 

カナダ、序列第12位ケイ・パンプス様

 

 

 

インド序列第13位イラム・ワラムナンド様

 

 

 

以上11名、序列第10位のノエル氏は除名されいなく、序列第1位織斑千冬氏は仕事で忙しいとのことです。以上で紹介は終わります。」

 

 

「織斑千冬はまた出席しないのか。まったく奴はワルキューレとしての自覚がないのか。」

 

 

クジャン公(今後はイオク)は織斑千冬に苦言を言うと、またエリオン公(今後はラスタル)がイオクの言葉に反応した。

 

「まあ、クジャン公教師という仕事は我々が思ってる以上に大変なんだろうそれに彼女自身はワルキューレには乗り気ではないからな・・・更識楯無、悪いが今回決まったことを織斑氏に伝えてくれ。」

 

 ラスタルが千冬の不参加をしかたないですまし楯無に伝言を頼むと楯無は「はい、わかりましたエリオン公」と答えた。

 

そして、会議が始まった。会議ではセブンスターズ、ワルキューレ双方がヴィダールへの対応、マスコミへの対応、次のワルキューレの候補などが話しあわれ3時間にのぼった会議は無事に終わりヴィダールへの対応はラスタルが会議前に提案したものが採用された。

 

会議が終わり他の参加者が去るなかラスタルと部下のジュリエッタのみが部屋に残っていた。

 

「ふぅ、なんとか上手くいったな。」

 

「お疲れ様です、ラスタル様。」

 

「ジュリエッタ、今回の会議お前から見てどうだった?」

 

 

ラスタルの質問にジュリエッタは「では、正直に言います」と言い深呼吸をすると口を開いた。

 

 

「はっきりいってラスタル様以外駄目です。セブンスターズや下位のワルキューレ達は己のことしか考えてなく反吐がでます。ですが上位のワルキューレ、イーリス、アリーシャ、楯無、ロランはまだマシです。」

 

 

「なるほど、ではお前はどうだ?」

 

 

ラスタルが後ろを振り向くとそこには先程まで対処方を話していたヴィダールが仮面をつけ立っていた。

 

 

「俺か?俺の意見もジュリエッタと同じだ。」

 

 

「そうか」

 

 

ヴィダールの答えにラスタルは頷くとヴィダールに情報操作と支援は十分行うと言いワルキューレの討伐を命令した、それを聞くとヴィダールは部屋を去って行った。

 

 

「変わりませんね、彼は・・・」

 

 

「ああ、最初にあった頃は触れる者全てを切り裂く刃のような男だったが今は捉えた目標のみを確実に切り裂く洗練された刃だ。まったく人間は恐ろしい生き物だ復讐の為にああも変われるのだから。」

 

 

「奴も驚くだろ、まさかかつて自身が消したはずの人間が地獄から舞い戻り、自身の積み重ねたものが自身を破壊するまでになるなんてな。貴様もそう思うだろ、ヴィダール?いや、神への復讐者織斑一夏・・・」

 

 

ヴィダールは自身と同じ名を持つ機体を見上げると呟いた。

 

 

「待っていろ、織斑千冬・・・」

 

 

ヴィダールの仮面の奥で復讐の炎が燃えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




これからもよろしくお願いします


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太平洋での戦い

今回はちょっと残酷なシーンがあります


ヴィダールの最初の神殺しから3ヶ月がたち、その間にワルキューレ達は5人がヴィダールによって敗北しワルキューレを追放された、国際IS委員会は残るワルキューレに警戒するよう指示しその国のIS委員会支部の者達は毎日震えながら業務にあたった。

 

 

そして今、国際IS委員会最高幹部【セブンスターズ】による会議がハワイで行われており、その中で強行姿勢をとる者が1人いた、名をカルタ・イシューといい彼女は最近になり父親から家督を受け取り当主になった者だ。

 

「皆様!このままではわたくし達は世界から笑いものにされてしまいます!IS委員会は無能なのかと…それは断じてなりません!許可さえ貰えればわたくし直属の部隊が大罪人ヴィダールを討ち取ってみせましょう!!!」

 

カルタの言葉にセブンスターズの多くは沈黙しながら小娘がなにができるのかと思っているとやはりこの男が声にだし意見する。

 

「イシュー公、貴君の意見は素晴らしいが相手は世界最強のワルキューレを6人も倒した奴だぞ?そんな奴に貴君になにが出来るんだ?」

 

イオク・クジャンだった、彼は他のセブンスターズの思ってることをぶちまけた。この発言にカルタはイオクに意見する。

 

「そんなのやってみなければわからないでしょう!まあ所詮、エリオン公がいなきゃなにも出来ないお坊ちゃんには無理な話ですが…」

 

「なんだと貴様!新入りの分際で私を愚弄するとは表にでろ!」

 

「望むところですわ、わたくしのグレイズ・リッターで軽く捻ってあげますわ!」

 

「貴様、ISはずるいだろうが!」

 

売り言葉に買い言葉、血みどろの殴りあいなりそうだったためさすがにエリオン公が止めにはいる。

 

「2人共いい加減にしないか、我々が争っていては出来ることも出来んイシュー公は無闇に喧嘩を売るな、クジャン公も挑発にすぐに乗るな、少しは冷静にならないか」

 

「すいません…」

 

「申し訳ありません…」

 

なんとか場は収まるとカルタは再度ヴィダール討伐を許可を求めた。場は再び静まりカルタやはり駄目なのかと思った時ある人物がカルタを支持した。

 

「ここは彼女に任せてもよいのではないでしょうか?「マクギリス!?」」

 

それはファリド家当主マクギリス・ファリドだった。

 

「たしかにワルキューレを倒してきたヴィダールは強敵です。ですが相手は同じ人間です、ならば倒せないことはありません。彼女の部隊は高い統率力が強みです、それを駆使すれば倒せるやもしれません。皆様どうでしょうか?」

 

マクギリスの説明にセブンスターズの者達は互いにアイコンタクトしカルタにヴィダール討伐の許可を与え会議は終了した。

 

会議終了後カルタはマクギリスにお礼を言っていた。

 

「まさか、貴方が私を支持してくれるとは思わなかったわ。」

 

それに対しマクギリスは笑みを浮かべながらカルタに口を開く。

 

「なに、私はカルタの力を正当に評価したまでだよ「マクギリス…」私に見せてくれカルタ、君の力をイシュー家の誇りを…」

 

 

 

ラスタルは家に帰ると自室にヴィダールを呼び命令を下した。それはアメリカのIS委員会支部長の粛正であった、だが、それは表側の狙いで新の狙いはカルタの力を削ぎイシュー家を没落させる狙いだった。

 

その案にヴィダールはカルタをどうやって誘い出すかと聞くとラスタルは情報をわざと流し誘い出すと言いヴィダールは作戦に了承した。

 

「1つ聞きたいことがある…」

 

「なんだ、ヴィダール?」

 

「部隊の奴らは皆殺しにするとして、カルタ・イシューはどうする?殺すか?」

 

ヴィダールの質問にラスタルは「殺す必要はない、上手くやれば利用出来る」と言い、話は終わった。

 

 

 

 

そして迎えた作戦当日、ヴィダールは視察中のアメリカIS支部支部長を殺すため太平洋に浮かぶ島で戦闘にはいった護衛の者達を容赦なく撃ち殺し、刺し殺し、残った支部長に迫るとハイパーセンサーが上空からくる機体達を感知した。

 

「(来たか…)」

 

ヴィダールが上空を見るとそこにはシールドに乗り降下してくるグレイズ・リッターの部隊を目視で確認した、ヴィダールはライフルを撃つがシールドに防がれた、なおもライフルを撃つとグレイズ達はシールドから飛び降りシールドがヴィダールに降り注ぐがヴィダールはそれを楽に躱した。

 

飛び降りたグレイズ達は滑走路に並ぶと一斉にブレードを地面に差し込んだ。

 

「我らIS委員会直属、地球外苑軌道統制統合部隊!」

 

「「「「「「連敵苦言、堅牢堅固…「がぁ!」」」」」」」

 

ヴィダールの撃った銃弾が1機のグレイズに命中し頭部を破損した。

 

「やかましいんだよ、舐めているのか?」

 

「なんと・・・無作法な!!!」

 

 

 

「神殺しを行い秩序を破壊した大罪人に鉄の裁きを下す!」

 

ブレードを抜き、切っ先をヴィダールに向けたカルタがそう宣言すると部下達がブレードを構え叫ぶ。

 

「「「「「「鉄拳制裁!!!」」」」」」

 

「蜂矢の陣…」

 

「「「「「「一点突破!!!」」」」」」

 

カルタを先頭にブレードを前に出し一斉に突撃した。

 

ヴィダールはその集団にライフルを撃つが被弾しても集団は止まらず突き進んでくる。

 

「無駄!」

 

ヴィダールはライフルをしまうとバーストサーベルを構えスラスターを吹かし正面から集団に突撃する。

 

「!?捻り潰してあげるわ」

 

カルタはバカ正直に突撃するヴィダールを捻り潰してやると意気込みさらに速度を上げ突き進む。

 

だがヴィダールは馬鹿じゃない1対多数の場合はいかに速く相手の数を減らせるかが重要だ、その為ヴィダールは先程頭部を破損させた機体に狙いを定め【!!!】バーストサーベルで貫き集団から離れるとサーベルの刃を折り、その機体を集団の中に蹴り飛ばした。

 

 

蹴り飛ばされた機体は仲間に受け止められるがその直後【!!!】折られたバーストサーベルの刃が爆発し3機纏めて爆発に巻き込まれた。

 

 

「「あ、あああ…」」

 

爆発に巻き込まれた2人は今にも倒れそうになるがなんとか踏ん張り建て直そうとするが「眠ってろ…」ヴィダールが接近しハンターエッジを展開して2人を蹴り切付け2人を行動不能にする。

 

一瞬のうちに3機がやられてしまいカルタはヴィダールの実力に驚愕し冷や汗が止まらずにもいると部下の1人が「カルタ様、どうします?我らの陣形が…」と命令を請うがカルタはすぐには判断出来なかった。

 

サーベルを再装填したヴィダールがカルタ達に迫るなか恐怖からか1人が「うわぁ!」と叫びながら飛び出しブレードを振るうがヴィダールにマニピュレーターで止められなんとか抜こうとするが抜けずに焦るとヴィダールは力を抜き相手が体勢を崩すと膝蹴りをかまし倒れるとサーベルで駆動系を破壊した。

 

 

またしてもやられ部下達が臆するなかカルタは「落ち着きなさい!」と部下達に叫び落ち着かせるとブレードの切っ先をヴィダールに向け部下達を鼓舞する。

 

 

「相手は所詮1人です、私達の方が数では有利なのです…包囲して殲滅、殲滅しなさい!!!」

 

「「はっ!」」

 

カルタはブレードを構えヴィダールに迫り部下達もカルタに続く、カルタがまず切り込左右から部下が切り込む戦法のようだ。

 

「(優等生の動きだ…)」

 

ヴィダールは目の前のカルタを突き飛ばすとサーベルを地面に突き刺しその反動で体を浮かせ左右からの攻撃を躱すとハンドガンを取り出しグレイズの頭部を破損させた。

 

 

グレイズには頭部のセンサーが壊れると一時的にセンサーが使えなくなることがありヴィダールの攻撃で両機はブラックアウトした状態になった。

 

ヴィダールは容赦なくハンターエッジを展開しカカト落としを喰らわし残る1機は至近距離からハンドガンを連射し仕留めた。

 

残るは自分のみとなったカルタはブレードを握り叫びながらヴィダールに迫った。

 

「こんな、こんな戦績はイシュー家には必要ないのよ!」

 

カルタの気迫はすごいものだが、気迫で勝てるほど現実は甘くない、冷静さを失ったカルタにヴィダールはサーベルでカルタのブレードを弾くとサーベルをカルタに刺し込み蹴飛ばした。

 

「う、まだ終わって、ない…」

 

カルタはブレードで体を支えながら立ち上がるが「!?」カルタは自身の肩にサーベルの刃が刺さっているのに気づいた。

 

ヴィダールは蹴飛ばした際刃を折っていたのだ。カルタは「あ、ああ」と言いながらサーベルを抜こうと掴んだ瞬間【!!!】サーベルが爆発しカルタは爆発を受け行動不能になった。

 

「(負けた…私は…)」

 

カルタは戦闘に負けイシュー家の戦績に泥を塗ったことに後悔していると「ぎゃあ!!!」と部下の悲鳴が響きカルタは声の方に視線を移すとそこには部下の喉をサーベルで貫くヴィダールの姿があった。

 

「なにをしているの・・・「カ、カルタ様助けてくださが…ああぁ」やめて…やめなさいよ…」

 

ヴィダールは次々と部下達を刺し殺していく。

 

「やめろーーーーー!!!」

 

カルタの悲痛の叫びが響くなか最後の部下がヴィダールに殺された。

 

カルタは次は自分だと思い身構えているとヴィダールは背を向け歩いて行った。

 

カルタは何故自分を殺さないのかとヴィダールに問うがヴィダールはなにも言わない。

 

「殺しなさいよ!わたくしを部下達と同じように部下達だけ殺され自分だけ生き残るなんて耐えられないわ、だから殺しなさい…殺しなさいよ!」

 

カルタの叫びにヴィダールは止まり振り替えるとカルタにライフルを撃った、だが弾は当たらずカルタの顔の近くの地面を削るだけだった。

 

「お前ごとき俺が殺す価値はない…」

 

「ヴィダール!!!」

 

「許さない、許さないわ!必ず部下達の分まで私が私が―――がっ」

 

「!?」

 

突如カルタにブレードが飛んできてブレードはカルタの胸に突き刺さった。

 

ヴィダールはブレードが飛んできた方を見るとそこには赤い細身の機体がいたのだ。

 

「該当データなしだと…」

 

ヴィダールは謎の機体と向かい合いいつでも戦えるよう身構えていると謎の機体はブレードを展開し襲いかかってきた、ヴィダールは攻撃を躱し反撃しサーベルが当たると思った瞬間、謎の機体はありえない反応速度で対応し両者は距離をとった、ヴィダールがサーベルを握り次の動きに注意していると赤い機体はブレードをしまうと何処かへ行ってしまった。

 

残されたヴィダールはカルタをどうするかラスタルに連絡をしようとすると支部長を監視していたジュリエッタから通信がはいった、内容は支部長が島から逃げようとしていることと異変に気づいた奴らが島に近づいて来ているというものだった。

 

ヴィダールはジュリエッタにカルタのことを伝えるとジュリエッタはラスタルに連絡しラスタルからの指示をヴィダールに伝えた。

 

指示内容は目標の始末を優先しカルタはほっとくというものだった。ヴィダールはスラスターを吹かし支部長抹殺へと向かった。

 

 

ヴィダールが去ったあとカルタは朦朧とする意識のなか想いを抱いていた人の名を口にした。

 

「マクギリス…」

 

そしてカルタは息を引き取った。

 

1時間後

 

 

異変に気づいた者達が島に上陸し飛行状態にで悲惨な現場を目撃し遺体と機体の回収を行っていると1人の人物が叫ぶ声が響きわたる。

 

「カルタ…そんなまさか、嘘だお前が…うおお!!!」

 

「ガエリオ…」

 

「マクギリス…俺は奴をカルタを殺した奴を決して許さない!許せるわけがない…」

 

ボードウィン家次期当主ガエリオ・ボードウィンが幼馴染みのカルタの死に涙し殺した奴への怒りと憎しみを抱くなかマクギリスはガエリオをただ見ていた、その顔はどこか不気味なものだった。

 

 

 

 

支部長を抹殺し帰還したヴィダールはラスタルに一連の出来事を伝えた。

 

「赤い謎の機体にありえない反応速度か?それはもしかするとマクギリスかも知れんぞ…」

 

「ファリド公が?彼にはIS適性がないはずでは…」

 

そう言うヴィダールにラスタルはある資料をだすとそれを見せた。資料を見たヴィダールは驚愕しこれならあの動きも可能だなと理解しIS適性がないマクギリスがISを使えたのかも理解した。

 

 

「マクギリスが秘密裏に行っている封印された技術、人体に特殊なナノマシンと端子を埋め込み、機体と直接繋がりそれによりありえない反応速度を手に入れる。おそらくマクギリスは改良し男がISを使えるようにしたんだろ…恐ろしい奴だ。」

 

 

「・・・」

 

 

「お前も十分注意しておけ、マクギリスは何かを狙っている・・・」

 

「はい…(封印された禁断の技術【阿頼耶識システム】か…)」

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがだっでしょうか?

次回は明日出せれば良いなと思っています。
あと楯無さんが登場


感想などお待ちしております。


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北の地で

今回はいよいよ会長が登場です。

【注意】

◉一部キャラが変かも?

◉残酷な描写があります


「はあ、大変なことになって来たわね…」

 

新聞を読みながらため息をつく少女がいた、彼女の名前は更識楯無、ロシア国家代表でありワルキューレの1人であり序列第5位の人物である。

 

新聞にはフィンランドのワルキューレ、モニカがヴィダールによって倒されたことがのっていた。

 

「(これで残りのワルキューレは6人…序列的には私かロランちゃん、フランスのディノアさんね…正直言って私の実力でヴィダールを倒せるかはわからない、でもやらなくちゃ簪ちゃんの為にも…)」

 

楯無は自分の力を分かっているからヴィダールを恐れているがそれでも妹の為にヴィダールとの戦いでは勝つと自分を鼓舞した。

 

 

そんな楯無は今IS委員会ロシア支部へと向かっていた近々ヴィダールがロシア支部長を抹殺しにくるという情報がはいり楯無はその護衛として召集された。

 

「(私がやられたらロシアのISは終わりだというのに、所詮は自分の面子しか考えられない人達ね…)」

 

そう考えていると楯無はIS委員会ロシア支部に到着し支部長室へと通された、中にはロシア支部長と柄の悪そうな男がいた。

 

「よく来てくれたミス楯無、君がいれば私も安心だよ。」

 

「そうですか、私もロシアのワルキューレとして守ってみせます。ところでそちらの方は?」

 

楯無は柄の悪い男のことを聞くと支部長は楯無に説明した。

 

「彼は今回私が雇った私兵達のリーダーでね非常に優秀な男さ。」

 

支部長に紹介された男は立ち上がり楯無と握手を交わすと自己紹介をした。

 

「どうも、初めまして俺の名はジャスレイ。ロシアを拠点にPMCを運営している者だ、今回は同じ仕事をするもの同士仲良くやろうや。」

 

楯無は男に嫌な気配を感じるものの今は目の前のことに集中するため余計な考えを捨てた。

 

 

それから楯無は彼らと打ち合わせをし作戦をたてた、内容は支部長が訪問としてわざと人気のない場所へ行きヴィダールを誘い出し楯無がISで足止めをしジャスレイ達がミサイルを発射しヴィダールを追い詰めるというもので状況によっては対空火器なども使用するという大掛かりなものだった。

 

 

作戦内容が決まると楯無達は明日迎撃する場所を視察したそこはウラジオストクから海沿いの場所であり、こんな何もないところに来れば怪しいと思うが支部長は写真家としても有名なので説明がつくようだ。

 

 

夜、楯無はホテルに戻ると日本にいる従者の虚に連絡をとっていた。

 

「大丈夫よ、虚ちゃん…私は負けたりしないから…」

 

「お嬢様…」

 

虚は本来であれば楯無と共に来るはずであったが事情が重なり同行出来なかった。

 

主である楯無を支えるのが自身の役目なのにその主の無事を遠くから祈ることしかできない虚に楯無は必ず無事に戻ると約束した。

 

 

 

 

翌日楯無は作戦に取りかかった、ジャスレイ達とは離れた場所で待機しヴィダールが現れたらいつでも対処出来るように茂みに身を隠し待っていた。

 

だが30分たってもヴィダールは現れなかった、支部長が景色を写真に納め楽しそうにして無防備でも現れないヴィダールに楯無は何故来ないのか疑問に思っていた。楯無は暗部として暗殺などもして来たので目標が無防備なのに襲わないのは分からず違和感に感じながら楯無は水を飲むとその時

 

【!!!】

 

「!?」

 

支部長がいた場所で突如なんの前ぶりもなく大爆発が起きた。

 

「(ヴィダールが現れたの!?でもセンサーに反応はなかったはず…)」

 

楯無は状況を理解出来なかったが支部長を守るため自身の機体ミステリアス・レイディを展開させ支部長の元へと向かった。

 

 

 

「これは…どうゆうことなの?…」

 

楯無が爆発の現場に行くとそこにはなにもなかったのだ、正確には爆発跡があり近くには最早判別出来ない程バラバラになった遺体の残骸があるだけだった。

 

楯無が目の前の光景に呆然としていると後ろから足音が聞こえてきた、おそらくジャスレイ達だろうと思い視線を向けるとそこいるはずがない人物に楯無は目を見開いた。

 

なぜならそこには死んだと思われた支部長がいたのだ、楯無はならばこの遺体は誰なのかとジャスレイ達に問うと彼らは不適な笑みを浮かべ楯無の問いに答えた。

 

「そいつは町にいた、ホームレスだよ…金を渡してここで支部長の振りをしろって言ったんだよ。」

 

「なんで、そんなこと…」

 

「決まってるだろ、お前さんをここに誘導するためさ」

 

そう言うとジャスレイは何かのスイッチを押すと楯無を囲うように4本の柱が現れ、そこから電撃が発射され楯無を襲う。

 

「あああ!!!」

 

30秒ほどたつと電撃は止まり楯無は地面に膝をつけるが倒れず、深紅の瞳でジャスレイ達を睨みつけた。

 

「はぁはぁはぁ…何故私を襲ったのかは今はいいけど…答えなさい!なんで無関係の人をわざわざ殺したの!!!」

 

楯無の怒りの声にジャスレイは一言「リアルティがあったほうが良いだろ」と言ったのだ楯無はその言葉を聞くと槍を手にしジャスレイに迫る、だがジャスレイはまた電撃を流した、だが楯無は槍に内臓されたマシンガンで柱を破壊するとジャスレイに再び迫りジャスレイを貫く瞬間【!!!】突如ISが現れジャスレイを守った、攻撃を防がれた楯無はそのISに吹き飛ばされた。

 

「くっ、貴女まさか…」

 

楯無はジャスレイを守ったISの操縦者の顔に見覚えがあったのだ。

 

「前ロシア国家代表シルヴィオ…」

 

「お久し振りねぇ更識楯無…」

 

「なんで貴女がこんなことを…」

 

「これから死ぬ人間に答える意味はないわ」

 

シルヴィオはミサイルを発射しミサイルは楯無へと向かうと楯無は体勢を整える為上空に逃げた、だがミサイルは誘導タイプであり楯無に迫るが楯無はマシンガンでミサイルを迎撃した。

 

「あら、上に行って大丈夫かしら…」

 

シルヴィオがそう言うと2機のヘリが現れた。

 

「Mi-24Dバインド!?なんでロシア軍の兵器が…」

 

Mi-24は楯無に向けて12.7㎜のガトリング砲を連射識楯無は水を操り弾を防ぎ撃ち落とそうとするとMi-24はミサイルを発射し楯無は水で防ぐが直後水をコントロール出来なくなってしまった。

 

「なんで!?…はっ!?」

 

【!!!】

 

水がコントロール出来ないことに驚愕すると直後Mi-24からミサイルが発射され楯無は直撃を受けてしまった。

 

「う…あんまり調子にのるんじゃないわよ…」

 

墜ちるなか楯無は力を振り絞りコントロールが戻った水を使い2本の槍を作るとそれをMi-24に向けて投げつけた。

 

「ミストルテインの槍!!」

 

投げつけられた槍はMi-24のエンジンとコックピットに直撃し大爆発を起こした。楯無はその爆風を受け意識を失うと海に向かって墜ちて行った。

 

「やりましたな…」

 

「やったわね…」

 

「よくやったお前達」

 

楯無が墜ちるさまを見てニヤつく3人、そんななか支部長の護衛の警備兵がヘルメットや銃を捨てると海に向かって飛び込んで行った。

 

「なんだ?アイツは?」

 

「さあ、分かりません…」

 

 

 

 

 

俺は今予想外の事態にあってしまった、俺はラスタルからIS委員会ロシア支部支部長を抹殺する為ロシアへと向かった。現地に着くと俺は警備兵に成り済まし機会を伺っていた、俺がついてから2日後ヴィダールがロシア支部長を抹殺するという情報を耳にした、最初はバレたのかと思ったがどうも違うらしく俺は情報元を調べているとワルキューレ第5位更識楯無が護衛としてやって来たのだ、俺は何かあるぞと思い作戦に参加すると楯無が支部長達によって嵌められたと理解しどうするか迷っていると楯無はミサイルを喰らい海へと墜ちて行ったのだ。

 

ワルキューレであり楯無が死んでも俺に損はないと思っているのに何故か体は動き楯無を追い俺も海へと飛び込んだ。

 

落下するなか俺はヴィダールを展開すると楯無を抱き抱えると海へと墜ちて行った。「ぐうっ!?」海の中は思った以上に流れが速かったが俺はなんとかバランスをとりながらこの場から離れた。

 

 

「はぁはぁはぁ、危なかったな…」

 

俺はなんとか離れた岩場に上り楯無をチェックした「う…」さいわい楯無は気絶しているだけで目立った怪我はなかった、俺はある人物に電話をし終えると楯無を洞窟内に寝かし冷えた体を拡張領域から出した毛布をかけ焚き火をつけ楯無を暖めた。

 

 

「俺はなにをやっているんだ…」

 

ヴィダールは自身の行動が理解出来なかった。この腐りきった世界の諸悪の根源であるIS委員会、その象徴であるワルキューレ達、ヴィダールは今までその悪を倒し復讐するためワルキューレ達を倒してきた…なのにヴィダールは自分からワルキューレを助けた、自分の行動にヴィダールは何故なのかと考えていると「う…」楯無が目を覚ましそうになりヴィダールは仮面をつけた。

 

「う…ここは?私はたしか…」

 

ヴィダールが仮面を付け終わると楯無は目を覚まし辺りを見渡しヴィダールの姿を見ると起き上がり身構えた。

 

「あ、貴方ヴィダール!?なんで貴方がこんな場所に…」

 

楯無はヴィダールを警戒しISを展開しようとするがそのISがなく辺りを見渡すとヴィダールがミステリアス・レイディの待機状態である扇子を持っていた。

 

「返してくれないかしら、私のIS…」

 

楯無がミステリアス・レイディを返せと言うと当然ヴィダールは「返すと思うか…」と言い楯無は「そうよね…」と言いあきらめた。

 

楯無はヴィダールから離れた場所に座るとしばらくしてヴィダールにお礼を言った。

 

「助けてくれてありがとう…敵に助けてもらうなんて思わなかったわ…へくちゅっ!」

 

くしゃみをした楯無にヴィダールはカップに珈琲をいれ渡した。

 

 

 

しばらく2人は無言で珈琲を飲んでいるとヴィダールは楯無に何故命を狙われたのか知りたいか?と聞き楯無はその話に食い付いた。

 

そしてヴィダールから教えられた今回の件に楯無は驚愕した、奴らの計画はまず楯無を抹殺しワルキューレ特記事項に記載してある【ワルキューレが病死、事故死によって亡くなった場合は変わりのワルキューレを所属している国から選出してもよい】というものがありそれで楯無に敗れロシア国家代表を引退し支部長と現役時代から繋がっていたシルヴィオをワルキューレに選出させ支部長が利権を牛耳るというものだった。

 

だがしかし、それではシルヴィオはワルキューレになり支部長は利権を牛耳ってもヴィダールに倒されたら意味がないがそれに関わるのがジャスレイだった、ジャスレイは支部長に手を貸しロシアの後ろ楯を手に入れる変わりに彼が所属する組織【テイワズ】が支部長を支援するというものだった。

 

 

「そうゆうことだったの…」

 

「まったく、どいつもこいつも腐ってやがる…お前は違うみたいだがな…」

 

「え?」

 

「お前の反応や経歴を見て粛正するかどうか確認していた…結果は現状では粛正候補だ、お前がもし悪事に手を出したらその時は…」

 

ヴィダールは右腕のみ部分展開しバーストサーベルを楯無は首元にあて言い放つ。

 

「即粛正する…」

 

「・・・」

 

「お前みたいな奴ばかりなら世界は平和なんだがな…」

 

ヴィダールはISをしまおうとすると楯無が「アリーシャさんやイーリスにロランちゃんもみんな良い人達よ」と言いさらに「織斑先生も…」と言うとヴィダールは神速の早さで部分展開しサーベルを楯無の後ろの岩壁に突き刺した。

 

「!?」

 

「奴は違う!!!奴は織斑千冬はなにがなんでも殺す、必ず…俺の手で!!!」

 

仮面をしていてもわかる怒れるヴィダールに楯無はヴィダールと千冬との間になにがあったのか気になるところだが、それはタブーであると理解し口には出さなかった。

 

しばらくするとヴィダールはサーベルを壁から抜き機体を解除すると楯無に「すまない…」と謝罪し腰かけた。

 

数分後冷静になったヴィダールは楯無に「じゃあ、俺は仕事をしてくる」と言い立ち上がりISを展開すると楯無が「何をするの?」と聞いて来たのでヴィダールはそれに答えた。

 

「奴らは俺を利用したんだ、ならそれ相応の罰を与えないとな…支部長は元々だが仲間の奴らも同罪だ」

 

ヴィダールはそう言うとスラスターを吹かし、現場へと向かった。

 

現場では支部長達が楯無の遺体を探していた。

 

「見つかったか?」

 

「いいえ、手がかりもないです」

 

「くそ、もし生きていたらどうするだ!「仕事熱心だな?」ん?なんだ…ひっ!」

 

支部長が振り向くとそこにはバーストサーベルを握りしめたヴィダールが立っていたのだ。

 

「悪事には熱心に取り組むんだ?まあ、そのせいでお前は死ぬんだが…」

 

「ヴィ、ヴィダール!!!本物がどうして…」

 

「どうしてだろうな?・・・それはお前が1番わかっているだろ外道が…」

 

ヴィダールはサーベルで支部長の足を貫き歩行能力を奪うと周りにいる支部長の仲間達を狩っていく、あるものはサーベルで貫かれ、あるものはライフルで頭をぶち抜かれ次々と死んでいきシルヴィオが無謀にもヴィダールに迫るがヴィダールはまず武器を持つマニピュレーターを破壊しサーベルを突き刺すと刃を折り蹴飛ばし刃が爆発し行動不能にすると両手にハンドガンを構え銃口を顔に向けた。

 

「まっ、待って助け」

 

「自己満足の為に悪事に手を染めた外道の言葉なんかに耳を貸すわけないだろ…」

 

【!!!】

 

ヴィダールはハンドガンを連射した、最初は許しをこう戯れ言が聞こえたが次第に聞こえなくなり1分もすればシルヴィオは肉塊になっていた。

 

シルヴィオ達の返り血が垂れるなかヴィダールは支部長に近づくと足で腹を踏みつけるとサーベルを握り頭上まで上げ一気に振り下ろした。

 

【グチャ】

 

サーベルは支部長の頭を貫通し支部長が死んだのを確認するとヴィダールはサーベルを抜き収納すると楯無がやってきた。

 

「容赦ないわね…」

 

「外道に容赦など不要だ…」

 

「あのジャスレイって男の姿見当たらないけど彼はどうするの?」

 

楯無の質問にヴィダールは「ちょっと待て」と言い何処かに連絡した。

 

「もしもし、名瀬さんですか?どうなりましたか?」

 

「おお、ヴィダールか…ああそのことなら…」

 

 

【1時間前】

 

テイワズの本拠地【歳星】に戻ったジャスレイは上機嫌だった、ロシア高官とのパイプを手に入れ弱みを握ったことで自分の野望がいよいよ果たせそうだからだ。

 

「(ロシアを使っておやじを殺せば俺がテイワズのトップ、やっと俺の時代が来たんだ…くくく、笑いが止まらねーぜ)」

 

「ジャスレイ様、マクマード様がお呼びです」

 

「おやじが?(なんだ?)」

 

「はい、至急部屋に来るようにとのことです。」

 

 

ジャスレイは使用人言われにテイワズトップであるマクマード・バリストンの部屋へと向かい入ると中にはマクマードと横には同じテイワズ幹部の名瀬・タービンがいた。

 

 

「なんですか?おやじ…」

 

「ジャスレイ、おめぇ随分と遠くまで行ったらしいな?なにをしてたんだ?」

 

マクマードの問いにジャスレイはすぐに答えた。

 

「なに…ちょっと、野暮用で行ってただけですよ」

 

「そうか…その野暮用ってのは更識楯無の暗殺か?「なっ!?」その反応は当たりってことだな…」

 

「おやじ…」

 

「その暗殺に手を貸した礼としてピロシキ共の力を使い俺を亡きものにしてテイワズを自分の物にしようってことだろ…残念だったな、ある人物が情報をくれてな…」

 

「(何故だ!?何故バレたんだ、何処のどいつだ!?)」

 

ジャスレイはマクマードから怒号が飛ぶと思ったがきたのは予想外の言葉だった。

 

「だが、お前は自分なりにテイワズのことを思って行動したんだろ?ならこのことは不問にしてやる…」

 

「そうですか、ありがとうございます。じゃあ俺はこれで…(クソじじいが!いつか殺してやるからな…)」

 

ジャスレイは部屋から出ようとドアノブに手を掛けた時「だが…」とマクマードがなにかを言いジャスレイが立ち止まるとマクマードは続けて口を開く。

 

「嬢ちゃん、更識楯無いや更識刀奈を傷つけたことは落とし前つけてもらうぞ…」

 

「え?」

 

「【!!!】ぐぁ!」

 

マクマードの撃った銃弾がジャスレイの右肩を貫いた。

 

「「叔父貴!」」

 

ジャスレイの部下はマクマードに銃を撃とうと構えた瞬間「「がぁ、あ」」物陰から現れたら少女に一瞬で首をナイフで切られ血飛沫を出しながら絶命した。

 

「よくやったなマドカ、こっちに来い」

 

マドカと呼ばれた少女は名瀬の元にいくと名瀬から「えらいぞ」と褒められ頭を撫でられ嬉しがった。

 

ジャスレイは部下をやられ、マクマードが何故怒っているかが分からずに怯えているとマクマードは語り出した。

 

「更識刀奈…刀奈ちゃんの父親つまり16代目更識楯無とは友人でな刀奈ちゃんが小さい頃は俺もよく屋敷を訪れて遊んであげたもんだ、俺が来るとおじさまおじさま

って言って俺に抱きついて来たんだ…あの頃の刀奈ちゃんは可愛かったもんだ、今でも十分可愛いいし俺にとっちゃ孫みたいなもんだ…そんな俺の大事な孫にお前は手を出し殺そうとしたんだ、どうなるかわかるな?」

 

「ひ、ひいー――」

 

ジャスレイはマクマードの怒りの圧に堪えれず逃げ出すが【!!!】「ぐぅわ!」那須の放った銃弾がジャスレイの両足を撃ち抜いた。

 

「ジャスレイ…男ならみっともなねぇ真似すんなよ…」

 

「ぐっ、名瀬~~~」

 

まともに動けないマクマードは名瀬から日本刀を受け取ると抜き刀身を煌めかせ構える。

 

「ジャスレイ、極道なら自分のしたことに落とし前つけろや…」

 

「ま、待ってくれおやじ…」

 

命乞いをするジャスレイにマクマードは容赦なく刃を振り下ろした、袈裟斬りだった。

 

カチンと音を立て日本刀をしまうとマクマードは名瀬に情報を提供した奴にジャスレイは処理したと報告しろと言い部屋をあとにした。

 

 

 

 

「てな、ことだこれで更識の嬢ちゃんは無事だな。」

 

「そうですか、報告ありがとうございます。」

 

「今回はお前のおかげで助かった、礼を言うのはこっちだよ…ところでお前、まだ嬢ちゃんを倒す気か?」

 

名瀬のドスの聞いた質問にヴィダールは「粛正対象じゃなく今は候補なので彼女次第ですね」と答え名瀬は「なるほど」と言い電話を切った。

 

 

名瀬から伝えられたことを楯無に言うと楯無は「おじさま…」と呟き微笑んだ。

 

ヴィダールは目的を達成した為帰ろうとすると楯無に声をかけられ振り向くと仮面にキスをされた。

 

「!?」

 

「あ、貴方そんな反応もできるのね」

 

「貴様、俺達はまだ敵同士だぞ…」

 

「確かにそうだけど、これは今回のお礼よ、じゃあまた会いましょうまったねー――ふふん♪」

 

そう言い残し楯無はISを展開し飛び立った。

 

残されたヴィダールはラスタルにどう報告するかしばらく悩んでいた。

 

「更識楯無か…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?

ジャスレイは死んでも仕方ないでしょう楯無さんに手を出したんだから…


感想やリクエストなどあったら気軽にどうぞ


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それぞれの

今回は過去のことです、ヴィダールが千冬を恨む理由がわかります。

アンケートの結果マドカの機体は【辟邪】になりました、ご協力ありがとうございます。


ロシアから戻って1週間後。俺は現在ジュリエッタとISを展開し対面していた。

 

「貴方とやるのは久しぶりですね…」

 

「そうだな…」

 

俺達はお互い武器を構えるとスラスターを吹かしぶつかり合う。俺は蹴りをいれ距離をとるとライフルを撃つ、だがジュリエッタをそれをやすやすと躱し俺に斬りかかる。

 

「相変わらず速い奴だ…」

 

「貴方こそ隙がないですね…」

 

 

 

2人の戦闘をラスタルが見物していると珍しい人物が現れた。

 

「おお、珍しいなお前がこんな場所に来るなんてなガラン…」

 

「なーに近くで仕事があったもんでな、来てみたらヴィダールとジュリエッタがバトルしてると聞いてな…」

 

彼の名はガラン・モッサ、傭兵部隊を率いる人物でありラスタルとは親しい仲でありヴィダールとジュリエッタの師でもある人物だ。

 

 

「あの2人やるようになったな、特にヴィダールの成長には毎度驚かされる。」

 

「ああ、そうだな…」

 

ラスタルはガランとの会話のなかでヴィダールと会った時を思い出していた。

 

 

 

 

俺はガランと共に東ヨーロッパを訪問していた時、スラム街で急に車が止まりガランが様子を見に車外に出た時窓が叩かれ目線を向けると少年が手榴弾を持っておりそれを車の下にピンを抜き転がした。

 

俺は急いで車から出てガランに「車から離れろ!」と言った瞬間手榴弾は爆発し車は炎上し俺は吹き飛ばされた。俺は立ち上がろうとすると後ろから拘束されナイフを首に当てられた、ガランは俺を見ると少年に銃を向けた。

 

「小僧、なにが目的だ」

 

ガランが少年に目的を問うと少年は「力が欲しい…」と答えガランは「なんでだ?」と再度問うと少年は怒りに満ちた瞳をガランに向け叫んだ。

 

「復讐だ!俺を…あの人を…手にかけ、あの人の夢を破壊したあの女に復讐するためだ!!!」

 

 

少年の叫びを聞きガランと俺はこの少年の怒りは並大抵とものじゃないのを理解すると少年はナイフを落とし拘束を解くと膝から崩れ落ち「力さえあれば…」と嘆いていた。

 

解放された俺はガランに目線を向けるとガランは俺の言いたいことを理解し頷くと俺は少年の肩に手を置き問いた。

 

「俺の手足となり死んだほうがマシと思える程の苦痛を味わっても良いというなら力をくれてやる…」

 

そう聞くと少年は「それでも構わない、それで力が手に入れば…」と答え少年は俺の腕を掴んだ。

 

これが俺とヴィダールの出会いだった。

 

 

 

 

ヴィダールとジュリエッタの戦いは終盤になっていた。両機共残りのエネルギーは少なく次で決着がつくもようだった。

 

ヴィダールとジュリエッタは互いに武器を構えスラスターを吹かせ正面からぶつかり合い、そして膝をついたのはジュリエッタだった。

 

「(負けた…)」

 

ジュリエッタはヴィダールとの模擬戦に敗北し目を瞑ると過去のことを思いだしていた。

 

 

 

私がヴィダールと会ったのは私が専用機を受領する前だった、ラスタル様とおじ様が東ヨーロッパに行った時に拾ってきたようだった。私のヴィダールへの最初の印象は獣だった。食らいついたら離さないそんな感じだった…そして私はその日から彼とおじ様から訓練を受け力をつけていった。

 

彼が来てから1ヶ月後私は専用機レギンレイズを受領しヴィダールも専用機を受領した、完熟訓練が終わると私達は実戦に投入された。相手はISを使い海賊行為を繰り返すブルワーズという組織で私はラスタル様に良いとこを見せる為出撃した。

 

 

 

戦闘が開始されるとすぐにブルワーズのISマン・ロディが現れ私はレギンレイズの性能を駆使して瞬く間に2を撃破した、私はヴィダールのことが気になりハイパーセンサーで彼の位置を探し目を向けるとそこには高速で移動する青い機体があった。

 

私はデータ内にある彼の機体データを見るとその名前に驚いた。

 

「機体名がヴィダール?自身と同じ…自らをISと1つにして本来の自分を捨て去ろうとするんですか…復讐の為に」

 

ヴィダールは迫りくる機体を次々とサーベルで貫き1機をそのまま岩肌に打ち付ける、だがマン・ロディはサーベルを握り絞め離さないようにしていると後方から2機が来るのを確認するとサーベルの刃を外して攻撃を回避するとハンターエッジを展開し武器を蹴り飛ばすと反対のハンターエッジで蹴り飛ばしサーベルを装填すると止めを指し次の敵へと向かう。

 

「綺麗…」

 

私ははヴィダールの戦闘を見てそう感じてしまった。

 

ヴィダールが最後のマン・ロディをカカト落としで沈黙させるとブルワーズは何処から入手したのかアパッチを投入しアパッチはヴィダールにミサイルを一斉発射した。

 

迫るミサイルをヴィダールはサーベルをしまうと両手にハンドガンを装備しミサイルに向けてトリガーを引き全てのミサイルを破壊した。そしてミサイルを撃ち尽くしたアパッチに迫りサーベルでプロペラを破壊した。

 

 

全ての敵を無力化し1人も死者を出さなかったヴィダールにジュリエッタは近づき彼を称賛した。

 

「貴方の強さ本物ですね…」

 

「ありがとう…」

 

「復讐とは本来黒く穢らわしいものの筈です…ですが貴方の太刀筋はとても復讐を起因としたとは思えない…強く美しい…」

 

私はこの戦闘で感じたヴィダールのことを口にだす、するとヴィダールはなにかを呟いた。

 

「ああ、そうか…忘れていた…「え?」今はただこいつと戦うのが楽しかった。」

 

「・・・」

 

ヴィダールの発言に私はしばらく唖然としたがすぐにヴィダールに「変わった人ですね」と言いヴィダールは「そうか?」と返事した。

 

「私は貴方への不信感は持ったままです…が、その腕は評価します!これから共に戦うことに不安はありません」

 

 

そう言い放つとヴィダールは無言で船に戻り私も彼を追って船に戻った。

 

 

 

 

これが私がヴィダールを認めることになった出来事であり、そして今私はヴィダールが差し向けた手を握りお互いがお互いを称賛するライバルであり仲間であるというのが私の今のヴィダールに対する印象だ。

 

 

 

ヴィダールはジュリエッタとの模擬戦を終えるとシャワーを浴び汗を流しながら昔のことを思い出した。

 

 

 

俺は孤独だった、姉はいたが奴は何もしなく外では弟を気遣う優しい姉を演じるが家では無差別に暴力、暴言を吐く糞野郎だった。そんななか俺を気遣ってくれる人間が現れた。名前は篠ノ之束、姉が行く道場の娘さんだ。

 

親の愛を知らず姉からもサンドバックにされていた俺に唯一優しく接してくれた人だった、だがある日、束さんはISを作り姉がそれを使い白騎士事件を起こした。

束さんは各国から逃げる為姿を消した、だが定期的に俺の元を訪れてくれた。

 

そんな生活が続くなか姉は2回目のIS世界大会モンド・グロッソに出場するためドイツに行くことになり俺も珍しく姉がお前も来いと言いものだからドイツに向かった、そして俺は姉の決勝戦の日会場に行こうとすると拉致された。

 

誘拐犯が姉が大会を辞退しないことに苛立っているといきなり銃声が鳴り犯人達は死んだ、これで助かると思ったがその犯人達を撃ち殺した連中は俺を無視して犯人達の遺体を片付けていると姉が現れた、俺は姉の名を呼ぼうとすると頬を姉の刃がかすった。

 

「姉さん!?」

 

俺が名前を呼ぶと姉は冷たい目を俺に向けこう言った

 

「お前なぞ知らん…おとなしく死ね…」

 

その言葉を聞いて俺はこいつはホントに糞野郎だと思った、俺は諦め目を瞑るが次の瞬間大きな音がなり目を開くとそこには束さんがいた、束さんは俺の拘束を解き手を取り脱出しようとした時だった「グサ!」束さんは背後から姉に刺されたのだ。

 

「束さん!?」

 

心配する俺に束さんはニコリと笑い何かを渡すと俺を突き飛ばし俺は川へと落ちていった。

 

気がついたら俺は何処かわからない場所におり、町をさ迷っているとテレビの映像が目にはいった。内容は俺が死んだというもので姉は記者にたいして涙を流していたがそれは嘘だと知っている為俺は姉に更なる憎しみをだいた。

 

俺はその後ラスタルに拾われ訓練をしているとラスタルが俺を呼びある場所に向かった。そこにいたのは束さんだった、ラスタルの話だと束さんは発見した時は瀕死であり俺の名を呼んでいたと言うことだ。

 

それから俺はラスタルから千冬が何故自分達を手にかけたのかを聞かされ、俺は偽善のワルキューレ織斑千冬への復讐を改めて誓った。

 

 

 

 

ヴィダールは束がいる施設に来ていた、束は未だ意識不明でありいつ目覚めるかわからない。ヴィダールは束の手を握り「必ず復讐するよ、行ってきます」と言い残し施設を去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回はマドカが出撃!


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エドモントン

今回はタイトルを見たらわかる人はわかる奴が登場


【アンケートご協力ありがとうございます】


俺とジュリエッタは今、ラスタルからの指令で北米のエドモントンに来ていた。

 

指令の内容は蒔苗東護ノ介という政治家を無事にエドモントンの会議場まで送るという任務だった。蒔苗はテイワズのトップ、マクマード・バリストンの友人でありマクマード本人からの依頼でありラスタルはロシアの件が切っ掛けでテイワズと協力関係を築く為俺達を派遣した。

 

普通ならテイワズだけで蒔苗を護衛できるが蒔苗がエドモントンに行く理由である会議で戦う相手アンリが密かに【夜明けの地平船団】という海賊を雇い蒔苗を妨害しようとしているという情報をを手にいれマクマードはラスタルに救援要請をしたのだ。

 

無事に現地についた俺達を出迎えてくれたのはタービンズのトップ、名瀬・タービン本人であった。

 

「久しぶりだな…ヴィダール」

 

「はい、久しぶりですね名瀬さん…」

 

俺と名瀬さんは握手をかわすと名瀬さんは蒔苗氏のところに連れていった。俺達は蒔苗氏と明日のことを話し終わると俺達はISの最終調整を行う為格納庫に向かうと既に数名タービンズの連中がISを整備していた。

 

その中の1人は俺達に気づくと俺達に走りよって来たところで「兄さーん!」と言いながら俺に抱きついてきた。

 

「久しぶりだな、マドカ…」

 

「うん!」

 

マドカは俺の胸に顔を押し当て、俺はマドカの頭を撫でていると他の連中もやってきた。

 

「マドカー、その人があんたのお兄さん?」

 

「ああ、そうだよラフタ…兄さん紹介するよ私の仲間を左からラフタ、アジー、ケーコだよ」

 

マドカに紹介された3人は軽い会釈をし俺達も自己紹介をする。

 

「俺はヴィダール、こっちが「ジュリエッタ・ジュリスです」組織は違うが同じ目的を遂行する者同士仲良くやろう」

 

俺達が自己紹介を終えると名瀬さんがやって来ているラフタさん達を抱き寄せた。

 

「名瀬さん、全員あんたの奥さんか?」

 

俺がそう聞くと名瀬さんは堂々と「そうだ」と答えた。いつの間にかマドカまで自身の奥さんにしてた名瀬さんに俺は「(名瀬さんは俺の義兄ってことか?)」と思っていると格納庫に鎮座してある機体が目にはいった。

 

「あの格納庫の機体はなんだ?見たことない機体だが…」

 

俺が機体のことを聞くと代表して、アジーさんが説明してくれた。

 

「ガタイの良い機体は漏影といってねテイワズだとわからないように百錬を偽装した機体だよ、スリムなのは辟邪という機体でマドカの使う試作機だよ。」

 

「なるほど…」

 

説明をしたアジーは名瀬から褒められ頬ずりをされており口ではよしてくれと言ってるが嬉しそうだった。

 

 

その夜ヴィダールは星空の下名瀬と会っていた。

 

「名瀬さん、ありがとうございます…」

 

「なんだよ?急に呼び出しておいてそうそう…」

 

「マドカのことですよ、アイツの家族になってくれたことでどうしてもお礼が言いたかった。」

 

「・・・」

 

「アイツは1人だった…生まれた時から誰からも愛されず

孤独で俺が初めてあった時は既に感情なんてなかった、でも貴方がマドカの家族になってくれてマドカは感情を取り戻してやっと人間らしくなれた…だからホントにありがとうございます」

 

ヴィダールはマドカに人間らしさを取り戻してくれた名瀬に兄として最大限のお礼をし、それを聞いた名瀬は「礼なんて不要だ」と返した。

 

それから話は弾み、明日の為にヴィダールが就寝しようとすると名瀬がヴィダールに爆弾発言をかました。

 

「そうだヴィダール、言ってなかったが「ん?」明日の護衛…蒔苗の爺さんを直接警護するのは更識の嬢ちゃんだぞ…」

 

「・・・は!?」

 

 

翌日ヴィダール達は名瀬から楯無が蒔苗と共に移動を開始したという連絡を受けると開けた場所で待機していた、待機すること1時間前方からかなりの数のISが向かってきた、夜明けの地平船団だ、だがまだ撃たずそのIS達が有効射程距離に入るとヴィダール達は姿を現し一斉射撃を行い敵集団に弾丸の雨を喰らわした。

 

「うわ!?なんだ!?」

 

「待ち伏せだと!?」

 

突然の攻撃に夜明けの地平船団は戦列が乱れ隙が生まれた、ヴィダールとジュリエッタは近接武器に切り替え突撃しマドカ達は後方から支援攻撃を行う。

 

「ジュリエッタ、最低でも3機は片付けろよ」

 

「3機なんて準備運動にもなりませんよ、貴方こそちゃんと仕留めてくださいね」

 

お互い口答えしながらヴィダールとジュリエッタは敵に斬りかかり2機を撃破し次の敵へと斬りかかる。

 

「こいつ…がぁ!」

 

 

「アタシらを忘れるんじゃないよ!」

 

アジーの撃ったバズーカが直撃し怯んだ敵をマドカとラフタが一斉射撃し蜂の巣にする。

 

形勢は完全にヴィダール達に有利だった、「くそ、引くぞ!」事態を把握した夜明けの地平船団団長サンドバルは側近を引き連れ戦域から離脱しようとする。

 

 

「逃がすか、行くぞ!ジュリエッタ」

 

「ええ」

 

ヴィダール達はマドカ達に残党を任せ逃亡するサンドバルを追撃する。

 

 

ヴィダール達が追撃してしばらくするとサンドバルは

振りきれないと判断し武器を構えヴィダール達を迎え撃つ。

 

「ジュリエッタ、サンドバルはお前にくれてやる側近の2人は俺がやる」

 

「いいですよ…貴方なら大丈夫だと思いますがお気をつけて…」

 

 

ヴィダールが側近のユーゴーに斬り込み、ジュリエッタのレギンレイズがサンドバルのユーゴーに斬りかかる。

 

ヴィダールは連携攻撃するユーゴーを引き寄せギリギリで円月刀を避け、サーベルで貫ぬくと刃を折り蹴飛ばしサーベルを装填するともう1機に斬り込む。

 

蹴飛ばされたユーゴーは援護しようとマシンガンを撃とうとするが【!!!】サーベルが爆発しマガジンが誘爆し大爆発を起こした。

 

「あ、あああ…」

 

爆発をもろに喰らったユーゴーにヴィダールは戦闘しながらライフルを取り出し射撃、ユーゴーを機能停止にした。

 

「よくも!」

 

相方がやられ激昂したもう1人は両手に円月刀を装備しヴィダールに斬りかかる、重量級の円月刀をサーベルでは防ぐことが困難な為ヴィダールは攻撃を避け隙をつこうとするとユーゴーは円月刀を力任せに振り下ろした。

 

ヴィダールは左手にハンドガンを取り出すとユーゴーの足に撃ちバランスを崩したユーゴーの円月刀はヴィダールの横を通り地面に叩きつけられた、砂煙が上がるなかヴィダールは地面から抜けない円月刀を抜こうとするユーゴーにサーベルを突き刺し刃を折ると刃に向かって蹴り込み…【!!!】大爆発した。

 

 

側近のユーゴー2機を沈黙させたヴィダールはジュリエッタを見ると既にジュリエッタもサンドバルを無力化していた。

 

ヴィダールは名瀬にサンドバルを倒したことを報告しようとした時名瀬の方から通信が入りヴィダールは名瀬にちょうどいいと思い報告しようとすると焦ったように名瀬がヴィダール達に緊急の用件を言うとヴィダール達は驚愕しすぐさま蒔苗がいるエドモントンへ向かった。

 

 

 

 

ヴィダール達がサンドバルを追撃してた頃マドカ達は残党を無力化しISの回収作業を行っていると突如センサーに反応があり上空を見ると巨大な機体が降りて来ていた。

 

「なに?」

 

「ラフタ、マドカ!!!」

 

アジーに言われハッとした2人はすぐさま距離をとるとその場に見たことのないグレイズのような機体が降り圧倒的な威圧感に3人は驚愕していた。

 

 

「なんだ!?アイツは…」

 

「データにはない機体だけど」

 

アジーが

アンノウンにバズーカを撃つとマドカとラフタは散開して接近する、バズーカの弾頭は当たる直前展開されたマシンガンに迎撃され爆発しその黒煙を利用してラフタが斬り込む。

 

「もらった!なっ!?」

 

だがラフタを攻撃をアンノウンは避け一瞬で背後に回るとアックスを振り下ろされ膝蹴りを喰らう。

 

「今のは!?」

 

アジーは再度バズーカを撃つがその瞬間背後に回られ「!?」アックスを振り下ろされた。

 

「アジー!!!」

 

アジーは一撃で機能停止された。

 

「ああ、これがこれこそが私の求めていた力…」

 

アンノウンが意味のわからないことを呟くなか「「うおお!」」ラフタとマドカはマシンガンを連射するがアンノウンは僅かな動きでまるでワルツを踊るように銃弾を避けていく、ラフタはアジーに呼び掛けるが反応はない。

 

「なんなのコイツは!?気持ち悪い…」

 

「ラフタ!」

 

「はっ!?」

 

マシンガンを撃ち続けるなかラフタにアンノウンが投げた地平線船団のISが降ってきた、ラフタはそれを躱すが直後一気に接近したアンノウンが足を出し先端のクローが回転しラフタにドリルキックを喰らわせる。

 

「ぐ、あああ!!!」

 

「ラフタ!、この野郎…がぁ!?」

 

マドカはラフタ達の仇をうとうと向かうが直後投げられたアックスがマドカに命中し足が止まったところを捕まれ腹にパイルバンカーを打ち込まれ辟邪の装甲が吹っ飛んだ。

 

「素晴らしい、ホントに素晴らしいぞこの力は、アヒャヒャヒャ…」

 

狂ったように笑うアンノウンは辟邪から聞こえる通信を聞くと笑うのを止め「奴は彼処か…」と呟くとマドカを放り投げ、新たな目的地へと向かった。

 

通信のないようは「お前達、蒔苗の爺さんと更識の嬢ちゃんは無事エドモントンに入った」だった

 

 

 

 

楯無は蒔苗と秘書と一緒に名瀬の運転する車でエドモントンに入り会議場へと向かっていた。

 

無事に蒔苗を送り届けれる、そう思っていると念の為部分展開し使っていたハイパーセンサーにIS反応がありその反応が自身の真上だった為楯無は「止めて!」と叫び名瀬がブレーキを掛けると車は吹っ飛ばされ転倒した。

 

 

「出てこい!更識楯無!!!いるんだろ?さっさと出てきなさいよ!!!」

 

突如現れたアンノウンに楯無は標的は蒔苗ではなく自分であるとわかった為、名瀬に蒔苗を議事堂に送るよう言い、名瀬の声を無視し車から飛び出すとミステリアス・レイディを展開した。

 

「私ならここにいるわ」

 

楯無が叫ぶとアンノウンは頭部の球型センサーを怪しく光らせると両手にアックスを持つと楯無に振り下ろした。

 

楯無は攻撃を避けランスで攻撃するがまるで聞いてなく

水蒸気爆発『クリア・パッション』や『ミストルテインの槍』で関節等を狙いも効果は薄くアンノウンは巨体をいかして楯無に迫りアックスを振り下ろして飛翔した楯無に肩からマシンガンを展開しミステリアス・レイディのスラスターを破壊すると両手で楯無を捕縛した。

 

「くっ…」

 

「このまま捻り潰してあげるわ…」

 

徐々に力が増し潰されそうになる楯無は死を覚悟し涙が地面に落ちた瞬間【!!!】到着したヴィダールがアンノウンの頭部にカカト落としを喰らわし正面に回ると頭部にハンドガンを連射する。

 

「喰らっとけ!」

 

アンノウンはすぐに球型センサーを守ろうとし身を引くと楯無は解放され落下するがジュリエッタに助けられ地面に下ろされる。

 

「う…」

 

次に楯無が目にしたものはかつて助けられた復讐者だった。

 

「ヴィダール…貴方がなんで!?」

 

「話は後だ更識、まずは目の前のバケモンを殺すことに集中しろ…」

 

 

エドモントンにて復讐者対黒きバケモンとの戦いが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうでしょうか?

次回ヴィダール対アンノウン

予定日は日曜日か月曜日です。


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人を捨てた復讐者

お待たせしました


名瀬から連絡を受けジュリエッタと共にエドモントンに入ったヴィダールは大型の黒いグレイズ型のISと戦う楯無の姿を確認しアンノウンに攻撃したが全て防がれてしまった。

 

「(更識の奴以外とぴんぴんしているな、それにしてもこの機体なんなんだ…ラスタルの情報にもないグレイズ型の機体)」

 

そう考えているとジュリエッタも到着し2人はアンノウンの動きに警戒しているとアンノウンは大きく跳ぶと両手に持ったアックスを振り下ろす、ヴィダールとジュリエッタはその攻撃を躱すが今の攻撃で地面が大きく割れアンノウンの出力に驚き先程ハンドガンを撃ってもびくともしない防御力とあわせて今まで一番ヤバイ敵だと2人は理解した。

 

「ヴィダール、援護してください私が斬り込みます」

 

そう言うとジュリエッタはスラスターを吹かして両手に持ったツインパイルを握り締めアンノウンに迫りヴィダールは後方からライフルを撃ち援護する。

 

迫るジュリエッタにアンノウンは地面からアックスを抜くとスラスターを吹かしジュリエッタを迎えうつ。大振りに振り下ろしたアックスをジュリエッタは躱すと懐に入り一撃加えようとするがアンノウンは両肩から機関銃を展開し射撃し、ジュリエッタを怯ませるともう片方のアックスをジュリエッタに振り下ろした、(「ヤバイ)」ジュリエッタは攻撃を覚悟したが【!!!】間一髪のタイミングでヴィダールがアンノウンの腕にサーベルを突きアックスの軌道をずらし命中しなかった。

 

「引け!ジュリエッタ…」

 

ヴィダールはジュリエッタに指示すると左手のライフルの銃口をアンノウンに押し付け0距離射撃する、だが…

 

「装甲が固すぎる…射撃では無理か」

 

ダメージはなかった。ヴィダールはサーベルを抜くとジュリエッタのところまで下がりライフルをしまい次の攻撃をどうするかと考えていると復帰した楯無が近づいてきた。

 

「やれるのか?」

 

「もちろんよ、コイツを止めるまでは寝てなんかいられないもの…ヴィダール、今回は協力するわ」

 

「今回は?今回もの間違いだろ?」

 

「お二人とも呑気に喋ってる場合ではないですよ…」

 

ジュリエッタに言われヴィダールは「それじゃ頼む」と楯無に言い戦闘機を再開する。

 

ヴィダールが先陣をきり突撃しサーベルで突く、しかしアンノウンは突きを避け背後に回るとアックスを振り上げた、降り下ろす前にジュリエッタが背後からツインパイルで攻撃しようとする、だがアンノウンは再び機関銃を展開しジュリエッタに撃つジュリエッタは避けヴィダールと共に前後から同時攻撃をしようとしアンノウンは対応しようとするが直後「喰らいなさい」楯無の放ったミストルテインの槍がアンノウンの足元を破壊し体勢が崩れたところを攻撃する。

 

 

「(いける)」

 

楯無は2人の攻撃は当たると思っただが「なに!?」「(速すぎる)」2人の攻撃をアンノウンはありえない反応速度で体勢を整え2人の攻撃をアックスで防ぎジュリエッタを力任せに吹っ飛ばし空いたアックスをつばぜり合いをしているヴィダールに振り下ろす。

 

「ちっ」

 

ヴィダールはサーベルを折り振り下されるアックスを避ける為折ったサーベルに自分からハンドガンを撃ち爆発させ爆風で距離を取りアックスを躱した。攻撃をやり過ごしたヴィダールはアンノウンから距離を取った。

 

 

「大丈夫ですか?ヴィダール…」

 

声をかけるジュリエッタにヴィダールは「今のは危なかった…」と言いサーベルの刃を装填する。

 

「(あの反応速度…間違いない、阿頼耶識システムが搭載されているな、ということはコイツを寄越したのはマクギリス・ファリドか…どうやって倒すかが問題だな…)」

 

 

そう考えていると突如今まで喋らなかったアンノウンが笑いだした。

 

「く、はははあーははは、すごい…素晴らしいこの機体グレイズアインは最高よ!私の思い通りに動く今までの機体がゴミのようだ!!!」

 

突如笑いだし叫ぶアンノウン(これからはグレイズアインにします)にヴィダールとジュリエッタは唖然としていると楯無がグレイズアインに話しかける。

 

「貴方は一体何者なの?」

 

楯無の質問にグレイズアインは笑うかのように頭部の装甲を開き球状のセンサーを輝かすと自身の正体を明かした。

 

「あら、更識楯無…もう私を忘れたのかしら…貴方によって栄光を奪われそこにいるヴィダールによって計画を邪魔された者と言えばわかるかしら…」

 

グレイズアインの操縦者の話でヴィダールと楯無は誰だか理解し驚愕しヴィダールが口を開く。

 

「元ロシア国家代表シルヴィアか、あの時殺したと思ったんだがな…」

 

「正解、確かに私は貴方のせいで危なかったわ…でもあの御方は私を助けこの力をくださったのよ!」

 

阿頼耶識システムを知るヴィダールとジュリエッタはあの御方はマクギリスだと確信し知らない楯無だけはあの御方がわからずこんな化け物を作り提供した黒幕がいると正体がわからない故の恐怖をあじわっていた。

 

「ヴィダール、貴方は殺すけど…まずは楯無あんたよ…」

 

グレイズアインは一瞬で楯無の目の前に迫りアックスを振り下ろす「!?」楯無はかろうじてアックスを避けるがすぐにグレイズアインは足を変形させドリルキックを楯無に喰らわせる。

 

 

「ぐ、ああ!」

 

ドリルキックはミステリアス・レイディの装甲に食い込み今もなお削り続ける。

 

「更識!」

 

すぐにヴィダールとジュリエッタがグレイズアインに迫るがグレイズアインは足を引き抜くと旋回してこちらを攻撃する。

 

「パワーが違いすぎる…ぐっ!」

 

ジュリエッタはグレイズアインのスクリューパンチを両手のツインパイルで防ぐがあまりの力に押され吹き飛ばされてしまう、ヴィダールはすぐさまサーベルで突くがグレイズアインはサーベルの切っ先を摘み止める、「ちぃ!」ヴィダールはライフルを出し撃とうとするが構えた直後サーベルを引っ張られバランスを崩されると「がはっ!!!」腹に膝蹴りを喰らい宙に浮くとスクリューパンチを受けジュリエッタ同様吹っ飛ばされた。

 

楯無は水を操り分身を2体作り3方向からグレイズアインに攻撃するがシルヴィアは阿頼耶識システムの恩恵によって本体と分身を見分けると楯無のランスを掴み次に楯無の首を掴んだ。

 

「このまま殺してあげるわ…」

 

「ぐ、あ、ああああぁ…」

 

楯無の首を掴む手に力を入れ窒息させようとどんどん力を入れると楯無はランスを離してしまい腕がだらんと下がった。

 

 

 

吹っ飛ばされたヴィダールはサーベルを杖変わりに立ち上がろうとするが上手く機体を動かせなかった。

 

「(このままじゃ更識は…次は間違いなく俺が殺られる、こんなところで死ぬのか?………ふざけるな!!!俺はまだ復讐を…あの女への復讐を成し遂げていない!)」

 

復讐心を糧に立ち上がろうとするヴィダールは自身と同じ名の機体に呼び掛ける。

 

「(おい、ヴィダール…俺達はまだ終われないよな…お前は俺で俺はお前だ、だったらお前の力全部寄越せ!奴を殺せるだけの力を寄越せ…寄越してくれるんなら俺は……人間なんて辞めてやるよ………)」

 

そう言った瞬間ヴィダールに膨大な情報が流れ込み、こんなヴィダールは立ち上がりサーベルを握り締めツインアイが煌めくとヴィダールは一気に加速する。

 

 

「死ね!楯無…とっと逝ってしまえ!!!」

 

シルヴィアは楯無に止めを指そうとした瞬間、「なっ!?」右腕にヴィダールのサーベルが突き刺された、シルヴィアはヴィダールの動きにまったく気づけなかった。

 

ヴィダールはサーベルの刃を折ると後頭部を蹴ると正面に回り露出していた頭部に装填したサーベルを突き刺しまた折ると楯無を掴む手にハンターエッジを展開しカカト落としを喰らわせた。

 

シルヴィアは楯無を離してしまいヴィダールは楯無を回収し離れる、シルヴィアは楯無を奪い返そうとした瞬間【!!!】腕に刺したサーベルが爆発し次に頭部に刺したサーベルが爆発しグレイズアインは跪いた。

 

「う…ヴィダール…」

 

「更識、奴は俺が仕留める…安静にしていろ」

 

ヴィダールは楯無を離れた場所に下ろすとサーベルの刃を装填しグレイズアインの元まで移動し目の前につく頃にはグレイズアインは体勢を立て直していた。

 

「くそ、視界が見えない…でも気配で音で貴方の位置はわかるわ、殺してやる、殺してやるわ…」

 

「死ねのは貴様だ…次は殺す、確実に」

 

ヴィダールはスラスターを吹かし接近する、グレイズアインはアックスを振り下ろすがヴィダールは躱し懐に入るとジュリエッタの時と同じように両肩から機関銃を展開し撃つだが「同じ手が効くわけないだろ…」ヴィダールは銃弾を避けサーベルを右膝に刺し刃を降り払うように振られたアックスはジュリエッタが落としたツインパイルで弾くとサーベルを装填し左膝に刺しまた折り少し下がった瞬間【!!!】刃が爆発し膝を破壊しグレイズアインは崩れ落ちた。

 

近づくヴィダールにシルヴィアはアックスを振り下ろすが躱されヴィダール肘の部分にツインパイルを突き刺すと抜きまた突き刺し何度も繰り返し腕をもぎ取ると腕をグレイズアインの胸部に当てた。

 

「なんの真似だ!?」

 

「ここの装甲は他より厚くて俺の武器じゃ壊せないからな…でもお前のパイルバンカーなら壊せるだろ?」

 

ヴィダールの言葉にシルヴィアは恐怖し「止めろ!」と叫ぶがヴィトンは容赦なくパイルバンカーを撃ち込み装甲にひびが入るとヴィダールは装甲を剥がしていくとヴィダールの目に上半身だけのコードで繋がれたシルヴィアの姿を確認した。

 

完全に怯えているシルヴィアにヴィダールはサーベルの切っ先を向け構える、シルヴィアは命乞いをするがヴィダールが聞く耳を持つ筈がなく怯えるシルヴィアにヴィダールは言い放つ。

 

「これは俺がある人から教えられたことなんだけどな、戦場ではまともな奴から死んでいくらしい…良かったな?そんな身体になっても…俺よりはましで…」

 

「止めろ!」

 

ヴィダールはシルヴィアにサーベルを突き刺した、刺したのは頭だ、シルヴィアの絶命を確認すると楯無もとに向かった、隣には既に起き上がったジュリエッタがおりヴィダールはジュリエッタから蒔苗が無事議事堂に着いたという知らせを聞くとヴィダールは「任務完了だ…」と言い膝から崩れ落ち意識を失った。

 

 

 

「は!?ここは…」

 

ヴィダールが目を覚ますとそこは何処かの室内だった周りを見渡していると左手に違和感をおぼえた時ジュリエッタが現れ状況がわからないヴィダールに説明した。

 

まず、ここはタービンズの潜水艦【ハンマーヘッド】の中でありあれから3日たち現在はハワイに向かっていることマドカ達は無事なことなどでヴィダールは「なるほど」と呟き次に先程から何故かいる楯無のことをジュリエッタに質問した。

 

「何故更識がいる?」

 

「司令(ラスタル様)に今回のことを報告したら更識楯無を連れてこいと言われました」

 

ジュリエッタの説明を聞いてヴィダールは「わかった(なに企んでいるんだ?)」と言い思い理解した。

 

 

 

 

 

 

「あの蛇は良い駒があるみたいだな…グレイズアインが破壊されたのは驚いたが………まだ私にはコイツらがある」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回は楯無の新機体登場、ヴィダールがある決断を…



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明かされるブリュンヒルデの闇

今回は千冬アンチがすごいです


ヴィダール達を乗せたタービンズの潜水艦ハンマーヘッドは5日後無事ハワイに到着した。ハワイに着くと名瀬はマドカ達を連れリゾート施設に向かいヴィダール、ジュリエッタ、楯無の3人はラスタルが手配した車に乗りラスタルの元へ向かった。

 

車を走らせ数十分後ラスタルの屋敷に着くとヴィダールは楯無に少し待てと言い屋敷に入り再び楯無の前に現れた時は2人はIS委員会の制服を着ており、楯無はヴィダールに連れられ屋敷に入っていった。

 

 

しばらく進んでいると大きな扉の前で止まりヴィダールがノックをし中から入れと言葉が聞こえるとヴィダールは扉を開け中に入り続いて楯無が部屋に入ると楯無は室内にいたラスタルに驚きそして今まで疑問に思っていたことがはれた。

 

ジュリエッタが扉を閉めるとラスタルは3人に座るよう言い、楯無の横にヴィダールが座り楯無の対面にラスタルが座りジュリエッタはラスタルの横に座りラスタルがコーヒーを一口飲むと楯無は口を開いた。

 

「本当に驚きました、まさかセブンスターズの1人であるエリオン公がヴィダールと繋がっていただなんて…」

 

楯無の言葉にラスタルはコーヒーを置くと話し始めた。

 

「そうだろうな…まさか世間から見れば敵対してる筈の組織のトップにいる人間が繋がっているなんて誰も思わない、だからこそ今まで上手くいったといえるのだがな…」

 

「それで…教えてもらえますか?私を呼んだ理由と貴方達がなにをしようとしているのかを…」

 

楯無は自分がわざわざ呼ばれた理由とラスタル達がなにをしようとしているのかを問うとラスタルは「もちろんだ」と言い楯無に話し始めた。

 

 

「まずは私がこの一連の始めたきっかけを話そう…まだISが誕生する前私はかねてから月と火星での資源に注目し本気で開拓しようとした、だが様々な問題により中止せざる終えなかった…そんな時だ篠ノ之束が学会でISを発表したのは…私はこれがあればと思っただが、大半の者はISを子供の夢物語と決め付け相手にしなかった、だが私はそうは思わなかった何故なら彼女の目は本気だったからだ。学会のあと私は彼女に接触し資金援助、機材の提供、専門家による技術指導を提案し彼女はそれを承諾した。その後彼女は知ってるとおりISを完成させ【白騎士事件】を起こした」

 

「白騎士事件のあと世界は篠ノ之束を再評価し刷り折った、だが彼女は結構根に持つタイプだったようでな彼女を否定した連中を無視してたものだ、私はその逆で彼女とは良好な関係を続けていた、そして私は国際IS委員会創設に尽力し最高幹部セブンスターズに就任した、それからは篠ノ之束と定期的に連絡をとっていたが予定日になっても連絡がとれず私は疑問に思っていたが仕事が多忙の為そちらを優先させた、それから2日後私はドイツでの仕事を終え空港に向かっている時のことだった。」

 

ラスタルは当時のことを思い出しなが話した。

 

 

-------------------------

 

車から外を見た時裏路地に誰かが倒れているのを目撃し私はなにかあったのかと思い近づくとそこにいたのは篠ノ之束だった、私はすぐに駆け寄り声をかけた。

 

「篠ノ之束か!?いったいなにがあったんだ?」

 

篠ノ之束は全身汚れており腹部には酷い刺し傷があり呼吸も荒く虫の息だった。私はすぐに傘下の病院に運ぼうとすると束は私に気付き薄れゆく意識のなか私になにがあったかを話し始めた。

 

「ラスタルさん…織斑千冬は糞野郎だ、私を裏切りやがった……アイツは自分さえ良ければ良い奴なんだ!今までずっと私の前で猫かぶってやがったアイツを野放しにしたら…ISはおしまいだ…」

 

「なんだと!?」

 

ラスタルは束が言ったことに我が耳を疑った、ラスタルから見ても織斑千冬は礼儀正しく束の良い理解者だと思っていたからだ。ラスタルが驚きを隠せないままさらに束は語る。

 

「第2モンドグロッソでアイツの弟いっ君、織斑一夏が誘拐されて私はあの子を助ける為向かった、現場に着くと既に犯人達は殺されていて助かったんだねと思った…でもなにか変だった、私はそう思うと閃光玉で辺りにいた連中の目を潰すといっ君を助けて脱出しようとした時…織斑千冬が私を刺した、私は痛みに耐えながらいっ君を川に逃がしすとアイツは私から雪片を抜いた、私を何故こんなことするのかを聞いたんだそしたらアイツはこう言ったんだ「束…お前はもう邪魔なんだ、いい加減お前のご機嫌とりにもうんざりだ…私のこの場所は誰にも渡さん…」てね、アイツは私にトドメを刺そうとしたけど私はなんとか逃げれた…」

 

「・・・」

 

「ラスタルさん、頼みがあるの…」

 

「なんだ?」

 

 

「いっ君は必ず生きてるだから助けてあげて…そしてISをお願い…」

 

そう言い残し束は意識を失った。

 

-------------------------

その後私は彼女を病院に運び命は助けることができた。私は病院を去ると織斑千冬に関することを調べる為情報を収集した、その結果様々なことがわかっていき織斑千冬がマクギリス・ファリドなどISに関する人物達と今回の事件を起こしたことがわかった。

 

「関わった奴らはISにより今の地位と利益を上げた、だが

篠ノ之束の気分次第でそれは簡単に崩れる、それで連中は自分達の利益を優先させ織斑千冬も自身の為に篠ノ之束を殺すのに賛同し殺害計画をたてたというわけだ。」

 

「そんなことが…」

 

楯無はラスタルの話を聞きあの大会の裏でそんなことが起こっていたのかと驚愕しさらにIS学園で生徒に手腕をふっている千冬の裏の顔に恐怖さえ感じた。

 

 

「それから私は篠ノ之束が言い残したISを頼むという願いを実行するため行動に移し協力者を集め悪事を働く連中を粛正し今に至るというわけだ、ちなみに君の横にいるヴィダールこそ織斑千冬の弟の織斑一夏本人だ」

 

「!?」

 

楯無は横にいるヴィダールに振り向くとラスタルはヴィダールに仮面を外せと言いヴィダールは「ああ」と返事をすると仮面をとるとそこには顔に大きなキズ跡があり、彼にどんなことかあったのかと楯無が思ってしまう程だった。

 

「ん!話を戻すが更識楯無、我々の目的は織斑千冬らを粛正しISを本来あるべき姿に戻すのが目的だ、そして君を呼んだのはこの話を聞いて君がどうするか聞きたいからだ、こんな話聞かなかったことにするかそれとも我々と共に戦うか…選択してほしい」

 

ラスタルに選択を求められた楯無はしばらく悩み答えを言い放つ。

 

「私は貴方達と共に戦うわ、こんな話聞いて知らない顔なんて出来ませんから」

 

楯無の答えにラスタル達は安堵しラスタルは楯無と握手を交わした。

 

 

その後ラスタルは楯無にグレイズアインとの戦闘で大破したミステリアス・レイディの変わりにシュバルベ・グレイズを提供し整備班長のヤマジン・トーカによってミステリアス・レイディの能力をシュバルベ・グレイズに移植された。

 

 

 

 

 

 

数日後楯無がシュバルベ・グレイズを使いジュリエッタがその訓練に付き合っているなかヴィダールは病院を訪れていた、ヴィダールは厳重に警護された部屋に入るとそこには未だ目覚めない篠ノ之束が横たわっていた。

 

「束さん…」

 

ヴィダールは仮面を外し目覚めない彼女の手を握ると「必ず奴に復讐するよ」と宣言するとヴィダールは花を変え再び仮面を被ると部屋をあとにした。

 

「(この仮面は復讐の誓いだ、奴を殺すまで俺はヴィダールであり続ける)」

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?

次回はオランダのワルキューレが登場


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オランダのワルキューレ

今回はサブタイトルのあの人が登場、最後にあの人も


楯無が俺達の仲間になり10日がたった頃、俺は何故かラスタルの命令で楯無と共にオランダに向かっていた。

 

目的はオランダにまだ粛正対象外になるか決まっていない最後のワルキューレ、ロランティーネ・ローランディフェルネ通称ロランを調査するためだ。本来なら俺1人でもよかったが楯無が「私もいれば正面から堂々と見極めることができる」と言いラスタルが楯無の案を採用し今にいたる。

 

俺が飛行機内で左腕を触っていると楯無が話しかけてきた。

 

「まだやっぱり新しい左腕慣れないの?」

 

「ああ、始めてだからな義手は…」

 

ヴィダールはエドモントンの戦いから左腕が動かなくなっていた、医師に見せても原因がわからずどうしようもなかったが幸いISに乗っていれば動くので良いと思ったが、それでは生身の時対処出来ない為ヴィダールはヤマジン・トーカの手によって左腕を切り落として新開発した義手に交換したのだ。

 

そんな会話をしているとヴィダール達はオランダに到着した。空港から出るとヴィダールはタクシーを呼び楯無を先に乗せた、これは別にレディファーストだからではなく今のヴィダールは楯無の護衛という形で同行しているため護衛らしく振る舞っただけなのだ。

 

そしてタクシーは目的地である劇場に到着した、何故劇場かというとロランはIS操縦者でありながらら舞台にも出演する役者であり今日はそのロランが主役の劇があるからだ。

 

楯無は劇が始まる前にロランに会い2人は久しぶりだった為話をしていると劇の始まる時間になり2人は観客席に向かい席につくとブザーが鳴り響き劇が始まった。

 

「同性の恋人が99人いると聞いていたがたしかにあの容姿に愛するなど言われたら堕ちるな…」

 

「そうよね、学園でも何人か声かけていたから最終的には1000人いくんじゃないかしら」

 

「世の男共が聞いたら号泣だな…」

 

そんな会話を挟みながら劇を堪能し最後の演劇が始まろうとした時だった【!!!】1発の銃声が劇場に鳴り響き観客がざわめくなかライフルで武装した覆面の集団がなだれ込んできた。

 

「全員動くな!我々は神の反逆者ヴィダールの兵士だ」

 

覆面の集団は自分達をヴィダールの兵士と叫び客達にライフルを向ける、楯無はヴィダールを見るがヴィダールは楯無に「知らん奴らだ」と言い楯無は奴らはヴィダールの名を騙ったテロリストだと判断しすぐにISを展開しようとするがヴィダールに止められてしまった。

 

「(ヴィダール!?)」

 

「楯無、止めとけ…まだ敵の数がわからん以上下手に手を出せば観客達が死ぬぞ…」

 

ヴィダールの言葉に楯無を「そうね」とかえしひとまずテロリスト達のいう通りにすることにした。

 

テロリスト達は観客から携帯や財布を回収し一人ずつ腕を結束バンドで拘束していき楯無達のところにも来るとテロリストは楯無の存在に驚き声をあげた。

 

「お、お前はロシアのワルキューレ!更識楯無…まさかこんな場所にいるなんてな、お前はロランと一緒に別の部屋に行ってもらう、連れていけ!」

 

楯無はISの待機状態の扇子を取り上げられ後ろ手に結束バンドをされテロリストに連れていかれた。

 

ヴィダールも拘束され観客が1ヵ所に集められしばらくするとヴィダールが口を開いた。

 

「すまないがトイレに行かせてくれ…」

 

ヴィダールがテロリストにそう言うとテロリストは悪態をつきながらヴィダールをトイレに連れていき、トイレに着いたヴィダールは腕を擦る仕草をしテロリストが一瞬油断した瞬間義手から刃を出し結束バンドを切るとテロリストに迫り口を押さえると義手の指先から針を出しテロリストの首もとに近付け【!!!】電撃を放ちテロリストの意識を刈り取った。

 

「義手にいろいろ仕込んでて正解だったな。まさか腕にスタンガンが仕込まれているなんて思わないからな…」

 

ヴィダールは気絶したテロリストから覆面やライフルを奪いトイレの中に隠すと奪った装備を纏ってジュリエッタに連絡をとった。

 

「ジュリエッタ、俺だ…オランダの劇場でテロリストに襲撃された。建物内のカメラから相手の人数や場所はわかるか?」

 

ヴィダールの連絡を受けたジュリエッタは早速カメラをジャックして調べ5分ほどで詳しい状況をヴィダールに報告した。

 

『テロリストの人数は12名、ほとんどが人質がいる場所におり、2、3人が別室にいるようでそこには楯無もいます』

 

「そうか、ありがとうジュリエッタ…俺はまず楯無達を救出したあとテロリストを無力化して人質を助ける、お前は警察に連絡してサポートを頼む」

 

『わかりました、御武運を…』

 

ジュリエッタとの連絡を切ったヴィダールはまず人質の場所に戻りテロリスト達に「人質が抵抗したから始末した。トイレは血まみれだから近付かないほうが良い」と嘘の情報を教え、別室に向かい部屋の前にいたテロリストを無力化しロッカーに隠すと中の様子を確認するため換気口を使い別室の天井から中の様子を確認した。

 

室内では拘束された楯無とロランがテロリストのボスと思われる人物と話しておりヴィダールは耳をすまし会話を聞いた。

 

「貴方達、こんなことしたってすぐに捕まるだけよ、早く自首しなさい」

 

「楯無さんのいう通りだ異変はすぐに気づかれる、しかもワルキューレがいるとなれば国家が黙っていない…最悪警察に撃ち殺されるよ…」

 

楯無とロランはテロリストに自首を促すがテロリストは「ふんっ!」と鼻息をたて楯無達に向かって叫んだ。

 

「それがどおした?警察が突入してもこっちには人質がいるんだ、それに俺達はヴィダールと同じ意思で動いているんだ、俺達が捕まってもヴィダールが助けにきてくれるからな」

 

「違うわ…」

 

「あ?」

 

「貴方達はヴィダールとは違うと言ったのよ…ヴィダールはたしかに粛正として犯罪を行う、でも無関係な人達に危害を与える下道ではないわ!」

 

楯無はヴィダールの人柄を知ってるためヴィダールはテロリスト達とは違うと断言した、だがその言葉にテロリストは激怒した。

 

 

「生意気なこと言ってんじゃねぇ!」

 

「くっ、う…」

 

激怒したテロリストは怒号をあげ楯無の頬をひっぱたき拳銃を眉間に押し付ける、「怒鳴ったってことは図星かい?」「あ?」テロリストが引き金を引こうとした瞬間ロランが口を開きテロリストにそう言うとテロリストは楯無から拳銃をどけると銃口をロランに向けた。

拳銃をどけると銃口をロランに向けた。

 

「なんだと!?」

 

「私は事実を言ったまでだ、君たちは楯無さんの言うとおりヴィダールとは明らかに違う犯罪者だ、君は見たところオランダ人だね…なら殺すなら楯無さんではなくオランダのワルキューレである私を殺せ、君たちになにがあったかはわからない…たが、だからといって無関係な人々に銃を向けるのは間違っている、君のような人を放ったらかしにし対策をしなかった私に罪がある、オランダのワルキューレとしてオランダの為に死ねるなら…悔いはない…」

 

「ロランちゃん…」

 

「そうかよ、なら…死ね!」

 

テロリストは引き金を引こうと指をかけた瞬間【!!!】ヴィダールは天井から飛び出しテロリストの腕を蹴り弾の軌道を変えた。

 

「な!?」

 

 

「オランダのワルキューレの覚悟見させてもらった…」

 

ヴィダールはテロリストに迫り足を蹴り体勢を崩させ転倒したテロリストの顔にひじ打ちを喰らわせ意識を刈り取った。

 

「君はたしか…楯無さんの護衛の」

 

「ああ、楯無の護衛のシンだ」

 

ヴィダールはテロリストから武器を奪い拘束するとナイフを出し楯無とロランの結束バンドを切り解放した。

 

「ありがとう、おかげさまで助かったわ」

 

「気にするな、それよりは頬は大丈夫か?」

 

ヴィダールはテロリストにぶたれた頬を擦ると楯無は「ひやっ」と声をあげ、楯無はヴィダールを睨み付けヴィダールは「すまん」と言って背を向け、その光景を見てロランはニヤついていた。

 

その後ISを取り戻した楯無はナノマシンで水を操り銃の中に侵入させ使えなくすると3人はテロリスト達を無力化しジュリエッタが通報した警察にテロリスト達を渡し事件は解決した。

 

 

 

数日後ハワイに戻ったヴィダールはロランの調査結果をラスタルに報告していた。

 

「なるほど、ではオランダのワルキューレロランは粛正対象外ということだな」

 

「ああ、テロリストを前にしても堂々とし己の命を省みなかったことから粛正の必要はない」

 

資料に目を通しヴィダールの言葉を聞いたラスタルは「わかった」と答えヴィダールのロランの調査は無事に終わった。

 

 

 

その夜、ヴィダールは射撃場でマスク姿ではなくサングラスをした姿で銃を撃っていた、織斑千冬をいつか確実に殺す為日々訓練していた。その訓練は深夜まで続き射撃、装填、射撃を繰り返しているとある人物が入ってきた。

 

 

「ほう、良い腕だな…こんな夜おそくまで訓練している人間がいるとはな…」

 

「!?ガエリオ・ボードウィン…」

 

その人物はボードウィン家次期当主ガエリオ・ボードウィンだった。

 

「お前の撃つ時を見ていたがお前の放つ1発1発には怨念が宿っていた…誰かに復讐したいのか?」

 

「・・・」

 

「俺と同じだ…俺も復讐したい奴がいる」

 

そう言うとガエリオは拳銃に弾を入れ引き金を引き射撃する、1マガジンを撃ち切るとガエリオは銃を置いてヴィダールに口を開いた。

 

「お互い…出来るといいな…」

 

そう言い残しガエリオは射撃場を去ってゆき、ヴィダールはガエリオに真実を言うことが出来なかった。

 

 

 

この時、真実を言ってれば歴史は変わったかも知れない

 

 

 




いかがでしたでしょうか?ロランの口調合ってるかな?


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戦場となったIS学園

今回はあの作品のトラウマシーンを再現してみました


 

 

夏が終わり季節は秋になった頃ヴィダールはラスタルの命令でIS学園へと向かった。

 

丁度IS学園は学園祭が行われており関係者以外は普段は入れない為多くの一般客で賑わっていた、そんななかヴィダールは来るべき織斑千冬との戦いに備えてラスタルが下見の為にIS学園に行くよう指示したと考え学園内を探索していると突如爆発音が鳴り響き客や生徒が逃げる中、ヴィダールは音がした場所に行くとそこにはシュバルベ・グレイズを纏った楯無が既におり対面には見慣れない機体が複数おりどうやらコイツらが爆発の原因のようだった。

 

ヴィダールはISを纏うと楯無の側に行き事態を把握するため情報を求めた。

 

「楯無、状況を教えてくれ」

 

「ヴィダール!?貴方どうしてここに…いや今はどうでもいいわね…状況だけどいきなり正体不明の機体が現れて襲ってきたのよ、教師や代表候補生達は避難誘導をしているわ」

 

「なるほど、大体はわかった…じゃあまずは目の前の奴らを片付けるぞ」

 

「ええ」

 

ヴィダールと楯無はスラスターを吹かし3機のアンノウンに迫る。アンノウンは散開しライフルを撃ってくる。

 

ヴィダールと楯無は迫り来る銃弾を躱しまたは武器で防ぎ距離を摘めるとヴィダールはサーベルで貫こうとするがアンノウンはピッケルで防ぎ、背後からもう1機が現れヴィダールにピッケルを振り下ろす。

 

「ちっ!」

 

ヴィダールはサーベルの刃を外しスラスターを吹かせ離脱した、アンノウン達は互いのピッケルが命中しよろめいたところにヴィダールはライフルを撃ち込んだ、だがアンノウンはかなりの重装甲のようで中距離からではダメージはあまりなかった。

 

「思ったより硬いな…まず駆動系を破壊して次にスラスター、最後に生身だ…」

 

ヴィダールはサーベルを装填し再度スラスターを吹かし接近する、アンノウンはヴィダールにライフルを連射し弾幕を張ってくる、そんななかヴィダールは冷静に照準を定め引き金を引き放たれた銃弾はアンノウンのライフルに命中し誘爆を起こした。

 

アンノウンは爆発により怯んだがすぐに体勢を整えライフルを向けるが目の前までヴィダールが既に接近しておりライフルは発射出来なかった、「くたばれ」ヴィダールはそう言うとサーベルをアンノウンの首筋に射し込みサーベルを外すと蹴り飛ばしてアンノウン同士を激突させた。そして【!!!】咄嗟に2機がかりで引き抜いたサーベルは爆発し2機はマニュピレータ―が使い物にならなくなった。

 

「チェックメイトだ…」

 

ヴィダールはアンノウンの1機にハンターエッジを展開しカカト落としを喰らわせ地上に落とし、残る1機は両手にハンドガンは装備し銃口をアンノウンの装甲に押し当て連射する。

 

【!!!】

 

 

至近距離からの攻撃で装甲はボロボロになりヴィダールは先程のアンノウン同様にもう一機のアンノウンも地面に落とした。

 

ヴィダールは地上に降りエネルギーが失くなり動けなくなったアンノウンに尋問しようと近づき触れようとした瞬間だった「!?」ヴィダールは殺気を感じ咄嗟に振り返り振り下ろされたブレードをハンドガンを交差し攻撃を防御するとヴィダールはブレードを振り下ろした人物に驚愕した。

 

「織斑千冬…」

 

その人物はヴィダールが必ず復讐をするとした織斑千冬だった、ヴィダールは千冬を押し返しハンドガンを撃つが千冬は弾丸を容易く躱しアンノウンの元まで下がった。

 

ヴィダールは千冬がアンノウンと繋がっておりその回収の為に現れたと推測し逃がしてたまるハンドガンを向けたすると「が、ああ」「な、ぜ…」千冬は動けないアンノウンにブレードを振り下ろして1人は首を1人は肩から斬り殺したのだ

 

「!?」

 

千冬の目はかつて親友であった束を刺した時と同じ冷たい瞳だった、千冬は殺した2人からISコアを回収するとヴィダールを見て不適に笑いこの場を去った。

 

「(あの野郎…用済みになったから始末しやがったか…以前よりも糞野郎になってやがる…次にあったら殺す…必ずだ!)」

 

 

ヴィダールは狂気が増した千冬をこれ以上放っておくことは出来ないと考え千冬との戦いを改めて決意した。

 

ヴィダールは一先ず楯無と合流しようかと考えたが直後避難誘導を終えた代表候補生達が現れヴィダールを見ると攻撃を仕掛けてきた、ヴィダールは迫りくる攻撃を避け楯無に秘匿通信で後程合流すると伝えスラスターを吹かしながら代表候補生達を牽制しIS学園から離脱した。

 

 

その夜ヴィダールは再びIS学園に向かい校舎の屋上で楯無と面会し自身が手に入れた情報を伝えていた。

 

「なるほど…じゃああのアンノウンの機体はIS委員会の機体だったと…」

 

「ああ、昼間交戦した機体はグレイズを開発するにあたり作られたプロトタイプを強化した機体ゲイレール・シャルフリヒターという機体だ、あの機体はファリド家が管理していたから…今回の襲撃はマクギリスの仕業だ」

 

ヴィダールの話を聞いた楯無は今度は学園で起こったこと話した。

 

「まず、監視カメラによって織斑先生がテロリストと繋がっているということがわかったわ、これを知るのは1部の人だけで今は行方不明という扱いになってるわ、あと厄介なことが1つあってね…ファリド公がIS委員会を代表してIS学園にいろいろと言ってきたわ」

 

「どんなことだ…」

 

「まず、IS学園は危機管理能力が低い為IS委員会直属の部隊を駐屯させること、次にIS学園の運営陣は今後IS委員会に相談すること、あとこれは何故かわからないけど学園の地下にある織斑先生の機体暮桜を明け渡せと言ってきたわ」

 

「なに!?」

 

ヴィダールはマクギリスが学園に要求した内容を聞いてマクギリスはIS学園を管理下に置こうとしているとわかったが暮桜の要求は楯無同様疑問に思った。

 

「(暮桜を何故欲しがる…零落白夜は脅威だが機体自体は今や完全に旧世代なのにな…マクギリスはなにか狙っている、なら次も学園でなにかをするつもりだな)」

 

ヴィダールは楯無にマクギリスからの要求は受けないようにして警戒をしてくれと楯無に言ってからIS学園を離脱してラスタルに楯無からの情報を伝えるとラスタルはしばらくIS学園に潜伏してくれと命令し、此方でも探ると言い通信を切った。

 

 

襲撃から数日がたちIS学園は通常に稼働していた、だが織斑千冬がいなくなったり、楯無が手配した警備員がいる状況に生徒達は不安げな様子で生活していた。

 

楯無はヴィダールから言われたとおり、マクギリスからの要求に反対し学園長もIS学園は何処の国や団体の管理下に置かれないと断言しマクギリスからの要求を却下した。

 

 

 

 

 

「どうしますか?」

 

「石動、あっちがその気なら容赦はいらん…計画を始めるぞ」

 

「はっ」

 

【???side】

 

 

数日後まだ人々が寝ているなかその者達はIS学園を見渡せる場所に展開していた。

 

「わかりました…では」

 

指揮官と思われる男は野戦電話を切ると部下達に口を開く。

 

「行くぞ、予定通りだ…」

 

指揮官がそう言うと潜伏していた者達は立ち上がり、ゴーグルを目につけ、銃にマガジンを装填し仲間達に連絡をとった。

 

数分後IS学園の対岸の道には次々と車両がやってきた、その車両はトラックなど普通のもあるがその後にやってきたのは戦車だった、対岸で配置が終わると次に現れたのはアメリカで開発された戦闘ヘリ、アパッチでありその機体には日の丸が描かれていた。

 

 

 

【ヴィダールside】

 

「おいおい、冗談だろ…」

 

ヴィダールはいやな気配を感じ警戒しており、現れたアパッチを見てただごとではないと急いで楯無に連絡をとった。

 

連絡をもらった楯無は急いで着替え学園長や教員に連絡しIS学園の緊急時に使う作戦室へと向かった。

 

対岸では準備が完了した車両が砲身をIS学園に向けロケット弾を装備した車両も発射口をIS学園に向け、一斉発射した。

 

 

【楯無side】

 

放たれ砲弾はIS学園に向かい【!!!】IS学園に命中した、初弾命中を確認するとすぐに次弾装填に入った。

 

砲撃によりIS学園は大きく揺れていた、楯無はなんとか作戦室に到着しシステムを作動させIS学園にシールドを張った、その直後2度目の砲撃が放たれたがその攻撃はなんとか防ぐことが出来た。

 

「お嬢様」

 

「虚ちゃん、敵の索敵急いで!」

 

「はい!」

 

楯無はやってきた従者の虚に攻撃を仕掛けてきた連中の探索を命じた、しばらくすると虚は驚愕した表情で連中の正体を告げた。

 

「お嬢様、攻撃してきた連中は自衛隊です」

 

「嘘!?まさかファリド公は自衛隊に手を回したの…」

 

 

 

【自衛隊side】

 

「撃て!撃ち続けろ!」

 

10式戦車や16式機動戦闘車は120ミリと105ミリの砲弾をIS学園に向けて撃ち続ける。

 

「隊長、目標への侵入成功です」

 

 

 

【楯無side】

 

作戦室には楯無の呼び掛けで学園長や教員、代表候補生などISを持ったメンバーが集まり楯無から現在の状況を話されていた。

 

 

「まさか、自衛隊が攻撃をするなど…」

 

「学園長、今は生徒達を避難させるのが重要です」

 

楯無の言葉に学園長は頷き指揮権を楯無に託した、楯無は教員達に生徒の避難を命じISを持った代表候補生達には対岸の車両の無力化を命令した、だが代表候補生達は命を張るなんて出来ないと拒否し楯無に抗議した時だった。

 

 

「お嬢様!これを…」

 

虚は叫び監視カメラのみ映像をモニターに映した、そこにはIS学園に侵入した自衛隊員が次々と警備員達を容赦なく撃ち殺していく光景だった。

 

ライフルで撃たれ、手榴弾でやられ、火炎放射で焼かれる、手を上げ降参しても撃たれる、それを見た代表候補生達は顔が青くなりなかには口を抑える者もいた。

 

「(代表候補生の力を借りれなければ学園は…)」

 

楯無がそう思っているとロランは口を開け代表候補生達に言い放った。

 

「みんな、怖いのはわかる…私も正直怖いさ、だがここで食い止めなければ君たちの友人やクラスメイトは死んでしまう、それはなんとしても阻止しなければいけない、そうだろ?みんな」

 

ロランの言葉に代表候補生達は覚悟を決めISを使うため格納庫へと向かった。

 

「ありがとうロランちゃん…」

 

「いや、私は自分の出来ることをしたまでです…それでは私も…」

 

楯無にそう言い残しロランも格納庫ヘ向かい作戦室を去った。

 

 

「お嬢様…」

 

「虚ちゃん…なんとしてでも守りきるわよ」

 

「はい!」

 

 

 

【ヴィダールside】

 

ヴィダールはISを展開させ海岸から上陸しようとした自衛隊員を無力化していた。

 

「マクギリスの奴、強硬策に出たか…(そんなにも暮桜が欲しいのか?)」

 

「それにしてもなんでラスタルと繋がらないんだ?電波妨害か?」

 

 

ラスタルと通信が出来ないことにどうするかと悩んでいると楯無から通信が入った。

 

「楯無なんだ?」

 

「ヴィダール、大変よ監視カメラに織斑先生が映っていたわ「なんだと!?」多分自衛隊員と一緒に入ったみたい、おそらく暮桜がある地下を目指しているわ、私は教員達と自衛隊員を押さえるから頼むわ」

 

「了解だ…」

 

ヴィダールはスラスターを吹かし地下ヘと急いだ。

 

 

 

【真耶side】

 

地下に繋がるゲートの前には楯無の命令で教員の山田真耶がISを纏い守っていた。

 

「上の皆さんは大丈夫でしょうか?」

 

真耶が地上で戦っている教員や生徒を心配していると物音が鳴り真耶はマシンガンを構えていると姿を表したのは学園から消えた織斑千冬だった

 

「織斑先生!?」

 

「真耶…」

 

千冬は腹を手で押さえておりそこからは大量の血が垂れていた、真耶は千冬がテロリストの仲間だと聞いており、現れたら戦わなければいけないと思っていたが真耶は優しすぎた、血を流す千冬を見てISを解除し千冬に詰め寄り手を貸そうとした瞬間【グサッ】「え?」真耶は千冬が手に出したナイフで腹を刺された。

 

 

血を流し倒れる真耶は千冬を見上げると腹にはキズなどはなかったのだ。

 

「真耶、お前は相変わらず甘いな…これは血糊だ」

 

「千冬先輩、どうして…」

 

涙を流しながら質問する真耶に千冬はなにも言わずに振り返り、「終わったぞ」と口にし物陰に隠れていたマクギリス・ファリドが姿を現し千冬とともに地下ヘと降りて行った。

 

 

【自衛隊side】

 

対岸では自衛隊は代表候補生達と戦闘していた。

 

「撃て!撃ち落とせ!」

 

自衛隊は車載機銃や携行式対空火器でISを迎撃するが攻撃はきかず、ドイツ軍人であるラウラ・ボーデヴィッヒが指揮をとり戦車などを次々と無力化していた。

 

 

 

【ヴィダールside】

 

ヴィダールは遭遇した自衛隊員を無力化しながら地下ヘと繋がるゲートの前に到着すると倒れてる真耶を発見し詰め寄る。

 

「おい、しっかりしろ」

 

「う…千冬先輩が地下に行きました…止めてください、先輩を…先輩、を…」

 

真耶はヴィダールにそう伝えると意識を失った。ヴィダールはナイフを抜き止血すると千冬を追い地下へと向かった。スラスターを吹かし進み続けると前方に千冬とマクギリスの姿が確認出来た、ヴィダールはサーベルを握りしめ2人に迫った。

 

「織斑千冬!!!マクギリス・ファリド!!!」

 

声をあげ迫るヴィダールに気付き振り向く2人、サーベルがマクギリスに迫り刺さる瞬間「がぁ!?」突如後方から射撃され視線を向けると見たことのないISが迫っておりヴィダールはライフルを撃つが止まらず謎のISの大型ランスによってヴィダールは吹っ飛ばされた。

 

「なんなんだアイツは!?」

 

ヴィダールは起き上がり謎のISを観察する、大型のランスとシールドを持ち脚部から細い脚部が出た異形の機体、ヴィダールが警戒しているとその謎の機体は顔の部分だけ展開し顔を見せた。

 

「ガエリオ・ボードウィン!?」

 

ヴィダールが驚く中、ガエリオはヴィダールに口を開く。

 

「ヴィダール、お前の正体はアイツなんだろ?本部で夜遅くまで銃の訓練をしていた男、ライフルを撃ったときの指の動きでわかったよ」

 

「・・・」

 

「ガエリオ、あとは頼むぞ」

 

マクギリスは千冬とともに奥に行こうとしヴィダールは阻止しようとするもガエリオが立ち塞がる。

 

「お前の相手は俺だヴィダール…お前はカルタの仇だ、それにお前言ったよな、お互い復讐が出来れば言いなと…だから今させてくれ、ヴィダール…」

 

ガエリオは頭部の装甲を戻しランスを構えるとヴィダールに迫る

 

「お前は必ず倒す、カルタの為にも…このキマリストルーパーと共に!」

 

「(ガエリオさん…くそ!なんでこんなことに…)」

 

復讐を誓う2人の男は地下でぶつかり合った。

 

 

 

 

【マクギリスside】

 

「しかし、大丈夫なのか?ガエリオという奴は…」

 

「安心したまえ、織斑千冬…ガエリオは優秀な男だ、それに復讐という負の感情を持った人間はときに神をも超えからな」

 

「地上はどうする?流石に教員や代表候補生の集団を相手にするのは骨が折れるぞ」

 

千冬の不安にマクギリスは「フッ」と笑い口を開く。

 

「それなら心配ない我々が地上に出た時立ってられる人間はいないさ…なんせ奴らがくるのだからな…」

 

 

 

【楯無side】

 

楯無はロランや教員とともに学園に侵入してきた自衛隊員達を終えた無力化しひと息ついていた。

 

「なんとか被害は最小限で片が付いたわね」

 

対岸に展開していた車両部隊も代表候補生の活躍でほぼ無力化し楯無はこの場をロラン達に任せヴィダールの援護に行こうとした時だった、シュバルベ・グレイズのハイパーセンサーが上空から接近する機影を探知した。

 

「!?」

 

楯無はすぐさま反対があった方角を向き頭部の装甲を開閉し球型センサーで機影の姿を捉えた。

 

「あれは…なんなの?」

 

その機影は黒いデルタ型の航空機でありその腹には絶望が搭載されていた。

 

 

 

【???】

 

謎の航空機の隊長は各機に対し指示をくだした。

 

「各機長に告げる、もうすぐ目標地点だ投下準備を開始せよ…」

 

隊長の指示で機長は準備を完了させ隊長に報告をする

 

『2番機準備完了…』

 

『4番機準備完了…』

 

『5番機準備完了…』

 

『8番機準備完了…』

 

『3番機準備完了…』

 

『7番機準備完了…』

 

『6番機準備完了…』

 

全機の完了を確認した隊長は投下する物のシステムを機動させそして…

 

「投下開始…悪魔ども暴れてこい!マクギリス様の為に…」

 

レバーが引かれ懸架していたワイヤーが切れ8体の悪魔達は投下され【!!!】地上に落下し土煙をあげた。

 

 

 

【楯無side】

 

楯無は落下されて物がなにかわからず警戒していると土煙が晴れ投下された正体が判明し楯無は恐怖した。

 

 

【!!!】

 

何故なら姿を現したのはかつてエドモントンで大暴れしヴィダールが自身で右腕を犠牲になんとか倒したまさに悪魔というべきISグレイズ・アインだったのだから

 

「1体でも厄介のが8体もなんて冗談じゃないわよ…」

 

 

悪夢は始まってしまった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?、次回も悪夢は続きますお楽しみに


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悪魔達の宴

今回はあのトラウマシーンをまた再現しました、上手く再現出来たかな?


◉前回のあらすじ

 

ヴィダールはIS学園で開催される学園祭に調査の為やってきた、するといきなり爆発が起こりヴィダールが現場に向かうとそこには未確認のISが3機おり楯無が対応していた、ヴィダールはすぐさまISを纏いアンノウンと戦闘し無事撃破し尋問しようとすると織斑千冬が現れアンノウンの操縦者を殺しコアを回収すると去って行った、その後ヴィダールは楯無から千冬がアンノウン達を手引きし行方をくらましたと報告を受け、さらにマクギリスがIS学園に事実上管理されろという指示と暮桜を渡せと言ってきた、だが学園はそれらをはねのけた。それから数日は何事もなかったがある朝、突如自衛隊がIS学園に攻撃を開始したのだ楯無はすぐに状況を把握し指揮をとり自衛隊を無力化した、その頃ヴィダールは暮桜がある地下で千冬とマクギリスを追っており2人を見つけたヴィダールは斬りかかるがISを纏ったガエリオに止められ彼と望まない戦闘に突入してしまった、楯無はヴィダールの援護に行こうとしたがセンサーが機影を探知しその機体から8機の悪魔が投下され砂煙がはられるとその悪魔の正体が判明した、その正体はエドモントンで大暴れしたグレイズ・アインだった。

 

 

-------------------------

【楯無side】

 

 

楯無は冷や汗が止まらなかった、何故なら対面にはエドモントンで自身が歯が立たなかった化け物であるグレイズ・アインがおり、しかもそれが8機いるという状況であるからだ。

 

「(あの頃よりは機体も変わり実力も上がってはいるけど何処までやれるかはわからないわね…最悪アレを使うしかないわね)」

 

楯無が状況を理解しどう打開するか考えているとロランが楯無にグレイズ・アインのことを聞いてきた。

 

「楯無さん、あの機体達…もしかしてエドモントンで大暴れしたっていう奴かい?」

 

ロランの質問に楯無は「ええ、そうよ」と答えた、それを聞きロランだけでなく聞いていた教員達も顔が青ざめていった。エドモントンでの戦いは1部が撮影されていた為教員達も知っおり教員達は騒ぎだした。

 

 

「あんな化け物勝てっこないわ…」

 

「無理よ、ワルキューレでも勝てないのが8機もなんて…」

 

 

教員達はグレイズ・アインに怯え完全に戦意を失っているなか楯無が声をあげた。

 

「皆さん!一旦落ち着いてください…確かに今私達の目の前にいるグレイズ・アインは強敵です、勝てる見込みは5%あれば良いほうです…ですが私達が引けば避難している生徒達はどうなりますか?」

 

「「「「「・・・・・」」」」」

 

「引いては行けません…前に出ないと」

 

楯無の声に教員達は全員覚悟を決めその目は先程までの曇った目ではなく生徒を守るという決意をした目だった。

 

「総員、攻撃開始!!!」

 

楯無の号令と共に各々はブレードやライフルを握り、楯無もランスを構え8機のグレイズ・アインに仕掛ける。

 

 

「はぁ!」

 

楯無のランスがグレイズ・アインに迫る。

 

 

【マクギリスside】

 

マクギリスは千冬と共に暮桜が保管されている地下最深部を目指していた。

 

「それにしても大丈夫なのか?あの男…ガエリオというボンボンは時間稼ぎは出来るのか?」

 

千冬はガエリオがヴィダールを足止め出来るのかとマクギリスに尋ねた、千冬の疑問にマクギリスはほくそ笑みながら答えた。

 

「問題ない…ガエリオは優秀な人間だ、阿頼耶識の手術を行い血反吐を吐きながら訓練していたからな…復讐の為に…」

 

「悪い人間だな…」

 

「君に言われても響かんな…」

 

 

【ヴィダールside】

 

ヴィダールはガエリオの操るキマリス・トルーパーと猛烈な戦いを繰り広げていた。

 

高い運動性を駆使して素早い攻撃を仕掛けるヴィダールと出力にものをいわせて力業で仕掛けるガエリオ。両者はサーベルとランスでつばぜり合いし、ライフルとランス内臓マシンガンで撃ち合う戦いであり、最初こそヴィダールが優位だったがガエリオは僅かな時間で成長しヴィダールを押し返してくる。

 

「くそ!、こんな短期間で一気に力をつけやがって」

 

ヴィダールは距離をとりライフルをガエリオに向かって連射する、だがガエリオは止まらない、被弾しても真っ直ぐにヴィダールに迫りランスに内臓されたマシンガンを撃ちヴィダールのライフルを破壊し爆煙で視界を奪った隙に一気に詰めランスを突く。

 

「ヴィダール!!!」

 

 

放たれたランスをヴィダールはかろうじて避けランスを蹴り上げもう片方の足はハンターエッジを展開しガエリオを蹴りつけた、だが

 

 

【!!!】

 

「あまい!」

 

ガエリオはヴィダールの蹴りをシールドで防ぎヴィダールを押し返してた。

 

 

「今のでも駄目か…」

 

ヴィダールは再び距離を取ろうとするがガエリオはスラスターを吹かしヴィダールを追撃する。

 

「たくっ、単純なパワーっていうやつは迷いがない分たちが悪いな…」

 

ヴィダールは悪態をつきながらもガエリオの攻撃を捌き攻撃し一進一退の攻防を繰り広げる。

 

 

【楯無side】

 

 

「はぁぁ!!!」

 

楯無はランスを握りしめグレイズ・アインが振り下ろしたアックスを紙一重で躱しそのままランスをグレイズ・アインの胸に突き刺しスラスターを吹かし壁に叩きつけた。

 

 

「ギーギギ…」

 

グレイズ・アインはなんとか楯無を突き離そうとする、だが楯無はそれを許さずランスに内臓されたマシンガンを連射しグレイズ・アインにワンマガジンを撃ちきりグレイズ・アインは機能を停止させた。

 

 

「はぁはぁはぁ…やっと1機」

 

楯無は呼吸を整えランスをグレイズ・アインから抜き、教員達の様子を見るがそこには地獄絵図が広がっていた。

 

残る7機のグレイアインは未だ健在であり教員達は全員装甲が砕かれ武器が破壊され中には血反吐を吐いている者もいた、同じワルキューレであるロランもグレイズ・アインによって虫の息だった。

 

「万事休すね…(やはりあのシステムを使うしかないわね…でもあれは…いや、今は考えている暇はないわ、使わなきゃこっちが殺られる)」

 

楯無は覚悟を決め最後の手段に出た。

 

「(使うわ…ヴィダール、私に力を貸して)」

 

楯無は最後の手段を使用する前その手段を教えられた時を思いだした

 

 

 

あれは私がシュバルベ・グレイズを受領して訓練終了後ロックが掛かってたシステムを尋ねた時だった。

 

「ヤマジンさん、ちょっといいですか?」

 

「なんだい?楯無ちゃん…」

 

「私のシュバルベ・グレイズにロックされたシステムがあるんですけどなんなのかなって…」

 

私の質問にヤマジンさんは少し悩んだ後教えてくれた。

 

 

「シュバルベ・グレイズのロックされたシステムはその機体の切り札【VTS】だよ」

 

「VTS!?それってドイツが開発してアラスカ条約で禁止になったモンドグロッソ上位者の動きを模倣する【ヴァルキリー・トレード・システム】のことですか!?」

 

私の質問にヤマジンさんは違う違うと言って手を横に降り、教えてくれた。

 

「そのVTSはヴァルキリーのVじゃなくてヴィダールのVだよ…そのシステムは簡単にいえば機体のリミッターを強制解除してエドモントンの戦いのヴィダールのようになるシステムだよ、まっ、元になったVTSと似てるけどね」

 

 

「なんでそんなもんが…」

 

 

「念のためだよ…またあんな化け物が出るかもしれないから付けとけって、ヴィダールガ私に頼んだんだよ、楯無ちゃんの為に…まっ、使わないことを祈ってるよ…」

 

 

そんなことを思いだしながら楯無はランスを握りしめマガジンを装填し深呼吸をすると声をあげた。

 

「裏コード…ヴィダール!!!」

 

楯無が総員叫ぶとシュバルベ・グレイズのセンサーが深紅に染まり強制排熱が始まり、シュバルベ・グレイズからはオーラのようなものが放たれた。

 

「く、うぅ…この衝動、敵を駆逐しろと溢れてくるわね…制限時間は3分30秒…1機あたり30秒しかないわね…とっとと終わらせなきゃ」

 

楯無は沸き上がる衝動を抑えながらランスを握りしめスラスターを吹かしグレイズ・アインに突っ込む。

 

グレイズ・アインは両手にアックスを持ち楯無を向かいうちアックスを振り下ろした、楯無はアックンが当たる瞬間脚部の補助スラスターを稼働させ逆噴射しアックスを躱し再度スラスターを噴射しランスでグレイズ・アインの頭部を突き刺し破壊した。

を躱し再度スラスターを噴射しランスでグレイズ・アインの頭部を突き刺し破壊した。

 

「まずは1機…」

 

楯無はランスを抜くと次のグレイズ・アインに迫る、今度はアックスで攻撃される前にランスを突き刺し壁に激突させ拡張領域からナイトブレードを取り出し切っ先をグレイズ・アインの頭部に射し込み、なお暴れる為ランス内臓のマシンガンを撃ち込み機能を停止させた。

 

 

「はぁぁ!!!」

 

楯無は3時機目のグレイズ・アインに迫りブレードでマニピュレーターを破壊し、そのまま腹部に刃を当てたが刃は折れてしまった、「な!?きゃあっ」楯無は一瞬の隙を疲れ頭を掴まれた、グレイズ・アインはパイルバンカーを撃とうとするが楯無はランスでグレイズ・アイン肩を貫き力が抜け頭から腕を離すとグレイズ・アインを押し倒しパイルバンカーを自分自身で握りしめる形で喰らわせ機能停止させた。

 

「はっ!?」

 

その直後4機目のグレイズ・アインが上空からアックスを振り下ろした、楯無はその攻撃を躱し落ちていたアックスを拾い、振り下ろしてくるグレイズ・アインの攻撃を防御した。

 

慣れてないため振り回すようにアックスを使い、グレイズ・アインのアックスと何度もぶつかった。

 

「いい加減…くたばりなさい!」

 

そして何度目かの攻撃でグレイズ・アインの体勢を大きく崩すと声をあげながらアックスを振り刃をグレイズ・アインの首筋に命中させ、グレイズ・アインはオイルを吹き出しながら膝から倒れ機能を停止させた。

 

楯無はアックスを装備したままスラスターを吹かし5機目のグレイズ・アインに迫りグレイズ・アインの攻撃を躱し懐に入りアックスで右足を切り飛ばした、楯無は転倒したグレイズ・アインに止めを刺そうとした瞬間6機目のグレイズアインに肉薄され転倒した。

 

「きゃあっ!?」

 

 

楯無を押し倒したグレイズ・アインはパイルバンカーを撃とうとする、だが楯無は腕を抑え必死に食い止め左腕のワイヤーアンカーを射出して頭部を損傷させ怯んだ隙にグレイズ・アインを蹴り上げ吹き飛ばした。楯無はすぐに起き上がり拡張領域からバトルアックスを取り出し起き上がろうとするグレイズ・アインにアックスを振り下ろし5度目の攻撃でグレイズとアインは機能を停止させた。

 

「あと2体残り時間は30秒…」

 

楯無はワイヤーアンカーでランスを回収すると再度アンカーを射出して倒れてたグレイズ・アインを引っ張りそのまま最後のグレイズ・アインにぶつけ怯んだ隙にスラスターを吹かし接近し2機纏めてランスで貫いた。

 

「これでラストよ!!!」

 

楯無は声をあげながら力を入れランスをより深くグレイズ・アインに刺し込み。

 

「はあぁ!!!」

 

 

先に刺したグレイズ・アインは機能を停止させ残る1機もあと僅かで墜ちる、楯無はスラスターの異常を告げる警告を無視しスラスターをさらに吹かしミチミチと音をたて、そして…最後のグレイズ・アインは機能を停止させた。

 

「はぁはぁはぁ…終わった…」

 

楯無は決着がつき力を抜いた瞬間「は!?」気配を感じ振り替えるとなんと最初に倒したグレイズ・アインが再起動していた、楯無はすぐに迎撃しようとスラスターを吹かし姿勢を変えようとしたがスラスターは過度の使い過ぎで故障してしまい、グレイズ・アインは腕を楯無の胸部にあて【!!!】「がはっ!」パイルバンカーがシュバルベ・グレイズの装甲を貫いた。

 

楯無は吹っ飛ばされ地面に倒れてしまい同時にVTSの制限時間が経過してしまい機体はその反動でオーバーヒートしてしまった。

 

「はぁはぁはぁ…」

 

楯無は呼吸を荒げながら何故グレイズ・アインガエリオ再起動したのかと疑問に思っているとそれまで沈黙していたグレイズ・アインが声をあげた。

 

「あーやっと仕留めれた…まさか私達相手にここまでやるなんて流石ワルキューレ第5席ね、」

 

「(この声どこかで…)」

 

「さあ、皆起きた起きた」

 

グレイズ・アインがそう言うとこれまで楯無が倒した全てのグレイズ・アインが再起動し起き上がり集まってきた。

 

「嘘!?なんで…」

 

自身が苦労して倒したグレイズ・アインが全機再起動したことに困惑し声が漏れるとグレイズ・アインはそれに気付き楯無の疑問に答えた。

 

「不思議そうね?冥土の土産に教えてあげるわ、私達のグレイズ・アインはエドモントンの戦いのデータを元に改良したの」

 

 

「改良?」

 

 

「そう、弱点である生身は要らないとなって排除することになった、でもそれだと機体は動かないそこで操縦者の【意識をコアに移植すればいい】ということになった、だから貴女がいくら頭部や胸を貫いても無事だったの」

 

グレイズ・アインの言ったことに楯無は驚愕するしかなかった…勝つために意識をコアに移植するなんて人の倫理を逸脱してるからだ。

 

 

「(マクギリス・ファリドなんてことを…)」

 

楯無は歯を食いしばりながら敗北を受け入れるしかなかった。そうしていると復活したグレイズ・アインが集まりなにかを話し始めた、その会話を聞いていた楯無は会話からこのグレイズ・アインの操縦者がわかり訪ねてみた。

 

「貴女まさかモニカさんなの?フィンランドのワルキューレの…」

 

楯無の質問にグレイズ・アインはクスクスと笑いだし楯無の視に答えた。

 

 

「ええ、そうよ楯無…私はモニカよ、あと他のグレイズ・アインの操縦者は皆ヴィダールによって追放された元ワルキューレよ」

 

「!?」

 

モニカの答えに楯無は目を見開いてしまった、グレイズ・アインの操縦者がヴィダールによって追放された元ワルキューレだったのだから。

 

「ワルキューレを追放された私達はもう死んだも同然だった…でもあのお方マクギリス・ファリド様は私に力を与えてくれた、この最高の力を…「・・・」ところで楯無、あんたヴィダールの仲間になったんだってね…あんたは私達を裏切った、ならその罰を与えないとね…元ワルキューレとして私達が直接」

 

モニカは楯無を自分達を裏切ったとして罰を与えようと言い他ですワルキューレ達も不気味な笑いをしながら楯無に迫り各々武器を持ち楯無に襲いかかる。

 

「ヴィダール…」

 

 

 

【ヴィダールside】

 

地上で楯無がピンチのなかヴィダールは未だガエリオと戦闘を繰り広げていた。

 

「ヴィダール!!!」

 

「ちぃ!」

 

ヴィダールはガエリオのランスを避けサーベルで攻撃するがシールドで防がれ逆に一撃をもらってしまう。

 

「お前はカルタを殺した、カルタの無念は俺が晴らす」

 

声をあげながら迫るガエリオにヴィダールは槍を正面から受け止めガエリオに今まで言えなかった真相を話す。

 

「ガエリオさん、俺はカルタ・イシューを殺していない」

 

「なんだと?それじゃあ誰だ!カルタの命を奪ったのは…!!!」

 

「それは…」

 

ヴィダールが言おうとした瞬間だった

 

「私だよ…ガエリオ…」

 

声が聞こえ声が聞こえた方にガエリオが振り向くと1本のブレードが迫っていた。

 

「!?」

 

「ガエリオさん危ない…ぐはっ!!!」

 

ヴィダールはガエリオを庇いブレードを受けた、ブレードは絶対防御を破りヴィダールの腹に刺さっていた。

 

「(この刀…雪片、零落白夜…織斑千冬)」

 

ヴィダールが目を向けるとそこにはマクギリスと暮桜を纏った織斑千冬の姿があった。

 

ヴィダールはその痛みで床に落下し、ガエリオはマクギリスに声をあげた。

 

「どうゆうことだ!マクギリス!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?感想や今後の展開のリクルートなどあったら気軽にどうぞ


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たどり着いた真意

今回はガリガリが頑張ります


「マクギリス!?どうゆうことだ?お前がカルタを殺したのか?」

 

「ふっ…」

 

「答えろ!マクギリス!!!」

 

ガエリオはブレードの切っ先をマクギリスに向け叫ぶとマクギリスは口を開いた。

 

「カルタの死は私の理想を叶える為に必要だったからだ…」

 

「理想?意味がわからない…お前はなにを言っているんだ?」

 

「ガエリオ…この世界はISが誕生する前から狂っていた、政治、思想、宗教、主義、そんなくだらないものによって今まで何度も争いが起きてきた…2度にわたる大戦、思想のもつれによって発生したロシアとウクライナの戦い、宗教によりテロリストから武装集団となり国家を侵略しようとしたISISとの戦い、資本主義と社会主義による冷戦…人々は過ちを繰り返して、すぐに忘れ再び戦火を作る、その繰り返しだ。私も見てきたその戦いをな…だから私はこの世界を変えようとした、だが私には力が足りなかった…そんな時現れたのがISだ、私はISがあれば理想を叶えられると思った、だがISは篠ノ之束によって手綱を握られていた…そこで私は織斑千冬と手を組み篠ノ之束を亡き者にした。

ガエリオ…俺は作るぞISという絶対的な力により統治された理想の世界をな…」

 

「マクギリス、それじゃあ何故カルタを殺した!」

 

ガエリオがカルタを殺した理由を問うとマクギリスは不適に笑い口を開いた。

 

「それはだなガエリオ、阿頼耶識システムを完成させる為だ…阿頼耶識システムはISの力を最大限に引き出し、男性でもISを使えるようになる夢の力だ、だが開発には多額の資金と技術が必要だ、そこで私はカルタを殺した

それによりイシュー家前当主はカルタの思い人だった私に多額の資金を譲渡してくれた、そしてガエリオ…お前はカルタの敵を討つためボードウィン家の技術を提供しお前自身も良いデータを取ってくれた、おかげで阿頼耶識システムは完成した…改めて礼を言おうガエリオ」

 

ガエリオはマクギリスの真意を聞き動揺していた、自分のカルタの敵を討つという心を利用されマクギリスの手のひらで踊らされていたことに…ガエリオのなかから徐々に怒りの感情が溢れブレードを強く握りしめマクギリスに向かって斬り込んだ。

 

「たとえ親友でもそんな非道は許されるはずがない!」

 

「では、どうする」

 

マクギリスは向かってくるガエリオをいなし旋回したガエリオの目の前に移動しブレードで切り付けた、ブレードアンテナが折れ破片が散らばるがガエリオはマクギリスにブレードを振った、だがマクギリスは攻撃を避け逆にガエリオを切付け胸部にブレードを刺しガエリオが膝を着くと距離をとり落ちていたランスをガエリオに投げつけシールドを破壊した。

 

「くぅ…」

 

「君を失ったボードウィン家はいずれ娘婿である私が継ぐことになるだろう」

 

「なに!?」

 

「IS委員会の最高幹部セブンスターズの1角であるイシュー家は既にもう無くラスタルや他のセブンスターズも既に私の配下が制圧した、セブンスターズの力関係は一気に乱れるだろう…そこからは私の出番だ」

 

「!?嘘だマクギリス…お前は…お前は…」

 

ガエリオはランスを拾い叫んだ。

 

「嘘だ!!!」

 

ガエリオはスラスターを吹かし上昇しスラスター出力をあげ加速しマクギリスに突撃する。

 

「マクギリス!!!」

 

 

 

「う、・・・」

 

ヴィダールは腹に刺さった雪片を抜きなんとか立ち上がり前を見た、そこには鬼神のようにマクギリスに攻撃を仕掛けるガエリオのキマリスの姿があった。

 

「ガエリオさん…」

 

 

ガエリオはマクギリスに斬りかかりマクギリスはブレードを防御しガエリオを切り付けるが止まらずガエリオは攻撃の手を止めない。

 

「マクギリス…カルタはお前に恋焦がれていたんだぞ!」

 

ガエリオが涙を流しながら叫ぶなかマクギリスはブレードでキマリスの肩を吹き飛ばす

 

「今もきっとお前の名前を呼んで、お前を思って死んでいった!!!」

 

ガエリオは加速しランスで突くがマクギリスはブレードを交差させ攻撃を受け止めた。

 

「妹だって!お前なら、信頼出来ると…」

 

「アルミリアについては安心するといい「!?」彼女の幸せは保証しよう…」

 

「は…あ、ああああぁ!!!マクギリス―――!!!」

 

ガエリオは叫びながら魂の一撃を喰らわしマクギリスは吹っ飛ばされ、ガエリオはランスを離しブレードを握りしめマクギリスに斬りかかる。

 

 

「そうだ、ガエリオお前の憎しみを私にぶつけてくるがいい…友情、愛情、信頼…」

 

ガエリオとマクギリスは互いに激しくブレードで切りあう。

 

「そんな生温い感情は残念ながら私には届かない…怒りのなかで生きていた私には…」

 

マクギリスはエネルギーが切れ絶対防御が解除され膝を破壊され崩れたガエリオの胸めがけてブレードを突き刺た、装甲が割れオイルや血が吹き荒れ辺りを赤く染めマクギリスはブレードを抜きガエリオはその場に倒れた。

 

「ガエリオ…お前は私の生涯ただ一人の友人だったよ…」

 

 

ヴィダールは目の前でガエリオがやられたのを目の当たりにするとマクギリスに叫んだ。

 

「マクギリス!!!貴様は…貴様は…ずっと騙していたのか!ガエリオさんを…ガエリオの意思を貴様は貴様は…」

 

「それは君も同じだろヴィダール…いや織斑一夏、君だってヴィダールだということをガエリオに黙っていたではないか…」

 

 

「くっ!?」

 

確かにマクギリスのいう通りだった、ヴィダールはガエリオに自身の正体を隠していた、伝えるチャンスはいくらでもあった…だがヴィダールは言えなかったどこまでも真っ直ぐなガエリオを傷つけたくなかったから、だがその判断が逆にガエリオを傷つけ殺してしまったことにヴィダールは後悔した。

 

ヴィダールが後悔しマクギリスに何も言い返せないでいると雪片を回収した千冬が近づき口を開いた。

 

「話し中悪いが、マクギリスもう時間があまりないようださっさと始末するぞ」

 

「ああ、そうか…では織斑千冬、自身の弟の始末は任せたぞ」

 

千冬は「ああ」と答え雪片を構えながらヴィダールに近づいた。

 

「一夏…まさかお前が生きていたとはな、束の奴め死んでも余計な手間をとらせやがって…だがこれで終わりだ、一夏あの世で束に伝えとけ…お前のISは私が有効に使ってやると」

 

「(くそ野郎 が…!?ガエリオさん、まだ生きているのか」

 

ヴィダールは千冬が雪片の切っ先を天高くあげるとスラスターを吹かしガエリオの元まで移動しマクギリスを一瞬睨むとガエリオを担ぎ腰のコンテナの1つを取り外し投げつけすぐさまハンドガンで撃ち抜いた。

 

【!!!】

 

銃弾はコンテナを貫通し中に収納されていたバーストサーベルが誘爆し爆発を起こした。

 

狭い地下は一瞬で黒煙で満たされ千冬が雪片を軽く振ると煙は飛散した、だがその場にヴィダールとガエリオの姿はなかった。

 

「逃げたか…」

 

 

ヴィダールはガエリオを抱えスラスターを吹かし地上へと急いだ。

 

「くそっ!ガエリオさん…貴方はここで死んでいい人間じゃない」

 

ヴィダールはガエリオをすぐさま治療するため地上を目指し光が見え地上に出たがそこには地獄絵図が広がっていた。

 

「なんだよ…これ…」

 

そこには破壊されたアリーナ、ボロボロになったISと虫の息の教員達の姿が広がっていた。

 

「な!?」

 

そしてそのアリーナの中央にはかつて自身がなんとか倒したグレイズ・アインが8機おりその足元にはボロボロのシュバルベ・グレイズがおりグレイズ・アインの手には額から血を流した楯無が気を失い握られていた。

 

ヴィダールは楯無の姿を見るとガエリオを下ろしバーストサーベルを構えスラスターを吹かし一気に加速し突撃する。

 

 

「楯無を離せ!!!」

 

ヴィダールは叫びサーベルで突いた、だがグレイズ・アインはヴィダールの攻撃に反応しあっさりと防御しヴィダールにドリルキックをくり出した。

 

「がはっ!」

 

だがガエリオとの戦闘で消耗し雪片で腹を貫かれ出血多量でなんとか意識を保っているヴィダールでは避けることが出来ず喰らってしまった。

 

「はぁはぁはぁ…」

 

サーベルを杖がわりになんとか立ち上がるがすぐに膝をついてしまうヴィダールの後ろから千冬とマクギリスが現れた。

 

「ほう、更識楯無は随分と奮戦したようだな、グレイズ・アインが全機何処かは損傷しているとは…」

 

「マクギリス様、コイツ…ヴィダールは殺って良いですよね?」

 

「かまわない、時間もあまりない…さっさとすませろ…」

 

「わかりました…」

 

 

マクギリスから許可を得たグレイズ・アインは3機がボロボロのヴィダールに迫りアックスを振り下ろそうとした時だった。

 

「がっ!?」

 

「なっ!?」

 

「いっ!?」

 

グレイズ・アインを突如蛇腹剣が襲いさらに機関砲から放たれた攻撃がグレイズ・アインを襲った。

 

「大丈夫ですか?ヴィダール…貴方にしてはかなりやられましたね…」

 

「ジュリエッタ!?」

 

ヴィダールの救援に現れたのは新たな機体を纏ったジュリエッタだった。

 

「状況は理解しています…まずは目の前の悪魔共を始末するのが先ですね」

 

ジュリエッタは蛇腹剣もといジュリアンソードを構えグレイズ・アインに叫ぶ。

 

「前はやられましたが今回は私が蹂躙する番です、私とこの機体レギンレイズ・ジュリアの餌食になりたい方からかかって来なさい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうが、駆けつけたジュリエッタの活躍をご期待ください(多分)


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終わる戦い

久しぶりのこの作品の投稿ですね、4月に入り夜勤が始まった為投稿頻度が落ちるかもしれません、なるべく頑張るのでこれからもお楽しみ


 

ジュリエッタが身構えているとグイレズ・アインの1機がジュリエッタに口を開いた。

 

 

「その声…何処かで聞いたことあると思ったけどあんた、いつもエリオン公の隣にいたジュリエッタとかいう生意気な小娘ね!」

 

「だったらどうしました?」

 

「丁度いい機会だからあのすました顔を壊してやるわ!」

 

そう言うとグイレズ・アインが両手にアックスを握りジュリエッタに突っ込み、それに続くように2機のグイレズ・アインが同じようにアックスを握り締め突っ込んでくる。

 

「死ね!!!」

 

声をあげながらグイレズ・アインはアックスを振り下ろす…だが

 

「な!?」

 

ジュリエッタは振り下されたアックスを右腕のジュリアンソードのみで防いだ。グイレズ・アインは出力を上げジュリアンソードごと叩き割ろうとしたがレギンレイズ・ジュリアはびくともしなかった。

 

「ふんっ…所詮は口だけですか?」

 

「舐めるな!」

 

ジュリエッタの挑発にキレたグイレズ・アインは両肩から機関銃を出し発砲した。だがその銃弾をジュリエッタは首を左右に傾けるだけで躱し、左腕のジュリアンソードでグイレズ・アインの片腕を切り落としさらによろけたところに腹に蹴りを入れさらに両腕のジュリアンソードで串刺しに0距離から機関砲を撃ち込んだ。

 

 

「ぐうぁ!」

 

本来の装甲であれば機関砲ではダメージは受けないはずたが楯無との戦闘で装甲に亀裂が入り限界だった為グイレズ・アインは機関砲により機体内部はボロボロになりそして

 

【パリン】

 

 

という音が鳴りコアが砕け機能が停止した。

 

機能停止を確認したジュリエッタはグイレズ・アインからジュリアンソードを引き抜くと機体を蹴り上げ落下してくるグイレズ・アインの首をジュリアンソードで切り落とした、地面を転がり切り口からオイルが血のように流れる頭をジュリエッタは踏みつけ踏みしめる力を徐々に入れそして…

 

【グシャン!!!】

 

頭を踏みつけ脳を破壊した。

 

「まずは1機ですね…」

 

 

「あんた!よくも同士を…」

 

「我々新たな時代の神に仕える神兵をよくも、よくも」

 

仲間を殺られジュリエッタに斬り込もうとするグイレズ・アインにジュリエッタはジュリアンソードを構え次の攻撃に身構え、グイレズ・アインがスラスターを吹かそうとした時だった。

 

「そこまでだ」

 

マクギリスが斬り込もうとするグイレズ・アインを静止させた。

 

「ファリド公、何故止めるんですか!?」

 

「我々に同士の仇をとらせて下さい!」

 

静止されマクギリスに抗議するグイレズ・アインにマクギリスは口を開く。

 

「君たちの思いは理解できるが今は状況が悪い、まもなく自衛隊を鎮圧した専用機乗り達が帰ってくる、おまけに騒ぎを嗅ぎ付けた奴らも来るだろう…君達なら負けないと思うが推進材などはもうないだろう?だから今は引くのが得策だ、なに……いずれまた奴らとは会うことになる…その時仇を討ちたまえ…」

 

マクギリスがそう言うとグイレズ・アイン達はジュリエッタやヴィダール達を睨みつけながら舌打ちをすると武器をしまいマクギリス達のところまで後退した。

 

「そういうことで我々は引かせてもらうよヴィダール…ああそうだジュリエッタ・ジュリス、エリオン公に伝えておいてくれ…【蛇は天に昇れずに討たれ地を這う】とな…」

 

 

そう言うとマクギリスと千冬はグイレズ・アインに掴まり、楯無もグイレズ・アインが担ぎ去ろうとした。

 

「待て!楯無をどうするきだ!」

 

ヴィダールが楯無を何故連れて行くのかマクギリスに問いただすとマクギリスは笑みを浮かべてヴィダールの問いに答えた。

 

「彼女はこれから我々が作る新世界の為の供物になってもらうよ…裏切りのワルキューレにはお似合いだろう?」

 

「ふざけるなよ…」

 

「ん?…」

 

「ふざけるな!!!楯無はこれからの世界に必要な人間だ!貴様らのくだらない野望の為に死んでいい人間じゃね!」

 

ヴィダールはそう叫びバーストサーベルを握り締め痛む体に鞭を打ち、スラスターを吹かしマクギリス達に迫る。

 

「楯無を離せ!」

 

ヴィダールは今自分が出せる最大限の力を込めスラスター主力を限界まで上げマクギリスにサーベルを突き放つ。だが

 

「ふっまだそんな力があったか」

 

ヴィダールとマクギリスの間に千冬が入りバーストサーベルを雪片で受け止めた。

 

「織斑千冬!!!」

 

「いい加減くたばれ…不出来な愚弟よ」

 

 

ヴィダールはバーストサーベルの刃を外して爆発させすぐに最後の刃を装填しサーベルを千冬に突き放つ、千冬も雪片を握り締め単一使用能力【零落白夜】を発動させ白のエネルギーの刃でヴィダールを切りつける。

 

 

「はぁぁ!!!」

 

「はぁ!!!」

 

そしてお互いの刃がぶつかり合った結果…

 

【!!!】

 

 

「な!?」

 

「私の勝ちだ…」

 

折れたのはヴィダールの刃だった、そして雪片はそのままの勢いでヴィダールを切りつけた。

 

「がはっ…」

 

切りつけられたヴィダールは切り口から血が溢れ地面へと落ちていった。

 

 

 

「う…待て…楯無……」

 

ヴィダールは薄れ行く意識のなか連れ去られる楯無を見ていることしか出来なく、楯無を連れた千冬達の姿が見えなくなるとヴィダールの意識は途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?次の作品では彼女達が活躍!?する予定です


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奪われたコアの真相

今週は2つ出す予定です、戦闘はありません


俺は暗闇のなかにいた、ここは何処なんだと思い走っていると俺は光に包まれ次に視界に入ったのは俺に刃を向ける姉の姿だった。

 

「お前など知らん…おとなしく死ね」

 

そう言い俺に斬りかかる姉、次の瞬間友達の篠ノ之束さんが俺の前に出て俺を川に押し、そして【!!!】姉の凶刃を受けた。

 

 

そしてまた俺は暗闇のなかにおりまた光に包まれ次に視界に入ったのは楯無をもてあそぶグイレズ・アインの姿だった、俺はバーストサーベルを握り奴らに迫った次の瞬間、俺の前に姉が現れ俺のサーベルを防ぎ姉は俺に言った

 

「いい加減くたばれ不出来な愚弟よ」

 

そう言い奴はサーベルごと俺を切りつけた。

 

そして楯無は俺の前から姉とともに消えた…ふざけるな、貴様は1度だけでなく2度も俺から奪うのか…殺してやる、殺してやる………いや殺す……神だろうがなんだろうが俺から奪う奴は必ず……殺す…

 

 

 

「はっ!?」

 

俺は目覚めた、辺りを見渡すとここは病院のベッドの上だった。

 

「束さん…楯無…」

 

俺が2人の名を口にするとドアが開きジュリエッタが入ってきた。

 

「もう起きたんですか?案外早いお目覚めでしたね」

 

入ってきたジュリエッタに俺は質問した。

 

「ジュリエッタ、あれから何日たったんだ…」

 

「目覚めて最初の言葉がそれですか?まぁいいでしょう…あれから2日たちました。」

 

「2日…」

 

「医師の話しでは多数の外傷や臓器の損傷、出血多量で1ヶ月は意識が戻らず最悪死ぬと言われていましたが僅か2日で目覚めるとは貴方もうホント人間辞めてますね…」

 

「相変わらずの毒舌だなお前は…」

 

「褒め言葉と受けてっておきます」

 

いつもと変わらない相棒にヴィダールは内心ため息をつくと次にヴィダールは今回の出来事の結果をジュリエッタに聞いた、数分後ヴィダールはその結果を知り黒幕である千冬とマクギリスに怒りをおぼえた。

 

今回のIS学園で起こった戦闘の結果は自衛隊死傷者約122名、IS学園側警備員約40名、教員&代表候補生約21名の負傷(死亡なし)だった、さいわい避難した学生達には大きな怪我はなかった。

 

そして自衛隊が何故IS学園を襲撃したのかも判明した、学園を襲撃した自衛隊員は全員脳からナノマシンのようなものが発見されそのナノマシンが正常な判断が出来ないようにさせ自衛隊は学園を襲撃したようだった。

 

「マクギリスの奴は何処まで外道なんだ、目的の為なら手段は問わないか…」

 

「虫酸が走りますね…」

 

「そういえばマクギリスと織斑千冬は何故IS学園を攻めたのですか?」

 

「目的はどうやら暮桜のようだったがなんで今頃骨董品を手に入れにいったかはわからないんだ…「それは調べがついている」その声は…」

 

「随分とやられたなヴィダール」

 

ヴィダールが声が聞こえた方を見るとそこにはラスタルの姿があった。

 

「ラスタル…無事だったのか、それで奴らが暮桜を手に入れたがった理由というのは…」

 

「それは私が答えるよ」

 

そう言いラスタルの後ろから整備班長のヤマジン・トーカが入ってきた。

 

「私はね、ラスタルから篠ノ之束が気を失う前に渡したUSBメモリを受け取って解析していたんだよ…どんな頭したら組めるんだってくらい難関なプロテクトだったけどなんとか突破して中のデータを調べたんだよ、そしたらビックリだよ…【暮桜には白騎士のコアが使われていて、すべてのコアは白騎士の子供…だからそのコアを操れればすべてのISを従えることが出来る】ってね」

 

「「なっ!?」」

 

ヤマジンの口から放たれたその言葉の意味にヴィダールとジュリエッタは驚愕しヴィダールはマクギリスが言っていた新しい世界を作るというのがいよいよ現実味をましたことに冷や汗をかいていた。

 

「すべてのISが奴らの管理下に置かれたら、私達にもうなす術はないですね」

 

「ああそうだ、だから破壊するしかないな…束さんは悲しむかもしれないが奴らの目的を阻止するにはそれしかない」

 

ヴィダールの言葉にジュリエッタは頷きラスタルも「そうだな」と言い頷いた。

 

これからの方針が決まるとヴィダールは楯無のことをラスタルに尋ねた。

 

「ラスタル、2つ聞きたいことがあるんだがまず楯無の行方はわかるか?」

 

「そのことだがあいにくまだ発見出来ていない、マクギリス達と共にいると思うが奴らの行き先が検討がつかず今は私の部隊が探している、ハワイ本部はマクギリスの部下に襲撃され使い物ならん、だが楯無が誘拐されたと知ったマクマード・バリストンも血眼で捜索している…今は連絡を待つしかない…「失礼します」何事だっ」

 

ラスタルが話していると突如部下の者が病室に入りラスタルに紙を渡し去っていき、ラスタルは渡された紙を見て口許が緩んだ。

 

「ラスタル様?」

 

「喜べヴィダール、たった今マクギリス達発見の知らせが届いた」

 

「ホントか!?」

 

「ああ、テイワズがマクギリスが乗る偽装輸送船を発見し今はタービンズが追跡中だ」

 

「じゃぁすぐにでも…ぐっああ…」

 

楯無の居場所がわかりヴィダールはベッドから起き上がろとしたがその瞬間体に痛みがはしりヴィダールはまたベッドに倒れた。

 

「無理をするな、まだ治っていないんだ「だが…」なら、ジュリエッタ…ヴィダールの代わりに行ってくれるか?」

 

「はい、おまかせくださいラスタル様…その任必ず遂行して見せます」

 

「すまないな、ジュリエッタ…」

 

「貴方はおとなしくしててください。楯無は少し癪に障りますがラスタルのご命令なので助けますよ、ついでに白騎士のコアも破壊してみせますよ」

 

ジュリエッタはヴィダールにそう言いラスタルにお辞儀をすると病室を飛び出していった。

 

それを見たラスタルは小さな声で「やれやれ、ヴィダールも罪深いな…」と言いながらジュリエッタを見送った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか、次は今回出せなかった彼女達が出ます。


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復活の白騎士

先週は休んでました、すいません




 

【日本海】

 

「アレがマクギリスと織斑千冬が乗ってる擬装船か…あの中の何処かに楯無と嬢ちゃんがいるわけか」

 

 

テイワズのトップ、マクマード・バリストンからの指令で名瀬はタービンズを率いて潜水母艦ハンマーヘッドで日本海を捜索しやっとのことでマクギリスの手配した擬装船を発見した。

 

「どうするんだい?名瀬…」

 

「そうだなアミダ…本当ならヴィダール達からの援軍を待って集結してから殴り込みたいところだが、ぼやぼやしてたら連中はロシア領に入っちまうからな…かといって無闇に突入したら連中は楯無の嬢ちゃんになにをするかわからない…」

 

「じゃあ今はなにもしないのかい?」

 

「いや、あえて殴り込む…連中が楯無に危害を加える前に速攻で救出すれば良いだけだ、出来るか?アミダ…」

 

「出来るか、じゃなくてやるんだろ?任せときな、楯無のお嬢ちゃんは必ず助けるよ」

 

そう言うとアミダは通信回線を開き格納庫に待機しているラフタ、アジー、マドカに連絡を取った。

 

「ラフタ、アジー、マドカ出番だよ!これからハンマーヘッドは目標の擬装船に強襲攻撃を仕掛けるいいね!」

 

アミダの指示に3人は

 

「okわかりました」

 

「了解です」

 

「わかった、名瀬に良いとこ見せなきゃ…」

 

各自自信ありげに返事し出撃準備に取り掛かった。

 

「それじゃ行ってくるよ名瀬…」

 

「ああ、頼むぜアミダ………ん、んう…」

 

「んん……必ず助けるわ」

 

名瀬はアミダとキスし唇を離すとアミダは自身も出撃するため格納庫に向かった。

 

 

【楯無side】

 

 

「ん・・・!?(なに?声が出せない、それに身体 も動かない)んんっ!」

 

楯無は目を覚ますと声が出せずまた身体も動かないことに驚愕し辺りを見渡した。

 

楯無は現在、偽装船の一室に閉じ込められておりISは没収され全身を白の拘束衣で拘束され口にもマスク型の猿轡によって囚われている状態だった。

 

「(確か私はIS学園で元ワルキューレ達が操るグレイズアインと交戦して全部倒したと思ったら復活して私は・・・)」

 

楯無が気を失う前までのことを思い出していると此方に向かって歩いて来る音がした、その音の主は楯無の前で立ち止まり楯無はその人物の顔を見て驚愕した。

 

「ん!?(織斑先生!?)」

 

その人物はマクギリスと手を組み学園を裏切り自身の目的の為親友を弟を生徒を後輩を仲間を裏切ったワルキューレ織斑千冬だった。

 

「更識、無様だな…私の側につかずヴィダールの側についた為にこんなことになるなんてな…」

 

「んんっ!」

 

「そうかそれでは喋れないな取ってやる」

 

千冬はそう言うと楯無に近づき楯無の口を覆う猿轡を取り外した。

 

「ぷはぁ!?はぁはぁ…織斑先生!貴女はいったいなにを考えているんですか!学園をめちゃくちゃにして親友を手にかけ実の弟までやってそこまでしてなにが欲しいんですか!」

 

楯無は猿轡を外され自由になるといままで千冬に対して思ってたことを叫び目的を問いただした。

 

「目的・・・私が欲しいのは神という圧倒的な力だ、私は第1回モンドグロッソで優勝して分かったんだよ…なにも変わらないと、ISという絶対的な力を使いこなし親に捨てられた底辺から世界最強になっても生命線は政府の奴らが握っている…自分達に不都合ならいつでも切り捨てられるそんなものは私が求めたものではない。だから私はマクギリスと手を組んだ、奴は私が欲しかった絶対的な力をくれるその為なら親友、弟、後輩、仲間、教え子、すべていらない…」

 

「・・・」

 

楯無は声が出なかった、同時に思った目の前に織斑千冬という人物はもはや人間ではない…欲望に囚われ狂った人の皮を被った悪魔だと。

 

 

【名瀬side】

 

「よし、それじゃあ作戦開始だ!アミダ始めてくれ」

 

「あいよ名瀬!ラフタ、アジー、マドカ行きな」

 

「「「了解!」」」

 

名瀬達はついに楯無救出作戦を開始し、アミダの号令にラフタ、アジー、マドカの3人はISを展開しカタパルトに乗り

 

「織斑マドカ…辟邪出るぞ!」

 

まずマドカの辟邪が発進しその後にラフタとアジーの獅電が発進し最後にアミダの百錬が発進した。

 

「私はハンマーヘッドの直衛につく、3人はまず迎撃に出てくる敵ISを叩きな!」

 

「「「了解!」」」

 

 

【マクギリスside】

 

「もうすぐウラジオストクか・・・」

 

「はい、彼処に入港すればラスタルの勢力でも手は出せません」

 

マクギリスはもうすぐ到着すること船長と話していた時だ【!!!】「!?」突如船内に警報が鳴り響きマクギリスは確認をとるとレーダーに映る3機の反応があった。

 

「やはり来たか…船長、ISを出撃させろ時間稼ぎにはなる」

 

マクギリスの指示に船長は頷きすぐさま命令を出し偽装船から青色のグレイズが発進しマドカ達の迎撃に向かった、幸いな事にグレイズアインは全機修理中であった。

 

グレイズはマドカ達にマシンガンを連射する、マドカ達はその攻撃を避け散開し1対1の状況になった。

グレイズと辟邪、獅電は性能差はあまりないがマドカ達の方が修羅場を潜っており徐々にグレイズを圧倒し

 

「死んどけカスが…」

 

マドカはグレイズに接近し腕に仕込まれたブレードでライフルを破壊し隙が出来たとこにライフルのバヨネットを突き刺し0距離からトリガーを引き銃弾を喰らわした。

 

「がはっ!」

 

グレイズはシールドエネルギーが0になり海へと落ちていき手が空いたマドカは未だ交戦中のラフタとアジーの援護に向かった。

 

 

 

「やはり通常のグレイズでは対処出来んか・・・だがISがいるというのに母艦や航空機の姿がない、奴らは何処から…」

 

マクギリスはマドカ達が出撃した母艦が未だ発見出来ていないことに警戒してる時名瀬達は次なる攻撃を既に決行していた。

 

 

【名瀬side】

 

「戦闘が始まったか、船の動きから連中は未だ俺達の場所がわかってない…なら仕掛けるか」

 

名瀬は相手の動きからマクギリス達が自分達を発見出来ていないことを利用しあることを考え乗員達に命令した、命令を聞いた乗員達は了解と答え操作しハンマーヘッドは徐々に加速し偽装船に近づいていく。

 

「うちの船がなんでハンマーヘッドって名前なのかを連中に教えてやれ!」

 

「あいさーーー総員対ショック用意」

 

「リアクター出力最大、艦内管制制御いっぱい!」

 

「突貫!!!」

 

名瀬の指示と同時にハンマーヘッドは一気に加速し海中を進みそして

 

【!!!】

 

ハンマーヘッドはその船体をマクギリス達が乗る擬装船に体当たりした、海中からの体当たりによって擬装船は傾きなんとか体勢を直そうとするがハンマーヘッドに敵わずやがてスクリューの半分が海上に出てしまった。

 

 

 

【千冬side】

 

「なんだ!?おいマクギリス、なにがあったんだ・・・なに!?敵の船が体当たりしてきただと!わかったそちらに行く。」

 

千冬はマクギリスから現状を聞くと通話を切り楯無の口にも再び猿轡を装着すると千冬は口を開いた。

 

「更識、どうやらお仲間がお前を助けにきたようだな…希望が生まれたか?だが残念だな、そいつらは私が直接潰してやる…次に私がお前の前に来た時はそうゆうことだ。」

 

「んんっ・・・」

 

千冬はそい言い残し楯無の前から去りマクギリスの元に向かった。

 

 

【マドカside】

 

 

マドカ達は最初に迎撃に出たグレイズ3機を撃破し直接擬装船に攻撃をしようとした、だが擬装船は各所に30ミリのゴールキーパーがありマドカ達に向かって一斉に銃弾を発射してきた

 

「あぁもうめんどさいな!」

 

「弾幕張りすぎでしょ!私達をハチの巣にするつもり!?」

 

「100パーセントそうだろうね…1基ずつ潰してからじゃないときつそうだね…」

 

「はぁ、ぼちぼちやるしかないか…」

 

3人は苦言を言いながらも迫り来る銃弾を躱し続け1基ずつゴールキーパーを破壊してから擬装船に攻撃する作戦に切り替え散開しライフルを撃ちCIWSを破壊してく。

 

「ハイパーセンサーと連動しているから狙いは正確だが所詮機械だからマニュアルどうりの攻撃しか出きんな」

 

マドカはゴールキーパーを1基破壊しそこから横にあるもう1基をライフルで撃つがまだ機能は停止してなくどどめを刺そうと「!?」次に攻撃しようとしたゴールキーパーがマドカに銃口を向けていた。

 

 

「(まずい!?避けても確実に喰らう…そうか!)はぁっ」

 

マドカは甲板を蹴り上にジャンプした

 

【ダダダダダダダダダッ!!!】

 

直後マドカのいた場所に30ミリの銃弾が直撃した、ゴールキーパーはジャンプしたマドカに狙いをつけ薙ぎ払うように銃弾を発射した。

 

「避けても当たる…なら防御すればいい、同じゴールキーパーにな!」

 

マドカは大破していたゴールキーパーの裏に隠れ直後そのゴールキーパーは多数の銃弾を喰らい機能を停止した、そして攻撃が止むとマドカは裏から出で銃弾を放ってたゴールキーパーに向けてライフルを放ち破壊した。

 

「ふっ馬鹿め、私ごと撃って結局は殺れずに味方を壊すとはまさにオウンゴールだ!」

 

マドカは自滅したゴールキーパーを笑うと次の目標の攻撃に移った。

 

「あと10基か、早く片付けてマクギリスと織斑千冬を血祭りにしてやる…そしたら頑張ったご褒美にナゼに甘えてやる…」

 

 

【楯無side】

 

「(まずいわね・・・)」

 

戦闘が始まり10分が経過した頃楯無はピンチを迎えていた、なぜなら今楯無の目の前には銃を持った兵士達がおり彼らは独断で楯無を奪われるなら殺すしかないと考え楯無に銃口を向けていた。

 

「悪くおもうなよ裏切りのワルキューレ」

 

「んんっ!?」

 

兵士の1人が膝を曲げ銃口を楯無の額に当てトリガーを引こうとした時

 

「ぎいゃ!」

 

「がはっ!」

 

「どうした!?なに…ぐはっ!」

 

後ろにいた兵士達が首から血を流し倒れ振り返ったもう1人も首をかっ斬られ血を噴射しながら倒れた。

 

「ん・・・」

 

楯無の目の前には黒い戦闘服を着て手に血塗られたナイフを持ったオレンジ色の髪の女性とライフルを持った金髪の女性が立っていた。

 

「一先ず片付いたか、お前が更識楯無か…ちょっと待ってろ今それ外してやるからな」

 

そう言うとオレンジ色の髪の女性は私に近づき猿轡を外してくれた。

 

「ぷはぁ…助けてくれてありがとう、でも貴女達はいったい何者なの?」

 

楯無の質問に彼女達は答えた。

 

 

「俺はオータム、こっちはスコール…俺達はラスタルのおっさんからマクギリスの野郎の擬装船に乗り込んでお前を助けてくれって依頼されたんだよ」

 

「エリオン公が?」

 

「そうよ、まぁ詳しいことはあとにして今はここを脱出しましょう」

 

 

 

【千冬side】

 

私は更識のいる牢から移動しマクギリスから格納庫で待機していてくれと言われ待機していた、外では既にグレイズは撃破され対空兵器も破壊され船への攻撃は時間の問題だ、そう考えているとマクギリスが格納庫に姿を現した。

 

「やっと来たかマクギリス…」

 

「遅くなってすまない織斑千冬…もう外の様子は気づいていると思うがISが直接攻撃して乗り込んでくるのも時間の問題だ、だから君に出てもらおうと思うがグレイズではいくら君でも無理だろう・・・だからアレを使う」

 

「!?アレをか…それで連中を黙らせればいいんだな」

 

「話が早くて助かるよそれでは行こうか」

 

私はマクギリスに連れられアレがあるシークレットエリアに入った、そこは船の中なのに広く壁一面は白で床には水のようなものが張ってありその中心には白い機体が鎮座していた。

 

「ようやくコイツを使えるとはな」

 

「そうだな、かつて篠ノ之束が考察していた白騎士直系のISガンダム…その機体達の最初の機体がコイツであり白騎士の生まれ変わりと言ってもいい、織斑千冬…君はコイツを使えば確かに最強の力が手に入る、だがそれは神を捨て1度悪魔になるということでもある、それでも使うかね?」

マクギリスの問いに千冬は足を進めその機体に手を触れた。

 

「マクギリス、私には失うものはなにもない…悪魔になろうがまた神になれば問題ない。圧倒的な力によってな」

 

千冬の言葉にマクギリスはフッと笑い「では使うがいい」と言い千冬はついにその白い機体を身に纏った。

 

「これは!?あぁ素晴らしい機体だ…あれから数年私の元を離れ休暇は十分満喫しただろ?暮桜という拘束はもうない、さぁ行こうか新生白騎士…いや【バエル】」

 

白い機体のツインアイが輝き千冬は両翼のスラスターを吹かし飛び立った。

 

 

【マドカside】

 

 

マドカ、アジー、ラフタの3人はゴールキーパーすべてを破壊しいよいよ擬装船に攻撃し内部に突入しようとした時だった。

 

【!!!】

 

「「「!?」」」

 

突如3人の機体が同時に警報を鳴らし何事かとしていると擬装船からなにかが飛びたし3人より高い場所で静止した。

 

「なんだ、あれは…」

 

マドカが見たことの千冬の機体に困惑していると千冬は手を広げオープンチャンネルで叫んだ。

 

「聞け!!!ここにいるすべての者達よ!今はこの私織斑千冬の手によって新たにバエルという名を授かり最強のIS白騎士は甦った!」

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたか?やっとバエル登場ですが。


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希望から絶望へ

皆さんお久しぶりです、しばらくの間新作モンハンにはまり執筆が疎かになっていました。またぼちぼち投稿するのでこれからもよろしくお願いします。


 

私はマドカ、私はマクギリスと織斑千冬に拐われた更識楯無を救出するため擬装船に攻撃を仕掛け対空装備やISを無力化しいよいよ内部に突入しようとした時だった、突如船内からなにかが飛びたし上空に上り私達がそのなにかに視線を向けるとそこには全身白い装甲に覆われ背中のウイングを展開したISがいたのだ。

 

「白騎士・・・」

 

それが私の奴に対する見解だった。

 

そしてその機体から声が発せられた、その声は私の元になった憎き存在織斑千冬だった。

 

「なんかヤバそうな奴が出てきたよ…」

 

「ああそうだね…アレが名瀬が言ってた、かつて篠ノ之束が考察していた72機のガンダムの名を持つ機体というわけか・・・バエル…確かソロモン72柱の悪魔で悪魔の王の名前だったわね」

 

「悪魔の王か…大層な名前だな。だが所詮は第1世代以前の骨董品だ…機体の性能=実力ではないが私達だって腕には自信はあるんだ、勝つぞ2人とも」

 

「了解」

 

「そうだね、私達ならやれるわ」

 

マドカ達は武器を強く握り締め一斉にバエルに襲いかかった。

 

【!!!】

 

最初は3人による射撃から始まり無数の銃弾がバエルに襲いかかるのだが

 

「ふんっ!」

 

千冬はその場から動かず金色に輝く両刃のブレード通称【バエルソード】を一刀だけ取り出し横に払い発生した風圧により銃弾はすべて弾かれてしまった。

 

「馬鹿みたいな力しやがって!ラフタ、私と奴に近接攻撃だ!アジーは後方から支援を頼む」

 

「了解、それしかなさそうだしね…」

 

「まかせな、バズーカで援護する」

 

「GO!!!」

 

マドカの合図でスラスターを吹かしマドカとラフタはドビグチブレードを手にしアジーはライフルをしまいバズーカを取り出しバエルにトリガーを引く。

 

千冬は向かってくるミサイルにブレードを振り今度は真空波を出しミサイルを破壊する、その爆煙に隠れマドカとラフタはバエルに同時攻撃を仕掛けた…だが

 

「「はぁ!」」

 

【!!!】

 

「この程度か…」

 

千冬はマドカとラフタのブレードをバエルソードと左手の指2本で止めたのだ。

 

「化け物すぎでしょ…」

 

ラフタは圧倒的な千冬の力に驚愕するなかマドカは自分達が遊ばれていることに怒りがこみ上り腕のブレードを展開し千冬に斬りかかった。

 

「なめるな!」

 

だがその攻撃も千冬は予測しておりマドカの攻撃をやすやすと躱しバランスが崩れたマドカの腹に膝蹴りをいれた。

 

「かはっ!?」

 

「ふんっ」

 

千冬は再度マドカを蹴りラフタに激突させると距離をとりウイングを展開し内臓されたレールガンをマドカ達に向け照準を定め発射した。

 

【!!!】

 

発射された音速の弾丸は空を切りマドカとラフタに向かい・・・

 

【!!!】

 

爆発した。

 

「マドカ!ラフタ!・・・くっ!?」

 

2人に声をかけるアジーに千冬は迫りアジーはバズーカを撃つが千冬は発射されたミサイルをバエルソードで切りながら進みアジーの目の前で上昇しアジーの背後につくとバエルソードで背中を切りつけた。

 

「ぐあぁ!?(速い…これがホントに初期に設計された機体なの…ホントに名前の通り)悪魔め…」

 

「死ね…」

 

千冬はアジーに止めを指そうとバエルソードを天高くあげそこからアジー目掛け振り下ろした。

 

もうおしまいだ私は死ぬ、そうアジーが諦めた瞬間

 

【!】【!】【!】

 

ライフルともバズーカとも違う銃声が鳴り響きバエルに銃弾が命中し千冬はバエルソードを振り下ろすのを止め後ろを向くとそこにはモスグリーンの装甲に覆われた武骨な機体がいた。

 

「なんだ、貴様は」

 

「おいおい装甲で顔は見えないがおっかない顔をしているな織斑千冬…そんなんじゃせっかくの美人が台無しだぞ。俺が誰だかか・・・俺の名前はガラン・モッサ、傭兵でラスタルの悪友さ」

 

その正体はヴィダールとジュリエッタに戦い方を教えたガランでありその機体はグレイズのプロトタイプのゲイレールであった。

 

「ガラン・モッサ…おかげで助かったよ、よくもマドカとラフタをやってくれたな織斑千冬、2人の仇は私が…「大丈夫ですよ」え!?」

 

アジーはマドカとラフタの仇を取ろうと千冬に向かおうとした時声をかけられ上空を見るとそこにはマドカとラフタを抱えたレギンレイズ・ジュリアの姿があった。

 

どうやら2人は千冬が撃ったレールガンが命中する前にジュリエッタが蛇腹剣のジュリアンソードの伸縮性を活かし助けていたようで戦況は早くも2人が脱落し最悪の結果になろうとしたが間一髪到着したジュリエッタとガランによって事なきをえて5対1の戦いになった。

 

「しぶとい奴らだ。死んでいれば余計な苦しみを味合わずににすんだものを…いいだろうかかってくるがいい。全員この場で処刑してやる感謝しろ」

 

「殺されるのに感謝する馬鹿が何処にいるんですか?織斑千冬、死ぬのは貴女のほうです。これ以上ラスタル様の手を煩わせるのも彼を傷つけるのも許せませんっ!」

 

ジュリエッタはジュリアンソードを構え千冬に突撃しマドカ達もそれにつられ攻撃を行う。

 

千冬は先頭のジュリエッタにレールガンを2連射するがジュリエッタはそれを躱し接近しジュリアンソードを伸ばし千冬のブレードの範囲外から攻撃する、千冬はジュリアンソードをバエルソードで防御し再度レールガンを撃とうとするが「ちっ!」アジーがバズーカをガランが炸裂弾のM110ライフルを撃ち千冬を牽制し怯んだ隙にマドカがライフルの銃剣で刺突しマドカを振り払おうとする千冬にラフタがライフルで動きを止めジュリエッタが再びジュリアソードで攻撃した。

 

「(コイツら即席のチームのくせに連携しやがって、私の攻撃は防がれ隙をつかれて攻撃される…ナノラミネートアーマーでもこのままでは不味いな)」

 

「(連携などとったことないがここにいる連中は皆死線をくぐってきた猛者ばかり…自然にどうやればわかるのだろう、だがそれでいい協力しなければ奴は倒せないからな」

 

即席とは思えない連携攻撃でマドカ達は徐々に千冬を追い込んでいく、だが千冬もこのままやられるわけがなく反撃にでる。

 

「調子にのるな!!!」

 

そう叫びながら千冬はバエルソードを振り発生した衝撃波で攻撃を止めジュリエッタとマドカを離した。

 

「貴様ら誰に歯向かっているかわかっているのか?私は織斑千冬…もうすぐ誕生する新世界の神になる存在だぞ!その私にこんなことをしたことあの世で後悔するといい!マクギリス…リミッター解除だ」

 

「ふっ・・・了解だ織斑千冬、存分にやるといい」

 

マクギリスは千冬の指示を聞きコンソールを操作しバエルにかかったリミッターを解放した。

 

「ぐっ・・・」

 

リミッターが解除した瞬間、千冬にバエルの情報が一気に流れあまりの情報量に気を失いそうになるが並外れた気力で意識を保ち千冬はあふれでる力をマドカ達に放った。

 

「ふふふ・・・お前達、今日は記念日だ白騎士が蘇ったな…だから見せてやろう私の白騎士…バエルの力を!」

 

そう言い放つと千冬はバエルソードを握り締め切っ先を天高く掲げた。

 

「(まずい!?なにかくる)全員注意しろなにかくるぞ!」

 

「「「「!?」」」」

 

マドカは千冬の次にやろうとすることに危機を感じラフタ達に警戒するようさとすとその瞬間バエルソードの切っ先からエネルギーが放出されバエル5体分の長さのエネルギーの刃を形成し千冬はその刃を振りおろした。

 

「単一使用能力【大真空斬】!!!」

 

そう叫びながら千冬はエネルギーの刃を4回振りエネルギーの刃をマドカに飛ばした。

 

「避けろ!」

 

マドカは必死に叫び全員はすぐさま回避運動にはいった。

 

「「ぐっ・・・」

 

「あああっ!」

 

「なんとっ!?」

 

「危なっ」

 

マドカの言葉で回避運動にはいった全員は間一髪千冬が放ったエネルギーの刃を避けることが出来た、マドカは背後を見るとそこには大きく切り裂かれた海があり今の攻撃がいかに強力でありもし喰らったらと考え恐怖した。

 

「なんて強力な攻撃だ」

 

「まさか斬撃を飛ばすなんて今までのモノとは別物ですね」

 

「上手く躱したか・・・」

 

 

「チャンスだ!あれだけの攻撃をしたんだなにかしらの負荷があるはずだ、再度使われる前に仕留めるぞ!」

 

マドカは千冬の放った単一使用能力は連発は不可能だと考え次を使われる前に一気に攻めて倒そうとしスラスターを吹かし千冬に迫りジュリエッタ達もマドカに続き千冬に迫る。

 

「2回目をさせないつもりか…なら見せてやるコイツがなぜバエルの名を持つのか」

 

「はあぁ!」

 

迫るマドカ達に千冬はバエルソードを1度振った時だった

 

「なに!?」

 

なんとマドカ達の前から千冬は姿を消したのだ、マドカ達はすぐさまハイパーセンサーで探すが見当たらず何処に行ったのか注意していると反応がありその反応はマドカ達の目の前だった、だが姿はなく次の瞬間・・・

 

「ぐあぁ!?」

 

「がはっ!?」

 

「「ああぁ!?」」

 

「がっ!?」

 

5人は次々と斬撃に襲われ切り刻まれていきわけがわからないでいると大きな一撃を全員が喰らいアジーとラフタはシールドエネルギーが0になり海へと落ちていった。

 

そして千冬は姿を現した。

 

「今のはいったい・・・」

 

マドカの問いに千冬はふっと笑うと問いに答えた。

 

「今のは単一使用能力【神速剣】その名のとおり神速の速さで切り刻む技だ」

 

「「!?」」

 

「単一使用能力が2つだと!?」

 

「いや違う、私が使える単一使用能力は72個…これこそがバエル、この機体の悪魔の王の名前の由来だ!私は他の71機のガンダムの単一使用能力をすべて使えるのだ」

 

 

千冬の口から出た驚愕の事実にマドカ達は恐怖した。

 

 

 

「さあ、私の反撃の始まりだ…神の力をを思いしるがいい・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたでしょうか?あのアニメの技を2つ出してみました、元ネタわかる人いるかな?(多分いるよね)



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泥沼化する海戦【願いと絶望】

遅くなりました


 

マドカやジュリエッタ達が日本海を舞台に復活した白騎士もといバエルに乗った千冬と激しい戦闘を繰り広げるなかヴィダールは病院のある一室を目指していた。

 

足を止めたそこは重傷者のなかでも特に酷い者がいる集中治療室でありヴィダールはノックをするがなかから返事はないがヴィダールは部屋のなかに入った。

 

「ふしゅーーふしゅーー」

 

部屋のなかには1つのベッドと様々な機器があり聞こえるのは機器の音とベッドに寝ている人物の呼吸音のみだった。

 

ヴィダールは静かに病室を進みベッドの側まで来ると足を止めベッドに寝ている人物を見た,その人物の名はガエリオ・ボードウィン…ボードウィン家次期当主でありマクギリス・ファリド唯一の親友でありヴィダールとも面識がある人物であり先のIS学園での戦闘で負傷し今もなお昏睡状態である。

 

 

「ガエリオさん…」

 

ヴィダールが名を呼ぶが返事はない、ガエリオはマクギリスによって串刺しにされ出血が多く臓器も損傷し今は装置によってなんとか命を繋いでいる状態であり医者達もいつ死んでもおかしくないというレベルだ。

 

「(俺がカルタ・イシューを殺したのはマクギリスだと言っていれば未来は変わったのか?そうすればガエリオさんはこんなことにはならなかった?だが親友が犯人だと知ったらガエリオさんの心は壊れていたかもしれない・・・どっちが正解だったんですか・・・)」

 

ヴィダールは自身の判断が本当に正しかったのかを考えたが正解はわからずこれ以上ここには居られないと思い部屋を去ろうとした時だった。

 

「ヴィ、ダ-ル・・・」

 

「!?」

かすかにだが自分の名を呼ぶガエリオにヴィダールは足を止め振り返った、そこには僅かに目を開いたガエリオの姿があった。

 

「ガエリオさん!?」

 

ヴィダールは声をあげガエリオの元に戻るとガエリオは話し始めた。

 

「ヴィダール・・・すま…ない、俺はお前を…カルタの仇だと思って殺そうとした…マクギリスに良いように利用されて戦ってしまった、そのせいで奴らは暮桜のコアを手に入れてしまった、本当に申し訳ない。」

 

ガエリオの口から放たれたのはヴィダールに対する謝罪だった、それを聞きヴィダールは拳を握りしめ自身が言いたいことを言い放った。

 

「ガエリオさん!貴方が謝ることはない!貴方はただ大切な人の仇をとろうとしただけだ!血反吐を吐きながら訓練してISを使う為に阿頼耶識の手術までして!謝るのは俺の方だ!正体を隠して貴方を騙して、偽善者のふりをして貴方が傷つくからと真実を言えなかった俺に貴方が謝ることなんてないんだ!!!」

 

「・・・」

 

「俺は・・・俺は・・・マクギリスや織斑千冬と同じ最低の人間ですよ・・・」

 

今まで溜め込んだモノを吐き出し自責の念で涙を流すヴィダールにガエリオは口を開く。

 

「違う…ヴィダール、お前は奴らとは違う…俺にはわかる、お前はこうして全てを話してくれた…それだけで十分だ」

 

「ガエリオさん…」

 

「ヴィダール、俺はお前が騙したことを許す、それでもお前がなお自分を許せないというんなら最後に俺の頼みを聞いてくれ、友人のお前にしか頼めないことだ…」

 

「俺にできることならなんでも…」

 

「そうか、それじゃぁ*******」

 

 

 

 

 

 

「最悪の場合になったらもはや我々に打つ手はない、その前に阻止しなければな…アレを用意させておくか…」

 

ラスタルは病院の屋上で部下と連絡をとっておりある兵器を用意するよう指示を出していた。通話が終わるタイミングでヴィダールが手に仮面を持ってやってきた。

 

「どうしたんだ?ヴィダール、まだ傷は癒えてないんだからおとなしくしていなければ傷が開くぞ。「ラスタルさん、いやラスタル・エリオン」ん?」

 

「俺も今からジュリエッタ達を追ってマクギリスの擬装船への攻撃に出る、1時間以内にISをなんでもいいので用意してくれ。」

 

ラスタルはヴィダールの言葉に驚くがすぐに冷静になりヴィダールに問いかける。

 

「ヴィダール、気持ちはわかるが許可はできん…お前はまだ傷が塞がっていない、ジュリエッタも言っただろ任せろと…だから今はおとなしく吉報を待っていれば。」

 

「死にました「なに?」ガエリオさんは死にました。」

 

「そうか・・・」

 

「ガエリオさんは俺に最後の頼みをしました【マクギリスの野望を止めてくれ】とそしていくら力を手に入れても人は人以外にはなれないとマクギリスと織斑千冬に教え込んでやってくれと言われました。だから頼むラスタル・・・俺に行かせてくれ」

 

俺の言葉にラスタルは少し考えると一言「わかった、ついてこい」と言い俺達は病院をあとにした。

 

 

 

 

【ジュリエッタside】

 

 

ジュリエッタ達は千冬の白騎士もといバエルによって一方的にやられていた、攻撃力、防御力、機動力すべてがレギンレイズジュリアや辟邪を上回わりさらに同じガンダムタイプの機体の単一使用能力を使えるというチート能力によってもはや残るはジュリエッタとマドカだけだった。

 

「意外と粘るもんだな」

 

「まだまだいけますよ」

 

「なんだ、そんな程度か?」

 

千冬の嫌みに2人は反論しながらも限界が近い機体を動かしバエルに攻撃する。

 

バエルに迫る直前で上昇しその後ろから現れた辟邪がライフルを撃ちジュリアも機関砲を撃つがバエルはバエルソードで銃弾を弾きウイングのレールガンを2人に撃ち込む。

 

たが2人はレールガンを千冬同様ジュリアンソードとトビグチソードの近接武器で弾き再度千冬に接近しソードを振るう

 

【!!!】

 

その攻撃を千冬は一振のバエルソードで防ぎ力で押そうとする2人にウイングから放たれたジェット噴射でよろけさせると距離をとり単一使用能力を使った。

 

「単一使用能力、神速剣」

 

千冬がその技の名を言うとジュリエッタ達の視界から姿が消え次の瞬間、「ぐっがはっ!?」凄まじい無数の斬撃がジュリエッタ達を襲った、ハイパーセンサーでも捉えきれないスピードからの攻撃にジュリエッタ達は反撃出来ず装甲を斬り裂かれそして

 

「はあっ!」

 

「!?」

 

「ちぃっ!」

 

千冬が最後に大きな一撃を喰らわした、だがその攻撃をマドカは自身を盾にしてジュリエッタを守りジュリエッタに「あとは頼む」と言い海に落ちていった、これでおしまいだ・・・千冬はそう思った、だが「まだ・・・終わってませんよ…」ジュリエッタは未だ健在であり近づいた千冬の腕を抑え千冬がレールガンを発射する前にバエルに至近距離から機関砲を撃ち込んだ。

 

「はあぁぁ!」

 

【!】

 

【!】

 

【!】

 

ジュリエッタは機関砲の弾がなくなるまで撃ち続けた。機関砲がイカれてもいい、それで別の奴に倒されてもいい、でもコイツは織斑千冬とバエルだけは破壊する!ラスタルとヴィダールの為に…

 

【カチカチ…】

 

機関砲の弾が尽きトリガーを引く音だけが響きジュリエッタは目線を上げ絶句した。

 

「!?」

 

「残念だったな…」

 

そこには未だ健在のバエルの姿があったからだ。

 

「そんな、なんで…」

 

何故まだ生きているのかがわからないジュリエッタが呟くと千冬はその答えを口に話し出した。

 

「お前が私を捉え機関砲を撃つ前に私は単一使用能力【パワーシールド】を使ったんだよ、なにも単一使用能力は攻撃だけの力じゃないからな…パワーシールドは物理的な攻撃に対してエネルギーで装甲をコーティングする技でな…お陰で助かったよ、それじゃ今度こそ終わりにするか」

 

千冬はジュリエッタを蹴り飛ばしジュリエッタが姿勢制御し止まるとバエルソードを両手で握り構え切っ先を天に上げると新たな単一使用能力を発動した。

 

「単一使用能力【月華乱舞】」

 

千冬はバエルソードを構えた状態から一撃、ニ撃、そして力を溜め三撃目の桃色の斬撃をジュリエッタに放った。

 

 

【!!!】

 

「くっ、ここまでか・・・」

 

放たれた斬撃はジュリエッタに全て命中し右腕、左足、腹に当たりその部分にあった装甲を吹き飛ばした、ジュリエッタは力尽きレギンレイズジュリアと共に海へと落ちていった。

 

その光景を楯無、スコール、オータムは見ていた。

 

「あんな強さだなんて…」

 

「まさかあのジュリエッタが真正面から戦って破れるとはね」

 

「スコール!アイツこっちにくるぞ!更識、アイツの狙いはお前だ、私とスコールが時間を稼ぐからお前は逃げろ」

 

 

オータムはスコールと共にこちらに向かってくる千冬を足止めするためISを展開した。

 

2人は金とオレンジのレギンレイズを展開し武器を手にしバエルに仕掛けた。

 

「邪魔をするなラスタルの犬が」

 

「言ってくれるじゃない」

 

「いつまでそんな口が聞けるか試してやるよ」

 

自身に向かってくるスコールとオータムに千冬は微動だにせず2人がライフルのブレードでバエルに斬りつけただが

 

「なっ!?」

 

「なんだ!?」

 

2人のブレードはバエルには届かなかった、千冬は2人の攻撃をバエルソードで受け止めておりスコール達が次の攻撃をする前に千冬はバエルソードを振り2人と距離を取ると単一使用能力を使った。

 

「単一使用能力【ディメンション0】」

 

千冬はバエルソードを力を溜めて一気に横に斬った、すると斬った場所が歪み徐々に広がり穴のようになりそれが出来るとスコール達は穴からの引力で引き込まれて・・・

 

「がはっ!」

 

「ぐぅ…う」

 

スコールとオータムのレギンレイズは一瞬のうちに斬られ一撃でシールドエネルギーが全損しPICが切れ海へと落ちていった。

 

2人を撃破した千冬は今度は船内にいる楯無に目を向けた。

 

 

千冬は楯無に近づくと楯無は拳銃を自身に向けた。

 

「なんのつもりだ更識?」

 

「私が死ねば貴女達のやろうとする計画も少しは狂うでしょ?貴女に捕まって利用されるくらいなら私はここで引き金を引いて死ぬわ!」

 

楯無は逃げられないと覚悟し自分の命をかけてでも千冬達の計画を妨害しようとする、だが千冬は冷静だった。

 

「無駄のことを・・・それとも時間稼ぎのつもりか?残念だが援軍はこない、ラスタルの部下もタービンズの操縦者も倒した、もう一人いるが船をおいてはこないだろう…諦めろ更識、貴様はもう私達におとなしく捕まって計画の為の生け贄になるしかないんだ」

 

千冬は楯無にそう言うとウイングのジェット噴射の風圧で楯無の銃を飛ばすと首を掴み壁に叩きつけた。

 

「ぐぅ、うう・・・」

 

「それじゃ意識を奪わせてもらうぞ次に目覚めた時、どうなってるかお楽しみだな」

 

「うう・・・(ごめんなさい簪ちゃん、虚ちゃん、みんな・・・助け・て・・・ヴィダール・・・」

 

千冬は楯無の意識を刈り取る為の腕に力をいれようとした時だった

 

「!?」

 

「はぁっ!」

 

「ぐっ!」

 

突如現れた紫色の機体がランスで千冬を襲い千冬は楯無から腕を離しバエルソードで防ぐが奇襲であった為力がでず千冬はふっとばされた、だがすぐに体勢を整えた。

 

「ゲホ、ゲホ、うう・・・「間に合ったな楯無…」その声貴方ヴィダール!?」

 

現われたのはヴィダールだった、ヴィダールはラスタルが準備した輸送機に乗り間一髪で間に合ったのだ。

 

「お前は一夏・・・ヴィダールか、生きていたか。死に損ないが今さらシュバルベグレイズで私に勝つつもりか?なら今度こそ殺してやろう」

 

不適に笑い目標をヴィダールに変え今度こそ始末しようと千冬はバエルソードを握りしめた。

 

「2回も俺を殺せなかった奴が殺せるわけないだろ?俺は前とは違うぞ織斑千冬、俺はあの2人と楯無の為にこれ以上負けるわけにはいかないんだよ。それにな知ってるか?」

 

「なにをだ?」

 

「ISの性能が戦力の絶対ではないってことだ」

 

「へらず口を・・・死ね!」

 

【!!!】

 

千冬はヴィダールにレールガンを発射しただがその砲弾をヴィダールはランスに内臓されたマシンガンで迎撃した。

 

「なんだと!?」

 

驚愕する千冬にヴィダールはスラスターを吹かし接近する。

 

ヴィダールはランスで攻撃し千冬はバエルソードでその攻撃を防いだ、ヴィダールは脚部のスラスターを吹かし一気に加速し蹴りをいれたバエルはよろけヴィダールは更にマシンガンを撃ち追撃し千冬はバエルソードをもう1本出し振り下ろすが

 

【!!!】

 

ヴィダールは左腕のクローで防ぎそのクローを射出しバエルソードを吹っ飛ばした。

 

その生まれた隙にヴィダールはランスでの連続突きを行い千冬は慌ててガードするが、全ては防げず一撃ニ撃とランスを喰らう。

 

「舐めるな!」

 

千冬はウイングのジェット噴射で止めようとするがヴィダールは止まらず逆にランスの一撃を喰らってしまった。

 

「ぐっ」

 

距離は取れたが千冬は完全にキレていた、今度こそ殺そうとしたヴィダールに逆に自分が追い込まれている状況に千冬は単一使用能力で一気にけりをつけようとした。

 

千冬はバエルソードを構え切っ先に天に向けジュリエッタ達に使ったアレを使おうとした。

 

「死に損ないがこれを喰らって死ね!単一使用能力【月華乱舞】!!!」

 

千冬にヴィダールに向かい3連撃の桃色の斬撃を飛ばした。

 

迫りくる美しい死の斬撃にヴィダールは

 

「それがどうした…」

 

と言い一撃目をランスを甲板に刺しその反動で避けニ撃目はクローを射出しワイヤーを引きヨケ三撃目を背部のスラスターを吹かし躱しそのままバエルに肉薄しランスを突き刺さした、千冬は避けられないと思っていた為対処が遅れ「がぁっ!?」顔に直撃し装甲が割れた。

 

「ぐぅ・・・」

 

バエルは頭部の装甲が割れ生身の顔が半分出ている状態で千冬は額から血を流していた。

 

「血だと!?この私があんな死に損ないにやられただと!ふざけるな!私は新世界の神だぞ!!!その私が血を流しただと・・・」

 

「貴様は神ではないということだ織斑千冬、だから貴様は死ぬんだよ」

 

「私が死ぬだと?ありえないことだ私には全てのISの頂点である白騎士の後継機バエルがあるんだぞ、私に敗北はないんだ」

 

千冬は更なる怒りによってどんな手段でもヴィダールを殺す為次の単一使用能力を使った。

 

【月華乱舞】は威力に優れているがその代わり命中率が他の単一使用能力より劣る為千冬は確実にダメージを与えられる単一使用能力を選択した。

 

「単一使用能力【神速剣】」

 

バエルはバエルソードを降ると一瞬で消え次の瞬間無数の斬撃がヴィダールを襲った。

 

「くっ( 速い!?)

 

ヴィダールはランスとクローで神速剣を防ぐ、ヴィダールは頭部の装甲を展開し中の球体型センサーでバエルの姿を捉えようとするがセンサーでもバエルは捕捉出来ず次の瞬間一瞬千冬がこちらに大振りな一撃をやろうとしているのが見えヴィダールは背部、腰部、脚部のスラスターを吹かし上昇する、その直後

 

【!!!】

 

ヴィダールがいた場所に千冬がバエルソードを振り下ろし甲板を破壊した、まさに間一髪だった。

 

「なんて速さだ、あんなの何発も喰らったらすぐにエネルギーが底をつくぞクソが!」

 

【!】

 

ヴィダールが撃った銃弾がバエルに命中した。

 

「!?(今のは・・・まさか・・・)」

 

 

「上手く避けたか・・・だが次も上手くいくかな?次でお前は斬り裂かれる【神速剣】!」

 

千冬は再び単一使用能力【神速剣】を使った超スピードからの無数の斬撃がヴィダールを襲う。

 

「耐えてくれよシュバルベグレイズ・・・」

 

ヴィダールは賭けに出た千冬の【神速剣】をガードし耐えた、無数の斬撃に装甲は斬られフレームは損傷する。だがヴィダールはとにかく耐えそして千冬が先程と同様大降りな一撃を振り下ろした。

 

「!?」

 

【!!!】

 

【神速剣】が終わり千冬は降りてきた、千冬は目の前でキズだらけのシュバルベグレイズは倒れそうになると勝利を確信した直後

 

「耐えたぞ、行くぞシュバルベグレイズ!」

 

シュバルベグレイズは倒れずそのままスラスターを吹かしランスを構えバエルに突撃する。

 

「まだ動けたか・・・なに?機体が動かない・・・はっ!?」

 

「もらった」

 

ヴィダールはランスをバエルに突き刺さした、「がはっ!!!」そしてマシンガンを撃ち込み胸部の装甲を破壊した。

 

「思った通りだ【神速剣】恐ろしい技だが弱点がある、その超スピードを出す為に機体のエネルギーをスラスターに集中するため機体には大きな負荷がかかる、だから使用後は動けなくなる。さっき撃った銃弾が当たったのは避けなかったじゃなくて避けきれなかったんだろ?」

 

「あの一瞬でそれに気づいただと!?」

 

「俺は貴様に復讐するため力をつけた、それがやっと報われたということだな」

 

ヴィダールはランスを持つ手に力を入れる。

 

「これで終わりだ織斑千冬!!!」

 

ヴィダールはランスを引き抜き再度ランスをバエルに突き刺さそうとした時

 

【!!!】

 

「なっ!?ぐ・・・ぶはっ!!!(なにが起こった!?」

 

ヴィダールがバエルにランスを突き刺そうとした瞬間ヴィダールは謎の攻撃を受け口から血を吐き千冬から離れるとヴィダールが攻撃が放たれた方を見るとそこには

 

「レギンレイズ!?」

 

レールガンを装備した黒のレギンレイズがいた、その正体は

 

「見たか、大罪人ヴィダール!これが正義の一撃だ!」

 

セブンスターズの1人イオク・クジャンであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがでしたか?やっぱりコイツはやらかすんですよね


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