女らんまと異世界冒険記 ※AIイラスト挿絵780枚付き (RNOVEL)
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第一部・旅立ちの章
1.らんまとF系ゲームの世界へ?!


〜この物語は特別ではない普通の男・達也が、愛するらんまのために困難に立ち向かい、勇者として己を超えていく冒険物語である〜


 オレの名は達也。風林館高校に通う1年生、16歳。

 

 どこにでもいるような普通の高校生だ。

 

 同じく、風林館高校に通う早乙女乱馬は元は男だが、水を被ると女の子になっちゃう摩訶不思議な体質の持ち主。お湯を被れば、元の男の姿へと戻るのだけど……。

 

 正直、女になったときのらんまは可愛い。髪の毛は赤毛に変化し、体格も小柄になるのだけど、胸は大きく膨らむ。いわゆる『トランジスタグラマー』ってやつだ。元が男なだけに無防備で、八宝斎というスケベ爺さん相手に戦うときにはバストトップを惜しげもなく披露したりもすることもある。オレを含め、風林館高校に通う男子生徒でらんまのバストトップを見た事あるやつは少なくはない。ほとんどのやつが見た事あるんじゃないかな?

 

 そんならんまと二人きりで遊びたいと思ったオレは『RPG系の新作ゲームソフトが発売されたから一緒にやらないか』と誘ってみた。ハード(ゲーム機)もゲームソフトも持っていないらんまはオレの誘いに気軽にOKしてくれて、新作ゲームを鞄に詰め込んだオレはらんまと歩いていた。家への帰り道をショートカットしようと神社の鳥居をくぐったら、突如、謎の光に包まれて、この異世界に転移してきちまったわけ。

 

 謎の光に包まれたオレとらんまは気がつくと広大な草原に倒れていた。草原で過ごすのもアレだと、道案内の看板を頼りにオレたちは街へ向かう事にした。草原から街へ移動する途中にはモンスターもいたりして、どうやら、ここはオレが購入したばかりの新作ゲームソフトの世界のようで『剣と魔法のファンタジー世界』だった。言葉も通じる。

 この世界で何度、寝起きを繰り返しても、現実の世界に帰る、つまりは夢から覚める事はなかった。さらには、オレにとっては好都合だった事に、らんまは女の姿のまま転移してきたので、この世界では、お湯をかぶっても男の姿に戻る事はなかった。そんなこんなで、オレは年中無休の女でいるらんまと、この異世界で過ごす事になったんだ。

 

◆◇◆◇

 

 今日で、らんまとこの異世界に転移してきてから、ちょうど一週間くらいになる。

 寝泊まりしている宿屋の一室で目覚めたオレは身支度を整えて階段を降りた。宿屋に差し込む太陽の光がまだ眠いオレの目を照らす。異世界でも朝の太陽は眩しい。宿泊者が食事をする一階の憩いのスペースでらんまが起きてくるのを待っていた。

 だいたいはオレのほうが起きるのが早いので、こうして、ここでらんまが起きてくるのを待っている事が多い。部屋はらんまとは別の部屋を借りている。

 今日も階段をドタドタと降りる音が聞こえたので、らんまが起きてきたかと思い、階段のほうを見るなり、オレは飲んでいたホットコーヒーを盛大に吹き出してしまった。

 

「ちょ……!らんま、な、なんだよ、その格好!」

 

 なんと、らんまがビキニアーマーを着用しているではないか。体を覆う範囲はビキニの水着とまったく変わらないため、「身体を守る」という鎧本来の機能を捨て、完全にフィクションと割り切ってデザインされた防具を身に着けたらんまが口を開いた。

 

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「へへへ、どうせ、こういう世界にいるんだから、こういう格好してみようかなって思ってさ。これ、昨夜、防具屋のおじさんからもらっちまった。だから、無料だぜ。どうだ? 似合ってるか?」

「いや、そりゃ、よく似合っているけどさ。そんな格好、目立つぞ。」

「そっかぁ? なら、いつものに着替えてきちまおうか?」

 

 らんまはいつもこうだ、女の姿である事を自覚していたりしていなかったりで、すぐにこっちの気持ちを試そうと小悪魔的な行動を取る。オレは必死に転移してきたときの赤い服に戻られては困ると弁解した。むしろ、あのらんまが自ら進んで、こんな『F系ゲームのビキニアーマー』を着てくれるなんて、願ったり叶ったりだ。

 

「あ、いやいや、そのままでいい。むしろ、そのビキニアーマーすごく良い!」

 

 

 らんまと揃ったところで朝食を取り始めた。パンと野菜が細かく刻まれたスープだけという簡易的な朝食を取る。ビキニアーマー姿のらんまは、今日も食欲旺盛でパンを頬張れば、おかわりをした。よくも、こんな細い身体に入るものだと感心する。あれだけ食っているのにウエストはくびれている。ヒップは可愛らしい感じで、それにらんまのおっぱいはすごく大きい。カップでいえば、Hカップくらいあるかもしれない……。

 

 らんまの姿に見とれていると。

 

「な〜に、さっきからジロジロ見てんだよ? わかった。そんなにオレのこの格好が魅力的すぎるんだな。美しいって罪よね〜、おほほほー♪」

 

 高笑いするらんま、そりゃ、見惚れているのは間違いないけど、こっちも悪態のひとつでも返さねばとオレも揶揄する。

 

「良かったな、ここが異世界で。元の世界でそんな事言ったら、ヤカンの湯をぶっかけて男に戻しちまうぞ? そのビキニアーマー姿で」

「ばか! 達也。んなこと、したら、許さねえからな。でも、男の姿が恋しいぜ......」

「そんな格好しておいて、よく言うよ、らんま。」

 

 食事を終えたオレたちは宿屋を出発し、街に繰り出した。この街に滞在して一週間程度のオレたちは、まだ街の新参者だ。街の男どもらが、らんまを見ながら、こそこそと会話をしている。この世界じゃ、ビキニアーマーを着た女戦士は珍しくもないが、らんまほどのスタイルを持った若い娘は、やはり希で、噂されているのであろう。しかし、そんなように注目を浴びながらも、堂々と街を歩くらんま。オレのほうはというと水色の服に青いマントが付いた旅人の服を着ている。いつも、らんまと一緒に行動しているから、カップルと思われたら、少し嬉しい。

 

「さてと、らんま、今日はどうしようか?」

 

 オレとらんまの異世界冒険が今日も始まった。

 

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物語は各部ごとに独立したエピソードで構成されており、前の部を読まずに楽しむことができます。もちろん、全ての部を読むことでより深い世界観に浸ることができますが、飛ばし読みも大歓迎です!

■第二部・『集結!伝説のパーティ編』作品紹介
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港町ソイツェストで喫茶店を営み始めた達也とらんま。しかし、二人の平穏な日常は長くは続かない。世界各地で巻き起こる怪事件に巻き込まれ、達也とらんまの新たな冒険が始まる。
暗躍する魔導師と戦う伝説のパーティをテーマにした冒険ファンタジーです。
オリジナルキャラの賢者アムや魔剣士パラムも登場します。


■第三部・『四聖獣討伐編』作品紹介
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女神フレイヤからの依頼で、達也とらんまは現代日本と異世界を行き来しながら四聖獣の封印を解く壮大な任務に挑む。果たして二人は異世界の平和を取り戻すことができるのか?


■第四部・短編『アッサラーム編』作品紹介
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達也は魔力をあげるため伝説のジャマールの霊魂石を求めて、らんまと砂漠の街アッサラームへと向かう。果たして、二人はレアモンスターを倒し、目的の宝石を手に入れることができるのか?


■第五部・『神々に愛され地サラトバ編』作品紹介
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神々に愛されし地・サラトバ地方への冒険の招待を受け、美しい水の国・ウェスティリアへ向かった達也とらんま。青く澄んだ川が縦横に流れるウェスティリアは、水の恵みによって繁栄し、国内外の様々な文化が交流する場となっていた。やがて、大戦争が始まり、二人もその渦中に巻き込まれていく……。
四カ国からなる新たな大陸を舞台に達也とらんまが冒険を繰り広げます。


■第六部・『短編・スイーツウォーズ』作品紹介
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ウェスティリアの街角に新たな喫茶店をオープンさせた達也とらんま。らんまは、元気で明るい性格で、客に夢中にさせる絶品のコーヒーとパフェを提供します。しかし、その隣にアイスクリーム屋が開店し、店主はなんと、らんまのライバルであるあの人でした。

物語は、らんまとあの人が、激しい競争を繰り広げるらんま1/2らしいコメディタッチのドタバタ劇になります。もちろん、達也とらんまの濃厚セックスシーンも満載!

■第七部・『試練の塔編』作品紹介
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突如として現れた謎の覆面男に襲撃され、それまでの平穏な生活は一変した。らんまと達也は、覆面男の持つ異様な力から、これまで知らなかった"魔皇軍"の存在を知ることとなった。それは、サラトバの運命を大きく変えていくのであった。
そして、二人はその名の通り、数々の困難と危険が待ち受ける試練の塔を登り始めるのだった。


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★大好評! らんまならではの裸バトルシーンも各パート満載★

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2.ファーストクエストに出発

 

「ああ……そう言えば、このビキニアーマーくれた武器屋が気になること教えてくれたよ」

 

 らんまがブラの肩ヒモを直しながら言った。引っ張るたびにらんまのデカい乳がゆさゆさ揺れる。

 

「何だって?」

 

 オレはその光景に視線が釘付けになって、ほとんど上の空で聞き返した。

 

「なんでこいつがただなのかって……いくら何でも気前よすぎだろ?」

 

 らんまが左右の肩ヒモを引っ張り上げて離す。『ぱん』と音がして左右の乳が上下に揺れる。

 

「ああ……」

 

 『武器屋のオヤジもらんまの半裸が見たかった』とか一瞬考えたけど、あまり説得力がない。モンスターを倒したりダンジョンで宝箱を見つけてゲットしたアイテムではないのだ。ゲームの中で店がただでアイテムをくれるのは、何かクエストがある時だ。

 

「なんか、交換条件付きか?」

 

「あったりぃ~」

 

 らんまが、にこにこ笑いながら言った。

 

ガントレット(手甲)、左だけだろ? それと、シンガード(すね当て)も片っぽだけだろ?」

 

「うん」

 

 らんまが手脚をひょいひょい動かすたびに、胸とお尻がぷるんと揺れる。そっちが気になって、オレは話の内容が全然頭に入ってこない。それに、服の下で勃起しているのをらんまに気付かれたくなかった。

 

「これのもう片っぽがね、西の岩山にある砦の跡に残ってるはずなんだって」

 

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「ふーん……え?」

 

 まさか……じゃなく、間違いなくらんまはそこへ行くつもりだ。

 

「砦の、跡?」

 

 聞いただけで何か不吉な予感がする。『格闘技の達人』であるらんまと一緒だから何とか無事にいられるが、オレのレベルはまだまだ初心者なのだ。まだ平地と森林しか攻略できていないのに、山の砦跡なんてどんなレベルのモンスターが出現するのかわからない。

 

「洞窟とかじゃないから、昼間なら特別な装備はいらねーだろ。行こうぜ!」

 

 

 そんなわけで。こん棒とナイフしか武器を持っていないオレとビキニアーマー姿のらんまの二人パーティで町を出ることになった。砦がある岩山に着くのはたぶん夕方、適当な場所で夜を明かして翌朝に探索を開始。ここへ帰ってくるのは早くて3日後だ。

 らんまはどこからか薄汚れたマントを都合してきた。食糧と水はぎりぎり4日分、それで今日まで細々と稼いで貯めてきたなけなしのゴールドはほぼなくなった。

 

「心配すんなよ。たぶん初級のダンジョンで、たいしたことないって! 稼ぐチャンスだぜ」

 

 らんまは身軽にひょいひょいと歩いて行くけど、オレの足取りはひどく重い。

 

「なあ……らんま」

 

 休憩で少しだけ水を飲みながら、オレは疑問に感じていたことを聞いてみた。節約のために、食事は朝と夜の二回だけだ。

 

「んー?」

 

 らんまは腰を下ろしても油断なく周囲を見張っている。

 

「その……残りのパーツを見つけて、それで終わりなのか?」

「へ?」

 

 らんまが振り返ってオレを見た。その反動で、露出面積の方が多い乳が『ぶるん』と揺れる。

 

「終わりって?」

「だから……」

 

 疑問をどう説明して良いのか、オレはちょっと考えた。

 

「砦の跡で……タダで貰ったビキニアーマーの、残りパーツを発見して。それだけか?」

 

「いや、他にもあるよ。言わなかったっけ?」

「聞いてないぞ」

「そうだっけ?」

 

 絶対に聞いていない。と思う。オレはあのとき勃起してしまって、ソレをらんまに気付かれないように必死だったからあまり自信はないけど。

 

「んーっと……」

 らんまはちょっと考えた。嫌な予感がする。

 

「砦の見張り塔に、今でも守備隊の旗が残ってるんだってさ。砦で守備隊が全滅したのはもう10年以上前らしいんだけどよ、今でも旗は残ってて、それがすっげー謎なんだって」

 

 嫌な予感が、もの凄く強くなった。

 

「まさか……その、謎の旗を……」

 

「旗を持って帰ってきたら、砦の中でゲットしたアイテムもゴールドも全部俺たちのモノってわけ」

 

「ちょっと待て!らんま」

 

 そんなのは初級冒険者が挑むクエストじゃない。オレもいくつかモンスターを退治したけど、ルールなしで人間じゃないものを相手にするのは試合と全然勝手が違う。ルールなし判定なし反則なしで、敵モンスターがなにをやってくるか仕掛けてくるまでわからないのだ。

 

「町へ帰ろう。帰って、そのビキニアーマー返そうよ」

 

「えー?けっこう気に入っているのに」

 

 らんまが大きな声を出した。しかも、気に入っているのか。

 

「だってもう、宿代だって残ってないぜ。食糧買うのにぜんぶ使っちゃっただろ」

 

 そうだった。思い出してオレは頭を抱えた。この世界で貯金0で始まったオレたちの生活は常に金銭問題がつきまとっている。仕方ないので、オレはらんまについてとぼとぼと移動を続けた。

 

◇◇◇◇◇

 

 陽がだいぶ傾いた頃に、オレとらんまは並んで『西の岩山』を見上げていた。

 

「あれ……そうかな?」

「ひゃ〜、でっけぇ山だな」

 

 岩を積み上げただけのような人工物が山の上に見える。でもここからじゃ旗は見えない。

 

「ここで夜明かしして、日が出たら登山だな」

 

 らんまが言って、オレたちは野営の場所を探し始めた。大きな岩の陰で、らんまが手頃な岩を手で叩き割って炉を組んだ。小さなたき火で干し肉を炙り、塩味の固パンをかじる。明日も明後日も、旅の間のメシはこれだけだ。

 

「なぁ、達也、おにぎり食べたくならない?」

 

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 少しずつ水を飲みながららんまが言う。水だって補給のあてがないからやたらには飲めない。

 

「オレは牛丼、紅ショウガどっさり乗せたの食べたいな……」

 

 元の世界のいくつもあるチェーン店の牛丼が脳内に浮かぶ。

 

 らんまと一緒ならこの世界も悪くはないが、飯だけは最悪だ。

 

 そのまま二人並んで、岩によりかかって眠った。らんまが寝息を立てはじめると、オレは横かららんまの乳を覗き見て、息を殺してオナニーした。

 

――ホント、すっげぇ胸……しかもこんな格好して

 

「うっ……」

 

 乾いた土に飛び散った精液を、オレはみじめな気持ちで埋めて隠す。そしてオレは明日のことを考えないようにして目を閉じた。



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3☆.決闘!砦の塔

 翌朝、オレとらんまは日が昇ると同時に砦跡へと向かうべく、登山を開始した。太陽は近く、蒸し暑い。汗を拭いながら、らんまと山を登っていく。幸いな事に傾斜は緩やかで、それほど登りにくい山ではなかった。

 

 この世界には様々な種類のモンスターがいる。多くは動物型なため、暗い夜には獰猛さを増す事も多い。だから、オレたちは午前中のうちに砦へ向かう事にしたのだった。砦へ向かう間も、当然のように雑魚モンスターと遭遇(エンカウント)した。

 らんまが軽快に蹴りや拳で戦う横で、オレは必死に棍棒を振り回し、雑魚モンスターをなぎ倒していった。

 

「達也、無理すんなよ? モンスター討伐はオレだけに任せておけばいいからな♪」

「へっ! らんまこそ、無理するなって、オレのこの棍棒で叩きのめしていくからさ」

 

 重たい棍棒を振り回すたびに体力が削られていく。こんな事なら、日頃から筋トレしておくべきった。

 

 オレは肩で息しながら、見張り塔がある岩山へと登っていった。岩山を登れば、目的の見張り塔の前に着いた。ボロボロで汚れた塔だが、この見張り塔を人間たちが使えば、モンスターが街を襲ってくる事にすぐに気づく事ができるだろう。

 

 もしかすると、この見張り塔を再び、人間側に戻し、守備を任せる兵隊たちに武器や装備品を売る事が武器屋の親父の思惑なんじゃないかとオレは勘繰っていた。

 

「あった、あった。」

 

 塔を登っていけば、武器屋の話どおりに守備隊の旗があった。ボロボロになりながらも、盾の模様がデザインされた旗がそこにあった。

 

「ふぅ……、これでようやくクエスト完了ってことか。らんまのガントレットやシンガードも、そこにあったし」

「おい、達也、気をつけろ。ボスのお出ましってやつみたいだぜ……」

「えっ?」

 

 オレが振り返った先には、鼻息を荒くしたモンスターが……。デカイ包丁型の斧を持ったオークだ。顔はイノシシ顔で身体は大きく、腰には白い褌を巻いている。見るからにパワー型のモンスターなのだが、動きは機敏で包丁斧を勢いよく振り回しはじめた。

 

 らんまは包丁斧の奇襲攻撃を避け、『無差別格闘早乙女流』の構えを取る。

 

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「出やがったな、ボスモンスター。てめえをぶっ倒して、この塔のお宝は頂いていくぜ!」

 

 強いやつと戦うときほど燃えるらんまは俊敏性に長けた動きでオークに向かっていく。アクロバティックな動きでオークを翻弄していくらんま。雑魚モンスターとの戦い方とは変えているようにオレの目には見えた。オレもそれに続いて、棍棒をオークにヒットさせようと叩きかかったが、包丁斧と相打ちになり、棍棒は真っ二つに割られてしまった。

 

「うわ……しまった……。棍棒が」

 

 咄嗟に左腰に挿しておいたナイフを手に取るが、刃が短く、とてもじゃないが、包丁斧を持ったオークとはやりあえない。絶対絶命ってやつだ。それでも、オレは歯を食いしばりながら、らんまと戦う事を望んだ。

 

「おう、達也。こいつ図体デカいくせに動きは速い、気をつけろ」

 

 さっきから十分に気をつけている! とでも言いたかったが、そんな余裕はオレにはない。オークが包丁斧を振り回しながらも、らんまは武術技で戦っていくのを眺めながら、なにか、弱点はないかと探るようにオークの動きを観察していった。おそらくは、脳天にある赤い宝玉が弱点だ。らんまがそこを攻撃しようとすると守るように太い腕でガードしている。間違いない。

 

「らんま……!そいつの弱点はおそらく脳天の赤い宝玉だ、そこを狙え」

「わかった、やってみる」

 

 らんまに弱点と思われる場所を伝えれば、らんまも高く飛び上がり、脳天を狙うが、なかなか思うように赤い宝玉に拳を打ち込めない。オークも赤い宝玉に攻撃を近づけようとさせないところを見ると、やはり弱点のようだ。

 

「……くそ、こいつ、動きが速ぇ……はぁはぁあぁ……はぁ、はぁはぁ。」

 

 互角に戦いながらも形勢は不利になっていった。いかにらんまが強くても、この塔に登るまでに雑魚モンスターも数十匹も倒してきている。らんまの身体にも疲労が蓄積しているのが見受けられた。

 一方のオークは興奮した様子で口元から、だらしなく涎を垂らしながら、らんまと交戦している。必死に打開策を考えるオレ。

 

「なんとか動きを封じて、このナイフで額の宝玉を貫けば……。でも、どうすればいいんだ……」

 

 オークとの間合いを開けたらんまがオレの隣に寄ってきて耳打ちはじめた。

 

「こうなったら、奥の手だ。オレがあのイノシシ野郎の動きを一瞬だけ止める。そのときに達也、オマエがそのナイフで野郎の脳天をぶちぬけ!」

 

「でも、あれだけ獰猛なオークの動きを止めるって、いったい、どうやって?」

 

「いいから任せておけって……、あいつ、さっきから達也と同じでオレの胸をチラチラ見てきやがるからな……」

 

「えっ……?」

 

「とにかくだ、達也! 一瞬の隙を逃すんじゃねぇぞ いいな!」

 

 らんまが再び、オレから離れて、オークの元へと飛びかかっていく。オレはナイフを両手で握りしめ、足を地面に踏ん張り、いつでもダッシュで額に突き刺せるように準備をする。

 

「らんまの奴、いったい、どんな作戦をするつもりなんだ……」

 

 

 次の瞬間……。

 

 

「おらぁ! ドスケベモンスター、これを見ろーーーっ!!!」

 

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 らんまが胸元の紐を解き、ぷるんっと巨乳を露出させた。

 

――うわ……!らんまのおっぱい……!

 

 元の世界では数度見たことあったが、この異世界に来てから、初めてのらんまのバストトップが目に飛び込んできた。すごい……すごい。大きくて弾力ありそう、乳首もピンクですごく綺麗だ……!

 一瞬にして、信じられないくらい急激にオレの股間の生き物がグンっと膨張する。一秒もかからないうちにフル勃起し、ズボンの中で射精してしまった。ドピュっ。

 

――う……あっ、やべえ……。

 

「達也……てめぇまで見てんじゃねえ、はやく! 奴の脳天を貫け」

 

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 らんまが取りさったビキニアーマーのブラ部分を動かしながらオレを急かした。

 

 オレは我に返って、射精したペニスがまだ、大きさを保ったまま、オークに向かって走り込んでいき、飛び上がり、両手でナイフを振り下ろす。。

 

「だぁーーっ!!! 喰らえーっ!!!」

 

 脳天の赤い宝玉を貫くオレの短刃ナイフ。

 

「んぐぐ……ふ……ぐぐ……、ぐふぅ……」

 

 赤い宝玉を貫かれたオークがその場で停止し、生命力を失い、倒れていった。

 

「やった……やった……なんとか、倒した……」

 

 緊張感が解け、腰が抜けそうになりながらも、立っていると、上半身裸のらんまが抱きついてきた。

 

「やったな! 達也、めちゃくちゃ強い相手だったけど、倒せたな。オレたち二人でさ!」

「ははは、やった、やったぜ、なんとか……」

「まさか、達也がここまで勇気があるとは思ってもみなかったぜ、見直しちまったよ」

 

白熱したバトルに勝利した喜ぶらんま。

 

「ちょ、らんま……おっぱい丸出しで抱きついてくるのヤバイって……あっ」

 

 らんまが抱きついてきたことで、勃起したままのペニスは二度目の射精をズボンの中で、またしてしまった。ドピュピュっ。



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4.守備隊の幽霊

 無事にオークを倒し、砦の旗を手にいれたオレたち。

らんまが、旗を細長く折りたたみ、たすきのように身体に掛けた。

 

「これでよし。さあ、帰ろうぜ!」

「ちょっと……待ってくれ」

 

 オレは恐る恐るオークの死体に近づき、脳天に突きささっているナイフを抜こうとした。

貧乏生活のオレたちにとって、このナイフも貴重な財産だ。

 

「うっ……」

 

 オレにこんな力があったのかと思うほど、ナイフは宝玉に深々とぶっ刺さっている。片手では抜けず、気持ち悪かったけどオークの頭に足をかけて両手で引く。

 

『ずぽっ』

 

 抜けたけど、何だか嫌な音。恐る恐る横目で見ると、ナイフには宝玉が突きささったまま抜けている。オークの頭に穴が開いて、そこから嫌な色のヌルヌルしたものが流れ出してくる。

 

「うわわわ……」

 

 オレは思わず後じさって、後ろにいるらんまにぶつかってしまう。

「うえ~。気持ちわりぃー」

 

 オレの背中にくっついたらんまが声を上げる。オークの頭から流れ出す嫌な液体はどんどん増えて、代わりにオークの体が縮んでいく。

 

「らんまでも、気持ち悪いか?」

「いや、あの……オークじゃなくて」

「何だよ?」

「あの……お前さ。セーシ……出して、ない?」

「あ、え? いや……」

 

 ニオイでばれてしまったのか。セックスの経験なんてないはずのらんまが精液のニオイを知っていたことにショックを受けたけど。元はこいつも男だ。同じ高校生の男なんだから、らんまもオナニーぐらいしたかも知れない。そう考えると何だか複雑な気持ちだった。

 

 何で射精したのかとうるさく訊くらんまを無視して、オレはオークにぶった斬られてしまったこん棒の代わりを探した。さっき背中にらんまの乳が当たって、またまたオレは勃起してしまった。でも、さっきはらんまの生乳が拝めて、ほんとラッキーだったぜ。

 

 宝玉がぶっ刺さったナイフはそのまま持って帰って売ってみるしかない。でもそうなるとオレは丸腰だ、らんまみたいな武術家じゃないから武器無しでは戦闘力がほとんどゼロだ。

と言ってもボスオークのでかい鉈みたいな包丁なんかオレの力では無理だ。らんまだって扱うのは無理だろう。結局。ザコオークが持っていた、オレのと同じようなこん棒を使うしかなかった。

 

「よっしゃ、こん棒でもないよりはマシだろ」

 

 オレはゲットした宝玉を雑嚢に入れて、こん棒を帯にはさんだ。二回も射精してしまったズボンの中はまだヌルヌルして冷たいが、歩いているうちに乾くだろう。

 

 オレもらんまも疲れ果てて、ゆっくりと見張り塔を降りた。あとは敵と遭遇しないように祈りながらここを出て下山するだけ。

 

「なんだ、今の音」

 

 塔から降りると、らんまがそう言ってあたりを見回した。

 

「え? 聞こえないけど」

「なんか、乾いた棒がぶつかって……」

 

 オレにも聞こえた。カラカラって、何かがぶつかり合う小さな音だ。

 

「まだ……なんか出るのか?」

 

 オレが言うと、らんまが首を傾げた。

 

「ここの守備隊、魔物に襲われて全滅って……」

「おいやめろ!」

 

「まさか、守備隊の幽霊なんかじゃ……」

 

 もっと悪いモノだった。屋根が落ちて壁が崩れかけた建物から出てきたのは、剣を持ったガイコツ兵士だった。スケルトンだ。

 

「うえぇー!」

 

 オレもらんまも悲鳴を上げた。もうほとんどボロ布になっている衣服の切れ端が、ガイコツが動くたびにバラバラに崩れて落ちていく。折れて錆びた剣を提げて、そいつはオレたちに向かってきた。

 

「おりゃー!」

 

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 らんまが跳び蹴りを浴びせると、ガイコツはガチャガチャ音を立てて崩れ落ちた。

 

「なんだ、弱いじゃん」

「らんま! そいつ、アンデットだから死なないぞ!」

 

 オレが言ったそばから、バラバラになったガイコツは地面でまたひとつになって立ち上がってきた。

 

「ひえぇ~!」

 

 らんまの空中回転連続回し蹴り。ガイコツがバラバラに飛び散る。でもまた組み上がって、向ってくる。

 

「無駄だって! 逃げるしかないんだ!」

 

 しつこくオレたちを追いかけてくるスケルトン。さいわいスケルトンの動きは遅い。オレたちは一度出入り口とは反対方向に逃げて、スケルトンが追ってくるのをかわし、砦から逃げ出した。遮る雑魚モンスターを踏み潰して岩山を駆け下り、ようやく夕べ夜明かしした場所まで帰り着いた。

 

 あのガイコツモンスター(スケルトン)は不死身だ。ゲームをプレイ中ならば、一匹倒して、その次の残りのスケルトンを倒している間に、片側は蘇って、また倒している間に蘇り。そういったモンスター相手に無限ループ戦闘で経験値を稼げたりもするのだろうけど。実際に戦うと不死身で最強すぎる。

 

「死なずに無限戦闘って。それじゃ、どーすんだ?」

 

 らんまが息を切らせて水を飲みながら訊いた。

 

「あれは……聖職者じゃないと、退治できないよ」

 

 二人とも、疲れ切ってへたりこんだ。日が暮れてきたので火を熾して、少なくなった干し肉を炙ってカチカチになったパンを食べる。

 

「あのガイコツ、追ってこない?」

 

 らんまが口の中で肉をしゃぶりながら言う。

 

「出現範囲は限定されているはずだけど、出てきたタイミングが気になるな」

 

「なんで?」

 

オレの予測を注意深く聞き始めるらんま

 

「あいつ、オレたちが砦に入ったときは出てこなかった。ボスオーク倒して旗を取ったら出てきた……つまり、オレたちは出現フラグ立てちまったのかもな」

 

「フラグ?」

 

「条件だよ。オークか旗かわからないけど……いや。あいつが守備隊のなれの果てなら、その旗を追ってくるかも知れない」

 

 オレは、らんまが枕にしている守備隊の旗を指した。

 

「ってコトは、ずっと……町までついてくる?」

 

「そう……なる、ね。 なった……みたい」

 

 岩山の方から、例のカラカラ音が近づいてくる。



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5.スケルトンモンスターとの戦い

「つまりはだ、この旗が骸骨の奴らの目的ってことか…」

 

 らんまが手に持った旗を見つめながら考えた。オレも一緒になって、この後、どうすればいいかの打開策を考える。

 

このまま、旗を持ったまま街へ帰れば、スケルトンを街へと連れ帰る事になる。街へ戻れば、誰かが退治してくれるだろうけど、それだと報酬が減るだろう。そもそも、街をパニックにした原因の冒険者として疎まれてしまうかもしれない。

 

 スケルトンに大人しく旗を渡して、旗を持ち帰らなければ、当然、報酬もなしで一文なしのままだ。

いずれにしろ、スケルトンを倒さなければいけない。かといって、オレもらんまも天敵の聖職者ではない。

 

 そのとき、一つの考えが浮かんだ。

 

(ここがゲームの世界ならば、聖水をかければスケルトン系モンスターを成仏させる事ができるのでは?)

 

「らんま、オレたち、ゲームの世界にいるんだよな。あのスケルトンたちに聖水をかければ、倒せるんじゃないか?」

「あの骸骨野郎に聖水をかける?そうかもしれねぇけどさ、聖水ってどこにあるんだ?そんなもん持ってないぞ」

 

「たしかに…、くっ、万事休すか」

 

 たしか、街の道具屋には『聖水』が売られていた。それほど高い値段ではなかったから入手も生成もそれほど難しくはないのだろうけど。

 

 近づいてくるカラカラ音が大きくなりながら、オレは腰に着けた雑嚢の中にある赤い宝石のことを思い出した。これはオークを凶暴にさせていたわけで魔石の可能性が高い。もしかすると、水筒の中に入れたりでもしたら、水が魔石の力で浄化されて『聖水』に変わるなんて事があったりしないかと考えを巡らせた。

 

 やってみる価値はある。なによりもオレはらんまとのこの旅をまだまだ続けたい、スケルトンたちの餌になるものか。

 

 カラカラと音を立てながら、スケルトンが岩山の影から現れた。さっきまでのスケルトンに加えて、2体増えている。合計3体のスケルトンがオレとらんまに襲いかかってきた。仲間を呼んだか。案の定、ここは無限戦闘で経験値を稼げるポイントのようだ。でも、それはゲームだったらな。

 

「危ない! らんま」

「おう!」

 

 オレの忠告よりも、一瞬早く、らんまが反応した。殴りかかってきたスケルトンの攻撃を避けるオレとらんま。びゅんっとオレの耳寸前にスケルトンの剣が風を切った。

 

 らんまが拳と回し蹴りを駆使しながらスケルトン3体の相手をしだした。らんまと言えども、3体の不死身モンスターを相手にはできない。らんまが1体を倒しても、その間に残り2体が襲いかかってくる。その2体のうち、どちらかを倒しても、先ほどの1体が起き上がってくる。

 

 まさに無限戦闘—。

 

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 らんまが交戦しだしている間に、一か八か、オレは慌てながら、水筒の中に宝石を押し込んだ。水筒の中の水の色が少しずつ変わっていく。

 

よし、これなら、もしかするともしかするかもしれない。

 

「伏せてっ! らんま!」

 

 合図を出すと同時にらんまが身を低くして頭を伏せた。その間にオレが水筒を振り回し、中の水をスケルトンにかける。

 

予想は的中した。聖水となった水筒の水をかけられたスケルトンはその場で高熱を発したかのように湯気を立てて、骨が溶けていく。

 

「達也、ナイス!」

「へへ……、咄嗟の思いつきだったけど、効果ありだったな、残ったやつらにもかけてやるぜ」

 

 らんまが蹴りを入れ、倒れたスケルトンにも聖水をかけて、骨を溶かしていった。

 

 骨が解ければ、湯気が空に立ち込めていく。

 

 空に立ち込め、昇ってゆく3つの湯気を眺めるオレたち。

 

「しつこい骸骨モンスターだったけど、元は人間だったんだろうな……、安らかに成仏してくれ」

 

 らんまが情けの言葉をかけた。普段はおてんばで元気いっぱいならんまだけど、こういう優しいところがあるんだよなと思いながら、オレも手を合わせた。ま、西洋の幽霊だから十字架が相応しいだろうけど、日本人の習慣として合掌で祈った。

 

 そうして、オレたちは『砦の解放の印』としての旗を街へと持ち帰るべく、来た道を歩いて戻った。

意気揚々と前方を歩くらんまのお尻を眺めながら思った。オレは元の世界には戻りたくない、いつまでもらんまとこの世界で旅をして、こうやって冒険の日々を過ごしてみたい。そのためにはモンスターたちに負けたりする事は許されない。

 

 でも、今回の戦いではらんまだけが戦っていて、オレはなんとか、その戦闘についていくのでやっとだ。

 

「もっと強くなりたい……、らんまのためにも」

 

 心の言葉を口にしてしまえば、聞こえたのか、前を歩くらんまが振り返った。

 

「ん? 達也、なんか言ったか?」

 

「あ、いや、そのさ……、オレは足手まといだったんじゃないかって思ってさ」

「はぁ〜? 足手まとい? そんなことねーよ、オマエが機転を利かせてくれたおかげでオークもスケルトンも倒せたじゃないか?」

「そうかなぁ……」

「それにさ、今日の冒険、すごく楽しかったぜ♪ これからもよろしくな、相棒」

 

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 らんまがニッコリと微笑みながら右手を差し出してきた。その手をオレもしっかりと握り返した。

 

「あぁ、これからもよろしく。オレ、らんまのために強くなるから!」

 

 夜になる頃にオレとらんまは見慣れた暖かい灯りを目印に、拠点としている街へと帰ってきた。



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6.持ち帰った宝玉

「達也……」

 

 街の明かりが近づいて、宿の前にある篝火が見えてきたとき。らんまが小さな声で言った。

 

「さっきから、つけられてる」

「うえ?」

 

 オレは思わず振り返った。

 

「バカ! 振り返るな」

 

 らんまがそう言ったとき、背後の暗闇から走ってくる足音が聞こえた。

 

「また、ガイコツ?」

「ガイコツがあんな足音たてるかよ。左右に分かれて!」

 

 オレは左に、らんまは右に跳んで構えた。

 

「おいガキ共! 命までは取らねえから。お宝をよこしな」

 

 お約束な、追い剥ぎ盗賊のセリフだった。人数は4人、剣を持っているのは二人。あとはこん棒とナイフだ。とは言えこっちもらんまは素手、オレはスケルトンから頂戴した錆び剣だけだ。

 

「お宝ぁ? それ、なんのことかしら~?」

 

 らんまがすっとぼけた声で言う。

 

「しらばっくれるな! お前らは西の岩山にある旗を取りに行ったんだろ!」

 

「やだぁ~。そんな恐いこと、できな~い。命からがら逃げて来たのよぉ~」

 らんまが『ぶりっ子』ポーズで言うが、しらばっくれるにしてもわざとらしすぎる。

 

「おいお前」

 

 リーダーらしい一人が、剣でオレを指した。

 

「女とお宝を置いて、失せろ」

 

 ビキニアーマーだけで武器も持たないらんまを何だと思ったのか、そいつは危険な選択をした。オレもおとなしく従う気はなかったけど、らんまが目顔で合図を送ってきた。オレは剣をベルトに戻す、スケルトンは鞘を持っていなかったので剣だけだ。

 

 らんまと盗賊たちに背を向けた瞬間に、背後で打撃音が起こった。背中越しに振り返るともうナイフを持った男が倒れて、剣を持った一人はのけ反っている。

 

「達也ぁー。ひとり頼むよー」

 

 らんまの声。オレは錆び剣を抜き直して、リーダー格の男に向き合った。竹刀でなく、本物の剣で人と対するのはこれが初めてだ。恐かったけど、勝たなかったら殺される。

 

 オレは覚悟を決めて息を吐き、両手で中段に構えた。

 

「なんだ……その、おかしな構えは」

 

 片手で剣を構えた男が言った。明らかに戸惑っている。たぶんこっちの世界では見たことがない剣の構えなのだろう。気合いをこめて一歩踏み出した。

 

「おらあぁ!」

 

 男が斬りかかってくる。

 

「ええーいっ!」

 

 オレは男の手元めがけて剣を振り下ろす。鋭い金属音、オレンジ色の火花。

後ろに数歩よろめいた男の剣は、鍔のところからなくなっていた。

 

「おお……ああ?」

 

 男が口を開けて折れた剣を見つめ、手に残った柄を放り投げて逃げ出す。

 

「達也、すげーじゃんか」

 

 倒れた男の上に座り込み、らんまが笑いながら手を叩いた。

 

「すごいな、この錆び剣……」

 

 スケルトンの剣をかざすと、それはもう錆びた剣ではなかった。あの一撃で刀身の錆が全部飛んだのだろうか、街の灯を映して光っていた。

 

「へえー、それもお宝だったんだな」

 

 らんまが剣をのぞき込んで言う。

 

◆◇◆◇

 

 街へ戻り、翌朝武器屋の主人に守備隊の旗を渡した。

 

「これは……確かにあの旗だ。よく無事に帰って来れたな……その剣は?」

「砦から出てきたスケルトンのです。サビサビだったけど、盗賊を相手にしたらこうなりました」

「ちょっと……見せてくれ」

 

 武器屋の主人は剣をしげしげ見回して、柄を布で磨いてのぞき込んでいた。

 

「これは……たぶんジーガンフ隊長の剣だ。鞘は?」

「ありませんでした……ジーガンフって?」

 

 オレが訊くと主人は頷いた。

 

「私の上司だった人だ。援軍を呼ぶために、私はあの砦から伝令に出たんだ……だが戻ったときにはもう、砦は奪われた後だった」

 

 オレとらんまは顔を見合わせた。すると、あのスケルトンのどれかがその隊長だったことになる。

 

「旗を降ろしたら、入るときにはいなかったスケルトンが出てきました」

「隊長は、まだ旗を守り続けていたんだな……倒したのか?」

 

 オレはちょっと答えに困った。

 

「こいつが、その場で聖水作って溶かしちまいました」

 

「聖水?」

 

「あ……」

 

 オレは思い出した。オークから引っこ抜いた宝玉だ。

 

「オークのボスの、頭にはまってた石です。これを水に浸して、スケルトンにぶっかけてみました」

 

 ナイフが刺さったままの宝玉を見せると、親父さんは目を剥いた。

 

「これは……凄いモノだな。これは、どうする気だ?」

「いや……売ってみようかって……」

「これほどの物になると、交換所で売るには街の人間の保証がいるよ。私が紹介状を書いてあげるよ」

 

 旗を取り戻したお礼のゴールドも貰い、紹介状を持って交換所へ行き宝玉の鑑定を依頼した。鑑定には数日かかるらしい、その間にオレたちは武器屋から貰ったゴールドで装備を補強する。らんまはマントを新調し、オレは剣の鞘を作ってもらった。剣の鞘には模様を無料で入れてもらえるという事だったので『R&T』と入れてもらった、もちろん、RanmaのRとTatsuyaのTだ。この鞘、めちゃくちゃ気にいったぜ。

 

◆◇◆◇

 

 そして指定された日に交換所へ行くと、何だか雰囲気がおかしかった。普段なら冒険者と旅の商人しかいないのに、場違いな軍人のような人間がいる。

 

「何だろ?」

 

 オレが訊くと、らんまも首をひねった。

 

「さあ?」

 

 交換窓口へ行き、宝玉の預かり証を見せた。窓口の人がちょっと手を上げて誰かに合図した。やっぱり何か様子が変だ。

 

「お前たち、そこを動くな!」

 

 その声に振り返ると、入口から兵隊がどやどやと踏み込んできた。

 

「へ?」

 

「お前たちが持ち込んだ宝玉は、ベリーヌ氏の屋敷から盗まれたものだ。事情を聞かせてもらおう」

 

 俺たちの後ろに立っていた軍人が合図すると、オレもらんまも両腕をつかまれて交換所から引きずり出された。抵抗しても無駄なことは言われなくてもわかった、兵隊は20人以上いるのだ。

 

 町外れの、どうやら軍の基地みたいなところに連れ込まれて。二人とも牢屋に放り込まれた。

 

「おい! あれは西の岩山でオークから取り返した物だぞ! 盗んだんじゃない!」

 

 抗議をしても、誰も聞いてくれない。

 

「しょーがない。取り調べを待つしかないだろ」

 

 らんまが諦めた口調で牢屋の冷たい床に寝転がった。



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7.牢屋で過ごす夜

 オレたちが牢屋に入ったのは日が暮れた夜だったため、取り調べは翌朝に持ち越された。

 

 今晩の寝床はこの牢屋だ。ある意味、宿代が浮いたともいえる。異世界に飛ばされてきてかららんまは一緒の部屋でも良いと言っていたが、らんまと毎晩、同じ部屋で眠る事はこっちの精神が保っていられなくなるからと、宿屋に泊まるときは二部屋を借りていた。それが今夜は牢屋だけれども、朝までらんまと二人きりだ。

 

「脱走したとしても、きっと御尋ね者になるだけだろうしなぁ…」

 

「ったく、あいつらめ…こんな牢屋に閉じ込めやがって、それに腹減ったぁ…」

 らんまのお腹がグゥ…と音を立てた。

 

「なにも食べるものもないしな…、あ、いや、パンが一切れ残っていた」

 

 オレも腹は減っていたが、らんまの空腹の気持ちが痛いほど伝わってきたので我慢して差し出した。

 

「らんま、これ、食えよ」

 

「えっ?だって、これは達也のぶんだろ…」

 

「いいんだよ、オレは別に腹減ってないからさ、らんまが食べ…」

 

 喋り終わるのを待たずして、オレのお腹もタイミング悪く、グゥっと鳴った。

 

「ははは、達也も腹減ってるじゃねえか。んじゃさ、半分っこしようぜ、ほれ」

 

 らんまはパンをちぎって、オレに半分を寄越してきた。

 

二人で同じパンを分け合って食べる。こんな牢獄の中だけど、なんだか幸せな時間に感じる。

 

「オレたち、ほんと、いつになったら元の世界に帰れるんだろうな…」

 

 本心では戻りたくはないのに、照れと本音を隠すようにオレはそんな事を牢屋の窓の隙間から見える月に向かって呟いた。

 

「さぁな…?でも、退屈しないから、オレはこっちの世界も楽しいけどな」

 

 さすがは、らんま。こんな状況でも退屈しないと楽観的に考えられる。オレはこんな機会だからこそ、自然にらんまに質問してしまう。

 

「そのさ、正直、らんまは自分自身のことをどう思ってんだよ?」

 

「どうって、なにが?なんのこと?」

 

「あ、いや…、そのさ、女でいる事をさ」

 

「どういう意味の質問かわからねえけどさ、しょーがねえじゃん?こっちの世界じゃ男に戻れないんだから」

 

「ほんと、不思議なやつだよな、らんまってさ」

 

 ニヤっと笑いながら、会話を続けるオレにらんまは冗談ぽく返す。

 

「ま、こっちの世界じゃ八宝斎のスケベじじぃや久能には追い回されなくて済んでいるしな。達也にオレの胸をジロジロ見られるくらいだし」

 

 らんまに揶揄われると、どうやって返答すればいいかわからず、オレはのぼせ上がってしまった。

 

「だ、だって、しょうがないだろ…、そんなにデケェ胸が視界に入ってきたら見ちまうよ」

 

「あはははー、達也も男だな、ほれほれ」

らんまがオレに向かって、わざと自慢げに胸を揺らしてきた。

 

「うるせえ、らんま。そんな風に人をおちょくってばかりいたら、揉むぞ、そのデカパイ」

 

 オレは指をワキワキと空中で乳を揉む仕草をしながら、らんまの巨乳オッパイに近づけた。

 

「べつに相手が達也なら、いいぜ…?」

 

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 らんまが胸を張って、巨乳を強調させたときにオレは我に返った。

 

「あ、その、大丈夫だ、らんま。やっぱり大丈夫…」

 

 もちろん、らんまのおっぱいを触ってみたい。誰にも邪魔される事なく、本人の許可も得た絶好のチャンスだけど、なんだか気が引けてしまった。この世界に来て、らんまと冒険を続けていくうちに、らんまのことを大事にしたい気持ちが芽生えていた。

 

「ちぇっ…、つまんねぇの…、もう寝るぞ」

 

 会話はそこで終わり、らんまはオレに背を向けて、横向きで寝始めた。

 

 らんまが寝息を立てて、寝始めた頃、らんまの寝息を背中に感じて、ペニスをしごいた。目を閉じて、しごく。自分の欲望を言葉どおり、慰めようとしごいた。心の中で何度もらんまの姿を想像して、名前を呼んだ。でも、いつか、絶対に揉んでやる、揉みまくってやる。

 

「らんま…らんま…らんま…らんま…らんま…らんま…」

 

 オレのペニスから精液が放たれて牢屋の床を汚した。衣服の袖で白い精液が目立たないように床を拭った。



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8.脱出〜達也とらんまの逆襲

 夜が明けてしばらく経ったころ、兵隊が一人やってきた。そいつが来た時に見張りの兵隊が『気をつけ』したので、たぶん偉い奴なのだろう。

 

「名前は?」

 

 鉄格子の向こうに立って、そいつが聞いた。

 

「オレは達也、こいつはらんま」

 

 腹が立って答えたくもなかったけど、ここで逆らっても良いことはなさそうなので答えた。

 

「タッツヤとラマー? おかしな名前だな」

 

「ここの人間じゃないからね」

 

 納得したのかそれともどうでもいいのか、名前のことはそれ以上訊かれなかった。

 

「10日ほど前からこの街にいるそうだが、その前はどこにいた?」

 

 一番質問されたくないことだった。答えようがないのだ。

 

「二人で、西の方から流れてきたの」

 

 らんまがにじって前にきて、オレの代わりに答えた。

 

「西? 西と言っても街はたくさんあるぞ」

「この辺ははじめてだから、何て街だったのか知らない。それより、オレたち武器屋で紹介状書いてもらったんだけど、詳しいことそこのご主人に……」

 

「もう聞いている」

 そいつがらんまを遮って言った。

 

「あの親父は私もよく知っている、問題はお前らが何者なのかと言うことだ。たった二人であの砦跡に入って、生きて出てくるなど不可能だ」

 

「不可能じゃなかったってことだろ?」

 

 オレはかなりムカついて言い返した。

 

「本当に、お前たち二人だけか?」

 

 それから、いろいろ質問された。つまり、俺たち二人だけで砦跡のモンスターをやっつけて守備隊の旗を取り戻したってことを信用していないらしい。

 

 やっと尋問が終わると、見張りの兵隊がパンと水をよこした。それだけ。

 

「何も貰えないよりはマシだね」

 

 らんまがバサバサのパンを苦労して食べながら言った。これほど腹が減っていなかったら、オレはこんなパン放り投げているだろう。

 

 それからまたしばらく放置されて……トイレだけは牢屋の外で済ませることができた。

 

 午後になって、オレたちは牢屋から引き出されて手を縛られて、荷馬車に放り込まれた。

 

「どこへ連れて行くんだよ!」

「本営だ。そこで大隊長から尋問を受けてもらう」

「おい! 俺たちは泥棒じゃないって言ってるじゃないか!」

「ベリーヌ氏がお前らの顔を見たいと言っている。違うとわかれば解放だ」

 

 さんざん文句を言ったけど、馬車は動き始めてしまう。馬車はどうも軍隊のではなくて、街の荷馬車を借りているらしい。荷台に二人見張りの兵隊が乗っているけど、馭者は兵隊ではない。

 

「どうなるんだ。これから?」

 

 オレはらんまに話しかけた、でもらんまだってわかるはずがない。それより、見張りの兵隊たちがらんまを見る視線が気に入らなかった。あれは絶対にろくでもないことを考えている顔だ。

 不幸なことに予感は当たった。しばらく進んだところで兵隊が馬車を止めさせたのだ、らんまだけが荷台から引きずり下ろされる。これは絶対ヤバい。

 

「やめろー!」

 

 オレは叫んだけど、もう一人の兵隊に蹴られて荷台に転がされた。そいつも降りて、らんまを林の中に連れて行く。あいつらは、乱暴する気だ。

 

 オレは無我夢中で這いずって荷台から転げ出す。頭から地面に落ちて目から火花が出たけど、転がって立ち上がって走った。オレが荷台から落ちた音で兵隊の片方が振り返って、オレの方に走ってくる。

 

「らんまー! 逃げろー!」

 

 引き立てられていくらんまが振り返って、次の瞬間ジャンプした。つかまれている腕を軸にして、空中で回し蹴り。兵隊のこめかみにヒットした。よろめいて尻餅をついた兵隊がらんまの手を離すと、そのままらんまはこっちに走って来る。

 

「おらぁー!」

 

 らんまが叫ぶ。兵隊が振り返った瞬間らんまは跳び上がって空中で前転、そいつの眉間に浴びせ蹴りを決める。こっちは一撃で伸びてしまった。

 

「達也! そいつの剣、取れ!」

 

 らんまが叫ぶ、オレは後ろ手で兵隊の短剣を抜く。向こうの兵隊が起き上がってこっちに来る。オレは肩の関節を脱臼するほど無理に腕をねじ曲げて、らんまの腕を縛っているロープを切った。

 

「おーっしゃ!」

 

 ロープが切れてほどけると、らんまは短剣を持って走って来る兵隊に向ってダッシュ。いくら何でも剣を持った兵隊に素手なんて無茶だけど、らんまは兵隊が束になってもかなわないモンスターを素手で倒している。

 

「ほいっ!」

 

 兵隊の寸前でスライディングして剣をかわして、らんまは敵の脚をからめて転倒させる。立ち上がろうとしたところに顔面へ跳び蹴り。ものの5秒で片付けてしまった。

 

「達也! 馬車!」

 

 らんまが叫ぶ。たったいま、あっという間に兵隊二人が倒されるのを見た馭者が馬車で逃げだそうとしている。

 

「おらー、待て! 荷物返せ!」

 

 荷台にはオレの大事なスケルトン剣が乗ったままだ。息を切らせて追いかけて、荷台の後ろに取り付いた。らんまがオレの背中を踏み台にして荷台に飛び乗る。

 

「おじさーん。命が惜しかったら、馬車止めて」

 

 短剣を突きつけられて、馭者は顔を引きつらせて馬を止めた。

 

「これで……」

 

 走り去っていく馬車を見送って、オレはらんまに言った。

 

「このあと、どうするんだ?」

 

 岩山でゲットした宝石や剣は残ったけど、ゴールドも軍に没取されてしまった。またゼロからやり直しだ。

 

「まあ……何とかなるだろ。達也もレベルアップしてるし」

 

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 らんまは何も心配していないように笑って言う。まあ、オレもらんまと一緒なら何とかなるような気がした。



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9☆.麓の温泉宿

 オレたちは今まで拠点にしていた街に戻っても面倒な事になるだけだと、別の場所へと向かう事にした。昨日、行った砦とは逆の方向となる東へと向かう。この世界の地図は持ち合わせていないけれど、東に見える山の麓には、たしか、小さな村があると宿屋の店長の話から、うっすらと記憶をしていたからだ。

 

 ある意味、らんまとの冒険で金持ちな旅になるなんて事はないと、先ほどまでの騒動で自覚した。

そもそも、らんま、いや早乙女家には金運がない。それでもハングリーに生きぬいていくらんまと一緒にいる事は少しだけ心強かった。なんとかなるさ精神で東の山へと向かった。

 

 思いの他、遠くに見えていた山が近くなってくる事には時間は、そうかからなかった。緩やかな山道を歩きながら麓の村へと向かう。オレたちの前方や後方にも旅の者が山道を歩いている。麓の村の木々は紅葉の季節を迎えていた。紅葉する木々に飾られた村の入り口をらんまとくぐった。大きな村ではないが冒険者や旅の者も多く訪れるのであろう。むしろ、旅の者を歓迎する雰囲気がこの村にはあった。オレたちは自然と麓の村へと溶け込んでいけた。小さい子やお年寄りまで様々な顔ぶれが山林に囲まれた街を行き交っている。

 

「今までいた街とは違って、ここのほうが、なんだか落ち着けそうな感じだな、らんま」

「だな、しばらくは、ここの街に滞在する事にするか」

 

 らんまもオレと同様にこの街を気に入ったようだった。村の中心には川が流れている。とりあえずは寝床という事で宿屋を探したが、この世界の宿屋マークを看板にした建物はすぐには見つからなかった。かといって、村の民家に住ませてもらうのも気が引ける。村を散策すると奥に大きな建物が見えてくる。旅館のような風貌の建物だ。旅館の奥からは湯気が立ち込めている事にオレもらんまも気づいた。

 

「ここって、もしかして温泉旅館なんじゃ」

「その可能性は大だな♪よっしゃ、久しぶりに風呂に入れるぜ、達也」

 

 

 らんまが先陣を切って、温泉旅館風の建物へと入っていく。

 

「ごめんくださいー。どなたかいますか?」

 

「はいはい、旅のお客さんですね。ようこそ、麓の温泉宿へ」

 

 宿屋の主人らしき男とその部下の男が旅館の入り口へと出てきた。オレたちは数日の間、ここの宿に泊まらせてほしい事を伝えたのだが、表情が芳しくなかった。

 

「もちろん、泊める事はかまわないのですが、女湯は利用不可ですよ」

 

「女湯が使えない?べつにオレは男湯でも…ん…!」

 いつもの調子で話はじめるらんまの口を必死に塞ぐオレ。らんまのことを、都度都度、話すのも面倒くさいので言葉を遮った。

 

「男湯は使えるんですね、それでも僕らはかまわないですけど、女湯が使えない理由とかあるんですか?」

 

 主人に女湯が使用不可である事の事情を聞いてみた。

 

「そうなんですよ、旅の方、聞いてください。どういうわけか、女湯にだけ、モンスターが現れるようになってしまって女性客を困らせているんです」

 

 宿の主人の困った顔とは真逆にらんまがニカっと笑みを浮かべる。

 

「えっへん。この勇者らんまと達也に任せておきなさ〜い、そのモンスターとやらを見事、退治する事ができたら、この宿にしばらくの間、三食付きで泊まらせてもらうでどうかな?」

 

「えっ?あなたたちが女湯のモンスターを退治してくれるですって。それは、もう、願ったり叶ったりですが…」

 

「モンスター退治は武道家の務め、いや、冒険者の務め。オレたちに任せておけって」

 

 らんまと主人の間で話し合いが進められ、オレとらんまは女湯のモンスターを退治する事になった。

 

 

 女湯の入り口のところでらんまが立てた作戦を説明しはじめた。

「んじゃ、オレが女湯に入って、モンスターが現れるのを待つから、その間、達也は露天風呂の脇の林にいてくれ。モンスターが出てきたら達也も加勢するんだぞ、いいな?」

 

「あぁ、わかったけど...、らんま、それって」

 

 オレの返答を待たずして、らんまは久しぶりの風呂が待ちきれないのか女湯へと入っていってしまった。

 

 これって、つまりは合法的にらんまが入湯する女湯を覗きながら、モンスターの出現を待つってことだよな。

 

 オレは旅館から一度、外に出て、林を通り、女湯の露天風呂へと近づいていった。見てはいけないものを見るという具合に覗いてみると、すでに全裸のらんまが女湯にいた。

 

 小さめのタオルを一枚、持っているだけで全裸だ。

 

 遠目にもらんまが裸体がはっきりわかり、この最高な役得状況に感謝した。

 

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 神様、このオレに『ラッキースケベ』をありがとうございます。

 

 見れば見るほどにらんまの身体はエロい、同い歳とは思えないほどに発育しきっていて、ウエストはしっかりくびれ、ヒップはプリっと持ち上がっている。そして、なんといっても乳房は大きく、ピンク色の乳首を突起させていた。あれだけの戦闘能力を誇る筋力を保持しながら、柔らかそうな素肌がたまらない。

 

 全裸のらんまは辺りをきょろきょろと警戒している。おそらく、モンスターがどこから現れても反応できるように女湯の作りを確認しているのだろう。

 

そんならんまと目があった。らんまはオレに向かって笑顔でピースサインを作ってきた。どこまでも無邪気な笑顔にオレはノックアウトされた。

 

 ピースサインをしたらんまは洗い場で泡を立て、身体を洗い始めた。音を立てたら、まずいことはわかっているのに、オレは我慢できずに、ズボンとパンツを半分ぬぎ、手はペニスをしごきはじめてしまっていた。

 

「らんま..はぁはぁあぁ...はぁ..はぁはぁ、スケベな身体...」

 

久しぶりの風呂を堪能するらんま。その裸体を合法的に覗きながら、ペニスをしごき続けると身体は熱くなり、鼓動が高まり強くなっていった。

 

「あぁ、やばい…出ちまう」

 

射精を迎えるタイミングで大きな影がらんまに襲いかかっていった。



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10☆.温泉で丸出し?!

「あ! らん……うはっ……」

 

 声を出した瞬間に精液も出て、オレは間抜けな声を上げてしまった。ビクンビクン勢いよく精液が噴出してオレは数秒金縛り状態になってしまう。

 

「あっ。あれは……アーヴァンクだ」

 

 金縛り状態の中、モンスターの姿から名前と特徴を頭の辞書から探す。

 

 牛ほどもある巨大なビーバー、水の魔物だ。ビーバーとは和名では海狸。爪は鋭く獲物の魚を引き裂いて食う。怖ろしい怪力を持っている。

 

「おりゃぁーっ!」

 

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 全裸のらんまが数メートルも跳ね上がって、カカト落としでアーヴァンクを狙うが外れた。アーヴァンクが素早く後じさってらんまの間合いから逃れた。オレはあたふたとズボンとパンツを引き上げながら、スケベで間抜けな自分を罵っていた。

 

温泉の湯気が立ち上る中、らんまとアーヴァンクが激しく戦いはじめた。周囲の岩や立ち木もその戦いの余波を受け、砕け散るか、倒れていく。

 

「くそっ!どうしても当たらねーか!」

 

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 らんまは悔しそうに叫んだ。らんまは何度もアーヴァンクにダメージを与えようと試みていたが、いずれも巧みにかわされてしまっていた。

 

 アーヴァンクは水の魔物として、温泉の中を自在に操り、その巨体を素早く動かして攻撃を回避していた。らんまはそのアーヴァンクの動きに翻弄されていたが、決して諦めることはなかった。

 

 アーヴァンクは温泉の中を潜り、その姿を消した。

「ちぃ、どこ、行きやがったんだ……」

 

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 すぐさま、らんまの股の間から、アーヴァンクが這い上がってきた。

 

「うぉ、いきなり顔出すんじゃねえやい!」

 

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 戦いが続く中、らんまはアーヴァンクの動きをじっくりと観察し始めた。アーヴァンクの動きには微かな癖があることに気づいたらんまは、その癖を利用してアーヴァンクを追い詰めようとする。

 

「よし、今度こそ!」

 

【挿絵表示】

 

 

 らんまは、アーヴァンクが再び攻撃を回避すると予想される動きを見極め、先を読んでその進路に飛び込んだ。そして、アーヴァンクの巨大な体に向かって、繰り出す勇敢な拳。

 

 バキッ!という音が温泉周辺に響き渡り、アーヴァンクの顔面にひびが入った。驚いたアーヴァンクは、らんまの攻撃を受けたことを信じられず、しばらく呆然としていた。

 

 しかし、らんまはその隙を逃さず、連続でアーヴァンクに攻撃を加え続けた。その勇敢な姿はまさに闘志に満ちていた。

 

オレは、らんまが全裸でアーヴァンクと戦っている姿を見て、興奮してしまっていた。先ほどの射精からそう間もないのに、ペニスは再びギンギンに勃起していた。それも無理はない。目の前で、タオルで隠すこともなく勇敢に戦っているんまは、圧倒的だった。蹴りを繰り出すたびに大きく股が開かれ、飛び跳ねるごとに豊満な胸が揺れ動く。

 

エッチな感情に目がくらみつつも、オレは心の中でらんまを応援し続けた。その勇敢さと美しさが、オレの心に焼きついた光景となっていた。

 

しかし、1秒でも長く、らんまが戦う姿を見ていたと思ってしまう。

 

「あぁ、すごいすごい、らんま、すごいすごい……」

 

オレは戦うらんまを見ながら、ペニスを握りしめ、オナニーしはじめてしまった。

 

 らんまの跳び蹴り、回し蹴り、アーヴァンクはことごとくその攻撃をかわしている。こいつは手強い。

 

「達也、なにしてやがんだ!」

 

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 オナニーする手をとめ、浴場に足を踏み入れると。アーヴァンクとにらみ合っているらんまが、オレを押しとどめる仕草をしながら言った。

 

「こいつは刺激しない方がいいみたいだぜ...」

 

 言われてみれば、アーヴァンクからは凶暴な気配が感じられない。オレはそのとき思い出した。

 

「らんま、そいつ……美女に弱いんだ」

 

「美女ぉ?」

 

 らんまがすっとんきょうな声を上げたので、アーヴァンクの毛が一瞬逆立つ。

 

「要は、スケベってこと」

「達也みたいに?」

 

 全裸のらんまが、オレの股間に視線を向けて言った。

 

「うあ、これはその...わ、ごめん!!」

 

 オレが大きな声を出したので、またアーヴァンクの毛が逆立つ。

 

「ったく、勝手に人のこと、ズリネタにしやがって、このセンズリ野郎……」

 

「んで、そのアーヴァンクは……どーすんだ?」

 

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「うーん……」

 

 らんまは顎に指先をあてて少し考えた。それからすたすたアーヴァンクに歩み寄る。闘気も何も出してないからアーヴァンクは退かない。

らんまがそっとアーヴァンクに片手を差し出す。

 

「お手」

 

「はあ?」

 

 何をやるのかと息を止めて見ていたオレは、腰が砕けそうになった。アーヴァンクが『ひょい』と前足をらんまの手に乗せた。

 

「なんか……懐かれちまったみたいだな」

 

 アーヴァンクにゴリゴリ頭をすり付けられながららんまが言う。

 

「へ?」

 

 らんまに顎の下を掻かれて、アーヴァンクが目を細めている。

 

「ったく、困らせがって……。達也ぁ……こいつ、どーしよ?」

 

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 アーヴァンクとの戦いでずぶ濡れになったらんまが腰に手をあてながらオレに相談してきていた。

 

 無害にはなったが、こんな物がいたのではやはり浴室は使えない。

 

「らんまぁ……そいつ、どこから出てきた?」

 

「お湯の中から」

 

 浴槽は、日本風に言えば岩風呂だけど。こいつが潜って隠れることができる深さじゃない。

 

「そいつ……水に隠れるのかな? ちょっと、待ってろ」

 

 オレは宿の建物に走ってご主人に顛末を話す、そして女将さんにお願いして小さなガラス瓶をもらってきた。

 

「らんま、これにお湯汲んで。そいつに、入れって命令してみて」

 

「あ? 無理じゃね?」

 

「いいから、やってみて」

 

 らんまか瓶にお湯を汲んで、アーヴァンクの鼻先に向けた。

 

「この中、入って」

 

 『ぐおん』と空気が揺れた、でかいアーヴァンクの姿が一瞬で消えた。

 

「ずげえ、ホントに入った」

 

 らんまが瓶をのぞき込んで言う。水の中に、指先ほどの小さくなったアーヴァンクが泳いでいるのが見えた。

 

「栓はめて……それ、らんまが持ってろよ」

「え? 持ってて、こいつをどーすんだ?」

「たぶん……使い魔みたいになるんじゃないか?」

「ポケモンみたいに?」

「まあ……そんなところかも」

 

◆◇◆◇

 

 とりあえず、女湯に潜む魔物は排除できた。オレたちは胸を張って宿のご主人に報告して、大いばりで夕飯にありつく。

 

「オプション装備で、らんまのレベルも上がったことになるな」

 

 山の中にある宿なので、肉料理はないけど焼いた魚と野菜を混ぜ込んだご飯のような料理が出た。

 

「これ……米かな?」

 

 らんまがもぐもぐ口を動かしながら言った。

 

「米……だな」

 

 穀物の粒をしげしげ観察すると、見慣れた米粒のようだ。粘り気が少なくてちょっとピリ辛の味付けだけど、具が多いピラフだと思えないこともない。この世界に来てから、ずっとパンだったので、こいつはすごく嬉しい。

 

 水だと思ったのはどうやらワインみたいなもので、飯を食い終わってしばらくするとふわふわ良い気分になってきた。らんまも目がとろんとなって、ベッドでだらしなくのびている。

 

 オレはその光景を見て喉が鳴った。一瞬で勃起して、思わずパンツの上から硬直したソレをなでていた。本当にらんまといるとオレの精巣は延々と精子を作りつづけてしまう。

 

「あれって。ヤって……いいの、かな?」

 

 森の中で兵隊に犯されそうになったらんまを助けに走った。あの後から、オレに対するらんまの態度がちょっと変わった。

 

『あんなムチャして助けにきてくれるなんて……ちょっと、達也に惚れたかも知れない』

 

 確かにらんまはそう言った。

 

「つまり……この状態って……」

 

 心臓がバクバクして体が震えた。ちょっと手を延ばせば、ぷるんぷるんのおっぱいを揉んでらんまの中にブチ込んで……思い切り、中に……。

 

 もう、パンツを押し上げている盛り上がりにはガマン汁が染みを作っている。オレは音を立てないようにベッドから立ちあがって、息が止まりそうに興奮しながら、仰向けに寝ているらんまに近づいた。

 





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11.らんまへの想い

 ベッドの上で仰向けにすやすやと寝始めているらんまを眺める。

 

 手甲とすね当てやマントを外し、ビキニ姿のらんまの胸の膨らみ、腰のくびれを見つめた。見れば、見るほどに男をそそり立てる雌の身体をしている。ワインのようなものが口元から垂れれば、唇が潤っている。

 

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――こんな身体しているらんまが悪いんだ...。

 

 オレの手がゆっくりと寝ているらんまの乳へと近づいていく。

 

「ったく…、ホントに呪溺泉の呪いってやつはすごいよな。格闘青年の男性高校生がこんな女体になっちまうんだから」

 

 ふと、元の世界でらんまがお湯を被って、男の乱馬に戻れた頃の姿を思い出した。竹を割ったような性格かと思えば、シャンプーや久能の妹に追いかけられて、ちょっとナルシストなところもあるんだっけか。天道道場のあかねとは許嫁の早乙女乱馬。それが、目の前の娘の本当の姿。

 

 らんまはオレとこの異世界に転移してきて、こうやって一緒に行動を共にしてきて、幸せなのかな?そもそもはオレたちは行動を別にする選択肢はないから、仕方なく、一緒にいるんじゃないか…。

 

 目の前で寝息を立てて寝るらんまを眺めて、オレは想いを巡らせていた。オレがらんまのことを好きっていうんだったら、らんまにとっての一番の幸せを考えなきゃいけないんじゃないかって気になってくる。そのためにはどうすればいいか…、考えれば考えるほどに答えや自分がするべき事は迷宮入りしてしまった。今、この寝ているらんまを犯す事ではないことだけはわかった。

 

――誰かのことで、こんなに悩むなんて初めてだな…

 

 オレは自然と大きいため息が口から漏れ、身体の中が暖かくなってくるのを感じた。胸がドキドキして痛い。きっと、これが『恋』ってやつなんだなと実感する。

らんまの笑顔や幸せのために生きたい。まだ、16年間しか生きてきていないけど、これからの人生のすべて捧げてもいいくらいの人に出会えた事を喜ぶべきかと思った。いつかは、らんまにオレの気持ちを正直に話そう。そのときに、もしも、らんまがオレの気持ちを受け止めてくれたときには….。そう考え、ぎゅっと勃起したペニスを握った。

 

「らんま、大好きだよ…、おやすみ」

 

 眠っているらんまにおやすみを伝えれば、らんまが寝ているベッドとは違うベッドに横たわり、布団に包まって、眠った。

「らんま…らんま…らんま…らんま…。」

 

◆◇◆◇

 

 翌朝、久しぶりに遅く起きたオレ。珍しく、らんまのほうが先に起きていた。オレたちは旅館の人らに、朝食をご馳走になった後、村を探索する事にした。旅館には朝早くから、人が集まってきている。若い村娘や冒険者たちで賑わっている。アーヴァンクを退治した事で女湯が解禁になったからだろう。

 

「この温泉宿も賑わいはじめてよかったな、らんま」

 

「そうだけどよー、風呂入るときは裸の女らと入らなきゃいけないオレの身にもなってくれよ」

 

「なんだよ、らんま。女風呂入るのは気が引けるのかよ?オマエも男だな」

 

「うるせぇやい、べ、べつにそういうんじゃねえよ。女の身体は見慣れているからぜんぜん平気だ」

 

 今、思えば、合法的に女湯で裸になったらんまを覗けたのは本当に役得だった。

 

 アーヴァンクを退治したお礼として、この宿に長期滞在できるようになり、食う飯にも困らなくなった。しかし、異世界というのは衣食住を確保すると暇してしまう。暇するというか目的を持って、行動しないと毎日が退屈になってしまう。

 

「なぁ、らんま、この世界ってのは平和なのかな?」

 

「んー?いきなりなんだよ、達也」

 

「そのさ、悪い魔王とかいるんだったら人々は怯えて暮らしていて、そこに勇者様が現れて魔王討伐にでも出かけるんだろ?」

 

「うーん….」

 

 珍しくらんまもオレと一緒になって考え込んだ。

 

 ゲームソフトを購入したは良いが、どういうゲームかもろくに調べずに最新作だからというので買った。勇者はプレイヤーのはずなわけで、それはこのオレとらんまである。その勇者らが、こうやって女湯を解放したりとか、そんな風に過ごしていていいのかと戸惑ってしまった。

 

「ったく…達也がちゃんと下調べしてゲームソフトを買わないから、いけねーんだぞ」

 

「うあ!?今さら、それを言うか〜?」

 

 オレはらんまが本心ですべてをオレのせいにしていない事はわかった。そう、こいつはいつも、こうやって冗談で本音をぼかす。

 

「まぁ、でも、この世界はこの村も今までいた街も平和、そのものだったから、無理して魔王を討伐しなくてもいいんじゃないか」

 

「ははは、アホ達也が勇者様なんて世界は平和そのものだぜ」

 

 らんまが減らず口を叩けば、オレはいたずらならんまを追いかけた。

 

「よくぞ言ってくれたな〜、らんま、この野郎、男女のくせにぃー!」



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12.追われる二人

 そうらんまを罵りながら歩いていて、オレはらんまを押して建物の隙間に入り込んだ。

 

「何だよ?」

「いいから、こっち」

 

 建物の裏手に隠れて、頭だけ少し覗かせてさっきまで歩いていた通りを見た。馬に乗った兵隊が二人、ゆっくりと通り過ぎていく。

 

忘れていたわけじゃないけど、オレたちは軍に護送されている途中に逃げ出したのだ。オレたちは犯罪者じゃないけど、軍隊ではきっと探し回っているに違いない。

 

「探してるのかな、オレたちを……」

 

 らんまが小声で言う。

 

「そう……思った方が良いだろうな」

 

 考えてみたら、この村は元いた街からそんなに離れてはいなかった。たぶん砦があった西の岩山より近いかも知れない。暢気に温泉につかって滞在していい場所じゃなかった。

 

ぜんぜん平和じゃなかった、少なくともオレたちには。

 

 

「何もかも都合良くはいかないってことだ」

 

「逃げる? このまま」

 

 らんまが言って、オレは頷いた。身の回りの物は全部持っている、もともと余分な物なんか持っていない。

 

 建物の裏から裏を伝って、街道に繋がる小径に出た。

 

「うわ、だめだだめだ!」

 

 小径には兵士が立っていて、通る人間を監視している。きっと男女二人の冒険者を探しているのだ。

 

「川の、支流の方。山に行こう」

 

 たぶん道という道は全部監視されているだろう。山越えで脱出するしかなさそうだ。

 

 

「こんなとき。男に、戻れないの、不便だな」

 

 道もない山の中を、喘ぎながららんまが言う。

 

「ソレか……オレが、女に、なるとか」

 

鳥溺泉(ニャオ・ニーチュアン)とか。こっちに、あったら、便利だよね」

 

「何だ? ニャオ?」

 

「溺れたら、鳥に、変身、できるの」

 

 オレはちょっと考えた。

 

「なんで、鳥が、溺れるん、だ?」

 

「言って、みた、だけ」

 

 さすがのらんまも、道もない急斜面を登るのは辛そうだった。

 

「すこし……休もう、か」

 

 大きな樹によりかかって休憩、だが水も食料もない。水の皮袋は持っているけど、水を汲んでいるようなヒマがなかったのだ。ずっと下の方には、つい数時間前まで退屈していた温泉郷が小さく見える。

 

「これから、どーする?」

 

 らんまが言った。

 

 考えたけど、進むか戻るかしか選択肢はない。兵隊がいなくなるまで待って村に戻るか、このまま登り続けて山の向こう側に出るか。

 

「戻れると思うか?」

 

 聞くと、らんまが首を振った。

 

「無理だろ。兵隊がいつまでいるのかわからないし。きっと『美女と男の二人連れを見たら知らせろ』って、言って回ってるだろうし」

 

「美女?」

 

「湯太郎は認めただろ?」

 

 らんまが革紐で首に提げた小瓶を振って見せる。その中では小さなアーヴァンクがくるくる泳ぎ回っている。

 

「湯太郎って……名前か?」

 

「勝手に付けたんだけどな」

 

 美女を巡って不毛な言い合いをする気はないので、オレは樹に隠れてまだ見えない山の頂を見上げた。

 

「また、野宿だな」

 

 水も食料もない、発見される危険があるから火も焚けない。辛い一夜になりそうだった。

 

「暗くなるまで、もう少し上に昇ろうか」

 

 少し登ったところで切り立った岩に行く手を遮られて、山を巻くように進むしかなくなった。蔓草を切り払って歩いて行くとやがて水音が聞こえてきた。

 

「滝……お湯の滝だぞ」

 

 山腹に掘られた穴、明らかに人が掘ったものだ。そこから湯気と一緒に勢いよく熱水が流れ出している。これが温泉郷の源泉なのだろうか。

 

「温泉、わざわざ掘ったのかな?」

 

 らんまがつぶやいた。

 

「あ……」

 

 オレは少し離れたところに崩れそうな小屋があることに気がついた。熱い小川をまたぎ越えて行ってみると、そこは簡単なさしかけ小屋だ。

 

「何かの鉱山で、温泉が出て掘れなくなったみたいだ」

 

 大きな背負いカゴには、砕かれた岩が半分ほど入っている。草に埋もれかけている様子からすると、遺棄されてもう何年も経っているようだ。よく見れば山の麓からの道らしい痕跡もある。

 

「ここで、夜明かしする?」

 

「探しに来るんじゃないか?」

 

 らんまが山道の跡を覗きにながら不安そうに言う。

 

「もう暗くなるから、これからは来ないだろ」

 

 気温も下がってきている、もしこれで雨でも降り出したら最悪中の最悪条件になる。

 

「ま、仕方ないか」

 

 飲めないことはなさそうなので、温泉の湯を皮袋に詰めた。しばらくは湯たんぽのようになる。屋根の下でらんまと体を寄せ合う。

 

「そのビキニアーマーってさ、何の効果があるんだ?」

 

「プレーヤーが。キャラクターを操っていて、楽しいから?」

 

「自分で、楽しい?」

 

「まあまあ、かな……」

 

 プレイヤーは冒険者のはずだ。なのにここでは逃げ回っている、ゲームシナリオに問題があるのだ。らんまと一緒にいられること以外は、あまり楽しくない。

 

「この世界に辿り着いた草原に、戻ってみようか?」

 

 らんまがちょっと顔を上げてオレを見た。

 

「どこだったか、覚えてるのか?」

 

「あの……らんまがそのビキニアーマーになった街を起点にすれば、だいたいわかる」

 

「達也は、帰りたい?」

 

「帰る方法があるなら、今のうちに確かめておきたい」

 

「達也」

 

 ふいにらんまの声が小さくなって、緊張を帯びた。

 

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「囲まれてるよ、いつの間にか」

 

「え?」

 

 しばらくして、オレにもわかった。小さな足音が近づいてくる。

 

「らんま……動くなよ、ドワーフだ」

 

 



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13.炎の首飾り

 小さな足音の主がぞろぞろと現れた。

小柄ならんまよりも頭一つ分小さいドワーフが4名、立ちはだかる。

 

 それぞれ、顔は違うものの全員が長い髭を蓄え、緑色の頭巾を被っている。

リーダー格らしきドワーフがオレたちに話しかけてきた。

 

「ほっほほほ、旅の者ですか?これはこれは、こんな辺境の地まで、よくぞいらしてくれた」

 

 ドワーフといえば、ゲームやファンタジーの世界では人懐っこくて親切なタイプの場合もあれば、ワガママで狡猾なタイプもいる。好色という設定を持つ場合もある。まだまだ、こちらの警戒は解けないが、会話の中から親切にしたいという気持ちは伺えた。

 

「らんま、どうする…?」

 

 この場合、ドワーフに世話になるか、それとも、この場から去るかだ。

 

 そのとき、雨がパラパラ降ってきた。

 

「山の天気は変わりやすい、旅の者、遠慮するでない。私たちの家へ来ると良い」

 

 オレとらんまは誘われるがままに4名のドワーフの後についていった。パラパラと降る雨に塗られながら、山の洞窟へと入る。先頭のドワーフがランプを片手に進む。なにやら、オレたちが理解できない言葉を話し始めているようだった。このゲームワールド(異世界)では肌や髪の色に関係なく、人間語はオレたちに通じるが、ドワーフ語は把握できないようだ。洞窟には様々な武器や防具が飾ってあった。このドワーフたちが造りあげた装備品だろうか。たしかにドワーフは手先が器用というのはよくある設定だしな。

 

 洞窟の奥に小さな小屋がいくつかあった。ドワーフは着くなり、オレたちのためにテントを張ってくれた。らんま用のテントとオレ用のテントの二つを。

 

 らんまのビキニアーマーもオレの旅人の服も濡れてしまったので、ドワーフはオレたちの身体のサイズに合う『 麻の服』を支度してくれた。オレたちはそれぞれのテントで麻の服に着替え、出てくる。

 

 ビキニアーマー以外のらんまの姿を見るのは久しぶりだ。つい、昨日、裸は見せてもらったが。

 

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「達也~、どうだ? 似合うか? これ、軽くて楽チンだな」

 

 らんまがファッションショーさながら、くるっと回転して見せてくる。たしかに着心地は悪くない。

 

 4人のドワーフは明るく社交的でオレとらんまのことを歓迎してくれた。食事を振ってくれながら、4人のドワーフはそれぞれの名前を教えてくれた。アールヴリッグ、ドヴァリン、ベルリング、グレールだそうだ。しかし、見た目の差は僅かだし、全員、同じ頭巾を被っているから、名前と顔を一致させるのは困難だった。

 

 ドワーフたちは今、首飾りを作っている最中だという事で、作りかけではあるが見せてくれた。名をブリーシンガメン、炎の首飾りという意味だそうだ。オレの目には完成しているように見えるのだが、ドワーフたち、いわく、この状態が完成間近だそうだ。

 

「これを、湖のフレイヤ様に届けることになっておるのだが……」

 

 ドワーフの一人が言った。たぶん、ドヴァリンって名前のドワーフな…はず。

 

「数日前から途中の谷にゴブリン共が溜まっていて、危なくてとても通れん」

 

 ほかのドワーフたちが呻くような声を出して頷いた。

 

「今までは、いなかったのか?」

 

 オレが聞くと、ドワーフたちが揃って頷いた。

 

「ここ何日か、人間の軍隊があちこち動き回って洞窟や昔の鉱山跡で何かを探しておる。ゴブリン共が巣くっていた穴など焼き討ちにするのでな、みんな山の中に逃げてくる」

 

 オレとらんまはそっと顔を見合わせた。軍が探し回っているのはたぶんオレたちだろう。

 

 オレはちょっと考えた。普通なら、軍に追われていることなんか黙っている。でもここはゲーム世界だ、これもクエストに違いない。

 

「軍が探しているのは、たぶんオレたちですね」

 

 らんまがオレの袖を引っ張った。でもオレは守備隊砦跡からここまでの出来事を全部話した。

 

 ここはジャスティス(正義)であるべきだった。

 

 ドワーフたちは俺の話を面白そうに聞いてくれた。特にらんまをレイプしようと企てた兵士をやっつけた話しでは、手を打って笑っていた。

 

「いやいや、たいした物だお客人! そんな愉快な話を聞けるとは思わなかった」

 

 オレたちは、すっかりドワーフに気に入られてしまった。

 

「ゴブリンがこっちに来たのは、オレたちが原因ってことか」

 

 らんまがもぞもぞお尻を動かしながら言った。石を削り出した椅子だけど、ドワーフサイズだからちょっと小さいのだ。そもそもオレは尻のサイズが合わないので椅子には座っていなく、地べたに片膝を立てて腰を降ろしていた。

 

「まあ、そうなるな」

 

 この先のことは予想できた。オレたちはドワーフを護衛する格好で湖まで移動するのだ。そしてフレイヤ様に会うことになるのだろう。ドワーフたちは善良キャラだから、彼らを欺したり戦ったりするのは悪手だ。

 

 考えているとらんまと目が合った。らんまもたぶんオレと同じ考えなのだろう。

 

「湖まで、一緒に行こう。オレたちも遠くへ逃げたい」

 

 そんなわけで、オレのパーティーはドワーフを含め、6人になった。

 

「それじゃ、出発しようか」

 

 ブリーシンガメン(炎の首飾り)が完成して、山行で痛んだオレたちの装備もドワーフたちが手早く繕ってくれた上にスケルトンの剣の鞘も新調して作ってくれた。水と食料、今のレベルでは完全装備になってオレたちは出発した。

 

 ドワーフの道案内で山を越え、もうひとつ向こうの山を越えたらフレイヤ様の湖が見えるそうだが。その山間の谷間にはゴブリンたちのキャンプがあって煙が満ちている。大きな窪地なので、周囲の山を歩けば必ず見つかってしまう。

 

「迂回って……あっちの、火山の向こう側通らないとダメか?」

 

 西では、温泉の元である火山が煙を上げている。東の尾根の向こうはまだ採掘が行われている銀鉱山があって、警備の軍隊もいるらしい。何とかしてこの谷を突破するしかないようだ。

 

「どーやる?」

 

 藪に身を潜めて、オレとらんまはゴブリンのキャンプを偵察する。

 

「30……40匹まではいないね」

 

 小屋が4つ、テントが6つ、どれも粗末なものだ。無駄に大きなたき火が二箇所、生木を燃やしているのかひどい煙だ。

 

「突っ込んで行って、たき火ぶちまけて……とにかく引っかき回す」

 

 らんまがひそひそ声で言った。

 

「その間に、ドワーフたちは向こう側に?」

 

 めちゃくちゃ乱暴な作戦だけど、ほかにやりようがない。ドワーフたちと打ち合わせて、それぞれが位置についた。

 

「いいか?」

 

 オレは静かにスケルトンの剣を抜く。

 

「オッケー」

 

 らんまが囁き返して、マントを外して体に巻き付ける。

 

「レッツ、ゴー!」

 

 オレたちは藪の中から走り出す。無言で全力疾走、キャンプに肉薄したところでようやくゴブリンたちが気がついた。

 

「おらあぁぁ!」

 

 オレはゴブリンを二人蹴り倒し、剣を振りかざしてきた奴を突いて蹴り倒す。らんまがぴょんぴょん飛び跳ねて、そのたびにゴブリンが吹っ飛ぶ。

 

「らんまー! 火だー!」

 

「わーってるー!」

 

 オレは転がっていた丸太でたき火を突き崩して、燃えている木を小屋やテントに放り投げる。あたりに煙が充満して、良い具合に周りの山も見えにくくなってきた。

 

「おらぁー!」

 

 らんまがでかい丸太を振り回して、ゴブリンをなぎ払い吹き飛ばしている。山の中を、緑色の頭巾が並んで通り抜けていくのが見えた。

 

「らんまー! そろそろ、逃げるぞー!」

 

「おーう!」

 

 もう、キャンプの中は逃げ惑うゴブリンたちで大混乱になっている。脱出するなら今のうちだった。らんまが集団で向かってこようとした集団に向って丸太を投げつける。

 

「ドワーフたち、うまいこと、逃げた?」

 

「さっき、尾根、越えていくのが見えた」

 

 らんまと並んで斜面を駆け上がる。下ではまだゴブリンたちの悲鳴と怒声が聞こえてくる。

 

「あいつら、追って、来ないかな?」

 

「それどころじゃ……」

 

 オレは後ろを振り返って、思わず足を止めた。

 

「なんだ? あれ?」

 

 キャンプの中で渦巻いている火がどんどん大きくなってひとつに固まり、ゴブリンたちを飲みこんでいる。まるで生き物のように炎の触手を伸ばして、逃げ惑うゴブリンを捕らえていく。

 

「火の、怪物か?」

 

「うわぁぁ……」

 

 らんまも足を止めて振り返り、悲鳴を上げた。

 

「やばい。こっちに来る!」



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14.女神フレイヤ

 火の怪物はゴブリンを1匹、2匹とどんどん炎の触手で捕らえて、地面の割れ目のマグマに溶かしていった。どう見ても熱い。地獄絵図だ。

ゲームの世界じゃ、見慣れた光景ではあるけど、いざ、リアルな視界で見ると本当に恐ろしいな。

 

「らんま、まじでヤバいやつだ」

 

「くっ…、湯太郎、出ろ!」

 

 らんまが湯太郎と名付けた幻獣・アーヴァンクがらんまの手元の小瓶から現れた。飼い主のらんまに命令された湯太郎は勢いよく、口から水を火の怪物へと放出するがまるで効果がない。

 

「ちぃ、ダメかー」

 

 自慢のペット(使役)の水鉄砲が効かないと悟れば、らんまは湯太郎の背中に乗った。

 

「達也!乗れ、逃げるぞ、敵前大逆走だ」

 

 オレはらんまの後ろ側に飛び乗る。落ちないようにらんまの腰に手を回した。らんまの腰に手を回せば、指を通して、らんまの素肌を感じる。またしても、勃起してしまったオレを湯太郎が睨んでくるようだった。悪い、悪いと手で謝るオレ。

 

 ニケツ状態で山間の谷間を駆け抜けていく湯太郎バイク。飼い主のらんまを乗せているせいなのか湯太郎は元気良く、スピードを上げていった。オレは落ちそうになり、必死に再び、らんまの腰に手を回したつもりだったのだが…

 

 なにか、柔らかいものをオレの両手は捕らえ、しっかりと掴んでいた。手に余るくらいの大きさで丸いものを掴んでいる。ほのかに暖かくて…、触っているとすごくエッチな気分に…って

 

「うわーー!!らんまのおっぱいだー!」

 

オレの手は思わずに、ぐにぐにと揉んでしまう。

 

「この状況で乙女の胸を、なに揉み回してるんだ」

 

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 らんまにエルボーされ、顔の形が変形するオレ。必死に謝ったが、らんまは目線を合わせてくれないまま、湯太郎バイクは山間の谷間を進んでいった。

 

 しかし、ついに『らんまの巨乳おっぱい』を触っちまったぜ。

 

この感触、絶対に忘れない。

 

 

 

 無言のオレたちは山間の谷間を抜けたところでドワーフたちと合流した。湯太郎から降りるとらんまは湯太郎を小瓶に戻す。

 

「湯太郎、サンキュウな♪助かったぜ」

 

 らんまにナデナデされれば、湯太郎は喜んで小瓶の中に入っていた。

 

「達也も、こうやって、小瓶の中に入ればいいのにな!」

 

 らんまがムスっと怒りながら、オレに嫌味を言ってくる。さっきのアクシデントを怒っているのだろう。オレは静かに頭を下げた。

 

「らんまさんに達也さん、フレイヤ様の湖はもう少しです。急ぎましょう」

 

 ドワーフたちが先頭を歩き、その後ろをらんまが続いて歩く、最後方にオレの集団が火山の麓を進んでいった。さっきの火の怪物も幻獣の類だったりするのかな、だとしたら、湯太郎(幻獣・アーヴァンク)のように使役できたら便利だろうな。だいたい、どのRPGゲームでも中盤か後半には空を飛べる船や鳥に乗れるようになる。それなら、空を飛べる幻獣を捕まえれば、オレとらんまの旅もかなり楽になるだろうな。オレが一人で色々と妄想をしはじめているとドワーフが話し始めた。たぶん、ドヴェリン…自信はないが。

 

「先ほどの幻獣はアーヴァンクですね、あれほどの凶暴な幻獣を手懐けているとはすごい」

 

「ま、手懐けたのは達也じゃなくて、このオレだけどな♪」

 

 らんまが自分のペットだと、小瓶をアピールした。らんまのペットである事が嬉しいかのように小瓶が小さく揺れる。きっと中の湯太郎が元気よく跳ねたのだろう。

 

「じつは、これから、お会いするフレイヤ様も幻獣なのですよ。正確には『幻獣姫(げんじゅうき)』ですが」

 

「フレイヤ様も?」

 

 さすが、ドワーフ。街の人らが知らない事もよく知っている。というか、オレたちはこの世界の事をもっと知らなければいけない。ある意味、人間側についていると面倒な事も多い。人間には裏表がある。街にたどり着いたときに最初に親切にしてくれた武器屋にも裏の顔があった。そういう意味では人間たちよりもドワーフや幻獣側にいるほうが安全だったりするのかな。

 

 火山を越えて、暗い洞窟をぬけると、そこには、この世のものとは思えない美しい湖と草原、青い空が広がっていた。

 

「うひゃぁー、こりゃ絶景だな」

 

 らんまが大喜びで、その光景を目のあたりにしている。このまま、さっきの乳揉みの件も水にながしてくれるといいんだけど。

 

 湖の前にたどり着くと白いローブを着た金髪の美しい女性が待っていた。

 

「フレイヤ様、お久しぶりです」

 

 ドワーフ一行が頭を下げる。オレもらんまと一緒にお辞儀をした。

見上げたフレイヤ様は美しい。美と愛の女神と呼ばれる美しさだった。

 

 ドワーフはブリーシンガメン(炎の首飾り)をフレイヤ様に差し渡した。

 

「まぁ、綺麗、最高の出来ね。私の想像以上だわ」

 

フレイヤ様はそのまま、4人のドワーフ、ひとりずつの頰に首飾りのお礼のキスをしていく。オレとらんまはその光景を眺めていた。

 

 らんまが小声で囁く。

 

「おい、達也、オマエもフレイヤ様にキスされたら承知しねえからな、ちゃんと拒め」

 

「えっ…、あ、わ、わかった」

 

 ドワーフに続いて、フレイヤ様はらんまの頰にもキスをされた。ほのかに赤くなるらんま。

続いてはオレの番なわけだが…。

 

「あ、その…オレは大丈夫です」

 

「ふふふ、わかったわ。あなたにはお嫁さんがいるのね…ふふ」

 

 フレイヤ様は横にいるらんまのことを薄く開いた目で見つめた。

 

「なんで、オレがこんなドスケベ男の嫁なんだよ、勘弁してくれ」

 

 らんまが必死に訂正する横でオレも同調してみた。本音ではない。やっぱり人間って裏表がある。

 

「そうです、オレとらんまは旅仲間で、その友達っていうか」

 

「こら、オマエたち、フレイヤ様の前で頭が高いぞ」

 

 ドワーフがオレとらんまを制した。

 

 その先を要約するとこうだ、ある日、フレイヤ様がこのドワーフたちの岩屋の前を通りかかると、入口が開いており、ドワーフ達が首飾りを造っているのが見えた。フレイヤ様は首飾りが気に入って買い取りをもちかけたが、ドワーフ達は金銭よりもフレイヤ様の身体を希望したため、フレイヤ様は彼らのそれぞれと一夜を共にするしかなかった。その代償としてドワーフたちが、完成したブリーシンガメン(炎の首飾り)をプレゼントする約束をしたそうだ。そのクエストをオレたちが手伝ったという事って、フレイヤ様はこのドワーフたち、一人ずつを相手にしたのか?

口髭が生えたドワーフたちを相手するフレイヤ様を想像すまいとオレの想像はそこでストップさせた。

 

「達也とらんま、ドワーフたちの護衛をしてくれたのね。心から礼を言うわ、どうもありがとう」

 

 フレイヤ様はオレとらんまの顔を見比べながら、言葉を続けた。

 

「あなたたち二人は運命の絆で結ばれている。しかし、まだ、その結びつきは弱い、それはきっと本当に二人が結ばれたときに強固な絆となるでしょう。」

 

 生と死、愛情と戦いを司るフレイヤだからこそ、この言葉はただの忠告ではないのだろう。らんまもその言葉を受け止めて、強く頷いていた。

 

 オレたちはフレイヤ様とドワーフたちと別れて、歩きはじめた。

あんな美しい幻獣姫に小瓶の中に入ってくれだなんて、とてもじゃないけど頼めなかった。なにか困ったときにはいつでも力になってくれるとは言ってくれたけど。

 

「達也…、さっきはフレイヤ様のキスを断ってくれて…ありがとうな」

 

 らんまが小声で話すなんて珍しい。そりゃ、フレイヤ様からキスはされてみたかったけど。

 

「これは、いつも一緒に冒険してくれているお礼だ、チュ…」

 

「え…っ?」

 

 信じられない事にあのらんまがオレの頰に唇をつけていた。夕日に照らされた湖の草原で初めて、らんまにキスされた。



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15.焼け跡の村

 湖の畔を歩き、小川を越えた先にある大きな川に沿って歩く。その先に人里があるとドワーフたちが教えてくれた。しかしどれくらい歩いたらそこに着くのか、ドワーフたちも知らなかった。

 

 途中で暗くなり、火を熾して野宿することになった。夜空を見上げて横になるのはこれで何度目だろうか。

 

「達也ぁ……この世界に来て、何日経ったっけ?」

 

 らんまがボソッと言った。

 

「えーと……半月ぐらいは経ってるよな? 絶対」

 

 オレは日を数えるのを途中で諦めた。あまりにもいろいろなことが次から次に起こったので、もうその順番も曖昧だった。

 

「ここの時間と、元いた世界の時間……同じなのかな? だったら、捜索願とか出ちゃってるよね」

 

「まあ……そうなるな」

 

 二人でショップに行ってゲームを買い、その帰りに行方がわからなくなったことになる。これが女子二人なら大事件だろう、男子二人なら……やっぱり事件扱いか。男女だったら駆け落ちも疑われるけど……。

 

「いつか……どこか……ずっとこの世界だったら。腹くくって、決めなくちゃだめだよな」

 

 らんまが言って、オレは数秒してから心臓が跳ねた。

 

「は……腹……って?」

 

「フレイヤさんも……オレを、お前の嫁だって見たし。結……ば、れ、たら……絆は、強固になるって……」

 

 その言葉だけでオレは勃起していた。

 

「結……ばれる、か?」

 

「今ここではやだ」

 

 一瞬できっぱり拒否されてしまった。言葉でそう言っただけかも知れないが、無理に確かめて本当に言葉通りだったら肉体的にも精神的にも相当痛い思いをする。

 

「どーせなら。もっと、綺麗な格好で……」

 

 らんまがボソボソ言った。『結ばれ条件』はきれいな衣装らしい。結ばれる綺麗な衣装といえば、ウエディングドレス。らんまと結婚だなんて、夢みたいだ。

あれこれ考えているうちに寝入って、らんまとの結婚初夜の夢を見て、目が覚めたら無精していた。

 

 

 

 ドワーフにもらった携行パンはハーブの香りがして、乾いてもカチカチにはならず美味しかった。らんまは何か考えているのか、ほとんど口をきかない。

 

「山のてっぺんで、場所を確かめたかったんだよな……」

 

 湯太郎に乗って、山を全力で登って降りたのでそんな余裕はなかった。

 

「場所?」

 

 らんまが聞き返す。

 

「ここに来た場所。山の上からなら最初の街が見えるだろうから、だいたいの方向がわかったかも知れない」

 

 らんまは何も言わず、立ち上がってマントについた草を払い落とす。

 

「行こう」

 

 なにを考えているのか、それとも野宿でカゼをひいたのか。ちょっと気になった。

 

「らんま……」

 

 オレも立ち上がって、剣をベルトに挿しながら言った。

 

「ん?」

 

「お前……もしかして、生理? ぐふぉっ!」

 

 胸のど真ん中にらんまの蹴りが入って、オレは2メートルあまりも吹っ飛んだ。

 

「ひっでーなぁ……胸骨ヒビ入ったぞ」

 

「うるせえ!」

 

 らんまの後を追いかけるようにして進み、しばらくすると水車小屋が見えた。

 

「ごめんくださーい」

 

 外から声をかけてみたが、反応はない。水車は回っているが、誰もいないようだ。水車小屋があるくらいだから近くには人が住んでいるはずだ。でも、先に軍が来ていることも考えられる。オレたちは気をつけて道を進む。

 

「なんか……煙っぽい?」

 

 少し喉にひっかかるニオイが漂っている。道は林の中に入り込んで、煙のニオイはそっちから漂ってくる。火が焚かれているのだから、誰かがいるのだ。

 

「あ……」

 

 林を抜けて、オレもらんまも立ちすくんだ。そこは村……正確には村だった場所と言った方が正しい。家はどれも焼け落ちて、人の姿は全く見えない。

 

「何があったんだ?」

 

 用心のために剣を抜いて、オレとらんまは周囲を警戒しながら村の跡を見て回る。そこここ何かを埋めた、まだ新しい土の山がある。埋まっているのが何であるのか、だいたい想像はついた。

 

「死体を埋めてあるってコトは……誰かが、生き残ってた?」

 

「そう……かも」

 

 らんまがオレの肩をつかんで、焼け跡が続く道の奥を指した。一部燃えた跡があるが、半分ほど形をとどめている家がある。

 

「行ってみる?」

 

 らんまが聞く。ここにいるとまた面倒なことに巻き込まれそうな気がするが、らんまはオレの返事を待たずに歩き出してしまった。

 

「だれか……いる?」

 

 恐る恐るらんまが声をかける、男より女の方が警戒されないだろう。

 

「だれだ!」

 

 中から声が返ってきた。警戒しているのは当然だろう。

 

「旅の者だけど。ここ、何があった?」

 

 扉は開かないで、崩れかけた壁の横から男が出てきた。まだ子供に見える。

 

「兵隊が来て、そのあと盗賊団が来て戦になった。兵隊はみんな殺された、村の人は連れて行かれた」

 

 声が、やっぱり子供だ。オレとらんまは顔を見合わせた。

 

「何か埋めてあったけど、君がやったのか?」

 

 オレが聞くと、少年は険しい表情で頷いた。

 

「達也ぁ……これ、新しいクエストかな?」

 

 らんまが嫌そうな口調で聞く。そうだとしたらかなりハードルが高い、正直パスしたい。でも少年の顔を見て、ここで背中を向けるわけには行かなかった。

 

「話しを、聞かせてくれるかな?」

 



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16☆.盗賊団のアジト

 現実世界では小学校低学年くらいの幼い男の子がゆっくりと話しはじめてくれた。

 

数日前に兵隊が村を守りに来てくれたのだが盗賊団との戦闘になり兵隊側は負けてしまったとのこと。兵隊はおそらく、オレとらんまを牢屋の閉じ込めた連中との繋がりがあるのだろう。

 

盗賊団側にはモンスターもいて、かなり強く、大型のモンスターが村を滅ぼしていったとのこと。少年はそれを家の影から見ていたらしい。

 

盗賊団に手懐けられたモンスターか。オレの頭に「幻獣」の二文字が浮かんだ。

 

「もしかしてさ、そのモンスターは盗賊たちが去っていくときにはいなくなってなかった?」

 

「あ、たしかに、あれだけ大きいモンスターだっていうのに来たときにはいなくて、突然現れて、盗賊たちが帰るときにも消えていたよ」

 

「ビンゴだ」

 

 らんまと顔を見合わせる。盗賊団は大型の幻獣を使役している。少年にその幻獣の特徴を聞いたところ、大きくて黒くて翼が生えていて、魚とか蛇のような面をしていたとのこと。

 

 おそらく、RPG系ゲームの定番の最強モンスターであるバハムート(漆黒龍)とかだろう。

 

「これはかなりまずい展開になってきたな、らんま」

 

「……。」

 

さすがのらんまもオレがバハムートという単語を出せば、言葉を失った。この世界での獰猛なモンスターたちに人間のオレたちが勝ち目がないという事はよくわかっている。でも、行かないと。

 

少なくとも、このような村を焼き尽くす盗賊団が使役していて良いわけがない。

 

「その盗賊団たちは、そもそも、今、どこにいるんだ?」

 

「オイラ、わかるよ。」

 

 少年に案内されて村の横を流れる川沿いを歩いていった。運河の手前に大きめの入り口が見えた。盗賊の子分らしき男が二人、待機している。

 

「なるほどな、あそこが盗賊団のアジトか…」

 

 幻獣を使役している盗賊団に真っ向勝負を挑んでも勝ち目はない。なんとか、アジトに潜入して、おそらく親玉が持つ幻獣を閉じ込めた瓶か、それに似たアイテムを奪うしかない。

 

 

 そこで数十分、アジトの様子を遠目に探っていたが、盗賊の子分らが交代するばかりで潜入するのは困難だとわかった。

 

「こりゃ、真夜中に行くしかねえな」

 

「あぁ、そうだな…、らんまの言うとおりだ」

 

 

 

 オレたちは焼け跡となった村へと戻った。少年がひとりで暮らしている様子が痛々しかった。盗賊たちの顔を見たから、より一層、オレにも怒りがこみあげてくる。

 

「いつまでも、オマエがここにいるのは危険だ。子供がいて良い場所じゃない」

 

「だって、ここはママやパパや村の人との思い出が…」

 

「うるせぇっ!オマエまで危ない目にあったら、どうするんだ」

 

 らんまが声を荒げる。少年は泣き出しそうな顔を拭いながら、らんまの忠告を聞き入れる。

 

「よし、オマエは湯太郎の背中に乗って、フレイヤ様のところにいてくれ。あそこなら絶対に安全だ」

 

「湯太郎?フレイヤ様?」

 

 らんまが説明を端折ったものだから、少年の頭に?マークが飛び出している。

 

「あー、フレイヤ様はここから、あっちへ行ったところの湖に住んでいる方で信頼できる方だよ」

 

 オレがフォローを入れながら、説明をする。

 

「それじゃ、湯太郎。出ておいで。」

 

 らんまが小瓶の蓋を開けると湯太郎(幻獣・アーヴァンク)が飛び出てきた。

 

 少年はおどろき、ふためいたが、湯太郎を優しく撫でれば、少年も湯太郎を見て、平静を取り戻した。

 

「あは、湯太郎ってば、大丈夫だって心配するな。盗賊たちをこらしめたらさ、ちゃんとフレイヤ様のところへ迎えに行くから」

 

 湯太郎はらんまと別れるのが寂しいのか、悲しい目をしたが、少年をフレイヤ様のところへ送り届ける事が役目だとわかれば、少年を背中に乗せて、フレイヤ様の湖のほうへと向かっていった。

 

 

 

 そして、オレたちは眠らずに夜になるのを村で待った。

 

 月と星が浮かぶ空を見上げて、横にいるらんまに向かってオレはつぶやいた。

 

「なぁ…、らんま。オマエさ、怖くないのか?相手は最強の幻獣を持っているかもしれないんだぞ」

 

「そりゃ、怖いさ…、でも、やるしかねーだろ。あの子のあんな表情を見て、知りませんでしたってできないのは達也も同じだろ」

 

「……そうだな」

 

「でも、達也と一緒なら、できそうな気がする」

 

 オレはらんまの顔を覗き込み、顔を近づけた。

 

「らんま…、オレもさ、今までの旅のお礼ってやつをさ、らんまにしてもいいかな?」

 

「えっ…、なに言うんだすだよ、いきなり…!」

 

「…らんま、目を閉じて」

 

「んっ…、う、こうか…?」

 

 らんまが目を閉じて、月の光がらんまの唇を照らした。

 

【挿絵表示】

 

 オレは顔を近づけるふりをしてから…、一瞬で両手をらんまのビキニと乳の間に滑り込ませた。

 

 オレの手はらんまの巨乳を容赦なく揉みまわす。

 

モミモミモミ…グニグニ…グニュリグニュリ...!

 

 らんまのおっぱいを正面から堂々と鷲掴みして、10秒以上、揉み回した。

 

モミモミモミ…グニグニ…グニグニ…グニュリグニュリ...モミモミモミ…モミモミモミ!

 

「にゃぁ〜」

 

 らんまは悲鳴をあげて驚く。すぐに表情は鬼の形相になって。

 

「こらぁ!達也、てめえ、なにしてんだ!人の心を持て遊びやがって、こら!待ちやがれ」

 

「はははー、たまには意地悪してみたくなったんだよ」

 

 焼けた村でらんまに追いかけられるオレ。ってか、スケルトンの剣を持って、追いかけ回してくるのは危険だぞ、らんま。

 

 今は、まだ、キスはお預けだ。らんま、無事に帰ってきたら、そのときは正式に気持ちを伝えよう。

 

「さぁ、いっちょ、片付けてくるか!行こうぜ、相棒」

 

 らんまと盗賊のアジトへと足を進めた。



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17.対決!盗賊団

 星明かりを頼りに、昼間来たルートをまた進んでいく。足元が見えないのでゆっくりとしか進めないのが苛立たしい。

 

 もうすぐ運河への分岐というところでオレたちは足を止めた。前方を火がいくつも並んで進んで行くのだ。並ぶ火の正体は盗賊団のようだ。

 

「なんだ、あれ?」

 

「まさか……盗賊団がどこかを襲うんじゃ……」

 

 オレたちは用心しながら進んでいく。やがてそれが馬車と、馬車の前後についた男たちが掲げる松明だとわかった。

 

「あ……」

 

 馬車の荷台には二十人あまりの人間が、ロープで縛られて荷物のように乗せられている。何か声を上げた人が、荷台に立っている男に棒で殴られた。

 

「あれ……攫われた人たちかな? どうするんだろ?」

 

 らんまがオレに顔を寄せて聞く。

 

「ありがちなのは、奴隷として売り飛ばすってやつ」

 

「マジかよ、この時代に……あ、世界が違うか」

 

 盗賊団のアジト突入は中止だ、先にあの人たちを助けなくてはいけない。オレたちは松明の火を見失わない程度に距離を保って馬車を追った。

 

 どれほど進んだろうか、いい加減に止まってほしいと思いはじめた時に馬車が停まってくれた。オレとらんまは足音を立てない程度の早足で進み、松明の明かりが届かない馬車の側面にとりついた。

 

 馬車の下から覗き見ると、二人が道端で立ち小便をしているようだ。もう一人、松明を持った奴は馬車の先で立ち止まっている。

 

「らんま、やろう」

 

 相手は3人と馭者、奇襲で充分勝ち目がある。

 

「オレがあの二人を一撃でノシて馭者蹴落とすから、達也はあっちの一人足止めしといて」

 

「オッケー」

 

 ひそひそと打ち合わせた。

 

「いち、に、さん!」

 

 らんまが跳び上がって馬車を飛び越える、どうやるのか見ている余裕なんかオレにはない。走って、松明を持っている野郎に飛びかかった。剣を抜こうと思ったけど、そいつは口を開けて立ちすくんでいる。

 

「おらぁー!」

 

 らんまにはかなわないけど、走る勢いのままハイキックをそいつの顔面にぶちかます。笑っちゃうほどきれいに吹っ飛び、そいつは道に大の字に延びた。

 

 完全制圧まで、たったの30秒だった。気を失っている盗賊4人を縛り上げて、少年の元へと馬車を向けた。

 

「さてと……」

 

 明け方近くに村に到着。泣きながら抱き合う村人たちを見て、オレたちはほっと息をついた。だが、まだぜんぜん終わりじゃない。

 

「馬車が戻ってこなかったら……当然、探すよね?」

 

 らんまが、最後のドワーフパンをかじりながら言った。

 

「どこまであの人たちを連れていく気だったのかな」

 

「聞いてみよう」

 

 縛られて転がされている盗賊の一人に近づき、らんまが横にしゃがみこんだ。

 

「ねえ。あの人たち、どこまで連れて行く予定だったの?」

 

 男は横を向いて答えない。

 

「答えてくれないと、痛くしちゃうよー」

 

 らんまがにっこり笑いながら言うと、男が馬鹿にしたような笑いを浮かべた。

 

「達也ぁー。こいつの縄、ほどいて」

 

「あ? どーすんだよ、解いて」

 

「いいから解いちゃって」

 

 村人もざわついた。らんまが何をする気なのかわからないが、こいつが素手でらんまに勝つことは不可能だろう。

 

「それじゃおじさん。立ってぇ~、あたしと勝負ぅ」

 

 らんまが『ぶりっ子』ポーズで言う。盗賊は一瞬あっけにとられて、それから馬鹿にされたと気がついて顔を真っ赤にした。村人たちが後じさる。

 

「このアマぁ! その首へし折ってやる!」

 

 わめいてらんまに飛びかかる、女性たちが悲鳴を上げた。2度、3度、らんまはひょいひょい男の手を逃れる。軽いステップで男の背後に回った。

 

「うぐお!?」

 

 男の呻き声。らんまが、男の背中にナナメになってしがみついている。いやこれは、体格差があるのでそんな風に見えているがコブラツイストだ。

 

「教えてくれないと、もっと苦しいことになるよぉ~」

 

 悪魔の笑顔でらんまが言って、男の顔が赤黒くなって歪んだ。コブラツイストを本気でかけられると死ぬほど苦しいのだ。

 

「ソイツエストだ……ソイツエストの港だ! やめてくれ、やめてくれー!」

 

 らんまがそいつの背中から離れると、おとこは前のめりにぶっ倒れる。

 

「ソイツエストって、どこですか?」

 

 オレは村長に聞いてみた。馬車で半日のところらしい。

 

「すると、今日の夕方には戻ってくることになってるんだな? そう?」

 

 らんまが聞くと、ひどい顔色になってまた縛られている男が頷いた。

 

「ねえ。あと、あそこに何人残ってるの?」

 

 にこにこ笑いながららんまが聞く。

 

「オレたちを入れて、全部で30人だ」

 

「ホント?」

 

 らんまが笑顔のままで男の背後に回った。

 

「ぐあぁぁぁっ! やめろ! やめてくれ! あと、7人だ、7人だー!」

 

 らんまが何をやったのかわからないが、男の顔が赤くなってから真っ青になった。

 

 夕方。馬車の荷台には盗賊の格好を真似たオレが女を縛り上げて乗り、村人にお願いして馭者をやってもらった。『女』は当然らんまだ。

 

「途中で、旅の奴らをとっ捕まえてきた」

 

 見張りはらんまに気を取られて、オレのことなどろくに見ていない。

 

「ダージョとヨゼンは?」

 

 残り二人の盗賊の名前だ。

 

「こいつが乗ってた馬車で、後から来るよ。さ、入んな!」

 

 オレはらんまの背中を押して、首尾良くアジトの中へと入り込んだ。洞窟か鉱山だったのか、石を刻んだ階段で地下へ降りる。

 

「お頭ぁー。途中で女とっ捕まえてきましたぜ!」

 

 中はそんなに広くない。オレは大きな声で言ったけど、すぐバレた。

 

「おい。お前、誰だ?」

 

 一番奥にいるひげだらけの男が、座ったままオレに言う。その首に提がっている瓶が嫌な赤い光を放っている。あれがきっと『幻獣・バハムート』だ。

 

「誰でもいいでしょ。女、いらないの?」

 

 らんまの背中を押し出す。ビキニアーマーで注目しない男なんていない。

 

「いやーん。お頭さんたらぁ、そんな恐い顔しないでぇ~」

 

 らんまが躓いたふりをしてボスによりかかる。次の瞬間、バハムートの瓶はらんまの手にあった。ボスを椅子ごと蹴り倒し、飛びかかってきた数人を一撃で吹っ飛ばす。

 

「達也! パス!」

 

「おう! あっ!」

 

 受け取りそこなった。革紐に手はかかったけど、瓶を盗賊にひったくられた。

 

「邪魔すんな!」

 

 そいつの顔面に肘打ちを入れて、蹴り飛ばす。また瓶がふっ飛んで床に転がる。

 

「うぉりゃぁ!」

 

 らんまがくるくる回って盗賊たちを打ちのめしている。立っているのはあと二人、ボスがようやく立ち上がってらんまを背後から羽交い締めにする。

 

「やめてよスケベー!」

 

 背負い投げ、ボスが空を飛んで床に叩きつけられる。瓶の、上に。

 

「やべえ!」

 

 盗賊団のボスの体下から黒い煙が噴き出した。

 

「らんま! 逃げるぞ!」

 

【挿絵表示】

 

 らんまが床の上でもがくボスを飛び越えた。オレがらんまの手を掴んで走り出した瞬間、もの凄い咆吼が響いた。ボスが仰向けのままで跳び上がって天井に叩きつけられた。それを背にらんまの手を引っ張り、走っていくオレ。

 

「うわぁー!」

 

 バハムートだ。解放されてしまった。盗賊たちが上げる絶叫もバハムートの咆吼にかき消される。洞窟が揺れ動いてバラバラと岩の塊が降り注ぐ中、オレとらんまは死に物狂いで石段を駆け上がる。

 ボロボロと盗賊団のアジトの天井が崩れていく。

 

「逃げろ!」

 

 まだそこにいた見張りに叫んで馬車に飛び乗る。

 

「急いで、逃げるんだ!」

 

 地面が、洞窟が開いている岩肌が振動した。

 

「あれ……絶対出られないよな。バハムート」

 

 らんまが言った。一瞬だけ見えた大きさでは、あの中はバハムートの体で一杯になっただろう。そしてバハムートは石段の通路を通れない。

 

「みんな……死んだよな、あれじゃ」

 

「たぶん、ね」

 

 岩山が遠くなる。バハムートの苦しそうな咆吼が響いてきた。



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18♥.告白・港町ソイツエストの夜

 無事にバハムートを封印したオレたちは少年と村の人らを引き会わせた。泣きながらの再会にこっちももらい泣きしそうになる。かなり困難なクエストだったけど、らんまと二人で達成できた事を心から嬉しく思った。村の人らは残った者たちでもう一度、やり直すつもりとのこと。

 

 オレとらんまは盗賊団の馬車を使い、旅を進める事にした。次の目的地は馬車で半日程度の距離にある港町・ソイツエストにする事に決めた。世界は広い、その港町から船を使えば、行動範囲は一気に広がるだろう。この大陸だと、兵隊とかに追われる身だしな。盗賊の馬車をそのまま使わせてもらう事となった。

 

 馬車の操縦はらんまに任せた。勘が良いのですぐに乗りこなせている。湯太郎(幻獣・アーヴァンク)もすぐに使役しちまったし、ある意味、らんまは動物と仲良くするのが得意だ。今もニコニコと笑顔で馬を機嫌良く走らせている。

 

「はいよぉー、シルバー!ゴールド!」

 

 カウボーイきどりのらんま。馬車に落ちていたカウボーイハット風の帽子を被っている。シルバーとゴールドっていうのはこの馬車を引っ張る馬の名前だそうだ。らんまが声をかけるとシルバーとゴールドも機嫌良く快走し続ける。しかし、スピードがけっこう速い。馬車がガシャンガシャンと大きく揺れる。

 

「おわ!?ちょ、らんま。スピード出し過ぎだって!別に急ぐ必要はないんだからさ」

 

「へっへへー♪なにビビってんだよ、これくらい大丈夫、大丈夫」

 

 オレがスピードを緩めろと言っても、聞く耳を持たないらんま。しかし、馬車が揺れるたびに操縦するらんまの乳も大きく揺れている。ぷるんぷるんっと、弾力豊かに柔らかさそうに。

 

「まぁ、いいよ。このスピードでも…、でへへへ」

 

「んーー?」

 

 つい、らんまの揺れるおっぱいに見惚れてオレの鼻の下は伸びてしまった。それを見たらんまは瞬発的にオレの頰に平手打ちをかます。

 

 バチーン!と大きな音を立てて、オレの頰は赤く腫れ上がった。

 

「ったく、痛ぇ…」

 

 すぐにでも水で冷やさないとマズいくらいに赤く腫れあがっている頰を抑えて涙目になるオレ。

 

「痛ててて…そんな格好しているらんまが悪いんだろー?」

 

「いっつも人の乳ばっか見やがって。このドスケベ野郎!」

 

【挿絵表示】

 

◆◇◆◇

 

 無言のオレたちを乗せた馬車が荒地を抜け、草原を越えれば、海が遠くに見えてきた。今までは山とかばかりだったから、青い海が広がる景色が新鮮だ。港町・ソイツエストは海洋都市と呼ばれてもおかしくないくらいにオシャレで都会的なセンスのある街だった。

 

 オレたちは街の入り口に馬車を停めた。ここから船に乗って旅を進める予定だから、二頭の馬と馬車は売らせてもらった。ゴールドに換金すれば、2500ゴールドを手に入れる。今、オレとらんまの手元には4500ゴールド程度の資金がある。4500ゴールドといえば、最初の街では半年間はなにもせずに宿屋に食事付きで泊まり続けれる。

 

 珍しく大金持ちとなったオレとらんまは港町・ソイツエストのレストランで遅い昼飯を食べる事にした。

 

「ひゃぁー、これも美味そう、これも、これもー。」

 

 らんまが席につき、写真付きのメニューを開くと食べたい料理を指差していく。

 

「べつにいいぜ、らんま。好きなものを好きなだけ頼んじゃおうぜ」

 

 どうせ、金運のないらんまとオレだ。使えるときに使っておかないとなくなってしまうからと料理を盛大に頼んだ。久しぶりの料理にありつくオレとらんま。パクパクと口に放り込んでいく。海老や魚などのシーフード中心の料理はこの世界に来てから、一番、美味い料理だった。

 

「ひゃぁー、食った、食った」

 

 食べ終わったらんまは胃袋あたりをポンポンと満足そうにさすっているが、くびれたウエストはそのままで。あれだけ食べた料理はどこへ消えているのかと気になった。やっぱりデカい胸か?

 

◆◇◆◇

 

 その後、オレたちは港町・ソイツエストを散歩した。とにかく、この街は人が多い。船乗りはもちろんの事、冒険者も入り交じっている。美味しそうな店も多く、らんまと明日はこの店で食べようかなんて決めたりもした。しかし、奴隷らしき人はまったく見当たらない。むしろ、来ている衣服や装備から裕福な人々ばかりに見える。ここで奴隷が売られているというのではなく、ここから船に乗って連れ去られているのかもしれない。そもそも、わざわざ、売る奴隷を連れて歩かないか。

 

 散歩をしていると日が暮れて、街はランプの光で夜の顔を見せた。オレンジ色のランプの光が海面に反射していて、とても綺麗だ。花より団子ならんまもその光景を静かに眺めていた。

 

【挿絵表示】

 

「らんま、そろそろ宿を探そうか」

「あ…、そ、そうだな」

「どうした?らんま、なにか考え事か?」

「いや、なんでもねーよ、気にするな。行こうぜ」

 

 オレとらんまはこの街で一番大きい宿屋に泊まる事にした。入り口でチェックインする。

 

「それじゃ、シングル部屋を2つ」

 

「いや、部屋は1つでいいです」

 

 らんまがオレの言葉を遮って、部屋は相部屋にすると言いだした。

 

「らんま、いいのか?」

 

「いいぜ、今夜は達也と寝ようとおもって……」

 

 せっかくだからと、オレはこの宿屋で一番良い部屋を選んだ。ソイツエストで一番大きい宿屋の一番良い部屋。それはこの大陸で一番良い部屋でもある。

 

 

 階段をあがり、今夜、らんまと寝泊まりする部屋の扉を開いた。そこは夜の海、街灯りが見降ろせる最高の夜景ポイントだった。思わず、見惚れてしまうオレたち。

 

「うわぁ、すげえな…、こんな景色」

 

 らんまとバルコニーに出ると右手には賑やかな街が広がっている。先ほど、食事をしたレストランも見える。そして正面には夜の海が広がっている。手すりに腕をかけるらんま。潮風がらんまのおさげ髪をなびかせた。らんまの横顔……、本当に可愛い。

 

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 オレの心臓がドキドキと昂ぶる。

 

 もう、今しかねえ…。

 

 このタイミングを逃したら、らんまに気持ちを伝え損ね続けるだけだ。オレはギュっと目を閉じて、勇気を振り絞る。もしも、断られたら、そのときはそのときだ。オレはらんまを自分のほうへと振り向かせてから声をかけた。

 

「らんま…、大事な話しがある」

 

 まっすぐらんまを見つめる。

 

「どうした〜? なんでも話してくれ……」

 

 

 ゆっくりと深呼吸をしてから、自分の想いをそのままにシンプルな言葉に変える。

 

 一世一代の大告白。

 

 

「らんま、大好きだ、らんまのことを世界中の誰よりも愛しています。らんまを好きな気持ちなら、誰にも負けない」

 

 

 しばしの沈黙がオレたちの間に流れた。さっきまで吹いていた潮風も止まっている。

 

 

「んふふ、ありがとう。オレも達也のことがだーーいすき」

 

 次の瞬間、オレとらんまは互いの唇を貪るようにキスをしはじめていた。

 

「ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ。」

 

 らんまがオレの唇に唇を重ねながら、話し出す。

 

「やっと素直にお互いの気持ちを話せたな、達也」

 

「らんま…」

 

 そのまま抱きしめ合いながらキスを続けるオレとらんま。

 

「ドスケベ達也は、こうやってキスしただけでも勃起しちゃうんだろ?」

 

「大好きならんまとこんなエロいキスをしているんだ、あたりまえだろ? ビンビンだぜ」

 

 オレは衣服越しにらんまのお腹あたりに勃起したペニスを当てる。

 

「ったく…、でけえチンポしやがって」

 

「へへ、見る?」

 

 旅人の服のズボンとパンツを降ろすと、ギンッ!と固く勃起したペニスを見せつけた。らんまとのキスで最高潮に勃起したペニス。それをらんまに見せつけたと思ったら、その次の瞬間、目を疑う出来事が起こった。

 

「はぁはぁっあむっじゅるるるるるっれろれろれろれろっちゅっぱちゅっぱっ、達也のチンポ…、はぁはぁあぁ…はぁ…はぁはぁ…あむっじゅるるる」

 

「ちょ…、らんま、まじか…!?」

 

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 らんまがオレのペニスを咥えて、しゃぶり始めている。しかも頭を振って、すごいグラインド運動だ。オレは思わず腰が引けてしまう。

 

「らんま、そんなんされたら、イっちまうよ。オレのイきやすいんだからさ…んぅ!」

 

「いいじゃねーか、いいじゃねーか。はぁはぁっあむっじゅるるるるるっれろれろれろれろっ!」

 

 そのまま、らんまのフェラチオに立ち尽くすオレ。ペニスは人生でこれまでないほどに固く大きくなっていく。自分でも信じられないほどの大きさだ。

 

 でも、今夜はすぐイクわけにはいかねー。

 

「んは、でけえチンポだな、ホントにでかすぎて顎がはずれちまいそう」

 

 オレはらんまをお姫様抱っこで抱きかかえ、寝室のベットへと投げ下ろした。そのまま、らんまのビキニアーマーのブラを無理やり外した。らんまのデカいおっぱいが現れる。ピンク色の乳首。

 

「らんまぁ…、オマエこそ、こんなエッチでデかい最高のおっぱいしやがって!」

 

「大好きなくせに♪」

 

 そのまま、オレは欲望をぶつけるかのようにらんまの乳首に吸い付いた。

 

「ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、エロおっぱいらんま、じゅる、ちゅぱ!ちゅぱ!」

 

 右乳の乳首に吸い付きながら、左乳は遠慮なく、グリングリンと揉みまわす。

 

 オレは本音をぶちまける。

 

「大好きだ、らんまのおっぱい!大好きだ!ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ!」

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、いいぜ、遠慮しないでくれ、達也」

 

 次に左乳の乳首に吸い付いたのちに、らんまの胸の谷間に顔を埋もれさせる。

 

「らんまぁ、らんまのおっぱいでぱふぱふしちまうぞ。ずっとしてみたかった」

 

 

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 らんまが胸を寄せてオレの顔をさらに挟み込み、密着させてくる。まさか、あのらんまが自ら『ぱふぱふ』をしてくるだなんて。

 

 あぁ、弾力豊かですごい。。。すごすぎる。。。

 

 

 らんまのビキニパンツを脱がす。らんまの薄い陰毛が露わになる。オレは両手の親指でらんまの蜜壺の入り口を開いた。興奮から湧き出した蜜で潤った、らんまの秘部は、いやらしく光っている。オレの舌がらんまの敏感なそこを舐め始める。

 

「らんま、いっぱい気持ちよくさせてやっからな…」

 

 らんまの顔は見えないけど、きっとコクンと頷いているのだろう。オレは優しく舐めながら、次第に激しく舐めあげていった。夢中でらんまの秘部を舐めあげる。

 

「んはっんんふっ…つあああっ!!つんっんはっ…んんふっんんんっん…はぁっんんふっんん!」

 

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らんまの声が部屋に響く。その声にオレのペニスもビクンビクンと硬さを増していく。憧れのらんまとこんな事をしている事が自分でも信じられなかった。

 

 何度も下から上に舐め上げ、唇を粘膜にぴったりとくっつけてそのままじゅるじゅると吸い尽くした。固く尖らせた舌先で肉壁を撫でるとらんまの愛蜜が溢れでてきた。オレの下半身のペニスがもう、らんまと挿れたいと言わんばかりにビクンビクンと跳ねる。まるでここだけ、野獣みたいだ。

 

 オレは上着も全部、脱ぎ捨てて、らんまと同じように裸になる。仰向けとなっているらんまにペニスを持ちながら、ゆっくりと近づく。

 

「らんま、挿れるぞ…」

 

 大きく頷いたらんまは瞳を閉じて、ゆっくりと肩の力を落としていった。

 

 

 ペニスがらんまに近づくたびに、オレはらんまとのこれまでの日々を思い出していた。

 

 はじめて、この異世界に訪れたときのこと、オークやスケルトンとの戦闘、湯太郎の事。二人で勇気をだして盗賊団に挑んだ事。その全てがオレのらんまとの大事な思い出だ。

 

 異世界に来る前の元の世界のこともたくさん思い出す。格闘新体操のレオタード姿のらんま、お好み焼き売り対決のバニーガール姿のらんま。格闘ディナーでのらんまのコルセット姿…。

 

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 らんまのエッチな写真も天道なびきから、山ほど買った……!

 

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 そして、らんまと初めて会った日の事。オレはあの日から、ずっとずっと、ずっと、らんまのことが大好きで大好きでしょうがなかった。何度もオカズにした。

 

らんま、大好きだ!

 

「らんま、挿れちまうからな、本当に…!」

 

 ゆっくりとらんまの性器の中にオレのペニスが入っていく。ずぶずぶっと入っていく。亀頭が進むたびにらんまの愛液がオレの陰茎に絡んでいく。

 

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「んはぁ、らんまの中、すっげぇ」

 

 思わず、声に出してしまうオレ。気を抜いたら、すぐにでもイってしまいそうだった。

 

「んはぁ、達也のチンポ、気持ちいぃ!はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、男のチンポがこんなに気持ちいいだなんて、もっとしてくれ、達也!激しく!」

 

 あまりの気持ち良さに自然と腰が動く。

 

 ケダモノと化したオレは激しく腰を振る、乱暴にらんまを突く。突いて突いて突きまくった。身体中、汗まみれにながら、最高のセックスをらんまと営んでいく。らんまと男と女になる瞬間。覆い被さり、繋がったまま、らんまにキスをした。下も上も繋がりたかった。

 

「ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ。らんま最高だ、すごい、すごい。今夜は寝かさねーからな、らんま!」

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、へっ、望むところだぜ、んはっんんふっ…つあああっ!!つんっんはっ…んんふっんんんっん…はぁっんんふっんん」

 

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 無我夢中でらんまとセックスしまくる。大好きならんまとのセックス。最高だ。

 

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「くぅ!おらぁ、らんま、はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ」

 

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 ときどき、乱暴な言葉をかけてらんまを挑発する。

 

「これからはセックスしまくって、もっともっと恥ずかしいエッチな身体にしてやるからな」

 

「だったら、もっともっと達也好みのエッチな身体になってやるよ!惚れてもしらねえぞ」

 

 らんまの太ももをぐっと持ち上げ、種付けプレスの体勢にした。ピストンを更に激しくすれば、愛液と先走り液でどろどろの結合部からやらしい水音が奏でられていく。蜜を溢れさせるらんまの膣内の肉襞と熱いオレの肉棒が激しく絡み合い、絶頂に登りつめようとしていた。

 

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「もう、十分、惚れているよ、らんまぁ!イク、イクイク、イクゥ!あぁ、一緒にイこう」

 

「あぁ、達也!オレもイっちまう!イッちまうぁ!達也!達也!達也!達也!」

 

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「あぁあ!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!」

 

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「あぁ、達也!オレもイっちまう!イッちまうぁ!達也!達也!達也!達也!」

 

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「あぁあ!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!」

 

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「達也!達也!達也!達也!達也!達也!達也!達也!達也!達也!達也!達也!」

 

「あぁあ!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!」

 

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 らんまはオレの声を呼びながら、身体をひくつかせる。目が虚ろになるらんま。それと同時にオレも精巣が作り込んで、ずっと溜めていた濃厚ザーメンを放つ。らんまの中に放った。

 

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「らんま…大好きだよ、愛してる」

 

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「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、オレも達也が好き、愛してる」

 

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〜This story continues〜




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物語は各部ごとに独立したエピソードで構成されており、前の部を読まずに楽しむことができます。もちろん、全ての部を読むことでより深い世界観に浸ることができますが、飛ばし読みも大歓迎です!

■第二部・『集結!伝説のパーティ編』作品紹介

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港町ソイツェストで喫茶店を営み始めた達也とらんま。しかし、二人の平穏な日常は長くは続かない。世界各地で巻き起こる怪事件に巻き込まれ、達也とらんまの新たな冒険が始まる。
暗躍する魔導師と戦う伝説のパーティをテーマにした冒険ファンタジーです。
賢者アムや魔剣士パラムも登場します


■第三部・『四聖獣討伐編』作品紹介

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女神フレイヤからの依頼で、達也とらんまは現代日本と異世界を行き来しながら四聖獣の封印を解く壮大な任務に挑む。果たして二人は異世界の平和を取り戻すことができるのか?そして、達也とらんまの運命が交差していく……。


■第四部・短編『アッサラーム編』作品紹介

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達也とらんまは、日常に飽き足らず新たな魔法を覚えるため、伝説のジャマールの霊魂石を求めて砂漠の街アッサラームへと向かう。果たして、二人はレアモンスターを倒し、目的の宝石を手に入れることができるのか?


■第五部・『神々に愛され地サラトバ編』作品紹介

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神々に愛されし地・サラトバ地方への冒険の招待を受け、美しい水の国・ウェスティリアへ向かった達也とらんま。青く澄んだ川が縦横に流れるウェスティリアは、水の恵みによって繁栄し、国内外の様々な文化が交流する場となっていた。やがて、大戦争が始まり、二人もその渦中に巻き込まれていく……。
四カ国からなる新たな大陸を舞台に達也とらんまが冒険を繰り広げます。

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■第六部・『短編・スイーツウォーズ』作品紹介
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ウェスティリアの街角に新たな喫茶店をオープンさせた達也とらんま。らんまは、元気で明るい性格で、客に夢中にさせる絶品のコーヒーとパフェを提供します。しかし、その隣にアイスクリーム屋が開店し、店主はなんと、らんまのライバルであるあの人でした。
物語は、らんまとあの人が、激しい競争を繰り広げるらんま1/2らしいコメディタッチのドタバタ劇になります。もちろん、達也とらんまの濃厚セックスシーンも満載!

■第七部・『試練の塔編』作品紹介
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突如として現れた謎の覆面男に襲撃され、それまでの平穏な生活は一変した。らんまと達也は、覆面男の持つ異様な力から、これまで知らなかった"魔皇軍"の存在を知ることとなった。それは、サラトバの運命を大きく変えていくのであった。
そして、二人はその名の通り、数々の困難と危険が待ち受ける試練の塔を登り始めるのだった。

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第一部・冒険の章
19♥.出航


 翌朝のこと。熱く濃厚な一夜を過ごしたオレとらんまは、乗せてくれる船を探すことにした。しかし、思っていたほど簡単じゃなかった。

 

 船に行って料金を聞けばいいのだと簡単に考えていたのだが、高校生の悲しさで社会の仕組みが全然わかっていなかった。お金を払うと言っても、ぜんぜん取り合ってもらえないのだ。近寄ることもできなくて、追い払われた船まであった。

 

「乗船チケットいるのかな、どこで売ってるんだろ?」

 

4隻目の船に断られて、呆然としながららんまが言った。遊覧船じゃないのだから、そんなものが要るのだろうか。

 

「ちょっと……待って、達也……少し、休ませてくれ」

 

 らんまは朝から具合が悪そうだった。あまり喋らないし顔色も良くない。

 

「腹でも痛いのか?」

 

「痛いよ」

 

 不機嫌そうな顔と声でらんまが答えた。

 

「股関節も膝関節も両方メキメキ言ってるし。お腹の中も頭もぐっちゃぐちゃ」

 

 ゆうべは力一杯らんまの脚を抱え上げて、腰を叩きつけるようにピストンしまくったのだ。

 

 二人で桟橋に腰を下ろして、屋台で売っていたサンドイッチをかじる。揚げた魚に辛いソースがかかっていて意外と美味い。これでコーラがあれば言うことがないのだが、そんなものはこの世界にはない。

 

「あんたら、船を探してるんだって?」

 

 男がオレたちを見下ろして言った。

 

「お金は払うと言ってるんですけど、断られちゃって……」

 

「どこへ行く気だ?」

 

 そう聞かれて、オレは答えに詰まった。目的地なんか決めていないし、そもそもこの世界のマップもいまだにわからない。

 

「盗賊団をやっつけてきて、次の冒険に向かうのさ。行き先はどこだっていい」

 

 らんまが格好をつけたセリフを吐いた。でもそんなこと言って大丈夫なのか、オレの胸の中を一瞬不安が横切った。

 

「人なんか乗せる船はめったにないぞ、荷を運ぶ船ばっかりだからな。だが、良かったらオレが探してやる」

 

「えー、ホントー?」

 

「明日の同じ時間、ここへ来な。それまでに見つけてやるよ」

 

「ありがとうございます!」

 

 何とかなりそうでホッとする。馬車を売ってしまったから、ここから陸路でどこかへ移動するのは簡単じゃない。

 

 

 そして、再び、宿屋で夜を迎える。

 

「達也ぁ……」

 

 夜、オレの体の下でらんまが言った。

 

「ん?」

 

 オレはらんまの乳首を口にふくみながら、唸るような声を出した。

 

「こっちには、もう……戻る気はないのか?」

 

 オレはらんまの胸をもむ手を止めた。

 

「こっち……って?」

 

「ここから船に乗って……」

 

 らんまがオレの頭に手を回して、胸に押しつけた。オレの頬の下で、らんまの乳が柔らかくつぶれる。

 

「そしたらさ……ここに来た、ログイン? したところ。もう、行けないかも知れねぇからさ」

 

「あ……」

 

 オレはそのことが、すっかり頭から抜け落ちていた。

 

「達也が、もう元の世界に戻る気ないんだって思ったから。オレ、達也に抱かれたんだけど……マジで、いいの? オレで」

 

 オレはベッドに手をついて体を起こして、らんまの顔を見下ろした。

 

「達也に中出しされちゃったから。もう、あっちに戻っても、男にならないような気がしてるんだ……だから、達也がこっちで生きていくって決めたなら。オレはそれでもいい」

 

 オレは背中がザワザワ寒くなったような気がした。

 

「ホントに……もう、男にならないのか?」

 

「わかんないけど……そんな気がする。中出しされて……今朝から、何だか体の中が今までと違う気がする」

 

 らんまの言ったことが頭の中でぐるぐる回った。オレは、本気で、こっちでらんまと暮らしていく気があるのだろうか。単に、雰囲気に流されてセックスしてしまっただけなのか。

 

らんまとキスして舌を絡めた。

 

「うう……」

 

 うっすら湿り気をおびているらんまの襞の中へ指を押し入れると、らんまが苦しそうに眉をゆがめた。

 

「爪、痛ぇからさ……そっと……」

 

 指の腹で、ゆっくり襞の中を擦る。脚を大きく拡げさせて、オレはそこに唇を近づけた。

 

「あうっ!」

 

 らんまが体を震わせた。下から上まで、舌先で何度も舐め上げる。

 

「きゃうぅぅぅぅぅ……」

 

 らんまがオレの頭を両手で押さえつけ、爪を立てる。

 

「いや、いや! もうだめ!」

 

「挿れていい?」

 

「そっとね……ゆっくりだからな。きのう、体裂けるって思っちまった」

 

 らんまの体をベッドに組み敷いた。キスしながら、固く張りつめたペニスの先端で襞の中をゆっくり擦る。

 

「う……う……ああ、ああん……」

 

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 らんまが唇を離して、頭をのけ反らせた。

 

「らんまの中に挿れる」

 

 らんまが頭をのけぞらせたまま、小さく頷いた。ペニスの先端が、襞の奥に隠れたくぼみを探りあてた。

 

「あうう!」

 

 らんまが苦しそうに呻いて、オレの下で体をよじった。ペニスの先端が、らんまをこじり開ける。

 

「あううううう……」

 

 『こつん』と、ペニスの先端に固い感触。

 

「ううーっ!」

 

「ああ……」

 

 オレは息を吐いて、らんまの体を抱きしめた。

 

「らんま、だいじょうぶ?」

 

「うん……」

 

 無我夢中だったゆうべより、少しだけ気持ちに余裕があった。

 

オレの、体の一部がらんまの中に入っている。それがセックスって行為なのは知っていたけど。実際にそうなってしまうと、何て表現していいのか困るほど、とにかく感動だった。

 

『だから……やっちゃうと、もう離れられなくなるのか』

 

 オレは腰を動かしながら何となく理解した。オレはらんまを自分の物にして、同時にらんまの物になってしまったのだ。

 

「あ、あ、あ、ああ……ああ。あ、あ、あ、ああ、ああ! ああ! ああん!」

 

 オレが腰を動かすと、そのたびにオレの上のらんまが声を上げる。

 

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『おれ……らんまと、シンクロ……してる』

 

「ああ……ああ……あ、あ……」

 

 オレもらんまに合わせるように声を出していた。

 

「あ、あ、あ……あ! ああっ、あ……うっ!」

 

 ビュッ、ビュッとオレはらんまの中に射精した。

 

「あっ……ああ、あっ、あっ、あ……」

 

 ドクンとペニスが脈打って精液を吐き出すたびに、らんまが声を上げる。らんまが震えながら唇を求めてきた。舌をらんまの口の中に押し入れて、舐め回す。

 

「んぐうぅぅ……」

 

 らんまがうめいて悶える。オレがまた腰を動かし始めると、二人が結合したところから卑猥な濡れた音。

 

「んっ、んっ、んっ……」

 

 体でらんまを押しつぶすような状態で、おっぱいに顔を埋めてオレは腰を振る。

 

「あ、あ、あ、達……也……まだ……あ、あ、ああ……」

 

「あ、あ、ああっ!」

 

 たて続けに二発目。オレは汗で濡れた顔をらんまのおっぱいに埋めて荒い息を吐き続ける。

 

「達也ぁ、もう……ダメ……もう……許し……て……」

 

 らんまが泣くような弱々しい声を上げた。まだオレのペニスはらんまの中で固いまま、ドクドク脈打っていた。

 

 そして、オレとらんまは裸で宿屋のベットの上で眠りついた。

 

 翌朝

 

「少し……楽。最初より」

 

 宿の食堂で、らんまがドンブリみたいなカップを抱えて言った。朝食はパンもサラダもシーフードもある。らんまは暖かいミルクティを飲んでいた。

 

ミルクティーはすごく甘くて、何か舌にザラザラしたものが残る。それにハーブかスパイスの香りが強くて、オレはあまり好きじゃない。

 

「聞いてるのかよ」

 

 らんまが不機嫌な声で言った。

 

「うん」

 

 何でらんまが不機嫌なのかはわかっている。

 

「やめてって言ったのに、3発もやりやがって……」

 

 一度も抜き出さないで3連発、最後はらんまがマジ泣きしたのだ。たしかにらんまの華奢な身体にはオレのペニスは大きすぎる。

 

「毎晩これじゃ、体が壊れちまう。身が持たねーぜ」

 

 航海中にメシが出るかどうかなんてわからないので、一応食料と水を手に入れて。昨日の人を待った。

 

「おう。人を乗せてくれる船をみつけてやったぜ」

 

 思っていたより早くその人が現れた。

 

「だがここじゃなくて、隣にある漁港から出るんだ」

 

 その人についてしばらく歩き、その漁港に着いたけど。なんだか寂れた雰囲気だ。漁港なのに船がほとんどいない、人もいない。

 

「ずいぶん……寂れちゃってますね」

 

「ここんところ魚が獲れなくなっちまったからな、みんな出稼ぎに行ってる」

 

 2本マストのけっこう大きな船があって、もう出港の準備が始まっているようだ。

 

「乗せてほしいってお客人を連れてきたぜ!」

 

 その人が声をかけたけど、船員は無愛想に頷いただけだった。雰囲気があまりよくない。

 

「船賃は中で船長と相談しな」

 

 何かを言う暇もなく、渡り板が外されて船は桟橋を離れた。甲板の上は慌ただしく船員が動き回って、誰に話しかけたらいいのかもわからない。

 

「あの人に、お礼も言えなかったな……」

 

 船員の一人が来て、小さな扉を指した。ハシゴで下に降りるらしい。下は真っ暗で、何だか嫌なニオイが充満している。

 

「あっ」

 

 らんまが声を上げた。

 

「なに?」

 

 らんまの視線を追うと、恐ろしく狭い中に人がみっしり詰め込まれている。よく見ると、みんな手をロープで縛られて繋がれている。

 

「これって……」

 

 バン! と頭の上で扉が乱暴に閉じられて、中は真っ暗になってしまった。

 

「奴隷……売り飛ばす、船?」



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20.船の上で

「この船が捕まえられた人らを運ぶ奴隷船だったっていうわけか…」

 

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 真っ暗な船室(檻)の中、オレが手を伸ばすと柔らかいものに当たった。この感触をオレの手は完全に覚えている。らんまの巨乳おっぱいだ。オレがこんな状況にも関わらず、らんまの乳を揉んでいると、らんまからドスの利いた声が聞こえてくる。

 

「馬鹿達也!こんな状況で、なに、人の胸触ってやがんだ」

 

「悪ぃ、悪い〜、つい」

 

 オレは気を取り直して、声を出してみる。

 

「どなたかいますか?」

 

「旅の者ですか?あなたたちもアイツらに捕まったんですね」

 

 しゃがれ声の男の声が聞こえた。

 

 

 それから、そのしゃがれ声の男と真っ暗なまま、状況を説明してみた。目が慣れてくると、わずかに外の光で見えるようにはなってきたが、辛うじて、近くのらんまの顔が見えるだけだ。

 

 奴隷として捕獲されているのは全部で6名。その中には少年と同じ村から連れ去られ、盗賊たちから逃げたものの、また、捕まえられてしまった者もいた。

 

 

「しかし、扉も鍵をかけられちまってる、どうする事もできないか」

 

 オレたちは船に揺られながら、わからない目的地に向かわされる。

 

「らんま、どうする?」

 

「どうするって言ったって、外の奴らが開けてくるまで、なにもできねえよ」

 

 しばし、考えるオレ。つまりは目的地に着いて、扉が開いたところで奇襲攻撃をしかけるしかないか。たしか、盗賊らの数は4名くらいだった気がする。扉を開けてきた盗賊を1名か2名、倒して、捕獲されている6名とオレとらんまを合わせて8名が残りの盗賊を倒す事は不可能じゃないな。

 

 問題はどうやって、扉を開けてきた盗賊を倒すかだ…、なにか油断させる方法はと思考を巡らせる。

 

「みなさん、オレにいい考えがあります。今から外の盗賊らに聞こえないように小声で話してもらえますか」

 

 暗闇の中、オレは腰に着けたナイフで静かに室内の方たちの縄を解いた。このナイフを奪わなかったのが仇となったな。このオークを倒したナイフでこのピンチも切り抜けてやるぜ。

 

 

 それから、オレたちは作戦の準備を施して、目的地に到着するのを待った。

 

 

 船にドンっと重たい音が床を通して、響いた。揺れが止まった。どうやら目的地に着いたようだ。想定通りに船室の扉が開く。作戦開始だ。眩しい太陽の光が数時間ぶりに目に戻ってきた。

 

 扉が開かれ、盗賊の男が1人、船室へと入ってくる。オレたちをここに閉じ込めた奴だ。

 

「縄が食い込んで痛いのぉ〜、はやくぅ、解いてよ〜」

 

「ん?女が一人?他の奴らは?」

 

「んもぉ、そんなのどうでもいいじゃない、縄が食い込んで痛いんだから、はやく解いてちょうだい」

 

「わかった…、今すぐ…」

 

 船室の奥にいる縛られたらんまへと男が近づく。

 

『今だ!』

 

 オレは、そいつの頭を後ろから、おもいっきしナイフの柄の部分で殴りつけた。

 

「おわ?!」

 

 男が前向きに倒れたのを確認するとオレは、縄を解いた方たちに合図する。

 

「今です!皆さん、外へ」

 

 奴隷にされてたまるかと、全員が外にいる盗賊らに襲いかかっていく。盗賊がどんな武器を持っているかわからない危険な作戦だったが、皆、賛同してくれた。オレもらんまの縄をほどき、船室の外へ出ていく。おっと、鍵をかけておかないとな。

 

「船を港に戻すと、盗賊団の仲間が乗り込んでくるかもしれない。沖へ戻してください!」

 

 再び、錨を上げ、沖へと船を戻す。

 

「へいへいへい、へーい、よくもオレたちをあんな暗いところへ閉じ込めてくれたな、タダじゃおかねえぞ」

 

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 さっきまでのぶりっ子らんまとはまったく違うガラの悪いらんまが盗賊たちを脅す。

 

「くそ、数が多い」

 

 オレの予定どおりに3対8となった盗賊は海へと飛び込み、逃げていった。

 

「あ、待ちやがれ」

 

 逃げた盗賊を追いかけようとするらんまをオレは制した。

 

「今はこの人たちを解放する事が先だ、らんま」

 

「次、会ったときは覚えておいてやがれ」

 

 そのまま、船は当初の予定だった港ではなく、そこから近い漁師町へと航路を変えた。

船は漁師町へ無事に到着し、暗い船室にオレたちと同じように閉じ込めた盗賊も解放する。盗賊から得た情報だと、奴隷たちは貴族たちに売られているらしい。あくまでも盗賊団はその仲介業者だった。



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21♥.バニーらんま

 らんまと二人で船に揺られている。今夜は野宿ならぬ、船宿にする事にした。異世界の海の上は静かすぎる。遠くに街の小さな灯りが見えるだけ。ゆっくりと揺られている帆を畳んだ船上でオレはらんまと潮風に吹かれていた。

 

「へへ、船の上で二人きりってのもいいもんだな」

 

「だな、潮風が気持ちいいぜ」

 

 ビキニアーマー姿のらんまが大きく背伸びをする。大きめのランプには全て火を灯したので船上はけっこう明るい。

 

「そういえば、この船には盗賊団が残した宝とかあったりしねーのかな?」

 

「たしかに…、あるかもしれないな」

 

 この船からは盗賊団たちが海へ逃げて行き、奴隷になりそうだった人々を解放しただけで積荷は降ろしていない。オレとらんまはランプを手に持ち、照らしながら船内を照らしながら残された積荷を確認する事にした。

 

 船室の奥の部屋には大きな袋が山積みになっていた。袋を破いて開けると中には塩や砂糖が入っていた。その他には宝箱のようなものもいくつかあり、中にはスケルトンを倒した聖水が山ほど入っていたりもした。そして、他にも箱を開けていくと、うさぎの耳のようなヘアバンドが出てきた。

 

「ん?なんだ、これ。ウサ耳バンド?」

 

「どうした、達也、なにか見つけたか?」

 

 オレの背後で別の宝箱を開けていたらんまが振り返る。

 

「いや、これさ、もしかすると、あ、そうだ。」

 

 案の定、カフスや蝶ネクタイ、そして…、黒のハイレグ・ボディスーツ、網タイツが出てきた。一式を手に取り、らんまにも見せる。

 

「ほらほら、これだよ、これ。らんまも知っているだろ?昔、着た事あるんだからさ」

 

「うわ?!これはバニーガールのコスチュームじゃねえか?」

 

「だな♪」

 

 元の世界で数ヶ月前に『紅つばさとのお好み焼き売り対決』でらんまがバニーガール姿に着替えてきた事を思い出した。あの日は、らんまを応援したくて、2枚、お好み焼きを買ったんだっけ。もちろん、元気にお好み焼きを売るらんまを目に焼き付けて、その夜はオカズにした。らんまは正体がバレていないつもりだったけど、お好み焼きにしっかり『らんま』って書いてあったんだからバレバレだよな。

 

「らんま…、頼む!着てくれ!この通り」

 

 オレは手を合わせて、らんまに頼み込んだ。どうしてもらんまのバニーガール姿が見たい!

 

「はぁ〜?なんで、こんなところで…!」

 

「らんま、この通り!頼む!頼む!」

 

 必死にらんまに頼み込むオレ。根負けしたらんまはバニースーツ一式を手に持って、船室へ入っていった。

 

「わかったよ、んじゃ、着替えるから、上で待っててくれ」

 

「ありがとう…、らんま」

 

 オレは涙目で感謝を表現しながら、船上でバニーらんまを待ちわびた。1秒がとても長く感じる。まだか、まだかと船の上をそわそわと歩き回ってしまった。

 

「お待たせ…」

 

 らんまが階段を上がり、船上へと出てきた。目の前にはオレのリクエストどおりにバニースーツをしっかりと着こなしているらんまが…、バニーらんまが…。

 

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 オレの肉棒がズドーンと一気に勃起しまくる。あのバニーらんまをこの船の上で独り占め。オレのためにらんまがバニースーツを着用してくれている。

 

「らんま、すごいよ、めちゃくちゃ似合ってる」

 

「でも、このバニースーツ締め付けがすごくて」

 

 バニースーツはらんまの身体を締め付ける。でも、ウエストのところは少し余っていて、胸は窮屈なようで。つまりはらんまがスタイル抜群ってこと。

 

 オレはらんまの許可も得ないまま、ズボンを脱ぎ、らんまのバニー姿によってビンビンに勃起したチンポを摩りながら、バニーらんまに近づいていった。

 

「ほら、バニーらんまを見たら、もう、こんなになっちゃってるぜ」

 

 つい、らんまに向かって『バニーらんま』呼びしてしまった。

 

「すごい…」

 

「らんま、ご奉仕フェラしてくれ」

 

 強気なオレは柄にもなく、らんまに命令してしまう。しかし、らんまはオレの要望どおりに、甲板にひざまづき、仁王立ちとなったオレのちんぽを咥え込んだ。らんま、いや、バニーらんまの口の中、すごい…。

 

 二人きりの船の上、バニーガール姿のらんまがオレのチンポを咥えて、しっかりとご奉仕している。彼氏となったオレのチンポを咥えている。背を弓なりにクッと反らし、顔を上げてチンコをおしゃぶりするバニーらんまは実に卑猥だ。

 

『じゅるるるるるっれろれろれろれろっちゅっぱちゅっぱっ』

 

 らんまの唾液とオレの我慢汁が絡み合い、やらしい水音を立てる。

 

「らんま、もっとだ…、もっと」

 

 理性を失ったオレはらんまの頭を掴み、まるでオナホールを使うかのようにらんまの頭を咥えさせたまま、動かした。

 

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「んんんっ!……んぐっ…んっ………んぐぅぅぅーッ!」

 

 らんまの喉奥まで、グイっと乱暴に押し込んでしまうオレ。らんまのウサ耳が外れそうなくらい大きく揺れた。やりすぎたかなと心配になり、らんまに声かける。

 

「らんま、悪ぃ…、つい、調子に乗っちまった」

 

「いや、いいんだ…、達也のちんぽをしゃぶるの好きだからさ、遠慮しないでくれ」

 

「らんま…、ありがとう、それじゃ、今夜は遠慮なくバニーらんまを犯しまくるぞ、いいな!」

 

 バニーらんまがウサ耳の位置を直しながら、オレに目で合図する。バニーらんまの大きく開いた胸元、吸い込まれそうな谷間が目に入る。頼んじまうか、アレ。ホントにお願いしちまうか。

 

 迷う心を振り払いながら、オレは勇気を出して、欲望のままに命令した。

 

「バニーらんま、いや、らんま…、そのデカパイでオレのちんぽを挟み込んでくれ。そのつまり、パイズリ奉仕だ」

 

「……わかった達也が望むなら、少しだけ…。そのかわり、後でいっぱい愛してくれよ?」

 

 オレはもちろんだと大きく頷いた。

 

 らんまがバストを覆いかぶさっているバストカップをペロンっとめくれば、らんまの世界で一番やらしい乳房が露わになる。あらゆる男供の性の対象となってきたらんまのおっぱい。それが、ついに男根を挟み込むときがきた。

 

 むにっ…っとオレのペニスを挟み込んだらんま。そこによだれを垂らすらんま。

 

「うわ?!まじか、らんま…」

 

「だって、こうしないとすべりが良くならないだろ?」

 

「らんま、ホントに初めてなのか…?」

 

「アホ達也!はじめてに決まってんだろーが」

 

 らんまの爆乳が上下に動き出した。まずは、ゆっくりとした動きでオレのちんぽを攻め立てる。

ちんぽに張り付くようにらんまの乳肉は形を変える、そして、ネットリとした動きは早さを増して竿を擦りあげていく。

 

 この世のものとは思えない快感にオレは気を失いそうになる。快感ももちろんだが、その光景がなんともやらしい。スケベ!こんなスケベで尽くす彼女ができて、心底、良かったと思った。

 

「やばい、イくぅ、イっちまう!」

 

「いいぜ、いいぜ、イっちまえ♪達也」

 

 押さえていた蓋が吹き飛ばされる感覚だった。溢れ出した性欲のエネルギーを止めることはできない。理性の防波堤を吹き飛ばすようにオレのチンポはらんまの顔面に向かって、射精する。

 

「んお、らんま、イクゥ!バニーらんまで、イク…あ..ああ!」

 

 たっぷり出て精液はらんまの顔だけではなく、乳房も白く汚した。

 

「えへ、たっぷり出たな♪達也のチンポからいっぱい出て、嬉しい」

 

 

 次はオレの番だ。オレがバニーらんまを愛する番だ。

 

「それじゃ、約束どおり…」

 

 オレはらんまを起き上がらせて、唇を重ねて、強引に舌を絡めていく。今度はオレのほうから、らんまをしっかり愛しはじめる。らんまの口内に唾液を送り、よだれまみれの舌を交差させた。

 

「チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ。はぁはぁっ…じゅるる、ンチュパ、チュパチュバァ、んちゅはぁはぁっはぁはぁっ、らんま、おさげ、ほどいちまってもいいか?」

 

「えっ?べつにいいけどさ…、なんでまた」

 

「紅つばさのお好み焼き売りのときのらんまを犯したいんだ」

 

「ふふ、そういうことか。いいぜ」

 

 らんまがおさげ髪を結わいている「龍の髭」を取れば、ロングヘアがバサっと現れる。

 

「おさげ髪をほどいても可愛いな、おさげ髪でも、どっちでも好きだ、らんま」

 

「口がうまいじゃねえか」

 

 オレは強引にらんまの網タイツの股間部分を破き、ハイレグスーツの隙間に指を忍び込ませてゆく。昨日、爪が痛いと言われたので、しっかりと手入れした指先でらんまの膣内に侵入していく。

 

「んあはっ!!んあんふ..あふっ..!んあぁぁっ…」

 

 雌の声をあげるらんま。オレは声をさらに出させようと、何度もイメージトレーニングした動きでらんまに快楽を教えていく。

 

「いいぜ、いいぜ、らんま、好きなときにイっちまいな」

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…!達也の手、気持ちいい、嘘じゃない」

 

「演技してないな?ホントだな?」

 

「してない、してない、だって、すごく気持ちよくって」

 

「くぅ!おらぁ、らんまぁああああ!」

 

 オレは一気に指をかき回す速度を速め、強めていく。らんまの膣内が水っけを増していく。

 

「んん゛っーー!! ん゛んっっ!! んん゛ん゛っっーーー!!!」

 

 唇をキスで塞がれたらんまが悶える。

 

「いくぜ、らんま、オレがすっごい気持ちよくしてやるからな」

 

 腕の速度をあげ、らんまの膣内を激しくかき回す。そして、膣の入口付近(腹側)に指で刺激を与えるとらんまの膣内から溢れ出す愛液。盛大に潮を吹くらんま。

 

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 オレはもう片方の手でらんまの身体を支え、向きを上向きにさせると、恥ずかしいくらいに大きくらんまの愛液が飛び散った。

 

ぶしゃあああああああああああーー!!!!!!

 

「やべぇ、らんまに潮を吹かせちまった……」

 

 オレは満足感を覚え、らんまの惚けた顔を眺める。まだ、終わらねぇ。オレは勃起し続けたペニス、絶倫男根を誇りながら、らんまを後ろ向きにさせる。

 

「らんま、容赦しないからな…」

 

 網タイツをさらに大きく引き裂き、ハイレグスーツをずらして、そこに男根を無理やりねじこんだ。初めて入れたときよりも、すんなりと入っていくらんまのマンコ。

 

「んあぁ、んあんふぅあぁ!あへぁんあぁ!んあぁんんあんうぅうんあぁううぁ!!」

 

「らんまぁ!今日も昼から冒険してるときから、ずっとセックスしたかったんだ、こうやってらんまと繋がりたかった!」

 

 バックでらんまをハメ倒せオレ。甲板の上でらんまを後ろから犯して、犯しまくる。

 

「オレだって、達也としたかった、んあはっ!!んあんふ..あふっ..!んあぁぁっ、達也のデカチン気持ちいい」

 

「これからは夜だけじゃなくて昼間もやろうな、らんま。デカパイとデカチン同士仲良くしようぜ、なぁあ!!!」

 

 オレの脳は欲望に支配され、バーサーカーと化す。『らんまを犯す』ただ、その事だけに集中して、腰を振りまくった。

 

「あっひゃ、ひゃっひゃ、ひゃ、きもちぃい、きもひぃいいのぉおアヘアヘあへあん、あ。あっ、ひゃはあ」

 

 狂ったようにあえぐらんま。らんまの身体がすごい熱い。オレの身体も熱い。

 

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「バニーらんま!バニーらんま!!精子、出しまくるぞ、ほらほら!受け取れ」

 

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 バーサーカーモードのオレ。らんまの膣内で射精する。一度、射精してもバーサーカーペニスは衰える事はない。完全な絶倫状態となったペニスはらんまの中で何度も何度も射精つづけた。

 

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「バニーらんま!バニーらんま!!バニーらんま!!バニーらんま!!バニーらんま!!」

 

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 その夜は、金玉がカラカラになるまでバニーガール姿の女らんまを何度も何度も犯して、犯しまくった。

 

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22.おさげ髪を解いたらんま

 体力も精力も全部らんまの中に注ぎ込んで、オレは星空を見上げながらうたた寝をしていた。そしてふと目を覚ました、セックスのあと隣で気を失っていたらんまがいない。

 

『ごとん』

 

 どこかで音がした。船の、下の方からだ。

 

「なんだ?」

 

 オレはぼんやりしたまま頭を起こす。まだいくつか灯っているランプの明かりで、船縁にウサギがいるのが見えた。なんで船にウサギがいるのか、オレは半分眠った頭で考えていた。

 

「らんま?」

 

 ウサギじゃなくバニーらんまが伏せているのだと気がついた。声をかけると、らんまが手真似で『動くな』と指図している。

 

「え? 何かきた?」

 

 小声で言うと、甲板に何かが投げ込まれきた。『がん』とそれが甲板で跳ねる。金属の、フックだ。

 

「あ……」

 

 オレはやっと気がついた。誰かがこの船に乗り込もうとしているのだ。さっきのは、ボートか何かがぶつかった音に違いない。

 

「寝てるふりしてて」

 

 らんまが囁く。頭だけ横向きにして薄目をあけて見ていると、船縁に手がかかって人の頭が現れた。オレの方を見て、下に向かって何か言っている。

 

 そいつが船縁に上がって来た瞬間、らんまが伏せの姿勢から一瞬で逆立ちになった。逆立ち回し蹴り。

 

 喰らったやつは船縁から消えて、下から大きな水音が聞こえる。

 

「はーいっ!」

 

 らんまがそいつを追うように飛び降りた。

 

「らんま!」

 

 オレは起き上がって船縁に走って、下を覗いた。もうそのときには男が4人、泳いで逃げていくところだった。らんまが一人で全員を海にたたき落としたらしい。

 

「達也ぁー。ボートが手に入ったぜー!」

 

 らんまが乱れた髪をかき上げながら言う、ウサギ耳が外れるような格闘ではなかったらしい。

 

「ボートを、どうするんだ?」

 

「これがなかったら、泳がないと陸に上がれないじゃん」

 

「また……あの漁港に行けばいいんじゃないの?」

 

 そう言うと、らんまがするするとロープを登ってきた。

 

「あいつらが船を取り返しに来たってことはさ、港には仲間が待ってるはずじゃんか」

 

 らんまに言われて気がついた。真っ暗だった漁師町には火がいくつも見えている。この船に積まれている大量のお宝を奪われて、連中が黙っているはずがない。

 

「こんな船オレたちで操縦できるはずがないし、その辺の陸に上がるしかないだろ? だったら早いほうがいい……あ……」

 

 らんまが突然しゃがみ込んだ。

 

「どうした?」

 

「いや……あの……達也の、出てきた……」

 

 らんまがのろのろと立ち上がると、網タイツをはいた内腿に精液がヌルヌル流れ落ちている。

 

「お前、また3回とか出しただろ」

 

「いや……4回……」

 

 らんまが口元をゆがめてオレを睨む。

 

「一晩、2回までだぞ。いいな!」

 

「……わかった」

 

「そのうち、マジでオレ妊娠するかも知れない……」

 

 残念だったけど、らんまはウサギさんからビキニアーマーに着替えた。とりあえず必要最小限のアイテムを頂戴して、まだ暗い海を陸に向かう。

 

おさげを編む時間が惜しかったので、らんまは髪をロングにしたままだった。ロング髪だとらんまのイメージは凄く変わる。普通の女に見える。

 

「考えてみたら……」

 

 らんまと二人でオールを漕ぎながら、オレは思いついたことを口にした。

 

「あの……誘拐された人たち、こっちでどうするんだろ?」

 

「警察……なんかないだろうから、やっぱ軍隊かな?」

 

 ここが、元いた場所と繋がっているかどうかもわからない。繋がっていたら、また軍隊から逃げ回ることになるかも知れない。

 

「どっかさ。人の居ないところで、しばらく隠れていたらいいんじゃないか?」

 

「どーやって?」

 

 らんまが聞き返したけど、具体的に何をどうしたらいいかなんてわからない。

 

「農家とかさ……」

 

「お前農業ナメてないか?」

 

 らんまが言う。

 

「呪泉郷で修行やってたとき。あそこ何もないから半分くらい自給自足で、畑作って山で獣獲って……すっげー厳しかったんだぞ。半年ぐらい経たないと、菜っ葉もできねーんだから」

 

 さすがに一年も隠れ住む気なんかなかったけど、自分の家で引きこもるのとはワケが違うことぐらいはわかっていた。どっちかと言えばサバイバルだ。

 

 考えているうちにボートは海岸についた。ボートは引き上げて、林の中に木の枝なんかを被せて隠しておく。明るくならないと周りのことはわからないから、そこでらんまと寄り添って夜明けを待った。

 

「あの船、いっそ沈めちゃった方がよかったかも」

 

 らんまがぼそりと言う。

 

「いくらなんでも、それマズくないか?」

 

「だって、またあれ奴隷を運んでくるのに使われるし。あそこにあったらまた取り返しに来るじゃん」

 

 大量のアイテムが盗賊の手に戻ってしまう。そう考えると沈めた方が良いのは確かだ。

 

「あ……」

 

 二人同時に声を上げた。ボートが2艘、船に向かって行く。撃退されたので仲間を連れて来たのだろうか。とくにもぬけの殻だとは知らないのだ。

 

 空がかなり明るくなってきた。またボートが来る、今度は3艘。さっき来たボートと反対側の舷側につけて、ロープを投げ入れて人が乗り込んでいく。連中がどうするのか、そのまま見ていた。

 

 しばらくして、甲板で人が走り回るのが見えた。人が甲板で倒れたり、海に落ちていくのも見える。

 

「何だろ?」

 

 らんまが言った。

 

「もしかして……暗いうちに来たボート、別のやつらとか……」

 

 遠目でも、甲板の上で剣を使って戦っているのがわかった。そのうちに船が黒い煙を吹き上げはじめた。戦いどころじゃなくなって、みんな海に飛び込んでいる。

 

 ボートが分かれてどこかへ消えて、船はしだいに炎に包まれていく。オレは呆然としているらんまの手を引いて立ち上がり、海岸を歩き出した。できるだけ、人には会いたくないと思った。

 

 

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 らんまの手を引っ張り海岸沿いを歩いた。おさげ髪スタイルのときとは違って、らんまの長い髪が潮風に揺れる。ぎゅっと握ったらんまの手は白くて冷たい。この世界では、らんまとの繋がり、お互いをこうして繋ぐ絆が生きていく術なのだと強く実感する。

 



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23.これまでの旅路

 

「そのさ、髪を解いたらんまも、すっごく可愛いな…」

 

 いつのまにか自然に褒める事ができるようになったオレの言葉にらんまも頰を赤らめて恥ずかしがる。

 

「そ、そんなにマジマジと見つめんじゃねえよ…」

 

 らんまの手がオレの手を強く握り返してきた。

 

 

 さて、ここからどうするか。まだ、わからない事だらけのこのゲーム世界を振り返ってみる。人間を襲うモンスターはいるようだが、どうもモンスターを組織している悪の大ボスのような存在の噂はまるで聞かない。モンスターは遭遇(エンカウント)しなければ戦いになる事はない。つまりはモンスターたちのみで人間の村や街を襲ってくる事はないのだ。

 

 むしろ、人間にとっての悪はモンスターではなく人間同士だ。盗賊団とそれを操る貴族階級たち。それが平和な街や村を乱している。しかし、さすがにオレとらんまが簡単に首を突っ込めるような問題でない事は重々に承知していた。

 

 そして、幻獣の存在。らんまが持つ小瓶には使役した幻獣アーヴァンクが入っている。小瓶から出せば、人間よりも大きいビーバーが現れる。らんまはその幻獣アーヴァンクに湯太郎と名付けた。旅の途中で出会ったフレイヤ様は人型であったが、幻獣の姫だそうだ。

 

 髪はほどかれてロングヘアとなったらんまを見て、オレも髪をナイフで短く切り、見た目を以前と変えた。オレたちは追われる身だから、多少なりとも見た目を変えておく必要があると思ったからだ。

 見た目をリニューアルしたオレたちは海辺の街に辿りつき、真っ先に防具屋へと向かった。髪型を変えたのだから、防具も変えておくべきだ。オレはボロボロになった旅人の服を脱ぎ、「鋼の鎧」を選び着替えた。マントも付けてもらい、腰の鞘にはスケルトンから奪った剣を収めた。鏡の中に鎧姿で騎士らしい姿のオレがいる。ナイフで短く切った髪型もそれほど悪くはない。自分でも似合っているとおもった。顔つきも昔よりも男らしい。きっと恋人ができたからか?

 

 一方のらんまはというと、オレのリクエストでビキニアーマーを新調してもらった。今度は肩当ても一体化したアーマーにした。前よりも皮膚を出している面積は下がったが、しょうがない。オレの愛するらんまの防御力もあげておくべきだしな。剣で戦う事もないだろうが、細長い剣(レイピア)をらんまが欲しがったので購入する事にした。マントも新調してもらいセクシー女戦士らんまが誕生した。小柄なわりに乳が大きいらんまはサイズが大きめのブラアーマーを身につけている。

 

 装備を新調したオレたちは、次に雑貨屋に入っていった。世界地図を購入する。地図を広げると最初に辿り着いた大陸も記載されていた。冒険を始めた街や盗賊団に操られた幻獣・バハムートが焼き尽くした村も記載されていた。旅して記憶していた位置関係とそう、ずれてはいなかったが。ドワーフが案内してくれたフレイヤ様の湖の記載はなかった。おそらく、人間たちには知られていないのだろう。雑貨屋で地図を確認し、出る頃には夕方になったのでオレたちは海辺の街の宿に泊まる事にした。

 

 港町・ソイツイエストの最上級部屋には劣るが、清潔感のある部屋だった。ベッドからもいい匂いがする。その日は夕食前に購入したばかりの鎧を脱がしあって、セックスした。らんまの要望どおり、中出しは二回までにした。らんまとは初めての夜を迎えてから、毎日、セックスしている。身体を重ねるほど、互いに気持ちよく、身体の相性が良くなっていく。

 

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 翌朝、裸で眠りから覚めたオレのチンポは元気に朝勃ちをしていた。昨日はらんまと夕食前に2回も中出ししたというのに性欲が満たされていない。この世界の事なんてどうでもいいから、朝から晩までらんまとセックスだけをして1日過ごし続けたい。そんな気分になってしまっていた。

 

 そうも言ってられずにオレは購入したばかりの「鋼の鎧」に着替えて、宿を出ていく。相変わらず、乳を揺らして歩くビキニアーマー姿のらんま。その姿に欲情してしまい、チンポは起きてからずっと萎える事はなかった。

 

「なぁ、らんま、そのさ、オマエの身体が見えているとしたくなっちゃうからさ、マントで隠しておいてもらえないか?」

 

「……達也がそう言うなら」

 

 らんまがマントで身体を覆い、オレに確認を求めた。まだ勃起が治る事はないが、少なくとも、らんまを犯したい気持ちは少しは収まった。

 

 

 朝食後に行動を開始したオレたちは冒険者ギルドへ向かった。つまりは金稼ぎのクエスト受注して今日はそれを行おうって事。壁に貼った、いくつもの張り紙に目を通す。オレは張り紙に対していくつかの条件を決めた。「程よい報酬ゴールド」「距離が遠くない」「人道に反していない」この3つを条件に探す。ひとつのクエストが目に入る「洞窟ダンジョン・ゴブリン討滅」

 

 張り紙に添えられた写真を見ると緑色のゴブリンが写っている。ドワーフやフレイヤ様の元へと護衛したときに交戦したゴブリンだ。たしかにあのゴブリンなら、雑魚すぎず、かといって、強すぎない。今のオレとらんまに適度な相手だと思った。報酬のゴールドも悪くはない。装備購入で寂しくなった財布には美味しい報酬量だ。この洞窟にゴブリンが住まわれたわけで、隣町への交易が途絶えてしまっているという内容も良かった。意味なくモンスターを討伐するわけではないからね。

 

「らんま、これにしようぜ。こないだのゴブリンとの戦闘だ、おそらくは1匹2匹じゃなくて数十匹の討伐になるだろうけど」

 

「おう、悪くはねぇな…、へへ、腕がなるぜ」

 

 好戦的な態度を見せるらんま。こんなに可愛いのに戦闘力はオレよりも上だ。おそらくパラメータをランク化すれば『体力A、力B、技S、すばやさSS』だろう。おっと、魅力の追加を忘れていた。魅力はSSでも足りないくらいの高ランクだ。おっぱいはSが何個あっても足りない。

 

 一方のオレは力こそ、らんまよりはあるかもしれないが、他はすべてBクラスだろう。すなわち『体力B、力A、技B、すばやさB』だ。俺tueee主人公に憧れるぜ、まったく。



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24♥.狂戦士・バーサーカー

 海辺の街を出発すれば、すぐに目的のダンジョンへと着いた。ダンジョンにしては珍しく、ランプが壁に均等に配置され、石壁の通路を通っていく。数ヶ月前までは多くの交易商人や冒険者が通っていた道だから、整備されているのも当然か。

 

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「なぁ、達也?オマエ、ちょっと髭伸びたか?」

 

「ん?そうか」

 

 口元に手を当てて、髭の伸びを確かめてみる、カミソリで数日に一回は剃っているのだが、たしかに昨夜、剃ったばかりなのに伸びが速い。もともと体毛が薄いほうでもないが、最近、腕や脛の毛が太くなったような気がする。らんまとセックスをするようになってから、活発化した男性ホルモンの影響かも。

 

 

 2度ほど、ダンジョン内を曲がったところでオレたちは床が抜け、落ちてしまった。そこは四角形の部屋だ、扉はあるものの、ゴブリンたちがウジャウジャといた。

 

「らんま…!大丈夫か?」

 

 元は天井だった素材がボロボロと崩れて破片が落ちてくる。隣のらんまを心配する。

 

「ちょっとびっくりしたけどな、大丈夫。問題ねぇ!達也、油断するなよ」

 

 らんまがマントを広げ、ビキニアーマーをご開帳する。ひゃぁ、やっぱり、らんまのビキニアーマー姿はたまらない。新調されたアーマーの強度を試すときだな。オレもらんまも腰の鞘に収めた剣を抜く。

 

「さあ、さあ、ゴブリンども!オレの経験値の餌になってくれよ」

 

 オレは相手が格下だとわかれば、つい調子づいてしまう。むしろ、今までの相手が強すぎたんだよ。

 

「達也、油断するんじゃねえぞ、こいつらチームワークは良さそうだしな」

 

 ふふ、オレとらんまのチームワークが負けるわけはない。なんてったって、フレイヤ様のお告げどおり、オレたちは結ばれたんだしな。

 

「でぇええええい!」

 

 らんまが長剣を振りかぶり、ゴブリンに斬りかかっていった。ゴブリン13匹対オレとらんまのバトルが

始まる。オレもらんまに続いて、襲いかかってきたゴブリンを振り払い、スケルトンの剣で倒していく。息の根を止められたゴブリンが順番に砂へと変わっていった。

 

 残り5匹程度になったゴブリンに囲まれるオレとらんま、背中を合わせる。息もあがる。防御力は増しているが、さすがに鎧は重い。体力が減っていく。しかし、勝てない相手ではない。

 

 そのとき、一匹のゴブリンが腰蓑から、粉のようなものを取り出し、それをオレとらんまに吹きかけてきた。薄紅色の霧に包まれる。

 

「ん!?な、なんだ、これ…」

 

「んぅ、妖術?!んぅ、身体の力が抜ける…」

 

 まるで全身麻酔にかかったように3秒もしないうちに全身の力が抜け、意識が遠のいていった。

 

 

 

 

「達也…!達也…!達也…!達也…!」

 

 

 

 

 朦朧とした意識の中、らんまがオレの名前を呼ぶ声が聞こえる。ゆっくりと視界が鮮明になっていくと、らんまの顔が見えた。

 

 

なんと、らんまがビキニアーマーを脱がされ裸になっており、5匹のゴブリンに身体を舐められているのが見えた。

 

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「どわああ!!?らんま!!!」

 

 オレは思わず、ゴブリンを振り払おうとするが手錠と足枷をかけられていて、動けなかった。壁から腰へも鉄の鎖に繋がれている。

 

「てめぇら!エロゴブリン、なにしてくれてるんだ!」

 

「んひあ…、やめろ、このスケベゴブリン!んひあぁ、気色悪い、助けてくれー」

 

 長い舌を出して、全裸のらんまの頰や尻、腹を舐めている。2匹のゴブリンがらんまの両乳へと舌を伸ばした。目を背けたくなる光景だが、オレの瞳は閉じずに、その様子を見ている。

 

「ンキャキャキャ!キャキャキャ!」

 

 狂った猿のような声をあげて、らんまの乳を舐め出したゴブリンども。怒りがこみ上げてくる…身体が怒りで熱くなってくる……オレは歯を食いしばりすぎて、口内から微量の血が噴き出す。

 

「このゴブリンども、やめろって言ってんだろぉおー!!らんまぁあ!!!」

 

「ひいぃいやあぁあーー、達也ぁあ!助けてくれぇえええ」

 

 二匹のゴブリンがらんまの乳を舐め、しゃぶる横で残ったゴブリンは小さいペニスをしごきながら、らんまの口に近づける。らんまは顔を背けるが、背けた方向に別のゴブリンのペニスが強引にらんまの口へとしゃぶらせてしまった。

 

「う、あ、あうああ…ああ…あああ…あああ」

 

 オレの愛するらんまが目の前で雑魚ゴブリンに犯されている。気が狂いそうになる。目を背けても、そこで行われている強姦は夢でも幻でもない現実だ。

 

 らんまの弾力豊かで柔らかい胸を楽しむかのように顔をすり寄せるゴブリン。らんまの肌がゴブリンの汚い唾液で濡れている。膣内にも別のゴブリンに指を入れられ、らんまの秘部がひくついているのがわかった。涙目で拒みオレに助けを求めるらんま。なにもする事もできないオレ。

 

 

 その光景が数分間、続いたのちに、リーダーゴブリンがニヤニヤと気持ち悪い笑みを浮かべながら、ペニスをらんまの秘部に近づけていった。オレは必死に鉄の鎖から抜け出し、そのゴブリンを払いたかった。精一杯動かしてもジャラジャラと音がたつだけ。腕や足は手錠と足枷に擦られ、皮膚が痛い。

 

「イィイ!キッキャッキャ!キッキャッキャ!イィイ!イィイ!」

 

――てめぇ、オレのらんまになにしやがるーーーー!!!!!!

 

 そのとき、オレの身体に異変が起きた、体毛が一瞬で伸び、髪は白くなる。怒りで熱くなった身体に力がみなぎり、オレは鉄の手錠を引きちぎり、足を動かせば、オレの自由を塞いでいたすべての鎖を引きちぎった。怒りに我を忘れたオレは素手でゴブリンに殴りかかる。らんまの膣にペニスを向けていたゴブリンの顔にオレの拳がめり込んだ。

 

 瞬時に、身の危険を感じたゴブリンは向かってきたが、オレの目にはゴブリンの動きがスローモーションに見えた。拳でゴブリンを壁に叩きつける。瀕死となったゴブリンを何度も壁に叩きつけてもオレの怒りは収まらなかった。そのとき、らんまの声が聞こえる。

 

「達也、危ねぇ!」

 

 1匹のゴブリンがオレに向かって、らんまが買ったばかりの長剣を振りかぶってきていた。オレは思わず、腕で振り降ろされた剣をガードする。すると、折れたのはオレの骨じゃなくて、長剣のほうだった。オレの腕には擦り傷さえもついていない。ビビって怯みだしたゴブリンにもオレは容赦しなかった。それから、数分間も経たないうちに全てのゴブリンを殲滅して、砂に変えてしまった。

 

「強ぇ…、強すぎる…、怖いくらいに」

 

 らんまがオレの戦いを見て、そう呟いていた。

 

 熊や狼の闘争イメージに従ってゴブリンと戦ったオレ。ゲームやファンタジー世界におけるバーサーカー(狂戦士)になってしまったのだ。身体が熱い。すぐにらんまを助けにいかなければと、鎖で繋がれているらんまの元へと駆け寄る。素っ裸で鎖に繋がれているらんま。デカい乳を丸出しにして、秘部も丸見え。もちろん、そんな状況のらんまを襲ってもいいわけがない。そんな事はわかっている、わかっているけれど、オレは欲望を抑えきれなかった。ゴブリンのことも言えない。

 

「すげえ強かったな、達也…、でも、髪も白くなっちまっていて、目も真っ赤だぞ」

 

「……」

 

「達也があんなに強いなんて、腕で剣を折っちまうなんて」

 

「……」

 

「達也?どうした?」

 

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 オレは鎧を脱ぎ捨て、その場で裸になった。全身の体毛が太く伸びたオレはそのまま、らんまに太くギンギンに勃起したチンポをぶちこんだ。鎖を繋がれて身動きできないらんまにぶちこんだ。

 らんまの意思なんて関係なく、強引に腰を振る、バーサーカー(狂戦士)となってSSクラスとなった力で犯した。

 

「んあはぁあ..ああ…ああ..あああ!達也ぁあ」

 

 涙目で訴えるらんま。そのらんまにオレは強引にキスをする。ゴブリンの唾液にまみれたらんまの乳を両手で揉み回した。オレの好きなようにらんまの身体を堪能する。

 

「ドスケベな身体しやがって、ゴブリンみたいな人外にも欲情されるらんま…らんま…」

 

 一度目の射精を迎えたオレ。いつもよりも桁違いの量の精液が出る。当然のようにペニスは落ち着くことなく、二度目の射精をするために、らんまの身体を壁に打ち付ける。泣くらんまを気にせずにオレは腰を振り続けた。

 

「らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!」

 

 自分の快楽のためだけにらんまを犯した。 

 

 そして、二度目の射精をらんまの膣内に放出する。らんまの膣外にオレの精液が流れでるほど、精液で溢れかえった膣内でも、まだ、オレの狂戦男根は衰える事はない。

 

 らんまとの約束は1日に2度までってことなのは覚えていたが、そんなことは気にせずに三度目の射精に向けて、今後は鎖を外して、仰向けになったらんまを犯した。バーサーカー(狂戦士)のオレに犯され、ズタボロになったらんま。正常位でらんまの膣内を徹底的に攻めていった。らんまのでかいおっぱいボディ、オレの欲情をぶつけていく。

 

 その後、何度、らんまの膣内に種付射精したかは覚えていない。乱暴な言葉をらんまにかけてしまったかもしれない。

 

 オレは気を失い、らんまの身体に覆い被さるように倒れていった。

 

 髪は元の黒髪に戻り、目の充血は収まり、伸びた体毛は抜けていった。



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25.ハイエナ

「らん……ま……」

 

 自分の口から出た言葉で、オレは一気に目が覚めた。

 

「……あ」

 

 ぼやけていた顔が、らんまの顔になった。

 

「おーい、起きてるのか? 超人ハルク」

 

「ハルク?」

 

「体、緑色じゃなかったけど……起きられるか?」

 

 オレは起き上がろうとしたけど、体のあちこちが悲鳴を上げた。

 

「ムリ……」

 

 喉の中がはりついたみたいで声がうまく出ない、唇もガサガサ。

 

「水、飲むか」

 

「うん……、う……」

 

 返事はしたけど体が起こせない。もがいているとらんまが顔を寄せてきた。唇がくっついて、らんまの口から水が流し込まれてくる。らんまの唇。オレの大好きならんまの唇。

 

 二度、三度、水が体に染み込んでくるようだ。

 

「もう……大丈夫……ありがと」

 

 らんまがオレの横に腰を下ろした。

 

「覚えてるか?」

 

「なにを?」

 

「なんか達也、髪白くなって……身体もでかくなって、めっちゃ強くなったけど。ゴブリンの剣も効かないぐらい」

 

 らんまに言われて急に思い出した。ゴブリンの粉クスリで麻痺させられて、らんまが犯されそうになって……オレはキレて、鎖引きちぎって、暴れた。

 

「なんとなく……」

 

「それで……」

 

 らんまはちょっと嫌そうな顔をして、オレから目を逸らした。

 

「ゴブリンどもを全部ぶっ潰して砂にして、それから……おまえ、俺をメチャクチャにしやがった」

 

「……え?」

 

「ゴブリンに体中ナメられて、その後でお前に3発もやられて……それから気絶したお前背負って。よーやっとあそこから出てきたんだぞ、死ぬかと思った」

 

「そうか、あれ、夢じゃなかったんだな……」

 

 オレの記憶の中に薄っすらと残った出来事は夢じゃなくて、現実でオレが起こしてしまった事だった。

 

 

 らんまは、窓の外を見ながらため息をついた。

 

「まあ……それで助かったんだからいいけどさ。だからまだ冒険者ギルドで報奨金もらってないんだ、行ってくるから。あの、クエストの張り紙出して」

 

 クエストの達成は、募集の張り紙に完了のサインをしてギルドに確認してもらわなければならない。それでゴールドが支払われる。

 

「オレの……バッグ……」

 

言いかけてオレは冷や汗が出た。鎖に繋がれたとき、バッグも剣もゴブリンに奪われていた。

 

「あれ……取り返した?」

 

「お前の剣とカバンは持って来たけど。中身ぶちまけられてたから、全部拾えたかどうか……」

 

 らんまが差し出したバッグ、オレは慌ただしく中を確かめた。

 

「……ない」

 

 たぶんダンジョンの中に落ちているのだろう。

 

「ギルドに話して、達成の確認してもらう」

 

 そう言ってらんまは一人で出て行った。それからオレは、ベッドから起きてトイレに行くという超難関クエストに何とか成功して。また寝たら起き上がれないのでベッドに腰掛けてらんまの帰りを待った。

 

 

「ダメだった……」

 

 帰ってきたらんまの表情はさえなかった。

 

「あの紙、取りに行かないとダメか?」

 

「バックはあったんだけどさ、報償ゴールドはもう支払われてるって……オレたちの後にあそこ入って行った奴らがいたらしい」

 

「えっ?」

 

 オレは思わず大きな声を出して、肋骨がみしっと痛んだ。

 

「ハイエナって言うんだって。クエストに行くパーティーの後ろにくっついて行っておこぼれ拾ったり、帰りのパーティー襲って全部かっさらうんだって。ギルドでも迷惑してるけど、めんどくさがって誰も止めさせようとしない」

 

 らんまの声が低い。当然だけど怒っている。

 

「ひでえ……」

 

 オレもその辺の壁を殴りたい気分だったけど、自分で痛い思いをするだけだろう。

 

「そいつらがたむろってる場所は聞いてきた……動けるようになったら、そいつらド突き倒しに行くか?」

 

「もちろん、行く」

 

 オレは体中が悲鳴を上げまくるのを無視して筋トレを始めた。走って、シャドーボクシング。らんまと組み手。そして冷や汗脂汗を流しながらとにかく食う。

 

「タフだな」

 

 らんまに冷やかされたけど、奴らが二度とハイエナできないようにしないと腹の虫がおさまらない。

 

「よし、行こうぜ」

 

 三日後、まだ体は痛いが復調したオレはらんまに言った。連中を殺さないように武器は持たない、その代わり拳闘用の革手袋を作った。

 

 らんまがギルドの冒険者に教えてもらった町外れの小屋。少し離れたところに身を隠して待つと、夕方近くに5人集団が帰ってきた。いかにも小狡い事をしそうな冒険者集団だ。

 

 オレたちが歩いて行くと、そいつらも足を止めた。

 

「おい。4日前にゴブリンのダンジョン入って行ったの、お前らか?」

 

 5人は顔を見合わせた。

 

「ゴブリンなんかいなかったぜ。全滅したパーティーのクエスト表落ちてたから、ありがたくゴールドは頂戴したけどな」

 

 一人が言うと全員が笑い声を上げた。

 

「ゴブリンを全部やっつけたのはオレたちなんだ。クエスト表を取りに戻ったら、誰かが拾って何もしねーでゴールドだけ受け取ったって聞いた」

 

「そりゃー、お疲れさん!」

 

 5人が下品な笑い声を上げる。それ以上話しをしても腹が立つだけなので、おれはずかずか歩いて行って、正面にいた奴の顔面に正拳突きを入れた。残り4人が怒声をあげて剣を抜く。

 

「あ~! ひどーい! こっち素手なのに剣抜いた!」

 

 らんまが声を上げる。

 

「うるせえ! お前らが先に手出しやがったんだろ!」

 

「ゴールド返してもらいに来ただけよ!」

 

「だったら一人1ゴールドずつ返してやるよ、姉ちゃんヤるたびによ!」

 

 一人が剣を振り下ろしてくる。へろへろの刃筋を難なくかわして、オレはそいつの腕を取って顔面に肘打ち。そいつが歯と血をまき散らしてぶっ倒れるのを見て、残りがひるんだ。

 

「おい! こいつがどうなってもいいのか!」

 

 らんまに走り寄って腕をつかんだ奴が叫ぶ。だが、当たり前だけどらんまは平然としている。

 

「どうなると思う?」

 

「あ?」

 

 オレが聞くと、そいつは間抜けた表情で固まった。

 

「どうなるも……」

 

 そう言って、そいつはらんまの体に目をやった。他人の彼女を品定めしやがって。

 

「この……巨乳娘のビキニアーマー切って。ハダカにして、おめーの目の前でコイツにぶち込むぞ!」

 オレは芝居っぽく首を振った。

 

「ムリだと思う。その前に、お前はその女にボコボコにされる」

 

「何わけわからないこと言ってやがる!」

 

 切れなさそうな剣をらんまに突きつけた瞬間、そいつの体はらんまの背負い投げで空を飛んでいた。

 

「ボコボコじゃなくて、ボコボコボコー!」

 

 らんまの言葉通りに、そいつの体はパンチとキックでさらに3回空中に舞い上がった。

 

「次は? どいつが何やる?」

 

 残り二人が剣を抜いたまま、へっぴり腰で後じさる。最初に正拳突きを喰らったやつは這いずって逃げようとしている。こいつらはただ卑怯なだけの、ザコ中のザコだった。

 

「確か、ダンジョンクリアの報奨金は600ゴールドだよな。出しな、余分なものは出さなくていいから」

 

 連中の懐からきっちりゴールドを取り返す、オレはそれをらんまに預けてから連中に向き直った。

 

「お前らみたいに卑怯なやつは、根に持って復讐しようとかバカなこと考える」

 

 3人が、揃って首を左右に振る。

 

「考えない、考えません……」

 

 らんまがけたたましい笑い声を立てた。

 

「それを信用しちゃうほど、あたしたち甘くないのよ~! 」

 

「そんなこと考えもしないように、きっちり教えてやる」

 

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 剣を捨てて逃げだそうとした奴の前に、ジャンプしたらんまが立ちはだかる。らんまと二人で、言った通りにした。



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26☆.二匹の幻獣

 ハイエナ野郎たちをボコボコにした後にオレたちは宿屋に戻ってきた。宿屋の一室でらんまと話し合う。

 

「らんま、あのさぁ…、オレの髪が白くなってゴブリンを倒したときの事を教えてくれるか?」

 

「……いいぜ」

 

 らんまは再度、細かく説明してくれた。髪が白くなり、筋肉が増したオレはゴブリンの剣やらんまが買ったばかりの長剣も腕で受け止めて、へし折った。まるで理性のない獣のような戦いっぷり。ゴブリンを仕留めた後は目の前にいるらんまを鎖に繋がれたまま犯したらしい。

 

「そうか…、本当に悪かったな」

 

「いいよ、気にしてねーからさ」

 

 らんまの言葉に力がなかった。気にしていないなんて嘘だろう。恋人になったとはいえ、理性を失ったオレに自由を奪われ、犯されるなんて、怖くないわけがない。

 

「らんま、きっと、オレはバーサーカー(狂戦士)になっちまったんだと思う」

「バーサーカー?」

 ゲームに詳しくないらんまは知らなかったのかとオレは持っている知識、つまりはよくあるゲーム設定を説明しはじめた。

 バーサーカー(狂戦士)とは軍神オーディンの恩寵を受けたとされる戦士であり。ひとたび戦いが起きると熊や狼などの野獣を模倣する儀式を行い、自ら異常興奮状態に陥り、さながら鬼神の如く暴れたという。しかし戦闘後は文字通り精神が野獣のようになってしまい、同族とみなせないならば見境なく動くものを襲い、時に王にさえも襲いかかるため、最前線など他の兵士から離れた場所に配置されるのが常だ。ファイナルファンタジーでは『たたかう』以外のコマンドを受け付けなくなる。

 

 たしかにバーサーカーになるときに熊と狼がオレの心に浮かんだ気がする。怒りがこみ上げてきて身体が熱くなる。そして、らんまが目撃した戦いっぷりやオレの記憶の中ではこの世界では最強クラスの戦闘力だ。おそらくは無敵。俺TUEEE状態。

 

「でもよぉ、その力をうまく使いこなせるようになったら、良いんじゃねえか?」

 

「は?!らんま、まじで言ってるのか?怖くないのかよ、バーサーカーのオレを。」

 

「そりゃ、怖くないって言ったら、嘘だけどさ、あのゴブリンたちをやっつけてくれたのは達也だろ?改めて礼を言うよ、助けてくれてありがとうな。スケベゴブリンに舐められて気持ち悪かったんだからな」

 

「そうか…、そういうもんか?でも、また、バーサーカーになったときはらんまの事を犯してしまうかもしれない」

 

 

 再び、オレとらんまはまたクエストを受注しようと冒険者ギルドへ足を運んだ。クエスト表を眺めていると外が騒がしい。

 

「きゃぁあーー!竜が二匹、みんな逃げて」

 

――なんで竜がこの街に?モンスターは街を襲わないんじゃなかったのか

 

 

 慌てて、外に出ると、こないだのハイエナ冒険者集団がいた。竜に乗り、暴れている。竜は二匹、赤い竜と白い竜。

 

「巨乳のビキニアーマー娘としょぼい面の男はどこだ?早くでてこい、この街にいるんだろ」

 

 しょぼい面だと?オレとらんまは正々堂々とハイエナ冒険者と二匹の竜の前に出た。

 

「おい、オマエら、その竜たち、どうした?」

 

「あぁ、これか?ダンジョンで拾った小瓶を開けたらな、オレたちに懐いちまったんだよ」

 

 間違いない、らんまが使役している湯太郎と名付けた『幻獣・アーヴァンク』と同じ幻獣だ。らんまは小瓶をぎゅっと握りしめた。オレは小声でらんまに忠告する。

 

「湯太郎を出しちゃまずいぞ。やつらは瓶を持っている。湯太郎が奴らに使役される可能性がある」

 

 オレの忠告に従い、らんまは小瓶をビキニアーマーの腰横に隠した。

 

 

「ハイエナ、名を名乗れ。こっちは冒険者の達也、それにらんま」

 

「ふふふ、オレたちは泣く子も黙るアードウルフ一味だ」

 

「アードウルフ?小型サイズのハイエナじゃないか。やっぱりハイエナだな」

 

「う、うるさい、赤竜、白竜、やっちまえ」

 

 リーダーのアードウルフが合図をすると二匹の竜がオレとらんまに向かって、火を吐いた。やけ尽くす赤い息と氷の白い息。

 

 らんまと左右に散らばる。

 

「らんま、気をつけろ。この幻獣、こいつらが使役して良い幻獣じゃない」

 

「くっそ、攻撃を避けるだけで精一杯だぜ」

 

「みなさんは避難してください」

 

 オレは街の広場に集まってきた住民や冒険者たちに声をかける。街を捨てて逃げる事なんてできないと建物の中に隠れていった。

 

「アードウルフ、場所を移動させろ」

 

「いやだねー、なんで、オレ様がオマエの言う事を聞かなきゃいけねえんだ、殺せ」

 

 竜が振りかぶった爪でオレは大ダメージを受けてしまった。肩から腕にかけて、血が流れる。らんまにだけは手出しさせねえし、傷物には絶対にさせないからな。オレの中で卑怯なハイエナ野郎・アードウルフへの怒りがこみあげてくる。オレたちへの復讐のために街のど真ん中で戦闘をはじめやがって。おまけにおとなしいはずの幻獣も使役して、悪さをさせて。

 

「達也、バーサーカーになっちまえ」

 

 らんまの声が聞こえる。オレは必死に拒否した。

 

「は?!らんま、まじで言ってんのか、こんな街中でバーサーカーになったりしたら」

 

 もしも、この二匹の竜を凌駕する力を持ってて、退治した後にアードウルフもやっつけた後は街中でらんまのことを……。この街のど真ん中でらんまを犯してしまうかもしれない。

 

「らんま、できるわけないだろ」

 

「あの強さなら、この竜たちに勝てるかもしれない」

 

 アードウルフがオレたちの会話に割り込んでくる。

 

「オレ様の最強のペットちゃんたちに勝てるだと?笑わしてくれる」

 

 

 竜に乗ったアードウルフに見下され、憎らしく笑われているとらんまがオレの目の前にやってきた。

 

「おい、達也、なに、ひとりでクヨクヨと悩んでいるんだよ、水くさいじゃねえか。オレとオマエの仲だろ?」

 

「らんま……」

 

 らんまがオレの前でビキニアーマーのブラを取り去る。オレの目の前で乳を見せつけるように露出したらんま。

 

「達也はこのオッパイ大好きなんだろ?それならさ、守ってくれよ。アイツを倒した後に、ここで犯されてもオレは構わないからさ」

 

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手を広げて、オレの顔を抱きしめた。

 

 らんまの柔らかくて大きいおっぱいに顔が挟まれた感触と匂いでオレの股間が一気に盛り上がり、固くなる。らんまとセックスしたい!そのためには。

 

 

「らんま、ありがとう。オレは迷わないよ」

 

 

 らんまから離れるオレ。瞳を閉じて意識を集中させる。拳に力を入れる。

「なに、イチャついてんだ、こら。踏み潰しちまうぞ」

 

 

『バーサク』

 

 

 体毛が一瞬で伸び、髪は白くなり、怒りで熱くなった身体に力がみなぎってきた。



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27♥.いい子、いい子だから...

「よし……」

 

 俺は剣と装備をらんまに放り投げた。基本、バーサーカーの武器は大斧だ。パワーがありすぎて普通の剣など折れてしまうからだ。だが今は、竜に素手で挑むしかなかった。

 

「来いっ! うりゃっ! あ……あれ?」

 

 爪をかい潜って竜の前足に取り付いた。竜の脚をへし折るか、持ち上げて投げ飛ばしてやる……と思ったのに。

 

「持ち……上がら……ねえ。うわっ!」

 

 竜に蹴り飛ばされた。

 

「どーしたどーした。お前バーサーカーじゃなくて、馬ー鹿ーさーじゃねえのか?」

 

 竜にまたがるクズ野郎が、調子に乗ってでかい声で笑う。

 

「達也ぁ! どーした!」

 

 らんまの声。

 

「なんか……変だ」

 

 思ったほどに力が出ていないのだろうか。ゴブリンの洞窟では鉄の鎖をぶっちぎったはずだ。あのときは、相手の動きがのろのろと見えていた。なのに。

 

「うわっ!」

 

 踏みつけてくる竜の足。避けた、爪がオレの体をかすめる。全然、遅くなんか見えない。

 

「おまえ、化けただけで全然弱いじゃねーか!」

 

 竜の後ろからついてきていた一人が斬りかかってくる。元々たいした腕じゃないから剣は遅い。難なくかわして、そいつの顔面にパンチをお見舞いする。

 

拳に骨が砕ける感触、ゴムの人形みたいになって飛んでいくクズ野郎の体。力は、たしかに出ているのだ。

 

「ぐあっ!」

 

 背中から激しい衝撃、オレは逆さになって空を飛んでいた。

 

『くそ……シッポで……』

 

だがこんな攻撃、効くものか。

 

「ぐはあっ!」

 

 効いて……いた。腹ばいに地面に叩きつけられて、オレは一瞬意識が途切れた。

 

「達也ぁ!」

 

 らんまの声が遠くから聞こえる。そしてハイエナ野郎たちのムカつく高笑い。

 

「さあ。次の挑戦者は誰だ?」

 

 オレは呼吸を整えて立ち上がろうとした。そのとたん、背中にものすごい重量がかかった。

 

「ぐあ……」

 

 腕にでかい爪が食い込む、竜がオレを踏みつけている。

 

「どーした! いねーのかよ!」

 

 ハイエナ野郎たちの笑い声だけが聞こえた。いま竜と戦うだけのレベルを持った冒険者はいないらしい。

 

「おーい! オレたちをカス呼ばわりしてた冒険者ギルドのオッサンたちよぉ! これでもオレたちはカスかぁ? 出てきやがれ! 出てこねーと交換所ごと踏み潰すぞ!」

 

「やめな!」

 

 らんまの声だった。

 

「あんたら、オレたちに復讐しに来たんだろ!」

 

「ソレもあるけどよ。せっかくこんなモンスター手に入れたんだ、有効に使うのが賢い冒険者だろ。この町はオレたちの物だ」

 

 周囲から抗議の声が上がる。

 

「うるせえ! 文句があるならオレたちを力で追い出してみやがれ!」

 

「もう……手加減しねーからな」

 

 らんまの声が低い。怒っているのだ。

 

「やめろ……らんま、やめ……」

 

 オレは叫びたかったけど、竜の足に押さえつけられて声が出ない。首をむりやり曲げると、マントを外して脇に放り投げるらんまが見えた。素手でやる気なのか、ムリだ。

 

「ここでやると迷惑だから、あそこの広いところでな、ついてきやがれ」

 

 らんまは竜に背を向けて歩き出す。だが、カス共はやはりカスだった。

 

「傷をつけるなよー! 後でたっぷり楽しませてもらうんだ!」

 

 らんまの背後から竜で襲いかかる。

 

「ぐう……」

 

 思い切り踏みつけられて、オレは視界が一瞬白くなった。バーサク強化していなかったら死んでいただろう。

 

 よろよろ立ち上がると、目に入ったのは爪をかわして竜の間を跳ぶらんまの姿。だが逃れているだけで攻撃はできていない。らんまを守らなければ、オレの大事ならんまを…。

 

「らんま……やめろ……」

 

 オレは足を引きずりながらそっちへ向かう。

 

「力……力が……」

 

バーサク(怒り)が足りていない。

 

「本物の……怒りじゃ……ない、から、か……」

 

 らんまが『オレを守ってくれよ』と乳を晒した。それでバーサクしたのは怒りじゃなくて性欲なのか。

 

「ただの……ケダモノ、じゃねーか。あ……」

 

 手に生えていた剛毛が消えている、バーサク強化が消え始めている。やはり本物のバーサーカーにはなっていなかったのだ。

 

「くそっ……」

 

 こうなったら意地で、死ぬ覚悟を決めて正攻法で戦うしかない。殺されたらそれまで、ゲームオーバーだ。おれはらんまが脱ぎ捨てたマントを羽織って剣を挿した、少しは防御力が上がるだろう。そのとき周囲がどよめいた。

 

「あっ!」

 

 らんまに向かって竜が炎を吐いた。素早く横に慌てて避けるらんま、そしてその先には白竜がいた。

 

「ぐわああぁ……」

 

 絶叫が途中で途切れた。白竜に乗っていた奴が火だるまになって転げ落ちる。白竜も火に包まれながら吠えて、氷息を赤竜に向かって吐きかける。

 

「あっ……」

 

 赤竜に乗っていたアードウルフの馬鹿野郎が一瞬で氷の固まりになった。赤竜から転げ落ちて地面で割れた、転がった首を赤竜が踏み潰す。ゴミ屑どもが本物のゴミ屑になった。

 

「らんま……逃げ……ろ……」

 

 思ったように足が動かない。まだ竜とらんままでは遠い、オレは剣を抜いて自分に気合いを入れた。精神を集中させる。身体が熱くなるように怒りを滾らせる。

 

「バーサクしろ、バーサク……怒り……怒り……」

 

 

「達也! 来るな!」

 

 地面に降り立ったらんまがオレに向かって叫ぶ。その後ろで、赤白の竜がケンカを始めている。

 

「らん……ま……」

 

 白竜が赤竜に蹴り倒され、シッポを勢いよく振った。その先にらんまがいた。

 

「あっ……」

 

 らんまが、回転しながら空中を飛んでいた。

 

「らんま!」

 

 らんまが地面に叩きつけられた。受け身もとっていない。走る、走る、オレの足は動いている。

 

「らん……」

 

 オレは声が出なくなった。代わりに出たのは獣の咆吼だった。らんまを抱き起こす。オレの腕は、もう獣だった。格闘を続ける赤竜のシッポが迫る。それをつかんだ。赤竜が吠えてオレを睨む。

 

「うる……さい……ぞ」

 

 火を吐こうとした赤竜が宙を飛んで白竜の背中に叩きつけられた。らんまを抱き上げて、片手でオレはそれをやっていた。赤と白の竜が、こっちを見たまま後じさっていく。

 

「失せ……ろ」

 

 オレは地面を踏みつける。地響き。2匹の竜が跳ね上がって、もの凄い勢いで逃げていった。

 

「すげーじゃん、やっぱ」

 

 腕の中で、らんまが弱々しく声を出した。

 

「オレの……達也は、つえーよ」

 

 町の人たちがこっちへ走って来る。

 

「達也。そのままじゃ、ヤバいから……戻って」

 

 オレの、体の中でうごめいている獣の魂。それが、もっと戦えと囁いている。味方はらんまだけだ。他は、討ち滅ぼすべき(存在)

 

「うう……」

 

 オレの唇から声が漏れた。ダメだとわかっていても、街人を殺そうとする本能は抑えられない。オレは身体に力を入れて、本能を制しようと試みる。熊と狼を人間のオレが押さえつけるイメージ。だが、オレの人間としての理性は弱い。

 

「達也、だめ!」

 

 らんまが、オレのズボンの中に手を挿し入れてペニスをつかんだ。らんまの手が何度か動くと、ペニスはむくむくと勃起を始める。

 

「挿れて! オレの、中に出しちまえ! 早く!」

 

 らんまがオレのズボンを押し下げて、首に腕を回してしがみつく。ペニスの先端に温かい感触。

 

「うっ……」

 

 らんまが、首にしがみついたまま体をのけぞらせた。『ぬちゅっ』とペニスが何かに入って行く感触。半裸となったらんまが自ら、オレのペニスを膣内に挿入させていた。

 

「あっ……あ、あうう……」

 

【挿絵表示】

 

 らんまが腕の力を緩めて体をずり下ろす。ズブズブと、オレのペニスはらんまの中にめり込んでいく。

 

「さ、オレのことは、いいから……早く。獣、吐き出して」

 

 町の人たちが立ちすくんで見ている中で、オレは立ったままらんまの尻に両手をかけて腰を動かした。こんなときでもらんまの膣内は最高だ。性が絞り取られる。

 

「あう。ぐう……ああう! うう、うう、うう!」

 

 立ちポジだから、ペニスはらんまの奥深くまで突き刺さる。らんまが必死にしがみついたまま体をのけぞらせる。濡れた音。らんまの悲鳴。

 

「ひいい……」

 

 腰の動きを速めると、らんまが白目を剥いた。

 

「達っ……あっ、あ、あ……達、也ぁ……おっね、がっ、い」

 

 体を揺すられて衝き上げられて、ブツ切れの悲鳴混じりでらんまが言う。

 

「イッ……て、もう……、いっ、いっ……てっ……あ……」

 

「うあ……」

 

 みしみしと、らんまの肋骨がきしむほど強く抱きしめて。オレは射精した。

 

 

「きゅうぅぅぅぅ……」

 

 らんまが、か細く長い悲鳴を上げて体を痙攣させる。

 

「ああ……あっ、あっ……」

 

 一度の射精じゃ足りないオレは二度、三度とらんまの中に精液を吐き出す。オレは人間の声を出していた。町中の人が見ている中でらんまと繋がり、そこに精液を吐き出す。

 

「ああ……」

 

 らんまが脚を地面に下ろしたのか、その体重がすっと軽くなった。

 

「いい子いい子……いい子だから...」

 

 らんまがオレの頬をなでる、そしてよろめいた。ずるっと崩れ落ちるらんまを抱きかかえて、オレはようやくまともに周りが見えるようになった。

 

 少し離れたところでは、町の人たちが立ちすくんでこっちを見ている。外で、大勢の前でらんまを犯してしまった。

 

「どう……しよう……」

 

 どうするも何も、まだらんまに挿入したままでは身動きも取れない。ぐったりしたらんまの中から、まだ勃起しているペニスを抜き出す。

 

『ジュプッ』と恥ずかしい音、そしてらんまの脚の間から精液がボタボタ垂れ落ちる。気絶している半裸のらんまを抱いて支えたまま、苦労してずり落ちたズボンをはき直す。もう夕方になっていた。



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28.あぶない水着

 街民の前でらんまの膣内に射精してしまったオレ。当然、この街には居られないという事で森の中へと隠れた。すっかり辺りは暗くなっていたので焚き火をしながら過ごした。掛け布団代わりにらんまを覆っていたマントがもぞもぞと動きだし、らんまが目を覚ました。

 

「ふぅ…、なんとか、バーサーカー(狂戦士)から元に戻ったようだな」

「らんま、さっきも済まなかったな…」

 

 

 人間の姿へと戻ったオレを見て、安心した様子のらんま。

 らんまが眠っていたときに、バーサーカー化する自分の『これから』について考えていた。それを一つ、一つゆっくりと話す。

 

「あのさ…らんま、いくつかさ、やってみたい事ができたんだけど聞いてくれるか?」

「おう、なんだ?話してみてくれ」

 

 オレはらんまに話しはじめてみた。まずは、バーサーカー化しないでも十分な強さを手に入れる事。その次にはバーサーカー化した状態でも力を使いこなせるようになる事、そして、最後にはバーサーカー状態で使うために相応しい武器、おそらくは斧を手に入れる事だ。

 らんまは気前良く、オレの案に乗ってくれた。まずは情報を得る事が先決というわけで、オレたちは夜が明けたら、幻獣姫・フレイヤ様の元へと訪れる事にしてみた。

 

◆◇◆◇

 

 翌朝、船で海を渡り、最初の大陸へと再び、降り立った。この大陸では『おたずね者』であるオレたちは船に乗る前に購入したばかりのフード付きのマントを深く被り、幻獣姫・フレイヤ様が住む湖へと歩いた。途中、湯太郎(幻獣・アーヴァンク)に乗ったので、フレイヤ様の元へは正午には到着できた。

 

 

「フレイヤ様、お久しぶりです」

 

 金髪の女神、フレイヤ様に並んで挨拶をした後にオレから、事情を説明した。オレのバーサーカーのことよりも、むしろ、オレとらんまが恋人関係になった事に興味があるようだった。

 

「うふふ、それじゃ、二人は私の予言通りに結ばれたって事ね」

 

 フレイヤ様に指摘されれば、顔を真っ赤にして恥ずかしがるオレとらんま。らんまとは身体の関係を持ってからは、なんらかの形では毎日しているから…。

 

「バーサーカー状態については、これはもう、何度も変身して慣れるって事ね。身体が能力と精神状況に馴染んでいないのよ。次第に慣れるわ。そうねぇ、しばらくはどんな敵ともバーサーカーの姿で戦う事ね」

 

「敵と遭遇したら、常にバーサーカーの状態でって、フレイヤ様、それは戦闘終了後にらんまとその場でハメろって事ですか?」

「はぁ〜?そんなんじゃ、オレのマン…、いや、身体がいくつあっても足りねーぜ」

 

 たしかにオレは射精しているだけだが、乱暴に犯されるらんまの身になれば、当然の返答だった。

 

「まぁ、それも嫁の役目ですわ、うふふふ…」

 

 愛を司る女神にそう言われれば、らんまも膨れっ面で黙るしかないようだった。

 

「あとは、オレがバーサーカー状態のときに使用する武器の話なんですけど....、なにか良い武器とかないですか?伝説の斧とか」

「あるわね、神斧ラブリュスという両刃の大斧が 」

「神斧ラブリュス…」

 

 いかにも最強の武器らしい名前がフレイヤ様の口から飛び出し、オレは心が躍った。この異世界をらんまと最強の神斧を手に旅すれば怖いものなしになるから。フレイヤ様曰く、その昔、雷神がその斧を一振りすれば、世界を一撃で溶解させるほどの強力な雷が起きたとのこと。

 

「ちぇっ、良いなー、達也ばっかり」

 

 らんまが横で不貞腐れる。でも、神斧ラブリュスが手に入ったら、らんまの武器や装備も探してやるつもりだ。

 

「それで、それで、その神斧らびゅ…ラブリュスの斧ってどこにあるんですか?」

 

 興奮の余り、オレは神斧の名称を途中で噛んでしまった。その様子を見て、横のらんまがケラケラ笑っている。

 

「ここから海を渡って、北西の大陸にある『岩溶けの洞窟』の最深部に祀られているわ」

 

「なるほど…、北西の大陸か、こないだまでの大陸とはまた、別の大陸だな、わかりました。ありがとうございます。それじゃ、行ってきます」

 

 荷物を持ち、北西に向かって進むオレのマントを掴み呼び止めるらんま。

 

「フレイヤ様ぁ〜、達也だけが新武器なんてズルいよぉー、オレにもなんかないのかよぉ」

 

 フレイヤ様にすがるらんま。まぁまぁと涙目のらんまをなだめるとフレイヤ様が箱の中からなにか赤い布のようなものを取り出した。

 

「それじゃ、らんまちゃんにはこれ」

「ん?なんですか、これ。水着みたいな素材ですけども…」

「そう水着よ、特殊な魔力を持った神秘の水着」

 

「神秘の水着だって?らんま、ちょっと見せてみろ」

 

 らんまから奪い、その水着を広げてみると、圧倒的に布面積が少ない紐水着の形をしていた。

 これはドラゴンクエストで言うところの『あぶない水着』だ。最近のドラクエでは全年齢対象にするために自粛してデザインがぜんぜん、あぶなくない水着とは違って、正真正銘の本当に本当の『あぶない水着』だ。

 

「ほらほら、らんま、はやくここで着替えてくれよ、特殊な魔力があるんだってさ、ほらほらー」

 

 今すぐにでも欲情してバーサーカーになりそうになりながらも、らんまに懇願する。しかし、当のらんまはというと…。

 

「はぁ〜?!こんなもの着れるかよ、オレは男だ」

 

【挿絵表示】

 

 出ました。らんまの名台詞。都合悪いときは、この言葉で返答。もうこの世界に来てから1ヶ月以上はずーーっと女の子だし、オレに何度も中出しされてますけど。

 

「そんな事、言わないでさー、頼むよぉ、らんまぁ、いいだろ〜、らんまぁ」

 

「嫌だったら、嫌!そんな恥ずかしい格好で外を歩いたら、まるっきしバカの露出狂じゃねーか、絶対に着ねーぞ」

 

 らんまの代わりに『あぶない水着』いや『神秘の水着』を受け取ったオレはらんまと北西の大陸へと向かうのだった。

 

—絶対に!絶対に!絶対にぃ!らんまのスケベボディに『あぶない水着』を着せるぞ、着せてやるぞー。なんとしても、なんとしても。

 

 オレのメイン中のメインクエスト『あぶない水着を着せろ』が開始された。



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第一部・格闘新体操の章
29.久能小太刀


 フレイヤ様のところから、知った道を辿って幻獣・バハムートに焼かれた村へ行ってみた。焼け跡に新しい家が建ち始めていて、オレたちは村人の歓迎を受けた。ここはこの世界で安心していられる数少ない場所だ。

 

 そこで『岩溶けの洞窟』へ向かう方法を聞いてみる。

 

「北西の大陸ねえ……」

 

 洞窟どころか、北西の大陸を知っている人もいなかった。

 

「また、ソイツエスト(港町)に行かないとダメか?」

 

 らんまが憂鬱そうな口調で言う。でも、前は乗せてくれる船が見つからなかった。乗せてもらったら、それは何と奴隷船だった。

 

「荷扱いの商館に聞けば、行きかたを知ってるかも知れない」

 

 村人の一人が言った。次の日オレたちは馬車でソイツエスト(港町)に連れて行ってもらい、商館を訪ねた。

 

「北西の大陸って、ノードヴェスト大陸のことか?」

 

 商館の番頭は呆れたような表情で言った。

 

「ここから直接行く船なんかないぞ」

 

 かなりショックなことを言われた。

 

「ノドレスターツの漁港へ渡って、そこなら船は出ているはずだけど。ひと月に1回くらいだろうな」

 

 オレとらんまは顔を見合わせた。でもそのルートしかないのなら、進めるだけ進むしかなかった。

 

「ノドレ……あっちの、港へ行く船は。ありますか?」

「いま荷を積んでいるあれだ、夕方には出る」

「乗せてもらえませんか?」

 

 らんまが急いた口調で言う。

 

「乗る? お前さんたちが?」

「はい」

「二人ぐらいなら乗せてやることはできるけど、荷物の隙間になるよ」

 

 本当に隙間だった。穀物やら農産物を詰めた大きな麻袋と天井のわずかな隙間に押し込まれた。天井は甲板の裏側で、船員が上を歩く足音がうるさい。

 

「奴隷船と、どっちが快適?」

 

 らんまがうんざりした声で聞く。

 

「まあ……安全なことがわかってるから、これでガマンするしかないよな」

 

 甲板に出て体を伸ばすのは自由だったけど、船が常に斜めになっているから快適じゃない。そんな船旅で丸一日、ノドレ何とかって港に着いた。

 

「ありがとう……ございましたぁ……」

 

 お礼を言って桟橋に降りたけど、まだ体が揺れているような気がする。

 

「達也ぁ……ここ、見覚えあるような気がするぅー」

 

 オレと同じく、ほとんど眠れなかったらしいらんまがふぬけた声で言う。

 

「ああ……あそこ、か……」

 

 なんと、ノドレスターツ(漁港)は奴隷船が最初に到着した港だった。また戻って来たのだ。徒労感は無視して、とにかく寝る場所を確保しなくてはならなかった。ゲームをプレイしてキャラを動かしているなら、あっちこっちを移動しても疲労もなにもないが、同じところを2度と訪れると心に疲労が蓄積する。

 

「おーい、お二人さん。船員宿ならあるぞ!」

 

 甲板から船長が声をかけてきた。

 

「誰かに案内させるから、そこで待ってな!」

 

 体力はともかく二人とも気力が尽き果てているので、ありがたくそうさせてもらう。

 

 連れて行かれたのは、宿と言えるかどうかも謎な建物。やたらに細長い小屋で、片方の壁に二段ベッドがずらーーーっと並んでいる。ベッドの脇は通路でカーテンすらない、食事も出ない。ガサガサするワラマットの上で寝るだけ。

 

「すっげー待遇」

 

 でも銅貨一枚なので文句は言えない。らんまはマントに包まって寝られるけど、オレはもう一枚銅貨を出して何だか臭う毛布を借りた。

 

 翌朝はソイツエストの商館で書いてもらった紹介状を持って、この港の手配商館を訪ねた。

 

「ノードヴェスト大陸(北西の大陸)へねぇ……」

 

 そこの番頭さんは、机の後ろに貼ってある地図を指した。

 

「船はノードヴェスト大陸(北西の大陸)のここへ着く」

 

 どうやら、このノドレスターツ(漁港)からの航路を示すらしい線を指でたどって、番頭さんはかなり離れた土地を指した。

 

「その、岩溶けの洞窟ってのは。ノードヴェスト大陸(北西の大陸)のどこにあるんですか?」

 

「ホログラード地方ってところです」

 

「ホログラード地方! そりゃまた遠いな。ノードヴェスト大陸(北西の大陸)の真ん中あたりだ」

 

 次々と、憂鬱になることばかり聞かされる。ノードヴェスト大陸(北西の大陸)のホログラード地方にある岩溶けの洞窟(神斧がある場所)への旅はかなりの長旅になる事が決定した。そしてとどめに。

 

「次の船が出るのは20日後だよ」

 

 それまでこのノドレスターツ(漁港)で待っていたら、所持ゴールドが尽きてしまう。オレたちはまた来ることを伝えて、冒険者ギルドがある場所を教えてもらった。

 

 残念なことにノドレスターツ(漁港)にはギルドはなくて、一番近いのはアードウルフ(ハイエナ冒険者)の馬鹿野郎たちを叩きつぶした町だった。さすがにそこへ行く気はなかった。

 

「どこか、近くに町にないですか?」

「南へ行けば、チッタソラーレ(太陽の街)があるけど、歩きだと二日かかるよ」

「いいです、そっちへ行ってみます」

 

 そんなわけでチッタソラーレ(太陽の街)へ向かう道の途中で、オレたちはその夜、久々の野宿をすることになった。

 

【挿絵表示】

 

「達也ぁ、なんで海の近くがいいんだ?」

 

 らんまが、たき火で干し肉を炙りながら聞いた。

 

「まあ……山の中とか、もう飽きたし。食糧調達もできるし」

 

「食糧調達? 釣りでもするのか?」

 

「釣り道具なんかないから、潜って貝獲るとか……いろいろできるだろ?」

 

「ふーん」

 

 らんまが肉を食いちぎって、唇の脂を舌で舐め取りながらオレを見た。

 

「それをオレにやれって、言う気じゃないよな?」

「えっ?」

 

 あっさり見破られた。海に入るには、水着に着替えなくてはならない。

 

「アレは、そーゆーコトに使う物じゃないだろよ」

 

 だったらいつ何の時に使うのか、その効果をフレイヤ様は説明してくれなかった。もしかすると説明してくれたのかも知れないけど、『あぶない水着』で舞い上がっていたオレが聞いていなかったのかも知れない。しかし、共通のリュックに入っている『あぶない水着』をらんまがコッソリ捨てたりしていないという事は少しでも着衣の可能性があるからだろうか。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 翌日の昼には、ギルドがあるチッタソラーレ(太陽の街)に入った。赤い屋根の建物が多く、太陽が反射するせいもあるだろうが名前のとおりに太陽が眩しい街だ。活気づいている。さっそくギルドに行ってみると、今日のクエストは全て応募のパーティーが向かった後。掲示板には何もない。

 

「ざんねん、外れ」

 

 らんまが小さな声で言った。

 

 らんまとチッタソラーレ(太陽の街)を歩いていると、聞き馴染みのある高飛車な笑い声が聞こえてくる。隣を歩くらんまとオレは目を合わせた。

 

「らんま、今の声、聞こえたか?」

「あぁ、聞こえたぜ。忘れもしねぇ、あの笑い声…」

 

 オレとらんまが振り返ると、そこに居たのは黒バラの小太刀だった。

 

『うわ?!オマエは小太刀。なんで、ここに!?』

 

 声を揃えて驚いたオレとらんま。レオタード姿の小太刀が近づいてくる。

 

「あらあら、乱馬様の名を語る不届きな女。そして、そちらの殿方は?」

「あぁ、オレの名は達也。この世界ではらんまと旅している」

「この見ず知らずの土地でも、乱馬様の名を語るとは、この黒バラの小太刀が成敗してくれる」

 

 小太刀はどこからか新体操のクラブを取り出し、らんまを狙い撃ってきた。

 

「格闘新体操・奥義!千手棍棒、乱れ撃ち」

「うあ、わぁ!小太刀、ちょっと待てって」

 

 街中で戦闘、いや、格闘新体操をはじめてしまう小太刀。振り回されるクラブを避けるらんま。兄の久能帯刀こと、久能先輩の妹で兄と同じように早とちりが過ぎて、男のときの乱馬と女のときのらんまが同一人物だって気づいていないんだよな。過去には、あかねの代役でらんまが小太刀と格闘新体操で勝負したんだっけか。あのときのらんまのレオタード姿、良かったよな〜。

 

「だぁ、待て待て!なんで、小太刀がここにいるんだよ、どうやって来た」

 

 新体操のクラブを振り回し続ける小太刀の攻撃を避けながら、らんまが小太刀と会話を試みた。

 

「どうやって、ここへって?お兄様にお使いを頼まれて、それを買った後に神社の鳥居をくぐったら、この近くの草原にいたのですわ」

 

 なるほど。小太刀もオレたちと同じようにゲームソフトを持って、鳥居をくぐったんだな。この世界がゲーム世界という事も気づいていなそうだから、おそらくは、まだ、この世界に転移してきてから、それほどの時間は経っていない可能性が高いな。

 

「待て、小太刀。勝負なら、いつでもしてやるから、話を詳しく聞かせてくれ」

 

「まぁー、憎い女。わかったわ。この黒バラの小太刀、乱馬様の名を語る不届き者と格闘新体操で勝負してあげましょう」

 

「へっ、望むところだ」

 

「おいおい、らんま、いいのかよ。オレたちにそんな暇はないぞ」

 いや、暇はあった、なんせ、船がノードヴェスト大陸(北西の大陸)に向かうのは20日後だから。

 

 勝負と言われれば、なんでもかんでもすぐにOKしてしまうらんまを制したが聞き入れてくれるわけもなかった。

 

「そうねぇ、私が勝ったら、もう二度とと乱馬様の名を語らないと誓いなさい。そして、その隣にいる男も頂くわ。ふふふ…」

「えっ?!オレ〜?!!!」

 

 まさかとは思ったが、オレがらんまと小太刀の勝負の賭けの対象になってしまった。

 

「いいぜ、いいぜ。この早乙女らんまが負けるわけないしな」

「ちょっと、らんま」

「勝負は3日後、この場所、同時刻で。それじゃ、達也様、しばし、ご機嫌よう」

 

 さすがに小太刀に惚れられたという事はないが、名前とオレを賭けて、らんまは小太刀と格闘新体操の試合をこのチッタソラーレ(太陽の街)でも行う事となってしまったのだった。

 

 神斧ラブリュス(オレが最強になる武器)を手にする日はまだまだ、先のようだ。



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30♥.らんま対バーサーカー達也

「そうと決まれば、こうしちゃいられねー、達也!特訓だ、格闘新体操に付き合ってくれ」

「オレがらんまの格闘新体操の特訓相手?!」

 

 らんまは試合用の衣装としてのレオタードを探しにチッタソラーレ(太陽の街)の裁縫屋へ行った。オレは新体操の道具の代わりになりそうなものと練習場所を確保する役目を担った。練習するには宿屋の部屋の中では狭すぎる。

 

—ドワーフたちなら、すぐに作ってくれるかな。以前に護衛したわけだし。

 

 オレは単独で同じ大陸にあるドワーフたちがいる山へ向かった、らんまから湯太郎(幻獣・アーヴァンク)を借りて乗っていったので、1時間も経たずに到着した。事情を説明すると、4人のドワーフは心良く引き受けてくれた。森の中にリングを一つと寝泊まりができる小屋を半日かけて建ててくれる事となった。もちろん、小屋のベッドは一つだけだ。ロープの内側のサイズが一辺5メートル程度の正方形。床面の高さは90センチ程度の立派なリングを建ててくれた。手際よく作り上げていく4人のドワーフの職人技に関心してしまうほどだった。新体操用のリボンやボウル、ロープ、フープも似たようなものが運よく見つかり、代用する事にした。

 

 ここで今日から、らんまと格闘新体操の特訓が始まる。

 

 日が暮れる頃、らんまと合流した。チッタソラーレ(太陽の街)の裁縫屋で練習着用の緑色のレオタードと試合用のピンクのレオタードの合計2着を作ってもらったらしい。なんでも料金は試合で着てくれれば宣伝になるかという事で無料にしてもらえたそうだ。

 

 翌朝、先にリングにあがったオレはリボンやフープを振り回していた。格闘新体操は素手での攻撃は禁じられている、すべて、この武器を使った攻撃のみが有効とされる。加えて、リングアウトも敗北となる。黒バラの小太刀は腕力こそ弱いものの、どんな卑怯な手を使ってくるかわからない。過去のらんまとの試合では雇った女生徒をリングの下に忍ばせておいて、リングを移動させてしまったくらいだからな。

 

「よし、達也、準備できたぜ〜」

 

【挿絵表示】

 

 元気よく、らんまが小屋から出てくる。練習着として裁縫してもらった緑色のレオタードを着用している。レオタードはピチっとらんまの身体にフィットしていて、ボディラインが強調される。オレの下半身はビクン!と元気になってしまった。オレも鎧を脱いで、軽装となっているので股間が盛り上がっている事はすぐにらんまにバレてしまうだろう。ってか、ホントにらんまのレオタード姿やばい。めちゃくちゃエロい。

 

「よく似合ってるな、らんま。それじゃ、早速、はじめようか」

 

 オレは平然を装っているが、内心はレオタード姿のらんまを独り占めできる、この状況にドキドキしっぱなしだった。

 

 

 まずは両手にクラブ(棍棒)を持ち、リボンを持ったらんまを狙い打ちはじめてみた。これなら、通常の戦いと、なにも変わらないから、すんなりと特訓メニューに組み込みやすかった。

 

「らんま!小太刀のクラブさばきはこんなもんじゃないぞ」

 

 つい、コーチをきどってしまうオレ。森のリングの上でレオタード姿のらんま相手に声をあげて、クラブで攻撃していく。それを華麗にリボンで捌くらんま。らんまがリボンでクラブをはじこうとしてくるので、オレはクラブを握る力を強める。数分間、オレとらんまの攻防が続いた。

 

「隙ありぃ!」

 

 オレは左手のクラブでらんまのリボンを弾き、右手のクラブでらんまの胸元を狙った。

 

 水平にらんまの身体を狙ったので、つい、オレはクラブをらんまの乳房にめり込ませてしまった。レオタードごしにらんまの乳房が押し込まれる。

 

 むにゅっ。

 

「悪いぃ!らんま、こんなエッチなこと、するつもりはなかったんだ」

 

 真面目な特訓中に意識が集中しすぎて、つい、卑猥な事をしてしまった事に反省し謝る。

 

「いいんだよ、べつにこれくらい…ってか、達也、めちゃくちゃ強くなったな」

 

 むしろ、らんまはオレのクラブ使いに負けた事を嬉しく思っているようだった。

 

「ふふ、それなら、もっともっと特訓しておこーぜ、らんま!小太刀なんかに負けるなよ」

 

「おうよ!まだまだ、いくぜ。」

 

 続いては、らんまとオレの手首をロープで縛って、一定の間合いしか取れない状況でクラブを打ち合った。モンスターと戦わずとも、らんまとこうやって特訓稽古をしていれば、オレのレベルもぐんぐん上がっていく。こうやって強くなっていけば、バーサーカー(狂戦士)の力を借りずとも強敵と戦っていけるだろう。

 

 

 辺りが暗くなった頃に一度、休憩をした。この世界の夜は暗い。森には街灯なんてものは整備されていないから、暗くなるとなにもできなくなる。そういえば、リングと小屋を作ってもらったときにドワーフに小瓶をもらったっけ。なんでも、夜や洞窟の中に使うと良いって言ってたな。オレはドワーフからもらった小瓶を小屋から取ってきて、開けてみる。蛍のような光をまとった妖精たちがオレとらんまを照らしてくれた。

 

「お、これは、すごい」

「良いもの、もらったな、達也」

 

 目を凝らして、眩しい光を見てみると小さい人型の妖精たちが笑っていた。ピクシーだ。使役できるから、この蛍ピクシーも幻獣の一種だろう。

 

「よろしくな、ピクシーさん♪」

 

 らんまの湯太郎(幻獣・アーヴァンク)に続いて、オレも幻獣を使役した。これで薄暗い洞窟の中も、わざわざ松明を焚かずに進めるだろう。ピクシーたちの光に照らされたリングでオレとらんまは体力が続くまで特訓を続けた。

 

 

 そして、小太刀との格闘新体操の試合が翌日と迫った夜。オレとらんまは夕食を済ませ、最後の特訓の仕上げを行おうとしていた。オレが使役している幻獣・ピクシーにリングを照らしてもらい、レオタード姿のらんまと向かい合った。

 

「準備はできてるぜ、達也。いつでもいいぜ」

 

 両手にクラブを持ったらんまがオレに再確認してくる。

 

「ホントにいいんだな……? らんま……どうなっても知らないぞ、本当に」

 

 最後の特訓はバーサーカーとなったオレと格闘新体操スタイルで模擬試合をしてみたいとらんまから言い出した。バーサーカーとなったオレがどれだけ危険な状態かは、もちろん、らんまも把握済みだ。それでも、らんまの特訓の仕上げにもなるし、なによりも、オレがバーサーカー状態をコントロールするいい訓練になると主張されたのだった。少なくともバーサーカーとなったオレは新体操のルールは守れないし、ギブアップも言う事はないだろう。なので、ルール無用の特訓を行う事となった。

 

「よし…、わかった。それじゃ、お望みどおり勝負だ。らんま!ンオォオォオォオ!オォオ」

 

 オレは雄叫び、気合いを入れる。ちょうど満月の日だったのでまるで狼男なノリだ。怒りの感情を擬似的に作りだすためにらんまが盗賊たちにレイプされているところを想像する。歯を食いしばり、身体が熱くなってくる。怒りの感情で変身しつつあるオレを心配そうにらんまが見つめている。

 

—あのエロいらんまを、レオタード姿のらんまを絶対に犯してやる…。あのレオタードの隙間から絶対にチンポぶちこんでやる。

 

欲情したオレのペニスは膨張し、ギンギンに勃起してくる。次の瞬間、オレの中で熊と狼の本能が叫んだ。

 

「グルルルゥゥ!ウガァアァアアアア!!!!」

 

 髪は白く変化し、体毛は伸び、目は赤く充血する。バーサーカーの変身に成功した。心臓は高ぶり、力が漲ってきている。オレは衣服を破き、ビンビンに勃起したチンポをらんまに見せつけた。

 

「くぅおのぉおお!デカ乳らんまぁああああ」

 

 らんまに向かってリングを踏みしめ、突進させる。バーサーカー状態になると身体が大きいのにまるで重さを感じなくなる。

 

「へへへ、勝負だ、達也。いや、バーサーカー!」

 

 すでにオレが突進してくるのを予測していたのか、らんまは飛び上がり、リングコーナーを使って、空中戦をしかけてきた。

 

―絶対に、あのレオタードをひん剥いて、素っ裸にして犯してやる。

 

 オレがバーサーカー状態となっても、さすがに相手はらんま。パワーファイター型の相手に合わせるように、こちらには捕まえさせないといった具合で飛び回る。それどころか、オレは足にリボンを巻きつけられリング上で転んでしまった。はやく捕まえて、あのスケベエロマンコにこのギンギンのチンポをぶち込みたい。

 

 足に絡んだリボンを強引に引きちぎり、立ち上がる。

 

「やるじゃねーか、らんま。なら、これでどーだ」

 

 オレは引きちぎったリボンを瞬時に手に巻きつけ、投げ輪のようにして離れたらんまの腰に巻きつけた。

 

「くぅ、しまった…!」

「おっぱい出せ!エロらんま」

 

 引き寄せたらんまのレオタードの胸元の布地を握り、強引に引っ張ると布地が伸びていく。それをオレは力任せに裂いた。同時に、窮屈に押し込められていたまろやかな半球が、ばいんと迫力たっぷりに零れ出る。

 

 らんまの生乳が露出すれば、オレの欲望はさらに熱く滾っていく。我慢のできなくなったオレはらんまの身体を熊式鯖折りとも呼ばれる『ベアハッグ』で締め付けた。技の締め付けの苦しさよりもオレの顔が自らの豊満な胸に押し付けられる屈辱が上回れる。

 

グリグリグリグリィ、むにぃむにぃい。

 

「くはぁぁ、らんまのエロおっぱい最高だぜ…、へへへ、どうだ、オレのベアハッグは」

「はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ、はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…!」

「へ、らんま、オレとエロいことしたくて、バーサーカーしてもらったんじゃないのか?」

「へへへ、そうだったりして」

「くぅおのー、らんまぁ!グルガァア、グガァアガア」

 

 この状況でも笑みを浮かべるらんまにオレは何度も『ベアハッグ』を繰り返していく。らんまの柔らかくてデカい乳に何度も顔を打ち付けていく。真偽はわからないが、らんまがオレのバーサーカーを望んだのであれば、オレの精巣はさらに精子を作り出していく。らんまに種付するための濃厚精子を作り上げていく。キンタマが熱い。

 

 そして、長い舌を伸ばし、らんまの乳首をぺろぺろと執拗に舐めていく。オレの舌でどんどん固くなっていくらんまの乳首。

 

「らんまの乳、うんめぇえええ!ホント、最高だな。元男のくせにゴブリンやこの世界の男どもにも欲情されるデカ乳。独り占めしてやる」

 

 ペロペロ、レロッレロッレロッ… チュッチュッチューッ!レロッ… チュッレロッ… チュッ!

 

 オレの舌に舐められ唾液がまとわりついたらんまの乳が光る。

 

 乳首舐めとベアハッグを何度も繰り返す。

 

「はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ、んあはっ!!んあんふ..あふっ..!んあぁぁっ」

 

 やらしく雌泣きをするらんま。次の瞬間、ふいにオレの身体にも快楽が走った。

 

「へ、てめえのチンポも使役してやるよ」

 

 なんと、らんまがカウンターとばかりに、手を伸ばし、オレのビンビンちんぽを握りしめ、手コキを開始していた。思わず、腰が砕ける。

 

「う…あ…あ…らんま」

 

「このまま、ヌいてやっからおとなしくしやがれ」

 

「力が…、力が抜けていく」

 

 まるでサイヤ人が尻尾を掴まれて脱力していくようにバーサーカーのときのオレはチンポを掴まれると脱力していくのか?

 

 思わず、締め付けていたベアハッグを解いてしまうオレ。すぐさま、らんまがオレのチンポを咥え、しゃぶりはじめる。唾液まみれになったオレのチンポをらんまがフェラと手コキを交互に繰り返す。すぐにでもイってしまいそうになり、耐え抜こうにもテクニックが凄すぎて、オレのチンポは決壊寸前。

 

「ほれほれほーーれ、イっちまえよ、このスケベチンポ野郎」

 

「うわ!らんまの手コキ&フェラやべー、アウアア・・!」

 

 あのらんまがこんなにもノリ良く、楽しげにオレとバトルファックをしてくれるなんて思わなかった。無敵のバーサーカーのオレがらんまの手コキ&フェラに呆気なく、敗北した。

 

—イク!ドピュウゥウ!ドビュビュビュビュビュッ!!ドビュビュビュビュビュッ!!!!!

 

 

 リング上に沈むオレ。大量の精子を放出されたチンポ。

 

「へ、バーサーカーともあろう者が、他愛もねえ」

 

 その一言がオレのスケベ心をさらに熱くさせた。

 

「てんめぇ、らんまぁあ!なめやがって、二回戦はオマエのスケベ雌マンコを使わせろ!」

「望むところだぜ、かかってきな、カモンカモン」

 

 そして、オレとらんまは時間も忘れて、一晩中、リング上でセックスしまくった。



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31☆.格闘新体操試合

 翌朝、試合会場のある街へと向けて、猛ダッシュで走るらんまとオレ。

 

「だぁー!遅刻だ、遅刻だ」

 

 らんまは試合用のピンクレオタードを入れた布袋を抱え、オレは試合で使う新体操の道具セットを抱えながら、走っている。

 

 オレとらんまは昨夜、練習用のリングで何度もセックスしてしまい、そのまま、眠りこけてしまった。起きると太陽は真上にあり、つまりは昼になっていたのだ。午後からの小太刀との試合にオレたちは、あろうことか、寝坊しまったのだ。

 

「スケベ達也が、あんなに中出ししまくるからいけねーんだよ、寝坊しちまったじゃねえか」

「うるせー、らんまこそ、何度もオレのバーサーカーチンポを求めたくせに」

 

 痴話喧嘩をしながら、走るオレとらんま。傍から見れば、どれだけ変態なラブカップルなのか一目瞭然だろう。

 

 

 なんとか時間ぎりぎりに試合会場が設置された街へと着いたオレたち。街はいつもの賑わいを見せており、お祭り騒ぎになっていた。スタイルの良いらんまと小太刀の試合となれば、元の世界だろうが異世界だろうが、関係なく人気の好カードなのだろう。

 

 控え室となる部屋に入れば、すぐさま、裸になったらんまはピンク色のレオタードに身を包んだ。らんまの生着替えも見たかったが、オレは控え室に置かれた花束に早速、罠が仕込まれているのを見破った。袋を被せて、花束を揺らせば、中から粉が霧となって現れた、おそらくしびれ薬の類だろう。

 

 リングにあがるレオタードらんま。オレはセコンド役として試合をサポートする事にした。

 

「乱馬様の名を語る不届きな女、この黒バラの小太刀が今日こそ、成敗してくれる」

「何度、口で言ってもわからねえなら、今日も負けてもらうしかねぇな、小太刀」

 

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 レオタードが食い込んだらんまの尻に思わず、興奮してしまうオレ。勃起しているが、試合に集中しなければ。

 

「らんま、負けるなよ!特訓の成果を活かせ」

 

 オレの声も届かないくらいリングを囲むギャラリーたちの熱気がすごい。

 

 

 試合のゴングがなれば、手に持ったクラブやフープで激しい攻防を始めるらんまと小太刀。もはや、格闘新体操というよりはバーリトゥードの試合を見ているような興奮がリングを包む。

 

『早乙女らんま選手、釣られましたーっ!そのまま、リングに真っ逆さまか?!』

 

 小太刀のリボンに足を釣られたらんまがそのまま、空中からリングに叩き落されるそうになる。声の大きな女性がらんまの危機を実況する。

 

「らんま、危ねぇ!」

 

 オレはらんまに向けて、ボールを投げ入れる。らんまはそのボールをクッションがわりにして、難を逃れた。

 

「サンキュウな、達也。リボンもくれ」

 

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 らんまがバレーボールの要領でボールを小太刀にスマッシュしている間にオレは新体操リボンをらんまに渡した。リボンを剣のように伸ばし、構えるらんま。

 

「怪我しねえうちにリングアウトさせてやるぜー、小太刀ぃ!」

 

 向かいあう小太刀もリボンソードを構え、らんまと打ち合う。その二人の様子に観客たちも大喜び、らんまと小太刀、両者に声援が飛ぶ。格闘センス抜群のらんまに対して、小太刀もすごい身のこなしと剣さばきだ。あなどれない。

 

「おーっほほほほ!この私のリボン捌きは天下一品。敗北の二文字はなくてよ」

「口で言ってもわからねえようじゃ、やっぱり、負けてもらうしかねぇようだな!」

 

 続いて、オレが投げ入れたクラブをヌンチャクのように振り回して、小太刀を威嚇するらんま。

 

 小太刀もそれに応じて、リボンからクラブに持ち替えた。まずい、あの技が来る。

 

「格闘新体操奥義!千手棍棒・乱れ撃ちぃ!!!」

 

 小太刀から放たれた千手棍棒・乱れ撃ちの凄まじい威力でらんまのクラブが弾き飛ばされる。そして、らんまの顔面を小太刀のクラブがヒットしそうになったところで第一ラウンドの終了を告げるゴングが鳴った。

 

汗だくとなったらんまがオレの待つセコンドへと戻ってくる。

 

「らんま、焦るな…、まだ試合は長い」

 

「わかってるけどよ、けっこう小太刀のやつ、前のときの試合よりも強くなってやがるんだ」

 

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 おそらくは小太刀もこの世界でモンスターを倒したりして、レベルが上がっているのだろう。元の世界のときの小太刀よりも身のこなしと腕力が上がっているようにオレの目にも見えた。

 

 

 それから、3ラウンド、らんまと小太刀の格闘新体操の攻防が続いた。そして、最終ラウンドを迎える。

 

「はぁはぁあぁ…はぁ…、小太刀め、実力が偽物じゃなくなってる、このままだと」

 

 珍しく弱気ならんまの肩を揉みながら、汗を脱ぎ、水を飲ませるオレ。

 

「らんま、次で最終ラウンドだ。かならず小太刀は自慢の技である千手棍棒で仕留めてくるはずだ、そこを狙え」

「わかってるよ、うるっせぇ、わかってるから黙っておけ」

 

 らんまが苛立ちをオレにぶつけてきた。オレは何も言わずに黙っておくべきかとも思ったが。

 

――んちゅ!

 

らんまを振り向かせて、両乳を正面から鷲掴みして、レオタードごしに揉み回した。そして、キスをして、らんまの口内に舌をねじ込んだ。数十秒。

 

「ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。んちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ。」

 

 キスを終えれば、らんまとオデコを合わせて、呟く。

 

「らんま、目を覚ませ。最強のオマエが勝てない相手じゃないだろ、自信を持て。」

 

「達也、ありがとうな♪おかげで冷静さを取り戻せたよ」

 

 苛立っていてらんまの表情に笑顔が戻ってくる。向き合ったオレも微笑み返した。

 

「それでこそ、オレの大好きならんまだ。らんまの火中天津甘栗拳なら小太刀の千手棍棒を打ち破れるはずだ。オレがクラブを投げ入れる、それを合図にしてやってみてくれ」

「わかった…、達也を信じるぜ」

 

 最終ラウンドがはじまり、らんまのフープと小太刀のリボンが打ち合いはじめた後に小太刀がクラブを構えた。今だ!オレはらんまに向かって、こちらもクラブを投げ入れる。

 

「らんま!来るぞ」

「おーほほほ、わかっていても、この技は打ち破れまい。奥義!千手棍棒、乱れ撃ちぃ!!!」

「小太刀、これで終わりだ。無差別格闘早乙女流…、いや、らんま&達也流奥義!火中天津甘栗棍棒でぃ」

 

「いけーーーっ!らんまぁああ!」

 

 オレはリングロープを握りしめ、声の限り、応援する。

 

—カキン!カキン!カキィン!

 

 らんまと小太刀の新体操クラブ(棍棒)が激しく打ち合う。数手、小太刀の千手棍棒がらんまの甘栗棍棒を上回ったが、らんまが底力を見せ、見事、小太刀の棍棒を撃ち払い、小太刀の身体をリング外に打ち払った。

 

『おっとー、ここで小太刀選手、リングアウト!勝者は早乙女らんま選手!』

 

 試合終了のゴングが街に鳴り響いた。らんまと互角に戦った小太刀にも拍手が贈られる。

 

 フラフラで倒れたらんまをオレは抱え込んだ。

 

「やったな、らんま、勝ったな!おめでとう」

 

「へへへ…、達也のおかげだぜ。」

 

 試合会場で眠るようにして気を失ったらんまを背負って、オレは小屋まで帰っていった。

 

 ベッドの上でらんまを横たわらせ、オレもテーブルにうつ伏せで寝入った。

 

 数時間後に起きたオレは食事やスープの準備をしたりして、らんまが目覚めるのを待っていた。



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32♥.優しく抱きしめた夜

「おはよう…、達也。そっか、試合終わりにオレ、倒れちまったんだな」

「らんま、大丈夫か?無理するなよ」

 

 目覚めたらんまにオレは声をかける。

 

 その夜、らんまの疲れを癒すようにピンク色のレオタードを脱がし、汗の匂いがするらんまをマッサージしてあげた。うつ伏せとなったらんまの肩や腰を指圧する。

 

「らんま〜、ギャラリーの男たち、みんながらんまのことを見てたぜ?」

「あぁ、達也、マッサージ上手、すげー気持ちいいや。へ?」

「だって、らんま、ノーブラだから乳首立ってるのよくわかったぜ」

 

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「ブラジャーなんか着けられっかよ」

 

 オレはベッドとらんまの胸の間に手を入れて、らんまの乳首を摘む。こりこりと優しく摘む。

 

「ここもほぐしてやらねぇとな…」

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、達也、エッチな気分になっちまう」

「いいんだよ、らんまは今日、頑張ったんだから。全部、オレがしてやるからさ、気持ちよくしてやるよ」

 

 乳首マッサージをひとしきり終えたところで、続いて、仰向けに向け直し、首筋から舐めていく。

 

「んはぁ、汗臭いだろ?いいって、はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ」

「らんまの汗の匂い好きだからさ、いいんだよ」

 

 オレは念入りにらんまの首筋から乳房にかけて舐めていく。指は優しく膣内に挿入させれば、ほぐすように手マンをする。山奥の小屋の中、らんまが瞳を閉じて、身体をリラックスさせると声を漏らした。

 

「はぁあん♥あんあ、あっ…ああ…はぁっ…ぁあん♥あんあ…」

 

—すげえスケベな声、らんま、こんな声出せるようになったんだな

 

 今日はらんまにはなにもさせないという具合にオレが性の奉仕をしていく。

 

 一時間以上はらんまの身体を舐め回しながら、膣内を指でほぐした。

 

「はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ、達也、チンポ欲しい、挿れてくれ…」

 

「わかった、らんま。でも、今夜はスローセックスな」

 

 リラックスしきったらんまの股をゆっくりと開かせ、オレは固くなったチンポを挿入していく。いつもみたいに強引には挿れない。ゆっくり、ゆっくりと挿れていく。

 

「らんま……、愛してるよ、大好き」

「ふふふ、ありがとう、オレもだ、達也」

 

 見つめ合い愛を囁きあうと、唇を重ねて唾液を交換する。今すぐにでも激しいキスをしてしまいそうになるが、心を抑えて、優しいキスを心がけた。

 

—ちゅっ、ちゅ、むちゅっ…れろぉっ、じゅる、ちゅぱ…っんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ…。

 

「らんま、出そうだ、受け取れ」

 

 イキそうになってきたオレのペニス。ゆっくりなピストンでもらんまの膣内はしっかりとオレのペニスに快楽を与えてくれる。オレは痛くならない程度にピストン運動を繰り返す。

 

「あぁ..あ..あ.達也!だして、勝利のご褒美精子だして」

 

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「わかった、いくぞ、らんま…らんま…らんま…らんま…!」

 

 らんまにキスをしながら、オレはご褒美精子を放出した。

 

「今日はオレのために、こんな優しいセックスしてくれてありがとうな」

「いいんだよ、今日の主役はらんまだったんだからさ」

「ありがとう、でも、もう一発欲しいなぁ♥」

「ふふふ、いいぜ、んじゃ、もう一発」

「やったぁ♥」

 

 らんまがオレの背中に手を回してきて、密着を強めてきた。二発目のスローセックスを開始する。

 

 その夜、オレとらんまは手を繋いで、キスをしたまま、眠りについた。




ここまで読んで下さり、誠にありがとうございました。
少しでも気に入ってくださいましたら、評価付けくださいませ。
とても励みになります、ぜひお願いします。

評価付け

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物語は各部ごとに独立したエピソードで構成されており、前の部を読まずに楽しむことができます。もちろん、全ての部を読むことでより深い世界観に浸ることができますが、飛ばし読みも大歓迎です! ※なお、第一部から第三部も随時挿絵を追加していますが、第四部以降では、1話毎に挿絵を添えております。

■第二部・『集結!伝説のパーティ編』作品紹介

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港町ソイツェストで喫茶店を営み始めた達也とらんま。しかし、二人の平穏な日常は長くは続かない。世界各地で巻き起こる怪事件に巻き込まれ、達也とらんまの新たな冒険が始まる。
暗躍する魔導師と戦う伝説のパーティをテーマにした冒険ファンタジーです。
賢者アムや魔剣士パラムも登場します


■第三部・『四聖獣討伐編』作品紹介

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美しい女神フレイヤからの依頼で、達也とらんまは現代日本と異世界を行き来しながら四聖獣の封印を解く壮大な任務に挑む。果たして二人は異世界の平和を取り戻すことができるのか?そして、達也とらんまの運命が交差していく……。


■第四部・短編『アッサラーム編』作品紹介

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達也とらんまは、日常に飽き足らず新たな魔法を覚えるため、伝説のジャマールの霊魂石を求めて砂漠の街アッサラームへと向かう。果たして、二人はレアモンスターを倒し、目的の宝石を手に入れることができるのか?


■第五部・『神々に愛され地サラトバ編』作品紹介

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神々に愛されし地・サラトバ地方への冒険の招待を受け、美しい水の国・ウェスティリアへ向かった達也とらんま。青く澄んだ川が縦横に流れるウェスティリアは、水の恵みによって繁栄し、国内外の様々な文化が交流する場となっていた。やがて、大戦争が始まり、二人もその渦中に巻き込まれていく……。
四カ国からなる新たな大陸を舞台に達也とらんまが冒険を繰り広げます。
※毎日、19時に1話ずつ更新しております。

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第一部・成長の章
33.水門のクエスト


 格闘新体操の試合を終えたオレたちは再び、チッタソラーレ(太陽の街)へと戻ってきていた。

 

「ちょっと、あんた、すっごい強いのね。見たよ、試合」

 

 見知らぬ女の人が、らんまを見るなり声をかけてきた。昨日のらんまと小太刀の試合を見ていたのだろう。

 

「冒険者なら頼まれてくれない? ウチの屋敷に来て」

「何を、するんですか?」

「詳しいことは旦那様から聞いて。とにかく、困ってらっしゃるの」

 

 オレたちは使用人らしい女性について、海の近くにある城みたいな屋敷に案内された。

 

「なんだ、たった二人か」

 

 『旦那様』は名乗りもせず、オレたちを見るなりそう言った。

 

「屋敷の水門に化け物が取り付いてしまって開けられんのだ。町に船が出入りできなくて困ってる、退治してくれ」

「はあ?」

 

 いきなりレベルが高そうなクエストだった。

 

「たぶん、やるっきゃないよな。これ」

 

 らんまが首を傾げながら言う。船がらみのイベントなら、クリアすれば美味しいアイテムが手に入るかも知れない。

 

 

 『旦那様』から頼まれたオレとらんまは屋敷の水門に棲みついているという化け物退治をする事となった。地下水路を辿った先の『水門』に数日前から化け物が棲みついてしまい、開けられないままになっているという。地下水路へは屋敷の地下の扉から行けるとのことだ。らんまはどんな敵でも構わないと言っていたが、オレはその化け物を見たという屋敷のメイドから情報を得る事にした。

 

「水門に棲みついたとしている化け物ってのはどんな姿なのですか?なにか特徴とかあれば教えてもらえますか?」

 

「顔は魚みたいで、私たち人間と同じ二足歩行です。寄生を発していて言葉は通じませんでした。頭頂部から背中にかけて背びれがあって、三又の槍やロッドを持っていました」

「ロッド?あぁ、杖の事か」

 

 メイドからの情報と自分が持っているゲーム知識を照らし合わせると、おそらくは水門に棲みついている化け物は『サハギン』の可能性が高い。

 

「その化け物たちは一体、何匹くらいいたんですか?」

「それが、けっこうな数で、私が目撃したときは、たしか8匹以上はいたと思います。」

 

 雑魚モンスターといえども、8匹以上を相手にするのはかなり困難だ。これはバーサク(狂戦士への変身)必須だな。

 

「色々、教えてくれてありがとうございました。必ず、オレとらんまが退治しますので」

 

 そのとき、屋敷の中にあった大きな水槽の中身が気になった。蛇と龍の合いの子のような魚が泳いでいた。この魚、どっかで見た事あるような。

 

「この魚、珍しいんですか?魚というか水龍?」

「たしかに、美味そうじゃねーな」

 

 珍しい見た目の生物なのに食べる事をイメージしているらんま。食い意地はどこの男たちよりも張りながら、水槽に顔を近づけて観察している。

 

「はい、その魚は旦那様の自慢の魚で、まだ、どの図鑑にも乗っていない珍しい魚だそうです。本日の正午には海洋生態専門の学者様がお見えになって、お調べになるそうです」

「へぇ、海洋生態専門の学者様ねぇ」

 

 屋敷を出た後にオレたちは水辺の戦闘の準備のために水着屋に入ってみた。オレはトランクス型の海パンと白い無地のTシャツを購入する。足元はビーチサンダルに変えた。念の為、シュノーケルのようなゴーグルも購入した。全部、装備し終えるとファンタジー世界の装備というよりもマリンスポーツ部の学生みたいになってしまった。

 

 一方のらんまはというと、なんの特徴もない地味なワンピース水着を選ぼうとしていた。探す手を掴んで止めるオレ。

 

「らんまはこれがあるだろーが、これ、これ」

 

 オレは大事に大事にしているフレイヤ様からもらった『あぶない水着』をらんまに見せる。

 

「だから、なんで、オレが、んなもん着ないといけねーんだよ」

 

 らんまがこうも言い出すと聞かないのは重々承知だ。元の世界でも断固、下着は男モノで通していたしな。

 

「だって、水辺でサハギンたちと戦う可能性があるじゃないか。水の中に引き込まれたら、そのアーマーじゃ沈むだけだぞ」

「くぅーーー」

 

 論破か?説得成功か?

 

「わかった、それじゃ、着るけど……」

「おー、そうかそうか、らんま着てくれるか、ありがとうな」

「でも、サハギンに水に引き込まれるまでは、このバスタオルを身体にかけてる」

「へ……?」

 

 というわけで、オレのらんまに『あぶない水着を着せろ』クエストは、未完了のままにサハギンたちが待つ地下水路へと向かうのであった。

 

 

 Tシャツと海パン姿のオレが剣を持ちながら、コケだらけの洞窟を通り、地下水路へと進む。先には大きなマントに身を包んでいるらんまが歩く。あのマントの下にしっかりと『あぶない水着』を着用していると思うと、興奮が止まらない。いちおう、確認を試みてみる。

 

【挿絵表示】

 

「らんま、ちゃんと着ているんだろうな?あぶない水着」

「うるせー、前見て歩け、前」

「ほらほら、教えろよ、らんまぁ」

「ちゃんと着てるから、前進め」

 

 どうやら、本当に着てくれているらしい。オレはサハギンがらんまを水中に引きずり込む事を期待しながら、地下水路を進んだ。

 

「キィイキャ…キャッキャッキャッ…キャキィ」

 

 角を曲がった先からモンスターたちの声が聞こえる。らんまと身を潜めて、角の影から声の主を覗いた。サハギンだ。数えたところメイドが教えてくれた数以上だ。おそらくは20…、いや、22匹はいるかもしれない。

 

「らんま、いくらなんでも、あの数はやばくないか」

「達也と手分けしても、1人11匹ずつか…、一回、引き返すか?」

 

 引き返すにしても、どの道、応援を呼ばないといけない。それなら……。

 

「よし、らんま、サハギンたちに気づかれないまま、バーサーカー化して、オレが先陣を切る、らんまは後衛を頼む」

「は?いくらなんでも、バーサーカー状態でも無茶だろ」

「最強の戦士、俺tueee狂戦士・バーサーカー達也は無敵だ、信じろ」

 

 オレは目を見開き、気合いを入れる。雄叫びを上げるとサハギンたちに気づかれてしまうので声を出さずにバーサーカー化を試みる。怒りの感情を作りだし、歯を食いしばる。身体が熱くなってくる。怒りの感情で、唸りながらオレの変身がはじまる。いつもよりも変身がうまくいかない。焦るほど、自分の中の熊と狼の野生本能を捕まえられなくなっている。

 

「グギギギギ、ギギ…」

 

 しまった声が漏れてしまった。気づいたサハギンが槍を打ち鳴らし、近づいてくる足音が聞こえる。

 

「だー、はやく、しろ!達也!サハギンどもに気づかれた、来る」

「んな事、言われたって…、変身がうまく」

 

 絶体絶命のピンチ。オレとらんまの異世界冒険もここで終わりか…?



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34☆.サハギンの探し物

「仕方ねぇ……!おらぁ、達也、これを見ろぉ!」

 

 らんまが身を包んでいたマントを払いさり、オレの目の前に。

 

—あぶない水着姿を見せてくれた……!

 

「オレのあぶない水着姿を見て、さっさと興奮して変身しやがれ!達也」

 

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「ウオォオオオ!!ォオオ!!!!」

 

―チンポ全快!らんまのスケベボディ!あぶない水着姿、最高!

 

 角を曲がった先頭のサハギンが、らんまに斬りかかってきた。その三又の槍をバーサーカーとなったオレが腕で受け止めると三又の槍がバキィ!っと折れる。

 

「らんま、待たせたな、変身完了だ」

 

 その後、数匹のサハギンがオレに斬りかかってくる。ガードせずともオレの強固な肉体はサハギンの槍を通さない、オレは一匹の頭を掴み、サハギンの群れへと投げ飛ばした。完全な無双状態、敵なしの無敵俺tueee!

 

「キィキャァア!キィイキィイ」

 

 奥にいたロッドを持ったサハギンが術を唱えはじめた。詠唱が完了したようだ。オレに水の魔法が飛んでくる。水の刃が全身を狙ってきたが、オレの鋼鉄のバーサーカーボディは水の刃を弾き飛ばした。この世界で見た初めての魔法だが、無力化させてしまうほどに俺は無敵だった。

 

「サハギンさん、悪ぃな。無敵すぎて」

「キャァキィイキィイ!」

 

 オレの無敵さに悔しがるサハギンたち。ロッドを持った3匹のサハギンが同時に詠唱を開始する。詠唱によって、水の刃の数が増えていく。

 

「ふふふ…、無駄だって無駄無駄、数が増えたってオレには効かないよ」

 

 詠唱が完了して、さっきの3倍の水の刃が飛んでくる。しかし、刃はオレを素通りして。

 

「無駄無駄……って、狙いはオレじゃない、らんまか!」

 

 後ろを振り返るとあぶない水着を着用しただけの半裸のらんまがそこにいる。

 

「危ねえ!らんまぁぁー!避けろぉおおおお!」

 

 オレの忠告が迷わずに、らんまの身体に水の刃たちがヒットしてしまう。

 

—くっ、オレが調子に乗ったばかりに……らんまが…。

 

 

 しかし、水の刃はらんまの身体にヒットせずに地面に落ちて、水滴へと戻っていた。身体を守るように光の薄い衣が包んでいた。

 

「さすがは、フレイヤ様からもらった『あぶない水着』魔法攻撃を無効化か?」

「ふぅ……助かったか」

 

 チート狂戦士にチート水着の二人を前にしたサハギンは武器とロッドを捨て、白旗を上げ、降伏した。

 

「まぁ、オレたちだって、無意味な戦いをするつもりはないさ」

 

 それでも、すぐに海へと帰ろうとしないサハギンたち。

 

「なんか、訳ありみたいだな」

 

 優しいらんまがサハギンに声をかけてみる。もしかすると、屋敷にいた水龍を探しに来てたのか?サハギンが現れた日と旦那様が水龍を捕まえた日は確かに辻褄があう。

 

「あ、思い出した!あの水龍、リヴァイアサンだ」

 

 オレの口から『リヴァイアサン』という言葉が聞こえると、サハギンが訴えかけてきた。

 

「おい、らんま、湯太郎を出してもらっていいか?サハギンと交渉だ」

 

 らんまに湯太郎(幻獣・アーヴァンク)を小瓶から出してもらい、湯太郎を通して、サハギンと会話を試みた。オレの予想どおり、サハギンたちは群れの主である幻獣・リヴァイアサンがいなくなってしまい、居場所を突き止めるために、この水門を拠点としていた。

 

 オレとらんまは地下水路を戻り、旦那様にサハギンたちの経緯を説明してみた。

 

「は?この水龍がリヴァイアサンだと?」

「そうなんです、その水龍はサハギンたちの主なんです」

「こんな珍しい海洋生物をみすみす、モンスターたちの手に戻すなんて勿体ない」

 

 居合わせた海洋学者もサハギンたちに『リヴァイアサン』を戻す事を拒否した。

 

「そんな事言われても…なぁ?らんま」

 

 旦那様と学者に呆れた顔を見合わせるオレとらんま。

 

「それじゃ、仕方ねーな」

「仕方ねーか」

 

 オレとらんまが合図をすると屋敷にビショ濡れのサハギンの群れがやってきた。ヒレで歩くサハギンの群れが通ると屋敷の自慢の絨毯は水浸しになってしまった。

 

「ひぃ!!化け物ぉ、わかった、わかった、そんなに言うなら、とっとと持って帰っておくれ」

「わかれば、いいーんだ、わかれば。な?達也」

 

 

 無事にサハギンたちに『リヴァイアサン』を受け渡すと、サハギンはオレに青い宝玉をくれたオークを倒したときに入手した赤い宝玉とよく似ている。なにに使うのかわからなかったがオレは大事に雑嚢に入れた。

 

 地下水路でサハギンたちと別れを告げたオレたち

 

「これにて一件落着だな」

「おいおい、らんま、まだ、恒例のバーサーカー後の一発で終わってないぞ?ほらほら、早く、あぶない水着姿で一発ヤらせてくれよ」

 

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「アホ!スケベ達也。もう、人間に戻ってるぜ?」

「ん?!」

 

 たしかに腕や顔を触ると人間状態に戻っていた。

 

「え?いつから戻ってた」

「うーん、屋敷に戻ったときには、もう人間に戻ってたぜ」

 

 オレのバーサーカー状態を終えるためには、らんまと一発ヤらないといけないというチート性能が一つ消えていた。

 

「というわけで、バーサク・セックスはお預けな♪」

 

 オレのビンビンに勃起したままのチンポに一発デコピンをすれば、らんまがイタズラに笑った。

 

「そんなぁーーー、今日のオレ、けっこう頑張ったのに〜」

「はははははー!」

 

 『あぶない水着を着せろ』クエストは終わったが『あぶない水着姿で一発セックス』クエストを受注した。

 




■おまけ
水門に行く前に、ひとり、『あぶないみずぎ』を着用して、その姿を鏡に映すらんま

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35.セイレーン号

 

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サハギン事件を解決したオレたちが受け取った報酬は600ゴールド。旦那様から受け取ったのは1千ゴールドだが、ギルドに手数料として400ゴールドを納めなくてはならなかった。

 

「ずいぶんと……抜くんだな」

 

 らんまが憮然とした表情で言う。どうやらギルド経由で受ける仕事には保険がかかっているらしい。ファンタジー世界なのにいろいろ経費がかかるようだ。

 

 だが、ついでと言うことで、屋敷から街中にある港までの間を見回る仕事を頼まれた。これはギルド経由ではなくて直接の依頼で100ゴールド先払いだった。

 

 運河が地下道になっていて、その両側に点検用らしい歩道が繋がっている。時々ザコモンスターが出て悪さをしたり、ホームレスが住み着くこともあるらしい。残念だが、らんまは水着からビキニアーマーに戻ってしまった。

 

「達也。あれ、なんだろ?」

 

 らんまが水の中を指した。水面から太い棒が突きだして、どう見ても邪魔だ。通路に結ばれたロープを辿って水中を見ると、けっこう大きな船が沈んでいる。

 

「おーい。あんたら、それに触るなよ」

 

 通りがかりの船から、漁師らしい人間が声をかけた。

 

「水門のモンスター退治してくれたの、あんたらかね?」

「はい。サハギンの群でしたけど、もう追い払いました」

 

 オレが答えると漁師は頭を下げた。

 

「ありがとう、漁に出られなくて困っていたんだ。助かったよ」

「ここに船が沈んでますけど、何かあったんですか?」

「そいつは、この町ができる前からそこに沈んでんだ。邪魔なんだが呪いがかかっていてね、引き上げようとすると魔物が出てくる」

「ギルドに、退治を頼んでみましたか?」

 

 らんまが言うと、漁師は手を振った。

 

「引き上げ仕事と退治で、もの凄い金がかかるんだ。それで町長は放っておくつもりらしい。だがそいつにぶつかっちまう船がいるから、みんな困っている」

 

 漁師さんはそう言って手を振って海へ出て行く。らんまがおれを見上げた。

 

「達也、やってみるか?」

 

 見回りの契約には入っていないけど、化け物魔物退治はオレたちの仕事でもある。

 

「サービスでやれる相手ならいいんだけど……おいっ! こら!」

 

 オレが決めかねている間に、らんまは沈没船のロープを引っ張り始めていた。オレも一緒になって引っ張るりあげる。

 

「うーーーーん!」

 

 らんまがうめきながら引くと、少しずつロープが水の中から出てくる。同時に、何だか嫌なアワもボコボコたち始めた。ヤバイ雰囲気、オレは剣を抜いて身構える。とつぜん、薄く濁っていた運河の水が真っ黒になった。

 

「らんま、来るぞ!」

 

 らんまがロープを放して飛び退いた。水面を割って、でかい口がぞろりと並んだ牙を剥いて飛び出してくる。

 

「うげー!」

 

 らんまが悲鳴を上げた。でかい口はらんまが避けた後の壁に衝突して、また水の中に戻って行く。ぬるぬる気持ち悪い液があちこちに飛び散る。

 

「うえー! 気持ち悪いー! 何だよあれ!」

「ジャイアントイールじゃないかな?」

 

 化けウナギだ。下手をすると水の中に引きこまれて食われる。

 

「またくるぞ!」

 

 今度はデカ口が壁に衝突した瞬間に剣で一閃浴びせた。『ぬるっ』と滑って全然ダメージになっていない。

 

「やべー! 武器が効かねーぞ!」

 

 バーサーカー化しても、水の中でヌルヌルの相手じゃ分が悪すぎる。

 

「背開きにして串打ってやれよ!」

「ムリ言うな、うわっ!」

 

 またオレとらんまは紙一重で攻撃をかわすが、ヌルヌルをたっぷり浴びてしまう。オレは簡単に手を出したらんまを恨んだ。これは逃げるしかないところだけど、この狭いヌルヌルになった通路じゃ逃げることも難しい。

 

「あ、そうだ!」

 

 らんまが手でヌルヌルをこそげ落としながら言う。

 

「なんだ?」

「化けウナギには、化けビーバー!」

 

 らんまが首から提げていた瓶を出して、栓を抜く。

 

「湯太郎! あれ、食っちゃえ!」

「ビーバーって、肉食か?」

「知らねー!」

 

 空中に湯太郎こと、幻獣アーヴァンクが出現して、そのまま派手な音を立てて運河に飛び込む。たちまち水の中で大格闘が始まった。

 

「湯太郎! がんばれ!」

 

 そして水面は静かになり、ときどき大きくうねるだけになった。

 

「おーい……湯太郎?」

 

 らんまがおっかなびっくり声を出すと。『ざばっ』と湯太郎のビーバー頭が現れた。口にでろんでろんの大ウナギをくわえている。湯太郎の歯に食い破られて、内臓が出ている。

 

「やったー! オレの湯太郎強ぇ!」

 

 そのまま、湯太郎に命じて水底から船を押し上げてもらった。水面でひっくり返して水をかき出すと、意外なほど痛んでいない。

 

「うっ!?」

 

 オレとらんまは思わず身構えた。船の真ん中に白い光の柱が出現したのだ。

 

「こっちが、呪いのボスか?」

「なんか……違うみたいだよ。達也」

 

 光の柱は何だか人の姿になった。

 

「湯太郎。おいで、戻って」

 

 湯太郎は大ウナギの死骸を放り捨ててらんまの瓶に飛び込む。その間に光の柱は女性の姿になった。

 

「汚らわしい化け物を退治してくださったのは、あなたがたですか?」

 

 唄うような澄んだ声。出現のしかたからして、当然だけど人間じゃない。

 

「オレはらんま、こいつは達也。さっきのアーヴァインは湯太郎」

 

 幻のような美女は、胸に手を当てて優美に頭を下げた。

 

「セイレーン一族のヒーランサーサと申します。この船の守護をしていましたが、乗っていた方々がお帰りにならず残念なことにあの怪物に乗っ取られてしまいました。助けていただきお礼を申し上げます」

 

 これは、もしかすると隠れイベントをクリアしたのかも知れない。オレは期待をこめてセイレーンにきいてみた。

 

「その船さ、使えるの? 海に出られる?」

「もちろんです。あなた方に乗っていただけるのでしたら、どこへでも海を渡りましょう」

「やっ! た!」

 

 オレとらんまは跳び上がってハイタッチした。これであと十何日も船を待たずに済む。

 

「そうと決まれば、食糧を買い込んで北西の大陸へゴーだぜ!」




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36☆.北西の大陸へゴー!

 セイレーン族のヒーランサーサは姿を変え、女神像となった。オレたちはその女神像を飾った船を「セイレーン号」と名付けた。所持していたゴールドの半分以上を使って食糧を購入し、ノードヴェスト大陸(北西の大陸)へと向かう長い航海が始まった。今いる大陸からノードヴェスト大陸へ行って戻ってきた人もいるが、簡単な航海ではないことは想像できた。北に進むため、防具屋で厚手のマントを購入しようとしたが、止められた。

 

「ノードヴェスト大陸は、こちらよりも気温も湿度も高いとの噂だ。防寒具は必要ない」

 

「本当に二人だけで大丈夫か?」

 

オレたちが世話になった屋敷の使用人が見送りに来てくれた。後ろにはメイドや主人もいる。ドワーフの4人組も来てくれた。

 

「はい、大丈夫です。見つけたいものが見つかった後に戻ってくるかもしれませんが」

 

神斧ラブリュエルを入手した後のことは、そのとき考えればいい。もう、この世界での生活が当たり前になっており、オレたちの会話にも元の世界に帰る方法を探すことは話題にも上がらなくなっていた。

 

「それでは皆さん、お世話になりました」

 

「じゃあ、行ってくるぞ、湯太郎!」

 

らんまが使役している幻獣・アーバンクの湯太郎が元気よく海中から顔を出した。湯太郎と船を繋ぐ特製の鎖はドワーフの4人組が作ってくれた。湯太郎に引っ張られ、船は北西に向かって進み始めた。オレたちが見送りに来てくれた人たちが見えなくなるまで手を振った。

 

「さて、地図から見ると、二晩くらいかかるようだ」

 

「ひゃー、長いね」

 

 

〜二晩が過ぎ、らんまと船上での生活が続いた。〜

 

 

湯太郎が引っ張りながら航海を進めるオレたちの船「セイレーン号」は、もうすぐノードヴェスト大陸に到着するだろう。しかし、海上なのに暑い。オレは鉄の鎧ではなく、涼し気な麻の服を着ていた。

 

一方、らんまはというと…

 

甲板の上で、太陽が炎天下の空から容赦なく熱を降り注ぐ中、らんまは暑さに耐えるために必死の姿をさらけ出していた。タオルを首からぶら下げ、胸を隠すことなく自然体でいた。足でスイカを持ち上げ、左手では団扇で涼をとっているらんまの姿は、まるで溶けたアイスのようにだらしなかった。

 

【挿絵表示】

 

顔はうっすらと紅潮しており、汗がたくさん流れていた。たまらず「ふぅ、暑い、暑い」と小さな声でつぶやくその姿は、何ともいえずエロかった。

 

しかし、その恥ずかしい姿を見た私は、心の中で彼女に注意を促すことに決めた。

 

「らんま、せめて上着くらい着ておけよ。いつまでも胸出してると揉むぞ」

 

【挿絵表示】

 

「だって、暑いんだから、仕方ねぇじゃねーか。ふぅ、暑い、暑い。溶けちまうっていうか、もう溶けてる……」

 

これからノードヴェスト大陸へ着こうというのに、全く気合が入っていない様子。それでも、らんまはらんまだ。

 

「せめて上着くらい着ておけよ、らんま。いつまでも胸出してると揉むぞ」

 

—もみもみもみ…!むにゅむにゅ!もにゅ!むぎゅぅぅぅう!

 

「にゃぁあああ!?言う前に揉んでるじゃないか、にゃぁああ?」

 

オレがらんまの胸をこれでもかというくらいに揉みまわしてやった。

 

「もうすぐ到着だろう。ほら、あそこに見えてきた」

「おお、本当だ、見えてきた」

 

オレとらんまが揃って身を乗り出し船の先を見ると、船首越しにノードヴェスト大陸が見えてきた。緑が豊かな大陸だった。

 

支度を整え、らんまはいつものビキニアーマー、オレは鉄の鎧の胸当てと腰当てだけにした軽鎧スタイルで上陸した。船を海岸に付け、湯太郎をドワーフ製の鎖から外す。

 

「湯太郎、長旅ありがとう」

「本当に助かった。オレからも感謝させてくれ。ありがとう」

 

ビーバーは「ヤナギの木」が好物だと調べておいたので、たくさんのヤナギの木を湯太郎に食べさせてあげた。湯太郎が食べ終わった後、小瓶に戻す。

 

「さあ、進もうか」




当作品をお読み頂き、誠にありがとうございます。

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37.スカイラブハリケーン

 地図を片手に熱帯雨林を進む、気温が高く、蒸し暑い。北西に位置するはずだが、この世界の緯度は北に位置しているのかもしれない。まぁ、異世界(ゲーム世界)だから、ご都合主義な設定だろうけど。

 

 持っている地図によるとこのまま、北へ進み。河にあたったら、川沿いに南西に進むのが間違いなさそうだ。しかし、一向に河は見当たらない、元気いっぱいに茂るジャングルを進むだけだ。道中は雑魚モンスターと遭遇(エンカウント)したが、どれもバーサク(狂戦士化)するほどの相手はいなかった。そもそも、剣さえも通さない鋼鉄のバーサーカーと『あぶない水着』を着衣して魔法攻撃を無効化にするらんまだと、この世界には敵はいないのかもしれないとも思っている。まぁ、らんまは一度は着てくれたものの『あぶない水着』はリュックにしまったままだけども。

 

「達也〜、ぜんぜん河見えてこないぜ」

「おかしいな、そろそろなはずだけど。相当広大なんだろうな」

「一度、休もうぜ」

 

 幻獣ピクシーの光があるから、進む事はできるが、体力のためには夜はしっかりと休む必要がある。らんまとリュックから固いパンを取り出し、食べる。ゴールドは持っているものの、また、初期のサバイバル生活だ。

 

「その神斧のラビュルルだっけ?それをゲットした後は旅、どうするんだ」

「神斧ラブリュスな?」

 

 何度、教えても正しい名称を覚えないらんま。でも、その言い間違え方もおもしろ可愛いけど。

 

「そうだなぁ、強くなればなるほど、いつかは倒さなければいけない魔王?とかそういうやつが現れたときに困らないしな。だから、ラブリュスの次はらんまの最強武器を探すってのはどうだ?」

「お?!それ、いいな。大賛成」

 

 剣の扱いよりも拳や蹴りを使った武道家タイプのらんまの最強武器はなにかなと妄想を働かせる。腕や足に付けて、すばやさが倍増するような武具とかだろうか。考えるほどにオレの大好きならんまが最強になるのも楽しみになってくる。防具は『あぶない水着』が最強なわけだし、ふふ。

 

 あとは回復の術を持たないオレたちにとって、無敵とはいえ、体力を削られる事は敗北の可能性を少しでも敵に与える事になる。この世界に魔法はあるようだが、術師はまだ、水門のサハギンしか遭遇していない。

 

 

 翌朝、オレたちは日が登ると同時に先を急いだ。密林が揺れ、鳥たちが空へと羽ばたいた。強敵モンスターの気配がする。

 

「らんま、くるぞ」

「おう!」

 

 眠気が一瞬にして冴えるほどの強敵感。オレたちの前に現れたのは大型のマンティス型モンスターだった。攻殻な鎧を着けていて見かけ的にはかなりカッコイイ。おそらくモンスター人気投票では上位に入るだろう。

 

—バーサク!(狂戦士化)

 

 最初はバーサクする事に手こずっていたが、今では、このとおり、一瞬で自在にバーサーカーへと変身できるようになってた。白髪となり鋼鉄の肉体となったオレはマンティスと組み合う。まるで力負けする気がしない。マンティスを投げ飛ばした。一方のらんまも、マンティスと同時に現れた羽の生えた悪魔フェイスのモンスターを相手している。ロッドを持っている。魔法を使う可能性が高い。

 

「だから、らんま、あぶない水着を着て歩けっていってたじゃないか」

「うるせー、あんな変態水着にたよらなくても、こいつくらい」 

 

 悪魔顔が空中で詠唱を唱え始めた。ロッドの先に炎が現れる。炎がらんまを狙った。まずい!

 オレは咄嗟に拳圧で疾風を起こし、放たれた炎を打ち消しあった。

 

「ふぅ、間に合ったか」

「おい、達也!なんか、また、術を唱え始めたぜ」

 

 再び、空中で詠唱をはじめる悪魔顔。今度はロッドの先に白く柔らかい光が現れた。その光はオレが先ほど、倒したマンティスを包み込むと、マンティスが起き上がりはじめた。

 

「やっぱ、あったか。回復魔法か蘇生魔法、らんま、あのロッドだ、ロッドを奪うぞ」

 

 マンティスを何度、倒しても、あの悪魔顔が蘇生させてしまう。その間にオレたちの体力がなくなったらアウトだ。

 

「んなこと、言ったって、あいつ飛んでるから、ぜんぜん近づけね−よ」

 

 らんまの跳躍力はかなりのもんだが、それでも、空中を飛んでいる悪魔顔にはとどかない。

 オレはマンティスの身体を大きく拳で削り、動きを止めた。

 

「よし、それなら、これだ」

 

 肩を地面につけ、仰向けとなったオレは足を曲げた。らんまを飛ばす発射台の体制となる。

 

「らんま、オレの足を踏み出いに高く飛べ!スカイラブハリケーンだ」

「よし、わかった、いくぜ!これもRPGの技なのか?」

 

 らんまの両足がオレの足裏に乗っかれば、オレが曲げた足を伸ばし、らんまを空中へと発射させる。

 

「RPGの技じゃない、サッカー漫画の技だ!いっけえええ!!らんまぁああー!」

「どわーーー!!?」

 

 オレがおもいっきり力の限り飛ばしたものだから、らんまの身体は悪魔顔よりも高く飛んだ。

 

「ちと、やりすぎたか?」

 

 空中で悪魔顔と対峙するらんま。

 

「見せてやるぜ、無差別格闘早乙女流奥義!スカイラブハリケーン」

 

【挿絵表示】

 

 色々と勘違いしたままのらんまが空中で回し蹴りを行い、悪魔顔のロッドに命中させた。ロッドは折れ、悪魔顔が困惑している。

 

「もういっちょ、いくぜ、らんま。スカイラブハリケーン!」

 

 調子づいたオレは落下してきたらんまを足で受けとめて、二度目の発射を行う。

 

「ぶちかませー!」

「でやぁぁ!たああー!無差別格闘空中殺法奥義・スカイラブ拳!」

 

 二度目はらんまも体制を崩すことなく、悪魔顔に一直線に向かっていく。そして、らんまの拳が見事、悪魔顔の身体を貫いた。

 

 空中から、ゆっくりと降りてきたらんまとハイタッチ。幻獣姫フレイヤ様が予言してたとおり、オレとらんまのコンビネーションは最強かもしれない。

 

 

 オレたちが悪魔顔とマンティスを倒すと、密林の影から、数名の人間たちが現れた。現地の村の人たちのようだ。

 

「旅の方ですか?ありがとうございます。村の男たちがもう、何年、戦い続けても倒せなかったビックマンティスとウィングサタンを倒してくださってありがとうございます。私たちの村でおもてなしさせてください」

 

「お・も・て・な・し?」

 

 らんまと二人で顔を見合わせた。



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38.神獣のツメ

 熱帯雨林にてビックマンティスとウィングサタンを討伐したオレたちは近くの村に『おもてなし』を受けた。ゲスト用のテーブルに案内されると、そこには次々よバナナなどのフルーツや、豪華な芋料理が運ばれてくる。

 

「うまそー!」

 

 可愛らしい見た目とは真逆に男勝り(まぁ、元男だけど)にガッツいて、行儀悪く食べはじめるらんま。オレは二匹のモンスターを討伐しただけの礼にしては豪華すぎるのではないかと疑っていた。

 

「ったく、達也は疑ぐり深いなー、このポテトとかめちゃくちゃ美味いぜ?」

「しっかしまぁ、ホント、らんまはよく食うな」

 

 いくら食べても、細くくびれたウエストをキープしているらんまの身体は不思議そのものだ。

 

「旅の方、この大陸のものではないとおっしゃいましたが、どちらから?」

 

 村の長老らしき老人が代表して、オレたちにコミュニケーションを取ってきた。

 

「あ、じつはオレたちはこの世界の人間じゃなくて..んぐぐぐー!」

「あー、らんまはこれ、食っておけ、バナナ美味いぞ。僕たちは南東の大陸から来たんです。それで、今、ホログラード地方に用があって」

 

 余計な事を喋りはじめようとしたらんまの口に剥いたバナナを押し込み、オレが代わりに喋りはじめた。

 

「なんと!南東の大陸から遥々と…。それはそれは長い航海だったでしょう」

「えぇ、まぁ…。それでホログラード地方はここから近いんですか?」

「いえ、ホログラード地方はここから北に進み、大きな河沿いに北西へ進みます。歩くと、そうじゃな…」

「はい、2週間くらいはかかるかと」

 

 長老の話を付け加えるように戦士風の男が口を開いた。この男はどうやら、ホログラード地方へは行った事があるようだ。

 

—ここから2週間か、かなり遠いな…でも行くしかないよな」

 

 長旅でくたびれたブーツをさすって、空を眺めた。このブーツもそろそろ買い替えどきか。

 

 そのとき、一匹の猫がオレたちの前を横切った。この世界で猫を見るのははじめてだな。すると、横ですすり泣く声が聞こえてくる。

 

「ひぃ、ねこぉ、オレ、猫苦手なんだ…、達也ぁ、早く、おっぱらってくれ」

 

【挿絵表示】

 

 そういえば、らんまの弱点は『猫』だったな。オレはらんまに近づけないように猫を捕まえた後に密林のほうへと逃した。

 

「ほら、らんま、これでもう大丈夫だ」

 

「それで、なんでまた、辺鄙の地であるホログラード地方へ」

「じつは武器を探しているんです、そこに強い斧があると聞いて」

「ほぉー、そういえば、昔に聞いた事がありますじゃ、ホログラードの岩溶けの洞窟の奥に神斧が祀られていると」

 

 フレイヤ様が嘘をついているとは思ってもいないけども、本当に存在すると聞くと、神斧ラブリュス(オレの斧)が身近に感じてくる。どんな斧なのか、とても気になるぜ

 

「世界には伝説の武器や防具が散らばっているという噂です。聖剣エクスカリバーやゴッドロッドにロンギヌスの槍」

 

 長く生きている長老なだけに、わんさか強そうな最強武器の名前がたくさん出てくる、出てくる。どれもいかにもって名前だな。今のところ、魔王の存在がわからないのであれば、それらの最強武器はオレたちが集めておいて、装備しないとしても、持ち歩くかどこかに封印するべきだな。

 

「そうそう、この村の東に行ったところの祠にも武器があったはずじゃ。神獣の爪が『東の古神殿』に祀られておる。」

「爪装備?」

「はい、このように両腕に装備して、打撃専門の格闘家向けの装備です」

 

 長老の脇にいた男が腕にはめた『爪装備』とやらを見せてくれた。長い3本の鉄の爪が付いたナックル型の武器だ。

 

 その夜、長老の家に泊まらせてもらう事になり、二人で並んで寝ているとらんまが起き上がって、オレの布団に入ってきた。

 

「なぁ?達也〜」

「どうした?らんま眠れないか?」

「ううん、違うよ。あのさ、神獣のツメってオレにぴったりの装備じゃないか?」

「あぁ、たしかにそうだな」

「達也だけ、フレイヤ様にオススメの最強武器を聞いて、ずるいよー。なぁ?明日、神獣のツメががあるっていう東の古神殿にいかないか?東の古神殿に行って、無事に武器を入手できたらさ、オレなんでもするから、な?お願い」

「ふふふ、いいぜ。らんまの頼みだ、聞かないわけないだろ?それじゃ、明日は東の古神殿にいってみよう」

「やった!ありがとぉ、達也、大好き」

 

 薄着のらんまがオレに抱きついてきてくれて嬉しいが、ここは長老の家、セックスはお預けする事にした。

 

 

 翌朝。

 

「昨晩は泊めて頂き、ありがとうございました。今日は東の古神殿に行ってみようと思います。」

「そうか、そうか。それじゃ、これを持っていくといい。」

「あ、これ、オレ、知ってる!マタタビだ。小さい頃、親父に巻きつけられて、大量の猫に放り込まれたから忘れもしねーぜ」

 

 そうだった、らんまは猫拳の修行でそんな事を親父の玄馬さんにされたんだっけな。でも、マタタビを渡すって事は…。

 

 

 オレとらんまは東の古神殿に向かって歩きはじめた。1時間もしないうちに密林の奥に古い神殿が見えてきた。オレの読みは当たっていて。古い神殿の中は猫でいっぱいだった。

 

「うぎやぁあ!猫ぉ、怖いぃ、ひぃいいい」

 

 オレはマタタビの木を散らせながら、大量の猫を掻き分けて、進んでいく。らんまはオレの後ろに隠れて、もう、猫の姿さえも見たくないというくらいに顔を伏せている。

 

「らんま、オレが神獣のツメを取ってくるからさ、神殿の外から、さっきの村で待っていていいんだぞ」

「そ、そんなこと言われてもオレの武器なんだから、オレが取りにいかなきゃ…んきゃぁ」

「ほんと、無理しなくていいからさ…」

 

 猫が現れるたびに、マタタビの木をちぎっていたので、どんどん減っていく。猫であってモンスターではないので、攻撃するわけにもいかないし。先を進むと、神殿の一番、奥の部屋に宝箱があった。あの中に神獣のツメがあるに違いない。オレは手を伸ばし、宝箱を開けると中には大きな鈴があるだけで。

 

「あれ?鈴?」

 

 オレが鈴に触ると、鈴は空中に浮かびあがり、白い煙を上げて声が聞こえる。

 

「嫁にな〜れ〜」

 

—この声の主、この世界の者じゃない



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39♥.猫らんま/青空セックス

 大きな鈴の中から白い煙を巻きながら、一匹の大化け猫が出てくる。オレは咄嗟に怯えたらんまを守るように構えた。

 

「嫁になってくれにゃぁあーー!」

「てめえは猫魔鈴?!」

 

 らんまと揃って、声をあげる。こいつはこの世界の者じゃない。元の世界でシャンプーを嫁にしようと企んでいた化け猫だ。しかし、戦闘力は弱く、泣き虫。

 

「おい、猫魔鈴。ここに神獣の爪っていう武器があるはずなんだけど、知らないか?」

「それなら、これかにゃ?」

 

 化け猫・猫魔鈴は鈴の中から『神獣の爪』を取り出した。

 

「おー、それそれ。それを取りにここまで来たんだ、よこせ」

「嫌にゃ!断るにゃ!これをネタに、この世界で嫁を探すにゃ」

 

 本望ではないが、猫魔鈴から奪うように『神獣の爪』を引っ張るオレ。

 

「よこせーー!」

「いやにゃぁあー」

 

 引っ張り合っているうちに後ろにいたらんまの身体に一匹二匹との子猫たちが張り付いていく…。猫たちはまったく悪気はなくじゃれた様子なのだが。

 

「この展開、まずい…」

「ぎやあぁああ!ネコいやぁあ!!ぎいああーああああ!!」

 

 涙目で訴えるらんま、次第に表情が変わっていき…。らんまは猫への恐怖が頂点に達すると、自分を猫と思い込む「猫拳」を使いはじめる。猫拳使用時はシャンプーの婆さんらとも互角に戦えるほどの能力に上がってしまう。さらに、オレが最初にバーサーカーになった頃のように敵味方の区別もなくなる。まずい!やっぱり、神殿の外か村で待っててもらうべきだった。

 

 猫化が始まると、それの止め方がわからないオレには防ぎようがなかった。

 

「乱暴者は嫌いにゃあああ」

 

 過去にも猫らんまに襲われた事があったのか、怯えた猫魔鈴は再び、鈴の中に隠れてしまい、神獣の爪が床に落ちた。それを拾いあげようとしたが、一歩、遅く、猫化したらんまに奪われてしまった。

 

「にゃぁああーーああ!!」

 

 神獣の爪を両手に装備し、オレを威嚇しはじめるらんま。非常にまずい展開だ。完全に敵と見なされている。

 

「らんま!猫拳を止めろ」

「にゃあぁああ!!」

 

【挿絵表示】

 

 威嚇した後に猫らんまがオレに向かって襲いかかってきた。

 

—バーサク!

 

 瞬時にバーサーカー(狂戦士)化したオレは両腕でガードしたが、らんまから引っ掻かれ、血が吹き出た。剣さえも傷を付けられない鋼鉄の腕を傷つけるとは、さすが最強の武器。などと考察しているうちに、猫らんまは何度もオレを襲いかかってきた。必死に避けるが、猫らんまはかなりすばやい。猫らんまの爪攻撃でひっかかれた壁や鎧の一部は鉋で削られた後みたいになった。

 

 この狭い神殿の中じゃ、素早い猫らんまの相手は無理だと判断し、オレは神殿の外へ出ることにした。

 

 熱帯雨林の中、猫らんまの目から身を隠した。一方の猫らんまは子猫たちを引き連れながら、オレを探しているようだ。完全に獲物を狙っている猫の目。

 らんまの猫化を止める方法は、らんまが昔住んでいた近所のお婆さんか天道あかね。この世界にいるはずもない二人だ。さっきの村へと誘導するか?しかし、止めれる代役の人がいるとは限らない。なら、やはり、オレが止めないと。真っ向から勝負して気絶させる。それしかない。

 

 バーサーカー状態のまま、猫らんまの前に出た。

 

「らんま!オレはここにいるぞ」

「にゃぁああー!!」

 

 猫らんまはビキニアーマーを脱ぎ捨てて、それをオレに投げつけてきた。

 

「はぁ?!」

 

 素っ裸のすっぽんぽん猫らんまがオレに襲いかかってくる。裸に見惚れ油断したオレは胸元を引っかかれ、負傷する。

 

「んくあぁ…敵に回すとこれほど恐ろしい上に神獣の爪まで、あっちに。くっそ」

 

 オレはらんまに殴りかかったが、相手が猫化したらんまとはいえ、本気で攻撃ができない。こんなときなのにらんまの揺れる生乳が気になって、隙だらけになっていく。

 

—猫らんま、計算して裸になってんのか?

 

 一方的に攻撃され続けていく。致命的なダメージは避けているものの、オレの鎧は爪に削られていった。必死に打開策を考える。もしかして素っ裸になったってことは発情の時期なんじゃ。仕方ない、どっちみち、ヤバい状況なのは変わりない。なら…。

 

 オレは密林に隠れ、素っ裸の猫らんまの姿をオカズに必死にチンポをシコリはじめる。すでにバーサーカー状態は解けていて、人間状態。一人の青年状態でチンポをシコる。

 

—こんなときだっていうのに素っ裸の猫らんまはホントにエッチな身体してやがる。あぁ、乳でけぇ、乳でけえー。こんな野外で裸になりやがって。

 

 興奮したオレのチンポは血管が浮き出るほど、ビンビンに太さを増していった。

 

 これでもかというくらいにビンビンに勃起した状態でマタタビの葉をちぎってふりかけた。

 

 そして、猫らんまの前にオレも全裸となり飛び出す。

 

「猫らんまぁああ!!!美味しいチンポはここだー!!」

 

 密林のど真ん中でどんだけ変態なことをしているんだと、自分でもツッコミを入れたかったが、

死活問題のオレにはそんなことは関係なかった。

 

「にゃぁああーあああ!!!にゃああああ!!!!」

 

 猫らんまがオレに向かって、飛びかかってくる。オレは死を覚悟して、眼を閉じる。

 

 

 次の瞬間...。

 

【挿絵表示】

 

 猫らんまはオレを押し倒し、オレの勃起したペニスを舐め回しはじめていた。ニコニコ笑顔でオレの勃起したペニスを舐めていた。

 

「助かった…」

「にゃぁああ♥にゃぁあ♥はじゅるるるるるっれろれろれろれろっちゅっぱちゅっぱっ♥」

 

 オレは優しく猫らんまの髪を撫でながら、天を仰いだ。

 

「らんま、チンポならいくらでも舐めさせてやっからな」

 

 言葉が通じないはずの猫らんまに言葉が通じたのか、コクンと頷けば、また、オレのチンポをしゃぶりだした。前はオレがバーサーカー化したときにも性処理してくれたんなら、今日はオレの番だ。

 

—んぁうあ!イク、猫らんまのフェラでイク!んあ!

 

 猫らんまのキャットフェラチオを受けながら、射精をすれば、らんまの顔つきが、ゆっくりと元の顔に戻っていった。また、らんまが猫化したときのためにマタタビは常時、所持するべきかもな

 

「んあ?どこだ、ここ、わ!?なんでオレ裸? わ、わ、達也まで」

 

【挿絵表示】

 

「ふぅ、らんま、やっと猫化終わったか....」

 

 オレは包み隠さずに事の始終をらんまに伝える事にした。

 

「そうか……、また、オレ猫化しちまったか」

「そういうことさ、お互い様だぜ。それにちゃんと、これゲットしたからな、神獣の爪だ」

「おぉ!これが、神獣の爪か」

「そうさ、らんまの武器だ」

「ありがとう!達也」

 

 神獣の爪に喜んだらんまはオレに抱きついてきた。

 

「なぁ?らんま、神獣の爪を無事にゲットできたら、なんでもするって言ってたよな?」

「あは、言ったぜ。ちゃんと覚えてたか」

「もちろん、忘れるわけないさ。らんま、ここでセックスさ・せ・ろ。さっき、素っ裸の猫らんま見てたらさ、興奮しちまって。フェラ一発じゃ足りねえや」

「わ、わかったよ……約束だから仕方ねぇ……」

 

「じゃぁ、遠慮なく!」

 

オレたちは全裸のまま、セックスを始めることにした。らんまのマンコはすでにトロトロになっていて準備万端だった。オレはギンギンに勃起したチンポを挿入していく。

 

【挿絵表示】

 

「んぁああ♥き、きたぁああ♥あっつぃいいいっ♥あひぃい♥しゅごおおおっ♥あぁああああ♥」

 

らんまはいつも以上に感じているようだった。

 

「ほら、らんま。もっと奥までぶちこむから、もっと股広げろ」

 

「あぁあ、わかったぜ……!」

 

らんまは両脚を大きく開き、オレは腰を振り乱しながら、らんまの中に入っていく。

 

「いい子だ。らんまの大好きなペニスだ。ほれ、飲み込め!」

 

ぐいぐいと、押し進めていくオレのペニス。らんまの中は熱くぬめりけがあり、オレのチンポをぎゅっと締め付けてくる。

 

—んぁあ!すげぇえ、気持ちいい!! らんまの膣内はまるで別の生き物のようにうねっていた。

 

オレはらんまの両脚を持ち上げて、まんぐり返しの状態にして上から叩きつけるようにらんまにチンポを打ち付ける。

 

パンッ!パンッ!と肌同士がぶつかる音が響き渡る。

 

らんまはオレにされるがままになっていた。

 

らんまの身体が揺れるたびに、大きな胸がぷるぷると揺れる。

 

そして、次は、らんまが上になる番だ。

 

らんまはオレの上に跨がって騎乗位の体勢で、オレのペニスを飲み込んでいく。

 

—あぁああ!らんまのマンコ最高!! らんまのマンコにオレのチンポが全部収まる。

 

「ったく……昼間っから、こんなとこでセックスしちゃって、変態が……、こんなのオレの趣味じゃねーからな?」

 

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不満そうに言うらんまだが、膣内は濡れ濡れで、ホントはこんな野外セックスに感じてるくせに。嘘つきらんま。

 

そして、人が本当に来ないか、辺りをキョロキョロと見回しはじめるらんま。

 

「ホントにここ、誰もこないよな?」

 

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「大丈夫だって、ここはずいぶんと村からも離れてるだろ? ほら、セックスに集中しろよ。らんま。」

 

らんま、集中してないな。ここは、いっちょ、けしかけてみるか。

 

「ほらほら、早く腰ふってくれよ。チンポ大好きのらんまちゃん」

「なっ、ば、馬鹿野郎っ!オレがいつお前のチンポが好きだって言ったんだよ!?」

「へぇ、オレのじゃないなら、誰のチンポ好きになったんだ?」

「……うるさい奴だな!」

 

「ちゃんと、正直に言わないとセックスしてあげないぞ?らんま」

 

 

「…………。」

 

 

らんまは黙ってしまった。

 

—ふふ、らんまはオレのことが好きなのはバレバレなんだけどな。

 

「どうした?らんま、言っちゃいなよ?オレのチンポが好きだから、早くセックスしたいって」

 

「う、うるせえな……わかってるくせに……」

 

「ほら、らんま?オレのチンポ好きだろ?セックスしようぜ?」

 

「……っ、オレは……達也……の……ちんぽ……す……き……だ」

 

恥ずかしそうに小さな声でらんまは答えた。

 

「よくできました。らんま。じゃぁご褒美だ。受け取れ!」

 

らんまを下から突き上げる。

 

パンパンパン!パンパンパンッ!パンパンパンッヌ!パンパンパン!パンパンパンッ!パンパンパンッヌ!

 

下から突かれる快感に耐えきれず、らんまの口から喘ぎ声が漏れ出す。

 

「んぉおお♥しゅごいぃい♥あっ♥あっ♥あっ♥あひぃいいい♥」

 

【挿絵表示】

 

「おら!おら!おらぁああ!!おら!おら!おらぁああ!!」

 

らんまの中で暴れ回るオレのチンポ。らんまの膣内からは愛液が大量に溢れ出し、じゅぽっ!じゅぼっ!と卑猥な音をたてていた。

 

—あぁあ!らんまのマンコ気持ち良すぎ!

 

「んぁあああ、そんなんされたら、オレぇ、オレぇええ……!!あっっ、ああッ! あっあっ、あっッ、ああっぁああ!」

 

らんまはオレの上で激しく身悶えた。

 

らんまの膣壁はオレのモノを離さないとばかりに絡みついてきた。

 

らんまの絶頂に合わせて、膣内に射精する。

 

ビュルルルーーッ!!ビューッ!ビュッル! らんまの中に大量の精を吐き出す。

 

同時にらんまもイッたのか、らんまのマンコからも潮が吹き出していた。

 

らんまの子宮にオレの精子を注ぎ込む。

 

らんまはビクンと身体を震わせて、そのままオレに倒れ込んできた。

 

オレは優しくらんまを抱き留めてやった。

 

「らんま、まだ、終わらせないよ?」

 

「へ……?」

 

「だって、せっかくの場所だしな?」

 

らんまの顔が引きつっていた。

 

—さぁ、次はどんなプレイをしてやろうかな? 終わらないオレたちのセックスはまだまだ続く。

 

「よっしゃ、らんま。次はバックだ。後ろからハメさせろ♪」

 

オレはらんまの尻を掴みながら、らんまの身体を回転させてうつ伏せにする。

 

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遠くに広がる青空や野山。本当に、ここが野外だと実感する。しかも、真昼間。

 

「……ったく、誰か来たら、どうするつもりなんだよ?」

 

らんまは文句を言いながらも、オレを受け入れてくれるようだ。

 

—らんまのこの反応。やっぱり、らんまはオレのこと好きなんだよなぁ。

 

オレはらんまの腰を持ち上げて、チンポを挿入していく。

 

「誰か来ても、こうやって、犯し続けるに決まってんだろ?」

 

そう。ここはファンタジーの世界。警察なんてものはいないし、そもそも、公然わいせつ罪なんて物はない世界だ。

 

「あ、相変わらず、お前は変態だな……でも、そういうところ……」

 

「オレはらんまがもっと素直にエロエロになってくれたら、嬉しいけどな?」

 

「う、うるせーな!馬鹿!……オレは、もう、十分すぎるくらいに、お前にメロリンラブなんだっつの……(ボソ)」

 

「何か言ったか?らんま?」

 

「な、なんでもねーよ!それより、早く、セックスしよーぜ?」

 

「あぁ、そうだな。うっし、いっちょやるか!」

 

「二発目だろーが、タコ」

 

「へいへーい」

 

オレは再び、らんまに覆い被さり、らんまの膣にペニスを押し当てていく。

 

そして、一気に貫いた。

 

「あぁああ♥きたぁああ♥」

 

らんまの膣内は、オレのペニスを再び受け入れると、ぎゅっと締め付けてくる。

 

「ほれ、らんま、動くぞ。んぉら!おぉぁら!おらぁ!おらららぁあ!」

 

「あっ♥あっ♥あっ♥あひっ♥しゅごいぃいいい!きもち、気持ちいいよぉおお!あぁあ♥」

 

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らんまの膣はオレのチンポをぎゅうぎゅうに締め付けて離そうとしない。

 

—うわっ!すげぇええ!!めっちゃ気持ちいい!! オレは夢中になり、何度も何度もらんまの中を突き上げていった。

 

その度にらんまは大きな胸を揺らしながら喘いでいた。

 

—あぁあ!すっごい締まる!こんなの我慢できないって!

 

「青空セックス最高ぉお!!」

 

相手がらんまじゃなきゃ、こんなのできない。らんまだから、セックスしたい。

 

「バカ達也。そんなデカイ声だしたら、誰か来ちゃうかもしれないだろーが!」らんまが慌てて声を抑えるように言ってくる。

 

だが、らんまの声もかなり大きい。

 

「大丈夫だよ。誰もこねぇって。こんな森に人なんかそうそういねえって」

 

「で、でも、万が一ってこともあるじゃんか!」

 

「んなこと言っても、らんまだって、声抑えてないじゃねーか」

 

「そ、それは……。」

 

「それに、もし、人がきても、見られても、見せつけてやればいいだろ?」

 

「ばっ、バカッ!そんなことできるわけないだろ!?」

 

「まぁ、それもそうだな。なら、今のうちにしっかり楽しんでおかないとなっ!」

 

ってか、こんな最高のエロボディの女とセックスしてたら、通りがかりの男が見たら、羨ましがるだろうな。

 

「あっ♥あぁあああ♥」

 

パンッ!パァンッ!と音を立てながら、らんまの奥まで突き刺していく。

 

「あっ!あっ!あっ!あひぃいい!あっ!あっ!あっ!あひぃいい!しゅっ、しゅごっ!あっ!あっ!あっ!あひぃいいい♥」

 

「おっ!あぁ、らんまとのセックス最高!らんまのマンコ、ちょーーーきもちぃいいーー!」

 

オレたちは互いに求め合いながら、快楽を貪っていく。

 

「あぁああ♥あぅううう♥あんッ!あッ!あッ!あッ!あッ!あッ!あッ!イイッ!きもちぃいいよぉおお!イクゥウウッ!イッぢゃうよぉおお!たちゅやぁぁぁぁ~!!!」

 

青空の下、森の中で獣セックスを続けるオレたち。—あぁ、たまんない!マジで最高だ!

 

「ほら、らんま、最後は正常位種付プレスで決めるぞ?」

 

再び、らんまを仰向けに寝かせた。

 

そして、オレは無差別格闘早乙女流奥義の技をリクエストする。

「らんま、わかってるよな?」

 

「……わ、わかってるって……」

 

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らんまは恥ずかしそうにしながらも、両足を大きく開いていく。

 

オレがリクエストしたのは、無差別格闘早乙女流奥義の技「俎上の鯉」

 

俎の上の鯉よろしく、窮地に立たされても毅然とした態度で、我が身を相手の成すがままにするという覚悟を表した構え。早乙女流では、この構えを取る相手に対して攻撃を加えないことになっているが、単に謝罪を拒否する開き直りでもある。

 

しかし、オレとらんまの間では、これをらんまが行うことで、相手、つまり、オレはなにをしてもいいということになる。

 

そして、らんまが技名を叫ぶと、同時にオレは限界ピストンを行う。

 

「んあぁ……!無差別格闘早乙女流奥義!俎上の鯉!!」

 

「らんま、声がちいせえーぞ!!」

 

「んあぁああ、無差別格闘早乙女流奥義!俎上の鯉!!!!」

 

「もっとだ、もっとぉー!!」

 

「んあぁああ、無差別格闘早乙女流奥義!俎上の鯉ぃいいいいいい!!!!」

 

「よっしゃ、上出来だ、らんま!!」

 

オレはらんまに思いっきり腰を打ち付ける。

 

「あぁあぁぁあ!あぁああぁぁあぁぁあぁぁあぁあぁぁあぁぁあぁぁあぁあぁぁあぁ!!!!!」

 

らんまの子宮口に亀頭がキスをした瞬間、らんまの膣内が激しく痙攣し、大量の愛液を吹き出した。

 

最高に気持ちいいタイミングを見極めてやる。そこで、出す! らんまの中に精子だす!!

オレは突いて、突いて、突きまくった。

 

 

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無防備な全裸らんまを青空の下、犯して犯しまくった。そして、その時はやってきた。

 

—あぁ、すごい。セックスのことしか考えていない顔だ。かわいいらんまの表情が快楽で崩れてる。そんならんまも、逆にかわいい!!!

 

 

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オレはらんまの膣内に射精する。

 

「イクぅう、イクぅう、らんまぁああ!!らんまぁあああ!!らんまぁあああ!!」

オレはらんまに覆い被さり、らんまの顔にオレの顔を近づけていく。

そして、唇を重ね合わせる。

 

舌を絡ませ合う濃厚なベロチュウ。互いの唾液を交換しあいながら、口の中を犯しあった。

らんまもオレも絶頂を迎えて、身体をビクンと震わせていた。

 

オレは最後の一滴までらんまの胎内に注ぎ込むように腰をぐいぐいと押し付けていく。らんまの子宮を精液で満たしていく。

 

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—あぁあ、きもちぃい。すげぇきもちいい。オレはそのまま、らんまの上に倒れ込んだ。

 

らんまの胸が顔に押し付けられる。柔らかい。温かくて心地良い。

 

オレはらんまの胸に埋もれたまま、しばらくの間、余韻に浸っていた。

 

—ふぅ……。最高だったぜ、らんま。

 

オレがらんまからチンポを引き抜くと、どろりと白い液体が流れ出てきた。

 

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「あぁ、すげぇ出たわ」

「おめーが言うな」

 

らんまが呆れたような表情を浮かべている。

 

「いやー、だって、お前がエロすぎるから」

「うっせ」

 

そう言って、らんまがぷいっと横を向いてしまった。

 

—あぁ、可愛いなぁ。

 

オレはらんまのことを抱きしめる。

 

らんまも抱きしめかえしてきた。

 

オレたちは、緑豊かな森の中で、静寂に包まれ、

心地よい微風がそっと頬を撫でる中で、昼下がりに目を閉じた。

木々の葉がささやく音、鳥たちの美しい囁きに誘われ、

何気ない自然の温もりに包まれ、しばしの安らぎを感じる。

 

森のふかふかのベッドの上で、そっと微睡みへと誘われ、

冒険の緊張から解放される極上のひとときを過ごした。




いつも、当作品をお読み頂き、誠にありがとうございます。

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40.カップルクエスト

 無事にらんまの武器『神獣の爪』が手に入った事でオレたちは密林の村を経由して、ホログラード地方へと向かっていた。長老曰く、村から北に進んだ後に大きな河を川沿いに北西へと進み、砂漠を抜けた後がホログラード地方とのことだった。まずは河に向かって北へ進んでいる。

 

「ひひひー、達也よりも先に強い武器が手に入っちゃったもんね」

「良かったな、らんま。気に入ってるみたいだし、手にもしっくりのサイズのようだな」

 

 三本の爪が伸びたナックル型の武器を眺めながら満足気に歩くらんま。よほど気に入ったようだ。神殿に祀られていたというのに錆び一つない歯をしていた。その光る刃にニヤけ顔が止まらないらんま。試し斬りならぬ、試し掻きは罪のないモンスターにはやめておけよと忠告はしておいた。

 

 半日かけて、北へ進むと長老の話どおり、河に出会した。河は泥や土が混ざり込んでいるせいで茶色がかった色をしている。このノードヴェスト大陸(北西の大陸)を東から西へと流れる河らしく大きな河だった。その河を右手にオレたちは進んだ。

 

 景色が熱帯雨林を抜け、大きな街に変わっていく。

 

「えっと、あの街は……『大都アヴェン』って書いてあるな」

 

 オレは地図を広げながら位置を確認する、ざっくりとした地図ではあるが、河沿いの街なので間違いない。

 

「ソイツエスト(港町)よりも大きそうだな、寄っていこうぜ」

 

 もちろん、神斧ラブリュスは1日でも早く欲しいが、旅の寄り道に反対する気もなかった。多少はギルドで仕事を行い、旅の資金も得なければいけないし。

 

最初の大陸や別の大陸からの冒険者もいるのだろうか、この街の住民ではない冒険者。強そうな装備品を身につけた様々な冒険者らが大都アヴェンの通りには行き交っていた。オレたちも装備品を整えたい気持ちはあるものの、航海中の食料にあててしまったので所持ゴールドに余裕はなかった。バーサーカー時の斧を買ったとしても、神斧ラブリュスが手に入れば、用無しになってしまうのも勿体ないと思った。

 

 術師を連れたパーティや男3女1のパーティがオレの目の前を通り過ぎた。パーティの人数は多くても4人パーティ。5人以上がつるんで歩いているようには見えなかった。ギルドで受注するクエストの報酬は人数分ではなく、あくまで1パーティにつきの報酬であるから、あまり大人数でパーティを組むと割りが合わないのだろう。比較的、男性が多いが女性も多いようだ。まだ、夕暮れまでも時間があるから、ギルドに行って、オレとらんまも仕事を探すことにした。

 

【挿絵表示】

 

「あのー、オレたち、南東の大陸から来たんですけど、仕事とかありますか? なんでもやります」

「いらっしゃい。南東の大陸ね、珍しいわね、それじゃ、この大陸で倒したモンスターの名前を書いてもらっていいかしら?」

 

 ギルドの受付のお姉さんに渡された紙に名前や年齢を記入する、職業欄にはいちおう戦士と武術家と書いておいた。続けて、討伐したモンスターの名前を書き込む、ビックマンティスとウィングサタンっと。猫魔鈴はそもそも、この世界の魔物でもなんでもないので書かない事にした。

 

 書いた紙を渡すと、受付のお姉さんが笑った。

 

「ちょっと、冗談は書かないでくださいよー、困っちゃうな。あの密林の最強のコンビ・ビックマンティスとウィングサタンを倒せる冒険者がいるわけないでしょ」

「えっ……? たしかに倒しましたけど……なぁ? らんま」

「おう、たしかにオレと達也で倒したぜ、スカイラブハリケーンでな♪」

 

 ギルド内がざわつきはじめる。オレの耳に他の冒険者らの声が聞こえてくる。

 

—そういえば、こないだ密林の村に行ったやつもビックマンティスとウィングサタンが南東からの冒険者に倒されたって話を耳にしたって言ってたな。

 

 話が長引くのもアレだなとオレは早いとこ、クエストを受注してギルドから出たかったので受付のお姉さんを急かした。

 

「あ、それで、クエストなんですけど、どんなのがあります?」

「失礼しました。はい、どーぞ、どーぞ。どれでも好きなのを選んでください」

 

 難易度、モンスター名、報酬ゴールドが書かれたリストからサクっと決めようとしているとカップル冒険者専用の窓口に3組ほどの男女が並んでいるのが見えた。

 

「カップル専用クエスト……?」

「あー、はい、あちらの窓口で発注しております。男女2人組のみでの受注となります」

「へー、面白そうじゃねーか、達也。あっちのクエストにしてみようぜ」

 

「さすが、ノードヴェスト大陸だな……カップル向けのクエストなんてのもあるのか」



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41♥.淫魔サキュバスの洋館

 オレたちはギルドの受付の勧めもあって、男女2人組のみしか受けれなく、なおかつ大都アヴェンの最難関クエストに挑む事にした。大都アヴェンの北に位置する洋館での妖魔討伐がその任務だ。妖魔は夜にしか出没しないらしく、オレとらんまは大都アヴェンで夕食を取った後に向かった。

 

 無人の西洋風の洋館。らんまとゆっくりと扉を開けて侵入する。重たい扉を開けると、ギーッと木材が軋む音がした。いかにも、出そうな洋館だ。無人の洋館というと中は蜘蛛の巣だらけかと思えば、そんな事はなく、小綺麗にされていた。誰も住んではいないはずなのだが。オレは小瓶から幻獣のピクシーを出し、光を照らしてもらい先へ進む。

 

「この辺りの気候は暖かいのに、この屋敷の中はけっこう寒いな…、らんま、お化け屋敷は得意か?」

「苦手ってわけでもないけど、得意でもないかも……」

 

 肌寒い屋敷の中を進む。霊媒師でもなんでもない素人の感覚でも、ここが強い妖気に包まれている事はわかった。

 

「おわ!?」

 

 オレたちの間を黒いコウモリが数匹程度、飛び抜けていった。

 

「……なんだよ、コウモリかよ。おどかしやがって、まったく」

 

 それから、数十分程度、屋敷を隈なく探し続けたが、妖魔と遭遇(エンカウント)する事はなかった。

 

「今夜は妖魔も休日か? 出ないままに夜が明けたら、帰るぞ、らんま……ってあれ?」

 

 オレの後ろを歩いていたらんまがいない。まさか、どこかで落とし穴にでも落ちたか?妖魔に連れ去られた可能性もある。

 

 オレは来た道を戻るように屋敷の中を彷徨った。薄暗い屋敷、まるで通路は迷路のようだ。奥から、らんまの影が見える。

 

 暗い影をピクシーが灯りを照らすと、セクシーな黒いランジェリー姿のらんまが現れた。

 

「良かった、てっきり……なにかのトラップにでも引っかかったのか思ってたよ。それに、らんま、なんだ、その格好は?」

 

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「……ふふふ、どう似合うかしら? そこの部屋にあったの」

 

「そりゃ、似合うけどさ……」

 

「ねーえ、幽霊探しなんて物騒なことしていないで、私とそこの部屋でセックスしましょう」

 

 ランジェリー姿のらんまに手を引っ張られ、洋館の寝室らしき部屋に連れていかれる。引っ張る手は氷のようにとても冷たい。まるで体温を感じない。部屋に入るなり、ベッドに腰掛けたらんまがオレを見つめてきた。

 

「うふふ、いい男ね……」

「そろそろ、正体明かしてもらおうか? 偽らんま」

「なにを言ってるの?私はらんまよ〜」

「オレがわからないと思ったか? なら、教えてやろう。らんまは元の世界じゃ下着は断固として男物しか着用しなかったんだ。そんなランジェリー、自ら着るわけがない! さっさと正体を明かせ」

 

 オレが指摘をすれば、偽らんまの目が赤くなり、黒い影に覆われていった。すごい妖気だ。

 

「せっかく、この娘の身体で遊ぼうとおもったのに残念ね」

 

 黒い影はらんまの身体を宙に浮かび上がらせると同化していく、らんまの身体から黒い羽根が映えていく。

 

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「てめえ、その姿はサキュバスだな」

「うふふー、お兄さん、私と遊びましょーよ♪」

「オマエと遊んでいる暇なんかねえ、さっさとらんまの身体から出ていけ」

 

「そうはいかないわ、この娘の身体、なかなかのモンだし。あんたの後には街の男を……」

 

 サキュバスらんまがオレの頰に手を添え、キスをしてきた。

 

「ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ。」

「んくぅ…!」

 

—なんだ、生命のエネルギーが吸い取られていく

 

「男、オマエの精力を吸い尽くしてくれる、うふふふ……私、若い男はだーいすきなの♥」

 

 口を塞がれながらもオレは必死にサキュバスに乗っ取られているらんまに声をかける。

 

「はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ、んぅ!らんま、目を覚ませ。サキュバスを身体から出せ」

「無駄よ、無駄無駄。それよりも私が中に入ったままのほうが楽しめるんじゃないのか?」

「なんだと…?」

 

 サキュバスらんまの身体が変わっていく。胸はさらに大きくなり、腰はくびれ、ヒップがさらにムッチリと肉感を増していく。まるで男性の願望すべてを反映させたかのようなボディへと変わった。

 

「んは…、やばい……」

 

 ダメだとはわかってもいながらも、ムクムクと大きさを増していくオレのペニス。

 

「なかなかいいチンポしてるじゃないか?私好みの固くて大きな元気チンポ…」

 

 サキュバスらんまの手がオレのズボンを脱がし、直接、勃起ペニスをシゴきだしてきだした。

 

—くぅ、抵抗できない……。

 

 為すがままにされる、オレのペニス。

 

—これがサキュバスの手コキテクニックかよ……。

 

「この娘のマンコもかなり使い込まれておるな、楽しめそうだわー♥」

「んく、使いこまされてるってレベルかよ、オレとらんまは簡単な関係じゃねえ! この世界で助け合って、なによりも愛し合ってきたんだ! 今日も絶対にオレが助けてやるからな」

「うるさい、ドスケベ。黙るがいい」

 

ムニウュゥウ!

 

 サキュバスらんまが爆乳化した乳肉をオレの顔に押し当ててくる。壁と乳房に挟まれるオレ。すげえ柔らかい。暑い夏に大きな水風船に顔を当てているみたいだ。

 

「ほーれほれほれ、このデカパイが好きなんだろ? 無理するでない、全て私に任せるが良い……さすれば、オマエを極楽にイかせてみせよう、うふふ♥」

 

―あぁ、サキュバスらんまの爆乳すごい。サキュバスは獲物となる男の心を捕らえるため、その人にとってもっとも魅力的な姿となって現れるというが、まさか、これほどのものだとは。

 

「んはぁ、爆乳に吸い付きたい、いや、ダメだ..サキュバスらんまの爆乳に吸い付きたい、ダメだ、吸いたい、ダメだ」

 

 自分でも情けないくらいに本能と理性がぶつかりあう。らんま、ごめん。オレ、このオッパイ吸いたい……揉みたい……サキュバスぱふぱふされてみたい……。

 

「チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ。はぁはぁっ…じゅるる、ンチュパ、チュパチュバァ、んちゅはぁはぁっはぁはぁっ。」

 

 サキュバスらんまの爆乳に吸い付き、左手では手に余るほどの乳を揉み回しはじめてしまうオレ。その姿を見て、サキュバスらんまは満足そうに笑っている。

 

「あーはっははは! 所詮は男、欲望には敵うまい……、ほれほれ! 吸え! もっと吸え! もっともっと」

 

「チュパ、チュパチュバァ、んちゅはぁはぁっはぁ、サキュバスおっぱいすごい、すごすぎる」

 

「うふふふ♥男、今、オマエの顔すごいぞ、だらしないヒト科のオスって顔だ」

 

「はぁっ…はぁ、サキュバスらんま様、オレの顔にサキュバスぱふぱふしてください……」

 

「いいだろう、望みは叶えてやる♥ほーれ、ぱふぱふ♥ぱふぱふのぱふ♥ほれほれ♥」

 

「あはぁっはぁ、あぁ……サキュバスぱふぱふおっぱいすごい、すごすぎる……らんまぁ」

 

 サキュバスに授乳されながら、オレのペニスからは白濁のザーメンが射精しはじめてしまう。

 

「おっと、私の大事なザーメンが勿体ない…、いただかせてもらうぞ♥」

 

 サキュバスらんまはオレをベッドの上に仰向けで寝かしつける。コウモリに指示をし、オレの両腕、両足の自由を奪った。大の字を取らされた。その上をパタパタとゆっくりとサキュバスらんまが降りてくる。やばい。

 

「それでは…、重力のないセックスでイクが良い」

 

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 スブビュ…!

 

「んはあぁああ..あああ..あああ..あああ」

 

 サキュバスらんまは黒い羽根で飛びながら、オレに騎乗位で挿入してきた。サキュバスマンコと繋がるオレのペニス。入った瞬間から搾り取られていく。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…!あぁああ!!ああああ」

 

「この娘を諦めれば、我とセックスし放題だぞ♥それに、こうやって、この娘の身体もさらに、おぬし好みにできる♥ふん!」

 

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「なにを言ってやがる、オレはエロくて可愛いらんまが好きなんだよ、らんまじゃなきゃダメなんだ」

 

 サキュバスの顔が一瞬、元のらんまの顔つきへと戻る。

「達也! 諦めろ、じゃねえとオマエまで! 」

 

「らんまぁあ!!諦めてたまるか、絶対イヤだ。オレはこの世界でらんまと生き延びるって決めたんだ。サキュバスになんか負けてたまるか……」

「ふふふ、無駄だと言っているのがわからんのか?オマエの精を絞り尽くしてやる」

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、サキュバス、オレが……らんまを想う気持ちをあんまり、ナメんなよ?」

 

 ガッとオレはサキュバスらんまの腰を掴んだ。精子を絞り取られながらも自分から上にピストンしていく。

 

「貴様!なにをする気だ」

「そんなに欲しいなら、出しまくってやるよ……濃厚な精子をな!」

 

 オレはサキュバスらんまの腰を掴みながら目を閉じる。妄想の中のらんまを想う。大好きならんまを想う。

 

「らんまといえば、お風呂!銭湯で戦闘最高だ! ドピュウ!」

「んはぁあああああ……!」

 

 まずは一発、銭湯で素っ裸で暴れ回るらんまを想像して、射精する。サキュバスの顔が怯んだ。

 

「どこでも八宝斎をおびき寄せるために乳を出すらんま最高だ!大好きだ! ドゥピュウ!」

 

 二発目は野外で乳を出すらんまを想って、射精した。

 

「格闘ディナーのコルセット姿のらんま、最高だ!あのコルセットらんまともセックスしたい ドピュゥウ!!」

 

 コルセット姿のらんまを想像して、三発目をオレは発射した。サキュバスらんまの膣内からオレの精液が溢れてくる。

 

「シャンプーの婆さんに猫舌のツボを押されて、天道家の風呂場で慌てふためいたらんま大好きだ! ドピュピュピュウウゥ!」

 

 四発目。らんまの丸出しシーンを思い出して射精した。そして、次で決める。

 

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「んぅぁうああ!このままじゃ、マズイ」

 

 逃げようとするサキュバスらんまをオレは離さない。腰を掴む手を強め、さらに密着を深めた。

 

「逃がさねえぞ! 五発目はムースの野郎に服を破かれ、みんなの前ですっぽんぽんになったらんま大好きだあああ!!!! おんあうあおあぁあおおあああ!! おおあああああおおらああああああ!」

 

—どぴゅうぅ!どぴゅうぅ!どぴゅうぅ!どぴゅどぴゅどぴゅ!どぴゅどぴゅ!

 

「とんだ変態だ……、く、今日のところは引き分けにしておいてやろう」

 

 らんまの中から黒い影が出ていく。醜悪な容姿の怪物が屋敷の窓の外から出ていった。

 らんまの顔色、目の色が元の色に戻ってくる。バタンっと元に戻ったらんまがオレの身体に落ちてきた。身体が暖かい。

 

「んはぁ……、ようやく出ていきやがったか、人の身体を勝手に使いやがって、サキュバスの野郎を追いかけなきゃ」

「らんま、ほんとギリギリだったけど、追い出したぞ。逃がしちまったけどしょうがない」

 

 

 翌朝、大都アヴェンのギルドにサキュバスの件を伝えにいった。

 

「あの、すいません。サキュバスのやつには逃げられてしまいました」

「そうですか、でも、無事に追い払ってくれてありがとうございます。これであの屋敷も使えるようになります。はい、こちらは報酬になります。」

「あの屋敷ってどこかの貴族のものだったのですか?」

「いえ、いわゆるラブホテルです」

「ラブホテル?! 」

 

 らんまと二人で顔を見回した。そりゃ、サキュバスが出るわけだ。今後、行ってみようかとらんまにお願いしたけど、断られた。

 

 そのかわり、大都アヴェンの宿屋でオレのためだけにランジェリーを身につけてくれた。



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第一部・オアシスの章
42☆.服がない?!砂漠のオアシス


「おい、達也、まだ、ホログラードには着かねぇのかよ……」

 

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 大都アヴェンから、ホログラード地方へと再び旅を開始してから一週間が過ぎようとしていた。

 右も左も前も後ろも一面の砂漠を歩くオレとらんま。全身びっしょりの汗だく、喉もカラカラに乾きながら、神斧ラブリュスが祀られているという岩溶けの洞窟があるホログラード地方を目指していた。もう2日間も歩き続けている。さすがのオレたちの体力も底を尽きそうだ。

 

「この砂漠を抜ければ、ホログラード地方なはずなんだが…」

 

 歩けど、歩けど、砂漠の終わりが見えてこない。

 

 ノードヴェスト大陸(北西の大陸)は広い。最初にいた大陸の3倍以上の広大な大陸だ。砂漠を通り抜けるのにも、苦労が絶えない。4日歩けば、砂漠を抜けると教えられていたのだが。らんまが水筒に残った僅かな水を口にする。こんなに広い砂漠だったならラクダの一頭くらい手前の街で買っておけば良かったと後悔した。

 

「だぁー、ほんと、ノードヴェストは広いよな」

 

 さすがのらんまもギブアップしたのか、砂丘で腰を下ろしてしまった。オレも隣に腰を下ろす。

 

「まぁ、あと、ちょっとのはずだからさ。がんばろうや…、それに歩く速度を落とすと余計に時間かかるだけだし」

 

 幸いな事に砂漠の夜は短く、身体を鍛えているオレたちだからこそ、睡眠と食事以外は歩くという無茶な旅ができていた。食事といっても、この旅で何度も口にしてきた固いパンだが。飲み水も少なくなってきた状態ではリュックの荷物となっていた。

 

「あぁー、腹減った〜、アイスクリーム食べたいよ〜、かき氷どこ〜?」

「コンビニがあるわけないだろ?しっかりしろ、らんま」

 

 意識が朦朧としているらんまの頰をペチペチと叩く。

 

「うひぃ、でも、あそこにオシアスが見えるぜ?あれも幻か」

「オアシス?そんなのあるわけ…って、あった!?」

 

 オレとらんまはオアシスが幻でも良いと、カラカラの身体を立ち上がらせ、一目散に走りはじめた。蜃気楼のような幻のオアシスに近づくたびに、その姿がはっきりと見えてくる。

 

「うっひゃぁー!やったぜ、これで久しぶりに水浴びができる。ひゃっはー!」

 

 砂丘の谷間にできたオアシスの入り口に差し掛かれば、らんまはマントとビキニアーマーを脱ぎ捨て、素っ裸になってオアシス中央の泉へと走っていく。

 

「らんま、ちょ、待てって」

「達也、おっ先ぃ♪」

 

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 乳をぶるんぶるんと豪快に揺らしながら走るらんまが脱ぎ散らかしたビキニアーマーやマント、荷物を拾い集めながら追いかけた。

 

「やれやれ……ホント、この世界でずっと女の姿なのに男のときの癖って抜けないもんだな」

 

 と言いながらも、その恥じらいのない無防備ならんまを好きな事は否定できない。オレも泉の横で脱衣すれば、らんまに続いて泉に飛び込んだ。

 

「おっわー!冷たい、気持ちいい」

 

 乾いた身体にオアシスの冷たい水が心地よい、最高にととのう瞬間。オレは腹一杯、泉の水を体内に入れる。泉の水深は2メートルほどのようだ。立ち泳ぎしていると、らんまが近づいてきた。

 

「こんなところ地図に載ってないからさ、書き足すべきだよな」

「それそれ。このオアシスがあるんだったら、もっと早く歩きゃ良かったぜ」

「あはははー、よく言うよ」

 

 ただの水がこんなにも気持ちいいだなんて思わなかった。オレとらんまは潜ったりしながら、久しぶりの水浴びで爽快にリフレッシュした。

 

—ガサッ

 

「なぁ?今、あっちのほうで音しなかったか?」

「オアシスに住む小動物かなんかだろ、気にするな」

 

 オレはそんな事は気にせずにらんまの顔に水鉄砲をかけて、この最高の水浴びを楽しんだ。

 

 

 泉からあがり、水辺の荷物のところへ戻ろうとすると…。

 

 荷物が見当たらない……。

 

 ここに鎧やビキニアーマーと一緒に置いておいたはずなのに...ない。どこにもない!

 

「らんま…聞いてくれ。荷物が全部、見当たらないんだが…」

「は?! ……そんなわけねーだろ、よく探せよ」

 

 泉の周囲をくるりと一周、見回ったが、どこにもオレたちの荷物は見当たらなかった。

 

 考えられるのは荷物の重さによって砂の中に埋まってしまったか、盗まれたか。

 

 そもそも砂の上に置いた記憶はなかったので、盗まれた可能性が高い。

 

「らんま! 盗まれたかもしれねー。泥棒はまだ、その辺にいるかもだ、探そう」

「了解だ!」

 

 らんまはオアシスに生えていた一番、背の高いヤシの木に登る。登りきった後に周囲を見渡せば、大きい声を出した。

 

「あぁあーー!!あそこにラクダに乗った男どもがいる、あいつらか」

 

 断定するのは早いが、少なくとも、人やモンスターとは遭遇もしていないので追いかける必要は大アリだった。

 

「待ちやがれぇええ!泥棒野郎」

 

 素っ裸で全力疾走で追いかけるらんまに続いて、オレも走る。

 

 

 なんとか、ラクダを乗った男たちに追いついた。

 

「やい!てめえら、オレたちの荷物、取っていっただろ」

「ふふふ…なんのことかな?」

「こいつら、オアシスで呑気に水浴びしてたバカップルですよ」

 

 3人の男がそれぞれ、1頭ずつラクダに乗っている。頭にはターバンを巻いた浅黒い肌の男がオレたちを笑っている。態度が察するにリーダーのようだ。そのリーダーに向かって交渉してみた。

 

「いろいろと大事なものが入ってるんです、返してくれませんか?非常に困るんです」

「嫌だね。ははは、オマエたち、見ろよ。こいつ、勃起してるぞ」

「わはっははー、ホントだ、ホントだ。ドスケベな野郎だ」

 

 ったく、しょうがないだろ、さっきから裸のらんまとずっと一緒にるんだから。オレは必死に両手で勃起したチンポを隠すが収まりがきかずに、この盗人たちに見られてしまう。

 

「おい、裸の女。オマエはエロい身体してっからさ、そんな彼氏と別れてオレたちとエッチな事して遊ぼうぜ」

「へん、断る。なぁ?達也、もう、やっちゃっていいか?オレ、我慢できないんだけど」

 

 らんまの言うとおり、盗人、時間切れだ。

 

—バーサク!(狂戦士化)

 

瞬時にオレはバーサーカーへと姿を変えた。姿が変わった事に驚いた盗人の1人が驚いて袋をどさっと落とした。オレたちの荷物だ。オレは瞬時に袋を取り返し、中から武器・神獣のツメを取り出しらんまに投げた。

 

「らんま!」

「おう」

 

 受け取ったらんまは両手に神獣のツメを装備し、全裸のまま、リーダーの男を引っ掻いていく。ラクダから落ちたリーダーの男を見下し、爪を喉元に向けるらんま。その間にオレは手下二人を片手で持ち上げ、砂面へと叩きつけた。

 

「兄貴ぃ!こいつら、強すぎます…」

「ははは、相手が悪かったな、オレたちは最強のバカップルだ」

「しゃーねー、奥の手だ」

 

 リーダーの男が懐から小瓶を取り出す。

 

「幻獣持っているのか?らんま、気をつけろ」

 

 らんまが小瓶を奪おうとするも、一瞬、遅れてしまった。男の小瓶からは大型のモンスターが現れていく。巨大なサンドワームだ。サンドワームは機嫌良く、砂上に飛び出した後に砂の中に隠れてしまった。全長は数十メートル級に見える。

 

「もう少し、オマエたちには裸のまま戦ってもらうぜ?」

 

「この盗人ども、幻獣持っていやがったか…油断したぜ」



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43☆.燃えるスケベ心

サンドワームは全裸のらんまとオレに狙いをつけ、砂の上から出れば、攻撃を仕掛けてくる。幻獣がどんなに強かろうと使役した主人に従わなければならない。リーダーの男がオレたちを狙わせる。

 

「いいぞ、いいぞー、オレの自慢のサンドワームちゃん。こいつらが今日の餌だ」

 

 何度もオレとらんまに襲いかかってくるサンドワーム。攻撃が終われば、すぐにまた、砂の中に隠れてしまう。タイミングも不定期で、どこから出てくるのか読めない。

 

「ん、どわあーあああ」

 

 らんまがサンドワームに吹っ飛ばされる。落ちてきたところを、なんとかキャッチした。

 

 サンドワームにオレも拳を入れてみるが、まったくダメージが入っている様子がない。こんなときに『神斧ラブリュス』があれば、真っ二つにしちまうのに……。

 

 そのまま、十数分、オレとらんまチームとサンドワームの攻防が続いた。盗人たちはそれを楽しげに眺めている。

 

「いくら、オマエたちが強かろうが、オレ様の幻獣サンドワームの餌になるがいい」

「へへへー、こいつらバカップル食べたら美味いんですかね?」

「男のほうは不味いに決まってるだろ、はーーはははは!」

 

—こいつらめ、雑魚盗人のくせに言いたい放題いいやがって。でも、ありがとうよ、今、作戦は思いついたぜ! いちかばちかの作戦だが、やるしかない。

 

「らんま、サンドワームの野郎、すぐに姿を消しちまう。飛龍昇天波の竜巻でサンドワームを砂ごと、吹き飛ばそう」

「飛龍昇天波で? でも、このサンドワームはすぐに隠れちまう。螺旋を描くのができないぞ」

「らんま、螺旋に引き込むのはサンドワームじゃない、このオレだ」

 

 らんまに向かって、親指で自分のことを指した。

 

「は? 達也に? それに達也はオレを本気で攻撃できないから……あ」

 

「怒りの闘気も燃えるスケベ心も熱くなるのは同じだろ」

 

 作戦内容がらんまにも伝わる。らんまも闘気を引き出す方法は知っているはずだった。これならオレの闘気を100%…いや120%引き出せる。

 

「なるほどな」

「そりゃ、自分でも馬鹿げた作戦だってことは承知の上さ」

 

 サンドワームは何度も砂の上から姿を出して、オレたちを威嚇してくる。腹が減っていて、盗人どもの言うとおり、餌にしようとしてくる。

 

「んくそ、わかった。仕方ねー、ホントにちゃんと避けるんだぞ」

「わかってるって」

 

 バーサクを解いて人間状態に戻り、らんまと素っ裸同士で向かいあう。変態なところをこの盗人どもに見られるのは恥ずかしいが、しょうがない。やるしかない!

 

「いくぞ、らんま、作戦開始だ!」

 

 らんまが自慢の両乳を持ち上げ、乳首をオレに向けた。

 

「よし…………ほれほれほれー、達也、来い♡来い♡来い♡」

 

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「らんまぁああー!!! 乳吸わせろぉおおーーー! 乳! 乳! 乳! おっぱいぱい♡」

 

 勢いよく乳首に吸い付くように襲いかかってゆくオレをらんまが後ろ向きに逃げる。今のオレちたちはまさに捨て身!どんどんと螺旋のステップへとオレのスケベ心を誘い込んでゆく。それを見た盗人の子分が唖然としている。 

 

「兄貴、こいつら……、暑さで頭がおかしくなったんじゃ」

 

「そうかもしれねーな……。いや、待て。こいつら、ただのど変態カップルじゃなさそうだ」

 

 その横でオレはらんまを追いかけ回す、追いつきそうで追いつかない距離を保つ。今すぐにでも飛びつきそうな気持ちを抑え、追いかけ回す。

 

「らんまの乳……、おっぱい吸い付きたい、おっぱい揉み回したい、ぱふぱふしたい……」

 

「達也、もっと、オレのおっぱいに意識を集中しろ、こいこいこい!」

 

【挿絵表示】

 

 盗人たちが周りにいることも気にせずにらんまを追いかけ回していくオレ。熱い闘気の渦、オレのスケベ心がらんまの奥義を作り出していく。

 

 らんまとオレで作り出した螺旋のステップが徐々に大きいエネルギーへと変わっていく。

 

「あと五歩で螺旋の中心…! そして中心点で放つ一撃の拳が眠れる竜を呼びさます」

「らんまのおっぱい……おっぱい揉み回したい、ぱふぱふしたい……らんま! らんま! らんま!!!」

 

【挿絵表示】

 

 そして、サンドワームがらんまを追いかけまわしているオレに食いかかった。オレの背中の数十センチ前にサンドワームのでかい口が襲いかかってきている。

 

「らんま! 今だ!」

「でぇい!!! 燃えるスケベ心エネルギー満タン! 無差別格闘早乙女流奥義! 飛龍昇天…」

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 らんまが1秒ほど、拳をあげるタイミングをずらしてくれた事によって、寸前で避けるオレ。

避けた後に、アッパーカットを放つらんまに抱きついた。

 

「波ぁぁあああああああああああああ!!!!!」

—ドオォオォオォオォオォオン!!!

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 見事にらんまの飛龍昇天波はサンドワームにヒットし、辺り一面の砂を巻き込みながら、竜巻を形成していく。その凄まじい威力に恐れ慄く盗人たち。

 

「なんだ、この技はー!?」

 

—悪ぃ、らんま、我慢してたからもう。

 

 理性が抑えきれず、乳首に吸い付いて、乳房に頬ずりをはじめてしまうオレ。

 

「んひ、らんまのおっぱい♡最高、んちゅぷぱ」

 

「ひゃいぁあ、こいつら、変態技でオレの自慢のサンドワームを」

「兄貴、こいつらに逆らうのは無理ですぜ、逃げましょう」

 

 竜巻に飲み込まれ、上空へとサンドワームが飛ばされている。らんまの乳に吸い付きながら、横目で竜巻の威力を見るオレ。

 

「ひゃぁーー、すげえ威力だな、こりゃ……ちゅーちゅー、んちゅぅ♡」

 

 竜巻の渦からサンドワームが砂面へと落ちてきた。

 

 リーダーが落としていった小瓶を拾い上げ、ノックアウトしたサンドワームを吸い込ませるらんま。

 

「はははは、オレたちに敵なーしって、おい、達也。いつまで吸ってんだよ、さっさと離れろ」

「ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ。だって、らんまのおっぱい美味しくて……ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる♡」

「んはぁ、可愛い奴め、仕方ねーな♡」

 

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 と言いながらも、らんまはオレの気が済むまで砂漠の上で乳を吸わせてくれた。

 

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第一部・炎都の章
44.死闘!岩溶けの洞窟


 砂漠を通り抜けたオレたちはホログラード地方へと入り、長旅の目的地である『岩溶けの洞窟』に辿り着こうとしていた。

 ここにオレの最強武器・神斧ラブリュスがあると思うとワクワクが止まらない。地下のマグマが液体の溶岩として地表に噴出し、流下し流れている活火山地域。並みの人間では立ち入ることがない最果ての奥地といったダンジョンだ。

 

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「いや〜、砂漠での飛龍昇天波の威力はすごかったな。過去最大の威力だったんじゃないか?」

 

 数日前の砂漠でのサンドワームとの戦いを思い出していた。飛龍昇天波は相手を螺旋のステップに誘い込まずとも打てるが、その際は相手の闘気を利用しないため、下から突き上げる打撃に気が加わった程度の威力だ。しかし、砂漠で放ったようにらんま以外の燃える闘気を螺旋のステップに誘い、利用し放てば、その威力は底知れない威力となる。

 問題はサンドワームとの戦いでも明らかになったように、そう都合良く相手が螺旋のステップに入ってくれない事だ。なおかつ、螺旋のステップの中で溜めている間にらんまが攻撃を受けてしまえば、元も子もない。

 そこで、オレが考案したのが、パートナーであるオレがらんまの螺旋のステップで闘気ならぬ、燃えるスケベ心を放出する方法だった。らんまが飛龍昇天波を放つ直前でオレが避けきれれば、螺旋のステップに相手を誘い込まずとも近距離であればヒットさせられる。合理的かつ、飛龍昇天波の威力を底なしにする方法だった。

 

「そりゃ、あれだけすごい飛龍昇天波なら、どんな相手だろうと絶対にノックアウトだろうけど」

「けど……?」

「あんなアホな飛龍昇天波、モンスター相手でもできるわけねーだろ、馬鹿馬鹿しぃ!オレの飛龍昇天波をあんな恥ずかしい技にしやがって」

「今度は抱きつかないからさー、いいだろ?べつに。強敵が出たときだけでいいからさ〜」

「へんっ、スケベ達也の言う事なんか聞くもんか」

 

 燃えるスケベ心を利用した飛龍昇天波をは、もう二度と日の目を浴びないかと肩をガックリ落とした。

 

 肩を落としながらも歩いていると、ついに『岩溶けの洞窟』の入り口に差し掛かった。入り口前で足を止める。どれだけの大きなモンスターでも通れそうなほどの大きい穴だ。洞窟というよりも、トンネルのようだった。

 

「おー、ようやく着いたぁ、ここが岩溶けの洞窟か……」

 

 入り口付近だけではなく、中にもマグマの河が流れ込んでいた。洞窟内もガスが噴出している。気温はかなり高い。

 オレは外していた鎧のいくつかのパーツを身体に装着し、軽装備から重装備に防具を変更させた。気温は高いが、防御力を少しでも上げておかなければと思ったからだ。神斧ラブリュスはそう簡単には入手できないはず。ダンジョンの主はもちろんのこと、道中のモンスターも強い場合がある。気を引き締めなおした。

 

「らんまもそろそろ……」

「うっせーな、わかってらぁ……あっち向いてろ」

 

 普段から無防備ならんまでさえも『あぶない水着』に着替えるのは、さすがに恥ずかしいのか、オレにそっぽを向かせ、その間にビキニアーマーから、あぶない水着へと着替えた。このトンデモなく布面積が少ない『あぶない水着』は幻獣姫フレイヤ様から頂いた貴重な防具で一切の魔法を無効化にするトンデモ性能を持っている。さらに当然のようにらんまの最高エロボディの魅力を際立たせるほどのすごいデザイン。

 

【挿絵表示】

 

「へへへ…、やっぱすごいな、その水着」

「ふんっ、さっさと行くぞ」

 

 岩溶けの洞窟を警戒しながら進んでいくあぶない水着姿のらんまとオレ。いつ、どんな敵が現れてもバーサクする心の準備はしておきながら、足を進めた。予想どおり、洞窟に入ればすぐにマグマの河の中からエレメント系モンスターが現れた。マグマを纏った不定形な怪物が左右から襲ってくる。

 

「くっ!挟み撃ちか」

 

—バーサク! (狂戦士化)

 

 オレの髪が白くなり鋼鉄の肉体へと変わる。マグマのエレメントモンスターからの攻撃を鋼鉄の腕で受け止めた。カウンターを入れるが、マグマを通過するだけでまったくダメージを与えれない。実態を伴わないモンスターがこれほど厄介だとは。バーサーカーの鉄腕だからこそ、焼ける事はないが。人間の状態なら、火傷では済まないだろう。

 

「らんま!こいつら、やばいぞ。ダメージを与えれない」

「くっ……」

 

 マグマエレメントはらんまに向けて、炎の塊を投げつけてくる。オレはその間に立ちはだかり、らんまを庇った。鋼鉄の肉体で炎を無効化するが防戦しかできない。おそらくは術師の水や氷の魔法で打ち消しあうしかない。しかし、オレとらんまのパーティは魔法攻撃の手段は持ち合わせていなかった。

 

「前に逃げるしかねーか」

 

 撤退ではなく、洞窟の先へと逃げたがマグマエレメントの数がどんどん増えていく。その数、十数匹。

 

「なら、オレの神獣のツメで……! だっちゃあああ! あちゃ!」

 

 らんまが両手に装備した神獣のツメでマグマエレメントに斬りかかったが、ダメージを与えるどころか両手が火傷してしまった。慌てて、水筒の水をかけた。バシャッ!

 

 らんまの最強の武器である神獣の爪でも実態のないモンスターにダメージを与える事はできないのか。ゲームではよくある設定で、どれだけの攻撃力があっても相性が悪ければ、無効化されてしまうのかもしれない。

 

 さすがは最果てのダンジョン。想像以上に最難関のダンジョンだった。マグマエレメントに回り込まれ、防戦一方のオレたちの後方から小さな影が現れた。

 

「その程度のモンスターで苦戦するとは情けないのぉ、らんま。元祖無差別・氷の魔法!」

 

 小さな影はロッドから吹雪を出して、マグマエレメントたちを消し去っていく。小さな影の顔がはっきりと見えてくる。

 

「ハッピー参上じゃ〜」

「てめぇは八宝斎!」

「らんまもここに遊びに来ておったのか♪久しぶりじゃな、それにその格好、最高にスイート!」

 

 八宝斎は登場するなり、らんまの胸元に抱きつき顔を埋めはじめてしまった。反射的に引き離し、溶岩の中に突き落とすらんま。しかし、当然のように不死身な妖怪じじい八宝斎。こいつは実戦型格闘技「無差別格闘流」の創始者。らんまの親父さんや早雲さんの師匠でもありながら、子供じみた性格で極度のドスケベ。

 

「だー!こら、スケベじじぃ、なにしてんだ、こんなところで」

「わーっははは!ここに神斧ラブリュスがあると聞いて、取りに来たんじゃ」

「八宝斎のじいさんも?神斧を取りに」

「そうじゃ、そうじゃ。このとおりゴッドロッドはすでに入手済みじゃ♪それでは先を急ぐぞ」

 

 マグマエレメントたちを氷の魔法で容易く消し去った八宝斎の小さな身体はオレたちよりも先に洞窟の奥地へと入っていってしまった。

 

「待ちやがれ! 妖怪じじい」

 

 小太刀に続いて、八宝斎もこの世界に来ていたとは。でも、そんなことを考えている場合じゃない、オレの神斧ラブリュスが取られてしまう。猛ダッシュで、オレもらんまに続き八宝斎の背中を追いかけた。

 

「じじぃの野郎。持ってたのはゴッドロッドとか言ってたな」

「あぁ、まずいな…おそらく伝説の武器を集めているかもしれない」

「オレの神獣のツメに気付かれなくて良かったぜ……」

 

 八宝斎を追いかけて洞窟の先へと進むと大空洞に出くわした。どうやら、ここがダンジョンの最奥地のようだ。しかし、いるはずの八宝斎の姿は見当たらなかった。代わりに現れたのは牛の顔をした超大型のモンスター・ミノタウロスだった。ミノタウロスの手には、まぎれもないオレの神斧ラブリュスが握られている。

 

「おおああああー!あれが………ラブリュス」

 

 対称形の両刃の斧、間違いない。あれが今回の旅の目的の神斧ラブリュスだ。

 

 ミノタウロスが振りかざすたびに神斧ラブリュスから雷鳴が吹き荒れる。らんまは無効化するあぶない水着を着ているものの、オレの鋼鉄の身体はそのダメージを受けていった。

 

「ずあ!さすがだぜ、オレの斧」

 

—どうにかして、あのラブリュスを奪わなければ。

 

 ミノタウロスに数発の炎の爆撃が当たる。振り返ると間合いを取った八宝斎が炎の魔法でミノタウロスを攻撃しはじめていた。

 

「助太刀するぞ…!らんま、達也」

 

「とか、言って、あのじじぃラブリュスを奪う気だ。気をつけろ達也!」

「あの妖怪じいさんめ……」

 

 三つ巴の戦闘が開始された。ラブリュスをオレが手にすれば、一気に形勢は逆転できるかもしれない。八宝斎と共闘してミノタウロスを倒した後に八宝斎からラブリュスを奪うか、もしくは逆にミノタウロスと共闘して八宝斎を倒すか。悩んだ末に八宝斎との共闘を選択する事にした。

 

「らんま、仕方ない。狙いはミノタウロスでいくぞ」

「しゃーねえーか、おい! じじぃ、共闘させてもらうぞ」

「わかれば、いいんじゃよ、それでは元祖無差別チーム、攻撃開始じゃ」

 

 横一列となったオレ、らんま、八宝斎。

 

 3人とミノタウロスが武器を打ち合った。激しい攻防戦。攻撃の手数はこちらが上回った。

 ミノタウロスは3対1になった状況を不利と感じたのか、はたまた、八宝斎の次元違いの戦闘力に慄いたのか、攻撃に迷いが生じている。これはいける。オレよりも上背のあるミノタウロスにオレが奇襲をかけた。ミノタウロスと両手をつかみ合って4つで組み合う、なんて強さだ。でも、このバーサーカー状態なら負けない。フルパワーだ。フルパワーで押し切る!

 

「んぐぅおおぉお、んぅおおぉおぉおぉおぉ!!」

 

 なんとかミノウタウロスを洞窟の壁まで押し切った。続いて、八宝斎がロッドの先に炎球がミノタウロスに向かって放った。

 

「元祖無差別・八宝大花輪・ファンタジースペシャル!!」

「どわ!じぃさん、あぶねー。オレにも当たるじゃねえか」

 

 背中に超高温の炎球が通る。たしかにらんまの言うとおり、見境ない。

 

 続けて爆炎の中、らんまがミノタウロスの腕を狙いこんでいく。神獣のツメを装備した拳で得意の技を放った。空中で宙返りしながら、まるで猫や虎のように爪で斬りかかっていく。

 

「たぁああ! 無差別格闘早乙女流奥義!火中天津神獣拳!!」

 

 見事、ミノタウロスの腕から斧が落ちた。

 

 すかさず、オレは拾い上げる。オレが手にした瞬間、ラブリュスが光りを放った。

 

「よーやくだな、ラブリュスゲット」

 

 ついにこの瞬間が来た。手に馴染む、この感覚。さすがオレの武器!高く飛び上がり、ミノタウロスの脳天に向けて神斧ラブリュスを振りかぶり、垂直に叩き込んだ。

 

「でぇええいい!!!!神斧ラブリュス奥義・兜割ぃい!!!!!」

 

「ングォォオォォォオォォオォオオォォオオォオ!!!」

 

 ミノタウロスは怒号のような大きなうめき声をあげて形を無くしていった。そして、一つの宝玉、黄色い宝玉をミノタウロスが残していった。オークを倒したときの赤い宝玉とサハギンからもらった青い宝玉と同じ大きさのものだ。黄色い宝玉を拾おうとした、そのとき、八宝斎が持ち逃げした。

 

「わーーはっはは! 神斧くらいくれてやる。どうせ、ワシはゴッドロッド持っているしな。でも、この宝玉は頂いていくぞ。この宝玉が7つ全て揃いしとき、魔王の強大な力はワシのものとなるのじゃ」

 

 黄色い宝玉を手にした八宝斎は高らかに笑い、上機嫌で飛び跳ねながら、オレたちの元を去っていこうとしている。

 

「なんだって?魔王の強大な力だと?待て!じじぃ待ちやがれ」

 

 らんまが引き止めれば、一瞬だけ、振り向き…。

 

「らんま!ただし、ひと言、忠告しておくぞ」

「な、なんだって言うんだよ」

「ちゃんとブラをせんと形くずれが…。さらばじゃー!」

 

「…………。」

 

「あのじじぃ!余裕ぶっこきやがってー」

 

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 八宝斎が洞窟を出ていった後、まもなく、主を失った洞窟は崩れ始めた。下は溶岩流、上からは洞窟の破片や土埃が落ちてくる中、なんとか脱出をしたオレとらんま。

 念願の神斧ラブリュスは手に入ったものの、衝撃の事実が八宝斎の口から語られてしまった。この世界には、まだ、魔王は存在していない。しかし、宝玉を7つ集めると復活させる事ができ、その力を得られるという事だった。つまりは宝玉は魔王の封印アイテムかなにかなのであろう。あの八宝斎がミノタウロスから、黄色の宝玉を奪っていった。他にも持っているのかもしれない。

 そもそも、オレが持つ、赤と青の宝玉がその7つの内の2つである保証はどこにもないが、存在を知られないだけでもラッキーだった。

 仮にオレの持つ、青と赤の宝玉が本物ならば、今、わかっている色は赤と青と黄色。そして7つですべてなら、虹の色をモチーフにしているかもしれない。そうすると残りは橙・緑・藍 ・紫の4色になるはずだ。



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45♥.炎都カルデアの夜

 

【挿絵表示】

 

 オレとらんまはホログラード地方の端にあった炎都カルデアという街に行く事にした。もう一度、砂漠を渡るのは免れたかったからだ。カルデアに着くなり、そのまま宿屋にチェックインした。じっくりと今後のことについて話しあう必要がある。

 

「でもさ、らんまの神獣の爪と、この神斧ラブリュスは奪われなくて良かったよな」 

「いや、違う……あの余裕、オレたちからはいつでも武器を奪えるって目をしてやがった。じじいの野郎、さすがだぜ。この世界で、もうゴッドロッドを手にしているんだから」

 

 確かにらんまの言うとおりだ。八宝斎の実力はオレもよく知っている。ミノタウロスとの戦闘でもよくわかった。バーサーカーの状態でも、八宝斎はその上の強さを持っていた。それはオレだけではなく、らんまも同様だ。元の世界にいたときよりも八宝斎は強くなっている。らんまの顔が歪んだ。

 悔しがっているらんまの表情にどんな言葉をかけていいか、とても迷う。 

 

「あとは、この宝玉たちが八宝斎の探し物かどうかか……」

「まあ、本物だったらじじいとは、また会う事になるはずだろうしな…、どの道、宝玉集めが今後の目標だな」

 

 のんびり異世界旅行もずいぶんとシリアスな旅になってしまった。こんな雑嚢の中に無造作に入れておいた宝玉が魔王復活のキーアイテムの可能性があるだなんて思ってもみなかったぜ。それに、あれだけの実力やするどい勘を持つ八宝斎が、まだ探し回っているということは、宝玉探しは相当な困難を極めるのだろう。

 

 なおかつ、八宝斎と、もう一度出会ったときに勝てる実力を身につけておかなければ。でも、ゴッドロッドを持った八宝斎にオレたちが敵うのだろうか。不安に押しつぶされそうだった。

 

「悪ぃ……らんま、なんか、暗い気分になっちまったな」

「いや、いいよ。こっちこそ……」

 

 こんなときに明るい話題の一つも出せない自分を憎んだ。パートナーとして今はらんまの気持ちを盛り上げなければ。下を向いている場合じゃない。

 

「らんま! オレさ、頑張るよ……」

 

 立ち上がって、宿屋の二階の窓から夜空を見上げて誓った。二階の窓から見える酒場は冒険者や街の人で賑わっている。この街、この世界は平和で満たされている。元の世界同様に、ここで暮らす人がいる。夜空には元の世界じゃ見た事ないほどの星が綺麗に浮かんでいる。

 

「そりゃ、八宝斎のじいさんが強いことはオレだってわかるよ。宝玉探しも簡単じゃない、でもさ、そこで諦めたら、試合終了………、いや、冒険終了だろ? オレはまだまだ、らんまとこの世界を冒険していたいんだ。いい目的ができたじゃないか。万が一、八宝斎が魔王の力を手に入れてしまったら、そのときは戦えばいい。なによりもオレ、この世界が好きなんだよ」

「達也……オマエ……。」

 

 自分でも痩せ我慢な誓いだと言葉を続けながら思った。でも、今、オレが負けちゃいけない。気負いしちゃいけない。オレはらんまのパートナーなんだ。強く手すりを掴んでいると、らんまの顔がオレと夜空の間に入ってきた。

 

「オレだって、この世界と達也との冒険大好きだぜ。ありがとうな……んちゅっ」

「らんま……」

 

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 唇を合わせて、顔がすごい近くにある。

 

 この世界に来てから、どれくらいになるんだろう。もう、2ヶ月くらいになるだろうか。オレ自身、危険とは隣り合わせの異世界冒険だけど、らんまと一緒だからこそ、なんでも頑張れた。それに、毎日、一緒に起きて、生活と旅を繰り返して、本当に楽しい。その旅をらんまが好きって言ってくれている。これ以上の幸せはオレにはない。らんまと死ねるなら、本望だ。

 

「なぁ? 達也、エッチしよーぜ、エッチ。こんな暗い気分のときは激しいエッチで気分をすっきりさせたいぜ」

 

 らんまから誘ってくるなんて珍しい。もちろん、断る理由なんてない。

 

「もちろん、しよう」

「達也……」

「らんま……」

 

—愛してる。

 

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 宿屋のベッドの上で裸になり、抱き合い、お互いの身体を舐めあった。これからの冒険への不安を忘れるように激しく抱き合い求めあった。何度、身体を重ねても飽きる事はない。この身体守りたい、どんな事があっても守りきりたい。

 

「あっ、入って、くるっ、ぅううっ……」

 

「らんま、あぁ……大好きだ、もっといくぞ!」

 

「っ、んっ、く、っ、んぅっ、ぁっ、あぁっ……達也ぁ」

 

「らんまぁ……らんまぁ……らんまぁ……らんまぁ……らんまぁ……」

 

「ッは、ァッ………ッは、ァッ…ッは、ァッ…ッは、ァッ……ッは、ァッ…ぁっ……ぁっ!」

 

その晩は、3回も連続でらんまの中にオレの精液を放った。この世界にも避妊具はあるかもしれない。でも、オレたちはそれを探そうとはしなかった。オレとらんまの性器の間には薄いゴムなんてもので遮ってほしくなかった。

 

「なぁ? らんま、オレからも、ひとこと忠告しておいていいか?」

「ん? なんだ?」

 

 ベッドの上でらんまに覆いかぶさりながら、胸を掴む。

 

「ちゃんとブラをしないと形くずれが……」

「なんの話してやがんだよ? でも、そんなにくずれてるかな? オレのバスト」

 

—むにゅっ

 

「冗談さ、そんなことない。最高のおっぱいだよ」

 

「ふふふ、優しいな♡ そんなにおっぱい好きならさ、今夜は枕にして抱きついて寝てもいいぜ?」

「え?ホントに??いいの?」

「いいぜ♡きな♡」

 

はむっ♪チュッチュッ…チュッ!チューッチューッ…!チュポンッ!

 

 らんまの巨乳オッパイを揉みあげながら、乳首にしゃぶりつく。凄い吸引力でらんまの乳首を口の中でエッチに伸ばした。

「ん~…美味しい…♪」

 

タプンッタプンッ!

はむっ…!

チューッチューッチューッチューッ!

 

 勿論頬擦りも忘れずにすぐに反対の乳首もしゃぶり始める。らんまの乳首、すごい固くなってる。口の中でも、よくわかる。ピンク色の綺麗な乳首。汚れのない色をしてる。元男のくせにすごくえっちなおっぱいだ、ホント。

 

チュポンッ!

 

「乳首…凄く美味しいよ…」

 

あむっ…チューッチューッチューッ!!

 

 ベッドで向かい合わせになったらんまに抱き付いて、両手と両足をらんまの細い腰とお尻に絡めながら吸いついたまま眠った。

 

—翌朝。

 

 チュンチュンチュンっと雀の鳴き声が宿屋の外から聞こえてくる。

「ん~…むにゃむにゃ……。 らんまのオッパイ~好き……」

 

 両手と両足をしっかりとらんまに絡めて乳首に吸い付きながら寝てしまったので、つい、甘えた声で目覚めしてしまった。らんまはまだ、大きないびきをして寝ている。たしかに昨日の戦闘はかなり無理をした戦いだった。よっぽど疲れたのだろう。

 

 オレは起こさずに、そのまま眠らせておいた。



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46.鍛冶屋を探せ

 八宝斎は魔王を復活させ、その力を手に入れようとしている。そのキーアイテムとして7つの宝玉が必要である事が八宝斎の口から語られた。

 今、オレの手元にはオークを倒したときに得た「赤の宝玉」、サハギンから譲り受けた「青の宝玉」の二つがある。

 神斧ラブリュスを守っていたミノタウロスの「黄の宝玉」は奇しくも八宝斎に奪われてしまった。

 

 八宝斎が他に、いくつ宝玉を持っているんだろう。でも、残りの宝玉がまだあるなら、八宝斎よりも早く入手する必要がある。宝玉の手掛かりはなにもないと思っていたが、一つだけあった。オレたちがオークを倒したときに得た赤の宝玉は、とある貴族の屋敷から盗まれた物だと勘違いされて、その貴族に仕えている兵隊に捕まえられてしまった事があった。

 

 貴族の名前はたしか『ベリーヌ』

 

 そのベリーヌの屋敷を訪れて、誤解を解き、宝玉の情報を聞き出してみるべきだと思った。きっと、なにかを知っているかもしれない。

 兵隊は陸路でオレたちを連れていこうとしていたから、ベリーヌの屋敷はオレとらんまがこの世界に降り立った最初の大陸にあるはずだ。しかし、このノードヴェスト大陸(北西の大陸)ほどではないにせよ、最初の南東の大陸もかなりの広さだ。闇雲にベリーヌの屋敷を突き止める事はできない。どこかで情報を得る事が必要だ。

 

「情報屋といってもな……」

 

 らんまと炎都カルデアを散歩しながら、ベリーヌの屋敷へ行く方法を考える。

 

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 炎都カルデアは活火山地域でもあり、流れるマグマを流用しているのかどうかはわからないが鍛冶屋が多く営まれていた。街のあちこちで鉄を打ち鳴らし、剣や斧、槍が作られている。

 宿屋の話では、この炎都カルデアで世界の武器の多くが作られているといっても過言ではないそうだった。

 

「という事はだ……ベリーヌに仕える兵隊の武器を作っている可能性もあるんじゃないかな?」

「なるほどな、達也の言うとおり、その可能性も少しあるな。そうと決まれば、手分けして鍛冶屋にベリーヌの事を聞いてみようぜ?」

「だな♪ あ…ちょっと待った、らんま。相手は貴族だ、いちおうベリーヌ様とかベリーヌ公爵とか敬称はつけておこう。失礼な事をしてまた、捕まるのは避けたいからな」

「面倒くせえけど、そうだな。そうしておくよ」

 

 オレとらんまは手分けして、数ある鍛冶屋に一軒ずつ、ベリーヌ公爵の兵に武器を卸していないかと聞き回る事にした。

 

 

 数時間後に炎都カルデアの広場で待ち合わせるオレとらんま。再び合流した。

 

「どうだ? ベリーヌ公爵と関連する鍛冶屋はいたか?」

「いや、いなかったぜ。そもそも、名前も知らないみたいだった。達也のほうはどうだ? 」

「こっちもだ。 うーーむ、そうか。このカルデアの鍛冶屋からは武器を買っていないのか、もしくは南東の大陸で作られている武器を使っているのかもしれないな」

「だー、こうしてる間にも八宝斎のじじいが残りの宝玉を探しているかと思うと、気が気じゃねえぜ」

 

 らんまの言うとおり、八宝斎はあらゆる手を使って情報を隈なく入手しているはずだ。その証拠に宝玉が魔王を復活させるアイテムであった事もミノタウロスを倒すと手に入る事も知っていた。焦ってばかりはいられないが、のんびりもしていられない。でも、この青と赤が本物なら、いつかは情報を聞きつけた八宝斎が現れるはずだ。そのときは、なんとしてでも、らんまと力を合わせて宝玉を守りぬかなければ……。

 

「こっちの赤い宝玉のほうはらんまに渡しておくよ」

「えっ? いいのかよ」

「あぁ、お互いに一つずつ持っていれば、八宝斎に奇襲かけられたときでも、どちらかだけでも守りきる事ができるだろ?」

「そういう事ならわかった。それじゃ、達也から受け取った宝玉は大事にしておくぜ。任せとけって」

 

 それから、らんまと宿屋に戻るべく、歩いていると一軒の鍛冶屋が見えてきた。数十セットの剣や斧、防具を運びだしている。

 

「あそこの鍛冶屋に聞いたか?」

「いや、まだ、聞いていないぜ?」

 

 オレは出来上がった装備品を運んでいる男らに聞いてみる事にした。

 

「もしかして、その武器たちってどこかの兵隊に送るものだったりするのですか?」

「おー、よくわかったな。この武器はこれから貨物船に乗せてベリーヌ公爵の屋敷に運ぶものだ」

 

 心の中でガッツポーズをした。最後の最後にようやく見つかったな。

 らんまと二人で顔を見合わせ、ニヤリと笑った後、男に頼み込んだ。

 

「ベリーヌ公爵への武器運び、オレたちに手伝わせてください」



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第一部・変化杖の章
47.ベリーヌ公爵


 その日の夕方にベリーヌ公爵の屋敷へ武器を輸出する貨物船に乗り込む事に成功した。武器を運ぶ報酬はいらないからと乗せてもらったのだ。貨物船は蒸気船であり、湯太郎(幻獣・アーヴァンク)に引っ張られるよりも速い速度で運航していた。予定だと2日もあれば、到着するとのことだった。

 

「しっかしまぁ、予想的中だったな」

「まぁな♪」 

 

 らんまに褒められれば、鼻高々に笑うオレ。運ばれる貨物船の中にはギッシリと武器や鎧が積み込まれており、これだけの装備品を定期的に購入しているという事はベリーヌ公爵の兵隊は相当な軍備を誇る兵だろう。あとは、お尋ね者である誤解を解いて、宝玉の事や魔王の事を聞き出せれば。

 

 雑嚢からコンパスを取り出して確認すると船は西へと向かっていた。ん?ベリーヌ の屋敷がある大陸は南東のはずだが。

 オレは舵を取っている船員のところへ行って聞いてみる事にした。

 

「ベリーヌ公爵の屋敷がある大陸は南東のはずですけど、この船、西に向かってません?」

「そうだ、この船は西のルートを辿って向かっている」

「え、それは困ります。オレたち、1日でも早くベリーヌさんところに行かないと」

「だーっははははは!」

 

 舵を切る船乗りらしく豪快に笑った。オレに唾が飛んでくるほどの豪快な笑いだった。

 

「オマエ、田舎もんか?世界はまーるいんだよ。だからグレス大陸の東側にあるベリーヌさんのところへは、このルートが近いんだ。」

「あ?そうでしたね、あははは、すみません。勘違いしていました」

 

 ゲームの世界は現実の地球のように丸い世界マップである場合と端は行き止まりになるマップの2種類がある。このゲームは前者だった。なおかつ、オレたちが転移してきた最初の大陸はグレス大陸という名前の大陸だという事も判明した。

 

 潮の流れも西向きであった事から、グレス大陸(東の大陸)には予定よりも早く着いた。

 

 

 港に着くなり数台の馬車に貨物線からの武器と防具を運び込む。バーサク状態なら、軽々と運べる重量も人間のままだと、かなり重い。らんまは女である事から荷物運びではなく、荷台を引っ張る馬の餌やりを任されていた。

 

 アイツは元男なのにこういうときはズルイよな。

 

 荷物の詰め込みがすべて完了し、ベリーヌの兵隊がカルデアの鍛冶屋から装備品の納品書にサインをもらっているときにオレたちは大声をあげた。

 

「あー!オマエはあのときの!」

「タツヤとラマー?!」

 

 偶然の再会ってあるもんだな。オレたちを牢屋に閉じ込め、ベリーヌの屋敷へと連れて行こうとした兵隊が貨物の警備も担っていた。

 

「タツヤとラマーたちがいなくなってしまって、オレらはベリーヌ様にこっぴどく怒られたんだからな。オマエたちは重要人物の可能性が高いからと。普段は温厚なベリーヌ様があれだけ怒るのも珍しかった」

「いやー、そのすみません…、今日はちゃんと逃げずに行きますから」

「悪ぃ、悪い。元はといえば、オマエたちがあのとき、オレのことを…!」

 

 そこまでだと、らんまを制してベリーヌ公爵にはこっちからも相談したい事があると兵に伝え、会わせてもらうよう取り繕ってもらった。

 

 

 無事にカルデアから装備品を送り届け、ベリーヌの屋敷に招かれたオレとらんま。主であるベリーヌの部屋へと通される。

 

 金髪のいけ好かないイケメンの公爵。まるで少女漫画にでも出てきそうな長い手足、高身長、小さな顔。ブルーの瞳。それがベリーヌだった

 

「キミたちのことをずっと探していたよ、タツヤとラマー。でも、まさか、ラマーがこんなに美しい女性だとは思ってもみなかったな」

 

 ベリーヌは近づいてきて、跪き、らんまの手の甲にキスをした。出ました。会うなり、女らんまに惚れてしまうキャラ。この後、すぐに「求婚」の展開に決まってる。

 

「ラマー、気に入った。僕の嫁にしてあげよう。」

 

 そのセリフ、予測できたぜ。でも、オレはまだ、らんまの旦那になったわけではない。らんまはどう出るんだ?まさか、オレじゃなくて、このいけ好かない野郎のところへ行ってしまうのか?

 

「オレの名は早乙女らんま、悪いな、ベリーヌ公爵。オレにはもう、運命を決めた相手がいるんだ」

 

—らんまぁ!!!!嬉しい

 

 内心、号泣だったが、色々と面倒な事になるのでオレは感情を表に出さないように堪えた。早いとこ、宝玉の事をベリーヌから聞き出して、この屋敷から離れたい。

 

「ふふふ、ますます、気に入ったよ。ラマーではなく早乙女らんま。」

 

 女らんまモテモテ・イベントを終えた後に、オレから話を切り出した。

 

「それで、ベリーヌ公爵。この宝玉のことについて、色々と教えてほしい事があるのですけど」

「断る、それは超重要秘密事項だからな」

 

—こんな遥々、別の大陸から聞きにきておいて、そりゃないぜ。金髪キザ野郎。

 

「そんなぁ、そりゃないぜ?この宝玉は魔王を復活させる重要なアイテムなんだろ?ケチくさい事言ってないで教えてくれよ」

 

 らんまがオレの代わりに代弁してくれたが、喋りすぎだ。魔王の話はベリーヌから、もっと事情を聞き出してからにするべきだ。

 

 

「なるほど…、らんまたちはそこまで知りすぎているのか、では、こうしよう。僕の兵で新しく身のある暗器の使い手がいる。そいつと武術の一対一の勝負をして勝利する事ができたら、僕が知っている事は教えてやろう……ただし」

「ただし…?」

「こちらの兵が勝利したら、早乙女らんま。僕の嫁として、この屋敷に住んでもらおう。それでどうかな?悪い条件じゃないだろ」

「はぁ?!んな、条件飲めるわけないだろ」

 

 らんまよりも先にオレが金髪キザ好色野郎に抗議した。

 

「それに、どっちにしろ。僕の兵に勝てないのでは、その宝玉をキミたちに任せる事はできない」

 

 明らかにこの宝玉がこの世界の超重要なアイテムだという事はよくわかった。八宝斎が言っている事も嘘ではないだろう。そして、このベリーヌは宝玉についての事を知っている。ここは条件を飲むしかないか。

 

「よし、いいぜ。その条件、飲んだ。そのかわり、戦うのはこの達也じゃなくてオレだ」

「ふふふ、面白い。こっちは相手がらんまでも構わないぞ、それでは紹介しよう。暗器の使い手・ムース」

「ムースだって!?」

 オレたちがよく知っている白鳥拳の使い手・ムースが屋敷の扉から現れた。

「うわ!?オマエは早乙女乱馬」

 

 ムースもこの世界にやってきていたのか。らんまとの再会に驚いてはいるが、どうやら、オレのことは近眼で見えていないようだな。

 

「ほぉ、キミたちは顔見知りだったのか。面白い、それでは勝負は明日…、屋敷の中庭で行う」

 

 

 ムースとオレたちはベリーヌの部屋から出ていった。

 

「らんま、今は女の姿のようだが、オラと戦うときには男の姿で戦うのだぞ?」 

「わかってる、わかってるよ」

 

 余裕綽々のらんまだが、ムースもこの世界に来て、強くなっているかもしれない。

 

 この展開、過去にも覚えがある。あれは元の世界での数ヶ月前の出来事。

 天道あかねを賭けた男と男の勝負を申し込まれるものの、総身猫舌のツボを押されてしまって男に戻れなくなったらんまがムースと戦う事になった試合だ。あのとき、オレはギャラリーの生徒として、試合を見物していたんだが、男に戻れ!と言われたらんまがバニーガールみたいな格好でムースに裸にひん剥かれたんだったっけな。

 あのときは裸を見れたものの、すぐに天道あかねが服を着せてしまって残念な展開だった。今回の試合もあのときの試合みたいになればいいな。

 バニースーツは持っているわけだし。

 

 ムースと分かれ、ベリーヌの屋敷がある街の宿屋に泊まる事にしたオレたち。らんまに聞いてみた。

 

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「なぁ?らんま、また、ムースと戦うときに男に思い込ませるのか?こっちの世界じゃ男には戻れないしさ」

 

 そう、らんまはこの世界に転移してきたときに女の姿で転移してきたのでお湯をかぶっても、男には戻れないままだった。おそらくはムースも逆に水をかぶってもアヒルにならないのだろう。しかし、本人はその事に気付いていないかもしれない。

 

「んー、そうだな。前にもやった作戦やるしかないか、バニーの衣装もあるしな」

「そうか!そうか!じゃあ、オレは街の裁縫屋から布やら、なんやらを買ってきてやるよ」

 

 オレは宿屋から出て、街の裁縫屋でらんまの手品道具をしまったり、身を隠す一式の物を買う事にした。しかし、らんまを裸にひん剥いて戦うムースが羨ましい。どうにかして、ムースに、その役に代わってもらえないかな?

 

—ん?待てよ、ここはF系ゲーム世界。変化の魔法、アイテムがあるんじゃないのか?でも、時間は1日しかない。こんな事だったら、もっと魔法について調べておけば良かった。

 

 後悔で頭を悩ませるオレ。いや、1日もあると考えるんだ。街の裁縫屋から布を受け取り、宿屋への帰り道。必死に考え続けた。

 

—こんな困ったときはフレイヤ様! フレイヤ様に聞いてみよう。



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48.変化のアイテム

宿屋へ戻り、らんまに布を渡した後にオレは街を出るなり、バーサク化して、猛ダッシュでフレイヤ様が住む湖へと向かった。全速力で向かったので、2時間程度で着いた、以前なら数日かかる距離を2時間程度で着くとは恐ろしい。バーサーカーの力、いや、スケベ心。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ、フレイヤ様、ちょっと聞きたい事が」

「ふふふ…達也、久しぶりね。らんまとは仲良くしているかしら?」

 

「はい!あの、その…単刀直入に聞きますけど、誰か他人の姿に変身できる魔法やアイテムってありますか?」

「あるにはあるけど、なんでまた必要なのかしら?事情次第では渡してもいいけど…」

 

 あった!オレの心がざわつく。このスケベでどうしようもないオレの作戦を叶えるアイテムがあるとは神様、女神様…、あ、目の前のフレイヤ様〜!

 

「どーーーーしても必要なんです。事情は後で説明しますから、どこにあるかだけでもいいです、教えてください」

 

 事情なんて説明できるわけない。ムースに化けて、らんまをひん剥いて、その姿を楽しみたいだなんて。

 

「ふむぅ……でも、まぁ、達也がそれだけ言うならいいわよ。一つだけあげるわ。」

「え?!ここにあるんですか」 

 

 フレイヤ様は湖に生えた一本の木から紫色の実をもぎ取り、口に放り込んだ。するとフレイヤ様の顔が見慣れたオレの顔に変わっていく。

 

「うわ?!オレ、でも、身体はフレイヤ様のまま」

 

 顔はオレなのに、身体は美女のフレイヤ様のままの気色悪い人物が目の前に現れた。

 

「そう、この変化の実は顔だけが目の前にいる人物に変わるだけ、身体や能力はそのままなの。」

 

 なるほど。幸い、オレとムースの背丈はそれほど、変わらない。なおかつ、ムースは白い服を着ている。身体のラインの差は隠す事ができる。

 

「ありがとうございます!それじゃ、一ついただいていきます。それでは、また!」

 

 

 オレは挨拶もそこそこに、再び、バーサク化してベリーヌの屋敷がある街へと戻っていった。懐に大事に『変化の実』をしまい込み、走る。オレたちの目的は、らんまにムースとの勝負に勝利してもらってベリーヌから宝玉の情報を聞き出す事だ。オレは自分がムースになって、らんまに勝てる可能性を高める事だ。なにも悪い事をしようとはしていないと言い聞かせるのだった。むしろ、言い聞かせないと、この計画を実行する事に怯んでしまう。たしか、試合の時間は20分とか言ってた気がする。残り時間がわずかなところまで粘って……そこからわざと負ければいい……。

 

 街の宿屋についた頃には、もう深夜になっていて、部屋のらんまはすでに眠りについていた。テーブルには明日、着る予定の服が畳んでおいてあった。バニースーツもちゃんとある。紙に「明日はちょっと用事ができた。申し訳ないけど、ひとりで頑張ってくれ。健闘を祈る」と書き置きし、はじめて、らんまに嘘をついて部屋を出ていった。

 

 ここまで準備を整えたんだ。やるしかない。迷う事はない。スケベな身体しているらんまが悪いんだ。誰にクズと思われようが、オレはこの計画を実行する事にした。

 

 

 翌日。

 オレはムースに奇襲をかけ、ベリーヌの屋敷のムースの部屋に閉じ込めた。手錠と縄で拘束した。

 こういうときの戦闘力の高さに自分でも驚いた。

 

「んぐぅう!オラになにするだ、乱馬と大事な試合があるだ」

 

 これ以上、叫ばれて、誰かに部屋に入って来られては困ると猿轡をかませた。もはや、やっている事が悪党そのものだな、オレ。

 

「ムース、悪いな……。試合が終わるまで、そのままにおとなしくしておいてくれ。終わったら、ちゃんと解放するから」

 

 フレイヤ様からもらった変化の実を口に放り込む。まるでアイスの実のような紫色をした実を口に放り込むと目の前のムースと同じ顔になった。ムースが驚いた顔になるかと思ったが、近眼で見えていないようだった。服をムースのものに着替え、暗器も忘れずに仕込み部屋を出た。

 

「ムース様、今日の試合、ベリーヌ様のために頑張ってくださいね」

 

 食膳を運ぶメイドに声をかけられる。ムースのやつ、眼鏡していなければイケメン顔だから、人気あるのか。

 

「あ、ありがとう…だ、オラ、がんばる…だ」

 

 ムースの口調を必死に真似する、いちおう、声色もムースと同じになっていたので、バレる心配はない。これで数時間後にはらんまを裸にひん剥ける…ひひひ。この計画を思いついてから、ずっとチンポは勃起しぱなしだった。ムースの白服の中で痛いほど硬くなっている。

 

 

 予定どおり、らんまとの試合を行うために中庭には特設リングの設置がはじまっていた。それを廊下から眺めているとらんまと遭遇した。

 

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「ムース、今日もオマエには負けねーからな、お互い、いい勝負しような♪」

 

 厚着をしたらんま、サングラスをかけている。あの日と同じだ。握手をしようと手をだしてくるらんまにオレも手を出し、握手をした。

 

「あぁ、らんま! オラも負けない……だ! いい勝負しようだ!」

 

 無理にムースの口調を真似したが不自然になってしまった。

 

「あれ、この手……?」

 

—なにかおかしかったか?ムースは試合前に握手なんてしないか?

 

 これ以上、らんまの前にいるとバレてしまうかもしれないと危惧したムース(オレ)は、そそくさとらんまの元を去っていった。

 怪しまれるといけないので、懐にあったムースの眼鏡をかけて焦る顔を隠そうとしたが、ド近眼メガネすぎて、かけると頭がクラクラした。



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49♥.らんまvsムース(オレ)

 いよいよ、試合開始の時間が迫ってきた。ムースに顔だけ化けたオレの元に金髪キザ野郎、もといベリーヌ公爵がやってくる。

 

「ムース、キミには期待しているぞ。相手がらんまだろうが勝負には必ず勝ってくれ、もしも勝ったら、報酬もはずむし、特別な任務にも付けてあげよう」

 

 お任せをとでも言わなければいけないところだったが、このいけ好かない野郎の言葉には従う気にもならず、ムース(オレ)は無言を貫いた。試合前に気持ちを集中させてるように見えるように。

 

 中庭に特設されたリングの周りには大勢のギャラリーでひしめきあっていた。屋敷の者だけではなく、街の者、もしかすると他の街の者も混ざっているかもしれない。

 

 こんな大勢の前でらんまを……。

 

 グっと服の中の暗器を握りしめた。正直、試合開始が近づくたびに緊張してきた。

 

 

「それでは、今からこのベリーヌの屋敷、特設闘技場でムースとらんまの真剣一本勝負を行う。ルールは剣や斧、爪装備は禁止とする、試合時間は20分。どちらかがギブアップするか、20分でも決着がつかない場合は僕が判定をする。両者、異議はないな?」

 なるほど。制限時間内にギブアップな。引き分けは、すなわち、ムース(オレ)の勝利だな。爪装備も禁止とくれば、かなりらんまには不利なルールに仕立てあげてるな、ベリーヌの野郎。

 ようし、ここまで来たら、やってやる。らんまがチラチラとこちらを見てくる。絶対にバレていないはずだがオレは顔を隠すように背けた。おそらく、あれは、こっちの様子を伺っているのだろう。

 

 リングに上がり対峙する。

 

「それでは、試合開始!」

 

 予定の時刻を時計台の針が指した。ベリーヌがリングから降りる。

 

「よー、来たのう、らんま!」

「ほんじゃ、てっとり早く…いくぜぇ!」

 

 必死にムースの口調を真似するオレにらんまが、ぼん!っと音を立てて服の中から白鳩を飛ばした。

 

「なんのマネじゃ!」

「へっへへへ、ムース、悔しかったら、おめーも手品を見せてみな♪」

「手品だと? オラの技を手品よばわりする気か」

「おめーのスキルの暗器ってのは、とどのつまり…、服の中に仕込んでおいたおもしろグッズを披露する、ひとり演芸会みてーなもんだろが」

 

—よし、らんまは疑っていない。ここでムース(オレ)が攻撃だ。 

 

「秘技! 鳥卵拳!」

 

 少し手間取ったが白鳥から卵爆薬を取り出し、らんまに投げつける。その後にらんまに向けて、無数の鎖を放った。ここでらんまが女体変身をするはずだ。

 

「らんま、おのれの手品は、それで終わりか? まだあるはずだろ!」

「なんのまだまだ! 無差別格闘早乙女らんま、最大の秘術!」

 

 すぱーんと音を立てて、らんまが服に隠したすべての手品グッズを出し切った後に、煙の中から、バニースーツを着用したらんまが現れる。ウサ耳はつけずにシルクハットを持ったマジシャン風のらんまだ。

 

「女体変身っ♪ 来やがれ! ムース、オマエの相手なんざ、女の格好で十分だ」

 

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 らんまとムース(オレ)が見せた手品ショーで闘技リングの周りを囲むギャラリーたちは大喜びで白熱して、試合が盛り上がりはじめた。

 

—よし、ここからだ……。

 

「らんま! 女装なんぞしおって、どこまでもオレをバカにする気だ?!女装をといて男と男の勝負をせい!」

 

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 オレはムースの口調を必死に真似した後に、らんまの正面から垂直に蹴り上げた。靴先についた針がらんまの蝶ネクタイとバニースーツの中央を切り裂いた。らんまの胸の谷間が露わになる。ピンク色の乳首がピンピンに立っている。

 

 その姿にズボンの中のガン立ちしたペニスは今すぐにでも射精してしまいそうになる。

 

—ムースの野郎、こんな光景を目にしてたのか。羨ましいやつめー。

「わっ!!」

 

 後ずさんだらんまの衣装をどんどん、蹴りで剥がしていく。もう、オレの興奮は止まらない。気強いらんま、半裸になろうともけして怯まないその表情、最高だ。おさげ髪を揺らしながらオレと戦うらんま。こちらが一瞬でも気を抜かないものだから、らんまは防戦一方だ。

 

「そらそらそらー!! 女装をといて男と男の勝負をせい! らんま!」

 

 無我夢中でらんまの衣装を靴先についた針で切り裂いていくムース(オレ)。異世界の見物客たちも、その行為に大喜び。オレの耳に見物客から「すごい蹴りだ、触れてもいないのに」や「どんどん衣装が剥がれていく」「生きていてよかった! 心底、そう思う!」との声が聞こえ続けている。

 

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 V字ジャンプで飛び上がったらんまの股間部分の布地を狙って蹴りを入れていくオレ。

 

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 半裸となったらんまの残り衣装を次々と遠慮なく、引き裂いていった。

 

「くっそ、このままだと、こいつらの前で一枚残らず剥かれちまう……!」

 

 わずかに残ったらんまの秘部に残るバニースーツの残り布地が湿っている。

 

 キュンキュン

 

「ほらほら、ギブアップしてもいいんだぞ? らんま」

 絶対にギブアップをしない事を知って、そんな風にらんまを追い詰めた。

 

「はぁはぁあぁ……はぁ……はぁはぁ、冗談じゃねえ、早いとこ決着をつけてやるぜ」

 

「オラは暗器のムース! 武器は身体の一部じゃい、らんま裸になれ!」

 

 オレはらんまの股間部分にわずかに残された最後の生地を投げつけた釣り針で裂ききった。

 

『ビシィ!』

 

 らんまが靴と、くるぶしまでしか残っていない網タイツだけの乳もマンコも丸出しの姿になる。

 

—ついにやった! やってやったぞ!

 

 見物客もらんまの全裸が見れて、大喜び。以前の試合だったら、あかねが乱入してきたが、この世界にあかねはいない。つまりは、このまま、裸でらんまはムース(オレ)と戦いきらなければいけない。

 

 広場の時計台を見ると、残り時間は16分も残っていた。1分前にギブアップするとしても残り15分。十分に全裸らんまとの戦いを楽しめる。

 

「こんの野郎、やりやがったなー! スケベ野郎」

 

【挿絵表示】

 

 全裸でも臆することなく、立ち向かってくるらんま。普通の女なら恥ずかしがってギブアップか怯んでしまうもののらんまは違う。オレに向かって拳や蹴りを入れてくる。丸出しの乳はぶるんぶるんと揺れ、足を広げるもんだから、マンコは丸見えだ。ホント、たくさんの人に裸を見られながらもよく戦えるな。蹴り上げてきた足を受け止めた。ぱっくり開いた股間が湿っている。

真剣勝負を挑んでくるらんまには悪いが、こちらとしては様々なポーズを取らせるように戦った。この世界に動画撮影機器がないのが惜しい。あったら永久保存版だ。

 

【挿絵表示】

 

 ってか、らんまのマンコ濡れていないか?こんな状況で濡れてたら、らんまも……変態だな。

 

 念願の裸らんまとの戦闘を迎えれた事に表情がニヤつかないように終始、ポーカーフェイスを心がけた。

 

【挿絵表示】

 

—どうする? ここから、わざと負けるように劣勢を演出していくか。いや、でも、このスケベな身体のらんまには、ちょっとお仕置きが必要だよな。

 

 らんまと闘技リング中央で両手を掴み合い、手四つの状態で睨みあった。

 

【挿絵表示】

 

 バーサーカー状態ではないとはいえ、オレも腕力はこの世界に来てあがっている。余裕で押し返してしまえたが、わざと互角を演出した。やっぱり女の姿では力は男には勝てない。

 

「エロらんま! いっつもいっつもドスケベな身体しやがって。ほらほら、はやく降参してしまえ」

 

 今すぐ降参してしまったら、残り時間を楽しめるなくなるが、らんまが絶対にギブアップをしない事は知っている。

 

「うるせぇやい! てめえを倒してやっからな……」

「……その威勢、いつまで続くかな? ふんぬぅ!」

 

 押し倒し、仰向けになったらんまに乗っかるオレ。らんまの腕を両足で抑えつけ自由を奪った。両手をらんまの胸へと近づけていく。

 

—みんなの前でやってやるぜ。覚悟しな、らんま。

 

 むにっ!むにっむにっむにっむにっ!もみもみもみぃ!もんにゅ!もみぃむにぃい!!

 

 最高だ。らんまの固く突起した乳首を人差し指と薬指の付け根あたりで挟み、大勢の前でらんまのこのデカ乳を揉みまわす。屈するらんまの表情、でも、絶対にギブアップはしない。興奮が止まらない。らんまが荒い息遣いを漏らしはじめた。

 

 こんな状態に興奮しているのか?

 

 乳首がピンピンになってやがる。らんま、こんな状況で興奮してる。変態野郎。剥かれて喜んでるんじゃないのか。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…」

 

 そんな声出されたら、こっちも興奮止まらなくなっちまうよ、らんま。オレの手はオレの意思を聞かずにらんまの秘部へと挿入してしまう。一本じゃ物足りないか?らんま。二本でどうだ? えーい、三本指だ。

 

ズブズブブ、ズブブウウウ

 

—うわ、すげえ、らんまのまんこ。ズブ濡れだ。

 

 びっしょりと濡れたらんまの膣内を人差し指、中指、薬指の3本でかき混ぜながら、オレはらんまの首筋を舐め、乳首をチュウチュウと吸い尽くした。見物客やベリーヌがどんな反応をしているかも目や耳に入らずに、らんまを犯してしまった。らんまの声がどんどん荒くなっていく。

 

「んはぁっ……ああ……はぁっ…ぁっ…ああ…あ……!」

 

 三本の指でらんまの膣内を強引に刺激していく。刺激するたびにらんまの声が、どんどん激しくなっていく。全てがどうでも良くなる瞬間、気づけば、オレの変身は解け、ムースの姿から狂戦士状態となった白髪のオレに変わっていた。

 

 ムースでなくなったオレのバーサーカー姿のオレに驚く見物客たち。

 

「ムースじゃない! 獣人が化けてやがったぞ」

「きゃぁああああ!!」

 

でも、もう、オレの興奮は止められない。理性じゃどうする事もできなくなっていった。

 

 ムースの白服とズボンを脱ぎさり、勃起ちんぽを見せつけた。血管が浮き出るくらいバッキバキとなっている。

 

「んはぁああ……やっぱりムースじゃなかったな?」

 

【挿絵表示】

 

「んはぁ、はあ……らんま、気づいたか、らんま!」

 

 ズブウ!

 

 一気に勃起ペニスを仰向けとなっているらんまのマンコにぶちこんだ。激しく腰を振る。オレは発情した犬のように無心でらんまにピストンし続けた。生チンポがらんまのぬるぬるの膣壁にこすれて気持ちいい。

 

 ベリーヌや見物客には、ムースに化けていたモンスターが突如、現れたと思っただろう。

 

 でも、たまらない。大勢の前で、らんまを犯している! らんまが、らんまがエッチな身体しているから、いけないんだ!いけないんだあ!! らんまが、らんまがぁ!

 

「ンアァオアア!! グアアァオ! らんまぁああ!!! アアアアア!! ングアアアア! らんまぁああ!」

 

【挿絵表示】

 

 狂った雄叫びをあげながら人生最大の精をらんまの膣内に『中出し』した。すごい量の精液が出ている。らんまの膣から溢れるほどの大量の精液。




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50♥.試合後の夜

精液を出し尽くしたオレは、その場から逃げるようにして飛び去った。犯されたらんまだけを残して。会場が静まり返っていたかどうかもわからない。

 

◆◇◆◇

 

 ムースに化けて、らんまを多勢の前で裸にひん剥き、強姦してしまった。

 

【挿絵表示】

 

 その日の夜。こんな馬鹿げた事をしてしまい、らんまに会わせる顔もないのに、オレはつい気になって、泊まっている宿屋の部屋を覗いてしまった。中には麻の服に着替えたらんまがいる。

 どうしよう。素直に謝るべきなのか、それとも、もう、らんまの前からは姿を消すべきなのか。心底、最低なオレは、らんまにぶっ飛ばされる覚悟で窓から部屋に入っていった。

 

 なんて言えばいいのか、わからない。でも、やっぱり謝らないと……目を閉じて、らんまに向かって叫んだ。

 

「らんま……ごめん!」

 

「あ……達也……。」

 

 言葉がそれ以上出なかった。事情をどう説明しても、オレが全部悪い。オレが悪巧みしたからこそ、こんな状況になってしまったのだから。

 

「昨日から、どこに行ってたんだよ? 心配してたんだぞ」

「えっ……?」

 

 あんな悪い事をしておいて心配してくれているんだなんて。オレは目から涙が溢れた。なんでオレは大好きならんまにあんな事をしてしまったんだって。

 

「らんま、本当にごめん。前にムースとらんまが戦って、そのときにらんま裸にされて、あのときのムースが羨ましくて……昨日はフレイヤ様のところに行って変化の実をもらって、顔だけムースになってました。本当ごめん! ごめんなさい! もうらんまとは旅もしない……今すぐ、ここから消えるよ」

 

 オレはそれだけ、洗いざらい白状して、再び、部屋の窓から出ていこうとした。

 

「あ……、ちょっと待ってくれ、そりゃさ、ビックリしたよ。だって、試合開始前に握手した手がムースじゃなくて達也なんだもん。達也の手は何度も繋いでいるから忘れもしない」

 

「え……それじゃ、最初から気づいてたの?」

 

「気づくもなにも、そんなのわからなかったけどさ、なにかおかしいとは思ってた」

 

「そっか……じゃあ、あのとき」

 

 たしかに握手をしたときにらんまが妙な反応をしていた。

 

 らんまが窓の外に出ていこうとしていたオレを振り返らせ、平手を振りかぶり、オレの頰を強く叩いた。

 

『ベチンッ!!!』

 

 その後、らんまのほうから抱きついてきた。

 

「てめえ…達也!なに勝手にいなくなってんだよ…バカ野郎、達也のバカ野郎、もう二度とオレの前からいなくならないでくれよ……バカ!バカ!バカ!」

 

 らんまが泣いていた。初めてみたらんまの涙。オレは大好きならんまを泣かしてしまった。でも、大勢の前で犯した事を怒っているんじゃないみたいだった。

 

「らんま……ごめん、本当にごめん。でも、みんなの前で犯した事を怒っているんじゃないの?」

 

「そ、そりゃさ…あんな事されて、恥ずかしかったけど、相手がムースや化け物じゃなくてよかったって思って。達也以外のチンポなんて挿れられたらさ……」

 

 たしかに昼間、らんまは濡れてた。

 

「らんまもちょっとはさ、試合のとき、興奮してた……?」

「バカ!言わせんな、このドスケベ」

 

 顔を真っ赤にしてオレの頰に何度も往復ビンタを放ってきた。

 

ベチン!ベチン!ベチン!ベチン!ベチン!ベチン!ベチン!ベチン!

 

 頰が腫れ上がって熱い。すごく。

 

◆◇◆◇

 

 その夜、オレとらんまはシックスナインで互いの性器を貪りあった。多勢の前で繋がった性器。

 

【挿絵表示】

 

 らんまのフェラチオは本当に凄い。肉棒を口で咥え込み、上下をスライドさせるスピードもリズミカルになり激しさを増す。やっぱり昼間の戦いで興奮しちまったのかな

 

 舌を股間にうずめ、優しく睾丸を愛撫してくる。身体を回転させてシックスナインの体勢になった。

 

 らんまの花園がオレの顔に密着してくる。もう愛液がトロトロのドスケベマンコになっている。なんとも言えない暖かい感触がオレの鼻と舌に擦り付けてきた。オレはらんまのお尻を両手で強く「ぎゅっと」抱え込み、花園に舌をゆっくりと這わせる。

 

 らんまの膣内から愛液が溢れてくる。すごい湿気。

 

「んあはっ!!んあんふ..あふっ..!んあぁぁっ、オレの淫乱マンコをもっと責めてくれ!」

 

らんまが上でのシックスナインだ。この態勢でのフェラチオはあまりに刺激が強すぎる。すでにこの体制で10分は続けている。

 

 オレは腰をくねらせ、あまりの気持ち良さに肉棒をらんまの口の中へぎゅーっと押しつける。入れ替わり、今度はオレが上になるシックスナインだ。

 

 この方が肉棒の角度をうまく調整できる。初めはペニスの先端をクリクリとらんまの唇に回すように押しつける。らんまはペニスを唾液いっぱいの唇で激しく舐め回してきた。昼間の興奮が蘇ってくる。

 

「はぁはぁあぁ…気持ちいいよ…らんま。もっと奥に入れるよ。」

 

さらにらんまの口の奥に押しつけるように肉棒を差し込む。らんまは唇を締め、肉棒にさらに刺激を与えてきた。

 

 オレの腰の動きが激しさを増す。

 

 チュポチュポチュポ。といやらしい水音がする。

 

「うーー。気持ちいい。もっと唇を締めて。ぎゅーっと締めて。」

 

らんまはいう通り唇をきつくしぼめる。快感がさらに増す。

 

 オレはらんまの花園を優しく愛撫し、クリトリスに舌を這わせた。舌であそこがトロトロになるまで優しく愛撫し、舌を使って花園のホールに沿って優しく舐め上げる。

 

「んあぁ、んあんふぅあぁ!あへぁんあぁ!んあぁんんあんうぅうんあぁううぁ!!変になっちまう」

 

 昼にあれだけ出したというのに、また、らんまの中に挿れたくなっている。

 

 気づけば、オレは昼と同じように仰向けのらんまの両手を足で固定していた。同じようにらんまのデカ乳を鷲掴みし、乳首を指と指の間に挟みおもいっきし揉み込む。

 

【挿絵表示】

 

 むにっ!むにっむにっむにっむにっ!もみもみもみぃ!もんにゅ!もみぃむにぃい!!

 むにっ!むにっむにっむにっむにっ!もみもみもみぃ!もんにゅ!もみぃむにぃい!!

 

「昼間にみんなの前で、こうやってやられて興奮していたエロらんま!露出狂らんま!」

 

 オレが言葉で責めるたびにらんまの呼吸が乱れていく。これだけの身体なのにドMなんてすごい。

 

「みーんな、このエッチなおっぱいとマンコを見て興奮してたぞ? 今ごろ、みんなオカズにしてるんじゃないのか? 見られてマンコもキュンキュンンしてたのか」

 

「はぁあん♥あんあ、あんはぁん、あっは!はあ!はぁっ・・!はぁんアは!あはぁ!!はぁ!!!キュンキュンしてた、自分でもわかってた、すごい興奮してるって」

 

 むにっむにっ!もみもみもみぃ!もんにゅ!もみぃむにぃい!!むにっむにっ!もみもみもみぃ!もんにゅ!もみぃむにぃい!!むにっむにっ!もみもみもみぃ!もんにゅ!もみぃむにぃい!!

 

 こんなエロいらんまをベリーヌの野郎の嫁にされてたまるか。らんまはオレの嫁だ。孕ませて、嫁入りを阻止してやる。強制阻止してやる。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…欲しい、チンポがほしい、達也のチンポがほしい」

 

「おら!ドスケベ丸出しマンコ。ぶちこみ!孕ませる!」

 

 挿入した瞬間にらんまがイった。こんなに乱暴な言葉をぶつけられているらんまが先にイった。

 

「ひぅ…くふっ…ふゃ…や…//// あっつあああっつ、んっんはっんんふっんんっああ!!!」

 

「らんま! 孕ませる! 孕ませる! んあ! おらおらあぁああ! らんま! らんま! らんま! らんまぁああ! 」

 

昇天したらんまの膣内がきゅーっと締まるとそれに合わせて

 

オレも今日、二度目となる精液をらんまの中に放出した。たっぷりと....



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第一部・特命の章
51.特命係、出陣せよ


 次の日、どうすればいいか迷ったがベリーヌにだけは素直に話しておくべきかと思い、オレらんま、ベリーヌの三人だけで話す事となった。こういうときに、ちゃんと話さないのは良くない。自分の過ちは言いにくい事でも、ちゃんと言っておかないと。

 

「はっはははは!とんだドスケベ野郎だったんだな、面白い、面白い。久しぶりに楽しい試合を見せてもらったよ」

 

 いけ好かない金髪野郎がさらにいけ好かなくなったが悪いのはオレだ。受け止めなければ。

 

「まあ、でも、あのムースを一瞬にして部屋に閉じ込める。つまりは達也は僕が思うよりも、けっこう強いんだね。いいよ、僕が知っている事は全部、話してあげよう。ただし…」

「ただし…?」

 

 まさか、らんまを嫁にくれとか、また言い出すんじゃないのか?こいつ。

 

「そうだね、キミたち二人をこのベリーヌ騎士団の特命係に任命する。今日から、僕の手足となり働くのだ」

 

 特命係って相棒かよ?らんまが右京さんで、オレが代わる代わるの相棒役?

 

 ベリーヌは知っている事を包み隠さずに教えてくれた。ベリーヌから宝玉を盗んだのは、どうやら八宝斎で色は橙とのことだった。オレたちを捉えたのは宝玉を持っていたからであり、少々、無礼なことをしてすまなかったと謝られてしまった。

 七つの宝玉はベリーヌの先祖が魔王を倒した後に、その力を封印したものとのことだった。つまりはベリーヌの先祖は勇者であり、今の地位は公爵。

 どれだけ、この世界でチートな設定なのだとツッコミ入れたくなった。ベリーヌとしても八宝斎に魔王を復活させられると困るわけで、七つの宝玉を手に入れ、再び、封印させたいとのことだった。それはオレたちの意思とも合致した。

 

 そこでベリーヌ騎士団「特命係」に任命されたオレたちの役目は宝玉を手に入れたら、この屋敷へと持って帰る事となった。ベリーヌの手足となって行動するのは気に食わないがしょうがない。そもそも、オレは今、いろいろとワガママを言える身分ではないし……。

 

「まぁ、キミたちの旅も僕の助力があれば楽になるとおもうよ、はい、これ」

 

 ベリーヌはオレになにかの証明書のようなものを渡してきた。

 

「それは、どこの宿屋でも無料で泊まれるパスだ。気にせずに使ってくれ。僕の大事なお嫁さんに野宿は似合わないからね」

 

 金髪いけ好かない野郎は、まだ、らんまのことは諦めていなかったようだ。

 

「それから、屋敷の装備庫で好きなものを持っていくがいい」

 

 いちおうは素直にありがとうございますとは言っておいた。小声で。

 

「それで、宝玉なんですけど、残りの宝玉はどこにあるんですか?」

「それがね、騎士団が総力をあげて調べているんだけど、まだわからないんだよ。宝玉はどこか強力なモンスターや妖魔の力へと変わっているはずなんだけどね。そうそう、キミたちが持っている二つの宝玉のどちらかは、僕に渡しておいてくれ。リスクは分散しておかなければね」

 

 ベリーヌの言うとおり、それは賛成だった。もしも、八宝斎がオレたちから奪われると七つ揃ってしまう可能性は高いから。金髪いけ好かない野郎だけど、勇者の血筋なだけあって、少しは考えられるみたいだな。言われるままに青い宝玉をベリーヌに渡した。赤い宝玉はらんまが引き続き、持つ事となった。

 

「では、ベリーヌ騎士団・特命係出陣せよ!」

 

 やっぱり、金髪いけ好かない野郎だ。

 

 

 オレとらんまはベリーヌ騎士団の装備庫に行き、装備を整える事にした。バーサーカー化すれば鋼鉄の肉体となるし、らんまには魔法攻撃を無効化するあぶない水着があるが、ベリーヌ直属の特命係という事でプラチナメイル(白金素材の鎧)を着る事となった。らんまは下着がわりに中にあぶない水着を着た。長らくビキニアーマー姿であったが、オレと同じ鎧装備になった。

 

【挿絵表示】

 

 鏡で見合わせるとお揃いの鎧姿が映り、少しは嬉しい。ただ、胸当てについたベリーヌ(Verrine)のイニシャルマークであろう「V」のデザインは最高にダサかった。

 

 神斧ラブリュスがあるのでスケルトンの剣はこの装備庫に保管してもらう事にした。オークを倒したナイフは引き続き、腰に付けたままにした。

 

 

 装備を整え終われば、これだけ大勢の騎士団と八宝斎に対抗できる事が少しは心強かった。そういえば、この街の名前を聞いていなかったなと騎士団の人に聞いてみた。

 

「ここですか? ベリーヌランドと言います」

 

 オレはそのまま過ぎる名前に笑いがこみあげてきた。でも、吹いたら、まずいと必死に堪える。でも、金髪いけ好かない野郎がつけたんじゃなくて勇者様が付けたのかな。どっちにしろ、最高にダサい名前だった。

 

 でも、一発で覚えた。



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52.廃墟ロックトント

ベリーヌランドを出発して4日、ベリーヌ騎士団を率いたオレとらんまは山の中にある町に到着した。

 

【挿絵表示】

 

「けっこう……建物あるんだね」

 

 広い通りの両側に宿屋や酒場の看板を下げた建物、ギルドの交換所を示す剣と杖を描いた看板もある。だが今は全部が廃墟になっている。

 

「ロックトントという町でした」

 

 地元で案内人として雇った猟師が言った。

 

「10年くらい前までは、銅の鉱山で景気が良かったのですが。鉱山の奥で魔物がいる洞窟を掘り抜いてしまったらしくて、それで採掘ができなくなってこの有様でさ」

 

今はもう住人はゼロだ。ふもとの町でこのことを聞いて、宝玉に関係があるかも知れないとらんまが言いだした。

 

「魔物、何が出るんですか?」

 

 らんまが聞くと、猟師は首を振った。

 

「坑道の奥で、見た人間はいません。みんな殺されました。話しでは、50人の兵士が魔物退治に入ったそうですが、一人も戻ってこなかったそうです」

 

 オレとらんまは顔を見合わせた。強いヤツがいるようだ。

 

 廃墟の中でもマシな建物を宿舎にして、今日は坑道の入口を確かめるだけにした。山の中に5箇所あって、一番大きな穴はソリで地下深くから鉱石を引き上げるらしい。

 

「そう言えばさ……」

 

 らんまが、豆と肉のスープが入った木のボウルを抱えて言った。贅沢なことに騎士団には荷馬車が同行していて、それには料理専門の従者まで乗っている。朝と夜は野宿でも温かい食事にあるつけるのだ。

 

「ベリーヌが、気になること言ってたよね」

「ああ……宝玉を狙ってた集団?」

 

 ベリーヌ家には家宝として橙の宝玉が伝わっていた。武装した集団がそれを狙って屋敷を襲撃して、騎士団に撃退された。八宝斎が宝玉を盗み出したのはその後のことらしい。

『集団のリーダーは魔道士だ。宝玉のありかを知る術を使うらしいから、君たちが宝玉を手に入れたとたんに奪いにくるに違いない。気をつけてくれ』

 ベリーヌは出発の時にそう言った。

 

「八宝斎だけでも面倒なのに、これ以上変なのに出てきてほしくないよな」

 

 荷馬車に積んであるストーブで焼いたパンが配られてきた、パンと言うよりナンに近い。温かいうちはけっこう美味い。

 金持ちの軍隊はこんなときの装備も凄くて、体の下に敷くワラを編んだマットと毛布まで用意されていた。

 

「いたれり尽くせりって、こーゆうことだよね」

 

 らんまが満足そうに言うと、すぐに寝息を立て始めた。オレは『これなら外でセックスするときも楽だな』とか、またろくでもないことを考えていた。

 

 翌朝はパンと、インドカレー屋のチャイみたいなやたらに甘い飲み物が朝食だった。それから全員に地下探検用の装備が渡される。

 

「あっ、ランプだ」

 

 ここまで探検用の明かりと言えばたいまつしかなかったのに、ローソクランプとは言え、さすが金持ちだ。

 地上の見張りに10人を残して、オレとらんまは20人の兵隊と一緒に坑道に入る。メイルは邪魔になるので、胴あて以外は全部外して行く。

 

「なんでオレが先頭なんだよ……」

 

「特命係……だったっけ? それはオレと達也のことで、兵隊さんはその護衛だからじゃない?」

 

 その護衛が後ろにいてどうするのか、ちょっと不満だ。しかも兵隊さんたちは、何となく腰が引けているように見える。

 

「何で騎士団の隊長、来ないんだ?」

 

 らんまがひそひそ声で聞く。

 

「それは……中で万一のことがあってオレたちも隊長もやられたら、誰も指示出す人間がいなくなるからだって」

 

「ただ単に……入るのが嫌だったようにしか見えなかったぜ」

 

 らんまがさらに声を小さくして言った。オレは隊長と話してそれで納得してしまったけど、今になってそう言われてみるとそんな感じもした。

 

「お前、単純だからすぐ人を信用しちまう」

「うるせえ」

 

 何だか腹立たしくなって、オレはランプを掲げてずんずん坑道を下って行く。入口が全く見えなくなったとき、踏み出しかけたオレの足に何かがひっかかった。

 

「何だ?」

 

 オレはしゃがみこんで足元をランプで照らしてみる。

 

「どうした?」

 

 らんまも横にしゃがみこむ。

 

地面から10センチくらいのところに、細めのロープが張られている。

 

「何だろ?」

 

 引っ張ってみると、坑道の壁にひっかかっていた部分が外れた。そして奥で何か音がした。

 

「うわ!?」

 

 オレの頭の上を何かがかすめた。後ろで悲鳴、呻き声。ランプが落ちてガラスが割れる音。

 

「なに?」

「矢が!」

「矢って?」

「弓矢だよ! 達也、ランプ消して! 伏せて!」

 

 らんまに引きずり倒されるようにして、オレは湿った地面に腹ばいになった。後ろの方でもあわててランプの火を消したので、坑道の中は真っ暗になる。

 

「矢を、誰かが撃ってきたのか?」

「そう……だろうね」

「1人死んで、2名負傷しました。外に出ます」

 

 後ろから騎士団兵の声。

 

「あ、お願いします」

 

 オレがそう答えると、後ろの方で聞こえていた呻き声が遠ざかって行った。

 

「あれだけかな?」

 

 らんまが囁く。次の矢は飛んでこないし、暗闇の先には何の気配も感じない。

 

「撃って、すぐ逃げたのかな?」

「行ってみようか」

 

 だがその前に、ランプのローソクに火をつけなければいけない。百円ライターやマッチなんてこの世界にはないから、火打ち石で火花を出して綿のようなものに小さな火だねを作るのだ。

 昼間にやっても難しいのに、手元も見えない真っ暗闇の中で手探りなんてムリだ。

 

「何やってるんだよ」

 

 らんまが苛立たしそうな声を出す。

 

「静かにしろ。あ……火打ち石落としちゃったじゃねーかよ!」

「お前、ホタルみたいなの。あれどうした?」

「あ……」

 

 オレはピクシーのことをすっかり忘れていた。

 

「幻獣出して、兵隊さん驚かないかな?」

「あのー」

 

 らんまが後ろの兵士たちに声をかけた。でも返事はなく、らんまの声だけが反響する。

 

「なんか。いなくなってる……みたい」

「うええ?」

 

 慌てて瓶の蓋を開けてピクシーを出す。オレとらんまの周り2メートルくらいがぼんやり明るくなった。

 

「あ……」

 

 割れたランプがいくつか落ちているだけで、兵隊は一人もいない。「外に出ます」と言ったのは、けが人を運び出すのではなく全員が退却する意味だったらしい。

 

「ひでー。意気地無い奴らだな……」

 

 オレが言うとらんまがため息をついた。

 

「盗賊とは戦ったけど、屋敷の外で化け物を相手にしたことなんてないって言ってたぜ。大丈夫かなーって思ってたけど、やっぱりこうなったか」

 

 金持ちの兵隊は、冒険じゃ使いものにならない。

 

「どうする?」

 

 オレが聞くとらんまは肩をすくめた。

 

「最初から二人だけだったことにして、行けるだけ行ってみよう」

 

 坑道の左右の壁に貼り付くようにして進むと、やがて弓を発射した仕掛けを見つけた。オレがひっかけたロープが壁から抜け落ちると発射されるのだ。

 

「これは……入って、ほしくないってことだよな?」

 

 ピクシーを少し先に行かせて用心しながら進んで行くと、落とし穴や石が落ちる仕掛けが待っていた。これは手元のランプでは気がつかない。その証拠に、落とし穴の底には白骨化した死体が積み重なっていた。

 

 やがてオレたちは坑道の突きあたりまで来た。岩の壁に、ようやく人がくぐれるほどの穴が開いている。これが『魔物がいる洞窟』に繋がっている場所なのだろうか。オレはしゃがみこんで穴の向こうを覗いてみた、真っ暗で何も見えない。

 

 ピクシーを呼び寄せてちょっとだけ中を照らすと、穴の向こうは広い空洞らしい。オレが先に入って、らんまも穴をくぐって洞窟に出てきた。

 

「ここが、魔物がいる洞窟か?」

 

 モロに鍾乳洞だ。どこかで水滴が落ちる音がしている。

 

「どこに……いるんだ?」

 

 らんまが中を見回しながら言った。そのときオレは、二人で出てきた穴の横に垂れ下がっているロープに気がついた。

 

「これ、なんだ?」

 

「バカ! 触る……」

 

 らんまが言う前にオレはロープを引いてしまった。その瞬間、足元が崩れた。オレとらんまは積み上げてあった岩と一緒に、勢いよく斜面を転がり落ちた。



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53☆.猛虎高飛車

 足元が崩れ、鍾乳洞からさらに下の階層へと転がり落ちたオレ。神斧ラブリュスを咄嗟に取り出し、それをつっぱり棒にしようと試みもしたが真っ逆さまに落ちた。

 

「どわぁあーーあっ!」

 

 ジェットコースターの類は苦手でもなくバンジージャンプも機会があればやってみたいとは思っていたオレだが、さすがにビビった。そりゃ、命綱なしでの落下は危ないよ。

 

 落ちた先で、うつ伏せの状態となった。ピクシーとはぐれたらしい。真っ暗だ。オレの頭上にポインと柔らかい岩が落ちてきた。ファンタジー世界の岩ってのは、こんなに柔らかい岩があるのかとも思ったが、オレの推察よりも先に股間が反応した。ズボンの中でチンポは地面へと垂直に固くなり、オレの腰を浮かす。

 

 これ、柔らかい岩なんかじゃない「らんまの尻」だ。らんまの尻が頭の上に乗っかっている。

 

 大きく息を吸うと紛れもないらんまの陰部の匂いがした。

 

「悪いぃ、悪い、下敷きにしちまって♪」

 

 オレの股間は主よりも先に正解していた。下着は断固、女性モノを身に着けないと未だにそのルルールを守っているらんまだが、あぶない水着をメイルの下に着ている。その生地の感触がオレの後頭部に伝わっている。ずっとこの状態になっていたかったがピクシーが合流して周りを照らしてくれれば、らんまがオレの後頭部椅子から降りた。グリグリして、らんまをムラつかせさせれば良かったぜ。

 

「大丈夫、先へ進むか」

 

 地下の洞窟を進むオレたち。数匹の灰色のコウモリが道を遮っていたが、とくに攻撃性はないようだ。灰色のコウモリたちを払いながら先へ進み続けた。背中には神斧を背負っているので、とても重い。ずっとバーサーカーの姿で進めば良いのだが、エネルギーの消費が高いため、ずっと、そのバーサク状態を続けれない。これから遭遇するであろうボス戦のために温存しなければ。

 

「この先、どんなモンスターいるんだろうな……どうせなら強い奴がいいよな。らんまだって強いやつとのバトルのほうがいいだろ?」

「それもそうだけどさ……油断は大敵だぜ? 達也。」

 

 鋼鉄の肉体を持つバーサーカーに変身できるオレと魔法攻撃を無効化にするあぶない水着を着用したらんま。さらには武器も神斧ラブリュスと神獣のツメを装備している。RPGでいえば、レベルを上げすぎて、周りが弱くなってしまった状態だ。

 とは言いながらも、現在の敵でもあり宝玉を集めるライバルの八宝斎もチートだ。元の世界でも最強であったのに、この世界ではオレたちと同じく最強レベルの武器・ゴッドロッドを手にして、魔法も使えるようになっている。宝玉のありかを知る術を使う魔道士がいると騎士団の人が言ってたな。八宝斎は洗脳や催眠術も元々使えたから、魔道士を操っているかもしれない。

 

 洞窟を先を進むと円形のフィールドに入った。強い殺気を感じる。オレは斧をかまえ、らんまも両腕にツメを装備した。いつでもバーサクできるように準備し待ち構えた。

 

「らんま、来るぞ……!」

「おう」

 

 ボロボロと壁が剥がれ、無数の岩や土がオレたちの目の前に集まっていく。すごい土埃だ。岩と土は大きな人型を形成していく。ゴーレムだ。2メートル、いや3メートル近い巨大なモンスターが現れた。ゴーレムが拳を振りかざし、オレたちをなぎ払った。

 

「ん……!速い、らんまぁあ!」

 

 ゴーレムの攻撃を間一髪で避け、オレとらんまは左右に散らばった。

 

「へへへ、こいつは歯ごたえありそうだぜ、いくぜ、無差別格闘早乙女流奥義!火中甘栗神獣拳」

 

 らんまが素早い身のこなしでゴーレムに攻撃をしかけていく。爪装備での多段攻撃だ。ダメージを受ければボロボロと破壊されるゴーレムの腕。しかし、土埃をあげては、もう一度、復活する。つまりはとかげの尻尾状態。

 

「お次はオレがいく。バーサク! どぉらぁああ!」

 

 バーサーカーとなったオレは斧を水平に振り抜き、ゴーレムの足元を崩した。体制を崩しはじめるゴーレム。数十秒も経たないうちに当然のようにゴーレムの足は復活し、オレたちに襲いかかってくる。

 

 オレはゴーレムのパンチを斧で受け止め、らんまは華麗な身のこなしで避けている。ゴーレムは両手を頭上にあげると、なにやら、得体の知れない言語をつぶやきはじめる。火が集まっていき、大きな炎球を作り出した。それをらんまに向けて放った。らんまが十字にクロスして耐えきる。メイルが溶け出してしまい、らんまが水着姿となった。

 

【挿絵表示】

 

「ひゃぁーー、なんちゅう熱さだ。あぶない水着着てなければ、大火傷だったぜ。でも、ゴーレムさんよ、オレに魔法攻撃は通じない。って、ゴーレムって魔法とか使えたっけ?」

 

「いや……、どんなゲームでもゴーレムはパワー型のモンスターだ、魔法なんて使えない」

 

 ゲームに疎いらんまでもわかるように魔法を使えるゴーレムなんて存在しない。だと、すれば、誰かがチート化させた可能性が高い。

 

「わーはっははは! ハッピー、再び参上じゃ」

 

 噂をするとゴーレムの影から八宝斎が現れた。右手にはゴッドロッドを持ちながら、左手には緑色の宝玉が。

 

「らんま、達也。一足どころか、二足も三足も遅かったのぉ、すでにこのゴーレムはワシが討伐済みじゃ。緑の宝玉は、ほれ、このとおり」

「でやがったな、妖怪じじぃ! 達也、じじぃを倒すぞ」

「愚かもんめい! 倒すなんて物騒な言葉を使うでない、ワシは魔王の力を手に入れ、この世界でハーレムを形成するつもりじゃ。もちろん、らんまちゃんもハーレムの一員にはしてやる。だから、おとなしく仲間になれい。達也もワシの下着コレクションのアイロン係くらいにはしてやってもよいぞ」

 

 予想どおりというか、たぶん、そうだろうなと思っていた魔王復活への不純な動機が明らかになった。

 

「オレの大事な恋人・らんまをハーレムの一員なんかにされてたまるか」

「そうだ、そうだ…!」

 

 つい、口が先走って、大事な恋人と豪語すると、らんまの顔が赤らめた。

 

「なんにせよ、八宝斎。オマエを止めるのは、オレとらんまだ!」

 

 

 ゴーレムの肩に乗った八宝斎がゴーレムを操縦しながら、オレに無数の魔法を放ってくる。らんまは魔法が効かないとわかっているから、オレだけを狙ってきた。腕で炎球を防ぐが、すごく熱い。らんまは装備した爪で八宝斎に殴りかかっていくが、ゴッドロッドにあしらわれる。神獣のツメでも傷つけれないってことはゴッドロッドも相当な素材なのか。いなされたらんまがゴーレムに掴まれ、投げ飛ばされた。らんまの身体が壁に激突した。気を失ったのか?らんまの声が聞こえない。

 

「この世界でもワシのほうが強いのぉー、その水着邪魔じゃな、ワシが脱がしてあげる、ひひ」

 

 ゴーレムの肩から降りた八宝斎がらんまの元へと近づいていく。

 

「おい!八宝斎、待てーー!」

 

 オレはそれを食い止めようと走っていったが、ゴーレムに背中を焼かれ、道半ばで突っ伏してしまった。しまった。

 

「いーっひひひっひっひ、脱がしちゃうもんね」

 

 気を失っているらんまの水着をぐいっと伸ばし、脱がせていく。らんまの乳が丸出しになる。水着すべてを脱がさないままに、らんまの乳に見惚れたのか、八宝斎の妖怪舌がらんまの乳首に向かって伸びていく。

 

【挿絵表示】

 

「ひゃーはははは、らんまちゃんの綺麗なピンク乳首舐めるぞ、ひゃはははー、れろぉ」

 

 八宝斎の妖怪舌が乳首に辿り着きそうなときにらんまの目が開いた。

 

「スケベなじじぃの事だから、自ら脱がしにくるとおもってたぜ。この乳首を吸っていいのはなー、達也だけなんだぁあー!」

 

 らんまが八宝斎の頭を掴み、まるで豪速球投手がボールを投げるようにゴーレムに向かって投げつけた。見事、ストライク。ゴーレムの身体が崩れていく。

 

「へへへ、どんなもんでぃ♪」

 

 半脱ぎになって片乳が丸出しになったらんまが鼻を指でこすり得意げな表情を見せた。

 

「まじで心配したぞ、らんま」

 

 その顔を見てオレも安堵の表情を浮かべた。ここからが反撃だと、オレも立ち上がる。

 

「八宝斎!オマエの数々な無礼な行い、本当に頭きてるんだからな。覚悟しろ」

 

「だからと言って、達也、オマエになにができる。それ、ゴーレム!ワシを守れぃ」

 

 斧を振り上げて走ってきたオレを遮らせるようにゴーレムに命令をだした八宝斎だが、ゴーレムはダメージの箇所が多くて、立ち上がりに時間がかかっている。

 

「そこまでだな、八宝斎。おりゃぁあああああ!!!!!!」

 

 八宝斎の脳天をめがけて、フルパワーで斬りかかっていく。

 

「なんの、オマエごときにワシは倒せん。元祖無差別・炎の魔法」

 

 オレに向かって、瞬時に巨大な炎弾を作り上げてきた。まずい。

 

「達也ぁああ!!無差別格闘早乙女流奥義!猛虎高飛車ぁあああ!!」

 

【挿絵表示】

 

 見事に作戦が成功して強気となったらんまが相手を威圧する強気の気弾をふんぞり返るモーションから放った。八宝斎が作り出した巨大な炎弾とらんまの強気の気弾がオレの真下で打ち消しあった。若干、らんまの気弾が押し負けている。猛虎高飛車は少しでも弱気になると威力が激減する欠点を持つ。それなら、らんまをもっと強気にさせるまでだ。

 

「らんま!すごい可愛い。女になったときのらんまは世界一可愛い。めちゃくちゃ色っぽいし、乳首の色もちょーー綺麗だ。巨乳なのにウエストはすっごいくびれていて、スタイルも抜群だし、それに格闘もすごく強い!勝気なところもすごく可愛い。でも、根はすごく優しいのをオレは知っている。らんま!大好きだ、愛してる、結婚したいくらい大好きだ!」

 

 オレは恥ずかしがらずにらんまを褒めた。すべての言葉は嘘じゃない、オレが本気で思っている事を全部、言葉に変えた。後ろのらんまの反応を見る。

 

「へへっへへー!!ありがとうよ、達也、オレも結婚したいくらい大好きだ。猛虎高飛車ぁあああ!!おかわりぃいいー!!!!!!」

 

【挿絵表示】

 

 強気マシマシな状態になったらんまがもう一発、猛虎高飛車を放った。八宝斎の炎弾を打ち消した。

 

「な、なにぃい!! いたいけな年寄りをいじめちゃダメ」

 

 涙目で訴える八宝斎だが、その手には乗らない。オレもらんまの技に続くぜ。

 

「オレも強気でマシマシだー! 猛虎高飛車大斬斬!!!」

 

【挿絵表示】

 

 八宝斎が咄嗟にゴッドロッドで受け止めたが、オレの強気が乗った神斧ラブリュスが打ち勝った。折れて二本となってしまったゴッドロッドを手にした八宝斎が逃げていく。

 

「ここまでの実力までにはなるとはのう、ゴッドロッドが折れてしまったら、さすがのワシも不利じゃ。今日の勝負はここまでじゃ、また会おうぞ。」

 

「くっそ、宝玉は持っていかれたか。待ちやがれ、じじぃ」

「らんま、もう、ダメだ。洞窟が崩れ始めた」

 

 八宝斎の巨大な炎弾とらんまの気弾がぶつかりあった事によって、洞窟が崩れ始めた。らんまの手を握って、来た道を走って戻っていく。らんまの手が真っ黒だ。無我夢中で崩れていない洞窟を走り抜けると、最初の坑道にあたった。騎士団がいた。団長もそこにいる。

 

「はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ、すいません。八宝斎にゴーレムの緑の宝玉を取られてしまいました。」

「もうちょっとだったんだけど…はぁはぁあぁ……」

 

 全速力で走ってきたもんだから、息を切らしながら団長に伝えた。

 

「八宝斎が相当な強者ということは私たちもわかっている。さ、もう、ここは危険だ。ベリーヌ様の屋敷に戻ろう」



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54.帰路

 オレたちと騎士団はノロノロと帰りの道を辿る。せっかく、ここまで来て、緑の宝玉まで、あと少しだったが収穫は何もない。気持ちがあがるはずもなかった。

 

「あと……ふたつか」

 

 らんまがぼそりと言う。緑も八宝斎に奪われた、あと見つかっていないのは藍色と紫色の宝玉だ。今、八宝斎には橙、黄、緑の3つ。オレたち側には青と赤。青はベリーヌが屋敷で厳重に守っている。おそらくは兵の一人が交代で守っているのだろう。

 

「八宝斎じじぃは……魔王を復活させて、その力でなにをするんだろ?」

 

 らんまに聞かれて、オレは首を傾げた。

 

「復活させてくれたお礼に、三つの願いを聞いて貰えるとか?」

 

 オレが答えると、らんまはしばらく空を見上げたまま歩いていた。

 

「あいつがお願いするとしたら、何だろ?」

 

 やがてらんまが空を見上げたまま聞く。

 

【挿絵表示】

 

「さあ……やっぱり、女かな?ま、くだらない事には間違いないが、まずい場合もあるかもな」

 

 あとは何も思いつかない。そのうち、先頭を歩いていた兵が立ち止まった。

 

「何だろ?」

 

 道案内の猟師も混じって、何人かで地図を見ながら話し合っている。

 

「どうしました?」

 

「道がおかしい。いまいる場所がわからない」

 

 兵士が言う。

 

「歩いた距離だともうとっくに山を抜けているはずなのに、いつまで経っても出られない」

 

 何だか謎なことになっているようだ。

 

「達也、ちょっとこれ持ってて」

 

 らんまがオレに雑嚢を押しつけてきた。

 

「なに?」

「着替える」

 

 洞窟の中でメイルの胴が溶けてしまったので、いまのらんまはあぶない水着にマントだけだった。だいぶハレンチな格好だ。

 馬車の荷台から麻の服を引っ張り出して水着の上に着込んだ。

 

「鎧の、足とか腕とかだけでもつけようかな?」

「もう帰るだけだから、いらないだろ」

 

 そのとき、林の中から火の玉が飛んできて隊長の体を貫いた。

 

「うぐっ!」

 

 隊長が呻きながら剣を抜こうとしたが、もう一発飛んできた火に包まれて火だるまになる。

 

「敵襲!」

 

 遅ればせながら声が上がる、兵士たちが剣を抜いた。でも誰も林に向かって突っ込んで行こうとはしない。

 

「らんま、これきっと、魔法だぞ!」

「だったら、オレには効かねー!」

 

 そのとき、両側に広がる林の中から武器を持った連中がわらわらと現れた。そして、火の玉が飛んできたあたりに黒いローブをまとったヤツがいる。いかにもな魔道士だ。フードを深く被っていて、顔がよく見えない。

 

「おらぁー!」

 

 らんまが叫んで魔道士に飛びかかる。武装した連中も一斉に動き出して、兵士との間で斬り合いが始まった。敵の方が数が多い。オレはらんまと兵士と、どっちに加勢が必要か一瞬迷った。

 

「うわあ!」

 

 らんまの悲鳴。魔道士の前で蜘蛛の糸のような物に絡まれて動けなくなっている。

 

「緊縛の呪術だ、お嬢さんには魔法が効かない事は知っている」

「ちぃ、ダメージを与えられないから、捕えるってわけか。らんま!」

 

 オレが叫んだ瞬間、2人が剣で襲いかかってくる。

 

「おらあぁー!」

 

 神斧ラブリュスの横薙ぎで二人とも吹き飛ばした。刃で斬ったら人間の胴体など両断してしまうから斧の腹でひっぱ叩いた。

 

 後ろから漸撃。ゴーレムの火の玉を食らったときに留め帯が焼けて、メイルは洞窟に置き去りにしてしまったのでオレは無防備だ。

 

「バーサ……うわっ!」

 

 バーサクが間に合わない。同時に前後から襲いかかってくる。もう周りは敵ばかり、戦っている兵士の姿はほとんどない。騎士団の連中がバタバタと道に倒れている。

 

「達也ぁー!」

 

 らんまの声。緊縛の呪術で作られた縄でぐるぐる巻きにされて担ぎ上げられている。

 

「くそぉーっ!」

 

 もう手加減している余裕なんかなくなった。ラブリュスのひと振りで剣を持ったままの腕と首が舞い上がる。自分でも気付かないうちにバーサクしていた。

 

「おらあぁあぁぁ!」

 

 くの時になった人体がふたつラブリュスにひっかかって、その重量でオレはよろけて膝をついてしまう。

 

「ステューピファイ・デュオデュオ!(強く強く麻痺せよ)」

 

 魔道士の声。魔道士がロッドを振り上げた途端、オレは薄暗い影のようなものに包まれた。

 

「あ……」

 

 ラブリュスが、振り上げた状態で止まっている。腕が動かない、足も動かない。敵の剣がオレの体に突き刺さる。痛みも何も感じない。目の前がどんどん暗くなっていく。

 

 

◆◇◆◇

 

 

「達也、達也!おい、起きろ、達也!」

 

 らんまの声が聞こえて目が覚めた。灰色の薄暗い部屋。牢屋か。どこだ、ここ。目の前にはらんまがいる。裸だ。そうか、あぶない水着は脱がされちまったのか。手錠と足枷をはめられているのか、オレも同じみたいだな。手同士、足同士がくっついてやがる。

 

「目覚めたようだな……オマエの布袋から、赤の宝玉は頂いたぞ。これで八宝斎様の持つ宝玉は全部で4つ。残りは3つだ」

 

 魔道士が低く落ち着いたトーンでオレに話しかけてくる。

 

—残りは紫と藍。それとベリーヌの屋敷にあるはずの青だ。

 

「わっははは、らんまちゃんの水着ゲットじゃ♪ワシのコレクションに加えよっと」

「八宝斎!」

 

 魔道士の横から八宝斎が現れた。手にはらんまのあぶない水着を持っている。

 

「こら!エロじじぃ、ここから出しやがれ」

 

「ははははー、そう言われて、出す愚かもんがどこにおるか、バッカモーン」

 

 八宝斎は裸のらんまの頭をキセルでゴツンと殴った。こいつめ。でも、なんとかして……ここから出ないと命だってまずいよな。一瞬にしてバーサクをすれば、この手錠と足枷は外せる。でも、この魔道士と八宝斎を相手にしてらんまを助けて脱出する。それは難しいよな。

 

 必死に考えろ。八宝斎のゴッドロッドは折ったばかりだ。魔道士も手に持ってるロッドを奪うか、もしくは折ってしまえば、もしかすると術は使えなくなるかもしれない。勝負は一瞬。隙を伺うしかない。オレは横にいるらんまの目を見つめる。あの目はあきらめていないって目だ。

 

 こんなとき、らんまなら、どうやって切り抜ける。どうやって切り抜けてきた? らんまが頷いた。なにかやるな。よし、バーサクの準備だ。

 

「あぁああーーあああ!!!じじぃの後ろに巨乳のめっちゃくちゃエッチなエルフのお姉ちゃんが!」

「エルフのお姉ちゃんじゃと?!どこどこ?」

 

 古典的な方法だったけど、スケベじじぃの気を引くには十分だったぜ、らんま。

 

—バーサク!

 

 オレは一瞬でバーサクし、手錠と足枷を引きちぎった。魔術師めがけて突進していく。

 

「ステューピファイ…」

 

 そこまで言いかけたところでオレがロッドを握り潰した。これで術は唱えれない。

 

「詠唱がおせーよ、てめえ!うおらぁあ!」

 

 魔道士を抱えて壁に投げつける。頭から壁に激突させたので気絶はさせたはずだ。

 

「こーらぁああ!ワシを怒らせたな、らんまちゃんに達也」

「えっ?でも、さっき、本当にいましたよ。巨乳のドスケベな格好したエルフが」

「へ?どこどこ?」

「ほらほら、あそこにって、いるわけねーだろ!スケベ妖怪じじぃ」

 

 小さな頭を掴みとって、魔術師と同じ壁に向けて投げこんだ。

 

「らんま、逃げるぞ!脱出だ」

 

 オレはらんまを抱える。裸のらんまをお姫様抱っこで抱えて走った。ここはどこだ、でも、走るしかない。途中に神斧と神獣のツメがあった。それをらんまに持たせて、走る、走る。

 

 先に光が見える。ピクシーか。それに、湯太郎もいる。らんまの縄を引きちぎって、湯太郎に乗せた。ピクシーが照らす方向へと走った。階段を登った先に地上の光が見えてきた。出口だ。地上に出る、ロックトロントからそう遠くはなっていないはずだ。これなら、帰れる。

 

「らんま、これ着ろよ、ちょっと汗臭いのは我慢してくれ」

 

 オレはメイルを外して、中のシャツを脱いでらんまに渡した。

 

「ありがと……達也の匂いがする。あーあ、でも、あぶない水着、じじぃに取られちまったな。けっこう気に入ってたのにさ」

「は?!らんま、あれ、気に入ってたのか。変態だな、やっぱ、女装癖が……」

「ち、ちげーよ!魔法を無効化するからだよ」

「なんだー、そっか」

「そうだよ!」

 

 顔を赤らめながら恥ずかしがるらんまを冷やかしたがあぶない水着を失った事はオレも残念だった。 

 

 

◆◇◆◇

 

 

 騎士団の生き残りと合流したオレたちはベリーヌの屋敷に戻って、体制を立て直す事にした。

 

「すまない、魔道士と八宝斎はやっぱりグルだった。今、八宝斎のほうには宝珠が4つです」

「そうか、仕方がない。任務ご苦労。この屋敷で保管しているのが1つで、見つかっていないのが2つか」

「どのみち、八宝斎のじじぃとは全面戦争だな」

 

 らんまが拳を打ち鳴らした。

 

「そうそう。でも、らんまと達也が行っている間に、こちらも進展があったんだ」

「進展?」

「うむ、宝玉の場所を突き止める術というのは、そこまで難しい術ではなかったんだ。ただ

大まかな場所しか出ない。それで、1つの宝玉がね。どうも、位置関係がおかしいんだ。こちらのグレス大陸にあったと思ったら、次の日にはノードヴェスト大陸(北西の大陸)にあったりしてね。その速度からして、おそらく飛行しているようなんだ。」

「飛行しているってことは、鳥とかそんなモンスターが持っているんですかね」

「ただ、昨日は港町ソイツェストの辺りにあったようなんだよね。そして、今朝、男女の変死体が見つかったんだ」

「飛行するモンスターに男女の変死体……」

 

 そう、オレとらんまには思い当たるモンスターがいた。

 

「もしかするとサキュバス?!」



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55♥.サキュバスの淫紋・1日目

「ひぎゃぁあ、臭いぃいい! なんだ、この強烈な匂いは。んはぁあ、くうっ……この私をここまで追いつめるとは……」

 

 性行為を通じて男性を誘惑する妖魔サキュバスが宝玉を持っている可能性が高い。そう予測したオレたちはベリーヌ騎士団と大作戦を計画しソイツェストの宿屋で実行した。ソイツェストの宿屋の主人にも手伝ってもらい、他の客はその日は宿泊不可としてもらった。

 

 見事、らんまを囮とした作戦は成功し、サキュバスが、まんまと憑依しようと現れた。そこをミルクをたっぷり含んだ布。つまりは、小学校の思い出の定番の1つでもある給食の牛乳を誰かがこぼしてしまい、周囲の友人も一緒に雑巾で拭いたは良いが、後日、強烈なニオイを放つ物体。つまりは『牛乳雑巾』をらんまがサキュバスの顔面になすりつけ、憑依を防いだ。

 

 そこでこのオレが登場して、サキュバスをらんまと共に退治することになっていたというわけだ。今日は神斧ラブリュスではなく、牛乳雑巾を取り付けたモップを手にサキュバスを追い詰めた。

 

 本当にミルクが弱点なのかと疑ったが、どうやら本当らしい。効き目抜群だ。といっても、人間だって顔面に『牛乳雑巾』をなすりつけられれば嫌だけれども……。

 これはサキュバスが小皿に注いだ牛乳を精液と間違えて持って帰るという神話がねじ曲がりそう伝わった弱点らしい。ま、ともかく、今はサキュバスから紫の宝玉を奪わなければ。

 

「へっへへ、作戦大成功だぜ……!」

 

 場所は港町ソイツェストの宿屋。オレとらんまがはじめて愛し合った宿屋だ。そこの一室で男女の変死体が見つかった事から、サキュバスがまた現れる可能性が高いと睨んで、張り込んでいた。

 

 いかにも淫魔サキュバスが憑依しやすいようにスケスケのネグリジェ姿で寝ていたらんま。本来、ネグリジェは就寝時に着用するワンピース型の寝間着である。なので、ネグリジェの中には下着を着用するべきなのだが、下着は女性モノはつけたくないとらんまが拒否したものだから、裸の上に、そのままネグリジェを着ている。らんまの裸体がシースルーで見えて、めちゃくちゃエッチだ。

 

「サキュバス、オマエが紫の宝玉を持っているなら、さっさと出せ。じゃないと、この最高に臭い牛乳雑巾モップで攻撃するぞ、ほらほらー。」

 

 強烈な匂いを放つ牛乳雑巾モップを振り回し威嚇した。オレは鼻を洗濯バサミでつまんでいるので臭さは軽減されているが、隣にいるらんまは臭うようだ。

 

「んく、臭ぇー、達也! 振り回すんじゃねえ、臭えよ」

 

 しかし、ターゲットのサキュバスには効果絶大なようでらんまが鼻をつまむよりもさらに苦しんでいる。醜いサキュバスがさらに醜い表情に変わっている。黒い羽をパタパタさせて逃げようとした。そこをオレは計画通りに合図した。

 

「騎士団の皆さん、お願いします! 」

 

 オレが合図をすると外側から騎士団の方々が部屋の窓を閉じた。当然、サキュバスは女性に憑依するから、女性の団員は作戦には連れてきてはいない。

 

「へっへへ、サキュバス。今日はもう、ゲームオーバーだ、んで、紫の宝玉は持ってるのか? どうなのか、早く教えろ」

 

 牛乳雑巾モップをサキュバスの醜い顔に近づける。

 

「ひぃいーー、わかった、ぐざぁいいい、やめろやめてくれええ、こんなものあげるから命だけはだずげでえええ」

 

 サキュバスは胸元から紫の宝玉を取り出した。醜い顔を歪ませてオレに命乞いをしてきた。サキュバスから紫の宝玉を受け取る。これが本物かどうかを見極める方法、それはオレが持っている宝玉と呼応するかどうかだ。受け取るなり、オレは青の宝玉を取り出し、互いを近づけた。

 

「よし、光ってる、この宝玉は本物です、それじゃ、皆さん、窓を開けてください」

 

 外にいる騎士団の方たちにそう伝えると、らんまも含めて騎士団からブーイングが飛んだ。

 

「おいおい、こんな奴を助けるのかよ!また悪さするかもしれないぞ。このまま、ここでやっつけよう」

「そのときは、また、この牛乳雑巾モップで退治すればいいさ。それオレたちの今夜の目的は、この紫の宝玉を手に入れる事だ。任務は果たした。」

「ちぃ、わかった。好きにしろ」

 

 らんまがサキュバスから目線を外した後に外にいた団員たちが窓を開けて、そこからサキュバスが出ていく。

 

「ふふふ、ありがとう、優しい男は好きよ。そんなあなたに素敵なプレゼントをあげるわ。」

 

 サキュバスがらんまの首筋に唾をビュッと吐いた。サキュバスの唾は黒い染みを作り、それがハートを模した黒いトライバルタトゥーのような形な変わっていく。

 

「うわ!? 汚ねえ、な、なにしやがった」

 

「愛し合うあなたたちに素敵なプ・レ・ゼ・ン・ト。さらば!」

 

 夜空に向けて、サキュバスが飛び立っていった。オレはサキュバスに唾を吐かれたらんまに駆け寄った。

 

「おい、らんま大丈夫か?」

「わ、なんだよ。これ……、こんなタトゥは趣味じゃねーのに」

「それはおそらく、サキュバスの淫紋ですね。たしか、この辺りに書かれていたような」

 

 宿屋の部屋に騎士団の物知りな参謀役が入ってくる。手には、分厚い辞書みたいな本を持っていて、ページをめくり始めた

 

「ありました、ありました。サキュバスの淫紋……」

 

 

◆◇◆◇

 

 

 物知り参謀役が持っていた書物に書いてあった事はこうだ。サキュバスの淫紋には様々な種類があるが、今回、らんまが付けられた淫紋は呪い効果は3日間程度。3日間すると徐々に淫紋が薄くなっていくとのことだ。とくに呪いを解かないと死ぬとかそういう物騒な類のものではないらしい。ただ、3日間は異常に性欲が強くなるという事だった。

 

 そういうわけで、らんまは3日間、ベリーヌ騎士団から休暇をもらった。八宝斎がいつ、襲ってくるかもわからないのに休暇を取るのもどうかと思ったが、来たとしても宝玉を守り抜けばいいという事でオレもOKした。どうせ休暇を取るならとらんまは麓の温泉宿に滞在する事にした。当然、パートナーであるオレも同様に休暇をもらった。ここは、まだ、オレとらんまが恋人同士になる前に来た温泉宿だ。幻獣アーヴァンクの湯太郎と出会ったとこでもある。まだ、数ヶ月も経っていないというのに久しぶりという感じがする。

 

 事情を説明すると、湯太郎事件を解決したという事もあって、一番良い部屋で3日間、宿泊させてもらう事になった。嬉しい事に食事付き。ベリーヌは休暇の費用は出すと言ってくれたが、借りを作らないで済んで良かった。

 

 ファンタジー世界には不似合いだが、オレたちは浴衣に着替え、旅の疲れを癒す事にした。浴衣の隙間からはサキュバスに付けられた淫紋が覗かせていた。

 

【挿絵表示】

 

「らんま、体調悪くないか?」

「いやー、ぜんぜん平気だ。むしろ、いつもより元気なくらいだぜ。」

「なら、良かった。でも、なにかあったら、ちゃんと教えてくれよな」

 

 なにかあっても我慢して自分で抱え込んでしまわないようにらんまには忠告しておいた。オレたちが浴衣に着替え終わり、席につくと、豪勢な料理が部屋に運ばれてくる。

 

「ひゃぁあーー! うんまそぉお」

 

 ホント可愛い外見なのに、料理を見ると口からよだれを垂らすらんま。ま、でも、そこが好きなところでもあるんだけど。

 

「当宿自慢のスッポン鍋、鰻の蒲焼、牡蠣の揚げ物、ニンニク料理、アボガドと山芋のサラダです」

 

 ずらーっと机に並んだ料理の数々。

 

「あ、ちょっと待って。これって精力増強とかの類では?」

「そうです、そうです。当宿自慢のカップル愛のフルコースです。」

「えっあ? ちょっと……」

 

 オレがドキマギしている間にらんまはもう食べ始めていた。淫紋がついている状態でこんなの食べて、本当に大丈夫なのか?でも、サキュバスのことをわざわざ旅館の人に話して心配させるのもアレだからと、オレも美味しくいただくことにした。

 

 スッポン鍋を食べるのははじめてだけど、鰻も牡蠣もニンニクもアボガド、山芋も大好きだ。オレは気づかないうちに精力増強の料理を食べていたんだな。味もめちゃくちゃ美味かった。横にいるらんまも好き嫌いがないみたいで、食いまくっている。

 

「ぷっはぁーー、食った、食った」

 

 あれだけの食べ物を食べた後なのに、まったく膨らんでいない四次元胃袋を叩きながら満足そうにらんまが笑っている。

 

 食べ終わった食膳を宿の人が片付け、部屋の扉を閉めた瞬間、らんまがオレを押し倒してきた。

 

「ひっひひひ、達也、捕まえたぁ~、セックスしよーぜ、セックスぅ」

「えっ!あ、まだ、らんま、午前中」

「んなの関係ねーよ、別にセックスを朝からしちゃいけないとかないだろ?」

 

 らんまの首筋の淫紋がかすかに光っている。効果が現れはじめたか。

 

「ほれ♡達也の大好きなオレのデカパイ♡♡」

 

 ばっと浴衣を脱ぎ捨てれば、いきなりオレの上で全裸になるらんま。その姿を見れば、精力増強料理の効果もあったのか。オレのペニスも一気に総立ちになる。

 

「へっへへへへ♡そうこなくっちゃな」

 

 次の瞬間、オレの浴衣の隙間から出たペニスがらんまのマンコに飲み込まれた。

 

「んあ、らんま、いきなりぃ!」

「達也のスッポンチンポ、つっかまえたぁあ♡もう逃がさねーぞ♡」

 

 らんまが激しくオレの上で腰を振り始めた。すごい、やばい。オレも浴衣を脱がされ、乳首をいじられながら首筋を舐められながら責められる。

 

【挿絵表示】

 

「いっつも、達也が責めてばっかだからなー、オレもたまには責めねーと♡ひひひ」

「あぁ……らんま! 出ちゃう、精子でちゃう……あっ! あああ! ああああ!」 

 

 情けない声をあげて、完全に逆レイプ状態にらんまに膣内で射精させられてしまったオレ。淫紋が光はじめたらんまはそれでも、まだ、満足できないのか。オレのイったばかりのチンポを激しく手でシゴきはじめた。玉袋もマッサージをするように揉み回している。

 

「ほれほれほれえーー、いっつものドスケベ達也はどこ行ったぁ? 今日は何度でも相手するぜ~」

「んはあはぁあ・・ああ・あああ! はぁうあああ、わかったわかった。頑張ります」

 

 らんまの期待に応えなければと、オレも持てる精力を使い切るように再度、勃起して、らんまの身体を舐めていった。責めていれば、責められないと思ったからだ。オレが舐めている間、らんまはすごい大きな声で喘いでいた。

 

「あうぁはうぁーんあぁ! はぁえひあぁひぁー! ひあぁっ! はっ! あうぁはうぁーんあぁ! はぁえひあぁひぁー! ひあぁっ! はっ!」

 

 それから、何度しただろう。その日はセックスしかした覚えがないくらいセックスをらんまとし続けた。

 

◆◇◆◇

 

 夜中。

 横並びで寝ていると、隣の布団の中でらんまがモゾモゾ動いている。

 

「どうした? らんま、眠れないのか?」

「はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ、眠れないっていうか、んあ…あ…あ…んはぁ、イっ」

「おい、らんま!」

 

 心配になったオレは思わず、布団を剥がしてしまうと、そこには素っ裸でらんまが自分の膣内に指を突っ込んで、オナニーをしていた。

 

「あっは、また、達也にセックスをおねだりしちゃ悪いかなっておもって…ははは」

「らんま、なに言ってんだよ。悪いわけないだろ、ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ。」

 

 オレは涙目で訴えるらんまにキスをした。激しいキス。でも、サキュバスの淫紋の効果はすごい、らんまが完全に発情してる。

 

「んぅう、んんっはぁ……やっぱ、達也ってすっごく優しいな?」

「いつでもしたいときはしたいって言ってくれよ、オナニーなんかするなよ、らんま。オレのチンポくらいいくらでも貸してやっからさ」

 

 暗い部屋の中、2枚の布団の上で、らんまがオレのチンポをしゃぶりはじめた。すごいフェラだ。これ、バキュームフェラってレベルじゃない、どんだけのフェラだ。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…らんま! らんまぁ……!」

 

 思わず声が漏れてしまうオレ。ホント、あのらんま。元男のらんまがこんなに淫乱になるなんてサキュバスの淫紋はすごすぎる。ヤバすぎる。らんまがスケベになりすぎて持たないかも……。



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56♥.サキュバスの淫紋・2日目

 翌日。

 

 今日も朝かららんまとセックスをしている。食事以外はずっとセックスだ。宿の外を散歩でもしたかったが、外で発情されると困るので部屋からは出ない事にした。でも、らんまが大きな声で喘ぐし、オレも声でちゃうから、宿の人らには完全に気づかれている。でも、精力増強カップルコースだから、べつに許容されてるかもしれない。

 

 そりゃ、もちろん、大好きならんまとセックスしまくれるんだから、こんなに嬉しい事はないのだが、いかんせん回数が多い。もう、昨日だけで、オレは10回は射精したかもしれない。数えていないからわからないけど。

 

「んはぁあああ..あ..あ….ああ…、イクぅ!らんまぁ!イクぞおぉ!!んはぁあっ!」

「んはっんんふっ…つあああっ!!つんっんはっ…んんふっんんんっん…はぁっんんきてぇええ」

 

 もうすでにオレの金玉は精液を作っては出しを繰り返しているので、らんまの中に精子の量が減った透明な精液を放っているだけになってしまった。

 

「んはぁ、、もう、勘弁してくれえーー、らんま……死んじゃうよ」

「えぇ?ケチぃい、いっぱい愛してくれるって約束したじゃんかー」

「んなこと言われるも……体力の限界、気力の限界が」

「ほれほれ、頑張って!頑張って!フレーフレーチ・ン・ポ!フレフレチ・ン・ポ!」

 

 挿入していない間は、らんまにずっとチンポを握られている。オレのふにゃふにゃになったチンポが虚しくらんまにしごかれているだけだ。

 

「じゃあ、バーサクしちまえばいいじゃんか。そうすれば元気になるだろ?」

 

 らんまに言われるまま、オレは結果を知っているけど、バーサクを試た。

 

「バーサク!」

 

 オレの姿はなにも変わらない人間の男のままだ。

 

「ほらな? できるなら、昨日からやってるよ。こんな状況でモンスターとか襲ってきたら、ホントにヤバイだろうな、オレ、普通の人間だし。」

 

「あー、オレのこと普通の人間じゃないって言ってるみたい。それ。前の世界では湯をかぶると男に戻るけど、すっごいスタイルが良くてー、中国の雑技団も真っ青なくらいアクロバティックな動きができる普通の女の子なのに~?」

 

 それ以上言うな、らんま。とでも言いたかったけど、傷つけるのもあれなんで、オレは黙っておいた。黙っているとらんまがオレの身体を揺さぶりはじめる。

 

「ねー、しよーよ、しよー、セックスしよーよ、セックスぅ」

 

 オレはふらふらになった身体を起こして、らんまに覆い被さる。チンポもふにゃふにゃなので入らない。ってか、AV男優ってほんとすごいな。毎日毎日、セックスしまくるんだもんな。

 

「んは、ほら、ダメだよ……もう勃たないもん……」

「そっか……」

 

 らんまの顔が曇る、とても不満そうな顔だ。

 

「そんなにセックスしたいならさ、街にいる男を逆ナンしてくればいいじゃんか、宿の従業員でもいいしさ。らんまくらい可愛くてスタイル良かったら、どんな男でもついてくるぜ」

「……達也、本心で言ってんのか?」

「えっ……あ……」

 

 それ以上、言葉が出なかった。らんまが部屋から出ていってしまった。泣いていたかもしれない。オレは待ってくれって言葉もでなかった。

 

 

◆◇◆◇

 

 

 大の字になって部屋の天井の一点を見上げながら、ぼんやりと考えた。

 

 なんで、オレ、あんな事言ってしまったんだろ。大好きならんまにあんな事を言ってしまったんだろ。もう、らんまとこの世界を旅する事できないのかな。宝玉を集める事なんて、どーでもいい。べつに魔王が復活しようが、そんな事はどうでもいい。

 

 思えば、初恋だったんだ。はじめて、学校でらんまのことを見かけたとき、素直に可愛いって思った。周りのクラスメイトにその事を話したら、元男のあんなやつのどこがいいんだって言ってたっけ。らんまよりも完全な女の天道あかねやシャンプーのほうが良いって声も多かった。それでも、オレは断固、らんまが一番、可愛いって言ってたな。雨の日はらんまが女の姿で学校に登校する事が多かったから天気予報で傘マークがつくと、すごく嬉しかった。

 

 らんまの周りには響良牙もいた。中学のときから良牙とらんまは同じ学校で格闘ライバルで親友だったんだよな。そんな良牙のポジションがすっごい羨ましかった。オレも良牙みたいに強くなってさ、そうしたら、らんまともっと親しい関係になれるのかなって思ってた。でも、ただの男子高校生のオレがちょっと筋トレしたくらいじゃ、いきなり強くなれたりはしない。だから、らんまとちょっとでも仲良くなりたくて、ゲーム一緒にやろうって誘ったんだよな。

 

 それで、鳥居をくぐって、この世界に来てから、こうやって旅してた。よくわからない世界だけど、これが今のオレの『現実』でらんまのことを守りたくて無我夢中で頑張ったんだ。

 

「やっぱり、オレ……らんまのことが好きだ……らんまじゃなきゃダメなんだ」

 

 立ち上がって、着崩れしていた浴衣を着直して、部屋から飛び出した。らんま、どこにいる?宿の人に聞いても、さっき、街に出ていったとしか言ってなかった。どこにいるんだ、らんま。

 

 それから何時間、らんまを探し続けたんだろう。でも、街のどこにもいなかった。まさか、浴衣姿のまま、街の外に出ていってしまったのか。らんまが行きそうなところ、ぜんぜんわからなかった。検討もつかなかった。オレ、らんまのこと、ぜんぜん知ってないんだなと実感した。なんか、彼氏きどってたけど、彼氏じゃないよな。そもそも、付き合ってほしいって言ってないし。

 

 まさか、オレが言うとおりにホントに逆ナンしたんじゃ。さすがにそれはないだろうけど、自信がなかった。だって、オレ、ただの男子高校生だもん。べつに他のやつだってらんまのパートナーは務まる。でも、オレが一番……らんまのことを。

 

 宿の裏側にある温泉のほうから声がする。

 

 あ、らんまだ。

 

 浴衣姿のらんまが、なにやら、温泉の中に餌をあげていた。餌を与えられていたのは湯太郎こと幻獣アーヴァインだ。なにか話しているみたいだけど、聞こえない。そういえば、湯太郎を捕まえたときは、ここから、こうやってらんまが温泉入ってるときに覗いてた、いや、見守ってたんだよな。あのときは、らんまの裸を見ただけでビンビンになって射精しちゃたったんだっけ。

 

 やっぱり、ちゃんと話そう。らんまに話そう。謝ろう。

 

「らんま……」

「よぉ、達也。」

 

 らんまのところへ行こうと、森から女湯に入っていったが、岩場で足を崩して、温泉に落ちてしまった。

 

「どわっ!」

 

バシャンッ! 大きな飛沫をあげて温泉の中にドボンしたオレ。

 

「ははは、カッコ悪いよな…」

「んふふ、カッコ悪い。すっごくカッコ悪い」

 

 そんな姿を見て、らんまも笑っている。同じように湯の中にいる湯太郎もはしゃいだ。

 

「ほら、手貸してやるよ」

 

 らんまに手を引っ張られ、温泉から出たオレ。浴衣もびっしょりだ。なにも隠さないで言おう。心にそう決めて、大きく息を吸い込んだ。

 

「あのさぁ!さっきはごめん。らんま、オレ、本当にらんまのことが好きなんだ」

 

「……知ってる」

 

 小さく呟くらんま。やっぱり怒ってるのかな。

 

「その……オレと付き合ってください。冒険のパートナーじゃなくて恋人として」

 

 目を閉じて、頭を下げた。これで断られたら、諦めよう。普通の一般人としてこの世界で暮らそう。

 

「ははははは、なに言ってんだよ。相変わらずバカだなー。付き合っているに決まってんだろ」

「へ……?」

「ソイツエストでさ、セックスをはじめてした日から、オレは恋人だと思ってたぜ?違うか?だってあのとき、お互いの気持ち話せてたねとかなんとか言ってたじゃんか」

「それもそうだけど……」

「だから、もう付き合ってるの。でもさ……何度も告白してくれるの嬉しいぜ。オレは自分から言うの得意じゃないからさ、そういうとこ、じつは尊敬してるんだ」

「らんま……」

 

 性欲が復活したからとか、そういうのじゃない。オレはらんまの唇にキスをした。大好きならんまにキスをした。

 

「んぅ、達也……、でもいいのか?」

「なにが?」

「ここ、女湯だぜ?」

 

 脱衣所との境となっている扉がガラガラっと開いて、裸の女たちが入ってきた。

 

「ん、おあぁ!?まずい」

 

 大急ぎで壁を登って、女湯から出ていった。逃げるのはオレだけでいいのに、らんまも湯太郎を小瓶に戻して、一緒に着いてきた。

 

「部屋にはこっちから帰ると早いぜ?」

 

 らんまは壁を登った後、そのまま、温泉宿の塀をつたい、瓦を足場にして、オレたちが寝泊まりしている部屋へと戻っていった。オレも落ちないように気をつけながら、戻っていく。

 

「到着っと♪」

 

 部屋に着くと、まるで体操選手の演技が終わった後みたいにらんまはポーズを決めた。オレも数秒遅れて部屋に入る。

 

「達也、オレもさ、淫紋のせいで、ちょっとおかしくなっちまって悪かったな」

「そんな事ないよ、悪かったのはオレのほうだよ、あれ、らんま、淫紋消えかけてる。効果は3日間って言ってたのに。まだ、あと1日半くらいはあるはずなのに」

「ホントだな、じゃあ、セックスしなくていいか♪」

「えっ?あ……そうなの?」

「ふふふ、嘘嘘。じゃあ、さっきオレを泣かせた罰。浴衣脱いで、裸になってもらってもいいか?」

「べつにいいけど…?なにする気?」

 

 きょとんとしたオレは浴衣を脱いだ。パンツもというので、パンツも脱いで裸になった。らんまのやつ、なにする気だろ。

 

「いっくぜー、ほれ♡」

 

【挿絵表示】

 

 らんまが浴衣の前をばっとご開帳すれば、らんまの豊満な乳房がぷるんっと出される、くびれたウエスト、薄いマン毛。それを見れば、オレのチンポは0.001秒もかからずにフル勃起した。自信があるからこそのご開帳。見せつけてくる。

 

「きゃはっははは♪ホント、ドスケベだな。でも、そういうとこ、すっごく大好き♡淫紋消えちまったけどさ、達也のことを逆レイプするの楽しかったからさ、逆レイプしちゃってもいい?」

「んふふ、いいよ。お手柔らかにお願いします……」

「こんなに、太い最高のチンポ相手に手加減するわけないだろ♡♡」

 

◆◇◆◇

 

 その日、オレたちは何度も何度もセックスした。時間も忘れてセックスした。この世界を守る事や元の世界から来た事。なにもかも忘れて、ただ、ただ、お互いの身体を貪った。男と女になって貪りあった。

 

 まるで野球の攻守交代のように交代で責め合った。らんまが責めるときはフェラチオとパイズリ、そして騎乗対位でオレの射精を促した。オレが責めるときはクンニと全身愛撫、対位は正常位とバックでらんまを犯した。お互いに汗だくになりながらもセックスしまくる。繋がりまくる。何度イってもオレの勃起は収まることなかった。底知らずの性欲。

 

「んあぁ..ああ…あぁぁぁーーーぁあぁーーっ!達也ぁああ!!もっとぉお」

「んあぁおおああ!らんまぁ!らんまぁあ!おおああ!らんまぁ!らんまぁあ!」

「らんまよりもオレのほうがドスケベに決まってるじゃんか。こーんなに変態だぞ」

 

 大好きならんまのおっぱいに頭をぐりぐりと頬ずりする。

 

「へんっ!だ、オレのほうが達也のチンポ大好きだもんね♡♡♡」

 

 らんまの方からが貪るような激しいフェラを繰り出した。フェラチオでビンビンになっているオレのチンポを見て、ニヤりとらんまが笑った。この顔、絶対に企んでいる顔だ

 

「変態技でノックアウトしてやるぜ♡ 無差別格闘早乙女流奥義!」

「ちょ……らんま!なにする気!?」

「スパイダー騎乗位♡らんまスペシャル」

 

 らんまの両足はガニ股となりクモが獲物を捕食するようなポーズで挿入してきた。オレの乳首をれろれろと舐めて、腰を振る。完全に男を支配する体位。なんで、こんなの知ってるんだよとツッコミを入れながらも、もう完全に主導権を奪われた。らんまのスパイダー騎乗位すごい。ボリューミィな乳が垂れて揺れてる。

 

「えっへっへへへーー、逃がさねえぞぉ、達也!覚悟ぉお、くぅうおらぁあ!くぅおらぁあ!」

 

 こんなに女性らしい身体つきで可愛いフェイスなのに強気な男口調のらんま。もうノックアウトされるとこだ、でも、こっちもやっぱ彼氏としては負けてられない。

 

「んあぁっは!らんま、覚悟ぉお、オチンポ昇天波ぁあああああ」

 

 スパイダー騎乗位を続けるらんまの膣を下から突き上げた。ずっこんずっこん突き上げる。

 

「っはぁ、、だぁあー、他人の技を奪うんじゃねえってか、エロ技にするんじゃねえ」

 

【挿絵表示】

 

「まだまだぁあー、お次は無差別格闘・爆乳吸引!ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ!」

 

 騎乗体位で乗っかってるらんまの爆乳を吸い尽くした。

 

「んあっはっはははあああ、なんちゅうドスケベ技だ、でも……」

 

 らんまの爆乳を吸い付くしながら、見上げた。

 

「でも……?」

「達也とのセックスって楽しいな♡」

 

【挿絵表示】

 

「ふふ、ありがと♪らんま、オレも言うまでもなく最高だ。次は一緒にイこう、同時イキ。」

「同時イキぃ??そんな簡単にできるかな?」

「できるよ、オレとらんまなら」

「ふふふ、じゃあ、一緒にイこう♡」

 

 まるで磁石みたいに離れられなかった。チンポとマンコが離れられなかった。



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第一部・覚悟の章
57☆.楽太郎


 麓の温泉宿でひとときの休暇。というか、セックスしまくっていたオレたちは紫の宝玉をサキュバスから入手したとベリーヌ公爵に報告しようとベリーヌアイランドへと戻ってきていた。

 

「はぁはぁ、ぜぇぜぇ…達也、らんま!アイツを追いかけてくれ! 」

 

 ベリーヌ騎士団の兵隊たちが息を切らせながら走ってきた。顔は真っ青で小さな影を指差している。

 

「大変だ、今さっき、宝玉が盗まれたんだ…はぁはぁ、ぜぇぜぇはぁはぁ 」

「なんだって?宝玉が盗まれただと?誰に」

 

 屋敷で宝玉を保管している場所の警備は万全のはずなのに、一体、誰が。

 

「あそこ、あいつだ」

 

 オレたちは兵隊の一人が指差したほうに目線を向けた。八宝斎と同程度の頭身。あいつは楽太郎だ。

 

「あれは楽太郎?!」

「追いかけるぞ、らんま」

 

 八宝斎と同程度の大きさの子供を追いかけるらんまとオレ。八宝斎に続いて、あいつまで、この世界に入ってきたのか。しかも、宝玉が盗まれたという事はあいつも魔王の力を?

 

「待ちやがれー!」

 

 オレたちは来た道を戻るようにベリーヌアイランドの入り口から、また街の外へ出ていく。楽太郎は小さいわりに八宝斎と同じように、跳ねながら駆けていく。まったく追いつけない。距離は離れるばかりだ。

 

「くっそ、仕方ねえか…! おら、楽太郎、これを見ろ」

 

 らんまがアーマーを外し、乳をぺろんと丸出す。

 

【挿絵表示】

 

ぺろん♪

 

「お姉ちゃん♡」

 楽太郎がUターンして、らんまの乳に吸い寄せられるように戻ってきた。らんまがタイミングを合わせ、うまい事カウンターのラリアットを喰らわせ、草原に叩きつけた。

 

「あいかわらずのドスケベ野郎だぜ…」

「ナイスラリアット♪らんま、さぁ、楽太郎……いや、楽京斎。宝玉を返せ」

 

 喰らったら、絶対に痛そうなラリアットにオレは拍手を送った。

 

「久しぶりだな、らんま…。相変わらず、卑猥で卑怯な手を使うもんだ。達也、オマエははじめましてか? これが欲しいか?」

 

 楽太郎が宝玉をチラつかせてきた。青の宝玉。ベリーヌに預けてたものだ。こうなったら力づくで奪うしかない。

 

—バーサク!

 

 狂戦士かしたオレはすべての体重を乗せ、楽太郎に殴りかかる。

 

「まだまだ動きがあまいな、雷神毛筆拳!」

 

 どこからともなく、身体のサイズよりも大きい毛筆を取り出し、オレの拳をいなした。オレの手にはバツマークが書かれている。一瞬で毛筆で攻撃を避けている間に書いたのか。

 

「達也!気をつけろ、こいつは八宝斎のじじいと実力が変わらない。それに多彩な筆技の数々を持ってやがるんだ」

 

 噂には聞いた事ある。かつては、八宝斎の旧友だったが、八宝斎に奪われた墨「錦の蝶」を狙うために「童子溺泉」に自ら入り、子供の姿となって八宝斎に近づいてきた本来の姿は爺さんであり、そのときの名前は楽京斎。

 

 オレは神斧ラブリュスを取り出し、らんまも神獣のツメを装備し、筆をかまえる楽太郎と向かいあった。誰ひとりも足を一歩も動かさず睨み合う。

 

「相変わらずの素晴らしいオッパイだな、らんま……また胡蝶乱舞の餌食にしてくれる」

 

 胡蝶乱舞は楽太郎の雷神猛筆拳の究極奥義。「錦の蝶」という虹色の墨を蝶の形にして飛ばす。その実体は女の乳拓を取るためのエロ奥義。すなわち、七色の乳拓を取るだけな馬鹿げた技だ。しかし、楽太郎の技はそれだけではない、長く生きているだけに様々な技を持っている。でも、それもすべて、あの筆がなければできない。

 

「らんま! 筆だ、筆を狙うぞ」

「おう、わかった!いくぜぇ」

 

 らんまが踏み出すと同時にオレも飛びかかって、斧で斬りかかっていく。神獣の爪を装備したらんまの拳とオレの斧が、楽太郎の筆に当たる。

 

「このまま、叩き斬ってやる」

 

 叩き斬るどころか、楽太郎はうまく筆を回転させ、オレの斧とらんまの爪先をカキンカキンとそらしていく。手が痺れるほどに楽太郎の筆の振り回しは強い。なんで八宝斎と同じくらい身体が小さいのにこんなにパワーがあるんだ。物理や筋力の法則、無視してんだろ。

 

「らんまは元より、達也。オマエもなかなかできるな?すごいエネルギーだ。それに、二人とも、神武器まで持っているとはね。厄介だ。封じさせてもらうぞ、ニカワ緊縛墨!」

 

 楽太郎の多彩な筆技の2つ目が繰り出された。ニカワを混ぜられた墨がオレの斧とらんまの両手に飛ばされる。攻撃手段である斧と爪が完全に封じられた。らんまは早々と見切りをつけ、墨で封じられた神獣の爪を地面に外した。オレも斧はあきらめ、地面に置く。

 

 そこにベリーヌ騎士団の兵たちが合流した。楽太郎を取り巻き、囲んだ輪を小さくしていく。

 

「これだけの人数だ。観念して、宝玉を返しな」

「この人数を相手にするのはたしかに不利……卑怯なやつらめ、山葵爆煙墨!」

 

 楽太郎がワサビを混ぜた墨を爆発させ煙を起こした。煙に包まれ、兵たちも全員含めて、楽太郎の姿を見失ってしまった。煙は姿をくらますだけではなく、目に染みる催涙ガスの効果も兼ねていた。

 

「くあ、目に染みる…!くそ、どこだ、楽太郎」

「げほげほっ、完全に逃げられたな」

 

 オレは煙を手で払い視界を取り戻しながら、らんまに近づいた。

 

◆◇◆◇

 

 オレたちはベリーヌランドの屋敷へと戻り、体制を立て直す事にした。楽太郎に盗まれた宝玉はなんとしてでも取り返さなければならない。それに、八宝斎と合流して宝玉を揃える事もあるかもしれない。あの二人、なにかと協力関係になる場合もあるし。

 

 屋敷に戻るなり、楽太郎の存在についてベリーヌに説明した。

 

「八宝斎に続いて、今度は楽京斎、いや、楽太郎までが宝玉の奪い合いに参戦か」

 

 ベリーヌ公爵が口元に手をあてて考える。オレとらんまのパーティ。そしてベリーヌ騎士団が協力しあって、楽太郎から取り返さなければならない。

 

「そもそも、どこへ行ったのかもわからないしな、心当たりもない」

「らんま、なにか、思い当たる場所とかあるか?」

「いやー、なにもないぜ。八宝斎と同じでどこに隠れているのか検討つかねえ」

 

 ベリーヌも含めて、部屋にいる全員が頭を抱え込んでしまった。

 

「あと、ひとつ、オレが持っている宝玉を絶対に奪いにくるはずですよね」

 

 オレは雑嚢から宝玉を取り出した。この宝玉だけはなんとしてでも、守りきらなければならない。先ほど、奪われなかったのが不幸中の幸いだった。

 

 

 翌朝、オレたちが泊まっている宿屋の窓にメッセージが毛筆で書いてあった。

 

『南の洞窟で待つ。宝玉を欲しければ二人とも武器も防具も外した裸で残りの宝玉をすべて持って来い。』

 

 裸でって、オレも?



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58♥.妖怪連合with触手&スライム

 楽太郎が待つ南の洞窟に向かって歩きながらオレは考えていた。

 

 らんまを一人だけ呼び寄せるのではなく、なぜ、このオレも必要かということだ。どう考えても、らんま一人だけのほうが楽太郎にとっては好都合だろう。考えてもわからないままに洞窟の入り口までついた。すでに武器は宿屋に置いてきているので、ここで防具を脱げばいいだけだ。

 

 着くなり、らんまは防具や下着をすぐに脱ぎ捨てはじめた。オレも防具を装着している金具に手をかける。

 

「ホント、らんまはよくそうやって、どこでも脱げるよな?恥ずかしくないのかよ」

「そりゃ、恥ずかしくないと言えば嘘になるけどさ、しょーがねーだろ?でも、オレたちは武器防具なくたって、楽太郎とは戦える」

 

 先に裸になったらんまが拳を振り回すと、大きい乳房がぶるんと揺れた。オレもらんまに続いて、服とパンツを全て脱ぐが、らんまの裸が間近にあるもんだから、あそこはビンビンに勃起している。こんなの見ても楽太郎は嬉しくもないだろ?

 

「達也こそ、緊張感ないんじゃないの?ビンビンになってるぜ、ヌいてやろっか?」

 

 らんまが手でチンポをしごくジェスチャーをしてオレをからかってきた。そりゃ、ヌいてほしい気持ちは山々だが、今は楽太郎に盗まれた宝玉を取り返すのが最優先事項だ。

 

「そ、そんな暇あるわけないだろ…、楽太郎にパンツくらい履かせてもらうか」

「そんじゃ、進むぞ」

 

 裸になっても堂々と洞窟を進むらんまを追いかけるように宝玉を入れた布袋を持ちながらオレも洞窟に入っていった。

 

 

 数十メートル進むと奥から声が聞こえてくる。楽太郎の声のようだ。

 

「ふっふふふ、約束どおり、ちゃんと裸で来てくれたね、偉い、偉い」

「わっははは、らんまちゃんの裸も見放題じゃ」

 

 もうひとりの声。この声、忘れもしない。八宝斎もいる。

 

 

 奥へと進むなり、オレは早々に抗議した。けっして来たくなかったわけじゃないが、なぜ、オレも呼ばれたかは、知りたかったからだ。

 

「おい!なんで、オレまで裸で呼ばれたんだ。狙いはらんまだけだろ」

 

「達也、オマエは始末しておかなければならない。オマエのそのエネルギーはワシらをおびやかすかもしれない」

「な、なんだと? んうぅ!」

 

 楽太郎の筆から放たれたピンク色の液体がオレの足の自由を奪った。半透明の薄ピンク色の液体はそのまま、固まるようにして足先から腰まで覆う。なんだ、これ。力が抜ける。宝玉を入れておいた布袋がどさっと地面に落ちた。それを八宝斎が拾い上げ、中を確認した。

 

「達也!」

 

 心配して駆け寄ってきたらんまに対しても、同じように楽太郎の筆からピンク色の液体を放つ。らんまは壁に大の字で両手・両足を固定された。

 

【挿絵表示】

 

「宝玉を集めて、魔王だけを復活させても、その力だけじゃ物足りないからね……達也、オマエの狂戦士の力も奪わせてもらおうと思ってね。ピンクスライムでね」

「オレの狂戦士、バーサーカーの力もだと……?」

「ほらほら、はやく、バーサクしなよ、じゃないと大好きならんまがどうなっても知らないよ」

 

 ファサァっと筆でらんまの乳首を撫でる楽太郎。

 

「くぅ、やっぱ、オレひとりだけでくれば良かったぜ、達也、バーサクするな!」

「らんま、んなこと言うな! オレの力なんてくれてやるよ」

 

—バーサク!

 

 バーサーカーへと姿を変えた瞬間、力が吸い取られていくのがよくわかった。

 

「んあ……力がぬけるぅ……はぁはあ……はぁはあ」

 

「そりゃそうじゃ、だって、それだけエネルギーを放出しながらの姿なら。」

 

 オレの力が抜けるたびにピンク色の液体に力が宿っていく、いや、移動していくようだ。

 

「くっそぉお!!!」

 

 オレが怒るたびに力が吸い取られていく。

 

「ふふふ、もっと怒れ、怒れ。怒りのエネルギーは強力なエネルギー。」

 

 

「さーて、ラッキー?どうやって、こやつをもっと怒らせようか?」

「ハッピーそうだねぇー、こいつの大好きならんまにエッチなことをしちゃえばいいんじゃいかなな」

「オマエらぁあ…!」

「わっははははー、そうじゃそうじゃ、怒りのエネルギーをもっと放出させるのじゃ」

「達也!目を閉じろ 見なくしろ」

 

 オレはなにも考えずにらんまの言葉に従い、目を閉じた。

 

「ほぅ、そうすると、らんまちゃんはワシらになにをされても声を出さないということかのうぅ、それは面白いゲームじゃな」

 

 

 なにも見えない。暗い中、鬼畜な声色の二人の声が聞こえる。

 

「それじゃ、ラッキーは左。わしは右じゃ、仲良くひとつづつな♪相変わらず、でっかいオッパイしてるのぅ、乳首も舐められる前からこんなにピンピンになりおって。」

 

ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ!ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ!

 

「ハッピー、どっちがいっぱい吸えるか競争だ♪」

「そういう事なら負けないぞ、ラッキー♪」

 

 エロ妖怪どもめ、らんまの乳を吸っているのか。でも、らんまは声を出さずに我慢しているっていうのか、オレから怒りのエネルギーを放出させないために。くぅ、でも、このままじゃ、なにもできない。どうすれば、どうすればいいんだ。

 

「むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、こういうときのらんまはホントにしぶといの、こうして、つ・ま・ん・じゃ・お」

 

キュウウッ!

 

「あ、 ん……っ」

 

【挿絵表示】

 

 らんまの感じる声が聞こえた。オレはすぐに声をかける。目は閉じたままだ。でも、なにが起きているかは容易に想像できた。怒りがこみ上げてきてしまう。

 

「らんまーー!!大丈夫か?」

「達也、オレのことは気にするな……んはぁ…大丈夫だ」

「ははは、美しい愛情だねー。ワシが一番嫌いなものじゃ」

「この強気ならんまちゃんがどこまで耐えれるか見ものだねー、ふふふふー。」

「それなら、そろそろ、らんまちゃんのために用意したモノ(モンスター)を出すとするかのう。いいペットをワシは使役したんじゃよ。いでよ!触手モンスターのローパー君」

 

 すぽんと音がすると、洞窟内に湿った空気が淀んだ。八宝斎、使役した幻獣を出したのか。

 

「ほれ!いけ!らんまに触手を絡めるんじゃ」

 

—なんだと?八宝斎。触手の幻獣?!そんなことまで。

 

 思わず、目を開けてしまうオレ。オレの目の前ではらんまの身体中に触手が這いずりまわっている。円錐形をした緑岩に一つ目と巨大な口が開いており、そこから伸びたロープ状の複数の触手がらんまの身体に這いずっている。

 

 濃い赤紫の無数の長い触手だ。その形は様々でタコの足を思わせる吸盤だらけの物や蛇腹状の物、のっぺりとした棒状の物、先端がさらに無数の細い触手になっている物など、全てを見分けるのは不可能であり、その太さもまちまちだった。触手たちは軟体動物を思わせる柔らかさでグニャグニャとらんまの身体を取り囲んでゆく。

 

「てめぇら、やめろぉ……くぁああ!ああああ!!」

 

 怒りがこみあげ、ピンクスライムにエネルギーが吸い取られていく。

 

「達也、だから、開けるなって言ったじゃねーか。おい、じじいたち、オレはどうなってもいいから、達也は、もう解放してくれ!もう十分だろ、死んじまうよ」

「らんま、馬鹿野郎……!」

「いやだね、ワシらは欲しがりの欲張りじゃからなあー、まだまだ足りん。それ、ローパー君、もっとらんまを責めろ!責め尽くしてしまえ」

「んあはっ!!んあんふ..あふっ..!んあぁぁっ!はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ!」

「ほぉ、らんまもいい声で泣くようになったもんじゃ」

「くっそぉおぉおーー!!!!」

 

 オレの身体から最大限のエネルギーが放出される。すべてがピンクスライムに受け渡ったようで、オレはバーサーカーから人間状態に戻ってしまった。身体を支える足どころか、指先まで力が入らず、床に突っ伏した。地面の泥で顔が汚れる。

 

 頭上ではらんまがローパー君に多数の触手を絡められながら、八宝斎と楽太郎の二人に乳を吸われている。びちゃびちゃと水滴が垂れる。らんまの膣内から零れ落ちている。でも、エネルギーを吸い取られつくしたオレの怒りも底がついてしまっているのか。

 

「濡れておるぞ、びっしょりじゃ。気持ちいいんじゃろ?ほれほれ」

 

 すごい勢いでらんまの乳首をしゃぶり尽くす八宝斎と楽太郎。らんまの膣内は八宝斎に使役された触手モンスターが棒状の触手をねじこんでいる。激しい出し入れが繰り返された。

 

「んあはっ!!んあんふ..あふっ……んあぁぁっ、気持ちよくなんか、はぁはぁあぁ…はぁはぁはぁ」

「ホントはらんまだってワシらと同じくドスケベで気持ちいいこと、大好きなくせに無理しおって。ほれほれ、もっとじゃ!ローパーくんにピンクスライム、もっとらんまを気持ちよくさせい」

「ぇ…………っっぁ、あっ?あ、ア ぁ ーーーーッッ!!え゛ぅッ ぅ、ぁ〜〜」

「ほんと、野外でも関係なく、乳だしてさ、ホント変態なんだよね、こいつ」

 

 触手モンスターの動きが一段と激しさを増して、らんまの身体を犯しだした。両手両足に纏わりついたピンクスライムもらんまの身体を這っていく。

 

「んあぁ……ああ……あぁぁぁーーーぁあぁーーっ!」

「相手が弟子のらんまだから、遠慮なくできるのぉ、わーっははは!」

 

 激しく身をのけ反らせるらんま。らんまの乳首を吸い尽くしていた八宝斎と楽太郎の顔が離れ、大きな乳房をぶるん!と揺らせる。蛇の頭を思わせる形の触手が伸びて来た。それはらんまの前で鎌首をもたげると先端が大きく二股に別れ、まるで噛み付くように乳房にへばり付く。らんまの豊かな乳房がひしゃげ、先端のピンク色の肉豆があらぬ方向を向き、らんまに快感の悲鳴を上げさせる。

 

「やめッ…あああッ!くぅううん、あはぁッ…ああんッ、ああんッ…」

 

「ほれ、イケ!イケ!らんま!イケ!!盛大に潮をぶちまいてみぃ」

 

 触手に犯されるらんまのマンコを間近で見るスケベ妖怪連合。らんまの膣内をぐりぐりとかき混ぜていた触手たちが、さらに動きを速めていく。

 

「はぁうああ…もう、ダメだ、イっちまうあぁあ………!あああ!あああ!あああ!!あああ!イクぅ!イクぅ!イクぅ!イクぅ!イクぅぅうぅうううううう!!!!」

 

 ぶっしゃあああああああっと盛大な音を立て、スケベ妖怪連合に見物されながら、大量の潮を噴射してしまったらんまの女体。オレの顔にも愛液が飛び散ってきた。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…」

 

 息を切らせたらんまの吐息が洞窟内に漏れる。

 

「ひゃーはっははっは!らんまちゃんをイカせたぞ、潮も吹いておったわい」

 

 ついに、らんまをイカせたとばかりに八宝斎と楽太郎はハイタッチで喜んでいる。

 

—くそぉ、どうすることもできない。

 

「仕上げはやっぱり、これだね」

 

 楽太郎が懐から七色の輝く墨を取り出す。錦の蝶だ。

 

「賛成じゃ、賛成! ラッキーやっておくれ」

 

 楽太郎がすずりの陸(おか)水を落とし、錦の蝶を磨りだした。水滴と七色の墨が混ざり合い、さらに輝きを増していく。磨り墨を毛筆にとって、らんまの目の前に振りかざした。

 

「受けてみよ!雷神猛筆拳究極奥義...胡蝶乱舞!!」

 

 らんまの乳めがけて放たれた楽太郎の墨が七色に輝き蝶が舞う。半紙を掲げた八宝斎がその蝶をらんまの乳と半紙で挟み込んだ。

 

『べたっ』

 

「わはははは、乳拓じゃ、乳拓じゃーっ」

「わしにも見せて、見せて」

「おおっ、七色に輝いて、まさに錦の蝶のごとし」

「究極奥義、再び、極めたり〜♡」

「ハッピーとの友情の証の乳拓♡」

 

 大喜びで乳拓を掲げる二人だったが、いがみ合いだし、乳拓を奪い合いだした。

 

「これはワシのもんじゃ」

「いやー、ワシのもんじゃ、だって、錦の蝶がなければできなったんだから」

「いんや、ワシが半紙を用意してたからじゃ」

 

—しめた、仲間割れを起こしたぞ。チャンスはいまだ。らんま!

 

 オレは床に落ちた小瓶に触れ、らんまに目で合図する。小瓶に手を伸ばす、それだけでも、オレの全力だった。

 

「ルーパー君!小瓶に入れ。」

 

 らんまが声をかけると見事に触手幻獣のルーパーは小瓶に入った。すぐさま、オレは小瓶を逆さにし、中からルーパー君を出した。

 

「これで触手はこっちのもんだ、使役させてもらったぞ。ルーパー君、八宝斎と楽太郎を天井から吊るせ。」

「なんじゃと! しまった」

「なにぃ?! してやられたか!」

 

 勢いよくルーパー君から伸びた触手は二人を天井に吊るした。楽太郎の懐から、小瓶がもう一つ落ちる。なるほどな、楽太郎がピンクスライムを使役してたのか。オレはピンクスライムに声をかけ、小瓶に入れた後、また出した。

 

「ピンクスライム!力を戻してくれ」

 

 グングングンと力が戻ってくる。溢れるばかりの生命力とエネルギー。らんまもピンクスライムから解放され、身体の自由を取り戻した。

 

「へっへへへ、一気に形成逆転だな、スケベじじぃども。今日は本気で許さねえからな」

「オレのらんまによくも…よくも…よくも…よくも…よくも…よくも。」

「おのれぇえー。」

「宝玉は返してもらうぜ、じじぃも出せ。」

 

 オレが合図をするとルーパーくんは二人を揺さぶり、宝玉が落ちてきた。以前に八宝斎が盗んだ橙色。ミノタウロスを倒したときに八宝斎に持ち出された黄色。ゴーレムの緑。それに昨日、楽太郎が盗んだ青。オレが洞窟に持ってきていた赤と紫。ついに6個の宝玉が揃った、あと1個だ。

 

「達也、あの技でぶちのめそうぜ、そうじゃねえと気が収まらねえからな」

「らんま、よーしわかった、あの技だな。フルパワー、いやフルチンポでいくぜ」

 

らんまが自慢の両乳を持ち上げ、乳首をオレに向けた。乳拓を取られた直後なので七色に輝いている。まるでローションまみれでピカピカおっぱいだ。

 

「よし…ほれほれほれー、達也、来い♡来い♡来い♡達也の大好きなおっぱいぱいだぜ♡」

 

「らんまぁああー!!ピカピカおっぱい吸わせろぉおおーーー!!乳!乳!乳!ピカピカおっぱいおっぱい!ピカピカおっぱいおっぱい!ピカピカおっぱいおっぱい!らんまのおっぱい!らんまのおっぱい!」

 

 後ろ向きに逃げるらんまを追いかけるオレ。らんまを追いかけ回す、追いつきそうで追いつかない距離を保つ。今すぐにでも飛びつきそうな気持ちを抑えこみ、追いかけ回した。

 

「怒りの闘気も燃えるスケベ心も熱くなるのは同じ! オレの燃えるスケベ心を100%…いや120%引受け取れ、らんま!そして飛龍昇天波のエネルギーへと変えろ。らんまの乳…、おっぱい吸い付きたい、おっぱい揉み回したい、ぱふぱふされたい…!おっぱい!おっぱい!おっぱいぃい!おっぱいぃい!おっぱいぃい!おっぱいぃい!」

 

 熱い闘気の渦、オレの最強スケベ心がらんまの奥義を作り出していく。らんまとオレで作り出した螺旋のステップに巨大なエネルギーへが蓄積されていく。らんまの乳を見ながら、オレは手で自らをしごき、追いかける。変態だ。でも、正直、この技大好き。

 

「あと五歩で螺旋の中心…!そして中心点で眠れる竜を呼びさます」

 

「らんまのおっぱい…揉み回したい、ぱふぱふされたい、頬ずりしたい、らんま!らんま!」

 

 大好きならんまの乳首とオレの伸ばした舌の距離がわずか1cmまで近づいた。今だ!

 

「でぇい!!エネルギー満タン!無差別格闘早乙女流奥義!飛龍昇天……いや」

 

 らんまが一瞬、拳をあげるタイミングを止める。オレは避けてらんまに抱きつく。らんまの乳、まじ柔らけーー。そしてそして、一緒にスケベ妖怪連合の顔を睨み、声を合わせる。

 

「らんま&達也、異世界ファンタジー愛の究極奥義ぃ!双竜昇天波ぁああああああああああ!!」

 

らんまはオレに抱きつかれたまま、両拳を下から突き上げた、それを八宝斎と楽太郎の顔面にぶちこんだ。拳が二人の顔面にめりこむ。顔が変形するほどの凄まじい威力。そのまま、二人の身体を天へと突き飛ばす。

 

―ドオォドオォドオォオン!!!!

 

 二人の小さな身体が洞窟の天井を突き破って遥か彼方まで飛んでいく。崩れ落ちる洞窟の中、オレはらんまを抱きしめながら、双竜昇天波が起こした竜巻に乗って脱出した。

 

 抱きしめているらんまの唇が近づいてきた。

 

「今日は本当にダメかと思ったぜ……ありがとうな、んちゅ♡」

「らんまこそ……チュっチュ、ンムチュ、ンチュパ、チュパチュバァ、んちゅ、今、すっごくらんまとセックスしたい。早く帰ってセックスしよう」

 

 竜巻に乗って、ひとときの空中遊泳とキスをオレたちは楽しんだ。



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59.戦利品

 昨日は本当にやばかった。らんまが触手に犯されるところを見てしまった…いやいや、違う。

 

 八宝斎と楽太郎とのバトルだ。奴らがらんまの乳拓を巡って仲間割れをしたから良かったものの、それがなければ、完全にやられていた。らんまの貞操だけではなく、オレの命までも。

 

 でも、そのバトルの結果、これだけの物が手に入ってしまった。オレは昨日の戦利品を並べる。まずは宝玉たち。

 

 橙色の宝玉。これは八宝斎がベリーヌの屋敷から盗んだものだ。八宝斎が盗んだ事でオレたちが冒険の最初の頃に盗人の濡れ衣を着せられ、お尋ね者になってしまったキッカケの宝玉だ。

 次に黄色の宝玉。ミノタウロスを倒したときに八宝斎に横取りされた宝玉。同様に八宝斎に先を越されたゴーレムの緑。サキュバスが所持していた紫の宝玉。

 

 最後に青色の宝玉。オレがサハギンから受け取ったものだ。リスク分散のためにベリーヌ に預けておいたときに、楽太郎(楽京斎)に盗まれてしまったが、取り返すことに成功した。

 

 現在、らんまに渡しておいた宝玉と合わせて、橙・黄・青・緑・赤・紫の6つがオレたちの手にある。全部で7種類だから、残り1つだ。

 

 まぁ、金髪いけ好かない野郎ことベリーヌが盗まれたものを取り返したのだから、大威張りでベリーヌの元へ帰る事ができる。どうせなら、ベリーヌ騎士団・特命係という隊名を返上させてもらうとするかな。返上した後の新しい隊名は考えておこう。

 

 戦利品はまだある。ローパーとピンクスライムだ。両者とも幻獣であり、この世界のルールである小瓶に入れて持ち歩けば、小瓶から出した後には主人のペットとして意のままに動いてくれる。はやい話がポケモンってことだ。ローパーは円錐形をした岩に一つ目と巨大な口が開いており、ロープ状の複数の触手がついた魔物。ピンクスライムは相手の動きを封じ込め、なおかつ、相手のエネルギーを体内に閉じ込める事ができる薄ピンク色のゼリー状のモンスターだ。鎧や衣服を溶かす事もできるだろう。スケベ妖怪の八宝斎たちが持っていただけあって、どちらもエロゲー御用達の拷問モンスターだ。ホント、すごい幻獣らを手に入れてしまったものだ。

 らんまの湯太郎(幻獣・アーヴァンク)と蛍代わりの幻獣ピクシーと合わせるとオレたちは4種類の幻獣を使役している事になる。八宝斎が呼んでいた名前と同じように触手幻獣のほうはローパー君と呼ぼう。ピンクスライムは、そうだな……ま、ピンクスライムのままでいいか。

 

 あとは楽太郎が所持していた秘伝の墨『錦の蝶』これは七色に輝く乳拓を取る事ができる。ってか、らんまに乳拓を取らせてくれなんて言ったら、ぶっ飛ばされるかもしれないな。でも、オレもらんまの乳拓は正直、すごく欲しい。それが本音だ。

 

 あれだけ、顔も変形するくらいにらんまの双竜昇天波を入れたとはいえ、不死身の妖怪じじぃどもだ。またいつ、盗みにくるかわからない。七つ揃えて、過去に勇者様がしたように再度、封印するまでは油断できない。オレは懐の布袋に宝玉を大事にしまい込んだ。

 

 小瓶も懐にしまおうと手に取ると、よからぬ妄想がオレの頭をよぎる。らんまのことをオレも触手やスライムで責めてみたい!と……。宝玉を揃えて、この世界の平和のために行動しているにも関わらず、オレの本心といえば、魔王と変わらない。らんまと二人で勇者的な行いをしてはいるものの、やはり、根はドスケベな男子学生なのだ。べ、べつにカップルがエッチのときにバイブやピンクローターを使うようなもんだよな?この世界で使役したペットをセックスのときに使うなんてものは。いやいや、幻獣をそんな淫らな事に使うのはエロゲーマニアか妖怪スケベじじいと同じだ。オレの中で天使と悪魔が葛藤して、悶えているとらんまが帰ってきた。残りの宝玉について、なにか街の人が知っている事がないかという聞き込みから帰ってきた。

 

「なーに、ひとりで悶えてんだよ、変なやつ。宝玉についての情報はなにもなかったぜー、別に変な事件もないし、平和そのものだ。」

「そっかそっか、聞き込み、ご苦労様。街のカフェで茶でもするか?」

「はは、呑気なやつだな。でも、宝玉は七つ揃わないと魔王とやらを復活させられないなら、このまま、オレたちが持ったまま、守り抜けばいいんじゃないのか?」

「それもそうだよな……集めるってのはゲームの定番だけど、集めないという選択肢もアリだよな。」

 

 考えられるのは七つ揃えてゲームクリア。もしくは途中で七つが敵に渡り、魔王が出現してしまって、それを倒してゲームクリア。どっちにしろ、ゲームクリアをするためのアイテムなのだろう。もしかするとゲームクリア状態になると元の世界に帰れるようになるかもしれない。でも、果たして元の世界にオレは帰りたいと思っているのだろうか、らんまのほうはどう思っているんだろうか。オレの意思よりもらんまの意思が優先だな。元の世界に帰りたいっていうなら、そうするしかない。その場合は元の世界でも、こっちの世界と同じような関係を維持できるのだろうか。怖くて聞けないなら、宝珠集めは先延ばしでもいいように思えてきた。

 

「こっちが触手に、こっちがスライムか」

 

 まだ仕まっていなかった小瓶をらんまが手にとり、中にいる小さなローパーとピンクスライムを観察した後に一言。

 

「まったく、八宝斎と楽太郎め、こいつらを使ってオレにあんなエッチなことしやがって…」

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 らんまの反応から使役した触手とスライムをピンクローターやバイブ代わりに使ってみたいだなんて、ますます言えなくなったオレだった。



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60♥.触手モンスターとピンクスライム

 ってか、普通のカップルってどのタイミングでローターやバイブを買ったり使ったりするんだろ。エッチの最中に彼氏がじつはオレ、こんなの買ってきましたーとか持ってましたとかやるんかな。でも、どっちにしろ、付き合ってまもないと言えるわけないよな。

 

「なーに、また考え込んでんだ?」

 

 ベリーヌとその騎士団から、最後の宝玉の在り処待ちのオレの顔をらんまが覗き込んできた。

 

「いやいや、べつに…!な、なんでもねーよ、そのさ、最後の宝玉はどこかなって」

「いやー、その顔は違うなエッチなこと考えてたときの顔だ。どーせ、じじぃから奪った触手やスライムでオレにエッチなことしてみようかなとか思ってたんじゃないの?ドスケベくん」

「う……」

「ほーら、図星図星。単純なやつだ、顔に書いてあるもん。でもさ、別に相手が達也なら使わせてあげてもいいけど……なんて」

「へっ?」

 

 座っていたオレの股間がムキン!と固くなる。ヤバイ、想像しただけでイキそう。

 

「あはは、あは、冗談だよ、冗談。だいたい、あんな物騒なものを使える場所ないだろ?」

「じゃあ、それってそういう場所を確保できたらいいってこと?」

「うーーーん、ま、そうなるかな」

 

◆◇◆◇

 

「お願いします!どーしてもお願いします!一生のお願い」

 

 オレはベリーヌ騎士団の団員、昔にオレとらんまを牢屋に閉じ込めた人の部屋まで来ていた。

 

「そりゃ、今はとくに囚人はいないけど、簡単に貸せないよ」

「そこをなんとかお願いします!ホント、なんでもしますから」

「うーん、でも、たしかに達也くんとらんまちゃんにはベリーヌ公爵も騎士団もお世話になっているというのはあるけど。ベリーヌ公爵の許可を取るってのはダメなのかい?」

「そうなんですよ、あの野郎…、あ、いえ、ベリーヌ公爵には話せない事情がありまして」

 

 そりゃ話せない事情がある。嘘じゃない。

 

「わかったよ。そのかわり、明日の朝までには返しに来てね、それから、戸締りはちゃんとするように。浪人が住みつく場合もあるからさ」

「ありがとうございます!ありがとうございます!」

 

 というわけで、オレは最初の街の牢屋の鍵をゲットし、らんまを連れて、最初の街へ戻る事にした。もう真夜中だ。ピクシーを引き連れて、牢屋へと入っていく。時間は朝までだから、まだ、たっぷり時間はある。6時間以上はあるだろう。

 

「ってか、達也、オマエの執念ってすごいな」

「べつにいいんだよ?らんまがしたいっていうから、するんだからね」

「あーー、その言い方、なんだよ。ずりーな」

「ふふ、でも、オレは八宝斎や楽太郎よりも、すごいよ?へへへ」

「わ、わかった!煮るなり、焼くなり好きにしろい!」

 

 鉄格子を閉めて、鉄格子の隙間から腕を出して鍵をらんまにかけさせた。空っぽの牢獄だから、やたらに音が響く。

 

「なんでわざわざ鍵かけるんだ?」

 

 らんまが聞く。

 

「演出……、それに鍵をかけるとどんな事しても、それは合意とみなされるんだ。」

 

 何となくそう答えたけど、自分で言ってドキドキした。この世界に警察も法律もないが、持っている知識からそうさせた。

 

「ここ。声、すげー反響するんだな」

 

 らんまが小声で言う。前に閉じ込められた時には、看守がいたから、ひそひそ声だったので気付かなかったのだ。

 

 長い夜を過ごすので、夜食を持って来ていた。ノンアルコールのワイン、パンと柔らかいハム。おかしな場所で、おかしな雰囲気のお泊まりだ。ちょっとだけ飲んで食べて、それからオレはメインのお楽しみにかかる。

 

「らんま。腕、後ろにまわして」

「なんで?」

「縛る」

「何でだよ!」

「この狭い中で暴れたら、危ないだろ。壁も床も石だし」

「それ、いま考えて言ってるだろ」

 

 そう言いながらも、らんまは両腕を背中にまわす。オレはその腕を革紐で縛って行く。

 

「わー、やめてー、こわーい。縛らないでー。あたしをどーする気ー?」

「もうちょっと、気分出せよ」

 

やっぱり声が反響する。これはちょっとマズいかも知れない。らんまが南の洞窟で責められたときの大絶叫をここで上げたら、町中に聞こえてしまうだろう。たぶん追い出される。

 オレは布きれを出して丸めた。

 

「らんま、口開けて」

「えっ?」

 

 さすがにらんまが不安そうな表情になった。

 

「なに……すんだよ?」

「悲鳴出さないように、猿轡(さるぐつわ)」

「いや……」

 

 らんまが後じさった。演技じゃない怯えたらんまの顔、オレは一気に勃起した。

 

「なに……ちんぽ勃ててンだよ! お前いつからサディストに……ぐう!」

 

 有無を言わせずらんまの口に布を押し込んで、抵抗するらんまを押し倒して床に押しつけて革紐で口を縛った。らんまが本気で抵抗したらオレは蹴られて吹っ飛ぶところだけど、絶対そうはならないと確認していた。

 

「んぐうぅぅぅ!」

 

 だぼっとしたワンピースみたいな麻の服を首まで押し上げると、おっぱいがぶるんと揺れた。ブラはしていなかった。オレはそこに顔を埋め、片手で揉みながら乳首を舐めて吸う。

 

「んふっ……んんんんん……」

 

 らんまが鼻で荒く息をつきながら体をよじる。そのまま片手を使ってらんまの下着を引き下ろす。この世界でも、まだ、らんまの下着は男モノだ。

 

「こんなメスの身体なのに、まだ、下着は男ものか?」

「んんんんんー!」

 

 怒った声を出しながら、らんまはちゃんと脚を折り曲げて下着を脱がせやすくしてくれる。

 

「んぐう! んぐぐぐぐ、うぅんう!」

 

 怒った表情で、らんまが何か文句を言っている。これからいろいろ使ってたっぷりらんまをいたぶる予定だけど、オレはもうガマンできなくなった。服を脱ぎ捨て、そのままらんまにのしかかる。

 

「んんんんー!」

 

 ガマン汁でヌルヌルになっている先端で、らんまの襞をこじって拡げた。

 

「んんんー! んんんんんー!」

 

 まだ濡れていないらんまが、必死になって挿入から逃れようと腰をよじって抵抗する。だんだんオレもサディストみたいな雰囲気に興奮してきた。

 

『あのジジイども……こーやって興奮しまくてったのか』

 

「ほらほら、挿れちゃうぞー。らんまの奥まで、ずっぷり挿れちゃうよー」

 

 さんざんヤりまくっている関係だけど、強姦みたいにするのは新鮮な興奮だ。

 

『ぬちっ』と膣口に先端がめりこむ。

 

「んんんー!」

 

 らんまが体をのけ反らせた。まだ濡れていなくてひっかかる感じだけど、構わずちんぽを突き入れる。

 

「ぎゅうぅぅぅぅ!」

 

 痛いのか、らんまが体を左右にねじって逃げようとする。

 

「あ……ああ……」

 

 根元までらんまの中に挿入して、オレは震える息をつく。

 

「くう……」

 

 らんまが涙を浮かべた目でオレを見上げる。もう体の力は全部抜けて、膣の中がひくひく動くだけだ。

 

「ああ……ああ、いい。気持ち、いい……らんまの、中」

 

 空中を漂っているピクシーを手で捕まえて、オレとらんまの結合部を照らした。

 

「見て……らんま、見て。ちんぽ、挿ってるとこ」

「んんんー!」

 

 らんまがきつく目を閉じて首を振る。

 

「見ろよ。ほら」

 

 片手でらんまの頭を起こすと、らんまが目を開いてすぐに逸らした。

 

「んん、んん、んん」

 

 弱々しく首を振る。オレはゆっくりピストンを開始する。もうらんまの中は潤って、動かすたびに『ぬちゅっ、くちゅっ』と音を立てる。

 

「ああ……オレ、らんまの中に挿っているとき、一番幸せ」

 

 興奮でもう射精しそうになったけど、この先がまだまだ長い。オレは手探りで幻獣の小瓶を袋から取り出す、ピンクスライム。

 

「らんまの脚、おさえろ」

 

 栓を開けて瓶の中に囁く、瓶を逆さにするとピンク色の粘液がぬるぬると流れ出してきた。

 

「んんー!」

 

 それが両足首に絡みついたとき、らんまが体を震わせた。

 

「ほら、もっと……脚、開かせて」

 

 ピンクスライムは、らんまの両足首を包んで石の床に貼り付かせた。

 

「んん! んんんー!」

 

 らんまが脚を閉じようともがくけど、南の洞窟で楽太郎にやられた時のように身動きが取れない。オレは八宝斎と楽太郎にやられたらんまをやり直すように犯しはじめる

 

「らんま~。思いっきり、気持ち良くしてやるからな、覚悟しろ」

 

 オレはもう一つの瓶、ローパーの栓を抜いて中に指令を囁いた。瓶を逆さにすると、緑色の粘液塊が『べちょ』と音を立てて床に落ちる。ピクシーが怯えたのか、少し離れた。

 

 ローパーの粘液塊は円筒状にむくむくと起き上がり、そのあちこちから触手を生やす。

 

「やれ」

 

 オレの命令と共に、ローパーの触手がまとまって一本の束になった。螺旋の模様がついた太い触手を、オレはらんまの膣口にあてがう。

 

【挿絵表示】

 

「んぎゅううー! んんんー!」

 

 体を必死によじって逃げようとするらんま。オレは容赦なく膣に触手ドリルを挿入した。

 

「ぎゅうぅぅぅー! ぎゅうぅぅぅー!」

 

 背骨が折れそうなほどらんまがのけ反って、ビクンビクンと痙攣を繰り返す。

 

「まだだぞー。らんまー、まだイッちゃだめだ」

 

 ドリル触手はらんまの膣へずぶずぶ入り込んで行く。触手がオレのちんぽと同じくらい挿ったところで止める。

 

「回せ、ローパー」

 

 ローパーが束にした触手を抜き替え差し替えして、膣の中でドリル触手を回転させ始める。

 

「きゅいぃぃぃぃぃぃ!」

 

 らんまがブリッジのように激しくのけ反って、全身をビクビク細かく震わせ始めた。大きくこじり開けられた襞の端、淡いピンク色のクリトリスがぷっくり露出している。それを指先でこね回す。

 

「きいぃぃぃぃぃ!」

 

 超音波の悲鳴、同時にらんまが二度三度と潮を噴く。

 

「すげえぞ、らんま!」

 

 らんまの潮吹きショーだ。思わずオレはいきり立ってガマン汁を垂れ流しているちんぽをしごいていた。回転するドリル触手の溝からネトネトした白い液が湧き出てきて垂れ落ちている。らんまの愛液だ。あぁ、すごい。あのらんまがこんなんになってる。八宝斎や楽太郎の責めよりも、さらに上の責めをオレはローパーに行わせた。

 

【挿絵表示】

 

「気持ち、いいか? らんま」

「んんんんんー!」

 

 らんまが顔をこっちに向けて、必死に何かを訴えかけている。顔は真っ赤で、涙をダラダラ流している。

 

「ローパー、止めろ」

 

 らんまは息ができなくなっているのだと思って、猿轡を外して口から布を取り出してやった。

 

「あうう! あぅううううー!」

 

 らんまが、むせながら鳴き声を漏らす。

 

「ひん……やう……よぉ……」

「あ?」

 

 らんまがまた何度かむせた。

 

【挿絵表示】

 

「死ん、じまう……」

「ごめん」

 

 オレはローパーのドリル触手をらんまの膣から抜き出す。ジュポッと濡れた音がして、らんまが痙攣しながら悲鳴を上げる。触手には、白く濁ったらんまの愛液がねっとりまとわりついている。

 

「気持ち、よかった?」

 

 らんまが虚脱したように天井を見上げて、何度か瞬きした。

 

「もう。だめ……かも」

「なに?」

「こんなに……されて、オレ、もう……全部、女になって。男……戻れない、かも」

 

 オレはそれでも一向に構わないのだけど、らんまはいまだに男に戻りたいと考えていたのだろうか。

 

「らんま……まだ、やられたいかはらんまが決めてくれ。これ以上してほしくないなら、もうここで止める。でも、それ以上してほしいなら、もっと、気持ちよくしてやる」

「してほしい……お願いします」

「わかった…」

 

 オレはらんまの口をキスで塞いだ。目を閉じて、ローパーの触手に念波を送る。らんまの身体を責めるように。

 

 再び、様々な形の触手がらんまの身体を這いずっていく。らんまの足先から、太もも、腰、脇、腕に絡んでいく。触手がズブっとらんまの膣内に侵入した。らんまの腰が引ける。

 

「らんま!逃げんな、気持ち良さと向き合え!」

 

 オレの言葉に頷いたらんま。腰を突き出して、触手の動きに合わせるように、ゆっくりと動かしていく。

 

「そうだ、そうだ、その調子だ……」

 

 ゆっくりと動かしていた触手がだんだん加速していく。グリグリ、ぐっちょんぐっちょんっと卑猥な音が響く。

 

「気持ちよくなりたい、もっともっと、オレの欲しがりマンコ、もっといじめてください」

 

 オレが目を見開き、全神経を尖らせて、触手に最大限の動きをさせた。

 

「ひぅ…くふっ…ふゃ…や…//// あっつあああっつ、んっんはっんんふっんんっああ!!!」

 

 らんまが白目をむいて、全身を性感帯に変えた。今だ。触手はすごい動きで、らんまを犯しはじめる。ヌルヌルの身体を活かして全身に快楽を与えていく。

 

「あっひゃ♡ひゃっひゃ♡ひゃ♡きもちぃい♡きもひぃいいのぉおアヘアヘあへあん♡あ♡あっ♡ひゃはあ♡」

「ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ!」

「きもちぃい♡きもひぃいいのぉおアヘアヘあへあん♡あ♡あっ♡ひゃはあ♡あっひゃ♡あっひゃ♡」

 

 やばい、らんまがすごいことになっている。取り返しのつかないくらいに完全に堕ちている。でも、まだ、やめない。まだまだーー。

 

「アヘアヘあへあん♡あ♡あっ♡ひゃはあ♡アヘアヘあへあん♡あ♡あっ♡ひゃはあ♡ゅ、ちむちゅっ!」

「くぅ!おらぁああ!!」

 

 オレが強くらんまの乳房を握ると、らんまの身体がビクンとする。乳が操縦桿に変わった。

 

—グイッ!グイッ!

 

「んきゃぁあううあああんあああああ!」

 

—グイッ!グイ!グイグイッ!

 

「んひゃぁああうああああ!あへええああああ!」

 

―グイッ!グイ!グイグイッ!グイッ!グイ!グイグイッ!

 

「つわぁありゃあぁあああああああ!!!」

 

 盛大に潮を噴射するらんま、身体の水分がなくなってしまうんじゃないかと心配になるくらいの大量の潮。

 

 

 水分、補給をさせたらんまがちょっと視線を動かして、ビクビク脈打っているオレのちんぽを見つめた。

 

「んぁ、ホントにやばかった、頭が真っ白になって…」

 

 らんまを昇天させきったことに満足したオレはピンクスライムもローパーも瓶に戻し、手首を縛っていた革紐を解いた。らんまはしばらく食い込み跡をさすってからオレのちんぽを両手で持った。

 

「あふ……」

 

 先端から竿まで、アイスキャンディーでも舐めるように舌を這わせる。

 

「あうっ……」

 

 オレは、股間から背中へ這い上がってくる快感で思わず呻いた。

 

「んふ……ん……」

 

 睾丸をひとつずつ口に含んで転がして、らんまの口が竿を横からくわえる。

 

「はふ、やぁ……」

「ん?」

 

 らんまが竿に軽く歯を立てて、舌先でチロチロ舐める。

 

「やっぱり、もうダメだ……オレ、お前の女でいい」

 

 そう言うと、らんまは一気にオレのちんぽをくわえて激しく頭を動かした。

 

「あっ、あっ!」

 

 『じゅぷ、ぷちゅ、じゅぱ』らんまの口元から凄い音が出て、手は柔らかく睾丸を揉んでいる。

 

「らんま! もう! あ……あっ、あっ……うあっ!」

「げぶっ!」

 

 口の中で射精。らんまが背中を震わせて、精液でむせた。

 

「ん……くう……」

 

 『こくん』と、らんまの喉が動いて精液を飲み込む。その舌が細かく動いて、ちんぽにまとわりついている精液を舐め取っていく。

 

 『ちゅっ』と最後に先端を吸って、らんまは中に残っている精液まで吸い出す。

 

「らんま……まさか。サキュバスの淫紋、復活してたりしない?」

 

 そう言うと、らんまは一瞬首筋に手をやってからオレを睨んだ。

 

「してないし……オレばっかり気持ち良くなって、達也にわるいじゃんか」

 

「だったらこれから、たーっぷり気持ちよくさせてもらうぜ」

 

 まだドクンドクン脈打っているちんぽの先端で、らんまの首筋から胸元までなぞるようにこすった。らんまがちんぽを両手で持って、キスして頬ずりする。

 

「入れて……いっぱい、気持ち良く……なって」

 

 らんまの体を横たえて、オレはその上に乗る。たっぷり潤っているらんまに挿入すると『くちゅっ』と濡れた音がした。

 

「あうううう……」

 

 らんまが体をよじって声を出す。

 

「熱い……達也の、ちんぽ……」

「もっと熱いの、たっぷり、出して、やる……」

 

 すぐにオレはピストンを始める。

 

「ああ、あ、あ、ああ! ああ! ああん!」

 

 ちんぽの先端が奥を突くと、らんまが苦しそうな声を上げる。

 

「気持ち、いい?」

「うん……う……うう、あうう!」

 

 奥深くまで入れて、腰でこじる。らんまの体の中をオレのちんぽがかき回す。

 

「どっちいい? ローパーと」

 

 パンパン音を立てて腰を打ち付けながら、オレはらんまの耳元で言う。

 

「ちん……ぽ」

「誰の?」

「達、也、あ……のぉ、ちん、ぽぉ!」

 

 泣きそうな声でらんまが答える。

 

「気持ち、いいか?」

「う、ん……き……も……いや! あ、ああああん!」

 

 クリトリスをつまんだので、らんまが体を痙攣させて悲鳴を上げた。乳首を吸って揉んで、クリトリスを刺激し続ける。

 

「ひき……きゃ……ああ、ああ! いや! だめ! だっ、めぇ!」

 

 ちんぽを抜いて挿れるたびに、もの凄い水音が響く。

 

「だ……め……た、つ、やぁ……も……イっ……ちゃ……」

「イっちゃえ、らんま」

「だっ、め、だめ、だめ……あ、あ……イく、イく……イっ……く……うっ……」

 

 らんまの呼吸が一回止まった。

 

「イけ。らんま、イけ!」

 

 耳元でそう言って激しく腰を動かしながら、オレはらんまの耳たぶを噛んだ。

 

「あああああー! だっ、め……あ、ひっ……きゅうっ!」

 

【挿絵表示】

 

 らんまが激しく体をのけぞらせて、硬直しながらビクン! ビクン! と全身を痙攣させた。完全に白目を剥いている。

 

膣の中もピクピク痙攣して、ちんぽをギューギュー締めつけてくる。

 

「ああ……あっ!」

 

 たまらずオレは中で射精した。

 

「あ……あ……ああ……」

 

 オレは顔に垂れ落ちてきた汗を拭って、挿入したまま膣のピクピクを感じていた。まだ固いままなので、またピストンを再開する。

 

『ぷちゅっ』

 

 深く挿入すると、たっぷり吐き出した精液が膣口とちんぽの隙間から噴き出してくる。

 

「ひい……」

 

 らんまが震えながら息を吸う。

 

「達……也……」

 

 焦点が定まらない目、震える手でらんまがオレの腕をつかむ。

 

「オレ……またイっ、た?」

「イってた、白目剥いてた」

 

 らんまが何度か息をついて、目を閉じて深い呼吸をした。呼吸に合わせて膣の中がぎゅっと締まる。

 

「オレを……達也、だけ」

 

 目をつぶったままらんまが言った。

 

「うん……」

 

 オレはまたゆっくりピストンを再開する。

 

「まだ、する?」

「する」

「また……犯すの?」

「犯す」

 

 らんまに思い切り体を乗せて、ビタンビタン音を立ててピストンした。

 

「あうぅうぅうぅうぅうぅぅぅー!」

 

 絶叫を上げて、またらんまが痙攣して白目を剥いた。

 

「あうっ! う……はあ……はあ……」

 

 三度目の射精、一瞬頭の中が白くなった。荒く息をつきながら、らんまの中から抜き出す。

 

『くちゅっ』

 

 精液と愛液で洪水になっている部分が卑猥な音を出した。

 

オレは力が入らない手で、持ってきた袋から硯と墨と筆を取り出す。墨は楽太郎から取り上げた錦の蝶。らんまがオレの女になりきることを決めた今こそ、記念の乳拓を採る時だ。

 

 硯に水を落とし、意識不明になったらんまが目覚めないようにそっと錦の蝶を摩った。

 

「あ……」

 

 筆がおっぱいをなで回す感触で、らんまが目を開いた。

 

「なに?」

「動かないで」

 

 らんまのおっぱいの上をきらきらと輝き舞う七色の蝶。オレは、それを半紙でそっと押さえつけた。



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61.天道あかねと響良牙

 はじまりの街の牢屋で一晩を過ごしたオレたちが鍵をベリーヌ騎士団に返しに行くと、最後の宝玉の所在地がわかったとのことだった。最後の宝玉もサキュバスが持っていた紫の宝玉と同様にあちこちを移動していたらしい。ただし、サキュバスのように移動速度は速くなく、陸路や海路で移動しつづけていたようだった。それが、昨日からは、このグレス大陸で復興しつつある村で反応が止まりだした。

 

「そこの村はたしか、バハムートに焼き尽くされた村だな」

「地図の位置関係でも間違いない」

「キミたち、その村を知っているのか?」

「知っているも、なにも盗賊から解放させたのはこのオレたちだぜ?」

 

 らんまが得意気に伝えると団員の方も驚いたが、すぐさま表情を戻した。

 

「驚いたな、あれはキミたちの仕業だったのか。では、焼け跡の村まで宝玉を探しに行ってもらえないかな?」

 

 馬車を用意してもらって、騎士団の同行はなしで最後の宝玉。藍色の宝玉を焼け跡の村へと探しに行く事となった。

 

 馬車を操縦するオレ。騎士団にしっかりと調教されている馬が引っ張っているため、操縦はまったく難しくなかった。それどころか、道も馬が覚えているようだ。

 

「ようやく、次で最後だな。全部、集まったらゲームクリアかもな?そうすると、元の世界に戻るゲートとか開くかもしれない。どうする? 元の世界に戻るか?」

「その話はオレも達也とはちゃんとしておこうと思ってんだ……。達也はどうしたい?」

 

 もちろん、こっちの世界の人間ではないのだから元の世界に戻るべきだ。でも、こっちはこっちでオレたちには役目もある。各地ではモンスターが暴れたり、また、魔術師や盗賊、悪党どもがのさばるかもしれない。少なくともベリーヌ騎士団に席を置いておけば、警備の任務には就き続けられて、衣食住には困らないだろう。

 

 あと、もう一つは元の世界に戻ったら、らんまとの関係はどうなるんだろうって事だ。もしかするとこれは全部夢でゲームをクリアしたら、元の世界では関係がリセットされてしまうかもしれない。だとすると、やっぱり、この世界で生き続ける事が良いのだろう。というのが本心だったがオレは曖昧な答えを口にしてしまった。らんまの本心を聞きたかったからだ。

 

「そうだな……ひとまずはまだ、この世界にいるよ。クリアしてゲートが開くなら、ゲートが開いた後に考えればいいだろ? べつにゲートにすぐに入らないといけないってわけっでもないしさ」

 

「それもそうだな♪ あとさ、宝玉を持って、あちこち移動してるって事だけど、オレ、思い当たる奴がいるんだ」

 

 オレも同じだ。騎士団の人から話を聞いて、一人、思い当たる男がいる。

 

「響良牙!」

 

 らんまと口を揃えて、方向音痴であちこち移動し続ける男の名前が出た。

 

 

◆◇◆◇

 

 

 でも、焼け跡の村に着いたときにいたのは意外な人物だった。

 

「え……?らんま」

 

 高校入学後はロングヘアだったが途中からショートカットに髪型を変えた天道あかねが焼け跡の村にいた。

 

「お姉ちゃんとらんまたち知り合いなの?」

「ええ、まぁ……」

 

 焼け跡の村に残っていた少年が天道あかねと一緒にいた。らんまと天道あかねは知り合いどころの関係じゃない。元の世界じゃ親同士が決めた許嫁だ。同じ家に住んでいた。オレの目から見れば、乱馬とあかねは、オレとらんまと同じように固い絆で結ばれている。今、オレとらんまは付き合っているが、まるで彼女の元彼に出会ったような心地悪さだった。オレの恋人のらんまは女で、その許嫁が女だから、もはや、性別関係がぐちゃぐちゃだが。そして、オレたちの目当ての物を天道あかねが首からぶら下げていた。宝玉を鎖で繋げたものをペンダント代わりにして、身につけていた。少年には席を外してもらって、オレとらんまは素直に宝玉やこの世界のことを説明した。

 

「そっか……これ、そんなに大事なものだったんだ。どうりで綺麗な色してると思ったのよね。これ、昨日、良牙くんがプレゼントしてくれたものなの」

「やっぱりな、良牙もこっちの世界に来てたのか。んで、その良牙はどこにいるんだ? 良牙にも会って話しておく必要あるだろ」

「変ね、さっきまでここにいたんだけど」

 

 天道あかねが辺りを見回すのと同時にオレたちも見回した。そうすると信じられない動物がいた。子豚のときの良牙、つまりPちゃんがいたのだ。

 

「え……?! Pちゃん?!」

 

 らんまとオレが驚くのも無理はない。この世界に移動してくるときの姿のままに呪溺泉の呪いは固定されてしまう。らんまは女の姿で、ムースは元の男の姿、楽太郎は子供の姿だった。

 

 今の話を整理すると、このPちゃんは響良牙の水をかぶった姿で天道あかねは人間のときの良牙に会っている。つまりは呪溺泉の変身がこの世界でも起きているということだ。天道あかねには村で待っててもらうよう伝えて、オレとらんまは大急ぎでPちゃんを抱きかかえ、森の奥へ移動した。

 

 焚き火でお湯を沸かす。それをPちゃんにかけた。熱湯の湯気の中から男が現れる。

 

「どわああ! あっちあっち、熱湯はやめろ、らんまぁ」

「ホントだ、良牙だ。おい、良牙、どうやって、こっちの世界で変身できるようになった」

 

 らんまが良牙に質問をはじめる。オレの胸がドキンっと痛くなる。その方法をらんまが知ったら男に戻れるようになってしまうかもしれない。それに許嫁のあかねの登場。

 

「そこの森の奥の泉だぜ? そこに落ちたら、また、子豚の姿になった」

「なんだと? 良牙、案内してもらえるか?」

 

 べつに構わないと言う良牙についていく事となった。オレとしてはらんまには、やっぱり男に戻ってほしくはないが、本人が希望するなら、それはそれで仕方がない。飲み込まなくてはならない。

 

 それから、良牙について歩くこと……5時間。夕方になり、夜になっていた。そして、歩き続けた結果、見慣れた村に戻ってきた。ここは焼け跡の村だ。

 

「もしかして、良牙くん。道に迷ったんじゃ……」

 

 そう、こいつは極度の方向音痴で一度、行った場所にもう一度、行く事なんて不可能だった。でも、らんまが男に戻れるようにならなくて良かったと、オレは肩を撫で下ろした。

 でも、この世界には呪溺泉の変身能力を戻す泉があるという事はわかった。

 

「だぁー、こいつに道案内なんてできるわけなかった」

 

 

◆◇◆◇

 

 

 その後、天道あかねから藍の宝玉を受け取り、ついに七つの宝玉が揃った。宝玉同士、七つ揃っていると反応が激しいため、オレとらんまで4つと3つずつに分けて、それぞれの布袋に入れた。焼け跡の村で仮設テントを建て、今夜はそこで寝泊まりして、明日の朝にはベリーヌの元へ戻る事にした。

 らんまと横並びで寝袋に入る。元の世界にも帰りたくないし、男にも戻れるようになってほしくない。それをしっかりと口で伝えるべきか、非常に迷う。伝えるべきなのか、悩んだまま、オレは眠りについた。

 

 ふと、目が覚めた。そんなに長く寝ていないようだ、まだ、眠い。

 

 横にいるはずのらんまに目をやったが、姿がない。耳を澄ますと微かにテントの外から声が聞こえる。なにを喋っているのかまでは聞き取れないが、どうやら、らんまと天道あかねの話し声のようだ。オレはテントから出ると村の端にらんまとあかねが歩いていく姿を見つけた。二人の姿がピクシーに照らされている。ゆっくりと近づいていくと会話の内容が聞き取れる距離まで近づいた。

 

「……それで、オレは元の世界には。あ、達也」

 

 らんまがオレに気づき、会話がそこで止まった。

 

「達也くん、今、ちょっとらんまと話してんだ」

 

 なにを話していたのか、気になるけど、オレがいたら二人の邪魔かと思ってテントへ戻ろうとした。

 

「オレいたら、話しづらいよね? 二人は許嫁だしさ」

「いや、大丈夫。達也もいてくれ……どうするか迷ったけど、やっぱり、いてほしい」

 

 らんまがすごい緊張している。足や手が震えている。珍しい。深く息を吸い込んだ後にらんまが話はじめた。まっすぐな瞳で天道あかねを見ている。

 

「あのさ……あかね。オレと許嫁、解消してくれないか?」

「えっ……」

「あかねとの関係を曖昧にしたくないから、ハッキリ言わせてほしい。オレさ、今から最低な事言うから、ぶっ叩きたいなら、ぶっ叩いてくれてかまわないから」

 

 らんまが話を続ける。オレと天道あかねはそれを聞き続けた。

 

「……オレ、元の世界にいたときはあかねのこと、好きだった。本当に大事だった。勝手に親同士が決めた許嫁だったけどさ、あかねのことを大切に思ってた。でも、この世界に来てからさ、もう、半年くらいになるかな……今、オレは達也と恋人として付き合っているんだ」

 

 らんまが言い切った。オレとの関係を言い切った。心臓が高鳴る。痛いくらいに苦しいくらいに。嬉しいけど元許嫁にそんな事を言っていいのか。でも、言わなきゃいけないってらんま自身が思ったんだよな……。

 

「達也と、この世界で旅をずっと続けてきてさ、宝玉も集めたり八宝斎のじじいの野望を阻止したりで、忙しかったんだけど。そんな旅の中で気づいちまったんだ。……オレ、達也のことを好きって」

「大丈夫、それ以上言わないで……大丈夫だから……らんま」

 

 天道あかねは一瞬、表情を曇らせたが、微笑んだ。作り笑いのようにも見えたが微笑んだ。

 

「今日、二人に会ったときにすぐにわかったのよ、ただならぬ関係ってね。私もらんまとずっと一緒に住んでたからかな、なんかわかっちゃうのよね。顔にも達也くんのが事が好きって書いてあるもん。わかりやすいんだから、らんまは……。許嫁を解消するもなにも、そもそも、らんまが女の子でいるときは許嫁でもなんでもないんだから、好きにすればいいのよ」

「あかね……」

「達也くん。らんまのことを大事にしてよね、こんな変態男女でも私の元許嫁なんだから」

「ふふふ……変態男女は余計だぜ」

 らんまはあかねに言葉を小さく返した。

 

 天道あかねが強がっていたのか、それとも本心でらんまとのことは割り切れたのかは、オレにはわからなかったが、そこまでにしてテントに戻る事にした。

 

「達也、オレはちゃんとハッキリ、あかねには言ったぞ。達也もハッキリ教えてほしい、これからの事とか、呪溺泉の事とか……」

 

(らんまもオレの本心を確かめようとしている。でも、ここでやっぱり、らんまがあかねに言ったようにオレもハッキリ言わないと……。)

 

 息を吸い込んでから気持ちを言葉にした。

 

「……らんまに男に戻ってほしくないよ、ずっとこの世界にいたい。この世界でらんまと添い遂げたい。無事に集めた宝玉を使って魔王の復活を阻止できたらさ、結婚しよう。女として生きてほしい。これがオレの正直な気持ちだ、どうするかはらんまに決めてもらいたい」

 

 らんまの目が潤んできた。泣き顔を見せる。

 

「オレ、本当に嬉しい……そこまで想ってくれるなんて。オレの気持ちも一緒だ、オレはこの世界で女として生きて、達也と添い遂げたい……」

 

【挿絵表示】

 

「……らんま」



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62♥.1枚の写真

 テントの中でオレたちは気づくと服を脱がしあい、裸で抱き合い、キスをはじめていた。らんまとセックスしたい、結婚して毎日、らんまとセックスしていたい。らんまの心も身体も愛したい。

 

 暗闇の中でオレはらんまの体の隅から隅までをひとつひとつ確かめた。らんまの身体を指でなぞっていく。見えないなら、いっそと、目を閉じて右手の指先の感覚だけで、どこになにがあるのかを確かめながら触っていく。柔らかい身体のさらに柔らかい場所に手がたどり着いた。らんまの乳房だ。

握っても、手で収まりきらない大きさの乳房。柔らかいのにすごく弾力がある、オレの大好きな感触はまだ、続く。手の平に固い部分があたった、乳首だ。光が当たるところなら綺麗なピンク色の乳首が固くなってる。指先でつまむとらんまから声が漏れた。

 

「んあっは……はぁはぁあぁ……はぁ……んはぁはぁ」

 

【挿絵表示】

 

 テントの中でらんまの息が漏れる。右手で乳首の位置がわかれば、左手でも乳首の位置を確認するのは容易かった。目を閉じながら、指先に神経を集中して、らんまの身体を辿る。左手もらんまの乳首にたどり着き、キュッと摘んだ。指先で転がす。らんまを後ろから密着し、乳首を転がしてると自然にオレの口はらんまの首筋を舐めていた。

 

 おさげ髪がオレの鼻をくすぐる。もっとらんまを女にするようにオレはそのおさげ髪を結わいている龍のヒゲを解いた。真っ暗で見えないけど、いつものらんまとは違った髪型になっているはずだ。

 

 オレはらんまに男のときの記憶を忘れさせたいとは思わない。天道あかねの許嫁であった早乙女乱馬も、呪溺泉に落ちる前の男しての人生も含めて、らんまを受け入れたいからだ。

 

 だけど……。

 

 呪溺泉に落ちて女となった喜びはオレが教えてやる。らんまが女としてのこれからの人生を選んだんなら、悦ばしてやる。らんまの膣内に指を突っ込んで掻き混ぜた。真夜中、村民が寝静まった静かな村のテントでらんまの膣内がビチャビチャと音を立てる。すごい濡れてる。激しく音を立てると、らんまの声が強く漏れた。

 

「はぁっ……ああ……はぁっ……ああ……はぁっん。あ……気持ちぃい、マンコ気持ちぃい、もっと」

 

 らんまのリクエストに答えて膣内をグッチョグチョにかき混ぜていく。最初は不慣れだった手マンも今じゃ、らんまの身体をコントロールするように動かせるようになっていた。少し手マンを弱めるとらんまのほうから腰を動かしはじめる。淫乱だ、気持ち良さを求めている。雌としての本能でもっと気持ちよくなりたいとらんまの腰つきが訴えている。

 

「それならば、もっと……!」

 

 らんまの乳を左手で揉みながら、右手で膣内をグッチョングッチョンにしていく。らんまの身体が激しく振動する。それに合わせたり、逆らったりしながら、らんまの身体に雌の気持ち良さを教え込んでいく。

 

「はぁあん♡あんあ、あんはぁん、あっは!はあ!はぁっ……ぁっ! はぁんアは! あはぁ!!!」

「雨ってさ、憂鬱な気分の象徴だけど、オレにとっては待ち遠しくてしょうがなかったんだ。だって雨だったら、らんまが学校に女の姿で来てくれるだろ? 女のらんまに会えるからさ」

「はぁは、ぜぇはぁはぁ、ぜぇぜぇあはぁはぁ♡はぁはぁ……達也……んあぁっ、はあぁ!」

「あと、なびき先輩からもらんまの写真を買って、オカズにしてた! 天道あかねの写真も売ってたけど、オレはいっさい、買わなかった! らんまのだけをなびき先輩から注文してた!」

 

 毎日、らんまの写真を見ながら、シゴいてた日々を思い出す。あのとき、どんな風に犯したかったかを思い出して、それどおり、今はらんまを犯す。

 

「ピクシー、照らしてくれ!」

 

 オレが指示を出すと小瓶から出たピクシーが集まってきて、テント内を明るくする。らんまの裸がよく見える。すごい、やらしい。こっちの世界に来たときよりも乳はでかくなり、ウエストはくびれ、ヒップはより一層、肉感を増している。女らしい身体がさらに女らしくなってる。

 

 オレは仰向けになっているらんまの乳房の上にバッキバキに勃起したチンポを乗せた。それをらんまが進んで、乳肉に挟む。パイズリだ。無差別格闘早乙女流パイズリだ。

 

 体重をかけないよう剛直になった肉棒を胸にあてがった。

 

「らんまの胸、使わせてもらうぞ」

 

らんまが頷くと同時にオレは巨乳を両手で掴み谷間に向かってモノを挟み込む。

 

「……うおっ! らんまのパイズリやべぇ!」

 

 『らんまのパイズリ』これだけでオナニー何回もできそうなくらいのパワーワードだ。 スベスベのらんまの乳肌にモノが包み込まれて柔らかく纏わりつく。 挟み込んだだけなのに強い快感がオレを襲った。 腰をそのまま動かすと乳圧がぎゅっと搾り取るように竿を扱いて、快楽に腰の動きを速めるとらんまの口元から漏れた唾液やオレの汗が潤滑油となり 水音がグチュグチュと鳴ってドロドロのベタベタのグジュグジュに胸とモノが絡み合う。

 

「……すげえ、らんまのおっぱい気持ちよすぎる……」

「あっ、オレも、あっ、達也のが熱くてっ太くてっ気持ちいい!」

 

 言うとおり指と肉棒が乳肉で自在に形を変え抜き差しされるたびに紅潮している頬は赤みを増しした。 頬を撫でるとぷにぷにとした感触が伝わって頬擦りを笑顔で返してくる。

 

—やべー超可愛い。

 

 普段は勝気なのにこうやってセックスの時間は甘えた表情を見せてくる。けれどオレは可愛らしいと思う気持ちさえも欲情で塗りつぶして腰を使いらんまのおっぱいを使わせてもらう。

 

  ずちゅ ぐちゅ ずちゅり ぐちょ ずちゅ ぐちょ

 

 突き入れると乳肉の狭い隙間で亀頭が締めつけられながら鈍い音を立て、引き抜くと圧迫している竿を惜しむように乳房が高く音を鳴らす。 マシュマロよりも柔らかくて、桃よりも果実の匂いがして、水風船よりも弾力ある。この世の最高の感触をモノ全体で感じ取ると耐え難い快楽が起きた。

 

 「はっ、あっ、ふぅっ、あっ、ふぁ、」

 

 気をつけてるけど、らんまへ体重がかかるみたいだ。 だが腰の抽送に合わせるように呼吸するらんまは胸と体を圧迫されてる事すら快楽に変わるらしく、おっぱいを犯すタイミングに合わせて汗が吹き出ている。暑い。テントの中がすごく暑い。でも、開けたら、村民に聞かれちまう。もしかすると元許嫁の天道あかねにも。

 

 挟んだまま双乳を両手で上下に振るとおっぱい以外では味わえないと確信できる柔らかさがモノを包み込み、亀頭から竿の根元までを何度も扱き擦っていった。 らんまのおっぱいを揉み潰して弄くって楽しんでるついでに剛直を刺激してる程度なのに凄く気持ちいい。今度は上下動に胸を揺すらせ扱きつつ、腰を回すと重量ある乳房を ダイレクトに肉棒が掻き回して竿全体でおっぱいを味わい尽くす。 興奮しすぎてすでに限界が近い。双乳をギュッっと谷間で押し潰した。

 

 「ひぃあぁぁぁぁ!!!」

 

 強すぎる圧迫でらんまは悲鳴をあげるが、大丈夫。この声は興奮しているらんまの声だ。溢れる欲情のまま乳房を膣に見立て激しいピストンを容赦なく始める。

 

  ぐちゅ! ぐちゅ! ぐちゅ! ぐちゅ! ぐちゅ! ぐちゅ! ぐちゅ! ぐちゅ! ぐちゅ! ぐちゅ!

 

「あぁ! あぁ! あぁ! あぁ! あぁ! あぁ! あぁ! あぁ! あぁ! あぁ! あぁ! あぁ!」

 

 オレの声とらんまの声がシンクロして響き渡る。まずい、ちょっとうるさいか。でも、もう知らない。関係ない。オレはらんまのパイズリで今夜射精する。

 

 オレ自身がらんまの乳と一体化し快楽を1/2に分け合い絶頂へと昇り詰めていく。縦に押し潰された乳房で肉棒の先から根元まで隠れて全体がちょー気持ちいい激しい抽送が欲情の限界へと達すると窮屈な乳穴へ向かって特濃白濁精液が噴出した!

 

「達也!出して!精子だして!オレの乳マンコにだしてええ!いっぱいだしてえ!ちょうだいぃ」

「らんまのパイズリ最高だ!おっぱいマンコ最高だ!らんま最高だ!!愛してる!んおぉおぉおおぉお!はぁはああ、イクぅううぅうあああ、イったぁああああああ」

 

 パイズリの後に、まだ、衰えないチンポでらんまに挿入した。

 

「どうした? らんま、痛いか?」

 

「……ううん、そうじゃない。もっと自分の胸のうちを、達也に晒すのが怖い」

 

らんまは、なにか言いにくい事を隠しているようだ。オレはらんまのすべてを受け入れたい。

 

「いいよ、らんま。なんでも話してくれ、らんまのことをもっと知りたい」

「八宝斎たちに犯されているときも思ったんだけどさ、オレ、じじぃやみんなの前で乳を出してただろ? 元が男だから恥ずかしくないだろとかって思われてたかもしれないけど、オレはみんなに見られて、自分が一番、興奮してたのかもな」

 

 ゆっくりと話はじめるらんまの言葉、ひとつひとつをオレはじっくりと聞いた。

 

「そうやって、気を引いて、楽しんでた。この世界に来て、ビキニアーマーを着たときも、達也の反応を確かめたくて。相手が目のやり場に困って目を伏せるのが楽しかったり、ガン見されると、興奮してジワっと濡れたり……外だろうが、どこだろうが乳を出しまくってスリルを楽しんだり。普通の女じゃできないからこそ、やってみたかったのかもな。それにこの世界ではさ、男に戻れなくなって、ずっと女でいたらさ、どんどん達也のことを好きになっていっちゃってた」

「オレは、最初にらんまのことを見たときからずっと好きだったぜ? めちゃくちゃ可愛いっておもってた、そりゃ、おっぱい大きいとこかも好きだけどさ……。オレ、らんまの笑顔が好きなんだ」

 

 オレはポケットから、1枚の写真をらんまに見せた。学校での掃除の時間中の写真だ。ホウキを持っているオレに女のらんまが肩を組んできて、笑顔のスナップショット。らんまは女子の体育の助っ人後だったので体操着とブルマを着ている。撮影者は天道あかねの姉、天道なびき。オレがらんまの写真をいっぱい買うものだからと、なびき先輩がサービスで撮影してくれた写真。この世界に転移してきたときにも、肌身離さず持ってたから、そのまま、持ち歩いていた。

 

【挿絵表示】

 

 

「あは、これ覚えているぜ? なびき姉ちゃんが撮ってくれたんだよな」

「このとき、肘がらんまの胸に当たったんだけど、らんまはべつに気にするなって言ってくれたよな」

「そうだっけ、そういえばそうだったかもな♪」

「まさか、あのらんまとこんな関係になるとはな……」

「それはこっちだって同じだぜ」

 

 その晩もテントの中でオレとらんまは何度も愛し合った。チンポとマンコだけじゃない、男と女として、ひとりの人間として心も繋がった。



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第一部・決戦の章
63.最終装備


 七つの宝玉が揃ったオレとらんまはベリーヌの屋敷に戻った。この宝玉を使って魔王の復活を阻止するために封印し直す方法を教えてもらうためだ。

 

 ベリーヌの部屋に騎士団の幹部を含めて、十数名が集まっている。参謀役に情報役、そしてオレたち特命係。

 

「いやー、しっかし、ホントに集めてしまうとはな」

「まぁ、八宝斎のじじぃに集められなくてよかったぜ、ホント」

「苦労した甲斐があったな、ホント、色々あった……」

 

 西の砦でオークを討伐したところから始まったオレとらんまの旅はこの宝玉と一緒といっても過言ではなかった。一言じゃ語りきれない冒険の数々だった。虹色の七つがそれぞれ呼応するように輝きを放っている。

 

「んで、集めた後はどうすればいいんだ?」

 

 ベリーヌが世界地図を机の上に広げた。まだ、オレたちが行ったことのない大陸や場所も書かれた広大な地図だ。今いる大陸と北西の大陸の間のなにもない海をベリーヌは指差した。

 

「この地図の中央に魔王の城がある島がある。この宝玉たちは本来、そこに祀られているのだが、私の先祖、すなわち勇者が魔王を討伐し、この宝玉を封印したはずだったのだけど、誰かが封印を解いてしまった結果、各地のモンスターが所持して力を得ていたというわけだ」

 

「なるほどな!じゃあ、話は簡単だな。ここにもう一度、封印しにいけばいいんだな」

「ま、そういうことなんだけど…城は主人である魔王を失っても強力なモンスターがいる。そこを突破する必要がある。危険な島だからこそ、こうして、地図にはあえて書かないままになっているんだ」

 

 まさにラストダンジョンという感じだな。これは気を引き締めていかなければ。

 

「危険な旅を任せて申し訳ない。本来なら勇者の末裔である僕も行くべきなのだが、あまり僕は戦闘が得意ではないから、なにからなにまで頼ってしまってすまない」

 

 珍しくベリーヌが頭を下げた。たしかに勇者の末裔として宝玉を封印し直すのは義務なのだろう。

 

「なに言ってんだよ、水臭え。オレと達也に任せておけば、無問題だぜ?」

「そうそう、オレたちの冒険の総決算でもあるんだ、行かせてほしい」

「まぁ、そう言うとは思っていたから船や兵の準備は進めておいた、それと、あれを出してくれ」

 

 ベリーヌが執事に伝えると執事が鎧を持ってきた。いかにも勇者が身につけてそうな鎧だ。

 

「これは私のご先祖の勇者様が身につけていた防具・ブレイブアーマーだ。これを達也には着てもらいたい」

 

 ブレイブアーマー、直訳すれば『勇者の鎧』か。

 

「でも……オレは勇者には相応しくありません、これはやっぱりベリーヌ、いや、公爵が身につけるべきでは?」

「いや……でも」

 

 ベリーヌや屋敷の執事や騎士団の連中はオレに着てもらいたそうだったが断った。オレが勇者だなんて、そんな器じゃない。オレはただただ、らんまと冒険したくて宝玉を集めたり戦ったりしてきたわけだから。

 

「達也、これはオマエが着るべきだとオレも思う……」

 

 らんまが執事から鎧を受け取って、オレの前に差し出した。

 

「これから行く場所はベリーヌの言うとおり、かなり危険な場所だ。防具は十分なものを身につけていくべきだ。それに、達也、オマエはオマエが思ってるよりも勇者してるとおもうぜ。最初にオークと戦ったとき、オマエはなにもできなかった。ハッキリいって、オレひとりで戦わなきゃって思ったさ。でも、あの日からオマエは勇気を出して戦ってきて、いつもオレを助けてくれたじゃねーか」

「らんま……」

「らんまちゃんの言うとおりだ、キミの勇気に救われたって焼け跡の村や各地の人からいっぱい話は届いている」

「わかりました……皆さんがそう言うなら」

 

 オレは別室に行って、執事さんに手伝ってもらいながらブレイブアーマーに着替えた。アンダーウェアに袖を通し鎧を着装していく。もう何十年も経っているというのに錆ひとつないメタリックブルーの鎧だ。オレは恥ずかしながら、ブレイブアーマーに着替えた後、らんまやみんなが待つベリーヌの部屋へ戻った。見世物みたいで恥ずかしいが、みんな、笑顔で拍手で迎えてくれた。

 

「サイズもピッタリでちょうどいいじゃねーか、ほんと、勇者って感じだ。 よ!勇者さま」

 

 らんまがオレをからかう。照れ臭くて顔が熱い。

 

「ふふふ、僕もよく似合ってるとおもうよ、でも、安心したまえ宝玉の封印が終わったら返してもらうから」

「ほんと、いっつもいっつも、達也ばっかズルイよなー、オレもカッコいい防具が欲しいぜ」

「らんまちゃんの分もちゃんと用意してあるよ♪勇者と共に魔王を倒した仲間の防具がね、それはある意味、そのブレイブアーマーよりもすごい性能なんだ。どんな魔法も無効化する…」

 

『どんな魔法も無効化する?!』

 

 オレとらんまが声を揃えた。そして、執事が持ってきたのは白い紐だ。

 

「はい、お持ちしましたよ、『もっとあぶない水着』」

 

 執事が持ってきた紐水着を手にとり、唖然としているらんまにオレは笑いがこみあげてきた。この世のなかにあれよりも、もっとあぶないのがあったとは。

 

「だぁあー!!馬鹿野郎、オレ、こんなの絶対着ねーぞ、こんな格好でウロウロと魔王の城行ったら、まるっきり馬鹿じゃねーか」

 

「らんまちゃん、なに言ってるんだよ、これはアンダーウェア。この上に着るんだよ」

 

 

「へっ……?」

 

 

 紐水着を手にしたらんまの時が止まり、運ばれてきたのはチャイナドレスのような道着だった。昇龍の刺繍が縫い込まれている。

「こちらが先代の奥様が身につけていた天龍の道着とヘア・アクセサリです。アクセサリは勇者様から武道家様への贈り物だと伝わっています」

 

「水着は下着として身につけて、上からはこれを着るんだ。」

 

 残念! 『らんま、もっとあぶない水着でラストダンジョンでいく』クエストは開始されなかった。

 

 オレと同様に天龍の道着に着替えに別室へらんまが行き、戻ってくるのを待っていた。その間にベリーヌから魔王の島の説明を聞いた。

 

「定期的に様子を見に行っている団員の話では島自体にモンスターがいるそうだ、そのモンスターは同行する団員と僕が相手をするから、その隙に達也とらんまちゃんは城を突破していってくれ。ただ、城の内部の地図はないのでどれだけの広さかはわからないけれど……」

「おまたせ……」

 

 天龍の道着に着替えたらんまが戻ってきた。スリットが大きくはいったチャイナドレス風の武道着だ。めちゃくちゃ良い!らんまが歩くたびにセクシーな太ももが見え隠れする。身体のサイズもピッタリみたいだ。

 

【挿絵表示】

 

「おー、よく似合っているね、これも私の先祖様のものなのだけど、身体にピッタリだ」

 

 らんまの身体のサイズにピッタリだなんて勇者様に同行した武道家様も、相当なナイスボディだったんだろうなって、先祖って言ったな、今。

 

「もしかして、勇者様ってその武道家さんと結婚したんじゃ……」

「そうだよ、その通り」

 

 今、オレは勇者の鎧を着て、らんまは武道家の道着を着ている。ただ、それだけの類似なのに二人して顔が真っ赤になるほど恥ずかしくなった。

 

 

 いつもどおりに魔王の城への出発は翌朝となった。オレとらんまは屋敷を歩いて、ベリーヌランドの宿屋へと歩いていく。二人きりとなったところでオレから先に会話をはじめた。

 

「その天龍の道着、よく似合ってるぜ、らんま。ホント、武道家みたいだ」

「これ、軽くてすっごく動きやすいんだ♪ それにこのヘアアクセサリもすごく可愛いし、おさげを結ぶ紐のとこに身につけちゃった♪」

「んでさ、その下にはさ、さっきの紐水着はちゃんと着てるんだろな?もっとあぶない水着。べつに魔王の城はいったらさ、二人きりなんだから、紐水着姿で戦っていいんだからな、どわ!」

 

 らんまからオレの頭にゲンコツが飛んできた。バコン!っと。

 

「アホ! ドスケベ! ちゃんと着てるよ、言われなくたって、な!」

「痛ててて…! 強く殴りすぎだ、天道あかねの事を言えないくらいらんまだって凶暴じゃないか」

 

 以前なら、あかねのあの字も出していなかったが許嫁を解消したことによって、自然とオレからもその名前を出せるようになっていた。

 

「着替えているときにメイド長から聞いたんだけど、勇者様も武道家さんと二人旅だったらしいぜ?勇者様らも旅しながら、オレと達也と同じようにセックスしまくってたのかな」

「さぁ?どうかな、でも、武道家さんもそんな紐水着を下着にするくらいだから、スケベだったのかもね」

「それなら、それを着せた勇者様も相当なスケベだぜ」

 

 らんまには言わなかったが、勇者様も相当なスケベだった事をオレは知ってる。だって、この鎧、股間部分だけ空洞が空いている。これは勃起しても収まるようになっているみたいだ。

 

 でも、オレのほうが勇者様よりも大きいかもな。



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64.ラストダンジョン

 オレとらんまはベリーヌと共に魔王の島へと向けて出航した。世界地図の中央に位置し、地図上には記載されていない魔王の島はベリーヌを含めた一部の人たちにしか共有されていない小さな島だ。そんな小さな島が簡単に見つかるのかと思えば、答えは明確だった。晴れた天候だった海面も魔王の島が近づいてくれば、嵐が立ち込め、暗雲に閉ざされた。主である魔王を失った魔王城であるが、その城と島自体には、まだまだ強大な魔力が残されているように見えた。平和な世界かと思われたこの世界には、これだけ不吉で危険な地帯があるとは思ってもみなかった。

 

「そろそろ、着きそうだな。上陸前に作戦を説明しておこう」

 

 ベリーヌが双眼鏡で魔王の島を確認した後、オレたちと団員を集めて、上陸後の作戦を説明した。

 

「偵察隊の話では城の周りには、かなり凶悪なモンスターが城を守っているとのことだ。まずは騎士隊が前衛で上陸する。騎士隊は後方の法術隊の爆撃呪文の後、突撃していってくれ。その間に達也とらんまちゃんには城に入っていってほしい。おそらく、城の内部にもモンスターはいる事かと思う。二人の体力を温存するためにも手下のモンスターらは僕らベリーヌ騎士団に任せてほしい。そのための法術隊の呪文での奇襲攻撃だ」

 

 つまりは法術隊の呪文で奇襲をかけ、騎士隊とモンスターが交戦している間にオレたちが城へと走り抜くという事だ。

 こちらの団員は8名の騎士隊、4名の法術隊、それにオレとらんまと司令官のベリーヌの合計15名だ。ベリーヌの作戦に不満はまったくない。かなり理に適った作戦だと思った。

 

「もうすぐ着きます! 皆さん、ご武運を」

 

 オレたちは武器を合わせ、互いの無事を祈った。一人も欠けることなく、生きて帰るために。

 

「へっへへへー、腕がなるぜ」

 

 チャイナドレス風のスリットが大きく入った天龍の道着を身に纏ったらんまが両手に装備した神獣のツメをガチャガチャと合わせ鳴らした。オレも神斧ラブリュスの持ち手を握り返す。装備を整えたときのついでにグリップに布を巻き、力を加えやすくしておいた。苦労したものの、やはり、こういう戦いのときのためにラブリュスを入手しておいて良かった。

 

「よし、いくか……」

 

—船が沖に着いた。魔王の島へ上陸。

 

 作戦通り、前衛に騎士隊。続いて、法術隊が続く。その後ろのオレとらんまとベリーヌ の3名。

 

「想定よりも数が多いな……」

 

 オレたち15名に対してモンスターが50匹以上待ち構えていた。主に獣系の武装したモンスターたちは、皆、目が赤く血走り、強い魔力を纏っていた。大陸にいるモンスターとはわけが違う。

 

「だが、引き返すわけにはいかない……ベリーヌ騎士団出撃!」

 

 おー!っと騎士隊の連中は己を奮い立たせ、上陸していく。すぐに法術隊が船上から魔法を詠唱する。遠距離の爆撃呪文でモンスターに奇襲をかけた。法術隊の爆撃呪文を受けたモンスターが簡単に倒れるまでもなく、爆撃呪文の土煙の中、騎士隊とモンスターたちの交戦が開始された。そして騎士隊は船から城の入り口への道を開けるようにモンスターを押していく。

 

「よし! らんまちゃん、達也。なんとしでも魔王を復活させないように宝玉を封印してきてくれ。この世界の命運は二人に任せたぞ」

「任せとけって♪」

「らんま、いくぞ……」

 

—バーサク!

 

 オレの髪は白くなり、目が血走る。バーサーカーの姿に変身して船を降りて、城へと走っていく。騎士隊が空けてくれた道をつっきっていく。空からは大量のキャットバットが現れた。しまった、コウモリの姿だが、顔が猫だ。らんまは猫が大の苦手だが、猫顔のコウモリはどうなのだろう……。

 

「ひぃぎゃあぁああー! ネゴオオ!? ぎらぁあいいぃぃぃいい」

 

 うむ、やはり苦手だった。

 

 ここで猫拳が発動しては城にも入れなくなる。オレはらんまの顔にマントを被せ、そのまま走っていく事にした。キャットバットが四方八方からオレの頭を突いてきたり、引っ掻いたりしてくる。斧を振り回そうにも、ここじゃ狭すぎる、味方にもあたってしまいそうだ。

 

ドガァアン! ドガァ! ドガァ!

 

 そのとき、後ろから攻撃呪文が飛んできて、キャットバットを撃ち落としていった。最後方に位置していたベリーヌだ。ロッドの先から閃光呪文を飛ばしている。勇者の末裔も嘘じゃないが、歯をキラリと光らせて、ドヤ顔をするなとツッコミたかった。

 

「伊達に攻撃呪文は学んでいないよ、さ、ここは僕らに任せて、城へ!」

 

「サンキュウっ♪」

 

 ベリーヌに援護されながら、オレたちは城へと侵入した。城に着くなり、幻獣ピクシーを小瓶からだし、周りを明るくする。

 

「玉座はどこだ……」

 

 城の内部の地図はもらっていないので行き当たりばったりでたどり着くしかない。オレたちはまっすぐに進んだ。敵が出ようがしょうがない。

 

 薄気味悪い幽霊屋敷ではなく、綺麗に管理された城だ。

 

 魔王城の内部をまっすぐに進んでいくオレたちに氷の刃が飛んできた。氷の攻撃呪文。この威力は並の術使いじゃない。なら、アイツか。オレが氷の刃の出元を見ると深くフードを被った魔道士が槍を持った上半身は鬼型で下半身は魚のような槍騎兵を従えていた。モンスター人気投票があれば女子ファンから人気を集めそうなイケメン風のガーディアン・ランサーだ。

 

「ふふふ……七つ宝玉を集めたようだな。オマエらの動きは常に把握していた。八宝斎をそそのかし、七つ集めさせ魔王様を復活させる計画だったが、オマエたちが集め終えるとはな。だが、ここでオマエたちから奪えばいい話」

「てめえ、人間じゃなくて魔王側の者だったんだな?」

 

 この城に人間が滞在できるわけがない。こいつの正体はモンスターだ。

 

「もう隠しておく必要もあるまい、私の真の姿を見るがよい」

 

 フードを脱ぐと黒く染まった顔が山羊のような仮面へと変わっていく。ローブには強大な妖力が溢れる魔石が現れ、ローブからは尻尾のようなものが何本も生えだした。

 

 山羊仮面が術を唱えると炎や氷の魔法がオレとらんまに襲いかかってきた。

 

「我が名はゼノリス、覚えておけるなら覚えておけ」

「へっ!オレには魔法は効かねえよーだ」

 

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 らんまがオレの前に立ちはだかり、魔法を無効化した。アンダーウェアとして着ているもっとあぶない水着の効果だ。

 

「お嬢さん、キミの相手は用意してあるが?」

 

 らんまをガーディアン・ランサーが槍でなぎ払った。咄嗟に神獣のツメの甲でガードしたが城の壁へと吹っ飛ばされた。

 

 オレが急いで駆け寄っていく。

 

「大丈夫か? らんま」

「痛ててて、その槍、ただの槍じゃねえ、めちゃくちゃ強力な武器だ」

「そのとおり、これはロンギヌスの槍。我らが魔王軍と戦うために神に作られた武器。しかし、この武器も人間側ではなく我が魔王軍にあれば、なんてことはない」

 

 さて、どう倒せばいい。術使いに槍使い。こちらは斧と爪が武器だ。長期戦になれば回復の術を持たないオレたちが不利になる。なら、らんまとどちらか一方を狙うべきか。決めかねているうちに相手側が襲ってきた。

 

「魔法が効かぬなら、こうすれば良いだけだ」

 

 ゼノリスは城の壁を削り取り、その破片に魔力を込めてらんまに向けて飛ばしてくる。らんまの天龍の道着が切り裂かれる。狙いはアンダーウェアがわりの水着か。そうはさせないと、オレがらんまを斧で守ろうとしたらガーディアン・ランサーが襲いかかってきた。オレは斧で槍と打ち合った。神武器同士だと打ち返しても折ることができない。オレは斧を振り回し、雷鳴を放った。しかし、それをガーディアン・ランサーはロンギヌスの槍を一振りして打ち消した。

 

「くっそ、無言野郎、なかなかやるじゃねえか」

「…………」

 

 まるで正確無比な槍捌き。これは手こずりそうだぜ。

 

 横ではらんまがゼノリスに道着を切り裂かれている。布地が減っている。正直セクシーだが、今はそんなことを思ってる場合じゃない。オレがゼノリスをらんまがガーディアン・ランサーと戦えればいいものを向こう側も考えた結果、この戦いになっているのだろう。このゼノリスはオレたちとの戦闘を事前にシュミレーションしてやがったな。

 

 今、自分の武器でできる最大限の戦法を考える。斧の技でよくあるのってなんだっけ、トマホークか。よし、それだ。トマホーク大作戦でいくぞ。

 

「らんま……オレがなんとか、あいつからロンギヌスの槍を奪う、奪ったらパスするから、そこで一気に倒しにかかってくれ」

「おう、わかった……、あんまり無理すんなよ」

「多少、無理しねえと倒せないよ。いくぞ! でぇええい」

 

 オレは気合を込め、ガーディアン・ランサーに斬りかかっていった。と見せかけて、斧を振り回し、ゼノリスに投げつけた。

 

「ふ……なにを血迷ったか、武器を投げ捨てトマホーク代わりか、甘い!」

 

 ゼノリスは術を唱え、トマホークを空中で止めた。

 

 そしてオレのほうへとはガーディアン・ランサーが槍を突き刺してきた。

 その槍を真正面から受け止めた。バーサーカーとして防御力を最大にした鋼鉄の腕でだ。しかし、さすがはロンギヌスの槍。オレの身体に突き刺さった。すごいエネルギーだ。

 

「ぐうぁ、痛ぇえ……でも、この槍を奪わなないと……」

 

 オレは槍を握りしめ、ガーディアン・ランサーの手から放させた。槍を奪い、それをらんまに投げ渡す。

 

「らんまぁあ!」

 

「任せておけって、無差別格闘早乙女流槍殺法・火中天津さみだれ突きぃ!」

 

 らんまが空中で受け取った槍で技をガーディアン・ランサーへと放つ。無防備となっていたガーディアン・ランサーは大ダメージを受け、倒れていった。

 

「へへへへ、どんなもんだ。次はオマエだぞ」

「さぁ、2対1だしな」

 

「人間どもが……でも、私には見える。魔王様の力が復活する未来がな」

 

「なに言ってるんだ、それを阻止するために、封印するためにオレたちが来てるんだからな」

 

「この世界にモンスターがいるかぎり、魔王軍は不滅だ」

 

 ゼノリスは自らを暗黒の魔障に変え、窓の外へと出ていった。窓の外には小さなコウモリが飛んでいる。

 

「どういう意味だ? コウモリになって逃げていったのか?」

「負け惜しみだろ、気にする事ないさ、先へ急ごうぜ」



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65♥.魔王の力

 魔道士へと化けていたゼノリスとガーディアン・ランサーとの戦いを制したオレたちは、この冒険の本当に最後の目的地へと辿り着いた。主人である魔王が不在だというのに暗黒の魔力に包まれた部屋に足を踏み入れる。薄気味悪い王室。中央には玉座まで敷かれた赤い絨毯があり、埃一つ付いていない。天井には豪華に飾り付けられたシャンデリアが吊り下がり、部屋全体は赤や紫色でデザインされている。

 

 一段あがった場所に魔王が座る玉座がある。丁度人間が座れそうな大きさ。この事から考えると、魔王はひとがたの姿だったのだろうか。玉座には剣が突き刺さっている。聖剣エクスカリバーだろうか。これで、オレが知る限りの伝説の武器、すべてを見た。神斧ラブリュス、神獣の爪、八宝斎が持っていたゴッドロッド、そして、今、らんまが手にしているロンギヌスの槍。

 

「ここまで来たけど、封印の仕方がわからないな…」

「ま、行ってみようぜ」

 

 静まりかえった玉座へと近づいてゆくと、七つの穴が玉座に開いているのが見えた。ここに宝玉をハメこむのかもしれない。大きさと形が一致している。布袋から取り出すと七つの宝玉の光が強く反応している。

 

「ようやく、ここまで来たな」

「なぁ、達也……魔王の力ってどんな力なんだろう?」

「そんなのわからないよ、強大な魔力、モンスターを統率する力、不老不死に人間の心を操ったりとか?」

「オレたちが魔王になればさ、この世界を平和にできるんじゃないか?それに永遠に若い身体を手にいれれば、永遠にセックスも楽しめるんじゃない?」

 

「永遠に若い身体……永遠のセックス」

 

 らんまの言葉に心が奪われる。たしかに魔王の力を手にいれれば、不老不死になる事もあるかもしれない。なんせ、人間の勇者は死んでいるが、こうして魔王はまた復活させられようとしていたのだから、らんまと二人で手分けして玉座に七つの宝玉をはめこんでいる。5個の宝玉をはめ終えた、残りは2個だ。赤色と青色。オレたちが最初に手にした宝玉。

 

「やっぱり、封印するのはやめよう、オレたちが魔王を復活させ、力を得よう」

「なに言ってるんだよ……らんま、魔王の力を封印するためにここまで来たんだろ?」

 

「ま、ひっかからないと思ったよ、頑張って口調は真似したんだけどね……うふふ」

 

 そのとき、ドスンっと大きな音が身体に響いた。らんまがオレの急所をついたのだ。腹を抱えてうずくまるオレ。鎧の上からでも深い衝撃だった。

 

「んぐぅ……てめえ、らんまじゃねえな」

 

「ホント、あなたって不注意よね…でも、そんなところ嫌いじゃないわ」

 

 倒れていく中、らんまの中から黒い妖気が出ていく。らんまもオレと同じように玉座の前で倒れた。気を失っているようだ。

 

 黒い妖気は醜い姿となり、2つの宝玉を握りしめた。

 

「てめぇ……サキュバスだな…」

「うふふ、ピンポーン」

 

 黒い妖気は醜い姿となり、2つの宝玉を握りしめ、玉座にはめていた。

 

「ほんと、この娘の身体は入りやすいったら、ありゃしない。入りやすい娘の身体ってどんな身体か教えてあげようかしら、それは淫乱で男受けする身体。ま、今日はそんな事どーでもいーの、ついに私が妖魔サキュバスから魔王サキュバスになる記念すべき日なんだからね、うふふ」

 

 サキュバスが2つの宝玉をはめ終えた。雷鳴が鳴り響いた、外では大雨、大嵐が一層、強くなっていく。窓を強い雨や風が叩く。剣は暗黒に染まり、玉座からは紫色の魔障がサキュバスの身体へと入り込んでいった。サキュバスの姿が変わっていく。

 

 前胸部周りを強調した服装に変わった。上半身部分が胸を含め大きくはだけており、胸下はハートマークを象った穴が空き、肌が露出されている。下半身はスーパーハイレグ状の黒いレオタードに、コウモリの模様があしらわれた網タイツがふくらはぎを引き締め、足元はヒールの効いたハーフブーツだ。サキュバスの象徴ともいうべき、コウモリ状の羽根が背部に生えている。

 

—そして、顔や体型はらんま、そのもの。

 

 サキュバスはおさげ髪をほどき、赤いロングヘアをなびかせた。

 オレの目の前に二人のらんまがいる。魔王の力を手にしたサキュバスらんま。そして、横で気絶しているらんま。

 

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「この娘の姿で、魔王として君臨しようかしら…、うふふふ」

「てめぇ!サキュバス、人の嫁の姿を勝手に使いやがって」

「あなたのその鎧は邪魔ね」

 

 サキュバスがオレに暗黒の妖気を吹きかけると鎧が溶けはじめた。由緒ただしき勇者の鎧がまるでゼリーのように溶けていく。オレは下着もなくなり、裸とされた。サキュバスらんまに蹴飛ばされ、玉座の絨毯の上で仰向けにされる。

 

「達也、あなたって本当に変態よね、よくもこんな状況で勃起していられるわね……それとも私が魅力的すぎるのかしらぁ??うふふふふ♡」

 

 交えた事をオレの身体が覚えているのだろう、サキュバスが言うとおり、オレのペニスはこんな状況にも関わらず太く硬くなっている。サキュバスに見下されて、ヒールで腹のあたりを踏まれている。

 

「ほらほら、変態。ドスケベチンポ、なにか言ったらどう?」

 

「…………。」

 

 オレは生まれてはじめての最大恐怖に怯えている。魔王の力を手にいれたサキュバスに怯えている。これまで戦ってきたどんなやつよりも強い魔力、桁違いの魔力を放っているからだ。

 

 サキュバスが手招きするとオレの身体は宙に浮かび上がった。まるで重力を感じないどころか、手足がまったく動かないのに、サキュバスに乳首を触れられると、性欲がこみあがってしまう。

 

「いいわね、その顔、期待している顔、好きよ〜♡これまで殺してきた男もそんな顔してた。でも、あなたが一番、いい顔してるわね、ふふふ」

 

 サキュバスがパチンっと指を鳴らすとらんまが起き上がった。

 

「らんま……!」

 

 オレは名前を呼んだが、反応がない。目が虚ろだ。操られている表情。

 

「さ、らんまちゃん、あなたもこっちに来なさい」

 

「はい、サキュバス様……仰せの通りに」

 

 虚ろな表情のらんまもオレと同じように空中に浮遊させられる。

 

「サキュバス、てめえなにする気だ……らんまを巻き込むな」

「なにするって〜?教えてあげるわ、3Pよ♡」

「は?」

 

—オレは耳を疑った。今かららんまの姿をしたサキュバスは、本物のらんまを含めて、3Pをするのだという。

 

 オレの理性と本能がぶつかり合う。魔王サキュバスの言いなりになってはいけない気持ちとイケナイことをしたい気持ちとぶつかり合う。

 

「やめてくれ……やめてくれ……やめてくれ……やめてくれ……」

 

「どうしてぇ?身体は素直に反応してるわよ、あなたの大好きならんまちゃん2人との3P、夢のようでしょ?ねぇ、らんま」

「はい、サキュバス様……わたしも達也にご奉仕したいです」

 

 本物らんまはサキュバスに操られ、従順ならんまになっている。

 

 この二人に犯されたら、オレはもう……オレはもう……オレはもう……オレはもう……。



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66♥.二人のらんま

「やめてくれ、頼む……」

 

 サキュバスが聞き入れるとはまったく思っていないがオレの理性は拒否をした。

 

「変態くん♡この私が拒否するとおもう?私もあなたとらんまちゃんと同じように気持ちいい事がだーーい好きなの♡仲間に入れてよねー、二人だけで楽しんでズルいわぁあ」

 

 らんまの顔でワガママなそぶりを言うもんだから、可愛いと思ってしまう。こんな状況なのにそんな事を思ってしまうオレはサキュバスのいうとおり変態なのかもしれない。

 

 ぶるんっとオレの目の前でサキュバスが乳を丸出しにした。らんまとまったく同じ形、大きさのおっぱい。それをオレの顔に近づけてくる。オレは必死に拒もうとするが目線だけしか動かない。顔を背ける事も目を閉じる事もできない。

 

「やめろ……サキュバス……やめてください……」

 

 快楽に飲み込まれる事が怖かった。サキュバスが魔王の力を手にした事でオレが快楽に飲み込まれればオレも同罪だ。

 

「ふふふ、イヤよ、イヤよも好きのうちってね♡ほんと、あなたのそういうとこ好き、だいたいの男は、もう気力も失って抵抗することもなく歓迎するのに。むしろ、してほしいってなるのに。さすがは勇者ね、さぁさぁはやく、らんまちゃんも服を脱いで」

 

 らんまがサキュバスの横で服を脱ぎ始める、下着代わりに着用していた水着も脱ぎ捨てた。サキュバスの魔力の前では無効化もできなかったのか。オレと同じように全裸になるらんま。

 

【挿絵表示】

 

 サキュバスらんまが乳を揉みあげながら、近づくと、本物らんまも同じように乳を揉みあげて、オレの顔に近づけてくる。

 

「やめろ、本当にやめろ……なにする気だ」

 

 オレは泣いていた、受け入れてしまう事が怖かったからだ。本能ではされたい気持ちがあるからそれを受け入れたくなかった。

 

「うふふふ……それじゃ、らんまちゃんの口から言ってもらおうかしら」

「はい……サキュバスさま、今から達也のお顔にダブルぱふぱふをします」

 

—もうダメだ、オレの心が壊れた。

 

 二人のらんまの双乳が近づいてくる。オレの顔に近づいた。

 

 むにゅぅう♡むにゅぅう♡

 

 オレの顔が押しつぶされる。二人のらんまのおっぱいに押しつぶされた。

 

「さぁ、らんまちゃん♡ご一緒にぃい♡ぱふぱふ♡ぱふぱふ♡♡ぱふぱふのぱふ♡♡」

「はい、サキュバス様。ぱふぱふ…ぱふぱふ…ぱふぱふ…ぱふぱふ…ぱふぱふ」

 

 ノリの良いサキュバスとはまた違った、従順ならんまがオレにぱふぱふをしてくる。もうダメだ、本当に。オレはダブルぱふぱふを受けながら、手は勝手に自分のをシゴきはじめてしまった。最高な感触、大きな水風船がオレの頰に密着してくる。柔らかさがまったく均一な四つのおっぱい。オレの大好きならんまのおっぱいが四つ。サキュバスの魔力の力、化ける力が圧倒的すぎる。完全にらんまの身体をコピーしている。目を閉じるとどれが本物かもわからない。

 

「もっとしてほしい……もっとしてください、ダブルぱふぱふ……」

 

 あぁ、オレも堕ちてしまった。

 

 BADエンドだ。

 

 サキュバスに支配された世界になっていくんだ。

 

 この世はこの魔王サキュバスが支配するんだ。オレは勇者でもなんでもない、ダブルぱふぱふに喜び、チンポをしごくだけの変態男なんだ。もっとサキュバスとエッチなことをしたい変態チンポ男なんだ。

 

「うふふ、わかればいいのよ、わかれば♡ぱふぱふ♡ぱふぱふ♡♡ダブルぱふぱふのぱふ♡♡」

「ダブルぱふぱふのぱふ…ぱふぱふ…ぱふぱふ…ぱふぱふ…ぱふぱふ…ぱふぱふ」

「ぬあぁああーーーーーノリの良いサキュバス様と従順ならんまのダブルぱふぱふ、もう最高です……これ以上のものはないです……ダブルぱふぱふもっとしてください」

 

 もう、オレは心の声も口にするほど、堕ちてしまった。

 

「先代の魔王も、私に力を与えて勇者をこうやって骨抜きにすれば良かったのにね♡ぱふぱふ♡ぱふぱふ♡♡ダブルぱふぱふ♡♡ほら、達也もぐりぐり顔を動かしなさい、4つのおっぱいの間で」

「んぐぅうぅう、んぐぅう、んぐぅうううーーはあああああ!!気持ちぃいいい」

 

 サキュバスの言いなりとなったオレは首と顔を動かす自由を戻してもらい、乳と乳と乳と乳の谷間で顔をグリグリ動かした。

 

 ドピュンッ!

 

 空中浮遊されていたオレの身体から精液が飛びだってしまった。気持ちよすぎる。二人のおっぱいからいい匂いがする、甘くて良い匂い、心地よい匂い。そう思っていたら、出てしまった。オレの精液は玉座の絨毯に向けて放たれた。

 

「もったいない、もったいない」

 

 サキュバスが羽をパタパタとさせて、オレのペニスのところまで飛んでいき、口に咥えた。サキュバスにしゃぶられる。

 

「はぁはぁっあむっじゅるるるるるっ♡れろれろれろれろっちゅっぱちゅっぱっ♡♡すごいいっぱい出てるわよ♡もっともっと♡♡」

「はひぃぃぃいいぃいいあいいああ」

 

 もう言葉も喋れない、完全な方針状態。目の前では従順な本物らんまがぱふぱふを続け、下半身ではらんまと同じ顔をしたサキュバスらんまがオレのチンポを貪って、精液を口で受け止めている。精液が絞り終わると、まだ、勃起し続けているオレのチンポを剥き出しの巨乳で挟み込んだ。またも柔らかな感触を性器に感じ、オレの身体が熱くなる。サキュバスは身体を上下に揺すって、胸の谷間で陰茎を擦り始めた。乳房を押さえる手で緩急をつけているらしく、テントでらんまにされた以上に絞り出される感覚がオレを襲う。

 

 AVで3Pを見た事あったが、まさか、これほどまでにすごいとは。

 

「あぁあ.あ.あ…あ…あああ…!サキュバスさまのパイズリでイクゥウ!!うんああはあぁあ」

 

 オレはらんまにぱふぱふをされながら、サキュバスのパイズリで精液を放った。

 

「ほんと、何度も出るわね♡そこなしのキンタマちんぽ♡♡うふふふ♡♡」

 

 

 サキュバスが指を鳴らすと、場所が切り替わった。少し広めのお風呂場。

 

「ここは……?」

 

「淫魔が作り出した幻の世界、男性が望む淫らな夢の世界。どうやら、あなたの願望の場所のようね。二人の思い出の場所なのかしら」

 

 サキュバスが見渡す。水色と白のタイルの上に木製の壁が貼られている。緑色の桶と椅子。

 

「ここは……私が住んでいる場所の風呂場です」

 

 本物らんまが口を開いた。そうか、ここは天道家のお風呂場。いつのまにか、両手足の自由が戻っている。もう、ここからは逃げれない、抵抗しないと思われたからだろうか。

 

「なるほどね、それじゃソープごっこしましょうか♡」

「サキュバス様、いいですねー!それじゃ、ソープ早乙女ってことで♡」

 

 らんまの口調が元気を取り戻している、術から解放されたのか?いや、そんなことより、『ソープ早乙女』ってなんだよ?らんまがソープ嬢になったら毎日、通っちまうよ!

 

 椅子に座ると、全裸のサキュバスらんまとらんまがオレの身体を洗いはじめた。オレが腕を伸ばすとそこに身体をなすりつけてくる。泡が3人を包み込む、キュバスが泡に息を吹きかけるとシャボン玉が飛んだ。

 

「ソープ早乙女名物・シャボン玉♡ラッシュです♡」

 

 可愛いサービス名にオレの目は虚ろになっていく。やっぱりサキュバスに支配された世界は良いかもしれない。

 

 身体を洗い終われば、オレたちは3人で暖かい風呂に入った。当然のようにらんまもサキュバスらんまも男に戻ることはない。湯船の中で身体を密着させ、キスをしあった。オレはらんまにもサキュバスにもキスをした。

 

「ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ…」

 

 手を伸ばし、サキュバスとらんまの乳房をそれぞれ揉んだ。

 

 風呂場で仰向けになり、サキュバスが乗っかって、挿入してきた。スパイダー騎乗位だ。視界が点滅する。身体の中身全てをひり出すような、オレがサキュバスの中に取り込まれるような感覚が同時に伝わった。オレの大好きなスパイダー騎乗位でオレのちんぽが責め立てられている。

 それと同時に。

 

 顔の上では本物らんまのマンコが密着している。顔を塞がれ舐めるとらんまが淫にあえぎはじめた。

 

「はぁあん♡あんあ、あんはぁん、あっは!はあ!はぁっ!はぁんアは!あはぁ!!はぁ!!」

 

 すごい状況に頭がバカになる。熱いものに溶かされる。戻ってきた視界に捉えられたものは信じ難い光景。蹲踞のような姿勢で股間を大きく開いているためサキュバスとの結合部がはっきりと見える。

 

「うふふふ、若い男根、最高♡すごいわぁあ、私のもグチュグチュ言ってるわぁああ♡♡」

「あっは、最高…ダメだ!いひぃい、いきいしいあああまああさあああ!」

「ほら、達也、我慢してないでサキュバス様にイカされてしまえ♪ほらほらー♡♡」

「ういぃあ・あ・あぁあ・いああ・ぁあういあぁ・・あ・・・あ・あ・・あ・あ・あ・あ・あああ!」

 

「サキュバス様、この天道家のお風呂場でらんまとセックスしてみたいです、いいですか」

「オレも達也と、ここで愛し合いたい」

「うふふふ♡もちろんよ♡魔王サキュバスは愛の女神、二人の愛を応援するわ♡」

 

 サキュバスがマットを敷き、その上にらんまが仰向けとなり、オレにむかって股を広げた。

オレとらんまはサキュバスに見守られながら繋がった。激しく腰を振り、らんまとケモノとなる。余計な事を考えずに、ひたすらお互いの性欲をぶつけあい、慰め合うような交わり方だった。全身に暖かい淫靡な血が湧き始めた。身体が熱い、その熱さをすべて出してしまいたくなる。湿った浴室の中、激しく愛し合った。

 

「らんまのエッチな身体大好きだ……らんまのエッチな身体大好きだ……らんまのエッチな身体大好きだ……らんまのエッチな身体大好きだ……らんまのエッチな身体大好きだ……」

「達也のチンポ……達也のチンポ……達也のチンポ……達也のチンポないと生きていけない」

「らんまぁ! らんまぁ! らんまぁ! らんまぁ! らんまぁ! らんまぁ! らんまぁ! らんまぁ! 」

「達也ぁあ! 達也ぁあ! 達也ぁあ! 達也ぁあ! 達也ぁあ! 達也ぁあ! 達也ぁあ! 達也ぁあ! 」

 

 オレたちはまるで、この世に残された男女二人、アダムとイブのように孤独感を埋め合わせ、激しく交わっていく。

 

 数も数えられないくらい、らんまの中で出した。らんまも何度、オレのチンポでイカされたのだろう。時間もどれだけ経ったのかわからない。オレたちはサキュバスの前でセックスをさせられ続けた。いや、させてもらい続けた。

 

 情けない声をあげてらんまの中で果てるオレ。身体から水分を搾り取られた。身体が干からびていく。身体から色素が抜けていく。

 

 

◆◇◆◇

 

 

 サキュバスに精を搾り取られたオレ。気がつくと、再び、景色が魔王の城の玉座に戻っていた。行為が終わったため幻から元に場所に戻ったのか。

 

 赤い絨毯の上に無造作に倒れているオレとらんまを置き去りにしてサキュバスが王の間から出ていった。

 

 手を伸ばし、らんまの手を繋いだ。まだ、ぬくもりがある。

 

「らんま……」

「達也……」

 

 生きている。オレたちは精を搾り取られ、サキュバスに捨てられた。殺さなかったのは、また性欲が復活したら使うつもりのなのか?

 

「らんま、オレ……サキュバスに勝てなかった」

 

「知ってる、オレもだよ、サキュバスに操られても抵抗できなかった、いや、抵抗しなかったんだ」

 

 らんまも同じ夢を見させられたのか、別の夢を見させられたのかはわからないが、サキュバスに負けた事には変わりなかった。オレとらんまはこの場所に永遠に閉じ込めらるのだろうか。冒険がBADエンドを迎えた。

 

「でも……やっぱり悔しい、オレたちがサキュバスに負けるなんて」

 

 らんまが泣いている。あのらんまが声を強張らせて泣いていた。オレは身体を起こし、仰向けになっているらんまに覆いかぶさった。その涙を舐める。塩っぽい味の涙を舐めた。

 

「あれ、らんま……ヘアアクセサリなんて付けてたっけ?」

 

 らんまはおさげ髪を竜の髭と呼ばれる紐で簡単に結んでいるだけなのだが、珍しく結び目にアクセサリがついていた。アクセサリは宝石を銀細工でヘアアクセ化したもので、その輝きは宝玉と同様の輝きを放っている。

 

「あぁ、これか? これは勇者様が武道家、つまりは奥さんに送ったアクセサリなんだって、お守りがわりらしいぜ。ってか、気づくの遅いぜ?」

 

「ふふ、ごめんごめん……」

 

 オレの指が、そのアクセサリに触れると、アクセサリに取り付けられた宝石が強く反応した。

 

 

—これはいつか魔王が復活したときのために私と妻の力を封印しておいた光の宝玉。次世代の勇者よ、この力を使って魔王を倒してくれ。

 

 声が聞こえてくる。オレたちと同年代の若い青年の声。どことなくベリーヌの声色にも似ている。先代の勇者の声だ。

 

「うわぁあ……!」

 

 オレたちが声をあげる間もなく、宝玉から放たれた光はオレたちの身を包んでいった。ゼリー上になっていた装備がオレの身体に戻ってきては、ブレイブアーマーの姿を取り戻した。らんまの身体にも天龍の道着が戻っている。玉座に捨てられていた暗黒に染まった剣は輝きを放ち始めた。起き上がり、手に取ると、言葉が脳に浮かぶ。

 

—パラティヌス

 

 その言葉を唱えるとオレの身体に先代の勇者の力が蘇った。

 

 力が漲ってくる。

 

 魔王サキュバスとこれなら、戦える。聖剣エクスカリバーを掲げると聖勇者の力、呪文が身体を駆け巡った。ゲームでいえば、LV99MAXの状態だ。

 

「らんま……これって…」

「へへ、危機一髪だったな、装備もこのとおり復元できたみたいだし、戦えるぜ♪」

 

 元気を取り戻したらんまがロンギヌスの槍を振り回してオレにニッコリと微笑んだ。

 

「ふふ、もちろん、もっとあぶない水着も復元できたか?気に入ってるんだよな?それ」

 

 ニヤケながら、らんまを揶揄うと、ボカンっと兜をつけていない頭をひっぱ叩かれた。オレの目の前に無数の星が散らばる。

 

「このドスケベ!!」

「でも、今ので気合い入ったよ、サキュバスを倒す。行こう!らんま」

「おーー!あんの野郎、タダじゃおかねえーぞおおー」

「サキュバスを無事に倒せたら、また、オレとセックスしてくれるか?」

「馬鹿野郎っ、好きなだけ中出しさせてやるよ」

 

 ムクッと再び、勃起するオレのあそこ。やっぱり先代よりもオレのほうが大きい。鎧は窮屈だ。



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67☆.最終決戦!勇者の力

 らんまと城の外に出ると騎士団が倒れていた。モンスターもわずか残っているだけで、おそらくは騎士団が健闘してくれたのだろう。サキュバスがベリーヌにキスをしてエキスを吸っていった。

 

「サキュバス!!」

 

 オレとらんまの声にサキュバスが振り返り、ベリーヌを投げ捨てた。

 

「てめえ!!許さねえからな」

「その姿は、勇者の力でも合流したか、でも、私には無駄だ、しかし、私が出る幕もないわ。この子たちが戦ってくれる、ふふふ」

 

 目が血走り凶暴化にしたモンスターたちがオレとらんまを囲んだ。

 

「こいつらを始末した後に、サキュバス、オマエをやっつけるからな」

 

 そのとき、沖のほうから声が聞こえてきた。

 

「らんまぁ!!応援に来たぞ」

「らんまぁあー、応援に来たね」

「オラの暗器の実力見せてやるだー」

「許嫁解消したからって友達じゃなくなったわけでもないんだからね」

 

 良牙、シャンプー、ムース、あかねたちの声だ。4人が船で漕ぎ着けてきたのだった。

 

「モンスターはオレたちに任せて、達也とらんまは魔王を!って、あれ?らんまが二人ぃ?」

 

 良牙が目を丸くして驚いている。

 

「その話は後回しだ」

「サンキュウ!さ、らんま、髪飾りを貸してくれ」

 

 らんまがおさげ髪をほどき、ロングヘアになると、オレは髪飾りに取り付けられた光の宝玉をサキュバスに掲げた。

 

「サキュバスー!これで正体を明かしやがれ」

 

 光のフラッシュがサキュバスの変化の術を解いていく、元の醜い姿に戻るサキュバス。

 

「ふっ、魔王の力を手にいれた私に勝てるかしら」

 

「雷鳴閃光呪文・ライトニングボルト!」

 

 オレが剣を翳すと暗雲が明け、空から雷鳴がサキュバスの身体に落ちる。

 

「んぐぅ……ロッドなしで呪文だと?」

「悪いな、サキュバス。勇者の力を手にいれちまって、本気でいく。容赦しないから」

「サキュバス、オレもいることを忘れるなー、無差別格闘早乙女流奥義!火中天津乱撃でい!」

 

 らんまが槍を棍のように扱い、サキュバスにダメージを与えていく。よろけるサキュバス。いいぞ、押してる。ってか、武道家らんま、ちょー可愛い。

 

「素早さと攻撃力をあげる呪文をプレゼントするぜ!らんま、身体強化呪文!」

 

 オレがかざした手の先から放った光がらんまを包み込むと、火中天津乱撃の速度が増した。

 

「へへへ♪サンキュウ!でぇええいい!たぁああ!うりゃぁああ!」

 

「おのれぇええ、小娘めが、調子に乗りおって」

 

 サキュバスが太い腕を振り回し、らんまをなぎ払った。らんまが吹っ飛べば、オレはその落下地点へと先回りしてキャッチする。そして、今度は剣に手を添え、魔法をかけていく。

 

「お次は魔法剣だ」

 

 炎に包まれた剣を振り回し、その業火の炎と共にサキュバスに斬りかかった。

 

「でぇえええいい!火炎剣・ファイアーストラッシュ!」

 

 もはや、それっぽい名前のオンパレード。

 

「んづぉおぉおぉおお!生意気な、冷雪呪文」

 

 サキュバスから放たれた凍てつく氷と相殺された。

 

「加勢するぜー、無差別格闘早乙女流奥義!猛虎高飛車ぁあああ!」

 

 らんまが気弾を放った。強気の気がサキュバスに向かっていく。

 

「らんまが猛虎高飛車をうつなら、オレは『THE・誉め殺し』だ」

 

 すーっと大きく息を吸い込み、大声で叫ぶ。

 

「らんま!大好きだ!愛してる!めちゃくちゃスタイル抜群でちょーかわいい。戦ってる姿も最高だ、エッチのときも激しくて、パイズリもフェラもめちゃくちゃ床上手!!」

 

 元許嫁の天道あかねがいるというのに、めちゃくちゃのろけた。気分を良くしたらんまの気弾がさらに膨れ上がった。

 

「へへへへっへへへー!ありがとよ、達也も今、めちゃくちゃカッコイイぜ」

 

 サキュバスが大きな鎌を召喚し、オレに向かって飛んでくる。オレは聖剣エクスカリバーで迎え打った。カキンカキンっと鎌と剣が打ち鳴る。サキュバスの力が強い、鎌を振るたびに魔障が襲いかかってくる。

 

「オレがいることを忘れちゃ困るぜっ、飛竜降臨弾!」

 

 らんまが飛竜昇天破の派生技。飛竜降臨弾を放った。宙にただよっている熱い“気”を、冷たい“気”で下方に打ち抜き、熱い“気”は集中しながら下降、魔障を吹き飛ばした

 

「小癪な!小癪な!小癪な!小癪な!小癪な!」

 

 サキュバスの紫色の顔に焦りが滲み出ている。醜い顔を歪ませて冷静さを失っている。

 

「爆撃呪文・エクスプロージョンスペル!」

 

 響良牙の爆砕点穴のように地面に爆撃呪文を打ち、サキュバスとオレたちの間合いを取った。

 

「この変態チンポ野郎と変態小娘に私が負けるはずがないのよぉおお!暗黒闘気砲ぉお!」

 

 サキュバスが目を見開き、両手を合わせ、まさに、かめはめ波のようにエネルギー波をオレとらんまに向けて放った。こちらも聖剣エクスカリバーを二人で持ち、エネルギー波を出して応戦する。

 

「愛の闘魂気砲・ラブラブフラッシュゥウウウ!!!」

 

 この上ない、イチャつき技名だが仕方がない。だって先代勇者たちの技なんだもん。

 

 目の前で愛の闘魂気砲と暗黒闘気砲が押し合う、眩しいほどの凄まじいエネルギーだ。

 

「みんな、危険だ。船に乗って逃げてくれ」

 

 オレの合図で騎士団とあかねたちは船に乗り込んで島から離れさせた。

 

「うふふふふうー、私はねえ、セックスは好きだけど、愛し合う二人は大嫌いなのよおおー、死ねっぇえええ!死ねええ!淫魔・暗黒闘気砲ぉおお!」

 

「んうわぁあ、押されるぅう!」

 

「くっそ、魔王の力に淫魔の力が乗っかってるすげえエネルギーだ」

 

「負けるなぁああ、負けねえぞおーー」

 

 らんまの言うとおり、気持ちで負けてはいけない。気持ちで負けてはいつまた、サキュバスの淫魔の世界に心を奪われてしまうかわからない。だから、オレは強い気持ちでエネルギーを放ち続けた。

 

 

 エネルギーを放出し続けるオレたちと魔王サキュバス。若干、押されはじめている。向こうは魔王と淫魔の力。こちらは勇者の力のみだからか。

 

「くっそ、なにかもっともっとエネルギーを……」

 

 らんまと二人で剣を持っている。今、らんまが前でオレが後ろだ。オレの勃起したあそこがらんまの尻に当たる。

 

「ったく、オマエは本当にスケベだな、こんなときでも勃起しやがって」

「しょうがねえだろー、らんまの近くにいると勃起しちゃうんだよ」

 

「勃起…!なら、また最後も達也、オマエのスケベエネルギーを乗せるぞ」

「はぁあ?!最終決戦でもオレのスケベエネルギーで倒すのかよ」

「それしか方法はねー!あのサキュバスには絶対に負けたくないからな」

「んぅ?わ、わかったけど、らんま、でも、どうやって!」

「よし、今から、5数える、カウントが0になったら勇者の力でオレのことを裸にひん剥いて、乳揉んでバックから挿れろ」

「はぁあ?!なんだよ、それー」

「それなら、達也のスケベエネルギーが最高潮に達して放出できるはずだ、もう余裕はねえ、はじめっぞ、5…4…」

 

「うわ!ちょっと!らんま、まだ、心の準備が…けど、いいのか?いきなりぶち込んで」

 

「へ、もう濡れ濡れだよ……3…」

 

「ど変態らんま、わかった、それじゃ、いくぞ!」

 

「2…1…」

 

—ゼロ!

 

「破壊呪文・ディストラクション・スペル!」

 

 らんまの道着と水着を木っ端微塵に破壊して、全裸にした。両手で乳を揉んで、バックから挿入!ギンギンの肉棒をらんまの膣にぶちこんだ。

 

「おおあぁあおおああおあぁあおあぁあおおおおあぁあおおあぁあおおおおああああああ!ひん剥きぃ!乳揉みぃ!バックゥウ!!」

 

 あまりの気持ち良さにエネルギーが最大限放出され、頭の中が真っ白に。

 

「ぎぃいやああぁああああ!オマエたちど変態すぎるうぅうあああわああああ!!!」

 

 サキュバスが断末魔の叫び声をあげる中、らんまの乳と膣の感触だけを残したまま、オレの意識が薄れていった。

 

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68.NEVER END〜らんまとの結婚式【最終話】

目が覚めた。

 

 ここはどこだ、宿屋か。固い木のベッドから起き上がり、部屋を出た。階段を降りると宿屋に差し込む光が眩しい。まだ、眠いのに強制的に起こされたみたいだ。宿屋の一階の憩いのスペースに腰をかけたが、誰もいない。宿屋の従業員もいない。すごく静かだ。

 

 テーブルの上にはホットコーヒーが置かれている。淹れたてのホットコーヒー。ここに泊まってるといつも、宿屋のマスターがオレのために淹れてくれるんだよな。ミルク、砂糖なしのブラックコーヒー。マグカップはオレがいつも使わせてもらっていたやつだ。匂いに誘われて、オレはつい、コーヒーを飲んでみてしまった。

 

—らんまはいつもオレより起きるのが遅いんだよな。

 

 

 階段をドタドタと降りる音が聞こえたので、らんまが起きてきたかと思い、階段のほうを見るなり、オレは飲んでいたホットコーヒーを盛大に吹き出してしまった。

 

「ちょ…!らんま、な、なんだよ、その格好!」

 

【挿絵表示】

 

 なんと、らんまがウエディングドレスを着用しているではないか。純白のドレスを身に着けたらんまが口を開いた。

 

「へへへ、どう?似合う。んじゃ、行こうぜ」

「行くってどこへ?」

「結婚式」

「結婚式って誰の?」

「なに、寝ぼけてんだよ。オレと達也のだよ。魔王倒したら結婚するって言ってたろ?」

 

 オレは状況が把握できないまま、街の教会に連れていかれ、タキシードに着替えさせらた。教会には街の人やベリーヌや騎士団の人はもちろん、フレイヤ様やドワーフまで来てくれていた。天道あかねや響良牙もいる。久能小太刀、ムースの横にはシャンプーもいた。

 

—オレ、らんまと結婚するんだ

 

 皆の会話が止まると、教会にウエディングドレス姿のらんまが入ってくる。横にはパンダもいる。玄馬さんか、元の世界の人らは慣れているけど、よくもみんなこの状況を受け入れられるな。

ウエディングドレス姿のらんまがバージンロードをパンダと歩いてくる。オレの元へ着くと神父が儀式をはじめた。

 

【挿絵表示】

 

「新郎達也、あなたはらんまを妻とし、健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、妻を愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」

 

「はい…」

 

新婦らんま、あなたは達也を夫とし、健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、夫を愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?

 

「おう♪ じゃなかった、はい……」

 

 らんまの返事に参列者がクスクスと笑いが起きる。

 

 指輪の交換をする。ドワーフがオレたちのために作ってくれた指輪だった。らんまの指に指輪をはめるなんて初めてのことだったから、戸惑ってしまったけど、なんとか入ってくれた。互いに傷だらけの手が今日までの冒険を物語っている。

 

 それでは誓いのキスを。

 オレたちは言葉を交わさず、誓いのキスを交わした。

 

 そして、オレたちはフラワーシャワーの道を歩いた。元の世界の者、この世界の者、様々な人間が祝福してくれた。分け隔てなく、いろんな人たちの笑顔は平和そのものだった。

 天道あかねがらんまに声をかける。

 

「まさか、らんまのほうが先にお嫁に行くとはね。私たちは今日、元の世界に帰るけど、らんまたちは帰らないのよね?」

「そうだな…オレは勉強苦手だし、こっちの世界で達也と生きていくよ」

 

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 正確な時間はわからないが、元の世界へのゲートは、またそのうち閉じてしまうようだ。おそらくはゲートが閉じるとオレたちが冒険をはじめたときと同じように宝玉が世界各地に散らばるのだろう。

 この世界に来た日からずっと考えていた。いつか戻れるようになったら、どうするかってことを。

 結局、元の世界とか異世界とか、関係ないんだ。どっちもオレにとっては『現実の世界』だ。世界は広い、まだまだ行っていない場所はたくさんある。それをらんまと旅してみたい。それがオレの気持ちだ。

 

 オレとらんまの結婚式から数日後。天道あかねや良牙たちがゲートから元の世界に戻っていって、ゲートは閉じてしまった。オレとらんまは、はじまりの街の宿屋に住ませてもらっている。

 

 憩いのスペースでらんまとコーヒーを飲んだ。オレは砂糖もミルクもなしで飲めるが、らんまの口には苦いらしく大量の砂糖を入れた甘〜いコーヒーをらんまは飲んでいた。

 

「よく、こんな苦いの飲めるよな」

「ふふふ、らんまの舌がいつも子供なんだよ」

「元の世界でのパフェが食べてぇーなー」

「そんなにパフェ好きならさ、この世界で喫茶店でも営むか?」

「あ、それ賛成!それなら、毎日、パフェ食い放題だもんな」

 

オレたちが談笑していると、珍しい人が宿屋に訪れた。

 

「はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ、西の砦にモンスターが現れて、見張りの塔が占拠された。悪いけど行ってくれないかな?」

 

 オレとらんまがコーヒーを飲み干し、テーブルから立ち上がった。

 

「喫茶店よりも、こっちのほうがオレたちにあってるかもな」

「ははは、そうだな♪」

 

 オレは剣を手に取り、ビキニアーマー姿のらんまがマントをひるがえした。この街から旅だったときと同じデザインのビキニアーマーだ。

 

「行くとするか」

 

「行くとしよう♪」

 

 女らんまとの異世界冒険はまだ終わらない。

 

【挿絵表示】

 

 -NEVER END-




ここまでお読み頂き、誠にありがとうございました!

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語は各部ごとに独立したエピソードで構成されており、前の部を読まずに楽しむことができます。もちろん、全ての部を読むことでより深い世界観に浸ることができますが、飛ばし読みも大歓迎です!

■第二部・『集結!伝説のパーティ編』作品紹介

【挿絵表示】

港町ソイツェストで喫茶店を営み始めた達也とらんま。しかし、二人の平穏な日常は長くは続かない。世界各地で巻き起こる怪事件に巻き込まれ、達也とらんまの新たな冒険が始まる。
暗躍する魔導師と戦う伝説のパーティをテーマにした冒険ファンタジーです。
賢者アムや魔剣士パラムも登場します


■第三部・『四聖獣討伐編』作品紹介

【挿絵表示】

美しい女神フレイヤからの依頼で、達也とらんまは現代日本と異世界を行き来しながら四聖獣の封印を解く壮大な任務に挑む。果たして二人は異世界の平和を取り戻すことができるのか?そして、達也とらんまの運命が交差していく……。

■第四部・短編『アッサラーム編』作品紹介

【挿絵表示】

達也とらんまは、日常に飽き足らず新たな魔法を覚えるため、伝説のジャマールの霊魂石を求めて砂漠の街アッサラームへと向かう。果たして、二人はレアモンスターを倒し、目的の宝石を手に入れることができるのか?


■第五部・『神々に愛され地サラトバ編』作品紹介

【挿絵表示】

神々に愛されし地・サラトバ地方への冒険の招待を受け、美しい水の国・ウェスティリアへ向かった達也とらんま。青く澄んだ川が縦横に流れるウェスティリアは、水の恵みによって繁栄し、国内外の様々な文化が交流する場となっていた。やがて、大戦争が始まり、二人もその渦中に巻き込まれていく……。
四カ国からなる新たな大陸を舞台に達也とらんまが冒険を繰り広げます。
※毎日、19時に1話ずつ更新しております。

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第一部・後書き 1/3

小説は昔から書いたことはあったのですが、まさか、こんなに長編を書けるとは思ってもみませんでした。

 

 書き始めたときはネットに公開するつもりもなかったのですが、思い出を残しておくという意味で軽い気持ちでアップしたところ、なんと、読んでくれる方がいて、嬉しくなり、より一層、執筆に励んでしまいました。もう古い原作ですし、原作一覧にもないですが、多くの方に読んでもらえて、本当に嬉しかったです。ありがとうございました!

 当初はR15のつもりで書いてたのですが、運営様からこれはR18ですと連絡を受け、R18になった事で性描写シーンも多くなっていきました。

 

 この「女らんまと異世界冒険記」はプロットを作らずに執筆しました。エピソード毎に気の向くままに書いていきました。おかげで、毎回、自分自身も、どんな風に展開していくか、まったくわからなく、スリリングに執筆を楽しめました。

 

 とは言いながらも、執筆にあたってはいくつかの制約を設けています。

 

■制約その1 『ハーレムものにはしない』

 

ラノベといえば、主人公の男がモテモテになるというのが定番ですが、あえて、ヒロインは1人だけ冒険するのもらんまだけにしました。

 

「戦闘員、派遣します」という作品が好きで、その中でもスノウという女戦士が大好きなのですが、メインヒロイン的なポジションではじまりつつも、じつは違っていて。ぜんぜんスノウのエピソードがない!という不満から、今回はらんまだけに絞りました。

 

 途中の第三章の密林の村に行ったあたりで、ドジっ子僧侶とか仲間にしたいとか思ったりもしたのですが、我慢しました。らんまよりも、そっちが人気出ちゃったらイヤですし、シーンのリクエストも受け付けていたので、別キャラに目が行かれてしまっては困るという事で登場さえもしませんでした。同様にシャンプーも登場させると、リクエスト来ちゃうかもとおもって登場させていないです。そうなんです。女らんまを好きな人には、もっと女らんまを好きになってもらいたい。女らんまを知らない人には魅力を届けたいという一心から、ヒロインはらんまだけになっておりました。

 

 

■制約その2 『世界観はわかりやすく!』

 

 あくまでもらんまとの冒険を楽しんでもらいたいかったので、世界観はわかりやすいストレスフリーな作品作りを心がけました。カタカナの固有名詞を使わずに、漢字やひらがなで表現したりと、固有名詞を出すときは形容詞も一緒に出したりとか。例:神斧ラブリュス。 自分自身がラノベを読み始めたときに、カタカナがいっぱい出てくると混乱してしまうので、心がけてみました。

 

 ただ、おかげで『最初の街』が最後まで『最初の街』でした

 

 

 宝玉が七つあって、それを使うと魔王が復活するとかもRPGの定番ぽく、わかりやすいので、そんな簡単な設定にしました。宝玉探しの旅に物語が進みだしたのは『死闘!岩溶けの洞窟』で八宝斎が登場したところからです。それまでは、宝玉は換金アイテムくらいにしか考えていませんでした。

 ただ、プロットを考えていなくても、それまででてきたアイテムや場所、人物を使い回すと伏線になるねは、とても勉強になりました。むしろ、あざとくなく自然に使い回しできたかなと。

 

 宝珠の在りかがわかり八宝斎に入れ知恵をした魔道士の正体が最初の武器屋のオヤジだったらとかも考えましたが、動機が薄そうですし、そもそも、武器屋なのに魔道士?というのも不自然すぎるので却下しました。

 

 ベリーヌ公爵は最初に存在だけ登場したときは、貴族のオジサンをイメージしていましたが、宝玉探しがはじまったときに、じつは勇者の末裔で魔王復活を阻止するために監視している役目を担わせました。見た目のイメージは格闘ディナーのピコレットシャルダンです。黒幕という設定も考えましたが、あくまでも味方側の立ち位置を貫きました。



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第一部・後書き 2/3

後書き PART2では、気に入っている設定やシーンを書いていこうと思います。

 

■小瓶・幻獣召喚システム

 

 これも物語を書き始めたときには決めていませんでした。そもそも、書き始めたときは、ビキニアーマーを着た女らんまと異世界で旅をするというとこまででした。

 湯太郎が登場したときから、はじまったシステムですが、けっこう面白い設定になったと思っています。ただ、むやみに増やしすぎると便利すぎるかなと思って、増やしていません。

 

 

■好きな技

 砂漠でのシーンは書いていて、自分自身もめちゃくちゃ楽しくなってしまいました。砂漠で水浴び中に服を盗まれて、裸で戦闘するという話を書いてみたくて書きました。もう、世のキャラでらんまくらいじゃないですか?裸でも隠さずに戦闘できるのって。

 

 さらに決め技はエロギャグ以外のなんでもない、主人公のスケベ心エネルギーを用いた飛龍昇天波です。繰り出した方も寸前で避けるという原始的なシステムですが、コミカルでもあり、抱きつくというラッキースケベであり、二人が力を合わせる技にもなっているので、めちゃくちゃ気に入っています。気に入ったので、二回使ってしまいました。続編があったら、また使うと思います。読者の方にも気に入ってもらえたら嬉しい技です。

 

 

■オリジナル主人公

 

 主人公の設定は執筆をはじめる前に少しだけ考えました。たとえば、読者の分身として、らんま1/2の原作のことを知っている主人公と女らんまの旅というのも候補にありましたが、メタすぎるのと、転移が二重になるので却下しました。あとは告白のときに、アニメや漫画で見て、一目惚れというのも弱いかなと思ったんです。なので、あくまでも風林館高校の一般生徒だけど、誰よりもらんまが好きという気持ちを持った主人公にしました。『サキュバスの淫紋・2日目』の独白シーンは気に入っています。筋トレしたって良牙や乱馬みたいになれないというのはリアルな想いかと思います。

 

 背がどうとか、顔がどうとか、髪型とかそういう見た目的な設定は未設定にしました。ただ、絶倫で巨根というのは良いかなとおもって、そうしています。

 

 途中、バーサーカーになれる設定にしましたが、これも後考え設定です。ただ、暴走してしまって、物語の中で自然?にらんまを犯す方法として考えました。

 でも、一般主人公がF系世界で秘めた力を発揮するには良い設定ですよね。

 

 もはや、変身!という合言葉のように、バーサク!を使えたのは面白かったです。そう、自分の中では固い話しではなく、ちょっと笑えるけど、ちょっと感動できる作品を目指しました。

 

 変身後の姿も自由に想像してもらえればと思っています。狼男のように獣人な姿でもいいですし、Xメンのウルバリンみたいなのでもいいですし、スーパーサイヤ人な見た目でもいいですし。

 

 同じく少年サンデー作品であるGS美神・極楽大作戦でも横島くんが物語の中盤から実力をつけてきて、美神さんよりも強く成長し頼れるようになっていくところとか大好きだったので、そういう感じに達也もなれたのがよかったですね。



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第一部・後書き 3/3

後書き、その3では「苦労したシーン」と「やり残した事」について書いていきます。

 

執筆で文章の表現力が至っていないのは十分承知なのですが、その他に苦労したシーンです。

 

 

■ルーラや空飛ぶ乗り物がない

 

 ここはRPGのゲームと小説で一番、違うとこですよね。街から街へ移動するときに、歩くか、馬車か、乗り物じゃないと行けない。ルーラがあるとそのときは、さっと行けるけど、旅の醍醐味がなくなったり逃げるときも簡単になってしまいますから封印しました。

 空を飛べる乗り物も途中、出そうとおもいましたが同様に便利すぎるのでやめました。

 

 フレイヤ様のことも調べると

 神話では身にまとうと鷹の姿に変わり空を飛ぶことのできる「鷹の羽衣」を所有と情報があり、それを湯太郎に着せるかとでも思ったのですが、同様に便利すぎるのでやめました。でも続編があったら着せるのも良いかも? でも、ホント、さじ加減が難しいですよね。

 

 あとは途中でセイレーン号という船を達也とらんまは手にいれますが、また、乗りに戻るのも旅の時間がかかりすぎるのでやめました。置きっ放しです。でも、その後、幽霊船になっちゃうとかは面白いかもですね、と、今、執筆欲が生まれました。

 

 

■八宝斎よりも宝珠をはやく集める!こと。

 

 ある意味、八宝斎登場からエロシーンも書きやすいですし、八宝斎は宝玉を集めて魔王の力を手にする事への動機が明確ですから、話が進みやすくなりました。でも、あらゆる手を使って、らんまたちよりも情報を早く入手し、宝玉にたどり着ける人物ですから、どうやって八宝斎が見つけれない宝玉にするか悩ませました。結果的に、あちこちを移動するサキュバスと響良牙に持たせました。響良牙が持っていた宝玉は明記していませんが、バハムートのものです。

 八宝斎や亀仙人みたいなスケベ老人は大好きですが、昨今のコンプライアンス的に少年誌でな、あまり見かけないので残念ですよね。

 

 

■エロギャグ戦闘シーン

 

 スケベ心を利用した飛龍昇天波以降、エロギャグな戦闘を考えるのが難しかったですね。ここはぜひ、面白い倒し方や戦闘があれば、メッセージください。ゴーレムのところの八宝斎の倒し方はそれなりに、できたかなっておもっています。

 

 

■世界マップ

 

 アプリとかで作れるみたいなのですが、英語だったりインターフェイスがややこしくて作っていません。でも、マップを作ったら、らんまたちがどこにいるかとかも把握しやすそうで作ってみたい要素であります。

 

 

■やり残したこと

 

 水着コンテストとかやりたいと思っていました。水着コンテストでどこにいるか不明の八宝斎を呼び寄せてとか、ぜんぜんアリだなって思ってたんですよ。アニメのらんま1/2では『ミス・ビーチサイドコンテスト』というエピソードあるのですが、らんまは水着を着なかったので……。

 続編や短編かきはじめたら、真っ先に書いてみたいシチュエーションです。あとは八宝斎の登場回数も3回になると多いのかなって思いました。

 

◆◇◆◇

 

後書きも最後まで、お読み頂きありがとうございました。

また、小説を投稿する事があれば、ぜひ、読んで頂きたいのでお気に入りは解除しないでもらえれば嬉しいでく。

今後のリクエストについてはメッセージで送ってもらえれば必ず、返信します。

もしも、この「女らんまと異世界冒険記」少しでも楽しんでもらえたようでしたら

評価や感想のほど、何卒、宜しくお願いします



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番外編・らんま視点
第1章6話「持ち帰った宝玉」※らんま視点


第1章6話「持ち帰った宝玉」のらんま視点でのストーリーとなります。


 風林館高校の同級生である『達也』とこの異世界に転移してきてから、今日で何日目になるだろうか。このオレ、早乙女らんまは元の世界ではお湯をかぶれば本来の男の姿へと戻れたが、転移してきたときに女の姿だったため、この異世界では熱い湯をかぶっても男に戻る事はなく、日々、女の姿で過ごしていた。

 

 オレとは違い格闘の腕前もない『達也』と西の砦の塔に守備隊の旗を取りに行くクエストをこなして、拠点としているこの街に帰ってきた。西の砦の塔に守備隊の旗を取るついでにいたボスモンスター・オークを討伐したときに赤い宝玉を入手したので、それをクエストを依頼してきた武器屋の親父に見せると売るためには鑑定が必要とのこと、鑑定が終わる数日間、待つ必要があった。

 

 冒険を共にした達也と宿屋の部屋の前で別れ、オレはビキニアーマー姿のまま、ベッドに寝転がり、天井を見上げた。

 

 マントは取りさったものの旅で汚れたビキニアーマーのまま、ベッドに寝転がっても気にしない。

 

「あいつ、弱いと思ってたけど、けっこう強かったな……」

 

 この世界に転移してくる前は同じクラスに通う者同士でもあったが、とくに親友という間柄でもない達也。格闘の腕前には自信がある自分とは違って、達也は一般の男子高校生であり、戦闘に対しては素人だ。

 

「でも、達也と一緒じゃなければ、もしかしたらオークにもやられていたかも」

 

 この世界がファンタジー系のゲーム世界であり、ゲームに詳しい達也の知識や決断によって、オレも日々を過ごせてきた事に感謝はしていた。オークの弱点が脳天の宝玉だとわかったのも達也のアドバイスからだった。はじめての冒険はスリルがあって、元の世界での格闘試合では味わえないような危険がつきものだったが、ワクワクしてしまっているのは自分に流れる武道家の血からだろうか。

 

「もしかして、あいつと世界を救っちゃたりして……なわけないか」

 

 べつにオレは元男なのだから、この宿屋に泊まるときも、わざわざ部屋を別にせずに同じ部屋でも良いのに。達也は気を使ってくれて、今日も隣の部屋同士を借りて泊まっている。この世界で過ごしていくための資金にも限りがあるのに、そんな風に気を使い、少しは女扱いされる事に小っ恥ずかしさと嬉しい気持ちが入り混じっていた。

 

 ベッドに転がり、暇な時間が訪れると、ふと、右手は秘部を触ってしまう。呪溺泉に落ちて、この女の姿になって以来、オナニーするときは常に女の姿だった。父・玄馬と中国の修行に行ったときはすでに精通していたので、それまでは男子中学生が行うのと同様にエロ本を見たり、見知らぬ女性の裸を想像してペニスをシゴいて自慰行為は行っていた。

 

 それが呪溺泉に落ちて、水をかぶると女の姿になるようになってからピタっと止まった。自分が女性とセックスをしている姿を想像したりしても興奮しなくなったからだ。むしろ、興奮する材料は自分が女のときの周りのやらしい視線や男に激しく犯されていたり、愛されている妄想になっていった。

 

 元の世界では、自分の部屋はなかったので風呂に入ったときに、冷たい水シャワーを浴び、女の姿になった自分を鏡に映しながら、それを男に犯されているところを想像しながらオナニーにふけった。

 

 つい、長時間やりすぎてしまい、天道家の人々から、長風呂でなにやっている?と疑われたときは何度もあった。

 

 

 この世界に転移してからは、宿屋で毎晩、過ごす事になっていたのでオナニーする回数も増えていった。というか、ほぼ毎日、オナニーしていた。薄い壁の隣には同じ年の達也が泊まっているかと思うと、それも興奮する材料になり得た。

 

「達也は、もう寝てんのかな……オレとエッチな遊びしようぜ♪なんて冗談っぽく声かけたら、アイツどうなっちまうのかな、ははは」

 

 もう何日も二人で生活してきて、さっきまで冒険している間柄なんだから、気にせずに声をかけてみようとも思ったが、元男だから……とか、そんな理由で断られてしまう事が怖かった。達也には女として扱われたいし、変に気まずくなるくらいだったら、このまま、旅の仲間のままでいればいいって思った。

 

「ふふ、でも、オークとの戦いは面白かったな。オレの作戦で乳をだしたとき、オークだけじゃなくて達也もガン見してたな。しかも、アイツ、射精までしちゃってさ」

 

 昨晩の戦いで、オレはビキニアーマーのブラを外し、乳を丸出しにして、オークに隙を作った。そこに達也の奇襲作戦が決まり、オークを無事に討伐したのだったが、丸出しにした途端、達也も目を丸くしていた。大きなテントを張れば、達也のズボンが汚れているように見えた。オレも男のときに射精した事があるからわかる。あれは精液の匂いだったと。

 

「乳見せただけで射精しちゃってさ……乳見せただけで射精しちゃってさ……乳見せただけで射精しちゃってさ……」

 

 言葉を繰り返すと、そんな風に欲情されてしまった事にドキドキした。あんな盛りのついた男子高校生に犯されたら、どうなっちゃうんだろうって。貪られたら、どうなっちゃうんだろうって。

 

「だーーーっ、なんで、オレがあんな奴に興奮しちまってるんだ、さっさとオナって寝よ、寝よ」

 

 オレはいつもやっているように一気に身体に身につけているもの、今日の場合はビキニアーマーをベッド横に無造作に脱ぎ捨てて、右手で秘部を左手で乳をまさぐりはじめる。目を閉じて、自分の両手が作り出す快感に身を委ねる。女の小さな手、いや、男の手でも収まりきらないほどの豊かなバストを揉みまわす。他の女のオナニーは見たことないけど、たぶん、オレのオナニーはかなり激しいほうだとおもう。

 

 最初は優しくいじってたけど、刺激が欲しくなって、つい激しくなっちまって。今じゃ、かなり激しくやらないと物足りないし、イケない。バストは、ただ、大きいだけではなく弾力も豊かで、乳首は綺麗なピンク色だ。これだけの美巨乳だからこそ、八宝斎を釣ったりする事もできる。八宝斎のエロじじぃも久能も、みんな、オレのおっぱい大好きだ。達也も……。

 

「んはぁ……この世界だと、こうやって時間も十分にオナニーができて最高だぜ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、んあ、気持ちいい、すごい」

 

【挿絵表示】

 

 指を唾で濡らし、自分の触られたいところを触っていく。最初は乳首から、まずは優しく撫でるようにクルクルと先端を撫で回した後に、ときに強く摘む。キュっと摘むときは、今までは顔が見えない男だったのに。今日は……

 

「んあっ……!やべえ、なんで達也の顔が……んはぁ」

 

 達也に乳首を摘まれている事をイメージしてしまった。

 

「はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ、隣の部屋で寝てる達也のことを想像しちまって、んはぁ」

 

 もしも、部屋にコップかなにかを使って、達也に聞く耳を立てられてたら堪らないと想像が働いてしまうと、らんまは興奮が抑えきれなくなっていった。自我が崩壊していく。鍵のないこの宿屋の部屋にノックもせず、突然入られたら、なんて言おう。まさか、達也のことを想像してオナニーしてたなんて言えないし。

 

 自分のボディタッチによって溢れた愛液がシーツをじんわり濡らしていく。身体は快感を期待して腰を無意識に前後してしまう。

 

「んあはぁ……! た、つやぁ……はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ…はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ」

 

 誰かの名前を呼びながらオナニーするなんてはじめての経験だった。

 

「くぅうっそ、オレがあんなやつの、あんなドスケベチンポを想像して、オナニーなんか…んはぁ、んあはっ!! んあんふ..あふっ……!んあぁぁっ、でもアイツのチンポ入れたら気持ちよさそう」

 

 つい、乱暴な口調で言い訳してしまうのは心が不安定だからだ。まだ、雌である事を認めたくない自分を雌として雄の達也と交わりたい気持ちが錯乱している。大きく鼻で息を吸いこむ、埃臭い宿屋の匂いしかしないのに昨日、かいだ達也の精液の匂いを思い出そうと吸い込んでしまう。

 

「はぁは、ぜぇはぁはぁ、ぜぇあはぁはぁ……はぁはぁ……ひはぁうんふぁふん♡」

 

 今すぐ、隣の達也の部屋をノックして気持ちを打ち明けたい。セックスしてほしいって言ってみたい。オレのビキニアーマー姿で興奮したのか?って冷やかしながら勃起したチンポをぶちこんでほしい。達也にこのオレの最高にエッチなおっぱいを貪られたいって思ってしまってる。

 

「ん♡あんあ、くはぁ♡んはぁん、あ! はぁっ……! はぁんアは!あはぁ♡はぁ!! 」

 

 ひと際、大きな声が漏れてしまえば、達也の部屋のほうを向いてクリトリスをいじってしまう。指を三本いれてみた。必死にかき混ぜるが、そんな細い指では、オレの火照った身体を満足させる事はできねー。

 

「はぁうあ……んあっはーーあぁーーっはぁーー。あぁうぁ、やべぇ、ぜんぜん足りねーよ、こ、こうなったら、ぁあ……無差別格闘早乙女流奥義!火中天津甘栗拳!」

 

 自分の技でクリトリスを虐め続けた。両手ですごい速さでいじり続けた。女傑族の技をこんなことに使っちゃいけないとはわかっていても、それじゃなきゃ、火照りを冷ますことはできなかった。クリトリスを敵と見立てて、そこに甘栗拳を打ち放っていく。

 

「あっは、やべぇ♡甘栗オナニーやばい♡んあはっ!! んあふあふっ!んあぁぁっ♡」

 

 甘栗拳を打ち込むとクリトリスがヒクヒクして、快感がすごい事になる。それでもその晩のオレの火照りを冷ますことはできなかった。

 

「達也のことをド変態って言うのに、オレだってど変態なんだよ、んはっんんふっ…つあああっ!!つんっんはっ♡んんふっ♡んんんっん♡ぁっんんふっんん♡いっひぃああああ♡たつやぁあああ」

 

◆◇◆◇◆◇

 

 そのまま、オレは裸のまま疲れて眠ってしまった。窓から太陽の日差しが頰を照らした。木の壁をノックする音と達也の声で目覚めた。

 

—ドンドンドンッ!

 

「おーい、らんまぁ?もう朝だぞ、そろそろ朝食行こうぜ」

「ういー、わかったぜー、今いく」

 

 昨夜のことを知られないように、わざと男の口調で、友達のように反応をしたオレはビキニアーマーを装着し、マントを付け、部屋の外に出た。そこにはニッコリと笑う達也がいた。

 

「おっはよー、らんま♪今日もオレのためにビキニアーマーを着てくれてるのか?」

「べ、べつに、てめえのために着てるわけじゃねーよ。勘違いするな」

 

「んふふ、けっこう長旅だったからさ、十分に寝れたか?こっちはもう、朝までぐっすりだよ」

「あ、だな♪こっちも、くったくたでさ、爆睡だったよ」

「それと、今日も女のらんまは可愛いな」

 

 達也にそう言われると、身体中の体温があがって、顔が真っ赤になってしまった。でも、つい、反抗的なことを言ってしまう。

 

「うるせぇーやい、べつにてめえなんかに可愛いって思われたくなんか…」

「女の子のらんまはすごく可愛いし、よく似合ってるよ、そのエロエロな格好♪」

「だぁー、からかうんじゃねえ!! 朝勃ち変態チンポ野郎」

「おわ?! らんま、なんでオレが勃起してるってわかるんだよ」

「だーって、達也はオレといるときはいっつも勃起しまくりだもん、魅力溢れる女って罪よね」

「はいはい。そんじゃ、朝飯いこうぜ、砦の塔のクエストの報酬もたんまり頂いたからさ♪」

「だな♪ 食おうぜ、食おうぜ」

 

 達也との異世界冒険も悪くはないかなって思う今日この頃だ。



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早乙女らんまは女として生きていきます ※らんま視点

第1章18話「港町ソイツエストの夜」のらんま視点でのストーリーとなります。


 オレと達也は無事にバハムートを封印し、この港町ソイツェストへとやってきていた。馬車を売り、4500ゴールドを手にした事から、今夜の寝床はソイツェストで一番、大きな宿屋に決めた。

 

 フロントで宿泊料を払い、階段を上がった。寝泊まりする部屋の扉を達也が開くと。そこには夜の海、街灯りが見降ろせる最高の夜景ポイントだった。思わず、見惚れてしまうほど、綺麗だ。

 

 バルコニーに出ると右手には賑やかな街並みが広がっている。先ほど、食事をしたレストランも見える。そして正面の夜の海を眺めながら、手すりに腕をかけると潮風が気持ちよく吹いた。

 

 さっきから、達也はこっちをジロジロ見てきている。異世界に来て、こんな豪華な宿屋に泊まるのは初めてだ。

 

 達也がオレの顔を振り向かせて、神妙な面持ちで話はじめた。

 

「らんま……大事な話しがある」

 

 まっすぐにオレの目を見つめてくる達也。大事な話ってなんだろう。

 

「どうした~? なんでも話してくれ……」

 

「らんま、大好きだ、らんまのことを世界中の誰よりも愛しています。らんまを好きな気持ちなら、誰にも負けない」

 

 正直、達也がオレのことをどう想ってくれているのかは、今までずっと、わからなかったけど、素直な言葉でオレに告白してくれた。

 じゃあ、オレのほうはどうかというと、達也のことは大事だ。この世界では達也と色んな冒険をしてきた。助けられたり、助けたり……。今、ここでどう返事すればいいかわからなかったけど、オレは素直に気持ちを言葉に変えた。

 少しでも女らしく……。

 

「んふふ、ありがとう。オレも達也のことがだーーいすき」

 

 次の瞬間、達也とオレは互いの唇を貪るようにキスをしはじめていた。ずっとキスしたかった。こんな風に。達也も同じかな。

 

「ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ」

 

「やっと素直にお互いの気持ちを話せたな、達也」

 

「らんま……」

 

 そのまま抱きしめ合いながらキスを続けた。

 

 すごい……達也のチンポがオレのお腹の辺りに当たってくる。すごい固いやつが当たってくる。

 

「ドスケベ達也は、こうやってキスしただけでも勃起しちゃうんだろ?」

 

「大好きならんまとこんなエロいキスをしているんだ、あたりまえだろ? ビンビンだぜ」

 

「ったく…、でけえチンポしやがって」

 

「へへ、見る?」

 

 達也が旅人の服のズボンとパンツを降ろすと、ギンッ!と固く勃起したペニスを見せつけてきた。すごい大きさだ、オレが男のときとは比べものにならないくらい太いし、すごく男の匂いがする……。気がついたときには、オレは自然と達也のを口に咥えていた。はじめて咥える男のチンポ。この匂い嗅いでるとすごく気持ちが昂ぶってくる。こんな匂い嗅いだことない。

 

「はぁはぁっあむっじゅるるるるるっれろれろれろれろっちゅっぱちゅっぱっ、達也のチンポ…、はぁはぁあぁ…はぁ…はぁはぁ…あむっじゅるるる」

 

 オレが達也のをいきなり、しゃぶりだしたもんだから、達也が驚いている。

 

「ちょ…、らんま、まじか…!?」

 

 オレが頭を振って、達也のチンポをしゃぶっていると達也の腰が引けた。こんなに喜んでもらえるなんて。もっとフェラチオで気持ちよくさせてあげたくなっちゃうよ。

 

「らんま、そんなんされたら、イっちまうよ。オレのイきやすいんだからさ…んぅ!」

 

「いいじゃねーか、いいじゃねーか。はぁはぁっあむっじゅるるるるるっれろれろれろれろっ!」

 

 フェラをすればするほど、さらに硬さを増していく達也の男根。ズボンを降ろしたときに、すでにすごい大きさだとおもったのに、もっともっと大きくなってくる。

 

「んは、でけえチンポだな、ホントにでかすぎて顎がはずれちまいそう」

 

 達也にお姫様抱っこで抱きかかえられ、寝室のベットへと投げ下ろされた。そのまま、ビキニアーマーのブラを無理やり外された。

 

 オレのデカいおっぱいがぶるんっと達也の前に飛び出した。もう、さっきから興奮してるから、乳首も硬くなってる。

 

「らんまぁ……、オマエこそ、こんなエッチでデかい最高のおっぱいしやがって!」

 

「大好きなくせに♪」

 

 そのまま、達也がオレの乳首に吸い付いてきた。あぁ、すごい……。めちゃくちゃエロい。オレの乳首はすぐに達也の唾液でテカテカになっちまった。

 

「ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、エロおっぱいらんま、じゅる、ちゅぱ!ちゅぱ!」

 

 乳首に吸い付きながら、左乳は遠慮なく、グリングリンと揉みまわしてくる。すごい。達也の性欲をぶつけられるたびにオレの鼓動が止まらなくなってきちまう。

 

「大好きだ、らんまのおっぱい!大好きだ!ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ!」

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、いいぜ、遠慮しないでくれ、達也」

 

 次に左乳の乳首を吸い付いたのちに、達也は顔を胸の谷間に埋もれさせてきた。

 

「らんまぁ、らんまのおっぱいでぱふぱふしちまうぞ。ずっとしてみたかった」

 

「へへ、いいぜ、いいぜ、こうか?こうか?ぱふぱふ、ぱふぱふ」

 

 達也がリクエストしてくるものだから『ぱふぱふ』をしてあげた。達也の顔がだらしなくなるところが、すごく可愛い。もっとエッチなことして、骨抜きにさせてくなってきちまう。

 

 ビキニパンツを脱がされた。達也の両手の親指が蜜壺の入り口を開く。すごく興奮していて、ずぶぬれのあそこを達也の舌が舐め始める。こんなところ舐められて、すごく恥ずかしいけど、気持ち良さが優先されちまう。

 

「らんま、いっぱい気持ちよくさせてやっからな……」

 

 その言葉にオレは全部を委ねたくなってしまった。達也の両手に恋人繋ぎしながら、オレは目を閉じて、快感に身を委ねた。すごい、気持ちいいよ、達也。

 

「んはっんんふっ…つあああっ!!つんっんはっ…んんふっんんんっん…はぁっんんふっんん!」

 

 まさか、達也とこの世界に来て、こんな関係になるなんて思ってもみなかった。でも、今、すごく愛されていて、幸せな気分だ。

 

 何度も下から上に舐め上げ、唇を粘膜にぴったりとくっつけてそのままじゅるじゅると吸い尽くされた。固く尖らせた舌先で肉壁を撫でられると愛蜜が溢れでてしまう。

 

 達也が裸になって、仰向けに寝ているオレにゆっくり近づいてくる。ペニスが近づいてくる。呪溺泉に落ちたときから、いつかこんな日が来るかもしれないとは思ってたけど、いざ、挿入すると思うと、すごく身体に力が入ってしまう。

 

「らんま、挿れるぞ…」

 

 ペニスがゆっくり近づいてくる。オレは達也とのこれまでの日々を思い出していた。

 

 はじめて、この異世界に訪れたとき。達也は頼りなさそうに見えたけど、一生懸命、ここで生き残ろうと頑張ってくれた。オークやスケルトンとの戦闘でも達也は弱いなりに、めちゃくちゃ勇気があった。二人で勇気をだして盗賊団に挑んだ事。その全てが達也との大事な思い出だ。それにすごくオレのことを愛してくれている。オレが元男だとか、そんなの関係ないくらいに愛してくれてる。

 

 だから、達也に……愛されたいし、愛したい!

 

 大きく頷き、瞳を閉じて、ゆっくりと身体の力を抜いて、股を広げた。

 

 

「らんま、挿れるぞ…!」

 

 ゆっくりとオレの中に達也のペニスが入ってくる。ずぶずぶっと入ってくる。

 

「んはぁ、らんまの中、すっげぇ」

 

 もう、どうにでもなりたい。達也に激しく犯されたい。

 

「んはぁ、達也のチンポ、気持ちいぃ!はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、男のチンポがこんなに気持ちいいだなんて、もっとしてくれ、達也!激しく!」

 

【挿絵表示】

 

 達也が乱暴に激しく腰を振ってきた。身体中、汗まみれにながら、最高のセックスを営むオレたち。達也と男と女になる瞬間。覆い被さり、繋がったまま、キスしてきたかった。下も上も繋がって幸せを感じる。まさか、こんなに男のチンポが気持ちいいだなんて……。

 

 少しだけ血がベットに出てるけど、達也には見えていないみたいだ。

 

 初めてのセックスは痛いっていうけど、ぜんぜん痛くない。むしろ、気持ちいい。もっと激しく犯されたい。

 

「ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ。らんま最高だ、すごい、すごい。今夜は寝かさねーからな、らんま!」

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、へっ、望むところだぜ、んはっんんふっ…つあああっ!!つんっんはっ…んんふっんんんっん…はぁっんんふっんん」

 

 無我夢中で達也とセックスしまくってる。大好きな達也に抱かれている。

 

「くぅ!おらぁ、らんま、はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ」

 

 ときどき、乱暴な言葉をかけてくる達也にドキドキしてしまう。

 

「これからはセックスしまくって、もっともっと恥ずかしいエッチな身体にしてやるからな」

 

「だったら、もっともっと達也好みのエッチな身体になってやるよ!惚れてもしらねえぞ」

 

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 太ももをぐっと持ち上げ、種付けプレスをしてくる達也。ピストンが更に激しくなれば、愛液と先走り液でどろどろの結合部からやらしい水音が奏でられていく。蜜を溢れさせる膣内の肉襞と熱い肉棒が激しく絡み合い、絶頂に登りつめようとしていた。

 

「もう、十分、惚れているよ、らんまぁ!イク、イクイク、イクゥ!あぁ、一緒にイこう」

 

「あぁ、達也!オレもイっちまう!イッちまうぁ!達也!達也!達也!達也!」

 

【挿絵表示】

 

「あぁあ!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!」

 

 お互いに何度も名前を呼びながら、身体をひくつかせる。目が虚ろになってくる。身体の中に達也の熱いドロっとしたのが放出された。はじめてのセックスではじめての中出しをされちまった。

 

 達也のとこに嫁に行きたい……。こんな気持ちいいセックスをしてくれて感謝がいっぱいだ。

 

「らんま……大好きだよ、愛してる」

 

「はぁ……ああ、はぁっ……ああ…はぁっああ、オレも達也が大好き、愛してる……」

 

 もう男に二度と戻らない。早乙女らんまは女として生きていきます。



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第二部・異世界で喫茶店営業編
プロローグ・登場人物紹介&これまでのお話


女らんまと異世界冒険記・第二部

REUNION OF LEDGENS』

 

【挿絵表示】

 

〜これまでのお話〜

風林館高校に通う男子生徒の達也は女の姿のときの早乙女らんまに恋い焦がれていた。

ある日、らんまと鳥居をくぐり、転移した先は、まるでRPGゲームのような異世界だった。

達也はらんまと力を合わせ、各地を旅し、様々な出会いと冒険を繰り広げ、ついに魔王を討伐した。魔王を討伐した二人は結婚し、港町ソイツェストで喫茶店を営むのであった。

 

◆◇◆登場人物紹介◆◇◆

 

・達也

この物語の主人公。16歳。

元の世界では、どこにでもいる平凡な男子生徒だったが

らんまと共に異世界に転移してきてからはバーサーカーや勇者の力を身につけた。

魔王サキュバスを倒し、世界を危機から救った後にらんまと結婚。

現在は勇者の功績を隠し、港町ソイツェストで喫茶PANDを営んでいる。

 

E.神斧ラブリュス

E.ブレイブアーマー

 

LV42  HP:546  MP:366

ちから:181  すばやさ:115

みのまもり:199  かしこさ:115

うんのよさ:157  経験値:764524

 

・早乙女らんま

この物語のヒロイン。16歳。

中国に修行に行った際に呪泉郷の「娘溺泉」に落ちたことで、水をかぶると女になり、湯をかぶると男に戻る体質となった。

この世界には女の姿で転移してきたので、お湯を被っても男には戻る事はない。

達也と結婚し、喫茶PANDでは接客を担当している。

スタイル抜群のトランジスターグラマー体型。

卓越した格闘センスを持ち、打撃での戦闘の他、槍術にも長けている。

 

E.神獣のツメ

   ロンギヌスの槍

E.ビキニアーマー

E.光の宝玉の髪飾り

 

LV42  HP:484  MP:0

ちから:157  すばやさ:212

みのまもり:143  かしこさ:132

うんのよさ:156  経験値:774081

 

・ベリーヌ公爵

推定24歳。100年以上前に魔王を討伐した勇者と武闘家の末裔。

グレス大陸で有名な貴族でもある。

戦闘は不得意ながらも、呪文には長けており

各地の情報を集め、達也とらんまに助力する。

 

・先代の勇者アレル

100年以上前に魔王を討伐し、武闘家ヤオと結婚し国を築いた。

先代の勇者パーティは勇者、武闘家、魔法剣士、賢者の4人パーティだったと伝えられている。

 

・湯太郎

幻獣アーヴァンク。大きな青黒いビーバーの姿をしている。

温泉街で達也とらんまと出会い、使役される。

普段は小瓶の中に入っており

達也とらんまはアーヴァンクの他にもピンクスライムとルーパー、ピクシーを使役している。

 

・天道あかね

天道家の三女。らんまの元・許嫁。

達也とらんまたちの後に異世界に迷いこむが

魔王討伐後に開かれた転移ゲートをくぐり、元の世界へと響良牙たちと帰っていった。

 

・魔道士ゼノリス

七つの宝玉を八宝斎に集めさせ、魔王の復活を企んでいた魔道士。

山羊の仮面を付けており、その素顔は誰も知らない。

 

 

◆◇◆街の紹介◆◇◆

 

・港町ソイツェスト

グレス大陸で一番大きく、各大陸へのアクセスも便利な港町

冒険者も数多く訪れ、レストランや宿屋も充実している

 

・太陽の街チッタソラーレ

久能小太刀と出会い、らんまが格闘新体操の試合を行なった街

現実世界での南ヨーロッパのような建物が並び、年中、活気が溢れている

 

・炎都カルデア

北西に位置するノードヴェスト大陸にある鍛治が盛んな都

世界の各地域に武器や防具を輸出する鍛冶屋が多い

 

・はじまりの街

達也とらんまがこの世界に転移してきて、最初に滞在していた街




第二部は主人公・達也とらんまが、さらに絆と愛を深めつつ
さらに壮大に、コミカルな物語を紡いでいきます。

もしも、少しでも面白いと思ってもらえましたらお気に入りと評価をお願いします

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第一部と第二部の間に、達也とらんまがダンジョンに挑戦する
短編『女らんまと攻略する異世界地下迷宮』も公開しました。
https://syosetu.org/novel/286516/


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2-1.異世界で喫茶店営業

 魔王の力を手にしたサキュバスとの死闘から、数ヶ月後。オレはらんまと港町ソイツエストで一軒の喫茶店を営みはじめていた。この世界で唯一のパフェ専門の喫茶店だ。街の奥に建てた店は『PAND』と名付けた。らんまが大好きだったパフェがある元の世界の喫茶店をモデルとした。ちなみにオレたちは元の世界には戻っていないので店名の許可は取っていない。

 

 喫茶店をこの世界で開業した発端はらんまがあそこのパフェをまた食べたいと言いだしたのがキッカケだった。

 

 オレもPANDのパフェは何度か食べた事があり、まずはチョコバナナパフェを見様見真似で挑戦してみた。すでにケーキやチョコレートの類を売っている店は、こっちの世界にもあったので、そこから材料を分けてもらったり、作り方を聞き、バナナを取り寄せたりして、作ってみた。

 

 らんまと一緒に食べたところ、これがまた、絶品だった。それで多くの人に食べてもらいたくて店を開業する事にしたわけだ。

 

 魔王の力を得たサキュバスを討伐した報酬としてベリーヌ公爵から無理やり、いや、快く、融資してもらい、二階建ての店を建ててもらった。一階は喫茶店で二階はリビングルームと寝室だ。地下には武器や防具を保管する特別な倉庫と運動用のリングも作ってもらった。

 

 港町ソイツエストは人の出入りも多く、材料の取り寄せに船便も使える事から商売を始めるには最適な街だ。他にもこの港町ソイツエストにした理由がある。それは、オレとらんまがはじめて男と女として結ばれた……つまり、はじめてセックスした宿屋があるからだ。店が建ってからは、ここに住んでいるが、たまにその宿屋にも泊まらせてもらっている。魔王サキュバスを討伐した後は材料の取り寄せや商業ギルドへの登録で忙しかったが、相変わらず、らんまとはセックスしまくりの日々を送っていた。

 

◆◇◆◇

 

 今日も喫茶PANDには行列が並んでいる。メニューはコーヒーとチョコバナナパフェしかないのだが、特別営業ということでバニーガールの格好のらんまがウェイトレスをやってもらっているからだ。

 

【挿絵表示】

 

「はい、いらっしゃいませ。 二名様ですね、こちらの席へどうぞー♪」

「らんまちゃん、喫茶PANDのオープン1ヶ月記念おめでとう♪」

「今日も来てくれてありがと♪ ごゆっくりしていってくださ〜い」

 

 以前にもらんまがバイトをしたときに猫飯店が大繁盛した事がある。

 

 あくまでもオレからの提案だが、オープン初日からスタートダッシュをかけるため、らんまにバニーガールの格好で接客してみてはどうかと提案してみた。最初はノリ気でなかったらんまもいざ、はじまると持ち前のサービス精神というか、着てしまえば、そこからは……という具合で、たちまち、ソイツエスト近辺の噂になり、オープン・スタートダッシュは大成功した。

 

 今日はオープンから1ヶ月の記念日ということで、また、久しぶりにバニーガールの姿でウェイトレスをやってもらっている。男性客も女性客も並び、大行列となってしまった。

 

 厨房ではオレがあたふたとパフェを作っている。ホント、世の中、魔王討伐でも、喫茶店営業でも、なんでもやってみるべきだったと思った。こんなオレが作ったパフェを多くの方が美味しいと言ってくれるのだから。

 

 メニューがコーヒーとチョコバナナパフェしかないから、まだ、なんとかなっているが、数種類のパフェや別メニューを出したら従業員を雇わなくてはならなくなる。しかし、従業員がいると面倒な事も多いので、喫茶PANDは二人でやりくりできる店の広さと営業時間にしてある。営業時間は10時から15時の週休3日だ。休みすぎだが、むしろ、そのほうがレア感があるようで客が入らない日はまったくない。人件費はかかっていないから、正直、けっこう儲かっている。

 

 15時を迎え、最後の客を見送った後、片付けをしながら、バニーガール姿のらんまが愚痴をこぼした。

 

「いっひゃぁ〜、さすがに疲れたぜぇ、まったく。ホント、商売も楽じゃねーな」

「お疲れ♪ ま、ある意味、クエストやモンスターを討伐するよりも、この世界じゃ商売のほうが割りがいいからな」

「こんな事やるために、この世界に残ったんじゃないけどな、はは♪」

 

 そう、魔王討伐後には元の世界に戻るための『ゲート』が開かれたのだが、オレとらんまは元の世界には帰らなかった。天道あかねやシャンプー、響良牙といった元の世界の者の多く、というか、ほとんどの者は元の世界での暮らしが、やはり良いのか、ゲートを通って帰っていった。

 

 オレとらんまはこの世界での居心地も悪くないし、この世界でしなければいけない事もあるからと残ったのだ。

 

 この世界では喫茶店の営業だけではなく、重要な任務にも就いている。それは再び、魔王を復活させない事だ。七つの宝玉を集め、それを世界の中央に位置する島にある魔王城の玉座に持っていくと魔王を復活させる事ができる。正確には魔王の力を得るという事なのだが、それをまた、企てる輩の出現を阻止したり、魔王不在でも老獪なやり口で暗躍しかねない魔導士ゼノリスの動向もチェックする必要があるわけで、ベリーヌ公爵からの直々のお願いでオレたちは、その任務に就いていた。

 

 その他にも、この世界での最強の武器である神器の管理もオレの大事な任務だ。地下の倉庫にはオレの特殊な魔法で施錠した倉庫がある、その中に5種類の神器のうちの4つを重要保管している。

 

 七つの宝玉も同様に保管すれば良いのだが、襲撃を受けて、盗まれる事もあれば、魔王復活の危険性があるからと、世界に散らばったままにした。伝説の神器の1つである『聖剣エクスカリバー』はベリーヌ公爵の屋敷で重要保管してもらっている。

 

 これらの事はベリーヌ公爵や騎士団の参謀とオレたちで相談して決めた。リスク分散の方法というわけだ。

 

 あと、もう一つ、この任務につくにあたって、オレからもベリーヌ公爵にお願いした。それは世界を救ったのはこのオレとらんまではなく、別の勇者だった事にしてくれと。この世界で生活していくには、伝説の勇者扱いされては、なにかと堅苦しくなるので、そうさせてもらった。つまり、一般の人らの間では100年ぶりに復活した魔王を阻止した伝説の勇者はその後、消息は不明となっている。

 

 そういえば、先代の勇者は4人パーティだったとも聞いた。勇者と武闘家の末裔はベリーヌなわけだから、残り二人の末裔も、この世界にどこかにいたりするのだろうか。いるなら、知り合っておいて、非常時にはパーティを結成したりしたいものだ。もしかするとベリーヌなら知っているかもしれないから、今度、会ったときに聞いてみるとしよう。

 

「今日も店に来た客らがさ、魔王を倒した伝説の勇者の話してたぜ、まさか、ここにいる達也がそうだとは思わないよなー、はっははは♪」

「あまり大きな声で言うなよ、店は閉めたとはいえ、盗み聞きされたら困るぞ」

「悪ぃ、悪い、ついー、うちの旦那が勇者なもんで、ふふふ」

 

 そう。オレとらんまはこの世界では結婚して、正真正銘の夫婦となっている。

 

「それじゃ……らんま、片付け終わったら、後で部屋に……」

「もちろんだ♪ 約束だしな」

 

 オープンしてからの1ヶ月の記念日である今日をオレも楽しみにしていた。なんせ、営業が終わった後は二階の寝室でバニーらんまとセックスをするのだから。



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2-2♥.営業後のバニーらんま

 夕日が差し込む喫茶店の二階にある寝室。

 

 ベッドに腰かけたオレの上にらんまが跨っている。バニースーツのハイレグの隙間からペニスを挿入し、オレとらんまは愛を育んでいた。

 

【挿絵表示】

 

「はぁはぁあぁ……はぁ……はぁはぁ、バニーらんまとのセックス、最高だ、なんせ、客が欲情したらんまをその後に独り占めできるんだからな! はぁはぁあぁ……はぁ……はぁはぁ」

「はぁあん♡あんあ、あんはぁん♡あっは! はあ! はぁっ……! はぁんアは♡あはぁ♡はぁ♡ みんなすげえ、見てたぜ、とくに胸元とか♡♡はぁはぁはぁ!」

「そりゃ、これだけデカイ胸してたらさ、みんな見ちまうよ、みんなパフェじゃなくてらんま目当てで来てるんだよ、男どもはさ! はぁはぁあぁ……んはぁ……はぁはぁ」

 

 対面座位の体位である抱き地蔵で挿入している。愛撫もオレが主導する体位だ。体力の消耗が激しい一方で強い快感と深い挿入感、そして激しいセックスをしている雰囲気に浸れる。高い密着感を楽しみながら、らんまは成すがままに愛撫され、力強いピストンで体を揺さぶられる。

 

 抱き地蔵はらんまも大好きな体位だ。この体位で二人がより気持ちよくなるためにしっかりとした専用の椅子まで作ったくらいだからな。

 

 至近距離で見るらんまの唇はとても愛らしい。抱き地蔵の長所をリップケアでさらに伸ばし、ラブタイムのアクセントにする。

 

 抱き地蔵は対面座位の体位。至近距離に最愛のパートナーの顔があるチャンスを逃してはいけない。たくさんキスをしたり、じっと見つめ合ったり、表情の変化を楽しむのも、この対位のメリット。唇はもちろん、耳、首筋、デコルテなど上半身への愛撫でらんまを存分に楽しませる。らんまにはリラックスの上、オレの愛撫を受け入れてもらって、快感と安心感と幸福感に浸らせる。

 

「んふぅうううっ、はふぅう!へあぁっ……あ、あぁん……ひゃぁっ!」

 

 抱き地蔵ではらんまがピストンを主導することもできる。オレは足を閉じて、座面に手をつき腰を少しだけ浮かせた。この姿勢になるとらんまとの深い挿入感が得られるようになる。らんまがヒザ立ちになってペニスを挿入した状態のまま腰を前後にスライドしはじめた。オレはペニスを膣壁でまさぐられるような快感を得て、らんまはペニスで膣壁を不規則に刺激される快感を得た。

 

「らんまっ! らんまっ! らんまっ! らんまっ! らんまああっ!! おらあああっ!! らんまっ!一発目出すぞっ、出るぞっ、中にだしちまうぞ」

 

 オレとらんまはゴムありのセックスをした事はない。常に生ハメ、生中出しだ。 

 

 息を荒げながら、オレはらんまの膣内に精を放った。放つと同時にらんまの身体もビクンビクンと反応する。

「あっはあ、達也ぁあ! オレもイっちゃうああああああーーああーあああ………!」

「みんな、こうやってらんまとセックスしたがたってるんだ、でも、らんまとセックスするのはこのオレだ、このオレのチンポだけだ! んおぉらぁ!んおうらぁ!」

 

 生中出しを決めた後、さっきまでバニースーツの隙間から、らんまのマンコを沢山舐めまくっていた口でキスをすると今度はらんまの舌をこちらの舌で絡めながら極太絶倫チンポを叩き付けていく。イっても勃起の収まらないオレの絶倫ペニスで何度もらんまを犯していく。

 

 らんまを犯しながら、学校の校庭の昼休みに行われた「紅つばさとのお好み焼き売り対決」を思い出していた。あの日は、たしか、元が男だからと、みんなはらんまからはお好み焼きを買わずに、紅つばさから買ってたっけ。すでに、らんまが元男だとか、気にしていないくらい女のときのらんまが好きだったオレは迷わず、応援のつもりでお好み焼きを買った。お好み焼きが売れ残ってしまったらんまは、その後、バニーガールの格好に変装して、完売させたんだったよな。

 

 それが今じゃ、オレはこの家でらんまと夫婦して暮らしているなんて、人生がなにが起きるかわからないものだ。

 

「なぁ? らんま、紅つばさとお好み焼き対決やったときのこと覚えているか?」

「あぁ、覚えてるぜ♪ 途中でオレがバニーガールになったやつな」

「そうそう」

「あのとき、バニーになる前に買ってくれたのは達也と久能先輩だけだったよな」

「ふふ、そうだよ。よく覚えてたな。あのときのさ、らんまのポージング可愛かったからさ、やってくれない? オレのために。それで、おいしいお好み焼き。早い物、勝ちよ〜〜っって言ってほしいんだ」

「いいぜ♪ お安いご用さ」

 

 ベッドの脇に立って、ハイーヒールの片足を上げて、一本足で立つらんま。

 

 口元に、親指、人差し指、小指だけを立たせたハンドサインを口元に近づけた。

 この、らんまがよくやるこのハンドサインは「I Love You」の意味があるらしい。

 

「おいしい、お好み焼き……あ、ちょっとさ、アレンジしちゃってもいいか?」

 

(アレンジ……? なんだろ)

 

 オレは、べつにかまわないよとらんまに伝える。

 

 らんまが息を大きく吸い込み、笑顔を輝かせて。

 

「おいしい、らんまのオマンコ。早い物、勝ちよ〜〜っ」

 

「ちょ……っ、らんま!?」

 

「なんだよ、こんな事言ったら、達也は喜んでくれるかと思ったの。買わないのかぁ〜?」

 

「バカっらんま、買うに決まってんだろ! 買った!」

 

「きゃぁ〜っ ありがとーっ」

 

 オレはぶりっこバニーらんまの後ろから、ずっぽりとチンポを挿入した。

 

 らんまに抱きつき、後ろから激しく出し入れを繰り返す。目を閉じて、バニーらんまを風林館高校の校庭で犯している妄想をしながら、犯す。まるで発情期の雄犬のように必死に腰を振ると、ハイヒールのらんまが体制をぐらついたので、オレは腰を持って、支えた。

 

「はははっ!!ほらほらぁ! たったまらんなぁ……こんな淫乱ならんま……!」

「んんふっ♡つあああっ!! つんっんはっ……んんふっんんんっん……はぁっんん♡♡たつやぁ、あのとき、お好み焼き買ってくれてありがとう♡うれしかった、はぁはぁあ……んあは♡♡はぁはぁ♡♡」

 

(らんまのバニーマンコ、今日は好きなだけ使わせてもらうからな)

 

 白目を剥いているらんまを見ると……こちらのちんぽもさらにガッチガチになってくるっ!

 

 びっぐん♡と体を揺らして肩で息をするらんまにキスをした。

 

 もう何百回とセックスをしているオレたちは同時イキのタイミングもバッチリになっていた。らんまと濃厚なキスをしながらの同時イキは最高に気持ちいい。

 

 何百回と中出ししても、まだまだ、足りない。新婚のオレたちは暇さえあればセックスしまくっていた。この部屋や同じ街の宿屋でしまくっていた。たまに近隣の街や村にでかけて、そこの宿屋でもセックスしていた。

 

 らんまの背中に更に深く乗っかり、顔を横に向けたらんまに乳揉みセックスをしながらキスをする。らんまとのセックスでは忘我の境に入る事もしばしば。それくらいオレとらんまのセックスライフは充実しきっている。

 

「らんま……らんま……らんま……チュッ、レロォ……らんまの舌甘い蕩ける。キスもずっと、レリャッレリャッレロンッ……していたいな、らんま……!」

 

「んはぁ……達也!達也!達也!達也!達也!達也!気持ちよくなちまうよ、あはぁ、んあ!っつぁああん♡」

 

 チュパッ…チュッチュッズンッズンッズンッズンッズンッズンッ!!パンッパンッパンッパンッパンッパンッ!!グググググッッ!!

 

 お互いの舌を舐め合い、しゃぶり合う激しいベロチューがスイッチになったのからんまの膣内で極太絶倫チンポが大きく膨らむとそのまま……。

 

 パンパンパンパンパンパンパンパンパンッパンッパンッパンッパンッ!!

 

 ズンッ!ズンッ!ズンッ!ズッボォズッボォズッボォズッボォズッボォ!!

 

 パンパンパンパンパンパンパンパンパンッパンッパンッパンッパンッ!!

 

 ズンッ!ズンッ!ズンッ!ズッボォズッボォズッボォズッボォズッボォ!!

 

「ひぅ…くふっ…ふゃ…や……//// あっつあああっつ♡んっんはっんんふっんんっああ♡ちんぽきもちぃいい♡ちんぽきもちぃいい♡ちんぽきもちぃいい♡」

「さっきまで、客たちが欲情して見てたバニーらんまを犯すって興奮する、次のバニーデーは休憩時間中にセックスするか? らんまぁあ、なぁ、らんまぁあ。それか、らんまは乳見せるの恥ずかしくないからさ、みんなの前でこうやってポロリさせちまうか?」

 

 オレはらんまのバニースーツのバストカップ部分をぺろりとめくり、らんまの爆乳を飛び出させる。

 

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 ぷるんっ!ばるぅんっ

 

(うおっ、すっげ……)

 

 やっぱり、バニースーツの醍醐味はバストカップめくりだと実感したオレは、それを繰り返した。

 

 ぺろんっ。

 

 ぷるんっ!ばるぅんっ

 

(うぉおおっ、すっげぇえ……)

 

 ぺろんっ。

 

 ぷるんっ!ばるぅんっ

 

 この部屋には大きな鏡があり、そこでらんまの淫らな姿が今日も映っている。オレに激しく突かれ、身体が揺らされるたびに大きなピーチバストが迫力満点に揺れている。オレは鏡越しにらんまのそのビック・ピーチバストを掴み、揉みだした。

 

 モミィモミィモミィモミィ!モミィモミィモミィモミィ!モミィモミィモミィモミィ!

 

「んあぁ……ああ、あぁぁぁーーーぁあぁーーっ! 休憩時間だけじゃ足りなくなっちまう、店の前にお客さんの行列できちまう、セックスしてるから待たせちまうぅうああ!」

 

 夫婦になってからは、さらに容赦無しの種付けプレスでらんまの子宮を何度も何度も何度も押し潰した。その度に卑猥な音が響き、同時にガチガチのカリがらんまの膣内の肉ヒダを根こそぎ引っ掻き捲れ返す。凄い絞まりと膣内のヒダヒダがめっちゃ竿に絡み付いてくる。

 

 毎日、毎晩セックスしまくるオレもオレだが、らんまもらんまで、淫乱なので膣内はいつも大洪水だ。仕事中も濡れているんだったら雌の匂いが客にバレてしまっているかもしれない。

 

「これがらんまのマンコ! らんマンコ! やべぇ! 腰止まらない!バニーらんまが大好き過ぎて絶対に腰止められない! 中出し不可避だらんま!」

「はぁあん♡あんあ♡あんはぁん♡あっは♡はあ!はぁっ…♡はぁんアは♡あはぁ♡♡はあ!はぁっ…♡はぁんアは♡あはぁ♡」

 

 ズッボォズッボォ!パンパンパンパンパンパンパンパンパンッ!!

 

 ズッボォ!ズンッ!ズンッ!ズッボォズッボォズッボォズッボォズッボォ!!

 

 ズッボォズッボォ!パンパンパンパンパンパンパンパンパンッ!!

 

 ズッボォ!ズンッ!ズンッ!ズッボォズッボォズッボォズッボォズッボォ!!

 

 絶対に容赦しない。それがオレのらんまの淫乱女体に対する敬意だから。

 

「バニーらんま! オレの精子受け止めろ、んおらぁ!んおらぁ!んはぁあーああー」

「んあはっ!! んあんふ♡あふっ..!んあぁぁっいっぱいだして、たつやぁああ、たつやぁああ、だしてええええー」

「ゴムなんて絶対に使わない! 絶対に中出しして絶対にらんまを孕ませる! らんま! 揉みながら中にぶちまけるぞっ! 揉まれながら妊娠してくれ!!」

 

 ドッバァァァァッッ!!モミィモミィモミィ!!ブバァァァァァッッ!!チュッ…レロンッ!ビュルルッ♡ビュルルッ♡ブビュゥゥゥッッ♡♡プルンッ♡プルンッ♡♡ビュブゥッ♡ビュブゥッ♡ブビュルルルルッ♡ヂュルルルッ!レロッ♡♡ビューッ♡ビューッ♡ビューッ♡ビューッ♡♡♡

 

「ふんっ、ふんっ!! ふんっ、ふんっ!! ふんっ、ふんっ!! ふんっ、ふんっ!! ふんんんんっ!! らんまのマンコうねって、子宮吸い付いてきてるっ、何度でも出せるっ、出すぞっ、らんまっ、孕めっ、何度でも孕めぇええええええっ!」

「だせるだけだしてこいょおおお!! だせるだけぇええーー!! んあぁあ、たつやぁああ♡」

 

 何度でも、壊れたかのように射精するチンポは、変わらない硬さでらんまの子宮とオマンコをひたすらえぐり続けた。

 

「はあっ、やばっ…俺も、また、イく、何度もらんまと子作りしちまうっ……!! ぐうぉおおおおおおおっっ!!」

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…んあひあ!あひ!んはあっは!っはああ!うおおっ!うおあおあっ!あっは……!いひ!たついひあやぃいぁああ……もうだめかもしれねええ、こわれちまう 」

 

【挿絵表示】

 

 どびゅびゅうううううううっ!!

 

 精液は止まらず、マンコと子宮を満たし、密着部分から溢れだす。

 

 有言実行! 揉みながら中出し! ベロチューしながら中出し! そして疑いようのない妊娠確定超大量射精でらんまの子宮を精子でパンパンにした。

 

(今日は、まだ、終わらせない。終わらせねーぞ、らんまぁ!)

 

「はぁはぁあぁ……はぁ……はぁはぁ、らんま、まだできるか?」

 

 射精し終えても、まだ、萎えることを知らないオレのチンポ。

 

 互いに汗まみれとなったらんまに、3戦目を申請する。

 

 オレはらんまを決して、性奴隷や性の玩具としては扱わない。らんまの同意がなければしない主義だ。らんまファーストであり、らんまのマンコファーストでもある。オレはらんまにも気持ちよくなってもらいたい。「女」としての人生を選択し、なおかつ、オレの伴侶となってくれたらんまだからこそ、性の喜びを分け合いたい。そして、これは結果として、許嫁を奪ってしまった天道あかねへの懺悔でもある。

 

「んはぁ、はぁはあ、はぁ、もちろん。まだまだ、たつやとしたいよ……」

 

 汗で張り付いたバニースーツを脱がす。らんまはノーパンなので、ウサ耳のヘアバンドと蝶ネクタイと手首のカフス、それに網タイツだけの姿となる。

 

 再び、らんまにキスをしながら、乳を揉み直す。らんまもキスをしながら、オレのチンポをしごきはじめた。オレの手も破けた網タイツの隙間から指を入れると、白い精液が溢れた。

 

 何度、交わっても足りない。これからも何度もらんまとセックスするつもりだ。

 

 性器を夢中で弄り合いながら、汗だくになったオレたちは唾液を交換しつづける。ねっとりとした唾液の糸で繋がる。

 

「はぁは、ぜぇはぁはぁ、ぜぇぜぇ……らんま、はぁはぁ……らんま……」

「はぁはぁあぁ……なぁ、たつや?」

 

 息を切らすオレにらんまが問いかけてくる。

 

「どうした? らんま」

「三度目は騎乗位で……してもいい?」

 

 三度目の申請を許可したらんまからの提案。もちろん、断る理由はオレのチンポにはない。もちろんだと、答えて、オレはベッドの上に仰向けで寝転がった。

 

 このベッドは、この家を建てるときに購入した最高級のベッドだ。キングサイズで柔らかすぎず硬すぎないマットのこのベッドは、オレとらんまが魔王討伐の後に、ちょこちょこと地味なクエストも含めて、稼いだ金で購入した。広めのベッドはどんなプレイでも実戦可能になる。オレとらんまの聖域だ。

 

 らんまとの結婚生活……いや、セックスライフを充実させるために妥協はしたくなかった。ベッドを選ぶ基準として体がやや沈む柔らかさのマットを優先した。固すぎても良くないし、柔らかすぎても、セックス中に思いのほか飛び跳ねてしまい、トランポリンのように弾んでしまう。なおかつ、どんだけ激しく動いてもギシギシと音は立たない。結果的には、このソイツェストの最上級の宿屋のスイートルームと同じマットとなった。それはオレとらんまがはじめて交わったベッドでもある。

 

 仰向けに寝そべったオレを跨いで、らんまが膝立ちになった。半脱ぎバニーらんまがめちゃエロい。

 

 オレは自分の性器に手を添え、充分にほぐされたらんまの秘所にあてがう。

 

「あう……っ……!」

 

 親指で秘裂を割り開くように広げた。

 

「ほら、らんま」

 

 軽く先端を押し付けられ、入り口がちゅっと吸い付くような音を上げた。

 

 唇を噛み締めて、ゆっくりと腰を落とすらんま。

 

 焦らされたそこはさっき以上に潤って、簡単にオレの極太男棒を受け入れていく。そのまま根元まで飲み込み、膝で身体を支える形になった。

 

「ちゃんと入れられたね、いい子、いい子」

「うっせぇ♪ あぁ、すごい、すごい……」

 

 女の子扱いすると、いつもこうやってらんまは照れる。でも、そんなふうに反抗してしまうらんまもオレは好きなんだ

 

 オレは目を細め、二人が繋がった秘所をうっとりと見つめた。広がった入り口も、赤く充血して露になったクリトリスも、全部丸見えになっているのがわかる。まだ届いていない一番奥がじんと甘く痺れる。

 

「いいよ……動いてみて。らんまの好きなように」

 

 らんまが脚に力を込めて腰を浮かせた。

 

 少しだけ引き抜いて、同じだけ挿し入れる。

 

 懸命に腰を上下させても、動ける範囲はたかが知れていて、もどかしい刺激しか与えられないことをらんまは知っている。これじゃあ自分はもちろん、オレの事だって満足させられないことも……。

 

 らんまが手をオレの腹に添えて、腰を浮かせて、ゆっくり腰を前後に動かした。だんだんと早くなってくる。次に円や8の字を描くように動かすらんま。刺激される場所が変わることを、らんまは知っている。バランスを取るように手を繋ぐ。らんまとの騎乗位中に手を繋ぐのは本当に好きだ。

 

「すごくいい眺めだよ、らんま。エッチな胸も、一生懸命な可愛い顔も、オレのが入ってるところも、全部見えちゃう」

 

「や、ぁ……!恥ずかしいだろ、そんなん言われると……」

 

【挿絵表示】

 

 改めて口にされ、脳が沸き立つような羞恥に襲われるらんま。

 

「でも……今の動きじゃ、らんまは気持ちよくないんじゃない?」

 

「え……」

 

 オレはらんまの腰を掴んで、下に引き寄せた。

 

「あぁ……っ……!?」

 

 オレの上にすっかり座る形になり、一番奥をぐっと押し上げられて、らんまから高い声が漏れた。

 

「乗っかっちゃって大丈夫だから。そのまま上下じゃなくて、前後に腰を振ってみて」

 

「んあ……っ、……こうか……?あっ、あ……!?や、これ、だめ……!」

 

 先端が、内側の一番いい場所をごりごりと擦り上げる。それと同時に、クリトリスを下腹部に擦り付けてしまって、らんまに強烈な快感が身体を走り抜ける。

 

「あ、あ、すご、い、これぇ……!気持ち、いい……!」

 

「はぁ……、そう、上手だよ……」

 

 オレは手をらんまの揺れる胸元に伸ばした。

 

 何度か感触を楽しむように揉んだ後、硬くなった乳首を指先で摘まみ、転がす。

 

「ああっ、だめ、今、そこぉ……!」

 

「あぁ……感じてる顔、かわいい……。気持ちいいね、らんま……」

 

「あんっ、いい、気持ちいい……きもちいいよぉ……!」

 

 いつの間にか羞恥心は消え去っていた。だんだんと激しさを増すオレとらんまの三回戦。

 

 快感を貪るように腰を押し付けて、夢中で前後に振っていく。全部が深い快感に満たされていく。Gスポットへの刺激が欲しくなったのか、らんまは反り返り騎乗位に移行した。オレの脚に手を置いて、身体をそらせる。腰を上下に振り始めるらんま。

 

 反り返り騎乗位は、らんまの脳を、甘くとろけさせていった。

 

「だめ、もう、いく、イっちゃう、けいいち、たつやぁ……!」

 

「はぁ、っ……!いいよ……らんま、イって……」

 

 その言葉と同時に、両手でらんまの乳首をぎゅっと押し潰した。

 

「あっあ、やあぁー……っ!!」

 

 全身の快感がらんまの奥でひとつになって、破裂する。背中を反らせ、がくがくと腰を震わせて、らんまがオレの上で絶頂を迎えた。ぐったりと力の抜けた身体を、オレは上体を起こし、抱きとめる。呼吸を整える間もなくキスをして、舌で口内を掻き回す。

 

「すごく、よかったよ……。オレの上で腰を振って喘いでるらんま、堪らなかった。もっと好きになっちゃうよ」

 

「……言うなよぉ……オレも、まだまだドキドキしてるんだから」

 

 らんまは忘れていた恥ずかしさが一気に戻ってきて、顔が熱くなったようだった。

 

 甘やかすように背中を撫でていた手が、するりと滑り降りて、らんまのヒップを掴んだ。

 

「らんま! 一緒に気持ちよくなろう」

 

「え……っ、あ、あんっ!」

 

 イったばかりのらんまの奥を、ぐりっと抉じす。

 

 抱き合ったまま、小刻みに腰を揺らし始めた。

 

「あ、待って、だめっ、また、ああっ……!」

 

 さっきと同じように、揺れに合わせてクリトリスが擦られる。

 

 まだ絶頂の波が引き切らないらんまの身体には、鋭すぎる刺激が襲い来る。

 

「たつやぁ、待って、やあぁ……!」

 

「いいよ、たくさん気持ちよくなって。今度は一緒にイこう」

 

「そ、んなぁ!あ、あ、だめ、イっちゃ……!」

 

「かわいい、らんま。じゃぁ、今日は時雨茶臼(しぐれちゃうす)でフィニッシュいくぞ」

 

 オレとらんまはすでにセックス四十八手のすべてをマスターをしているので、その名前を言えば、どの対位でするか伝わる。

 

 頷いたらんまは、激しく腰を振る前にぼそっと呟いた。

 

「むさべ……かくとぅ……しぐれ……」

 

 オレは一度、ピストンを止め、小声のらんまに聞いた。

 

「どうした、らんま?」

「あ、いや……、四十八手する前にさ、技名ぽく叫んだら、興奮しそうでさ。はは、でも、バカっぽいよな? ごめんごめん、雰囲気でないようなことしようとしてさ」

 

 オレは目を閉じて、首を横に振る。

 

「ううん、らんま。オレもそういうの好き」

「そっか?達也も好きか? ならさ、一緒に叫んじゃおうぜ♡」

 

 一度、心を落ち着けて、オレは真剣にらんまにずっと話したかった事を話した。

 

「らんま……あのさ、変に女らしくしようとかさ、しなくていいんだからな?」

「えっ……?」

「誰に見せるわけでもなく、二人だけのセックスなんだからさ。ルールとか、こうしなきゃいけないとかないとオレは思うんだ。オレとらんまが気持ちよくなって、愛を深めあえれば、ただ、それでいいじゃないか」

「達也……」

 

 らんまの目が潤んでいる。泣かせるような事を言ってしまったかと心配したが、そうではなく、嬉し泣きのようだった。

 

「はは、ごめん……なんか、本当に達也に愛されているなって実感しちまってさ。ごめんな。楽しいセックス中に泣いたりして」

「謝らないでくれよ、らんま」

「ははは、ごめん……ごめん……ぐすん」

 

 オレは親指でらんまの涙を拭って、それを舐めた。塩っぽくて、でも、なんか嬉しい味。

 

「ふふ、それじゃ、再開といこうぜ♪らんま じゃあ、泣いた罰だ。無差別格闘セックス奥義・時雨茶臼は、めちゃくちゃ激しくするぞ? いいか?」

 

 手加減しないという事をらんまに伝えると、ビクンっとオレのペニスがらんまの中で太さを増した。

 

「おう、望むところだぜ♪ それじゃ、いくぜーー。」

 

『元祖・無差別格闘セックス! 究極奥義・デカチン達也&デカパイらんまの愛の子作り・ラブラブセックス・フィニッシュスキル!時雨茶臼ぅうぅううううぅううう!!!!!!』

 

 ズッコンバッコン!ズコズコバッコン!

 ズッヂュズッヂュズッヂュズッヂュ!!

 

(おら! らんま、どーだ!)

 

 パンッパンッパンッパンッパンッパンッ!!

 ズッズッズッズッズッ!

 

(チンポ好きらんま、これで、どーだ!)

 

 ボッキンキンボッキンキンボッキンキンボッキンキン!

 ズンッズンッズンッズンッズンッズンッ!!

 

(ドスケベマンコ、これで、どーだ!)

 

 ズッゴォズッゴォ!!ズッゴォズッゴォ!!ズッゴォズッゴォ!!ズッゴォズッゴォ!!

 

 すごい勢いでお互いに腰を振り始めた。ベッドがまるで大海原のように揺れる。しかし、その大海原で溺れないように、つないだ手は離さずに愛を深め合った。

 

「らんまぁあ! らんまぁあ! らんまぁあ! らんまぁあ! らんまぁあ! らんまぁあ! らんまぁあ! らんまぁあ! らんまぁあ! らんまぁあ! らんまぁあ! らんまぁあ! らんまぁあ! 」

「たつやああ! たつやああ! たつやああ! たつやああ! たつやああ! たつやああ! たつやああ! たつやああ! たつやああ! たつやああ! たつやああ! たつやああ! たつやああ! 」

 

 オレたちは誰の目も気にすることなく、互いの男体と女体に快楽を与え続ける。らんまとひとつになり、幸せを手にいれた。二人だけのセックスを作り上げていく。最高に気持ちいい瞬間、愛し愛され、互いを必要とされながら、心が暖かくなり、熱くなる。

 

 理性を失ったらんまが叫びつづける。窓が開いたままだ、外に聞こえても気にするもんか。

 

「んっ!あっ!あっ♡いいっ!はあああっ!たつやあああ」

「らんまぁ! らんまああぁあ! 」

「ああっ♡あああっ!はああっ♡はああああああんっ!!! んはぁ♡つやぁあ!」

「あっ!あっ!あっ!あっ!ああああああああっ!!!」

「んっ♡ひっ♡あっ♡あっ♡あっ♡あっ♡あっ♡あっ♡あっ♡あああああああああああああああああああああああっ!!!!!」

 

ズンッズンッズンッズンッズンッズンッ!!

ズッゴォズッゴォ!!

ズンッズンッズンッズンッズンッズンッ!!

ズッゴォズッゴォ!!

 

「んはぁああああんっ♡ああああああんっ♡ああっ♡ああっ♡はあ♡あっ♡ああっ!あああああああんっ!ああああああああああああっ!!!!」

 

(やばい、出る! 出る! 出る!)

 

「俺もイクっ!出すっ!らんまと一緒にイキながら中出しだぁぁぁぁっっ!」

 

ドブバァァァァァッッ!ブバァッッ!ドバァッ!

ビュルルルルルッッ!!ブシャァァァァッッ!

ドバァァァァァァッッ!ビューッ!ビューッ!ビューッ!ビューッ!

 

 そのままイキながら潮を吹きまくっているらんまに超大量射精!すっかりチンポの形になったマンコから子宮口にあっさり通されるとそのまま子宮口に極太絶倫棒を押し付けながら濃厚ザーメン噴射! 今日もらんまの子宮をザーメンでパンパンに膨らませて確実に出し切るまで極太絶倫チンポは抜かない。

 

「はぁはぁ……愛するらんまとのセックス、最高だ……」

 

 オレは全身全霊、精をらんまの中に出し尽くして、大の字でらんまの顔を見上げた。

 

◆◇◆異世界で喫茶店営業編―完―◆◇◆



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第二部・アマゾネス編
2-3.年の数茸


■女らんまと異世界冒険記・第二部『THE REUNION OF LEGENDS』

~アマゾネス編~

 

 今日は珍しい客が喫茶店PANDに訪れていた。客というには取り巻きが多すぎだが。15時の閉店後に話をさせてほしいとの事で閉店後に店の一番大きいテーブルをらんまも含めて、囲んだ。

 

「いきなり来て、驚かせてすまない。今日はらんまちゃんと達也くんにお願いがあって来たんだ」

 

 金髪の男がサングラスを取り、青い瞳をきらっと輝かせた。このグレス大陸で有名な貴族でもあり、伝説の勇者の末裔でもあるベリーヌ公爵だ。勇者の末裔としては物足りない戦闘力ではあるが、先の魔王島での戦闘ではオレたちを攻撃魔法で援護してくれた男だ。

 

 見た目は少女漫画の憧れの人といった金髪に青い瞳、長い睫毛、長い手足の容姿。オレにとっては、とてもイケ好かない野郎だ。とは言っても話がわからない男ではない。

 

 その男が直々に相談後があって訪ねてきたので聞かないわけにはいかなかった。この喫茶店の建築や開業費用も融資してもらったわけだし。

 

「次はもうちょっと、取り巻きの数は減らしてきてくれると有難いんだけどな♪」

 

 らんまが冗談交じりに取り巻きの騎士団の連中の数を指摘する。普段は鎧姿で過ごしている騎士団の連中の黒スーツ姿が、とてもぎこちない。

 

「それで、今日は直々にどんな用事で来たのですか? 公爵自らが出向くなんて余程のことでしょう」

 

 敬語を使わないといけない間柄でもないのだが、取り巻きの数の多さと有名人具合に丁寧な言葉で聞いてみた。

 

「世界地図で南方に位置する諸島の島に女性だけの戦闘部族・アマゾネスがいる島、アマゾネス島があるのは知ってるかね?」

「あ、はい。名前とおおよその位置くらいは……」

 

【挿絵表示】

 

 この世界での暮らしも長くなってきたので世界地図に記されている島や街の位置関係、それと国の名前くらいはオレも把握していた。店の壁にも大きな世界地図を飾ってある。

 

「そこのアマゾネスの村がモンスターに襲われたとの情報が入り、至急、支援の部隊を送ることになったんだ」

「ん? アマゾネスの部族といえば屈強な女戦士や高い魔力を持つ女魔術師で構成されていると聞きましたが。それがモンスターに襲われたと?」

 

 これも魔王討伐後にオレが得た知識のひとつ。アマゾネスは高い戦闘力を持っている。並のモンスターに苦戦するような戦士たちではない。その村が襲われたという事はかなり強力なモンスターなのであろう。

 

「そうなんだ。かなり強力なモンスター軍のようだ。まだ確定ではないが、もともと島にいたモンスターたちではなく、魔王軍の可能性もあると僕は睨んでいるんだ」

「魔王軍……」

 

 オレとらんまにも緊張が走る。数ヶ月前の魔王との戦いでは島で、その魔王軍のモンスターらと交戦した事も記憶に新しい。通常のモンスターとは違って、目が血走り、同種のモンスターよりも跳ね上がった戦闘力を持つ魔物、それが魔王軍のモンスターだ。

 

「宝玉の在り処も含め、再確認したところね……どうやら、アマゾネスと交戦している、そのモンスターたちにあるようなのだよね」

 

 オレたちが苦労に苦労を重ね、集めた宝玉は魔王サキュバスを討伐した後、再び、世界に散らばった。モンスターがそれを手に入れれば、強大なエネルギーが加わる。すべての宝玉を集め直してしまえばいいのだが、それだと、もう一度、魔王が復活してしまう危険性が上がるため、宝玉は野放しにしなければいけないのが現状だ。ただ、ベリーヌ騎士団には宝玉の在り処を占える術を使える術師がいるため、宝玉を誰かが集めはじめたりすれば、オレたちも動く取り決めとなっていた。

 

「急なお願いで済まないのだが、明日、この港町ソイツェストにアマゾネス島からの定期交流船が来航するから、その船に乗って、アマゾネスの戦闘に加わってほしい。それで、モンスター討伐後には、極秘任務として宝玉を持ち帰ってきてほしいんだ。アマゾネスには話はつけてある。」

「ふーーん、じゃあ、このクエストはらんまだけだな。」

「へっ? なんで? オレだけ?」

「だって、アマゾネス島には男は入れないもん、その掟をもう何百年も守ってきてる部族だぜ? いくら、モンスターに襲われているからといって、男の戦士を島に入れるとは思えないな」

「そう、達也くんの言うとおりだ」

「ちぇっ、また、達也と冒険ができると思ったのな〜」

 

 またオレと冒険したいと言ってくれる、それだけで十分な言葉だった。オレはこの喫茶店PANDがあるから、らんまの帰りの無事を待ってるよ。

 

「ただね……宝玉を持ったモンスターの討伐にはらんまちゃんだけでは、とは僕らも思ったので、こんなアイテムを用意したんだ」

 

 ベリーヌの青い瞳がキランと光る。なにを用意したんだろうか。

 

「それではアレを出してくれ」

 

 ベリーヌが団員に合図すると団員がテーブルの上に、4つのキノコを広げた。指の爪サイズの小さなキノコとオレの手の平よりも大きいサイズのキノコが2つづつ。はて、なんだ、これ。

 

「あー、これ、知ってるぜ。昔にオレも食ったことある『年の数茸』だ」

 

 このキノコに見覚えがあったらんまは指を指して、キノコの名称を口にした。

 

 年の数茸……思い出した! 食べた大きさによって年齢が変わるキノコ。5センチのサイズを食べれば5歳に、10センチのサイズを食べれば10歳の年齢の姿に変わる。元に戻るには自分の本当の年齢のサイズを食べるしかないというキノコ。身体の大きさは子供になっても精神年齢はそのままという代物だ。

 

 らんまが食べた事あるのは、元の世界にいた頃の話だと思う。あのときに、らんまによく似た可愛い少女に道ですれ違った。後で話を聞くと、この『年の数茸』で小さくなっていたんだと聞いたんだっけ。

 

「これはね、僕が苦労して、隠居生活を送っている山奥の賢者さんからもらってきた貴重なものなんだ。この『年の数茸』を食べて、達也くんにもアマゾネスの島へ同行してもらいたいん。やってくれるかな?」

「んぅう? オレが『年の数茸』を食べて同行する? まだ話が読めないんですけど」

「勘の良い達也くんなら気づくと思ったんだけど、そこまではアマゾネスの部族に対して知識はなかったかな?」

 

 こういう口の聞き方が勇者の末裔と言えども、イケ好かないのだが、無知は無知なのでオレは大人しくベリーヌの説明に耳を傾けた。

 

「アマゾネスたちは島で生まれた子が女の子なら、そのまま、島で戦士として育てるのだけど、男の子が生まれたら、2歳までは育てて、それ以降は他の国や街の孤児院に送るという事になっているんだ。つまりは2歳までなら、男の子がアマゾネスの島にいても問題はないってことさ。この『年の数茸』も貴重で4つしか手に入らなかったから、男の戦士を一人送り込むなら、達也くん以外いないという事になったのだよ」

「オレが2歳未満の子供の姿になって、アマゾネス島に行く〜?」

 

 あまりの要求に目を丸くして驚いた。驚いているオレの前で、また、なにやら珍しいアイテムをテーブルに並べはじめた。

 

「ま、そういうだろうと思って、この旅にはこんなアイテムも用意させてもらった」

 

 ベリーヌが並べはじめたのは200mlサイズの牛乳パック、2つ。パックには『健康母乳促進剤』と書かれている。

 

「子供の身体だと、固い食べ物は食べれないからね、この『健康母乳促進剤』でらんまちゃんに母乳を出してもらうが良いよ」

 

 オレはテーブルから立ち上がった。もちろん、アソコもビンビンに立ち上がっている。立ち上がって、ベリーヌに握手をした。

 

「お任せを! この任務お任せを。必ずやこの勇者・達也がアマゾネス島をモンスターから守って、見事、宝玉を公爵の元へと持ち帰ります」

「ちょっと待て、オレこんなの飲まねえぞー、だいたい、妊娠してないんだから母乳でるわけないだろーが」

「ふふふ、大丈夫、大丈夫。それは妊娠していなくても飲んだ数分後には母乳がちゃんと出るドリンクなんだ。それに二人はもう夫婦なんだから、別に変な事でもないだろ?」

「んぅ、こいつらめぇ……」

 

 ベリーヌのやつ、オレの扱いがうまくなったな。



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2-4.1歳児の生活

 そして翌日、『年の数茸』を食べ、1歳程度の身体に縮んだオレはアマゾネス島へ向かう船に揺られていた。てっきりらんまに抱っこされての移動を期待していたのだが、ベビーカーでの移動だ。歩かないで良いので楽といえば楽だが、らんまのおっぱいを堪能できないのは非常に残念だった。

 

 船にはオレたち以外にも10数名の女戦士や魔術師が乗り合わせていた。グレス大陸からの腕利きの女冒険者を集めたとベリーヌは言っていたが、それほどの実力を持ち合わせているようには見えなかった。年齢もらんまと同じくらいの娘もいれば、20代や30代くらいの女性冒険者もいる。らんまだけで十分だろうが、そうもいかないのだろうな。矜持の高いアマゾネスに対して、小娘1人とその子供じゃ、示しがつかなかったのだろう。

 

 そう、オレは今回はらんまの子供という体裁で支援に同行する事となった。こんな危険な戦闘に子供を連れてきてと卑下する女戦士もいれば、1歳児姿のオレを見て可愛いと言ってくれる女戦士もいた。アマゾネス島へはソイツェストからは、2日もあれば着くらしい。

 

 幼児のオレがぺらぺらと会話するのもいけないのでらんまとは他の乗客が見えないところで会話をした。

 

「ったく……なにが楽しくて、オレが達也のママ役なんかでいかなきゃいけねーんだよ、まったく」

「まぁ、いいじゃないか。んで、もう、オレ昨日からなにも食べていなくて腹減ってしょうがないんだけどさ、いい加減母乳だしてくれる気になった?」

「はぁぁああっ?」

 

 らんまが不良女子高生やヤンキーも真っ青なくらいの怖さ十分なメンチを切ってきた。よっぽど、オレのママ役というのと母乳を出すのが嫌らしい。

 

 まさか、この世界でベビーカーに乗るとは思わなかったが、正直、赤ん坊役はホントに暇だ。常に横になっているので日中のほとんどは睡魔に誘われてグウグウと寝るばかり。こんなんで、また、元の姿に戻ったときに、十分に戦えるのかとても不安だ。そう、もしも、アマゾネス島でヤバイ状況になったときはオレも自分の年と同じ長さの『年の数茸』を食べて、戦いに参加していい事になっている。

 

 ただし、条件が2つある、それはアマゾネスたちに見られずに戦う事と倒し終わったら、また、再び、1歳児になる長さの『年の数茸』を食べ直す事だ。

 

 武器については神器である神斧ラブリュスや神獣のツメ、ロンギヌスの槍は置いてきた。最強の攻撃力を誇る神器たちだが、むやみやたらに倉庫から出すべきではない。もしも、寝ている最中などに盗まれたりしたらとんでもない。モンスター側にしても、アマゾネス側に奪われても同様だ。

 

 ベリーヌはアマゾネスと友好な関係を結んでいるようで、やはりアマゾネスの勢力や軍の力は大きくなりすぎないようにコントロールしているようにも見えた。

 

 代わりにベリーヌはオレたちに二つの武器を持たせた「デーモンスピア」と「まどろみの剣」だ。デーモンスピアはらんまが無差別格闘流・槍殺法での技を覚えている事から持たせてもらった。まどろみの剣はオレが元の身体に戻ったときに武器として使用するために用意してもらった。まどろみの剣には魔力が封じこまられており、モンスターや人間を眠らせる。ドラクエでいえば、ラリホーの効果を持つ剣だった。これなら、オレの正体をアマゾネスたちにバレないようにモンスターを倒したりする事ができるからだ。

 

 船が到着し、アマゾネスたちの歓迎も、そこそこにグレス大陸からの支援部隊はモンスターと戦闘を行なっている前線に加わる事になった。猫の手も借りたいほどに戦線は緊迫しているのだろう。

 

 そんな状況の島に送り込まれて、1歳児のオレはどんな任務につくかといえば……留守番だった。

 

 らんまとは分かれ、ベビーカーに乗ったまま、村の託児所に連れていかれ、村の子供や赤ん坊に混じって待機だった。おしっこやうんちの匂いが充満する託児所、あちこちで突発的に発生する鳴き声、うまくもない粉ミルクを飲んで初日を過ごした。正直、かなり暇だ。赤ん坊の頃の記憶はないが、赤ん坊のときの生活っぷりはこんなものなだろうと追体験できて、良かったのか……?

 

 夕方には戦闘を終えたアマゾネスの女戦士たちや派遣部隊が戻ってくるという事なので、夕方まで寝て過ごしたが、ホント、暇だった。暇すぎるので、ある事をオレは繰り返していた。それは美人なアマゾネスの近くで泣いて、抱っこしてもらうという事だ。らんまには悪いが胸の大きめなアマゾネスの前で泣いて、抱っこしてもらって、その後は。また、豊満なバストを見つけては泣いて、抱っこしてもらってムニムニさせてもらっていた。超合法的に美人の胸に抱かれる事ができる。赤ちゃんってなんて素晴らしいんだと思いながら繰り返していた。

 

 そんな暇つぶしを繰り返していたら夕方になった。戦闘に出てたり村で働いているママ・アマゾネスが次々と託児所を訪れては我が子を抱えて帰っていく。

 

 一番最後に残されたオレの元へもらんまが帰ってきたのだが、すぐにオレを連れていこうとはせずに、なにやら託児所でオレを面倒見ていたアマゾネスと話しているようだ、頭を下げているようにも見えたが、なにを話しているかは遠くからは会話の内容までは聞き取れなかった。

 

 らんまがオレの身体を抱きかかえ、ベビーカーに乗せ、歩きはじめた。らんまに今日の前線の様子を聞こうと思ったのだが、他のアマゾネスたちがいる前で1歳児が流暢に話だしては驚いてしまうのでオレは静かにベビーカーに揺られていた。どうも、らんまは不機嫌なようでムスっとオレを睨みつけている気がした。

 

 らんまとオレが滞在するコテージに入るなり、ベビーカーからオレを抱き上げ、そのまま、ベッドに向かって投げ飛ばした。いきなりのことでなにが起きているかわからなく狼狽するオレに対して、らんまが大激怒している。

 

【挿絵表示】

 

「おいっ! 達也、てめぇ、どういうつもりだ。わーわー泣いて、託児所の人を困らせていたそうじゃねーか」

「あ……」

「あっ、じゃねーよ、どういうつもりだぁ? ちゃんと話してもらおうか」

 

 オレの服(ロンパース)の胸元を掴み、宙に浮かんだまま身体を揺さぶられた。軽い脳しんとうが起きるくらい激しく揺さぶられた。

 

「わ、わかった、わかった。ちゃんと話す、ちゃんと話すって」

「あーあ、達也がちゃんといい子でお留守番してたら、乳くらい吸わせてやろうかって思ってたけど、やーめた」

「えっ? いい子で留守番してたぞ、だから、らんまの乳ミルク吸わせておくれよぉ」

 

 自分がどんな顔をしているかは見えないが、精一杯の赤子スマイルでらんまの母性をくすぐるように訴えてみた。このスマイルで託児所のアマゾネスに抱っこされていたスマイルで。

 

「ふーーーん、なんか、いろんな女に代わる代わる抱っこさせてみてたらしいけど?」

「なんだよ、らんま、ヤキモチ焼いてるのか? 抱っこしたいなら、いいんだぞ、好きなように抱っこして、ほらほら」

 

 オレは短い両手をあげて、らんまに抱っこされようとアピールした。しかし、それをらんまは振り払い。

 

「バカ! ちげーよ、達也、オマエがな、託児所の人らに手間かけさせてるのが大迷惑だっていうんだよ」

「う……だって、らんまが甘えさせてくれたり、抱っこしてくれたり、おっぱい吸わせてくれないから。らんまがおっぱい吸わせてくれないから……らんまがおっぱい吸わせてくれないから……」

「ふーーん、また、そうやって言い訳するんだ? 往生際の悪いやつだな、ホント」

 

 オレはベッドの上で小さな身体を駆使して、男の土下座、いや、赤子の土下座を行なった。

 

「わ、わっかりました! 明日はいい子にしてますから、ちゃんと出来たら、ご褒美に乳ミルクを吸わせてください、どうか、このとおりです。お願いします」

「本当か〜? その言葉、嘘じゃねーだろうな?」

 

 何度も頭を下げ、必死に懇願するオレをらんまが薄目で疑ってくる。

 

「本当だって、信じてくれよ。オレとらんまの仲じゃねえか」

「よし、わかった。んじゃ、一回だけ信じてやるよ」

「うひ、らんまありがとうぉー。」

 

 どさくさに紛れて、らんまに抱きつこうとしたが拒否されベッドに叩き落とされた。

 

「ちゃーんと明日、いい子にしてたら、だからな?」



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2-5♥.らんまのミルク

 翌日も朝早くからアマゾネスと派遣隊は村を発っていった。モンスターと交戦するという危険な任務にも関わらず、託児所に預けられる1歳児のオレの目からは、子供を託児所に預けて、会社に出勤するOLママとなにも変わらないように見えた。

 

 モンスター軍の数や種類はどんなものかと気になるが、アマゾネスらがいる場所では話をすることは、とても不自然なのでオレは黙って、らんまの帰りを待つしかできなかった。ってか、魔王を倒した勇者がこんな生活をしてていいのかと不安になるくらい。今のオレは1歳児の生活に溶け込んでいた。

 

 その日の午前中も午後も半分以上を寝て過ごした。周りの子供らは腹が減れば泣き、うんちやおしっこをオムツの中ですれば泣き、眠くなれば泣き、なんだかわからないけど、機嫌が悪いからと泣いていたが、当然、16歳の知能を持つオレは一度も泣かずに過ごした。トイレもしたくなったら、近くにいるアマゾネスの服の裾を引っ張り、オマルで用を足した。オマルで用を足すとアマゾネスたちに大拍手された。

 

 夕方になれば、らんまがお迎えに来てくれた。また、遠くから託児所の人とらんまが話しているのが見える。今日のらんまは遠目にも笑顔に見えた。

 

 コテージへの帰り道。ベビーカーを押してもらっていると、上機嫌のらんまが話しかけてきた。

 

「へっへへ♪ 今日はずいぶんといい子にしてたみたいだな、オレも褒められちまったぜ」

「やった♪ ひひひ、じゃあ、お約束のらんまの乳ミルクがついに……!」

「わかったよ、約束だからな。明日もいい子にしてるんだからな? いいな?」

 

 オレはうん!っと大きく頷いて、らんまとコテージへと入っていた。帰るなり、オレをベッドの上に寝かせると、らんまはシャワーを浴びにいった。オレは待ち遠しい気持ちのまま、テーブルに置かれた『健康母乳促進剤』を見ていた。あのらんまがホントに飲んで、乳から母乳を出してくれるんだろうか。シャワーを浴び終えたらんまは、元の世界のときに着ていたデザインによく似たナルト柄のパジャマ姿ででてきた。

 

「ふぅー、スッキリしたぁ」

「ほら、はやく、はやく。喉乾いただろ? そこにミルクあるぜ、ミルク」

「わかったよ、んじゃ、風呂上がりにこれ飲むとするか♪」

 

 らんまが『健康母乳促進剤』をコップに移し、ゴクゴクと飲み始めた。腰に手をあてて一気飲みしていった。豪快な飲みっぷり。たまに忘れそうになるが、元の世界にいたときは、半分男だった女だ。もう、乱馬の男の姿をずいぶん見ていないので、つい忘れそうになる。

 

 口元についた『健康母乳促進剤』を拭うらんま。

 

「んぷはぁ〜っ、やっぱ、風呂上がりは牛乳だよな。けっこう甘いけど、美味いな、これ」

 

 もはや、そんな事よりもオレが気になるのはらんまの乳から母乳が出るかどうかだ。オレは起き上がり、らんまを急かした。

 

「んでさ、どうだ? 出そうか? 乳からミルク」

 

 ぐあー、ワクワクが止まらない。ドキがムネムネする。いや、ムネがドキドキする。ワクワクした気持ちを抑えきれない。らんまにもしも、すぐに効果が現れてしまい、すぐに出てしまうのであれば、勿体ない。オレはらんまを、さらに急かした。

 

 オレンジ色の薄明かりの中、らんまがベッドにあぐらをかいて座るとオレを手招きしてくれた。オレはドキドキしながらも、パジャマ姿のらんまに近づいていく。

 

「相手が達也だから、こういう事もさせてやるんだからな? ほら、いいよ」

 

【挿絵表示】

 

 らんまがパジャマの胸元を開けるとノーブラなので、一気に乳が露出された。1歳児の目線からのらんまのおっぱいはすごい大きい。元の身体から見る世界とは別世界だ。『健康母乳促進剤』の効果が出始めているのか、いつもよりも乳首は赤みを増しているように見えた。オレはロンパースを脱ぎ捨て、裸となり抱きついた。

 

 一糸纏わぬ、甘美ならんまの乳房が視界いっぱいに広がっていた。たっぷりとした乳房は綺麗な肌色をしており柔らかそうだ。乳首が吸ってくれと言わんばかりに強調している。オレはどっちの乳首に吸い付くか迷っている間に、らんまの暖かい手がそっと、オレの後頭部に添えられた。乳首に口が近づくと、すごい甘い香りがした。その甘い乳の香りを胸いっぱいに吸い込んでみる。

 

「らんま……すごくいい匂いがする、よしっ! いただきま~す! んぷっ……」

 

 オレは歯が生えていない口を大きく開け、らんまの乳首を口に含んだ。そのまま、吸いはじめる。まだ、母乳は出ていなかったが、いつもよりも乳頭が大きくなっているのが舌の感触でわかった。

 

「んはぁっ……ああ……はぁっ……ああ……んはぁ、ふはぁ……」

 

 オレが吸い付くとらんまが声を漏らした。すごく気持ち良さそうだ。歯がない口に吸われるのがそんなに気持ちいいのか、このスケベめ。

 

「ちゅうぅ、ちゅぅ、ちゅぅ、ちゅぅ、どう出そう? 出そう? らんま? ミルク出そう?」

「はぁっ♡んああ♡んはぁっ♡ああ……はぁっ……ああ、出る、出そうかも……んあ、あっ」

「ちゅうぅ、ちゅぅ、ちゅぅ、ちゅぅ、ちゅうぅ、ちゅぅ、ちゅぅ、ちゅぅ……」

「あっ、出る! 出る! 出る! 出るぅう、出ちまうぁ……んふあ、あっ♡」

 

 オレが懸命に乳を吸ってると……らんまが色っぽい声をあげるとオレの口内に液体があふれ出した。口から溢れるほどらんまのおっぱいミルクが勢いよく出ている。栄養満点のらんまミルクが出ている。乳がデカいからいっぱい出てる。すごい出てる。

 

 オレは興奮しながら、何度も吸い付けば、らんまのミルクが喉を通って、腹に入っていった。す、すごい。すごすぎる。

 

「ちゅぅ、ちゅぅ、ちゅぅ、じゅるる、ちゅぅ、ちゅうぅ! ちゅぅ、ちゅぅ、ちゅぅ、じゅるる、ちゅぅ、ちゅうぅ、ちゅぅ、ちゅぅ、ちゅぅ、じゅるる、ちゅぅ、ちゅうぅ、ちゅぅ、ちゅぅ!」

 

「ほれ、せっかくいっぱい出してやってんだから、飲め、ほらほら、んはぁっ……んふああ……はうぁっ、う……はぁっああ…ぁっ…ああ……はぁああ、ぁっ」

 

 ヤバい。すごい、あのらんまの初母乳を初めて飲んでしまっているよ、オレ。こんな幸せな事があっていいのだろうか、あぁ、もう死んでもいい。らんまママの乳ミルク、たっぷり飲んでやる。いつか必ず産まれるであろう二人の子供よりも先にらんまの初出し母乳を喉を鳴らして飲んでやる。

 

 (飲みまくってやる、飲みまくってやるぞ〜)

 

「ちゅぅ、ちゅぅ、じゅるる! ちゅぅ! ちゅうぅ!ち ゅぅ、ちゅぅ、ちゅぅ、じゅるる、ちゅぅ、ちゅうぅ、ちゅぅ、ちゅぅ! ちゅぅ、ちゅぅ。ちゅうぅ、ちゅぅちゅぅじゅるる、ぷはぁぁぁっっ! 凄い……こんなに美味しいミルクなんて初めて飲んだ! やっぱり世界一の巨乳オッパイから出る母乳も世界一だ! らんまの母乳が美味しすぎて……ちゅぅちゅうぅ止まらないぃい」

「んっ……んぁあ……こらこら、ゆっくり飲め。まったくぅ……はうぁ、で、でも、はうあああん♡」

「んむじゅるるるっ、んぶっぢゅぶじゅるっるるるるっ……! んっ、んくっ、んくっ、んっ」

 

 オレの顔は何度も何度も甘い谷間に引き寄せられた。らんまのの乳房に包まれる感触を堪能し、らんまはその喜びに震える。母性が開花しているのかもしれない

 

 らんまに髪を撫でてもらい、おっぱいを吸わせてもらい、気持ちは既に天国にいる。目を閉じてらんまのおっぱいを吸い続けた。

 

「ママ……」

 

 オレは意識せず、甘えた鳴き声を上げてしまった。

 

「オレは、オマエのママじゃねぇけど、悪い気分じゃない、すごくいい気分だぜ。とろんってなってきちまう……」

 

 いいぜ、いいぜ、オレがもっとトロンとさせてやるよ、エロらんま。ぷっくりとしたピンクの乳首が唇に優しく触れ、柔らかく弾力のある乳首を口に含むと、乳首は熱を帯びてますますぷっくりとして、おしゃぶりするように誘ってきた。誘惑に負けたオレはさっきからずっと、ちゅぱちゅぱと、はしたない音をたてて、乳首に吸い付いてしまている。次第に口の中の乳首が大きくなり、口腔を専有するような感覚が襲う。その時、いくつもの乳腺から甘い液体が、口の中にシャワーのように注がれた。

 

「んちゅんちゅチューチューチューちゅぱっちゅぱっちゅぱっちゅぱっちゅぱっちゅぱっはぁはぁ……らんまのおっぱい……おいしい……チュー」

 

 母乳の甘さにうっとりとする。世の中にこんなに甘く美味しいものがあるだろうか……夢見ごこちのまま、らんまも授乳される幼児的な喜びに侵されていた。

 

 母性愛に満ち溢れたらんまのミルクをちゅうちゅう飲んでいると、本当に自分が赤子になったような気分になれる。

 

 なにも考えず、ただ美味しい母乳だけを飲んで、優しいママになってもらっていればそれでいいと思ってしまう。すっかり母の顔になって授乳するらんまは、赤子になってしまったオレの頭を慈しむように撫でつつ搾乳の快感に身を震わせる。

 

「うっ……乳首が…口の中に、はぁはぁ……チューチューチューっ! ちゅぷっちゅぷっミルクぅうっ!ゴクゴクっ……ゴクゴクっ……」

 

 愛おしくらんまのおっぱいに目を閉じながら一生懸命吸いつく。

 

 らんまの左胸の乳首を吸い尽くせば、今度は右側の乳首に吸い付いた。吸いつく前に小さな手で乳首をつまむと、濃くて粘性があり、黄色がかった色の母乳がぴゅっと出た。まさにらんまの黄金ミルク。それをオレは一滴も逃さないとぺろぺろと舐めてから、乳首を口に含んだ。

 

「ぁぁっ! らんまっ! おち! ち、い、いく……い、いくくっ!」

 

 らんまのおっぱい吸いながら離さず、乳首を咥えたまま、体を大きくビクつかせていった。

 

 ピュッ!ピュッ!ピュッ……

 

「はぁはぁ……」

 

 さっきから興奮しっぱなしの小さなオレのチンポは射精できないかわりに何度も透明なカウパー腺液が放出されてベッドやらんまのパジャマを汚していた。

 

「んは、出ちまったか。いいよ、気にするな。洗えばいいしさ……あ……はうぁっ、う……はうぁ♥あぁ♥」

「じゅるるちゅぅ、ちゅうぅ♡ちゅぅ、ちゅぅ、ちゅぅ♡らんまぁ、オレのためにおっぱい出してくれてありがとう、めちゃくちゃ美味しくて甘いよ、らんまのミルク」

「ふふふ、オレも達也に吸われてて、すごく気持ちいい♡このままオナニーしちゃっててもいいかな?」

「うん、いいよ。らんまもオナニーしちゃって、一緒に気持ちよくなっちゃお」

「それじゃ、はぁはぁあぁ……はぁ、はぁはぁ、はぁっ♡ああ……はぁ♡っ……ん♡ああ…はぁああ♡」

 

 らんまはパジャマの下も脱ぎ、裸になれば、オレの頭を左手で抱きかかえたまま、右手で自らの秘部をまさぐりはじめた。まるで、聖母マリアのように優しく、髪を撫でながら、授乳を続けるらんま。

 

 股間に手を這わせ、自らの秘所をくちゅくちゅといじって更なる快楽を求めはじめるらんま。

 そんならんまのオナニーを肌で感じながら、オレは母乳を吸いつづづけた。

 

「ふぁ……はああっ、んむぅうう! んっ、んんっ、んんん――!」

 

 秘所へ指を這わすらんま。

 

 行き場のなくなった自らの愛液で濡れているらんまの手は、そのままらんまの陰毛が生い茂る秘裂へおずおずと這いよっていき。

 その指先がくちゅりと音を立て、授乳快楽で火照りが掛け算になっているようだ。

 

「んっ……ちゅっ、ふぁあ……! おまんこ、きもちぃい!」

 

「らんまっ、らんまのおっぱいっ、ミルクっ、おいしいっ、んぁああおまんこくちくちされてっ、おっぱいも搾られてっ、わたしっ、わたしもぉらめ、らんまのおっぱい飲みながらイっちゃうぅうう!」

 

 二つの乳首から聖なる母乳がとめどなく噴き出し、射精をはるかに超える快楽に溺れながららんまは母乳絶頂への階段を駆け上がる。

 

「んぁああああ――! たつや、たつやぁにおっぱいあげながらっ、おまんこもイクっ、イっくぅうう――! 母乳止まらないっ、お乳止まらないぃいい! 飲んでっ、飲めっ♡イクイクっ、イっくぅうううう――!おっぱいみるくびゅーするのぎもぢいよぉおおおおおおおおおおお――!」」

 

「ああっ、らんまのっ、らんまの母乳でイクっ、母乳飲みながら、おっぱいぴゅーぴゅーしてイっちゃってえ――! きもちいいっ、母乳イキきもちいいっ」

 

 そうしてひときわ強い勢いでミルクが噴き出し、胸と性器で同時絶頂を交わし、なおも出続ける母乳をいつまでも搾った。

 

「はぁ、はぁ、まだ、足りねえ、もっとオナニーしちゃうからな……んはぁあ、はあぁ、たつやぁ! もっと吸ってくれぇええいい♡」

 

 オレたちはそのまま、最高の授乳タイムを何時間もし続けた。いつ眠りについたのかはわからない。

 

 らんまのミルクでお腹いっぱいに満たしたオレは甘い香りに包まれて眠ってしまった。



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2-6☆.温泉バトル

 翌日もその翌日も、オレは託児所で留守番。らんまたちはアマゾネス軍に加わり、モンスター軍との戦闘を繰り広げていた。このアマゾネスの島へ来てから、ホントにオレは役立たずだ。こうやって朝は託児所に送られて、1日の半分を寝て過ごす。身体の小ささのせいか、すぐに眠くなるのでそこは困らないのだが、正直、居た堪れない気分になっていた。いい加減、モンスターと戦いたくなってくる。

 

 しかし、その日は昼頃に託児所内でも珍しく係の人らの会話の中にモンスター軍との戦闘の話が含まれていた。片一方のメガネをかけたアマゾネスは受付のお姉さんだ。たしか、名前はソーニャ。

 

「グレス大陸からの援軍からの戦士たちはぜんぜん使いものになる戦士はいないのですが。ただ、ひとり、らんまという女戦士の戦闘力が頭ひとつ抜けておりまして、もしかすると、将軍の強さをも越えているかもしれません」

「将軍の強さを? そんなバカな。男の戦士なら、まだしも、女の戦士でこの世界で将軍以上の強さを持つ女などもいないはずです」

「ですが、かなりの戦果をあげています。モンスター軍を制圧するのも、もう時間の問題かと……」

 

 将軍という人は前線に出ているのでオレは会ったことないが、その呼ばれ方や信頼から察するにアマゾネス軍のリーダーなのだろう。この村に来たときに村長からの挨拶もないままにオレはこの託児所へ、らんまたちは軍に加わったので、リーダーが村の長も兼任しているかもしれない。それにしても、オレのらんまはホントに強いんだな。今日、帰ってきたら、らんまに噂されてたぞって報告してやろう。

 

◆◇◆◇

 

 夕方になり、コテージへ帰るためにらんまが迎えに来てくれた。ここ数日と同じようにベビーカーに乗り、らんまとコテージへ帰る。

 

 コテージに着き、二人きりになったところでオレは託児所で聞いた会話をらんまに伝えようとしたところ、コテージをノックする音が聞こえた。

 

「コンコン、らんまさんいますか?」

「はーい、いるぜー。どうぞ」

「失礼します。今日も戦いお疲れ様でした。ホント、らんまさんすっごく強いんですね」

 

 見るからに真面目そうなメガネのアマゾネス・ソーニャがらんまを褒めている。元男だからなのか、らんまも女性に褒められると一層照れているように見えた。

 

「いや〜、それほどでも」

 

 ポリポリと頭をかくらんま。

 

「戦いでお疲れでしょう。なので、良ければ、村の裏の温泉に入ってください。効能満点の温泉ですので疲れも、ぐっと取れますよ」

「あ、いや、オレはその温泉はちょっと苦手で……」

 

 ん?らんまが温泉が苦手?そんなの聞いた事ないぞ

 

「いえいえ、私たちと入るのが苦手な事は知っています。お子さんと二人きりで、良ければ入ってください。これ、鍵です」

「はぁ……わかりました。ありがとう、それじゃお言葉に甘えて……」

 

 らんまが鍵を受け取るとソーニャがコテージから出ていった。

 

「温泉貸切だってさ、どうする?行くか?」

「らんまと一緒なら、行くに決まってるじゃないか。行く!行く。でも、なんで温泉断ってたんだ?」

「オ、オレだって、やっぱさ、女たちと入るのは恥ずかしいっていうかさ、色々あるんだよ!」

 

 元男だからこその複雑な心理なのか、そこは触れずにオレたちは村の裏にある温泉に向かうための着替えや荷物の準備をした。もしも、行きや帰りに敵が出てくる可能性もあるかもしれないので武器も持っていく事にした。珍しくベビーカーではなく、らんまは抱っこでオレを連れていってくれた。ビキニアーマーごしのらんまの乳に密着する。

 

「バカ、あんまりくっつくなよ、恥ずかしいだろーが」

「いいじゃないか、いいじゃないか、子供役なんだしさ」

 

 抱っこされちまえば、こっちのもんだ。オレはらんまの胸におかまいなく密着を深めた。

 

 ソーニャにもらった地図を頼りに脱衣所に着けば、荷物を置き、防具を脱ぎ、裸となったらんまはオレを抱えて、浴場へと入っていった。森の中にある温泉浴場はアマゾネスたちの戦いを癒すための空間といった感じで、シャンプーやリンスなども充実した小綺麗な温泉だった。綺麗に清掃もされている。

 椅子に座らされ、らんまに身体を洗われた。1歳児の体型なので身体がムチムチしていて、手足はちぎりパンみたいになっている。がさつに洗われるもオレの身体はビンビンに反応してしまっていると、らんまにザブーンと頭から桶いっぱいの湯をかけられた。

 

「ぶはっ!らんま、死んじゃうだろうが」

「はっははははー、そんな事で死ぬやつなわけないだろうが」

 

 オレたちは久しぶりにコテージの外で会話をして楽しんだ、らんまも身体を洗い、オレを抱きかかえて、温泉に浸かった。

 

「しっかし、この世界はどこにても月や夜空が綺麗だな〜」

 

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 らんまが温泉に浸り、岩場によりかかり月を眺めた。たしかにこの世界はどこにいても月や星が綺麗だ。

 オレたちがまったりと温泉で疲れを癒していると浴場の外から多大な魔力を感じた。この魔力、以前にも遭遇した事がある魔力だ。

 

「らんま……!」

「おう、わかってるぜ、このイヤな感じ……」

 

 暗がりの森側から山羊の仮面が現れた。忘れもしないあの仮面……魔道士ゼノリスだ。

 

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2-7☆.対決!アクアドラゴン

「ふっふっふ、仲間の裏切り者がオマエたちがここにいると教えてくれたぞ……」

 

 ゼノリスがロッドを手にして、術の詠唱しはじめた。数秒の詠唱の後、完了するとお湯が一気に龍の姿へと変わっていく。

 

 湯がなくなった温泉にストンと落ちるオレたち。オレは短い手足で必死にらんまに抱きついた。

 

「ゆっくりと温泉にも入らせてくれねーのか、ゼノリス。まあ、いいぜ。勝負してやるよ」

 

 当然のように素っ裸でも恥ずかしがる事もなく、アクアドラゴンとゼノリス(山羊仮面の魔道士)と対峙し戦いはじめたらんま。オレは、ついに元の姿に戻るタイミングかと、らんまから降りてせっせとハイハイをはじめて脱衣所へ向かいだしたが、遅い。ハイハイってもっと早く進めなかったっけ?

 

「らんま、悪ぃ、すぐに戻ってくる!」

 

「ふふふ……ここは女だけの島、らんまだけかと思えば、勇者・達也も一緒か、しかも赤子の姿、ちょうどいい。ここで始末してくれる」

 

 ゼノリスが大浴場に呪文で爆撃を落としていく。オレはそれをハイハイで避ける。非常に危ない。そしてゼノリスは青の宝玉を取り出して、それを空中に浮遊させれば、アクアドラゴンの額に融合させた。アクアドラゴンの戦闘力がさらに増した。

 

「てめえが宝玉を持っていやがったのか……」

 

 らんまは、怒りに満ちた表情でゼノリスに向かって言った。彼は、素早く距離を詰めて、アクアドラゴンに向かっていった。水しぶきをあげながら、激しい戦いが始まった。

 

「くそっ、こいつ、なかなか強いじゃねーか……このままじゃ……。」

 

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オレの耳に、らんまとアクアドラゴンの戦いの音が響いていた。破壊される石柱や、水しぶきが飛び散る音。その音が次第に大きくなっていくのを感じた。オレは、自分が何もできずにいることに悔しさを覚えた。それでも、らんまが戦っている。だから、オレもなんとかして戻るんだ。

 

戦いが激しさを増していく中、オレは脱衣所へと戻るために必死にハイハイを続けた。その間にも、らんまはアクアドラゴンに苦戦していた。素手や蹴りで戦っていた彼は、その巨大な敵に対して優位に立てることが難しく、一度、二度と彼が蹴り飛ばされるのをオレは見てしまった。

 

「アクアドラゴンめ、オレの蹴りを喰らえ!」

 

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 らんまはアクアドラゴンに接近し、全力で跳躍した。足場が悪いにもかかわらず、素早く高く舞い上がった。空中で体勢を整えると、強靭な脚力を発揮してアクアドラゴンの目の前に現れた。その瞬間、らんまの足は炸裂するような勢いでアクアドラゴンに、蹴りを叩き込んだ。

 

 らんまに時間稼ぎをしてもらっている間、オレはようやく脱衣所に着き、リュックから長さ16cm程度の『年の数茸』を取り出す。歯がないから噛んで食べる事ができない。オレは必死に短い指でちぎって、それを喉奥に放り込んでいった。身体がムクムクと元の大きさへ戻っていく。

 

「よっし、戻ったぁ、久しぶりの身体ぁ!」

 

 オレはパンツも履かずに、というか、このサイズの服はここにはないので素っ裸で「デーモンスピア」と「まどろみの剣」を持って、らんまが戦っている浴場のほうへと戻った。戻るなり、らんまにデーモンスピアを投げ渡す。

 

「サンキュウ、魔王チームvs無差別勇者チームで勝負開始だな」

「今日は聖剣エクスカリバーも神器たちも、お留守番のようだな、そんなオマエたちになにができるかな」

「ゼノリス!オマエをぶっ倒すことくらいわけないぜ、久しぶりの身体、運動させてもらうわ」

 

 オレとらんま、ゼノリスとアクアドラゴンの戦いがはじまる。大きな音をたてて、アマゾネスたちにオレがいるとこを見られてはアウトだ。短期決戦で勝負を決めるしかない。

 

 オレたちが対峙していると森から人影が現れた。メガネをかけたアマゾネスのサーシャだ。

 

「な、なんで、ここに……男の人が」

「うあ、しまった。こ、これには深い、いや、たいして深くもない理由が」

「達也、こんなときのための剣だ。そいつを剣で眠らせろ」

 オレはまどろみの剣を振り、睡魔を誘発させる呪文をサーシャにかける。術は成功し、紫色の霧に包まれたサーシャは、その場でこっくりと眠りはじめた。

 

「その娘がオマエたちがここにいる事を教えてくれたのだ、ふふふ」

「サーシャが?」

 

 アクアドラゴンは身体をミスト状にした後に、それを刃に変え、オレたちに攻撃してくる。ゼノリスは詠唱後に攻撃呪文を連発してくる。あぶない水着も持っていない状況、かなり苦戦した状況だ。オレはバーサクし、ゼノリスの相手をした。こいつめ、以前に会ったときよりも魔力が上がってやがる。

 

 仕方ない、勇者の力を使うか。オレはバーサク状態から元に戻り、らんまのおさげ髪をほどき、おさげ髪を結わいていた髪飾りを手にした。この光の宝玉に勇者の力が封印されている。それを空に掲げ。叫んだ。

 

—パラディアム!

 

 光が包み、オレの身体を鎧が包んでいく。

 

「面白い、勇者の力か。しかし、聖剣がない勇者になにができるかな」

「最強の勇者の力、見せてやるぜ」

 

 ゼノリスとは、また、いつかこうして戦う事はわかっていた、だからこそ、何度も繰り返したせいかを見せてやる。

 

「ディアル・シャウユ・クジマ……雷鳴閃光呪文・ライトニングボルト!」

 

 オレはゼノリスに向けて、詠唱後に閃光呪文を放った。

 

「勇者の力はその程度か、笑わせてくれる。ミクラヤミ・ラクイ・イクヒ……暗黒呪文ダークスペル」

 

 ゼノリスが詠唱を行い黒い妖気を放ち、オレの閃光呪文と打ち消しあいはじめた。オレは閃光呪文を放出し続ける。そして、圧されはじめるオレの閃光呪文、ゼノリスの暗黒呪文が迫ってきた。

 

「ゼノリス、術に自信のあるオマエがそうやって、打ち消してくるのは計算済みだったんだぜ。必殺・無詠唱雷撃呪文!」

 

 オレは0.0001秒もかからずに呪文の詠唱を完了させ、天から雷鳴を落とし、ゼノリスの山羊の仮面を割った。ゼノリスが割れた山羊の仮面を抑える、中から黒い顔が見えるが、人間なのか悪魔なのか、はたまた違う生命体なのかもわからないくらいに黒い影に満ちている。

 

「んくくく……勇者の力がこれほどだとは……しかし、完全体となった私には及ぶまい」

「完全体だと? 強がりを言うな」

「……しかし、私のこの島での任務は終えた。また会おう、青の宝玉くらいオマエたちにくれてやる。だが、魔王軍が完全復活した際にはオマエたちの命はない、さらばだ」

 

 定番の悪役風セリフを吐いて、ゼノリスが去っていった。余裕の勝利かと思えば、オレの魔力が枯渇しているので、追う事はできなかった。無詠唱はさすがに魔力の消費量が高い。

 

 一方、らんまのほうはアクアドラゴンとまだ、交戦している。その戦いに加わるが、魔力が尽きた今、剣技で戦うしかない。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 らんまは疲労の色を見せつつも、アクアドラゴンとの戦いを続けていた。体力も尽きる中、らんまは格闘術を駆使して戦っていた。アクアドラゴンの体に幾度となく傷を刻んでいた。

 

 アクアドラゴンは、らんまの攻撃に対抗するかのように、巨大な水流を操り攻撃してきた。しかし、らんまは機敏に身をかわし、水流に飲まれることなく立ち向かっていた。その足元には、水しぶきが舞い散る度に滑りやすい足場が作られていたが、それでも、らんまは優れたバランス感覚で立ち続けていた。

 

 さらなる攻撃手段として、アクアドラゴンは、強力な尻尾を激しく振り回していた。その尻尾は水の中でも破壊力を発揮し、勢いよく切り裂く水流がらんまの周囲を襲っていた。らんまは必死でそれらの攻撃をかわしながらも、尻尾攻撃のタイミングを見極めていた。

 

 しかし、その瞬間、アクアドラゴンの尻尾がまるで矢のように水中をかすめ、らんまに向かって一気に伸びた。彼はすぐさま身をかわそうとするも、今度ばかりは尻尾の速さに敵わず、その攻撃を受けてしまった。アクアドラゴンの尻尾は、らんまの体を強烈な力で捕らえ、温泉の岩場へと吹っ飛ばしてしまった。

 

「どわーーっ!!?」

 

 身体が岩場に激突する瞬間、らんまは苦痛に悶えるような叫びをあげる。岩肌にぶつかった衝撃は、彼の体に激痛を与え、水しぶきが立ち上る中で声がかすれるほどだった。

 

「痛ててて……やりやがったな、このやアクアドラゴン野郎!」

 

【挿絵表示】

 

 アクアドラゴンの一撃で、らんまは温泉の岩場に激突し身体を打ち付けたられていた。

 

しかし、らんまはすぐに立ち上がった。

 

激痛が走っているであろう身体をかばいながらも、らんまは根性で立ち上がった。温泉の熱い湯が、らんまの裸体に絡みつくように滴り落ち、らんまの汗と混ざり合いながら、戦いの痕跡を物語っていた。その瞳にはまだ戦意が宿っていた。

 

【挿絵表示】

 

「くっ……オレはまだ、やられたわけじゃねぇ……!」

 

「らんま、大丈夫か?」

 

「あぁ、大丈夫だ、まだ、戦える。ゼノリスの野郎は追い返したか、さすがだな、達也。残るはこいつだな」

 

 アクアドドラゴンは何度もミスト状になり、氷の刃で攻撃をしかけてきた。それを武器で払いのけたり、避けたりしながらの防戦一方のオレたち。

 

  アクアドラゴンの氷の刃が続けざまにオレたちを襲う。その攻撃が激しさを増すたび、オレたちは必死で身をかわすか、武器でそれを払いのけるしかなかった。オレたちは息も絶え絶えになりながらも、アクアドラゴンの襲撃に対抗し続けていた。

 

素っ裸のらんまとの共闘。オレのチンポはビンビンに勃起してしまっているが、かまっている暇はない。今は目の前の敵に集中だ。とオレは自分に言い聞かせた。

 

らんまも、らんまなりにアクアドラゴンの氷の刃に対処していた。らんまは素早く動き回り、敵の攻撃を巧みに避けることで何とか戦いに耐えていた。その様子は、らんまの肉体が鍛えられていることを如実に示していた。

 

 オレは、剣を振り回しながらアクアドラゴンの氷の刃を払いのけていた。それでも、時々その刃がオレの肌に触れ、冷たさが身体に染み渡るのを感じることがあった。

 

 戦いが続く中で、アクアドラゴンはますますミスト状になっていき、視界がさらに悪くなっていった。それによって、氷の刃の襲来が読みづらくなり、オレたちの身に危険が迫っていた。

 

「くっそ……、このままじゃ、防戦するだけだぜ。達也、なにか、作戦を立てようぜ」

 

【挿絵表示】

 

 

「よし、らんま。アイツがミスト状になって攻撃をしかけてきたとき、青の宝玉が残る。それを奪い取ればいい。オレが攻撃を受け止める。だから、その隙に青の宝玉を奪い取れ」

 

「なるほどな、相変わらずの巧みな戦術だぜ、よし、それなら、大得意だ」

 

 火の中の栗を熱さを感じる前に拾う修行を行うことからその名がついたとされる火中天津甘栗憲拳。らんまは火中の栗を掴むのではなく、水槽のピラニアを掴めるようになった事で会得したその技なら、無数のミストや氷の刃に囲まれた青の宝玉だけを奪い取る事は可能だ。

 

—バーサク!

 

 オレは勇者の力の状態から、バーサーカーの姿へと変身する。らんまを後ろに隠した。勇者とは違って身体も大きくなり、防御力を増した状態なら、らんまを守り隠せる。

 

「さぁさぁ、こい! アクアドラゴン。てめえのアクアフラッシュ受け止めてやるぜ」

 

 歯磨き粉みたいな技名を勝手につけて、挑発したつもりだが、ミストドラゴンには言葉は通じていないようだった。もしかするとモンスターではなく、ゼノリスの妖力で作られた幻影なのかもしれない。

 

 再度、アクアドラゴンがミスト状になり、オレに刃を降り注ぎはじめた。オレは体内エネルギーをすべて鋼鉄の肉体に送り、大防御を行う。

 

「んくぅうー、すげえパワーだ。らんまぁあ!」

 

 オレの合図とともに裸のらんまがオレの肩を踏み台にし大浴場の空中にジャンプした。そのまま、落下しながら、技を繰り出す。

 

「無差別格闘早乙女流奥義! 火中天津甘栗拳っ!」

 

【挿絵表示】

 

 攻撃ではなく、まさに栗を拾うような手つきで、ミスト状のアクアドラゴンの中にある青い宝玉を狙い、奪った。らんまが宝玉を手にすると、ミストドラゴンは形を失い、ざばーんと元の温泉の湯に戻っていった。

 

 バーサクから人間に戻ったオレは温泉の刃に攻撃されつづけたので、肌がしっとりとしていた。

 

◆◇◆◇

 

 その後、サーシャを起こしたオレたちは冷静に話をするよう促した。事情を説明する前にサーシャのほうからオレたちに頭を下げた。

 

「すいません……将軍よりも強い女の戦士がいるなんて思ってもいなくて、そのときに仮面の魔道士にそそのかれて、らんまさんをこの温泉のところへ連れてくるよう言われてしまって」

 

 メガネを取ったサーシャが泣きながらオレたちにそう謝りはじめた。

 

「こっちこそ、許可も得ずに男子禁制の島に連れてきちまって申し訳なかった」

 

「そうですね、でも、許可を取ろうとしても無理だったと思います。なんせ、この島はもう、何百年も2歳以上の男子が踏み入れた事のない島ですから」

 

 男子禁制のこの島に足を踏み入れた事は光栄なのか、やはり来るべきではなかったのかわからないままだったが。

 

「そのことだけどさ、黙っておいてもらえるかな?」

 

「わ、わかりました。というか、世界でも噂になっている100年ぶりの勇者とその仲間って達也さんとらんまさんのことだったんですね、どうりで強いわけですね」

 

「ふふ……そっちも秘密にしておいてくれよな♪」

 

 

 そうして、オレたちはコテージに戻り、オレはまた、1歳児の姿に戻った。それから数日かけて、無事にアマゾネスの島のモンスター軍の討伐は終わった。おそらくはゼノリスがいなくなった事によって、翌日からモンスター軍は弱体化したようだった。

 

 船に乗って、港町ソイツエストに戻ってきた。オレもソイツエストについてからベリーヌに青の宝玉を渡し、再び、元の身体に戻してもらった。一見落着。

 

「はい、これ、青の宝玉ね」

「ご苦労さん。どうだった? 赤子の旅は」

「そりゃ、まぁ……退屈でしたよ。そういう、出発前に聞き逃した事があるんだけど、今、聞いても?」

「なにかね? 僕が知っている事ならなんでも教えよう」

「先代の勇者パーティは4人パーティだったと聞きました。そのうち1名は勇者の奥さまになったさんですよね。残り2名の末裔とかもベリーヌと同じように、どこかにいたりしますか?」

「末裔同士、知り合いだったりして」

 

 一瞬、呼吸を置いて、ベリーヌが答えた。残り2名の末裔がいるなら、ゼノリスの件もあるし、やはり知り合っておくべきだとおもったからだ。

 

「あぁ……そ、そうだね……うーん、残り2名の方は子孫は残していないはずなんだ」

「そっかそっか……じゃぁ、また、強い敵が現れちゃったら、オレと達也で戦うしかなさそうだな」

 

 らんまはそういうが、いつまでも、オレたち2人だけでゼノリスと戦い続けるのだろうか。もしも、各地でモンスターが暴れたりしたら、そのときは戦力になる仲間は必要だとオレは思った。

 

「ベリーヌさま、そろそろ、ご出発を」

 

 騎士団の男がベリーヌを呼びにきた。

 

「それじゃ、また、なにかあったら協力頼むよ。では、ここで」

 

 ベリーヌが騎士団の男らのほうへと戻っていった。

 

「明日から、また喫茶店営業だな」

「今回の旅はオレはぜんぜん役に立たなかったなー、でも、やっぱ、子供の姿よりも、この姿のほうが自由がきいていいや」

「なんかアマゾネスはアマゾネスでさ、いろんな悩み抱えているようだったな。達也はさ、悩んだときはどうするんだ?」

「オレはだな……」

 

 元の世界にいたときに悩んだときの解消法が思い浮かんだ。

 

「深夜のラーメンだな」

「深夜のラーメン?そんなのこっちの世界にはないだろ」

「そそ、元の世界のさ、風林館高校近くのラーメン屋の『なりた屋』。あそこのさ、ラーメンに辛ネギとニンニクトッピングが最高なんだよな。財布に余裕があれば、チャーシューやライスも追加で。そんな風に好きな食べ物を腹一杯食べたら忘れちまうよ」

「ははは、あそこのラーメン屋か。行った事はないけど、食べてみたいな」

 

「いつか、一緒に食べに行けたらいいな」

「あぁ、行けたら良いな♪いつか行こうぜ」

 

 元の世界に帰る予定は今のところないのだが、オレたちは我が家に入る前にそんな事を約束していた。

 

◆◇◆アマゾネス編―完―◆◇◆




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物語は各部ごとに独立したエピソードで構成されており、前の部を読まずに楽しむことができます。もちろん、全ての部を読むことでより深い世界観に浸ることができますが、飛ばし読みも大歓迎です!

■第二部・『集結!伝説のパーティ編』作品紹介

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港町ソイツェストで喫茶店を営み始めた達也とらんま。しかし、二人の平穏な日常は長くは続かない。世界各地で巻き起こる怪事件に巻き込まれ、達也とらんまの新たな冒険が始まる。
暗躍する魔導師と戦う伝説のパーティをテーマにした冒険ファンタジーです。
賢者アムや魔剣士パラムも登場します


■第三部・『四聖獣討伐編』作品紹介

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女神フレイヤからの依頼で、達也とらんまは現代日本と異世界を行き来しながら四聖獣の封印を解く壮大な任務に挑む。果たして二人は異世界の平和を取り戻すことができるのか?そして、達也とらんまの運命が交差していく……。


■第四部・短編『アッサラーム編』作品紹介

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達也とらんまは、日常に飽き足らず新たな魔法を覚えるため、伝説のジャマールの霊魂石を求めて砂漠の街アッサラームへと向かう。果たして、二人はレアモンスターを倒し、目的の宝石を手に入れることができるのか?


■第五部・『神々に愛され地サラトバ編』作品紹介

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神々に愛されし地・サラトバ地方への冒険の招待を受け、美しい水の国・ウェスティリアへ向かった達也とらんま。青く澄んだ川が縦横に流れるウェスティリアは、水の恵みによって繁栄し、国内外の様々な文化が交流する場となっていた。やがて、大戦争が始まり、二人もその渦中に巻き込まれていく……。
四カ国からなる新たな大陸を舞台に達也とらんまが冒険を繰り広げます。

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第二部・喫茶PANDの朝は慌ただしい編
2-8☆.追いかけっこ


 その日は珍しく、港町ソイツェストに雨が降っていた。窓の外ではチラホラと傘をさしている住民がいる。一粒一粒、形が目で確かめられるほどの大粒の雨が地面を叩いていた。

 

 どたたた、と喫茶PANDの二階の廊下にらんまの足音が鳴り響く。喫茶PANDは二階がオレたちの住む居住スペースであり、一階が店舗部分だ。地下には倉庫や運動用のリングも併設してある。

 

「待て、らんまぁ!」

「やだっ!! 絶対、やだっ!」

「朝っぱらから上半身裸でウロウロされると、こちとら、仕事前なのにムラムラしちまって、しょうがねーんだよ!」

 

 上半身裸で下半身は男モノトランクスだけのらんまが廊下を逃げ回っている。朝から乳を丸出しにしていて、一向に女性モノ下着を着用しないらんまに、オレはブラジャーを着けさせるべく、追いかけまわしていたのだった。

 らんまは首からスポーツタオルをぶらさげていて、その隙間からはピンク色の乳首が見え隠れしている。青いラインが左右と腰部分にデザインされた淡い橙色の男性用トランクスを履いているだけのらんまが断固、ブラの着用を拒否した。

 

「だからって、なんで、オレがブラジャーなんか。絶対、着けるもんかってんだ」

 

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「往生際、悪いぞ、らんまぁ! 前から言ってるけど、型くずれも気になるだろうが。今日こそはブラジャー着けてやっからな!」

「うるせぇっ! オレの乳は美乳でい。ブラジャーなんか、着けなくたって」

 

 オレは声を荒げ、ブラジャーを高く掲げて、らんまに襲いかかると寸前で避けられてしまった。オレの突進を交わしたらんまは、オレの頭を空中で踏んづける。

 

「ぎゃふっ」

 

 そのまま、らんまは左太ももをあげ、駆け上がるような姿勢で飛び上がり、来た廊下を戻っていった。

 

「こら、らんま! 待ちやがれーっ」

「へっ! 捕まるかよ、こっこまでおいでーだ。ベロベロベー!」

 

 左右の人差し指で口を広げて、舌をだしたイタズラ顔のらんまが逃げていく。

 

 壁掛けの時計で時間を確認すると、店の営業が始まるまで、あと30分もない。今日は雨が降っているので、いきなり大勢の客が来店する事はないだろうが、それでも常連客の1、2組くらいは来店するだろう。アンナミラーズ風のウェイトレス服を着たらんまは最高に可愛いからな。むしろ、雨で客が少ないからこそ、今日はらんまといっぱい喋れるチャンスと思ってくる客も多いだろう。

 アンナミラーズ風のウェイトレス服は特注で街の裁縫屋に作ってもらった。裁縫屋から受け取ったその日は、すぐにらんまに試着してもらい、そのまま中出しセックスをした。あの日は、3発も出しちまったっけ。

 

 らんまと結婚して、この喫茶店兼自宅に住みはじめてから、数ヶ月。昨晩も遅くまで愛し合っていたが、朝っぱらから、無防備な乳を見てしまえば、オレの朝勃ちは収まらない。このままだと、仕事中もムラムラしてたまらなくなってしまうだろう。

 

 だからこそ、朝くらいはちゃんと下着くらいは着けてほしいと懇願しているのだが……。

 

「べつに、家のなかで、どんな格好しててもいいだろ」

「だから、さっきから何度も言ってるだろ。朝っぱらから、そのおっぱいを見せつけられてると、こちとら、ずっとムラムラしっぱなしなんだよ」

 

 首にかかっていたスポーツタオルを奪い、トップレスを露出させ、乳首をピンっとオレは指で弾いた。

 

「んぅふっ、このドスケベ野郎め、着けれるもんなら着けてみやがれっ」

 

 らんまはオレから、タオルを奪い返し、再び、階段のほうへと走っていった。

 

 そのまま、一階の店舗スペースに逃げていったようだ。

 

「らんまぁ! 待てーい」

 

 オレが階段を降りたときには、すでにらんまの姿は見えなくなっていた。

 

(どこに隠れやがったんだ)

 

 外は土砂降りなので、わざわざ、外にはでかけるはずはない。

 

 気配を消したらんまがいるであろう店舗スペースには、まだ、椅子が重なっていた。営業を開始する前には、この椅子を並べたり、テーブルを拭いたりしなければいけない。当然のようにコーヒーの準備やパフェの仕込みも終わらせておかなければならない。営業開始までに、やるべき事は、その他にも残っているというのに。

 

 ゆっくりと、らんまの隠れている場所を探すようにして歩くと、厨房から音がした。

 

「そこか! らんまぁ!」

 

 厨房から、ひょこっと赤いおさげ髪の頭が飛び出した。

 

 こんなとき、ギャグ漫画なら、冷蔵庫から卵をいくつか取り出して、投げつけたりするのだろうが。それはしない。後片付けをするのも大変だし、なにより、オレは食べ物を粗末にしたくはない。

 

「ほら、もう。営業はじまるんだから、隠れんぼはその辺で終えるぞ」

 

 一階の喫茶スペースには大きな窓があって、外からは店内の様子が丸見えだ。上半身裸のらんまとブラジャーを持って追いかけ回すオレを常連客が丸見えの窓から目撃したら、どう思うんだ? まぁ、ちょうど、外には誰もいないようだから助かったが。

 

 そんな事を考えながら、窓の外を見ていたら、オレの視界が一気に柑子色に変わった。

 

「喰らえ、達也。無差別格闘早乙女流奥義! 目隠しタオル投げっ」

 

 視界を塞がれたのはらんまから投げつけられた柑子色のタオルの仕業だった。ほのかにらんまの匂いのするタオルをオレはステンレスの作業台に置いて、逃げていくらんまを追いかけた。

 

「こらぁ、らんま! 姑息な手を使いやがってー、待ちやがれ」

 

 再び、階段へと逃げていくおっぱい丸出し状態のらんま。デカいおっぱいを振り乱しながら走るらんまは天真爛漫という言葉では足りないくらいに無防備すぎる。

 

 さっき、型くずれも気になるといったが、じつは、まったく気にしていない。乳にも弾力があり、垂れたりもしていない。そもそも、らんまはまだ、若く16歳だ。オレが毎日、揉んだり、舐めたりしていることもあり、最近、また、一段とボリュームが増しているかもしれない。そもそも、何カップあるんだ? らんまのおっぱい。

 

 今度は地下室のほうへと逃げていったようだ。幸い、この家の中は倉庫以外は鍵がかけられない。倉庫もオレの特殊な魔力で施錠されているので、らんまが内鍵をかけて逃げられる場所はない。

 

 開店前の忙しいときに、こんな追いかけっこが始まったのは困りもんだが、らんまのやつ、オレとの追いかけっこを、もしかして楽しんでないか?

 

 ……オレも楽しくないと言えば、嘘になるが。

 

 

 地下室に灯りをつけ、らんまに声をかける。

 

「らんま、ここにいるのはわかってるんだぞ。もう、ふざけている暇はないんだから、はやく出てこい」

 

「だって……ブラジャー着けたくないんだもん」

 

 姿の見えないらんまの声が聞こえる。

 

「わかったよ……。こっちこそ、無理やり着けさせようとして悪かった。もう着けようとしないから出ておいで」

 

 オレがあきらめたのを確認したらんまが姿を現した。リング横に隠れていたようだった。

 

「ちぇっー、達也との追いかけっこ楽しかったのに、もう終わりか」

 

 やっぱり楽しんでたのか、こいつ。

 

 それなら、こっちだって。オレはブラジャーを持つ手をぎゅっと握り直した。

 

「家の中で追いかけっこするのはいいけどさ、朝っぱらからはやめろよな?」

「はははは、そうだな♪ 悪い、悪い。んじゃ、支度はじめようぜ」

 

 追いかけっこを終え、開店の支度を行うために一階へ戻ろうと階段のほうへと進むらんま。ブラジャーをまだ、持ったままのオレがその背後から忍びみよる。

 

 距離を近づけていく。

 

(へっへへへ、これであきらめるオレだと思ったら、大間違いだぜ、らんま。女モノのブラジャー着けてやっからな)

 

「らんま、ちょっと万歳したまま階段を上ってみい」

「へっ? なんで、なんで」

 

(つべこべ言わずに、さっさと両手をあげろ、らんま)

 

「いいから、いいから……!」

「こうか?」

 

 素直ならんまはオレに言われるままに両手をあげた。

 

(作戦大成功♪)

 

「隙ありぃ! 秘技・ブラジャー着けぇええええ!」

 

 らんまの上げたままの腕に肩ひもをスルリと通し、ブラジャーを降ろしていく。らんまの乳にブラカップを合わせた。らんまのバストカップ数は知らないけど、店で一番大きいサイズを買ってきたから、合わないことはないだろう。

 

「うわ?! し、しまった。てめえ、たつや!」

「オマエのために買ってきた、オレのこのお気に入りのブラジャー着けやがれぇ!らんまぁ、覚悟ぉ」

 

 あとは、ホックを留めるだけ……!

 

「らんまぁあ、エッチなブラジャー姿を見せろぉぉお!」

 

 2列のホック部分の下側に人差し指を平行に沿わせるように親指と中指でホックのやや外側をつまんだ。土壇場に弱いオレは手が緊張してしまって、うまく合わせれない。

 

(あ、あれ。しまった。けっこうムズイ……!)

 

 ホックが上下で互い違いになってしまう。手こずっていると、オレの顔面にらんまのエルボーが叩き込まれた。

 

「ずりーぞ! 達也、なにしやがる」

 

 ドゴォッ!

 

「ぎゃひふ」

 

 強烈なエルボーが叩き込まれ、少量の鼻血が流れる顔を抑えている間に、着用寸前だったブラジャーを脱ぎ捨て、らんまが、階段を上っていった。

 

 らんまが階段を上がっていく音から、察するに二階のほうへと移動したようだ。

 

 拒否されたブラジャーを拾い、オレも二階へと階段を上がっていく。

 

 その後、二階の居住スペースでらんまを追いかけ回した末、ようやく廊下の隅まで追い詰めた。

 

「もう、逃がさねーぞ、らんまぁ……」

 

「うっ……」

 

「んじゃ、ブラつけるか、あと10分で朝の処理をするか、どっちかを選べ、らんま!」



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2-9♥.らんまの選択

「んじゃ、ブラつけるか、あと10分で朝の処理をするか、どっちかを選べ、らんま!」

 

 オレはズボンとパンツを脱ぎ、追いかけっこ中も勃起しぱなしだったチンポをらんまに見せる。

 

「うぅ……わ、わかったよ」

 

 らんまはよっぽど、ブラジャーをつけたくないのか、そのまま、片膝をついて、フェラチオでの朝処理を選択した。亀頭にらんまの唇が当り、そのままズブズブと口の中に飲み込まれていく。らんまが、ちらりとこちらにくりっとした目を向けてくる。生暖かいらんまの口の中で、時折、舌が裏筋を舐める。

 

 カリを唇が刺激する。ひょっとこのようにのびる口先に興奮する。らんまが頭を前後するたびにちゅぽちゅぽと水音が聞こえてくる。深くは咥え込まず、亀頭とカリを刺激するようにリズムよく動き、気持ちがいい。

 

「んはぁう、わ……やべえ、朝ぱらから、らんまとこんなエッチなことを」

「はぁはぁっあむっ、チュパチュパ、レロレロ。じゅるるるるるっれろれろれろれろっちゅっぱちゅっぱっ」

「あぁ、すげえ、もっと……らんま、もっと……」

「おう、わかってるって♪」

 

 俺の注文に応えるように、らんまは肉棒に唇を付けてキスをしてきた。そして、そのまま唇を開いて肉棒を咥え直していく。

 

「ん……」

 

 大体肉棒が半ばまで咥えこめたことを確認すると先端まで戻り、そしてまた半ばまで。それを何度も繰り返して、口を使って奉仕をし始めた。歯を当てるのは痛いと分かっているのか、当てないように上手く口壁を動かしていることが感じられる。

 

 ちゅばっ、んちゅっ、と唾液の跳ねる音が時折響く。

 

「たつや、ひもひいい?」

 

 上目遣いで銜えたまま、気持ちいいか聞いてくるので、「もちろん」と答えるとらんまが無邪気に笑った。唾液が口の端から漏れててエロい、すごくスケベだ、らんま。

 

 しばらくすると肉棒に受ける刺激が少し変化した。銜えたまま上下にストロークすることで頬肉や舌と擦れるのが気持ちよかったのだが、舌を積極的に動かし始めてきたのだ。

 

「うわ。らんま……! それ、やばいって」

 

 俺が感じたのを確認すると、へぇー、これは気持ちいいんだ、と納得したかのような表情をする。らんまの口奉仕がさらに強まっていく。頭を激しくと前後させつつ、口内で舌がほじくるように肉棒を舐め回していく。らんまはカリ部分だけを咥え、濃厚なフェラ奉仕を施してきた。亀頭を中心に責められていく。どんどん快感が高まっていく。

 

 オレは少し屈み、手を伸ばし、らんまの双乳房を両手で揉み回した。すっごい柔らかい。オレの大きな手でも収まりきらないくらいの豊乳を揉みまわす。

 

(あぁ、女子高生の年齢なのに、こんなすごい乳で本当に嫁らんま最高だ。せっかく、こうやってこの世界で家まで建てたんだから、喫茶店の営業しないで、朝かららんまとセックスしたくなっちまう)

 

「らんま……今日はさ、店、休んでさ……」

 

 喫茶店を休業してセックスしようって言いそうになったが、言葉をそこで止めた。

 

「そ、そりゃ。オレだって、店休んで、達也とイチャイチャしてたいよ。でも、お客さんだっているんだからさ。やっぱメリハリつけないと」

 

「そうだよな……悪ぃ、悪い」

 

 自分の怠け癖を正すようにオレは反省した。

 

 らんまが時間を確認した。

 

「あと、8分ってとこか……2分で着替えれば、なんとかなるだろ」

 

 いきなり、トランクスを脱いだらんま。目を丸くするオレ。

 

「わ、らんま?!」

「オレだって、朝から達也のこんな元気チンポしゃぶってたら興奮しちまうよ。セックスすんぞ、8分ちょいで。ほら、はやく、ぶちこんでこい」

 

「わかった……!」

 

 オレは裸のらんまを壁に手をつかせ、後ろから、朝勃ちチンポをぶち込んだ。四十八手では後櫓(うしろやぐら)と呼ばれるスタンダードな「立ちバック」で挿入した。

 

 らんまが吐息を震わせて、尻を突き出してくる。

 

 突き上げるような形で挿入する後櫓(うしろやぐら)はシンプルな体位ではあるが、立ってらんまを見下ろす感じがオレの支配欲をくすぐる。

 

 

「らんま……だいすきだ」

 

「んはぁ、はぁ……たつや、はぁ。んはぁ、も、もっと奥まで、入れて…あ、アァはぁあ..んあぁっあ」

 

 オレはらんまの乳房を掴み、腰を下から斜め上にピストンさせる。らんまの身体がそれに合わせて、持ち上がった。手足をばたつかせるらんまと交尾を行う。

 

 ぐっと腰を密着させる。

 

 窓の外に視線をやると傘をさした男が数名、店の前で並んでいる。顔はわからないが、常連客だろう。

 

 まだ、営業前だが、外に客を待たせてのはじめてのセックス。この背徳感あるセックスがより、オレの興奮を強めた。

 

  続いて、体位を変える。らんまを四つん這いの姿勢で、お尻を後ろに突き出させる。そこに、立ち膝したオレが押し付けるようにチンポを挿入する。これは四十八手では鵯越(ひよどりごえ)と名付けられている。腰上がまっすぐになりやすいので挿入感が深く、女性側は奥の快感を感じやすい。男性は女性の腰を持ってピストンする体位だ。

 

 四つん這いになる時に、腕で上半身を支えずに、頭と腕を床にぺたん、と降ろしてハメると、オレ側から見てお尻がより付き上がってみえるので、らんまのスタイルがよく見える。感じている雰囲気がより出やすい体位でもある。

 

 思い切り、ヒップを突き上げさせて、腕でしっかり上半身を支えるようにすると、奥への挿入感よりも摩擦感を感じることができた。

 

「あぁ、今日。営業中にらんまのこと、見ながら。アイツ、朝からセックスしてたやつだって思って興奮しちゃうかもしれない」

「あぁ、オ、オレだって、精子が中にあるまま……仕事したら興奮すごいかも、やばいかも」

 

(いいぜ。らんま、子宮と膣内に精子が出されたまま、今日は仕事しな)

 

 潤いを帯びた蜜裂に添えた勃竿が跳ねることによって、亀頭に塗りたくられたらんまの発情雌汁がぴちゃっと宙に跳ねた。身も心もドロドロに蕩けきり、性の喜びを知った男女。俺の交尾欲求もいよいよ我慢が利かなくなってくる。

 

 喫茶PANDを開業してから、数ヶ月。まさか、開店前のセックスがこんなに興奮するなんて。

 

「おい、らんま。今日はアンミラウェイトレス服の下はノーパンで過ごせ」

「えっ? そんなぁ、ノーパンだったら床に達也の精子が垂れちゃうよ」

「ふふふ、それが、いいんじゃねえかよ♪」

 

(やばい。開店前のセックス、本当に興奮する。明日から、モーニングルーティンに加えそうだ)

 

 朝起きたら、らんまとセックス。昼休憩で、アンミラ風制服のらんまと着衣セックス。閉店後にらんまとセックス。夕食食べたら、お風呂でらんまとセックス。風呂では、らんまが『ソープ早乙女』と称し、ソープごっこも行なってくれるときもある。

 

 そして、もちろん、寝る前も特注のキングサイズベッドでらんまとセックス。

 

 らんまとセックス三昧の日々だが、性奴隷や性玩具の扱いは絶対にしない。拒まれたら、しないのがオレの主義だ。あくまでもセックスや中出しについては、らんまの意思を尊重する。

 

 だけど、挿入したら、ピストンは容赦しない。ガンガンに激しく犯す。

 

 ズッボォズッボォ!パンッパンッパンッ!ズンッズンッズンッ!ズッボォズッボォ!パンッパンッパンッ!ズンッズンッズンッ!ズッボォズッボォ!パンッパンッパンッ!ズンッズンッズンッ!

 

「ん、おらぁ、らんま!気持ちよくしてやっからな、オレの超絶ピストンで!」

 

 パンッパンッパンッ!ズッボォ!ズンッズンッズンッ!ズッボォズッボォ!パンッパンッパンッ!ズンッズンッズンッ!ズッボォズッボォ!パンッパンッパンッ!ズンッズンッズンッ!

 

「んっぁあ……、たつやももう我慢できない……オレのおまんこは準備万端だから、パコパコハメて、なーんにも考えないでどぴゅどぴゅ♡ビューッ♡って精液を扱き下ろしていいんだぜ?動物交尾でいーっぱい、キモチよくなろ?」

 

 一糸纏わぬ、らんまの裸体を包み込み、芸術のような美しさを引き立てる。 生まれたままの姿で、最も動物的な方法で、愛情と性悦を貪りあおうとらんまが言う。下等な動物とは一線を画す知性ある人間が、快楽のためのみに、動物に成り下がろうと甘く囁いてくる。

 

「っ……!分かった、らんま。おもっきり犯して、朝っぱらから、ガッッツリ種付けしてあげるぜ」

 

 牡の劣情を最大限煽るらんまの言葉。スケベな天性の才能を有して生まれたのだろう。ここまでらんまに煽られてなお交尾を我慢できるなら、ソイツは牡じゃない。ただの玉無しだ。

 

 開店前の初セックスのフィニッシュにオレは「燕返し」を選択した。

 

「いくぞ、らんま! 無差別格闘奥義・燕返しだ」

 

 オレのかけ声と、ともにらんまと四十八手名を叫ぶ。

 

『元祖・無差別格闘セックス! 究極奥義・デカチン達也&デカパイらんまの愛の子作り・ラブラブセックス・フィニッシュスキル!・燕返しぃぃぃぃぃ!!』

 

ずっぽん! パンパンパンッ。ズポズコ! パンスパンパン!

ズコバッコ、 パン、スパンパンッ。ズポズコ! パンスパンパン!

 

 燕返しは挿入感の深さに定評がある体位だ。通常のバック挿入から、鵯越から、らんまの片足を持ち上げる。オレはその脚を抱えながらピストンする。身体がまっすぐになり安定するので、深いところをグリグリと押すことができる。

 

 この体位の時は深さをお互いに味わう事ができる。身体が硬い女性だと、脚を上に反らすのがけっこう難しいのだが、らんまの身体はめちゃくちゃ柔らかいので問題はない。オレはしっかりと、らんまの脚を支え、奥をグリグリと擦るような感じで激しく犯した。

 

「……んあ゛っっ♡たつやのおっきいおちんちんっ……♡ きたぁ……っ♡」

 

 理性の糸を淫靡ならんまにプッツリと切られた俺は、もう何も考えずにらんまの小さくもヌロッヌロ゛に解れ切った牝穴にオーバーキルなまでに長くぶっとい勃竿を突き入れる。

 

 オレがもっとも漢になる瞬間。

 

 ドズンッとらんまの腹の奥底に衝撃を響かせる。確かに伝わる性感帯を押し潰された快感にらんまが喜悦の声を上げる。

 

「らんまっ、好きだっ、愛してるっ、大好きだっ、愛してるっ!!この世の誰よりも何よりもっ!!らんまが愛おしいっ、大好きだっ、許嫁らんまっ、らんまっ、俺の子供を孕めっ、らんまああああああああああっ!!」

 

「はぁっ……ああ……はぁっ、あ、あ、はぁっ……ああんあぁあああぁぁぁーーーぁあぁーーっ!はいってくるぅ、おくまでぇええん♡」

 

 らんまのぐちゃぐちゃマンコへとチンポ叩き付ける。

 

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「らんまっ、早乙女らんまっ、早乙女らんまっ、早乙女らんまっ、早乙女らんまっ、早乙女らんまっ、早乙女らんまっ、早乙女らんまっ、早乙女らんまっ、早乙女らんまっ!!!んぢゅるっ、れる、ちゅばっ、れろぉっ、ちゅぱっ、ぢゅるううううっ」

 

ズゴピュウッ♡ズピュウッ♡ズゴピュウッ♡ドピュウッ♡ズピュウッ♡ズゴピュウッ♡ドピュウッ♡

 

 舌を絡めあい、口と口を寄せながら、オレはたっぷりの搾りたてモーニングザーメンをたっぷり膣内に排出した。

 

「はぁっ……ああはぁっんああ……はぁっ……ンアア……ドクドクってでてやがるぅう、、おれのオマンコに精子がぁ……んあはっ! !んあんふ……! んあぁぁっすげえスケベなにおい…はぁっ…ああ……あぁぁっんっんんちゅぱちゅぷ……れろれろれろ」

 

 時計の針は、すでに営業開始の予定時間を超えていた。

 

(しまった。夢中になりすぎた)

 

「やっべ! まずい。らんま、支度するぞ」

「おうぅ!!」

 

 急いでパンツとズボンを履き直し、せめて、オレだけでもと、一階の喫茶店スペースへと降りていった。

 

  喫茶PANDの朝は慌ただしい。

 

◆◇◆喫茶PANDの朝は慌ただしい―完―◆◇◆



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第二部・ミスリル鉱石編
2-10.空前のミスリル鉱石ブーム


この世界は空前のゴールドラッシュ、ならぬ、空前のミスリル鉱石ブームだった。魔王討伐の影響が関係あったのか、ないのか、不明だが、時期を同じくして、各地の鉱山でミスリル鉱石が発掘された。微量な魔力を持つミスリル鉱石にはやはり魔王復活の影響もあったと考えるのが妥当だろう。

 

 ミスリル鉱石を精錬したミスリル金属は銀の輝きと鋼をしのぐ強さを持つ事から貴族や富裕冒険者たちの間でも大流行だ。その実用性とファッション性の高さからミスリル金属で作られたミスリル防具やミスリル武器は高値で取引されている。鉱石自体の産出量が極端に少なく、希少で貴重であるのもブームに拍車をかけた要因の一つだろう。

 

 港町ソイツェストでオレとらんまが営む喫茶・PANDにも常連客が知人たちにミスリル鉱石を原材料に作られたミスリルナイフを見せびらかしに来ていた。

 

「へっへー、やっと。買ってしまいましたよ、ミスリルナイフ」

 

 歯の部分のみミスリルを使っていて柄の部分は鉄でできているナイフを掲げて、男の冒険者が自慢している。冒険者というよりも商人といった風貌の戦闘には役に立たなそうな小太りの男だ。

 

「コブさん、ミスリルナイフ買ったんですか」

「伝説の勇者のパーティの『魔法剣士のエルフ』は己の魔力を高めるためにミスリル装備を着けて魔王に挑んだという言い伝えもありますよね」

「それじゃ、このコブが、その魔法剣士になっちゃおっかな!」

「ははは、コブさんは魔法どころか剣の扱いもままならないじゃないですか」

 

「それはこれから練習するんだよ、ファイヤーボール!無詠唱!なんちゃってね」

 

ミスリルナイフを自慢し、出もしない魔法を陽気に唱える小太りの男・コブを中心した談笑テーブルにらんまが注文の品を届けた。

 

【挿絵表示】

 

「はい、お待ちどうさん♪ ストロベリーパフェでーす」

「らんまちゃん、今日も可愛いねー。見てよ、これこれ。ミスリルナイフ」

「へぇー、見たこともない材質だな。じゃなかった、ですねー、これが巷で噂のミスリル?」

「そうなんだよ、高かったんだから。でも、らんまちゃんなら、いいよ。ほら。ちょっとだけなら触らせてあげる」

 

 コブからミスリルナイフを渡されれば、それをミスリルの刃の部分を太陽光に照らしてみるらんま。その刃がプラチナや銀とも違う独特の光沢を放った。

 

「ほえ〜、鉄やはがねとも違う材質。それに金や銀よりも重くない」

 

「そうなのよ、これからはミスリル装備の時代ってね♪」

 

「まだ、ナイフしか持ってないくせによく言いますねー」

 

 らんまから返されたミスリルナイフを大事にしまったコブが周りの常連客に野次を飛ばされていた。

 

 

 ストロベリーパフェをテーブルに運び終えたらんまがオレのほうへ戻ってくる。

 

「あれが、噂のミスリル武器ってやつか」

「あぁ、流行しているって聞いたけど、ついにこの店にも持ってくる奴が現れたな。鋼や銀よりも耐久性も良いし、見たとおり、錆びによる経年変化も起きづらい。金持ちの間では流行するだろうな」

「ふむふむ」

「それに装備者の魔力を高める効果もあるが、魔術師が装備するには重すぎるので、店の客も言ってたが魔法剣士に最適の防具素材だそうだな」

「いいなぁー、達也。オレもミスリル装備ほじぃよお」

 

 元が貧乏暮しなのだろうか、らんまの『無いものねだり』がはじまった。

 

「無理無理、あのナイフ一本だけでも、この店の売り上げ一ヶ月分以上はすると思うぜ」

「うへー、そんなに高いのかよ。コブのやつ、金持ちなんだな」

「今は原材料のミスリル鉱石が不足しているしな、供給過多になれば、安くなるだろうけど。その頃には街歩く冒険者のほとんど全員がミスリル装備を持っているかもな。ま、オレたちには不要の装備だよ」

 

 そう、オレたちは魔王を討伐した勇者とである。武器なら、地下に厳重に保管した神器があるし、防具にいたってはチート性能のあぶない水着やブレイブアーマーを所有しているわけで、わざわざミスリル装備を買い揃える必要はなかった。

 

 しかし、ミスリル鉱石は今は高値で売れるわけで、見事発掘できれば、大金持ちになるチャンスはあるとも、オレは考えた。

 

「まぁ、でも、ミスリル鉱石を探す旅ってのは金策としては悪くないかもね」

「ホントか?行くか?」

「ちょっと待って、計算してみる」

 

 オレは手帳を開き、今月の喫茶PANDの売り上げを計算してみた。明日から一週間程度休みを入れても、生活費のほうはなんとか、なりそうだ。そもそも、魔王を討伐した勇者がなんで、こんな家計簿をつけながら、窮屈な生活しないといけないんだとは思ったが。

 

「明日から一週間くらいなら旅費の分をミスリル鉱石で補えば大丈夫かもな。そんじゃ、ミスリル鉱石発掘にいくか?」

「まじ?達也とまた、冒険。行く行くー、絶対、行くぅ!」

 

 おいおい、らんま、その面でイクイクを連発されるとオレだけじゃなく店の客も興奮しちまうよ。

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 そんなわけで、オレとらんまは再び、冒険というか、ミスリル鉱石発掘の旅にでかける事になったのであった。調べてみるとミスリル鉱石は各大陸で発掘されていて、この港町ソイツェストから船で行ける距離にミスリル鉱石が発掘されたという鉱山があった。まずはカザフ村へと船で行き、そこから南下したところのゼンベルグ地方の火山の麓にある鉱山に向かう事にした。

 

 こういう世界で港町に住むというのは、元の世界でいうところの新幹線が停まる駅の最寄りに住むのと似てるな。アクセスが非常に便利だ。

 

 

 オレとらんまは1週間程の旅であるため、必要最低限の荷物で出発した。当然のように神器も留守番だ。らんまはビキニアーマーに鋼の槍。オレは旅人の服のみ。マントはお揃いのものを用意した。オレたちは魔王を倒した勇者一向である事を隠して生活しているので、いかにもな格好は避けた。

 

 この旅行のためではなかったが、また冒険をするときの荷物を減らすためのオレは新しい技も開発していた。その名も『オーラソード』

 

 闘気のエネルギー波を剣や弓矢や斧の姿に変える技だ。これがあれば、武器を持ち歩かないでも、瞬時に戦う事ができる。移動でも戦闘でもチート技だ。オレがこの技をらんまに見せたときは、それで栓抜きの形も作れれば、瓶の蓋を開けるときに栓抜きがなくても開けれるなと呑気な事を言っていた。

 

 朝に出発したので、オレたちを乗せた船はその日のうちにカザフ村に着いた。大きな河と山に囲まれたのどかな街のカザフ村は、数多くの冒険者で賑わっていた。事前に調べた情報だとカザフ村は温泉村として旅先としては有名だが、それほど、人で賑わう街ではなかったようだが。

 

 日が暮れていたので村に着くなり宿屋に入った。もうオレとらんまは夫婦なので同じ部屋だ。

 

「なんか、久しぶりの冒険って感じがしてワクワクしちまうな」

「ふふ、らんまがそうやって喜んでくれるだけで嬉しいよ」

 

 山羊仮面の魔道士・ゼノリスの動きには引き続き、警戒しなければいけないが、ミスリル鉱石発掘をしながら、他の地方の様子を知る事も必要な事ではあるから。

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 翌朝、ゼンベルグ地方へ出発すると考える事は同じというか、村から鉱山へ行く山道は人でいっぱいだった。発掘の業者はもちろん、普段はモンスターを倒しているような冒険者たちが、ぞろぞろと鉱山に向かっていってる。

 

「あっちゃー、こりゃ無理だな」

 

 まるでテーマパークの人気アトラクションなみの混雑具合。

 

「みんな、考える事は同じってことか」

「どうする、らんま、引き返すか?」

「うーん、いちおうは見ていくか」

 

 オレたちも冒険者たちにまじって鉱山へと入っていった。ピッケルを持った人たちが、洞窟の壁という壁を削りまくっていた。

 

『おぉ? ミスリルでたか? なんだ、金かよ。金はおよびじゃないっつーの』

『こっちも出るのは金ばかりだ』

『掘り過ぎて、手が血豆だらけで痛ーっ』

『高い旅費でここまで来たんだ、ミスリル見つけるまで帰れまてん!』

 

 鉱山を掘り合い怒声が飛び交う。もはやミスリルは、これまで最も貴重だった金よりも希少価値があがっていた。

 

「むぅー、こんなんじゃ、ちょっとでもミスリルが出たら、もう取り合いだな……らんま、帰ろう。これはもう、一週間、カザフ村に旅行に来たってことで」

「残念だけど、それもそうだな……」

 

 らんまがガックリ肩を落として歩く。申し訳なかったが、オレたちはカザフ村へと、戻る事にした。



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2-11.カザフ村

 着いた日は日も暮れており、カザフ村をじっくりと見回れなかった。今日は時間もたっぷりあるため、村の端から端までを散策してみた。

 

「んー、あの宿屋、あんまり人気なさそうだな」

「だな。ちょっと行ってみるか」

 

 一軒の宿屋が目についた。立派な温泉宿なのに、他の宿屋とは違って客のいない一軒のさびれた宿屋があった。

 

 今回の旅はミスリルを手に入れる事もできなそうなので、旅費も節約しなければとらんまとそこの宿屋に入っていく事にした。

 

 宿屋の前の看板には『大浴場は利用停止中』と書かれている。

 

「あら、珍しい。旅のお方ですか、どうぞ、どうぞ。こんな宿屋で良ければ、泊まっていってください」

「はい、すみません。5日程度、2名、お世話になります」

「5日も?! そんなにいいんですか。ここは街一番の温泉宿だったのですが、とある理由で温泉が出なくなっているのですが、それでも良ければ」

 

 もう何日も客が来ていないのだろうか。店主は大喜びでオレたちを屋内に通した。

 

 たしかにミスリル発掘で汗を流した連中は温泉で身体の疲れも癒したいだろうから、この宿屋が不人気な事も納得できた。

 

「そりゃ、風呂には入りたいですけど……温泉が出ないなら、それでもかまわないが」

「すみません……、じつは鉱山に人が出入りするようになってから、逆流した銀が固まってしまい湯源が塞がってしまっているんです」

「逆流した銀だって?」

 

 オレとらんまが目を合わせる。

 

 温泉宿の支配人に案内されて大浴場の裏の部屋に行くと、そこには高さが2mほど、直径5mほどの固まったミスリル鉱石があった。

 

「これ、銀じゃないな」

「もしかすると、これ、ミスリル鉱石かも?」

 

 らんまがコンコンと叩くとミスリル独特の乾いた金属音が響いた。光があたっている部分は店の客が持ってきたナイフの刃の部分と似た輝きを放っている。

 

「支配人さん、これ、ミスリルですよ」

「これが、冒険者さんの皆さんたちが、こぞって探している金属でしたか……」

「皆が血なまこで探しても見つからないのは、ここにこれだけのミスリルが流れてたからだったのか」

 

「貴重な金属だとしても、これを動かそうにも固まってしまって重たいですし、頑丈すぎてどうすることもできなくて困ってたんですよ」

 

 支配人が元気なく嘆く。それに同情したオレが名乗りをあげた。

 

「これを取り除くのオレたちに任せてもらえせんか?」

「おい、達也、いいのかよ?」

「取り除けるならぜひぜひ。それは願ったり叶ったりです。」

 

 そうして、オレとらんまのミスリル大鉱石を除去するクエストがはじまった。

 

「こんなすごい金属を取り除いたりする事なんてできるのかよ?これ、カッチカチだぜ?」

「それは今から考える……、最大級のエネルギーを当てれば、もしかすると」

「でも、オレの飛龍昇天波じゃ、この宿の天井ごと、吹き飛ばしちまうぜ」

「でも、こういうときのためにこの技を会得しておいてよかったぜ、ちょっとらんま、離れてろ」

 

—オーラソード!

 

 オレの手から闘気のエネルギーを具現化した剣が現れる。虚空から現れたそれを勢いよく振りかぶって、ミスリル大鉱石にあてた。

 

 カキィン

 

 オーラソードを振り抜いたが、大鉱石は割れるどころか、小さな傷がひとつついただけ。

 

「やっぱりな、傷ひとつつけるだけで精一杯か……」

 

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「闘気エネルギーの刃なら、それを最大限にしないとダメだろ……って、まさか」

「うむ、らんま。じつはそれをオレも考えてたんだ」

 

 ムクっとでかくなるオレの股間。

 

「こ、こんなところでか?」

「仕方ないだろ?これも人助けだぜ?それにミスリル鉱石を除去すれば、破片くらいは持って帰れるだろ?」

「ったく、ど変態だな。わかったよ、でも、やるなら、全力だよな……」

「ど変態はお互い様だろ♪」



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2-12♥.スリングショット水着

 オレとらんまは別行動を取り、夜に温泉の湯源を塞いでいるミスリル大鉱石の前で待ち合わせる事にした。脱ぎやすいように浴衣だけを羽織、オレは部屋から出た。

 

「それじゃ、今夜中には除去しますので、明日の朝に一緒に確認お願いしますね」

「ホントにあんな硬くて強固な金属を除去できるんですか?」

「大丈夫、大丈夫。任せておいてください、そのかわり、除去作業は絶対に覗かないでくださいよ、それだけは約束してください」

「わかりました、では、よろしくお願いします……」

 

 大浴場の裏の部屋につくと、すでにらんまが待機していた。大きなマントで身体を覆っている。中にはなにか着ているのだろうか、それとも裸なのだろうか。

 

 狭すぎず広すぎない湯源の部屋の中央にはミスリル大鉱石が鎮座していた。

 

 オレは入ってきたドアの鍵を締めた。

 

「よし、らんま。朝までには片付けるぞ」

「そんなにはかからねーとおもうぜ、余裕、余裕」

「それじゃ、始める……」

 

 オレは静かにゆっくりと体内の闘気エネルギーに燃やし始めた。身体からオーラが溢れていく。

 

 ゴゴゴ……。

 

 浴衣を脱ぎ、全裸になった。すでにチンポはこれから起きる事を期待してビンビンに勃起している。

 

「燃える闘気も熱くなるスケベ心も同じ……達也、てめーのスケベ心を120%、いや、今夜は300%引き出してやるぜ、これを見ろぉー!」

 

【挿絵表示】

 

 らんまがマントを脱ぎ捨てた。その姿にオレの鼓動が痛いほど興奮した。なんと、らんまが肌の露出が最大に大きいスリングショット水着を着用しているではないか。

 

 上と下が繋がっている点はワンピースと同じだが、布が縦長で首と胸部分を通って股間まで左右に二分割され、横につながる部分が首と腰しか無い点が特徴であるスリングショット水着。

 

 この型が投石器のスリングショットに使われる布を連想させるため、その名がついたと言われている。布が上下に渡っている関係上、ブラはホルターネックに比較的近いデザインとなり、チューブトップビキニとは正反対である。このため、ブラの防備は前後の移動には万全だが、左右の移動には弱いのが欠点である。

 

 その反面、胸の部分を横から見た時の無防備さと刺激度は満点で、そのインパクトはビキニを超えている。ボトムは必然的にハイレグが適用されやすいデザインであるリングショット水着をオレの大好きならんまが着用していた。

 

 その姿を見て、気が狂いそうになる。

 

「はぁはぁあぁ……はぁ……はぁはぁ、どこで仕入れてきたんだよ、そんなスケベ水着」

「へっへへー、どうだ? 似合う? どこで仕入れてきたかはひ・み・つ♪」

 

 そう言うとらんまはオレに横を向き、横乳を見せつけてきた。オレの口は開いたままで、大量の涎が床に垂れる。

 

 スリングショット水着姿のらんまがオレに近寄ってくれれば、オレはそそり立っている男根を握りしめシゴきはじめた。

 

「今夜はいっぱい楽しませてやるぜ♪ このスケベ水着でね♡うふふふ」

 

 ゆっくりと下から上にオレのズル剥けの男根をシゴいてゆくらんま。まるでサキュバスに取り憑かれたときのようならんま、いや、それ以上にすごいテクニックでシゴかれていく。

 

「くっは……すげぇや、さすがオレの嫁……」

 

 スリングショットらんまにシゴかれていると、その手コキだけではなく、見た目にも興奮してしまい、昂ぶりが止まらないオレのペニス。頭もクラクラするほどの悩殺光景でオレの闘気エネルギーが高まっていく。

 

「やっぱ、この形の水着の醍醐味はこれだよな?」

 

 らんまが身体を左右にひねると、スリングショット水着の胸部分がズレて、両乳をポロリさせた。ぶるんっと豪快に揺れれば、スリングショットにギリギリ隠されていた乳首が露わになってしまう。

 

 恥ずかしがらずに徹底的にエロいことをしてくるらんま……大好きだ。

 

 そして、どこからともなく、らんまが取り出したのは『健康母乳促進剤』

 

「これ、なーんだ?ふふふ♡」

「んはぁ、はぁ……らんま、それはヤバイってほんとに、ほんとに」

 

 先日のアマゾネス島へ行く際にもらった健康母乳促進剤。それをらんまが持っている、飲むと数分後には妊娠していなくても母乳が出るという最高のドスケベアイテム。

 

「だから、今夜は達也の燃えるスケベ心を300%にするって言ったろ? 飲んでほしい?」

 

 オレは首がもげるほどに何度も頷いた。

 

「うん! うん! うん! うん! うん! うん! うん! うん! うん! うん! うん! うん! うん! うん! 」

 

「オッケ〜♪ んじゃ、飲むぜ…ゴクゴク…ゴクゴク…ゴクゴク…ゴクゴク…ぷっはぁ」

 

 パックにストローを挿し、腰に手をあてて健康母乳促進剤を飲んでいくらんま。飲み終わるとらんまの身体がほのかに赤くなり、乳首が赤みを増していった。

 

「今日は赤ん坊じゃない姿の達也に吸わせてやるぜ、ほれほれ、来な♡」

 

 オレは誘われるままに抱きついた後に乳首に吸いついた。柔らかく弾力のある乳首を口に含むと、乳首は熱を帯びて乳首が大きくなり、口腔を専有した。その時、いくつもの乳腺から甘い液体が、口の中にシャワーのように注がれた。

 

 2回目だからだろうか、こないだよりも出が良い。すごい出てる。その母乳の甘さにうっとりとする。あのらんまから2回も授乳を受けてしまった。大きな身体を横に倒し、らんまに顔を支えられながら、授乳手コキをされる。

 

「チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ。チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ。はぁはぁっ……じゅるる、ンチュパ、チュパチュバァ、チュパチュバァ、んちゅはぁっはぁはぁっ」

 

 理性が破壊される、この感覚。

 

 自分がどれだけ情けない姿を晒そうと興奮が優先されていく。

 

「はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ、気持ちいい、達也に吸われるの。また、こうやって吸われたかったんだ」

「んはぁ、らんまぁ、オレも興奮やべーよ、やばい、らんまのおっぱい母乳ミルクぅ!ンムチュ、れろれろぉぉっ。チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ」

 

 無我夢中で吸い付いた。

 

「んはぁ、でも、イっちまうんじゃねえぞ?達也の燃えるスケベ心を300%は引き出さないと、このミスリル鉱石は破壊できねえからな、はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ、でも、オレも気持ちぃい!気持ちよくなっちまう!達也ぁあ、もっと吸ってくれえええー」

 

 オレは頷きもせずに乳首への吸い付きの強さでらんまの要求に答えた。

 

「チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ♡チュっチュっチュ、ンムチュ♡れろれろぉぉっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ。はぁはぁっ…じゅるる、ンチュパ♡チュパチュ♡ンチュパ、チュパチュバァ、チュパチュバァ♡ンチュパ♡チュパチュ♡んちゅはぁはぁっはぁはぁっ」

 

 息継ぎをしては、また、乳吸いを繰り返した。何度も何度も……。

 

「はぁはぁ、達也のチンポすげえビンビンになってるぜ、挿れたらめちゃくちゃ気持ちよさそうだ、はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ」

 

「らんまのおっぱい♡チュっチュ、ンムチュらんまのおっぱい♡れろれろぉぉっらんまのおっぱい♡♡レロンッレロンッ!レロォレロォ!ベロン!♡らんまのおっぱい♡れろれろぉぉっチュ、ンムチュ、レロンッレロンッ!レロォレロォ!。はぁはぁっ…じゅるる、ンらんまのおっぱい♡チュパ♡らんまのおっぱい♡チュパチュ♡ンチュパ、チュパチュバァ、チュらんまのおっぱい♡パチュバァ♡ンチュパ♡チュパチュ♡んちゅはぁはぁっはぁらんまのおっぱい♡はぁっ」




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2-13♥.300%MAX

 らんまに立たせたまま、ミスリル鉱石に手をつかせる。そのまま突き出した腰を掴み、ゆっくりとオレの勃起した聞かん棒を挿入していった。

 

「ン……あぁ……ん……はぁぁ……」

 

 力強く勃起した聞かん棒が濡れた膣壁をする度にらんまの口から吐息まじりの声が漏れる。オレのペニスに馴染みきったらんまの膣内が狭いほど、今夜のオレのペニスは最大限に勃起していた。

 

「ほら、らんま! てめえの望みの300%チンポだぞ、喰らいやがれっ」

 

 オレは300%チンポをらんまの奥まで届かせると容赦なく、腰の動きを速めていった。パンパンパン!とらんまの柔尻とオレの腰が叩く音が部屋に響く。

 

「んっあっ! あっ!はぁっ……あっあっあっあっ!」

 

 SとMが入れ替わる。オレの大好きならんまは小悪魔的なSにもなれば、こんな男の娘的なMにもなる。

 

「ドスケベなスリングショット水着なんか着てきやがって、こんなことされたかったんだろ」

 

 オレはスリングショット水着を引っ張れば、ゴムのようにしならせて、それを離し、らんまの身体にペチンと打ち付けていく。

 

「んはぁ……!ぁ、ダメ、すごくいい♡」

 

 それを何度も繰り返した。スリングショット水着が引っ張り離すと、らんまの乳がぶるんぶるんと豪快に揺れ、乳首からは母乳が漏れ出す。オレはその両乳を強引に握り揉むと、母乳が勢いよく噴出して、目の前のミスリル鉱石にかかってしまう。

 

「あぁーあ、このかかっちゃった部分は他のやつらには渡せないから、オレが盾として使うか。でも、盾を作ってもらうときに、ここの部分、らんまの母乳ミルクかかっちゃったんですけどーとか言っちまう? へへ」

「んはぁ、そんなことされたら、恥ずかしくて死んじまうよ…! ぁっ……あっあっ!」

「ふふ、冗談だよ。らんまが嫌がる事はしないのがオレの主義だからさ♡」

「ったく、意地悪ぅ」

 

 らんまが口を膨らませた。元男のくせにほんと、こういう表情は昔から可愛い。

 

 喘ぎすぎて声が枯れ、時折、咳き込みながら浅い呼吸を繰り返すらんまに、体位を変え、奥深くに何度も突き入れを繰り返した。深く突き刺されて、浅く、抜けるギリギリまで引かれたと思わせて、一気に最奥を突く。それを気が狂うほど繰り返せば、お互いに、もうまともな理性は残されていない。

 

 ケモノと化したオレとらんまのセックス。

 

【挿絵表示】

 

 パン、パン、パン、パンと突く度音を立てて、ぐねぐねとうねるらんまの中がキュウキュウと俺のモノを締め付ける。

 

「ぐ、う……っはぁ……」

 

 乳がこれだけデカいのに身体はあくまでも大柄ではなく小柄。腰には無駄な肉は一切ない。かといって、乱暴に責めても砕けない強靭さ。そういえば、昔、東風先生の母親がらんまの腰つきは最高に素晴らしい安産型だって褒めてたっけ。

 

 またも対位を変え、綺麗な髪を撫でながら、らんまの身体に覆い被さり激しく突き上げた。重なり合った状態でらんまの耳元に口を近付けて、愛を囁き始めながら激しく突いた。しかも囁く度に極太絶倫チンポを深く根元まで出し入れし続ける。

 

「んはぁ、最高だ、らんま。オマエとは何度セックスしても飽きることはない、これからもセックスしまくろーな、はぁはぁあぁぁ……はぁぁ……はぁはぁ、らんまぁ、らんまぁ……らんまぁ、らんまぁ……らんまぁ、らんまぁ……らんまぁ、らんまぁ……らんまぁ、らんまぁ……」

 

「んはぁあーああっ、たつやぁあ、たつやぁああ、た、つうやぁあああああぁ……いひぃ、マンコおかしくなるぅう、いひええああぁああ・あ・あああああ・ああああ!」

 

 ドッヂュドッヂュドッヂュドッヂュ!! ズッゴォズッゴォズッゴォズッゴォズッゴォ!!

 

「いいよらんま! オッパイ揉みながら中出ししよう! モミモミパフパフしながら中出ししよう! たぷたぷたぷたぷ揉みながら中出ししよう! 俺がらんまを相手に手加減なんて絶対にしないさ!」

 

 母乳が溢れ、乱れるらんまの乳房を掴んで、強引に揉み回した。

 

 プルンッタプンップルンッタプンップルンッ!! オッパイプリンップリンップリンップリ~ンッ! プルルンップルルンッらんまのオッパイプルンプルンッッ!! ズッボォズッボォズッボォズッボォズッボォ!! デカチンパンッパンッパンッパンッパンッパンッ!

 

「孕ませる!孕ませる!孕ませる!孕ませる! 大好きならんまを絶対に孕ませるから」

 

 左右の乳首を人差し指で突きながら極太絶倫チンポを子宮口に押し付けた。

 

「あっはぁあはぁ、きたきたきたぁああ、興奮度MAX! 300%の燃えるスケベ心ぉおお」

 

 らんまの手を繋ぎ、らんまからも燃えるスケベ心エネルギーをオレの身体に移す。

 

 そして、オレは正常位でらんまと繋がったまま、両手を頭上に掲げる。

 

「オーラソード!300%MAX!!! いっけぇえええええー!!」

 

 オレはそのまま、巨大なエネルギーの塊の剣をミスリル鉱石に突き刺した。

 

 ドッバァァァァァッッ! どぶばぁぁぁぁぁっっ! ビュババババババッ!!

 

 ブビューッ!ブビュッ!ブビューッ!!

 

 その台詞と同時に孕ませ射精を行った。

 

 オレのオーラソードが突き刺さったミスリル岩石がピキピキと音を立てて、割れだした。高温の温泉が噴き出すと、半分気絶し、方針状態のらんまを抱いたまま、湯源から離れた。そこにキラキラとミスリル鉱石たちが浮かぶ。

 

しかし、オレとらんまのセックスはまだ終わらない。

 

「ふふ、まだだよ。オレの愛はこんなものじゃないからな」

 

オレは再度、立ちバックで犯し続けた。

 

バコッ!バコォッ!パンッ!パンパンパンパン!! ズゴッ!ゴヂュンッッ!ぬらぁっぬぷぬぷぬっちゅ!ずぼおっずぶぶっ!!

 

「んぎぃいいっ♡んぁあっ♡あがぁああっ♡うぉおおっ!ひぎぃいいいっ♡」

 

オレはらんまの尻に自分の股間をぶつけながら、激しく突き続けた。

 

「おっ♡おっ♡おっ♡おぉおんっ♡んほぉおおおおおっ♡♡」

 

らんまが獣のような嬌声を上げた。オレも射精しながら腰を振り続ける。もうオレたちは絶頂から降りてこられない状態になっているのだろう、いや、それでいいんだ。今日はオレのことを大好きならんまととことん愛し合うと決めたんだ。

 

こんな場所でも、らんまとセックスをしている。そのシチュエーションがオレの興奮を止められなかった。らんまとオレの汗や体液が混ざり合いながら、結合部から水音を立てて垂れ流れる。

 

パンッパァーンッ!パンッ!ドッヂュドヂュドヂュ!!

 

オレはもはや、セックスで腰を打ち付けるのが気持ち良すぎて止められなかった。オレがこんなに激しく興奮し、射精するのも全てはらんまのせいだ。そんな憎たらしい愛する女を徹底的に犯し続けるオレを誰が止められただろうか。

 

「くおおっ!!また出るぞ!らんま!」

 

「んはぁ♡ああんっ♡」

 

さらに腰振りの速度を早める。らんまはもう、意識が朦朧して、オレの声も聞こえていないようだった。ただ本能が求めるままに快楽にふけっていた。その状態こそが最高の興奮と言えよう。

 

ずぢゅんづッヂュン!ズブブッぐぶちゅ!ぬらぁぁあっパンパンパンッ!! ドビュッドビュッドビュッッ!!

 

「んあぁ、達也、勘弁してくれよぉ……んはっんんふっ…つあああっ!!つんっんはっ…んんふっんんんっん…はぁっんんふっんん」

 

「へへ、らんま、こんなんじゃ足りねえ。もっとセックスさせろ」

 

「んはぁ、達也っ」

 

オレはらんまの尻を鷲掴みにし、さらぶ犯した。パンッパンッパンパンパンッ!!ズチュ!ズチュ!ズチュ!!

 

「ひぎぃぃぃいいっ♡ぁあっ♡ぁあ……はぁはぁ……」

 

オレのピストンに合わせてリズムよく漏れ出てくる喘ぎ声。それと同時にドバドバと溢れてくる愛液と白濁液が入り交じり湯源に落ちていく。

 

「はぁ~らんまとのセックスたまらねえーー!」

 

オレがらんまの腰を抱き寄せ、さらに深く挿入すると、またもらんまがオレの腕の中で絶頂を迎えた。

 

「あぁああああああっ♡♡♡♡♡」

 

らんまはビクビクと全身を痙攣させると腰を一気に落とした。結合部がグッとオレを呑み込もうとする力が強くなる。

 

まだまだオレはらんまとのセックスを楽しむつもりだ。らんまの腰を再度持ち上げた。

 

「らんま、オレのこと愛してる?」

 

「んはぁ♡え?何……あっ」

 

ズッブゥッ!!ドッヂュンッッ!!パンッパンッパンッパンッパンッパンッ!パンパンパンパンパンパンっ!!ぬちょっぬぼぉおっ!!

 

「ぁああっ♡♡達也っんあぁんっ♡好きぃいっだいすきぃっ♡♡♡」

 

パンッとさらに強く打ち付けるとらんまがオレを強く抱きしめ、叫んだ。その叫びを聞いてさらにオレは興奮し、ピストンの速度を上げていく。

 

「はぁはぁ……オレもらんまのこと大好きさっ」

 

パンッパンッ!!ドヂュドヂュッ!パンパンパンッ!ドッヂュドッヂュドッヂュ!!ぬちゃっぬちゃっ!ドッブチュゥッッ!!

 

「愛してる、らんま! オレの子を産めっ」

 

「ぉおっ♡ぁあっ♡たちゅやぁあ♡しゅきぃいいっ♡♡♡♡」

 

オレはピストンしながららんまを突き続けた。続いて、対位を変える。らんまには悪いが岩場を背にさせて正常位だ。

 

【挿絵表示】

 

「らんま、ちょっとゴツゴツのベッドで悪ぃ!」

 

「ぁああっ♡ぁあっ♡ぁあんっぁああっ♡ぁあっ♡ぁあんたちゅやぁあ♡っぁああっ♡ぁあっ♡ぁあんっ」

 

ズン!とらんまの膣奥にペニスを勢いよく突き入れた。そして、オレは激しくピストンを始めた。

 

ズッボォズボッズボッ!!ドッヂュドヂュドヂュンッ!パンッパンッパンッパンッパンッパンッ!!ズブブッぬちゃっグチョッずぽぉっ!!ドッヂュドッヂュドッヂュ!!ぬちゃっぬちゃっ!ドッブチュゥッッ!!

 

「へへ、らんま。愛してるぜ!」

 

「うあぁああっ♡♡ぁああぁっ♡はぁあんっ♡ぁああんんっ♡」

 

ズッボォズボッズボッ!!グチョッぬちょっぶちゅぅっ……パンッパンッパンッパンッパンッパンッ! バコッ!バコォッ!ずぢゅんづっヂュンヌポンズンズン! パンッパンッパンッパンッパンッパンッ!! ズブゥッ!!ドッヂュドッヂュドッヂュ!!ぬちゃっぬちゃっ!ドッブチュゥッッ!!

 

らんまの可愛い顔が崩れていく。しかし、オレの愛は変わらない。むしろ、そんな顔さえも大好きだ。そして、らんまに最高の快楽を与えてあげたい。そう思い、オレは一気にらんまの子宮口まで突いた。

 

【挿絵表示】

 

ドッヂュドッヂュドッヂュ!!パンッパンッパンッパンッ!ズッボッズボッズボッ!! ぬちゃっぬちゃっ!どちゅっドチュッ!ぐぼぉっずぶっ!

 

らんまのお腹を両手で掴みピストンと同時に激しく揺らした。そして膣奥にペニスを押し込んでやる。

 

「ひぎぃいいっ♡♡ぁああっ♡はぁあんっああんっ♡」

 

らんまの喘ぎ声が響き渡る。オレはピストンしながら、らんまの右耳を舐め始めた。

 

「あぁ……んんぅっ……」

 

らんまがビクンと反応する。オレはらんまの腕や肩を舐めてやった。汗で少ししょっぱい肌だがそれがたまらなく美味に感じる。そしてまた舌を首筋に這わせていく。ゾクゾクとした快感をオレに与えているに違いない

 

「あぁあ♡達也ぁ」

 

らんまがオレの頭を抱き寄せた。オレはそのまま、らんまの唇にかぶりつく。舌を絡ませる濃厚なディープキスを延々と続けた。その間もピストンは続ける。そしてオレはまた激しくらんまを愛する。

 

パンッパンッパンッパンッ!!ズッボッズッボッ!ドッヂュドッヂュドッヂュ!!ぬちゃっにゅちゅ!ドチュッドチュッ!ぐぼぉっずぶっ!!

 

「んはぁ♡あっ♡ぁあぁあんっ♡」

 

らんまの膣中でオレのペニスが激しく暴れた

 

 

ズンッッズンッッッズッボォズッボッ!パンッパンッパンッパンッパンッパンッ!!ドッヂュドッヂュドッヂュ!!ぬちゃっぬちゃっ!ドッブチュゥッッ!!

 

「ぁああっ♡らめぇえ!たちゅやぁあ!」

 

らんまが叫ぶ。だがオレは腰を止めない。らんまの膣奥を突き続ける。パンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッ!!ズブゥッ!!ドッヂュドッヂュドッヂュ!!ぬちゃっぬちゃっ!ドッブチュゥッッ!!

 

「ひゃあぁあ♡らめぇえええぇ♡♡♡」

 

ズブゥッ!!ドッヂュドッヂュドッヂュ!!ぬちゃっぬちゃっ!ドッブチュゥッッ!!ズッボォズボッズボッ!!ぐぼぉっずぶっ!!

 

「ぁぁああぁっ♡はぁあんっぁああっ♡♡いぎぃいい♡♡♡」

 

らんまが絶叫した。そしてオレはさらに激しくらんまを犯した。温泉の湯と愛液、オレのペニスから出る先走り汁で結合部はグチャグチャと卑猥な音を立てながら、らんまの子宮口を突いた。

 

パンッパンッ!!ズッボッ!ドチュゥッッ!!ズンッッズンッッズッボォズッボッ!ドッヂュドッヂュドッヂュ!!ぬちゃっぬちゃっ!ドッブチュゥッッ!!

 

「ひゃあぁああんんっ♡♡らめぇぇええぇええっ♡♡♡イっちゃうぅううっっ!!!♡♡♡」

 

どぶっどぶゅりゅーーーびゅるびゅるるるーー!!

 

「ぁああぁあんんっ♡♡♡らめぇええぇええっ♡♡♡」

 

パンッパンッ!ドッヂュドッヂュドッヂュ!!ぐぼぉっずぶっ!!

 

「ひゃあぁああんんっ♡♡もぉ、やめへぇえええっ!!」

 

【挿絵表示】

 

「あぁあ、出る!出すぞ! らんまの中で出す!!らんまの中で出す!!らんまの中で出す!!らんまの中で出す!!らんまの中で出す!!らんまの中で出す!!らんまの中で出す!!らんまの中で出す!!らんまの中で出す!!らんまの中で出す!!」

 

らんまへの中だしは最高だ。頭の中が真っ白になる。らんまの膣奥はオレをさらに興奮させてくる。オレのペニスがらんまの中で暴れた。

 

パンッパンッ!!ズンッッ!ズブゥッ!ドチュゥッッ!!ぬちゃっヌチャッ!どちゅんっドチュッ!!

「ぁあっ♡もぉ、らめぇええぇえっ♡♡♡」

 

くぷっ……ずぽんっ。

 

オレはピストンしながら、またらんまを押し倒す。らんまの膣からオレのペニスが抜け、亀頭だけが出入りしている状態だ。

 

「はぁ……はぁ……ぁあん……達也ぁ」

 

らんまが色っぽい声でオレを呼ぶ。

 

パンッパンッ!ズッボッズッボッ!ズンッッ!ズンッッ!クチュヌチィッ……くっぽぉ……ずちゅんっ!!

「はぁあん♡ぁあっんんっ♡♡」ビュルルルゥゥ!!

 

らんまがまた絶頂を迎えた。大量の白濁液がらんまの膣から溢れ出る。

 

「はぁはぁあぁ……はぁ……はぁはぁ、今日はもう、くったくっただぁ」

「へへへ……すげえ気持ちよかったぜ、達也の300%チンポ……」



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2-14.ミスリルの指輪

無事に?ミスリル鉱石の除去作業が終わった。オレの300%MAXオーラソードの威力がすごすぎたため、ミスリル鉱石は粉々に砕けてしまった。砕けたミスリル鉱石は温泉に溶け、カザフ村の温泉宿はミスリルの破片が輝く『ミスリルの湯』と名前を変え、大繁盛の湯となった。

 

 そうして、オレたちのミスリル鉱石発掘の旅も終えて、港町ソイツェストへと帰ってきた。

 

 今日から、また喫茶PANDの営業再開だ。

 

 一週間、休業していたので営業再開の1日目である今日は朝から、喫茶PANDは賑わっていた。オレが厨房で大急ぎでチョコバナナパフェを作っても間に合わない。席は満席で、ウエイトレス姿のらんまも忙しくなく注文を聞いて、コーヒーとパフェを出している。

 

「はーい、チョコバナナパフェお待ちぃ! 」

 

【挿絵表示】

 

 喫茶店というよりも、忙しいオフィス街の大繁盛の定食屋のようなノリで運ぶらんま。喫茶店なんだからとツッコミを入れれるほど、オレも余裕がなかった。

 

 先週と同じように商人といった風貌の戦闘には役に立たなそうな小太りの男が店に現れた。手には盾を持っている。店に入るなり、常連客のテーブルに合流した。

 

「ふふふ……買ってしまいましたよ! 今度はミスリルの盾です。これで僕も、この世界のどこかにいる100年ぶりの伝説の勇者へ魔法剣士としてパーティ入りを誘われる日も近いな」

 

 コブが盾を掲げると、店内の光に照らされたミスリル金属が輝かしい光を放った。当然のように常連客からもコブへ野次が飛ぶ。

 

「そんないるかもわからない勇者から誘われるなんて魔王が復活して世界が滅亡しても、コブさんにはな話がきませんよ」

「それに、そもそも、伝説の勇者の仲間の魔法剣士はエルフで女性らしいですよ。コブさん人間だし、女でもないじゃないですか」

 

「なにをぉー?!」

 

 100年ぶりの伝説の勇者の話題があがれば、らんまがオレのほうへやってきて話した。

 

「ここにその伝説の勇者がいるってのは笑えるな♪ ひひひ、ま、伝説の勇者は相当ドスケベだけどな」

 

「らんま、ほら、パフェをコブさんたちに運んで」

 

 オレは話題を流し、らんまにパフェを渡した。

 

「らんまちゃん、パフェまだー?もう、オレたちお腹ペコペコでー」

「はーい、注文のチョコバナナパフェですー。お待たせしましたぁ♪」

「らんまちゃん、見てよ、これこれ。ミスリルの盾、これなら、どんなモンスターの攻撃も防いじゃうんだから、今度、僕とさ、クエスト討伐に行かない〜?らんまちゃんのこと、この盾で守っちゃうよ〜」

 

 この世界流でのナンパをされて困るらんまかと思えば、左手の薬指にはめた指輪を遠慮なしに光らせた。

 

「これ、見て見てー、オレのじゃなかった、わたしのミ・ス・リ・ルのゆ・び・わぁ♡純度100%のミスリルの指輪よ」

 

「えぇ?らんまちゃん、どうしたのぉ、それぇええ」

 

 小太りの男に見せただけのつもりが店内の客全員の視線がらんまの薬指の指輪に集まった。

 

「んふ、ふふふー、主人からのプレゼントですぅう♡」

 

 そう、あの指輪はミスリル鉱石除去のときに、僅かに残ったミスリル鉱石の塊をドワーフに渡して作ってもらった特注のミスリル指輪だ。

 

「えぇえー?!ミスリルの指輪なんて、まだ、城の王女様くらいしか持っていなくて、ほとんど出回っていないというのにすごすぎじゃない!って、らんまちゃん結婚してたの?人妻?」

「やだなー、コブさん、知らなかったの?らんまはこの喫茶PANDのマスターと結婚してんだよ、ね、マスター♪」

 

 常連客のフォローが入り、小太りのコブさんに向けて、手を振って挨拶をした。らんまが人妻だと知れば、客足が遠のくかと思いきや、そんな事はなく、あえて人妻だからこその色気!とか、いつかは離婚するだろうとか、そんな理屈で常連客の足が遠のくことはなかった。もちろん、らんまと離婚するなんて300%有り得ないがね。知らないのはコブさんくらいだったみたいだ。

 

「これからも、ご贔屓にお願いしますね、コブさん」

「そうだったのかー、でも、ここのパフェ美味しいから、毎日、通っちゃうよ」

「ふふふ、それは嬉しいわ♡ぜひ、また明日もね♡」

 

 らんまがクルっと回転して、厨房のほうのオレのほうへと戻ってきた。

 

「この指輪、大切にするぜ♪達也からもらった大事な指輪だしな」

「オレがあげたんじゃないよ、二人で取ったミスリルだろ」

「いいじゃんか、もらったってほうが、女心には嬉しいもんなんだから。それにさ、プレゼントしてもらったお返ししてなかったから、させてくれよ♪」

「お返しって?」

 

 らんまが耳元でオレにこっそりと、他の客に聞こえないように囁いた。

 

「また、オレの母乳おっぱいミルクを飲ませながら、スリングショット水着で中出しセックス♡」

 

 ズキュン!っと勃起してしまうオレのペニス。

 

「ちょ……らんま、仕事中なんだから、からかわないでくれぇええええ!」

 

◆◇◆ミスリル鉱石編—完—◆◇◆



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第二部・ミスビーチサイドコンテスト編
2-15.天道なびき来店


 今日も喫茶店PANDを営業をしていると、珍しい客がやってきた。

 

「ハロ~、おひさ。らんまくんに達也くん、あんたたち、こっちの世界で結婚したんだって?」

 

 天道家の次女・天道なびきだ。

 

 なびきはオレとらんまの結婚式が行われたときには、こっちの世界には来ていなかったので、式には出席していなかった。結婚式のすぐ後に、天道あかねたちは元の世界へと帰っていったので、入れ違いで、こっちの世界へとやってきていたのかもしれない。こっちの世界で会うのは初めてだ。

 

 そして、天道なびきといえば、金銭に対する欲が人一倍強く、儲ける事ができるならば、どんな事でもという守銭奴なわけで、おそらく、今日、ここにやってきたのも、なにか稼ぎのネタを手伝わせるためにでも来たのだろう。

 

 とは言っても、オレは元の世界では、天道なびきから、『らんまの写真』を大量に購入させてもらっていたので、義理はあるといえばある。

 

 追いかえす必要もないので、オレは笑顔で接客した。

 

「あら、なびきさん。お久しぶりです、こっちの世界、あ、いや……この街に来たんですね」

 

 そもそも、オレとらんまは元の世界から来た事をこの喫茶PANDがある港町ソイツェストの住民や、こっちの世界の人らには秘密にしているが、オレら以外にも、なびきやあかねのように移動してきたり帰ったりする人がいるので、隠しておく必要はないかもしれない。

 

「なびき姉ちゃんじゃねーか、そそ、オレと達也は結婚したんだ。んで、今日はどんな用事だ? ろくでもない儲け話なら、帰っておくれ」

 

「ちょ……らんま、そんな帰すことはないだろ」

 

 と、オレがらんまを止めると、小声で耳打ちしてくるらんま。

 

「達也だって、知ってるだろ? なびきのことは。関わるとロクなことはないんだから……」

 

 なびきがオレとらんまに近いカウンター席に腰かけると、注文をしだした。

 

「あーら、美味しそうなコーヒー。それじゃ、いっぱい頂こうかしら、達也くんの奢りで♪」

「あ、はい。今すぐ、お出しします」

 

 コーヒーぐらいを奢るのはわけないので、オレは言われるままにホットコーヒーをなびきの前に出す。

 

「ミルクとお砂糖をお付けしますか?」

 

「無料なら♪」

「もちろん、無料だよ!」

 

 とらんまが、ドサっとミルクと砂糖をなびきの前に置いた。

 

「んで、どんな話だ? 用事があるなら、さっさと話してくれよ」

 

 せっかちだなと思ったが、らんまはよっぽど、なびきの事を警戒しているらしい。たしかに、元の世界では、なびきに様々な仕打ちを受けてきているので無理もないか。

 

「んふふ……この世界を救った勇者さんとその仲間にとっては良い情報を持ってきたのよ?」

 

「「は?! なんで、そのことを」」

 

 らんまと二人でなびきの言動に驚く。この街で過ごすために、魔王の力を得たサキュバスを倒したのは、オレたちではなく、別の勇者らにしておいてくれと、ベリーヌに伝え、その事はベリーヌ 騎士団とオレたちだけのトップシークレットなはずなのだが。

 

「なびきさん、その事をここで話されると困ります、オレとらんまはこの街じゃ、ただの喫茶店のマスターとその妻って事になってるんすから」

 

 咄嗟に後輩口調になってしまうオレ。たしかに、なびきはオレの高校の先輩なわけだが。

 

「んふふふ、口止め料にパフェひとつ」

 

 スプーン片手にパフェも無料でご馳走しろと催促してきた。

 

「…….わかりましたよ。それじゃ、今すぐ」

 

 オレはグラスの底に、シリアルを入れ、チョコソースをかけ、そこにバニラアイス、輪切りのバナナ、ホイップクリーム、チョコソース、チョコアイスの順に入れ、ホイップクリームを高く絞り、アーモンドクランチをかけ、薄く切ったバナナと、お菓子を飾り、仕上げにチョコソースをかけて完成させたチョコバナナパフェをなびきの前に差し出した。

 

「あーら、美味しそう♪ いっただきまーす」

 

 ニコニコ顔で無料パフェを食すなびきを横目にらんまは店内の客のメニューを受けたりしていた。

 数分後、綺麗に食べ終わったなびきが、ようやく本題を話はじめた。

 

「美味しかったわ、ありがと。これよ、これこれ」

 

 なびきが一枚のチラシを見せてきた。そこに書かれていたものは。

 

「ミス・ビーチサイドコンテスト?」

 

【挿絵表示】

 

 開催の日程と開催場所であるビーチの名前に添えられて、大きく書かれていたのは『ミス・ビーチサイドコンテスト』という文字。水着審査でのミスコンの催し物の宣伝チラシだった。

 

「そそ、おもしろそうでしょ。らんまくん、あんたも出なさいよ」

「オレが~? イヤだ、興味ねーから出ないぞ。勝手にやればいいだろ?」

「でもさ?どうせなら、多勢で競ったほうが商売になるでしょうが」

「商売?」

「そ♪コンテストのチケットを男どもに売りつけるのよ、儲かるわよ~」

 

 ニコニコ笑顔でミスコンの計画と魂胆を口にするなびき。

 

 店にいた常連客も面白がり、話に加わってくる。

 

「なにそれ? ミス・ビーチサイドコンテスト? それ、らんまちゃんみたいな美人さんいっぱい出場するんですか?」

「お、場所も、ソイツェストから行きやすい位置だ。チケットください」

「オレも、オレも~、チケット1枚」

 

「まいどありぃ~♪」

 

 あっという間に数枚のチケットを店にいた常連客に売りつけてしまったなびき。オレとらんまが、その商売上手さに呆気にとられていると。

 

「んもぅ、ふたりとも、連れないわねぇ。ほら、よく見なさいよ、優勝商品のところを」

 

「優勝商品は……あぶない水着?」

 

「そそ、これ、らんまくんが魔王軍と戦うのに必要でしょ? どんな魔法も無効化にするっていう装備品らしいし」

 

 そう、魔王サキュバスとの戦いであぶない水着をロストしてしまっているオレたちは、今はあぶない水着を持っていない。なびきの言うとおり、どんな魔法も無効化にする「あぶない水着」は入手しておく必要があるのだ。

 

「わかったよ……仕方ねぇ、出るよ。オレも」

「うふふ、話は決まりね。エントリーは私のほうで済ませておくから、その日時にビーチに来るのよ。それじゃ、バーイ♪」

 

 常連客にチケットを売りさばき、らんまのエントリーが決まれば、そそくさと店を出ていったなびき。

 

「まんまと、なびきさんの計画に乗せられたな。いいじゃないか、ミスコンくらい」

 

「あのなぁ、なんで、このオレがミスコンに参加しなきゃいけねーんだよ。仕方ねぇな……とほほ」

 

 斯くして、ミスビーチサイドコンテストに参加する事になったらんまであった。



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2-16.コンテスト開催

 ミス・ビーチサイドコンテスト当日。個別の控え室にいるオレとらんま。

 

「おい! らんま、バカか。オマエは、どこの世界に水着コンテストにタンクトップとトランクス姿で出る女がいるんだよ、負けるに決まってるだろうが」

「うっせぇ、水着姿を見せるなんて恥ずかしいだろ」

「いっつも、いつも、そうやって往生際悪いな。らんまはこれ着るんだよ、これこれ」

 

 オレはミスリル鉱石を除去するときに、らんまが着てくれたスリングショット水着を手にらんまを説得する。上と下がつながっている点はワンピースと同じだが、布が縦長で首・胸・臍の横を通って股間まで左右に二分割され、横につながる部分が首と腰しか無い点が特徴であり、型が投石器のスリングショットに使われる布を連想させるため、その名がついたというスリングショット水着をらんまに渡した。

 

「はぁ? こんな格好でミスコンに出場したら、アホの変態女じゃねーかよ」

「これ、着たら、優勝間違いなしだから。これ着るんだ。いいな?」

「だ、だったら、達也もこれを履け。ひとりじゃ恥ずかしいだろ」

 

 らんまが出してきたのは、男性用ブーメランパンツ。スリングショット水着に負けじとも劣らない男性用のきわどい水着。

 

「だいたい、客席にいるオレはエントリーするわけじゃないんだから、関係ないだろっ」

「達也が、これ履いてくれないなら、オレ出ないもん」

 

 もうミスコン開始まで、数分もないので、オレはらんまの要求に応じることにした。

 

「わ、わかったよ。それじゃ、約束どおり、履くから。らんまもちゃんと、それ着て出るんだぞ。いいな」

 と言い残して、オレは、一度、男性用着替え室を通り、ブーメランパンツを履いて、ミスビーチコンテストの客席へと行った。

 

◆◇◆◇

 

『おまたせ、いたし……ました! ただいまよりミスビーチサイドコンテストを開催いたしまーす。優勝商品はなんと、どんな魔法攻撃も無効化にすると言われているあぶない水着です』

 

 大盛り上がりの客席。なびきがうまいこと、チケットを大量に売りさばいたのか、多勢の男性客で賑わっていた。

 

『それでは、さっそく出場者の皆様に登場していただくことにしましょう、エントリーナンバー1番の方、どうぞ』

 

 まずは、エントリーナンバー1番の女性がステージにあがっていく。可愛らしい水着を着ながらも抜群のスタイルを持つ美女だ。続いて、2番、3番と名前を呼ばれて、ステージにあがっていった。

 

(なかなかの美人揃いのコンテストだな、らんま、がんばれ)

 

 エントリー者は全員で6人。らんまの番は最後だ。

 

「最後のおひとりです。エントリーナンバー6番!」

 

 会場が静まり返り、いよいよ、らんまが登場する。

 

「早乙女らんまぁああああ~!!」

 

【挿絵表示】

 

 スリングショット水着姿のらんまが登場すれば、会場は、その日、一番の盛り上がりを見せる。

 

「うおおおぉ、めちゃくちゃ可愛い!」

「なんだ、あの水着、紐水着じゃねえーか」

「らんまちゃーん、応援に来たよー!」

 

 堂々とした様子でステージにあがるらんま。その姿に旦那ながら惚れ惚れしてしまう。毎晩、あのくっそエロい身体とオレはセックスしてるんだぜ。

 

(うむ、やっぱ、うちのらんまが最高だ)

 

 ステージの上で意気込むようにらんまが呟く。

 

「なんとしてでも、オレが優勝するんだ。あの優勝商品が他の女の手に渡ると面倒な事になっちまうからな」

 

 

『それでは、水着審査です。みなさん、お手元の記入用紙に一番素敵だと思う方の番号を記載して、投票BOXに入れてください』

 

 オレは当然のようにらんまの番号である6を記入しながら、周りの人らの数字を見る、らんまの6も多いが、他の番号も多いようだ。これはさすがにらんまも苦戦か?

 

 数字を記入し終え、投票BOXへ向かう人らの列に並ぶと、ステージから悲鳴が起きた。

 

 

「きゃぁあーーっ! 魔物ーっ!」

 

 巨大な蟹モンスターのぐんたいガニや、ピンク色の海棲大トカゲであるマッドルーパーがステージ上の水着美女たちに襲いかかっていた。

 

『みなさん、これは演出ではありません! ただちに避難してください』

 

 実況アナが避難指示を出す、大慌てとなる会場。

 

 ステージでは、らんまがぐんたいガニとマッドルーパーと戦いはじめている。しかし、動きがぎこちない、おそらくはダイナミックに動くことによって、スリングショット水着が脱げてしまうのを気にしているのだろう。

 

「わーっははっはは! ハッピー参上じゃ」

 

 モンスターの群れの後に現れたのは八宝斎だった。

 

「生きてやがったか、じじぃ」

 

「おぉ、らんまも来ておったんか、ワシの水着コレクションに、このあぶない水着も加えようと思ってな♪ ここにあるとゼノリスに聞いて、やってきたんじゃ。いただいていくぞい」

 

 泥棒のように頭巾をかぶった八宝斎の手には、今回のミスコンの優勝商品である『あぶない水着』が盗まれていた。

 

「てめぇ、それはオレのだ。渡さねえぞ」

 

「ふっはははは、そんな格好しているらんまにワシが倒せるかのぉ、ひっひひひ」

 

 らんまのエロいスリングショット水着姿を眺めると気色悪いよだれを垂らす八宝斎。

 

「らんまぁ、加勢するぜ」

 

 オレもステージへとあがり、戦いに加わった。

 

「達也!」

 

「スリングショット水着がズレてしまうのを気にしているなら、いい方法がある」

 

「水着がズレて、ポロリしない方法が……?!」



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2-17☆.ぱふぱふ大作戦

「スリングショット水着がズレてしまうのを気にしているなら、いい方法がある」

 

「水着がズレて、ポロリしない方法が……?!」

 

「あぁ、オレに任せろ!」

 

 オレはらんまのスリングショット水着をいったん、ポロリさせ、まずは、後ろから、らんまの乳首の周りを指でなぞり、乳首に指先を近づけた。人差し指でつついた後に、親指と人差し指でつまみ、そのまま、弾くように扱いた。

 

 ぴんっ!ぴん、ぴんっ!

 

 きゅっ、きゅきゅっきゅっ!

 

「んはぁうあぁ……や、たつやぁ、んはぁう♡♡」

 

 そして、少し強めに、ぐみっ、ぐみっとつまむ。らんまの顔が赤くなると同時に乳首がガン立ち突起状態になり、スリングショット水着を元の位置に戻した。

 

【挿絵表示】

 

「らんま、これで大丈夫だ。乳首を固く突起させておけば、そこがひっかかりとなって、スリングショット水着がずれる心配はない! これで存分に戦えるぞ」

 

「ほ、ほんとうだ、サンキュウ。達也ぁ!」

 

「おのれぇ、姑息な手を使いおってぇえーーっ」

 

 たしかに八宝斎の言うとおり、姑息な手だと思う。異議はない。

 

 

 しかし、まだ、状況は悪いままだ。ステージのオレとらんまはぐんたいガニとマッドルーパーの大群に囲まれている。

 

 所狭しと、ぐんたいガニとマッドルーパーの大群と交戦するオレとらんま。

 

 観客やミスコン出場者たちの避難はだいぶ済んでいるの確認したオレは、両手を高く掲げた。

 

「こんなときのために、技を用意しておいてよかったぜ、いくぜ。らんま」

 

―パラディアム!

 

 らんまの髪飾りに手を触れ、勇者の力を解放させる。

 

「それ、ちょっとの間、気絶してもらうからな! 名付けて、ライトニング・ミニボルト!」

 

 オレは雷撃系で威力を落としながらも、多数拡散させた電撃を、ぐんたいガニとマッドルーパーの大群に落とす。命を奪うまでの電撃を与えることは至難のわざだが、気絶させるくらいの少量の電撃を、この数十匹のモンスターたちに与える事は可能だ。

 

 ビリビリビリイ!

 

 ライトニング・ミニボルトが見事、命中したぐんたいガニとマッドルーパーの大群は腹を向けて、寝るように気絶した。

 

「くぅ、まさか、勇者の力がここまでとは……、ならば、これじゃ、元祖無差別格闘奥義・八宝大華輪・爆発じゃ!」

 

 八宝斎が取り出した火薬玉が点火されれば、爆発を巻き起こし、大きな煙をあがった。

 

「げほげほげほ……」

 

 

「らんま、八宝斎は逃げる気だ、追うぞ」

 

 オレの予想は的中し、八宝斎は海辺の岩場のほうへと逃げていった。

 

「こら、待ちやがれ! 妖怪じじぃ」

 

 すぐに追いかけるオレとらんま。八宝斎の姿はすでに見えなくなっていた。

 

「そう遠くは行っていないはずだ、そこらへんの岩場に隠れているかもしれない」

 

「そうだな、探そう」

 

「らんま、オレにいい考えがある。探さ手間が省けるぜ」

 

 耳打ちをするオレ。

 

「はぁ? んなことをここでって……仕方ねえか」

 

◆◇◆◇

 

【挿絵表示】

 

 らんまがスリングショット水着から、ぶるんっと自慢のバストを露出させ、両手でこちらの顔を胸に寄せてぐぐっと抱きしめてきた。

「むぐっっ」

 いきなり胸の間に頭を埋められ顔が柔らかい乳房によって包み込まれる。

 同時に谷間に充満した甘い乳の匂いが一気に鼻腔に押し寄せてきたのだった。

 とっさに息を止めようとするも温かくてボインボインの感触で顔を直接覆い尽くされると力を入れた呼吸器官が簡単に弛緩し、抵抗空しく吸い込んでしまう。

「それ、ぱふぱふっ♡ ぱふぱふぱふっ♡ たつやのお顔にぱふぱふぱふっ♡ ほれほれ♪ ぱふぱふっ♡ ぱふぱふぱふっ! ぱふぱふっ♡ ぱふぱふぱふっ♡ オマケにぱふぱふぱふっ! 」

 

「ぐっぐげげげげぇ~ ぶしっぶしゅっーー」

 

 胸の中に抱きすくめられた俺を待っていたのは巨乳の暴力的ながらもとろけるような快楽だった。

 

 らんまの両腕の中で豊かな乳房が顔の側面までしっかり挟み込んでくる。そのまま俺の頭を揺らされると右から左からむにゅむにゅな乳圧が嵐のように襲ってきた。

 胸を揺らされる度に谷間にしっかり挟まれた頭の中身まで振り回されるような錯覚を覚え、自分がどこにいるのか分からず、どこに行っても乳肉が頬に吸い付いてきては、大きな乳房の柔らかい圧迫感に埋め尽くされている。

 

 脳まで揉みほぐされるような直接的な乳肉愛撫に数秒と持たず頭が蕩けていってしまう。

 

 その上で息を吸うと、甘くて淫らな匂いが肺の中まで満たされていく。

 

 顔の内も外も魅惑的な母性に満たされる事でこの上なく脱力し、ずっしりと重みのある乳房に自分の頭が好き放題されるのに任せるままになった。

 

「んむ、んむむむ」

「もう、落ち着いて♡ほら、息を吸ってー♡」

 

 オレがブーメランパンツをぶち破るほどに勃起しまくる最高のぱふぱふを海辺の岩場で行うらんま。仕方ねえと言いつつも、やりはじめると徹底的にノリノリなエロらんま。乳に顔が埋もれて、前が見えないが、背中が感じる太陽の熱によって、今、外でぱふぱふをされている事を思い出す。

 

 ぱふぱふ娘のらんまは両手を使い、ゆっくりと自分の乳房を下から持ち上げると、谷間にオレの顔を何度も埋めさせる。

 

 むにゅっ……むにむにっ……

 

 顔全体を覆うほどの柔らさを持った乳房が、視界を埋め尽くしていく。

 

「んくぅ……」

 

 オレはその柔らかさに思わず声を上げてしまう。

 

 むにゅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ

 

「あ~ら? ちょっと刺激が強かったかしら? 純情さんねぇ♡ 今日はぁ、もっともっとしてあげるつもりで来たんだけどぉ……?」

 

 オレの情けなく緩んだ顔を谷間に歓迎したままで、らんまに卑猥な弾力でヘロヘロにさせられた。八宝斎をおびきよせる作戦とは言え、らんまの同意のもと、こんな青空の下でぱふぱふをさせてもらえるとは……。気分は亀仙人。役得すぎるぜ!

 

 らんまがオレの顔を両手で抱え込むと、再び胸の谷間の中に押し込む。

 

 むぎゅううぅぅ……

 

 らんまのおっぱいによる圧迫はどんどん強くなっていく。

 

 むぎゅううぅぅ……

 

「ん……んぁ……」

 

らんまが頭をさらに抱き寄せてくる。おっぱいとの密着度は増し、心地よさも跳ね上がる。顔が谷間に沈むにつれて心も乳肉の海に埋もれていく。

 

「ほらほーら、たつやのお顔にぱふぱふっ♡ ぱふぱふぱふっ♡ さらにぱふぱふぱふっ!」

 

「いっひゃぁああ、らんまのおっぱいぱふぱふ最高だ、気持ちぃいー、こんな気持ちいいなら、八宝斎のおじいさんにもさせてあげたいよなー」

 

「んふふふふーー、そう、八宝斎のおじいさまも出てきてくれたら、してあげるわぁ~♡ぱふぱふ♡」

 

 わざと、岩場に隠れているであろう八宝斎の耳にも届くようにそう会話すると。

 

「わっしにも、ぱふぱふしておくれぇえー、らんまちゃーーん♪」

 

 

 作戦大成功♪

 

 

「させるかぁあーーっ! 双竜昇天波ぁああああっ!」

 

 岩場から飛び出してきた八宝斎に対して、らんまと二人でアッパースイングの双竜昇天波を放ち、遥か彼方の地平線まで飛ばしていった。

 

「作戦大成功だな♪らんま」

 

 その場に残されたあぶない水着を拾い上げ、らんまとハイタッチをする。

 

「まさか、こんな手にひっかかるとは思わなかったぜ」

 

 と、らんまは言ったが、オレが八宝斎の立場でもひっかかると思った。それくらい、らんまのぱふぱふは魅力的だ。

 

ぱふぱふ作戦で八宝斎を撃退したばかりだというのに、なんとビーチに再び八宝斎が姿を現した。オレはらんまと顔を見合わせ、互いに不安そうな表情を浮かべた。

 

「ったく……しつこいじじぃだぜ……!」

 

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「ふぅ、オレたちのぱふぱふ作戦で一度はやり込めたはずなのに…」

 

オレはため息をついた。

 

「こうなったら、ちゃんと戦って倒すしかねえだろ」

 

らんまは意気込んで立ち上がり、構えを取った。

 

オレたちは戸惑いながらも、改めて八宝斎との戦いに挑む覚悟を決めた。しかし、その時、八宝斎は得意げな笑みを浮かべ、突然奇妙な言葉を発した。

 

「裸で戦えい!」

 

言われるなり、八宝斎が手を振ると、炎の術が水着に炎を燃やし始めた。慌てて炎を払いのけるも、水着はすでに焼け焦げてしまっていた。

 

オレたちは困惑しながらも、今は戦うしかないと思い、裸のままで構えを取る。八宝斎は得意そうに笑い、キセルを振り回し始めた。

 

「くそっ!このエロじじぃめ、こんな形で戦うなんて…!」

 

らんまは全裸となったままでも、目の前に集中していた。オレも同様に照れを振り払い、八宝斎に立ち向かうことに決めた。

 

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オレもらんまに続き、素手で戦う構えを取った。八宝斎はキセルを手に構え、にらんでいる。

 

「素っ裸のおぬしらになにができるか。それほど、この元祖無差別格闘・八宝斎、甘くないぞ」

 

今回は格闘術のみで戦うことに決めた。遠慮なくオレたちに襲いかかる八宝斎に対し、オレとらんまは連携して戦うことにした。

 

ビーチには太陽が煌々と輝き、白い砂が眩しく光っている。波の音が心地よく響き、遠くには鳥たちが楽しそうにさえずっている。そんな平和な風景に似つかわしくない戦いが始まった。

 

八宝斎が最初に動いた。キセルを振り回し、オレたちを攻撃しようとする。

 

「覚悟せいぃい!」

 

オレは素早く避け、らんまに合図を送る。らんまが八宝斎の横に回り込み、肋骨に強烈な蹴りを入れる。しかし、八宝斎は驚異的な身のこなしでかわし、反撃に転じた。

 

横では、裸のらんまが大きな胸をぶるんぶるんと動かしながら闘っている。

 

オレはらんまと連携して、互いの技を駆使しながら八宝斎と戦った。風が吹き抜けるビーチを舞台に、砂が舞い上がる中での激しいバトルが繰り広げられた。八宝斎のキセルは時折砂を巻き上げ、オレたちの視界を奪おうとするが、オレたちは慣れた感覚でそれをかわした。

 

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戦いは次第に激しさを増し、オレたちも疲れが見え始めた。八宝斎はまだまだ元気そうで、キセルを振り回しながら次々と攻撃を仕掛けてくる。

 

オレは息を切らしながら、らんまと目配せをする。

 

「そろそろ決め手を見つけないと、このままじゃキツいぜ」

 

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そのとき、八宝斎がサーフボードに乗り、海へと進んでいってしまった。

 

「あ、じじぃ、待ちやがれ!!」

 

「わーはっはっはっ、付いてこれるもんなら付いてくるが良い!」

 

オレたちも彼を追いかけることに決めた。らんまがすぐにサーフボードを見つけてきた。

 

「さぁ、達也、これで追いかけようぜ♪」

 

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しかし、その場にはサーフボードが一つしかない。オレたち二人で乗らなければならない状況だ。

 

「しょうがねぇな。らんま、オレと一緒に乗るか?」

 

「あぁ、もちろんだ!」

 

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オレたちはサーフボードに二人で乗り、八宝斎を追いかけた。最初は二人乗りでバランスを取るのが難しかったが、徐々に慣れていった。海の上で波を越えながら、八宝斎との距離を縮めていく。

 

「おい、達也!もうちょい左に!」

 

「わかった!」

 

オレたちは息を合わせて、八宝斎を追い詰めていく。そのうち、彼との距離が目の前まで詰まった。

 

「ようやく追いついたぞ!八宝斎、ここで終わりだ!」

 

「ふん、無差別格闘水上戦で勝負だ!」

 

オレたちはサーフボードの上で八宝斎と格闘を繰り広げる。狭いスペースでのバトルは、さらに高度な技術とバランスが求められる。オレたちも必死に八宝斎の攻撃をかわしながら、彼を仕留めるためのチャンスを伺っていた。

 

次第に激しい波が立ち始め、オレたちのバトルもさらに厳しいものとなっていく。

 

「くぅっ、さすがだ、じじぃ、なかなかやるじゃねえか!危ねー!」

 

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波が激しくなる中、オレたちは八宝斎との戦いを続けた。彼のキセルの攻撃が次々と繰り出されるが、オレたちもそれをかわしながら、互いに連携して反撃を試みた。

 

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オレは八宝斎の隙を見つけ、らんまに合図を送る。

 

「今だ!らんま!」

 

「よし、達也!力を合わせてやろう!」

 

らんまは力強く叫び、オレに励ましの言葉を送った。

 

「あぁ、八宝斎、今度こそぶっ倒すぞ!」

 

「おう、達也となら絶対に勝てる!一緒にやり遂げよう!」

 

八宝斎は苦笑しながら、挟み撃ちに対しての覚悟を示すかのように言った。

 

「まさかここまでとは……。この八宝斎、詰められるとは… だが、まだまだ終わらんぞ!」

 

「八宝斎、もう無駄だ!オレたちには勝てない!」

 

らんまも力強く言い放った。

 

「そうだ、達也とオレが力を合わせれば、どんな敵だって倒せる!今度こそ終わらせるぞ!」

 

八宝斎は驚いた顔をして、オレたちの連携攻撃に対処できない様子だった。オレのパンチとらんまの蹴りが同時に八宝斎に命中し、彼は大きく吹き飛ばされた。らんまは八宝斎の背後に素早く回り込み、強烈な蹴りを繰り出す。八宝斎はその蹴りをかわそうとするが、オレが同時に正面から拳を突き出し、彼を挟み撃ちにする。

 

八宝斎はどちらの攻撃もかわすことができず、らんまの蹴りとオレの拳が同時に彼の体にめり込んだ。その衝撃で、八宝斎はサーフボードから吹き飛ばされ、海の中に消えていった。

 

オレたちは互いに安堵の表情を交わし、ハイタッチをした。

 

「やったぜ、達也!八宝斎を倒すことができた!」

 

「お前のおかげだ。らんま、ありがとう」

 

オレたちはサーフボードでビーチに戻り、疲れ果てた身体で砂浜に降り立った。二人とも髪までずぶ濡れた。しかし、八宝斎を倒したことで、今までの緊張が一気にほぐれ、二人とも笑顔で顔を見合わせた。

 

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らんまはオレに飛び込んできた。彼女の目には嬉しさがあふれていた。

 

「達也、ありがとう! おかげで八宝斎を倒せたよ!」

 

らんまはオレに抱きつき、熱い感謝の言葉を連ねた。

 

オレは少し照れながらも、「お前もよくやった、らんま。一緒に戦えて良かった」と言い返した。

 

らんまはオレの言葉に満足そうに微笑み、突然オレの顔にキスをし始めた。頬、鼻、額… 顔中に愛情たっぷりのキスが降り注いできた。

 

「らんま…!」オレは少し恥ずかしそうに、彼女から顔を逸らそうとしたが、らんまはオレの顔をしっかりと掴み、何度もキスをしてきた。

 

らんまはオレの言葉に満足そうに微笑み、突然オレの顔にキスをし始めた。頬、鼻、額… 顔中に愛情たっぷりのキスが降り注いできた。

 

ちゅっ、ちゅう、ちゅん… キスの擬音が連続して響いた。らんまはオレの顔を丹念にキスし、その愛情を確かめるかのように一つひとつのキスを丁寧に重ねた。

 

ちゅっ、ちゅ、ちゅん… まるでキスの音が周りの空気を柔らかくするかのようだった。彼女の柔らかな唇がオレの肌に触れる度に、オレの心もふわふわと軽くなっていく感覚に包まれた。

 

ちゅっ、ちゅっ、ちゅん… キスの音が次第に大きくなり、二人の距離が縮まることを実感させた。らんまの愛情に包まれたオレは、自分が世界で一番幸せな人間になったような気分に浸ることができた。

 

そんなふうに、らんまは愛情たっぷりのキスでオレを包み込んでくれた。この瞬間が、これからのオレたちにとって大切な思い出となることを感じながら、幸せな時間が過ぎていった。

 

「これからも、一緒に頑張ろうね、達也。どんな困難にも負けない、強いコンビになろう!」らんまはオレと目を合わせ、力強く宣言した。

 

オレはらんまの熱意に胸が熱くなり、顔を真っ赤にしながら、「ああ、約束する。これからも、一緒に頑張ろう!」と返事した。

 

そして、オレたちは手を繋ぎ、夕日に照らされたビーチで新たな誓いを立てた。今後も、どんな困難にも立ち向かい、互いに支え合い、強いコンビとして成長していくことを誓ったのだった。

 

◆◇◆◇

 

~それから数時間後~

 

 ただではコケないなびきによって、再び、ミスビーチサイドコンテストは開催され、無事にらんまが優勝し、幕を閉じた。あぶない水着ももちろん、手に入れた。

 

 やっぱり、オレの嫁らんまが優勝だった。





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物語は各部ごとに独立したエピソードで構成されており、前の部を読まずに楽しむことができます。もちろん、全ての部を読むことでより深い世界観に浸ることができますが、飛ばし読みも大歓迎です!

■第二部・『集結!伝説のパーティ編』作品紹介

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港町ソイツェストで喫茶店を営み始めた達也とらんま。しかし、二人の平穏な日常は長くは続かない。世界各地で巻き起こる怪事件に巻き込まれ、達也とらんまの新たな冒険が始まる。
暗躍する魔導師と戦う伝説のパーティをテーマにした冒険ファンタジーです。
賢者アムや魔剣士パラムも登場します


■第三部・『四聖獣討伐編』作品紹介

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女神フレイヤからの依頼で、達也とらんまは現代日本と異世界を行き来しながら四聖獣の封印を解く壮大な任務に挑む。果たして二人は異世界の平和を取り戻すことができるのか?そして、達也とらんまの運命が交差していく……。


■第四部・短編『アッサラーム編』作品紹介

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達也とらんまは、日常に飽き足らず新たな魔法を覚えるため、伝説のジャマールの霊魂石を求めて砂漠の街アッサラームへと向かう。果たして、二人はレアモンスターを倒し、目的の宝石を手に入れることができるのか?


■第五部・『神々に愛され地サラトバ編』作品紹介

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神々に愛されし地・サラトバ地方への冒険の招待を受け、美しい水の国・ウェスティリアへ向かった達也とらんま。青く澄んだ川が縦横に流れるウェスティリアは、水の恵みによって繁栄し、国内外の様々な文化が交流する場となっていた。やがて、大戦争が始まり、二人もその渦中に巻き込まれていく……。
四カ国からなる新たな大陸を舞台に達也とらんまが冒険を繰り広げます。
※毎日、19時に1話ずつ更新しております。

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第二部・貴族の悪夢編
2-18.達也が指名手配犯?!


 ミスリル鉱石の旅から帰ってきて、数週間後。オレたちはまた、いつものように喫茶店を営業しながら、この世界での生活を過ごしていた。パフェは1日につき、50食程度、出るので、今日も同じくらいだろうと材料の確認をし、コーヒーを敷く準備をしたりしていた。準備ができて、店をオープンさせると常連客であるヤスが開店してすぐに店のドアをこじ開けるように入ってきた。

 

「はぁはぁ……達也さん、らんまちゃん、大変です!」

 

 走ってきたのだろうか。全身汗だくで、息があがっている。落ち着くようにと、オレはコップに水を注ぎ、それをヤスに差し出した。長身痩躯なヤスは喫茶PANDオープン時からの常連客だ。見知らぬ土地というか、場所で店を切り盛りするオレたちになにかと親切にしてくれる。

 

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「どうしたんですか、ヤスさん。そんなに息切らして。この平和な街に事件ですか?」

「そうそう、平和そのものなんだからさ、この街は。そんなに慌てて どこへ行く〜?ってな」

 

「そ、それがさ……達也さんが『貴族殺しの指名手配犯』になっちゃってるんですよ?」

「はぁ? そんなバカな。オレは殺人なんてしていませんし、なにかの間違いですよ」

「嘘じゃないですよ……ほら、これぇ……」

 

 ヤスがにWANTEDと書れた指名手配書を差し出した。それには、オレの似顔絵が描かれている。受け取ったオレたちはその紙切れをまじまじと眺める。本当だ。オレが指名手配になっている、貴族殺しなんてしていないのに、いったいなんで。頭のなかが?マークだらけだ。

 

「えぇえー?! まじだ、達也の顔」

「信じてもらえましたか? ここは危ないです、逃げてください。賞金もかかってまずから、みんな、ここへ乗り込んできます」

 

 ヤスがそう言う前に店の外には大勢の客が押しかけてきた。らんまが急いで店の扉を閉めて、鍵をかけた。ドンドン!っと行儀悪く、店の扉が蹴られている。

『おい!貴族殺しの達也はここかー?はやく出てこい』

『いるのわかってるんだぞー』

 

「どわ?!ホントだ。達也、地下から逃げようぜ」

「そうしたほうが良さそうだな……」

 

 こんな事もあろうかと喫茶店兼自宅の地下から街の外に出れる秘密の通路を作っておいて良かった。ヤスを連れて、階段から地下へ降りていく。

 

 オレとらんましか立ち入れない地下室は、ヤスには見せたくなかったがしょうがない。オレは黒いレンズのメガネ。つまり、サングラスで顔を隠し、地下室のリング下に潜った。ここの床下に隠し通路を作っておいた。小瓶から光の精霊ピクシーを出し、照らしてもらいながら通路を進んだ。

 

「この小さな蛍さんたちはなにものですか……? なんで僕たちの周りを都合よく照らしてくれてるの」

「ヤスさん、ちょっとその辺り、言えない事情ありまして、聞かないでください」

「申し訳ない、話せないんだ」

「わかった、わかった。私は達也さんとらんまちゃんのことを信じますよ」

 

 ヤスから渡された指名手配書には依頼主としてオルレアン伯爵の名前も書かれていた。こんな世界だからこそ、貴族の一声で殺人を犯していない者でも簡単に指名手配されてしまうのだろうか。オルレアン家なら、ソイツェストから数キロの場所にある。以前にもチョコバナナパフェを届けた事があるので、行って、誤解を解くか、なぜオレが指名手配になったかを説明してもらおう。冤罪は晴らさねば。

 

 地下通路から地上へと出る。港町横の草原に出ると、また地下通路へつづく穴を草で覆い隠し直した。

 

「オルレアン家はオレ、ひとりで行く。らんまとヤスさんはどこか近くの街で身を隠しておいてくれないか?」

「はぁ?こんな緊急事態で達也をひとりで行かせれねーよ、オレも一緒に行く。一緒じゃなきゃイヤだ」

 

 オレはしばし考え込んだ後、らんまの意思を尊重する事にした。

 

「わかった、でも、もしもオレが捕らえられそうになったときはらんまとヤスさんは逃げてくれ」

「承知した!」

「わ、わかりました……」



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2-19.占い師の残した水晶

 常連客のヤスには指名手配のオレを捕まえた役をやってもらった。オルレアン家に着くなり、オレだけが屋敷の地下室に監禁された。

 

 昔はらんまと牢獄に入れられても脱出する事はできなかったが、今やオレは勇者の力を得ている。バーサーカーの力でも、こんな鉄の扉をへし曲げるのは簡単だし、勇者の魔法で見張り役を気絶させる事なんて、朝飯前となっていた。

 

 オレが閉じ込められてから、十数分もしないうちにオレは手錠をはめられ、オルレアン伯爵の部屋へと向かわさせられた。警備兵がオレの左右につく。

 

 警備兵がドアを開けるとそこには初老の男が偉そうに座っていた。背が高めで逞しいヒゲを生やした男。ナポレオンジャケットのような服を着ている。どうやら、この男がオルレアン伯爵のようだ。オルレアン伯爵はオレの顔を見るなり、指差して怯えた。

 

「こ、こ、こいつだ……そうだ、こいつだ。この男が私を何度も殺してくるのだ夢の中で……!毎晩、毎晩、ひぃいい……」

 

 ひどく怯えた様子のオルレアン伯爵はオレから逃げるように執務用の机の下に隠れてしまった。50歳過ぎくらいの見た目のオルレアン伯爵が、まるで鬼を怖がる子供のようにオレを見て、ひどく怯えている。

 

 オレはその様子を無言で申し訳なさそうに視線をそらした。屋敷の者にとっても、このように子供のように怯える伯爵の姿は見たくはないだろう。

 

 怯えるオルレアン伯爵に代わってメイドがオレに事情を説明しはじめた。

 

「旦那様が毎晩、殺される夢を見初めて、もう1ヶ月くらいになります。その事を占い師に相談し、似顔絵を描いてもらったら、達也さんにそっくりだったんです」

 

「ったく、夢に出てきたからってうちの達也を指名手配にするなよな?」

 

 らんまもヤスを連れて部屋に入ってきた。

 

 

 オレの顔を見ていると話もできないようだからと、別の部屋でメイドと話をする事となった。

 

 そんなに怖い顔でもないのに、ここまで怯えられるとオレもオレで不安になってしまう。別の部屋に移動する途中、らんまに聞く。

 

「そ……そんなにオレの顔って怖いか?」

「怖いわけねーよ、どちらかというとファニーだぜ」

 

 ファニーっておかしいとかそんな意味だよな。それはそれで傷つくぜ、らんま。

 

 

 別の部屋につくと、メイドが紫色の水晶を取り出してきた。

 

「それでですね、悪夢を見るという事で有名な夢占い師に来てもらいまして、占ってもらったところ、直ちに悪夢に現れる男を捕らえろという事になり、指名手配とさせてもらったわけです」

「そんな……達也はなにもしていないのに」

 

「夢占い師が言うには、予知夢の可能性もあるからと……」

 

 今、オレがなにを言っても無駄だし、怖がらせている以上、かなりの悪夢で毎晩、うなされているのだろう。だから、オレは黙ってメイドの話を聞いていた。

 

「夢占い師は魔除けの品として、この水晶を置いていきました」

 

 メイドが布を取り去ると紫色の水晶が現れた。こんなインチキなものを売りつける占い師の顔が見てみたい。

 

 と思っていたら……まるで強い磁石に引っ張られるようにオレの腕が水晶に吸い込まれていく。

 

「うわ……?!なんだ、なんだ?!」

 

 腕を吸い込まれるオレを慌てて、らんまが捕まえる。らんまと水晶でオレの身体を引っ張りあった。

 

「ちょ……!なんだ、これ」

「うわう、うああうあ〜、旦那様を呼んできます!」

 

 この感覚、覚えがある。八宝斎と楽京斎と戦ったときにエネルギーを吸われたときの感覚だ。力が抜けていく感覚。あのときよりもオレに勇者の力が備わっているから、より吸引がすごい。

 

 水晶はオレの力を吸い取ると、紫色がどんどんと黒く濁っていった。全身から力が抜けていく、まるで麻酔を打たれたときのようだ。それも身体中に。

 

「んぐあぁあああ……!んぐぅああああああ!」

「達也、大丈夫か?しっかりしろ」

 

 オレの力を吸い終えると水晶は暗黒の妖気を放ちはじめた。空になったオレにはもうは用はないと、水晶の吸い込みが終わった。オレはらんまに引っ張られた反動でらんまと二人で屋敷の壁に激突した。

 

「痛てててて……」

「うわ! 見ろお、黒い霧が達也の姿になっていくぞ」

 

 水晶は形を変え、暗黒の魔障になると、 たちまち、黒い人影へとなっていく。腕には黒い剣、聖剣エクスカリバーと同じ形をした剣を携えている。人影の顔がオレの顔に変わった。実体化した人影はオレとらんまに向かって、剣を振り下ろしてきた。

 

 寸前で避けたが、避けきれない。オレの肩が斬られる。肩が痛み、動けないほどの大ダメージを受けた。

 

 オルレアン伯爵がメイドに呼ばれて、部屋へとやってきた。

 

「こ、こいつだ、こいつに殺される夢を見た、何度も何度もぉおお、ひぃい!」

 

 黒いオレは目を赤くしながら、オルレアン伯爵を斬りつける。そこをらんまがオルレアン伯爵に防いだ。

 

「てめえの相手は、ここにいるぜ」

 

「…………」

 

 黒い霧状のオレはらんまの言葉に耳を貸さずに攻撃を再開した。

 

 壁に持たれ、体制を崩しているオレや、怯えるオルレアン伯爵や屋敷の者たちの前で、らんまと黒い霧状の人影が交戦しはじめる。

 

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「無差別格闘早乙女流奥義……火中天津甘栗拳!」

 

 らんまが黒いオレに攻撃をしかけると、黒いオレは一瞬にして黒い霧状に変化し、らんまの無数の拳を空回りさせた。まるでらんまが一人でシャドウボクシングをしているように、黒い霧を虚しく裂くだけ。

 黒い聖剣を作り出して、それをらんまに振りかぶった。

 

「らんまぁ!危ねーーっ」

「きゃぁああーーっ!」

 

 黒い聖剣が振り下ろされると、メイドたちから悲鳴があがる。

 

 パシィ!

 

「なんの、これしき。無差別格闘早乙女流奥義!真剣白刃取り」

 

 うまい。大上段から脳天目掛けて振り下ろされた刃を両掌に挟み受けて、らんまが斬撃を制した。

 

「ここじゃ、狭い。達也、外に行くぞ」

 

 らんまが屋敷の二階の窓から飛び出していく。黒い霧状のオレも、らんまを追いかけた。オレも窓の外から飛び出そうとするが、目が眩んだ。地上を見ると目眩がした。

 

—パラディアム!

 

 オレはそう叫ぶが、なにも起きない。身体から勇者の力が湧いてこない、やはり、力を吸い取られたせいか。続いて、状況も状況なのでバーサクも試したが、姿は変わらない。

 

 それどころか、急な眠気によって、オレは倒れて眠り込んでしまった。



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2-20.力をなくした勇者

 起きると、そこは我が家。喫茶店兼自宅2階の寝室のベッドに寝かされていた。窓の外はもう暗く夜になっていた。

 

「達也、気づいたか? はぁ、良かった……、おはよっす」

「らんま。もう、おはようじゃないだろ、夜なんだからさ」

「だって、起きたてのやつにこんばんは、はないだろ?」

「どれくらいオレは寝てたんだ?」

「そうだな、もう2日間くらい寝てた……死んじゃったかと思ったけど、達也はそんなヤワじゃねえって信じてた」

 

 らんまの目が腫れている、心配させてしまったのかもしれない。

 

「あの黒い影を追おう、らんま、力を取り戻すのを手伝ってくれ!」

「それがさ……取り逃がしちまって、今、どこにいるかもわからないんだ」

「そっか……でも、探さないと勇者の力を取り戻さないと……」

 

 オレは立ち上がるが身体が重い、まるで鉛のように全身が重い。喉が渇いていたのでベッド横のコップを持ち上げようとしたが、持ち上がらない。まるでテーブルにくっついているみたいだ。

 

「あ?えっ?なんで、こんなに重いっけ、力が入らない」

 

 らんまがコップを持ち上げて、水を飲ませてくれた。

 

「たぶんだけど、オレが前になったのと同じで貧力になっているんだよ」

「らんまが八宝斎のじじぃに打たれて力がなくなってしまった貧力巨脱臼と同じってことか?」

「たぶん……だけどな?」

「そうか……でも、今のオレにできる事を探さなくちゃ」

「いいって、無理するな。あの黒い影のことはオレに任せておけばいいって」

「ごめんな、らんま……役立たずになっちまって」

 

 そして、その夜。らんまとベッドに入ったオレに最悪の事態が起こった。

 

「あれ……勃たない」

「へっ……?」

 

 ナルト柄のパジャマ姿のらんまとベッドに入ったオレは毎晩しているようにキスをしてセックスをはじめようとしたが、ムラムラしないどころか、まったく興奮もせずにアソコは小さいままで柔らかい状態のままになってしまった。

 

「はぁ?ドスケベの達也に限って、そんなことは……ほれ、ほれ」

 

 らんまがパジャマをめくり、自慢の豊乳を何度もぷるんぷるんっと見せつけてくるがオレの股間は反応する事なかった。

 

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「うひゃ?まじか、インポ……」

「ら、らんま!んなこと言わないでくれ、ほらほら、今すぐ勃たせるから」

 

 オレは必死に自分のものをシゴくがまったく立たないどころか、固くもならなくなっていた。

 

 らんまもオレにキスをしたり、身体を触ったり、シゴいたりフェラをしてくれたりしたが、まるで反応しないオレのチンポに嘆いていった。乱馬も貧力巨脱臼のときはインポになってたのかと思ったが、そこは聞くまい。

 

 

「そ……そんな…、らんま、悪い。今夜はなしでお願いさせてくれ」

「それは大丈夫だけどさ、オレもちょっとはショックだぜ……」

 

◆◇◆◇

 

 翌朝にはオレが起きた事をオルレアン家に伝えると、指名手配は取り下げてもらい、元の生活に戻っていった。正確には元どおりの生活ではない。さすがにコップを持つくらいはできるようになったが、コーヒーを淹れたりパフェを作る事がやっとなだけで、重い荷物や材料はらんまに運んでもらっていた。

 

 それから一週間、オレはらんまとセックスもする事なく、喫茶店のマスターとして過ごしていた。もう勇者の力も狂戦士の力もない、ただの軟弱な男に戻っただけだと日々を過ごしていた。

 

 やる事もないので喫茶PANDは休みなく営業を続けた。それでも常連客は普段どおり接してくれた。

 

「そりゃ、達也さんが指名手配なんておかしいですよね」

「そうそう、なにかの間違いだったんですよ」

 

 事情を知るヤスも居合わせたが多くは語らずに常連客たちの話に合わせてくれてた。

 

「そうですよね……あははは、ですよね。このオレが貴族殺しなんてできるわけないですよ」

 

 元の世界で友達たちに合わせていたような作り笑顔で会話をする。そうオレは、もう勇者ではない。ただの喫茶店マスターだ。

 

 店の営業が終わり、オレは自分にできる事という事で、洗い物をしていた。らんまにはゴミの片付けや仕込みの材料の移動など重い作業をやってもらっていた。

 

「らんま悪いな……」

「なに言ってんだよ、こんなに軽い軽い♪気にするなって」

「新婚なのにさ、インポ……ED(勃起不全)になっちまってホント悪いな、離婚したかったから離婚していいんだからな」

 

 バチィン!

 

 オレの右頬にらんまのビンタが飛んできた。

 

「バカ達也!目を覚ましやがれ。てめえ、なに言ってんだよ、もう一回、そんな事言ったら、谷底に突き落とすぞ。そ、そりゃ達也とのセックスは大好きだけどさ、オレはそんなものなくたって、達也のことを大好きなんだからな。もう二度とそんな事言うんじゃねえよ」

 

「つ、つよがるなよ……らんま、インポで役ただずで戦うこともできないオレなんて好きでもなんでもないだろ、嘘つくな」

 

 オレはビンタをされて頰が赤く腫れながらもひるまずに本音を叫んだ。

 

「じゃあ、なんだ? オレが戦えなくなって、貧乳のブスになったら、オレのことを好きじゃねえって言うのか? 達也、愛ってそういうもんなのか? 一緒に添い遂げるって約束はどうなんだよ」

 

「…………」

 

 言葉が出ない。また、らんまを泣かせてしまった。オレは自暴自棄で自分が嫌になる。もう、らんまを泣かせないって決めたのに、また泣かせてしまった。でも、どうすればいいんだ。

 

 

 その日、らんまは寝室で、オレは地下室で寝た。

 

 この家で暮らしてから、はじめて別の場所で寝た。



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2-21.勇者でもなんでもない男

 翌朝、オレは店を休む事にした。気分も晴れる事を期待してもいないが、久しぶりに港町ソイツェストを散歩してみた。勇者でもなんでもない男の彷徨。

 

 らんまとはじめてセックスをした宿屋の前を通りかかる。海に面した最高級のホテルだ。ここのホテルには結婚後も何回も泊まった。泊まった夜は、憧れのらんまと楽しくふざけたりしてセックスした。でも、今はそんな思い出を振り返ってもオレの股間は元気なくおとなしいままだ。

 

 ソイツェストにあるレストランでひとりで早めの昼食を済ませ、外に出ると、街の人らが騒いでいる。騒ぎの原因は傷だらけの冒険者らが、街の診療所に運ばれていったからだったようだ。あれは、以前に海辺の街付近で冒険者のクエストの報酬を横取りするハイエナ業をやっていたアードウルフ一味だ。

 

 オレはサングラスをかけ、運ばれてるアードウルフ一味を追いかけた。

 

 街の人らが傷だらけのアードウルフたちに話かける。

 

「おい、すごい傷じゃねえか、どうしたんだ」

「ダンジョンで……黒い剣を持ったシャドーにやられた」

 

 黒い剣を持ったシャドー……オレの力を吸い取ったやつか。

 

 それから、すぐにアードウルフ一味の噂は広がり、ソイツェスト近くの洞窟ダンジョンのシャドー討伐依頼には高額の報酬がかけられ、冒険者ギルドに並んだ。

 

 シャドーの討伐依頼がギルドに並んでから、数日。腕利きの冒険者たちもシャドー討伐依頼にダンジョンに挑むが、アードウルフたちと同じように傷だらけで運ばれてきた。その数が増えるたびにシャドー討伐に名乗りをあげる冒険者はいなくなった。

 

 一方、オレは喫茶店の営業を無難にこなしながら毎日を過ごしていた。

 

◆◇◆◇

 

 らんまと自宅のリビングで夕食を向かい合って食べている。シャドーのことも話しておくべきだと思ったので話しておいた

 

「らんまは危ないからさ、シャドーのところへは行くなよ」

「…………でも、オレたちがなんとかしないといけないだろ?」

「じゃあ、どうやって、なんとかするんだよ」

「それを必死に考えているんだろ、なんで達也、オマエはいつも、そうやって、腑抜けになるんだよ、必死に考えろよ。アホ! 意気地なし! 根性なし! それを一緒に考えようと言ってんだよ、何度も言わせるな」

 

 オレは食事を進める手を止め、バン!と机を叩いた。

 

「だったら、教えてほしいね。どうすればいいかをさ。だいたい、力を失っただけじゃなくて、こんなインポにもなってんだ、こっちは」

 

 立ち上がって、らんまの胸元をばっと無理やり開こうとしたが、力が入らず開けない。それを見越して、らんまは胸元を開き、ノーブラの乳房にオレの顔を埋めさせた。

 

 それでもオレの股間が元気さを取り戻す事はできない。

 

「大丈夫……達也のチンポはオレがまた、ビンビンにさせてやるから、安心しろ、安心してくれ」

 

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 オレはらんまの胸に顔を埋めたまま、泣く事しかできなかった。



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2-22.写真館

 今日は喫茶店の営業が終わり、後片付けをしていると珍しくらんまが、なにも言わずに外出していった。

 

 その数十分後には、オレも夕食の買い出しのために街に出る事にした。

 

 夕食の買い出しを終え、帰宅しようと道を歩いていると、らんまがいた。女性モノの服屋から大きな荷物を抱えて出てきた。

 

 なにか買い物をしたのだろうか。キョロキョロと辺りを見回しながら、オレたちの喫茶店兼自宅のある向きとは違うほうに向かって歩き出した。

 

—まさか、らんまが浮気とかするわけないよな、でも、オレ、インポになっちゃってから、ぜんぜんしていないし……。

 

 オレは疑ってはいけないとは思いつつも、探りたい気分を抑えられなかった。サングラスをかけ、らんまの尾行を開始する事にした。

 

 らんまは常連客にバッタリ会い、話かけられなながらも、先を急ぐように足を進めた。

 

 そのらんまが入っていった先の建物はソイツェストの外れにある写真館。ここは元の世界のカメラによく似たマジックアイテムである写真を撮影できる『写真機』がある。たしか、喫茶PANDの営業初日にも、ここの写真機を持ってきてもらって店の前で撮影してもらったっけ。

 

 らんまはここになんの用が……?

 

 オレは店の前で数十分、悩んだ後に、写真館に入ってみる事にした。

 

「あ、こんにちはー。いらっしゃいますか?」

「これはこれは、喫茶PANDのマスターの達也さんですね。本日はなにか御用で?」

「うちのらんま……あ、いえ、妻が来ているとおもうんですけど」

「たしかに来ていますが、なにがあっても部屋には絶対に入らないでくれと声をかけられてしまっていまして」

「そうですか、一人でですか?」

「はい、そうです。おひとりで入られました、そちらの部屋です」

 

 オレはらんまが一人で入っていった事に安堵した。変なカメラマンと落ち合っているとかそういうこともなさそうだ。

 

 らんまのやつ。なにを一人で撮影しているんだろうか。らんまが入っていたという部屋の前までいくと、中からパシャパシャッ!とシャッター音が何十回も聞こえた。

 

「なっ……なんだろ?この音は……」

 

 シャッター音が止まると、部屋の中から、らんまの「終わったー!」という声が聞こえてきた。オレは慌てて、ロビーの柱の影に隠れた。

 

 扉が開き、中かららんまが出てきた。

 

「これなら勃起させられる! とっておきの秘策を用意したぜ、これで達也のチンポを120%…いや、300%ビンビンチンポの状態にしてやるぜ、達也がまたビンビンチンポになったらセックスしまくってやっからな」

 

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 そう言うと、らんまは料金を払って、写真館を出ていった。

 

—らんま、いったいどうやって、オレのED(勃起不全)を直そうって言うんだよ

 



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2-23♥.らんまの秘策

 写真館を出たオレは夕食の買い物を抱えながら、自宅へ帰っていった。

 

 先に帰っていたらんまは地下室でなにか用事があったようだ。オレは買ってきた食材を調理し食卓に並べてから、地下室に呼びに行こうとすると、階段かららんまがあがってきた。

 

「夕食、準備できたから」

「あぁ、悪いな。もう、オレ腹ペコだー、夕食の献立は?」

「サーモンが安かったから、今日はサーモンのカルパッチョを作ってみた。あとはマッシュルームのクリームスープとか」

「いっひゃあ、うっまそうだな」

 

 食事中のらんまは食欲旺盛でいつもと変わらないそぶりに見えた。食事が終わる頃、らんまから口を開いた。

 

「あのさ、あとで風呂入ったら地下リングで待ち合わせてもらってもいいか?」

 

 同じ家に住んでいるというのに待ち合わせもなにもと思ったがオレは頷いて、夕食を終え、片付け、風呂に入り、地下室に行った。

 

 地下室横の倉庫には神器が保管されている。窓から覗き込むと無事に神器がある。やはり、また強さを取り戻して、らんまとこの世界の平和を維持したい欲が出てくる。でも、武器も持てない、今のオレにできる事はないよな。

 

 数十分ほど、待っていると地下へと階段が降りてくる音が聞こえた。らんまだ。

 

「お待たせ……」

 

 チアガールの格好をしているらんまが現れた。格闘チアリーディングの達人・今条マリ子と応援勝負をしたときと同じノースリーブの緑色のチアガール・コスチュームだ。

 

「へっ? チアガール?」

 

 リングにあがったチアガールらんま。

 

「……達也、裸になってさ、仰向けになってもらえるか?」

「あぁ……べつにかまわないけど」

 

 らんまのやつ、一体、なにをするつもりだろう。オレは裸になり、元気がない横倒れしているふにゃふにゃチンポを晒して、リングの中央から天井を見上げた。天井からは見慣れない『くす玉』が吊らされていた。さっきまではぜんぜん気づかなかったのは下ばかり見ていたからだろうか。

 

「できれば、この手だけは使いたくなかった……」

 

 チアガール姿のらんまが喋りだした。なにかを決意した強い表情だ。

 

「オレは今……最後のプライドを捨てようとしている。だが!」

 

 らんまの目がくわっと見開き、手が『くす玉』を引っ張る紐に伸びた。

 

「らんま!なにする気だ?!」

 

「達也のチンポをもう、一度、勃起させるためなら、どんな事にも耐えてみせる!」

 

 らんまがグイっと『くす玉』から伸びた紐を引っ張った。

 

「見ろーっ、達也ぁあああ!!」

 

「らんま、まさか、この技は!」

 

「オレの、オレの、オレのぉおお!恥ずかしい下着写真メモリーアルバムアタックだぁあああ!」

 

 くす玉が割られると、無数のらんまの下着写真がオレの顔面に降ってきた。

 

 くす玉から垂れた幕には縦書きメッセージで『達也♡だいすき♡あいしてる♡らんまより』と書かれている。

 

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「う……うあぁあああああ……うあぁああ、おぁああああ……うあぁ!うああぁあぁあぁあ!!」

 あのらんまがついに下着を、この世界でも断固、下着は男モノを貫いたり、ノーブラノーパンで過ごしてきていたらんまが、ついに女性下着を身につけた!しかも、オレのためだけに!!

 

「は……はぁうあ……はうあぁうああ……はぁうあああううああ!」

 

 あの写真館でのシャッター音は、この写真をオレのためだけに撮影してたのか。

 

 下着を身につけたらんまが様々なポーズで撮影されている。まるでグラビアイドルのようにポージングを決めたもの、下着もいろんな種類、いろんな色のを着用している。

 

 その中でもオレがとくに大好きなのは……!

 

 この『ブラジャーを手に持って、上半身裸で笑顔でカメラに向けてピースしているらんま』だ。その笑顔は『女』としての己を楽しむ笑顔。

 その写真を手にとり、オレはらんまの愛情の深さに感動した。

 

「あ、あうあ、あうあ、ああうあ、、あうあああああああ! らんま、絶対にもう一度、チンポ勃たせてみっからな!」

 

 言葉にならない声をあげるオレ。嬉しさと快楽が入り混じった声。

 

 すると、ムクムクと……オレのチンポが……硬さを取り戻して、元気になっていく。

 

「らんま……!」

 

 オレはらんまの下着写真を両手いっぱいに抱えながら、合図した。さらに勃起回復しようと、握り拳ひとつ程度、腰を宙に浮かせた。

 

「任せろ!無差別格闘早乙女流奥義!火中甘栗天津男根手淫拳っ!!」

 

 らんまがすごい速さでオレのチンポに手コキを繰り返していく。チンポをしごきあげているらんま。

 

 男の気持ちいいポイントをしっかりと刺激しながらの手コキだ。元男だからか、完璧なツボを心得たすごい手コキ。

 

「うっは!らんま、すげええエロいぃ、なんだぁああ!」

 

「だから、言ったろ、また、チンポビンビンの状態にしてやるって♡はぁはぁっあむっじゅるるるるるっれろれろれろれろっちゅっぱちゅっぱっ♡」

 

 手でシゴきながら、オレの竿を舐め上げ、口に咥えて、上下運動をはじめた。オレは声も出ないくらいに久しぶりの快感が身体をかけめぐる。頭が狂い、身体がのけぞるほど気持ちいい、らんまの最高テクニックに耐えるようにリングの上でのたうちまわる。

 

「らんまの写真でチンチン、勃起する!!チンチン、勃起する!!らんまの写真でチンチン、勃起する!!チンチン、勃起する!!らんまの写真で、らんまの写真で、らんまの写真で」



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2-24♥.らんまの写真

「こらぁ♡おとなしくしねーか♡はぁはぁっ♡あむっ♡♡じゅるるるるるっ♡♡じじゅるるるるるっれろれろれろれろっちゅっぱちゅっぱっ♡♡れろれろっちゅっぱちゅっぱっ♡♡ゅっぱっ♡」

 

 オレの一週間以上、射精していない精巣がさらに膨れ上がっていく。この溜まりに溜まった精子。らんまにぶちまける。絶対にらんまの中にぶちまける。この世界にきてから、こんなに溜めたことはない精子をぜーーんぶ、らんまの中に出す。

 

「へへっへっへへ……らんま。完全復活だぜ、ありがとうな」

 

「ひっひひひ♡だから、オレに任せとけって言っただろ♡」

 

 さっきまでふにゃふにゃだったオレはまるで丸太のように太く勃起した状態で勃ち上がった。リングの上でオレの極太のチンポ竿がらんまに向いてそそりたっている。

 

 オレはそれを自慢げに、撫でた。

 

 正直、すごく太くてデッカイ。

 

 身体も軽い。らんまを抱きかかえると、いとも簡単に持ち上がった。力も復活してきている。

 

 リングに下ろし、チアガール姿のらんまと向かい合う。

 

「前よりも、でかくなってるんじゃねーの、すごいな、チンポ♡達也、はやくセックスしよーぜ」

「ドスケベらんまめ、いいぜ、いいぜ、今夜は寝かせないからな」

「望むところだ、そんじゃさ、サキュバスと戦ったときみたいにオレの服、ひん剥いちまってくれよ」

「あぁ、ディストラクション・スペルだな。いいけど、いいのか?せっかくの服だろ」

「んふふ、いいぜ、また買えばいいじゃねえか、それよりもオレ、達也にあの技で裸にされたいんだ」

 

「よし、わかった……らんまが言うなら、そのかわり、こっちだって、らんまをひん剥くのは興奮するんだ。ひん剥いた後は速攻、ぶちこむからな、準備しておけよ」

「わかってるって……」

 

 二人の間に緊張が走る。ドクドクと無音の部屋に違いの鼓動音が聞こえるようだった。

 

 張り詰めた空気の中、オレは詠唱をはじめた。当然、無詠唱でも、この衣服破壊呪文は発動できるが詠唱すれば、さらに威力は増す。

 

 らんまの身体に傷ひとつつける事なく、衣服を完全破壊してやる。

 

「ラーゼ・ラーゼ・ネイキッ・ネイキッ・ポンスッポン・ディストラ・ネイキッ・ネイキッド!ポンスッポンポンスッポン・ラーゼ・ラーゼ・ネイキッ・ポンポンスッポン!」

 

—ディストクラションスペル!(衣服完全破壊呪文)

 

 オレが詠唱を終えるとチアガールコスチュームは無数の布切れと化して、目の前のらんまが全裸のすっぽんぽんになった。

 

「んはぁああ・・あああ・あ・あああ!」

 

 裸になっただけで喘ぐらんまに抱きつき、立位のまま、下から上にらんまのマンコにビンビン復活チンポをぶち込んだ

 

—ズドォンン!

 

 濡れ濡れのらんまのマンコ。オレも一週間以上セックスしてなければ、らんまも同じように待ちわびていたチンポでいきなり膣が締まった。

 

「らんま?すぐイっちゃったな?でも、何度もイカせてやる、今夜は」

 

 オレは力が戻った身体で手加減なく容赦なしにらんまのことを突きまくりはじめた。己の欲望をすべてらんまにぶつけた。らんまの下着姿の自撮り写真が散らばるリングでセックスしている。変態セックスしている。

 

「んあぁ……ああ……あぁぁぁーーーぁあぁーーっ!チンポきもちぃいいいひいぃああ♡」

「くおうぁら!ドスケベらんま、ひとりでこんなエロエロ写真とって、ホント変態だな!」

「はぁあん♥あんあはぁあん♥あんああんはぁん、あっは!はあ!はぁっ……!はぁんアは!あはぁ!! はぁ!! だって、達也のことを喜ばせたくて、はぁあん♥あんあ!」

「とか言っておいて、ホントは下着着けるのが好きな女装マニアなんだろ?らんまはさ。じゃないとこんなノリ良い写真撮れないだろ?」

 

 オレはらんまのVサイン・写真を手にとり、それをらんまに見せる。

 

「ん、はぁ、んなこと、言えないよ、はぁはぁあぁ…はぁ…はぁはぁ…んはぁ」

 

 らんまの唇にキスをして上も下もとろけさせて、自分と同じように理性を崩していく。

 

「元の世界のときだって、八宝斎の闘気を引き出すために、こうやって下着写真撮ってたよね?セルフ撮影でさ?」

「はぁあん♥あんあ、あんはぁん、あっは!はあ!はぁっ…!はぁんアは!んあぁあ……!」

「あのときだって、なんやかんや理由つけて、下着写真撮りながらさ、オナってたんじゃないのか?天道家の自分の部屋でさ?天道あかねが廊下にいるのにさ?」

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、んなこと、言えねーよ、恥ずかしくて」

「らんま、誰にも言わないし、二人だけの秘密だから、正直に答えてくれよ?正直に答えたらさ、今夜はもっともっといっぱい気持ちよくしてあげるからさ、いいだろ?」

 

 オレはわざと焦らすように一度、腰を止める。らんまの膣がひくついて、求めているのがよくわかる。

 

「…………ほんと、言わないとダメか?」

 

「うん、言わないとダメ」

 

 オレはコクンと頷いた。

 

「…………オナニーしてました、下着写真撮りながら、今日も八宝斎のじじぃのときの写真も」

 

「声が小さいぞ、らんま?ふふふ」

 

「オナニーしてましたぁあ!!下着写真撮りながらぁあ!!!!ああああ・これでいいだろお」

 

「よくできました♪」

 

 オレはらんまの頭を撫でた後にリングの上に押し倒し激しいピストンを再開させた。らんまを壊すように、エロエロらんまを壊すように、下着写真撮影しながらオナニーしちゃうドスケベ変態娘を壊すように。

 

 ズボォ!ずっこん!ばっこん!ずこばこ!ずっこん!!ずここん!ズッボォズッボォ!パンッパンッパンッ!ズンッズンッズンッ!ずっこん!ばっこん!ずこばこ!ずっこん!!ずここん!ズッボォズッボォ!パンッパンッパンッ!ズンッズンッズンッ!ずっこん!ばっこん!ずこばこ!ずっこん!!ずここん!ズッボォズッボォ!パンッパンッパンッ!ズンッズンッズンッ!

 

「いっひゃぁあああああああ!ひひゃぁあああああ!!ひひゃぁひいいいいいいん♡壊れるぅう♡マンコもあたまもこわれちゃうう♡らんまいきくるっちゃうううあ♡いひいいあぁあはん♡」

 

「らんま…ありがとうらんま。らんまのその想いにしっかりと俺も答えるよ!俺は女の子のらんまを一目見ただけで大好きになった!元は男とか、お湯をかぶったら男になるとかそんなのは全然気にならないくらい大好きだ!エッチな巨乳オッパイも!それに相反したツルスベのパイパンマンコも!プリプリでキュートなお尻も大好きだ!」

 

 極太絶倫チンポを一気に根元までぶちこみ子宮を思いっきり押し進めた。手加減なしのオレの最強ピストンでらんまは白目をむいてアヘ顔を晒す。

 

「あへあへあへえ♡あん♡あぁぁぁあっきいぃいっも…ぉぉ…っち……い…!いぃぃ……!い…」

「おらぁあ!らんま、おらぁあ!どうしたぁ、らんま!!」

「あ…ああ…ぁぁこおっれ…えさ……いい…ぃ!こ………うだぁあ!」

 

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 くねっくねっと腰を動かしながら、オレの身体に自分から押し付けていくらんまはかなりエロい。

 

「おらぁあ!ドスケベらんま、おらぁあ!ドスケベらんま!!ドスケベらんま!!」

「ああっあぁあ!ん!いぃ…いっいいいよぉ…っ…」

 

 下着写真撮影時のオナニー事実を告白させた事によって、らんまの快楽の扉を開いた。なにが完全な男に戻りたいだ。嘘ばっかつきやがって、ホントは女の身体を楽しむ女装癖変態のくせに。

 

「エロエロ格闘流…乳房顔面回転撃!」

 

 オレは頭に浮かんだわけのわからない技名を叫んで、目の前の巨乳おっぱいに顔を埋めた。そのまま、顔面を乳の間に挟み込めば、激しく頭を擦って、その弾力と柔らかさを堪能する。何度も何度も頬ずりを繰り返した。

 

 プルンッ!プルンッ!プルンッ!ムニュッムニュッムニュッ!プルンッ!プルンッ!プルンッ!ムニュッムニュッムニュッ!プルンッ!プルンッ!プルンッ!ムニュッムニュッムニュッ!プルンッ!プルンッ!プルンッ!ムニュッムニュッムニュッ!プルンッ!プルンッ!プルンッ!

 

「あぁああ!イクゥ!エロらんまの中でいくぅう!嫁らんまの中でいくぅ!変態下着自撮り娘のマンコでいくぅうううう」

 

「あっひゃ♡ひゃっひゃ♡ひゃ♡きもちぃい♡きもひぃいいのぉお♡アヘアヘあへあん♡あ♡あっ♡ひゃはあ♡♡きもちぃい♡きもひぃいいのぉお♡♡きもちぃい♡きもひぃいいのぉお♡」

 

 ズドォォォンッ!!ブバァァァッ!!!ズドォォォンッ!ブシャァァァッ!ズドォォォンッ!ドブバァァァァァァァッッ!!

 

 オレのたっぷり貯めきった精液がらんまの膣内で放出される、その間、数分間もオレの精巣かららんまの膣内に流し込まれた。

 

 その晩は、何度、らんまの中に出してかわからないくらい、地下室でセックスしまくった。



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2-25.リベンジ

 明け方までセックスしていたオレたちが起きると。もう太陽は真上に登っていて、午後となっていた。当然のように完全復活したオレはシャドーを倒しにらんまとダンジョンへ向かう事にした。久しぶりに封印しておいた神器の扉を開ける。らんまには神獣のツメを装備してもらい、オレは神斧ラブリュスを手にした。

 

 ダンジョンに行く前にギルドの冒険者らにシャドーの攻撃方法を聞く等して、情報は集めておいた。ダンジョンにつくなり、雑魚モンスターを蹴散らしながら、進むとシャドーが現れた。黒い偽物エクスカリバーを手にしている。

 

「らんま……作戦どおりいくぞ」

「おうぅよ♪」

 

 昨日、セックスしまくってお互いの本音で繋がったオレたちの息はぴったりだ。そんなオレたちだからこそ、できる戦いがある。

 

 オレはシャドーに神斧ラブリュスで斬りかかっていく、当然のようにシャドーの偽物エクスカリバーと撃ち合いになった。

 

 そこにらんまも神獣のツメで加わって、シャドーに攻撃していく。

 

 この勇者の力をコピーしたなら、オレの力とらんまの素早さがあれば、勝てる。

 

 シャドーをダンジョン深くまで追い詰めていく。

 

 打ち合っていたシャドーをオレは神斧ラブリュスの柄の部分で突き飛ばした。

 

「どぉりゃぁああぁああ!おらぁああ、トマホーク」

 

 オレは神斧ラブリュスを投げ飛ばした。当然のようにシャドーは避ける。

 

 これも想定済みの行動。

 

「らんまぁ!!今だ」

「うおっしゃぁあ!任せとけってえーー、無差別格闘早乙女流奥義!影封じ!」

 

 らんまが装備していた神獣のツメでシャドーの身体を壁に貼り付けた。

 

 シャドーは身動きを取れなくなり、身体を揺れ動かすが、影が踏まれているように動けない。

 

「やっぱりな、予想どおりだったぜ、影の動きを封じるなら、やっぱりこれだったな」

「ひひゃぁー、簡単♪簡単♪他愛もねえ」

 

 オレは小瓶からピンクスライムを取り出し、シャドーに吸われたエネルギーを取り返すために吸わせる。

 

 黒いシャドーからピンクスライムへとどんどんエネルギーが移動していく。

 

 エネルギーが移動したピンクスライムがオレの足元から、オレにエネルギーを渡していく。復活したときのパワーと、取り返したエネルギーで2倍以上だ。力が漲る。

 

 オレは手を頭上に掲げて、オーラソードを球体に変化させていく。

 

「うおぉぉおおお!! おおあおぁおおお!!」

 

 すべての闘気をオーラに変え、球体に送り込んでいく。球体が輝きはじめる。眩しいほどに熱く輝いていく。

 

「うわ!?すげえ、本当に洞窟内で太陽をつくりはじめやがった」

「へへへへ、ずーっとこのダンジョン内に篭りつづける理由は光が苦手だからだな。だから、外でらんまと戦ったときもすぐに逃げやがった。シャドー、オマエの弱点はその名のとおり、光だ」

 

 身動きできないシャドウに向けて、輝く黄金の光が集まっていく。

 

「らんまぁあああー!!最後の作戦だ」

 

「燃える闘気も熱くなるスケベ心も同じ……達也、てめーのスケベ心を120%、いや、300%引き出して、太陽を作れぇえ、これを見ろぉー!」」

 

 らんまが服をすべて脱ぎ捨てると、下着姿になった。そして、ブラジャーを取れば、オレに向かってVサインを作る。

 

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「ピース♡ピース♡ピース♡ピース♡ピース♡ピース♡」

 

「うぅうひいいやぁああ!エネルギー・オーラ!全かぁああぁあああい!喰らえ、らんま&達也最強スペシャルオーラ技!オーーラァア!!!」

 

『サンシャイン!』

 

 二人でサンシャイン!っと叫べば、オーラの球体が輝きを最高潮に放ち、シャドーの姿を照らしていく。まるでムンクの叫びのようにシャドーは頭を抑え、苦しみ叫びだした。

 

 シャドーの身体が眩しい光に掻き消され、去っていった。

 

「いやったぜええー!!」

 

 パンティだけではしゃぐらんまとハイタッチをするオレ。

 

「らんまぁああ!下着姿になるのは作戦のうちだったけど、ブラジャーをとって、笑顔でピースなんて聞いていないぞ、可愛すぎて萌え死ぬとこだったんだから」

 

 たしかにあのとき、頭の上からオーラで作った太陽が落ちてきてもおかしくなかった。

 

「だってぇえ、達也が好きっていうからぁ♡」

「んもぉ、らんま大好きだ♡」

 

 オレはらんまを抱きしめ、キスをした。

 

「んふふふ♡おれもたつやのことがだーーーいすき♡」

「らんま、また、セックスしたくなっちまったよ、復活してからインポが治るどころか、前よりも性欲つよくなっちゃったかもしれない」

「ふふふ♡いいぜ、ここでしちゃおうぜ♡」

「こ、ここで?誰か来たらまずいじゃんか」

 

 そういえば、今や、シャドーがいたからギルドからダンジョンに派遣させる冒険者なんていなかったんだ。

 

「しよう♡しよう♡」

「それじゃ、ここで一発だけ……」

 

 そうして、オレとらんまはダンジョン内でも激しく愛し合った。ただ、一発だけはなく、何発もらんまの中に出しまくった。

 

◆◇◆貴族の悪夢編—完—◆◇◆



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第二部・レムール王国編
2-26.らんまとアム姫


「ホント、そっくりだ……オレがいる」

「嘘……ホント、私にそっくり」

 

 オレたちはベリーヌから連絡を受け、らんまに王女の影武者になってほしいと頼まれ、ベリーヌと共に海を渡り、このレムール王国へとやってきていた。影武者になるという事は王女とらんまがそっくりでなければ意味はない。らんまみたいに最高に可愛い娘が世の中に二人いるわけがないと危惧していたオレにベリーヌは「嘘だろ? というくらいにそっくりだから心配いらない」と言っていたが、まさか、これほどまでに似ているとは。

 

「ってか、髪の毛がおさげを結わいているか結わいていないのか違いしかないじゃないか。背丈も同じくらいだし」

 

「だから、言ったでしょ? ホントにそっくりだって」

 

「おぉー、これだけ似ていれば影武者も十分に務まる。アム姫の影武者となってくれ」

 

 王の間でらんまそっくりのアム姫と対面したらんま。そこに居合わせた皆が驚くのも束の間、今回の影武者任務について、オレからレムール国王に早々に確かめた。

 

「それで、なぜにアム姫に影武者が必要になったのですか?自分としても必要な理由を明確に答えてもらわないと……」

 

 らんま自身は姫の影武者として城で過ごせば、毎食、城の美味しい料理を食べれると望んで、ここまでやってきたのだが、危険がつきものであるわけで、オレはらんまの味方として確かめないといけなかった。

 

「それがだな……じつはワシは最近、夢占いにハマっておって、姫がなにものかに誘拐される夢を見たんじゃ」

「夢占い〜?!」

 

 レムール国王の説明にオレとらんまが目を丸くして驚いた。そんな当たるわけもない夢占いに振り回されて、オレたちは、こんな遥々遠くの異国までやってきたのかと思うと、旅の疲れがどっと押し寄せてきた。

 

「それでは、皆にも紹介しよう、夢占い師のリムド。入ってきなさい」

 

 青いベールに黒い服のいかにも占い師な風貌の女性が王の間に入ってきた。手には水晶を持ち、褐色の肌に紫の口紅が印象的な女性だ。年齢は20代後半〜30代前半くらいだろうか。オルレアン伯爵のところにシャドーを作り出した水晶を置いていったのはこいつか?

 

「私が行った夢占いの儀式は未来を予知する占い。姫がさらわれる夢を国王が見たのは5日前。もう、来たる未来がいつ訪れてもおかしくありません」

「というわけなんだ、ま、外れればなにも起きないわけだからさ、ぜひ、らんまちゃん頼むよ」

「ワシからもこのとおり、大事なひとり娘の姫なんじゃ」

 

 ベリーヌとレムール国王が揃って、らんまに向けて、頭を下げて懇願している。

 

「べつにオレはかまわねーぜ、そのかわり、3食昼寝付きな?」

「おい、らんま…!」

 

 しかし、もしも拐われる事態が起きたとしても、この箱入り姫様よりらんまのほうが、いざというときに誘拐犯の1人くらい、ボコボコにできるだろうとはオレも思った。

 

「そうか、そうか! それじゃ、ぜひ、姫と入れ代わってください。ささ、あちらの部屋へ」

 

 着ているドレスと服を交換するためにらんまとアム姫は王の間から一旦、出ていった。

 

 さすがに姫様にらんまのビキニアーマーを着せるわけにはいかないので、今日はらんまも、この世界じゃ、一番の庶民服である旅人の服を着させてきた。王の間に残ったオレは国王や褐色の占い師リムドと談笑をはじめたが、たしかめたい事があったんだ

 

「リムドさん……少し聞きたいことがあるんですが」

「はい……なんでしょう」

「数週間前にオルレアン伯爵の屋敷へ訪れたのはあなたですか?」

「…………」

「あなたが置いていった水晶からモンスターが作り出されてしまったんですよ」

「さて、なんの話でしょうか……人違いでは?」

 

 この占い師じゃなかったのか。オルレアン伯爵のところで名前や特徴も聞いておけば良かったな。

 

「それじゃ、オレもなにかリムドさんに占ってもらおっかな」

「ふふ……べつにかまいませんが? 過去と未来、どちらを占ってあげましょう」

「そうだな……それじゃ過去を占ってみてください」

 

 リムドは水晶を輝かせながら、占いをはじめた。夢占いだから、オレも寝ないといけないのかと思ったが、夢占い以外もいけるようだ。水晶の中にはなにも見えなかったが、リムドの目にはハッキリと見えたらしい。視線が水晶の中を動く。

 

「わかりました……指輪、女性の手、コーヒーが見えます」

 

 えっ、オレがらんまに指輪をあげたのは、ここにいるベリーヌはおろか、店の常連客の一部の人しか知らないのに。占い師リムドの言葉に怖くなったオレが会話を切り上げようとした、そのとき、王の間の外から、らんまの悲鳴が聞こえた。

 

「うぎゃぁ〜~~~~~っ」

 

 オレは急いで王の間から飛び出て、らんまの悲鳴が聞こえる部屋を探した。

 

 扉を開けるとそこには鉄のコルセットを締められていたらんまがいた。白いガーターストッキングと女性モノのパンティも着けている。

 

「らんま! 大丈夫かって着替え中?! あ、すいません」

 

 アム姫はすでに旅人の服への着替えを完了しており、らんまがこれからドレスを着る前だった。

 

「ノンノンノン! なんてお下品な悲鳴ざんしょ」

「なんでぃい、これはぁああっ?!」

 

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「鉄のコルセットざんす」

 

 金髪の教育係りのメガネのオバサンがらんまに鉄のコルセットを着替えさせ終われば、さっきまでアム姫が着ていたドレスを着せた。二人を連れて、王の間に戻り、最後にらんまがおさげ髪をほどき、アム姫がおさげを結わいた。

 

「入れ替わり完了っと」

「…………」

 

 アム姫は身代わりを立てることに気が乗っていないのか、気まずそうに下を向いて口は閉じたままだった。

 

「それで、影武者になっている時期はどれくらいですか?」

「6日くらいを目処で良いかと……」

 

 国王のかわりに占い師リムドが決めた。オマエが決めるなとでも言いたかったが、ひとまず6日間というのはオレも悪くない期間だと思った。

 

「それじゃ、らんま。6日後な?くれぐれも気つけろよ」

「アム姫も気をつけて。男は狼だからな」

「誰が狼だ!」

 

 6日後に、また、この王の間に来るという事でオレはらんまに入れ替わったアム姫の護衛としてレムール国の隣町でアム姫と滞在する事となった。



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2-27.夜の街を歩くプリンセス

 なにをするわけでもなく、レムール国の隣町の宿屋にじっと滞在して、入れ替わり初日の夜が過ぎようとしていた。

 

 コンコンッ。

 

「あの……ちょっと良いですか? お話しさせても」

 

 アム姫だ。オレは部屋のドアを開けてアム姫を招き入れた。

 

「どうぞ、お入りください、どうしました?」

 

 しかし、見れば見るほど、らんまにそっくりだ。らんまが頭でも打って、性格が180度変わり、女らしくなった状態にしか見えなかった。他人の空似というより、一卵性の双子くらい似てる。

 

「少し眠れなくて……おしゃべりさせてもらってもよろしいですか?」

「べつに自分ならかまわないですよ」

「らんまさんが着替えているときにおっしゃっていました。達也に任せておけば大丈夫だって」

「えっ……?」

「アイツはスケベなところあるけど、いざというときには頼りになるから、安心して、オレになっててくれって」

 

 らんまのやつ、着替えているときにそんな事を喋っていたのか。

 

「達也さんとらんまさんは、ご結婚なさってるんですよね。私と同じくらいの年なのにすごいですね、もう将来を決めた相手がいるんだから」

「あ……いや、それは、まぁ、その……」

 

 なんて言えばいいのか、答えに困った。結婚は二人の意思だったが、たしかにオレたちはまだ、若い。未成年の16歳同土だし。

 

「自由な恋愛って羨ましいですね……私もらんまさんみたいに自由に生きてみたい」

 

 誰もが羨むようなプリンセス定番の悩みに聞こえたが、オレはアム姫の声が泣いているようにも聞こえた。誰もが羨むようなプリンセスも、あの国王(父親)の様子じゃ、言葉どおり籠の中の鳥だろうし。

 

「あの……こんな時間ですけど、宿の外に連れていってくれませんか?」

「えっ……?今から」

「だって、窓の外だと、賑わっているようですよね。こういうところに泊まるのも初めてなので」

 

 窓の外では酔っ払いの冒険者や街の人らが楽しく過ごしている。

 

 付き添いの人らの許可を取れないから、オレに相談しに来たのだろう。

 

 オレは考えたが、まぁ、街の外に出なければいいし。いざとなれば、全力で守るか。

 

「それじゃ、ちょっとだけ、夜遊びにでも行きますか?」

 

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 オレはアム姫の手を引っ張って、宿屋の外へ出た。オレンジ色のランプが照らす夜の街を歩く。どこの店も賑わっている。オレはあえて、一番賑わっている店に入っていった。もちろん、この街ははじめてなので、馴染みの店ではないが、まるで行きつけの常連客のように振る舞った。

 

 チーズとぶどうジュースを頼み、アム姫が待つ丸テーブルへと運ぶ。

 

「チーズは食べたことあります?」

 

 オレはチーズを口に放り込み、それをぶどうジュースで流し込んだ。はしたなく食べるオレを見てアム姫が子供のようにあどけなく笑った。オレは行儀悪いほうではなかったのだけど、いつもらんまといるから、らんまの行儀悪さがうつってしまったのかもしれない。

 

「チーズくらい食べたことありますよ、箱入り娘だと思わないでください」

 

 姫もオレと同じようにチーズをぶどうジュースで流し込んだ。オレたちが、しばし夜の酒場で話こんでいると、定番の「よぉ、兄ちゃん、可愛い娘連れてるじゃないか、オレと遊ぼうぜ」が現れた。キっとオレが睨みかえすと酔っ払っているのか、つっかかってきた。



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2-28.酔っ払いとの対決、勇者の冷静さ

こういう場では定番の「よぉ、兄ちゃん、可愛い娘連れてるじゃないか、オレと遊ぼうぜ」が現れた。キっとオレが睨みかえすと酔っ払っているのか、つっかかってきた。

 

 こういうとき、横にいるのがらんまだと、らんまが軽くひねったりするのだが、今日はオレがやってみようかと。

 

—パラディアム……。

 

 小さく呟き勇者の力を覚醒させる。カウンターに置かれたハマキをその「オレと遊ぼうぜ」くんの口にくわえさせて、指から火をだして、ハマキに点火してあげた。

 

「ひぃ?!ま、魔法……無詠唱……?!」

 

 「オレと遊ぼうぜ」くんの頭がわかりやすいくらいパニックになる。この世界じゃ魔法使いは珍しくもなんともないが、ロッドやスティックを使って、呪文を詠唱して繰り出すわけで、こんな簡単なライター火でも自在に手ブラの無詠唱で出すのは、このオレや超エリートの魔術師くらいしかできない。魔王の復活を企んでいた魔道士ゼノリスだって無詠唱では火も起こせない。おそれ慄くのも無理はない。そして、オレは「オレと遊ぼうぜ」くんにニコっと作り笑顔で言い放った。

 

「今、お楽しみ中なので、邪魔しないでくださいね♪」

 

 酒場を出て、夜道を歩いているときに、さぞかし、アム姫も楽しんだかと思いきや、反応は真逆だった。

 

「さっきの無詠唱ですよね……いくら、あの人が行儀悪い人でも魔法の力をあんな風に使うなんて」

 

「あ……いや……そ、そうですね」

 

 やり過ぎたかなと反省していると、アム姫はオレに近づいてきた。

 

「うふふ、嘘です、冗談です。めちゃくちゃ面白かったですね、あの男のビビった面!最高でした。でも、無詠唱で術を唱えるのに、あなたの見た目は魔術師でもない、むしろ戦士のように見えます。なにもなののですか?」

 

 お気に召してくれたのは良いが、ここで勇者なんですとは言えない。

 

「と、とおりすがりの冒険者です……」

 

 まったく面白くもないジョークを口にしてしまうオレ。最近、らんまと結婚できたから、ちょっとはモテるのかなっておもったけど、やっぱり、女性の扱いは下手だった。それもそうだ。今の今までバレンタインデーにチョコレートのひとつももらったことないからな。あ、同じ班というくくりで義理チョコのひとつを小学校5年のときにもらったっけか。

 

「じゃあ、とおりすがりの冒険者さんにお願いがあります。私、キスまだなんです。キスしてもらえますか?」

 

 おしとやかな口調のらんまの顔が目を閉じて、唇を尖らせてきた。オレは理性で自分を律した。全力で踏みとどまらせた。

 

「で、できるわけないじゃないですか……既婚者なんですから」

 

「ふふふ、嘘です、冗談です。キスしたら、らんまさんに言いつけようとおもってました」

 

「あんまり、揶揄わないでください……」

 

 このお姫さま、ある意味、らんまよりも一緒にいると疲れるかも。

 

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2-29.護衛

 退屈な1日が過ぎるのかなと思いきや、2日目はアム姫が森を散歩したいとか、乗馬がしたいとか言い出して、護衛のオレはそれに付き添っていた。夕食は料理をしたいと言いだすもんだから、宿屋のキッチンを借りて、ベリーヌも招いて、アム姫のディナーを開いた。

 

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 チキンを中心とした料理がズラっと宿屋一階ロビー横の長テーブルに並ぶ。宴用の大皿に迫力十分に乗っているのは、こんがり焼かれて焦げ目がついた、大きめの鳥腿肉が5本。その上からは肉汁を使った味付けのタレと黒胡椒がたんまりとかけられている。サイドメニューは海藻類のサラダ。パンも焼きたてで柔らかい。

 

 絶妙の焼き加減のお陰で脂が程よく抜けて熱々の肉汁が溢れんばかりに含まれた、丸々と太った柔らかな肉。香ばしい匂いが鼻腔の奥をくすぐる。肉から零れた肉汁を使った味付けにピリ辛の胡椒。その3つが肉の上に美味さが舌から頭まで抜ける。

 

「姫って、こんなに料理がお上手なんですね、たまげた」

「毎日、城の中にいるので、料理くらいしか趣味はなくて。でも、城の執事やメイド、騎士団の人らに振る舞うのはよくしているので」

 

 たしかに、これはお嬢様の趣味というよりも肉体労働の衛兵たちの腹を満たすほどにボリューミィな料理。当然、オレもご馳走になった。

 

 デザートはオレが振る舞った。港町ソイツェストの人気?喫茶店PANDの特別出張サービスという事で、そこにいた全員分のチョコバナナパフェを宿屋の厨房を借りて作った。

 

 チョコバナナパフェは、細長いタイプのパフェグラスに盛りつけた。てっぺんには白い生クリームを山のように波打たせ、上からチョコレートソースをかける。生クリーム横には斜めに輪切りにしたバナナが3つが刺さっている。まずはそのてっぺんを一口。アム姫がスプーンで口に運んだ。

 

「んぅ、美味しい。なんですか、この。生クリームは甘すぎずさっぱりしてて、チョコレートソースは甘い。それらがふわっと口の中で溶けます。このバナナは柔らかく、ほどよく熟しています」

 

 見事なまでの食レポっぷりに恥ずかしがったがオレは照れを隠して、パフェを作った経緯を説明した。

 

「これ、らんまが元の世界…あ、いや、昔いた街で好きだったメニューなんです。それを食べたいと言ったものだから、各地から材料を取り寄せて作ってみたんです。あ、今日は材料はいつも使っている材料とはちょっと違ったけど。良かったら、港町ソイツェストで喫茶店をやっているので来てくださいって姫だと、そうそうに城は抜け出せないか」

 

「あ…いえ、こんな美味しいパフェが食べれるのでしたら、ぜひ、行かせてもらいます。ソイツェストには行ったことないのですが、船が毎日、何十隻も往来する港町なんですよね。私、海も見たことないので」

 

 レムール国は地図上でも大陸の真ん中に位置し、山脈に囲まれた国だ。城の外をちょっと散歩にと海に行ける距離でもない。アム姫にとっては、今回の入れ替わりの期間はこれまで経験した事のない事や知る事のなかった知識に触れられて、けっこう有意義だったのかもしれないな。

 

 その夜の宴は宿屋の店主や従業員、ベリーヌと、姫の付き人たちと多いに盛り上がった。ベリーヌは勇者の血なのか、かなりの酒豪だった。楽しく盛り上がった宴だったが、やっぱり、ここにらんまもいてほしいと思うオレだった。

 

(今ごろ、なにしてるかな……らんま)



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2-30.緊急事態 前編

 それから数日後の昼過ぎ。

 

 オレたちは昼食を終えて、乗馬を行いに街の馬屋を訪れているとアムール国の衛兵が大急ぎで駆けつけてきた。その顔色から、緊急事態だという事はすぐに読み取れた。

 

「はぁっはぁ……はぁっ……た、大変です。らんまさんが拐われました」

 

 一瞬で身体が震えて、すくみ上がるような堅苦しい気詰まりを感じた。それまでの穏やかな空気が一変し、剣呑な雰囲気に包まれた

 

 オレは姫をその衛兵に任せ、らんまから借りていた湯太郎(幻獣・アーヴァンク)を小瓶の中から出して飛び乗った。

 

「すいません、一度、オレは城へ行きます」

「達也さん、わたしも行きます」

「姫は危険です、ここに残っていてください。湯太郎、らんまの危機だ、レムール国へ猛スピードでいくぞ」

 

 飼い主であるらんまの危機とわかれば、湯太郎は雄叫びを上げる間もなくオレを乗せて、城へと駆け出していった。

 

 疾駆する湯太郎に乗ったまま、城下町を駆け抜け、王の間へと飛び込む。

 

「らんまが拐われたって聞きましたけど」

 

 王の間にはレムール国王とその執事たちがいた。なにやら、騒ついてはいるが、焦っている様子はあまりない。

 

「あ、達也様。昼前から、城の中に見当たらないんだ。城の外から出ることはないのだが」

「なんで、もっと早く教えてくれないんですか」

 

 オレは憤りを感じていたかもしれない。姫(らんま)が拐われたというのに、城の内部は先日、訪れたときとなにも変わらない平穏な様子だったから。

 

「だって、あの娘はわが娘・アムの身代わりという約束だったはずだ? むしろ、ワシの予知夢が当たり、アムは無事だという事ではないか」

 

「は……?」

 

 言葉を失った。たしかに、らんまが代わりに拐われたときの取り決めはしていなかったが、身代わりに殺されたりしてもしょうがないと言った口調だった。

 

「くそが……もう、いいです。自分で探します。アム姫なら街に護衛といますから、ご安心を」

「今、なんと口にした。たかだがのDランク冒険者が、国王に向かって失礼だぞ」

 

 そう、オレとらんまは魔王討伐を隠して生活していたため、冒険者ランクは最低ランクのDを付けていた。

 

「なんとでも言ってください、それでは」

 

 オレは湯太郎に飛び乗って、城を出ていった。城下町を抜け、草原に出る手前に馬に乗ったアム姫が帰ってきていた。アム姫に声をかけられる。

 

「やはり、らんまさんを捜索するのは達也さんだけになったんですね。らんまさんが拐われる事があれば、そうなるだろうとは思っていました」

「……姫もグルだったのか、オレは忙しいんで。姫は城に帰っておいてくれ」

「そうはいきません、私もらんまさんを探しに行きます。助けに行きます」

「なにを言ってるんですか、あんたは城にはやく帰ってください」

「私も戦えます……」

「オレはあんたの助けも誰の助けも借りない。ひとりでらんまを助ける。あんたの父親がそうであるようにオレにとっては、らんまがすべてなんだ。あいつがいれば、オレは他になにもいらない」

 

「それで、どうやってらんまさんを探すのですか?」

 

「……世界中をくまなく探します」

 

「ふふ……短気は損気ですよ、勇者はいつでも冷静でいなくっちゃ。私はこうなると思っていましたから準備をしていました。らんまさんの居場所はわかります」

 

「へ……? 姫がらんまの居場所がわかるって?」

 

 なぜ、姫がわかるのか疑問に感じたが、オレにとっては一筋の光に思えた。そして、それを手がかかりに絶対にらんまを助けなくてはいけない。

 

 姫の口から出た一筋の光は周到な準備だった。

 

「らんまさんと服を交換するときに、鉄のコルセットに私の魔力をかけておきました。それが探知機の役割となり、場所がわかります」

 

「なんと、そのような事を……すいません。それじゃ、さっそく教えてください。一刻を争う事態ですから」

「それじゃ、私も連れていってくれますね」

「……わかりました、それが居場所を教える条件というなら……乗ってください」

 

 アム姫を湯太郎の後部に座らせた。

 

「すでに探知済みです。らんまさんは北にある山沿いの洞窟の奥にいると思います、出発してください」

「姫は戦えるのですか?正直に言いますけど、足手まといになるのでしたら、外で待っててもらいたいのですが」

「勇者さんでも見抜けないんですね、私の実力を。こう見えても、幼少の頃より賢者カイ様から直々に魔術の手ほどきを受けた魔術師ですわ」

 

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「わかりました……でも、本当にヤバイときは逃げてくださいね。それから、そのリュックにロッドが入っています。それを使ってください」

 

 アム姫が湯太郎の脇にかかえたオレの荷物からゴットロッドを出し、手に取った。八宝斎が所有していたもので、オレが戦いの中で追ってしまったが、その後、ドワーフたちに頼んで修復してもらった。5種の神器のひとつだ。

 

「これは……いったい? とてつもない魔力の増幅を感じます。やっぱり、数ヶ月前に復活した魔王を討伐したのは達也さんとらんまさんたちだったのですね」

 

 これ以上、隠しておく必要はない。

 

「……そうです、オレたちが魔王を討伐しました。オレには伝説の勇者の力が、らんまにはの力が宿っています」

「ふふふ……ベリーヌさんも言ったとおりでしたね。でも、すごくワクワクしています、これが冒険ですね」

「ベリーヌのやつ、喋ってたのか……」

 

 国王には喋ってはいなかったようだが、影武者を拒否するアム姫を説得するために伝えていたのかもしれないな。

 

 姫を乗せながら、草原を爆走していると、北の洞窟まで辿り着いた。湯太郎を小瓶にしまい、オレは神斧ラブリュスを手にして進む。



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2-31.緊急事態 後編

「間違いありません、奥にらんまさんがいるはずです」

「よし、それじゃ、オレが突っ込んでいくので姫は後ろから援護してください。危なかったら、ホント、逃げてかまわないので……」

「こんなスリリングな冒険から逃げるわけないじゃないですか」

 

 横顔にらんまのことを思い出す。そう、アイツもこんな緊急事態でも、むしろ、その状況を楽しむかのように笑う事があった。でも、それは悪ふざけではない、あくまでもポジティブな気持ちからだ。

 今、隣にいる姫がいたずらに笑う顔はらんまとなにひとつ変わらなかった。

 

—バーサク!

 

 髪が白くなり、鋼鉄の身体へと変貌を遂げる。バーサーカーの姿となり、姫を背にして洞窟の奥部へと突っ込んでいく。このような状況なら勇者モードよりもバーサーカーモードのほうが相性が良いとの判断からだった。巨大な芋虫系のモンスターたちが道を塞いだが、オレは神斧ラブリュスを振り回して、なぎ倒していった。

 

 ビュッ! ビュッ! ビュッ! ビュッ!

 

 無数の芋虫たちに毒を吐かれ、オレの腕が炎症を起こす。強力な毒が身体にまわりはじめた。

 

「くぅ、毒か、面倒な相手だな」

 

「任せてください。フォウ・ザ・フィアル・フィール・ヒアル・ヒール!」

 

 後方のアム姫のゴッドロッドから放たれた白い柔らかい光がオレの腕の炎症を抑え、みるみるうちに治していった。

 

「これが治癒魔法か、すごいな……」

 

「治癒魔法だけではありません。エルフから風の呪文も教わっています。ウィンディ・ブロウ・フェレ・イング・ウィンドウェーイブ!」

 

 ビシュン! ビシュン! ヒュンッ!

 

 次は姫が詠唱をはじめるとおさげ髪がなびき、2対の真空の刃を放った。刃は芋虫にヒットして、体躯を真っ二つに割った。

 

「そこを、どくいもむしー。なんちゃってね」

 

 らんまも相当に戦闘狂だが、まったく同じ顔のアム姫もよっぽどの戦闘狂とみた。

 

 オレの斧技と姫の治癒魔法と風魔法で洞窟の内部へとどんどん進んでいった。

 

 そして、最深部に到着。ボロボロのドレス姿のらんまが倒れていた。泥だらけのらんま。その姿に連れ去ってきた犯人の実力に油断はできないと悟った。

 その犯人は案の定、予想どおり。褐色の占い師リムドだった。

 

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「きさまぁ、よくも……らんまを!」

 

 怒りで我を忘れそうになりそうなくらいに斧を持つ手が震えた。かつて、これほどまでに怒ったことはないというほど、オレは怒りに満ちていた。冷静にならなければとは思うものの、どうしても、どうしても許せなかった。



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2-32.レッドスコーピオン

「やっぱり、この誘拐事件の黒幕はてめえか。もう見るからに、てめえは怪しいんだよ」

「その方は早乙女らんまさんです。本物のレムール国・第一王女アムは、こちらです」

 

 姫がおさげを結わいていた紐を紐き、ロングヘアに戻し。占い師リムドの前に立った。

 

「姫、危険です、下がって……」

「いえ、いいんです。これは私とレムール国の問題ですから」

「んはっはははは、愉快、愉快。まだ、気づかないのかバカ姫にバカ国王」

 

 リムドの声が変わる。この低い籠もり声、何度も対峙してきた声だ。

 

「てめえ、ゼノリスだな」

 

 褐色の占い師がフードマントを脱ぎ捨てると身体を黒の妖気が覆った後に山羊の仮面の魔導士ゼノリスへと変わっていった。

 

「最初から狙いはレムール国でも、その姫でもない。このらんまだ。そして、らんまを失う恐怖を感じる勇者の心。それがこの私のエネルギーへと変わる」

 

 占い師リムドが魔道士ゼノリスの姿に変わり終えると、続くように水晶が黒く染まっていき、紫の魔力を放ちはじめた。

 ゼノリスが掲げた赤い宝玉に水晶から放たれた魔力が込められていくと、黒い霧の中から蠍型の大型モンスターが現れた。

 

「……まだ、達也とらんまを殺すには力が足りない。今日はこのレッドスコーピオンにオマエたちの相手をさせよう」

 

 ゼノリスはそう台詞を口にすれば、いつものように暗黒の妖気となって、その場から去っていった。

 

 追いかけるが、赤蠍のレッドスコーピオンが行く手を阻んだ。

 

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「こいつの相手はオレがします。姫はらんまの回復を」

 

 ヒーラーのアム姫を連れてきておいてよかった。勇者の呪文にも回復があるが、このレッドスコーピオンを相手しながら瀕死のらんまを回復させるのはオレにはできない。

 

「わかりました…!フォウ・ザ・フィアル・フィール・ヒアル・ヒール……らんまさんしっかり」

 

 ボロボロとなったらんまにアム姫が作り出した青い光が包んでいく。

 

 オレは洞窟の最深部からレッドスコーピオンを誘い出し、らんまとアム姫から遠ざけた。

 

 レッドスコーピオンが大きな鋏角を振り下ろすとオレに向けて、破壊力抜群の真空刃が放たれた。洞窟の壁に何度もあたれば、道が塞がれてしまいそうなほどの威力だ。

 

「これは広いところまで連れ出さないと、らんまとアム姫が生き埋めになっちゃうな」

 

 オレは小瓶からピクシーを取り出し、まばゆい光を放たせ、レッドスコーピオンを洞窟の外まで連れ出した。

 

 夕日が沈む山沿いの道でレッドスコーピオンと対峙する。

 

「最初から全力でいくぜ、蠍野郎……パラディアム!」

 

 オレがそう叫ぶと勇者の鎧が身を包み、力が溢れてくる。聖剣エクスカリバーはベリーヌに預けたままなのが残念だが、神斧ラブリュスを構え、レッドスコーピオンと交戦した。攻殻のモンスターだけあって、守備力が高い。

 

「兜割ぃ!」

 

 レッドスコーピオンの頭部を狙い、垂直に神斧ラブリュスを振り下ろしたが、寸前で鋏角にオレの身体が弾き飛ばされた。

 

「くぅ、けっこう強いじゃねえか」

 

 直撃は喰らわなかったものの。二本の鋏角を巧みに使いわけ、攻撃と防御を繰り返すのは厄介だ。

 

 その後、オレはレッドクコーピオンのボディや二本の鋏角を攻撃した。神斧ラブリュスでも傷つけるのがやっとだった。しかも、近づくと二本の鋏角がオレの身体を攻撃してくる。

 

「ちぃ、接近戦は無理か……なら、オーラアローだ」

 

 神斧ラブリュスをその場に置いたオレは、虚空から出現させたオーラソードの形を弓矢の形に変形させる。弦を引っ張り、オーラの矢を放った。

 

「シャイニング・アロォウ!」

 

 光の矢をレッドスコーピオンに向けて放つが、攻殻のボディにはまるで効いている様子がない。オレは転がり、体制を変えながらレッドスコーピオンの相手をする。

 

「さすがに矢の一本や二本じゃダメージを与えれないか……溜め撃ちをすれば」

 

 そのとき、聞き慣れた声が聞こえてきた。

 

「無差別格闘早乙女流奥義!飛竜降臨弾!」

 

 宙にただよっている熱い“気”を、冷たい“気”で下方に打ち抜かれた事によって熱い“気”は集中しながら下降しレッドスコーピオンの体躯を揺れ動かした。

 

 レッドスコーピオンに気が放たれたほうを向くと、そこには完全回復したらんまとアム姫がいた。

 

「待たせたな、達也! 助けに来てくれてありがとな♪ それじゃ、オレたちの反撃開始タイムだ」

 

「私も援護します。ウィンディ・ブロウ・フェレ・イング・ウィンドウェーイブ!」

 

 続いてアム姫のゴッドロッドから風魔法が放たれる。接近戦に強いレッドスコーピオンに対しての遠距離攻撃可能な3名が揃った。

 

「ふふ、おせーよ、らんま。でも、反撃開始のスーパーヒーロータイムだ」

 

 遅くもない、むしろ復活できた事が嬉しくてしょうがないオレは嬉しさをそう表現してしまった。

 

 ドレスのらんまはおさげ髪を結わい直し、姫は旅人の服で赤いロングヘアをなびかせている。瓜二つのらんまとアム姫と合流した。

 

「よし、らんま、オレは闘気を溜めて、一気に撃ち抜く。その間に姫とアイツの足止めをしておいてくれ」

 

「任せとけって、姫さん、いくぜ」

 

 オレがレッドスコーピオンから距離を置き、オーラアローを目一杯ひく。ゲームでいえば、特定のボタンを延々押し続けているような状況だ。

 

「んぐぐぐぐぐぐ………」

 

 前方では、らんまが飛竜降臨弾を打ち続け、レッドスコーピオンを翻弄している。姫はらんまがダメージを受ければ、そこに回復魔法をあてながら、風魔法で援護した。

 

「でぇい!飛竜降臨弾」

 

「ウィンド・ウェーイブ!」

 

 レッドスコーピオンと交戦しながらも、攻撃と回復を繰り返していると二人の身体にも疲労が見えてくる。らんまの回避反応が遅くなり、何度もレッドスコーピオンの鋏角の攻撃を受けはじめた。姫の回復魔法も間に合っていない。

 

「達也、まだか…、この野郎、オレの飛竜降臨弾じゃ、足元をぐらつかせるだけで精一杯だぜ」

 

「もうちょっとだ……んぐぐぐ……もうちょい時間くれ」

 

 そのとき、ベリーヌが騎士団を連れてやってきた。その腰の鞘には聖剣エクスカリバーが。

 

「探したよ、北だったか……」

 

「わ、ベリーヌ。なに呑気なこと言ってんだ。その剣をはやく達也に」

 

 ベリーヌはらんまに指示され、慌てながら、オレの元へ来て、オーラの弓に聖剣エクスカリバーをセットした。オレは聖剣エクスカリバーにオーラを纏わせ、矢のかわりに引っ張る。

 

「これなら、やれる。やつを貫く……、よし、いくぞ。らんま、足止めを!」

 

「任されたぁー、無差別格闘早乙女流奥義!火中天津甘栗拳っ」

 

 らんまがレッドスコーピオンではなく、地面に向かってえぐるように甘栗拳を放った。足場が掘られ、砂煙をあげれば、レッドスコーピオン動きが一瞬、止まった。

 

 ググググ、グググ……

 

「いっけぇえええ! オーラアロー! 聖剣エクスカリバースペシャルゥアロゥ!」

 

 オレが放つと聖剣エクスカリバーは光の闘気の渦を突き進み、一気にレッドスコーピオンへと飛んでいき、突き刺さる!

 

 ……はずだったのが、レッドスコーピオンに避けられた。避けられ、聖剣が飛んでいった先はアム姫の元。

 

「バカ達也!なにやってんだ、姫ぇええ!」

 

「避けるんじゃねえよーーー、ここでええ」

 

 らんまが駆け寄ようとした瞬間。姫は両手を突き出した。

 

「私は箱入り姫じゃありません!」

 

 両手から風の呪文を繰り出し、聖剣エクスカリバーを一度、空中に止めた後。

 

「おゆきなさい、オーラアロー!聖剣エクスカリバー、アム・風魔法スペシャルゥウウ!」

 

 アム姫が聖剣エクスカリバーを風呪文で跳ね返すと、近距離で見事、レッドスコーピオンに突き刺さった。

 

 オレとらんまは間一髪のバトルに腰がぬけて、その場から崩れおちた。

 

「ははは、アム姫はすげえや……この場で無詠唱の風呪文で止めるなんて」

「危なかった、今のはホント、危なかったぞ、達也。気いつけろ!」

 

 それから、オレたちはレッドスコーピオンを倒した後に残った赤い宝玉を拾い、レムール王国へ戻っていった。



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2-33.鉄のコルセット

事の一部始終はベリーヌがオレたちの代わりにレムール王へと話してくれた。

 

 レムール王はらんまにした無礼を泣いて謝ったので許してやる事にした。オレにとってらんまがとても大事なように、レムール王にとってのアム姫は特別な存在なわけで。

 

 日も暮れた城で今回の騒動のお詫びとして、レムール王はらんまとオレのためにパーティを開いてくれた。オレは慣れない燕尾服に着替えさせられた。らんまはボロボロになったドレスから、新しいパーティドレスに着替えた。アム姫も着替え、双子のお姫様といった具合で並ぶと列席者から拍手が起こった。でも、やっぱり違うな。アム姫と数日過ごした事で、オレは見分けがつくようになっていた。

 

「ホント、あの二人はよく似てる。最初は見た目だけかと思ったけど、アム姫もなかなかのおてんば姫さんだったね」

 

 オレとは違って、フォーマルな服を着慣れたベリーヌがグラスを片手に現れた。手足が長く髪は金髪で青い目のベリーヌはこんなパーティによく似合う。

 

「らんまと一緒にいても退屈しないですけど、アム姫と一緒にいるのは、それはそれで疲労が…」

「ふふふ……どっちも年頃だしね」

「あ、そうだ。オレたちが魔王討伐をしたって事は話さないって約束したのに、話しましたよね」

「さて、なんのことかな?」

 ベリーヌが口笛を吹いて、とぼけたのでオレはそこまでにしておいた。

 

 らんまの件もあり、立場も悪くなった国王とは違い、アム姫は今日の戦いの様子をメイドや執事に笑いながら報告していた。まるで籠の中の鳥が外へ放たれたように活き活きしている。はじめて王の間で会ったときよりも表情が豊かに変わっていた。

 

 その夜の宴は着慣れない格好だったが、オレとらんまも楽しめた。

 

 宴が終焉を迎え、最後の締めの言葉を国王ではなくアム姫がスピーチする事となった。

 

「みなさん、今宵は本当に楽しかったわ。お父様の件は水に流すとして……いえ、流せないですね。でも、ほんと、今回、らんまさんと達也さんには世話になりました。レムール王国を代表して感謝します。本当にありがとう」

 

 オレとらんまは皆に注目され、拍手をされながら、照れ臭く鼻をこすった。

 

「各地域では魔物の動きも活発化していると聞きました。このレムール王国でも城の警備ではなく、地域周辺の警備も強めていきたいと思います」

 

 アム姫は豪胆な振る舞いを崩さずにスピーチが続けた。

 

「それから、私、決めました……これからの人生は自分で決めていくと。まずは結婚相手はお父様が決めた相手ではなく、そこにいる達也」

 

 すでに注目されていたオレだが、その場にいた全員がオレに注目する。へ?これはハーレムフラグ?と思ったら、続いた言葉は、まったく予想外の言葉だった。

 

「そこにいる達也さんのような素敵な旦那さんを探す事です」

 

 一度、オレがアム姫の結婚相手にならなくて、ほっとしたのか、今日一番の拍手が起きた。

 

「へへへ、あの姫さんも面白いジョークを言うようになったな、達也♪」

 

 少しでも、らんまと同じ顔なのに、おしとやか……でもない姫を両手に花だと思った自分が恥ずかしくなっていた。

 

「そして、達也さんとらんまさん、ありがとう。困った事があれば、いつでも、このレムール王国に立ち寄ってください。力を貸します。それから、お店のほうにも遊び行かせてくださいね」

 

「ふふ、もちろんです」

 

 宴が終わり、オレたちは城の中のゲストルームに泊まらせてもらう事となった。

 

 部屋に入るなり、らんまと二人でベッドに倒れこむ。

 

「いっひゃぁーー、疲れたな」

「そりゃ、そうだ。ゼノリスに拉致されて、大きい蠍と戦ったんだからさ」

「それもそうだけどさ、こっちだよ、こっち」

 

 グイっとドレスの胸元を開けて、中の鉄のコルセットを見せつけてきた。らんまの豊満すぎるバストが鉄のコルセットに窮屈に包まれている。

 

「これ、もう、3日間、ずっと着てるんだぜ? いい加減脱ぎてえよ」

 

【挿絵表示】

 

 久しぶりのらんまの口調。たった3日間だけ離れてただけなのに、懐かしくてオレは笑ってしまった。

 

「ははは、それに、3日間、そのコルセットと女モノの下着を着けてたんだろ? どうだ?これからは女モノの下着を履く気になったか?ふふ」

 

 オレはらんまのドレスの裾をめくり、中の下着を覗こうとした。

 

「はぁー、やだねー。こんなんじゃ動きずらいったら、ありゃしない。それとさ……」

 

「どうした?なんか言いたいことでもあるか?」

 

「あのよぉ、アム姫とはなにもなかったか?一緒の宿泊まってんだろ」

「な、なにもねえよ、あるわけねーだろ」

「だって、オレと同じ顔だしさ、ちょっとというか、けっこう心配だった。夜はなにしてた?」

「夜は……えっと、街の酒場に遊びいったくらいかな」

 

 オレは隠す必要もないし、まったくやましい事をしてもいないので正直に話した。

 

「えぇー、ずるい。オレも行きたかったな〜」

 

「らんまこそ、3日間、城の姫になった気分はどうだったんだよ?」

「それがさ、もう、朝から晩まで料理の練習や魔法の練習ばっかで、しんどかったぜ。周りにバレないように姫さんと同じ日課を繰り返したんだけどさ、ぜんぜんできなくて」

 

 たしかに、らんまはタイプで気を使う事は得意でも魔法の詠唱は得意ではないよな。料理はそれほど苦手ではないだろうが。

 

「そのことなんだけどさ、賢者カイって男には会ったか?」

「あぁ、その賢者か、会ってないぜ。姫様に術を教えている先生だろ?」

「そうか。あれだけの術をアム姫に教えている賢者様なら会っておきたいんだよな」

「先代の勇者の仲間は、嫁さんとなったと、エルフの魔法剣士と賢者だって話なら聞いたぜ」

「エルフか……」

 エルフは街の常連客の間では、この世界ではすでに絶滅した種族だと聞いた事があった。先代の勇者と同じパーティ編成を組む事が必要ではないが、オレとらんまと一緒に戦ってくれる強い力はやはり探しておく必要もあるな。

 

「いよっと……」

 

 らんまがベッドから起き上がり部屋を出ていこうとする。

 

「どこ行くんだ?」

「これ、もう脱ぐからさ、鉄のコルセットの鍵取りに行ってくる」

「今夜はさ、それを着たまま……さ?」

 

 オレは後ろから、らんまのドレスを下に降ろした。鉄のコルセット姿、女性モノパンティ、白いガーターベルト姿のらんまを後ろから抱きしめた。温もりがあるらんまの素肌の部分と違って、鉄のコルセットは冷たい。

 

 これ、やっぱり、よく見るとらんまが『格闘ディナー』のときに着けてたコルセットと同じデザインのだ。

 

「えぇ〜?これ着たままでぇ?」



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2-34♥.ノーハンドパイズリ

 オレは手を伸ばし、らんまの秘部を女性下着の上から撫でる。はじめて、らんまの秘部を下着を挟んで触る。高級感のある下着の手触りの後にらんまの柔らかい部分をグイっと押し込んだ。

 

【挿絵表示】

 

「んはぁはぁあぁ……はぁ……はぁはぁ、わかったよ……ちょっとだけな?」

「ちょっとで済むわけないじゃん、オレとらんまはさ。もう3日間もヤってないんだから」

 

 オレの手が下着の上かららんまの形の良い。丸みを帯びた柔らかい尻を擦った。上から覗き込んだ鉄のコルセットの隙間かららんまの豊満なバストが押さえつけられている。ランプに光る鉄のコルセット。

 

 らんまのパンツを掴み、少し上に引っ張った。するとらんまの尻を隠していたパンティの小さな布地がらんまの尻の割れ目に食い込んだ。

 

「あっはぁ……んあぁ、食い込んじゃう、んいひあぁ……」

 

「あんまり声だしちゃうと、城の人らに聞かれちゃうぞ」

 

「んふぁ、だ、だって、久しぶりの達也の手が……」

 

 オレは耳元に息を吹きかけた後にらんまの耳を舐め始めた。

 

「れろれろぉぉっ……じゅるる、ンチュパ、チュパチュバァ…れろれろぉぉっ」

 

 わざと音を立てて、らんまの快楽の扉をノックするように水音を立てて舐めていく。燕尾服をそのまま、脱ぎ捨て、ズボンとパンツを脱ぐとらんまが手探りでオレの勃起しきった男根を見つけた。そのまま、ゆっくりとシゴきはじめるらんまの指先。

 

「あぁ、すごい硬い、硬くなってる……」

「そうさ、だって、アム姫の護衛でオナニーもしてなかったもん、今日はすげえ出ちゃうかも。らんまのコルセットの中に」

 

「えっ……?」

 

 らんまが驚いている間にオレはベッドに四つん這いにさせ、コルセットでぎゅうぎゅうに作られたらんまの乳谷間にそのチンポを突っ込んだ。

 

「んわ、コルセットらんまの乳谷間マンコに入れちまった……んはぁ、すご」

 

 オレはそのまま、腰を前後に振って、コルセットらんまの乳肉の感触をペニスで味わっていく。らんまも身体を揺らして、肩にかかった鉄の鎖がずれ落ちるが、コルセットはしっかりらんまの上半身を包んでいるのでコルセットが外れる事はない。

 

 今度は鉄のコルセットの脇を掴み、チンポをずらし、らんまの右乳とコルセットの間に移動させる。

 

 そこでもピストンでずっこんずっこん。

 

 乳と鉄にサンドイッチされた感触を味わう。冷たい鉄でもオレの熱くなったペニスを冷ますことはできない。続いて、らんまの左乳肉もペニスで押し当てた後に、また、元の両乳の谷間に隙間で擦らした。

 

「はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ、これ、着ながらって変な感じ」

「らんま、これ手を使わないから『ノーハンド・パイズリ』って言うんだぜ?」

「んはぁ、ノーハンド・パイズリ。じゃぁ、無差別格闘早乙女流奥義・ノーハンド・パイズリだあな、はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ、いいよ、達也、出してほしい」

「んはぁ!コルセットらんま最高!コルセットらんまのオッパイ谷間でノーハンド・パイズリでイクぅ!イクゥ!イクゥウぞぁああ……!らんまぁ!らんまぁ!らんまぁ!らんまぁ!らんまぁ!」

「あひあぁいあぁあ……あぁ!あひいあぁあ……あぁ!あぁあ……あぁ!あひゃぁい!」

 

 オレのペニスからは大量の精液が放たれると、らんまの素肌とコルセットの間を流れていった。らんまの腹部あたりから精液が流れでた。

 

 そのまま、らんまの下着の隙間からゆっくりとオマンコに挿入した。後ろから挿入する。

 

 ずにゅ

 

 濡れててすべりがいいのにしっかりとした抵抗感がある。なのに膣奥まで入れると周りから柔らかく締め付けてくる。 じっとしているだけでも、もう一度、イッテしまいそうだった。

 

 ずりゅ、ズンッ… ずりゅ、ズンッ… あ、気持ちいぃ、まるで天国にいるようだ。女モノの下着を着けているらんまの体を味わった。その事実だけ興奮できるほどの貴重な機会を逃さないようにオレは激しくらんまを犯す。

 

「はぁあん♡あんあ、あんはぁはぁあん♡あんん、はぁあん♡あんあはぁあん♡あんっは!はあ!はぁっ・・!はぁんアは!あはぁはぁあん♡あんはぁあん♡あん!!はぁ!!!」

「らんまぁ!声でかいぞ、聞かれちまうぞ、はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ!」

「だって♡久しぶりの達也のちんぽ♡♡に声でちまうよ、んあはっ!!んあんふ..あふっ♡んあぁぁっ、んはっんんふっ♡つああ♡あっ!!つんっ♡んはっ…んんふっんんんっん…はぁ♡んんふ♡」

 

 いけない事をしている感で激しく興奮してしまう。 興奮しすぎてしまって自然と抜き差しも早くなっていた。

 

 ズンッ、ズンッ、ズンッ! 今ではもう掘削機のようにコルセット姿のらんまの膣奥を掘り返している。さすがにらんまも大きな声で喘いでしまっている。背徳感にチンポがビキビキだ。そろそろ、二度目の射精を迎えそうだが、らんまがその前にイって、締まりが増した。

 

「はぁは、ぜぇはぁはぁ♡ぜぇぜぇあはぁはぁ♡はぁはぁ、ひはぁうんふぁふん♡イっちゃ、イっちゃったよぉおあああ♡イっちゃっ♡たよあおぁ♡ああ♡いひいあああんなあ」

 

 オレはここぞとばかりにコルセットの脇を掴み、奥深くで何度もらんまをノックした。ばっこんばっこん!ばっこんずっこん!っと。

 

 ドピュァ!ドピュアァアラ!ドピュウドピュウウ!

 

「はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ、出た、出てる、らんまの中で、コルセットらんまの中で出してるぅう、はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…」

 

 コルセットらんま最高だ……。

 

 

◆◇◆レムール王国編—完—◆◇◆



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第二部・カップル対抗二人三脚レース編
2-35.太陽の街


 喫茶PANDの新メニューを作るにあたって、オレたちは太陽の街・チッタソラーレまで再び、足を運んでいた。チッタソラーレは祭り好きな街で元の世界でいえば、南ヨーロッパのような雰囲気の街だ。商業も盛んで果実の露天売りも賑わっていた事を思い出して、仕入先を探すためにやってきたというわけだ。

 

「この街はホント、いつ来ても祭りって感じだよな」

「だなー、美味そうなフルーツもいっぱいで、オレぇ……ヨダレでちまうよぉ」

 

 言う前からヨダレを垂らしながら歩くらんま。こういうところは元男の性格というか、食に恵まれなかった修行時代を引きずってしまっているせいなのだろうか。

 

 露天には赤や黄色、様々な果実や野菜がずらっと並んでいた。その色の発色具合から、この地域で取れる果実は甘くて美味しいという事は食べずにもわかるくらいだ。チェリーとかも実が大きい。

 

 この街に卸している農家から直接、仕入れられれば、言う事ないのだが、喫茶PANDのように二人で切り盛りしている規模の小さな店だと卸業者と契約したほうが船便とかも使えて、結果的に安く済みそうだなと算段した。

 

「んでさ、新メニューはどうするか決めたか?オレはさ、苺パフェがいいと思うんだよな〜、ここでいろんな種類の苺を仕入れてさ、ピンク色のスポンジケーキと合わせたら、絶対に美味いと思うんだよな〜」

 

 新メニューは最低1つを作る事にしていた。そのメニューは、この街に来てから果実の出来具合を見てから決める事になっていた。らんまは新メニューに苺パフェを望んだが、オレは果実屋や露天を見て回った結果、マンゴーパフェこそが、新メニューに相応しいと思った。

 

「いや、マンゴーパフェのほうがいいと思うぜ? 見ろよ、このマンゴー。まるで太陽のように黄色く輝く黄金のマンゴーだ。『太陽の街・チッタソラーレから直輸入のマンゴーを使った太陽パフェ』というキャチコピーも使えるし、大ヒット間違いなしだ。そうやって街の名前も入れれば、あえて、こっちから船でもうちの店にくるお客さんも増えるかもしれないぞ、だから、マンゴーを中心としたパフェを作るべきだ」

 

「はぁ〜? 達也、ホントわかってないなぁー、だいたい、うちの店は男ばかりだろ?」

「それはそうだけどさ……」

 

 いつもの喫茶PANDの様子を思い浮かべた。実際、うちの店はウェイトレスのらんま目当てで来る男性客がほとんどだ。女性は近所のオバチャンや小さい女の子とかで、たしかに若い娘はあまりこない。そりゃ、月に1度のバニーガール・デイとかいって、らんまにバニーガールのコスチュームで接客させてれば、男性客ばかりになるか。

 

「女性の客の心を使うためには味も甘くて美味しくて、見た目はそれ以上に可愛い美味しそうに見える苺パフェが新メニューに絶対するべき。その名も『美濃娘のプレミアムストロベリー贅沢パフェ』これで決まりな?意義は認めない。だいたい、達也は女心がわからねぇから、仕方ないか。はっははは♪」

 

「おいおい、らんま。オマエ、いつから女心がわかるようになったんだよ?つい一年前までは半分男だったくせに。そっかそっか、オレに何度も抱かれたから、完璧な女になっちまったんだな。でも、まだまだ、わかってない。女子こそ、マンゴーを使った太陽パフェで決まりだ。マンゴーにはコラーゲン繊維がたっぷり含まれてるから、弾力やツヤのある美肌を保つ効果が期待できるんだぜ?だから、マンゴーパフェで決まりだ」

 

「うるせー。苺パフェだって、ビタミンC含まれてて、美容にいいだろ!アホ」

「今までも言おうと思ってたけどさ、勉強が苦手ならんまにアホとかバカとか言われたくないんだよ、マンゴーパフェ食べれば、らんまももっと賢くなれると思うぜ?」

「黙れ、ど変態!バカ!アホ!苺パフェだ、ぜーーーったいに!」

「はぁ?変態はらんまもだろうが。マンゴーパフェ!」

「断然、苺パフェ!絶対に絶対に絶対に絶対に譲らねーぞ」

「いんや、マンゴーパフェ!」

 

 オレたちがチッタソラーレの路上で痴話喧嘩をしていると、周りのカップルたちからクスクスと笑われたはじめた。よく見ると、周りはカップルだらけだ。オレたちくらいの年齢のカップルもいれば、もうすこし上のカップルもいる。

 

「うふふふ、あの娘たち、あんなんで二人三脚レースに出場するつもりなのかしら? 喧嘩ばっかしちゃって」

「出場したら、びりっけつ間違いなしね、ふふふ♪」

「あーあ、彼氏のほうもあんな可愛い娘なら、もっと大事にしてあげなきゃ。まるで男友達同士みたいだよな。エスコートしてあげなきゃ」

「そうよ、そうよ。それに、女の子のほうもなに、あのおさげ髪、ダサイわねー、ふふふ」

 

 オレたちの痴話喧嘩がカップルたちの嘲笑の餌食となってしまっていた。こんなときに食ってかかるのはらんまのほうだった。

 

「なんだとぉ? オレたちがめちゃくちゃラブラブなのを知らないくせに」

 

 いざ、らんまにラブラブだと公然に言われるとホント恥ずかしい。そりゃ、毎晩、愛し合ってるけどさ。

 

「それに、なんだよ、二人三脚レースって」

「これよ、これこれ。あなたたち、カップルだから、てっきりレースに参加するためにチッタソラーレに来たと思ってたんだけど」

 

 カップルのひとりの女性からチラシを渡されると、そこには『カップル対抗!チキチキ・二人三脚障害レース』という文字とカップルが二人三脚で走るイラストが描かれていた。商品はというと『チッタソラーレの果実・1年分を自宅へお届け!』と記載されている。

 

「らんま、これ……」

 

「よっしゃ、これに出場するぞ。優勝して苺パフェを作るんだからな」

 

「まーだ、言ってるのかよ。マンゴーパフェだ」

 

 また、オレたちが痴話喧嘩を続けていると、周りのカップルたちの姿はすでになく、受付の行列へと並びだしていた。オレとらんまもその行列に並ぶ。すでに50組以上のカップルが並んでいて、オレたちは最後尾に並んだので、待つ事、数時間。ようやくエントリーの順番がまわってきた。

 

「それでは、次のカップル」

「あ、はい……港町ソイツェストから来ました達也とらんまです」

 

 オレが自己紹介をして、この世界での身分証としても使える『ソイツェストでの営業許可証』を見せ、エントリーシートに書き込みはじめる。

 

 エントリーシートには相手の好きなところや直してほしいところ、普段の二人の趣味など、様々な項目の欄があった。らんまの好きなところを「おっぱい」なんて書いたら、この受付の人らにも引かれるだろうから「元気で明るいところ」と書いておいた。

 

 エントリーシートを記入している間にらんまが、道ゆくカップルに話しかけられていた。

 

「ちょっと、そのおさげ髪を結わいているアクセサリを見せてくれる?」

「ん? べつにかまわねーけど」

 

【挿絵表示】

 

 らんまに話しかけてきたのは透き通るような白い肌の長身女性。緑色の洒落た服に、耳まで隠れるほどの大きな帽子から伸びた金髪からは良い匂いがしそうなほどの美人だ。切れ長の目が印象的だ。

 

 当然、ここにいるという事は彼氏持ちなわけで、後ろにいる彼氏は見るからに気難しそうな無口そうな男で、かしの杖を携えている。術使いだろうか。

 

【挿絵表示】

 

「このアクセサリを見てくれる?」

「…………」

 無口そうな男は無言でらんまのおさげ髪のアクセサリを見つめた。気安く触ってきたのでオレは、おさげ髪を持った男の手を払った。

 

「このアクセサリは、とても大事なものなので、あまり触らないでくれますか?」

「…………大事なもの……すまない」

 

 オレが気まずそうな空気を作ったのがまずかったのか。長身の美人彼女が明るい笑顔で場の空気を和らげた。

 

「ごめんね、この人はちょっと無骨なところあって。あなたたちも、このレースに参加するのね。じゃ、私たちもこのレースに参加しようかしら。ね?いいわよね」

 

「うむ……私はあまりこういうのは得意ではないが」

 

 うわ、こいつ、自分のことを私って言ってる。オレたちよりも、すこし年上くらいの風貌なのにずいぶんとおっさんくさいんだな。

 

 オレたちがそうやって話している間に受付のお姉さんがエントリーを急かした。

 

「あなたたち、エントリーするなら、はやくシートに記入してください。まもなくレースは始まってしまいますよ」



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2-36☆.レース開始

 オレたちはエントリーを済ませ、受付で互いの足を繋ぐ布をもらった。オレが左側でらんまが右側となるように互いの足を結ぶ。レースのコースは全長8kmで、チェックポイントである隣街を折り返して、また、ここに戻ってきて、ゴールとのことだった。上位2組が入賞で、そこから先の優勝カップルを決めるために模擬試合を行う座組となっていた。

 

『ようこそ、太陽の街・チッタソラーレへ、街おこし委員会主催のカップル対抗二人三脚レース参加者は広場に集合してください』

 

 会場でアナウンスが流れる。そういえば、昔にらんまはこのレースと同じように男女二人三脚レースで走る『温泉アスレチックレース』に出場してたっけ。ま、運動神経抜群のらんまと、一般人よりは走力も体力もあるようになったオレが出場すれば、優勝は間違いないだろ。

 

「ふっふっふ。腕がなるぜ」

「よっしゃ、らんま、頑張ろうな。あれ、さっきのカップルは?」

 

 さっきの綺麗な長身女性と無口な男の姿が見えない。受付はしたはずだったけど。

 

「さっきの人、綺麗な人だったなって。あー、また、達也のスケベがはじまった。ちゃんとオレだけを見て」

 

 らんまがオレの頰に手を添えて、キョロキョロしていたオレの顔を無理やり向かせた。これだけの至近距離のらんまは可愛い。それに二人三脚で密着している事で、正直、ムラムラしている。

 

「こういうのはスタートダッシュが肝心だからな、スタートの合図から、全力でいくからな」

「わ、わかった……!」

 

 スタート位置につくと大勢のカップルが横並びでスタートの合図を待った。

 

『それでは、本日のメインイベント、カップル対抗!チキチキ・二人三脚障害レースをはじめます。それじゃ、皆さん、準備はいいですか? 位置について、よーい!スタート!』

 

 ダーンっと!空砲の合図が鳴ると、一斉にカップルたちが飛び出していった。

 

「どいた!どいた、どいたぁあ!いくぜ、達也」

「あぁ、優勝だー」

 

 しゅたたたっとオレたちはカップルたちの中を掻き分け、スタートダッシュに成功して、街をかけぬけていった。コース標識いに従って街を出る。ぶっちぎりの1位だ。街を出てしばらく走ると丸太に流れる河に出くわした。この丸太の上に乗って進んでいくらしい。

 

「よっ!」

 

 係の人から「これで舵をとりなせぇ」と長い棒を渡され丸太に飛び乗った。運動神経の悪いカップルはこの足場の悪い丸太濁流ですでに脱落しているようだ。

 

「落後者続出だぜ♪」

「こりゃ、勝ったも同然だな」

 

『先頭は達也&らんまカップル。ぶっちぎりの一位だ!続いては絶叫ワニ川下り』

 

 丸太に乗って川を下っているとマジックアイテムで拡張された実況が聞こえてくる。カップルって言われると、やはり小っ恥ずかしい。って、ワニの川下りだって?

 

 丸太の濁流が終われば、そこにはワニが口を開いて、行く手を拒んだ。

 

「これなら、昔にアスレチック温泉レースでやったことあるぜ!達也、振り落とされるなよ」

 

 らんまがオレとの密着を深めて、ワニに飛び乗り、踏み台にして進んでいく。息を合わせて飛びっていく。数々の冒険を経験してきたオレとらんまの息はぴったりだ。

 

「これなら、後ろはついてこれないだろ」

 

 と、思ったが後続カップルがけっこう追い上げてきていた。

 

 

 川下りコースが終わり、遠くに隣町であるブール・ソラーレが見えてきた。続いてのチェックポイントでも先頭のオレたちが辿り着くとアナウンスが流れた。

 

『それでは続いての関門はラブラブ・キッス・5分間です。もちろん、頰でのキスではなく唇と唇のキスですよ。それでは、着いた順にスタートしてください』

 

「よし、キス5分間だな、いくぞ。達也!」

 

「お……おう」

 

 照れているオレの頰に両手を添え、らんまが口付けてきた。係の人や後続のカップルがいるというのに濃厚なキスを目を閉じてしはじめるらんま。そうか、目を閉じて恥ずかしさを消すのか。オレもらんまと同じように目を閉じて、オレは肩を抱くようにした。

 

「チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ……はぁはぁっ……ンチュパ、チュパチュバァ、んちゅはぁはぁっはぁはぁっ……ンチュパ、チュパチュ」

 

【挿絵表示】

 

 あぁ、ヤバイ。外でらんまとキスをしてたら勃起がヤバい。よくも恥ずかしがらずにできるなと感心しながらもオレのペニスはすっかり勃起してしまう。時間が進むたび唾液を交換した。

 

「らんま……はぁっはぁはぁっ……ンチュチュッ…チュッ…チュパッ…チュッ…ュチュ」

 

「こら、達也、集中しろよ……れろれろぉぉっ……んちゅはぁは♡れろれろぉぉっ♡んちゅはぁは♡チュチュッ…チュッ…チュパッ♡れろぉぉっれろぉぉっ♡」

 

 心臓の鼓動が高まる。唾液の糸が口内で繋がるほどの濃厚なキス。らんまって周りに人がいるほど燃えちゃうのか。

 

「んはぁ……うはぁ、やべえ……」

 

 オレはズボンの中でキスだけで射精してしまった。係の人に気づかれないようん平然と立ち振る舞い、キスを終えたことを伝えるとスプーンと卵を渡される。

 

「おあ?!これは、かなりのスピードダウンが要求されるな、慎重にいくぞ、らんま」

 

 スプーンから卵を落とさないで小走りで進む。隣町まで進むコースは直線だ。パンツの中が汚れてしまったオレはらんまとスプーンに卵を乗っけて、走り始めた。

 

「おう、承知だ!」

 

 バランス感覚にも長けたオレたちは卵を落とさずに、徐々にスピードをあげていった。詰められていた後続カップルたちとの距離もかなり離れている。

 

 

 折り返し地点である隣町に着くと、スプーンと卵と交換でクジBOXが出されてきた。

 

『このBOXの中から引いた紙に書かれた物を街で借りて、次のチェックポイントまで進んでください』

 

「なるほど、レースの定番借り物レースか。よし、なるべく借りるのが楽なものを引き当てろ」

 

「いよっしゃ、なら、これだーー!」

 

 らんまが勢いよく一枚の折れた紙を引き、中を開けると。らんまの表情が固まった。

 

「嘘でしょ……むりむり、むりだー、むりだー、もうまけだぁ」

 

「まさか……?!」

 

 らんまの手の紙を広げると、そこに書いてあったのはらんまが世界で一番嫌いなもの『猫』と書かれていた。

 

「ぐあー、まじかよ……よりによって」

 

 オレたちが躊躇している間にもカップルたちが次々とBOXからクジを引き、借り物をするために街へと繰り出していった。

 

「くっそ、負けちまう。また、あのカップルたちにバカにされちまう。よし、らんま。ここはオレに任せろ」

 

 オレはマントをらんまの顔にかぶせ、街の中へと走っていった。

 

「猫って、野良猫か、飼い猫か。どっちでもいい、どこだ、どこだ」

 

「いひぃいい、猫と一緒に走るなんて絶対、無理無理、死んじゃう、オレ、死んじゃうぅうう」

 

 他のカップルたちの借り物はというと「毛布」「ハンマー」「旗」「手ぶくろ」など簡単なものばかりだった。次々と借り物を持ちながら、街の外へと出ていく。

 

 にゃぁ〜。

 

 そのとき、一匹の子猫の鳴き声が裏路地から聞こえた。

 

 にゃぁ~にゃぁ~。

 

 らんまに念入りにマントをかぶせ直した後、裏路地の猫を捕まえた。白をベースに黒やオレンジに近い茶色のまだら模様が体全体に広がっている三毛猫だ。おとなしそうな猫で、これなら、いけると思ったオレは片手でうまい事、掴んで脇に抱えた。

 

「よーし、おとなしくしててくれよー、にゃぁちゃん」

「今、いるのか?!達也、猫を抱きかかえているのか?うわぁあ、想像しただけで寒イボがぁ」

「らんま、今、見つけたから、このままいくぞ。オマエは耳も塞いでおけ」

「いっひぃいいーわかったぁあ、ホントに無理だからぁああ、いひぃいい!ギブアップしたいよぉおお、いひぃいああ、ひいいいい」

 

 どんな勝負でも絶対にギブアップしないらんま。オレに忠告どおり、両手で両耳を塞いだ。よっぽど猫が苦手なのだろう。もう完全に、ひよっている。でも、ここはオレがらんまを助けなければ。

 

「このお姉ちゃん、猫苦手だから、静かにしててな」

 

 猫はオレの手に抱かれていることが心地よいのか顔をかきながら、機嫌良さそうにしている。

 

 

 猫を脇に抱え、らんまにはその姿を見せないようにマントをかぶせて、オレは街を出ていった。すでに先頭集団から、遅れをとってしまっているが、まだ、見える距離だ。

 

 走るスピードを速める。

 

 借り物を渡す場所にたどり着くと、カップルが次々と机の上に借りたものを返していった。

 

 オレも猫をテーブルの上に座らせると、らんまがオレの合図の前に被っていたマントを取ってしまった。

 

「ひぃひぃ、もう、終わったのか……」

 

 にゃぁあ〜♪

 

 猫はらんまに挨拶をしたつもりなのだろう。機嫌よく、にゃぁ♪と一言だけ泣いただけなのだが……。

 

「ぎっひゃあ゙ぁあ゙あ゙あ゙!あ゙くまのえがおぉおあおおあ、ねごおおぎらいぃいあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙」

「うわ、しまった!まだ、マントとっていいって言ってないだろ」

 

 時すでに遅し、らんまの恐怖は絶頂に達し、猫から猛ダッシュで逃げていった。オレは繋がれた足を引きずられられていく。猛スピードでらんまに引っ張られる。まるで西部劇で馬が倒れた人を引きずるように引きずられていく。頭が地面に打ち付けられる。

 

「だぁ?!あた、あた、痛ててて!ら、らんま、止まれぇえ、止まってくれえ」

「あ゙〜~~~~~っ。猫やだ、猫やだ、猫やだ、猫やだ〜〜〜っ」

「だぁ?!あた、あた、痛て!ら、らんま、止まれえぇ」

「あ゙~~~~あ゙~~~~っ。猫だいぎらいぃいい、猫やだ~~~っ」

 

 まったくオレの声が届かないらんま。もう猫はいないというのに、腕を振り回して、爆走し続ける。すごいスピードで先頭集団を追い抜いていく。

 

ドドドドド!

 

「ねこ~~~~~~っ!嫌い〜アア!」

 

 先頭集団を追い抜かした後、勢い余ったらんまが森の大きな木に顔面をうちつけて、そのまま、なだれ落ちた。

 

 引っ張られていたオレも空中を飛び、同様に木を顔面にうちつけた後、

 

 落ちた。

 

 ごーん。ドササササ…

 

 草原に仰向けに倒れたらんまに覆いかぶさったオレ。

 

 大きく実ったスイカが二つ。オレはその甘い匂いに思わず、顔を埋めて頰ずりしてしまう。スイカじゃなかった大きなマシュマロが二つだ。すごく柔らかい。

 

 さらに感触を確かめようとひしっと、オレの手が捕まえたマシュマロスイカはらんまのおっぱいだった。

 

「わ、わわ、らんま、悪いぃ」

 

 オレの驚く声に、はっと気づき、むくっと起き上がったらんま、冷静さを取り戻した。

 

「なんでー、達也じゃねーか。こうしちゃいられねー、レースは」

 

 外でおっぱいむにむにした上に触ったのに怒らないらんま、優しいー。

 

「まだ、先頭集団はゴールしていないはずだ、急いでコースに戻れば」

 

「よし、いくぜえー、優勝だー」

 

 さっきの猫にビビりまくっていたらんまとはまったく別人なくらいに気合十分に復活し、オレたちはコースへと戻り、多くのカップルを追い抜いていった。

 

「どいた、どいた、どいたぁああ!」

 

 そして、なんとかゴール地点である太陽の街チッタソラーレへと帰ってきた。無事にゴールインしたオレたちが、ぶっちぎりの一位かと思えば、すでにゴールしているカップルがいた。

 

 エントリーのときに出会った長身の金髪女性と無口な男のカップルだった。

 

「ふふふ、お先♪わたしたちが一番ね」

 

「…………」

 

 笑顔で迎える長身女性とは違って、男のほうは終始、無言のままだった。

 

「達也、こいつら、只者じゃねーぞ」

「あぁ、そうだな」

 

 この二人と明日、オレたちは勝負するのか。そう、決勝戦はこの二人との模擬試合だ。

 

 明日の試合は二人三脚のレースではなく、カップルとカップル同士がリング上で戦う模擬試合だ。

 



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2-37.髪飾り

 その夜、オレとらんま、長身の女性と無言の男らはチッタソラーレの宿屋に泊まり、町おこしの人らからディナーをご馳走になった。

 

「いやー、しかし、両カップルともすごかったですね。ぜひ、食べてください。明日の試合も楽しみにしていますよ」

「ありがとうございます」

「あれあれ、よく見ると、一年ほど前にこの街で格闘新体操の試合をやったらんまさんじゃないですか、あの試合は見応えありましたね。そうですか、レースに出場してくださっていたのですか」

「へへへ、まぁな♪」

 

 そうだった。この街でらんまは小太刀と格闘新体操の試合をしたんだ。オレがセコンドについたんだよな。ということは明日も同じリングの上での戦いかもしれないな。しかし、このカップル、ただものじゃない余裕があるな。

 

 金髪の美しい女性の名前はパラムで、無口の男のほうの名前はカイと紹介された。

 

【挿絵表示】

 

「カイ……、もしかしてレムール王国のアム姫に魔法を教えている賢者カイ様ですか?」

「…………」

 

—おい、こっちが質問してるんだから無視しないで答えろよ

 

「あ、ごめんなさい。人違いだとおもうわ、カイって名前もよくいるしね」

「そうですか、変な事を聞いてしまってすみません……」

 

 達也という名前も元の世界じゃ、よくいる名前と同様にこっちの世界でもカイって名前の男は多いのかな。

 

 食事の時間が済み、部屋に戻ろうとするところをパラムとカイに引き止められた。

 

「それじゃ、明日の試合はお手柔らかに……」

「ちょっとあなたたち、待ちなさい。街の方らは、ここで席を外してもらっていいかしら?」

「あ、はい。いいですよ。それでは明日の10時に試合会場前に集合でお願いしますね」

 

 宿屋のロビーでオレたち4人だけになった。

 

「…………オマエたち、その髪飾りをどこで手に入れた?」

 

 食事中もずっと無言だったカイが口を開いた。ここは正直にベリーヌからもらった『伝説の勇者がに贈った光の宝玉』であると答えるべきか、適当な答えではぐらかすべきか。オレが迷っている間にらんまが答えた。

 

「べつになんだっていいだろ? でも、なんで、この髪飾りにそこまで執着するんだ?怪しいぜ、オマエたち」

 

 たしかにらんまの言うとおり、もしかすると魔王軍やゼノリスの手先かもしれない。その場合、気安く、この宝玉の事を話すべきではない。少なくともゼノリスは、これが光の宝玉だってことは知っているはずなので。狙っていてもおかしくない。勇者の力が封印されているから。

 

「そうねぇ……わたしたちにとっても大事なもの……かもしれないわね」

「パラム、話すぎるな! ……人間は信用できん。話すべきではない。」

 

 無言の男カイが声を張り上げ、パラムを制した。

 

 オレたちの間で空気が張り詰める。

 

「ごめんね、カイはちょっと人嫌いなところがあって。それじゃ、こういうのはどうかしら?明日の試合は、そのアクセサリを賭けて戦うっていうのは」

「そ、それはできませ……」

「いいぜ、いいぜ、望むところじゃねーか。その勝負、乗った」

 

「ちょっと、らんま!」

 

 オレだけがアクセサリを賭ける事に拒否するも虚しく、三人の間では決まってしまった。

 

 パラムとカイは二人で顔を見合わせて、ニヤっと笑っている。

 

「それじゃ、決まりね……では、明日の試合、楽しみにしてるわ。正々堂々と戦いましょう。おやすみなさい」

 

 パラムとカイは部屋を出ていき、オレたちも今夜、寝泊まりする部屋に入っていった。

 

 部屋の扉をしめた後、オレはらんまに注意した。

 

「おい!らんま、それがどれだけ大切なものかわかってるのかよ。それは伝説の勇者様が奥さんとなったにあげたものなんだぞ。光の宝玉なんだぞ」

「だって、勝てばいいじゃねーか。そうまでしないと、アイツらあきらめないと思うぜ?」

「……わかったよ、じゃあ、絶対に勝つぞ。危なくなったら勇者の力も発動するからな」



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2-38♥.試合前の夜

 その夜、オレはベッドに入りながら、パラムとカイの正体について考えた。あの浮世離れしている二人。かなり強力な魔物が化けていてもおかしくはない。少なくとも光の宝玉であるヘアアクセサリに失着すると言うことは一般の、そこらにいるカップルではないはずだ。

 

 アム姫に教えている賢者カイを殺して、魔物が化けているという事もあるかもしれない。それなら、先日、らんまが入れ替わっているときに賢者カイがレムール王国を訪れなかった事も納得がいく。

 

 試合の途中で化け物の正体を現すかもしれない。どっちにしろ、明日は危険な勝負であることは間違いない。やっぱり旅には神器を持ってくるべきだよな……どうして、任務以外は約束どおり保管したままにしちまってんだよ。

 

 そんなことを考えていると、隣の部屋から声が聞こえてきた。

 

『はぁあん♡あんあ♡あんはぁん♡あっは!はあ!はぁっ!はぁんアは!あはぁ!!はぁ!!!もっともっとぉきてぇえん♡もっともっとぉ♡』

『うおぉおお、ぉおおぉお、はぁははぁ……だいすきだ、愛してるぞ……』

 

 らんまと二人でベッドから飛び起きて、壁に耳を澄ました。隣の部屋から男と女が激しく愛し合う声が聞こえる。

 

【挿絵表示】

 

「うわ、パラムとカイ、やってるよ……」

「そりゃ、カップルなんだから夜にこういうことしてもおかしくないけどさ……」

 

 オレはらんまには言わなかったが、あんな綺麗なパラムがこんな淫らな声を出すのかと思うと顔が赤くなってしまった。それに無口なカイもセックスのときは、けっこう喋るんだなと思ってしまった。

 

「おい、達也!こっちも負けてられねえー、セックスすんぞ。今にみてろ!とっておきのラブセックスみせてやるぜ」

 

 らんまがパジャマを豪快にばっと脱ぎ捨てると豊満な乳房がぶるんっと揺れた。

 

「ちょ……!らんま、そんな対抗してやらんでも」

 

 オレが拒んでいる間にも隣から聞こえるパラムの声はさらに熱くなる一方だ。

 

『あんはぁん♡あっは!はぁあん♡あんあ♡あんはぁん♡あっははぁあん♡あんあ♡もっとぉん』

 

「これは眠れないな……わかったよ」

 

 らんまをベッドに仰向けに押し倒して、オレは首筋を舐め、昼に木の下で乳に触れたように揉み始める。あのとき、レースの係の人には、らんまの胸に顔を埋めたり、揉んだりしてたの見られちゃってたかな。それを思い出すと興奮が止まらなかった。

 

 興奮したオレが乳を舐め始めると、らんまはパラムに負けないように声を出す気が満々だったのか、激しく喘ぎだした。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、んはぁ……あんな女なんかに負けねえぞ」

 

 オレは誰かと対抗してらんまとセックスしたくないからと意識を集中させる。

 

「昼間さ、よく人前であんなふうにキスできたよな?らんま、恥ずかしくないのかよ?」

「んふ、そりゃ、恥ずかしいけどさ……大好きな達也とはどこでだってキスしたい。でも、興奮しちゃって、ちょっとイっちゃってたかも」

「らんま、イっちゃってたのか……じつはオレもさ、イっちまったんだ」

「知ってるぜ?だって、スプーンで卵運んでるときもイカ臭かったもん。でも、そんなとこも好きだからさ、嬉しいしさ」

 

 らんまはそう言うと、オレのズボンとパンツを脱がし、チンポをしごきはじめた。熱く滾ったチンポにらんまの冷たい小さな手に握られる。

 

「らんまとキスしただけでさ。こんだけセックスしまくってるのにウブなところは治らないよな、ふふ」

 

「んふふ、いいじゃん、セックスしたいからする。それだけだろ?」

「そうだな……あとさ、朝のパフェのメニューのことはごめん。ちょっと言い過ぎた。やっぱり、らんまが言う『美濃娘のプレミアムストロベリー贅沢パフェ』にしようと思うよ」

「えっ……いや、こっちこそ言い過ぎた。達也の言う『太陽の街・チッタソラーレから直輸入のマンゴーを使った太陽パフェ』にしようと思ってたのに」

「そっかそっか、だったらさ、両方にしようか。これまでのチョコバナナパフェと合わせて3種類ならバランスいいしさ」

「だな♪賛成」

 

 数秒置いて、らんまが会話を続けた。

 

「あのさ、店の客入り悪くなったらさ、バニーガールデイさ、月に2回……いや、3回にしてもいいから。オレ、達也のためだったらさ、どんなことでもできるからさ」

 

 こんな事を常連客が聞いたら、大喜びで拍手喝采だろう。

 

「だ、だいじょうぶだよ……無理しなくても」

 

 それにもちろん、バニーガールデイの後はバニーらんまとオレはセックスできるわけで願ったり叶ったりではあるが。

 

「そっか、わかった……でも、ホント、店が人気なくなったらなんでもするから、そのときはちゃんと言ってくれよな」

 

「らんま。オレ、らんまと結婚できてよかった……」

「ふふふ、オレもだよ。たつや」

 

 いつのまにか、隣のパラムとカイの部屋からは声が聞こえなくなっていた。事が終わって、眠りはじめたのだろうか。

 

「隣、聞こえなくなったな、終わったのかな?どうする、オレたちも寝るか?」

 

「えぇー、ムラムラまだ解消してない♡したいよぉ♡しよーよ♡♡」

 

「ドスケベらんま、いいぜ、もちろんだ」

 

 らんまが両手で俺の頭を掻き抱いた。

 

 弾力のあるらんまの太股に亀頭が擦れ、その滑らかさに腰が震える。 目の前のらんまがうっとりと目を細め、甘い吐息を吐き出した。



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2-39♥.守りたい

「らんま、生で入れるよ」

 

「ん、んん!」

 

 くちゅりという水音がし、先端に触れた柔肉がピクピクと震えた。 まるで吸い付くように肉襞が蠢き、腰を動かしていないのに先端が吸い込まれていく。

 

「あ、らんまっ……」

 

「ん、んんああっ! た、たつやぁ、たつやぁぁ!」

 

 らんまの両脚が俺の腰に絡まり、柔らかな太股に挟まれた腰が押し付けられる。 膣口にカリ首が埋まり、肉茎がそのままじゅぶじゅぶと飲み込まれる。

 

「んは、はああ、ん、んんんあ、ん、はあ、んんんあ、ん、んんん、はあ♡」

 

  すぐ目の前のらんまの瞳は虚ろに潤み、微笑むような口元から涎が溢れていた。 綺麗な瞳で見つめられると、胸がギュンと痛くなって腰がぐっと重くなる。

 

「ああっ!」

 

 太くなった肉槍にらんまが反応し、悦声を漏らす。 半分程飲み込まれた肉茎に無数の襞が吸い付きゾゾゾと扱いてくる。 俺は堪らず腰をぐっと突き出した。

 

「んにゃあんっ! い、いいっ!」

 

 猫嫌いだというのにこんな猫撫で声を出すのは猫拳の影響だろうか。共に押し出されるように雌猫汁が噴き出し、膣壁が歓迎するように畝る。 亀頭を無数の襞が擦り、膣口がぎゅっと根元を締めつけてくる。

 

 締まりは根元から先端へ向かって流れるように蠢き、気を抜くと、本当に射精してしまいそうな気持ちよさだ。

 

 らんまの脚に力が入り、太股がピクピクと震えているのが分かった。 目の前のらんまはすでに快楽に身を委ね、だらしなく開いた口からは涎がとめどなく溢れている。

 

「んは、はあ、はあ、はあ、んふう……。ちょっと、イっちゃったかも」

 

「らんまっ」

 

「んぷうっ!」

 

 妖艶に微笑んだらんまに覆い被さり、涎塗れの唇に吸い付くと同時に、腰を思い切り引いた。 吸い付いていた膣壁が縋るように蠢き、腰の奥をビリビリと痺れさせる。

 

 らんまは目を見開き、俺の舌を受け入れるのも忘れて甘い呻き声をあげた。 カリ首が膣口に引っかかるところまで引くと、柔肉が引きずられるように飛び出し、雌の匂いを放つ汁が掻き出される。

 

「んはあ! た、たつやぁ、たつやぁあ」

 

  唇を離したらんまの寂しげな声に応えるように、快感の蜜壺へ俺の性感帯を突き入れた。 掻き出したばかりの蜜がじゅぶじゅぶと溢れ、キュンキュン締まる膣の襞たちが嬉しげに震えだす。

 

「んん、んんっ! んひゅっ、んひゅううっ」

 

 膣全体が震え、肉茎を貪るように蠢く襞を掻き分けて奥まで突き入れると、さっきはなかった終点にコツンとぶつかった。

 

「んあっ! そこ、好きっ! ああっ、あ、あ、あ」

 

  下がってきた子宮の口にぐりぐりと先端を押し当てると「放さない」とばかりに膣が強く締まり、襞がブワッと広がって肉茎を包み込んだ。もう、らんまの中に射精したくて仕方ない。しかし、蕩けた顔を晒すらんまを、エロらんまの顔を、もっとぐちゃぐちゃにしたいという欲求の方が強い。

 

 らんまに触れるだけのキスをすると、ふにゃりとした幸せそうな笑顔を作った。

 

 らんまの身体を起こし、柔らかい腰を掴んだ。僅かに指が肉に埋もれ、胸とは違う感触が心地良い。らんまの瞳が期待の光を帯びている。それならと、オレは激しいピストンで答えた。

 

 じゅちゅ、にゅぷにゅぷ、じゅぶん!

 

 「んあっ! は、はんんんっ、んくっ♡」

 

 じゅじゅじゅぶじゅぶじゅちゅん!

 

 「あ、ああっ♡あ、あ、あ♡あ♡あんっ!」

 

 じゅぶじゅぶちゅぷちゅぷ、ぱちん! じゅじゅちゅ、ばちん! じゅるん、ばちん! じゅじゅるんじゅぷ、じゅるん、びゅぶぶぶ、ばちん!

 

 「あ♡あ♡んあ、あ、は、はあ、は、は、は♡」

 

 俺は獣欲のままに腰を動かし、何度も何度もらんまの身体に打ち付けた。元男だというのに今はこうして男性器に突かれるたびに悦ぶらんまにオレも興奮が止まらない。

 

 らんまは壊れた人形のように手足を投げ出し、楽器のように艶めいた嬌声を漏らしながら身体を痙攣させた。 突き入れるたびに膣内は柔らかく蕩け、俺の太棒を奥まで迎え入れようと蠢く。

 

  脚の付け根に熱い塊が溜まり玉が上がってきていることが分かる。オレの精巣がらんまの卵子へと精子を運びたがっている。

 

「ん、んあ、あ、い、いい、い♡きもちい♡達也のおちんちん、気持ちいいよお♡もっと、もっとお!」

 

 不意にらんまが腕を伸ばして俺に抱きついてきた。 バランスを崩してベッドから落ちそうになるが、なんとか体制を整えて耐えた。 しかしそのせいで、らんまと態勢が入れ替わってしまう。

 

「んあ♡んああっ、これ♡深いっ!」

 

 挿入したまま俺に跨がったらんまは、堪らないとばかりに小さな手で自分の大きな胸を揉みしだき、腰を擦り付けるように動かし始めた。らんまのおっぱい。この世界に来たときよりも大きくなってるかも。揉んでるから育ってるのかも。元の世界の奴らにはしらないオレだけのらんま。

 

【挿絵表示】

 

 その腰の動きは妖艶で、まるで腰だけ別の生き物のように俺の肉槍を貪っている。

 

 ぐちゅぐちゅ、ぶちゅちゅぶぶ、じゅぶじゅぶじゅぶ!

 

「ん、あ、ああ、ぐりぐり、ぐりぐりいっ! たつやのおちんちんんんっ!」

「ら、らんま、待って、それ以上ーー」

 

 竿全体を捏ねられ、締められ、扱かれ、子宮口で先端にディープキスされし続ける快感に限界が近づいてきた。 らんまの気を逸らそうと、目の前で大きく膨らんでいる乳首をきゅうっと摘む。

 

「あああっ! い、いいっ! イクッ」

 

 らんまが目をかっと開き、涎を垂らす口を大きく開けて仰け反った。 膣壁がゾゾゾと蠢き、襞が開いて肉槍に吸い付き、飲み込むように奥へ奥へと波打つ。

 

 もう、限界だ。

 

 「イクぅ、ら、ら、らんまぁああぁああ、らんまぁあああ!」

 

 俺は両手をらんまの腰に滑らせ、下から突き上げた。

 

 肉槍がめり込んでらんまの子宮を押しつぶすと同時に、尿道を白濁液が駆け抜けた。

 

  びゅる、びゅびゅびゅびゅるるるるっ!びゅるるるるっ!どびゅるる!

 

「あ、あああっ! 熱っ! あっついいい! いあ、あああっ! また、またあっ、いいイっく、イクッイクッ、イっくのおおっ!」

 

 両手を後ろについて背中を反らしたらんまは腰を震わせて叫んだ。その間も腰はぐりぐりと回すように蠢き、すべてを吸い尽くそうとしている。 なんてスケベな女なんだ。

 

 俺は何度も腰を突き上げ、最後の一滴まで吐き出すと、そのまま大の字になって目を閉じた。 ふわりと柔らかいものが胸に乗り、心地良い重さに安心感が満ちる。

 

「ふう、ふう、ふう、たつやぁ」

 

 らんまの甘えるような声に目を開け、潤んだ瞳が微笑みかけてくる。

 

  肩に頰を寄せたらんまがまたニコっと笑顔を作る。オレがたまらなく好きならんまの表情。

 

「たつやぁ、あのさ」

 

「ん?」

 

 応えて頭を撫でると、らんまは満足気に目を細めた。

 

「明日の試合、絶対に勝とうな……オレ、守りたいんだ、これ」

 

 らんまがヘアアクセサリを外して、オレに見せてくれた。薄暗い部屋の中、光を集めるようにアクセサリ中央の光の宝玉がキラっと輝いた。たしかに、らんまとしても常に身につけているものだからこそ、思い入れがあるのだろう。

 

「あぁ、大丈夫。オレたちは負けない、主人公だからな♪」

「どういう意味だよ、それぇ? 理由になってねーぞ」

「ふふふ、負けないってことだよ、なにが起きてもさ」

 

 らんまがきゅっと下半身に力を入れたらしく、まだ俺のものが入っている結合部から、ごぽりと白濁液が溢れる。俺の台詞を無視して、らんまが腰のグラインドを再開した。イったばかりで敏感になった亀頭に膣襞が吸い付きおかわりを要求している。膣壁も波打つように締まり、キュッキュッとおねだりしてきた。

 

 悪戯っ子のようならんまの目の奥に牝の色が浮かび、僅かに開いた唇の向こうで唾液に塗れた舌が誘うように蠢く。すごく可愛くて艶っぽい。

 

「んは。主人公だから、また大っきくなってきたぜ。今日はあと3回くらい、できるよな?」

 

「任せとっけて、主人公だからな♪」

 

 その日、オレたちは新しい合言葉を手に入れてしまったようだった。

 

 誰でも、その物語の中では主人公なのは、オレの指針だ。



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2-40.魔法剣士と賢者

 翌朝、起きたオレたちは夕食をご馳走になった場所で朝食をとっていた。パラムとカイがなかなか部屋から降りてこない。

 

「あのー、パラムさんとカイさんは?」

 

 宿屋の主人がオレの疑問に答えてくれた

 

「あぁ、あの二人ね。昨夜は宿は要らないと行って、食事の後に出ていったよ。それで急遽、部屋が空いちゃったもんだからね。せっかくだからと、別のご夫婦さんに貸したんだ」

 

 隣のテーブルで食卓を囲み、子沢山の夫婦がオレとらんまを見て、手を振っている。旦那さんが子供を抱きかかえたまま、オレたちのほうへと寄ってきて、耳打ちした。

 

「ゆうべはずいぶん、お楽しみでしたね。若くて可愛い彼女、大事にしなよ。これあげるよ、宿屋の回数券。10個貯まると1回泊まれるからさ」

 

 そうか、昨夜、パラムとカイだと思ってた声はこのご夫婦の声だったのか。そうとは知らずにオレたちは昨夜、ハッスルしてしまった。

 

 オレは別に対抗したつもりでもなかったのだが、顔が真っ赤になってしまった。

 

 

◆◇◆◇◆

 

 

 試合会場に着くと、すでにパラムとカイが着替えを終え、待っていた。パラムは耳まで覆う大きなヘルムを被っている。見間違いかもしれないがミスリル素材が使われているようだ。

 

「今日はお手柔らかに……というわけにもいかなそうだけど、怪我なく戦いましょう」

 

 パラムが白く透きとおった手と差し出してきて、オレは握手をしようとしたが、らんまに止められた。らんまがパラムを睨みつける。

 

「試合前に仲良しこよしなんてできるわけないだろ、達也、そんな奴と握手するな」

 

「んふふふ……らんまさんったら、血の気が多いのね、いいわ」

 

 相変わらず、カイは無言で目を閉じている。オレたちとの試合のイメージトレーニングでもしているのだろうか。

 

「まぁ、怪我なく戦いましょう。骨折ったり、病院が必要になったら困るし」

「その辺もカイに任せておけば心配……」

「パラム、言葉は災いを呼ぶ。そこまでにしておけ」

 

 亭主関白なのか、カイが制するとパラムは口を閉ざした。

 

 オレとらんまも控え室で着替えた。オレはベリーヌ騎士団のプラチナメイルに着替えた。らんまはカイが魔法を使う可能性があるという事でアンダーウェアとしてあぶない水着を着た。その上にスリットが大きく入ったチャイナドレス風の武道着に身を包んだ。

 

【挿絵表示】

 

 武器に関しては、神器は留守番なわけでオレはここに試合前に街の武器屋で購入した『鋼の剣』を、らんまは『らせつの棍』を持って戦う事とした。

 

 控え室から出て、リングへと向かっていく。

 

 相手のパラムはレイピア、カイは常時しているカシの杖で戦うようだ。あんなどこにでもあるような杖で戦うなんて、よっぽどの余裕なのか、もしくはなにか仕掛けでもあるのだろうか。

 

 パラムがマントを脱ぎ捨てると試合開始前だというのに大きな歓声があがった。

 

 ミスリルアーマーだ。今、巷では話題のミスリル素材を使用したアーマー。ミスリルアーマーなんて市場に出たら何十万ゴールドもする代物だろう。頭にはまだ耳まで隠れるほどの大きな帽子を被っている。

 

「…………ほら、だから言ったろ、その鎧は目立ちすぎると」

 

「べつにいいじゃない、それにこの娘たち、本気でいかないと危ないわよ」

 

「…………」

 

 カイは無言で、白いローブの中から冠を取り出した。額に赤い宝石を配置したデザインだ。それを頭に身につけた。

 

 

『それでは町おこし主催・カップル対抗!チキチキ・二人三脚障害レースの1位と2位となったカップルの入場です。まずは赤コーナー、パラム選手とカイ選手です。』

 

 パラムとカイがリングインすると大きな歓声があがる。パラムの美貌に男性ギャラリーは大喜び、カイのほうはというと、そこまで女性には騒がれていないので安心した。

 

『お二人の職業といいますか、ジョブといいますか、戦闘スタイルはパラム選手が魔法剣士、カイ選手は賢者だそうです』

 

「魔法剣士と賢者だって?本当か?」

 

 たしか、誰だったか店の常連客にでも聞いたかは忘れてしまったが、この世界で賢者と名乗れる魔術使いはわずか数名。あの無言の男がアム姫の先生かもしれないし、もしくは魔物が化けている可能性もでてきたな。

 

「らんま、カイは相当な術使いかもしれない、気をつけろ。魔物が化けている可能性もある」

「へ、術使いだろうが、なんだろうが、このオレのあぶない水着があれば、魔法は無効化さ」

 

 まぁ、使用装備品の規定は書いてなかったから反則ではないが、術使い相手に魔法を無効化するあぶない水着を着用するなんてチートだよな。

 

『青コーナー、達也選手とらんま選手です。職業は戦士とです』

 

 リングインしながら、らんまがオレにだけ聞こえる声で愚痴った。

 

「なんだよ、職業は勇者って書けばよかったのにさ?」

「ダメに決まってるだろ、面倒な事になるからさ」

 

 せっかく、ここまで魔王を倒した勇者だって事は隠して、平穏に過ごしているんだからとらんまには悪いが、職業は戦士と書かせてもらった。

 

『らんま選手は、このチッタソラーレでは以前にも久能小太刀選手と格闘新体操の試合を行ってくれまして、そのときの鮮やかな身のこなしは記憶に新しいです。今日もアクロバティックな戦いを見せてくれるでしょう』

 

 格闘新体操の試合でのらんまの活躍が見応えあったのか、会場はパラムよりもらんま側の応援のほうが多かった。さすがはオレの嫁。人気あるなー。

 

 試合開始前に最終のアナウンスが話される。

 

『時間無制限の一本勝負です。両カップルの誰か1名でもギブアップかリングアウトした時点で試合終了です。それでは、最終試合はじめます!』

 

 

 ゴングが鳴り響き、試合が開始された。

 

 オレとらんまは横並びに構えるのに対して、パラムたちはパラムが前、カイが後ろの位置で構えた。

 

「ふふふ……どこからでもかかってきなさい。まずは剣の腕を見てあげるわ」

 

「でぇえい!!」

「おりゃぁあ!」

 

 オレたちは二人がかりでパラムに斬りかかっていく。それをパラムは長剣で受け流していく。オレとらんまの攻撃の手数は多いはずなのに、パラムの剣さばきがそれを上回っている。

 

 パラムが巧みな剣術を持っていることを確認するとオレたちは攻撃の手を強めた。

 

「でぇありゃ!」

「やるじゃねーか」

 

 キンキンキンキン!!

 

 オレとらんまのスピードについてくるなんて、なおかつ剣の扱いも巧い。一方、パラムだけでも戦えるとでも言わんばかりにカイは、それをじっと見ているだけ。

 

「くっそ、ナめやがって……」

「らんま、焦るな。焦ると相手の思うツボだぞ」

 

 あえて、パラムの相手をらんま一人に任せて、オレはカイに向かっていく。鋼の剣を振り回し、斬りかかるが、カイにはかしの杖で受け止められた。オレが剣で何度も斬りかかるが、かしの杖は折れたり傷つくことなく、まるで金属のような音を響かせて完全に防御されていく。むしろ、こっちの鋼の剣のほうが刃に傷が入っていく。

 

「…………まだまだ、無駄な動きが多いな」

 

「なんだとぉ……」

 

「ウィンドスキャッター」

 

 カイが左手を広げると、そこから出された風圧でオレはリングロープまで吹き飛ばされてしまう。

 

「どわぁっ」

 

「達也……!」

 

「くぅ、まじで強いな、これは手加減できない。らんま仕方ない、もう、使うぞ」

 

 オレはらんまのおさげを結わいている部分に付けているヘアアクセサリの光の宝玉に触れる。

 

—パラディアム。

 

 勇者の力なしじゃ、この二人には勝てない。

 

 力を解放したオレは閃光呪文を唱え、両手から炎撃を飛ばした。リングは燃やさないように二人だけを狙うように。

 

「攻撃魔法?! なら、こちらも。カイ」

「うむ……」

 

 カイとパラムは同時に冷気系統の呪文を唱え、オレの炎撃閃光と相殺させた。

 

 めちゃくちゃ強いなんてものじゃない、パラムは剣の腕に加えて魔法も使える。カイはかなりの熟練の術使いか。

 

「オレもいるのも忘れてもらっちゃ困るぜー!」

 

【挿絵表示】

 

 らんまがオレの肩を踏み台にして大きく飛び上がり、空中からパラムを狙った。

 

「まずい……!」

 

 直撃かと思った瞬間、カイが魔法でらんまの動きを空中で止めた。しかし、らんまの勢いに咄嗟に反応したせいか、動きを止めるため両手が塞がっている。

 

 なら、ここでと。オレは瞬時に闘気エネルギーをオーラの弓矢に変え、カイに向けて飛ばした。

 

「喰らえ!オーラアロー」

 

 オーラの矢はカイの胸元にヒットし、カイの身体をロープまで吹っ飛ばした。術が解け、らんまがパラムに向かって、棍が振り下ろされるが、パラムはそれを剣で受け止め、弾き返した。

 

「思ってた以上の実力だわ……」

 

 ロープに打ちつかれたカイが身体をゆっくり起こす。

 

「私をこうやって倒した相手も、もう何十年ぶりだな……パラム、いくぞ」

 

 パラムが水平に構えた剣にもう一方の手を添えると、剣に炎が宿っていく。そして後方のカイはその炎に油を注ぐように魔力をこめていった。パラムの長剣に炎が燃え盛った。

 

「火炎剣か……らんま、気をつけろ」

 

「煉獄火炎剣!」

 

 燃え盛った剣をパラムがオレたちに向けて、斬りかかってきた。まずい。

 

「オーラシールド!」

 

 オレは咄嗟に巨大なシールドを作り、らんまを含め、身を守った。パラムは細い身体だというのに、力任せにオレのオーラシールドを破壊しようと火炎剣を打ち付けてくる。シールドに亀裂が入る。シールドが破れるのも、これは時間の問題だ。

 

「らんま!もう一度だ、今度はカイを狙え」

 

 頷いたらんまはオレの肩の上を踏み台にしてジャンプしたと思わせ、横からカイの元へと近づいた。さすが、らんま、上手い。完全なフェイントだ。

 

「無差別格闘早乙女流奥義!火中天津甘栗突きぃ!!」

 

 無数のらせつ棍がカイを狙っていく。

 

「なんの……フレアリペル!」

 

 カイが炎の呪文でらんまを撃退しようとしたが。

 

「へへへへ……オレには呪文は効かねーよーだ♪隙ありぃ!」

 

 らんまの武道着がわずかに燃えながらも無傷のらんまがカイに、らせつ棍をヒットさせリングに沈めた。よーし、こっちも。

 

 オレはオーラシールドを解除し、鋼の剣でパラムの火炎剣に向かっていく。火炎剣と鋼の剣がまじわるが、これは想定どおり。本命の攻撃は……こっちだ。左手から闘気の剣を繰り出し、パラムに向けて斬りかかった。

 

「オーラソード!」

 

「くぅ、まずい……!」

 

 パラムは咄嗟にヘルメットを脱ぎ、盾代わりにしてオーラソードを防御した。

 

 ヘルメットはオレのオーラソードで割れたが、ヘルメットの下から現れたパラムの姿に、会場中が驚き沈黙した。

 

 

「エルフ……?」

 

 

 パラムの耳が長く尖っている。

 

 美形エルフが長く綺麗な金髪をかきあげた。

 

—なぜ、皆が驚くかというと、エルフは絶滅したはずの種族だったからだ。



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2-41.エルフの生き残り

 

「エルフ……?」

 

 パラムの長く伸びたエルフ耳に一同がざわつき、試合が中断される。絶滅したはずと噂されたエルフがそこにいたからだ。顔を背けるパラムにカイが近寄る。

 

「パラム、どうする。だから私はこんな試合には出たくはなかったんだ、パラムを好奇の目に晒したくはない」

「……試合は続けるわ、この子たちの強さをもっと知りたい」

 

 リングアナが余計な事というか、必要のない情報を話し始める。

 

『パラム選手、なんと、数十年前に絶滅したといわれるエルフでした。も、もちろん、この大会にはエルフや人間以外の種族が参加してはいけない規程はございませんが……』

 

「エルフって絶滅したはずの種族だったんだよな」

「あの耳に金髪に碧眼、言い伝えのエルフと同じだ」

「ってか、パラムさん、めちゃくちゃ美人!」

 

 パラムの姿にざわついたギャラリーに対して声をあげたのは、らんまだった。

 

「おいおい、オマエたち、みんな、なんなんだよ!エルフで珍しいからってなんだよ。そんなことどーでもいいことだろ。せっかくの試合を中断させやがって。オレは試合がしたいんだ。この二人、めちゃくちゃ強かったろ?みんな、もっと試合見たいか?見たいなら、拍手してくれ」

 

「ら……らんま」

 

 再び、会場がらんまの声に静まり返った後、拍手と大歓声が巻き起こった。

 

「そうだ!そうだ!らんまちゃんの言うとおり、すげえ試合を見せてくれてるんだ、もっと見せてくれ」

「絶滅した種族の生き残りがいたって不思議じゃない、こんな美人エルフさんを見れて、オレは幸せだ」

「後ろの彼氏の呪文もすげえぞ、もっとすごい試合見せてくれ」

 

 らんま、すごい。たしかに好奇の目で見られてたのは元の世界で呪溺泉の呪いで女になったり男に戻ったりしたらんまもそうだったのかもしれないな。

 

「…………そう、私はなにを隠そうエルフの唯一の生き残り、パラム・ラ・トゥール・ドーヴェルニュだ」

 

「パラム・ラ・トゥール・ドーヴェルニュっていえば、言い伝えにある100年以上前に勇者と魔王を倒したっていう伝説の魔法剣士じゃないか、すっげえー!」

 

 ギャラリーの初老の男が、そう叫べば、大盛り上がりのギャラリーたち。

 

「長ったらしい名前だけど、オレ、パラム、あんたの事嫌いじゃないぜ」

「ふふ、私もあなたみたいな元気な娘は大好きよ、らんま」

 

 パラムとらんまが顔を見合わせ、ニカっと笑った。

 

『そ、それでは、思わぬアクシデント?いえ、伝説の魔法剣士の登場で中断してしまいましたが、試合再開します。』

 

 リングアナの呼びかけで、再びゴングが鳴った。

 

 

 試合が再開すると、オレたちに聞こえないように口元を手で隠し、パラムとカイが作戦の打ち合わせをしているようだった。

 

 パラムが打ち合わせを終えるとオレたちの前で剣を構えた。

 

「オーラソードとか言ったわね、それに似たのは私もできるわ。はぁああ!」

 

 オレのオーラソードによく似た色の長剣を左手から出し。実際の右手の長剣と二刀流となったパラム。攻撃を再開してきた。オレの剣を左手の剣で、らんまの棍を右手の剣でいなしていく。

 

 一方、カイはなにやら、念じているようだった。詠唱に時間のかかる魔法かもしれない。

 

「でぇえやぁあ!」

「たぁああ!うおりゃぁああ」

 

 オレたちは延々、力任せにパラムを攻撃するだけで剣技に長けたパラムにはなかなか、有効なダメージを与えられていない。むしろ、ヘルメットをしていたときよりも今のほうが反応速度があがっているようだ。

 

「ふふふ、修行が足りないわ。そんなんじゃ、まだまだ、伝説の勇者には及ばないわね」

「なんだとぉーー!」

 

「カイ、どう?」

 

「もう少しだ……もう、間もなく、よし、いける…インクレース…リメント…アディショ…リディンラ…リメント…アディショ…インクレース…リディンラ…魔法防御無効化範囲発動!」

 

 カイの呪文発動後に四角いリングが光りはじめた。

 

「私も全盛期からずいぶんと落ちたものだ。そろそろ魔力が尽きそうだ……最後の攻撃だ、パラム!らんま、達也に見せてあげましょう、大賢者と魔法剣士の大技を!」

 

 カイが両手を高く掲げると、快晴だった空に暗雲を呼び寄せた。黒い雲で会場が覆われた。街全体の気候が変わってしまったようだ。

 

「……この技も久しく使っていなかったが、人間相手にこの技を使う日がくるなんておもわなかった…ディアナ・スカイ・ボルティカ・サンドラ!雷鳴撃呪文ライトニング・サンダーストーム!」

 

 カイが呪文を唱え終えるとパラムが振りかざした剣に無数の雷が落ちていく。パラムの剣を中心に光り輝く。

 

「この魔法剣は直撃だと、かなり危ないわ。避けるのよ…魔法剣士最大奥義!雷鳴剣・極!」

 

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「魔法攻撃なら、オレのあぶない水着で無効化だー」

「らんま、ダメだ。おそらく、カイはこのリング上の魔法防御を無効化にしているはず、オレが受け止める」

 

 こんな事なら、聖剣を持ってくるべきだったぜ。オレは鋼の剣をリングに捨て、右手からオーラソードを出した。

 

「オーラソード全開!」

 

 オレのオーラソードと暗雲から雷鳴を受け取ったパラムの剣が打ち合った。エネルギーが打ち消しあうどころか共鳴して今にも爆発しそうなほどにぶつかり合った。空中に浮遊したパラムと巨大な剣同土で鍔迫り合いが起きている。

 

 で、でも、これだけのエネルギーなら!

 

「らんまぁあ!!!」

「任せろぉおお!!!」

 

 らんまが拳を腰にあて、オレの周りを円形に周りはじめた。しだいにその円は小さくなっていく。止まっている相手に螺旋のステップだ。失敗すれば命すら危険なカウンター技。

 

「いけるぞ!いくぞ!いくぞ!いくぞ!!いくぞ!達也、無差別格闘早乙女流奥義!」

「んおぉぉおーーぉおお!!達也奥義!」

 

 オレは空いている左手で拳を作り、らんまと共に振り上げた。

 

「双竜昇天波ぁあああああああああああああああ!!!!!!!!!」

 

 雷鳴剣を打ち返して、パラムの身体が双竜昇天波で作られた竜巻によって上空に飛ばされていく。

 

「なんだ、この技は、見たことも聞いたこともない……!」

 

 リング外に向かって、飛んでいったパラムの身体を、落ちる寸前でカイが呪文で静止した。

 

「…………まいった。私たちの負けだ」

 

 

『勝負は決まりました! 優勝者は達也&らんまチーム』

 

 

「へへへへ……やったな、達也……」

「やったぜ……でも、ほんと、ギリギリだったな」

 

「うはー!なんちゅう試合してくれたんだ、両カップルとも」

「今日、このチッタソラーレに来てよかった」

「あの子たち、すごいじゃない。あんな人間離れした決勝戦じゃ誰もでれないわよ」

「らんまちゃんもパラムさんも可愛かった、美人だったー、ファンクラブあったら入りたい!」

 

 オレたちは倒れこんだ身体をお互いに起こしあい、拍手喝采の中、表彰された。試合が終わった後には、カイとパラムの姿はそこにはなかった。

 

 そうして、『カップル対抗!二人三脚障害レースの決勝戦』は幕を閉じた。



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2-42.伝説のパーティ

試合の翌日、宿泊している宿屋にカイが訪ねてきた。誰もいないところで話したいという事で街外れの木陰に移動した。着くなり、カイが魔法を唱えると空中にゲートが現れた。縦に長い楕円形のゲート。これは魔王を倒したときにも現れたゲートとよく似ている。それよりは大きさは小さいが。

 

 らんまとはパラムとカイに対して、オレたちは『違う世界』から来たことだけは秘密にして、もしも、また会う事があれば、他のことは色々と話そうと事前に取り決めていた。

 

「これは……?」

「……これは、転移魔法。べつに危険なものではない、安心してくれ」

 

 濃いブルーの波打つゲートに入ると、静かな森の中に出た。移動した先にはパラムが待っていた。昨日の戦闘のときの気迫溢れる表情と違って、穏やかに迎えてくれた。

 

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 オレとらんまが移動した後に、最後にカイが移動するとゲートが閉じた。

 

 らんまは不思議そうにゲートがあった場所の空気を撫でている。まぁ、魔法がある世界なら、ありえる「どこでもドア」みたいなものだから、オレはたいして驚きはしなかった。

 

「ようこそ、我が家へ」

「ここはパラムさんとカイさんの家?」

「それじゃ、さっそく本題を話させてもらうわね。そっちがちゃんと話してくれたら、こっちもちゃんと話すからさ。私たちは別に敵同士ではないから。達也くんとらんまちゃんが数ヶ月前に復活した魔王を討伐した勇者なのね」

 

「はい……」

 

 ベリーヌとその関係者以外に、初めて、その事実を伝えた。

 

「このらんまのヘアアクセサリはその討伐前にベリーヌから譲り受けたものです。盗んだものではありません。それで、この光の宝玉からオレは伝説の勇者の力をらんまはの力受け継ぎました」

「秘密にしててごめん……もしかしたら二人は魔王軍かもしれないって疑ってから」

 

 オレとらんまが話した後、オレも二人に聞きたいことはあるので質問させてもらった。

 

「それじゃ、こちらからも質問させてもらいます。お二人は何者なのですか?伝説の勇者の仲間である魔法剣士と言われていましたが?」

 

 パラムがカイと目を見合わせ、頷いた。

 

「そう……私たちは、100年以上前に魔王を倒した伝説の勇者のパーティよ」

「えっ……カイさんも?」

 

 すべてが納得いきそうだった。たしかに伝説のパーティは噂や言い伝えでは、勇者、武闘家、魔法剣士、そして賢者の4人パーティ。

 

「勇者アレルとヤオと私たちの4人で魔王を倒した……」

 

「で、でも、100年以上前なのに、ずいぶんと見た目が若いようで……」

「そうだ、そうだ。勇者はもう、とっくの昔に亡くなっているんじゃねえのか?」

 

 一瞬の沈黙の後、カイがゆっくりと目を開き、少し申し訳なさそうに口を開いた。

 

「…………正直に話そう」



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2-43.真実

 カイがゆっくりと話はじめる。まるで、これまで誰にも言ってこなかった事実を話すように。

 

「『年の数茸』を食べて、私は若返りを繰り返した。パラムのほうはエルフだ。エルフは寿命が長いから、100年経っても姿はそう変わらない」

 

 『年の数茸』それは食べた大きさによって年齢が変わるキノコ。5センチのサイズを食べれば5歳に、10センチのサイズを食べれば10歳の年齢の姿に変わる。元に戻るには本来の年齢のサイズを食べるしかないというキノコだ。

 

 カイの年齢は20歳程度だろうから、20センチ程度の年の数茸を食べて、若返りを繰り返していたという事だろうか。

 

 深い事情がありそうだと、オレたちは椅子に腰掛け、カイの言葉を聞き入った。

 

「勇者アレルと魔王を討伐した後、アレルはヤオと結ばれ、国を築いた。それはキミたちもご存知のとおり、ベリーヌが統治するところだ。ま、今は国という体制は取っていないがね。私とパラムは人間とエルフ。人間たちの噂だおおり、エルフはパラムが最後の生き残りだ。そんなエルフとの夫婦など認められない世界だからこそ、私たちはこうして、静かに暮らしてきた」

 

「…………認められない世界?」

 

「そうだ。人間は勝手だ。魔王がいなくなれば、その後は強大な力を持ったものを疎ましく思う。さっきの戦いでもよくわかっただろ。人智を超えた存在を嫌う、それが人間だ。だからこそ、アレルは早々と勇者の力を封印した、今、らんまが付けている光の宝玉にな」

 

 らんまのおさげ髪についた光の宝玉がカイの言葉に反応するように光った。

 

「そして、アレルとヤオは魔力も腕力も持たない人間と変わらなく過ごした。まぁ、独立した国を建国したからこそ、そういった軋轢も防げたのだろう。だが、今、ベリーヌのところが国ではないように世界の中では勇者の末裔の力を押さえつけられている」

「なるほど……」

「そして、最後の生き残りであるエルフも魔王討伐後には要らない存在になったのだろう。パラムは人間たちに命を狙われた、私は人間たちからパラムを守ったというわけだ」

 

 オレには遠い話のようだが、たしかに力を持った後、それが必要なくなった世界のとき、どうすればいいかは他人事ではない。

 

「でも…………私は長く生き過ぎた。元々長寿のエルフと違って人間で長年生きていると記憶の混濁が起きる。『年の数茸』で若返りを繰り返すには無理があった。そろそろ次の世代にバトンを渡していかなければいけない。私もパラムもキミたちが倒した魔王サキュバスの出現には関与しなかったのも事実なわけだし」

 

「そんなこと言わないでよ……カイ、あなたがいなかったら私はもう……」

 

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 パラムがカイの服を掴み、うなだれた。冷静な二人の間には誰にもわかりえない絆があるのだろう。そうだ、オレだってもしも、二人のようだったら年の数茸を食べて、若返りを繰り返すかもしれない。

 

「そうだったのか。じゃあ、達也がアマゾネスへ行ったときの『年の数茸』はカイがベリーヌに渡したものだったんだな」

 

 らんまと『年の数茸』を使って、アマゾネスの島に潜入したときの話をカイとパラムに話した。

 

「そうか、あのときベリーヌがしつこく『年の数茸』を欲しがったのはキミたちに使わせるためだったのだな」

 

 カイはそれ以上、年の数茸の使い道に聞いてこなくて、オレは胸を撫で下ろした。

 

「まぁ、ここまで話せば、お互いのこと、よくわかったわよね」

「えぇ、まぁ……」

「それじゃ、未来のことを話しましょう、暗くなってごめんね」

 

 オレはなにも隠さずにパラムとカイに魔道士ゼノリスのことを話した。占い師リムドに化けて、世界各地に現れて混乱させていたことも。カイがアム姫の魔法の師匠だという事も教えてくれた。なんでも、アム姫が2歳の頃から教えていたらしい。

 

「ゼノリス、山羊の仮面の魔道士か……心あたりはないな」

「そのさ、100年前の魔王ってどんなやつだったんだ?」

 

 たいして年は変わらない見た目だが、実年齢は100歳以上の偉大な賢者様にもタメ語で喋れるらんまっていったい。無礼じゃないかとこっちは少しヒヤヒヤする。

 

「全身が甲殻に覆われていて、ガイコツのような面よ」

「サキュバスが魔王の力を手に入れてもたいして、見た目は大きく変わらなかった。だとすると、ゼノリスはいったいなにものなんだろうか」

「まぁ……どういう相手だろうと、戦うことになれば倒さざるは得まい。そして、決戦は近いかもしれない」

 

 オレたちはカイの言葉に身を引き締めた。

 

「どっちにしろ、聖剣エクスカリバーは達也が持っていたほうがいいだろう」

 

 またしても、カイは魔法陣を描き、どこでもドアならぬ、どこでもゲートを開きはじめた。

 

「いっひゃぁー、便利な魔法だな、これでソイツェストにも帰らせてもらえるのかな」

「これは一度、行った場所なら、どこへでも行ける。事が済めば、どこへでも私が送ろう」

 

 カイがゲートを開くと、そこにパラムが入り、聖剣エクスカリバーを持ったベリーヌを連れてきた。

 

「あらあら、皆さん、お揃いで。なにも僕はこの剣を達也くんに渡さないわけではないんだよ、でも、この剣がないとベリーヌ家の威厳がね」

 

 ベリーヌから聖剣エクスカリバーを渡され、オレは腰に携えた。

 

「ベリーヌ。二人と知り合いなら、はやく紹介しておいてくださいよ」

 

「……まぁ、多少、事情があってね。魔王島への突入に失敗したら、二人には救援を要請しようとは思っていたんだよ」

 

「それから、ソイツェストのオレたちの家の地下にも神斧ラブリュスと神獣のツメ、ロンギヌスの槍、ゴッドロッドが保管してあります」

 

「んふふふふ♪」

 

 パラムがなぜか、笑いをこらえだした。オレ、なにか変な事言ったかなときょとんとしていると。

 

「ほらほら、はやく、ちゃんと話してよ、カイ」

 

「うむ……そのゴッドロッドはね、じつは偽物なんだ、本物はこちらなんだ……」

 

 カイが手に持ったかしの杖をトントンと地面にたたきつけた。

 

「えっ?!ゴッドロッドが偽物だってぇ?でも、八宝斎やアム姫は十分に魔力をあげていた」

「まぁ、偽物といっても、粗悪品ではない。しっかり私が作ったものだからね、ゴッドロッドほどではないが、かなり魔力の効果は高めるようには造ってある」

 

 た、たしかに、八宝斎のゴッドロッドをオレが割ったこともある。なんだよ、偽物だったのかよ。

 

「オレのロンギヌスの槍と神獣のツメは本物……だよな?」

 

 不安そうにらんまがマイ武器を心配はじめる。

 

「さぁ、どうかしらぁ?ふふ」

 

「こら、パラム……。安心したまえ本物だ。そして、神器はもうひとつある。パラムが持つダモクレスの長剣だ。神器は5つと世界では噂されていたはずだが、本当は6つだ」

 

「ひひゃぁー、騙すのがうまい二人だぜ」

 

 素直に神器の真実の種類を教えてくれて、オレは安堵した。

 

「それから、もしも、なにかあったときには、この山笛を吹いてくれたまえ。特殊な魔力を放ち、遠くにいても私が察知できる。すぐに、転移魔法で駆けつけるよ。これからは共に戦おう」

 

「もう、雲隠れは許さねーぜ♪」

「こら、らんま」

 

 その後、オレたちはソイツェストの自宅にどこでもドア(転移魔法)で送ってもらった。

 

 パラムとカイの二人には送ってもらった御礼にパフェを食べさせてあげたかったが、二人はソイツェストには足を運ばずにゲートを閉じた。

 

 パフェをご馳走するからと、この山笛を吹いて呼び出したら、さすがに怒られるよな。

 

◆◇◆カップル対抗二人三脚レース編—完—◆◇◆




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第二部・双竜昇天波特訓編
2-44☆.ダメージ測定


「「双竜昇天波ぁああああっ!」」

 

【挿絵表示】

 

 地下室に設置されたリングの上で裸のらんまと裸のオレが究極奥義・双竜昇天波の特訓を行なっていた。らんまが元の世界で会得した『飛龍昇天波』を応用したオレたちのコンビネーション技だ。

 飛龍昇天波は元々、中国女傑族の奥義で、シャンプーの曾祖母コロンより伝授されたもので『熱くなっている相手』を螺旋のステップに誘導し、それによってできた熱い闘気の渦に自身の冷たい闘気を纏わせたスクリューアッパーを撃ちこむことで、相手の熱気と自分の冷気の温度差で上昇気流によって竜巻を巻き起こし相手を吹き飛ばす大技。威力は相手の強さ、即ち闘気によって変動し、相手が強ければ強い程に威力が上がる。すなわちカウンター技だ。

 

 オレとらんまは砂漠のサンドワームとの戦いで、改良した飛龍昇天波を編み出した。

 

 怒りの闘気も燃えるスケベ心も熱くなるのは同じという事でオレのスケベ心を高エネルギーとし、なおかつ、二人で飛龍昇天波を放つ事でその最大のエネルギーを2倍にして放つ超フィニッシュ技へとオレたちは完成させていた。それをオレたちは『双竜昇天波』と名付けた。

 

 近いうちに訪れる魔道士ゼノリス率いる強力な魔王軍と対抗するために、オレとらんまはこの双竜昇天波の威力を底上げする特訓していたのであった。喫茶PANDの営業が終わる夕方頃から深夜にかけて、喫茶PANDの地下室、つまりは自宅の地下室で毎日、特訓を行なっていた。

 

 しかし、思うように威力があがらない。

 

 オレとらんまは焦りを感じていた。

 

「はぁはぁあぁ……はぁ…ダメだ、まだまだ、もう一回、いくぞ。達也」

「おう、わかった……」

 

 今日だけでもう、何回、いや何十回、放っただろうか。あきらかにらんまとオレも集中力が落ち、疲労が蓄積していた。

 

 地下室に設置したリングには特別な魔力で、双竜昇天波の凄まじい威力を吸収する的と地下室を破壊しないためのバリアを張っていた。的には双竜昇天波の威力を計算するダメージも浮かび上がるようになっている。簡単に言えば、ゲームで相手モンスターに与えたダメージが数字で出るのと同じ仕組みだ。その数値は9999が最大値としてある。オレとらんまは自分たちの技の威力を過信すぎていたのかもしれない。何十度行なっても、ダメージは良くて8000、エネルギーが少なかったり二人のタイミングが合わないと6000を下回ることも多かった。当然のようにオレたちは9999の数値を目標に特訓を行なっている。

 

「よっしゃ、いくぞ。うりゃ!」

 

 らんまがバスローブを一度、羽織れば、それを脱ぎ捨てる。これはつまりは、戦闘時にらんまがビキニアーマーなり、そのとき着ている服を脱ぐことを想定している。らんまのおっぱいが剥き出しになれば、向かい合ったオレは右目をらんまの左乳首、左目をらんまの右乳首に注目する。

 

【挿絵表示】

 

 そして、乳に吸い付きたい、頬ずりしたい、ぱふぱふしたい、揉み回したい、飛び込みたいと煩悩とスケベ心を燃やす。

 

 次にらんまが後ろ向きで螺旋のステップを開始。双竜昇天波も飛龍昇天波と同様に律儀に螺旋のステップで力を充満させなくても放つことはできるのだが、威力を絶大なものにするには螺旋のステップが必要である。後ろ向きに逃げるらんまを追いかけるオレ。

 

「らんまのオッパイ! らんまのオッパイ! らんまのオッパイ! らんまのオッパイ! らんまのオッパイ! らんまのオッパイ! らんまのオッパイ! らんまのオッパイ! らんまのオッパイ! らんまのオッパイ!」

 

 もはやオレもプライドも羞恥心も捨て、変態おっぱい星人となり、追いかける。

 

 らんまもらんまで、ギリギリに追いつかれない距離を保つ。なぜなら、途中で追いついてしまえば、燃えるスケベ心の闘気エネルギーがそこで発散されてしまうからだ。オレは舌を伸ばし、らんまの乳首との距離を縮める。その距離、数十センチ……数センチ……数ミリ。まさに寸止めの距離を保つ。少しでもらんまが逃げる速度が速ければ、燃えるスケベ心の熱気も下がってしまう。

 

「はぁはぁあぁ……はぁ……はぁはぁ、よし!いいぞ、今までで一番の距離感だ」

 

 らんまのピンピンに固く突起した乳首にオレの伸ばした舌先が触れそうで触れない距離。本日最大の熱気がリング上に渦巻いていく。

 

 

 そして、ここからが難しい。

 

 このまま、らんまが昇天波を放ってしまうと、オレに当たってしまう。らんまの合図と共にオレが避けて、らんまに抱きついた後に、オレも一緒のタイミングで、熱い闘気の渦に自身の冷たい闘気を纏わせたスクリューアッパーを撃ちこまなければならないからだ。

 

「い、いいぞ、らんま!いまだ……!」

「おっし、らんま&達也、異世界ファンタジー愛の究極奥義ぃ!」

 

【挿絵表示】

 

 この後にオレがらんまに抱きつき、昇天波を放たねば、技は完遂できないのだが……。

 

 

「うっ……あ、まずい」

 

 

 らんまの合図にオレの反応がワンテンポ遅れた。

 

「双竜昇天……、わ、達也!どけどけ!まずいぃーー 波ぁあああああああっ!」

 

【挿絵表示】

 

 反応が遅れ、避け損なったオレの顔面にらんまのスクリューアッパー(昇天波)がモロに入る。

―ドオグォオォオォオォオォオン!!!

 

「どわぁああーーっ!!?」

 オレの身体が竜巻に巻き込まれ、リング上のバリアに打ち付けれた。全身の骨に折れそうなくらいに強力な打撃。瞬時にバーサクする暇もなく、オレの身体はドサッとリングに落ちた。

 

 

◆◇◆◇

 

 

「…………ふあっ!」

 

 オレはリングの上で飛び起きるように目覚めた。らんまが心配そうな目をオレに向けていた。

 

「はぁ、良かった。一時はどうなることかとおもったぜ」

 

【挿絵表示】

 

「らんま、ごめん……オレが避けるのが遅れたばかりに」

「な、なに言ってんだよ。こっちこそ、技を止められなくて……。その大丈夫か?モロに喰らわしちまったけどさ」

「あぁ、まぁ、なんとか大丈夫。急所は外れてみたいだしさ」

 

 鍛えた身体であり、なおかつバリアにも多少のクッション効果があったおかげで全身に大ダメージは負わずに済んでいた。

 

「ホント、ごめんな。威力がなかなか上がらずに、何度も特訓に付き合わせちまってさ」

 

「なに言ってんだよ、らんま。この技はもう、らんまだけの技じゃないだろ?二人で編み出した技なんだ。オレだって、この技は手強い敵が現れたときのために必要だと思ったから特訓するって決めてんだからさ」

「…………達也」

 

 互いに助け合いながら、どっちかが負けそうなときは、もう一方がポジティブに引っ張らないといけない。二人で下を向くわけにはいかないんだ。そう、今のオレとらんまは夫婦だから。

 

「しかし、この技はかなりの集中力と熱くなるスケベ心とタイミングが要されるな」

「なおかつ、戦闘中は相手も動くし……」

 

 そう。サンドワームは動きが不規則だったが、なんとか螺旋のステップの最終到達ポイントにタイミングが合ったから放てた。もしくは、八宝斎と楽京斎のときは相手の動きを封じてから放った。

 

 この双竜昇天波は動く相手にタイミングを合わせるか、もしくは、なんらかの方法で相手を止めなければならない。だからこそ、難易度SSランクであり、どれだけ威力も伸ばせる技でもあるのだ。

 

「あのさ、達也。オレと一緒に山籠りしないか?」

 

「らんまと一緒に山籠り?」

 

「あぁ、店を休んじまうのはしょうがないけどさ。いつものこの場所じゃなくて、場所も変えての特訓のほうが、なにかヒントが見つかるかもしれないとおもってさ」

 

「ま、店の臨時休業は喫茶PANDの代名詞みたいなもんだから、いいぜ。行こう」

 

 

◆◇◆◇

 

 

 翌日から、オレたちは、グレス大陸の山奥へ特訓するために訪れていた。

 

 ここはらんまの格闘新体操の特訓をしたところの場所でもある。ドワーフに作ってもらったリングと小屋を清掃し、リング上にバリアとダメージ測定を兼用する的を作り、そこで3日3晩、双竜昇天波の特訓だけを続けた。

 

「双竜昇天波ぁああああ!!」

 

 最低限の食事だけで昼夜兼行の特訓を続けただけあって、4日目の夕方、ついにオレたちの双竜昇天波は最高スコアである9211ダメージを叩き出した。

 的から浮かび上がった9211の数字にハイタッチで喜ぶオレとらんま。

 

「おぉ、ついに夢の9000台だ!やったな、達也」

「だな♪ 目標の9000ダメージにかなり近づいてきているな」

 

 山籠りの成果がこうやって如実に現れると嬉しい。このダメージを測定する的や特訓用のフィールドバリアは勇者の特殊スキルであるから、先代の勇者たちもこの的とバリアを使って特訓していたのかもしれない。賢者カイが雷鳴撃呪文ライトニング・サンダーストームを放ち、魔法剣士パラムがその雷を剣に蓄え、繰り出すコンビネーション技『雷鳴剣・極』もどの程度のダメージが出ているのか気になるところだ。

 

「よっしゃ、この調子だ。9999ダメージ出すまでは、この山から帰れないぜ」

「その意気だ、らんま!どんどん行こうぜ」

 

 山籠りする前の最大ダメージスコアは8000弱だったが、昨夜からは8500を下回ることはなくなっていた。

 

 再び、バスローブを羽織り、双竜昇天波の前準備をはじめるらんま。

 

 そのときだった。遠くから咆哮が聞こえた。

 

―グギャォオオオオオオン!

 

「なんだ、なんだ、今の雄叫びは?!」

「らんま!」

 

 オレたちは急いで山小屋の屋根の上に飛び上がる。

 

 小屋の上から山を見下ろすと、麓の村に火事が起きている。

 

 慌てて、らんまはビキニアーマーを装着し、オレは旅人の服を着て、火事が起きている村のほうへと向かう。

 

「この鳴き声、イヤな予感するぜ……」

「……だな」

 

 鳴き声の持ち主と火事が起きている村は同じ方向だった。

 



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2-45.バハムート

 オレたちの予想は当たり、麓の村では魚や蛇のような顔の黒い翼竜が暴れまわっていた。

 

 鳴き声の主はバハムート(漆黒龍)だった。

 

【挿絵表示】

 

 らんまとこの異世界での旅を開始してからの最初の超強敵であるバハムートが村を燃やし尽くしはじめていた。逃げまどう村人たち。

 

「らんま……どうする、カイさんたちを呼ぶか」

「さすがに相手がバハムートで、なおかつ、村もこの状況じゃ呼ぶしかねーな……」

 

 オレは雑嚢から山笛を吹いた。ピーと高音が山中に鳴り響いた。この山笛は特殊な魔力を放ち、遠くにいる賢者カイと魔法剣士パラムの二人に届くはずとなっていた。先代の勇者のパーティでもあるカイとパラムから、今後はなにかあれば、これを吹いてくれれば、転移魔法でかけつけると渡してもらったマジックアイテムだった。

 

 しかし、すぐには二人の姿が現れることはない。

 

「仕方ねー! ひとまずは、オレたちで食い止めるぞ、達也」

「おぅ」

 

―パラディアム!

 

 らんまの髪飾りに触れて、オレは勇者の力を呼び覚ました。この山籠りにはオレも聖剣エクスカリバーと、らんまはロンギヌスの槍を持ってきているので準備は万端だ。バハムートを討伐する事もできるはずだ。

 

「みなさん、ここはオレたちに任せて、避難を!」

 

 オレは逃げる村人たちを必死に避難させようとしたが、村を簡単には焼失させないと、火消しを行なっている者は逃げようとはしなかった。

 

「くっ……バハムートを別の場所に移動させるしかねえな」

 

 漆黒龍バハムートの背中から小さな影が現れた。

 

「わーっはははっは!ハッピー参上じゃ」

 

 八宝斎だ。やっぱり、あのとき、楽京斎と仕留めたと思っていたが、生きてやがったな。まさに不死身の妖怪スケベじじぃ。矮躯である八宝斎がバハムートの背に乗っている。

 

 しかも、その手には紫の宝玉を持っている。

 

「八宝斎!」

「おい、じじぃ、バハムートを使ってなにしてやがる!」

「はっははっは!こうやって村を焼き尽くして、人々に恐怖を与えれば、ゼノリスが最高の下着コレクションをワシにくれると約束してくれたんじゃ♪」

「ゼノリスだぁ?」

 

 おそらく、手始めにその威力を確かめるべく、大きな街ではなく、この村を選んだのであろう。しかも八宝斎までも仲間にしているとは周到なやつめ。

 

「くそじじぃめ……ゼノリスなんかの仲間に成り下がりやがって」

 

 

 そのとき、転移ゲートが村の中央に開かれた。そこから現れたのは魔法剣士のパラムと賢者カイ。

 

 転移ゲートから出てきた二人はすぐに状況を理解した。

 

「なるほど……これはひどい。それにバハムート」

「ふっふふふ、おひさ♪らんまちゃんに達也くんって、呑気に再会を喜んでいる場合じゃないわね」

 

 パラムはカイと顔を見合わせ、頷くと二人は冷気と吹雪の呪文を詠唱しはじめた。

 

「ディコル・ブリザ・イスア・ザリブ・ディコラーレ!氷結吹雪呪文・ブリザードシグナル!」

 

 二人の腕から冷気と吹雪が放たれ、家屋たちに放たれた火を消火しはじめた。

 

「カイさん、パラさん。すいません!」

「冷気の呪文を使えるものは残って、火消しを手伝ってください」

 

 残った村民たちに的確に指示をだし、消化活動をはじめるパラム。

 

「ほっほっほほ、これは美人金髪エルフさんじゃ、ワシと遊ぼ~」

 

 鼻の下を伸ばしてパラムに近づく八宝斎。それを制したのはらんまの槍だった。

 

「おい、じじぃ。てめえとバハムートの相手はこっちだ、今日こそ、決着つけてやる。勝負しろ」

「ふっふふふ、よかろう。相手してくれようぞ。らんまと達也を倒した後は、この賢者と美人金髪エルフさんを血祭りにあげてくれるわ」

 

 らんまがうまく、八宝斎を挑発してくれたおかげで、オレとらんまを追いかけるように八宝斎を乗せたバハムートを見晴らしの良いフィールドまで移動させる事に成功した。

 

―グギャォオオオン!

 

 まさに破壊の漆黒龍バハムートだ。オレたちと戦いたくてウズウズしているらしい。

 

「よし、勝負だ、八宝斎!バハムート!」

 

 オレとらんまがそれぞれ、剣と槍でバハムートに向かっていく。

 

 その場を震わせる咆哮を上げ、バハムートがぐわっと口を開けた。すべてを焼き尽くすバハムートのブレス。

 

 バハムートがブレスを解き放った。

 

「どぁ、熱ぃ!」

 

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「らんま、バハムートはモンスターの中でも最高クラスの強さだ。気をつけろ」

 

 さらにはバハムートに乗っている八宝斎もキセルを構え、自己の技である八宝大華輪という花火爆弾を投げつけてくる。

 

「わっはっははは!無差別格闘・八宝大華輪じゃ、喰らえ喰らえーっ」

 

 まるでアクションゲームのように無数に飛んでくる八宝大華輪とバハムートのブレスを避けるオレとらんま。

 

「じじぃぃ、てめえぇ!」

「ワシと、このバハちゃんのコンビは最強じゃ。そーれ、力を与えてやろう」

 

 八宝斎がバハムートの脳天に紫の宝玉を吸い込ませると、バハムートの眼が紫色に光り、さらに巨大化した。まさにラスボスの風格を持つ最強バハムートか。

 

「へっ……!じじぃ、今のが裏目に出たぜ」

 

 らんまは槍をポールの代わりにして、棒高跳びの要領でハイジャンプする。噴き荒れる業火をかわし、バハムートの背中に飛び乗った。

 

 八宝斎に向けて、槍を構えるらんま。

 

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「ふっふふふ、ビキニアーマーらんまちゃん。ワシと一騎打ちのつもりか、所詮は勇者の腰巾着。この大魔導士八宝斎の相手になるかのぅ?」

「なんだとぉ?」

 

 オレはバハムートの相手をしながら、らんまにエールを送る。

 

「らんま、八宝斎の手に乗るな、冷静に戦うんだ」

 

「わかってるって、でもな、じじぃ!オレは毎日、毎日、達也と特訓してきてんだ。簡単にはさせねえぜ。無差別格闘早乙女槍殺法・火中天津甘栗突きぃ!」

 

 バハムートの上という不慣れな場所でもバランスを保ちながら、八宝斎に多段攻撃を放っていくらんま。

 

 それを八宝斎はキセルで受け流していく。

 

 カキン!カキン!カキィインッ!

 

「まぁまぁ、手数はあがっているようだが、ワシの敵ではない、それ。ファイアボールじゃ!」

 

 八宝斎はキセルでらんまの槍を受け止めた後にファイアボールでらんまの足元を狙った。

 

「くぅっ、どわっ」

 

 足元を打たれた結果、らんまはその場で腰つけてしまう。

 

「所詮は女の身、いくらスピードが上がろうとも、パワーのない突きでは倒せん」

 

「くぅ……なんだと」

 

「悔しかったら、男の姿になってみぃ」

 

「んな事、言われたって……」

 

 そう。この世界に来たときにらんまは女の姿で転移してきたために、湯に触れても男に戻る事はなく、もう1年以上、女の姿のままに過ごしていた。

 

 しかし、良牙は子豚の姿と人間の姿を元の世界同様に変身できたようで、この世界のどこかにも呪溺泉の変身体質を復活させる泉があるようだった。

 

「ふっふっふふ、はは。ワシはゼノリスから、こんなものももらったんじゃ」

 

 八宝斎が懐から取り出したのは元の世界でよく見た、どこにでもあるようなヤカンだった。ほのかにヤカンからは湯気が湧いている。

 

「ヤカン?!なんだ、それ。じじぃ」

 

「このヤカンの湯はすなわち男溺泉と同じ効果を持つ。これをかぶれば、らんまちゃんも男の姿に、また戻れるという事じゃ。もちろん、女のらんまちゃんは恋しいが、男の乱馬を倒してこそじゃからな。ほら、はやく被らんかい」

 

 らんまがオレのほうへと視線を向けた。なにかを気にしているようだ。この世界ではじめて男の姿に戻るとオレに許しを請っているのだろうか。

 

「達也……オレ、どうすれば……」

 

 ここは素直に、男に戻ってほしくない!と叫ぶべきなのだろうか。でも、オレとしてはらんまの意思を尊重したい。そうするべきだと、考えていた。

 

 八宝斎からヤカンを受け取ったらんまは、地上にいるオレに訴えかけている。

 

 オレは素直になにも隠さずに、すべての想いを言葉にして、バハムートの上にいるらんまに叫んだ。

 

「らんまぁあ! そりゃ、正直、オレは男に戻ってほしくない。でも、らんまの人生だし、らんまの身体だ。らんまが男になっても、オレの気持ちは変わらない。愛するらんまがどんな姿だろうと愛するって決めたんだ。そんなヤワじゃないんだ、オレの愛は!」

 

 元の世界でも、らんまの変身体質を悪くいう同級生男子はたくさんいた。いくら、あんなに可愛くても半分は男だからなとか、あんな変身男女を好きなやつの気持ちが知れないとか。

 

 でも、オレは違う。らんまはらんまなんだ。どんな姿をしていようとらんまだから、好きなんだ。

 

「……達也、わかった。オレの答えは決まったぜ……」

 

 らんまがヤカンを頭の上へと持っていった。



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2-46♥.らんまの選択

「達也、じじぃ!オレの答えはこれだぁぁあああ!!」

 

 らんまが頭上のヤカンから注いだ湯は自身の頭の上……ではなく、バハムートへとかけていった。

 

 熱湯の湯気と共にバハムートの身体が小さくなっていく。背に乗っていたらんまと八宝斎が地上へと落ちてきた。

 

 地上に降りたらんまと八宝斎の横には倒れた黒髪の男性。左右のこめかみの辺りからは巻角が生えている。

 

 さっきまで漆黒龍(バハムート)だった男だ。バハムートが男になってしまったのだ。

 

「ぬわ?!なんと……」

「らんま……!」

 

「これが出した答えだ。もう二度と男には戻らねえ! オレは女として生きて、達也と添い遂げるって決めたんだ」

 

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 らんまのその言葉にオレは涙が溢れてきそうだった。泣いていたかもしれない。

 

「…………らんまぁあ……」

 

「ちぃ、ゼノリスからはらんまちゃんを男に戻して、達也との愛を邪魔すれば、さらに報酬の下着は弾ませると言っておったが……」

 

 黒髪の男が頭を支えながら、ゆっくりと起き上がった。

 

「ボクはどうしてここに……」

 

 バハムートのときの凶暴な性格は漆黒龍のときだけなのか、えらく落ち着いた雰囲気で喋りはじめた。

 

「悪いな、オマエを人間の姿にさせちまって」

 

「…………あの老人だ。僕を操っていたのは!」

 

 状況が不利になり、その場から逃げようとしていた八宝斎をバハムートが指差した。

 

 当然、オレも八宝斎を逃すわけにはいかないと、逃げ道を立ち塞いだ。

 

「ワシはちょっと用事が……あるので、今日のところはこの辺で……」

「へぇー、どんな用事だか?逃すわけにはいけないよな、なぁ?達也」

「あぁ、もちろんだ。村をあんなことにしておいて、タダじゃおかないぜ、八宝斎さん」

 

 らんまとオレは同時に八宝斎を睨みつけた。

 

「おっと、生まれたてのバハムートくんには刺激が強すぎるかもしれないからな……。心安らぐ夢の世界へと誘え!眠りの絆、永遠の安寧を紡ぐ魔法の詠唱、ラリルホ・ソルスティス!」

 

オレはその言葉とともに、人間化したバハムートに睡眠の呪文をかけ、その場で眠りにつかせた。バハムートくんの寝顔は無邪気で、安らかな表情を浮かべていた。

 

そして、続けてオレは八宝斎の身体に向けて呪文を詠唱する。

 

「宙を支配する勇者の力よ、スケベじじいの自由に制限を設けよ!無重力の闇へと誘え!フリーズ・レヴィテイション・バインド!」

 

オレの声が響き渡ると、八宝斎の身体は空中へと勇者の呪文で浮遊させられ、その場で動きを完全に停止させた。八宝斎の瞳は驚愕と恐怖で見開かれ、息もできぬ程の絶望感が漂っていた。

 

「達也、ついでだ。ダメージ測定の的もじじぃの身体に付けちまえ」

「おうよぉ、任せろっ!」

 

 空中で暴れる八宝斎だが、勇者の魔力を最大に使った傀儡掌から逃れる事はできない。

 

「いたいけな年寄りを、いじめるでない。ワシになんの恨みが」

 

「うるせぇっ!じじぃ、よくもオレと達也の気持ちを弄びやがって、今日も絶対に許さねえ、いくぜ!達也」

 

「おうっ!」

 

 オレは魔力を使いきり、傀儡掌から出た魔力の糸で八宝斎の耳と眼を塞いだ。

 

「なんじゃ、なんじゃ、なにも見えん!聞こえん!」

 

「へへ、いいんだよ。見えなくても聞こえなくても」

 

そうだ。オレとらんまの異世界ファンタジー愛の究極奥義・双竜昇天波は、八宝斎には見せるべきではない秘術だ。

 

らんまは山間の草原で、ビキニアーマーをと脱ぎ捨て、素肌を晒した。オレもそれに続いて、服を脱ぎ、心身ともに解放された状態になる。もう、チンポはビンビンだ。

 

(らんまが、「女」として生きるって決めたんなら、オレも応えるぜ)

 

 螺旋のステップを開始する前にらんまが時間は存分にあると、裸で準備運動をはじめた。軽く飛び跳ねるとらんまの豊満な乳房が揺れる、揺れる。オレはそれを眺めながら、チンポをしごいた。

 

(絶対に、らんまの乳から目を離さねえぇ!)

 

 らんまが自慢の両乳を持ち上げ、乳首をオレに向けた。

 

「達也、来い!フルパワーでいくぜ…!来い♡来い♡来い♡来い♡カモン♡カモン♡」

 

【挿絵表示】

 

 オレはチンポをしごきながら、らんまが後ろ向きで作り出した螺旋ステップに続いていく。

 

 らんまがプライドを捨てているようにオレもプライドを捨て、完全な変質者と化す。欲望と煩悩をスパークさせ、裸のらんまを追いかける。

 

「らんまぁああー!!! 乳吸わせろぉおおーーー! 乳! 乳! 乳! おっぱい! おっぱい!」

 

 勢いよく乳首に吸い付くように襲いかかってゆくオレをらんまが後ろ向きに逃げる。どんどんと螺旋のステップへとオレのスケベ心を誘い込んでゆくらんま。もう誰も止められない二人だけの最強奥義。

 

「らんまの乳……、おっぱい吸い付きたい、おっぱい揉み回したい、ぱふぱふしたい……」

 

「達也、もっと、オレのおっぱいに意識を集中しろ、こいこいこい!」

 

 顔を近づけ、舌を伸ばし、寸前の距離を保つ。その距離、わずか数センチ。

 

 ここが外だとか、どこだろうと気にせずにらんまを追いかけ回していくオレ。熱い闘気の渦、オレのスケベ心がらんまの奥義を作り出していく。

 

「らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……」

 

 らんまとオレで作り出した螺旋のステップが徐々に大きいエネルギーへと変わっていく。

 

「あと五歩で螺旋の中心……! そして中心点で放つ二撃の拳が眠れる双竜を呼びさます」

 

 そして、あと一歩で螺旋の中心へと辿り着くとき、オレとらんまは同じ事を考えていた。双竜昇天波を完成させるためには、オレだけのスケベ心では足りない。

 

 らんまのスケベ心も必要だと。

 

 オレは踏んできた螺旋のステップを一歩も間違えずに後ろ向きで戻る。チンポを垂直にビンビンに勃起させながら。

 

「はぁっ……はぁっ……達也のチンポ……チンポだいすき、達也のチンポなしじゃ生きられない」

 

 らんまがオレのチンポを食いるように見つめ、螺旋のステップを戻る。

 

「よし、いいぞ!らんま、来い!来い!来い!」

 

 らんまの口や手がオレのチンポに数センチまでの距離に近づきながら、オレは螺旋のステップを戻る。

 

「達也のチンポしゃぶりたい、マンコに入れたい、達也のちんぽできもちよくなりたい……」

 

(あとで、いーーっぱい気持ちよくさせてっからな。らんま。今は我慢だっ!)

 

「スケベ心が熱くなるのは男も女も同じだ、変わらない! らんまの燃えるスケベ心を100%…いや120%引きだしてみせる!」

 

 らんまのスケベ心が熱い闘気の逆渦を作り出していく。オレがスケベ心が作り出した渦と、らんまの作り出した渦が打ち消しあうのではなく、二重の渦となり、そこに巨大なエネルギーが蓄積されていく。

 

 そして、三層目の渦として、二人のスケベ心……いや、愛の熱気を加えていく。

 

「達也……ホントに大好きだ、オレのことをいっぱい愛してくれてありがとう」

「らんまこそ……」

 

 開始地点へと戻りきったオレたちは、唇を重ねた。互いの唾液を交換しあう濃厚なディープキス。

 

「チュっチュ、ンムチュ、はぁはぁっ……れろれろぉぉっちゅぱ、ちゅぅ。はぁはぁっ……じゅるる、ンチュパ、チュパチュバァ、んちゅはぁはぁっはぁはぁっ。はぁはぁっ。ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅ。はぁはぁっ……ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぅ。れろれるっ、ちゅぅ。んちゅ、ちゅ」

 

 ディープキスをしながら、再び螺旋のステップを踏む。まるで社交ダンスを踊るかのように抱きしめあい、キスをしながら、愛を語らっていく。

 

「はぁはぁ……らんまぁ……雌になっちまったなぁ。大好き愛してる、ずっと、ずっと愛してたい、らんまのことを、雌になったらんまを愛したい、ずっとずっと……」

「オレも達也のこと、負けないくらい、すっごい大好きだ!! チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ。はぁはぁっ……ンチュパ、チュパチュバァ、んちゅはぁはぁっはぁはぁっ」

 

 続いて、オレはらんまの乳を揉みあげ、乳首を舐め始める。冷静に舐め始める。双竜昇天波に必要なのは熱気だけではない、冷気の温度差によって繰り出される。だからこそ、冷静に的確にらんまのスケベ心を強めるために舐めていく。

 

「ちゅぱ、ちゅぱちゅば、ちゅぱ、ちゅぱ、ちゅっぽんっ」

 

 らんまの乳首をさらに尖らせるように音を立てて吸いつき、ときに甘噛みを繰り返していく。

 

「んう、はぁあうあああ……!きもち、いぃい!あはぁああ、声でちまうぁあ」

 

 冷静に冷静に……オレは大好きならんまを気持ちよくしていく。

 

 絶対に螺旋のステップは崩ささずに。

 

 今度はらんまがオレのチンポを口に咥えた。まるで氷でも口の中に入っているかのような、ヒンヤリとしたらんまの口内にチンポが突っ込まれる。舌でオレの剥き出しの亀頭を舐めている。

 

「クチュクチュ♡グチュグチュ♡グシュグシュ♡ジュルジュル♡じゅぷり♡ぢゅぢゅッ♡ちろりろ♡チロチロ♡レロレロ♡ペロペロ♡ニュチュ♡ネチネチ♡れろーり♡にゅっく♡ぢゅぢゅッ♡ぢゅぢゅッ♡」

 

 舌で愛撫される自分のペニスが奏でる濡れた摩擦音が、キュッキュッ、ぬちゃぬちゃ、と耳に入り、快感の高まりを後押しした。深く肉棒を含みながらも、らんまの舌はせっせと肉幹や亀頭に絡みついてくる。

 

 最高だ、最高すぎる。オレの嫁らんまのフェラ最高すぎるぞ!

 

「らんま……ありがとう、めちゃくちゃ気持ちいい」

 

 オレはらんまの髪を撫でながら、その快感に感謝した。

 

 螺旋のステップの中央、一歩手前に辿りつくと、オレたちは三層となった渦の中でシックスナインをはじめた。カクカクと震え、あまりの快楽から逃れようとする腰をお互いに引き戻す。痛そうなぐらいに張り詰めたオレのペニスをらんまは、つぅーっと舌で撫で、端に辿り着くとかぷりと咥え込んで口内で犯してきた。先端を舌で遊んでくるらんま。エロすぎる。すごいテクだ。思った以上に癖になってしまいそうだ。恐るべきシックスナイン。

 

 今度はオレがらんまの蕾をパックリ割り、中から花びが開くとそれに舌を重ねた。

 

「ひゃぅっあぁ……たつや?」

 

 くくくっ…と蕾を広げていくと、らんまがぐずり始めた。

 

「あ……ッ、ぃや、やだぁっ……みなぃ、で……」

 

 つつつ…と蕾の淵を指でなぞってやると、きゅっと蕾が絞む。

 

「や、やだってばぁっ…おねが、い…」

「何が、お願いなの?」

「ぁ…も、なか、さわっ、て…」

 

 正直、俺も限界だった。泣き乱れるらんまが可愛らしくて、挿れたくてたまらない。なのに、もっと虐めてやりたいという大きく膨れ上がった加虐心がそれを拒ませる。もう一度、目の前の尻を掴んでぐいっと蕾を開かせると、そこに、また、舌を這わせた。舌を尖らせ、つぷぷ…と内部に侵入させる。

 

「ひうぅっ?!あ、やだ、やらぁっ……した、だめ、だめぇ……っ、やぁ、ひぅ……」

 

 未知の感覚に怯えて逃げるらんまの太股をぐっと抱きかかえ、腰を下ろさせる。より奥へと舌を進めれば艶かしい嬌声が上がる。

 

 真上に八宝斎がいるというのに、オレたちは三層となった渦の中で性行為を行なっていく。優しく舌でトントンと刺激してやると、かくんと身体が落ち、鼻から抜けるような甘い声だけが聞こえてくる。ちょっと強めにしてみるかと、そこをグリグリと舌で押してやる。

 

「んっんっ♡……っあッッ♡♡たつやっ、やらっ、そんな、つよくしちゃ、……んんンッッ♡♡」

 

 内股がビクビクと震え、強すぎる刺激で甘かった声で悲鳴があがると、身体が大きく跳ねた。さっき、ヤカンの湯を被らずに『完全・女宣言』をしたからだろうか、今日のらんまは一段と女々しい。

 

「あ、ぁう…♡♡」

 

 抱きかかえていた足を解放してやると、尻を突き上げるようにして崩れた。舌を抜けば、少しだけ中を覗かせる蕾が、ひくひくと痙攣している。

 

 らんまのフェラもすごかった。

 

「んはうぁうは!ら、ら、らんまの口マンコきもちぃいい!さいこうだ、うおぉ、おおぅお!」

 

 オレの声に、らんまは何度も口淫の速度をあげた。ジュポジュポとリズミカルな動きはオレ自身が腰を振るのとは違う感覚を味わう。レロレロと舌で責めた後はチュパチュパと唇を尖らせ吸盤のように何度も吸いつく。らんまのフェラに射精感がせりあがってくる。

 

 らんまがフェラを続けながら、鼠径部マッサージをはじめた。グイグイっと手指でオレの足の付け根も押し込む。左右の太ももの付け根の部分を指す鼠径部。鼠径部マッサージは、この部分にある「鼠経リンパ節」というものをトリートメントするマッサージだ。リンパ節は全身の至るところにある器官で、体内の老廃物の通り道であるリンパ管が集まっている部位のことである。老廃物はリンパ液によってリンパ管を通り、排出されるために体内を移動しています。鼠径部にもそんなリンパ節のひとつがあり、鼠径部マッサージではその部位に手指で刺激を与える。その結果、精子の出が良くなる。

 

「らんま、そんな鼠径部マッサージ、ど、どこで覚えたんだよ!?」

「へっへへへー、さぁな、いつだろうな?」

 

 らんまの花びらに舌を密着させながらも、どんどんオレのチンポは勃起し、金玉が膨れ上がってくる。

 

「んはぁ、らんま、挿れるぞ!」

 

 螺旋の渦でオレたちが選んだ対位は、対面前座位だった。

 

 オレが足を広げ、らんまがその間に座り挿入する。らんまがオレの足を股ぎ、結合部分同士を密着させる。お互いから結合部分がしっかり見えるので、いやらしい体位だ。らんまがオレの恥骨にクリトリスを押し付けてくる。

 

「はぁっ……あはぁっ……はんああ……はぁっ……ああ…たつやぁ!」

「あぁ、らんまらんまっ愛してる!おら、イけっイきまくれっ…あ、ああああっ」

 

 ずこずこっずぽっずぽぽっぶぴゅっびゅるるっどちゅっずぽぉと卑猥な音を立てて擦り合う肉棒と膣壁。

 

 続いて、対位を四十八手では『忍び居茶臼』と呼ばれている正面全座位に移行した。正座をしたオレの上にらんまが股がり、膝を折りたたむ体位。オレが正座をしているので、ペニスの位置が高くなり奥までしっかり挿入できる。そう、オレとらんまは初行為を行なってから、もう1年以上経過している。そのため、四十八手はすべて行なってきているのだ。

 

「まだっ、まだっ、はああっ、はあっ、はっ、気持ちいいっ、らんまのマンコ気持ちいいっ、らんまとのセックス気持ちいいっ!! 愛のあるセックス、ラブラブセックス!! まだだろらんま、もっと入り込んでこい!!俺だけを求めろっ!!はあっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまぁあああああっ!!」

「達也だけを求める! あっはぁいひ!あうあ!はうぅんマンコきもちぃい♡マンコきもひぃいいいーー!んあぅ!愛してる大好き愛してるぅ大好きぃ♡」

「おおおっ、どうだっ、らんまっ、男に変わらない女まんこ、らんまの本当のまんこっ!! 俺に、旦那に突き入れられてるっ、気分はっ、はあっ! ふんっ!! ふんっ!! ふんっ!! ふんっ!!」

「うれしぃい! うれしぃい!! らんましあわせ!! もっともともっっとぉおお、ぇえんぁっはっ! んくあんぁんはぁん!! ひいゃはああー!!」

 

 けっして、らんまと一緒に気持ちよくなって、らんまを雌にしても性の玩具にはしない。性奴隷にはしない。それがオレのスタイルだ!誰がなんといおうと、オレはオレの方法でらんまを愛するんだ。

 

 最後に四十八手では『座り茶臼』と呼ばれる対面胡座になった。オレが胡座(あぐら)をかいて座った上にらんまが股がり乗っかっている。抱き合った状態で密着度が高く、挿入時に前後に揺らす事も可能な対位だ。らんまはこの対面座位の中では、この密着状態が深い、この『対面胡座』が好きだから、選んだ。

 

 この対位で、イク!

 

 もう、頭の中はらんまとのセックスでいっぱいで、空中にいる八宝斎の事なんて、どうでも良くなっていたが、オレたちの技は完成させなければならない。

 

 オレたちの技・双竜昇天波はタイミングがすべて。

 

 オレとらんまは身体の揺れをシンクロさせた。らんまの乳首をいじると、らんまもオレの乳首をいじってくる。オレがキスすれば、まるで鏡面のようにらんまの舌が絡みついてくる。

 

「らんま(たつや)、愛してる……!」

 

「らんま(たつや)なしじゃ、生きていけない!」

 

「らんま(たつや)と添い遂げる!絶対にだ」

 

「らんま(たつや)とのセックス、最高に気持ちいい!」

 

「らんま(たつや)のおっぱいもまんこ(ちんこ)もだいすきだ!」

 

「まんこ(ちんこ)、きもちいい!」

 

「らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま!」

 

「たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! たつや! 」

 

「限界だっ、ラストだっ、イくぞっ、らんまっ、らんまっ、らんまあああああああっっ!!!!ずっと俺の女で居ろ、俺の彼女で、恋人で、嫁でいろっ!! 一生、永遠に! 俺はらんまを愛し続けるっ!! らんまぁあああああああああ!! 大好きだあああああああああああああああああ!! この世の誰よりも愛してるうううううううううううううううううううううううっっっっっ!!」

 

「一生、達也の女になる! 男の早乙女乱馬を捨てる! もう、二度と男には戻らない、ずっと女のままでいたいっ……。達也のためにも、そして、オレのためにも……!!」

 

 オレとらんまのこの最大級に蓄積させたエネルギーを放つには二本の腕では足りない。オレとらんまは両手を構えた。

 

「らんま&達也、異世界ファンタジー愛の究極奥義ぃ!座り茶臼スペシャル!四龍昇天波ぁああああああああああああああああああああああ!!!!」

 

―ドオグォオォオォオォオォオン!!!✖️4

 

 両手、合計4本の腕を空中に振り上げる。オレとらんまが作り出した熱気の渦に4本の冷たい闘気を纏わせたスクリューアッパーを撃ちこむと、熱気冷気の温度差で上昇気流によって4匹の龍が現れ、八宝斎を吹き飛ばしていった。的が測定したダメージはなんと、9999✖️4。『39,996ダメージ』を測定した。文句なしの最高記録だ。

 

 四龍昇天波を放ったタイミングでらんまとオレも同時イキすると、らんまの生マンコに中出ししてしまう。

 

 どぴゅ、ぶりゅ、どびゅびゅうううううううううううううううううううううっっ!!!!

 

「あぁ、出るぅ、まだ、出てるう、らんまぁ、らんまぁあああ!」

 

 射精を続けるオレ、いつもよりも、すごい量が長時間だされている。らんまが鼠蹊部マッサージをしたからかもしれない。

 

「あうぁあ、熱い、達也の精子、すっごい、あはぁあ、おれんなかにぃ、はぁうああ」

 

「はうあぁあ、まだ、まだ、でちゃってる、らんまぁ、らんまぁあ」

 

 とめどなく溢れるオレの精液、らんまの膣内から溢れるほどの大量の精液を出し続けた。

 

◆◇◆◇

 

 その後、麓の村はカイとパラムと村の人らによって、被害を最小限に抑えられた。人間化してしまったバハムートくんはベリーヌに事情を話し、騎士団のほうで保護してもらう事となった。ただし、水には絶対に注意するようにと……。

 

 

◆◇◆双竜昇天波特訓編—完—◆◇◆




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第二部・伝説のパーティ再び編
2-47.継ぐ力


 その日は突然、やってきた。いつもどおりに喫茶店PANDの営業を終え、後片付けをしていると、突如、店の客席の真ん中にゲートが開いた。そこから出てきたのは、瀕死となったカイとパラム。後ろにはアム姫を連れている。アム姫は状況がわからずに連れてこられたようだ。傷だらけとなっているのはカイとパラムのみ。アム姫に久しぶり、お元気でしたかと声をかける暇もなくカイが説明しはじめた。

 

「はぁはぁ……はぁ……もう、時間がない。ここでアム姫に私の力を渡させてくれ」

 

「渡すって? 力をって? なにがあったんですか」

 

「って、おい! 誰にやられたんだよ、魔王軍か?」

 

 呑気にパフェグラスやコーヒーカップを洗っていた日常は一転して、非常事態になる。

 

「人間だ、エルフであるパラムを始末しようと一部の人間が魔王軍に我らの居場所を教えた」

「もう、まもなく、このソイツェストにも魔王軍のモンスターが攻めてくるわ」

 

 そのとき、外から大きな物音と悲鳴が聞こえた。大型モンスターの足音、それも複数。それを聞いたらんまが店の外に飛び出していった。

 

「わ、わかりました! 事情は後でゆっくり聞かせてもらいます」

「そんな時間もないかもしれないな……」

 

 パラムは壁にもたれかかり、傷ついた自己の身体を修復しようと治療魔法を唱え始めた。カイは杖で魔法陣を描き、その中心にアム姫を座らせる。

 

「こんなときのために、やはり幼少の頃からアム様を指導してきて良かった。私の魔力・知識のすべてを受け継いでくれ」

 

「…………」

 

 アム姫はじっとカイを見つめると、目を閉じて、魔法陣の中で心を集中させた。

 

「じゃあ、オレはらんまと外の様子を見に行ってきます」

 

 店の外に出ると、いつもの平和なソイツェストの風景はそこになかった。あるのは逃げ惑う街の人々と巨大な蜘蛛型モンスターを中心とした大軍。獣系や虫系のモンスターが攻めてきていた。オレは再び、家に戻り、大急ぎで地下室から聖剣エクスカリバーを持ってきた。

 

 街民は避難場所として、船を選んでいた。どんどん船に乗り込んでいくが、あきらかに足りない。

 

「モンスターが攻めてきたぞー」

「戦えるものは戦え、女子供は船に避難させろ」

 

 怒号が飛び交う、街に滞在していた冒険者たちはモンスターたちに立ち向かっていったが、まるで歯が立たない。モンスターたちの目が血走っている。こいつら、魔王の島にいたモンスターたちと同じ目だ。

 

【挿絵表示】

 

 どういうことだ。モンスターたちは街を襲ってこないんじゃなかったのか。

 

 冒険者や男の街民がやられていきながらも、モンスターに果敢に戦う者がひとり。らんまだ。

 

 オレは走って、らんまと合流した。

 

「すごい数だ、ついにゼノリスの野郎が本気になりやがったか?」

「らんま、気をつけろ」

 

 らんまのおさげ髪を結わいているアクセサリにオレは手を備え、叫んだ。

 

—パラディアム!

 

 勇者の力を覚醒させ、身体はブレイブアーマーに包まれていく。

 

「ここはオレたちに任せて、皆さんは逃げてください」

 

 逃げ惑う人々に声をかけるオレ。

 

「達也、こいつら、一発で仕留めないと。次々と増援がくるばかりだぜ」

「あぁ、一気にいくぞ、らんま!」

 

 とは言ったものの、まだ、逃げ遅れている人がいたり、交戦中の冒険者らがいるから、範囲魔法で攻撃ができない。それなら、一番、でかいやつを仕留めるか。

 

 巨大な蜘蛛型モンスターが街の看板らを次々と壊している。

 

「あっちだ」

 

 オレとらんまは蜘蛛型モンスターのところまで走っていく。そして、オレはらんまを投げ飛ばした。神獣の爪を腕に装備したらんまが空中に飛び上がり、自慢の技で攻撃していく。

 

「無差別格闘早乙女流奥義!火中天津甘栗拳っ!でやぁああ!たぁあ!あたたたたた!でやあぁあ!たたたたた!!おりゃぁあ!」

 

 見事、蜘蛛型モンスターの顔面にらんまの多段攻撃がヒットした。

 

 オレは聖剣を水平に構え、もうダッシュで蜘蛛の下を走り抜け、足を斬っていった。

 

 ザギュンッ!ザギュ!

 

 足を失った蜘蛛がバランスを崩して、その場に倒れる。オレはその蜘蛛に対して、閃光呪文を放ち、焼き払った。

 

 一匹の蜘蛛モンスターを倒したオレたちだが、後続にまた、モンスターが続いてきている。

 

 ようやく、冒険者らもモンスターとの交戦をやめたので街は雑魚モンスターらが暴れるだけとなった。

 

「らんま! 危ないから、こっちきてろ。フルパワーで一気に雑魚は倒す」

「おう!」

 

 らんまがオレの背中に隠れた。

 

 オレは両手を横に広げ、呪文の詠唱を唱える。

 

「ボルティカ・エイ・ソア・ミハ・サウマンダ……雷鳴閃光呪文・ライトニングボルト!」

 

 雑魚モンスターの大群に向けて大技を放った。まるで無双ゲームのようにモンスターの大群が次々とオレの電撃と雷鳴に倒れていった。

 

「ひひゃぁ……すげえ、これが勇者の力かよ」

「でも、ダメだ。この数じゃ……魔力がいずれ尽きちまう」

 

 でも、それでも戦わなければ。オレたちの街を守らないと。

 

 倒しても倒しても次々と現れるモンスターの大群。何度、いや、もう10発以上は範囲呪文を放っているというのに、モンスターの進軍は止まる事はない。

 

「いったい、どうなってやがるんだ……」

 

 魔力が枯れ、フラフラになったオレをらんまが支えている。そこに現れたのはさっきの蜘蛛型モンスターの親玉とでもいうべき、ドクロ顔の大型モンスターだ。人型ではなく、虫のように何本もの骨足が巨大な身体を支えている。

 

「でやがったな……ボスのおでましか」

「らんま、こいつは他のやつとは違う、気をつけろ」

「わかってるってー!でやぁあ」

 

 らんまが走り込んでいくと、ドクロ顔は瞬時にらんまを骨足で弾き飛ばした。ソイツェストの瓦礫にぶつかるらんま。

 

「らんまぁああー!!大丈夫か? ……てめえ、許さねえぞ」

 

 オレもドクロ顔に切り込んでいこうとするが、足元に力が入らない。なんとか剣を構えて、突進していくが、まるで加速しないオレを嘲笑うかのように、骨足にオレも弾き飛ばされた。

 

「数が多すぎるんだよ……まったく」

 

 これが人間ではなく戦闘力の高い魔王軍のモンスターたちなのか。

 

「でも、オレたちの街を守らないと……また、美味しいパフェをみんなに食べさせられないしな」

「だな……あきらめるわけにはいかねー!」

 

 らんまもオレと同時に立ち上がる。でも、らんまも傷だらけだ。

 

 弱っているオレたちにドクロ顔が大きく骨足を振りかぶってきた。直撃か?それはまずい。

 

 オレはらんまを庇うように身を守った。まずいオーラシールドも間に合わない。

 

「しまった! 間に合わない……」

 

 そのときだった。

 

 ドクロ顔に向けて、風の魔法とフレイムソードの斬撃が飛んできた。



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2-48♥.初陣

その攻撃にダメージを受け、ドクロ顔のオレたちへの攻撃は回避された。

 

「待たせたわね……!」

 

【挿絵表示】

 

 

 炎が宿る魔法剣を手にしたパラムと、かしの杖(ゴッドロッド)を手に構えたアム姫だ。

 

「お待たせしました……! フォウ・ザ・フィアル・フィール・ヒアル・ヒール!」

 

 アム姫が治療魔法を唱え、オレとらんまの傷口を塞いでゆく。

 

「カイは……!?」

 

 カイの姿はそこにはなかった。パラムが目を伏せる、頰には涙が落ちている。

 

「この日が来るのはわかっていたけど、やっぱり、いざ来るとね……でも、今、できる事を私たちはしましょう」

 

「賢者カイ様の力は、このレムール王国・第一王女のアムが受け継ぎました」

 

 気丈に振る舞うアムの目も真っ赤に腫れている。

 

「でも、これで、もう一度、伝説のパーティが4人揃ったわ」

 

 のらんまが構え、賢者アムが杖を構え、魔法剣士パラムが構え。そして、この勇者の力を継いだオレが揃った。

 

「伝説のパーティの初陣。快勝といこーぜ!」

 

 らんまが皆を奮い立たせた。

 

「ふふふ……もちろんよ」

 

 らんま、パラム、オレの順番でドクロ顔に向かって走っていく。

 

「援護します!らんまさん、いきますよ……ディアナ・フレア・ファイヒ・フィァガ!炎極烈風呪文・ファイアストーム! 受け取ってください」

 

 アムが後方から、炎をらんまに向けて飛ばした。

 

「任せろぉお!!」

 

 空中でアムが放った炎を両手の神獣のツメに宿したらんま。そのままの勢いでドクロ顔に攻撃を放つ。

 

「無差別格闘早乙女流奥義!火中天津甘・炎極烈風拳っ」

 

 ボァ!ズザ!ボズ!ザザザ!

 

 炎の攻撃がドクロ顔にヒットしていく。

 

「今日の私はとことん、機嫌悪いわよ、覚悟しなさい。魔法剣!フレイムソード」

 

 ダモクレスの長剣に炎を自ら宿し、斬りかかっていくパラム。とてつもないスピードでドクロ顔を撃ち抜いた。らんまもアムもパラムも、カッコ良すぎだろ……!でも、オレだって。

 

「炎の精霊よ、我の聖剣に煉獄の炎を宿したまえ……」

 

 オレが残された魔力をすべて炎に変え、それを聖剣に宿した。

 

「ブレイブ・ファイアーストラッシュ!!」

 

 煉獄の炎が宿った聖剣をオレは力の限り、振り抜いた。ドクロ顔は身動きも取れないまま、灰となって姿を消していた。

 

 

 ボスであるドクロ顔を失えば、モンスターの増援は途絶え、オレたちは残された雑魚モンスターを一掃した。

 

 モンスターの大群を処理した後に残ったのは焼け跡となったソイツェスト。建物はボロボロに破壊されている。オレの喫茶店PANDも、オレとらんまがはじめて泊まった宿屋も……。

 

「なんてことしやがるんだ」

「ってか、カイさんは?」

「カイは……」

「パラムさん、私が達也さんたちに伝えます」

「アム姫いいのです……私の口からちゃんと言いますので……」

 

 一呼吸終えて、パラムが話はじめた。

 

「カイは……賢者カイ……いえ、私の夫のカイはその生涯を今日、終えました。魔力と知識をすべて、このアム姫に受け渡しました。カイといた時間は私の財産です。でも、やっぱり、私のワガママでカイに無理させていました。カイ、ごめんなさい……ごめん……ごめんね」

 

 パラムが泣いている。元気だしましょうなんて気軽に言える雰囲気ではない。

 

 カイは言っていた。元々長寿のエルフと違って人間で長年生きていると記憶の混濁が起きる。

 

『年の数茸』で若返りを繰り返す事は人間では無理な事だったのだろう。

 

◆◇◆◇

 

 オレたちはアムが開いてくれたゲートでカイの遺体を運び、4人だけで土葬した。場所はアムの国であるレムール王国近くの丘の上だ。そこにカイの墓を建てた。

 

 オレとらんまは元の世界からの風習で両手を合わせて、祈った。

 

「無口なやつだったけど……ほんとに無口になっちまったな」

「おい!らんま、なんて事いうんだ、失礼だぞ」

「いいのよ、達也くん、らんまちゃん。カイが無口なのは、そのとおりだから。でも、あの人はあなたたちのことをすごく気に入ってたわよ。あなたたちに出会ってから、カイは表情が柔らかくなった。私が無理させていたのも事実。やっぱりエルフと人間は一緒にはいられないのよ」

 

 らんまがパラムの手を握った。そして泣いている。

 

「なに言ってんだよ、パラム。めちゃくちゃカイのことを愛してたんだろ、なんで後悔するんだよ。そんなんじゃカイが悲しむだけだ、そんな事言っちゃいけない。言うな!」

 

「うぅ……うぅ、ごめんなさい……」

 

 伝説の魔法剣士でありエルフのパラムが人間と変わらない表情を見せた。

 

「私もカイさんからたくさんのことを学びましたが、まだまだ足りていません」

 

 カイの死で塞ぎこんでいる場合じゃないのに、オレはどうやって二人を元気づければいいかわからなかった。

 

◆◇◆◇

 

 その夜、オレたちはレムール王国の城に泊まらせてもらう事になった。明日にはベリーヌも、この城に来てもらって、今後のことを話し合わなければならない。

 

 らんまと部屋でベッドに入った。

 

「らんま……」

「どうした、達也」

「オレもいつかは、らんまと別れる日が来るのかな。どっちかが死んだりして」

「…………」

「カイさんが若返りを繰り返して、パラムさんとずっと一緒にいたこと、羨ましいって思ってたんだ」

「…………オレも」

「らんまも……?」

 

 天井を見上げながら、オレたちは話を続けた。

 

「だって、そうすれば、ずっと達也と一緒にいられるし」

「…………でも、いつかは終わりがくる。だからこそ、オレ、らんまと過ごす、この時間を大切にしなきゃって思ったんだ」

「ふふ、それも……オレも思った」

 

 気づいたときには、オレたちは互いの唇を重ねていた。寂しさと孤独を埋め合わせるように裸で抱き合った。

 

「らんま!らんま!らんま!がいなきゃダメなんだ、オレはひとりじゃ生きていけない、らんま、愛してる!大好き!愛してる!大好き!」

 

 この孤独は何万回、気持ちを伝えても埋められない。らんまから、何万回、気持ちを伝えられても、埋められない孤独に苦しめられた。

 

「達也ぁ!達也ぁ!達也ぁあ!チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ。はぁはぁっ…じゅるる、ンチュパ、チュパチュバァ、んちゅはぁはぁっはぁはぁっ」

 

 らんまの中にペニスを挿入して、二人で一つになる。孤独を共有しあうように愛し合った。同じ気持ちになるように同時に真っ白な世界を見た。

 

「らんま……はやくゼノリスを倒してさ、らんまと気が済むまでセックスし続けたい……らんまの足腰が立たなくなるくらい」

「だったら、オレは、また、達也の大好きなレオタードでも、バニーガールでも、スリングショット水着でもセックスしたい。また、メモリーアルバムアタックで骨抜きにしたい」

「ふふ、それはすごく楽しみだな。絶対に倒そうな、ゼノリス」

「だな♪オレたちが負けるわけねーよ」

「おやすみ……らんま」

「おやすみ……達也」

 

 魔王軍だろうがゼノリス討伐だろうが、オレは明日もらんまと同じ時間を過ごせることに感謝しながら眠りについた。

 

◆◇伝説のパーティ編—完—◆◇



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第二部・最終決戦編
2-49.炎都カルデアへ


 翌朝、オレたちは王の間に集まった。メンバーは、レムール国王、その娘であり賢者カイの魔力を受けづいたアム姫。勇者の末裔であるベリーヌ公爵、エルフの魔法剣士パラム。そして、オレとらんまだ。パラムの件もあったのでベリーヌの取り巻きや城の執事や騎士団の方らには同席しないでもらった。

 

「しかし、大変な事になりましたね。情報を集めたところ、各地でモンスターが暴れているとのことです。目を赤くなり凶暴化したモンスターらは、僕が魔王の島で交戦したモンスターらと特徴が同一しています。魔王軍の総攻撃がはじまったと認識しています」

 

 最初に口火を切ったのはベリーヌだった。情勢は逼迫している事が窺えた。

 

「うむぅ……まだ、無事な我がレムール王国からも各地や各国に騎士団を派遣せねばなるまい」

「そうですね……ただ、すでにどこも人が足りていないという状況は否めないとか」

「それで、すでに魔王は復活しているのかね」

 

 レムール国王がベリーヌに問いかけた。たしかに今は情報を集める時期だ。そこから対策をせねば。

 

「いえ、宝玉の場所を探知しておりますが、宝玉は七つを誰かが集めてはおりません、各地域に散らばったままですし、ここの達也くんが2つ持っています」

 

 オレは雑嚢から赤い宝玉と青い宝玉を見せた。安堵するレムール国王だったが。アクアドラゴンとレッドスコーピオンを倒したときに手に入れた宝玉だ。どちらもゼノリスが宝玉を使って強化させた魔物。そして、紫の宝玉は騎士団に保護されている人間化したバハムートが持っている。

 

「うぬぅ、では、魔物が凶暴化した原因は……」

「おそらくは今回もゼノリスかと」

「うちのアムをさらった占い師に化けておった魔道士か。それでゼノリスの居場所は掴んでいるのかね?」

 

 オレも非常に気になる事を聞いてくれた。

 

「それがまだ……」

 

 そのときだった。王の間にひとりの騎士が駆け込んできた。ベリーヌの騎士団の団員だ。

 

「はぁはぁっ……はぁはぁ……ゼノリスの居場所がわかりました!ホログラード地方の炎都カルデアです」

 

「よっしゃ、すぐにでも行こうぜ」

 

 らんまが拳を平手に打ちつけた。

 

「わかりました、それではすぐにでもゲートを開きます。私もカルデアには行ったことありますので」

 

 ゲートは行ったことのある場所へは行く事ができる。逆を返せば、行ったことない場所に行くためにはその近くから移動しなければならない。

 

「お、おい、アム姫。オマエもいくのか。オマエはこの城で安全に過ごしていればいい」

 

 聞き飽きたくらいのお決まりの展開だ。この国王はまだまだ、自分本位な思考から抜け出せないらしい。

 

「……お父様に話す事はなにもありません。この状況で私はじっとしていられません、達也さんとらんまさんと一緒に行きます」

 

 アム姫が詠唱をはじめ、ゴッドロッドで空中にゲートを作り出した。

 

「パラムはどうする?」

 

「もちろん、私も行く。各地域の応援に行きたい気持ちは山々だが、ここはゼノリスを一気に叩かないと、それこそ、各地域の被害は増えるばかりでしょうしね」

 

 オレがパラムに意思を聞いたところ、オレとらんまとアムとパラムの4名でゼノリス討伐に向かう事にした。ベリーヌは各地に騎士団を派遣し、レムール国王はこの城を魔王軍対策の拠点とする事にした。敵軍が肉薄してくる前に親玉であろうゼノリスを討たねば。

 

「それじゃ、行ってきます……」

「くれぐれも気をつけてくださいね」

「お父様もお気をつけて……でも、私たちは負けませんから」

「そうだよ、オレたちに任せておけって♪」

 

 らんま、オレ、パラムの順番でゲートを通り、カルデアに移動した。最後にアム姫が通り、ゲートを閉じた。

 

「アム姫ありがとう」

「そうそう、そろそろ姫って呼び方をやめてくださいね。もう私たちは仲間のはずですよ」

「ふふふ、わかったよ、アム。でも、平和になったら、また姫呼びに戻させてもらうから」

 

◆◇◆◇

 

 炎都カルデアも魔王軍に侵攻されたソイツェストと同様だった。建物の一部は崩壊している。

 

「だぁー、こりゃ、ひでぇな」

「ゼノリスはどこだ……」

「これは、すでに他の地域へ行っているかもしれないですね」

 

 破壊の限りを尽くしたモンスター軍はすでにカルデアにはおらず、退去した後だった。

 

【挿絵表示】

 

 急ぎで、この地にゼノリスがいた事をレムール王国へまで伝え来るにしてもゲート以外の手段であれば、1日か2日以上はかかってしまったのだろう。

 

 オレたちが人の気配のないカルデアを散策していたところ、数名の男が現れた。

 

「あんたら、旅の者か? この中に達也って男はいるか?」

 

「達也なら……このオレですが」

「魔道士が、もしも勇者達也がカルデアに来たなら、『岩溶けの洞窟』へと来るように伝えろと言っていた」

「魔道士……ゼノリスか。わかりました、ありがとございます」

「達也……」

 

 らんまが心配そうにオレの顔を見た。ゼノリスからの伝言でひとりで来いとは言われていなかったが、らんまとアム、パラムに同行させるなら確認も必要だ。

 

「オレ、ひとりでもゼノリスのところへ行くつもりだが、みんなはどうする」

 

「なに言ってるんだよ、行くに決まってるだろ。ゼノリスをぶっ倒そうぜ」

「もちろん、同行します」

「ひとりで行かせるわけないじゃないか」

 

 オレは3人に、ありがとうと伝え、岩溶けの洞窟へと向かう事にした。

 

 

 岩溶けの洞窟は以前にも神斧ラブリュスを探しに来た場所だ。そのときは八宝斎と交戦した。このカルデア歩いても半日もかからずにたどり着ける場所だ。道はオレもらんまも覚えていた。

 

「岩溶けの洞窟に行ってから、もう半年?1年くらいは経ったか?」

「1年程度だろうな」

「お二人はすでに行ったことある場所なんですね」

 

 『岩溶けの洞窟』は地下のマグマが液体の溶岩として地表に噴出し、流下し流れている活火山地域にある。このカルデアから北東に歩いたところだ。並みの人間では立ち入ることがない最果ての奥地といった印象の強い場所だった。

 

 活火山地域に入ると、そこら中にモンスターがいるがオレたちを襲ってくる事はなかった。まるで、オレたちがゼノリスのところへ向かうことを歓迎するような素振りだ。

 

「ぜんぜん、襲ってこねーな」

「おそらく、ゼノリスはかなりの強さを手に入れている。その力でオレたちを倒そうとしているのだろう、このモンスターたちではオレたちに倒されるだけだからな。オレたちを倒した後に各地域を制圧するためにモンスター軍を温存しておくのだろう」

 

 しかし、これだけの多くの魔物を1人の魔道士が統率できている事に不思議を感じずにはいられなかった。おとなしくしているが、道脇のモンスターたちは、今にもオレたちに牙を剥いてきそうなほど、目を真っ赤にさせていたから。

 

 岩溶けの洞窟に入ると、ゼノリスの声が奥から聞こえてきた。

 

『よく来たな、達也……らんま……エルフのパラム……レムール国の王女アム』

 

 まるで監視カメラでオレたちのことを監視できているような口ぶりの声が響いている。

 

「ゼノリス、どこだー」

 

 らんまが甲高い声を洞窟奥に響かせると、それに反応するように不気味な声が返ってきた。

 

 

『ふっふふふ、そう焦らずとも我が新拠点『地底魔岩城』に招待しよう』



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2-50.地底魔岩城

「地底魔岩城だと……」

 

 オレたちは、そのまま、ゆっくりとどんなトラップがあるのかと警戒しながら、岩溶けの洞窟を進んだ。八宝斎と戦った最深部には、前に来たときはなかった岩石でできた階段を降りていく。何十メートル降りただろうか。黒と紫の霧に覆われた道を通り抜け、階段を降りた先の大空洞には、魔王の城とそっくりの城が洞窟内にそびえ建っていた。

 

「これが、地底魔岩城か……」

「ゼノリスのやつ、こんな城を、こんなとこに作りやがって」

 

 中が空洞の鎧兵2名に案内されて、オレたちは地底魔岩城の中に入っていく。そのまま、王の間まで通された。そこには憎っくき、魔道士ゼノリスが鎮座していた。

 

「へぇー、ゼノリス。ずいぶんと出世したじゃねーか。魔王の復活はやめて、オマエが魔王になったか」

「ふふふ……ようこそ、我が地底魔岩城へ。魔王の力を復活させずとも、私は強大な魔力とパワーを手に入れた。しかし、この世界を制圧するには、やはり勇者は邪魔だ。消えてもらおう」

 

「みんな……気をつけろ」

 

 オレの合図でアムはゴッドロッドを手に持ち、パラムはダモクレスの長剣を鞘から抜いた。らんまはロンギヌスの槍を中国棒術の構えを取った。最後にオレも聖剣エクスカリバーをゼノリスへと向けた。

 

「達也とらんまが魔王サキュバスを倒してから、私は人間どもから恐怖エネルギーを集めてきた。人間だけではないモンスターからもだ。この世に生きるものは恐怖からは逃れられない。だが、私は下等生物とは違い、奪った恐怖を魔力とパワーに変えた。今こそ、見せよう……恐魔の力を」

 

 ゼノリスの身体を包んでいたローブが剥がれ、山羊の仮面が黒く染まり、そこから黒い身体が生え変わり、白と黄金の装束が身を包んだ。背後には大きな黒翼が2対、生え、六芒星が山羊の仮面の額部分に浮かび上がった。

 

「四人同時にかかってくるが良い。100年前の魔王は4人のパーティに負けたらしいからな、私がその魔王よりも上である事を証明するためにも、まとめて殺してくれる」

 

 余裕の素振りを見せるゼノリスに対して、オレたち4人は身動き取れなかった。これだけの口ぶりだ。相当な余裕があるのだろう。

 

 らんまとパラムがアイコンタクトを取った。2人同時攻撃を仕掛けるつもりだ。オレとアムは後方から援護するように意思疎通した。

 

「魔法剣!フレイムソード」

 

【挿絵表示】

 

「火中天津甘栗突きぃ!」

 

 パラムがダモクレスの長剣に炎を宿した、その炎剣でゼノリスに斬りかかった。らんまは無差別格闘早乙女流槍術で多段攻撃を放っていく。

 

 ゼノリスは片手でらんまの攻撃を受け止め、もう一方の手でパラムの魔法剣を受け止める。

 

「ふむふむ、この程度の魔法剣士か……まだまだ緩いな、ブリザードシグナル!」

 

 指先で止められていたパラムの炎剣を一瞬で凍らせた。

 

「くっ……」

 

「先に言っておくが、私の魔法はすべて無詠唱だ」

 

「無詠唱なら、私だって……ウィンドウェーイブ!」

 

【挿絵表示】

 

 アムが風切りの刃を作り出し、それをゼノリスに放った。

 

「アム、挑発に乗るな」

 

「ほぉ、賢者カイの愛弟子はこれほどのものか」

 

ザギャンッ!

 

 ゼノリスは避けずにアムが放った風切り刃を身体で受け止めた。

 

「そよ風の魔法か?はっはっはっは、私は最強……ほらほら、達也もかかってこい」

 

「アム、無詠唱なら威力が下がるのは当然……」

「はい……すいません」

 

「箱入りの王女が来るところではないぞ、ここは、ふふふ」

 

 実力差が開きすぎている。どうりでゼノリスはオレだけではなく、3人もこの場に呼んだのだろう。

 

「それでは、こないなら、こちらから行かせてもらうぞ、私はオマエたちを殺したくてウズウズしているんだ。幻夢爆撃雷鳴放呪!」

 

 ゼノリスが雷鳴呪文と爆撃呪文の2種類を同時に放ってきた。

 

 オレたち4人は王の間の端に追いやられていく。

 

「はははは、雑魚雑魚雑魚。そうだな、勇者達也の技でも真似するか。オーラソード!」

 

 ゼノリスは両腕に2本のオーラソードを作り出して、それでオレたちに斬りかかってきた。

 

「くっ……オーラシールド!」

 

 オレは4人全員が隠れるほどのオーラシールドを作り出し、それを受け止める。

 

 ゼノリスのオーラソードとオレのシールドがぶつかるたびにキャィン、キャインとレゾナンスの強い音が響いた。

 

 不気味な笑い声をあげながら、何度もオーラシールドを破ろうとオーラソードを振ってくるゼノリス。

 

「アム!なにしてるの、はやくシールドに補助呪文を」

 

「はいっ!シールス・レイダ・グビ・トルクス……大盾強化補助魔法」

 

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 パラムの呼びかけの後に、アムが青白いバフ魔法を作り出した。オレのシールドを強化していった。

 

「軟弱な補助魔法だな、補助魔法だな。補助魔法はこうやるのだ、教えてやろう。双剣強化魔法」

 

 ゼノリスのオーラソードの輝きが増し、オレのシールドに亀裂が入った。

 

「くっ……」

 

「らんまちゃん!ここにいても、時間の問題ね、もう一度、左右から攻撃しましょう」

「わかった、そうするしかねえ」

 

「二人とも、待って……!」

 

 オレの制止も聞かずにパラムとらんまがシールドの中から飛び出していった。

 

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「魔法剣士奥義・雷鳴剣!」

「飛竜降臨弾!」

 

 パラムが剣を振るうと雷鳴の閃光がゼノリスに放たれた。らんまの両手から『気』が放たれる。

 

「小娘が……こざかしい小技を。己の技を喰らうが良い、リフレクション・反射呪文」

 

 ゼノリスまで迫った雷鳴の閃光がパラムのほうへと、らんまの飛竜降臨弾がらんまのほうへと反射して、二人の身体を襲った。

 

「くぅっ……!」

 

 パラムは咄嗟に雷鳴を剣で受け止めたが、数秒後にそこで被雷してしまった。

 

 跳ね返された飛竜降臨弾はらんまの身体を吹き飛ばした。

 

 被雷し、その場で崩れるパラム。壁に身体を打ち付けたらんま。

 

「脆い、脆いなぁ、人間は」

 

「くっそぉ……!」

 

 オレはシールドを解除し、聖剣エクスカリバーでゼノリスに斬りかかった。ゼノリスのオーラソードと鍔迫り合いになる。

 

「これが、聖剣エクスカリバーか。銅の剣の間違いじゃないか。ふんぬ!」

 

 力任せにゼノリスがオレの聖剣エクスカリバーに己のオーラソードをぶつけると、オレのエクスカリバーに亀裂が入った。

 

「な……なんで」

 

「だから、持ってくるものを間違えたのだろ? はははは、ふんっ」

 

 聖剣エクスカリバーの刃は半分に折られ、王の間の床に突き刺さってしまった。

 

「くっそぉおー、ゼノリス、でも、まだまだ!」

 

 オレはそれでも、オーラソードを作り出した。ゼノリスと同じように二本のオーラソードを作り出した。

 

 二本のオーラソードがエネルギーの消費が速いのは知っている。だが、それはゼノリスだって同じはずだ。

 

「いいぞ、かかってこい。聖剣を失って、なにができる」

 

「覚悟だ!ゼノリス」

 

 オレは二本のオーラソードでゼノリスと打ち合っていく。

 

 カン!キャキン!!キャキン!!カキン!とオーラソード独特の音が響く

 

「私はこの世界の人間やモンスターに恐怖を与え、それが今、この私を形成する無限の魔力と無限のパワーを与えた。何人たりとも私に敵うわけがない、私が最強、私がこの世界の神となる」

「うるせぇ!ゼノリス、絶対にオマエの隙にはさせない」

「無駄だ、無駄だ。それと、私はオマエとらんまが嫌いだ。ただの繁殖行動に愛だの恋だの、大事だの大げさに。虫けらが……」

「くぅ…………そ、それがなんだって言うんだ」

 

 オーラソードを打ち合いながら、オレはゼノリスと口論する。

 

「気に食わないと言っているのだ、この世界に必要なのは、この恐魔ゼノリスだけで良いのだ。愛と名付けられた繁殖行動も必要ない」

 

「くそおぉお…………ゼノリス……」

 

 たしかにゼノリスの言う通り、今のゼノリスはオレたちの何倍もの強さを手にいれた。

 

 

 そのとき、声が聞こえた。カイの声だ。

 

『達也……聞こえるか、私だ……カイだ。』



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2-51.悪夢

『達也……聞こえるか、私だ……カイだ。パラムが倒れた今、私の最大奥義を剣に宿せるのは達也しかいない。今、アム姫が詠唱をしている。その最大魔力をオーラソードに宿し、必ずやゼノリスを打ち取ってくれ』

 

 オレが振り返るとアムが両手を掲げて、詠唱を開始していた。

 

「ディアナ……スカイ……ボルティカ……サンドラ……ディアナ……スカイ……ボルティカ……サンドラ……いけます!」

 

 アムが呪文を唱え終えると地底魔岩城の天井が突き破り、空が見えてきた。何十メートル先なのか、よくわからないが、青空が一瞬、見えれば、すぐにそこに暗雲が集まってきた。

 

「達也さん、オーラソードを!」

 

「わ、わかった……」

 

 オレはオーラソードを一本にし、それを暗雲に向けた。

 

「はっはははは、いいぞいいぞ、呪文はイメージが大切だ、これは楽しませてくれそうだ、さぁ、最大出力でかかってこい」

 

「ディアナ……スカイ……ボルティカ……サンドラ……ディアナ……スカイ……ボルティカ……サンドラ……ボルティカ……雷鳴撃呪文ライトニング・サンダーストーム!達也さん」

 

 アムは詠唱を完了すると魔力が尽きたのか、その場で倒れた。

 

 オレのオーラソードに高エネルギーの雷鳴が降り注いできた。試合会場でカイとパラムが放ったときよりも、数倍のエネルギーだ。これなら……。

 

「ゼノリス……! 喰らえぇえええーー雷鳴剣・極!」

 

「ほぉ。本日、最大のイメージと魔力とパワーだ。来い」

 

 ゼノリスはオーラシールドを作り出して、オレは雷鳴を纏ったオーラソードで何度も、それを打ち付けていく。

 

「すごいエネルギーだな、さすがは勇者と賢者。そのような技は好きだぞ」

 

 ゼノリスのオーラシールドに亀裂が走る。よし、これなら。

 

「これは少しまずいかもな、達也のオーラエネルギーとアムの最大魔力が作り出した剣だからな」

 

 オレはゼノリスに何度も何度も力の限り、雷鳴ソードで打ち付けていった。シールドさえ、破れれば……。

 

「達也!!まずい、足元を見ろ」

 

 らんまの声が聞こえた。オレの足元がゼノリスに螺旋のステップに誘われていた。

 

「し、しまった……」

 

「達也、オマエを仕留める技はこの技だと決めていたのだ。達也とらんまが何度も危機を救ってきたあの技でな」

 

「まずい、逃げろ、達也!」

 

「もう、遅い……飛龍昇天波ぁ!」

 

 ゼノリスの拳がオレの闘気エネルギーと魔力をすべて、打ち返した。オレの身体が黒い竜巻に巻き込まれて、飛ばされていく。

 

 飛ばされ、その後に落下してきたオレの身体が地面へと打ち付けられた。

 

「ぐはぁ…………」

 

 身体中が痛い。

 

「どうだ、己の技の威力は……はっははは、未熟な勇者だ、自ら螺旋のステップを作るとは。愚か、愚か」

 

「く…………」

 

 言葉が出ない。オレたちが負けたら、この世界はどうなる。こいつに支配されてしまうのか。

 

 ゼノリスがうつ伏せに倒れたオレに寄ってくる。

 

「ジ・エンドだな、達也」

 

「やめろ!ゼノリス」

 

 起き上がったらんまがボロボロの身体でオレとゼノリスの間に立ちはだかった。

 

「ほぉ、これが愛か。愛するものを守る、人間の言う綺麗な愛ってやつか?」

 

「らんま……」

 

「うるせぇ、さっきから、繁殖行動だ、なんだって。オレと達也のことを馬鹿にするのもいい加減にしろい」

 

「らんま、危ない……逃げろ」

 

「死ぬときは一緒だって言ったろ、達也」

 

 ゼノリスが影のように暗く笑った。山羊仮面で見えない顔が確実に笑っている。

 

「ふふ、達也、私の仲間になれ、オマエなら、ゼノリス魔騎士団の団長にしてやってもいいぞ」

 

「な、なんだと……、そんなのなるわけないだろ」

 

「そーだ、そーだ、達也がオマエの子分になんか…………うっ!」

 

 ゼノリスが指先をクイっと動かすとらんまに魔力の首輪が繋がれた。それが締まっていく。

 

「んぐ……んげっほ……ん、なんだこれ」

 

「ほらほら、はやく、答えを出さないと達也、オマエの大好きならんまの命はないぞ」

 

 オレは迷う事なく、ゼノリスの要求を受け入れた。

 

「わ………わかった……」

 

「達也……オレの命なんて気にするな!ゼノリスをぶっ倒せよ」

 

「はははは、らんま。オマエより、この私のほうが達也のことをよくわかっているようだな」

 

「らんま……オレは、この世界がどうのってことよりもらんまのことが大事なんだよ」

 

 

「…………達也」

 

 ゼノリスは開いていた指先を閉じた。

 

「死ね、らんま。達也の前で」

 

「らんまぁあああーーーー!!」

 

 

◆◇◆◇

 

 

 オレはベッドの上で起きた。身体中が汗をかいている。

 

「ここは……」

 

 オレが起きた場所は元の世界の『オレの部屋』だった。勉強机があって、本棚があって、TVがある6畳の部屋。ベッドの上で起きた。

 

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 元の世界だ。

 

 部屋から出て、一階に降りていくと母親がウインナーと卵を炒めていた。父親が新聞を読んでいる。弟が地元中学校の制服を着ている。朝と夕方に仏壇にお経を唱える習慣のある、婆ちゃんのお経が和室から聞こえている。

 

「今日も学校でしょ、はやく着替えてきなさい」

 

 オレはもう一度、自分の部屋に戻り、風林館高校の制服に着替え、朝飯を食べて、家を出た。

 

 自転車で10分の最寄駅に停めて、電車の乗って学校へと向かう。

 

 

 久しぶりに電柱や電線を眺めた。あっちの世界じゃ、そんなものはないから。

 

 あれは、すべて夢だったんだろうか。オレは一晩で、1年以上の出来事を夢見ていたんだろうか。

 

 電車を降りて、川沿いの道を歩く。川沿いのフェンス。ここは、らんまと一緒に帰ったときに、よくらんまが歩いた場所だ。オレもやってみようかと思ったけど、絶対に川に落ちるから、挑戦しなかったんだっけ。

 

 学校について、席に座る。久しぶりの景色。つい1年前までは、毎日、同じ景色から1日がスタートしてたっていうのに、不思議だ。やっぱり夢を見てたのか。

 

 らんまの席を見ると、まだ、来ていないようだった。天道あかねはすでに着席している。

 

 時間になり、出席番号順に名前が呼ばれた。サイトウの名前が呼ばれ、次はらんまの苗字、サオトメだが。その名前は飛ばされ、サトウが呼ばれた。

 

 オレは咄嗟に挙手して、先生に聞いた。

 

「先生! 今日、早乙女くんはお休みですか?」

 

「早乙女?そんな名前の生徒はうちのクラスにはいないはずだが」

 

 みんなから、どうしたんだという顔をされて、オレは着席した。

 

 天道あかねのほうを見たが、とくに変わった様子もなかった。

 

 

 一時間目が終わり、オレは天道あかねのほうの席へと向かった。

 

「あの天道さん、今日、らんまはどうしたの?お休み?」

「さっきから、なに言ってるの?らんまって誰?」

「あ、早乙女らんまだよ、早乙女らんま。男だけどさ、水をかぶると女の子になっちゃうらんまだよ、天道さんの許嫁の」

「私の許嫁?なにそれ、誰が決めたの?」

「そ、それは、えっと、父親同士が」

「ははは、面白いこと言うわね。そんな許嫁いないわよ。それに水をかぶると女の子になっちゃう男って、達也くん、漫画読みすぎじゃない?そんな人いたら、もう、TVニュースで話題になってるわよ」

「そっか……わかった、ごめん、なんでもない!」

 

 らんまがいない世界。どういう事だ、オレは元の世界に帰ってきたんだったら、らんまがいなくなるわけないじゃないか。元の世界で同じクラスだったわけだし。

 

 まさか、いつのまにか、クラス変えが?

 

 クラスの入り口を確認すると、ちゃんと1年F組と書かれていた。まさか、元の世界に戻ってきたけど、タイムリープしているとか? いや、でも、天道あかねの髪が短い。たしか、4月にオレも天道あかねも、この風林館高校に入学してきて、それから間もなくして、らんまも遅れて入学してきた。その後に、天道あかねの髪が短くなっているから。

 

 むこうの世界には、一年以上いたはずだが、こっちでは、どれくらい経っていたんだろうか。

 

 

 オレはここが元の世界なのか、それとも、異世界は夢の世界で、はじめから、そんなものはなかったのか。わからないまま、その日を過ごした。

 

 学校が終わり、家についたオレは、らんまが写っている写真があれば、天道あかねや学校のみんながらんまのことを思い出すんじゃないかと思い、クラスの集合写真を勉強机の中から探し出した。

 

「あった……えっ……いない」

 

 どこにもいない。記憶が曖昧だが、たしか、この日の乱馬は後列の真ん中で撮影されたはずだが、いない。そこがポッカリ空いているというよりも、「早乙女乱馬」という生徒がまったくいないクラスのようだった。

 

「そうだ……あとは、らんまの写真!」

 

 オレはこっちの世界にいるときに、天道あかねの姉、なびきから、らんまの写真を購入していた。金持ちの久能先輩に張り合うのは金銭的に辛かったが、なびきが売っているらんまの写真は全部買っていた。その写真らは本棚のフォトアルバムに収納しているはずだった。

 

 フォトアルバムはあり、写真はあるものの。そこにも、らんまの姿はなかった。虚しい空間だけが映された写真。

 

「くっそ、いったいどういう事なんだ。らんまが存在していないなんて……!」

 

 それから、何日も過ごした。らんまのいない世界を。

 

 何の展望もなくじじりと枯れていくように日々が過ぎてゆく。

 

 寂寥感に苛まれながらも、家と学校を往復する日々。身体の真ん中にぽっかり穴が空いたみたいだ。オレは毎晩、寝る前にベッドの中でらんまのことを思い出して、オナニーした。らんまのことを忘れないようにオナニーした。

 

「はぁはぁあぁ……はぁ……はぁはぁ、らんま……らんま、どこにいるんだよ……うっ」

 

 それでも、寂しい気持ちが満たされる事はなかった。

 

◆◇◆◇

 

 それから1ヶ月以上、経ったある夜。

 

 ふと、ラーメンが食べたくなって、家を抜け出した。オレは自転車で風林館高校近くのラーメン屋に行った。オレの大好きな『なりた屋』だ。

 

「そういえば、ここの話をらんまとアマゾネスの島から帰った後に話したよな」

 

 そう、都合良くらんまが現れるなんて思っていない。だいたい、もう、1ヶ月以上、いろんな人に聞いたが、そんな人知らないというのだから。

 

 当然、なりた屋の近くにも、らんまはいないし、店の中にもいなかった。

 

 オレは入り口近くの食券売り場でネギラーメンのボタンを押す、太ってしまうとわかりながらも、ライスのボタンも押した。どうせならと、チャーシューもトッピングしてしまった。

 

 席に座り、食券を差し出すと店員が油の量を聞いてきたので、いつものように『普通』と答えた。深夜0時を過ぎていて、平日の夜だったので客席はオレだけだった。

 

 

(これ、食べ終えたら……もう、らんまのことも異世界のことも考えるのやめよう。)

 

 

 店員がオレのテーブルにライスを置き、ラーメンを出した。

 

 オレは割り箸を割った後に、酢もたっぷり入れて、ニンニクもスープに溶かした。これがオレのスタイルだ。

 

 ラーメンを食べ始める。やっぱり美味い、深夜のラーメンは美味い。悪魔の味だ。

 

 そう、いつも。こうやって悩んだときには深夜のラーメンを食べて、気持ちをリセットしていた。オレの心の平穏を保つためのラーメンだ。

 

(でも、そうやって、らんまのことも、やっぱりいなかったって割り切れるのかな……。)

 

 そのとき、もう一人の客が入ってきた。



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2-52.アイノチカラ

「達也…………」

 

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「えっ…………」

 

 入り口のところにらんまがいた。

 

「どこにいたんだよ、ずっと探してたんだぞ」

 

「らんまこそ、どこにいたんだよ、天道あかねに聞いても、そんな奴しらないって」

「オレもだよ、誰も達也のこと知らなくて。それで、アマゾネスの島から帰ったときの話を思い出して、毎晩、ここへ来てたんだ」

 

「は?毎晩?」

 

 オレとらんまの話を遮るように店員が話かけてきた。

 

「そうそう、そこのお嬢ちゃん。1ヶ月くらいかね、毎晩、来てたんだよ。ラーメンも食べずにさ。ここに達也って高校生が来たら、らんまが来たって教えておいてくれって言ってたんだよ。あんたが達也かい」

 

「1ヶ月も……?」

 

 たしかに、オレがこっちの世界に戻ってきてから、1ヶ月くらいだ。それにさっき、らんま、アマゾネスの島って言ってたよな。

 

「なぁ、らんま、あっちの世界のことさ、覚えてるか?」

 

「ちょっと、お嬢ちゃん。今日はラーメン食べていくのかい?」

 

「あ……食べていきます、この達也のと同じのを」

 

 そして、らんまはオレに耳打ちをしてきた。

 

「悪ぃ、達也、金貸しておいてくれ。オレ、金持ってきてないんだよ」

「おっけ、おっけ。奢るって」

 

 オレは食券前で財布からお金を出す。

 

「あ、しまった……トッピングしたから、もう残り400円くらいしかない」

「はぁー?!ここのラーメン、達也と食べるのを楽しみにしてたのに」

「わかった。じゃあ、まだ、食べ終わってないから、残りのラーメンをらんまにあげるよ」

「へへへへ♪ そりゃ、悪いな」

 

 オレの席に座ったらんまに割り箸を渡した。らんまが勢いよくラーメンを口に運んだ。

 

「う、う、うめえぇえ……………」

「そりゃ、美味いだろ。嬢ちゃん、ここのラーメンは関東一のラーメン店だからね」

 

「はははは、世界一。いや、宇宙一ですよ」

 

 オレは大好きなラーメンをはじめて、店の人に褒めた。

 

 らんまはオレの残りラーメンを完食した後に、店を出た。

 

「ひゃぁー、腹一杯♪ でも、ないけど、ホント、美味かったな。また、来ようぜ」

「だな、らんま。話したい事あるんだけど、まだ、時間あるか?」

「もちろんだぜ、オレも達也に聞きたいことがあった」

 

 らんまとオレは風林館高校の横を通り、公園のベンチに腰かけて話した。らんまにあっちの世界の事は覚えているかと聞いてみたところ、ちゃんと覚えていた。冒険した事もゼノリスの事も、オレたちの家のことも。夜なのに、目の前の厚い壁が急に取り払われて、空が明るくなったようだった。

 

 らんまもオレと同じようにオレのいない世界で1ヶ月を過ごしていたようだった。

 

「なるほどな、じゃあ、どうにかして、また、元の世界に戻らないとだな……」

 

「んで、ここは、そもそも、どこなんだよ? 夢の世界なのか?」

 

「そこなんだけどさ、ゼノリスの奴。オレたちに二重の夢を見せてたかもしれないんだ」

 

「は? 二重の世界?」

 

「ずっと、ゼノリスと戦ったことを思い出してたんだけど、おかしな点がいっぱいあるんだ。らんまの飛竜降臨弾は魔法でないのに打ち返された」

 

「あっ……たしかに」

 

 オレはさらに推測を続ける。一粒の希望のタネを蒔くような話だ。

 

「他に聖剣エクスカリバーが、あんなに簡単に折られてしまった事。そして、最後に……洞窟の先の地底魔岩城に行く道の途中の黒霧」

 

「なるほどな、夢を見させられている可能性大ってわけか」

 

「おそらくは、あそこにオレたちが眠らされているんじゃないかと思うんだ」

「でも、どうやって、ここから元の世界、あ、いや、ゼノリスの夢の世界へ」

「鳥居だ!鳥居へ、行こう。オレたちが最初にあっちの世界へ行ったときの場所」

 

 そう決まれば、オレはらんまを自転車の後ろに乗せた。二人乗りで自転車を漕ぐ。

 

「よっし、急げ、急げーーー!ゼノリス待ってろよ」

「オレに、らんまのいない1ヶ月生活させやがって。めちゃくちゃ頭にきた!」

 

 鳥居に着くと、予想どおり、ここにゲートが開かれていた。カイやアムが作ったゲート同じだ。ここが異世界に戻れる場所。

 

 らんまと手を繋ぎ、そこを通ろうとする。

 

「よし、らんま。いくぞ……」

「あ、ちょっと待った……!」

「どうした?」

「そのさ、行く前にキスしたい、ここも今、夢の中かもしれないけどさ。こっちの世界じゃ、まだ、達也とキスしたことないから」

「い、いいけど……そういう事、言うなよ。なんか、緊張しちゃうだろ」

「ふひひ♪ 緊張させるのも楽しかったりして」

「からかうなよーっ、いっつもいつも…………んぅ」

 

 らんまが背伸びしてオレの唇に自らの唇を重ねてた。それだけじゃなく、舌もこっちの口の中に挿入してくる

 

「んぅう……んぅ、らんま……」

 

「ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ。1ヶ月、ずーっとキスしたかったんだ、我慢してたんだから、いっぱいチュウさせろ」

 

 そこで何分、キスしただろうか。いや、何十分、唇を重ねたのかわからないくらい、時間の流れがねじ曲がっていた。

 

 その場でセックスしたかったが、オレたちは我慢した。こっちの世界ではなく、あっちの世界でゼノリスを倒した後で、たっぷりするために。

 

 オレたちは鳥居をくぐった。

 

 景色は再び、魔王の間に。ゼノリスが苦しみ、うなされる。アムやパラムからエネルギーを吸い取っていた。

 

「やいやい!ゼノリス、よくもよくもよくもぉおー」

 

「この野郎、夢の中でも、なりた屋のラーメンは美味かったけど。絶対、許さないからな」

 

 

「バ、バカな………、私の最大魔術で悪夢を見せていたのに」

 

 アムとパラムも夢から覚めて起きあがる。

 

「ゼノリス、よくも私のカイを……」

「アム、私も……お父様やカイ様、達也さんを……」

「パラムもアムも……」

 

 オレは大声でアムに向かって、叫んだ。

 

「アム!ここも夢の世界だ、眠りから覚める呪文をオレたちにかけろ」

「ここも夢の世界?わかりました。メザ…イケ…ドケ…メハ…ザメ…」

「くぅうう、しかし、そんなことへの対策は簡単なこと、無詠唱!呪文封印」

 

 ゼノリスがアムの口に魔術でできた口輪を放つと、アムが声を失った。

 

「…………………んぐう、んぐぅう」

 

「ははっはは、これでオマエたちは永遠に夢から覚めることはない。唯一の呪文使いのアムの魔法を封じたからな。愚か!愚か!愚か!」

 

 高笑いするゼノリス。

 

「くっそぉおーーーー、ゼノリスめえ」

「だぁーー、これじゃ、夢から覚める事なんてできないじゃねえか」

「万事休す!」

「オレたちの負けかぁああああ?!」

 

 ゼノリスの高笑いは止まらない。

 

「再び、オマエたちに悪夢を見せて、恐怖エネルギーを吸い取ってくれるわ。それこそが、我が、幻夢の秘術を完成させる」

 

 

 

「なーんちゃって」

 

 

「達也も演技下手だな」

 

 

「らんまこそ……」

 

 

 オレとらんまが顔を見合わせて、ニカッと笑い、向かい合う。

 

 

「ゼノリス、オマエ。馬鹿だな♪ 夢から覚めるには定番の方法があるんだよ」

 

「そうそう、容赦なく、いくぞー。らんま! いっぱつで目覚めるように」

 

 オレたちは互いの頰に向かって、手を大きく振りかぶった。

 

「オマエら、ちょっと待てーーー!!」

 

 

「「遅い……!」」

 

 

 バッッチィイイーーーーンッ!!

 

 

 らんまとオレの頰が赤く腫れ上がり、オレたちは夢から覚めた。

 

 黒と紫の霧に覆われた階段で起きた。アムとパラムもオレたちに数秒後に起きた。

 

「さてさて、ゼノリス、本体はどこかな」

 

 そのとき、階段の上から、逃げる足音が聞こえる。

 

「逃すなぁあ!!」

 

 オレたちは大急ぎで、階段を登り、洞窟の外へと逃げていく。ゼノリスを追いかけた。

 

 変身前の山羊仮面の魔道士が逃げている。

 

「アム、あいつはすぐに逃げる!魔法で捕まえてくれ」

 

「はい、わかりました!!」

 

 アムがゴッドロッドを振りかざし、ゼノリスの動きを止めた。

 

「くぅっそお……助けてくれ、もう、モンスターらも引き返させる、だから、命だけは」

「ほぉー、命乞いか。ゼノリス、情けないな」

「私たちに夢の中とはいえ、苦痛を与えた罪は大きいわ」

「てめえ!!オレの大好きならんまに1ヶ月も会わせなくしやがって」

 

 まぁ、もっと早く、ラーメン屋に行けば、会えていたんだが……。

 

「さぁて、どんな技でオマエを倒してやろうか」

「だな……♪」

 

◆◇◆◇

 

「ぎえぇええええーーぎぃいええええええーー!!」

 

 夢を見させる魔道士。つまり、ゼノリスの正体は夢魔であると察したオレとらんまは。

 

 どこからともなく、牛乳と雑巾を用意してきた。小学校の思い出の定番の1つでもある給食の牛乳を誰かがこぼしてしまい、周囲の友人も一緒に雑巾で拭いたは良いが、後日、強烈なニオイを放つ物体。つまりは『牛乳雑巾』を先端につけた『この世で最も臭い武器』である聖剣牛乳雑巾モップを作り上げ、それをゼノリスの仮面になすりつけた。

 

「ぎええぇえええーー!!なんだ、この強烈な匂いはあああああ、魔力が弱まっていく」

 

 ゼノリスの断末魔の叫び声が響くと、仮面はパリーンと破れ、中からは馬顔のモンスターが現れた。予想どおり、ゼノリスの正体は夢魔ナイトメアであった。悲鳴と共に、その姿は消滅していって、最後に半分に割れた山羊の仮面だけが残った。



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2-53.報告【第二部最終話・完結】

「魔王軍との戦いは終わったよ、カイ……」

 

 オレたち4人は、レムール王国にいるベリーヌにゼノリスを討伐の報告をした翌日、丘の上へとやってきていた。

 

 墓には『偉大な賢者カイ、ここに眠る』と書かれている。

 

 パラムが花を添えた。

 

その瞳に悲しみはもうない。あるのはカイとの暖かく幸せな思い出だけのようにオレには見えた。

 

「ゼノリスの悪夢にうなされたとき、何度もカイが私を助けにくれたわ」

 

「私もです。賢者カイ様が助けに来てくれました」

 

 パラムとアムの二人がどんな夢をゼノリスに見させられていたかはわからない。でも、二人があのとき悪夢から覚めたという事はなにかしら、自分たちの強い意志で悪夢に打ち勝ったのだろう。

 

 アムが、頭に装備していた「さとりの冠」を墓に返そうと外すと、パラムがそれを止めさせた。

 

「それは、アムが持っていて……」

 

「……パラムさん」

 

「でも、その冠を見て、ときどきカイを思い出してあげてほしいの」

 

 ひゅうっと丘の上に風が吹いた。優しく清らかな風。とても心地よい風だ。

 

「なんか、カイっぽい風だな」

 

「……賢者カイ様は私に最初に教えてくれた呪文は風の魔法でした」

 

 アムがカイとの思い出を話はじめた。幼少の頃から直々に教わっていたアムもパラムと同様にカイとの思い出がたくさんあるのだろう。

 

「ずっと、なぜ、風からなのか不思議でした。だって、初級魔法といえば、火ですから」

 

 たしかに、魔法の初級といえば、火が定番だ。

 

「……でも、今日、わかりました。パラムさんが風の精霊エルフだからでしょうね」

 

「きっと、あの人はこういう日が訪れる事がわかってたのかもしれないわね」

 

 しんみりとした空気に光を照らすようにらんまが未来のことを話しはじめた。

 

「なぁ、二人はこれからどうするんだ」

 

「私は父の後を継ぎ、レムール王国を治めようと思います。また、いつ、このような事が起きるかわかりません。世界の各地域や国を統治する必要があると思います」

 

「私はそうだな……」

 

 パラムが一瞬だけ、目を閉じて、落ち着いた様子で考えはじめた。心の中のカイに相談したのだろうか。

 

「私はアム……。いえ、アム姫の護衛につかせてもらえないですか?」

 

「パラムさんがアムの護衛?」

 

「うむ……森での一人での生活もやはり寂しいしな。私も、この世界のためにできることをしようとおもう」

 

「それは、ぜひぜひ。こちらからもお願いしたいくらいです」

 

 まるで賛成の意思を伝えるかのように、また、丘に風が吹いた。

 

 ここにいる肉体は4人だが、心は5人いるようだ。

 

「ははは♪ カイのやつも賛成だってさ」

 

「オレとらんまはソイツェストの復興だな。あれだけボロボロになったのはカルデアだけではなくソイツェストもだし」

 

「そりゃ、忙しくなりそうだぜ」

 

 オレは3人に向けて感謝を伝えようと思った。

 

「今回は本当にありがとう……みんな。みんなの力がなければ、ゼノリスは倒せなかったな」

 

「ふふふ、先代の勇者以上に強いパーティだったわ」

 

「良かったな♪ 勇者達也殿」

 

 らんまがオレの身体を肘でついて、冷やかした。

 

「ぜひ、また、世界の危機が訪れたときに……いえ、復興したら、パフェを食べに行きますね、今度こそ」

 

「ふふ、もちろん。ぜひ、来てください。お待ちしてます」

 

「それじゃ、アム、パラム。またな」

 

「はい、ゲートだしますね」

 

「「ありがとう」」

 

 らんまと二人でゲートの前へ立つ。パラムとアムが手を振っている。二人の肩に手を添えるようにして立つカイの姿が見えた気がした。

 

「カイ……」

 

「達也、どうした?」

「いや、見間違いみたいだった」

「はは、変なやつだな」

 

「らんま、帰るとするか、我が家に。あ、建て直さないといけないか」

 

「まぁ、いいじゃねーか。何度もやり直せばさ」

 

 

ひゅ〜っ。

 

【挿絵表示】

 

 

 らんまがロンギヌスの槍を持ちながら、そんな事を言ったものだから、風が吹いた。

 

 

「やっぱり、カイだな。カイはここにいるな」

 

「だぁー!? オレはダジャレを言ったつもりなんて、これっぽっちもねーーぞー!」

 

 

—女らんまと異世界冒険記・第二部 完結—




4月中旬から毎日投稿を開始してきました『第二部』もこのエピソードにて完結です。
ここまでお読み頂き、誠にありがとうございました!
楽しんでいただけましたでしょうか?

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第二部・後書き前編

第二部完結のあとがき前編です。
作者の内輪ネタありな雑記ですので
興味ない方は無理に読まないでくださいね!


第一部は、第一部のときの後書きでも書いたように

中盤まで、プロットなしで行き当たりばったりで書いていたので

第二部はしっかりと物語の大筋を練りこんでから、執筆してみました。

 

延々と旅を続けていた第一部とは違って

拠点を持った上で、そこから物語が発生していくみたいなことをやってみようと思いました。

ちょうど、ジョジョの奇妙な冒険は第三部が旅で、第四部は杜王町を舞台とした話にシフトしていましたので、それを真似てみようかなと思ったんです。

 

 

舞台に選ぶなら、ここ!という事で

らんまと主人公が結ばれた場所「港町ソイツェスト」を拠点にしました。

 

異世界で永住すると決めた二人なら、パフェの喫茶店でも開くのかなと想像を働かせ

第二部の設定はどんどん決まっていきました。

しかも、港町なら材料を船便で取り寄せるとか、最もらしい移住場所じゃないかと。

ちなみに『喫茶PAND』という名前は、らんま1/2のアニメで、ちらっとだけでてきた店名です。

 

 

よーし、では、ここから。港町ソイツェストで色んな事件を起こして、二人に解決してもらおう!と思ったのですが

 

「あかん……これ、ぜんぜん浮かばないやつだ」という事でまったく浮かばなく

結局、そこを拠点にして、色んな物語を開始することにしました。

 

 

第一部のときも短編が連なっていたのですが、結局、次の話と場所や繋がりが強制されるので

第二部はあえて、しっかりと区切った短編が連なる形にしてみました。

 

ただ、それだけだと、統一感もないので二つの軸を考えてみました。

一つ目は、魔道士ゼノリスが力を蓄えて、結果、第二部のラスボスになる軸。

二つ目の軸はラスボスに挑むにあたって、仲間が集まっていくという流れで作りたいと考えたのでした。

 

 

ゼノリスは世界の人々に恐怖を与えて、それをエネルギーとして強くなっていく(結果的には夢を見させる)流れにしました。ちょいちょい登場しては、ちょっかいを出して、去っていく姿は、まるでバイキンマンのようでしたねw

 

 

では、仲間はどうしようかと考えたときに

達也が勇者で、らんまが武闘家だから、残り2枠はヒーラーと、なにかかなって目星つけました。プロット初期案だと、男盗賊と女賢者にしていました。

しかしながら、どうしても、魅力的な仲間にならないので困ってたんです。

そこで、魅力的な仲間をずーっと考えてたときに

自分がゲームをやっていて、一番、カッコイイと思う職業(orジョブ)はなにかなって考えて、魔法剣士とか、ファンタジーだとめちゃカッコイイよなと思ったんです。

 

〜後書き後編へ続きます〜




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第二部・後書き後編

第二部完結のあとがき後編です。
作者の内輪ネタありな雑記ですので
興味ない方は無理に読まないでくださいね!


自分がゲームをやっていて、一番、カッコイイと思う職業(orジョブ)はなにかなって考えました。

魔法剣士とか、ファンタジーだとめちゃカッコイイよなと思ったんです。

 

でも、男で主人公より目立つのはなしだ!と思い、金髪エルフの魔法剣士と人気要素詰め込みなキャラになりました。あまりヒネリがなく、むしろ、テンプレぽい設定になっています。

名前はパラムにしましたが、これは韓国語で風という意味です。

キャラクターの外見はロードス島戦記のディードリットに似ていますが、とくに関連はありません。

 

 

もうひとりは、ヒーラーだけど、僧侶というよりは賢者がいいよなって思って、考えました。

魔法剣士のパラムと賢者は一緒に行動している、夫婦、もしくはカップルという感じにしたいとおもってたので、男賢者にしました。

 

でも、最終決戦に行くにあたって、主人公を含め、男2女2のパーティというのは、華が薄いと思っていたので、どうしようかなって思ったときに閃きました。

 

 

―よし、男賢者の能力は若い女賢者に能力を受け継がせよう!

 

 

これも、参考作品が古いですが、FF5のガラフからククルにステータスが引く継がれる感じをイメージしました。

じゃあ、やっぱり賢者カイは死んでしまうのか。となったときに

書きたかったネタ二つと、この賢者カイから若い女賢者に能力が引き継ぐエピソードが繋がりました。

一つは、達也が赤子の姿になってアマゾネス島へ行く話です。

ここでは、らんま1/2の原作にも登場した「年の数茸」を使おうとしていました。

もう一つは、らんまが影武者になる、そっくり姫(アム)のお話です。

 

・カイは、エルフのパラムと一緒にいるために、「年の数茸」で若返りを繰り返していて、

じつは、それをベリーヌがもらって達也に渡していた

・そっくり姫(アム)は魔法の才能があり、カイに指導を受けていた。

 

だいぶ、話が繋がってきました。

 

多少、後付けになってはいるのですが、ミスリル装備を先代の勇者パーティの一員のパラムが着けていたという伏線も張ってありました。

 

喫茶PANDのコブがミスリル装備を見せびらかすときに、調子に乗って、こんな事を言っています。

 

「伝説の勇者のパーティの『魔法剣士のエルフ』は己の魔力を高めるためにミスリル装備を着けて魔王に挑んだという言い伝えもありますよね」

「それじゃ、このコブが、その魔法剣士になっちゃおっかな!」

「ははは、コブさんは魔法どころか剣の扱いもままならないじゃないですか」

 

という会話は伏線にしていました。

 

コブは、小太りだから、コブです。なかなか面白いキャラだし、セリフも作りやすいので、忘れたころに登場させるか、もしくは、忘れたままになってしまうか。それはコブの運次第でしょう。

 

 

話は戻りまして……。

 

 

賢者カイは長寿のエルフ・パラムと一緒にいるために若返りを繰り返していたが

それには無理があって、後継者を探していた。という物語ができました。

 

ある意味、描き切れてはいないですが

第二部はカイとパラムの物語という側面も強いかとおもいます。

しかし、そこは、達也&らんまとの対比といいますか、カップル賛歌な具合でエンディングはカイ&パラムの物語という感じにしました。

 

 

らんまにそっくりなお姫様で、賢者の能力を受け継ぐというアムは

これは、もう設定の時点で魅力的なキャラでした。

 

不思議なもので、書き始めていくと、どんどん勝手にキャラが出来上がっていくんですよね。

「おてんば」なんて設定は考えていなかったのに、達也を振り回したりしはじめて

なおかつ、怖いもの知らずといいますか、イケイケな性格になっていきましたね。

魅力的になりすぎて、らんまの人気が取られるんじゃないかってビクビクしています。

 

 

カイがアムに能力を渡すバトルはタワーディフェンス型のゲームを意識して書いてみました。

あまり、うまく書けていないですが、カイがアムに能力を渡している場所(喫茶店)をモンスターが攻撃してしまったら負けみたいな。あとは、無双ゲームみたいな雰囲気も織り交ぜています。最近はゲームしないのですが、過去にゲームをやって楽しかった記憶とかを作品内には随時、イメージとして取り入れたりしています。

短編小説「女らんまと攻略する異世界地下迷宮」のほうは、ローグ型をイメージしていますし。

 

 

最近、書いてて思うのですが、二次創作・Web小説はメッセージボトルなように思えています。

広大なネットに、自分の好きなキャラとの冒険の物語を投稿して

誰かが、いつか、読んでくれたときに。「この物語、たまらん!」となってもらえたらと思っています。

そんな日を夢みて、作者自身が一番、執筆を楽しんでいる「女らんまと異世界冒険記」は

まだまだ、続きます。

 

 

今、第三部の執筆をしています。6月の中旬頃から、また、19時に毎日更新していくかとおもいますので、ぜひ、また、読んでもらえれば幸いです!

 

 

〜後書きおわり〜




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第三部・玄武討伐編
第三部・プロローグ〜登場人物紹介


FOUR HOLY BEASTS〜四聖獣討伐編〜』

【挿絵表示】

 

 

〜これまでのお話〜

風林館高校に通う男子生徒の達也は女の姿のときの早乙女らんまに恋い焦がれていた。

らんまと転移した先の異世界で達也はらんまと力を合わせ、様々な出会いと冒険を繰り広げ、魔王を討伐する。勇者の力を得て、魔王を討伐した達也はらんまと結婚し、港町ソイツェストで喫茶店を営むのであった。

 

港町ソイツェストで喫茶店を営みはじめた達也とらんまは世界の各地で巻き起こる事件を解決しながら、レムール王国の王女アムや魔法剣士パラムらと出会う。

賢者カイの魔法知識と魔力を受け継いだアム。先代の勇者パーティの一員であったパラム。

達也とらんまはアム、パラムと共に、怪事件の裏で暗躍していた魔導師ゼノリスを討つ。

 

ある日、四聖獣が4000年の封印から目覚めてしまう。

幻獣姫(げんじゅうき)フレイヤは達也に、探知機を渡し、四聖獣討伐に赴くことを命じた。

勇者・達也はらんまと共に旅立つのであった。

 

◆◇◆登場人物紹介◆◇◆

 

・達也

この物語の主人公。

元の世界では、どこにでもいる平凡な男子生徒だったが

らんまと共に異世界に転移してきてからはバーサーカーや勇者の力を身につけた。

魔王サキュバスを倒し、世界を危機から救った後にらんまと結婚。

港町ソイツェストで喫茶PANDを営んでいる。

 

E.聖剣エクスカリバー

E.旅人の服

 四聖獣探知機

 

職業:勇者

LV56  HP:916 MP:476

ちから:206  すばやさ:150

みのまもり:245  かしこさ:147

うんのよさ:202  経験値:2132870

 

<呪文&スキル>

雷鳴閃光呪文・ライトニングボルト

破壊呪文・ディストラクションスペル

火炎剣・ファイアーストラッシュ

はやぶさ斬り

オーラソード

オーラアロー

オーラシールド

双竜昇天波 ※らんまとのコンビネーション技

 

 

・早乙女らんま

この物語のヒロイン。

中国に修行に行った際に呪泉郷の「娘溺泉」に落ちたことで、水をかぶると女になり、湯をかぶると男に戻る体質となった。この世界には女の姿で転移してきたので、お湯を被っても男には戻る事はない。達也と結婚し、喫茶PANDでは接客を担当している。

卓越した格闘センスを持ち、打撃での戦闘の他、槍術にも長けている。

竹を割ったようなさっぱりとした性格だが、かなりの負けず嫌い。

スタイル抜群のトランジスターグラマー体型。

 

【挿絵表示】

 

E.ロンギヌスの槍

E.ビキニアーマー

E.光の宝玉の髪飾り

 神獣のツメ

 

職業:武闘家

LV56  HP:782   MP:0

ちから:255  すばやさ:314

みのまもり:176  かしこさ:144

うんのよさ:180  経験値:2813257

 

<スキル>

無差別格闘早乙女流・火中天津甘栗拳

無差別格闘早乙女流・飛龍昇天波

無差別格闘早乙女流・猛虎高飛車

無差別格闘早乙女流・飛龍降臨弾

無差別格闘槍殺法・火中天津甘栗突

無差別格闘槍殺法・さみだれ突き

無差別格闘槍殺法・雷鳴突き

 

幻獣姫(げんじゅうき)フレイヤ

世界を見守り続ける幻獣界の女神。

封印から目覚めた四聖獣の討伐を達也に命じる。

 

・四聖獣

朱雀、青龍、白虎、玄武の事。

幻獣界の神に最も近い存在と言い伝えられている。

 

・賢者アム

らんまとそっくりなレムール王国の王女。14歳。

幼い頃より賢者カイから魔法の指導を受けていた。

賢者カイの力を受け継ぎ、賢者としての力を覚醒させる。

風系や治癒呪文が得意。

 

・魔法剣士パラム

先代の勇者アレルらと共に100年以上前に魔王を討伐した伝説の魔法剣士。

エルフの生き残りであり、長年、賢者カイと暮らしていた。

卓越した剣術の使い手である。魔導師ゼノリス討伐後はレムール王国でアムの護衛に就く。

 

 

・湯太郎

幻獣アーヴァンク。大きな青黒いビーバーの姿をしている。

温泉街で達也とらんまと出会い、使役される。

普段は小瓶の中に入っており

達也とらんまはアーヴァンクの他にもピンクスライムとルーパー、ピクシーを使役している。

 

・天道あかね

天道家の三女。らんまの元・許嫁。

達也とらんまたちの後に異世界に迷いこむが

魔王討伐後に開かれた転移ゲートをくぐり、元の世界へと響良牙たちと帰っていった。

 

・先代の勇者アレル

100年以上前に魔王を討伐し、武闘家ヤオと結婚し国を築いた。

 

 

 

◆◇◆街の紹介◆◇◆

 

・港町ソイツェスト

グレス大陸で一番大きく、各大陸へのアクセスも便利な港町

冒険者も数多く訪れ、レストランや宿屋も充実している。

達也とらんまはこの港町で喫茶PANDを営んでいる。

 

・レムール王国

山岳地帯に位置する城塞都市。アムの父であるレムール国王が統治している。

 

・東都キサラズ

レムール王国のある大陸への玄関港。

リゾート地としても有名で多くの観光客で賑わっている。

 

・魔王の島

魔王が封印されていた島。魔王討伐後にも凶暴なモンスターが棲んでいる。

魔導師ゼノリス討伐後には元の世界に帰るための転移ゲートが開かれている。

 



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3-1.まるでガメラ?!

「うわ?! これじゃ、まるでガメラじゃないか」

 

 幻獣姫フレイヤ様から直々の任を受けたオレとらんまは四聖獣を討伐しに、この北の浜辺へと訪れていた。

 フレイヤ様から、借りた四聖獣レーダー。そのつまりは、ポケモンGOみたいなインターフェイスの探知機で、まずは『玄武』を探しだしたわけだ。なぜ、玄武からにしたかというと四聖獣のうちでも最弱の設定である事が多いからだ。

 

 浜辺で他の海亀と戯れていた玄武はオレたちが近くと、すぐに攻撃を開始してきた。頭や手足、そして、尾までも甲羅内へ引っ込め、そのまま、手足を引き込んだ位置から火炎を噴射し、その推進力を利用して、空中を回転しながら、オレたちに火炎を飛ばしてきた。

 

「だあぁあー?! あちぃ、あっち」

 

【挿絵表示】

 

 ビキニアーマーで防御されていないらんまの素肌に向けて、火炎が飛ぶ。

 

「大丈夫かー、らんま! おわっ」

 

 見境なく、といっても、この浜辺にはオレとらんましか、ガメラ、いや、玄武の敵はいないのだが。

 

「四聖獣といえば、最弱は亀だって話とぜんぜん違うじゃねーか。こいつ、めちゃくちゃ強いぞ」

 

「悪ぃ、悪いぃー!」

 

 オレはらんまに謝りながら必死にガメラの攻撃を避けた。

 

 動きは機敏で、オレが遠くから、オーラアローがうまい事当たったとしても、甲羅には虚しく当たるだけ。ダメージでいえば、一桁も出していないだろう。

 

 玄武は、さらに空中をグルグルと回転しながら炎を噴射し続けた。

 

 これでは埒が明かない。

 

「しゃぁない、撤退だ。らんま」

 

「無差別格闘早乙女流奥義・敵前大逆走っ!」

 

 早乙女流の真髄「走・考・攻」を顕著に表している敵前大逆走をらんまが繰り出した。簡単に言えば逃げながら反撃方法を考えると言うことだ。なにも難しい事はないので、オレもらんまと一緒になって、敵前大逆走で逃げた。

 

 昔に天道あかねが「そんなスチャラカな奥義がありますか!」と突っ込んでいたが、似たような奥義は現実の武術にも存在するらしい。

 

 例えば太極拳の場合、明らかに形勢が不利だと判断した時には「勢いよくその場で震脚を踏み、相手が驚いたところで全力で逃げる」という技が本当に存在している。

 

 

 というわけで、オレとらんまは敵前大逆走で浜辺の岩場に逃げ隠れた。

 

 そろりと、気配を消して、岩場の影から遠くの玄武の様子を見る。

 

 玄武は黄昏るように、海を遠く見つめるだけだ。

 

「うーん、ぜんぜん凶暴には見えないけど、フレイヤ様は討伐してこいって言ったよな」

 

「あぁ、たしかに言った。そう言ってた」

 

 どう見ても無害に見える。街や村を破壊したわけでもないし、図体が大きいだけと、ちょっと火炎を放射するだけで周りの海亀と違いはない。

 

 しかし、フレイヤ様は一刻も早く世界各地に出没した四聖獣を討伐してほしいと依頼してきた。

 フレイヤ様いわく、魔王の力よりも厄介だという事らしい。

 

 

 さっきまでの反撃と比べて、穏やかな様子の玄武。

 

 無理やりにでも討伐しようとイジメたら、浦島太郎でも現れそうな雰囲気だ。

 

「んー、どうすっかなぁ」

 

 玄武がここから遠く離れる様子もなさそうだとわかると、らんまが岩場に腰を下ろした。もう久しく、男の姿の乱馬となっていないが、元男なので、らんまは座るときに足を閉じたりしない。いつも肩幅程度に足を開いて座る。見慣れた光景だが、何度見ても、ドキッとしてしまう。

 

 いつまでもらんまに見惚れているわけにもいかないのでオレは作戦を提案してみた。

 

「水辺に入ったところでオレの勇者の呪文で電撃ショックを与えるとか?」

 

「そうするしかなさそうだな。あの甲羅じゃ、オレの槍や爪での攻撃も意味ないみたいだしな」

 

 らんまは久しぶりの強敵との戦闘を楽しみにしていた。しかし、自分のバトルスタイルが玄武に有効でないと分かり、大きくため息をついた。

 

 しかし、オレたちはパーティであり夫婦だ。どんな戦いも二人で力を合わせてこその勝利だからこそ、意味があるとオレは考えている。今回、四聖獣の討伐の任をフレイヤ様から受けたときに、オレは先代の勇者のパーティの一員でもあり経験も豊かな魔法剣士のパラムと、賢者カイの魔力を受け継いだレムール王国のアム姫も誘うつもりだった。

 

 しかし、らんまが二人で討伐するべきだと言い出したため、誘わないと決めたのだった。

 

 

 だからこそ、玄武はオレとらんま、二人で闘うべきだと思った。

 

 

「なにか、弱点はないか、探そうぜ?」

 

「そうするしかないよな」

 

 岩場から、再度、玄武の様子を観察する。緑色の勾玉のようなものが見えた。勾玉は玄武の額部分に位置している。さっきはすぐに甲羅の中に頭も入れてしまっていたので見えなかったのだ。

 

「脳天に勾玉があるな、アレが弱点だぜ、きっと!」

 

「定番っちゃ、定番だよな……」

 

 そう、あれは忘れもしない。オレとらんまがこの世界に来て初めて挑んだクエストで砦の塔へ行ったときのことだ。砦の塔のボスモンスターであったオークも額の赤い宝玉が弱点だった。

 

 あのとき、オレはまだ、一般高校生の身体能力しかなかったから、らんまの足を引っ張るまいと必死に戦ったんだったよな。

 

 それが今じゃ、オレが一人で戦っても勝てるかもと、らんまが不貞腐れてしまう始末か。

 

 オレも強くなったもんだと、感慨に浸った。

 

「なんだよ、ニヤニヤしちゃって、気色悪いやつだな。面白いことでもあったのかよ」

 

「あ、いや、別にそういうわけじゃないけどさ。ほら、らんまと、また、こうやって冒険に出れるのが嬉しくってさ」

 

「ふふ、それはオレも同じだよ。オレだって達也とこうやって冒険に出れて楽しいさ」

 

「よし、じゃぁ、玄武をさくっと討伐しちまうか!」

 

 あれだけの強力な火炎を吹き出しながら反撃してくる相手でも、なんだか、らんまと力を合わせれば、簡単に勝てそうな気がしてくるから不思議なもんだ。この世界じゃ勇者となったオレだけど、結局のところ、一番の強みは先代から受け継いだ勇者の力ではなく、らんまの笑顔なのかもしれない。

 

 作戦という程のものでもないが、らんまと打ち合わせた。

 

 その戦術は玄武の強力な火炎放射の猛攻に耐えながら、ひょっこりと顔を出したところをオレがオーラソードを突き刺す事だった。闘気のエネルギーを最大限に出力したオーラソードの一撃で仕留められる算段だ。

 

 勝負は一瞬のうちに決まるだろう。あんな平均以下の運動力の男子高校生だったときでもオークの脳天に短剣を直撃できたのだから、今回も楽勝だろう。

 

 

「やい! 玄武、オレたちが相手だ、かかってきやがれ」

 

 マントを翻し、露出度の高いビキニアーマー姿のらんまが玄武の前に立ちはだかった。

 

 らんまが槍で突っつくと、すぐさま、玄武は頭と手足を引っ込め、その甲羅の隙間から火炎を噴射しながら、飛び上がった。さっきと同じようにグルグルと回転しながら、らんまに向けて、火炎球を飛ばしてくる。

 

「よっ! はっ、あらよっと、ほりゃ! ほいさ!」

 

 槍を回転させながら、サーカスのファイヤーショーのように玄武から飛ばされた火炎球を次々と槍の穂に受け止めていくらんま。もしも、今が夜だったら、さずかし素晴らしいファイヤーパフォーマンスで大勢の客を楽しませているであろう。

 

「うっし、なら、オレも続くぜ」

 

 オレは斧を軽々と振り回せば、玄武の火炎球を弾いていく。

 

 これなら、楽勝だ。あとは、玄武が疲れて、顔を出すところを待てばいい。

 

 

 戦闘中だというのに、オレたちは二人きりのファイヤーパフォーマンスを繰り広げた。本当に見物客が、ここにいないのが勿体無いくらいだ。

 

 

 

 それから、待つこと。数十分。

 

 

 

「はぁはぁ、いい加減、顔を出しやがれよ。このドンガメ」

 

 元男という事を差し引いても口の悪さは随一のらんまが愚痴った。

 

「ホント、こいつ、ずっとグルグル回りぱなしでよく目が回らないよな」

 オレのファイヤーパフォーマンスの腕も、この数十分で巧みレベルまでスキルアップしたが、それでも、まだ、顔を出さなかった。

 

 そして、それから、待つ事、数分後。

 

 我慢比べは、オレたちが勝り、玄武がついに顔を出した。

 

「達也ぁ、今だぁああ!」

 

「任せろ、パラディアム! オーラダガー」

 

 勇者の力を解放したオレは斧を投げ捨て、短剣サイズのオーラソードを作り出した。空高く飛び上がり、逆手に持ったオーラソードで玄武の額目掛けて、一気に突き刺す。

 

 

 はずだった……。

 

 

 渾身のミス!

 

 

 勇者・達也のオーラダガーは、するっと玄武に避けられ、虚しく、浜辺の砂を突き刺した。

 

「「え、えぇえええーーー?!」」

 

 らんまと二人で目を丸くして驚いた。



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3-2☆.あの日と同じ

 らんまとファイヤーパフォーマンスをしながら、弱点であろう勾玉がくっついた顔が出るのを待っていたのだが。

 

 オレのオーラダガーは玄武に避けられてしまった。

 

 すると、玄武はその場で甲羅の中に隠れてしまった。

 

 作戦大失敗。

 

 今の奇襲で自分の弱点がバレてしまったのかのように、玄武は反撃もせずに、ただ、ただ、その場で静かに甲羅の中にいるだけ。

 

 恐る恐る、オレが甲羅の中を覗くと一瞬だけ、玄武と目があった。言葉は交わさずとも、絶対にここからは出ないぞ。と意思を表する目に見えた。

 

「わ、悪ぃ……らんま」

 

 オレはらんまに向かって頭を下げた。自分の実力を過信していた。あのファーストクエストのときに出来たのだから、勇者の力を得て、身体能力が大幅に上がった今なら、楽勝で玄武の額にオーラダガーを突き刺せるだろうと。過信していた。

 

 なんで、外したかはわかる。玄武が気づくのが早かったんじゃない。あの日、オークを倒したときと同じだけの緊張感をオレが持っていなかったからだ。すべてはこのオレの責任。このまま、ずっと、頭を出さないまま、何日も待つかもしれない。

 

 頭を出したとしても、玄武は警戒しているはずだ。二度と額の勾玉部分に攻撃する事は不可能かもしれない。

 

 

 四聖獣討伐の第一歩はオレの過信でチャンスを失ってしまった。

 

 

 夕日が沈む浜辺で頭を下げていると、らんまの明るい声が聞こえた。

 

「ま、大丈夫、大丈夫♪」

 

 オレの顔を上げさせると、ニッコリとらんまが微笑んだ。

 

「らんま……」

 

「大丈夫だって。もう一度、こいつの顔を出させるなんて、容易い♪ 容易い♪」

 

「そんな、また、何十分、いや、何時間待つかわからないのに……」

 

「どーせ、こいつ、オスだろ?」

 

 らんまが甲羅に隠れている玄武に向かって声をかけるとピクッと甲羅が少し反応した。

 

「なにか、方法が……?!」

 

「任せろって、オレたちはニコイチだ。達也はこいつの後ろに回って、スタンバッてくれ。次こそ、チャンスを逃すなよ?」

 

 言われるままに、オレは玄武の尻尾部分のほうに回りこんだ。オーラダガーを作り出し、握りしめた。今度は絶対に外さない。次ので必ず仕留めてみせる。

 

 

 

「玄武センパ~~イ、は・や・くぅ~~ん♡」

 らんまがブリッ子声を玄武に向かって出すと、甲羅がビクッと反応した。

 

 

 次の瞬間。

 

 

 ふぁさっと、玄武の前方にビキニアーマーのブラ部分を脱ぎ捨てた。

 

【挿絵表示】

 

 

「さ、下も脱ごっと」

 

 

 そのらんまの台詞に、すっかり緩みきった玄武は、甲羅からスケベ顔を飛び出させた。

 

 

 今だ!

 

 

 オレはらんまの生おっぱいを見たい気持ちを堪えて、後ろから一気に……。

 

 

 勾玉にオーラダガーを突き刺した。

 

 

 グサッ。

 

  鈍い音を立てながら、玄武は痛かったのか、はたまた、らんまのバストトップをじっくりと拝めなかったのか、涙を流しながら、勾玉を残して消えていった。

 

 

「やった……やった……なんとか、倒した……」

 

 緊張感が解け、腰が抜けそうになりながらも、なんとか立っているオレに上半身裸のらんまが抱きついてきた。これも、あのとき、初めてオークを倒したときと同じだ。抱きつかれ、らんまの素肌と密着する感触も。

 

「やったな! 達也、めちゃくちゃ強い相手だったけど、倒せたな。オレたち二人でさ!」

 

 四聖獣との最初のバトルに勝利し歓喜するらんま。

 

「ちょ、らんま……おっぱい丸出しで抱きついてくるのヤバイッて……あっ」

 

 らんまが抱きついてきたことで、ズボンの中で一気に勃起したペニスは射精してしまった。

 

 ドピュピュッ。

 

 結婚しても、オレのウブなペニスはらんまと初討伐を祝ったあの日と同じだった。




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3-3.次の目的地

オレのオーラダガーが額の勾玉に突き刺さると、玄武は勾玉を残して消えていった。消えていったというよりも、勾玉に封印されていったというべきだろうか。

 

 北の浜辺で緑色の勾玉を拾う。付着した砂をささっと手で払うと勾玉がキラリと光った。先ほど、たしかに出力を最大にしたオーラダガーを突き刺したはずなのに割れているどころか、勾玉は傷一つも付かずに綺麗に修復している。まるで新品のような輝きを放っている。

 

「さすがは、四聖獣ってとこか」

 

「へへ、まずは、1匹目討伐完了ってな♪」

 

 ビキニアーマーを装着したらんまが上機嫌に笑っていた。白熱した戦闘というよりも我慢比べに近い戦闘だったが、素直に強敵の討伐完了に喜んでいた。

 

 たしかに、らんまは喫茶PANDでウエイトレスとして働くよりも、こうやって冒険者として強敵とのバトルを繰り返しているほうが活き活きとしている。

 

 この異世界での喫茶店開業は二人で決めた事だけれど、あの街にらんまを閉じ込めておいた事に少しだけ後ろめたくなった。

 

 

「次はっと……あと、3匹だよな。残りは青龍に白虎に朱雀と」

 

 だいたい、どこのゲームでも朱雀がラスボスである事が多い。四聖獣は各種タイトルによって、呼ばれ方は四神であったり四獣と呼ばれる。この世界では四聖獣と呼ばれているようだった。

 

 オレが知っているかぎりでは、9割方の作品で玄武が最弱で朱雀が最強。その実力差はかなり開いている。

 

 しかし、玄武の次に討伐するべき四聖獣は青龍にするか白虎にするか、悩ましいところだ。どちらのほうが実力があるのか記憶も曖昧だ。あまり、どちらがという順番もないかもしれない。

 

「達也、ささ、次、行こうぜ♪」

 

【挿絵表示】

 

「なぁ、らんま。次は青龍と白虎、どっちに向かう?」

 

「残りは朱雀もいるだろ? なんで、青龍と白虎の二択なんだ?」

 

 質問に質問を聞きかえしてきたらんまに、オレは丁寧に詳説する。

 

「探知機の反応は3匹とも、たいして距離の差はないんだけどさ。朱雀はだいたい、どこの世界でも最強が常なんだ。だから、最後に戦うべきだと思う。でも、青龍と白虎はどちらを先に倒すかとかは世界によって様々だったと思うんだ」

 

「ふーん、ま、オレは、いきなり最強の朱雀でもいいけどな」

 

 まるで戦闘民族サイヤ人風な思考を持つらんま。たしかに、いきなり最強を倒しに行っても、倒せれば問題はないのだが……。

 

 オレも2番目に朱雀を倒しにいきたい気持ちも湧いてきた。

 

「らんま、ショートケーキのイチゴは最後に食べる派? 最初に食べる派?」

 

「えっと……」

 

 口元に手を当てて、らんまが考え始めた。思い出しに苦労するほどのようだ。そういえば、コイツは早食いのらんまだった。

 

「えっと、一気に食べる派だな! にゃははっは♪」

 

「その回答でいくと、残り3匹と同時に戦うって事になっちまうよ」

 

 さすがのらんま。斜め上の回答だった。しかし、それは方角的にも無理そうだ。

 

「ホント、どっちでもいいんだけど。よし、青龍にするか」

 

 その場では、らんまには言わなかったが、虎は哺乳綱食肉目ネコ科ヒョウ属に分類される。虎は、大丈夫だろうけど、猫が大の苦手ならんまには不利な戦いになる可能性も少しはあるだろう。そんな予測を立て、オレは次の標的は『青龍』に決めた。



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第三部・漁港の港編
3-4.漁師の港


 次のターゲットとした青龍の場所を探るべく、探知機を再度、始動させ、世界地図と照らし合わせる。

 

 フレイヤ様から渡された探知機には世界地図の機能はない。あくまでも大雑把な方向と位置しか示してくれない。なので、世界地図と睨めっこしながら、場所を特定する必要がある。探知機は地図上では東の大陸の外れのほうに青龍の反応を示した。ここの場所は、以前にらんまとレムール王国へと向かったときに経由した港町だ。レムール王国にはオレたちの仲間の賢者アムや魔法剣士パラムもいる。

 

「えっと、ここの東の街の名前はっと、あ、キサラズだ」

 

「木更津? それ、オレたちの世界にもあるような名前だな」

 

「はは、そうだな」

 

 あのときはベリーヌが港に馬車を用意していたため、街には立ち寄ることはなかったがネーミングが日本風なので記憶には残っていた。

 

「そうと、決まれば出発だな」

 

 

 オレたちは、目的地をキサラズに定め、今いる地点から一番近い港へと向かうことにした。

 

 正直、移動は面倒臭いが、それも旅の醍醐味ではある。らんまと海を左手に北の浜辺から南下した。日が沈み海が暗くなる頃、遠くに明かりが見えた。目的の港のようだ。

 

 そこは街というよりも簡易的な魚港だった。

 

【挿絵表示】

 

 世界の貿易港として盛んなソイツェストに住み慣れてしまっているから、この港がずいぶんと簡素に見える。しかし、なんだか、港に灯った明かりは暖かい。その暖かいオレンジ色に吸い込まれるように建て物に入っていった。そこは酒場風の店だった。中では男らが酒盛りをしていた。リーダー格の横には物静かな美熟女も座っている。

 

「こんにちは、あ、いや、こんばんは~」

 

 オレは男らに恐る恐る話しかけた。正直、あまり社交的な性格ではないが、明日の朝には船に乗らせてもらわないといけないしな。

 

「おうぅ、若いの。こんな田舎の港になんのようだ?」

 

「あ、ちょっと妻と二人で旅をしていまして……」

 

 らんまに手を出されないように妻である事実を先早に伝えた。

 

「へぇー、お若いのに。二人旅ねぇ」

 

「明日の朝に船を出してもらいたいんだけど、お願いできるか?」

 

 口が悪いらんまが先に交渉役を名乗り出てしまった。旅の交渉役はオレに任せておけと、あれほど、言っておいたのに……。

 

「ほぉ、明日に船ねぇ。ま、金があれば船は出してやらないこともないがな」

 

 リーダー格らしき中年の男がらんまの交渉に乗ってきた。

 

 手でらんまを制して、乗船料の交渉はオレがするとアイコンタクトを送った。

 

「東のキサラズまでお願いしたいんですけど、おいくらになりますか?」

 

「キサラズか。そうだな、これくらいでどうだ?」

 

 中年の男が指を二本立ててきた。

 

「200ゴールドですか、それくらいなら」

「いや、2千ゴールドだ」

 

「2千ゴールド?! いくらなんでも、それは高すぎだろうが!」

 

 男が提示した料金にらんまが目をパチクリさせた。

 

 この世界での2千ゴールドといえば、3ヶ月は食事付きの宿屋に泊まり続けられる金額だ。

 

「お嬢ちゃんよぉ、キサラズといえば、そんなに近くはない。それくらい払って当然だろ。いいんだぜ、こっちは払わなくても。それにキサラズまでの往復には3、4日かかるからな。その間、漁業ができないんなら、それくらい払ってもらわないとこっちも困るんだ。がっはっはっは」

 

 中年の男はジョッキを高々と上げ、テーブルを囲んでいた左右の男らと乾杯して、ビールを飲み干した。

 

「達也、どうするよ……」

「払えない金額ではないが、ちょっと高すぎるよな」

 

 思えば、ノープラン過ぎた。そもそもはフレイヤから旅費も工面してもらうべきだった。今回はいつものベリーヌのバックアップもない事だし、ゴールドのやりくりは必然だ。

 

「じゃぁ、こうするのはどうよ?」

 

 男が頰を赤らめて、オレの目を見てきた。

 

「ワシたちと勝負しよーや」

 

「勝負?」

 

 男の言葉に横のらんまもピクっと反応した。持ち込まれれば、どんな勝負でも引き受けてしまうのが、らんまの悪いところでもある。オレは注意深く、男の話を聞くことにした。

 

「もしも勝てたら、キサラズまでの船代はタダにしてやる。その代り、オマエが負けたら、船代は4千ゴールド払ってもらう。どっちにしろ、目的地であるキサラズに行けるのだから悪い条件じゃないだろ?」

 

「…………」

 

 オレに考え込む暇を与えずに男が喋り進めた。

 

「早抜き対決でワシと勝負しよう」

 

「早抜き対決?」

 

 早抜き対決……。いったいなにを早く抜く対決なのだろうか。

 

 男の口から説明された勝負内容は驚くべき内容だった。

 

「あぁ、フェラでの早抜き対決だ」



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3-5.ガルテオとユマ

 オレたちはキサラズへの船便に乗せてもらおうと魚港に訪れると、中年の男から『フェラの早抜き対決』を申し込まれてしまったのだった。

 

「はぁ?! そ、そんなのできるわけないじゃないですか」

 

「だって、そっちも夫婦なんだろ?」

 

 美熟女の肩を男が抱き寄せた。喋り声に酒臭さが漂う。これは酔った勢いで持ちかけてきた冗談だろうか。

 

「ワシの名はガルテオ。こっちは妻のユマだ」

 

【挿絵表示】

 

「自分は達也……妻のら」

「嫁のらんまだ」

 

 オレの言葉を遮って、らんまが名を語った。まずい。らんまはこの勝負に乗る気かもしれない。その前にオレはらんまを制した。

 

「ちょっと、らんま。こんな勝負、バカげている。引き受ける必要はないぞ」

「おい、達也。逃げる気か、こいつらオレたちを試してんだ」

 

 予感が当たった。らんまはこの勝負を受けるつもりだ。フェラの早抜き対決なんて、まとまな対決じゃない。

 

「ふふふ、威勢の良い娘だこと。好きよ、嫌いじゃないわ。いいわ、私も乗るわ、この話」

 

 さっきまで一言も喋っていなかったユマが口を開いた。ロココファッションが簡略化されたドレスに包まれたその姿はまさに美熟女という言葉が相応しい。年は30代前半くらいだろうか。

 

「おぉ、いいね! ガルテオ船長の早抜き対決」

「ふへへへ、これは今夜も酒が進みそうだぜ」

「ユマさんのテクをまた見せてもらえるんですか?!」

 

 なるほど。ガルテオは自前の船を持っているんだな。だから、こういう勝負を持ちかけてきたのか。

 

「では、勝負するかどうかの返答は後回しにさせてもらって、勝負の内容を詳しく教えてくれませんか?」

 

「ほぉ、なかなか慎重だな、ひっく。慎重な冒険者は長生きする。よし、教えてやろう」

 

 ガルテオが酒臭い息を吐きながら、説明をしはじめた。

 

「ワシは妻のユマにフェラでヌいてもらう。達也もらんまにフェラでヌいてもらう。せーので開始して、はやく射精したほうが勝利だ。べつに難しいルールじゃないだろ? それぞれ互いの妻に触るのも禁止だ。べつにスワッピングの類じゃねーからな」

 

 オレは冷静に考えてみた。ガルテオはすでにかなり酔っ払っている。

 

 これだけ酔っ払っていれば、オレに勝ち目はあるだろう。なんせ、この数日間、らんまと旅の移動に忙しかったらからヌいていない。

 

 ゆっくりと、隣のらんまの様子を窺う。まっすぐとらんまはユマを睨んでいた。こんな勝負を持ちかけられて、怒っているのか、はたまた、単純に勝負と名のつくものから逃げるのは許されないのかは、わからない。でも、らんまの目はやる気に満ちていた。

 

 オレは一度、呼吸を置いてから、心を決めた。

「わかりました……いいでしょう、その勝負をやります」

 

 おーーっと湧き上がるテーブルの男たち。その場に2名しかいないのに、まるで大勢の歓声が巻き起こったかのようだった。

 

「ただし、どういう事があっても、オレのらんまには指一本触れさせません。もしも、触れたら、そのときは力尽くで船を奪います」

 

「はっははは、大丈夫だ。あくまでコイツらは見物人だ、ワシだってユマには、コイツらの汚い手には触れられたくねぇ。気持ちは尊重するぜ」

 

 ガルテオに案内され、建物の二階にある客室へと場所を移した。

 

 馬鹿げた勝負だけど、やるからには絶対に勝たないといけない。オレは初めて味わう緊張感に心がざわつきながら、らんまの手を握った。



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3-6☆.フェラチオ早抜き対決

 建物の外観のわりには小綺麗な客室にガルテオとその仲間がマットを2組敷きだした。さっきの反応から察するに、すでにガルテオとユマはこの勝負を何度か行なっているのかもしれない。

 

 朱色とオレンジの中間のような色に照らされた部屋。たしか、興味本位でネット検索した『カップル喫茶』と雰囲気が似ている。

 

 部屋の中央は薄いカーテンで区切られていた。

 

「まぁ、こういう作りだ。入りな」

 

 マットを敷き終えたガルテオに薄いカーテンを開けられて、オレとらんまはマットの上まで移動した。

 こういうことは初めてなわけで、オレは不安でらんまの手を離せなかった。少し手も汗ばんでいる。

 

「説明するのもヤボだが、いちおう、説明しておくぜ。ワシと達也はこのマットの上で仰向けに寝転がる。自分でシゴいたりするのはNGだ。妻側はフェラだけだが、まぁ、手コキくらいは良いだろう。早く射精したほうが勝ち」

 

「わかりました、説明ありがとうございます……」

 

「他に確認しておきたいなら聞いておいたほうがいいわよ?」

 

 ユマがそっと息を吹きかけるような妖艶な声色を飛ばしてきた。

 

「他……。妻のおっぱいを触ったり、キスをするのは?」

 

「ふははは。達也、面白い奴だな。らんまのおっぱい触りたいか?キスもしたいか?」

 

「…………」

 

 オレは言葉に詰まってしまった。当然のように触りたいし、キスもしたい。けど、なんか、それを他の男に白状する事はどうしても恥ずかしくなってしまった。

 

「なんだ、ヘタレか。こいつは、勝負するまでもないな、ヤメだ。ヤメ」

 

「おい、ちょっと待て! 達也はヘタレなんかじゃない」

 

 見物人となったガルテオの仲間からもブーイングが飛ぶ中、らんまがオレを庇った。

 

「へぇ、らんま。そいつは、人前じゃ、好きな女のおっぱいを好きとも言えないんだぜ?」

「そんな、達也はオレのおっぱい大好きだし、オレとのキスも大好きだ」

「お嬢ちゃん、あんたには聞いてないよ!」

 

 物静かなユマが声を荒らげた。

 

「ガルテオは達也に聞いてるんだ。そうやって、いつも旦那を甘やかしてばかりいたんだろ」

「くぅ、うう……」

「らんま、大丈夫だ。たしかにガルテオさんとユマさんの言うとおり、オレがはっきりしていないのがいけないんだ。それに今の二人の言葉でわかった。この勝負、酔っ払いの遊びじゃない」

 

 オレの言葉にガルテオが口角を上げて笑った。

 

「ははは、ちょっとはわかってきたようだな……それじゃ、勝負させてもらうぜ」

 

 ガルテオがマットに仰向けになれば、オレもその横に寝た。横のガルテオとは手を伸ばしあっても触れられない距離。ガルテオを見ると、すぐに視線は天井に向けた。

 

 

 ガルテオが、もぞもぞっとズボンとパンツを脱ぎ、ペニスを露出させた。すでに勃起している。他人のペニスが勃起しているのを間近で見るのは初めてだ。

 

「ほら、達也も早く脱げ。二人とも脱いだら、勝負開始だ」

「は、はい……」

 

 一方のオレは緊張して、萎縮してしまっている。ふにゃチンを晒すのは恥ずかしい。でも、勇気を持って、そのまま、露出させた。

 

「緊張してるか、達也。誰でも最初はそうだ、ワシだってそうだった。でも、勝負ははじめさせてもらうからな」

 

 

「達也……大好きだ、絶対に勝とうな」

 

 オレはらんまの問いかけにも反応できないくらい緊張しきって身体がこわばってしまっている。

 次の瞬間、ペニスがらんまの口に包まれた。ひやっとする感覚。

 

 横のガルテオをチラ見すると、ガルテオも目を閉じている。ガルテオのペニスを下着姿のユマが咥えていた。勝負が始まったんだ。

 

 ユマとらんまがそれぞれのペニスをしゃぶる音が聞こえる。唾液をふんだんに絡ませた咀嚼音。

 

「う……あぁ……うっ」

 

 ダメだ。緊張して、ぜんぜん勃起しない。いつもなら、気持ちいいはずのらんまのフェラにぜんぜん反応しない。カーテンでは区切られているものの見物人たちの目も気になるし、横のガルテオとユマが気になってしょうがない。まったく集中できない。

 

「はぁはぁっあむっ……じゅるるるるるっれろれろれろれろっちゅっぱちゅっぱっ!」

 

 らんまがすごい勢いでオレの萎えチンポを立たせようとフェラと手コキを繰り返している。

 

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 それでも、まるっきり勃起する気配がないオレのチンポ。

 

 横ではガルテオの呼吸が荒くなっている。

 

 やばい、この勝負、負けてしまう……。



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3-7☆.口内粘膜

 キサラズへの乗船を賭けて、オレたちとガルテオ夫妻のフェラ早抜き対決がはじまっていた。

 

 らんまがスタートダッシュを決めるべく、すぐにオレのペニスを咥え、フェラを開始した。とくに先端をむしゃぶり、刺激していく。

 

「んくぅ、負けられっか。オレたちが勝つんだ。はむっ、れろっ! ぢゅるるっ…んあっ、ぢゅっぷあっ……」

 

 らんまがオレのペニスをガルテオよりも先に射精させるべく、激しくフェラチオをしている。こんなアウェイな状況にもかかわらず、らんまは必死にストロークを続けていた。

 

 しかし、らんまの口の中でもオレのペニスは虚しく柔らかく、フニャチンのままだ。完全にこの状況に飲まれている。心では緊張しまいと思っても、身体は素直にこの状況に萎縮してしまっていた。

 

 周囲の状況が気になってしょうがない。焦れば焦るほど、どうする事もできずにいた。そういえば、AV男優は誰にでもなれる職業ではないそうだ。体力よりもむしろ、その勃起力。他にオスがいる状況でもペニスの硬さを維持できる者だけが成れる漢の職業だと、どこかのエロ本の記事で読んだ覚えがあった。AV女優は毎年、毎月、新人が登場しては消えていくのに、同じ男優がウザいほど、繰り返し登場するのはそういう理由もあるからだそうだ。

 

 そんな知識を無駄に思い出しているから、オレのペニスは射精どころか、勃起もできずにいた。非常に悔しい状況に情けなくて、涙もでてきそうだ。なんで、こんな勝負を受けてしまったんだ。

 

「らんま……ごめん、無理だ。緊張しちまって、ぜんぜん勃起できない……」

 

「馬鹿野郎、なにをあきめてんだ。今、オレが勃たせてやっから、諦めるな! はむっ…はむぅっ、チュtじゅぷじゅぽ、じゅぷれろれ……」

 

 ガルテオがオレを見下すような目を向けてきた。その下では漢となったペニスが妻ユマのフェラを受けている。

 

「もう少し、骨のある男かと思ったけど、そんなもんか……やっぱり無意味な勝負だったな、んうぅ、ううぅ!」

 

 ガルテオが己のペニスをしゃぶるユマに感謝するように優しく髪を撫でた。ユマもニコッとガルテオに微笑みながら、ペニスをしゃぶり続けた。

 

 オレは悔しかった。自分の情けなさだけではなく、らんまのフェラに勝利をもたらせられない悔しさに心が痛んだ。苦しい。愛するらんまに惨めな想いをさせてしまい苦しい。

 

「ほら、達也! オマエ、らんまが好きなんだろ。その想い、ぶつけてやれ、なにも恥ずかしがることはない、愛は伝えろ。自分の口で伝えるんだ。好きな女で勃起することは恥ずかしいことじゃない!」

 

 ガルテオがオレを鼓舞する。その言葉はオレに向けての言葉だったが、まるでガルテオ自身にも向けているようだった。

 

「ユマのすべてが好きだ、ユマの髪、身体、尻、脚、胸。すべてが好きだ。ユマの口マンコは最高だ。こんな最高の嫁さんをもらえて幸せだ、だから、ユマを幸せにしたい!この気持ちは誰にも負けん……はうぁ、はう、気持ちいい、最高だぁ、はぁあ」

 

 ガルテオが声を荒らげた。必死に叫んでいる。それはユマへではなく、世界に向けての叫びにも聞こえた。

 

 

―オレだって、らんまのことが大好きなんだ。らんまと結婚できて幸せだ。らんまのことを幸せにしたい! その気持ちは負けるもんか。ガルテオどころか、誰にだって。

 

 

 オレは緊張でこわばる身体で無理やり、喋りだそうと試みた。声帯を震わせて、勇気を声に変えていく。

 

「お、れだって……ら、ら、ら、らんまのことが……す、すすす、きだ、だれ……にもまけない。せ、せかいでいちばんすきだ、らんまのことが」

 

 必死な告白。人前での必死な告白にガルテオやユマはおろか、見物人たちの笑い声なんて聞こえなかった。この場にいる全員がまるでオレのらんまへの愛を応援するかのように聞いてくれた気がした。

 

 オレは自分の願望を言葉で続ける。なに偽りなく、らんまに願望を伝える。

 

 

「らんま! 裸見せてくれ、オレの大好きならんまのおっぱい見せてくれ!」

 

 

「へっへへへへ、達也。その言葉待ってたぜ♡ 見せてやるよ、よく見てくれ! ピクシー、オレの身体を照らしてくれ。達也によーく見えるようにな♪」

 

 らんまが呼ぶと数匹の光の妖精ピクシーが鞄の中から出てくる。眩しいほどに光を放ち、らんまの身体を照らした。そして……。

 

「無差別格闘早乙女流奥義! 完全脱衣!」

 

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 らんまが一気にビキニアーマーをすべて脱ぎ捨てた。最高の脱ぎっぷり。男らしいらんまの脱ぎっぷり、大好きだ。躊躇なく全裸を晒すらんまが大好きだ。

 

「あぁ、すっごい、すっごい、すっごい、すっごい、すっごい……」

 

 びくん!! びくびく、びくん!!

 

 触れられてもいないオレのチンポが硬さを増していく。

 

 ガッチガチにMAX勃起したオレのフルチンポを全裸らんまがしゃぶりはじめた。

 

「ぢゅっ〜〜〜〜〜ぢゅっぼッ! ぢゅっぼッ!ぢゅっぼッ!ぢゅっぼッ!んぢゅる♡れおれうべろべぅ♡ぢゅぞぞぞッ♡ぐぽぐぽぐぽぐぽぐぽッ♡ぢゅっ〜〜〜〜〜ぢゅるるるるるるッ!」

 

「んくぅ、気持ちぃい! らんまのフェラ、最高だぁああ!」

 

 その場にいるガルテオや見物人たちに自慢するように叫ぶオレ。どうだ、オレのらんまはこんなに最高にエッチな身体でフェラチオなんて、めちゃくちゃ気持ちいいんだぞ。なんせ元男だから、気持ちいいポイントを知り尽くしている。らんまが、らんまが、らんまがぁ、最高の女なんだ!

 

「ひゃひゅや、ひっぱいひもちひょくひゃってくれえ♡ぢゅぶっ……♡ぢゅッ♡ぢゅぢゅッ♡ぢゅぞぞぞッ♡ぢゅぞッ♡ぢゅびびびッ♡ぢゅるっ♡ぢゅるるるるるッ♡」

 

 浅ましいオレの欲望を詰め込んだ玉袋を丁寧に舐め上げる様は圧巻。らんまのお口によって脂ぎった睾丸がふやかされる。もちろん、肉竿のケアも忘れていない。睾丸舐めを継続しながら、片方の手の親指と人差し指で指輪っかを作って緩い手コキのおまけ付き。タマ舐め手コキで竿も睾丸も快感をらんまが提供し続ける。

 

「はぁっ……ああ………はぁっ………んはぁ、らんまぁ! らんまぁああ! らんまぁ!」

 

 一気にこみ上げてくる。3割の前立腺液と7割の精嚢分泌液が混じり合い、らんまのためのスペルマザーメン精子が作り出された。

 

 オレは手を伸ばし、らんまのぶらさがったデカパイを揉む。

 

 ぐいん!ばいん、ぐいん、ばいぃん。

 

 周りの男らに自慢するように揉んで揉んで揉みまくる。

 

 らんまの乳首側が下で、オレの小指側も下。その向きで掴んで揉みまくる。

 

 こんな場所でらんまを「乳モミ」だけで感じさせてやる。

 

 オレは揉みまくった後にらんまの乳首をつまんだ。クイクイっと摘む。こんな状況に固く突起させやがって。その硬さにオレのS心に火が灯された。

 

「はぁはぁあぁ……はぁ、はぁはぁ、達也。気持ちぃい♡ ちくびきもちぃい♡」

 

 らんまが気持ちよくなると、すぐ隣にいたユマも下着を脱ぎ始めた。

 

 四人全員が全裸となり、フェラチオ早抜き対決が白熱する。

 

「んのぉお、おぉお、おぉおー、ユマ! ユマ! ユマぁ!」

 

 中年の漁師のおっさんの声なんか聞きたくもなかったが。ガルテオもオレがらんまを好きなようにユマが好きなんだ。その気持ちが理解できた今、ガルテオの声にイヤな気分がしなくなっていた。

 

「らんまぁ、大好き! 愛してる、らんまの顔もおっぱいも身体も性格も、なにもかも大好きだ、愛してる! こんなオレと結婚してくれてありがとう」

 

「なに言ってるんだ、達也。オレだって、達也のこのデカチン大好きで大好きでしょーがねえ♡ 達也の嫁さんになれて、これ以上、幸せなことはないぜ♡」

 

 オレは足指がピンと伸ばした。大股開きになって射精した時の一番気持ちいい体勢を探りあてた。らんまも目の前の睾丸から白濁汁を搾り取るための動きへとシフトし、タマ舐めをしていた舌がねっとりと下から上へゆっくりと戻り、張り詰めた亀頭を舌を這わせて咥え込む。細められた目と視線が合って、最後はフェラチオで射精させるつもりであることがアイコンタクトだけで伝わった。

 

 オレのスペルマザーメン精子がこみあげてくる。

 

「あっはぁ、出る! 出る! 出る! らんま、出るぞ! らんまの口のなかに出すぞ、出しちまうぞ」

 

「おうぅ♡ 出せ、出せ、出しちまえよ♡ いっぱい出してくれ」

 

 ガルテオも射精が近いようだ。全身汗だくになりながら、目を閉じて、ユマに咥えらながら腰を上下に振っている。

 

「んはぁあ……ら、らんまぁあ、らんまぁあ! んはぁああうああ、イ、イキそう……うぅ!」

 

 一心不乱とはまさにこのことで、口内粘膜を押しつけたうえで頭の前後運動。喉奥の狭まった窪みに張り詰めた亀頭を押し込んだかと思えば、ヌルヌルと引き抜いた際には、肉傘の部分にぴったり唇が引っかかるまで引き抜くロングストローク。激しい搾精運動のせいでらんまのおさげ髪が振り乱れる。らんまのフェラチオが続けられる。

 

「んあぁあ、あぁあ、イ、イ、イクぅうう、らんまぁああ!んぁうん、らんまぁあ、イクゥウウ、イクぅうう、すげえ気持ちぃいいよお、らんまぁあああ!!愛してる!」

 

 ドピュウ、ドピュゥウ、ドドピュウゥッ。

 

 オレのチンポから精子がらんまの口に放たれた。らんまの口からも溢れるほどの大量射精。渾身の無差別バキュームフェラで出来立てホヤホヤの白濁汁が根こそぎぶっこ抜かれた。

 

「ん、べっほぉ、んぐべぇっほお、んぐびゅべほおおぉ♡」

 

 らんまが一滴も逃さまいと口で受け止める間に、隣のガルテオも射精したらしい。

 

「んうぅう、ユマぁあ、、ユマァアア!んぉおあああんああ」

 

 中年のガルテオがまるで中学生の男子のように盛った声で雄叫びをあげた。その姿、オレと同様に気持ちよさそうだ。

 

 

 勝負には勝った。でも、色々と教えられた。

 

 らんまはバキュームフェラで搾り取ったザーメンを口いっぱいに溜めた後、ごきゅごきゅと喉を鳴らして嚥下させた。少しずつ確実に胃の中に流し込んで、時間をかけて完全に飲み下し終えたようだ。

 仰向けに寝たオレにらんまが覆いかぶさってきた。精子は全部、飲み干したらんまにオレはキスをする。

 

「らんま、すごい気持ちよかったよ。ありがとう……チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ。はぁはぁっ…じ…ゅるる、ンチュパ、チュパチュバァ、んちゅはぁはぁっはぁはぁっ」

 

「んふふ♡ 途中から勝負なんてどうでもよくなってた、ただただ、達也を気持ちよくさせたくて、それだけのためだった……」

 

「オレもだよ、らんま、オレもだ……はぁはぁあぁ、はぁ、はぁはぁ」

 

 数分の放心状態の後、ガルテオが立ち上がった。満足気な表情を浮かべて、親指を立てサムズアップのジェスチャーを送ってきた。

 

「今夜は久しぶりに楽しかった。朝に船だしてやるからよ、ここは好きに使ってくれ。じゃな。寝坊したら置いてくからな」

 

「…………ガルテオさん。ありがとうございます、それじゃお言葉に甘えせてもらいます」

 

「おやすみな」

 

「おやすみなさい」

 

 オレたちは階段を降りていくガルテオとユマに手を振った。




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第三部・青龍討伐編
3-8.キサラズへ出航


 久しぶりによく眠れた。

 

 昨晩は早抜き対決の後に、フェラチオのお礼にと、らんまにクンニで奉仕して何度もイカせた。挿入はしなかったが、お互いに気持ちよくなった後にぐっすり眠れたらしい。

 

「らんま、起きろ。朝だぞ……」

 

 窓から差し込む朝日にすっかり明るくなった部屋から一階へ降りていくと、ユマが起きていた。

 

「おはようございます……」

 

「んふふ、おはよう。あの人はね、あの後もずいぶんと飲んじゃったみたいで、出発は昼前からしね」

 

 漁師の朝は早いはずだ。オレたちをキサラズに送るために、漁を休んだから、ゆっくり寝ることにしたんだろうか。

 

「それに、あの人はぶっきらぼうなとこあってごめんなさいね。あんな勝負を持ちかけちゃって」

「いえいえ、その……色々と教えられました」

「じつは私たちも、もう何十年も前に同じ勝負を持ちかけれたことがあったのよ」

「そうだったんですか……」

 

 勝負に勝ったとはいえ、キサラズまで送ってもらえるし、寝場所まで貸してくれた。オレはなにかガルテオに返せるものはないかと考えた。

 

 建物の外に船が見えた。けして大きくはないが頑丈そうな漁船だ。

 

 ガルテオが起きてくるまでの間に甲板磨きをさせてもらえるようユマに聞いてみようと思った。多少、出しゃばった真似かもしれないが、そうさせてもらいたかった。

 

「あの船で送ってくれるんですよね。オレ、掃除させてもらいたいんですけど、いいですか?」

「ふふ、もちろんよ。きっと主人も喜ぶわ、やってくれるなら是非お願い。デッキブラシはそこの倉庫に入っているから、持っていってくんな」

 

 オレは倉庫からデッキブラシを取り出し、起きてきたらんまと共に漁船の掃除を始めた。

 

◆◇◆◇

 

 昼過ぎまで漁船を掃除していると、ガルテオが起きてきた。

 

「おい、コラ! 他人の大事な船になにしてくれてるんだ!」

 

 遠くからドスを効かせたガルテオの声が響いた。

 

「す、すいません。乗らせてもらうなら、掃除くらいはさせてもらおうかと……」

 

「ちゃーんと、ユマさんには許可ももらったぜ」

 

 船に乗ってくるガルテオ。血相を変えていた顔は演技で、すぐにニカっと豪快に笑った。

 

「あっはっはは、ちょっとはオマエらをビビらせてやろうとおもってな。ありがとな! ピッカピカの船なら気分もいいさ。それじゃ、まもなく出航するぞ」

「はいっ!」

 

 ガルテオとユマ、そして、ガルテオの子分でもあるジェロ。そして、オレとらんまの5名が乗船し、キサラズへ向けて出航した。

 

 沖に出たところで、オレは小瓶に入っている幻獣アーバンクの湯太郎を見せた。

 

「あのうちの湯太郎に引っ張ってもらってもいいですか? そのほうがキサラズへは早く着くと思うんです」

 

 ガルテオの操船の邪魔はしたくないが、四聖獣討伐の旅は、そんなにゆっくりはしてもいられない。それに昨日、言いたいことはすべて言うべきだと、教えられたわけで。

 

「幻獣アーバンクの湯太郎? よくわからんけど、見せてみろ。そういえば、昨日もピクシーを出してたな」

 

 らんまが小瓶の蓋を開けて、湯太郎を海にだしてやった。鎖に繋がれた湯太郎が引っ張ると、漁船が速度を増した。

 

「おおー、これはすごいな。オマエたち、ずいぶんと不思議なやつらだな。外は広いな。湯太郎はビーバーみたいだけど、魚は食うか?」

「はい、魚は大好きです」

「それじゃ、後でしっかり食わせてやるよ」

「ありがとうございます!」

 

 オレとらんまが御礼を伝えると、湯太郎はイルカのように海面をジャンプして喜んだ。

 

【挿絵表示】

 

 湯太郎のスピードアップも加わって、船は今夜中にはキサラズに着きそうな見込みとなった。オレはキサラズに着く前にガルテオと話をしておきたかった。

 

「あのガルテオさん……いいですか?」

 

 船の舵を握るガルテオの横に立つ。

 

 海を眺めた視線を戻さずにガルテオが歓迎してくれた。

 

「ふはは、男同士の話か。いいぜ、なにか話したいんだろ?」

 

「今回はありがとうございました。それに昨日の勝負のことも……」

 

「礼はいらねーよ。こっちだって好き好んで持ちかけたんだ」

 

「オレ、らんまとずっと一緒にいたいです。夫婦になって、そろそろ半年は経ちますけど、やっぱり、まだまだ知らないことも多くて」

 

「らんまはいい娘だな。思いやりもあるし、気も効く。周りもよく見えている。でも、オマエは甘えてばかりじゃダメだ。助け合うのが夫婦だが、助けられてばかりじゃダメだ。男なら、ときにはリードしてみろ。そうすれば、もっと惚れてくれるぜ」

 

 それからオレはガルテオと二人で海を眺めながら、いろんな話をした。やはり話して良かった。

 

 そうこうしているうちに港が見えてきた。キサラズだ。



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3-9.東都キサラズ

 夜のキサラズに船が着き、もう、どこの店も閉まっていたので宿屋へと向かった。ガルテオたちは日帰りの予定だったが、湯太郎のおかげもあって、予定よりも大幅に到着が早かったため、宿に泊まり、翌日に帰ることとなった。

 

 翌朝。

 

「それじゃ、ありがとうございました」

 

 らんまと二人で漁船に乗り込んだガルテオたちを見送る。思えば、今回の四聖獣討伐の旅は幸先が良い。こんな素敵な人らに出会えたんだから。

 

「おう、また、いつでも船が必要なときは来てくれよな。世界中のどこの海にだって行くぜ」

 

 ガルテオの船は大きくはないものの。漁船としてはしっかりとした造りで、たしかにどんな航海にも耐えうる素晴らしい漁船だった。

 

「ふふ、ありがとうございます。それじゃ、お気をつけて」

 

 船が遠くに見えなくなるまで、オレとらんまは笑顔で手を振り続けた。航海中に港町ソイツェストで喫茶店を営んでいることも伝えたら、ぜひとユマと行きたいと行ってくれたので、また、そのうち会えるだろう。むしろ、また会いたい。

 

 

「さてと……これで、また青龍探しだな」

 

 縮尺を広げて、探知機での反応を探す。青龍の反応はどうやら、このキサラズ近くの海を示している。

 

「どうだ? 見つかったか?」

 

「うーん、どうも、海の中なんだよな。潜ってしまっているのか」

 

 反応が動いている様子はないので、海の中で眠っているのかもしれない。

 

 オレとらんまはボートを借りて、キサラズの海へと行ってみることにした。

 

◆◇◆◇

 

 水着に着替えて、貸しボート屋でボートを借りた。らんまが着替えたのがスリングショット水着ではなく、競泳タイプのワンピースであることは残念だったが、胸部にBOYと書かれたその白い水着はよく似合っていた。しかも、ハイレグだ。

 

【挿絵表示】

 

 ボートを手押して沖に出し、再び、湯太郎の身体と繋いだ。

 

「そのまま、進んでくれ」

 

 ぐいぐいっとボートが壊れない程度にゆっくりと進む湯太郎。

 

 探知機を頼りにナビゲートすると青龍の反応の真上まで着いた。

 

 ここの真下に青龍がいるはずだが、まったく見えない。オレとらんまは海に顔を突っ込んでみるが、まったく見えない。水深もかなり深そうだ。

 

「湯太郎、ちょっと潜って見てきてくれるか?」

 

 らんまがお願いすると湯太郎は元気よく潜っていった。

 

◆◇◆◇

 

 それから、数分後。湯太郎が戻ってきたが、青龍らしき者はどこにもいなかったという。

 

「ひゃぁー、こりゃ、参ったな」

「海底のところの洞窟とかあるのかもしれないな。入り口は別のところにあって、洞窟を進んだ先がこの辺りとか?」

「こんなんだったら、先に白虎のほうに行くべきだったか?」

 

 オレは探知機で縮尺を大きくし、白虎の反応を見る。今、いる地点から真西の方向だ。距離にすれば、急いでも3日はかかる距離だ。

 

「青龍は後回しにして、他行くなら、朱雀のほうが近いかもしれないな」

「ま、それならさ、2、3日は青龍を探すとするか」

 

 たしかに以前の宝玉を集める旅のときは八宝斎や楽京斎が争奪のライバルがいたので、急ぐ必要もあったが、今回はそうでもなさそうだし。そこまで急ぐ必要性は薄かった。とは言いながらも呑気に数年かけて探す事もできなそうではあるが……。

 

◆◇◆◇

 

 結局のところ、オレたちは一度、キサラズの街へ戻ることにした。

「こういう情報集めのときは酒場へ行くのが鉄板だよな?」

 

「まぁ、そうだな」

 

 

 キサラズはソイツェストに次ぐほどの大きな港町で冒険者や旅人で溢れていた。気温も高く、まるでリゾート地の顔も持ち合わせているところが、ソイツェストとの違いだろう。

 

 オレとらんまは酒場に入り、まずは話しかけやすそうな酒場のマスターに聞いてみる事にした。

 

「あの、ちょっといいですか?」

「はいはい、なんでしょう。旅のお方」

「この辺りに、そこの海底に通じている洞窟とかあるはずですけど、知りません?」

「はて、洞窟……。私は知りませんなぁ」

「そうですか……」

「青龍がいるはずなんだけどさ、なんか、そういう情報とかないのかよ?」

 

 また、早とちりならんまが、機密情報である青龍の名前を出した。オレが口を押さえる前に話はじめるから、ホント、せっかちだ。

 

「青龍? うーん、わかりませんが。そこの海はドラゴットの海と呼ばれていまして、ドラゴットというのは龍神が語源だそうです。季節ごとに1度ずつ、胡瓜を海にお供えするんです」

「ほぉ、ドラゴットの海」

 

 ここ数週間か数ヶ月で復活した青龍となにか関係があるのかもしれない。例えば、大昔には青龍がここに住んでいて封印された後に、龍神が伝説となり、海の名前になったときかもしれない。

 

「あぁ、思い出しました。小さい頃によく祖母から聞かされたんですけど、ドラゴットの海には竜宮城があり亀を虐める事なかれと」

「亀を虐めるなだって~?」

「どうかしました?」

「あ、いえ、なんでも……あ、ありがとうございました」

 

 らんまと冷や汗をかきながら、出ていく。

 

 緑の勾玉を布袋から取り出す。

 

「竜宮城が存在しているかどうかはわからねーけど、玄武をいじめたばかりのオレらが招待される可能性は薄そうだな……」

 

「あぁ、まったくだ……、これは先に朱雀のほうへ行くべきかもな」

 

 後回しにするにしても青龍討伐の最大のヒントである竜宮城への道のりは遠そうだった。



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3-10.助けた恩

「これは、もしかすると玄武から倒したのはまずかったんじゃないか?」

「そうかもしれない……すまないな。らんま」

「まぁ、でも、しょうがねえ。朱雀が近いなら、そっち行こうぜ」

「たしかに青龍探しはかなり難しそうだな」

 

 らんまと岸を歩き、ドラゴットの海を眺めた。

 

【挿絵表示】

 

 砂浜に腰をつけて、座っていると、1匹の小さな亀がのっそのっそと歩く。

 

「助けた亀に連れられてか……」

 

 らんまが砂浜に緑の勾玉を置くと、小さな亀がその周りをクルクルと周りはじめている。

 

「なにやってんだよ、らんま」

 

「亀を遊ばせてんだよ……竜宮城あるなら行ってみたかったぜ」

 

「あるなら、そりゃ、オレだって行きたいよ。でも、帰ってきたら、じいちゃんばあちゃんになっちゃったりしてな」

 

 ここは異世界。竜宮城が存在している可能性だってあるだろう。しかし、行けたとしても長居するのは危険かもしれない。

 

◆◇◆◇

 

 小さな亀を遊ばせていると、そのとき、海岸沿いに悲鳴が聞こえた。

 

「きゃぁあーーっ! 誰か助けてぇえ」

 

 らんまと二人で顔を見合わせて、すぐに立ち上がり、声の元へ直行する。

 

 数名の水着美女たちがサハギンに襲われていた。

 

「でやがったなぁ! モンスター、オレたちが相手だ」

「ちょっと待て、らんま! このサハギン、前にチッタソラーレの水門のところにいたサハギンと同種に見えるぞ?」

 

 この世界に来てから、2ヶ月程度経ったころだろうか。旦那様から頼まれたオレとらんまは屋敷の水門に棲みついているという化け物退治を行なった。その化け物というのはサハギンのことであったわけだが、サハギンはリヴァイアサンの稚魚を取り戻しに来ただけであった。

 

「よぉ、お久しぶり……?」

 

 あのときのサハギンたちと同じ顔には見えるが、同じやつという保証もない。しかし、らんまは気さくに声をかけていた。

 

 水着美女たちはオレたちと入れ替わりで、その場から去っていった。

 

「らんま、同じやつかどうかはわからないぞ」

 

 とは言いながらも、ダメ元でオレもサハギンに聞いてみる。

 

「オレたちさ、このドラゴットの海の底にいるはずの青龍を探しているんだけど知らないか?」

 

 サハギンが頷いた。

 

「えっ……?! 知ってるのかよ」

 

 らんまがサハギンの肩を持ち、揺さぶるように問いただした。

 

 サハギンの濡れたべちょべちょの肩からオレの顔に水が飛び散る。ぬるっと冷たい……。

 

「連れていってもらえるのか?」

 

 サハギンは笑顔を作るのは苦手なようだが、笑っているように見えた。

 

 ちょっと離れててとジェスチャーをしたサハギンは泡のようなものを作り出した。直径3メール程度の球体の泡だ。

 

 その中に入れとジェスチャーを続ける。オレとらんまはそのしゃぼん玉みたいな泡に入ると、ゆっくりと海に向けて進み始めた。

 

「うわ?! すげえーな! これ」

「あぁ、まったくだ」

 

 はじめての体験。これを使った海底ツアーをやったら、一儲けどころか、この世界での億万長者になれるんじゃないかというくらいの最高の海水探検だ。

 

 オレたちを包んだ泡がそのまま、海底に沈んでいく。暗いはずの海底が泡の光によって照らされている。

 

「まさか、亀を助けるんじゃなくて、サハギンを助けた恩返しで……」

「このまま、竜宮城へ行くのか、めちゃくちゃ楽しみだぜ♪」

 

 サハギンはまだ、オレたちになにかを伝えたかったようだ。

 

 わかりにくいジェスチャーで懸命に伝えてくる。

 

「なになに? ついこないだ、別の者も竜宮城へ連れていった? 今もいる?」

 

 どうやら、竜宮城には先客もいるらしい。

 

 そして、その先客は意外な人物だった。



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3-11.竜宮城到着

 助けたサハギンに連れられて~♪というわけで、泡は竜宮城に入っていく。サンゴに囲まれた海底の都。まさに絵に書いたような美しさの竜宮城だ。エメラルドリーンの屋根、柱は朱色でできている神社と日本家屋を足したような城の中を案内された。

 

【挿絵表示】

 

「ほえー、ホントにあったんだな。竜宮城って」

「竜宮城といえば、乙姫さんだっけか? いるんだよな」

「乙姫さんか、美人だったりして……」

 

 らんまという最高に可愛い娘(まぁ、元男だけど)と結婚しているオレだが、レムール王国の賢者アムも魔法剣士パラムも美人だし、この世界じゃ、どういうわけかブスは存在していないくらい美人揃いだった。つい、乙姫のルックスを想像して、鼻の下が伸ばしているとらんまから頰をつねられた。

 

「おい、ドスケベが。乙姫に惚れたらしょうちしねーぞ」

「痛ててて……っ」

 

 らんまが怖い顔で睨みつけてきた。らんまはいつも、こうやってオレの浮気を心配するが、その必要はない。オレはらんまに出会ったから、一筋なんだから。むしろ、らんま以外の女性を好きにならないから、困るくらいだ。

 

「そーいえば、先客がいるって言ってたな」

 

 らんまの問いかけに頷くサハギン。先客は青龍のことなのだろうか。それとも、はたまた、他の冒険者だったりするのだろうか。

 

 通されると、宴が行われていて、サハギンら半魚人に囲まれた老婆がいた。

 

「うわ?!ばあさん」

「シャンプーのひぃばあさんのコロンさん?」

 

 竜宮城の先客はシャンプーの曾祖母で、武闘民族・女傑族の総帥であるコロンだった。シャンプーの再来日時に一緒についてきて、乱馬とシャンプーの結婚の為にあらゆる策を講じていたこともある。たしか、らんまに熱い湯に触れられなくする『総身猫舌のツボ』を打って、しばらくの間、男に戻れなくさせたんだっけ。

 

「ほっほっほほ、こりゃ、婿殿。こんなところで会うとは奇遇じゃな」

 

「なんだ、先客って婆さんのことかよ」

 

 話がわからない人ではない。らんまとオレはコロンの隣の席に腰かけた。目の前にはテーブルいっぱいに海の幸がたくさん並んでいる。

 

 サハギンのジェスチャーから察すると、ここはサハギンを助けた人間をもてなすための部屋だそうだ。たしかに亀を助けるよりも、完全にモンスターな見た目のサハギンを助けるのなんて、珍しいのだろう。先ほどの浜での美女が良い例だ。危害を加えられていなくても、きゃーきゃーと喚いた。たしかに、そこそこの美女ではあったが、群れをなすと非モテ男子など他者を廃絶するところは異世界も元の世界も変わりない。

 

 腹に背は変えられないという事でオレたちも遠慮なく、竜宮城のシーフード料理をいただくこととした。らんまも、これだけのご馳走をいただかずには帰れない。

 

「ひゃぁ、めちゃくちゃ上手いな、これぇ」

「あぁ、めっちゃ美味だな」

 

 はしたなく料理を貪るらんま。オレも行儀は良いほうではないが、らんまと旅を続けるうちに食べ方はさらに汚くなった気がする。まぁ、腹が減ってるのだからしょうがない。競争するつもりもないのに、まるで早食い競争のように食べてしまった。

 

 一瞬でテーブルの上の食事がオレたちの胃袋の中へと移動した。

 

 あいかわらず、らんまの腹は四次元だ。まったく膨れていない。くびれを保ったままだ。しかも、今回はハイレグ水着姿だからこそ、余計に保ったくびれが目立った。

 

 美味しそうに食べきったオレたちにサハギンも喜んでいるようだった。

 

 そして、ひとしきり、サハギンたちの宴を楽しんだ後、本題を切り出した。

 

「ばぁさん、ここに青龍いるはずなんだけど、知っているか?」

 

「知ってるぞい」

 

 肩透かしを食らうくらいに簡単に居場所がわかりそうだ。

 

「オレとらんまは幻獣姫フレイヤ様からの任をうけて四聖獣討伐の旅をはじめているんです」

 

「ほぉ、青龍様を討伐と……たしかに普段はおとなしいものの災いを起こす存在だとワシも聞いたことがある」

 

 コロンが丸い目を細めた。その目はなにか計略にかけているようだ。

 

「知っているなら、はやく教えてくれよ! 四聖獣を野放しにしておくとマズイんだろ?」

「そうじゃな、教えないこともない。というか、奥の部屋におられるぞ」

「なるほど、奥の部屋か……」

 

 気が早いらんまが立ち上がって、奥の部屋へと向かおうとした。

 

「婿殿待てぃ!」

 

 らんまの勇み足をけん制するようにコロンが口を挟んだ。

 

「なんだって、言うんだよ、ばあさん!」

 

「ワシと勝負してからにせんか……?」



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3-12.スイカ割り対決

 悪い人ではないのだが、なにかを企てたといったそぶりで話を切り出した。

 

「いったい、なんの勝負を……?」

 

「ワシと勝負して勝てたら、おとなしく青龍様の元へ案内しんぜよう。ただし……」

 

「「ただし……?」」

 

 らんまと口を揃えて聞いた勝負の条件は。

 

「もしもワシに負けたら、この異世界の男溺泉に浸かり完全な男の姿となってから元の世界に帰ってシャンプーの婿になってもらおう」

 

「はぁ?! なんだって、シャンプーの婿になるだとぉ?!」

 

 心がざわついた。もしも勝負に負けたら、結婚解消どころか、オレの大好きな女らんまが消えてしまう。絶対にこの勝負は受けてはいけないとおもった。らんまが先走る前に絶対にオレが断らなければ。

 

「できません! それはできません! オレとらんまはこの世界で結婚したんです。もう結婚してから半年以上は経っています。それに式にはシャンプーさんも出席してもらっています」

 

 言い切った。我ながら、すべて言い切った。ちょっとは自分を褒めたいくらいに、堂々と言い切った。オレはらんまと『結婚』したんだ。今さら、それに横槍を入れられる筋合いなんかない。

 

「ほぉ、べつにワシに勝てばいいだけなのに。ひっひ」

 

「らんま! コロンさんの挑発に乗るな」

 

 少しの沈黙を経てから、らんまもオレに同調した。

 

「その勝負、引き受けられないな。ばあさん。オレも達也と同じ意思だ。シャンプーにも認められて結婚している」

 

「ほぉ……」

 

 らんまと二人でこれで良い。無駄な戦いをすることはないと目配せした。

 

「では、シャンプーをもらい受けると約束せぬうちは、ここを通すわけにはいかんな」

 

 コロンが立ち上がると、戦闘がはじまると察したのか、サハギンらがテーブルや皿らをそそくさと片付けはじめた。

 

 オレとらんまも立ち上がる。

 

 勝負の取り決めはしないが、コロンを倒すしかなさそうだ。女傑族の長とはいえ、オレとらんま、二人がかりなら……。それにオレはらんまとの結婚を否定されたことが嫌だった。

 

 負けるのは怖い。

 

 でも……。やっぱり許せないよ。らんま。

 

「コロンさん、やっぱり、その勝負受けさせてもらいます。もしもオレたちが勝ったら、青龍の居場所だけではなく、オレたちの結婚を認めてください!」

 

 べつにコロンはらんまの母でもないのに、そう口走ってしまった。

 

「達也……」

 

 らんまがオレのほうへと向いた。今日はオレが先走ってしまった。でも、負けなければいい。勝てばいいんだ。

 

「今の言葉、忘れるでないぞ。ほっ!」

 

 コロンはスイカを杖でオレたちに1つずつ渡し、自分もスイカを持った。

 

「スイカ割りで勝負じゃ。攻撃方法は自由、ワシのスイカが1つ割られるか、婿殿と達也のスイカ、2つ両方が割られるかの勝負じゃ」

 

 よし、その勝負なら。受けられる。もしも、ひとつが割られても、もうひとつを守りきればいい。

 

「よーし、乗った! いいぜ、その勝負受けてやらぁ」

 

 ハイレグ水着姿のらんまと、海パン姿のオレがスイカを抱えて、コロンと向かいあった。スイカを持たない手には棒を持ち、構える。

「コロン、勝負だ!」

 

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3-13☆.コロンvsらんま&達也

 女傑族の長であり、シャンプーの曽祖母であるコロンとオレたちのスイカ割り勝負がはじまった。

 

「いくぞぉ、クソばばぁ!」

 

 ダダダダっとコロンに向かって走り込んでいくらんま。スイカを左腰脇に抱えて、絶対に割られまいと守りながら、棒を振り回した。スイカを簡単におとすまいと、左足をあげて、太ももと左手で挟んでいる。

 

 コロンの長杖とらんまの棒が打ち合う。

 

「この勝負、簡単そうだな。コロンさん、覚悟っ!」

 

 オレがスイカをバランスよく頭に乗せ、両手で棒を握り、垂直に振り抜く。開始早々、一発で割らせてもらうべく、狙っていった。

 

「でぇええいい!」

 

 スパーンっとコロンのスイカを真っ二つに割るつもりだったが。

 

「女傑族の長を甘くみるでない!」

 

 コロンがスイカを持ったまま、風圧を起こし、オレを後方へと飛ばした。

 

「ちぃ……でも、まだまだぁあ!」

「勝てばいいんだろー、勝てば!」

 

 今度はらんまと二人でコロンのスイカを棒で狙い撃つ。二人がかりなら絶対に!

 

 カカカカカ、カカカカ、カカカカカッ!

 

 オレとらんまの棒がコロンの長杖と激しく打ち合った。らんまはオレの横で大股を広げて、踏ん張っている。ハイレグ水着の食い込みがよく見えるくらいの大股だ。

 

「ほれほれ、二人がかりでもこんなもんかのぉー!」

 

 オレもらんまも一般人では太刀打ちできないほどのスピードなはずなのに、コロンの実力はそれを上回っていた。

 

「まさか、これほどまでとは……! でも、わかれば、手加減しない」

 

—パラディアム!

 

 らんまのおさげを結わいている髪飾りに触れ、オレは勇者の力を解放した。先代の勇者から受けついだ光の宝玉がオレの勇者としての能力を解放していく。

 

「でゃぁああっ! 雷鳴呪文・ライトニングボルト!」

 

 竜宮城の天井を壊さない程度に無数の雷鳴をコロンに向けて放っていく。

 

「よし、いいぞ! 達也ぁ」

 

 らんまがコロンと距離を保ち、隙を窺った。

 

「むんっ……伝説の勇者のみが使える呪文。しかし、まだまだじゃな!」

 

 コロンはオレが放った雷鳴を長杖を避雷針代わりにしていなしていく。

 

「ちぃい! ライトニングボルトも効かないとは」

 

「ほーーれ、お返しじゃぁ」

 

 受け止め、十分に充雷できたところで、杖をくるっと回した。

 

 放たれた雷鳴はオレの全身にズギャァアーーンッっと命中した。

 

「だぁあーー?! ぎひぃ、ぎひいひ、ひぃいぎい!!?」

 

 まるでギャグ漫画のようにオレの髪の毛は逆立ち、電気ショックで痺れる。まさか、自分の呪文が、そのまま返ってくるとは思わなかった。

 

「ふわっはっは! まだ、若い者には負けんよ」

 

 目尻にたくさんのシワを寄せ、得意毛に笑うコロン。しかし、らんまはそのチャンスを逃していなかった。余裕の笑みを浮かべているコロンのスイカに向かって、強烈な一打を放った。

 

「でぇえやぁあ、ばばぁああっ!」

 

「そうはさせるか!」

 

 ブンっ、大きく長杖を振り回し、らんまの身体を弾き飛ばした。

 

「うわぁあっぁあーーー!?」

 

 らんまの身体がオレのほうに向かって、一直線に飛んでくる。しかも、ハイレグの股間部分がズームアップしてきて……。

 

「ぶわぁあーっ?! ふんぎぃい!?」

 

 倒れていたオレの顔面にヒットしてしまう。絵に書いたようなラッキースケベな出来事と蒸れたらんまの股間の匂いを嗅いだことでオレの男根は元気に固くなってしまった。

 

「だぁあ、クソばばぁ、もう許さねえっ!」

 

 そんなアクシデントにもめげずに闘志満々でコロンへと立ち向かうらんまにオレも続いていく。

 

「おぬしらにワシのスイカが割れるかな。ワシも倒せぬようじゃ、四聖獣は倒せんぞ。ほれ、いくぞ。おとなしく負けて、シャンプーの婿になれぃ!」

 

「くっそ、ばばあ、速いっ!無差別格闘早乙女流奥義!火中天津甘栗拳っ」

 

 らんまが棒での攻撃回数を増やした。これなら、上回れる。

 

「その技はワシが婿殿に教えた技、女傑族奥義!元祖・火中天津甘栗拳じゃ」

 

 コロンの攻撃がオレとらんまの手数を上回った。

 

「し、しまったぁ、まずい!らんまぁああ!」

 

 らんまの左脇のスイカに確実にコロンの長杖がヒットしはじめた。亀裂が入っていく。

 

 中からスイカの赤い果実が見えはじめた。

 

 そして、ついには。

 

「まずい、逃げろぉ! らんま、危ない」

 

 パッカーーン!

 

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 らんまが持ったスイカが割れてしまった。

 

「ほっほっほっほ、まだまだじゃな」

 

「くぅっそ、すまねえ、達也……」

「大丈夫、あと、一個、オレのが残っている」

 

 とは言ったものの、実力差がある。かなり強くなったはずなのにコロンの実力はその上をいっているというか。

 

 なにか、弱点はないかと探しはじめる。技量は八宝斎に負けず劣らず高く、その気になれば相手をいともたやすく一蹴するほどの実力。過剰な女好きという明確な弱点を突かれることの多い八宝斉とは対称的にこれと言った弱点がない。らんまとの勝負で明確に「敗北」と言えるのは一度あったかどうかだ。

 

 そんな最強の女傑族の長を相手に、オレは絶対にスイカを割られないと守りを固めた。

 

「ほれ、婿殿はもう、失格じゃ。ここからはワシと達也の戦い、しっかり見ておけい」

 

 コロンに忠告されたらんまが悔しがりながら、サハギンの元へと引き下がった。

 

「ちぃっ……達也、頼むぜ」

「わかった。任せておけ……」

 

 オレは強がることで精一杯だった。このままだと負ける。オレの大好きな「女のらんま」がいなくなってしまう。絶対に守らないと。



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3-14☆.交わる二つの力

 オレとコロンの1対1のスイカ割り勝負がはじまった。

 

 堂々と打ち合えば、こちらが手数で負けて、さっきのらんまのように割られてしまう。

 

 ディフェンス重視で戦うことにしたオレはスイカをかなり後方に構えた。棒で打ち合う。

 

 こちらのほうが手のリーチが長いはずなのに、コロンの長杖よりもかなり不利だ。そうか、このスイカ割り勝負は長杖を持つコロンのほうが有利なのか。計算高い婆さんだ。

 

「ちぃ、さすがは女傑族の長!」

 

「ほっほっほほ、なかなか筋があるのう。シャンプーの婿になるのは、らんまでなくても達也でもいいんじゃぞ」

 

 一瞬、ドキっとするが、オレは首を振って、目を覚ます。オレはみんなに人気のシャンプーよりも、らんまが好きなんだ。

 

「コロンさん、いや、コロン! オレは早乙女らんまと結婚したんです、他の女なんかぁ!」

 

 オレは棒を水平に構えて、攻撃の速度を速めた。ズガガガガっと強めに打っていく。一発でもスイカの芯を捉えられれば、割れるはずだ。

 

 しかし、長杖捌きに巧けたコロンに一刀されてしまう。

 

 棒を失ったオレはスイカを大事に抱えた。

 

「ふふふふふ、万事休すじゃな、この勝負。もっと歯ごたえあるかと思ったんじゃが」

 

「イヤだ! 絶対に負けたくない、絶対に! 絶対にぃ!」

 

 オレはダダをこねる子供のように叫んだ。それくらい、らんまが大事なんだ。

 

 少し離れた場所にいるらんまが、オレのことを心配そうに見つめている。

 

 しかし、次の瞬間。らんまなりのエールを送りはじめた。

 

「達也ぁ、見ろぉお!」

 

 水着の上半分を下げて、片乳をぶるんと丸出した。

 

「このおっぱいを守ってくれ! オレはもう男に戻らないって決めたんだ。達也のためにずっとずっと女でいさせてくれ」

 

 あぁ、すごいエッチ。めちゃくちゃエッチ。あのデカパイを守るんだ。オレはあのデカパイとまだまだ、いっぱいエロエロしたいんだ。

 

「えーい、片乳じゃ足りねえか、なら、両乳だ! おぅらぁ♡」

 

【挿絵表示】

 

 らんまが完全に水着の上半分をずりさげて、両乳を丸出しにした。

 

 さらに、わざとぶるん!ぶるん!っと揺らした後に乳首を自らつまんで、突起させた。

 

「うおおぉおおぉああおおああああおおあああ!!」

 

 性欲が暴走したのか、オレの力が目覚めた。

 

―パラディアム!

 

―バーサク!

 

 身体の二つの力が暴走し、交わる。

 

 勇者の力と狂戦士の力は、どちらか片方づつしか使えないはずなのに。

 

 髪の毛の色が変化し、身体に力が漲る。割られた棒を手に戻すと修復させた。

 

「コロン、勝負! 絶対に負けない、女傑族の長だろうが、なんだろうが」

 

「勝負は一瞬、かかってこい!達也殿」

 

 勝負は一瞬で決まることを悟ったオレは、一気に超スピードでコロンを射抜いた。

 

 

「ずあぁああああ!」

 

 射抜きあったコロンとオレ。

 

 一瞬、オレのスイカにヒビが入りながらも、完全に割れたのはコロンのほうだった。

 

 バッコーーンっ!

 

 

「あっぱれじゃ、あっぱれ……ワシの負けじゃよ、負けじゃ」

 

「やったなぁ、達也ぁあ」

 

 上半身丸裸となったらんまがオレに抱きついてきた。一方のオレは勇者と狂戦士の力を一度に出したことで体力を使いきっていった。あのとき、コロンが完全に防御していたら勝てなかったかもしれない。

 

「ははは、やった、やったぜ……」

 

 コロンがオレたちの元へと寄ってくる。

 

「なんだよ、婆さん。ほら、これでオレと達也の結婚を認めろ」

 

「婿殿、いや、花嫁らんま。いい旦那さんを捕まえたのぉう、こやつは、らんまを想う力でどこまでも限界なく強くなる。まさに愛の力じゃ」

 

 愛の力。こっ恥ずかしくなるほど、照れ臭い力だ。よかったスケベパワーとか呼ばれないで。

 

「しばし、休んでから、青龍様に会いにいくと良い。この先の神殿におる」

「ありがとな、ばあさん……」

 

「しかし、乱馬よりも達也のほうがシャンプーの婿として欲しくなったわい。シャンプーもこれだけ愛される男と出会えれば良いのじゃが」

「だぁ?! 達也は渡さねえよ」

 

「ひっひひ、冗談じゃよ。そうじゃ、その格好で青龍様に会いに行くのもアレじゃろうから、ワシが見繕ってやろうかのぉ」

 

 そういうと、コロンは竜宮城の衣装部屋へとらんまを連れていった。

 

 しばらくして、戻ってきたらんまは髪をほどき、上でまとめあげたドレスを着たらんまだった。



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3-15.青龍討伐

「どうかな……? 似合うか?」

 

 いつもの天真爛漫ならんまとは違ってドレスに着替えたらんまはオレに似合うか問いてきた。オレはしっかりと頷くとらんまも微笑み返した。いつものビキニアーマー姿とは違って、ドレス姿のらんま。その美神っぷりは女神であるフレイヤ様以上だ。

 

【挿絵表示】

 

 薄いブルーのシルク生地が重なったタイプのドレス。頭は白い大きなリボンで結び、髪はウイッグも付けているようでらんまの背中を覆うほど伸びていた。

 

 オレは同行していなかったが、たしか、南の島で桃磨というガキと戦った『桃源郷』のときのドレスとよく似ていた。オレはらんまのドレスアップした姿をなびきから買った写真で知ったのだった。あのときは写真の中でしか、らんまの姿を拝めなかったが、こうやって、目の前でその姿を観れる日が来るとは。

 

 ぽよんと大きく実ったらんまのバストが目についた。思わず、ごくっと喉を鳴らしてしまった。

 

「はは、たしか、桃源郷で着たドレスもこんな感じだったな。婆さん、ありがとよ」

 

「よくお似合いじゃ、さ、奥の神殿に行ってくるが良い。青龍様はリヴァイアサン様を守っているだけじゃから」

 

 サハギンやコロンからの話をまとめると、人間たちの手に一度は渡ったリヴァイアサンの稚魚を守るために、奥の神殿にいるらしい。

 

 オレも海パンから和風の服に着替えさせてもらい、気分は浦島太郎と乙姫で神殿へと向かった。

 

「ってか、青龍と会ったところでどうするんだ? まさか、バトルさせてくれなんてお願いするのか?」

 

 たしかにらんまの言うとおり、会っても勾玉の姿へと変えるためには倒さなければならない。玄亀のときもそうだが、基本的には無抵抗なわけで無理やり、戦わせて倒すのは気が引ける。

 

「話し合っても通じるわけじゃないしな……魚語も喋れるわけないし」

 

 サハギンを連れていこうにも断られた。これもジェスチャーで教えてもらったのだが、神に近い存在である青龍に会うのは滅相もないとのことだった。

 

 まぁ、人間だって神様に会うのは気疲れするのと似たようなものか。

 

◆◇◆◇

 

 オレたちが着くと、青龍は眠っていた。神殿の奥の池ではリヴァイアサンの稚魚が元気に泳ぎ回っている。

 

「よし、チャンスだぜ……達也。脳天に一気に突き刺しちまおう」

 

 玄武と同じように額に勾玉がある。らんまとまるで寝起きドッキリのように、声を潜めて近づいた。なるべく体重をかけないように青龍の身体を登っていく。顔の部分に到着し、オーラダガーを静かに作り出して、勾玉を狙った。

 

「よし、いくぜ……よっ」

 

 オレがオーラダガーを振り上げた瞬間。

 

 青龍がゴゴゴゴッと大きく動き出した。

 

「うわぁ、しまった!」

 

 らんまと一緒に青龍から振り落とされて、地面に叩きつけられた。

 

 次の瞬間。

 

 青龍が襲いかかってきた。

 

「グガアアァアッ!」

 

 目が真っ赤に血走り、完全に怒っている。

 

 オレたちが命を狙いにきたのだと思っているのだろう。まぁ、そうなのだが。

 

「だぁあー、話せばわかるって。ちょっくら封印されてろよぉ」

 

 らんまと神殿の中を逃げ回った。

 

 青龍は大暴れして、神殿中に地響きが打ち鳴らされる。

 

「しゃぁない、戦うぞ、らんまっ」

「おう、その言葉、待ってたぜ!」

 

 オレたちは壁を踏み台にして、クルっと一回転して、青龍へと向かっていく。

 

「出でよ! 雷鳴っ、ライトニングボルトォ!」

 

 オレが雷鳴呪文を無詠唱で放ち、青龍を足止めした。

 その間にらんまが両腕に神獣のツメをはめる。

 

「達也、こっち、こっち! 充電させてくれ」

 

 らんまが神獣のツメを頭上に掲げた。

 

 賢者カイと魔法剣士パラムのコンビネーションをオレらなりにアレンジした技を繰り出すつもりなのだ。しかし、言い方が、iPhoneの充電足りないから充電器をちょっと貸してくれといった類になっている。

 

「よっと! ライトニングボルト」

 

 バチバチィイっと高圧電流をらんまがツメの刃部分に受け止めた。

 

「よしよし、キタキタぁあーっ、無差別格闘早乙女流奥義!雷鳴天津甘栗拳っ」

 

 らんまの元の世界時代から使い続けてきた技と、オレの異世界での勇者呪文のコンビネーション技で青龍にダメージを与えていく。

 

 バキィイ!バチイィ!!バキバキィイ!

 

 その威力は凄まじく、青龍も怯むほどの破壊力だった。

 

「もいっちょ、いくぜ。達也、こい」

 

 らんまはまた、雷鳴を刃に宿そうと神獣のツメを掲げた。

 

「おっけ、おっけ。雷鳴呪文、ライトニングボルトォ……! あれ、あれ……」

 

 おかしい。オレが呪文を唱えても、上から雷鳴が落ちてこない。

 

 今度は、無詠唱ではなく、呪文を唱えてみる。

 

「ディアナ・スカイ・ボルティカ・サンドラ……雷鳴閃光呪文・ライトニングボルト!」

 

 たっぷりと時間をかけて呪文を唱えるも、雷鳴が現れることはなかった。

 身体に脱力を感じる、これだけ元気なのに。

 

「これ、もしかすると、魔力が空になっているのかも……」

 

「はぁあーー?! なんだってぇ?!」

 

 らんまが声を裏返しながら、驚いた。

 

「で、でも、魔力なしの技だっていくらでも!」

 

 オレが魔法を使わずに戦いはじめると、青龍は口から青白い液体を吐き出した。

 

 それが、らんまのドレスにあたると、じゅわっと燃えた。

ドレスの一部分が地面に落ちて、灰となった。



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3-16♥.玄武の勾玉スキル技

「こっ、この野郎強い……」

 

 次から次へと青白い液体を吐き出せば、らんまのドレスをどんどんと燃やしていく青龍。

 

「にゃぁろぉー」

 

 もともと、露出度の高いドレスがどんどんと惨めに破けていけば、半裸とされていった。

 

「なんだよ、こいつ。らんまのほうばっか狙いやがって」

 

 玄武に続いて、青龍もか?というようにニタニタと笑みを浮かべながら、らんまをひん剥いていく青龍。

 

 ついには、期待どおりなのか、おっぱいもマンコも丸出しの全裸にされてしまったらんま。

 

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 しかし、当然のように全裸となっても隠すことなく、青龍に怒るくらいで言いがかるだけ。

 

「このドスケベドラゴンめ」

 

 いちおう、らんまにこれを着ろと、オレは上着を渡そうとするも。今度はオレの服にまでも液体をかけてきて、衣服が燃えてしまった。

 

 らんまに続いて、オレまで全裸にされてしまった。すでにらんまの裸体があるので、オレのチンポはビンビンに勃起している。

 

「こっちもドスケベかよ! バトル中に、なに勃起してんだよ、スケベ達也」

「んなこと言われても、生理現象なんだから、しょうがないだろ」

 

 ポケット部分に隠れていたため、残った玄武の勾玉を握りしめる。

 

 裸にひん剥かれた後は、青龍はオレたちに物理攻撃をしかけてきた。尻尾や爪でオレたちを仕留めようと暴れてくる。

 

「くあぁ、なんか、今回の戦闘。楽な戦いばっかじゃねえなぁあー」

「だな。でも、こういう戦いこそ、燃えるのがオレたちだろ?」

「へへへ、まったく。そのとおりだぜ」

 

 青龍に襲われながらも、二人で逃げまくれば、クリティカルなヒットを回避した。

 

【挿絵表示】

 

 何度も逃げているうちに玄武の勾玉が反応しはじめた。

 ゲームでいえば、ピカン!っと技が閃く感じ。

 

「らんま、この勾玉はもしかするとスキルが使えるかもしれない」

「そうなのか? まぁ、難しいことはどうでもいい。どんな技でもいい、やってみてくれ」

 

 オレは勾玉を握りしめ、青龍に向けて技を放った。技名は適当だ。

 

「喰らえぇー、青龍っ。おらぁ! タートルスネークブラスト!」

 

 右手から亀が、左手から蛇の幻影が現れ、青龍へとヒットした。

 

 ダメージを与えるというよりは、青龍の動きを止めているようだ。

 

「よしぃい、無差別格闘早乙女流奥義・飛竜仰天破っ!!」

 

 らんまが飛竜昇天破の派生技である飛竜降臨弾と原理は同じ飛竜仰天破を放った。

 

 ズドオォンッ!

 

 青龍にヒットするし、爆風を上げたものの、致命的なダメージは与えていなかった。

 

「くぅ、しぶといやつだぜ」

 

 オレが腕を降ろすと、再び、青龍が動き出した。

 

「でも、この技があれば、かなり効果的にダメージを与えれそうだな」

「よし、次はオレがその技を打つぜ。達也が決めろ」

 

 オレがらんまに勾玉を渡そうとすると、青龍がそれを阻止してきた。

 

「どわ、らんまに渡されるのが困るらしいぜ?!」

「へっ、もうすぐオマエは封印されるんだ、ベロベロバー!」

 

 勝機がわかると、すぐにらんまはこうやって、敵を挑発する。正義の味方であるはずのらんまだけど、こういうところはかなりの悪魔だ。

 

「ほらよ、パス!」

 

 らんまに、まるでバスケの技のようにノールックで勾玉をパスした。

 

「へへ、覚悟だぁ、いっくぜええー、えっと、名前なんだっけ、技の名前」

 

 そうしているうちにオレへの攻撃を青龍が強めてきた。

 

「な、なんでもいいよ、早く打ってくれぇえ」

「さっきの技名カッコよかったからさ、つい。へへへ」

「タートルスネークブラストだと、タートルスネークブラスト!」

「おぉ、そうだったな。無差別格闘早乙女流奥義!タートルスネークブラスト」

 

 いや、それは早乙女流ではなくてオレが考えた技名だけど。

  

 オレがヤボなツッコミをする間にも、らんまから放たれた亀と蛇の幻影が青龍をとらえて、動きを封じた。

 

 ここからはオレの出番だ。最大限の威力のオーラキャノンを放ってやる。

 

「よーし、オーラキャノンで仕留めてやるぜ、青龍。でも、その前にオレのオーラ技は闘気エネルギー。すなわち、燃えるスケベ心を熱くしないとダメだよなぁ?らんま」

 

 じゅるっとよだれを出しながら、背後かららんまに近づく。

 

 玄武の勾玉スキルを使って身動き取れなくなっているのは青龍だけじゃない。らんまも同じだ。

 

 後ろから、ぐわっしと、らんまの丸出しおっぱいを鷲掴んだ。

 そして、揉み回しはじめる。ぐいんぐいんぐいんと、容赦なく。

 

「だぁあ?! なにしやがる、戦闘中だぞ」

「だって、しょーがないだろー? オーラキャノンを放つために、燃えるスケベ心を貯めないといけないんだからぁ」

 

 オレは抑揚のない声でわざとらしく合法的にらんまにセクハラの言い訳をする。

 

「んはぁ、ちょ、ちょっと達也、んはぁふあぁ、はうぁあ♡」

 

 大真面目な四聖獣討伐の最中だというのに、両手は技を放っているらんまを後ろから揉みまわす。その背徳感に興奮しまくってしまう。

 

「あぁ、たまらん! 辛抱たまらん! いっただっきま~す!」

 

 オレは腕をあげたままのらんまの前側にまわりこみ、巨乳オッパイにかぶりついた。さらに、そのまま、ギャグ漫画のように舌を長く伸ばし、頭を左右に振りながららんまの巨乳オッパイを舐めて舐めて舐めまくった。長い舌に往復ビンタされるように舐められた巨乳オッパイパイも弾む弾む。

 

「うっま!らんまの巨乳オッパイまじうっま!癖になりそう!」

 

 いつもよりも、だいぶサディスティックな意地悪になりながらも、己の欲望には敵わず、らんまをイジメてしまう。

 

 レロンッレロンッ!レロッレロッレロッレロッレロッレロッ!ベロォ!ベロォンッ!っと、容赦なくらんまの巨乳おっぱいを味わい尽くした。竜宮城の神殿で。大真面目な四聖獣討伐で。

 

 舐めた後にはわざと、らんまの大きなおっぱいを顔で持ち上げる。持ち上げて、顔の力を抜き、弾力を確かめる。それを繰り返した。

 

(あぁ、すごい。さすがはらんま。ふにゃふにゃと柔らかくなくて、すごい弾力がある。でも、固くはなくて、すっごい柔らかい)

 

「んわぁ、んうはぁうあ、ほ、ほらほら、もう、十分、闘気エネルギーたまったろ?」

「いんや、まだまだ。らんまだって、こういうシチュエーション好きなくせにさ?」

「す、すきじゃねえよ……」

「ほらほら、腕をおろしちゃうと、青龍が動き出しちゃうぞ?」

「んはうぁ、このどすけべぇええ」

「はやくオーラキャノンで青龍倒してほしい?」

「そ、それは……」

 

 そう。らんまは嘘つきだ。こういうシチュエーションだって本当は興奮したりしている。

 

「ふーん、じゃあ、嘘かどうか確かめてみよっと」

 

 ズコンッ!じゅぶっ。

 

「ん~~~~~~~~~~~ッ♡♡♡!!!」

 

 オレは許可なく、らんまのマンコに後ろから挿入した。らんまが腕をあげて、青龍の動きを封じている状況での立ちバック。

 

【挿絵表示】

 

「やっぱ、嘘つきだな。濡れ濡れじゃないか、らんまぁ♪」

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、んなこと言われたって達也に揉まれたらぁ」

「あぁ、もう我慢できねーーーっ!」

 

 やっぱり、今日のオレはいつもよりもSだ。乱暴にらんまのマンコを後ろから犯してしまう。

 

 ずっこんばっこん!!ずこずこ!ばっこんずこ!

 

 らんまのでっかいおっぱいをグニグニっと揉み回しながらの立ちバックは最高だ。

 

「はぁあん♡あんあ、あんはぁん、あっは!はあ!はぁっ!はぁんアは!あはぁ!!はぁ!」

「ほらほら、ちゃんと腕あげてろぉ、らんまぁー。あぁー、らんまのマンコ、気持ちええ」

 

 しかも、戦闘中。この背徳感にオレは心を奪われた。

 でも、このまま、射精してしまえばオーラキャノンは打てない。

 

 数分間、らんまの立ちバックで気持ちよくさせてもらった後にオレは両腕をあげた。

 

 らんまの乳から片手だけでも離す時間がもったいないがしょうがない。

 

「ほら、青龍。くたばれ。オーラキャノン」

 

 オレは多少、威力を弱めたつもりはあったものの、放ったオーラキャノンで青龍にクリティカルダメージを与えると、玄武と同じように勾玉を残し、消えていった。

 

 そして、オレとらんまは、そのまま、竜宮城の神殿でセックスを再開させた。

 

 オレはらんまに後ろから覆いかぶさり、腹と背を合わせて肌が触れ合う感触を楽しむ。

 男根を手探りに動かし、先端でらんまの秘所周辺を調べまわり、膣口を探す。

 

「ああ……! っ……いくぞ、らんま……!」

 

 男根の先を再度、膣にあてがい、オレは体重をかけて突き出した。

 先端、亀頭部分までが、らんまの中に埋まった。

 

「はんっ♡ ぁ……っふ……あ! んぅ……♡」

 

 らんまの膣肉を押し分けて、オレの凶暴なチンポはずっぽりと奥へと入って行く。

 

「コロン婆さんと戦ってたときから、ハイレグ水着姿のらんまを見てたら、すげえセックスしたかったんだよ。責任とれぇ!」

「はぁはぁあぁ……はぁ……はぁ、はぁ、いいぜ、もちろん、責任とってやらぁ」

 

 かたくなに収まりの悪かった男根が、らんまの膣内に入り収められると、ぎゅっと抱擁されるようにキツく締め付けられている。

 

 天にも昇らん快感だ。そして一枚の薄皮をへだてることなく、直に濡れた熱を感じられることの歓喜。オレのチンポとらんまの膣を邪魔するものはなにもいない。

 

「ああ、生ハメ最高、らんまに生ハメバック最高!」

 

 挿入している。その事実だけで絶頂してしまいそうになる。だがそうするわけにはいかない。

 こんな素晴らしい悦楽の営みを、たった一差しで終わらせるつもりはない。

 

「あぁ……すごいよ、らんま……オマエのまんこ、すっごく気持ちいい……!」

「んうあっ、は♡ ああっ!よかっ……たっ♡ うごいて、オレも♡きもちよく、なっち、まってるよ!」

「ああっ、らんま……!」

 

 言われずともそのつもりだぜ、らんま!ハイレグらんまも桃源郷ドレスらんまも全裸らんまも、全部、犯す。

 

 オレは快楽に呑まれて自我が失われていった。それだけ、夢中になってセックスしまくる。

 何度も腰を突き出し、らんまの奥深くに入って行く。

 

 ずこばこ!ずっこん!ばっこん!ずこ!

「あぁっ♡ きもちぃいい あ! やばい♡ たつやぁっ! さい♡こぅだ……っ♡」

 

 オレは激しくと男根でらんまの肉壺を味わう。高まった切なさのために、腰の動きは早くなる。

 

 ずこばこ!ずっこん!ばっこん!ずこばこ!ずっこん!ばっこん!ずこ!ずこばこ!ずっこん!

 

「あぁ! んぅ♡ ああ! ふっ♡ くぅ♡ んん♡ ああ! ん♡ うぅ! あ♡」

「んうぅ、おらおらおらおらおらぁ! んはぁはあぁ……好きだ、らんまぁ……!」

 

 ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ!

 欲望のままに男根をらんまの膣に打ち込み腰を振り続ける。何度も、何度も。

 膣奥に亀頭を突き立て腰を引き、再び突き入れ男根をねじ込まんばかりに奥を突く。

 

「♡ ふぅう! あ! ん♡ いぃ! ぁあ♡ う♡ い゛ あっ♡」

 

 らんまを求める欲のままに、オレの腰は勝手に動く。

 オレの腰に押されたらんまのヒップが、生々しく形を変える。

 

 下品なまでの女の艶。海底の神殿でらんまの中に男根を突き入れているという事実の鮮烈すぎる表現に、欲望はさらに高まっていく。オレが浦島太郎なら、らんまは乙姫だ。

 

 もっとらんまが欲しい。欲しくて欲しくてしょうがない。もっと奥まで男根を突き入れ、もっと深く抱擁の快楽をらんまと貪りたい。

 

 ぱんぱんぱんぱん!すぱんぱん!すぱんぱん!ぱんぱんぱんぱんぱんっ――!

 

「あっ! はっ♡ は♡ はあん! たつやぁ、、あぁ♡ あたつやぁ、、っ♡ ぅう! んぁったつやぁ、、♡ たつやぁ、、! あ、あぁ…たつやぁ♡」

 

 濡れて十分にほぐされた膣を男根で穿たれ、らんまは喜悦を叫んでよがる。

 

 ヒップは高く掲げられるにとどまらず、肉壺で男根を出迎え抱擁せんがため、オレの動きに合わせて打ち震える。

 

 オレが腰を引けばらんまは前にのめり込み、男根を打ち込めば尻を押し付けて快楽を貪る。

 2人で動くことで前後運動の速さは倍になり、より勢い良く最奥まで交われた。

 離れ、繋がり、引いては触れ合い、快楽の前後運動は続く。

 

「ほんと、ドスケベなマンコしやがって、エロエロらんまめ……!」

「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あ゛あ゛♡ んぅ♡ ぁあ゛! はんっ……♡ あ♡」

 

 よがり狂うらんまの身を組み伏せ、オレは男根で雌穴への杭打ちを続ける。

 いつまでもこうしていたい。

 

「……ッあ! ヤバい! ッイくぞ……!らんまぁ!」

 

 オレは無我夢中で腰を突き動かす。すごいスピードだ。こんなに激しく後ろから犯したことないほどの激しいバックで犯しまくる。普段から、らんまに思いやりを持って接しているつもりだが、スパートのこのときだけは好き勝手させてもらう。

 

「ぁ♡めぇ♡おちん!ちん♡すごい!んうぅああ♡ おちんち♡ とっても♡ いいぉ♡」

「……っああ! 中で――」

 

 中で出す、そう宣言しようとしたところで、さらなる叫びが僕の言葉を塗りつぶす。

 

「……あっあっあ!らんま――!」

「チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ。はぁはぁっ…じゅるる、ンチュパ、チュパチュバァ、んちゅはぁはぁっはぁはぁっ♡ドスケベめ」

「おら、らんま! セックスすんぞ、はぁはぁあぁ、おららぁあ!」

「んむっ♡ んんんっ♡ んんっ♡ ん~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♡♡♡!!!」

「らんまのほうこそ、はぁうあ・・んあっはーーあぁーーっはぁーー。あぁうぁ、やべぇ、ずっと気持ちいい、はぁはぁ、、あう、イ、イくぅ・・!イくぞ、、あうんぁっはぁーーーあぁーーーー!!」

 

 ぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんぱんっ――!!

 

「あん! ぁ♡んあっ!きもちいいいあぁぁ♡」

「……ああっ、あ! っは、あ……!」

 

 びゅっっ! びるるるるるるるるるるるるぅっ! びゅるるるるるるるるるるるるるるっ! びゅっるるるるぅっ!

 らんまの膣の最奥を男根で突き穿ち! すべての気力を使い切るつもりで! 僕は欲望の堰を切った!

 滝のごとく放たれた精液は、一瞬でらんまの膣内を白濁に染め上げる! 

 

「たつやのすごいでてるぅ♡ ぅーっ――! あぁっ♡」

 

 組み伏せられて、秘所の最奥にまで男根を突き入れられ、抵抗空しく膣内に精液を注ぎ込まれ、らんまは絶叫する。

 

 乙姫らんまのマンコにもオレの浦島ザーメンキャノンをぶっぱなしってやった。

 

 絶頂の快感に狂ったように、背筋をぴんとそらして嬌声を上げる。

 らんまのうなじと背筋に匂い立つ、艶めかしい娘の色気に刺激され、男根は最後の吐精をした。 びゅ! びゅるるるっ!

 

「あっ♡ ああ! あーっ――♡」

「あっ、く、は……ふ……はぁ」

 

 らんまっは最後の悦楽をあげると、一転してぐったりとうずくまり、全身から力を抜いてく崩れた。

 体力と精液を使い切ったオレも倒れ込み、らんまの肩のあたりに顔を乗せる。

 

 しかし、それでは収まりが悪い。しっかりと、神殿の床に全ての手足を投げ出して横になりたい。

 身を引き起こし、未だらんまの膣内で去っていない男根の根元に手を添え、腰を引いた、らんまの膣口から男根を抜き去った。

 

 結合部のわずかな隙間から既に少なくない量の精液が滴っていたものの、栓となっていた男根を抜かれたことで、どろっと勢いよく零れだした。

 

 雌穴から垂れた精液はらんまの左右の太ももを汚し、そして床に滴った。

 

 二人で神殿の床に横になった。

 

 正面には、らんまの惚けた顔があった。

 

「……ふーっ、はー……♡こ、こんなとこでしちゃって知らねえぞ……?」

「うるせえ……よがり狂ってチンポくわえこんで放さなかったのは誰の股だよ……」

「バカ、はずかしいこと言わせんな!」

 

 言い返しながらも、満ち足り切った世界一幸福な女のほほえみのらんまが軽いキスをしてくる。

 唇を唇と合わせるばかりの、とても愛のあるキスだ。

 

 しかし濃厚極まった後には、このやり取りが逆に愛情をかき立ててくれる。

 

 オレも軽やかにキスを返す。

 

 んちゅっ♡

 

 そうして2人まじまじと見つめ合い、どちらからともなく笑みがこぼれた。




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3-17.探知機の故障

 無事に青龍を討伐し、二つ目となる青い勾玉も手に入れたオレたちは、いつものビキニアーマーと旅人の服に着替え、竜宮城の広間へと戻った。

 

【挿絵表示】

 

「さすがは、達也殿とらんま殿じゃな。青龍様も倒してしまうとは」

 

 コロンもオレたちの勝利を讃えてくれた。どうやら、四聖獣は殺したことにはならずに勾玉に封印したことになるようだ。

 

 しかしながら、フレイヤには世界の東西南北に復活した四聖獣を討伐してきてほしいとしか言われていなかったので、改めて、四聖獣についての情報を聞く必要がありそうだ。

 

 

「さてと、次の四聖獣はっと……」

 

 また、世界地図を広げて、端から端までの移動する事になるのだろう。

 

 オレは探知機を荷物から取り出して、四聖獣の反応を確かめてみる。

 

「おかしいなぁ、反応がないな」

「どうした? 達也」

 

 隣にいたらんまが探知機を覗き込んだ。

 

「ここに来るまでは反応があったんだけど、朱雀と白虎の反応が見えないんだ」

 

 竜宮城に来るまでの間に濡れてしまったので壊れてしまったのかもしれない。というか、このマジックアイテムは電子機器ではないだろ。と、ひとりツッコミを入れてみた。

 

「海底だから反応がわからないとかあるのかな。ひとまずは地上に戻ろうぜ」

 

 竜宮城は長居できる場所ではない。ここから地上に戻れば、オレとらんまがじいちゃんばあちゃんになるかもしれないんだ。

 

 コロンは昔はかなりの美女だったと聞いた。らんまも年をとると、こんなサルの干物みたいな婆さんになってしまうのだろうか? 失礼ながらも、そんなことを気にしながら、オレたちとコロンはサハギンの泡で地上に帰っていった。

 

 とくにお土産の玉手箱もなかったので地上に戻っても、老いたりする事態はなかった。らんまの婆さん化は無事に防げたわけだ。良かった。

 

「それじゃ、ワシはこのへんで帰ろうとしようかのぅ。そろそろ、元の世界も恋しいからな」

「そうですか、元の世界に帰られるんですか」

「うむ……猫飯店もシャンプーとムースに任せっきりだしのぅ」

 

 オレとらんま以外は、こちらの世界に来ても、結局は元の世界に帰っていっている。コロンの言葉にオレも少しだけ元の世界が恋しくなった。

 

「婆さん、いろいろとありがとうな♪」

 

 オレたちが数週間前にゼノリスを倒したため、元の世界へのゲートが魔王の島に開かれている。今回で元の世界に戻るためのゲートが開かれるのは二度目だ。そこからコロンも帰るつもりだろう。

 

「オレたちも四聖獣の討伐が終わったら、一度、帰るか?」

 

 らんまがオレに聞いた。オレは正直、言えば、元の世界には帰りたくない。元の世界に帰れば、らんまとは夫婦ではなくなるし、つまらない高校生活がまた始まるだけだ。この世界にいれば、勇者の力でチンピラは指ひとつで倒せるし、強大なモンスターも倒せる。ついでに言えば、喫茶店経営という商売もこなしているし。

 

 ただ、らんまに元の世界に帰りたいという気持ちがあるのだったら、それは尊重しないといけない。らんまが帰るなら、至極当然、オレも一緒に帰ろう。

 

「そうだな……四聖獣倒したら、一度、帰ってみるか」

 

 

 そして、その四聖獣討伐の手がかりである探知機は地上に戻ってきても、竜宮城にいるときと変わらず、朱雀と白虎の反応は見せないままだった。

 

「ダメだな、壊れているのかもしれない」

「もしかすると、誰かに倒されちゃったりして?」

 

 こういうときのらんまの勘は当たるから怖い。たしかに他の冒険者でも実力の高い4人パーティが2組とかで戦えば、倒せない相手ではないかもしれない。

 

 4000年前には恐れられていた四聖獣も、この時代だと倒しやすくなっている場合もあるだろう。

 

「ひとまずはフレイヤ様に元に戻るとしよっか、反応がなければ、これ以上は探せないしな」

「んじゃ、フレイヤ様の元へ行くとするか。あとさ……」

 

 らんまには、なにか言いにくそうな事があるようだ。

 

「どうした? らんま、なにか言いたいことあるなら教えてくれ」

 

「……こっからフレイヤ様のところは遠いだろ? でも、ここからアムの国は近いよな」

 

 言いにくいことをオレは察した。

 

 この四聖獣討伐は世界各地を巡る旅になることは予測できた。それならば、賢者カイの力を受け継いだレムール王国のアム姫に協力をお願いするべきだったのだ。なぜなら、アムは一度、行った場所に行く転移ゲートの賢者魔法を使えるから。

 

 ただし、らんまが二人旅を希望したので、今回の旅のパーティは二人だけとなった。

 

 

 女神フレイヤは現在、魔王の島近くの孤島に住んでいる。幻獣姫として魔王軍の動向をチェックするためだ。

 

 そこの島へ行くには、また、船に乗る必要がある。湯太郎が引っ張っても陸路と合わせて最低3日はかかるだろう。

 

 それなら、このキサラズから、そう遠くはないレムール王国へ行き、アムに転移ゲートを出してもらうべきだろう。しかし、あのおてんばのアムは転移ゲートを出すだけでは終わらない。

 

「レムールに行くことはかまわないけどさ、あの姫さまのことだ。たぶん、旅に同行させろというと思うよ」

「それなら、それでいいよ。オレはもう、達也と二人旅できて十分だからさ♪」

 

 明るい素ぶりを見せるらんまだが、もしかすると、アムを同行していれば、他のやつに四聖獣を倒されずに済んだと後悔しているのかもしれない。まだ、四聖獣が倒されていると考えるのは時期早々だが。

 

 もしくは探知機の故障だとしても、早めにフレイヤ様の元へ行くのが良いだろう。

 

 オレはらんまの意見に賛同した。

 

「よし、じゃあ、次の目的地はレムール王国だ」

 

 オレたちはコロンと別れ、陸路でレムール王国へ向けて出発した。



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3-18.四聖獣討伐も

 キサラズを出発したオレたちは馬車を借り、レムール王国へと出発した。

 

 レムール王国は領主の統治下におかれた城塞都市で、2重の城壁で守られており、アムの父である国王の城も都市の一部に組み込まれている。

 

 

 山岳地帯にあるレムール王国に到着すると、そのまま、街には寄らずに城へと向かった。

 

 城へと向かう石畳の道を歩きながら、らんまに忠告する。

 

「アムに転移ゲートをお願いすれば、絶対に旅に同行させてほしいと言い出してくるはずだ。そこまでは良いとして、四聖獣討伐のことは絶対に秘密だからな?」

「わかってるって♪」

 

 いくら賢者の力を受け継いでいたとしても、やはり、これだけ立派な国の姫を連れ出して、危険な目には遭わせられない。それにあのパパのことだ。いくら、アムの希望でも、同行した旅で万が一が起きてしまったら、オレたちがどうされるかはわかったものじゃないからな。

 

 街を抜けるとレムール城の門が見えてきた。

 

 レムール城は民家と同じ灰白色の石材の石造りで屋根は淡い緑の上品な色をしている。アムの父である国王は娘想いの激甘パパではあるが、民衆からの支持も厚い。

 

「これ、旅の者。どんな用だ?王なら留守中だぞ」

 

「レムール王国の王女アムに会いに」

 

 と、らんまが顔を見せると、門番係の兵がオレたちの到着に驚いた。

 

「は、これは武闘家らんま様に勇者達也様。どうぞ、お通りください」

 

 なんせ、以前、らんまはアムの影武者として誘拐されたわけで、この国はオレたちに返せないほどの貸しがたくさんある。顔パスで城の中へと、すんなりと通してもらった。

 

 中庭には待ち合わせたかのようにアム姫がいた。オレたちの来城を笑顔で迎える。

 

「お二人が私を訪ねてくるなんて、珍しいですね♪」

「らんまちゃん、達也くん。お久しぶり」

 

 隣には護衛として、先代勇者のパーティの一員でもあった魔法剣士のパラムがいた。

 二人は城のメイドや兵士と中庭でティータイム中だったようだ。

 

 パラムは魔道士ゼノリス討伐後に、このレムール王国の騎士団に入団した。パラムの伴侶であった賢者カイはアムへと、その能力と魔力を受け継がせた。賢者カイが亡き後、パラムがレムール王国に移住するのは至極当然な流れだった。それにエルフの生き残りであるパラムは、なにかと人間の視線を集める。ひとりで森の中で暮らすよりも、こうして城の中で過ごすほうが都合も良いだろう。

 

「どんなご用ですか……? わたくしにできることなら、なんでも♪」

 

 アムの目がキラキラと輝いている。オレたちのことに首を突っ込みたくてしょうがない好奇心の目だ。らんまが影武者となるくらいだから、髪型は違うものの見た目はそっくり。そして、おしとやかなお姫様のように見えて、じつはかなりのおてんばだ。

 

「……では、パラムさんも入れて4人で話させてください」

 

 アムの目がさらにキラっと光る。もう、アムの中では首を突っ込むことは決定しているようだ……。

「うふふ、伝説のパーティ再びですわね♪」

 

 客室へと4人だけで移動した。客室に入るなり、アムが身を乗り出した。オレへの顔が近い。らんまが心配そうに見守る。らんまはナルシストのくせにこういうところは心配性だ。

 

「それで、それで、それで、それで? わたくしにどんなご用がおありで?」

「女神フレイヤ様の元へ行きたいんです、なので、転移ゲートを出してもらいたくて」

「その女神フレイヤ様はどこにいらっしゃるんですか?」

「魔王の島近くの孤島。島の名前はたしか、ヴィヒル島」

「ふむふむ、そこの島なら行ったことあるので転移ゲートを出せますわ」

「おぉ、やっぱり♪ 良かったな! 達也」

 

 らんまが会話に加わってきた。そして、ここからはオレの予想どおりの流れが続いた。

 

「ただし、私も同行させていただきます。そして、護衛としてパラムさんも」

 

 魔法剣士パラムも頷いた。丁寧な口調だが、「させていただけますか?」ではなく「させていただく」だ。もう、この姫さんの中で同行することは揺るがない決定事項なのだ。

 

 この様子だと、アムはパラムでこっそり世界各地を旅しているのかもしれない。パラムも人間嫌いではあるから、城での生活も窮屈かもしれないしな。パラムと初めて会ったのはリゾート地・太陽の街チッタソラーレだったから、パラムとカイも旅は好きだったのかもしれない。

 

「わかりました……では、ぜひ、アムもパラムさんも」

 

「アムとパラムがいれば、四聖獣討伐も100人力……」

「おいっ、らんま!」

 

 そのことは秘密にしておこうと言ったのに、らんまが口を滑らせてしまった。

 

「ほほぉ、しせいじゅう? それはモンスターですかね。それは面白そうですわね。とても素敵な旅の予感がします」

 

【挿絵表示】

 

 アムの目がこの日、一番、輝いた。



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第三部・ヴィヒル島編
3-19.ヴィヒル島


 これまでの出来事をアムとパラムに話した後に転移ゲートを出してもらい、ヴィヒル島へと移動した。

 

【挿絵表示】

 

 城の者には少しピクニックにでかけてくるとアムは伝えたようだった。国王が不在であるから、アムの行動を止めるものは誰もいなかった。まぁ、王以外には、弁当のひとつも持たない「ピクニック」がどういうものかは察しがついているとおもうが。

 

 ヴィヒル島に着くなり、フレイヤが住む湖へと、らんまを先頭にして、4人で歩いていく。

 

 湖へと向かう道で何度かパラムが後ろから振り返った。

 

「パラムさん、どうかしました?」

「あ、いえ……。なんだか、さっきから誰かに付けられている気がして」

 

 オレも後ろを振り返るが、人の気配はまったくなかった。

 

「こんな孤島に用事がある人なんて、オレたちくらいでしょ。気のせいですよ」

「そうですね、先へ急ぎましょう」

 

 らんまとアムはどんどん先へと進んでしまっている。

 

 あの二人はけっこう気が合うようだ。ニコニコとなにか会話しながら楽しそうに歩いている。

 

「おーい、待ってくれよー!」

 

 それに続くようにオレも足を早めた。

 

 

 孤島であるヴィヒル島は岩山からなっている。石造りの建物がいくつかあるが、これはかつて、この土地に暮らしていた修道士が残した物だと、以前、訪れたときにフレイヤから聞いた。現在は人も滅多に寄りつかない孤島となっているのは魔王島からも近いからだろう。

 

 湖につくと、フレイヤが優しく出迎えてくれた。

 

「今日はお友達もご一緒のようね、ふふ」

「えぇ、まぁ……。紹介します、こちらがレムール王国の王女アムです。側近のパラムです」

「お久しぶりです、フレイヤ様」

 

 パラムが兜を脱ぎ、エルフの証である尖った長耳を露出させた。

 

「ふふ、パラムさん、お久しぶりね。もう80年ぶりになるかしらねぇ」

 

 パラムとフレイヤは以前に会っていたようだ。先代の勇者時代に会っていたのかもしれない。

 

「はじめまして。レムール王国のアムです。賢者カイ様に魔法を指導してもらい、力を受け継がせてもらいました」

 

 おてんばなところもあるが、さすがは王女、礼儀正しくフレイヤに挨拶をした。

 

 

 挨拶も済んだところでオレから要件を伝えた。

 

「玄武と青龍を倒しまして、勾玉はここにあります」

 

 布袋から緑と青の勾玉を取り出して、フレイヤに渡す。

 続いて、反応のない探知機をフレイヤに見せた。

 

「それで、次は白虎と朱雀を倒しに向かおうとおもったのですが、反応がなくて」

 

 探知機を受け取ったフレイヤはポンポンっと探知機を叩き、反応を確かめる。反応はないままだった。

 

「とくに壊れている様子もないわね、魔力充電も十分にできてるし。とすると、おそらくは朱雀と白虎は誰かに倒されたのかもしれないわね」

「ほらな、オレの予想が当たっただろ?」

 らんまの予想が当たっていた。

「それは、残念ですわね……」

「ちぇっ、でも、戦ってみたかったな」

 

 らんまとアムの2人は、朱雀と白虎がすでに討伐済みだったことが、よっぽど残念なようだ。戦闘狂な二人はある意味、魔王よりもこの世界で最も恐るべき存在なのかもしれない。

 

「それじゃ、この旅は終わりってことでいいのか?フレイヤさん」

「……いえ、勾玉を集めて封印しないと。むしろ、危険なのは、その勾玉のほうです」

 

 オレの手の中の勾玉が強く光りだした。緊張感が走る。

 

「他にも来客のようね……。姿を現しなさい!」

 

 フレイヤが杖をかざして、岩を破壊すると、その煙の中から小さな影が二つ現れた。

 

「ハッピー&ラッキー参上じゃぁ!」

 

「だぁ?! でやがったな。八宝斎、それに楽京斎」

 

 オレがすぐにオーラソードを作り出し構えるとアムとパラム、そして、らんまもフレイヤを守るように武器を取り出し構えた。

 

「なんじゃ、なんじゃ、達也も久しぶりに会ったのに物騒なことをしおって」

「この方たちは……?」

「まーた、じじぃたち、企んでいるんだろ。何度も倒してもしぶとい奴らだぜ」

 

「らんまちゃんも久しぶりじゃのぉ! ワシらは幻獣姫のフレイヤ様に会いに来ただけじゃ。でも、もう用事は済んだ。勾玉を4つ集めればいいんじゃな」

 

 くっくと小刻みに笑う八宝斎。八宝斎の手には赤い勾玉が、楽京斎の手には白い勾玉が握られている。こいつらが朱雀と玄武を倒したのか? きっと4つを揃えて災いを起こそうと企んでいるのであろう。どうせ、自分への喜び組やそんなロクでもないことを目指しているのであろう。このスケベじじぃたちの行動の源はそこしかないからな。

 

「いけません! 4つの勾玉が揃うとき、災いが起きます。達也さん、らんまさん。4つの勾玉を反応させてはいけません」

 

 オレは瞬時に判断し、らんまに向かって玄武の勾玉を投げる、

 

「らんま! それを持って逃げろ」

 

「よっしゃ、わかった!」

 

 らんまがオレが投げた勾玉を見事、キャッチした。

 

 勾玉を揃えてはいけないならば、オレとらんまで別方向に逃げて、八宝斎と楽京斎らと戦えばいい。

 

「らんまさん、では、こちらへ!」

 

 アムが転移ゲートを作り出し、そこにらんまが飛び込んでいった。

 

「姑息な手を使いおってぇー、待てい! らんまぁ、待つのじゃ」

 

 八宝斎がらんまを追いかけるように転移ゲートに飛び込んでいった。最後にアムが飛び込むと転移ゲートが閉じた。

 

「ぐぬぬぬ……!」

 

 自分が移動する前に転移ゲートが閉じれば、移動できなかった楽京斎が悔しがり、唇を噛んだ。

 

「楽京斎! オマエの相手は、このオレたちだ」



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3-20.パラム&達也vs楽京斎

「楽京斎! オマエの相手はオレたちだ」

 

 パラムが剣に炎を宿し、炎の剣で楽京斎に斬りかかった。

 

「魔法剣・フレイムソード!」

 

【挿絵表示】

 

「体は小さいですが、特殊な墨と筆を使用した雷神猛筆拳の使い手です、パラムさん。気をつけて」

 

 忠告を聞き入れたパラムが攻防一体の構えで楽京斎と交戦していく。

 

 オレもオーラソードでパラムを援護していった。

 

「4つの勾玉は必ずや、わが手に。邪魔をするな!」

 

 体の倍以上の筆を振り回し、楽京斎がパラムの魔法剣と撃ち合いはじめた。

 

 宙をちょこまかと飛びまわり、翻弄する動きにパラムも苦戦しているようだ。パラムの卓越した剣の動きでさえも、手玉に取るように楽京斎の筆は自在に打ち返していった。

 

「でやぁああったぁあ!」

 

 パラムほどの剣さばきはないにしても、オレもオーラソードで楽京斎に追撃を試みた。

 楽京斎の筆にひねり返されれ、オレとパラムにさらなる攻撃が襲いかかってきた。

 

「ふ、まだまだ、甘いわ! 雷神猛筆拳奥義・小筆爆裂弾!」

 

 小さな爆弾を次々とオレとパラムに向けて落としていく。

 

 どっかん、どっかんと地面に無数の穴ぼこが開いていった。

 

「なるほど、弱点は筆のようね。あの筆を折ってしまえば」

 

 腕で爆炎から身を守りながら、パラムが魔法剣に宿した炎の火力を高め、楽京斎の筆に狙いを定めた。

 

「はたして、美人エルフさんの思うように行くかのぅ、はははは!雷神猛筆拳・ニカワ緊縛墨!」

 

 楽京斎が筆を一振りすると、斬りかかっていくパラムの剣に墨の糸が巻かれてしまった。

 

「しまった、なによ、これ……?!」

「ちぃ、楽京斎め」

 

 八宝斎と同様に楽京斎も戦闘経験は豊かだ。パラムが持つダモクレスの長剣を緊縛墨で封じてしまうとは。あの緊縛墨を剥がすには時間がかかる。

 

「仕方ない、楽京斎の相手はオレがします。パラムさんはフレイヤ様を」

「かたじけない、わかりました。お願いします!」

「逃げる気かぁ! 美人エルフさん」

 

 パラムたちを追いかけようとする楽京斎をオレはオーラアローで足止めした。

 

「オレが相手するって言ったろ」

「ふんっ、貴様を倒し、勾玉を奪った後でも同じことだ」

 

 腰に備えた布袋の青龍の勾玉が輝きはじめた。オレは取り出して、勾玉スキルを放つべくチャージを開始した。どんな効果があるかはわからないが、打つしかない。

 

「達也、いい事を教えてやろう。もう、直に胡蝶乱舞を超える技が完成する。その名も雷神猛筆拳究極奥義・超胡蝶乱舞……」

 

「超胡蝶乱舞だと?」

 

 雷神猛筆拳究極奥義である胡蝶乱舞は『錦の蝶』という虹色の墨を蝶の形にして飛ばす。その実体は女の乳拓を取るためのエロ奥義。そのエロ奥義を超える技、いったいどんな技だというのだ。

 

「完成した際には、オマエの嫁。早乙女らんまを最初の獲物にしてやろう、ひっひっひひ」

「らんまを? そうはさせねえ」

「ふふふ、まだ、完成には時間を要する。それに超胡蝶乱舞にはオマエも必要だからな。鳴門海峡の渦潮から飛沫が天を翔けるとき、超胡蝶乱舞は完成する……」

「楽京斎、今日は珍しくよく喋るじゃないか」

 

「……少し喋り過ぎたな。おしゃべりはここまでだ!」

 

 楽京斎が白い勾玉を掲げた。掲げられた勾玉は眩いほどの発光しはじめた。

 互いに十分な時間で勾玉にエネルギーをチャージしていく。

 

「勾玉勝負、受けてやろう。こちらは白虎の勾玉で応戦だ。タイガーラッシュ!」

「なら、こっちもだ。でやぁああっ、いけぇえ! 四聖獣の力!」

 

 オレの勾玉から放たれたドラゴンが、楽京斎の勾玉から放たれた虎とぶつかりあった。

 

 こちらからは大きなドラゴンが1匹、楽京斎からは無数の白虎が放たれた。次々と、こちらのドラゴンに白虎が激しく激突していく。

 

 目の前で炸裂する青と白の大閃光。目も開いてられないほどの眩しい閃光だ。

 

 完全な互角の威力。

 

「ぐぬぬぬ、勾玉同士の勝負だと互角か」

 

「楽京斎! 超胡蝶乱舞だか、なんだか知らないけどさ。オマエの好きにはさせないからな!」

「この若造めぇえがぁ」

「喰らえぇ、雷鳴呪文!ライトニングボルトォオ!」

 

 オレは空いた片手を空に翳し、雲から楽京斎めがけて、雷を落とした。

 

 ガギャアアーンッ!

 

 激しい音を立てて、楽京斎の身体に落雷した。

 

「くぅ、今のは痛かったなぁ、痛かったなぁ」

「ほらほら、命が惜しければ、おとなしく勾玉をこちらに渡せ。それはオマエらが持っていていいもんじゃないんだ」

「四つの勾玉が揃いしとき、魔王をも超える強大な力が復活する……。必ずや我が手に」

「そうはさせないぞ、楽京斎!」

「うるさぁあい、雷神猛筆拳・山葵爆煙墨!」

 

 形勢不利とわかった楽京斎が山葵の爆煙を巻いた。技がくるとはわかっていながらも、目は涙で前が見えなくなってしまった。

 

「くうぅうーー、どこへ行った」

 

 あっという間に楽京斎はオレの前から姿を消していた。

 

 そこからしばらく、島内を探したが、楽京斎を発見することはできなかった。探す途中に遠くにパラムとフレイヤの姿が見えた。二人は無事なようだ。楽京斎と交戦した様子はない。

 

「お二人は大丈夫でしたか?」

「こちらは大丈夫です。達也さんは大丈夫ですか?」

「大丈夫ですが。すいません、楽京斎は逃がしてしまいました。でも、勾玉はまだ、ここに」

 

 きらっと光る青い勾玉を二人に見せた。

 

「あと、それに楽京斎がなにか意味のある言葉を残していきました」

「どんな言葉かしら?」

「えっと……たしか、鳴門海峡の渦潮から飛沫が天を翔けるとき、超胡蝶乱舞は完成するだったかと」

「ふむぅ、私には心あたりはありませんね」

 

 どうやら、幻獣姫であるフレイヤでもこの言葉の意味はわからない。しかし、それにしても気になる言葉だ。

 

「アム姫とらんまさんが心配ね。二人のところへ行きましょう」

「そうしましょう、でも、どこに移動したんだ?」

「魔王の島かと。あの詠唱時間では、そう遠くへは行っていないはずです」

「魔王の島への転移ゲートなら、わたしも開けます」

 

 フレイヤがすぐさま、転移ゲートを開き、オレとパラムが飛び込んでいった。



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3-21.らんま&アムvs八宝斎

※こちらのエピソードのみ主人公達也不在の三人称視点。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 転移ゲートで移動し、達也と分かれて、八宝斎と争うこととなったらんまとアム。

 

「らんまさん、すいません……! 転移ゲートは陸続きじゃないと移動できなくて」

「大丈夫だって♪ オレとアムがいれば、魔王の島だって」

 

 二人が移動した場所はヴィヒル島から、すぐ近くの孤島。魔王の島だった。

 

 到着するなり、八宝斎が襲いかかってくる前に血走った目のモンスター軍に囲まれる。この島は魔王という主人を失っていても、凶暴化したモンスターが数多く棲む島だ。

 

 

 らんまとアムに続いて、八宝斎も転移してきた。

 

「ぐえっへっっへへ♪ らんまちゃんにそして、レムール国のお姫ちゃん。おとなしく、勾玉をよこすのじゃ」

 

 モンスターよりも気色悪い顔をした妖怪じじぃが二人に近く。モンスターに囲まれ、前からは八宝斎が近寄ってくる。

 

「戦うぞ、オレが八宝斎のじじぃを相手する。アムはモンスターらを頼む」

「……わかりました、任せてください」

 

 らんまが八宝斎に向けて飛び込んでいくと同時に、アムが詠唱を開始した。

 

「ウィンディ・ブロウ・フェレ・イング。カイ様、私に力を貸してください! ウィンドトルネード!」

 

【挿絵表示】

 

 詠唱を終えたアムが両手を広げると巨大な真空の竜巻がモンスター軍に向かって放たれた。アムから放たれた巨大な竜巻に巻き込まれ、モンスター軍が飛び散っていく。

 

「ひょえぇー? こりゃ、すげえ威力だな。オレも負けてられねぇぜ、じじい覚悟! 無差別格闘早乙女流奥義・火中天津甘栗拳っ」

 

 神獣のツメを装備したらんまの両手が八宝斎に向けて、多段攻撃を放っていく。

 

「なんの、これしきでやられるわしでないわい!」

 

 カキンカキンカキンッ!

 

 キセルでいなされていくらんまの甘栗拳。

 

「ちぃ、なら、これでどーだっ。飛竜降臨弾っ!!」

 

【挿絵表示】

 

 らんまの両手からエネルギー弾が放たれる。

 

「八宝大花輪!」

 

 らんまから放たれたエネルギー弾は八宝斎から放たれた爆弾と宙でぶつかりあい、爆発しあった。

 

 爆煙の中から、現れるらんまと八宝斎の姿。

 

「やるじゃねえか、じじぃ」

「らんまさん……!」

 

 らんまの元へと駆け寄るアム。モンスターは一時的に睡眠魔法で眠らせたようだった。どのモンスターら目を閉じて、気持ちよさそうにスヤスヤと眠っている。

 

「アム。オレが勾玉のスキルでじじぃの動きを封じる、その間に最大威力の魔法で仕留めてくれ。チャンスは一度だ、いいな?」

「勾玉のスキル?」

「詳しい話は後だ、いくぜ」

「はいっ」

 

 アムは様子を見守りながら、八宝斎に悟られないように詠唱の準備をはじめる。らんまも握りしめた勾玉に力を蓄えていく。

 

「あぁあーー、じじぃ! あっちに裸の美女エルフがいっぱい」

「どこどこ?! ワシのスゥイート♡美女エルフちゃんはどこどこ?!」

 

「いるわけねーだろーが。バーカ! 喰らえぇー。タートルスネークブラスト!」

 

 らんまが勾玉スキルを放った。

 

 右手から亀が、左手から蛇の幻影が現れ、八宝斎へと向かっていく。八宝斎を捕らえた亀と蛇の幻影が動きを封じた。

 

「ぬわぁ、らんまちゃん、卑怯だぞ。どこにもおらんじゃないか!ワシを騙したなぁ」

「へっへへえー、騙されるほうが悪いんだよ。いっつも単純な手にひっかかりやがって」

「ふっ、これが玄武の勾玉スキルか。ええ技じゃな、ますます欲しくなったぞ」

 

 らんまは両腕を上げ、八宝斎の動きを封じながらアムに向かって叫んだ。

 

「アム、いけぇえ!最大出力の魔法をぶっぱなしてくれ」

「はい、いきます……。スケベおじいさまにありったけの魔力をぶちかましてやりますわ! ディアナ……モルドア……ルマド……モルドラ……ディアナ……クダミヤ……ボルティカ……モルドア……モルドラ……闇属性呪文ダークディアナ・エクスプロージョン!」

 

 アムが詠唱を終えると、かしの杖から八宝斎に向けて水平に闇の攻撃呪文が飛んでいく。速度は遅いものの、かなりの強力な闇の破壊呪文だ。

 

「ふっ、まだまだよのぉう、見せてくれよう! 朱雀の勾玉スキルを」

 

 動けない八宝斎の懐から朱色の勾玉が現れると空中でアムの闇呪文を受け止めた。

 

 まるでアムの呪文の威力を吸い込むように受け止めていく朱色の勾玉。

 

「あっちにも勾玉が?!」

「ちぃ、くるぞ、アム」

 

 呪文を吸いきった勾玉はその色をさらに赤くし、輝きを増していく。

 

「喰らえ、らんまにアム。朱雀の勾玉スキル・ファイヤーフェニックスじゃぁあ!」

 

 勾玉はその形を変え、炎の不死鳥がらんまとアムに向かって飛んでいく。わずか、一瞬の出来事だった。腕をあげたままのらんま、詠唱を終えたアムは避けることもできずに、不死鳥が駆け抜けると同時に巨大なエネルギーを全身に喰らった。直撃だった。

 

「うっ……」

「うぅうっ……」

 

 地面に這いつくばるらんまとアム。らんまの側に落ちている玄武の勾玉。その勾玉を拾いあげて、八宝斎がニヤっと口元に微笑を漂わせた。

 

「我が手に2つの勾玉が。愉快じゃ、愉快。4つの勾玉をこの手中に収めてくれるぞ」

 

「じじぃ、返せ……」

 

「ふっ。返せと言われて返すもんか。らんま、女の姿じゃ、一生、ワシには勝てんぞ。さっきの甘栗拳も威力は半減どころか激減しておる」

 

「くぅっそ……達也……」

「すっかり女になったのぅ、らんま。そうやって勇者に助けを求めておるから強くなれんのじゃ」

 

 そう言い残すと八宝斎は転移ゲートへと入っていった。そこはこの世界を移動するゲートではなく、元の世界へのゲート。

 

「ちきしょおおお……!」

 

 らんまは残された体力で土の地面を叩くだけで精一杯だった。 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



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第三部・現代日本編
3-22.元の世界へ


 転移ゲートに飛び込み、移動した先の魔王島ではらんまとアムが倒れていた。

 

 周りを見渡すも八宝斎の姿がない。

 

「達也……悪ぃ。八宝斎のじじぃに勾玉を奪われた」

「すいません……魔法さえ封じ込めらなければ」

 

 オレがらんまに駆け寄り、パラムがアムに駆け寄る。すぐにフレイヤが回復系呪文で二人の傷を癒していった。

 

「大丈夫、取り返せばいいさ。気にするな、らんま」

 

 青龍の勾玉はまだ、このオレの手元にある。4つ揃うにはオレのが奪われなければ良い。

 

「こっちも楽京斎には逃げられてしまったんだ。でも、まだ、オレの青龍の勾玉はちゃんと残ってる。それで、八宝斎はどこへ逃げた?」

 

 らんまが指差した方向には、オレたちが来た転移ゲートとは別のゲートだった。この世界を移動するゲートと色が違う。あのゲートは元の世界へ戻るためのゲートだ。

 

【挿絵表示】

 

「八宝斎が元の世界に戻っただって?」

「あぁ、たしかにさっき入っていった」

「私も見ました。それに元の世界とは?あの老人、魔法とは違う技も使っていました」 

 

 素直にアムにはオレとらんまや八宝斎は別世界の人間だということを伝えるべきか?悩んでいる間にフレイヤが説明をはじめた。

 

「達也さんとらんまさんは、この世界の人間ではないのです」

 

「この世界の人間ではない?」

「遥か別次元のニホンという世界からやってきました。そして、帰るためのゲートはこのように強大な魔王が倒されたときに数週間だけ開きます」

 

「ごめんな、アム。隠していて……」

「あ、いえ。私はかまいません。それで八宝斎や楽京斎も同じようにニホンセカイの者なのですか?」

 

 オレとらんまは頷いた。

 

「達也、戻ろう。ゲートもそろそろ閉じちまう」

 

 オレはぐっと拳を握りしめた。元の世界に帰ったら、また、らんまは半分男になってしまうんじゃないのか? このオレの勇者の力はどうなる? また、ただの一般男子高校生に戻ってしまうのか? それに記憶は?

 

 オレはすぐにらんまの意思に寄り添えなかった。

 

「…………らんま」

 

 らんまの誘いに乗る前にオレはフレイヤに質問をした。

 

「勾玉。4つ揃わなければいいんですよね? それなら、今、一個はここにあるから」

 

 フレイヤが首を振った。

 

「いえ、勾玉の状態が続くのも危険です。勾玉を早く揃え、封印をしないと」

 

「おい、フレイヤ様。封印の方法を教えろ」

 

 らんまがそう、言うとフレイヤがらんまにだけしか聞こえないように耳打ちした。顔が赤くなるらんま。なにか封印は恥ずかしい方法なんだろうか。

 

「…………わかった。そのときが来たら、必ず」

 

「オレには秘密ですか?」

「封印のときには達也さんの力も必要になります」

「結局のところは、元の世界で八宝斎を倒して勾玉を4つ揃えて封印しないとか……」

 

 オレはぎゅっと勾玉を握りしめた。この勾玉がどんな災いを起こすのかはわからないけど。自分にできることがあるなら、やってやる。もしも、ただの高校生に戻ったとしても、そのときに精一杯、頑張るのみだ。この世界でもそうしてきた、元の世界でも頑張れるさ。

 

「わかりました、行きます……」

 

 らんまがあでやかに笑う。その笑顔はオレの重たい足を応援するかのようだった。

 

「大丈夫、オレたちならできるさ。八宝斎のじじいから勾玉を奪うくらい……って、奪われちまったオレが言うのも難だけどさ」

 

「よし、行こう」

 

 オレとらんまはフレイヤに別れを告げて、ゲートへ飛び込もうとするとアムが引き留めた。

 

「待ってください。私も行きます。賢者カイの力、役に立たせてください」

「アム姫。私たちは達也たちの世界の人間ではないから、行けないのです」

「そんな……また、留守番ですか」

「アム。また帰ってくるからさ、帰ってきたらオークでもゴブリンでも討伐一緒に行くからさ?」

「……わかりました、仕方ありません。それではお気をつけて」

 

 らんまはそう言ったが、元の世界に戻って、こっちの異世界に帰ってくることはできるのだろうか。でも、どうなるかわからないが、今は行くしかない。

 

 オレはらんまの左手でらんまの手を握り、右手には勾玉を握りしめて、転移ゲートに飛び込んだ。



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3-23.塀の上を走る

 転移ゲートへ飛び込んだオレたちは気がつくと、神社の境内に倒れていた。たしか、らんまと『さっきまでいた異世界』に転移したのは1年半前くらい。オレたちは高校1年生だったから『こっちの元の世界』では、高校3年とかになっているのだろうか?

 

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 記憶が曖昧だが、転移するときはたしか、初夏の頃だったとおもう。

 

「ふぅ、なんとか戻れたようだな……。達也、大丈夫か?」

「あぁ、大丈夫だ、らんまは?」

「こっちもべつに大丈夫だ」

 

 倒れてもオレとらんまの手を繋いだまま離れなかったようだ。

 

 一度、手を外し、学生服についた砂を払った。らんまの服もビキニアーマーから元の赤いカンフー服に黒いズボンに戻っている。久しぶりのらんまのいつもの服。男サイズを着ているので、ぶかぶかなところが可愛らしい。

 

 オレは勾玉を学生ズボンのポケットに仕舞いこみ、探知機を見てみた。

 

 反応はない。ただ、異世界にいた頃に使用していたのと違うのは、魔力の充電が足りていない点だった。

 

「どうだ? その探知機使えるか?」

「いや……? 反応ないな」

「はやいとこ、八宝斎と楽京斎のじじぃを探さないとまずいよな」

 

 街を隈無く探せばいいか? でも、こっちに青龍の勾玉があるなら、きっと近いうちに狙ってくるはずだ。そもそも、オレたちもこっちの元の世界に追いかけてきたことを八宝斎たちは気づくのだろうか?

 

「おぉ、久しぶりだな。達也にらんま、ボヤボヤしていると遅刻だぞ」

 

 後ろから、数名のクラスメイトらが走り通り過ぎていった。風林館高校のほうへと向けて登校しているらしい。

 

 オレとらんまが転移したときは夕方のはずだった。

 

「学校用の鞄もあることだし、いちおう、登校はしてみるか?」

「ま、そうするとすっか。1年半ぶりだな、勉強しないで進級できてたらいいな♪」

 

 そんなわけないだろうと、ヤボなツッコミをする暇もなく、オレたちも走って風林館高校へと向かっていった。

 

 らんまが陸上部、いや、日本代表選手・顔負けの速度で走る。高くジャンプすると塀の上を走っていった。

 

 走るのが、それほど得意ではないはずのオレは1年半前まではらんまに追いつくことは不可能だったが、なんだか、今日はスピードをあげても息切れしない。むしろ、身体が軽い。オレも塀の上を走れそうだ。

 

 試しに塀の上に向かって高くジャンプしてみた。

 

 ぴょんっと、軽くジャンプしたつもりが塀の高さどころか、二階建ての家の屋根まで届きそうなジャンプ力だ。

 

「うわ?! おわ!」

 

 いきなりのハイジャンプにびびるオレだったが、ひょいっと塀の上でバランスを取れた。

 

 そのまま、らんまを追いかける。

 

 まったく重力を感じない。

 

 むしろ、走るらんまに追いつけそうだ。

 

 どうせなら、抜いてやろうとオレはひとつの作戦を考えた。

 

 らんまの背後まで追いつき、後ろから、むにっとらんまの大きな乳房を鷲掴みした。

 

「なにしやがる!? このドスケベ変態」

 

 想定どおりの反応を見せた、らんまはエルボーをオレに喰らわそうとしてきた。

 

 オレは想定どおりのエルボーを避け、そのまま、空中へとらんまの頭に手を置き、そこを起点として、一回転した。楽々と塀の上に着地をする。

 

 重力の関係なのか、オレが勇者の力を「こっちの世界」でも使えるままになったのかはわからないが。とにかく、特別な人間ではなかった普通の男子高校生だったオレは、らんまと互角以上の運動神経を手に入れて戻ってきたのだった。



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3-24.久しぶりの風林館高校

 

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遅刻しそうな他の生徒らを追い越し、余裕で登校したオレとらんま。オレの走る速度が速かったらしく、らんまは少し息切れしている。

 

「はぁはぁ、めちゃくちゃ足早くなったな」

 

 逆にオレのほうはというと、ぜんぜん身体は疲れていない。むしろ、軽いくらいだ。

 

「ひとまずは登校しようぜ」

 

 下駄箱に行くと、数名の男性生徒らから声をかけられた。

 

「オマエたち、どこへ行ってたんだ? ぜんぜん、学校こなかったし、行方不明だったんだぞ」

「ま、でも、元気そうでよかった、よかった」

 

 たしかに1年半も行方をくらましていれば、そうなのかと思えば、そうでもないようだ。みんなの反応はオレたちがいなかったのは数日、もしくは数週間くらいのような言い方だ。下駄箱の位置も移動していない。らんまと同じ1年F組のままだ。

 

 そのまま、教室へ向かって歩いていくと天道あかねが、らんまの元へ駆け寄ってきた。

 

「ちょっと、らんま! いったいどこへ行ってたのよ、なんの連絡もなしに」

「ん? あかね覚えてないのか? あっちの世界のこと」

「あっちって、どっちよ」

 

 様子がおかしい。天道あかねとは『あっちの異世界』で会って、らんまとの許嫁を解消させてもらったばかり、オレとらんまの結婚式にも参列してもらったはずだけど。覚えていないのか、別のあかねのように見えた。

 

 

 オレたちの久しぶりの登校に数名の生徒らが喜んでいる間に、担任の二宮ひな子先生が教室に入るなり、ホームルームがはじまった。

 オレは隣の席の天道あかねに聞いてみた。

 

「あのさ、天道さん。オレとらんまが学校に来なくなったのって何日前くらい?」

「えっと、たしか、先週の火曜日からだから。10日前ってとこかしら? でも、なんでそんなこと聞くの?」

「あ、いえ、べつに。どうも、ありがとう」

 

 もう1年半前の記憶だから曖昧だが、オレとらんまが異世界に転移したのは月曜日の夕方。帰ってきたのは、その10日後の金曜日の朝だったようだ。

 

 異世界から帰ってきた日の午前の授業はまったく頭に入らなかった。

 明日からどうやって八宝斎らを探すかとか、チートな運動能力を手に入れたことで頭がいっぱいだったからだ。

 

 

 4時間目の授業が終わり、昼休み休憩の時間となった。

 

 オレはらんまを誘って、購買で菓子パンを買い、屋上へと行った。

 

 試したいことは何個もあった。

 

「らんま、ちょっと、誰も入ってこないか見張っておいてくれ」

「別にいいけど、なにする気だ?」

 

 屋上につくなり、焼きそばパンを頬張るらんまに見張り役をお願いして、オレは異世界で得た能力を試すことにした。

 

 まずは。

 

―パラディアム!

 

 勇者の力を解放し、闘気エネルギーをオーラソードに変える。

 

 いとも簡単に成功。

 

 すぐにオーラソードを仕舞いこみ、続いては魔法だ。

 火をイメージして念じる。あまり火力が高くてボヤ騒ぎを起こすとまずい。オレは火と雷の呪文は使えるが水や氷の呪文は使えないから。

 ボッと指先に火が付いた。

 その火を息で吹き消す。

 

 あとは雷の呪文だ。ちょうど、屋上には避雷針がある。

 そこを目標に雷鳴呪文を放ってみよう。威力はかなり抑えて。

 

「雷鳴呪文・ライトニングボルト」

 

 威力を高めるよりも加減するほうが難しい。

 雷が避雷針へと落ちる。

 

「しまった……!」

 

 威力が加減できていない。グガギィイーン!っと強い光を放ちながら、雷を落としてしまった。突如、快晴の空から雷が屋上の避雷針に落ちたことで校庭にいた生徒らがざわつく。数秒後には屋上へとワラワラと人が訪れた。

 

「まずいな、逃げるか」

「そうしようぜ」

 

 オレとらんまは屋上からプールのほうへと向けて、飛び降りていった。

 

 

 そして、ある意味。オレのチート能力よりも確かめておきたいことがあった。それはらんまの『変身体質』だ。向こうの世界に行ったときは『女の姿のまま』で転移したから、戻ってきたら、やはり湯を被ったら『男』に戻ってしまうのだろうか? 男の乱馬と絡む趣味はないが、最優先で確かめておくべきことだ。

 

 蛇口から水をバケツに流し、それをオレが魔法の火で熱くない程度の湯加減まで沸かせた。それをらんまが上から被る。

 

 結果は湯を被っても男に戻ることはなく、らんまは女のままだった。

 

 らんま曰く、もしも、こっちの世界で男に戻れるようになったとしても、オレの前では極力、女の姿で過ごすつもりだったそうだ。

 

 もちろん、らんまの事は大好きだが男の乱馬を愛することがなくて、オレはホっと安心した。



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3-25.運動神経抜群

 午後の授業は男女混合のサッカーだった。これが終われば、今日の学校は終わりだ。

 

 オレは体操着に着替え、校庭へ向かう。らんまは男子更衣室でも女子更衣室でもない場所で体操着に着替えたらしい。体操服姿のらんまに寄っていく。下着をつけていないノーパンノーブラならんまに思わず、興奮してしまう。

 

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「久しぶりの体育だな♪ 達也は中学のとき、サッカーやってたんだっけ?」

「いや、ほんのちょっとな……」

 

 正直、体育は苦手だ。小さい頃から走るのも遅かったし、そもそも運動神経能力が低いから苦手だった。

 

 

 準備運動やパス回しの後、いくつかのチームに分かれてのゲームが行われた。

 

 オレとらんまはしばらく学校を休んでいたので、適当なチームに入れられた。

 

 運動神経抜群のらんまはセンターフォワードのポジション。オレは左サイドバックを任された。

 男子に混じり、ひとり体操着ブルマ姿のらんまが元気に走り回る。

 

 しかし、さすがにサッカー部の生徒らのパス回しはうまく、ひとりの生徒がゴールに向けてドリブルを開始した。

 

 中学のときから同じ学校だった。陽太くんだ。陽太くんは運動神経抜群で容姿もそこそこに良い。中1のときにちょっとサッカー部に入ったこともあるが、万年2軍だったオレは半年も続かないうちに退部した。そんなオレとは違って、陽太くんはレギュラーを1年の座を射止め、大活躍だった。風林館でもサッカーを続けている。オレが日陰の存在なら、陽太くんはその名のとおり、日向の陽の存在。オマケに性格も優しいから憎めない。しかし、ひとつ気に食わないことがあった。なんせ、陽太はオレが中学のときに好きだった森川さんと付き合っている。

 

 どうせ、ドリブル突破されるくらいだったら、追いつけないふりをして、恥をかかないでいようと思った。

 

 でも、ちょっと待てよ? 異世界でのモンスターの動きに比べたら陽太のドリブルなんて遅い。止まって見えるどころか、次の動きも予測できるほど、ノロイ。異世界のナイトフォックスに比べれば、こんなやつ。

 

 失敗して恥も覚悟の上でオレは陽太についていった。

 

 驚くほど、ノロイ。ちょいっと足を出せば、ボールを奪えそうだ。

 

 案の定、簡単にボールを奪えた。

 

「おわ?! 達也……?! いつのまに」

 

 陽太からボールを奪うと、一瞬、静まりかえった後に歓声が巻き起こった。男子は、あのエース陽太からボールを奪うなんて、すげえと叫び、女子からは黄色い歓声があがった。オレが中学のときに好きだった森川さんも手を叩いている。

 

 ボールを奪うと、すぐに3名ほどの生徒らがボールを奪い返そうと向かってきた。

 

 異世界で何度もゴブリンを相手にしてきたオレにとって見れば、動きは予想の範疇。

 

 華麗にボールをさばき、いとも簡単に抜いた。

 オレはそのまま、ドリブルを続けて、ゴールに向かっていった。

 

 らんまが隣で声をあげる。

 

「ナイスドリブルだな♪ こっちにパス! パス!」

 

 オレは思い出した。あれは中1のときの他校との練習試合。陽太が敵チームからボールをカットして、今日のようにゴールに向けてドリブルをしていった。敵のディフェンダーに囲まれた陽太を救おうとオレは懸命に走って、陽太からパスを受けようと叫んだ。

 

 が、しかし、あの日。陽太はオレにパスを出すことはなかった。そのまま、陽太は敵のディフェンダーを抜き去り、シュートを決めた。

 

 そうだ。あのとき、オレはサッカーを辞めようって思ったんだ。

 

「なに、ぼーっとしてんだよ、ほらほら、こっちにパス!パス!」

「あぁ、悪ぃ!らんま」

 

 らんまの声にはっと気づいたオレはらんまにパスを出す。

 

 パスを受け取ったらんまがゴールに向かってドリブルをしていった。

 

 ペナルティエリア内まで進んだらんまは敵チームに囲まれた。陽太も戻ってきている。ゴール前で陽太を含めたディフェンダー3名に囲まれた。

 

 どうする。ここで、らんまにパスを願うべきか。でも、また、あの日の陽太のように無視されたらどうしよう。

 

 オレが迷っている間に、らんまが高く空中にボールを蹴り上げた。

 

「達也ぁ、頼む!あとは任せたぜ」

 

 らんまが蹴り上げたボールが高く上がった後に落ちてくる。ボールのシルエットが太陽と重なった。

 らんまのせっかくのパスを無駄にはできないと、オレはボールに向かってジャンプした。そして、キャプテン翼も真っ青な華麗なオーバーヘッドキックでシュートを放った。

 

 ズシューーンッとボールはキーパーの身体を吹っ飛ばし、ゴールネットに突き刺さった。

 

 審判役の生徒が笛を吹き、ゴールが決まると生徒らは大盛り上がり、いくつかの教室の窓からは何事かと顔をだしてくる始末だ。

 

 その日のサッカーはオレとらんまの最高に息のあったコンビネーションプレイで、陽太率いるチームに圧勝だった。何点決めたかは覚えていない。オレがゴールを決めるたびに敵チームの顔色が真っ青になっていったことしか覚えていない。



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3-26.大量のラブレター

 クラスの男子らに活躍を褒められながら、クラスに戻り、帰りのホームルームを終え、らんまと下駄箱へと歩いていった。

 

「ちょっとやりすぎちゃったかな? サッカー」

「べつにいいんじゃねーの? みんな、楽しそうだったしさ♪」

 

 手をかけると、オレの下駄箱からどっさりと手紙が落ちた。

 

「うわ?! なんだ、これ……」

「ラブレターじゃねーの? ひっひっひ♪」

 

 揶揄うらんまを横目にオレはいくつかの手紙を封から開けると、内容はサッカーの試合、かっこよかったです。付き合ってくださいとかそういった内容のものだった。

 

 その場で捨てるのもマズイと思ったオレは学生鞄の中に押し込んだ。

 

「へぇー、モテモテだねぇ、達也くん」

 

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 あまりの周囲の急激な変化に戸惑いながらも歩いていると、校門の前に森川さんがいた。

 

 森川さんとは中学のときに喋ったことは1度もない。ただ、見た目がちょっと可愛いから好きと思ってただけだ。その一方的な片思いも陽太と付き合いだしたという噂を聞けば、粉々に砕かれる前に気持ちを閉ざした。

 

「達也……くん。家、同じ方向でしょ?一緒に帰ろうよ」

 

 森川さんはオレの帰りを待っていたようだった。

 

「あ、いや……」

 

 オレがきっぱりと断れる前に、さらに言葉を強めてきた。

 

「ねぇ、今、彼女とかいないんでしょ? 好きになりました。付き合ってください。恋人じゃなくて友達からでもいいんで」

「森川さんは陽太……、陽太くんと付き合っているんじゃないの?」

 

「あぁ、アイツね。さっきの試合で無様な姿を学校中に晒したから別れた」

 

 森川さん、いや、森川の返答にオレは言葉を失った。たかだがサッカーの試合でボロ負けしたからって、こうも手のひらを返すのか。

 

 幻滅とはこの事だったのか。こんな女を少しでも好きと思った自分を恥じたい。

 

「森川さん、オレ、今付き合っている人がいるから、ごめんなさい。あと、陽太のこともちょっとは大事にしてあげて」

 

 オレはそういうと、らんまの手を引っ張って、校門から学校を出ていった。

 

 

 八宝斎と楽京斎の居場所は学校が休みとなる明日の土曜日から行うとして、らんまと別れた後、また、オレが過去に好きだった子が現れた。

 

 あの子は森川さんの後に好きだった三浦理恵さんだ。ショートカットで健康的なスポーツウーマンタイプ。三浦さんとは家も近く、街の本屋で見かけたこともあった。

 

 しかし、あぁ、久しぶり~。と陽気に挨拶をする場合ではないようだ。三浦さんは不良男子高校生、3人組に囲まれて、イチャモンをつけられていた。

 

「なんだよ、つれねぇなー、ちょっとオレたちとカラオケ行こうって誘ってるんだからさぁ」

「そうだ、そうだ。兄貴がこうして頭を下げてるんだから、ちょっとくらいオレたちと遊ぼうぜ」

「やめて、離して。警察呼びますよ!」

 

 正直なところ、オレは不良が嫌いだ。オレの通ってた中学は少々、荒れていた。前時代的な不良はいないものの、教師らに刃向かうような不良生徒。いわゆるヤンキーが多かった。

 

 中3の初め頃から無免許のバイクに乗り出すやつらが現れはじめた。コンビニの前や道の真ん中など、公共の場かつ迷惑になる場所でたむろしはじめたりして。そういう奴らは中3の最後のイベントである卒業式の練習を邪魔したりとやりたい放題だった。そんなように大人に逆らうやつらを馬鹿馬鹿しいとは思いつつもオレには、不良たちを止める力もなかった。

 

 不良が一番、カッコ悪かったのは、卒業式の練習は邪魔したくせに、いざ、卒業式の本番になると親たちの目の前であるから大人しくしていた。本当にカッコ悪い。おかげで、そういうカッコ悪いやつらのせいで、感動的な卒業式を過ごせなかった覚えがある。

 

 よく見ると、そのときの奴らだ。

 

 昔のオレなら三浦さんを助けれる力はなかった。

 

 でも、異世界帰りの今のオレなら。

 

 勇者となったオレなら……。



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3-27.異世界帰りの力

「おい、オマエたち、三浦さんから離れろ」

 

 声をかけると三浦さんはすぐにオレの後ろへと隠れた。恐怖で怯えている。絶対に守らなければいけない。こいつら、制服着ているくせに鞄を持っていない、なにしに学校行くんだ?

 

「なんだ、オマエ? 風林館高校のもんか?」

「そうだけど?」

 

 学生服を見ればわかることを聞いてくる。、不良は頭が悪い。

 

「リーダーは強いんだぞ、怖いんだぞ、わかってんのかぁ?」

「…………」

 

 ダメだ。言葉が出ない。わかってはいないからな。

 

「ん? こいつ、同じ中学のときの達也じゃねえか」

 

 どうやら、顔見知りだったらしい。まさか同じ中学だったとは。ということは三浦さんとも顔見知りか?

 

「そうだ、思い出した。こいつはサッカー部の補欠の達也だ」

 

 思い出したくない過去を覚えているやつだったようだ。とても気に入らないな。

 

「ふーん、運動音痴野郎か。おい、達也。命が惜しければ、そこをどくんだな」

 

「……断ったら?」

 

「タダじゃおかねえんだよ! やっちまえ」

 

 相手の実力もわからないうちに殴りかかってくる。やはり、不良は頭が悪い。

 

 オレは左右から殴りかかってきた二人がかりの卑怯な子分不良に、まずは1発づつカウンターのパンチを食らわせた。

 

 簡単にヒット。

 

 異世界で戦ったゴブリンやオークに比べると動きが単調すぎる。こいつらじゃ、異世界の森では1日も足らずに狼や熊系のモンスターの餌になるだろう。

 

 腹を痛がっている子分たちの間を割って、リーダーが現れた。たしか、名前は……忘れた。

 

「うらぁああ!」

 

 なにが、うらぁあだ、振りかぶりすぎのパンチを避けて。オレは無詠唱で炎の魔法、いや、弱火の魔法でリーダーの頭を燃やしてやった。

 

「あち、あっち、あっちぃい」

 

 慌てたリーダーが急いで服を脱ぎだし、上半身裸になった。背中には大きなタトゥーが彫られていた。

 

 まったく、この現代日本でデメリットしかないタトゥーをこんなにも大きく彫っているとは、つくづく頭が悪い。

 

「三浦さん、ここは任せておいて。またね」

「達也くんだっけ? すごく強いのね、ありがとう……、今度、一緒にお茶でも」

「あ、ま、それはおいおいで」

 

 さすがに三浦さんから名前も覚えておいてもらえていなかったのは悲しいが、しょうがない。陰キャだったのだから。

 

 それとこれと話は別だ。今は、このチンピラ不良を警察沙汰にならない程度にボコらないと。

 

「うらぁああ!」

 

 不良漫画の読みすぎか? ムキになって今度は3人が同時に殴りかかってきた。

 

 見える、見える、見えるぞ。こいつらの動きが。異世界のモンスターに比べれば、こっちの世界のチンピラは動きが丸わかりだ。

 

 しかも、スピードもノロい。

 

 振りかぶってきたノロノロ攻撃をオレはしゃがんで避け、足元をめがけて、クルっと回し蹴りを放った。ドコドコドコっと音をたてて、崩れる不良ども。

 

 そろそろ、異世界帰りのこのオレとの実力差が理解できたらしい。

 

「くそぉ、今度、会ったら、タダじゃおかねえぞ。覚えておきやがれぇえ~」

 

 テンプレート的な捨てずリフを残して去っていった。

 

 

 チンピラ不良軍団を倒して、オレは久しぶりに家に戻った。

 

 10日ぶりに家に帰ると母さんからの質問攻めだった。質問内容は「10日もどこへ行ってた?!」という具合だった。オレは色々あるんだよ。とだけしか言わずに自室に篭った。

 

 学生服を脱ぎ、パンツとTシャツ姿となり、ベッドに横になる。

 

 天井を見上げると、こっちの世界に帰って1日も経っていないというのに異世界が恋しくなった。たぶん、オレは戸惑っているのだろう。こっちの世界で、サッカー部エースの陽太よりも運動神経が良くなって、おまけに中学のときに好きだった森川さんから誘われて。

 

 

 それに四つの勾玉を八宝斎や楽京斎の手に渡らせてはいけない。

 

 そして、楽京斎がオレに話した言葉。

 

 

―鳴門海峡の渦潮から飛沫が天を翔けるとき、超胡蝶乱舞は完成する

 

 

 あれは、どういう意味だろうか……?

 

 考えることが山積みの中、いつのまにかオレは眠っていった。

 

 

 コンコンっと窓を叩く音で目が覚めた。時計の針は深夜1時を示している。カーテンを開けると、らんまが窓の外にいた。

 

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「らんま、ちょっとなにしてんだよ?」

 

「寝れなくてさ? 入らせてもいいか?」

 

「べつにかまわないけど……」

 

 オレが窓を開けると、らんまが靴を脱いで、オレの部屋へと入ってきた。



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3-28.泊まってけよ

 元の世界へ戻った初日の夜にオレの部屋を訪れてきたのはらんまだった。明日の朝には待ち合わせて、八宝斎や楽京斎を探しに行こうと約束していたが、眠れなくてという理由でオレの部屋を訪れた。窓から入ってきたらんまを勉強机に備えられた椅子に座らせた。

 

「ごめんな、いきなり来ちまってさ?」

「べ、べつに大丈夫だけどさ」

 

 あっちの世界(異世界)じゃ、さんざん寝泊まりを一緒にしていたというのに、こっちの世界で、しかもオレが16年間過ごしてきた部屋にらんまがいるというのも妙な気分だ。異世界に転移される日、一緒にゲームしようって誘って、そのままだったら、このようにらんまがオレの部屋に来ていたのかと思うと、なんだか感慨深い。

 

【挿絵表示】

 

 らんまとの間に沈黙の空気が流れる。

 

 なにを緊張しているんだとオレは振り払った。異世界では結婚して夫婦となっているけど、こっちの世界だったらどうなんだろうか。やはり確かめるべきだと思い、オレはらんまに聞いてみた。

 

「あのさ、らんま……オレたち、向こうの世界じゃ夫婦だったよな?」

「そ、そうだな」

 

「こっちの世界での関係ってどうなるんだ?」

 

「…………」

 

 らんまが口を塞いだ。なにか迷うことでもあるのだろうか。

 

「こっちの世界じゃ結婚式してないから夫婦じゃないかもだけどさ。達也はどうしたいんだよ? オレとのこと」

「えっ? どうって」

「だから、どうなんだってんだよ? なんかさ、こっちの世界に戻ってきてから、達也、モテちまってるみたいだしさ~?」

 

 そうか。ヤキモチ妬いているのか。オレは異世界での冒険や生活を通じて学んだことがある。それは自分の気持ちには素直になり、ハッキリ伝えることだ。

 

「オレが好きなのはらんまだよ。好きなのはらんまだけだよ、そりゃ、昔好きだった子にああやって言い寄られれば、戸惑ってしまうけど……。オレが好きなのはらんまだけなんだ。こっちの世界でも結婚したいと思ってる……」

 

 少し頼りない口調だったかもしれないが、オレはハッキリとらんまに意思を伝えた。オレがモテるようになっても、男のときも女のときもらんまはモテモテなんだから。悪い虫がつかないように、オレのものにしなければいけない。変な言い方だけど、マーキングも必要だとおもう。

 

「そっか……ありがと、その言葉聞けて嬉しいぜ。オレも達也のこと好きだ。他の女なんかに目移りするんじゃねえぞ」

 

 そう言い残すと、らんまが椅子から立ち上がり、来た窓へと足をかけた。

 

「らんま……」

 

 オレの呼びかけにらんまの足が止まった。

 

「泊まってけよ、オレの部屋にさ……」




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3-29♥.自宅の部屋で

 散々、オレがオナニーをしまくってきたベッドの上にらんまが座っている。オレは我慢できずにらんまを誘ってみた。家族も寝静まっている深夜だから、あまり声は出せないけど。

 

「なぁ……また、しないか……?」

「い、いいけど」

 

 オレはその返事を合図にらんまの身体をベッドに押し倒した。

 

 むきっと、らんまの赤いカンフー服を広げる。らんまのデカイおっぱいが目の前に現れた。

 

 こっちの世界でも、このおっぱいはオレのもんだ。

 

 ぐにぐにっと強引に揉み回し、らんまの唇を塞いだ。キスは手よりも強引な感じで、舌と唇を貪る。

 

「チュ、ンチュ、ンチュ、らんま、ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ」

 

 言葉をなくしたオレたちはキスだけで会話をした。お互いの舌を絡ませ合う。

 

「ちゅっ、ん、ちゅ! ちゅっ、チゅぱ! ん、レロ、レロ」

 

 キスしながら、らんまの巨乳を優しく触り、時々乳首をいじった。

 

 異世界でも散々、させてきた反応をオレはたしかめた。

 

 すぐにピンピンに固くさせるドスケベらんまの服をオレは脱がしかかる。

 

 あっという間にオレの部屋でらんまを素っ裸にしてやった。

 

「舐めてやっからな、らんま……!」

 

 らんまの股を開かせ、蜜壺に唇を添えて、吸い込む。

 

「んあぁっはぁ、あぁ、はぁ、たつやぁあ♡ んはぁうはあぁあーーはああ♡」

「らんま、あんま、声だすな。家族に聞かれたら、入ってこられちまう」

 

 まさか、こんな夜中に窓から忍び込んでくる女なんていないだろうが。家族に見られてしまったら、まずいことになる。オレはかけ布団をらんまの口に咥えさせた。

 

「ひぅ、くふっ♡ふぁやぁうや//// あっつあああっつ、んっんはっんんふっんんっああ!!」

 

 オレにクンニされ、興奮が止まらなくなったらんまは、さらに腰を突き出してきた。

 必死に舌を尖らせて、らんまのマンコに侵入させる。

 

「んあはっ!!んあんふ♡あふっ♡んあぁぁっくはうぁ♡さすが達也ぁ……はぁっ♡ああ♡はぁっ♡ああ♡はぁっ♡ああ♡こんな気持ちいいマンコ技も使えるなんて♡んあぁ、んあんふぅあぁ!あへぁんあぁ!んあぁんんあんうぅうんあぁううぁ!! 」

 

 異世界もこっちの世界も関係ない。らんまを気持ちよくさせるのみ。

 

「らんまを相手に使えて良かったぜ! ほれほれほれ! 一度逝ってもいいぜ」

 

 オレは口を離し、らんまのヌレヌレ蜜壺に中指と薬指を侵入させた。激しく手マンをしながら、らんまの乳首をペロペロと舐める。空いた左手ではらんまの右乳首をつまんだ。

 

「やばっ!あっはあっあんぁん!昇天しちまう……昇天させれちまうぅああ……!んあぁ♡んあんふぅあぁ!あへぁんあぁ!んあぁんんあんうぅうんあぁううぁ!!あうあ……イ、イく……あいく……達也ぁ、イっちまうぞ……昇天しちまうぞ、、んああっはああーー!!」

 

 豪快に潮をふくらんま。その潮は、まるで飛竜のごとく天井に向けて飛び散った。

 

 続いて、オレもらんまに気持ちよくさせてもらおうと、ジャージとパンツを脱いだ。もうすでにビンビンのチンポをらんまに見せつける。

 

 らんまがすぐにオレのチンポをしゃぶりはじめた。

 

―じゅぶじゅぶ、じゅぷぷぷ、んぐ!んぐ!んはぁはぁ、んじゅぶ!

 

 おさげ髪を揺らしながら、懸命にらんまがフェラをする。オレの部屋で。

 

「うっ、うあうおお、うまい、らんまぁ、気もちいい、らんまの口マンコ、最高だ!らんま、俺のチンポ好き? こっちの世界でも好き?」

 

「あぁ……大好きだぜ♡はぁはぁあぁ♡はぁ♡はぁはぁじゅぶじゅぶ、じゅぷぷぷ、んぐ!んぐ!んはぁはぁ、んじゅぶ! んぐ!んぐ!んはぁはぁ、んじゅぶ!」

 

らんまが自らの頭を前後にふり、勃起チンポをさらにそそり立たせている。最高に気持ちいいらんまの無差別格闘フェラ。大きな声を出したいが、オレも我慢する。

 

「はぁはぁはぁ、うっ!らんま!気持ちよすぎる!」

 

「っんじゅぶ、んちゅぷ、んじゅぶじゅぶぶチューッ♡チュル♡シュル♡ューーウ♡ジュウ♡ジュパ♡ジュパ♡チューッューーウ♡ジュウ♡ジュパ♡ジュパ♡ングッ♡ンチュ♡ュパ♡ングッ♡ジュパ♡ジューーウッ!」

 

 こんな最高のエロ女、離してたまるか。風林館高校で一番、いや、世界で一番、エロい女のらんまとオレは一生セックスを楽しんでいきたい!

 

「はぁはぁはぁ、ああ、う、やばい! もう出そう! 出るぞ! らんま、俺のザーメンを飲んでくれぇ!イくぞ!」

 

「こいぃ……!こいぃい……!!こいぃ……!!んぷぷぷぷうううう」

 

―ビュル! ビュル! ビュ! ビュッ! ビュル!ドプッ!ヌチャ!ビュル!!

 

 オレが出した濃厚精子ザーメンで、口マンコが膨れ上がるらんま。

 

「はぁはぁあぁ...はぁ..はぁはぁ、すげえすげえエロザーメンが口でいっぱいだぁあ~……はぁはぁあぁ……はぁ、はぁはぁ」

 

 全裸となったオレはらんまを正常位でチンポをあてがった。射精したばかりでも、まだまだ、硬さを保ったままのチンポをあてがった。

 

「ぁはぁあぁ……はぁ、はぁはぁ、ほしい……たつやのちんぽ、ほしい♡はぁっ……ああ♡はぁっああ♡はぁっ……ああ、入れてくれ……奥まで……ずこずこて」

 

「あっ?俺のチンポをどこに欲しい? 言わないとわかんねえぜ? ほれ、ちゃんと言えよ」

 

ちんぽをらんまのまんこにこすりつけ、くちゅくちゅとエッチな音を立てながら、意地悪く聞いた。

 

「はぁはぁあぁ...はぁ..はぁはぁ、いじわるぅ。はぁっ…ああはぁっ、ああはぁっ無差別格闘早乙女流二代目の早乙女らんまの、ぐちょぐちょオマンコにいれてほしいです……はぁはぁあぁ……はぁ……はぁはぁ……恥ずかしいこと言わせんな……っ!」

 

 らんまの口から聞きたい淫語が聞こえて大満足になり、一気に勃起チンポを根元までに挿入した。

 

「よく言いました!いい子だ!ご褒美をあげる……ぜっ!」

 

【挿絵表示】

 

「んはっ……!!!!んはあああ……!!!でけえちんぽぉ♡ぎんぎんじゃねえか♡はぁはぁあぁ♡はぁ♡はぁはぁ♡」

 

「らんま、このの極太で、てめえを寝不足にしてやるぜ……はぁっ、おはぁっんああ、はぁっああ、ううぅあ」

 

「んはっんんふっ……つあああっうあぁ!! 望むところでぃ! つんっんはっ♡んんふっんんんっはぁっ♡んんふっんん♡」

 

 興奮しきったらんまのマンコの締め付けが凄すぎて気持ちいい。気を抜いたら、すぐにまた射精しちまいそうだ。

 

 らんまの腰を上げて、まんぐりがえしの姿をさせて、濡れ濡れの結合部を見せつけた。

 

「ほら、見えるか?おれたちのエッチな汁が混ざってるぜ?」

 

「あぁ__見えるぜ、すげえエロい汁になってらぁ♡はぁ♡ああ♡はぁっ♡ああ♡はぁ♡ああ♡これが無差別淫流格闘おまんこちんこ汁か♡はぁはぁあぁ♡はぁ♡はぁはぁやらしい匂いだ 」

「ああ、これがセックスの匂いだぜ、興奮するだろ? らんまのまんこ、すげー絡みついてくるぜ、気持ちいい!はぁはぁはぁ、スピードを上げるぅぜ」

 

【挿絵表示】

 

 ピストンのスピードを上げ、更にちんぽを奥に突き刺す。

 

【挿絵表示】

 

―ぬちゃ!ぬちゃ!ぬちゃ!ぬぷっ!ぬちゃ!ぬぷっ!

 

「いっぱい気持ちよくなろうな、達也ぁ♡愛してくれよなぁ??オレのこと好きか?んあぁ、んあんふぅあぁ!あへぁんあぁ!んあぁんんあんうぅうんあぁううぁ!!いいぜ、、スピードあげてこい!!耐えきってみせる!!」

 

【挿絵表示】

 

「ああ!らんまのこと、愛してるぜ!俺のことだけ見てくれよ!なぁ!らんま!好きだ!オマエのまんこもすき!オマエの体も好き!オマエのすべてがすき!らんま!俺のものになってくれ!はぁはぁはぁ、最高に気持いいぜ!」

「ありがとな……達也、すげえ嬉しいよ!!おれも達也のことだいすきだ!! はぁっ……あ………ぁっ………ああ………は……ぁっ……ああ………」

 

【挿絵表示】

 

らんまがまんこを締め付けてきて、自分も一気に気持ちよくなり、それに合わせて、腰のスピードを極限に上げた。混ざり合ったラブジュースは潤滑油となり、より一層、二人の性感を高めていくばかり。奥をゴリゴリと擦られれば、一層、女として身体が開発されていくらんま。

 

―ドッヂュンッドッヂュンッドッヂュンッ!!ズシッ!ズシッ!ズシッ!ズシッ!ズシッ!

 

「う!らんま!らんまのスケベマンコ気持ちいいぜ!おらおらおら!らんまも感じてくれよ!らんま!好きだ!好きだ!はぁはぁはぁ!好きだぁぁぁぁ!」

 

【挿絵表示】

 

 緩急もなく全力で腰を振り出され、汗でどろどろの股間がぶつかり合う。パチュパチュという湿った音が響き渡った。

 

【挿絵表示】

 

「はぁあんあんあ♡あんはぁん♡あっは!はあ!はぁっ♡はぁんアは♡あはぁ♡はぁ♡ たつや!たつや!たつやあ!たつやぁあ!」

 

【挿絵表示】

 

「おおおおお!あああああ!らんまぁあああ!」

 

―ドビュウ!ドビュウゥ!ドユビュウ!ズビュウウ!

 

【挿絵表示】

 

 絶頂に達し、二度目の射精とも思えないほど濃い精液を、らんまの子宮の奥深くに注ぎ込む。残りの精液もらんまの子宮に射精し、チンポはまだ、らんまの膣の中でビクビクし続けた。



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第三部・ラブホバトル編
3-30.カラオケタイム


 翌朝、起きると窓に楽京斎からの果たし状が届いていた。

 

 達筆な文字で『貴殿に決闘を申し込む。ラブホテル風林館にて待つ。逃げるなよ!』と書かれていた。

 

 ラブホテル風林館といえば、たしか、数ヶ月前に修繕をしはじめたラブホテルだ。昨日、学校からの帰り道に寄ったときも仮設シートで覆われていたままだった。そこを占拠したのだろうか。

 

「らんま、こんなものが届いているぞ」

 

 オレは隣で眠っているらんまを起こし、ラブホテル風林館へと向かうことにした。

 

◆◇◆◇

 

「ここだな、ここ」

「楽京斎の野郎、こんなところに呼びやがって」

 

 仮設シートで覆われているラブホテル風林館へと入っていく。工事の人らの姿が見えない。扉の鍵は空いたままだった。どこかレトロな内装のロビー。物静かな無人のロビーを通ると、ひとつの部屋だけ、ランプが点灯していた。

 

「らんま、気をつけろよ」

「あぁ、わかってるさ」

 

【挿絵表示】

 

 楽京斎はこの部屋に待ち構えているというのだろうか。オレたちは無人の受付を過ぎて、赤い絨毯を進んだ。

 

 エレベータに乗り込み、5Fへと移動する。

 

 今にも止まってしまいそうなくらいに動きがおかしいエレベータが5Fへと着けば、自動ドアが開き、部屋へと向う。サキュバスの洋館以来、ラブホテルの廊下を歩く。こっちの世界のラブホテルは初めてなので、少し緊張しながら薄暗い廊下を歩いた。小さな窓から僅かな光が差し込んでいる。

 

 ランプがひとつだけ付いている部屋。505号室へと足を踏み入れた。電気を付けると室内が明るくなった。

 

「楽京斎、どこにいるんだ……、どっかに隠れているかもしれないな」

 

 らんまがなにやら、TVのリモコンをいじっていると部屋の天井に吊るされたスピーカーから音楽が流れだした。パーティチューンなダンスビートな軽いノリの音楽に合わせて、部屋のミラーボールが回りだした。

 

「わ?! いきなり、はじまった」

 

 どうやら、らんまが間違えて、カラオケのスイッチを押してしまったようだ。

 

「ん? どっかで聞いたことあるな、この曲」

 

 オレが思い出せないうちにマイクを片手にらんまが歌い始めた。

 

「子供のまんまじゃいられない~♪ 青春がほぉら チクタクチクタク♪」

 

 お世辞にもらんまは歌がうまくない。音程なんか好き勝手、自由にめちゃくちゃだ。

 

「今宵はアナタと踊りたいの♪ 置いてかないでよ、手を繋いで♪」

 

 思い出した。この曲はオレの大好きな漫画が実写化したときのドラマの主題歌だ。ドラマの出来はオレ的には、うーんって感じだったが。この曲は大好きだった。

 

「Please touch my heart♪ 本当の私を♪」

 

 オレも一緒になって歌う。歌に自信はないが、らんまが持った手に口を揃えて歌った。

 

「恋がチクタク♪ 弾けるジョイフル♪ ときめくハートで♡ Clap♪Clap♪」

 

 突然、はじまってしまったカラオケタイムだが、らんまと歌うと音程なんか気にせずに自由に歌って踊っていると、あっという間に曲が終わってしまった。

 

「いきなり、歌がはじまったから、ビックリしたぜ」

 

「ってか、らんま、よくこの曲を知ってたな?」

「はは、まぁな♪ ほれ、達也もなんか歌えよ」

「えっ、オレ~? いいよ、いつ、楽京斎が現れるかもわからないしさ」

「いいから、いいから」

 

 らんまが埃のかぶった歌本をオレに渡してきた。近頃のカラオケじゃ、タッチパネルで曲名を入力するけど、昔のカラオケマシンなせいか、この分厚い本から曲を探すのか。

 

 知っている曲はないかと、オレは、曲名「あ」から順番に指で探していった。

 

 ひとつの曲が目についた。もう、数十年も前の曲だけど、歌詞が好きな曲だ。それに、異世界で冒険してきたオレとらんまにピッタリな曲かと思った。

 

「んじゃ、番号入れてみるから、リモコン貸しててくれ」

 

「おう♪ ほいよ」

 

 らんまからリモコンを受け取り、歌本に書かれた番号を入れる。

 

 印象的なピアノのイントロがスピーカーから流れ出し、オレはマイクを手に取った。



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3-31.らんまの前で歌ってみた

 埃かぶった歌本から番号を入力すると、印象的なピアノのイントロがスピーカーから流れ出した。

 自信はないが、らんまに伝えたい気持ちを歌に乗せてみる。人前で歌う習慣のない、というか歌うという行為にすら馴染みのないオレにとって、仮にもらんまの前で歌うというのはそうとう勇気がいるものだった。

 

「心配ないからね~、君の想いが♪」

 

 オレが歌い始めたのは昔のヒットソング、『愛は勝つ』だ。シンガーソングライターがストレートな歌詞でヒットした名曲だ。オレはこの歌詞がとても好きだった。

 

 懸命に熱唱するオレの横で、らんまが手拍子をはじめた。ニコニコと笑っている。

 

 画面に歌詞が流れ、それに合わせて歌っていく。らんまに伝えたい歌詞の箇所を力を込めて歌った。

 

「どんなに困難でくじけそうでも、信じることさ。必ず、最後に愛は勝つ!」

 

 続いて、2番も歌い始める。こんな下手な歌でもらんまに向けて歌ってみた。

 

「Carry on, carry out 求めてうばわれて 与えて♪ うらぎられ♪ 愛は育つもの♪」

 

「信じることさ。必ず、最後に愛は勝つ!信じることさ。必ず、最後に愛は勝つ!」

 

 歌い終えると、らんまが手を打ち鳴らすように大きな拍手を送ってくれた。

 

「はじめて聞いた曲だけど、めちゃくちゃいい曲じゃねぇか♪ 歌詞もすごくいいな」

 

「ふふふ、だろ? 必ず、最後に愛は勝つんだよ♪」

 

 熱唱したことで息切れしたオレがソファに深く座ると、スピーカーから楽京斎の声が聞こえてきた。

 

 オレとらんまの間に緊迫した空気が走る。

 

『呑気にカラオケなんか、しおって。ふふふ、しかし、お楽しみはそこまでだ、達也に早乙女らんま』

 

「この声は楽京斎! てめぇ、どこにいやがる!」

 

【挿絵表示】

 

『ひっひっひっひ、錦のバイブは完成した。胡蝶乱舞を超える技。その名も雷神猛筆拳究極奥義・超胡蝶乱舞の餌食になるが良い。ひーーひっひっひっひ。鳴門海峡の渦潮から飛沫が天を翔けるとき、超胡蝶乱舞は完成する』

 

「超胡蝶乱舞だとぉ?」

「それは、どういう意味なんだ、はやく教えろ!楽京斎」

 

『もう、時期にわかる。その前に、二人には眠っておいてもらおう、ひっひっひひ。起きたときを楽しみにするが良い』

 

 楽京斎の声が流れ終えると、部屋の中に薄ピンク色のガスが起きた。

 

「らんま、この匂い。催眠ガスだ。窓を開けるぞ」

「わ、わかった」

 

 しかし、オレたちが窓に手をかける前に身体は力を失い、続いて、意識が遠くなっていった。

 

「らんま……らんま……らんま……らんま……らんま……」

「たつやぁ……たつやぁ……たつやぁ……たつやぁ……」

 

 互いに呼びかける声だけが催眠ガスに溶けていった。

 

 雷神猛筆拳究極奥義である胡蝶乱舞。その実体は女の乳拓を取るためのエロ奥義。そのエロ奥義を超える技、いったいどんな技だというのか、気になりながら、オレは眠りに落ちていった。



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3-32☆.錦の玩具

「離せ! 離しやがれぇ! こらぁ! 許さねえぞ、楽京斎!」

 

 らんまの抵抗する声でオレは目を覚ました。

 

【挿絵表示】

 

 目を覚ますと、らんまの裸体がX字の拘束台に磔にされていた。すぐにオレはらんまを助けようと手足を動かしたが、動かない。オレもらんまと同様に裸にされ、X字の拘束台に自由を制限されていた。

 

「ひひひひひひ、ありがたく思うが良い。この錦の玩具の初の獲物になれるんじゃからな……」

 

 楽京斎が七色に光るバイブを持って、気色の悪い妖怪顔を浮かべている。

 

「ふざけんなぁー、このエロじじぃ!」

「むふふふ、ワシの狙いは、はなっから勾玉でもない。胡蝶乱舞を超える。超・胡蝶乱舞を完成させること。そのためにはオマエたち二人が必要なのだ」

 

 楽京斎が七色に光るバイブを握りしめると、バイブは雄々しく激しく振動をはじめた。

 

「達也、あのバイブを見た瞬間、寒気がした。超・胡蝶乱舞は恐ろしい技……。オレの直感ははずれたことがねぇんだ」

「超・胡蝶乱舞……。いったいどんな技なんだ」

 

 楽京斎は七色に光るバイブをグイングインっとらんまの大陰唇に当てていく。

 

「んっぅ……んわぁあ……あ゛あ゛あ゛あ゛ふぅん、はああああぁぁぁ」

 

「磔がよく似合うぞ、早乙女らんま……ふひっひひひひ」

 

「んぅううう……!……な……はっ……ぅあはっ……………………………!」

 

 七色に光るバイブで陰部を犯すたびにらんまの声が漏れる。オレは楽京斎を阻止しようと必死に手足を動かすも、X字の磔台には装着具だけではなく、ニカワ緊縛墨でも拘束されていた。

 

「らんまぁあ! てめえ、楽京斎、はやく止めろ」

 

「んっ……んくっ…んんっ……っあ……あっ……」

 

 オレの叫び声も虚しく、七色のバイブ(錦の玩具)はらんまの膣口へと侵入していく。七色のバイブはその振動でらんまの表情を歪ませていく。

 

「あ゛ぁ……! アッ、やめ、ん……ンン!? やめろ、……やめやっがっ、れ! うう゛ぅっ!」

 

【挿絵表示】

 

「ほらほら、もう入っちゃうぞ、ほらほらぁー、早乙女らんまぁ♪ ひゃっひゃっひゃっひゃ」

 

 身体を大きく揺さぶりながら抵抗するらんまの膣内に七色のバイブはずっぽりと入ってしまう。

 

「んあ゛ぁぁ、こ、これは……」

 

「ふっふふふ、ようやく気づいたか。早乙女らんま……ひーっひひっひひ」

 

「らんま、どうしたって言うんだよ?!」

 

「型取らせてもらったんだよ、達也。ふひっひひ……」

 

 薄ら笑いを浮かべながら、楽京斎がオレを見つめてきた。楽京斎の視線がチンポへと降りると、オレもようやく気づいた。七色のバイブの秘密に……。



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3-33☆.超・胡蝶乱舞

 楽京斎が視線を落とした先にあったのはオレのチンポ。そのチンポには七色に輝く粉が残されていた。

 

「こ、この七色のバイブの形……達也のだ」

 

 らんまがバイブの形がオレのものだと気付き、驚いている。

 

「眠っている間に、型取らせてもらったんだよ、達也。オマエのペニスをな、ひゃっひゃっひゃ」

 

 どうやら、オレが眠らされている間に型を取っていたらしい。そこから作り出されたのが七色に輝く錦の玩具。それを楽京斎は、今、らんまの膣内に挿入させ、犯しはじめていたのだった。

 

「はぁ?! てめえ、楽京斎。ふざけやがって。なに、勝手に!」

 

「胡蝶乱舞を超える超胡蝶乱舞に必要なのは、この早乙女らんまを極限まで感じさせること。それには達也のペニスを型どらせてもらう必要がある」

 

 また、楽京斎がらんまの膣内を七色のバイブで強引に押し進めると、らんまのよがりが一段階、大きくなった。

 

「んぅあ゛ぁ……! やめ……やめやっがっ、れ! うう゛ぅっ!アッ、やめやっがっ、れ!うう゛ぅっ!アッうう゛ぅっ!アッうう゛ぅっ!アッ!」

「ほらほら、我慢するでない、達也のチンポバイブに身を委ねい、早乙女らんまぁ、観念せい」

「ううぅうああうああゔああぁゔうああぁあああっはうああああ?!」

 

楽京斎がバイブを指で回転させながら出し入れし始めると、オレのペニスを模したバイブがスピンしながら打ち込まれていく。咥え込まされた肉壺は、発生する淫のエネルギーをすべて受けざるをえない。嫌がおうにも高まる劣情に歯をくいしばるらんまは追い込まれていく。

 

「はうううっ……。んんんんんっ!」

 

「相変わらずの強情っぱりじゃな。どれ、バイブレーションさせるか」

 

 らんまに埋没させたままバイブの根元をぐいっと握り込むと、七色男根部がエネルギーを発動させた。

 バイブを動かさずに楽京斎はらんまの表情を観察して淫に苛まれる顔を楽しんでいる。

 

「はぐっ……。くぅうううううううっ!」

 

 耐え忍ぶらんまのバギナからバイブを引き抜いてゆくと暴力的でさえある振動音が部屋に響いている。一度、全てを抜き去るとらんまが止めていた息を過呼吸のように吐き出した。

 

「くはあああああっ! はああああー、ああああああぅ……」

 

「これからが始まりだ。ほれ、錦の玩具はあり得ない動きも出来るんだ」

 

 楽京斎が合図をすると気色悪い下等生物のような動きを振動しながら始めた。

 

「やっ、やめろぉおお!」

「イヤかな? オマエのマンコにまた、入りたがっているぞ。ほらほら、早乙女らんまぁ!」

「んぅあ゛ぁ! やめ……やめやっがっ、れ! うう゛ぅぁあ! ううあぁう゛ぅっぁあ!」

 

 ブルブルと頭を振るバイブの根元を指で摘まんでバギナに近づけると、らんまは身体を左右に動かして逃れようとしている。その必死な姿すら楽京斎にとっては嗜虐の性を刺激していくものとなった。

 

「やめやっがっ、れ! うう゛ぁぅっ!!う゛ぁぅっ!う゛ぁぅっ!」

「往生際のわるい牝犬め。ククククッ!」

 

 バギナの淵を指で押えて暴れるバイブの頭を当てると、柔肉の襞を捲りあげてメリ込んでいく。

 

「ぬわあああああっ! 入ってくるううううぅ! んあうぁああああ!」

 

【挿絵表示】

 

 モグモグとバギナが蠢いて亀頭部が呑み込まれた。

 

「クネクネしながら入っていく。おおおっ、なんてイヤラシイ光景だ。超胡蝶蘭舞の完成は近い」 

 

 分泌された透明な体液はバイブで撹拌されて白濁色に変化して、皺をうきたたせている。先程まで部屋に響いていた振動音は、完全に埋没した肉体の中から、くぐもった音をさせていた。

 

「くっ! くああああああああっ! 身体の中で……、くっ! う、動いてやがる、うわああああっ!」

「そうだ。お前の中で喜んでいるんだ、お前も素直に悦べ」

「うぬぬぬぬぬぬっ……」

 

 バイブから手を離すとバギナに突き立ったまま、短く残った尻尾をクネクネと振っている。らんまは強く口を引き結んで縛められた身体を仰け反らして耐え忍んでいるが、沸きあがる淫悦にブルブルと震わせている。

 

「強情なやつだ、やはり、達也の本物チンポが必要か……なら、奥の手を」

 

 らんまと同様にオレの背筋にも、ぞっと寒気がした。



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3-34♥.鳴門海峡の渦潮

「ワシは超胡蝶乱舞の完成のためには、手段は選ばぬ」

 

 楽京斎が左手をオレのほうにクルクルと回しはじめ、右手をらんまの顔前でクルクルと回しはじめ、暗示をかけはじめた。

 

「オマエたちは超胡蝶乱舞の完成、錦の大蝶を作るためにセックスをする……喝!」

 

 オレとらんまが拘束器具から外されると、身体が勝手に中央の回転ベッドへと移動してしまう。

 

「うわ、ぁあ、ちょっと、ちょっ!」

「おわぁ、ああ、あああ」

 

 らんまにバックからハメる対位へと、身体が自動的に動きはじめてしまった。

 

「んわぁ、、らんま、ごめん、身体が勝手にぃ?!」

「こ、こっちもだ、んはぁああ……! んゔぁぁあんうああぁあ」

 

【挿絵表示】

 

 ずぶっとオレの極太チンポが入ってしまう。さっきまで、七色のバイブが挿入されていたらんまの膣内に挿入させられてしまう。

 

「ひっひっひっひ、ほれほれ、開始じゃ、ほれほれ」

 

「んぁ、ああっ、ああ、んっ!」

 

―グチュッ、グチュッ、ズン、ズン、ズン、ズン

 

 らんまを後ろから抱えたまま、オレは楽京斎が見ている前で幾度となくらんまを貫いた。

 激しい腰の抽出や貫かれる度に発する嬌声。同じ部屋に楽京斎がいて、操られているというのに、らんまとの濃厚な交わりに快感に感じてしまう。こんな状況なのに七色のバイブに調教された後のらんまの膣内はめちゃくちゃ気持ちいい。すごくヌルヌルしている。

 

「ああぁあっ!た、たつあやぁあ……ああっ!」

「らんまぁあ、らんまぁあ……んうあぁあはあぁ」

 

 操られているのに、らんまとの愛を晒すことが恥ずかしい。どんどんと太く勃起していくオレのチンポ。

 

「オマエたちの愛の力はすごいからなぁ、ひゃっひゃっひゃあ、愉快愉快」

 

 らんまが今、どんなことを考えているのかわからない。しかし、オレは自分の意思を逆らって、動く腰突きに頭が狂いそうになる。

 

―グチュッ、グチュッ、グチュッ、グチュッ

 

 オレに貫かれる度にらんまの身体が大きく揺さられる。こんな状況にもかかわらず、オレはらんまとの繋がりが欲しくてキスしてしまった。すると、さらに奥までオレの怒張したモノが当たり、らんまは悦び歓喜の悲鳴を上げた。

 

「ああぁあっ!くっ、うれっ、しぃ……ああっ!」

 

 オレは悔しくなる、涙で悔しくなる。こんな最高のらんまを憎き楽京斎に晒してしまうことに悔しくなった。

 

―ズッボォズッボォズッボォズッボォズッボォ!

 

 らんまの膣内が敏感に蠢きはじめた。イキそうになっているみたいだ。

 

「あふぅうんッ♡あぁ、ひゃあぁあ、たつやぁああぁ……んうあぁあ、もお…たまんねえよお」

「らんまぁあ、、らんまぁあ、らんまぁああ!」

 

 必死に身体をストップさせようにも楽京斎の暗示が強くて、身体はらんまをピストンし続けた。

 

―ズングチュッ、グチュッ、グボォズッボォズッボォ!チュッ、グチュッズッボォ!

 

「さて、そろそろのようだな、ほれ、体位を変えぃ!」

 

 楽京斎の呼びかけにオレたちは対位が背面座位の一つである『鳴門(なると)』を変わる。

 

 『鳴門(なると)』は、座位の一つで、『絞り芙蓉』とも似た対位。男性と女性は同じ向きになって座り、足を閉じて座った状態の男性の膝の上に、女性が乗る形で挿入する。そしてここからが『鳴門』の真骨頂。男性は女性の膝を持って大きく足を開かせ、腰を回転させながらペニスを膣の奥深くへと挿入する。この対位はペニスを膣内で大きく回転させる様が「鳴門海峡の渦潮」のようだということから、この名前がついたと言われている。

 

『この対位と、胡蝶乱舞になんの関係が?!』

 

 刻々と雷神猛筆拳の究極奥義の正体が近づいてくることに、寒気を感じずにはいられなかった。

 

「まもなく、まもなく、まもなくじゃああぁあ」

 

 楽京斎がオレたちの前で錦の蝶と呼ばれる七色の墨を磨りはじめた。

 

 それを大きな毛筆ですくうと、らんまのクリトリスを中心とした女性器全体に塗りたくっていく。七色に光輝き出すらんまのマンコ。

 

「らんま……オレの直感に間違えなければ、錦の蝶とは……、蝶胡蝶蘭部とは……」

 

―鳴門海峡の渦潮から飛沫が天を翔けるとき、超胡蝶乱舞は完成する』

 

「何度も楽京斎が口にしてきた。この詩の意味がわかった」

 

「ひっひっひひ、ようやくわかったか……わかったら、どうする? 協力するか?達也。ワシの技の完成のために」

 

 オレはどうすればいいか、わからなかった。今もなお、らんまはオレの上でひたすらあえいでいる。

 

「あふぅうんッ♡あぁ、ひゃあぁあ、たふぅうんッ♡あぁ、ひゃあつやぁああ♡」

 

 楽京斎に協力するのは癪に障るが、この状況なら、しょうがないのか。超胡蝶乱舞が完成し、錦の大蝶を取り返せばいい。

 

 必ず、完成したときに楽京斎に隙ができるはずだ。

 

 オレは楽京斎の野望である「超胡蝶乱舞」に協力することにした。



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3-35♥.超胡蝶乱舞の完成

 楽京斎が何度も言ってきた『―鳴門海峡の渦潮から飛沫が天を翔けるとき、超胡蝶乱舞は完成する』

 

 この言葉の意味を理解したオレは癪に障るが楽京斎に協力することにした。

 

「らんまぁあ! オマエは感じて感じまくってくれ、あと、水も飲みまくれ」

「ん゛ 達也、なにか作戦が……?!」

「ふふふ、ようやく協力する気になったか、良かろう」

 

 オレの言葉を聞き入れた楽京斎の口元がニヤリと緩む。その緩んだ口元を閉じぬまま、楽京斎は冷蔵庫へとミネラルウォーターを取りに行った。その間にオレはらんまに楽京斎には聞こえない声で伝える。

 

「らんま、反撃は超胡蝶乱舞が完成したときに隙ができる。反撃はそのときだ。とにかく従うぞ」

「わ、わかった……達也がそういうなら」

 

 らんまも従うのは苦痛だろうが、仕方がない。

 

 楽京斎はミネラルウォーターの蓋を開け、らんまに手渡した。

 

「ふふふふっ」

 

 暗示は解け、オレたちの手足には自由が戻っていた。

 

 

 回転ベッドの上で、再び、らんまと背面座位『鳴門(なると)』を作り出す。

 

 オレはらんまを膝の上に乗らせ、挿入させた。らんまの膝を持って、大きく足を開かせ、腰を回転させながら、ペニスを膣の奥まで挿入した。

 

 そして、ペニスを膣内で大きく回転させていく。

 

「いくぞ! らんま、無差別格闘奥義・鳴門大海流だ!」

 

「んあぁうはあぁああああ!」

 

 『鳴門』は背面座位の姿勢なので、らんまの乳を揉むこともできる。オレは腰をぐるぐると回転させながら、らんまの乳を鷲掴みした。らんまのピンピン乳首に指をひっかけ揉み回した。

 

「あっ…くぅ…うっ…あっ…あぁぁぁぁ!」

 

 ペニスへの負荷が強い鳴門に耐えるように、オレは最高最大の硬さを保つ。ピストン運動中に膣をねじるように腰をひねらせると左右に振れてしまいがちだが、らんまとの結合部分の軸をまっすぐに保つ。

 

「あ、ああ、んっ、ぬ、てっ!ああっ、んっ、ひゃんっ…あっ、はあ、だ、め……ううっ!!あんっ!!やっ……」

「らんまぁ! 身体の軸がブレないように注意しろ!」

 

 らんまがM字開脚の状態で、両手を左右についてバランスを取り出した。そしてヒザの向きを入れ替えながら、逆の方向に上半身を向かせ、動作を交互に行い、腰を一回転させる。

 

 まさに、鳴門海峡の渦潮を作り出していく。オレとらんまのセックスで。

 

「楽京斎! おのぞみどおり、作り出してやるよ 鳴門海峡の渦潮を。オレとらんまでさ!」

 

「んはうぁは、ぁはあぁ♡はぁいい♡ひいぁあ♡おれとたつやでぇ?」

 

「ふっひゃっひゃっひゃあ、いいぞ、いいぞおお!その調子じゃぁあ」

 

 オレは両手でらんまの太ももの裏を持って、腰を持ち上げる動作をサポートする。

 

「らんまのGスポットや裏Gスポット、ポルチオなどの性感帯を不規則に刺激する!」

「はっ、はひッ♡きもちぃいッ!たつやのち゛んぽ゛ッぶとい…!だめッ、ごりごりだめッ、!ア゛!?あ゛ッ♡ぐお゛ァッ♡あ゛♡はへッ♡お゛か゛ひくな゛ってる゛ぅ゛う゛ッ!」

 

【挿絵表示】

 

「ひゃっひゃっひゃひゃあ、いいぞいいぞ、、いいっぞお、超胡蝶乱舞の完成は近い、ひひ」

 

 楽京斎に見せつけるようにオレはらんまのパイパンマンコを背面座位で犯していく。

 

「らんまぁ、回転しろぉ―!」

 

 オレのチンポを基軸として、らんまが回転していく。

 

「んイ゛♡か゛いてぇえん?そこすき゛イ゛ぁ♡♡んあぁッ?!♡は、そこ♡ら゛め♡ぉっぉッお……♡♡あ゛ッ♡あ゛ァ♡もっと…♡いッ♡きもちいへぇ♡も、やめへ…♡あ゛ん♡♡」

 

「ほらほら、ドスケベらんま、もうちょっとだ、もうちょっとで鳴門海峡の渦潮が作り出される」

 

 鳴門海峡の渦潮をこの体位で作り出すには、らんまの意識を壊す必要がある!

 

 オレは回転するらんまを下から突き上げた。チンポへの負担は大きいが、オレなら大丈夫だ。

 

「おほっ♡おっほ♡んんん゛ッ♡ん゛ッお゛♡お゛ごッ!?♡イグッ♡お゛っ♡ん゛ほお゛おぉおお~~ッ!!!ほひぃ…んひぃ…♡どぷどぷしゅきぃ…♡お゛ほぉ!?♡まんまんごわれりゅうぅぅ♡ほぉおっ♡ 」

 

 ドスケベらんまの意識が壊れた。今だ!

 

「楽京斎! いくぞ。超胡蝶乱舞、見きったり――!」

 

 楽京斎が再度、筆を振り、らんまのマンコに七色の墨を塗りたくった。そして、その小さな身体で半紙を持ちながら飛び上がった。

 

 オレとらんまの前に七色の光が反射して、まるで蝶のようにきらきらっと浮かび上がる。

 

「仕上げじゃぁあ!」

 

 そして、オレはタイミングをバッチリ合わせるために、大好きならんまのおっぱいを揉んで揉んで揉みまくる!

 

―モミモミ!モミモミ~!プリンッ!プルンッ!プルルルルンッッ!!モミモミ!モミモミ~!プリンッ!プルンッ!プルルルルンッッ!!

 

「しきゅーとちんぽがかいてんしながぁあらぁキスしてるぅぅ♡おお゛っ♡お゛お゛ォッ!?アクメくる゛ッんお゛ッ♡ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛~~~ッッ!おがじぐにゃるぅうう!イ゛ぐのとまんにゃいぃぃ♡お゛ッお゛ッお゛ぉ♡ぉお゛♡ほおおぉぉおぉ♡ん゛ほぉ♡しゅごいぃぃ…♡しゅごいぃぃ…♡」

 

「んあぁあんああぁ………ああうあぁあああ……!」

 

 オレは卑猥な技の完成を想像して、らんまの膣内で先にイキながら、ピストンを強めた。

 

―ドビュゥドビュウジュゥウ!ドジュゥウビュウウウ!ビュッ!

 

「ん゛ァアあぁあ、イク♡いくぅうう♡らんまのまんこいっちゃう♡ぅううあああ♡あ!だっひゃあぁああーー、あっっひゃああああ♡」

 

「まだまだ、出んぞぉ、らんまぁあ」

 

―ドビュゥドビュウジュゥウ!ドジュゥウビュウウウ!ビュッ!

 

「だぁああひしい♡ひぃああぁあひ♡ゃあぁあああーしいあひいぃいあ♡ああは、ひゃ♡ひんだっひゃあぁああーーふひゃ♡ふふんあゅ♡あひいああんへああぁひあんぁああ!だっひゃあぁああーー!!ああぁ!」

 

 蠢いた後に決壊が壊れたダムのごとく、らんまのマンコから潮が噴射された。

 

―びっしゃぁあ!びしゃあびしゃ♡びっしゃぁああ♡びっしゃぁあ!びっしゃぁあ!!

 

 豪快に潮を噴射するらんま。その噴射は七色の輝きを放つ!

 

「上出来じゃぁあ♡上出来じゃぁあ♡」

 

 それを満面の笑みで大きな半紙に受け止めていく楽京斎。らんまのスプラッシュする女潮が蝶の形を描いていく。

 

「はぁはぁあぁ……はぁ…はぁはぁ、ど、どうだ?!できたか?!」

 

【挿絵表示】

 

 オレはらんまと繋がったまま、身体を起き上がらせると、楽京斎が受け止めた半紙には、まさに七色に輝く錦の蝶が浮かび上がっていた。

 

『鳴門海峡の渦潮から飛沫が天を翔けるとき、超胡蝶乱舞は完成する』

 

 その言葉どおりのらんまの潮拓が出来上がった。

 

「…………」

 

 そのあまりの変態っぷりな行為に目を丸くするらんま。

 

「楽京斎に達也、てめえら、こんなふざけたことをさせやがって。乙女の潮をなんだと思ってやがる」

 らんまがボコンボコンっとオレと楽京斎の頭を殴った。

 

「途中から、自分だって感じてたくせによく言うわい!」

「そ、そうだ、そうだ。楽京斎の言うとおりだぞ、らんま」

「らんまの潮拓が完成した。逃げるべし!」

 

 楽京斎がらんまの潮拓を持って、部屋から出ていった。

 

「だぁあ?! あいつ、逃げやがった」

「らんま、追いかけるぞ」

 

 オレとらんまはその場に置いてあった白いバスローブを羽織、楽京斎を追いかけた。



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3-36☆.ラブホテルでバトル

「楽京斎、待ちやがれぇえ!」

 

 らんまとの変態セックスですっかり忘れていたが、オレたちは楽京斎から白虎の勾玉を奪いに来たんだった。

 

 無人のラブホテルの廊下を逃げていく楽京斎。5階フロアの奥の部屋へと入っていった。鍵をかけられる寸前でオレとらんまも飛び込む。

 

 楽京斎が後退し、回転ベッドの上まで逃げていった。オレとらんまも、続けて回転ベッドの上に飛び乗る。

 

「気持ちいい思いしたくせに、追いかけてくるとはふてぶてしい奴らだ」

「楽京斎、勾玉とらんまの潮拓をよこせ!」

「よこせと言われて、よこすやつがおるか!」

 

 楽京斎がスイッチをオンにすると、回転ベッドが回転しはじめる。それもゆっくりな回転ではない、高速回転だ。

 

「どわぁああ~?!」

 

 振り落とされたら、大怪我しそうなくらいに速く回転し続けるベッド。

 

 回転をはじめた円形のベッドの上で楽京斎と対峙する。

 

 オレは右手にオーラソードを形成させ、つま先に体重を移動させながら、楽京斎へと攻め入った。楽京斎も八宝斎と同様に卓越した武道家だ。回転するベッドの上でもシュンシュンっと小さな身体で飛び回って、オレのオーラソードを自慢の筆であしらった。

 

 腰にはくるっと巻物のように大事そうに、先ほど、作られたらんまの潮拓を抱えている。

 

「楽京斎、覚悟ぉお!」

 

 オレはオーラソードの出力をあげ、大剣サイズにして、大きく振りかぶった。

 

「達也、そのサイズはまずい。ここは部屋ん中だ」

 

 振りかぶったオーラソードになにかがひっかかっている。

 

「しまった?! スプリンクラーか」

 

 気がついた時にはオレのオーラソードがスプリンクラーを破壊し、そこから大量の水が噴射されてしまった。

 

「ぶわっ、冷てっ……!」

 

 楽京斎も含めた、その場にいる全員が水を天井から浴びた。

 

「きっひっひっひひ、子供の姿でも戦えるんだぞ」

「子供の姿っ!」

 

 楽京斎はらんまたちと同様に呪溺泉の泉に落ちて変身体質となっていった。楽京斎が落ちた泉は『童子溺泉』

 

 今、スプリンクラーからの水を浴びたせいで、オレたちの目の前にいるのはさっきまでの妖怪じじぃではなく、子供と変わってなっていた。頰にナルト柄の描かれた子供の姿となった楽京斎の名前は楽太郎。

 

「楽京斎! ……じゃなくて楽太郎! 待ちやがれ」

「ややこしいけど、仕方ないか」

 

 楽太郎(子供の姿)となった楽京斎が回転ベッドから飛び降りて、逃げていく。らんまがその場にあったカードのようなものを投げつけた。

 

【挿絵表示】

 

「逃すか!」

 

 シュッ!シュッ!っと投げつけたカードは楽太郎に避けられ、見事、TVの横に刺さり、TVの画面からはアダルトビデオが始まってしまった。しかも洋モノ。

 

『あっはーん!! オーイェア♡ オーイエァア♡』

 

 外国人の男性が金髪の女性に絡む映像がTVから流れ出す。しかも、盛り上がっているシーンで、スパーンスパーンと男と女の肌がぶつかり合う音までスピーカーから流れ出している。

 

『カミーン! カミーン! カミンカミンカミン!アッハーア♡』

 

「どわ?! らんま、それは有料チャンネルを見るテレビカードってやつだ!」

 

「な、なんだってぇ?!」

 

 オレたちは、あまりの昭和なアクシデントに合いながらも、その場で楽京斎との戦闘を続けた。

 

「待ちやがれぇええー、楽太郎!」

 

 頰の赤らみを消すかのようにらんまが威勢よく、楽京斎を部屋の中で追いかけ回す。

 

「しつこいやつらだ。雷神猛筆拳!円陣火炎墨っ」

 

 楽太郎が筆を一振りすると炎を呼び出した。

 

 オレは炎を見るなり、廊下に消火器が備え付けてあったことを思い出す。

 

「らんま、これを使うぞ」

「おうぅ!」

 

「達也&らんま現代奥義!消火器ぃ!!」

 

 消火器から消化剤を放出し、火炎を消していく。

 

 続いて、楽太郎が行う行動にオレは予測がついている。

 

「らんま、次は鼻を摘まめ」

「わかった!」

「山葵爆煙墨っ!」

 

 楽太郎がワサビ入りの爆炎を投げつけてくる。がしかし、オレとらんまは鼻をつまんでいたので、山葵爆煙墨の爆煙を防いだ。

 

「ぐぬぬぬー、見切ったか」

 

「へっ、伊達に楽太郎、あんたと何度も戦闘してないからな。多彩な筆技はもう通用しないぞ」

「まだまだぁあー、半紙手裏剣っ!」

 

 苦し紛れに懐から出してきた半紙を楽太郎が投げつけてくる。まるで柔らかい素材の半紙でオレたちはダメージを食らうはずもなく。

 

「へへへ、もう技がないみたいだな、楽太郎」

 

「年貢の納め時ってやつか♪」

 

「くぅう……ならば、勾玉の力で倒すのみ。オマエたちで試してやろう。青龍と白虎の勾玉の力を!」

 

 楽太郎が懐から、二つの勾玉を取り出し、エネルギーを貯め始めた。目の前に青と白の巨大なエネルギーが集まってくる。

 

「勾玉だ、ま、まずいい!!」

 

「ちぃい、仕方ねぇえーー! 達也、やるぞ」

 

 らんまがオレに廊下に落ちた半紙を渡してくる。

 

「らんま、まさか……」



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3-37♥.二枚目の潮拓

「時間がねえ、早く!」

 

 らんまがバスローブを脱ぎ捨て、全裸になるとオレに向けてマンコを突き出してきた。

 

【挿絵表示】

 

「ドスケベすぎるぞ、らんま」

 

 オレは一気にらんまの膣内に3本指を挿入する。

 

 ジュブッ!

 

 そして、激しく手マンを開始した。

 

「おぉおおぉおおぉおぉおりゃぁあおらぁああ!」

 

 らんまも自らクリトリスをいじくりだして、性感を高めていく。

 

「んはぁはあはうはあぁ♡はぁうはあぁは♡ひっはぁあ♡まだ、オレのマンコに七色の隅が残ってたのが不運だったな、楽太郎!」

 

「まさか、オマエたちい!?」

 

 勾玉のエネルギーを溜めている楽太郎が驚きはじめる。オレの指はらんまの濡れた性器の中で次第に、あるポイントを見つけた。そのポイントを指で刺激するとらんまの身体はビクンッと反応を示した。

 

―グチュグチュグチュ、グチュグチュグチュ!

 

「そのまさかだよ! いくぞ、達也。イカセまくってくれぇ」

 

【挿絵表示】

 

「任せておけって、見つけたぜ。らんまのGスポット」

「ひぅ♡さすがたつやぁ♡くふっひあぁや♡あっつあ♡ああっつ♡んっんは♡んんふっんん!!」

「無差別格闘淫乱奥義・Gスポ責めぇええ!!」

 

 らんまがオレの指の振動に合わせて敏感に反応しはじめた。

 

―グチュグチュグチュ……!

 

 楽太郎の動きが完全に静止している。

 

 楽太郎も根っからのスケベだ。らんまの気持ちよくなっている顔は見たいはず!

 

「ァアアッ!アッアッアッ……ンァ……ハァア……!」

 

 今まで感じたことのないような刺激に喘ぎ声を堪える事ができないらんま。らんま自身も気づいていなかった性感帯を、オレは意図も簡単に見つけ出してしまったのだ。TVから流れる洋モノAVに負けないくらいに、らんまのあえぎ声は激しさを増していった。

 

 刺激される下半身から背中を通って脳に伝えられる快感。目を瞑ったらんまの頭の中を、電流のように流れてくる快感が真っ白な光で包み込んでいく。

 

―グチュグチュグチュグチュグチュ……!

 

 らんまの愛液と、先ほど中出ししたオレの精子が混じり合う。

 

「アッ……ンッ……ンァ……ァ……はぁ……アッ……イクゥウ!」

 

「らんまぁああ!」

 

 オレはすぐにらんまのマンコの先に向けて、半紙を飛ばした。ゆっくりと落ちてくる半紙。

 

 グリングリンっとらんまのマンコの中を搔きまわす。円を描き、渦を作り出す。

 

―鳴門海峡の渦潮から飛沫が天を翔けるとき、超胡蝶乱舞は完成する。

 

「天を駆けろぉお、らんまぁあああああ!!」

 

「んはぁはああ、ひはあぁあ♡やぁ、らめぇ…っん…っ!はぁーッ…ああぁっ♡きも、ち゛ぁ♡ッいいいィッ♡♡♡たつやの、ゆびぃ、ん゛っ、こちょう、からぁ……ッ♡ふぁ、あ゛あっ♡♡や゛らあたつやの、ゆびぃぁッ♡♡やっ、な、んんん゛っ、すごくァ♡♡い、く゛…ッ♡♡♡くいく、いちゃ…ッッ♡♡♡」

 

 完全にイキ狂ったらんまに変わってオレが技名を叫ぶ。

 

「「達也&らんま。愛の雌汁飛翔!超胡蝶乱舞ぅうう!!!」」

 

【挿絵表示】

 

―びっしゃぁああびしゃああびしゃびしゃああぁあ!びっしゃああしゃあびしゃあぁ!

 

 盛大に気持ち良さそうに半紙に向けて潮を吹くらんま。残っていた七色の墨が飛び散り、半紙にこの世のものとは思えない美しい蝶が描かれていく。

 

「くぅうう、ま、負けた……」

 

 その場で崩れ落ちる楽太郎。勾玉からエネルギーは解放されることなく、赤い絨毯の上に転がった。

 

「はぁはぁはぁ、さすがにオマエもオレの潮拓の2枚目があれば、勾玉スキルは打たないとおもったぜ」

「はぁはぁあ……らんまの言うとおりだ」

 

「わかった……では、潮拓の一枚は達也に、もう一枚はこのワシに……」

 

「「んなぁ、わけねーだろぉお! 双竜昇天波ぁあ!」」

 

 楽太郎の身体をオレとらんまのダブルアッパーで飛ばしていった。




ここまで読んで下さりありがとうございました。

現代編のラブホテルを舞台にしたハチャメチャエロバトル楽しんでもらえましたでしょうか?
現代に戻ってきたときに、やってみたいネタがこのラボホテルを舞台にしたバトルでした。
回転ベッドの上でのバトルはプロット段階から書くのを楽しみにしていたシーンでもあります。
楽京斎も大好きなキャラですので、原作では1度しか登場していないのに
我が小説では2度目の登場でした(笑)

引き続き、らんまと達也の物語を楽しんでもらえれば嬉しいです。

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第三部・銭湯バトル編
3-38☆.GOKURAKUYU


 なんとか、楽太郎を倒し、白虎の勾玉を手に入れたオレとらんまは服に着替え、ラブホテル風林館を後にした。これで、こちらの手には青龍の勾玉と白虎の勾玉がある。オレたちよりも、先にこっちの世界に辿り着いているであろう八宝斎の手にはらんまから奪った玄武の勾玉と、八宝斎自身が朱雀を倒したときに手に入れたはずの朱雀の勾玉があるはずだ。

 

 という事は、次に八宝斎とオレたちが戦ったときに勝利したほうに4つの勾玉が渡る。

 

 最終決戦は近い。

 

「青龍の勾玉はらんまに渡しておくよ」

「いいのかよ。でも、また、じじいに取られちまうかもしれないぜ?」

「それは、オレのほうだって同じだろ? どちらかが2つを持っているほうがまずい」

「……わかった、絶対に守るって約束する」

 

 らんまに青龍の勾玉を渡し、オレは白虎の勾玉を持つことにした。

 

 いつ、八宝斎が襲ってくるかはわからない。どこにいるのかもわからないから、追うこともできない。

 ラブホテル風林館から出て、家路のほうへと歩いていくと小さい子がオレたちの顔を見て笑っている。

 

「なにか、顔、変か?」

「そりゃ、顔が墨だらけだからな?」

 

 オレはらんまに指摘されて、道路にある反射鏡カーブミラーを覗き込んでみた。たしかに、頰や額が楽京斎の墨で汚れている。

 

 ごしごしっとこするが、滲むだけで簡単に落ちる墨ではないようだ。

 

「これじゃ、家に帰る前にどっかで落としていかないとな」

「んじゃさ、銭湯でも寄っていくか?」

 

 らんまがオレに銭湯に立ち寄ろうと提案してきた。

 しかし、その提案を取り下げようと躊躇した。

 

「あ、でも、オレは女のままだから女湯か」

 

 元男であるから、やはり女湯に入る事はためらうのだろうか。

 

「別にいいよ、ひとりでもいいしさ」

「うーーん。……やっぱ、行くよ」

 

 そう決まれば、オレたちは駅前の銭湯へと向かうことにした。

 

 すっかり夕方になり、日も暮れてくる。

 

 ちょうど、オレたちが到着したときに銭湯の看板ネオンに明かりが点いた。ネオンサインで「GOKURAKU」と書いてあり、その下には大きく、ひらがなで「ゆ」とある。

 

 ヤシの木も描かれたネオンサインの看板下の入り口を通って、靴箱に靴を入れた。

 この先で、すぐに男湯と女湯に分かれるそうだ。

 

「んじゃ、らんま。1時間後に外で待ち合わせな」

「おう、わかったぜ」

 

 らんまがソワソワしている。やはり女湯に入ること抵抗があるのだろう。確かにオレも元男という過去があれば、そうかもしれない。

 

 入り口の番台では桃色のガーディガンを着た女性が座っていた。

 

「高校生ね、1人590円になります」

「あ、そっちの子も払います」

 

 らんまは金を持っていないだろうから、代わりに払う。番台が高いため、らんまの顔が見えないが声は聞こえた。

 

「悪いなぁ♪」

 

「では、お二人で1180円になります」

 

 オレは財布から千円札と百円玉2枚を渡して、20円のお釣りとタオルを受け取った。

 

 

 短い階段を降りて進んだ先の脱衣所は小綺麗なデザインとなっていた。観葉植物なんかも置かれている。

 

 服を脱ぎ、ロッカーに入れる。勾玉はどうするか迷ったが、持っていく事にした。それほど、大きなサイズではないから目立たずに持ち込めるだろう。ただ、オモチャだと思われたら、恥ずかしいが。

 勾玉をタオルに隠しながら大浴場へと持って入った。まだ、早い時間だから、それほど、混雑はしていない。かといって、土曜日なのでガラガラというわけでもなさそうだ。

 

 洗い場に座り、鏡の前に勾玉を置いた。鏡で墨の汚れを確認しながら、ボディシャンプーの泡で洗い落としていった。

 

 久しぶりにシャンプーを使って身体と髪を洗った。異世界じゃ銭湯や温泉の類はあっても、こんなようにシャンプーは置いていないから、久々に髪にシャンプーの香りを残せた。

 

 身体を流し湯船に入り、肩まで浸かる。足を伸ばすと思わず、声を漏らしてしまった。

 

「ふぅううーー」

 

 湯船から見える景色は平和そのものだった。

 小さな子や初老、オレと同年代の男らが洗い場で洗ったり、大きな湯船でくつろいでいる。

 女湯は仕切り壁を挟んだ向こう側のようだ。女湯を覗く趣味はないが、らんまがどうしているのか気になった。モジモジと女性客の肌を見ないように過ごしているのかもしれない。

 

 男湯と女湯を仕切る壁の上側が空いているのは閉鎖感を生まないために、あえて天井を共有しているのだとも、どこかで見たことがあった。

 

 ここの銭湯にサウナはあるのかと湯船から見渡していると、女湯のほうから騒がしい悲鳴が聞こえてきた。

 

「きゃあぁあああーーっ!!」

 

 何人もの若い女性の声がこだまするように女湯から響いた。

 

「くそぉー、銭湯で戦闘する気か。ゆでダコじじぃ、たっぷり料理してやるぜ!!」

 

 続けて、らんまの声も聞こえる。

 

「げっへっへっへへへ♪」

 

 あの底気味悪い笑い声。八宝斎の声だ。

 

「じじぃ! もう勘弁できねぇえ!」

 

 らんまの声に合わせて、女性の悲鳴はさらに大きくなり、ドコバコと破壊される音が聞こえてきた。壁や桶が破壊されているのかもしれない。

 

「逃すかぁ!」

「きゃあぁあああーーっ!!誰かぁあ!」

「どうした、らんま。もう終わりかの?」

「このじじぃ、本気でいくぜ!」

 

 女湯から悲鳴が聞こえてきたので、こちらの男湯からも仕切り壁のほうへと男性客らが顔を向けた。

 

 ちょうど、その時、仕切り壁の上から、八宝斎が男湯のほうへとやってきた。

 

「わーーはっははっは!」

 

 すぐに、続けてらんまも仕切り壁の上を飛び越えてきた。

 

「待ちやがれぇえーっ。このスケベじじぃ!」

 

【挿絵表示】

 

 八宝斎は藍色のラインが入った千歳緑のスイミングウェアみたいなものを着ているが、らんまのほうは素っ裸で全裸だ。

 

 タオルで下半身を覆うこともなく、あられもない状態で八宝斎を追いかけている。

 

「どわっ、ちょっ、らんまぁ?!」



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3-39♥.銭湯で戦闘

「達也! じじぃに勾玉を奪われちまった、取り返すぞ」

 

【挿絵表示】

 

 あられもない姿で男湯にて戦闘を始めたらんま。

 

 らんまは身体を低く構え、腰を大きく捻ると、両足を大きく広げる姿勢を取った。その目は八宝斎に向けられ、瞬間を狙っている様子だった。

 

 オレは顔を赤らめながら、呟いた。

 

「らんまぁ……、そんなに股を広げて戦ってたら、みんなにオマンコ見えちゃうよぉ……」

 

その言葉が聞こえたのかどうかはわからないが、らんまは一瞬戸惑いの表情を浮かべるも、すぐにまた集中し、八宝斎との戦いに戻った。

 

 八宝斎とらんまは、男湯の中で激しいバトルを繰り広げはじめた。湯気が立ち込める中、二人は迅速に動き、狭いスペースを利用して互いに攻撃をかわしながら戦っていた。

 

「じじぃ、てめえ、さっさと勾玉を返しやがれぇえーー!」

「わーっははっはははは、奪えるものなら、奪ってみるが良い。この八宝斎、まだ、老いぼれとりゃせんぞ」

 

 八宝斎は狡猾な表情で、らんまに次々と技を繰り出してくる。キセルを振り回し、放たれる強烈な衝撃波が、湯船の水を巻き上げて勢いよく飛び散らせていた。また、八宝斎は、その小さな体を活かし、時折、湯船の中に潜って姿を消し、らんまを不意に襲おうとする。

 

 一方、らんまも全裸のままでありながら、自分の格闘技の技量を発揮して反撃していた。素早い蹴りやパンチで八宝斎の攻撃を防ぎつつ、隙を見つけてはカウンターを狙っていた。また、らんまは八宝斎の攻撃をかわすため、湯船の縁や壁を利用して華麗なアクロバットを披露していた。

 

 しかし、らんまが飛び回れば、回るほど、銭湯にいた男性客らに視姦されてしまう。

 

「おいおい、あの娘の股間が丸見えだぜ!こんなラッキーなこと滅多にないぞ!」

「マジでエロいなぁ、あの子!戦いながらもそんなに大胆に股を広げちゃってさ!オッパイもデッカいしさ」

「ははっ、さすが若いってことだな。全然恥じらいもないんだから。今日、銭湯に来てよかったぜ」

「ほらほら、もっと、お股を見せてくれよ♪こんな風に全裸で戦ってくれるなんて、最高だぜ!」

「なんて素晴らしいショーだ!こんな風に全裸で戦う女の子なんて、そうそういないぞ!」

 

「こらこら、見せもんじゃねーぞ!」とらんまが男性客らに叫んだ。

 

男性客らは、さらに興奮し、その場を盛り上げるために、騒ぎ立てていた。

 

「あはは、すごいな、あの娘!戦いながらもこんなスケベなポーズで踊るなんて、本当に恥ずかしくないのかな?」

 

「うひょー、これはもう、宝物だね。この日の記憶、一生忘れねぇよ。こんなエロいシーンを目の前で見れるなんて」

 

「おいおい、もうちょっと近くで見たいんだけどな。見るだけじゃ飽き足らねぇよ。もっとじっくり堪能したいぜ!」

 

「はっはっは!これじゃあ、勝負どころじゃねぇな。エロすぎて、もう目が離せないよ!」

 

らんまは、全身を使った華麗なキックを繰り出すため、大きく股を開いてバランスをとり、八宝斎に猛烈な蹴りを放った。続いて、八宝斎の攻撃を受け止めるため、らんまは大股で地面に踏ん張り、八宝斎に抗しつつカウンターを狙っていた。

 

「おお、あの子がまた大股開いたぞ!これ以上ない神様のプレゼントだな!」

 

「もっと頑張れ、全裸の戦士!俺たちのためにも、そのエロい姿で敵を倒してくれ!」

 

らんまは、顔を赤くしながらも、八宝斎との戦いに集中しようとする。しかし、男性客らのスケベな言葉が気になっているようでもあった。

 

「わーっはっはは、ここは男湯。らんまに味方するもんなんぞ、おらんわい!」

 

 八宝斎は、らんまの戸惑いを見逃さず、攻撃を続ける。

 

 そんな姿を見ていれば、耐えきれず、湯船の中でオレのチンポがムクムクと勃起してしまう。

 

「達也……!」

 

 そんな中、らんまがオレの名を呼べば、一斉にこちらへと視線が集まる。

 

「わ、わかった……!」

 

 急いで湯船から出ようとするも、オレは思いとどまった。

 

 今、このまま湯船から出てしまうと勃起したチンポを多数の男性客らに晒してしまう。オレの勃起チンポは小さなタオルでは隠せないほど、太く逞しくビンビンに勃起しきっているのだ。さっき、ラブホテルで鳴門セックスしてきてたというのに、元気なチンポだと自分でも感心してしまう。

 

「どうした、達也。じじぃを一緒に倒そうぜ」

 

 なぜ、湯船から出てきて、加勢してくれないのかと、らんまがこっちを見つめてきている。

 

「んなこと、言われても、オレにも事情が……」

 

「ひーひっひっひっひ。達也のいないらんまなど、赤子も同然♪」

 

 羞恥心がない全裸らんまと戦いご満悦な表情を浮かべる八宝斎。

 

「ん……くっそ……!」

 

らんまは、状況に憤りながらも、八宝斎との戦いに専念しようとする。らんまは勇敢にも狡猾な八宝斎に立ち向かい、足を使った華麗なキックやパンチを繰り出す。しかし、全裸で戦うらんまの姿は、男性客らのスケベな視線を引き続き集めてしまう。

 

「おお、あの子のオッパイ揺れまくってるな!こんな光景、滅多に見られないぞ!」

 

「うわぁ、あの子、大胆だなぁ。こんなに股間丸出しで戦ってるのに、恥ずかしそうもないんだから!」

 

らんまは、顔を赤くしながらも、八宝斎に対して次々と攻撃を仕掛ける。男性客らの言葉が気になっているようだが、らんまはなんとか集中力を保って戦い続ける。

 

「うーん、さすがはらんま。なかなか、しぶといのぉ……。ひっひっひひ。だが、この八宝斎に勝てるものか!」

 

八宝斎は、らんまの戸惑いを見逃さず、さらに激しい攻撃を続ける。時にはらんまを不意に襲ってみせる。しかし、らんまも攻撃を華麗なアクロバットでかわしながら、反撃のチャンスを待ち構える。

 

「本当はこうやって、大勢の男どもに見られて興奮してるんじゃないのか?ひっひっひひ」と八宝斎が不敵な笑みでらんまを揶揄った。

 

らんまは顔をさらに赤くして怒り、八宝斎に対して激しく反撃を開始する。

 

「なんてこと言うてめえ! こんな状況で興奮するわけねーだろ!」

 

らんまは八宝斎の言葉に怒りを感じながらも、疲れを見せず戦い続ける。

 

戦いは激しさを増す一方で、男性客らの言葉もだんだん過激になっていく。

 

「あの子のオマンコ、こんなに近くで見れるなんて、今日は天にも昇る心地だぜ!」

 

「へへ、こんなにエッチな格闘ショーが見られるなんて、銭湯代以上の価値があるな!」

 

そんな状況の中、らんまは何とか八宝斎に追い詰めるチャンスをつかむ。彼女は彼に猛烈な蹴りを放ち、八宝斎を壁に叩きつける。しかし、勝利の瞬間も束の間、八宝斎は逆襲のチャンスを突いて、再びらんまを攻撃する。

 

「くっ、このじじぃ、強すぎる……!」

 

らんんまは息を切らしながらも、八宝斎への攻撃を続ける。だが、戦いが長引くにつれて、彼女の動きは次第に鈍くなっていく。それに気付いた八宝斎は、さらに猛攻を仕掛ける。

 

「ほぉおお、らんま!もう、お前の限界ではないか!勾玉はこの八宝斎が持っていくぞ!」

 

男性客らは興奮して、ますます過激な言葉を投げかける。

 

「あの子、もう力尽きそうだな!でも、こんなに大股開いて戦う姿、最後まで堪能させてもらうぜ!」

 

「そうだ、くたばる前にもっとあのお股を見せてくれよ!最後の瞬間も見逃さないからな!」

 

らんまは、うんざりしながらも、勝利を目指して戦い続ける。八宝斎が彼女に繰り出す技を、何とかかわしながら、自分のカウンター攻撃を仕掛ける。だが、らんまの体力は確実に減っていく。

 

そんな中、なんと、援軍が現れたのは、らんまのほうではなく、八宝斎のほうだった。

 

「ぶわっ!!冷てぇっ……!?」

 

その場に居合わせた風林館高校の男子生徒らが、特大ホースを手に持ち、らんまに水を浴びせはじめたのだった。

 

「もっと水をかけよう!お前が男に戻るのは、絶対に許さねぇ!」

「これでお前は絶対に男に戻れないぞ!オレたちが水をかけ続けるからな!」

「八宝斎のじいさん、オレたちが加勢するぜぃ!!」

 

「だぁあ、てめえら、いたのかよ!じじぃに勾玉取られちまって大変で、オマエらにかまってる暇はねーんだよ!」と、らんまは怒りを露わに言ったが、同級生たちは彼女の言葉に耳を貸さない様子だった。

 

同級生たちは、相変わらず悪ノリして、特大のホースでらんまに水をかけ続けたり、スケベな言葉を投げかけたりしていた。彼らは、自分たちがどれだけらんまの戦いを妨害しているかを理解していなかったし、それどころか、らんまの苦悩を楽しんでいるかのようだった。

 

そう。アイツらは、らんまが今、お湯に浸かっても男に戻らない事態を知らないのだ。しかし、それでも、冷水を浴びながらの戦いは、らんまを不利にさせていった。

 

最初は一本だった特大ホースもいつのまにか、本数が増えた。

しかも、らんまのオマンコやオッパイなど、卑猥な部分を狙い撃ちしている。

 

「ほんと、こんなにエロい戦いが見られるなんて、最高だぜ!このホースの水でオマンコもスッキリさせてやるぜ!」

「くそっ、らんまのオッパイが揺れてるぅ!もっと揺れてくれよ!」

「こんなエロい格闘シーンは初めてだな!オレたちも楽しませてもらってるぜ!」

「らんま、お前の恥ずかしい姿をみんなで堪能してるぞ!どうだ?」

「お前のオッパイとオマンコにホースで冷たい水をかけてやるからな!」

「もっと悔しがる顔を見せてくれ、らんま!オレたちが加勢してるから、八宝斎に勝てないぞ!」

「水が当たるたびに、お前の恥ずかしい部分がさらに目立ってるぜ!もっと水をかけてやるから、覚悟しとけよ!らんま!」

 

ドドドドドッ! ザバーン!ザブーン!っと大量の水が勢いよくらんまに浴びせられる。らんまの髪も顔も全身が冷たい水に濡れていく。らんまは顔をしかめて、憤りを隠せない様子だ。

 

バッシャーーンッと水はらんまの胸にも直撃し、彼女の乳房が揺れ動く。水がらんまの太ももを流れ落ち、彼女のオマンコにも冷たい水が当たってしまう。

 

らんまは「くっ…っ!こんな…!」と歯を食いしばりながら、水の流れに逆らいつつも、八宝斎との戦いに集中しようとする。しかし、ズビューン!ズバババ!とホースから放たれる水が続くたびに、らんまの動きは鈍っていく。

 

それでも、らんまは懸命に立ち向かう。冷たい水に耐えながら、時折、水をかわしつつ、八宝斎に攻撃を仕掛ける。しかし、その攻撃も次第に力が抜けていき、らんまは徐々に追い詰められていく。

 

同級生たちは、らんまをさらに苦戦させながら、冷たい水を浴びせるゲームに夢中だった。彼らは得点を競い合いながら、らんまの敏感な部分に水を狙って撃っていた。

 

「おいおい、らんまの乳首に直撃だぜ!100点ゲットだな!」

「ウハハハ、次はオマンコを狙ってやるよ!最高得点を目指すぜ!」

「これでらんまが絶対に男に戻れなくなるってもんだ!」

 

らんまは、同級生たちの言葉に怒りを感じながらも、なんとか戦い続けていた。しかし、同級生たちの水攻撃が次々とらんまの身体に当たり、動きがどんどん鈍っていく。

 

「くそっ、てめえら…!もう、いい加減にしろ!」

 

らんまは、顔を赤くしながら叫んだが、同級生たちはらんまの言葉に耳を貸さない様子だった。それどころか、彼らはさらに水の勢いを強めて、らんまを追い詰めていく。

 

「なんだ、達也、いたのかよ?ほらほら、オマエも手伝えよ。オマエも女のらんま好きだったろ?いいチャンスだぜ」

同級生の一人がオレに気づき、近づいてきた。

 

オレは、らんまが苦しんでいる姿を見ていて、とても心が痛んでいた。しかし、同級生たちの言葉に戸惑い、どうすべきか悩んでいた。

 

「お、おい、達也。お前も来てくれると助かるぞ。らんまを徹底的に水攻めにしてやろうぜ!」

 

同級生は、にっこりと笑ってオレにホースを手渡そうとしてきた。

 

「ほれほれ、らんま、食らぇえーーっ!」

「おいおい、どれくらいの点数稼げるかな?」

「あはは、らんまが悶える姿が最高だぜ!」

「ほらほら、おっぱいにも当ててやろうぜ!逃さないぜー、ぷるんぷるんのおっぱい!」

「オレはオマンコを狙い打ちだ。狙いを定めてやる!」

「ふふ、らんま、この水の嵐でどれだけ耐えられるかな?」

「オレの水も食らってみろ、らんま!」

「いいぞいいぞ、ポイント高いところを狙え!」

 

びっしょりとずぶ濡れになりながら、八宝斎と戦うらんまの乳房やオマンコをホースから宝珠した水で狙い撃ちする同級生たち。

もしも、オレもらんまと異世界で二人を旅しなければ、この場で加勢していたかもしれない。それに、らんまを虐めるのはとても楽しそうだ……。オレもおっぱいやオマンコにホースで水を当てたりしたい。

 

で、でも……

 

「達也!」

 

 らんまがオレの名を呼び続ける。

 

「いったい、どうすりゃいいって言うんだよ……」

 

 湯船から出て勃起チンポを晒すことに躊躇していると、ガルテオの言葉を脳裏に思い出した。

―好きな女で勃起することは恥ずかしいことじゃない!

 

「そうだ、オレはらんまが好きなんだ。らんまの裸を見て興奮しないだなんて、そんなのオレじゃない。恥ずかしがることなんかない!」

 

 ざばぁーんと勢いよく湯船から飛び出した。

 

「らんま、今、いくぞ!」

 

 ビンビンに勃起しきったフルチンポを晒しながら、八宝斎と戦うらんまの間に割って入る。

 

「こんな場所でオチンポ勃起しおって恥ずかしいやつじゃ。きっひっひっひ」

 

 自分はスイミングウェアを着ていることを良いことにオレの勃起を指摘する八宝斎。

 しかし、オレはけっして怯まない。あえて開き直ってみる。

 

「いいチンポしてるだろ? じいさん。このチンポで毎晩、らんまを楽しませてるからな?」

 

「達也……」

 

 堂々と仁王立ちするオレに続いて、らんまも八宝斎へとマウントを取ろうとしはじめた。

 

 らんまがオレの腕に飛び乗ってきて、お姫様抱っこの形となる。裸のらんまと裸で密着したため、オレのチンポは、さらに固く勃起力を増した。抱え上げているらんまの尻に勃起力を増したオレのチンポが当たり、めりこむ。

 

「らんま、あとでセックスしまくろうな♪」

 

 そうやってオレとらんまが甘々なところを八宝斎に見せつけると、らんまも、おうっ♪と可愛い声をあげて唇を重ねてきた。

 

ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ♡じゅる、ちゅぱ♡はぁはぁっんちゅ♡ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ♡

 

 非モテのセクハラエロ妖怪の前でラブラブっぷりをアピールするキスをして、精神ダメージを与えていく。

 

「おのれぇええ、小僧がぁあ! これでも、喰らえぇ!」

 

 怒りに我を忘れた八宝斎がお姫様抱っこをしているオレたちの足元に石鹸を投げつけてきた。あの八宝斎がこれだけ怒っている。相当なマウントになっていることだろう。

 

「よっっと、ほっと、よっ!」

 

 らんまをお姫様抱っこで抱えながら、オレは足元に投げつけられてきた石鹸の上を飛び跳ねる。巧みなバランス感覚で体制を崩すことなく、石鹸を足場に飛び跳ねた。ムキになった八宝斎が何個も何個も懲りずに投げつけてくる。

 

 まるで横スクロールアクションゲームのようにオレは投げつけられてきた石鹸を踏んづけていった。

 

「はははは、達也、うまい!うまい!」

 

 らんまがオレを褒めると、男性客からも拍手が起こる。真剣勝負をしかけてくる八宝斎を完全にピエロ状態にして、まるでサーカスのようにオレの石鹸ジャンプが男湯を盛り上げていった

 

「なかなかやるでないかぁ!」

「この程度、達也なら朝飯前だぜ。べーーだ!」

 

 お姫様抱っこされているらんまが八宝斎に向けて、下瞼を引き下げ、あっかんべーと挑発した。

 

「八宝斎。さぁ、勾玉を渡してもらおうか!」

 

「ぐぬぬぬぅ、こざかしいやつめえ! えぇい、元祖無差別格闘奥義・ヤドカリ拳じゃ」

 

 八宝斎は複数の桶を空中に撒き散らすと、その中のどこかに隠れてしまった。

 

「ヤドカリ拳だとぉ?!」

 

 らんまがオレの腕から降りて構えた。

 

「どこだ、八宝斎。どこに隠れやがった!」

 

 桶がオレの顔面を水平に直撃した。

 

 ドカァッ!

 

「痛ててて、そ、そこかぁ!」

 

 オレは石鹸を手裏剣のように投げるが、そこに八宝斎の姿はない。

 らんまも桶を割るが、桶の数が多すぎてキリがない。

 

「ちぃ、じじぃのやつめ……」

 

 小柄な体型を利用した技に翻弄されるらんまとオレ。

 

「どわっぁ?!」

 

 どこから現れるか、わからない八宝斎に劣勢を強いられていった。

 

「なにか、一気に桶を壊す方法は……、そうだ、勾玉!白虎のスキルで」

 

 オレはすぐに置き忘れていた勾玉を取り、構えた。

 

「らんま! オレの後ろに隠れて」

 

「わ、わかった!頼んだぞ」

 

 白虎のスキルはタイガーラッシュ。その技名のとおりなら、複数の虎で攻撃できるはずだ。

 

「さぁ、こい! 八宝斎」

 

『ひっひっひひ、無駄じゃ、無駄じゃ。勾玉のスキルは達也、おぬしには使いこなせん』

 

 姿のない八宝斎から声が聞こえる。

 

 オレは意を決して、白虎の勾玉を構えた。

 

『ワシは最強の元祖無差別格闘・八宝斎じゃぁ! ヤドカリ拳!』

 

 複数の桶が動き始めた。この中のどこかに八宝斎がいるはず。

 

「でやぁあ! 勾玉スキル・タイガラッシュゥウ!!」

 

 オレが手を前に翳すと勾玉から白虎が現れた。しかし、3匹だ。ぜんぜん数が足りない。

 

『ほれ、ワシの言ったとおりじゃ。おぬしには使いこなせん!』

 

 ドガァアン!っと勢いよくオレの顔面に八宝斎からの攻撃がヒットした。

 

「うくぅううう……おかしい、3匹の白虎のスピードもそこまでだった」

『じゃから、言ったじゃろ? 使いこなせんと』

 

 姿が見えない八宝斎から嫌味ったらしい声が聞こえる。

 

「なにか、勾玉スキルを使いこなすためのコツか手順があるはずだ、考えろ、考えろ」

 

 オレは自分に言い聞かせるように言葉に変えた。

 

「勾玉スキルを使いこなす方法……」

 

 らんまも同様に必死に考える。

 

 玄武のスキルを使ったときと、なにか条件が違うはずだ。あのときは強力だった。

 

「らんま、オレ、青龍を倒したときとなにか違うとこないか?!探してくれ」

「えっ、違うとこって言っても……」

 

 らんまが下ろした先の視線にはオレの萎えたチンポがあった。

 

「ま、まさか……」

 

 オレがお願いする前に、らんまはその場で膝まづいて、萎えたチンポを乳に挟んでいた。

 

「うぅう、あぁ……ら、らんまぁ……ここでパイズリ……んはぁ」



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3-40♥.本領発揮

「オレの無差別格闘パイズリですぐにビンビンにさせてやるぜ♡」

 

—ぶるんっ……ぶるんっ……

 

 デカ乳を弾ませながら、そこに挟み込めば、しごいていくらんま。

 全体的に丸っこいシルエットのおっぱい。

 ボリュームは満点。

 オレの太いチンポもまるごと包み込める大きさだ。

 大きなおっぱいに、ピンク色の可愛い乳首。

 

 スケベ乳輪を見ていると、おっぱいに吸い付きたくなってくる。

 

(なんてすごいんだ……感動的だ……この乳で挟んでもらえるなんて……最高すぎる)

 

 オレはらんまの神乳にすっかり見とれてしまい、ギンギンの肉棒の先端からカウパーを垂らす。

 

「うわ……おっぱい見てるだけで、おちんちんの先っちょから先走り汁お漏らししてるぜ……あははっ……もうっ……どんだけおっぱい好きなんだよ?ドスケベ」

「ドスケベはどっちだよ、こんなとこでパイズリなんかしちゃって」

 

 ギンギンに高ぶった肉棒が、ヒクヒク震える。

 肉棒はパイズリを待ちわび、最高潮に硬くなっていた。

 らんまは豊かな爆乳を手で寄せて深い谷間を作り、

 

―にゅぷぷっ……

 

 谷間にペニスを挿入していった。

 

―むにゅううぅぅぅぅぅ……

 

 しっかりと手で両乳を寄せているため、乳圧が強い。

 柔らかな乳肉が、敏感なペニスを締め付けてくる。

 らんまのおっぱいの感触は、まさしく極上。オレはたまらなくなり、のけぞり、情けない声を上げてしまう。

 

「あぁ……あああぁぁ……あっあっ……」

 

 らんまは笑顔で爆乳を上下に揺さぶる。小悪魔的な笑顔がパイズリに乗算されていく。

 

―たぷんっ……たぷんっ……むちゅ……むちゅ……むちゅ……

 

 らんまの爆乳がブルンブルンと激しく揺れる様は、目を引かれるものがある。

 

「手コキやフェラの時より、ちんちん硬くなってる気がするぜ……もしかしてパイズリが一番好きなのか?」

「はぁはぁ……」

「もうっ……すっかり感じちまって、全然聞いてねぇな……ねえねえ、どう? オレのパイズリ、そんなにイイの? どうなの、ほらほら~」

 

「はぁはぁ……らんまのパイズリも手コキもフェラも挿入も全部好きだ……」

 

―たぷんっ……たぷんっ……むちゅ……むちゅ……むちゅ……

 

 これだけの弾力があるデカ乳に、みっちり肉棒を包み込まれ、しっかりと乳圧をかけた上で擦られたら、気持ちいいのも当然だ。

 

(らんまのパイズリは……やっぱり最高だな)

 

 我慢汁が肉棒の先端から漏れ出し、谷間がヌルヌルになっていく。

 

―たぷんっ……たぷんっ……むちゅ……むちゅ……むちゅ……

 

 

 無差別格闘パイズリの後は、無差別格闘フェラチオが待っていた。

 

 

 にょきっと乳の谷間から顔を出したオレのチンポをらんまがぱくっと咥えた。

 

 おさげ髪を懸命に振り乱しながら、男性客らが見ている前でオレのチンポに奉仕していくらんま。らんまがフェラをしながら陰毛を撫でてから、ペニスを握り込む。すでに勃ちあがったペニスは手の温かさとその感触に脈動した。陰茎を上下に擦られながら、しゃぶられれば、熱が沸き腰が勝手に持ち上がってしまう。すぐに先走りが滲み出してしまう。

 

「んはぁあ、らんまのフェラ気持ちぃい! らんまの極楽フェラきもちぃい、すっごい」

 

 どんどんビンビンに勃起していくオレのチンポペニス。らんまの口の中でどんどんと固く勃起しきっていく。

 

 オレは八宝斎だけではなく、その場にいた男らにも見せるように、くるっと360度、一周回転する。

(こんな可愛くて、乳もでかいエロ娘の生フェラだ。どうだ、羨ましいだろ)

 

【挿絵表示】

 

 勾玉スキルは性欲とリンクして効果をあげることに気づいたオレたちに焦ったのか、八宝斎はヤドカリ拳で何度もオレやらんまの背中を攻撃していった。それでも、らんまはオレのチンポをしゃぶり続けた。オレもらんまの頭に手を当てながら、腰を振りながら、自分の快楽だけを考えていく。

 

「んくぅううんあぁあ、らんまぁ! い、いいぞ、いくぞ。勾玉スキル・タイガラッシュゥウ!!」

 

 らんまの極楽フェラで一気に勃起した状態で、オレは勾玉スキルを放った。

 

 さっきとは違って、白虎の幻影が9匹は現れ、咆哮をあげながら桶を破壊していった。その中の一つに入っていた八宝斎に見事、ヒットし噛み付いた。

 

「いやったぜえ!」

 

 オレはらんまの髪を撫でて、してくれたことにお礼をした。

 

「くぅう、気づかれてしまったか。でも、こちらには3つの勾玉があるんじゃ」

 

 八宝斎が懐から3つの勾玉を取り出した。色は赤・緑・青。

 

「まずい! バカな真似は止めろ、八宝斎」

「じじぃい?! やめろぉお」

 

【挿絵表示】

 

 オレたちの抵抗も虚しく、男湯を中心に強大なエネルギーが八宝斎の勾玉に集まっていく。

 オレの手元にある白虎の勾玉も強く反応を示しだした。

 

「ま、まずい、これは、まずい……」

「災いが起きるっていうのか?!」

 

 銭湯の客らが、あまりの危険さを察知したのか、次々と逃げていった。

 ボロボロと崩れ落ちる銭湯の壁。

 

「四聖獣の力はワシのもんじゃぁああ!」

 

 強く反応しだした白虎の勾玉も八宝斎の元へと浮いていってしまう。オレが必死に掴もうとするが、八宝斎の手元に4つの勾玉が揃ってしまった。

 

「くぅう、万事急須か……」

 

 しかし、逃げるわけにはいかない。災いはオレが止めなければ。

 

「くたばれぇえ、達也ぁ!らんまぁあ!」

 

 八宝斎の手元の勾玉から赤・白・青・緑のエネルギー波がオレたちに向かって放たれた。

 赤・白・青・緑の四色が混じり合い、目を開けているのがやっとなほどの眩しい光のエネルギー波が襲いかかってくる。

 

「くっそ、らんまだけでも守らねえと!!」

 

 オレはらんまの前に両手両足を広げて、立ちはだかった。巨大なエネルギー波がオレを襲いかかる。

 

「んぐぅううああぁあああぁああ!ああぁうぐあああああーあああ!!」

 

 目の前が真っ暗になる。視界どころか、すべての感覚が閉ざされていった。

 

「達也ぁあ! 達也ぁあ! 達也ぁああ!」




ここまで読んで下さりありがとうございました。
引き続き、らんまと達也の物語を楽しんでもらえれば嬉しいです。

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いよいよ、ここから第三部も終盤戦に突入です。最後までお読みいただければ嬉しいです。


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第三部・最終決戦編
3-41.憑依


※らんま主観の三人称視点。

 

「達也ぁあ! 達也ぁあ! 達也ぁああ!」

 

 達也を襲いかかった四聖獣の勾玉はエネルギー波を放出し終えると、色をなくし、石ころのようになってしまった。

 

 八宝斎も、まさか、達也にここまで攻撃するつもりもなかったのか。唖然としている。

 

「わ、わしゃ……知らん。まさか、これほどまでの力だとは知らなかったんじゃ」

「じ、じじぃ、よくも達也を、達也を!!」

 

 涙ぐみながら、達也を抱きかかえたらんまに睨まれると八宝斎は逃げていってしまった。

 

「らんまぁ、ちょっとなによ、これぇ」

 

 騒ぎを聞きつけた天道あかねや良牙がボロボロに破壊された銭湯へとやってきた。後ろには天道なびきや天道早雲や、らんまの父でもある早乙女玄馬もいる。

 

「ささ、ここだと、なにかと不便だ。うちへ移動させよう」

 

【挿絵表示】

 

 男たちが達也にタオルを被せ、天道家へと運んだ。

 

「大丈夫、まだ、息はしている。死んではいない。ただ、眠っているだけのようだよ」

「くぅ、達也はオレを守って……これが四聖獣の勾玉の災いだっていうのか」

 

 そして、数時間後。

 

 早乙女親子が寝泊まりしている一室に達也が布団の上で仰向けに寝ている。

 

「らんま。あんた、ご飯くらい食べなさいよ。下で用意してるわよ」

「ありがとな、あかね。でも、大丈夫。オレのことは気にしないでくれ。達也が起きるまでここで待ってるから……」

「そう。わかったわ。それじゃ、達也くんが起きたら、教えてよね」

 

 らんまは三角座りをしながら、暗い部屋で達也が目覚めるのを待っていた。

 

 それから、何時間過ぎた真夜中、達也が突然、目覚めた。

 

「…………」

 

 辺りをキョロキョロと見渡すように達也の視線が動いた。布団から起き上がり、両手や両足をゆっくりと動かすと、そっと呟いた。

 

「ふふ、ようやく憑依が完了したようだな……このときを待ちかねた」

 

 ウトウトしていたらんまが、起き上がった達也に気がつくとすぐに喜びの声をあげた。

 

「や、やっと目覚めたか。馬鹿野郎、心配したんだぞ……でも、良かった。目覚めてくれて」

「ふふ、らんまを庇ってくれたおかげで性獣のエネルギーの移動に成功できた。ふふ、つくづく都合の良い男だ」

「性獣のエネルギー? 都合が良い?」

 

 目覚めた達也の言葉にキョトンとするらんま。

 

「しかも、この若く漲る肉体。まさに欲していた器。あの妖怪じじいの老いた身体では、この漲る力が入りきらないからな。」

 

 狭い部屋の中で、達也から、らんまが距離を置いて離れた。そして、臨戦態勢を取る。

 

「て、てめぇ、達也じゃねーな? 何者だ」

「…………特別に答えてやろう。我の名前は麒麟。幻獣界の神だ」

「幻獣界の神だと? その幻獣界の神がなんのようだ」

「4000年、待ちわびたぞ。こうして人間の身体に憑依して復活できる日を」

 

 達也の姿を乗っ取った幻獣界の神は麒麟と名乗った。しかし、らんまにとっては、誰だろうと関係なかった。怒りに震えて拳を握りしめた。なによりも、愛する達也を器として使われたことも許せなかったからだ。

 

「てめぇえ、神だか、なんだか知らねえけど、達也からさっさと出ていきやがれぇ!」

 

 らんまは勢いよく畳の床を蹴り出し、麒麟に殴りかかっていく。麒麟は向かってきた拳の軌道をすぐに把握すれば、さっと避け、手から衝撃波を出して、らんまを弾き飛ばした。らんまの身体が壁に激突すれば、大きな音が天道家に響いた。その音を聞きつけて、天道あかねを先頭に、天道家の人々が階段をかけあがってきた。

 

「みんな! 気をつけろ、こいつは達也じゃねえ。詳しいことは言えねーけど、身体を乗っ取られているみたいだ」

 

 部屋に入るなり、目の前にいる危険な男を警戒しろと、天道家の人々たちにらんまは伝えた。

 

「身体を乗っ取られているですって?!」

 

 居合わせた響良牙が麒麟に向けて、攻撃をしかけた。

 

「爆砕点穴っ!」

「ふふふ、勝てるわけなかろう。我は幻獣界の神だぞ……むんっ!」

 

 向かってきた響良牙の攻撃を指一本で抑えれば、そのまま、床にねじ伏せてしまった。

 

「ぐぅうう、おのれぇ」

「実力差がありすぎる……。麒麟、いや、幻獣界の神様が達也くんの身体を乗っ取って、なんのようだね?」

 

 天道早雲がその場にいた者たちを代表して、麒麟の目的を聞き出そうと乗り出した。

 

「ふふ……オレの目的か。復活そのものが目的だったから、とくに決めていなかったが、そうだなぁ……」

 

 麒麟が口元に指を当てた。その指をゆっくりとらんまに向けて、伸ばしていく。

 

「まずは、そこにいるらんまとかいう蓮葉女を犯すことかな、ふふふ」

「オレを犯すだとぉ?」

「そして、その後はハーレムを形成し、オレを封印した幻獣姫のフレイヤを殺す。目的はこんなとこだな」

 

 らんまを除く、人々は麒麟の話がなんのことか、意味不明な様子で困っている。まるで頭のおかしい若者の支離滅裂な話を聞いているようだった。

 

 しかし、らんまだけは麒麟の野望を理解していた。そして、その野望を止められるのは自分しかないと知っている。

 

「麒麟……! オレと勝負しやがれ」

「ほぉ、勝負か。人間は愚かだな、これだけの実力差があっても歯向かうのか」

「どうだ、勝負するのか、しないのか!」

「いいだろう、その代わり、勝負の方法はバトルファックとさせてもらおう。ただの格闘勝負じゃ面白くもないしな……」

「バトルファックだとぉ? ふざけた真似を」

「あぁ、そうだ。それのほうが少しは勝ち目があるだろ?」

「わ、わかった……受けてやる。そのかわり、オマエが負けたら。達也の中から出ていけ!」

 

「…………いいだろう」

 

 明日の夜に風林館高校のグラウンドでのバトルファックを約束し、麒麟は天道家から去っていった。

 

◆◇◆◇

 

 翌日。

 

 道場で座禅を組んでいるらんまのもとへ、天道あかねが訪れた。

 

「らんま……本当に今夜の勝負に行く気?」

「あぁ、もちろん。行くさ」

「幻獣だか、なんだか、知らないけど、アイツは神様なんでしょ? らんまが勝てるわけないじゃない」

「…………」

「ちょっと、なにか答えなさいよ!」

 

 らんまの肩を引っ張るあかね。らんまの目が腫れていた。

 

「じゃぁ、誰が達也を助けてやれるっていうんだよ! オレしかいないだろうが」

「らんま……」

「あのとき、達也はオレを庇ってくれたんだ……。今度はオレが助けないと。それにオレは達也の……」

「やっぱり、あれは夢じゃなかったのね……」

 

 なにかを思い出したかのようにあかねが喋りはじめた。

 

「私、異世界へ行った夢を見たのよね。そこでは、らんまと達也くんの結婚式が行われてた」

「あかね……」

 

 滞在していた時間が短かったため、異世界の存在は夢のように錯覚していたあかねが、夢ではなく「リアルな出来事」だったと自覚しはじめた。

 

「そりゃ、元許嫁だったから複雑な気持ちだったけど、らんまの気持ちが本物だとおもったからこそ、私は祝福したの」

 

 元許嫁という立場もあった手前、あかねに申し訳なく、らんまは俯いた。

 

「行ってきなさいよ! らんま、あんただったら、絶対に達也くんを取り戻せる。私はそう信じているから」

 

 あかねの声援に応えるようにらんまも顔をあげ、決意の表情で立ち上がった。

 

「ありがとう、あかね。オレは負けない。達也を取り戻す、絶対に!」



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3-42.麒麟vsらんま ※らんま視点

※らんま主観の三人称視点。注意:寝取り要素を含みます。

 

 約束となった時間にらんまは風林館高校へと向かうと、そこにはすでに人だかりが出来ていた。風林館高校の生徒や町内会の人らが集まっている。男性のほうが圧倒的に多い、その人だかりはらんまが到着すれば、道を開けた。

 

「ホントに早乙女のやつがきたぞ?」

「あぁ、なびきさんの話はホントだったんだな」

「らんまのレイプショーが見られるって本当か?」

 

 風林館高校のグランド中央に設置された特設リングに辿りつくと、そこには達也の身体を乗っ取った麒麟の姿があった。

 

 学生服のズボンにカッターシャツを着た麒麟。顔は達也そのものだが、目が赤く染まっている。

 

「逃げるとは思ってもいなかったが、よく来たな。褒めてつかわすぞ」

「麒麟! こんなに人を集めやがって、いったいどういう趣味してやがるんだ」

「それなら、そこの女に聞くが良い」

 

 腕組みをした麒麟が顎で指した先には天道なびきの姿があった。らんまと麒麟のバトルファック勝負が決まれば、率先して会場の準備やギャラリーを集めたのだ。1000人近くのギャラリーが集まっていた。

 

「くそっ、見世物じゃねーぞ。なびき姉ちゃんのやつめぇ」

 

 金のためなら、神さえも取り繕ってしまうなびきらしい仕業だった。

 

「さぁ、勝負しようぜ。早乙女らんま。オレはオマエを犯したくてウズウズしてるんだ」

 

 そう言い放つと麒麟が服を脱ぎ捨てて、リング上で全裸となった。すでにチンポはビンビンに勃起しきり、醜悪な笑みをらんまへと向けてくる。これから始める行為に興奮し、顔が紅潮していた。

 

「ほらほら、はやく脱げよ。らんま」

 

 麒麟の言葉に続けて、会場からもらんまへのコールが巻き起こる。

 

「脱ーげ!脱ーげ!脱ーげ!脱ーげ!脱ーげ!脱ーげ!脱ーげ!脱ーげ!脱ーげ!」

 

 まさにらんまにとって見れば、通い慣れた学校であるにもかかわらず、敵地な状況。

 

「わ……わかったよ、脱げばいいんだろ? 脱げば」

 

 止まないコールの中、らんまが上着を脱ぎ、ズボンとトランクスを脱ぎ捨て、裸を晒した。

 

【挿絵表示】

 

 らんまが裸体をリング上にさらすとスケベな男ギャラリーから拍手が巻き起こった。

 

「卑猥な身体だぜ、まったく……。さぁ、さっそく好きに犯させてもらうぞ!」

 

 らんまと麒麟のバトルファックの火蓋が切られた。

 

「でぇえぃ! たぁああーっっ!」

 

 裸のらんまが麒麟に向かって突進していく。

 

「遅すぎる……やはり人間、この程度だな」

 

 麒麟は一瞬にして、らんまの後ろ側に回り込めば、手を胸元に回し、乳を揉み始めた。ギャラリーたちにアピールするようにらんまのデカパイを揉み回していく。

 

「しかし、この弾力、すごいな。ふふふ」

「くぅ、てめえ!」

 

 麒麟は親指と人差し指を使って、両方の乳首を強く摘んだ。

 

「ひぁっ……!」

 

 顔を背けていたらんまは乳首から広がった刺激に驚いて顔を上げてしまう。口を開き、大きな理想な雌声を喉の奥で何とか押し止める。しかし、空気が一気に口から吐いてしまう。

 

「はぁ……はぁ……はっ……んはぁ……こ、の……やろ……」

「ふむふむ。デカパイのくせに感度は抜群のようだな、どれ」

 

 麒麟は乳房を揉みながら乳首へと口を近づける。何をするか分かったらんまは次にくる衝撃をこらえるために歯を更に食いしばった。麒麟の口が乳首を含み、ゆっくりと舌を乳首へとはわせた。 その瞬間、らんまの精神の防波堤がひび割れだした。

 

「んぅぁあああああ!」

 

「恥ずかしいくらい乳首をピンピンに勃たせてやるよ、この蓮葉女 」

 

 ゆっくりした舌から一転、急激な動きで乳首を貪りはじめる麒麟。更に空いている乳首は親指と人差し指で一定の刺激をらんまに与え続けていく。舌と歯の両方で。

 

「ぁああ! オレは、蓮葉女じゃ……ねぇっ! んはぁうはぁ、んぐぅうう……はぅああ、ぁあ」

 

 らんまは目を見開いて口を大きく開けた。体の奥からこみ上げてくる快楽に抗えずに、息も吐き出すことしかできない。結果、酸欠状態のように口をパクパクと動かすしかない。

 

「ぁあああ……んゃぁああ!」

「ほぉ? 辺り構わず、服を脱ぎ捨ててしまう女が蓮葉女じゃないと?」

 

 一際大きな、女らしい悲鳴を上げてらんまは体をのけぞらせた。

 

「はっ……はっ……はぁ……んく……うぅ……」

 

 体中をかけ巡った衝撃に蹂躙されて消費した体力。快楽に翻弄される姿をリングの周りに集まった男達に見られていることへの屈辱。らんまが、それらから耐えるようにぎゅっと目を閉じた。

 

「ほらほら、キスさせろよ。らんま」

 

 後ろから乳を揉み回しながら、強引にらんまの唇に麒麟がしゃぶりついてくる。

 

「ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ。やはり若い娘の身体は最高だな」

 

 舌を絡めてらんまの口の中を味わう麒麟。本来のらんまの性格ならば、舌が入ってきたらすぐさま口を閉じて噛もうとする。だが、その行為の元となる嫌悪感や負けん気といったものはぼろぼろになって崩れさり、快楽を運んでくる麒麟の舌をただ受け入れるままになっていた。

 

「んんん! んっ! んっ! んんんっ! んふぅ!」

 

 麒麟の舌の動きにあわせるように舌を動かすらんま。相手の舌の味。そして口の中を動く舌。歯の裏側を舐められるだけでも背筋にゾクゾクと電流が走る。ギャラリーの男達も続々とらんまが犯される状況を見いっている。この状況を見て、シコリだしている男もいる。

 

「んぐぅ、くっそ」

 

「ほらほら、攻撃を受けてばかりじゃ勝てないぞ? らんま」

 

 チンポをシゴけと麒麟が腰を突き出し、らんまの手を添えさせた。

 

「ちきっしょぉ、達也。目を覚ませ!」

 

 仕方ないと言った表情で麒麟の勃起チンポをしごきはじめるらんま。

 

「その目つき、やはり気に入らないな。奇跡が起きるとでも信じているその目を絶望に変えてくれるわ!」

 

 麒麟はらんまの身体を掴み、空中へと投げ飛ばした。そして、右手から亀、左手から蛇の幻影を放ち、らんまの裸体を宙に静止させた。

 

「んうぅう、これは勾玉のスキル……?!」

「本来、四聖獣は1つの神だった。勾玉から放つ技は、その神の力を封印したときに分かれた力に過ぎん。イキ狂わせてやるぞ、有り難く思え」

 

 麒麟が両手、それぞれに三本の指を立てれば、その指でらんまに凄まじい勢いの手マンを施していく。

 

「これぞ、性獣の力。オマエたちの奥義風に名付ければ、千手淫乱拳とでもするか」

 

 くちゅ!ぐちゅっ、ぐちゅっ!くちくち!ぶぽっ、ぬちっ、くちゅっ!

 

 麒麟の手がらんまの膣内に激しい手マンを繰り返していく。

 

「ま、まるで、千手観音?! まじでらんまが犯されちまってるよ」

 

 ギャラリーからも驚きの声があがった。

 

「うう゛ぅっ! んあぁんぅあぁ、あぁあっはぁううあぁああ、っはぁはああぁあーーああっ!」

 

 全ての刺激が、らんまに快楽として訪れる。波に流されるというよりも叩きつけられるといっても過言ではない刺激に、脳が焼かれるような痛みを伴ってらんまは絶叫した。らんまが鳴き声のような悲鳴をあげはじめた。

 

「あ゛ぁ……!ン!? やめろッ、やめ、ん……ン……やめやっがっ、れ! うう゛ぅっ!」

「まぁ、これだけで降参されても困るのだが、いいのだぞ、別に」

「んぐううぅあっはあぁあ、誰がギブアップなんか、するもんかぁあ!んうぁああっはああ!」

「この状況下で乳首までピンピンに立ておって、淫乱な娘だ。気に入った。嫁にしてやろう」

「誰が、てめえの嫁なんかにぃ、ひぅ…くふっ…ふゃ…や…//// あっつあああっつ、んっんはっんんふっんんっああ!! オレは達也の嫁だ、んはぁあうはあぁ」

「ほらほら、イってしまえ。早乙女らんま。皆に見られているなかで、イってしまえ、このドスケベ蓮っ葉娘が!」

 

 くちゅ!ぐちゅっ、ぐちゅっ!くちくち!ぶぽっ、ぬちっ、くちゅっ!くちゅ!ぐちゅっ、ぐちゅっ!くちくち!ぶぽっ、ぬちっ、くちゅっ!くちゅ!ぐちゅっ、ぐちゅっ!くちくち!ぶぽっ、ぬちっ、くちゅっ!くちゅ!ぐちゅっ、ぐちゅっ!くちくち!ぶぽっ、ぬちっ、くちゅっ!

 

 激しい音を立てて、麒麟が手マンを続けていくと、らんまの身体がビクンビクンっと大きく振動しはじめた。

 

 くぐもった悲鳴を続けるらんまの目は上を向き、半ば失神している。悲鳴も体の各所から沸き上がる快楽に体が自然に反応して出させているもの。すでにらんまの体は主の制御を離れて暴走する寸前。

 

「誰がイクもんかぁ、んぅうあ、ぁあぁあ……あぁあ……ああ……達也ぁあ、ああうはぁっはああ!」

「ふんっ、もういなくなった男の名をまだ、呼ぶか。気に入らない、気に入らないぞ」

 

 達也の名を呼び出したらんまをリングの上に沈め落とすと、麒麟は勃起チンポをらんまのマンコへと近づけていった。

 

 大の字になっているらんまの体の上に麒麟は覆い被さり、すでにいきり立っていたペニスをぐちょぐちょに濡れた股間へとあてがった。自身のペニスにらんまの膣から流れ出る愛液をつけ、こすり付けてから、ゆっくりと膣口にペニスを挿入した。

 

「ふぅああっ! あんっ!?」

 

 落ち着いていた呼吸が急に荒くなる。悲鳴と共に体をのけぞらせたらんまは震えて硬直した。

 

「いい声だ。人間の雌の感度は良好だなぁ」

 

 深くペニスを挿入しきった麒麟はらんまの大きな乳房を掴んで腰を動かす。臀部が膣口に押しつけられる度にびちゃびちゃと液体が跳ねる音がしてらんまは白目を向きながら叫んでいく。

 

「あっ! あんっ! あぐぅうあ!? んぅあっ! はぅあ! んん! はんっ! やぁああああ!」

 

 麒麟が抜き差しを繰り返している間にも何度からんまは達しているらしく、膣がぎゅっと締め付けられる回数で麒麟には分かった。そのたびに射精感が生まれるが、自身も最も気持ちよいタイミングで発射するためにこらえる。

 

 腰の動きを徐々に早めるとまたらんまの膣が閉まる回数が増える。すでにらんまの目は虚ろで、反射的に声を上げるだけだ。

 

 やがて、麒麟がうなり声を上げると同時に臀部を強くらんまの膣へと押しつける。同時にびくり、と体を震わせて一定のタイミングで声をあらげる。膣内。子宮へとそそぎ込まれた精液の衝撃にまたらんまは達する。皮肉にも失われた意識を取り戻し、今までと異なり、膣内へと液体が入っていく感覚に全身の毛が総毛立つ。

 

「ぁ……ぁあ……」

 

 達也の身体を乗っ取った麒麟に陵辱され、体の奥までも汚された。怒りと絶望感がらんまの意識を快楽から切り離す。

 

―ずぶぅうううっ!

 

「神の性行為で忘れさせてやろう、記憶もなにもかも!」

 

 突っ込めば、そのまま、強引に腰を振り始める麒麟。ずこばこっと激しい音を立ててらんまのマンコを責め立てていく。

 

―ずぶぅうううっ!

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、負けない。絶対に負けない。最後に愛は勝つんだ」

「小癪なぁ、この小娘がぁ!これでもかぁあ!」

「絶対に達也もオレもオマエなんか負けない。絶対に負けない……最後に愛は勝つんだ」

「強情なやつだ、これでもか! これでもか!」

 

―ずぶぅうううっ!

 

 らんまが反抗的な目つきをするたびに麒麟のピストンはさらに激しさを増していく。

 

「はぁはぁあぁ……はぁ……はぁはぁ、なかなか具合の良いマンコだ。種つけてやろう。幻獣界の神の精液だ。ありがたく受け取れ、早乙女らんまぁ!」

 

―ずぶぅうううっ!

 

 痛みを与えるほどに膣がきつくなるらんまに対し、麒麟が腰を振る。負担をかけるほどに体はこわばり、結果として麒麟を喜ばせた上に自分も絶頂へと押し上げられていく。

 

(達也……なんだか……もう……分からない……やめて……もう……やめて……助けて……達也……達也……達也……)

 

 らんまは生まれてはじめて助けを求めた。自分を愛してくれた男に対して。そんな奇跡を信じずはいられなかった。でも、達也なら、そんな奇跡を起こしてくれる。虚ろになっていく心の中で、ただ、ただ、そう信じた。

 

 胎内に次々と疼きが生まれ、全身に行き渡ると今度は逆に一点へと戻っていく。押しては返す波のように快楽はらんまの思考を弄び、感覚を蹂躙する。

 

「くはぁはぁっはぁ、達也……達也……達也……達也……達也……達也……!」

 

 麒麟が種付を行うべく、らんまのたぷんっと揺れる胸を鷲掴みにして、腰を円を描くようにらんまの股間に擦り付けていった。膣が絞め付けられて亀頭は限界に達し、麒麟は呻き声を上げだした。

 

「あっはぁあ、イく、イクぞぉお、出すぞぉお! 早乙女らんまぁああ!」

 

「達也は『最後に愛は勝つ』って教えてくれたんだ、オレはその言葉を信じる!」

 

「ふんっ、無駄だ!無駄だ! あきらめろ、早乙女らんま。愛なんてものはくだらぬ人間の幻想だ」

 

「ち、ちがうっ……! 達也はオレのことを本気で愛してくれた。オレは達也の愛を信じたい……! あいつなら、きっと、あいつなら、きっと……!」

 

「うるさい、黙れ! 愛なんて必要ない、あるのはこの性欲、繁殖行動だけだ。おとなしく幻獣界の神の苗床になれ!」

 

 麒麟はらんまの口を手で押さえると、そのまま激しくピストンを続ける。

 

 作りの小さならんまの性器に不釣り合いな巨根で激しく犯し続けた。さらに、膣をパンパンと音がするほど突き上げ、虐めはじめた。それでも、らんまは己が信じる「愛」を信じぬき、決意の表情は断じて怯まなかった。

 

 そのとき、らんまに声が聞こえた。麒麟の声ではない。

 

―そうはさせねぇ! 麒麟。オレは愛するらんまを守る。

 

「達也、達也の声が聞こえる……?!」



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3-43.復活の愛

※主人公達也の一人称視点へ戻ります


 暗闇の中で目覚めたオレは、さっきまで起きた出来事を思い出していた。たしか、オレは銭湯で勾玉から放出されたエネルギー波から、らんまを守った。

 

 死んだかと思ったが、どうやら、まだ、生きているようだ。

 

『はぁはぁあぁ……はぁ……はぁはぁ、なかなか具合の良いマンコだ。種つけてやろう。幻獣界の神の精液だ。ありがたく受け取れ、早乙女らんまぁ!』

『くはぁはぁっはぁ、達也……達也……達也……達也……達也……達也……!』

『あっはぁあ、イく、イクぞぉお、出すぞぉお! 早乙女らんまぁああ!』

 

 暗闇の中で声が聞こえる。オレの声とらんまの声。どうやら、オレの身体は幻獣界の神と名乗る麒麟に乗っ取られているらしい。

 

 さらに、麒麟は乗っ取った「オレの身体」を使って、らんまを犯しているようだ。

 

 絶対に許せない。オレは怒り、暗闇の中で叫んだ。強い自我を叫んだ。

 

「そうはさせねぇ! 麒麟。オレは愛するらんまを守る」

 

 目の前にらんまが見えた。裸のらんまが苦しんでいる。涙を浮かべ、麒麟の強姦に必死に耐えている。

 

「うぉおおぉお! 神だかなんだか知らないけど許さねえったら、許さねえぞぉ!」

 

 らんまに蹴り飛ばされたのか、オレと麒麟が入った「オレの身体」がらんまから離れた。

 

「うぐぅうう、まさか目覚めるとは……ううぉおあうあぁ」

「麒麟、さっさとオレの身体から出ろ! 邪魔だ」

 

 ズタボロになったらんまの前でオレは無我夢中で麒麟を追い出そうと、喚いた。どうすればいいのかわからないが、強い意志で排除しようと試みた。

 

 すると、上空に向けて、オレの身体から霊気のようなものが排出された。

 

「はぁはぁはぁ、も、もどった……こ、ここは、学校か?!」

「た、たつやぁああーーっ!」

 

 らんまがオレに向かって抱きついてくる。その顔は涙でぐしゃぐしゃだ。

 

「てめぇ、心配したんだぞ。で、でも、戻って良かった」

「わけわからなかったけど、とにかくまぁ、追い出しには成功したようだな」

 

 上空には目が赤く染まったオレがいる。

 

「ふぅう、はぁぁ、達也が意識を取り戻すとは想定外だったが、この身体でもオマエらを倒してくれるわ」

 

 リングの外に集まっていた人らが逃げようと校庭から出ていこうと試みている。しかし、校庭から外は闇に覆われていて、外に出れないようだ。この空間事態が別次元へと移動させられているのかもしれない。

 

「むっ……空間ごと転移。フレイヤの仕業か」

 

 あまりハッキリと聞き取れなかったが麒麟の口からフレイヤの名前が出た。どうやら、学校の外を覆う暗闇は麒麟の仕業じゃなさそうだ。

 

「らんま、アイツを倒すぞ……」

「あぁ、もちろんだ」

 

「死ねえぇえ!」

 

 上空の麒麟がオレとらんまに向けて、爆炎呪文を放った。凄まじい熱風を伴った爆炎が襲いかかってくる。

 

「ウィンドワイドウェーイブ!」

 

 そのとき、聞き慣れた声と共に真空刃が現れ、爆炎をかき消した。

 

「ギリギリ間に合いましたね……!」

 

 真空刃が現れた方向には青い転移ゲートがあり、そこから賢者アムと魔法剣士パラム、そして、幻獣姫のフレイヤが飛び出してきた。

 

「アムにパラムにフレイヤ様!」

「まさか、二人が違う世界のものだったとはな」

「麒麟の力が弱まり、なんとか、この場所ごと、狭間の次元に飛ばしました」

 

 一気に形成逆転となった。

 

「ちょうどいい幻獣姫のフレイヤのおでましか。憎き、オレを封印した幻獣姫……、亡き者にしてくれるわぁ!」

 

 気づけば、オレは勇者の鎧の姿となり、らんまも武闘着を着ている。そして、オレの手には聖剣エクスカリバーが携えられていた。

 

「麒麟、もうオマエの負けだ。教えてやるよ。かならず最後に愛は勝つんだよ」

「そーだ、そーだ!」

 

 オレは今まで身体を乗っ取られていた怒りを乗せて、麒麟に斬りかかった。

 

「んぐぅはあぁあ、はぁ……貴様ぁああ!」

「それはこっちのセリフだ。麒麟。オレの大事ならんまをよくも多勢の前で……!絶対に許さない」

「援護します、魔法剣・フレイムソード!」

「でぇやぁあ! 無差別格闘早乙女流奥義!火中天津甘栗さみだれ突きでぃい!」

 

 パラムが炎を宿した魔法剣で、らんまが槍の多段攻撃で麒麟にダメージを与えていく。

 

「人間が神に逆らうなど、生意気だぁ。我が力、思い知れぇえ!」

 

 ダメージを与えられた麒麟が大きく振りかぶると、その手から不死鳥。いや、朱雀が現れた。

 炎を宿した朱雀がオレたちの足元を焼き払っていった。

 

「だぁあ、なんで、いつも、火炎ばっかなんだ、冷気の呪文でも覚えておくんだった」

「朱雀の炎はわたしが……。ブリザードストーム!」

 

 フレイヤが杖を振るうと、冷気を纏った突風で朱雀の炎をかき消していった。

 

「ちぃいい、フレイヤァ!」

 

 我を忘れた麒麟が四方八方に向けて無差別に攻撃をしかけてきた。

 

「へへへ、麒麟め。怒ってやがるぜ。ここは一気にいくぞ!」

 

 らんまとパラムが駆けていく。

 

「らんまとパラムが前衛、オレとアムで後方支援。いくぞ!」

 

「おう!!!」

 

 これだけ味方側の人数が多ければ、麒麟がいかに強くとも攻撃がバラける。

 

 予想どおり、麒麟は後方のフレイヤに狙いを定めた。

 

(そうはさせない!)

 

 最後方に女神フレイヤを配置し、その前に勇者であるオレ、賢者アムを配置。前衛には左翼に武闘家らんま、魔法剣士アムを配置した陣形で抗戦した。

 

「パラムさんとのコンビネーション技いきます! ディアナ・スカイ・ボルティカ・サンドラ!雷鳴撃呪文ライトニング・サンダーストーム!」」

 

 アムが呪文を唱え終えるとパラムが振りかざした剣に無数の雷が落ちていく。パラムの剣を中心に光り輝く。

 

「魔法剣士最大奥義・雷鳴剣・極!」

 

 パラムが賢者カイと組んでいた時代からの技を放った。カイと入れ替わったアムと息もピッタリだ。

 

 ズギャゴーーーン!

 

 強烈な電撃剣が麒麟に命中する。

 

「お次は、このオレだーーい!」

 

 拳に手を当てたらんまが俊敏な動きで麒麟に向かっていく。

 

「無差別格闘早乙女流奥義・飛竜降臨弾だぁあー!」

 

 らんまが「気」を利用した咆哮弾を放ち、麒麟を吹き飛ばした。

 

「どんなもんでぃ!」

 

 続いて、アムとパラムが2人で同時に詠唱を開始した。

 

「パラム、いきますよ!ルシュマ……シュマーダ……イシュルア……イルシュシア……イシュルアーク、アムいきますよ!」

「よくってよ……ディアシュマ……シディュマシュルア……デシュシア……デルアーク」

「「光属性呪文・ロゴスレイシア!」」

 

 麒麟の足元に大きな法術陣が浮かび上がり、瞬時に聖炎が吹き上がった。大火力の聖なる炎が麒麟の身を包んだ。叫びを上げながら炎に抗おうと、麒麟は首や尾を振り回して暴れもがく。

 

 麒麟はその信じがたい呪文の威力から逃れるべく、勢いよく上空へと飛び上がる。炎に焼かれた体は表面から小さな粒子が崩れるように剥がれ消えていく。

 

「まだまだぁーー、いきますよ!」

 

「「光属性呪文・ディアナスレイシア・レイン!」」

 

 憤怒している麒麟のさらに上に現れた法術陣から、無数の光の雨が無防備な背部に降り注ぐ。激しい光の雨は接触すると次々に小さな爆発を起こして麒麟の体躯をリングへと叩き落した。

 

「ぐがぁあああーー、人間にエルフめぇええーー! 喰らええええっ!」

 

 怒りに我を忘れた麒麟が振りかぶると、闇属性の攻撃呪文をアムとパラムに放ってきた。

 

「あぶない!!」

 

 オレは咄嗟に闘気でオーラシールドを作り出し、二人を麒麟の法撃から守った。

 

「達也さん、さすが!」

「今のは危なかった、助かった。詠唱後も無防備な時間が持続してしまうからな」 

 

 そして、オレも密かに開発していた新技を試す。

 

「喰らえぇえ! 麒麟っ。アルテマソードだ!」

 

 両手で聖剣エクスカリバーを握りしめ、強烈な一撃を放った。

 

 斬撃と聖のダメージを与えると、麒麟の動きが停止した。

 

「ぐぬぬぅうう、こざかしい人間どもがぁああ!」

「今だ、チャンスだ、いくぞ!」

 

 らんまと二人で顔を見合わせて、聖剣エクスカリバーから高エネルギー波を放出する。

 

「愛の闘魂気砲・ラブラブフラッシュゥウウウ!!」

 

 ズドオォオオオーン!

 

 麒麟の身体に闘魂気砲が直撃した。

 

「んううはぁあ、くううっはぁあ、くっそおはぁあああーーっ! また、四千年も眠らされてたまるかぁーぁああ!」

「二発目、いくぞ。らんま!」

「おうぅ、合点!」

 

「愛の闘魂気砲・ラブラブフラッシュゥウウウ!! おかわりだ!」

 

 二発目もらんまと聖剣を二人で持ち、3、2、1とタイミングを合わせ愛の闘魂気砲を放った。

 

 ズドオォオオオーン!

 

「んぐっはぁっはうはあうはぁあ、はうあぁああ、負けない、神の力……は、絶対なのだ……絶対にぃい……」

 

 上空で攻撃を受け続けた麒麟の姿が4つの勾玉へと変わっていった。

 

「やった、やった、やったぜぇ!」

 

 大喜ぶのらんまがオレの顔に飛びついてきて、顔中にキスをしまくってきた。あっという間にキスマークだらけになるオレの顔。周りの目も気にせずに好き好きアピールをしてくる。こいつ、元男だったよな?

 

「よっしゃ、やりぃ!」

「やったぜぇえ♪」

 

 その4つの勾玉をフレイヤが飛び上がり、掴んだ。

 

「さぁ、らんまさんに達也さん、封印の儀を!」

 

 リングの中央にベッドが現れる。その四隅にフレイヤが勾玉をそれぞれ置いた。

 

「ん? 封印の儀って?」

 

「…………」

 

 らんまがモジモジと顔を赤らめながら、言いにくそうにしている。

 

「どうしました、らんまさん。はやく封印の儀を」

 

 この場で封印の儀を知っているのはらんまとフレイヤだけのようだ。

 

「まだ、達也さんに教えていなかったのですか?」

「いや、あのさのさ……そりゃ、言いにくいだろ……」

 

「フレイヤ様、封印の儀ってなんですか?」

 

 一刻の猶予も許されていないと知れば、オレはフレイヤ様に聞くことにした。

 

「その、セックスするんだってさ、この勾玉を封印するために……」

「セックスって、オレとらんまが、ここでか?」

「そ、そうだよ、誰がいるんだよ」

「えぇええーー?!」

 

 ベッドが出てきたときに、なんとなく予想はしていたが、これだけ大勢の前でとは。



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3-44♥.愛の儀式

「そうです、ここで愛のあるセックスで封印できるのは達也さんとらんまさんしかいません」

「姫様は見てはいけません。帰りましょう」

 

 フレイヤがアムの目を隠しながら、リングから降りようとした。

 

「あ、いえ、パラムさん。なにをします、逆に興味あります!」

 

「まじか……」

 

 学校の奴らや町内会の人ら、天道あかねや響良牙。みんなが見ている前で、らんまとセックスをするだって?

 

「大丈夫です。あなたたちの世界の人らの記憶は操作します。夢として残るでしょう」

「だぁあ、オレと達也のセックスが夢として残るなんて、それもそれで恥ずかしいだろ!」

 

 そりゃ、そうだ。これだけの数の人らが、翌朝、達也とらんまがセックスしていた夢を見たと口を合わせた日には、この世界じゃ生きていけない。

 

「ほら、はやく。時間がありません……」

 

 ついにはフレイヤまで、リングから降りていってしまった。

 

 

 異次元に残されて、理由もわからないまま、セックスを見せられることとなったギャラリーたちにオレは説明することにした。

 

「今から、オレはらんまとセックスします……、説明するのは難しいんだけど、さっきまでオレは異世界の神を名乗る麒麟に身体を乗っ取られていました。それで今、追い出すことに成功しました。それで、麒麟を封印するためにはらんまとセックスします」

 

 ギャラリーたちは全員、唖然としていた。

 そりゃ、そうだ。さっきまでらんまを犯してた同じ顔のやつが今から神様を封印するためにセックスをするというんだから。意味がわからなくて、信じられるほうが狂っている。

 

「見たくない人は見なくていい……目を伏せてもらってもかまわない」

 

 そのとき、ギャラリーの中から声が聞こえた。

「で、でも、達也とらんまがセックスしないと、ここから出られないんだろ?」

 クラスメイトの男たちだ。

 学校の外は黒いなにもない空間となっている。その異次元にいることで信じられたのかもしれない。

「わ、わかった!オレたちは見守る。いや、見守らせてくれ」

 リングの外からは全員ではないが、オレとらんまの名前を呼ぶコールが起きた。

「とっておきのラブセックスで封印してやるぜ♪」

 らんまが持ち前の笑顔を取り戻した。

 

 オレはらんまを抱き上げると勾玉が四隅に配置されたベッドに連れて行った。そこにらんまを寝かせ、覆いかぶさった。武闘着のスリットをたくし上げ、ノーパンらんまの割れ目を行き来する。

 ゆっくりとらんまの武闘着をすべて脱がした後に、らんまの全身に舌を這わせる。指では滑らかな肌を撫でまわした。

 麒麟のような乱暴なプレイとは真逆に優しく、優しく、そしてねっとりと全身を舐め回す。

 

「らんま……。いっぱい愛し合おうな?」

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…」

 らんまが頷き、目がとろけだした。息が漏れる。

 ひたすら、オレが雰囲気満点に舐め回すと、ギャラリーからの声が耳に入ってきた。

「うわ、らんまのやつ、すっごく気持ちよさそう……」

「あぁ、すごい、ラブセックスだ」

 

 らんまを見つめてから、激しく唇を重ねる。半開きの口から、長い舌を入れ込んでらんまの舌に巻き付ける。舌の先から奥の方まで クチャクチャにかき混ぜ絡め取る。あまりの激しさにらんまは息継ぎもままならなかった。

 

「ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ。」

「らんま愛してる。全ての香り、嗅ぎたい。汗も髪の香りもここの匂いも……」

 武闘着のスリットをたくし上げ、ノーパンらんまの割れ目を行き来する。

「んはぁはぁ、ああんっ♡」

 全て、衣服を剥ぎ取ったオレは 貪るようにらんまの乳房を鷲掴みにし、揉みくちゃに揉み、ピンク色の突起にむしゃぶりついた。くちゅくちゅと卑猥な水音が響かせると、らんまの甲高い声が出た。

「らんま……!」

「あっ…ああんっ…♡」

 

 オレは強く突起をチュウチュウと吸う。舌で上下左右に振って舐めたり甘噛みをする。忙しなく丁寧に舌でらんまの乳首を転がす。

 そして、すぐにらんまのワレ目に顔を近づけると溢れ出る愛液をジュルジュルと音を立てて啜り、縦筋のワレ目をクリトリスから尻穴まで上下に何度も舌で往復させた。

 

「らんま……!らんま……!」

「んぅ…やば……あんっ…あんっ…♡」

 

 らんまが腰を捩りながら喘ぐ。雌の声を出す。

らんまの息が荒くなっていく。

背を反ったせいで押し付けるようになった乳首を、オレが柔く噛んだ瞬間、らんまは、胸から全身へと甘い痺れが走ったようだった。

 

「濡れてる、すごい、らんま……」

「…ッ!言うなぁ…うぁッ」

「言っちゃうよ」

 

オレは大勢の前でらんまを辱めた。

そっとオレは指先で、らんまの秘部の蜜をすくう。

その濡れた指先で、ゆっくりとらんまのクリトリスをなぞる。

直接刺激されることに慣れていないそこを、ゆっくりほぐしていくかのようにオレは優しくさすっていく。

上下にぬる、ぬる、と行き来する指が、信じられないくらいの快感を、らんまにもたらす事をオレは知っている。

 

「やっ、ぁ!~~ッ!!」

 

らんまの脚がビクッと不規則に跳ねた。

こすられる度に、とろりと蜜が溢れだしている。

少しすると、また、オレは、それをすくって、優しくクリトリスを撫で付ける、その繰り返しで、らんまを責めていく。気持ちよくさせたい。ただ、それだけだ。

 

「んっ、ンぅッ、や、め…っ──ひっ!?ぁああッ!!!」

 

さするだけだった指で、クリトリスをきゅうっと優しくつまんだ。

らんまにオーガズムを与える。

そのいきなりの刺激にらんまが軽くイった。頭の中が明滅して、全身にじわっと快感が広がっているかもしれない。

 

「…はぅ…ッ…」

 

「いいよ。らんま、いっぱい気持ちよくなって」

 

「たつや…待って、まっ…」

 

「もっと気持ちよくなれるように、クリトリスからな」

 

「待って、嫌…いや…っひぁああッ!?」

 

 オレは顔をうずめて、舌先でクリトリスをぬるりとなめた。

 恥ずかしさと、強すぎる刺激とで、らんまの顔が、かああっと熱くなった。

 敏感なそこに舌が行き来するととんでもなく気持ちいいことを知っている。

 らんまは、反射で太ももがびくついて、下半身が弛緩しだした。

「あ、あっ、ァああ…ッ!!」

 レロレロとクリトリスを舐め、時折指先で捏ねる予測できない不規則な刺激でらんまを責める。

「だ、めっ、イッ…いッ……んンンッ!!」

 

「さっきより少しぷっくりしてきた?今度は吸ってもっと大きくしてあげるね」

 

 そう言ってちうっ、とオレは、また、らんまのクリトリスを吸い上げた。

 

「あああァあッッ!!!ゃあっ、アッ、ンううう!!!」

 

 これまでとはまた違った激しい刺激に仰け反ったまま絶頂したらんま。なのに、オレはやめること無くクリトリスを吸い続ける。

 

「ひぃッ!!ぁ、あ!~~ッ!!!」

 

 絶頂で秘部からは蜜がとぷとぷと溢れ、中はきゅんきゅんとうずいていた。少し強めに、そして長く吸われると、らんまの頭を真っ白にする。

 

「ぁ、~~~ッ!!!!」

 

「あは、らんま、潮吹いたの?可愛い」

 

「うっ、うぅ~~ッ…んもぉ、やぁっ…」

 

 元男なのに、らんまは、こうやって、時折、女よりも女らしいそぶりを見せる。ヒクヒクと求めるようにうごめく秘部がねだるように蜜をたらした。

「らんま、もっとクリを大きくしよーな?」

「あぁああッ!!!」

 軽く歯を立てられ、強制的にイかした。

 いじられ続けたクリトリスは感度がバカになってしまっていて、強めの刺激ですぐに絶頂へと導かれる。

 オレの上唇と下唇で軽く挟み、ゆっくりと力を加えられると声にならず、らんまは身悶えた。

愛液でぬるついた唇で、クリトリスを吸い出すように上下へと動かす。

 

「ぅああぁっ!ア…ッ!ひぅうッ!!!」

 

 まるでクリをフェラされているような刺激は、地獄のような快感をもたらす。連続でイキ続けていてもはや境目すらわからない状況に意識が飛びかける。

 そのタイミングを狙って、思い切りちゅうううっと吸われれば、何が起きたかもわからないまま目を剥いて、らんまを絶頂に導く。

 

「ぁァああアッ!!ッッッ!!!」

 

 ぷしゃ、と潮を吹くと、それを舌にまとわせてまたクリを舐め回される。

 

「も、ゆるし…っあぁあ、ひぐッ!!」

「……らんま、入れるぞ」

 愛撫をしたオレは、もう、はち切れんばかりの勃起で挿入の時を待っていた。

 オレはただただ、この場でらんまと繋がりたかった。

「……らんま、いくよ」

「……うん」

 先端をらんまの膣口に当て、愛液で濡らした。いきりたった雄を握り、亀頭を後孔に押し当てる。腰を揺らし、挿入を知らせてからゆっくりと亀頭を押し込む。

「んぅう、んうぅうう……あ、あれ!? 入らねえ」

「なんだって?!」

 らんまが大きく開脚し、膣口を広げても、オレのチンポは興奮しすぎて、いつも以上に勃起してしまい太くなってしまっているため、入らなくなっていた。

「んぅ、んうぅ……」

 まるで童貞が緊張して膣の入り口の先へ進めなくてしまう。

「ほら、広げてやっから……んぅう、痛っ……」

 あまりの太さにらんまの膣口も広がりすぎてしまう。

 戸惑っている中、ギャラリーからもオレたちに声援が飛ぶ。

 

「頑張れっ!頑張れっ! 頑張れっ! 頑張れっ! 頑張れっ! 頑張れっ! 」

「達也っ! らんま! 達也っ! らんま! 達也っ! らんま! 達也っ! らんま! 達也っ! らんま! 達也っ! らんま! 達也っ! らんま! 達也っ! らんま!」

 

 ギャラリーの最前列でオレたちの行為を見守っていた。天道あかねがボヤいた。

「ちょっとどうしちゃったのよ、あの二人……」

 

「ふぅむ、おそらくは、婿殿、あいや、らんま殿の中に達也のペニスが興奮しすぎて入らんのじゃろう……」

 

 ボヤくあかねの横にシャンプーの曽祖母であるコロンが現れ、解説しはじめた。

「えっ、じゃぁ、封印できないってこと? ちょっと、らんま!元許嫁なんだから頑張りなさいよねー!」

「かくなる上は、これを使えぇーーい!」

 コロンが懐から木筒のようなものを取り出して、リングの上のらんまに投げ渡した。

「婆さん……これは?」

「開けてみるがよい」

 らんまが木筒を開けてみると、中から透明な輝く水溶液が垂れた。

「こ、これは……?」

「女傑族に伝わる潤滑車厘じゃ。つまりはローションじゃ、達也殿のペニスに塗り込むが良いぞ♪」

「コロンさん……」

「婆さん、サンキュウ」

 らんまは木筒の中から女傑族のラブローションをオレのペニスに垂らして、ニチャニチャと塗り込んだ。オレは目を閉じて、らんまに身体をあずけ、女傑族のラブローションをペニスに塗られた。

 

【挿絵表示】

 

 

「んぉおぉ、おおっほおぉお?! や、やべええって、これええ」

 

 強烈なヌルヌル感があることで、驚くほど滑らかな感触やで普段とは全く違う感覚だ。

 

「ほ、ほんとか?これだけヌルヌルなら、オレのマンコに」

「んはぁ、やべえ、やべえってらんま。ちょいストップ! ストップ!」

 

 これ以上、ローション手コキをされたら、すぐにでもイってしまいそうだった。

 

「でも、これなら、絶対に挿入できるはずだ……! いくぞ、らんま」

 

「おううぅ、無差別格闘早乙女流奥義!オマンコ大開脚!」

 

 らんまが秘技・オマンコ大開脚で大きく股を広げた。ギャラリーにも見えそうなくらいの大開脚だ。ゆっくりとチンポを近づけていくオレに、ギャラリーが声援を送り始めた。

 

「達也っ! らんま! 達也っ! らんま! 達也っ! らんま! 達也っ! らんま! 達也っ! らんま! 達也っ! らんま! 達也っ! らんま! 達也っ! らんま!」

 

(みんなの声援に応えるためにも、絶対にらんまのオマンコんなかに挿れる!)

 

 浅い位置で 少しだけ挿入して 2、3回と行き来し、少しずつらんまの中に入って行った。

 

―き、キツイっ!

 

 かつてないほどの締まりの良さを誇るらんま。

 

 まるでメリメリと音が出そうな膣口から肉壁の中へ押し込んでいく。

 

―き、キツイっ!すごい!

 

「らんま……!らんま……!らんま……!」

 

「……おっ……大きい……はぁぁ……達也」

 

 らんまは大きくて鉛のように硬い勃起を肉壁に感じた。張り出したカリとすごい質量の摩擦。強く衝撃的な快感が走った。

 

「んうおぉ、おぉおぉお!女傑族に伝わる潤滑車厘すげえええ!」

 

「んああああああああーーーーー♡あひぃいああっはぁあ、たつやぁあああん♡」

 

 最奥まで貫いた。

 

「らんま、全部。入ったよ」

 

「ひぅ…♡くふ♡っ…ふゃ…や♡あっつあ♡あっつ♡んっんはっんん♡ふっんんっああ!!!」

 

 ヌメヌメの肉壁がペニスを包むと、すぐに蠕動運動をし、グニュグニュと喰い締めしてくるのが 伝わって来た。

 

「……うわっ?! すごい気持ちいい、なんだ?この中の動きは?!ああっ」

 

「…──ッ、……く、…ぅ…ッ…、んん…♡」

 

 すごい快楽が身体を蕩けさせてくる。らんまの膣内の質量と圧迫感で 息が詰まりそうだった。

 見た目もすごいが入ると肉壁を目一杯押し広げて、最奧まで入ると膣道が裂けそうになる程だ。

 しかし、その瞬間にジュワンと愛液の泉が湧き出てローションペニスを包み込む。

 

 オレは正常位で繋がったらんま覆い被さり、舌を絡める濃厚なキスをした。

 

「……動くぞ、らんま」

 

 いつもよりも丁寧に少しずつ前後にピストンを繰り返す。入ってしまえば、こっちのもんだ。

 

 巨大なペニスがらんまの肉壁を擦り上げ、先端で子宮口を突く。

 

「あんっ…あんっ…あんっ…♡」

 

 蜜穴いっぱいになったペニスがグチュグチュとらんまを搔き回す。

 

「らんま……?気持ちいいか?」

 

そう言うとらんまの両脚を二の腕にかけ、大きく脚を開かせ、子宮口に向かって 渾身の一打を放った。

 

「う、うん、すっごくきもちいい、もっとして、もっとして♡♡」

 

「わかった、任せろっ……。んっ!」

 

 太く長いペニスが、一瞬引き、すぐに子宮口をノックすると子宮から脳天に向かって雷に打たれたように電流がらんまに走った。

 

 超絶的な刺激と快感にらんまは我を忘れ、半狂乱におさげ髪を振り乱した。

 

「ああああーーーん!気持ちいいーー!達也ぁ、奧が奧が痺れるぁーーーあぁ!」

 

 らんまが卑猥な言葉で叫び喘いだ。しかも、大勢の前で。

 

 ギャラリーたちは今もなお、オレとらんまのセックスを見守り続けている。

 

 オレはこの状況で、こんなにも乱れ美しく喘ぐらんまの雌気に身震いがした。そして、その反動で 肉壁が絞るように キュッキュッ締め喰らう。

 

「らんまを本気で愛する……!」

 

(あぁ、元男のくせに。なんてらんまはこんなに淫乱で美しく悪魔的な女なんだ。俺を惑わし骨抜きにする。最高の女の最高のまんことセックスしてる。最高だ)



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3-45♥.愛してる

封印の儀であるラブセックスはすぐに終わらせるべきだと思っていたが、見られることに慣れてくると、むしろ興奮してきた。オレとらんまの愛をもっと見られたい、晒したい気分になってくる。

 

【挿絵表示】

 

「…──ッんん…♡、……んんぅ、…ぅ…ッ…、んん…♡」

 

 周りには聞こえないように、らんまにだけ聞こえるように囁く。

 

「なぁ、らんま。見られているの大丈夫? オレ、興奮してきちゃったんだけど」

 

「んふふ、達也もか? じつはオレもだ♡」

 

 らんまの合意を得れば、オレは背面座位に体位を変え、らんまの乳房を揉んだ。その大きさと柔らかさをギャラリーにアピールするように揉み込む。

 

 らんまの身体を自慢すると、更にペニスがパンパンに太さと角度を増した。

 

「んはぁあ、らんま! んはぁあ、らんま! んはぁあ、らんま!らんま!らんま!」

 

 

【挿絵表示】

 

 

 一打一打に自分の愛と欲望を乗せ、らんまの最奥に最大級の突きを喰らわす。送る度にブヂュブヂュと膣口から愛液が噴き出す。

 

 らんまの愛液がお腹と太ももをベタベタに濡らした。

 

「ああああああああああああああーーーーーー!ダメ!ダメ! イッちまうよぉ♡」

 

 らんまが淫れ狂いオレの腕に爪を立て引っ掻いた。その痛みさえも快感に感じ、オレは全速力で腰を振り立てた。甘い電流が駆け巡るような錯覚に落ち入る。

 

 オレも性欲強いがらんまもすごい。どんな女よりも淫乱なセックス大好き女だ。

 

 座位の姿勢のまま ユルユルとワレ目をペニスに擦り付けるらんまは、半分意識が飛んだように 呆然となっていた。

 

 もう何度もイってしまっているようだ。まだ、オレはイッてない。

 

 らんまの腰を少し持ち上げると座位のまま、手でペニスの角度を合わせ、らんまの蜜穴にぶち込んだ。

 

「んはぁあ、らんま! んはぁあ、まだまだだぁ、らんま!」

 

「んんんんああああーーーー!」

 

 突然の真下からの挿入にまた 乳房を突き出し背中を仰け反る。

 

 オレはらんまの肩の上か顔を通らせ、突き出された乳首を口に含むとチュウチュウ啜った。

 

 乳首も完全勃起し上を向いてしゃぶって欲しそうだ。強めに吸うとらんまはその刺激にたまらず 腰を前後に擦りつけて来た。

 

「らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! らんま! 」

 

「あんっはぁ♡たつやぁ♡んはぁああんっ♡んっーーあんっ♡」

 

 らんまは一心不乱に腰を振り続け愛液を垂れ流した。

 

「らんまがいないとダメなんだ、らんまがいないと……!」

 

 オレは我慢出来なくなり、もう一度寝転ぶと膝を立てて、下から全速力で突き上げた。

 

「んんんん♡んんんん♡んんんん♡」

 

 下からの激しい突きに グチョグチョグチョと 激しい粘り音が 鳴り響く。

 

「んうぅう、ううおおんぅう、んはぁはぁあ!」

 

「やばいやばいやばいぁあいいーーーーーーーー! アーーーーー!」

 

 そう言うと、腰を上げ仰け反ると潮を噴いた。

 噴くと止まらない。大量の潮をオレの身体やベットのシーツ周りをびしょびしょに濡らした。

 

 

 オレとらんまのマジセックスにギャラリーの男らからは歓喜の声が上がる。

 

『すごいセックスだ、これが男と女……!』

 

『生きていてよかった!』

 

『おれも心底、そう思う!!』

 

 

「オレとらんまのセックス、見せてやる。オレとらんまの愛を存分に見せてやるよ……」

 

「ハッ……ハッ……あっ……」

 

「んおぉ、らんま! んおぉ、らんま! んおぉ、らんま! んおぉ、らんま! 」

 

 何度となく絶頂を迎えたらんまはオレの上に倒れ抱きついた。

 

「達也ぁ…もう…… おれ…こんなに…噴いたの…初めて…」

 

 オレは体を反転させ、らんまを下にさせ正常位の体制にした。そして、大きく脚を開かせ、また、らんまに深く濃厚なキスをすると激しく突いた

 

 最奥までペニスを押し込めば、蠕動する膣襞の感触にグっと息を飲んだ。すぐにでも達しそうになるのを堪え、緩いピストンで愛液を馴染ませるように腰を突く。馴染めば腰を穿つ速度も速くなり、食いつく締め付けも強くなった。

 

「たっぷり啼けよ、らんまぁ!!」

 

 そう、耳元で囁いてから耳朶に甘く歯を立てる。同時に狙いを定め強く腰を打ち付けた。途端、悲鳴をあげ跳ね上がる腰を押さえつけ、なおも容赦無くそこを突いてやる。

 

「んぁ!!待っ、…!やぁあッ!!」

 

「オレはこの一発に全てを賭ける!」

 

 息が続かず唸るような音になる。幾度も突き熟れたような中を、徐々に大きなストロークへと変えかき乱し、思うさま嬌声を搾り取る。

 

「んはっんんふっ…つあああっ!!つんっんはっ…んんふっんんんっん…はぁっんんふっんん」

 

 らんまがかすれる声で喘いだ。

 

「らんま……オレを愛してるか?らんま、オレの目を見て……」

 

 激しいピストンをしながららんまに聞く。

 

「ダメ…ダメ… 達也がいないと…ダメ…、愛してる」

 

「オレもらんまがいないとダメだ、愛してる、大好きだ!」

 

 らんまがオレのピストンに合わせ、何度も腰を振って来る。

 

 更に脚を抱え上げ 最後のラストスパートをかけて、渾身の突きを喰らわす。

 

「らんま!愛してる…愛してる…愛してる…!お前が全てだ!愛してる…愛してる…愛してる! んんんんっ!んんんん!ああああ!」

 

 ズンズンと突く子宮口への刺激にゾクゾクゾクと熱い強烈な快感が昇ってくる。

 

「あ…あ…ああ… ああああああああーーーーーー!達也ぁあああぁーーーーー!!」

 

 グチョグチョに潤んだ熱い肉壁が突く度に勃起したペニスを喰い締める。

 たまらない快感が背中から睾丸からペニスと走ってくる。

 

「ああっ、イくぞっ、イくぞっ、高まってきた、らんまのおまんこに射精するぞっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまぁあっ、らんまぁあああああああああああああああああああ!!!!!!!!」

 

 精子が射精口に向かって 突き進んでるのがわかる。

 

 らんまはオレの背中に爪を立てながら、今も、イキ狂いながら最後の絶頂を、迎える。汗で身体が張り付くオレとらんま。それを大勢のギャラリーが見守っている。

 

「ああああーーー! 達也ぁーーー!イクイクーーー!」

 

「ああああーーー! らんまぁあ!らんまぁあ!オレもぉおーでっ!出るーー!出しちまう!」

 

 最大限まで勃起したペニスの射精口に激しい爆発が起こり、らんまの最奧に熱い精子の飛沫を ぶっかけた。

 

「ああああーーー!」

 

「ぐぁッ…!く、…あああ!!あぐうッ!!ぐ!!ぐああああ゛!!」

 

 我慢出来なかった声をあげて、次々発射する射精感に酔いしれた。

 

―ドピュウゥウ!ドピュウゥウ!ドピュウゥウ!ドピュウゥウ!

 

 ペニスも睾丸も痺れたように痙攣する。

 

―ドピュウゥウ!ドピュウゥウ!ドピュウゥウ!ドピュウゥウ!

 

 かつてないほど、放出するオレのペニス。

 

「ハッ…ハッ…」

 

「ああああ…あ…」

 

 

【挿絵表示】

 

 オレたちはしばらく繋がったまま、セックスの余韻に呆然となった。途中から勾玉の封印のことは忘れていた。ひたすら、らんまだけを愛した。きっとらんまも同じ気持ちだったはずだ。

 

 何度もセックスしてきたが、お互い、こんな激しい最高なセックスはなかった。

 

 ベッドにバタンと倒れこみ、荒い息で動かなかった。

 

 オレのペニスとらんまの膣口の隙間から熱い精子が垂れ流れて来た。

 

 そのままの状態でオレはらんまを優しく抱き寄せる。優しくキスをしながら、愛を囁いた。

 

「らんま、オレは本気でお前を愛してる。大好きだよ」

 

 涙を流し、熱い目でらんまを見つめた。

 

 らんまは何も言わずに汗に滲んだオレの額をそっと拭った。

 

 らんまの中にすべてを出し尽くした。

 

 オレとらんまはキスをしながら、性器同士も繋がったまま、その場で気を失った。



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第三部・エピローグ・天道家編
3-46.天道家


勾玉に囲まれたベッドの上で、らんまを愛し、精を放ってから、気を失っていたらしい。

 目覚めると見知らぬ天井があった。布団の上で起きた。

 

「ここは、どこだ……」

 

 隣の布団では、らんまが眠っていた。身体を揺さぶり起こすと、らんまがスケスケのネグリジェを着用していた。

 

「うわ?! らんま、な、なんだよ、その格好」

 

「ほわぁっ!? な、なんだ、こりゃぁあ?!」

 

 オレとらんまが騒ぎたてると、天道なびきと天道かすみが部屋へと入ってきた。ここは、どうやら、天道家の居間のようだ。

 

「大丈夫? 二人とも」

 

 天道かすみがおっとりとした口調でオレたち、二人を心配してくれた。

 

 身体全身に疲れを感じるが、オレは「大丈夫です」と答えた。

 

「そ、それより、かすみさん、オレのこの格好はなんだよ?!」

 

【挿絵表示】

 

 らんまがネグリジェ姿をかすみに尋ねた。

 

 かすみに変わって、らんまの問いになびきが答えた。

 

「わたしのネグリジェを着せたのよ♪ けっこう似合っているじゃない、あげようか?」

 

 ニコニコと笑いながら、らんまのネグリジェ姿を褒めるなびき。オレも、かなり似合っているとおもった。透けた紫色のワンピースタイプに首元にはピンク色のリボンがついている。可愛いとセクシーが共存したデザインのネグリジェだ。

 

「いいじゃねえか、らんま、くれるなら、もらっちゃえば♪」

「だぁ、オレはこんなの着て、寝る趣味なんかぁ~」

「彼氏の達也くんも言っているみたいだし~」

 

 おっとり口調のかすみさんがらんまに追い打ちをかけた。

 

 

 そんな他愛もない話をしていると、天道あかねが居間に入ってきた。

 

「達也くんもらんまも目覚めたみたいね、良かったわ。心配したんだから」

 やはり、元許嫁だったからだろうか。天道あかねはらんまのことを心配していたようだった。口には出していないが、少し目も腫れているように見える。

「すいません、お邪魔しています」

 

 オレはペコっと頭をさげた。

 

「なにしてたか知らないけど、あんたたち、二人とも裸で校庭に倒れてたのよ? それをお父さんと早乙女のおじさんで運んだのよ。まったくもう」

 

「そっか、そうだったのか……」

 

 らんまと顔を見合わせる。どうやら、天道あかねを含めて、麒麟封印の一連の出来事は記憶されていないようだ。

 

 

 天道あかねがこちらのほうに近づくと、鼻を摘んだ。

 

「んっ……なにか、あんたたち、臭うわね。ちょっと臭いわ」

 

 言われてみると、たしかに臭うかもしれない。

 

「ちょうど、お風呂も沸いているし。二人で入ってくるといいわ」

 

 かすみさんが優しくオレとらんまに風呂に入ると良いと促してきた。

 

「達也と一緒に〜?」

 

 オレは自宅で帰ってから風呂に入ると伝えたが、なびきに押されて、らんまと天道家の風呂に入ることになった。

 

***********

 

 脱衣所。

 

 浴室前の脱衣所はフローリングの床で足元にはバスマットも敷かれていた。やはり、三姉妹が住む家のバスルームという事もあり、綺麗に整頓されている。浴室に向かって、右手には洗濯機、左手には洗面台も設置されていた。

 

 その前で、らんまがおもむろにネグリジェを脱ぎ、裸となった。

 

 脱ぐとぶるんっと豪快にらんまの乳が揺れた。

 

「……ったく、なんでオレがネグリジェなんか……」

 

【挿絵表示】

 

 

 さっきまで、この身体と大勢の前でセックスしていたのかと思うと、複雑な気分だ。

 

 また、一段と乳が成長している気がする。

 

「ほら、さっさと達也も脱げよ。遠慮するなって」

 

 先にらんまが浴室のほうへと入っていった。それに続いて、オレも服を脱ぎ、浴室へと入っていく。

 天道家の湯を借りることを断れば良かったと後悔していた。なぜなら、らんまの裸を見ていたら、したくなってしまうから。さっき、したばかりなのに、また、セックスしたくなってしまう。

 

 しかし、ここは天道家、「よその家」だ。

 



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3-47♥.天道家のお風呂場で

 らんまと天道家の風呂場に入ることとなったオレ。

 

【挿絵表示】

 

 しかし、理性と本能が脳内で激しくぶつかりあっていた。

 

 ここで、らんまとすごくセックスしたい。すごくセックスしたい。しかし、ここは「よその家」だ。しかも、住人らが寝静まっているとかではなく、居間でくつろいでいる。長湯をすれば、行為があったことを気づかれるだろう。

 

 湯気が立ち込めた浴室に入るなり、シャワーで身体の汚れを流し、湯船に入った。湯船の端には観葉植物も置かれている。

 

 一足早く湯船に入ったらんまの横で、湯気で曇る窓を見る。らんまと視線が合わないように。

 

 そんなオレの心配を他所に隣でらんまはニコニコと湯に浸かっている。

 

「この風呂もだいぶ久しぶりだな♪ けっこう広くていいだろ」

 

【挿絵表示】

 

 異世界で女の姿で一年以上、過ごしたからなのか、理由はまったく不明だが、こちらの世界に戻ってきても、湯に浸かっても男の姿に戻ることはないままだった。

 

「そ、そうだな……」

「なーに、目をそらしてんだよ、なにも恥ずかしがることないだろー?」

 

 そう、異世界ではらんまと同じ家で暮らしていて、何度も一緒に風呂に入っている。

 

「…………」

 

「なーに、照れてんだよ。こっち見ろって」

 

 無言を貫いていると湯船の中でらんまが無理やり、オレの顔を振り向かせた。

 

 らんまの顔が近い。湯気で曇っているが、それを通り越すくらいに近い。

 

「らんま、顔近いって……!」

 

 驚くオレを楽しむかのようにらんまがイタズラに笑った。

 

「にゃははは♪ 達也。色々とさ、大変だったけどさ。お疲れ」

 

 らんまはオレに無事に四聖獣、そして、麒麟の封印を終えたことにお疲れが労いたかったようだ。

 

「あぁ。う、うん。らんまもお疲れな……」

 

「いやー、今回は、本当にヤバイかとおもったぜ〜、でも、ま、一見落着だな」

 

 らんまはニヤっと笑いながら、オレを誘ってきた。

 

「なぁ? 達也、お疲れセックスしよーよ♪」

 

 らんまの突然の申し出をオレは間髪入れずに断った。

 

「…………しないよ! ここ、どこだと思ってるんだ。天道家の風呂場だぞ」

「それがどうした? べつにいいじゃねーか♪ オレん家だしさ。ま、居候だけどさ」

「オレからしたら、ひとんちなの。天道さんの家だろ」

 

「ふーん、ちぇぇ、つまんねーの」

 

 居候とはいえ、らんまからすれば、住み慣れた家なのだろう。

 

 理性が保たれているうちにと、オレは湯から上がり、髪の毛を洗うことにしてみた。

 シャワーで十分に髪を濡らしてから、ボトルからシャンプーを出した。

 髪の毛で泡だて、洗い始めていると……。

 

 背中には柔らかい感触があたり、股間の男根がぎゅっと握られていた。

 

「あっ……ちょ、らんま、なにしてんだよ」

 

 オレの背中には、らんまの豊かな乳房が密着していた。そして、後ろからまわされた手でチンポがしごかれはじめた。

 

「なにって〜? 達也がしたくなるように洗体手コキしてる♡」

 

 らんまは身体を後ろから密着させ、手コキだけではなく、左手でオレの乳首もいじりはじめていた。しかも、直接ではなく、あえてボディシャンプーの泡をつけて、撫でるようにいじっている。

 

「んうう、ほんと、マズイって、らんま……んぅうっ、はぁあ!」

「いいじゃねーか、マズくたってさ?」

 

 オレは拒否しようと暴れるも、らんまの手コキがすごく気持ちよくなってしまう。

 

「んううはうぁ、やめろ、らんま」

 

「こら、おとなしくしねーーかぁ?」

 

 らんまに乳首もいじめられながら、手コキをされていれば、すぐにビンビンに勃起しまくってしまうオレのチンポペニス。元男だからか、チンポの扱いについては、普通の女以上のスキルを発揮するらんま。

 

 緑色のバスチェアに座ったまま、抵抗もできなくなっていると、睾丸から量産された精子が込み上げてきてしまう。

 

(そうだ、このまま、イかされちまおう。それで、らんまの気が収まるなら、長湯しないで済む……)

 

 オレは早々と抵抗をやめ、足をぴんっと伸ばし、射精の工程へと入った。らんまの手コキと乳首いじりを受けながら、精液をこみあげさせていく。

 

(……イきそう、よし、このまま、出しちゃおう……)

 

 目を閉じ、やらしい凄テクでしごかれながら、射精するために集中していく。

 

「んうぅう……! らんま」

 

 イク寸前の数秒前。

 

 らんまの手がオレのペニスから離れた。

 

 しゅぅうんっと昂り昇ってきた精液が竿を降りていってしまう。

 

「あれ……、どうした……らんま?」

 

 突然、止まった手コキを再開するように質問してみた。

 

「なーに、手コキだけでイこうとしてんだよ? 達也、オマエの精子が出す場所はそこじゃないだろ?」

 

「……」

 

(もう、ダメだ……限界だ……)

 

 耳元で囁いたらんまにオレの理性の壁も、ついには決壊し、性欲の暴走が確定した

 

「おっ……犯してやる!」

 

 オレは身体を振り返らせ、らんまの唇を塞ぐようにキスをした。強引にらんまの唇を貪る。

 

「そうこなくっちゃな♡」

 

「ほら、もっと舌出せよ、したっかったんだろ?」

 

「ふ、ん、んン……」

 

 らんまは言われるがままに舌を少し上向きに突き出した。

 

 オレは差し出された舌をチュウチュウと音を立てながら吸い付き、一緒に吸い取ったらんまの唾液を飲み込む。

 

 2人の視線が天道家のバスルームで絡み合う。頭上のシャワーからは水が落ち、雨のように音を立てた。

 

【挿絵表示】

 

 キスの合間には、互いの口内に雨粒のような水が落ちていく。髪から水滴を垂らした両者は見つめ合い、徐々に熱を昂らせる。

 

「このドスケベ女、今日という今日は許さねえっ」

 

 オレはお返しと言わんばかりにらんまの乳を揉みしだいた。形よく均整美を保って隆起しているらんまの乳房は最高に美しい。それをオレの手で淫らな形に変えていく。柔らかすぎず、なんともいえない弾力を握る。

 

「こうしてやるぅ! らんまぁ!」

 

「んぅあわ、、はぁはぁあぁ……はぁ、はぁはぁ♡」

 

「あれ、乳首が立ってきてない?」

 

「だって、」

 

 オレは人差し指の先で、ゆっくりとらんまの乳首の周りで円を描く。さっきのお返しだ。

 

「う、うっ……」

 

「らんま? 立ってる乳首、触られたいのか?」

 

 オレは、両胸の乳首をつん、と勢いよく弾いた。

 

 そして、つまむ。

 

 らんまは体内をほとばしる刺激に耐えきれず、ビクンッと背中を仰け反らせた。

 

「ん、んぅ…あァ、っ!」

 

 仰け反り、背中がくの字に曲がったらんまの乳首をまた、吸う。

 

—ンチュゥ、ンチュ、ンチュゥ

 

 温水を体全身に纏い、いつもより一層つややかになったらんまの肌は、オレの欲望をさらに引きだした。

 

 湯を浴びても男に戻らないらんま。年中無休のエロボディのらんま。

 

「ひゃあ、ね、あ、まって」

 

 激しく、ぐにゅりとデカ乳を揉みしだかれたらんまは快感で力が入らず、媚薬を飲んだようなまどろんだ瞳でオレを見つめる。

 

 その顔と瞳は、風呂場を満たす水滴によってより一層潤んでいた。

 

「どうした? 待てないよ」

 

 らんまの体は、シャワーによる熱気だけではなく、体の内側から生まれる熱とともに、火照っていく。

 

「はぁはぁ、はうぁ……はう…… はぁはぁ、んはぁはあ」

 

「こんな、いまわしいチンポになったのも、ドスケベな妄想で頭がいっぱいになるのも、もとはといえば、らんま! きさまがこんなにエロい身体してるから……!」

 

 そのとき、シャワーノズルが目に入ったオレは、それを手に取った。

 

「らんまの下、シャワーで気持ちよくしてやるよ」

 

「待て待て、待てーっ?!」

 

「ここから、お望みどおり、この天道家の風呂場で最高に気持ちよくしてやるよ」

 

 逃げる気配もなかったが、オレは左手でらんまのおさげを握った。



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3-48♥.シャワーヘッド

オレは右手でシャワーヘッドを下の蕾に当てる。

 襲い来る快感に身悶えしながら、らんまは口を押さえるが、嬌声が漏れ出てしまう。

 

「ほら、いくぞ」

 

 オレはらんまの両手を左手で掴み、右手でシャワーヘッドを下の蕾に当てる。

 

「あ、あ、あっ、ああ、やめ、あああああ♡」

 

【挿絵表示】

 

 シャワーの勢いで、らんまの快い刺激を与えられる。シャワーの強い水圧でクリトリスを刺激した。

 

「ね、達也、まずいって……」

「だめ。誘ったのはらんまだろ?」

「あァああッ!」

 

 形成逆転。

 

 オレは、シャワーヘッドをらんまの蕾にグッと近づけ、さらに刺激を与えた。

 性欲の溜まっているクリトリスを敏感に反応させる。

 その刺激を癖になるようにオレはらんまをシャワーで責めていく。

 

 足を大きく開かせて、おまんこにシャワーを押し付ける

 

「はぁあっ……ぁんっ……やば……」

 

「ほら、らんま。気持ちよくなっちゃえよ。このドスケベ」

 

 最初は当てるだけだったが、オレは左手にシャワーを持ち替え、右手の指先でらんまの膣口を撫で回した。

 

 おまんこの形に合わせて上下にシャワーヘッドを動かしていくそれと同時にらんまの腰も動いてしまう。

 

 シャッシャッシャッシャッ

 

おまんこを上下にシャワーで往復させる度シャワーが床に打ち付けられ音を立てる。

 

 身体を仰け反らせて片手でおまんこめいいっぱい広げ、指でらんまのクリトリスの皮をむき、直にシャワーを押し当てる

「あぁぁあっ……。や、やべぇ……イ、イクイクっっ!!」

 皮を剥かれ露出したクリトリスが刺激されと、腟内がビクビクと痙攣させながら絶頂を迎えるらんま。

 一旦シャワーを止めておまんこ広げて、クリトリスを指でいじってみる。

 

「んあんっ♡たつや……」

 

 イったばかりのらんまがビクンッと飛び上がった。

 

「あー、らんまのナカ、もうグチュグチュに満たされてるね。きっとシャワーを浴びすぎたんだ。じゃあ、もっと――滅茶苦茶にしてもいいよね」

 

 オレはお湯が流れっぱなしのシャワーヘッドを壁際にかけると、自らの指を一本、らんまの秘所にゆっくりと入れた。

 

「ひゃあ、オレ、ね、えっ、だめっ」

 

 指の出し入れをするたびに、らんまの体が反応する。

 

 らんまは時折体にかかるシャワーの飛沫に身をたじろがせる。

 

「その割には俺の指をくわえて離さないじゃないか……、この無差別格闘ドスケベマンコ」

 

「あぁっ、ちょっと、まっ、」

 

 足をガクガクさせながら、らんまは両腕をオレの肩に上にしがみつく。

 

「じゃあそんならんまには、俺のを入れてやるよ」

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…」

「ん…らんま、もう我慢できない」

 

 硬く大きくなったペニスをらんまの中に沈めた。

 

「ああああっ!!」

 

 かなり大きくなっていたのに、らんまのあそこはあっさりオレのペニスを受け入れた。

 

 グチュグチュといやらしい音を立てながら、交わるオレとらんまの性器。

 

「あっ、はあ、あああっ…♡」

「らんま、動いて」

「で、でも、こんな大きいの♡無理。動いたら、おかしくなっちゃうよ……」

「動いて」

 

「む、無理。無理ってば、や…ひゃ♡ああっ!?」

 

 オレはらんまの腰を掴み、無理やり私の腰を動かし始めた。

 

—ズポ、ヌチュ、グチュグチュグチュッ!!

 

「ああっ♡あんっ♡あああっ!!」

 

 先っぽぎりぎりまで抜かれて、また根元まで沈められて。

 

「あっ♡だめっ、達也、だめっ、ああっ、あああああああっ!!」

 

 激しく出し入れを繰り返すと、らんまはあっという間に絶頂に達してしまった。

 

 でも、オレは腰振りピストンを止めない。けっして止めない。

 

「あっ、だめっ、たつや♡ オレ、イッて…あっ、あっ、いやあああああっ!!」

 

 絶頂が止まらない。

 溺れている子どもみたいに手足をばたつかせるらんま。

 無理やり何度もイカして、体の力を奪った。

 

 ぐったりしているらんまの頰にオレは唇を重ねた。

 

 そのまま、オレは腰を動かし始めた。

 

 突き刺さったままのペニスがらんまの中で暴れ始める。

 

「あっ、はっ♡ああっ、いやあああっ!」

 

「ん、らんま、可愛い」

 

「あっ♡はあああ、あっ、だめっ、あっ」

 

「ドスケベらんま!」

 

「んっ♡くっ♡ああああ♡ああああっ!!」

 

 体がびくびくと震え、もう何度目かの絶頂を迎えるとともにあそこからペニスを抜かれる。

 

 オレはらんまの体をぎゅっと抱き締めてキスをした。

 

「……らんま、まだまだ、いっぱい綺麗にしてあげるからな」

 

「もう、だめぇ…」

 

—グチュグチュグチュ!!!

 

 らんまがとろんとした顔でオレを見上げた。

 

 乳首を摘ままれながら、口の中に舌を捻じ込まれるらんま。

 

「あっ♡はあ♡はっ♡あっ」

 

「チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ。はぁはぁ、じゅるる、ンチュパ、チュパチュバァ、んちゅはぁはぁっはぁはぁっ」

 

「あぁ♡ッあぁ♡ッあぁ♡ッあぁ♡ッあぁ♡ッあぁ♡ッあぁ♡ッたつやぁあぁ♡ッ」

 

 身をよじらせて快感に悶え、思わず開いたらんまの口内が、再びオレによって犯される。

 

「誘ったのはらんまのほうからだからな!」

 

「ひぅ…くふっ♡ふゃ…や…//// あっつ♡あああっつ、んっんはっんんふっんんっああ!!」

 

「天道家の風呂場でらんまとのセックス、最高っ! 気持ちいい」

 

「っ♡ふゃ…や…//// あっつ♡ああっ♡ふゃ…や…//// あっつ♡ああ」

 

「あああっ……! らんまのスケベマンコ、俺のチンポを変わらずに締め付けて…! たまんないっ、イクぞらんまっ、らんまっ! らんまっ…! はっ、はあっ、はあっ、ふんっ、ふんっ!!ふんんっ!!らんまのエロさで、ガツガツしない時なんか、1回もないっ、ふんっ!!ふんんっつ!! ふんん!!」

 

「受けてたってやるぜ!!んあひあ♡あひ♡あんはあっ♡あっはああ♡こいこい!!達也! 達也! 挑発しまくってやる  」

 

「オマエのエロさ、十分伝わってくるっ、ふんっ!! ふんっ!!! ふんっ!! ふんっ!! らんま、らんまっ…!らんまのおっぱい揺れて、何度見ても、飽きないよなっ…! また、でかくなりやがって、更にでかくしてやるぞ……ふんっ!!!ふんっ!!」

 

「あ!はうぅんマンコきもちぃい!マンコきもひぃいいいーー」

 

「いつも俺にエロく挑発してっ! 可愛くなるところとかっ! はっ、はあっ、はああっ、やばいっ、もう気持ちいいっのっ、止まらないっ、ならっ、イクぞ……らんまっ! らんまのオマンコっ、俺以外にっ、使えなくしてやるっ、おらっ、おらっ!! おらっ!! おらぁああっ!! オラオラァアアッ!!」

 

「ああ!! きもちいい!! 変態ちんぽきもちぃい! うおおっ! うおあおあっ! あっは……!いひ!たつや、たつやぁ、たつやぁあ!!もっともっと興奮させてやる! はぁは、ぜぇはぁはぁ、ぜぇぜぇあはぁはぁ、、はぁはぁ、ひはぁうんふぁふん。あうぁ! やべえやべぇ……オマンコやっべぇーぜ!!はいりこんでこいぃい」

 

「おらっ、おらあっ! おらあっ!!ふっ、ふっ…!オラオラセックス、気持ちいいのかっ! ふぅうう…っ!天道家の風呂場で乱暴に、されるのっ、いいのかっ!!おおおおっ!!!らんまっ!らんまあぁああっ!!!興奮やばい、はあっ、ぜえっ、はああっ…!はあっ、ふううっ、チンポとろけそうだあっ、らんま、愛してるぞおっ、らんまあああああっっ!!!ふんっ!!ふんっっ!!!!ふんっううう、オラ、オラオラ、オラオラオラ、オラぁあああああああっ!!」

 

「あぁあ、オラオラせっくすだいすき♡ ちんぽ、ちんぽ、ちんぽっぽ! 固くて太いの大好きぃオマンコにちんぽぉお!んあぅ!愛してる大好き愛してるぅ大好きらぶせっくすさいこーっ!いいぜ……たつや、、おまえの好きな、まじのタイミングで、精子ぶっぱなしてくれ、、きんたまから精子だしてぇえ♡」

 

「ぁああああっ、らんまぁっ、風呂場セックスいいっ、気持ちいいっ!!チンポ叩き付けてよがってるらんまが可愛いっ、愛しい、エロいっ!!好きだ、大好きだ、愛してるっ!二人で愛し合いたいっ!!!二人でもっと気持ちよくなりたいっ!!!!!らんまっ、らんまぁああああああ!!」

 

「やらしぃいやらしぃいよお……!うおおっ!うおあおあっ!あっは……!いひ!やらしいちんぽやろうだぜえ……まじえろいぃい♡ んあひあ!あひ!んはあっは!っはああ!いいぜ!いいぜ!!もっとおまんこたのしみやがれ」

 

「俺の本心だっ、らんまぁああっ!!らんまの可愛い所ここだけじゃないもんなっ、もっとエロいところっ、あるもんなっ!らんまっ、らんまああっ……!ふんっ、おらああっ!!ふんっ、ふんっ、ふんっ、はあっ、ふんっ!!!ふんんっっ、そろそろ、限界来たっ…おらっ、ラストスパートかけるぞらんまっ、らんまっ!!ふんっ!!!ふんっ!!!ふんっ!!!おおっ、おお、、、っ、おおおおおっ!!おおおおおおおおっ!!」

 

「はぁあんあんあ、あんはぁん、あっは!はあ!はぁっ……!はぁんアは!あはぁ!!はぁ!!!たつや!いいぜいいぜこいこいこい!!おまんこにっきんたませいしぶちまけろぉおー!!!はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…昨夜よりすげえのだしちまいやがれよぉおおお」

 

【挿絵表示】

 

「くお、ぁあああっ、出る、あああああやばいっ、らんまの声でっ、らんまの体でっ、らんまのマンコでっ、天道家の風呂場で精子出るっ、天道家の風呂場で射精するっ、天道家の風呂場でらんまのマンコ孕ませるっ!!おおおおっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ、らんまっ!らんまっ!!らんまあっ!!!らんまっらんまっらんまあああああああっ!!!愛してるっ、らんまっ、宇宙一愛してるっ!!!らんまあああああああっ!!!!うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっっっっ!!」

 

 ドビュゥウ!ドビュウゥウ!ドビュウゥウ!! ドピュドピュドピュゥウウ!

 

「らんま、せっかくだ! まだまだするぞ」

 

 二度目の挿入も、ペニスと膣粘膜がこすれる感触がニュルッニュルッとしてとても気持ちいい。そのまま射精して膣の中に精液を出すと深い満足感があり、オレとらんまにとってたまらなく気持ちいい。

 

 オレのペニスがらんまの膣に根元まで深く入っている。コンドームを着けずにペニスを膣に深く入れるのは、二人にとってかなり気持ちいい。らんまの膣中は柔らかくて弾力があり、締まりも良いため、オレのペニスに強い快感を与えてくれる。ペニスと膣粘膜を直に触れ合わせることによって、お互いの性器の感触をきめ細かく感じ合うことができた。

 

 何度も射精をしたくなってくる。下腹部の奥に、強い快感がこみ上げてくるのを感じている。間もなく我慢できなくなり、二度目の射精をし始めた。ペニスから精液を出し始めた。ペニスを膣の奥まで深く入れた状態で精液を出してる。射精し始める瞬間、ペニスを膣の奥に深く突っ込み、ペニスの先端は子宮口まで届いていた。コンドームは着けていないから、オレがペニスから出している精液は、そのまま、らんまの膣中に流れ込んでいく。これほど気持ちよくて興奮できる行為は、他にはない。

 

 オレはらんまの膣中に精液を送り込み続た。らんまもお腹の中に精液を送り込むのが、気持ちよくて気持ちよくてたまらない。

 

「んはっんんふっ…つあああっ!!つんっんはっ…んんふっんんんっん…はぁっんんふっんん!」

 

 精液の射出のタイミングに合わせて、オレはらんまにペニスをぐっと押し込んでいく。そうすることで中出しの快感はより高まり、精液もたくさん出る。オレは何度もらんまに中出しをしていることで、中出しの気持ちよさを高める方法を知っている。

 

「ぁああああっ、らんまぁっ、風呂場セックスいいっ、気持ちいいっ!! 大好きだ、愛してるっ!二人で愛し合いたいっ!!!らんまが可愛いっ、愛しい、エロいっ!!好きだ二人でもっと気持ちよくなりたいっ!!!!!らんまっ、らんまぁああああああ!!」

 

 20秒程度ペニスを脈動させて精液を出し続け、やがて射精が収まっていく。ペニスの脈動のタイミングに合わせて、ペニスの先端を膣の奥に擦り付けながら、下腹部に力を入れて射精管や尿道に残っている精液を全部出そうとした。かなりの量の精液を出したので、らんまの膣中は精液まみれになっている。もちろん、精液は子宮の中にもたくさん流れ込んでいる。こんなに気持ちいい経験をして、二人で最高に幸せな気分になっている。

 

 射精が終わり、しばらくして、膣からペニスを抜いた。ペニスを膣から抜いた直後の様子です。膣の穴がぽっかりと開いたままになっていますね。デカチンと何度もセックスをしているうちに、らんまの膣の穴はペニスによって広げられている。

 

 ペニスを膣から抜くと、出した精液が膣の穴から漏れて出てきた。膣から出てくる精液はかなり濃くてネットリとしている。オレはすごく濃い精液を出したようだ。そして、ペニスは膣内の粘膜から染み出ている愛液でベトベトになっている。

これは、この中出しセックスが二人にとってかなり気持ちよいものであったという証拠なのだ。

 

 ペニスを膣から抜いても、ペニスと膣にはまだ気持ちよさの余韻がかなり強く残っている。

オレたちは自分たちと同世代の子のほとんどがまだ経験したことのない、「中出しセックス」の目くるめく気持ちよさを、何度も何度も経験している。

 

 ついさっきまで金玉の中にパンパンに溜まっていたたくさんの精子が、らんまの子宮に入り、卵子を目指して進んでいった。

 

【挿絵表示】

 

 お互いに唾液と汗とシャワーのお湯でぐちゃぐちゃに濡れたまま、2人はどこまでも堕ちていった。



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3-49.異世界からの緊急事態?!

それから、オレは学生服に着替え、らんまはチャイナドレスに着替えて、天道家を出た。

 今日は月曜日だが、祝日だった。なにをすることもなく、街をぶらつくことにした。

 

 らんまと二人並んで、街を歩く。

 

「オレたち、四聖獣の討伐の旅をしてたら、幻獣界の神様と名乗る麒麟が現れて、達也の身体が乗っ取られちまったんだよな?」

 

「あぁ、そうだな。んで、その麒麟をオレの身体から追い出して、パラムとアムとフレイヤ様と倒して、そのあと、みんなの前でセックスして封印した」

 

 まったくを持って、摩訶不思議な旅だったが、夢ではなかったようだ。その一連のことで、身体中に傷もあるし、疲労感も半端ない。

 

 無我夢中の旅の中、こっちの「元の世界」に来てしまったが、目的であった「四聖獣討伐とその封印」を終えた後には、異世界へ戻るか、このまま、元の世界で過ごし続けるかは決めていなかった。

 異世界に移動できなければ、このまま、元の世界で過ごすことになるのだが。

 

「らんま、どうしよっか……」

 

「どうするって?」

 

「また、あっちの世界に行くか。こっちの世界にこのままいるかってことだよ」

 

「そりゃ、どっちでもいいぜ? 達也と一緒なら、どっちでも」

 

 オレと同じ考えだった。オレもらんまと一緒なら、こっちの世界で高校生をやるでもいいし、あっちの世界で喫茶店やったり勇者やったりでも、どっちでも良かった。

 

 

 ぶらぶらと街を歩いていると学生鞄が大きく振動した。

 

「んぅ? オレ、べつにバイブ機能とかないスマホなんだけど」

 

 鞄を開けてみると、四聖獣を探しに使っていた探知機が大きく振動していた。探知機といっても、こっちの世界に来てからは、ずっと魔力切れで、使うことなかったのだが。

 

 らんまと探知機を動かしてみると、画面にアムの顔が映った。

 

「は、、、、や、やっ、、繋が、ました! 達、さん、、んまさ、聞こえま、か? 見えていますか?」

 

 非常に焦っている様子だ。回線なのか魔力なのか、とにかく不安定で、言葉も途切れ、途切れだ。しかし、その言葉のイントネーションから、かなり切羽詰まっている状況が読み取れた。

 

「アムからだ。ちょっと言葉途切れ、途切れだけど、聞こえるし、見えてるよ。というか、こんな機能あったのかよ」

 

 アムとの回線というか魔力が安定して、ハッキリと姿が見えて、声も明確に聞こえるようになった。

 

「達也さん、らんまさん、聞こえていますね? 緊急事態発生です! ただちにこちらの世界へ戻ってきてください」

 

「緊急事態だって?!」

 

「だぁあー、麒麟を倒したばかりだっていうのに、もうかよ!」

 

 と言いながらも、らんまはアムからの帰還要請に嬉しそうだった。

 

 四聖獣討伐の旅はこっちの世界にも来たりして、てんやわんやな旅になってしまった。途中はかなり危なかったが、終わってみれば、オレとしても非常に充実した冒険であるのは間違いなかった。

 

「わ、わかった、すぐ戻る。んで、なにがあったんだ? 四聖獣討伐の次はどんなモンスターが」

 

「は、はい、、それが、もう大量に押し寄せてきているんです!」

 

 アムの声が震えている。アムが住むレムール王国に大量のモンスター軍の侵攻がはじまったのか? だとしたら、すぐにでも行かないと。

 

「レムール王国の危機か?! す、すぐ、行く。待っててくれ」

 

「達也、いくぞ」

 

 らんまと一緒に異世界へのゲートとなる神社へと猛ダッシュで走った。

 

「だぁああーー、こっから神社行っても、あの草原からレムールまでじゃ、すぐに行けないぜ」

 

「あ、あ、が、、、ざい、す、、も、そ、危機、のは、レ、ー、、国で、な、んです」

 

 また、回線なのか魔力が不安定になり、アムの言葉が途切れはじめた。

 

「アム! なに言っているか、よくわからない。もっかい喋って」

 

「その危機なのは、レムール王国ではないんです」

 

「レムール王国ではない? ど、どこだ?」

 

 抱えた探知機を持って走り続けた。画面の中でのアムの口調から、一刻を争う事態なのが聞き取れた。

 

「きゃぁああーーーっ! パラムさんがぁああ」

 

 声はまだ、聞こえるが探知機の映像が乱れた。地面しか映っていない。

 

「おい!おい!アム、どうした」

 

 かつての伝説の勇者のパーティの一員であり凄腕の魔法剣士パラムも苦戦するとは、侵攻するモンスター軍の大軍のリーダー格はかなりの戦闘力と見た。

 

「アム、他に味方はいないのか?」

 

「あ、はいっ! ここにはわたしとパラムさんしかいません」

 

(なんてこった。アムとパラム以外は全滅かよ……、レムール国の騎士団もベリーヌもなにしてんだよ)

 

「達也、あの角を曲がれば、もうちょいで神社だ。アム、持ちこたえてくれぇえ!」

 

「は、はいぃいーっ! が、がんばりますけど、わたしにはもう、なにがなんだか、どうすればいいか。もう数が多すぎて、どうすることもできません。とにかくです、はやくきてください!」

 

「場所はどこだ、転移ゲートからそこへ行くまでも時間かかる、それまで、持ちこたえてくれ!」

 

 

 全身汗だくになりながら、ようやく神社の前まで辿り着いた。

 

 

「場所は、ソイツェストです!」

 

 ソイツェストといえば、オレたちの自宅兼喫茶店がある港町だ。

 

「ソイツェストか、了解だ! 今から、そっちの世界に戻る。なんとか、オレたちが到着するまで、モンスター軍の猛攻に耐えてくれ!」

 

「………ん? もしかして、なにか勘違いしていませんか?」

 

 アムの声が途端に冷静さを取り戻した。

 

「わたくし、モンスター軍に攻められているなんて、ひとことも言ってませんけど?」

 

「えっ? だって、さっきから緊急事態って」

 

「そうですよ、緊急事態です」

 

「ソイツェストが緊急事態なんだろ?」

 

「緊急事態なのはソイツェストの達也さんとらんまさんのお店、喫茶PANDです。ソイツェストに立ち寄ったときに様子を見に来たんですけど。そしたら、もう、お客さんが、いつから店の営業を再開するんだって大変なことになってまして、店を勝手に開けさせてもらったら、大勢のお客さんが押し寄せてきて、大変なことになってしまってるんですぅうううう!! パフェの作り方もコーヒーの作り方もわからないまま、やってたら、クレームの嵐でええええ」

 

「「…………緊急事態ってオレたちの店のこと?!」」

 

「そうです! 大変なんです、はやく戻ってきてください」

 

 

 しばし、一呼吸おいて、オレたちも冷静さを取り戻した。

 

「たしかに、それはすぐに戻らないといけないな」

 

「だな……」

 

「戻るとするか」

 

「そうすっか♪」

 

 オレはらんまと手を繋いで、また、神社の鳥居(転移ゲート)をくぐり『異世界』へと帰っていった。

 

【挿絵表示】

 

―女らんまと異世界冒険記・第三部 四聖獣討伐編・完―

 




『第三部』もこのエピソードにて完結です。
ここまでお読み頂き、誠にありがとうございました!
楽しんでいただけましたでしょうか?

評価や感想も頂けましたら、大変、嬉しいです。ぜひ、お願いします。

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繰り返しになりますが、最後までお読み頂き、本当にありがとうございました。

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第四部・短編『アッサラームの街』
4-1.ジャマールの霊魂石


〜これまでのあらすじ〜

達也は平凡な学生生活を送っていたが、同級生の早乙女らんまと共に突如ファンタジー異世界に転移する。異世界では、達也とらんまは数々の危険や試練に遭遇する。しかし、勇者となった達也の知恵と勇気によって、魔王を倒し、闇の魔術師を討伐することに成功する。

 

【挿絵表示】

 

女神フレイヤからの依頼を受け、達也とらんまは現代日本と異世界を行き来しながら四聖獣の封印を解く任務にも挑む。最終的には異世界が平和になり、達也は港町ソイツェストでパフェメインの喫茶店を経営することになる。達也はらんまと結婚し、二人で幸せに暮らすことを決めたのであった。

 

そして、また、達也とらんまの冒険が始まる……。

 

 

■短編小説:南東の街アッサラーム

 

【挿絵表示】

 

 四聖獣や、そのボスである麒麟との戦いには、さすがに大変だったが、なんとか倒して、オレはらんまと再び、この異世界で暮らすことにしたのだった。

 とは言っても、異世界での暮らしは、パフェ専門店の喫茶店のマスターとしての暮らしで、退屈そのものだった。もちろん、自分たちで決めたことだから、悪くはないが、同じ日々を繰り返していれば、退屈さは増すばかり。それはウェイトレスとして一緒に働くらんまも同じだった。この世界では、オレはらんまと結婚して、夫婦として暮らしている。

 そこでオレから、らんまに新魔法を覚えるために、必要となる素材『ジャマールの霊魂石』を探しにアッサラーム への旅を提案したのだった。

 

 

 港町ソイツェストからアッサラームへは船で2日間、その後に陸路で馬車で1日だった。ちょうど、日が落ち始めたころにアッサラームに着いた。

 

 らんまとアッサラームの門をくぐると、新しい冒険の始まりを感じられずにはいられなかった。きっと、横にいるらんまも同じだろう。

なんせ、オレとらんまの旅はハプニング続きだ。

 

 そう、横にいるらんまは、ファンタジー世界での定番である「女戦士のビキニアーマー」を着用している。

 らんまのウエストは細く、ヒップは丸く、そして胸元は高く、ボリューム感がある。ビキニアーマーは、そんならんまのエッチな身体をさらに引き立たせていた。

 

 わざわざ、この世界での寒い国を旅しようとは思わない、寒い国だったら、らんまのこのような露出度の高いものは着てもらえないからな。

 

「さてと、アッサラームの街を観光する前に、お目当ての物がこの街にあるか、探さないとな」

「んじゃ、さっそく市場から、観に行くとするか♪」

 

 砂漠の中に建ち、褐色の壁と平らな屋根を持つ建物が立ち並ぶアッサラーム。狭い路地が入り組んでおり、人々はラクダや馬に乗って移動している。港町ではない事から、閉ざされたフリーマーケットと世界では呼ばれているそうだ。

 

 街の中心には、大きな市場があり、そこではさまざまな品物が売られている。また、アッサラームには錬金術師の集まる地区もあり、錬金術に関する様々な品物や薬品が取引されている。

 

 街の外側には、壁で囲まれた砂漠が広がっており、街を守るための防衛施設もある。アッサラームは、商人たちが行き交う中継点であり、複数の交易路が交差しているため、多くの冒険者たちが集まる町でもある。

 

 比較的、気温も湿度も高い街。アッサラーム 。夕方になると気温が下がり、街は少し落ち着いた雰囲気になっていた。市場を訪れると、ジャマールの霊魂石はこの街で一番、大きい武器防具屋に置いてあるそうだった。

 静かな雰囲気が漂っていた。街灯の明かりが街を照らしており、遠くには聞こえる風の音が心地よかった。店に入ると、そこには多くのアイテムや武器防具が陳列されていた。オレたちが拠点としているソイツェストの港町では見かけない物ばかりだった。その中に、俺たちが探している「ジャマールの霊魂石」があった。しかし、値段が非常に高く、手が出ない値段だった。

 

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「うわっ、高いなぁ……」

 

 オレは思わず声に出してしまった。店主に失礼にならないようにと口をつぐんでいたところ、らんまが横で大声を出し始めた。

 

「なんだよ、武器や防具もいいものあったら買おうと思ってたけど、この店の値段高すぎるぜ。ぼったくりじゃねぇか?」

 

「おい、らんま、ぼったくりとか言うなよ。失礼だろうが」

 

 ぼったくりと大声で店に並ぶ装備品を品定めするらんまに、店主が声をかけた。

 

「こりゃこりゃ、旅人さん。この値段は、このアッサラームでは正規の価格ですよ。他の店も大体同じです。この砂漠の周辺にいるモンスターは強いから、ちょっとぼったくっても、仕方がないんですよ。ふふふ」

 

「へえ、そうなんだ」

 

 伝説の勇者と、その武闘家の力を受け継いだオレたちにとっては、あばれザル、キャットフライ、バリィドックといったモンスターは雑魚クラスで、それらには苦戦することもなかった。らんまに至っては、この世界に来てからも日々のトレーニングを欠かさずに行い、俊敏性や槍術は、さらに磨きかかっていた。

 

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「旅の者なら、お目当てのものがあることでしょう?今なら値引きしますよ」

 

「ああ、それなら、ぜひお願いします。私たちは港町ソイツェストから、このジャマールの霊魂石を買いに来たのです」

 

「それも、よりによって一級品のジャマールの霊魂石ですか。これを値引くのは難しいですね。なにしろ、このジャマールの霊魂石はレアモンスターのジャマールからしか取れない、貴重な宝石ですから」

 

「そうですよね……らんま、仕方ないか。諦めるか?」

 

「なんでだよ、ここまで来たんだろう。じゃあ、そのレアモンスターのジャマールを倒せばいいんじゃねえか」

 

 店主はそう言うと、何やら地図で近くの洞窟ダンジョンの場所を教えてくれた。

 

「最近の冒険者たちの噂では、南東の洞窟でジャマールの姿を見かけたと持ちきりらしいです。どう?腕に覚えがあるのだったら、チャレンジしてみますか?」

 

「へぇ、いるんだ、チャレンジする!」

 

 戦闘狂、冒険好きならんまは、私の同意を確認することもなく、身を乗り出した。が、私にとってもレアモンスター探しは面白そうだった。

 

「ふふふ、それじゃあ、この武器や防具なんか、オススメですよ。この剣はジャマールの急所を探しやすく、この大盾はジャマールの魔法を跳ね返せます」

 

 店主はそう言うと、ディスプレイに並べられた武器や防具を勧めてきた。どれも値段は桁違いの品だった。

 

 しかし、私には伝説の剣エクスカリバーがあり、らんまにはロンギヌスの槍があった。

 

「ああ、大丈夫です」

 

 店を出ると、すっかり夜になっていた。オレたちは明日の朝にレアモンスター探しに挑戦することにした。

 

 夜のアッサラームはにぎわっていた。オレたちが店を営む港町ソイツェストも、時折祭りが開かれるが、アッサラームの活気には敵わなかった。本来、今日は祭りの日ではないはずだが。

 

 オレは、らんまとアッサラームの街のにぎわいを見ながら歩いていると、ピンクと緑の光る看板が目に入った。「ぱふぱふ小屋」と書かれている。この小屋は、現実世界で言うキャバレーや、夜のお店のようで、少々卑猥な雰囲気が漂っている。



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4-2☆.らんまの嫉妬

「こんにちは、イケメンさん。ぱふぱふ小屋にようこそ。私たちと一緒に楽しい夜を過ごさない?」

 

 まだ、店に入っていないというのに、青やら赤や、緑のバニースーツを着たエッチなお姉さんらに手招きされてしまった。

 その誘惑してくる声やボディに心を奪われていると、らんまの声と共にオレの視界は180度、強制回転された。

 

「達也ぁーーっ! オマエはこのオレのおっぱいが世界で一番大好きだろーが!」

 

 むぎゅぅうっ。

 

 らんまは、ビキニアーマー越しにオレの顔を胸に埋めさせてきた。ひんやりとした硬いビキニアーマーの隙間の、らんまの柔らかい部分にオレの鼻や目や頰が密着する。

 視界は真っ暗だが、オレは、今、たしかにアッサラームの街のど真ん中で、らんまにぱふぱふされていた。

 

 ぷはぁぁ……!

 

「死、死ぬかと思った……!」

 

 定番の台詞を言うと、らんまが膨れっ面で睨みつけてきていた。こいつ、元男の癖にこういうところは、女性以上に嫉妬深い。

 

「ふんっ、オレの胸で死ぬんなら、スケベ達也の本望だろーよ!」

 

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「わかったよ、わかった。わかった。もう見ないし、ちゃんと断るから」

 

「なら、それで結構」

 

 そして、オレはらんまの機嫌を直すために、豪華料理付きのアッサラームで一番、値段の高い宿屋に泊まるのだった。この宿屋の価格は喫茶店の一週間分の売上金と同額だった。

 

 宿屋に着いたオレたちは、豪華な装飾が施されたロビーに案内された。高級感あふれる家具や調度品、そしてレストランとバーも併設されていた。

 

「うわっ、すげぇ…こんなに高級な宿泊施設、初めてだぜ」

 

「そうだな…でも、これだけのお金を出して泊まる必要があるのか?」

 

 オレたちは、ロビーに座って話をしながら、部屋の鍵を受け取った。

 

「部屋に行って、荷物を置いてから、夕食でも食べようぜ」

 

「いいね! もう、お腹もすいたしな」

 

 らんまは、そう言ってテンションを上げ、オレたちが指定された部屋へと向かった。

 

 部屋は最上階のスイートルームだった。贅沢な家具や調度品、そして広いベッドやバスタブ、露天風呂が備えられていた。窓からは、夜のアッサラームの景色が見渡せた。現実世界のビルが立ち並ぶ夜景ではなく、松明の明かりをテントらが返して、なんとも言えない、幻想的な雰囲気だった。夜空には数えきれないほどの星が散りばめられていた。

 

「おお、すごいね…こんなに広い部屋」

 

 オレたちは、夕食のためにレストランへと向かった。レストランは、高級感あふれる装飾が施され、美味しそうな料理がズラリと並んでいた。

 

「わぁ、すっげ、うまそう!!」

 

「うん、でも、高いだけあって、美味しそうな料理ばかりだね」

 

 オレたちは、目移りするほどの美味しそうな料理を選び、一つ一つ丁寧に味わった。料理に合わせて選んだ飲み物も、口当たりがよく、とても美味しかった。

 

「あぁ、満足した…こんなに美味しい食事、久しぶりだぜ」

 

「うんうん、高いだけのことはある味だったな」

 

 食事を終え、宿屋の部屋に戻った。ここからはセックスを楽しむことができる。

 

「らんま、さっきはごめんな。もう、他の女に目移りしないから」

 

 オレは、力強くらんまを抱きしめ、深く愛を伝えた。らんまは満面の笑みで答える。

 

「ううん、いいんだ……、でも、やっぱ、達也にはオレのことだけ見ててほしい」

 

「ふふ、こんな風にか?」

 

 ばっと、らんまのビキニアーマーの上衣部分を剥ぎ取った。

 

 オレの目の前で、らんまの大きな乳房が揺れる。

 

「んあ、いきなりなにを……!」

 

「だって、ぱふぱふ小屋を我慢したんだぜ? 今夜はらんまには、ぱふぱふ娘になってもらわないとな?」

 

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4-3♥.アッサラームの宿屋で

 

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「だって、ぱふぱふ小屋を我慢したんだぜ? 今夜はらんまには、ぱふぱふ娘になってもらわないとな?」

 

「しゃねえな、ドスケベ達也の顔もチンポも挟み込んでやるよ♡」

 

 オレはすぐさま、ズボンを脱ぎ、いきり立つ勃起チンポをしごきながら、らんまの胸に顔を飛び込ませた。

 

 らんまの大きなおっぱいに頰が密着し、挟み込まれる。

 

「うはぁぁ……、柔らかくてあったけぇ……」

 

「あはっ♡ もうガチガチになってんじゃん♡」

 

「当たり前だろ? らんまのおっぱい大好きなんだからさ」

 

オレはらんまのすべすべの乳肉を堪能するかのように頬ずりをしている。

 

「はぁぁ……らんまのおっぱい、甘くていいにおいがする」

 

「ふふ♡ オレの匂いで興奮するとか、達也もよっぽどの変態だな♡」

 

そして、オレはパンパンに張った亀頭をらんまの乳首に押し付けた。その感触だけで、射精してしまいそうだった。

 

「ああん! もう、達也ったらぁ♡ ドスケベちんぽを押し付けるなよ♡」

 

「だって、こんなにエロいおっぱいなんだもん……興奮しない方がおかしいだろ」

 

オレは、らんまの乳首を舌で転がしながら、亀頭でコリコリと刺激する。そのたびにらんまがビクッと身体を震わせる。

 

「あんっ♡ 乳首は敏感だからぁ……はぁぁん♡」

 

「ふふ、女の子みたいな声出しちゃって、可愛いなぁ。元男だろ?」

 

オレは、さらにらんまの乳首を舌で転がす。そのたびにらんまは甘い声を漏らす。

 

「あん♡ ああん……男でも、乳首責められたら感じるに決まってるだろ♡」

 

「ふふ、まぁな」

 

元男のエロさなのか、それとも女体化したイケメンさがそうさせるのか、オレとの夜伽でどんどん可愛くなっていくらんまが愛おしい。

 

そんなオレの気持ちを感じ取ったのか、らんまも積極的に舌を絡ませてきた。

 

「んっ、ちゅっ♡ ちゅぱぁ……はぁぁん♡」

 

らんまの舌は、オレが舌を絡みつかせるとそれに負けじと巻きつき、そしてオレの口の中に侵入してきた。その柔らかな感触に、オレはさらなる興奮を覚える。

 

「ちゅっ……♡ ちゅっ……んんっ……んん♡」

 

(らんまが……オレを求めてる!)

 

もう我慢できなくなりそうだったが、今日のオレは遠慮はしない。なんせ、ぱふぱふ小屋を我慢したんだから。オレは、らんまの胸を激しく揉みしだきながら、さらに舌で愛撫を続ける。

 

「んんっ! ちゅっ♡ ちゅぱぁ……はぁぁん♡」

 

「ちゅる……んん……れろぉ」

 

そして、オレは舌でらんまの乳首を舐め回しながら、片方の手でらんまの大きな乳房を揉みしだく。もう片方の手は、らんまのパンツの中に入れて、お尻を撫で回す。

 

「んん!! あはぁぁん♡」

 

「ちゅ……れろぉ……はむぅ」

 

お互いの敏感な部分を刺激して、興奮を高め合う。もうオレの我慢汁で、らんまのパイパンおまんこが濡れているのがわかる。それでもオレは愛撫を続ける。

 

「ちゅっ……んん……はむっ」

「あはぁぁん♡ やぁん♡ ああん♡」

 

らんまの口から漏れる声もどんどん大きくなってくる。オレは、さらに責め立てるように激しく舌を絡ませる。そして、片手はらんまの股間に伸びていき、クリトリスを指で擦った。

 

「あっ! ああぁぁあ!!♡♡♡♡♡♡」

 

(ふふっ、もうイキそうだな)

 

(イケっ! さっさとイッちまえよ!!)

 

(イったばかりでトロトロになったところを頂くぜ)

 

「イクぅううっ!!♡♡♡♡♡♡♡♡ あっ、ああぁあぁああぁぁああ!!」

 

らんまは、ビクビクと痙攣しながら絶頂を迎えた。そして、脱力してぐったりとした。オレはすかさず、おまんこを直接弄った。

 

「はぁぁん♡もうダメぇえぇぇええ!♡♡♡」

 

まだ絶頂の余韻に浸っているというのに、再びイカされてしまう。しかし、オレの興奮はまだおさまらない。もっともっとこのエロかわいい女体を味わいたい。

 

「はぁ……はぁ……もう、ダメだってぇえええ!!」

 

「ちゅっ♡ ちゅぱぁ♡」

 

オレは、らんまの制止を無視してさらに責め続ける。今度は指ではなく舌で愛撫を始めた。すると、らんまはまたすぐに絶頂を迎えた。

 

「ああっ! ああぁああぁぁああ!!」

 

「よし、らんま、挿れるぜ?」

 

オレは寝転がっているらんまの股を大きく開かせ、正常位でハメた。

 

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「ああっ!!♡♡♡♡♡♡」

 

そして、オレはらんまのおまんこを突き上げた。パンッ!パァンっ!!と激しい音が部屋に響く。

 

「ああぁぁああぁああぁっ!!♡♡♡♡♡」

 

「ちゅっ♡ ちゅぱぁ♡」

 

もう何度もイッたせいで敏感になっているのだろう。らんまは、腰を浮かしながら絶叫している。それでも構わずにピストン運動を続けた。

 

「ああん♡ もう、死んじゃうぅぅうう!!」

 

らんまは涙を流しながら悶える。その泣き顔はオレをさらに興奮させるだけだった。オレはさらに動きを激しくする。パンッ!パァンっ!! パンパンパンパン!! 肌と肌が激しくぶつかり合う音が響く。そのたびにらんまは絶叫を上げる。

 

「んぁ、らんまの生マンコ、すげえ、たまらねえ!」

 

 このアッサラームに来るための船の中でも、ソイツェストの自宅でも、何度も生ハメしているというのに、まったく飽きない。毎回、初めてするときのような気分になる。

 

 らんまは、腰を振り、快感を求めた。オレは、らんまの腰を掴んで指揮をとり、加速しながら突き進んだ。

 

そして、オレは再びらんまのおまんこに大量の精子を注ぎ込んだ。

 

ドピュッドピューー!!ビュルルルーー!! 熱いものが子宮の奥に叩きつけられる感覚で、らんまは再び絶頂する。

 

今度はオレも同時に果てたようだ。全身が痙攣し、力が抜けていくのを感じた。しかし、オレのペニスは硬さを失うことはなく、むしろ大きくなっていた。

 

(まだまだ、今日のオレは止まりそうにないな)

 

「ほれ、ドスケベらんま。お次は騎乗位で楽しませてくれ?」

 

オレはそうらんまにリクエストするとらんまは、コクンと頷き、対位を騎乗位へと変えた。そして、自らの手でオレの勃起したペニスを掴み、自分の濡れそぼったおまんこへと誘導する。

 

「んっ……はぁぁん♡」

 

そして、ゆっくりと腰を落としていく。ズブブッとオレの先端がらんまの入り口に触れた瞬間、ビクッと震えたかと思うとそのまま一気に腰を下ろした。

 

「ああぁっ!!♡♡♡」

 

(すげぇ……!)

 

騎乗位で貫かれる快感にらんまは背をのけぞらせる。その衝撃でオレはさらに興奮し、大きくなった。らんまのおまんこがオレをキュウッと締め付ける。

 

「んあぁ、もう、こんな大きいなんて……んんっ!」

 

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らんまは、腰を浮かして、上下運動を始めた。それにあわせてオレは下から突き上げる。今度はオレが攻める番だ。オレはらんまの大きな胸を揉みながらピストンを繰り返す。そのたびにらんまの大きな胸はブルンブルンと揺れる。その姿を見てるだけで興奮してしまう。

 

「あんっ! ああぁっ!!♡♡♡♡♡♡♡♡」

 

(もう最高だぜ、らんまとのセックスは最高だ)

 

オレは、さらにらんまの乳首をつねって引っ張った。すると、さらに締め付けが強くなる。どうやら、ここが今日の弱点のようだ。

 

「ひゃん!? ちくびぃ……感じちゃうぅうう♡♡♡」

 

(もっといじめてやるよ)

 

オレは手を伸ばして、らんまの大きな胸を鷲掴みにする。そして強く揉みしだいた。その刺激でさらにらんまは喘ぐ。

 

同時にらんまの膣がきゅんっと締まる。その感覚で、オレはさらに興奮し、ピストンの速度を上げていく。

 

「ああっ! ああぁああぁっ!!♡♡♡♡♡♡♡♡」

 

(もっと鳴いてくれ)

 

オレの欲望のままにらんまの胸を揉みながら、激しく突き上げる。その度にらんまは絶頂を迎えているようだった。

 

「はぁぁん♡ もうダメぇえぇぇええ!♡♡♡」

 

「ちゅっ♡ちゅっ♡」

 

オレは再びディープなキスをする。お互いの舌を絡ませ合わせる濃厚なキスだ。他の誰にもできない、オレとらんまだけのキス。オレはらんまの腰をしっかりと掴み、さらに激しく突き上げた。

 

「あああぁぁああ!♡♡♡♡♡♡」

 

「らんまぁあ!愛してるぞ、大好きだ!」

 

「達也ぁ、オレもぉ……ああっ! ああぁあっ!!♡♡♡♡♡♡♡」

 

「はぁ……はぁ……まだまだ、オレの性欲は収まらねえからな」

 

そう言って、オレはピストンを再開する。パンッ!パァンっ!!と肌同士がぶつかり合う音が響く。それと同時にオレとらんまの結合部から愛液が飛び散った。

 

「あん♡ ああぁぁああ♡ はぁ……ん、達也ぁ♡」

 

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「ちゅぱぁ♡ ちゅっ♡ はぁ……ん」

 

2人は完全に快楽に堕ちていた。お互いを求め合い、愛し合う。それが何よりも幸せだった。オレはさらにピストン運動を加速させていく。そのたびにらんまは大きな胸を揺らしながら快感に悶える。その動きがまたオレを刺激した。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、らんま、すごくいい顔してるぞ、エッチな顔だ!メスの顔だ!」

「へへへ、達也もな?はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、もっともっと気持ちよくなっちまおうぜ?」

「ああ、一緒にな、アッサラームの夜を熱く過ごそう」

 

そしてオレはらんまの大きな胸を揉みしだきながら、さらに強く突き上げる。そのたびにらんまは身体を痙攣させる。

 

「ああっ!! ああぁああぁぁああぁぁああ!!」

「ちゅっ♡ ちゅぱぁ♡」

 

2人とも限界が近づいているようだった。オレもそろそろイキそうだ。ラストスパートをかけよう。らんま

パンッ!パァンっ!!と激しい音が響き渡る中、オレ達はお互いを求め続ける。

 

「ああん! もうダメぇえぇぇええ!♡♡♡」

 

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「イクぞ、らんま!!出る!!出す!!らんまの中にぃい!!」

 

ドピュッドピューー!!ビュルルルーー!! オレとらんまの結合部からは大量の精液が溢れ出していた。それと同時にらんまもまた絶頂を迎えていたようだ。身体をのけぞらせ、潮を吹き出しながらガクガクと震えている。オレはそんならんまを抱き寄せ、キスをした。

 

 オレたちは、アッサラームの宿屋で愛し合い、心と身体を完全に満たし合った。そして、朝まで、何度も何度もベッドの上で愛し合った。



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4-4.洞窟ダンジョンに突入開始!

翌朝、ジャマールの霊魂石を探すため、オレはらんまさんとアッサラームの南東にある洞窟ダンジョンに入った。ジャマールの霊魂石は、ジャマールという兎型のモンスターを倒せば、手に入るらしい。

 石灰岩に覆われた洞窟の内部へと入っていく。足元は不安定な石畳みで天井は低く、狭く曲がりくねったような道が続いていた。

 入るとすぐに暗くなったので、オレは魔法で松明に火を灯して、らんまと一把ずつ持った。

「気をつけて進みもうぜ、落ちたら、大変だ」

 

 らんまが言った。

 

 たしかに足場が悪く、脆い。落とし穴でもあったら、一貫のおしまいだ。

 いくら、オレたちが伝説の勇者とその武闘家の能力は受け継いでいるとはいえ、空も飛べないし、身体の強度も並みの人間と変わりがない。

 

 緊張しながら進んでいくと、先に進むための穴を見つけた。その周りの壁には、古くて荒廃した旧文明の文様が描かれていた。

 

「古代遺跡が洞窟化したダンジョンなのかもしれないな……」

 

 穴を通り過ぎると、次の部屋にたどり着いた。そこは、錆びた鉄の扉があり、真っ暗だった。オレたちは松明で照らした扉を開け、先に進むことにした。

 

 続いて、また違うタイプの壁が現れた。この壁には、不気味な蛇の目の文様が刻印されていた。かなり入り組んだ迷路だ。これまで挑戦してきたダンジョンの中でも内部構造の広さは一番かもしれない。

 

「へへへ、本当、こういうところに来ると冒険って感じしちまうな。わくわくしちゃうぜ」

 

 らんまがニカっと笑っている。汗が豊満な谷間を滑り落ちている。

 

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 たしかに、蒸し暑い。そりゃそうだ、冷房完備の洞窟なんか、この世界にあるわけがない。

 

「だな。ま、オレの勇者の力と、らんまがいれば、負けることはないからな。よろしく、頼むぜ!相棒」

 

「おう!」

 

 オレたちは腕を組み合わせ、指揮をあげた。こういう行動をしていると、恋人や夫婦というよりも、友達って感じもしなくはない。

 

 その後、広い部屋に到着した。太い石柱があり、天井が高かった。不思議な青い光が照明している場所で、美しい壁画が刻まれていた。床にはきれいな池があり、その周りには、色鮮やかな花が咲いていた。俺たちは、その先に現れたモンスターたちと戦うことになった。

 

 ゲームで言えば、中ボス戦かもしれない。

 

 最初に出現したのは、おばけキノコだった。放たれる一つひとつの胞子から、強力な催眠を引き起こすと言われ、非常に苦戦を強いられた。しかし、ここに来る直前にモンスター図鑑で調べておいた俺は、鼻をつまみ、息を吸わないようにして、剣を振って応戦した。

 

 次に現れたのは、かえんムカデだった。こちらはらんまが槍で攻撃した。その体表には炎が燃えるような模様があり、非常に熱く、高温の攻撃を行う。俺は魔法で水を放ち、らんまを援護した。オレたちのコンビネーションはバッチリだ。

 らんまは槍を振って攻撃し、うまく撃破することができた。

 

 最後は、昔から古代エジプト史に登場する謎の生き物、ミイラおとこだった。3体のミイラ男が襲いかかってきた。大中小、様々な大きさのミイラ男たち。その外見は乾燥したもので、機敏で無感覚だ。目を合わせると狙われる危険があるとも噂されていたが、俺は魔法の知識を駆使し、らんまさんは蹴り技を使って挑んだ。しかし、ひとりのミイラおとこは俺の魔法によって燃え立つと、大きな声をあげて、逃げていった。

 

「あちぃ!あちちちー、こりゃ、たまらん、退避ぃ!!」

 

 ひとりのミイラ男が逃げていくと、残りのミイラ男らも追いかけるようにして、逃げていった。

 

「なんだ、あいつ、まるでモンスターってよりも人間だな……?」

 

「まぁ、世界は広い、人間みたいなモンスターがいても不思議じゃない。さっさと行こうぜ、らんま。飲み水も残りも少ない」

 

「そうだな、さっさとジャマールを見つけないとな、よし、先へ進もう」

 

 オレたちは人間めいたミイラ男を深入りはせずに、洞窟の奥へと進んだ。

 

 それから、雑魚モンスターを蹴散らしながら、らんまを先頭に洞窟を進むこと、数時間。

 ついに、お目当てのモンスターに遭遇するのだった。

 

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4-5☆.幻惑の煙

 

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 洞窟の最深部にジャマールはいた。間違いない。

 

 オレとらんまは、まだ、ジャマールに気づかれないように消え、彼の様子を伺った。

 

 ジャマールは、図鑑で見るよりも小さなモンスターだった。二つの長く伸びた耳を持っていた。魔力を持ったウサギと表現するのがもっとも正しそうだ。瞳は深紫で、まるで宝石のような光を放っていた。その身体は、蒼青の毛で覆われ、とても美しく見えた。

 

「いたな、レアモンスター。間違いなさそうだぜ」

「やったな、見つけたな。いたぜ、ジャマール!」

「らんま、声が大きいぞ。気づかれないように奇襲で捕まえよう。でも、身体の大きさに比べて魔力が高そうだから、気をつけよう。」

 

 オレたちは、静かに近づいていく。ジャマールは、何かに夢中になっているようで、周りの様子に全く気づかない。

 

「おとなしく捕まりやがれ!」

 

 らんまが先行したジャマールに飛びついた。ジャマールは、急にオレたちが現れたことに驚き、慌てて逃げたが、その方向ではオレが待ち伏せていた。

 

 オレたちはジャマールを取り囲んだ。

 

「さぁ、逃がさねーぞ」

 

「おとなしくてしててな。レアモンスターのジャマールちゃん」

 

 ジャマールの紫の瞳が輝きを強めると突進してきた。

 

 オレたちは、ジャマールの突進に気をつけながら、捕まえようとする。ジャマールは、なかなか手強く、魔力を使ってオレたちを攻撃してくる。

 

「これは大変だな……。どうすればいいんだ?」

 

 必死にジャマールを抑え込もうとするが、ジャマールは魔力でオレたちを吹き飛ばす。そして、逃げ出そうとする。

 

「待て! 逃がすわけにはいかない!」

 

 ジャマールが駆けて逃げると、オレとらんまは追いかけた。ジャマールは非常に素早く走っていたが、追いかけ、魔法を使ってジャマールを攻撃した。

 

「逃げるな! 捕まえるぞ!」

 

 オレたちは何度もジャマールを取り巻き、らんまが捕まえた瞬間、ジャマールは怒り狂い、魔力を吹き飛ばしてらんまを振り払った。

 

 らんまの身体が壁に打ち付けられる。

 

「痛ててて、あのチビうさぎ、やりやがったな……!」

 

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「らんま、大丈夫か?! あの小さな体から、こんなにも魔力を出せるとは……!」

 

 驚愕しながらも、再び、追いかけた。 

 

 そして、ついに、ジャマールを端へと追い詰めた。

 

 オレたちはジャマールを取り囲み、彼を再び捕まえた。彼は今度は、魔法を使って私たちを攻撃するのではなく、ただじっとしていた。

 

「なんだ、こいつ。落ち着いてるぞ……」

 

 しかし、それは落ちついているのではなく、幻惑の魔法を詠唱しはじめていたのだった。

 

 ジャマールが幻惑の魔法を使い始めたとき、オレたちはまったくの混乱状態に陥った。彼の目が赤く輝き、オレたちを見つめると、オレたちは自分たちの目の前にあるものが現実なのか、それとも幻想なのか判断することができなくなった。

 

 ピンク色の煙に包まれていく。

 

 一面が甘い匂いに覆われていく。視界がゆらゆらと揺れていく。

 

 オレは懸命にピンク色の煙の中を彷徨った。半径4、5メートルのはずの場所にいたはずなのに、まるで体育館くらいの広さを彷徨った。

 

 ジャマールがオレの目の前に現れた。ジャマールは赤い盾を持っていた。オレはジャマールから、赤い盾を取り上げた。

 

 そして、オレは両手でジャマールを捕まえた。掌ではありあまるほどの大きさのウサギ。

 

 しかし、まるでスライムのように、ジャマールの身体は柔らかかった。その見た目とは違い、ふさふさした手触りはなく、まるで人肌のようでもあった。

 

 オレは、ジャマールをグニグニと揉んでしまった。

 まるで、らんまのおっぱいのような柔らかさ。

 

 思わず、頬ずりをしてしまった。

 

 そのとき、オレの頰が赤く燃えた。

 

 バシンッ!バシンッ!バシッバシ、バシンッ!!

 

 ピンク色の煙が晴れていくと、床にはビキニアーマーのブラ部分が落ちていて、目の前では、鬼の形相となったらんまがいた。

 

 幻惑の煙を吸ったオレはジャマールと勘違いして、らんまの乳に頬ずりしてしまっていたのだった。

 

「こんのぉお、ドスケベ野郎!! いつまで触ってやがる! さっさと、ジャマールを捕まえやがれぇ!!」

 

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「うわぁああ、らんま、ごめえええん!」

 

 その様子を遠くにいたジャマールは、表情はないが、嘲笑っているかのように見えた。

 

 ビキニアーマーを着なおしたらんまはジャマールを狙って飛びかかったが、オレは、らんまを救うために魔法を使い、ジャマールを攻撃したが、すばやく反応して、オレの魔法を避けた。

 

「手強いな!でも、オレたちは負けないからな、最強の冒険者夫婦なんだ!」

 

 オレが怒鳴りつけると、ジャマールは一瞬、驚きの表情を見せた。しかし、ジャマールの目はまだ赤く輝いており、幻惑の魔法を続けていた。

 

「何があっても、ジャマールを止めるんだ!」

 

 オレたちは再びジャマールを攻撃したが、ジャマールは攻撃を避けて回り続けた。幻惑の魔法がオレたちの思考を乱し、ジャマール自身の攻撃がますます強力になっていった。

 

 どうすればいいのか、と頭を悩ませていた。しかし、らんまがオレに向かって「達也、あれを攻撃してくれ!」と言ったとき、オレはらんま女の意図を理解した。

 

 オレはジャマールの幻惑の魔法に対抗するために、魔法で空気を震わせ、らんまがジャマールを一気に攻撃する瞬間を作り出した。そして、らんまがジャマールに飛びかかる瞬間、私はジャマールの足を魔法で縛り付けた。

 

 ジャマールは逃げ出そうとしたが、らんまの攻撃によって、その場に倒れた。

 

「よし、捕まえたぞ!」

 

 らんまが言うと、ジャマールは観念したようで、霊魂石へと姿を変えていった。



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4-6☆.水浴び

なんとか、無事に?ジャマールの捕獲に成功し、ジャマールの霊魂石を入手したオレたちだった。

 ジャマールの霊魂石はジャマールからの入手後、すぐに回復の泉で清める必要があると、街の商人から聞いていたため、洞窟内を探索しはじめるのであった。

 

 さっき、すばしっこいジャマールと追いかけっこを続けて、なおかつ、洞窟内は蒸し暑いので衣服が汗で張り付いている。らんまも額や汗から、ずいぶんとびっしょり濡れていた。

 

「こりゃ、回復の泉を見つけたら、水浴びしないといけないよな」

「あぁ、そうだな……」

 

 蒸し暑い洞窟内を進むにつれ、どんどん狭くなっていく道に苦労しながらも、やがてオレたちは回復の泉の存在を感じることができた。

 なぜなら、ジャマールという洞窟内の主を失ったダンジョンからは魔物が消え、静かになったからだ。

 魔物たちの騒ぎも聞こえなくなった洞窟内。水の音が聞こえるようになってきたため、オレたちはその方向へ進んだ。

 足を進めると、やがて、透き通った水が流れる回復の泉が現れた。水面に映る幻想的な青色の光景に、オレは息を呑んだ。

 その泉は、幻想的な青い光で照らされ、透き通るような水が流れていた。

 

 らんまも、水面に顔を近づけながら、驚きを隠せなかった。

 

「すごい、これはまた、ずいぶんと綺麗な回復の泉だ……」

「本当だ。これは、神秘的な場所だぜ」

 

 オレがその楽園的な美しさに見入っていると、らんまが一気にマントとビキニアーマーを脱ぎ捨てて、ジャマールの霊魂石を片手に泉に飛び込んでいった。

 

 ばっしゃーんと、らんまの裸体が飛び込むと、泉は大きな水飛沫をあげた。

 

 そして、泉に潜り、再び、顔を見せ、はしゃぐらんま。満面の笑みでオレを手招きしてきた。

 

「達也ぁー、最高に気持ちいいぜえー、この水風呂。オマエもはやく入れよ」

 

 らんまの手の中で輝きをますばかりの霊魂石。それを確認し、オレも服を脱ぎ、剣をその場に置き、回復の泉へと入浴していった。

 

「ちょ、らんま。待てよー、今、行くからさ!」

 

 水温はひんやりと冷たく、汗ばんだ身体を冷ましてくれた。冷たい水が身体を包み込み、汗や疲れが流れ落ちていくのを感じた。

 冷水特有の肌に突き刺すようなピリピリ感がなく、柔らかな水が身体をやさしく包んでくれる、そんな感覚だった。

 しかし、ただの水風呂ではない、ひんやりと冷たいのに泉が持つ、神秘なる力のせいか、温泉のようにウォータースモークが出ている。その湯けむりの中、オレはらんまの姿を探した。

 

【挿絵表示】

 

 ずいぶんと奥のほうへ行ったらんまの姿を見つけた。まさに、楽園で水浴びをする女神がいた。黙っていれば、本当にらんまの姿は美しい。黙っていれば……

 

「達也ぁあーー、ホント、最高だぜ、ここの泉! ひんやりしてて気持ちぃいー!」

 

 その楽園の女神は何度も素潜りを繰り返していた。らんまの裸体に輝く水が滴っている。肌の汚れは落ち、玉のように美しい肌となっていた。

 

(絶対にチンコ、擦りつけたら、気持ちいいだろうな、あの肌に……)

 

 でも、たしかにらんまの言い分も、もっともだ。この泉は最高に気持ちがいい。

 

 「ははは、だな。でも、この泉はただの水ではなく、回復の効果があるって言うから、しっかりと体力を回復させないとだよな」

 

 オレたちは、しばらく水に浸かりながら、力を取り戻すことに専念した。水の流れや水の音が静かで、何もかもが穏やかな雰囲気の中、身体と心を癒していった。

 

 やがて、身体の疲れが癒えたオレたちは、泉から上がった。水を払い、武器や服が置いてある場所へ戻ったが、武器も服もその場から消えていた。

 

 辺りを見回すがない。さすがに、数十分前に置いた場所だ。見間違うはずがなかった。

 

「おい、らんま、服も武器もなくなってるぞ」

「なんだって!? 服も武器も……どういうことだ?」

 

 らんまと一緒に周囲を探索するが、何も手がかりは見つからなかった。

 

 仕方なしに泉に戻り、策を練った。

 

 まさか、素っ裸でアッサラーム の街へ帰るわけにはいかないし。

 洞窟内の宝箱から衣服や防具を探しても、あの剣や槍はとても貴重な品だ。

 

 「やっぱり、魔物が盗んだとか?」

 「でも、こんなにすばやく物を盗むことができる魔物はいないはずだよな」

 

 そのときだった。

 

 洞窟内に入ったときのミイラ男3人組がオレたちの前に姿を現した。

 手にはオレたちの剣や槍を持っていた。

 

 オレたちの剣や槍を持っていたミイラ男3人組が目の前に現れた。ミイラ男のリーダーがオレたちを見るなり、喋りはじめた。

 

 ボスモンスターならともかく、雑魚モンスターは喋ることはないのにだ。

 

「悪かったな、旅の者。オマエたちは、ここで死んでもらう」

 

「ん、この声、どこかで聞いたことあるような……」

 

 らんまが呟いた。たしかに、この癖のある訛り声。

 オレは記憶を探った。

 

「もしかして、オマエはあのときの、武器防具屋の店主……?」

 

「ふふふ、まさか、ジャマールの捕獲に成功するとはな。おとなしく、その霊魂石を渡すだけで命を助けてやろうとも言わない。ここで死んでもらい、このダンジョンは危険なところだろいう噂が広まれば、武器防具が高く売れるからなー!」

 

 左右に立っているミイラ男たちが、一斉に動くと、剣や槍がガチッとオレたちに向けられた。

 

「なるほどな、武器防具がぼったくり価格になってたのは、こういう仕組みだったのか」

 

 顔に巻きつけた包帯を取り、ミイラ男の顔を捨てた店主が喋りはじめる。

 

「そうだ。この世界は勇者様が魔王を倒したおかげで、ずいぶんと平和になっちまってな。アッサラームの街へ来るのは、レアモンスター狩りの冒険者くらいだ。雑魚モンスターもずいぶんと弱体化してしまっている。だから、我々アッサラームの商人組合が結託して、冒険者たちを倒して装備品や霊魂石を奪い取ることで、商売を繁盛させているんだよ」

 

 たしかに、この店主は今までこうやって冒険者たちを追い詰め、丸裸で油断している冒険者らを倒しては、装備を奪い取り、さらには貴重な霊魂石まで手に入れて、金と装備を永遠に循環させていたのだろう。

 

「ほら、どうしたんだ?さっさと命乞いするがいい!『助けてください』と泣き叫ぶが良い。まぁ、助けてやるつもりはないけどな。それにそこの巨乳のおさげ娘は、裸では戦うなんてできっこないだろう。ほら、どうしたんだ?」

 

 しかし、相手が悪かったな。アッサラームの商人組合ども。オレのらんまが裸では戦えないと思ったか。羞恥心のないらんまなら、裸でも戦えるんだよ。




次話は
3月13日・19時に更新予定です


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4-7☆.丸見えキック

オレはらんまにだけしか聞こえないように、小さく口元を動かしながら、らんまだけに話しかけた。

 

(どうする、らんま。一気に行っちまうか)

(へへへ、久しぶりに腕がなるぜ。よし、オレが右の槍持を相手する。達也は左の剣を持ったほうを相手してくれ。二人は気絶させて、リーダーの商人だけは残そう)

(よし、わかった。いくぜ……!)

 

「アッサラームの商人さんよ。オマエの上手な商売は今日までだったな!いくぜ、らんま!」

「おうぅ!!」

 

 らんまが威勢よく声をあげれば、泉から飛び出していった。

 

【挿絵表示】

 

 飛び出していった裸のらんまに向かって、ミイラ男は槍で突いてきた。

 それを意図も簡単に八双飛びで交わした。

 そのまま、らんまは、空中で回し蹴りを繰り出し、ミイラ男の頭に直撃させた。ミイラ男はグラつき、ろれつが回らなくなった。らんまはしなやかな脚を高く上げ、ミイラ男を蹴り倒した。

 

 羞恥心のない、らんまならではの「オマンコ丸見えキック」が炸裂していた。

 

「へっへー、どんなもんでぃ!」とらんまが鼻をすすった。

 

 しかし、ミイラ男は打たれ強かったのが、再び、ふらふらと立ち上がった。

 

 そのとき、オレはらんまに向かって、叫んだ。

 

「らんまぁああー!!! 得意の火中天津甘栗拳……いや、火中天津甘栗全裸拳でノックアウトしちまえ!」

 

「だぁー、達也。オレの技の名前を勝手に変えるんじゃねえやい!」

 

 らんまが躊躇している間に、ミイラ男はらんまに向かって振りかぶってきた。

 

「らんま!!」

 

「仕方ねぇ、いくぜ。無差別格闘早乙女流奥義!火中天津甘栗全裸拳ぇええん!」

 

 全裸のらんまが無数の拳をミイラ男に向かって放った。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 見事にミイラ男はノックアウト。らんまの前で倒れたのであった。

 

 しかし、オレにはらんまの拳の数は数えれなかった。

 

 なぜなら、らんまのおっぱいが揺れるのを見ていたから!!!

 

 

「やっべぇ、こいつら、めちゃんこ強いですぜ」

 

「えぇい、怯むな! 武器はこっちにあるんだ。文字通り、丸裸のやつらを殺せー!」

 

 ミイラ男が剣でらんまに斬りかかっていくのを予測していたオレは瞬時に魔法で瞬間移動し、両手で掴んだ。

 

「湯上りらんまの玉の肌には、傷ひとつ付けさせないぜ? 真剣白刃取りぃ!」

 

 剣を握るミイラ男の手を振り払って、剣を奪った。

 

「モンスターに化けるなら、こういう風にもできるんだぜ? らんま!久しぶりにバーサーカーの力を使う。頼む!」

 

「オッケー!任せろ。無差別格闘早乙女流奥義!おさげの女、セクシーポーズ♡」

 

【挿絵表示】

 

 素っ裸のらんまがオレの視界のど真ん中で、セクシーポーズを取った。

 すでに裸で戦っていたらんまを見て、勃起していたオレの男根がさらに勃起さを増していく。

 

 そして、極め付けの……

 

「こいつら、倒したら、後で、そこの回復の泉で一発な♡」

 

 オレの理性はらんまの誘惑でノックアウト。

 オレは洞窟内の天井に向かって、雄叫びをあげた。

 

「ウワァオオオンンゥウウ!!」

 

 オレの指先に小さな爪が生え、手のひらから先が異様に発達していくのが感じられた。その後、髪の毛が伸び始め、目が野生的な色に変わり始めた。

 

 オレの体は、獣のような形状を取り始めた。腕は筋肉質になり、手足は指先に鋭い爪を備えた肉体に変化していった。

 

 獣のような唸り声を上げ、その力強い体を慣らしていった。らんまのセクシーポーズによって、オレは本能的な獣人性を呼び覚まし、獰猛な姿へと変わるのだった。

 

 瞳孔が変形し、牙が生え、口から低い唸り声を上げながら、獣人の姿勢を取り、力強く咆哮を上げた。

 

 バーサーカーとなったオレは、ミイラ男とがっちりと組み合った。まるで負ける気がしなかった。

 

包帯の隙間から見える人間の顔が、怖気づいた表情を浮かべているのがわかった。

 

「ぐううぅう、こ、こいつ、本当に怖いぜ……」

 

それを見た商人が逃げ出したため、オレはミイラ男を商人に向かって投げ飛ばした。

 

「ぐえぇええ!」

 

 商人はミイラ男と地面に挟まれてしまった。オレが投げたミイラ男は気絶し、商人は命乞いを始めた。

 

「な、なんでもします、命だけはお助けを……」

 

「どうする、らんま?」

 

 腕組みをしたらんまが、商人やミイラ男らを見下ろしていた。

 

「ま、オレたちは正義の味方だからな。そうだな、二度と悪事を働かないことを約束するなら、許してやってもいいぜ?」

 

「わ、わかりました……。旅の者、恩に着せます。おい、オマエたち、行くぞ」

 

ポカポカと気絶していたミイラ男たちを叩き起こし、洞窟から商人は去っていった。

 

「へへへ、これで一件落着だな♪」

 

 最高に元気な笑顔で横にいたらんまに向かって、オレはバーサクを解除し、元の人間の姿に戻した。

 

 しかし、バーサク状態が、おさまらないオレの勃起チンポは、らんまとしたくて、しょうがなかった。

 

「らんま、さっき言ったこと、覚えてるよな……?」

 

「わかってるさ♪」




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4-8♥.濡れた身体に絡み合う愛

「おい、らんま! そこの泉に入ろうぜ。水浴びしながら、一発やろうぜ!」

 

 オレはらんまを誘う。

 

「おお、達也。そこまで我慢できないのか?」

 

 らんまは嬉しそうに言った。

 

 裸のまま、一緒に泉に入った。

 

 らんまと抱き合い、濃厚にキスをしながら、泉に入った。

 

【挿絵表示】

 

「ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ」

 

 らんまとキスをしながら、目を閉じていると、数分前まで、この場所でらんまが、なにも隠さない淫らな姿で戦っている姿を思い出した。

 

 泉は冷たくて、気持ちいいのに、オレのホットペニスは、まだまだ、熱さを保っていた。

 

「ああ、気持ちいい! これは最高だ!」オレは水面に顔をつけ、気持ちよさそうに言った。

 

 らんまもそれに気づき、手で優しく包み込んだ。

 

「ああ、らんま。気持ちいいよ。もっと触ってくれ。」

 

 オレはらんまに訴えた。

 

「今度、達也とも裸で戦ってやろうか? なんちゃってな」

 

「な、なんで、考えてることわかるんだよ」

 

「そりゃ、長年の勘ってやつ? ドスケベ達也とも付き合い長くなったしな、なんかわかるんだよな、へへへ♪」

 

「ふふ、らんま。また、ドスケベって言われちゃったな。でも、俺たちのことを知ってるってことだよな」

 

 らんまはにやりと笑って、オレの耳にキスをした。

 

「ほんと、達也は性欲が強いよな。でも、それが好きなんだ。オレだってそうだから」

 

 そう、もう、オレたちは互いの性を何度も解放しあった。だから、ドスケベは、悪口ではなく褒め言葉なのだ。

 らんまとは、この世界で生きていく絆と同じように身体も心も繋がっている。

 

 らんまの柔らかい手が、オレの股間を撫でる。瞬間、オレの身体は熱くなった。

 

「いいよ、達也。もっと気持ちよくしてあげるから」

 

 らんまはオレのペニスを優しく舐め始めた。

 

 オレはらんまの口の中で感じながら、背中を反らせ、快感に溺れていった。

 

「あぁ、らんまのフェラ、最高……、まじで気持ちいい、とろけちまう」

 

「むぐぅーッじゅぼっ♡じゅぼっ♡じゅぼじゅぼっ♡じゅぼぼっ♡じゅっぼぉぉぉぉぉっ♡♡♡」

 

 ラブマークびっしりのらんまの無差別格闘早乙女流フェラにオレは為す術はない。

 

「達也、戦ってやるよ、ここでな?」

 

「えっ?!」

 

 その瞬間、口を離したらんまが、オレの肉棒ソードを 柔らかいおっぱいグローブでパンチしてきた。

 

「あはぁあ、らんま、ずりーぞ、二対一なんて……!」

 

「へへへ、じゃあ、一体一なら、勝てるっていうのかよ?」

 

 そう言うと、らんまは、片乳にオレの肉棒ソードをぐりぐりとめり込ませた。

 

 最高に気持ちいい。らんまのおっぱいぱい。

 

 オレは早々にノックダウン宣言をした。

 

「ひぃいいーー、勝てねえぇえ、らんまのおっぱい大好きだから、勝てねええ!」

 

「どんなもんでぃ!」

 

「ああ、らんま。もう我慢できないよ。お次は、チンポとマンコで勝負だ」

 

 オレはらんまに懇願した。

 

「いいぜ、達也。勝負させてやるぜ」

 

 らんまは言った。

 

 オレはらんまに抱きつき、泉の中で激しく腰を振った。泉の水が二人の身体に当たり、音を立てて跳ね返っていた。

 

「ああ、らんま。気持ちいいよ。もっと激しくしちまうぞ」

 

「望むところでい……!」

 

 



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4-9♥.回復の泉で愛し合う男女

らんまとオレは立ちバック対位で、泉の中で激しく勝負しまくった。

 

泉の中で、らんまとオレは淫らな音を立てながら激しく腰を振り合った。

 

「ああ、らんま、気持ちいい……もう、もう我慢できない」

 

オレはらんまの腰を強く掴み、更に激しく突き上げた。

 

「はああああっ!達也、気持ちいいっ……!」

 

【挿絵表示】

 

らんまは、オレの身体に自分の身体を合わせ、激しい快感を感じながら喘いだ。

 

「らんま、俺たち二人は……」

 

「うん、達也。いつまでも一緒にいたい……」

 

オレはらんまの肩を掴み、更に激しく腰を振り、泉の中で快感に溺れた。

 

「ああっ!達也、もう、もう、イクッ!」

 

らんまは、オレの腰に手を回し、爪を立てながら悶えた。

 

「らんま、オレも、もうイクッ!」

 

オレはらんまの腰を強く掴み、激しく突き上げた。

 

「ああっ、達也ッ!もうイッちゃうッ!」

 

らんまは、オレの身体に自分の身体を合わせ、更に激しく腰を振り、快感に溺れた。

 

「らんまッ!らんまッ!らんまッ!らんまッ!らんまッ!らんまッ!」

 

 オレも、らんまも同時に絶頂に達し、泉の中で激しい快感を味わった。

 

 二人は、泉の中でひたすら抱き合い、愛を確かめ合った。

 

 しかし、オレたちの愛の繁殖行為は、まだ、終わらない。

 

 オレは、らんまの体を抱きしめ、熱い唇同士を絡めあった。

 

「はあ、はあ。達也のこと、本当に好きだよ」

 

 らんまは、嬉しそうに囁いた。

 

 オレは、らんまの体を優しく撫で、唇でらんまの乳首を吸いながら、激しく突いた。らんまは、甘い声で何度も幸せそうに喘いだ。

 

 らんまは、オレの唇を求め、キスをしながら、自分の脚を開いた。オレは、彼女の中に熱いペニスを何度も深く挿入し、腰を動かした。

 

「ああ、らんま。気持ちいい。もっと、もっと欲しい」

 

「うん、オレも……。達也、もっと激しくして」

 

 オレとらんまは、泉の中で一心不乱に繁殖行為を繰り返していた。

 

 時間の経過とともに、二人の肉体はますます熱を帯びていった。らんまの中でオレのペニスが膨張し、熱くなるにつれ、彼女の中でさらに刺激を受けるようになった。

 

【挿絵表示】

 

「ああ、らんま、もう限界だ……」

 

「達也。こっちも、もうイッちゃいそう……」

 

 二人は、互いに腰を振り合いながら、最高潮に達していった。オレのペニスは、らんまの中でさらに膨張していき、最後には力強く脈動しながら、熱い精液を彼女の中に放出した。

 

「ああっ!達也……!」

 

 らんまは、快感に悶えながら、オレの腰に手を回し、自分も最高潮に達した。オレたちは泉の中で絡み合いながら、愛を確かめ合った。

 

******************************************

 

 翌朝、オレたちはアッサラームへと戻った。

 

 今回の主犯格であった商人の店は閉まっていた。

 自首したのか、営業を自粛したのかはわからない。

 

 でも、たしかに、この世界は、もう平和そのものだった。

 

 しかし、ファンタジーの世界というのは平和になってしまうと、調和を崩してしまうのかもしれない。

 

「なぁ、らんま。オレたちがやったことって、正しかったんだよな……?」

 

「べつに間違ったことはしてねーよ。だって、あいつら、丸裸なオレたちに襲いかかってきたんだぜ?」

 

「そうだよな……、らんま、今回の旅は楽しかったか?」

 

「もちろん!」

 

 らんまはなんの迷いもなく、今回の旅を楽しんだようだった。

 

 そして、オレたちは、再びアッサラーム の門をくぐって、二人の家がある港町ソイツェストへと帰っていくのであった。




女らんまと異世界冒険記
全9話のアッサラーム 編を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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第五部・『神々に愛され地』
5-1.神々に愛されし地への旅立ち


 

【挿絵表示】

 

アッサラームから帰国後、港町ソイツェストにて平穏な日常を送っていた達也とらんまは神々に愛されし地、サラトバ地方への冒険の招待を受けることになった。ベリーヌ公爵を通じてウェスティリアの国王からの招待状を手にした二人は、期待と不安が入り混じる心境で、美しい水の国・ウェスティリアへの船へ乗船するのであった。

 

辿り着いたウェスティリアは、青く澄んだ川が縦横に流れ、湖と海に囲まれた美しい国であった。この国は水の恵みによって豊かに栄え、また、水路を利用した貿易が盛んであることから、国内外の様々な文化が交流する場となっていた。達也とらんまは、この新たな土地での冒険に胸を躍らせつつ、国王からの使命を果たすべく、ウェスティリアの美しい風景を背に、新たな試練に挑むのであった。

 

水不足の心配もなく、水産資源や水路を活用した貿易でウェスティリアの街は繁栄していた。

 

【挿絵表示】

 

ウェスティリアはサラトバ地方に所在している。サラトバ地方は中世的な文化と技術水準を持ち、人間や獣人、エルフ、小人といったさまざまな種族が共存し、また、ゴブリンやドラゴンなどの魔物たちも生息していた。

 

この地には、森と共に生きる国エルフェアル、火と鉄の国グランゼン、世界の食糧庫レスランド、そして清浄なる水の国ウェスティリアという四つの国が隣り合っていた。神々がそれぞれの土地に祝福を与えたかのように、個性豊かな風景が連なっていた。

 

しかし、神々に愛されたこの土地にも、平和は永遠に続くわけではなかった。やがて、大戦争が始まり、達也とらんまもその渦中に巻き込まれていくこととなる。これは、彼らが未曾有の戦いに立ち向かい、再び平和を取り戻すべく奮闘する物語である。

 

【挿絵表示】

 

 

登場人物紹介

・達也

この物語の主人公で、勇敢で知恵に富んだ若者。

元々は平凡な男子生徒だったが、らんまと共に異世界に転移し、バーサーカーや勇者の力を身につけることになる。異世界での試練を乗り越え、魔王サキュバスを倒し、世界を救った後にらんまと結婚した。

達也は剣を装備し、鋭い剣技を駆使する。また、勇者系の呪文も使いこなし、専任の魔法使いほどではないが、攻撃、防御、回復、補助など多彩な魔法を操ることができる。常にらんまを守ることを心がけ、困難な状況でも冷静な判断力で物事を進める。

スケベな性格でもあるが、らんまへの愛なら誰にも負けない

 

・早乙女らんま

この物語のヒロインであり、達也の妻。

かつて中国で修行中に呪泉郷の「娘溺泉」に落ちてしまい、水をかぶると女性に、お湯をかぶると男性に戻るという特異な体質を持つようになった。しかし、この異世界には女性の姿で転移してきたため、お湯をかぶっても男性に戻ることはなくなってしまった。達也と結婚後は、喫茶PANDで働きながら、共に冒険を続けている。

 

格闘技に非常に優れており、素手での打撃や槍術にも長けている。また、その持ち前の機敏さと敏捷性を活かしたアクロバティックな戦闘スタイルで、数々の強敵を打ち破ってきた。竹を割ったようなさっぱりとした性格で、困難な状況でも明るく前向きな姿勢で立ち向かう。その一方で、負けず嫌いな一面もあり、自分や達也が危機に陥った際には強い意志で戦い抜く。

 

外見に関しては、スタイル抜群のトランジスターグラマー体型で、その美貌から多くの人々の視線を引きつける。本人自身も、そのスタイルの良さに非常に自信を持っている。





【挿絵表示】

AIイラスト投稿サイト「ちちぷい」様の企画、「四カ国対抗戦」のサラトバの世界設定が大変、素晴らしかったので、冒険の舞台としてお借りし、達也とらんまの物語を第5部として、毎日19時更新で紡いでいく予定です。18禁シーンやAIイラストの挿絵も多数掲載する予定となっております。

クレジット:
世界観設定・各国のイメージイラスト
ユーニャルーラ様

サラトバの地図
らけしで様

各国の国旗イラスト
あいばのうさぎ様
企画
株式会社ccpp様

シェアワールド:サラトバ
https://yunyalula.fanbox.cc/posts/5485514

「サラトバ・四カ国対抗戦」にはAIイラスト投稿で参戦しています。


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5-2.水の都ウェスティリア

船を降り、サラバトの地へ降り立ったオレとらんまはウェスティリアへと向かっていた。王宮の門をくぐり、まずはウェスティリア王に挨拶することになった。王宮は美しい建築物で、圧倒的な威容に圧倒されながら、オレたちは王の間に案内された。

 

「はじめまして、ウェスティリア王陛下。私は達也、横にいるのが妻のらんまです。お呼びいただきありがとうございます。」オレは一礼し、らんまも優雅にお辞儀をした。

 

「達也さん、らんまさん、我がウェスティリアを訪れてくれてありがとう。私たちウェスティリアは、あなたたちの冒険を聞いて感銘を受けました。是非、ウェスティリアにも力を貸していただきたいのです。」王は優しく微笑んで言った。

 

「お力になれることがあれば、喜んでお手伝いさせていただきます。」オレは真摯な表情で答えた。らんまも同意するように頷いた。

 

その後、オレとらんまはウェスティリアの街を案内されることになった。街は清らかな水で溢れており、あちこちで小さな噴水が飛沫をあげていた。子供たちが水遊びをしており、その様子を見るだけで癒された。平和そのものだった。

 

しかし、ウェスティリアの王は言った。隣国であるグランゼンからの攻撃への備えが必要だと。それがオレとらんまがウェスティリアへ呼ばれた理由だったのだ。

 

そんな緊張感とは対照的に、子供たちの水遊びは穏やかで平和そのものの光景だった。

 

【挿絵表示】

 

「達也、あのお店、美味しそうじゃね。」

ビキニアーマー姿のらんまが指差した。女性よりも女性らしい見た目とは裏腹にオレとらんまの会話は、男子高校生同士の会話となにも変わらない。

 

そんならんまが指差した方向には、魚介類が並べられた屋台があった。

 

「お、美味そうだな。そうだね、ちょっと立ち寄ってみようか?」

 

オレは提案し、らんまも嬉しそうに頷いた。オレたちは屋台に近づくと、新鮮な魚がずらりと並んでいた。店主がにっこりと笑って迎えてくれた。

 

「いらっしゃい!ウェスティリア名物の魚料理はいかがですか?」

 

「ぜひ試してみたいですね。」

 

オレは笑顔で答えた。店主は早速、絶品の魚料理をふたつ用意してくれた。オレたちはその料理に舌鼓を打ちながら、ウェスティリアの美味しいものに感動した。

 

その後も、オレたちはウェスティリアの街を散策し、様々な場所を訪れた。

 

古くからの歴史ある建築物や、美しい庭園、賑やかな市場など、どこを訪れても息を呑むような光景に出会った。らんまと仲良く、オレはこの素晴らしい国を満喫していた。

 

ウェスティリアの街で夕食を楽しんだ。昼に訪れた店と同様に夕食で入った店の料理も絶品だった。ただ、肉類はなく、魚介類はメイン。オレもらんまも魚介類は好きなほうだが、魚介類が苦手な人にとってみれば、ウェスティリアの食事は耐えられないだろう。

そんな美味しい料理とともに、地元の人たちと楽しい会話を交わした。彼らはオレたちを温かく迎え入れてくれた。

 

夜になると、ウェスティリアの街は美しいイルミネーションで彩られた。青い光が川面を照らし、まるで夜空に浮かぶ星のようだった。らんまと一緒にその光景を眺めながら、オレは改めてこの国の美しさに感動した。

 

「なぁ、達也……」

「どうした、らんま?」

「このサラトバ地方には、他にも3つの国があるって言ってたよな。みんな仲良くできないのかな?」

「うーん、確かにそうだね……。とりあえず、オレたちの役目は、このウェスティリアを守ることだから。もしサラトバ地方全体の平和がその先にあるなら、それが一番いいけど……、簡単にはいかないだろうな」

 

「難しいことは分からないけれど、オレはさ、こうやって、また達也と一緒に旅ができて嬉しいよ。これからもよろしくな、相棒!」

そう言うと、らんまは顔を綻ばせてにっこりと笑った。その笑顔は、心からの喜びと期待に満ちていた。

 

そして、オレは、この笑顔を絶対に守りたいと水の都ウェスティリアの夜景を前に、心から誓うのであった。



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5-3.初戦

翌朝、早くも予想通り平穏な日々には陰りが見え始めた。

 

「なんだか騒がしいな。」

 

オレは朝食のテーブルでらんまに話しかけた。

 

「うーん、なんか商人たちが怒ってるみたいだぜ。」

 

らんまが、窓の外を指差して言った。

 

オレたちは急いで外に出てみると、商人たちが集まって大声で言い争っていた。どうやら、食糧の大半を供給しているレスランドからの取引条件が厳しすぎるという不満が募っていたようだ。

 

商人たちがどんどん声をあげる中、らんまが訪ねてきた。

 

「レスランドってどんな国なんだ?」

 

オレは昨夜、収集した知識から掻い摘んで、らんまに説明した。

「聞いた話じゃ、広大な農牧地を持ってて、世界中に食料を輸出してる国らしいよ。ただ、そのせいで周辺国との摩擦が絶えないとか」

 

「そうか…。」

 

オレは考え込んでいたが、その時、突然街に警報が鳴り響いた。

 

「なんだ、これは!?」オレとらんまは驚いた顔で見つめ合った。

 

「達也、これはグランゼンの軍隊が来襲してるってことじゃないのか? 戦いの準備をしろ!」らんまがオレに言い放つと、慌てて武器を手に取った。

 

オレもすぐに剣を手に取り、らんまと共にウェスティリアの人々を守るために戦いに向かった。

 

空は曇りがちで、暗い海から何隻もの船が港へと進入してきている。船には国旗が掲げられていた。それは、グランゼンの国旗だとすぐにわかった。

 

街の入り口に着くと、すでにグランゼンの兵士たちが押し寄せてきていた。オレはらんまに言った。

 

「グランゼンとはいえ、モンスターじゃなくて人だ。命だけは奪わないようにしよう。」

 

「分かってるぜ、達也。」

 

らんまは槍を構え、戦いの準備が整った様子だった。

 

【挿絵表示】

 

戦いが始まると、オレは剣を振り回しながら、ウェスティリアの民間兵たちと共にグランゼンの兵士たちと戦った。しかし、オレはらんまとの約束を守り、敵兵の命を奪わないよう、彼らを無力化することに専念した。

 

モンスターとの戦いに比べ、人間同士の戦闘は疲れがたまる。というのも、爆撃系の魔法を使えば一挙に敵を倒せるけれど、そんなやり方では死者が出てしまうだろう。ウェスティリアとグランゼンの両国から、一人たりとも犠牲者を出さずに戦いを終わらせることは、どんな獰猛なモンスターとの戦いよりも困難だった。

 

オレたちの目的はウェスティリアの人々を守ることだ。それができれば、敵兵たちの命を奪う必要はない。

 

一方、らんまも素晴らしい槍さばきで敵兵たちを手玉に取っていた。彼女の身のこなしは軽快で、まるで舞うような姿。その美しい動きに、周囲の戦士たちも見とれていた。

 

「あの娘、すごいね……。男顔負けの戦闘技術だ」

 

と、戦士たちの声が聞こえてきた。

 

「まぁ、元々は男だったんだけどね……」とオレは心の中でつぶやいた。

 

オレたちは少しずつ敵兵たちを押し返し始め、ウェスティリアの兵士たちも勇気を取り戻して戦いに加わった。たまに、オレはらんまと目が合い、互いに無言で励まし合った。

 

戦いが進むにつれ、徐々に敵兵たちの勢いが衰え始めた。オレは息を切らしながららんまに声をかけた。

 

「らんま、そろそろ終わりが見えてきたな。」

 

「ああ、達也。あと少しだ。ウェスティリアの人々を守るために、最後まで戦い抜こうぜ!」らんまはやや疲れた顔で答えたが、その瞳には炎が燃えていた。

 

オレたちは力を振り絞り、最後の敵兵たちに立ち向かった。そして、ついにグランゼンの軍隊は撤退を始めた。

 

「よし、なんとかなったな……」

 

オレは防衛を確信し、らんまに声をかけた。

 

「達也、よくやったぜ。ウェスティリアの人々も無事でよかった。」

 

らんまも笑顔でオレに言った。

 

戦いが終わった後、ウェスティリアの人々はオレたちに感謝の言葉をかけてくれた。だが、商人たちがレスランドとの取引問題を抱えるなど、この世界では問題が山のように積み重なっていた。まるで、四カ国間の関係はオレが想像していた以上に複雑に絡み合っていたのだ。



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5-4♥.正義と悪

グランゼンの軍勢が再びウェスティリアの港に攻め入ってきた時、オレとらんまは防衛に励んでいた。何度も繰り返される戦いに、オレたちも慣れつつあった。ウェスティリアの兵たちと共に、どんなに厳しい戦いでも立ち向かう力を身につけていた。

 

だが、オレは戦いの中で疑問を感じ始めていた。なぜグランゼンの兵たちと戦っているのだろうか。ウェスティリアは正義で、グランゼンが悪なのだろうか。オレたちはウェスティリアの王に呼ばれてここに来た。もしも、グランゼンの王に呼ばれていたら、今頃はグランゼンのために戦っていたことだろう。つまり、正義と悪は、どちらの立場に立っているかで決まる曖昧なものなのだ。

 

人間同士の戦いはモンスターとの戦いと違い、正義と悪の線引きが曖昧だ。そんな戦いの中で、オレにできることは限られていた。できることと言えば、グランゼンの兵たちを殺さずに退避させることだけだ。

 

戦いの合間に、らんまと話をする機会があった。オレは彼女に自分の思いを打ち明けることにした。

 

「らんま、オレ、グランゼンの兵と戦ってるけど、どっちが正義でどっちが悪かわからないんだ。オレたちがウェスティリアにいるのは、ただ王に呼ばれたからだよね。」

 

らんまはしばらく考え込んでから、答えた。

 

「そうだね。正直、オレもよくわかんない。でも、今はウェスティリアにいるんだ。だから、できることをやるしかないんじゃないかな。」

 

オレは彼女の言葉を聞いて、少し気持ちが楽になった。らんまも同じように考えていると知り、共感できたからだ。

 

そして、オレたちは夢中になって、ベッドの上で互いの性器を舐めあった。

 

舌先が触れるたび、電流が流れたように快感を覚えた。らんまはとても積極的だった。らんまがこんなに積極的になるなんて、久しぶりだ。

 

オレたちの愛撫は徐々にエスカレートしていった。オレはらんまのクリトリスを口に含んで吸い上げた。らんまは身体を大きく仰け反らせて喘いだ。そして、今度は逆にオレの男性自身を口の中に含み、強く吸った。オレはその刺激に耐えられず射精してしまった。彼女はそれを全て飲み干した。

「へへへ、すげえ出てるじゃねーか……ドスケベちんぽ」

「だ、だって、今夜のらんまのフェラがすごくて……」

 

らんまの口の中に射精しても、まだ、勃起し続けるチンポ。まだ満足できないのだ。オレはらんまに挿入したい衝動を抑えきれなくなった。らんまもそれを望んでいるようだった。

 

【挿絵表示】

 

「いいよ、来て……。」

 

らんまはそう言うと、自ら足を広げて秘所を見せた。そこは既に洪水のように濡れそぼっていた。オレの男性自身はいきり立ったままだ。ゆっくりとらんまの中に入って行く。彼女は痛そうな顔をしたが、すぐに笑顔に変わった。

 

「ごめん……大丈夫?」

 

「うん、平気だよ。動いてみて……。」

 

「わかった。いくよ……。」

 

オレは腰を動かし始めた。最初はゆっくりだったが、徐々にスピードを上げていった。やがて激しいピストン運動に変わる頃には、オレは完全に理性を失っていた。

 

「ああっ!すごいっ!はぁ…はっっんっ!ぁあ…やぁっんっ!んあぁっっ!はうぁぁん…んゃんっ!あぁっっ!ぁあっ!」

 

らんまは大きな声で叫んだ。その声を聞くたびに興奮が増していく。オレの動きに合わせて、彼女も大きく揺れている。

 

「お願い、キスして……」

 

「もちろんだ。断る理由なんかない。らんまのどこでもキスしたい」

 

オレは激しく唇を求めた後、らんまの首筋から胸元にかけて、キスをした。

 

「好きぃ、大好きだよぉ……」

 

らんまはうわ言のように呟いた。オレも好きだと答えようとしたが、うまく言葉が出なかった。代わりに、何度も激しく突き上げ続けた。

 

そしてついにその時が訪れた。オレはらんまの中に大量の精液を放出した。それと同時に、彼女も同時に絶頂を迎えたようだ

 

「らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんまぁああ!」

 

「熱い、いっぱい出てるぅ~。あっっ、ああッ! あっあっ、あっッ、ああっ! あッあッあアァアアアッ!!」

 

らんま はそう叫ぶと意識を失った。オレもまた、全身の力を使い果たしていた。そのまま眠りに落ちてしまったらしい。

 

次に気づいた時は朝になっていた。隣には裸のまま眠っているらんまの姿があった。

 

オレにとっての正義は、らんまだけだ。

なにも迷う必要はない。




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5-5.太古の巨人

オレとらんまはある日、ウェスティリア王に呼ばれた。王は真剣な表情で話し始めた。

 

「達也、らんま。グランゼン軍が、グランゼンとエルフェアルの間にあるタウンゼン=フューゲン火山の最深部で、太古の巨人を復活させようとしているらしい。」

 

らんまが驚いた顔で言った。「マジか、それって大変なことじゃねえか?」

 

王は隣にいた美しい女性を紹介はじめた。

 

「達也、らんま。ソテメリア商会第三商船船長のルーイ・キャシーを紹介しよう。彼女がエルフェアルへの航路を案内してくれる。」

 

ルーイ・キャシーは元気な女性で、すぐにオレたちと打ち解けた。

 

「こんにちは、達也さん、らんまさん。私がルーイ・キャシー、第三商船シルバームーンの船長です。どうぞよろしくお願いします。」

 

オレは彼女に礼を言った。

 

「どうも、ルーイ・キャシー船長。これからよろしくお願いします。」

 

らんまも挨拶をした。

 

「おお、よろしくな。」

 

王は命じた。

 

オレたちは、ルーイ・キャシー船長とともに第三商船シルバームーンに乗り込み、エルフェアルへ向かった。船長は経験豊富で、エルフェアルとの木材輸入交渉でも活躍していたらしい。

 

 

【挿絵表示】

 

 

船旅は順調に進み、遠くにエルフェアルの大樹海が見えてきた。ルーイ・キャシー船長は、船の操舵を手際よく行っていた。

 

オレは船長に聞いた。経由するだけとはいえ、エルフェアルについても知っておく必要があるからだ。

 

「船長、エルフェアルについて何か知ってる?」

 

ルーイ・キャシー船長は答えた。

 

「もちろん、エルフェアルは大樹海が広がる自然と共にある国よ。森や森の生き物たちと共存しているんだって。ただ、最近はグランゼンとの鉄の道具の取引が悪化しているらしいわね。」

 

らんまは興味津々で言った。

 

「へえ、森と一緒に生きてるんだ。すげえな。」

 

地中海を経由して行ったので、思ったよりも、すぐにエルフェアルへと着いた。

 

船が到着し、積荷を下ろす命令をしていたルーイ・キャシー船長にオレはお礼を言った。

 

「ありがとう、ルーイ・キャシー船長。この情報、助かるよ。」

 

らんまも船長に礼を言った。

 

「ありがとな、船長。また、シルバームーン号に乗せてくれよな」

 

「えぇ、もちろんよ。ほら、あそこに見えるのがタウンゼン=フューゲン火山。森を抜ければ、火山への入り口があるよ。ただ、注意が必要よ。グランゼン軍が太古の巨人を復活させようとしているという話だから、エルフェアル側からの入り口でも警戒しているはずよ。」

 

オレはらんまに言った。

「らんま、この先は船長の言うとおり、厳しい戦いが待っているだろう。グランゼン軍の警戒も厳しいだろうから、慎重に進まないと。」

 

らんまは熱い眼差しで答えた。

 

「ああ、分かってる。でも達也、オレたちがやらなきゃ誰がやるんだ?太古の巨人を復活させるなんて、絶対に許せねえ。」

 

オレはらんまの気迫に頷いた。

 

エルフェアルの小港につくと、森の先には噴火を続けるタウンゼン=フューゲン火山がそびえていた。

 

「んふふふ……、なんだか、二人は別の遠い国で世界を救った伝説の勇者とその妻みたいね」

 

「そう、そう、ここにいる達也が……ふんぐぅ!!」

 

オレは焦って、らんまの口を手で抑え、防いだ。

 

「あはははー、ですね。オレもそんな話は聞いたことあります。でも、オレたちはただの雇われの身分ですから」

 

その後、ルーイ・キャシー船長と分かれた後にらんまが聞いてきた。

 

「なんでだよ、別にバラしちまってもいいじゃねーか」

 

「らんま、もっと考えろよ。だいたい、伝説の勇者と、その武闘家の力を受け継いだなんて知られたら、他の3カ国から、真っ先に狙われちまうぞ? それに勇者様、勇者様ってあがめられるの苦手なんだよな」

 

らんまは少し納得したような顔をして言った。

 

「まぁ、そっか、それもそうだな。じゃあ、もっと慎重に行こうぜ。」

 

切り替えが早いのは、らんまの良いところだ。



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5-6.森を抜けて

らんまと一緒に森を抜けてタウンゼン=フューゲン火山へ向かっていた。森の中は、どこか神秘的で美しい光景が広がっていた。高樹齢の木々が天を突くようにそびえ立ち、苔むした岩が道のりを隠すかのように立ち並んでいた。

 

太陽の光が木々の間から差し込み、地面には小さな光の輪が描かれていた。それはまるで、自然が作り出す幻想的なアートのようだった。森の中には、さまざまな鳥たちのさえずりや、小さな動物たちが忙しく動き回る音が聞こえてきた。それらの音は、オレたちが進む道しるべのようでもあった。

 

風が吹くたびに、木々がやさしく揺れ、森の香りが漂ってきた。新緑の葉からは生命力を感じることができ、オレは勇気づけられる思いだった。

 

「達也、この森ってなんか不思議な雰囲気だよな。」

 

らんまが感嘆しながら言った。

 

「ああ、そうだね。こんなに美しい場所があるなんて、驚くよ。改めて、エルフェアルの自然の美しさに驚いた」

 

オレはらんまに同意しながら、改めて森の美しさに心を奪われていた。

 

しかし、その美しい森の中には、危険なモンスターも潜んでいることを忘れてはいけない。オレとらんまは、互いに助け合いながら、この森を抜けることができるだろうか。

 

オレの予感はすぐに当たった。

エルフェアルの森では、フォレスト・ドレイクというモンスターに出会った。

 

「らんま、あの木の陰にいるのは…フォレスト・ドレイクだ。慎重に進もう。」

 

オレは、船の中でエルフェアルの森のいるモンスターに関する情報を本で読んでおいた。

 

らんまは槍を手に握り締め、「おお、分かったぜ、達也。」と答えた。らんまの槍はロンギヌスの槍という伝説の武器だ。槍の穂先は聖なる力を宿し、その切れ味はどんな敵も切り裂くことができると言われている。棍術に長けているらんまだからこそ、この世界では槍を持ってもらっている。

 

フォレスト・ドレイクは、それなりの大きさの竜で、竜の一種だ。緑の鱗に覆われ、樹木に擬態して待ち伏せを行う。オレたちに気づいていないようだったが、突然奇襲を仕掛けてきた。

 

「達也、こいつ、動き出したぞ!」

 

「まぁ、予定どおりだ……!」

 

オレは魔法を使えるが、火山での戦闘に備えて魔力を温存するため、剣だけで戦うことにした。らんまはすばやく槍を構え、フォレスト・ドレイクに向かって突進した。

 

「食らえ、無差別格闘槍殺法!」

 

【挿絵表示】

 

ドレイクはらんまの槍をかわし、緑の鱗がきらめく尾で反撃した。らんまはうまく避けたが、動きが鈍っているのがわかった。

 

「達也、ちょっと手間取るかもしれねえ!」

 

「大丈夫だ、らんま。オレも剣で戦うから!」

 

オレは剣を構え、ドレイクの脇腹を狙って斬りつけた。しかし、緑の鱗は硬く、剣が通りぬけなかった。

 

「くそっ、この鱗、硬すぎるぜ!」

 

らんまは再び槍を振り下ろし、ドレイクの首筋に傷をつけた。それでも、まだ倒れる気配はなかった。

 

「達也、どうすればいいんだ?」

 

オレは考え込んでしまった。しかし、戦いを続けるしかないと悟り、二人で協力してドレイクを倒す方法を考えた。

 

高火力の魔法を放てば、一気に焼き払えるかもしれない。ただ、派手にやらかしてしまえば、エルフェアルの人々にオレたちが入国していることもバレてしまうかもしれない。

 

なら、やはり、武器で戦うしかない。

 

「らんま、オレが剣で足止めをするから、その隙にロンギヌスの槍でとどめを刺してくれ!」

 

「分かったぜ、達也!じゃあ、行くぞ!」

 

オレはドレイクに向かって剣を振り下ろし、足止めに成功した。らんまは槍を構え、瞬時にドレイクの胴体に突き刺した。

 

うまい。図鑑などで急所の位置を知っていたわけではないのに、らんまはドレイクの急所を一閃。ドレイクの息の根を止めたのだった。

 

ロンギヌスの槍の力で、ドレイクはとうとう倒れた。

 

「やったぜ、達也!」

 

「良くやった、らんま。これで森を抜けられる。」

 

オレたちは森を抜け、タウンゼン=フューゲン火山へ向かった。巨人の復活を止めるためには、火山で戦わなければならない。火山の入り口に近づいていくと、グランゼンの兵士たちが見えてきた。

 

「あれがグランゼンの兵士たちか…」

 

らんまは顔をしかめながら言った。

 

「ちょっと、待ってくれ。らんま、避難用のワープポイントをここら辺に設定しておく」

 

オレは周囲を見渡し、緊急避難用のワープポイントを設定すべく、適切な場所を探し始めた。石と石の間にある小さなくぼみを見つけ、その場所にオレは手を置き、青白い魔法陣を作り出した。魔法陣を草で隠した。

 

「これでワープポイントの設定が完了だ。もし何かあったら、この場所に戻ってくることができる。万が一のことがあっても、ここからエルフェアルの人々にもバレずに逃げられる。」

 

らんまは達也の言葉に安心した様子で頷いた。

 

「よくやったな、達也。いざとなったら、これが命拾いになるかもしれない。でも、このワープポイントを各地に設定しておけば便利ないんじゃないのか?」

 

「いや、オレのこの移動方法は、一箇所しか設定ができないし、距離もたいした距離を移動できない」

 

「んじゃ、ホントに緊急脱出用のためだけだな」

 

「ま、そういう事だ。それと、火山入り口の見張り役のグランゼン兵士らをどうするかだな。っちはエルフェアル領側だっていうのに、やっぱり、いたな」

 

オレはしばらく考え込んでいた。もし戦闘になれば、火山の最深部にいるであろう太古の巨人を復活させているグランゼン軍に気づかれてしまうだろう。何か、こちら側の森におびき寄せて、あの兵士たちを静かに眠らせる方法があればいいのに。

 

そんなことを考えていると、オレの目に、らんまの色気抜群の身体が映った。

 

「らんま、ここは、お色気作戦でどうだ?」

 

「お色気作戦……?」

 

らんまは疑問に思った顔で、オレを見つめた。



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5-7☆.お色気大作戦

オレは、らんまにある作戦を提案した。

 

「らんま、こうしよう。お前が鎧を脱いで、おっぱい丸出しの姿でグランゼンの兵士たちの前に現れて、奴らを森に誘導するんだ。そこで、オレが眠りの魔法を使って、兵士たちを眠らせることができる。どうだろう?」

 

「はぁ? なんで、オレがそんな事しなきゃいけねーんだよ」らんまは驚いた顔で聞き返した。

 

「大丈夫、これが一番確実な方法だと思う。」とオレはらんまを説得した。

 

らんまは最初は躊躇したが、やがて首を縦に振って、協力することに同意した。らんまはビキニアーマーのブラを外し、大きな胸をさらけ出した。その姿に、オレも思わず見とれてしまった。

 

「らんま、また、胸が大きくなったんじゃないか?」とオレが聞いた。

 

「えっ、そうかな?」とらんまは自分の胸を手で支えて重さを確かめた。

 

「それでは、オレは、ここに隠れているから、頼むぞ。」とオレはらんまに伝えると、木陰に身を潜めた。

 

らんまは緊張しながら、火山の入り口に向かって歩き出した。兵士たちは、らんまの姿を見ると、目を見開いて彼女に見とれてしまった。らんまは兵士たちに向かって、優しい声で話しかけた。

 

【挿絵表示】

 

「助けてください、森で盗賊に襲われてしまって……。追いかけられてブラを奪われてしまいました。」

 

兵士たちは、ぶりっ子らんまの態度に魅了され、彼女の案内に従って森へ向かった。合計で5人の兵士たちが、らんまについて森に入った。

 

兵士たちの一人が言った。「大丈夫、君を助けるために、何があっても危険を冒すよ。」

 

もう一人の兵士が続けた。「そうだ、私たちが君を守る。」

 

らんまは兵士たちに感謝の気持ちを込めて微笑んで、「ありがとう、皆さん。でも、どうか気をつけてくださいね。まだ、盗賊が潜んでいるかもしれないから、お気をつけください。私、怖いんです。」

 

らんまは兵士たちを森に誘導していたが、1人の兵士が火山の入り口に留まろうとした。

 

「でも、全員がこの場所を離れるというのは……。」

 

1人なら、気絶させることで問題は解決できそうだが、しかし、らんまはその場で機転を利かせた。

 

「あら、それは大変……。じゃあ、5人全員でついてきてくれるというなら、私、ぜーんぶ脱いじゃいましょうか?」

 

兵士たちは遠くにいるにもかかわらず、らんまの提案に生唾を飲んだ。

 

「そ、そうだな、それなら私たちもついて行くよ!」と1人の兵士が叫んだ。

 

「うふふふー、ありがとう。それじゃ、よろしくお願いします。」とらんまは微笑んだ。

 

そこで、ひとりの兵士が、疑いをかけはじめた。

 

「うーん、でも、盗賊たちに追い剥ぎを食らっただけなのに、防具が少ないな。なんか、不自然だな」

 

「ぎくっ……! あ、それは、その……」

 

「そうだ、そもそも、こんなところに珍しい装備の女戦士がひとりでうろついているのもおかしい。そもそも、エルフェアルの戦士たちは緑色を基調とした装備が多いはずなのに、鎧が赤い!」

 

「もう、仕方ねえ、ずいぶん、離れたろ。達也、頼む!!」

 

らんまが声をあげると、オレは木陰から現れた。

 

「眠れ、不埒な兵士たち。ソムニウス・サンクチュアリウム!」

 

オレは手を広げ、魔力を解放し、眠り魔法を詠唱した。

 

一瞬で、兵士たちは眠りに落ち、地面に倒れた。

 

「へっへへへ、やったぜ!」

 

見事、眠りに落ちた兵士たちを見て、らんまは喜んだ。




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5-8.火山洞窟潜入

オレたちは太古の巨人を復活させようとしているグランゼン軍を阻止するためにタウンゼン=フューゲン火山麓の洞窟に来ていた。ウェスティリアの王から直々の任務だ。

 

しかしながら、洞窟内の気温は高く、二人は汗まみれになりながら、グランゼン軍に見つからないように最深部へと向かって進んでいった。

 

「だぁ……、なんという暑さだ……。これじゃ、まるでサウナ状態じゃねえか……」

 

【挿絵表示】

 

オレとらんまは、火山麓の洞窟を進んでいく中、熱気と煙に包まれ、汗が滲み出るほどの高温に苦しめられていた。

らんまも全身、汗だくで、豊満なバストの谷間に汗が滑り込んでいた。

 

「ずいぶんと歩いたはずだから、あと、もうちょっとなはずだけど……、さすがに深いな」

 

らんまも同じように、息を荒くしながら、熱を感じる床を踏みしめて進んでいった。

 

「でもさ、もしも、すでに巨人が復活してたら、どうするんだよ? やっぱ、戦うのか?」

 

「おい、らんま、縁起でもないこと言うなよ。オマエがそういう風にいうと、そのとおりになるんだからさ。ま、でも、戦うしかないよな……」

 

このサラバト地方の神々の一人であるグランゼンの太古の巨人。

復活されれば、そのとおりの強さを誇るであろう。

 

もしも、戦うとなれば、絶対に倒さなければいけない。

果たして、オレの勇者の力がグランゼンの神に叶うのだろうか。

 

そう考えると、オレは剣の鞘を力強く握りしめた。

らんまは、オレの気持ちを察して、「達也、大丈夫だ。オレたちなら、きっと勝てるさ、今までだって、どんな強敵も倒してきたろ?」と力強く言った。

 

オレはらんまの言葉に勇気づけられ、改めて前を見つめた。

「ありがとう、らんま。オマエの言うとおりだ。オレたちなら、絶対に勝てる。」

 

とうとう、洞窟の最深部に到着したオレたちは、目の前に広がる光景に息を飲んだ。そこには、巨大な太古の巨人が立っていた。

 

【挿絵表示】

 

「これが、グランゼンの太古の巨人か……」オレはその圧倒的な存在感に圧倒されながらも、勇気を振り絞って言った。

 

しかし、眠っているようにも見えるが、すでにその巨体から離れている動きは封印されているというよりも。

 

「もしかして、復活し終えてるんじゃねえのか?」

 

注意深く、岩の陰から、様子を伺うと、数十名のグランゼンの兵士が、赤と黒のローブの魔法使いを囲んでいた。なにやら、魔法使いは、巨人に向かって、呪術を唱えていた。

 

魔法使いは、巨人に向かって呪術を唱え続け、その指を巨人に向けていた。一方、グランゼンの兵士たちは、魔法使いを護衛するように固まっていた。

 

「あともう少しで復活させられるはずだ。この太古の巨人が、我らグランゼン軍に力を貸してくれる!」魔法使いは、自信に満ちた声で兵士たちに告げた。

 

兵士たちは、その言葉に興奮し、顔に笑みを浮かべていた。「サラバトを我らグランゼンが支配する!」と、勝ち誇った表情で話していた。

 

しかし、その時、らんまはオレにうなずき、ロンギヌスの槍を手に取り、慎重に魔法使いたちに近づいていった。

 

オレも剣を構え、らんまの後ろを追いかけた。このままでは、太古の巨人が完全に復活してしまう。それを阻止するためにも、魔法使いを倒さなければならない。

 

「行くぞ、達也!」とらんまが声を上げ、ロンギヌスの槍を魔法使いに向けて投げた。槍は、風を切って魔法使いの方へ飛んでいった。

 

オレも剣を振り上げ、兵士たちに突撃を開始した。その瞬間、洞窟内は激しい戦闘の渦に包まれた。

 

兵士たちは驚きと恐怖に取り憑かれたが、すぐに反撃を開始した。オレたちは、数の不利をものともせず、剣と槍を振るいながら、敵を次々と倒していった。

 

その間も、らんまは槍を使って魔法使いに迫り続けた。槍が魔法使いの衣を引っかき、その呪術の唱える声が途切れた瞬間、轟音を立て、太古の巨人がマグマの中から動き出した。




挿絵:眠れる巨人を起こす
制作:びとびと様 ※お借りしております


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5-9.太古の巨人との激突

炎の熱気が渦巻く洞窟の奥深くで、オレたちは太古の巨人が目覚める瞬間を目撃した。その巨体は、炎をまとい、怒りに満ちた顔で我々を睨みつけた。

 

「これは……!?」

 

オレは、巨人の目覚めに驚き、剣を手に取り身構えた。心の中で、こんな場所で強敵と戦うことになるなんて、と思いながらも、勇気を振り絞った。

 

妻でもあり、頼れる戦友でもあるらんまも、同じく槍を構えていた。

 

「やっぱりな、戦うことだろうと思ってたぜ……!相手が誰だろうとオレは逃げも隠れもしない、かかってきやがれ!」

 

【挿絵表示】

 

らんまは男口調で語り、オレたちの戦いの幕が開けた。

 

しかし、太古の巨人はオレたちではなく、先にグランゼンの兵士たちに襲いかかった。

 

マグマの息吹をあげながら、巨人の大きな手が兵士たちを蹴散らし、燃やしていった。

 

「熱いぃいー、いひいいいーー!!」

 

「そんなぁー、太古の巨人は我らの神ではなかったのか?」

 

巨人は神というよりもコントールが効かなくて、獰猛なモンスターとなっていた。

 

兵士たちを燃やし尽くした太古の巨人は、炎を放ちながら、オレたち二人に襲いかかってきた。オレは剣を振り上げ、叫んだ。

 

「来い!太古の巨人!」

 

剣を引き抜き、巨人に立ち向かったのだが、その巨体はあまりにも大きく、オレたちの攻撃を容易にかわしていた。

 

「うぐっ……!やはり巨人相手には、剣だけでは勝てないか……!」

 

オレは、巨人に立ち向かいながらも、その圧倒的な力に圧倒されていた。何度か突き飛ばされ、遠ざけられた後も、オレは必死で立ち向かい続けた。

 

「なら、魔法でいくぜ……!」

 

オレは、深呼吸をして魔法を詠唱し始めた。ありったけの魔法を食らわしてやる

 

「聞け、雷鳴の声よ!我が敵を討て、雷鳴閃光呪文・ライトニングボルト!」

 

手の平から、強力な雷を解放させ、太古の巨人に向かって疾走させた。その瞬間、洞窟中に雷鳴が轟き、熱気が漂っていた空間が一瞬にして強烈な電気エネルギーに包まれた。

 

しかし、驚くべきことに、太古の巨人は雷鳴呪文を受け流し、まるで何も感じていないかのように、そのまま襲いかかってきた。

 

「ちっ……!効かないのか!?」

 

雷鳴呪文が太古の巨人に一切効果がないことに愕然とした。しかし、オレは諦めることを知らなかった。その時、らんまが叫んだ。

 

「達也、一緒に攻撃しよう!二人の力を合わせて、太古の巨人に立ち向かおう!」

 

らんまの言葉に力を得て、再び巨人に挑んだ。オレたちは互いに連携を取りながら、太古の巨人に立ち向かった。



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5-10.空間転移、決断の瞬間

しかし、オレたちの連携も虚しく、巨人の皮膚はどんな攻撃もはじき返し、その力は圧倒的だった。

 

「達也!」

 

らんまは、オレが突き飛ばされる度に、オレを助けようと駆け寄ってくれた。しかし、巨人はそれを察知し、らんまにも攻撃を仕掛けた。

 

「らんまっ!」

 

オレは叫んだが、らんまは巨人の手に捕まってしまった。

 

「らんまを離せ!」

 

オレは剣を振るい、らんまを救おうとしたが、巨人の攻撃によってオレも倒れてしまった。

 

「達也っ!大丈夫か!? くっそ、よくもぉ……!」

 

らんまは槍を振りかざし、巨人に立ち向かっていた。しかし、巨人は簡単に槍を躱し、らんまに迫った。らんまは必死に巨人の腕を引きはがして逃げようとしたが、巨人は力強くらんまを掴んで、そのマントを引き裂いた。

 

それでもらんまは立ち向かい続けた。槍を持つ右手は、傷ついた肩を抱えていたが、巨人に立ち向かい続けた。巨人は、ボロボロとなったらんまを嘲笑うかのように、何度も襲いかかってきた。

 

らんまは、己の身体を巨人の攻撃から守りながら、自分の技を駆使して巨人に反撃を仕掛けた。らんまの身体は、巨人の熱気に包まれながら、勇敢に戦い続けていた。しかし、巨人の攻撃は激しさを増すばかり。らんまは徐々に疲れていった。

 

「あああっ!くそっ…っ!」

 

らんまは、熱を感じる巨人の拳に弾き飛ばされた。巨人の攻撃を受けたことで、床に打ち付けられ、意識を失ってしまった。

 

オレは、らんまが倒された瞬間、胸が締め付けられるような思いを抱えた。らんまを助けることができなかった自分自身に対して、深い自責の念を感じながら、悔しさを覚えた。

 

「らんま……!」

オレは、力なくらんまの名を呼びかけた。らんまは倒れたまま動かなくなっていた。

 

「くそっ……!ダメだ、このままじゃ、勝てねぇ…強すぎる……」

 

【挿絵表示】

 

ギリギリに声だけが微かに聞こえた。しかし、その声から、らんまは戦意を失っていた。

 

「らんま……、ここにいても、やられる。逃げるぞ」と決意を固め、オレは緊急避難用の呪文を唱えた。

 

「セダリクツヲショバゲニ、イタケスタヲマ、ンラルスイア!」

 

唱えた呪文によって、オレたち二人は瞬時に空間転移して、巨人の攻撃から逃れた。オレたちは、エルフェアルの森に配置しておいた魔法陣へとワープし、戦いから一時撤退したのだ。

 

「らんま、大丈夫か?」

 

オレはらんまを抱きしめ、状態を確認した。らんまは意識を取り戻していたが、体力は底をついて、動けなくなっていた。

 

「悪いな……」

 

らんまは、苦しそうに答えた。しかし、その表情は、その言葉とは裏腹に、明らかに痛みを感じていた。

 

オレは、らんまを抱きかかえて、治療用の魔法を唱えた。彼の身体の傷は、少しずつ元通りになっていく。

 

「……ありがとう、達也」

 

「気にするな。お前が無事でいてくれるだけで、十分だ」と言って、らんまの髪を撫でた。



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5-11♥.夜の森で

〜これまでのあらすじ〜
かつて現代日本に住んでいた達也は、憧れの早乙女らんまと、ある日、異世界ファンタジーの世界へと転移する。らんまは、呪溺泉という呪いの泉に落ちた結果、水で女性に、お湯で元の男性に戻るという呪いを受けた。転移してきたときに女の姿だったため、この世界で男に戻ることはないが、元来の男らしい性格は抜け切れていない。

普通の男子学生だった達也は剣と魔法の異世界での冒険の過程で勇者やバーサーカーの力を手にする。そして、魔王討伐後にらんまと結婚した。

結婚し、夫婦となった二人はウェゥティリアの王から招集を受け、サラトバの地へと降り立った。サラトバは中世ヨーロッパを思わせる文化と技術水準を持ち、人類、獣人、エルフ、小人など多種多様な種族と、ゴブリンやドラゴンといった魔物たちが共存しており、清浄なる水の国「ウェスティリア」、以外にも、森と共に生きる国「エルフェアル」、火と鉄の国「グランゼン」、そして世界の食糧庫である「レスランド」といった国がある。

達也とらんまは、ウェスティリア王の命令で敵対するグランゼンに潜入するが、グランゼンが復活させた神・太古の巨人に敗れてしまい、やむを得ず撤退したのであった。


■登場人物
達也
この物語の主人公。サラトバの戦乱を収めた勇者だが、現在はその過去を隠し、らんまとウェスティリアの街で穏な暮らしを送っている。時折スケベな一面を見せるが、らんまへの一途な愛情が真の力を引き出し、困難な状況でもらんまを守ってきた。
勇者としての特殊な魔法を使いこなし、剣技にも優れて、さらに、バーサーカー状態になると、驚異的な腕力を発揮し、敵に立ち向かう勇猛さを見せる。達也の持つ多彩な能力や作戦面は、物語の中で様々な冒険や困難に対処する力となってきた。

らんま
この物語のヒロイン。
この異世界へ来る前は、お湯をかぶると男に、水をかぶると女になる体質だったが、異世界へ来たときは、女の姿だったので、お湯をかぶっても男に戻らなっている。達也と一緒に冒険をするうちに、達也のことが大好きになり、今は女として暮らしてる。
美しく魅力的で、ナルシストな一面も持ち合わせている。しかし、表面上では達也のスケベさを馬鹿にする事もあるが、らんまも心の中では時折秘かな欲望が芽生えることがある。街の人気者でもあり、気さくな性格が特徴で、元男な口調や仕草はまだ抜け切れていない。達也とは深い信頼関係を築いており、支え合い、助け合っている。
蹴りなどの近接攻撃にも長けている。無差別格闘早乙女流の拳法に加え、達也から受けた魔法を拳に宿した技も見事に使いこなす。


夜が更ける中、エルフェアルの森で焚き火の明かりだけがオレたちを照らしていた。オレたちは巨人に敗北し、この森へと避難してきた。緊急避難用のワープポイントを設定しておいて良かった。あれがなければ、今ごろ、オレたちは危なかっただろう。

火が揺れるたびに、らんまの顔がうっすらと浮かび上がった。珍しく意気消沈していた。

 

【挿絵表示】

 

「らんま、そんなに落ち込まなくても大丈夫だよ。みんな無事で、これからどうすればいいかを考えればいいだけだからさ」

 

オレが励ましの言葉をかけると、らんまは僅かに笑ってみせた。しかし、その瞳に希望はなかった。

 

「ああ、達也。そうだな、オマエの言う通りだな。でも、あの巨人…どうすれば倒せるんだろう?」

 

らんまの言葉に、オレも頷いた。確かに、あの巨人は強大で、今のオレたちでは敵わないだろう。

 

「とりあえず、グランゼン軍に話してみるか?」と、らんまが提案してきたが、オレはすぐに首を振った。

 

「いや、聞き入れるわけがないだろう。むしろ、あれだけのパワーを持った巨人だったんだ。どうにかしてコントロールしようとするだろう 」

 

グランゼンの地下には多くの鉱山資源が眠っていると言われているが、四カ国の中で一番、貧しい国がグランゼンだ。グランゼンも生き抜くために必死なのだ。

 

まだ、レスランドはこの目では見たことがないが、一番、豊かな国がウェスティリアとも言える。

 

オレの言葉にらんまも納得したようだった。確かに、グランゼン軍は巨人を利用して他国に被害を与える可能性がある。

 

「じゃあ、ひとまずはウェスティリアに戻って王に報告しよう。そこから次の手を考えよう。まぁ、どうするにしても、巨人を倒すために火に強い装備を手にいれるとか……。あとは、巨人を倒す新技とかかな」

 

オレの口から発した「新技」という響きに、らんまの目に輝きが戻ってきた。

 

「新技?! な、どんなのだよ……新技ってさ、ワクワクするな!また、達也と特訓か?」

 

「まぁ、そんなに焦るなよ……。まだ、どんな技にするかも決めてないんだからさ」

 

「へへへ……、よーし!絶対にあのデカブツを倒してやらぁ!待ってろよ!巨人!!」

 

らんまは立ち上がり、巨人がいた火山に向かって、元気よく叫び始めた。

 

それを見て、オレもなんだか、勇気が湧いてきた。

 

そうだ、オレたちは負けられないし、絶対に勝利するんだ。

 

なんたって、オレはこの世界じゃ、勇者様なんだから。

 

その瞬間、らんまはオレに近づき、目を閉じて唇を僅かに開いた。オレはらんまの意図を理解し、オレも目を閉じて唇を寄せた。その瞬間、オレたちの唇が触れ合い、世界が静かになったように感じた。キスは柔らかく、温かく、オレたちの絆を確かなものにしてくれた。

 

その瞬間、らんまはオレに近づき、目を閉じて唇を僅かに開いた。オレはらんまの意図を理解し、オレも目を閉じて唇を寄せた。その瞬間、オレたちの唇が触れ合い、世界が静かになったように感じた。キスは柔らかく、温かい。

そして、オレたちは服を脱がしあい、森の中で裸になって抱き合った。らんまの肌はとても温かく滑らかで、全身から甘い香りが立ち上っていた。らんまと触れ合っているだけで、何も考えられなくなっていた。気づけば、オレはらんまのことを「立ちバック」で犯していた。らんまに木を掴ませ、オレは熱い肉棒を後ろから挿入し、首筋に唇を押し当てた。

 

【挿絵表示】

 

そのささやかな熱に腰の奥が熱くなり、らんまは吐息を震わせて脚を開き、腰を突き出した。

 

「らんま、……大好き」

 

「……あぁ、ぁ、……達也、はぁ、あっ、ん、も、もっと奥まで、入れ、て、……ぁ、アァ、達也――、はぁ、アッ」

 

ぬるぬると焦らすように秘部を滑らせ、性器をゆっくりと繋げた。

 

らんまは、もっと激しい挿入を期待していたようだった。

 

オレは期待に応えるため、ぎゅっと、らんまの乳房を握った。オレの大きな手であまりあるほどの爆乳。何度も揉んでも飽きない。永遠に触っていた。触れていたい。

 

「……っ!……っ!」

 

オレの指先の動きに合わせて、らんまの声にならない声が漏れる。膣内がきつく締まり、オレのものを強く締め付けてきた。らんまは気持ちいいとそう言ってくれているのだと思った。オレはさらに激しく胸を揉みながら、子宮口を何度も突いた。

 

「はぁ、ッ、はぁ、はぁ、ンン、あぁ、やめろぉ、だめだ、そんなにしたらくすぐったくて、力が抜けちまうよォ、ふぅー、ふぅー、ああ、だめだってぇ、達也ァ、はぁ、はぁ、ひぃ、ひぃぃいいん!!」

 

「くすぐったがりなんだね。かわいいな。好きだよ。らんま……」

 

「んんん、ん、ん、んっ、ダメェ!!イっちゃう!!もう、イきそ、イクゥ!!!イッちゃう!!!あああぁぁ~~~~~!!!」

 

絶頂を迎えたとき、らんまの中が激しく痙攣した。同時に膣内のヒダが絡みつき、精液を搾り取ろうとしてくる。

 

こんな大自然の中だからこそ、身体は素直に生殖本能を覚醒させるのだろうか。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

 

「ぁああぁぁ、ぁああ、らめぇ、そこぉ、きもちぃぃ、だめ、いくぅう」

 

「あぁ、らんまと野外セックス気持ちいい!!最高!!」

 

オレは夜空に向かって叫んだ。

 

そして、オレはらんまの背中を木に押し付け、こっちを向かせたらんまの胸に顔を埋めた。柔らかくて温かい乳房の中に顔を突っ込んで思い切り息を吸い込む。すると甘い匂いで肺が満たされ、頭がクラクラとした。

 

【挿絵表示】

 

らんまの汗と体臭が入り混じったような甘酸っぱい香りだった。

 

そして、乳首に吸い付いた。オレの唾液とらんまの汗がまじる。

 

「あぁ、らんまの乳美味しい……んっんっ・・んちゅんちゅちゅ・・ちゅぷちゅぷ、れろれろれろぉ」

 

完全に無音の森。誰もいない森。オレとらんま、二人だけの森。

 

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…気持ちいい、もっともっと吸ってくれぇ」

 

「ちゅぱちゅぱ、ちゅぱちゅぱ、ちゅぱちゅぱ、んちゅんちゅちゅちゅ」

「あっああん、達也ァもっと強く噛んでくれぇ、痛いくらいがちょうど良いんだぁ、はぁっはぁっ」

 

らんまの乳首を口の中で転がすように舐める。その度にらんまの声が大きくなる。

 

「はぁ…はっっんっ!ぁあ…やぁっんっ!んあぁっっ!はうぁぁん…んゃんっ!あぁっっ!ぁあっ!」

 

お互いの吐息だけが聞こえてくる。この瞬間だけはまるで世界に2人だけしかいないようだった。

らんまの腰を持ち上げて、らんまの秘所に肉棒を突き刺した。

 

「あっ、あっあっ、また来た!あぁぁぁ!!イくッ!」

 

再びらんまが絶頂を迎えると同時に中が激しく痙攣し、精液を求めてきた。

 

だが、オレはまだ満足していない。さらに奥へ押し込みながららんまの胸を鷲掴みにして揉む。

 

「あひゃああ!?それだめええ!!いま敏感だからああああ!!!」

 

さらにらんまの奥まで突き入れて、子宮口をノックする。

ぱんっぱんぱつんぱちんという音が響く。

そのたびにらんまの体がビクンと跳ね上がる。

そして、限界に達したオレはラストスパートをかける。

 

森の中だろうが、どこだろうが、絶対に容赦しねえ!容赦しねえぞ、らんまぁ!

 

オレはらんまの身体を持ち上げたまま下からガンガンと激しく突いた。

 

突いて突いて突きまくる。

 

突く度にらんまの口から声にならない喘ぎ声が漏れ、膣内がキュウっと締まる。

 

らんまの脚がガクガク震えている。

 

オレは構わずにらんまの身体を上下させ続けた。

 

ぐちょ、ばちゅ、ずぼぉおおおっ!! 激しい水音をたてながらオレたちは互いの性器をぶつけ合った。

 

らんまの中が大きく痙攣して大量の愛液を吹き出した。

 

そして、オレは、また、らんまに尻を向かせた。ぐっちょぐっちょのエロマンコに漢気チンポをぶちこんだ。

 

らんまは必死に木にしがみついている。

 

「らめえぇ!もう無理ぃいいい!!」

 

「まだだ、まだまだ足りねえんだよ!」

 

オレはさらにピストン運動を加速させる。

らんまの中に何度も射精するがそれでも収まらない。

 

オレは獣のようにらんまを犯し続けた。

 

「あっ、あっあっ、あんっ、んっ、あんっふぁあ、イクッ、いっひゃう、ぁ、ああぁぁああぁぁー!!」

 

電流のように走った悦楽にびくっと震え、待ち望んだ愉悦にきつく締め付けられた。

 

びくんと体を跳ねさせ、らんまは絶頂した。それと同時に膣内の収縮が激しくなり、オレも限界を迎えた。

 

「んあぁ、らんま、出すぞ!出すぞ!!精子、出すぞおおぉ、んあぉおおあ!」

 

どぴゅっ、どぴゅっと大量の精子がらんまの中に注ぎ込まれる。その刺激でまた達してしまったのか、らんまはガクンガクンと震え続けた。

オレはその快感に耐え切れず、らんまの上に覆いかぶさるように倒れてしまった。

 

らんまは木にもたれかかっていた。

 

なにも消えない森の静寂の中、オレたちはセックスしてしまった。

 

このサラトバの地には、四カ国がある。ウェスティリアでもセックスして、このエルフェアルでも……した。

 

「あとは、レスランドと、グランゼン……」

 

らんまがつぶやき、オレも会話を続けた。

 

「はは、さすがにグランゼンは難しいかもな?」

 

そのまま抱きしめあって余韻に浸っていると、少ししてから、らんまが体を起こし、オレのものを抜いた。どろりと白濁液が流れ出した。

 

*****************

 

焚き火よりも熱い濃厚な野外セックスが終わり、オレたちは顔を赤らめながら、互いに目を合わせた。らんまが照れ笑いを浮かべて言った。

 

「達也、ありがとうな。これからも一緒に頑張ろうな。」

 

「もちろん。これからも一緒に頑張ろう。どんな困難も乗り越えられるさ。」

 

そう言って、オレたちは手を繋いでいると、夜瞼は重くなっていった。やがて、一つの大きなマントにくるまって、オレたちは夜明けまで眠りについた。




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5-12.新たなお使い

朝日が目覚めを告げる頃、オレたちはルーイ・キャシー船長と待ち合わせた場所へ戻った。

 

【挿絵表示】

 

丘から見えるエルフェアルの小港には、第三商船シルバームーンがすでに着いていた。

 

船長はオレたちを見つけると、にっこり笑って手を振った。

 

「おお、待ってたよ。良かった、無事で、さあ、早速出発しようじゃないか!」

 

オレたちは船長に太古の巨人のことを話し、ウェスティリアへの急ぎの帰還をお願いした。船長は驚きながらも、真剣な表情でうなずいた。

 

「分かりました。急ぎますよ。グランゼンの巨人を放置しておくわけにはいかないからね。」

 

ウェスティリアに着くと、オレたちはすぐにウェスティリア王に報告に行った。王はオレたちの報告を聞き、深刻そうな顔で頷いた。

 

「達也よ、らんまよ、ご苦労だった。太古の巨人が復活したとは…。これは早急に対策を練らねばならないな」

 

「ただ、まだ、グランゼンのコントロールできる状態ではなさそうでしたので、すぐに、こちらへ攻めてくることもないかと……」

 

「ふむ。しかし、対策は持っておくしかならないな」

 

オレは王の言葉に疑問を感じた。こうやって、国家同士の争いが起こるのだろう。

 

そして、王は兵士らに席を外させた後、オレたちに新たな任務を命じた。

 

「達也よ、らんまよ、お前たちには水の神殿へ行って、水神の盾をとってきてくれないか?これはウェスティリアの安全を守るため、そしてあの巨人を倒すための重要な任務だ。ただし、ウェスティリアの兵士には、水の神殿の様子を見に行くとだけ言ってくれ。神殿の奥に祀られている水神の盾は、この布に隠して、ここまで持ってきてほしい。どうだ?お願いできるか?」

 

オレたちに感謝の言葉をかけた後、王は水の神殿へ行くよう命じた。

 

王宮を出ると、らんまはふてくされた様子で言った。

 

「またお使いかよ…。まったく、オレたちにばっかり任せるんだからさ。」

 

たしかにらんまの言うようにお使いばかりだ。でも、ウェスティリアで戦闘もこなせて、自由に動き回れるのはオレたちしかいない。そもそも、こういう役目を担うために召集されたのだろう。

 

なので、オレはらんまに説得して水の神殿へ行くことにした。

 

「らんま、水の神殿には巨人を倒すヒントがあるかもしれない。それに、水神の盾があれば、戦いが有利に進むかも。だから、行こう。」

 

らんまはオレの言葉にうなずいた。

 

「分かったよ、達也。じゃあ、水の神殿に行くぞ。どんな困難が待ち受けていようと、オレたちなら乗り越えられるさ。」



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5-13☆.勇者妻の正装

水の神殿はウェスティリアの南に位置し、美しい湖に囲まれた神秘的な場所にあるとのことだった。湖を渡るには、ウェスティリアの漁師たちが使う小舟を借りる必要があった。オレたちは漁師の村へ向かい、村の長老に水の神殿への行き方を尋ねた。

 

長老は船を貸してくれることに同意し、さらに水の神殿へのルートについても教えてくれた。

 

「水の神殿へ行くには、湖の真ん中にある小島を目指すんじゃ。そこから、神殿へ行くための地下のダンジョンへと進みなさい。ただし、魔法を使う魔物が数多く、潜んでおるから、気を付けて進めよ」

 

「なるほど、魔法を使う魔物ねぇ……」

 

「ウェスティリアの兵士たちも、近年では、あまり、こちらには来てくれんからのぉ。久しぶりに水神様の様子を見に来てくれるおぬしらが来てくれて感謝じゃ」

 

オレたちは長老に礼を言い、小舟で湖を渡り始めた。湖は静かで、水面が太陽の光でキラキラ輝いていた。

 

「なぁ? あのじいさんさ、水神の盾を持ち出すって知ったら、怒りそうじゃないか?」

 

「たしかに……、そうだな」

 

どうも、ウェスティリアの王が暴走しているようにも思えなくもない。従い続けて、戦争が悪化する可能性もあるかもしれない。なにより、ウェスティリアとこの漁師の村の関係も良さそうではない。

 

やがて、湖の真ん中にある小島が見えてきた。オレたちは小島に上陸する前に、布服から、水着を取り出した。無言でらんまに渡す。

 

「な、なんだよ、これ……」

 

「わかってるだろ。あぶない水着だよ。この先には魔法を使うモンスターが多くいるって長老が言ってたろ。だから、着替えて。どうせ、オレしかいないんだから」

 

「はぁ?達也しかいないって、これから、神聖な場所へ行くってのに、こんな変態な格好できっかよ」

 

「なんだと〜?! これのどこが変態な格好なんだよ。どんな魔法でも跳ね返す聖なる籠を受けた。れっきとした勇者の妻の正装備だ!」

 

オレは、もっともそうな事を理屈っぽく並べた。そう、この『あぶない水着』は、オレがこの冒険で最も大事にしている防具だ。なんせ、この水着を着用したときのらんまは最高だからな。これまでも、魔法系の攻撃が多い場所では、着せてきた。

 

「ふーん、正装備じゃなくて性装備に思えるけどね。ったく……わかったよ。着ればいいんだろ?着れば」

 

そういうと、らんまはビキニアーマーから、あぶない水着に着替えるのであった。

 

「ほら、これでどうだ?文句ねえだろ?」

 

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らんまは恥じらいつつも、試着してしまえば、気にすることなく、そのダイナマイトなボディを見せてくれた。

 

「はいはい、文句ないない!」

 

「ふんっ……、ドスケベ勇者め……」




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5-14.水の神殿への道

オレとらんまは、神殿へと続く石畳のダンジョンを進んでいた。周りはどんよりと暗く、足元には湿気がこびりついている。ここは水の神殿へ続く道だったが、空気は圧迫感に満ちていて、心臓が高鳴るのが伝わってくる。

 

「なんだか気味が悪いな、この場所」とらんまが言う。らんまは頼もしく槍を手にしていたが、やはり緊張は隠せないようだ。

 

「たしかに。神殿というよりはモンスターの巣窟って感じだな。まだ、神殿じゃなくて神殿へ続く道だからかもな」とオレは言って励ました。

 

「まぁ、そうかもな。よし、気を引き締めて進もう」

 

あぶない水着姿のらんまを先頭にオレたちは先を進んだ。

 

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オレとらんまは、水の神殿に向かう途中で、最初にウォータースライムと遭遇した。透明で青みがかった水滴のような姿をしたモンスターたちが湧き出てきた。攻撃的な動きとは裏腹に、そのフォルムは、ぽよんっとしていてとても可愛らしい。

 

「出たな! 雑魚モンスター」

 

最初の敵にらんまが身構えた。

 

「あぁ、そうだな。雑魚モンスターだけど、油断はできないぞ」

 

ウォータースライムたちが、オレたちに向かって一斉に水の弾を放ってきた。しかし、スピードは遅く、簡単に避けることができた。

 

「これくらいなら楽勝だな!」

 

オレは剣を振りかざし、近くにいるウォータースライムを一掃した。その瞬間、ウォータースライムは水の精霊石や回復アイテムを落として消えた。

 

らんまも槍を構えて、次々とウォータースライムを倒していった。

 

「そうだな。槍で突いても、斬撃でも十分倒せるから問題ない」

 

オレたちは会話を交わしながら、次々とウォータースライムを倒していった。数が多いことが特徴のウォータースライムだが、オレたちの連携で短時間で全滅させることができた。

 

「さぁ、これでウォータースライムたちも片付けたし、水の神殿に向かおうぜ、らんま」

 

「うん、そうだな。さっさと進んで、水神の盾を手に入れよう」

 

それから、数分後、先へ歩き続けると、突然水の精霊、ウォーター・エレメンタルが現れた。その身体は流れる水でできており、水流を操り強力な水流でオレたちを攻撃してくる。

 

「気をつけろ、らんま!」

 

オレが叫んだ。

 

「任せろ!」

 

らんまは、槍でウォーター・エレメンタルに挑む。ウォーター・エレメンタルは自身が構成する水を操ることで、姿を消したり、身体を硬化させて防御力を高めたりすることができるはずだ。

 

「くそ、こいつ、姿が消えたぞ!」

 

「大丈夫、オレが見つけるから!」

 

オレは、ウォーター・エレメンタルの動きを目で追いかけ、見つけた隙をらんまに伝える。らんまはオレの指示に従い、槍でウォーター・エレメンタルを攻撃する。何度かの攻撃でウォーター・エレメンタルは倒れ、消え去っていった。

 

「よし、これで一匹倒せたぞ!」

 

「よくやった、らんま!」





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当作品『女らんまと異世界冒険記』が
3月27日のR18カテゴリ、日間ランキング1位を獲得しました!
ランキング1位になれたのは、皆様のおかげです。本当にありがとうございます!


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5-15.アクア・メイジとの激戦

ウォーター・エレメンタルの次に現れたのは、アクア・メイジ。水を操る魔法使いで、遠距離から氷や水の魔法で攻撃してくる。また、広範囲の水の壁や渦潮を作り出し、オレたちの移動を妨害することもある。

 

「これは厄介だな……、でも、今、オレはあぶない水着を着ているんだ!」

 

アクア・メイジが詠唱をはじめ、水系の魔法を飛ばしてきたが、らんまが寸前でガードして、跳ね返した。

 

「へっへへー、どんなもんでい!」

 

「ほらな、やっぱり着ておいてよかったろ? 次からは、素直にすぐに着替えろよ、らんま」

 

「うるせぇやい!」

 

らんまは顔を真っ赤にして、オレに槍を向けてきた。

 

アクア・メイジには、なんの話のことかわからないだろう。

 

そして、オレたちとアクア・メイジの激しい攻防は続いた。

さっきのウォーター・エレメンタルやウォータースライムらよりも、数段強い。

アクア・メイジは非常に賢く、戦闘中に戦術を変えることもあるため、対応が難しい。オレはアクア・メイジの氷や水の魔法をかわしながら、相手の攻撃パターンを読むことに集中した。

 

次第に、アクア・メイジの動きにパターンがある事がわかった。かなりの高速詠唱を行なってくるが、数発、オレたちに食らわせた後には、隙ができている。そのときに詠唱貯めを行なっているように見えた。

なら、それを利用するしかない……!

 

「オレ、アクア・メイジの動きがわかったかも!」

 

「よし、じゃあその隙を狙って行くぜ!」

 

オレがアクア・メイジの動きを読み、魔法攻撃すべてを、オレに被弾させた。そして、絶好のタイミングでらんまに合図を送った。

 

「らんま、今だあーーー!!!」

 

らんまは、タイミングを見計らって槍でアクア・メイジを攻撃した。その一撃はアクア・メイジに効果があり、動きが鈍っていく。

 

「これだ!オレたちのチャンスだ!」

 

オレは、アクア・メイジに向かって突進し、剣で攻撃を仕掛ける。アクア・メイジは、その攻撃をかわそうとしたが、間に合わずにダメージを受ける。

 

「よし、もう少しで倒せるぞ!」

 

オレとらんまは、息を合わせながらアクア・メイジに追い詰めていく。そして、ついにアクア・メイジを倒すことができた。

 

「やったぞ、らんま!」

 

「うん、オレたち、いいチームだな」

 

オレたちは、疲れた体を休めるため、一度ダンジョンの途中で立ち止まった。周りを見渡すと、水の神殿への道はまだ遠く、これからも試練が待っていることを感じる。

 

「なかなか、歯ごたえのある敵だったぜ」

 

らんまはあぶない水着姿で胸を張った。らんまの大きな乳房がぽよんと柔らかそうに揺れた。まるでウォータースライムのように。

 

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5-16.水神の盾を手に入れろ

オレたちが水の神殿に到着した時、目の前には美しい石造りの建物がそびえ立っていた。神殿の中に入ると、高い天井には魚や水の精霊が描かれており、壁には滝が流れている。そのさらさらとした音に、どこか神聖な雰囲気が漂っていた。

 

中央の泉の真ん中に祀られていた水神の盾は、青く輝く神秘的な光を放っていた。オレたちはその盾に手を伸ばし、触れようとした瞬間、突如モンスターが湧き上がった。

 

「な、何だ!? どこから出てきたんだ、こんなモンスター!」

 

「気を付けろ、らんま! こいつはハイドロ・デビルだ!」

 

湧き上がったモンスター、ハイドロ・デビルは強力な水属性の悪魔だった。高い耐久力と攻撃力を持つ悪魔系のモンスターだ。

見た目は、その名前が示すように、水属性の悪魔を思わせる独特の特徴を持っていた。身長は約2メートルで、筋肉質ながらも流れるような曲線を描く体つきをしている。頭部には大きな角が二本生えており、顔立ちは悪魔そのものだった。黒い翼を背中から生えていた。

 

「くそっ、こいつは手ごわいぞ!」

 

魔法を使って周囲の水分を操り、水の槍や氷の刃でオレたちを襲ってきた。さらに、湿気を利用して自己回復能力を発揮し、オレたちのダメージを無効化も行なってきた。

 

オレは雷撃魔法を駆使し、らんまは槍と蹴りを駆使して戦った。しかし、ハイドロ・デビルの回復能力に手こずってしまい、なかなかダメージを与えられなかった。

 

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「達也、何かいい方法はないか? このままじゃ倒せないぞ!」

 

「分かってる! でも、どうすれば……」

 

オレは必死に考えた。ハイドロ・デビルの回復能力は湿気によるものだ。だとしたら、湿気を奪えば弱点を突けるはずだ。

 

「らんま、聞いてくれ! こいつの回復能力は湿気によるものだ。だから、湿気を奪えば弱点を突けるはずだ!」

 

「なるほど! じゃあ、どうやって湿気を奪うんだ?」

 

「オレが火属性の魔法で湿気を減らす。その隙に、お前が一気に攻撃してやるんだ!」

 

「了解! やってみよう!」

 

オレは火属性の魔法を詠唱え、ハイドロ・デビルの周りの湿気を減らし始めた。炎が舞い上がり、湿気を追い払うように熱を放つ。ハイドロ・デビルは苦しそうな表情を浮かべ、その回復能力が弱まっているのがわかった。

 

「今だ、らんま!」

 

オレが火属性の魔法で湿気を奪う間に、らんまは槍を構え、突撃の準備をしていた。そして、オレの合図で、彼は猛スピードでハイドロ・デビルに向かって突進した。

 

「くらえっ!」

 

らんまの槍がハイドロ・デビルの体に突き刺さる。その瞬間、モンスターは悲鳴を上げ、痛みに苛まれていた。しかし、まだ倒れない。オレは魔法で攻撃を続け、らんまも槍と蹴りを駆使してハイドロ・デビルにダメージを与え続けた。

 

「達也、もう少し! このまま突っ走ってやろう!」

 

「おう!」

 

オレたちの連携攻撃が功を奏し、ついにハイドロ・デビルの動きが鈍くなりつつもあったが、決定的なダメージを出せないままだった。

 

そのとき、オレの目に映ったのは、ハイドロ・デビルの水魔法を跳ね返すらんまだった。

 

時折、らんまの拳には水魔法が蓄積されているようにも見える。

そして、そのパンチではダメージが入っていない。

 

オレはらんまに向かって、叫んだ。こうなれば、いちかばちかだ!

 

「らんま、槍を捨てろ!」

 

オレの咄嗟の判断に驚いたらんまに、さらに叫んだ。

 

「オレに考えがある。槍を捨てて、拳に意識を集中させてくれ」

 

「拳に意識を集中……? わかった!」

 

らんまは槍を投げ捨て、拳に意識を集中させた。

 

オレは最後の力を振り絞り、強力な火属性の魔法を放った。ただし、ハイドロ・デビルではなく、らんまにだが。

 

「らんまぁあーー、これを拳に秘めろ! 熱く燃え盛る業火よよ、我が手に集い、らんまの拳に宿れ!」

 

オレが放った業火はらんまの拳にめがけて、うなりをあげて飛んでいった。

 

それが、らんまの拳に宿った。

 

「それで、ハイドロ・デビルに圧倒的なダメージを出せ!らんまぁあー!」

 

「うおおぉおーーーっ!!!!」

 

【挿絵表示】

 

らんまとしても、かなり意識を集中させる必要があったのだろう。燃え盛る拳を一撃、襲いかかってきたハイドロ・デビルにぶち込んだ!

 

らんまの拳から離れた炎がハイドロ・デビルに襲いかかり、その身体が焼け焦げていくのが見えた。やがて、ハイドロ・デビルは力尽き、倒れ伏して消滅した。

 

「やった……やった……やった……」

 

その場でヘナヘナと崩れ落ちるらんま。あまりの威力に本人が一番、驚いているようだった。

 

「やったな!らんま」

 

しばしの沈黙の後。

 

「うおぉおい!!達也。いきなり、あんな技、あぶねえじゃねーか、一歩間違えば、オレが死ぬとこだったぞ」

 

「いや、ごめんごめん。でも、らんまのそのあぶない水着なら、オレの呪文も受け付けないとおもってさ?」

 

「そ、そうか……、で。でも、やったな!すげえ威力だった」

 

オレたちは互いに笑顔で拳をぶつけ合った。

水神の盾を無事に入手したオレたちは、水の神殿を後にした。



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5-17.報告・水神の盾とウェスティリア王

オレとらんまは、水神の盾を手に入れた後、ウェスティリアの王宮へと戻った。布のカバーを被せた水神の盾を大事に持ちながら、オレたちは意気揚々と、王の間に入りました。

 

水神の盾を取ってくるのは、極秘任務だったため、兵士が席を外した後、オレは布を取り、水神の盾をウェスティリア王へと見せた。盾全体に美しい青い光沢があり、水のように見える盾。それが水神の盾だ。

 

【挿絵表示】

 

「ウェスティリア王、無事に水神の盾を手に入れることができました!」オレは、誇らしげに盾を差し出しました。

 

「おお、達也殿、らんま殿、見事な成果だ!この盾はウェスティリアを守るために必要なものだ。お前たちの活躍に感謝する。」

 

王は、オレたちに感謝の言葉を述べ、盾を受け取ると、大事そうに王座に置いた。

 

「この盾は私が大切に保管しよう。」

 

次の任務もあることを聞いておかねばならない。他国との戦争を止めるために独自で動くことも考えられるが、それだと、このウェスティリアからの支援が受けられない。なら、まずはウェスティリア王の駒として動くべきかと思った。

ずるい考えではあるが、もしも、オレたちの考えと任務が合わなければ、途中で変えればいいだけだ。選択肢は多いほうが良い。

 

「次の任務は何でしょうか、陛下?」

 

王はしばし、考えた後、次の任務を与えてきた。

 

「レスランドにも、神の復活を阻止するために様子を見に行ってほしい。」

 

「なるほど。レスランドですか、先日、エルフェアルも少しだけ覗きましたので、レスランドも非常に気になっておりました」

 

そこで、ウェスティリア王はレスランドについて詳しく説明してくれた。

 

「レスランドは世界の食糧庫で農牧地が広がり、食料輸出も盛んな国だ。王都も繁栄していて、まさにグルメな国と言える」

 

「グルメ……?! ……ごくっ」

 

食いしん坊のらんまが、グルメな国というワードに反応した。

 

「ふふふ、色々と美味しい料理もあるから、楽しむと良い。一方で、平地が多く資源が不足しており、特に木材が足りておらず、エルフェアル森伐採で過去に何度も揉めている。ただし、グランゼンほど、他国に攻めるような真似はしない」

 

「ふむ……、それでレスランドの神について調べてくれば良いのですね」

 

「そういう事になる、もしも、神が復活していれば、すぐに私へ教えてくれ」

 

王は、オレたちに宿泊券を渡してきた。

 

「これは?」

 

「これはウェスティリアとレスランド国境近くの旅館の宿泊券だ。達也とらんまには、大変、世話になっているからな。旅館はウェスティリア領だが、料理長はレスランド出身で味は絶品だ。ゆっくり楽しんでから、レスランドへ向かいなさい。」



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5-18.国境の旅館で懐かしのひととき

これまでのあらすじ

達也とらんまは、ウェスティリア王国の王から水神の盾を手に入れる極秘任務を受け、無事に盾を入手した。二人は王宮へ戻り、ウェスティリア王に盾を見せて感謝され、その後、王から次の任務を聞かされた。ウェスティリア王はレスランド国で神の復活を阻止するための様子を見に行くように、達也とらんまへと命じるのであった。


「これはウェスティリアとレスランド国境近くの旅館の宿泊券だ。達也とらんまには、大変、世話になっているからな。旅館はウェスティリア領だが、料理長はレスランド出身で味は絶品だ。ゆっくり楽しんでから、レスランドへ向かいなさい。」

 

オレとらんまは、感謝の言葉を述べて、ウェスティリア王宮を後にした。宿泊券を片手に、オレたちはウェスティリアから北上して、レスランドとの国境付近の旅館へと向かった。歩いていくうちに、和風の建物が見えてきた。

 

「おお、らんま、ここはなんだか元の世界みたいな雰囲気だな。」

 

オレは、懐かしそうに旅館を眺めた。

 

「そうだな、達也。ここでゆっくり休んで、次の任務に備えようぜ。」

 

らんまも、同じ気持ちだった。

 

旅館に入ると、その高級感が伝わってきた。。案内された部屋は、畳敷きで、オレたちに懐かしさを感じさせた。宿泊客はオレとらんまだけのようだった。

 

まさにVIP待遇。

 

さすが、ウェスティリア王直々の任務の報酬だ。

 

夕食時には、美味しそうな料理が並んだ。

 

「うわ、これはすごいな。こんなに豪華な料理、久しぶりだ。」

 

らんまは、目を輝かせながら料理を眺めていた。

 

「まさかこんなところで、俺たちの元の世界の味を堪能できるなんてね。らんま、これ食べてみろよ。懐かしい味だぜ。」

 

オレは、らんまに箸を差し出しました。

 

「おお、これは美味い!ありがとう、達也。」

 

らんまは、満足そうに笑っていた。

 

そんなオレたちの様子に、料理長が近寄ってきた。

 

「お客様、いかがでしょうか?私は、和風料理が得意なんです。皆様に喜んでいただけると嬉しいです。」

 

料理長の言葉に、オレとらんまはうれしそうに頷いた。

 

「料理長、本当に美味しいです。こんなに素晴らしい料理を頂けるなんて光栄です。」

 

「ああ、俺もそう思うよ。ありがとう、料理長。本当に感謝してる。」

 

オレたちは、料理長に感謝の言葉を伝え、夕食を楽しんだ。

 

食事を終えたオレたちは、風呂で汗を流すことにした。

 

風呂場に入ると、大きな湯船が広がっていた。オレたちは、疲れを取るために、ゆっくりと湯に浸かった。

 

「達也、こんな待遇、恵まれすぎてるんじゃないかと思わないか?」

 

【挿絵表示】

 

 

らんまは、湯船から立ち上がり、心配そうに言った。

 

「確かに、普通じゃないほどの待遇だけど、今回の任務はウェスティリア王直々だからな。それに、これまでの戦いでかなり疲れているんだ。少しの贅沢は許されるんじゃないか?」

 

オレは、らんまを励ました。

 

「そうだよな、達也。でも、こんなに贅沢な生活を送ってると、次の戦いが怖くなってくるんだよね。」

 

らんまは、不安そうに話し続けた。

 

「心配するな、らんま。ここでゆっくり休んで、また力を蓄えよう。それに、お互いに助け合っていれば、きっと大丈夫だ。」

 

オレは、らんまに安心させる言葉をかけた。

 

「ありがとう、達也。お前の言う通りだ。お互いに助け合って、次の任務も乗り越えよう。」

 

らんまは、オレの言葉に元気を取り戻し、笑顔で頷いた。

 

オレたちは、風呂でさらにお互いの絆を深め、疲れを癒すことができた。

 

「らんま、ここでゆっくり休めて良かったな。」

 

◆◇◆◇

 

その後、部屋で落ち着いたが、オレの股間は、もう、らんまとしたくてたまらなくなっていた。久しぶりに野宿でもないし、こんな広い部屋だ。

 

らんまを布団の上にうつ伏せにさせて、手を伸ばす。

 

「らんま、疲れてるだろ、マッサージしてやるよ」

 

「おお、そうだな、達也の手つきなら今日も疲れが取れるさ。」

 

らんまは、オレの言葉に感謝の笑顔を見せ、布団にうつ伏せになった。オレは、優しくらんまの肩から背中にかけてマッサージを始めた。

 

「らんま、力を抜いて、リラックスしてね。」

 

オレは、らんまの緊張をほぐすように、指圧の要領で筋肉をほぐし始めた。

 

「ああ、達也の手が気持ちいい。本当にありがとう。」

 

らんまの声は、だんだんとリラックスしていく様子が伝わってきた。オレは、らんまが十分にリラックスできるよう、丹念にマッサージを続けた。

 

 

そして、オレとらんまは当然のようにセックスをはじめた。

 



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5-19♥.激情の夜、らんまとのハーモニー

オレは畳の部屋でらんまと寄り添い、布団の上で安らぎを感じていた。らんまの髪の香りが心地よく、このまま時間が止まればいいと思った。

 

らんまもオレに微笑みかけ、その瞳には愛情があふれていた。そんならんまと目が合い、オレたちは無言のままお互いを求め合っていた。

 

オレはらんまの頬に手を伸ばし、柔らかい肌をなでる。らんまはオレの手のひらに顔を預け、心から安らいでいるようだった。その瞬間、オレたちの唇が自然と重なり、キスをし始めた。

 

らんまの唇は甘く、やさしく触れ合う。キスは徐々に情熱的になり、オレたちの心が一つになっていく感覚があった。らんまとの愛を確かめるかのように、互いの唇を重ね合わせた。

 

「らんま、このままじゃ、発情してしまいそうだ。」

 

「いいぜ、今夜はいっぱい発情しちまおうぜ。二人きりだしさ」

 

【挿絵表示】

 

らんまは、興奮した呼吸でささやくように言いました。

 

らんまとの愛の時間がはじまった。オレたちは、真剣に愛し合い、互いに本当の気持ちを抱き合いました。布団の上でオレとらんまは、一体となるように絡み合い、愛を確かめ合った。

 

「らんまとこんな風に愛し合っていると、他の女性なんて気にならないよ。」

 

オレは、本心から愛を告白した。

 

愛し合った。

 

らんまは、オレにキスし続けながら、欲望に身を任せ、快楽を追い求めてきた。

 

オレは見せつけられた巨乳を全力で味わう。

 

「わっ、達也っ、あんっ、くんくんっ, おっぱい…あんっ、あぁぁ、もう、我慢できない」

 

らんま、満面の笑みで達也に迫り、目を離すことなく、一途な愛を求めてきた。オレたちの愛し合いはより濃密になっていく。

 

「あぁっ、達也、気持ちいい…あん、もっともっと欲しい」

 

繰り出す反応に、オレも吸い込まれるように快楽を追求し続ける。

 

オレは両手でらんまの大きな胸を揉み回し、激しく責め立て始めた。張りのある乳房を揉みしだかれると、胸元からせりあがる荒い息遣いをらんまは漏らしはじめた。

 

「あぁ、らんまのおっぱい、でっけえ、、でっけええ、でっけえええーー!」

 

そして、らんまの乳首を指で転がし、同時にもう片方の乳首を強く摘まむと、らんまからはさらに大きな喘ぎ声が漏れる。

 

「あぁ、達也、もっと激しくして……」

 

「いいぜ、エロらんま、もっともっと激しくしてやるよ!今夜はさ!!」

 

つい、オレのS部分が開花してしまう。オレとらんまは、どちらもSとMになれる。

 

エロらんまのお望みどおり、膨らんだ胸を離さず、そのまま乳首を吸い始めた。らんまからは、身体をくねらせるような快感の声が漏れ、オレもその様子に興奮を覚えずにはいられない

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…!」

 

「奏でてやるぜ、オレとらんまの愛のハーモニーってやつをよぉぉ!!」



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5-20♥.エロらんまと達也の夜

そしして、いきりたった肉棒をらんまの中に挿入し、オレは、らんまの体を求めて猛攻を仕掛けた。

 

「おらぁ、、らんま、いくぞ!!!おらぁ!らんま!!おらぁあ!らぁあ!!」

 

「あっ、達也、もう…あぁ、もっと突いて…あっ、いいっ、いいっ、いいっ…」

 

らんまは感じる度にオレの名前を呼び、悶え狂った。

 

オレは、らんまの欲望にあわせ、突き上げる度に巨乳おっぱいを揉みながら、舌で乳首を舐めた。互いの愛情に全身を任せ、オレたちは一体となっていく。

 

「あぁ、達也っ、気持ちいい…あっ、もう、たまらない、へんになっちまうよぉおお」

 

「今夜はオレの気が済むまで、セックスさせてもらうからな!らんま、覚悟しておけ」

 

らんまはうなずき、身を震わせた。

 

オレたちは、まだ止められないほどの欲望を感じ、再び激しく愛し合うことに決めました。

 

「らんま、もっと欲しい、もっと感じたい、命をかけて愛している」

 

「達也、オレもね、達也しかいない……」

 

オレたちは、お互いの欲望に満たされながら、より深く、より激しく、そしてより濃密に愛し合った。

 

何度も何度も……。

 

オレは、らんまの中に深く突き込み、激しく動いた。らんまは、ピストンの動きに応じ、悶え狂う。

 

「あぁ、もっと、もっと…達也っ、気持ちいいっ、あぁっ」

 

より激しい快感を求め、対面座位の体位を試みることにした。

 

オレは、まず洗練された動きでらんまを責め立て、らんまの吐息を引き出します。そして、らんまはオレの股間に跨り、徐々に身体を揺するように動いた。

 

「あっ、もう、達也っ、気持ちいいっ、あぁっ」

 

らんまは責められることでいっそう悶え、身体に時折すべり落ちる息遣いを感じながら、快感にふるえ上がった。

 

「らんま、そのままでいてくれ」

 

オレは、ひそかにらんまの耳元で囁き、らんまの快感を高めた。濡れた陰部を指でまさぐり、らんまをよりいっそう悶絶させました。

 

「あっ、もう、達也っ、たまらないっ。あっっ、ああッ! あっあっ、あっッ、ああっ! あッあッあアァアアアッ!!」

 

すがりつくような声で懇願するらんまを力強く抱きしめた。身体は、オレの上で震え、快感を受け止めさせた。

 

その瞬間、オレたちはお互いを見つめ合い、ひとつになったかのように深く深く結ばれた。

 

らんまは、愛に狂わされ、喘ぎ声をあげての動きに応えてきた。オレは、らんまの中に精を放出し、深い愛のあと、ひとときの静けさに包まれた。

 

しかし、オレたちは衝動に溺れ、再び愛に溺れます。らんまは体を曲げて、チンポを味わいつくすように動き、オレはらんまの中に力強く突き込み、彼女を責めた。

 

【挿絵表示】

 

「あぁ、達也、もっと、もっと責めてくれて、いいからな」

 

「あぁ、わかってるさぁあ、、らんまぁああーーっ!」

 

らんまとの生ハメセックス、最高だ。

 

「達也、抱きしめて……もっと強く、そのままで……」

 

「らんま、君は美しい。もっと、見せてくれ!」

 

達也はらんまの胸を揉みしだきながら彼女の唇にキスをした。オレたちは熱くなった性器で繋がっていた。

 

「あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……ひぁあっっ!子宮をコンコンって叩いてるぅううう!」

 

らんまの淫らな言葉に、激しくらんまを責め立てた。

 

「らんま、君の中に射精する!」

 

オレは宣言した。

 

「いいぜ、きやがれってんだあああーー!!無差別格闘早乙女流のエロマンコは逃げも隠れもしねえええーーー!!」

 

「その無差別格闘早乙女流のエロマンコを道場破りならぬ、子宮破りしてやるあぁあ!」

 

「望むところでい!!!!」

 

オレは、らんまを完全に孕ませるため、最後には正常位をチョイスし、深く彼女の中に射精した。

 

「らんま、君を愛している!」

 

「達也、オレもぉおーー!」

 

オレたちは、何度も愛し合い、このサラバトの地で深い夜を過ごした

 

心も身体も深く結ばれ、千里を超える愛の結晶を築き上げた。

 

オレとらんまの愛し合いの熱さは、これからも深まり続け、永遠に続いていく。




ここまで読んで下さり、誠にありがとうございました。
少しでも気に入ってくださいましたら、評価付けくださいませ。
とても励みになります、ぜひお願いします。

評価付け

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物語は各部ごとに独立したエピソードで構成されており、前の部を読まずに楽しむことができます。もちろん、全ての部を読むことでより深い世界観に浸ることができますが、飛ばし読みも大歓迎です!

■第二部・『集結!伝説のパーティ編』作品紹介

【挿絵表示】

港町ソイツェストで喫茶店を営み始めた達也とらんま。しかし、二人の平穏な日常は長くは続かない。世界各地で巻き起こる怪事件に巻き込まれ、達也とらんまの新たな冒険が始まる。
暗躍する魔導師と戦う伝説のパーティをテーマにした冒険ファンタジーです。
賢者アムや魔剣士パラムも登場します


■第三部・『四聖獣討伐編』作品紹介

【挿絵表示】

女神フレイヤからの依頼で、達也とらんまは現代日本と異世界を行き来しながら四聖獣の封印を解く壮大な任務に挑む。果たして二人は異世界の平和を取り戻すことができるのか?そして、達也とらんまの運命が交差していく……。


■第四部・短編『アッサラーム編』作品紹介

【挿絵表示】

達也とらんまは、日常に飽き足らず新たな魔法を覚えるため、伝説のジャマールの霊魂石を求めて砂漠の街アッサラームへと向かう。果たして、二人はレアモンスターを倒し、目的の宝石を手に入れることができるのか?


■第五部・『神々に愛され地サラトバ編』作品紹介

【挿絵表示】

神々に愛されし地・サラトバ地方への冒険の招待を受け、美しい水の国・ウェスティリアへ向かった達也とらんま。青く澄んだ川が縦横に流れるウェスティリアは、水の恵みによって繁栄し、国内外の様々な文化が交流する場となっていた。やがて、大戦争が始まり、二人もその渦中に巻き込まれていく……。
四カ国からなる新たな大陸を舞台に達也とらんまが冒険を繰り広げます。

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5-21☆.真夜中の訪問者

レスランドとウェスティリアの国境付近の和風の旅館にオレとらんまは泊まっていた。

オレは一人目を覚ましてしまった。どうやら夢を見ていたらしい。隣で添い寝しているはずのらんまを探すと、なんとその隣にいたのは、八宝斎だった。

 

驚いて飛び起きるオレ。八宝斎は、らんまの身体に抱きついていた。

 

「てめえは、八宝斎! さっさとらんまから離れろい」

 

「嫌じゃ、嫌じゃ。らんまちゃんからは離れられんわい」

 

そんな子供じみた冗談を言われ怒りに震えるオレ。すぐさま、殴りかかったが、八宝斎は寸前で瞬間移動のようにして消えた。

暗闇の中、らんまを起こす。

 

「らんま、はやく、起きろ。八宝斎が現れた」

 

「はぁ?じじいが、こんなところにいるわけねーだろ」

 

まだ、眠気まなこな、らんまの頰をペシペシと叩いて、起こした。

 

すぐにまた、八宝斎が現れ、オレとらんま相手に勝負を挑んできた。

 

八宝斎と素手で戦い始めるオレたち。寝どころに置いておいた武器もどこかに消えていた。

 

八宝斎は実戦型格闘技「無差別格闘流」の創始者で、らんまや早乙女玄馬、天道早雲の師匠でもあり、極度のスケベだが、その強さは本物だ。基本的な性格もわがままにして尊大、傍若無人、おまけにいたずら好きとなかなかに強烈な老人だ。

 

キセルを巧みに使ってオレを攻撃してくる八宝斎。

 

オレとらんまは、八宝斎との戦いに全力を尽くした。しかし、八宝斎は瞬く間に身を翻し、キセルでオレたちの攻撃をかわしていく。

 

「くそっ、このじじい、本当に強いな!」

 

【挿絵表示】

 

らんまも息を切らしながら、八宝斎に立ち向かっている。

オレたちは裸で寝ていたので、当然、今も裸だ。

 

「達也、左右から攻めてみようぜ!」

 

「いい考えだ、やってやろう!」

 

オレとらんまは、左右から八宝斎に迫る。らんまは素早い蹴りを繰り出し、オレは強力なパンチを放つ。しかし、八宝斎はまるで風のように身をかわし、反撃を狙ってくる。

 

「ふっ、この程度の攻撃では、この八宝斎にはかなわんぞ!二人とも、まだまだよのう。どれ、久しぶりに稽古をつけてやるとするか」

 

八宝斎が、オレとらんまの攻撃をキセルで促しながら、叩き返してくる。

こっちは、二人がかりだっていうのに、まるで歯が立たない。

 

せめて、魔法が使えれば、チャンスを掴めるのかもしれないが、ここだと、この旅館が燃えてしまう可能性もある。

 

次第に息が上がっていくオレたち。

 

【挿絵表示】

 

「達也、何か考えがあるか?」

 

らんまの問いかけに、オレは瞬間的に考える。

 

「らんま、八宝斎の攻撃をかわすタイミングで、同時に蹴りを繰り出そう。その隙に、オレがパンチを決める!」

 

 



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5-22☆.激闘・裸の大乱戦

 

オレとらんまは、左右から八宝斎に迫る。らんまは素早い蹴りを繰り出し、オレは強力なパンチを放つ。しかし、八宝斎はまるで風のように身をかわし、反撃を狙ってくる。

 

「ふっ、この程度の攻撃では、この八宝斎にはかなわんぞ!二人とも、まだまだよのう。どれ、久しぶりに稽古をつけてやるとするか」

 

八宝斎が、オレとらんまの攻撃をキセルで促しながら、叩き返してくる。

こっちは、二人がかりだっていうのに、まるで歯が立たない。

 

せめて、魔法が使えれば、チャンスを掴めるのかもしれないが、ここだと、この旅館が燃えてしまう可能性もある。

 

次第に息が上がっていくオレたち。

 

「達也、何か考えがあるか?」

 

らんまの問いかけに、オレは瞬間的に考える。

 

「らんま、八宝斎の攻撃をかわすタイミングで、同時に蹴りを繰り出そう。その隙に、オレがパンチを決める!」

 

「いいぜ、やってみよう!」

 

オレとらんまは、再び八宝斎に挑む。八宝斎のキセルの攻撃が迫るが、オレたちは息を合わせてかわし、同時に蹴りを繰り出す。そして、その隙にオレの正拳突きが八宝斎に直撃する。

 

「ぐぬぅ…!」

 

八宝斎は、驚きの表情を浮かべながら、後退する。しかし、まだまだ闘志は消えていない。

 

「なかなかやりおる。だが、まだまだ甘いわ!」

 

再びキセルを振るい、オレとらんまに襲いかかる八宝斎。しかし、オレたちも闘志を燃やし、一歩も引かずに立ち向かっていく。

 

「これでも、喰らえ! 元祖無差別格闘流奥義・八宝大華輪じゃぁー!」

 

八宝斎お手製の花火爆弾をらんまに向かって、投げた。炎の魔法も上乗せしているのか、らんまの姿が炎風に包まれた。

 

「だぁああー、あちゃ、あちゃ、あちゃあああーー、水、水、水ぅう!」

 

オレは急いで、水の魔法を詠唱し、らんまを炎から救出した。

 

オレは、らんまが炎に包まれたのを見て、すぐに水の魔法を詠唱し始めた。焦る気持ちを抑え、集中して魔法の言葉を口にした。

 

「アクア・リブリウム!」

 

オレの言葉と共に、強力な水の流れが指先から飛び出し、らんまの周りの炎を一気に消し去った。炎が消えると、らんまは火傷を負った様子もなく、ただ驚いた顔をして立っていた。

 

「達也、助かったぜ…ありがとう」

 

らんまが感謝の言葉を言うと、オレは安堵の表情を見せた。

 

「大丈夫か、らんま?」

 

「ああ、大丈夫だ。お前のおかげで、火傷もないぜ」

 

「あたり前だ、らんまの素肌に傷つけられっかよ」

 

【挿絵表示】

 

オレとらんまは、再び八宝斎に向き合った。炎を使った攻撃で、八宝斎も少し驚いた様子だったが、まだまだ闘志は消えていない。




野外セックスシーンを作ってみたくなり
第一部・成長の章・第39話『猫らんま』を大幅に書き足しました。
挿絵もたくさんありますので、良ければ、ご覧ください。

39♥.猫らんま/青空セックス


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5-23☆.温泉決戦!霊魂石を巡る戦い

間一髪・火だるまになりそうだった。らんまを助けたオレは、八宝斎と向き合っていた。

 

「ほほう、達也も水の魔法を使いこなせるようになったか。だが、そんなもので倒せるほど、この八宝斎は老いてはおらんわい」

 

八宝斎は、再びキセルを振るい、オレとらんまに襲いかかる。しかし、オレたちも闘志を燃やし、一歩も引かずに立ち向かっていった。

 

「では、達也の魔法を使って、全力を出せるように場所を変えるかのぅ、こっちへ着いてこい!」

 

「八宝斎、どこに行くつもりだ!」

 

「ふふ、それはお楽しみだな。」

 

追いかけながら、八宝斎の狙いについて考えを巡らせるオレ。逃げていく八宝斎を追いかけていくオレたち。

 

しかし、旅館に従業員の姿はない。無人の旅館をオレたちは八宝斎を追いかけていった。

 

「おい八宝斎、お前の狙いは何だ!」

 

「ふふふ、それはじゃな……」

 

八宝斎は得意げに笑いながら言った。

 

「この“ジャマールの霊魂石”だ。それを手に入れれば、魔皇からお礼をもらえるのさ。」

 

ジャマールの霊魂石を見せつけてくる八宝斎の言葉に、オレとらんまは驚きの表情を浮かべる。ジャマールの霊魂石はアッサラームでオレが入手したレアアイテム。持っているだけで魔力を増強させる品だが、そこまで貴重なものではない。この世界に数十と出回っているはずだ。

 

「何だって? そんなものが必要なんだ?」

 

「達也のジャマールの霊魂石と引き換えに魔皇がワシにブラジャーやパンティを大量にくれるって約束したんじゃ」

 

オレたちは、八宝斎を追いかけて、とうとう旅館の温泉浴場にたどり着いた。蒸気に包まれたその場所で、八宝斎は得意げに笑っていた。

 

「ここで、決着をつけようじゃないか。この温泉が最後の舞台だ」

 

「まったく、お前はいつまでスケベ心を抱いているつもりだ?」

 

「スケベ心は人生のエネルギーじゃ。それを忘れたら、死んだも同然だわい」

 

【挿絵表示】

 

オレとらんまは、八宝斎に挑むために戦いの構えを取った。温泉浴場だからこそ、達也は自分の魔法を思い切り使える状況だった。

 

戦いが始まり、八宝斎はキセルを振るってオレたちに襲いかかる。しかし、オレは水の魔法を使って八宝斎の攻撃をかわし、らんまも素早い動きで跳び回って反撃を狙う。

 

【挿絵表示】

 

「さて、達也よ。勇者の魔法を使ってみせるがいい!」

 

八宝斎の挑発に応えるように、オレは雷の魔法を詠唱し始めた。

 

「あぁ、いいぜ、見せてやるよ、勇者魔法をな! ライトニングボルト!」

 

オレの魔法が発動し、八宝斎に向かって強力な雷が放たれる。しかし、八宝斎は機敏に身をかわし、雷を避ける。しかし、それは計算済みだった。

 

オレは一発目は威力を下げ、二発目の詠唱を終えていた。

それをらんまの拳へと放った。

 

「らんま、次はお前だ! 雷を拳に充電して、強烈な一撃を与えてやれ!」

 

「任せろ、達也!」

 

らんまは、オレの雷の魔法を受け取り、拳に充電する。らんまの拳が夜空に光り輝きはじめた。そのまま、八宝斎に向かって突進していった。

 

【挿絵表示】

 

「よし、らんま! 今だ!」

 

らんまは、充電された拳を振りかざし、八宝斎に向かって振り下ろした。八宝斎は驚いた様子で、何とかかわそうとするが、らんまの拳は八宝斎の防御を突き破り、強烈な一撃を叩き込んだ。

 

「ぐぬぅ…!」

 

八宝斎は、その一撃で吹き飛ばされ、湯船の向こう側に激突した。しかし、なおも立ち上がり、ジャマールの霊魂石を掴んだまま逃げようとする。

 

「なるほど、無差別格闘流に勇者の魔法のコンビネーション攻撃か。なかなかじゃな。武器くらいは返してやろう。しかし、ジャマールの霊魂石は頂いていくぞ」

 

「くそっ、この一撃で倒せなかったか…」

 

オレたちは、八宝斎がジャマールの霊魂石を奪って逃げるのを見て、悔しさに顔を歪めた。

八宝斎が逃げていくと、その場にオレたちの武器防具がバラバラと落ちてきた。




野外セックスシーンを作ってみたくなり
第一部・成長の章・第39話『猫らんま』を大幅に書き足しました。
挿絵もたくさんありますので、良ければ、ご覧ください。

39♥.猫らんま/青空セックス


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5-24.カジノで大損?!

オレは夜中の和風旅館で八宝斎の奇襲をなんとからんまと共に追い払ったものの、ジャマールの霊魂石は奪われてしまった。気を取り直し、らんまと一緒に旅館を出発し、レストランドへと向かうことにした。

 

レスランドへと入ると、広大な農牧地が広がっていた。

 

ずいぶんと田舎な国なのかと思いきや、農牧地を越えると、レスランド都市部が遠くに見えてきた。オレもらんまも、この国での食事を楽しみにしていた。レスランドはグルメな国として有名だからだ。

 

王都を歩きながら、最初の食事の店を探した。どうせなら、この街で一番の店が良い。直感を信じて、雰囲気も良さそうな一軒の店を選んだ。店に入ってみて、メニューを開くと、その料金に驚いた。ウェスティリアでの食事よりも、ゼロが1つ多いのだ。

 

「らんま、見てみろよ、こんなに高いんだぞ。」

 

「ああ、オレも気付いてるってば。こんな値段じゃ、とても食べられねーよ。」

 

あまりお金を持っていないオレたちは諦めて、他の店にしようとするが、どの店も高かった。肩を落として歩くオレたちだったが、そんなとき、カジノが目に入った。

 

「おい、らんま。あそこにカジノがあるぞ。」

 

「ん? ああ、確かに。」

 

オレはらんまにカジノを指差し、二人で目を輝かせた。カジノで一攫千金、大儲けをして、レスランドで食事をしようと意気投合したのだ。

 

「じゃあ、オレたち、カジノで稼いで食事にしようぜ。」

 

「いいんじゃねえか。オレ、カジノなんか行ったことねえけど、やってやるよ。」

 

「まぁ、この無差別格闘流の早乙女らんまに任せておきなさい」

 

オレたちは決意を固め、カジノに入ることにした。華やかな雰囲気に包まれたカジノで、オレたちは興奮を抑えきれなかった。

 

【挿絵表示】

 

カジノの扉を開けると、目の前に広がるのは煌びやかな空間だった。シャンデリアが天井からぶら下がり、それに照らされる金色に輝く装飾が至るところにある。音楽が響き渡り、人々が陽気に踊っている様子や、ゲームに興じる様子が見える。オレたちはその光景に目を奪われながら、カジノの中へと進んでいった。

 

「おい、らんま。どのゲームから始める?」

 

「んー、オレはスロットマシンかな。あれ、どうせ運次第だろ?」

 

「それなら、オレはルーレットにしよう。こっちも運だけど、何となく勝ちそうな気がする。」

 

オレとらんまは、それぞれのゲームに挑戦することにした。スロットマシンで夢中になるらんまを見ながら、オレはルーレットテーブルへと向かった。

 

「おいおい、達也、勝ってるのか?」

 

「まだ分からないけど、なんとかなるさ。お前はどうだ?」

 

「オレ? まあ、イマイチだな。でも、まだ諦めねえよ。」

 

しばらくゲームに興じた後、オレたちはお互いの成果を確認した。オレはルーレットで若干の利益を上げることができたが、らんまはスロットマシンで大損していた。

 

「くそっ、オレの運はどこに行っちまったんだ?」

 

「落ち着け、らんま。これからだって、運が上がるかもしれない。」

 

オレはらんまを励ました後、二人でカジノを散策していると、モンスターバトルが行われている格闘場を見つけた。

 

「おい、らんま。あそこでモンスターバトルがやってるぞ。」

 

「モンスターバトルか。そういえば、カジノでこういうのもあるって聞いたことがある。」

 

興味津々で見ていると、格闘場では2体のモンスターが激しく闘っていた。1体は炎を操る赤いトカゲのような姿をしていて、名前は「ファイアーザード」。もう1体は氷を操る青い狼のような姿をしていて、名前は「アイスファング」だ。

オレはらんまと一緒にモンスターバトルの様子を見ていた。ファイアーザードの炎攻撃は強力で、一時は優勢に立っていたものの、アイスファングが氷でファイアーザードの足元を封じ、逆転勝利を収めた。

 

「おいらんま、アイスファング、強かったな。」

 

「ああ、でもさ、次の相手も楽じゃなさそうだぜ。」

 

次の対戦相手はサンダーコングという名前で、グランゼン出身でゴリラの姿をしていた。オレたちはアイスファングに残りのコインを賭けることにしたが、アイスファングはサンダーコングに圧倒され、大負けしてしまった。

 

「くそっ、また負けちまった。」

 

「まだ、諦めるのは早い。もう少し頑張ってみようぜ。」

 

オレたちはカジノの借り入れを利用して、負けを取り戻そうとルーレットやポーカーに挑戦した。しかし、結果は思うようにいかず、多額の借金を背負ってしまった。

 

「どうするんだよ、オレたち。こんなに借金しちまって。」

 

「落ち着け、らんま。なんとかなるさ。」



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5-25.バニーでバイト

オレはカジノでの大負けを悔やんでいた。らんまと一緒に借金を重ねてしまい、どうにも払えず困り果てていた。そんな時、カジノの支配人がオレたちのもとにやってきて、意外な提案をしてくれた。

 

「お二人さん、お支払いが難しいと聞きましたが、こちらのカジノで働いてもらえばいかがでしょうか?」

 

らんまは可愛らしくてスタイルも抜群だったから、支配人は彼女にバニーガールとして働いてもらいたいと言ってきた。らんまは当然、断りたかったが、どうやらその選択肢はなさそうだった。オレは、安い賃金ながらも、ボーイ役として働きはじめることになったのだ。

 

それから数日間、オレとらんまは泊まり込みでカジノで働くことになった。

 

「ったく、なんでオレが好き好んでバニーガールの格好して、酒やジュースを運ばなきゃいけないんだよ」とらんまがぼやく声が聞こえた。

 

【挿絵表示】

 

しかし、らんまのスタイルの良さは否定できず、客の入りも増え、支配人も大喜びだった。

 

一方のオレも、ボーイとして順調に働いていた。

 

夜も更け、カジノは賑わいを見せていた。らんまはバニーガールの姿で客たちに囲まれ、笑顔で接客していたが、時折、疲れた表情を見せていた。

 

「ふあーあ、あー、疲れた、疲れ」と休憩中に、らんまがオレの元へやってきた。着くなり、ぼやきが止まらない。

 

【挿絵表示】

 

「あと何日、働けばいいんだよ。そもそも、太古の巨人も復活しちまってるし、ここだって、そのうちグランゼンが攻めてくるんじゃないのか? そんなときなのにさ、呑気なことだよな、ここの連中は」

{IMG110268}

「まぁ、そういうなって。あと少しの辛抱さ」とオレは励ましてみた。

 

そのとき、らんまには指名が入った。

 

「らんまさーーん、17番テーブルにご指名です。すぐ行ってください」とスタッフが声をかける。

 

「はぁ〜い♡」と、らんまが、ぶりっこな声をあげると、オレは嫉妬心から、つい冷やかしてしまった。

 

「なにが、はぃ〜い♡だよ……、って、痛ぇえーっ!」

 

その瞬間、らんまがハイヒールでオレの足を踏んづけていたのだった。

 

「こら、らんま!」オレは苦笑いしながら怒りをこらえた。

 

17番テーブルへと向かおうと、らんまがオレから離れようとしたとき、モンスター格闘場のほうから悲鳴が聞こえた。

 

「きゃぁーー、モンスターが暴れはじめてるわ!どうなってるのよ、ここのカジノ」

「ああっ!モンスターが大暴れしてるじゃないか!どうなってるんだよ」

「助けてー!モンスターが暴れ出しちゃったよ!このカジノ、なんでこんなことになるの?」

 

客たちの間にパニックが広がり始めた。顔色が青ざめる者、椅子にしがみつく者、必死に逃げようとする者。カジノ内は一気に騒然となった。

 

恐怖に駆られた客たちが叫び声をあげるなか、警備員らは対処しようと、急いで向かっていった。

客たちの叫び声が響く中、カジノのスタッフたちも慌てふためいていた。何とか事態を収拾しようと奔走していたが、上手くいかない様子が続く。

 

「まさかこんなことになるなんて…モンスターがカジノを壊しちゃうわ!どうしてこんなことになったの?」

 

女性客が泣き叫びながら、友人にすがりついていた。彼女たちの目には恐怖が見て取れた。

 

カジノ内の混乱がピークに達していた。先ほどまでの和やかな雰囲気とは真逆に必死に安全な場所を求めていた。

 

オレとらんまは顔を見合わせた。

 

「どうやら、ご指名はあっちのほうみたいだぜ?」

 

「あぁ、そうだな。出番ってわけか♪」



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5-26☆.鉤爪のモンスター

オレとらんまは、カジノの中から突如として聞こえてきた大きな騒ぎに驚き、モンスター格闘場へと駆けつけた。そこには、大きな鉤爪が特徴的な一つ目のモンスター「クロウタロン」が暴れていた。対戦相手のモンスターは完膚なきまでに切り裂かれ、格闘場の警備員たちも手に負えず、その攻撃を振り払われていた。

 

クロウタロンは他の出場モンスターとは違い、圧倒的な魔力を放出しており、その恐ろしい姿にカジノの客たちは逃げ惑っていた。

 

「おかしいな、ここの格闘場は魔力を封じる結界を張っているから、あんなに凶暴かするわけがないのだけど……」

 

「じゃ、なんで、あいつ、暴れるんだよ」

 

正義感の強いらんまは、すぐにでも、この騒ぎを止めたいようだった。

 

「んなの、わからねぇよ、でも、オレたちが出ていくしかないよな……」

 

もちろん、このカジノは武器も入り口のクロークに預けなければならない。オレはボーイの格好のまま、らんまはバニーガールの格好のままで、格闘場へと飛び降りた。

 

「おいおい、待って待って! 二人とも、こんな格好で出てくるのは危ないぞ!」

 

警備員がオレたちに言った。彼の顔には心配と驚きが入り混じっていた。

 

「だって、お前らも手に負えないだろ?」

 

らんまは言い放ち、警備員に向かって突っ立っていた。その目は真剣そのものだった。

 

警備員は困ったような顔をして、「そうだが……だが、君たちは無防備すぎる。特に君、バニーガールの格好では戦いにならん!」とらんまに言った。

 

らんまは「オレには関係ねぇ。オレはこんな格好でも戦える」と言い放ち、クロウタロンに挑む構えを見せた。警備員は困り果てていたが、オレとらんまの覚悟に感じ入っていたのか、しぶしぶ後退して、オレたちに場を譲った。

 

「ホントにどうなっても知らないぞ……」

 

オレはらんまに目配せし、「準備はいいか?」と尋ねた。

 

「ああ、行くぞ達也!」

らんまは力強く言った。そして、クロウタロンに立ち向かっていくのだった。

 

戦いが始まると、カジノの客たちも驚きながらも、オレたちの戦いに目を釘付けになっていた。

 

武器を持たずにクロウタロンと戦うのは難しいことは明らかであり、らんまは手刀や蹴りを駆使して応戦するも、クロウタロンのするどい爪が厄介だった。状況は次第に不利になり、場は緊張感に包まれる。

 

しかも、この場所では、魔法も使えないし、剣もない。オレがバーサーカー化すれば、また、大事になってしまう。なんせ、このカジノはレスランド以外の国からの旅行客も多いはずだ。

 

らんまがクロウタロンに対して苦戦していた。クロウタロンは猛烈な勢いで爪を振り回し、らんまのバニーガールの衣装をどんどん剥ぎ取っていった。その爪の動きは瞬時に変わり、らんまもかわすのが精一杯だった。

 

【挿絵表示】

 

「くそっ、あの爪が厄介だぜ、まるでムースみたいだ……」

 

オレはらんまが苦しんでいる姿を見て、焦りを覚えた。魔力を使えず、武器もない状況で、クロウタロンを倒す方法はないだろうかと考えていた。

 

らんまのバニーガール衣装は、クロウタロンの鋭い爪によって剥ぎ取られ、彼女の素肌が晒されていくのだった。カジノの客たちも、驚きと興奮でざわついていた。

 

「おい、らんま! このままじゃヤバイぞ!」

 

オレはらんまに言った。しかし、らんまは決して諦めることなく、クロウタロンに立ち向かっていた。

 

「んわ! てめえ、これ弁償しろよなー? オレたち、カジノで大負けして金欠なんだからさ!」

 

カジノの客たちの中には、らんまの露出が増すことに興奮し、さらに大声で応援する者もいた。

 

「おお! バニーガール、頑張れ! もっと見せてくれ!」

 

「すごいな、こんな状況で戦い続けるなんて!」

 

一方で、女性客の中にはらんまの状況に憤りを感じる者もいた。

 

「なんだこの客たち! バニーガールさんが大変なのに、いい加減にしろ!」

 

「本当にひどいわね。こんな目に遭わせておいて、見世物扱いだなんて…」

 

そして、なぜかクロウタロンを応援する男性客も現れた。

 

「クロウタロン、やれ! その勢いでぶっ倒せ!」

 

【挿絵表示】

 

オレとらんまは、戦い続けることで場の空気を変えていくことができるかもしれないと思った。そして、クロウタロンを倒す方法を見つけようと必死で考え続けていた。

 

らんまは、その勢いでクロウタロンに立ち向かい続けたが、衣装の破れ具合が悪化し、ますます客たちの注目を集めていた。それでも彼女は諦めず、自分の強さを信じて戦い続けた。

 

「達也、なんか、良い方法はないのか?あいつをぶっ倒す方法」

 

衣装が切り裂かれていく中で、勝利への執念をけっした絶やさないらんまだった。

 

オレはいちかばちか、提案してみた。

 

「よし、この場の魔力を封じている結界を壊す。つまり、アンチ・マジックバリアを詠唱する。詠唱には時間かかるから、らんま、それまで頼む!」

 

らんまはオレの提案に同意し、「分かった、達也! 頼むぞ!」と力強く言った。



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5-27☆.最後の一枚も

オレが詠唱を続ける中、らんまは、ひとりでクロウタロンとの激闘を繰り広げていた。クロウタロンの巨大な鉤爪が繰り出す攻撃は破壊力抜群で、会場の床や壁が壊れるほどだった。観客たちは息を呑み、戦いの行方に目を奪われていた。

 

【挿絵表示】

 

 

しかし、らんまの衣装が徐々に破れていくことで、観客の興味はクロウタロンかららんまに移っていった。

 

「クロウタロンの攻撃、す、すごい。触れてもいないのに……」

 

「どんどん衣装がはがれていく!!」

 

「生きていてよかった!今日、カジノ来てよかった」

 

「オレも心底、そう思う!」

 

オレはらんまの状況を見ながら詠唱を続けるが、心配のせいで集中力が切れかけていた。そんな中、ついにらんまは裸にされてしまった。

 

【挿絵表示】

 

「やったぁ!」

 

「最後の一枚も……」

 

しかし、らんまはそれでも怯まなかった!

 

らんまの漲る闘志は決して消えることがなかった。

 

裸にされても、らんまはクロウタロンに立ち向かい続けた。巧みにクロウタロンの攻撃をかわしながら、迅速に反撃を仕掛けていった。

 

クロウタロンはらんまを見下ろしつづける。それはまるで「お前もう終わりだろ? こんな姿でまだ戦える気か?」とでも、あざ笑っているかのようだった。

 

ギャラリーたちも、らんまが素っ裸で戦い続けることに心配する声があがった。

 

「無理してないで、逃げちまえよ!」

 

しかし、らんまは叫び、一喝した。

 

「全然問題ねぇ!服なんかどうでもいいんだよ!オレは決して負けねぇ!」

 

一瞬の静まりの後に観客の中から、ギャラリーやカジノスタッフらが口々にらんまにエールを送り始めた。

 

【挿絵表示】

 

「頼むぞ、らんま!」

 

「お前ならできる!」

 

「勝ってくれ!」

 

らんまは観客の声援を受け、力を込めてクロウタロンに向かっていった。裸であっても、身体は驚異的な速さで動き、クロウタロンの攻撃をかわし続けた。

 

クロウタロンは次第に焦り始め、攻撃が乱れていった。

 

クロウタロンは、苦し紛れにもがくが、らんまは止まらなかった。彼は瞬時に距離を詰め、大きく股を開いた。そして、その勢いを利用して、必殺の回し蹴りを繰り出した。

 

「喰らえ!無差別格闘早乙女流奥義・回し蹴り!」

 

その瞬間、空気が張り裂けるような音が響いた。らんまの回し蹴りはクロウタロンの顔面に直撃し、巨大な体を宙に舞わせた。クロウタロンはそのまま、会場の壁に激突し、悲痛な叫びをあげた。

 

壁にめり込んだクロウタロンは、ぐったりと力が抜けた様子だが、それでも、まだ、らんまに襲いかかってきた。

観客たちが息を呑む中、その戦いぶりに驚きを隠せなかった。

 

「おお!らんま、すごいぞ!」

 

「まさか裸で、ここまで戦えるなんて!」

 

「あの蹴り……、まさか、伝説の武闘家じゃないのか?」

 

オレの詠唱もとうとう終わりに近づいていた。集中力が戻り、最後の力を振り絞って詠唱を続ける。

 

「よし、らんま、今だ!待たせたな……! 魔力結界は解いた。」

 

「待ってたぜ、達也!」

 

オレは深呼吸をして、集中力を高めた。言葉に力を籠らせて……。

 

「大地より湧き上がる力、空を切り裂く稲妻よ!我が手に集い、敵を討つ雷光となれ!」

 

オレが両手を天に向けると、魔法の力が手のひらに集まってくる。

青白い光が集まり始め、電気のような音が響いた。

 

そして、オレは叫んだ。

 

「ライトニングボルト!」

 

オレは雷属性の勇者魔法をらんまに向けて放った。それを拳に蓄えたらんまは、無差別格闘早乙女流奥義・魔拳を繰り出した。

 

「これで終わりだぁあーーーっ!!! 無差別格闘最大奥義・ライトニングボルト・ファイナルクラーーーーーーーッシュ!」

 

【挿絵表示】

 

らんまの拳はクロウタロンの鉤爪をへし折り、クロウタロンの脳天に一撃を与えることができた。その瞬間、会場全体が静まり返った。

 

観客たちが息を呑む中、クロウタロンは大きくのけぞって倒れた。そして、勝利を確信した観客たちが一斉に拍手喝采を送り始めた。

 

「すごいぞ、らんま!」

 

「あんたもなかなかやるじゃねーか、達也!」

勝利に浸ることなく、らんまはオレに向かって笑顔を見せた。「達也、オレたち、やったぜ!」

 

「ああ、らんま。お前のおかげだ。」

 

しかし、カジノの観客たちの中には、クロウタロンとオレたちの勝負に賭けている連中もいた。らんまは彼らを見て苦笑しながら言った。

 

「まさか、こんなところでオレたちの勝負に賭ける奴らがいるとはな…」

 

「まあ、カジノだしね。」

 

それでも、勝利を収めたオレたちに対して、観客たちは熱狂的な拍手を送り続けていた。クロウタロンを倒したことで、会場は歓喜に包まれていた。

 

オレたちはクロウタロンを倒した後、カジノ内のレストランでお祝いのご馳走に招待された。。シェフはオレたちに、特別な料理を提供してくれた。

 

「これは、本日の特別メニューです。新鮮な魚介類を使った海鮮料理と、牛フィレ肉のグリルです。」

 

「うわー、すげぇ豪華だな!」

 

「本当にありがとうございます!」

 

オレとらんまは、シェフが作ってくれた美味しい料理に舌鼓を打ちながら、今回の戦いを振り返っていた。

 

「さすがに、あのクロウタロンは強かったな。」

 

「でも、オレたちチームワークで勝てたんだから、いい経験になったよな。」

 

「ったく、でも、あいつら、オレの裸をタダ見しやがって……」

 

この一件をきっかけにオレとらんまはカジノでの借金をチャラにしてもらうことになり、このカジノを後にするのであった。




いつも、当作品をお読み頂き、誠にありがとうございます。

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5-28.旅立ちと餞別

オレたちは数日間、カジノで働いてお世話になった。カジノを後にする前に支配人に挨拶しに行ったんだ。

 

「達也君、らんまちゃん、本当にお疲れ様でした。おかげで、カジノの評判が上がりましたよ。このカジノの警備は四カ国でナンバーワンだってね」

 

支配人はにこやかに微笑んで言った。

 

オレは彼に感謝の気持ちを伝えながら、旅の目的について話したんだ。

 

「実は、オレたちレスランドの神について調べる旅をしているんです。知っていることがあれば教えてください」

 

支配人は少し考え込んだ後、答えた。

 

「レスランドの神は、古来から豊かな収穫と大地を守護する存在とされている。また、いたずら好きな神であるとも言われているね。まあ、あくまで伝承の範囲だけど」

 

オレはさらに質問した。

 

「その神様の封印が解かれているとか、そんな噂は聞いたことありませんか?」

 

支配人は首を振って言った。

 

「このカジノには、レスランドだけではなく、他3カ国の様々な情報も集まってくるが聞いたことはないな」

 

「しかし、もし何か手がかりがあれば、教えてほしいのですが。」オレは頼んでみた。

 

らんまも続けた。

 

「なんでもいいんだぜ?」

 

支配人は深く考え込み、景品担当者に特別な地図を持ってくるように頼んだ。

 

「ああ、そうだ。カジノの景品として保管していた古代神殿への地図があるんだ。ただ、古代の文字で書かれていて解読できず、捨てることもできない状態だ。そもそも、本物かどうかさえわからないんだよ」

 

「ぜひ、見せてもらえませんか?」

 

「うむ、構わないよ。それに、その古代神殿ではどんな願いでも叶うと言われているんだ。まあ、伝説に過ぎないけれどね。何せ、まだ誰も行ったことがないからな」

 

「願いが叶う場所か……」

 

自分の願いは何だろうか。らんまを幸せにできることだろうかと思案した。

 

景品担当者が地図を渡すと、カジノの客らしき青年が話しかけてきた。

 

「こんにちわ。初めまして。ロランと言います」

 

彼は、友好的な笑顔で言った。無意識に髪の房を指でいじりながら、親しみやすさを感じさせる態度を見せていた。

 

「ぜひ、その地図を見せてください!」

 

ロランに地図を渡すと、まだ、髪をいじる手を止めずに見入っていた。

 

この男が、すぐにでも解読できれば、話は早いのだが……。

 

「古代の文字なら、うちの爺さんが詳しい。一度、うちの爺さんに見せてみたらどうだ?」

 

オレは興味津々で尋ねた。

 

「そんな爺さんがいるのですか?どこにお住まいですか?」

 

「このカジノから北上した村に住んでいる。そして、うちの爺さんは、プタゴラスという名前だ」

 

「じゃあ、オレたちは、そのプタゴラスさんのところへ行ってみることにしよう。ありがとう、教えてくれて。」

 

客は忠告してくれた。

 

「ただし、ちょっとスケベで癖のある爺さんだから、気をつけてな」

 

「スケベで癖のある爺さんねぇ……なんか、嫌な予感がするぜ」

 

荷物を整理し、出発する間際に、支配人から餞別として、いくつかのアイテムを受け取った。これらのアイテムは、元々カジノの景品だったものだ。

 

ひとつめに、グリンガムのムチという伝説の武器をらんまに渡された。ムチの使い手なら誰もが憧れるこの武器は、女性にしか扱えないことから、らんまが装備することになった。

 

「まったく、こんなムチまで使わなきゃいけねぇのかよ…」

 

らんまは不機嫌そうに言ったが、槍と併用して使うことにした。

 

ふたつめに、ポラロイドカメラをオレに渡された。支配人がオレとらんまを撮影して、カメラの性能を教えてくれた。元の世界のポラロイドカメラと同じ性能で、シャッターを押すと写真が出てくる。ただし、数は無限だ。多くのコインでの交換数を要することから、この世界では貴重品のようだった。

 

「これは、すごいな。写真がすぐに現れるんだ。」

 

そして、みっつめのアイテムは、最強の女性防具だった。支配人はらんまにこれを着てほしいと言った。らんまはしぶしぶ着替えに行った。オレは今までのビキニアーマーもすごく良かったからと残念がっていると、戻ってきたのは、バニーガール姿のらんまだった。

 

【挿絵表示】

 

「おい、またバイトする気か?」

 

オレはからかって言った。

 

らんまは不機嫌に答えた。

 

「これは、不思議な繊維で作られたバニーらしくて……。って、なんで、オレがこんな格好で旅しなきゃいけねーんだよ、これじゃ、まるっきり変態女じゃないか」

 

らんまは支配人に怒りをぶつけた。

 

支配人は苦笑しながら説明した。

 

「だが、このバニースーツは見た目に反して、防御力が高く、動きやすいんだ。だから、らんまにぴったりだと思っているんだよ。」

 

らんまは、バニースーツを着たまましぶしぶ馬車に乗り込んだ。オレたちはプタゴラスの家を目指して、カジノを後にした。

 

馬車が進む中、オレとらんまはそれぞれの装備を試しながら話し合った。

 

「このムチ、すごいんだぜ。よく伸びるし、操りやすい。」

 

らんまはグリンガムのムチを振り回しながら言った。

 

「それは良かったね。あれだけ嫌がってたくせにさ?」

 

オレはらんまを励ました。

 

らんまは少し照れながら、「まあ、なんだかんだで役に立ちそうだし、悪くないかもな。これで、無差別格闘早乙女流・鞭殺法でも極めよっかな」と答えた。

 

オレはポラロイドカメラをいじりながら、この旅の写真を撮るのもいいかもしれないと思った。その時、馬車の揺れに合わせて、バニーガール姿のらんまがふらついた。

 

「やっぱり、この格好は恥ずかしいな。」

 

らんまは顔を赤くしながら言いつつ、バニースーツの耳を触っていた。

 

オレは思わず笑いがこみ上げてきて、「でも、バニーガールのらんまはめちゃくちゃ可愛いんだぜ。まるでバニーらんま♪」と言葉を連ねた。

 

らんまは「ちょっと!変なこと言わないでよ!」と反論しつつ、顔をさらに赤くして、恥ずかしそうに耳を隠した。

 

オレたちがプタゴラスの家に向かって進む間、道中で様々なモンスターと戦い、新しい装備を試す機会も増えた。バニーガール姿のらんまも、徐々にその恥ずかしさを忘れ、戦闘で活躍するようになった。

 

「でもね、考えてみたんだけど、これから会いに行くプタゴラスが古代文字を解読できるんだったらさ、あのロランってやつが地図を手に入れて、解読して、願いを叶える場所に行けばいいんじゃないかな?」

 

「確かに、らんまの言う通りだよね。でも、カジノの景品だったことを考えると、もしかしたらロランはそのことを知らなかったのかもしれないね」

 

「まあ、どっちにしろ、行ってみないとわからないしな♪」

 

らんまは、そんなことを気にしない様子で村へと向かった。

 

 

数日後、オレたちはプタゴラスが住む村に到着した。村は静かで平和そうな雰囲気だった。オレたちは村人にプタゴラスの家を尋ね、彼の家を訪ねることにした。



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5-29.スケベな老人の条件

〜これまでのあらすじ〜

達也とらんまは、4つの国から成るサラトバの地にやって来た。ウェスティリアの王からさまざまな任務を受け、敵対するグランゼンで太古の巨人と戦うも敗北してしまった。

太古の巨人に対抗する手段を探るうち、ウェスティリアの王からレスランドの神の動向調査を依頼される。そして、カジノで最重要ヒントとなるレスランドの太古の神殿への地図を手に入れたのだが古代の文字で書かれていて、読めなかった。その地図は、ある村に住む老人プタゴラスが解読できると言われ、達也とらんまは、プタゴラスを訪ねるのであった。


オレとらんまは、村に着いた途端、プタゴラスの家を探し始めた。小麦畑に囲まれた村は静かで、古びた家が立ち並び、どこか懐かしさを感じるような場所だった。

 

「らんま、プタゴラスの家はどれだと思う?」

 

オレはらんまに聞いた。

 

「んー、よくわかんねぇな…でも、情報によると、ちょっと変わった形の家らしいぜ」

 

「それじゃあ、探してみようぜ。」

 

オレが提案すると、らんまはうなずいた。

 

「ああ、そうしよう。」

 

村を歩き回りながら、変わった形の家を見つけた。屋根が曲線を描いていて、壁には謎の模様が描かれていた。プタゴラスの家だと確信したオレたちは、ドアを叩いた。

 

「誰だ?」と老人の声が聞こえた。

 

「プタゴラスさんですか?ロランさんからこの地図を解読できると聞いて、やってきたのですが。オレたちは古代の文字を解読してもらいたいんですが」

 

と、オレは老人の声に答えた。

 

ドアが開き、プタゴラスが顔を出した。顔には笑みが浮かび、長い白髪を気にしながら、らんまの身体をいやらしい目で舐め回すように見てきた。事前情報どおりのスケベそうな老人だった。

 

「こりゃ、たまらんのぉ、ピッチピチで爆乳ぱいぱふぃのギャルじゃ、ほっほほっほ」

 

かなりのドン引きをしながらも、オレたちはプタゴラスの家に入っていった。

 

「んで、古代の文字か。見せてみろ」とプタゴラスは言った。

 

さっそく、地図を渡すと、あっさりと解読できるとプタゴラスは言った。しかし、彼から条件が提示された。

 

「ふむふむ。解読したものを教えても良いが……条件がある」

 

「条件?」とオレが聞くと、横でらんまが呟いた。

 

「ほらな、嫌な予感、的中だぜ……」

 

「この娘にぱふぱふをさせてもらいたい。前金制だ。どうだ?」

 

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らんまは怒って断った。

「なんてこと言ってんだ、このじじい!そんなこと絶対にできねぇよ!なんで、オレがそんな大サービスしなきゃいけねーんだよ」

 

らんまが、唾がプタゴラスにかかるほどに、猛抗議した。

 

「で、でも……、その地図の解読情報がないと困るんじゃろ……?別にええじゃないか」

 

「だからって、できるわけねーだろ、気色悪い!」

 

オレもらんまに同意した。

 

「そうだ、それはありえない。他に条件はないのか?」

 

プタゴラスは考え込んだ。

 

「うーん、そうだな…」

 

しかし、仕方なしにOKしようとするとき、プタゴラスがオレの鞄の中から見え隠れてしていたポラロイドカメラを発見した。

 

「おお、これは珍しい!ポラロイドカメラか!これで撮影したエッチな写真をくれたら、それでも良いという条件に変えよう」

 

らんまは反論した。

 

「待って待って、それもちょっと無理だぜ!」

 

オレは苦笑いを浮かべた。

 

「確かに、それもちょっと…」

 

プタゴラスはにっこりと笑った。「じゃあ、どうするんだね?」

 

らんまはため息をついた。

 

「仕方ねぇな、エッチな写真くらいなら撮れるけど、古代の神殿に行ってからだぜ。」

 

「そうだ、古代の神殿へ行ってからにしよう。」

 

プタゴラスは考え込んだが、最終的には納得した。

 

「分かった。古代の神殿へ行ってからでもいい。ただし、絶対に約束を守れよ。」

 

らんまはうなずいた。

 

「ああ、分かってる。ちゃんと約束通り渡すからな。」

 

「大丈夫、らんまが言ってるんだから。」

 

「ふふ、楽しみにしてるぞ」とプタゴラスはニヤリと笑った。

 

そして、プタゴラスは解読を始め、古代の神殿への行き方をオレとらんまに教えた。

 

「この地図は書き換えが必要になっていてな」

 

そう言うとプタゴラスはその場で地図を書き直しはじめた。

 

「ほれ、できたぞ。このワシが書いた地図に従って北東に進み、大きな岩山を越えると、古代の神殿があるはずじゃ。しかし、モンスターがひしめくダンジョンもあるから気をつけてな」とプタゴラスは教えてくれた。

 

「へぇ、モンスターがひしめくね。腕がなるぜ」

 

らんまが、頭をかきながら自信たっぷりに好戦的にニヤけていると。

 

「ほっほー、こりゃ、元気な巨乳バニーちゃんじゃ。名前はなんと言う?」

 

「らんまだ」

 

「ほっほっほほ、らんまちゃんね。それじゃ、帰りを楽しみにしてるぞい」

 

らんまはプタゴラスに礼を言った。

 

「ありがとな、じじい。帰りにちゃんと約束通り渡すからな。」

 

オレも礼を言った。

 

「本当に助かります。ありがとうございます。」

 

プタゴラスはにっこりと笑った。

 

「頼んだぞ、若いもんたち。」

 

村を後にし、南へ進むオレたち。大きな岩山を目指オレたちはプタゴラスの家を出る前に、もう一つ重要なことを教わらなければならなかった。プタゴラスから古代の神殿へのダンジョンを開く呪文を教わる必要があったのだ。

 

プタゴラスは慈悲深い顔でオレたちを見つめ、深呼吸をしてから言葉を紡ぎ始めた。

 

「若者たちよ、神殿へのダンジョンを開く呪文は、古代の力が宿る非常に強力なものだ。この呪文を唱える際には、心を落ち着かせ、集中することが何よりも重要だ。」

 

オレとらんまは緊張しながら、プタゴラスの言葉に耳を傾けた。

 

プタゴラスは呪文を教え始めた。

「聞け、若者たちよ。この呪文は、"アルカディア・ルミナス・ヴェリタス・エクスプローラ・レスランド"と唱えるのだ。アルカディアは、古代の秘密を解き明かす者たちの名であり、ルミナスは光を意味し、ヴェリタスは真実を意味する。そして、エクスプローラは探検家を意味する。これらの言葉が結びついて、レスランドの古代神殿への扉を開く力となるのだ。」

 

オレはプタゴラスの言葉をメモし、「アルカディア・ルミナス・ヴェリタス・エクスプローラ・レスランド」と何度も繰り返し唱えた。らんまも同様に繰り返し唱えて覚えていた。

 

プタゴラスは忠告を続けた。「ただし、この呪文を唱える時には、心に余裕を持ち、力を抑えること。無闇に力を込めると、制御できないほどの力が解き放たれてしまうことがある。」

 

オレたちはプタゴラスの言葉を胸に刻み、「分かりました。気を付けます」と答えた。

 

そして、オレとらんまは古代の神殿へと向かうのであった。



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5-30.グリンガムの鞭

オレとらんまは、プタゴラスに教えてもらった通りに村を出て、地図に従って北東へ進んだ。足元には土がごろごろと転がり、草木の匂いが鼻をくすぐる。

 

岩山を越えながら、らんまがプタゴラスの孫であることについて考えていた。

 

「なぁ、達也。あの、プタゴラスの孫のロランって、ほんとうに奇妙だったよな?」

 

らんまは言った。オレはロランがプタゴラスの孫であることを思い出し、少し考え込んでから答えた。

 

「そうだな、ロランはプタゴラスに似たような仕草をしてたな。血がつながってるから、仕草も似るんじゃないのか?」

らんまは「そうかもしれないね、でも、プタゴラスがあんなスケベだったら、ロランもスケベなのかもな」とニカっと笑い、深く考えることなく、話を終えた。

 

 

そして、大きな岩山を越えても、古代の神殿どころか、何もない。目の前に広がるのは、小麦畑が延々と続く風景だけだった。

 

「なんだよこれ…プタゴラスの話だと、もうちょいで神殿があるはずなんだけどさ」

 

らんまは、疑いの声を漏らした。

 

オレも心の中で疑問を抱いていたが、プタゴラスが教えてくれた呪文を思い出した。

 

「らんま、プタゴラスが教えてくれた呪文を試してみるか?」

 

らんまは首をかしげながらも、賛成してくれた。

 

「まぁ、試すだけ試してみようぜ」

 

オレは呪文を思い出して、ボソッと言ってみた。

 

「アルカディア・ルミナス・ヴェリタス・エクスプローラ・レスランド」

 

その瞬間、突如として小麦畑に大きな風が吹いた。風が吹き荒れる中、魔法陣が現れ、その中心から古代神殿が姿を現した。

 

「マジかよ!プタゴラスの言ってたことが本当だったんだな」

 

らんまは驚きの声をあげた。

 

オレも目を丸くして、神殿の姿を見つめた。

 

「これが古代の神殿か…すごいな」

 

神殿は巨大で、荘厳な建造物だった。壁には複雑な文様が刻まれており、何千年も経った古代の匂いが漂っているようだった。

 

「よし、じゃあ、中に入ってみるか?」

 

らんまは意気揚々と言い、神殿へと入っていった。

 

内部は洞窟のような構造になっていた。神殿の中央部分はプタゴラスの言うとおり、先らしい。

 

モンスターがいつ出るかわからない。気を引き締めていく必要がありそうだ。

 

らんまが先頭に立ち、オレはその後ろをついて進んだ。暗い中、わずかな光が石壁を照らす。この場所が何千年もの間、秘密に包まれていたと思うと、背筋がゾクゾクした。

 

道中、突然モンスターが現れた。その名はグロウラー。大きな口を持ち、牙が鋭く、目がまるで炎のように赤かった。

 

「オレがやるぜ!」

 

らんまは、手に持っていたグリンガムの鞭を振り回し始めた。グリンガムの鞭は、らんまの思いのままに変幻自在に形を変える。鞭になったり、硬い棒のようになったりと、まるで生き物のようだった。最初は鞭で戦うことに躊躇していたらんまだったが、次第にお気に入りの武器になっていた。

 

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「さすが、カジノの景品なだけあって、強いな、その鞭」

 

「おーーーほっほほっほ!! 女王様とお呼びーっ♪」

 

らんまが鞭をしなやかに振るい、モンスターを攻撃すると、ビシバシという音が聞こえ、それだけでも痛々しいほどのダメージをモンスターに与えた。

 

続いて、別のモンスターが襲いかかってきた。その名はヴァイパースラッシュ。体が長く、蛇のような姿をしていた。鱗が鋭い刃物のようで、触れるだけで怪我を負ってしまいそうだった。しかし、らんまは手持ちの鞭で見事にこれも倒した。

 

次々に現れるモンスターたち。クロウフィストという名の怪物は、鳥のような姿をしていて、鋭い爪で攻撃してくる。それに対しても、らんまはグリンガムの鞭で難なく倒していった。

 

オレは、らんまが鞭を自在に操る姿に見惚れてしまった。らんまの動きは俊敏で、まるでダンスのようだった。だが、その時、らんまが気づいてオレに注意を促した。

 

「おい、達也!オレを見てる暇があったら、ちゃんと周りに気をつけろよ!」

 

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らんまの言葉に、オレはハッと我に返った。

 

「あ、ごめんよ。ちょっと見とれちゃってさ」

 

「ぼーっとしてると、オマエのことも鞭でビシバシ叩いちまうぜ?」

 

らんまの言葉に、オレは苦笑いしながら謝った。

 

「わかったよ、気をつける。」

 

オレはらんまの言葉を受けて、周囲に気を配り始めた。神殿の中は薄暗く、足元にも気をつけなければいけない状況だった。モンスターもまだまだ現れそうだし、油断はできない。

 

オレたちがさらに洞窟の奥へ進んでいくと、次々と現れるモンスターたちとの戦いが続いた。らんまの巧みな鞭さばきでどんどん倒していくものの、オレも最善を尽くして役に立とうと奮闘した。

 

やがて、洞窟ダンジョンを抜け、神殿の中央部分に到着した。

 



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5-31.女神トリスタン

オレたちが神殿の中央部に辿り着くと、そこには美しい女神が立っていた。彼女の美しさは、らんまも口を開けて見とれてしまうほどだった。

 

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「わ、わぁ…」

 

らんまが言葉を失っているのも無理はない。その女神は、まるで絵画の中から飛び出したかのような美しさを持っていた。

 

女神は、太古の昔から豊穣と大地を司っている女神のトリスタンと名乗った。カジノで聞いたとおりのレスランドの神だった。

 

「オレ達が聞いていたのは本当だったんだな」

 

オレは驚きの声をあげた。

 

「そうです、私はトリスタンと言います」

 

彼女は優雅に微笑んだ。

 

「この神殿で何をしているんだ?」

 

らんまが尋ねた。

 

なにをしているかなんて、らんまは本当に失礼なやつだな。と呆れながらも、女神トリスタンは少しだけ微笑んで教えてくれた。

 

「私はこの地を見守っているのです。しかし、最近の出来事に心を痛めています」

 

トリスタンは悲しげに言った。

 

「どんな出来事ですか? やはり、四カ国の争いですか」

 

オレが尋ねると、トリスタンは四カ国それぞれに神がいることを教えてくれた。

 

「はい。そうです。それぞれの地にはグランゼンにはタイタンという巨人がいます。ウェスティリアには水神龍リバイアサンが、エルファリアには森の神シルフィがいます」

 

「なるほど……、それぞれに神様がいるんだな」

 

「今、封印を解かれているのはタイタンと、この私だけです」

 

らんまがトリスタンに問いかけた。

 

「トリスタン様は暴れたりしないのか?」

 

彼女は微笑んで答えた。

 

「うふふふ……、私は暴れませんよ。タイタンは眠りから強引に覚まされたため、機嫌が悪いのでしょう。神はその地の民の心を現わすもの。おそらく、グランゼンの民の心を反映させて、好戦的になっているのでしょう」

 

オレは懇願した。

 

「タイタンの倒し方を教えてほしい。もしくは力を貸してほしい」

 

トリスタンは考え込んだ後、言った。

 

「そうねぇ、タイタンには水が天敵。ウェスティリアの滝で水神龍リバイアサンの力を呼び覚ます技を覚えなさい」

 

「どうやって覚えるんだ?」

 

オレが尋ねた。

 

「リバイアサンの加護を受けるには、ウェスティリアの滝に行って、滝の清らかな水で祈りを捧げる必要があります。そうすれば、リバイアサンが力を貸してくれるでしょう」

 

「分かった。ウェスティリアの滝へ行ってみるよ」

 

オレはトリスタンに礼を言った。

 

「ありがとう、トリスタン」

 

彼女は優しく微笑んだ。

 

「どういたしまして。私も皆さんが成功することを祈っています」

 

「トリスタン、お前もどこかで助けてくれるんだろう?」

 

らんまが訊ねた。

 

「もちろん、私も力になれることがあれば喜んで助けます」

 

「ありがとう、トリスタン。頼りにしてるぜ」

 

らんまも礼を言った。

 

「さぁ、オレ達はこれからウェスティリアの滝へ向かわなきゃならない」

 

オレはらんまに向かって言った。

 

「そうだな。早く行って、リバイアサンの力を手に入れよう」

 

らんまも意気込んでいた。

 

「では、皆さん、お気をつけて」

 

トリスタンは手を振りながら別れを告げた。

 

去り際もトリスタンは、少し強引な仕草で髪を撫でた。その動きから、なにやら、ロランとプタゴラスと関連性があるのじゃないかと、オレは疑った。



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5-32☆.閉ざされた洞窟と触手たち

第5部32話、33話、34話は触手モンスターが出てきます。
触手の描写やイラストが苦手な方はご注意ください。
もしくは、35話からお読みください。飛ばし読みでも問題ありません。

〜これまでのあらすじ〜
かつて現代日本に住んでいた達也は、憧れの早乙女らんまと、ある日、異世界ファンタジーの世界へと転移する。らんまは、呪溺泉という呪いの泉に落ちた結果、水で女性に、お湯で元の男性に戻るという呪いを受けた。転移してきたときに女の姿だったため、この世界で男に戻ることはないが、元来の男らしい性格は抜け切れていない。

普通の男子学生だった達也は剣と魔法の異世界での冒険の過程で勇者やバーサーカーの力を手にする。そして、魔王討伐後にらんまと結婚した。

結婚し、夫婦となった二人はウェゥティリアの王から招集を受け、サラトバの地へと降り立った。サラトバは中世ヨーロッパを思わせる文化と技術水準を持ち、人類、獣人、エルフ、小人など多種多様な種族と、ゴブリンやドラゴンといった魔物たちが共存しており、清浄なる水の国「ウェスティリア」、以外にも、森と共に生きる国「エルフェアル」、火と鉄の国「グランゼン」、そして世界の食糧庫である「レスランド」といった国がある。

達也とらんまは、ウェスティリア王の命により、敵対するグランゼンに潜入するも、グランゼンが復活させた神・太古の巨人に敗れてしまう。

しかし、達也とらんまは諦めず、レスランドの神・ロプトの知恵を借りて、再び、太古の巨人に挑む旅に出るのであった。

■登場人物
達也
この物語の主人公。サラトバの戦乱を収めた勇者だが、現在はその過去を隠し、らんまとウェスティリアの街で穏な暮らしを送っている。時折スケベな一面を見せるが、らんまへの一途な愛情が真の力を引き出し、困難な状況でもらんまを守ってきた。
勇者としての特殊な魔法を使いこなし、剣技にも優れて、さらに、バーサーカー状態になると、驚異的な腕力を発揮し、敵に立ち向かう勇猛さを見せる。達也の持つ多彩な能力や作戦面は、物語の中で様々な冒険や困難に対処する力となってきた。

らんま
この物語のヒロイン。
この異世界へ来る前は、お湯をかぶると男に、水をかぶると女になる体質だったが、異世界へ来たときは、女の姿だったので、お湯をかぶっても男に戻らなっている。達也と一緒に冒険をするうちに、達也のことが大好きになり、今は女として暮らしてる。
美しく魅力的で、ナルシストな一面も持ち合わせている。しかし、表面上では達也のスケベさを馬鹿にする事もあるが、らんまも心の中では時折秘かな欲望が芽生えることがある。街の人気者でもあり、気さくな性格が特徴で、元男な口調や仕草はまだ抜け切れていない。達也とは深い信頼関係を築いており、支え合い、助け合っている。
槍や鞭といった武器を巧みに操り、蹴りなどの近接攻撃にも長けている。無差別格闘早乙女流の拳法に加え、達也から受けた魔法を拳に宿した技も見事に使いこなす。


オレとらんまは、古代の神殿を後にして、狭い洞窟を抜けて帰ろうとしていた。帰り道はモンスターの出現もなく、順調だった。

 

迷宮のような洞窟で来た道を帰るだけだったが、どうも景色が違う。

 

気のせいかもしれないが、洞窟内の構造が行きと帰りで違っているようにも思えた。

 

「らんま、なんか、行きと帰りで雰囲気、違くないか?」

 

「んー? たしかにそうかもしれねーな。でも、気のせいだろ?」

 

「だと、言いんだけどな……」

 

次第に、なんか、洞窟内の空気が重くなってきた。

 

なんとなく空気が重く感じられるのは、オレだけではないはずだ。らんまも背中をぞわっと震わせて言った。

 

「なんだ、この気配… なんか悪寒がするぜ」

 

オレも同じような感覚があって、首筋に寒気が走った。

 

「おかしいよな、ここに何かいるのか?」

 

「いや、行きのときは、ここには、どのモンスターもいなかったはずだけど……?!うわっ!」

 

それと同時に、洞窟の壁から触手のようなものが現れた。その瞬間、オレたちの疑問が現実に変わった。触手モンスターだ。

 

「うわ、なんだ、これぇえ〜?! ヌメヌメしてて気持ち悪ぃ ここにまでモンスターがいるなんて!」

 

【挿絵表示】

 

狭い洞窟の中で、触手が襲いかかってきた。らんまは素早く鞭を振るって攻撃したが、触手モンスターにはまったくダメージが入らなかった。

 

「やれやれ、これは厄介だぜ。鞭じゃ効かないみたいだ」

 

「じゃあ、オレも試してみるよ」

 

オレは目の前に立ちはだかる触手モンスターに向かって手を掲げ、呪文を詠唱した。

 

「雷よ、我が呼び声に応えよ! ライトニングボルト!」

 

強烈な雷のエネルギーを触手モンスターに向かって放ったが、しかし、触手モンスターは自分の触手から液体を放出してきた。

 

雷の魔法は、触手が放出した液体によって反射され、周囲の空間に煌めく光が散った。オレとらんまは、反射された魔法が自分自身に跳ね返ってくるのを避けるため、素早く防御した。

 

「危ねっ!達也、アホ!気をつけろ! 何か他に方法を考えないと…」

 

【挿絵表示】

 

「うっ…すまん、らんま。でも、他にどんな方法があるんだ?」

 

次第に、触手が二人の身体の自由を奪い始めた。オレとらんまは抵抗したが、触手はますます絡みついてきた。

 

「くそっ、このままじゃ…!」

 

手足の自由を奪われ、触手が身体にまとわりつくなか、らんまのバニーガールの衣装や、オレの防具は溶けていった。それでもなお、オレたちは何とか逃れようと躍起になっていた。

 

「達也、どうすればいいんだ!? こんなところで終われるか!」

 

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「分かるかよ! でも、何とかしないとマズいぜ!」

 



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5-33☆.万事休す?!

第5部32話、33話、34話は触手モンスターが出てきます。
触手の描写やイラストが苦手な方はご注意ください。
もしくは、35話からお読みください。飛ばし読みでも問題ありません。


オレとらんまは、触手モンスターに捕まってしまい、自由を奪われていた。触手は次第にオレたちの服を溶かし、最終的に裸になってしまった。オレは自分の身体が触手に締め付けられているものの、攻撃を受けているのはらんまだけだった。

 

【挿絵表示】

 

オレは、らんまが苦しんでいる姿を見るうちに、矛盾した感情が芽生え始めた。それは興奮だ。この状況に身を置くことで、オレは自分でも理解できない興奮を覚えてしまっていた。

 

らんまは、痛みと苦しみに耐えながら、力なく言った。

 

「くそっ…達也… 助けてくれ…」

 

「らんま、どうすればいいんだ? オレ、何をすれば…?」

 

オレは必死に考えたが、すぐには解決策が見つからなかった。そして、らんまの痛みに耐える声が、オレの耳に届いていた。

 

「ああっ… こいつ、しつこいぜ…! 達也、何とかしてくれ!」

 

らんまの頼みに、オレは焦りを感じた。しかし、その焦りが興奮に変わっていくのに気づいた。そして、オレのチンポは、ありえないほどにビンビンに勃起してしまっていた。らんまの身体にヌメヌメとした触手が絡むほど、興奮は止められなくなっていた。チンポは素直に反応していたのだ。

 

「達也、何でこんな時に興奮してんだ!? まずは、助けてくれよ!」

 

らんまの言葉に気づかれ、オレは顔を赤らめてしまった。でも、この状況下で、オレはなぜからんまに惹かれてしまっていた。

 

「らんま、すまない。でも、オレもはやく、この状況を抜け出したい。でも、どうすればいいか、わからないんだよ……」

 

オレは口にしたものの、状況を抜け出したいというのは本心なのか、自分でも疑問だった。自分の気持ちがなにが本音なのか、この状況下ではわからなくなっていった。

 

「達也、今はそんなこと言ってる場合じゃねぇ! まずは、この触手から逃げ切ろうぜ!」

 

【挿絵表示】

 

オレはらんまの言葉を聞き、自分の感情を抑えようとした。そして、触手モンスターを倒す方法を考え出した。

 

「分かった、らんま。オレが、この触手を切り裂いてやる!」

 

オレは呪文を唱えて、空中に剣を召喚した。剣はオレの意志に応じて、触手に襲いかかった。

 

「切れ、剣よ! オーラソード!」

 

オレの召喚した剣は、闘気を纏い、金色に輝いていた。オレはそのオーラソードを操り、触手を次々と切り裂いた。しかし、触手モンスターは、自己修復を行い、切っても、再生されるばかりだった。おそらくはタコとか軟体生物の顔や本体があるはなのに、探すも暗くて、どこにいるのかわからなかった。まるで洞窟全体に無数の触手が生えているようだった。

 

「達也、早く逃げろ! このままじゃやばいぜ!」

 

らんまの言葉を聞いて、オレも必死になって動こうとしたが、まだ触手に足を取られていた。

 

らんまは触手攻めを喰らい、女々しい声をあげてしまっていた。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…んあぁ」

 

【挿絵表示】

 

その様子を見守るしかできないオレ。

 

でも、すごい……。あのらんまが、目の前で責められて、あられもない姿になっている。

 

そのとき、オレはここに来る前にカジノで聞いた言葉を思い出した。



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5-34♥.願望・ 魅惑の触手遊戯

第5部32話、33話、34話は触手モンスターが出てきます。
触手の描写やイラストが苦手な方はご注意ください。
もしくは、35話からお読みください。飛ばし読みでも問題ありません。


オレは、カジノでの言葉を思い出し、この場所が、自分の願望を叶えている場所だと気づいた。そして、らんまに尋ねた。

 

「ねえ、らんま。この触手に責められていることは、お前の願望でもあるのか?」

 

らんまは顔を赤らめながら答えた。

 

「な、何を言ってんだ、達也! そんなことないぜ!」

 

「だって、この場所は願望を叶える場所だろ? もしかして、お前も実は…」

 

「違うって言ってんだろ!」

 

オレはらんまを説得しようとした。

 

「らんま、もし本当にそうだとしたら、認めた方がいいんじゃないか?」

 

「だから、そんなこと…」

 

「認めることで、この状況を乗り越えられるかもしれないんだ。」

 

らんまは、ためらいながらも言葉を続けた。

 

「でも…それが本当に自分の願望だとしても…」

 

「らんま、大丈夫だ。お前の気持ちをオレは理解してる。」

 

「達也…」

 

その言葉を聞いたらんまは、少しずつ願望を認め始めた。

 

「じゃあ…もしかしたら…そうかもしれない。」

 

「そうだろ? だったら、この触手に身を任せてみたら?」

 

らんまは躊躇しながらも、触手に身を任せることにした。

 

「分かった…やってみるよ。この早乙女らんま、触手でメスイキしてやらぁ!」

 

【挿絵表示】

 

らんまの叫び声をキッカケに、触手の責めがさらに猛攻になり、らんまの力を脱力させていった。らんまの身体中を触手がかけまわった。乳首を刺激し、小陰唇に密着する。

 

「あっっ、ああッ! あっあっ、あっッ、ああっ! あッあッあアァアアアッ!!」

 

先ほどまでの声とは違い、らんまが触手責めを受け入れている声のようにも聞こえた。

 

「言っとくけど、こんな恥ずかしいこと、一回だけだからない……!あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……ひぁあっっ!」

 

【挿絵表示】

 

すごいすごい、あのらんまが、触手を受け入れている。すごくやらしい。エロい、変態!変態らんまぁあー!

 

(へっ……。でも、らんま。そのスケベな女体を触手に病みつきにさせてやんよ!)

 

そう思った瞬間、オレは触手と同化した。意識は触手に乗り移り、らんまの身体を責めた。

 

そして、オレのチンポの形となった触手はらんまのマンコに……。

 

挿入!!!!!!

 

(らんまを触手で犯す! 触手で犯して犯しまくる!)

 

「ッッあ゛、ッぁあ゛ああ……お゛ッ…ッお゛んんッふぐっ……んぃ゛い……ッああぁああ……はぁっ、はーーッ……んあ゛ッぉああ……!!」

 

らんまは汗や愛汁だけではなく、涙も流すほどに、顔面はくしゃくしゃになり、プライドも捨てて、オーガズムに心を任せた。

 

「ほらほらほらぁあーー!ドスケベらんま、触手責め好きなんだろー、なんせ、ここはらんまの願望を叶えている場所だからなぁ!」

 

「いひいい、すきいい、ごめんなさああいいあああ!――ッお゛……んほッぉ゛おぉおおおぉおおぁ゛ふっ、ひ……ひぃ゛ィッッ~~ッ~~ッッイッ、んぅう゛、……う、ッく、ふぅ゛う……お゛ッぉおお……あ゛がぁぁぁぁぁあ!! 」

 

「そうだ!らんま、女として性に目覚めろ!」

 

「あぁ、おかしくなる!またおかしくなっちまうぁ!イク、イっちゃうぅう、イっちまうぁ!イクゥ!!!イク、イっちゃうぅう、イっちまうぁ!イクゥ!!!イク、イっちゃうぅう、イっちまうぁ!イクゥ!!!イク、イっちゃうぅう、イっちまうぁ!イクゥ!!!」

 

【挿絵表示】

 

らんまの身体がビクンビクンと波打ち、メスイキした。

 

らんまをメスイキさせてやった。

 

その満足と同時にオレのチンポ触手もらんまの中で射精した。

 

何度も何度も……。オレは触手状態で、らんまを犯した。

 

らんまのドスケベすぎて、どうしようもないエロおっぱいとエロマンコを犯した。

 

「あぁっ…これって、本当に俺の願望だったのか…」

 

そして、触手はオレとらんまの望みを叶え、消えていった。

 

「らんま、どうだった?」

 

「うん、本当に願望が叶った気がするけど……。だけど、達也にこんなこと見られるなんて恥ずかしいよ…」

 

服が元に戻ったのに、夢ではなく、触手に責められた感触だけが二人の肌に残っていた。

 

「やっぱり夢じゃなかったね…」

 

そうして、オレたちは気まずさを抱えつつも、新しい絆が生まれたような気がした。

 

「でも、カジノの連中に聞かれたら、願望を叶える場所なんてなかったって言おうぜ。恥ずかしいからな。」

 

オレはらんまに約束するのだった。

 




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物語は各部ごとに独立したエピソードで構成されており、前の部を読まずに楽しむことができます。もちろん、全ての部を読むことでより深い世界観に浸ることができますが、飛ばし読みも大歓迎です!

■第二部・『集結!伝説のパーティ編』作品紹介

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港町ソイツェストで喫茶店を営み始めた達也とらんま。しかし、二人の平穏な日常は長くは続かない。世界各地で巻き起こる怪事件に巻き込まれ、達也とらんまの新たな冒険が始まる。
暗躍する魔導師と戦う伝説のパーティをテーマにした冒険ファンタジーです。
賢者アムや魔剣士パラムも登場します


■第三部・『四聖獣討伐編』作品紹介

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女神フレイヤからの依頼で、達也とらんまは現代日本と異世界を行き来しながら四聖獣の封印を解く壮大な任務に挑む。果たして二人は異世界の平和を取り戻すことができるのか?そして、達也とらんまの運命が交差していく……。


■第四部・短編『アッサラーム編』作品紹介

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達也とらんまは、日常に飽き足らず新たな魔法を覚えるため、伝説のジャマールの霊魂石を求めて砂漠の街アッサラームへと向かう。果たして、二人はレアモンスターを倒し、目的の宝石を手に入れることができるのか?


■第五部・『神々に愛され地サラトバ編』作品紹介

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神々に愛されし地・サラトバ地方への冒険の招待を受け、美しい水の国・ウェスティリアへ向かった達也とらんま。青く澄んだ川が縦横に流れるウェスティリアは、水の恵みによって繁栄し、国内外の様々な文化が交流する場となっていた。やがて、大戦争が始まり、二人もその渦中に巻き込まれていく……。
四カ国からなる新たな大陸を舞台に達也とらんまが冒険を繰り広げます。
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5-35☆.メルシアで撮影タイム

オレとらんまは、レスランドの神アビンデュアに無事会え、地上へと帰還した。オレたちが地上へ出ると、神殿の入り口は再び、小麦畑へと戻った。おそらくは、また、呪文を唱えれば、また神殿が現れるとか、そういったギミックにでもなっているのだろう。

 

オレたちの次の目的は明確だ。ウェスティリアに戻ってグランゼンの巨人を倒すための技を会得することだった。

 

しかし、オレたちには、忘れてはならない一つの約束があった。それは、この地図を解読してくれたプタゴラスというスケベ老人に、らんまのエッチな写真をプレゼントするという約束だった。このまま、しらばっくれて、ウェスティリアに戻ることもできるが、約束は約束だ。

 

隣を見ると、憂鬱そうな表情でうなだれているらんまがいた。

 

「はぁーあ、まぁ、会えるとは思ってたけど、あのスケベじいさんの言うとおりだったな」

 

見たところ、ウェスティリアに戻る前に写真を撮り、プタゴラスに渡す自覚はあるようだ。

 

「仕方ねぇ、どっかの街へ行って撮影しようぜ?」

 

オレは地図を確認しながら、撮影場所となる街を探した。今いる場所とプタゴラスの住む村の中間に、メルシアという街が存在していた。

 

「うーん、そうだなぁ。じゃ、このメルシアっていう街はどうかな?」

 

オレは首をかしげながら聞いた。

 

「まぁ、どこでもいっか、んじゃ、そこへ行こうぜ」

 

オレたちは小麦畑に囲まれた道を進み、メルシアへと足を運んだ。メルシアに到着すると、主都のようなカジノはなかったものの、居心地の良さそうな雰囲気が漂っていた。石畳の道には、さまざまな商店が並び、街の人々が活気に満ちて行き交っていた。もちろん、レスランド特有のパン屋や食料品店も多く軒を連ねていた。

 

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「さすがは、レスランドの街。どの店も美味そうだな……」

 

食いしん坊のらんまは、バニーガールのような女性らしい服装にもかかわらず、口元を緩めて大きくパンの焼ける匂いを吸い込んでいた。確かに、いい香りだった。

 

その中に「女性用婦人服店」と書かれた看板が掲げられた店が目に留まった。

 

「よし、あそこだ!」

 

オレは指さした。

 

「げっ、もしかして……、ちょっと待てって!」

 

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らんまは乗り気ではなかったが、オレはらんまの手を強引に引っ張っててメルシアの女性用婦人服店へと入った。

 

「すみませーん。」

 

オレは店員さんに声をかけた。

 

「ちゃんとたくさん、下着を買うんで、一番広い試着室ありましたら、使わせてもらえませんか?」

 

店員は少し驚いたような顔をしたが、「ええ、そうですか。では、2階の個室が空いていますので、そちらをお使いください。」と言ってくれた。

 

「ありがとうございます」

 

店には女性らしい柔らかな香りが漂っていた。オレたちは2階の個室へと案内された。そこには、大量の下着や女性モノの衣服があった。

 

店員が出ていくと、無言だったらんまが、二階の試着室へ入ると、怒りをあらわにした。

 

「おい!ちょっと待て、写真を撮るとは言ったけど、女モノの下着なんか、絶対に着ねーぞ」

 

「そんなバニーガールの格好で外をウロウロしている奴がよく言うぜ……。往生際が悪いぞ、らんま」

 

らんまは頬を赤らめながら抗議した。しかし、オレは、その言い分に耳を貸すつもりはなかった。

 

「いいから、いいから。プタゴラスの爺さんに約束したろ?約束は守らないとダメだぞ。別に女モノの下着なら、前にも着用したろ? さっさと試着して、写真を撮って終わらせようぜ。」

 

とは言ったものの、こんなチャンスは滅多にない。オレは心の底から、今回の撮影を楽しもうと思っていた。

 

らんまに数種類の下着を手渡し、部屋の隅のカーテンに覆われた試着スペースへを押し込んだ。

 

らんまは、渋々試着スペースへ入った。オレは外で待っていたが、予想外に時間がかかっていることに気付いた。何度か「らんま、大丈夫か?」と声をかけるが、中から「うーん、もうちょっと……」という声と、ただ衣服をめくる音だけが聞こえていた。

 

しばらくして、オレはとうとうイラついて試着スペースのカーテンを少し開けた。中にいるらんまの様子を伺った。彼女は選んだ下着を持って、鏡の前でじっくりと吟味している様子だった。その表情は悩んでいるように見えた。

 

「らんま、どうしたんだ?そんなに悩むことか?」

 

オレが問いかけると、らんまは焦った様子で振り向いた。

 

「ちょっと!なに覗いてんだよ!だって、どれもこれも、意外と似合っちゃってさ……。どれにしようか、本当に悩んじゃうんだよ。んもぉ、わからねえから、達也が選んでくれよ」

 

オレは驚いて、思わず笑ってしまった。こんな状況で、らんまが下着選びに夢中になっているなんて、予想外だった。

 

オレは、今、着ているのもすごく似合っているとおもったので、それを伝えて、撮影を開始した。魔法のポラロイドカメラを使って、らんまを撮影する。

 

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少し笑顔がぎこちなかったものの、オレは撮影を開始した。

 

オレはカメラを構えて、らんまに指示を出した。

 

「じゃあ、まずは普通に立って、こっちを見て笑ってみて。」

 

らんまは少し恥ずかしそうに笑ったが、その表情はとても可愛らしかった。

 

「いいね、その表情!次は、手を腰に当てて、ちょっと強気な感じでポーズをとってみて。」

 

らんまはオレの言う通りにポーズを取り、その姿は女性らしい魅力があふれていた。

 

「これでいいのか?なんか変だろ?」

 

「大丈夫、大丈夫。すごく似合ってるから。さ、次はこの椅子に座って、もう少しリラックスした感じで。」

 

らんまは椅子に座り、少しだけリラックスした表情を見せた。オレは続けて写真を撮り、らんまも次第にカメラに慣れていく様子だった。

 

「じゃあ、最後に背中を向けて、こっちに顔を向けて。うん、いい感じだ。」

 

らんまはそのポーズでカメラに向かってにっこり笑った。その笑顔は素直で、どこか幸せそうだった。

 

結局、その場にあった、下着をらんまがほとんど、着用し、写真に収めた。

魔法のポラロイドカメラだから、どれだけ撮影してもフィルムがなくなることはなかった。

撮影された写真をカメラが排出すると、そこから、オレが撮影したらんまのランジェリーショットが次々、浮かび上がってきた。

 

「そろそろ、撮影終わりにするか?らんま。もう十分、撮ったよな」

 

「うーーん、もうちょい、露出したのも撮っておくか? なんか、ちょっと楽しくなってきちゃってさ……」

 

オレは、少し悩んだ。プタゴラスにそこまでサービスする必要があるかどうか。でも、オレは、そんなことよりも、もっと、らんまのことを撮影してみたくなっていた。

 

「わかった……、じゃあ、シャツだけ着てみるとか、そういうのを撮ってみようか」

 

「OK♪」



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5-36☆.撮影フィニッシュ

オレはらんまに薄い生地のシャツを渡し、彼女はそれを着て試着スペースから出てきた。シャツの薄い生地かららんまの肌が透けて見える姿に、オレは興奮を隠せなかった。

 

「達也、このシャツ、すごくいい感じだよな。ちょっと透けてるから、セクシーに見えるな」

 

らんまが自分の姿を鏡で確認していると、オレは、その姿に釘付けになっていた。らんまが振り返って笑いかけると、オレは恥ずかしくて、レンズ越しに覗いた。

 

「じゃあ、そこのカーテンの前に座って、こっちを見て笑ってみて」

 

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らんまはオレの言う通りにカーテンの前に座った。ただし、元男な癖は、未だにぬけず、あぐらであったが。しかし、その表情はちょっと切なげで、どこか大人っぽく見えた。オレは思わず「うわ、すごくセクシーだ」とつぶやいてしまった。

 

「んふふふ、いいぜ、興奮しちまっても?」

 

らんまは照れくさそうに笑い、オレもつられて笑った。この瞬間を楽しんでいることに気づいた。

 

撮影は続き、らんまの魅力が次々と写真に収められた。そのうち、らんまもカメラの前で自然と楽しげな表情を見せるようになっていた。

 

「次は、こっちに寄りかかって、肩を出すような感じで。」

 

「わかった、こうかな?」

 

らんまは壁に寄りかかり、片方の肩を出すポーズを取った。その姿は妖艶で、オレはますます興奮してしまった。

 

「おお、いいね。そのまま、こっちを見て。」

 

オレはカメラを構え、らんまの目を追った。彼女の瞳は、どこか切なさを含んでいたが、同時に大胆さも感じさせた。

 

「達也、こういうのって、どうやって撮るんだろうね。ちょっと緊張するけど、楽しいな。」

 

「そうだよね。でも、らんまはすごく自然にできてるから、大丈夫だよ。」

 

らんまが自分に照れ笑いを浮かべながら言うと、オレは優しく微笑んだ。彼女が自然に魅力的に撮れていく姿を見ていると、オレは心の底かららんまを愛おしく感じた。

 

ウショクに渡すことは、頭の中にいつからか消えて、何十、何百と魔法のポラロイドカメラで撮影していった。

 

二人は撮影を続けながら、撮影の雰囲気やポーズについてお互いに話し合った。そんな中、オレはますますらんまの魅力に引き込まれていくことに気づいていた。

 

そして、どちらからともなく、裸も撮影しようということになり、らんまは、それならと、ガーターベルトだけを着用した状態で出てきた。

 

オレは思わず、我慢できずに、ズボンを脱ぎ、オレも下半身丸出しで、チンポをビンビンに勃起させた状態で、らんまのその姿を激写した。

 

そして、それを何度か撮影した後、らんまはガーターベルトも脱ぎ捨て、裸で椅子に座った。それを撮影し続けるオレ。

 

【挿絵表示】

 

「あぁ、らんま、すごい……、すごい……」

 

「んふふふ、ほらよ!ほらほら!こんなポーズどうだ!」

 

「あぁ、らんま……らんま……んうぅ」

 

もう、オレのチンポはガッチガチに勃起していて、らんまは、その反応を楽しむかのように、次々とポージングをしていった。

 

オレはカメラを手に、らんまを撮影していた。らんまの健康美な裸体に、自然と射精したくなるような感覚に陥っていた。

 

【挿絵表示】

 

カメラを構え、らんまの乳首やむき出しとなったマンコを捉えるたびに、その女性的な魅力にに心が躍動した。らんまの身体からは妖艶さが溢れ、オレはその魅力に酔いしれていた。いや、もう、気がおかしくなりそうだった。

 

でも、もう、オレの我慢という結界が壊れるときがやってきた。

 

それは、らんまが、イタズラな笑みを浮かべた次の瞬間だった

 

「おりゃ、無差別格闘早乙女流奥義・オマンコ大開脚♥」

 

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らんまがバレリーナのように足を高くあげ、それを抑え、開脚すると、オレの我慢の結界が崩壊した。

 

オレは、らんまの目の前に近づき、チンポをしごきはじめていた。

 

らんまが、手伝おうとする暇もなく、オレは、らんまのおっぱいに向けて、射精した。

 

「あぁ、出る!出る!出ちまう!!なにが、オマンコ大開脚だ、ドスケベらんま……!あぁ、出るぅう!!!」

 

ドピュドピュドピュウウウウ!!

 

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らんまの乳房を中心にオレの白濁の精液が放出されていた。我慢していた分、勢いよく、大量の精子が放出された。

 

「ら、らんま、、我慢できなくて、ごめん……。ホント、興奮しちゃって止まらなかった」

 

そう言うと、らんまは微笑んでくれた。

 

「なに言ってんだよ、達也に興奮してもらえて嬉しいぜ?」

 

*************

そうして、オレはらんまと撮影を終え、店を出た。長居してしまったので、数種類の下着を購入した。

街を歩き始める。

 

こんなに平和な街の二階で、あんなエロいことをしていたと思うと、不思議な気分だった。

 

その途中、らんまはお腹が空いたと言い出した。

 

「腹減ったぜ、お腹ペコペコだー。」

 

「おお、そうだな。ここ、いっぱいパン屋あるから、一番、美味しいパン屋を探そうぜ」

 

「さんせーーい!」

 

らんまは手をあげ、笑いながら、オレを見上げた。その笑顔に、オレの心は躍動した。

 

らんまはオレの腕を取り、パン屋を目指して歩き始めた。その手のぬくもりに、オレは少し緊張していたが、同時に幸福感に満たされた。



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5-37☆.おさげの女恥ずかしい写真

オレたちは、街を出てプタゴラスの住む村に向かって歩いていた。そのとき、街の入り口で偶然、ロランに会った。彼は、オレたちが神に会えたかどうかを聞いてきた。

 

「神には会えたぜ。女神トリスタンにな」とオレが答えると、らんまは口を開いた。「そんなイタズラ好きな神には見えねえよ」と。

 

ロランは、にやりと怪しい笑みを浮かべて、意味深なことを言った。「まだ、気づかないのかな。それじゃあ、またな」と言って、オレたちを置いて去っていった。

 

「何のことだ?」とオレがらんまに聞くと、らんまは肩をすくめて答えた。

「世のなかには、変なやつもいるようだな、ま、気にしないようにしようぜ」

 

それから、オレたちは、プタゴラスが住む村へと戻ってきた。

 

プタゴラスの家に入ると、そこには、ロランとプタゴラスだけではなく、女神のトリスタンもいた。3人とも、髪を撫でる仕草をしていた。

 

らんまが、「なになに?!」と驚いていたが、オレにはわかった。

 

「らんま、オレたち、一杯食わされたぜ。こいつら、同じ人物だ」

 

「へっ……?!」

 

プタゴラスはにっこり笑って、正体を明かした。

 

「そうですよ。実は私、ロラン、トリスタン…全部同じ人です。私は変身の術を使って、あなたたちを試すために様々な姿に変身していたんです」

 

らんまは驚きのあまり、口を開けたまま言葉が出なかった。オレも驚いたが、なるほどと納得した。

 

3人の姿が重なり、ひとりの人間、いや、神となった。

その神は、ロプトと名乗った。

オレは、そのイタズラ好きの神のロプト尋ねた。

 

「つまり、お前はただのイタズラ好きの神様だってことか?」

 

「そうとも言えますね。でも、あなたたちが本当にこの国を救いたいという気持ちがあるかどうかを確かめたかっただけです。そして、あなたたちが素晴らしい勇気と心と知恵を持っていることがわかりました」

 

らんまはやっと言葉を取り戻し、怒りを露わにした。

 

「だったら、最初からそう言ってくれよ!オレたちは、グランゼンの巨人を倒すために必死になってるんだぜ!」

 

プタゴラスは少し申し訳なさそうに笑った。

 

「ごめんなさい。どんな願いも叶う場所があると言っても、このレスランドは食と娯楽に国。神を信じるものもいませんでした。なので、ロランとして、私の封印を解く勇者を待っていました。見事、あなたたちは、素晴らしい勇者でした。勇敢で、そして、エッチで。ここまで来たことで、私も力を貸そうと思います。リバイアサンの力は本当です。ウェスティリアの滝に行って、そこでリバイアサンの力を得られます」

 

「じゃあ、あの写真はどうすんの? あんなことまでさせやがって!」

 

プタゴラスは再びにっこり笑った。

 

「あのポラロイドカメラには特別な仕組みがあり、何度も撮影することで、二人の戦闘力が少しずつ上がっているんです。ただ、二人とももともと十分に強いので、効果は限定的ですが」

 

オレたちは一安心し、らんまもやっと怒りが収まったようだった。でも、写真の件はまだ気になっていたんだ。

 

「じゃあ、写真はどうするんだ? 受け取らないのかよ……」

 

らんまはロプトが受け取らなそうだったのが残念とでも言いたそうな表情だった。

 

ロプトはちょっと考えてから答えた。

 

「それは…達也くんが大事に保管して、必要な時に使ってもらっても構いませんよ。オナネタにでもなってくれるのなら、それはそれで、ふふふ」

 

「オナネタ??!」

 

オレは顔が真っ赤になった。その言葉には思わず反応してしまった。

 

「そんなこと言わないでくれよ!」ってオレは叫んだけど、らんまもプタゴラスも大笑いしていた。

 

それにしても、オレたちの冒険はまだこれからだ。リバイアサンの力を手に入れ、グランゼンの巨人を倒すために、ウェスティリアの滝へ向かわなければならない。

 

「じゃあ、次はウェスティリアの滝だな。行こうぜ、達也」

 

らんまが力強く言って、オレも頷いた。

 

「ああ、行こう。グランゼンの巨人を倒すために!」

 

そう言って、オレたちはプタゴラスの家を後にし、ウェスティリアの滝へと向かった。

 

*****************

 

その夜、オレは部屋でひっそりと、撮影したらんまの写真、つまり「おさげの女・恥ずかしい写真」を手に取った。心臓がドキドキしていたが、じっくりと、らんまがいないところで見ておきたかった。

オレは写真をじっくりと眺めた。撮影はオレだが、これは紛れもない「おさげの女・恥ずかしい写真」だ。らんまの照れ笑いと、恥ずかしげな表情が、オレの心をくすぐった。それに、何枚かは、らんまが心から撮影を楽しんでいるかのような表情が読み取れた。

 

【挿絵表示】

 

元の世界で、天道なびきかららんまの写真を買った時のことを懐かしく思い出していた。

 

今は、こうして、旅をして、写真も撮影するカメラマン役をこなしている事が自分でも信じられなかった。

 

「あの、トリスタンのようなイタズラ好きな神に感謝しないといけないかもな…」とオレは心の中でつぶやいた。

 

 




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5-38.特訓開始!

オレとらんまは、遠いレスランドからウェスティリアへ帰ってきた。ウェスティリアの王に報告を済ませ、グランゼンの巨人を倒すために、技の特訓を行い始めることになった。

 

「達也、図書館で調べた情報によると、水神が祀られている場所はどこだって?」

らんまが、興味津々で尋ねてきた。

 

「ウェスティリアの西の山の滝だよ。」オレはらんまに答えた。

 

「それじゃあ、早速行ってみようぜ!」らんまが、力強く言った。

 

オレたちは、ウェスティリアの西の山の滝を目指して出発した。情報によると、オレが水の魔法で空中に魔法陣を描き、らんまが飛龍昇天波の要領で拳を高く振り上げることにより、水神のリバイアサンの力を呼び覚まし、技の威力にその力が応用できるという。

 

滝に到着したオレたちは、早速水着に着替えて滝に入り、特訓を開始した。冷たい水がオレたちの身体を包み込む。

 

この滝の名前はシルバーリーフの滝という名前だそうだ。美しい景観と清冽な水が多くの旅人や冒険者たちを魅了していて、水神が祀られているという伝承があり、その神秘的な力を秘めていると本に書かれていた。幸い、周りに人はいないので、特訓に集中できそうな場所だった。

 

「さて、それじゃあ、魔法陣を描くぞ!」

 

オレは、水の魔法を使い、空中に魔法陣を描き始めた。らんまは、それを見ながら、拳を振り上げるタイミングを計っていた。

 

「達也、もういいか?」

らんまが、焦り気味に尋ねた。

 

「待って、もう少しで…」

オレは、最後の一筆を加えると、魔法陣が完成した。

 

「よし、行くぞ!」

らんまが、飛龍昇天波の要領で拳を高く振り上げ、水神のリバイアサンの力を呼び覚ますために全力で拳を叩き込んだ。しかし、何も起こらない。

 

「なんでだ…。もう一回やってみよう!」

 

オレは、再び魔法陣を描き、らんまも拳を振り上げた。それでも、何も起こらなかった。

 

「何でだろう…。情報が間違ってるのか?」

 

オレは、悩みながらもう一度魔法陣を描いた。らんまも、同じように悩んでいたが、拳を振り上げる姿勢を崩さなかった。

 

オレたちは、何度も何度も試し続けた。しかし、どれだけ努力しても、水神のリバイアサンの力を呼び覚ますことはできなかった。

 

「くそっ、どうしてだ…!」

 

らんまは、悔しさに滝に向かって拳を叩きつけた。

 

オレも同じ気持ちだった。

 

「どうしてうまくいかないんだろう…。情報が間違っていたのか、それともオレたちがやり方を間違えているのか…。」

 

らんまは、しばらく無言で立ち尽くしていたが、突然顔を上げて言った。

「達也、もう一度、一からやり直してみようぜ。」

 

オレは、らんまの言葉に頷いた。「分かった。もう一度、最初からやり直そう。」

 

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オレたちは、水の魔法で魔法陣を描く手順やらんまの拳を振り上げるタイミングを見直し、再度試すことにした。しかし、それでもリバイアサンの力は呼び覚まされず、オレたちは苦戦を強いられた。

 

夜が更けるまで、オレたちは滝で技の特訓を続けたが、結局、水神のリバイアサンの力を呼び覚ますことはできなかった。

 

「達也、今日はもう無理だ。明日またやり直そう。」

 

らんまが、疲れ切った様子で言った。

 

オレも同意した。「うん、今日はもう限界だね。明日、また頑張ろう。」

 

そう言って、オレたちは滝から出て、水着から普段着に着替えた。翌日の特訓にオレたちは、湖近くのロッジに泊まることにした。翌日の特訓に備え、身体を休めなければならない。

 

***********

 

夕食を終え、ロッジの部屋でくつろぐオレとらんま。しかし、今日の特訓での失敗が頭から離れず、どちらも沈んだ雰囲気だった。

 

らんまが、突然言った。「達也、俺たち、本当に水神の力を使えるようになれるのかな…?」

 

オレは、らんまの不安そうな顔を見て言った。「分からないけど、諦めずに続けるしかないよね。」

 

らんまは、小さく頷いた。「そうだよね。ありがとう、達也。」

 

その夜、オレたちはベッドで横になりながら、お互いの心配事や不安を語り合った。そして、深夜になっても眠れずにいるうちに、らんまがオレの顔に近づいてきた。

 

「達也…」

 

らんまの目が、オレの目を真っ直ぐに見つめていた。

 

オレは、らんまの真剣な瞳に触れると、自然と唇が重なり合った。そのキスは、どちらもお互いを励まし合い、力を与えるものだった。

 

キスを終えたらんまが、微笑んで言った。

 

「達也、ありがとう。明日も一緒に頑張ろう。今まで、達也に助けてもらってばかりだったし、今回はオレが頑張るよ」

 

オレは、らんまの言葉に力をもらい、笑顔で答えた。

 

「ううん、らんま、一緒に頑張ろう。」

 

その夜、オレたちはお互いを励まし合いながら、明日の特訓に向けて心を一つにし、やがて眠りについた。水神のリバイアサンの力を手に入れるため、オレたちはまだまだ修行の日々を続けることになるが、その先に見える希望を信じて、一歩ずつ前進していくことを決意した。



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5-39♥.裸で特訓

〜これまでのあらすじ〜
達也とらんまはグランゼンの巨人を倒すために技の特訓を行うことになった。二人は水神が祀られていると言われる滝に特訓のため訪れるが、リバイアサンの力を呼び覚ますことができず苦戦を強いられていた。


それから一週間、オレたちはシルバーリーフの滝で特訓を続けたが、成果はまるで現れなかった。オレたちは焦りを感じ始め、緊張が高まっていった。

 

ある日の特訓中、オレはらんまに言った。

 

「もしかしたら、もっと別のやり方があるんじゃないか?」

 

らんまは、イライラしている様子で答えた。

 

「達也、何度も言ってるだろ。このやり方でやれば、水神の力が使えるようになるはずなんだ!」

 

「だけど、一週間もやってるのに何も起こってないじゃん。何かがおかしいよ。」

 

「何がおかしいって言うんだ? もしかしてオレのせいだと言いたいのか?!」

 

らんまは、怒りを露わにして立ち上がった。

 

「そうじゃない! ただ、これじゃあどんどん時間が経って、グランゼンの巨人を倒せるチャンスが失われていくよ…!」

 

らんまは、強く拳を握り締め、と声を荒げた。

「オレだって分かってる! でも、オレたちにはこれしかできないだろ!」

 

オレとらんまの口論は、とうとう喧嘩に発展してしまった。互いに意見の折り合いがつかず、無言で滝を離れた。オレはロッジに戻り、らんまも別の方向へ歩いていった。

 

その夜、オレたちは別々に過ごし、互いに考えを巡らせた。オレたちの目指す目標は同じはずなのに、どうしてこんなことになってしまったのだろうか。それでも、オレはらんまと一緒に水神の力を手に入れ、グランゼンの巨人を倒すことを信じていた。だからこそ、どんな困難にも立ち向かい続けなければならないと、心の奥で感じていた。

 

***************

 

翌朝、オレはらんまに謝ろうと決意した。ロッジに戻ってもらんまの姿はなく、どこかへ行ってしまったらしい。オレは焦りを感じながらも、らんまを探し始めた。喧嘩のせいで、彼との絆が壊れてしまうのではないかと後悔の念にかられた。

 

らんまが見つからないまま、歩いていると、滝のところで、らんまは静かに瞑想していた。彼の表情は静かで、何かを悟ったように見えた。オレは彼に近づいて謝ろうとした。

 

「らんま、昨日は…ごめんな。」

 

らんまはオレを見て笑った。

「いいさ、達也。オレも悪かった。お互い反省して、また一緒に頑張ろうぜ。」

 

オレはらんまの言葉に安堵した。

そして、らんまは滝の前で瞑想することでわかったことがあるとオレに伝えた。

 

それは、二人とも、裸になり、滝の水流を感じることで、神経を研ぎ澄ませることだった。

 

らんまは恥ずかしがることもなく、すぐさま裸になった。

オレは少し照れながららんまに尋ねた。

 

「ええと、本当に裸になることで、水神様の力に近づけるのか?」

 

らんまは自信に満ちた声で答えた。

 

「うん、達也。オレは滝と瞑想して、そのことを感じたんだ。水神様の力に触れるためには、全身で水の流れを感じないといけない。だから、恥ずかしがらずに、思い切ってやってみようぜ。」

 

オレは頷いて、服を脱いで裸になった。

 

「わかった。お前がそう言うなら、信じてやってみるよ。」

 

でも、オレのチンポはビンビンだった。裸のらんまをみれば、自然と勃起してしまう。

そして、なにより、濡れていて、乳首がピンピンになっているらんまはやらしい。

 

これでは、集中できないと思っていたら、らんまが案の定怒ってきた。

 

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「アホ!スケベ!なに勃起させてやがんだ。これから、特訓するっていうのに」

 

「……って、しょうーがねえーーだろ!!そんなエッチな身体見てたら、勃起しちまうよ」

 

オレは、照れくさそうにらんまに謝った。

 

「ごめん、らんま。でも、お前のせいじゃない。オレがちょっと興奮しすぎたんだ。集中しよう。」

 

らんまは、苦笑いしながら言った。

 

「バカ、なに謝ってんだよ……? 達也に勃起されて嬉しくないわけないだろ?」

 

「らんま、ごめんな……、昨日は……。でも、絶対に会得しよーな!!約束だ!」

 

らんまは微笑んでオレにエールを送った。

 

「そういう気持ちだ!達也、オレたちならきっと水神様の力に近づけるはずだ。お互い全力でやろうぜ!」

 

お互いに裸になり、もう一度、魔法陣を描き、らんまは拳をつきあげた。わずかに、今までとは違う感覚を感じた。そこから、二人の猛特訓が始まった。

 

オレはらんまに声をかけた。

「らんま、もっと腰を落とせ! そんなんじゃ、水神様の力は呼び出せないぞ!」

 

らんまは答えた。

 

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「おう、達也!もっと魔法の水量をあげろぉー!!」

 

二人は、互いに励まし合い、特訓を続けた。裸で滝の水流を感じることで、徐々に神経が研ぎ澄まされていくのを感じた。それぞれの力を高め、水神の力に近づいていくことを信じて、二人は努力を重ねた。その姿は、まるで生まれ変わったかのような強い絆を感じさせた。



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5-40♥.完成!水神龍昇天波

〜これまでのあらすじ〜
かつて現代日本に住んでいた達也は、憧れの早乙女らんまと、ある日、異世界ファンタジーの世界へと転移する。らんまは、呪溺泉という呪いの泉に落ちた結果、水で女性に、お湯で元の男性に戻るという呪いを受けた。転移してきたときに女の姿だったため、この世界で男に戻ることはないが、元来の男らしい性格は抜け切れていない。

普通の男子学生だった達也は剣と魔法の異世界での冒険の過程で勇者やバーサーカーの力を手にする。そして、魔王討伐後にらんまと結婚した。

結婚し、夫婦となった二人はウェゥティリアの王から招集を受け、サラトバの地へと降り立った。サラトバは中世ヨーロッパを思わせる文化と技術水準を持ち、人類、獣人、エルフ、小人など多種多様な種族と、ゴブリンやドラゴンといった魔物たちが共存しており、清浄なる水の国「ウェスティリア」、以外にも、森と共に生きる国「エルフェアル」、火と鉄の国「グランゼン」、そして世界の食糧庫である「レスランド」といった国がある。

達也とらんまは、ウェスティリア王の命により、敵対するグランゼンに潜入するも、グランゼンが復活させた神・太古の巨人に敗れてしまう。

そして今、まさに太古の巨人を倒すための新たな技が完成しつつあった。

■登場人物
達也
この物語の主人公。サラトバの戦乱を収めた勇者だが、現在はその過去を隠し、らんまとウェスティリアの街で穏な暮らしを送っている。時折スケベな一面を見せるが、らんまへの一途な愛情が真の力を引き出し、困難な状況でもらんまを守ってきた。
勇者としての特殊な魔法を使いこなし、剣技にも優れて、さらに、バーサーカー状態になると、驚異的な腕力を発揮し、敵に立ち向かう勇猛さを見せる。達也の持つ多彩な能力や作戦面は、物語の中で様々な冒険や困難に対処する力となってきた。

らんま
この物語のヒロイン。
この異世界へ来る前は、お湯をかぶると男に、水をかぶると女になる体質だったが、異世界へ来たときは、女の姿だったので、お湯をかぶっても男に戻らなっている。達也と一緒に冒険をするうちに、達也のことが大好きになり、今は女として暮らしてる。
美しく魅力的で、ナルシストな一面も持ち合わせている。しかし、表面上では達也のスケベさを馬鹿にする事もあるが、らんまも心の中では時折秘かな欲望が芽生えることがある。街の人気者でもあり、気さくな性格が特徴で、元男な口調や仕草はまだ抜け切れていない。達也とは深い信頼関係を築いており、支え合い、助け合っている。
武器も巧みに操り、蹴りなどの近接攻撃にも長けている。無差別格闘早乙女流の拳法に加え、達也から受けた魔法を拳に宿した技も見事に使いこなす。


そして、その日の午後。ついに二人の技「水神龍昇天波」は完成へと近づいていた。

 

オレはらんまに向かって、今までにないほどの力を込めていく。

 

「らんま、もうすぐだぞ! 今度こそ、水神様の力を借りて、この技を完成させよう!」

 

オレは魔法陣へとこめる魔力を最大限にこめた。それは、らんまが溺れてしまいそうなほどの大量の水量を放出した。しかし、オレはらんまを信じていた。オレたちは、この状況を乗り越え、力を引き出すことができると信じていた。

 

らんまは拳にオレが自分を信じてくれている気持ちと愛を感じた。彼はオレとともに成長し、力を合わせてきた仲間だ。その絆を信じて、らんまは一点、魔法陣の中心を狙い、拳を振り上げようとした、そのとき、らんまの右腕が青白く輝きを伴った。

 

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そして、らんまは、技名を叫んだ。

 

「水神龍昇天波ぁああーーっ!!」

 

その瞬間、ウェスティリアの水神龍・リバイアサンの封印が解けた。解けた水神龍の封印は、らんまの拳へと宿った。そして、それを打ち上げた瞬間、らんまとオレの技「水神龍昇天波」の威力をすさまじいものにした。それは、オレたちが今まで戦いの中で見てきた技のなかでも最強の威力を誇る技だった。

 

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「で……で、きた、ついに……」

 

「うおぉおーー、すごい威力じゃねえか!らんま」

 

ついに、技が完成したことで、二人は喜び抱きしめあった。「達也、やったぞ! オレたちの技が完成した!」らんまは笑顔で言った。

 

二人が技を完成させたあと、喜びに満ちた気持ちで、らんまとオレは滝の中で互いを見つめあった。滝の水しぶきが、二人の頬を濡らし、その瞬間、何も言わずにお互いの気持ちが通じ合った。

 

オレは、らんまに感謝の気持ちを伝えた。「らんま、本当にありがとう。お前がいてくれたから、オレたちの技が完成できたんだ。これからも、ずっと一緒にいてくれるよな?」

 

らんまも笑顔で答えた。「もちろんだぜ、達也。これからもオレたちは共に戦って、ウェスティリアを守るんだ。お前がそばにいてくれる限り、オレは何も怖くないぜ。」

 

二人は互いに深い絆を感じ、その愛を確かめ合った。オレたちは互いの手を握り、滝の中で力強く抱きしめあった。この瞬間、二人はお互いの心が一つになることを感じ、これからの戦いに対する覚悟と決意が深まった。

 

抱き合った後、オレはらんまの瞳に深く見つめられた。その瞳には、信頼と愛情が溢れていた。オレたちは互いに心が通じ合い、自然に顔が近づいていった。

 

その瞬間、オレとらんまは、緩やかに唇を重ねた。それは、お互いの心が通じ合った証であり、二人の絆を確かめるキスだった。滝の音が周りを包み込む中、オレたちは静かに愛を確かめ合った。

 

オレも笑って答えた。「お前のおかげだよ、らんま。お前がそばにいてくれたから、オレたちの技が完成できたんだ。」

 

らんまは、うれしそうに言った。「達也、これからも一緒に頑張ろうぜ! グランゼンの巨人を倒すために、この技を使ってやる!」

 

「もちろんだ! オレたちの絆が、ウェスティリアを救う力になるんだ!」

 

二人はお互いを褒めあい、新たな技を手に入れたことで、自信に満ちた表情を見せた。これからも、オレたちは共に戦い、困難に立ち向かい、そして、ウェスティリアを救うために力を合わせることを誓っその瞬間、オレとらんまは、緩やかに唇を重ねた。それは、お互いの心が通じ合った証であり、二人の絆を確かめるキスだった。滝の音が周りを包み込む中、オレたちは静かに愛を確かめ合った。

 

オレも笑って答えた。「お前のおかげだよ、らんま。お前がそばにいてくれたから、オレたちの技が完成できたんだ。」

 

らんまは、うれしそうに言った。「達也、これからも一緒に頑張ろうぜ! グランゼンの巨人を倒すために、この技を使ってやる!」

 

「もちろんだ! オレたちの絆が、ウェスティリアを救う力になるんだ!」

 

お互いを褒めあい、新たな技を手に入れたことで、自信に満ちた表情を見せた。これからも、オレたちは共に戦い、困難に立ち向かい、そして、ウェスティリアを救うために力を合わせることを誓った。

 

 

封印が解かれた滝の水流はおだやかだった。オレたちは、ずぶ濡れのまま、お互いの体温を温めるように抱きしめあった。

らんまがオレのチンポを握り、オレはらんまの膣内に指を挿入して刺激しあった。

 

らんまを岩場の壁に寄りかからせ、背中を接触させた。

すでに水で濡れた陰毛の上から、クンニを開始する。

 

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そして、オレは滝壺の近くで、地面に寝転んで仰向けとなったらんまの膣内に勃起しきったチンポをぶちこんだ。

 

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穏やかな水場で仰向けにならせ……。

らんまの中にオレのペニスをぶちこむ。

「あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……んうぅあ!」

 

体位も変えて、らんまと滝をバックに愛し合う。

 

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騎乗位で、らんまも腰を振って激しく喘いだ。

 

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ときおり、水の中に二人で飲み込まれながらも、オレたちは愛し合った。

 

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「ああぁっ! すごいよぉ……達也のおちんぽで、おまんこ壊れちまぅ~!!」

 

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その言葉通り、らんまの膣内は熱くぬめり、きゅうきゅうと締め付けてきた。

まるで男根に絡みつくような感触だ。

 

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しかも、この体勢だとらんまの大きなオッパイが目の前にある。乳首を口に含んで吸いながら、下から突き上げるように腰を動かした。

 

すると、らんまの口から一際大きな声が上がる。

 

同時に膣内がきゅっと締まった。

 

どうやら、Gスポットに当たったらしい。

 

さらにそこを攻めると、らんまは狂ったように乱れた。

 

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「んああっ!! イクッ! イっちまうってぇえ!!!」

 

らんまはビクンっビクンっと身体を震わせてイッてしまった。

 

オレはらんまを抱き寄せた。

らんまは荒い息を吐きながらも嬉しがっていた。

 

このあと、ウェスティリアのシルバーリーフの滝で滅茶苦茶セックスした

 

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物語は各部ごとに独立したエピソードで構成されており、前の部を読まずに楽しむことができます。もちろん、全ての部を読むことでより深い世界観に浸ることができますが、飛ばし読みも大歓迎です!

■第二部・『集結!伝説のパーティ編』作品紹介

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港町ソイツェストで喫茶店を営み始めた達也とらんま。しかし、二人の平穏な日常は長くは続かない。世界各地で巻き起こる怪事件に巻き込まれ、達也とらんまの新たな冒険が始まる。
暗躍する魔導師と戦う伝説のパーティをテーマにした冒険ファンタジーです。
賢者アムや魔剣士パラムも登場します


■第三部・『四聖獣討伐編』作品紹介

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女神フレイヤからの依頼で、達也とらんまは現代日本と異世界を行き来しながら四聖獣の封印を解く壮大な任務に挑む。果たして二人は異世界の平和を取り戻すことができるのか?そして、達也とらんまの運命が交差していく……。


■第四部・短編『アッサラーム編』作品紹介

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達也とらんまは、日常に飽き足らず新たな魔法を覚えるため、伝説のジャマールの霊魂石を求めて砂漠の街アッサラームへと向かう。果たして、二人はレアモンスターを倒し、目的の宝石を手に入れることができるのか?


■第五部・『神々に愛され地サラトバ編』作品紹介

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神々に愛されし地・サラトバ地方への冒険の招待を受け、美しい水の国・ウェスティリアへ向かった達也とらんま。青く澄んだ川が縦横に流れるウェスティリアは、水の恵みによって繁栄し、国内外の様々な文化が交流する場となっていた。やがて、大戦争が始まり、二人もその渦中に巻き込まれていく……。
四カ国からなる新たな大陸を舞台に達也とらんまが冒険を繰り広げます。
※毎日、19時に1話ずつ更新しております。

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★大好評の裸バトルシーンも各パート満載★

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5-41.新防具はチャイナドレス

オレとらんまは、ウェスティリアの水神龍リバイアサンの力を呼び起こす技・水神龍昇天波を会得した。水神龍昇天波とは、オレが水の魔法陣を空中に描き、らんまがその中央部分を飛龍昇天波で撃ち抜くことで、水神龍の力を宿した拳で戦えるようになる技だ。この技を駆使して、かつて敗北を喫したグランゼンの太古の巨人に再び立ち向かう事を誓ったのだった。

 

グランゼンに向かう前に、まずウェスティリアの王へ報告を済ませる必要があった。陸路でも船でも移動するには、ウェスティリアの王の協力が欠かせないし、太古の巨人はウェスティリアの王にとっても敵だからだ。

 

************

 

オレとらんまは、ウェスティリアの街へ着くなり、防具屋を探し始めた。街は活気に満ちており、さまざまな防具屋や武器屋が軒を連ねていた。らんまはバニーガールの格好で王に会いに行くのは気が引けると言っていたが、オレも同感だったので、防具を新調することにしたのだ。ついでのオレも新しい防具が見つかれば良いとおもっている。

 

「おい、らんま。あの店で防具を新調しようか。」

 

「いいな、雰囲気良さそう♪」

 

オレが指差した店は、一見すると普通の防具屋だが、ウェスティリアの特色を取り入れたデザインのアイテムが並んでいた。らんまも興味津々の様子でうなずいた。

 

店に入ると、店主がにこやかに出迎えてくれた。

 

「いらっしゃいませ!何をお探しですか?」

 

「防具を新調したいんだ。相談に乗ってほしい」

 

店主はにっこり笑って、いくつかの防具や盾を紹介してくれた。オレには青色の軽鎧を選んできた。盾も勧めてきたが、断った。そもそも、オーラシールドというスキルもあるしな。

 

そして、肝心のらんまのほうだ。

 

「お仲間の方、スタイル抜群ですね〜、どんな防具にしましょう? 一緒に旅するなら、とびっきりのセクシーなのがいいですよね?」

 

「ふふふ、わかってるじゃないですか。そういうのがあれば、ぜひ……」

 

「おい、オレにも意見を聞いてくれよ。」

 

そう言って、らんまも話に加わってきた。たしかに、オレと店主だけで決めても、らんまが着てくれなかれば意味がない。

 

「ごめん、らんま。なんかつい……」

 

「あ、すみません。お客様のご意見も大事ですよね。では、どんな防具がお好みですか?」

 

「うーん、まぁ、動きやすくて、実用的なのがいいかな。」

 

「どのような戦闘スタイルでモンスターたちと戦うのでしょうか?」

 

「この拳と蹴りだな。あとは、棍がわりに槍とか」

 

店主はらんまの言葉にうなずき、彼女の戦闘スタイルを考慮して防具を選んでくれることになった。らんまはその場で、棍を操るかのように素早く槍を振り回し、蹴りと拳を織り交ぜた連続技を披露した。彼女の動きは瞬時に周囲の空気を切り裂くようで、オレも思わず見とれてしまった。

 

「なるほど、素晴らしい技術ですね。それでは、動きやすさと実用性を重視した防具をお選びしましょう。でしたら、ピッタリのがあります」

 

店主は、一度、店の奥へと入り、そして、緑色のチャイナドレスを手に持って戻ってきた。

 

「いかがでしょうか?これは、実用性とデザイン性を兼ね備えた防具です。動きやすさは抜群ですよ!」

 

「おお、これはいいね。らんま、どう?」

 

「まぁ、悪くないな。試着してみるか。」

 

らんまは試着室へ向かった。

 

オレと店主は、らんまが試着室に入った瞬間に視線を合わせ、にやりと笑った。

 

「ふふ、あのチャイナドレス、なかなかセクシーだよな。」

 

「そうですよね、あの緑色はらんまさんの肌に映えること間違いなしです。ちょっと大胆なデザインですが、彼女のスタイルを活かすには最適ですよ。スリットも入っていますし、胸元もざっくりと開いているデザインです」

 

「おいおい、店主さんもわかってるじゃないか。でも、あれだけ動きが良いと、戦いの最中でもいいアクションが見られそうだな。」

 

「まさに!お客様のお目にも楽しい光景が広がることでしょう。それに、あのチャイナドレスは動きを妨げないように特別な素材で作られていますので、安心してご使用いただけます。」

 

「なるほど、良い防具を選んでくれてありがとう。まさか、こんな楽しい買い物になるなんてね。」

 

「こちらこそ、お客様に喜んでいただけるとこちらも嬉しいです。他にも何かお探しのものがあれば、遠慮なくお申し付けください。それに、うちは防具だけではなく、夜のグッズも充実しておりますので……」

 

達也は店主に感謝の言葉を述べながら、らんまが試着室から戻ってくるのを楽しみに待っていた。

 

しばらくすると、グリーンのチャイナドレス姿のらんまが姿を現した。なんというか、見慣れたビキニアーマーとは違って、新鮮でより魅力的に見える。それにすごく大人っぽい。

 

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オレはらんまが試着室から出てくるのを待ちわびていた。しばらくすると、グリーンのチャイナドレス姿のらんまが現れた。なんというか、見慣れたビキニアーマーとは違って、新鮮でより魅力的に見える。それにすごく大人っぽい。

 

「おお、らんま、すごく似合ってるぜ!」

 

「本当に、らんまさん、とても素敵です!」

 

店主もオレも、らんまのチャイナドレス姿を褒めちぎっていた。らんまはちょっと照れくさい様子で、口元に笑みを浮かべた。

 

「まぁ、悪くねーな。」

 

しかし、その次の瞬間、らんまは突然、切り出した。

 

「たださ、オマエらには悪いけど、渡してもらった下着は履いてねーぞ。」

 

「えっ!?」

 

オレと店主は、同時に驚いた顔を見せる。らんまは、なんとノーパンだったのだ。

 

「でも、らんま、それじゃあ……」

 

オレは言葉を失ってしまった。しかし、らんまは、堂々と言い放った。

 

「戦いのときに女モノの下着なんか履けるかよ!」

 

らんまと店主、オレとの間で口論が始まった。

 

「でも、らんまさん、戦いのときだって、下着は大事じゃないですか?」

 

店主は、プロとしての意見を述べる。しかし、らんまは頑なだった。というか、店主にとっては、下着を履かない武闘家なんて意味不明だろ。

 

「ああいうのは邪魔になるだけだ。俺は自由に動き回りたいんだ。」

 

オレはらんまの言い分もわかるが、それでも何か違う気がしてならない。

 

「だけど、らんま、下着があることで、実は動きがスムーズになることもあるんだぞ。それに、何かあったときの安全面も考えるべきだろう。」

 

「まさにおっしゃる通りです! 下着は、防具と同じくらい大事なものです。」

 

店主もオレに同調する。しかし、らんまはまだ納得していなかった。

でも、らんまがノーパンで戦うというなら、それはそれでアリなのか……?

 

その時、なにやら、外が騒がしくなった。

 

オレたちが様子を見に店の外に出ると、人々が集まって騒いでいる中心に、血にまみれたウェスティリア兵が立っていた。

兵士は力なく声を上げ、報せを街民に伝えた。

 

「……グランゼンが、グランゼンが……巨人を引き連れて国境の村に襲いかかった……」



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5-42.ノーパン武闘家

オレたちは急いでチャイナドレスや防具代を支払い、血だらけのウェスティリア兵に混じって国境の村へ急ぐことにした。移動手段は馬車だったが、運転手は状況を理解しているらしく、馬を駆り立てて速いペースで進んでくれた。

 

「らんま、いよいよだな……。絶対に倒そうな」

 

オレは力強くらんまに約束した。らんまは短く息を吐きながら、答えた。

 

「あぁ、もちろんだ。リベンジマッチだからな。オレたちの水神龍昇天波で巨人なんて、一撃だ……!」

 

◆◇◆◇

 

突然、馬車が急停止した。何が起こったのかと思って外に目を向けると、馬車の前には大量のゴーレムが立ちはだかっていた。それが原因で進めなくなってしまったのだ。

 

あまり強そうではないものの、数が多すぎて、馬車からウェスティリア兵たちは手こずってしまっていた。泥や土の塊から作られたゴーレムたちはその無機質な瞳でこちらを睨み、腕を振り上げて、馬車に対して攻撃の構えを見せた。そんな中、らんまが勢いよく飛び出していった。

 

「よーし、行くぜ!」

 

槍を振るい、拳や蹴りで次々と大中小、様々なゴーレムたちを倒していくらんま。

 

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「どいた、どいた、どいたーっ」と叫びながら、らんまは華麗なジャンプを繰り出し、ゴーレムたちの頭上を踏みつけるように飛び跳ねていった。その度にゴーレムたちは激しく揺れ、泥や土の塊がバラバラに崩れ落ちていく。

 

らんまは地面に着地すると、すぐに槍を振り回し、ゴーレムたちに容赦なく一撃を叩き込んだ。ゴーレムたちはその攻撃に耐え切れず、次々と崩れ落ちていく。

 

「おぉ、すごいセクシーチャイナ武闘家さん!」

と、ウェスティリア兵はらんまのその戦いぶりに魅了されているようだった。

 

「うおおお!このまま全部潰してやるぜ!」

 

らんまは興奮気味に叫び、槍を振るい続けた。しかし、その矢先、ひときわ大きなゴーレムが現れ、らんまに向かって腕を振り下ろそうとした。

 

「危ない!らんま、見てろ!」

 

オレはすぐさま、手持ちの剣を、そのゴーレムに向かって放った。剣がゴーレムの脳天を貫き、大地に沈んだ泥や土の塊が沈んでいった。

 

「おお、達也!助けてくれてありがとな!」

 

らんまはジャンプを多用して敵を蹴散らしていた。しかし、その動きのせいで、らんまが下着をつけていないことがウェスティリア兵にバレてしまわないか、見えてしまわないかとオレは心配になった。

 

「くそっ、らんま! ホント、こういうとき、元男の性格は災いするぜ」

 

オレはずっと勇者であることを隠していたが、このままでは、なかなか終わらない。オレは空に向かって詠唱を開始した。

 

「天よ、我に力を貸してくれ!雷撃!」

 

オレの雷魔法がモンスターたちにダメージを与えていく。その光景を見て、ウェスティリア兵たちは驚きと感謝の声を上げた。

 

「おお、助けてくれるとは!」

 

「あの男、どこから来たんだ? なんだ、あの可愛い武闘家さんは彼氏持ちか」

 

まぁ、彼氏じゃなくて旦那なのだけど。あまり勇者であることをチヤホヤされなかったのが幸運だった。

 

「雷撃!」

 

オレの魔法がゴーレムたちにダメージを与え、らんまもゴーレムを蹴り飛ばしていった。

 

次第に戦況はオレたちに傾いていった。

 

とうとう最後のモンスターが倒れると、らんまがオレの元へ戻ってきた。

 

「おお、達也!助けてくれてありがとな!」

 

「いや、お互い様だろ。でも……、らんま、今、履いていないんだから、戦い方には気をつけろよな?見えちまうだろ?」

 

「あぁ、そっか。なんか、下がスースーするなって思ってんだ。ははは♪」

 

こいつ、確信犯なのか、どうかわからないが、ホント、男を狂わせる女だぜ。

 

ウェスティリア兵たちはゴーレムたちが全滅したことで、少し安堵の表情を見せた。しかし、まだ巨人との戦いが待っていたことに気づいて、再び緊張が走った。

 

「さあ、皆、これでモンスターたちは倒したが、まだ先には巨人が待ち受けている。立ち止まっている暇はないぞ!」

 

ウェスティリア兵の隊長が声を上げ、兵たちはその言葉に励まされ、再び進む気力を取り戻した。

 

オレたちは馬車に戻り、再び国境の村へ向かった。馬車が進むにつれ、空気がより重くなり、焼け野原になった村が見えてきた。



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5-43.国境の村の決戦

馬車は疾走を続け、国境の村が近づいてきた。空気が急に重くなり、どこか暗くなるような感覚に襲われた。辺りは焼け野原になっており、黒煙が空に立ち上っていた。

 

村に到着すると、まるで地獄絵図のような光景が広がっていた。グランゼン軍の中央には、太古の巨人が君臨していた。その姿はまるで神話から抜け出したかのようで、恐ろしいオーラを放っていた。

 

そして、その場にはウェスティリア王もおり、グランゼンの王と激しい言い争いを繰り広げていた。

 

「この戦争は意味がない!お前たちグランゼンは、なぜ無意味な争いを続けるのだ!」

 

ウェスティリア王は怒りに震える声で叫んだ。しかし、グランゼンの王は冷ややかな笑みを浮かべ、反論した。

 

「意味がない?ウェスティリアよりも我がグランゼンが強いことを証明するのに、どうして意味がないと言える?」

 

「お前たちの野望によって、多くの村人や兵士たちが犠牲になっている。それでもお前は強さを証明するだけの価値があると言うのか?そもそも、この村は中立の村であるはずだ」

 

ウェスティリア王は悲痛な表情でグランゼンの王に詰め寄った。しかし、グランゼンの王は余裕の笑みを崩さず、返答した。

 

「弱者が死ぬのは戦争の常だ。力こそがすべて。それがこの世界の真理だ」

 

その時、オレたちの存在に気づいたウェスティリア王は、驚きと希望に満ちた表情でこちらに向かって来た。

 

「おお、達也、らんま!なんとか間に合ったようだ。この場にいる太古の巨人を倒してくれ。これで戦争を終わらせることができる!」

 

オレたちは力強くウェスティリア王に頷いた。そして、らんまとオレは太古の巨人に向かって進んでいった。

 

「いいぞ、らんま。これでリベンジマッチだ。オレたちの水神龍昇天波で、この巨人を倒すんだ!」

 

らんまも熱い目でオレを見つめ、力強く頷いた。

 

「ああ、絶対に倒してやる。だが、達也、この巨人は強大だ。気を抜いてはいけない」

 

しかし、ここで戦い続けても、村の被害が拡大してしまう。

ならばと、グランゼン軍はウェスティリア兵たちに任せて、オレとらんまは巨人を村から引き直そうとした。

 

「へっへー、ここまでおいでーだ、バーカ、アホ!ノロマー!」

 

太古の巨人は、そもそも、グランゼンの神であるので、神様に対して、その言葉はどうかと思ったが、巨人はオレたちの意図通りに村から離れた場所へと移動させることに成功した。炎を纏う巨人相手にオレとらんまは戦いを挑む。

 

オレたちは炎を纏う巨人と激しい戦いを繰り広げた。巨人はその強大な力でオレたちを圧倒し、次々と炎の柱を巧みに操って攻撃してきた。オレたちも全力で立ち向かうも、なかなか勝機が見えない苦戦を強いられた。

 

「らんま、このままじゃヤバいぞ!どうにかして、あの巨人を倒さないと…」

 

達也は息を切らしながら叫んだ。

 

「分かってるよ、達也。だけど、どうすればいいんだ?」

 

らんまも焦りを隠せない様子だった。そんな中、オレたちが疲労困憊の中で、遂に決死の覚悟で水神龍昇天波を放とうとした。オレが、水の魔法陣をらんまの頭上に完成させた。らんまがその中心部に飛龍昇天波を打ち込んだ。しかし、その瞬間、炎の巨人が一瞬の隙を突いて強烈な火球を放ってきた。らんまは慌てて回避し、水神龍昇天波はうまく放つことができなかった。

 

「だぁ、熱ぃ!熱ぃいーっ!」

 

慌てて回避したものの火球は、らんまのチャイナドレスの一部を燃やした。オレは、すぐさま、水の魔法でらんまに纏った炎を鎮火させた。

 

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「くそっ、動いているやつ相手じゃ難しいな……」

 

オレは焦りを隠せない表情を浮かべていた。

 

「大丈夫だ、達也。もう一度、力を合わせてやり直そう。今度こそ、水神龍昇天波であいつを倒すんだ!」

 

「なにか、あいつを足止めする方法でもあればいいんだけど……。くそ、考えろ、考えろ、考えろ……」

 

オレは必死になって巨人を足止めする方法を考えた。オレが数十秒だけでも、巨人の動きを止めることができれば。

 

オレは巨人を見つめながら、何かアイデアがないかと考えていた。そんな時、らんまがふと提案をしてきた。

 

「達也、おまえの水の魔法で、一度その巨人を凍らせることはできないか?」

 

オレは少し考えた後、答えた。

 

「確かに、それなら動きを止めることはできるかもしれない。でも、その巨人の炎が強烈すぎて、凍らせるのは難しいだろう…」

 

らんまは考え込んで、再び言葉を続けた。

 

「じゃあ、おまえが水を操る力で、巨人の周りに水を溜めて湿気を上げるんだ。そして、オレがその湿気を利用して、あいつの動きを遅くする。その隙に、水神龍昇天波で決める!」

 

オレはらんまの提案に賛同し、力を合わせることにした。



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5-44☆.密着

「じゃあ、おまえが水を操る力で、巨人の周りに水を溜めて湿気を上げるんだ。そして、オレがその湿気を利用して、あいつの動きを遅くする。その隙に、水神龍昇天波で決める!」

 

オレはらんまの提案に賛同し、力を合わせることにした。

 

「良い考えだ、らんま。それならうまくいくかもしれない。では、実行しよう!」

 

オレたちは二人で力を合わせ、巨人の周りに水を溜めて湿気を上げ始めた。湿気が濃くなるにつれ、炎の巨人の動きが次第に遅くなっていった。そして、ついにその動きがほとんど止まった瞬間を見計らって、オレたちは水神龍昇天波を放った。

 

オレは再び水の魔法陣をらんまの頭上に完成させ、らんまがその中心部に飛龍昇天波を打ち込んだ。二つの力が結びつき、巨大な水竜巻が巨人に襲いかかった。

 

「でえええいいーー!!水神龍昇天波ぁああ!!!!」

 

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水神龍が現れ、炎の巨人と大きな音をあげて、ぶつかった。辺り一面に水蒸気が巻き起こった。

 

 

が、しかし……。

 

巨人は再び、炎を巻き上げて、動きはじめた。

 

「そ、そんな……」

 

オレとらんまは、その場で崩れ落ちてしまった。

 

オレは呆然と立ち尽くしていた。水神龍昇天波が効かなかったなんて…。オレは自信を失い、絶望感に襲われた。

 

らんまも顔をしかめていたが、それでも力を振り絞って、オレに声をかけてきた。

 

「達也、くよくよしてる場合じゃねぇ!考えるんだ、何か他に方法があるはずだ!」

 

オレはらんまを見つめて、自分の無力さに涙がにじんだ。

 

「らんま…オレたちには、もうどうすることもできないんじゃないか…」

 

らんまは怒りに震える声で叫んだ。

 

「何言ってんだ、達也!おまえ、こんな弱気なこと言ってたって、何も解決しねぇぞ!」

 

オレは反論できず、ただただうなだれてしまった。らんまはオレを見て、悲しみや無念さが浮かんでいる顔でオレを見つめた。

 

「達也、おまえは…ここで戦意を喪失するような奴じゃなかったはずだろ?あの時、オレたちが初めて出会ったとき、おまえは力強く立ち向かっていったじゃないか!」

 

オレは仰向けに倒れ、目の前がぼんやりとした。らんまはオレに跨がり、じっとオレを見つめて言った。

 

「達也、オレたちにはまだやれることがある。こんなところで諦めるんじゃねぇ。おまえが諦めちまったら、オレも戦う意味がねぇ!目を覚ましやがれ!勇者!!」

 

らんまはオレの言葉に憤慨していたが、その瞬間、目には決意の光が宿っていた。らんまは自分なりにオレを奮い立たせようと、思い切った行動に出た。

 

「達也、おまえにはこれを見せるしかねぇみたいだな。」

 

らんまは自ら、チャイナドレスの胸元を引き裂き、おっぱいをオレに見せてきた。

 

 

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そして、緩やかにノーパンのチャイナドレスを持ち上げ、オレの顔の上にまたがった。そのまま、らんまのマンコがオレの顔面に押し付けられた。

 

「ほら、達也!こんなところで、弱気になってる場合かよ!オレたちにはまだやるべきことがあるだろ! ほらほらほらぁあ!!」

 

らんまのマンコがオレの顔を押しつぶした。オレの顔が、破れかけたチャイナドレスの裾の中に包まれていた。らんまのマンコがオレの口や鼻に密着する。すぐ近くではグランゼンとウェスティリアが戦っているというのに、こんな変態な顔面騎乗位にオレは興奮してしまった。

 

「ほらほらほらぁあーー、いつまで寝てやがんだ!このアホ!さっさと起き上がれ」

 

らんまさん……チンポはもうすでに元気に起き上がっていますけど……。

 

しかし、そのらんまの大胆な行動に、心の中で火がついた。これまでの絶望感が一気に吹き飛び、再び湧き上がってきた。

 

そう、オレは、こんなところで負けていられない。

 

巨人を倒して、らんまとこの世界での冒険を楽しむんだ!!

 

「達也、てめーは、この世界じゃ、勇者なんだろ?勇者は何度でも立ち上がるんだろ?違うか?」

 

らんまの言葉に、オレはふと、らんまとの冒険の日々を思い出した。今までのピンチも確かにオレは諦めなかった。何度も何度も立ち上がり、力を信じた。

 

その瞬間、オレの中に湧き上がるものがあった。それは、闘志だ。オレはらんまを見つめて、力を取り戻した。

 

「怒りの闘気も燃えるスケベ心も熱くなる気持ちは同じ! らんま、ありがとう…。目が覚めた。オレ、もう一度だけやってみる。今度こそ、あいつを倒すために!」

 

らんまは嬉しそうに微笑んで、オレから降りた。

 

「そうだ、そうこなくちゃ!じゃあ、達也。もう一度、力を合わせて、あいつを倒すんだ!」



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5-45☆.旋風を巻き起こせ

オレは立ち上がり、らんまと目を合わせた。その目には、炎の巨人に対する決意が煌めいていた。らんまもまた、オレに同じ意志を感じ取り、力強く頷いた。

 

「じゃあ、達也、今度こそあいつを追い詰める作戦を練ろう。オレたちなら、必ず倒せるはずだ!」

 

オレはらんまと一緒に、新たな作戦を練り始めた。水神龍昇天波を使うことに変わりはないが、炎の巨人の動きをどうやって封じるかを考えた。

 

「達也、あの巨人の炎の力は強力だけど、炎を燃やすためには酸素が必要だろ? もし、オレたちが一気に空気を抜いてやれば、一時的に炎の力が弱まるかもしれないぞ。」

 

らんまにしては珍しく科学的な作戦を興味津々で聞き入った。

 

「おお、そうか! 空気を抜くことで、炎の力を弱めることができるかもしれないな。でも、空気を抜く方法って……オレは風の魔法を使えないし」

 

「たしかに……、うーーん、でも、なんか、方法あるはずだ」

 

熱さを風で冷ます方法……。

 

そんなときでも、オレはらんまの写真のことを思い出していた。

 

暑い夏。らんまは熱さを、『うちわ』で冷ましていた。

 

「そーだ、らんま!うちわだ。風の魔法が使えないなら、巨大なうちわで、巨人の熱を覚まそう」

 

「うちわで……?」

 

オレは、もう、これしかない。と思った。

オーラシールドを応用して、闘気を利用した巨大なオーラうちわを完成させた。

 

「二人で力を合わせて、ひとつの巨大なオーラうちわを使って旋風を巻き起こそう!」

 

オレとらんまは、力を合わせて闘気を利用し、巨大なオーラうちわを作り出した。そして、二人は息を合わせ、一つのかけ声でうちわを扇ぎ始めた。

 

「いくぞ、らんま! せーの」

 

「せーの!」

 

力強いかけ声と共に、オレたちはうちわを大きく仰ぐと、強力な旋風が巻き起こり始めた。

 

「それそれーぇえ!!」

 

「まさか、こんな方法が効くとは……って効いてる!?」

 

半信半疑だった、この戦法は、炎をまとった巨人には効果絶大だった。

たしかに、炎を弱めないかぎり、いかに水神龍昇天波といえど、巨人を倒すことはできない。

 

巨大なオーラうちわで仰ぐたびに巨人の炎は、旋風によって次第に弱まっていった。炎の力が抑えられたことで、巨人の動きも鈍くなっていく。

 

「達也、今だ! 水神龍昇天波を放とう!」

 

オレは瞬時に決意を固め、らんまに目配せをした。

 

「了解、らんま! これで決めるぞ!」

 

オレは水の魔法陣を広げ、らんまが飛龍昇天波の構えを取った。その間も、オレたちga

巨大なオーラうちわで巻き起こした旋風は、巨人の炎を抑えていた。炎の力が弱まり、巨人はうなり声をあげながらもっともらしく立ち尽くしていた。

 

「らんま、オレたちの息がぴったり合わないと、水神龍昇天波はうまくいかない。力を合わせて、一気に決めよう!」

 

らんまはオレにうなずき、緊張の表情で言った。

 

「分かった、達也。おまえとなら、きっとできる! せーの、で行くぞ!」

 

息を整え、二人はタイミングを計った。そして、その瞬間が訪れると、オレたちは一つのかけ声で水神龍昇天波を放った。

 

「さあ、らんま! この水の魔法陣こそが、オレたちの勝利への道だ! 蒼き闇夜を切り裂く光の如く、流れる水のごとく、我が意志と力を結集して巨人を討つべし! 今こそ、ウェスティリアの神よ、オレたちの力となり、この戦いを導いてくれ! 覚悟を決めよ、この水神龍昇天波で、炎の巨人を倒すのだ!」

 

オレが描いた魔法陣が放つ水流は、その力強さで、ボロボロになっていたらんまの衣服を無慈悲にも破壊していった。

 

「らんま、悪ぃ!!」

 

「へっ、良いってことよぉー!! いくぜええーーー!」

 

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オレは水の魔法陣から力強い水流を放ち、らんまはその水流に飛龍昇天波を打ち込んだ。二つの力が結びつき、巨大な水竜巻が巨人に襲いかかった。

 

「「水神龍昇天波ぁああああ!!!!」」

 

巨人はその水竜巻に飲み込まれ、うなり声を上げながらも抵抗した。しかし、炎の力が弱まったことで、巨人は次第に力を失っていった。やがて、巨人の姿は水竜巻の中で消えていった。

 

オレたちは息を切らしながら、巨人が消えるのを確認した。そして、互いに笑顔を交わし、喜びを分かち合った。

 

その後、炎の巨人を倒したことで、ウェスティリアとグランゼンの戦いは終わりを告げることになった。しかし、両国は完全に和解することはなかった。それでも、グランゼン軍は退避することを決めた。

 

グランゼン軍の兵士たちは疲れ果てた様子で、ウェスティリアとの戦いを終えると、互いに会釈を交わしながら、戦場を後にした。

 

まるで、巨人が消え去ると同時に、グランゼン兵や王から邪悪なものが消えていったようにも見えた。

 

グランゼン王は、ウェスティリア王に向かって言った。

 

「ウェスティリア王よ。この戦いは終わりだ。しかし、わが国は決して降伏するものではない。またいつか、我が国は栄光を取り戻すだろう」

 

ウェスティリア王は真剣な表情で応えた。

 

「それはあなたたち次第だ。しかし、この戦いを通じて、互いに理解し合い、共に力を合わせて新たな未来を築くことができるなら、喜んで協力するつもりだ」

 

グランゼン軍の兵士たちは、ウェスティリア兵士たちと向かい合い、それぞれの思いを胸に刻んでいた。

 

「おい、ウェスティリアの兵士よ。あの戦いは見事だった。今回はお前たちの勝ちだが、次は違うかもしれんぞ」

 

ウェスティリアの兵士は微笑みながら答えた。

 

「ありがとう、グランゼンの兵士。しかし、次は戦いではなく、共に力を合わせることができれば、それこそが真の勝利だろう」

 

グランゼン軍が戦場を後にする中、ウェスティリアの民たちも彼らを見送った。互いに和解はできなかったものの、この戦いを通じて、少しずつ分かり合えることができたのだ。

 

*****************

 

オレとらんまは炎の巨人を倒したことで、戦いが終わりを迎えると、ウェスティリアに戻ることになった。戻ったオレたちを待っていたのは、王や街の人たちからの祝福だった。

 

ウェスティリア城に戻ると、城門が大きく開かれ、王や貴族たちが出迎えてくれた。彼らの顔には感謝の表情が浮かんでいた。

 

「達也よ、らんまよ、おかえり。そして、ありがとう。おかげで我が国は再び平和を取り戻せた。おまえたちの勇敢さに心から感謝する」

 

王は深々と頭を下げ、オレたちに感謝の意を示した。オレは戸惑いながらも、王にお辞儀を返した。

 

「いえ、陛下。これも、らんまとの力を合わせたおかげです。そして、ウェスティリアの皆さんに支えられたおかげだと思います」

 

らんまも頷いて、王に感謝の言葉を述べた。王は嬉しそうに笑った。

 

「そうだな、おまえたちには感謝しきれない。この国は、おまえたちのおかげで救われた」

 

城の中に入ると、街の人々が集まってお祝いのパーティの準備をはじめていた。みんながオレたちの勇姿を称え、笑顔で祝福してくれた。

 

「おお、達也!らんま!本当にありがとう!おかげでこの街は救われたよ!」

 

「達也くん、らんまくん、これからもこの街を守ってね!」

 

子供たちも喜んで、オレたちの周りで踊り、歌い始めた。オレはらんまと目を合わせ、笑顔でうなずいた。

 



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5-46.ウェスティリアの英雄祝賀会

パーティが始まる前、オレは城の者にボロボロの鎧から貴族の服に着替えさせられていた。オレは少し緊張していたが、ウェスティリアの人々に感謝されることに喜びを感じていた。

 

パーティ会場に入ると、華やかな装飾と楽団の演奏が迎えいれててくれた。ウェスティリアの人々がにこやかに談笑し、おいしそうな料理が並ぶ食卓を囲んでいた。街から国境の村まで一緒にいった兵士も、己の武勇伝を熱く語っていた。オレは自分がこんな場所に立っていることが信じられないくらいだった。

 

その時、ウェスティリア王がオレのもとにやってきた。

 

「達也よ、その貴族の服がよく似合っておるぞ。今宵は思う存分楽しんでくれ。お前たちの勇気と努力を讃える夜だからな」

 

オレは、王に感謝の言葉を述べた。

 

「ありがとうございます、陛下。こんなに素晴らしいパーティに招いていただき、光栄です」

 

王はにっこり笑って、オレに励ましの言葉をかけた。

 

「達也よ、恐れることはない。お前はこの国の英雄だ。人々はお前を讃え、尊敬している。だから、胸を張って楽しんでくれ」

 

その言葉に勇気づけられ、オレは少しずつ緊張がほぐれていった。そして、パーティが始まった。ウェスティリアの人々と笑い、踊り、食事を楽しんだ。

 

慣れない服ながらも、パーティを楽しんでいると、青いドレスを着た美しい女性が目に入った。その美しさに見惚れてしまい、思わず足が止まった。

 

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遠目に見ても、その女性のスタイルは抜群で、髪は艶やかに輝いていた。気品に満ちたその姿に、オレは心を奪われてしまった。オレは、らんまという妻がいるのに、こんな美しい女性と知り合えたらと思ってしまった。声をかけてみたくなったが、申し訳なさで躊躇してしまった。

 

「で、でも……、べつに声をかけるぐらい、問題ないよな」

 

オレはその美しい女性に惹かれている自分を抑えきれず、つい最低な考えが浮かんだ。あとで、らんまには謝ればいいかと考え、その女性に近づいた。

 

「すみません、あなたの美しさに見惚れてしまいました。こんな素晴らしいパーティに招待され、さらにあなたと出会えて幸せです」

 

オレは、緊張しながらもその女性に声をかけた。すると、女性は振り返り、微笑んでオレを見た。

 

「へぇー、こうやってナンパするんだ? 達也って」

 

その瞬間、オレは驚愕した。その声、その笑顔、どこかで見たことがある。そして、オレは気付いた。その女性は、なんとらんまだった。

 

「ら、らんま!?どうしてこんな格好に…?」

 

オレは、驚きとともに照れくささで顔が真っ赤になっていた。らんまは、苦笑しながら答えた。

 

「陛下からのリクエストで、こんな格好をしてみろって言われたんだ。まさか達也にこんな風に話しかけられるなんて思わなかったけどな」

 

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オレは、恥ずかしさで言葉が出なかった。らんまは、オレの様子を見てにっこり笑った。しかし、その笑顔は作り笑顔で、鬼の形相が見え隠れしていた。

 

「てめぇー、オレという妻がいながら、ナンパしただろー!このドスケベ野郎」

 

オレはらんまの怒りを感じ、恐ろしくて言葉が出なかった。しかし、らんまがこんな姿で現れるなんて予想もしていなかったし、正直、らんまのことは可愛いとは思っていたけど、ドレスを着ると、ここまで美しいだなんて……。

 

「らんま、ごめん! 本当にらんまだとは思わなかったんだ。めちゃくちゃ綺麗な人がいるなって。だけど、本当に美しい。すごいよ、らんま!」

 

ここは、もう謝罪よりも、誉め殺しだ。らんまのナルシスト心をくすぐるしかない。でも、オレの言葉は本心でもあった。

 

らんまは、まだ怒りながらも、オレの言葉に少し照れたような表情を見せた。

 

「まぁ、そんなに褒められたら、ちょっとは許してやるか。でも、他の女をナンパしたりしたら、絶対に許さないからな!」

 

浮気どころか、ナンパしただけでも命の危険を感じた。

 

オレは、らんまに改めて謝罪し、彼女と踊り始めた。その時のらんまの笑顔は、これまでにないほどに輝いていた。

 

「らんま、本当に美しいよ。オレは、こんな素晴らしい妻に恵まれて幸せだ」

 

らんまは少し照れながらも、嬉しそうに微笑んだ。

 

「お世辞でも受け取っておくぜ♪ ありがとう、達也。でも、オレはいつもの姿のほうがいいな。こんな格好よりも、一緒に戦っている時のほうが自分らしいと思うんだ」

 

オレは、らんまの言葉に心から同意した。

 

「そうだね。らんまと一緒に戦えることが、オレにとって最高の喜びだ。これからもずっと一緒にいような」

 

二人で笑顔を交わし、その後のパーティを楽しんだ。ウェスティリアの人々も、らんまの美しさに驚きつつ、その姿を祝福した。

 

ウェスティリア王も前に出てきて、オレたちを称える言葉を述べた。

 

「達也よ、らんまよ。お二人の勇敢な戦いのおかげで、我が国は平和を取り戻せました。今宵は、お二人に感謝の気持ちを伝えるためのパーティだ。どうか心から楽しんでほしい」

 

そして、オレとらんまにウェスティリアの勇者の称号を与えてくれた。

 

「達也よ、らんまよ、これはお前に与える勇者の称号だ。二人の勇気と力を讃えるものだ。これからも、この国を守ってほしい」

 

オレは、感激してその称号を受け取った。そして、らんまと改めて誓った。これからも、二人で力を合わせ、ウェスティリアの人々のために戦っていくことを。

 

 



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5-47♥.夜の宿屋で語らう絆

オレたち二人は、パーティが終わった後、ウェスティリアの宿屋に泊まることにした。静かになった部屋で、オレたちはこれまでの冒険を振り返り始めた。

 

「らんま、オレたちも色々なことがあったね。このサラトバの地に降り立ったときから、今日までの冒険を思い出すと、なんだか信じられない気がする」

 

らんまも頷いて、過去を振り返った。

 

「本当だな、達也。オレたちはいろんな場所に行って、いろんな敵と戦ってきた。でも、そのおかげで、オレたちの絆も強くなったんじゃねえのか?」

 

オレたちは夫婦でもあり、冒険仲間でもあるが、親友という側面もある。

こうして喋っていると、今日はいつもと髪型が違うけど、声や口調は、らんまそのものだから、なんか、不思議な気分だった。声を聞かなければ、城のパーティで知り合った最強美人と一緒にいるみたいだった。

 

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らんまはオレの様子に気付いて、小さな笑みを浮かべた。

 

「どうしたの、達也?オレの顔、そんなに変か?」

 

オレは照れくさそうに答えた。「いや、別に変じゃないけどさ、今日のらんまはいつもと違うから、ちょっと不思議な気分なんだ」

 

らんまはにっこり笑ってから茶化すように言った。

 

「あら、もしかして達也、オレの今日の姿に惚れ直しちゃった?」

 

オレは顔が赤くなりながら言った。「そ、そんなわけないだろ!ただ、いつものらんまと違って、ちょっと緊張するだけだよ」

 

らんまは優しく微笑みながら、オレの手を握った。

 

「大丈夫だよ、達也。オレはどんな姿でも、いつもと同じらんまだから。だから、緊張しなくてもいいんだよ」

 

オレはらんまの言葉に安心し、らんまの手を強く握り返し、そして、思わずらんまにキスをした。

 

「らんま、オレはらんまとこの世界に来れたことが、本当に嬉しい。これからも、ずっと一緒にいたい」

 

らんまも微笑んでオレにキスを返し、抱きしめ合った。

 

「達也、オレも同じ気持ちだよ。これからも、一緒に冒険して、いろんなことを乗り越えていこうな」

 

オレたちは、お互いの体温を感じながら、抱きしめ合った。これからも、どんな困難に立ち向かっても、お互いを支え合い、絆を深めていくことを誓ったのだった。

 

オレたち二人は、抱きしめ合いながら、その夜の宿屋で愛情を深めていった。

 

優しくらんまの手を取り、彼女をベッドへと誘った。

 

まずは、互いの体を優しく触れ合い、安心することから始めた。

 

オレはらんまの手を握り、ベッドに誘いながら言った。

 

「らんま、オレたちは今まで何度もキスをしてきたけど、それぞれのキスが思い出深いね」

 

らんまは頬を赤らめながら答えた。

「そうだな、達也。オレたちの初めてのキスも宿屋だったな。よく見ると、ここ似てるな。あのときも不安な気持ちが吹き飛ぶような、優しいキスだった」

 

オレは懐かしそうに笑った。

 

「たしかに、似てるね。今日も同じくスイートルームだからかな。あの夜もさ、らんまとキスをして、何だか力が湧いてきたんだ。それ以来、らんまと一緒にいると、どんな困難も乗り越えられる気がしてくるんだ」

 

らんまも微笑んで言った。

「オレも同じ気持ちだよ。達也とキスをする度に、心が強くなっていくような感じがする。だから、これからもいろんな場所で、いろんなキスしよ」

 

オレはらんまの瞳を見つめながら、頬にキスを落とした。

 

「うん、らんま。これからも、どんな場所でも、どんな時でも、お互いの愛を確かめ合うキスをしよう」

 

らんまもオレの手を握りしめ、お互いの愛情を確かめ合った。

 

オレたちは、お互いの体に触れ合うことで、だんだんと互いの距離が縮まっていくのを感じた。そして、心の準備ができたと感じたオレたちは、もっと激しく愛し合うことになった。

 

オレはらんまをベッドに寝かせ、唇に優しくキスをした。そして、お互いの唇が触れ合い、互いの温もりを感じることで、二人の気持ちは一層高まっていくようだった

 

次第にキスは激しくなり、オレたちの呼吸は荒くなっていった。お互いの体を抱きしめながら、熱い愛情を伝え合っていた。

 

オレはらんまの首筋にキスを落とし、彼女の敏感な部分を優しく愛撫しながら、愛情を深めていった。らんまはオレの行為に対して、恍惚とした表情を浮かべ、身体をうねらせていた。

 

「達也、もっと…もっと愛して…」

 

らんまの甘い声がオレの耳に響く。彼女の願いに応えるように、オレはらんまの胸に触れ、ゆっくりと愛撫を始めた。最初は恥ずかしそうにしていた彼女だったが、徐々にその快感を受け入れ始めていた。

 

やがて、らんまはオレのチンポを撫で始めた。オレはらんまの割れ目をなぞるように刺激し始めた。

 

「あああっ!達也っ!」

 

らんまの口から喘ぎ声が漏れる。オレはそんならんまを見ながら、らんまが求めるままに快楽を与え続けた。しばらくすると、らんまは絶頂を迎えようとしていた。

 

「達也ぁ……もうダメぇ……。お願い、来て……」

 

らんまの声を聞いて、オレはさらに激しい愛情を求めた。らんまもそれに応えようと、さらに激しく自分の身体を刺激していく。やがて、らんまは限界を迎えたのか、「イクッ!!」という声と共に、ビクンっと全身を震わせた。

 

その後、らんまはぐったりとして、息を整えているようだった。

 

「ごめん……、さきにイっちゃって……」

 

オレはらんまの頬に手を当てて、優しく話しかけた。

 

「ううん、いいよ……らんまの好きなようにして。気持ちよくなってほしい。らんま、ありがとう。とても素敵だったよ」

 

それを聞いたらんまも嬉しそうな顔をして答えてくれた。

 

「オレもすごく良かった。こんな幸せな気持ちになれるなんて、知らなかった」

 

オレたちは微笑みながら、見つめ合っていた。オレは再びらんまを抱き寄せ、今度は耳元で囁いた。

 

「じゃぁ、オレのことも気持ちよくしてもらいたい。いい?」



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5-48♥.冒険の終わりに宿屋で過ごす愛の時間

「じゃぁ、オレのことも気持ちよくしてもらいたい。いい?」

 

そう伝えると、らんまの口にオレのチンポをしゃぶらせた。らんまは舌先で丁寧にオレのモノを刺激すると、そのまま喉の奥まで入れて、口全体で包み込むように吸い付いた。そして、らんまは頭を上下に動かしながら、オレへの奉仕を続けた。

 

らんまの献身的な動きがたまらなかった。オレはらんまの頭を押さえつけ、まるでオナホールを使うかのように使わせてもらった。

 

「んぐぅ、んふぅうううっ、ふむぅうっぅ、ぬふっっ、はぁあむっ!じゅるるるるるっ!ちゅっぱちゅっぱっちゅっぱちゅっぱっ」

 

らんまは一生懸命、オレのチンポをしゃぶってくれた。

 

オレは目を閉じて、今日、1日、らんまがチャイナドレスの下はノーパンで過ごしたことや、戦場で裸になっていったことなど、思い出していた。あんな危険な戦いだったというのに、また、らんまにはノーパンで過ごしてもらったり、裸のらんまと一緒に戦いと思ってしまっていた。

 

「ああ、気持ち良いよ……らんま……最高だよ……」

 

そう言うと、らんまは目を開いてオレを見上げてきた。らんまは微笑んで、さらに激しくオレのチンポを舐め回してくれた。らんまのフェラチオは、どんどん激しくなっていった。

 

「うああっ、らんまっ、出るよ……らんま……出すよぉおおお」

 

オレはらんまの顔に大量の精液をかけた。らんまはその光景を見て興奮したのか、自分の股間を刺激していた。

 

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「はぁ、すごいよ、達也……。オレもイッちゃいそうだ……。一緒に……」

 

らんまは自分の指で割れ目をなぞっていた。

 

「ああんっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ……」

 

らんまの吐息が聞こえてくる。らんまの表情がエロくて可愛かった。そして、一度、射精したばかりでもオレの勃起はおさまらず、らんまの膣内へと挿入した。最初から、ズコバコと容赦なく、突いた。

 

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「らんまっ、らんまぁ!!好きだっ!!」

 

「ああっ、オレもだっ、達也、もっと激しくしてくれぇ!!」

 

らんまのリクエストに応えるために、オレは激しく腰を打ち付けた。

 

「らんま、らんま、らんま、らんま、らんま、らんま!」

 

ウィッグをつけて、いつもとは違うポニーテールのらんまを犯すのは新鮮な気持ちだった

 

「ひゃううううううっ!!!」

 

らんまの身体が大きく仰け反った。どうやら絶頂を迎えたようだ。しかし、オレは構わずにらんまを攻め続けた。

 

「ああっ!待って!まだっ!イってるからぁ!ああっ!」

 

らんまがどんなに叫んでも止めなかった。むしろ、もっと乱れたらんまを見たくなっていた。

 

「知らねえ……!まだ、らんまのことを犯したい!!犯させろ!」

「ダメっ!おかしくなるっ!もう許してぇ!」

「うるせえ!黙れ!」

「はいぃいっ!」

 

らんまは涙を浮かべながらも、抵抗しなかった。ただひたすらに、オレを受け入れてくれていた。

 

「イクぞ、中に出してやる!!」

 

「あっっ、ああッ! あっあっ、あっッ、ああっ! あッあッあアァアアアッ!!」

 

【挿絵表示】

 

らんまはオレのモノになっていた。だから、中出ししても構わない。そう思っていた。そして、オレはらんまの中に大量の精子を注ぎ込んだ。精子を注ぎながら、オレはらんまに確認したいことを叫んだ。

 

「戦場でノーパンで出撃したり、裸になっても、隠さずに、本当は好きなんだろ?らんま?この露出狂め!」

 

「はいっ、そうですぅっ!!早乙女らんまは変態の露出狂なんですぅうううううう!!!」

 

らんまは涙を流しながら、叫び続けた。

 

「ほら、言えよ、変態だって」

 

「はい、オレは、変態です。露出して悦ぶ、ドM女です」

 

「じゃあ、自分で言ってみろよ。自分はドスケベの淫乱なんだってさ」

 

「はい、オレは……、私は、どすけべで、いんらんで、露出好きの、淫乱メス豚です。お願いします。私を犯してください」

 

らんまは息を整えながら、そう言った。

 

「はははっ、いいぜ。ご褒美だ」

 

オレはらんまの口にキスをした。らんまは嬉しそうな顔をしている。そして、オレは再びらんまとセックスを始めた。今度はバックからだ。

 

「いくぞっ」

 

「ああ、きてぇっ!いっぱいにしてぇ!」

 

【挿絵表示】

 

らんまの尻を掴んで、激しくピストンする。

 

「ああんっ!はげしいよぉ!達也ぁっ!」

 

らんまは甘い声を上げている。

 

「らんまぁ、愛してるぞぉ!!」

 

「お、オレもぉおおおっ!!!」

 

らんまが絶頂を迎えると同時に、オレはらんまの中へ大量に射精した。

 

「ああ、熱いよ……達也のが入ってくる……」

 

らんまはそう言い残し、気絶してしまった。オレはそんならんまを優しく抱きしめた。

 

「らんま、ありがとう。オレの側にいて……」

 

オレはらんまを愛し続けると心に誓った。オレはらんまをずっと守っていく。

 

「愛してるよ……らんま」

 

オレはらんまに口づけをして、眠りについた。

 

 

***********

 

朝が来て、太陽の光が部屋に差し込んでくる。オレは目を覚まし、隣で眠っているらんまを見つめた。らんまの寝顔は、穏やかで美しい。このサラトバでの冒険を通じて、オレたちの絆は確かに深まっていった。もちろん、これからも困難や試練が待ち受けているだろう。だけど、そんなことに怯えることはない。なぜなら、オレたちの愛は強く、絆も堅固だからだ。

 

オレは窓の外を見ながら、静かにつぶやいた。

 

「この先も、らんまと一緒に歩んでいく。どんな困難が待ち受けていても、必ず乗り越えてみせる。それがオレの誓いだ」

 

太陽は高く昇り、新たな一日が始まろうとしていた。オレたちは、これからも一緒に冒険を続け、愛を深め合い、お互いを支えあっていく。それがオレたちの未来だ。そして、オレはその未来を輝かしいものにするために、らんまと共に歩み続けることを決意したのだった。

 

―女らんまと異世界冒険記・第五部 サラトバ編・完―




第五部・『神々に愛され地』サラトバ編を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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第五部・あとがき

『神々に愛され地』サラトバ編、第五部を最後までお読みいただきありがとうございました。ここで第五部のあとがきをお届けします。

 

今年に入ってから、AIイラストを試し始めました。最初はうまくいかず、可愛いイラストも作れませんでしたが、試行錯誤を繰り返すうちに少しずつ上達しました。

 

そこで、AIイラストを挿絵として『アッサラーム編』を書いてみました。久しぶりの投稿でしたが、たくさんの閲覧数と1000以上のお気に入り登録があり、大変嬉しく感じました。本当にありがとうございます。

 

ちょうどその頃、ファンタジー世界を舞台に、四カ国に分かれてAIイラストを投稿し、キャプションに物語を書いたりする『サラトバ・四カ国対抗戦』という企画が始まりました。

 

実は、今回の大ボスである『太古の巨人』も、その企画で、別の方が投稿された作品でした。

 

私もこの女らんまと異世界冒険記から出張・クロスオーバー参加し、ミニ物語を作成しました。そのミニ物語を清書することが、第五部・『神々に愛され地』サラトバ編を執筆するきっかけとなりました。

 

しかし、執筆を始めると物語がどんどん進み、アイデアや表現したいシーンが湧いてきました。当初の予定以上にサラトバの地で冒険する物語になりました。ただ、モンスターやダンジョン、キャラクターはオリジナルです。

 

ちちぷい様の企画で私が所属したのは、水の国ウェスティリアでした。

 

『サラトバ・四カ国対抗戦』企画の詳細はこちら:

https://www.chichi-pui.com/events/ai-fantasy/

 

 

らんま熱は冷めることがなく、物語が進むほど新しい魅力を感じます。しかし、結局は元気に戦うらんまや、エロシーンなどが好きです。裸で戦うシーンとか、本当に好きです。

 

オリジナルキャラクターで物語を作ればという声も自分の中で聞こえてきますが、やはりらんまが主役であることで物語を作りたくなります。

 

今回は、ポニーテールのらんまを最後に登場させました。今後も、違う髪型のらんまを登場させたいなと思っています。

 

 

AIイラストの技術革新により、これまで脳内でしか描けなかったイメージが挿絵として表現できるようになりました。AIイラストを使って物語を考えるのは非常に楽しいです。AIイラストに否定的な意見もありますが、自分で生成した方が、最も自分の血が通った作品になると思っています。

 

『AIイラストの学習元が無断学習だ!』という意見もありますが、現在の法律では違法ではありません。ですので、気にせずに挿絵を楽しんでいただければと思います。

 

ただし、無修正画像の公開は違法ですので、ノーモザイク画像は、今後も公開するつもりはありません。

 

AIイラストに関する言い訳も述べさせてください。イラストがらんまらしくなかったり、衣装が違ったり、手の形がおかしかったりする点は、生成のランダム性が大きいためです。修正は難しいですが、今後改善できるよう努力します。他人に修正を頼む方法もありますが、今のところ、ひとりの範囲内でやろうと思っています。

 

 

最後に、女らんまと異世界冒険記をお読みいただきありがとうございます!

 

達也とらんまの冒険はまだ続きます!楽しみにしていただけると嬉しいです。

 

どうぞよろしくお願いします。

 

from RNOVEL

 



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第六部・短編『スィーツウォーズ』
6-1.ウェスティリアでの新生活


〜これまでのあらすじ〜
かつて現代日本に住んでいた達也は、憧れの早乙女らんまと、ある日、異世界ファンタジーの世界へと転移する。らんまは、呪溺泉という呪いの泉に落ちた結果、水で女性に、お湯で元の男性に戻るという呪いを受けた。転移してきたときに女の姿だったため、この世界で男に戻ることはないが、元来の男らしい性格は抜け切れていない。

普通の男子学生だった達也は剣と魔法の異世界での冒険の過程で勇者やバーサーカーの力を手にする。そして、魔王討伐後にらんまと結婚した。

結婚し、夫婦となった二人はウェゥティリアの王から招集を受け、サラトバの地へと降り立った。サラトバは中世ヨーロッパを思わせる文化と技術水準を持ち、人類、獣人、エルフ、小人など多種多様な種族と、ゴブリンやドラゴンといった魔物たちが共存しており、清浄なる水の国「ウェスティリア」、以外にも、森と共に生きる国「エルフェアル」、火と鉄の国「グランゼン」、そして世界の食糧庫である「レスランド」といった国がある。

達也とらんまは、ウェスティリア王の命により、敵対するグランゼンに潜入するも、グランゼンが復活させた神・太古の巨人に敗れてしまう。

しかし、達也とらんまは諦めず、レスランドの神・ロプトの知恵を借りて、ウェスティリアの水神龍リバイアサンの力を呼び覚ます技『水神龍昇天波』を会得する。達也とらんまは、その技を用いて太古の巨人を倒した。太古の巨人を倒されたグランゼンの悪しき心は取り除かれ、他国への侵攻を止める。サラトバの四カ国は、再び平和を取り戻すのだった。

■登場人物
達也
この物語の主人公。サラトバの戦乱を収めた勇者だが、現在はその過去を隠し、らんまとウェスティリアの街で穏な暮らしを送っている。時折スケベな一面を見せるが、らんまへの一途な愛情が真の力を引き出し、困難な状況でもらんまを守ってきた。
勇者としての特殊な魔法を使いこなし、剣技にも優れて、さらに、バーサーカー状態になると、驚異的な腕力を発揮し、敵に立ち向かう勇猛さを見せる。達也の持つ多彩な能力や作戦面は、物語の中で様々な冒険や困難に対処する力となってきた。

らんま
この物語のヒロイン。
この異世界へ来る前は、お湯をかぶると男に、水をかぶると女になる体質だったが、異世界へ来たときは、女の姿だったので、お湯をかぶっても男に戻らなっている。達也と一緒に冒険をするうちに、達也のことが大好きになり、今は女として暮らしてる。
美しく魅力的で、ナルシストな一面も持ち合わせている。しかし、表面上では達也のスケベさを馬鹿にする事もあるが、らんまも心の中では時折秘かな欲望が芽生えることがある。街の人気者でもあり、気さくな性格が特徴で、元男な口調や仕草はまだ抜け切れていない。達也とは深い信頼関係を築いており、支え合い、助け合っている。
槍や鞭といった武器を巧みに操り、蹴りなどの近接攻撃にも長けている。無差別格闘早乙女流の拳法に加え、達也から受けた魔法を拳に宿した技も見事に使いこなす。


 

【挿絵表示】

 

オレたちが太古の巨人を倒してグランゼンの侵攻を阻止してから、もう数週間が経つ。オレとらんまは、ウェスティリアの街で新しい人生を始めることを決めたんだ。冒険者としての生活は一旦区切りをつけて、オレたち夫婦が営む喫茶店で新たな日々を送ることに。

 

オレたちの喫茶店は、港町ソイツェストでも評判だったパフェ専門店で、ウェスティリアでもそれを継承して開店したんだ。らんまの大好物であるパフェを売りに、ウェスティリアのフードストリートで人気を博していた。らんまが味見役として店の味を監修しているおかげで、連日大勢のお客さんが押し寄せてくれるんだ。

 

店名も前と変わらず、PANDと名付けた。

元の世界でらんまが好きだった喫茶店の名前を拝借している。

 

喫茶店でらんまはウェイトレスとして働いていて、いつも明るく元気な笑顔でお客さんをもてなしている。一方、オレは厨房でマスターとしてパフェを作ることが主な仕事だ。何度も同じ戦いを繰り返していたオレたちにとって、この平和な日常はとても貴重だ。

 

閉店間際、いつものように学校帰りのひとりの少年が喫茶店に現れた。彼の名前はクレオ。元気いっぱいで、人懐っこくイタズラな笑みが印象的な少年だ。正確な年はわからないが、元の世界でいえば、小学校高学年くらいの背丈だ。ウェスティリアの街の女の子たちからもけっこう人気があるようだが、彼はらんまのことが大好きで、らんまもいつも気さくにクレオと話している。

 

「達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん、こんにちは!今日もおいしいパフェが食べさせてくれよ」

 

「よう、クレオ!いつも通りのパフェにするかい?」

 

「うん、それでお願い!」

 

らんまはクレオに微笑んで、ウェイトレスとして彼のオーダーを取る。

 

それじゃあ、今日も特製パフェを作ってあげるね。ちょっと待っててな♪」

 

クレオは嬉しそうに頷いて、元気にカバンを置くとカウンターに座った。うちのカウンター椅子は少し高めに設定されているため、クレオの足は空中で楽しそうにバタついていた

 

オレが厨房でパフェを作り始めている間、らんまはクレオと会話を始めた。

 

「たまに、うちのパフェを食べてから帰るけどさ、ちゃんと母ちゃんの夜飯は食べてるのか?」

 

クレオの顔つきが少し曇った。

 

「あ、あのそれが……オイラ、実はずっと母親がいないんだ。僕が生まれたときに、母親は病気で亡くなっちゃったんだって。」

 

少し気まずそうな雰囲気が漂ったが、らんまはすぐにフォローを入れた。

 

「あぁ、ごめん……。変なこと聞いちゃったな、悪ぃ、悪い。それは大変だったね。でも、クレオはいつも元気で明るいから、母さんもきっと喜んでるよ。」

 

「そうかな?ありがとう、らんま姉ちゃん!」

 

オレはタイミングよくパフェを運んできて、会話の流れを変えるチャンスを提供した。

 

「わぁ、すごい。これ、食べるの楽しみだったんだ!」

 

閉店間際。クレオという少年1人を相手にすることも今まで何度かあった。

元気よく口元を汚しながら、パフェを食べる姿はなんとも微笑ましい。

 

「ご馳走様♪ ねぇ、オイラ、大人になったらさ、らんま姉ちゃんみたいにオッパイがでかくて、スタイル抜群の人と結婚したいんだ!」

 

らんまは照れくさそうに笑いながら言った。

 

「まぁ、オレほどの女は、この世の中に、そんなにいないけどな。」

 

クレオの顔に意地悪そうな笑顔が広がった。

 

「じゃあ、オイラ、らんま姉ちゃんを奪っちゃうかもしれないよ?」

 

オレはちょっと照れながららんまを見て、彼女の反応を楽しみにしていた。らんまはクレオの言葉に少し驚いたような顔をしたが、すぐに笑い返した。

 

「ふふ、そんなこと言ってもな?」

 

「達也兄ちゃんも、オイラがらんま姉ちゃんを奪っちゃったら、寂しくなっちゃうんじゃない?」

 

オレは苦笑いしながら、答えをはぐらかした。

 

「確かに、オレもらんまと一緒にいられるのは幸せだよ。クレオもきっと素敵な人と出会えるさ、だからさ、勉強やいろんなこと頑張るんだぞ?」

 

「本当に?それ、楽しみだな!」

 

クレオ、大事なのは見た目じゃなくて、心だよ。誰かと一緒にいるとき、心が通じ合って、幸せを感じられることが一番大事。」

 

「らんま姉ちゃんの言う通りだね。だから、オイラも心が通じ合う人を見つけたいな。」

 

「それは素晴らしい考えだね。クレオ、いい人生を歩んでいくんだろうな。」

 

「達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん、ありがとう!オイラ、大人になったら、きっと素敵な人と出会って、幸せになるんだ!」

 

オレとらんまはクレオの前向きな態度に感動し、彼にエールを送った。喫茶店でのこの平和なひとときは、オレたちにとっても貴重な時間だった。そして、クレオはその日も笑顔で店を後にし、オレとらんまは、この異国の地で彼の成長を見守り続けたいと思った。

 

◆◇◆◇

 

クレオを見送った後、オレとらんまは店の閉店作業に取り掛かった。まずは看板を「営業中」から「閉店」へと切り替え、入り口のドアをゆっくり閉めた。次に、店内の椅子やテーブルを整理し、床を掃除していく。らんまはお皿やグラスを洗って、煌びやかに光るように磨いていた。オレは厨房に戻り、使った調理器具やカウンターを丁寧に拭き、明日の営業に備えた。

 

「達也、今日の売り上げもいい感じだった?」

 

「うん、まあね♪ ソイツェストで店を開いていたときの最高記録に肩を並べるくらいの売り上げだよ。やっぱり、港町っていうのはどこも人の出入りが多いんだな」

 

現代日本では、たくさんの路線が交差する駅周辺の街が栄えるように、このファンタジー世界も、多くの船が行き交う街ほど商売が繁盛しやすいみたいだ。サラトバでグルメビジネスを展開するなら、レスランドが良かったかもしれないけど、何となくウェスティリアの方が便利だし落ち着くんだよね。まあ、グルメ大国に挑むほどの勇気はオレにはないのが主な理由だけども。

 

カウンターに座ったらんまが、おさげ髪をなびかせると、自慢気に話はじめた。

 

「ま、こんなに可愛いウェイトレスさんがいる店なんて、四カ国探しても、どこにも見つからないけどな」

 

らんまらしいナルシストなセリフを響かせた。オレは苦笑しながらも、四カ国どころか、世界で一番可愛いのはらんまだと思っているから、反論の余地はなかった。

 

オレはらんまの自信に満ちた言葉に心の中で同意しながら、その笑顔に癒された。

 

二人きりの店内で、オレとらんまは互いに目を見つめ合い、その瞬間、オレたちの心は一つになった。

 

「らんま、今日も一日お疲れさま。いつもこんなに頑張ってくれてありがとうな。」

 

オレは感謝の気持ちを込めて言葉をかける。

 

らんまもにっこり笑って、「達也もありがとう。一緒にお店をやってると、毎日が楽しいぜ。暇しないしな」と笑いながら言い、オレの心は更に温かくなった。

 

【挿絵表示】

 

店内で寄り添いながら、オレたちはこれからの人生を語り合った。二人の喫茶店がもっと繁盛すること、新しいメニューを開発してみんなに喜ばれること、そして、いつかまた冒険に出ることも夢見る。

 

そんな中、オレは思い切ってらんまに言った。

 

「らんま、今日も一日、ずっとらんまの笑顔を見ていたかったんだ。らんまがそのさ、女の姿で見せる笑顔がオレ、本当に好きなんだ。生き生きとしている笑顔が本当に好きだ」

 

らんまは照れくさそうに、「ばか、いきなり、なに言いやがる」と言いながらも、嬉しそうな顔をしていた。

 

「本当だよ。らんまの笑顔を見るだけで、毎日が幸せでいっぱいだ。」

 

オレは、らんまの手を握りしめ、らんまの瞳を見つめる。

 

その瞬間、オレたちの心は一つになり、お互いの気持ちを確かめ合った。オレは後ろから、らんまを抱きしめ、顔を振り返らせた後、優しくらんまの唇にキスをした。穏やかに微笑むらんまの大きな胸をウェイトレス服の上から、ぎゅっと揉んだ。

 

「らんま、いい加減、ブラつけろよ? 客に透け乳首見えちまうかもしれないだろ?」

 

「うっせえやい。女モノの下着なんか付けられっかよ」

 

らんまは今でも、女モノの下着をつけることに抵抗があった。なので、家の中でくつろいでいるときはタンクトップにトランクスだったりもする。

 

しかし、そんな元男の性格や仕草がぬけないらんまも、身体は女性以上に女性らしい。こんなに胸も大きくて、最高に柔らかい。

 

オレは手を離さずに、ぐにぐにと揉み続けた。乳首の場所を探しては、そこを刺激した。

 

らんまの表情が少しずつ変わっていくのをオレは見逃さなかった。

 

らんまの頬は紅潮し始め、吐息が漏れている。

 

「あっ……達也ぁ……お前ぇ……どこ触ってんだよぉ……」

 

らんまは、潤んだ瞳でオレに訴えかけた。それでも、オレはらんまのデカパイを揉み、中指で乳首をコリコリすることを止めない。

 

「はあはあ、らんま、すごくかわいいぞ♪ こんなに柔らかくて大きいおっぱいしてたら、オレ、もう我慢できない!」

 

オレはらんまのブラウスの前を開け、淫らに露出した乳房の頂点、乳首を舐めあげた。

 

「ひゃあん! あああー!!はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…」

 

らんまの息が荒くなっていく。オレはまるでショートケーキのクリームを舐めるように、らんまの乳首を舐めた。

 

「らんま、どうだ? ここが一番感じるんだろう?」

 

オレはらんまの弱点を知っていた。らんまはいつもオレに愛撫されるたびに、「ああっ……ダメだぁ、そこは弱いんだあ!!」と大きな声を上げるからだ。

 

「客も、みんな、らんまのこのエッチなおっぱい目当てできてるんだよ?わかってるんだろ?」

「そ、それは……」

「そうだね。でも、らんまだって本当は嬉しいんじゃないのか?」

 

「う、うるさいっ……達也のバカぁ……」

 

らんまは顔を真っ赤にしてうつむいた。

 

 

「んふふ、ふふ……じゃあ、お風呂行こっか、らんま」



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6-2♥.仕事終わりに

店の片付けを済ませ、オレとらんまは喫茶店に併設されている自宅部分の風呂場へと移動した。脱衣所でらんまが着崩れたウェイトレス服を脱いだ。

 

「ほら、早くしろよ。達也も」

 

らんまは恥ずかしそうにしながらも、慣れた手つきで服を脱いでいった。オレも同じように服を脱ぎ捨てると、裸のらんまが目の前に現れた。オレは心の中で、そのらんまの身体つきに感動する。何度見ても、らんまの裸体は、オレの心の欲望を掻き立てる。

 

オレはらんまの胸に目を向けた。らんまの巨乳は重力に逆らい、ツンと上を向いている。柔らかそうな胸の谷間にオレの目は釘づけになった。

 

【挿絵表示】

 

「なんだよ、そんなに見んなって……、毎日、見てるくせに」

らんまは照れ臭そうにして言った。だが、その言葉とは裏腹に、らんまは自分の胸元を隠すようなことはしなかった。むしろ自分の胸を誇示しているかのように堂々としている。

 

元々格闘家として筋力を鍛えていたからなのか、それとも、先天性なものなのか、それとも、どちらかなのかわからないが、本当に素晴らしいバストだ。オレは両手でらんまの胸を包み込むようにして、優しく揉んだ。

 

らんまの呼吸が激しくなり、興奮している様子が手に取るようにわかった。

オレはらんまの背後に回り込み、後ろから抱きつくような体勢でらんまの身体を堪能していく。

 

「はぁっ……はぁっ……達也ぁ……気持ち良いよぉ」

 

らんまは身体をビクンビクと震わせながら感じているようだった。

 

らんまの乳首をつまんで刺激すると、らんまは可愛らしく喘ぎながら、身体をくねらせた。

 

元・男のくせに、もう、何度も、このオレとセックスしている。そう、らんまはすでに女としての快楽を知っている。

 

「らんま、今日は久しぶりに洗ってやるよ」

 

オレはそう言うと、浴室に入ってシャワーを出した。そして、湯船のお湯の温度を確認する。

 

「らんま、おいで。ここに座って」

 

「う、うん……」

 

らんまを椅子に座らせた。そして、オレが取り出したのは『媚薬入りのボディシャンプー』

 

これは、オレが仲良くしている防具屋の店主に取り寄せてもらったファンタジー世界ならではのエログッズだ。

 

「さて、らんま、今日も全身きれいに洗ってあげるからな♪」

 

オレはスポンジにたっぷりとボディーソープを含ませると、それを泡立て始めた。

 

「へっ!? ちょっと待て!達也!お前まさか……」

 

「ん~?どうしたんだ?らんま♪ そんな怖がった顔してぇ?」

 

オレはニヤリとした表情でらんまを見た。

 

「やめろ! そんなもん使うんじゃねぇ!」

 

らんまが抵抗するが、オレは構わず、らんまのおっぱいに泡を擦り渡した。

 

「はぅううううう!! やめろぉおお!」

「やめてほしいのかぁ? らんま♪」

「ああ……あああああっ!」

「なんで、らんま、このアイテムのこと知ってるんだよ?」

 

「だって、達也、防具屋からエッチなアイテムのグッズのカタログ見てただろ?それに載ってた」

 

「ふーん。でも、これ、エッチな道具じゃないぞ。普通のボディシャンプーだから安心しろ」

 

「嘘つけ! どう見たって、怪しいだろ!それ!」

 

「大丈夫だよ。普通に売っている商品なんだし、別に変なことにはならないだろ?」

 

「じゃぁ、オマエのチンコでも試しやがれ!」

 

そう言って、らんまは大量にボディシャンプーをポンプから噴出し、オレのチンコを泡まみれにした。

 

「ああっ……あああっ!! ら、らんま、やめろって!!」

 

「ほら、これで同じだろ?」

 

らんまは勝ち誇った顔をしていた。

 

しかし、オレは負けてはいない。

 

「ら、らんまぁ……くっ、くくくく……」

「ど、どうした?達也?」

「いやぁ、なんかこの光景、すげえマヌケじゃないか?」

 

オレは笑みを浮かべながら言った。

 

「うっ……くそっ、達也ぁ!」

 

悔しそうな顔をしながら、らんまはオレを睨む。

 

「ふふふ、らんまってば、そんなにオレの身体を洗いたいのかよ」

「ち、違うわ!バカ野郎!」

「じゃあ、オレがらんまの身体を洗っても問題ないよな?」

 

オレはらんまの後ろに回り込み、後ろから抱きしめるようにして、胸を揉んだ。

 

「ひゃあん、ああーん、ダメェ!」

 

らんまは身体を震わせ、声を上げた。しかし、らんまも、負けじとオレの泡まみれのチンポをごしごしシゴいてきた。

 

なにも変わらずに、媚薬入りのボディシャンプーといっても、効果はたいしたものがない。インチキ商品かと思っていたが、数分後に、すさまじい快楽がオレのチンポを襲ってきた。

 

「はぁはぁはぁ、ら、らんまぁ、ら、らんまっ……、やべえ、らんま、これ……」

 

興奮して感じまくって、変な顔になっているオレが風呂場の鏡に写っていた。らんまはそれを見て、ニヤリと笑ったが、すぐにらんまにも媚薬の効果が現れた。おそらく、泡の量に比例して、効果が出始めるタイミングが少しだけ違ったのだろう。

 

「はぁはぁはぁ、はぁはぁはぁ、達也ぁ……、なんか、すげえ気持ちいいし、エロい気分になってくる」

「らんま、はぁはぁはぁ」オレたちは息を荒くしながら、互いの身体を求め合った。我慢できずにオレはらんまにキスをした。舌と唾液を絡ませ合う激しいキスだ。

 

--チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ。はぁはぁっ…じゅるる、ンチュパ、チュパチュバァ、んちゅはぁはぁっはぁはぁっ

 

「らんま、好きだよ。らんま」

 

「オレも好きぃ」

 

らんまは嬉しそうに微笑んだ。しかし、もう、その顔はすでに女の顔になっていた。

 

キスしながら、らんまはオレのチンポを手で激しくしごき、オレはらんまの膣内を指でかき混ぜた。浴室には、淫靡な音が響き渡り、オレたちの興奮を掻き立てた。らんまはオレに抱きつきながら、腰を動かし始めた。

 

らんまのマンコからは愛液が溢れ出し、太股まで垂れていた。

 

そして、どちらかともなく、勝負を提案した。

 

それは『格闘シックスナイン』



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6-3♥.格闘シックスナイン

そして、どちらかともなく、勝負を提案した。

 

それは『格闘シックスナイン』

 

どちらかが先にイクまでシックスナインを続ける。オレとらんまのオリジナル格闘技だ。風呂場の床をリングとみなし、お互い全裸のまま、らんまが上に覆い被さり、69の形をとった。しかし、風呂場の床は冷たくはない、むしろ暖かい。これもファンタジー世界ならではの建築技術で床暖房ならぬ、風呂床暖房だ。おそらくは炎の魔力らをこめたタイルを使っているのだろう。

 

 

オレとらんまの『格闘シックスナイン』の戦歴は、前の家からのを合わせて通算72勝83敗だ。負け越しているが、あまり、勝敗は気にしていない。そんなことよりも、らんまが性を解放することが目的だ。そして、勝負がはじまる前にこの言葉を言えば、らんまが、ノリノリでこの勝負をはじめることをオレは知っている。

 

「勝負と名のつくものに負けることはないよな?らんま?」

 

「ああ、もちろんだぜ!達也ぁ!」

 

【挿絵表示】

 

 

両者、互いの性器を前に緊迫した空気が流れる。わずかな無言の時間の後。

 

「「レディィイ、ゴォオーーーッ!!」」

 

オレたちの戦いが始まった。

 

オレはらんまのクリトリスを口に含み吸い上げた。

 

らんまはオレのチンポをしゃぶり始めた。

 

互いに相手の弱点を攻めあう。

 

今日は、はじめての媚薬を使った後の格闘シックスナイン。勝負は、それほど、長引かないであろう。らんまがフェラチオしている間、オレはらんまのクリトリス・小陰唇・膣口を中心に舐め上げた。

 

「負けねぇぞ、らんまぁああーーーっ!!ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ。ンンンンン! ングングング、ベロベロベロベロ!ペロペロペロペロ!ぐちょぐちょ」

 

夢中でらんまのマンコを舐め上げた。

 

「ああっ! はぁあああん! あああっ! あああっ! あああっ! あああっ!でも、達也に負けねぇ!」

 

らんまも負けじとオレのチンポを喉の奥深くまでくわえ込み、舌を絡めてきた。

 

オレのチンポにらんまの舌が絡み付き、亀頭をチロチロと刺激する。

 

オレもお返しにらんまの膣内に舌を挿入し、Gスポットを責めたてる。

 

らんまが身体を震わせて感じている。オレはらんまの尻を揉みながら、肛門の周りを刺激した。

 

すると、らんまは、オレの顔の上にまたがり、クンニしやすい体勢になった。

 

オレはらんまの膣内に舌を入れ、ほじりまくった。

 

一瞬、らんまとオレは目があい、両者、ニヤっと笑った。お互いにこの『格闘シックスナイン』を心から楽しんでいた。しかし、らんまは強気な姿勢は崩さない。あくまでも勝利を目指している。

 

「達也との風呂場でのシックスナイン勝負最高だぜ、だけどな、オレだって達也に勝つために色々と考えているんだぜ」

 

らんまはそう言うと、自分の指をオレのアナルに突っ込んだ。

 

オレは突然のことに驚いた。

 

「んんっ……らんま、ヤバイって、それはん、くううぅ!!んあああっ、く、んううぅ!!」「へっ、どうだ?気持ちいいかよぉ、達也ぁ?」

 

「くっ……そ、それは反則だろ、ら、らんまっ……」

 

しかし、オレも負けてはいない。

 

オレはらんまの膣内を指でかき混ぜた。

 

「ひゃうん! ああーーーーーーッ!!!!」

 

らんまは身体を仰け反らせながら叫んだ。

 

そして、互いに限界が近づき、格闘シックスナインの決着がつこうとしていた。

 

---グチュッグチュ、ジュルルルッ、レロォォォォッ、チュパチュパチュパ、ちゅばちゅばちゅばちゅば、ちゅるるるるるるるるるるるるっ!! -----ンンンンンンン、ちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱちゅぱ、ちゅるるるるるるっ!!

 

凄まじいほどに粘着音や水音が風呂場に響き渡る。

 

そして、らんまとオレは同時にイッた。

 

「「イ、イクゥウーーーーッ!!」」

 

オレはらんまの口の中に射精した。らんまはオレの口の中で潮を吹き出した。

 

オレたちは互いの愛液を飲み合い、精液と愛液まみれになりながらも、幸せを感じていた。

 

「はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ」

 

オレは息を荒げながら言った。

 

「はぁはぁはぁはぁはぁ、今日は引き分けか……あぁ、すごかった。らんま。ありがとうな」

 

「はぁはぁ、ああ、す、すごく良かったぜ、達也」

 

らんまは、満足そうな顔で微笑んでいた。そして、お互いに格闘シックスナインでの健闘を称えあう。

 

「らんま、お前のマンコ、本当に強くなったな」

 

「ああ、でも、まだまだ、強くなるぜ」

 

「ああ、楽しみにしてるよ」

 

そして、オレはらんまにキスをした。ここから、後は、オレとらんまのラブラブセックスだ。ゆっくりと、湯船に入ろうとすると、らんまが「ちょっと待ってくれ」と一度、脱衣所のほうへ戻っていった。なにかを取りに行ったようだったが、戻ってきたときに、手にはボールの形状をした入浴剤を持っていた。

 

「なんだ、それ、ずいぶんと不思議な色しているけど?」

 

七色が入り混じったバスボールをオレは不思議そうに見つめていた。

 

すると、らんまは説明してくれた。

 

「へへへ、オレも買ってたんだ♪魔法の入浴剤。媚薬入りのバスボール」

 

「え?マジ?そんなのあるのか!?」

 

「ああ、これで一緒に入ろうぜ」

 

「ああ、もちろんだ!」

 

こうして、オレとらんまは、媚薬入りのお風呂に入った。発汗作用もあるようですぐに温まった。

 

湯船の中で、オレたちは抱きしめあった。

 

そして、自然と唇が重なり合う。

 

「んちゅ、ちゅぱ、ちゅぱ、れろれろれろれろれろれろれろれろれろれろれろれろれろれろれろれろれろれろれろれろれろ」

 

らんまとのディープキッス。オレはらんまの舌に自分の舌を絡めた。

 

らんまもオレに舌を絡めてくる。オレはらんまの舌を吸い上げ、らんまの唾液を味わった。

 

 

そして、オレのチンポとらんまのマンコは、先ほどまでの格闘シックスナインの勝者。つまりは、両者のウイニングランセックスをはじめた。

 

湯船の中でオレとらんまがセレクトした対位は、対面座位。らんまがオレの上にまたがる、密着高めの体位だ。ベッドの上だとバランスが取りづらかったり、体重が負担になっていないか心配になったり、長い時間体勢をキープするのがなかなか大変な体位だが、湯船の中だと浮力によって体重が軽くなっているので重さを気にすることもない。浴槽の縁を使うなどして、体勢をキープしやすくもある。

 

【挿絵表示】

 

「達也ぁ~ん、ああん、気持ちいいよぉおおっ!ああっ、ああっ、ああっ、ああっ、ああっ、ああっ!!」

 

らんまが腰を上下させる度に、らんまの胸が激しく揺れ動く。

 

オレはその光景を見て興奮し、らんまのおっぱいを揉みまくっていた。

 

「ああ、らんまのオッパイ、柔らかい。それに、乳首もビンビンだぞ」

 

「ああ、だって、だって、ウイニングランセックス好きなんだかぁ。達也ぁ、もっと激しくしてぇ、お願いだぁあ」

 

「ああ、いくぞっ。くおらぁ!くおらぁ」

 

オレはらんまの尻を掴み、下から突き上げた。

 

「ひゃうん!あああーーーーーーーーーーーーッ!!」

 

バシャバシャと湯船から湯が溢れる。

 

らんまの身体が弓なりになった。らんまの膣内はギュッとしまり、ヒダが絡みついてきた。らんまのマンコんなか、めちゃくちゃ気持ちいい。何度、挿入しても気持ちいい。そして、この眺め。最高すぎる。らんまの美しい裸体が湯船の中で妖艶に輝く。そして、そのらんまがオレの上で淫らに乱れているのだ。しかも、オレのチンポはらんまの膣内で締め付けられ、射精感がこみあげてくる。

 

「らんま、らんまぁ!!」

 

しかし、まだ、オレは射精を我慢する。なぜなら、先ほどの格闘シックスナインは引き分けだったからだ。ここは、格闘セックスでは負けるにわけにはいかない!

 

「らんま、次はオレの番だからな」

 

「わかってるぜ、オレの勝ちで終わりじゃないもんな」

 

らんまはニヤリと笑った。オレとらんまは、互いに見つめ合い、笑い合った。

 

そして、再び、激しい格闘セックスが始まった。

 

オレはらんまを持ち上げ、一気に落とした。

 

「うぐぅ……はぁあぁあああぁあああぁあああぁあ!」

 

対面座位はいつのまにか、騎乗位になっていた。らんまの腰の動きに合わせてオレも下から突いた。

 

【挿絵表示】

 

「ああーーーッ!!はげしいぃいいいいーーッ!!」

 

「どうだ?これがオレの本気だッ」

 

らんまは、浴槽の縁の部分にかけ、M字開脚状態となり、それをオレが下から突き上げた。

 

「攻撃は最大の防御!!」

 

オレは下から何度も何度も突き上げた。攻めて、攻めて、攻めまくる。これがオレの猛攻セックスだ。

 

「ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああっ! ああっ! ああっ! ああっ! ああっ! ああっ! ああっ! ああっ! ああっ! ああーーーッ」

 

「ほら、らんま、イキまくれよ!無差別格闘ドエロマンコ!」「ああ、イクゥウウーーーーッ!!」

 

らんまは、ビクンっと跳ね上がりながらイッた。

 

「へへへ、でも、まだまだ、許さねえぞ、らんまぁあー!」

 

「ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、あああ」

 

そして、オレはらんまのイったばかりのマンコからチンコを離さない。そして、さらに、激しく責め続けた。らんまは快楽に耐え切れず、腰を浮かし、オレのチンコから離れようとした。

 

「なに、逃げようとしてんだよ、らんま?」

 

オレはらんまの腰を押さえつけ、らんまのマンコの中にチンコを挿れたまま、らんまの身体を引き寄せた。そして、オレはらんまを抱き寄せたまま、一度、ピストンを止めた。

 

「へぇー、無差別格闘早乙女流早乙女らんまは、格闘と名のつくものから逃げるんだ?」

 

オレはらんまを挑発した。「え?ち、違う!そんなことない!オレは……」

 

「なら、オレのチンコをしっかりくわえこんで、最後まで戦ってくれるよね、らんまちゃん♪」

 

「ああ、もちろんだ。オレは絶対に逃げたりしない。お前との格闘セックスからもな」

 

「じゃぁ、勝負いくぜ!!無差別格闘早乙女流早乙女オマンコ、勝負だ!」



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6-4♥.必殺!超絶!究極!

「じゃぁ、勝負いくぜ!!無差別格闘早乙女流早乙女オマンコ、勝負だ!」

「おう、こいやぁあああああああ!!!」

 

オレは湯船かららんまを出し、押し倒し、正常位でらんまと格闘セックスを始めた。

 

【挿絵表示】

 

この対位はもっともオーソドックスゆえに、より深くまで挿入できる。オレはらんまの子宮口をグリグリと亀頭で刺激しはじめた。

「くおらぁあ!らんまのマンコ、気持ちいいぞぉおお!!」

「ああ、達也のちんこもすっごく気持ちいいぞぉおお!!」

 

オレはらんまのGスポットを擦るように腰を動かした。

 

「ああ、ああああああ!ああああああ!達也ぁああ、そこぉおおぉお!気持ちいいいいいいぃいいいいいい」

「ここが気持ちいいのか、らんまぁああああ!!らんまぁああああ!!」

 

オレはさらに激しく腰を振り、らんまを攻めまくった。

 

「くおらぁあ!くおらぁあ!くおらぁあ!くおらぁあ!くおらぁあ!くおおぉらぁあ!らんまぁああ!くおおらぁあ!くおらぁあ!くおらぁあ!」

「ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああっ!!」

 

らんまの膣内が激しく痙攣し始めた。

 

らんまはオレのチンポを締め付け、射精を促してきた。しかし、オレはまだ射精するわけにはいかない。なぜなら、先ほどの格闘シックスナインでは引き分けだったからだ。ここは、格闘セックスでは負けるわけにはいかない! オレは再び、らんまの尻を掴み、突き進めた。

 

らんまの膣内で射精を我慢しながらピストンを続けた。

 

「どうだ、らんま!これがオレの本気だッ。もう終わりかぁ?」

 

「ああ、すごいぜ、達也ぁあああ!!ああ、ああ、ああ、ああ、ああ、ああ!」

 

らんまは快楽に耐え切れず腰を浮かそうとした。

 

だが、オレはらんまの腰を押さえつけ、らんまのマンコの中にチンコを挿れたまま、らんまの身体を引き寄せる。

 

そして、らんまのマンコの中でピストンを止め、らんまの身体を引き寄せた。

 

らんまのマンコんなか、めちゃくちゃ締まってる。媚薬アイテムのダブルは、意識が吹っ飛ぶくらいの快楽を与えてくれている。きっと、らんまは、もっとすごいんだろう

 

オレはらんまのマンコの奥にチンコを押し付けながら小刻みに腰を振った。

 

すると、らんまのマンコから愛液が大量に溢れ出てきた。

 

そして、らんまは絶頂を迎える。

 

らんまのマンコから大量の潮を吹き出し、同時にオレの精巣から精子が発射台へと昇っていく。

 

「うぐぅ……はぁあぁああぁああぁあぁあ!」

 

「ああ、らんまぁあああーーーッ!!」

 

オレのチンコから熱い液体がらんまのマンコに注がれていく。

 

らんまのマンコはギュッとしまり、ヒダが絡みついてきた。

 

らんまのマンコのなか、すごく気持ちいい。何度、挿入しても気持ちいい。そして、この眺め。最高すぎる。らんまの美しい裸体がバスルームで妖艶に輝く。そして、そのらんまがオレの前で淫らに乱れているのだ。しかも、オレのチンコはらんまの膣内に挿れられ、らんまのマンコははオレのチンコをくわえこんだまま、オレの身体に抱きついてきている。

 

 

そして、オレは一度、身体をあげて、らんまの顔を見てから、視線を下にずらした。

 

【挿絵表示】

 

 

らんまのおっぱいに視線を合わせた。

 

 

「らんま……!」

 

 

その一言だけで通じた。

 

 

まるでスローモーションのように、ゆっくりとらんまの乳の谷間に顔を埋めた。

 

そして、らんまが叫んだ。

 

「無差別格闘早乙女流奥義!格闘セックス奥義!男子歓喜!!ぱふぱふ拳っ!!」

 

それはまさに神業だった。らんまは両腕を使い、左右から自分の胸を寄せて、オレの顔を挟んだのだ!

 

これは凄い!! なんという弾力!! 柔らかい!! マシュマロみたいだ!!

 

この柔らかさ!この大きさ!このボリューム!! この世のものとは思えない!! この世のものじゃないけど!!

 

オレはらんまの胸に埋もれたまま、らんまの膣内に精子を発射した。

 

どぴゅう、どぴゅぅうっ!!

 

「あぁああぁああぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁああぁぁああぁあ」

 

「ほりゃ♪ぱふぱふそーれ、ぱぱふぱふ♥ふふふっ、ぱふぱふのぱふっ♥ぱふぱふ♥ぱふっ♥」

 

らんまが大サービスでぱふぱふをオレの顔にしてくれる。そして、オレは、二度目の発射がこみ上げてきた。

 

すごい、らんまのおっぱい、ホントにすごい。

 

「おほぉおおおおおお!!!!!」

 

オレはらんまの膣内で二回目の射精をした。

 

「 さらにぱふぱふぱふっ!ほれほれ♪ぱふぱふっ!ぱふぱふぱふっ! さらにぱふぱふぱふっ!ほれほれ♪ぱふぱふっ!ぱふぱふぱふっ!どうでい、無差別格闘早乙女流奥義!ぱふぱふ拳は」

 

「参りましたぁああーー。ああ、らんまのパフパフ、すげぇえ!おぉおお、またイクゥウウーッ!!」

 

「まだまだいくぞぉおおお!必殺!超絶!究極!格闘セックス奥義!男子歓喜!! 男子悶絶! 女子失神! 顔面パイズリ拳っ!!!」

 

「ああ、ああああああ、もうダメだぁあ、、らんまぁあ、ずげげげげーーっ!!」オレはらんまのおっぱいに挟まれながら、三度目の射精をしてしまった。

 

「うぐぅううう!ああっ!あぁああぁああぁ、らんまぁああぁああぁあぁあぁああぁああぁあぁああぁああぁあぁああぁああぁああぁああ」

 

そして、オレは果てた。らんまのおっぱいに包まれながら、オレは意識を失った。




当作品をお読み頂き、誠にありがとうございました!

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6-5.スイーツウォーズ開幕!

オレとらんまがウェスティリアで始めた喫茶店営業も順調に進んでいた。パフェ専門店として人気を博していたおかげで、連日大勢のお客さんが押し寄せてくれる。しかし、ある日、開店同時に主にらんま目当ての常連客が押し寄せてくるのだが、今日は誰もいない。

 

「おかしいな。いつもなら、開店と同時に常連さんたちが来てくれるのに…」

 

オレは首をかしげながら、らんまに状況を話す。らんまも不思議そうな顔をして、何か考え込んでいる。

 

開店から1時間、2時間経っても、客が1人も来ない。これにはオレたちも焦り始めた。

 

「こりゃ、おかしいな……」

 

【挿絵表示】

 

「らんま、ちょっと外に出てみよう。何か変わったことでもあるのかもしれない」

 

というわけで、オレたちは店の外に出てみることにした。すると、隣にはクレープ屋ができていた。しかも、大繁盛していて、店主はなんと、紅つばさだった。

 

「なんだ、あいつか…」

 

オレは紅つばさを見て、過去の記憶が蘇る。元の世界でも会ったことのある変わり者で、惚れた相手に対して何かに紛装して突撃することを得意とし、壁や塀を破壊する。物凄くしつこい性格。そしてかなりの男嫌いだ。

 

「ふーーん、誰かと思えば、ちんくしゃの早乙女らんまか」

 

紅つばさはそう言うなり、らんまを指さした。

「この港町では、人気のウェイトレスさんがいるって噂だったから、どんな女かと思えば、ブスの早乙女らんまだったか」

 

ドカンッ!と『ブス』というワードがらんまの頭の上に乗っかった。

 

「ほほほほほ。そのブスに負けたのは誰かしらっ?」

 

おそらく、紅つばさを負かしたという勝負は風林館高校で行われたお好み焼き即売対決のことだろう。オレは、あのとき、らんまのお好み焼きを腹一杯食べた。

 

あのときの味を思い出すだけで……うっぷ……。

 

「突撃ぃーーっt!」

 

「ぐへぇ!?」

 

突然、オレの後頭部に激痛が走る。振り返るとそこには郵便ポストに身を包んだ紅つばさの姿があった。

 

「いつつ……何すんだよ!!」

 

「うるさい!!あんたが私のことをブスとか言ったんでしょ?だから殴ったのよ!!」

 

理不尽すぎる。オレは何も言ってないし、そもそもお前のことをブスなんて一言も言っていないぞ?

幻聴が聞こえてるのか?! ホント、らんまの周りというか、元の世界は変わり者だらけだ。

 

そして、変わり者には関わるまいという気持ちはらんまも同じようだった。

 

「達也、帰んぞ。こんなやつを相手にしてると、疲れちまう。」

 

「そうだな……」

 

だが、帰る前に一つだけ気になることがあった。それは店の前に貼っているメニュー表である。クレープ専門店と銘打っている割には、普通のパフェもあるし、コーヒーだってある。一体どういうことだ?

 

「おい、これおかしくないか?」

 

「えっ?」

 

「見てみろよ。ここの看板メニューのところだよ。普通、クレープ専門店っていうなら、クレープしか置いてないはずだろ?なのにどうしてパフェもあるんだ?」

 

「確かに言われてみると……」

 

「それに、コーヒーまで置いといて、クレープ専門とは名ばかりじゃないか」

 

すると、紅つばさは腕を組んで自慢げに語り始める。

 

「フフン♪甘いわねぇ~。そんなことも分からないの?ここはクレープ専門店だけど、スイーツ全般を置いている喫茶店でもあるのよ。つまりはそういうこと♡」

 

なるほど。つまりはこういうことらしい。クレープ専門の喫茶店ではあるが、デザート類は全て紅つばさが作っており、それを目当てに来る客もいるということか。それならば納得できるな。

 

「ま、お隣のちんくしゃの店のパフェは食べたことないけど、どうせ、豚の餌レベルでしょうね?」

 

聞き捨てならない言葉だったが、相手にしないほうが得だ。オレたちはオレたちで確実に紅つばさの店に取られた客を取り返すなり、新規客を大事にするしかない。

 

「らんま、戻るぞ」と声をかけたが、らんまに声はなかった。拳を握り怒りで震えていた。

 

「このクソ女ぁあああっ!!!よくもオレの大好きな達也のパフェを豚の餌呼ばわりしたなぁ」

 

【挿絵表示】

 

「あらら?怒ったところで何も変わらないじゃない?どうせ負け犬は一生勝てっこないからさっさと尻尾巻いて帰りなさいよ!!」

 

「上等だっ!!てめぇだけは絶対に許さない!!」

 

「ふーん、じゃぁ、どう許さないっていうの?暴力は嫌いよ。野蛮なのよねぇ、早乙女らんまって」

 

「うるせぇっ!!てめぇこそ、男に媚びるだけの色仕掛けなんかで男を落とせると思ってんじゃねえよ!!」

 

「はぁああ!?誰が男に媚びるですって?!ふざけたこと言わないでくれる?! じゃあ、勝負する?」

 

「おう、いいぜ。望むところだ。んで、どういう勝負だ?」

 

「ちょと待てって、らんま。早まるな」

 

「どうしてだよ、オレは達也が一生懸命作ったパフェを馬鹿にされて、黙ってなんかいられねえよ!」

 

らんまの言葉を聞いて、胸の奥が熱くなるのを感じた。嬉しいという感情よりも先に、オレのために怒ってくれているという事実が何より嬉しかったのだ。しかし、今は感傷に浸っている場合ではない。

勝負をするにしても、場所が悪い。もしここで勝負したら、間違いなく周りに迷惑がかかる。そう思い、止めようとしたのだが……。

 

紅つばさとの勝負はもう引き返せなくなっていた。周りの客らも、面白そうなことをやっていると、どんどん集まってきた。ここで逃げても、オレたちの店は繁盛しないだろう。

 

「わかった、らんま……、やろう。やってみよう」

 

「んふふふ、決まったみたいね。勝負方法は単純。次の祝日の日の1日の売り上げを競うのよ。こっちの店と、そっちの店で。名付けて、スイーツウォーズ!」

 

「スイーツウォーズか、面白れーじゃんか。やってやるよ」

 

「負けたほうは、店を畳む。立退くってことよ」

 

「あぁ、わかってるよ。その代わり、オレたちが勝ったら、二度とオレたちに近づかないと約束しろ」

 

「ふん、いいわ。その条件、飲んであげる。ただし、私に負けたとき、あんたは私の奴隷になるってことでもいいかしら?」

 

「あぁ、それで構わねぇよ。オレが負けたときはお前の言うことをなんでも聞いてやる。そのかわり、オレが負けたら、オレが負けたときのことは忘れてくれ」

 

「えぇ、いいわ。その条件で飲みましょう。それでは、スイーツウォーズ開催よ!!」

 

こうして、オレたちと紅つばさのスイーツウォーズが始まった。

 

「よっしゃあ!燃えてきたぞ!!」

 

らんまはやる気満々だった。オレもらんまがここまで怒ってくれたことが何より嬉しく思えた。だが、それと同時に不安もあった。パフェは研究した結果、なんとか作れているが、スイーツに関して言えば、素人同然だ。果たして、紅つばさに勝つことができるのか?

 

「達也、オレ、頑張るからな!絶対に勝とうな」

「あぁ、もちろんだ、オレも頑張る!」



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6-6.負けられない

「さぁ、らんま。紅つばさに勝つために、新しいスイーツを開発しようぜ」

 

「あぁ、達也。オレたちも負けてられねぇ。何か目新しいものを考えなきゃな」

 

オレたちは何度も試行錯誤を繰り返し、新しいパフェを開発しようと試みた。らんまはかわいいウェイトレスの衣装を準備し、お客さんを引き寄せるアイディアも次々と考えていた。

 

「達也、この衣装どうだ?お客さんも喜ぶだろ?」

 

【挿絵表示】

 

「おお、らんま。めちゃくちゃ可愛いじゃないか。ウェスティリアのおじさん連中にウケることは間違いないな」

らんまの着ていたものは、メイド服のようなものだった。スカート丈はかなり短く、太股まで見えているくらいである。さらに胸元も大きく開いていて谷間が見えてしまっている。こんなものを着れば男はイチコロだろう。女性客はパフェの味で狙えるとして、問題は男性客だ。うちの常連は男性客のほうが多い。

 

オレは新作パフェを試作しては、らんまに意見を求めた。らんまの意見はいつも的確で、オレのスキルを向上させる助けとなっていた。

 

「らんま、このパフェのチョコソースはどうだと思う?」

 

「うーん、悪くないけど、もうちょっとビターな感じにした方がいいかもな」

 

達也とらんまの会話は次々と続いていく。

 

スイーツウォーズ開催の前夜、オレは完成したパフェをらんまに食べてもらうことにした。オレが作ったパフェは、「極上のチョコレートパフェ」だ。3層になっていて、一番下の層には濃厚なチョコレートムース、真ん中にはまろやかなミルクチョコレートアイス、一番上にはビターなダークチョコレートソースがかかっていた。その上に、ホイップクリームとカラフルなスプリンクルをトッピングし、見た目にも美味しそうな仕上がりになっていた。

 

「らんま、これが新作のパフェだ。どうだろう、食べてみてくれ」

 

「おお、達也。見た目も凄く美味しそうだな。さっそく食べてみるよ」

 

らんまはスプーンを持ち、パフェに一口食べてみた。彼の表情が緩んでいくのがわかった。

 

「達也、これすげぇ美味い!チョコレートの濃厚さと、ホイップクリームのまろやかさが絶妙だぜ!」

 

「よかった、らんま。これで紅つばさに勝つ自信がついたよ」

 

「そうだな、達也。オレたちの店も人気になること間違いなしだ」

 

オレたちはさらに意気込み、スイーツウォーズに挑むために、店の準備を始めた。店内のデコレーションを工夫し、新作パフェの看板を目立つ位置に設置した。さらに、らんまが提案したウェイトレスの衣装も準備し、開店前には全てが整った。

 

「達也、これで準備は万全だ。明日のスイーツウォーズ、絶対に勝つぞ!」

 

「あぁ、らんま。お前がそんなに頑張ってくれてるんだ。オレも絶対に負けられないよ」

 

スイーツウォーズ当日、オレたちの店は開店前からたくさんのお客さんで賑わっていた。らんまのウェイトレス姿は話題性もあって、特に女性客から大好評だった。

 

「らんま、もうそろそろ開店だ。ちょっと緊張するな」

 

「大丈夫だ、達也。オレたちが作った新作パフェは絶対にウケるから」

 

開店前、オレたちの店の前に紅つばさが現れた。彼女は自信に満ちた様子で、オレたちに話しかけてきた。

 

「ブスでちんくしゃのらんま、達也。もう準備はいいの?今日はお互い、全力で勝負しましょうね」

 

らんまが力強く答えた。

「あぁ、紅つばさ。オレたちも負ける気はないぞ。お前の店に負けたくないって、オレたちは決意してる」

 

オレも力を込めて言った。つばさのらんまへのブス呼ばわりは、苛立たしいが今日は気にしている暇はない。

 

「そうだ、紅つばさ。オレたちの新作パフェ、絶対に負けない自信がある。今日はオレたちの勝利だ!」

 

紅つばさはニヤリと笑い、挑発するように言った。

 

「ふふ、それは楽しみね。でも私も、負けるわけにはいかないのよ。じゃあ、勝負はこれからだけど、お互いに楽しんでいきましょう。こっちには秘策があるのよ、さ、みなさん出てらっしゃい!」

 

なぜか、つばさのクレープ屋の周りに置かれていた郵便ポストがパカっと

開くと、中からはスタイル抜群の水着ギャルたちが現れた。

 

「こちらが、私のクレープ屋を手伝ってくれる水着ギャルたちよ。みんな、よっろしくー!」

ビキニの巨乳美女たちがポーズを取りながら、お客さんたちを魅了していた。オレは思わず見惚れてしまった。

すると、らんまは怒りを露にして叫んだ。

「おい、達也、どこ見てやがるんだよ」

らんまがオレの頰をつねった。そのまま、オレは店のほうへと引きずりこまれた。

「敵のバイトの女たちに見惚れてどーする!!」

らんまはオレを睨みつけていた。その迫力にオレは何も言えなかった。確かに彼女の言う通りだった。こんなことで動揺していてどうするというのだ。オレは自分の頬を叩き、気持ちを切り替えることにした。

そして、ついにスイーツウォーズの火蓋が切られることになった――




第二部・アマゾネス編 2-17『アクアドラゴンとの戦い』を加筆&挿絵を更新しました。
ぜひ、お読み頂ければ幸いです。

【挿絵表示】

https://syosetu.org/novel/281714/81.html


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6-7.ウェスティリアの甘い戦争

 

開店わずか2分前、ウェスティリアのグルメストリートには、あたり一面に熱気に満ちた期待感が漂っていた。空は朝焼けに染まり、オレの心は緊張ながらも、モンスターとのバトルとは違ったやり甲斐を感じていた。多勢の人々が、目の前で繰り広げられるであろうスイーツウォーズを待ち望んで、目を輝かせていた。

 

勝負はオレたちと紅つばさの店だけのつもりだったが、その噂をかけつけ、他の店らのショップオーナーやスタッフたちも、気合い十分にそれぞれの店舗の入り口で最後の準備を整えていた。彼らの顔には緊張感が見て取れたが、同時に自信に満ちた笑顔もあった。店の中からは、甘い香りが立ち込め、それが人々の期待をさらに高めていた。

 

「オレの美貌と達也の美味しいパフェの味で売りまくって、二度とブスなんて言わせねーからなっ」

 

そう言って、隣のらんまは気合い十分だった。オレもエプロンの紐を結び直した。いっちょまえにパティシエらしく、コック帽を被ってみた。料理なんて、ほとんどしないオレが今日は、このスイーツウォーズの大事な役割を担うなんて不思議な気分だ。

 

いよいよ開店時間だ! オレたちは互いに目配せしてうなずき合うと、勢いよく店の扉を開いた。店内からは、甘美なる誘惑の匂いが溢れ出し、人々を包み込んだ。

さあ……スイーツウォーズの始まりだ!!

 

***********

 

スイーツウォーズが始まると、らんまはすぐに元気な声で客を迎えた。「いらっしゃーい!」と、彼女の可愛い声が店内に響いていた。だが、多くの客が押し寄せたのは、紅つばさのクレープ屋だった。オレたちのパフェ屋はガラガラのまま。らんまとオレは、重たい空気の中で落ち込んでいた。

 

らんまは突然、「そ…そんな」とつぶやいた。彼女はくらっと立ち崩れ、ヘナヘナと両膝をついてしまい落ち込んでいた。オレは彼女の横に座って、励ます言葉を探していたが、どうしても言葉が出てこなかった。

 

「けっこう、自信あったのに、オレって本当にブスなのか?!」

 

らんまは自分に問いかけるように呟いていた。

 

その言葉に、オレも胸が痛んだ。らんまは決してブスじゃない。彼女は素晴らしい人だし、見た目だって美しい。それを伝えるために、オレは何か言わなくてはいけないと思った。

 

その様子を見て、紅つばさは、「勝負あったわね!ブス! ざまーみやがれ。はっはははーはあ!」とクレープを食べながら、クレープ屋へと戻っていった。その言葉に、らんまの目にはさらに涙が溢れていた。

 

なにか対策を練らなければ、敗北は決定的だった。

 

そのとき、店先でクレープを食べながら、男たちが会話をしていた。

 

「だいたい、ウェスティリアの街でも、らんまが達也の嫁だって事はみんな、知ってるしな」

「そそ、いかに可愛くても、人妻、独身の水着ギャルやつばさちゃんに張り合ったって勝ち目ないよな」

 

この会話を聞いて、オレはふと閃いた。もしかしたら、勝利の鍵はらんまだけではなく、オレ自身にもあるのかもしれない。オレはらんまに手を差し伸べ、「立ち上がれ、らんま。オレたちにはまだチャンスがある。」

 

彼女は涙を拭い、疑問そうにオレを見た。「どういうこと?」

 

オレは決意を固めて言った。「オレたちの勝負はまだ終わっていない。紅つばさのクレープ屋に勝つために、オレたちも戦術を変える必要がある。」

 

らんまは「それなら、どうすればいいんだ?」と尋ねた。

 

オレは答えた。「らんまが可愛いのは事実だが、オレたちの店の売り上げを伸ばすには、もっと大胆な戦術が必要だ。オレたちもパフォーマンスを取り入れて、客を引き付けよう。」

 

らんまは納得して、うなずいた。「いいアイデアだ。じゃあ、どんなパフォーマンスをすればいいんだ?」

 

しかし、オレはそこで言葉が詰まってしまった。戦術を変えようと言ったが、まったくの博士だった。

 

「うっ……それは……」

 

「よし、仕方ねえ、こーなりゃ、奥の手だ。勝負はこれからだ、見てろよ〜!わははははは!!」

 

らんまは、奥の手がなにかもオレに教えないまま、店舗に併設された自宅部分へと、すたたたたと、走っていった。

 

それから、数分後、戻ってきたのは……。



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6-8☆.バニーガールの大作戦

おさげ髪をほどき、ウイッグをつけて、ロングヘアとなったらんまだった。しかも、衣装はウェイトレス服ではなく、バニーガールとなっていた。

 

【挿絵表示】

 

「ど、どうしたんだよ?!らんま、その格好に髪型」

オレは驚いてらんまの変貌ぶりを見つめた。

 

らんまはニッコリ笑って言った。「これがオレの奥の手だ。たまにはこんな格好もしてみたかったんだ。それに、これなら人々の目を引くはずだろ?」

 

オレは少し考えた後、うなずいた。「そうだな、これなら確かに注目されるだろう。じゃあ、オレも何か変わったことをしよう。」

 

オレは素早くキッチンに戻り、パフェのデコレーションに独創性を加え始めた。らんまがバニーガールの衣装を着ていることからヒントを得て、目立つように、パフェの上部にホイップクリームでウサギをかわいくデザインした。独自のアイデアを練り、一つひとつ丹念に仕上げていった。

 

その間、バニーガール姿のらんまが店の外に出て、声を張り上げてアピールし始めた。

「みんなー、こっちにもおいしいパフェがあるよ!しかも、期間限定の美味しいスペシャルメニューは、早い者、勝ちよ〜〜っ」

 

【挿絵表示】

 

その声と姿に、次第に人々の目が向いていった。そして、次々と客がオレたちのパフェ屋に足を運んでくれるようになった。

 

そして、そのバニーガール姿に惹かれたスケベな客たちが次々と店に入ってきた。オレたちのパフェ屋は、あっという間に賑わいを見せ始めた。

 

「おおっ、ここのバニーガール、いいね!オレ、このパフェを一つ!」

 

「はい、ありがとうございます!すぐにお持ちしますね!」

 

「うわぁ、こんな可愛いバニーガールがいるなんて!あの、特別メニューのパフェをください!」

 

「ありがとうございます!お待たせしないようにしますね!」

 

「おいおい、ここのバニーガールはめちゃくちゃ可愛いじゃないか!じゃあ、オレもパフェを頼むよ!」

 

「ありがとうございます!お好みのトッピングはございますか?」

 

客たちはらんまにパフェを注文し、彼女と軽い会話を楽しんでいた。らんまはお客さんにパフェを提供すると、彼らと楽しく話し、笑顔でサービスを行っていた。

 

「ねぇ、バニーガールさん。この店に来る前は、他のお店に行こうと思ってたんだけど、君の姿を見たら、ここで食べたくなっちゃったよ!」

 

「うふふ、ありがとうございます!そんなお言葉、とっても嬉しいです!」

 

「君はここで働いてるの?オレ、君に会いにこれからも通おうかな!」

 

「えへへ、ありがとうございます!お待ちしていますね!」

 

オレはキッチンでパフェを作り続けながら、らんまがお客さんたちと楽しく会話している様子を聞いて、少し安心していた。らんまの姿に惹かれて、たくさんの客が来てくれるようになったおかげで、紅つばさのクレープ屋に対抗できるようになっていた。

 

キッチンにパフェを取りに来たらんまが、オレを見て、ニヤっと笑った。

 

「ほらな、完璧な変装だろ?誰もオレだってことに気づかねぇだろ?」

 

らんまの変装はすぐにバレるかと思いきや、意外にも効果があった。客たちは新しいウェイトレスを雇った勘違いしていた。

 

そして、次第にウワサが広がり、らんま目当ての客が増え続けた。オレたちのパフェ屋は、大盛況を続け、とうとう紅つばさのクレープ屋と肩を並べるまでになった。

 

スイーツウォーズはますます熾烈な戦いとなり、ウェスティリアのグルメストリートは、今まで以上の盛り上がりを見せていた。お客さんたちが来店するたびに、らんまはエネルギッシュに接客し、お客さんたちも満足そうな顔で帰っていった。オレたちのパフェ屋は、次第に評判が広まり、さらに多くの客が訪れるようになった。

 

紅つばさも、オレたちのパフェ屋の大盛況を見ていて焦りを感じていたようだ。



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6-9☆.さらに露出度を高めろ

 

ウェスティリア通りで繰り広げられるスイーツウォーズは激化しており、オレたちのパフェ屋は対抗策として、らんまがバニーガールに変装して客寄せに励んでいた。それは、効果抜群で、オレたちのパフェ屋は大繁盛。

 

すっかり、らんまのバニーガール姿で一時は客が増えたものの、また紅つばさのクレープ屋の方に賑わいが戻っているようだった。何が原因なのか気になり、様子を見に行くことにした。

 

近くに寄ると、驚くことに紅つばさのクレープ屋では、彼女とその水着ギャルたちが、みんなバニーガールの姿になっていた。ピカピカの光沢のある生地でできた、色とりどりなセクシーなバニースーツを着て、ウサギの耳ヘアバンドをつけている姿が目立っていた。

 

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紅つばさは、自信に満ちた笑みを浮かべながら客にクレープを提供していた。「いらっしゃいませ〜、お客様!特製の美味しいクレープ、どうぞお試しください!」

 

オレは、そんな紅つばさの姿に興味津々で目をやっていたら、らんまもオレの様子に気づいて声をかけてきた。

「なんだ、ありゃ、バニー軍団かよ!?」

 

オレは、ちょっと焦って答えた。

「また、客がまたあっちに戻っていってるんだよな。何か手を打たないと……」

 

らんまは、うなずいて考え込んだ。「そうだな。もっといいアイデアが必要だ。」

 

そんな中、紅つばさのクレープ屋の方で、次々と客が来店していく。スケベな客たちは、紅つばさや他のバニーガールたちに話しかけて楽しんでいた。

 

「くっそぉ、負けてられないぜ!!」

 

また、らんまはバックヤードのほうへと消えていった。

 

*****

 

そして、バニーガールの衣装から露出度が強烈なマイクロビキニに着替えて戻ってきた。しかも、バニーガールのウサ耳ヘアバンドはつけたままだった。これで、お客さんが集まらないわけがない。らんまの勝利への執念、恐るべし……。

 

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らんまは、得意げに微笑みながら、極端に露出度が高いマイクロビキニ姿で言った。「へへへ、これで来ないわけないだろ♪」

 

マイクロビキニは、豊かな曲線を際立たせるようにデザインされており、たわわに実ったバストや丸みを帯びたヒップが目立っていた。美しい肌に映えるビキニの色は、さらにセクシーに見える黒で、細い紐がピッタリと身体に沿っている様子が官能的であった。

 

店先の男たちも、らんまのセクシーな姿に目を奪われ、口があんぐりと開いたままだった。らんまのその姿は、まさに男性の視線を釘付けにする魅力溢れるものであり、らんまの言葉通り、来ないわけがないと感じさせるほどだった。

 

オレは驚きを隠せず、「まさかこんな格好になるなんて…でも、確かに注目は集まるだろうな」と言いながら、覚悟を決めるようにうなずいた。

 

その後、店の外に立つらんまの姿を目にした人々は次々に寄ってくる。おかげで、店の前には行列ができ、大盛況となった。先ほどよりも、さらに賑わいを見せていった。

 

入ってくるなり、スケベな客たちは、変装らんまのマイクロビキニ姿を堪能し、話かけてきた。

 

「おおっ!バニーちゃん、その水着、めちゃくちゃセクシーだね!さすがだよ!」と興奮気味に言った客がいた。

 

らんまは顔を赤らめつつも、「あ、ありがとうございます。パフェはいかがですか?」と上手く切り返した。

 

その客は満面の笑みで、「じゃあ、特別メニューのパフェをくれ!」と頼んだ。

 

「はい、すぐにお持ちしますね」と、らんまがニコニコしながら応じた。

 

一方、別の客はらんまに近づいて、「バニーさん、そんな大胆な格好で恥ずかしくないのかい?」と聞いた。

 

らんまは、困ったように苦笑いしながら、「まあ、少しは恥ずかしいですけど、お客さんを喜ばせるためなら仕方ないですよね。それにこの勝負、負けたくないですし」と答えた。

 

そんならんまに、客は感心した様子で、「その姿勢、本当に素晴らしいと思うよ。だから、ここに来るのが楽しいんだよね」と言った。

 

やがて、また新しい客が現れ、「バニーちゃん、その水着で泳げるの?」と冗談交じりに尋ねた。

 

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らんまは笑いながら、「ええ、多分泳げると思いますよ。ただ、あまり実用的じゃないかもしれませんね」と答えた。

 

その客は大笑いして、「そうだろうね。でも、見るだけなら十分楽しめるよ!」と言った。

 

そんならんまに、また新たな客が近づいてきて、「バニーさん、すごく魅力的だから聞きたいんだけど、彼氏はいるの?」と鼻息を荒げながら質問した。

 

らんまはちょっと困ったように笑って、「あ、彼氏は…いないですね。今は仕事に専念していますから」と答えた。

 

客は興味津々で、「そうなんだ。じゃあ、オレたちみたいな客に声をかけられても気にならないんだね?」と続けて尋ねた。

 

らんまは少し考え込んだ後、「まあ、そうですね。お客さんが喜んでくれるなら、嫌じゃないですよ」と答えた。

 

その客は満足そうに、「バニーさん、そんなところも素敵だね。これからも応援してるからんまは笑顔でお辞儀をし、「ありがとうございます、これからもよろしくお願いします」と答えた。

 

その後、また新しい客が現れ、「バニーちゃん、ちょっと失礼だけど、おっぱい何センチ?」と図々しく質問してきた。

 

らんまは顔を赤らめながら、困った様子で答えた。「えっと、それはちょっと…。お客さん、せっかくですから、パフェでも食べて楽しんでくださいよ」

 

その客は苦笑しながら、「すまんすまん、ちょっと興味があってね。じゃあ、オススメのパフェをくれ!」と言い、その場は収まった。

 

オレは、らんまが次々とスケベな客たちと会話を楽しみながら、しっかりと仕事をこなしていく姿を見て感心した。こんな露出度の高い格好でも、らんまはどこか堂々としていた。

 

そして、スイーツウォーズの残り時間もわずかとなっていった。



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6-10. 結果発表

夕暮れ時、ウェスティリアのグルメストリートは柔らかなオレンジ色の光に包まれていた。通りには活気に満ちた人々が行き交い、人々の笑顔と話し声が空気に溶け込んでいた。オレは、こんなにも賑わう街で働けることに感謝していた。

 

らんまはは、相変わらず笑顔でお客さんたちを楽しませていた。

 

「達也、そろそろ結果発表だよ。緊張するね」とらんまが言った。

 

オレも心臓がドキドキしていたが、「大丈夫だよ、らんま。僕たちの努力は報われるはずだ」と言って励ました。

 

いよいよスイーツウォーズの結果発表が始まり、順々に店名が呼ばれていった。隣のらんまはウェイトレスの姿に戻っている。オレたちの店と紅つばさのクレープ屋が最後の2つに残った。

 

「そして、今回のスイーツウォーズの優勝店舗は…」司会者がドラムロールを切らせ、会場はどよめいた。

 

息をのむ瞬間、司会者が続けた。「達也とらんまのパフェ専門喫茶店PANDです!おめでとうございます!」

 

オレとらんまは、喜びに溢れて互いに抱き合った。勝利の瞬間、オレたちの心はひとつになった。

 

紅つばさは、どこか悲しそうにしていた。負けたほうは店を去らなければならないという約束をしていたため、彼女の店はグルメストリートから去ることになっていた。

 

「わかったわ……、すっぱりあきらめます。さよならっ」

 

そういって、木に扮した紅つばさが去っていった。

 

紅つばさが去る姿を見送りながら、オレとらんまは心配そうに名前を呼びかけるだけだった。

 

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「つばさ……」

 

*******************

 

すっかり日が落ち、ウェスティリアのグルメストリートは昼間の賑わいから一転して、静かになっていった。オレたちも店の片付けを始めた。オレはふと、らんまがお客さんたちと楽しそうに会話していたことを思い出し、何故か心にモヤモヤとしたものが残っていた。

 

「らんま、さっきのお客さんたちとの会話、すごく楽しそうだったね」

 

「そうかな?まあ、楽しんでるお客さんを見るのは嬉しいよ」

 

オレは勇気を出して、自分の気持ちを打ち明けることにした。

 

「実はね、らんまがあんなに露出の高い姿でお客さんと楽しそうに話しているのを見て、ちょっと嫉妬していたんだ」

 

「え、嫉妬?何で? つばさの店に勝つためだからしょうがないじゃないか?」

 

「だから、それが嫌なんだよ。らんまの笑顔がお客さんに向かっているのを見るのが、なんだか複雑な気持ちになるんだ」

 

オレは思わず声を荒げてしまった。らんまは勝つためのことだったけど、どこかで、仲良さそうに楽しく話していたことに嫉妬してしまっていた。頭ではわかってるけど、心の整理が終わっていない。そんな感じだった。

 

らんまは顔をしかめて反論した。当然の反論だ。

 

「何言ってんだよ、達也。オレたちが店を守るためには、お客さんを楽しませないといけないんだぞ。それが仕事だろ?」

 

「わかってる。それでも、らんまが他の人に笑顔を向けているのが、どうしても許せない気持ちがあるんだ。ごめん、らんま、変な事言ってるのはわかってる……」

 

「達也、そんなに僕の笑顔が大事なのか?」

 

「うん。らんまの笑顔はオレにとって特別だから、他の人に向けられるのが辛いんだ」

 

「達也も困ったやつだな。でも、安心しろ。オレの一番の笑顔はいつも達也に向けてるからさ。そうだ、じゃあ、達也、そこに座れよ。接客してやるからさ♪」

 

と言ったらんまは、バックヤードへ行き、再び、バニーのヘアバンドを付けたマイクロビキニ姿で戻ってきた。

 

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オレは、らんまの言葉に顔が熱くなるのを感じながら、指さされた席に座った。そしてらんまが笑顔で近づいてくるのを待っていた。

 

「おまたせ、達也。スペシャルな笑顔とサービスを用意してきたよ。それに特別メニューもあるよ」とらんまはにっこりと微笑んで、オレに向かって綺麗なカーブを描くウェイトレスのように軽やかに歩いてきた。

 

オレとらんまの接客ごっこが始まった。



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6-11♥.おっぱいプリン

オレとらんまの接客ごっこが始まった。らんまはウェイトレス役に見事になりきった。

 

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「それじゃ、ここで一番美味しいパフェを注文しようかな。ウェイトレスさんも一緒に食べよう」

 

「いいね、達也。じゃあ、今日は特別だから、二人で一緒に食べよう」とらんまはウインクして、キッチンに戻り、二つのスプーンと一番美味しいパフェを持って戻ってきた。

 

らんまはパフェをテーブルに置いて、「さあ、達也、いただきましょう!」と笑顔で言った。

 

オレはらんまと向かい合って座り、一口目のパフェをスプーンにすくって、らんまに手渡した。「らんま、まずは君から」

 

らんまは嬉しそうにスプーンを受け取り、「ありがとう、達也」と言って、一口食べた。そして、「んー、美味しい!」と満足そうな顔をした。

 

オレもスプーンでパフェをすくい、口に運んだ。確かに、これは本当に美味しかった。

 

「らんま、やっぱりここのパフェは最高だね」

 

らんまが、こんなにゆっくりと食事をするのを見たのは初めてだった。

 

そして、パフェを食べ終えると、らんまが特別サービスがあると言って、顔を近づけてきた。

 

「達也、今日は本当にありがとう。特別サービスとして、君への感謝のキスをしよう」とらんまがニコニコしながら言った。

 

オレは緊張しながらも、らんまの顔に目をやり、彼の瞳の奥にある愛情を感じた。そして、らんまがオレに近づき、そっと唇が触れ合う瞬間が訪れた。それは優しく、甘く、そして心地良いキスだった。

 

キスが終わると、らんまはオレを見つめて言った。「達也、君と一緒にいると、心も身体も温かくなるんだ。これからもずっと一緒にいようね」

 

オレは満面の笑みで答えた。「らんま、もちろんだよ。これからも一緒に、お互いを支え合って、夢を追い求めよう」

 

オレたちは再び抱き合い、互いの愛を確かめ合うようにキスを交わした。

 

そして、マイクロビキニ姿のらんまに興奮したオレの股間はもう、限界に達していた。昼間、客たちと仲良くしていたこの場所でらんまとセックスしたい。

 

オレはその欲望を抑えきれなかった。らんまの耳元で囁いた。

 

「らんま……、この格好のまま、ここでエッチしよ」

「わかった……、いいよ」

 

その言葉をきっかけに、まずは、らんまのビキニブラを引き脱がした。

 

らんまの胸の突起はすでに勃起しており、らんまは恥ずかしそうに顔を赤らめた。そして、オレはらんまの乳首にくいついた。まだ、口の中にパフェの甘みが残る中、

 

らんまの乳首を舐めた。

 

「あんっ……、達也、気持ちいいよぉ」

「らんまのおっぱいは甘い味がするね」

「うふふ……。ねえ、もっと吸ってぇ……」

 

らんまは快感に酔いしれていた。オレはらんまの下腹部に手を伸ばした。そこには小さな布切れが一枚あるだけだったが、すでにそこはらんまの先走り汁で濡れていた。

 

「昼間のスケベな客たちも、こうやって、らんまのおっぱいに顔を埋めたかったんだろうな?」

と意地悪な質問をした。

 

「バカぁ!そんなことないもん。そんなこと言うなら、達也のだって……」とらんまが言いかけた時、オレのズボンを脱がし、パンツ越しからオレのものに触れ始めた。

 

「ほら、達也もこんなに硬くなってるじゃん。達也のも触ってあげるね」

 

「ああ、気持ちいい。でも、そんなことあるよ、らんま。だって、こんなにデカイおっぱい。つばさの店のギャルたちよりも、らんまのほうがスタイル良かったよ」

「そんなに褒められると照れるなあ……」とらんまが頬を赤く染めながら言った。

「本当だよ。らんまは、オレだけのものだから……」

 

「うん……」

 

オレはらんまの尻を撫で回した。らんまの割れ目からは、大量の粘液が溢れ出ており、今にも爆発しそうになっていた。

 

つい、数時間前までに、ここに多勢の客らがいたと思うと、なんだか、その客たちに見せつけているような気分になった。

 

「じゃぁ、これは特別サービスってことで……」とらんまが恥ずかしがりながら、パフェをスプーンですくうと、口移しでオレに食べさせてきた。濃厚なキスと甘みが口の中に広がる。

 

「どう?美味しいでしょ」

 

「うん、すごく美味しい……らんまの味と相まって」

 

「じゃあ、今度はオレから」と言って、今度はオレがパフェをすくい、口に含んで、舌を使ってらんまに食べさせた。

 

「んーーー、美味しい」とらんまが満足そうな顔をして言った。

 

「らんまのおっぱいプリン食べたい……」

 

とオレが言うと、らんまは、「しょうがないやつだね♪」と言って、自分の胸にオレの顔を押し付けてきた。

 

「はい、召し上がれ」

 

オレはらんまの大きな乳房を口に含み、赤ちゃんのように吸い付いた。

 

「ああっ、達也、上手いね」

 

オレはらんまの乳首をしゃぶり続けた。どうせならと、オレはカラメルソースをらんまのおっぱいにかけた。

 

「あはは、達也、くすぐったいよ」

「ごめん、ちょっと我慢してて」

 

オレはらんまの乳首をペロリと舐め上げた。

 

「ひゃははははははははははははっ、なんか変な感じだぜ」とらんまが笑い出した。

 

「らんまったら、敏感すぎるよ。それにしてもすごい量だよ」

 

カラメルソースがついたらんまのおっぱいは照明に当たってテカテカ光っていた。高級なスイーツとしての輝きを放っていた。

 

オレはらんまの乳首にむさぼりつき、夢中で舐めた。

 

らんまは、オレの頭を抱きしめて、快感に震えていた。

 

「あぁ、らんまのおっぱいプリン、うめえぇ!おかわり!」

 

そう言って、オレはもう片方のおっぱいプリンにも食いついていった。

 

「あぁ、らんまのおっぱいプリン美味しい。しかも、ふたつも……、いっただきまーーす!」

 

オレはらんまの右の胸を揉みしだき、左の乳首にむしゃぶりついていた。

 

「あんっ……、達也……、いいよぉ……もっと強く吸ってぇ」

 

らんまの胸を堪能しながら、オレはらんまの下半身に手をやった。らんまのものはもう濡れまくっていた。オレはそれを優しく握りしめ、上下に動かした。すると、らんまの身体がビクンと跳ね上がった。

 

「ひゃぅっ……、ダメッ……、そこ弱いんだ。オレばっかりズルいっ……、達也のも舐めてやる」

 

「いいよ、じゃあ、次はオレのチンポコソーセージをらんまが食べて?」

 

そう言って、オレはパンツを脱ぎ、ギンギンのチンポコソーセージをらんまの眼前に見せつけた。



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6-12♥.特別な接客、特別な愛

「わぁ、すごいね。こんなに大きいんだ」と言って、らんまはオレのものを握った。

 

「らんま、早く、オレのフランクフルトを舐めてくれ」

 

らんまはオレのものを優しく握ると、チロっと舐めた。

 

「らんま、気持ち良い」

 

らんまは夢中になって、オレのチンポコソーセージ・ビックサイズを咥えた。らんまの小さなお口では入りきらないほどの大きさだったが、らんまは一生懸命にオレのものを飲み込んでくれた。

 

らんまは小さな口をいっぱいに広げ、喉の奥まで使って奉仕してくれた。

 

そして、らんまは頭を前後に振り、激しくオレのモノを刺激を加えていく 。

らんまの口の中で、オレのモノは限界を迎えようとしていた。

 

今日は朝から、らんまのバニーガール姿や、このマイクロビキニ姿にムラムラしてたから、もう、オレはらんまの中にぶちこみたくなっていた。

 

らんまをテーブルに手をつかせ、後ろから、ビキニをずりおろし、ぶちこんだ。らんまの濡れ濡れマンコ。今日1日、いっぱい働いた汗の匂いがするところにぶちこんだ。

 

「ああ、達也のが入ってくるよぉ……」とらんまが嬉しそうに喘いだ。

 

オレはらんまの腰を掴み、バックからガンガン突いた。

 

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「ああ、らんま、気持ち良すぎる……」

 

「あっっ、ああッ! あっあっ、あっッ、ああっ! あッあッあアァアアアッ!!」

「ほらほら、客もみーんな、らんまとこうやってセックスしたかったんだぞ?このスケベボディ」

「あぁぁん、そんなこと言わないでぇ……。ああ、達也ぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

パン! パコパコッ! パチュッパチュン! パチャパッチャ! オレはらんまの尻を何度も叩きながら、らんまを犯す。

 

「ホントは見られて、興奮してたんだろ?女装癖に加えて、露出も兼ね備えやがって」

 

「ああっ! そんなことないよぉ……、ああっ!! ああっあンッ!」

「素直に認めたら、もっと激しいのをあげるぜ?」

「ああっ、そんなことないよ。オレは変態じゃない……」

 

「嘘つくんじゃねえよ。本当は見られたくて仕方なかったくせに……」

 

「あぁぁ、違ぇよ……」

 

「じゃあ、なんで昼間、あんなに客と仲良くしてんだよ。おまえはドMの淫乱なんだから、正直になれよ」

「うっ……、だって、みんな優しかったし…

 

…、それに……」とらんまが言いかけた時、オレはらんまの一番感じるところを集中的に攻めた。

すると、らんまは声にならない声で叫んだ。

 

「あぁああ、そう、オレは女装癖があって、露出狂の早乙女らんまでえーーーす!!犯してぇえ」

 

 

らんまの膣内が痙攣し、オレのものを締め付けた。「あーーーーーーッ!!!」

 

「おい、らんま。イッちゃったのか?まだ、オレ、イってねーんだけど」

 

「ごめんなさい……」とらんまが謝ってきた。

 

「ちゃんと責任取れよな」と言って、オレはらんまのおまんこに自分のものを出し入れした。らんまの中は熱くうねっていて、オレのものを離そうとしなかった。

 

らんまは四つん這いのままだ。らんまの顔を見ると涙目になっていた。

オレはらんまの耳元に唇を寄せて囁いた。

 

らんまはビクッとして、身体を震わせた。

 

オレはらんまの身体を起こし、騎乗位の体勢にした。そして、キスをしながら、らんまの身体を上下に動かした。

 

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らんまの身体が上下する度に、らんまのおっぱいが揺れた。

 

オレはらんまのおっぱいにしゃぶりつき、乳首を吸ったり甘噛みしたりしながら、らんまの身体を突き上げた。

 

らんまはオレの頭を抱え込み、激しく舌を絡めてきた。

 

「達也……、好き……、大好き……、愛してる……、達也……、達也……、達也……、達也……はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、達也……、達也……」

 

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「らんま、オレも好きだよ。らんまのこと、ずっと前から……、だから、らんまもオレだけのものだからね」

 

「達也だって、昼間は水着ギャルたちに見惚れてたくせに……、オレという女がいながら……」

 

「ごめん……。でも、オレが好きなのはらんまだけだよ……つばさの店の子なんて興味ない」と言って、オレは再びらんまをテーブルに押し倒した。今度は正常位でらんまを犯すことにした。

 

らんまをテーブルに寝かせて、両足を大きく開かせた。

 

「ああっ、達也の入って来るぅ!!」

 

らんまの濡れまくりおマンコにオレのチンポコソーセージが挿入っていく……。そして、根元まで入ったところで一旦止めてから一気に突き刺すようにピストン運動を開始した。

 

「ああっ!! ああんっ!! ああッ!! あッあッあアァアアッ!!」

 

「ほらほらぁ、おっぱいプリンがめちゃくちゃ揺れてるぜ?らんまぁ?」

 

「ああっ!! 達也のがぁ!! ああンッ!! ああンッ!! ああンッ!!」

 

「どうだい? オレのチンポコソーセージは? 気持ちいいか?」

 

「ああンッ!! 気持ちいぃ!!ああンッ!!ああンッ!!」

 

「ほらほらぁ! 気持ち良いんだろ?目を閉じて、客の前で犯されているところを想像してみろ」

 

「ああンッ! ダメッ! そんなこと言わないでぇ……ああンッ!」

 

「ほら、らんまぁ! 言ってみろ! 気持ち良いですって! ほらぁ!」

 

「ああッ! ああッ! あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……ひぁあっっ!! ああっ!」

 

「言えよ!」

 

「ああっ!! きもちいっ!!ああっ!! ああイく、はぁはぁ、またイっちまう、はぁはぁ…ハァハァでてるっ ハァハァ…イく、はぁはぁ…ハァハァイく、イく、でてるっ漏れ…ハァハァハァハァもう!我慢出来ない…はぁはぁ…イかせてくれぇぇ!!あっ」

 

「ほら、いくぜ?らんまぁ、らんまあああ、らんまぁあーーっ!!ドスケベエロマンコの露出狂マンコやろう!」

 

と叫びながらオレはらんまの中にぶちまけた。同時にらんまのモノからも白いものが飛び出した。オレは最後の一滴までも出し尽くそうと腰を動かした。

 

らんまは身体をビクビクと痙攣させ、焦点を失った瞳で天井を見つめていた。

 

 

***************

 

オレは翌朝、目を覚ました。昨日のスイーツウォーズの興奮がまだ残っていて、なんだか気分が高揚していた。それに、らんまと過ごした特別な時間も、胸に深く刻まれていた。

 

「らんまのおっぱいプリン、エロかったな……」

 

朝の準備が終わり、いつも通りに喫茶店PANDを開店した。ウェスティリアのグルメストリートはすでに活気に満ちていた。繁華街の賑わいに励まされ、オレは今日も一日がんばろうと決意した。

 

らんまもいつものように元気に店を手伝ってくれていた。「達也、今日もお客さんたちに美味しいパフェ提供しようぜ!」

 

オレは笑顔でうなずいた。「そうだね、らんま。今日も1日よろしく♪」

 

しばらくすると、外のざわつきが気になり始めた。何事かと思い、オレは店の外に出てみた。すると、隣では、クレープ屋を辞めたはずの紅つばさが、今度はアイスクリーム屋を始めていた。

 

紅つばさは得意げに微笑んで、「そうよ、達也、らんま。クレープ屋さんで負けたからって、私、諦めるわけないでしょ? 今度は絶対に勝ってみせるわ!」と宣言した。

 

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「クレープの次はアイスかよ、ホント、懲りねえ野郎だよな、まったく……」

 

オレは、開いた口が塞がらなかった。

 

まったく懲りないやつだ。

 

「達也、いこーぜ、仕事に戻ろ」

 

「あぁ、そうだな……」

 

〜短編・スイーツウオーズ・おしまい〜

 




当作品をお読み頂き、誠にありがとうございました!

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第六部・あとがき

第六部『スィーツウォーズ編』最後までお読みいただき、心から感謝申し上げます!

 

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皆様は既にご存じかと思いますが、このエピソードの元となったのはコミック第10巻に収録されている、お好み焼きバトルです。そのシーンが自分にとって非常に印象的で、まさに心の中で忘れられない名シーンとなっています。

 

初めてそのコミックを手に取った際、らんまがバニーガールに姿を変えているのを目にした瞬間、驚きと感動で目が釘付けになりました。何度も何度もページをめくり、そのシーンをじっくりと味わいました。

 

特に好きなポイントとして、まずはらんまのナルシスティックな性格が見事に描かれていること。そして、序盤での勝ち目がなさそうな状況で見せる落ち込んだ表情が非常に可愛らしいことです。

さらに、逆転のためにバニーガールに変身する姿勢は、まさにらんま1/2の真骨頂を見せてくれます。変装しても、「らんま」の名前が入ったお好み焼きを売っていることから、すぐに正体がバレてしまうのでは?と心配になりました。しかし、風林館高校の男子生徒たちは、正体を知っても買っているのでしょうか?そんなことを考えながら物語を楽しむことができました。

 

今回の私の小説では、新人バイトと入れ替わったような雰囲気を意識して描いてみました。男性客だけを相手にする勝負というのも少し不思議に感じましたが、それもフィクションとファンタジーの一環として読者の皆様に楽しんでいただければと思います。

 

女らんまと異世界冒険記を書き続ける中で、今回のようなコミカルで日常的なエピソードは、モンスターとのバトルがない分、新鮮でリフレッシングに感じました。

 

特にサラトバ編では、移動が多いので、その変化が一層物語に彩りを与えています。当初はアッサラーム編くらいの文量を目指していましたが、筆が進むにつれて、どんどん物語が膨らみ、結果的にはかなりボリューミーな話になりました。作中で達也が言及しているように、第2部の冒頭では、らんまが好きなパフェを中心にした喫茶店を開いています。

※なお、パフェが好きという設定はアニメオリジナルのようです。

 

また、今回のエピソードでは、達也やらんまの心情描写にも力を入れました。それぞれが抱える想いや葛藤を繊細に表現し、読者の皆様に深く感じていただけるよう心掛けました。こうした人間味あふれる部分も、物語の魅力の一つだと考えています。

 

オチ部分も非常に気に入っています。

 

さて、次回の第七部では、ある敵の登場をきっかけに、達也とらんまが試練の塔を登る冒険物語に戻ります。アクションやサスペンス、感動のシーンも盛りだくさんで、読者の皆様が引き込まれること間違いなしです。どうぞお楽しみに!

 

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今後も、物語が続く限り、物語はさらに広がっていくことでしょう。これからも女らんまと異世界冒険記の世界を、皆様と共に歩んでいけることを楽しみにしています。どうかこれからも、達也とらんまの物語を温かい目で見守り、応援していただけますようお願い申し上げます。



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第七部・『試練の塔編』
7-1☆.燃える風呂場


〜これまでのあらすじ〜
どこにでもいる普通の男子高生だった達也は、憧れの早乙女らんまと、ある日、異世界ファンタジーの世界へと転移する。らんまは、呪溺泉という呪いの泉に落ちた結果、水で女性に、お湯で元の男性に戻るという呪いを受けた。転移してきたときに女の姿だったため、この世界で男に戻ることはないが、元来の男らしい性格は抜け切れていない。

二人は異世界で冒険し、結婚後にウェスティリア王から任務を受け、サラトバへとやってくる。サラトバの様々な国々を巡り、敵対国グランゼンの巨人に神々の力を借りて勝利を収め、サラトバの平和を取り戻した。現在はウェスティリアでパフェ専門の喫茶店を営んでいる。

■登場人物
達也
この物語の主人公。サラトバの戦乱を収めた勇者だが、現在はその過去を隠し、らんまとウェスティリアの街で穏な暮らしを送っている。時折スケベな一面を見せるが、らんまへの一途な愛情が真の力を引き出し、困難な状況でもらんまを守ってきた。
勇者としての特殊な魔法を使いこなし、剣技にも優れて、さらに、バーサーカー状態になると、驚異的な腕力を発揮し、敵に立ち向かう勇猛さを見せる。達也の持つ多彩な能力や作戦面は、物語の中で様々な冒険や困難に対処する力となってきた。

らんま
この物語のヒロイン。
この異世界へ来る前は、お湯をかぶると男に、水をかぶると女になる体質だったが、異世界へ来たときは、女の姿だったので、お湯をかぶっても男に戻らなっている。達也と一緒に冒険をするうちに、達也のことが大好きになり、今は女として暮らしてる。
美しく魅力的で、ナルシストな一面も持ち合わせている。しかし、表面上では達也のスケベさを馬鹿にする事もあるが、らんまも心の中では時折秘かな欲望が芽生えることがある。街の人気者でもあり、気さくな性格が特徴で、元男な口調や仕草はまだ抜け切れていない。達也とは深い信頼関係を築いており、支え合い、助け合っている。
槍や鞭といった武器を巧みに操り、蹴りなどの近接攻撃にも長けている。無差別格闘早乙女流の拳法に加え、達也から受けた魔法を拳に宿した技も見事に使いこなす。


 

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オレは仕事を終え、疲れた体を癒すために喫茶店の自宅部分へ戻ろうとしたとき、突然らんまの悲鳴が聞こえてきた。らんまの叫び声は何か危機的な状況に遭遇していることを示していた。

 

「あちゃちゃ、ちゃちゃ、あっちぃいいーー、だっちゃあぁあ!!」

 

オレは瞬く間に動揺を抑え、慌てて風呂場へ駆けつけた。途中で、火の匂いが鼻についた。そんなことはありえないと思いつつ、足早に進んだ。

 

風呂場のドアを開けると、そこには謎の覆面の男がいた。覆面の男は炎を操る魔法で、風呂場が燃えさかっていた。炎が舞う中、らんまは火の炎に焦げた顔で、痛々しい姿だった。らんまの目には、恐怖と痛みが混ざった涙が浮かんでいた。

 

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オレはすぐに詠唱を始めた。炎に包まれる風呂場を見るに見かねて、水の魔法で火を消そうと試みた。

 

「清冽なる水よ、我が呼び声に応えて、炎を鎮める力を貸してくれ!水の魔法・アクアウェーブ!」

 

オレの言葉に応えるように、水の魔法が発動し、風呂場の炎が次々と消えていった。

「ふぅ、なんとか達也がかけつけてくれたから助かったぜ。てめえは誰だ!いきなりなにしやがる」

 

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らんまの問いかけも無視して覆面の男は再び、炎の魔法を唱え始めていた。

 

らんまは怒りに満ちた声で叫びながら、覆面の男に次々とパンチと蹴りを浴びせた。らんまの顔には痛みと憤りが書かれていた。オレは決意した。らんまの肌に火傷の痕を残してはいけない。

 

「らんま待ってろ。今すぐ治療してやるからな」

 

オレは再び詠唱を行い、水の魔法でらんまにバリアを作った。

 

「冷たい水よ、らんまを守るために、その身を包み込め!水の魔法・アイスシールド!」

 

バッシャアアアアーーッ!!シャアアッ!

 

らんまに向けて、魔法陣から出た水がぶっかかる、しかし、バリアはあまりに冷たくて、さらにずぶ濡れとなったらんまが文句を言ってきた。

 

 

「ぶわっ、冷てぇっ! おい、アホ達也!焼け死ぬ後は、氷死ぬじゃねえか。」

 

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「悪りぃ、らんま!加減がちょっと出来なくて」

 

覆面の男が炎の術や技を使うとわかった以上、オレもらんまと同様にアイスシールドを張った。今度は、適度な量で。それを見たらんまが、また騒いだ。

 

「で、できるんじゃねえかよ!」

 

 

オレは、らんまのツッコミを無視し、再び男の方に視線を向けた。

 

「さっきはよくも、らんまを傷つけてくれたな。お前は絶対に許さないぞ!」

 

すると、彼は再び魔法を唱えようとした。しかし、らんまが彼の腹を蹴飛ばし、魔法を阻止した。そして、らんまがオレに話しかけた。

 

「なあ、達也。こいつは一体誰なんだ?」

 

「わからない。でも、これだけはわかる。こいつは明らかに敵だってことだな。」

 

「ああ、そうみたいだな。それにしても、この魔法は厄介すぎるぜ。どうすればいいんだ? この野郎、魔法ばっか使いやがって。オラァッ!!」

 

らんまは、男に向かって飛びかかった。

 

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「無差別格闘早乙女流奥義、火中天津甘栗拳っ!!!」

 

らんまは身体を一瞬にして張りつめさせ、その後瞬時に動き出した。そ女の動きはあまりにも速く、瞬く間に距離を詰め、覆面の男に対面した。

そして、らんまは華麗に甘栗拳を放った。その動作は独特なリズム感と速さを兼ね備えていた。まるで猛禽が獲物に襲い掛かるかのように、らんまの腕は闘士の鋭利な爪となり、目の前の敵に向けて無情にも打ち下ろされた。

 

それはまさに華麗なる甘栗拳の炸裂だった。その美しい動きと破壊力は、見る者を圧倒し、同時に畏怖させた。それはらんまの力と技術、そして闘志の現れであり、その一撃は圧倒的な威力を持って敵を打ちのめす力があった。

 

その一撃を見て、心の中で思わず「うまい!」と叫んだ。その技の美しさと迫力にはただただ感嘆の声を上げるしかなかった。

 

たしかに熱さを感じる前に手を素早く引っ込めれば、ダメージを食らうこともない。だが、相手も負けじと魔法を使ってきた。

 

そして、オレも魔法を唱えた。覆面の男に対抗する水の魔法だ。オレは勇者なのだけど、最近は魔法使い的な役回りが多い気もする。でも、まぁいいや!とにかく今は目の前の敵に集中せねば。

 

炎の弾が飛んでくる。オレは、それを冷静に対処した。

 

まず、魔法で盾を作り、次に水のバリアで包んだ拳で炎を打ち払った。さらに、拳で打ち払われた炎は、そのまま覆面の男へと向かっていった。

 

男は慌てて避けようとしたが、間に合わず、炎は直撃し、全身に炎が燃え移った。

 

男は一瞬にして、マントを翻すと、炎が消えた。

 

アッパーカットのような手振りで男が拳を突き上げたとたん、激しい竜巻が生じ、オレとらんまは風呂場の壁に猛烈な勢いで激突した。

 

男は窓から、ウェスティリアの夜の空へと逃げていった。

 

「達也、オレたちの家の風呂場をこんなにしたアイツを絶対に許さねえぞ!逃すか!」

 

らんまは、裸のまま、男を追うようにして窓から飛び出していった。

 

「ちょ、らんま、裸だぞ!」

 

風呂場の中はすさまじく荒れていた。破片が散乱し、湯が吹き出し、壁にはぼろぼろとした穴が開いていた。まるで竜巻が通り過ぎたかのような光景だった。

 

そして、当然のようにオレも、覆面の男とらんまを追いかけた。

 

夜の街を駆ける。覆面の男は黙って屋根伝いに逃げていた。その姿はまるで影のようで、月明かりだけがその存在を示していた。その男の後ろからは、らんまの高らかな声が響いていた。

 

「待てコラ!!この変態野郎!!!」

 

勢いよく窓から飛び出したらんまは大声を出しながら男を追いかけていた。その声は夜空を震わせ、周囲の建物に反響していた。声には、執念混じりの怒りと、目の前の異常事態に対する困惑が滲んでいた。

 

覆面の男に、それに続いて、裸の女。不審きわまりない。らんまは淫らに丸出しのおっぱいをぶるんぶるんと豪快に揺らしながら、男を追いかけ走っている。一糸纏わずの素っ裸だ。

 

「待ちやがれぇえー、絶対に逃がさねえからな!」

 

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執念深いらんま、どこまでも追いかけるつもりなのだろう。

 

ようやく、らんまの隣まで追いついたオレは、まるで水鉄砲のように水の魔法を発射して、男を狙った。

 

「らんま、あいつ、どうもおかしい気がする」

 

「おかしい?タダの変質の暴漢じゃねえかよ」

 

「いや、だって、らんまの裸を見ても、なんの反応もない、おかしすぎる。普通の男なら、興奮したり、そんな様子もあるはずなのに」

 

といって、オレはトランクスの膨らみをらんまに見せた。

 

「……バカ、何やってんだよ!?」

 

らんまは顔を赤くして、恥ずかしそうにしていた。

 

「それに、あの身のこなし、只者じゃないと思うんだ。だから、ここは慎重に行こう。あえて、一度、追いつかないふりをして油断させるんだ」

「なるほどな、わかったぜ。でも、もし逃げられたりしたら……」

 

らんまが心配そうな顔で言った。

 

「その時は、また探せばいいさ。とにかく、今は、相手の出方を見よう」

 

そして、オレたちはまっすぐに覆面の男を追わずして、屋根を降りて別の道から男が向かっている方向へと進んでいった。



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7-2☆.覆面の男の正体

オレたちは港町外れにある倉庫群のエリアにたどり着いた。なぜなら、覆面の男が向かった方向が、オレの予想によれば夜の海に向かっており、おそらく船で逃げようとしていると考えられたからだ。港町外れには建物が立ち並び、廃れた雰囲気を漂わせていた。周囲には誰もおらず、耳を澄ますと静寂が広がっていた。その静けさが、らんまとオレに緊張感を与えていた。

 

オレたちは、近くの物陰に身を潜め、慎重に周囲の様子を伺い始めた。辺りに誰もいないことを確認し、安心しつつも、油断はできなかった。

 

「ホントに、ここに来るのかよ……?」

「オレの読みが間違ってなければな……、ほら、来たぞ!」

 

待ち構えている間に、さっき目にした覆面の男が再び姿を現した。

 

らんまはすかさず大声で叫んだ。「おい、お前!こっちに来やがれっ!」その言葉に、男はゆっくりとこちらを振り向いた。彼の顔には驚きと苛立ちが混じっていた。

 

「しつこいやつらだ……魔皇様にはどの程度の戦闘力か見てこいと言われたが、いいだろう。ここで始末してやるぜ!」男は言葉を絞り出すように告げ、戦闘態勢に入った。

 

今まで、ボソボソっと喋っていたので声色がわからなかったが、張り上げた声に聞き覚えがあった。

 

「らんま……」

 

オレは隣のらんまを心配していた。

 

そして、男は覆面を取ると……。

 

その顔は男のときのらんまの顔、つまり、早乙女乱馬の顔をしていた。

らんまは驚いていたが、すぐに構えた。

 

「てめえは、なに者なんだ、なんで、オレが男のときだった姿をしている!」

 

らんまは怒りに満ちた声で叫んだ。

 

「ふふふ、どうやら、オマエはこっちの世界では長く女でいすぎたようだな?本来はこの姿であったはずだろう?」

 

男から聞こえる声色やしぐさ、その全てはやはり、男のときの乱馬そのものだった。

 

「なぜ、男だった頃の俺の姿を真似るんだよ!?」

 

らんまがそう言うと、男はニヤッと笑った。

 

「知りたいなら教えてやろう。俺はな、魔皇様に自我と炎の能力を与えてもらった。らんま、オマエ自身なのだよ」

 

「魔皇って、なんだ?!」

 

らんまが問いかけると、その男が答えた。

 

「魔皇様だよ。このサラトバの地を支配する存在さ。この世界に生きる全ての生物の頂点に立つお方。その方が、この世界の人間どもを恐怖に陥れろと命令されたのだ。そのために、この世界で最強の戦士であるらんまと、この姿になったわけさ。この姿でいる間は、この世で最強の存在になれる」

 

その言葉を聞いて、らんまが動揺していた。

 

確かに、らんまが動揺するのも無理はない。自分の姿が相手になっては、戦いにくいはずだ。

この状態では、らんまは本来の力が発揮できないかもしれない。

 

そんなことを思っていると、らんまは隣でつぶやいた。

 

「達也、水神昇竜波で速攻、決着つけるぞ」

 

「わかった……了解だ、らんま」

 

オレは、らんまとのコンビネーション技・水神昇竜波を放つための魔法陣を作り出す詠唱をはじめた。

 

らんまは水神龍昇天波の準備を始めた。

 

らんまは、水神龍昇天波を撃つ準備をしている。水神龍昇天波は、水神龍リバイアサンの力を呼び覚ます技。

 

らんまとリバイアサンの力を合わせることで発動できる。

 

水神龍昇天波は、水神龍昇天波は、リバイアサンの力を借りるため、リバイアサンの加護を受けた者が使うことの出来る技。

 

リバイアサンの力を借りて放つため、膨大な魔力を必要とする。そのため、リバイアサンの加護を受けるには、莫大な魔力を持つ者と拳にその力を宿すものでないといけない。そして、オレが魔法陣を作り出すには時間がかかる。そのため、それまでの時間、乱馬の相手は、らんまがたった一人しなければならない。

 

そして、乱馬とらんまの戦いがはじまった。らんまが、まず仕掛ける。

らんまが、鋭い蹴りを繰り出す。

 

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乱馬がそれを受け止める。

 

らんまが続けて、連続攻撃を繰り出していく。

 

それを、全て受け止めながら、反撃していく。

 

らんまの連続攻撃を受けながらも、隙を見ては、乱馬は攻撃を仕掛けてくる。

二人のおさげ髪の男女が激しい攻防を繰り返していった。

 

らんまは、何とかかわしてはいるが、かなりきつそうだ。男のときのほうがパワーもある。

 

だが、女のときのらんまは……。

 

「スピードで翻弄させてやるぜえ!」

 

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身軽さを活かして、乱馬の周囲をくるくると回りはじめた。らんまは倒す気ではなく、あくまで、オレのための時間稼ぎらしい。

 

「ちょこまかと動きやがって! この野郎!!」

 

乱馬はらんまの動きについていけず、イラついているようだ。

 

らんまは、余裕で、乱馬を挑発している。

 

らんまが、素早く移動しながら、乱れ打ちを仕掛けてきた。

 

乱馬はそれを必死に避けているが、らんまに見事、アッパーパンチを食らわせた。らんまが倉庫のほうへと吹っ飛んだ。

 

「くそー」

 

らんまが悔しそうに言う。

 

そのときだ。

 

ピカーン!! 魔法陣が光った。

 

「よーし、おまたせ!らんま、準備いいぞ!」

 

オレはらんまに声をかけた。

 

すると、「待ってましたあ!」とらんまが嬉々として叫んだ。

 

らんまが、魔法陣のところまで飛んできた。

 

らんまが魔法陣の上に立つと、魔法陣の青白い光がさらに強まった。

 

魔法陣の上って立てたのかとビックリして、見上げると、そこには、らんまのオマンコが丸見えだった。

 

らんまは、そのことに気がついておらず、魔法陣の上で、ポーズを決めている。

 

らんまのオマンコが頭上にある……。

 

らんまの割れ目からは、愛液が滴っていた。

 

らんまのヒクつくアソコが、とてもエロい。

 

しかも、大きく足を開いて、魔法陣の上に立っているので、よく見える。

 

 

「いくぜええー、水神昇竜波ぁあ!」

 

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らんまは拳を魔法陣に向けて、突き刺し、青白い光を宿し、乱馬に立ち向かっていった。

 

オレも、ぼーっとしていないで、雷の魔法で援護する。

 

「雷鳴よ、夜空に轟け。サンダーボルト!!」

 

バリバリッ ドゴーンッ 大きな音と共に、らんまの拳から、水神龍が飛び出していった。

 

水神龍が、魔法陣から飛び出て、天高く昇っていく。

 

水神龍は、天に昇る龍のように、天に向かって、勢い良く、そして、力強く、上昇していった。

 

乱馬はそれを炎の魔法でうち消そうとしてきた。

 

「やらせるかよ、ファイヤーフレイム!」

 

夜空に青と赤の光が激しくぶつかりあった。

 

バチィイイン 激しい音が鳴り響いた。

 

一瞬にして、辺りが暗くなった。

 

そして、再び明るくなった。

 

どうやら、相殺されたようだ。

 

そこを、らんまが叫びながら、乱馬に向かっていった。

 

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「自分のことは自分で落とし前つけるぜ、無差別格闘早乙女流奥義!飛龍昇天波ぁああーー!!」

 

乱馬に見事、ヒットした。らんまの拳が、乱馬の腹にめり込んだ。

 

そのまま、上空へと舞い上がっていき、らんまの拳に宿った魔力は、爆発するように拡散していった。

 

乱馬は、その中で、煙となって消えていった。

 

 

らんまは、飛龍昇天並の衝撃を受けて、地面に落ちてきた。

 

オレは慌てて近づき、らんまをお姫様だっこでキャッチした。

 

らんまは気を失っていた。おそらく、体力を使い果たしていたのだろう。

 

理由はわからないが、自分が男だったときの姿をした相手だったからこそ、自分が決着をつけなければいけないという使命感からだろう。そう、オレの腕の中で眠るらんまは責任感が強いやつなのだ。

 

静かな夜空を見上げながら、自分の胸に抱きしめたらんまを抱えて、我々の拠点へと向かった。らんまは全ての力を使い果たして深い眠りに落ちていた。

 

 



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7-3.ネグリジェ

翌朝、ウェスティリアの自宅で、らんまがまだ寝ている姿を見つめながら、らんまが目覚めるのを待っていた。

 

布団の中でらんまが目を覚ますと、オレは優しく声をかけた。

 

「おはよう、らんま。よく眠れたろ?」

 

らんまは目をこすりながら答えた。

 

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「うん、おかげさまで……って、な、なんだよ、これぇ」

 

らんまが驚いた。なぜなら、昨夜、戦い終えた後のらんまは裸だったので、オレがスケスケのネグリジェを着せていたからだ。自分のその姿を見て、らんまが飛び起きた。

 

「なんだよ、これって。見れば、わかるだろ?スケスケネグリジェだよ。ブラはしなかったから、寝ているときも肌に締め付けがなくて良かったろ?」

 

男の性格や習慣が抜けないらんまは、今でも寝るときはタンクトップやトランクスといったオレと変わらない格好で寝ていた。だからこそ、今日はここぞとばかりに秘蔵のネグリジェを出してきて着せてあげたのだ。

 

「だぁー、なに勝手に着せてんだよ……!」

 

「めちゃ似合ってるぞ、らんま。あげようか?」

 

「い、いらねぇーよ、こんなセクシーなの……」

 

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らんまが顔を真っ赤にして言った。

 

「そう言うなよ。それじゃあ、朝飯にしようぜ。今日も美味しい朝食を作ってやるからな。」

 

「それで、あいつ、男のときのオレは倒せたのか?」

 

「あぁ、倒せたよ。でも、男のときの乱馬が言ってたことが気になるな。たしか、魔皇様がどうとかって……」

 

らんまが首を傾げた。

 

「なんだそりゃ。そんなことより、早くメシ食おうぜ。腹減ったし。」

 

「そうだな。よし、できた。今日のメニューは、トーストと目玉焼き、ベーコン、サラダにコンソメスープ。さっそく食べてくれ。」

 

テーブルに料理が並ぶと、らんまが早速手をつけた。

 

食事をしながら、オレたちは話し合った。男の乱馬が現れた事、それと魔皇という者が裏で手を引いていること。それを報告しなければいけない。

 

「んで、報告するならさ、ウェスティリアの王様じゃなくて、レスランド の神のロプト様が良いとおもうんだけど、らんまはどう思う?」

 

「ん?なんでだよ。ウェスティリアの国王様に言えばいいじゃん。」

 

「ウェスティリアの王様には、話したら、また、国が武装をはじめるかもしれないじゃないか。だったら、まだ、直接、魔皇が他の国を襲撃しない限りは報告を待っておいたほうがいいとおもうんだ。」

 

「ふ~ん。ま、達也がそうしたいんだったらいんじゃね。でも、もし、そいつがウェスティリアの王様にちょっかいだすようなことがあったら、その時はぶっ飛ばしてやろうな!」

 

らんまがニカッと笑った。

 

「ああ!もちろんだ!!」

 

オレも笑顔で返した。

 

そして、喫茶PANDは得意の臨時休業の張り紙をして、オレたちは、レスランド の神のロプトが住む村へと向かうことにした。



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7-4.ロプトに相談

ウェスティリアを旅立ってから、1日程度でレスランド に入国した。一面に広がる小麦畑を馬車で通る。もしかすると、魔皇という、名前から察するに魔王みたいなやつが、この国らを襲うかもしれないのに平和そのものだった。

 

今回の旅では、らんまはビキニアーマーではなく、グリーンのチャイナドレスを着用していた。

 

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オレは気になったので聞いてみた。

 

「らんま、今回は、そのさ……、穿いてるのか?下着」

 

なんせ、前回、チャイナドレスで戦いに赴いたときには、ノーパンで戦ったという経歴がらんまにはある。

 

「あぁ!?なんだよ急に!!なに期待してんだよ。お前ってホントにスケベなんだな……。ま、今日はちゃんとパンツはいてきてやったぜ。ほれっ。見てみろよ♪」

 

そういってらんまがスリットをめくった。

 

しかし、期待していた女性モノのパンツではなく、男モノの黒いボクサーパンツだった。

 

「うわ、セクシーの欠片もないじゃねーか」

 

がっくし肩を落とすオレを見て、らんまは笑っていた。

 

「ははは!残念だな~。どうだよ。これなら、オレも安心できるんだ。ま、こんな格好だと、襲われても仕方ないけどな。ははは!」

 

らんまは笑いながら、腰に手を当てたポーズで胸を張った。

 

 

************

 

そうこうしているうちに、馬車はカジノがあるレスランドの都市部まで着いた。

 

ここは、ちょっと前にオレとらんまがバイトをしていたところだ。カジノに寄りたい気持ちもあるが、ここは我慢して、先を急ぐことにした。

 

馬車を降りたオレたちは、レスランドの都市部を抜け、神ロプトがいる村へと向かった。この村は都市部から離れた山間にあり、訪れる人も少ないと言われている。レスランドの田舎道を進むと、次第に道も荒れてきた。

 

オレとらんまは、神ロプトがいるという村にたどり着いた。その途中、小さな山村の景色が目に入ってきたが、今回の目的はあまりに重大だったため、そんなことに気を取られる余裕はなかった。

 

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「まずは、神ロプトに話を聞くしかねぇよな。でも、あのスケベじじぃのことだから、嫌な予感するぜ……」

 

 

ついにロプトの家に到着し、一軒の家の戸をノックした。すると、老人の姿をした神ロプトが出てきた。

 

「おぉ、こりゃ、勇者達也にらんまちゃん。久しぶりじゃな♪ ぱいぱいも育っておるのぉ。どれ、このワシが……」

 

ロプトがらんまの胸を触ろうとした瞬間。らんまがその指を握り防いだ。

 

「なんだよ、このエロじじぃ、相談に乗ってきたんだ。マジメにしやがれ」

 

「神ロプト、お願いがあるんです。」

 

オレは緊張しながら言った。

 

「数日前に男の乱馬の姿をした者に襲われたんです。その男、魔皇という謎の者が手を引いていたって言ってました。」

 

 

合わせて、オレたちはこの世界の人間ではなく、らんまは元の世界では半分男だった事もロプトに伝えた。今回の件では、それを伏せているメリットはないと思ったからだ。

 

話をすべて、聞き、ロプトは深くため息をついて言った。

 

「魔皇か……。はるか昔に封印された邪悪な存在だ。もし、その男が言うのなら、復活しているかもしれない。しかし、動き出すまでは待つしかない。おそらく誰かが復活させたのだろう。」

 

オレはらんまと目を合わせ、互いに不安そうな顔をした。魔皇の復活は、想像以上の大変事だった。

 

「魔皇が動き出す前に、らんまちゃんに男としての自我がある限り、男の乱馬の姿の敵をまた作り出すかもしれない。」

 

神ロプトは重々しく言った。

 

「では、どうすればいいんだ? また、あんなやつが現れたり、このサラトバの人々を襲ったら、オレぇ……」

 

珍しく、らんまの瞳が潤んでいた。そう、この正義感の強さがらんまなのだ。

 

「まぁ、安心するが良い。少々、危険じゃが、男としての自我を封印することはできなくはない。サラバトの中央には試練の塔が封印されておる。その塔へと登り、その最上階で儀式を行えば良い。では、試練の塔を呼び出す呪文を教えよう。」

 

オレとらんまは唾を飲み込んだ。また、新しい大冒険の予感がしたからだ。

 

「呪文じゃが……」

 

「なんか、イヤな予感がするぜ、またエッチな取引をしようとしてないか?」

とらんまは警戒しながら尋ねた。

 

「いや、今回はそのような事はしない。ただ、その呪文を唱えれば、らんまちゃんは男としての自我を失い、完全に女の子になるんじゃよ。」

 

「えっ!? それって、どういう意味だよ!」

 

らんまは動揺して、声が上ずった。

 

「つまり、らんまはもう二度と男の身体には戻れないということだ。それで良ければ、その呪文を教えるがのう。」

 

「わかった……、いいぜ。もう覚悟はできてる……」

 

らんまは真剣な表情で答えた。

 

「らんま……本当にいいのか?」

 

「ああ、仕方ねえだろ。このままだと、いずれこの世界にいる人たちに迷惑をかけちまうしな……。それに、もう、オレは達也の嫁なんだからさ、別に構わねーさ。」

 

「ふむ。さらに女を受け入れる必要がある、ま、それは、塔に登りきれたらの話じゃからな。んで、呪文じゃが、幽かなる試練の塔よ、光の導きに従い顕現せよ・サラトバ・ノ・シャタク・イグナイション。これじゃ、これをサラトバの中央にある小さな島にある神殿で唱えるが良い」

 

「よし、分かった。必ず成功させてやる。そして、達也とずっと一緒にいるんだ。」

 

らんまが決意を固めた様子で言った。

 

「まぁ、試練の塔はちょうど男女の冒険者じゃないと登れない塔じゃから、おぬしらは二人組みでちょうど良い」

 

「そうなのか?良かった。これで安心したぜ。」

らんまが安堵の声を漏らす。

 

「そう、それから、なんじゃ、そのチャイナのスリットから見える黒いパンツは」

 

ロプトが指差すと、らんまのチャナイドレスのスリットの隙間からは、黒い男モノのパンツが見え隠れてしていた。

 

「あ……これは、その……、わかったよ、だから、今、脱ごうと思ってたところなんだけどさ……。」

 

「男としての自我を封印する旅なんじゃから、どれ、これに穿き替えなさい」

 

ロプトは懐から、Tバックを取り出した。

 

「これは魔法のTバック・パンティじゃ。まぁ、効果は穿いてればわかる」

 

「げっ……、よりにもよって、Tバック……。でも、なんでそんなもん持ってんの?」

 

らんまが怪しげな顔をしながら聞いた。

 

「ほっほ、ワシを誰だと思うとるか。神様なんじゃぞ。下着ぐらい、いつでも用意できるわい!」

 

ドヤ顔をして答えるロプト。ここは、もう笑って済ませるしかなさそうだ。

しかし、らんまはロプトから魔法のTバック・パンティを受け取ったが、すぐさま、地面に捨てた。

 

「うわ!?らんま、神様からいただいた大事な品になんてことを……!」

 

「だって、こんな紐みたいな布切れだろ! 女モノなんか穿いて戦えっかよ!」

 

オレは地面に落ちていた魔法のTバックを拾い上げ、砂を払い落とし、それを布製の袋に大切に収めた。

 

「んじゃ、その試練の塔へと向かおう。では、ロプト様ありがとうございました! 魔皇の動向も探っておいてくださいね」

 

「うん、そうだな。それじゃ行くとするか。んじゃ、またなエロ・じじぃ!」

 

オレとらんまは別れの挨拶をして、魔法のTバック・パンティを手に入れ、サラトバの中央の島へ向かうのであった。それから、試練の塔へは武器は持ち込めなくなるとのことで、剣や槍、鞭などはロプトに預かってもらうこととなった。



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7-5☆.魔法のTバック・パンティ

オレとらんまは、伝説の神ロプトに教えてもらった情報をもとに、試練の塔が封印されている島を目指していた。その島へたどり着くためには、現在地から最も近いレスランドの漁港を利用するのが最善だと判断し、美しい草原を歩きながら漁港へと向かっていた。風が心地良く、空には雲ひとつない青空が広がっている。草原の花々が風に揺れ、爽やかな香りが漂っていた。

 

「達也、こんなのどかな世界で、ほんとに魔皇が復活しているのか?」

 

らんまが不安そうに尋ねた。

 

「まぁ、ロプト様がそう言っていたんだし、きっとそうだろう。そもそも、魔皇とかそういう邪悪な存在じゃないと、男の乱馬の姿をした敵を作れないんじゃないのか?ただ、まだ先は長いぞ。」

 

オレはらんまに安心させようと言葉をかけた。

 

「うん、そうだよな。大丈夫、オレたちならきっとできるさ。」

 

「それに、これから行くっていう試練の塔は名前からして、レベルアップにもなるかもしれないしな」

 

そんな会話を交わしながら歩いていると、突然、前方から悲鳴が聞こえた。

 

「助けて!」

 

「らんま、聞こえたか?」

「あぁ、聞こえたぜ。すぐ、行こう!」

 

オレとらんまはすぐにその方向へ走り出した。草原を駆け抜け、悲鳴の出所へとたどり着くと、モンスターに襲われている少女がいた。その瞳には絶望と恐怖が宿っていた。

 

「大丈夫か!?」オレが叫んだ。

 

少女の前に立ちはだかる敵モンスターは、紫色の触手だけのモンスターだった。その触手は、草を絡め取り、木々を引きちぎるほどの力があるようだった。オレとらんまは、少女を助けるためにモンスターと少女の間に割って、入った。

 

「早く逃げろ!」とらんまが少女に慌てて声をかけた。

 

恐怖に震えながらも、少女は素早くその場を逃げ出した。オレとらんまは紫色の触手との戦いを決意した。その触手の名前は、たしか……パープルウイップ。

 

しかしながら、パープルウイップとの戦いは予想以上に過酷なものとなった。

 

パープルウイップは素早く動き回り、攻撃をかわす。らんまの素早い攻撃も、オレの魔法攻撃も、どれもパープルウイップには当たらなかった。その素早さには驚くばかりで、フィールドにいるモンスターにしては手強い。触手がらんまの手に巻きついてくるたびに、苦戦を強いられた。武器がないと、こうもダメージを与えられないとは。

 

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「ちぃ!けっこう速いな、こいつ。しかも、鞭みたいに触手の攻撃がビシビシ効いてくるな」

 

それほど、ダメージ量が高いわけではないが、素早く、こちら側から、まだ、一度もクリティカルなダメージを与えられていなかった。

 

「くそっ、何とかしないと…!」とらんまが悔しそうに叫んだ。

 

オレとらんまは息を整えながら戦術を練る。らんまが言ったように、パープルウイップの速さと鞭のような攻撃が難敵にしていた。相手の隙を突いて一気に決める戦術に変更し、二人は再度立ち向かった。

 

しかし、パープルウイップはまるで予想していたかのように、さらに激しく動き回り、攻撃の瞬間を見極めることが難しくなった。二人は疲労がたまり、次第に動きが鈍くなっていく。

 

「ああっ、これではいつまでたっても勝てない…!」オレは焦りを隠せずに叫んだ。

 

そのとき、オレの布袋鞄の中が輝きはじめていた。先ほど、らんまが投げ捨て、オレが所持していた魔法のTバック・パンティだ。それが輝いている。その光が煌々と輝く中で、オレはふと気づいた。

 

「もしかして……これ、らんまに穿けって言ってるんじゃねえのか?」

 

オレが驚きながら言った。

 

「だぁ?なんて、オレが好き好んでTバック・パンティなんか穿かなきゃいけねーんだよ!」と言いつつも、ピンチになっていくらんま。

 

戦いはさらに激しさを増し、とうとうオレもパープルウイップに攻撃されたダメージがかさみ、ピンチに陥っていった。

 

「くぅ、仕方ねーか!貸しやがれ」

 

しかし、その瞬間、らんまはオレから魔法のTバック・パンティを奪い取って、男モノからその場で穿き替える決断をした。

 

男モノのボクサーパンツを脱ぎ捨て、Tバックに素足を通していった。

 

「んぁ、すっげぇ、食い込む……っ!」

 

らんまの股間にフィットしたTバッグからは、らんまの大事な部分がギリギリ見え隠れしている。そして、その布地は薄かったせいで、肌の色まで透けて見えた。

その光景を見たオレは思わず興奮してしまった。

オレたちは、一瞬だけ目を離してしまっていた。その隙を狙っていたかのように、パープルウイップが襲ってきたのだ。

気がついたときにはもう遅かった。

 

しかし、らんまが電光石火の動きでパープルウィップの俊敏な攻撃を弾いた。

 

「おい!達也、何見てんだ、この変態野郎が!」

 

【挿絵表示】

 

その言葉と同時に、強烈な一撃がパープルウイップを捉えた。

 

ドゴォッ!! 激しい音とともに、パープルウイップの触手はらんまに弾き飛ばされた。

 

「うわ、なんちゅう速さだ……?!」

 

オレは歓喜と驚きの声を上げた。

 

瞬く間に、らんまの俊敏性が飛躍的に向上し、まるで別人のように軽やかな動きでパープルウイップと戦い始めた。華麗に舞いながら、スピードを生かした攻撃で次々と触手を切り落とし、パープルウイップを窮地に追い込んでいった。らんまの向上した速さにより、攻撃の手数がパープルウイップを凌ぐほどになったのだ。

 

「何だよ、このスピードは…!」

{IMG111031}

らんまは驚きながらも、Tバック・パンティの力を活かして戦っていた。

 

「すげぇじゃねーか、らんま。だから、はやく穿けって言ったんだよ」

 

オレも立ち上がり、再び拳を構えた。今度は二人で力を合わせ、触手モンスターに立ち向かった。その結果、ついにパープルウイップのすべての触手を処理し、草原に消えていった。

 

魔法のTバック・パンティの強さは半端なかったが、らんまの尻への食い込みも半端なかった。

 

「よくやったぞ、らんま!」

 

オレが声を張り上げた。

 

「ああ、でもこれって、結局エッチな力に頼っちまったわけだよな…」とらんまは少し恥ずかしそうに言った。

 

そんならんまの姿に、オレはふと笑いがこみ上げてきた。

 

「まぁ、でもおかげで助かったんだから、いいんじゃないか?」

 

らんまもオレの言葉に安心したように笑った。

 

「そうだな。まあ、結果として助けられたんだし、ちょっとくらい恥ずかしい思いをするくらいは仕方ないか。」

 

しばらくして、助けた少女が戻ってきて、感謝の言葉を述べた。

 

「本当にありがとうございます、二人とも。あなたたちがいなければ、私はあのモンスターに捕まってしまっていたところだった…」

 

「気にするな。ただ通りがかっただけだよ。」

 

らんまが照れくさそうに答えた。

 

「それにしても、あのモンスターはどこから現れたんだろう?」

 

オレが少女に尋ねた。

 

「分からないわ…ただ、最近このあたりで変な噂が立っていて、モンスターが増えているって聞いていたんだけど。」

 

少女は不安そうな顔で言った。

 

オレとらんまは顔を見合わせた。たしかにフィールドのモンスターにしては強すぎた。魔皇が復活していることが関係している可能性は捨てがたい。

 

これから向かうレスランドの漁港までの道のりが危険だということを認識した。オレたちの目的地に向かうには、もっと力を合わせていかなければならない。

 

「さあ、オレたちはまだ行かなきゃいけないんだ。レスランドの漁港まで。」

 

オレが決意を込めて言った。

 

「あのじつは漁港は私も行く途中だったんです。どうこうさせてもらってもいいですか?」

 

らんまとオレは顔を見合わせ、少女の提案に即答した。

 

「分かった、一緒に行こう。もちろん、かまわないよ」




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7-6.晩餐

オレたちと少女は、一緒にレスランドの漁港へ向かい続けた。夕暮れ時で、空は紫とオレンジが混ざった美しいグラデーションになっていた。長い道のりだったが、ついに漁港にたどり着いた。その漁港は賑わいに溢れていて、魚のにおいと潮風が漂っていた。オレたちが目にした景色は、漁師たちが働く姿や、波に揺れる漁船が並んでいる様子だった。

 

【挿絵表示】

 

「おお、なんという活気だ。ここがレスランドの漁港か」

 

オレは感嘆の声を上げた。

 

少女はにっこり笑い、誇らしげに言った。

 

「そうなんです。実はこの漁港、私のお父さんが漁師組合の組長をやっていて…」

 

オレたちは驚いた。漁師組合の組長の娘だったなんて、まったく予想外だった。

 

「そんなこと言ってくれれば、もっとちゃんと守ってあげたのに」

 

らんまが半ば冗談半ば本気で言った。オレもうなずいて同意した。

 

「ホント、そんな大事な娘さんがひとりでなんて危ないですよ」

 

「えぇ……でも、あの草原であんなに危険なモンスターに襲われたのははじめてなんです」

 

漁港内にある最も立派な屋敷へと向かった。少女は組長に先程の出来事を詳細に伝えた。頑固そうな顔立ちの組長も、その話を聞くと表情が和らぎ、オレたちに感謝の言葉を述べた。

 

「本当に助かりました。どうやってお礼をしていいのか…何かお望みのものはありませんか?ワシらができることならなんでも」

 

オレとらんまは顔を見合わせ、小声で打ち合わせた。

「らんま、ラッキーだったな、これで船を借りれる」

「あぁ、そうだな、今回の旅はツいてるぜ」

 

オレたちは組長に向き合い直して、船を貸してほしいと伝えた。組長は快くそれを受け入れてくれた。

 

「それなら問題ありません。どんな船がお望みですか?」

 

「二人だけしか乗らないので、それほど大きくなくてかまわないんです」

 

夜も遅くなったので、出発は翌朝にすることにした。組長はオレたちを夕食に招待し、魚料理がメインのご馳走を振る舞ってくれた。オレもらんまもおいしそうに食べた。らんまの食いっぷりに組長が笑った。

 

「なんだか、らんまさんは、そんなに可愛いのに、食べている姿は男の子みたいだね。はははは!」

 

「そうですね、そんなに急いで食べないでも、まだまだありますよ」

 

天真爛漫といえば、聞こえは良いが、まぁ、食事中のマナーの悪さは天下一ならんまだ。

 

オレたちは楽しげな雰囲気の中、夕食を進めた。組長は自己紹介を始めた。

 

「そういえば、名前もまだ言ってなかったね。俺はマグナス、この漁港の組長をしているんだ。そしてこれが、俺の娘のユーリ」

 

「こんにちは、ユーリです。どうぞよろしくお願いします」

 

少女、ユーリは微笑んで挨拶をした。

 

オレもらんまも自己紹介をし、会話が弾んでいった。

 

「俺は達也、こっちはらんま。いや、ホント、助けただけなのに、こんなにご馳走までいただいちゃって……」

 

らんまもうなずいていた。

 

「そうだね、ユリちゃんに会わなければ、こんなに美味しい魚料理も食べられなかったしな」

 

組長マグナスはにっこり笑って、ユーリに視線を向けた。

 

「そうそう、ユーリ、お客さんに喜んでもらえて、料理の腕もだいぶ上がったんじゃないか」

 

ユーリは顔を赤らめて言った。

 

「そんなことないですよ。ただ、お父さんに教わったことを大切にしているだけです」

 

組長マグナスは、漁港での仕事や漁師たちとの交流について熱心に話してくれた。オレたちも興味津々で聞き入っていた。

 

「この漁港では、漁師たちが互いに助け合い、連携して仕事をしているんだ。それに、ここで獲れる魚は他のどこよりも新鮮で美味しいと評判なんだ」

 

オレは感心して言った。

 

「本当ですか?それはすごいですね。今夜いただいた魚料理も本当に絶品でした!」

 

組長マグナスは、オレたちに興味津々で尋ねた。

 

「そういえば、お二人はどちらからお越しですか?」

 

「ウェスティリアから来ました」

 

組長マグナスの目が輝いた。

 

「ほぉー、ウェスティリアのシーフードレストランには、ワシの弟子がシェフを務めているんだ」

 

オレは驚いて尋ねた。

 

「え?!もしかして、ウェスティリアのグルメストリートにあるあの大きなシーフードレストランのシェフですか?」

 

組長マグナスはにっこり笑ってうなずいた。

 

「そうだ、それが正解だ。お二人、あのレストランで食事を楽しんだことがあるかな?」

 

らんまが目を輝かせて答えた。

 

「えぇ、もちろん!あのレストランのシーフード料理もすごうまかった!」

 

夕食が終わる頃には、オレたちも組長マグナスやユーリと打ち解け、友達のような雰囲気になっていた。そんな中で、翌朝の出発についての話も出てきた。

 

「明日は朝早くから船を出しますね。気をつけて、無事に目的地に着くことを祈っています」

 

組長は真剣な表情で言った。オレたちも決意を新たにし、礼を言った。

 

「ありがとうございます。絶対、無事に行ってきますね」

 

その夜、オレたちは組長の提供する家で一夜を過ごした。ユーリも心配そうにオレたちに言った。

 

「どんな目的で旅をしているんですか? もし、何か手伝えることがあれば、何でも言ってくださいね」

 

オレは苦笑いして答えた。

 

「実はね、オレたちは、とある人からの任務でサラトバの中央の島の様子を見に行くんだ」

 

ユーリを信用していないわけではないが、不要な心配はさせまいと、オレはぼやかした。

 

ユリは驚いた顔をして言った。

 

「中央の島へですか! それはすごいですね。でも、危険な目にも遭いそうで心配です」

 

オレはにっこり笑って答えた。

 

「大丈夫ですよ。オレたち、今までいろんな場所を旅してきたから、なんとかなると思います。それに、ユーリのお父さんが貸してくれる船があれば、もっと安心して行けます」

 



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7-7.Tバックの穿き心地

翌朝、オレたちは組長マグナスと娘ユーリに礼を言い、借りた船で旅立った。おだやかな海をまっすぐ進んでいく。船は波間に揺れ、青い空と海が広がっていた。太陽が煌々と輝き、海面にキラキラと光が反射していた。オレは思わず声に出した。

 

「おお、いい天気だな。こんなに海が青くてきれいだと、気持ちがいいね」

 

らんまもうなずいて笑った。

 

「うん、こんなにいい天気だと、船旅も楽しいぜ」

 

船の中で、オレはらんまに魔法のTバックについて聞いてみることにした。ちょっとした冗談も交えて、楽しい会話をしようと思った。

 

「さて、らんま、あの魔法のTバック、どうだったんだ?穿いてた時の感覚はどうだった?」

 

らんまは驚いて顔を赤くした。

 

「な、何言ってんだよ!そんなスケベなこと、聞んじゃねーよ!」

 

続けてらんまは、オレを殴り飛ばした。オレは、ただスピードアップした感想を聞きたかっただけなのに。

 

「違うんだって!スピードアップした感想が知りたかっただけなんだ」

 

オレは必死に説明した。らんまは、やっと理解してくれた。

 

「あー、そうだったのか。まぁ、確かに速くなったけど、その…ちょっと違和感があったぜ」

 

「ちょっと違和感?」

 

「ああ。なんつーか、今までのパンツとは違った感じで……。なんかスース―するっていうかさ……」

 

やっぱりそうだよね。あれだけの速さになると。

 

「そりゃ、Tバックだからじゃねえのか?」

 

「ま、そうだけどさ。んじゃ、達也が穿けよ。べつに穿けなくもないだろ?」

 

「う……それはオレも遠慮しておく」

 

「なんでだよ。人には穿かせるくせにさ、それにオレ、まだ、覚えているからな。寝ている間に勝手にネグリジェを着・せ・た・こ・と・も!」

 

【挿絵表示】

 

やばい!また、怒らせてしまったようだ。でも、この話題を続けるわけにもいかないし。オレは別の話に変えた。

 

「わかったよ、勝手にネグリジェを着せたことは謝るよ。ところで、今は穿いているのか?」

 

らんまは否定した。

 

「いや、今は穿いてないよ。布の袋に入れてるんだ」

 

オレは驚いた。

 

「え?それって、らんま、ノーパンだってことだよね?」

 

らんまは顔をさらに赤くして言った。

 

「だ、だからって何だよ!」

 

オレは慌ててフォローした。

 

「いや、それはそれで勇敢だよな。どんな状況でも冒険を続けるんだから。ってか、ノーパンで戦うなんて危険だぞ」

 

らんまは照れながら言った。

 

「ま、どうせ、スケベ達也しかいないんだから、いいんじゃねえの。オレのノーパンに見惚れている間に達也が死んでも助けてやらないからな、ベーっだ!」

 

オレたちは笑いながらその話題を終わらせた。そんな会話の中、船はどんどん進んでいった。



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7-8♥.手コキ

やがて、遠くに島が見えてきた。まだ、塔も何もない小さな島だった。しかし、その島には神秘的な雰囲気が漂っていた。オレはらんまに声をかけた。

 

「あそこに見えるのが、目的の島か?」

 

らんまは目を細めて確認した。

 

「うん、間違いない。そこに行けば、何か手掛かりが見つかるはずだ」

 

島に近づくにつれ、緊張感が高まっていった。オレたちは互いに励ましあいながら、船を着岸させた。島に上がり、周囲を見渡すと、見たこともない植物が生い茂っていた。

 

「この島、なんだか不思議な感じだね」

 

らんまも感じていたようで、うなずいた。

 

「そうだな、どこか他の場所とは違う雰囲気がする」

 

オレたちは島を探索し始めた。島の奥には、小さな古びた神殿のような建物がそびえ立っていた。神秘的なオーラに包まれたその建物は、オレたちの興味をそそった。

 

「ここで呪文を唱えるのか。えっと、なんだっけ……」

 

「大丈夫、オレが唱えるよ」

 

オレは息をすーっと吸い込んで、言葉を強めた。

普段は滑舌が悪いから、こういうときはハッキリと喋らなければ。

 

「幽かなる試練の塔よ、光の導きに従い顕現せよ・サラトバ・ノ・シャタク・イグナイション!!」

 

オレが呪文を唱えると、小さな神殿がまばゆい光を放ちながら大きく変化し始めた。まるで光の柱が地面から突き上げるように、高くそびえ立つ塔が姿を現した。その圧倒的な存在感に、オレたちは言葉を失った。

 

「すごい…これが幽かなる試練の塔か…」

 

らんまも目を丸くして驚いていた。

 

「うん、こんなに大きくて立派な塔だったとは思わなかったぜ」

 

オレたちは目の前の塔に感嘆しながら、その入り口に向かった。扉は重厚感あふれるデザインで、オレたちが近づくとゆっくりと声が聞こえ始めた。

 

「汝よ、試練を受けに来たのか。我は試練の塔の番人。ここでは、我の声に従ってもらう」

 

どうやら、頭の中に声が聞こえてくるようだ。らんまも聞こえてきているように見える。

 

扉の奥に進んでいくと、また、扉が現れた。横の壁に刻まれた文字が刻まれている。神秘的な文字に、オレたちは目を凝らして読んでみた。

 

「二つの心がひとつになる時、この扉は開かれる。愛の誓いを交わし、真実のキスを捧げよ」

 

オレは顔を赤くして言った。

 

「こ、これって…男女二人のキスが入り口のドアを開けるために必要ってことだよね?」

 

らんまも顔を赤くしながらうなずいた。

 

「そ、そうみたいだぜ。まさかこんな試練が待っているとは……試練の塔の番人かなんだかしらねえが、仕方ねぇな……」

 

オレたちはしばらく困惑していたが、やがて決意の表情を浮かべた。

 

なんだか、番人に見られている気がして、気が気じゃないが……。

 

オレたちはお互いに目を合わせ、深呼吸をした。そして、互いに顔を近づけていく。どうしてこんな状況になってしまったのか、オレたちは理解できなかったが、試練を乗り越えるためにはやるしかないと思った。

 

らんまの瞳が近くに迫ってくる。その瞳には、オレが知っている強い意志が宿っていた。オレは目を閉じ、らんまも目を閉じた。お互いの唇がふわりと触れ合う瞬間、オレたちの心は緊張と同時に安堵感に包まれた。

 

【挿絵表示】

 

そのキスは、互いの信頼と絆を確かめ合うものだった。オレたちは真実のキスを交わすことで、この試練を乗り越える決意を固めた。

 

「チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ。はぁはぁっ…じゅるる、ンチュパ、チュパチュバァ、んちゅはぁはぁっはぁはぁっ」

 

そのキスは触れ合うだけのキスではなく濃厚なキスだった。

すでに扉は開いているのに、らんまはキスを止めようとしなかった。

 

「だって、達也とキスしたら、すぐ終われないじゃん……んっんっ・・んちゅんちゅちゅ・・ちゅぷちゅぷ、れろれろれろぉ」

 

オレたちは、扉を開かせたまま、唇と唇を重ね合わせ、舌を互いに遊ばせあうディープキスをはじめてしまった。

 

「ああっ、らんまっ。もう、ダメだよっ!ムラムラしちゃう」

 

「なんだよ、達也、キスだけで、こんなにビンビンになっちまってるのかよ?」

 

らんまはオレの股間に手を這わせ、ズボン越しに撫で回してきた。

オレはその刺激に耐えられず、腰を引いてしまった。

 

しかし、らんまの手はズボンを下ろしてしまい、そのまま、オレの固くなったチンポを握りしめた。

 

「うわっ、すげぇーなっ!!お前、キスしただけなのに、ガチガチじゃねーかよ!」

 

らんまはオレの勃起した肉棒を見て興奮していた。

 

「だ、だから言ったじゃないか。オレはキスすると、すぐにこうなるって……」

 

「んじゃ、今回はオレの用事で来ているから、これは前礼だ」

 

らんまがガシガシとしごきながら、キスを続けた。

 

「ああ、らんま、気持ちいいよ。もっと激しくして……」

 

「贅沢野郎だけど、可愛いな、ふふふ……」

 

らんまがさらに強く、オレのモノをしごく。

 

「らんま……らんま……らんま……らんま……らんま……」

 

「なに?そんなにオレの名前呼んで……もしかして、イキそうなのか?オレがノーパンなのは、達也のチンコをすぐ挿れるためだったりして?」

 

 

「えっ……?!」

 

 

「嘘に決まってるだろ、にゃははははー」

 

らんまはオレの耳元で囁いた。

 

オレは恥ずかしさのあまり、顔が熱くなっていた。

 

「らんまの手コキでイっちゃう……らんま、らんま……らんま……」

 

番人にオレの情けない姿を見られているとおもうと、恥ずかしくもあり、それが返って興奮を招いていた。それになんだか、いつもより、らんまが積極的だ。サキュバスに乗っ取られているわけでもないのに、なんだか、この旅のらんまはすごくエロい。

 

「ほら、イッちまえよ。ドスケベちんぽ」

 

らんまがオレのチンポをチャイナドレスの大き開いた胸の谷間に挿入させた。数度の前後運動だけでオレは絶頂を迎えてしまった。

 

「イクッ!!」

 

ドビュッ!ドビュゥウ!ドビュゥウ!ドビュウゥウッウ!

 

オレの精液が勢いよく飛び出し、らんまの胸や服、足にかかっていった。

 

【挿絵表示】

 

「いっぱい出たぜ、にひひっ。達也にいっぱい出してもらえて嬉しい。これでスッキリして、試練に挑めるだろ?」

 

「はぁはぁ……ありがとう、でも、なんだろう。なんか、変な感じがするよ」

 

「どうしたんだ?」

 

「オレたち、どうしてこんなに求め合えるんだろうなって思って」

 

「確かにそうだな……でも、それはきっと運命だと思うぜ」

 

らんまがそう言うと、なぜか納得してしまった。そうかもしれない。だって、らんまはこんなにも魅力的だし、オレもこんなに好きになってしまったんだから……。

 

「らんま……好きだよ」

 

「なっ……いきなりなんだよっ!?」

 

「ずっと言いたかったんだ……初めてらんまのこと見た瞬間から、好きでたまらなかったんだ」

 

「そっか……ありがとな。嬉しいぜ」

 

「うん……」

 

オレたちは再びキスを交わした。

 

そして、オレたちは試練の塔の番人によって開かれた扉の中へと入っていった。




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7-9.塔の中で繰り広げられる戦い

試練の塔の中は薄暗く、時折、光が差し込む場所もあったが、全体的には陰鬱な雰囲気が漂っていた。壁には、ところどころ、神秘的な飾りつけがされており、人工物ではなく、まさしく神に造られた塔だった。オレたちは、石畳の道を進んでいく。奥に進むにつれ、どんどん難解な仕掛けやパズルが現れてきた。例えば、床には重さに応じて沈むタイルが並んでおり、正しい順番で歩かないと罠が作動するものがあった。また、部屋の中央には回転する円盤があり、その上に浮かぶ文字を指定された順番に押さないと先に進めない仕掛けもあった。

 

オレはらんまに話しかけた。

 

「もうちょっとで次の階に行けそうだな」

 

らんまは息を切らしながらも、返事をした。

 

「ああ、でも、この先にはもっと厳しい試練が待ってるんだろうな」

 

階段を螺旋状に登り続けていくと、突如、部屋に入ると目の前に大量のモンスターが現れた。それは緑の鱗に覆われた獰猛なドラゴニアンや、透明な体で姿が見えにくいミスト・スリーカーなど、様々な種類のモンスターがわんさかと湧いていた。

 

【挿絵表示】

 

オレたちは慌てて戦いに身構えた。らんまは拳を構え、モンスターに向かっていった。

 

「らんま、一気に呪文で一掃する。伏せてろ。……空を裂く雷よ、我が手に力を与えよ!オラクル・ライトニング・バースト!!」

 

しかし、魔法は発動しなかった。

 

何度、呪文を唱えても、オレの手から魔力が解き放たれることはなかった。

 

「ちぃ、なにやってんだ、達也!」

 

どうやら塔の中では魔法が封じられているらしい。オレは焦りを感じながら、素手でモンスターたちと戦うことにした。

 

素手で戦うのはらんまと違って、苦手なオレも、懸命に拳を振るった。戦えないことはないが、らんまよりも、だいぶ、攻撃力が数段低かった。魔法や剣が使えない勇者なんて、庶民に毛が生えたものなのか?だが、それでこそ、レベルアップのための試練という気もしはじめていた。

 

オレたちは、モンスターたちとの白熱したバトルに挑んでいた。竜のような姿をしたドラゴニアンが炎を吹いて、オレに襲いかかってきた。

 

「くそ、これがドラゴニアンか!炎を吹くなんて、こっちは呪文を使えないってのに……!」

 

オレは怒りに駆られたが、らんまは落ち着いていた。

 

「達也、焦るな。炎を避けながら近づいて、一発でやっつけるぜ!」

 

オレはらんまの言葉に従い、炎をかわしながらドラゴニアンに近づいた。オレは拳を固め、ドラゴニアンの腹部に力強い一撃を叩き込んだ。ドラゴニアンはうめいた。

 

効いている!

 

オレはさらに、何度も、無心でドラゴニアンの腹部に拳を叩き込んだ。

 

やがて、ドラゴニアンはよろけて、その場に倒れた。

 

「はぁっ…はぁ、なんとか……よし、これで一匹退治したぜ!」

 

「達也、ナイスぅ! よし、オマエはオレが相手するぜ、かかってこい。ミスト・スリーカー!」

 

身体から霧を発生させて姿を消すミスト・スリーカーとらんまのバトルがはじまった。。らんまは顔をしかめて言った。

 

「こいつは厄介だな。霧で姿を消すのか…。達也、目を凝らして動きを見逃すなよ!」

 

ミスト・スリーカーは霧の中から、鋭い爪で襲いかかってくる。らんまはその攻撃を避けながら、逆に攻撃のチャンスを狙った。

 

「くそっ、こいつの動きがつかめねえ!」

 

「らんま、落ち着け。息を合わせて、一気にやっつけるぜ!」

 

オレとらんまは、息をぴったり合わせて、ミスト・スリーカーの隙をついた。らんまは素早くミスト・スリーカーに近づき、力強いキックを繰り出した。

 

「くらえ、このキックで!でぇい、無差別格闘早乙女流奥義・円舞脚ぅう!」

 

ミスト・スリーカーはらんまの繰り出したキックをまともに受けた。その瞬間、「ズドンッ!」という激しい擬音が響いた。どうやら、本体がないと思われたミスト・スリーカーの核部分にらんまのキックがヒットしたようだ。

 

ミスト・スリーカーはらんまのキックによる圧倒的な威力に飛ばされ、壁に激突して倒れた。

 

「よし、これでミスト・スリーカーも倒したぜ!」

 

そして、先へ進んでいくと、今度は魔剣を持ったマント姿のモンスター、シルバーマントが現れた。

 

シルバーマントは全部で、5匹、剣を振るって、オレたち襲ってきた。

 

そのスピードはすさまじく速い。草原であったパープルウィップの比ではないほどの俊敏さだった。

 

先に進んでいくと、今度は魔剣を持ったマント姿のモンスター、シルバーマントが現れた。その姿は、まるで闇の中から飛び出してきたような不気味さがあった。

 

シルバーマントは全部で、5匹。剣を振るって、オレたち襲ってきた。そのスピードはすさまじく速い。草原で戦ったパープルウィップの比ではないほどの俊敏さだった。

 

オレは驚きのあまり、らんまに声をかけた。

 

「こ、これはやばいぜ!こんな速さで襲ってくるなんて…!」

 

らんまも緊張しながら答えた。

 

「うん、でも、オレたちも負けてられねぇ。お互いに、力を合わせて倒すしかねぇぜ!」

 

オレとらんまは、シルバーマントたちの猛攻に耐えながら、共闘し始めた。その速さにも慣れてきたオレたちであるが、かなりの苦戦を強いられた。

 

「くっそ、これじゃ、防戦する一方だな……、さすがは試練の塔、手ごわいぜ」

 

オレたちは、シルバーマントたちとの激闘の最中に、ふと、布の袋の中で魔法のTバックが光り始めたことに気づいた。その光は、まるでオレたちを助けるかのように煌めいていた。

 

オレはらんまに声をかけた。

 

「らんま、見てくれ!また、あの魔法のTバックが光ってるぜ!」

 

らんまもシルバーマントの攻撃を避けながら、袋の中の光に目を向け、驚いた様子で言った。

 

「うわ、また、オレに穿けっていうのかよ……このTバック……」

 

オレは、魔法のTバックを着用することに躊躇しているらんまを説得することに決めた。

 

「このままじゃ、オレたちは負けちまうぜ。あのTバックを履いて、俊敏性を上げるんだ!」



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7-10☆.二度目の着用

「らんま、頼む……。穿いてくれっ!」

 

らんまは、魔法のTバックを履くことに、明らかに抵抗感を持っているようだった。その顔は憂鬱そうで、頬をふくらませて、不機嫌そうに目を伏せている。しかし、戦いの状況を考慮すると、らんまもその必要性は頭では理解しているようだった。

 

「くそっ、なんでまたこんなもんを着用しなきゃならねぇんだよ…」

 

らんまは、口を尖らせながら不満を漏らした。しかし、オレたちの窮地を救う可能性がある魔法のTバックに、彼も避けては通れないと考えたのか、渋々とその方向へ手を伸ばしていた。

 

オレは、らんまの気持ちを理解しつつも、励ました。

 

「…………らんま!」

 

らんまは、オレの言葉に一瞬目を細め、その後、深呼吸をして決意の表情を浮かべた。

 

「わかってるよ、達也。オレもやるしかねぇんだろう。これで勝てるなら、オレは何度でも履くぜ!」

 

その言葉にオレはらんまの決意を感じ、シルバーマントたちとらんまの間に割って、入り、必死に防御した。

 

らんまは、躊躇いながらも魔法のTバックを手に取り、戦場から一歩引いて、その場で身構えた。身につけている大きくスリットが入ったチャイナドレスのスカート部分を、そっと持ち上げて、魔法のTバックを履く準備を始めた。前方で防御しているオレも息を飲んだ。緊張の瞬間だ。

 

らんまはまず、左足をTバックの足の部分に通して、続いて右足を丁寧に通した。その動きは慎重で、まるで神聖な儀式のようにも見えた。らんまの足がTバックの足の部分を通過するたびに、その細い布地が縮み、らんまの下半身にぴったりとフィットしていく様子が、オレの目に映っていた。

 

らんまが魔法のTバックを完全に履いた瞬間、その体が微かに輝き、まるで新たな力が体の中に溢れていくような感覚が、らんまの表情からも伝わってきた。

 

「んぁ、食い込むぜ……!んぅう、で、でも、これで、オッケェエー!」

 

魔法のTバックを着用完了させたらんまは、未着用時の数倍の速さで飛び回った。

 

俊敏性が上がったらんまは、シルバーマントたちと互角に戦い始めた。その動きはまるで風のように素早く、シルバーマントたちも驚いてるように見えた。

 

「よっしゃ、この調子でオレたち、勝てるぜ!」

 

らんまも、新たな力を得て、自信に満ちた声を上げた。

 

「ああ、これなら、オレたちに勝ち目がある!」

 

次々とシルバーマントたちを倒していくオレたち。しかし、その中に一匹だけ特別強力なシルバーマントがいた。そのシルバーマントは、他の仲間が倒されるのを見て、さらに力を発揮し始めた。

 

「くそっ、こいつだけは手ごわそうだな」

 

らんまは、オレに協力を求めてきた。

 

「達也、オレと力を合わせて、このヤツを倒すぜ!」

 

オレも同意し、緊張の面持ちで言った。

 

「おう、そうしよう。オレたちの力で、こいつをぶっ倒す!」

 

オレとらんまは、力を合わせて、強力なシルバーマントに挑んだ。お互いの息がぴったりと合い、ついにはそのシルバーマントを追い詰めることができた。オレは、その隙を見つけて、拳を握り締め、全力の一撃を放った。

 

「くらえっ!この一撃で終わらせるぜ!」

 

「てめえ、ここで終わりだ!無差別格闘早乙女流奥義・飛蹴!」

 

同時に、らんまも、最後の一撃を繰り出した。

 

【挿絵表示】

 

らんまの空中回し蹴りがシルバーマントに炸裂し、その強力な敵もとうとう倒れていった。

 

しかし、その瞬間、オレの目に飛び込んできたのは、らんまが華麗なジャンプをして攻撃を繰り出した際、チャイナドレスの大きなスリットから、ちらりと見える魔法のTバックの姿だった。その光景は、何とも言えない耽美な魅力を放っていた。

 

そして、すっごく食い込んでいた。

 

オレは、その光景に目を奪われつつも、らんまの偉業を称える言葉を探した。

 

「らんま、お前、すごいぜ。あの魔法のTバックのおかげで、オレたちは勝つことができたんだ。」

 

らんまは、恥ずかしそうに笑って答えた。

 

「まあな、でも、達也も守ってくれてありがとうな、助かったぜ。オレたち、いいコンビだな!」

 

そう言って、オレとらんまは互いに笑顔で頷き合った。今回の戦いを乗り越えたことで、オレたちの絆はさらに強くなったのだ。

 

らんまも、満面の笑みでオレに応えた。試練の塔でのモンスターたちとの戦いは、オレたちの絆をさらに深めていくことになった。

 

しかし、試練の塔はまだまだ続く。オレたちは、勝利を喜びつつも、次の階へと進むことを決意した。

 

「さあ、らんま。次の階へ行くぞ!」

 

「おう、達也!オレたち、どんな困難にも立ち向かっていくぜ!」



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7-11.しらべる

魔法のTバックを着用したらんまと強敵モンスターを倒し、オレは試練の塔をどんどん進んでいった。階段を登り、どんな困難にも立ち向かっていく勇気を持っていた。

 

しかし、らんまは魔法のTバックを脱ぎ、布の袋の中に入れてしまった。

 

それを見たオレは、ここで一度、魔法のTバックについてよく調べる必要があると考えた。

 

なので、一度立ち止まってらんまに魔法のTバックを見せてもらうことにした。

 

「らんま、ちょっと待ってくれ。オレ、あの魔法のTバックについてもっと知りたいんだ。」

 

らんまはオレの言葉に少し驚いたような顔をして答えた。

 

「え?なんでだよ、達也。もう十分使いこなしてるじゃねぇか。」

 

オレは真剣な表情で説明し始めた。

 

「それはそうだけど、この試練の塔でこれからもっと強敵が現れるかもしれないだろ。だから、あの魔法のTバックの力をもっと理解しておきたいんだ。」

 

らんまはしばらく考え込んだ後、オレの考えに同意した。

 

「そうか、確かにそうだな。オレも、あのTバックの助けがなければ、さっきの戦いで勝てなかっただろうし。わかった、じゃあ……。」

 

そう言って、らんまは布の袋から魔法のTバックを取り出し、オレに渡した。オレはそのTバックを手に取り、じっくりと観察し始めた。その時、オレは無意識にTバックに顔を近づけ、匂いを嗅いでしまった。

 

らんまの汗の匂いと、愛液の匂いがした。

 

「ん?達也、オレのTバックの匂いをかいでるのかよ?」

 

らんまは、オレの行動に怒りを感じさせる声で言った。

 

「えっ?あ、ごめんよ。つい、興味本位で…」

 

「この変態野郎……。だから、見せたくなかったんだよ……ったくもう……」

 

膨れっ面でオレを怒るらんまの前で、オレは魔法のTバックをよく観察した。

 

「ふむ、このTバック、何か特別な刺繍があるようだな。」

 

らんまもオレの言葉に興味津々で、Tバックに目を凝らした。

 

「うん、なんか、不思議な模様が入ってるよな。これが何かの魔法を示してるのかな?」

 

オレたちは、その刺繍について様々な可能性を考え始めた。

 

「わからないけど、そういう可能性もあるのかもしれない。もしかして、この模様が魔力を増幅させてるのかもしれないな。」

 

「あるいは、特定の条件下で、さらに強力な効果を発揮するんじゃねぇか?」

 

たしかにピンチに陥ったときに輝きはじめている。それまでは、なにも変わったところのない女性用下着だ。というか、こんなにまじまじと見るのも初めてだけど。

 

オレとらんまは、魔法のTバックの謎を解き明かそうと、いろんな仮説を立てていった。

 

そして、しつこいとも思ったが、オレはらんまに対して、ずっと魔法のTバックを着用していたほうがいいと提案した。だが、らんまは断固、拒んでいた。

 

「らんま、オレが言った通り、魔法のTバックをずっと着用していたほうがいいと思うんだ。」

 

らんまは、その提案に少し苛立ちを感じさせる声で答えた。

 

「達也、何度も言うけど、オレはそれは嫌だって。」

 

オレは、らんまの拒否にしつこく理由を聞いてみた。

 

「でも、どうしてだよ?魔法のTバックの力を借りれば、オレたちはもっと強くなれるはずだろ?」

 

「…………。」

 

らんまはしばらく考え込んだ後、やっと本心を打ち明けてくれた。

 

「達也、オレもそれはわかってるんだけどさ……実は、この魔法のTバックを着用してると、なんだかエッチな気分になってしまうんだ。」

 

【挿絵表示】

 

らんまの言葉にオレは驚いた。そんな理由だったとは思いもよらなかった。

 

「え?それって、どういうことだよ?」

 

らんまは、頬を赤らめながらさらに説明した。

 

「だからさ、脱いだ後も、その気分がちょっと続いてて……正直、戦いに集中できなくなっちまうんだ。って、言わせるなよ……恥ずかしいよ」

 

オレは、らんまの気持ちを理解しようとしたが、なかなか難しかった。

 

「そんなこと、初めて聞いたよ…。でも、それが本当なら、魔法のTバックを使うタイミングを考えないといけないな。しつこく言ってごめんな……」

 

らんまは顔をあげ、オレの言葉に少し安堵したような表情を浮かべた。

 

「ああ、そうだな。ありがと、達也。お前に打ち明けられて、少し楽になったぜ。」

 



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7-12.自問自答

オレとらんまは、試練の塔を登るために階段を上っていった。らんまが先頭を歩いていて、オレはその後ろからついていった。そんな中、オレはついらんまの後ろ姿に目が釘付けになってしまった。

 

【挿絵表示】

 

らんまは、セクシーなチャイナドレスを着ている。そのスリットからは、生足が時折チラリと見える。チャイナドレスの布地は繊細で薄く、らんまのいやらしい尻の曲線を優雅に映し出していた。オレはその光景に、思わずドキドキしてしまった。そして、ノーパンであることを思い出すと、さらに興奮は止まらなかった。

 

「くそっ…今はそんな場合じゃないんだぞ、達也…」

 

オレは、自分に言い聞かせるようにつぶやいた。試練の塔の中は、危険がいっぱいだ。いつどんな敵が現れるか分からない。オレはそんな状況で、らんまの姿にムラムラして、あそこをビンビンにしている場合ではなかった。

 

だが、らんまの姿があまりにも魅力的で、目を逸らすことができなかった。そのスリットから現れる、らんまの美しい足。そして、その脚線美が連想させる、らんまのノーパン姿。オレは、そんならんまの姿に、どうしようもなく惹かれていた。

 

今すぐ、ズボンを脱ぎ捨てて、このガチガチに固くなったチンポを、らんまに後ろからぶちこみたい。

 

そもそも、オレはらんまの旦那なんだから、この場でそういう事をしても強姦罪にはならないだろうとも思い始めていた。

 

「達也、お前、大丈夫か?」

 

らんまが振り返り、オレに声をかけてきた。その瞬間、オレは我に返った。

 

「……んぁ、らんま、ごめん。あ、ああ、大丈夫だ。ちょっと考え事をしてただけだ。」

 

オレは、慌ててそんな言い訳をした。らんまは、オレの様子を少し心配そうに見つめたが、すぐにまた階段を登り始めた。

 

「そうか…じゃあ、気を付けて歩こうぜ。」

 

オレは、らんまの言葉に頷いて、再び、らんまの後ろ姿に目をやった。しかし、今度はしっかりと自分を律して、らんまの後ろ姿に見とれないように心がけた。

 

「そうだ、今はそんなことを考える場合じゃないんだ。オレたちには、試練の塔をクリアする使命がある。それで男の乱馬がまた現れないようにしなきゃいけない……。その後には魔皇ってヤバそうな奴もいるんだ」

 

オレは自分に言い聞かせつつも、さっきのらんまの言葉を思い出した。

そういえば、らんまは魔法のTバックを脱いだ後もエッチな気分が続くって言ってたな……。

 

オレは、その事実を知ってしまったせいで、ますますらんまの後ろ姿に惹かれてしまった。その美しい足が、オレの目の前を横切るたび、オレの心臓は高鳴っていた。

 

あぁ、もう、ダメだ……。我慢の限界だ。



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7-13♥.階段で

あぁ、もう、ダメだ……。

 

我慢の限界だ。

 

【挿絵表示】

 

オレはこの先に進む前に、どうしてもらんまに触れたかった。あの細い腰を抱き寄せて、キスをして、胸元に手を伸ばしたい。それから、チャイナドレス姿のノーパンらんまにぶちこみたい。

 

気づいたときには、ズボンも脱ぎ捨て、パンツも脱ぎ捨て、下半身を露出させていた。

 

「らんま……!!」

 

謝りながら、抱きつくべきか、わからなかったが、オレは、らんまの名前だけを叫び、後ろから抱きついた。

 

【挿絵表示】

 

らんまの身体に手を回し、そのまま、スリットをめくりあげ、ノーパンのらんまの膣に、自らのギンギンとなったチンポをあてがい、狙いを定めた。後ろから押し倒すように突き入れた!

 

「んぁ、た、たつや……なに……!」

 

らんまも思わず声をあげていた。

 

だが、らんまのオマンコの入り口は柔らかく解れていて、一気に奥まで挿入することができた。

 

グチョグチョに濡れて、マンコは準備万端だ?!

 

「らんま、もう我慢できなくて……はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…!」

 

狂った犬のように後ろから、夢中でズコバコついた。

 

らんまの尻肉を両手で掴み、激しく打ち付けた。チャイナドレスのサラサラとした滑らかな感触が密着した肌を通して伝わってくる。

 

パンッパンッパチュパチュンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパン!!!!!

 

「あっあああんっいきなりぃいっ、こんなところで、モンスターでてきたら、どうするんだよ……あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……ひぁあっっ!」

 

らんまは、突然の激しいセックスに驚きながらも、いつもより感じているようだった。子宮の奥深くにまで届いているのか、らんまの喘ぐ声がどんどん大きくなっていった。

 

「だって、らんま、さっき、魔法のTバックを穿いたあとは、エロい気分になるって言ってたから、いいってことだろ?」

 

オレは、らんまの耳元で囁きつつ、らんまの尻を揉んだ。

 

「そ、それはっ、んあぁ、達也……んあぁあ、いいぁあんああっ♡」

 

らんまが恥ずかしがる様子に興奮して、さらにピストンを速めた。

 

「らんま、気持ちよくなって、もっと乱れてくれよ……エッチな気分なんだろ?今ぁああ!」

 

パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパン!!!

 

「あ、あふぅううんんん、んんぁあああ、あぁああああ、んんんんんんーー~~―――!」

 

らんまは、オレの動きに合わせて、自らも腰を振り始めた。

らんまは、オレが突くたびに、身体をビクンと震わせていた。そして、らんまはオレのチンポを締め付けてくる。

 

らんまのマンコの中は、熱くてヌルヌルしていて、とても心地よかった。

 

オレは、らんまの背中に覆いかぶさるようにして、らんまの乳首を摘まんでみた。

 

コリッコリッ……クニュックニッ……

 

すると、らんまの身体が大きく跳ねた。

 

らんまのおっぱいはとても柔らかい。その柔らかさを堪能するように、オレはらんまの胸を鷲づかんでいった。

 

「あぁあ……あ……あ……だめぇ……そんなにされたら……ああ……」

 

「そんなにって、どんな風にだ?」

 

オレは、らんまの耳に息を吹きかけながら言った。

 

「んぁ……達也にいじられると、あそこがキュンってなるんだ……あぁあ……あ……あ……あ……あ……あ……あ……あ……あ」

 

「らんまが、このチャイナドレス姿をウェスティリアの防具屋で見せてくれたときから、いつか、着たまま、したいって思ってたんだ、らんま……らんま……!らんま……!」

 

オレはそう言いながら、らんまの太ももを持ち上げて、らんまの股間を上に向けさせた。

 

「や、やめろってば、こんな格好……!恥ずかしいだろ……!それに、誰かに見られたりしたら……!」

 

「大丈夫だよ。試練の塔の中には誰もいないさ。オレたち以外はな……。だから安心しろ。オレは、らんまが好きだ。らんまのことが愛おしくて仕方ないんだよ……。らんまを抱きしめたい。キスをしたい。セックスをしたい。らんまの中に入りたい。らんまを孕ませたい。らんまの全てを自分のものにしたいん……だ……!」

 

「んぁ……んん……んぁ……んぅうう、オレだって、さっき、魔法のTバックを穿いたばっかで、すっっごい、達也とセックスしたかったんだからぁああ!」




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7-14♥.二人の星空

 

らんまが大声で、本音を打ちあけてくれた。あのらんまが、素直に己の欲望を教えてくれた。オレはそれが、すごく嬉しくて言葉が出なかった。

 

「んもぉ、、こんなこと言わせるなよな……」

 

【挿絵表示】

 

これ以上ないくらいに真っ赤になったらんまの顔。とても可愛い。

 

「らんま……!」

 

オレは、らんまに優しく口づけをした。

 

「ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ」

 

舌を絡ませ合い、お互いの唾液を交換しあった。

 

「ぷはぁっ……!らんま……らんま……!らんま……!らんま……!らんま……!らんま……!らんま……!らんま……!らんま……!らんま……!らんま……!らんま……!らんま……!」

 

「あぁっ達也っっ、達也っっ、達也っっ、達也っっ、達也っっ」

 

オレたちは、お互いに名前を呼びあい、激しく求め合った。

 

試練の塔という神聖な場所で獣になった。らんまを汚した。らんまのすべてを独占した。

 

らんまの膣内は、熱くてトロトロで、それでいて、キツく締まる名器だった。こんな素晴らしいオマンコの持ち主が、オレの恋人なんて信じられない。

 

らんまは、オレのチンポを締め付けて離さない

 

。オレは、らんまの奥深くまでチンポを突っ込んで、らんまの子宮をガンガン突き続けた。

 

「んぁあ、イくぅう、達也ぁあ、、オマンコイッちゃいそぉお……!」

 

「いいよ、いいよ、らんま、イっちゃって……!んぁうおおぁぁあ!」

 

「んぁあ、イクッ、イクゥウウッ、達也ぁああああああ!!」

 

らんまが後ろからハメられたまま、オレに後ろからハメられたまま、チャイナドレスを着たまま、ノーパンらんまがイった。らんまの膣内が激しく痙攣し、オレのチンポを締め付けた。

 

「まだ、できるよな……?」と、オレがらんまに問うと、今度は、らんまが腰を動かす番だというように騎乗位となった。試練の塔の道でオレは寝転がり、らんまがその上に跨った。

 

ングチュ……。

 

再度、挿入し直すと、やらしい音が響いた。オレたち以外は人間がいない塔。そこでらんまとハメているのだ。

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

らんまの荒い息遣いが聞こえる。らんまは、腰を動かし始めた。

 

ズリュッ……グチョッグチャッ……。

 

ホントに、こいつはムッツリスケベだ。人のことをスケベ呼ばわりしてて、オレ以上にスケベで性欲が強い。だいたい、塔の入り口で濃厚なキスを止めなかったのはらんまのほうだ。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……はぁはぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」

 

オレの上で淫らに乱れるらんま。そのエロさに興奮して、オレはらんまのおっぱいを掴んだ。

 

【挿絵表示】

 

クニュックニッ……コリッコリッ……

 

「ひゃうんっ!達也ぁあ……!」

 

だいたい、エロくなけりゃ、こんなにおっぱいデカかくない。スケベだから、こんなエロい身体してるんだ。オレは、らんまの乳首を摘まんでは引っ張り、指の腹で転がしたりした。

 

「んぁあっ、ダメだってばぁああ!ちくびぃいい!」

 

らんまが腰を左右前後に動かし、オレが上下に突き続けた。らんまの胸を揉みながら、らんまの尻を掴んで、さらに奥へ。

 

「らんま、この旅で男としての自我を捨てさせてやるからな!オレが忘れさせてやっからな!!」

 

そう、この試練の旅の目的はらんまの男としての自我を封印する旅なのだ。だから、道中でこうしてセックスすることは、なにも問題はない。

 

「んぁああ、達也ぁああああ!」

 

「らんま、愛しているぞ!」

 

オレは、らんまにキスをした。

 

「んぅうう、ちゅぱっ、んんんぅううう!」

 

らんまはキスしながら、オレに抱きついてきた。いいぞ、いいぞ、そうやって雌になれ、らんま。

 

「ちゅっ……ぷはっ……達也……達也……!」

「らんま……!」

「達也……達也……!」

「らんま……!」

「達也……達也……!」

「らんま……!」

 

オレたちはお互いの名前を呼びあい、お互いを求めあった。そして、再び唇を重ね合う。

らんまのオマンコの中は最高だった。気持ちよくて、温かくて、柔らかくて、ヌルヌルしていて、キツくて、絡みついてくるような感触だった。

 

「んんんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んっ!んっ!んっ!んっ!んっ!んっ!んっ!」

 

オレが突くたびに、らんまの口から声が漏れた。

 

動くたびにらんまのデカ乳が揺れる。

 

こないだ、久しぶりに男の姿の乱馬を見たけど、らんまの本来の姿はあっちだったのだ。それが呪溺泉に落ち、この女体となった。

 

そして、今、らんまは女として、オレと男としての自我を封印しようと、この塔に登っている。

 

そう思うと、俄然、この試練の塔はクリアしなければならない。オレはやる気に満ち溢れた。

 

「らんまぁーぁあ!絶対に、この試練の塔クリアしような!!」

 

「あぁあ!!達也ぁあ!」

 

らんまは、オレにギュッと強くしがみついた。そして、らんまは絶頂を迎えた。

 

「あぁあ!あぁあ!あぁあ!あぁあ!あぁああぁああああああああ!!」

 

ビクンッ!と、らんまの身体が大きく震え、オマンコが痙攣した。

 

「あぁあああ!達也ぁああ!達也ぁああああ!!」

 

「らんまぁああ、オレが女にしてやる!!オレのチンコで男の自我を消し去ってやっからなぁあ!」

 

オレも射精しそうになったが我慢して、腰を激しく振った。

 

「んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んっ!んっ!んっ!んっ!んっ!」

 

「らんま……らんま……らんま……らんま……らんま」

 

紛れもない乙女の顔をしているらんまはオレにキスを求めてきた。

 

「んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!んんっ!」

 

らんまは、オレにしがみつきながら、オレの背中に爪を立てた。

 

「らぁあんまぁ~ぁ!イクッ!オレもうイッちゃうよぉおおお!!」

 

「あぁああ、達也ぁああ!出してぇええ、中にいっぱいぃいい!」

 

「ああぁああ、らんまぁああ!」

 

「達也ぁああ!」

 

「らんまぁああ!」

 

「達也ぁああ!」

 

「らんまぁああああああ!」

 

オレたちは同時に果てた。

 

ビュルルルルーゥウ!ドピュッドピューー!

 

オレはらんまの中に大量に精液を流し込んだ。

 

 

らんまは、オレの口にキスをしたまま、身体を震わせていた。

 

 

しばらく、オレたちはそのままでいた。

 

 

 

まだ試練の塔を登りはじめたばかりだが、この場でセックスしたことで、愛し合った事で、その絆がさらに深まったことを感じていた。

 

試練の塔を乗り越えた後、オレとらんまの絆は誰にも超えられない絆になるのだろう。

 

「らんま、これからもお互いを支え合って、どんな困難な試練も一緒に乗り越えような、絶対にオレがいつもいるから」

 

オレは、らんまにそう言いながら、やさしく手を握った。らんまも微笑んで、オレの手を強く握り返してくれた。

 

「うん、達也。ありがとう、嬉しい……」

 

オレたちは、互いに目を見つめ合い、愛おしさを感じた。その後、オレたちはしばらくその場で、静かに寄り添い、お互いの存在を感じる時間を過ごした。

 

さっきまでの戦闘が静かなほど、塔の中は静かだった。

 

らんまは、塔の壁の隙間から光が漏れていることに気づき、オレに声をかけた。

 

「ねえ、達也。こっちに来て、何か見える。」

 

オレは、らんまの呼ぶ声に応えて、彼女の隣に座った。そして、目の前に広がる美しい光景に息を呑んだ。壁の隙間から、幻想的な星空が見えていた。

 

「わぁ、すごいね。こんなところから、こんな綺麗な星空が見えるなんて……」

 

らんまは、目を輝かせながら星空を見つめていた。その姿は、まるで子どものように純粋で、オレの心も優しい気持ちで満たされた。

 

「本当に綺麗。こんな星空を一緒に見られるのは、すごく特別な瞬間だね。」

 

オレは、そっとらんまに言い、彼女の手を握った。らんまは、オレに微笑んで頷いた。

 

「うん、達也と一緒に見られるから、余計に綺麗に感じる」

 

二人で見た星空は、まるで時を止めるかのような静けさと美しさを持っていた。その光景は、心の中に深く刻まれ、忘れられない思い出となった。

 

オレは、星空を見ながら、これからの冒険に対する決意を新たにした。試練の塔を乗り越え、さらなる試練に立ち向かうために、らんまとの絆を大切にしていこうと誓った。

 

らんまのこと、ずっと好きでいたい……。




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第七部・『試練の塔・最終試練編 -格闘スケート-』
7-15.最終試練


〜これまでのあらすじ〜
どこにでもいる普通の男子高生だった達也は、憧れの早乙女らんまと、ある日、異世界ファンタジーの世界へと転移する。らんまは、呪溺泉という呪いの泉に落ちた結果、水で女性に、お湯で元の男性に戻るという呪いを受けた。転移してきたときに女の姿だったため、この世界で男に戻ることはないが、元来の男らしい性格は抜け切れていない。

異世界での冒険を経て結婚した達也とらんまは、ウェスティリア王からの任務を受けてサラトバへと移住した。しかし、彼らは魔皇軍の手先を名乗る覆面の男に襲撃される。覆面の男はらんまが男性であった時の自我が魔皇によって具現化された存在であった。

達也とらんまは、覆面の男を倒すものの、再び具現化される可能性に直面する。彼らはらんまの男性としての自我を封印し、再発を防ぐために試練の塔へと挑のであった。

そして、二人は最上階へと到達する。

■登場人物
達也
この物語の主人公。サラトバの戦乱を収めた勇者だが、現在はその過去を隠し、らんまとウェスティリアの街で穏な暮らしを送っている。時折スケベな一面を見せるが、らんまへの一途な愛情が真の力を引き出し、困難な状況でもらんまを守ってきた。達也の持つ多彩な能力や作戦面は、物語の中で様々な冒険や困難に対処する力となってきた。

らんま
この物語のヒロイン。
この異世界へ来る前は、お湯をかぶると男に、水をかぶると女になる体質だったが、異世界へ来たときは、女の姿だったので、お湯をかぶっても男に戻らなっている。達也と一緒に冒険をするうちに、達也のことが大好きになり、今は女として暮らしてる。
美しく魅力的で、ナルシストな一面も持ち合わせている。しかし、表面上では達也のスケベさを馬鹿にする事もあるが、らんまも心の中では時折秘かな欲望が芽生えることがある。街の人気者でもあり、気さくな性格が特徴で、元男な口調や仕草はまだ抜け切れていない。達也とは深い信頼関係を築いており、支え合い、助け合っている。
槍や鞭といった武器を巧みに操り、蹴りなどの近接攻撃にも長けている。無差別格闘早乙女流の拳法での近接攻撃にも長けている他、軽い身を活かした空中戦も得意。


オレとらんまは、試練の塔での様々な戦いを乗り越え、息を切らしながら膝から力が抜けそうなほど疲れ果てた。それでもオレたちは、汗と疲労にまみれながらも階段を辛うじて登り切り、新しい部屋へと辿り着いた。部屋に足を踏み入れると、オレたちの視界に飛び込んできたのは、壁一面に並べられた大小さまざまな時計たちだった。古びた砂時計から、木製の時計など、時代を超越したさまざまな時計が一堂に会しているかのようだった。

 

【挿絵表示】

 

オレはその圧倒的な光景に目を奪われると同時に、緊張感がこみ上げてきた。時間を関係する試練が待ち受けているのだろうかと、オレの胸は高鳴り始めた。らんまもまた、オレの隣で困惑した表情を浮かべていた。オレたちはこれまでの試練で、力と知恵を駆使して勝利を手にしてきたが、時間という未知の要素に対してはどうすればいいのか分からなかった。

 

部屋の奥に進むと、時計たちが示す音とともに、時の流れがまるで具現化されているかのような不思議な空気感に包まれていた。オレたちの足音が響く中で、不安と期待が入り混じる複雑な感情が胸をよぎった。そして、オレはふと気づいた。この部屋は、最後の試練が待ち受けている場所だったのだ。

 

この時計だらけの部屋で、果たしてオレたちはどのような試練に挑むことになるのだろうか。そして、その試練を乗り越えることができるのだろうか。オレとらんまは、互いに目を見つめ合い、沈黙のうちに互いに励まし合い、この最後の試練に挑む決意を固めた。

 

その部屋を緊張しながら調べていると、入り口のときと同じように試練の番人の声が聞こえてきた。

 

「勇者たちよ、よくぞここまで辿り着いた。これより、最後の試練が始まる。」

 

ついに最終階までたどり着いたことに、オレとらんまは互いに目を合わせ、緊張感と期待に満ちた笑顔で頷いた。らんまはさらに勇気を振り絞って訊ねた。

 

「おい、番人。この最終試練って、一体何なんだ?」

 

試練の番人は神秘的な口調で答えた。

 

「最後の試練は、らんまよ、過去へと身を投じ、運命の糸を結び直すこと。初めてのキスを達也と共に行い、男としての自我を封じる力を得るがごとし。」

 

らんまはその言葉に思い出したかのように、初めてのキスの相手に対する憤りと懐かしさが入り混じった表情で語り始めた。

 

「初めてのキスの相手は三千院帝という男で、スケート場で滑れなかったオレが、抱きかかえられて、そのままキスされてちまったんだ。」

 

らんまの拳が震えている。オレもあのとき、スケート場のリンクサイドから、一連の状況を見ていたから知っている。たしか、三千院帝と白鳥あずさが突然、スケートリンクで百人組手を行いはじめ多くの相手らを格闘スケートで蹴り飛ばしたんだっただよな。その直後にらんまが三千院帝に抱きかかえられ、強引にキスをされてしまったんだっけ。

 

オレもその光景を思い出せば、なんだか、怒りがこみ上げてきた。らんまのファーストキスが奪われたことはもちろんだが、そのとき、傍観者でいた自分に対しても怒りがこみあげてきた。

 

「わかったぜ、試練の番人。あのときのことは、今思い返しても腹立たしいことだ。もし過去を変えられるなら、喜んで変えてみたい。」

 

オレはその話を聞いて興味深く思い、謎の番人に問いただした。

 

「でも、過去に戻り、初めてのキスの相手を変更することと、らんまの男としての自我を封印することにどんな因果関係があるんだ?」

 

試練の番人は謎めいた口調で説明し始めた。

 

「初めてのキスの相手を変更することで、らんまの心の奥底に新たな絆が生まれ、男としての自我が弱まるのだ。そして、その絆がらんまと達也の愛を深く結びつけ、らんまの男としての自我を封じる力となる。二つの心がひとつになる時、この扉は開かれる。愛の誓いを交わし、真実のキスを捧げよ。」

 

その言葉に触れることで、オレとらんまの心は一層緊張と期待で高ぶり始めた。らんまは自分の過去を変える決意を固め、目を輝かせながら言った。

 

「過去に戻るなら、達也も一緒に来てくれ。二人で力を合わせて、あの時の自分たちに戻ることができれば、三千院帝のキスを防いで、二人でキスをすることくらい簡単だろう。」

 

そうだ。たしかに事情を知っているオレも一緒に過去へと戻れれば、容易いだろう。オレはらんまの提案に同意し、番人に確認した。

 

「達也も一緒に過去へ戻ることはできるのか?」

 

試練の番人は神秘的な微笑みを浮かべて答えた。

 

「時の流れを遡り、過去へと身を投じることは可能である。だが、未来を変える力は、二人の絆と愛の力にかかっている。心を一つにし、力を合わせることが、成功への鍵となるであろう。」

 

そして、こういった過去改変の試練には定番のものがある。それは過去の自分が存在するかどうか、あるいはそれらがどのように関わっているかだ。これもまた、番人に質問した。

 

「今から、オレとらんまが過去へ戻ったとき、過去のオレたちはどうなる?入れ替わるだけなのか?それとも、過去には過去のオレたちもいるのか?」

 

試練の番人は謎めいた声色で答えた。

 

「過去のらんまと達也の中に、今のらんまと達也が戻ることができる。だから、その場所に過去の自分たちはいない。しかし、過去を変えることは、未来に影響を与える。だからこそ、慎重に行動せよ。」

 

オレたちは、最終試練として、らんまのファーストキスの相手を改変するために過去へと戻る決意を固めた。

 

「それでは、これが過去へと戻る『時間の渦』だ。飛び込み、二人がキスをすれば、こちらの時間へと戻ってくることができる」

 

試練の番人の言葉の後に、部屋の中央に『時間の渦』を作り出され、その渦の中に過去への道が開かれた。渦は幾重にも重なる光と闇が交差し、深みへと誘うかのような不思議な輝きを放っていた。まるで星空が渦巻いているかのような美しさで、それは恐ろしいほど魅力的だった。そして、渦巻く中に過去のオレたちが見えた。スケートリンクサイドから、らんまたちを見る傍観者だったオレ。スケートリンク場で滑れずに慌てているらんま。

 

オレたちは、その渦に身を投じることで過去へ戻ることができると知り、互いに励まし合いながら、この時間を超越する冒険に身を委ねる準備を整えた。

 

「よし……行こう、達也。二人で戻れば簡単さ」

 

「おう、らんま……!」

 

オレたちは手を繋ぎ、『時間の渦』へと飛び込んでいった。

 



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7-16.ファーストキッスを取り戻せ

過去へと戻った瞬間、スケート場の騒がしい音が聞こえた。風景は過去のあの日のままで、感じた空気の冷たさがオレの身体を包んでいた。見渡すと、すでに、三千院帝と白鳥あずさの百人組手は終わり、アイスホッケー部の男たちは三千院帝たちに蹴り飛ばされていた後だった。オレは一瞬、懐かしさに浸るも、急いで目の前の状況に集中した。

 

リンクの中でらんまの姿を探した。その姿は遠くに見えた。リンク場でスケートが苦手ならんまが、手をバタつかせている。

「わぁーー、達也、はやく来てくれー、倒れるぞー、もうだめだぞー!」

オレは緊張しながら向かった。足元には光る氷が広がり、その上を行くスケート靴が鋭く音を立てていた。多くのスケートリンクの上の人波をかき分け、ただらんまに向かった。

 

手をバタつかせていたらんまが、三千院帝に抱きかかえられはじめた。必死な表情でオレを見つめていた。

 

「達也ぁああーーっ!!」

 

らんまが大声でオレを呼んでいる。その声は、オレの胸に突き刺さるようで、オレはらんまを助けるために必死になった。

 

「らんまぁあーーっ!」

 

急がなければ……。簡単だと思った試練は、思いの外、難しかった。ここでキスされてしまえば、わざわざ飛び込んだ意味もない。そもそも、過去改変に失敗したらどうなるんだ?

 

大きな声で三千院帝の注意を引きつけるオレ。

 

「おい、三千院帝!らんまを離せ!」

 

言葉に力を込めて、オレは叫んだ。三千院帝はオレに興味津々な目で見つめてきたが、オレはそれを意にも介さず、一生懸命、滑っていくオレ。スケートは苦手なほうではなくて良かった。むしろ、得意だ。そのため、オレは思い切ってスピードを上げていった。

 

オレは勢いよく三千院帝にタックルをして、その隙にらんまを解放した。オレはらんまの腰に手を回し、らんまを抱きかかえるように引き寄せた。その瞬間、らんまの身体がオレの腕の中でふわりと軽く感じた。その軽さには驚いたが、すぐに、しっかりと支えるように力を込めた。

 

オレはらんまの驚いた顔を見つめながら、その目に涙が浮かんでいるのを見た。涙には、恐怖と安堵が混ざり合っていたように見えた。オレは心配しながら尋ねた。

 

「らんま、大丈夫か?」

 

「危なかったぜ……また、三千院にキスされちまうところだった」

 

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うっすらと笑ってから、発した声には、何とか逃れられたという安堵感がこもっていた。

 

「よし……、じゃあ、さっそく、こんな場所だけどキスしちまおう」

 

オレたちの目的は、らんまのファーストキスの相手を改変することだ。そのためには、今すぐにでも行動に移さなければならなかった。

 

らんまはオレの言葉を受け入れ、頷き、目を閉じた。緊張と期待で真っ赤に染まっていた。

 

オレはらんまの唇に自分の唇を近づけていった。その瞬間、オレの心臓は高鳴り、息が詰まりそうだった。

 

しかし、その時、周りが騒がしくなった。三千院帝は、らんまにキスをできなかったことに憤慨し、今度は天道あかねを抱きかかえていたのだ。

 

「ぼくがスケートを教えてあげる」と三千院帝が言い、あかねは戸惑った顔をして、「ん?」と尋ねている。

 

「余計なお世話よ!」

 

「そぉ、残念だな。それじゃ、せめて……」

 

その言葉に、周りがさらに騒がしくなり、オレたちのキスは一時的に中断されてしまった。

 

そして、あろうことか、三千院帝は天道あかねに強引にキスをしてしまった。その光景にオレは怒りを抑えられなかった。つまり、らんまの過去を改変した結果、天道あかねがキスをされてしまったのだ。

 

「この万年発情男が……」

 

三千院帝にキスをされた天道あかねの瞳から涙が溢れていた。

 

抱きかかえていたらんまをおろした。

 

「らんま……やっぱり、元の時間に帰るのは少し待ってもらえるか?」

 

「あぁ、そうだな。考えることは同じだな」

 

三千院帝は自分がキスをしたことで天道あかねを泣かせてしまっていることを嬉し泣きだと思い込んでいる。つくづくバカなやつだ。

 

「あぁ、キスだけで嬉し泣きさせてしまうなんて、我ながら罪だな」

 

「三千院!許さねえ!この場で勝負しやがれ、てめえだけは生かしちゃおかねえ!」

 

らんまがスケートリンクの上で仁王立ちして、三千院帝に言いがかった。

 

「なにを怒っているのか知らないが……神聖なリンクを傷つけた罪は万死に値する!きたまえ!」

 

「上等だ、死ぬほど後悔させてやるぜ」

 

「待て、らんま。オレに考えがある、勝負は後日にしよう」

 

しかし、オレはらんまを静止した。まだ、滑れるように練習していない。滑れるようになってから勝負を挑むべきだと主張した。

 

そうして、オレたちは、後日、コルホーズ学園高校で三千院帝と白鳥あずさペアに格闘ペアスケートの試合を挑むのだった。



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7-17.格闘スケート対決

試合の日がやってきた。コルホーズ学園高校のスケートリンクは、今日の試合に向けて特別に準備されていた。観客席は熱気に包まれ、期待に胸が膨らんでいた。らんまは、オレと共に練習を重ねて、ようやくスケートに慣れてきた。それでも、まだ不安定な部分はあったが、勝負には勝てるだけの力があると自信を持っていた。

 

「おい、達也。ちょっと緊張するな」とらんまがオレに話しかけてきた。オレも緊張していたが、らんまには負けたくなかったので、力を込めて言った。

 

「大丈夫だ。お前となら勝てるさ」

 

「ああ、そうだな。達也と一緒なら、何とかなるさ」

 

オレとらんまは、握手を交わし、試合に向けて気合を入れた。

 

**********

 

三千院帝と白鳥あずさペアが入場すると、コルホーズ学園高校で行われているため、客席からは声援が飛んだ。

 

「あ・ず・さーっ!!」

 

「きゃーっ。三千院さまーーっ!!」

 

その様子に不服に思ったオレはらんまを抱きかかえ、リンク入りした。

 

「ふんっ、きざったらしい出方しやがって。こっちだって、度肝ぬいてやるぜ!」

 

そして、試合が開始された。完全KO勝負の無制限一本勝負。格闘スケートといっても、スケートの勝負ではない。スケートリンクの上での格闘戦だ。リンク上で滑りながら、キックやパンチの応戦を行うのだ。

 

試合が始まる直前、らんまが俺に向かって言った。

 

「おい、達也。ちょっと緊張するな」

 

「大丈夫だ。オレたちなら勝てる。あいつを許すわけにはいかないしな」

 

「ああ、そうだな。達也と一緒なら、何とかなるさ」とらんまが言い、俺たちは握手を交わし、試合に向けて気合を入れた。

 

試合が始まり、俺たちは勢いよくリンクの上を滑り出した。三千院帝たちも同じように滑っていたが、俺たちの動きには驚いていたようだ。らんまはスケートに慣れるのが早かったので、すぐに三千院帝たちに迫ることができた。特訓の成果が出ている。

 

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リンク上での格闘戦は熱戦だった。スピード感あふれる攻撃が次々と繰り出され、観客席からは歓声が上がり、熱気がさらに高まっていった。俺たちは三千院帝たちの強力な攻撃をかわしながら、

 

自分たちの攻撃も繰り出していた。らんまのキックは特に強力で、三千院帝と白鳥あずさも弾き飛ばしていくほどあった。

 

だが、三千院帝はかなりの実力者で、何度も俺たちを窮地に追い込んでいた。彼のスケートの動きは俊敏で、俺たちの攻撃を見事にかわし、反撃のチャンスをうかがっていた。しかし、らんまの身体能力もまた、三千院帝に引けを取らないほどだった。

 

試合の途中、三千院帝は突然、らんまに宣言した。

 

「らんま。キミの唇を奪ってみせると言ったな。それを叶える時が来た。」

 

らんまは困惑した顔をしたが、すぐに笑って言った。

 

「なるほど、そんなことをして勝ちに行くつもりか。だが、その作戦は通用しないぞ。」

 

三千院帝はにっこりと笑い、その言葉を返した。

 

「そうかもしれない。だが、試してみる価値はあるだろう。」

 

その瞬間、三千院帝は突如、スピードを上げてらんまに近づいた。らんまもすぐに反応し、彼をかわそうとしたが、三千院帝の動きは予想以上に速く、またもや、抱きかかえられてしまった。

 

またもや、三千院帝はらんまにキスを迫っていく。

 

「この年中発情野郎っ。そうはさせねえ!今日はオレもいるんだーー。」

 

オレはスケートリンクを活かし、滑りながら、下段回し蹴りを三千院帝に食らわせた。

 

その勢いで空中に舞い上がったらんまの手をオレは掴んだ。

 

しかし、そのまま、オレの足を掴んだ白鳥あずさが三千院帝との強力なスピンにより、究極のカップル崩し技である別れのメリーゴーランドを繰り出してきた。

 

空中でオレとらんまの手が離れそうになる。

 

「らんま、絶対に離さねえからな!最後まで一緒に戦うぞ!!」

 

オレは力強くらんまに告げる。その瞬間、らんまの瞳にも熱い闘志が宿った。

 

「達也、あぶねえぞ、一緒に叩きつけられるぞ。でも、オレも負ける気はねえ!」

 

らんまの言葉に、オレはさらに力を奮い立たせた。二人は目の前に迫る敵に対し、必死に抵抗した。

 

三千院帝と白鳥あずさは必殺技のまま、オレたちをリンクの端まで押しやる。しかし、その瞬間、オレとらんまは息を合わせ、スケートリンクの壁を利用し、一緒に跳ね返った。

 

「うおおおっ!!」

 

「いくぞ、達也!」

 

オレたち二人の力が合わさり、まるで一つの巨大な破壊力を持つような勢いで、三千院帝と白鳥あずさに襲いかかった。彼らはオレたちの逆襲を予想していなかったらしく、驚愕の表情を浮かべた。

 

ここぞとばかりに、オレたちは一気に反撃に出る。スケートリンク上での激しい格闘が繰り広げられた。キックやパンチが飛び交い、リンク上はまるで戦場のようだった。

 

【挿絵表示】

 

オレたちの連携が功を奏し、三千院帝と白鳥あずさの攻撃を次々とかわしていく。彼らも決して手を抜いていなかったが、オレたちの団結力が勝利へと導いていくことを感じた。

 

しかし、戦いが長引いたのと、先ほどの強力なスピンのせいで、リンクに亀裂が入り、氷が割れ始めていき、あっという間にリンクが流氷リンクへと変わっていった。



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7-18.極氷の輪舞

流氷のリンクへと変化する足場。しかし、オレたちは未来から来た者たち。この戦いが長引くことで、リンクが流氷へ変わることを知っていたのだ。

 

そこで、オレとらんまは、流氷リンクになる前からその状況に対応する技を特訓していた。

 

「らんま、今こそ特訓の成果を見せる時だ!」

 

「ああ!」

 

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オレたちは、特訓の成果を発揮するために、ジャイアントスイングを始めた。らんまと手をつなぎ、周囲を回転しながら、流氷の上を走り抜ける。

 

氷が砕ける轟音と共に、流氷が飛び散る。オレたちはその勢いに乗って、散らばった流氷を踏みしめ、勢いよくジャンプ。そして、三千院帝と白鳥あずさに向かって突撃を開始する。

 

「さあ、達也、らんま、かかってこい!これが最後の勝負だ」

 

オレは瞬時に激しいスピンを開始する。流氷の上でのスピンは、まるで巨大な竜巻のように周囲を巻き込み、その力はどんどん強まっていった。そして、オレとらんまのスピンが中心にある流氷以外を弾き飛ばし、粉々に砕いていく。

 

それに対し、三千院帝も白鳥あずさの手を取り、激しい回転を始める。

 

オレたちの氷の竜巻と、三千院帝・白鳥あずさペアの竜巻が激しくぶつかり合う。

 

スピンの速度は徐々に上がり、空気を切り裂くような轟音が響いた。周囲の流氷は次々と砕け散り、流氷上には破片の山が築かれる。そして、互いスピンが限界に達した瞬間、その力が一気に爆発した。

 

「うおおおっ!」

 

オレたちのスピンが生み出した強烈な突風が、三千院帝たちを襲う。彼らは、突然の攻撃に驚愕する。

 

「行くぞ、らんまぁぁあ!」

「うおお!」

 

「『極氷破壊旋風・ポーラーアイス・ブレイカーヴォルテックス!』」

 

渾身の叫び声と共に、特訓してきた渾身の技を繰り出した。極氷破壊旋風・ポーラーアイス・ブレイカーヴォルテックスは、まるで氷の竜が舞い踊るかのように強烈な氷の嵐を巻き起こす。

 

「くっ…なんだ、この技は流氷の足場を利用しているのか!」

 

三千院帝と白鳥あずさは、極氷破壊旋風・ポーラーアイス・ブレイカーヴォルテックスに驚きながらも、必死に耐える。しかし、その力は凄まじく、彼らも次第に押され始める。

 

「三千院帝、私たちも負けてられない!」

 

「分かってる、あずさ!」

 

彼らも固い決意を胸に、全力で対抗してきた。その姿は、まるで氷の剣を振るう舞踏者のようだった。

 

激しい戦いが続く中、私とらんまは互いに目を合わせ、さらなる力を引き出そうとする。

 

「ランマ、もう一度力を合わせるぞ!」

 

「うおお、達也!」

 

オレたちは再び、呼吸を合わせポーラーアイス・ブレイカーヴォルテックスの速度と強度を強めた。

 

瞬時に氷の結晶を作り出された氷の矢が、三千院帝と白鳥あずさに向かって飛んでいった。

 

三千院帝は、白鳥あずさと共に全力で氷の矢を避け、カウンターを狙う。

 

「あずさ、今だ!」

 

「はい、三千院帝!」

 

彼らも力を合わせ、渾身の技を繰り出す。

 

「死霊の盆踊り!」

 

激しい戦いが続く中、お互いの技が交差し、最後の一撃が迫る。勝敗は、この瞬間にかかっていた。この緊迫した瞬間、私たちは互いに信頼を寄せ合い、最後の力を振り絞る。

 

「達也、行くぞ!」

 

「らんまぁ、これで決めるぞ!」

 

オレたちの力を一つにして、最後の技を繰り出す。

 

「「達也・らんまの愛の最終奥義!極氷終焉・ポーラーアイス・デストラクション!」」

 

巨大な氷の竜が現れ、三千院帝と白鳥あずさに襲いかかる。その力は、まるで世界を凍らせるかのような強大さだった。

 

しかし、彼らも負けじと立ち向かう。

 

「あずさ、絶対に負けられない!」

 

「三千院帝、一緒に戦い抜こう!」

 

三千院帝と白鳥あずさも、最後の力を振り絞って技を放ってきた。

 

三千院帝たちの氷の竜巻が、一気に爆発するかのように広がった。

 

最後の一撃が交差する瞬間、時間が止まったかのような静寂が訪れる。そして、衝撃波が広がり、周囲の流氷が飛び散る。

 

煙が晴れ、立ち上がったのは、オレとらんまのほうだった。

 

三千院帝と白鳥あずさは流氷からプールへと落ちていった。

 

オレとらんまは、勝利の余韻に浸りながらリンクサイドを歩いていた。ギャラリーから大きな拍手と声援が送られてくる。周囲の声援は、オレたちの心に響き渡り、勝利の喜びをさらに高めた。

 

「達也、やったぜ!俺たちの勝ちだ!」

「ああ、らんま。お前と一緒に戦えてよかったよ。」

 

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オレたちは、顔を見合わせて笑いあった。この戦いで築いた絆が、オレたちの心を強く結びつけていることを感じた。

 

◆◇◆◇

 

ギャラリーからの拍手が徐々に静まり、オレたちは控え室へと戻っていった。控え室に入ると、そこには先に戻ってきた三千院帝と白鳥あずさの姿があった。彼らは、敗北にも関わらず、オレたちを温かく迎えてくれた。

 

「達也、らんま。お前たちの勝ちだ。おめでとう。」

 

三千院帝が深々と頭を下げると、白鳥あずさも続いた。

 

「ありがとう、三千院帝。お前たちも素晴らしい戦いだった。」

 

オレは、彼らの健闘を称える言葉をかけた。らんまも頷き、三千院帝たちに感謝の気持ちを表した。

 

そして三千院帝たちが出ていき、オレたちだけが残った。

 

◆◇◆◇

 

控え室には、静かな安堵感が漂っていた。オレたちは、疲れ果てた身体を椅子に沈め、互いの健闘を讃え合った。そして、静かな時間が流れた。

 

「じゃぁ、未来に戻ろうか……」

 

「お、おう、そうだな」

 

短い間だったけど、こっちはこっちで楽しかった。

しかし、ここでらんまにキスをすれば、らんまの過去が改変され、オレたちは未来へ戻り、男としての自我が封印される。

 

オレはらんまと目が合い、言葉に詰まる。オレたちの未来を決定づける瞬間が迫っていた。オレたちは互いに無言のまま、その重大な意味を理解していた。

 

「らんま、オレたちが未来に戻るためには、キスをしなくちゃいけない。だけど、それが君の過去を変えることになる。オレたちの絆がこのまま続くかも分からない。それでも、未来に戻ろうか?」

 

らんまは、表情を曇らせながらも、オレの言葉を受け止めた。

 

「達也、それは……分かってるよ。でも、オレたちはここで得た絆を大切にしながら、未来に戻ってもう一度、最初からやり直すことができるはずだ。オレたちの絆は、そんなに簡単に壊れるもんじゃないはずだ。」

 

らんまの言葉に、オレは勇気づけられるような気持ちになった。彼の言う通り、オレたちの絆は強い。だから、未来に戻っても、きっとまた力を合わせて戦っていけるはずだ。

 

「そうだよな。オレたちの絆は、どんな困難にも耐えられるはずだ。じゃあ、勇気を出して、未来に戻ろう。」

 

オレはらんまに微笑みかけ、彼もまた同じように微笑んだ。そして、互いに深呼吸をして、キスをする準備を整えた。

 

「達也、一緒に戦えたこと、本当にありがとう。オレは、お前との絆を絶対に忘れない。」

 

「らんま、オレもだ。オレたちの絆は、どんな困難にも耐えられる。だから、未来でもまた力を合わせて戦おう。でも、キスも、まだってことは、今のらんまは処女ってことだよな?」

 

「まぁ、そうなるな」

 

そう、らんまは初めてのキスは三千院帝に奪われてしまったが、セックスはオレと異世界のソイツェストの宿屋だった。

 

今、ここでもう一度、処女のらんまとセックスするチャンスだとオレはおもった。

 

「あの……らんま、キスはさ、セックスの最後でもいいか……?」



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7-19♥.コルホーズ学園控え室で

オレはらんまにためらいながら尋ねた。らんまの過去の改変が心配だったが、らんまの返事を聞く前に、オレの肉棒は既に反応していた。

 

「えっ!?そ、そりゃいいけどよ……。お前のチンコ、すげぇ勃起してんじゃねぇか。」

 

「ああ、ごめん。だって、そりゃ、目の前に処女のらんまがいたらさぁ……?しょうがないじゃん。処女のらんまとまた、できるかもなんて思ったら……」

 

らんまは、オレの下半身を見て呆れているようだったが、オレは正直に話した。

 

「ま、まぁ、お前がしたいなら……。それにオレのことを三千院帝から守ってくれたしな……」

 

「でも、らんまもしたい……? オレだけしたいって言うのは、いつでも気が引けるよ」

 

「まぁ、そりゃな……」

 

らんまの過去がどうとかよりも、らんまが嫌がることはなるべく避けたいと思っていた。

 

一瞬の沈黙が流れた後、らんまは顔を背けながら、繊細な声で話し始めた。

 

「じゃぁ、正直に言うよ……達也、今日はありがとう。いや、いつもありがとう……。したいよ……ってこんなこと言わせるな、ボケ! ……恥ずかしいだろーが」

 

らんまは顔を赤らめて、照れたようにうつむいた。

らんまの恥じらう姿はとてもかわいかった。

らんまのかわいい姿をみて、オレの理性は完全に崩壊した。

らんまを抱きしめていた。すぐにでもキスしたかったが、キスすれば未来に戻ってしまう。その前にセックスしたい。

オレはらんまの肩に手を置き、ゆっくりとらんまの顔に自分の顔を寄せていった。

 

「らんま、愛しているよ。ずっと、そばにいるよ。」

 

「オレもだぜ。」

 

オレたちは、格闘スケートの衣装を脱ぎ捨て、互いの裸体を抱き合いながら、官能的なシックスナインのポーズで濃厚な愛撫を交わしはじめた。コルホーズ学園高校の控え室での秘密の時間。

 

ドアの鍵は閉めずに、いつ誰かが入ってくるかわからない状況に、緊張感が高まる。それが、一層の興奮を引き立てた。

 

もしバレたら、それはそれで、その時になるだろう…。

 

オレはらんまの秘部をじっくりと眺め、舌を伸ばして優しくぺろぺろと舐め始めた。らんまの敏感な部分に舌先が触れるたびに、オレの上のらんまは身をよじって喘ぎ声をあげた。

 

「あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……んはぁあ……たつぁ」

 

【挿絵表示】

 

「ジュルル、ジュポジュポ、チュパチュパ、ジュルジュル。らんま、感じてるのか?」

 

「んっ…ああ、すごく…気持ちいい…よ、たつやぁ、はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…!」

 

オレは舌をらんまのクリトリスに這わせ、ちゅるちゅると刺激を与えた。らんまの反応を見ながら、オレは舌の動きを激しくしていく。

 

「あぁ、らんまのマンコうめえ……過去のらんま。まだ、処女のらんま……ジュルル、ジュポジュポ、チュパチュパ、ジュルジュルル、ジュポジュポ、チュパチュパ、ジュル」

 

「ああっ、達也、もっと…もっと強く…んっ……♡ はぁ……♡ はぁぁ……♡ あッ♡!? あッ♡ あっあぁっあっ♡」

 

らんまの甘い声に応えるように、オレは舌を使い、らんまの快感をさらに高めていった。その間、らんまも達也のペニスを口に含み、反撃をしてきた。

 

互いに昂ぶる情欲と隠れた危険感が、この控え室での秘密のひとときをさらに刺激的なものにしていた。

 

らんまの悩ましい声が部屋に響き渡る中、オレは舌を使って彼女の感度を高め続けた。らんまもオレのペニスを口に含んで、熱心に応じてきた。

 

「んぅ…んっ、ちゅぅ♡ ふぅ…達也、こんなに大きくなっちゃって…♡」

 

らんまは口元から漏れる吐息とともに、オレのペニスを丁寧に舐め上げ、吸い込んでいった。その熱い舌使いと口内の圧力に、オレは思わず息を呑んだ。

 

「あぁ…らんま、すごい…気持ちいいよ…、上手……はぁはあ」

 

らんまのフェラチオは巧みで繊細で、オレの感度を徐々に高めていく。らんまはペニスの先から根元まで丁寧に舐め上げ、時折キュッと吸い込むような刺激を与えた。

 

「んんっ…達也、もういい? 私、もっと君のこと感じたい…♡」

 

らんまの懇願に応えるように、オレは口元からペニスを離し、彼女の顔を見つめた。その瞳には熱い情欲と、互いに求めあう刹那の快楽が溢れていた。

 

この控え室での秘密のひととき、互いに昂ぶる情欲と隠れた危険感が、二人の心をさらに緊密に結びつけていった。

 

ただの傍観者だったオレはらんまを愛する気持ちで数々の冒険を乗り越え、今はこうして、らんまのファーストキッスの相手になるために過去へ来ている。そして、もう一度、処女のらんまと繋がらせてもらえるなんて……。

 

コルホーズ学園高校の控え室のベンチの上にらんまを座らせ、股を大きく開かせた。

 

らんまの濡れそぼった秘部にオレのペニスを挿入していくが、なかなか入らない。

 

【挿絵表示】

 

オレのチンポが太すぎるのだ。

「んあぁ、デカ……はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…」

 

未来のらんまは、何度もセックスしているから、オレのチンポのサイズに膣入口が広がっている。でも、まだ、この過去のらんまの身体は処女なのだ。

 

「痛いっ!達也、無理だって~。そんな大きいの入んないよ。裂けちまうって……!」

 

「大丈夫だ。らんま、力を抜いて、らんま、愛してるよ。」

 

オレはもう一度、らんまのマンコを舐め直した。らんまのマンコからは透明な液体が流れ出しており、それはまるで泉のように湧き上がっていた。

 

「あっ、達也、また、そこばっかり……んっ、はぁっ……ああ、はぁっ、ああ、はぁっ、ああ……!」

 

らんまの敏感な部分を舌先でなぞるように舐め回していく。らんまの喘ぎ声がだんだん大きくなっていく。

 

「はぁっ、らんま、らんま、らんま、らんま……!」

 

「ああっ、たつやぁ、はぁっ、ああ、はぁっ、ああっ、はぁっ、ああっ、ああっ……!」

 

オレはらんまのクリトリスを舐めながら、指を一本、らんまの膣内に差し込んだ。らんまの表情が一瞬強張ったが、すぐに力が抜けてゆき、オレの指をすんなり受け入れてくれた。グニグニとマッサージをするように広げる。

 

「あぁっ、らんま、気持ちいいよ。」

 

「はぁっ、はぁっ、あぁっ、たつやぁ、ああ、はぁっ、ああ、はぁっ、ああ……!」

 

白魚が、のたうちまわるようにらんまの身体がビクビクと跳ねた。

 

入り口を柔らかくした後に、再びあてがう。

 

「あぁ、らんまの二度目の処女……いただくぞ、いいな?」

 

らんまは目を閉じて、大きく頷いた。

 

力強く突き進めていく。最高の硬さのまま、突き進めた。

 

ブチィッ!

 

「んあぁああぁ、あぁあぁああぁあーーーっ!達也ぁああんあぁあっ!あぁあはぁ!!」

 

【挿絵表示】

 

少量の血が滴った。

 

「ああ、らんまの中、最高だ。」

 

「あっ!やべぇ、達也のデカすぎ。」

 

「らんま、動くぞ」

 

「ちょ、待って、まだ、心の準備が……」

 

らんまの制止を振り切り、オレは腰を動かし始めた。

 

パンッ、パァン、パン、パパパ、パン、パン、

 

パン、パァン、パン、パン!

 

パン、パン、パァンッ!

 

パンッ、パァン、パン、パパパ、パン、パン、

 

パン、パァン、パン、パン!

 

オレがピストン運動を繰り返すたびに、らんまのおっぱいが揺れる。

らんまの胸を掴み、揉みしだいてみる。

乳首をつまんでみると、らんまが喘ぎ声をあげた。

 

「あっっ、ああッ! あっあっ、あっッ、ああっ! あッあッあアァアアアッ!!」

 

「らんま、気持ち良いか?」

 

らんまは恥ずかしそうにうなずいた。

 

「らんま、可愛いよ」

 

「うるせぇ……」

 

らんまは照れ隠しに顔を背けた。

 

しかし、オレは、そんならんまの腰を掴み、ベンチが前後に移動するほど、激しく突いた。

 

「らんま、らんま、らんま、らんま、らんま、らんま、らうぬあ!」

 

「ッあ゛くる、……くるッあ゛っ、あ、お、ひっ……ぉ゛、ッッ……い゛っ、ぎ……ッ♥イぐ……あ゛はッ……お゛っお゛っ――~~ッお゛、っひぃ゛いい!!」

 

らんまは絶頂を迎えたようだ。らんまの膣内の収縮が激しくなってくる。オレもそろそろ限界を迎えそうだ。

 

「出すぞ!」

 

らんまの中にオレは射精した。

 

---ドクドクドク。

 

らんまの処女マンコの奥に精液を注いだ。全身が脱力する。

 

しかし、らんまの処女と二度目ができたことに感動し、征服感に満足した。

 

「あぁ、らんまの処女マンコに射精たまらねぇえ……はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…」

 

続いて、らんまが上となる騎乗位での挿入に移った。ベンチの上に寝転がったオレの上にらんまが馬乗りになる。

 

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ベンチは、結果的に、思ったよりもしっかりしていて、オレたちの体重を支えることができることが分かった。

 

このベンチは本来、こうやってセックスで使われるものではないだろう。

コルホーズ学園のフィギュアスケート部の部員たちが練習の合間の休憩や、もしくはスケート靴を履くときに使うものだ。

 

それをオレとらんまはセックスのベッドとして使っているのだ。

 

「んあぁ、達也のが奥まで入ってくる、入ってきやがるぜ……あっっ、ああッ! あっあっ、あっッ、ああ、うあんぁは!!」

 

らんまは、ゆっくりと腰を沈め、オレのものを受け入れていった。

 

「ほら、全部入っちゃってるよ、らんまぁ!」

 

らんまが嬉しそうな顔を浮かべた。

 

次第に、らんまは息を切らしながら喘ぎ始めた。「あぁっ、あぁっ、あぁっ」とらんまの口から甘美な吐息が漏れる。

 

「へへへ、こら、おとなしくしねーか、しっかりオレがマンコで達也のチンポを気持ちよくしてやっからな?」

 

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らんまが挑発的に笑いながら言った。

 

「あぁ、やってくれよ……らんま……んぁっは!」

 

オレのものが、さらにらんまの淫唇に飲み込まれていく。

 

「はぁっ、はぁっ、はぁっ」

 

らんまが荒い呼吸をする。

 

らんまは腰を上下に動かし始めた。まるでサキュバスのような腰つき。

 

「はぁっ、はぁっ、はぁっ」

 

らんまはオレの上で踊っている。らんまのおっぱいがゆさゆさと揺れている。

 

オレの肉棒が大きくなっていく。

 

そして、らんまの動きが速くなってきた。

 

らんまはラストスパートをかけてきたのだ。

 

パンッ、パンッ、パンッ、パンッ 肌と肌がぶつかり合う音が響く。

 

激しい音を立てながららんまが腰を振る。らんまのおっぱいが揺れている。

 

乳首が勃起していた。らんまは快楽を求め必死になっている。

 

らんまの表情が蕩けている。膣内が締め付けてくる。

 

らんまの子宮口が降りてきているのを感じる。

 

互いの身体は、もう汗まみれだ。

 

らんまの膣内のヒダがオレのものに絡みついてくると、膣壁がオレのペニスへの刺激が止まらない。

 

らんまの膣内の痙攣が激しくなった。

らんまはもうすぐ絶頂を迎えるようだ。

 

らんまの膣内は愛液に溢れ、オレのモノを包み込む。

らんまの膣内の収縮が強くなった。

 

そして、攻守交代と言わんばかりにオレはらんまの背中をベンチに密着させた。

腕を広げさせたらんまに大きく何度も突進させる。

 

対面全座位で突き進めていった。

 

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「あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……達也のチンチン気持ちよすぎるぜぇ、んはぁっ…ああ…はぁっ…あっ…」

 

オレのペニスはらんまの子宮口をこじ開けようと暴れまわる。

 

「あぁあ、らんまのマンコ最高、らんま、セックス好きか??」

 

「うん、好きぃいい〜♡」

 

「オレのチンポとのセックス好きか?」

 

「ぬあぁぁあ、だいすきぃいい♡」

 

らんまの喘ぎ声が止まらない。

らんまの腰使いが更に激しくなってくる。

 

「らんまっ!!らんまっ!!らんまっ!!らんまっ!!」

 

「んっ……♡ はぁ……♡ はぁぁ……♡ あッ♡!? あッ♡ あっあぁっあっ♡」

 

らんまの声が高くなっていく。

「らんまっ」

 

「達也っ! 達也っ!」

 

「らんま! らんま!らんま! らんま!らんま! らんま!」

「達也ぃっ!! イクゥっ!!!達也ぃっ!! イクゥっ!!!」

 

らんまがイッた。膣の収縮が強くなる。

 

「ぐっ」

 

「んっ……♡ はぁ……♡ はぁぁ……♡ あッ♡!? あッ♡ あっあぁっあっ♡」

 

オレも限界だった。

 

「らんまぁぁぁっ!!」

 

そろそろ、射精する。らんまの中で一番濃い精子をぶちまけ、注ぐ。

 

らんまを孕ませる!

 

そして、ファーストキスもいただく。

 

このオレがらんまの過去を改変するんだ。はじめてのキスの相手になるんだ。

 

三千院帝から、このオレに、らんまのファーストキッスの相手を改変するんだ!

 

「いくぞ、らんま!」

 

「あぁ、おかしくなる!またおかしくなっちまうぁ!イク、イっちゃうぅう、イっちまうぁ!イクゥ!!!」

 

「出る!出る!出る!出る!出る!出る!出る!出る!出る!出る!出る!出る!らんまの中に精子出る!出る!出る!出る!出る!出る!出る!出る!出る!出る!出る!らんま、らんま、らんまぁああーーっ!!!!!」

 

オレはらんまの中に思いっきり出した。

 

オレはらんまに精液を注ぎ込みながら、目を閉じ、顔を近づけていった。お互いの唇が触れ合いベロチュウをはじめた途端、まるで時空が歪むかのような感覚に襲われた。

 

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7-20.帰還のキス

その感覚の中でもオレとらんまは互いの舌を貪りあい、唇をこすり合わせた。唾液を交換した。らんまとの時間旅行の中でのキス。

 

 

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そして、その瞬間、らんまの初めてのキスの相手は三千院帝から、このオレになったのだ。

 

そして、気づいたときには未来へと戻っていた。

 

試練の塔があった島だ。試練の塔はなくなって、平和な島の真ん中にオレとらんまは抱き合っていた。

 

「達也、無事に戻れたみたいだな。」

 

「ああ、らんま。これで無事に試練完了だ。らんまの男としての自我も封印できたはずだけど……なにか変わったか?」

 

「い、いや、なにか変わったって感じはしないけど……」

 

「ま、いっか!」

 

オレたちは笑顔でこれからも力を合わせて戦っていくことを誓い合った。

 

島に降り立ち、オレたちは手を繋ぎながら歩き始めた。海風が心地よく吹き抜け、太陽が暖かく照りつける。島の景色は美しく、平和な日々が戻ってきたことを感じさせてくれた。

 

「達也、これからの日々も、お互いに助け合っていこうな。」

 

「ああ、らんま。オレたちの絆は、どんな困難にも耐えられる。これからも力を合わせて、一緒に未来を切り開いていこう。」

 

オレたちは笑顔でお互いを見つめ合い、未来への決意を新たにした。試練の経験は、オレたちにとって大切な宝物になった。そして、それがオレたちをより強く、より愛し合うことのできる関係へと導いてくれたのだ。

 

夕陽が海に沈み始める頃、オレはらんまに意地悪な質問をした。

 

「なぁ、らんま。らんまのファーストキッスの相手の名前を教えてくれ?」

 

らんまは少し照れくさそうに微笑みながら答えた。

 

「わかってるくせに……達也だよ」

 

「んふふふ……!」

 

オレは三千院帝みたいにらんまを抱きかかえ、キスをした。

 

オレたちの唇が再び触れ合うと、今度は時間が止まったかのような感覚が訪れた。過去から未来へ戻ったその瞬間、オレたちは改めてお互いの愛を確かめ合った。

 

夕陽が海に沈む中、オレたちは抱きしめ合い、笑顔でキスを交わした。これからの未来も、オレたちはお互いを支え合い、力を合わせて戦い抜くことを誓い合った。

 

過去の試練を乗り越え、今度は未来へと向かうオレたち。新たな日々が始まり、オレたちの愛は永遠に続く。

 

そして、夕陽が完全に沈んだ後も、オレとらんまはその場に留まり、星空の下で互いに語り合いながら、愛を深めていった。幸せな未来が待っていることを信じて、オレたちは手を繋ぎ、この美しい瞬間を永遠に刻んだ。

 

―女らんまと異世界冒険記・第七部 試練の塔編・完―




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第七部・あとがき

第七部『試練の塔編』最後までお読みいただき、心から感謝申し上げます!

 

『試練の塔編』は、まずは、お風呂場のシーンから始めました。

やはり、らんま1/2といえば、お風呂! 女らんまといえば、お風呂ですよね。

原作アニメの熱闘編・第3話「私が女傑族のおばば!」のラストのお風呂シーンはホント、大好きで。と言いますか、小学生の頃に録画していて、何度も見返したシーンでホント、大好きなシーンです。ちょうど、そのシーンを見て、あれこれしていると、EDの『ド・ン・マ・イ来々少年』がかかって、それも思い出深い曲になっています。と、話がそれました……orz

 

 

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なので、らんまが熱湯に熱がっているようなシーンからはじめました。

そもそも、猫舌のツボを押されてしまっても、当小説だと、湯に入れないくらいのデメリットになるので、あ冒険に出かけるキッカケとしては弱いので

色々、考えた結果、侵入者を男乱馬の幻影みたいにして、それを倒すけど、もう一度、復活させないために……!という冒険のキッカケにしました。物語でいえば、起承転結の『起』の部分ですね。

 

その後は、どんな試練にしようかなと考えたのですが、地下迷宮も何度も行ってるし、森というのも違うし。ということで、塔にしました。

延々、登り続ければ、エピソードや困難も好きな数だけ登場させれそうだしと思いました。

そして、なにより、RPGでは塔登りが筆者は大好きです。

ドラクエや他のゲームでも、塔登りダンジョンは色々と登場しますが、その中でも、とくにGBの魔界塔士SAGAの塔が好きですね。塔の中にいろんな世界が広がっていて、というのは、子供ながらに本当にワクワクしました。今、思えば、GBのあんな狭く、モノトーンのドットの中にあれだけ、想像力を膨らませて冒険してたのがすごいですよね

 

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話は戻りまして、やはり、最終試練をどうするかをすごく悩みました。

過去へ戻って歴史改変するとか、歴史介入するのが良いなって思ったんですよ。

そここそ、人気が高いムース戦に戻るのも良いかと思ったのですが、それなら、らんまのファーストキスの思い出を改変しよう!ということで、格闘スケート編にしました。

 

それで、戻る人やタイムパラドックス問題をどうするかって考えました。

達也だけ、過去へ戻るのか。それとも、らんまだけ戻るのか。もしくは二人で一緒に戻るのかとか。二人で一緒に戻っても、すぐに過去改変のキーとするキスをしてしまえば、簡単に解決できてしまいそうだと思いました。

 

そこで、タイムパラドックスを扱っている映画や漫画など、色々、思い返してみたら、三千院帝からのキスをらんまが防いだら、別の誰かがキスされてしまう展開が良いとおもいました。そうすると、やはり、天道あかねがターゲットになりますよね。

その展開でいくと、すぐに未来に戻れるけど、三千院帝を倒すという試合も展開するということで動機ができて、自分としても楽しく執筆できました。

 

格闘スケートの特訓シーンも書きたかったのですが、話数が伸びてしまうため、すぐに試合に移行しました。

 

今回の第七部『試練の塔』編も、自分でもわくわくしながら、執筆できて、とても楽しかったです

 

さて、次の章第八部『クレオの願望編』は全5話の短編になります。

珍しくゲストキャラありで、今まで書いてこなかったタイプの物語になります。

ぜひ、気軽に読んでもらえれば嬉しいです

 

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第八部・短編『クレオの願望?!』
8-1☆.魔法の下着が盗まれた


〜これまでのあらすじ〜
二人は異世界で冒険し、結婚後にウェスティリア王から任務を受け、サラトバへやってきた。サラトバの様々な国々を巡り、敵対国グランゼンの巨人に神々の力を借りて勝利を収め、サラトバの平和を取り戻した。現在はウェスティリアでパフェ専門の喫茶店を営んでいた。しかし、男の時の乱馬の姿をした魔皇軍の手先に襲われる。達也たちは魔皇軍の手先を倒したが、らんまの男としての自我を封印しなければ再度蘇ることを危惧し、試練の塔へ行き、らんまの自我を封印することに成功したのだった。

■登場人物
達也
この物語の主人公。サラトバの戦乱を収めた勇者。時折スケベな一面を見せるが、らんまへの一途な愛情が真の力を引き出し、困難な状況でもらんまを守ってきた。
勇者としての特殊な魔法を使いこなし、剣技にも優れて、さらに、バーサーカー状態になると、驚異的な腕力を発揮し、敵に立ち向かう勇猛さを見せる。達也の持つ多彩な能力や作戦面は、物語の中で様々な冒険や困難に対処する力となってきた。

らんま
この物語のヒロインであり、達也の嫁。
この異世界へ来る前は、お湯をかぶると男に、水をかぶると女になる体質だったが、試練の塔で男としての自我を封印する事に成功した。しかし、性格や口調はあまり変わっていない。
バストも大きくスタイル抜群で、ナルシストな一面も持ち合わせている。表面上では達也のスケベさを馬鹿にする事もあるが、らんまも心の中では時折秘かな欲望が芽生えることも多い。街の人気者でもあり、気さくな性格の持ち主。達也とは深い信頼関係を築いており、支え合い、助け合っている。
槍や鞭といった武器を巧みに操り、蹴りなどの近接攻撃にも長けている。無差別格闘早乙女流の拳法に加え、達也から受けた魔法を拳に宿した技も見事に使いこなす。


 

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オレは試練の塔で、らんまの男としての自我を封印し、レスランドの神ロプトに報告したんだけど、まだ魔皇軍の動きは見えないらしい。

 

そして、魔法のTバックに続いて、ロプトから、魔法のブラジャーももらった。

これも、Tバックと同様に着用すると、らんまのすばやさを大幅にあげるものだそうだ。

 

ウェスティリアの自宅に帰る途中、久しぶりに近所の少年クレオに出会った。彼はいつも元気で、イタズラ好きな笑顔が印象的だ。

 

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「おっ、達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん、お帰りなさい!久しぶりだね!どこに行ってたの?」

 

「ああ、ちょっと遠くの街に用事があってね。でも、もう戻ってきたから、安心してくれ。」

 

らんまもクレオに声をかけた。

 

「クレオ、元気そうで何よりだな。お前も、ちゃんと学校とか行ってるのか?」

 

「もちろんだよ!宿題もちゃんとやってるし、達也兄ちゃんたちがいない間も、ちゃんと自分でやってるんだからね!」

 

オレたちはクレオの成長を喜んで、彼にエールを送った。

 

「よく頑張ってるじゃないか。これからもその調子で頑張ってくれよ。」

 

「うん、ありがとう!達也兄ちゃんもらんま姉ちゃんも、これからもよろしくね!」

 

そんな会話を交わしながら、オレとらんまはウェスティリアの自宅へと戻っていった。クレオとの再会に、心が温かくなり、久しぶりに自宅で過ごす時間が、ますます楽しみになった。

 

家に戻ってから、オレとらんまはリビングでくつろいでいた。だけど、心のどこかで魔皇軍に対する警戒心は消えなかった。

 

「らんま、魔皇軍に対して、どうしたらいいと思う?ウェスティリアに待機して様子を見るか、それとも各地をパトロールして情報を集めるか…」

 

らんまはしばらく考え込んでから、男口調で答えた。

 

「うーん、オレも悩んでるんだよな。ウェスティリアにいると、もし何かあったときにすぐに対応できるけど、他の地域で魔皇軍の動きがあったら分からないし…」

 

オレはうなずいて、自分の意見を述べた。

 

「確かにそうだよね。でも、ウェスティリアだけじゃなくて、他の地域にも危険が及ばないように、何か対策を考えないといけない気がする。」

 

らんまも同意してくれた。

 

「オレもそう思う。だけど、仲間はいないし、この話をすると各地が軍備を強化し始めて、また、四カ国同士に争いが起きるかもしれないから、秘密にしないといけないんだよな。」

 

オレは考え込んで、提案を出した。

 

「じゃあ、こうしよう。オレたち二人で、交代でウェスティリアと他の地域をパトロールしよう。そして、定期的に情報交換をして、魔皇軍の動きが分かったら、すぐに動けるようにしよう。」

 

らんまはオレの提案に賛成できないようだった。

 

「うーん、達也と離れるのは、ちと寂しいっていうか、なにか別の方法はないか?」

 

オレたちはウェスティリアで待機しながら、二人が離れることなく魔皇軍の動きに目を光らせる方法を考えた。そして、情報屋を雇うことにした。

 

「じゃあ、情報屋を雇って、魔物たちに何か動きがないかをチェックしてもらおう。もし、活発化したらすぐに教えてもらえるようにしておこう。」

 

らんまもオレの意見に賛成してくれた。

 

「いいね、それならオレたちも安心してウェスティリアにいられる。情報屋に頼むときは、信頼できる人を選ばないといけないけどな。」

 

オレは頷いて、らんまに同意した。

 

「そうだね。信頼できる情報屋を見つけるのが大切だ。それに、その情報屋にも秘密にしてもらわないといけないから、選ぶのには慎重にならないとね。」

 

オレたちは信頼できる情報屋を明日から探し出すことにして、眠りについた。

 

◆◇◆◇

 

翌朝、起きたオレは、路地裏のベランダに昨夜から干しておいた洗濯物を取り込んでいた。朝日が差し込み、静かな街並みが緑豊かな景色を描いていた。

 

「えっ……?」

 

しかし、そこに干したはずのらんまの下着がないことに気づいた。らんまの魔法のTバックとブラジャーは副作用があるものの、らんまが着用することで、すばやさを大幅にあげる装備品だ。とても貴重なものなのだ。

 

──たしかに、ここに干しておいたはずなのに……。これはまずい。盗まれたか?

 

 

慌ててオレはベランダから家の中に入り、タンスの中や装備品らをしまっている布袋の中を探した。しかし、タンスの中にも、持ち歩いてた布の袋の中にもなかった。

 

オレは騒ぎながら寝室へ行き、まだ寝ているらんまを叩き起こして事態を説明した。

 

 

 

「おい、らんま!大変だ、魔法のTバックとブラジャーがなくなってるんだけど!」

 

 

 

「えっ、なに? まだ寝てるんだから静かにしてくれよ…」とらんまは眠そうな顔で言った。

 

 

 

寝ぼけながらベッドの上で起きるらんま。

 

そこでオレは思いついたように両手をぽんっと重ねた

 

「なんだよ、らんま。そんなにあの下着、気に入ってたのかよ。こっそり着用しちゃっているのか?ここか?ここか?」

 

オレはパジャマ姿のらんまの胸元にすりすりと頬ずりをして確かめた。

 

「ここか?ここか?」

 

──すりすり、すりすり。

 

「おいらんま、ここに魔法のブラジャーがあるんだろ?ちょっと確かめさせてくれ。」

 

──すりすり、すりすり。

 

「らんま、そんなにその下着がお気に入りなの?こっそり着けてるのか?ここにあるのか?」

 

──すりすり、すりすり。

 

「ったく、らんま、水くさいぞ、一言言ってくれればいいのに」

 

──すりすり、すりすり。

 

「大丈夫、らんまの女装趣味は二人だけの秘密にしておくからさ♪」

 

──すりすり、すりすり。

 

何度、すりすりしても、そこに魔法のブラジャーはなかった。

なぜなら、頬をすりすりと擦った感触は下着の具合ではなく、らんまの胸の柔らかさがオレの頰に伝わってくるからだ。

 

つまり、らんまはノーブラだっていうこと。

 

「ノーブラだったか。すまない、らんま。ちょっと俺、勘違いしてたみたいだ。」

 

その瞬間、オレはらんまの柔らかい感触に気づいた。その温かさと、肌の質感がオレの頬に伝わってくる。つまり、それは残念ながら、そこに魔法のブラジャーはないということだ。らんまはノーブラだった。

 

しかし、ぴしっと怒りがこみ上げたらんまは、オレにアッパーパンチをかまし、ドガシャーンと吹っ飛ばした。

 

「達也、何やってんだ!こんな朝早くに!」

 

「だって、魔法の下着がないんだよ! だから、らんまが着用しているかと思って」

 

「アホ。わざわざ、着用してるわけないだろ。ほれ」

 

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それから、二人でくまなく家の中を探したが、魔法のTバックは見つからなかった。家具を動かしたり、押し入れを漁ったり、まさに石の下も返す勢いで捜索を続けた。まさか、下着泥棒に盗まれたかと考えはじめる二人。オレは路地裏という場所に干しておいたのが悪かったと謝った。

 

「ごめん、らんま。こういう場所に干しておくんじゃなかったよ。」

 

しかし、らんまは「はやく見つけださないと」と言う。

 

「達也、くよくよしてる暇はない。早く見つけださないと、大変なことになるぞ。」

 

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「そうだよね。じゃあ、どうしようか? まずは近所を調べるか?」

 

「うん、それがいい。近所の人たちに聞いてみたり、不審な動きがなかったか探ってみよう。」

 

こうして、達也とらんまの下着泥棒探しが始まった。二人は近所を歩き回り、ご近所さんたちに声をかけた。

 

「おばあちゃん、昨日の夜、なにか怪しい人を見かけた?」

 

「いいえ、達也ちゃん。私は何も見てないわよ。でも、こんなことが起こるなんてね…」

 

次に、昨日会ったクレオにも話を聞いてみることにした。

 

「クレオ、昨日の夜、この辺りで変な人とか見かけなかった?」

 

「うーん、僕は見てないけど、僕の友達が変な影を見たって言ってたよ。」

 

「変な影か……うーん。ありがとうな。なにかわかったら、また教えてくれ」

 

そんな話を聞いて、オレたちはさらに調査を進めた。路地裏や公園、ウェスティリアの街を回り、昨日の夜の様子を探っていった。街の景色は、緑が多く、活気に満ちていた。子供たちの声や鳥のさえずりが、風に乗って聞こえてくる。

 

「まったく見つからないな……、いったい、どうやって探せばいいんだ」

 

こんなとき、刑事ドラマでも思い出してみた。

 

犯人は現場にまた現れる。

 

「よし、らんま、囮だ! 今夜も下着を干してみようぜ。それを徹夜で見張るんだ」



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8-2.犯人を捕まえろ

 

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オレとらんまは、徹夜で暗い部屋から路地裏に干した下着を見張り始めた。部屋の中は、ろうそくの揺らめく炎がわずかな明かりを提供していた。オレたちは緊張感に包まれながら、小声で話をしながら時間を過ごしていた。

 

「らんま、何でこんなことになっちゃったんだろうな…」

 

「まあな、オレもこんなことになるとは思わなかったぜ。」

 

「でも、あの魔法の下着セットは、本当に大切なんだよな?」

 

「ああ、そうだ。それがないと、戦いにならないほどすばやさが落ちちまうからな。」

 

時が過ぎ、夜が更けるにつれ、オレたちの目は徐々に重くなっていった。しかし、その瞬間、オレは何か動く影を感じた。

 

「らんま、見て!あそこに何か動いてるぞ!」

 

オレは指をさしながら叫んだ。

 

「何だって?!」

 

らんまはすぐに目を覚まし、オレの指さす方向を見た。

 

オレたちはすぐに部屋を飛び出し、その小さな影を追いかけ始めた。息を切らしながら、路地を抜け、隅々まで追い詰めていった。

 

「達也、絶対に逃がすな! なんとしてでも、とっつかまえるんだ」

 

【挿絵表示】

 

小さな影を追いかけるも、この狭い路地裏に詳しいようで、なかなか捕まらなかったがオレとらんまは挟み撃ちした。

 

そして、とうとう犯人を見つけた。なんと、それはクレオだった!

 

「クレオ!何でお前がこんなことを…」

 

オレは驚きと怒りで声を震わせた。

 

クレオは怯えた顔をして、言葉を詰まらせながら答えた。オレに視線も合わせずに泣いている。

 

「ご、ごめんなさい…達也兄ちゃん。ただ、らんま姉ちゃんの下着だと思ったら、欲しくなっちゃって……本当にごめんなさい!」

 

オレとらんまは怒りと安堵が入り交じった気持ちで、クレオを見つめた。これで、魔法のTバックを取り戻すことができると思い、少しほっとした。

クレオは、魔法のTバックとブラジャーも持っていた。

オレたちは夜遅くだが、一度、クレオをオレたちの家に連れていくことにした。

 

きちんと、事情を聞き出さなければならない。

 

◆◇◆◇

 

オレたちはクレオを家に連れて帰り、リビングのソファに座らせた。クレオは顔を赤らめ、恥ずかしそうに頭を下げていた。オレとらんまは、決してクレオをいじめたいわけでも問い詰めたいわけでもなかった。むしろ、変なやつに盗られずに犯人がクレオで良かったと思っていたくらいだ。

 

【挿絵表示】

 

クレオは達也とだけで話したいと言い始める。オレはらんまに一瞥を投げ、らんまはわかったよという顔でうなずいた。

 

「らんま、ちょっと上の部屋で待っててくれる?」

 

オレが頼むと、らんまは了承し、二人きりになるために部屋を出ていった。

 

クレオは深呼吸をして、勇気を振り絞って話し始めた。

 

「達也兄ちゃん、実はね…オイラ、母親がいなくて、いつも誰かに甘えたいって思ってたんだ。だから、らんま姉ちゃんに出会ったとき、すごく憧れちゃったの。」

 

オレは静かに聞いていたが、驚きを隠せなかった。

 

「それで、らんま姉ちゃんの胸がすごく大きくて、どうしても触ってみたくて…吸ったり、頬ずりしたりしたいって思っちゃったの。」

 

クレオは目を潤ませながら言った。

 

オレはクレオの気持ちを理解し始めた。彼はただ、母親の愛情を求めていたのだ。そして、らんまがその役割を無意識に担っていた。オレは、クレオの気持ちを受け止めることにした。

 

「クレオ、そんなこと言わなくてもいいよ。オレもらんまも、お前のことを大事に思ってる。だから、これからも一緒にいてくれるだけで十分だよ。」

 

クレオは涙を流しながら、頷いた。

 

「ありがとう、達也兄ちゃん。これからも、よろしくお願いします。」

 

彼の声は、感謝と安堵に満ちていた。

 

「んじゃ、話はこれで終わりだ。もうしないって約束できるか? それに、もう夜も遅い、送っていってあげるし、父ちゃんにもなにも言わないから、家に帰ろう」

 

しかし、クレオは、まだ、なにか言いたそうだった。

 

「……クレオ、まだ、言いたいことあるなら、なんでも言ってくれ」

 

「あの……その……あの、言いにくいんだけど……」

 

「……?」

 

「らんま姉ちゃんのおっぱい吸ってみたい! 達也兄ちゃん、オイラの願いを叶えてよ」

 

【挿絵表示】

 

オレはクレオの突然のお願いに驚いた。彼は真剣な顔で、その願いを叶えてほしいと言っていた。オレはどう対応すべきか悩んだが、彼の気持ちを理解しようとした。

 

「ひとまず、らんまに聞いてみないと……」

 

そもそも、このお願いに対してどう対処すべきかを決めるのは、実際にオレの役割なのだろうか?と悩んでいると、らんまが部屋に入ってきた。

 

「今の話、聞かせてもらったぜ?」

 

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8-3♥.おっぱい吸い競争

〜これまでのあらすじ〜
試練の塔での試練を終え、ウェスティリアの街に戻ってきたらんまと達也。しかし、らんまのすばやさを大幅にあげる装備品『魔法のブラジャーとTバック』が盗まれてしまい、二人は近所を探索し、犯人がクレオであることを突き止めた。クレオを家に連れて帰り、話を聞き出すと、彼はらんまのおっぱいを吸ってみたいと懇願しはじめたのだった。



「今の話、聞かせてもらったぜ?」

 

【挿絵表示】

 

 

らんまはニヤリと笑みを浮かべて、こちらに近づいてきた。

 

「らんま姉ちゃん!」

 

クレオはらんまの顔を見るなり、お願いをしはじめた。

 

「頼むよぉー、もう、下着泥棒なんてしないし、勉強だって頑張るし、父ちゃんの仕事の手伝いも頑張るからさぁ、らんま姉ちゃんのおっぱい、ちょっとでいいから、オイラに吸わせてくれよ。頼むよ!な?な?な?」

 

らんまは、呆れたようにため息をつくと、口を開いた。

 

「クレオ、おまえなあ……。まったく、仕方ねぇな。おい、達也、どうする?」

 

「えっ……?どうするも、なにも……ってオレが決めるのか?」

 

ここでオレがOKを出したら、らんまはクレオにおっぱいを吸わせるのか? というか、そんなこと、オレがOKしていないのか?

 

悩んでいながらも、もはや、クレオはらんまとオレに向かって、ギュっと目を閉じ、神頼みのように手を合わせ懇願しはじめていた。

 

「ホント頼むよ! オイラ、どうしても、らんま姉ちゃんの大きいおっぱい吸ったり触ってみたりしたいんだよ」

 

その言葉を聞いた瞬間、らんまは顔を真っ赤にしていた。らんまのことだ。懇願されると、根負けしてしまう。

 

「うぅ……ごめんなさい。もう二度とこんなことはしません。約束します。だから、どうか、オイラに吸わせてください!お願いします!ちょっとだけでいいから!」

 

この状況に困惑しながらも、オレは決意を固めた。

 

「よし……わかった! クレオ。オレと一緒にらんまのおっぱいを吸おう!」

 

そうだ。乳首は二つある。なら、オレと一緒に片乳ずつ吸おう。

 

「やったぁ!」

 

「ちょっ、ちょっと待て! なんでそうなった!? なに勝手に話を進めてるんだ?」

 

「大丈夫だよ。らんま、安心しろ。ちゃんと、二人同時に吸えるよう、横から吸うから。」

 

「そういう問題じゃねーだろ。なに言ってるかわかってるのか? なにが悲しくて、クレオと一緒なんだよ。」

 

「そうか……嫌なのか。それなら、仕方ないな。」

 

オレは残念そうに肩を落とした。すると、クレオはらんまのタンクトップを掴んで、必死にお願いしていた。もう、これは止まらなそうだ。一方のオレも、らんまの乳をクレオと一緒に吸ってみたくなってきた。

 

「らんま姉ちゃん、お願いだよ。オイラ、どうしても、らんま姉ちゃんのおっぱい吸いたいんだよ。」

 

考えこむらんま。そして、ついに決心がついたようだった。

 

「ああ、くそ、わかったよ。好きにしやがれ。ただし、達也も一緒にな。それでいいな?」

 

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「うん、ありがとう。らんま姉ちゃん。」

 

「おい、達也もいいな?」

 

「もちろんさ。さあ、早く行こう。らんま。さあさあ、ほら、クレオも行くぞ。」

 

らんまの気が変わらないうちに、さっさっと部屋を移動した。

こうして、三人でベッドがある寝室へ行くことになった。部屋に入り、寝室のドアを閉めた。

なんてことない、ベッドだけがある部屋だ。らんまとセックスするだけの部屋。枕元にはオレが普段、読んでいる人体のツボ押しの秘伝書があるくらいで、なにも変わったものはない。

 

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「ここが達也兄ちゃんとらんま姉ちゃんの寝室……。ここで毎晩、二人はエッチなことしてるの?」

 

「まぁ、そうだな……」

 

たしかに、毎晩、このベッドでらんまと激しく愛し合っている。この寝室に他の人を入れるのは初めてだ。

 

「へへっ、なんだか緊張してきた……。じゃあ、それじゃ、さっそく吸わせておくれよ」

 

「わかったよ……んじゃ……」

 

らんまは、ため息をついて覚悟を決めると、ゆっくりとタンクトップを脱ぎ始めた。やがてそのタンクトップが脱ぎ終わると、らんまの豊かな胸が姿を現した。

 

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「うわぁ、らんま姉のおっぱい、すげえーーー!見てるだけでオイラ、チンチンがムズムズしてエッチな気持ちになってきちゃうよ」

 

クレオの瞳は、まるで吸い込まれるように見開かれた。彼の視線は、豊かならんまの胸に釘付けになり、その美しい曲線と形に目を奪われていた。

 

 

「うるせえな。ジロジロ見るなよ。恥ずかしいだろ。」

 

「いやいや、とても素晴らしいよ。すごい、すごい!」

 

興奮するクレオを見てると、こっちまでドキドキしてくる。

ふむ。どうやら、らんまのおっぱいは、クレオの心を鷲づかみにしたようだ。

らんまも照れてるようだが、まんざらでもない様子だ。

 

「さあ、始めよう」

 

オレはリーダーのような気持ちで、らんまの胸に顔を近づけた。その勢いで、クレオも一緒にオレの後についてきた。オレは彼を励ましながら、らんまの胸に顔を寄せていく。

 

緊張と期待に満ちたオレたちの顔が、次第にらんまのおっぱいに近づいていった。

 

「なんだか、こっちの方が緊張しちまうぜ……」

 

らんまがつぶやいた。

 

初めて、オレ以外の誰かと一緒にらんまの胸を吸う。まさに3P状態だ。さすがに、緊張しないわけがない。

 

だけど、ここまで来たら、もうやるしかない。

 

オレはらんまの右の胸に口を近づけ、まずは、乳首を舌で舐めてみた。らんまの乳首は、ツンと尖っていて、少し硬かったが、すぐに柔らかくなった。乳輪をなぞるように、ゆっくりと円を描くように、胸を揉んでいく。今度は、唇をすぼめ、軽く甘噛みした後に口に咥えた。

 

──んちゅぱっ。

 

咥えた後、口の中でらんまの乳首を舌で転がす。

らんまの乳首の感触と、匂いが心地良い。

 

 

横目で見ると、クレオの方も、らんまの左の胸に吸い付いていた。オレの真似をしてるのか、最初は、恐るおそる、チロっとだけ、らんまの胸を吸い始めたが、次第に大胆になり、チュウチュウと音を立てて吸いはじめた。

 

らんまもかなり感じているみたいで、荒い息を吐いた。

 

「あっ、んぅ……はぁ……。な、なかなか上手じゃないか。ちょっと上手かもな。」

 

「ほんとか? やった! 嬉しいなぁ。」

 

「ほれ、遠慮するな。せっかくだし、もっと好きにしちゃっていいからな?」

 

「う、うん……」

 

そう言うと、クレオはらんまの乳にしゃぶりつき、激しく音をたてて、らんまの乳房にキスをした。

 

──んちゅう、ちゅぱちゅぱ、ちゅちゅう、んちゅ、ちゅう、ちゅぷ、ちゅぱ、んちゅ

 

「ああん、そんなにがっつくなって。」

 

「だって、らんま姉ちゃんのおっぱいがこんなに美味しいなんて思わなかったもん。」

 

「まったく、しょうがねぇ、ドスケベなガキだぜ。でも、まあいいや。ほら、好きなだけ吸っちまえよ。」

 

らんまも満更ではないようだ。オレもクレオに負けじと吸う。この変態なシチュエーションに興奮してきた。そもそも、横で一緒に吸っているのが大人の男じゃなくてクレオだからこそ、なんだか、安心もできる。

 

──ちゅぱ、んちゅ、ちゅう、ちゅちゅう、んちゅう、ちゅぷ、ちゅぱちゅぱ、んちゅ

 

──ちゅぷ、んちゅ、ちゅちゅう、ちゅぱちゅぱ、ちゅう、んちゅう、ちゅぱ、んちゅ

 

オレとクレオに乳を吸われるらんま。なんとも、不思議な光景だった。

 

らんまの頰も赤く染まり、息も荒くなってきた。感じ始めているのかもしれない。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、クレオも達也も上手……もっといっぱい吸ってくれ」

 

【挿絵表示】

 

らんまは自分から、オレとクレオの頭をがばっと大胆に抱え込み、遠慮するなというように誘導した。

 

「よし、んじゃ、クレオ。オレとどっちがらんまのことを気持ちよくできるか勝負だ!」

 

「望むところだ!!オイラ、負けないよ」

 

オレたちは競うようにして、らんまの乳を吸いはじめた。らんまの胸は唾液でべちょべちょになっていた。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……んはぁ、あぁ、はぁあん、んあぁは」

 

らんまの呼吸は次第に乱れ始め、目を閉じて、快楽に身を任せているようだ。

 

──ちゅぱちゅぱ、んちゅ、ちゅちゅう、ちゅぷ、ちゅう、んちゅう、んちゅ、ちゅぱ

 

──んちゅう、ちゅちゅう、ちゅぷ、ちゅぱちゅぱ、ちゅう、んちゅ、ちゅぱ、んちゅ

 

そして、らんまの乳首が勃起しているのがわかった。

らんまの乳首がピンと張り詰めているのだ。

間違いない、らんまも快感を感じているようだ。

 

「んあぁ、達也もクレオも二人とも激しい……あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……んふぁあっんっっ!」

 

オレとクレオは同時にらんまの乳首を吸い続けた。

 

──ちゅぱちゅぱ、んちう、ちゅぷ、ちゅう、んちゅ、ちゅちゅう、ちゅぷ

──んちゅう、ちゅちゅう、ちゅぷ、ちゅぱちゅぱ、ちゅう、んちゅ、ちゅぱ、んちゅ

 

──ちゅぱちゅぱ、んちゅんちゅ、ちゅちゅう、ちゅぷ、んちゅう、んちゅ、ちゅぱ

──んちゅう、ちゅちちゅぱ、ちゅう、んち、んちゅう、ちゅ、ちゅぱ、んちゅ

 

オレとクレオに両方の胸を同時に吸われたらんま。

 

オレとクレオはらんまの胸に顔を埋め、それぞれ、左右の乳房に吸い付いていた。オレたちの口は、激しくも優しく乳首を覆い、舌の動きで愛撫を続けていた。その動作は同調し、まるで互いに競い合うかのように繊細かつ激しく行われていた。

 

らんまの表情は、驚きと戸惑いが交じり合い、どこか遠くを見つめるような目をしていた。しかし、徐々にその緊張はほぐれ、らんまもオレとクレオの愛情表現に徐々に感応していく様子が伺えた。

 

らんまの乳首も、完全にピンピンに硬くなったことを確認すると、オレは激しく勢いよく吸った。頭を前後に振り、咥えたり、離したりを繰り返す。

 

──ちゅぱん!ちゅぽん、ちゅぱんっ、ちゅぷっ!れろれろろぉお。

 

「ほらほら、クレオ。こんな吸いかたもできるんだぞ?」

 

クレオも見よう見まねでらんまの乳首を咥えたり、離したりを繰り返した。

 

──ちゅぱん!ちゅぱんっ、ちゅぷっ!れろれろろぉお。ちゅぷっれろれろろぉお。

──ちゅちゅぽん、ちゅぽんっ、ちゅぷっ!れろれろろぉおちゅぽんっ、ちゅぷっ!

 

3人の息遣いと吸引音は、徐々に一つのリズムとなり、部屋には淫靡な雰囲気が漂っていた。

 

「もっと激しくいくぞ、クレオ」

 

「あぁ、負けないよ。達也兄ちゃん!」

 

オレとクレオの間に不思議な連帯感が生まれた。らんまのおっぱいを愛する男同士。そこに旦那か常連かの違いはない。オレはさらに強くらんまのおっぱいを揉んだ。

 

むにゅ、むにゅ、むにゅ、むにゅ、 オレの手の中で形を変えるらんまの乳房。

 

「あぁ、らんまのおっぱい、最高っ!大好き、最高!ちゅぷっ!れろれろろぉお。ちゅぷっちゅぷっ!れろれろろぉお。ちゅぷっちゅぷっ!れろれろろぉお。ちゅぷっ!」

 

「らんま姉ちゃん、すっごいおっぱいおおきいぃ、すきぃいれ!ろろぉお。ちゅぷっちゅぷっ!れろれろろぉお。ちゅぷっちゅぷっ!れろれろろぉおおおお。」

 

オレたちは、さらに、欲望のままにらんまの乳首を貪った。

 

コリ、コリ、コリ、コリ、 歯で甘噛するたびに反応を示すらんまの敏感な部分。

 

らんまの口から漏れる甘い吐息がオレの耳をくすぐる。

 

「ひゃあ!? ふわぁ、ダ、ダメぇ~!!」

 

らんまの身体がビクンッと跳ねた。

 

どうやらイッてしまったらしい。

 

らんまの股間からは愛液が溢れ出していた。

 

「らんま、イっちゃったのかよ??」

 

らんまはクレオとオレに吸われながら、イってしまったのだ。

 

「クレオ、喜べ、らんまをイカせたぜ?オレたちのダブル乳吸い競争でさ♪」

 

オレがクレオにハイタッチをすると、クレオはきょとんとした顔で見つめ返してきた。

 

「達也兄ちゃん、イカせたってなに?オイラわからないよ」

「え? あれ? そういえば、クレオには早すぎたかな? ごめん、忘れてくれ。」

「う、うん……」

「らんま、大丈夫?」

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

 

らんまはまだ、余韻に浸っていた。

 

「クレオ、今度は、ひとりで両方のおっぱいを舐めてみるか?」

 

「えっ……?いいの?」

 

「ああ、やってみな」

 

「それじゃ、いくね」

 

──ペロッペロッ、レロォ、チュパァペロッペロッ、レロォ、チュパァ

 

オレとらんまにしたように、らんまの右胸にしゃぶりつくクレオ。

 

「ああん、クレオぉ!そんなに激しくしたら、また、オレぇ、おかしくなっちゃうぅ!」

 

そして、オレは、らんまのトランクスも脱がし、マンコを舐め始めた。

 

──ピチャッピチャッパチョ 、クチュクチュクチヤ、ズプゥグッチュ 、ジュルルル、ゴポッ

 

オレがらんまのクリトリスを舌先で転がすと、らんまは腰を浮かせて喘いだ。

 

「いいぞ、いいぞ。クレオ、二人でらんまのことをもっともっと悦ばせよう」

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

 

らんまはもう、まともに言葉を発することもできなくなっていた。

 

ただただ、オレとクレオにされるがままだ。

 

「らんま姉ちゃん、姉ちゃん……、おいら、おいらぁ!んちゅぱちゅぱ、んちゅ、ちゅちゅう、ちゅぷ、ちゅう、んち」

 

クレオもすごく興奮しながら、夢中でらんまの乳に吸い付いている。ズボンもパンパンでおそらく、勃起しているのだろう。すごくきつそうだ。

 

 

「らんま姉ちゃん、姉ちゃん……、おいら、おいらぁ!んちゅぱちゅぱ、んちゅ、ちゅちゅう、ちゅぷ、ちゅう、んちゅうう」

 

クレオもすごく興奮しながら、夢中でらんまの乳に吸い付いている。ズボンもパンパンでおそらく、勃起しているのだろう。すごくきつそうだ。もちろん、オレも勃起している。シャツとズボン、パンツを脱ぎ、オレも裸となった。

 

「うわ、達也兄ちゃんのチンチン、すげえでけぇ……!!」

 

「クレオもきついだろ?脱いじゃっていいぜ?」

 

「ほんとうに、いいの?」

 

「ああ、早く楽になろうぜ?」

 

「ありがとう!!達也兄ちゃん、大好きだよ」

 

──スルッ、ズルリ、ボロン クレオは嬉々として全裸になった。やはり、勃起している。

 

「クレオのちんこ、かわいいなぁ。皮被りじゃん」

 

「だって、まだ、剥けないんだもん……。達也兄ちゃんみたいに、大人になれば、剥けるのかなぁ?」

 

「あはは、そりゃ無理かもな。でも、そのうち、きっと、むくようになるさ。みんな最初そうだよ」

 

「よし、オレが手伝ってやるよ。ほれ、こうやって、こうして、こうすれば、少しは、痛くないはずだ」と言って、らんまがクレオのチンコをしゃぶりはじめだした。サービスしすぎかと思ったが、らんまがしたいなら、もう止められない。

 

「ああっ、らんま姉ちゃぁぁぁぁぁぁん、変な感じするぅう、オイラ変な感じするよぉお」

 

「ふへへ、ひもひっへ、へへへへへへ」

 

らんまは、さらに激しくクレオを責め立てる。──じゅるっ、くぽっくっぽ、ぐっぷ、ぬちぃ、 らんまの口の中で、大きくなっていくクレオのモノ。

 

そろそろいいか。

 

らんまも限界だしな。

 

オレも我慢の限界だった。仰向けのらんまの股の間にペニスをスライドさせていく。

 

「らんま、らんまの中に入りたい」

 

「ちょっと、達也、クレオがいるのに……!」



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8-4♥.精通はらんま

オレが挿入すると、らんまの中がヒクつき、オレを締め付けてきた。興奮するらんまは、まだ、クレオのチンポに吸い付いている。

 

【挿絵表示】

 

「ほら、クレオ!これが大人のセックスってやつだ。オレとらんまはこうやって毎晩愛し合っているんだ!よく見ろ!」

 

そう言ってオレは腰を振り出した。

 

──パンッ、パンッ、パンッ、パンッ、パンッ、パン!!

 

オレが激しく腰を打ち付ける度に、らんまのおっぱいが揺れた。

 

──ぶるん、ぶるん、ぶるん、ぶるん

 

その光景を見て、クレオは目を輝かせていた。

 

「このエッチな身体、可愛い顔をこうやって、いっぱい突いて、気持ち良くしてあげるんだよ。わかったか?クレオ?」

 

「うん、分かった。達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん、すごい、こんなの初めて見た。オイラも、達也兄ちゃんのように、なりたい。だから、もっと、見せて、教えて……!」

 

そして、オレとらんまはクレオという一人のギャラリーの前でセックス ショーをはじめた。

 

「達也、ダメェ、もう、イっちゃう……!お願い、中に出して……!達也のせーえき、オレんなかにちょうだい……!んんっ、イクゥウウッ!!!」

 

「まだまだ、らんま。夜は長い、もっともっと楽しもうぜ?」

 

「達也の意地悪ぅ、あっっ、ああッ! あっあっ、あっッ、ああっ! あッあッあアァアアアッ!!もっとして、離れないでくれぇえー。」

 

「当たり前だろ?オレたちは夫婦なんだからな。らんまが嫌がっても絶対に離れないさ。らんまこそ、覚悟しろよ?」

 

「嬉しい。達也、らんま幸せだよ。らんま、達也のお嫁さんになれて本当に良かった。これからも、よろしくね」

 

時折、見せるらんまの女らしい一面。これも試練の塔での自我の封印の産物だろうか。

 

「こちらこそ、らんま。好きだぞ」

 

「らんまも、達也が大好き」

 

らんまがキスを求めてくる。

 

「ちゅぱ、くっちゅ、ぷはぁ、らんま……」

 

「達也、好き好き好き好き好き好き好き好き好き!」

 

横でクレオがガン見しながら、オレたちはいつものように愛し合った。いや、いつも以上に激しく愛し合った。らんまはオレの嫁だ。誰にも渡さない。

 

「らんま、らんま、らんまぁああ!!オレも、お前を愛してる。らんま、らんまぁぁあ!!!」

 

「達也、達也、達也、達也、達也ぁああんん!!!」

 

らんまの胸を揉みながら、さらに奥深くまで突き上げる。

 

らんまの喘ぎ声を聞き、さらに激しくなる。

 

「オイラも、もっともっと、らんま姉ちゃんに気持ちよくなってもらいたい!手伝う!」

 

クレオもぶるんぶるんと揺れていたらんまの乳を掴み、夢中でしゃぶりはじめた。

 

──んちゅう、ちゅちゅう、ちゅぷ、ちゅぱちゅぱ、ちゅう、んちゅ、ちゅぱ、んちゅ、ちゅ、ちゅ、れろぉおおお

 

「あっ!だめぇええ!そこは……!くぅううう、はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…!」

 

「らんま姉ちゃんのおっぱい、甘くておいしい。おっきいし、柔らかくて、すごく良い匂いがする」

 

「あぁぁっ!!はぁぁっっ!!ク、クレオォオ、た、たつやぁあ、、 だ、ダメ!、おうダメ、また、い、ぃぃっ、くっっぅぅっ……!」

 

──びくっ! ──────

 

またもや、ドスケベらんまは、ドスケベ昇天してしまったようだ。

 

「らんま、胸を吸われて、感じちゃったみたいだな。らんまのここ、凄いな。大洪水だ。もう、シーツに大きな染みができてるぞ?」

 

「んあぁ、恥ずかしいよ……ったくぅ……二人ともドスケベなんだから」

 

「んふふふ、3人ともだろ?クレオ、もっともっと、らんまのことをいっぱいいっぱい気持ちよくさせちゃおうぜ」

 

「うん、分かった。オイラ頑張る。らんま姉ちゃん、気持ちいいこといっぱいしようね」

 

そして、オレはクレオを仰向けに寝かせ、らんまをその上に四つん這いにさせた。ちょうど、らんまの乳がクレオの顔面の前にある。

 

「こ、これで、なにするの?」

 

オレは後ろから、らんまのマンコにチンポを突き刺した。今日のらんまは一段と興奮しているせいか、もう、膣内はヌルヌルのヌメヌメですんなり入る。

 

「ひゃあうっ!?きゅ、急にっ、おまんこにおちんちん入れられちゃった……!」

 

オレがらんまをバックで突き進めるたびに、クレオの顔面の上で、豪快にらんまの乳がぶるんぶるん、ぶるん!っと揺れた。

 

「おっぱいだぁ……すげーやべぇ、これ最高すぎる。らんまのオッパイってほんとすごいんだな……。」

 

「おほぉぉぉっ、はぁぁぁっ、おほっ、お、奥までくるっ、すごっ、いいっ、もっと突いて、達也ぁぁ、あん、あ、あ、あ、あっ!」

 

ぶるん、ぶるん!ぶるん、ぶるん!ぶるん、ぶるん!ぶるん、ぶるん!ぶるん、ぶるん!ぶるん、ぶるん!ぶるん、ぶるん!

 

卑猥に揺れつづけるらんまの垂乳。それをクレオが掴み、揉みしだしていった。

 

「あぁ、すごいよ……!らんま姉ちゃん、まるで牛みたいだ。オイラ、こないだ、レスランドに父ちゃんと牛の乳搾り行ったんだよ」

 

「らめぇえ!乳首つまんじゃらめぇ!!クレオの指が、んぁああ!おっぱいに食い込んじゃうのぉおお!」

 

「らんま姉ちゃんのおっきなおっぱい、すごい、すごい!ぶるんっ、ぶるんっすごいい!」

 

「あぁあ、らめぇえ、クレオにお、おっぱい、はぁぁっ、はぁっ、ああっ、はぁっ、ああっ、あぁっ、あぁっ、あぁっ、あぁっ、あぁっ、ああっ、ああっ、ああっ、あぁ!」

 

そして、オレは後ろかららんまを突きながら、らんまの背中周りにあるツボに指を触れさせた。

 

その背中をさするオレの手にらんまも気づいたようで、焦り始めた。枕元の愛読書・人体のツボ押しの秘伝書が光る。

 

「ちょっ!たつやっ!ちょっと待てっ!おまえまさかっ!」

 

「さすがらんまだな。気づかれたようだな。母乳促進のツボダ。こうやって、優しく、ゆっくり撫でるようにすると、らんまも気持ちよくなって母乳がでちまうぞ」

 

「や、やばいっ!それダメだって……!」

 

「え?母乳、オイラ、飲みたい!らんま姉ちゃんの母乳飲みたい!!飲みたい!」

 

「や、やめてよ、クレオったら……そんなこと言っちゃダメだよ。」

 

「じゃあ、らんま。お前も俺達に協力するんだ。じゃないと、クレオに飲ませられないぞ?」

 

「わ、わかったよ……」

 

そう言って、オレはらんまのおっぱいを下から持ち上げ、親指で乳首を転がすようにしながら刺激を与えた。

 

「はぅん……達也にこんなことされちゃったら、オレ、感じてきちゃうぅん。そ、そこ、だめっ……くすぐったいのにぃ、なんか変な気分になっちゃうよぉ……んんっ!!」

 

「んふふふ、へへへ。ほれ、どうだ?」

 

コリコリ、クニクニ、ムニムニ……

 

「あふぁぁぁっ!きもちいいっ……!おっぱい弄られるのきもひいいっ……! はぁぁっ、はぁぁっ、はぁぁっ、はぁぁっ、はぁぁっ、はぁぁっ、はぁぁっ、はぁぁっ、はぁぁっ、はぁぁっ、はぁぁっ」

 

【挿絵表示】

 

らんまは胸を責められて、息遣いも荒くなっている。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」

 

らんまの吐息もどんどん激しくなっていった。

 

「らんま姉ちゃん、おっぱいきもひいいの?オイラにも触らせてよ」

 

「あっっ、ああッ! あっあっ、あっッ、ああっ! あッあッあアァアアアッ!!ムズムズしてきやがるぅう」

 

「じゃあ、らんま姉ちゃんのミルク飲む!オイラ、飲んでみたい!」

 

らんまがクレオにおっぱいを差し出す。

 

「えーっと、まず、先っぽを吸うんだよね。それから、舐める。よし、やるぜ。ちゅぱっ、ぺろっ、ぴちゃっ、ちゅうううううううううっ!!!!」

 

「はぁぁっ、クレオにおっぱい吸われてるぅっ!オレ、恥ずかしいよぉっ!」

 

「らんまのおっぱいおいしいっ!」

 

「あんっ、やんっ、そんなに強くしちゃらめぇっ!あぁぁぁぁぁっ!」

 

らんまの身体が激しく震えた。

 

「あ、あれっ、おっぱいから白いのが出てきたよ!」

 

「えっ!? オレの乳首から母乳が出ちゃってるのか?」

 

「うん。オイラ、ママじゃないのに母乳が出るなんて知らなかった! それにしても、らんま姉ちゃんのおっぱい、美味しいね。もっと欲しいな」

 

そう言うと、クレオは再びらんまのおっぱいに吸い付いた。

 

「あはははははは。やめてくれぇ!クレオに飲まれてるぅ!」

 

「クレオ、『らんまのやめてくれ』は、もっとしてだから、遠慮するなよ」

 

「そうなの? じゃあ、もう一回。」

 

「あうっ、やめてくれっ、これ以上されたらおかしくなっちまうよ」

 

「らんま姉ちゃんのおっぱいちゅーちゅーしたい!オイラ、らんま姉ちゃんのおっぱい大好き!」

 

ちゅーちゅー!ちゅーちゅー!ちゅーちゅー!ちゅーちゅー!

 

そう言いながら、クレオはらんまのおっぱいを吸い続けた。

 

一方、オレはらんまの腰に手を回し、らんまを激しくピストン運動で後ろから犯していた。

 

パンッ、パコッ、パンッ、バコッ、パコパコ、パコパコッ!

 

「あっ、はんっ、あんっ、んんっ、んんんっ! オレもうダメぇ! イキまくりで頭がおかしくなりそうだよぉ! あぁんっ! はぁんっ! オレのまんこ壊れちまいそうだよ」

 

「ほらほら、もっとクレオにおっぱいミルクいっぱい飲んでくださいってお願いしてみろ。らんま」

 

「やぁんっ! 恥ずかしくて言えないよぉっ! んんっ! はぁっ! あぁぁっ!」

 

「ほら、言えよ」

 

「ひゃぅんっ! 分かったからぁっ! お、おっぱい……オレのおっぱいを……あぁんっ! あぁっ! あぁぁっ! クレオに……クレオに……オレのおっぱいをたくさん飲ませてあげてくださいぃっ!」

 

「オッケー、らんま。約束だぜ。さあ、たっぷりご褒美をやるよ。おら!ドスケベマンコ野郎。」

 

「ああぁっ! 気持ちいいっ! ああっ! あっあっあっ! あっあっあっ!」

 

「らんま姉ちゃん、オイラ、こんなにおっぱいで感じてくれるなんて嬉しい!」

 

「ああっ! クレオにおっぱい吸われる度にビリビリッときちゃうんだもんっ! あっあっあっ! あっあっあっ!」

 

「らんま姉ちゃん、可愛いよ。らんま姉ちゃんのおっぱいミルク、もっと飲みたい!」

 

ちゅぱっ、ちゅぱっ、れろっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ、ぺろっ、ぺろっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ、ぺろっ、ぺろっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ……。

 

らんまの乳首を吸う音だけが部屋中に響き渡る。

 

「やぁっ、やめろよぉっ! そんなにしたら、またイッちゃいそうになるじゃんかよぉっ!」

 

「へへへ、イケば良いじゃねえか。この変態女が」

 

「らんま姉ちゃん、イっちゃいなよ」

 

クレオもイクって意味がわかってきたようだ。

 

「んあぁ、やだよぉ! 恥ずかしいって! でも、でもぉっ! あぁぁっ! イクゥッ!!」

 

らんまは絶頂を迎えた。

 

しかし、オレはまだ満足していない。

 

──まだまだヤリたりねぇ。

 

オレはらんまをベッドに押し倒し、正常位で挿入し、腰を振り続ける。

 

「さてさて、クレオ。らんまのおっぱい吸い競争、二回戦いくぜ?」

 

「うん! 負けないぞー!」

 

オレは腰を振ったまま、らんまの乳に吸い付いた。もう片方の乳はしっかりとクレオが吸い付いている。

 

「やんっ! やめてぇ! おっぱい触らないでぇ! あんっ! やだぁ! おっぱいでイカされたくないよぉ! あぁんっ! あぁんっ! あっあっあっ! あぁんっ! ダメぇっ! イクゥッ!」

「おいおい、まだ勝負は始まったばかりだぜ? 何回イクんだよ。ったく、ドスケベらんまはしょうがないな。はい、ここでクレオに問題です。この3人の中で一番のドスケベは誰でしょーか?」

「そんなの決まってるじゃん、らんま姉ちゃんだよ。だって、さっきから、ずーーっと気持ち良さそうだもん」

 

「大正解……じゃあ、正解したご褒美をあげないとなぁ」

 

オレは再び腰を動かし始めると、らんまは喘ぎ声を上げ始めた。

 

「ああぁぁっ!! らめぇっ! もう許してぇっ! おねがいぃ」

 

らんまの懇願を無視して、オレは腰を振る速度を上げる。

 

らんまの中は熱くうねり、締め付けてくる。そして、らんまの身体もビクビク痙攣し始めた。

 

──そろそろ限界かな? オレはラストスパートをかけるように激しくピストンする。

 

その動きに合わせて、らんまの大きな胸が激しく揺れた。

 

──おおぅ、エロいなぁ。

 

オレはさらに興奮し、腰の動きをさらに速める。

 

すると、らんまは背中を大きく仰け反らせながら絶頂を迎えると同時に潮を吹き出した。

 

同時に中がギュウウッと締まり、精液を搾り取ろうとしてくる。

 

──ぐぬぬ……耐えきれねぇ。

 

オレはそのまま射精してしまった。

 

ドクンドクンと脈打ちながら大量の精液を流し込む。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…はぁ…」

 

らんまは全身を震わせながら、それを受け入れた。

 

らんまの中からチンコを引き抜くと同時にらんまの穴からはゴポッという音を立てて白濁色の液体が流れ出る。

それを見ていたクレオは我慢できなかったのか、自分のモノを取り出して扱いていた。

クレオの小さな手では収まらないほどの大きさのソレを見て、オレは思わず生唾を飲み込んだ。

 

──すげぇ……。これが噂のショタちんぽか……。

 

ショタちんことは、小さな少年の性器を指す言葉である。

 

──うむ、なかなか良いものだな。

 

そんなことを考える間もなく、欲しがりらんまにオレは、まだ、ビンビンのチンポを突き刺した。

 

「あんっ! やぁっ! やぁんっ! やぁっ! やぁっ! あぁんっ! ダメェッ! またイクッ!! イックゥッ!!!」

 

「あぁ、いいぜ。思いっきりイっちまえよ。クレオ、これがエロらんまのイキまくり祭りだぜ、へへへへ」

 

「あぁんっ! やぁっ! あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ!」

 

「ほら、イけよ」

 

「らんま姉ちゃん、イっちゃって!」

 

「あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ!」

 

「ほらほら、どうした? もう限界なのか?」

 

「あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ!」

 

「ほら、もっと楽しめよ。らんま」

 

「らんま姉ちゃん、もっと気持ち良くなって!」

 

「あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ!」

 

「もっと、もっとだ。もっと乱れろよ。らんま。」

 

「らんま姉ちゃん、可愛いよ!」

 

「あぁんっ! やぁんっ! やぁんっ! やぁんっ! やぁんっ!」

 

らんまは、何度も何度も達してる。

 

でも、オレはらんまの体を貪り続けた。

 

らんまも嫌がりながらも、快楽に身を任せている。

 

らんまの喘ぎ声は止まらない。

 

オレもらんまに興奮しながら、腰を激しく振り続けている。

 

らんまの体は痙攣している。

 

それでも構わずにオレは腰を振った。

 

らんまの子宮口を突き上げながら、さらに激しくピストン運動を続ける。

 

パンッ! パァンッ! と肌と肌が激しくぶつかり合う音が響く。

 

らんまのまんこからは愛液や精液が溢れ出し、太ももまで垂れている。

 

「やぁんっ! あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ!」

 

らんまは、ただひたすら喘ぐだけ。

 

オレとクレオはらんまの巨乳にしゃぶりつき、吸い付く。

 

そして、腰を振っている。

 

「やぁんっ! あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ! あぁんっ!」

 

「はぁ、はぁ、はぁ……。んふぅ、はぁはぁはぁ、んちゅっ、はぁはぁは……!」

 

「達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん、なんか、オイラ、チンチンがムズムズしだしちゃっているよ、なんか、すごい変な気分、オシッコでそうな気分に近いかも」

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、達也、もしかして、クレオは射精しそうなんじゃねえのか?精通?」

 

「うん、きっと、そうだ……、クレオ、らんまのおっぱいにチンコをこすりつけてみろ!」

 

「えぇ!?」

 

「いいから、やってみろ。そうすればわかるはずだ」

 

「う、うん、わかったよ」

 

「はぁ、はぁ、ああ、はぁ、はぁ、ああ、はぁ……」

 

「はぁ、はぁ、ああ、はぁ、はぁ……」

 

「あ、あれ?なんだか、らんま姉ちゃんのおっぱい見ていると、チンチンが熱くなってきたよ。おちんちんから何か出ちゃいそうな感じだよ。あっ、出る!」

 

ビュルルルーーッ!ビュッ! ドピュッドピューッ! ビチャッ! クレオのチンポから勢いよく飛び出した精液が、らんまの胸にかかる。

 

【挿絵表示】

 

らんまの乳首にかかった精液は糸を引き、重力に従ってゆっくりと垂れていく。

 

精通を迎えたばかりの少年の精液は濃厚で大量だった。

 

らんまのおっぱいは精液まみれになる。

 

らんまの口からも唾液がこぼれ落ちる。その目は虚ろで、何も見えていないようだ。

 

全身汗だくで、体中、愛液で濡れている。

 

らんまの性器はヒクついている。

 

らんまの膣内はきつく締まっている。

 

オレのペニスはさらに硬くなる。

 

まだまだ、ヤれるぞ。

 

「あぁ、なんか、すっごい気持ちいい……!」

 

大量の精液を放出したクレオはその場で、睡魔に襲われたように眠りこんでしまった。疲れ果てて眠ってしまったのだ。

 

無理もない。

 

オレだって、疲れている。

 

セックスって、こんなに体力を使うものだ。しかも、らんまとのセックス。

 

「らんま、クレオのはじめての精通の相手になった気分はどうだ?」



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8-5♥.達也も告白

「らんま、クレオのはじめての精通の相手になった気分はどうだ?」

 

「……えっ、どうって?」

 

「嬉しいかってことだよ」

 

「えっ……」

 

らんまの顔が赤くなった。

 

照れている。

 

可愛いな。

 

らんま。

 

もっと、恥ずかしがらせてやる。

 

「オレのはじめての精通も、らんまが相手だったんだよ!!」

 

オレはらんまに衝撃の告白をして、その恥ずかしさを遮るように再び腰を振り始めた。

 

パンッ! パァンッ! パンッ! パンッ! パァンッ! パンッ! パンッ! パァンッ! パンッ! パン!

 

「ええぇええーーーっ?!達也もぉお?!」

らんまが驚きの声を上げた。

さっきよりもさらに大きな声。

近所迷惑になるんじゃないかと思うほどだ。

 

パンッ! パァンッ! パンッ! パンッ! パァンッ! パンッ! パンッ! パァンッ! パンッ! パン!

 

──そう、なにを隠そう。オレもはじめて精通したときのオカズはらんまだった。

 

でも、今は、らんまは目の前にいて、好き放題犯すことができる。

らんまをめちゃくちゃにしてやりたい。

 

らんまに溺れたい。

 

らんまを激しく突いて、突いて、突きまくる!らんまをイカせ続ける!!

 

「ああんっ……、達也ぃ……、もう、ダメェ……、また、イッちゃうぅ……!」

 

「ああ……、イけよ……、らんま、一緒に……!」

 

「ああ……、イクゥ……、んふぅ……、ああ……、あああ……、ああああああ……、ああ……、ああああああ……、ああ……、ああ……、ああ……、ああ……、ああ……、ああ……、ああ……、ああ……、あ、ああ……、ああ……、ああ……、ああ……、ああ……、ああ……、ああ……、ああ……、ああ……」

 

「くっ、出るっ!!!出るぞ、らんまぁあ!」

 

【挿絵表示】

 

ドピュッドピューーーーーーーーーーーー!ドピュッドピューーー! ビュルッ!ビューッ!ビュッ!ビュッ! ビュルルルーーッ! ビュッ!ビュッ!ビュッ! ビュルルルーーッ! ビュッ!ビュッ!ビュッ! ビュルルルーーッ!

 

「ああっ、熱いのがいっぱい出てる……。達也のおちんちんで、らんまの中が満たされてるよお。らんまも、達也と一緒にいく、いっちゃう、いっくうーーー!」

 

ビクン、ビクビク、ガクンガクーン らんまは体を痙攣させながら、絶頂に達した。

 

らんまの膣内が激しく収縮し、オレのペニスを締め付ける。

 

オレも、らんまの中に射精した。

 

らんまの膣内に大量に射精してしまった。

 

らんまの膣内の奥深くまで、オレの精液が注ぎ込まれた。らんまの膣内に、何度も何度も精液を注ぎ込む。

 

「はぁは、ぜぇはぁはぁ、ぜぇぜぇあはぁはぁ、、はぁはぁ、ひはぁうんふぁふん……んはぁ」

 

らんまは息が荒くなっている。オレのペニスがらんまの膣から引き抜かれると、らんまの股間からはオレの精液が溢れ出てきた。

 

「はぁはぁ、すげえ出たな。らんま、気持ちよかったぞ」

 

「んはぁはぁ、はぁはぁ、はぁ、はぁ、達也も、すごかったわ。らんまの中で達也のがドクンドクンって脈打ってたもん」

 

「そりゃ、らんまとセックスしてたんだからな。気持ちよくないわけがないだろ」

 

「そっか。そうだよね。らんまも、すごく良かった。達也のがたくさん入って来て、らんまの子宮が達也の精子で満タンになって、らんまの卵子を受精させようと頑張ってたみたい。なんか、そんな感じがする。達也とひとつになれたんだって実感できた。幸せだよ。ありがとうね」

 

「そうか。それなら良かった。これからもずっと一緒だからな。愛しているよ。らんま」

 

オレはらんまにキスをした。

 

らんまも舌を絡ませてきた。

 

オレたちは濃厚な口づけを交わしていた。

 

らんまの唇を離すと、唾液の糸を引いた。

 

らんまは顔を真っ赤にしている。

 

オレはらんまを抱きしめ、耳元に囁いた。

 

「らんま、好きだよ」

 

「う、嬉しいけど、ちょっと恥ずかしいな」

 

「らんま、可愛いよ。今日もドスケベだったな」

 

「もうっ!からかうんじゃねえよ」

 

横を見るとクレオがいびきをかいて寝ている。もう、外は朝日が昇っていた。

 

◆◇◆◇

 

少しの仮眠の後、オレは目を覚ました。昨日の出来事が夢のように感じたが、隣でクレオが寝ている姿を見て、現実だと実感した。彼が昨日の夜、泣きながら話してくれたことが頭の中を駆け巡り、オレは彼を大切にしようと心に決めた。

 

オレはそっとクレオを起こし、彼の家まで送ることにした。彼は目をこすりながら起き、まだ寝ぼけた顔で微笑んだ。

 

「おはよう、達也兄ちゃん。」

 

「おはよう、クレオ。準備ができたら、家まで送っていくよ。」

 

クレオはうれしそうに頷き、身支度を始めた。その間、オレは朝食を作り、二人で食べた。らんまは、まだ、ベッドの上で、大きないびきをかいて寝ていた。今日はそのままにしておこう。というか、こんな、だらしなく寝ていたら、クレオに嫌われないか?

 

食事を終えた後、オレはクレオの家へと向かった。朝の空気は爽やかで、心地よい風が吹いていた。クレオは歩く途中で何度も振り返り、オレに感謝の言葉を述べた。あえて、昨夜の出来事はオレたちは会話にしなかった。

 

「達也兄ちゃん、昨日は本当にありがとう……。それに泊めてくれてありがとう」

 

オレは彼に微笑んで、励ましの言葉をかけた。

 

「うん、頑張れよ。オレもらんまも、お前のことを応援してるから。」

 

ついにクレオの家に到着し、彼はドアの前で立ち止まった。

 

「じゃあ、またね、達也兄ちゃん。また、店でパフェ食べさせてね」

 

「もちろんだよ。またすぐに会おう。」

 

オレはクレオの家の前で彼と別れを告げた。彼が家に入ると、オレはひとりで歩き始めた。

 

オレは昨日の出来事を振り返り、クレオの心の中を理解できたことに感謝していた。彼はただ、母親の愛情を求め、らんまを慕っていただけだった。それが彼の不思議な行動の理由だったのだ。

 

また、オレはこれをきっかけに、自分たちの周りの人々の気持ちをもっと理解しようと考えた。誰もが何かしらの悩みや苦しみを抱えている。そして、その中で助けを求めていることもあるだろう。オレたちができることは、心を開いて話を聞き、助け合うことだ。

 

家に戻る途中、らんまにも感謝の気持ちが湧いてきた。らんまがいなければ、クレオの悩みに気づくことはできなかっただろう。らんまの優しさが、クレオを助けたのだ。

 

これから先、オレはらんまやクレオ、そして周りの大切な人たちと、もっと深く関わっていきたいと思った。そして、みんなが助け合いながら、幸せな毎日を過ごすことができるように願っていた。

 

そう感じながら、オレは歩みを早め、家に戻った。らんまは、一人で店の開店準備をはじめていた。これから始まる新しい日々に胸を膨らませ、オレは笑顔でらんまに声をかけた。

 

「らんま、今日も一緒にがんばろうぜ!」

 

「あぁ、達也、おかえり!今日は寝不足だぜ~。ふあーあ。」

 

らんまはにっこりと微笑み、オレとともに新たな一日を迎える準備を始めた。

 

 

―女らんまと異世界冒険記・短編・クレオの願望?!完―




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第九部・『魔皇軍編』
9-1.雨の中の激闘


〜これまでのあらすじ〜
どこにでもいる普通の男子高生だった達也は、憧れの早乙女らんまと、ある日、異世界ファンタジーの世界へと転移する。らんまは、呪溺泉という呪いの泉に落ちた結果、水で女性に、お湯で元の男性に戻るという呪いを受けた。転移してきたときに女の姿だったため、この世界で男に戻ることはないが、元来の男らしい性格は抜け切れていない。

二人は異世界で冒険し、結婚後にウェスティリア王から任務を受け、サラトバへとやってくる。サラトバの様々な国々を巡り、敵対国グランゼンの巨人に神々の力を借りて勝利を収め、サラトバの平和を取り戻した。しかし、その平和は長く続かなかった。新たな脅威として、魔皇軍という強大な勢力がサラトバの平和を脅かすようになる。二人の冒険者は再び立ち上がり、サラトバを守るために戦いに挑むことになるのだった。

■登場人物
達也
この物語の主人公。サラトバの戦乱を収めた勇者だが、現在はその過去を隠し、らんまとウェスティリアの街で穏な暮らしを送っている。時折スケベな一面を見せるが、らんまへの一途な愛情が真の力を引き出し、困難な状況でもらんまを守ってきた。
勇者としての特殊な魔法を使いこなし、剣技にも優れて、さらに、バーサーカー状態になると、驚異的な腕力を発揮し、敵に立ち向かう勇猛さを見せる。達也の持つ多彩な能力や作戦面は、物語の中で様々な冒険や困難に対処する力となってきた。

らんま
この物語のヒロイン。
この異世界へ来る前は、お湯をかぶると男に、水をかぶると女になる体質だったが、異世界へ来たときは、女の姿だったので、お湯をかぶっても男に戻らなっている。達也と一緒に冒険をするうちに、達也のことが大好きになり、今は女として暮らしてる。
美しく魅力的で、ナルシストな一面も持ち合わせている。しかし、表面上では達也のスケベさを馬鹿にする事もあるが、らんまも心の中では時折秘かな欲望が芽生えることがある。街の人気者でもあり、気さくな性格が特徴で、元男な口調や仕草はまだ抜け切れていない。達也とは深い信頼関係を築いており、支え合い、助け合っている。
槍や鞭といった武器を巧みに操り、蹴りなどの近接攻撃にも長けている。無差別格闘早乙女流の拳法に加え、達也から受けた魔法を拳に宿した技も見事に使いこなす。


オレとらんまは、雨に濡れながら激しい戦いの最中にいた。ウェスティリアの街の中心部で、オレたちは魔皇軍のモンスターたちと激しく交戦していた。

数日前にはグランゼンとレスランドが魔皇軍に襲撃されたとのことだった。そして、今、グランゼンとレスランド壊滅的な襲撃が、このウェスティリアにも押し寄せてきたいのだった。

 

「達也、この雨の中で戦うのは厳しいぜ。気をつけろよ!」

 

【挿絵表示】

 

らんまが叫んだ。らんまは槍を構え、次々と襲い来るモンスターたちをなんとか退けていた。

 

「ああ、分かってる。らんまも気を付けてな!」

 

戦いの最中、テンペストウィッチという強力なモンスターが姿を現した。テンペストウィッチは雨や嵐を操り、強力な雷や竜巻を召喚してウェスティリア軍を襲った。兵士たちは次々と倒れていった。

 

「くそっ!あのテンペストウィッチが厄介だ!」

 

オレは憤りながら剣を握りしめた。

 

「達也、あの魔女を倒さないと、ここは突破できない。どうする?」

 

「オレが魔法でテンペストウィッチを攻撃する。その隙に、らんまが槍で止めを刺してくれ。」

 

「分かった、任せておけ!」

 

オレは必死に魔法を詠唱し、強力な雷撃をテンペストウィッチに向かって放った。テンペストウィッチは驚きの表情を浮かべ、攻撃を受け止めることができなかった。その隙をついて、らんまが猛スピードで魔女に接近し、槍を突き刺した。

 

テンペストウィッチは悲鳴を上げ、力尽きて倒れた。オレとらんまはほっと息をつく暇は訪れなかった。

 

周囲にはウェスティリアの兵士たちが、必死に魔皇軍のモンスターたちと戦っていた。その中には、水を操るウォーターエレメンタル、巨大なトロール、そして空から襲い掛かる翼竜がいた。魔皇軍のモンスターによる攻撃は破壊的で、街は次第に壊滅状態に追い込まれていった。

 

オレは剣を振り回し、次々とモンスターたちを倒していった。しかし、その数は尽きることがなかった。オレの隣では、らんまが煌めく鞭を操り、モンスターたちを次々と倒していた。しかし、らんまも疲れている様子だった。

 

「くっそ、どんどん湧いてくるな……、まったく終わりが見えない」

 

その時、空から巨大な翼竜が急降下し、オレに向かって凍てつく吹雪を吹きかけてきた。間一髪で回避したのだが、その熱気で周囲の建物が凍りついてしまったのだ。凍りついた建物は、そのまま、崩れていった。

 

「これ以上街を壊されるわけにはいかない!」

 

オレは怒りに震えた。オレは剣を高く掲げ、翼竜に向けて一撃を放った。雷撃を帯びた剣が翼竜の体に突き刺さり、大きな雷鳴と共に翼竜は倒れていった。

 

この長期戦では、体力温存も戦いの鍵となることをオレは知っている。

 

しかし、これ以上、街を破壊されるわけにもいかなかっただ。

 

その後もモンスターたちの進撃は止まることがなく、次々とウェスティリアの兵士たちが倒れていった。オレとらんまは、息も絶え絶えに戦い続けた。突然、巨大なトロールがらんまに向かって襲いかかった。オレはすぐに剣でトロールの攻撃を受け止めた。

 

「らんま、危ねぇえーー!!!」

 

「ふぅ、助かったぜ……ありがとうな、達也」

 

オレは、あたり前だろ。という言葉を口には出さずに仕草で伝えた。

 

らんまは、トロールとの間に距離を取り、槍を構えた。瞬時にオレが放った魔力を槍に集め、強力な衝撃波を放った。槍の衝撃波がトロールに直撃し、その巨体は後ろに倒れこんだ。しかし、その隙をついて水を操るウォーターエレメンタルがらんまに襲い掛かろうとした。

 

オレは深呼吸をして、力強く魔法詠唱の台詞を口にした。「蒼き海原よ、我が命令に従い、雷の力をもって敵を打ち砕け!アクア・サンダーストライク!」

 

オレは魔法を詠唱し、水を操るウォーターエレメンタルに雷鳴呪文を浴びせた。サウォーターエレメンタルは奇声をあげながら倒れ、地面の水たまりへと溶けていった。

 

「らんま!大丈夫か!?」

 

オレはらんまに声をかけると、らんまはうなずいて、「ありがとう、達也。なんとか無事だ」と答えた。

 

戦闘は続き、オレたちは魔皇軍のモンスターたちと死闘を繰り広げた。

 

「達也、これ以上、戦闘を長引かせるわけにもいかないし、ウェスティリアはグランゼンやレスランドと同様に負けるわけにはいかないんだ。アレを貸せ」

 

オレはらんまの言葉に首をかしげた。

 

「アレって何だよ、らんま?」

 

「あのね、達也。オレが言ってるアレって、あの特別な力を持ったアイテムのことさ。」

 

オレはますます混乱してしまった。

 

「特別な力を持ったアイテム?そんなもの持ってたっけ?」

 

らんまは、じれったそうに言葉を急いだ。

 

「もう、いい加減に覚えてくれよ! あのさ、魔法のTバックだってば!!」

 

らんまの『Tバック』という言葉に、周りのウェスティリア兵たちの視線が集まってしまった。

 

オレたちは慌てて、「ああ、なんでもないですよ。空耳です、空耳。」と言い訳をして、注目をそらそうとした。

 

ウェスティリア兵の注目を回避したところで、らんまが小声で話はじめた。

 

「仕方ねぇだろ、これだけ敵が多ければ、履くしかないだろ。ちゃんと持ってきているか?」

 

「あぁ、持ってきてるよ。これだろ、ほれ」

 

オレはらんまにTバックを差し出した。この女性用の下着でなおかつ生地面積が薄いTバックは、なんと魔法のTバックだ。レスランドの神であるロプト様からもらった貴重な装備品なのだ。このTバックを履けば、らんまのすばやさは大幅にアップする。当然、その高いすばやさを活かした攻撃も可能になる優れものなのだ。

 

しかし、この魔法のTバックは、副作用がある。

それは履いたらんまが、戦闘後も含め、エッチな気分になってしまうことだった。

 

そして、それを履く判断はらんまではなく、オレに託されていたのだが……。

今、まさに、らんまは自ら、それを履こうとしている。

 

オレは嬉しくなり、らんまに涙ながら、魔法のTバックを差し出した。

 

「どーぞ、どーぞ、どーぞ! らんまが履きたいっていうなら、オレはいつでも止めないよ」

 

「……ったく……。ほら、履くから、あっち行ってろ」

 

「はいよ……!」

 

オレはらんまに背を向けて、ウェスティリアの兵士らを加勢しにいった。

 

そして、その数十秒後……。後ろから、らんまの声が聞こえる。

 

「んあぁぁ、、ひっさしぶりに履くけど、相変わらず、これ、食い込み激しいぃいっ!」

 

戦闘の激しさはさらに増し、ウェスティリア兵と魔皇軍のモンスターたちが激しくぶつかり合った。一方、らんまは魔法のTバックを履いて素早さが大幅にアップし、敵を次々と倒していった。

 

「さすがだな、魔法のTバック……。」

 

「へっへへへーー! 鬼に金棒、武闘家にTバックてね♪」

 

素早さが大幅にアップしたらんまは、得意の空中殺法で数多くのモンスターらを蹴り飛ばし、なぎ倒していったのだった。

 

オレも力を振り絞り、魔法を使いながら敵を撃退していた。そして、次第に魔皇軍のモンスターたちが減っていくのがわかった。

 

やがて、ウェスティリア軍の増援が駆けつけ、戦局は少しずつ好転していった。オレとらんまも力を合わせ、ついに最後のモンスターを倒した。

 

戦いが終わり、オレとらんまは疲れ果てたまま街の広場に立っていた。街の人々は、次々に出てきて、オレたちに感謝の言葉をかけてくれた。ウェスティリア王国は、魔皇軍の襲撃から辛くも守られたのだ。

 

しかし、その勝利にもかかわらず、ウェスティリアの姫や若い娘たちが連れ去られてしまったことは痛手だった。

 



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9-2.遠隔会議・立候補

魔皇軍の襲撃をなんとか撃退したその夜。

 

オレは魔法による遠隔会議に参加していた。各地の王たちとともに、魔皇軍に対する対策を話し合うための会議だ。妻のらんまも、この会議に参加している。

 

魔法を用いた遠隔会議は、現代のZOOMのようなものだ。画面に映し出された顔ぶれは、各国の王や軍の将軍、そして僧侶や魔法使いといった者たちである。この世界では、魔法が活用されて通信の手段として利用されていた。

 

オレとらんまはウェスティリアの兵士代表として、この会議に呼ばれたのだった。

 

会議が始まると、まず話題となったのは、魔皇軍に襲撃されたグランゼンの王とレスランドの王の話だった。

 

グランゼンの王は怒りに震えた声で、「我が国は多くの民を失い、壊滅的な被害を受けました。魔皇軍の侵略はこれ以上進めさせるわけにはいかない!」と訴えた。

 

レスランドの王もうなずき、深刻な表情で付け加えた。

 

「同じく、我が国も大きな被害を受けました。何としても魔皇軍を倒さねばなりません。」

 

オレは、その話に憤りと悲しみを感じた。隣にいるらんまも拳を握りしめていた。同様の気持ちなのだろう。

 

魔皇軍の特徴について、説明もされた。

 

それは、曇り空でなおかつ、雨が降り出すと共に魔皇軍のモンスターが襲撃をはじめること。そして、グランゼン、レスランド 、ウェスティリアの三ヶ国では、各国の姫やメイドなど、若い娘も誘拐されてしまうことだった。

 

しかし、魔皇軍の本拠地は、どこにあるのか、今のところ、情報がまったく掴めないとのことだった。

 

グランゼンの王は、皆に視線を向けて言った

 

「皆さん、魔皇軍の拠点を突き止める手がかりは何もないのでしょうか?」

 

「情報屋のローゼンです。私や情報屋の仲間らも様々な手段を使って情報収集を試みていますが、魔皇軍の拠点の位置は未だつかめていません。」

 

レスランドの参謀が、深くうなずいて言った。

 

「魔皇軍は非常に狡猾で、その行動を予測することが難しい。しかし、何か特定のパターンや手掛かりを見つけられれば、彼らの拠点を特定できるかもしれません。」

 

その時、ウェスティリアの王が提案を口にした。

 

「魔皇軍が若い娘たちを誘拐しているという事実を利用する作戦はどうでしょうか? 戦闘力のある女性戦士をわざと誘拐されるように仕向け、魔皇軍の拠点を突き止めるのです。」

 

レスランドの参謀が考え込んだ後、うなずいた。

 

「それは一つの手かもしれませんね。ただ、その戦士は単独で行動することになりますので、非常に危険な任務となります。」

 

エルフェアルの王が顔を上げ、言葉を続けた。

 

「それに、もし作戦が失敗した場合、魔皇軍に捕らわれてしまうことも考慮しなければなりません。」

 

ウェスティリアの王は深く息を吸い込み、言った。

 

「それでも、我々は何かを試みねばならない。このままでは、魔皇軍の侵略は止まらないでしょう。」

 

皆が重々しく頷き合った。そして、その作戦を実行する戦士を選ぶべく、再び議論が始まった。会議が進む中、グランゼンの王が提案を続けた。

 

「では、この作戦を遂行する女性戦士の候補を挙げていくべきですね。」

 

「うーん、我が国ではエルフの弓使いアリシアが適任かもしれません。彼女は狙撃の名手であり、敵陣に潜入する際も役立つでしょう。」

 

「我が国レスランドからは、魔法剣士のリリカを推薦します。彼女は剣術と魔法を使いこなす才能ある戦士です。」

 

「我がウェスティリア国の代表として、賢者ウォルキアを提案します。彼女は状況に応じて適切な判断を下すことができる賢いです。呪文を使える者のほうが良いでしょう」

 

会議の参加者たちは、それぞれの候補を評価し、意見を述べ合っていった。

 

一瞬の沈黙の後、声をあげたのはらんまだった。

その中で、らんまが自ら名乗り出た。

 

「もう一人、ここに若くて強い女戦士がいることを忘れないでちょーだい。その任務、このあたしが受けてあげるぜ」

 

【挿絵表示】

 

 

立ち上がったらんまに続いて、オレも続けた。

 

「ちょっと、らんま。この任務は危険だぞ!」

 

いくら、らんまとはいえ、この作戦は危険すぎる。さらわれた後に魔皇軍の拠点の中で行動を起こさなければならない。そもそも、娘たちが拠点に連れていかれる保証もないのだ。とにかく危険すぎる。これはやめさせなければならない。

 

エルフェアルの王が顔をしかめた。「らんまさん、あなたの勇気は評価しますが、一人でこの任務に向かうのは非常に危険です。本当に大丈夫ですか?」

 

らんまは堂々と答えた。

 

「オレは過去にも様々な困難な状況に立ち向かってた。魔皇軍の拠点を突き止めるため、どんな危険も受け入れてみせる。だから、任せておけって!」

 

「ダメです! オレは反対です。行かせるなら、らんまじゃなくて、各国の代表を……」

 

止めようとするらんまが、オレに近づいてきた。

 

「大丈夫だって、無理はしないから……。それに誰かが行かなきゃいけないだろう」

 

「らんま。そうだけどさ、でも……」

 

その時、ウェスティリアの王が言葉を挟んだ。「そういえば、エルフェアルの妖精たちが1日だけ指先サイズくらいの小人化するアイテム『妖精の粉』を持っていると聞いたことがありますが…」

 

エルフェアルの王が目を見開いた。「ああ、その通りです。その粉を使えば、らんま様の衣服の中に誰かを隠すことができるでしょう。」

 

たしかに、オレも同行できるなら、この作戦の成功確率は高まる。

 

「ぜひ、オレも、この任務に同行させてください!!」

 

「うむ……。勇者の力を持つ達也様が一緒に行けば、二人で協力して魔皇軍に立ち向かうことができるでしょう。グランゼンは賛成です。」

 

「なるほど、達也様が同行すれば、成功確率は格段に上がるでしょう。レスランドも賛成です。」

 

「エルフェアルも賛成です。達也様とらんまさんが協力すれば、この作戦は成功することでしょう。」

 

参加者たちからも同意の声が上がり、この作戦が決定された。オレは笑顔でらんまに目を向け、励ましの言葉をかけた。

 

「大丈夫、らんま。俺たちならこの作戦を成功させられるさ。」

 

「ありがとう、達也。すまねえな。」

 

「なに言ってるんだよ、いかなるときも、オレたちは一緒だろ」

 

会議が終わると、オレとらんまはエルフェアルの国を目指すことになった。そこで『妖精の粉』を手に入れ、魔皇軍の拠点を突き止めるための準備を進めることになるのだった。



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9-3.船上での会話〜エルフェアルへの航海

翌朝、オレたちはウェスティリア王が手配した船でエルフェアルへと向かっていた。

 

らんまがエルフェアルの姫となり、魔皇軍に誘拐され、そして、そこで本拠地の情報を入手する。なおかつ、可能ならば、魔皇軍にさらわれた娘たちを救出するという任務のためにエルフェアルへと向かっていたのだった。

 

しかし、オレは、この作戦に大きなメリットを感じていた。それは……。

 

「おい、達也。これから、危険な任務だっていうのにずいぶんと楽しそうじゃねえか?」

 

船の甲板にいたオレにらんまが話しかけてきた。

 

オレはつい、ドキマギしてしまう。

 

「えっ?あ?いや、なんでもないよ。いやー、今回の任務はホント、危険だな。気を引き締めないとな。魔皇軍強いし……!気合い、気合い!」

 

「ふーん、その顔は、なんか隠し事しているって感じだな。怒らないから、なに考えているか教えてくれ」

 

「ホントに……?」

 

「あぁ、怒らないよ、絶対に。ほら、はやく教えろよ」

 

「いや、今回、そのオレは親指程度の小ささになって、らんまに隠れるって話じゃん?」

 

「あぁ、そうだな。そのために、エルフェアルに向かっているんだしな」

 

エルフェアルには妖精の粉というアイテムがあるそうだ。それを振りかけると、半日程度、体が親指程度のサイズになるらしい。それを使って、オレがらんまに隠れて、魔皇軍へと潜入することになっていたのだ。

 

そう、オレが親指程度のサイズになり、らんまに隠れるといえば……。

 

「そりゃ、さらわれるとき、らんまのおっぱいの間に隠れられるって思ったら、つい、ニヤニヤが止まらなくてさ」

 

「はぁああーー?! オマエ、バカか! んなこと、させるわけないだろーが、アホ!」

 

【挿絵表示】

 

瞬間湯沸かし器よりも、さらに速い沸騰スピードで、らんまが頭から湯気を出しながら、起こり始めた。

 

「さ、さ、さっき、怒らないから、なに考えているか話せって言ったのはらんまじゃないかよ。べつにいいだろー、どこに隠れたった」

 

「んなの、ポケットとか布の袋とか、そんなところでいいだろ。このドスケベ!変態!おっぱい好き野郎!」

 

オレは少し反省して、口元を押さえながら苦笑いを浮かべた。らんまの怒りが収まるのを待って、改めて話を続けた。

 

「ごめん、ごめん。ちょっと冗談が過ぎたかな。でも、そんなことより大事なのは、作戦が成功することだよね。オレたちがしっかりと魔皇軍の情報を手に入れて、さらわれた娘たちを救出できるよう、全力で頑張ろう!」

 

らんまはまだ怒り顔だったが、少し考えはじめた様子だった。

 

「まあ、そうだな。成功することが一番大事だ。冗談は置いておいて、しっかりやろうぜ」

 

オレたちは握手を交わし、改めて決意を固めた。

 

(へへへ……。絶対に小さな身体になって、らんまのおっぱいの感触を味わってやる。それにおっぱいだけじゃなくて、あっちのほうにも……。)

 

そうして、オレは、また、胸をドキドキと高鳴らせるのだった。



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9-4.一寸法師大作戦?!

オレたちはエルフェアルの森の奥にある妖精たちの住む集落を訪れていた。遠隔会議で話をしたエルフェアルの王も、すでにそこへいた。

 

「お待ちしておりました、らんま様と勇者達也様。今回、こんな危険な任務を引き受けていただき、本当に感謝しております。魔皇軍がいつエルフェアルを襲撃するかも、時間の問題です。それに、空も徐々に曇ってきております……」

 

確かに、あれほど晴れていた空が、オレたちがエルフェアルに到着してから、すぐに曇り空へと変わっていたのだった。

 

魔皇軍は曇り空の日に攻めてくる。何らかの理由があるのだろう。

 

「王から事情は聞きました。勇者様、これが妖精の粉です。半日だけですが、これを使えばお前様は親指ほどの大きさになれます。どうか、エルフェアルのみならず、サラトバを魔皇軍から救ってください」

 

エルフェアルの長老が妖精の粉を手渡してくれた。

 

彼らから妖精の粉を手に入れることができた。オレは、これを使って魔皇軍に潜入する準備を始めた。

 

「よし、じゃあ、いよいよ妖精の粉を使って、オレが小さくなるぞ」

 

オレは妖精の粉を取り出し、らんまに見せると、「大丈夫か?」と心配そうな顔をした。オレは大丈夫だと言って笑顔で頷き、勇気を振り絞って粉を振りかけた。

 

すると、驚くほど速く、オレの体は親指程度の大きさになっていく。らんまも目を丸くして、オレの変化を見つめていた。

 

「うわ、まじで小さくなっちまったぜ」

 

オレが本当に親指程度の大きさになった。まさに一寸法師状態。服はそのまま、小さくならずに素っ裸のままだ。エルフェアルの長老が小さな妖精用の緑の服を渡してくれた。

 

でも、これって、半日経って、元の大きさに戻るときは、また、裸じゃないか?

 

雨がパラパラと降り始めた。これは、ますます、魔皇軍が現れそうだと思った。

 

その瞬間、魔皇軍の一団が突如エルフェアルに攻め込んできた。森の静けさが一変し、魔物たちの叫びやエルフェアルの住民たちの悲鳴が響く。

 

「さぁ、らんま。ドレスに着替えてエルフェアルの姫になってきてくれ」

 

しかし、らんまはそこにいなかった。どこだ?どこだ?とキョロキョロしていると、すでにエルフェアルの姫と同様のプリンセスなドレスに着替えたらんまが現れた。

 

【挿絵表示】

 

「待たせたな。こんなドレス着るなんて恥ずかしいけど、ま、任務のためだ、しょうがない」

 

「らんま、すまない。これで魔皇軍に潜入できるよう、作戦を成功させよう」

 

らんまは乗り気じゃなさそうに首をかしげたが、オレたちの目的のために協力してくれることになった。

 

オレはひょいっと、らんまに摘まれ、腰の部分に開いたポケット部分に入れられた、そこから、顔を出した。

 

エルフェアルの軍は四カ国の中でも、一番弱い。

 

被害を最小限にし、らんまが誘拐されなければならない。

 

「それじゃ、頼みますよ。お二人……! サラトバの運命はあなたたちにかかっています」

 

らんまは頷いて、魔皇軍の魔物の群れのほうへとドレスの裾をあげて走っていった。

 

同様に、腰のポケットにいるオレもめちゃくちゃ揺れる。

 

オレは、らんまのポケットの中で必死にしがみついていた。なんとか転げ落ちずに済んでいる。魔物たちがらんまを見つけると、すぐさま彼女を捕らえようと襲いかかった。

 

「きゃぁーー、魔皇軍怖いわぁあーー、でも、連れていくなら、このわたしだけでおねがい〜!」

 

らんまは、エルフェアルの姫になりきり、魔物たちを挑発するような口調で言った。魔物たちは彼女を見て、一瞬戸惑ったような表情を見せる。

 

「ほう、これがエルフェアルの姫か。我々魔皇軍のもとに連れて行くと、我が魔皇様や八宝斎様も喜ばれるだろう」

 

魔物たちは、らんまに近づき、彼女を捕らえようとした。らんまはおとなしく、魔物たちに連れ去られていった。

 

そして、先ほどの会話で八宝斎様とか言ってたな。やはり、八宝斎がこの魔皇軍の侵略に関わっているのか。らんまと会話したいが、今、ここだと魔物たちに聞かれる。

静かに過ごして、魔物たちがいなくなり次第、作戦を練る必要があるか。

 

森を進むと、そこには紫色の魔法陣があった。そこに乗せられると、らんまの身体がふわっと浮かび、空の雲に吸い込まれていった。

 

吸い込まれた先の通路を歩かされていくと、暗い部屋に閉じ込められた。どうやら、牢獄のようだ。しかし、他の娘たちはいない。

 

ついに潜入成功だ。



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9-5. 潜入

オレは慎重にらんまのポケットから顔を出して、周りを見渡した。牢獄には警備の魔物たちの姿はなく、とりあえず安心だ。

 

「らんま、大丈夫か?」

 

らんまは疲れた表情を浮かべながらも、頷いた。

 

「うん、なんとかな。」

 

「やっぱり、八宝斎がこの魔皇軍に関わってたな」

 

「だな、四カ国の姫や娘たちをさらっていることと、あのスケベじじぃが関わっていることにはなにか関係があるだろうな。んで、達也、ここからどうする?」

 

オレは策を練り始めた。

 

「まず、姫たちが囚われている場所を探そう、それを突き止めないと。派手に暴れるにしても話はそれからだな。」

 

派手に暴れるという言葉に反応して、らんまもニヤりと笑い、同意してくれた。

 

「わかった。じゃあ、まずはこの牢獄から脱出する方法を考えないと……」

 

オレはらんまのポケットから飛び出し、牢獄の扉を調べた。幸い、錆び付いた扉の隙間から、オレの小さな身体が通り抜けられそうだった。

 

こんなとき、小さな身体というのは非常に便利だ。牢獄が牢獄じゃなくなる。

 

「らんま、オレが外に出て、牢の鍵を見つける。それまで、ここで待っていてくれ」

 

オレは牢獄の外へと出て、鍵を探し求めて慎重に動き回った。時折、警備する魔物たちに遭遇したものの、素早く隠れたり避けたりして進んでいくことができた。そんな中、魔物たちと一緒に、何人かの人間もいるのに気づいた。

 

「なぁ、エルフェアルの姫って、すごく可愛いし、スタイルも抜群だよね」

 

「そうだな。差し出せば、きっと八宝斎様もきっと喜んでくれるだろう」

 

そんな会話をしている人間たちは、完全に油断していた。そのおかげで、オレはすぐに鍵を発見することができた。

 

鍵を持って牢獄へと戻り、らんまのいる場所へ急いだ。鍵を使って扉を開けると、らんまは笑顔でオレを迎え入れた。

 

「ありがとう、達也。これで脱出できるな。さあ、他の姫たちが囚われている場所を見つけ出しに行こう!」

 

オレは慎重にらんまのポケットから顔を出して、周りを見渡した。牢獄には警備の魔物たちの姿はなく、とりあえず安心だ。

 

「らんま、大丈夫か?」

 

らんまは疲れた表情を浮かべながらも、頷いた。

 

「うん、なんとかな。」

 

「やっぱり、八宝斎がこの魔皇軍に関わってたな」

 

「だな、四カ国の姫や娘たちをさらっていることと、あのスケベじじぃが関わっていることにはなにか関係があるだろうな。んで、達也、ここからどうする?」

 

オレは策を練り始めた。

 

「まず、姫たちが囚われている場所を探そう、それを突き止めないと。派手に暴れるにしても話はそれからだな。」

 

派手に暴れるという言葉に反応して、らんまもニヤりと笑い、同意してくれた。

 

「わかった。じゃあ、まずはこの牢獄から脱出する方法を考えないと……」

 

オレはらんまのポケットから飛び出し、牢獄の扉を調べた。幸い、錆び付いた扉の隙間から、オレの小さな身体が通り抜けられそうだった。

 

こんなとき、小さな身体というのは非常に便利だ。牢獄が牢獄じゃなくなる。

 

「らんま、オレが外に出て、牢の鍵を見つける。それまで、ここで待っていてくれ」

 

オレは牢獄の外へと出て、鍵を探し求めて慎重に動き回った。時折、警備する魔物たちに遭遇したものの、素早く隠れたり避けたりして進んでいくことができた。そんな中、魔物たちと一緒に、何人かの人間もいるのに気づいた。

 

「なぁ、エルフェアルの姫って、すごく可愛いし、スタイルも抜群だよね」

 

「そうだな。差し出せば、きっと八宝斎様もきっと喜んでくれるだろう」

 

そんな会話をしている人間たちは、完全に油断していた。そのおかげで、オレはすぐに鍵を発見することができた。

 

鍵を持って牢獄へと戻り、らんまのいる場所へ急いだ。鍵を使って扉を開けると、らんまは笑顔でオレを迎え入れた。

 

「ありがとう、達也。これで脱出できるな。さあ、他の姫たちが囚われている場所を見つけ出しに行こう!」

 

らんまの腰のポケット部分に戻ろうとすると、らんまがオレの小さな身体をひょいっと持ち上げた。

 

そして、オレの姿を隠した先は、なんと……。

 

魅惑の豊満な谷間だった。

 

「さっきは活躍してくれたからな。ちょっとだけなら、ここに隠れていいぞ?」

 

らんまの柔らかな丘のように膨らんだ胸の谷間にオレの小さな身体が挟まれる。感心させられるほどの弾力は、どう表現しても有り余るほどの心地よさを誇っていた。すべすべの肌を全身で感じると、ほのかに暖かい。さっきまでいたポケットの中とは、まるで違う甘い匂いにオレは包まれた。

 

「う、うわぁ、、ら…んま、オマエってほんと、いいや……つだな……」

 

興奮でうまく言葉が発せれないほどにオレは、この作戦の『役得』を実感していた。

 

地下牢を進むらんま。そして、その谷間には、オレの身体が挟まれている。

らんまが走るほどに胸元はゆっさゆっさと揺れる。

 

【挿絵表示】

 

その度にオレの理性は崩壊していく。

 

「ちょっと、らんま、そんなに走ると……! うわっぷ……!」

 

「こら、おとなしくしねーか。しっかり掴まってろよ」

 

走るたびに形を変え、その谷間で全身をむにゅむにゅされる。

 

まさに全身ぱふぱふ状態! もう、オレはこのまま、ここで死んでもいいとさえ、本気で思いはじめてしまう。それほどまでに幸せすぎる状況だ。

 

真面目に魔皇軍の基地内部を走っているには申し訳ないが、もう、オレは、ここからエッチなイタズラをしたくてしょうがなくなってくる。

 

オレは胸の谷間から、ドレスの胸の間をスライドして移動していく。

目の前にはらんまの素肌というか乳房、後ろにはエメルドグリーンのドレスの裏生地がカーテンのように覆いかぶさってきている。

 

動いた先にはオレと同じくらいの乳首があり綺麗なピンク色をしていた。

 

「これがらんまの乳首・・・・。」

 

目の前にある乳首からは服の中の匂いとはまた違う甘い匂いがしてくる。

 

「らんま、悪ぃ! も、もう我慢できねぇ!」

 

ドレスの中で乳首を抱え込むと先端を舌で舐め始めた。

 

ペロペロペロッ!

 

オレは乳首を全体的に舐め上げながら時折先端に舌を入れ乳首の中まで舐め回した。

 

「ペチャペチャ……んふうぅ……!」

 

「んあぁ、やめ、達也、なにしやがる……くすぐった……やめ、やめぇ……んああ」

 

【挿絵表示】

 

夢中で舐めていると乳首が少しづつ大きく硬くなり、らんまの声が淫靡になってきた。走っていた足も止まり、乳首にくっついているオレを抑えつけている。オレはその隙にさらに乳首に吸い付いた。

 

チュウゥゥゥッ!! チュパァッ!!!

 

強く吸われたことでらんまの身体がビクンと跳ねた。

 

しかし、その反動を利用して今度は反対側の乳首へと移動し同じように激しく舐めたり吸ったりを繰り返した。

 

ちゅっぱちゅっぱっ! ちゅっぱちゅっぱっ! チュパァッ!!

 

両方の乳首を同時に攻められた事でらんまの口から喘ぎ声が漏れた。

 

らんまの両手がオレを捕まえようと動き回る。だが、それは逆にオレの身体を拘束する結果となり、より一層オレの身体がらんまの身体に強く押し付けられ、柔らかい胸の感触がオレの身体全体を包み込んだ。

 

オレはらんまのおっぱいに身体を預けて、その柔らかさを堪能しながら再び乳首を口で責め続けた。

 

チュウウウッ! チューーーーッ! チュウウーーーッ! チュパッ! チュッパッチュッパッ! チュウーーーーーッ!

 

らんまの身体が痙攣し始めてきた。

 

「こら、達也っ!いい加減、やめねーか……んあぁっはうんあうぁ♡」

 

「いや、だってよぉ、こんな美味しいもんが目の前にあったら誰だって舐めるだろ?」

 

オレはらんまの胸元から顔を出すとそう言ってニヤリと笑みを浮かべた。

 

「ばっかじゃねーのか!? このドスケベ野郎」

 

「ばかでけっこう、けっこう!」

 

そう言うと、オレは、またドレスの中に潜り込み、小人の服を脱ぎ捨て、らんまの乳首に抱きついた。

 

「このやろう、調子に乗りやがって……もう許さんぞ!!」

 

そういうとらんまはオレを片手で摘むように持ち上げるとそのまま自分の胸に押し当てて強く揉んだ。

 

ムギュウゥッ!

 

「んぶぅっ!」

 

「ほれほれ、どうだ? 気持ちいいかぁっ!」

 

「ぷはっ! や、やめろよ、らんま、苦し……」

 

「このドスケベ勇者がぁ!」

 

らんまはもう片方の手でオレを握り締め、まるでリンゴを潰すかのように力を込めていく。しかし、それは苦しさよりも、らんまが自ら押し付けているということがオレの興奮材料となり……。

 

「らんま、出ちゃう……出ちゃう……!」

 

「おい、こらこら、これでどーだ、このイタズラスケベ!」

 

「出ちゃう……!出ちゃう……!出ちゃう!」

 

「だから、なにが出ちゃうんだよ」

 

 

「……精子」

 

 

「えっ!?」

 

 

オレはらんまの乳首に抱きついたまま、盛大に射精してしまった。

 

ドクンドクンドクンッ! ドピュドピューッ!!

 

勢いよく飛び出た精液は、らんまの乳首を汚していく。

 

らんまは慌てて、オレを放すとドレスの胸の部分をずらして胸を確認した。

 

「こらぁあ、、達也、任務中に、なにひとりで気持ちよくなってやがる!」

 

らんまの親指と人差し指で首根っこを突っ込まれた裸のオレ。

 

らんまの胸にはオレの出した白い液体が付着していた。

 

「悪ぃ、悪い……らんま、つい、出来心で……」

 

しかし、顔を真っ赤にしたらんまは汗ばんだ身体でそのまま、その場で座り込んでしまった。

そして、ドレスの裾をまくり、秘部に自らの手を伸ばした。

 

「……達也だけ、気持ちよくなってズルイぞ……オレだって……」

 

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9-6♥.自慰・小人の大冒険

「……達也だけ、気持ちよくなってズルイ……」

 

顔を真っ赤にしたらんまは汗ばんだ身体でそのまま、その場で座り込んでしまった。

そして、ドレスの裾をまくり、秘部に自らの手を伸ばした。

 

なんとも可愛らしい表情でそんなことを言いながら自慰行為を始めた。

オレはらんまの足元に這い寄るとそのドレスの裾の中に入っていった。

 

らんまは魔法のTバックの上から、指で秘部を触り撫でていた。

 

親指ほどの大きさのオレの目の前で、らんまの花園が大画面で現れる。

 

「ああっ、んんんっ……ああぁっ……んふっ」

 

らんまは甘い声を出しながら必死にオナニーをはじめていた。

 

その光景にオレは釘付けになる。

 

すごい、すごい、すごい、すごい……!

 

人生、生きていて、こんな体験ができるなんて思ってもみなかった。

 

「んんっ、ああぁっ……あんっ……んんんん

 

「だぁあーー、もう邪魔だ、直接、いじくりまわしてぇえ……っ。」

 

らんまはそう言うと、豪快にTバックを脱ぎ捨て、自ら、割れ目を上に撫で上げてみはじめた。先端にあるぷっくりと膨らんだところがクリトリスだ。

 

続けて、クリトリスも人差し指の腹で撫で始めている。素っ裸のオレにらんまのびっしょりとした愛液がまるで雨のように降り注いでくる。

 

らんまは唾液や愛液で濡らした指でクリトリスを撫でたり、タップしはじめた。

 

「あぁっ♡ はぁっ♡ んっ、くぅっ……あぁっ♡ 気持ちいいっ♡ 達也がさっき舐めたせいで、なんか身体が火照ってしょうがないぜ……。んもぅ、これもいらねぇ……!」

 

あろうことから、らんまは、この魔皇軍の基地の中で、ドレスを脱ぎ捨て、全裸になってしまったのだ。

 

【挿絵表示】

 

「ちょ……、らんまっ?!」

 

らんまは喘ぐように身体を震わせながらも、オレの全身を太股で挟み込み、さらに激しく腰を動かし始めた。

 

らんまの身体がビクンッ、ビクンッと跳ね上がる度にオレの顔面にも衝撃が走る。

 

この小人のままで、らんまの膣内に入ったら、どんなことが起きちゃうんだろう……?

 

想像するだけで、オレの下半身ははち切れんばかりに膨張していった。

 

「んんんっ……ああぁっ……達也……達也……っ……!」

 

【挿絵表示】

 

らんまはオレの名前を連呼しながら、どんどんと激しい動きへと変わっていく。

 

その瞬間だった。プシャァアアーーーーーーッ!!!

 

らんまの足の付け根から噴水のように潮が吹き出しオレの全身に降り注いだ。

 

「うわぁあ!!んあうぁじゃうあぁあんえええ!」

 

オレは思わず、言葉にならない言葉を叫んでいた。

 

らんまの潮はオレの顔や髪の毛に容赦なく浴びせられていく。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」

 

らんまは肩で息をしながら、まだ余韻に浸っている。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

らんまの呼吸に合わせて、オレの身体が上下していた。

 

しかし、それどころではない。らんまの愛液でドロドロになったオレの身体からは湯気が立っていた。

 

ここで……、行かなければ、オレは男じゃない!

 

「らんまぁあーーーっ!!」

 

オレはらんまのアソコの入り口に頭を突っこませた。

 

勢い良く頭をらんまの秘部に突っ込む、また外に顔を出す。これを繰り返した。

 

次第に深く、深く、徐々に入っていく小さなオレの頭。

 

数十回、繰り返したその行為はやがて、オレの全身をらんまの女性器『らんまんこ』の中へと潜り込ませる。

 

完全に勃起したらんまの陰核はヒクヒクと動きながら膣内を蜜で満たしていた。

 

らんまの愛液で濡れたオレの全身は奥に突き進む。そしてついに……。

 

「んんんんんんっ!!んんんんんんっ!!!」

 

オレはらんまの子宮口までたどり着いたのだ!! らんまの膣内は暖かくて、ヌルヌルしていて、そして何より、とても狭く窮屈で、ときおり、オレの全身が締め付けられてしまう。

 

そして、なにより、らんまの匂いが充満していた。すごいエッチな匂い。淫らな匂い。スケベな女の匂い。オレは大きく息を吸い込んだ。

 

「うおぉおーーっ!! すげぇーっ!! らんまのおマンコ最高だぁーっ!!!」

 

オレは感動のあまり絶叫していた。

 

「ッッあ゛、ッぁあ゛ああ……お゛ッ…ッお゛んんッふぐっ……んぃ゛い……ッああぁああ……はぁっ、はーーッ……んあ゛ッぉああ……!!」

 

【挿絵表示】

 

「やべぇよ、らんま、オレ、こんなの初めてだよ! おマンコの中に来ちまったよ! どうしよう、オレ、このまま死んじゃうかも……!」

 

「んぃ いぃぃぃッ……んぃ ぃぃぃぃぃぃィ……ッ…………ッッッ……ッッッ……ッッッッ……!!!」

 

らんまは身体を仰け反らせ、舌を突き出しながら、激しく痙攣した。

 

その刺激でオレは危うく射精しそうになった。

 

らんまは何度も大きく身体を震わせると、今度はゆっくりと脱力していく。

 

らんまは自分の太股を撫でると、膣内にオレがいるのに、また、オナニーをはじめた。

 

人差し指と親指でクリトリスを摘み、左右に捻っている。

 

「んっ……んんっ……んっ……んんっ……はぁっ……んんっ…止まらねぇ!」

 

らんまの割れ目からは大量の愛液が溢れ出し、らんまの足の付け根まで濡らしていた。

 

らんまの身体が激しく上下に動く度に、膣内のオレの身体も激しく揺さぶられる。

 

オレの頭はらんまの下半身に飲み込まれていった。らんまの両足がオレを挟み込む。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」

 

らんまは激しく腰を振り始めた。

 

らんまの秘部がオレの全身を飲み込んでいく。

 

オレの身体はらんまの女性器『らんまんこ』の中へと消えていく。

 

らんまは、さらに激しく動き出す。

 

「あぁ……んあぁあああ……っ! ああぁ……あぁあああぁあぁあぁあぁあああ……っ!!」

 

らんまの喘ぎ声がどんどん大きくなっていく。

 

「ああぁあぁぁああぁあぁあぁああ……ッ! あぁあぁあぁあああ……ッ!!」

 

らんまの身体がガクンガクンと痙攣し始めた。らんまの秘部からは潮が吹き出している。

 

らんまは絶頂を迎えたのだ。

 

ドスケベらんまは、また、さらにドスケベらんまになったのだ。

 

らんまの子宮口はオレの頭をガッチリと掴んでいる。そこから放たれる強烈な締め付け。

 

オレの身体は限界を迎えようとしていた。

 

「ああぁっ、やべぇ、オレもイッちまいそうだよ!」

 

「あっ、あっ、あっ、あひゃんッだめぇっぁっぁっ…ぁ…ぁん…ひぁっ…!!あッ……!!ふああっ!!あっ…ん…あ……!!」

 

らんまは激しく痙攣しながら、激しく腰を動かし続ける。

 

「あっ、あっ、あっ、あっ、ああぁ、おかしくなる!またおかしくなっちまうぁ!イク、イっちゃうぅう、イっちまうぁ!イクゥ!!!っ、あっ!」

 

らんまの膣内がオレの身体を押し潰そうとしてくる。

 

「あっ、あっイく、はぁはぁ、またイっちまう、はぁはぁ…ハァハァでてるっ ハァハァ…イく、はぁはぁ…ハァハァイく、イく、でてるっ漏れ…ハァハァハァハァもう!我慢出来ない…はぁはぁ…イかせてくれぇぇ!!あっ!」

 

【挿絵表示】

 

「ぐぉおおお、やべぇええええええ!! らんまぁああ、出るぅうう!! 出ちまうよぉおーっ!! うぉおぉぉぉぉぉぉおおおっ!! イクッ!! イクッ!! イクッ!! イクッ!! うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

 

ぶっしゃぁああああああ!!

 

どぴゅっ!! びゅーっ!! びゅーっ!! びゅーっ!! びゅーっ!!

 

オレは射精してしまった。らんまの子宮口を目がけて、精液を発射してしまう。らんまも同時にイキ狂ったようだった。

 

「あぁあああぁああぁああ!!」

 

 

らんまが叫ぶと同時に、らんまの子宮口に捕まっていたオレの身体は弾き飛ばされる。

 

そして、オレの全身はらんまの愛液によって洗い流されてしまった。

 

小人のオレはらんまの膣内で、らんまは小人のオレから与える刺激と自慰行為でイってしまったのだ。



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9-7.看守に変装

〜これまでのあらすじ〜

サラトバでは、魔皇軍の奇襲が各地で起こっていた。その対策として行われた四カ国遠隔魔法会議では、魔皇軍の拠点を特定し、なおかつ誘拐された娘たちを救助するため、戦闘力のある女性戦士をわざと誘拐されるように仕向ける作戦が提案された。その中で、らんまが任務を受けると名乗りを上げた。そして、達也は、身体が小さくなるアイテム「妖精の粉」を用いて、らんまに同行する。二人は見事、魔皇軍の基地への潜入を成功させたのだった。


オレとらんまは魔皇軍の基地の中をさまよっていた。

 

石畳の床や石でできた壁が続く、暗くて湿った通路を進んでいくと、遠くにはかすかな光が見えた。しかし、その光がどこに続いているのか、どうやって辿り着くのかは、全く分からなかった。

 

「この魔皇軍の基地、広すぎるんじゃないか?こんなに広い場所で、囚われた娘たちがどこにいるかなんて見つけられるのか?」

 

らんまは胸元にいるオレと会話をしながら、足を進める。急いで娘たちを解放したいところだが、音を立てすぎれば、魔皇軍に見つかってしまう。

 

「この基地は広いだけじゃなく、迷路みたいになってるな。わざと敵が入り込んでも、中々抜け出せないようにしてるんだろうな」

 

こういった入り組んだ基地というのは常套手段だ。しかし、攫われたときにスムーズに牢獄まで連れていかれたことから推測されると、なんらかの地図がどこかにあるかもしれない。

 

その時、遠くから足音が聞こえてきた。どうやら、魔皇軍の看守が近づいているようだ。オレとらんまは隠れる場所を探したが、この通路には隠れる場所がなかった。それならば、戦うしかない。

 

「らんま、聞いてくれ。看守が近づいてくる。オレたちには戦うしかない。だが、オレは小人でお前の胸にいるため、直接戦うことはできない。だから、お前にはぶりっ子や色仕掛けを使って看守を油断させ、その隙をついて倒してもらいたい。あまり騒ぎにならないようにな」

 

らんまは少し困った顔をしたが、すぐにその表情を変えた。

 

「ったく、仕方ねぇな……」

 

魔皇軍の看守がすぐそばまで来た時、らんまは大胆にも胸元を強調するポーズをとり、看守に媚びるような声で話しかけた。

 

「ちょっと、ここで道に迷っちゃって……。もしも、また、元にいた牢獄まで連れていってくれるなら、私、なんでもしてあげるわよ〜??うふふ」

 

「えっ……なんでもって、エッチなことも?!」

 

看守は一瞬戸惑ったが、すぐにらんまの色仕掛けに騙され、油断して近づいてきた。

 

「その前に、一生、眠ってやがれ!!」

 

らんまはその隙を見逃さず、看守の急所を狙って瞬時に一撃を放った。看守は気絶し、地面に倒れた。

 

らんまは看守のポケットを調べると、ちょうど良いサイズの地図が入っていた。これで基地の構造が分かるだろう。

 

気絶した看守は小柄な体型で、少し大きめだが、らんまが着ても、さほど、問題のなさそうな服のサイズだった。ここは、魔皇軍の基地だ。看守の姿に変装して、娘たちの居場所を探すのが一番効果的だろう。

 

「よし、らんま。ドレスから、こっちに着替えてもらってもいいか?」

 

「へっへへへ、スパイ映画みたいで、けっこうワクワクするな。変装って!」

 

【挿絵表示】

 

らんまは素早く看守の服を脱がせ、自分の服と交換していった。

 

着替えが終わったらんまは、小さなオレを再び、胸元のポケットにいれた。

 

「へぇー、めっちゃくちゃ似合うじゃないか。女看守みたいだ」

 

「ふふ、まぁな♪オレってこういうのも似合っちゃうんだよな。よし、達也。これでオレたちも魔皇軍の一員に見えるだろう。地図を見ながら、娘たちが囚われている場所を探し出そう」

 

らんまは看守に変装して、オレを胸元に隠しながら、魔皇軍の基地を探検していった。

 

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少し歩くと、別の看守と遭遇した。らんまは緊張しながらも、看守に話しかけた。

 

「あのさ、ちょっと教えてくれる?囚われている娘たちがどこにいるか、知ってる?」

 

「おいおい、新米か?囚われた娘たちは、東の牢獄にいるぜ。もう少し慣れてから、そんなことも知ってるはずだがな」

 

らんまは内心ホッとしながらも、さらに情報を聞き出そうとした。

 

「そうだよな、ありがとう。んで、この魔皇って奴は一体何者なんだ?」

 

「まさか魔皇についても知らないのか?魔皇はこの世界を支配しようとする強大な魔族の王だ。八宝斎様がジャマールの霊魂石で復活させた。魔皇様の力は計り知れないほど強大で、我々魔皇軍は彼のために戦っているんだ」

 

「なるほどね。魔皇のために戦っているのか。でも、なんでそんなに強力な魔皇が、娘たちをさらってるんだ?」

 

「おいおい、それも知らないのか?ホント、教育係りはどうなってるんだ。魔皇は娘や姫たちを誘拐することで、サラトバの国々が簡単に、ここを攻めてこないようにしているんだ」

 

「なるほど、ありがとうな……!んじゃ、オレ、じゃなかった、私は東の牢獄を警備いってくる」

 

らんまとオレは、看守から得た情報を元に東の牢獄へと向かった。地図にも書いてあるから、間違いないだろう。薄暗い通路を進むうちに、だんだんと空気が変わってきた。緊張感が高まり、らんまの足取りも速くなった。

 

東の牢獄に到着すると、黒い門が目の前に立ちはだかっていた。らんまは、看守の服を着ているので、すんなりと門が開かれた。門の中に入ると、牢獄が並んでいるのが見えた。

 

「達也、ここだ。さあ、どの牢獄に娘たちがいるか探そう」

 

オレとらんまは、牢獄を一つずつ調べ始めた。幾つかの牢獄を調べた後、ついに娘たちが囚われている牢獄を発見した。

 

「達也、ここだよ。娘たちがいる!」

 

らんまは牢獄の扉を開けると、薄暗い中に怯えた顔をした娘たちがいた。彼女たちは疲弊していて、涙が流れていた。

 

「大丈夫。オレたちは、みんなを助けに来た。四カ国の遠隔会議で決めた作戦でね。だから、もう、安心してくれ。これからみんなを連れて出るから、少しの間だけ我慢してね」

 

娘たちはらんまの言葉に安堵の表情を浮かべ、一縷の希望に縋った。そして、オレとらんまは娘たちを連れ、魔皇軍の基地から脱出するために、再び暗い通路を進み始めた。



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9-8☆.女看守の丸出しおっぱい

オレたち一行は、通路を進みながら、出口を探していた。そんなとき、ふと、先の方から足音が聞こえてきた。それは、魔皇軍の誰かが近づいてくる音だった。

 

やがて、その姿が見えた。スケベじじいで知られる八宝斎だ。八宝斎は、キセルを手に構え、こちらに向かってきた。らんまは、彼を見るなり、「みんな、逃げろ!」と叫んだ。

 

娘たちは、急いで後方に戻り始めた。オレは、らんまの胸の間に戻り、らんまに「頼んだぞ、らんま」と声をかける。らんまは、オレに笑顔を見せ、八宝斎に立ち向かった。

 

「おお、久しぶりじゃのう、らんま。お前も、とうとうここまで来たか。だが、ここで終わりじゃ」

 

そう言うやいなや、八宝斎はキセルを振り回し、らんまに襲いかかる。らんまは、すばしっこく動き回り、キセルの攻撃をかわしつづけた。しかし、八宝斎の戦闘力は段違いの強さで、らんまは苦戦していた。

 

八宝斎は嘲笑いながら言った。

 

 

「らんまよ、無駄な抵抗じゃ。おとなしくギャルたちをワシに引き渡すのじゃ!」

 

「くっそ、相変わらずのクソじじいだぜ……、魔皇軍の手下になりさがりやがって」

 

「ふっはっはっは、魔皇のおかげで、こうやって娘をワシのハーレムにできるんじゃからな、感謝、感謝じゃー!!」

 

「でぇえいいいーー!!八宝斎覚悟」

 

八宝斎は笑いながら、「そうか?それなら、見せてみろ!」と言って、さらに激しい攻撃を繰り出してきた。

 

らんまの攻撃が八宝斎にまったく通じない。オレは、体力が尽きてきたらんまを見て、悔しさと焦りを感じた。せめて、オレがもっと力を発揮できれば、らんまを助けられるのにと思い、力を振り絞り、攻撃を仕掛けた。

 

「くそっ、どうにかしないと……」

 

オレは必死に考えた。このままでは、八宝斎に負けてしまう。何とか、八宝斎を倒す方法はないものか。らんまもまた、息を切らしながらも必死に戦っていた。

 

八宝斎は、オレたちが苦戦する様子を見て、さらに嘲りの笑いを浮かべた。

 

「どうした、お前たち?まだまだこれからじゃぞ。老いぼれのこの八宝斎に、どうして勝てると思ったんじゃ?」

 

その言葉に、オレは怒りを覚えた。だが、それだけでは勝てないことも分かっていた。焦りと緊張感が高まる中、オレは何とか奇策を必死に考え続けた。

 

小さい身体でも勝てる方法、一寸法師の身体でも倒せる方法……。

 

こうなりゃ、全身全霊の体当たりか……!

 

八宝斎の口の中に入って、針で胃を突くことも考えたが、そんな汚いことはしたくない。

 

オレはらんまに作戦を提案した。

 

「らんま、八宝斎が一瞬にしてこちらに向かって突進してくる瞬間を狙って、全身に魔力と闘気をみなぎらせたオレの身体でアッパーパンチのように、八宝斎の顎を打ち砕く作戦だ」

 

らんまは一瞬、戸惑った様子を見せたが、すぐにその考えに賛同した。

 

「分かった。じゃあ、オレが八宝斎を誘い出す役をやるぞ」

 

「往生際の悪いやつめぇーー!らんま、覚悟するのじゃーー!!」

 

作戦を決行するため、らんまは衣服の胸元を大きく開き、八宝斎に女看守のおっぱいを見せつけた。

 

「おらぁあ、エロじじぃ! これを見ろっ! 女看守の丸出しおっぱいでぃ!!!」

 

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「おおぅう♡スイーーートォオ!!?!」

 

八宝斎の目は瞬く間に釘付けとなり、興味津々な様子でこちらに向かって突進してきた。

 

オレはらんまの脇腹から飛び出し、全身に魔力と闘気をみなぎらせた自分の身体で、八宝斎の顎をめがけて、飛び上がった。オレの全身が八宝斎の顎に激突し、その瞬間、八宝斎の顎は粉砕され、八宝斎は意識を失って地面に倒れ込んだ。

 

「やったぞ、達也!」

 

らんまは歓喜の声をあげた。オレも、勝利に胸を躍らせた。ついに八宝斎を倒すことができた。

 

「へへへへー、やったな! らんま、オレたちの勝利だ」




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9-9.退却

オレはらんまと共に、八宝斎を倒したあと、周りにいた敵兵から地上に戻るための方法を聞きだした。どうやら、この基地のどこかに魔法陣があって、それを使って地上に降りることができるらしい。情報をもとに、オレたちは疲れた足取りで魔法陣がある場所へと向かったんだ。

 

途中で見つけた、囚われていた娘たちを次々と解放していく。彼女たちの顔には疲労と恐怖が浮かんでいたが、オレたちに感謝の言葉を述べ、一緒に魔法陣の場所へと向かってくれた。次々と解放された娘たちは、その場を後にし、オレたちの先に向かっていった。最後の一人を逃がし終えて、らんまとオレも逃げようとした瞬間、突如、ひとりの黒い鎧の騎士が現れた。

 

その騎士は、自らを魔皇と名乗った。彼の姿は圧倒的で、オレたちは息を呑んだ。

 

「よくぞここまで来た。サラトバの勇者、いや、世界を救った勇者か」

 

オレはらんまと一瞬目を合わせ、らんまの目にも決意が宿っているのがわかった。オレたちの心臓は高鳴り、体が緊張で震えていた。らんまは戦う気だ。

 

「オマエが魔皇か、話が早い、ここで勝負しやがれっ!」

 

【挿絵表示】

 

「ちょっと、らんま!今は、娘たちを逃すのが先だ」

 

オレはらんまを制止しようとした。

 

「ふふふ……! 達也、らんま。オマエたちは我にとって興味深い存在だ。殺すのは惜しい。どうだ?我の手下となり、魔皇軍として働かないか?」

 

「なに言ってんだ!正気か! オレたちがそんな誘いに乗るわけないだろ」

 

「ふむ……。では、気が変わったら、いつでも来るが良い。今日のところは逃がしてやる。そんな娘たち、いつでも拐えるからな。それよりも、今はオマエたちほど、面白い存在はいない」と魔皇は意味深に笑った。

 

今は戦うべきではない。瞬間的に悟った。そして、言葉どおり逃がしてくれるのだろう。オレたちはまず、無事に地上に戻ることが大事だ。そのためには、この魔皇との戦いを回避しなければならない。

 

「らんま、今は逃げるぞ!」

 

オレはらんまにそう叫び、らんまも頷いて、オレたち一行は魔皇から逃げることに決めた。オレたちは足早に魔法陣の場所へと向かった。途中、迷子になりそうになることもあったが、オレたちは互いに助け合いながら進んでいった。

 

やがて、魔法陣のある部屋にたどり着いた。部屋の中央には、魔法陣が描かれた大きな石板があった。部屋には、解放した娘たちが待っていた。彼女たちも緊張した表情でオレたちを見つめていた。

 

オレは急いで石板の前に立ち、らんまと一緒に魔法陣を踏みしめた。解放した娘たちも次々と魔法陣に乗っていった。

 

オレたちが乗ると魔法陣が青白い光を放ち始め、その光がオレたちを包み込んだ。その瞬間、魔皇が部屋に飛び込んできたが、オレたちはもう魔法陣の力で地上に向かっていた。

 

地上に戻ったオレたちは、無事に魔皇から逃げ切ることができた。オレたちは、一度立ち止まり、互いに無事だと確認し合った。

 

「またあいつと戦う日がくるんだろうな」

 

「あぁ、もちろんだ。倒さないとならない相手だ」



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9-10☆.大浴場バトル勃発

〜これまでのあらすじ〜
どこにでもいる普通の男子高生だった達也は、憧れの早乙女らんまと、ある日、異世界ファンタジーの世界へと転移する。らんまは、呪溺泉という呪いの泉に落ちた結果、水で女性に、お湯で元の男性に戻るという呪いを受けた。転移してきたときに女の姿だったため、この世界で男に戻ることはないが、元来の男らしい性格は抜け切れていない。

二人は異世界で冒険し、結婚後にウェスティリア王から任務を受け、サラトバへとやってくる。サラトバの様々な国々を巡り、敵対国グランゼンの巨人に神々の力を借りて勝利を収め、サラトバの平和を取り戻した。しかし、その平和は長く続かなかった。新たな脅威として、魔皇軍という強大な勢力がサラトバの平和を脅かすようになる。二人の冒険者は再び立ち上がり、サラトバを守るために戦いに挑むことになるのだった。

魔皇軍の基地への潜入を成功させた達也とらんまは、八宝斎を倒した後、魔法陣を使って地上に戻る方法を探し始める。途中で囚われていた娘たちを解放した。しかし、魔皇と名乗る強敵が現れる。達也たちは戦わずに逃げることを選ぶのであった。


オレたちが降り立った場所は、エルフェアルの城近くの森だった。

すぐに囚われていた娘たちが迎えに来てくれて、オレたちはエルフェアルの城へと向かった。

 

オレたちがエルフェアルの城に到着すると、大広間で国王陛下が待っていた。オレたちは国王陛下に、これまでの冒険の詳細と魔皇との遭遇について報告した。国王陛下は心配そうな表情を浮かべたが、オレたちが無事であることに安堵していた。

 

「達也、らんま、お二人の勇敢な戦いに感謝する。それでは、娘たちや二人が持ち帰った情報を元に、また、四カ国で会議をはじめるとしよう。二人は今夜はこの城で休息をとってくれ」

 

国王陛下はそう言って、オレたちに城の施設を自由に使うことを許可してくれた。その日の夜、オレたちは城の大浴場に向かった。大浴場は広く、天井には美しいステンドグラスがあった。オレたちは、今日一日の疲れを癒すために、大浴場を利用することにした。

 

「達也、こりゃ、すごい。これは、まるで異世界の銭湯じゃねーか」

 

らんまは目を輝かせながら言った。オレも同じく感動していた。大浴場には、湯船のほかにも、サウナやジャグジーがあり、まるで極楽のような空間だった。オレたちは、二人きりで大浴場に入り、湯船に浸かって疲れを癒した。

 

「らんま、今日は本当に大変だったな。でも、らんまがいてくれて本当に助かったよ」

 

オレは湯船の中でらんまにそう言った。らんまは照れくさそうに笑って、オレに返事をした。

 

湯船に浸かると、身体の疲れがほどけていく感覚があった。オレたちはしばらくただただ、湯に浸かっていた。

 

「久しぶりの風呂はやっぱ気持ちいいな♪」

 

【挿絵表示】

 

だが、その間も、オレたちの会話は次第にエロチックな方向へと向かっていった。オレたちは互いに目を見つめ合い、どんどん興奮していくことに気づいた。

 

「らんま、もう、オレここで、オマエとセ……」

 

ガッシャーーーンッ!

 

オレは言葉を切り出した瞬間、突然大浴場の窓が音を立ててガラスが砕け散った。破片が床に散らばる中、強引に開けられた窓から、獣人たちが一人、また一人と入ってきた。彼らは総勢20人ほどで、全員がオレたちに対して攻撃の構えを取っていた。

 

そして、獣人たちは、『魔皇軍』と名乗った。

 

「魔皇様の命令で、オマエたちを殺しにきた、悪くおもわないでくれよ」

 

「だぁー、こんなところまで来るんじゃねーよ」

 

「ったく、いいところだったのに、このお邪魔虫どもめ。らんま、一気に倒すぞ!」

 

オレは急いで立ち上がり、らんまもオレに続いた。湯気が立ち込める大浴場の中で、オレたちと魔皇軍の手先たちが対峙した。

 

「おうぅ!」

 

【挿絵表示】

 

 

魔皇軍の手先たちの姿は、獣のような顔をした者や、鱗で覆われた腕を持つ者、巨大な鳥のような翼を持つ者など、さまざまな異形の者たちだった。彼らはオレたちに向かって笑いながら言った。

 

「へっへへへ、エルフェアルの警備に聞いたら、やはり、ここにいたか。武器も防具もなくオレたちを倒せるかな?」

 

「魔皇様の命令で、お前たちを始末しに来たんだ。ここでお前たちの命は終わりだ!我ら魔皇軍猛獣特戦隊の力を見せてやろうじゃないか!」

 

オレは怒りに燃える目で彼らを見据え、らんまも戦闘態勢に入った。オレたちは互いに頷き、身構えた。

 

「ふん、こんなやつらにオレたちが負けるわけがないよな」

 

「ああ、らんま!」

 

オレたちは、魔皇軍猛獣特戦隊に向かっていくつかの技を放った。猛獣特戦隊もそれに応戦し、激しい戦いが繰り広げられた。水しぶきが飛び散る中、オレたちは敵の手下たちを次々と倒していった。

 

【挿絵表示】

 

「くそっ!こんな奴らに負けるわけにはいかない!魔皇様に恥をかかせるわけにはいかないぞ!」

 

獣顔が怒りの声を上げながら、オレたちに対して必死に立ち向かってきた。

 

しかし、その攻撃は次々とオレたちによってかわされ、反撃されていった。特にらんまは、自らの姿が裸でもタオルで覆うことなく、堂々と戦っていた。その動きは素早く、敵の攻撃を見事にかわし、繰り出す技も強力だった。

 

(あぁ、らんま、また、オマンコ丸見えだよ……)

 

「こいつら、どうやらただの手下じゃないみたいだな。達也、ここは全力でぶつかっていこうぜ!」

 

「ああ、らんま!」

 

戦いの中盤、魔皇軍猛獣特戦隊の手先たちは、異形の能力を駆使してオレたちに襲いかかってきた。獣のような顔をした者は、鋭い牙で噛みついてくる。鱗で覆われた腕を持つ者は、その腕を振り回して強烈な一撃を繰り出してくる。巨大な鳥のような翼を持つ者は、空中から急降下してきて蹴りを狙う。

 

【挿絵表示】

 

オレたちは、湯しぶきが飛び散る中、激しい戦いを繰り広げていた。

 

 

戦いの最中、らんまがオレに提案を出した。

 

「達也、その腰に巻いてるタオルを貸してくれ。鞭みたいにして武器にできるかも」

 

しかし、オレはその提案に躊躇した。今、タオルを取り去ってしまうと、勃起したペニスが露わになってしまう。そのことを考えると、恥ずかしくて仕方がなかった。

 

「いや、大丈夫だよ。オレはこのままで戦うよ」とオレは再度、拒否したが、らんまは急に厳しい顔をしてオレに言った。

 

「達也、つべこべ言わずにさっさと貸しやがれ!」

 

その言葉と同時に、らんまはオレの腰に巻いていたタオルを強引にひったくった。その瞬間、オレの勃起したペニスが露わになってしまった。

 

グインッ!!ビーーンッ!ボッキンボッキ!!

 

オレは元気が良すぎるくらいにギンギンに勃起しまくっているチンポの恥ずかしさで顔を赤らめてしまった。

 

「うわー!らんま、ちょっと待ってよ!」

 

そう叫ぶも、らんまはまるで耳を貸さず、ギャグ漫画さながらの勢いでタオルを鞭のように振り回し、魔皇軍の手下たちに立ち向かった。

 

戦いは熾烈を極め、湯気とともに激しく濡れた空気が飛び散っていた。

 

らんまはタオルウィップを使い、風のように敵を次々と倒し、その度に水しぶきが舞い上がり、光る滴がらんまの裸体に伝う。戦いの合間に、らんまは敵を挑発するかのように、大胆なポーズをとったりしていた。

 

飛び蹴りをすれば、オマンコは敵からもオレからも丸見えだ。

 

敵たちは、らんまの大胆不敵な態度に驚き、狼狽しながらも立ち向かってきていた。

 

【挿絵表示】

 

オレは裸で戦うらんまの姿に目を奪われ、興奮が抑えられなくなってしまった。そのままの勢いで、オレは自らのペニスを握り、オナニーをはじめてしまった。

 

オレは戦いの最中にも関わらず、自分の欲望に負けてしまっていた。その光景を見た敵たちは驚きと戸惑いの表情を浮かべていた。

 

らんまはオレの様子に気づき、戦いを中断してオレに声をかけてくる。

 

「おい達也、何やってんだ!ここは戦いの最中だぞ!」

 

オレはらんまの叱責に我に返り、オナニーを止めた。

 

「悪い、らんま。どうしても抑えられなくて……」

 

その後、らんまは考え込んでいたが、突然目を輝かせ、ある案を思いついたようだった。

 

「ったく……仕方ねぇな……」

 

らんまは敵たちに気付かれないように、こっそりとオレに一言囁いた。

 

「達也、今のうちにこの場を乗り切る方法がある。オレがやるから、ちょっと待っててくれ」

 

オレは首を傾げるが、らんまを信じて待つことにした。らんまは、まず両手を前に合わせ、指を絡めて印を結んだ。

 

「な、なにする気だ?! 女が怪しい印を結びはじめたぞ。みな、気をつけろ!」



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9-11♥.霧隠

魔皇軍たちが警戒する間にらんまは、じっと大浴場の湯気を見つめ、深呼吸をしてから、技の名前を叫んだ。

 

「霧隠れの術!」

 

らんまが技を発動させると、らんまが結んだ印から白いオーラが発せられ、それが次第に大浴場全体へと広がっていった。湯気が濃くなり、次第に霧のような状態に変わっていく様子が見て取れた。

 

湯気が濃密な霧となり、まるで別世界に迷い込んだかのような幻想的な光景が広がっていた。辺り一帯が白い霧に包まれ、視界が限りなく悪くなっていく。

 

敵たちも周りの様子に驚き、戸惑っていた。この隙を狙って、らんまがオレのペニスを握って、オナニーを手伝ってくれることになった。最初から、らんまはオレのペニスを手でぎゅっと握り、すぐにイクようにしっかりとシゴいてくれた。その感触は、自分で触るのとはまるで違った。らんまの手は、オレの敏感な部分を的確に刺激し、さらに快感が高まっていった。

 

「ほら、湯気が霧になっている時間もせいぜい、数分だ。ほら、さっさとスッキリしちまえ」

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、らんまの手コキ、気持ちいい……」

 

オレの反応を見て安心した様子で、さらにオレのペニスを手でシゴき続けた。

 

「しゃーねーな、口でもしてやるよ」

 

そして、らんまはオレのペニスに口を近づけ、ペロペロと舌で先端を舐めはじめた。オレはその刺激に、思わず声をあげてしまった。らんまの舌は、オレの亀頭を丁寧に舐め回し、時には咥えこんで吸い上げるような動きで、オレをさらに快楽の世界へと引き込んでいった。

 

「むぐぅーッじゅぼっ♡じゅぼっ♡じゅぼじゅぼっ♡じゅぼぼっ♡じゅっぼぉぉぉぉぉっ♡♡♡」

 

オレの心は、快楽に溺れ、現実とはかけ離れた場所にいるように感じた。オレの股間は、らんまの口と手によって、次第に熱を帯びていった。オレは、射精が近づいていることを感じる。心の中で、もう少し、もう少しだと叫んでいた。

 

とうとう、オレは限界を迎えた。強烈な快感が、オレの全身を駆け巡り、射精がこみあげてくるのを感じる。オレは、らんまに「そろそろ…来る…」と告げる。らんまはオレの言葉を聞き、オレのペニスを口から離し、手でガシガシとシゴき続けた。

 

その後、らんまはオレのために特別なご奉仕を始めた。その豊満な胸を使って、グリグリとオレのペニスをしっかりと包み込み、刺激を与えた。

 

らんまの柔らかいバストがペニスに触れる度、オレは快感に打ち震えた。らんまの熟練した手つきでオレの欲望に応え、愛情を込めたサービスを提供してくれた。

 

ついに、オレは射精を迎えた。

 

「あぅぁ、イく……!らんま、イくぅうっ!!!んはぁああ!ぁあ!」

 

どぴゅっ、どぴゅうううっ♥

 

射精の瞬間、オレは体から力が抜け、安堵の表情を浮かべた。

 

「へっへへへ……いっぱい出たな♡これで戦えるか?」

 

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「……ああ、大丈夫だ。はぁっ…ああ…はぁっ…ありがとう、らんま。これで戦える」

 

オレは笑顔で答え、らんまも安心した様子でうなずいた。

 

 

そして、タイミング良く、霧が晴れていった。

 

霧が晴れると、魔皇軍の手下たちが再び現れた。らんまとオレは互いに視線を合わせ、戦いの準備を整えた。

 

「よし、らんま。再び戦闘だ。今度こそ勝つぞ!」

 

「ああ、達也。お前のおかげで気持ちも新たになった。一緒にやっつけようぜ!」

 

オレたちは再び力を合わせ、魔皇軍の手下たちに立ち向かった。オレは剣を振り回し、らんまは体術で敵を蹴散らしていった。

 

魔皇軍のリーダー格の鳥人間は、驚きの表情で叫んだ。

 

「なんだ、この奴ら!さっきまでの二人とは全然違うじゃねぇか!」

 

「へっへへへー、スッキリしちゃったもんねーー♪」

 

魔皇軍の手下たちも、オレたちの活力に圧倒され、次々と倒れていった。

 

「くそっ、こんなことで終われるか!」

 

鳥人間が憤怒に満ちた声で叫び、全力を振り絞り襲撃を開始した。その攻撃はまさに荒々しく、オレとらんまは激しい戦いの渦に巻き込まれていった

 

そのとき、オレは気がついた。敵が獣人など異形なのに、らんまの裸に見惚れていることだ。ヨダレまで出して欲情している敵もいる。あえて、戦いのときに、わざとらんまに開脚キックをさせたり、乳が揺れるようにパンチをさせているようにも見えた。

 

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そして、あえて、湯を避けているようにも見えた。

 

そのすべての要素を方程式にして答えを導き出す。

 

欲望する獣人たち+湯を避ける=???

 

オレはもしかするとと思い、湯を「巨大な鳥のような翼を持つ者」にかけた。すると、その男は驚くことに人間の姿へとなった。そして、当然のように人間の男になれば、飛行能力はなくなった。つまり、戦闘力が落ちたのだった。

 

「らんま、こいつら、きっと呪溺泉のような呪いで戦闘力をあげているんだ。だから、湯をぶっかけるぞ!そうすれば、ただの男どもになるはずだ。そこを倒そう」

 

オレの言葉に、らんまは目を輝かせてうなずいた。

 

「なるほど、達也!その通りだ。よく見つけてくれたぜ。それなら、湯で元の姿に戻して戦闘力を下げることができる!」

 

オレたちはすぐに作戦を実行に移した。オレは湯を掬って、次々に敵に向かってぶっかけた。湯を浴びた敵たちは次々と元の姿に戻り、驚きと恐怖で顔を歪めた。獣の顔を持っていた者や鱗で覆われた腕を持っていた者も、すべてただの男になった。

 

「くぅっ……しまった、獣人化の術が……!」

 

「こんなことで負けたら、魔王様に合わす顔がない」

 

らんまは、湯で戦闘力を奪われた魔皇軍の敵たちが、自分の裸に興奮してペニスが勃起していることに気付いた。らんまは、その状況を利用して敵を完全にノックアウトすることを決めた。

 

「……ったく、ドスケベ野郎どもめ」

 

らんまはそう呟いたが、オレからすれば、当たり前の反応だ。

 

敵たちは恥ずかしそうに顔を赤くしていたが、らんまはその隙をついて、迅速にプロレス技を繰り出していった。

 

最初の敵には、ハリケーン・ランナーで首を絞め、素早くノックアウト。次の敵には、強烈なバックブリーカーで背中を折り、悶絶させた。そして、また別の敵には、ダイビング・エルボードロップで胸を打ち抜いた。

 

「オマエで最後だ。これでもくらえ!」

 

次々と敵をノックアウトしていくらんまは、その戦闘技術と美しい裸体で、敵たちを圧倒した。彼らは次々と倒れ、最後には全員が悶絶しながら、その場に倒れていった。

 

オレはらんまの活躍を見て、感心しながら言った。

 

「らんま、すごいぜ。こんな状況でも、お前は敵を見事に倒していく。」

 

らんまは、疲れた様子も見せず、オレに微笑んで答えた。

 

「まぁな、達也。これも、お前と一緒に戦ってきたおかげだ。お前との絆が、オレの力になっているんだ。」

 

ついに、魔皇軍の手先たちを全て倒し、オレたちは勝利を手にした。しかし、オレのペニスはまだおさまる気配がなく、さらなる快楽を求めていた。

 

「悪ぃ。らんま、これ、ぜんぜんおさまらなくてさ……?」

 

「いいぜ♪相手してやるよ」

 

「悪いな、らんま……」

 

「なに言ってんだよ、ぜんぜん悪くないよ」

 

「そっか、じゃあ、お言葉に甘えて!」

 

ずぼっ!!!!

 

オレはらんまの背後から、その身体に寄り添いながら、いきなり、ペニスを挿入した。

 

「んっ……あっ、い、いきなりって、んあうあぁああっ……くっ、んっ……あ、達也のチンポ、太っ……!」

 

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オレは挿入直後から、激しく突き始めた。

 

「ああ、達也、もっと、もっと!」

 

らんまの悶える声が、オレの興奮をさらに高める。オレはらんまの乳首を指で弄り、クリトリスにも触れる。同時に、オレのペニスは激しくらんまの中を貫いていた。

 

パンッパンッパンッパンッパンッパンッ!!

 

グググググッッ!!

 

ズンッズンッズンッズンッズンッズンッ!!

 

戦闘直後の大浴場でオレとらんまの繁殖行動が始まる。

 

「らんま、らんま、らんまのマンコ、気持ちいい……!」

 

「あっ...あっ..あっ..ああっ..くっ、んっ...。あっ...あぁっ!んあぁっ、んあぁっんんっ...!」

 

戦いを終えたばかりで熱くなったらんまのマンコは最高の具合だった。

 

そばに倒れていた魔皇軍の手下たちは、息を呑むように、薄目でオレたちの姿を見つめていた。

 

「なに見てんだよ……、見世物じゃねーぞ? ほら、命までは奪わないから、さっさと帰りやがれよ?」

 

「ちょっと待て、らんま。もしかしたら、こいつらから魔皇軍の情報を聞き出すことができるかも」

 

「情報を聞き出す……?どうやって?」



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9-12♥.魔皇軍との取引

「なぁ、魔皇軍猛獣特戦隊っていったか。オマエたち、オレたちと取引しないか?」

 

「取引だと……?」

 

「あぁ、取引だ」

 

倒れている魔皇軍のリーダー格。たしか、鳥人間だったやつと獣顔だったやつだ。そいつらが、顔を見合わせた。

 

「どんな取引だ……?いちおう聞いてやる」

 

「今から、ここで、オレとらんまのセックスを見せてやる。だから、その報酬として、オマエたちが知っている魔皇軍の情報を全部、教えるんだ」

 

「ちょっと達也……! な、なに勝手に決めてんだよ?! セックス見せるってあのなぁ」

 

しかし、オレのその取引の提示に魔皇軍の男たちは良い反応ではなかった。

 

「そんなことできるか、我らの神、魔皇様のことなど……」

 

「ふーん、だったら、すぐに、そこの窓から帰ってもらおうか? でも、残念だったな。このらんまちゃんが、淫らになるところを見れないなんて。そんな大チャンスないだろ?」

 

「おいおい、まさか断るつもりか? 見るだけで情報がもらえるんだぞ、悪くない取引だろう?」

 

オレはわざとらしくらんまに近づき、彼女の髪を撫でながら言った。らんまは恥ずかしそうに顔を背けたが、オレに抵抗はしなかった。

 

魔皇軍の手下たちは、少し迷った様子で顔を見合わせていたが、とうとうリーダー格の鳥人間が言葉を紡いだ。

 

「分かった。見せてもらおう。だが、情報を教えるのはその後だ。それで我らが納得すればだ」

 

「了解だ。それじゃあ、始めるぞ、らんま」

 

「……ああ、仕方ねぇ。こうなったら、とっておきのラブシーンおみまいしてやるぜ」

 

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「わお!♪」

こうして、大浴場に響く水音と呻き声、魔皇軍の手下たちの息づかいを背景に、オレとらんまは再び愛し合い始めた。らんまの身体は熱く火照り、オレのペニスもそれに呼応するかのように勃起していた。

 

「んっ...あぁ、達也...もっと奥まで...」

 

らんまがうっとりとした表情でそう言うと、オレは彼女の言葉に応えるように、後ろから腰を振り始めた。魔皇軍の手下たちは息を呑みながら、目を細めてオレたちの行為を見つめていた。

 

オレはらんまに伝えると、らんまは目を閉じてうなずいた。オレたちは魔皇軍の手下たちに、避妊具を使わずに生で結合している姿を見せつけることに決めた。

 

「らんま、こっち向いて。手を伸ばして、その窓につかまって」

 

らんまは言われるままに窓の方へ向かい、手を伸ばして窓枠につかまった。オレは彼女の背後から腰を抱え、生で挿入しながら彼女を支えた。魔皇軍の手下たちの視線が、オレたちの結合部分に釘付けになっていた。

 

「ほら、見ろよ。オレたちの愛の証だ。避妊具なんか使ってねーよ」

 

オレは、魔皇軍の手下たちに向かって言った。彼らは興味津々でオレたちの行為を見ており、オレの言葉にも反応した。

 

「おい達也、早く動いてくれよ...」

 

らんまは耐え切れない様子でオレに懇願した。オレは再び彼女の腰をゆっくりと動かし始めた。それに合わせて、らんまも声をあげ始めた。

 

「あっ、ああっ、達也...もっと激しく...」

 

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彼女の要求に応えるように、オレは腰を激しく振り始めた。魔皇軍の手下たちも、ますます興味津々にオレたちの姿を見つめていた。

 

「らんま、次はこっちに座って。そして、背中をオレに預けて」

 

らんまは言われるままに、オレの前に座り、ゆっくりと後ろに倒れかかった。オレは彼女の背中を支え、同時に再びペニスを彼女の中に挿入した。今度は正面からオレたちの行為を見せるための体位だった。

 

「はぁ...達也、この体位、恥ずかしい...」

 

らんまはそう言いながらも、瞳を潤ませてオレに微笑んだ。オレは彼女の胸を揉み始め、指先で乳首を刺激した。それに応じてらんまの喘ぎ声が大きくなり、魔皇軍の手下たちも興味津々に見ていた。

 

「らんま、大きく息を吸って。オレたちの愛を見せつけるんだ」

 

らんまはうなずいて深呼吸し、そのままオレの腰を持ち、自らの腰を上下させ始めた。彼女の大きなバストが激しく揺れ、魔皇軍の手下たちの視線を釘付けにした。

 

「ああっ...達也、もっと...もっと触って...」

 

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らんまの甘い声に応えるように、オレは彼女の胸を揉む力を強めた。魔皇軍の手下たちも、ますます、夢中でオレたちの行為を見ていた。

 

しばらくすると、オレはらんまとの結合部分に感じる熱と濡れを感じ、快楽が頂点に達しようとしていることに気づいた。

 

「うまくいけば...もうすぐだ」

 

やがて、オレはらんまと共に絶頂を迎え、彼女の中に思い切り射精した。その瞬間、魔皇軍の手下たちも息を呑んで見つめていた。

 

ここで、取引のこちらからの差し出しは完了かと思わせておいて。

 

オレは再び、体位を変えて、また、後背位でらんまにピストンを繰り返しはじめた。

 

「へっへへへー、まだ、終わらないんだよな?オレとらんまのセックスは……。な?らんま」

 

「あぁ、もちろんだ。もう、オレもスケベ心に火が点いちまったしな。止められない」

 

オレとらんまの激しい行為が始まり、魔皇軍の手下たちが驚きの声を上げる。

 

「おい、これは...こんなに激しいの見たことがねぇ...」

 

らんまの腰を強く掴み、激しく突き上げた。らんまの喘ぎ声が大きく浴場に淫らに響いた。

 

「まるで、獣のようだな...。す、すごいピストンだ。どんどんらんまのマンコから愛液が溢れでていくっ!!」

 

オレのピストンがさらに速くなり、らんまの身体は悶え続ける。

 

「生きててよかった!」

 

「オレも心底、そう思う!!」

 

オレはらんまの乳首を舌で転がし、らんまの快感をさらに高める。見られていることで、オレたちの快感は増す一方だった。

 

「達也、すごい体力だ...本当に止まらないのか?」

 

「これが人間の愛の力か...魔皇様の前でも、こんなことができるのだろうか?」

 

オレはらんまを抱き上げ、立ちバックの体位に移行する。二人の結合部分が見えるように、魔皇軍の手下たちに見せつける。

 

「おら、よく見ろ!魔皇軍ども!!」

 

【挿絵表示】

 

パンッパンッパンッパンッパンッパンッ!!パンッパンッ!!

 

グググググッッ!!ジュグググッ!ジュグジュグウ!

 

ズンッズンッズンッズンッズンッズンッ!!ズンッズンッズンッズンッズンッズンッ!!ズンッズンッズンッズンッズンッズンッ!!ズンドコッ!バッコン!

 

「あぁ、すごい……すごすぎるぞ!らんま、声が大きくなってきたぞ。もう限界か?」

 

「二人とも、まだこんなに元気なのか...どこからそんな力が出るんだ?」

 

オレはらんまの背中に手を回し、らんまのクリトリスを指で刺激しながら、ピストンを続ける。

 

「ドスケベすぎるだろ、オレもらんまも!」

 

「こんなセックス、オレも死ぬまでに一度でいいからしてみたい!」

 

オレはらんまの顔を魔皇軍に向けて、らんまがどれほど感じているのかを見せることに決めた。オレは、らんまの髪を掴みながら、その顔を魔皇軍に向けた。

 

「気持ちぃい!感じちまうぁ、興奮するぅ、ダメぇえ!イキそうぅ、そこイイっ!もっともっとおぉお!!オレ、おれぇええ!――ッお゛……んほッぉ゛おぉおおおぉおおぁ゛ふっ、ひ……ひぃ゛ィッッ~~ッ~~ッッイッ、んぅう゛、……う、ッく、ふぅ゛う……お゛ッぉおお……あ゛がぁぁぁぁぁあ!! 」

 

【挿絵表示】

 

「見ろ、魔皇軍ども!これが人間の愛だ!らんまは、オレによってこんなにも喜んでいるんだぞ!」

 

らんまの目には快感で涙が溢れ、頬は紅潮し、濃厚な興奮がらんまの顔に浮かんでいた。それでもらんまは、オレを見つめ、にっこり微笑んだ。

 

「ああっ、い、んん…っ、セックス大好きぃ…はぁあっ…ふああ…あっあっあっあっあっ…////あぅン…ヤぁ…んッ、ああっ…!ふあっ…あん…あはぁんっ!!達也ぁあ」

 

魔皇軍の手下たちは、らんまの淫らな姿に驚愕し、困惑の表情を見せる。彼らはその光景に圧倒され、オレたちの愛の力に恐れを抱いた。

 

「イク、イク、イク、イっちまうよーーー!!!!あぁはあひゃあぁあ、だっひゃぁひゃあああぁあ!」

 

【挿絵表示】

 

オレはらんまに乱撃ピストンをかました。

 

オレはらんまと共に魔皇軍に射精の瞬間を見せることを決めた。魔皇軍の前で、オレたちの愛の証を見せ付けるのだ。

 

「らんま、オレもイクぞ!魔皇軍の前で、オレたちの愛を示してやる!」

 

らんまは、オレの熱い決意に微笑んでうなずいた。

 

「見ろ、らんまの中に出すぞ!出すぞ!出すぞ!出すぞ!出すぞ!出すぞ!出すぞ!出すぞ!出すぞ!出すぞ!出すぞ!出すぞ!出すぞ!出すぞ!出すぞ!出すぞ!」

 

「イく、はぁはぁ、またイっちまう、はぁはぁ…ハァハァでてるっ ハァハァ…イく、はぁはぁ…ハァハァイく、イく、でてるっ漏れ…ハァハァハァハァもう!達也あぁあ、、あっついいいせいしちょうだいぃいいあああ!!!きやがれええええー。無差別格闘早乙女流の早乙女らんまの早乙女まんこは逃げも隠れもしねええ!!」

 

オレの腰はさらに速く動き、ついに限界が訪れた。

 

「んあぁああ、出るっ!!!」

 

オレはらんまの中に熱い精液を放った。その瞬間、魔皇軍の手下たちは、オレたちのけつごう部分を見つめていた。

 

わざと、入れ放しではなく、射精しながら、そのチンポを出し入れを繰り返した。

 

擬似イキなんて、生っちょろいものじゃなくて、本当に中出ししていることを示すために。

 

魔皇軍の手下たちは、オレたちの強い絆と愛を目の当たりにし、呆然としていた。その光景を見て、彼らは『オレとらんまのとっておきのラブシーン』に圧倒され、戦意を喪失していった。

 

魔皇軍の手下たちは互いに困惑した表情で話し合い始めた。

 

「おい、お前も見たか?あんなに愛情深いセックスをしている二人を…」

 

「うん、まさかこんなことが起こるなんて信じられないよ。あんなに強い愛を持っている人間がいるなんて…」

 

「正直、俺たちもあんな愛を感じたことがないからな。魔皇様のために戦ってきたけど、今の状況を見ると、もしかしたら違う道を選ぶべきだったのかもしれない。」

 

「そうだよな。あいつらの愛を見て、何だか自分たちが何のために戦っているのか分からなくなってきた。あいつらは本当に愛し合っているのに、俺たちって…」

 

「お前、考えすぎだよ。でも確かに、あいつらの愛の力はすごかった。もしかしたら、俺たちも自分たちの未来を考え直すべきなのかもしれない。」

 

手下たちは、オレとらんまの愛の力に打ちのめされたことで、自分たちの行動に疑問を持ち始めていた。彼らは互いに視線を交わし、心の中で新たな決意を固めるのだった。

 

そして、洗いざらい、知る限りの魔皇軍の情報を話してくれると約束してくれたのだった。

 

「へへへ……、これにて、一見落着ってか♪」

 

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9-13.サラトバの勇者

〜これまでのあらすじ〜
どこにでもいる普通の男子高生だった達也は、憧れの早乙女らんまと、ある日、異世界ファンタジーの世界へと転移する。らんまは、呪溺泉という呪いの泉に落ちた結果、水で女性に、お湯で元の男性に戻るという呪いを受けた。転移してきたときに女の姿だったため、この世界で男に戻ることはないが、元来の男らしい性格は抜け切れていない。

二人は異世界で冒険し、結婚後にウェスティリア王から任務を受け、サラトバへとやってくる。サラトバの様々な国々を巡り、幾度の戦いを超え、平和を取り戻した。しかし、その平和は長く続かなかった。新たな脅威として、魔皇軍という強大な勢力がサラトバの平和を脅かすようになる。

達也とらんまは、魔皇軍の基地への潜入を見事に成功させ、その内部で圧倒的な力を持つ魔皇と遭遇する。しかし、彼らは直接戦うことを避け、戦術的な撤退を選択する。その後、達也たちは魔皇を打倒するための戦略を練り、力を蓄えて再び挑む日を待つのであった。


オレは魔皇軍の手下たちと取引を行い、彼らが持っている情報を教えてもらった。

 

まず、彼らは魔皇について語り始めた。魔皇はかつてサラトバの勇者によって封印されたことが明かされた。彼らはまた、魔皇が手下たちに獣人化する呪いをかけたことも教えてくれた。この呪いはお湯をかけることで元の人間の姿に戻るらしい。全員ではないが、手下の中には四カ国の兵士だったものも多く存在しているという。

 

翌朝、オレとらんまはエルフェアルの王に挨拶を済ませ、ウェスティリアへ戻ることにした。なぜなら、ウェスティリアにはサラトバの勇者の伝説が伝わるブレフロの街があるからだ。そこで、過去に魔皇を封印したサラトバの勇者にまつわる情報を聞こうと考えたのだ。

 

ブレフロの街へと向かうため、オレたちは馬に乗り、荒野を横切りながら進んだ。風は強く、砂埃が舞い上がり、オレたちの視界を遮ることもあったが、それでもなお進み続けた。途中、何度か立ち寄る村や町があったが、そこで休憩を取りながら、ブレフロへの道のりを急いだ。

 

ブレフロの街は古い街並みが残る美しい町だった。石畳の道路が整然と並び、並木道が風情を醸し出していた。オレたちは旅の疲れを癒すため、街の宿屋で一晩休んだ。翌朝、オレたちは街を散策しながら、サラトバの勇者に関する情報を集め始めた。

 

【挿絵表示】

 

「ここが、サラトバの勇者ってやつの故郷か。こんな街がウェスティリアにあったんだな」

 

「あぁ、だな……。ずいぶんと綺麗な街だ。ここにも魔皇軍がいつ攻めてきてもおかしくないな」

 

オレとらんまは街を散策しながら、手分けして、サラトバの勇者に関する情報を集め始めた。街の人々に話を聞くことで、彼らは次第に勇者に関する情報を明かしてくれた。特に重要な情報として、サラトバの勇者の墓がブレフロの街を出て南東へ進んだ丘にあることが分かった。

 

「らんま、街の人たちによると、サラトバの勇者の墓はこの街から南東にあるらしいぜ」

 

「ほんとうに?んじゃ、その墓に向かってみるとするか」

 

オレたちは勇者の墓を目指して、街を後にした。南東へと進む道のりは、静かな森を抜け、小川が流れる緑豊かな丘陵地帯へと続いていた。風が穏やかに吹き、鳥たちのさえずりが聞こえる中、オレたちは歩き続けていった。

 

やがて、目的地である丘が見えてきた。丘の上には、立派な石碑が建てられ、そこには勇者の名前が刻まれていた。勇者の名前は『カーティス・レオ』というらしい。

 

「これが、サラトバの勇者・カーティス・レオの墓か。彼の遺品が何かヒントになるものがあるかもしれないな」

 

「そうだな。墓の周りには何か特別なものがあるかもしれないから、よく調べてみよう」

 

オレたちは丹念に墓の周りを調べたが、特別なものや何かヒントになるものは見つからなかった。落胆しながらも、オレたちは互いに励まし合った。

 

「うーん、残念だけど、ここには何もないみたいだな」

 

「ちぇっ、サラトバの勇者ってケチだな。武器のひとつくらい残してくれたっていいのにな。ま、もう一度、街へ戻るか。なにか魔皇を倒すための情報があるかもしれないし。」

 

そう、らんまの言うとおり、今、頼みの綱は勇者の故郷であるブレフロの街だけなのだから。

 

オレたちは再びブレフロの街へ戻り、街の人々や訪れている冒険者たちから、もっと詳しい情報を聞くことにした。街の酒場や宿屋では、様々な人々が交流を持ち、情報が集まることが多いため、オレたちはまずそこを訪れることにした。

 

酒場に入ると、賑やかな声が耳に入ってきた。オレたちはカウンターに座り、しばらく様子を見ながら飲み物を注文した。隣に座っていた年配の男性が、オレたちの話題に興味を持ったようで、話しかけてきた。

 

「おや、若者たちよ。サラトバの勇者について調べているのか?」

 

「ああ、そうだ。なにか情報があったら教えてほしいんだけど」

 

年配の男性はにっこり笑って、オレたちに話し始めた。

 

「実は、サラトバの勇者はとても子供好きだったという話が伝わっているんだ。彼は、村の子供たちをよく遊んでやっていたらしい。もちろん、それは200年も前の話だがね」

 

「ほんとうに?それは興味深い話だね」

 

「だが、魔皇と戦ったことについては、伝承には残っていない。それがどうしてなのかは分からないが、彼のことを調べる上では大事なポイントかもしれない」

 

オレたちはその話に興味津々で聞き入った。サラトバの勇者が子供好きだったという話は、彼の人柄について知る上で重要な情報だった。しかしその一方で、魔皇と戦ったことが伝承に残っていないのは、なぜか疑問に思った。

 

「ありがとう、その話はとても役に立つね。オレたちはもっと彼について調べていくよ」

 

「いいことを聞いたよ。これからも色々な人と話をして、さらに情報を集めよう」

 

オレたちは酒場で得た情報を胸に、サラトバの勇者にまつわる謎を解き明かすために、さらなる情報収集に励むことにした。



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9-14.クレオとの再会

オレたちは翌朝も、街を散策しながらサラトバの勇者に関する情報を探しに出かけた。すると、街の中心部で思いがけない人物に出会った。ウェスティリアにあるオレたちの自宅兼喫茶店の近所に住む少年クレオだった。

 

「おおっ!クレオじゃないか!どうしてここにいるんだ?」

 

オレが驚いた顔で声をかけると、クレオも喜んで応じた。

 

「オイラもびっくりだぜ、達也兄ちゃん!オイラ、父ちゃんの仕事でここに来てるんだよ。で、らんま姉ちゃんも一緒かー!相変わらずの大きな胸だなあ! 達也兄ちゃんとは中出しセックスしまくりかー?!」

 

【挿絵表示】

 

クレオは元気いっぱいに声をあげ、らんまの胸を指差してからかうクレオに、らんまのゲンコツが飛ぶ。

 

ドカッ!

 

「ったく……、久しぶりに会えば、このエロガキがっ!」

 

「痛ててて……冗談だよ、冗談。イッツジョーキング♪」

 

クレオは生意気な口調で話すが、それがまた魅力の一つだった。クレオは自分が生まれたときに母を亡くし、男手一つで育てられていた。そのため、彼はオレたちと特別なつながりを感じていたようだ。そして、オレたちと秘密の夜を過ごした仲でもある。

 

「クレオも相変わらずだな、ははは♪まさかこんなところで会うなんてね。それにしても、元気そうで何よりだ」

 

「そういえば、クレオ。この街でサラトバの勇者についての情報を集めてるんだけど、なにか知ってるか?」

 

らんまが質問すると、クレオは顔をしかめて考え込んだ。

 

「情報って言っても、なにも知らないよ。でも、こないだ、勇者の墓の下に迷路があって、そこを探検したんだ。でも、薄暗いし、魔物も出そうだったから、オイラはちょっと進んだだけで引き返してきちゃったけど。」

 

クレオはそう言って、ちょっぴり恥ずかしそうに顔を背けた。彼の言葉にオレたちは興味津々だった。

 

「へえ、迷路があるのか。それは面白そうだね。」

 

「だな。クレオ、迷路についてもっと詳しく教えてくれるか?」

 

「うーん、オイラも詳しいことはわからないけど、墓の下にある入り口から入って、狭くて薄暗い通路が続いてるんだ。あと、途中で分かれ道があって、どっちに進むか迷ったんだよね。そこでオイラは引き返してきちゃったけど。」

 

クレオはそう言って、ちょっぴり残念そうに話した。

 

「迷路って、どうやって行くんだ?あそこの墓には、なにも、そんなダンジョンの入り口なんか見当たらなかったけど?」

 

「ああ、それはちょっとした秘密なんだよ。オイラが偶然見つけちゃったんだけど、勇者の墓石にある手形に手を合わせると、墓石が動いて、そこからダンジョンの入り口が現れるんだ。」

 

オレとらんまは驚いて口を開けた。

 

「そんなことがあるのか!」

 

らんまが目を輝かせて言った。

 

「クレオ、それは大変ありがたい情報だよ。ありがとう!」

 

オレも感謝の言葉を述べた。

 

「でも、危ないからクレオは留守番な?」

 

「えっ、らんま姉ちゃんのケチ。オイラも一緒に行きたいよ〜。あの先がどうなっているか、すごく気になるし」

 

オレとらんまは考え込んだが、いざとなれば、守れば良いだろうと判断した。

 

「わかったよ、クレオ。一緒に行こう。ただし、中は危険だろうから、何かあったら、クレオだけでも逃げるんだぞ?」

 

「了解、達也兄ちゃん!」



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9-15☆.墓下ダンジョン

クレオを連れたオレたちは勇者の墓へと向かった。墓に到着すると、オレたちはクレオが教えてくれた手形に手を合わせた。しかし、どれだけ待っても墓石は微動だにしなかった。オレとらんまは顔を見合わせて困惑した。

 

「どうしてだろう? クレオが言ってた通りにやってるはずなんだけど…」

 

らんまも疑問に思っていた。クレオは慌ててオレたちに声をかけた。

 

「おかしいな、オイラがやったときはちゃんと動いたんだけど… もしかして、オイラがやってみる?」

 

クレオがそう言って手を出すと、オレは彼にうなずいた。

 

「うん、試してみてくれ。」

 

クレオは手を合わせると、墓石が動き出した。オレたちは驚きのあまり言葉を失った。

 

「なんでだろう? クレオの手じゃないと開かないのか?」

 

らんまが疑問を口にすると、クレオも考え込んだ。

 

「うーん、それはわからないけど… あっ、もしかして、子供の手じゃないと開かない仕掛けになってるんじゃない?」

 

クレオがそんなことを言い出すと、オレたちは納得した。

 

「なるほど、子供の手じゃないと開かない仕掛けか。確かに、それならクレオが言ってた通りに動いたわけだ。」

 

オレはクレオに感謝の言葉を述べた。

 

「ありがとう、クレオ。おかげでこれで墓下のダンジョンに入れるね。」

 

「うん、これでサラトバの勇者に関する情報も見つかるかもしれない!」

 

らんまもクレオに感謝した。そして、オレたちはクレオを先頭に、墓下のダンジョンへと進んでいった。

 

ダンジョンの中は、クレオが言っていた通り薄暗く、狭い通路が続いていた。途中で分かれ道進むべきか迷ったが、オレたちはらんまに先頭を任せることにした。クレオは一番後ろで、彼を守りながら進むことにした。

 

ダンジョンを進むうちに、突然、奇妙なモンスターが現れた。その名も“グリモアワーム”。これは、大きな古い本に似た姿をしており、鋭い牙が並んでいた。その姿はまるで生きている本のようで、不気味だった。

 

「くそっ、こんなモンスターがいるなんて! クレオ、後ろに下がってろ!」

 

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オレはクレオに指示を出し、らんまと一緒にグリモアワームに立ち向かった。グリモアワームはページをめくるような音を立てながら、牙をむき出しにして襲いかかってきた。

 

らんまはすばやく避け、オレは剣を振り下ろして反撃した。しかし、グリモアワームはページをめくるように動いて、攻撃をかわした。

 

「このヤロウ、なかなかしぶといな!」

 

らんまも苦戦していた。そんな中、クレオがひらめいたように叫んだ。

 

「達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん! あのモンスター、ページがめくれる時に隙があるみたいだ! そのタイミングで攻撃すればいけるかも!」

 

オレたちはクレオの言葉に気づき、そのタイミングを狙って攻撃することにした。

 

次の瞬間、グリモアワームがページをめくろうとした瞬間、オレは剣を振り下ろし、らんまも力強い蹴りを繰り出した。その一撃が決定的で、グリモアワームは悲鳴をあげながら倒れた。

 

「やったぞ、オレたちの勝ちだ!」

 

オレは喜びを声に出して叫んだ。らんまもほっとした表情で言った。

 

「よくやった、達也。クレオも、いい情報をありがとう。」

 

「あはは、どういたしまして!」

 

クレオは嬉しそうに笑った。オレたちは、これからも協力し合ってダンジョンを進んでいくことを誓い合った。その後もオレたちが墓下ダンジョンを進んでいくと、次第に空気が蒸し暑くなってきた。息が詰まるような狭さも相まって、オレたちの体には汗が伝っていた。

 

「なんだか、だんだん暑くなってきたね…」

 

らんまが額に汗を拭きながら呟いた。クレオも同じく、顔を赤らめていた。

 

「うん、オイラも汗だくだよ…」

 

そんな時、オレたちが通路を進んでいると、突然足元がぐらついた。何が起こったのかわからないまま、オレたちは床が崩れるように転げ落ちてしまった。

 

「うわっ!」

 

オレたちは叫び声をあげながら、何やら柔らかいものに包まれた感触を感じた。そのまま何度も転がり、とうとう床に叩きつけられた。

 

「いたっ… なんだ、これは?」

 

オレは目の前に広がっているものに驚いた。なんと、それは巨大なスライムだった。その透明な体には、らんまとクレオがすでに取り込まれており、オレもすぐさま取り込まれそうだった。

 

しかも、巨大スライムが動くたびに、らんまの体が不自然な角度で押されていた。その結果、らんまの胸がクレオの顔に押し付けられるというエッチなハプニングが起こってしまっていた。

 

「らんま姉ちゃん、ちょっと待って! オイラ、息ができないよ!あぁうあ、そ、それに……!あぁあぁあーーおいら、おいらぁあ!」

 

クレオは必死に声をあげたが、らんまはどうすることもできない様子だった。

 

「ご、ごめんね、クレオ… でも、オレも動けなくてさ…。くぅっ!」

 

オレは彼女たちを助けるために、スライムに向かって剣を振り下ろした。しかし、剣がスライムに吸収オレは焦りを感じながらも、なんとかスライムからクレオとらんまを救い出す方法を考えた。その間、らんまの胸がクレオの顔に押し付けられるという体勢が続いた。

 

クレオは次第に顔を真っ赤にして、とうとう限界が来たようだった。

 

「らんま姉ちゃん、ごめん… オイラ、もう、我慢できないよ!出ちゃう、出ちゃう……!」

 

「おい、クレオ、なにが出ちゃうんだ?!大丈夫か?」

 

「精子でちゃう……っ。ん……はううううう!!!!!」

 

クレオがその言葉を叫んだ瞬間、彼の体がビクビクと震え始め、とうとう射精してしまった。その光景を目の当たりにしたオレは、さらに焦りを感じた。

 

「くそっ、早く何とかしないと!」

 

オレは剣を引き抜こうとしたが、スライムに吸収されたままでなかなか動かせなかった。そんな時、らんまが何かを考え付いたように言った。

 

「達也、スライムが動く度に揺れているのに気づいた? この揺れを利用して、スライムから抜け出そう!」

 

オレたちはらんまの言葉に従い、スライムの揺れを利用して抜け出そうとした。何度か試みた結果、とうとうオレたちはスライムから解放された。

 

「ようやく、抜け出せた…」

 

らんまはホッとした表情で言った。クレオも顔を赤らめながら、照れくさそうに言った。

 

「オイラ、なんてことを…」

 

クレオは泣きそうな顔で言った。クレオは、その場でパンツの中で射精してしまったことを告白した。オレは少し気まずい気持ちになりつつも、クレオに気を使って声をかけた。

 

「大丈夫だよ、クレオ。こんなこと、誰にでもあるさ。俺たちがサポートするからね」

 

らんまもオレに同意し、クレオに寄り添った。

 

「そうだよ、クレオ。これはただのアクシデントだから。だから、元気を出してね」

 

クレオはらんまとオレの言葉に少し安心した様子で、こくりとうなずいた。彼は汚れたパンツをしまって、そのままパンツ無しでダンジョンを進むことにした。

 

クレオは泣き出すかと思いきや、次第に怒りがこみ上げてきた様子だった。オレたちは彼の顔が真っ赤になるのを見て、戸惑った。

 

「タダのアクシデントだって?! なんでだよ、らんま姉ちゃん! なんで、らんま姉ちゃんの胸は、そんなに大きくて魅力的なんだよ!」

 

クレオは怒りのままに、らんまの胸に指を突き付けた。グインっとクレオの指先がらんまの乳肉にめり込む。らんまは驚きながらも、少し困ったように答えた。

 

「んなこと言われたって、しょうがねーだろ。デカいもんはデカいんだから。」

 

オレはあえて、らんまではなく、クレオの肩を持った

 

「そうだ、そうだ。らんま、クレオの言うとおりだ。オレだって、いつも、そんなデカいおっぱいが近くにあるせいで、冒険に身が入らないことがある!」

 

「んな!達也まで……!」

 

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「らんま、責任をとって、今すぐ、ここでまた、オレとクレオに吸わせろ!」

 

「そうだ、そうだ。達也兄ちゃんの言うとおりだ。はやくおっぱいだして!」

 

オレとクレオの悪ノリに、らんまは驚きと戸惑いが入り交じった表情を見せた。しかし、彼女はしばらく考え込んだ後、苦笑いを浮かべて答えた。

 

「おいおい、こんなところでそんなこと言われても困っちまうよ。それに、オレたちの目的はダンジョンを進むことだろ? だから、今はそんなことに集中しないで、冒険に専念してくれよ」

 

らんまはため息をついて、困った様子で答えた。

 

「もう、本当に困った奴らだな。んじゃ、分かったよ、ダンジョンが終わった後に、オレとちゃんと話し合おう。それで納得してくれる?」

 

オレとクレオは顔を見合わせ、笑顔でうなずいた。

 

「よっしゃ! らんま姉ちゃん、ありがとな! じゃあ、これからは冒険に集中するぞ!」

 

「そうだ、クレオ。これで気持ちもスッキリしたし、ダンジョンを進むために一致団結しよう!」

 

オレとクレオは手を繋いで、元気にダンジョンを進み始めた。そんなオレたちの後ろで、らんまは苦笑いしながらついてくるのだった。



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9-16.勇者の遺品

オレたちは、長いダンジョンを進み、ついに最後の部屋にたどり着いた。その部屋の中央には、大きな宝箱が置かれていた。オレたちはお互いに目を合わせて、期待に胸を膨らませながら宝箱に近づいた。

 

オレが宝箱を開けると、中には古びた紙が置かれていた。その紙には、魔皇の封印の仕方が記された勇者カーティス・レオからのメッセージが書かれていた。オレはメッセージを読み上げた。

 

「かの魔皇を封じるため、我が力を込めて創りし剣と盾。かれらを手にすれば、邪悪なる力に立ち向かうことができん。だが、決して恐れることなかれ。闇を照らす光は、常に心の中に宿りている。勇気と信念を持ち続けよ、そして、運命の導きに従い、正義の道を進む者よ。」

 

オレたちの目の前には、勇者カーティス・レオが愛用したという剣と盾が輝いていた。そして、さらにその横には美しいサークレットが置かれていた。

 

「これが、サラトバの勇者が使っていた剣と盾か…すごい力を感じるぞ」

 

らんまは感動のあまり、しばらくその光景を見つめていた。

 

オレはサークレットを手に取り、自分の頭にかぶろうとしたが、どうやってもサイズが合わなかった。仕方なく、クレオに渡してみると、彼の頭にはピッタリのサイズだった。

 

「なんだ、これはオレには合わないみたいだ…クレオ、お前が使ってみたら?」

 

クレオは驚きながらも、嬉しそうにサークレットを身につけた。

 

「本当にいいのか、達也兄ちゃん? こんな大事なもの、オイラに使わせてくれるの?」

 

オレはクレオに笑顔でうなずいた。

 

「もちろんだ。お前も、オレたちと一緒に戦ってくれてる仲間だからな。それに、これは勇者が残したものだ。きっと何か意味があるはずだ。」

 

そう言って、オレたちは勇者の剣と盾、そしてサークレットを持ち、魔皇に立ち向かう決意を新たにした。オレたちはダンジョンを後にし、ブレフロの街へと戻ることにした。

 

◆◇◆◇

 

 

オレたちがブレフロの街へ戻ったときには、すでに夜の帳が降りていた。街は静かで、深い闇に包まれていた。月明かりが僅かに照らす石畳の道を歩きながら、オレたちはクレオの父が滞在している宿屋へ向かった。達也とらんまも、その宿屋に泊まることにした。

 

宿屋へ到着し、部屋に案内されると、オレは疲れ果てた身体をベッドに沈めた。らんまは備え付けのパジャマに着替えたが、胸が大きすぎて、前が締まらなく、あたふたしてた。

 

「だぁー、これ、前、閉まらないぜ」

 

ボタンがブチン!と壊れてしまっている。

 

しかし、しばらくすると、部屋の扉がノックされ、クレオが顔を出した。

 

「達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん、ちょっといいかな?」

 

オレたちは驚いたが、彼の様子を見ると、どうやらダンジョンでの約束を果たそうとしているようだった。らんまは苦笑しながら、クレオを部屋に招き入れた。

 

「まさか、こんなに早く来るとは思わなかったけどな。それで、どうしたんだ?」

 

クレオは恥ずかしそうに、ダンジョンでの出来事を思い出させるような言葉を口にした。

 

「あの、ダンジョンで約束したこと、らんま姉ちゃんにさせてもらえるかな?」

 

らんまは少し戸惑いながらも、クレオに覚悟を決めた表情を見せた。

 

「わかったよ。でも、ここは宿屋だから、静かにな?」

 

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「らんま、それなら、心配いらないぞ。こういうときのために、オレは新しい呪文を覚えておいたんだ。」

 

 



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9-17♥.二度目のクレオとの夜

〜これまでのあらすじ〜
どこにでもいる普通の男子高生だった達也は、憧れの早乙女らんまと、ある日、異世界ファンタジーの世界へと転移する。らんまは、呪溺泉という呪いの泉に落ちた結果、水で女性に、お湯で元の男性に戻るという呪いを受けた。転移してきたときに女の姿だったため、この世界で男に戻ることはないが、元来の男らしい性格は抜け切れていない。

二人は異世界で冒険し、結婚後にウェスティリア王から任務を受け、サラトバへとやってくる。サラトバの様々な国々を巡り、幾度の戦いを超え、平和を取り戻した。しかし、その平和は長く続かなかった。新たな脅威として、魔皇軍という強大な勢力がサラトバの平和を脅かすようになる。

達也たちの冒険者一行は、長いダンジョンを進み、ついに最後の部屋に辿り着く。部屋の中央にある大きな宝箱から、勇者カーティス・レオが残した魔皇封印の方法が記された古びた紙や装備品を見つける。一行はこれらのアイテムを手に、魔皇への決意を新たにし、ブレフロの街へ戻る。街に戻って宿屋に泊まる一行だが、クレオが達也とらんまの部屋を訪ね、ダンジョンでの約束を果たそうとするのであった。

■登場人物
達也
この物語の主人公。サラトバの戦乱を収めた勇者だが、現在はその過去を隠し、らんまとウェスティリアの街で穏な暮らしを送っている。時折スケベな一面を見せるが、らんまへの一途な愛情が真の力を引き出し、困難な状況でもらんまを守ってきた。
勇者としての特殊な魔法を使いこなし、剣技にも優れて、敵に立ち向かう勇猛さを見せる。達也の持つ多彩な能力や作戦面は、物語の中で様々な冒険や困難に対処する鍵を握っている。

らんま
この物語のヒロイン。達也の嫁。
この異世界へ来る前は、お湯をかぶると男に、水をかぶると女になる体質だったが、異世界へ来たときは、女の姿だったので、お湯をかぶっても男に戻らなっている。一緒に冒険をするうちに、達也のことが大好きになり、今は女として暮らしてる。
美しく魅力的で、ナルシストな一面も持ち合わせている。しかし、表面上では達也のスケベさを馬鹿にする事もあるが、らんまも心の中では時折秘かな欲望が芽生えることがある。街の人気者でもあり、気さくな性格が特徴で、元男な口調や仕草はまだ抜け切れていない。達也とは深い信頼関係を築いており、支え合い、助け合っている。
槍や鞭といった武器を巧みに操り、蹴りなどの近接攻撃にも長けている。

クレオ
ウェスティリアに住む元気いっぱいの少年。クレオの母は彼が生まれたときに亡くなり、父親が一人で彼を育てた。生意気な口調で話し、イタズラ好きな面も魅力の一つである。達也たちと過ごした秘密の夜で精通した。らんまのおっぱいが大好き。


「らんま、それなら、心配いらないぞ。こういうときのために、オレは新しい呪文を覚えておいたんだ。」

 

オレは立ち上がり、宿屋の部屋の中心に立って、呪文を唱え始めた。その言葉は、力強く、神秘的な響きがあった。

 

「風よ、我らの言葉を遮り、この空間に静寂をもたらせ。世界の音を遠ざけ、心の安らぎを与えたまえ。オルタス・サイレンシオ!」

 

オレの言葉と共に、部屋に巡る魔力が輝き始め、やがてその光は壁や天井、床に浸透していった。そして、ふと気づくと、部屋の外からの音が全く聞こえなくなっていた。

 

「すごい、達也兄ちゃん!これで、騒いでも大丈夫ってことだね!」

 

クレオは驚きと好奇心で目を輝かせた。しかし、その横で、らんまは頭を抱えて、苦笑いを見せていた。

 

「ったく……、ホントにこういうところは準備がいいっていうか、なんていうか……」

 

「ほらほら、らんま姉ちゃん、はやく……!はやく……!」

 

「へっへへ、お楽しみタイム開始ってとこだな」

 

「わかったよ……んじゃ、させてやるか……。ほれ!」

 

【挿絵表示】

 

らんまが服の前を開くと、豊満なバストをオレとクレオに見せつけてきた。

 

「二人まとめて、相手してやるよ♪」

 

「やったぁあー!」

 

「ひやっほぉおー!」

 

オレとクレオは、互いにらんまの両方の乳首に吸い付き、お互いに競い合うように吸い続けてた。オレらは、一心にらんまのことだけを考えていた。

 

「んっ、オレは、こう…」

 

オレがは舌でらんまの乳首をねっとりと巻き上げるように舐める。

 

「ふぅん、じゃあ僕はこうするよ!」

 

すると、クレオはらんまの乳首をくわえ込んで、軽く歯で噛みながら、舌でじっくりと刺激した。

 

らんまは、その快感に目を細め、時折小さな喘ぎ声を漏らした。

 

「あぁっ…、達也、クレオ…、二人とも上手だよ…、もっと、もっとして…」

 

らんまの言葉で、一層、オレとクレオはさらに熱心に愛撫を続けた。オレは乳首を指で摘んで軽く引っ張り、クレオは唇で乳首を挟んでゆっくりと動かしていった。

 

「んんっ、あぁっ…そう、そこ、もっと…」

 

らんまはオレとクレオのテクニックによって、どんどん快感に包まれていった。

 

「ふん、オレの方が上手だぞ!」

 

オレは舌でらんまの乳首をねっとりと巻き上げるように舐めた。

 

「おいおい、オイラにもまけてねーぞ!」

 

クレオはらんまの乳首をくわえ込んで、軽く歯で噛みながら、舌でじっくりと刺激した。

 

らんまは、その快感に目を細め、時折小さな喘ぎ声を漏らしていた。

 

「あぁっ…、達也、クレオ…、二人とも上手だよ…、もっと、もっとして…」

 

オレは乳首を指で摘んで軽く引っ張り、「これでどうだ!」と得意げに笑った。クレオは唇で乳首を挟んでゆっくりと動かし、「オイラだって負けてられねーよ!」と意気込んでいた。

 

「んんっ、あぁっ…そう、そこ、もっと…」

 

らんまは二人のテクニックによって、どんどん快感に包まれていった。

 

「二人とも…すげーな、こないだよりも、上手になってらぁあ……んうぅはうあぁ!んあぁ」

 

オレとクレオは、お互いに良い意味で競い合いながら、共にらんまを愛おしく思っていた。そして、互いに励まし合い、らんまを幸せにすることに全力を尽くした。

 

オレとクレオは、まるで熱心な彫刻家が美しい彫刻を創り出すように、らんまの乳首を愛撫していた。二人は、お互いに激しく競い合い、同時に協力して彼女の快感を高めることに努めていた。

 

オレは、らんまの乳首を繊細な筆使いで描くように舐め上げ、「この優雅なタッチでどうだ?」と自信に満ちた笑みを浮かべた。一方、クレオはまるで熟練したピアニストが鍵盤を弾くかのように、指先でらんまの乳首を軽く弾いて、「オイラもこんな感じでうまくできるぜ!」と意気揚々としていた。

 

らんまは、二人の手練れの技に溺れるように感じていた。「あぁっ…二人とも…もっと、もっと…この波のような快感を…」

 

オレは、らんまの乳首をまるで氷上のダンサーが滑るように、繊細かつ流れるように舐め上げた。クレオは、乳首をまるで小鳥が蜜を吸うように、優しくくわえ込んで刺激を与え続けた。

 

「んんっ、二人とも…凄い…まるで嵐の中の小舟のように、快感に揺さぶられてる…」

 

らんまは、オレとクレオの愛撫によって、感じることのなかった新たな快感に溺れていった。

 

オレとクレオは、互いに切磋琢磨しながら、時にはお互いを高め合い、らんまを至福の境地へと導いていった。競い合いは、まるで美しい花が咲き競う庭園のように、互いに良い意味で刺激し合いながら、共に目指す目標に向かって進んでいくばかりだ。

 

オレがらんまの乳首をまるで絹糸を紡ぐかのように丁寧に舐め、それがもたらした表情をじっくりと観察していた。「この滑らかな感触で、どうだろう?」と言いながら、オレはクレオに挑戦的な視線を向ける。

 

一方、クレオはオレの技に見入りながら、次の攻めを練っていた。そして、オレが一旦手を離すと、クレオはまるで風に舞う葉のように軽やかに、らんまの乳首をくわえ込んだ。

 

「オイラの方が優しくて、繊細なんだぜ!」と豪語し、挑んできた。

 

らんまは、オレとクレオの愛撫によって、新たな快感の世界を見つけていた。

 

「あぁっ、達也、クレオ…もっと、もっと…好きにしちゃっていいんだからな」

 

【挿絵表示】

 




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9-18♥.競い合い

オレはちょっとしたアイデアを思い付いた。らんま、クレオ、そしてオレの間で、ちょっとした競い合いをしてみることにした。

 

「おい、らんま、クレオ。ちょっと面白いことを思い付いたんだが、どうだろう?」

 

らんまとクレオは興味津々でオレに尋ねた。

 

「なんだよ、達也兄ちゃん。どんなことを考えてんの?」

 

「おお、達也、面白そうだな。具体的にどんなことをやるんだ?」

 

オレは満面の笑みで答えた。

 

「じゃあ、聞いてくれ。オレたち、野球の試合みたいな形で競い合うんだ。クレオが先攻で、オレが後攻。らんまがそれぞれのプレイを見て、点数をつけてくれる。9回まで続けて、最後にどっちが勝ったか決めるっていうルールだ。」

 

クレオは目を輝かせて意気込んだ様子だった。

 

「おお、それ面白そうだな!オイラ、絶対に勝つぞ!」

 

「まあ、お前たちがそんなにやりたいなら、いっちょ、いや、ひと試合付き合ってやるか♪」

 

「それでは、さっそく試合を開始しよう。クレオが先攻だ。」

 

一回の表。クレオは、らんまの豊満な胸にむしゃぶりつき、一生懸命に乳首を舐めたり吸ったりしていた。そして、タイムアップになると、らんまに点数をつけてもらった。

 

「んー、クレオ、お前のプレイはなかなか悪くないな。じゃあ、7点だ。」

 

次はオレの番。つまり、一回の裏だ。オレはクレオがやったのとは違ったアプローチで、らんまの胸をまさぐりながら、乳首を指でつまんだり転がしたりして楽しんだ。タイムアップになると、らんまはオレに点数をつけた。

 

「達也、お前のプレイも悪くないね。でも、ちょっと力加減が強かったかな。だから、6点だ。」

 

こうして、オレたちの競い合いがはじまった。

 

二回表。クレオはらんまの乳首を指先でくすぐり、らんまの感じる様子を観察しながら、自分のペースで愛撫を進めた。「らんま、このくすぐったい感じはどうだ?」と尋ねると、らんまは笑顔で「うん、それも新鮮でいいぞ。点数は…7点だ!」と答えた。

 

二回裏。おれはらんまの乳首に息を吹きかけ、温かさを感じさせる愛撫を行った。らんまは、その心地よさに目を閉じ、「おお…達也、その温かさ、いいぞ。点数は…7点だ!」と声を上げた。

 

三回表、クレオはらんまの乳首を指で弾くような動作で刺激し始めた。らんまは驚きの表情を見せたが、次第にその感覚に慣れていった。「はぁっ…はぁっ…あ…はぁっ…んぁ…おお、クレオ、おもしろい感じだな。点数は…6点だ!」とらんまが言った。

 

三回裏、オレはらんまの乳首を唇で挟むようにし、そっと吸い上げる動作で刺激を与えた。らんまは感じる度に顔を歪め、「うおお、達也ぁっ…はぁっ…あ…はぁっ…んそれもええな。点数は…7点だ!」と評価した。

 

四回表、クレオはらんまの乳首を緩やかな円を描くように舐めた。らんまは、そのリズムに合わせて息をするようになり、「ぁっ…はん、うぅん…はぁっ…んクレオ、リズムががまるで波が打ち寄せるみたいで、癒されるぞ。点数は…7点だ!」と評価した。

 

四回裏、オレはらんまの乳首に軽く歯を立て、刺激を与えながら舌で撫でるように愛撫した。らんまは、その快感に驚きつつも喜びを感じ、「あぁうあっ!達也、それはまるで猫が舐めるようだな。点数は…6点だ!」と声を上げた。

 

五回表、クレオはらんまの乳首を指でピアノの鍵盤のように軽くはじいて、独特な刺激を与えた。らんまは、感じるたびに顔を歪め、「あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……ひぁあっっ!おお、クレオ、リズムがまるで音楽みたいな感じがするぞ。点数は…7点だ!」と言った。

 

五回裏、オレはらんまの乳首を指で軽く摘むように刺激し、その感触を楽しんだ。らんまは、まるで花びらが揺れるかのような感じに目を細め、「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、さすが達也、それも新鮮でいいぞ。点数は…7点だ!」と評価した。

 

六回表、クレオはらんまの乳首を指でまるで絵筆で描くかのようになぞり始めた。らんまは、その繊細な動きに感嘆し、「あっ...あっ..あっ..ああっ..くっ、んっ...。あっ...あぁっ!んあぁっ、んあぁっんんっ...クレオ、まるで絵画のようだぜ。点数は…8点だ!」と声を上げた。

 

六回裏、オレはらんまの乳首に唇で軽くキスをしながら、愛情を感じさせる愛撫を行った。らんまは、その心地よさに目を閉じ、「あっ...あっ..あっ..ああっ..くっ、んっ...。あっ...あぁっ!んあぁっ、んあぁっんんっ...。達也、その優しさがたまらんぞ。点数は…8点だ!」と評価した。

 

試合は続き、とうとう七回まで進んでいた。この回は、ぱふぱふというらんまの乳房に顔を挟むプレイで競いあうことにした。クレオが先攻で、らんまの胸に顔を埋めて、しっかりと抱きしめた。

 

ぱふぱふ♥ふふふっ、ぱふぱふのぱふっ♥ぱふぱふ♥ぱふっ♥ぷりりん❤ぱぱふぱふ♥ふふふっ、ぱふぱふのぱふっ♥ぱふぱふ♥ぱふっ♥ぷりりん❤  

 

「おお、これはいい感じだぞ!らんま姉ちゃんの胸は最高だな!」

 

クレオのプレイが終わると、らんまが点数をつけた。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…クレオ、お前のプレイはなかなか楽しそうだったな。8点だ。」

 

次はオレの番だ。オレもらんまの胸に顔を埋め、らんまの柔らかさと温かさを感じながら、しっかりと抱きしめた。

 

ぱふぱふ♥ふふふっ、ぱふぱふのぱふっ♥ぱふぱふ♥ぱふっ♥ぷりりん❤ぱぱふぱふ♥ふふふっ、ぱふぱふのぱふっ♥ぱふぱふ♥ぱふっ♥ぷりりん❤  

 

「らんま姉ちゃん、どうだ?オイラより気持ちよかったか?」

 

らんまはにっこりと笑って、「うん、これはクレオには負けてないぞ。」と答えた。

 

そして点数をつけてくれた。「達也、お前も悪くないね。じゃあ、8点だ。」

 

続いて、八回に突入した。この回は、仰向けになったらんまにペニスを擦り付けあうプレイで競い合うことになった。クレオが先攻で、らんまの胸に勃起したペニスを擦り付けた。

 

「んぁ、らんま姉ちゃんの胸の感触が気持ちよくて、オイラ、すぐにでもイっちゃいそうだけど、我慢しないと……! で、でも……ぁお、これはすごい感触だぞ!らんま姉ちゃん、これは絶対に勝てる気がする!」

 

クレオのプレイが終わると、らんまが点数をつけた。「クレオ、お前のプレイはすごかったな。9点だ。」

 

最後にオレの番が来た。オレも勃起したペニスをらんまの胸に擦り付け、熱い感覚に身を任せた。そして、らんまに見つめられながら、らんまの表情に幸せそうな顔が浮かんでいるのに気づいた。

 

「達也、お前もすごいね。じゃあ、9点だ。」

 

九回表のクレオは、ぐりぐりというらんまの乳房に顔を押し込むプレイをチョイスした。クレオが先攻で、らんまの胸に顔を埋めたクレオは、そのまま、らんまの乳海に飛び込ませた。息を大きく吸い、埋もれても呼吸をしなくて良い高難易度のプレイだ。

 

「あぁ、ぐりぐり、ぐりぐりぐりいぃ……! んぅ、ぷっはぁあ!らんま姉ちゃんの胸は最高だな!」

 

クレオのプレイが終わると、らんまが点数をつけた。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…クレオ、今のすごかった。とろけちまいそうだ。乳好きなクレオならではの技だった9点かな……んはぁはあ。」

 

【挿絵表示】

 

最終の九回表のクレオの番が終わり、クレオの合計点数は68点。対して、八回裏のオレの番が終わっての合計は58点。つまり10点以上を出さないかぎり負けてしまう。

そして、今までのらんまの採点はまだ、9点が最高点だ。10点の評価はつけていない。

 

つまり、このままだと負ける……!

 

九回裏、オレは必死に考えた。どんなプレイがらんまを驚かせ、満足させることができるだろうか……。



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9-19♥.九回裏

九回裏、オレは必死に考えた。どんなプレイがらんまを驚かせ、満足させることができるだろうか。そして、ふとひらめいた。らんまの乳房に顔を埋めて、らんまの心の中に入り込むようなプレイを試みることにした。

 

一瞬の沈黙お後、オレは勇気を振り絞って尋ねた。

 

「らんま、どんなプレイでも受けてくれるよな……?」

 

らんまは、オレの目を真剣に見つめて答えた。

 

「あぁ、そのつもりだぜ?公平に採点しないといけないしな」

 

クレオも興味津々でオレを見ていた。

 

「達也兄ちゃん、最終回、どんな技を繰り出すんだろう。そして10点を取らなければ、オイラの勝ちだ!」

 

オレは深呼吸して、らんまに言った。

 

「らんま……。オレは、とっておきの技を試させてもらうぜ?」

 

「とっておきの技……?」

 

「あぁ、とっておきだ……」

 

オレは大きく息を吸い込んで、意気込みを叫び、己を奮い立たせた。おっぱい好きのオレとしてのプライドを賭けて。

 

「いくぜ……! らんま、受けてみやがれ……! 格闘セックス奥義・ベアハッグ・達也・鯖折りスペシャルだ!!」

 

オレは、プロレス技のベアハッグでらんまの乳房を顔で上下左右に揺らすことに決めた。相撲の決まり手で言えば、鯖折り。オレはらんまの前方に立ち、オレの両腕をらんまの後ろで組ませた。オレの目の前には、らんまの豊かな胸が魅力的に映る。オレはその胸に対する興奮を隠すことができない。

 

「らんまの乳をロックオン……!! ふんもぉお!!」

 

「ひぃん……ぁあ!」

 

オレは、らんまの胴を強く抱き締め始め、腕の力が徐々に増していくにつれて、らんまの身体を持ち上げ、らんまのおっぱいに顔を埋めた。

 

そして、らんまの乳房を上下左右に揺らすために、顔を動かす。オレの顔の動きとともに、らんまの胸は激しく揺れ始める。

 

ぐりぐりんぐりん←←ばいんばいんばいん↑↑ぐるいん↓↓ぷるりん→→ぐりぐりんぐりん←←ばいんばいんばいん↓↓ぐるいん↑↑ぷるりん→→↑↑↓↓→→→→

 

「ふんもぉお……! んぱぁあ、、んふ、ふんもぉおおお……!!」

 

「んぅうう、こ、これは、達也、ひんぃあああぁああっっ!!んあうぁぁあ…やぁっんっ!んあぁっっ!はうぁぁん…んゃんっ!あぁっっ!ぁあっ!」

 

【挿絵表示】

 

らんまのおっぱいに顔を埋めていて、顔は見えないのだが、らんまの卑猥なあえぎ声に混じって、クレオの声も聞こえてきた。

 

「う、うわっ! た、た、た、達也兄ちゃん、す、すげええええーーっ!!」

 

オレは、ひたすら顔でらんまの胸をさらに激しく揺らすことに励む。オレの顔が上下左右に動くたびに、らんまの胸は揺れる。

 

オレは汗だくになりながら、らんまの胸を揺らす奥義を極めた。その間にも、らんまの喘ぎ声は激しさを増し、クレオも驚愕の表情で見守っていた。

 

とうとう、オレは力の限り顔を動かし、らんまの胸を極限まで揺らした。その瞬間、オレの腕の力も緩み、らんまの身体がゆっくりと地面に下ろされる。

 

「ふぅ…。これでどうだ? 奥義・ベアハッグ・達也・鯖折りスペシャル!はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…。」

 

オレは疲れ果てた顔で、らんまの表情を見つめる。らんまは、息を荒くしながら、目を細めてこちらを見ていた。

 

「はぁっ…はぁっ…はぁ…はぁ…達也……はぁ…確かにすごかったぜ。オレの胸がこんなに激しく揺らされちまうなんて……。達也と結婚してなかったら、嫁入りできなくなるくらい恥ずかしかったぜ」

 

らんまは苦笑しながらも、オレの技を認めるような言葉を述べた。その言葉に、オレは満足そうな笑みを浮かべる。

 

そして、らんまの採点を待ち望んだ。

 

一瞬の沈黙が訪れた。その沈黙は、まるで時が止まったかのような静寂に包まれ、緊張感が空気を凍りつかせた。

 

「達也の九回裏のおっぱいプレイの採点は……」

 

らんまが、そう喋りはじめると、クレオが言葉を遮った。

 

「11点……。達也兄ちゃん、オイラの負けだよ。今の技、すごかった。本当にらんま姉ちゃんのおっぱいが達也兄ちゃんは大好きなんだって見てるだけのオイラにも伝わってきた。だから、11点だよ」

 

「クレオ……」

 

クレオの目には悲しささえ含んでいた。涙は出ていないが悔しさも感じられる。オレは本気を出してしまったことを後悔しはじめた。やはり、この勝負は年上としてクレオを勝たせるべきだったのか。

 

「いや、クレオ。今の達也のおっぱいプレイは11点じゃない、10点だ。クレオ、なに勝手に点を付けてんだよ?採点者はこのオレだろ? 」

 

「えっ……?!らんま姉ちゃん」

 

「今のベアハッグ・達也・鯖折りスペシャルはたしかに凄かった。プロレスや相撲の技をおっぱいプレイに応用する見事な技だった。もちろん、受けたオレだって、すごくエッチな気分になっちゃったさ。やられている間にイっちまった。けど……」

 

「……けど?」

 

「けど、達也。今の勝負は、おっぱいプレイだけじゃなくて、どちらがオレのおっぱいが大好きかっていう愛情を競ってたんだ。確かに達也はその技でオレの心を震わせたけど、それだけじゃ勝てない。クレオも、これまでの9回で素晴らしいプレイを見せてくれた。愛情を感じたよ。だから、オレが決めた。達也の点数は10点だ」

 

らんまの言葉に、クレオは驚いて目を丸くしていた。オレも、思わぬ展開に言葉を失っていた。

 

「そんなこと言っても、達也兄ちゃんの勝ちじゃないか。10点もらってるんだから」

 

クレオがそう言ったが、らんまは微笑んで答えた。

 

「ううん。合計点数は同じ68点だ。だから、勝負は引き分けだ。達也とクレオ、どちらもオレのおっぱいが大好きで、オレもそれを感じた。どちらも勝ち、どちらも負けじゃない。それが、オレが決めた結果だ」

 

その言葉に、オレもクレオも納得し、笑顔になった。勝負は引き分けに終わり、お互いにらんまのおっぱいを愛する者同士、年齢を超えて、友情が芽生えた。

 

「クレオ、本当にすごかった。オレも参考になること多かったし……。なにより、クレオの番のときのらんまが、いい顔してたよ」

 

「達也兄ちゃん……。達也兄ちゃんのほうこそ……!」

 

握手をしていたオレとクレオの肩をらんまが抱きしめてきた。

 

「へっへへへ……♪ でもさ、オレばっか、気持ちよくさせてもらっちゃ悪いよな。オレにも二人のことを気持ちよくさせろ。イヤとは言わせないぜ?」

 

【挿絵表示】

 

「らんま……!」

 

「らんま姉ちゃん……!」



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9-20♥.らんまのお返し

「んじゃ、二人とも、そこに仰向けになって寝てくれ」

 

オレとクレオはベットに仲良く頭の向きを揃えて、仰向けで寝た。

 

らんまはオレとクレオの間に立ち、両手を腰に当て、考え込んだ様子で首を傾げていた。

 

「じゃあ、どっちから始めようかな。あ、そうだ!」

 

らんまはひらめいたように目を輝かせ、オレとクレオの股を大きく開かせた。

 

「達也、クレオ、二人とも大きく股を開いてな。そうそう、大の字でリラックスして、じっくり味わえよ」

 

オレとクレオは、らんまに指示された通りにした。どんなサービスをしてくれるのか、期待感が高まる。

 

そして、らんまが右手でオレの、左手でクレオのペニスを握った。

ギンギンに勃起したペニスを激しく上下にシゴきはじめた。

 

オレとクレオは、らんまのマッサージによって気持ちよくなりすぎて、思わず勃起してしまった。らんまはそれを見て、微笑んで優しく語りかけてくれた。

 

「気持ちよくなっちゃったんだね。大丈夫、優しくしてあげるからね」

 

そう言って、らんまはオレとクレオの勃起したペニスに優しく触れ、そっと包み込むように握った。その後、らんまはゆっくりと手を動かし始めた。

 

オレとクレオは、らんまの優しい手つきに心地よさを感じ、目を閉じてその快感に身を任せた。らんまは、オレとクレオの反応を見ながら、手の動きを変えたり、時折キスを交わしたりして、さらに気持ちよくさせてくれた。

 

「んじゃ、クレオ、ちょっと待っててな?達也のほうから、先に気持ちよくさせちまうからさ」

 

そう言って、らんまはオレの上に跨り、ゆっくりと垂直に腰を下ろした。

 

オレのペニスがらんまの膣内に挿入される。

 

まるでベッドの上の女神のようにさえ見える。

 

らんまが騎乗位で、オレを責めてきた。

 

「どうだ? オレのオマンコは。気持ちいいか?」

 

「ああ……。すごく気持ちいいよ、らんま……」

 

「ふぅん。じゃ、もっと気持ちよくなってもらうぞ。覚悟しやがれ♪」

 

らんまはそう言うと、さらに動きを加速させた。

 

らんまの性器がオレのモノに強く絡みついてくる。

 

オレの精液を求めて、らんまは積極的に動く。

 

らんまの胸が激しく揺れる。

 

そして、らんまの唇がオレの唇を求めてきた。

 

オレはらんまの身体を強く抱き寄せながら、舌を絡ませる。

 

らんまの喘ぎ声が激しさを増す。らんまは、オレの上で乱れ狂った。

 

「すごいサービスだ……!」

 

横でクレオも我慢できないと加わってきた。

 

「らんま姉ちゃんのおっぱいマンコをオイラに貸してくれ」

 

そう言うと、オレの上にいるらんまの乳の間にチンポを挟んでもらっていた。

 

「あっ……! なんか……すげぇ……!」

 

「うへへ……♪ 達也兄ちゃんも気持ちよさそうな顔してる……。オレも気持ちいいぜ。ほらっ、もっと気持ちよくさせてやるよ」

 

らんまはさらに激しく動いた。その度に、らんまのオッパイが暴れまわる。すると、クレオにその気持ち良さが伝わる。逆にクレオがらんまのビンビンな乳首をチンポでいじくると、らんまの膣内が一層、具合を良くする。

 

三人で快楽を分け与えるどころか、三倍にして、それを得た。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…!本当に二人にはさっき、いっぱい気持ちよくしてもらったお礼をしないとな!」

 

らんまは、そう言い切ると、自ら、母乳が出るツボを押し始めた。らんまの顔が憂い、乳首がより赤みを増していく。そして滲み出る白い液。らんまミルク。らんまの母乳がオレの顔とクレオのチンポに向けて降り注いだ。

 

「うわっ、らんま姉ちゃんのおっぱいからミルクが出てきたよ」

 

「ははは……。これくらい、朝飯前だって。オレの母乳は甘くておいしいんだぞ。たくさん飲んでくれよな」

 

そうして、らんまのおっぱいに吸い付くクレオ。

 

「ああんっ……!」

 

らんまの甘い声が響く。

 

オレも負けじとらんまのマンコを下から突き上げる。

 

「ひゃうっ……! はぁ……はぁ……。達也……。お前、うまいじゃないか。さすが、オレの好きな男だぜ」

 

「らんま……。オレもそろそろ限界だ」

 

「へへ……。なら、三人で一緒にイこうぜ!」

 

【挿絵表示】

 

らんまの言葉を聞き届けると、オレは腰を突き上げ続けた。

 

「らんま姉ちゃん、もう出ちゃう!」

 

「らんま、イっちゃう!!イっちまぁ!」

 

「へへ、いいぜ。遠慮なく出しな。オレの乳とマンコに全部、出してもいいぜ」

 

「イクッ!!」

 

「イクッ!!」

 

同時に射精した。

 

らんまの膣内に大量の精液が注がれる。らんまの乳にはクレオの精液が大量に飛び散っていた。

 

「ああっ、い、んん…っ、セックス大好きぃ…はぁあっ…ふああ…あっあっあっあっあっ…////あぅン…ヤぁ…んッ、ああっ…!ふあっ…あん…あはぁんっ」

 

【挿絵表示】

 

 

「はぁ……はぁ……」

 

オレとクレオは息を荒くしていた。

 

「どうだ?二人とも。気持ちよかったか?」

 

「ああ、最高だったよ」

 

「うん、とっても良かった」

 

「んはぁ、オイラ、もう眠いよ。らんま姉ちゃんのおっぱい吸いながら寝てもいい?」

 

「いいぜ、良いに決まってんだろ?ほらよ」

 

「んはぁ、オイラ、もう眠いよ。らんま姉ちゃんのおっぱい吸いながら寝てもいい?」

 

らんまはそう言うと、クレオを自分の胸に埋めた。

 

オレもクレオと同じようにらんまの乳に吸い付いた。

 

「んじゃ、オレも今夜はらんまのおっぱい枕で寝かせてもらうわ」

 

オレとクレオは、らんまの優しさに包まれて眠りについた。

 



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9-21.新たな旅立ち

〜これまでのあらすじ〜
どこにでもいる普通の男子高生だった達也は、憧れの早乙女らんまと、ある日、異世界ファンタジーの世界へと転移する。らんまは、呪溺泉という呪いの泉に落ちた結果、水で女性に、お湯で元の男性に戻るという呪いを受けた。転移してきたときに女の姿だったため、この世界で男に戻ることはないが、元来の男らしい性格は抜け切れていない。

二人は異世界で冒険し、結婚後にウェスティリア王から任務を受け、サラトバへとやってくる。サラトバの様々な国々を巡り、幾度の戦いを超え、平和を取り戻した。しかし、その平和は長く続かなかった。新たな脅威として、魔皇軍という強大な勢力がサラトバの平和を脅かすようになる。

達也とらんまは、魔皇軍の基地への潜入を見事に成功させ、その内部で圧倒的な力を持つ魔皇と遭遇する。しかし、彼らは直接戦うことを避け、戦術的な撤退を選択する。その後、達也たちは魔皇を打倒するための戦略を練り、力を蓄えて再び挑む日を待つのであった。

かつて伝説の勇者カーティス・レオが魔皇を封印したとされるサラトバの墓を探求していた達也とらんま。しかし、墓には魔皇を封印する方法に関する手がかりは一切見つからなかった。だが、顔見知りの少年クレオが墓の下に隠されたダンジョンへの仕掛けを偶然知っていた。クレオの助けを得て、一行は未知のダンジョンを探検することに決めた。

長い道のりと数々の試練を乗り越え、達也たちの冒険者一行は遂にダンジョンの最深部にある秘密の部屋に到達する。部屋の中央にある古びた大きな宝箱から、勇者カーティス・レオが残した魔皇封印の方法が記された貴重な文書や、強力な装備品が見つかった。これらのアイテムを手に入れたことで、一行は魔皇への決意を新たにし、胸を張ってブレフロの街へ戻るのだった。

街に戻った達也たちは、宿屋で一夜を過ごすことに。
そして、魔皇との決戦に向けて、一行は団結し、決意を固めるのだった。

■登場人物
達也
この物語の主人公。サラトバの戦乱を収めた勇者だが、現在はその過去を隠し、らんまとウェスティリアの街で穏な暮らしを送っている。時折スケベな一面を見せるが、らんまへの一途な愛情が真の力を引き出し、困難な状況でもらんまを守ってきた。らんまとは結婚している。
勇者としての特殊な魔法を使いこなし、剣技にも優れて、敵に立ち向かう勇猛さを見せる。達也の持つ多彩な能力や作戦面は、物語の中で様々な冒険や困難に対処する鍵を握っている。

らんま
この物語のヒロイン。達也の嫁。
この異世界へ来る前は、お湯をかぶると男に、水をかぶると女になる体質だったが、異世界へ来たときは、女の姿だったので、お湯をかぶっても男に戻らなっている。一緒に冒険をするうちに、達也のことが大好きになり、今は女として暮らしてる。
美しく魅力的で、ナルシストな一面も持ち合わせている。しかし、表面上では達也のスケベさを馬鹿にする事もあるが、らんまも心の中では時折秘かな欲望が芽生えることがある。街の人気者でもあり、気さくな性格が特徴で、元男な口調や仕草はまだ抜け切れていない。達也とは深い信頼関係を築いており、支え合い、助け合っている。
槍や鞭といった武器を巧みに操り、蹴りなどの近接攻撃にも長けている。

クレオ
ウェスティリアに住む元気いっぱいの少年。クレオの母は彼が生まれたときに亡くなり、父親が一人で彼を育てた。生意気な口調で話し、イタズラ好きな面も魅力の一つである。達也たちと過ごした秘密の夜で精通した。らんまのおっぱいが大好き。勇者カーティス・レオが残したサークレットを頭に身に着けている。


オレは目が覚めると、布団から顔を出してみると、隣でらんまがぐっすり寝ていた。らんまはいつものように無防備で可愛い寝顔を見せていた。そっと布団から抜け出し、寝巻き姿のまま部屋を出た。

 

一方、クレオはオレたちが起きる前に、宿屋の食堂で大人の男と話していた。食堂へ向かうと、にこにこ笑顔でクレオが手を振っていた。

 

「おっはよーーう! 達也兄ちゃんにらんま姉ちゃん!」

 

らんまも目をこすりながら食堂へとついてきた。昨夜は、クレオと一緒に過ごし、オレたちとエッチな夜を楽しんだのだ。朝食を取りながら、クレオは昨夜の話題をまた持ち出した。

 

「昨日の夜は楽しかったね!オイラもまたみんなで一緒に寝たいな♪」

 

らんまも苦笑しながらも、「そうだね、また一緒に……な?」と言った。

 

食事を終えると、らんまはいきなり、魔皇との再戦について言及し始めた。

 

「魔皇との戦いが楽しみだ。でも、また魔皇の基地へ行くにはどうすればいいんだろうね?前回はさらわれたふりをして潜入したけど、今度は顔もバレてるし、無理だろうな」

 

オレは、墓下ダンジョンで入手した勇者カーティス・レオが残した書を取り出し、魔皇城への行き方について説明した。

 

「この書によると、魔皇城は雲の上にあるから、地上に降りるためには魔法陣での転移が不可欠なんだ。だけど、そのワープを逆に利用して、地上に魔法陣を描いて魔皇城にある魔法陣へ逆転移することができるらしい」

 

らんまとクレオは興味津々でオレの話に耳を傾けていた。特にらんまは、「すぐにでも魔法陣を書いて乗り込もうぜ」と意気込んでいたが、オレはその前にもう一つの問題に触れた。

 

「だけど、その魔法陣には転移エーテルっていうのが必要なんだ。書によると、その転移エーテルはグランゼンの火山の神殿に保管されてるらしい」

 

らんまはすぐに立ち上がり、「それじゃ、次の行き先はグランゼンの火山に決まりだな。あそこは以前にも行ったことあるから、ウェスティリアから船で行こう」と提案した。

 

クレオも手を振りながら、「オイラも連れてってほしい!」と言ったが、オレとらんまは困ってしまった。火山の神殿は危険で、クレオには無理だと思ったからだ。

 

そんなオレたちの心配をよそに、クレオは大胆にも言った。

 

「達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん、心配しなくても大丈夫だよ。オイラも強くなるし、二人と一緒に冒険したいんだ!」

 

オレとらんまは目を合わせて、少しだけ考え込んだ。確かにクレオは成長していたし、クレオも一緒に冒険に出たいという気持ちは理解できた。だけど、それでも火山の神殿は危険だと思った。

 

「どうするよ、達也?こいつも、言い出したら、聞かないぜ?」

 

【挿絵表示】

 

「うーーーん、連れていくにしても、クレオのお父さんの許可を取らないと……」

 

その言葉を聞くと同時にクレオは宿屋から飛び出していった。

 

大柄で優しい顔の黒髪の男がクレオに手を引っ張っられて、宿屋へと入ってきた。

「父ちゃんの許可があれば、オイラは冒険に出れるんだよ」

 

「クレオ、そんなに急がないでも。あぁ、これはこれは、達也さんにらんまさん」

 

深々と挨拶をしてきたクレオの父に向けて、オレたちも席を立ち、お辞儀した。

 

何度か、ウェスティリアの喫茶店に来たことがあるから顔は知っている。

 

「うちの生意気坊主が大変、お世話になって……。」

 

「いえいえ、これはお父さん。こちらこそ、いつもクレオくんには世話になってばかりで。な?らんま」

 

「あ……あぁ、そうだな!クレオと一緒にいて、けっこう楽しいぜ♪」

 

オレたちが話している間にも、クレオは父の手を引っ張って、「オイラ、達也兄ちゃんやらんま姉ちゃんと一緒に冒険に行っていい?」とせがんでいた。

 

クレオの父は悩んでいるようだったが、やがて少し考えた後、オレたちに向けて話しかけた。

 

「達也さん、らんまさん、本当にクレオを連れて行ってもらってもいいんですか?もちろん、危険があることは承知してますが、こいつにとっても大切な経験になると思います」

 

オレとらんまは再び目を合わせ、クレオのお父さんに向かって頷いた。

 

「はい、大丈夫です。クレオはすごく成長していて、きっと役に立ってくれるはずです。ただ、火山の神殿では危険がいっぱいですから、絶対にクレオのお父さんの言うことを聞いて、無茶しないでね」とオレはクレオに注意を促した。

 

クレオはにっこり笑って、「うん、大丈夫!オイラ、絶対に達也兄ちゃんやらんま姉ちゃんに迷惑かけないから!」と約束した。

 

「それじゃ、お願いします……。ただ、出発前に達也さん、二人だけでお話しさせてもらっても……?」

 

オレとクレオのお父さんは、宿の外へ出て、ブレフロの街を歩きながら話し始めた。クレオのお父さんは、なるべくクレオに話を聞かれないように注意していた。

 

「達也さん、実は、クレオには内緒なんですが、私、クレオの本当の父親じゃないんです」

 

彼の言葉に、オレは驚いた。クレオのお父さんは少し困ったような顔をして続けた。

 

「クレオは、森の中でとある女性に育ててほしいと託された子供だったんです。クレオは生まれても間もない頃でした。首も座っていなかったくらいのときです。その女性を探しているんですが、今までどうしても見つけられませんでした」

 

オレは驚きのあまり、言葉も出てこなかった。クレオのお父さんは苦笑いを浮かべながら言った。

 

「この旅が終わって、クレオが無事に帰ってきたら、そのことを伝えるつもりなんです。でも、クレオは私にとって大事な子です。血のつながりはなくても、クレオは私の息子だと思っています」

 

そして、クレオのお父さんはオレの目を真剣に見つめて言った。

 

「達也さん、もしクレオが今、サラトバを脅かしている魔皇軍討伐の助けになるのなら、クレオをお願いします。矛盾していますが、ただ、どうか彼を守ってあげてください」

 

オレはクレオのお父さんの真摯な願いを受け止め、力強く頷いた。

 

「わかりました。絶対に守ります。クレオが無事に帰ってこれるよう、全力で戦います」

 

クレオのお父さんは感謝の涙を浮かべながら、オレと握手を交わした。その後、オレたちは宿に戻り、らんまとクレオに別れを告げて、グランゼンの火山へ向かうための準備を始めた。



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9-22.グランゼンへ向けて

オレたちはウェスティリアからグランゼンへと向かう船に乗り込んだ。クレオの父に王への報告を任せて、新たな冒険に出発することになった。船はゆっくりと港を離れ、大海原へと進んでいった。

 

船の甲板に立つと、強い潮風がオレたちの髪をなびかせた。広がる海の色は、太陽の光を受けて輝いている。遠くには、海鳥たちが翼を広げて、自由に舞い上がっていた。オレは、こんなにも美しい景色を見ることができて、改めて、このサラトバを魔皇から守りたいと思った。

 

しかし、そんな中でクレオは元気がなかった。船の欄干にもたれかかって、寂しそうに海を見つめている。やはり、お父さんと別れることが心配なのだろう。オレは心配そうにクレオの顔を覗き込んだ。

 

「クレオ、大丈夫?」

 

クレオはうつむきながら、「オイラは……大丈夫だよ、達也兄ちゃん」と答えた。しかし、その声には確信がなかった。

 

そんなクレオを励ますべく、らんまが明るく話しかけた。「クレオ、旅は楽しいことがいっぱいだぞ。オレたちと一緒に冒険を楽しもうよ」

 

クレオはふっと笑って、「らんま姉ちゃん、ありがとう」と言った。その笑顔に、オレもらんまもほっとした。

 

船は次第にスピードを上げ、波をかき分けて進んでいった。甲板には、乗組員たちが忙しそうに働いていた。船長は大きな舵を操りながら、クルーに指示を出していた。オレたちは、その様子を見学しながら、船の上での生活に慣れていった。

 

船の上では、他の乗客たちとも交流する機会があった。彼らは商人や冒険者、旅行者など様々な職業の人たちで、皆それぞれの目的でグランゼンへ向かっていた。彼らとの会話を通じて、オレたちも新たな知識や情報を得ることができた。

 

夕方、夕日が海に沈む光景を見ながら、オレたちは甲板に座って、クレオとらんまの会話を楽しんでいた。

 

「ねぇ、らんま姉ちゃん。オイラが旅に出て、最初に感じたことは何だと思う?」クレオが興味津々な表情でらんまに尋ねた。

 

「うーん、最初に感じたことか。それは、冒険って楽しいってこと?」

 

「それもあるけど、オイラが思ったのは、達也兄ちゃんとらんま姉ちゃんと一緒にいるって、すごく安心するってことだよ!」

 

「そうか。オレたちも、クレオと一緒にいると楽しいから、一緒に旅ができて良かったよ」

 

「らんま姉ちゃん、オイラが強くなったら、オイラも達也兄ちゃんとらんま姉ちゃんの役に立てるようになりたいな」

 

「おう、お前はきっと強くなるさ。それに、オレたちもまだまだ成長するんだから、一緒に頑張ろうぜ!」

 

満足そうな顔のクレオにらんまはエールを送った。

 

その後、らんまはクレオに色々な冒険談を披露した。過去に遭遇した強敵や、危機一髪の状況を乗り越えた話など、クレオは目を輝かせて聞き入っていた。

 

クレオはらんまの話に興味津々で、「それで、らんま姉ちゃん。オイラもそんな強敵に立ち向かえるようになるのかな?」と尋ねた。

 

「もちろんだよ。お前はまだまだ成長するんだから、いつかオレたちと一緒に強敵に立ち向かえる日が来るさ」

 

「んじゃ、明日からでも、剣や戦い練習してみたいな、オイラ!」

 

「んじゃ、稽古つけてやるか♪」

 

夜になり、星空が輝く中、オレたちは船室で寝についた。クレオは少し元気になったようで、ベッドで眠りにつく前に、「達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん、ありがとう。オイラ、もっと強くなって、みんなの力になりたいな」と言った。

 

オレはクレオに笑顔で、「お前はもう十分強いよ。でも、もっと強くなりたいなら、オレたちも一緒に頑張るからね」と言い、らんまもうなずいて同意した。

 

翌朝、船は進み続け、グランゼンに近づいていた。オレたちは朝食を食べながら、これからの旅の予定を話し合った。

 

「達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん。グランゼンに着いたら、どんな冒険が待ってるの?」

 

「まずは、グランゼンから西へ進む。火山はエルフェアルとの境目にあるからな」

 

らんまもオレの言葉に付け加えた。

「それに、オレたちも装備やアイテムを整える必要がある。グランゼンは商業都市だから、いろんな店があるはずだぞ」

 

「わかった!オイラも、達也兄ちゃんとらんま姉ちゃんと一緒に、いろんなお店を見て回りたいな」

 

その日も、らんまとクレオは船の上で楽しく過ごした。らんまがクレオに剣術の基本を教えたりしていた。

 

「おい、達也。クレオ、けっこう見込みあるぞ? こっちの世界へ来たときの達也よりも強いかもな?はははは」

 

「えっ……?! こっちの世界?!」

 

そう、オレはこっちの世界というか、現代から、転移したきたときは、らんまよりも数段弱いというか、一般男子高校生レベル、もしくはそれより下の戦闘力だったしな。

 

らんまは瞳を見開いて、「あ、いや、なんでもねーよ」と慌てて言いながら、その場をごまかそうとした。らんまはクレオに向かって、強気に「さ、クレオ、稽古!稽古!」と声をかけた。

 

「おっと、オイラもこの世界に慣れてきたし、どんどん強くなってやるぜ!」と意気込んだクレオも剣を構え、らんまとの稽古に身を投じていった。

 

らんまの面倒見の良さに、オレは本当に驚いていた。らんまがこんなに年下の子に対して優しく接する姿は意外だった。しかも、らんまはクレオの成長を真剣に見守っていて、その姿にオレは感動さえ覚えた。

 

クレオが強くなりたいという気持ちを持っていることが、らんまの心を動かしているのだろう。らんまは強い意志を持つ者に対して、どこまでも力を貸す人物なのだろう。その姿勢は、無差別格闘早乙女流の武道家の血筋を感じさせるものだった。オレはその姿に、改めて尊敬の念を抱いた。

 

らんまはクレオに技を教える際も、丁寧に指導していた。眼差しは真剣でありながらも、クレオの成長を温かく見守るものだった。らんまの指導のおかげで、クレオはどんどん成長していくのが目に見えてわかった。

 

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オレはらんまとクレオが一緒にいる姿を見て、二人がお互いに影響し合い、成長していくことを確信した。そして、無差別格闘早乙女流の武道家の血筋を受け継ぐらんまが、クレオにもその精神を伝えていくのだろうと思った。この旅を通じて、二人が互いにどんな成長を遂げるのか、オレは今から楽しみにしていた。

 

クレオは明らかに、戦士タイプに向いている。術師タイプではなさそうだ。それに、らんまも武闘家タイプであって、魔法を使うことはない。だから、オレは考えた。この船旅の間に、二人をサポートするための魔法や術を習得しておこうと決心した。

 

オレは船内で魔法の書を手に取り、一心不乱に勉強に励んだ。その中で、攻撃力や防御力を一時的に上げるサポート魔法など、様々な術を学んだ。これらの術を使えば、クレオとらんまの戦闘力をさらに引き上げることができるだろう。

 

次第に、オレは新たな魔法や術を習得していくのが楽しくなってきた。クレオとらんまがどんどん強くなる姿を見て、オレ自身も役に立ちたいという気持ちが強くなっていた。そして、この船旅を通じて、オレは成長することができたのだと思う。それは、クレオとらんまが自分たちの力で戦っているのを見て、オレも自分の力で彼らをサポートしたいという気持ちから来ていたのだろう。

 

このまま、クレオとらんまが力を合わせて戦いに挑むなら、オレも二人を支える力を持っていたい。そして、共に戦っていくうちに、このパーティの絆も深まることだろう。強大な力を持つ魔皇との戦いへの旅が、少しだけ楽しくなっていた。



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9-23.グランゼン王宮〜希望を背負って

オレたちはついにグランゼンに到着した。この土地は魔皇軍の奇襲を受けつつも、復興の兆しを見せていた。オレとらんまは以前、グランゼンの火山には来たことがあるけど、街自体には足を踏み入れたことがなかったんだ。

 

街に入ると、黒い建物が立ち並ぶ光景に目を奪われた。まさに軍事国家といった風情だ。でも、そんな厳しい環境の中でも、人々は懸命に生きている姿が印象的だった。ウェスティリアと対抗していた頃のグランゼンのイメージとはまるで違う光景が広がっていた。

 

「へぇ、グランゼンってこんな感じなんだ。意外と活気があるな」と、らんまが驚きの声をあげた。

 

「うん、確かに。オレもこんな風に元気になってるとは思わなかったよ」とオレも同意しながら、街の様子を見ていた。

 

クレオも興味津々で周りを見回していた。「達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん、ここってすごいとこだね!オイラもがんばらなきゃ!」

 

そんな中、オレはグランゼンの王に挨拶するべきかどうか悩んでいた。遠隔会議で一度、彼と話したことがあるから、挨拶に行くべきかなと考えた。

 

「らんま、オレたち、グランゼンの王に挨拶しに行くべきだと思うんだけど、どうだろう?」オレはらんまに意見を求めた。

 

らんまはちょっと考えて、「うん、いいんじゃない?せっかくだし、一度、顔を見せておいた方がいいかもね」と同意してくれた。

 

そこでオレたちは、グランゼンの王宮へ向かうことにした。街を歩いていると、復興作業が活発に行われている様子があちこちで見られた。人々は力を合わせて、街を取り戻そうと努力している。その姿には感動させられるものがあった。

 

オレたちが王宮の黒門に到着すると、予想通りの厳重な警備が敷かれていた。緊張感が漂う中、オレたちは進むことに躊躇した。

 

警備兵に気づかれると、手をあげさせられ、じっとその場で監視された。オレたちも危険人物ではないことを伝えるため、武器を一時的に置くことにした。

 

「お前たち、本当にウェスティリアの者か? 魔皇軍が化けてたりしないだろうな?」警備兵が疑いの目で問い詰めてきた。まあ、確かにそう聞かれて、魔皇軍が化けていたんだぜと正体を明かす魔皇軍もいないだろうけど。

 

「全然怪しいもんじゃねぇよ。見ての通り、どこにでもいる冒険者だろ?」

 

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堂々と答えるらんまの横でクレオはイタズラっぽい笑みを浮かべて、続けた。

 

「まぁ、こんな大きなおっぱいの女戦士はらんま姉ちゃん以外、いないけどな!はっははは」

 

ボカンッ!!

 

クレオの言葉に、らんまは大きくげんこつで彼を殴った。それを見た警備兵は、「らんま」という名前に聞き覚えがあったのか、顔色が変わり、思い出したようだった。

 

「あぁあーー、そういえば、魔皇軍への潜入作戦を成功させた女戦士らんま様と、勇者達也様でしたか。これはこれは、失礼しました。ささ、お通りください」と、警備兵は礼を述べて道を開けてくれた。

 

オレたちはほっとした表情で、黒門をくぐり、王宮の中へ進んでいった。

 

「痛ててて……、らんま姉ちゃん、そんなに強く殴らなくても……」

 

「ふんっ……なんとでも言いやがれ。達也の発情期が収まってきたかと思ってきたら、こんなスケベガキと冒険なんてな?」

 

オレたちが王宮の中を進むと、美しい彫刻や絵画が飾られた広々た廊下が広がっていた。王宮の壮大さと威厳に圧倒されながら、オレたちは王の間へと向かった。

 

クレオはまだ頭を押さえながら、「らんま姉ちゃん、本当におおげさだよな。オイラ、ただ冗談を言っただけだし……」と言いながら、足早に進んでいた。

 

らんまはクレオを睨みつけながら、「お前も、そんなこと言ってる場合じゃないんだぞ。ここはグランゼンの王宮だ。失礼のないようにしないと、問題起こしちまうぜ」と釘を刺した。

 

オレは二人のやり取りを笑顔で見ながら、心の中で思った。クレオもらんまも、お互いに気に入っているのかもしれない。こんなやり取りができるのは、お互いに信頼し合っているからだ。それに、いつも失礼な態度を取っているのは、らんまのほうだけどと思ったけど、それは心の内にとどめておいた。

 

とうとう王の間に到着し、大きな扉が開くと、豪華な内装と装飾に圧倒されるほどの空間が広がっていた。かなり頑丈な造りなので、魔皇軍の攻撃もここまでは及ばなかったのだろう。真ん中には大きな玉座があり、その上にグランゼンの王が座っていた。周りには彼を取り巻く家臣たちが並んでいた。

 

オレたちが膝をついて頭を下げると、グランゼンの王は優しく微笑んで言った。

 

「勇者達也様、そして女戦士らんま様。この度は、我が国の姫や娘たちを魔皇の基地から無事に救出してくださり、心から感謝申し上げます。おかげさまで、民たちの士気も下がらずに、こうして復興を目指して取り組んでおります」

 

オレは頭を上げて答えた。「いえ、グランゼン王。これも私たちの使命です。しかし、まだ魔皇がこの世に存在している限り、安心はできません。私たちは再び魔皇と戦うことを決意しました」

 

王は眉をひそめて言った。「それは重い決意だ。しかし、おそらくそれが正しい道だろう。何か私たちにできることはあるか?」

 

「実は、そのためにお願いがございます。魔皇城は雲の上にあり、陸路ではたどり着けません。ですので、グランゼンとエルフェアルの間にあるタウンゼン=フューゲン火山麓の洞窟の奥にある転移エーテルをお借りしたいのです」

 

王はしばらく考え込んだ後、うなずいた。「そうか、その転移エーテルを使えば、確かに雲の上へ行くことができるだろう。しかし、それは我が国の宝であり、簡単に貸すわけにはいかない。だが、お前たちが姫たちを救ってくれたことを考えると、その願いを叶えるのも我が国の義務だろう。よろしい、転移エーテルをお貸ししよう」

 

「ありがとうございます、王様。この恩は必ず返します。そして魔皇を倒し、このサラトバに平和を取り戻すことを誓います」

 

王はにっこり微笑んで言った。「その言葉を信じている。勇者達也様、女戦士らんま様、そして若き冒険者クレオ君、皆の期待と祝福を背に、魔皇を倒すための旅に出発するのだな。我がグランゼンの民も、そして他の国々の民も、お前たちに希望を託している。どんな困難に遭遇しても、決して諦めず前進してほしい」

 

「ありがとうございます、王様。我々は決してその期待に応えるため、全力で戦います」

 

らんまも力強くうなずいた。

 

「オレたちにできることは何でもやるぜ。魔皇を倒して、この世界に安らぎを取り戻すまで、絶対に諦めねぇ」

 

「オイラも全力で応援するぜ、達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん!一緒に魔皇をぶっ倒そうぜ!」

 

そんなオレたちの決意に、王と家臣たちも力強くうなずいてくれた。そして、王は家臣に指示を出した。

 

「転移エーテルへ案内してくれ。そして、彼らが無事に雲の上へ行けるように、全力でサポートするのだ」

 

家臣たちは「はっ!」とうなずき、オレたちをタウンゼン=フューゲン火山麓の洞窟へと案内してくれる事となった。



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9-24☆.バニーガールリクエスト

オレたち一行は、グランゼンの装備庫へ案内され、そこでいろいろな装備品を見せられた。装備庫担当の兵士は、好きなものを持っていって構わないと言ってくれたので、オレたちはありがたくその言葉を受け入れた。

 

オレはクレオに手渡しながら言った。「これなんか、クレオにピッタリサイズのマントじゃないか?」

 

「やったぁ!達也兄ちゃん、ありがとう!これでオイラもカッコよく戦えるぞ!」

クレオは嬉しそうにマントを受け取り、身に着けると興奮気味に言った。

 

らんまはクレオの様子を見て、笑いながら言った。「まぁ、それなりに似合ってるじゃねぇか。でも、まだまだオレたちにはかなわねぇからな。しっかり修行して、強くなるんだぞ」

 

「わかってるってば、らんま姉ちゃん!オイラも頑張って強くなるから、そのときはよろしくな!」

 

「大丈夫だよ、クレオ。一緒に成長していこう。これからも、ずっと一緒に戦っていくんだから」

 

「そうだな。お互い、もっともっと強くなって、この世界を救ってやるんだぞ!」とらんまもうなずいていた。

 

「うん!オイラも絶対にみんなについていく!達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん、これからもよろしくな!」

 

一方、らんまは軽装備を選んでいた。タウンゼン=フューゲン火山麓はかなり暑いので、薄着であるか、もしくは軽装備が望ましいということだった。

 

そのような防具を探していると、クレオがバニーガールのコスチュームが飾られたマネキンを発見する。そして、らんまに「これなんか、らんま姉ちゃんにすごく似合いそうじゃないかな!」と言って、着てほしいとせがんだ。しかし、らんまは即座に拒否した。

 

「あぁ、たしかに。バニーの衣装なら軽装備だし、いいかもな。それに、らんまだって、ちょっと前にバニーの衣装で戦ってたじゃないか」

 

「あのなぁ……、達也、余計なこと言うんじゃねえやいっ!」

 

「達也兄ちゃんもそう言ってるし、せめてここでだけでも着てみてよ!らんま姉ちゃん、オイラが着たら似合わないだろうし、誰かが着なきゃ損だぜ!」とクレオは続けた。

 

「ほらほら、優しいお姉ちゃんは可愛い年下の言うことを聞いてあげないと?」

 

「誰がお姉ちゃんでぃ! このぉ、おまえら本当にしつこいな。そんなにオレにバニーを着せたいのか?」

 

オレがうなずき「まあ、せっかくだしさ、ちょっとくらいは楽しませてくれてもいいんじゃないか?」と言っている横で、クレオが首がもげそうなほど、縦に振っていた。

 

「別に火山まで着ていなかくてもいいからさ、ここでだけでも着てくれよー、頼むよぉ、らんま姉ちゃん」

 

「んなこと言っても、性能が特別でもない防具でもなんでもないんだから」

 

しかし、グランゼンの装備庫担当が熱心に、バニーガールのコスチュームの性能を伝えはじめる。

 

「このバニーガールのコスチュームは、一見するとただの衣装に見えるかもしれませんが、実は機能性に優れているんです。冷却効果はありませんが、軽い魔法攻撃くらいなら、この布地の特殊な繊維が魔法を弾く効果があるんですよ」

 

「ほぉ……」

 

「それに加えて、身につけた者の敏捷性を向上させる効果もあります。つまり、身軽さが求められる戦いには最適な防具なんです」と彼は続けた。

 

「ほぉ……」

 

「要するに、このバニーガールのコスチュームは見た目だけでなく、実用性も兼ね備えているんです。だからこそ、せめてここで一度お試しいただけると幸いです」と、彼は締めくくった。

 

そして、グランゼンの装備庫に居合わせた他の兵らも、らんまに着てほしいとお願いしはじめる。「らんまさん、せっかくだし、一度着てみてくださいよ!」「僕たちも見てみたいです!」と次々と声が上がる。

 

らんまもクレオたち一同のリクエストに押され負け、

「……ったく、しょうがねーな。んじゃ、着てきてやるよ」と言って、着替えルームに入ったらんま。

 

らんまが着替えルームに入った後、クレオはわくわくした様子でオレたちに話しかけてきた。「達也兄ちゃん、オイラ、らんま姉ちゃんがバニーガール姿で戻ってくるのが楽しみでしょうがないんだー!」

 

 

周りの兵士たちも、顔を見合わせながらニヤニヤしていた。ある兵士が「どんな風に着こなしてるんだろうか?」と言うと、別の兵士が「きっと似合ってるはずだよ。らんまさんの美貌は有名だからね。それにバストもあんなに大きいし……。」「クレオくんと言ったか、ナイスだぞ」と、期待に満ちた声で話していた。

 

その間にも、クレオはじっとしていられず、足踏みをしながら「はやく戻ってこないかなー」とつぶやいていた。

 

そんな中、クレオはちょっと心配になって、「でも、らんま姉ちゃんが嫌がってるのに無理矢理着せるのも、ちょっと気が引けるな」と言った。

 

「いや、あれはあれで、らんまもああいう格好するの本当は好きなんだよ。でも、自分から着たいっていうタイプじゃないんだ。ま、ちょっと面倒くさい性格だな。天邪鬼ってやつだよ」

 

「天邪鬼〜? なにその言葉、難しいな」

 

オレがクレオに「天邪鬼」を説明しているとらんまがバニーガールのコスチュームに着替えて戻ってきた。

 

【挿絵表示】

 

バニーガールのコスチュームとなったらんまに対し、クレオや装備庫に居合わせた他の兵らからも、そのスタイルや着こなしに拍手が巻き起こる。「すごい、似合ってるね!」「らんま姉ちゃん、本当にキマってるぜ!」とクレオは興奮気味に叫んだ。

 

らんまは苦笑しながら、「ふっ……こういう服が似合っちまうオレに美貌が怖いぜ」とナルシストな仕草を見せた。オレも思わず、「まさかこんなに似合うとは思わなかったよ」と言った。

 

「らんま様、まるで本物のバニーガールみたいです!こんな素晴らしい着こなしだと、レスランドのカジノのバニーガールの子たちにも負けてません!」

 

「コスチュームがあなたのセクシーさを引き立てていますね。この姿で戦っていたら、敵も戦意喪失しちゃうかもしれませんよ!」

 

「うわー、らんまさんのバニーガール姿、本当に素敵だ! 私、バニーガール大好きなんです、生きててよかったー。装備庫担当しててよかった!」

 

周りの兵士たちのべた褒めに、らんまはさらに苦笑しながら、「まあ、これだけ褒められちゃうと、ちょっとは恥ずかしいけど嬉しいかな。でも、これでみんなが楽しんでくれるなら、着てやってもいいか」と言ってみせた。

 

しかし、そんな上機嫌のらんまにイタズラ好きなクレオの魔の手が伸びた。

 

「オイラ、はじめて見たよ。こんなエッチなコスチュームがあるだなんて、これ、ここをめくれば、すぐにおっぱい出ちゃうね!」と、言って、大勢が見ている前で、らんまのバニーガールのブラカップ部分をめくってしまい、らんまの胸を露出させてしまうクレオ。

 

ぷるんっ!!

 

【挿絵表示】

 

らんまのバストトップが兵士やオレたちの前で露わになる。

 

慌てたらんまは、顔を真っ赤にしてクレオに怒りをぶちまけた。

 

「クレオ! 何やってんだ、こんな場所でそんなことするなんて!」

 

クレオも驚いた様子で、「ご、ごめんなさい、らんま姉ちゃん! ちょっとイタズラしちゃっただけで、本当に悪かった!」と謝罪したが、舌を出して、らんまに見えないようにオレに向けたVサインをしていた。

 

周りの兵士たちも、その場で目のやり場に困りながら、何人かは顔を赤くして羞恥心を隠しきれない様子だった。「ら、らんまさん、すみません!」「こ、こんなことになるとは思わなかったです!」と次々と謝る兵士たち。

 

オレはらんまに、「大丈夫だよ、みんな楽しんでただけだから。でも、これからはちゃんと気をつけような?」と励ました。

 

こうして、バニーガールのコスチュームを着たらんまと一緒に、オレたちはタウンゼン=フューゲン火山麓の洞窟へ向かうことになった。転移エーテルを手に入れるため、我々は火山麓の雄大な景色を見ながら進んでいった。




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9-25.イタズラ王にオイラはなる!

 

【挿絵表示】

 

グランゼンの兵、数名に同行してもらいながら、オレたちはタウンゼン=フューゲン火山麓の洞窟へ向かった。らんまを含む先頭集団の姿が見えなくなったところで、クレオと他の兵士たちの会話が耳に入ってきた。

 

「いやー、さっきのらんま様のおっぱいすごかったな」

 

「オレもバッチリ見ちゃいましたよ〜。目に焼き付いて離れない!クレオ様、ナイス!」

 

「えっへへへーー、オイラ、イタズラの天才だからな♪ねぇねぇ、達也兄ちゃん。オイラさっきのイタズラ、どうだった?」クレオはニヤニヤしながら、得意げに尋ねた。この生意気な口調は、クレオの特徴だ。

 

オレは頭をかいて苦笑いした。「まあ、確かにらんまの顔を見る限り、成功したイタズラだったとは言えるかもしれないな。今ごろ、あの恥ずかしいことされて、興奮してるかもな」

 

クレオはさらに誇らしげに言った。「だよなー。らんま姉ちゃん、ムッツリスケベだしさ。オイラ、イタズラするの得意なんだよ。特にエッチなやつがね。らんま姉ちゃんの乳首、吸ったことあるし」そしてクレオは得意そうな顔をして、兵士たちに向かってニヤリと笑った。

 

兵士たちは一瞬、驚いた顔をしたが、次の瞬間、クレオのイタズラを称えるかのように、「えぇえーー?!ホント?!あのおっぱいを?!」「さすがクレオ!」「やるじゃないか!」と声を上げた。オレは内心、クレオの行為に呆れつつも、彼がこれほどまでに悪戯好きだとは思わなかった。

 

「本当にクレオ、君は天才だよ。こんなイタズラを思いつくなんて」「クレオ、お前はこの世界のイタズラ王だぜ!」と兵士たちが続々とクレオを褒め称えた。

 

「オイラは、魔皇を倒して、この世界のイタズラ王になる!!なんちゃってね」

 

そんな男同士の会話を続けている間に、タウンゼン=フューゲン火山麓の入り口に到着した。

 

「二人とも、遅いぞ」

 

【挿絵表示】

 

「ごめん、ごめん。クレオ、ふざけているのはここまでにして、ここからは、とても危険だ。真面目に行こうな?」

 

「あぁ、わかってるよ。達也兄ちゃん」

 

サークレットを付け直して、クレオの瞳に闘志が宿っていた。

 

オレは同行してくれたグランゼンの兵たちに向かって、感謝の言葉を述べた。「皆さん、今まで本当にありがとうございました。これから先は危険が増すでしょうから、ここからはオレたち3人で進むことにします。」

 

兵士たちは理解を示し、励ましの言葉をかけてくれた。「達也様、らんま様、クレオ様、皆さんの無事を祈っています。」「気をつけて、成功をお祈りしてます!」

 

オレたちは兵士たちと別れ、火山麓の洞窟へと足を進めた。風が強く吹き、火山の噴煙が空に舞い上がる中、オレたち3人は危険に向かって歩み始めた。荒涼とした火山の風景が広がる中、オレたちの冒険は新たな局面へと突入していく。

 

「さあ、気を引き締めて行こうぜ、クレオ。らんま、これからは頼りになるように頑張るからな」

 

らんまは笑って、「オレも頼りにしてるぞ。みんなで力を合わせて進もう」と力強く言った。

 

クレオも、少し緊張しながらも、「オイラも全力で頑張るよ!達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん、オイラに任せて!」と宣言した。



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9-26.背中の岩甲羅を狙え

〜これまでのあらすじ〜
どこにでもいる普通の男子高生だった達也は、憧れの早乙女らんまと、ある日、異世界ファンタジーの世界へと転移する。らんまは、呪溺泉という呪いの泉に落ちた結果、水で女性に、お湯で元の男性に戻るという呪いを受けた。転移してきたときに女の姿だったため、この世界で男に戻ることはないが、元来の男らしい性格は抜け切れていない。

二人は異世界で冒険し、結婚後にウェスティリア王から任務を受け、サラトバへとやってくる。サラトバの様々な国々を巡り、幾度の戦いを超え、平和を取り戻した。しかし、その平和は長く続かなかった。新たな脅威として、魔皇軍という強大な勢力がサラトバの平和を脅かすようになった。

少年クレオを含めた達也たち一行は、魔皇が待つ魔皇城へ行くために必要なアイテム『転移エーテル』を取りに、グランゼンの火山の奥にある神殿へと向かうのであった。

■登場人物
達也
この物語の主人公。サラトバの戦乱を収めた勇者だが、現在はその過去を隠し、らんまとウェスティリアの街で穏な暮らしを送っている。時折スケベな一面を見せるが、らんまへの一途な愛情が真の力を引き出し、困難な状況でもらんまを守ってきた。
勇者としての特殊な魔法を使いこなし、剣技にも優れて、敵に立ち向かう勇猛さを見せる。達也の持つ多彩な能力や作戦面は、物語の中で様々な冒険や困難に対処する鍵を握っている。

らんま
この物語のヒロイン。達也の嫁。
この異世界へ来る前は、お湯をかぶると男に、水をかぶると女になる体質だったが、異世界へ来たときは、女の姿だったので、お湯をかぶっても男に戻らなっている。一緒に冒険をするうちに、達也のことが大好きになり、今は女として暮らしてる。
美しく魅力的で、ナルシストな一面も持ち合わせている。しかし、表面上では達也のスケベさを馬鹿にする事もあるが、らんまも心の中では時折秘かな欲望が芽生えることがある。街の人気者でもあり、気さくな性格が特徴で、元男な口調や仕草はまだ抜け切れていない。達也とは深い信頼関係を築いており、支え合い、助け合っている。
槍や鞭といった武器を巧みに操り、蹴りなどの近接攻撃にも長けている。

クレオ
ウェスティリアに住む元気いっぱいの少年。生意気な口調で話し、イタズラ好きな面も魅力の一つである。達也たちと過ごした秘密の夜で精通した。らんまのおっぱいが大好き。サラトバの勇者・カーティス・レオが残したサークレットを頭に装備している。


オレたち一行はタウンゼン=フューゲン火山の洞窟を進んでいた。洞窟の中はマグマの川が流れていて、蒸し暑く、すぐに3人とも汗をかきはじめた。

 

【挿絵表示】

 

「うぅ、暑いなぁ…。二人とも暑くないのかい?」

 

クレオが、汗だくになりながらも生意気に言った。

 

オレは拭いても拭いても止まらない汗をふき、「暑いよ。でも、この火山には二度目だから、多少は慣れてるかな」と答えた。

 

らんまも、「オレも暑いけど、前に来たときよりはマシかな。慣れって怖いな」と言いながら、顔についた汗を拭いた。らんまは汗でバニースーツが肌に張り付いているようだった。

 

「こんな暑いなら、裸で進むか?」

 

「えっ?らんま姉ちゃん、ここで裸になるの?」

 

「クレオ、信じるな。らんまのジョークだ」

 

「ふふふ、そそそー♪ さっきの仕返しでぃ」

 

「なんだよ〜、冗談かよ。また、らんま姉ちゃんのおっぱいが見れると思ったのにさ」

 

肩を落とすクレオだったが、そういった冗談でも言わないかぎり、足取りが重くなると思ったらんまの気遣いだったのだろう。

 

「神殿までの道のりはまだまだ長いんだろ?どうやって過ごすつもりだ?」クレオが、不安げに尋ねた。

 

オレは彼を励ますために言った。「そうだけど、前回の経験があるから、無駄に迷ったりしないだろうし、効率的に進めるはずだ。だから、大丈夫だよ」

 

らんまも、「そうだな。オレたちが気をつけないといけないのは、熱による脱水だ。水分補給はこまめにやろう」と提案し、水筒を取り出して飲み物を口に運んだ。

 

オレたち3人は、汗をかきながらも互いに励まし合い、蒸し暑い洞窟を進んでいった。マグマの川がさらに広がり、熱気が増す中、オレたちは確実に神殿へと近づいていった。

 

グツグツとマグマが勢いよく燃え始めると、突如、マグマの中からモンスターが現れた。それはラヴァ・アスピスと呼ばれる、巨大な岩の甲羅を持つ火山性の生物で、炎を操る恐ろしい能力を持っていた。その姿は、オレたち一行に衝撃を与え、一瞬の油断を誘った。

 

らんまは素早く槍を構え、「クレオ、後ろに下がれ!」と叫んだ。しかし、クレオは剣を構えて前に出ていく。「達也兄ちゃん、任せて!オイラも戦うぞ!」と、勇敢に戦いに挑んだ。

 

「仕方ねぇ、クレオは前方で、達也!オレとクレオをサポートしろ」

 

「了解だ!」

 

オレはらんまの指示どおり、後方で支援し、クレオをサポートしながら戦うことにした。

 

「達也、こいつの弱点はどこだ?」

 

「たしか、背中の岩の甲羅なはずだ。そこを割らない限り、本体を攻撃できない」

 

「オッケー!わかったぜ。クレオ、ラヴァ・アスピスの背中の岩の甲羅を狙って攻撃するぞ!」

 

「了解だ、らんま姉ちゃん!」

 

クレオは剣を振り回し、ラヴァ・アスピスの岩の甲羅を狙って攻撃した。しかし、その岩の甲羅は丈夫で、なかなかダメージを与えられなかった。ラヴァ・アスピスは怒り、火山性のエネルギーを解放し、周囲を炎で包んだ。

 

「くっ、この炎、かなりの熱だ…!」

 

らんまは槍を構え、炎を避けながらラヴァ・アスピスに突進した。そして、その隙を突いて、槍でラヴァ・アスピスの足にダメージを与えた。

 

「よし、このまま足を狙っていこう!」

 

クレオも剣でラヴァ・アスピスの足に攻撃を加えた。一方、オレは後方から、ラヴァ・アスピスの動きを封じる氷の魔法を放つ準備をした。

 

深呼吸をして、オレは力強く詠唱を始めた。「凍てつく風よ、我が呼び声に応えて現れよ!氷の牢獄に閉じ込め、敵を無力化せよ!永久の絆によって束縛されし者よ、我が力と共に結ばれるのだ! 氷結の鎖・フリーズィング・チェイン!!」

 

オレが放った強力な氷の魔法がラヴァ・アスピスの足に巻きつき、動きが鈍くなった。その隙に、らんまとクレオは連携して、ラヴァ・アスピスの弱点である背中の甲羅を破壊しようとした。

 

「クレオ、今だ!甲羅に一気に攻撃を叩き込もう!」

 

「おう、らんま姉ちゃん!」

 

二人は息を合わせ、甲羅に一斉攻撃を仕掛けた。槍と剣が甲羅に突き刺さり、ついには割れ目ができ始めた。しかし、ラヴァ・アスピスはまだ諦めておらず、炎を纏った一撃をらんまに向かって放った。

 

「らんま、気をつけろ!炎を阻む壁よ、我が愛するらんまを守りたまえ!ディフェンシブ・フレイム・バリア!

 

オレは炎を吸収する結界を張り、らんまを守った。らんまはオレに感謝の言葉をかけ、再びラヴァ・アスピスに向かって突進した。

 

クレオもまた、剣を振るい続け、甲羅にダメージを与え続けた。そして、ついにその瞬間が訪れた。甲羅が大きく割れ、ラヴァ・アスピスの内部が露わになった。

 

「これで終わりだ!」

 

らんまは力を込めて槍を突き刺し、クレオも剣で内部を切り裂いた。ラヴァ・アスピスは悲痛な叫びを上げ、ついに倒れた。

 

「やったぜ、クレオ!」

 

「うん、らんま姉ちゃん!これもみんなのおかげだ!」

 

オレは二人に向かって微笑んだ。「よくやった、クレオ。そして、らんま。これでラヴァ・アスピスを倒すことができた。これからも、力を合わせて戦っていこうぜ」

 

「それに、魔法を使う達也兄ちゃん、めちゃくちゃ格好よかった〜。オイラ、憧れちまうよぉお〜。」

 

「へへへへ、達也にしては、ナイスサポートだったな♪」

 

「おいおい、らんま。達也にしては。は、余計だろ?」

 

「にゃはははははーー!」

 

そして、オレたちは笑いながら、再びタウンゼン=フューゲン火山の洞窟を進んでいった。



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9-27☆.対決!八宝斎

タウンゼン=フューゲン火山の洞窟を進む我々。この場所は、かつてらんまとオレが太古の巨人と戦った場所でもある。神殿への道程は遠く、汗だくになりながらも進んでいた。オレたちは互いに声をかけあい、目標に向かって進んでいく。

 

先頭を歩いていたオレの足に突然、炎の鎖が巻きつけられた。その瞬間、オレは力が抜けるように倒れてしまい、身動きが取れなくなってしまった。

 

「くっ……! なんだ、これ、トラップか!?」

 

「ハッピー参上じゃーーい!」

 

そして、神殿の奥から現れたのは、八宝斎だった。とてもスケベな性格をしているが、武術や魔法にも精通している強敵だ。過去にオレとらんまは何度も戦っている。二人がかりでやっと倒せるほどの力を持っている。

 

らんまはクレオを八宝斎から守るように立ちふさがる。

 

「出やがったな! この妖怪じじぃ!」

 

「らんまと達也らが、ここに来ることは知っておったわい。なんせ、グランゼンにもワシら魔皇軍のスパイがおるからのぉ。ひっひっひひ」

 

「八宝斎、なぜ、そこまでして、魔皇軍に肩入れをする。魔皇はこのサラトバの国々を滅ぼそうとしているのだぞ」

 

「ワシには、この国々なんぞ、どうでもいい。なんせ、魔皇はワシにたくさんの若い娘と下着をたくさんプレゼントしてくれるから。それに、オマエたちは、魔法のブラジャーとTバックを持っているらしいじゃないか。おとなしく、それをよこせ。まぁ、それをよこしても達也の命はないがな。がっははっは!!」

 

オレの眼前で、らんまと八宝斎の戦いが始まった。それは、クレオが介入できるほどの生易しいものではなかった。オレは炎の鎖に繋がれ、身動きが取れず、ただ見守るしかできなかった。

 

「いい気味だ。都合よく、この神殿のトラップにひっかかりおったわい」

 

八宝斎は小さな身体で、キセルを武器に戦っていた。らんまは槍で応戦しようとしていたが、まったく歯が立たない。八宝斎は魔法攻撃もどんどん仕掛けてきた。オレもサポート魔法を放とうとしたが、炎の鎖が魔法を吸収してしまい、役に立たなかった。

 

らんまの顔は痛みに歪んでいたが、それでも必死に戦っていた。彼の槍は八宝斎に向かって繰り出されるが、八宝斎は見事にかわし、逆にらんまにダメージを与えていた。

 

「くそっ、こんなじじぃにやられるわけにはいかねぇ!」

 

らんまは怒りに震える声で叫んだが、八宝斎は嘲笑うように笑っていた。

 

「今日の衣装はバニーちゃんか、相変わらずじゃなー。ふふふ、そんな調子でこの元祖無差別格闘・八宝斎に勝てると思うかね?」

 

八宝斎の言葉に、らんまはさらに悔しさを感じていた。オレも見ているだけでは我慢できず、炎の鎖を何とか解こうと試みたが、どうしても解けなかった。

 

その時、クレオが勇敢な表情で前に出てきた。

 

「らんま姉ちゃん、達也兄ちゃん! オイラも戦わせてくれ!」

 

八宝斎はクレオを見て、興味津々な様子で言った。

 

「ほう、こいつも戦いたいというのか? 面白い子じゃのう」

 

八宝斎はクレオに挑戦するような目で見つめていた。らんまは戦いの最中でも、クレオに心配そうな目を向けた。

 

「クレオ、お前はまだ子供だ。こんな危険な戦いに巻き込むわけにはいかねぇ……」

 

しかし、クレオは決意した様子で言った。

 

「オイラも強くなりたい! だから、戦わせてくれ!」

 

らんまが苦戦する中、クレオの勇気が戦いの流れを変えることができるのか。オレはクレオの覚悟に心を打たれ、クレオを信じて見守ることにした。しかし、そう甘くはない。やはりクレオは八宝斎には歯が立たなかった。それは、まるで武術の達人と初心者の戦いくらいにまったくレベルが釣り合っていなかった。

 

クレオは何度も剣を振りかざし、勇敢に戦おうとしていたが、八宝斎は軽やかに身をかわし、時折魔法で反撃していた。クレオは次第に疲れ果て、その表情にも焦りが見え始めていた。

 

「くっ…達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん、ごめんなさい…オイラ、役立たずで…」

 

クレオががっかりした様子で呟くと、らんまは痛みに耐えながらもクレオを励ました。

 

「諦めるな、クレオ! お前が戦ってくれるだけで、オレたちは助かっている。これからも力を貸してくれ!」

 

クレオはらんまの言葉に感動し、涙を流しながら頷いた。

 

オレは炎の鎖が緩まないことに焦りを感じていた。

 

しかし、次の瞬間……。

 

らんまはその場でバニースーツを一気に脱ぎ捨て、裸になった。

 

その場にいたオレもクレオも八宝斎も目を丸くして驚いた。

 

「このままじゃ全滅だ。……達也! しょうがねえ、魔法のブラジャーと魔法のTバックを着る。こっちに投げろ!」

 

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9-28☆.覚醒するクレオ

オレは炎の鎖が緩まないことに焦りを感じていた。らんまはその場でバニースーツを脱ぎ捨て、裸になった。

 

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「達也、魔法のブラジャーと魔法のTバックだ。あれを使って、八宝斎のじじぃを倒す!」

 

オレは慌てて、持ってきていた背嚢から魔法のブラジャーと魔法のTバックを取り出し、らんまに向かって投げた。

 

しかし、それを途中でキャッチしたのは八宝斎だった。

 

「ひっひっひひ、これが噂の魔法の下着じゃな。なんとも美味しい争奪戦になったものよ。」

 

「あ、あれは、オイラが盗んだ下着。そっか。そんな大事なものだったのか。八宝斎、返せ!それはらんま姉ちゃんのだーー!!」

 

クレオは、八宝斎から下着を奪い返そうと剣を振りかざし、勇敢に戦おうとしたが、まったく歯が立たず、そのうえ八宝斎はクレオに八宝大華輪という爆弾技を食らわせてしまった。瀕死の重傷を負ったクレオは、地面に倒れ込んでしまう。

 

「えぇえい、こざかしい小僧じゃ!!ワシのスイーツタイムを邪魔しおって」

 

「クレオ!」と叫ぶオレとらんま。しかし、らんまはクレオの無念を晴らすため、あきらめずに裸で八宝斎と戦い続けた。

 

「くっそぉ、このエロじじぃ、よくも、よくもぉおお!!!」

 

【挿絵表示】

 

らんまは、激しい闘志を燃やし、拳を激しく振るい、八宝斎に一撃を与えようとした。しかし、八宝斎は熟練した動きでそれをかわし、逆にらんまに攻撃を加えていた。

 

八宝斎は裸で戦うらんまを見て、嘲笑いながらスケベなことを言った。

 

「例によって裸になって戦うとは、恥ずかしげも無いことをするじゃないか。ほれほれ、若い男子が見てるぞ、その姿を隠す気はないのか?」

 

らんまは怒りに震えながら八宝斎に言い返した。

 

「お前のせいでこんな状態になったんだ、てめえが責任取れ! こんな姿でも、お前を倒してやる!」

 

八宝斎は更にからかうように言った。

 

「ほれほれ、大きいパイパイをぶるんぶるん揺らして戦ってみい。オマンコ丸出しで回し蹴りをしてみい!ひぃっひっひっひっひ!」

 

らんまは顔を真っ赤にして、怒りに満ちた声で答えた。

 

【挿絵表示】

 

「馬鹿にしやがって! そんな下劣なこと考えてない! ただ、お前を倒すために、どんな姿にでもなるって覚悟があるんだ!」

 

八宝斎はさらにらんまを挑発し、らんまの怒りを煽っていた。オレは八宝斎に対する憎しみが増していくばかりだった。

 

ついに八宝斎はキセルでらんまの身体を神殿の壁へと投げ飛ばしてしまった。らんまは激しく壁にぶつかり、痛みに悶えながら地面に落ちた。

 

「くぅ……万事休すかよ……このじじぃ……」

 

そして、八宝斎は炎の鎖に繋がれたままのオレのほうにも近寄ってきた。オレは何とか動こうとしたが、炎の鎖はオレを動かせないようにしていた。

 

「ワシは今から、お前の魔力をすべて奪うつもりじゃ。だが、心配するな、お前はただの人間になるだけだ。」。

 

八宝斎の手には、オレが以前、八宝斎に奪われた『ジャマールの霊魂石』があった。八宝斎はジャマールの霊魂石でオレの魔力をどんどん吸い取っていった。それは勇者の魔力であり、巨大な力だ。

 

「これはいろんな使い方ができて便利じゃのぅ!」

 

「このままじゃ…」

 

オレは必死で抵抗しようとしたが、炎の鎖は動かぬままだった。八宝斎はジャマールの霊魂石を操り、オレの魔力を吸い取り続けていた。オレは弱くなっていくのを感じ、悔しさと無力感に苛まれていた。

 

「んぅうあ、くっそ、八宝斎め……」

 

一方、クレオは重傷を負いながらも、立ち上がろうとしていた。クレオは必死に耐えていたが、身体からはすでに力が抜け落ちていた。

 

らんまも、神殿の壁に叩きつけられた痛みに耐えながら、立ち上がろうとしていたが、起き上がることさえも困難なようだった。

 

「八宝斎! オイラの大好きな達也兄ちゃんと、らんま姉ちゃんを虐めるな!それ以上すると、このオイラが許さないぞ!」クレオは叫んだ。

 

「ほぉ、ひ弱な小僧になにができる……! お家に帰って、ママのおっぱいでも吸ってるが良い。わっはははは!!」八宝斎は嘲笑した。

 

そのとき、クレオの瞳の色が変わった。茶色の瞳が青く輝きはじめ、サークレットがそれに呼応するようにクレオの身体を光で包み込みはじめた。驚くべきことに、クレオの身体からは圧倒的な力が漲りはじめた。



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9-29☆.熱戦!フレイムジャマールを倒せ

オレもらんまも、クレオの変化に驚いた。まさか、こんなことが起こるとは思ってもいなかった。

 

「もしかして、サラトバの勇者・カーティス・レオの力?」

 

「なんじゃ、この力と魔力は……!」

 

八宝斎も驚愕の表情を浮かべた。

 

クレオは力強く剣を構え、八宝斎に向かって突進した。その剣技は瞬く間に八宝斎の防御を破り、八宝斎を圧倒した。さらに、クレオは勇者系魔法である雷を操り、八宝斎に容赦ない攻撃を繰り出した。

 

「これがオイラの本気だ! 二度と達也兄ちゃんたちに手を出すな!」

 

クレオは力強く叫んだ。

 

八宝斎はクレオの攻撃に苦戦し、とうとうオレの魔力を吸い取ることを止めた。オレはその隙に炎の鎖を解除し、立ち上がった。クレオの勇敢な姿に感動し、力が湧いてくるのを感じた。らんまも立ち上がり、クレオに感謝の言葉をかけた。

 

「ありがとう、クレオ。お前のおかげで助かった。これからは一緒に戦おう。」

 

らんまは力強く言った。

 

「これは敵わん!退却じゃ」

 

八宝斎は完全に戦意を失い、逃げようとしたが、オレたち3人は追い詰めるように囲んだ。

 

「どこに行くんだ? じじぃ、逃がさねえぞ?」

 

「ふんっ、この八宝斎。奥の手も用意してるぞ。燃え盛る炎の力よ、我が手に宿るのじゃ! 霊魂石よ、魔力を与えよ! フレイムジャマール、こいつらを殺せぇ!」」

 

八宝斎はジャマールの霊魂石を投げ捨てた。

 

「どこに行くんだ? 待て、じじぃ!!」

 

八宝斎がジャマールの霊魂石に魔力をこめると、巨大なフレイムジャマールが現れた。フレイムジャマールは炎を操り、オレたちに向けて猛攻を仕掛けてきた。

 

「くっ、連戦か……!」

 

らんまは急いで魔法のブラジャーとTバックを着用した。

 

「んぁあ、、食い込むぅううううっ!!胸もきっつぅうう!!」

 

一方、クレオは再び勇者の力を使おうとしたが、魔力が切れてしまった。

 

八宝斎はオレたちがフレイムジャマールと戦っている隙に、逃げる姿を見せずに逃げ切ってしまった。オレたちは八宝斎の姿が見えなくなるのに気づいたが、フレイムジャマールの脅威に対処しなければならなかったため、追いかけることができなかった。

 

らんまは魔法のブラジャーとTバックを着用したおかげで、驚異的なスピードでフレイムジャマールの攻撃を避けていた。クレオは魔力が切れてしまっていたが、彼は剣を持って勇敢に立ち向かった。オレも魔力を吸い取られ、残りわずかな魔力と剣で戦った。

 

「ん……、相変わらず、食い込みの激しいTバックだ……」

 

【挿絵表示】

 

 

オレたちとフレイムジャマールの戦いは白熱した。フレイムジャマールは炎を操り、オレたちを追い詰めるが、オレたちは団結し、互いを助け合いながら戦った。

 

フレイムジャマールは炎を操り、オレたちを追い詰めるが、オレたちは団結し、互いを助け合いながら戦った。らんまは炎の攻撃をかわしながら、八宝斎とフレイムジャマールに立ち向かった。

 

「クレオ、達也、左に回り込んで!オレは右から攻める!」

 

下着姿のらんまが指示を出した。

 

「了解、らんま姉ちゃん!達也兄ちゃん、一緒に行こう!」

 

「任せろ、クレオ!」

 

オレたちはそれぞれの特技を活かして戦った。らんまは相手の動きを見切り、適切なタイミングで攻撃を仕掛けた。クレオは剣技で敵の隙を突き、オレは魔法でフレイムジャマールの炎を封じることに成功した。

 

「このまま行けば倒せるぞ!もう少し頑張ろう!」らんまは励ました。

 

「うん、絶対に負けない!」クレオも力を込めて叫んだ。

 

オレも力を振り絞り、「みんなで力を合わせて、必ず倒そう!」と宣言した。

 

しかし、戦いは長時間に及んだ。フレイムジャマールの体力は恐ろしく高く、オレたち3人が総攻撃でダメージを与え続けても倒れる気配がなかった。疲れが見え始めたオレたちの顔に、苦戦を強いられていることが感じられた。

 

「このままじゃ、いつまでたっても倒せないかもしれないな」

 

【挿絵表示】

 

 

「達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん、もっと強力な攻撃が必要だ。何か考えないと…」

 

オレは深呼吸をして、疲労感を振り払った。

 

「分かった、みんなで力を合わせて、一気にフレイムジャマールに大ダメージを与えよう。オレの氷の魔法で彼の動きを止めて、その間にクレオとらんまが最大の一撃を放つ。どうだ?」

 

らんまとクレオは互いに目を見合わせ、うなずいた。

 

「いい案だ、やろう!」

 

オレはフレイムジャマールに向かって最強の氷の魔法を放った。その瞬間、彼の動きが緩慢になり始めた。クレオとらんまはその隙に力を溜め、最大の一撃を繰り出す準備を整えた。

 

「今だぁ!」

 

オレが声を張り上げると、クレオとらんまは同時にフレイムジャマールに強力な攻撃を放った。剣と拳が炎の巨大な生命体に突き刺さった。

 

その衝撃でフレイムジャマールは吠えるように悲鳴を上げ、その炎が急速に弱まっていった。オレたち3人は息を止めてその様子を見守り、とうとうフレイムジャマールは炎が消え、その姿も消滅した。

 

オレたちは疲労感で膝をついたが、顔には勝利の喜びが浮かんでいた。八宝斎は逃げてしまったが、フレイムジャマールを倒すことができたことは大きな勝利だった。

 

オレたちは息を整えながら、互いに笑顔で語り合った。

 

「やったぜ、クレオ! フレイムジャマールを倒せたな!」オレは興奮気味に話しかけた。

 

「ああ、達也兄ちゃん! すごかったよ! お前の魔法と剣術、そしてらんま姉ちゃんのスピード! それにオイラの勇者の力で、みんなで協力して勝てたんだ!」クレオも大いに喜んでいた。

 

オレはクレオの肩を叩いて言った。「これからもこんな風に、一緒に戦っていこうぜ。お前は強い味方だ。」

 

「達也兄ちゃん、ありがとう! もちろんだ! オイラも、お前たちと一緒に戦い続けるぞ! これからもよろしくな!」クレオは力強く誓った。

 

勝利の余韻に浸るクレオとオレ。

 

しかし、らんまの姿がそこにはなかった。心配して、あたりを見渡すと、頰を真っ赤にして、息も荒くなっているらんまが座り込んでいた。

 

【挿絵表示】

 

心配するクレオが尋ねた。

 

「らんま姉ちゃん、大丈夫か? どうしたんだ?」

 

「これは、魔法のブラジャーと魔法のTバックの副作用だ。らんまは長く着用しすぎたかもしれない。」

 

クレオが驚いて言った。「えっ?!」

 

オレは頷いて説明を続けた。「魔法のブラジャーと魔法のTバックは着用すれば、大幅にすばやさが増すんだが、その副作用として、エッチな気分になってしまうんだ!」

 

「えぇえーーっ?!」と驚くクレオ。



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9-30♥.魔法の下着の代償

〜これまでのあらすじ〜
どこにでもいる普通の男子高生だった達也は、憧れの早乙女らんまと、ある日、異世界ファンタジーの世界へと転移する。らんまは、呪溺泉という呪いの泉に落ちた結果、水で女性に、お湯で元の男性に戻るという呪いを受けた。転移してきたときに女の姿だったため、この世界で男に戻ることはないが、元来の男らしい性格は抜け切れていない。

二人は異世界で冒険し、結婚後にウェスティリア王から任務を受け、サラトバへとやってくる。サラトバの様々な国々を巡り、幾度の戦いを超え、平和を取り戻した。しかし、その平和は長く続かなかった。新たな脅威として、魔皇軍という強大な勢力がサラトバの平和を脅かすようになった。

少年クレオを含めた達也たち一行は、魔皇が待つ魔皇城へ行くために必要なアイテム『転移エーテル』を取りに、グランゼンの火山の奥にある神殿へと向かうのであった。

達也たち一行はついに神殿に到着したが、そこで待ち構えていたのは邪悪な八宝斎であった。クレオの能力が覚醒し、危機を辛うじて脱出することができたが、八宝斎はフレイムジャマールを召喚して逃げ去ってしまった。

フレイムジャマールを倒した後、達也とクレオは勝利の喜びに包まれたが、らんまの様子が異常であることに気づいた。彼女が身に着けていた魔法のブラジャーと魔法のTバックが原因で、らんまはエッチな気分に取り込まれてしまったのだった。

■登場人物
達也
この物語の主人公。サラトバの戦乱を収めた勇者だが、現在はその過去を隠し、らんまとウェスティリアの街で穏な暮らしを送っている。時折スケベな一面を見せるが、らんまへの一途な愛情が真の力を引き出し、困難な状況でもらんまを守ってきた。
勇者としての特殊な魔法を使いこなし、剣技にも優れて、敵に立ち向かう勇猛さを見せる。達也の持つ多彩な能力や作戦面は、物語の中で様々な冒険や困難に対処する鍵を握っている。

らんま
この物語のヒロイン。達也の嫁。
この異世界へ来る前は、お湯をかぶると男に、水をかぶると女になる体質だったが、異世界へ来たときは、女の姿だったので、お湯をかぶっても男に戻らなっている。一緒に冒険をするうちに、達也のことが大好きになり、今は女として暮らしてる。
美しく魅力的で、ナルシストな一面も持ち合わせている。しかし、表面上では達也のスケベさを馬鹿にする事もあるが、らんまも心の中では時折秘かな欲望が芽生えることがある。街の人気者でもあり、気さくな性格が特徴で、元男な口調や仕草はまだ抜け切れていない。達也とは深い信頼関係を築いており、支え合い、助け合っている。
槍や鞭といった武器を巧みに操り、蹴りなどの近接攻撃にも長けている。

クレオ
ウェスティリアに住む元気いっぱいの少年。生意気な口調で話し、イタズラ好きな面も魅力の一つである。達也たちと過ごした秘密の夜で精通した。らんまのおっぱいが大好き。サラトバの勇者・カーティス・レオが残したサークレットを頭に装備している。


 

【挿絵表示】

 

オレはため息をつきながら説明した。「これは、魔法のブラジャーと魔法のTバックの副作用だ。長く着用しすぎたかもしれない。」

 

クレオが驚いて言った。「えっ?!」

 

オレは頷いて説明を続けた。「魔法のブラジャーと魔法のTバックは着用すれば、大幅にすばやさが増すんだが、その副作用として、エッチな気分になってしまうんだ!」

 

「えぇえーーっ?!」と驚くクレオ。

 

らんまは、その場で魔法の下着を脱ぎ捨ててしまい、自ら、火照りを覚まそうとしはじめた。

 

「んあぁあ、、もう、我慢できねぇ……っ!!はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…」

 

【挿絵表示】

 

 

「クレオ、手伝うぞ。らんまのエッチな気分を解消するんだ!」

 

「えぇ?! まじかよ……っ。わ、わかった!!」

 

クレオは、らんまのおっぱいを一生懸命吸ったり、揉んだりしはじめた。

 

一方、オレはらんまの火照りを覚まそうと膣内をほぐすようにマッサージしてあげた。

 

「んあぁ、二人とも悪ぃな……、こんな無様な姿をさらしちまって……あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、んうあああ」

 

「なに言ってんだよ、らんま、仲間だろ?」

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、んじゃ悪いけど、二人で一緒に、マタ、オレのおっぱいを思いっきり吸ってくれないか?」

 

「えっ……いいの?」

 

「よし、クレオ、するぞ。こないだ、宿屋で吸ったときよりも激しくだ」

 

クレオはオレの言葉にうなずいた。「分かった。らんま姉ちゃんのためにできることは何でもやろう。」

 

クレオとオレはらんまのそばに寄り添い、お互いに彼女のおっぱいを吸い始めた。力強く吸って、時々優しく舌を使って、らんまが気持ちよくなるように努力した。

 

「んあぁ……ああっ……あっ……うん、そう……そうだぁ……もっと、もっと吸って……」

 

らんまの声は徐々に喘ぎ声に変わり、火照りが少しずつ和らいでいく様子が感じられた。しかし、頬は赤みを帯びたままだったが、息遣いはまだ、荒いままだった。

 

「らんま、どうだ?大丈夫か?」

 

らんまはまだ火照りが収まらない様子で、「ううん、まだまだ……火照りがおさまらない……もっと、お願い……もっと強く……」と訴えかけてきた。

 

オレとクレオは互いに困った顔をしながらも、らんまの火照りを鎮めるために一層力を入れてらんまの体を慰め続けた。クレオはおっぱいを激しく揉み、オレは彼女の秘部を優しく愛撫し続けた。

 

「あぁ、んっ、んあぁぁっ、うあぁぁっ……!」らんまの喘ぎ声がますます激しくなっていく。しかし、火照りはどうやら簡単には収まる様子がなかった。

 

「あうぁあ、達也とセックスしたくてしょうがない……、達也、今、ここでぶちこんでくれ」

 

【挿絵表示】

 

「わ、わかった……!」

 

オレはすぐにズボンを脱ぎ捨て、壁にもたれかかっているらんまに挿入した。

 

らんまの膣内はこれほどまでにないほど、熱を帯びていた。

まるで高熱の人のようだ。

 

「あっ、達也のチンコ、すげぇ、熱い……。はぁっ、はぁっ、達也、もうダメかも……っ、オレのオマンコに出してぇ……っ」

 

「あぁ、もちろんだ。出すぞ。らんまの中に全部……っ」

 

オレはらんまの腰を持ち上げて、深く突いてから、思い切り射精した。

らんまの膣内にドクンドクンと精液が流れ込んでいった。

 

らんまは「あああああああっ、達也の精液が入ってくるぅうううううっ、イクッ!イッちゃううううううううううっ!!!!」と言って絶頂を迎えた。

 

「らんま、落ち着いたか?」

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、ぜんぜんまだだ、まだ、足りねえ……!もう、エッチなことしか考えられねーよ」

 

涙目で訴えてくるらんま。オレはもう一度、挿入を試みた。その間にクレオにも乳を吸わせ続けた。

 

「あぁ、らんまのおっぱいおいしいよ。らんま姉ちゃん、また大きくなったんじゃないか?」

 

「あぁ、ありがとう、クレオ。おっぱい揉んでくれたお礼に、今度はオレがお前のおちんちんを吸ってやるよ。」

 

「えっ?そんなことできるのか?」

 

「ああ、見てろよ。」

 

らんまはクレオの前にしゃがみこみ、彼のペニスを口に含んだ。

 

「あぁっ、らんま姉ちゃんが僕のを舐めてるっ」

 

「あぁ、イタズラスケベガキのクレオのちんちん美味しい……はぁあむっ!じゅるるるるるっ!ちゅっぱちゅっぱっちゅっぱちゅっぱっ!」

 

「らんまっ、くっ、あっ、あっ、あっ、らんま姉ちゃんっ、すごいっ、ぼくっ、おかしくなるっ」

 

「あぁ、いいぜ、イけよ、クレオ、んぶっ!んぐぉおおおっ!!(ごきゅん)」

 

らんまのフェラチオによって、クレオはたまらずに精液を吐き出した。

 

「んあぁ、んぐんぐごくごく、んぶううううっ、んんんんんっ、んんんんんんっ!!!」

 

らんまは喉の奥までクレオの精液を受け止めて、飲み干した。

 

「ぷはぁ、はぁっ、はぁっ、どうだ、クレオ?気持ちよかったか?」

 

「はぁっ、はぁっ、すごかった。らんま姉ちゃんの口の中すごく気持ち良かった。」

 

「んあぁあ、、らんま、こっちも出る!二度目の出るぞ!! おらぁ、らんま!らんま!らんまぁあ!」

 

オレはらんまのマンコにピストンを打ち込んだ。

 

そして再びらんまの中に射精した。

 

らんまも絶頂を迎え、ビクビクと痙攣した。らんまの股間からは愛液が噴き出した。

 

オレはらんまの秘部から自分のペニスを抜いた。すると、らんまはオレの上に跨ってきた。

 

「うひぃいい、まだ、治らないのかよ……ひぃい」

 

「だって、しょうがないだろ、したいもんはしたいんだからさ♡まだまだ楽しませてもらうぜ?」

 

そう言うとらんまは自分の秘部を広げながら、、ゆっくりと腰を落としていく。

 

「あぁ、らんま、また入れるぞ……」

 

「んぁあぁ、来いぃいいいい!!! あっ、んっ……あっ、あっ、んっあ、ん……ひぁあっっ!」

 

【挿絵表示】

 

オレのモノの先端がらんまの入り口に触れる。そのまま体重をかけるようにして一気に奥まで押し込む。

 

「あぁああっ、入って来たぁっ!」

 

らんまが艶やかな声を上げる。

 

「うおっ、らんまの膣内めっちゃ熱いぞ」

 

「あぁ、達也のチンコも熱い……!はやく動いてくれっ!」

 

らんまはオレの腰を掴んで必死に上下に動かし始める。

 

「うおっ、らんまの膣内、めちゃくちゃ締まるっ!」

 

「あぁっ、あぁっ、あぁっ、あぁっ、達也のチンコ、すげぇ、あぁっ、あぁっ、あぁっ!」

 

らんまは激しく乱れている。その姿はとても淫靡だった。

 

さらにらんまは自分で胸を揉み始めた。その光景を見て興奮しないわけがなかった。

オレのペニスはさらに硬くなっていく。

 

それを感じたのか、らんまは嬉しそうな顔をして、より一層動きが激しくなった。

 

 

らんまの膣内はどんどん熱を帯びていき、オレのモノを離さないかのように締め付けてきた。

 

「くぅああ、魔法ブラジャーと魔法のTバックを長時間着けた代償はでかいな……!」

 

「ああっ、い、んん…っ、セックス大好きぃ…はぁあっ…ふああ…あっあっあっあっっ…////あぅン…ヤぁ…んッ、ああっ…!ふあっ…あん…あはぁんっ。」

 

らんまはオレの腰をぎゅっと抱き寄せ、再び、ピストンを開始した。

 

「しゃねえ!!こうなったら、どこまでもセックスしてやるよ!らんまぁ!好きだ!らんまぁああああああ!!!」

 

「ああああああぁ……達也ぁ……しゅき……だいすき……ああぁ!」

 

らんまは、自分の火照りがおさまらないのが申し訳ないのか、それとも快楽に溺れているのかわからない顔でオレのピストンチンポを味わっていた。らんまもオレも、もう汗だくだ。

 

オレはらんまの尻を掴み、持ち上げるようにしながら、突き上げた。

 

らんまは悲鳴のような喘ぎ声で応えた。

 

「オイラも、オイラも手伝うよ……!」

 

オレがらんまを突き上げるたびに、クレオがらんまの乳首を指で摘んだり、口に含んだりしていた。

 

オレがらんまの子宮を突いたとき、らんまは絶頂を迎えた。

 

「気持ちぃい!感じちまうぁ、興奮するぅ、ダメぇえ!イキそうぅ、そこイイっ!もっともっとおぉお!!オレ、おれぇええ!」

 

それと同時にオレの精液がらんまの膣内に注ぎ込まれた。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、ど、どうだ?らんま、治ったか?気分は済んだか?」

 

「あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……だ、だめえ、まだ、まだぁあ」

 

「えぇええーーー??!」

 

「ううふぅうんん、も、もう、オレの身体、おかしくなっちまったのかなぁあ、、ぜんぜんエロい気分が治らねえよーー!」

 

らんまが泣き叫びはじめた。

 

「うそだろ!?おい、らんま!大丈夫なのか?」

 

「ああっ、んんんっ!やべぇよ、これ、マジでやばいって!んんんっ!あぁんっ!あぁんっ!んんんっ!んんっ!はぁっ!はぁっ!」

 

もう、何発も中出ししているアソコをらんまは、もう、自分でいじくりまわしはじめていた。指先までグッチョグッチョンにしながら、淫らな光景だ。

 

「あぁっ!あぁっ!あぁっ!あぁっ!あぁっ!あぁっ!あぁっ!あぁっ!あぁっ!うっ、ううっ、ううっ、」

 

「ら、らんま、しっかりしろよ」

 

「クレオ、来る前にさ、バニーガールのおっぱいのとこ、めくったことを怒ってごめんな?」

「あぁ、いいよ、そんなこと。」

 

「ぁっ…ああ…はぁ、ううん、違うんだ、オレ、あのとき、本当はすっごく興奮してて……はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…!」

 

「そ、そうだったの。でも、そんなことどうでもいいだろ?」

 

オレはしばし、考えた。今、らんまが喋っていることにこの興奮を治める方法があるのかもしれないと……。

 

「なあ、らんま、その、なんだ、オレにして欲しいこととかないのか?」

 

「はぁっ……ああ……はぁっ……ああ……は……はぁっ……ああ……」

 

「らんま、オレの言うことが聞こえてるのか?」

 

「はぁっ……ああ……はぁっ……ああ……はぁっ………はぁっ……」

 

らんまはオレの問いかけに答えなかった。ただ、ひたすら自慰行為に没頭している。

 

「らんま、オレの声が聞こえるなら返事してくれよ!」

 

「はぁっ……はぁっ……はぁっ……はぁっ……はぁっ」

 

「あぁあ、達也兄ちゃん、どうしよう……!」

 

「よし、いちかばちかだ。クレオ、その辺にバニーの衣装落ちてるだろ。拾ってきてくれ」

 

「えっ?でも、なんで?」

 

「いいから。説明は後でする!はやく!」

 

「わ、わかったよ。達也兄ちゃん」

 

クレオは急いで衣装を取りに行った。



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9-31♥.おっぱいペロリンチョ

オレはその間に、らんまを仰向けに寝かせ、足を開かせた。

 

そして、らんまの股間に顔を近づけた。

 

らんまのクリトリスはビンビンに立ち上がっていた。

オレはそれを口に含んだ。らんまはビクンッ!っと跳ね上がった。

 

 

そこへクレオがバニーの衣装を持って、戻ってきた。

 

「はぁっ…はぁ、あったよ。バニー衣装、ほら!」

 

「よし、着せるぞ……。もちろん、網タイツもカフスもうさ耳のヘアバンドも全部だ」

 

オレとクレオは意識が朦朧としているらんまにバニーセット一式を着せた。

 

そして、オレはバニーガールを着せたらんまを立たせて、後ろから挿入しようとした。

 

が、チンポが萎えちまってて入らない。

 

「んうぅう、くぅう……」

 

「達也のチンポほしい、ほしい、ほしい、ほしい、ほしくしかたねえよぉおーーっ!」

 

「達也兄ちゃん、大丈夫!??」

 

「あぁ、大丈夫だ。オレは何度でも、らんまとセックスできる!!任せろ。あぁ、バニーらんまとセックスしたい、あぁ、バニーらんまとセックスしたい、あぁ、バニーらんまとセックスしたい、あぁ、バニーらんまとセックスしたい、あぁ、バニーらんまとセックスしたい、あぁ、バニーらんまとセックスしたい、あぁ、バニーらんまとセックスしたい、あぁ、バニーらんまとセックスしたい、あぁ、バニーらんまとセックスしたい、あぁ、バニーらんまとセックスしたい、あぁ、バニーらんまとセックスしたい、あぁ、バニーらんまとセックスしたい、」

 

 

オレは呪文のようにらんまとセックスすることだけを唱えると、一気にビンビンに勃起し、らんまを立ちバックバックで一気に貫いた。

 

ズブゥウウッ!!! ズブッズブッズプズプズプンン! ズブンズブンズボッズズズ!!

 

「んっ……♡ はぁ……♡ はぁぁ……♡ あッ♡!? あッ♡ あっあぁっあっ♡」

 

「よし、今だ!クレオ、らんまのバストカップを装備庫でやったみたいにペロンってめくっちまえ!」

 

「わ、わかった……!よーーし」

 

クレオがらんまのバストカップをめくり、おっぱい飛び立たせると、らんまがさらに興奮を増した。

 

ズパンズパンズパァアン! ドチュッドチュン! ヌップニュルグチョッグチャア! オレはらんまの尻に激しく腰を打ち付けながら、らんまのおっぱいを強く揉みまくった。

 

ムギュ! モミ!ムギュ! モミ!ムギュ! モミ!

 

そして、また、バストカップを戻す。

 

「これを繰り返すぞ、クレオ!」

 

【挿絵表示】

 

「わかったよ……!!!そーれそれ、オイラはいたずら王のクレオ様だ。らんま姉ちゃんのおっぱい見たーーーい!!」

 

おっぱいぺろりんちょ!!ペロッペロッペロォオオオーーン!

 

クレオは交互にらんまのおっぱいを舐めたり、吸ったりした。

 

そして、再び、バストカップを捲り、らんまの乳首を指で弄り回した。

 

オレはらんまを後ろから抱きしめ、キスをした。

 

らんまもオレの唇を貪るように吸い付き、舌を入れてきた。

 

オレはらんまの口内を蹂躙した。

 

らんまはオレに抱きつき、オレの身体をまさぐってきた。

 

オレはらんまの背中やお腹を撫で回し、らんまのおっぱいを鷲掴みにした。

 

らんまのおっぱいは柔らかくて弾力があって、とても気持ち良かった。

 

次第に、話せるくらいにらんまに意識が戻ってきた。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、ホントはあのとき、おっぱい見られてすっごい興奮した。みんなに見られるとオレ、興奮しちゃうんだ。ホントはバニーガール姿を達也とクレオだけじゃなくて、兵士たちに見られて興奮してた」

 

「そうか、らんま、お前のおっぱい、すごく綺麗だよ。それに、おっぱいもこんなに大きくなって……。オレは嬉しいぞ。オレはらんまのおっぱいが大好きなんだ。らんまのおっぱいは最高だ。」

 

「らんま姉ちゃんのおっぱい、オイラも大好きだ!」

 

「ありがとう。達也、クレオ。二人とも大好き。大好きだぜ」

 

らんまが笑顔で答えてくれたとき、オレのチンポも限界が迫ってきた。

 

「らんま、よく聞け。オマエとセックスしたくない男なんていないんだ。こんなエッチな身体、誰だってセックスしたい。でも、オレはそんならんまとセックスしまくれることに本当に心から感謝してるんだ。それに兵士たちだって、呼べば、すぐに、このマンコにぶちこみたくなるぜ?」

 

オレはらんまの耳元で囁き、らんまのおっぱいを優しく愛撫した。

 

「ヘンになっちゃうッ…!ひゃっぁっ…あん…!ヘンになっちまうぁあ、オマンコが馬鹿になるぅう!い…や…やめ…て…あんっ、ぁ、あんっ!あっ……は そこ…おっ!!はんっ…!」

 

「ほら、もっと突いてやるよ。ここだろ?子宮の奥までガンガン攻められるのが好きだったよなぁ」

 

オレはさらに激しく腰を動かしながら、らんまのおっぱいを揉みまくった。

 

「あぁっ……♡ あぁっ……♡」

 

「よし、今だ、クレオ。らんまの身体にイタズラしまくっちゃえ!」

 

「うん!!」

 

「んふわぁ!?ちょ、ちょっと待ってぇ〜。クレオ、そこはダメェー。ヤダァ〜」

 

「らんま姉ちゃんのクリちゃん、可愛いな。おい、兄貴。このクリちゃん、ヒクついててエロいな。なんか舐めたい気分になってきたよ。そうだ、舐めちまおう!」

 

「いいな。よし、クレオ、舐めまくって、らんまのクリトリスを犯せ。」

 

「オッケー! いくぞ、らんま姉ちゃん。ぺろぉお!」

 

「やめて!! お願い、やめて!許して! お願い!なんでもするから、やめて!」

 

らんまは泣きそうな声で懇願してきた。

 

「らんまはクリ弱いもんね。大丈夫、痛くしないからさ。安心して。」

 

オレはらんまの頭を撫でた。

 

「らんまが嫌がることは絶対にしないと約束しよう。だから、クレオに身を委ねてくれないか。頼む。」

 

オレはらんまにキスをした。

 

らんまは少し戸惑ったが、やがて、ゆっくりと口を離した。

 

そして、らんまは目を閉じ、覚悟を決めたようだ。

 

「わかった。達也がそこまで言うなら信じる。その代わり、絶対気持ち良くしてくれよな……」

 

「ああ、任せておけ。」

 

「わかったよ。そーれそれ、オイラはいたずら王のクレオ様だ。らんま姉ちゃんのクリ舐めちゃおうぉお!おぅう!」

 

そして、らんまの股間に顔を近づけ、クンニを始めた。

 

「あぁっ、あぁっ、あぁっ、あぁっ、ああああああああああああ!!!」

 

らんまは絶叫した。

 

「よーし、クレオ。最後のらんまのおっぱいぺろん、やっちまいな!!」

 

「うん、行くぞ、らんま姉ちゃん。ペロォオオオー!」

 

「ああ、や、やめ、や、や、や、や、や、や、や、や、や、や、や、や、やぁああ!」

 

「おっぱいぺろーーーん!!ぺろんりん♪ぺろりんちょおーー!

 

「やべでぇええええ!!!やべでぐでぇええええええあああ」

 

らんまが半狂乱になって叫んだ。

 

「らんま姉ちゃん、気持ち良いんでしょ?正直に言ってくれればやめるよ?」

 

「気持ち良くないぃい!気持ちよくないからぁああああああああああああああ!!!」

 

らんまは必死に否定するが、その顔は真っ赤に染まっていた。

 

「そうか、じゃあ、もっとやってあげる。ベロベロ、レロレロー。」

 

おっぱいぺろりんちょ!!ペロッペロッペロォオオオーーン!

 

「ちょっとクレオ。ああああぁあぁああああああぁあぁあ!あぁあぁあぁあ!!」

 

おっぱいぺろりんちょ!!ペロッペロッペロォオオオーーン!

 

「ああああぁあぁあ、ひぃうあぁひゃああああああああぁあぁあ!あぁあぁあぁあ!!」

 

おっぱいぺろりんちょ!!ペロッペロッペロォオオオーーン!

 

「ああああぁあひゃんッだめぇっぁっぁっ…ぁ…ぁん…ひぁっ…!!あッ……!!ふああっ!!あっ…ん…あ……!!ああああぁあぁあ!あぁあぁあぁあ!!」

 

もう、らんまのバニー衣装のバストカップはクレオが何度も、ぺろんぺろんめくっているから、グダグダになってしまっていた。

 

「んおぉ、オレも、いくぞ。バニーらんまの中に中出し!バニーらんまの中に中出し!バニーらんまの中に中出し!バニーらんまの中に中出し!バニーらんまの中に中出し!バニーらんまの中に中出し!バニーらんまの中に中出し!バニーらんまの中に中出し!バニーらんまの中に中出し!バニーらんまの中に中出し!バニーらんまの中に中出し!バニーらんまの中に中出し!おらぁあ、受けとれぇえいい!」

 

【挿絵表示】

 

そして、オレはらんまのおっぱいをむぎゅっと強く握ると同時に、らんまの膣内に射精した。

 

どぴゅーーーっ!!! ビュルルルーービューーーーーー!

 

「あぁあぁあぁあぁあ!!熱いのがいっぱい入ってくるぅう!!あぁあぁあぁあぁあ!!熱くて溶けちゃうぅう!!」

 

らんまが絶頂を迎えた。オレはらんまの身体を抱きしめながら、らんまの唇を奪った。

 

「んちゅっ……んんっ……んっ……んんっ……んっ……んっ……んっ……んっ……んんんんんんぅう!」

 

そうして、なんとか、らんまの身体から、魔法の下着たちの副作用となっていた火照りが冷めていった。

 

火照りがおさまったらんまは、やっと心も体も解放されたような表情を浮かべていた。彼女は、深いため息をついて、「ありがとう、達也、クレオ……やっと冷めたみたい……けど、へとへと」と言った。

 

「大丈夫か、らんま?これで火照りも収まったみたいだな。」

 

「うん、もう大丈夫。達也とクレオのおかげで……」

 

クレオも満足そうな表情で、「らんま姉ちゃんの笑顔が見れてよかったよ。これでオイラも安心だ。」と言い、らんまの頬をつねってから、元気よく立ち上がった。

 

オレたちは、らんまが冷めたことを確認し、一件落着とばかりに皆でホッとした。しかし、これから先も魔法の下着の力をうまくコントロールしながら、らんまの身体を守らなければならないことを考えると、まだまだエッチな日々が続くことになりそうだった。




ここまで読んで下さりありがとうございました。
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9-32☆.再び、魔皇城へ

〜これまでのあらすじ〜
どこにでもいる普通の男子高生だった達也は、憧れの早乙女らんまと、ある日、異世界ファンタジーの世界へと転移する。らんまは、呪溺泉という呪いの泉に落ちた結果、水で女性に、お湯で元の男性に戻るという呪いを受けた。転移してきたときに女の姿だったため、この世界で男に戻ることはないが、元来の男らしい性格は抜け切れていない。

二人は異世界で冒険し、結婚後にウェスティリア王から任務を受け、サラトバへとやってくる。サラトバの様々な国々を巡り、幾度の戦いを超え、平和を取り戻した。しかし、その平和は長く続かなかった。新たな脅威として、魔皇軍という強大な勢力がサラトバの平和を脅かすようになった。

少年クレオを含めた達也たち一行は、魔皇が待つ魔皇城へ行くために必要なアイテム『転移エーテル』をグランゼンの火山の奥にある神殿にて入手した。

そして、魔皇との最終決戦がはじまる。

■登場人物
達也
この物語の主人公。サラトバの戦乱を収めた勇者だが、現在はその過去を隠し、らんまとウェスティリアの街で穏な暮らしを送っている。時折スケベな一面を見せるが、らんまへの一途な愛情が真の力を引き出し、困難な状況でもらんまを守ってきた。
勇者としての特殊な魔法を使いこなし、剣技にも優れて、敵に立ち向かう勇猛さを見せる。達也の持つ多彩な能力や作戦面は、物語の中で様々な冒険や困難に対処する鍵を握っている。

らんま
この物語のヒロイン。達也の嫁。
この異世界へ来る前は、お湯をかぶると男に、水をかぶると女になる体質だったが、異世界へ来たときは、女の姿だったので、お湯をかぶっても男に戻らなっている。一緒に冒険をするうちに、達也のことが大好きになり、今は女として暮らしてる。
美しく魅力的で、ナルシストな一面も持ち合わせている。しかし、表面上では達也のスケベさを馬鹿にする事もあるが、らんまも心の中では時折秘かな欲望が芽生えることがある。街の人気者でもあり、気さくな性格が特徴で、元男な口調や仕草はまだ抜け切れていない。達也とは深い信頼関係を築いており、支え合い、助け合っている。
槍や鞭といった武器を巧みに操り、蹴りなどの近接攻撃にも長けている。

クレオ
ウェスティリアに住む元気いっぱいの少年。生意気な口調で話し、イタズラ好きな面も魅力の一つである。達也たちと過ごした秘密の夜で精通した。らんまのおっぱいが大好き。サラトバの勇者・カーティス・レオのサークレットにより、勇者として覚醒しつつある。


オレは、らんまとクレオと一緒にタウンゼン=フューゲン火山の洞窟の奥深くまでたどり着き、ついに転移エーテルを手に入れた。これで魔皇城へのもう一度、行くことができる。クレオも勇者としての力が覚醒し始めていた。我々は、一度グランゼンの王に報告することにした。

 

足早にグランゼンの王宮へと戻り、王に報告した。

 

「陛下、転移エーテルを手に入れることができました。これで魔皇城へ乗り込めます。すぐにでも行動を開始したいと考えています。」

 

グランゼン王は真剣な表情でうなずき、応援の言葉をかけてくれた。

 

「達也よ、頼りにしている。必ずや魔皇を討ち取ってくれ。」

 

まもなくして、兵が息を切らせながら、王の間へと入ってきた。

 

「陛下、悪い知らせがあります。ウェスティリアが再び魔皇城に攻め込まれているとの情報が入りました。」

 

「ちぃ、また、ウェスティリアか……」

 

「時間はないようだな。達也、らんま、クレオ。今こそ、あなたたちの力が求められている。魔皇城に急いで乗り込んで、ウェスティリアの民、いや、サラトバの民を救ってくれ。」

 

オレは力強くうなずいた。

 

「了解しました、陛下。私たちはすぐに魔皇城へ向かいます。」

 

クレオはちょっぴり不安そうに、「オイラももちろん、行っていいよね?」と聞くと、らんまは笑顔で「あぁ、もちろんだ。頼りにしてるぜ、イタズラ勇者!」と声をかけた。

 

◆◇◆◇

 

オレたちは王の庭へと急いで出た。サラトバの伝説の勇者・カーティス・レオが残した書を手に取り、それを頼りに魔法陣を描くために必要な準備を始めた。

 

オレは書を開きながら、らんまとクレオに説明した。「これによると、転移エーテルと魔法陣を組み合わせることで、魔皇城へ直接乗り込むことができるらしい。」

 

クレオが興味津々で聞いていた。「それはすごいぞ!達也兄ちゃん、どんな魔法陣なんだい?」

 

オレは書に描かれている魔法陣をじっくりと見つめながら、「これは…複雑な形だけど、なんとか描けそうだ。大丈夫、任せてくれ。」と答えた。

 

らんまもうなずいて、「よし、じゃあ、達也、魔法陣を描く手伝いをするぜ。クレオ、お前は転移エーテルの準備を頼む。」

 

クレオは元気よく応じた。「わかったぁ、オイラに任せろ!」

 

オレとらんまは地面に魔法陣を描き始めた。複雑な形で時間がかかるけど、描くうちにだんだん慣れてきた。やがて、魔法陣が完成していく。

 

一方、クレオは転移エーテルを大事そうに持ちながら、準備を進めていた。「これが転移エーテルかぁ…すごいパワーを感じるぞ!達也兄ちゃん、魔法陣、もうすぐできるかい?」

 

オレは最後の一筆を引きながら、「よし、これで魔法陣が完成した。クレオ、転移エーテルを魔法陣の中心に置いてくれ。」

 

クレオは言われた通り、転移エーテルを魔法陣の中心に置いた。その瞬間、魔法陣が青白い光を放ち、空間が歪み始めた。

 

オレはらんまとクレオに声をかけた。「よし、準備ができた。皆、魔法陣に乗って、魔皇城へ向かおう!」

 

オレたちは魔法陣の上に立ち、緊張と期待が入り混じる気持ちで、転移の瞬間を待った。空間がどんどん歪んでいく中、オレたちの周りには魔法陣が放つ青白い光が強くなり、一瞬のうちに全身を包んだ。

 

転移が始まった瞬間、オレたちは強烈な光に包まれ、まるで別世界に飛ばされるような感覚に襲われた。目の前の景色が急速に変わり、次の瞬間、オレたちは魔皇城の牢獄横の転移室に立っていた。

 

牢屋から、外を見ると、魔皇軍と思われる兵たちが水をかぶり、獣人となって進んでいた。オレは自分がわかる範囲でらんまとクレオに説明する。

 

「おそらく、今、オレたちはウェスティリアの上空にいるはずだ。一瞬にして、こんな転移ができるなんて、すごいな。おそらく、あの兵や獣人たちはウェスティリアに乗り込んでいるははずだ。今なら、警備も手薄だろうから、魔皇城の中央である魔皇の間へと向かおう。ただし、魔皇にオレたちの動きは気づかれたくない。慎重に行くぞ」

 

牢獄から出て、一度、魔皇城の外に出てみると、雲の上で空が近かった。すでに夜になっていて、月が出ている。満月の夜だ。

 

オレはらんまとクレオに作戦を話した。

 

「よし、今夜は満月だ。月明かりを利用して、魔皇城内部に潜入しよう。」

 

らんまは賛同し、「そうだな。月明かりがあれば、暗闇でも見通しは良いはずだ。クレオ、くれぐれも魔皇軍に見つからないよう、音を立てるなよ」

 

クレオも緊張しながらうなずいた。「わかってるって、任せておいて」

 

そうして、オレたちは魔皇城の外から、魔皇城の中庭に進むことにした。

 

中庭には美しい月明かりが差し込み、静かな空気が漂っていた。しかし、その静けさの中にも、魔皇城の重苛める雰囲気が感じられた。オレたちは壁沿いに身を寄せ、音を立てずに進んだ。

 

途中、水鏡のような池があり、その水面には月が映っていた。オレはらんまとクレオに指示を出した。「あそこにある橋を渡ろう。ただし、橋の木が軋むかもしれないから、一人ずつ渡るぞ。」

 

らんまは頷いて、「了解だ。オレが先に渡るから、お前たち二人はここで待ってろ。」

 

らんまが無事に橋を渡り終えると、次はクレオが渡り始めた。クレオは少しあがっている様子だったが、慎重に一歩ずつ進んだ。

 

最後にオレが橋を渡り始めた。途中で木が軋む音がしたが、幸いにも魔皇軍には気づかれなかった。無事に橋を渡り終えた先を進むと、魔皇城の天守閣への入り口に門番が立っていた。2名だ。獣人ではなく、人間の姿をしている。

 

オレたちは、すぐさま、木陰に隠れて作戦を立てることにした。

 

「んー、あそこを通らないとどうしても進めなそうだな。でも、騒ぎを立てたくない。今、オレたちが潜入していることが知られれば、ウェスティリアへ攻め込んでいる兵らも、すぐにでも、こちらへ戻ってくるかもしれないな」

 

「んじゃ、どうすんだよ……? やっぱ、戦うか」

 

「こういう場合はつまり、奇襲作戦だよね?オイラ、身体小さいから、バレずに近寄って、剣で攻撃しちゃおっか?」

 

「戦闘じゃなくて、一発で敵を油断させて、仕留める方法が望ましいよな?」

 

オレは考え込んでから、提案をした。

 

「よし、らんま。また、裸になってくれ。んで、あそこの石垣から飛び降りて、空中回し蹴りをしてくれ。あの兵らも男だ、裸のらんまが空から降ってくれば、そりゃ、驚くだろ」

 

「いいね!名案。オイラも賛成だ」

 

「おいおい、な、なんで、オレが裸にならなきゃいけねーんだよ。別に裸の必要性ないだろーが!」

 

オレは苦笑しながら言った。「まあ、確かに裸になる必要はないかもしれないけど、らんまが素っ裸での空中回し蹴りは確実に驚かせることができるだろう。クレオ、君は敵の注意を引くために、石を投げて音を立てる。その隙にらんまが空中回し蹴りで、敵に迫る。オレはその後、素早く、腰につけてる鍵を盗む。これでどうだ?」

 

らんまはしぶしぶ承諾した。「んーー、でも、どうしても裸にならないとダメか?」

 

オレとクレオはにんまりと笑った。

 

「でもなー、タウンゼン=フューゲン火山洞で魔法の下着効果で発情しちゃったらんまを助けたのは誰だっけ?」

 

「誰だっけ?答えてよ、らんま姉ちゃん」

 

「んぐぐぐ……、こいつらめぇ……わかったよ、脱げばいいんだろ、脱げば。ったくもぅ……乙女の裸をなんだと思ってやがるんだ……。」

 

らんまはその場で脱ぎはじめた。

 

「おら、これでいいだろ?文句あるか?」

 

「ないない!」

 

「んじゃ、いくぜ。クレオも準備はいいか?」

 

クレオはニッコリ笑って答えた。「もちろんだぁ!いつでもいけるぜ」

 

オレたちは計画を実行するために、それぞれのポジションについた。

 

それぞれ、離れた位置にスタンバイし、アイコンタクトをとった。

 

作戦はクレオが遠くから石を投げることをキッカケにスタートした。

 

クレオが投げた石は、池にポチャリと落ち、兵士たちの注意を引いた。

 

「この魔皇城の池には、蛙でもいるのか?」

 

「いんやー、べつに虫とかもいない雲の上なんだぞ、ここは」

 

(よし、らんま。行けっ!)

 

その瞬間、らんまは石垣から飛び降りて、空中回し蹴りを決めるために、力強く空に跳んだ。兵士たちは驚いた顔をして、らんまの方に目をやった。

 

「でぇええいいっ!無差別格闘早乙女流奥義・空中オマンコ大開脚・ムーン・サイクロン・アサルトキィーーーック!!!」

 

【挿絵表示】

 

力強く空に跳び上がり、らんまが脚をしならせながらムーン・サイクロン・アサルトキックを繰り出した。

 

兵士たちは驚きと恐怖に目を見張り、「な、何だあれ!? 空から襲ってくる裸の女だぞ!」と叫んだ。

 

もう一方は「へっ?!ちょっと、オマンコ丸見え……?!」

 

バコンっ!!ドカッ!!

 

らんまの回し蹴りは、ふたりの兵士にヒットし、彼らは驚くほどの勢いで吹き飛ばされた。強烈な一撃に、兵士たちは悲鳴を上げながら倒れた。

 

その隙にオレは敵の背後に回り込んで、すばやく動き、兵士の腰から門の鍵を盗んだ。

 

「よし、これで門番たちを倒せた。さあ、魔皇城の中に入ろう。ただし、まだまだ油断はできない。目立たないように、そして音を立てないように進もう」



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9-33♥.魔皇城の庭で

「よし、これで門番たちを倒せた。さあ、魔皇城の中に入ろう。ただし、まだまだ油断はできない。目立たないように、そして音を立てないように進もう」

 

「オッケー! さぁ、行こう。しっかし、さっきのらんま姉ちゃんのキックすごかったなぁ……」

 

【挿絵表示】

 

 

「まったくだ。オレも驚いた。でも、おかげでうまくいったじゃないか。さあ、これからは魔皇城の中での戦いだ。みんな、気を引き締めていこう」

 

「……ったく、二人して乙女のマンコをなんだと思ってやがんだ。」

 

そう、らんまがボヤいている間に、オレたちは、再び、魔皇軍の衛兵に囲まれてしまった。「らんま、服を着ている時間はなさそうだ。もう少し、そのまま、すっぽんぽんで戦ってもらうことになりそうだぜ」

「わかってるよ!くそっ、後で覚えてやがれ……」オレたちは衛兵と乱戦状態に突入した。らんまは裸のまま、回し蹴りや空中からのキックなどを繰り出し、クレオは石を投げたり、木を揺らして騒いだりしていた。

 

そうして、数名の衛兵たちを倒したのだったが、オレのチンポはもう、我慢の限界に達していた。

 

「らんま……!ちょっと!」

 

オレはらんまの手を引っ張って、魔皇城の庭の木陰へと移動した。

そして、すぐさま、らんまの乳房を後ろから鷲掴みして、らんまのオマンコに限界チンポをブッ刺した。

 

「いやぁ、あああんっ!おっ、お前ぇ……っていきなりぃ……?!」

 

オレはらんまのおっぱいを揉みしだきながら、激しく腰を動かし始めた。こんな場所だからこそ、余計に興奮した。外でのセックスは興奮度が倍増する。らんまの膣内もいつも以上にぐじゅぐじゅだ。らんまもこの状況に興奮している証だ。

 

「や、やめろっ……!外でなんて……恥ずかしいじゃねぇか。。こんなっ……!こんなところで」

 

オレはらんまのおっぱいをさらに強く揉みしだきながら言った。

 

「そんなこと言っても、オマンコがもう濡れまくってるじゃないか……!」

 

「そ、そんなこと言うなってぇ……」

 

らんまは頰を赤らめながら、恥ずかしそうに言った。そして、クレオに聞こえないように小声でオレに言った。

 

「くそっ……。もうしょうがない奴だな……そんなにオレとエッチしてぇのかよ……」

 

「ああ、そうだ。今すぐお前とやりたいんだ!」

 

オレはらんまの乳首をつねりながら言った。すると、らんまは頰を赤らめながら、恥ずかしそうに答えた。

 

「……ったくもう……しょうがねぇな……わかったよ。達也が満足するまでやらせてやるからよぉ」

 

そう言いながら、オレに合わせて腰を動かしはじめた。オレたちはお互いの性器を激しくぶつけ合い続けた。

 

「んんぅ……はぁ、あん……」

 

らんまはオレのチンポを奥まで飲み込みながら、腰を振り続けた。オレたちの結合部からはクチュクチュという卑猥な音が漏れていた。その音に興奮してか、ますますオレは腰の動きを加速させていく。

 

「ああんっ!や、やめろってぇ……そんなに激しくしたらっ……んんぁっ!」

 

オレはらんまを後ろから抱きしめながら言った。

 

「おい、声が大きいぞ……!もっと静かにしなくちゃダメだぜ……!」

 

「んん……だってぇ……達也のが気持ち良すぎてぇ……」

 

らんまは頰を赤らめ、トロンとした目つきでオレに言った。そんな表情で言われたらオレもたまらなく興奮してきた。

 

「はぁはぁ……くそっ!そんなにオレのチンポが好きかよ?」

 

オレはらんまに意地悪く質問した。すると、らんまは顔を真っ赤にしながら答えた。

 

「そっ、そんなこと聞くなよ……!恥ずかしいじゃねーか……でも、嫌いじゃ無いぜ……?」

 

オレは興奮が抑えきれず、らんまの乳房を揉みしだきながら、さらに激しく腰を打ち付けた。

 

「はぁ……ああぁっ!達也ぁ!もっもうダメぇ……!」

 

らんまはビクビクと体を震わせながら絶頂を迎えようとしていた。オレも限界だった。ラストスパートをかけてピストン運動を繰り返す。そして、ついにその瞬間が来た。ドクッドクッ!!ビュッルルルーーッ!!!オレの精液が大量に放出され、らんまの子宮へと流し込まれた。

 

「はああぁんっ!イクぅーーーッ!!」

 

らんまは体を仰け反らせ、ビクビクと痙攣させた。同時にオレも絶頂した。

 

「あはぁ……すげぇ量だ……♡」とらんまはウットリとした声で呟いた。

 

そして、そのまま崩れ落ちるようにしゃがみ込むと、オレの方に振り向きながら言った。

 

「はあ……んはぁっ……達也ぁ、まだ足りねぇのか……?いいよ、好きにして……」

 

オレは無言のままチンポを引き抜こうとするが、逆にらんまに止められた。

 

「待てよ……まだ満足してねぇんだろ……?オレのオマンコで好きなだけ気持ち良くなっていいぞ」

 

そう言いながら、オレを仰向けに押し倒してきた。

 

「ほら、今度はオレが上に乗ってやるよ……」とオレに跨がるらんま。騎乗位の体勢になると、再びチンポを挿入し、激しく動き出した。

 

「うおっ!!やべっ!らんまのマンコの感触すごすぎるぜ!」

 

オレは我慢できず、下かららんまのデカいおっぱいを両手で掴み揉み上げる。そして、その状態で腰を突きあげる。

 

「はぁんっ♡達也ぁ……もっとぉ……」とらんまは甘えた声で喘いだ。

 

「くぅっ……!また、出そうだっ!!」

 

オレは再び絶頂寸前まできていた。今度はらんまも一緒のようだ。「あぁっ!オレもイクぅ……!!中に出してっ!」というらんまの言葉と同時にオレ達は同時に果てた。ドクンドクンという脈動と共に大量の精液が放出され、らんまの子宮へと流れ込んでいった。

 

「どうだ……?オレのマンコそんなに気持ちよかったか?」とらんまが聞いてくる。「ああ、最高だったぜ」オレは素直に答えることにした。

 

「そうかよ……なら、またしたくなったらいつでも言えよな……」と言って、恥ずかしそうに顔を背けた。そんな姿がとても愛おしく思えた。

 

オレたちは、盗んだ鍵で魔皇城の天守閣への門を開け、忍び足で城内に潜入した。内部は暗くて陰鬱な雰囲気が漂っていたが、オレたちは決意を固め、さらに奥へ進んでいった。

 

◆◇◆◇

 

とうとう魔皇の間にたどり着いたオレたち。その部屋は、豪華絢爛な装飾が施されており、圧倒的な権力を感じさせる雰囲気だった。魔皇は黒いマントを羽織り、高い玉座に座っていた。

 

オレは大胆にも魔皇に声をかけた。「お前の野望はここまでだ、魔皇!」

 

魔皇はニヤリと笑い、「ほう、ついに来たか。しかし、ここまで来たのにな。まもなくウェスティリアも堕ちる。そして、サラトバは、この我が手に。ふはははは」とからかった。

 

らんまは顔を赤くし、怒りに震えていたが、オレは冷静に話を続けた。

 

「お前がウェスティリアに宣戦布告をしてから、我々はここまで来た。お前の支配から人々を救うためだ。だが、ここでお前を倒して、すべてを終わらせる」

 

「オイラも一緒に戦うぞ!みんなを守るために!」

 

魔皇は笑いながら立ち上がり、力を込めて言った。

 

「では、最後の戦いを始めよう。しかし、我が暗黒の剣の前には勝ち目はない」

 

オレは必死に戦いながら、同時にらんまとクレオにサポート魔法をかけ続けた。魔皇は強大な力を持っていたが、オレたちは決して負けるわけにはいかなかった。

 

「クレオ、左から来るぞ!」

 

「オッケー達也兄ちゃん! オイラ、ちゃんと見てるから!」

 

クレオは俊敏に動き、魔皇の暗黒剣をかわした。その後、クレオは達也に支援されながら、勇者系魔法を発動して攻撃に転じた。

 

「煌めく聖剣、我が手に! グランド・クロス・スラッシュ!」

 

クレオがその技を放つと、光り輝く剣が魔皇に向かって一直線に突き進んだ。しかし、魔皇はそれをかわすと、闇の魔法で反撃してきた。

 

らんまも槍を持って、魔皇に立ち向かっていたが、槍が折れてしまう。しかし、らんまは慌てずに鞭に持ち替え、新たな戦術を繰り出した。

 

「さて、次はこれだ! 無差別格闘早乙女流鞭殺法!」

 

鞭を振るうらんまの姿は、まるで獣のように凶暴で、鞭は時に棍棒のように形状を変え、攻撃の幅が広がっていた。

 

オレも剣と魔法で魔皇に立ち向かった。剣を振るう度に、研ぎ澄まされた音が響き、魔皇との間に火花が散る。オレはまた、魔法を使い、らんまとクレオを支援した。

 

「炎よ、我が友となりて、魔物を焼き払え! フレイム・ブレイズ!」

 

オレが呪文を唱えると、炎が立ち上り、魔皇に向かって襲いかかった。魔皇は苦笑いを浮かべ、闇の魔法で炎を消してしまった。

 

「くそっ! このままじゃあ、魔皇には勝てない!」

 

オレは焦りを感じ始めたが、らんまとクレオはまだ諦めていなかった。らんまは新たな技を放った。

 

「逆転の瞬き、疾風怒涛の鞭殺! 早乙女流・ウィンディ・リバース・ウィップ!」

 

らんまが鞭を振るうと、魔皇の周りに強風が巻き起こり、鞭が猛スピードで魔皇に迫った。魔皇は驚いた様子で、かろうじて攻撃をかわした。

 

クレオもまた、勇者系魔法を発動した。

 

「大地よ、我が呼びかけに応えよ! ガイア・アース・クエイク!」

 

地面が揺れ動き、魔皇の足元が割れ、大きな岩が飛び出してきた。魔皇はバランスを崩し、一瞬の隙を作った。

 

オレはその隙に乗じて、剣で魔皇に切り込んだ。

 

「はっ!」

 

魔皇は慌てて後退し、オレの剣から逃れた。しかし、オレたちは少しずつ魔皇に追い詰めていた。

 

魔皇は激怒し、闇の魔法でオレたちを襲った。

 

「まだまだ、光の力が弱いな。クレオ、我が闇の力を見るがいい! ダークネス・ディソナンス!」

 

オレたちは、魔皇が放った闇の魔法をもろに喰らい、その場で倒れ伏せた。

圧倒的な攻撃力だった。

 

「まさか、クレオ、オマエがここまで来るとはな……。運命とはやはり導くものなのか」

 

「どういう意味だ?」

 

魔皇はクレオの問いかけに答えると、その驚くべき正体を明かし始めた。

 

「クレオ、オマエの母親はとても美しい女性だった。しかし、彼女はこの私の心の闇を受け入れることができなかった。そして、私の心は二つに分かれ、闇の部分がこの魔皇となり、光の部分はサラトバの勇者・カーティスレオとなったのだ。」

 

「な、なにを言っているんだ、魔皇。オマエがカーティスレオだって?」

 

魔皇は微笑んで続けた。

 

「ふふ、正確に言えば、カーティスレオは私の心の光の部分だ。しかし、闇と光は相殺しあい、私は封じられた。クレオ、オマエの名前は、カーティスレオを愛した女がつけた名前だ」

 

「なに、言ってんだ。オイラの父ちゃんはウィル・ストレイド。母ちゃんはアルティシア。オイラを産んで、母ちゃんは死んだんだ」

 

「ふふふ、母の名は知ってたのか。アルファベットに直せば、CurtisLeo、C.Leo……CLEO、クレオ。ほら、オマエの名前になるだろ。その顔、一目でわかったぞ。オレの子であり、愛した女アルティシアの息子だってことが」

 

クレオは言葉を失い、涙を流しながら問いかけた。

 

「そんなことがあるはずがない。オマエはただの魔物だ!」

 

魔皇は悲しげな表情で答えた。

 

「信じたくないかもしれんが、事実は変わらん。オマエの母親が私を愛してくれなかったことが、私の心の闇を作り出したのだ。だが、オレは今ここで闇の運命から解放されるつもりだ」

 

オレはらんまとクレオを見て、決意を固めた。たとえ魔皇がクレオの父であっても、彼を倒すことが私たちの使命だった。オレは剣を構え、らんまとクレオも戦意を燃やした。そして、三人は再び魔皇に立ち向かった。今度こそ、最後の戦いが始まるのだった。

 

そして、魔皇の闇の力はクレオの心を蝕みはじめた。

 

「我が息子、クレオよ。ともに世界を支配しよう……、そうすれば、母に会わせてやるぞ」

 

クレオは魔皇の言葉を聞いて、戸惑いを隠せなかった。もしかすると、彼は本当に父親なのかもしれないという思いが彼の心を蝕んでいった。そして、次第にクレオは本気を出せなくなり、闘志が削がれていった。



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9-34.闇を砕く絆

「違う、クレオ。お前はまだ闇に完全に取り込まれていない。お前の心の中には、まだ光がある。その光を信じて、闇を打ち破るんだ!」

 

オレたちの励ましに、クレオは再び闇との戦いを続けた。その姿に、オレたちも力を与えられた。

 

「うぅううう、、達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん……、うあぁあ、、うあああああ!!」

 

次第に、クレオの闇の力が弱まっていくのが分かった。

 

クレオが倒れると、オレとらんまは心配しながらも、クレオを安全な場所に運んだ。彼が一度闇に取り込まれたことで、体力がほとんどなくなってしまっていたのだ。

 

「クレオはここで休ませておくしかない。オレたちだけで魔皇と戦わなきゃならない」

 

オレはらんまに言った。「らんま、オレたち二人で魔皇を倒す。クレオのためにも、この世界のためにも」

 

らんまは力強く頷いた。「ああ、オレたちで必ず倒すぞ。達也、一緒にやるぞ!」

 

オレとらんまは魔皇に向かって進み出した。魔皇は冷たい笑みを浮かべながら、再び闇の力を振るい始めた。

 

オレは剣を構え、らんまは槍を手に取った。そして、魔皇との激しい戦いが始まった。

 

「魔皇、てめぇは、絶対に許さねえ……!!」

 

魔皇の暗黒剣は強力で、その一撃を受けると致命傷になる危険があった。オレたちは魔皇の攻撃をかわしながら、隙を見つけて反撃した。

 

オレは魔法でらんまをサポートし、らんまは無差別格闘早乙女流棍殺法で次々と技を繰り出した。魔皇は圧倒的な力で応戦したが、オレたちの連携攻撃に苦戦していた。

 

戦いが激しさを増す中、オレたちは次第に疲れ始めた。しかし、クレオのことを思い出し、オレたちは奮い立たされた。

 

「達也、もう少しで魔皇を倒せる。クレオのために、この戦いを終わらせよう」

 

オレはらんまの言葉に力をもらい、最後の力を振り絞った。そして、オレたちはついに魔皇に決定的な一撃を与えることができた。

 

「ふんっ……、きさまらも闇の力に取り込んでくれるわ!!!」

 

魔皇は最後の力を振り絞り、達也とらんまに暗黒の力で支配しようとした。その闇の力がオレたちを包み込もうとするが、オレたちの心には強い絆があった。オレたちのお互いに対する思いやりと愛情が、魔皇の暗黒の力を跳ね返した。

 

「達也、オレたちの力を合わせれば、魔皇の暗黒の力に負けることはないぞ。お互いに信じ合って戦おう」

 

「ああ、らんま。オレたちの絆に魔皇は及ばない。一緒に戦うぞ。最後は、あの技でいくぞ!!らんま、オマエが決めろ。」

 

魔皇は嘲笑しながら言った。

 

「愚かな人間ども。私の力を侮ると痛い目に遭うぞ」

 

オレとらんまは手をつなぎ、互いに力を合わせて闇の力に立ち向かった。オレは残された魔力をすべて、水系の魔法陣に変え、「うぉおおーー、これで最後だ。残された魔力すべてをらんまに託す。らんまぁ!!水神昇竜波の力を見せてやれ!」と叫んだ。

 

そして、オレは全身から湧き出る魔力を集め、巨大な水の竜巻を起こすための呪文を唱えた。「ウェスティリア、いや、サラトバすべての水精霊たちよ、我が呼び声に応えよ。大地の息吹と共に踊り、空を翔ける神秘の竜となりて、天空より降臨せよ。蒼き渦巻きの中で、力の源を解き放ち、終わりなき奔流と螺旋の輝きをもたらす、水神竜の昇天、今ここに!」

 

オレの声に応じて、周囲の空気が激しく揺れ、水の粒子が集まってきた。

 

次第に、強大な水の竜巻がオレの両手から広がり、空を昇っていった。その瞬間、らんまは竜巻に自ら飛び込んだ。

 

「へっへへへーー、魔皇、達也の魔力はすげーだろ!!」

 

水の竜巻へとらんまが突入すると、その圧倒的な水圧で衣服が破れ飛び、裸の姿となっていった。

 

「ぶざまな……、裸でなにができるというのだ!」

 

「へっ、魔皇のくせにそんなにも知らねえのか。こうやって、達也の魔力を全身で感じるんだよ!!」

 

【挿絵表示】

 

「そうだ、らんまぁ。いくぜええー!!うぉおぉおぉおおおぉおぉ!!!!!!」

 

オレはありったけの魔力をすべて、放出し、巨大な魔法陣を作り出した。魔法陣を中心にして水の竜巻がさらに勢いを増し、その中でらんまは身体全身でオレが生み出した水流を感じ取り、その力を吸収していった。らんまの肌は水の恵みを受けて、より滑らかでしなやかになり、その力を拳に集中させることができるようになった。

 

裸になったことで、らんまは水の魔力をより強く、より直接的に感じることができるのだ。そして、それは同時にオレたちの絆がさらに強く結ばれた瞬間でもあった。

 

「達也、これでオレの力も増し、オレたちの勝利がもっと確実になったぞ!」

 

魔皇は苛立ちを感じさせる声で言った。

 

「この程度の力で私に勝てるとでも思っているのか?」

 

らんまは、水系魔法陣から得た強大な魔力を拳に宿し、「ウェスティリアの水神龍の力を呼び起こすぜ!」と叫んだ。らんまの拳は青く光り始めた。

 

「らんま、オレたちの想いを込めて、魔皇を倒そう!」

 

その拳に達也、らんま、そしてクレオの想いも乗せて、魔皇に向かって繰り出された。

 

「食らいやがれ!! これがオレたちの最強奥義・水神龍昇天波だぁあああーー!!」

 

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「いっけぇええー、らんまぁあ、、魔皇を打ち抜けぇええ!!!」

 

らんまが放った水神昇竜波は、暗黒の力を圧倒し、魔皇打ち抜いた。魔皇は驚きの表情を浮かべながら、その強大な水神昇竜波の前に敗れ去った。

 

「これが…人間の絆の力か…」魔皇は息も絶え絶えに言いながら倒れた。

 

魔皇は悔しそうに言った。

 

「どうして、お前たちの絆はこんなにも強いのか……」

 

「それは、オレたちがお互いを大切にし、信じ合っているからだ。それが、お前の暗黒の力を越える力だ」

 

そして、オレとらんまは最後の力を振り絞り、魔皇に立ち向かった。魔皇はついに力尽き、オレたちの前に倒れた。

 

倒れた魔皇の前で、オレとらんまは息を切らしながら立っていた。クレオは、闇の力が消え去ったことで徐々に意識を取り戻し始めた。

 

「達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん……」

 

「ああ、大丈夫だよ、クレオ。お前も無事で良かった」

 

「うん、みんなで力を合わせたおかげで、魔皇に勝てたんだぜ。これからはもっと絆を大切にしよう」

 

クレオはうれしそうに頷いた。

 

魔皇の力が消え去り、世界には平和が戻った。魔皇城も消え、魔皇軍として働かされていた人々の呪いも消えた。



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9-35.エピローグ

魔皇を倒してから、今日でもう半年くらい経つ。

 

喫茶店のマスターとしての日常に戻ったオレは、あの冒険がまるで夢のように感じることがあった。しかし、らんまと過ごす時間や、お客さんとの会話の中で、あの日々が確かにあったことを実感する。店には、あの冒険で得た貴重な経験や知識が活かされ、ますます賑わいを見せていた。

 

らんまには、今日も元気に、この店のウェイトレスとして働いてもらっている。

 

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営業が終わって店を閉めるとき、オレはしばらくのんびりとカウンターに座り、ぼんやりとあの冒険を思い出す。

 

「魔皇討伐の旅、本当にいろんなことがあったなぁ……。本当に魔皇はクレオの父親だったのだろうか。それに母親は、まだ、どこかにいるのだろうか」

 

店の壁に飾られた写真や冒険で得た宝物たちが、オレたちの絆の証としてそこにある。そして、時々、遠くの国から来たお客さんが、オレたちの話を聞いて感動し、自分たちの冒険に出ることを決意する。オレたちの経験が、他の人々の人生にも影響を与えることを実感するたびに、あの冒険の意味がさらに深まるように感じた。

 

オレの隣でウェイトレスとして働いているらんまは、オレのことを心配そうに見つめて言った。「珍しく深刻な顔してるじゃないか。まだ、あのことが気になってるのか?」

 

オレは笑顔で答えた。「いや、もう大丈夫だよ。ただ、あの冒険を振り返ってただけだ。らんま、オレたちの絆は本当に強いんだなって、改めて思ったんだ」

 

「ははは、だな。オレたちの絆は、どんな困難にも負けない強さがある。これからもずっと一緒にいような」

 

「ああ、もちろんだ。これからもずっと一緒にいるよ」

 

そして、オレたちは手をつなぎ、喫茶店を後にした。新たな日々が始まることを楽しみにしなががら、外の空気を吸い込むと、あの冒険の日々が蘇ってくる。緑豊かな森、遠くに広がる大海、荒涼とした荒野……。オレたちが歩んだ道のりは、厳しくも美しいものだった。

 

そして、クレオとの別れも、あの冒険で得た大切な絆の一つだ。彼が、オレたちと離れて新たな道を歩んでいることを知り、オレは彼に幸せを祈っていた。

 

喫茶店は、冒険の思い出が詰まった場所でもあり、新たな人生のスタート地点でもあった。オレとらんまは、これからも店を大切にしながら、日々を楽しみ、成長し続けることを誓った。

 

時々、オレたちは店の客としてクレオを想像していた。彼がいつか店のドアを開けて、笑顔で「達也兄ちゃん、らんま姉ちゃん、ただいま!」と言ってくれる日を、心待ちにしていた。

 

そう。クレオは魔皇討伐後にはウェスティリアではなく、レスランド に移住した。だから、あの元気な声も、もう、ずいぶんと聞いていない。

 

ウェスティリアの一番夜景が綺麗な場所でオレは遠くの空を見上げて、改めてあの冒険の全てに感謝した。

 

「らんま、オレたちの絆は、これからもずっと続くよね。どんな困難が待ち受けていても、オレたちは乗り越えられる」

 

らんまはオレの手を握り締め、「そうだね、達也。オレたちの絆は、これからもずっと続く。だって、オレたちは、この世界に来てからずっと一緒なんだからさ」と言った。

 

オレたちの冒険は、ここで終わりではなく、新たなスタート地点だった。喫茶店で過ごす日々を大切にしながら、オレたちは新たな冒険に向かって歩んでいく。それが、オレたちの選んだ道だった。

 

「らんま……キスしてもいいか?」

 

らんまはオレの言葉に、少し照れた表情を浮かべながら微笑んだ。

 

「なんだよ、いきなり……。いいよ」

 

オレはそっとらんまの顔に手を伸ばし、らんまの頬に触れる。らんまの瞳には温かい光が溢れていた。そして、オレたちは互いに顔を近づけ、唇が触れ合う瞬間を楽しみにしていた。

 

オレたちのキスは、これまでの冒険で築き上げた絆を確かめるようなものだった。その優しさと愛情に満ちたキスは、今までの試練や喜びを共有した二人だけの特別な瞬間を刻んでいた。

 

キスを終えた後、オレたちは互いの瞳を見つめ合い、言葉にならない感謝と愛情を伝え合った。そして、お互いの手を握り締め、これからも『この世界』で生き抜いていくことを誓い合った。

 

―女らんまと異世界冒険記・第九部 魔皇軍編・完―




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第十部・短編『炎の洞窟』
10-1.汗だく!炎の洞窟


〜これまでのあらすじ〜
どこにでもいる普通の男子高生だった達也は、憧れの早乙女らんまと、ある日、異世界ファンタジーの世界へと転移する。らんまは、呪溺泉という呪いの泉に落ちた結果、水で女性に、お湯で元の男性に戻るという呪いを受けた。転移してきたときに女の姿だったため、この世界で男に戻ることはないが、元来の男らしい性格は抜け切れていない。

二人は異世界で冒険し、結婚後にウェスティリア王から任務を受け、サラトバへとやってくる。サラトバの様々な国々を巡り、幾度の戦いを超え、ついに魔皇軍を打ち倒し、平和を取り戻した。

■登場人物
達也
この物語の主人公。サラトバの戦乱を収めた勇者だが、現在はその過去を隠し、らんまとウェスティリアの街で穏な暮らしを送っている。時折スケベな一面を見せるが、らんまへの一途な愛情が真の力を引き出し、困難な状況でもらんまを守ってきた。巨根で絶倫。
勇者としての特殊な魔法を使いこなし、剣技にも優れて、敵に立ち向かう勇猛さを見せる。達也の持つ多彩な能力や作戦面は、物語の中で様々な冒険や困難に対処する鍵を握っている。

らんま
この物語のヒロイン。達也の嫁。
この異世界へ来る前は、お湯をかぶると男に、水をかぶると女になる体質だったが、異世界へ来たときは、女の姿だったので、お湯をかぶっても男に戻らなっている。一緒に冒険をするうちに、達也のことが大好きになり、今は女として暮らしてる。
美しく魅力的で、ナルシストな一面も持ち合わせている。しかし、表面上では達也のスケベさを馬鹿にする事もあるが、らんまも心の中では時折秘かな欲望が芽生えることがある。街の人気者でもあり、気さくな性格が特徴で、元男な口調や仕草はまだ抜け切れていない。達也とは深い信頼関係を築いており、支え合い、助け合っている。
槍や鞭といった武器を巧みに操り、蹴りなどの近接攻撃にも長けている。


「だぁ、この暑さは何だよ。もう全身から汗が噴き出すっていうのにさ。」

 

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らんまが不満げな声を漏らす。オレたちが足を踏み入れたのは、グランゼン王の命令を受けて調査を開始した溶岩洞窟、"炎の洞窟"だ。名前の通り、洞窟内部はほとんどが溶岩で覆われており、遠くからでも赤く熱を帯びた光が見えていた。溶岩の間から立ち上る熱気はまるで火炎が舞う炉の中にいるかのようだ。

 

「仕方ないだろ、らんま。我慢するかしない」と、オレはらんまのこめかみに冷たい布を当てる。らんまの顔には汗が浮き、頰が紅潮していた。オレたちがここへ来る前に用意していた冷却魔法で冷やした布だ。冷たさが少しでもらんまの体をクールダウンさせてくれればと願って用意したものだが、完全生ぬるい布だ。

 

「ったく……こういう面倒なことをオレたちに任せるなよな?」

 

たしかに、らんまの言うとおりだ。サラトバの地を魔皇軍から救った勇者であるオレたちへのクエストとしては、あまりにも待遇が悪い。むしろ、他の冒険者らが断ったものがオレたちに依頼されたかのようでもある。

 

不満を汗と一緒にタラタラと流すらんまを励ましながら、オレは洞窟の深部へと進んでいった。足元は熱く、頭上からは炎の粒が降り注いでいた。

太陽のような強烈な熱が全身を包み込む。空気は乾燥していて、息を吸うことさえ困難だ。溶岩の流れる音が耳をつんざくように響き渡る。しかし、我々は立ち止まることなく、一歩、また一歩と前に進んだ。

 

洞窟の壁からは高熱が放出されており、触れることさえもできない。足元の地面は固く、暖かい熱を感じる。汗が滝のように流れ落ち、それがすぐに蒸発してしまう。全身が熱で灼けるような痛みを感じ、どれだけ汗をかいてもその熱さは和らがない。

 

全身から衣服がぴったりと吸いついている。息をするたびに乾いた空気が肺に入り、その乾燥した感覚が体の奥深くまで伝わる。口の中はカラカラで、舌が口の天井に張り付いている。

 

「サラトバは今年、例年以上の真夏の暑さに見舞われている。人々は日々、その暑さに苦しんでおり、多くの人々がその熱さに倒れている。我々はその原因を調査せねばならない。そして、その答えがこの洞窟の中にあると考えられる。」

 

出発前の王の言葉がオレたちの胸に響いていた。だからこそ、どんなに暑くても、どんなに疲れても、オレたちは進むのだ。

 

だからこそ、らんまは「くそっ、こんなに暑いのに、何で進むんだろうな…」とつぶやきつつも、足を止めずに歩いていた。

 

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その答えは明確だ。それは我々が冒険者であるからだ。炎に照らされ、汗にまみれながらも、オレたちは最後まで進む。、一度、引き受けた依頼は全うするまで帰れないことを知っているからだ。

 

深紅の炎が照らし出す洞窟の中、らんまの体からは汗が休むことなく流れていた。その滴る汗の流れは、らんまの首筋から始まり、しっとりとした肌を伝って、豊満なバストの間に消えていった。それはまるで小川が体を這っているかのように見え、その様子は炎の揺らぎに照らし出され、何とも魅惑的な光景を描いていた。

 

首筋から始まるその汗の道筋は、マント下のしなやかな肩甲骨を流れ、滑らかな背中を下りていった。そこからは再び前へと向かい、胸元の谷間を通っていく。オレを誘惑してやまない景色だ。

 

この炎の洞窟の道のりは過酷だ。それでもらんまは前に進む。汗が流れ落ちるたびに、その決意と強さが感じられた。

 

「おいでなすったぜ?」

 

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「だな……。油断するなよ?達也」

 

「あぁ、もちろんだ!」

 

洞窟の奥へと進むにつれて、熱がさらに厳しくなってきた。そしてついに、そこから現れたのが、深紅の炎を纏った雑魚モンスター、"炎獣ヘルファイア"だった。それらはまるで炎が生きて動き回っているかのような異様な光景で、一瞬息を呑んだ。

 

らんまと達也の前に立ちはだかる炎獣ヘルファイアたちは、口から炎を噴き出しながら、獰猛な眼差しで二人を見つめていた。その数、なんと10体以上。その出現により、すでに高温だった洞窟内はさらに熱く、まるで焼き石を踏んでいるかのようだった。

 




本日から、毎話19時更新にて、短編・炎の洞窟編をお届けします。
全9話を予定しております。

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10-2☆.熱戦!炎獣ヘルファイア

洞窟内はすでに我々の敵と化しており、その炎獣ヘルファイアたちは、その厳しい環境をさらに利用して攻撃してきた。熱気と炎とのダブルパンチで、らんまと達也は徐々に力を削がれていった。

 

炎獣ヘルファイアの体形は無骨で、まるで粗悪な鋳造品のようだった。それでも、その深紅の体からは強烈な熱量を感じ取ることができ、その炎は瞬く間に洞窟全体を満たしていった。

 

ヘルファイアの顔は炎で覆われ、その中からは獰猛な眼差しがオレとらんまを見つめていた。その眼光は暗黒の中から突如として現れる流星のように鋭く、その力強さにオレは一瞬息を呑んだ。

 

ヘルファイアの口からは炎が噴き出しており、その炎は空気中の酸素を瞬く間に燃やし尽くす。その光景はまるで炎の吐息のようにも見え、その熱さは肌を焦がすかのようだった。

 

動きも獣そのもので、その一つ一つからは獰猛さと野性味が滲み出ていた。

 

「くそっ、暑すぎてまともに戦えないぜ…」

 

らんまが苦々しげに呟くと、オレも頷いた。

 

「だな、暑さで頭がぼんやりしてきちまうし。敵はこの熱気ってことか」

 

しかし、暑さに負けることなく、オレたちは決して退くことはなかった。オレは剣を握りしめ、らんまは鞭を手に取る。どちらもその持ち主の勇敢さを象徴するような、力強い光を放っていた。

 

オレは体力を削る熱気を押し分け、ヘルファイアへと突進した。剣を振るうごとに汗が飛び、一瞬で蒸発する。しかし、オレは必死に剣で炎獣ヘルファイアを斬り裂いていった。

 

一方、らんまは鞭を軽やかに振り回し、その先端を敵の炎獣ヘルファイアへと突き立てる。鞭が空を切る音が洞窟内に響き渡り、一体、また一体とヘルファイアが倒れていった。

 

しかし、炎獣ヘルファイアたちは次々と蘇り、新たな炎獣が二人の前に立ちはだかる。

 

「だぁ、達也!こいつら、何度も何度も蘇るぜ」

 

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「仕方ないな……。らんま、ここはコンビネーション技で切り抜けるぞ!」

 

洞窟内の厳しい熱気に負けじと、オレとらんまはヘルファイアたちに立ち向かった。それぞれが持つ武器、剣と鞭はそれぞれの力と勇気を表しているかのように、炎獣ヘルファイアたちに立ち向かう。

 

「らんま、準備はいいか!」

 

オレが大声で叫んだ。

 

「おう、いつでも来い!」

 

らんまは熱気に負けずに返した。

 

次の瞬間……。

 

オレは、らんまのビキニアーマーのブラ部分を剥ぎ取った。

 

らんまの豊満なバストが汗の飛沫と共に現れた。

 

「へっ?!い、いきなりなにしやがる!」

 

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「だって、こうしねーと、オレの魔力があがらねえだろ。滾るスケベ心と高まる魔力は同じってな」

 

そう。オレはらんまの大きなおっぱいが大好きだ。そして、今日は汗だくの巨乳おっぱいとくれば見ないわけにはいかない。

半裸となったらんまの汗だくの姿を見れば、オレのペニスは一気に硬直し、魔力が高まった。

 

オレの衝撃的な行動に、洞窟内が一瞬静寂に包まれた。しかし、それはすぐに破られた。

 

「くそっ、いいながらやってくれよ!」

 

らんまが赤面しながらも怒りを露わにした。しかし、オレの計画はすでに進行中だった。

 

「んー、すまんすまん。でも、この方が効果的だと思ってな。さて、いくぞ」

 

オレはらんまの豊満なバストにガン見しながら、冷却呪文を唱え始めた。

 

「炎に燃えるこの空間を、静寂の寒冷へと変えよ。冷たい風よ、ここに集いて、熱を奪い去れ… フローズンドメイン!」

 

呪文の詠唱が終わると同時に、周囲から冷たい風が吹き出した。その風は強くなり、次第に洞窟全体を包み込んだ。暑さで苦しんでいた洞窟内が一瞬にして冷気に包まれ、オレとらんまの周囲をぐんと冷やしていった。

 

周囲をクールダウンさせた冷気はオレの指先から発生し、次第に拡散していった。

 

その冷気を、らんまは鞭に纏わせた。その鞭はすぐさま冷気に包まれ、洞窟の炎とは対極に位置する冷たさを放ち始めた。

 

「よし、らんま、そのアイスウィップで奴らを倒してくれ!」

 

「おおう、任せとけっ!」

 

らんまがその言葉を力強く叫ぶと、アイスウィップが一瞬にして空を切り裂いた。その冷気の攻撃はヘルファイアたちに次々と直撃し、炎獣たちは一瞬にして蒸発してしまった。

 

「終わったか……炎獣ヘルファイアたちは一掃したようだな、らんま」

 

洞窟内は冷たい風が吹き抜け、あの炎獣ヘルファイアたちの脅威はもはや影も形もなかった。しかし、その冷気も所詮は魔法の威力だ。一瞬にして、また、汗だくとなる熱気に洞窟内は包まれた。

 

「あ、ありがとう、達也。でもさ、こんな驚かされ方すると胸がバクバクするわ。次からは何する前に教えてよ」

 

「それなら、事前に言えば、いつでもらんまのブラを外す許可をもらえるというわけか?」

 

オレは笑って尋ねた。

 

「なにをバカなことを言ってんだ!そんなわけねーだろーが!ドスケベ!乙女の胸をなんだと思ってやがる」

 

らんまが反論すると、同時にオレの頭にパンチが炸裂した。



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10-3☆.ムラムラの刑

厳しい暑さにもめげず、らんまはビキニアーマーのブラなしで、上半身を晒しながら炎の洞窟ダンジョンを先へ進んでいった。その健康的な肌が汗で濡れ、柔らかな胸が揺れるたび、オレの視線は熱くなった。

 

その後に、らんまの口から出たのは……。

 

「こっから、ドスケベでどうしようもないエロ達也にはムラムラの刑だ!絶対、オレのことを触るなよ」

 

らんまが鞭をビシンとしならせる。その言葉と姿勢には威嚇の意図が明確だ。その半裸の身体を見せつけつつ、まったく触らせずにオレを刺激する。それがらんまの考える地獄のようだ。

 

ダンジョンの中は真っ赤な炎で照らされている。その光景はまるで地獄絵図のようだが、その中でもらんまは力強く進む。その健康的な肌に汗が伝い、火の光に照らされて輝く姿は、まるで神秘的な美女のようだった。

 

オレはその姿を見つめることしかできなかった。手を出すこともできず、ただ眼前の光景に見とれるだけだった。それでも、らんまの汗ばんだ肌、力強く動く筋肉、そして柔らかそうな胸。そのすべてが、オレの心を刺激し、体を熱くさせる。

 

洞窟の中は熱気で満ちていた。しかし、その熱気とは別にオレの体の内から湧き上がる熱さ。それはらんまの肌の輝き、その素晴らしい体のライン。それらがオレの心を掻き立て、欲望を高ぶらせる。

 

丸出しのおっぱいを見れば、今すぐ、あの滴る汗を舐めてみたい。揉み揉みしたい。あわよくば、汗だくのまま、組んずほぐれつの営みをしてみたい。

 

「らんま、本当にそのまま進むのか?」

 

オレは口を開いた。

 

「ん、何を今さら。だから、言っただろ、オレのこと触るなって。それがムラムラの刑だろ」

 

らんまは鞭を振りかざす。その表情は真剣そのものだった。しかし、その一方でその潤んだ唇、しっとりと濡れた肌。それらはオレを更に煽る。

 

「わ、わかったよ……」

 

ビキニアーマーのブラを着けずに進むらんまの姿。その柔らかな肌に伝う汗、力強く動く筋肉、そして揺れる胸。その一つ一つがオレの五感を刺激し、心と体を虜にする。オレはただその光景に見とれ、その姿を頭の中に刻みつけていく。

 

それはまさに地獄のような経験でもあった。欲望が高まる一方で、それを抑えることができない。見ることは許されても、触ることは許されない。その間近にあるけれども届かない存在。それが今のオレにとってのらんまのおっぱいだ。

 

そんならんまのおっぱいに、オレの心は乱されていくばかりだった。いつもなら冷静に戦略を考え、行動することができるはずなのに、今はただ、らんまのおっぱいに翻弄されるばかりだ。

 

その中でも、最も苦しいのは、服の中でずっとビンビンに固くなっているペニス。その存在感は、先ほどからずっと固くなっていて、ただ歩いているだけで辛い。それを何とか抑え込むため、必死にオレは息を整え、意識を逸らそうとする。

 

だが、どれほど頑張っても、らんまの艶やかな肌や、胸の膨らみは、脳裏から消えてくれない。その姿を思い浮かべるたびに欲望が高まり、体が熱くなる。その熱さは、炎の洞窟の灼熱さを上回り、心と体を焦がし続ける。

 

こうして、らんまの仕掛けたムラムラの刑は続いていく。心と体が衝突し合い、苦痛が増していく。

 

「へっへへ、どうだ?オレのムラムラの刑は。素直に謝ったら許してやってもいいんだぜ?」

 

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その挑発的な言葉が、オレの胸をさらに焦がす。いつもなら、こういうときこそ冷静になるべきだと自分に言い聞かせていたが、その声、その姿、そしてその挑発。全てがオレの理性を揺さぶり、考えることさえ困難になっていた。

 

らんまの甘い声は、かえってオレの欲望を煽り立てる。言葉の裏には確かな自信が感じられ、その自信がオレをさらに焦らせる。何度もらんまの名前を心の中で呼んで、欲望を押し殺そうとしたが、そんなことはむなしく、オレの体はもう限界だった。

 

でも、何とかここで我慢する。そう自分に言い聞かせる。なんとしてもらんまに手を出さない。それがオレの誓いだ。この試練を乗り越えれば、きっと何かが変わるはずだ。そう信じて、オレは必死で我慢する。

 

その苦痛は、オレが今まで経験した中で最も苦しいものだった。らんまの甘い肌、その豊満な胸、そしてその刺激的な姿。全てがオレを惑わせ、理性を奪う。でも、ここで手を出したら、オレはらんまを失うかもしれない。その恐怖が、オレを必死で抑える。

 

「へへ、どうだ、達也。オレのムラムラの刑、結構キツイだろう?」

 

らんまの甘い声が再び響き渡る。その声はまるで悪魔の囁きのようで、オレの耳をくすぐり、心を揺さぶる。でも、それでもオレは我慢する。ここで負けてしまったら……。

 

そう思って、オレはらんまの後ろをついていく。その甘い体に心惹かれつつも、必死で自分を抑える。こうして、オレたちは炎の洞窟を進んでいく。その間、オレの心は揺れ動き、身体は熱くなり続ける。

 

それでも、オレはらんまの背中を追いかける。その豊満な胸の揺れに惹かれ、その甘い肌に触れたくなり、その声に耳を傾ける。全ては彼女のためだと、オレは心の中で何度も呟く。

 

だからこそ、オレは我慢する。その美しい背中を見つめながら、オレは彼女を尊重し、その美しさを守るために、全てを我慢する。それがオレの誓いだ。そして、その誓いを守るために、オレはこの試練を乗り越える。だから、らんまがどれほどオレを惑わせても、オレは絶対に負けない。それがオレの誓いだからだ。

 

「ははは、なかなか、がんばるじゃねえか。関心、関心♪ じゃぁ、これはどーだ?」

 

次の瞬間、恐るべき光景が現れた。



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10-4♥.謝罪

「ははは、なかなか、がんばるじゃねえか。関心、関心♪ じゃぁ、これはどーだ?」

 

らんまの言葉とともに、オレの視界が真っ白になった。その前に広がっているのは、ビキニアーマーの下部分を脱ぎ捨てたらんまの裸体だった。その完全なる無防備な姿に、オレの心はパニックに陥った。

 

「ちょ、ちょっと……!らんま!!」

 

その光景を目の当たりにしたオレは、つい、叫び声をあげてしまった。しかし、らんまはまるで何も気にしていないかのように、その裸体をさらけ出し続けた。

 

「だって、暑いしさ?」

 

その一言で、オレの理性はほとんど崩壊した。暑いからと言って、そんなものを脱いでしまうなんて……。その時のらんまの顔は、まるで悪戯っ子のようににっこりと笑っていた。その笑顔にオレの心は揺さぶられ、さらに混乱した。

 

オレの心は、完全にパニックに陥っていた。その一方で、らんまの裸体はオレの眼前に広がり、その全てがオレの心を揺さぶる。その美しい肌、その完璧な体形、そしてその無防備な姿。全てが、オレの理性を崩壊させる。

 

その後も、らんまはオレを煽り続けた。その裸体を見せつけ、オレの理性を破壊しようとしてきた。それでもオレは、必死に我慢しようとしたが……。

 

もう、限界だった……。

 

「ら、らんま……。ごめんなさい、ギブアップだ。それにさっきのヘルファイアとのバトルでブラを取ったりして悪かった。本当ごめん……!いや、ごめんなさい!申し訳ない!」

 

その言葉を口にしたとき、オレの心は混乱と羞恥で満たされた。でもそれでも、これ以上らんまの裸体を見つめて我慢することは、もう不可能だった。理性が崩壊し、羞恥心が心を苛む中、オレはついに白旗を揚げた。

 

らんまは驚いたようにオレを見つめ、そのまま数秒間無言でいた。その瞳の中には様々な感情が渦巻いていて、オレはそれが何を意味するのかを理解できなかった。そして、その後、らんまが何を言おうとする前に、オレは続けて口を開いた。

 

「本当にごめん……!いや、ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」

 

オレの声は、自分でも思っていた以上に申し訳なさそうに響いていた。それに対し、らんまは何も言わずにただ黙ってオレを見つめていた。その表情は読み取れず、オレの心はさらに混乱した。

 

だが、その後、らんまが口を開いたとき、その声はオレが予想していたものとは違っていた。

 

「い、いや、そんなに反省するなって。べつに気にしてないよ。でも、ちょっと仕返ししてやろうとおもってさ?」

 

「らんま……」

 

オレはその言葉に安心した。

 

らんまは手を広げて、オレにその豊満な乳房を見せつけてきた。

 

「ほら、じゃあさ、オレのこの汗まみれのおっぱいをさ、ペロペロして綺麗にしてくれよ?」

 

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らんまがその挑戦を投げかけてから、オレの世界は一変した。「ほら、じゃあさ、オレのこの汗まみれのおっぱいをさ、ペロペロして綺麗にしてくれよ?」というその言葉は、オレの心を揺さぶった。熱気と情熱、そして慾望がほとばしるその空間に、オレの心はときめきを覚えていた。

 

「らんま……」

 

オレは、その名前を口にして、らんまの美しい胸に視線を落とした。その豊かな胸に、ライトが当たり、それが汗で湿ったらんまの肌を照らしていた。その光景は、まるで神秘的な美しい絵画のようで、オレの心はその全てに魅了されていた。

 

「わかった。」

 

オレは、自分の声を鼓舞しながら、らんまに言った。そして、オレはゆっくりとらんまの近くに近づいていった。その動きは、まるで時間がゆっくりと流れているようだった。そして、ついにその時が来た。オレの伸ばした舌がらんまの肌に触れた瞬間、オレの全てがその感触に包まれた。

 

その感触は、想像していた以上に素晴らしかった。柔らかさと弾力、そして汗の味。それら全てが一緒になって、オレの舌を刺激していた。オレの舌は、その感触に喜びを覚え、ゆっくりとらんまの胸を舐め始めた。

 

「ん……」

 

その瞬間、らんまから小さな声が漏れた。それは甘く、官能的な声だった。その声がオレの耳に入ると、オレの心は更に興奮していった。そして、オレはさらにらんまの胸を愛おしく舐めていった。

 

その時、オレはらんまとの絆を強く感じた。その感覚は、これまで経験したことのないようなものだった。らんまの胸を舐めながら、オレはらんまの心に触れているような気がした。それは、この瞬間だけの特別な絆だった。

 

そう。オレはこの炎の洞窟に入ってから、ずっと、らんまの滴る汗を舐めたかった。この豊満な双丘を降る甘い汗を舐めて、味わってみたかった。

 

そして、オレの舌がらんまの胸の谷間を通り抜けた。

 

オレの舌はらんまの胸の肌をなぞり、その甘い汗を舐め上げた。それはまるで甘露のようで、オレの口の中に広がるその味は言葉では表せないほどだった。

 

それと同時に、らんまの心臓の鼓動が感じられた。それは急速に鼓動しており、その音はオレの耳に響いていた。

 

オレは、その鼓動が、自分の舌がらんまの肌をなぞるたびに、より強く、より速く鳴り響くのを感じた。それはオレに、らんまが自分の行為に反応していることを教えてくれた。

 

オレはらんまの心臓の鼓動に耳を澄ませながら、オレの舌をらんまの胸に滑らせ続けた。この感触はオレにとって、新たな体験だった。

 

「らんま……らんま……らんま……らんま……チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ。はぁはぁっ…じゅるる、ンチュパ、チュパチュバァ、んちゅはぁはぁっはぁはぁっ」

 

オレは、ついに、らんまの乳首を加え、豊乳を上下に揺らした。

そして、リクエストにもなかったが、顔を押し付け、頬ずりした。

 

「ん……た、達也……」

 

それはらんまの心の奥から漏れた声だった。その声は甘く、そして官能的だった。それはらんまがオレの愛舐に溺れていることを示していた。

 

「達也……これからも一緒に戦ってくれるよな?一緒に成長し、一緒に笑い、この世界を旅するんだよな?」

 

「ああ、もちろんだよ、らんま。これからも一緒に戦っていく。一緒に成長し、一緒に笑い、この世界を旅するんだ。そして、これからもお互いの絆を深めていくんだ。」

 

それは二人の約束だった。それは二人の絆を確認するための約束だった。

 

「達也、今度は、達也のチンポを、汗まみれチンポを舐めさせてくれ……オレに」

 



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10-5♥.汗だくセックス

「達也、今度は、達也のチンポを、汗まみれチンポを舐めさせてくれ……オレに」

 

「あぁ、もちろんだ、らんま」

 

オレはズボンとパンツを降ろすと、蒸れた熱気を解放させた。

竿や玉袋が濡れ、鼠蹊部には汗が溜まっていた。

 

らんまの顔が近づき、その瞳がオレの下半身をじっと観察した。その視線は、汗で濡れている竿を上から下まで確認するかのようにゆっくりと移動していく。その視線の先にあるのは、の反応を待つ股間だった。

 

「ん……」

 

そして、その瞬間、オレは感じた。らんまの口がオレの肉棒に触れ、その熱い舌がそこを包み込む。その感触は、とても心地よく、オレの身体は一瞬でその感触に反応してしまった。

 

「らんま……!んぅ!」

 

オレは声を漏らしてしまった。それは深い喜びと、何よりもらんまへの感謝の気持ちを込めていた。オレは自分の手でらんまの頭を撫で、らんまを更に自分に引き寄せた。

 

「うん……、んむ……」

 

らんまの快感を伝える声が、オレの耳に優しく響く。その声はオレをさらに高まる気持ちに導き、二人の間の緊張感を一層高めた。

 

らんまの口の中でオレは感じていく。この蒸し暑い空間の中でのらんまの口内は、オレがこれまで経験したことのない感覚だった。だが、それは何よりも心地よく、オレはその感覚を心に刻んだ。

 

「らんま……ありがとう。本当に、ありがとう……」

 

深い感謝と愛情を込めて、らんまに伝えた。そして、らんまはそれを受け止め、微笑み返してきた。

 

らんまのフェラチオで最大限に勃起しきったペニス。そして、準備万端のらんまの腟部。

 

もう、オレたちに言葉はいらなかった。

 

オレが岩の床を背にし、らんまを上に跨らせた。

 

そのまま、どちらからともなく、キスをし、抱きしめあい。

 

下から、熱く滾った肉某を垂直にらんまに刺した。

 

「あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……ひぁあっっ!んあぁ、達也!」

 

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オレのペニスがらんまを満たし、その感触はまるでオレ自身がらんまの内側に溶け込んでいくかのようだった。らんまの中はオレを暖かく包み込み、ほんのりと甘い香りが混ざった蒸気が二人の間に広がった。その香りは、この洞窟の中に漂う湿った空気と混ざり合い、より一層二人の繋がりを感じさせた。

 

「あっ……ああっ……」

 

らんまの悦びの声が響き、その度にオレはらんまをさらに強く抱きしめた。オレの腕の中でらんまの身体は柔らかく揺れ、その動きはオレの全身を刺激し、快感を増幅させていった。

 

「らんま……らんま……」

 

オレの呼び声が響き渡る。その声は、らんまへの感謝と愛情を込めていた。そして、その愛情はらんまの中へと深く刻まれていく。

 

「達也、オレ、オレも……」

 

らんまの声が聞こえた。その声は、オレへの感謝と愛情を込めているようだった。そして、その愛情はオレの心に深く刻まれていく。

 

らんまがオレの上で腰を動かし始めた。その動きは初めはゆっくりとしていたが、次第に速度を増していった。その動きに合わせて、オレも腰を動かし、らんまをさらに深く感じることができた。らんまの揺れるデカパイを揉みながら腰をカクカク振りまくった。

 

「ああっ、んっ……達也……あっ、ああっ……」

 

オレがらんまの内部に達していくたびに、らんまからは甘い声が漏れ出た。その声は、この洞窟の中に響き渡り、二人の絆を一層深めていった。

 

らんまと繋がったまま、抱きしめ合えば、互いの肌が擦り合わせられ、汗を交換した。

どっちの毛穴から出たのかわからないくらいにオレとらんまの汗が溶け合った。

 

「らんまのオマンコ相変わらずやべぇ!!ヌルヌルであったかくて締め付けがすげえ!!らんま!!らんま!!」

 

洞窟内にはヌチャヌチャと卑猥な音が響いた。らんまに被さるように身体を密着させベロチューをしながらまた突き出していった。

 

「あ゛、ッぁあ゛ああ……お゛ッ…ッお゛んんッふぐっ……んぃ゛い……ッああぁああ……はぁっ、はーーッ……んあ゛ッぉああ……!!」

 

さらに激しく腰を振り合うと、パンパンと音がなり、二人の体液が洞窟床に飛び散る。

 

らんまの感じる声が洞窟中に響きわたる。その声がオレの耳に飛び込むたび、オレの中の獣がうなりを上げる。それはオレの欲望、オレの本能、そして、らんまへの深い愛情だ。

 

オレの腕の中で、らんまの体は揺れ、その度に新たな快感が二人を襲う。それは痛みでも、喜びでも、悲しみでもない。それはただ、らんまとオレの間にある純粋な結びつき、つまり愛だ。

 

らんまの身体がオレのものを包み込んでいく。その感触は、オレがこれまで経験したことのない感覚だった。それは甘く、そして苦く、一度味わうと忘れることのできない味だった。

 

「達也、オレ……オレも……」

 

らんまの甘い声がオレの耳に飛び込む。その声は、オレへの感謝と愛情を込めているようだった。そして、その声はオレの心に深く刻まれていく。

 

「らんま、らんま……」

 

オレは名前を呼ぶ。その声には、らんまへの愛情と感謝が込められていた。そして、その声はらんまの心に深く刻まれていく。

 

オレたちはお互いを求め、お互いを愛し、お互いを感じる。その行為は、ただ体を重ねるだけの行為ではなく、心と心を重ねる行為だ。そして、その行為を通じて、オレたちは互いの存在をさらに深く理解し、互いの絆をさらに深くする。

 

「達也、オレ、オレも……」

 

「らんま……!んあぁ、ヤバい、イクぅ!イくぞ、らんまの中に出す!!」

 

洞窟の中にオレの声が響き渡る。それはオレの極限の表れ、それと同時に、らんまへの深い愛情の証だった。らんまとの結びつきはこの瞬間、最高潮に達し、その一瞬が永遠に感じられた。

 

「んぁ、達也……オレも……あぁ……!」

 

らんまの感じる声も、オレの耳に飛び込んでくる。その声は、同じように、その絶頂を迎えていることを告げていた。その瞬間、オレたちは一つとなり、一つの存在として洞窟の中に存在していた。

 

オレの身体から溢れ出る熱となったマグマザーメンがらんまの身体を満たし、それは二人の絆をさらに強くする。その感触は、オレがこれまで感じたことのない感覚だった。それは甘く、そして苦く、そして、忘れることのできない味だった。

 

「らんま……愛してる……」

 

それは、オレの心から溢れ出る言葉だった。それは、らんまへの愛情、そして感謝の言葉だ。オレたちの間にある結びつき、それは愛情と信頼、そして友情の混ざった特別なものだ。その言葉が洞窟中に響き渡り、らんまの心に深く刻まれる。

 

「達也、オレも……オレも愛してる……」

 

らんまの返事が返ってきた。その声は、オレに向けられた愛情と感謝を含んでいた。そして、その声はオレの心に深く刻まれていく。

 

しかし、こんなんじゃ、オレたちの熱い汗だくセックスは終わらない。

 

「らんま、次はこっちから……」

 

ずぶっ……!

 

オレは、汗まみれのらんまの身体を見つめた。その肌は、洞窟内の独特の湿気とオレたちの体液によって濡れていた。らんまの瞳には、まだ満足していないという欲望の炎が燃え上がっている。

 

「達也、まだまだ、こっからだよな!」

 




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■第二部・『集結!伝説のパーティ編』作品紹介

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港町ソイツェストで喫茶店を営み始めた達也とらんま。しかし、二人の平穏な日常は長くは続かない。世界各地で巻き起こる怪事件に巻き込まれ、達也とらんまの新たな冒険が始まる。
暗躍する魔導師と戦う伝説のパーティをテーマにした冒険ファンタジーです。
賢者アムや魔剣士パラムも登場します


■第三部・『四聖獣討伐編』作品紹介

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女神フレイヤからの依頼で、達也とらんまは現代日本と異世界を行き来しながら四聖獣の封印を解く壮大な任務に挑む。果たして二人は異世界の平和を取り戻すことができるのか?そして、達也とらんまの運命が交差していく……。


■第四部・短編『アッサラーム編』作品紹介

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達也とらんまは、日常に飽き足らず新たな魔法を覚えるため、伝説のジャマールの霊魂石を求めて砂漠の街アッサラームへと向かう。果たして、二人はレアモンスターを倒し、目的の宝石を手に入れることができるのか?


■第五部・『神々に愛され地サラトバ編』作品紹介

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神々に愛されし地・サラトバ地方への冒険の招待を受け、美しい水の国・ウェスティリアへ向かった達也とらんま。青く澄んだ川が縦横に流れるウェスティリアは、水の恵みによって繁栄し、国内外の様々な文化が交流する場となっていた。やがて、大戦争が始まり、二人もその渦中に巻き込まれていく……。
四カ国からなる新たな大陸を舞台に達也とらんまが冒険を繰り広げます。

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■第六部・『短編・スイーツウォーズ』作品紹介
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ウェスティリアの街角に新たな喫茶店をオープンさせた達也とらんま。らんまは、元気で明るい性格で、客に夢中にさせる絶品のコーヒーとパフェを提供します。しかし、その隣にアイスクリーム屋が開店し、店主はなんと、らんまのライバルであるあの人でした。
物語は、らんまとあの人が、激しい競争を繰り広げるらんま1/2らしいコメディタッチのドタバタ劇になります。もちろん、達也とらんまの濃厚セックスシーンも満載!

■第七部・『試練の塔編』作品紹介
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突如として現れた謎の覆面男に襲撃され、それまでの平穏な生活は一変した。らんまと達也は、覆面男の持つ異様な力から、これまで知らなかった"魔皇軍"の存在を知ることとなった。それは、サラトバの運命を大きく変えていくのであった。
そして、二人はその名の通り、数々の困難と危険が待ち受ける試練の塔を登り始めるのだった。

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★大好評の裸バトルシーンも各パート満載★

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10-6♥.マグマセックス

「達也、まだまだ、こっからだよな!」

 

らんまは、オレの目を見つめ、小さくうなずいた。オレは、らんまの腰を掴み、自分の膝に座らせる。その体勢は、通常よりも深く、そして強くらんまを愛撫できる体勢だ。

 

オレの物は、まだらんまの内部にしっかりと収まっていた。その感覚は、熱くて、そしてきつく、そして最高だった。オレは、らんまの背中に手を回し、深いキスをした。そのキスは、心を通わせるためのキスであり、そして愛を確認するためのキスだった。

 

「達也……んぅ、ちゅっ、ちゅ、むちゅっ、れろぉっ、じゅる、ちゅぱ。はぁはぁっんちゅ、ちゅぱ、ちゅぅ、れろれるっ、ちゅ」

 

オレは激しく腰を振り乱した。しかし、一撃、一撃、らんまの子宮へと突き進めた。身体を動かすたびに、また、汗が身体中から噴き出していく。

 

らんまも、もう、髪がビショ濡れなくらいに全身汗だくだ。

 

「らんま、っ……!らんま、っ……!らんま、っ……!」

 

それだけの言葉しか出てこない。オレの感情、オレの熱い思い、全てがらんまに向かってぶつかる。それは欲望、それは愛情、それは尊敬、それは全てだ。オレは熱い精液をらんまの中に注ぎ込む。

 

オレは激しく腰を振り続ける。それはオレ自身の欲望を満たすためだけではなく、らんまに喜びを与えるためだ。だから、オレは全力を出し切って、らんまを愛し続ける。

 

激しい腰の動きに合わせて、らんまの身体も揺れている。その揺れる様は、まるでダンスをしているかのようだ。そして、そのダンスはオレの心をさらに燃え上がらせた。

 

「達也、あぁ……っ、もっと、もっと……!」

 

らんまの声がオレの耳に飛び込んでくる。その声には、感じている快感とともに、オレへの愛情と感謝が詰まっていた。その声を聞くたびに、オレの心はさらに高まっていく。

 

「あぁ、もちろんだ。このマグマセックス 、止める気はないぜ!!」

 

もう、オレの肉棒は熱く滾っていた。オレの身体も、らんまの身体も、もう熱があるんじゃないかってくらい熱い。しかし、その中でも一番熱いのがオレの肉棒だ。

 

らんまの身体から滴る汗が、オレの腰の動きと合わせてビショビショと迸る。そして、らんまの快楽の声がオレの耳に響く。それは、らんまの感じている快感の証。それを聞くたびに、オレの心はさらに高まっていくばかりだ。

 

「達也のマグマセックス……!受けてたってやらぁああ!」

 

髪も身体も顔も膣内もビショ濡れのらんまが宣言した。その声は洞窟内を何度も響いた。

 

その叫びに応えるように、オレはさらに力を込めて腰を振る。オレの全てがらんまに向けられていく。この極限まで熱くなったオレの身体が、らんまを貫く。その感覚は、オレが今までに経験したことのないものだ。

 

その瞬間、オレはらんまを見つめた。らんまの瞳にはオレへの強い愛情があり、そしてそれはオレに向けられた信頼の表れだった。それを見た瞬間、オレは感動で涙が溢れてくるのを感じた。

 

「うぉおおー!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!らんま!!」

 

オレは愛するらんまの名前を叫びまくり、感じていた全ての感情をらんまにぶつける。それは、欲望、愛情、尊敬、全てが一つになった感情だ。その感情がらんまの中に溢れていく。

 

「達也、っ……!」

 

らんまもまた、同じように感じていることを告げてくれた。その声には、深い愛情とともに、オレへの感謝が詰まっていた。その声を聞くたびに、オレの心はさらに高まっていく。

 

そして、その後、オレたちは、お互いの身体を感じることに全てを捧げた。オレたちの繋がりは、ただの肉体的な結びつきだけでなく、心と心が結びついた深い絆だった。

 

「マグマセックス 、やばい……、ぜんぜん、チンポが萎えねーよ!らんま!」

 

「ああっ、いっ、い、んん…っ、セックス大好きぃ…はぁあっ…ふああ…あっあっあっあっあっっ、い、んあぅン…ヤぁ…んッ、ああっ…!であっ…つああん…つあはぁんっ!」

 

「らんま……、オレのこれ、まだまだ終わらねぇんだ!」

 

オレの体温は頂点に達していた。その熱さがらんまの身体を包み、らんまの体もまた、オレの熱を受け入れてさらに熱くなっていく。オレの肉棒は、まるで活火山のように、その熱を膣内に注ぎ込む。

 

「達也、っ……あぁ、いい……続けてくれ……!頼む!もっともっと熱いのをくれ!」

 

らんまの声がさらにオレを駆り立て、オレの熱い熱情を燃え上がらせる。

 

オレの腰は止まらない。オレの全てはらんまに向けられ、らんまを最高の快楽へと導くために動いていた。そのたびに、らんまからは美しい声が湧き上がり、その声はオレの胸を焦がす。

 

「あぁ……!達也、すごい……!すごい……!すごい……!」

 

オレはらんまの声に応えるように、さらに力強く腰を動かす。オレの全てがらんまに向けられ、らんまの中にオレの愛を注ぎ込む。

 

「らんま、オレのこの熱、全部受け取れ……!」

 

らんまの体に突き刺さるオレの熱棒は、オレの愛をらんまに伝える道具だ。そのたびに、らんまは深い喜びとともに声をあげ、それがオレをさらに高める。

 

「達也、っ……すごい……!もっと、もっと……!」

 

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らんまの声がオレの耳に飛び込んでくる。その声には、感じている快感とともに、オレへの愛情と感謝が詰まっていた。その声を聞くたびに、オレの心はさらに高まっていく。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…!らんま!らんま!」

 

オレの愛はらんまの中に溢れ出し、らんまの全身を包み込む。その愛を感じて、らんまは深い喜びの声をあげる。

 

「達也、これ……これがマグマセックスなのか……っ!もっと、もっとオレに……」

 

欲しがるらんまの瞳からは、純粋な愛情と快楽が溢れていた。それを見つめながら、オレはさらに力を込めてらんまを愛し続ける。らんまの全身を包むオレの愛情は、絶えることなくらんまの中に溢れ出ていく。

 

そう、オレにできることはサラトバの平和を守ることじゃない。らんまを愛することだ。

 

そうだ、オレがここで果たせる役割は一つだけ。それは、オレがらんまをどれだけ愛しているかを証明することだ。オレは、その愛をさらに熱く滾らせるために、オレ自身をらんまに捧げることを決めた。

 

「らんま、ここで一つ、確認させてくれ。」

 

オレの言葉に、らんまは少し驚いたように目を見開いた。しかし、すぐにらんまはにっこりと笑って、オレを見つめ直した。

 

「何を?」

 

「オレが、お前をどれだけ愛しているか、それを確認させてくれ。」

 

オレの言葉に、らんまは少し驚いたように目を見開いた。しかし、すぐに彼女はにっこりと笑って、オレを見つめ直した。

 

「あぁ、いいぜ、もちろんだ。それなら、達也の全てを受け止めてみせっから。」

 

その言葉を聞いた瞬間、オレの心は満たされた。その一言が、オレの全てを受け止めてくれるという確信をくれたからだ。

 

らんまの背を洞窟の壁に押し付け、オレはらんまを見つめた。その瞳にはオレへの強い愛情があり、それがオレに向けられた信頼の表れだった。それを見た瞬間、オレはらんまに更なる滾る愛を注ぐことを誓った。

 

そして、オレは正面から再度挿入し、激しく突き入れた。それはただの肉体的な行為だけでなく、心からの愛情表現だった。らんまの中にオレの熱い想いが伝わるたびに、らんまは深い喜びの声をあげた。

 

「んあぁ!あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……達也、あぁ……!」

 

らんまの声がオレの耳に飛び込んでくる。その声には、感じている快感とともに、オレへの愛情と感謝が詰まっていた。その声を聞くたびに、オレの心はさらに高まっていく。

 

オレの舌はらんまの汗で濡れた乳房を舐めまわした。その感触はオレをさらに興奮させ、オレの肉棒はらんまの中でさらに熱く滾った。

 



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10-7♥.汗の交換

ペロペロとらんまの乳房を中心に舐め回す。らんまの汗をすべてオレの唾液に変えるように舐めまわした。

 

その舌の動きに、らんまの体がふるりと震える。それが、オレにとっての一番の快感だ。そして、その感触を全身で感じながら、オレの舌はらんまの乳房を更に舐めまわした。

 

「んっ、らんまの汗……美味しい……。れろれろ、れろれろぉぉっ。はぁはぁっ…じゅるる、ンチュパ、チュパチュバァ、んちゅ、はぁはぁっはぁはぁっ。」

 

らんまの汗は甘く、そして塩辛い。それは生命の証とも言えるような、独特の風味だ。

 

その味を舌先で感じるたび、オレの心は満たされていく。それはらんまとの絆を、肌と舌で感じるという、なんとも言えない感情だ。

 

その味をじっくりと舌で味わいながら、オレはらんまの乳房を揉み回した。オレの大きな手でも足りないくらいに腫れた乳房。その感触と味が混ざり合って、オレの脳を直撃する。それがオレをさらに興奮させ、らんまへの愛情をさらに燃え上がらせた。

 

オレの心が高まるにつれ、オレの肉棒もらんまの中でさらに熱く滾っていく。それはただの肉体的な快感だけでなく、らんまへの愛情表現だ。

 

オレの肉棒がらんまの中で熱く滾る感覚に混じり、突如として湿った感触がオレの首筋に広がった。らんまの唇と舌がオレの汗を舐め取る感触が、オレを新たな高みへと導く。らんまの舌が、オレの汗をゆっくりと舐め取るたびに、オレは未知なる感覚に心を震わせた。

 

「んっ……らんま、その舌っ……オレの汗……どうだ?」

 

らんまはオレの問いに、オレの肩を強く掴んで応えた。その指の力強さがオレの肌に刻み込まれる感触が、オレをさらに興奮させた。

 

「達也の汗……甘くて濃い。でも、これが達也の味なんだな……」

 

らんまの言葉がオレの心を躍らせた。らんまがオレの汗を舐めることで、その舌がオレの体内を旅するような、そんな錯覚に陥った。らんまがオレの体を舐めることで、らんま自身もまた、オレの一部となる。

 

その後もオレたちは、自分自身の汗を互いの舌で舐め合った。その舌の動きがオレたちをさらに高めていく。オレたちは、自分自身の味を互いに共有することで、お互いを更に理解し、愛し合うことができた。

 

オレの肉棒はらんまの中でさらに熱く滾らせ、愛を伝えていく。らんまもまた、オレの首筋に残る汗を舐めることで、その舌がオレの愛情をらんまの中に伝えた。

 

その後、オレたちはお互いの汗を舐め合いながら、深く愛し合った。その行為が、オレたちの絆を深め、愛情をさらに強くした。その絆がオレたちの身体を強く結びつけ、オレたちを一つにした。

 

そうやって、らんまと〝汗の交換〟をしていく中でオレは1枚の写真を思い出していた。

 

それは、真夏のらんまの写真だ。座布団にあぐらで座ったらんまがタオルを肩からぶらさげ、足でスイカを口元へと運んでいる。手にはウチワを持ち、その姿は、だらしないという形容詞では不十分なほど、だらしない様子。しかし、上半身丸出しなので、無防備な乳房には汗が滴っている。オレが元の世界にいるころ、何度も、いや、何十度、何百回もオカズにした思い出の写真。

 

そのらんまが、今は妻となり、オレの目の前で汗だくになりながら、セックスをしているのだ。しかも、コンドームなんてものは、ここにはなく、生での挿入で、さっきから、何回も熱い精液を注いでいる。

 

思い出のその写真が浮かび上がり、オレの興奮は頂点を迎えた。オレの肉棒がらんまの中でさらに激しく脈打つ。その熱がらんまの体内に伝わるたびに、らんまの身体は震えていた。それはオレの愛情がらんまに届いている証だ。

 

「らんま、オレの全てを受け取って……オレの汗も、愛も、全てを…」

 

オレの言葉に、らんまの目が輝く。その輝きは、オレの言葉をしっかりと受け止めた証だ。そして、らんまの中に流れるオレの愛情を確かに感じている証だ。

 

「達也……オレも、達也の全てを受け入れる。達也の汗も、愛も……」

 

らんまの柔らかな声が、オレの心に直撃する。その甘い言葉に応えるべく、オレはらんまに自分の想いを打ち明けた。

 

「らんま、オレが好きだったあの写真のこと……覚えてるか?」

 

「えっ、何の写真のことだ……?」

 

「真夏の、座布団に座ったらんまの写真だ。上半身丸出しで、汗が滴る乳房を露出して……」

 

その言葉を聞いて、らんまの目が大きく見開かれた。オレの言葉を受け止め、その思い出を心の中で描き出すらんまの瞳が、オレの心をさらに熱くした。

 

「その写真、オレは何度も何度も見たんだ。その姿があまりにもエロチックで、何度も何度も……」

 

オレの言葉が途切れ、一瞬、沈黙が空間を包む。しかし、らんまの顔は驚きで張り詰めていた。そして、その後、らんまの顔に微笑みが浮かんだ。

 

「ふふっ、達也……おさげの女の恥ずかしい写真で……そういうことを……」

 

らんまの笑顔と共に、その頬が柔らかく赤らんだ。らんまが自分の魅力を理解し、オレの想いを受け入れてくれた。その笑顔が、オレの愛情を確認し、オレの心を満たした。

 

「だって、らんまのこのでっかいオッパイがオレは大好きだからさ……」

 

オレの言葉が空間に響き渡り、一瞬の沈黙が訪れる。そして、らんまの顔が軽く赤くなりながら、微笑む。その微笑みが、オレの言葉を受け入れ、さらにらんまの魅力を引き立てた。

 

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「達也……その言葉、嬉しいよ……」

 

らんまの言葉が、オレの心に直撃する。その甘い声が、オレの耳に残り、オレの興奮をさらに高めた。



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10-8♥.何度も何度も

オレはらんまの柔らかな乳房を手で強く握りしめた。その感触は、オレが見てきたあの写真以上のものだった。暑い夏の日、らんまが座布団に座り、汗で濡れた上半身を見せていたあの写真。そのときのらんまの姿が、オレの心を揺さぶった。その姿が、オレの心に強烈な印象を残し、何度もオレを興奮させた。

 

そのらんまの乳房が、今、オレの目の前にあり、オレの手に触れている。その感触は、見てきたあの写真以上のものだった。それは、見た目以上の魅力が詰まっているらんまの乳房だ。

 

「んん……達也、んぁ……やらしい手つきだな……んぁ!」

 

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らんまの甘い声が、オレの耳に届く。その声が、オレを更に興奮させた。オレは、その甘い声に応えるように、らんまの乳房を揉もまくった。その感触が、オレの興奮をさらに煽った。

 

手の中で、らんまの弾力豊かな最高級の乳房が形をぐにゅりぐにゅりと形を変える。

 

そして、らんまの体に流れるオレの愛情を感じて、オレは一つの決断を下した。オレは、らんまに全てを伝えることにした。

 

「らんま、オレ……その写真のこと、ずっと言いたかったんだ。その写真、オレは何度も見たんだ。その姿があまりにも魅力的で、何度も……」

 

オレの言葉が空間に響き渡る。そして、オレの言葉を聞いて、らんまの顔が赤くなった。その顔が、オレの言葉を受け入れ、オレの心を満たした。

 

「達也、その……その話、聞いて嬉しいよ。でも、その……」

 

らんまの言葉が、オレの心に響く。その甘い声が、オレの心を満たす。そして、オレはらんまの言葉に応えるように、言った。

 

「らんまの写真、オレが大好きだったんだ。その写真で何度も……何度も……何度も……何度も……何度も……!」

 

そう言いながら、オレは、今日、何度目になるかわからない射精をした。らんまの中で。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…!達也!」

 

オレの興奮は頂点に達し、最高潮の高まりを迎えた。その瞬間、オレの中から溢れ出たのは、愛と欲望の交差するマグマスペルマだった。

 

「らんまぁああーーー!!!!!!」

 

その一瞬、全てが白く輝いた。その白い輝きの中で、オレはらんまの名を呼んだ。その名を呼ぶと同時に、オレの全てがらんまの中に溢れ出た。そして、同時にらんまの膣内も締め付けが強くなった。らんまも、同じタイミング、同じ瞬間の中でイったのだ。

 

「はぁっ…ああ…んはぁっ…ああ…はぁっ…ああ…!達也!達也!達也!」

 

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その感触が、オレの全身を駆け巡る。その感触が、オレの全てを満たす。その感触が、オレの心に響く。

 

そして、その声が、オレの全てを照らす光となった。その光は、オレの全身を包み込み、オレを浸していった。その光は、らんまからの愛を象徴する光だ。

 

「らんま!大好きだ!好きすぎる!らんまのことばかり、ずーーっとずーーっと考えてた!大好きだ!!らんまぁ!!」

 

その光の中で、オレはらんまに全てを伝えた。その姿があまりにも美しく、何度もオレを興奮させた。その美しい姿を見て、オレは何度も何度も……それを伝えた。

 

そのらんまの姿が、オレの心を揺さぶった。その美しい姿が、オレの心を揺さぶり、オレを興奮させた。その美しい姿を見て、オレは何度も何度も……それを伝えた。

 

そして、そのらんまの姿が、今、目の前にある。その美しいおっぱいが、今、目の前にある。その美しいおっぱいを見て、オレは何度も何度も……それを伝えた。

 

その美しいおっぱいが、オレの心を満たし、オレを興奮させた。その美しいおっぱいが、オレの心を満たし、オレを興奮させた。

 

そこから、もう、オレに記憶はない。

 

覚えているのは、汗だくでセックスをし続けたこと。汗まみれのらんまと、大きなおっぱいのことだけだ。




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■第二部・『集結!伝説のパーティ編』作品紹介

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港町ソイツェストで喫茶店を営み始めた達也とらんま。しかし、二人の平穏な日常は長くは続かない。世界各地で巻き起こる怪事件に巻き込まれ、達也とらんまの新たな冒険が始まる。
暗躍する魔導師と戦う伝説のパーティをテーマにした冒険ファンタジーです。
賢者アムや魔剣士パラムも登場します


■第三部・『四聖獣討伐編』作品紹介

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女神フレイヤからの依頼で、達也とらんまは現代日本と異世界を行き来しながら四聖獣の封印を解く壮大な任務に挑む。果たして二人は異世界の平和を取り戻すことができるのか?そして、達也とらんまの運命が交差していく……。


■第四部・短編『アッサラーム編』作品紹介

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達也とらんまは、日常に飽き足らず新たな魔法を覚えるため、伝説のジャマールの霊魂石を求めて砂漠の街アッサラームへと向かう。果たして、二人はレアモンスターを倒し、目的の宝石を手に入れることができるのか?


■第五部・『神々に愛され地サラトバ編』作品紹介

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神々に愛されし地・サラトバ地方への冒険の招待を受け、美しい水の国・ウェスティリアへ向かった達也とらんま。青く澄んだ川が縦横に流れるウェスティリアは、水の恵みによって繁栄し、国内外の様々な文化が交流する場となっていた。やがて、大戦争が始まり、二人もその渦中に巻き込まれていく……。
四カ国からなる新たな大陸を舞台に達也とらんまが冒険を繰り広げます。

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■第六部・『短編・スイーツウォーズ』作品紹介
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ウェスティリアの街角に新たな喫茶店をオープンさせた達也とらんま。らんまは、元気で明るい性格で、客に夢中にさせる絶品のコーヒーとパフェを提供します。しかし、その隣にアイスクリーム屋が開店し、店主はなんと、らんまのライバルであるあの人でした。
物語は、らんまとあの人が、激しい競争を繰り広げるらんま1/2らしいコメディタッチのドタバタ劇になります。もちろん、達也とらんまの濃厚セックスシーンも満載!

■第七部・『試練の塔編』作品紹介
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突如として現れた謎の覆面男に襲撃され、それまでの平穏な生活は一変した。らんまと達也は、覆面男の持つ異様な力から、これまで知らなかった"魔皇軍"の存在を知ることとなった。それは、サラトバの運命を大きく変えていくのであった。
そして、二人はその名の通り、数々の困難と危険が待ち受ける試練の塔を登り始めるのだった。

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★大好評の裸バトルシーンも各パート満載★

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10-9.火の精霊

汗だくの熱いセックスを終えたオレたちは、再び、洞窟の最深部へ向けて歩きはじめた。

 

洞窟の入口から奥へと進むにつれ、空気がずっしりと重くなる。その先には、我々を待つ者がいる。火の精霊だ。

 

この洞窟の最深部は、薄明かりが差し込む広い空間になっている。その中央には、赤く光る大きな炎が舞い踊っている。その炎から、怒りとも哀しみともつかない強烈な気配が放たれている。その気配は、オレたちを圧倒し、心を震え上がらせる。

 

「あれが、火の精霊か……」

 

隣で、らんまが小さな声でつぶやいた。その声には、驚きと畏怖が混ざっている。

 

そして、その炎の中から、一つの声が響いた。

 

「人間よ、なぜ私の住処を荒らす?」

 

その声は、深みに満ち、エコーのように洞窟中に響き渡る。その声を聞き、オレはぐっと勇気を振り絞り、火の精霊に向けて言った。

 

「火の精霊よ、我々はグランゼンの住人だ。この洞窟の外で行われている鉱石採掘が、お前の住処を破壊しているとは知らずに……」

 

「知らずに?あの騒音、振動、そして私の居場所を奪う行為を知らずに行ったと?」

 

火の精霊の声には怒りが滲んでいた。しかし、オレはその怒りを受け止め、堂々と答えた。

 

「それは事実だ。我々は、お前がここにいることすら知らなかった。だが、今は違う。今はお前の存在を知っている。そして、お前の怒り、お前の悲しみも。」

 

オレの言葉が、洞窟の中に静かに響いた。そして、火の精霊は少しだけ、その怒りを和らげたようだった。

 

「グランゼンの王に、このことを伝える。お前の怒り、お前の悲しみを。そして、お前の存在を。鉱石採掘を止めさせる。それが我々がここに来た理由だ。」

 

その言葉に、火の精霊は沈黙した。その間、オレはらんまと目を交わし、小さな頷きを交わした。そして、火の精霊の住処、炎の洞窟を後にし、オレたちはグランゼンの城へと戻った。

 

************

 

グランゼンの王宮は、重厚な壁に囲まれた美しい建物だ。その大広間には、高い天井から差し込む光が、聖なる気配を放っている。その場の緊張感は、オレたちが靴の踵を合わせて王に謁見するとさらに高まった。

 

「陛下、私たちは、火の精霊の住処である洞窟を訪れました。」オレは堂々と述べた。その言葉が大広間に響き渡り、王の表情が少し変わった。

 

「火の精霊と対面したのか?」王の声は驚きに満ちていた。

 

「はい、陛下。」らんまが声を裏返しながらも力強く答えた。「私たちは、火の精霊が鉱石採掘によってその住処を侵され、怒っていることを知りました。」

 

その言葉に王は一瞬、言葉を失った。しかし、すぐに立ち直り、冷静な声で言った。

 

「では、それにどう対処すべきだと考えている?」

 

オレはらんまと顔を見合わせ、そして声を強くして言った。「鉱石採掘を止めて、火の精霊の住処を守るべきだと考えています、陛下。」

 

王は深く頷き、しばらく考えた後に言った。「それは難しい決断だ。鉱石は我々の国を支える重要な資源だ。だが、自然との共存もまた我々が大切にすべき価値だ。君たちの言葉を酌み取り、決定を下すことにしよう。」

 

王の言葉は公正で、説得力があった。その後、オレたちは王に敬礼をし、大広間を後にした。

 

その後の数日間、グランゼンは喧騒に包まれた。議論と緊張が国中を駆け巡った。そしてついに、決断の日が来た。王は、鉱石採掘を一時的に停止し、火の精霊の住処を保護することを宣言した。

 

その報告を受けたオレたちは、王の公正さと勇気に敬意を表した。そして、再び火の精霊の住処へ向かった。その消息を伝えるために。

 

火の精霊は、その消息を聞いて一瞬驚いたが、すぐに静かな笑顔を見せた。そして、オレたちに感謝の言葉を述べた。それを聞いたオレとらんまは、満足した笑顔を見せ、洞窟を後にした。

 

その日以来、グランゼンは、自然との調和を保つことの大切さを再認識した。そして、その決断は、新たな時代の幕開けとなった。これが、オレとらんまが火の精霊と共に歩んだ、一つの物語だった。

 

オレとらんまは、火の精霊の住処から抜け出し、夕日が落ちていく空を眺めていた。夕暮れ時の風が穏やかに頬を撫で、オレたちの心に穏やかな安堵感をもたらしていた。

 

「へへへ♪これにて、一件落着だな」

 

らんまは、自身の成果に満足そうな笑みを浮かべながら言った。その声は、まるで少年のように無邪気で、オレの心を暖かく照らした。

 

「あぁ、今回の冒険も色んな意味ですごかったな」

 

オレも、それに感じ入るように言葉を紡いだ。その瞬間、炎の洞窟でのらんまとの熱いセックスが、オレの心の中に再び甦った。

 

鉱石採掘の現場の荒涼とした風景、火の精霊の怒りを感じる力強い瞳、そしてグランゼンの王との厳粛な謁見の場面。それら全てが、オレたちの記憶の中に深く刻まれていた。

 

だが、その一方で、オレたちの心には大きな達成感と充足感が満ちていた。自然と人間が共存する道を模索し、最終的にその道を見つけたこと。それは、オレたちにとって、大いなる勝利であり、成長だった。

 

「らんま、オレたち、いいチームだよな」

 

「あぁ、それは間違いないさ。これからも、一緒に冒険を続けような」

 

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その言葉を聞いて、オレはらんまに微笑んだ。そして、らんまの美しい顔を見つめながら、心から思った。

 

これからも、オレとらんまは、さらなる冒険を追求し続けるだろう。そして、その冒険は、オレたちが一緒に過ごす日々の中で、新たな物語を紡いでいくだろう。

 

それが、オレとらんまの冒険の終わりではなく、始まりだということを。

 

■女らんまと異世界冒険記 第十部『炎の洞窟編』終わり




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第十一部・『湯けむり温泉合宿編』
11-1.格闘旅行


「ひぃ。ひぃ。達也、その温泉格闘場はまだかっ?」

 

「あと、もう少しだと思うんだが……」

 

二人乗りの自転車を漕いでいる達也とらんま。自転車の後ろに取り付けられた荷台には食料や衣類、寝具や武器、防具らも乗せてある。

 

数ヶ月前に魔皇軍を倒し、サラトバの平和を取り戻したオレとらんま。今回の冒険は、サラトバのグランゼンとエルフェアルの山間にある温泉格闘施設へ向かうことになった。ちょうど、タウンゼン=フューゲン火山とは逆に位置する場所にあるらしい。その場所は、男女の格闘家が集まり、武器や魔法を使わずにトレーニングをするための場所だと噂されていた。

 

オレは汗だくで自転車を漕ぎながら、遠くに見える山の頂上に目を向けた。空はどんよりと曇り、時折遠雷が聞こえる。いつ降り出してもおかしくないような雰囲気だ。

 

「頼むぞ、天候よ。せめて温泉につくまで雨を降らせるな……」と、オレは心の中で祈った。

 

らんまはその様子を見て、笑いをこらえながら言った。

 

「達也、心配しすぎだぜ。たまには冒険も楽しんでいこうぜ。」

 

「確かにな。でも、この荷物は重いし、雨が降ると自転車が滑りやすくなるからな。ちょっと心配だ。」

 

荷物がたくさん積まれた自転車をこぎ続けるのは大変だが、らんまと一緒に旅をしているのは楽しい。風が遠くから吹いてきて、オレたちの髪を揺らす。自然に囲まれた道は美しく、鳥のさえずりや、木々のざわめきが聞こえてくる。幾つもの山々が連なり、時折、陽光が差し込む。

 

「こういうのも、悪くないよな。自然に囲まれて、新しい場所を訪れるのって、すごくリフレッシュできるし、何か新しい発見があるたびに、わくわくするよな。」

 

「そうだな。こんな旅もたまにはいいぜ。いつも戦いとか、そういった冒険のためだったしな。こんな風な旅もいいよな。うっし、もっとスピードあげようぜ」

 

その後も、オレたちは山道を進んでいった。道の両脇には、さまざまな草木が生い茂っていて、色とりどりの花が咲いている。それに混ざって、たまに珍しい動植物が目に入ることもある。

 

途中、ふとらんまが後ろからオレの肩に手を置いて言った。

 

「達也、あそこに何か見えるぞ。」

 

オレはその方向を見て、遠くにぼんやりとした建物が見えるのに気づいた。

 

「ああ、あれが目指す温泉格闘場かもしれないな。」

 

「ようやくだぜ。」

 

らんまは嬉しそうに言った。

 

オレたちはとうとう温泉格闘場に到着した。建物は古びた木造で、その周りには湯気が立ち上る温泉が点在している。オレたちが期待していたにぎやかな雰囲気とは程遠い、静かで荒れた場所だった。

 

「……おいおい、ここがあの有名な温泉格闘場か? なんか寂れてるぜ。」

 

らんまが、少し肩を落として言った。オレも同じ気持ちだ。

 

「確かに、期待してたのとは違うな。まあ、せっかく来たんだ。ちょっと中を見てみようか。」

 

オレたちは自転車を建物の近くに寄せて、温泉格闘場の中へと足を踏み入れた。中はさらに荒れた様子で、埃が舞い、古ぼけた畳や壁が目に付いた。しかし、どこか懐かしい雰囲気も漂っていた。

 

荷物を置いて、いざ温泉施設へ入ろうとすると、古風な看板が見えた。そこには長々と効能が書かれていた。

 

そして、最後に書かれていた効能は……。

 

「"愛情を育む霊泉、二人の心を永遠に結ぶ聖なる湯。湯に浸かれば、さらに愛が深まる相愛の湯である"……って書かれてるぞ、らんま」

 

「まさかこんな効能があるなんて、どうせ客寄せの話だろう。こんな効果が本当にあるわけないだろ。」

 

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「そうだよな。オレたちだってもう十分愛し合ってるし、こんな湯に浸かっても変わらないだろうさ。」

 

オレたちは脱衣所へと向かい、その扉を開けた瞬間、昔ながらの雰囲気に包まれる感覚がした。脱衣所は木造で、木のぬくもりが心地よく感じられる空間が広がっていた。古いけれども清潔感があり、足元には畳が敷かれていた。

 

部屋の隅には、鏡と洗面台が設置されていて、顔を洗ったり、身だしなみを整えるのに適した場所だった。窓からは、温泉地特有の湯気が立ち上る景色が見え、外の自然とも繋がっている感じがした。

 

「ふーん、中はこんなになってるんだな。受付もいないな」

 

「ま、セルフってことだろ?勝手に使わせてもらおうぜ?場所はここで間違いないんだしさ」

 

オレたちが脱衣所を見渡すと、確かに受付らしき場所は見当たらなかった。どこか留守中のような静けさが漂っているが、温泉自体はきちんと維持されている様子だった。

 

「そうだな、セルフサービスって感じか。まあ、誰もいないし、気兼ねなく使えるってことでいいんじゃない?」

 

「んじゃ、さっさと修行はじめようぜ?」

 

らんまがオレよりも先にマントを外し、軽装備なビキニアーマーを脱ぎ始めた。その動作は慣れたもので、すぐに装備を脱ぎ終えた。

 

「準備、よしっと♪」

 

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元男であることも理由の一つだろうが、らんまがあっさりと、ためらいもなく、すぐさま全裸になるその様子は、オレにとって魅力的だ。

 

オレもらんまに続いて、旅人の服を脱いで、全裸となった。

 

「この古びた温泉格闘場で修行するって、なんだかワクワクするよな。こんな場所で新しい技を習得できたら、さらに強くなれる気がするな?達也。」

 

「そうだね。それに、この場所の雰囲気も独特だし、普段とは違う刺激があっていいかもしれない。」

 

服を脱ぎ終えたオレたちは、互いに裸の姿を見合わせながら、温泉格闘場に入っていくことにした。一瞬のためらいがあったが、お互い夫婦であり、何度もセックスをしているので、恥ずかしさは感じなかった。

 

それでも、やはり、オレはらんまの裸を見ると、あそこがビンビンに勃起してしまう。

 

この温泉格闘場で修行も、もちろんするが、らんまとセックスもするつもりだ。

 

オレは、深い決意とともに、自身の心に誓った。オレが目指すのは、二つ。それは、この荒温泉格闘場での修行をしながら、らんまとの愛情深い時間を過ごすことだった。

 

オレの視線は、美しい裸体をさらけ出したらんまに向けられ、その確信を再確認させていた。修行はもちろん、らんまとのセックスもまた、オレたちの絆を深めるための重要な一部であるとオレは信じている。これは、単なる身体的な欲望だけでなく、心から愛し合う二人が結ばれる特別な時間を指している。

 

その修行の結果、オレたちは新たな力を手に入れることだろう。しかしそれ以上に、オレたちは互いをさらに深く理解し、愛情を深める時間を手に入れることになるだろう。その愛情は、一緒に修行をすること、そして一緒に過ごす時間、そしてらんまとセックスをすることから生まれるものであるとオレは確信していた。




本日より、全21話にて濃厚な『温泉合宿編』にて連載を再開します!
今夜は22時に更新しておりますが、明日からは毎日、19時更新になります。
らんま1/2といえば、温泉!という事で、かなり濃密な温泉格闘とセックスシーンを楽しんでもらえれば幸いです。


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11-2.修行開始

脱衣所を出て、温泉格闘施設に入ると、そこには広々とした空間が広がっていた。床は滑らないように加工されており、柔らかな温泉の湯気が立ち込めている。オレたちは互いに頷き合い、準備が整ったことを確認した。

 

修行を開始する前にオレはらんまに宣言した。

 

「らんま、オレたちがここに滞在する予定期間は一週間だ。一週間後には、ウェスティリアに戻って、喫茶店での仕事も待ってるしな。だけど、この一週間で、らんまととことん修行を重ねたいと思ってる。もちろん、セックスもしまくる予定だ。心の準備はできてるか?」

 

らんまはオレの熱い宣言に微笑んで頷いた。

 

「あぁ、もちろんだ!オレもこの一週間、とことん修行とセックスに励むつもりだぜ。心の準備はバッチリだ。よろしくな」

 

そう言って、らんまはオレに向かって拳を握り締め、意気込みを見せた。

 

「らんま、じゃあ始めるぞ。まずは武器や魔法を使わず、素手で戦う技術を磨いてみよう。」

 

オレは力強く宣言し、構えた。

 

「了解だ、達也。オレも全力でいくぞ!」

 

らんまも意気込んで構えた。

 

オレたちは、温泉格闘施設の中で、拳法や空手のような打撃系の技を用いて熱い戦いを繰り広げ始めた。最初は基本的な突きや蹴りからスタートし、じっくりとお互いの動きを見極めながら、打撃技を次々に繰り出していった。

 

「達也、その正拳突きはもっと速く、力強くできるはずだ!」

 

らんまがアドバイスを投げかけると、オレはらんまの言葉を受け入れ、より迅速で力強い正拳突きを繰り出した。一方、らんまは素早い足さばきで回避し、反撃として軽やかな蹴りを放つ。

 

「らんま、その回し蹴りは綺麗だが、もっと豪快に股を開いてみろ。オマンコが見えることも気にするな!」

 

オレのアドバイスに従って、らんまは体重をしっかりとかけた回し蹴りを放ち、その威力は一層増した。

 

続いて、軽く模擬試合をはじめてみた。

温泉の岩場を踏み台にして、オレたちは身軽に飛び回りながら戦っていた。岩場から飛び降りての回し蹴りや、岩を利用しての跳び膝蹴りなど、アクロバティックな技も織り交ぜられ、まるで華麗な格闘パフォーマンスのような光景が広がっていた。

 

激しい戦いの中で、お互いの技が次第に洗練されていった。オレとらんまは、それぞれの技を極めようと奮闘し、瞬発力やバランスを追求していく。

 

この温泉格闘施設での戦いが、オレにとっては何よりも代え難いものであることは間違いなかった。目の前で対戦しているらんまは、一糸まとわず、すっぽんぽんの丸見え状態であるからだ。拳を突き出せば、それに応じて、乳房が揺れ、キックを繰り出せば、割れ目がよく見える。

この裸のらんまと今日から一週間、ここで過ごすことを思うとオレの心は高揚し、さらに意欲に燃えた。

 

しかし、それだけを見ていれば、らんまの攻撃をまともに食らってしまう。

オレは、そのスケベな心情を抑え、素手で戦う技術を磨くことに集中していた。そんなオレの姿に、らんまもまた真剣に戦いに臨んできた。

 

汗と温泉の湯気が混ざり合い、興奮と緊張が高まっていく。

 

湯気のおかげで、素っ裸だが、まったく寒くはない。

 

オレがらんまに向かって、力強い右ストレートを繰り出した。

 

「これでもくらえ!」

 

しかし、らんまは素早く身をかわし、「おいおい、達也。そんなの簡単にかわせるぜ!」と言いながら、カウンターの蹴りを狙ってきた。

 

オレは慌てて後ろに飛び退き、らんまの蹴りをかわした。

 

「くっ、なかなかやるな。」

 

「お互い、まだまだこれからだろう?もっと熱くなろうぜ!」

 

オレたちは、岩場を利用して、縦横無尽に飛び回りながら打撃を繰り出し合った。温泉の湯気が立ち込める中での戦いは、筋力だけでなく、バランスや集中力も鍛えられることを実感していた。

 

オレは、らんまの隙を突いて蹴りを放ち、「これでどうだ!」と叫んだ。

 

しかし、らんまは岩場の一つに足をかけてジャンプし、オレの蹴りを避けた。

 

「まだまだだな、達也。オレはこんなもんじゃないぞ!」と言い、オレに向かって飛び膝蹴りを繰り出してきた。

 

オレは必死で身をかわす。

 

「くそっ、らんまのスピードが上がってるな。」

 

お互いに技を見せ合い、さらに高みを目指そうとする意欲が燃え上がっていた。二人の戦いは、互いの信頼と愛情があってこそのもので、その絆がさらに深まっていくのを感じた。

 

「へへへ……、達也、とことんやろーぜ」

 

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「ああ、らんま、お前とはいつまでも戦い続けたいよ」

 

(すごい……。裸のらんまと戦うことがこんなにも興奮するなんて。セックスと同じくらい興奮する。)

 

この温泉格闘施設での戦いは、オレにとって新たな興奮だった。裸のらんまと戦うことが、オレの欲情をかき立て、興奮させる。それはセックスと同じくらいの高揚感があった。

 

オレたちの戦いはさらに激しくなり、ついには本気になりすぎるような勢いで技を繰り出し合っていた。らんまは軽い身のこなしを活かし、スピードを武器にオレを翻弄していた。

 

らんまが、瞬時にオレの攻撃をかわしながら、「達也、オレのスピードについてこれるか?」と挑発してきた。

 

オレは、「くそっ、ついていくぞ!」と言いながら、パワーを活かした肉弾戦に持ち込もうとした。オレは大きな岩を掴み、らんまに向けて投げつけた。

 

「これでもくらえ!」

 

らんまは驚いた顔をして、飛び跳ねるように岩をかわした。

 

「危ねっ! おいおい、達也。ちょっと力が入りすぎじゃないか?」

 

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オレは、「だってお前、スピードばかりに頼ってるからな!」と言い返した。それでも、らんまのスピードに圧倒され、オレはパワーを使ってなんとか太刀打ちしようとしていた。

 

らんまは、さらにスピードを上げてオレに迫り、「達也、オレがどこにいるか分かるか?」と言いながら、オレの周りを回り始めた。

 

オレは、らんまの動きに目を凝らして、必死でらんまの位置を探ろうとしていた。

 

「くそっ、早くて見えない!」

 

突然、らんまがオレの背後から現れて、「バックからどうだ!」と言いながら、強烈な蹴りを放ってきた。

 

オレは、危うくバランスを崩しそうになりながらも、「くっ、まだ立ってるぞ!」と叫んだ。オレは、パワーを活かして地面を蹴り、高くジャンプしてらんまに向かっていった。

 

空中で、オレはらんまに向かって強烈なパンチを繰り出した。

 

「喰らぇえ、らんまぁぁああーーっ!!!」

 

しかし、らんまはまたもや素早く身をかわし、オレの横をかすめるように飛んでいった。

 

「達也、そのパンチは予測できるぜ!」

 

激しさの中にも、お互いの技術や力を磨くことへの熱い思いが感じられた。オレたちは、互いの弱点を突き詰め、その先にある強さを求めて、温泉の岩場を舞台に熱い戦いを繰り広げていた。

 

オレは心から、らんまとのこの全裸格闘を楽しんでいた。らんまのエッチな身体を今日から一週間、この場所で独り占めだ。

 

「らんま、オレの攻撃はまだ終わらないぞ!」

 

オレは力を込めて地面を蹴り、再びらんまに向かって突進した。オレは全身の力を込めてパンチを繰り出し、らんまに直撃させようとした。

 

しかし、らんまはそれを見切り、身軽に身をかわして、オレの背後にまわった。その動きは躍動的で、その大きなおっぱいが上下に揺れ、その美しい丸見えのオマンコが短い間に露わになった。それがオレの視界を奪い、一瞬、らんまの美しい肢体に見とれてしまった。

 

「達也、もう少し早く動かないとさ!」

 

らんまの声が後ろから聞こえた。その瞬間、強烈なキックがオレの背中に直撃した。

 

「くそっ!」

 

オレはその衝撃で前方に飛ばされたが、必死で身体を回転させて、なんとか立ち位置を保った。

 

「なかなかやるな、らんま…」

 

オレは息を切らしながら、少しでも息を整えるために深呼吸をした。そして、らんまとの戦いを楽しむ感情が、心の中で大きく膨らんでいった。

 

「こういう時だけは、らんまと男として戦えるんだ。それだけで、オレは幸せだ。」

 

オレはそう思いながら、再びらんまに向かって走り出した。それは戦う喜び、それはらんまと一緒にいる喜び。その全てがオレを前に進ませる力となっていた。

 

オレとらんまの戦いは、時が経つにつれてますます激しさを増していった。互いに限界を超えようとするかのように、一歩も譲らずに技を繰り出していた。息が切れるほどの激しい攻防を繰り広げる中、お互いの技のレベルアップを感じ取ることができた。

 

オレはらんまに対して、強烈な正拳突きを繰り出し、その速度や力強さをさらに上げていく。一方、らんまはオレの攻撃をかわしながら、繊細な足さばきを駆使して、急所を狙った蹴り技を連発した。

 

「達也、オレのこの飛び膝蹴りを受けてみろ!」

 

らんまが声を張り上げて宣言し、勢いよく飛び込んでくる。オレは慌てず、瞬時に横に避けることで、その攻撃を回避した。

 

「おお、らんま、その技は素晴らしいな。だが、こちらも負けてはいられない!」

 

オレは力を込めて、らんまに向かって蹴り上げる。らんまは手でその蹴りを受け止めると、オレの足をつかみ、バランスを崩すことを試みた。

 

オレは、らんまの次の動きを予測しようと必死で視線を追いかけた。らんまの動きは素早く、オレの視界からすぐに消えてしまう。しかし、オレは気合を入れて、何度もらんまに向かって強烈な蹴りやパンチを繰り出した。

 

らんまもまた、オレの攻撃をかわしながら独特の技を駆使して反撃してきた。らんまの攻撃は緻密で、オレは何度も思わぬ方向からの攻撃に翻弄された。

 

「くそっ、またかわされたか…」

 

オレは、焦りを感じながらも冷静さを保ち、次の一手を考えた。らんまのスピードに対抗するため、オレはタイミングを見計らって、らんまの隙を突こうと試みた。

 

突如、らんまがオレに向かって飛びかかってきた。オレはこれをチャンスと見て、らんまの腕をつかみ、強烈な投げ技を仕掛けた。

 

「ったく、お前のスピードはいい加減にしてくれ…!」

 

しかし、らんまは見事に着地し、オレの投げ技をかわして立ち上がった。らんまはニヤリと笑い、「達也、また逃げられたぞ!」と言った。

 

オレは、戦いの最中にある不思議な点に気づいた。

 

らんまはあれだけの大きな乳房を揺らしながら戦っているのに、見事にバランスを保ち、敏捷に動いていた。らんまの体のバランスの良さには驚かされるばかりだった。一方、オレのほうは、ペニスがギンギンに勃起しきっていて、非常に戦いづらい状況に陥っていた。

 

動くたびに硬い肉棒が左右に振れ、不自然な振動が生じ、バランスを崩しかけることもあった。

 

「へへへへ、達也。そんだけ、チンコがデカくなってたら、戦いずらいだろ?」

 

らんまが得意げに笑いながら、俺に挑発してくる。この状況で焦らされるのは、まさに屈辱だ。それでも、俺は必死に冷静を保とうと努力し、戦いに集中しようとする。

 

「くそっ、こんなことで負けるわけにはいかない!」

 

俺は、身体をうまくコントロールし、不自然な振動に対応しながら、らんまに向かっていく。すると、らんまの表情が少しだけ緊張していた。どんな困難な状況でも、俺は諦めないという姿勢が伝わったのだろう。

 

オレはそのチャンスを逃さなかった。

 

「そこだ、らんまぁあーーっ!!覚悟!!」

 

「どわっ……!」

 

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ついにオレは、らんまの動きを見切り、強烈なパンチを決めることに成功した。

らんまの身体は吹っ飛ばされ、バッシャーンと温泉へと落ちた。

 

オレは、得意げに両腕を組み、「へへっ、やったぜ、らんま。」と言い放った。

 

だが、湯から立ち上がるらんまの顔には、驚くべきことに、全く動じていない様子が見て取れた。肌には温泉の湯が滴り、濡れた髪が額に張り付いている。

 

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「達也、その一撃は、いいパンチだったな。でも、まだまだだぜ」とらんまは、意気揚々と言い放ち、立ち上がった。

 

オレは少し驚きつつも、「あぁ、もちろんだ。今日はとことん修行しにきたんだもんな。それなら、お前の限界まで戦ってやるぜ!」と返答し、再び激闘に戻った。

 

らんまは、オレのパワーに対してスピードで対抗し、「達也、オレのスピードにはまだまだ勝てないようだな!」と笑いながら言った。

 

突如、らんまは目の前から消え、まるで雲隠れをしたかのようだった。オレは周囲を警戒しながら、らんまの次の攻撃を待ち構えた。

 

すると、ほんの一瞬の隙を突いて、らんまが空からジャンピングキックを繰り出してきた。だが、オレはその動きを見抜いて、腕で見事にキックを受け止めた。

 

「なっ!?」と、らんまは驚きの声を上げ、慌てた表情でオレを見つめた。

 

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オレは自信に満ちた笑みを浮かべて、「らんま、お前のスピードもだんだん見切れるようになってきたぞ!」と宣言した。そして、二人はさらなる修行へと突き進んでいった。

 

オレは息を切らしながらも、意地を見せるように、「まだだ、まだ終わらないぞ!」と言い、再びらんまに向かって踏み込んだ。

 

オレは、地面を蹴り上げる力を使って、一気にらんまに近づき、強烈なアッパーカットを放った。

 

「これでどうだ!」

 

らんまは、驚くほどの反射神経で、オレの攻撃をかわし、「達也、お前の攻撃は力があるけど、予測しやすいんだよ!」と言いながら、オレの脇をすり抜けていった。

 

オレは、らんまの言葉に悔しさを感じつつも、「くそっ、次こそは!」と言って、再びらんまに向かって突進した。そして、今度は、パワーだけでなく、スピードも活かすことを意識して、急所を狙って攻撃を仕掛けた。

 

らんまは、オレの変化に驚きながらも、「なかなかやるじゃないか、達也!」と言い、オレの攻撃に対応していた。

 

 

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らんまが上段回し蹴りを放ってきたので、オレは素早く下に潜り抜け、逆にらんまの足に掴みかかった。だが、らんまはオレの反撃を予想し、バランスを崩さずに跳ね上がり、オレを驚かせた。

 

「やるな、達也!だが、それだけじゃまだオレには勝てないぞ!」とらんまはニヤリと笑って、オレに新たな技を繰り出してきた

 

オレたちの戦いは、互いに技を磨き、強さを追い求める姿が見えるもので、決して手を抜くことのない真剣勝負となっていた。温泉の岩場を舞台に、オレたちは限界まで自分たちの力を試し合っていた。

 

しかし、オレはペニスが勃起していて、動くにもバランスが取りづらい。

魔皇軍との戦いでもあったように、また、らんまと裸で戦うことも多い。それゆえに、このバランスを取りながらの戦闘は課題でもあった。

 

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「くそっ、こんなに勃起してたら、戦いずらいじゃないか!」とオレは心の中で叫びながらも、必死にその状況を乗り越えようとしていた。

 

らんまもオレの状態に気付いたようで、ニヤリと笑って、「大丈夫か、達也? そんな状態で戦えるのか?」とからかってきた。

 

「ちょっと待ってくれ……らんま。時間を少しくれ」

 

「あぁ、いいぜ?」

 

オレは、勃起を沈めるために『明鏡止水』という言葉を思い出す。邪念のない、落ち着いた静かな心境。つまり、この興奮を冷ますために心を落ち着けるのだ。



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11-3♥.明鏡止水

オレは目を閉じ、深呼吸をして、心の中で『明鏡止水』と繰り返し唱えた。徐々に心が落ち着いていくのを感じた。勃起もだんだんと収まっていきつつあった。

 

「よし……、いいぞ。興奮も冷めてきたぞ。これなら……。」

 

しかし、らんまはそれを容易にさせる気はないらしい。

 

らんまは、北風のような冷たさと、太陽のような優しさでオレを惑わす言葉を投げかける。「達也、この温泉で身も心も解放して、お互いの体をじっくりと味わってみたい気がしないか?」

 

らんまの言葉に、オレの心は再び乱れ始める。

 

「らんま、お前は俺の明鏡止水を邪魔する気か? 今は勃起を沈めることに集中しなければならないんだ。」

 

しかし、らんまはくすくす笑いながら、太陽のような優しさで囁いた。

 

「達也、こんな温泉の中で戦いなんて、もったいないことしないで、お互いに愛を確かめ合ったほうがいいんじゃないかな? 今なら、好きなだけエッチなことさせてやるぜ?」

 

その言葉にドキっとする。

 

らんまは、こういった誘惑攻撃が大得意だ。

 

それでも、オレは耐え忍び、明鏡止水の心を取り戻そうとした。

 

「そ、そんな言葉には惑わされないぞ、らんま。オレは今、明鏡止水の境地にたどり着こうとしている……」

 

らんまは再び北風のような言葉を投げかけた。

 

「達也、いつまでも勃起してるんじゃ、戦いにならないぞ。それとも、俺との戦いよりも、俺との愛を優先したいのか?」

 

オレは息を切らしながら言った。

 

「くそっ、らんまの言葉に惑わされている場合じゃない。戦いに集中しろ、達也……。」

 

そんな攻防戦が続いていくが、オレは明鏡止水の心を取り戻すために、らんまの言葉に惑わされず、心を落ち着かせることに努めた。

 

らんまはさらに誘惑を強める。

 

「達也、オレとの愛を隠す必要なんてないんだ。みんなが居ないこの場所で、お互いを理解し合い、愛し合おう。この温泉で、お互いの全てをさらけ出し、心も体も繋がることができたら、きっと素晴らしい経験になるはずだ。」

 

 

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オレは心の中で必死に抵抗した。「明鏡止水だ……。らんまの言葉には惑わされないぞ!」

 

らんまはさらに言葉を重ねてきた。

 

そして、らんまは、オレのペニスを握りしめた。ようやく、勃起が治ったというのに、また、勃起を直させる気か?

 

オレは声を出して抵抗した。

 

「おい、らんま! 何をしてるんだ? こんなことでオレは惑わされないぞ!」

 

らんまはニヤリと笑いながら言った。

 

「んふふふ、達也のことを邪魔するの楽しかったりして……♪」

 

オレは気持ちを抑えながらも、らんまの言葉に同意した。

 

「分かった。それじゃあ、この試練にも立ち向かおう。明鏡止水だ……」

 

オレは、らんまの手がペニスを握っている状況でも、心を落ち着かせることができるようになり、勃起を抑えられるように集中していく。

 

らんまはオレの耳元に息を吹きかけながら、ペニスをしごきはじめた。

 

オレは心の中で叫んだ。

 

「明鏡止水だ……。らんまの言葉には惑わされないぞ!」

 

そして、らんまの手コキとオレの明鏡止水の戦いが開始された。

 

次々とらんまはオレに誘惑の言葉を投げかけてくるが、オレは心を落ち着かせることに専念し、その言葉に惑わされないように努めた。

 

「ほーらほら、達也はこういうふうに触られるの好きだよな?」

 

「おい、らんま! そんなこと言っても無駄だぞ!」

 

オレは目を閉じ、深呼吸をして、再び心の中で『明鏡止水』と繰り返し唱えた。徐々に心が落ち着いていくのを感じた。

 

らんまはオレの反応を見ながら、にっこりと笑った。

 

「達也、こんなに気持ち良さそうな顔をしてるのに、まだ明鏡止水だなんて言えるのか?」

 

オレはらんまの言葉に首を振り、心の中で繰り返し唱えた。

 

「明鏡止水だ……明鏡止水だ……」

 

時間が経つにつれ、オレはらんまの言葉に耐える力が強くなっていくのを感じた。誘惑に惑わされることなく、心の平静を保つことができるようになっていた。

 

「達也、お前、すごいな。ドスケベな達也がこんなに耐えれるとは思わなかったよ」

 

「明鏡止水だ……明鏡止水だ……」

 

オレは必死に心を落ち着かせようとし、らんまの手コキへの耐える力を増やしていった。だが、らんまの手コキはますます強くなり、それに耐えることが難しくなってきた。

 

らんまはニヤリと笑って言った。

 

「達也、お前の集中力はすごいけど、このままじゃ限界がくるだろう?」

 

「そうかもしれないが、それでも明鏡止水を目指すんだ!」

 

そして、オレはらんまの手コキに耐えるために、さらに心を落ち着かせることに努めた。

 

時間が経つにつれ、オレは少しずつらんまの手コキに耐えられるようになっていくのを感じた。自分の心と身体をコントロールし、明鏡止水の境地に近づいていた。

 

「ふーん、じゃあ、こういうのはどうだ?あらよっと」

 

らんまの手がようやく、ペニスから離れたと思えば、続いては、なんともいえない感触に包まれた。

 

「あうぁ……?!」

 

思わず、仰け反って、腰が引けてしまう。

 

この感触をオレは知っている。

 

この世で一番、弾力がありながらも柔らかいもの。ほのかな温かみを兼ね備え、玉の肌を通して伝わるらんまの鼓動。心地よい保護感の正体を知っている。

 

パイズリだ。

 

らんまにパイズリされているのだ。

 

しかし、目を開けるわけにはいかない。

 

「くぅ、負、負けるか……」

 

オレは明鏡止水に加えて、不動明王の真言を唱えた。

 

「ノウマク・サラバタタ・ギャティビャク・サラバボッケイビャク・サラバタタラタ・センダマカロシャダ・ケンギャキギャキ・サラバビギナン・ウンタラタ・カンマン」

 

不動明王は、元々はインド神話の三大神の一人であるシヴァ神の別名とされ、その梵名は「アチャラナータ」と伝えられている。

 

「アチャラ」とは「動かない。不動であること」、そして「ナータ」は「守護者」を意味する。

 

オレはらんまのパイズリに耐えるため、不動明王の真言を唱え続けた。心を鎮め、不動であることを意識し、自分の集中力を高めていく。

 

らんまは舌を出してニヤリと笑った。

 

「達也、さすがだな。こんな状況でも落ち着いていられるか?」

 

「らんま、これもまた試練だと思ってる。互いに高め合い、もっと強くなるためには、こんな誘惑にも耐えないといけないんだ!」

 

オレはひたすら、不動明王の真言を唱えた。しかし、らんまの豊満なバストが包み込む感触は、まるで絹のような滑らかさと、ふわふわの柔らかさが同居した究極の肌触りで、オレのペニスを包み込んでいた。その圧倒的な包容力は、まるで安らぎの海に身を任せているような、抗いがたい快感をもたらしていた。

 

その温かさと、心地よさはまるで母の懐を思わせるような慈愛に満ちた包み込み感で、オレは心の底から安らぎを感じた。しかし、その感触に惑わされず、明鏡止水の心を保つために必死に不動明王の真言を唱え続けて、抗った。

 

「ノウマク・サラバタタ・ギャティビャク・サラバボッケイビャク・サラバタタラタ・センダマカロシャダ・ケンギャキギャキ・サラバビギナン・ウンタラタ・カンマン」

 

オレは気力を振り絞り、らんまの誘惑に耐え続ける。そして、徐々に心の中で響く不動明王の真言が力を増し、オレの心と身体を守る不動な鎧となっていった。

 

それで、感触からの誘惑は防ぐことはできても、パイズリの快楽は感触だけではない。

愛するらんまに、いやらしいことをしてもらっている。という視覚的な要素も男の脳をとろけさせる要素の一つなのだ。

 

目を開けずとも、今までされたこともあるのでイメージを消すことができない。

 

オレは必死に不動明王の真言を唱え続け、不動明王様の怖い顔を思い出すことに集中した。だが、どれだけ真言を唱えても、過去のパイズリが頭から離れない。まるでオレの意識の中で、らんまがイヤラシイ言葉を囁き続けるかのようだった。




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11-4♥.不動明王敗れる

オレは必死に不動明王の真言を唱え続け、不動明王様の怖い顔を思い出すことに集中した。だが、どれだけ真言を唱えても、らんまとの過去のパイズリシーンが頭から離れない。まるでオレの意識の中で、らんまがイヤラシイ言葉を囁き続けるかのようだった。

 

「ほれほれ、もっと気持ちよくなっちまえよ?オレのパイズリ最高だろ?」

 

らんまの言葉が止まない。オレは心が折れそうになりながらも、必死に明鏡止水を目指して集中し続けた。しかし、らんまの誘惑は強烈で、オレの心は揺らぎ続けるだけだった。

 

目を開けないことを続けることができるのか、オレは自分に問いかける。だが、明鏡止水を目指すという意志は、まだオレの心の中にある。そして、不動明王の真言を唱え続け、耐え抜くことを決意した。

 

らんまとの攻防戦は続く。しかし、オレはこの試練に立ち向かい、明鏡止水を目指し続けるのだ。

 

オレはらんまの誘惑に耐え続ける。らんまが半身を温泉に浸かりながら、胸でオレのペニスを挟んでいる。そのたびに、湯がピチャピチャと音を立てる。その音もまた、オレの心を揺さぶる。

 

「達也、この温泉の音を聞いてると、もっと触れ合いたくなるだろ? ほら、目を開けて、一緒に湯船に浸かろうぜ。温泉でしっぽりと……」

 

湯船の中でらんまの動きが続き、ピチャピチャという湯音がオレの耳に入ってくる。オレは心の中で明鏡止水を唱え続け、湯の音にも耳を傾けず、心を落ち着かせようとする。

 

しかし、らんまの言葉が、次第にオレの心を揺らす。明鏡止水を目指す意志は、徐々に薄れていくかのようだった。

 

それでもオレは、明鏡止水を目指し続けることを決意し、不動明王の真言を唱える。

 

「ノウマク・サラバタタ・ギャティビャク・サラバボッケイビャク・サラバタタラタ・センダマカロシャダ・ケンギャキギャキ・サラバビギナン・ウンタラタ・カンマン」

 

オレは必死に耐え、らんまの誘惑と湯の音に打ち勝とうとする。この攻防戦は続くが、オレは明鏡止水を目指し、耐え抜くことを決意している。

 

らんまは、オレのペニスを挟みながら、オレの身体を舐めまわし始めてきた。その感触がオレの肌に伝わり、快感が脳を揺さぶる。しかし、オレはこの状況を特訓と捉え、耐え抜くことを決意する。

 

「達也、これはもしも敵の女戦士や女モンスターに誘惑されたときに、スケベなオマエが拒否できるようになる特訓だ。だから、しっかりと集中して耐え抜いてくれよ?ほら、いくぜ」

 

チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ。チュっチュっ…じゅるる、ンチュパ、チュパチュバァ、んちゅっ!

 

オレは、らんまのペニスを挟みながら、オレを舐めまわす行為に耐えるため、心の中で明鏡止水を繰り返し唱えた。しかし、らんまが口に出している言葉とは裏腹に、彼の行為はオレを惑わせ、抗いがたい快感を与えていた。

 

らんまの舌がオレの首まであがってくる。

 

そんならんまの小悪魔的な態度に、オレは無意識のうちに魅了されていた。オレは心の奥底で、らんまがこんな風にオレを惑わせることを楽しんでいることを知っていた。そして、オレはその様子が大好きだとも感じていた。

 

だが、それでもオレは集中力を失わず、明鏡止水の心を保ち続けることを目指した。敵の女戦士や女モンスターに誘惑されたときに備え、らんまの言葉を信じて、この試練に立ち向かい続けるのだ。

 

らんまは、オレが心を落ち着かせるたびに、さらに過激な誘惑を仕掛けてきたが、オレはどんな困難な状況でも明鏡止水の境地を目指し、不動明王の真言を唱え続けた。

 

で、でも……。

 

「んあぁ……らんま、ちょっと、もうダメ……だ」

 

らんまの行為が激しくなり、思わず、腰がぶれてしまった。

 

「だぁー、こら、おとなしくしねーか、せーの!」

 

らんまはその言葉の後に、むぎゅっと包み込み感を強めた。

 

「あぁ、、らんま……、らんまぁあ!んあぁ……らんま、ちょっと、もうダメ……だ」

 

オレの体は瞬間的に強い快感に包まれ、全身がビリビリと震えるような衝撃が走った。この刹那の瞬間、オレはもうどうにも耐えられないと感じてしまった。

 

「あぁうあぁ、らぁあ、らあらんまぁあ、イ、イクぅうううーーだめだぁあ!!」

 

オレは自分の限界を越え、とうとう絶頂へと達してしまった。

 

オレの意識がふわりと遠のき、そのまま絶頂の波が全身を襲う。まるで電流が体を駆け巡るかのように、快感はオレの五感を支配していた。イってしまったという現実に、オレは若干の無念さを感じたが、その感情もすぐに快感に包まれていった。

 

らんまのおっぱいに包まれたまま、イってしまった。

 

やがて、オレの身体は絶頂から解放され、徐々に現実へと引き戻される。全身が疲れきったような重みに襲われ、心もまだ快感の余韻に浸っていた。

 

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しかし、負けたと感じているオレに、らんまは温かく微笑んで言った。

 

「達也、よく頑張ったよ。これだけ耐えたんだから、特訓は成功だと思うぜ?」

 

その言葉に、オレは憤りを感じた。何とか耐えていたのに、結局は負けたと認めるしかなかった。怒りと悔しさが渦巻く中、オレは次の決意を固めた。

 

「くそ、らんま! まだ、終わりじゃないぞ!」



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11-5♥.温泉での格闘セックス

オレは、らんまに仕返しをするために、温泉で格闘セックスで勝負を挑んだ。これは、ふたりが行おうと思っていた特訓のひとつだった。

 

「よーし、らんま。今度は格闘セックスで勝負だ!先にイった方が負けだぞ!」

 

「へへ、望むところだぜ。しかし、達也、お前はすでに一度イってるじゃないか。そんなのズルいぜ」

 

「問答無用!!」

 

オレはとうとう限界に達していた。欲望が内に渦巻き、らんまを押し倒す衝動に駆られた。

 

オレの目は情欲に燃え、らんまに向けられた。らんまの女性の姿が放つ圧倒的な魅力に抗いきれず、ついにらんまを押し倒した。

 

「おおっと、達也、やる気満々だな。受けてたってやるぜ」

 

「無差別格闘早乙女流のオマンコは逃げも隠れもしねーよな?」

 

「あぁ、無差別格闘早乙女流のオマンコは逃げも隠れもしねえ!達也、セックスで勝負だ」

 

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らんまは驚きつつも、抵抗せずにオレを受け入れた。そして、格闘セックスの勝負が始まった。

 

オレたちは激しく絡み合い、チンコとマンコで繋がった。その間も、オレはらんまの体に触れる度に、熱を帯びた肌が心地よく感じてしまっていた。

オレたちの全裸格闘は、一つのクライマックスへと達していた。全裸のらんまと体を密着させ、オレの硬く膨らんだペニスはらんまの湿ったマンコに深く挿入されていた。肌と肌が激しく絡み合い、ホットな熱を共有していた。その度に、オレの全身はらんまの熱を感じ取り、その感触は心地よくて堪らなかった。

 

しかし、オレは必死に自分を奮い立たせ、らんまに負けないように頑張った。オレは負けてなるものか、と自分を奮い立たせ、らんまの激しい腰使いに対抗するために、自身の腰を振り回した。

 

らんまと男と女のガチンコ勝負を行う。それは、今まで以上に激しい戦いとなった。

だが、その激闘の最中でも、オレの心の中では、らんまへの愛しさが増していくばかりだった。

 

腰を振って振りまくる! ずこばこずこばこと、らんまのマンコを攻め立てた!!

 

「うぉっ!?やべぇっ……すげえ気持ちいい……あああっ♡」

 

らんまのマンコがオレのペニスを締め付ける感触は、まるでパラダイスだった。それに対し、オレは更なる快感を追求して腰を振り続けた。

 

「この欲しがりマンコめ!!こうしてやるぜ」

 

オレの言葉に反応して、らんまはさらに声をあげながら悶絶した。その声は音楽のようで、オレの闘志をさらに燃え上がらせた。

 

らんまは声をあげながら悶絶した。さらに激しく攻め立てる!!! らんまはもう完全に女になっていた。

 

「くそっ……こんなはずじゃなかったんだ……なのになんなんだ?この快感は……」

 

「どうだ?降参か?」

 

「誰がするか!!くそっ、達也…お前…上手くなったな…」

 

【挿絵表示】

 

 

らんまは、激しく絡み合う中で息を切らしながら、たまらない快感に浸るたびに、甘美な声を漏らしていた。その声は、オレの耳に心地よく響き、互いの快楽を共有するかのようだった。

 

このまま、オレは勝負に勝つことができるのだろうか…。しかし、らんまも決して甘くない。それでも、オレは限界まで頑張ることを決意していた。

 

オレとらんまの格闘セックス は、時間が経つにつれて激しさを増していった。熱く湧き立つ湯気に包まれながら、我々は二人だけの戦場を作り上げていた。その戦場は、まるで川のように絶えず流れ、変化し続けていた。

 

らんまの攻撃は、らんま自身の柔らかな肉体を利用したもので、それはまるでらんまが全身を使ってオレに挑んでいるかのようだった。その度に、オレのペニスはらんまの熱く湿った内部を激しく突き上げ、らんまの甘美な声を引き出した。その声がオレの闘志を高め、より激しくらんまを求める気持ちを刺激した。

 

一方、オレの攻撃もまた、全身を使ったものだった。オレは全身の筋肉を使ってらんまの体を掴み、らんまの敏感な部分を激しく攻め立てた。その度に、らんまの体は激しく反応し、その反応がまたオレを喜ばせ、快感を高めた。

 

「達也、くそう…お前、負けさせるつもりか?」

 

らんまはオレの猛攻に反撃しながらも、息を切らし、どこか焦った様子で言った。

 

「当然だろ!オレは絶対に負けない!」

 

オレは、らんまの言葉に燃えるような闘志を感じ、さらに力を込めてピストンを繰り返した。

 

そんな中、徐々にらんまの呼吸が荒くなり、彼の表情にも快楽に悶える様子が現れ始めた。

 

らんまに覆いかぶさるようにして、突き入れた。

 

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そして、オレとらんまは繋がり、一つの存在となった。オレは、繋がったまま腰を振り始め、力強く前後に動かした。そのたびに、らんまの身体が激しく反応し、熱くなる温泉に身を任せるように悶えた。お互いの喘ぎ声と激しく波打つ温泉の音が、森の静寂をかき消していた。

 

オレの腰の動きに合わせ、らんまも反応していた。その感触は、互いの快楽を高めるかのように熱く激しかった。

 

「達也、おお…そんなに激しくやると…」

 

らんまは我慢しきれないような声を漏らしながら、それでもオレに対抗しようとする姿勢を見せていた。

 

オレは、らんまに負けじと、さらに腰を振り続けた。勝負だ。ここで力を抜いてはならない。

 

「らんま…オレは絶対に負けない!」

 

オレの言葉を聞いたらんまは、力が湧いてきたようだった。らんまもまた、腰を振り始め、オレと対等に戦っていた。

 

【挿絵表示】

 

しかし、オレは我慢の限界を迎える寸前だった。それでも、オレはらんまの腰を持ち、向かい合う形で突き進める。

 

激しく動くたびに温泉が波打ち、その音は情熱的な音楽のように響いていた。オレとらんまは、お互いの体を求め合いながらも、その快感を堪えることに腐心していた。プライドが賭けられたこの戦いで、どちらも負けたくはなかったのだ。

 

「あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……ひぁあっっ!達也ぁ、んあぁ、負けねえからな」

 

らんまがオレにそう言いながら、自分自身も限界を感じているのか、声がか細くなっていた。その言葉に応えるように、オレも息を切らしながら、必死に感情を抑え込んだ。

 

オレは、ここがチャンスと見切り、激しく腰を振った。無我夢中で振った。目の前の愛するらんまを壊してしまおうという破壊欲求を全身で表現した。

 

「今だ!いくぜ、らんま、おらおらおらぁ!」おらおらおらぁ!おらおらおらぁ!おらおらおらぁ!おらおらおらぁ!おらおらおらぁ!おらおらおらぁ!おらおらおらぁ!おらおらおらぁ!おらおらおらぁ!」

 

らんまは目を見開き、驚きの声をあげた。

 

「あっ…達也、それ、ちょっとっ…!」

 

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しかし、オレはその言葉に耳を傾けることなく、さらに激しく動き続けた。らんまの表情が苦悶と快感で交じり合い、オレはその姿に更なる興奮を感じた。

 

じたばたと暴れるらんまの腰をつかんだ。逃すまいと。

 

「ほらほら、おとなしくしーねーか」

 

先ほどらんまに言われた言葉をそのまま返す。その言葉に、らんまは瞳を細め、にっこりと笑った。

 

「まさか、お前もそんなこと言うとはな。いいぞ、もっとやれ。」

 

オレはらんまの挑発に火がつき、さらに激しく動きを続けた。互いに意地を張り合い、お互いを極限まで追い込む様子が、この戦いの真髄だった。

 

だが、いつまでも続くわけではない。いずれ、どちらかが限界を迎えるその時まで、この戦いは続くのだ。

 

だが、らんまもまた、意地を見せつけるかのように、オレの激しい動きに耐え、反撃に転じる。らんまはオレの首筋に噛みつき、甘く刺激的な痛みを与えてきた。

 

オレもそれに応じ、らんまの敏感な部分を指で弄り、らんまを悶えさせた。

 

お互いの快感に耐えることで、互いに絆を深めるかのように、オレたちは何度も激しく絡み合った。しかし、どちらもイキそうになるたびに、ぎりぎりのところで身体を引き離し、その感情を抑え込んでいた。

 

このままの状態が続くなか、オレとらんまは互いの意地を見せつけ合った。

 

そして、オレは、この格闘セックスで勝利するための秘策を実行することにした。

 

らんまの背を岩場に密着させ、逃げ場を防ぐ。

 

続いて、らんまの大きな乳房に自らの顔を近づけていく。

 

「んあぁ……やめろ、達也っ?! そ、その体勢は……」

 

そう。一度、らんまにしたことがある。相撲技では鯖折り、プロレス技ではベアハッグと呼ばれる技だ。

 

「へへへ……♪ らんま、覚悟しやがれ? また、辱めてやるよ」

 

しかし、ベアハッグは諸刃の剣。いくら、オレとしても、らんまの豊乳を顔で揺らし続ければ、その柔らかさに興奮は止めれなくなってしまう。

その前に、らんまを仕留めなければ。

 

オレはらんまの背中と岩場に密着させ、力を込めて両腕を回し、ベアハッグを決めた。

 

「うっ…達也、きついよ…!」

 

らんまは苦しそうな表情を浮かべたが、力を抜こうとはしなかった。オレはらんまの頑張りを見て、少し甘えることにした。

 

「らんま、お前は本当に強いな。それに、すごく柔らかい」

 

オレはわざとらしく、らんまの豊満な胸を強調してみた。

 

「ば、馬鹿言ってないで、早く解放しやがれ!」

 

らんまは顔を赤らめながら言ったが、オレはそのまま続けた。

 

「ほらほら。無差別格闘早乙女流は逃げる気か? でも、お前はどうやら弱点もあるみたいだな。今の様子を見ると」

 

オレは意地悪く笑いながら、らんまの豊乳に顔を埋めた。その瞬間、オレの顔は柔らかくてふくよかな感触に包まれた。らんまの胸は、まるで触れるたびに形を変える水風船のようで、オレの顔を優しく包み込んでいた。

 

その感触はとても心地よく、オレは思わず深呼吸をしてしまった。らんまの胸から漂う甘い香りが、オレの鼻腔をくすぐり、さらに興奮を煽った。

 

また、らんまの胸に触れるたびに、その温かさが伝わってきて、そのエロティックな感覚がオレの興奮を次第に高めていく。

 

しかし、同時に、オレはその感触がらんまの弱点であることも理解していた。そのため、らんまが辛抱たまらないほど感じてしまうほど、オレは執拗にらんまの胸に顔を押し付け続けた。

 

その度にらんまの乳房が揺れ動き、その揺れる様子にオレは目を奪われ、興奮が抑えられなくなっていく。しかし、その感触に心地よさを感じながらも、オレは自分自身が勝利を目指していることを忘れてはいけないと、心のどこかで言い聞かせていた。

 

「んあぁあ、、あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……ひぁあっっ!」

 

らんまは抵抗しつつも、その声には確かに限界が近いことを感じさせた。

 

オレは挑発的な笑みを浮かべ、ベアハッグの力を少しだけ強めた。しかし、オレ自身もらんまの豊満な胸に触れる度に興奮が抑えられなかった。

 

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らんまは苦しそうな表情を浮かべていたが、オレはそのまま力を加え続けた。勝利のためには、この瞬間にかけるしかなかった。

 

しかし、やはりベアハッグは危険だった。らんまの豊満な乳房が顔に押し付けられるたび、オレの興奮は抑えきれなくなっていた。あともう少し、と思いながらも、限界が近づいていた。

 

だが、その瞬間、らんまが突如力を抜いた。

 

「くっ…達也、お前も……限界なんだろ?」

 

らんまは微笑んで言った。どうやら、互いの限界を悟ったらしい。そんならんまに、オレはつい笑ってしまった。

 

「ハハ、やっぱりお前も読めるな。」

 

温泉で火照った身体は、さらに、らんまの女体を欲しがり、オレは我慢の限界に近づいていた。

 

オレとらんまは、温泉に腰元まで浸かりながら、激しく絡み合っていた。湯気が立ち上る中、お互いの顔に汗が滴り落ちる。肌に触れる温かい湯の感触も、互いの激しい動きと相まって、快感を増幅させた。

 

温泉の水面は、二人の激しい動きによって波立ち、音を立てていた。また、湯の中で絡み合うことで、摩擦が減り、よりスムーズな動きが可能になった。そのため、お互いの身体はより緊密に結びつき、絶え間ない刺激が与えられた。

 

オレとらんまの目が合うたびに、その情熱的なまなざしにさらなる熱が加わり、この格闘セックスがさらに激しさを増した。温泉の中で、終わりの見えない男女のプライドを賭けた戦いは、続いていた。

 

オレは息を切らしながら、らんまに尋ねた。

 

「らんま、格闘セックス好きか?好きに決まってるよな?」

 

らんまは、疲れた顔でニヤリと笑って答えた。

 

「あはは、達也、お前のこと考えてると、そりゃあ好きだろうさ。でも、こうやって互いにプライドをかけて戦うのも楽しいぜ」

 

その瞬間、お互いに笑顔がこぼれ、熱い闘いを続けることに意義を見出すように感じた。そして、勝負の結果を追求することよりも、この瞬間を共有していることに喜びを感じていた。

 

そうだった。格闘セックスの極意は、己の体技で相手を組み伏せることではない。互いに気持ちよくなり、互いを理解しあうことなのだ。

 

オレとらんまは、この戦いを通じて、お互いの体と心を深く知り合っていくことに意義を見出していた。戦いの中で、互いに支え合い、高め合うことで、二人の絆はさらに強くなっていった。

 

そして、達也とらんまは、温泉の中で互いに疲れ果てるまで、この格闘セックスを楽しんだ。勝ち負けの結果よりも、この時間を大切にすることが、最高の勝利だと感じていた。

 

オレとらんまは、互いに疲れ果てながらも、この闘いを楽しんでいた。そして、お互いの視線が合い、ある共通の目標に気づく。

 

「ねぇ、らんま。最後の勝負はどうだ? 二人同時に昇天すること、それが最高の勝利だと思わないか?」

 

らんまは疲れた顔で微笑み、目を輝かせて答えた。

 

「ああ、達也、その案、いいね。二人で同時に最高の快楽を感じるんだ。それが、お互いに最高の勝利だろうさ」

 

オレとらんまは、互いの体と心を理解しあいながら、その瞬間に向けてじっくりと行動を開始した。お互いの感じる部分を優しく撫でたり、力強く揉んだりしながら、互いの興奮を高めていった。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…、らんまぁ!らんまぁあ、らんまぁあ!」

 

「ああっ、い、んん…っ、セックス大好きぃ…はぁあ…格闘セックス好きぃいああっあっあっあっあっ…////あぅン…ヤぁ…んッ、ああっ…!ふあっぁんっ。達也あああ」

 

【挿絵表示】

 

お互いにリクエストし、共有した知識を活かしながら、快感のピークを目指していった。そして、徐々に息が荒くなり、お互いの目に焦点が合い、互いの心が繋がっていくことを感じた。

 

「ぁっ…ああ…はぁっ…ああぁっ…ああ…はぁっ…ああらんま、もうすぐだ。一緒に行こう」

 

「あぁ、わかったぜ、達也、一緒にイこうぜ、どこまでも!」

 

その瞬間、二人は互いにその瞬間、二人は互いに深く目を見つめあい、熱いキスを交わした。そのキスは、お互いの愛情と絆を確かめ合うようなもので、二人の間に強い愛が流れていた。

 

達也の指がらんまの敏感な部分に触れ、らんまも達也を刺激し続ける。そして、同時に昇天するその一瞬を目指し、お互いの愛を高めあいながら、激しく、そして優しく絡み合っていた。

 

「らんま、愛してる。この瞬間を一緒に感じたい」

 

「達也、俺も愛してる。最高の瞬間を二人で共有しよう」

 

そして、とうとうその瞬間が訪れた。オレとらんまは、互いの愛を確かめ合い、同時に昇天することに成功した。その瞬間、オレは今まで感じたことのないような強烈な快楽が全身を駆け巡るのを感じた。それはまるで、渦巻く嵐のように激しく、そして煌めく花火のように美しい感覚であった。

 

 

「はぁっ…はぁっ、んくぉ…はぁっ…ああ…、らんま、らんま、らんまぁああ!!」

 

「あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……ひぁあっっ!達也ぁああ」

 

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心が溢れ出すほどの愛情が、らんまとの繋がりを通じて伝わり、お互いの絶頂を迎えた。その快楽は、互いの心が深く繋がっていることを証明するかのように、強く響いていた。

 

オレは、その瞬間を永遠に忘れることができないと感じた。らんまとの愛の深さ、二人が互いに知り合い、理解し合った結果としての最高の快楽。それは、オレがこれまで知らなかった感覚の世界へと導いてくれた。

 

そして、その瞬間が終わった後も、オレの心には、らんまへの愛情が溢れていた。オレは、その愛情を具現化するかのように、らんまの中に自分の愛の種をたっぷりと流し込んだ。その瞬間、ドクドクと愛の証を注ぎ込みながら、お互いの心が一つになる感覚がさらに強まった。

 

愛の種がらんまの中に流れ込む度、オレはお互いの絆が深まっていくのを感じることができた。それはまるで、二人の心が一つになる魔法のような力で、心に刻まれていく。

 

この愛の種は、オレとらんまの間に生まれた絆の証であり、お互いをさらに愛し合う力となっていた。その瞬間を経験したことで、オレはらんまとの絆が、これまで以上に不可解なものとなり、お互いを支え合い、高め合うことでさらに強い関係が築けることを確信した。

 

息を切らしながら、二人は温泉に浮かんでいた。疲れ果てた身体を、温かい湯に癒される。



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11-6☆.夜空にYOU KISS!

オレはくたくたになりながら、温泉横に敷いたマットの上に仰向けに転がり込んだ。一日目の修行が終わり、全身の筋肉が疲労でガチガチに固まっている。肩の力を抜いて、大地に沈むように体を預ける。空気が湯気に混じって、じんわりと温かい。呼吸を深くして、疲れた体に酸素を取り込もうとする。

 

隣には、らんまも同じようにくたくたになってマットに横たわっていた。らんまもまた、オレと同様に全力で修行に取り組んだ結果、疲れ果てている様子だった。らんまの髪が、額に張り付いているのが見て取れる。その姿には、力強さと美しさが同居していた。

 

「ふう、達也、今日はほんと疲れたな。ってか、ちと、初日から飛ばしすぎじゃねえか?朝から格闘の模擬試合にセックスでも、何発も中出しされまくっちまったら、さすがのオレだって身が持たないぜ?」

 

オレは笑いながら答えた。

 

「悪い悪い、らんま。でもさ、一週間しかないんだし、思い切り楽しみたいって思ってたんだ。それに、オレも疲れてるけど、充実感もあるし、なんだかんだで楽しいだろ?」

 

らんまは首を傾げながら、「まあ、確かに楽しいのは楽しいけどさ。でも、明日も同じようなペースでやると、どっちも死んじまうぜ。」と言って、半分冗談のように笑った。

 

「へへへ……。それくらいでくだばるようなオレたちじゃないだろ?」

 

オレはからかいながら言った。らんまも笑いながら答えた。

 

「あははは、だな。んじゃ、明日も朝から晩まで格闘とセックスしまくるか♪」

 

「ああ、明日も思い切り楽しむぞ。でもさ、無理はしないように、ちょうどいいバランスでやろう。格闘技もセックスも、オレたちの成長に繋がるからな。」

 

「そうだな。バランス大事だもんな。だけど、この一週間で、お互いもっと強くなってやろうぜ。それに、もっと愛し合おう。オレたちの絆は、どんな試練にも負けねえからな。」

 

オレはらんまの言葉に心から同意し、らんまの手を握りしめた。

 

「ああ、らんま。お前とは、一緒に強くなりたいし、愛し合いたい。この一週間を大切にしよう。そして、これからもずっと、お前と一緒にいたい。」

 

夜の闇が迫ってくる中、オレたちはお互いの想いを確かめ合った。今日の疲れも、これから訪れる明日の楽しみも、お互いを愛する気持ちも、全てがこの瞬間に結集していた。温泉に浮かぶ湯気が、オレたちの絆を包み込むように、優しく包んでくれた。

 

オレは、ふとらんまに声をかけた。「らんま、星空、キレイだな」

 

らんまは、空を見上げながら、「ああ、すげぇキレイだ。こんなにキレイな星空は、久しぶりに見たな」と答えた。

 

オレたちはしばらく黙って星空を眺めていたが、思わず笑い出してしまった。「今日の格闘セックス、すごかったよな。ずいぶん長いこと続けちまったぜ」とらんまが言った。

 

オレも笑いながら、「ああ、ほんとうに疲れたよ。でも、なんだかすごく楽しかった。らんまとこんなふうに戦えるのは、本当に幸せだ」と言った。

 

らんまは、目を閉じてうなずいてみせた。「オレもだ。達也と戦えて、お互いに理解しあえるのは、とても幸せなことだと思うよ。」

 

その後、オレたちは星空を見ながら、お互いの愛情を語り合った。オレは、らんまに向かって、「らんま、大好きだ。こんなに素晴らしい女性と出会えたこと、本当に感謝しているよ」と言った。

 

らんまも、オレに向かって、「達也、オレもお前が大好きだ。お前と過ごす時間は、いつも楽しくて、幸せだ。これからもずっと一緒にいような」と言い、オレの手を握ってくれた。

 

オレたちは、二人で同時に昇天することができたので、勝負に勝った気分だった。らんまは、オレに向かって、「達也、お前と一緒に昇天できたのは、本当に素晴らしいことだと思う。こんな幸せな経験は、今までなかったんだ」と言った。

 

「らんま、これからも、お互いに高め合い、支え合って、愛し合おうね。これからもずっと一緒にいよう。お互いにどんな困難があっても、乗り越えていけるような関係を築こう」

 

「達也、オレもそう思う。お前と一緒なら、どんな困難でも乗り越えられる気がする。これからもお互いを信じて、愛し合おう」

 

 

その後、オレたちはお互いの瞳を見つめ合い、深くキスを交わした。星空の下で交わすキスは、まるで星たちがオレたちの愛を祝福してくれているような、神秘的な気分になった。

 

キスを終えた後、オレたちはまた寝転んで、星空を眺めながら、これからの未来について語り合った。二人で旅行に行きたい場所や、やりたいこと、夢や希望を語り合い、お互いの心をより一層深く理解することができた。

 

「らんま、格闘セックス好きか?また、いつでも試合してくれよな?」

 

「へへへ、望むところだぜ。達也、無差別格闘早乙女流は逃げも隠れもしねーよ?」

 

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時折、流れ星が空を横切り、オレたちはそれを見つけるたびに、お互いの幸せを願った。その幸せな時間は、まるで永遠に続くかのように感じられた。

 

その夜、オレたちは星空の下で、互いの体を抱きしめながら、愛し合い続けた。そして、それぞれの夢を追い求めるために、力強く約束を交わした。

 

オレたちの愛は、この星空の下で確かめ合ったことで、さらに強く絆で結ばれることができた。そして、オレたちは互いに支え合い、高め合い、未来へと歩んでいくことを誓ったのだった。



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11-7♥.無差別格闘早乙女流フェラチオ

翌日、温泉の湯けむりがふわりと二人を包み込む中、らんまは半身を湯に浸かったまま、オレに口淫奉仕をしていた。湯の温かさがらんまの身体をほぐし、愛情をこめた行為がさらに心地よく感じられた。

 

今は休憩時間だ。今日は朝からオレたちは格闘稽古に励んでいた。もちろん、裸で。

 

オレたちは昨日と同じく、拳法や空手のような打撃系の技を用いて熱い戦いを繰り広げていた。今日も汗だくになりながら、お互いの技を磨きあっていた。

 

つまりは、その後にひとっ風呂、浴びているというわけだ。

 

オレは岩場を背に立って、らんまの献身的な愛情に感謝しながら、目を閉じてその快感に浸っていた。湯けむりに覆われたこの温泉で、二人は心も身体もひとつになり、愛を確かめ合っていた。周囲には静かな水音や木々のざわめきが聞こえ、自然の中でのこのひと時が二人にとって大切な思い出となっていくことを予感させた。

 

らんまは、オレに自分のすべてを感じてもらいたいと言っていた。らんまはオレに尽くすことで、オレのすべてを包み込み、受け入れようとしていた。

オレもまた、らんまに全身を委ねることで、らんまに甘えている自分に気付いていた。そして、そのことがとても心地よかった。

 

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らんまは、オレの巨根を丁寧に舐め、口の中に含んでいった。そして、舌でオレの肉棒を絡め取るようにして、オレのものを味わっていった。もう、30分間は舐めさせている。

オレはらんまの奉仕に満足しながら、らんまの頭を軽く押さえつけ、快楽の絶頂へと向かっていく。らんまは、懸命にペニスを口に含み、オレを喜ばせようと努力していた。しかし、その表情からは、喜びと幸せが溢れていた。らんまにとっては、愛する男が自分を受け入れてくれること自体が嬉しく、それが最高の悦びであった。

 

「らんま、オレ、まだ、大丈夫だからさ……もっと気持ちよくしちゃってくれよ。無差別格闘早乙女流のフェラでさ?」

 

「じゃぁ、いっくぜ?」

 

らんまはうっとりした表情で、返事をした。

 

らんまは、口をすぼめて、強く吸い付くようなキスをして、オレを喜ばせようとしてきた。らんまの温かい唇と唾液のぬるっとした感触が、オレのを刺激し続けた。

 

「んあぁ、こりゃ、すげぇえ、これが無差別格闘早乙女流のフェラ?!すげえよ、らんまぁあ、エロエロだなぁあ」

 

「へっへー、どうだい、オレの必殺技はよぉ?」

 

「でも、耐えてみせるせ!こい、らんま」

 

「そうかい、なら、これでどうだ」

 

らんまは、両手を使ってオレのペニスを上下にしごき始めた。そして、先端から根元までまんべんなく刺激を与え、射精を促した。

 

その時のオレの気持ちは、まさに至福そのものだった。らんまがオレのペニスを両手でしごき始めた瞬間、全身が熱くなり、快感が脳を直撃した。その刺激は強烈で、身体中に電流が走るような感覚に襲われた。

 

らんまの手の動きは激しく、しかも確かで、オレの敏感な部分を見事に捉えていた。その一つ一つの動きが、新たな快感を引き出し、オレの全身を蕩けさせていた。温泉の湯とらんまの手の感触が絶妙に絡み合い、オレは自分がまるで浮遊しているような感覚に包まれた。

 

それはまるで、究極の至福を味わっているかのようだった。オレは目を閉じ、自分の全てをらんまに委ねた。その瞬間、オレの心は自由になり、すべての快感を受け入れることができた。

 

オレは自分がこの瞬間をどれほど待ち望んでいたのか、改めて実感した。らんまに尽くされること、らんまに自分を全て任せることがこんなにも心地よいとは、オレ自身も予想していなかった。それは、愛情を確認し合うための一つの形であり、その愛情がオレを満たし、オレを幸せにしていた。

 

「どうだ、これでも我慢できるか!」

 

「くぅっ、まだまだぁあー!」

 

「なかなか、しぶといな、でも、これでどうだ!」

 

らんまは、右手で竿をしごくのをやめ、左手で亀頭を強く握りしめ、親指で尿道を刺激するという新しい攻撃を加えた。

 

「どうだ、これでもう我慢できないだろう!」

 

「んあぁ、ら、らんまぁあ、まだまだぁああー!!」

 

「おい、もう限界なんだろ?」

 

「くそぉお、まだまだぁあ!」

 

「強情だな。じゃあ、こうだ!」

 

らんまは、ペニスを奥まで咥えこみ、激しく出し入れを始めた。らんまの熱い吐息と舌が絡みつき、オレは快感に耐えられずに腰を浮かせた。らんまは、それを見逃さなかった。

 

「ふふん、ここが弱いんだろう。ほら、イケよ!」

 

らんまは、オレの弱点を責め続ける。

 

「いいんだぜ?達也。オレの口は達也専用のオナホだからさ?」

 

らんまの言葉にオレの限界は近づいてきた。

 

「うわぁあ、らんまぁあ、オレもう……」

 

「いいぜ、出せよ、オレが全部飲んでやるよ」

 

らんまはラストスパートをかけ、さらに深く喉の奥まで飲み込んだ。

 

「んんっ、いいぞ、出せ!オレの口にぃい」

 

「らんま、らんま、らんまぁあああああああああっ!!!」

 

オレの全身が緊張し、らんまの口内に射精する寸前の瞬間、世界がゆっくりと動いているように感じた。それは、まるで時間が止まったかのような感覚だった。オレは息を止め、らんまがオレのペニスを深く咥え込むのを感じた。

 

そして、遂に快感が頂点に達し、オレの全身から力が抜けていった。オレは声を上げて、全ての力を解放した。強烈な快感がオレの全身を駆け巡り、オレの意識は白く激しく輝く光に包まれた。

 

「らんま、らんま、らんまぁあああああああああっ!!!」

 

オレの声が湯気に溶け込み、温泉の周囲に響き渡った。その瞬間、らんまの口内にオレの熱い精液が噴き出した。オレの体内から続々と溢れ出る精液が、らんまの口の中を満たし始めた。

 

らんまはオレの全てを受け止めるように、一滴も無駄にしないように、オレのペニスをぎゅっと握りしめた。その優しさと、らんまの温かさがオレの心を満たし、オレはすっかり満足感に包まれた。

 

オレの全身が緩んだ後、満足感に包まれ、らんまに対する感謝の気持ちが胸を満たした。この瞬間、オレはらんまと心から結ばれたことを実感した。

 

絶頂の余韻に浸りながら、オレは深く息を吸い込み、再びらんまの顔を見つめた。彼女は笑顔でオレを見つめ返し、オレの愛液を満足そうに舐め取った。

 

「はぁ、はぁ、らんまぁあ」

 

「んっ、ぷはぁ、いっぱい出たな。」

 

「はぁ、らんまの口が気持ち良すぎて、つい」

 

「嬉しいこと言ってくれるじゃないか。」

 

らんまはオレに抱きついた。オレもらんまを抱き締めた。二人はそのまましばらく温泉に浸かりながら、お互いの体温を感じていた。

 

「なぁ、達也。」

 

「何だよ。らんま。」

 

「お前ってさ、ホントにオレのこと好きなんだよな?」

 

「当たり前じゃん。好きじゃないやつにこんな事しないよ。」

 

「だよな……。オレさ……お前の事好きだぜ。本当に大切だし、愛してるよ。」

 

「オレもだよ。らんま。オレもお前が大好きだよ。誰よりも一番愛しているよ。」

 



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11-8♥.攻守交代

「じゃぁ、らんま。次はオレがらんまのことを気持ちよくさせてもらうぜ?攻守交代だ」

 

今度はオレが温泉に半身で浸かり、らんまが岩場を背に立った。オレはらんまの股間に顔を埋めて、舐め始める。らんまの大事な部分を優しく愛撫し、らんまを喜ばせる。

 

「んんっ……はぁ……達也……そこ、すげえ気持ちぃい……んふぅあうああっ♡」

 

らんまは、オレの舌使いに声をあげ、感じているようだった。

オレはらんまにキスをしながら、指で秘所を弄った。らんまは身体をビクビクと震わせ、反応していた。

 

「はぁはぁ、達也、もっと強くしてくれぇ」

 

らんまのリクエストに応えるように、らんまのクリトリスを強く吸ったり、舐めたりした。

 

「はぁはぁ……達也……達也……オレ……もう……すぐにイキそうだ……達也……達也……達也ぁああ!」

 

「いいぜ、いいぜ。らんま、イキまくっちまえよ?」

 

らんまはオレの頭を押さえつけ、オレの顔面がらんまの股間に密着した。

 

「うわぁああ!!出るぅうう!!」

 

【挿絵表示】

 

突然、らんまの潮吹きがオレの顔に直撃した。しかし、その勢いは次第に衰えることなく、むしろ一段と強まっていった。オレの顔面には、らんまの愛液がまるで滝のように流れ落ちてきて、感情の高まりがそのまま波となって押し寄せていた。

 

その瞬間、二人の心はより一層通じ合い、互いの情熱や愛情を感じながら、これまでにない経験を味わっていた。らんまの表情は、恥じらいと同時に幸福感に満ち、まるでその喜びを全身で伝えたいかのようであった。一方、オレもらんまの熱い感情に包まれ、自分がらんまと共に新たなステージへと踏み出していることを実感していた。

 

「はぁはぁ、達也、すまん……すまなねぇ……でも、止まらないんだ。」

 

「大丈夫さ。むしろ、すげぇ良かったぜ。らんま。でも、まだまだだぜ?何度もイケよ」

 

オレは決意を新たに、再びらんまへのクンニを開始した。繊細かつ情熱的に彼女の感じる部分を刺激し、愛おしさと同時に彼女の快感を追求するかのように奉仕を続けた。

 

ピチャッ! ピチャッ! チュパッ!! クチュクチュ……

 

そして、すぐにまた、その時がやってきたのだ。

 

舌先がらんまのクリトリスに触れた時だった。

 

らんまは大きく身体を震わせて、絶頂への階段を登り始めた。

ビクビクと痙攣するらんま。しかし、それでもなおオレはらんまへのクンニをやめなかった。

それは、オレ自身の欲望を満たすためでもあったし、何よりらんまを愛しているからこそ、この行為を止めたくはなかったからだ。

 

さらに激しさを増すオレのクンニに、らんまは再び絶頂を迎えようとしていた。

 

ビクンッ! ビクンッ! ガクガクッ!! オレがらんまの股間に顔を埋めてから十分ほど経過した頃だろうか。らんまは幾度となく激しいオーガズムに達し続けた。

 

そのたびにらんまは大きく震えた。

 

らんまはまたすぐに絶頂を迎えた。

 

「んんっ……ああぁ、ダメだ。達也ぁあ、イクッ!ああぁあああー!!」

 

らんまは連続でイカされ続けた。そして、ついに体力の限界が来たのか、倒れこんでしまった。

 

「はぁはぁ、達也ぁあ、すげぇよぉおお。もう無理だぁあ」

 

らんまは、仰向けになり、オレに向かって両足を広げて、秘部を見せつけるような格好をした。らんまのそこはヒクつき、物欲しげな表情をしていた。

 

「らんま、もう我慢できないよ。入れたいよ。らんまの中で果てたいよ」

 

「へっ、もう我慢できねぇのかよ。しょうがないなぁあ。そんなに欲しいんならくれてやるぜ。来いよ。オレの中に入れてやるからよぉお」

 

らんまは、自分で自分の割れ目を手で広げて見せた。らんまの膣内は濡れており、ひくついていた。そこにペニスをあてがいゆっくりと挿入していく。中はとても熱く柔らかく包み込むような感触だった。らんまの顔を見るとそこには苦痛と快感が入り混じったなんとも言えない表情になっていた。

 

「んじゃ、ぶちこむぜ?らんま」

 

「くぅう、痛いけど、気持ちいいぜ……達也のが入ってくる……」

 

「らんま、動くぞ?いいか?」

 

「いいぜ、達也。めちゃくちゃにしてくれよ?」

 

オレは腰を動かし、らんまの膣内を刺激していく。らんまの肉壁はオレのモノに絡みつき、締め付けてくる。

 

「うわっ、らんまのマンコすごい締め付けてきやがるぜ……」

 

「んんっ、だって気持ちいいもん。達也ももっと動いていいんだぜ?」

 

「わかった……!」

 

オレはさらに激しく腰を打ち付けた。パンパンという音が鳴り響き、らんまの喘ぎ声が温泉に響いた。

 

「はぁっ…はぁっ…んはぁっ…はあ…、達也のチンポ気持ちよすぎるぜ……んはぁはあ」

 

【挿絵表示】

 

 

「らんま、らんま、らんま、らんま、らんま、らんま、らんま、らんま、らんまぁああ!!」

 

オレはらんまに覆い被さり、キスをして舌を絡めた。らんまもそれに応えてくれるかのように、舌を動かした。

 

「らんま、好きだ、愛してるよ」

 

「オレもだよ、達也。愛してる」

 

お互いを求めあいながら、セックスを続けた。

 

「ら、らんま、中に出すぞ!」

 

「いいぜ、出してもいいぜ」

 

「らんまぁああ、うぐぁああああ!」

 

らんまの子宮に大量の精液が流れ込んだ。

 

らんまは身体を震わせ、射精を受け止めてくれた。

 

「ふぅ、はぁ、いっぱい出たな。達也」

 

「ああ、らんまのおかげだよ。ありがとうな」

 

「いいってことよ。オレも達也のがいっぱい出て嬉しかったぜ」

 

「なぁ、らんま。もう一回やろうぜ?」

 

「ああ、いいぜ?今度はオレが上になってやるよ。」

 

今度は、らんまが上に跨がり、オレのものを掴み、自ら挿入していった。らんまの温かい体温を感じ、オレはらんまを抱きしめた。

 

「はぁはぁ、全部入ったぜ。どうだ? オレの中は?」

 

「最高だぜ。すごくいいよ」

 

「そうかい、そりゃよかったぜ。じゃあ、いくぜ」

 

らんまは、徐々にリズミカルに腰を上下に動かし始めた。その腰の動きは繊細でありながらも力強く、まるで怒涛の波のように激しかった。その結果、らんまの締め付ける力は想像以上に強く、息を呑むほどの刺激が伝わってきた。これによって、もはや限界が目前に迫りつつあり、その圧倒的な快感に耐えることが困難になってきた。どうにかして自分の感覚を抑え込むことができるかどうか、息を整えながらその瞬間を待ち続けた。

 

「らんま、ヤバい、もう出そうだ」

 

「いいぜ、ぜーーんぶ、オレの中に出しちまいな」

 

「らんま、らんま、らんまっ!!」

 

「んんっ、オレもイキそうだ。一緒にイクぜ達也ぁあ!!」

 

オレはらんまの一番奥まで情熱的に突き上げ、彼女の体の奥深くへと自分の存在を刻み込んだ。その瞬間、二人の唇が絡み合い、熱いキスを交わしながら、共に絶頂へと達した。らんまも同時にその頂点を迎えたようで、身体全体が波のようにビクビクと震え、快感の余韻に浸っていた。その姿はまるで陶酔に満ち、互いの絆が深まる瞬間を、言葉では表せないほどの感動が包み込んでいた。二人はそのまま時間が止まるかのように、お互いの温もりを感じながらゆっくりと瞳を閉じた。

 

「はぁはぁ、らんま、愛しているぜ」

 

「オレもだよ。達也」

 

らんまとオレはそのまましばらく抱き合っていた。

 

「なぁ、達也……オレ達ずっと一緒だからな。約束しろよ」

 

「ああ、もちろんだとも。らんま、お前はオレだけのものだ。誰にも渡さないぜ?」

 

「へっ、当然さ。オレは達也の女なんだからよ」

 

「もっとしたいよ、らんま、させてくれよ」

 

「へへ、しょうがない奴だなお前はよぉ。いいぜ、好きなだけさせてやるよ。んじゃ、また、ぶちこんでこいよ」

 

らんまは再び足を開き、秘所を広げて見せてきた。そこは先程出したばかりの白濁色の液体が溢れていた。

 

オレはらんまに再び挿入していく。らんまの膣内は温かく、柔らかい感触で包み込んでくれた。

 

らんまの胸を口に含み、乳首を吸っていく。

 

「ああっ、達也、そんなにしたらまた感じちゃうだろぉ」

 

らんまは甘い声で鳴いている。

 

そして再び腰を振り始める。らんまの中は狭く、オレのものを離そうとしない。

 

「らんま、気持ちいいよぉお」

 

「オレも気持ちいいぜぇえ!もっと突いてみせな!!」

 

【挿絵表示】

 

らんまの声に従い、らんまの後ろに青空が広がる中で、自然の美しい景色を背景に、情熱的なひとときを育んだ。らんまの喘ぎ声が空気を刺激し、オレはさらに激しく腰を打ち付けていくことで、二人の愛をより深く繋げていった。

 

その瞬間、オレはらんまとの絆がどれほど強いものであるかを再確認し、お互いを理解し、愛し合うことの素晴らしさを感じていた。また、らんまもオレの熱い情熱に応え、その瞳から愛情があふれんばかりであった。二人は、青空の下でまるで動物のように情熱を交わし合った。自然界における繁殖行動のように、オレとらんまはひたすらお互いを求め合い、愛を深めていった。この瞬間、オスとメスの原始的な本能が、心と体を調和させ、純粋な愛情表現として結びついたのだ。二人は、自然の一部として、真の愛の姿を体現していた。

 

パンパンという音が激しくなり、らんまも絶頂が近いのか、喘ぎ声が大きくなっていく。

 

「あぁああ!!イクッ!もうダメェエ!達也ぁあ!!」

 

らんまはオレの背中に手を回し、強く抱きしめてくる。その瞬間、オレはらんまの膣内に射精した。らんまもほぼ同時に果てたようだ。

 

「くぅううう!熱いぃい!達也のが入ってくるぅうう!」

 

らんまは身体を仰け反らせ、痙攣していた。らんまの膣内が収縮し、精液を搾り取ろうとしてくる。

 

「はぁはぁ、すげー気持ち良かったぜ……達也……ありがとよ」

 

「こっちこそ、ありがとうな。らんま」

 

オレ達はそのまま、温泉の中で身体を寄せ合い、唇を重ねた。

 

「へっ、オレ達の仲は永遠さ。達也」

 

「ああ、そうだな。らんま」

 

オレはらんまを抱き寄せ、もう一度キスをした。

 

「らんま……好きだ……」

 



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11-9☆.裸で繰り広げる格闘バトル!成長の証

温泉の格闘施設に来てからの3日目、今日もオレは朝かららんまと戦い続けていた。早朝の空気はまだ冷たく、足元の露が光を反射してキラキラと輝いていた。温泉の湯気が立ち上る中、オレとらんまは真剣な表情で向かい合っていた。

 

「らんま、今日こそオレが勝つぞ!」

 

オレは、力強く宣言し、らんまに挑戦の意思を見せた。らんまはニヤリと笑って、オレを見る。

 

「達也、今日も朝から気合十分だな。だが、オレも負ける気はないぜ」

 

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らんまは、その言葉を残し、すばやくオレに向かってくる。らんまの動きは鋭く、瞬時にオレの目の前に姿を現した。しかし、オレもまた、この修行で成長していた。オレは、らんまの拳を見切り、素早く身をかわして反撃の機会を狙った。

 

さすがは、らんまだ。格闘センスが半端ねぇ……。

 

らんまの拳をかわすと、オレはすかさずらんまのの懐に飛び込んで、体重を使った強烈なパンチを繰り出した。しかし、らんまもさすがに反応が早く、オレのパンチを避けつつ、足を使って距離をとっていた。

 

「おお、達也、相当成長したな。オレの動きを見切るなんて、さすがだぜ」とらんまは感心しながら言った。

 

オレは自信に満ちた笑顔で答えた。

 

「お前と毎日戦ってるおかげだ。オレも、もう少しでお前に追いつけるぞ!」

 

らんまは、オレの言葉に熱い闘志を感じ、さらに燃え上がる。

 

「そうか?じゃあ、オレももう一段階上の技を見せてやるぜ!」

 

そう言って、らんまは身体を低く構え、オレに向かってくる。らんまの動きは、今まで見たことのない速さで、オレは驚きながら慌てて防御に転じた。

 

らんまの連続攻撃は猛烈で、オレは必死にその拳足をかわしながら、隙を見つけて反撃することを試みた。

 

「オレはまだまだお前に負けないぞ!」オレは、心の中で叫びながら、らんまに対する強い意志を持ち続けた。

 

しかし、通常の戦いとは大きく違う点が1つだけある。

 

それは……。オレもらんまも裸であるということだ。

 

オレとらんまの戦いは、激しさを増すばかりか、お互いの素肌が触れ合うことで、ますます熱くなっていく。オレのペニスはビンビンに勃起しているが、それはらんまへの想いが強烈なものだからだ。

 

「らんま、お前と戦っていると、本当に勇気が湧いてくるよ。こんなにも身体が反応してしまうなんて…」

 

オレは、真っ直ぐにらんまのを見つめ、率直な気持ちを伝えた。

オレは再び、拳を交える前にらんまに問いた。

 

「らんま……。今更だけどさチンチン勃起させたまま、戦ってもいいか……?」

 

らんまはオレの質問に少し驚いた表情を浮かべるが、すぐに考え込んで答えた。

 

「達也、オレたちはここで真剣に戦ってるんだ。お前の心と身体が熱くなってるなら、それはお前の真実だろう。だから、チンチン勃起させたまま戦うのも、お前の力を試す1つの方法だと思うよ。」

 

オレはらんまの言葉に感謝の気持ちでいっぱいになり、らんまに微笑んで頷いた。

 

「ありがとう、らんま。じゃあ、オレも全力で戦うよ!」

 

オレの言葉を受け入れたらんまは、瞳に炎を灯し、闘志を燃やしていた。

 

「よし、達也。お前の全力を見せてくれ!」

 

そう言って、裸体のらんまを見ながら、オレは勃起したペニスをさらに固くさせようとシゴきはじめた。

 

「んはぁ……裸のらんま、裸のらんま大好き、おっぱいらんま、オマンコ丸出しらんま大好き……はぁはぁあはぁああーー!!」

 

ペニスをギンギンに漲らせたオレはそのまま、獣のようにらんまに襲いかかった。

 

オレの勃起したペニスは、闘志の象徴となり、戦いにおいてさらに強くなることを決意した。らんまへの想いを力に変え、獣のような勢いで襲いかかった。

 

らんまもまた、オレの真剣な姿勢を受け入れて、懸命に防御していた。オレたちの身体は何度もぶつかり合い、お互いの力を測り合っていた。

 

オレはらんまの動きを追いかけ、強烈なパンチやキックを繰り出し、らんまを追い詰めようとした。らんまは、オレの攻撃を受け流しながら、巧みなカウンターで反撃していた。熱い闘いはどんどん激しさを増していく。

 

「らんま、オレはまだまだお前に負けないぞ!」オレは、戦いの中でさらなる力を引き出しながら叫んだ。

 

「達也、お前の成長は本当に驚異的だよ。でもオレも負けてられない!」らんまは、息を切らしながら言った。

 

互いの裸の身体が触れ合うことで、オレたちはそれぞれの闘志を燃え上がらせ、戦いはさらに熾烈になった。

 

オレたちの戦いは、ますます激しさを増していた。オレはらんまとの近接戦闘を追求し、らんまのとの距離を縮めることに成功した。すると、オレの勃起したペニスがらんまの太ももやお腹に密着する状況になった。

 

「らんま、お前の動きを止めるためには、こんな戦い方も仕方がないんだ!」オレは息を切らしながら言った。

 

「達也、そんなこと言ってる場合じゃないぜ!お前のペニスが密着していることで、オレの動きも制限されている!」らんまは、オレとの距離を詰めることで、戦術的なアドバンテージを得たことを認めざるを得なかった。

 

この状況での戦いは、互いの力を試すだけでなく、お互いの肉体の接触も増え、オレたちの闘志を燃え上がらせることとなった。しかし、その熱い戦いの中で、オレたちはどちらからともなく、近くの温泉に落ちてしまった。

 

オレとらんまは、驚いた顔でお互いを見つめ合った。周りには湯しぶきが立ち上り、湯けむりが立ちこめる中で、オレたちは半身浴状態で戦いを続けることになった。

 

「達也、こんな状況でもお前は全力で戦う気か?」らんまは、湯しぶきを払いながら問いかけた。

 

「もちろんだ!お前との戦いは、オレにとって最高の刺激だ!」オレは、湯気にまぎれて立ち上る闘志を感じながら、力強く答えた。

 

オレたちの戦いは再開され、温泉の中で格闘技を繰り広げた。湯けむりの中で踊るように動く二人の姿は、まるで幻想的な風景のようだった。温泉の中での戦いは、オレたちに新たな課題をもたらした。水の抵抗や滑りやすい底によって、バランスを取ることが難しくなり、動きも鈍くなった。

 

「らんま、オレはこの状況でも全力で戦うぞ!」

 

オレは、湯しぶきを上げながら、らんまに向かって突進した。オレたちは、ずぶ濡れになりながらも、戦いを続けた。温泉の中で戦うという状況は、予想外の困難さを伴っていた。オレたちは、滑りやすい底や水の抵抗に苦戦しながら、互いに攻撃を繰り出していた。

 

「くそっ!なかなか思うように動けない!」オレは、水の抵抗に苛立ちを感じながら、らんまに対してパンチを繰り出した。

 

「達也、オレも同じだよ!だが、この状況を乗り越えることで、オレたちの力はさらに成長するはずだ!」らんまは、濡れた髪をかき上げながら、息を切らして言った。

 

オレたちの戦いは、湯しぶきを立てながら、さらに激しさを増していった。お互いの拳と足が、湯気に包まれた空間で交錯し、時には水面が波立つほどの衝撃が走った。ずぶ濡れになった身体は、水に濡れた布のように重く感じられたが、それでもオレたちは戦いをやめなかった。

 

「らんま、オレはまだまだお前に負けないぞ!」オレは、疲労と湯けむりに苦しみながらも、闘志を燃やし続けた。

 

「達也、オレもだ!こんな状況でもお前には負けられない!」らんまは、水に濡れた顔に笑みを浮かべながら、オレに向かってキックを放った。

 

オレは、らんまとの距離を詰めていく。らんまの目が、鋭くオレを睨んでいた。顔が近くなるほどに、睨み合いが始まり、接近戦で戦うことになった。オレは、らんまの表情からその意気込みを感じ取り、自分も引き締まった気持ちで臨むことにした。

 

「らんま、お前は強い相手だ。だが、オレも負けてられない!」オレは、闘志を燃やす言葉でらんまに宣戦布告した。

 

「達也、オレも同じだよ。オレたちの力を試すために、全力で戦おう!」らんまは、オレの言葉に応じ、闘志に満ちた表情で応じた。

 

オレたちの戦いは、瞬く間に激しさを増していった。お互いに顔が近い状態で、打撃や投げ技を繰り出し合った。時折、お互いの顔がぶつかりそうになるほどの接近戦だったが、その度にオレたちは、技を交えながら微妙な距離感を保った。

 

「くそっ、らんまの拳は思ったよりも重い!」オレは、らんまのパンチをかわしながら、らんまの力に驚きを隠せなかった。

 

「達也、お前もなかなかやるじゃないか!だが、オレはまだまだ本気じゃない!」らんまは、オレのキックを受け止めながら、さらなる力を見せつけると言わんばかりに言った。

 

オレたちの闘いは、お互いの技を研ぎ澄ませることで、さらに熱を帯びていった。お互いの息遣いが、耳元で響き渡り、その度にオレたちは、互いの意志を感じ取っていた。戦いの合間に、オレたちは時折微笑みを交わし、互いに刺激を与えあった。

 

「らんま、お前と戦っていると、本当にやる気が出てくる。オレは、お前に勝つために、さらに強くならなければならない!」オレは、熱い闘志を込めた言葉で、らんまに挑んだ。

 

「達也、オレもそう思うよ。お前と戦っていることで、オレも新たな力を感じている。だから、オレもお前に負けないように、もっと強くならなきゃならない!」らんまは、オレの意気込みに応えるように、力強い言葉を返した。

 

オレたちの戦いは、その後も熱を帯びたまま続いた。お互いに顔が近い状態で、次々と技を繰り出し合い、激しい打撃の応酬が続いた。風景は、オレたちの闘いに呼応するかのように、荒々しく変化していった。木々が激しく揺れ、土煙が舞い上がる中で、オレたちは決して目をそらさず、お互いの技に立ち向かった。

 

「くそっ、らんま、お前はどこからこんな力を引き出しているんだ!」オレは、息を切らしながら、驚きの声を上げた。

 

「達也、オレもお前に負けたくないからだよ。だから、こんなに力を出せるんだ!」らんまは、オレに向かって、闘志に満ちた目を見せた。

 

次第に、オレたちの闘いはクライマックスに達し、決着が近づいていくことを感じた。それでも、オレたちは最後まで力を出し切ることを決意し、お互いに技を繰り出し続けた。

 

「らんま、これがオレの最後の一撃だ!」オレは、全力で最後のパンチを放った。

 

「達也、オレもこれが最後だ!」らんまも、同じく全力で最後のキックを繰り出した。

 

オレたちの技が激突し、お互いが力尽きるまで闘い続けた。最終的に、オレたちは互いに疲労困憊し、地面に倒れ込んだ。しかし、その瞬間には、お互いに満足感と達成感に満ちた表情を浮かべていた。

 

「らんま、オレはお前と戦って、本当に成長できたと思う。ありがとう。」オレは、疲れた顔で、らんまに感謝の言葉を述べた。

 

「達也、オレも同じだよ。お前と戦って、オレも新たな力を見つけられた。ありがとう。」らんまも、同じく疲れた顔で、オレに感謝の言葉を返した。

 

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「らんま、お前の技は本当にすごかった。オレもお前のような力を持ちたいと思ったよ。」オレは、らんまに敬意を表し、らんまの力を讃えた。

 

「達也、オレもお前の技には驚かされた。お前の成長の速さには、オレも追いつかないと思った。お互いに良い刺激を受けたね。」らんまも、オレの技を讃え、お互いに影響を与え合ったことを喜んだ。

 

オレたちは、お互いに笑顔で頷き合い、今回の戦いを通して得た経験と成長を認め合った。これからも、お互いに高め合い、互いの力を磨いていくことを誓った。

 

「らんま、これからも一緒に努力して、お互いにもっと強くなろうね。」オレは、らんまとの絆を感じながら、未来に向けた決意を新たにした。オレたちは、戦いが終わった後、汚れた身体を洗い場で洗いっこし始めた。まずは、オレがらんまの身体を丁寧に洗うことになった。

 

「らんま、身体を洗わせてもらっていいか?」オレは、少し照れくさい気持ちで、らんまに許可を求めた。



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11-10♥.ソープ早乙女

 

「お互いに助け合う仲だから、気にするな。」

 

らんまは、オレの申し出を素直に受け入れ、笑顔で答えた。

 

オレは、まずらんまの背中に石鹸を泡立てて塗り、優しくマッサージするように洗った。らんまの筋肉は戦いで緊張していたが、オレの手の温もりと力で少しずつ緩んでいく様子がわかった。

 

「らんま、力を抜いて、リラックスしてな。」

 

オレは、らんまに安心して身を任せるように言った。

 

らんまは、オレの言葉に従い、心地よさそうに目を閉じた。

 

次に、オレはらんまの腕や肩、胸を洗った。らんまの身体は、戦いで鍛えられた筋肉が際立っていたが、同時に女性らしい柔らかさも感じられた。オレは、らんまの力強さと優しさの両方を感じながら、丁寧に洗っていった。オレは特に、らんまの大きなおっぱいを丁寧に洗った。しかし、その行為がらんまにどう見えたのか、らんまは突然顔を赤らめて言った。

 

「達也、ちょっとエロすぎ……。こんなに丁寧に洗ってもらって…」

 

らんまは、恥ずかしそうにオレを見つめた。

 

オレは、らんまの言葉に顔を赤らめながら言い訳した。

 

「あ、ごめん、らんま。オレはただ、お前の身体を綺麗にしたいだけだったんだ。エッチなつもりじゃなかったよ。」

 

らんまは、オレの言葉を聞いて笑いながら言った。

 

「達也、冗談だよ。ありがとう、すごく丁寧に洗ってくれて嬉しいぜ。」

 

オレは、らんまの言葉に安心して笑顔で答えた。

 

「らんま、お前と仲良くできて、オレも嬉しいよ。これからも一緒に努力しようね。」

 

続いて、らんまがオレの体を洗う番だった。しかし、らんまは何を思ったのか、突然ソープ嬢のように振る舞い始めた。

 

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「達也、今からオレはソープ早乙女になるからね。いろんなソーププレイをして、達也を癒してあげるよ。」と、らんまは楽しそうに笑いながら言った。オレは驚きながらも、らんまの楽しそうな様子に笑顔で応えた。

 

「そうだね、らんまがソープ嬢になったら、オレも毎日通いたいくらいだよ。」

 

らんまはオレの体を丁寧に洗ってくれた。まずはタワシを使ってオレの身体をゴシゴシと洗い、その後壺洗いで局部を丁寧に洗ってくれた。オレはすっかりリラックスして、らんまの手の動きに身を任せた。

 

続いて、マットプレイが始まった。らんまはオレの身体をマットの上に寝かせ、らんま自身もオレの上に乗って滑りながら身体を絡め合わせた。そして、泡踊りでは、らんまの柔らかな肌がオレの体に触れるたびに、その刺激に悶えた。

 

体吸いでは、らんまがオレの身体のあらゆる部分にキスをしながら、次々と舌先で吸い上げていく。それが終わると、裏千流下りでらんまの指が熟練の技でオレの敏感な部分を刺激してくれた。

 

カニばさみでらんまの両足がオレの腰を締めつけると、オレは今まで感じたことのないような快感に包まれた。あめんぼで、らんまがオレの上に寝転びながら、両足を絡め合わせた。その後、松葉崩しでらんまの足がオレの首に巻き付くと、オレはらんまのしなやかな肢体に圧倒された。

 

カエルキックでらんまがオレの身体を跳ね上げると、オレはさらに高まる快感に身を任せた。最後に、鯉の滝登りでは、らんまがオレの上にまたがり、熱いキスを交わしながら激しく動いた。

 

このように、らんまはさまざまなソーププレイでオレを癒してくれた。オレはらんまの技術に感心しながら、らんまをオレのペニスは、もう、朝からビンビンに勃起し続けたので限界だった。らんまのソーププレイによってさらに敏感になっていたオレは、らんまに言った。

 

「らんま、オレのペニスはもう限界だよ。朝からずっと勃起してて、こんなに続くのは初めてだ。」

 

らんまはオレのペニスに優しく手を添え、それを見つめながらオレに微笑んだ。らんまのその姿に、オレはまた感動してしまい、心から感謝の気持ちが湧いてきた。

 

「なぁ?達也。そんなに素っ裸のオレとの格闘勝負、興奮した?」

 

オレは少し照れながら、らんまの問いに答えた。

 

「あぁ、もちろん、興奮しっぱなしだ。でも、それだけじゃないんだ。お互いに全力で戦ったあと、こうしてお互いの身体を洗い合って、すごく親密な関係になれたことが嬉しいんだ。」

 

らんまはオレの言葉に笑顔で頷いた。

 

そんなやり取りを交わしながら、二人はお互いの身体を洗い合い、その日の出来事を思い返して笑い合った。それはまさに、互いの絆を深める貴重な時間となった。「達也、今日も特別だからな……?」らんまは微笑んで言った。

 

そう言って、らんまはオレに近づき、身体を密着させてきた。らんまの柔らかい肌がオレの肌に触れ、熱を感じながら、お互いの心が繋がっていくような気がした。

 

「らんま、今日は本当に特別だね。こんなに素晴らしい経験ができて、オレは幸せだよ。」

 

そう言って、お互いの身体がひとつになり、夫婦として自然な行為を行った。二人は愛おしく抱き合いながら、互いの心を確かめ合った。先ほどの激しい戦いとは真逆で、とてもスロウなセックスだった。お互いの身体を優しく愛撫し合い、感情を込めた接触を重ねることで、二人は心の奥深くまで繋がっていくように感じた。

 

オレはらんまの瞳を見つめながら、らんまに愛情を伝えた。

 

「らんま、オレはお前が大好きだ。これからもずっと一緒にいたいよ。」

 

らんまもオレを見つめ返し、柔らかな笑顔で答えた。

 

「達也、オレもお前が大好きだ。これからもずっと一緒にいよう……」

 

そんなスロウなセックスを通じて、オレとらんまはお互いの愛を確かめ合った。今日の特別な日を心に刻みながら、二人はこれからも支え合い、幸せな日々を過ごしていくことだろう。

 



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11-11☆.交差するスケベ心と闘志

4日目の朝、太陽が照り付ける中、オレたちは格闘温泉施設の広い庭で熱い戦いを繰り広げていた。湿度も高く、じわじわと汗が滴り落ちる。けれども、オレたちは熱中するあまり、汗のことなど気にせずに修行に励んでいた。

 

「おいおい、達也、その蹴りはもっと破壊力が欲しいぜ!」

 

らんまは男口調で言いながら、オレに向かって前蹴りを繰り出してきた。オレは反射的に身をかわし、一瞬の隙をついて相手にカウンターを狙った。

 

「くっ、なかなかやるな、らんま!」

 

オレは息を切らしながら言い、蹴りを繰り出してみせた。しかし、らんまは見事にかわして、オレに対して新たな技を披露した。

 

「これでも喰らえ、達也!」

 

らんまがオレに向かって飛びかかり、空中で回転しながら足を振り下ろした。オレは必死で後ろへ飛び退き、かろうじてその蹴りを避けることができた。

 

「ふぅ、それにしても、今日は暑いな。」

 

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オレは言いながら、額に滴る汗を手の甲で拭いた。らんまも同じくらいに汗だくで、らんまの髪も湿っていた。

 

「ああ、達也、暑いけど、この熱さもまた、オレたちを鍛えるんだろう。」

 

オレとらんまは、体に刻まれる疲労を感じながらも、向かい合って笑った。そして、再び戦いに戻る。

 

木々がざわめく中、オレたちは激しいパンチとキックを交わし合い、身体を操りながら攻防を繰り返していた。時折、風が吹いてきて、肌に触れる汗が涼しく感じられる。それがまた、オレたちの戦いを続ける原動力となっていた。

 

「達也、オレもまだまだだぜ!」

 

らんまが声を張り上げ、オレに強烈なストレートを打ち込んできた。オレは慌ててガードし、その衝撃に耐えた。

 

しかし、4日目にして、毎日、らんまと裸で戦ってきたが、裸を見飽きることはなかった。もっと、もっと、裸のらんまを見ていたいと思っている。

 

オレは思わず、らんまの裸の姿に目を奪われてしまった。らんまの肌が汗に濡れ光る様子は、まるで宝石のように美しかった。筋肉が引き締まったらんまの身体は、毎日目の前で見ていたにも関わらず、その魅力に飽きることはなかった。

 

「らんま、お前の裸、いくら見ても飽きねぇな。」

 

「達也、オレも同じこと思ってたぜ。達也のチンポも見飽きることなんてないんだ。それに、お前と戦ってると、どんどんエッチな気持ちになってくるんだよな。」

 

「いいぜ、いいぜ。らんま、オレの勃起チンポ見まくりながら戦ってくれ。こっちもらんまのおっぱいとオマンコを見ながら戦うからさ!」

 

らんまはクスッと笑いながら、「達也、お前はほんとエロいな。でもそれも含めて好きだぜ。エッチな気持ちで戦うと、力も倍増する気がするし。」

 

「そうだろ?じゃあ、今日も全力で戦おうぜ!」

 

オレたちはお互いのエッチな気持ちを燃やすことで、さらなる力を引き出すことができた。修行を続けながら、オレたちは互いの裸体を見つめ、エッチな気持ちを高めていく。

 

「おっぱい、オマンコ、チンポ……」らんまが呟いた言葉が、オレたちの戦いの中で響く。その言葉によって、オレたちはさらに激しい修行に打ち込むことができた。

 

「さあ、らんま、エッチな気持ちをバネに、今日も全力で戦おうぜ!」

 

らんまはニヤリと笑って、「ああ、達也。エロい気持ちで戦って、オレたちがどこまで成長できるか、楽しみだぜ!」

 

そう言って、オレたちは再び激しい格闘技の応酬に戻った。エッチな気持ちを燃やし続けることで、オレたちの絆も深まっていくことを感じ、この格闘温泉施設で過ごす日々がまだまだ続くことを期待しながら。

 

「怒りの闘気も燃えるスケベ心も熱くなるのは同じ! 熱くなれ!らんま!!」

 

 

「達也、分かってるぜ! 怒りの闘気もスケベ心も、熱くなることでオレたちの力になるんだ! 熱くなれ!達也!!」

 

オレとらんまは、怒りの闘気とスケベ心を燃やし合いながら、互いにさらなる高みを目指して激しく戦い続けた。この瞬間、オレたちは互いに切磋琢磨しながら、それぞれの力を最大限に引き出そうと努力していた。

 

【挿絵表示】

 

オレたちの戦いは、次第に激しさを増していく。怒りの闘気が渦巻く中、らんまの裸の姿は、オレの視界にどんどん大きく映り始めた。らんまの汗ばんだ肌や、しなやかな筋肉が動く度に、オレのスケベ心はさらに熱く燃え上がっていった。

 

「らんま、オレも熱くなってきたぜ! 怒りの闘気もスケベ心も、どんどん熱くなれ!」

 

らんまも同じように熱くなっていることがわかる。らんまの目には闘志とともに、熱い情熱が宿っていた。

 

「達也、オレもだ。怒りの闘気もスケベ心も、どんどん熱くなって、オレたちの力にしてやる!」

 

オレたちの闘いは、怒りの闘気とスケベ心が熱く燃え上がり、互いに力を引き出し合い、さらに強くなることを目指して続いていく。この格闘温泉施設での修行は、まだまだ終わらない。オレたちは、自分たちの限界を超えるために、熱く、激しく戦い続けるのだ。

 

よし、らんま!お互いにスケベなことを言い合いながら、戦ってみよう」

 

「いいぜ、達也! スケベ心を燃やしながら闘うなんて、面白そうだな。じゃあ、始めるぜ!」

 

オレたちは、スケベなことを言い合いながら、激しい格闘を繰り広げた。お互いに熱い闘志とスケベ心を燃やし、自分たちの力を最大限に引き出していた。

 

「らんま、お前のおっぱいが揺れるたびに、オレのチンポが熱くなるぜ!」

 

「達也、お前のチンポも勃起しっぱなしだな! それを見てると、オレもエロい気持ちになってくるぜ!」

 

オレたちの言葉が、お互いのスケベ心をさらに熱く燃え上がらせた。戦いの激しさも増し、オレたちは息を切らしながら、互いに技を繰り出し合った。

 

しかし、その中でもオレたちは楽しんでいた。スケベ心を燃やしながら戦うことで、お互いの力を引き出し合い、さらなる高みを目指していた。これがオレたちの新たな修行のスタイルだ。

 

「らんま、お前と戦いながらスケベなことを言い合うの、なんだかんだで楽しいな!」

 

「達也、オレもだ。こんな修行は初めてだけど、すげえ興奮するぜ!」

 

オレたちの戦いは、スケベ心を燃やしながらも、互いに切磋琢磨し合い、力を高めていく。

 

「んじゃ、らんま、これを見ろよ」

オレはそう言って、勃起したチンポの先から我慢汁を手にとって、その粘りっけを見せてみた。

 

「おお、達也、それはすごいな。我慢汁がこんなに出てるなんて、お前も相当興奮してるんだな。」

 

らんまはオレの我慢汁を見て、興味津々な表情を浮かべていた。らんまもまた、オレの興奮に刺激されているようだった。

 

「達也、オレも負けてられねぇな。じゃあ、これを見てくれよ!」と言って、らんまは自分のオマンコを広げ、愛液が滴り落ちている様子を見せた。

 

「へへへ、今すぐにでも、らんまのことを愛してやりたいけど、まだ、特訓メニューが残ってるからな。セックスは、もうちょいお預けだぜ!」

 

「そうだな、達也。じゃあ、お互いに興奮しながら戦ってみようぜ!それがまた、格闘技のスキルを向上させる秘訣かもしれねぇからな。」

 

そう言って、らんまは再び構えを取り、オレに向かってきた。オレもまた、らんまの挑戦を受け入れるかのように構えをとり、二人の格闘の特訓が再開された。

 

今日のメニューは、疲労を感じさせない程の興奮と共に、激しいスパーリングが繰り広げられた。お互いの身体の動きを見ながら、技の応用やコンビネーションを試していく。裸のままでの戦いは、普段とは違った感覚を養い、新たな視点で技術を向上させることができた。

 

時折、セクシーな言葉を投げかけ合いながら、お互いの興奮を維持し、熱い闘いが続いた。しかし、その興奮を抑えることで、心身のコントロール力も鍛えられていくのを感じた。

 

「よし、らんま!次の技に移るぜ!」

 

オレはらんまに声をかけ、自分の位置を微調整した。らんまはそれに応じて、足元を固めてバランスをとった。

 

「待ってるぜ、達也!」

 

らんまは確信に満ちた声で言った。らんまの表情は純粋な闘志で光り、鋭く逞しい目がオレをじっと見つめていた。

 

太陽は徐々に低くなり、周囲の風景は金色に染まり始めていた。暖かい光がらんまの肌を照らし、らんまの強靭な体つきを強調していた。動きひとつで繊細な影が動く。大きなおっぱいもらんまの動きに合わせて揺れ、その度に光が反射し、それはまるで生命力を感じさせる光景だった。

 

オレは空手の基本技、前蹴りを放った。しかし、らんまはそれを見切り、瞬時に横に移動した。らんまの動きは流水のように滑らかで、見ているだけで息を呑むほどだった。その動きの中で、らんまの脚が上がり、オマンコが丸見えになった瞬間、オレの心は一瞬、跳ねた。

 

だが、その気持ちを抑えて、再びらんまに襲い掛かった。オレは次に柔道の技、背負い投げを試みた。しかし、らんまは再びそれを見切り、オレの腕を掴み、逆にオレを投げ飛ばした。

 

オレは倒れないように、地面に手をついてバランスを保った。その間に、らんまは次の攻撃の準備をしていた。らんまの豊かな胸が、大きく上下に揺れるたびに、オレの中のスケベ心は燃え上がっていった。

 

しかし、オレはその感情を抑え込み、再び立ち上がった。らんまはそれを見て、ニヤリと笑った。

 

「達也、お前の顔が赤いぜ。何か変なこと考えてるのか?」

 

らんまのその問いかけに、オレは「いや、何でもない」と答えた。しかし、その言葉は心から出たものではなく、らんまはそれを見透かしていた。

 

「そうか?まあいいけど、集中しないと痛い目に遭うぜ」とらんまは警告するように言った。

 

らんまの言葉に、オレは再び心を引き締めた。らんまは確かに魅力的だった。だが、ここは格闘の場だ。オレはそれを忘れてはならない。

 

オレは次の技を考え、らんまに向かって行った。今度は柔道の大外刈りを試みた。しかし、またしてもらんまはオレの動きを見切って、軽やかに身をかわした。その瞬間、らんまがふわりと舞い上がり、オレの目の前にはまたしてもらんまのオマンコが丸見えになった。

 

オレの心臓はまたしても高鳴った。しかし、オレはその感情を抑え込み、次の攻撃を準備した。

 

だが、その時、らんまの足元がふらついた。らんまはバランスを崩し、地面に手をついて支えた。オレはその瞬間を逃さず、らんまに向かって突進した。

 

オレはらんまの腕を掴み、腕挫十字固めをかけた。らんまは驚きの表情を浮かべながらも、すぐに抵抗を始めた。

 

しかし、オレは力を込めてらんまの腕を固定し、らんまが逃げ出すことができないようにした。

 

「達也、強いな…」

 

らんまは苦笑しながら言った。

 

オレはらんまの顔を見て、少しでも緩んだ隙をついて、らんまの体を完全に固定した。らんまの豊満な胸が、息をする度に大きく揺れていた。

 

その時、オレは初めてらんまの魅力に気付いた。らんまは、美しく、強く、そして闘志に満ちていた。オレはその全てを尊敬し、そして愛していた。

 

「らんま、お前は凄いぞ」

 

オレはらんまに語りかけた。

 

らんまは笑って、「お前もな、達也」と答えた。

 

その後の戦いも激しかった。だが、オレはらんまの動きを読み解き、戦いを制することができた。らんまは最後まで諦めず、息を切らせながらも立ち上がり、オレに立ち向かってきた。

 

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しかし、オレの技はらんまにとって難しかった。らんまは何度も何度もオレの技に引っかかり、それでも立ち上がり、戦い続けた。らんまの豊満な胸が、戦いの中で激しく揺れていた。その様子を見て、オレはらんまの強さと美しさに改めて感動した。

 

オレはらんまを見つめ、戦いの中で繰り広げられたらんまの姿に心を打たれた。らんまは強く、美しく、そして闘志に満ちていた。その全てがオレを引きつけ、らんまに対する尊敬の念をより一層深めた。

 

オレはらんまに近づき、手を差し伸べた。

 

らんまは苦笑しながらも、オレの手を握った。

 

太陽がゆっくりと沈んでいく中、らんまとオレは、お互いに汗だくになりながら、激しい特訓を続けた。明日への期待と、今この瞬間の興奮を胸に、二人は限界まで自分たちを追い込んだ。そして、その熱い闘いを通じて、お互いの信頼と絆がさらに深まっていったのを感じることができた。



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11-12♥.夕日に染まる愛の温泉

オレとらんまは、特訓の疲れを癒すべく、そのまま夕日が反射する温泉に入って、疲れを癒し始めた。この格闘温泉施設にある温泉は、自然に湧き出る温泉で、その温かさと良質な泉質が疲れた身体を癒してくれる。

 

「ふぅ……やっぱり、温泉はいいよな。こんなに疲れた身体も、すぐに回復してくれるんだからさ。達也、今日の特訓はまたレベルアップした感じがしたぜ。お互いに裸で戦うってのも、なかなか面白い体験だったな。」

 

【挿絵表示】

 

らんまは、そう言いながら、身体を湯船に浸け、リラックスしていた。オレも同様に、湯船に浸かりながら、一日の疲れを癒していた。

 

「そうだな、らんま。お互いの興奮を煽りながら戦うってのは、新しい刺激があって良かったね。」

 

夕日が水面に反射し、オレたちの周りを幻想的な雰囲気に包んでいた。温泉に浸かると、身体だけでなく心も癒されるような感覚になる。らんまと一緒に入る温泉は、さらにその効果を高めてくれるようだった。

 

「達也、オレたちがこうやって温泉に入ってると、他の人たちがちょっと羨ましがってることがあるんだけどさ。オレたちは、こういう特別な時間を大切にすべきだと思うんだ。」

 

「確かに、らんま。オレたちが一緒にいる時間は、本当に貴重だ。だから、こういう時間を大切にしないとね。」

 

オレたちの会話は、お互いの心を通わせるように、ゆっくりと進んでいった。身体が温まり、心がほどけるようなその時間は、オレたちにとって最高のリラックスタイムだった。

 

「らんま……」

 

「達也……」

 

互いの名前を呼び合い、目と目があえば、それが合図となり、オレとらんまの唇が重なった。

 

そのキスは、お互いの心を確かめ合うような優しさに満ちていた。夕日が沈み、空には美しい星空が広がり始める。らんまがオレに背中を持たれかけさせてきた。オレはそのまま、後ろから優しく抱きしめ、らんまの大きな乳房を揉み始める。

 

「達也、その手が心地いいよ……」

 

らんまは、オレの手に感じる優しさを喜んでいた。

 

オレは、らんまの乳房を優しく揉みしだく。その柔らかさと弾力に驚かされ、指先で軽くつまむと、らんまの体が微かに震える。らんまの吐息が、オレの耳元で甘く響く。

 

オレは、らんまの乳房に触れながら、らんまの髪をそっとかきあげる。その仕草に、愛おしさが溢れる。指をらんまの鎖骨に沿わせて、首筋に触れると、らんまが心地よさそうに目を閉じる。

 

「らんまのおっぱい、ずっと揉んでてもいいかな?」

 

「もちろんだよ、遠慮はいらねえよ?」

 

それならばと、オレはマッサージをするかのように熱心にらんまの胸を揉み続けた。手に収まりきらないほど、らんまの胸は豊かだ。風林館高校の男子生徒たちが憧れるらんまの豊満な胸。今、その素晴らしさをオレだけが独り占めできると思うと、興奮が抑えられない。

 

オレがらんまの胸を揉み続けるうちに、再び硬く勃起してしまった。勃起したアソコがらんまの背中に触れると、らんまはそれに気づいて優しく握ってくれた。

 

らんまがオレのペニスを丁寧に握り、オレはらんまの胸を揉み続けながら、らんまと濃厚なキスを交わした。お互いの愛情を確かめ合うような、甘美な時間が過ぎていく。

 

夕日が差し込む温泉で、らんまと二人だけの最高にロマンチックな時間。

 

らんまとオレは、互いの愛を確かめるように、お互いの身体を優しく愛撫し続けた。オレはらんまの首筋にキスを落とし、らんまの敏感な部分を丁寧に刺激する。らんまは快感に悶えるたび、オレのペニスをぎゅっと握ってくれる。

 

やがて、オレはらんまに抱きしめられ、二人の身体が密着した状態で温泉に浸かった。らんまの胸がオレの胸に当たり、その柔らかさと温かさに安らぎを感じる。お互いに目を閉じ、ただ感触と感情に身を任せる。

 

時折、らんまとオレはお互いの瞳を見つめ合い、言葉なく愛を語り合った。この貴重な時間を大切にし、二人の絆をさらに深めていく。温泉の湯気が包む中、らんまとオレは心から幸せを感じることができた。

 

らんまがオレに何気なく話しかけた。

 

「なぁ、達也、久しぶりにアレやりたいんだけどいいか?」

 

らんまの瞳には、ちょっぴり期待に満ちた光が宿っていた。

 

オレは首をかしげて、「ん?アレってなんだよ?」と尋ねた。

 

らんまの表情からは、どんなことを言いたいのか読み取れなかったからだ。

 

「アレだよ、アレ」と、らんまは言葉を繰り返す。らんまの口元に浮かんだかすかな笑みが、オレの好奇心をくすぐった。

 

オレはらんまをじっと見つめて、「だから、アレってなんだよ?」と再度尋ねた。その時、らんまは少し照れくさそうに目を伏せて、オレの手を握りしめた。その仕草から、らんまが言いたかったことが少しずつ伝わってきた。

 

らんまが小声で恥ずかしそうに言い始めた。「かく……しっくす……いんしたいんだけど」らんまの言葉はか細く、オレにははっきり聞こえなかったが、何となく意味が伝わってきた。

 

オレはらんまの顔を覗き込んで、優しく微笑んだ。

 

「らんま、大丈夫だよ。そんなに恥ずかしがらなくても。俺たちはお互いを信じてるんだからね。」

 

らんまはオレの言葉に安心した様子で、少し緊張が解けた

 

「ほら、大きな声で堂々といえよ?なんでもしてあげるからさ、らんまの頼みを断ったことなんて一度もないだろ?」

 

オレはらんまを励まし、自信を持って言わせようとする。

 

らんまはオレの言葉に勇気づけられ、目を輝かせて言った。

 

「んじゃ言うぜ……格闘シックスナインさせてくれ!」

 

らんまの声は、今度ははっきりと聞こえ、オレは驚きとともにらんまの意思を理解した。

 

らんまがリクエストしてくれた"格闘シックスナイン"は、ただのペニスとマンコを舐め合うだけのシックスナインではない。

 

"格闘シックスナイン"は、その名の通り、らんまの得意とする格闘技と、普通のシックスナインを組み合わせた、二人だけの特別なプレイだ。身体を絡め合わせ、時には力強く、時には優しく舐め合う。しかし、競い合いだけではない。その全てが互いに愛を確認し、新たな絆を生む。

 

オレはらんまの瞳を見つめ、「らんま、そんなこと言ってくれるなんて、オレは嬉しいよ。もちろん、一緒にやろう!」と力強く答えた。お互いの信頼と愛を感じるこの瞬間、らんまとオレは新たな経験を共有するべくを"格闘シックスナイン"をやることにした。

 

「んじゃ、らんまに下がいいか、上がいいか、選ばせてやるよ?どっちがいい?」

 

オレはらんまに選択権を与えた。

 

格闘シックスナインは互いの性器をしゃぶりあう、オレとらんまのオリジナル格闘技だ。どちらかがイクまで勝負は続く。上も下もどちらが有利かもない。それだけに、この選択は意味深だった。

 

らんまはじっくりと考えてから、「じゃあ、オレは上になるかな。達也が下だと、ちょっとリードできる感じがして好きだし。」と答えた。

 

「了解、じゃあ上になってくれ。オレもらんまに負けないように頑張るからな。」

 

オレはうなずいて勝負に向けて気合を入れた。

 

そうして、オレとらんまは互いに身を預け合い、愛情を確かめる格闘シックスナインの勝負が始まった。互いの身体を大切に扱いながらも、勝利を目指し、情熱的な戦いが繰り広げられた。

 

オレたちは、温泉横のマットの上に移動し、互いに目を合わせて勝負を始めることにした。夕日の残り光が照らす、幻想的な雰囲気の中で、オレたちの勝負が始まる。

 

まず、オレがうつぶせになり、らんまはオレの上にまたがった。らんまの大きな胸がオレの顔のすぐ近くにあるのを感じ、興奮が高まる。同時に、らんまもオレの性器を目の前にして、戦いの開始を待っていた。

 

らんまの無防備な性器がオレの視界を埋めた。

 

オレの心は、見るからに湿ったらんまの性器を見て高揚していた。その美しい形状、艶やかさ、そして甘美な香りに、興奮は頂点に達した。たとえ戦いの最中でも、その美しさには感嘆せざるを得なかった。

 

らんまの身体は、どこをとっても美しい。しかし、その中でもオレが一番愛しているのは、その性器だ。オレを包み込む暖かさ、そして自分だけに見せてくれるその美しさに、心から愛を感じていた。

 

「達也、最初から本気でいくからな……!」

 

らんまは緊張と期待が入り交じった表情で、オレに宣戦布告をした。

 

「分かってるよ。オレも本気でいくから、覚悟しておけよ。」

 

オレは力強く言い返し、勝負のスタートを切った。

 

オレとらんまは、互いに性器を愛おしくしゃぶり始めた。優しく触れ合いながらも、どちらが先にイクかという競争心が高まっていく。二人の息遣いが激しさを増し、情熱的な戦いが展開された。

 

オレたちは、まるでシーソーゲームのように互いに愛を確かめ合う戦いを続けた。相手を気持ちよくさせることが、自分も気持ちよくされる鍵だと分かっていたので、二人とも全力でお互いを愛おしくしゃぶり続けた。

 

ビチョビチョと互いの舌が性器を舐め合う音だけが夕日の温泉場に響く。

 

らんまがオレの性器を激しく舐めるたびに、オレはらんまの感じる部分に舌を這わせた。オレがらんまを気持ちよくさせると、らんまもオレの性器を丁寧に扱ってくれる。その繰り返しで、お互いの喘ぎ声が高まっていった。

 

オレたちは互いの限界に挑みながら、情熱的な戦いを展開していた。時にはらんまがオレの性器を激しく扱い、オレはらんまの敏感な部分を舐め回す。その度に、互いの気持ちが高まり、勝負の行方がさらに不確定になった。

 

オレたちは息を切らしながら、激しく競い合い続けた。互いに限界を超えて、プライドを賭けた戦いが繰り広げられていた。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…らんま、まだまだいけるか?オレは、お前に負けるわけにはいかないんだ!」オレは息を切らしながら、らんまに宣戦布告をした。

 

「んあっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……んはぁ、達也、こっちだって負けるもんか!」

 

らんまも息を切らしながら、強い意志を見せた。

 

その言葉を合図に、オレたちの戦いはさらに激しさを増していった。らんまがオレの性器を力強く扱き、オレはらんまの秘部を情熱的に舐め上げた。互いの喘ぎ声が重なり、激しく求め合う姿は、まるで熱い戦いを繰り広げているかのようだった。

 

「くっ…らんま、まだイかないでくれよ!オレも…もう少し…!」

オレは限界が近づいてきたことを感じつつ、らんまに必死に訴えた。

 

らんまも息を切らしながら、強い意志を持って戦い続けた。

 

「オレも、まだイかねえよ!達也、負ける気はねえからな!」

 

オレたちの息遣いはさらに荒くなり、互いにどちらが先に限界に達するか分からない状況が続いていた。しかし、この戦いの結果が二人の絆をより深めることは間違いなかった。

 

両者ともイカずに性器が唾液まみれになりながらも、互いに貪りあい、刺激しあい続けた。それは1秒たりとも油断が許されない緊迫した勝負だった。

 

「くそっ…らんま、もう限界が近い…でも、オレはお前に負けねえ!」

 

「達也、オレも限界だけど、絶対に負けねえからな!」

 

らんまも息を切らしながら、強い意志を見せた。

 

二人は息も絶え絶えで、互いの性器を激しくしゃぶり、貪りあい続けた。お互いの顔は唾液でべとべとになり、その様子はまさに熾烈な戦いを繰り広げているかのようだった。

 

どちらが先にイクか分からない緊迫した状況が続き、オレたちの戦いはまさに息を呑むような瞬間が続いた。しかし、この戦いが終わることで、二人の絆はさらに深まることだろう。

 

オレたちは互いに激しく戦いながらも、その中に楽しさを見つけていた。昼間の格闘で鍛えられた体力と技術が、この情熱的な戦いにも活かされていることに気づいていた。

 

「らんま、オレもお前と戦ってると楽しいよ。だからこそ、オレは負けねえ!」

 

オレはらんまの秘部を舐めながら、力強く言った。

 

「あはは、そうだな、達也。昼間の格闘も大変だったけど、こっちの方がさらにハードだな。でも、お前と戦ってると、なんだか楽しいぜ」らんまは息を切らしながらも、笑顔で言った。

 

二人の戦いは続くが、その中にも楽しさと絆があることを感じられる。それは互いに勝ち負けを越えた、オレたちの特別な時間だった。

 

あまりにも激しい戦いに、勝負の途中ではあったが、我慢できずに互いの体を繋げたくなる強い欲求が湧き上がってきた。

 

「達也……」

 

らんまは、言葉を途切れさせながら、オレの目を見た。その瞳は疲労とともに強い欲求を秘めており、オレもまた同じ感情が心を支配していた。

 

「らんま、オレもだ…」

 

両者の欲求が高まり、短い間合いの中で、自然と体制が変わっていった。シックスナインの勝負から一瞬で正常位に移行。これはただの性行為ではなく、互いに欲求を満たすための愛の交歓だった。

 

らんまがオレの体からゆっくりと滑り落ち、オレはそのまま上に乗っかる形でらんまの中に入った。その一瞬、オレたちの間には何も言葉は不要だった。ただ、互いの身体が繋がる喜びと安堵感だけが心を満たしていた。

 

【挿絵表示】

 

このまま一緒に高みに達したい、その強い欲望が心を駆り立てた。そして、オレたちは再び激しく絡み合い、愛の形を追求していった。

 

「仕方ねぇ!!仕方ねぇ!!仕方ねぇ!!仕方ねぇ!!仕方ねぇ!!仕方ねぇ!!仕方ねぇ!!仕方ねぇ!!らんまぁああああ、オレと正々堂々と格闘セックス で勝負しやがれ!!断らせないぞ?」

 

「へっ、望むところだってんで、こちとら、挿れたくてウズウズしてたんだ」

 

「じゃあ、行くぜ!!」

 

「おう!!」

 

そう言うと、オレたちの激しい繁殖行為が始まった。

 

互いの体が重なる一瞬、二人の間に電流が走った。オレの中に滑り込むらんまの温かさ、その圧力がオレを包み込む。愛と欲望が融合した瞬間、その感覚はまさに絶頂を迎える前の緊張感に似ていた。

 

らんまの内部は滑らかで温かく、互いの肌が触れ合うたびに甘美な快感が広がった。「んぁ、らんま…」とオレはふるえながら名前を呼んだ。

 

らんまもまた、「達也…!」と叫び、その声には深い感情が込められていた。目を閉じ、顔がゆがむたびに、オレはらんまの感じている快感を想像し、その度に自分の欲望が増していった。

 

【挿絵表示】

 

我慢できずに、オレはらんまを抱きしめて、激しくピストンを続けた。その動きに合わせて、らんまも激しく身体をくねらせ、共に高まっていく快感を追求した。

 

「らんまぁ…っ!」

 

オレの声は、その激しさに反して優しく、らんまの名前を繰り返した。

 

らんまの身体が緊張し、その手がオレの背中を掴んだ。

 

「達也…ああ、もっと…」

 

らんまの甘い声がオレの動きをさらに激しくさせた。

 

互いに喘ぎ声をあげ、甘美な時間が過ぎていった。夕日の光がオレたちを照らし、二人の影が一つになるように岩場に映し出された。

 

愛と欲望が交錯する中、二人は共に高まり、そして、オレたちは一つになった。それは、オレたちが互いに愛し合っている証だった。

 

格闘と愛の交錯、その結果としてオレたちは互いの絆を深め、さらに信頼関係を築き上げた。オレたちの戦いは、互いに尊敬し愛する関係を築くためのものだった。だからこそ、この愛の戦いは、まさにオレたちの人生そのものだった。

 

「らんまぁあ~好きだー!!!」

 

「達也ぁああ~んまんまん最高ぉおおお!!!」

 

「らんまぁああ!!愛してるぅうう!!」

 

「達也ぁああ!!ちんぽ気持ちいいぃいいい!!」

 

二人は互いに激しく抱き合いながら、何度も愛の言葉を交わし合った。もはや、言葉では表現できないほどの快楽に包まれていた。

 

「らんまぁああ!!いくぅううう!!」

 

「達也ぁああ!!オレもいっちゃうぅうう!!」

 

「らんまぁあああ!!一緒にいこうぜぇええ!!」

 

「達也ぁああああ!!一緒にいくぅうう!!」

 

「らんまぁああっ!!出すぞっおおお!!」

 

「達也ぁああ!!きてぇえええ!!」

 

ドピュッビュルルルーーー!!!

 

こうして、熱い愛の証明がされたのであった。オレたちは汗まみれになりながら、互いの性器を離さなかった。そして、そのまま、第二回戦に突入した。

 

そう言うと、オレはらんまの性器に自分の性器を挿入した。

 

「達也ぁ、さっきよりも、大きくなってるな。どうだ、この格好は?」

「確かに、この体勢は凄いな。らんまのアソコが良く見えるよ」

 

「へへ、もっとよく見てくれよ。オレの大事なところをよ!」

 

「ああ、もちろんだ!」

 

オレはらんまの秘部をじっくり観察した。らんまの性器からは、大量の愛液が流れ出していた。らんまはオレに見られてるだけで興奮しているようだった。

 

「はぁ……はぁ……らんまのアソコからエッチな汁が出てるよ。それにしても、すごい光景だね……」

「達也のも、すげえ勃ってんじゃねえか。そんなにオレのが欲しいのか?」

 

「ああ、欲しくてたまらないよ。らんまのことが大好きだからね!」

 

「へへ、嬉しいこと言ってくれんじゃねえか。じゃあ、オレも達也が大好きなことをしてやんよ。そぉれ♪」

 

そう言うと、らんまはオレの乳首を舌先で舐めてきた。

 

「ちょっ!?らんま、そこはダメだってば」

「いいじゃねえか。ほら、こんな風にされると気持ち良いだろ?」

「うん……すごく感じる」

「へへ、じゃあ、これはどうかな?」

 

今度は、らんまは自分のおっぱいをオレの胸板に押しつけ、オレの乳首と擦り合わせ始めた。

 

「うわぁ、これ、かなりヤバイよ。らんまのおっぱいが当たって気持ちいいよ」

「だろう。オレの柔らかいおっぱいで挟んでやったら、もっと感じてくれるかな?」

 

らんまは、自分の大きな乳房でオレの性器を挟み込んだ。

 

「らんま、すごい……。柔らかすぎるよ。はぁ……はぁ……らんまのオッパイが気持ち良すぎて、もう我慢できないよ!」

 

「へへ、オレのオッパイも柔らかくて最高だろ。遠慮せずに、オレの中にたっぷりと出しちまいな」

 

「らんまぁあああ!!出るっ!!イクゥウウウウウ!!」

 

ドピュッドピューー!! オレはらんまの中で射精してしまった。らんまの中はとても暖かく、精子を全て搾り取ろうとしてくるかのように締め付けてきて、オレは思わず、射精してしまった。

 

「くっ、達也のやつ、いっぱい出したな。オレの身体で満足してくれたみたいで良かったぜ。へへ、オレの勝ちだな。次はどんな体位でやってやろうかな。楽しみにしててくれよ」

 

「ふぅ……らんま、やっぱりお前には敵わないな。でも、次は負けないからな!」

「へへ、望むところだってんで、こちとら、挿れたくてウズウズしてたんだ」

「じゃあ、行くぜ!!」

「おう!!」

 

そう言うと、オレは一気に性器を挿入した。そして、獣のように激しいピストン運動を開始させた。

 

「らんまぁあ~好きだー!!」

 

「達也ぁああ~んまんまん最高ぉおお!!」

 

【挿絵表示】

 

「らんまぁああ!!愛してるぅうう!!」

 

「達也ぁああ!!ちんぽ気持ちいいぃいい!!」

 

オレたちは互いに抱き合いながら、何度も愛の言葉を交わした。もはや、言葉では表現できないほどの高まりに身を任せていた。

 

「らんまぁああ!!いくぅうう!!」

 

「達也ぁああ!!きてぇええ!!」

 

「らんまぁああ!!らんまぁああ!!!!」

 

「達也ぁああ!!一緒にいくぅうう!!」

 

「らんまぁああ!!出る!!」

 

「達也ぁああ!!きてぇええ!!」

 

「らんまぁああっ!!出すぞっおお!!」

 

互いの身体はさらに緊密に結びつき、二人の呼吸はひとつになった。その高まりは境界を超えて、互いに共有された。

 

ドピュッビュルルルーーー!!

 

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こうして、夕日が反射する温泉で熱い愛の証明がされたのであった。オレたちは汗まみれになりながら、互いの性器を離さなかった。



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11-13☆.温泉プロムナード

太陽がちょうど真上に来ている頃、オレとらんまは、山を探検するために格闘温泉施設から出発した。おそろいの白い道着が、晴れ渡った青空に映えて見えた。山への道は、施設の裏にある森を抜けて続いていた。

 

【挿絵表示】

 

「らんま、お前、どこまで行くつもりなんだ?」

 

「ははは、行けるところまでだよ」

 

らんまの力強い声は、鳥のさえずりと共に森を満たした。心地よい風が道着を揺らす。その下には下着がないため、風が直接肌に触れる感覚が新鮮だった。

 

「おい、らんま。これ以上進むと、施設から遠くなりすぎて戻れなくなるぞ」

 

「心配すんなって、達也。こちとら、道に迷うことなんてないからさ」

 

オレたちは、山の道を進みながら、いつものように話をした。二人だけの時間は、特別なものだ。他の人がいないことで、いつも以上にリラックスして話ができた。

 

道は次第に険しくなっていった。しかし、らんまはいつも通り、どんな障害も軽々と越えていった。その姿を見て、オレも自然と力が湧いてきた。

 

「そこ、岩が崩れそうだぞ。気をつけて通れよ」

 

「ったく、いつも達也は心配性すぎだぜ。そんなことより、前を見てみろよ。なんかすごい景色が広がってるぞ」

 

らんまの言葉に導かれて前を見ると、青い空と緑の山が広がっていた。その美しい風景を見て、オレたちは一瞬、言葉を失った。

 

「うわあ、すごいな。こんな景色、見たことないぞ」

 

風が強く吹き、オレたちの道着を揺らした。その感触が心地よく、一瞬、現実から離れたような感覚になった。

 

その後も、オレたちは山を探索していた。すると、大きな洞窟を見つけた。

 

「達也。あそこ、見える?」

 

らんまが指差す方向に目を向けると、大きな洞窟の入口が見えた。黒々とした暗闇が、何かを秘めているかのように見えた。

 

「ああ、見えるぞ。あれ、洞窟だな。探検してみるか?」

 

「んじゃ、ちょっと覗いてみるか。怖いもんでもないだろ?」

 

らんまの明るい言葉に安心し、オレたちは洞窟の中へと足を進めた。入口からすぐのところは、外からの光でまだ見えたが、奥へ進むにつれて暗闇が深まっていった。

 

「おい、らんま。これ以上進むと、何があるか分からないぞ」

 

「んだと?怖がってんのか、達也?」

 

らんまの挑発に、オレは苦笑いした。らんまはいつだって、冒険心に溢れていた。

 

「そうじゃなくて、何があるか分からないから、注意深く進むべきだってことだ」

 

「大丈夫、大丈夫。オレたちは最強のコンビだろ?」

 

らんまの言葉に、オレは安心した。らんまと一緒なら、どんな困難も乗り越えられると信じていた。

 

洞窟の中は、思った以上に広かった。中には、奇妙な形の岩や、きらきらと輝く鉱石が散らばっていた。

 

「あの鉱石、なんかキレイだね」

 

「うん、そうだね。でも、あれはただの鉱石だと思うぜ」

 

らんまの知識に、オレは感心した。山や自然に詳しいらんまの姿は、いつ見ても新鮮だった。

 

洞窟を深く進むにつれて、次第に外からの光が届かなくなっていった。しかし、その代わりに、洞窟の中に自然に生えている蛍光菌による微かな光があった。

 

「おい、らんま。あれ、見えるか?」

 

「ああ、見えるぞ。あれは、蛍光菌だな。こんなところに生えてるなんて、すごいな」

 

オレたちは、蛍光菌の光に導かれて、洞窟を深く進んでいった。その美しい光景に、オレたちはしばらく見とれてしまった。無数の小さな光が洞窟の中を幻想的に照らし出していて、まるで別世界に迷い込んだかのようだった。

 

「こんなところがあるなんて、思わなかったな」

 

「うん、俺もだ。こんな場所、見つけられて良かったよ」

 

らんまの言葉に、オレもうなずいた。それから、オレたちはしばらく黙って、蛍光菌の光を楽しんだ。その静寂が、この洞窟の神秘さを一層引き立てていた。

 

その後、オレたちは更に洞窟を探検した。途中、大きな水たまりを見つけた。その水は清らかで、底が見えていた。

 

「ここ、なんか特別な水か?」

 

「んー、特別ってことはないかもしれないけど、こういう洞窟の水は、石灰分が溶け込んでるから、硬水になってることが多いな」らんまの言葉に、オレもうなずいた。それから、オレたちはしばらく黙って、蛍光菌の光を楽しんだ。その静寂が、この洞窟の神秘さを一層引き立てていた。

 

その後、オレたちは更に洞窟を探検した。途中、大きな水たまりを見つけた。その水は清らかで、底が見えていた。

 

「おい、らんま。これって……」

 

「うん、間違いない。これがこの施設の湯源のようだな」

 

その言葉に、オレは驚いた。このまっさらな、誰も触れていない湯源を見つけたのは、この施設に来てから初めてだった。

 

湯源の周りには石が並べられていて、何か特別な雰囲気を感じた。その湯源からは、ほんのりとした硫黄の香りが立ち上ってきて、深呼吸をすると心地よかった。

 

「……らんま、今日はここで修行してみないか?」

 

「修行だって?ここで?」

 

らんまの眉が上がった。確かに、湯源の周りは独特の雰囲気を持っていた。湯気が立ち上る中には、静寂と神秘が同居していた。それはまるで、古代の修行僧が使ったといってもおかしくないような場所だった。

 

「うん、ここなら何か特別な力を感じることができるかもしれない」

 

オレの提案に、らんまはしばらく黙って考え込んだ。そして、ふと笑いながら頷いた。

 

「へっ、それも面白そうだな。達也、いつも新鮮なアイデアを出してくるな」

 

「さあ、らんま。始めるぞ」と言うと、オレたちはゆっくりと立ち上がった。白い道着のベルトを解く手つきは、オレたちがこれまで何度も経験してきたものだ。それが今日、この湯源で、新たな修行の始まりを告げる手つきになるとは、思ってもみなかった。

 

道着がゆっくりと体から滑り落ちていく。その一瞬一瞬が、何とも言えない緊張感を湯源の周りに漂わせた。湯源から立ち上る湯気が、空気をゆっくりと動かし、微かに硫黄の香りを鼻に運んでくる。

 

先にらんまが、ゆっくりと自分の道着を脱いだ。らんまの豊かな胸と、まるで彫刻のように美しいウエストがゆっくりと現れた。その眩しい美しさに、オレはしばらく息を呑んでしまった。オレたちは同じ修行を積み重ね、同じ戦いを乗り越えてきた。それなのに、らんまの体は女性としての曲線美を保ちつつ、戦士としての力強さをも感じさせる。

 

続いて、オレが、上半身の道着を脱ぎ捨てた。皮膚が空気に触れる瞬間の冷たさと、それを包み込む湯気の温かさ。矛盾する感覚が交錯し、それがオレの意識を現実へと引き戻す。鍛えられた筋肉が露わになり、白い肌が湯気に照らされて輝いていた。オレの胸には、数々の修行や戦いの証が刻まれている。それら全てが、オレがここに立つ理由だ。

 

そしてオレたちは、下半身の道着もゆっくりと脱ぎ捨てた。オレの脚は長く、筋肉質で、修行の証が刻まれている。一方、らんまの脚は女性らしい柔らかさと、それでいて訓練された力強さを持つ。その裸体は、湯源から立ち上る湯気に包まれ、何とも神秘的な光景を作り出した。

 

 

【挿絵表示】

 

 

オレの眼前に広がるらんまの全裸の姿は、まさに絶景だった。らんまの肌は白く滑らかで、湯気が立ち上る湯源からの光に照らされて輝いていた。その肌に透き通るような血色が混じり、どこか生命力を感じさせる。

 

その肌の上で一際目を引くのが、らんまの大きなおっぱいだ。その形は完璧で、まるで豊穣の女神が手にする果実のようだった。その大きさ、その重み、その弾力、すべてがオレを引きつけ、その魅力に取り憑かれてしまった。

 

そのおっぱいの先には、硬く突き立った乳首がある。その色はやや深く、まるで甘い果実を想像させるような色合いだった。その乳首が、たまらなくエロティックにオレを誘っているように見えた。

 

その下には、細く引き締まったウエストがあり、そのくびれた部分が、らんまの女性らしさを際立たせていた。その下には、小さくてきれいな三角形が描かれていて、その中心にはピンク色の花びらが微かに見えた。

 

その全裸の姿を見た瞬間、オレのペニスは我慢できずにムクムクと勃起してしまった。その硬さと大きさは、らんまの全裸の魅力にどれだけ惹かれているかを証明していた。その瞬間、オレはらんまの全裸の魅力に完全に取り憑かれてしまった。

 

オレの身体が自然と反応した。感じるのは、明らかに本能的な何かだ。一部がふくらみ、硬さを増していく。それは紛れもなく、生物としての本能の表れだ。

 

この反応は、目の前にいるらんまに対する深層の欲求から来ている。らんまを守り、らんまと共に次の世代を築きたいという本能。それは、男として、そして生物としての本能的な願望だ。

 

目の前のらんまは、健康で、強く、そして美しい。らんまはオレの目にとって完璧な相手だ。だからこそ、オレの身体は自然とらんまに反応し、らんまを欲し、らんまを求めている。これが生命の繁栄を願う生物としての本能だ。

 

確かに、らんまとのセックスは、オレの心を埋め尽くす深い欲望の一つだ。だが、それと同時に、修行というオレたちの使命を忘れてはならない。身体の欲望と修行への使命。これら二つの間で、オレは日々葛藤している。

 

修行は、我々の生き方そのものだ。それは、力を試し、自分自身を高め、何かを達成するための道だ。それは、我々が選んだ人生の一部であり、その道を追求することで、我々は自己を見つめ、成長する。

 

一方、セックスは、肉体的な欲望だけでなく、人間としての深い感情を伴う行為だ。それは、人間が生命を繋げるため、また、愛情を確認するための一つの手段だ。それは、我々が抱く、自然な欲求の一部だ。

 

オレはらんまとのセックスを求めつつも、修行を怠らないように心がけている。それは、オレがらんまに対して抱く情熱と、自己成長への決意、その両方を満たすためだ。

 

だから、今こそ、湯源の前で、らんまと一緒に修行する時だ。そして、その後には、お互いの身体を求め合う時間が待っている。それが、オレの選んだバランスだ。

らんまとセックス したい。しかし、セックス ばかりしていては修行がおろそかになる。

 

「うよし、達也。行くぞ!」

 

そう言って、らんまは軽く拳を握った。その手の動きからは、らんまの格闘技への強い意志が感じられた。

 

「最初は基本からだ。足元からしっかりと固めよう」

 

そう言って、オレは腰を落とし、足を肩幅に開いた。それから、足元から力を込めて、地面を蹴った。その動きは、まるで大地から力を吸い上げるかのようだった。

 

らんまも同じように、腰を落とし、足元から力を込めた。そして、オレの動きを見ながら、自分の体を動かしてみた。

 

「らんま、足元から力を込めるんだ。それが格闘技の基本だ」

 

「あぁ、達也。この感じ、いい感じだな……!」

 

そう言って、らんまは更に力を込めて、地面を蹴った。その動きは、まるで山を動かすかのような力強さだった。

 

次に、オレはパンチの練習を始めた。右手を前に突き出し、左手を身体の側に構えた。その動きは、まるで剣を振るかのような速さと力強さだった。

 

「らんま、パンチも同じだ。足元から力を込めて、一気に突き出すんだ」

 

「だな、達也。この感じ、わかるぜ」

 

そして、らんまも同じように、足元から力を込めてパンチを繰り出した。そのパンチは、まるで石を割るかのような力強さだった。

 

「らんま、もっと股を大きく開いて、腰を落としてみろ。セックスしてるときみたいにオマンコを広げるイメージだ!」

 

「おいおい、達也。そんなに直接的に言われてもなぁ……。ま、仕方ねえか!」

 

らんまの反応に、オレの心は一瞬、高鳴った。らんまの驚きの瞬間を見逃さず、しかし、すぐにらんまが理解し、肯定的な反応を示したことに、安堵の息をついた。

 

らんまはそのまま股を大きく広げ、腰を低く落とすと、私の前に一つの景色が広がった。それは、らんまの最も秘められた部分、らんまの割れ目だった。

 

その割れ目は、湯源から立ち昇る湯気に包まれ、ほんのりとピンク色に照らされていた。それはまるで、秘密の花園を覗き見るような、甘美で禁断の光景だった。その光景に、オレの心はとてつもない興奮を感じ、その興奮はすぐに身体へと変わった。

 

それは、オレのペニスだった。らんまの割れ目を見た瞬間、それはすぐに硬くなり、前へと突き出した。それはまるで、らんまの美しい秘部に向けて、自分の欲望を示すように。その大きさと硬さは、オレの欲望の証だった。

 

しかし、オレはそこで自制した。これはまだ修行の時間だ。オレたちの身体の欲望を満たす時間は、まだ来ていない。だからこそ、オレは自分の欲望を抑え、再びらんまとの修行に集中した。それが、オレたちの生き方だからだ。

 

でも、絶対に今日も修行の後に、あそこに精を注ぎ込みたい。

 

しかし、心の奥底では、確固とした決意が湧き上がっていた。それは、今日、この修行の後に、らんまの中にオレ自身を注ぎ込むという願望だった。その欲望は、オレの全身を覆い、オレの意志を固めた。

 

その欲望は、らんまの美しい体に対する欲求だけではなかった。それは、らんまとの深い絆、らんまへの深い愛情を物語るものだった。それが、オレの中で沸き上がり、そして、オレを強く駆り立てた。

 

今まで何度もらんまの中に出している。その感触がフラッシュバックしてきてしまった。

 

思い出すだけで、オレの体は反応してしまう。らんまの中へと自身を注ぎ込む感覚、その熱い感じが思い出されてくる。らんまの中は、常に締まりの良い独特の感触があった。それは、強くてしっかりとオレを包み込むような感じで、一度味わったら忘れられない。

 

らんまの体内でオレのものが暴れる感覚、それがらんまを喜ばせ、悦ばせることができると知ると、オレの興奮は一層高まった。それは、オレたちが共有する唯一無二の経験で、その度に絆が深まっていった。

 

そして、それを思い出す度に、オレはまたらんまの中に自身を注ぎ込みたいという欲望にかられる。その感触、その温度、その締まり。全てがオレを虜にしてしまい、その記憶はオレの理性を蝕んでいく。

 

「ったく……。また、ドスケベな顔しやがってさ?」

 

「へへ……。べつにいいじゃねーかよ。どうせ二人きりなんだしさ♪」

 

らんまの答えに、オレはにっこりと笑った。らんまの開放的な態度が、いつもオレを楽しませてくれた。

 

オレの全裸の体を感じながら、オレはらんまに向かって進んだ。らんまはすでにポーズを取っていた、その構えは我々の修行における一部だ。

 

オレは左足を前に出し、右足を後ろに引いた。その体勢から、オレは右拳を振り下ろし、らんまの頭部を狙った。しかし、らんまはすんなりとそれをかわす。その反射神経と動きの軽快さにはいつも驚かされる。

 

次に、オレは左足を使って蹴りを繰り出した。その蹴りは、らんまの腹部を目指して飛んでいった。だが、らんまはすばやく腰を引いて避け、反撃のチャンスを伺った。

 

らんまは、オレがバランスを崩している間に攻撃のチャンスを見つけ、右腕をオレの顔に向けて伸ばした。しかし、オレは体を左にずらし、そのパンチをかわした。

 

オレは膝から力を込めて、左拳をらんまの顔に向けて打ち出した。しかし、らんまは背中を反らすようにして後ろに倒れ、オレのパンチを避けた。そして、地面に手をついて軽やかに立ち上がり、すぐにオレに向かって右足を振り上げてきた。それはオレの頭部を狙った強烈な蹴りだった。

 

オレはすばやく体を低くし、らんまの蹴りを下から見上げるようにしてかわした。そして、その隙をついて右拳をらんまの胴体に向けて打ち出した。しかし、らんまはその攻撃もすばやくかわし、反撃の姿勢をとった。

 

【挿絵表示】

 

その後、オレたちは更に修行に打ち込んだ。パンチ、キック、投げ技。それぞれの基本的な動作を見直し、確認しあった。全裸での修行は、普段の修行とはまた違った感覚だった。全ての動きが、肌と肌で直接伝わる。それは、まるで二人の間に何も隔てがないような感覚だった。

 

「おい、らんま。肩の力を抜いてみろ。その方が動きが軽やかになるぞ」

 

「うん、達也。オレ、こういうの初めてだから、すげぇ新鮮だね」

 

らんまの言葉に、オレはにっこりと笑った。そして、らんまの肩を軽くマッサージしながら、力の抜き方を教えた。

 

「へへ……。達也、それなりに優しいじゃん。普段はもっと乱暴なのにさ」その後、オレたちは更に修行に打ち込んだ。パンチ、キック、投げ技。それぞれの基本的な動作を見直し、確認しあった。全裸での修行は、普段の修行とはまた違った感覚だった。全ての動きが、肌と肌で直接伝わる。それは、まるで二人の間に何も隔てがないような感覚だった。

 

「おい、らんま。肩の力を抜いてみろ。その方が動きが軽やかになるぞ」

 

「うん、達也。オレ、こういうの初めてだから、すげぇ新鮮だね」

 

らんまの言葉に、オレはにっこりと笑った。そして、らんまの肩を軽くマッサージしながら、力の抜き方を教えた。

 

「へへ……。達也、それなりに優しいじゃん。普段はもっと乱暴なのにさ」

 

「んじゃ、そろそろ、恒例の模擬試合をやってみるとするか」オレの提案に、らんまはにっこりと笑った。そして、らんまは全身の力を抜いて、深く息を吸った。それから、ゆっくりと息を吐き出しながら、視線をオレに向けた。

 

「へっ、達也。いつも通り、手加減なしだぞ」

 

その言葉に、オレはにっこりと笑った。そして、オレも全身の力を抜いて、深く息を吸った。それから、ゆっくりと息を吐き出しながら、視線をらんまに向けた。

 

「らんま、準備はいいか?」

 

「オレ、いつでもいいぜ」

 

そう言って、らんまは前に踏み出した。その動きは、まるで獣が獲物を狙うかのような獰猛さだった。しかし、その目は冷静で、全てを見抜いているかのようだった。

 

そして、模擬試合が始まった。「よーし、らんま!始めるぜ!」

 

オレはそう叫びながら、右足を前に踏み出した。それから、右手を前に突き出して、初めての攻撃を仕掛けた。

 

「ハッ!」

 

その言葉と同時に、右拳が風を切って前進した。そのスピードと力は、まるで矢のようだった。

 

「ふっ、達也、その程度か?」

 

らんまは笑いながら、右足でその攻撃をかわした。それから、左手で反撃を試みた。その動きは、まるで蛇が獲物を狙うような素早さだった。

 

「おおっと!」

 

オレは即座に身をかがめて、その攻撃をかわした。それから、左足で反撃を仕掛けた。そのキックは、まるで鞭のような速さと力強さだった。

 

「なかなかいいぞ、達也!」

 

らんまは笑いながら、そのキックを腕で防いだ。それから、両手を前に突き出して、新たな攻撃を仕掛けた。

 

「この!」

 

その言葉とともに、らんまの両拳が風を切って前進した。その速度と力は、まるで猛獣の爪のようだった。

 

「くっ!」

 

オレはその攻撃をかわすために、右足で跳び上がった。それから、右足で反撃を試みた。その蹴りは、まるで猛禽の爪のような速さと力強さだった。

 

「うっ!」

 

らんまはその蹴りを受けて、少し後ろに下がった。しかし、すぐに立ち直って、新たな攻撃を仕掛けた。

 

「達也、次はこれだ!」

 

【挿絵表示】

 

そう言って、らんまは右足を前に踏み出した。それから、右拳を前に突き出して、新たな攻撃を仕掛けた。

 

このまま、オレたちは何度も何度も攻撃と防御を繰り返した。その度に、お互いの技を磨き、互いの力を確認した。全裸での模擬試合は、普段の試合とはまた違った感覚だった。全ての攻撃と防御が、肌と肌で直接伝わる。それは、まるで二人の間に何も隔てがないような感覚だった。もちろん、全裸のらんまが目の前にいれば、オレのペニスはギンギンに勃起している。それは、今回の修行旅行では毎度のことだった。らんまがパンチを繰り出させば、豊満なバストは揺れ、キックを繰り出せば、大事な部分がご開帳。そんな光景を見れば、勃起して当然だ。

 

その状況がしばらく続き、オレはらんまの重量と暖かさに圧倒されつつも、心の奥底では何とも言えない快感が湧き上がってきていた。オレの顔を覆っているのは、オレが愛するらんまの秘部だ。その事実だけで、オレの心は高鳴っていた。

 

「へへ、これぞ、無差別格闘早乙女流奥義・顔面騎乗位だぜ、ほらほらほらー、達也、苦しいだろ?」とらんまが言った。

 

 

その後、戦いはさらに激しさを増した。オレとらんまは全裸のまま、互いに技を交えていた。らんまの動きは、その柔らかいおっぱいを大きく揺らし、あらゆる角度から見える割れ目を露わにしていた。その景色に、オレのチンポはさらに勃起し、それがぶるんぶるんと震えていた。

 

「らんま、そんなに見せつけてくれると、オレ、戦闘に集中できなくなっちゃうぜ?」

 

らんまはニヤリと笑い、「それが目的だよ、バカ。」と言った。その言葉に、オレはさらに興奮した。

 

オレはらんまに向かって突進し、右拳を振り上げた。しかし、らんまはすばやく左腿をオレの腹部に突き出し、オレを宙に舞わせた。その後、らんまはオレが落ちてくるのを待つと、高くジャンプしてきた。

 

そして、驚くべきことに、らんまはそのままオレの顔にオマンコを押し付けてきた。その瞬間、オレの目の前はらんまの秘部でいっぱいになり、オレの口はらんまの柔らかい肉に覆われた。

 

「ぐぅ……!」

 

オレはらんまの重量に耐えながら、らんまの股間を押し返そうとした。しかし、そのままらんまの肉厚な股間がオレの顔を覆いつづけ、オレはらんまの香りと熱を全身で感じた。

 

 

その声は、自慢げでありながらも、どこか愛おしげに聞こえた。オレは、それを聞きながら、自分の位置を再確認した。オレは、らんまの秘部に顔を埋めている。その事実に、オレはさらに興奮した。

 

しかし、オレの口はらんまの秘部で塞がれていたため、言葉にすることができなかった。だから、オレは代わりに、自分の舌を使って答えることにした。オレは、らんまの秘部を舐め始めた。

 

その瞬間、らんまの体が震えた。それは、驚きと快感の混ざった反応だった。そして、その震えが、オレの舌を通じて伝わってきた。

 

その感触は、オレの舌を刺激し、さらに興奮を高めた。オレはらんまの秘部をさらに舐め続け、その味と香りを全身で感じた。

 

それは、らんまの独特の香りで、オレの舌に甘く、塩っぽく、そして何とも言えない味を残した。それは、オレが愛するらんまの味だった。その事実だけで、オレの心はさらに高鳴った。

 

しかし、同時に、オレはらんまの秘部を舐め続けることで、らんまの身体の反応を感じることができた。その感触は、オレの舌を刺激し、さらに興奮を高めた。オレは、その感触を全身で感じつつ、らんまの秘部を舐め続けた。

 

しかし、その瞬間、オレは頭を左に回し、らんまの股間から逃れ、そして、らんまの足を掴んで反撃した。そのまま、オレはらんまを掴んで地面に投げつけ、らんまの上に馬乗りになった。

 

「ったく、らんま。そんなことしてたら、オレ、もう勃起しちゃうよ?」

 

らんまはふっと笑い、「それが目的だよ、バカ。」と答えた。その言葉に、オレはさらに興奮した。

 

この全裸格闘は、ただの戦闘ではない。それは、お互いの身体と心を理解し、尊重し、高めるための修行なのだ。

 

そんな状態でもオレとらんまは戦い続ける。どちらかの体力が尽きるまで。いや、尽きても戦い続けるのだ。

 

「らんま、もっとしっかりと体をひねるんだ!」

 

そんな状態でもオレたちは修行を続けた。全裸のらんまの姿が目の前にある。らんまの攻撃は、力強く、しかも美しい。その度に、らんまのバストが揺れ、大事な部分が露わになる。それを見て、オレのペニスは更に硬くなった。しかし、それを気にする余裕などない。全ては、この模擬試合に集中するためだ。

 

「達也、もっと力を込めろ!」

 

らんまの言葉に、オレは頷いた。そして、再びパンチを繰り出した。その動きは、まるで鷹が獲物を狙うような速さと力強さだった。

 

「くっ、達也、それなりにやるじゃん!」

 

らんまは笑いながら、その攻撃をかわした。そして、新たな攻撃を仕掛けた。その攻撃は、まるで蛇が獲物を狙うような素早さだった。

 

「ふっ、らんま。それなりじゃないぞ!」

 

オレはその攻撃をかわすために、身をかがめた。そして、右足で反撃を仕掛けた。そのキックは、まるで鞭のような速さと力強さだった。

 

「うっ!」

 

らんまはそのキックを受けて、少し後ろに下がった。しかし、すぐに立ち直って、新たな攻撃を仕掛けた。

 

こうして、オレたちは何度も何度も攻撃と防御を繰り返した。全裸での模擬試合は、普段の試合とはまた違った感覚だった。全ての攻撃と防御が、肌と肌で直接伝わる。それは、まるで二人の間に何も隔てがないような感覚だった。それでもオレたちは戦い続けた。どちらかの体力が尽きるまで。いや、尽きても戦い続けるのだ。

 

(あぁ、素っ裸のらんまとの全裸格闘、最高だ……)

 

オレは心の中で呟いた。全裸でらんまと闘う。体がぶつかり合い、肌が肌を感じる。それは、ただ闘うだけではない。互いの存在を全身で感じることができる。何も隠さず、何も飾らず、ただ闘う。それが全裸格闘だ。

 

らんまの全裸の姿は美しい。その肌は滑らかで、筋肉はしっかりとした張りを持っている。体が動くたびに豊満なバストが揺れ、下半身は力強く蹴り上げられた。その全てが、オレの目には最高の景色として映っていた。

 

「達也、お前の動き、なかなかだな!」

 

らんまの声が洞窟内に響き渡った。らんまの口から出る言葉も、オレにとっては響き渡る旋律だった。闘いの中で、互いに高めあい、互いを尊重する。それこそが、オレたちの全裸格闘だ。

 

「らんま、お前の動きも最高だ。全裸で闘うお前は、最高だ!」

 

オレの言葉が洞窟内に響き渡る。そして、オレたちは、全裸で闘い続けた。それは、ただ闘うだけではない。それは、互いを知り、互いを尊重する戦いだった。

 

そして、その全裸格闘は、これからも続く。全裸で闘うらんまとの戦いは、これからも続く。それが、オレたちの修行だ。それが、オレたちの闘いだ。そして、それが、オレたちの全裸格闘だ。オレの興奮は最高潮に達していた。全裸で闘うらんまの姿に、ペニスは痛いほどに反り返っていた。その硬さは、まるで自分自身の闘志を表しているかのようだった。

 

しかし、それが恥ずかしいとは思わなかった。むしろ、それがオレとらんまの間に存在する純粋な闘志の証だと感じていた。それは、オレたちが互いを全身で感じ、全身で闘う証だった。

 

「らんま、見てくれ。これがオレの闘志だ」

 

そう言って、オレは自分のペニスを見せた。その硬さは、闘志を象徴するかのようだった。

 

オレのペニスは、力強く空に突き上げるように硬くなっていた。全身から湧き上がる熱い闘志が、まるで燃え盛る炎のようにペニスを照らしていた。その光景は、まるで威厳に満ちたモニュメントのようでもあった。

 

その硬さは、別格だった。まるで鋼鉄のように硬く、とても人間の身体の一部とは思えないほどだ。その先端は、真紅に膨らんでおり、まるで闘志がみなぎっているかのように見えた。

 

そして、その大きさもまた、圧巻だった。いつもとは違い、さらに大きく、太くなっていた。まるで自分自身の闘志を証明するかのように、力強く空を突き上げていた。

 

その姿は、まるで闘志の塔のようだった。その大きさと硬さは、まさにオレの闘志の象徴だった。そして、それは、全裸で闘うらんまとの闘いの証だった。

 

らんまもそれに応えるように、自身の汗まみれの裸体を見せつけてきた。

 

らんまもそれに応えるように、自身の汗まみれの裸体を見せつけてきた。その肌は、戦いの中で得た紅潮と汗で輝き、その美しい裸体はまるで宝石のように光っていた。

 

「へへ、達也、お前のその闘志、見せてくれてありがとな。」

 

らんまはそう言うと、ゆっくりと自身の身体をくねらせた。その動きは猫のようでもあり、蛇のようでもあった。その度に、らんまの豊満な胸が揺れ、割れ目がちらりと見え、その姿はまさに絶景だった。

 

「ほらほら、これがオレの全てだ。見てくれ、達也。」

 

らんまはそう言って、自分の裸体をよりはっきりと見せた。その姿は、自然そのもの。それは、自分の全てをさらけ出し、何も隠さない姿勢を示していた。

 

オレはその光景を見て、さらに興奮した。その瞬間、オレのペニスはまるで火を噴くようにさらに硬くなった。オレの闘志とらんまの美しい裸体、その二つが交錯する中で、戦闘の舞台はさらに熱を帯びていった。

 

そう、これがオレたちの闘い。全裸で闘う、それがオレたちの全裸格闘だ。このまま、全裸格闘を続けていたら、イってしまうかもしれない。精子が出てしまうかもしれない。でも、まだ、この戦いを終わらすわけにはいかない。本日の勝負の結末はついていないのだから。オレの興奮はピークに達していた。全裸で闘うらんまの姿に、精子が溢れそうになるほどにペニスは反り返っていた。しかし、オレはそれを抑え込んだ。まだ、この戦いは終わっていないのだから。

 

「らんま、まだだ!まだ終わらせるわけにはいかねーぞ!」

 

そう叫んで、オレは再び立ち上がった。それは、まるで最後の力を振り絞るかのような姿だった。

 

らんまもまた、その気迫に応えるように立ち上がった。その姿は、まるで自身の闘志を示すかのようだった。

 

オレたちは、再び向かい合った。全裸で、全力で。オレたちの全裸格闘は、まだ終わっていなかった。

 

全裸で闘う、それがオレたちの全裸格闘だ。何も隠さず、何も偽らず、ただ全力で闘う。その純粋な闘いこそが、オレたちの全裸格闘の真髄だ。

 

全裸で闘うことで、オレたちは肉体だけでなく、心まで剥き出しにする。それは、恥ずかしさや不安も含めて、全てをさらけ出す行為だ。だからこそ、全裸格闘は、心の底からの信頼と絆を必要とする。

 

戦いの最中、全裸の姿で、オレたちは互いの全てを見つめ合う。らんまの全裸の身体は力強さと脆弱さ、強さと弱さ、すべてを無言で語る。その中で、らんまの身体はいつも美しく、力強く、そして何よりも魅力的に映る。らんまの全裸の姿は、オレの心を奮い立たせ、闘志を燃やす。

 

らんまの大きな胸は動きに合わせて揺れ、力強い攻撃を繰り出すたびに強調される。その光景は、オレの視線を釘付けにし、興奮を掻き立てる。そしてらんまが股を広げれば、恥部を晒す。その姿は、ありのままのらんまを見せてくれると同時に、闘いの真剣さを伝えてくる。

 

同様に、オレも全裸の姿で戦い、勃起した性器を晒す。それは闘いの一部であり、全裸格闘の証だ。らんまの姿に触発され、オレの性器はそれ自体が闘志を示す。

 

そうやって、全裸格闘は互いのすべてを晒し、見せ合うのだ。隠し持つことなく、真剣に、全身全霊で戦う。それが全裸格闘の本質であり、オレたちがその闘いを選ぶ理由だ。全裸格闘は、身体だけでなく心まで裸にし、互いを深く理解し合うための闘いなのだ。

 

全裸格闘の後の疲労感と達成感は、言葉では表せないほど強烈だ。肉体が全力で闘った証として、心地よい疲労感が全身を包む。それと同時に、互いに全てをさらけ出して闘った達成感が、心を満たす。

 

そして、オレとらんまの絆を深める。互いの全てを知り尽くした二人だからこそ、言葉を交わさなくても、身体の動きや表情だけで、相手の思考や感情を理解できる。その深い絆は、全裸格闘を通じてさらに強固になり、オレたちの関係をより深いものにしていく。

 

全裸で立ち向かう、それがオレたちの全裸格闘の真髄だ。隠すもの一切なし、偽りのない、純粋な全力闘争。何も遮るものがないからこそ、心身ともに全てをさらけ出す。それが全裸格闘の独特の魅力だ。

 

らんまはその全裸の姿で闘う。らんまの乳房は力強く揺れ、秘部は恥じらいもなく開示される。それはらんまの真剣さと誇りを象徴する。同じように、オレも全裸で闘う。オレの勃起したペニスは隠されず、その姿は闘いの意志とエネルギーを表現する。

 

全裸格闘では、恥じらうことなく全てをさらけ出し、相手と真剣に向き合う。それは、闘争の本質を余すことなく表現する最善の方法だ。らんまの全裸の姿とオレの全裸の姿が闘争の舞台で交錯する。それこそが、全裸格闘の真髄だ。

 

そして、今日も、その醍醐味を追求する。

 

「らんま、オレたちの全裸格闘は、まだ終わってねーぞ!」

 

オレは再び立ち上がった。全裸の体に、冷たい洞窟の空気が強烈に感じられた。しかし、その寒さも、らんまとの熱い戦いによってすぐに消え去った。

 

オレは一歩踏み込んで、右拳を振り回した。しかし、らんまは軽く身をかわし、その隙をついてオレの体をつかんだ。

 

「達也、そんな簡単には倒れないよ!」

 

らんまの声が響き渡る中、オレは空中に放り投げられた。そのまま洞窟の壁にぶつかり、地面に倒れ込んだ。

 

しかし、オレはすぐに立ち上がった。そして、一気にらんまに迫り、左足でらんまの足元を蹴った。それは一瞬の出来事だった。しかし、らんまはすぐに反応し、後ろに跳ねてオレの攻撃をかわした。

 

「さすが達也、その瞬発力はすごいね」

 

らんまの言葉に、オレはにっこりと笑った。そして、再び立ち上がり、今度は右足でらんまの体を狙った。しかし、らんまはすぐに身をかわし、その隙をついてオレの背後に回った。

 

「達也、防御は大事だ!」

 

そう言って、らんまはオレの背後から腕を組んできた。しかし、オレはすぐに反応し、腰を落としてらんまを前に投げ飛ばした。

 

オレたちは一旦、距離を取り、互いに全裸格闘ならではの構えを取った。

 

「達也、いくぜ……!全裸格闘、メスの構え!!」

 

らんまは、自信に満ちた笑みを浮かべながら、ゆっくりと身体を前傾させた。その動作は、らんまの豊かなおっぱいとオマンコを強調するものだった。らんまの大きなおっぱいは自由に揺れ、秘部は恥じらいもなく開示される。それはらんまの真剣さと誇りを象徴していた。らんまの立ち振る舞いは力強く、自由で、そして何よりも献身的だった。

 

「なら、こっちは……全裸格闘、オスの構えだ!」

 

一方、オレは堂々と立ち、腰に手を当て、勃起した男根を強調するようなポーズを取った。その姿はオレの意志とエネルギーを表現するものだった。オレの全裸の身体は、闘争の激しさとオレの固い決意を示していた。その男根は、紛れもなくオレの戦闘の本質を表していた。

 

そして、そうして互いに構えを取ったらんまとオレは、再び互いに向かって進んでいった。全裸格闘、その戦いが再開される。

 

オレは速攻でらんまに迫った。右手でらんまの左手を掴み、同時に左足でらんまの足元を蹴った。しかし、らんまはオレの攻撃をすぐにかわし、反撃のチャンスを伺っていた。

 

オレは再び攻撃を仕掛けたが、らんまはすばやく身をかわし、オレの背後に回った。そして、らんまの右足がオレの背中を強く蹴った。

 

オレは一瞬のうちに地面に倒れたが、すぐに立ち上がった。そして、らんまに再び攻撃を仕掛けた。

 

「らんま、今度はオレの勝ちだ!」

 

オレはそう叫びながら、らんまに向かって突進した。しかし、らんまはすぐに反応し、オレの攻撃をかわした。

 

「達也、まだまだ!」

 

らんまはそう言いながら、オレに向かって突進した。しかし、オレはすぐに身をかわし、らんまの足元を蹴った。

 

戦いは続き、らんまとオレの身体は汗にまみれていた。それでも、らんまの大きなおっぱいは絶えず揺れ動き、その各動作が勃起したオレの性器をさらに刺激した。

 

「達也、もう息が上がってきた?」

 

らんまは息を切らしながらも挑発的に笑い、その瞬間、らんまはまたキックを放った。その動きによってらんまのオマンコが一瞬だけ露わになった。その姿はオレの心をさらに燃え上がらせた。

 

「らんま、そのセクシーな動き、オレは大好きだ!」

 

オレのペニスはさらに勃起を増し、それをぶるんぶるんと震わせながららんまに向かって突進した。しかし、らんまはすぐに反応し、オレの攻撃をかわした。

 

そして、らんまの右足が再びオレの背中を強く蹴った。その一撃に、オレは膝をついてしまった。しかし、すぐに立ち上がり、再びらんまに向かって突進した。

 

「らんま、お前の全裸の姿、とても美しい。だが、オレも負けていられない!」

 

戦いは激しさを増していた。オレたちは全力で闘い続けていた。全裸の身体は、汗にまみれ、それぞれの呼吸は荒くなり、心臓は高鳴っていた。

 

らんまの全裸の姿は、オレの視界を完全に支配していた。らんまのおっぱいは、らんまが動く度に大きく揺れていた。それは、まるで波のように見えた。そして、その波はオレの興奮を最高潮にまで引き上げていた。

 

「達也、準備はいいか?」

 

らんまの声は挑発的で、オレをさらに興奮させた。それに対してオレは、強く頷いた。

 

「らんま、オレはいつでもいいぜ」

 

その言葉と共に、オレは再び攻撃を開始した。しかし、らんまはすぐにオレの攻撃をかわし、その隙をついて蹴りを繰り出した。

 

その動きによってらんまのオマンコが一瞬だけ露わになった。その一瞬の光景は、オレの脳裏に強く焼き付けられた。

 

オレのペニスはその光景を見てさらに勃起を強め、それをぶるんぶるんと震わせながら、再びらんまに向かって突進した。

 

「らんま、お前の全裸の姿、とても美しい。だが、オレも負けていられない!」

 

その言葉と共に、オレは勃起したペニスを振り回し、再びらんまに向かって突進した。その姿はまるで獣のようだった。

 

しかし、らんまはすぐに反応し、オレの攻撃をかわした。そして、らんまの右足が再びオレの背中を強く蹴った。

 

「達也、防御は大事だよ!」

 

その一撃に、オレは膝をついてしまった。しかし、すぐに立ち上がり、再びらんまに向かって突進した。

 

「らんま、お前の全裸の姿、とても美しい。だが、オレも負けていられない!」

 

オレはそう叫びながら、勃起したペニスを振り回し、再びらんまに向かって突進した。その姿はまるで獣のようだった。そして、オレとらんまの全裸格闘は、さらに激しさを増していった。

 

「らんま、オレのこの勃起、見てみろ!」

 

オレの叫びとともに、身体を全て使って攻撃を仕掛けた。しかし、らんまは落ち着き払って、オレの攻撃をすべて受け流していた。その動きの中で、らんまのおっぱいはリズミカルに揺れていた。その瞬間、らんまの秘部がオレの視界に入った。

 

「達也、オレの全裸の姿、気に入った?」

 

らんまの声は挑発的だった。その言葉にオレの身体は熱く反応し、オレのペニスはさらに勃起を強めた。

 

「らんま、お前の全裸の姿、最高だ。だが、オレも負けていられない!」

 

オレはらんまに向かって突進し、勃起したペニスを振り回し、らんまの攻撃をかわしながら攻撃を続けた。

 

全裸格闘はこれまで以上に激しさを増していた。しかし、その中でもらんまの美しさは変わらず、それはオレの興奮をさらに高めた。闘いの舞台はさらに激しく、湧き上がる熱に身体が包まれていった。らんまの大きなおっぱいがさらに激しく揺れ、オレの目の前で大きく上下していた。そのまるで挑発するかのような動きに、オレの興奮はピークに達した。

 

そして、らんまの素早いキック。その度に薄暗い洞窟の中で光る秘部。その光景はオレの脳裏に焼きつき、オレの性欲をさらに加速させた。

 

一方、オレのペニスはまるで戦闘機のようにぶるんぶるんと振動し、らんまへの挑発を続けていた。その勃起したペニスがらんまの身体に触れる度、オレは新たな快感を覚え、さらに闘志を燃やした。

 

「らんま、オレのこの力、受けてみろ!」

 

オレの声が洞窟の中に響き渡る。そう言って、オレは全力でらんまに接近し、らんまを押し倒そうとした。しかし、らんまは敏捷に身をかわし、その隙をついてオレを押し倒した。

 

「達也、オレのこの力、覚えておけよ!」

 

その言葉とともに、らんまはオレの上に跨り、大きなおっぱいを振り乱しながら、オレのペニスに体重を預けた。その一連の動きは、まるで狂おしいダンスのようだった。

 

それらの動きが続く中で、オレはらんまの全裸の美しさと、その全裸格闘の興奮を最大限に味わった。この瞬間こそが、オレたちの全裸格闘の真髄だと、オレは心からそう思った。

 

その後、オレたちはしばらく、熱い攻防を繰り広げた。全裸の体は、汗でびっしょりと濡れていた。しかし、その汗が、オレたちの熱い闘いをさらに引き立てていた。

 

「らんま、ここからはガチだぞ!」

 

その声を上げ、オレはらんまに迫った。全裸の体同士がぶつかり合う。その感触は、肌が直接触れ合っているからこそ感じられるものだった。

 

らんまもまた、全身を使ってオレに迫った。全裸の体同士が、互いに擦れ合う。その感覚は、まるで二人が一つになったかのようだった。

 

オレはらんまの左腕を掴んで、体をひねった。しかし、らんまはすぐに反応し、右膝をオレの腹部に突き入れた。その衝撃に、オレは一瞬息が止まった。

 

「へへへ、直撃のようだな!」

 

その声を上げ、らんまはオレの体を押し倒した。しかし、オレはすぐに反応し、体をひねってらんまを下にした。

 

「らんま、そんなに簡単にはいかないぞ!」

 

その声を上げ、オレはらんまの体を押さえつけた。しかし、らんまはすぐに反応し、足を使ってオレの体を跳ね返した。

 

そして、今度は倒れたオレの上にらんまが馬乗りになってきた。らんまがオレの顔面を狙って、パンチを放ってくる。オレは寸前で顔を避けた

 

「達也、逃げてばかりじゃつまんねーぞ!」

 

らんまがパンチを繰り出すたびに、オレは必死で頭を動かして避ける。しかし、らんまのパンチは次から次へと繰り出され、避けきれないものもあった。

 

「らんま、それならこっちも本気出すぞ!」

 

体勢を整えると、オレはらんまの手首を掴んで体を反転させ、らんまを下にした。その動きの流れで、らんまの腕を背中に回して固定した。

 

「へへ、なかなかやるじゃねーか」

 

しかし、らんまはすぐに反応した。らんまは足を使ってオレの腹部を蹴り、その隙に腕を抜いて反撃に転じた。

 

その後、オレたちは再び接近戦を繰り広げた。全裸の体同士が、互いに擦れ合う。その感覚は、まるで二人が一つになったかのようだった。このまま、この接近戦が終わることはない。ただ、互いに全力を出し切って戦い続けるだけだ。

 

そのまま、オレたちは互いに組み合ったまま、転げあった。らんまが上になったり、オレが上になったり。湯気の立つ洞窟内で、オレたちは全裸のまま、身体を絡ませて転がり続けた。全身が湿って滑りやすく、それがさらに組み合う難易度を上げていた。しかし、その反面、全身で感じるらんまの温もり、やわらかさは、これまで以上に直接的だった。

 

「達也、そこ、それっ!」

 

らんまが強く叫んだ瞬間、らんまの足がオレの胴を絞め上げた。それは、まるでヘビが獲物を締め上げるような強さだった。しかし、オレは全力でその足を引き剥がし、一瞬の隙をついてらんまを押し倒した。

 

「らんま、そんなに簡単にはいかないぞ!」

 

全力でらんまを押さえつけると、オレの手はらんまの両手を固定した。その瞬間、二人の間にはほんの僅かな静寂が訪れた。しかし、それも束の間、らんまは全力でオレを突き飛ばし、再び上になった。

 

らんまの豊満な胸が、オレの胸に圧し掛かる。その感触は、熱を帯びており、それがオレの興奮をさらに高めた。だが、そんなことを考えている余裕はない。再び、オレはらんまを引き剥がし、互いに全力で組み合う格闘を続けた。らんまが強く叫んだ瞬間、らんまの足がオレの胴を絞め上げた。それは、まるでヘビが獲物を締め上げるような強さだった。しかし、オレは全力でその足を引き剥がし、一瞬の隙をついてらんまを押し倒した。

 

全力でらんまを押さえつけると、オレの手はらんまの両手を固定した。その瞬間、二人の間にはほんの僅かな静寂が訪れた。しかし、それも束の間、らんまは全力でオレを突き飛ばし、再び上になった。

 

「ほらほら、どうした?どうした?こんなもんか?」

 

貧力のらんまとはいえ、オレの身体もかなり疲れがたまっていて、もはや押し返すことの力が残されていなかった。

 



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11-14♥.洞窟の中で

そのとき、アクシデントが起きてしまった。

 

オレの肉棒がらんまの中に入ってしまったのだ。

 

「あっ……!」

 

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突然の事態に、オレとらんまの両方が息を呑んだ。オレの肉棒が、らんまの湿った温かい内部に滑り込んだ瞬間、全身が震えた。

 

「らんま、ご、ごめん、俺……」

 

オレは慌てて謝ったが、らんまはオレを見つめ、そしてにっこりと笑った。

 

「達也、大丈夫だよ。これも、全裸格闘の一部だろう?」

 

その言葉に、オレは驚きつつも安堵した。そして、そのままらんまと結ばれた状態で、一息ついた。

 

「らんまのオマンコに挿れてるとさ、なんか、気分がすごい落ち着く……」

 

「あー、それはオレもだよ。達也のチンポが俺の中に入ってるとさ、なんか、気分がすっげぇ安定するんだよな……」

 

らんまは目を閉じ、感じているようだった。達也のペニスが自分の中にあるという事実、それが意味することを、らんまは深く理解していた。

 

「でもさ、達也。これが修行なんだから、なんだかんだで頑張らなきゃならねーんだよな。だからさ、もっと力を込めてみるよ。オレの中、どう変わるか見ててよ」

 

そして、らんまは深呼吸をし、達也のペニスを更に深く自分の中に引き込むようにした。その瞬間、二人の間の緊張感が一気に高まった。

 

「らんま、動くぞ」

 

洞窟の中、オレの言葉が虚空に響き渡る。らんまが目を閉じたまま頷き、少し緊張した表情を浮かべている。その顔を見て、オレはゆっくりと自分の体を動かし始めた。らんまの中にあるオレのペニスが、ゆっくりと動き始める。

 

初めはゆっくりとだった。しかし、だんだんとそのスピードは速くなり、最終的には激しく突き上げるようになった。その度に、らんまの体が揺れ、らんまの肌がオレの肌に擦れる。それは、まるで二人の体が一つになったかのような感覚だった。

 

オレが動けば、らんまもまた動き始める。らんまがゆっくりと腰を振り始めると、その度にオレのペニスがらんまの中を刺激する。その感触は、まるで二人が一つになったかのようだった。

 

「達也、なんか……すごいな。オレの中、達也のペニスでいっぱいになってる感じがしてさ……」

 

らんまの言葉に、オレはにっこりと笑った。そして、そのままらんまの中に突き上げ、二人の体を一つにした。

 

それからしばらく、洞窟の中はらんまの声とオレの声、そして、肌が擦れ合う音だけが響き渡る。その中で、オレたちは激しくなっていく。

 

その度に、らんまの体が揺れ、オレのペニスがらんまの中を刺激する。らんまがそう言うと、オレは少し緊張した。しかし、それも一瞬で、すぐに気持ちを整え、再びらんまに突き入れ始めた。

 

「らんま、オレのペニス、どうだ?」

 

オレがそう聞くと、らんまは一瞬驚いたような顔をした。しかし、すぐにそれを隠し、笑顔を見せた。

 

「ガチガチに勃起してやがるぜ?オレんなかでさ。」

 

らんまの言葉に、オレはにっこりと笑った。そして、そのままらんまの中に突き上げ、二人の体を一つにした。

 

それからしばらく、洞窟の中はらんまの声とオレの声、そして、肌が擦れ合う音だけが響き渡る。その中で、オレたちは激しくなっていく。

 

「達也、もっと……もっと突いて……!」

 

らんまがそう言うと、オレはらんまの言葉に応えるように、もっと激しく突き上げた。その度に、らんまの体が揺れ、オレのペニスがらんまの中を刺激する。

 

「らんま、もっと突いてほしいのか?」

 

オレの言葉に、らんまは少し照れたような顔をして頷いた。その顔を見て、オレは少しドキッとした。しかし、その感情を押し殺し、再びらんまに突き入れ始めた。

 

「あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……ひぁあっっ!

 

【挿絵表示】

 

らんまの言葉に、オレは胸が熱くなるのを感じた。そのまま、更に速度を上げてらんまの中に突き上げ、二人の体が一つになる感覚を楽しんだ。

 

時間はまるで止まったかのように感じた。洞窟の中はらんまの声とオレの声、そして、肌が擦れ合う音だけが響き渡っていた。その中で、オレたちは更に激しくなっていった。

 

「達也、もっと!もっと激しく!」

 

らんまがそう叫ぶと、オレは彼の言葉に応えるように、更に激しく突き上げた。その度に、らんまの体が揺れ、オレのペニスがらんまの中を刺激した。

 

「らんま、オレも……もう、限界だ。でも、まだイキたくない……」

 

オレの告白に、らんまは驚いたような顔をした。しかし、すぐにそれを隠し、笑顔を見せた。

 

「達也、オレも同じだ。だから、もっと突いて……もっと突きまくってくれ!」

 

その言葉に、オレは更にらんまを求めた。そのまま、らんまの中に突き上げ、二人の体が一つになる感覚を深く味わった。

 

それからしばらく、洞窟の中は二人の声と肌が擦れ合う音だけが響き渡った。その中で、オレたちは激しくなっていく。そして、その瞬間まで、オレはイキたくなかった。

 

「どうした?達也、イっちゃいたいなら、イっちゃってもいいんだぞ?」

 

「ううん……らんまと、ずっとこうしていたいから、すぐにイカない」

 

「バカか、オマエ。セックス なんて一緒にいるかぎり何度もできるんだから、我慢なんかするなよな」

 

「へへ、らんま、それはそうだけど……」

 

オレは少し照れたような顔をしながら言った。確かに、らんまの言う通りだ。セックスは一緒にいる限り何度でもできる。だけど、今この瞬間が特別なんだ。らんまと、こんなに深く繋がっている時間が、オレにとっては何よりも大切だった。

 

「だから、今はただ、らんまとこうしていたい。そんな気持ちが、オレを突き動かしているんだ」

 

オレがそう言うと、らんまは少し驚いたような顔をした。しかし、すぐにそれを隠し、ほんのりと笑った。

 

「達也、バカだな。でも、それも含めて好きだよ」

 

らんまの言葉に、オレの胸が熱くなるのを感じた。そのまま、らんまの中に突き上げ、二人の体が一つになる感覚を深く味わった。

 

「らんま……オレも、らんまのことが好きだ。だから、一緒にイきたい。一緒に……」

 

オレがそう言うと、らんまはにっこりと笑った。そして、そのまま彼の中に突き上げ、二人の体が一つになる感覚を深く味わった。

 

「達也、オレも……一緒にイきたい。だから、もっと突いて……もっと!」

 

その言葉に、オレは更にらんまを求めた。そのまま、らんまの中に突き上げ、二人の体が一つになる感覚を深く味わった。

 

それからしばらく、洞窟の中は二人の声と肌が擦れ合う音だけが響き渡った。その中で、オレたちは激しくなっていく。そして、その瞬間まで、オレはイキたくなかった。だけど、らんまと一緒にイキたい。その気持ちが、オレを突き動かしていた。

 

「らんま、今日の全裸格闘もらんまのでっかいおっぱい、めっちゃ揺れてたな」

 

オレはらんまをからかってみた。

 

「ああ、達也、またそんなこと言って。いつも見てるのか、オレのおっぱい。」

 

らんまはオレのからかいに乗ってくれた。らんまの言葉に、オレはふっと笑った。

 

「まあな、らんまの大きなおっぱいは、目を惹くからな。それに、揺れるたびに興奮するしな。」

 

オレがそう言うと、らんまは少し恥ずかしそうに顔を赤らめながらも笑った。その笑顔は、とても素敵で、オレの心をくすぐった。

 

「達也、バカだな。でも、そんな達也が好きだよ。」

 

らんまの言葉に、オレの心は一瞬で満たされた。そして、そのままらんまを抱きしめ、らんまの大きな胸を揉んだ。

 

「らんま、オレも、らんまのことが大好きだ。だから、これからもずっと一緒にいたい。」

 

オレがそう言うと、らんまは嬉しそうに笑った。

 

「らんま、キスしてもいいか……?」

 

「ふふ、断る理由はねーよ♪」

 

「それなら……」

 

オレの言葉を途切れさせるように、らんまが顔を近づけてきた。その瞬間、オレたちの唇が触れ合った。甘く、濃厚なキスだった。らんまの柔らかい唇は、オレの唇を包み込むように合わさり、心地よい感覚が全身を包んだ。

 

キスをしながら、オレはらんまの胸を掴み、ぎゅっと揉んだ。その感触は、触れるたびに心地よさを増し、オレの興奮をさらに高めた。

 

「らんま、オレ、もう我慢できない……」

 

オレがそう言うと、らんまはにっこりと笑った。

 

「達也、オレもだよ。だから、二人でイこう。」

 

その言葉を聞いて、オレは最後の力を振り絞り、らんまの中に激しく突き上げた。その瞬間、オレの身体全体が強く震えた。

 

「らんま、オレ、もう我慢できない……」

 

オレの声は、洞窟の壁を伝わり、エコーと共に響きわたった。らんまの中で熱く脈打つオレのペニスは、限界を訴えていた。

 

「ああっ、い、ん大好きぃ…はぁあセックスのことしか考えられなくなっちまう…ふああ…あっあっあっあっあっ…////あぅン…ヤぁ…んッ、ああっ…!ふあっ…あん…あはぁんっ。」

 

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「あぁあ、、らんまとの全裸格闘もセックス も今日も最高だった!」

 

その瞬間、オレの脳裏にはらんまの姿が浮かんだ。全裸で戦うらんまの姿は、まさに美しく、力強い女戦士そのものだった。

 

らんまの大きな胸が、戦いの中で激しく揺れている。その度に、らんまの乳首が緊張して固くなり、その美しさとエロティシズムが混ざり合って、オレの心を揺さぶる。らんまの豊満なお尻が、力強く動き、それがらんまの生命力と闘志を象徴しているかのようだった。

 

その全裸の体は、汗で濡れており、その湿り気がらんまの肌をより一層魅力的に見せていた。その湿り気がらんまの全身を包み、らんまの肌を透明に見せ、その下にある筋肉の動きを明確に見せていた。

 

らんまの肌は、戦いの中で受けたダメージの跡が残っており、それがらんまの勇敢さと不屈の精神を示していた。その傷跡がらんまの肌を彩り、その美しさをより一層引き立てていた。

 

その全裸の体を見ていると、らんまが持つ女性としての魅力と、戦士としての力強さが混ざり合って、強烈な興奮をオレに与えていた。それは、オレがらんまを見ている時だけに感じられる、特別な感情だった。

 

らんまの全裸の姿を思い浮かべると、オレの心は高揚し、興奮が頂点に達した。そして、そのままらんまの中に全てを解き放った。それは、まるでらんまとの全裸格闘の最高のフィナーレのようだった。

「らんまぁああーー!出る!出る!出る!出る!出る!出る!出る!出る!出ちまうう!

 

」オレの声は洞窟の中を響き渡り、エコーと共に繰り返された。その声は、らんまとの全裸格闘の終わりを告げるトランペットのようだった。らんまの中で脈打つオレのペニスからは、究極の快感が溢れ出していた。

 

そして、そのままらんまの中に全てを解き放った。その瞬間、オレの身体全体が強く震え、その快感がオレの全身を包み込んだ。

 

「ああ、らんま!」

 

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その声が洞窟の中で響き渡り、そのエコーがオレの心を揺さぶった。そして、そのままオレはらんまの中で果てた。それは、とても気持ちの良い絶頂だった。

 

その瞬間、全てが静寂に包まれ、洞窟の中にはオレたち二人の息遣いだけが響いていた。その静寂の中で、オレはらんまの中で果てた。「らんま…。」オレの息は荒く、その名を呼ぶだけで力が抜けてしまうようだった。しかし、その名を呼ぶたびに、オレの心はまた新たな力を得ていた。

 

「達也、すごかったよ。」らんまはオレを見つめ、その目はまだオレの中に燃える情熱を映していた。

 

オレはらんまをゆっくりと抱きしめた。その瞬間、らんまの体がオレの腕の中でふるりと震えた。その感触にオレの心はさらに高まり、それを抑えることはできなかった。

 

「らんま、今日は最高だった。」オレはらんまにそう言った。そして、そのままらんまの頭を撫で、柔らかい髪を指でなぞった。

 

「うん、達也、オレもだよ。」らんまの声はやわらかく、その言葉はオレの心に深く刻まれた。

 

その後、オレたちはしばらく抱き合ったまま、互いの体温を感じながら静かに時を過ごした。その時間は、オレたちにとって貴重なもので、そのまま時間が止まってしまえばいいとさえ思った。

 

「らんま、今日も最高だった。」

 

オレはらんまにそう言った。そして、そのままらんまの頭を撫で、柔らかい髪を指でなぞった。

 

【挿絵表示】

 

 

その後、オレたちはしばらく抱き合ったまま、互いの体温を感じながら静かに時を過ごした。その時間は、オレたちにとって貴重なもので、そのまま時間が止まってしまえばいいとさえ思った。

 

 

「らんま、ひとっ風呂浴びてから帰ろうか?」

 

「あぁ、そうしようぜ」と言って、らんまは立ち上がったが、疲れのせいで、らんまはもはや立てなくなっていた。

 

オレのほうはだいぶ、体力が回復したので、らんまを抱きかかえ、お姫様抱っこで湯源へと歩きはじめた。

 

「おっと、らんま。立てないなら、オレが抱えてやるよ。」

 

オレの言葉に、らんまは一瞬驚いたような表情を見せた。しかし、その後すぐに顔を赤く染め、ついには目をそらしてしまった。

 

「そ、それはちょっと……。達也、オレは重いんじゃないか?」

 

らんまの声は恥ずかしそうで、それがまたオレの心をくすぐった。そんならんまを見て、オレはついに笑ってしまった。

 

「大丈夫だよ、らんま。オレは強いからな。」

 

オレはそう言って、らんまを抱き上げた。その瞬間、らんまの体はふるりと震え、その表情はさらに赤くなった。

 

「だ、だって、達也、こんなの恥ずかしい……。」

 

らんまの言葉は小さく、しかも恥ずかしそうだった。しかし、その言葉はオレの心を満たし、らんまを抱きしめる手にさらに力を込めた。

 

「らんま、今日は一緒にいたいから、恥ずかしがらないで。」

 

オレがそう言うと、らんまはふっと笑った。その笑顔は、とても素敵で、オレの心をくすぐった。

 

「達也、バカだな。でも、そのバカが好きだよ。」

 

らんまの言葉に、オレの心は一瞬で満たされた。そして、そのままらんまを抱きしめ、湯源へと向かった。"オレとらんま、全裸格闘の日々。こんなに熱く、こんなに刺激的な日々は、一生忘れられないだろう。らんまの全裸の姿、その強さ、そしてその美しさ、全部がオレを魅了していく。

 

だが、それ以上に、今日感じたらんまとの絆、その強さがオレの胸を満たしていた。全裸で戦うらんまと一緒にいる時間、その全てが、オレにとっては最高の瞬間だった。

 

そして今、らんまを抱きしめながら湯源へ向かう。らんまの体温を感じながら、オレは思う。こんな日々が、これからもずっと続いていくんだと。

 

らんまと一緒に全裸格闘をする日々、それがオレの生きがいだ。全裸で戦い、そして一緒にいる時間、その全てが、オレを強くさせてくれる。

 

だから、これからもらんまと一緒に全裸格闘を続ける。それが、オレの道だからだ。そして、その道を進むことで、きっと新たな全裸格闘の世界が広がるんだろう。

 

そう信じて、オレはらんまと共に全裸格闘の日々を送る。だからこそ、今日の一日も、全裸格闘とともに最高の一日だった。

 

そして、そんな日々がこれからも続いていく。全裸格闘を通じて、らんまとの絆が深まる。それが、オレにとっての全裸格闘だ。それが、オレの生きがいだ。



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11-15☆.振り子拳法

この日も、朝から、らんまと温泉格闘場で模擬試合を通して、トレーニングを積んでいた。

 

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もちろん、お互い全裸だ。

 

何度も、らんまと戦ううちに、やはり、らんまのバランス感覚の良さがオレとの大きな違いだと思った。それは初日から気づいていたことではあるが、らんまはその名のとおり、グラマラスな身体つきをしていて、胸が非常に大きい。その大きな胸を揺らしながら戦っているのに、見事にバランスを保ち、全裸の状態でも戦えることだ。一方、オレのほうは、全裸で、なおかつ裸同士で戦っていると、ペニスがギンギンに勃起しきっていて、非常にバランスが取りづらく、身体の軸がブレてしまう。

動くたびに硬い肉棒が左右に振れ、非常に邪魔くさく感じていた。

 

オレは戦いを止め、正直に、らんまに全裸状態でもバランスを取りながら、戦うコツを聞くことにした。

 

らんまは少し考え込んだ後、答えた。

 

「うーん、特別なコツというわけじゃないけど、身体の中心を意識して、力を入れすぎないようにしてるかな。それに、身体の動きに合わせて、自然にバランスをとるように努めているんだ。あとは、やっぱり振り子かな?」

 

「振り子?」

 

あまり勉強が得意ではないらんまから出たのは以外に物理な言葉だった。

振り子は、重りが左右いずれかの位置にあるとき位置エネルギーを持つ。重力により下に引かれると加速し運動エネルギーとなり、一番下で最高速になる。反対側に揺れるとき減速しながら再度位置エネルギーとして蓄積され一旦停止する。以後これを繰り返す。

 

「あぁ、振り子だ。んじゃ、ちょっとやってみるから、ちょっと見てくれ」

 

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そう言うと、らんまはオレの前で構えを取った。

 

まず、らんまはパンチの準備として腕を引き、身体の中心を後方にずらした。その際、大きな胸も遅ればせながら後ろに揺れ動いた。そして、パンチを放つ瞬間に乳房がブルンっと揺れる。それと同時に身体の重心が前方に移動した。これは間違いなく、振り子の原理を戦闘技法に組み込んだ動きだった。

 

「ほえ〜、ホントだ……」

 

「ま、口で言うよりも、実際に意識してやってみるのがいいだろ?ほら、達也もやってみろよ」

 

オレは今、目の前でらんまが実践してくれた振り子の動きを意識しながら、パンチを放ってみることにした。

 

まずは、身体を後ろに引きながら、拳を下げる。オレのペニスも同時に下がった。

そして、拳を前に突き出すと同時にペニスに振り子の動きを意識させるが……。

 

どうも、うまくいかない。

 

「あ、あれ……、難しいな」

 

らんまのように、この一連の動きがスムーズに連動し繋がらないため、バランスが崩れてしまうのだ。当然のように不恰好なパンチとなってしまった。

 

「はっはははは♪ 達也、けっこう不器用なんだな」

 

「……う、うるせぇよ……、まだ、慣れないだけだよ」

 

その後も、らんまの前で、何度もやってみるがうまくいかなかった。

 

「うーーん、上達はしているとおもうけど、やっぱ、なんか、重心移動が不恰好だな」

 

らんま先生が腕組みをしながら、オレに指導をしてくれている。

 

「んーーー、やっぱ、らんまの格闘センスには及ばないや。まさか、こんな風に体重移動も考えながら、一撃、一撃を繰り出しているなんて思ってもみなかった。でも、尊敬しちゃうな。だって、オレなんて、元の世界じゃ、別に拳法なんてできなかったしさ」

 

「なに言ってんだよ? こっちの世界に来てから、どれだけ達也にオレが助けられたと思ってるんだよ?」

 

「ほんとかよ?」

 

「あぁ、間違いない。達也はこれまでに何度もオレを助けてくれたし、オレも達也に感謝してる。だから、こんなことでめげるなよ。お互い助け合って、もっと強くなろうぜ」

 

らんまの言葉に、オレは勇気づけられた。

 

「そうだな、らんま。ありがとう。よし、んじゃ、もうちょっとやってみるよ」

 

「おう、その意気だ。この無差別格闘早乙女流早乙女らんまが、とことん教えてやるぜ♪」

 

そう言うと、らんまはオレの後ろ側から、ペニスを握りしめた。

 

「えっ……、ちょっとらんま……んうっ」

 

「ほら、こうやって、後ろに引いたときに、こう。んで、前に出すときは、こう」

 

らんまが後ろから密着しながら、オレのペニスを動かし、重心の移動をレクチャーしはじめた。

 

「達也、どうしたんだ? 急に顔が引きつってるぞ」

 

「あ、いや、何でもない。考え事をしてた。でも、その話は置いといて、もうちょっと練習させてくれよ」

 

「わかった、じゃあ続けよう。次は、踏み込みも意識してみようぜ」

 

らんまは、オレの興奮を気にせず、引き続き指導を続けた。オレも、らんまと過ごす時間を大切に思い、らんまから教わることに集中した。

 

それから、数時間、らんまにずっとペニスを握られたまま、オレの振り子拳法会得への特訓は続いた。

 

ずっと握られているから、オレのペニスはさらに硬く勃起してしまっている。

 

「ああうあ、やべえ、らんま、イっちゃう……イっちゃう」

 

「ほれ、これくらい我慢しろ」

 

さらに、らんまがオレのペニスへの握りを強くしてきた。

 

オレはなんとか拳を突き出すが、もう我慢の限界だった。

 

「あぁ……、もう、ダメ……らんま……っ」

 

どぴゅっ。

 

オレは、らんまに握られ、正拳突きをしたポーズのまま、射精してしまった。

 

「うわっ、達也、どうしたんだよ!?」

 

らんまが驚いた顔でオレを見つめる。オレは恥ずかしさで顔が真っ赤になってしまった。

 

「ご、ごめんなさい、らんま。我慢できなくて……」

 

「まぁ、こんなこともあるか。でも、次からはもう少し我慢してくれよ。さすがにこれじゃ、練習にならないだろう」

 

らんまは少し困ったような表情をしていたが、やがて笑顔になり、オレに励ましの言葉をかけた。

 

「だいじょうぶだよ、達也。これからも一緒に練習しよう。次こそは、しっかりと振り子の原理をマスターできるようになるさ」

 

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オレは、らんまの言葉に感謝し、笑顔で頷いた。

 

「ありがとう、らんま。これからもよろしくね」

 

そのとき、らんまがゆっくりと顔を近づけてきた。オレは何も言わず、ただ目を見つめる。らんまの瞳が近づくにつれ、その瞳に反射するオレの姿がどんどん大きくなっていった。

 

らんまの吐息がオレの顔に触れる。その温かさが、オレの心をくすぐる。らんまの瞳には、いつもの強気さが消え、優しさが溢れていた。

 

オレは自分でも驚くほどの勇気を持って、らんまに顔を寄せた。その時、オレたちの距離はほんの数センチだけ。らんまは目を閉じて、ゆっくりと唇を寄せてきた。

 

その瞬間、時が止まったかのようだった。らんまの唇が、オレの頬に触れる。その柔らかさと、甘い香りに包まれる。そして、頬に唇が触れた瞬間、オレたちの心が通じ合った気がした。

 

「んちゅっ……、これは今日、頑張った達也へのご褒美だ」

 

らんまが、オレの頬から離れると、照れくさそうに笑って言った。オレは、今まで味わったことのない感情に包まれ、幸せな気持ちになった。

 

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11-16♥.振り子セックス

「そんな……お礼をしなきゃいけないのは、こっちのほうだよ。今日の特訓は、ほとんど、オレのために時間を使ってもらっちゃったしさ。らんまはしてほしいこととかないのか?なんでもするよ」

 

らんまは少し考え込んだ後、にっこりと笑って答えた。

 

「達也がそう言ってくれるだけで、オレは十分嬉しいよ。でも、せっかくだからお願いがあるなら……」

 

らんまはちょっと照れくさそうに目をそらした。

 

「オレだって、達也のをずっと握ってたから、ムラムラしちまってる……。愛してほしいな」

 

オレはその言葉を聞き終えると、無言でらんまの乳房をグニっと鷲掴んだ。

 

そのまま、らんまの身体に舌を這わせてゆく。

 

らんまの乳首を口に含み、吸い上げた。らんまの口から艶っぽい声が漏れる。

 

らんまの太股を触りながら、秘所に指を伸ばした。そこはすでに、らんまの液で濡れそぼっていた。

 

「はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…はぁっ…ああ…んあぁ、達也……」

 

らんまは、オレの頭を抱き寄せ、キスをせがんできた。オレはらんまの口に自分の口を重ね、らんまの唾液を飲み込む。らんまの柔らかい胸がオレの胸に押し付けられる。らんまの鼓動が伝わってくる。

 

らんまはオレのペニスを握りしめると、上下に動かしはじめた。

 

らんまの手に握られたペニスは、らんまの手の中でさらに硬度を増していく。

 

らんまは、ペニスを握ったまま、オレの上にまたがってきた。らんまの割れ目がオレのペニスに触れている。

 

らんまは腰を浮かせ、ペニスを挿入してきた。らんまの膣内は熱く、トロけそうなほど柔らかく、オレのペニスを包み込んでくる。

 

らんまは、騎乗位の体勢のまま、激しく動きはじめた。

 

オレが激しく腰を突き入れると、らんまの乳房がブルンっと揺れた。

 

「達也……、オレのこのおっぱいを使って、身体の重心移動を覚えてくれ!」

 

「わ……わかった、やってみる!!」

 

らんまは、さらに強く、速く、腰を動かしながら叫んだ。そのたびに、らんまの豊満なバストがプルンッと震える。その光景に興奮し、ますますペニスが硬くなっていくのを感じた。

 

らんまの身体と繋がったまま、重心の移動をオレは意識した。すると、さっきまでとは明らかに違う感覚があった。

 

「あぁ……、らんま……すごい……、なんだこれ……?」

 

「それが、振り子の原理だ! どうやら、うまくいったみたいだな」

 

「あぁ、すごくいい感じがするよ。これが……、らんまの言う、振り子の原理なのか」

 

らんまは、オレの言葉を聞くと、嬉しそうに微笑み、再びオレの上で揺れ始めた。

 

「よし、達也。一緒に動いてみるぞ。これぞ、無差別格闘セックス奥義・振り子セックスだっ!」

 

らんまの動きに合わせて、オレも下半身を揺すっていく。

 

らんまの巨乳が上下左右に弾む。それに合わせて、オレも身体を突き動かした。重心の中心をらんまの膣内のペニスに意識する。らんまの喘ぎ声が一段と大きくなった。

 

らんまの身体が痙攣しはじめ、絶頂を迎えようとしているのがわかる。

 

らんまの膣内が収縮していくのを感じる。

 

「そうか……、これが振り子の原理……。セックスも格闘も同じってことだな?らんま」

 

「あぁ、そうだ、達也。よく気づいたな!上出来だ」

 

らんまは、オレの頭を抱きしめると、唇を重ねた。

 

らんまの唇の感触が心地よい。オレはらんまの唇を貪るように吸った。

 

唇と唇。チンコとマンコが繋がった状態で、らんまと身体を動かす。左右前後、上下に動かす。激しく動かしても疲れない。

 

むしろ、どんどん快感が高まっていっくばかりだった。

 

「らんま、らんま!!すげえよ、振り子セックス……!」

 

「ああっ……、達也……もっとだ……もっと突いてくれ……っ」

 

【挿絵表示】

 

オレは頭の中で振り子が揺れる動作をしっかりとイメージする。

 

その振り子が最初はゆっくりだったが、どんどん、速くなっていく。それは、闇雲に速いだけじゃない、力強くもある。

 

オレはそのイメージを自分のピストンに影響させた!!

 

「いくぜえええ、らんまぁああーーっ!!!!おらぁあああああ!!!おららぁあ!おらおらああぁあ!おらおらあぁああ!!」

 

ズッポン!ズッポン!!カンカンカン!!ずっぽんぽん!!じゅぶぽ!!ズッポン!ズッポン!!カンカンカン!!ずっぽんぽん!!じゅぶぽ!!ズッポン!ズッポン!!カンカンカン!!ずっぽんぽん!!じゅぶぽ!!ズッポン!ズッポン!!カンカンカン!!ずっぽんぽん!!じゅぶぽ!!

 

オレたちは、汗まみれになりながら、お互いの性器をぶつけ合った。

 

「うおおぉおっ、らんま、らんま、らんまっ、らんま、らんまぁぁっ!!」

 

「ああぁっ、達也ぁっ、達也ぁっ、達也ぁっ、達也!」

 

らんまが一方の振り子になり、オレがもう一方の振り子になり、ぶつかりあう。オレたちの動きはシンクロしていた。

 

「らんまだぁっ、好きだぁっ、愛してるぅっ、らんまぁっ、らんまぁっ、らんまぁっ!!らんまとのセックス気持ちよすぎる!」

 

「あぁっ、達也っ、オレだってぇっ、愛しているっ、オレのっ、オレだけのっ、達也っ、達也っ、達也っ、達也っ!達也っ!達也ぃいっ!」

 

オレはらんまの乳首を摘み上げ、らんまの秘所を指でかき回した。らんまの口から甘い声が漏れる。らんまの腰の動きが激しくなり、らんまの膣内はオレのペニスを締め付けてきた。オレのペニスは限界まで膨れあがり、今にも爆発しそうだった。

 

らんまもイキそうなのか、激しく腰を振り続けている。

 

そして、ついにその時が訪れた!

 

ドピュゥウウッ!ビュク!ビュッ!ビュー!ドクンドクンッドックンッ……

 

オレはらんまの中に大量の精液を放出した。

 

同時にらんまも絶頂を迎えたのか、ビクビクっと身体を震わせた。

 

らんまは、オレの上に倒れこみ、荒い息を吐いている。

 

「はぁはぁはぁ……はぁはぁはぁ……はぁはぁはぁ……」

 

「らんま……大丈夫か?」

 

「あぁ……なんとかな……。でも……ちょっと疲れた……かも……な」

 

らんまは、オレに身体を預けたまま、ぐったりとしていた。

 

「ごめんな……、無理させちゃって」

 

「なに言ってんだよ?これも特訓のうちだろ? でも、ようやく掴んだみたいだな、振り子の原理をさ」「うん、ありがとうな。らんまのおかげだよ」

 

「へへん♪」

 

らんまは得意そうに笑った。その笑顔がとても可愛らしい。

 

「らんま、忘れないうちに、もう一発、練習させてもらってもいいか?振り子セックス」

 

「えっ!?」

 

らんまの顔が真っ赤になった。

 

「もう……しょうがないやつだな……いいぞ」

 

らんまは照れたように笑い、再びオレのペニスを握りしめた。

 

らんまの手が上下に動く。ペニスはすぐに硬さを取り戻していった。

 

「らんま、今度は後ろから、振り子セックスしたいんだけどいいか?」

 

「ああ、いいぞ。ほら、来いよ」

 

らんまが四つん這いになる。オレはその尻を掴み、らんまの膣内に挿入していった。

 

「ああぁ……達也ぁ……、すごい……、達也の……また大きくなってるぞ……」

 

【挿絵表示】

 

らんまの言葉通り、オレのペニスは先ほどよりもさらに硬くなっていた。

 

らんまの身体を前後に揺すりながら、らんまの胸を揉む。

 

らんまの膣内がキュッと締まり、オレのモノを包み込んでくる。

 

「らんまぁ、すげぇ、すげえよ、振り子セックス……!!」

 

「ああっ……達也……達也ぁっ……ああっ……ああっああっ……ああっ……ああっああっあ!」

 

オレが身体を前後に動かすたびに、らんまもぶるんぶるんっ!と豪快に揺れる乳房を中心に前後に揺れる。

まさに振り子の原理を応用した身体の使い方だった。それをセックスに昇華させる。それが振り子セックスの真髄だ。

 

「らんま、らんま!!すげえよ!らんま!らんまぁっ!!」

 

「ああっ、達也ぁっ、達也ぁっ、達也ぁっ、達也ぁっ!!ああっ、達也っ、達也っ、達也!」

 

オレたちはお互いの名前を呼び合い、激しく求めあった。

 

らんまの膣内の収縮が強くなる。らんまの全身が震えはじめた。

 

【挿絵表示】

 

らんまがイク寸前だとわかる。オレはさらに強くらんまの膣奥を突き上げた!

 

「ああああああああああああ、イクぅう、らんま、いくぅう、らんまぁあ、らんまぁあーー!!うあぁ、出るぅう!!うおぉおぉおぉおー!!」

 

ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ……

 

オレの精液がらんまの中に大量に放出された。

 

同時にらんまも絶頂を迎えていた。

 

らんまはその場に崩れ落ちそうになるが、オレはらんまを抱きかかえた。

 

「らんま、大丈夫か?」

 

「あぁ……なんとかな……」

 

らんまは、荒い息を吐きながらも、微笑んでくれた。

 

「らんま、ありがとうな。オレのためにこんなに頑張ってくれて」

 

「ばっ、バカ言うな!オレはただ……お前と一緒に気持ちよくなりたかっただけだっ!」

 

らんまは顔を赤くしてそっぽを向いた。そんな仕草がたまらなく可愛い。

 

オレはらんまを抱きしめると、唇を重ねた。

 

らんまの舌がオレの口の中に入って来る。オレはそれを受け入れ、らんまの唾液を味わった。オレのペニスは再び硬さを取り戻していく。

 

「達也……、もう一回するのか……?」

 

「うん、ダメかな?次はオレが上になってもいいけど」

 

「……いいぜ。今度はオレが上で動いてやる。その代わり、オレがイッても止めないでくれよ?」

 

「わかった。約束するよ。じゃ、早速、やろうか?」

 

「おう、こいよ」

 

オレはらんまを温泉横のマットの上に寝かせる。そして、らんまの身体を愛撫し始めた。

 

「あぁ……達也ぁ……あぁ……あぁ……あぁ……あぁ……」

 

らんまは甘い声を上げ始めた。らんまの身体から力が抜けてくる。オレはらんまの秘所に指を差し入れた。らんまの膣内は熱くトロけている。オレのペニスを受け入れたくてしょうがないようだ。

 

「らんま、入れるよ」

 

「ああ、来いよ」

 

オレはらんまの両足を大きく広げ、ペニスの先端をらんまの膣内に挿入した。そして、ゆっくりと腰を沈めていった。

 

ズブブッ……

 

「あぁ……入ってくる……達也のが、また入って……あぁ……あぁ……あぁ……あぁ……」

 

らんまは目を閉じ、快感に耐えているようだった。

 

オレのペニスはどんどんらんまの膣内に飲み込まれていき、やがて根元まで入ってしまった。

 

「はいったぞ」

 

「うん……わかってる……オレの膣内で……達也のがビクビク脈打ってるのが……感じる……あぁっ……あぁ……あぁ……んっ!」

 

「動くぞ?」

 

「ああ、いいぞ」

 

オレはらんまに覆いかぶさり、らんまの身体を強く抱き締めた。

 

らんまもオレの首に手を回し、身体を寄せてきた。

 

「んんっ……んんん……んんんっ!んふっ……ちゅぷ……れろ……じゅっ……あぁ……あぁ……あぁ……」

 

キスをしながら、らんまの身体を上下左右に揺すり、ペニスを出し入れさせる。そして、また、振り子セックスを実践した。

 

らんまの身体が激しく揺れる。その振動がオレの身体にも伝わってきて、まるで本当に振り子のように揺れてるみたいだ。

 

「ああっ……すごいっ……すごいっ……すごいっ!すごいぃっ!」

 

らんまも感じまくっているようで、すごい勢いで喘ぎはじめた。

 

「すごいっ……すごいっ……すごく……すごぉい!ああっ……達也っ……達也ぁっ……ああっ……ああっ……ああっ……あっ……ああっ……ああっ!すごいっ……ああっ!」

 

らんまの身体が痙攣しはじめた。らんまの身体が小刻みに震える。オレは完全に振り子セックスを習得していた。

 

「らんま、もうすぐイキそうなのか?」

 

「ああっ……イクっ……達也ぁっ……ああっ……ああっ……ああっ!ああっ!ああっ!ああっ!」

 

らんまの膣内がギュッと締まった。それと同時にらんまの全身がブルルっと大きく震え、絶頂に達したことがわかった。

 

「ああああああーーーーーー!!ああーーーーーー!!」

 

「あうあぁ、らんま、オレもいくぅう、精子でる!!らんまんなかに精子でる!だす!!」

 

ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ!ドピュ……

 

らんまの中で射精しながら、さらに激しくらんまの身体を揺らす。

 

「ああっ……達也ぁ……達也ぁ……あぁ……あぁ……あぁ……」

 

らんまは絶頂の余韻に浸っていた。らんまの膣壁がオレのペニスを優しく包み込んでくる。オレはらんまの膣奥で精液を放出し続けた。

 

しばらくすると、らんまの膣内の収縮がおさまり、らんまの身体から力が抜けた。

 

オレはらんまの中からペニスを引き抜く。らんまの割れ目からは大量の精液が流れ出ていた。

 

オレはらんまを抱きかかえ、温泉の中に浸かった。

 

そして、らんまの頭を自分の膝の上に乗せ、髪を撫でてやった。

 

らんまは気持ちよさそうな顔を浮かべていた……。

 

オレは振り子の原理を完全に理解し、自分の身体の動きに取り入れることに成功した。

 

らんまは努力と成果に感動し、オレを褒め称えていた。

 

「達也、すごいじゃなーか!振り子の原理を身体の動きにまで応用できるなんて、素晴らしいぜ。こんなに短期間でこれだけ上達するなんて、さすがだな♪」

 

らんまの言葉に照れながらも、喜びでいっぱいだった。

 

「らんま、ありがとう。らんまのおかげで振り子の原理を学べたし、こんなに速く上達できたんだ。これからも一緒に練習して、もっと上達していこうな。」

 

「あぁ、もちろんだぜ♪これからも、ガンガン振り子セックスしまくろうな♡」

 

翌日も、らんまとオレはさらに練習を重ね、振り子の原理をさまざまな動きを格闘にもセックスにも取り入れていった。



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11-17☆.長時間の格闘の末に

朝の光がまだ弱々しく差し込んでくる中、らんまとオレはすでに元気一杯だった。ほんの数時間前まで眠っていたというのに、今は汗と熱気に包まれ、互いを鼓舞しながら山奥の温泉で格闘試合を繰り広げている。

 

もちろん、今日もオレたちはお互いに全裸だ。らんまは隠すところなく、おっぱいもマンコも丸出し状態。そして、オレのチンポはビンビンに勃起している。

 

「おい、達也!またガードが下がってるぞ!」

 

【挿絵表示】

 

らんまが叫ぶ。らんまの声は鍛え抜かれた身体から響き出る力強さを持ち、山間の静けさを切り裂く。

 

オレは短く息を吹き出し、構えを直す。岩場の上で裸足が探るように地面を滑らせ、確かな足場を求める。湿った岩は足元を滑りやすくするけれど、それもまたこの戦いの一部だ。温泉の蒸気が空気を湿らせ、オレとらんまの肌にじんわりと汗を滲ませる。熱い湯気が空に昇り、太陽の光と交じり合う。

 

らんまはすばしっこく、岩から岩へと飛び移る。らんまの身体はすばやく、しかし確実に動き、オレに反撃の瞬間を与えない。らんまはまるで山猫のように身軽で、それでいて猛獣のように凶暴だ。その素早さについていくのは難しい。

 

だが、オレもまた磨き抜かれた格闘技の達人だ。らんまの動きを予測し、反応し、それに対抗する。らんまの蹴りが飛んでくると、オレはそれをかわし、その隙間からカウンターを狙う。しかし、らんまもまたオレの攻撃をかわし、再び距離を取る。

 

「なかなかやるな、達也!」

 

らんまの声は興奮と尊敬に満ちている。こうして互いに鍛え合うのは、ただの闘争以上のものだ。それは友情と尊敬、そして無尽蔵のエネルギーから生まれる何かだ。

 

「へへへ……オレだって伊達に修行を続けてねーよ!」

 

風が吹き、温泉の湯気が舞う。それが視界を遮るが、オレたちはそれを楽しむ。視界が遮られることで五感が研ぎ澄まされ、それぞれの動きを感じ取る能力が増す。

 

オレの拳がらんまの顔に向けて飛んでいく。だが、らんまはそれを見逃さない。体を低く沈め、オレの拳をかわすと、すかさず反撃の蹴りを繰り出す。しかし、オレもまたらんまの攻撃を見切り、体をひねってそれをかわした。瞬間的な攻防が繰り返される中、互いに笑顔を浮かべる。これほど真剣な戦いが、同時にこれほど楽しいと感じるのは、らんまとの戦いだけだ。

 

その理由は明白だ。動き回るたびに豊満な乳房がぶるんぶるんと豪快に揺れ、時折、オマンコがガッツリと見える。今すぐにでも、この勃起チンポを、ぶちこみたくなるほど、魅力的だ。

 

湯気が湧き上がり、温泉の香りが鼻をくすぐる。湿った空気が肌を撫で、心地よい疲労感が体を包み込む。空からは鳥たちのさえずりが聞こえてきて、自然と人間の闘争が見事な調和を成している。

 

らんまがまた攻撃を仕掛けてくる。岩場を駆け上がり、空から一瞬でオレに迫る。けれども、オレは身を低くし、一瞬のうちにその攻撃をかわす。足元の湿った岩が滑り、バランスを崩す。だが、それも計算済み。オレはそのまま転び、脚を高く上げて反撃をした。

 

「達也、その動き、なかなかいいぞ!」

 

らんまが叫ぶ。その声には純粋な闘志と敬意が溢れている。

 

らんまの攻撃が次々と降り注ぐ。鋭利な蹴り、瞬時のパンチ、それぞれがオレに向かって繰り出される。だが、オレもまた一歩も引かない。オレたちの間には一種のリズムが生まれてきて、それはまるでダンスのようだ。互いの攻撃を交わし、反撃を繰り出す。一瞬たりとも目を離すことはできない。

 

湿った岩場は滑りやすく、一瞬の隙も許さない。その隙を見逃さないように、オレはすかさず反撃を仕掛ける。だが、らんまはすばしっこく身をひねり、オレの攻撃をかわす。それどころか、らんまはそのまま反撃を繰り出し、オレを驚かせた。

 

「達也、もっと緊張感を持て!」

 

【挿絵表示】

 

らんまが叫ぶ。その声には挑戦と励ましが混ざっている。オレは短く息を吹き出し、再び構えを取った。

 

風が吹き、温泉から湯気が舞い上がった。その湯気は視界を遮るが、それが逆に新たな感覚を引き出す。視界が遮られることで、身体が直感に頼るようになり、それぞれの動きをより敏感に感じ取るようになる。

 

らんまとオレの格闘は続く。熱気と湯気、そして力強い拳の音が山奥の空気を揺らす。それぞれの攻撃と反撃、それぞれの呼吸と汗、それが混ざり合って新たなリズムを生み出す。そして、そのリズムの中で、らんまとオレは互いを更に深く理解し、尊敬し、そして鍛え上げていくのだ。

 

ある一瞬、らんまの眼差しに変化があった。それは一瞬のうちに通り過ぎていったが、オレはそれを見逃さなかった。それは新たな攻撃の合図だった。らんまの攻撃は再び始まり、オレはそれに対抗し、互いに鍛え合う。それぞれの攻撃が交錯し、山奥の温泉は再び闘志で満ちていく。

 

らんまの拳が風を切り、オレに向かってくる。しかし、オレはそれを見越していて、すばやく身をひねり、その攻撃を避けた。次の瞬間、オレの足が地面を蹴り、反撃の蹴りをらんまに向けて繰り出す。

 

「いいぞ、達也!もっと来い!」

 

らんまが叫ぶ。その声は喜びに満ちていて、オレを更に奮い立たせる。らんまの攻撃が再び始まり、オレはそれをかわし、反撃した。

 

湯気が舞い、温泉の匂いが空気を満たす。湿気た空気が肌にじわじわと汗を滲ませ、熱気が息を荒くする。しかし、その熱さがオレたちの闘志を燃え上がらせ、更に力を引き出す。

 

らんまとの闘いは止まない。互いの攻撃と反撃が交錯し、それが山奥の温泉を舞台にしたオレとらんまの戦いを織り成す。それはただの闘いではなく、一種のダンス、一種の交流、そして一種の鍛錬だ。

 

この瞬間、オレたちはただ戦いを楽しんでいるだけではなく、互いを鍛え、互いを理解し、互いを尊敬している。らんまの每一撃がオレを強くし、オレの每一撃がらんまを鍛える。その交錯する闘志が、この山奥の温泉を一層熱くする。

 

らんまの攻撃が再び始まった。岩場を駆け、空からオレに襲いかかってきた。しかし、オレもまた、らんまの攻撃を読み解き、反撃を繰り出した。それぞれの動きが絡み合い、交錯する。それぞれの拳が風を切り、汗が空気を濡らす。この格闘が続く限り、オレたちは互いを更に深く理解し、尊敬し、そして鍛え上げていく。らんまの攻撃は次第に激しさを増していく。その動きは一瞬一瞬が研ぎ澄まされており、オレに対する圧力を増していた。らんまの拳が風を切り、足元の湿った岩に力強く踏み込んだ。

 

「達也、ここからが本番だぞ!」

 

らんまが叫ぶ。その声には挑戦の意味が込められている。そして、らんまの攻撃が再び始まり、その拳は疾風のようにオレに迫り、一瞬の油断も与えない。

 

オレはらんまの攻撃をかわすために全力を尽くすのみだった。一撃、また一撃、その度にオレの防御は崩されていく。らんまの力強い拳がオレの体を打つ。その衝撃は岩場に響き渡り、温泉の湯気を揺らす。

 

本来、女のときのらんまは元の男のときよりも貧力であり、このようなパワーファイターのように強引なガード突破のパンチは適さないスタイルである。だが、この格闘温泉施設に訪れてから、らんまの拳の重さが増してきたように感じられる。

 

そんなパワーを得たらんまの攻撃を受けつつも、必死に反撃を試みる。しかし、その度にらんまはオレの攻撃をかわし、次の攻撃を繰り出す。その動きは止まらず、オレを圧倒する。

 

熱気が温泉から舞い上がり、湯気が視界を遮る。しかし、らんまの動きは止まらない。その攻撃は一層激しさを増すばかりだ。

 

湯気が舞い、温泉の湯が激しく波打つ。その中で、らんまとオレの格闘は続く。らんまの攻撃がオレを追い詰め、オレは必死に反撃を試みる。しかし、らんまの攻撃は止まらず、その圧力はオレを追い詰める。

 

この戦いの中で、オレはらんまの強さと格闘センスを改めて感じた。その力強い拳、瞬時の動き、そして研ぎ澄まされた戦闘技術。らんまはオレを圧倒し、優勢に立っていた一瞬の隙も見せない。らんまの攻撃に、オレはますます苦しんでいく。しかしその一方で、らんまの動き、その一撃一撃には確かな意志と闘志が込められていることを感じる。それがオレを奮い立たせ、一瞬たりとも諦めさせない。

 

「達也、まだまだだろ!まだ、できるだろ!」

 

らんまが声を上げる。その声は熱く、闘志に満ちている。その声を聞き、オレは再び力を振り絞る。

 

「あぁ、もちろんだ!らんまぁあーっ!」

 

しかし、らんまの攻撃は容赦なくオレに迫る。その拳は重く、荒波のように襲いかかってきた。オレはその拳を避け、反撃を試みたが、らんまはそれを見切り、さらなる攻撃を繰り出した。

 

【挿絵表示】

 

体に疲労が蓄積していく。力が抜けていく感覚、息が苦しくなる感覚、それらがオレの身体を覆う。しかし、その中でオレは必死にらんまと戦い続ける。

 

だがらんまは一向に衰えない。その動きはまるで始まったばかりのように軽快で、一瞬たりとも減速しない。その姿を見て、オレは改めてらんまの強さを認めざるを得なかった。

 

そして、その瞬間、らんまの攻撃がオレに迫る。その拳は風を切り、オレに向かってくる。オレは反射的に体をひねり、それをかわす。しかし、次の瞬間、らんまの次の拳がオレの体を打つ。その衝撃はオレの体を強く揺さぶり、息を奪う。

 

それでも、オレはまだ戦う。らんまの攻撃を受けつつも、必死に反撃を試みる。しかし、その度にらんまはオレの攻撃を見切り、さらに力強い攻撃を繰り出す。

 

これがらんまとの闘いだ。これがオレたちの戦いだ。その優勢ならんまと、必死に反撃を試みるオレ。その戦いは温泉の湯気と共に、山奥に響き渡る。全身に疲労が滲み、息も荒くなる中、しかしオレはまだ諦めていない。らんまの強さを目の当たりにし、その度にオレの中に新たな力が湧き上がる。

 

「らんま、まだ終わらせるつもりはないぞ!」

 

らんまの拳が再び迫る。しかし、オレはそれを読み、すばやく身をひねり、その拳をかわす。そして、その隙をつき、らんまの脇腹に一撃を食らわせる。

 

「っ!?」

 

らんまが一瞬驚く。それを確認したオレは、さらに攻勢に出てみた。一撃、また一撃、らんまに向けて拳を繰り出す。らんまはそれをかわし、反撃を試みるが、オレはそれを見切り、さらなる攻撃を繰り出した。

 

温泉の湯気が舞い散る中、湯が荒々しく渦巻く。その中で、オレとらんまの闘いは続く。今度はオレがらんまを追い詰め、らんまは必死に防御を試みる。

 

「達也、なかなかやるな!へっへへ、達也とのバトル、楽しくてしょうがないぜ。いつまでも続けていたい気分だ」

 

【挿絵表示】

 

 

らんまが叫ぶ。その声には驚きと共に尊敬の意味が込められている。

 

オレは、らんまの拳を避け、反撃を試みる。その度にらんまはオレの攻撃をかわし、次の攻撃を繰り出す。その動きは止まらず、オレを圧倒する。

 

だが、オレの攻撃も止まらない。らんまの拳が風を切り、オレに迫る。しかし、オレはそれを見切り、反撃を試みる。そして、その隙をついて、らんまの体に一撃を食らわせる。

 

らんまの体がふらつく。しかし、らんまはすぐに立ち直り、オレに向かってきた。だが、オレはそれを見越していて、すばやく反撃を試みた。その拳は風を切り、らんまに迫る。

 

この戦いの中で、オレは自分自身の強さを改めて感じる。その力強い拳、瞬時の動き、そして研ぎ澄まされた戦闘技術。これがオレの力だ。そして、それがらんまを追い詰める。オレとらんま、二人の闘いはさらに激しさを増していく。全身に力を込め、湯気が立ち昇る温泉を舞台に、オレとらんまは互いの限界を超えて闘い続ける。

 

オレは心から思った。らんまとこうして、拳を交えることがセックスと同じくらいに楽しいことを。

 

「らんま!」

 

オレが叫ぶ。その声は全身から湧き上がる闘志を示す。

 

「達也!」

 

らんまも同じく叫ぶ。その声にはらんまの全ての意志が込められている。

 

全力でぶつかり合う。オレとらんまの闘志は炎のように燃え盛り、その熱は周囲の湯気さえも焼き尽くす。その中で、オレとらんまは互いの攻撃をかわし、反撃を試みる。一撃、また一撃。それぞれの拳が風を切り、互いに向かって飛んでいく。

 

互いの名前を呼びあう声には全力で戦う決意が込められている。

 

温泉から立ちのぼる湯気が周囲を覆う。その中で、オレとらんまの闘いはさらに白熱する。一撃、また一撃。オレとらんまの拳が風を切り、互いに向かって飛んでいく。

 

オレはらんまの拳を避け、反撃を試みる。しかし、その度にらんまはオレの攻撃を見切り、さらに激しい攻撃を繰り出す。しかし、オレもまたその攻撃を見切り、反撃を試みる。

 

「らんまぁあああ!」

 

「達也ぁあああああ!」

 

オレとらんまの声が山奥に響き渡る。その声はオレとらんまの闘志を示し、その闘志がオレとらんまの拳を動かす。それぞれの拳が風を切り、互いに向かって飛んでいく。その瞬間、オレとらんまの闘いは頂点に達する。互いに全力を出し尽くし、一瞬も隙を見せずに闘い続ける。

 

オレの拳が風を切り、らんまに向かって飛ぶ。同時にらんまの拳も風を切り、オレに向かってくる。一瞬の間に、オレとらんまの拳が激突する。

 

「らんま、お前との闘いはいつも全力を引き出させる!」

 

「達也、お前と闘うと、自分がまだまだ成長できると感じるぞ!」

 

オレとらんまの拳が再び激突し、湯気とともに強烈な衝撃波が広がった。その衝撃は温泉の湯を激しく揺らし、周囲の岩を揺さぶる。その中で、オレとらんまは互いの目を見つめ、闘志を燃やし続けた。

 

オレは心の中から湧き上がる闘志を示すように叫んだ。

 

「らんま、お前との闘いはいつだって、自分がどれだけ強くなれるかを教えてくれる!」

 

「達也、お前との闘いで、自分がどれだけ挑戦し続けられるかを確認できる!」

 

オレとらんまは全力を出し尽くし、一瞬も隙を見せずに闘い続ける。それぞれの拳が風を切り、互いに向かって飛んでいく。その闘いは温泉の湯気とともに、山奥に響き渡る。

 

この刹那、オレとらんまの戦いは最高点に昇りつめた。互いに力の限りを尽くし、一瞬の隙も見せずに戦い抜き続ける。

 

「らんまぁああーーっ!!まだまだ、戦うぞー、この山に来たのにこれだけの格闘力アップじゃ帰れない、まだまだまだだぁあー!!」

 

オレが全身の力を込めて叫ぶ。この叫びは山々を震わせ、温泉の湯面を揺らす。

 

らんまも瞬く間にオレの闘志に応える。

 

「達也ぁああーーっ!!お前と同じだ!まだまだ終わらない!ここで新たな力を得るために来たんだから、まだまだだぁあー!!」

 

らんまの声が山奥に響き渡る。

 

二人の声が湯煙を貫き、響き渡る。全身から熱気を放ち、汗と湯気が混ざり合い、全身が蒸気を上げる。だが、オレたちはまだまだ闘志を抑えることなく、全力で闘い続ける。

 

らんまの拳が風を切り、オレに向かって飛んでくる。だが、オレはそれを読み、すばやく身をひねり、その拳をかわす。そして、その隙をつき、らんまの脇腹に一撃を食らわせる。

 

「らんまぁああーーっ!!」

 

オレが叫び、らんまに向けて拳を繰り出す。

 

「達也ぁああーーっ!!」

 

らんまが叫び、オレに向けて拳を繰り出す。

 

その拳が風を切り、互いに向かって飛んでいく。その瞬間、オレとらんまの闘いは最高潮に達する。湯気が立ち昇り、全身が蒸気を上げる中、オレとらんまは互いの拳をぶつけ合い、全力で闘い続ける。

 

全力で戦うオレとらんまの姿は、まるで炎のように熱く、強く、そして揺るぎなく、らんまとオレの闘いは絶え間なく続いていく。

 

「らんまぁああーーっ!!次の一撃で決まるぞ、覚悟しろ!」

 

オレが全力で叫ぶ。その叫びには、決意とともに、全ての力が込められている。

 

「達也ぁああーーっ!!そうか、それなら受けて立つさ、全力で来い!」

 

らんまの声もまた、闘志とともに、全ての力が込められている。

 

その言葉とともに、オレとらんまの拳が再び風を切り、互いに向かって飛んでいく。温泉の湯は激しく揺れ、湯煙が高く舞い上がる。その中で、オレとらんまの拳は激突し、強烈な衝撃が全てを揺さぶる。

 

「らんまぁああーーっ!!」「達也ぁああーーっ!!

 

オレが叫び、全ての力を込めた拳を振り抜く。らんまもまた全ての力を込めた拳を振り抜く。

 

その衝撃は全てを揺さぶり、温泉の湯が大きく揺れ、湯煙が舞い上がった。その中で、オレとらんまの拳は激突し、強烈な衝撃が全てを揺さぶった。

 

衝撃波が温泉を越え、山を越え、空に響き渡る。その衝撃は全てを包み込み、全てを震わせる。そして、その中心には、全力で闘い続けるオレとらんまの姿があった。

 

「らんまぁああーーっ!!」「達也ぁああーーっ!!」

 

声が響き渡り、全てを彩る。そして、その瞬間、全てが静寂に包まれる。静寂の中、オレとらんまの闘いは一瞬の間に終わりを告げる。

 

そして、全てが落ち着きを取り戻す。温泉の湯は再び静かに揺れ、湯煙が穏やかに立ち昇る。その中で、オレとらんまは互いに見つめ合い、全力を出し尽くした後の静寂を感じる。

 

全力を出し尽くした後の静寂を破るのは、草木のざわめきと、遠くで鳴る野生の鳥の声だけ。全ての力を出し尽くし、全てを賭けて闘ったオレとらんまは、それぞれの場所で息を整えた。

 

湿度が高いこの場所で、らんまとオレの両者は汗にまみれて全裸だった。らんまの額や脇、胸元からは汗が滲み出ている。しかし、その姿のらんまは絶えず魅力を放っていた。

 

「はぁっ…はぁっ…はぁっ……まだまだ、戦うぞ!この山に来たのに、これだけの格闘力アップじゃ帰れない。まだまだだぁあー!」

 

オレが力を振り絞って叫ぶ。その声は闘志とともに、新たな気力を示している。

 

「はぁっ…はぁっ…はぁっ……それなら、お互い様だぜ、まだまだ俺たちの闘いは終わらない。まだまだだぁあー!」

 

らんまの声もまた、闘志とともに、新たな気力を示している。

 

全ての力を出し尽くした後でも、まだまだ闘い続ける意志がある。その意志は湯煙とともに空に昇ってゆく。

 

「らんまぁああーーっ!!俺のこの一撃、受けてみろ!」

 

オレが叫び、再び、構えを直し、全力を込めて足を振り上げた。

 

「達也ぁああーーっ!!ならば、この一撃で応える!」

 

らんまも、また全力を込めて足を振り上げた。

 

その瞬間、オレとらんまの脚が激突し、強烈な衝撃が張り詰めた空気を揺さぶった。その衝撃は湯煙とともに空に響き渡り、全てを包み込む。その中心には、全力で闘い続けるオレとらんまの姿がある。

 

オレは残された体力、すべてを脚力に変え、蹴りを繰り出した。らんまが叫び、全力を込めた脚で蹴りを繰り出す。

 

その脚が風を切り、互いに向かって飛んでいく。その瞬間、オレとらんまの闘いは再び白熱する。全ての力を出し尽くし、全てを賭けて闘い続ける。その闘いは湯煙とともに、山奥に響き渡る。

 

「らんまぁぁああーーっ!!楽しいぞ、この闘い!お前と闘えるなんて、最高だ!」

 

オレが笑いながら叫ぶ。その声には、闘志とともに、この闘いを楽しむ心が込められている。

 

「達也ぁああーーっ!!そうだな、俺もだ!お前と戦えることが、こんなにも楽しいとはな!」

 

らんまもまた、笑い声を上げて叫んだ。その声には、闘志とともに、この闘いを楽しむ心が込められていた。

 

その言葉とともに、オレとらんまは再び拳を振り上げ、互いに向かって飛んでいく。その拳が風を切り、混じり合った。その闘いは湯煙とともに、山奥に響き渡る。

 

そして、その瞬間、全てが静寂に包まれる。

 

だが、その静寂は長く続かない。すぐにオレとらんまは再び動き出し、全力で闘い続ける。

 

「らんまぁああーーっ!!まだまだだぞ!まだまだ、この闘いは終わらない!」

 

「達也ぁああーーっ!!そうだな、まだまだだぞ!まだまだ、この闘いは終わらない!」

 

「らんまぁああーーっ!!」オレが叫ぶ。

 

「達也ぁああーーっ!!」らんまが叫ぶ。

 

湯けむりが舞い踊る。そして、その中心には、全力で闘い続け、その闘いを楽しむオレとらんまの姿がある。

 

「らんまぁああーーっ!!」オレが叫び、顔を近づけて睨みつける。それは、互いの顔が触れそうなくらい近い距離だ。

 

「達也ぁああーーっ!!」らんまもまた叫び、顔を近づけて睨みつける。それは、互いの顔が触れそうなくらい近い距離だ。

 

その距離感は、まるでキスをするかのような近さ。だが、その目は、闘志とともに、全力で戦う覚悟が込められている。

 

「らんまぁああーーっ!!この距離で、お前の全てを見抜く!」オレが笑いながら叫ぶ。

 

「達也ぁああーーっ!!それなら、こっちも全てを見抜くぞ!」らんまもまた、笑いながら叫ぶ。

 

その言葉とともに、オレとらんまは再び拳を振り上げ、互いに向かって飛んでいく。その拳が風を切り、全力で闘い続ける。その闘いは湯煙とともに、山奥に響き渡る。

 

「らんまぁああーーっ!!お前の次の動き、見えるぞ!」オレが笑いながら叫ぶ。

 

「達也ぁああーーっ!!お前も同じだろ!次の動き、見えるぞ!」らんまもまた、笑いながら叫ぶ。

 

その声が響き渡り、全てを満たす。。そして、その中心には、全力で闘い続け、その闘いを楽しむオレとらんまの姿がある。顔を近づけ、睨み合いながらの接近戦。その戦いは、オレとらんまが全力で楽しむための戦いだ。湯煙が舞い上がり、空へと溶けていく。その湯煙が作り出す幻想的な風景の中で、オレとらんまは対峙し続ける。オレとらんまの間には、触れそうで触れない微妙な距離が広がっている。それは一見、互いの頬が触れそうな距離だが、その目はただ一つの目的に向けて燃えている。それは、この接近戦を勝ち抜くこと。

 

胸に湧き上がる熱い気持ちを抑え込みながら、オレはらんまの動きを見つめる。その瞳は、全力で闘い続ける覚悟と、この闘いを楽しむ喜びが混ざり合った表情を浮かべている。それはまるで、競争と共感の狭間で揺れ動くような、矛盾した感情が溢れている。

 

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同じように、らんまもオレをじっと見つめている。その目には、同じく全力で闘い続ける覚悟と、この闘いを楽しむ喜びが溢れている。その視線は、オレに向けられた強い意志と、戦いの中で輝く一途な情熱を感じさせる。

 

オレとらんまの足元では、温泉の湯が滝のように流れ落ち、小川を作っている。その水音が、オレとらんまの緊張感を増幅させ、闘志を引き立てる。それはまるで、自然がオレとらんまの闘いを盛り上げるための伴奏を奏でているかのようだ。

 

そして、その接近戦が再び始まる。全力で互いに向かって飛んでいく。その拳と拳が風を切り、その足と足が地を蹴り、全力で闘い続ける。その闘いは湯煙とともに、山奥に響き渡る。

 

その中心には、全力で闘い続け、その闘いを楽しむオレとらんまの姿がある。顔を近づけ、睨み合いながらの接近戦。その戦いは、オレとらんまが全力で楽しむための戦いだ。接近戦はまだまだ続く。オレとらんまの闘いは、まだまだ終わらない。

 

「らんまぁああーーっ!!次は空で勝負だ!オレの全力を見せてやるぞ!」

 

その言葉と共に、オレは全力で地を蹴り、空高く跳び上がる。その滞空時間は長く、まるで空を飛ぶかのように感じる。

 

「達也ぁああーーっ!!それならオレも全力でいくぞ!空で見せてやる、オレの真の力を!」

 

らんまもまた、全力で地を蹴り、空高く跳び上がる。二人の姿は、湯煙を切り裂きながら、空へと昇っていく。

 

空中での戦いは、地上とは違った緊張感と興奮をもたらす。地面を蹴って飛び上がり、一瞬の滞空時間の中で全力のパンチを打つ。そのパンチが空気を切り裂く音が、この山奥に響き渡る。

 

光は、湯煙を照らし、この山奥に煌めきを放つ。二人の全力のパンチが交差し、大きな音を立てて、空に響き渡る。地面から離れ、空中で全力を出し切る瞬間が続く。その瞬間瞬間で、オレとらんまは自身の限界を超えていく。空中での戦いは、地上とはまた違った視界と感覚をもたらす。地面の接地感がなく、全ては自身の直感と感覚に頼る。それは、まさに全身全霊で闘うという意味を具現化したような状態だ。

 

オレとらんまは、地を蹴って空高く跳び上がり、滞空時間の中で全力の一撃を繰り出す。その一撃は、空中で煌めく光を放ち、その光は湯煙を通じて山奥全体を照らした。

 

その光景は、まるで絵画のよう。湯煙が舞い上がり、滞空時間の中で交差する拳が放つ光が山奥全体を照らす。それは、まるで戦いの美学を表現したかのような光景だ。

 

そして、その空中戦は続く。オレとらんまは地を蹴り、空高く跳び上がり、全力の一撃を繰り出す。その一撃は、空中で一瞬の光を放つ。その光は、湯煙を照らし、この山奥に煌めきを放つ。

 

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そんな闘いの中で、オレとらんまは互いに全力を出し切り、その戦いを楽しむ。その楽しさは、闘志と共にオレとらんまの中で湧き上がり、全身を駆け巡る。それは、まるでこの戦いがオレとらんまの全てを満たしているかのようだ。全力で闘った空中戦の余韻を引きずりながら、オレとらんまは再び温泉へと戻る。湯の中に股下まで浸かり、その温かさが全身を包み込む。しかし、その温かさは闘志を沈めるどころか、逆に燃え上がる炎を助長させる。

 

「らんまぁああーーっ!!水中でも全力でいくぞ!お前の攻撃なんて水しぶきに消えてなくなるぞ!」

 

「達也ぁああーーっ!!水中でも全力でいくぞ!お前の攻撃なんて湯煙に消えてなくなるぞ!」

 

互いに宣戦布告を放ち、オレとらんまは再び全力で闘う。立ち技を中心に、全力の拳と蹴りを交えて戦う。湯の中での動きは、地上とは違った独特の抵抗感がある。それを利用し、またそれに抗いながら、オレとらんまは全力で闘い続ける。

 

オレとらんまが激しく動くたびに、湯からは大きな湯しぶきが上がる。その湯しぶきは、太陽の光を受けて虹色に輝き、戦いの舞台に彩りを添える。しかし、オレとらんまの視線は湯しぶきに惹かれることなく、全ては相手との戦いに集中している。

 

拳と拳が交わり、蹴りと蹴りが交錯する。その一撃一撃が湯を揺らし、大きな湯しぶきを上げる。その湯しぶきは、オレとらんまの闘志を象徴するかのように空へと昇り、そして、地へと落ちる。

 

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全力で闘い、その戦いを楽しむオレとらんま。その姿は、湯しぶきとともに、この温泉、そしてこの山奥に響き渡る。温泉に浸かるオレとらんまの身体は、湯の温かさに包まれつつも、戦いの激しさから発生する熱を感じている。湯の抵抗を利用しながら、らんまとオレとらんまは全力で拳を振り回す。激しい打撃が湯に打ち込まれるたびに、湯しぶきが舞い上がり、空に向かって飛び散る。

 

オレとらんまの動きは、一つ一つが全力の証。らんまとの間には、湯しぶきと共に湯煙が舞い上がる。その湯煙は空に向かって立ち昇り、オレとらんまの戦いを包み込む。湯の中での闘いは、地上とは違った感覚をもたらす。それは、拳と蹴りの打撃が湯に吸収され、湯しぶきとなって飛び散る感覚だ。

 

深い内省の末、オレは一つの真実に辿り着いた。それは、格闘技がセックスであり、同時にセックスもまた格闘技であるという見識だ。この二つは、互いに反するものではなく、ある一つの連続性の中に存在する二つの極みと言えるだろう。

 

格闘技とは、一対一で戦うこと、相手の動きを読み解くこと、その中で最善の行動をとることである。そしてその全ては、セックスという行為と深く重なる。互いの体を知り尽くし、感覚を研ぎ澄ませ、互いに最高の快楽を追求するその行為は、まさに闘争そのものなのだ。

 

そして、その確証がオレの身体に刻まれた。湯船の中で、らんまとの激しい戦いを経験した後、オレのペニスはセックスしているときと同等に、ビンビンに勃起し続けていた。それは、闘争と性的興奮が一体化した結果であり、オレの理論が正しかったことの証明だった。これこそが、オレが探し求めていた答えだったのだ。そしてその答えが、オレの心に新たなるパスを切り開いた。

 

湯の中で躍動するオレの全身から力を込めて、決意に満ちた言葉を紡いだ。

 

「らんま、お前に伝えたいことがある。」

 

その言葉とともに、オレはらんまに向かって一つの拳を打ち出す。しかし、その拳はただ打ち出すだけではない。それはまた、オレの思いを形にする一つのメッセージでもある。

 

「格闘技とは、ただ闘うだけのものではない。それは、二人の間に生まれる繋がり、互いの信頼、そして情熱の現れでもある。」

 

その言葉を伝えつつ、オレはさらに攻撃を仕掛ける。

 

「そして、セックスもまた、格闘技と同じだ。それは、二人の間に生まれる繋がり、互いの信頼、そして情熱の現れなんだ。」

 

オレはらんまに向かって更に攻撃を繰り出す。それはただの攻撃ではなく、オレの思いを形にした一つのメッセージ。それに応えるように、らんまもまた攻撃を返す。

 

「その証拠に、この闘いの中で、オレの体はセックスしているときと同等に熱くなり、興奮している。」

 

その言葉を伝えるとともに、オレは最後の一撃を放つ。それはただの攻撃ではなく、オレの全ての思いを込めた一撃。

 

その一撃は、らんまの掌に直撃する。しかし、それは痛みを与えるものではなく、オレの思いを伝えるもの。

 

そして、オレは、ビンビンに勃起し、我慢汁が滴るペニスをらんまに見せた。オレのペニスは、闘いの興奮によって驚くほど硬くなっていた。それはまるで鋼鉄のように固く、力強くそそり立っていた。その先端からは、戦いの中で沸き上がる情熱の証とも言える、透明な液体が一筋、滴り落ちていた。それは、オレの全ての欲望と熱意、そしてらんまへの情愛が、形となって表れたものだ。

 

「達也、わかった。それなら、これからも一緒に闘い続けよう。そして、互いの繋がり、信頼、そして情熱を深めていこう。」

 

その言葉を聞き、オレは心から満足感を覚え、また、新たな戦いへの意欲を感じた。そして、その意欲は、オレのペニスにも伝わり、それは更にビンビンに勃起した。

 

「らんまぁああーーっ!!オレはこの温泉でお前を倒すぞ!」

 

「達也ぁああーーっ!!オレもこの温泉でお前を倒すぞ!」

 

オレとらんまの叫びが温泉周辺に響き渡る。その声は、湯しぶきと共に空に昇り、山奥全体に響き渡る。オレとらんまの戦いは、まだまだ終わる気配がない。

 

湯の中での戦いは、地上とは違った抵抗感がある。それを利用し、またそれに抗いながら、オレとらんまは全力で闘い続ける。全力の戦いが続く。湯の中で、オレとらんまは互いに全力を出し切り、拳を振り回す。湯の温かさが身体を包み込みながらも、その中で湧き上がる闘志は一向に冷めることなく、むしろ燃え上がるばかりだ。

 

湯しぶきが舞い上がり、太陽の光を反射して煌めく。その光景はまるで、オレとらんまの闘志を映し出したかのよう。

 

「らんまぁああーーっ!!この温泉、いいな!でも、ここで決着をつけるぞ!」

 

「達也ぁああーーっ!!そうだな、ここでお前との勝負を決める!」

 

オレとらんまの叫びが温泉周辺に響き渡る。その声は、湯しぶきと共に空に昇り、山奥全体に響き渡る。オレとらんまの戦いは、まだまだ終わる気配がない。

 

湯に揺れる身体、湯しぶきを上げながら全力で打つ拳、湯煙が舞い上がる温泉。全てが、オレとらんまの闘志を示している。この温泉で、この山奥で、オレとらんまは最高の闘いを楽しむ。オレとらんまの身体は、温泉の抵抗感を全身で感じつつも、拳を湯の中に振り下ろす。全身で湯の抵抗を受け止めながら、オレとらんまは全力で闘い続けた。

 

オレがらんまを投げ飛ばすと、らんまが温泉の岩場に背中を打ち付けた。

 

 

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しかし、すぐに立ち上がったらんま。そして放ってきた拳は、湯の抵抗を利用して独特の軌道を描く。その拳が湯の中を切り裂き、オレへと向かってくる。その拳を避けるために、オレは湯の中で身をひねり、反撃の拳を打つ。

 

「らんまぁああーーっ!!ここで終わらせるなんて、考えてないぞ!」

 

「達也ぁああーーっ!!終わりなんて、まだまだ遠いぞ!」

 

オレとらんまの叫びが温泉周辺に響き渡る。その声は、湯しぶきと共に空に昇り、山奥全体に響き渡る。

 

次々と飛び出す拳と蹴り。それぞれが湯の中を切り裂き、湯しぶきを舞い上がらせる。その湯しぶきが空に昇り、太陽の光を受けて虹色に輝く。水面に映るオレとらんまの影は、湯しぶきによって揺れ動き、まるでオレとらんまの戦いを二重に映し出すかのよう。足元の岩を蹴り上げ、湯の中に全力で拳を振り下ろす。打撃の音が温泉周辺に響き渡り、湯しぶきが舞い上がる。瞬時に湯しぶきは空へ昇り、その透明な粒が太陽の光を受けて虹色に輝く。

 

らんまの拳が飛び出す。その拳は、湯の抵抗を利用し、直線的ではなく螺旋を描いて進む。それを見越してオレは身体をひねり、反撃のための拳を準備した。

 

「らんまぁああーーっ!!オレの全力、受けてみろ!」

 

「達也ぁああーーっ!!お前の全力、楽しみにしてたぞ!」

 

オレとらんまの叫びが温泉周辺に響き渡る。その声は、湯しぶきと共に空に昇り、山奥全体に響き渡る。山々がオレとらんまの叫びを反響させ、それが更なる闘志を呼び覚ます。

 

湯の中での戦いは、地上とは違った抵抗感がある。それを利用し、またそれに抗いながら、オレとらんまは全力で闘い続ける。その姿は、湯しぶきと共に、この温泉、そしてこの山奥に響き渡る。

 

太陽の光が湯面に反射し、温泉全体が金色に輝く。その金色に映し出されるオレとらんまの影は、戦いの激しさを増幅させる。全身から湧き上がる闘志と、湯の中で交わす拳と蹴り。それぞれがオレとらんまの闘志を示している。

 

「へへへ……、ばっちりトレーニングになっているな。この湯の抵抗を受けながら、大きく蹴り上げてみろ!らんま!」

 

あふれんばかりの闘志、燃え上がるような情熱をその言葉に込めて。

 

らんまは微笑みながら、視線を湯面に落とす。その瞳には、闘志が燃え上がる。そして、その瞳をまたオレに向けてきた。

 

「達也、お前とこうして戦えるのは、本当に楽しいぜ。これからも、全力で行くぞ!」

 

らんまの蹴りは、湯の抵抗を利用して独特の軌道を描く。その蹴りが湯の中を切り裂き、オレへと向かってくる。その蹴りを避けるために、オレは湯の中で身をひねり、反撃の拳を打つ。

 

湯しぶきが舞い上がり、太陽の光を反射して煌めく。その光景はまるで、オレとらんまの闘志を映し出したかのよう。湯の中から打ち上げられる拳と蹴り。それぞれが湯の中を切り裂き、湯しぶきを舞い上がらせる。その湯しぶきが空に昇り、太陽の光を受けて虹色に輝く。その瞬間、オレとらんまの戦いは、一層美しく、一層激しくなる。

 

らんまの拳と蹴りは、いつも以上に鋭く、いつも以上に重い。それが湯の抵抗によるものだと理解していても、実際に受けるとそれはただただ圧倒的な力だ。

 

「らんま、その拳、その蹴り、全て受け止めるぞ!」

 

「達也、それなら、全力で挑むぞ!」

 

オレとらんまの叫びが温泉周辺に響き渡る。その声は、湯しぶきと共に空に昇り、山奥全体に響き渡る。

 

オレとらんまの闘いは、まだまだ終わる気配がない。その戦いは、湯の中で、そして湯しぶきと共に、空に昇る。オレとらんまの闘いは、まだまだ終わらない。

 

湯の中での戦いは、地上とは違った抵抗感がある。それを利用し、またそれに抗いながら、オレとらんまは全力で闘い続ける。その姿は、湯しぶきと共に、この温泉、そしてこの山奥に響き渡る。

 

太陽の光が湯面に反射し、温泉全体が金色に輝く。その金色に映し出されるオレとらんまの影は、戦いの激しさを増幅させる。全身から湧き上がる闘志と、湯の中で交わす拳と蹴り。それぞれがオレとらんまの闘志を示している。

 

突如として、足元から湯が噴き上がる。それは、まるで火山の噴火のような勢いで、オレとらんまを空高く押し上げる。一瞬、世界が回転し、視界がぼんやりと白くなる。湯の中にいた身体が一気に湯から離れ、湯の抵抗がなくなった感覚に少し混乱する。

 

「なっ、何だこれは!」

 

「なんてタイミングだ!でも、達也、戦いはまだだぞ!」

 

らんまの声が、湯しぶきと共にオレの元へと届く。その声には、驚きと共に、笑い声が混じっている。これは、また新たな戦いの舞台となるということを認識し、その事実を楽しんでいるのだ。

 

湯の力で打ち上げられ、滞空するオレとらんま。その身体を湯しぶきが覆い、まるで雲の中にいるかのような錯覚を覚える。しかし、それを楽しむ余裕はない。この空中で、らんまとの戦いが続く。

 

「らんま、こんなところで驚いてる場合じゃないぞ!」

 

「達也、それなら、さっそく行くぞ!」

 

オレとらんまの叫びが湯しぶきと共に、上空に響き渡る。空中で交わす拳と蹴り。それぞれがオレとらんまの闘志を示し、それぞれが湯しぶきと共に、空に昇る。オレとらんまが地上から10数メートル上空へと打ち上げられている。その下からは湯しぶきが絶え間なく上がってくる。それはまるで、大噴水のような勢いで、オレとらんまを空中に留めている。

 

「これは、これは面白い舞台だぞ、達也!」

 

「それはそうだ、らんま!でも、油断は禁物だぞ!」

 

空中で交わす拳と蹴りは、まるで舞踏のように美しい。それは、オレとらんまが湯の抵抗を利用して戦うという新たな経験を楽しんでいるからだ。

 

空中での戦いは、地上とは全く違う。湯しぶきがオレとらんまの動きを遮り、視界を奪う。それを突破し、相手を打つためには、全ての感覚を研ぎ澄ます必要がある。

 

「らんま、ここからは本気だ!」

 

「達也、それなら、俺も本気で行くぞ!」

 

空中で交わす拳と蹴り。それぞれがオレとらんまの闘志を示し、それぞれが湯しぶきと共に、空に昇る。その戦いの激しさは、湯しぶきがオレとらんまを包み込む中で一層増していく。湯しぶきが空を舞い、オレとらんまが空中で戦う。拳と蹴りが交錯し、強力な一撃が湯しぶきを舞い上がらせる。その湯しぶきが太陽の光を受けて輝き、空一面が金色に染まる。

 

「達也、まだまだだぞ!」

 

「らんま、お前もまだまだだろう!」

 

互いに叫び、全身の力を込めて拳と蹴りを交える。その激しさは、湯しぶきの中にあるオレとらんまの姿を一瞬で消し去る。しかし、湯しぶきの中から再び現れるオレとらんまの姿は、一層闘志に満ち溢れている。

 

空中での戦いは、地上でのそれとは全く違う。しかし、その違いがオレとらんまの闘志を一層煽る。湯しぶきが視界を遮る中、全身の感覚を使って相手を見つけ出し、強力な一撃を打ち込む。

 

「らんま、これが俺の全力だ!」

 

「達也、それなら、これが俺の全力だ!」

 

オレとらんまの声が湯しぶきと共に空に響き渡る。その声は、湯しぶきと共に空に昇り、遠くの山々に響き渡る。

 

「らんま、それなら、これがオレの全力だ!」

 

それがオレの声だった。屋根の上での戦いは、夕日が湯煙を赤く染め、木製の屋根を照らす中で一層引き立つ。その瞬間、オレの体は戦いの興奮と欲情で満たされ、血流が急速に高まっていった。

 

らんまが腰を下ろした格闘の構えを取った。大きく股を開き、勇ましい構え。

まさに、らんまにしかできない構えだった。

 

「達也ぁあああーーっ!!!!」

 

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その姿を見て、オレのペニスの興奮は頂点に達してしまった。この構えが、オレがずっと見たかった構えだったからだ。

 

オレは自分の体が限界を超えてしまったことに気づく。オレのペニスはビンビンに勃起し、全身の感覚がそれに集中してしまった。それはまるで闘志と欲望が交差し、一つのピークに達したかのようだった。

 

そして、ついにその瞬間が来た。オレは勃起したペニスから強烈な快感が広がるのを感じ、自分が射精していることに気づいた。その感覚は、全ての緊張が一気に解け放たれるような、無比の解放感だった。

 

「んあぁ……ら、らんま!」

 

その声が漏れ出た。それは自己の絶頂を告げる声で、同時に戦いの高まりを象徴するものだった。

 

全てが一瞬に見えた。らんまの動き、湯煙が舞う風景、夕日が照らす屋根の上。全てがオレの射精の瞬間に集中していたように思えた。オレの全身から溢れ出るエネルギーは、その場の空気を揺らし、湯煙を舞い上がらせる。

 

射精の余韻がまだ体に残る中、オレは再びらんまに向けて拳を振り上げた。しかし、その次の瞬間、らんまの動きが止まった。

 

「達也、それでいい…」

 

その声は、優しさに満ちていた。そして、その手がオレのペニスに伸びた。オレの全身が一瞬で緊張し、次の瞬間、全てが緩んだ。それは、らんまの手がオレのビンビンに勃起したペニスをゆっくりと握ったからだ。

 

「らんま…」

 

オレの声は、驚きと感謝と安堵でいっぱいだった。その手の温もりが、オレのペニスを優しく包み込み、射精の余韻を優しく慰めてくれた。

 

「こんなになるまで我慢させちゃって悪かったな……今日の戦いはここまでにしておこうぜ」

 

らんまの言葉が優しく響く。その声は温かさと共感を持って、オレの心に深く響いた。その手はオレのペニスを優しく握りしめ、そのままゆっくりと上下に動き始めた。

 

「らんま…ありがとう…」

 

自分の感情が言葉としてあふれ出た。らんまへの感謝、そしてこの瞬間の安堵感が、その言葉一つ一つに込められていた。それはただの感謝ではなく、この闘いとそれに続く結末への感謝だった。

 

「キレイにしないとな……?」

 

その言葉と共に、らんまは優しく精子が出ているペニスを舐めてくれる。その舌の動きは、まるで戦いの疲れを癒すように、オレの敏感な部分を丁寧に舐め上げていく。その行為は、まるで戦いの後の優しいリカバリーのようだった。

 

その瞬間、オレは再び身体が熱くなるのを感じた。だが、それは先程までの闘いの興奮とは異なり、らんまの優しさと理解に対する感謝から来る温かさだった。それは闘いの中で育まれた絆と信頼感から来るものだった。

 

夕暮れの中で、らんまとオレの共有の時間は、一層深まっていった。その時間は、闘いの興奮と欲情、そして射精の余韻が混ざり合う中で、より一層深まっていった。それはまるで、闘いという共有の経験を通じて、新たな関係性と理解を築いていくかのようだった。

 

そして、その共有の時間が、オレとらんまの関係を一層深め、強化していった。それは、互いの理解と尊重に満ちた時間で、一瞬一瞬が宝物のように感じられた。




ここまで読んで下さり、誠にありがとうございました。
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この話は、今回の温泉格闘編を書こうと思ったときから、書きたいと思った話です。
延々、らんまと裸バトルを続けたら……?というテーマで書きまくってみました。
それだけ、らんまとの裸バトルは魅力的ってことですね。




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11-18.反省

夕暮れが深まり、夜の帳が降りる頃、オレとらんまは温泉に浸かりながら、今日の戦いを振り返っていた。

 

湯船に体を沈め、湯の温もりに身を任せる。その感覚は、今日一日の疲れを癒すかのようだった。湯の温もりが、オレの疲れた身体に染み渡り、心地よい疲労感を感じさせた。

 

「らんま、今日の戦い、いい経験になったよな。」

 

そう言って、オレはらんまの方を向いた。その目は、今日一日の出来事を思い返すように、遠くを見つめていた。

 

「うむ、そうだな。オレも色々と考えさせられたよ。」

 

らんまは、湯船の中で体を伸ばしながら、そう答えた。その声は、深く考え込んでいることを物語っていた。

 

「今日の戦いで、オレたちは新たな一面を見つけ出したんだ。それは、互いの理解を深めるための重要な一歩だった。」

 

オレはそう言いながら、自分の手を見つめた。その手は、今日の戦いで何度もらんまと交わった手だった。そして、その手は、自分自身の新たな一面を見つけ出す手だった。

 

「オレたちは、互いの限界を見つけ、そしてそれを超えていった。それは、互いの理解を深めるための重要な一歩だった。」

 

らんまは、深く考え込んだ後、そう言った。その声は、深く自分自身を見つめ、そして新たな一面を見つけ出すことの重要さを物語っていた。

 

湯船から立ち上がり、湯船の縁に腰を下ろした。その動作は、今日一日の出来事を整理するための一つの手段だった。

 

「今日の戦いで、オレたちは新たな一面を見つけ出したんだ。それは、互いの理解を深めるための重要な一歩だった。」

 

そう言いながら、オレは湯船の縁に座り、月明かりを見つめた。その光は、今日一日の出来事を思い返すための一つの手段だった。

 

らんまもまた、湯船から立ち上がり、湯船の縁に湯船の縁に座りながら、話した。

 

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「やっぱ、ずっと格闘ってのもアレなんじゃないかな。明日はセックスと格闘を交互にやるでどうだ?それなら、今日みたいなことにもならないだろ?」らんまの言葉に、オレは少し考え込んだ。そして、ゆっくりと頷いた。

 

「それもいいな。セックスと格闘、それぞれが違う形での闘いだもんな。それぞれに集中することで、新たな発見もあるかもしれないし。」

 

オレの言葉に、らんまは満足そうに微笑んだ。そして、再び湯船に体を沈めた。

 

「それにしても、今日はいい戦いだったな。達也、お前の考えがあってこその戦いだった。感謝しているぜ。」

 

らんまの声は、今日一日の経験を称えるものだった。その声には、感謝と尊敬の念が混ざり合っていた。

 

「こちらこそ、らんま。今日の経験は、オレにとっても大切なものになった。ありがとう。」

 

そう言って、オレは再び湯船に身を沈めた。湯の温もりが、今日の戦いとその経験を深く心に刻んだ。今日の戦いは、オレとらんまにとって、新たな一面を見つけ出すきっかけとなった。そして、その新たな一面は、これからの日々の中で、大切な存在となるだろう。

 

湯の中で体を伸ばし、月明かりを見つめる。その光は、今日一日の出来事を思い返すための一つの手段だった。

 

「明日からは、新たな戦いが待っているな。でも、それが楽しみだ。」

 

そう言いながら、オレは湯船の中で体を伸ばし、月明かりを見つめた。その光は、明日への期待と希望を感じさせるものだった。



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11-19☆.最終日

この温泉格闘施設での滞在もいよいよ最後の日を迎えた。明日からはまたウェスティリアで喫茶店の営業をして、生活費を稼がなければならない。最後にらんまとおもいっきり特訓して、セックスしまくって、たくさんの成果を持って帰りたいと思っていた。

 

オレたち二人は、太陽が昇ると同時に目覚めた。熱い戦いを繰り広げるため、寝起き冷ましに朝一番で温泉に入ることにした。寝るときも服を着る余裕がなかったから、裸で寝ている。そのまま裸で温泉施設へ向かった。

 

温泉へと足を踏み入れると、湯気が立ち上る温泉の音と、木々のさざめきが心地よい。オレたちは外湯に向かい、周囲を気にすることなく、裸のまま湯船に入った。

 

湯船に浸かると、疲れがほぐれる感覚が体全体に広がった。オレは思わず「あぁ、これが必要だった」とつぶやいた。

らんまも同じようにうなずいて「本当だな、これで体が目覚めるぜ」と言った。

 

湯に浸かりながら、オレとらんまは今日の特訓について熱心に話し合った。どんな技を使って戦うのか、どうすれば効果的な攻撃ができるのか、様々なアイデアが飛び交った。お互いに切磋琢磨しながら、更なる高みを目指そうという意気込みが強まっていくばかりだ。

 

今日も、朝から晩まで、とことん、らんまと特訓をするつもりだ。

 

湯から上がる頃には、オレたちの身体は目覚め、心も準備が整った。外湯から出て、タオルで体を拭きながら、オレはらんまに言った。

 

「さぁ、らんま、これから朝から晩まで戦い抜くぞ。全力で行こうな!」

 

「おう!もちろんだ。達也、お前と一緒なら、どんな戦いでも楽しみだぜ。全力でやってやろう!」

 

らんまは力強く頷いて、宣言した。

 

そして、オレたちの最終日が始まった。

 

両者、温泉の岩場で構え、互いの目を真剣に見据えた。足元が不安定なこの場所で、まさに勝負の行方がわからない状況だ。らんまは足を踏ん張り、緊張感を隠し切れない表情でオレに言った。

 

そして、らんまはオレが考案した『蜜月の構え』を取った。

 

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蜜月の構え、またの名を『オマンコ丸見えの構え』。それは後ろ体重で大きく足を広げる構えで、腰を低く落とし構える。この構えの特徴は、オレがスケベ心を押さえきれずに考案したため、戦闘中に相手の視線を自分の秘部に引きつける効果がある。しかしこの構えは、ただスケベ心だけでなく、実際に戦術的な効果も持っている。

 

蜜月の構えでは、相手の攻撃を誘い、その隙を見つけて素早い反撃を狙う戦術が得意とされている。また、この構えからの移動は予測が難しく、相手を翻弄することができる。

 

らんまは蜜月の構えを見事に決め、オレに挑戦する姿勢を見せた。オレは蜜月の構えに対して警戒心を持ち、自分の構えも固めた。互いの目を見つめ合い、一触即発の状況が続いた。

 

「達也、ここで勝負だ。お前の力、見せてくれ!」

 

オレもまた、覚悟を決めた様子で応じた。

 

「今日もお前に負けるつもりはない、らんま。全力で行くぞ!」

 

互いに意気込みを高めながら、空気が一気に引き締まる。そうして、最終日の激しい温泉格闘の幕が切って落とされた。

 

いきなり、らんまが本気で襲い掛かってきた。場所は温泉の岩場だ。足元が不安定で、バランスを崩すとすぐに温泉に落ちてしまう。まさに緊張感が高まるシチュエーションだ。

 

「でぇええいい、達也ぁあ!覚悟ぉお!」

 

【挿絵表示】

 

らんまがオレに向かって飛び蹴りを繰り出してきた。

 

 

オレは慌ててかわし、岩場で身軽に移動しながららんまの攻撃を避ける。

 

「よし、じゃあオレも行くぜ!」

 

オレはらんまに向かってパンチを繰り出す。しかし、らんまは驚異的な身のこなしでかわし、反撃に転じた。岩場で互いに激しく戦いながら、足元が不安定な状況にも慣れてきた。

 

らんまはオレに向かって連続で強烈なパンチを繰り出す。オレは必死でかわしながら、同時に反撃のチャンスを伺った。いいタイミングで、オレはらんまの腹に一撃を入れることができた。

 

「おおっと、達也、その調子だぜ!」

 

らんまは痛そうな顔をしながらも、喜んでいる。オレたちの特訓は、どんどんレベルアップしていく。

 

岩場での戦いが激しさを増していった。オレたちは互いの技を磨き、新たな戦術を試しながら、温泉の岩場での激闘を続ける。

 

「らんま、オレたちの技は、まだまだ上がるぜ!」

 

「そうだな、達也。この最後の特訓で、最強のコンビになってやるぜ!」

 

そう。今日が最後なんだ。今日で、このオマンコ丸出しのらんまと戦うのも最後になる。名残惜しい気持ちがあるが、オレは心底、今日1日を楽しもうと思った。

 

オレたちがこの温泉格闘場に着いたとき、らんまはすでに裸での戦いに慣れていた。だがオレは不慣れだった。勃起したペニスの重心移動をマスターしていなかったからだ。

 

しかし、らんまとの特訓を通して、オレは振り子の動きを意識し、バランス感覚を得ていた。そして、オレはその特殊な状況を活かす技を開発していた。

 

「らんま、ちょっとこれを見てくれ!」

 

オレは勃起したペニスの重心移動を利用して、回転しながら足払いを繰り出す。その動きはまるで風車のようで、らんまも驚いた。

 

「おおっと、達也!それはすごいぜ!」

 

「だったら、オレも……!」と言いながら、らんまも大きな乳房の重心移動を利用して攻撃してくる。らんまの胸は見事なまでに弾力があり、その動きに合わせて、独特のリズムで揺れ動いた。

 

らんまは、そのタイミングを利用して、ダイナミックな上段蹴りを繰り出す。オレは驚きながらも、その蹴りをかわすことができた。

 

「すごいな、らんま!そんな技も考えたのか!」

 

「達也、お前もなかなかやるじゃないか!」

 

オレたちは互いの技を見せ合い、さらなる高みを目指して切磋琢磨する。裸での戦いに慣れたことで、オレたちは自分たちの身体をより深く理解し、それぞれの特性を活かした技を磨き上げていった。

 

オレたちの特訓は、互いの強さを試し合い、そしてさらなる高みを目指すために続いていく。温泉の岩場での激闘は、オレたちの成長を後押しし、無敵のタッグチームへと成長していくのだった。

 

温泉格闘場の岩場での戦いが続いていた。オレたちは、慣れ親しんだこの場所で修行旅行を終えるまで戦い続けるつもりだった。

 

その日も、滑りやすい岩場を舞台に、オレとらんまは全力で戦っていた。身軽に動き回るらんまのスピードに、オレも敵わないことがあったが、オレも勢いをつけて肉体を使った攻撃で対抗していた。

 

らんまは岩場を利用して、岩を蹴って高く跳び、空中からオレに蹴りを繰り出そうとする。しかし、オレはその動きを察知し、タイミングよく岩に登って逆にらんまにカウンターを狙う。

 

「よし、オレも飛んでみるか!」

 

オレは勢いよく岩を蹴り、空中でらんまと激突する。二人は互いに技を繰り出し合い、どちらも譲らず、温泉の湯気に包まれながら激しい戦いが繰り広げられていた。

 

時折、バランスを崩して温泉に落ちることもあったが、オレたちは熱い湯に慣れていた。そのたびに、お互いに「くそっ、今度こそ!」と意気込んで、戦いに戻るのだった。

 

岩場での戦いが続く中、オレとらんまは互いに技を磨き、弱点を克服し、さらに強くなっていた。どんな状況でも、どんな相手でも、オレたちは立ち向かう力を身に付けていたのだ。

 

オレとらんまは、延々と蹴りとパンチの戦いを続けていた。どちらも一歩も譲らず、全力で打ち合っていた。

 

オレは、らんまの足元を狙って足払いを繰り出す。しかし、らんまは見事に回避し、跳び上がりながらオレの顔面を狙って蹴りを放ってくる。

 

【挿絵表示】

 

オレは間一髪でその蹴りを避け、反撃のチャンスを狙う。らんまの脇腹に強烈なパンチを繰り出すが、らんまはすばやく身をかわし、逆にオレの顔面に蹴りを放つ。

 

「くそっ、くれるか!」

 

オレはらんまの蹴りを受け止め、つかんで投げ飛ばそうとする。しかし、らんまはオレの腕をつかみ、反撃のチャンスを逃さない。

 

オレとらんまの攻防は続いていく。蹴りとパンチが飛び交い、時には体当たりや投げ技も交えながら、互いに技を磨き合っていた。

 

互いに温泉に落とし合いながらも、オレたちはすぐに立ち上がり、ずぶ濡れになったことも気にせずに戦い続けた。湯しぶきが上がり、濡れた髪が顔に張り付く中でも、互いの技の研究に余念がなかった。

 

「達也、いい技だ!でも、まだまだだぜ!」

 

「らんまも悪くない!でも、俺が勝つ!」

 

戦いは一進一退の状態が続き、オレたちは息も絶え絶えになりながらも、それでもなお全力で戦い抜いていた。

 

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らんまはオレの懐に飛び込み、素早く連続パンチを繰り出す。しかし、オレも同じようにパンチを返し、互いの拳がぶつかり合う。

 

「お前のパンチ、まだまだだな!」

 

「お前も、これじゃ勝てねえぜ!」

 

オレたちの戦いはさらに激しさを増していく。どちらも譲らず、全力で打ち合い、限界を超えるまで戦い続けるのだった。

 

「らんま、オレたちの特訓の成果を試すために、最後の勝負をしようぜ。勝者は、この温泉格闘施設でのチャンピオンだ!」

 

「いいだろう、達也。それなら、今度はお前が先に攻撃してみろよ。オレは全力で受け止めてやるからな!」

 

「じゃあ、覚悟しろよ!

 

オレはらんまに向かって叫び、全力でパンチを放った。らんまは構えを取り、オレのパンチを見事にかわす。

 

「達也、オレも全力で蹴りを放つぜ。お前がどこまで耐えられるか、試してやる!」

 

らんまの猛烈な蹴りが飛んでくるが、オレはなんとかかわし、「そんなもんかよ!もっと力を入れてこい!」と挑発する。

 

「お前もなかなかやるじゃねえか、達也。でも、まだまだオレの本気を見てないぜ!」

 

らんまとオレは、互いに攻撃を繰り出しながら、戦いの中で技を磨いていく。

 

「らんま、オレたちがここまで成長できたのも、お互いが励まし合ってきたからだ。これからも、どんな困難が待っていようと、一緒に戦っていこうぜ!」

 

「おう、達也!お前と一緒なら、どんな戦いも楽しくてたまらねえよ。これからもよろしくな!」

 

この瞬間、オレは心から幸せを感じた。裸のらんまと毎日、激しく戦える日々が本当にかけがえのない時間だった。お互いの格闘技術を競い合い、充実した日々を送ることができたのは、らんまが隣にいたからだ。

 

オレたちがこれまで乗り越えてきた困難は数知れず、それでも二人で力を合わせて立ち向かってきた。らんまと一緒に過ごす時間は、オレにとって最高の宝物だ。

 

大好きならんまとずっと一緒にいられることが、オレの幸せそのものだ。これからも、オレたちの未来はきっと輝いている。らんまと一緒に、どんな厳しい戦いが待っていようとも、立ち向かっていくんだ。オレたちは、お互いを高め合いながら、絆を深めていくだろう。

 

オレはセンチメンタルな心を振り切るように勢いよく回転しながら、拳を繰り出す。らんまは驚いた様子で、かろうじて避けることができた。

 

「へぇ、オレも驚いたぜ。じゃあ、オレのも見せてやる!」

 

らんまは足を高く振り上げ、強烈な蹴りを繰り出す。オレは必死で避けることに成功し、反撃の機会を狙う。

 

「なかなかやるじゃん、らんま!でも、こっちもまだまだいくぜ!」

 

オレは連続でパンチを繰り出すが、らんまは素早く身をかわし、カウンターを狙ってきた。

 

「おお、達也!お前も上手くなったな!でも、まだまだオレには勝てないぜ!」

 

らんまは笑顔で言いながら、次々とオレへの攻撃を繰り出す。それに対し、オレも全力で戦い続けた。このまま、お互いの技を磨きあうために、激しい戦いが続くこととなる。

 

 

らんまは達也のスケベな性格を知っていたため、戦いの中でそれを利用することにした。

 

「ねぇ、達也。ちょっとだけ見せてあげるから、ちゃんと見てる?」

 

らんまはわざと視線を誘導し、達也の目の前でセクシーポーズをとった。達也は一瞬だけ気を抜いた瞬間を狙われ、らんまはすかさず攻撃を仕掛けた。

 

「うわっ!なんでそんなことするんだよ、らんま!」

 

達也は驚いて怒りながらも、戦いを続けた。しかし、らんまは達也のスケベな性格を繰り返し利用し、戦いの流れを自分に有利に進めていった。

 

「達也、お前のスケベな性格を治さないと、いつまでたっても勝てないぜ。」

 

らんまはニヤリと笑いながら言った。達也は恥ずかしさと悔しさで顔を赤らめながら、それでも戦い続けた。自分の性格の弱点を克服しようと、達也は精一杯努力していた。

 

達也は、顔を真っ赤にしながら必死に反論した。

 

「オレは、スケベなんじゃない!らんまが好きなだけなんだ」

 

らんまは達也の言葉に少し驚いた表情を見せたが、すぐに優しい笑顔に変わった。

 

「ありがとう、達也。でもね、戦いの最中に感情に流されちゃダメだよ。集中力が切れると、敵に攻撃される隙を作っちゃうからね」

 

達也はらんまの言葉を聞いて、うんざりしながらも納得した。

 

「わかったよ、らんま。でも、オレの気持ちを利用して戦いを有利に進めるのはズルいぜ」

 

らんまは達也に微笑んで言った。

 

「ごめんね、達也。でも、お互いに弱点をついて戦うのも、成長するためには大事だよ」

 

達也は苦笑しながら、らんまの言葉を受け入れた。そして、二人はまた戦いに戻り、互いの弱点を克服しようと励んでいた。それぞれの成長のために、熱い戦いが続いていった。

 

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11-20♥.月夜のセックス

 

そして、その夜、オレとらんまは、温泉に浸かりながら、月明かりの美しい夜空を眺めていた。一週間の修行旅行を振り返り、二人はそれぞれの成長を感じていた。

 

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オレからぼんやりと話し始めてみた。

 

「なんか、あっという間に一週間経っちゃったよな。色々と激しい戦いがあったけど、たくさんのことを学んだよ」

 

「そうだな、達也。オレも、この一週間でいろんな技や戦術を身につけることができた。お互いに切磋琢磨して成長できたのは、本当に貴重な経験だったぜ」

 

オレは、らんまと一緒に戦い続けることの喜びを感じていた。

 

「オレはらんまと一緒に戦ってると、いつも力が湧いてくるんだ。それに、らんまといると、何だか楽しい。これからも一緒に戦い続けようぜ」

 

「へへ、もちろんだぜ、達也。これからもお互いに助け合って、どんな困難も乗り越えていこう。一緒に、もっと強くなろうな」

 

オレたちは、月明かりの下で互いの目を見つめ合い、強い絆を感じながら微笑んだ。

 

「月が綺麗だね」と言って、オレはらんまに向かって続けた。

 

「実はね、らんま。"月が綺麗ですね"って言葉、異性からの告白の意味があるんだ。"I love you"って意味なんだよ」

 

らんまは、驚いた表情でオレを見た。

 

「そうなのか?そんな意味があるなんて知らなかったよ。でも、達也、オレたちはもう夫婦だよね。そんな言葉も、今更照れくさいくらいだ」

 

オレは、らんまの言葉にふっと笑った。

 

「確かに、今更だね。でも、たまにはそんな照れくさい言葉も、言ってみたくなるんだ」

 

「達也、オレも同じ気持ちだよ。月が綺麗ですねって言葉、オレからも達也に伝えたい」

 

そう言って、らんまはオレの方へ顔を近づけた。月明かりが、らんまの瞳を優しく照らしていた。そして、二人の目が合うと、言葉もなく、キスをしはじめた。夫婦であり格闘ライバルでもあり、冒険仲間でもあるオレたちの唇が触れ合った瞬間、時が止まったように感じた。

 

らんまとのキスは、まるでこの一週間の激しさや喜び、そして絆が詰まったかのような温かさと愛情が伝わってくるものだった。互いの唇を重ね、舌を絡ませ、唾液を交換するたびに、心が通じ合い、愛し合う気持ちがさらに深まっていくのを感じた。

 

キスが終わると、らんまはオレにぎゅっと手を握った。その後、らんまとオレは、互いに愛情を感じながら抱きしめあった。温泉に浮かぶ月明かりが、二人を優しく包んでいた。お互いの体温を感じ合い、心が通じ合う瞬間だった。

 

抱きしめあいながら、オレはらんまの耳元で囁いた。

 

「らんま、今夜は、特別な時間を過ごそうよ」

 

らんまはオレを見つめ、優しく微笑んだ。

 

「うん、達也。オレもそう思うよ。二人で愛を確かめ合う時間にしよう」

 

そう言って、らんまはオレを引き寄せ、再びキスをした。それは、愛に満ちた濃厚なキスで、オレたちの心がますます通じ合う感覚があった。

 

キスが終わると、オレたちは湯船から上がり、手を繋いで温泉横に設置したマットの上へと移動した。このマットはオレとらんまが湯からあがりセックスするためのマットだ。マットには、月明かりが柔らかく差し込み、ロマンチックな雰囲気が漂っていた。

 

オレはらんまを誘導し、ゆっくりと抱きしめながら寄り添った。二人は、愛情を確かめ合いながら、夫婦としての営みの時間を始める。

 

らんまの胸に触れながら、オレは言った。

 

「らんま、今日もいっぱい可愛がってあげるよ」

 

「ああ、達也……オレを愛してくれ」

 

らんまは、潤んだ瞳でオレを見つめる。その表情はとても艶っぽくて魅力的だった。

 

「もちろんさ」

 

オレはらんまを押し倒し、激しく口づけを交わした後で、彼女の全身を舐め回し始めた。らんまの身体からは良い香りがする。甘い匂いだ。

 

首筋、鎖骨、乳房、乳輪、お腹、太腿……。一通り舐めた後で、最後に股間の割れ目をじっくり観察してあげた。そこはすでに濡れており、ヒクついていた。

 

「ああっ!恥ずかしい……」

 

らんまの喘ぐ声を聞きながら、オレはさらに興奮して、らんまの女性器へむしゃぶりついた。らんまの女陰は、とても熱くてトロけそうなほど柔らかかった。

 

「あんっ!」

 

らんまは、ビクンッと反応しながら大きな声で鳴き始めた。そのまましばらく女性器を味わうと、今度は指でクリトリスを刺激してあげながら、らんまへのクンニを始めた。

 

「らんま、可愛いよ」

「んふぅ……」

 

らんまは、オレの言葉を聞いて嬉しそうにしている。

 

らんまの性感帯であるクリトリスを舌先で転がすと、らんまは腰を動かしながら悶えた。らんまはオレの頭を掴んで、快感に耐えているようだ。

 

「らんまぁ、もっと感じさせてやるよ」

 

「あううっ!!」

 

オレは更に強く吸い付き、同時に膣内へも指を入れてかき混ぜるように動かした。すると、らんまは絶頂を迎えたのか、ガクンガクンと痙攣している。

 

「イっちゃった?」

 

「はぁはぁ……うん、すごく気持ち良かったよ」

 

らんまは、その情熱に震えるような荒い息遣いで、心に触れるような甘美な言葉を紡ぎ出した。その瞬間、官能的な空気がオレたちを取り巻くかのように、甘く濃厚な雰囲気に包まれた。

 

「らんま、ここでの夜は今夜が最後だ。楽しかった?」

 

 

「うん、最高だよ。達也と一緒に過ごせて本当に幸せだよ」

 

オレたちは見つめ合い、そして何度もキスをした。らんまの唇は柔らかく、そして温かかった。

 

らんまの呼吸が落ち着くまで、オレは優しく抱きしめ、背中を撫でていた。やがて、らんまの呼吸が整ってくると、オレはらんまの耳元で囁いた。

 

「らんま、そろそろいいか?我慢できないよ。早くらんまと一つになりたいんだ」

 

「いいよ、きて。一緒に気持ち良くなろーぜ」

 

らんまは、オレの頬に手を当て、優しく微笑んだ。

 

オレはらんまの両足を広げ、そしてペニスを挿入した。

 

らんまは、「ああーっ!」と大きく叫び、そしてオレを受け入れた。

 

らんまの中は温かく、そしてヌルっとしていて気持ちが良い。

 

「らんま、動くぞ」

 

オレは、らんまと繋がったまま、ゆっくりとピストン運動を開始した。最初はゆっくりだった動きが徐々に速くなり、パンッパチュパチュンという音と共に激しくなっていく。

 

「らんまっ、らんま、らんまってばぁ!!気持ち良すぎるよぉ!!!」

 

「ああああああ」

 

オレたちの結合部からは、愛液が溢れ出し、そして泡立っていた。らんまは、オレの動きに合わせて、艶かしく腰をくねらせながら、快楽に溺れていく。

 

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先ほどの熱い戦いが一週間の情熱の輝かしい締めくくりであったかのように、この愛の交わりも一週間の激情の最高潮へと昇りつめることを目指すのだ!

 

オレはその決意を胸に秘め、最後の瞬間に向けて情欲を燃やし尽くすラストスパートに全力を傾けた。

 

「らんまぁ、イクよ」

 

「達也、オレもイッちゃいそ」

 

「らんま、愛してるよ」

 

「オレも達也のこと愛してる」

 

「らんま、らんま、らんま、らんま」

 

「達也、達也、達也、達也」

 

オレたちは互いの名前を連呼しあいながら、愛を確認しあい、求め合い、そして果てていった。

 

オレたちは、マットの上で重なり合うようにして寝転がりながら、お互いの顔を見合っていた。

 

「らんま、最高の夜になったよ」

 

「へへへ、でも、まだ、終わりじゃないだろ?」

 

らんまは、少し照れたように笑った。

 

「あったりまえだ。」

 

オレは優雅にポジションを変え、再び、らんまと絡み合う愛の螺旋に身を委ねた。彼女の柔らかい身体に寄り添い、お互いの欲望を満たすために繊細かつ激しい交わりを始めたのだ。

 

この官能的な瞬間が、二人の熱い想いを永遠に刻むことだろう。こうして、オレたち夫婦は、月明かりが差し込む温泉で、いつまでも熱く燃え上がるのだった。

 

らんまの甘美な蜜壺に何度も激しく突き進むたび、その刺激に身を震わせる。温泉の湯気が立ち込める中、汗と愛液が互いの肌を潤す。その濃密な時間は、情熱のかけらとともに、お互いの身体を貪り合う極上の喜びへと昇華していく。熱く溶け合う二人は、この官能の果てに、真実の愛を見つけていく。

 

オレはらんまを抱きしめ、らんまはオレの頭を掴んで引き寄せる。オレたちは、互いに舌を差し出して絡め合った。らんまの口内は熱くてトロけそうで、オレの口内に入ってくると、唾液を流し込んできた。らんまの甘い体臭と混ざって、とても美味しい味になっていた。

 

「らんま、好きだよ」

 

「オレも達也が好き」

 

「らんま、らんま、らんま」

 

「ああっ、もっと突いてぇ!」

 

オレはらんまを抱きしめながら、さらに奥深くへペニスをねじ込んだ。らんまは、オレの背中を強く抱きしめて、快感に耐えているようだ。オレはらんまの尻を掴み、持ち上げて、更に深い挿入を試みた。らんまは、オレの首筋を舐め回しながら、快感に耐えているようだ。

 

「らんまぁ、らんまぁ、らんまぁ」

 

「ああっ、すごいよぉ」

 

オレたちのセックスは再び、絶頂を迎えようとしていた。らんまは、オレにしがみつき、足を絡ませて離れようとしない。オレは、らんまを激しく揺さぶり、そして、らんまの最深部までペニスを突き入れた。

 

「らんまぁ、出すぞっ」

 

「ああーっ!!」

 

オレはらんまの中に射精した。らんまも同時に絶頂を迎えたようで、ビクンッビクンッと痙攣している。オレたちはそのまましばらく抱き合い、そしてキスを交わした後、らんまの中から引き抜いた。らんまの女性器からオレの精液が流れ出てくる。らんまは、その光景を見て恥ずかしそうな表情を浮かべていた。

 

「らんま、綺麗だよ……」

 

オレは、らんまのお腹にかかった自分の精子を指で掬うと、らんまの口に持っていき、舐めるように指示した。らんまはそれを素直に受け入れてくれた。

 

「んふぅ……達也のスケベ」

 

らんまは自分のお腹についたオレのザーメンと愛液で汚れた部分を手で拭いながら言った。そんな仕草も可愛らしい。

 

「らんま、まだ、したくてしょうがない……性欲が収まらないぜ」

 

「えへっへ、こっちも♡」

 

オレたちは見つめ合って、もう一度、唇を重ねた。オレはらんまを後ろ向きにして、そしてらんまの割れ目にペニスをあてがい、挿入した。

 

「あんっ!」

 

【挿絵表示】

 

らんまは、オレを受け入れながら、背中越しに振り返り、そして微笑んだ。

 

「今度はバックかぁ♪」

 

「ああ、そうだ、無差別格闘セックス・後背位いくぜ?」

 

オレはらんまのしなやかな腰に手を添え、激しくリズミカルなピストン運動を開始した。その瞬間、らんまもオレの情熱的な動きに応えるように、縦横無尽に腰を揺らし始めた。お互いの肉体を重ねあわせ、絶妙なタイミングで呼吸を合わせ、まるで楽曲に乗せられるかのような官能的なダンスが繰り広げられた。この愛の交響楽は、二人の熱い想いが永遠に響き渡る証となった。

 

「ああーっ!気持ちいいよぉ!!」

 

「らんまぁ、らんまぁ!!」

 

オレたちは、互いの身体を激しく求め合いながら、喘ぎ声と絶叫が調和するかのような高みへと達していった。そして、とうとうその刹那、二人は同時に極限の快楽に包まれ、愛の絶頂に達した。その瞬間、絡み合ったままの二人は、性愛の絆で結ばれ、一つの存在へと溶け合っていった。

 

「達也、最高だった」

 

「らんま、愛してるよ」

 

「達也、愛してるよ」

 

オレたちは、お互いの身体を抱き寄せ合いながら、愛の余韻に浸っていた。二人の身体には、温泉の湯気が纏わりついていたが、それは、心地よい温もりを与えてくれていた。

 

「達也、もう一回しよう」

 

「もちろんだ。断る理由はないよ」

 

オレはらんまをマットの上に寝かせ、再びらんまの蜜壺にペニスを挿入し、正常位での交わりを再開した。らんまの膣内は、熱くトロけていて、オレのペニスを優しく包み込んでくれている。らんまの両手を握りしめ、らんまの瞳を見つめると、らんまはオレの頬に手を当て、優しい笑顔を向けてくれる。

 

「らんま、らんま、らんまぁ」

 

「ああっ、もっと突いてぇ」

 

オレはらんまの両足を広げて、らんまの蜜壺の奥深くへとペニスをねじ込んだ。らんまは、その刺激に耐えられず、艶っぽい声で叫び続けている。オレはらんまの乳房を揉み、乳首を摘んで刺激を与えた。すると、らんまは、甘い吐息とともに快感に身を震わせているようだ。

 

【挿絵表示】

 

「らんまぁ!!」

 

「ああっ!!達也ぃ!!」

 

オレはらんまの両脚を抱え込み、激しいストロークを繰り返した後、らんまの最深部まで突き入れて射精した。らんまも、絶頂を迎えたようで、身体を震わせた。オレはらんまの身体を強く抱きしめて、らんまの胸元に顔を埋めながら、らんまの子宮に精液を送り込むかのように、ペニスを脈打たせた。

 

オレはらんまの胸に顔を押し付けながら、らんまの甘い匂いを感じていた。らんまはオレの頭を撫でて、オレの耳たぶを甘噛みしてきた。

 

「らんまぁ」

 

「達也ぁ」

 

オレたちは、そのまましばらく抱き合っていた。

 

「らんま、らんまぁ」

 

「達也ぁ」

 

オレたちは、何度も名前を呼びあいながら、舌を絡め合う濃厚なキスをした。らんまはオレの頭を掴んで引き寄せて、オレの口内に情熱を滲ませてきた。オレは、らんまの柔らかい尻を優しく抱きしめ、彼女に促すように誘導した。

 

そして、らんまは騎乗位へと移行し、オレの上に跨っていく。らんまの割れ目をゆっくりと広げ、オレの欲望を受け入れるようにペニスを誘導した。この『とっておきのラブポジション』で、二人はお互いの熱い想いを交わし合い、愛の絆をさらに深めることだろう。

 

 

【挿絵表示】

 

「ああっ!!」

 

らんまは、その衝撃に耐えきれず、大きな喘ぎ声をあげた。オレはらんまの尻を掴み上げ、らんまの秘所に肉棒を激しく出し挿れした。らんまは、その快感に耐え切れず、悶え狂っているようだ。オレはらんまのクリトリスを指で擦り、らんまの興奮を高めていく。

 

「らんまぁ、らんまぁ!!」

 

「達也ぁ、達也ぁ!!」

 

オレはらんまの身体を下から熱く情熱的に突き上げた。その刺激に応えるかのように、何度も何度もリズミカルに続けた。そのたびに、らんまの豊潤な乳房が官能的に揺れ動く光景が目の前に広がり、その美しさに目を奪われていた。らんまの激しく躍動する姿は、まるで愛のダンスを舞っているかのようで、二人の熱い想いが高まる一方だった。

 

らんまの身体が小刻みに震え始めた。

 

「んあぁあ……ぁはあぁあ、んあぁああううぁあ、達也ぁ、達也ぁ、達也ぁ」

 

【挿絵表示】

 

「らんま、らんま、らんま、らんまっ」

 

オレたちは、お互いに名前を連呼しながら、絶頂に向かって駆け上がっていった。そして、ついにその時が訪れた。

 

「とっておきのラブシーンを、お見舞いしてやるぜ!」

 

「らんまぁーっ!!!」

 

「ああーっっっっっっ!!!」

 

オレはらんまの中に精液を注ぎ込んだ。らんまも同時に果てたようで、ビクンッと痙攣している。らんまはオレに覆い被さるように倒れてきて、荒い呼吸を繰り返していた。

 

「達也ぁ……」

 

「らんまぁ」

 

オレたちはそのままの姿勢で、しばらくの間、余韻に浸っていた。

 

その後、オレたちは、露天風呂に浸かり直していた。らんまは湯船の中でオレの膝の上に座っていて、オレにもたれ掛かっている状態だ。オレはらんまの肩を抱いて、らんまの頭に顎を乗せていた。

 

そんな二人の姿は、まるで湯気に包まれた絵画のように美しかった。オレたちは、互いの体温と心地よい疲れを感じながら、静かな時間を共有していた。

 

「達也、今日はほんとうにありがとう。こんな素敵な時間を過ごせたのは、達也がいたからだよ。」

 

らんまの声は、柔らかくて優しく、オレの心に染み入った。

 

「らんま、俺もありがとう。君と一緒にいられることが、俺の幸せだよ。」

 

そう言って、オレはらんまの頭を優しく撫でた。らんまは安らかな表情で微笑んで、オレの胸に顔を埋めた。温泉の湯に身を委ねながら、二人は、これからもずっと一緒にいることを夢見た。

 

そして、月明かりに照らされた湯船から上がる頃、オレたちは約束を交わした。この素晴らしい時間を忘れず、これからも共に歩んでいくことを誓い合ったのだ。その日、心はさらに深く結ばれ、新たな物語が始まる予感がした。

 




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11-21☆.エピローグ

オレとらんまは、施設を後にする直前に、再び入り口の看板を見つめた。

 

"愛情を育む霊泉、二人の心を永遠に結ぶ聖なる湯。湯に浸かれば、さらに愛が深まる相愛の湯である"

 

オレたちが初めてこの温泉施設に来たとき、その効能に対して半信半疑で、いい加減なものだと思っていた。だが、この一週間の滞在を経て、二人はその効能を実感し、看板の言葉が真実だと心から納得していた。

 

「らんま、この温泉の効能、結局本当だったんだな。最初は信じられなかったけど、俺たちの愛が深まった気がするよ。こんなにも素晴らしい場所に連れて来てくれてありがとう」

 

らんまも照れくさそうにうなずいて答えた。

 

「ああ、達也。最初は信じられなかったけど、この一週間で、お前との絆がずいぶんと深まった気がする。この温泉の力もあるんだろうな。ほんとうに、この場所は特別だ」

 

オレたちはこの聖なる湯での時間を振り返り、温泉に浸かるたびに感じた心地よさや、互いの体と心を深く知り合い、絆を深める経験に感謝していた。そして、その効能に恥ずかしながらも認めざるを得なかった。

 

オレとらんまは、この温泉施設での格闘セックスの試合を何度も繰り返し、互いに支え合い、高め合った。何度も、らんまをイカせた。何度も、らんまにイカされた。何度もらんまと愛し合った。一週間の間にさらに深い絆で結ばれた。

 

【挿絵表示】

 

らんまとセックスしまくった!!

 

陽が昇り、月が沈むように、自然のリズムに寄り添うような形で、二人は互いを癒し、支え合った。お互いの存在が、生きる力となり、刻々と変わる情感の中でも安定した光となって、心を照らした。

 

温泉の湯に包まれ、心身ともに解放されるその瞬間、美しい自然の恵みによって、絆が深まり、愛が芽生える機会は、二人にとってかけがえのない贈り物となった。

 

オレたちは、この聖なる湯での思い出を大切にしながら、これからも愛を深めていく決意を新たにした。

 

ここで過ごした一週間は、二人にとってかけがえのない貴重な時間となった。互いに勝ち負けを競い合うことで、互いの弱さや強さを受け入れ、共に成長していくことを実感できた。

 

オレとらんまは、これからも、お互いを大切にし、絆を深めていくことを誓い合った。この温泉施設を後にする際、この場所での素晴らしい経験を胸に刻み、次に訪れる時も、また一緒に愛を確かめ合いたいと願っていた。

 

オレはらんまの手を握り、目を見つめて言った。

 

「らんま、この一週間、本当にありがとう。おかげで俺たちの絆はもっと強くなったし、これからもずっと一緒にいたいと思った。またここに来ようね」

 

「うん、達也。お前とここで過ごした時間は、俺の一生の宝物だ。また一緒に来て、お前とこの素晴らしい場所で愛を深めたい」

 

そう言って二人は、お互いに笑顔を交わしながら、施設を後にした。オレとらんまはこの温泉施設で得た絆と愛を大切にし、新たな道を歩んでいくことになる。そして、どんな困難が待ち受けていても、互いに支え合い、愛し合い、二人で乗り越えていくと信じていた。

 

時が経つにつれ、オレとらんまは、ウェスティリアの自宅へと帰った後も、共に格闘セックスの試合を楽しみながら、愛を深める時間を過ごした。この聖なる湯は、オレたちにとって永遠に思い出深い場所であり、愛を育む特別な場所として心に刻まれていった。

 

オレとらんまの物語は、この温泉施設での絆を糧に、未来へと続いていくことだろう。オレとらんまは、互いに愛し合い、支え合い、一緒に成長していくことを確信していた。二人の愛は、この聖なる湯で育まれた愛情の証であり、永遠に続いていくことを願っていた。

 

―女らんまと異世界冒険記・第十部 二人きりの湯けむり温泉格闘旅行・完―




第十部 二人きりの湯けむり温泉格闘旅行編を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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第十二部・『立ち寄った混浴銭湯宿♨』
12-1.労働者の温泉宿


■女らんまと異世界冒険記・第十二部『立ち寄った混浴銭湯宿♨』


オレとらんまは、温泉格闘施設での繊細なれど厳格な修行と、情熱的な愛の交歓を終え、山道を降りていた。太陽は真上に位置し、周囲の自然が鮮やかに色づき、遠くから聞こえる鳥の声が心地良く響く。まるで絵画の一部になったような、その静寂さと美しさに心地良さを感じつつ、足元を確認しながらゆっくりと進んでいった。

 

「達也、ちょっと休憩するか?」

 

らんまが提案すると、オレは頷いて、その場に腰を下ろした。茂みの間から見える山の景色は、言葉で表すのが難しいほど美しかった。

 

「あそこ、なんだろうな?」

 

らんまが指さした先には、山の麓に小さな建物が見えた。来るときには気づかなかったが温泉宿のようにも見えた。

 

「そうだな、ちょっと寄ってみるか。」

 

オレがそう提案すると、らんまはうなずいて立ち上がった。

 

オレたちが辿り着いた温泉宿は、まさに山の恵みをそのままにしたような素朴な建物だった。その風情ある木造建築は、周囲の自然と調和し、一体化しているかのように見えた。

 

オレとらんまは宿の玄関をくぐると、温かい湯気と共に、自然の香りが鼻をくすぐった。室内は木の香りが漂い、落ち着いた雰囲気が広がっていた。オレたちが静かに進むと、目の前には大きな湯船が広がっていた。その湯船から立ち上る湯気が、室内をやわらかな光で満たしていた。

 

「ここ、いい感じだな。」

 

らんまが言った。その言葉にオレはうなずき、背中からリュックを下ろして、周囲を見回した。その時、宿の主人らしき男が近づいてきた。

 

「おお、珍しい顔ぶれだ。ここは労働者専用の温泉宿だが、何か用か?」

 

男は、力強い声でオレたちに問いかけた。

 

「そうなんですか。すみません、山から降りてきて、ちょっと、ここの宿で休憩させてもらえませんか?できれば、食事も頂ければ」

 

オレは宿の主人に頭を下げて尋ねた。男は少し考え込んだ後、大きく頷いた。

 

「ああ、それなら問題ない。ただし、ここは労働者たちが体を癒す場所だからな、騒いだりしないことだけは頼むぞ。ワシの名前はトラムス・ヴォルディア。トラムスと呼ぶがいい。みな、そう呼んでいる」

 

その言葉に、オレはらんまと顔を見合わせて頷いた。トラムス・ヴォルディアは、豊かな銀髪に覆われた顔に、時を刻んだ深い皺が刻まれている。その瞳は、年齢に似合わず、透き通るような青色をしていた。

 

トラムスからの歓迎の言葉に、オレはらんまと顔を見合わせて頷いた。

 

らんまは一歩前に出て、トラムスに向かって元気よく笑った。

 

「おっけ、おっけ、トラムス。了解だ。ありがとう!」

 

その瞬間、トラムスの目がらんまの姿に釘付けになった。らんまの元気な態度と、その瞬発力に驚いたのか、トラムスは大きな声で笑った。

 

「はははは、元気な娘さんだ。気に入った、ぜひ、くつろいでいってくれ」

 

その言葉に、オレとらんまは笑い、一緒に「ありがとう、トラムス!」と言った。

 

その笑顔には、働き者たちの安らぎのためにこの温泉宿を運営しているという、彼の誇りと情熱が感じられた。

 

オレたちはそれから、トラムスに案内され大浴場へと向かった。足元の温かな床を歩きながら、肩からは汗と疲れが流れ落ちていくのを感じた。

 

「宿の利用者が全て男性労働者だからな、女湯は設けていない。だが、特例として混浴は可能だ。他の客が気にしなければの話だが…」

 

トラムスがそう言った。その発言に、オレは驚きの声を上げた。

 

「え、ええ!?でも、らんまは…」

 

らんまのことを心配していると、らんまはにっこりと笑って、オレに向かって手を振った。

 

「大丈夫だよ、達也。問題ねーよ? 混浴くらい問題ないさ」

 

その言葉に、オレはらんまの堂々とした態度に感心しつつも、少し恥ずかしさを感じてしまった。

 

「それもそうだけどさ……」

 

「それじゃ、お二人さん、ごゆっくりな」

 

トラムスが言い残し、我々を脱衣所に案内した。その場所は落ち着いた雰囲気で、周りには木の香りが漂っていた。オレたちは言葉を交わさずに、自然と白い道着を脱ぎ始めた。

 

らんまは、自分の道着をさっと脱いでいった。その動作は、体のラインを際立たせ、その美しさを引き立てていた。オレは、そんならんまの姿に目を奪われつつも、らんまの自然体な態度に感心した。

 

だが、一方で、オレは心の中で疑問を抱いていた。

 

「らんま、もし他の男客が入ってきたら、どうするんだ?」

 

オレはらんまにそう尋ねた。らんまは一瞬、考え込んだようだったが、すぐににっこりと笑って答えた。

 

「大丈夫さ、達也。必要なら、自分で何とかするよ。それに、ここは温泉宿だから、誰もがリラックスしてるさ。だから、混浴くらい、問題ないよ」

 

その答えに、オレは頷いて、らんまの言葉を信じることにした。

 

だが、らんまの裸を見て本当にリラックスできるのだろうか...。オレの心と体は、彼女の裸を目の前にして逆に緊張感に包まれていた。その姿を見れば、オレの身体は反射的に反応し、リラックスどころか、むしろ全く逆の状態になっていた。

 

らんまの美しい体、その流れるような曲線、優雅さに満ちた形状に、オレの心はどうしても平静を保つことができなかった。それは、彼女の身体に対する自然な反応であり、同時にらんまへの深い情熱を示すものだった。

 

そして、湯船の前に立つと、湯面から立ち上る湯気が空気中に広がり、視界を曖昧にした。

身体を洗い流しながら、らんまはオレに柔らかな声で話しかけてきた。その声は、湯気に包まれた浴室の中で響き渡り、和やかな雰囲気を生み出していた。

 

「ほんと、いい湯だな。ってか、格闘温泉にも行ってきたっていうのにホント、オレたちって温泉好きだよな?」

 

らんまがそう言って、ゆっくりと湯船に足を滑らせた。湯船は白い濁り湯で満たされていて、その瞬間、湯船から湯気が立ち上り、湯面が静かに波立った。湯は白く濁っていて、その下の底は見えなかった。湯の香りはほのかで、それが浴室全体を包み込んでいた。

 

そして、らんまが湯船に身を沈めると、湯の白さが一層強くなった。湯の白さは、らんまの身体を優しく包み込み、その美しさを引き立てていた。そして、らんまが深呼吸をすると、その満足そうな表情が、白い濁り湯の中から浮かび上がった。

 

オレもらんまの後に湯船へと身を滑らせた。体を包み込む湯の温かさが心地良く、一日の疲れが溶けていくのを感じた。周囲は静かで、湯船から立ち上る湯気と、時折聞こえるらんまの穏やかな息遣いだけが空間を満たしていた。

 

【挿絵表示】

 

「なぁ、達也。」

 

らんまが突然、オレに声をかけた。その声は柔らかく、湯気に包まれた空間に溶け込んでいく。

 

「ん?何だ?」

 

オレが尋ねると、らんまはじっとオレを見つめた。その瞳は湯気に照らされて、なんとも言えない美しさを放っていた。

 

「いつもありがとな。」

 

その言葉に、オレは少し驚いた。だが、らんまの瞳を見つめて、その言葉の意味を理解した。

 

だが、その瞬間、銭湯の扉が開き、労働者の男集団が入ってきた。

 

「おおー、長い一日だったな。この湯に浸かるのが待ち遠しかったぜ!」

 

「ああ、これぞまさに男の極楽だ!」

 

「ほら、トラムスが作ってくれたご飯も待ってるぞ!」

 

「ハハハ、また一日頑張ったな!」

 

「ほんと、この温泉は最高だな。働き甲斐があるってもんだ。」

 

「ほぼ毎日来てるけど、この湯の気持ちよさは飽きないな。」

 

「うん、今日も一日よく働いた。これで明日も元気に働けるさ。」

 

男たちは、一日の労働で汗だくになった体を洗い流すために、次々と洗い場に座った。それぞれが大きな声で話をしながら、体を洗っていた。だが、その中に一人、らんまの存在に気付いた男がいた。

 

「おい、見てみろ。女がいるぞ!」

 

「これはこれでいい。俺たちの毎日の極楽が一段と盛り上がるぜ。これからの時間が楽しみだ!」

 

「女の姿を見るだけで、今までの疲れも吹き飛んでしまうな。これぞ、本当の極楽だ!」

 

男が指さした方向を見ると、らんまが湯船に浸かっていた。その珍しい光景に、男たちは一斉にらんまの方向を見つめた。

 

「おお、なんという驚きだ! 誰もが期待していたかもしれないが、まさか本当に女性が混浴に来るなんて!」

 

その視線に気づいたらんまは、顔をしかめた。

 

「けっこうガラの悪い感じなんだな、ここって」

 

その状況を見て、オレはらんまの側に寄って行った。

 

オレは、らんまを守るように立ちはだかった。その姿を見て、男たちは少し驚いたようだったが、すぐにまた笑い始めた。

 

その後、らんまとオレは、男たちの視線を気にしつつも、湯船に浸かり続けた。その間、男たちはらんまをジロジロと見つめ続けた

 

しかし、数分も経たないうちに、男たちは一斉に湯船に入ってきて、オレとらんまを取り囲んだ。




本日より、■女らんまと異世界冒険記・第十二部『立ち寄った混浴銭湯宿♨』の連載を再開します。
全12話となります。
最後には、あの技を披露しますので、らんまとのセックス三昧な小説をお楽しみください。


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12-2☆.視線の渦中

男たちは一斉に湯船に入ってきた。湯気の立ち上る中、彼らの視線がらんまに釘付けになる。その視線にはあまりにも露骨な欲望が宿っており、我慢ならんほどだった。もしも、らんまに触れようとでもしてきたら、そのときだ。魔法でも体術でもなんでも使って、らんまを守ってみせる……。

 

「大丈夫だ、らんま。構わずにいろ。」と、オレは声を掛けてみる。だが、らんまはふんと鼻を鳴らすと、睨みつけるように男たちを見た。

 

「ったくタダ見しやがって……」

 

【挿絵表示】

 

そういうと、その視線の先にいる男たちの一人が口を開く。

 

「あたり前だろ?ここは混浴も可能だが、基本男湯だ。お前たちが間違って入ってきたんだろ?」

 

その男の言葉に、他の男たちも笑いながら頷いていた。

 

「そうそう、ここは男湯だぜ?混浴中は互いの裸を見るもんだろ?」

 

湯船に浸かったらんまは、白く濁った温泉のおかげで、顔だけが水面から出ている姿しか男たちに晒されていなかった。その濁り湯は、湯船に浸かるらんまの体を守るように白濁なヴェールを提供していた。湯船から立ち上る湯気が視界をさらに曖昧にしている。一方、男たちは湯船の縁に座ったりしながら、周囲で待機し、湯船から上がるらんまの姿を期待していた。しかし、白い濁り湯がらんまのプライバシーを保護し、その期待を裏切る形でらんまの裸体を隠し続けていた。

 

その後、男たちはらんまと湯から出るまで、ずっと待ち始めた。会話を交わしながら時間を過ごした。

 

「おい、あの子、本当に女なんだろうな?」

 

「うん、女だね。だけど、強そうだ。あの態度を見てると、女戦士か何かだろう?」

 

「ほんとだな。でも、見てるだけなら大丈夫だろう。」

 

「それにしても、女がここに来るなんて、珍しいな。」

 

男たちはそう言いながら、らんまのことを話し続けた。驚くほど、男らにオレは見えていない。男らの声は湯気に包まれ、浴室全体を満たしていた。しかし、らんまはそれに耐え、湯から出るまでじっとしていた。

 

「ほらほら、そんなに長く入ってると逆上せちゃうよ?ここの湯、けっこう熱めだしさ」

 

「おい、おさげの娘さん、長湯は体に良くないぞ。ここの湯は熱めだからな。」

 

「そうそう。大分時間が経ってる。そろそろ上がる時間じゃないか?」

 

「ほらほら、そんなに長く入ってると体に悪い。ここは熱いんだぜ?」

 

「うむ、あまり長く入ってると、湯冷めするぞ。さあ、そろそろ上がろうか?」

 

男たちは、らんまに対してこのように声をかけ続けていた。

 

湯船に浸かったまま、らんまは苛立ちを隠さない声でつぶやいた。

 

「……ったく、うるせぇやつらだな……」

 

その声には厳しい冷たさと強さが混ざっていた。らんまの口元は微かに引き絞られ、鋭い視線は湯船の縁に座っている男たちをじっと見つめていた。そんならんまの様子を見て、男たちは一瞬だけ黙り込む。

 

しかし、その静寂はすぐに破られ、男たちは再び声を上げた。

 

「なんだよ、怒ってんのか?」

 

「うわっ、怖い怖い!でも、そんなところも魅力的だな!」

 

男たちの声はまた湯気に混ざり、浴室全体に広がった。だが、らんまはそれに耐えていた。その瞳には、自分の意志を貫くための決意が見て取れた。

 

「わかったよ、そんなに見たいなら見せてやるぜ、おらよ!」

 

【挿絵表示】

 

そう言って、らんまは決意したように湯船から立ち上がった。白濁した湯から上半身を浮かべると、その豊満なバストが露わになった。湯気が彼女の美しい肌を隠すことなく、全てを包み込むように見せつけていた。その自信満々の態度、そしてその強さが、男たちを圧倒した。

 

その瞬間、浴場は一瞬の静寂に包まれた。しかし、すぐにその静けさは破られ、男たちの興奮した声が浴場に響き渡った。

 

「ああっ、おっぱい、でっけえぇー!」

 

「背が低いのに、そんなに胸でかいなんて、トランジスタグラマーってやつか!」

 

それぞれが驚きと興奮を隠せずに、大声で叫んだ。一部の男たちは声を上げて拍手を送り、一部の男たちは驚きと敬服の念を込めて、ただただらんまを見つめていた。そして、その中には驚愕して言葉を失った者もいた。

 

らんまはその反応を見て、ニヤリと笑った。

 

「どうだ、満足したか?こんなにエッチな身体の女体なんて見たことないだろ?」

 

男たちはその問いに、頷きながら興奮した声で応えた。

 

「うーん、満足、満足!」

 

「ここに来て良かったぜ!」

 

「見せてくれてありがとう、女神さん!」

 

らんまはその言葉に、再び大きく笑った。

 

オレは、湯船の中かららんまの方向を見つめていた。らんまの裸体が白い湯気に包まれている姿は、確かにエロティックで魅力的だった。だが、それ以上にオレを魅了したのは、らんまの自信溢れる態度だった。

 

らんまは自分の裸体を惜しみなく見せつけ、それで周囲の男たちを驚かせ、楽しませていた。その行動は、らんまの強さと自由さを象徴していたとオレは感じた。

 

オレはその場を切り抜けたらんまに拍手を心の中でした。その一方で、内心ではらんまの行動に敬意を表していた。オレは、そうやって裸体を惜しげもなく見せつけるらんまの性格が好きだった。



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12-3☆.多額の入浴費

その時、大浴場の入口が開き、受付をしていた店主のトラムスが入ってきた。トラムスはオレたちに向かって「まだ、料金を受け取っていなかったんだよな?」と言った。

 

「え?」とらんまが驚いて彼を見た。

 

「後払いって聞いたはずでしたが」

 

「いや、今、払ってもらおうか……。入浴料二人合わせて、2万ゴールドだ。」

 

らんまとオレはその値段を聞いて驚愕した。2万ゴールドは、我々が払える範囲を遥かに超えていた。

 

「いくらなんでも、高すぎるだろーが」

 

「そうだよ。この温泉、特別なんだ。」店主は嬉しそうに言った。

 

「それは無理だよ。そんな金、今、持ってないさ。」オレが言うと、店主トラムスはにっこりと笑った。

 

「それなら、身体で払ってもらおうか?」と、トラムスは迫ってきた。

 

その言葉に、オレは困惑した。「え、何を言ってるんだ?」

 

らんまの反応に一瞬時間が止まった。らんまの表情は何も語っておらず、どんな思考が頭の中を駆け巡っているのかオレにも読み取れなかった。そして、その無表情な顔から突如として決意の光が閃き、らんまはゆっくりと立ち上がった。らんまの視線は固く、店主トラムスを突き刺すように見つめていた。

 

その間に、オレは一体何をすべきかと深く悩んでいた。あの絶対的な値段、2万ゴールドは、オレたちが考え得る範囲をはるかに超えていた。オレの脳裏を駆け巡る唯一の選択肢は、恐らくはこの場から逃げることだけだった。しかし、そんな選択肢が現実的なのかどうかすら、オレには分からなかった。

 

らんまが何かを言い始める前に、オレはらんまの視線を捉え、迷いが見て取れた。だがその迷いもすぐに消え、らんまの瞳には冷静な決意が灯った。それを見て、オレは何かがらんまの中で確定したことを感じ取った。オレの心は緊張と期待で高鳴り、らんまが次に何を言い出すのかを待ち続けた。

 

そして、らんまはゆっくりと、店主トラムスに向かって言った。

 

「それなら、オレと達也のセックスを見せるから、それで手を打ってくれないか?」

 

「ほほー、それは面白い。だが、見るのはワシだけではなく、ここの常連客も含めてでかまわないかな?」

 

「あぁ、わかった……いいぜ」

 

【挿絵表示】

 

「ちょっとらんま……」

 

その言葉に、店主は驚いた表情を見せた。しかし、その表情はすぐに笑顔に変わり、彼はにっこりと笑った。

 

「それなら、見てみたいね。どんなものか見せてもらおうか。」

 

らんまはにっこりと笑い、湯船から出て、オレの方に歩いてきた。

 

オレはらんまを見つめ、しっかりと頷いた。

 

「いいよ、らんま。それで手を打つなら、そうしてみよう」

 

湯船からゆっくりと上がったオレたちは、身体から湯気を立てていた。水分で濡れている身体を、すぐに近くにあった大きな白いタオルで丁寧に拭き始めた。タオルは滑らかで柔らかく、身体の湿った部分を優しく包み込んで水分を吸収してくれた。それぞれが自分の身体を拭いている間、周りには微妙な緊張感が漂っていた。

 

タオルで身体を拭き終えたら、トラムスに指示され、オレたちは壁にかかっていた白色のバスローブを羽織った。それは綿のように柔らかく、身体に吸収されなかった水分をさらに吸い上げてくれた。バスローブの柔らかさと暖かさが、肌に心地良い感触を与え、少しだけ緊張が和らいだ。

 

その間、全員が静かに行進していた。誰もが何が起こるのかを予想し、心の中でさまざまなシナリオを描いていたことだろう。店主トラムスは先頭を歩き、オレたちを案内していた。彼の背中は堂々としており、何の迷いも見せていなかった。一方、常連客たちはオレたちの後ろを歩いていた。彼らの視線はオレたちの背中に釘付けで、一体何が起こるのか興味津々で待っている様子だった。

 

オレたちはその先頭をゆっくりと歩き、大広間へと進んでいった。



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12-4♥.最高の果実

湯船から上がったオレとらんまは大浴場から畳の大広間に移動した。スケベな労働者たちや店主トラムスが周囲に囲み、我々をじっと見つめていた。

 

【挿絵表示】

 

大広間の中央に二人で座った。目の前にはスケベな労働者たちや店主が集まって、期待と好奇心に満ちた目で我々を見つめていた。その状況に初めは緊張感が走ったが、それが逆に興奮を高めていく。

 

「よし、始めようか。」

 

「いいよ、らんま。それなら、オレたちのいつものを見せてやろう。」

 

らんまとオレは、その場にいる全員の視線を感じながら、バスローブを脱ぎ捨て、ゆっくりとお互いの体を近づけていく。らんまの手がオレの腕に触れ、その柔らかさがオレの肌を刺激した。らんまの手がゆっくりとオレの体を探るように動き、それに応じてオレの身体も自然と反応していく。

 

オレの手もらんまの身体に触れ、そのスベスベとした肌の感触に心地よさを感じた。互いに身体を重ね合わせながら、らんまはオレの首筋に優しく唇を寄せた。その感触に、オレの体はぞくりと震え、快感が広がっていった。

 

周囲の男たちからは「おおっ」といった声が上がり、それが二人の興奮を一層高めた。羞恥心はすっかり興奮の糧になり、オレは見られていることによる恥じらいを感じながらも、それを楽しむように心を仕向けていった。

 

次第に二人の動きは激しさを増し、視線の先の男たちは興奮した様子で我々を見つめ続けていた。スケベな声が飛び交い、それがまた我々の興奮を煽った。

 

「達也、感じてるか?」

 

らんまが低く問いかける。オレは息を吸い込んでから、「うん、らんま。」と答えた。

 

その声にらんまは笑みを浮かべ、さらにオレの身体に身を寄せた。

 

そのまま時間は進み、二人は見せつけることによる興奮と、見られていることによる羞恥心を交互に感じながら、ますます興奮を高めていった。

 

オレは手をらんまの豊かな胸へと滑っていった。この感触は何度味わっても新鮮で、そのたびに新しい興奮をくれる。らんまの胸は大きく、丸く、オレの大きな手でも余るほどだった。その肌はスベスベとしており、オレの手は自然とその柔らかさを確かめるようにゆっくりと動いた。

 

周囲の常連客たちや店主トラムスの視線がらんまのおっぱいに向けられ、その興奮を増幅させていた。オレは彼らに向かってらんまの胸を揉む姿を見せつけるようにした。彼らの視線が熱を帯びてくるのを感じながら、オレの手はらんまの胸をさらに強く揉んだ。

 

「らんま、感じてるな。」

 

オレは声を張り上げて言った。その言葉は周囲の男たちへのアピールでもあった。らんまの感じている様子を見せつけ、彼らの興奮を更に煽ることで、オレ自身の興奮も高まっていった。

 

オレの指が乳首を弄り、らんまの悶える姿を周囲に見せつけた。それぞれの反応がオレの興奮をさらに刺激し、この異常な興奮状態がオレを更に興奮させていった。らんまの感じる様子を見せつけることで、周囲の視線も一層熱を帯び、その熱気は部屋全体に広がっていった。

 

「ああ、その手つき、その揉み方、すごいな。らんまも感じてるみたいだな。」

 

「うーん、その乳首の扱き方、うまいな。らんまも悶えているし。」

 

「達也、らんまの乳首をもっと弄ってやれ!それを見て、俺たちをもっと興奮させてくれ!」

 

男たちの期待に応えるように、オレはらんまの乳首をさらに弄り始めた。指先で軽くつまみ、時折力を加えて揉みしだいた。らんまの体は微かに震え、その反応がオレをさらに興奮させた。らんまの悶える姿を見つめながら、オレの手はその乳首をさらに弄び、指の間でくるくると転がす。

 

周囲の視線が熱くなるのを感じながら、オレは口をらんまの胸へと近づけた。乳首が口元に触れると、オレはそっと舌を出してその先端を舐めた。そっと舌先で弄りながら、オレはらんまの反応を楽しんだ。らんまはゆっくりと息を吸い込み、それがオレの耳に響いてさらなる興奮を煽った。

 

次に、オレは口を開けて乳首を吸い始めた。その感触はオレの舌に心地よく、口の中でその硬さを感じると興奮が更に高まった。オレは頬をらんまの胸に押し付け、その大きさと弾力を肌で感じる。その感触はオレの期待を遥かに超えていた。豊かな胸を頬ずりしながら、オレは乳首を口の中で優しく弄んだ。

 

「うわ〜、らんまの乳首、めちゃくちゃうまそう」

 

「そうさ、らんまのこの乳首は、最高の果実さ」

 

男たちの期待に応えるように、オレはらんまの乳首をさらに弄り始めた。指先で軽くつまみ、時折力を加えて揉みしだいた。らんまの体は微かに震え、その反応がオレをさらに興奮させた。らんまの悶える姿を見つめながら、オレの手はその乳首をさらに弄び、指の間でくるくると転がす。

 

周囲の視線が熱くなるのを感じながら、オレは口をらんまの胸へと近づけた。乳首が口元に触れると、オレはそっと舌を出してその先端を舐めた。そっと舌先で弄りながら、オレはらんまの反応を楽しんだ。らんまはゆっくりと息を吸い込み、それがオレの耳に響いてさらなる興奮を煽った。

 

次に、オレは口を開けて乳首を吸い始めた。その感触はオレの舌に心地よく、口の中でその硬さを感じると興奮が更に高まった。オレは頬をらんまの胸に押し付け、その大きさと弾力を肌で感じる。その感触はオレの期待を遥かに超えていた。豊かな胸を頬ずりしながら、オレは乳首を口の中で優しく弄んだ。

 

それぞれの男たちが我々の姿を見つめ、その興奮が部屋全体に満ちていくのを感じた。オレの行動一つ一つが彼らの興奮を高め、その反応がオレ自身の興奮を増幅させた。オレはらんまの身体を愛おしく触れながら、その感触と周囲の視線が織りなす独特の興奮を楽しんでいた。

 

「達也、そこ、もっと…」らんまの甘い声が耳元で響き、オレはその要求に応えるように口の動きを激しくした。らんまの反応を楽しむために、オレは乳首をさらに強く吸い、同時に手でその胸を優しく揉みしだいた。

 

全てが興奮の糧となり、オレの心臓は高鳴り続けた。らんまの感じる姿、周囲の視線、そしてオレ自身の手の動き。全てが一体となって、オレの中に独特な興奮を生み出していた。

 

乳首を弄びながら、オレは自分の顔をらんまの胸に埋め、その柔らかさと温かさを頬全体で感じ取った。その感触が肌に伝わり、オレの興奮は更に増した。そのままらんまの胸を頬ずりしながら、オレは彼女の乳首を口の中で優しく舐め続けた。

 

その時、男たちからの声援が一段と大きくなった。彼らの期待に応えるかのように、オレは乳首を強く吸い上げ、それと同時にらんまの胸を強く揉みしだいた。その瞬間、らんまの体がビクンと反応した。その反応に刺激され、オレはさらに乳首を吸い、胸を揉み続けた。

 

「達也、それ、いい…」らんまの声が震えていて、その甘い声がオレの興奮を一層高めた。その声に応えるように、オレはらんまの胸を更に強く揉んだ。

 

周囲の男たちからは興奮した声が次々と飛び交い、その声がオレたちをさらに興奮させた。彼らの視線がオレたちの身体に焼きつけられ、その視線が我々の興奮を増幅させていった。

 

オレはらんまの反応を感じながら、彼女の胸を舐め、揉み、愛撫し続けた。その感触と彼女の反応、そして周囲の視線が一体となり、オレはその興奮を全身で味わっていった。

 

男たちの声援と視線、らんまの反応、そしてオレ自身の行動。すべてが一体となって、異常な興奮を生み出していた。その興奮は次第に頂点に達し、全身が熱を帯びていくのを感じた。

 

オレはらんまの乳首を口に含みながら顔を動かし始めた。その感触は舌に心地よく、口の中でその硬さを感じると興奮が更に高まった。オレの頬はらんまの豊かな胸に押し付けられ、その弾力と大きさを肌で感じる。その感触はオレの期待を遥かに超えていた。

 

乳首を口に含みながら、オレは顔を上下に動かす。その動きに合わせて、らんまの胸も上下に揺れ動いた。その柔らかさ、その弾力、その大きさ。全てがオレの肌に直接伝わり、その感触はオレの興奮を一層高めた。

 

次第にオレの動きは激しさを増し、それに合わせてらんまの胸も大きく揺れ動いた。その乳首はオレの口の中で弄ばれ、その感触がオレの舌と唇に伝わり、興奮が全身を駆け巡った。

 

オレの唇と舌はらんまの乳首を愛撫し続け、その感触を堪能した。乳首が硬くなる感触、その柔らかさ、その弾力。それら全てがオレの口の中で感じられ、その感覚がオレの興奮を一層高めた。

 

「らんま…」オレの声がらんまの胸に響いた。その声にらんまは小さく反応し、その反応がオレの興奮をさらに煽った。

 

そのままオレの顔はらんまの胸に押し付けられ、その感触を全身で感じ取りながら、乳首を口の中で弄んでいた。その感触とらんまの反応、そして周囲の視線が一体となっていった。



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12-5♥.ぱふぱふ祭り

「達也、ぱふぱふをやってくれ!」と一人の男が叫んだ。その声が部屋中に響き渡り、すぐにその声は他の男たちからも上がる。部屋中が「ぱふぱふ!」のコールで一杯になった。

 

「らんま、ぱふぱふを…」オレはらんまに顔を上げ、らんまの目を見つめた。らんまは笑顔を浮かべ、頷いた。

 

らんまはゆっくりと身体を起こし、オレの顔を豊かな胸の間に挟んだ。その感触はまるで巨大なマシュマロに顔を埋めたようだった。その感触は柔らかさと温かさが混ざり合い、その快感はオレの興奮をさらに高めた。

 

「えいっ!ぱふぱふっ。ぱふぱふぱふっ。さらにぱふぱふぱふっ!ぱふぱふっ! ぱふぱふっ! ぱふぱふっ! ぱふぱふっ! ぱふぱふっ! ぱふぱふっ! 」オレは言葉を連呼しながら、らんまの胸に顔を押し付けた。その言葉が部屋中に響き渡り、男たちは大声でオレの名前を呼んだ。その声がオレの興奮をさらに高め、オレは更に激しくぱふぱふを続けた。

 

らんまはその様子を楽しそうに見つめ、時折オレの頭を押し付けては笑っていた。その笑顔はまるで子供が遊びを楽しんでいるようで、その純粋さがさらに興奮を煽った。

 

オレの心は、らんまの胸に顔を埋めるたびに、未知なる興奮とともに高鳴っていた。その柔らかさ、温かさ、甘い香りが五感を刺激し、現実感がほとんどない、夢のような状態に陥っていた。

 

頭の中はぱふぱふのリズムで満たされ、思考はその一点に集中していた。それはまるで時が止まり、全世界がこの瞬間に集中したかのような感覚だった。興奮と快感、そして何よりもらんまとの密接な接触が、全ての現実を塗り替えていた。

 

「達也、もっとオレの乳に顔面を押し当ててこい!」

 

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らんまが叫んだ。すると周りからも「そうだ、もっと顔を乳に!」と叫び声が上がった。

 

オレはらんまの胸にさらに強く顔を押し付けた。「もっと強く! おっぱいに顔を埋めるんだ!」とらんまが叫んだ。オレはらんまのその声に、乳肉に強く顔を押し付けた。柔らかな乳肉の中に顔がめり込んでいくような感覚とともに、甘い香りがさらに強くなっていく。まるで赤ん坊に戻ったような安心感と幸福感があった。

 

「そうだ! それでいいんだ! もっとぱふぱふを楽しめ!」

 

オレは言われるままに顔を押し付け、顔を左右に動かしたりしながら、その感触を確かめ続けた。

 

この瞬間、オレはただひたすらにらんまの胸の柔らかさと温かさを感じていた。それが全てだった。それ以外の全てが二の次で、それ以外の全てが消えてしまっても構わないとさえ思えてきた。

 

「ぱふぱふ祭り!」と男たちは叫び、その声は部屋全体に響き渡った。その声に合わせて、オレは更に激しくぱふぱふを続け、その感触を全身で味わった。

 

「ぱふぱふっ!えいっ!ぱふぱふっ。ぱふぱふぱふっ。さらにぱふぱふぱふっ! ぱふぱふっ! ぱふぱふっ! 」

 

オレの声が部屋中に響き渡り、その声に合わせて男たちは大声で応えた。その声とらんまの笑顔、そしてらんまの胸の感触が一体となって、その瞬間はまるで時間が止まったようだった。

 

そのままぱふぱふ祭りは続き、オレはらんまの胸に顔を押し付け続けた。その柔らかさ、その温かさ、その香り、全てがオレの感覚を満たし、オレの心はまるで幸せな泡のように浮き立った。

 

「ぱふぱふっ!ぱふえいっ!ぱふぱふっ。ぱふぱふぱふっ。さらにぱふぱふぱふっぱふっ! ぱふぱふっ! ぱふぱふっ! ぱふぱふっ! ぱふぱふっ! 」

 

らんまは声を張り上げ、その言葉を部屋全体に響かせた。その声が男たちの興奮をさらに引き上げ、部屋中からは彼らの大声が上がった。

 

らんまは笑顔でオレの頭を撫で、その手つきは優しく、愛情に満ちていた。その笑顔とその手つきが、オレの心を満たし、この瞬間をさらに特別なものにした。

 

男たちは「ぱふぱふ!」のコールを続け、その声はまるでライブコンサートのように部屋全体に響き渡った。その声とらんまの笑顔、そしてらんまの胸の感触が一体となり、その瞬間はまるで時間が止まったようだった。

 

「ぱふぱふっ!ぱふぱふっ! ぱふぱふっ! えいっ!ぱふぱふっ。ぱふぱふぱふっ。さらにぱふぱふぱふっ!ぱふぱふっ! 」

 

そのままぱふぱふ祭りは続き、オレとらんま、そして男たちはその興奮を共有し、その一体感を味わい続けた。その興奮は限りなく高まり、その一体感は深まり、その瞬間はまるで永遠に続くかのようだった。

 

オレの心は、その瞬間の幸福感で満ちていた。それは一体感、安心感、そして愛情に近いものだった。全てが一つになったその瞬間、オレは自分がらんまと共にいることに喜びを感じていた。それは単なる肉体的な快楽だけではなく、心の底から溢れ出る喜びだった。

 

オレはその喜びを噛みしめながら、ぱふぱぱを続けていた。そして、その瞬間、オレは自分がらんまを愛していることに気づいた。それは強烈な興奮とともに、心の底から湧き上がる感情だった。それは、らんまと共にいるこの瞬間、この感触、この喜びが、オレにとって最も価値のあるものだと感じさせてくれた。

 

そして、ぱふぱふ祭りは終わりを迎え、オレは満足感に包まれた。らんまの胸から顔を離し、らんまに向かって深く頷いた。その瞬間、部屋中からは拍手が起こり、それがまた新たな興奮の始まりを告げた。



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12-6♥.潮吹き

ぱふぱふ祭りの後、オレはらんまを後ろから抱きしめ、その手をらんまの膝に乗せてゆっくりと脚を広げさせた。その瞬間、労働者たちや店主から様々なスケベな言葉が飛び出した。

 

「おおっ、見えてきたぞ!」「すげー、こんなの初めて見たわ!」「なんて美味しそうなオマンコだ!」

 

オレはその言葉にニヤリと笑い、らんまの恥部に手を伸ばした。その瞬間、らんまは少し身を震わせたが、すぐに身を任せてくれた。

 

オレの指がらんまの愛液で濡れたオマンコをゆっくりと探る。指先が感じるその感触に、オレはさらに興奮した。指をゆっくりと挿入し、くちゅくちゅと音を立てながら、らんまの膣をほぐしていく。

 

その音に、労働者たちは興奮して声を上げた。「うおー、それぞれた!」「お前ら、見てるか?こんなに濡れてるぞ!」

 

らんまは恥ずかしそうに目を閉じていたが、その表情からは感じている様子が伝わってきた。その姿を見て、オレはさらに興奮した。

 

「らんま、感じてるな?」とオレは問いかけると、らんまは息を切らしながら「うん、達也…」と答えた。

 

指を滑り込ませていくと、らんまの中からは濡れた音が響いてきた。その音はクチュクチュと響き、それはらんまがどれほど感じているかを示していた。

 

「らんま、もっと羞恥心を解放させろ。」

 

オレはそう囁きながら、指をゆっくりと動かし続けた。

 

「ああ……達也……」

 

らんまの声は甘美で、それは労働者たちをさらに興奮させた。

 

「おお、それだ!」「見てるこっちまで感じちまうぜ!」「こんなに美味しそうなオマンコ初めて見たわ!」

 

そのスケベな言葉と共に、オレはらんまの中を指でかき混ぜた。くちゅくちゅと音を立てて、指が動くたびにらんまは甘い声を漏らした。

 

「あっ……ああっ……達也、もっと……」

 

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その声に励まされ、オレはさらに力を込めてらんまを刺激した。くちゅくちゅと湿った音が響くたびに、らんまは美しい声を上げて感じていた。

 

らんまが感じている様子を見て、オレは興奮していた。らんまの感じている姿を見ていることが、オレ自身も大いに興奮させていたのだ。

 

そしてその興奮は、次第にらんまにも伝わっていった。

 

オレの指は、らんまの感じやすい部分を丁寧に探り当てていった。らんまの中は温かく、そしてとても柔らかかった。その感触に、オレ自身も興奮していた。それは何とも言えない感覚で、それはらんまを愛おしく思う気持ちと混ざり合って、オレの心を満たしていった。

 

「らんま、気持ちいいだろ?」

 

オレはらんまに問いかけた。

 

「うん……気持ちいい……」

 

らんまの返事はとても素直だった。その声を聞いて、オレはさらにらんまを愛おしく思った。

 

「らんま、もっと声を出してみろ。」

 

オレはそう囁きながら、指を深くらんまの中へと送り込んだ。

 

「あっ……ああっ……達也、もっと……」

 

らんまの声は甘美で、それは男たちをさらに興奮させた。

 

「おお、それだ!」「見てるこっちまで感じちまうぜ!」「らんま、もっと声を出せ!」

 

その声と共に、オレの指はらんまの中をかき混ぜた。くちゅくちゅと音を立てて、指が動くたびにらんまは甘い声を漏らした。

 

「ああっ……達也、もっと……もっと……」

 

らんまの声はだんだんと高くなっていき、それはらんまがどれほど感じているかを物語っていた。

 

その声に励まされ、オレはさらに力を込めてらんまを刺激した。

 

くちゅくちゅと湿った音が響くたびに、らんまは美しい声を上げて感じていた。

 

 

「らんま、すごいな。こんなに感じて……」

 

オレはらんまの感じる様子を見て、自分自身も興奮していた。らんまの感じる姿が、オレ自身をもっとも興奮させていた。

 

「達也、もっと……もっと……」

 

らんまの声はだんだんと高くなっていき、それはらんまがどれほど感じているかを物語っていた。

 

男たちの声が高まった。

 

「ああ、それだ!」「らんま、もっと感じろ!もっと、もっと!」

 

その声に励まされ、オレはさらに力を込めてらんまを刺激した。くちゅくちゅと湿った音が響くたびに、らんまは美しい声を上げて感じていた。

 

「達也、もう、もうダメ……」

 

らんまの声が切なく響いた。

 

「もう、イッちゃう……」

 

その言葉を聞いた瞬間、オレの興奮は頂点に達した。

 

「それなら、思いっきりイケ。らんま、思いっきり感じろ!」

 

 

「ああっ……達也、ああっ……!」

 

らんまの体が突然震えた。それはらんまが昇天する瞬間だった。

 

「うおお、すげえ!」「らんま、すげえぜ!」

 

男たちの声が響き渡った。それはらんまが見せつける豪快な昇天に対する賞賛の声だった。

 

「へへへ、うちのらんまを甘く見てもらっちゃ困るな。うちのドスケベ嫁のらんまは、まだまだ、イケルぜ?」

 

オレはそう宣言し、またらんまのオマンコに手を伸ばした。指はすでに濡れていたらんまの中に滑り込み、再びらんまを愛撫し始めた。

 

「あっ……達也、また……ああっ……」

 

らんまの声が再び高くなり始めた。それは新たな快感に対する反応だった。

 

「おお、それだ!」「らんま、もっと感じろ!もっと、もっと!」「達也、その調子だ!らんまをもっと感じさせてやれ!」

 

男たちは興奮した声を上げた。

 

オレはらんまの感じる姿を見て、自分自身も興奮していた。らんまの感じる姿が、オレ自身をもっとも興奮させていた。

 

「ああっ……達也、また、またイッちゃう……」

 

らんまの声が再び甘く響いた。それはらんまが再び昇天する瞬間を告げる声だった。

 

「らんま、思いっきり感じろ。思いっきりイケ。」

 

オレはそう囁きながら、指を深くらんまの中へと送り込んだ。

 

「ああっ……達也、ああっ……!」

 

らんまの体が再び震えた。それはらんまが二度目の昇天を迎える瞬間だった。

 

「うおお、すげえ!」「らんま、またイッちゃった!」「らんま、すげえぜ!」男たちの声が再び響き渡った。それはらんまが見せつける二度目の昇天に対する賞賛の声だった。

 

そして、らんまの体からは、再び大量の潮が吹き出した。それはらんまの感じる姿を見せつける最高の証拠だった。その光景を見て、オレはさらに興奮してしまった。



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12-7♥.らんまの奉仕

オレは仰向けになって、周りの男たちがざわつく音を聞いていた。らんまが近づいてくる足音が、会場のどよめきの中で鮮やかに響く。全身裸のオレは、身を任せるしかない。

 

「オレの番だよ、達也。」

 

その声は男らしく、それが甘い宣言であることを誰もが知っていた。男たちは広い宴会場の周りに集まり、その中心にはオレと、そこへゆっくりと進むらんまの姿があった。

 

男たちの声が広がり、「見せてくれ、らんま!」という声が響く。

 

「へへへへ……、いいぜ♪すげえの見せてやるよ」

 

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その目は自信と確信に満ち溢れていた。

 

「達也、楽しんでくれよな。」

 

その言葉に、オレの胸が高鳴った。らんまがゆっくりと膝をついてオレの隣に座った。その手がオレの裸の肌に触れ、ゆっくりと撫で上げる。

 

らんまの手はオレの体をゆっくりと撫で回った。その手つきはとても愛おしく、オレはその快感に身を委ねた。

 

「達也、いっぱい気持ちよくなっちまえよな?」

 

その言葉に、オレの胸が熱くなった。らんまの愛情を感じながら、オレは自分自身を彼に任せることにした。

 

らんまの手がオレの全身を探り、そのたびにオレの身体は反応した。らんまの手がオレの敏感な部分に触れたとき、オレの期待は頂点に達した。

 

「おお、らんま、その調子だ!」「達也、こんな最高の彼女がいて最高だな!」

 

男たちの声が響く中、らんまは微笑んだ。その笑顔は自信とオレへの愛情を示しており、オレはその笑顔に心を打たれた。

 

そして、らんまの奉仕が始まった。らんまの手はオレの身体をゆっくりと撫で回し、その感触はオレをさらに高めた。その愛情深い手つきに、オレはただただ彼に身を任せ、その快感に浸った。

 

男たちの声が響き渡る中、オレは男たちの声が響き渡る中、らんまの手がオレの敏感な部分を優しく握った。その触れ方は愛おしく、そしてそのテクニックは何度もオレを天にも昇る快感へと導いてきた。

 

「らんま、もっと……」

 

オレの声に応えて、らんまの手はゆっくりとオレのペニスを握り、その上を撫で上げた。その動きは緩慢で、しかし確実にオレを高めていった。オレはその快感に身を委ね、目を閉じた。

 

らんまの手がオレのペニスを握りしめ、その感触はオレをさらに高めた。その愛情深い手つきに、オレはただただ身を任せ、その快感に浸った。

 

そして、らんまの口がオレのペニスに触れたとき、オレは息を飲んだ。その感触は甘美で、オレはその瞬間を待ち望んでいた。らんまの口がゆっくりとオレのペニスを包み込み、その感触はオレをさらに深みへと導いた。

 

らんまの口の中は暖かく、その舌の動きはオレを快感へと導いた。らんまの口と舌の動きはオレをさらに高め、オレはその快感に身を委ねた。

 

「らんま、ああ……」

 

その感触に、オレは声を上げた。らんまの愛の奉仕は続き、オレはその快感に身を任せることしかできなかった。

 

らんまの奉仕はますます激しくなっていく。彼の口はオレのペニスを咥え込み、舌が激しく絡みついてくる。その快感はオレの全身を駆け巡り、意識が飛びそうになるほどの高まりをもたらす。

 

「らんま、すごい…!もっと…もっとくれ!」

 

オレは声を上げて叫ぶ。らんまはオレの要求に応え、さらに激しくペニスを咥え込んでいく。彼の舌は勢いよく動き、亀頭を舐め回す。その刺激にオレは身をよじらせ、喘ぎ声を漏らす。

 

「おお、それは興奮するぞ!もっと見せてくれ、らんま!」「うわ、らんまのテクニックは本当に凄いな!達也、羨ましいぜ!」「おいおい、らんまの奉仕に耐えられるかな?達也、頑張れ!」

 

男たちの視線や興奮した声が背後から聞こえる。

 

「らんま、君の舌使いには脱帽だ!達也、最高のサービスを受けているな!」「うらやましいなぁ、達也。らんまのテクニックに魅了されちまったよ!」「おお、らんまのフェラはまさに芸術だな!達也、幸せ者だぜ!」

 

それはオレにとっては忘れ去られた存在だった。オレはただ、らんまの奉仕に身を委ね、その絶妙なテクニックに溺れていく。

 

らんまの手も同時に動き始める。彼の指がオレの陰部を愛撫し、膣口を刺激する。指の動きは緻密で、オレの内側を探るようにしながら快感を与えてくる。

 

「ああっ、らんま…もっと…もっと気持ちいい!」

 

オレは声を震わせながら叫ぶ。らんまの奉仕は快楽の境地にオレを導いていく。彼の手と口の連携は見事であり、オレはその技術の凄さに圧倒される。

 

「らんま、その手つきはどこまでも優雅でエロティックだ!達也、興奮しすぎてやばいぞ!」「達也、君がらんまに奉仕されてる姿、本当に羨ましいよ!らんま、最高だぜ!」「らんまのフェラテクは神業だ!達也、その快感を思いっきり楽しんでくれ!」「おいおい、達也、らんまの奉仕に耐えられるか?俺だったら一瞬で限界だぜ!」

 

男たちの声の中、快感が高まり、オレは限界に近づいていく。身体が痺れ、全身が熱くなる感覚が広がっていく。オレはらんまに向かって全力で快楽の波を押し寄せるように襲いかかる。

 

「らんま、もう…もうイク!」

 

オレは叫び声を上げながら、快楽の頂点に達する。らんまはそのままオレのペニスを咥え続け、舌で膣口を刺激し続ける。

 

らんまはオレのペニスを咥えたまま、頭を上下に振り始めた。らんまの舌が亀頭を包み込みながら、力強く吸引してくる感触がオレをさらに興奮させた。

 

頭が揺れ動く度に、らんまの口の中がオレのペニスを包み込む。その快感はオレを絶頂へと導いていく。らんまのテクニックは凄まじく、その動きはまるで絶え間ない快楽の波となってオレを包み込んでいく。

 

オレは感じるままに声を漏らし、腰を浮かせるように動いた。らんまの奉仕に身を任せ、快感に浸りながら、身体が痙攣し始めた。

 

「ああっ…らんま!気持ちいい…もう限界だ!」

 

オレの声が張り上げられると同時に、快感が頂点に達した。激しい絶頂がオレの全身を襲い、射精の瞬間が訪れた。

 

らんまの口の中で、オレの精液が勢いよく放たれた。らんまは上下に動く頭を止めず、オレの射精を咥え込みながら続けた。

 

白い精液がらんまの舌の上で踊り、らんまの奉仕の証となっていた。快感の余韻がオレを包み込み、深い満足感が胸に広がった。

 

「うおっ…らんま…最高だ…」

 

オレは息を切らしながら、らんまの名前を呼び、感謝と喜びを込めた言葉を口にした。らんまのテクニックは彼らの想像を超えるものであり、その絶妙な奉仕の光景に大いに満足してるようだった。

 

らんまはゆっくりと口を離し、オレのペニスを優しく撫でながら息を整えた。らんまの顔には満足そうな微笑みが浮かんでいた。

 

「おお、達也、気持ちよさそうだったぜ!らんまの奉仕が効いたな!」「よくやったぜ、らんま!達也、お前は羨ましい限りだ!」「おお、見事なフィニッシュだ!」

 

男性客たちは拍手や称賛の言葉で盛り上がり、その興奮は店内に広がっていった。彼らはらんまのテクニックに感嘆し、オレの快楽に共感している様子だった。

 

オレはらんまに感謝の気持ちを伝えると、らんまはにっこりと微笑んだ。自信溢れる表情は、オレの心を更に満たしていく。

 

「らんま、本当に凄かった。オレの快楽を追求してくれてありがとう」

 

オレは真摯な言葉で感謝を伝えると、らんまは頭を下げて謙虚に受け入れた。

 

「達也、お前の喜びが俺の喜びだ。今後もお前の満足を追求し続けるさ」

 

らんまの言葉にオレは心からの信頼と期待を寄せた。らんまの奉仕はオレの快楽を追求する限り続いていくだろう。それに対してオレはらんまに全幅の信頼を寄せる覚悟を持っていた。



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12-8♥.挿入

射精して果てた後、オレは息を荒くし、身体がふらついていた。らんまも少し息を切らしながら、満足げな表情を浮かべていた。この刺激的な一幕はまだ終わらない。

 

店主のトラムスが近づいてきた。らんまは妖しげな笑みを浮かべながら、オレたちに言い放った。

 

「おい、らんま、達也。もっと興奮させてもらおうか? これだけじゃな。さらに挿入セックスも見せてもらおうか?」

 

らんまの言葉に驚きと緊張が走った。

 

トラムスはニヤリと笑い、近くのテーブルに避妊用ゴムを取りに向かった。らんまはそれを手に取り、オレたちに渡そうとした。

 

しかし、オレとらんまは拒否の意思を示し、固く言い放った。

 

「いらない。ゴムは必要ない。オレたちはゴムをつけない主義だ」

 

「トラムス、オレたちの愛はゴムなんかで縛られるものじゃないんだ。それを理解してもらおうぜ」

 

オレがトラムスに向かって言葉を投げかけると、らんまも追い打ちをかけるように言った。

 

「そうだ、オレたちの愛は自由で純粋なんだ。ゴムを使う必要なんてないんだ」

 

トラムスはしばし呆然としていたが、やがて苦笑いを浮かべた。

 

「ふふ、まさかここまで言い切るとはな。面白い奴らだな」

 

オレとらんまは互いに意思を確認し、トラムスに背を向けた。この場所で、オレたちの愛を貫く覚悟を持っている。

 

「それじゃあ、トラムス。この舞台でオレたちの愛を見せてやる!」

 

オレが決然と宣言すると、らんまも自信に満ちた笑顔を浮かべた。

 

「見せつけてやるぜ!俺たちの愛の真髄を!」

 

オレとらんまの言葉が大広間に響き渡り、周りの客たちが興奮したざわめきを漏らした。

 

オレとらんまは大広間の中央に立ち、視線を合わせたまま深いキスを交わしたまま、ゆっくりと腰をおろした。

 

そのまま、ゆっくりとオレはらんまを仰向けに寝かせ、股を開き、膣入口へとペニスを近づけていった。

 

オレは深いキスを交わしながら、らんまを優しく仰向けに寝かせた。らんまの肌は柔らかく、触れるたびに心地よい感触が広がる。ゆっくりと腰を下ろし、らんまの脚を優しく開いた。らんまの膣入口がオレのペニスに近づいていく感覚は刺激的であり、興奮が高まっていく。

 

「準備はいいか、らんま?」オレがらんまに尋ねると、らんまは目を閉じて頷いた。

 

「いつでもいいぜ、オレも待ちきれないんだ。さあ、入れてくれ」

 

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らんまの声に応えるように、オレはゆっくりとらんまの膣にペニスを挿入していった。らんまの内部は温かく、締め付けもちょうどよく、オレはその感触に身を委ねる。徐々に深く挿入していくと、らんまは小さな喘ぎ声を漏らし、快感に身を任せている様子が伝わってくる。

 

オレはらんまの腰に手を添え、ゆっくりと動き始めた。腰を前後に動かすたびに、らんまの内部が絡みついてくる感覚が快感とともに響く。オレはその感触を楽しみながら、徐々に速さを増していく。

 

「うぅ…気持ちいい…オレ、こんなに気持ちよくなったことないよ」

 

らんまの声がオレの耳に届く。らんまもまた、この刺激的な瞬間を心から楽しんでいるのだろう。オレはらんまの声に励まされながら、さらに激しく腰を振り始めた。

 

部屋はオレたちの喘ぎ声と共に熱気に包まれ、快楽が交錯する空間と化した。周りの客たちも、オレたちの情熱的な交わりに魅了され、興奮の渦に巻き込まれていく。

 

オレとらんまは互いの目を見つめ合いながら、快感に身を委ねる。らんまの内部がオレのペニスを受け入れ、絶妙な感触が広がるたびに、快感はさらに高まっていく。オレはらんまを深く愛し、この瞬間を共有することで、お互いの絆を深めていくのを感じる。

 

時折、らんまの顔に浮かぶ快楽に歪んだ表情が、らんまの喜びと興奮を物語っていた。オレもまた、らんまとの交わりの中で、喜びと興奮に身を委ねていく。らんまの膣の締め付けが強くなるたびに、オレは快感に包まれ、次第に限界に近づいていく。

 

「らんま…もうすぐ…もうすぐだよ」

 

オレが息を切らせながら囁くと、らんまは頷きながらも快楽に溺れたままであった。オレの腰の動きも激しさを増し、らんまの内部に深く侵入していく。快感が最高潮に達し、オレは身体中に快楽の矢を放たれるような感覚を覚えた。

 

そして、頂点に達した瞬間、オレはらんまの内部に熱い精液を放ちながら、らんまと共に絶頂へと至った。快感の波がオレたちの身体を揺らし、息も絶え絶えになった。

 

らんまとの交わりは深い絆と愛を育むものであり、ゴムなどの束縛は必要なかった。オレとらんまはお互いの愛を純粋に分かち合い、この瞬間を通じて更なる絆を築いていった。

 

オレは息を切らせながら言うと、らんまはオレの腰を掴みながら快感に喘いでいた。オレの腰の動きは限界まで速くなり、らんまの内部に深く突き入れるたびに、激しい快感が広がっていった。

 

オレの髪から滴る汗がらんまの裸体を濡らし、その湿った肌がオレの肌と滑らかに擦れ合う。その刺激はさらにオレの興奮を高め、身体はらんまへと自然と引き寄せられていく。

 

瞳を閉じるらんまの表情は快楽に捧げられたもので、その姿を見るだけでオレの欲望は増していった。らんまとの交わりは互いの愛情の証であり、その愛情は肌を通じて確かに伝わってきた。

 

「うぅ…オレ…あぁ…オレも…達也…」

 

らんまは息を荒くしながら、オレの名前を呼んだ。その声はすでに快感に支配され、絶頂が近いことを示していた。

 

オレはらんまの快感を感じ取り、さらに激しく腰を動かし始めた。その激しさは、オレたちがこれまでに経験したことのないほどだった。周囲の客たちは、その激しい交わりに驚きの声を上げ、我々の姿を見つめていた。

 

部屋全体はオレたちの喘ぎ声で満たされ、大広間は愛欲の空間と化していた。オレとらんまの姿に周囲の客たちも興奮のざわめきを隠せず、その声がさらにオレたちを鼓舞した。

 

らんまの内部は温かく、締め付けが強く、ペニスはその感触に包まれ、快感が体中に広がっていく。その度にらんまの身体が痙攣し、小さな声を漏らしていた。

 

オレはらんまの足を肩に乗せ、さらに深く、激しく突き入れた。その度にらんまの内部から湿った音が響き、それがまたオレを興奮させた。

 

「達也…達也…オレ、もう…もう…ダメだよ…達也…」

 

らんまの声が絶え絶えに漏れる。それはオレに対する信頼と愛情が詰まった、官能的な呼び声だった。その声を聞き、オレの腰の動きはさらに激しさを増し、らんまの内部に深く突き入れる。

 

「らんま…オレも…もう…」

 

オレの声が絶えず部屋に響く。オレの体全体が興奮と快感で震え、肉体が自然とらんまに向かって動く。その時、らんまの体が強く締め付け、深い声を上げた。

 

「達也…オレ…オレ…いく…いくよ…」

 

その瞬間、オレも限界を迎え、強くらんまの内部に精液を放った。その感触がらんまを刺激し、らんまもまた声を上げて絶頂を迎えた。

 

「あぁ…達也…達也…」

 

その声は部屋に響き渡り、周囲の客たちは息を呑んで我々の姿を見つめていた。オレとらんまの息は荒く、汗だくの身体は互いに密着していた。

 

オレはらんまの体を抱きしめ、息を整えた。らんまもまた、オレを強く抱き返し、息を整えていた。その時、周囲の客たちから拍手と歓声が上がった。

 

「素晴らしい!」「すごいぞ、達也!」「らんま、お疲れ様!」

 

その声に応えるように、オレとらんまは微笑みながら手を振った。そして、互いに目を見つめ、深くキスを交わした。その瞬間、オレたちは再び愛を確認し、その愛が深まることを感じた。

 

オレとらんまの交わりは激しく、情熱的で、周囲の客たちを驚かせた。しかし、それはオレたちの愛の証であり、その愛は互いに深く理解していた。それは、ゴムなどの束縛を必要としない、純粋な愛だった。



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12-9♥.前屈立ちバック・仏壇返し

「さて、らんま。次はオレたちの立ちバックを見せつけようか?」

 

らんまは瞳を輝かせ、力強くうなずいた。

 

「うん、いいぜ。オレたちの愛を全て見せつけてやる!」

 

オレはらんまを引き立てて立ち上がり、らんまの背後に回った。手をらんまの腰に回し、らんまを密着させると、らんまの背中に自分の身体を押し付けて、その温もりを感じた。

 

「らんま、準備はいいか?」

 

オレが耳元で囁くと、らんまは頷いた。

 

そこでオレは自身をらんまの内部へとゆっくりと導入した。その瞬間、らんまの身体がふるりと震え、甘い吐息を漏らした。

 

「あぁ…達也…」

 

その声は部屋中に響き渡り、周囲の客たちが息を呑む音が聞こえた。

 

オレの腰はゆっくりと動き始め、らんまの内部を探るように深く突き進んだ。その度にらんまの身体が微かに震え、らんまの甘い声が部屋中に響いていた。

 

これから始まるセックスを見せつけるため、オレはらんまの手を引いて大広間の中央に立った。立ちバックの体勢で、らんまの背後から羽交い締めにした後に、オレは腰を振り始めた。

 

その激しい交わりに、周囲の客たちは息を呑み、我々の姿を見つめていた。

 

「ほら、見やがれ!これが、無差別格闘セックス立ちバックだ!」

 

その言葉と共に、オレは後ろかららんまを激しく突きまくった。自分の限界の速度を超えるほどに、オレはらんまを突き動かした。その激しい動きに合わせて、らんまの身体も前後に揺れ動いた。

 

「あぁ…達也…達也…あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……ひぁあっっ!」

 

【挿絵表示】

 

らんまの声が部屋に響き渡った。その声は快感に溺れ、絶頂が近いことを示していた。

 

オレの腰の動きはさらに激しさを増し、らんまの内部を容赦なく突きまくった。その度に、湿った音が部屋に響き、周囲の客たちは息を呑んで見つめていた。

 

らんまの身体は激しく揺れ、その身体がオレの腰の動きに合わせて弾む。その動きは、まるで戦闘のような激しさを持っていた。

 

「あぁ…オレ…達也…あぁ…気持ちぃい!感じちまうぁ、興奮するぅ、ダメぇえ!イキそうぅ、そこイイっ!もっともっとおぉお!!オレ、おれぇええ!!」

 

らんまの声が絶頂を迎えるときの声と重なり、オレは腰を動かし続けた。らんまの内部を突きまくった。それはまるで戦闘のような激しさで、周囲の客たちは息を呑んで見つめていた。

 

「これが無差別格闘セックス立ちバックだ!」

 

オレは再び叫んだ。その声に合わせて、オレの腰の動きはさらに激しさを増し、らんまの内部を突きまくった。

 

らんまの息は荒く、その声は快感に溺れていた。

 

「あぁ…達也…もう…もうダメ…ひゃんッだめぇっぁっぁっ…ぁ…ぁん…ひぁっ…!!あッ……!!ふああっ!!あっ…ん…あ……!!…」

 

しかし、オレはその言葉を無視し、らんまを突きまくった。

 

「これが無差別格闘セックスだ!覚えておけ!らんま、次は無差別格闘セックス・仏壇返しだ!」

 

さらに、らんまの上半身を倒してほぼ前屈のような体勢にさせ、畳みに両掌をつけせた。これは四十八手で「仏壇返し」とも呼ばれる前屈立ちバックだ。

 

男性器と膣の角度が変わり、尻側の膣壁に沿って奥へと刺激が加わる。

 

前屈していると、腹に力を入れやすいので、中が狭くなり快感も高まる。ただ、体勢が安定しにくく体の柔軟性も必要になるため、注意も必要だ。

 

オレは前屈立ちバック・仏壇返しの状態で、らんまの膣内を後ろから何度も突いた。容赦なく、突きまくった。

 

らんまはその激しい動きに、もはや声も出なかった。ただ、オレの突きに合わせて身体を揺らし、快感に耐え続けていた。

 

その責め立てるような快感に耐えきれず、らんまの膣壁が激しく収縮し、オレの男根を強く締め付けてきた。オレはその刺激で限界を迎えようとしていた。

 

しかしオレは歯を食いしばりながら耐え抜き、さらにらんまを突きまくった。何度も何度も突き上げるたびに、らんまの身体は痙攣するように震え、その口からは甘い吐息が漏れ続けていた。

 

らんまの膣内の締め付けはさらに強くなっていく。オレもそれに合わせてさらにスピードを上げて突きまくった。

 

「ヤバい…これは見たことないよ…新しい技だ!」「達也、お前は一体どこからその技を覚えてきたんだ!」「これは…仏壇返しってやつか?まさかこんなところで見るとは…」「あの動き、まるで本当の戦闘みたいだ。すごいぜ、達也!」「それにしても、らんまの声、最高だね!」「これぞまさに無差別格闘セックスだな!達也、君のセックス技はまるで格闘技だ!」「らんまもすごいよ。こんな難しい体勢でも頑張ってるんだからさ!」

 

常連客やトラウスたちは口々に彼らのパフォーマンスを称賛し、さらにオレたちのセックスを応援していた。

 

「あぁ…達也…達也…」らんまの声が部屋に響き渡った。その声は快感に溺れ、絶頂が近いことを示していた。

 

そして、その声に合わせて、オレはさらに激しく突きまくった。その激しさは、らんまをさらに高みへと引き上げた。その度にらんまの体は揺れ、その揺れる度にらんまの内部がオレを締め付けた。その感触はまるで天国のようだった。

 

その激しい交わりは周囲の人々をさらに興奮させ、その興奮の声が部屋全体に響き渡った。

「すげえな!あんなに激しく突きまくって、まだ絶頂しないなんて…」

 

そのような声が部屋全体に響き渡り、その興奮の渦はさらに高まりを見せていた。

 

「あぁああーー、らんまのオマンコの中、最高に気持ちぃいいーー!!」

 

オレは声を限界まで張り上げて叫んだ。

 

その声は部屋全体に響き渡り、周囲の人々は息を呑んだ。そして、その瞬間、全員が一斉に拍手を送った。その拍手の音はまるで熱狂的なコンサートのように響いていた。

 

「すごいな、達也。こんなテクニック、AVでも見たことねえよ!!!」

 

一人の常連客がそう叫ぶと、周囲の人々はさらに興奮した。

 

その声を聞き、オレはさらに興奮した。そして、その興奮を抑えることなく、らんまをさらに激しく突きまくった。

 

らんまの中は締め付けが強く、その感触はまるで天国のようだった。その感触に導かれ、オレはさらに深く突き入れた。

 

「うぅ…達也…オレ…オレも…いく…いくよ…」

 

らんまの声が絶え絶えに漏れる。それはオレに対する信頼と愛情が詰まった、官能的な呼び声だった。

 

「まだまだまだぁあーー!らんまぁあ!」

 

オレの声が部屋に響き渡った。その瞬間、らんまの体が強く締め付け、深い声を上げた。

 

「達也…オレ…オレ…いく…いくよ…」

 

その声を聞き、オレは限界を迎え、強くらんまの内部に精液を放った。その感触がらんまを刺激し、らんまもまた声を上げて絶頂を迎えた。

 

その瞬間、部屋全体は静寂に包まれ、その後、大きな拍手と歓声が響き渡った。その声はオレたちの絶頂を祝福するかのように響いていた。オレは、絶頂の余韻に浸りながら、らんまの中から男根を抜いた。その瞬間、らんまの膣から大量の精液が流れ出した。その量は尋常ではなく、まるで洪水のようだった。

 

らんまはその快感に身を委ねながら、その場に倒れ込んでいた。その顔は恍惚としており、その瞳は焦点があっていなかった。口からは甘い吐息が漏れており、その姿はとても美しく見えた。

オレはそんならんまを抱き寄せた。そして優しく口づけをした。その瞬間、周囲から拍手と歓声が巻き起こった。それはまさに祝福の嵐だった。

 

オレはその歓声を浴びながら、らんまの髪を撫でた。

 

「さーて、次は3発目だ。らんま、得意のスパイダー騎乗位でオレを気持ちよくさせるところをみんなに見てもらえ」

 

オレの言葉に、部屋中から拍手と歓声が湧き上がった。らんまも微笑みを浮かべ、オレに頷きを送った。



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12-10♥. スパイダー騎乗位

「さーて、次は3発目だ。らんま、得意のスパイダー騎乗位でオレを気持ちよくさせるところをみんなに見てもらえ」

 

オレの言葉に、部屋中から拍手と歓声が湧き上がった。らんまも微笑みを浮かべ、オレに頷きを送った。

 

らんまのスパイダー騎乗位は、並大抵の騎乗位ではない。この技の真髄は、上に乗って腰を振りながら、上下左右360度に回転することだ。

 

その回転に連動して膣が締め付け、さらにオレの男根を刺激するのである。その動きは凄まじく速く、一瞬でも気を抜くとすぐに果ててしまうほどである。

 

しかも、それだけではない。らんまはその騎乗位において、腰を動かすだけでなく上半身を激しく動かし、胸を揺らしたり身体をひねったりすることで、さらなる刺激を与えることができるようになっている。当然のようにらんまの豊乳もオレの眼前でゆっさゆっさと揺れる。

 

その淫らな姿に、オレの興奮は天井知らずに高まっていった。らんまの騎乗位は、AVでもめったに見ることのできない技術だ。それを見ることができるのが嬉しいし、何よりその技を披露してくれる恋人に感謝しなければならないだろう。

 

オレはそんな思いを胸に込めながら、布団の上に横になった。

 

その横で、らんまがスパイダー騎乗位を行うための準備運動としてスクワットを始めた。らんまの鍛え上げられたヒップラインが揺れ、そのたびに豊かな胸がブルンブルンと揺れる。その光景はまさに絶景だ。

オレはその様子をじっと見つめながら、今か今かとその時を待っていた。

 

「オッケー、らんま!全力で来い!」

 

オレは自分の仰向けになり、下半身をらんまに預けた。

 

らんまは元気に頷き、オレのペニスを自分の中に導いた。その瞬間、オレは強烈な快感に襲われ、思わず声を上げた。

 

「ほら、達也!これがオレのスパイダー騎乗位だ!」

 

らんまはオレを見下ろしながら、自分の腰を上下に動かし始めた。その動きは緩急自在で、オレの感じる部分を完璧につかんでいた。快感が波のように押し寄せ、オレの中で暴れまわった。

 

「うぅ…らんま…すごい…!気持ちいいぞ」

 

「ほら、達也!オレのスパイダー騎乗位、どうだ?」

 

らんまはオレを見下ろしながら、元気よく問いかけた。その瞬間、オレのペニスはらんまの内部を更に深く感じていた。

 

「らんま…すごい…」

 

オレの声が部屋中に響き渡り、トラムスや常連客たちは驚きの声をあげ、オレたちの姿を見つめていた。

 

らんまの動きは止まらず、その度にオレのペニスは強烈な快感を感じていた。その刺激はオレの限界を試すかのようで、オレはその快感に耐えつつ、らんまの動きを楽しんでいた。

 

息を切らせるオレに対して、らんまはニヤリと笑って、更に激しく腰を振り始めた。

 

「達也、我慢できるか? オレのスパイダー騎乗位、まだまだこれからだぞ!」

 

オレはそれを聞いて、驚きながらも期待に満ちた笑顔を見せた。らんまの動きはさらに速く、深くなり、オレの快感は頂点に達しようとしていた。

 

「あぁ、できるさ!」

 

しかし、オレはまだイキたくなかった。らんまのスパイダー騎乗位を、もっと楽しみたかった。そして、その気持ちがらんまにも伝わったようで、らんまはニヤリと笑いながら、オレを更に刺激する動きを見せていた。

 

「達也、我慢してみろ! オレのスパイダー騎乗位、まだまだ見せるところがあるからな!」

 

オレはそれを聞いて、強く頷いた。そして、らんまのスパイダー騎乗位を楽しむことに全力を尽くすことを決めた。

 

「あぁ、わかった!我慢してみるぜ」

 

「よし、それならば…耐えてみろ、達也!」

 

らんまがオレに言ったその言葉を受けて、オレは身構えた。その瞬間、らんまの腰の動きがさらに緻密になった。

 

スパイダー騎乗位とは、らんまがオレの上に跨り、後ろ向きに腰を振るというものだ。らんまの腰はオレのペニスを奥深くまで受け入れ、その度に強烈な快感が走った。

 

らんまの腰の動きはまるで蜘蛛のように繊細で、それでいて激しく、オレのペニスはその感触に包まれていた。オレのペニスがらんまの内部を激しく突き上げるたび、らんまの身体はそれに合わせて揺れ動いていた。

 

その視線の先には、らんまの艶やかな背中と、振り向きざまに見せる瞳があった。その瞳は快楽に溺れながらも、オレを挑発するように輝いていた。

 

「うぉー、らんま、すげーな!」

 

「達也君、がんばれ!」

 

周囲からはそんな声が聞こえてきた。トラムスや常連客たちは、その激しい交わりに驚きの声を上げ、我々の姿を見つめていた。

 

オレは息を切らせながらも、らんまのスパイダー騎乗位を堪能し、その度に強烈な快感が広がっていった。

 

「ぁ…ぁあ…達也…見てるか…これが…スパイダー騎乗位だ…!」

 

らんまの声が部屋に響き渡り、その声はオレの快感をさらに増幅させた

 

「くはぁ……らんまの騎乗位やべえ……んはあ」

 

それは紛れもなく、オレの声だった。らんまのスパイダー騎乗位は想像を超えた快感で、オレのペニスはらんまの中で太く、たくましく、ビンビンに勃起していた。

 

「こら、おとなしくしねーか」

 

らんまがそう言うと、らんまの両手がオレの胸に伸びてきた。その手は優しくも力強く、オレの体を押さえつける。らんまの指先は敏感にオレの体を感じ取り、その度にオレの興奮はさらに高まった。

 

らんまの手はオレの体を固定し、オレ自身はただ、らんまのスパイダー騎乗位に身を任せるしかなかった。その感触は、らんまの体温と湿り気をしっかりと伝え、オレの快感をさらに増幅させた。

 

周囲からは応援の声が聞こえてきた。それらはすべてがらんまのスパイダー騎乗位を賞賛するもので、その声がらんまの動きをさらに活気づけていた。

 

しかし、オレは反撃するかのようにらんまを下から突き上げた。

 

「らんまぁああ!!オマエのスパイダー騎乗位はそんなものか!」

 

【挿絵表示】

 

オレは叫んだ。それはらんまに対するオレの挑発であり、闘志の表れでもあった。

そんなオレを見て、らんまは不敵な微笑みを浮かべた。そして、オレを更に刺激するかのように激しく腰を振り始めたのだ。

 

カリと膣壁が打ち合う。それは、まさにオレたちだけができる『格闘セックス』であった。

誰も踏み入ることのできない領域、オレとらんまのセックス。そのあまりの快感に、オレは何度も意識を失いかけた。しかし、らんまがそれを許すはずもなく、オレを更なる快楽へと突き落とすべく、さらに刺激を強めた。

 

「ぁっ……ああぁっ……達也ぁ……!!」

 

らんまの喘ぎ声はどんどん大きくなり、それはまるでオレの耳から入り込んで脳を直接犯すかのようだった。そして、らんまの腰の動きがより一層激しくなり、それに合わせてオレの興奮も頂点へ達しようとした。

 

らんまがこんなにドスケベなセックスを、さらに、人前でできるようになった事をオレは嬉しく思った。

らんまは恥ずかしそうに、オレの上で腰を振る。その姿を見るだけで、オレは果ててしまいそうになった。しかし、らんまとのセックスをまだまだ、楽しみたかったから、オレはグッと堪えた。

 

オレの声が部屋に響き渡る。オレの体全体が快感で震え、その快感がらんまの体を通じてさらに増幅されていった。その時、らんまの体が強く締め付け、深い声を上げた。

 

「おっと、その前に、らんま、アレやるか?アレ。見世物としては良いだろう。超胡蝶乱舞だ」

 

オレがそう提案すると、らんまは驚きつつも納得するように頷いた。

 

「アレをやるのかよ……わ、わかった」

 

らんまの声は少し緊張していたが、それ以上に期待感に満ちていた。らんまがそう答えると、オレはトラヌスの方に目を向けた。

 

「トラヌスさん、半紙ありますか、あと、できえば、らんまにも十分に水分補給させてやりたいんだけど」

 

トラヌスはオレの言葉に微笑みながら頷き、すぐに半紙と水を用意してくれた。それを受け取り、オレはらんまに向かって水を差し出した。

 

「はい、らんま。しっかりと水分補給して、超胡蝶乱舞に備えよう」

 

その言葉にらんまは笑いながら水を受け取り、ゴクゴクと飲み始めた。その姿を見て、周囲の客たちは期待感でざわつき始めた。

 

「おっと、これは楽しみだぞ。らんまさん、よろしく頼むよ!」

 

「超胡蝶乱舞いったいなんなんだ……?!」

 

周囲からは応援の声が上がり、その声がらんまの意気込みをさらに高めていった。



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12-11♥.超胡蝶乱舞

多くの半紙を掲げた男たちに囲まれた布団の上で、オレとらんまは密着して座った。オレたちの体勢は、かつてオレたちが楽京斎の前で、あの世界のラブホテルで初めて試みた特別なポーズ、「鳴門」だ。

 

らんまをゆっくりと自分の膝の上に座らせると、オレはらんまに挿入した。その瞬間、らんまの膣壺はオレを受け入れ、熱くて濡れたその中にオレの存在を確認することができた。らんまの膝を両手で掴み、足を大きく広げ、腰をゆっくりと回転させながら、オレは自分の男根をらんまの奥深くまで押し込んだ。その感触は、らんまの中に存在する全てを抱きしめるようなものだった。

 

そして、そこでオレは膣内で自分の男根を大きく回転させた。それぞれの動きが交わり合い、一つになっていくその感覚は、ただの肉体的な快感を超えたものだった。

 

「鳴門海峡の渦潮から飛沫が天を翔けるとき、超胡蝶乱舞は完成する。らんまぁ!無差別格闘奥義・鳴門大海流だ!」

 

「んあぁうはあぁああああ!」

 

「鳴門」という特別な背面座位のポーズを取りながら、らんまの体を回転させる動作に入った。この一連の動作は超胡蝶乱舞のために必要な最初の段階である。

 

オレのペニスは回転の中心点であり、その周りでらんまの身体は旋回していた。その瞬間、らんまの中でオレの存在はまるで指向性を持つコンパスのように動き、らんまの全てを包み込み、探求していた。それはらんまの体温、らんまの反応、らんまの息遣いと共にオレの全てを感じ取るという独特な経験だった。

 

らんまの身体はオレの中心軸を中心に円を描きながら回転し、その度に新たな感覚と共に快感が増幅されていった。その過程でオレたちはお互いをより深く互いの存在を感じ、絶えず深まる絆を味わう瞬間だった。

 

「あっ…あっあっ、んっ……あっ、あ…くぅ…うっあっ……くっ、んっ……あ、あぁん……ひぁあっっ!」

 

鳴門という技は、その名の通り鳴門大潮流のように荒々しくも美しい。しかし、その美しさは同時に男性にとっては負荷が強い。その強烈な刺激に耐え、硬さを維持し続けることは決して容易なことではない。だが、オレは全力を振り絞ってその挑戦に応えた。

 

ピストン運動とは異なり、この鳴門という技は腰をねじりながら行う。その動きはオレの体全体を揺さぶり、つい左右に揺れてしまう。それはまるで狂った舞踏のように、予測不能なリズムとパターンである。。

 

だが、その全ての中心にはらんまがいた。オレとらんまの結合部分の軸は、どれだけ動きが激しくなろうとも、しっかりと繋がったままである。それはまるで船の錨のように、荒れ狂う海の中でも確固とした存在感を放っていた。

 

その一方で、オレはらんまの反応を細かく感じ取りながら、自分の動きを調整していた。らんまの息遣い、体温、締まり具合、全てがオレへのフィードバックとなり、オレの行動を導いていた。この時のオレたちは、まるで一つの存在のように動き、感じ、そして快感を共有していた。

 

「あ、あひあぁっ、んやぁあ、んくぅうあうひあぁっ、んやぁあ、んくぅうあ!!ん、くぅうん!あ、あぁあ、ひゃぁあっ!!」

 

【挿絵表示】

 

「らんまぁ、回転しろぉ―!」とオレは大声で真上にいるドスケベらんまに命じた。このポジションは体力と技巧を要求するため、らんまには難易度が高いだろうが、それでもらんまは頷いた。

 

オレのペニスを中心軸に、らんまの肉体はグルグルと回転を始めた。それはまるで、らんま自身がオレの身体の一部となり、共に一つの大きな円を描くかのようだった。

 

「んお……♡♡あ♡あ゛ッ♡あ゛ァ♡もっと…♡いッ♡きもちいへ゛ッ♡あ゛ァ♡もっと…♡いッ♡ぇ♡も、やめ゛ッ♡あ゛ァ♡もっと…♡いッ♡きもちいへ゛ッ♡あ゛ァ♡もっと…♡いッ♡ぇ♡も、やめへ…♡あ゛ん♡♡」

 

らんまの声は、快感と痛み、そして何よりも愛情に満ち溢れていた。

 

「ほらほら、ドスケベらんま、もうちょっとだ、もうちょっとで鳴門海峡の渦潮が作り出される」

 

オレは彼女に励ますように声をかけた。その声は愛しいらんまに対するエールであり、また、自分自身への鼓舞でもあった。

 

鳴門海峡の渦潮をこの体位で作り出すには、らんまの意識を崩すほどの強烈な刺激が必要だ。それを知っているオレは、回転するらんまを力強く下から突き上げた。

 

それはオレのペニスに大きな負担をかける行為だったが、それでもオレは耐えた。なぜなら、それこそがオレとらんまが一緒に超胡蝶乱舞を完成させるための唯一の道だったからだ。

 

そして、ついにその瞬間が訪れた。らんまの意識が崩れ、彼女の体がオレの中で完全に解放された瞬間だ。

 

 ドスケベらんまの意識が壊れた。今だ!

 

「いくぞ。らんま、無差別格闘・超胡蝶乱舞――!」

 

 オレが筆を振り、らんまのマンコに七色の墨を塗りたくった。そして、男たちが持った半紙に狙いを定めた。

 

「オマエたち、半紙を動かすんじゃねえーーぞ!!」

 

 オレとらんまの前に七色の光が反射して、まるで蝶のようにきらきらっと浮かび上がる。

 

「仕上げだぁあ!」

 

 そして、オレはタイミングをバッチリ合わせるために、大好きならんまのおっぱいを揉んで揉んで揉みまくる!

 

 超胡蝶乱舞を完成するためにはオレが、らんまの膣内で先にイく必要がある。

 

―ドビュゥドビュウジュゥウ!ドジュゥウビュウウウ!ビュッ!

 

「ん゛ァアあぁあ、イク♡いくぅうう♡らんまのまんこいっちゃう♡ぅううあああ♡あ!だっひゃあぁああーー、あっっひゃああああ♡」

 

「まだまだ、出んぞぉ、らんまぁあ」

 

―ドビュゥドビュウジュゥウ!ドジュゥウビュウウウ!ビュッ!

 

「だぁああひしい♡ひぃああぁあひ♡ゃあぁあああーしいあひいぃいあ♡ああは、ひゃ♡ひんだっひゃあぁああーーふひゃ♡ふふんあゅ♡あひいああんへああぁひあんぁああ!だっひゃあぁああーー!!ああぁ!」

 

【挿絵表示】

 

 蠢いた後に決壊が壊れたダムのごとく、らんまのマンコから潮が噴射された。

 

―びっしゃぁあ!びしゃあびしゃ♡びっしゃぁああ♡びっしゃぁあ!びっしゃぁあ!!

 

 豪快に潮を噴射するらんま。その噴射は七色の輝きを放つ!

 

「上出来だぁあー!!らんまああ!」

 

 それを驚きながら大きな半紙たちに受け止めていくトラムスや常連客の男たち。らんまのスプラッシュする女潮が蝶の形を描いていく。

 

 オレはらんまと繋がったまま、身体を起き上がらせると、トラムスや常連客の男らが受け止めた半紙には、まさに七色に輝く錦の蝶が浮かび上がっていた。

 

『鳴門海峡の渦潮から飛沫が天を翔けるとき、超胡蝶乱舞は完成する』

 

 その言葉どおりのらんまの潮拓が出来上がった。

 

「ハハハ!見てみい、オレたちのらんまが作り出した芸術だぁ!」オレは満足げに声を上げ、見事な潮拓を指差した。らんまとの結合を絶つことなく、一緒に見上げる。

 

部屋中には、らんまから飛び散った潮の甘い香りと、男たちから漏れる興奮の息遣いが満ちていた。男たちは手にした半紙を見つめ、それぞれが異なる角度から見て、らんまの美しい「超胡蝶乱舞」を堪能していた。

 

トラムスは半紙を見つめたまま、しばらく黙っていた。そして、一言、「これぞ、真の芸術だ!」と叫んだ。その声は、部屋全体を包み込み、男たちの心に深く響いた。

 

常連客の男たちも、口々に感動の声を上げていた。「これぞ究極のエロさだ!」「らんまの美しさ、そして、達也の技術、すべてが一つになった結果だ!」と、その感動は部屋中に響き渡った。

 

そして、その場にいる全員が一斉に立ち上がり、オレとらんまへと拍手を送った。それは彼らが、今目の前で見た美しい潮拓、そして、オレとらんまの愛を讃える拍手だった。

 

男たちは感動の余韻に浸りながら、それぞれが持っていた半紙を大切そうにしまっていった。それは、今日の記念すべき出来事、そして、オレとらんまの愛の証を、ずっと大切に保存しようとする彼らの心意気を感じさせた。

 

オレとらんまは、男たちからの拍手を受けながら、お互いに見つめ合い、微笑んだ。この素晴らしい体験を一緒にできたこと、それが何よりも嬉しかった。今日のこの日、オレたちは新たな伝説を作り出したのだから。



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12-12.エピローグ宴

オレとらんまの交わりが終わった後、周囲からの拍手と歓声が広がった。その声はオレたちへの賛美と祝福が込められていて、オレたちはその声を浴びながら、互いに深く見つめ合った。らんまの瞳は満足と愛情に満ちていて、オレはその瞳を見つめながら微笑んだ。

 

オレとらんまは、男たちからの喝采を受けると、まるで勝利を手にした戦士たちのように、それぞれの手を挙げて軽くハイタッチした。店主のトラムスと常連客たちの目に映る我々の表情は、満足感と達成感に満ち溢れていた。オレたちの「超胡蝶乱舞」は完璧だった。それはまさに淫らで彼らが望んだ以上のセックスショーだった。

 

部屋の空気がやや落ち着きを見せると、オレはらんまの手を引いて立ち上がった。その身体はまだ汗と汁で濡れていて、その濡れた肌が薄暗い部屋の中で妖艶に輝いていた。らんまの顔はやや疲れていたが、オレの目を見るときのその眼差しは、何もかもを理解しているという落ち着きを感じさせた。

 

その後、オレとらんまだけで銭湯へと、再び、足を運んだ。

 

銭湯の前に立つと、その古びた建物が、何十年もの間、ここの男たちの疲れを癒してきたことを思い出した。その重厚感に心を打たれ、らんまと二人でその扉を開けた。

 

身体をさっと流し、湯船に浸かると、その温まる感覚が全身を包み込んだ。その時、パカッという音と共に痛みが頭を貫いた。驚いて目を開けると、らんまがオレの頭を殴っていた。

 

「アホか。やりすぎだっつーの!!あれじゃオレがまるで変態女じゃねーか」とらんまが言った。その声は怒りと苦笑いが混ざっていた。

 

「だって、仕方ねーだろ?アレくらいしなきゃ、トラムスたちは許してくれなかったじゃないか。まぁ、一件落着ってことでさ」

 

らんまはオレをにらんでいたが、その目には少しだけ納得したような輝きが見えた。そして、その表情は少しだけ和らいだ。

 

「まぁ、それもそうだけどさ……。でも、次からはもうちょっと考えてやるんだぞ。」

 

**************

その後、宴会場へと戻ると、すぐにトラヌスが台所から出てきて、大きなプラターを持ってきた。そのプラターの上には色とりどりの料理が美しく並べられていて、その香りが部屋中に広がった。

 

「お前たち、よくやった。」トラヌスは微笑みながら言った。「これは、お前たちへの感謝の気持ちだ。」

 

「ありがとう、トラヌス。」オレは彼に感謝の言葉を述べた。

 

らんまはすぐにトラヌスが運んできた料理に手を伸ばし、遠慮なく食べ始めた。その食べ方は男そのもので、周囲の人々もびっくりしていた。らんまはそのまま、むしゃむしゃと食べ続け、その姿を見ていると、オレも笑顔になった。

 

オレもトラヌスから頂いた料理を食べ始めた。その味はとても美味しく、トラヌスの手料理を堪能することができた。食べながら、オレは今回の旅館での出来事を振り返った。

 

オレとらんまは、トラヌスの旅館で何かを得ることができた。それは愛の確認であり、そして自分たちの愛情を周囲の人々にも伝えることができたことだ。

 

「トラヌス、ありがとう。」オレは彼に向かって感謝の言葉を述べた。「おかげで、オレたちは自分たちの愛を確認することができた。」

 

トラヌスはオレの言葉に微笑み、頷いた。「お前たちの愛が、この店に新たな風を吹き込んでくれた。ありがとう。」

 

その後、オレたちは食事を楽しみながら、周囲の人々と楽しく会話を交わした。その会話の中で、オレたちは自分たちの愛情を再確認し、さらに深い絆を感じた。そして、その絆はオレたちがこれから進む道をさらに明確にしてくれた。

 

食事が終わった後、トラヌスは酒を持ってきてくれた。それは彼の自家製の酒で、甘さと酸味のバランスが絶妙で、飲みやすいものだった。オレたちは、その酒のノンアルを頂いた。

 

「さあ、これで乾杯だ。お前たちの愛に!」トラヌスはそう言って酒を挙げ、我々もそれに合わせた。

 

「トラヌス、ありがとう。」オレとらんまは同時に言った。その言葉は感謝と愛情が込められていて、トラヌスはそれに満足そうに微笑んだ。

 

その夜、オレとらんまは温泉旅館で楽しく過ごし、深い絆を感じることができた。その絆はこれからもずっと続くもので、それはオレたちが互いを愛し続ける証だった。

 

【挿絵表示】

 

今回の旅は、オレたちにとって大切な思い出となり、それはこれからもずっと心の中に刻まれていくだろう。オレとらんまの愛情は、これからも深まっていくことだろう。

 

その夜は更けていき、オレたちは部屋に戻り、ベッドに横たわった。らんまはすぐに眠りについたが、オレはまだ眠れず、ぼんやりと天井を見上げていた。

 

オレはこの旅館での出来事を思い返し、らんまとの愛情を感じながら、心から幸せを感じた。そして、その幸せをこれからもずっと感じ続けたいと思った。

 

「ありがとう、らんま。」オレはそっとらんまに囁いた。「これからもずっと、一緒にいてほしい。」

 

らんまは眠ったままで反応はなかったが、オレはらんまがオレの言葉を理解してくれていると信じていた。そして、その信じる力が、オレとらんまの愛情をさらに深くした。

 

それが、オレとらんまの物語の終わりだった。しかし、それは新たな始まりでもあり、オレたちはこれからも自分たちの愛を育てていくことだろう。

 

そして、その愛は周围の人々にも伝わり、彼らにも同じような幸せをもたらすことだろう。だから、オレはこれからもらんまとともに、愛を深め、人々にその愛を分かち合いたいと思っていた。

 

その夜、オレはらんまとともに眠りについた。その眠りは深く、安らかなものだった。そして、その夢の中でも、オレはらんまとともにいることができた。

 

■女らんまと異世界冒険記・第十一部『立ち寄った混浴銭湯宿』-完-




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第十三部・『二周年記念』
13-1♥.2周年記念


オレとらんまは、港町ソイツエストの宿屋へとやってきていた。

ソイツエストで一番大きい宿屋の一番良い部屋。それはこの大陸で一番良い部屋でもある。階段をあがり、今夜、らんまと寝泊まりする部屋の扉を開いた。そこは夜の海、街灯りが見降ろせる最高の夜景ポイントだった。

 

【挿絵表示】

 

今日で、この異世界へ転移してきてから、ちょうど2年になる。

 

「らんま、今日で2年だ。今までいっぱい冒険してきたな」

 

らんまとバルコニーに出ると右手には賑やかな街が広がっていた。先ほど、食事をしたレストランも見える。そして正面には夜の海が広がっている。手すりに腕をかけるらんま。潮風がらんまのおさげ髪をなびかせた。

 

らんまの横顔……、本当に可愛い。

 

オレは、そんならんまの横顔を見つめながら、心の中で感謝の気持ちを噛みしめた。2年前、オレたちは偶然にもこの異世界へと足を踏み入れ、以来、数え切れない冒険と試練を乗り越えてきた。そのすべてが、今のオレたちの絆を作り上げていた。

 

「なぁ、達也。今夜は特別な夜だから、あの夜のことを思い出してみないか?」

 

らんまが微笑みながら言った。その声には、いつもの強さとは異なる、柔らかな響きがあった。

 

「うん、あの夜は忘れられないよ。俺たちが初めて……」

オレが言葉を途切れさせると、二人の間に暖かな沈黙が流れた。

 

あの夜、オレとらんまは愛し合った。

 

その景色に包まれれば、あの夜のことが鮮明に思い出すことは容易だった。

 

そう。ここは、オレとらんまが初めて結ばれた場所。

 

らんまとオレはここで、処女と童貞を卒業した。初めての人同士になったのだ。

二人とも初めてのセックスだというのに、朝まで何度も結ばれた。

 

あの夜、オレとらんまは深く結ばれたが、それは単なる肉体的な結びつきを超えるものだった。

一度や二度じゃ、オレとらんまの性欲は治らなかったのだ。

 

らんまはゆっくりと振り返り、オレの目をじっと見つめてきた。その瞳には、冒険で培われた強さと、オレへの深い愛情が輝いている。自然とオレたちの手に重なり、二人は手すりにもたれながら、広がる夜の海を見つめた。

 

「達也、これからも一緒にいような。ずっとずっと一緒だぞ」

「あぁ、もちろんだ。らんまと一緒にいる未来以外、考えられない」

 

ゆっくりとらんまがクロークマントを脱ぎ、ビキニアーマーを脱いでいく。

オレはそれを眺めながら、ごっくんと生唾を飲み込んだ。

 

今夜は本当に大切な夜になりそうだ。

 

オレもらんまに続いて、衣服を脱いでいった。

 

互いに裸となった姿が月明かりに照らされる。火照った身体は、潮風では冷ますことはできなかった。何人たりとも消すことができないオレとらんまの愛情という名の熱い灯火。

 

見つめ合う二人。どんなラヴドラマにも負けないオレとらんまの物語。

 

今夜も描いてやるぜ。

 

「らんま……」

 

「達也……」

 

「「大好きだ!!」」

 

次の瞬間、オレとらんまは抱きしめ合いながら、激しいキスをしていた。

 

らんまとのキスをトリガーにして、オレの肉棒は硬くフル勃起する。

 

2年間でさらに大きくなったオレの肉棒は、らんまのへそまで届くぐらいになっている。その大きさは、2年前、初めてオレたちが結ばれたときとは比べものにならないほど大きい。

 

オレは、ゆっくりとらんまの髪をかき上げ、おでこにチュッとキスをする。

次に桜色の唇にキスをした。オレとらんまの唾液が混ざり合う。互いの舌が激しく絡み合った。

 

その場所は二人の愛情で満たされた。らんまの柔らかな唇とオレの情熱的なキスは、まるで運命が重なるような感覚を呼び起こした。月明かりがオレたちのの裸身を照らし、潮風がオレたちの火照った肌を優しく撫でる。

 

「らんま、今夜は寝かせねーぞ?」

「へへへ、望むところだぜ♡」

 

そして、らんまの手がオレのチンポへと向かっていた。この日のために溜め込んだオレの獰猛なペニスはイキリ立ってしょうがない。

 

「んぅう……ら、らんま!」

「へへ、相変わらずデッケェな」

 

らんまがオレのチンポを握りしめる。それだけでオレは興奮に酔いしれる。

 

「ほれほれ、達也もオレのデカ乳を触ってくれよ!」

 

オレは言われるままに、らんまのおっぱいへと手を伸ばす。その柔らかな感触と弾力はオレを夢中にさせる。そして、その先端にあるピンク色の乳首を指で転がした。その瞬間、らんまの身体がビクンと震えた。

 

すごい。あのらんまがオレにデカ乳を触ってくれ。とせがんでいる。

 

「あぁあ、らんまのデカ乳大好きだ!!」

 

オレはらんまのデカ乳を揉み上げ、先端乳首にかぶりついた。チュウチュウと音を立てながら、欲望のままにしゃぶりつくす。

 

「あぁああ、た、達也!そんなに強く吸っちゃダメだってばぁ♡」

 

らんまが身体をくねらせながら悶える。オレはそんならんまを逃さないように抱きしめながら、さらに激しく吸い付いた。オレの口の中でどんどん硬くなる乳首はコリコリとした感触に変わっていく。

 

「あぅう……ら、らめぇえええ」

 

らんまの喘ぎ声が大きくなるにつれて、オレも興奮を抑えきれなくなる。そしてオレのチンポもさらに、猛猛しく、そそり立っていく。すぐにでも、イキそうだ。でも、絶対にイクわけにはいかない。オレが精子をぶっ放す場所は、らんまのマンコんなかだけだ!

 

「達也、オレもう我慢できないぜ!」

 

らんまがオレのチンポを握りしめながら懇願してきた。オレはその声を合図に、バルコニーの手すりに手をつかせると、バックから一気に挿入した!




今日で、この『女らんまと異世界冒険記』は2周年を迎えました。物語も2周年記念としまして、短編になりますが創作してみましたので、楽しんでもらえたら幸いです。全3話になります。2話は午前9時、3話は午前12時に公開予定となります!

相変わらず、執筆のネタやリクエストも募集しております。この異世界冒険記とは別のシチュエーションでもかまいませんが、いつでも、メッセージくださいませ。
ただし、女らんま以外のキャラ中心の話は書く気がありませんので、その辺りのみ、ご了承頂けたらとおもいます。


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13-2♥.バルコニー

「まかせろぉ、らんまぁあ!」ズブゥウウ!!

 

「あぁああん!た、達也のおチンポぉおお!!」

 

その瞬間、らんまの身体が大きく仰け反った。そして潮を吹くように愛液が吹き出した。それは月明かりに照らされキラキラと輝きながら飛び散っていった。バルコニーに捕まらせたらんまにずぶりと奥まで挿入しきったオレは構わず腰を振り続けた。

 

ずっこんばっこんと、オレとらんまの皮膚が激しく乱打される。そのたびに、らんまの尻肉が波打つように揺れ動いた。

 

「あぁああん!た、達也のおチンポぉおお!!すげぇええ!!」

 

らんまは叫びながらも腰を振っていた。その顔は快楽に蕩けきっていた。オレはさらに激しく腰を振りながら、デカ乳を鷲掴みにした。

 

グイングインと激しく上下させる。大事ならんまの胸。セックス中だけは、乱暴に扱う。それがオレの興奮をさらに高ぶらせた。

 

「た、達也ぁ!オレもうダメぇええ!!」

 

らんまの絶頂が近いようだ。オレは腰を振りながら、らんまの耳元で囁いた。

 

「イけよ……らんま」

 

その瞬間、らんまのマンコがギュッと締まった。オレはその刺激に耐えきれず、射精しそうになったが、ぐっと堪えた。

 

足が砕けているらんまを抱き抱え、ベッドへと下ろした。そして、腕をあげさせ、オレはらんまの身体に舌を這わせる。

 

【挿絵表示】

 

「んぁああん!た、達也ぁあああ!!おぁああああああ!」

 

らんまが身体をくねらせる。オレはそんならんまを逃さないように抱きしめながら、さらに舌を這わせていく。首筋から脇の下まで舐め上げていくと、その度にビクンビクンと身体を震わせた。そして、再び乳首へと戻り、今度は舌で転がし始めた。顔で、らんまの乳房をぐりぐりと変形させながら、乳首を吸う。

 

セックスの上級テクニックを披露する。

 

「あぁああん!た、達也ぁああ!!」

 

らんまがオレの頭を抱きかかえながら悶える。そのまま、オレはらんまの全身を舐め尽くした。そして、らんまの両足を広げさせた。そこには綺麗に整えられた陰毛と愛液でグショグショに濡れたマンコが姿を現した。オレはそこに顔を埋めると、思いっきり匂いを嗅いだ。

 

「んぁああん!ふぁあん!!」

 

らんまが腰をくねらせる。その反応を見ながら、オレはさらにクンニを続ける。すると、徐々に湿り気を帯びてきたのがわかった。そして、オレの舌はついにクリトリスへと到達した。その瞬間、らんまの身体が大きく仰け反った。

 

「んくああああん、いひぃいあああ、あひいああぁあひゃああ!!」

 

オレはさらに強く吸い上げる。そして、舌の先端でクリトリスを転がすように刺激する。らんまの腰が浮き上がり、激しく痙攣し始めた。オレはその反応を見ながら、さらに舌で責め立てる。

 

「た、達也ぁ!!オレもうイッチャウゥウウッ!!」

 

その瞬間、オレの口の中に熱い液体が流れ込んできた。それは紛れもなくらんまの潮だった!あまりの量に驚いたものの、一滴残さず飲み干していく。そして、オレはらんまのマンコにしゃぶりついた。

 

「あぁああん!た、達也ぁ!!イったばっかりだってえぁああ!!」

 

らんまが身体をくねらせる。しかし、オレの舌は止まらない。さらに激しく舐め上げると、再び潮を吹き出した。その勢いは凄まじく、オレの顔中に降り注いだ。それでもなお、オレはクンニを続けた。やがて限界に達したのか、らんまの身体から力が抜けていった……。

 

肩で息をするらんま。ちょっとやりすぎちまったか?

 

そう。オレはらんまとこの2年間、セックスをしまくる事によって、らんまの女体を熟知していた。そして、ここから、らんまのエロ闘志に火をつける術も知っている。

 

「へへ、無差別格闘早乙女流二代目・早乙女らんまもたいしたことねーなー?」

 

オレが挑発的な言葉を投げかけると、らんまの目つきが変わった。

 

「へへ……言ってくれるじゃねーか!」

 

「あぁ、言うぜ?」

 

オレとらんまの間に緊張の沈黙が流れた。

 

「んじゃ、勝負でもしてみるか?」

 

らんまが勝負を持ちかけてきた。どんな勝負かわからないが、乗ってみる価値はありそうだ。

 

「オレの『凄テク』を10分間我慢できれば、達也の勝ちだ」



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13-3♥.決着

「ほほぅ、んで、もしもオレが勝ったら?どんなご褒美が?」

 

「そうだな……」

 

らんまがしばし考えこんでいる。それもそうだ。オレが勝ってセックスができても、それはいつものことだ。今や夫婦となっているオレたちに賭けるものもない。

 

「よし、わかった……!達也の大好きな『ソープ早乙女スペシャル』をプレゼントしてやるぜ♡」

 

「ソ、ソ、ソープ早乙女……にスペシャル?!」

 

オレがかつて、らんまに数度、行なってもらったことがあるプレイだ。らんまがソープ嬢になりきったサービスプレイ。しかも、今回はそれにスペシャルがついてるときたもんだ。

 

「へへ、楽しみだろ?」

 

らんまが不敵な笑みを浮かべている。オレはゴクリと生唾を飲み込んだ。これは絶対に負けられない!

 

「よし、じゃあ勝負だ!」

 

オレはベッドの上に仰向けになった状態でらんまを待った。この勝負、絶対に負けない!

 

「へへ、いくぜ!達也!」

 

らんまがオレの上に跨ってきた。そして、オレのチンポを握りしめたかと思うと、自分の口へと導いた。そして、キスをした後に一気に咥えこんできた。その瞬間、オレは今まで感じたことのない快感に襲われた。まるで天国にいるかのような感覚だ!しかもこの状態で10分我慢しなければならないなんて……!

 

だが負けるわけにはいかないんだ!オレは歯を食いしばりながら耐えた。

 

しかし、そんなオレにさらなる追い打ちをかけるようにらんまが激しいフェラチオを開始していた。

 

「このスケベチンポなんざ、即イキさせてやるぜ」

 

らんまの口から卑猥な言葉が漏れる。その声を聞くだけでオレは興奮しちまうぜ!しかし、負けるわけにはいかないんだ!!ソープ早乙女スペシャルのご奉仕をいただくんだ!

 

オレは必死に耐え続けた。

 

だがそんなオレにさらなる刺激が加わる……!それはらんまの手だった。オレの乳首に手を伸ばし、こねくり回し始めたのだ。その瞬間、オレの身体はビクンと痙攣したかのように反応してしまった。

 

「へへへ……、達也もここが弱点かよ?」

 

らんまが笑いながら、さらに激しく責め立ててくる。

 

「くっ……そぉおお!!」

 

オレは必死に耐え続けた。しかし、らんまの巧みなテクニックにオレの理性は崩壊寸前だった……!だが負けるわけにはいかない、オレは歯を食いしばりながら耐えた。すると、今度は舌を使ってペニスを何度も舐め上げてきた!

 

その瞬間、オレの身体はビクンと痙攣したかのように反応してしまった。

 

「へへ……、達也もここが弱点かよ?」

 

らんまが笑いながら、さらに激しく責め立ててくる。オレは必死に耐え続けた。しかし、らんまの巧みなテクニックにオレの理性は崩壊寸前……!

 

「あ〜、今夜は暑いなぁ、裸で寝よっかなー?」

 

らんまがオレの好きな台詞で誘惑してくる。

 

「お?どうした達也?もしかして……イキそうなのか?」

 

らんまがオレの顔を覗き込みながら挑発してくる。

 

「へぇー、我慢強いんだなぁー?」

 

「ほんと、今夜は暑いなぁ、裸で寝よっかなー?オレのおっぱい枕で寝てもいいぞ?」

 

オレは射精を我慢して、『ソープ早乙女スペシャル』のご奉仕を受けなければならないのだ。

 

「へへ……、我慢なんかしないでイってもいいんだぜぇ?」

 

「いや、まだだ……!」

 

「強情な奴だぜ……!」

 

らんまが呆れ顔で見上げてくる。

 

「おいおい達也ぁ?もう限界じゃないのかぁ?はやく出しちまえよ」

 

らんまが手コキをしながら、ニヤニヤ笑いながら見下ろしてくる。

 

「もう我慢できないんだろ?イケよ、達也」

 

らんまが手コキの速度を速めてきた!その瞬間、オレの身体はビクンと痙攣したかのように反応してしまった。

 

「お?イッちゃいそうか?」

 

「ちぃ、時間は残りわずか……!こうなりゃ、最後の手だ」

 

そのとき、らんまの手に握られていたものがキラリと光った。

 

「ら、ら、らんまぁあーー、それだけはやめてくれぇえー!!」

 

「達也ぁああー、これで勃起チンポから精子、どぴゅどぴゅ出しちまいやがれ!いくぜ、無差別格闘早乙女流奥義!メモリーアルバムアタック・おさげの女恥ずかしい写真攻撃でぇえええいい!」

 

らんまが手を掲げ、空中にらんまの様々な写真が舞う。

 

【挿絵表示】

 

それらが、オレの視界を覆い尽くす。

 

「ああ……、ダメだぁ!もうダメぇええー!!らんまぁあ、女を楽しまないでくれえええー!」

 

笑顔のらんま。下着姿で満面の笑みで自撮りするらんま。そんな撮影風景まで想像しただけで、もう、オレの理性は崩壊だ。

 

「へへ、達也。これで決まりだな……!オレの勝ちだ!!」

 

らんまが勝ち誇った表情を浮かべる。そしてオレのチンポを握り締めたかと思うと一気にしゃぶりついてきた。

 

「くぁあ!くぁああ、くぁあああーー!」

 

射精寸前だったオレのチンポが、らんまの口内で爆発寸前まで膨れ上がる。

 

「ほらほら、出しちまいやがれよぉお!!むぐぅーッじゅぼっ♡じゅぼっ♡じゅぼじゅぼっ♡じゅぼぼっ♡じゅっぼぉぉぉぉぉっ♡♡♡」

 

そして、らんまがとどめとばかりに思い切り吸い上げてきた!

 

らんまの写真が散らばったベッドの上での激しい攻防。オレは、もう、のたうち回るしかなかった。オレを絶頂へと導こうとするらんま。らんまの激しい責めに、オレはすでに限界を超えていた。

 

「ほれ、いけ!いけ!いっっちゃいええ!ジュルル、ジュポジュポ、チュパチュパ、ジュルジュル!」

 

「やだ!らんまのソープサービス受けたい!どうしても!」

 

「くっ、こら!おとなしくしねーか。こうなりゃ、仕方ねえ!最終の最終手段だ。無差別格闘早乙女流奥義・スパイダー騎乗位でイカせてやるぜ」

 

らんまは、騎乗位の体勢でオレの上に跨ったかと思うと、一気に腰を下ろしてきた!その瞬間、オレは快感の波に飲み込まれていった……!

 

「無差別格闘早乙女流奥義・オマンコ・垂直落下っ!!!!」

 

「うぉお!?か、勝てねぇッ!!」

 

オレの理性は崩壊した。もう我慢できない……!

 

仰向けとなったオレの上に跨ると、そのまま、ガニ股状態で挿入してきているらんま。垂直に勃起しきったチンポがらんまのマンコに飲み込まれていた。

 

「蜘蛛が獲物を捕らえるが如く、どすけべ達也の精子を全部、オレのエロマンコに中出しさせてやらぁ!通常の騎乗位でも男の上に跨って挿入するのは同じだが、スパイダー騎乗位の場合は、完全に女側の主導。抜き差し部分をしっかり確認させながら、通常の騎乗位では感じられない快楽を与えてやるぜ」

 

そして、激しく責め立てるように上下運動を始めるらんま。

 

らんまが激しく攻め立てるように腰を上下させてくる。

 

「おらぁ!どうだ?気持ちいいか?おらおら!」

 

まるで高速ピストンのように激しく動くらんまの腰使い。あまりの激しさにオレはすぐに限界を迎えてしまいそうだ。おそるべし……。スパイダー騎乗位。

 

「おらぁ!イケ!イッちまえよ!達也ぁあ!!」

 

「くそぉおお!!いくぅうう!!また、来年もここでセックスしようなーああ!」オレは大声で叫び、そのまま絶頂を迎えた。勃起しきったペニスがドクン!と波打ち、精巣で作られた精子が昇っていく。発射した精子は膣内を通って、らんまの子宮めがけて発射された。

 

【挿絵表示】

 

どぴゅう!どぴゅう!!どくどく!どぴゅぴゅうう!大量の精子がらんまの膣内に注ぎ込まれていく。同時に、らんまもまた、オレのペニスを搾り取ろうとするように強く締め付けてきた。

 

お互いの絶頂が終わり、オレたちは力尽きたようにベッドに横になった。汗まみれの身体を寄せ合った。そして、オレはらんまを強く抱きしめた。

 

「らんま……愛してるよ」

 

「達也……オレもだ、愛してる」

 

今年も来年も、二人で一緒にいられることを願いながら……。

 

【挿絵表示】

 

優しいらんまは、その後、ソープ早乙女のサービスのご褒美をくれるのだった。

 

-完-




2周年記念編を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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第十四部・『ピラミッドダンジョン』
14-1♥.いざピラミッドへ



【挿絵表示】

~これまでのあらすじ~
どこにでもいる普通の男子高生だった達也は、憧れの早乙女らんまと、ある日、異世界ファンタジーの世界へと転移した。らんまは、呪溺泉という呪いの泉に落ちた結果、水で女性に、お湯で元の男性に戻るという呪いを受けた。転移してきたときに女の姿だったため、この世界で男に戻ることはないが、元来の男らしい性格は抜け切れていない。

二人は異世界で冒険し、結婚後にウェスティリア王から任務を受け、サラトバへとやってくる。サラトバの様々な国々を巡り、幾度の戦いを超え、ついに魔皇軍を打ち倒し、平和を取り戻したのだった。

■登場人物
達也
この物語の主人公。サラトバの戦乱を収めた勇者だが、現在はその過去を隠し、らんまとウェスティリアの街で穏な暮らしを送っている。時折スケベな一面を見せるが、らんまへの一途な愛情が真の力を引き出し、困難な状況でもらんまを守ってきた。巨根で絶倫。
勇者としての特殊な魔法を使いこなし、剣技にも優れて、敵に立ち向かう勇猛さを見せる。達也の持つ多彩な能力や作戦面は、物語の中で様々な冒険や困難に対処する鍵を握っている。

らんま
この物語のヒロイン。達也の嫁。
この異世界へ来る前は、お湯をかぶると男に、水をかぶると女になる体質だったが、異世界へ来たときは、女の姿だったので、お湯をかぶっても男に戻らなっている。一緒に冒険をするうちに、達也のことが大好きになり、今は女として暮らしてる。
美しく魅力的で、ナルシストな一面も持ち合わせている。しかし、表面上では達也のスケベさを馬鹿にする事もあるが、らんまも心の中では時折秘かな欲望が芽生えることがある。街の人気者でもあり、気さくな性格が特徴で、元男な口調や仕草はまだ抜け切れていない。達也とは深い信頼関係を築いており、支え合い、助け合っている。
槍や鞭といった武器を巧みに操り、蹴りなどの近接攻撃にも長けている。


らんまと、この異世界に転移してきてから、2年が過ぎた。オレとらんまで魔王や魔皇を倒した後のこの世界は平和そのものだ。しかし、そんな平和も続くと、冒険心というものは退屈に囚われていく。もちろん、らんまと喫茶店を営み、こっちの世界で暮らしていくのは悪くはない。元の世界よりも、こっちの世界での居心地が良くなってしまった。元の世界に帰れば、結局は学校に通ったりと、なんだかんだで未成年なわけで不自由なところもあるからな。なので異世界にいるのだから、冒険したいという気持ちを抑えきれなかった。それは妻となっているらんまも同じだった。

 

冒険の旅先の目星をつけているうちに、砂漠にあるとピラミッドにはお宝が眠っていると情報を知った。どんなお宝が眠っているかわからないが、オレとらんまは冒険の旅へと出かけることにした。

 

◆◇◆◇

 

砂漠へと降り立ってから、今日で、もう2日目が過ぎる。太陽は真上から身体を熱し、汗が吹き出る。見渡す限り、砂、砂、砂。コンパスと地図を頼りに歩いても、目的地としているピラミッドは見えてはこなかった。

 

「ほんと、どれだけ歩けば、ピラミッドが姿を現すんだろうか。こんなことなら、街でラクダの一匹でも買えば良かったよな……らんまって、おおおいい!!?」

 

【挿絵表示】

 

後ろを歩いているらんまのほうへと目を向けると、らんまは装備(ビキニアーマーとマント)をすべて外し、裸となって歩いていたのだった。その衝撃の光景に目を奪われた。らんまの大きな乳房に汗の滴が滴っている。

 

オレが驚きの声をあげていると、汗だくのらんまは太陽よりも眩しいくらい元気に微笑んだ。

 

「だって、しょーがねーじゃん。暑いんだもん。どうせ、この砂漠じゃ、達也以外、いないんだからさ。別にかまわないだろ?」

 

「そりゃ、そうだけどさ……でも、いくらなんでも、全部丸出しはまずいだろ、全部丸出しは……」

 

「んなこと言ってるわりには、裸のオレと冒険するのが好きなくせに。よく言うぜ、どすけべ野郎♪」

 

こんな砂漠のど真ん中で意識も朦朧としていても、らんまの丸出しの乳房や丸出しの女性器を見ていると、あそこがムズムズとし勃起してしまうのが男の性(さが)だ。

 

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らんまのおっぱいは相変わらずデカい、そして美しい。これまで、幾度となく、ぱふぱふさせてもらったり、揉んだり、吸い付いてきたが、それでも、まったく飽きない。飽きないどころか、さらにオレの心を虜にしていくばかりだ。

 

「達也、どうしたんだよ? ボーッとしてさ」

「いや、なんでもない……」

 

すると、らんまはオレの勃起した股間を手のひらで優しく撫で回してきた。その甘い刺激が股間に走る。オレは慌てて腰を引いた。しかし、らんまの手は容赦なく追いかけてくるので、逃げ切れない。そして、ズボン越しに竿部分を掴まれたり、握られたりしていると、腰が砕けたかのように力が入らなくなった。さらにらんまの両手はオレのチンポを器用に探り当てた。

 

「オアシスもなくて、喉乾いているんだ。達也の精子、飲・ま・せ・ろ♪」

 

らんまの唇がオレの唇に押し付けられると、ぬるりとした舌が口内を蹂躙する。その快感には抗えなかった。もう我慢も限界だ。オレはズボンを脱いで裸となった。

 

もう、ここが砂漠だろうが、どこだろうか、かまうもんか。オレは欲望に素直になることにした。らんまの手を引いて、地面に押し倒した。

 

「わっ! なんだよっ!」

「ゴメンよ。でも、オレも我慢できなかったんだよ……それに、ここにはオレとらんましかいないんだし……」

「へへ、そうこなくっちゃな♪」

 

オレはらんまに覆いかぶさり、その大きなおっぱいを鷲づかみにして揉み始めた。らんまのスケベ乳首はすでにビンビンに勃起して硬くなっていた。そして、オレの手の動きに合わせて形を歪める。男性としては大きめのオレの手にも余り溢れるほどの豊乳。そして、オレは、そのまま、らんまの乳首を口に含み、チュウチュウと吸い付いた。らんまの汗の味がする乳首、たまらない。

 

「あっ、んんっ……やぁあん、ああん」

 

さらに激しく乳首を吸ったり、舐めまわしたりすると、らんまは甘い声を上げて喘いだ。その声を聞くたびに興奮が高まっていき、オレの亀竿もますます硬くなる。そして、オレは手をらんまの股の間へと伸ばした。その瞬間を待っていたかのように、らんまの割れ目から愛液が溢れ出す。それを指ですくい取りながらクリトリスを擦ると、らんまはますます大きな雌声を上げた。

 

「ああっ!んぁ、んはっんんふっ…つあああっ!!つんっんはっ…んんふっんんんっん…はぁっんんふっんん、んふぅうん!」

 

「先にらんまの汁を舐めさせてもらうぜ?」

 

オレは指ですくった愛液を、ぺろっと舐めた。口の中で、らんまの汗と愛液が混じり合い、なんとも言えない味になった。

 

「らんまのおまんこ汁、美味しいぜ、んふふ……」

 

「はあ、達也のちんぽも……オレの涎でぬるぬるにしてやる」

 

らんまはオレの息子をぱくっとくわえた。そして、舌を使って丹念に舐め回す。それだけで、オレは射精してしまいそうになるが、ぐっとこらえる。その代わりにオレもらんまのおまんこへと顔をうずめていった。ぺろっと舐めあげるとらんまの身体がびくんと跳ねる。さらに舌を尖らせ膣の中へと侵入させる。するとらんまの口から甘い吐息が漏れ出す。砂漠のど真ん中で、オレたちはシックスナインを始めた。

 

「んあっ!……あぁあん、んん、ふぅっ、んぁあぁっ」

 

砂のベッドの上でのシックスナインはさらに迫力を増していった。

らんまの口から漏れ出る声がだんだん大きくなっていく。らんまはオレのちんぽを喉奥までくわえ込んで激しく頭を上下させる。その動きに合わせるようにオレはらんまのおまんこに吸い付いたり舌で刺激を与え続けた。

 

「達也ぁ、オレもうダメぇ……んん!イクゥッ」

 

らんまの身体がビクンっと痙攣すると同時にオレの口いっぱいに愛液が溢れてきた。それを一滴残らず飲み干したオレを今度はらんまが押し倒してきた。今度はらんまがオレの上に跨ってきた。そして、ゆっくりと腰を垂直に下ろしていく。

 

「んはぁ……でけぇ、太い……」

 

【挿絵表示】

 

らんまはうっとりとした表情を浮かべながら腰を動かし始めた。最初はゆっくりだったが徐々にスピードを上げていき、やがて上下だけでなく前後にも動き始める。太陽に照らされ、下からはオレに突かれ、汗だくとなったらんまを見つめる。

 

「らんま……らんま……、らんま!大好きだ!」

 

オレはらんまへの愛を言葉にして叫んだ。叫びたいくらい気持ちが吹き出していた。

 

「オレも……達也のこと、大好き……んんぁあぅん」

 

らんまもそれに応えるように声を上げる。さらにオレのピストンが激しくなり、それに合わせてらんまの腰の動きも激しくなる。そしてついに限界が訪れた。

 

「らんま……!イク!!出すぞ、精子出すぞ!」

 

「はぁあん、あんあ、あんはぁん、あっは!はあ!はぁっ…!はぁんアは!あはぁ!!はぁ!!!達也ぁあ!」

 

オレは絶頂を迎えると、大量の精液をらんまの中に放出した。それと同時に、らんまも大きく体を仰け反らせるとビクンっと痙攣する。その後脱力したようにオレにもたれかかってきたので、その身体を抱きしめながら優しくおさげ髪をなでた。

 

「えへへ……」

 

気持ちよさそうに微笑むらんまを見て、オレは心の底から幸せを感じた。

 

「らんま……、今回の冒険も最高の冒険にしような……約束だ」

 

「おう♪」

 

そう言って、オレたちはもう一度キスをした。砂漠の夕日がオレとらんまを優しく照らしていた。




本日から、再び、連載を再開しました!
毎日、19時に1話ずつ更新予定となっております。
達也とらんまのピラミッドダンジョンに挑戦する冒険を楽しんでもらえたら嬉しいです。
全16話を予定しております。

今回のシリーズは私市(きさいち)様とのリレー小説形式にて執筆いたしました。

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14-2.謎の小瓶

翌日、コンパスだけを頼りに砂漠をひたすら歩き続けていると、遠くの彼方についにピラミッドらしき建造物が見えてきた。

 

「やったぁ!ようやく見えてきたぞ」

 

オレとらんまは喜びの声を上げた。砂漠の中にぽつんと立つその巨大な建造物は、古代からの時間を超えてオレたちという冒険者を待っていたかのようだった。

 

「らんま、あれだ! ピラミッドだ!」

 

オレが指差した方向を見たらんまは、興奮して跳ねるようにしてその場を動き回った。

 

「やったな、達也! ついに見つけたな!」

 

ピラミッドに近づくにつれて、オレたちはその壮大さと、時間を超えた美しさに圧倒された。夕日がピラミッドをオレンジ色に染め上げる中、その入口を見つけた。かもしだす古代の神秘に新たな冒険の始まりを感じずにはいられなかった。

 

「よし、入ろうか。でも、気をつけて。中には何があるかわからないからな」

「あぁ、わかってる……」

 

オレたちは衣服や装備を直して、ピラミッドダンジョンへ足を踏み入れた。中は薄暗く、壁や床には装飾が施されているようだ。

 

【挿絵表示】

 

今回、オレとらんまは、それぞれ、旅人の服とビキニアーマー、それにマントを羽織っただけの姿で旅に出ていた。砂漠の長旅では剣や斧、槍などはそれだけで運ぶのも面倒だし、そもそも、伝説の武器を手にすれば、無双してしまうくらいにオレたちは強くなりすぎていた。だからこそ、武器を含めた装備やアイテムなどは現地で調達しようと決めたのだった。

 

ゲームでいえば、ハック&スラッシュ、またはトレハン系という事になる。どんな武器やアイテムに出会えるか、とても楽しみだ。

 

しばらく進むと、足元に白い液体が入った瓶がいくつか置かれていた。モンスターと遭遇する前に、さっそくアイテムの一つ目をゲットした。

 

「なんだこれ?」

 

オレが手に取ると、らんまもそれを覗き込んできた。

 

「なんか……変な匂いしないか?」

「確かに……」

 

オレはその瓶を地面に置くと、さらに奥へと進んでいった。すると今度は壁に取り付けられた松明に火が灯った。そして、目の前に大きな階段が現れる。どうやら下へと続くらしい。オレとらんまはその階段を下がっていった。

 

オレは緊張していた。今までいくつものダンジョンを制覇してきたとはいえ、ピラミッドのダンジョンは初めてだ。オレはもちろん、らんまも十分に強い。並みのモンスターには負ける気がしない。とはいえ、慣れないダンジョンで不意を打たれたらどうなるかわかったもんじゃない。まだ武器も防具もひとつも手に入れてない。一階層目で何か見つかれば良いのだが……。兎に角、慎重に行動すべきだ。にしても……。

 

「……ずいぶん暗いフロアだな」

 

上階には灯っていた松明がこのフロアには無い。正確には燃えさしのような薪は石造りの壁に取り付けられているのだが、火が消えている。何かの仕掛けを作動させたら灯りの点く仕掛けだろうか。目が慣れてきたとはいえ、ほぼ真っ暗と言っていい。らんまの姿もよく見えないくらいだ。

 

こんなところで敵に襲撃されたら……。

 

「らんま、オレから離れるなよ」

「おう、わかってる。こんなに暗いと、1回はぐれるとシャレになんねぇぜ。達也こそ勝手にどっか行くなよな」

 

いつも通り元気ならんまの声がすぐそばの暗闇から返ってきた。オレはホッと安堵する。実際、女の姿でありながらそこら辺の男よりもはるかに強いらんまの存在は頼もしい。不慣れなダンジョン内部では、明るく気丈ならんまの存在がいつもに輪をかけて心の支えとなっていた。でも、万一何かあったらオレがらんまを守らないといけない。

 

「らんま、こっち来い」

 

オレは隣にいるらんまを引き寄せる。すぐとなりでらんまの息遣いが聞こえる。むちっとした柔らかいらんまの胸が腕にあたる。歩くたびに弾むらんまのデカパイ……。いけない、いけない。オレは頭を振って邪な考えを追い払った。ただでさえ真っ暗なダンジョン内、スケベなことを考えて気を緩ませるわけにはいかないんだ……!オレは何を考えてるんだ。らんまだって緊張している筈だ。

 

ごきゅごきゅ

 

「らんま?」

「ん?なんだ?」

「なんか飲んでないか?」

 

ごきゅごきゅっ

 

「さっきのドリンクだよ」

 

それが何か?というような、事も無げならんまの声。ドリンクなんかあったっけ?そんなもんをもし持ってたなら、あの時砂漠で飲んでたはず。二人とも暑さと運動でヘトヘトになって、あわや脱水一歩手前までいったからな……。

 

オレはふと、上層階でのアイテムに思い当たる。瓶に入った白い液体……!まさか……!



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14-3♥.最初のフロア

「だぁほっ!!お前、まさかさっきのアイテム飲んだんじゃあるまいな!?」

 

「わぁ!急にでけー声出すなよ!!」

 

オレはらんまから瓶を奪い取ろうと手を伸ばすが、らんまは器用にオレの腕から逃げ回る。

 

「毒とか呪われてるとか考えんのかお前は!」

 

「ぷぷっ、達也はオクビョーだなぁ」

 

慌てるオレとは打って変わってらんまの声は呑気なものだった。

 

「よく考えろよな~。あのフロアなんてまだ階段を降りてもいない、ダンジョンなんて始まってねーようなもんじゃねーか。バンバンやべー敵とかアイテムの出てくる下層ならともかく、あんな安全な階にあるアイテムがあぶねーわけねーだろが」

 

余裕綽々のらんまは能書きを垂れる。

 

「どうせポーションだろ。しかもたいして回復もしねーやつ。ノド乾いてんだから飲んじまったい。はるばる砂漠を旅してきたオレへのご褒美ってとこよ」

 

胸を張るらんまの気配。

 

「ま、まぁ、らんまがいいなら……実際、大丈夫そうだしな……」

 

オレはらんまのこういう大胆な無邪気さが好きだ。らんまの言うことにも一理あると思える。

 

「らんま、オレにも一口くれないか?」

 

「毒とか呪われてるかもしれんがいいのか?」

 

「あぁ、オレもさっきからノドが乾いてたまらないんだ」

 

砂漠にあるピラミッド内部だからだろうか、蒸し暑くてしょうがない。らんまが無事なのだから、きっと彼女の言う通り安全なのだろう。優しいらんまは瓶に半分ほど残ったドリンクをオレに渡してくれた。

 

ごきゅごきゅごきゅごきゅ。オレは一気に飲み干す。

 

「達也、だいぶノドかわいてたんじゃねーか。早く言えばいいのによ」

 

「ふー。生き返ったぜ」

 

それにしても、この暗闇はいつまで続くんだろう。5分歩いても10分歩いても変わらない。同じところをグルグル回っている気さえしてきた。オレは立ち止まった。きっと何か仕掛けがあるのだ。しかし、この暗闇の中どうやって……?考え込んでいると、らんまが後ろから抱きついてきた。らんまの胸がもにゅっとオレの背中に押し付けられる。

 

「おい、らんま、ふざけるなよ。このおかしなダンジョンについて今考えてるんだから」

 

「へへ……達也。オレ、ムラムラしてきちまった」

 

らんまの手がズボンの上からオレの股間を触る。

 

「ばっ、馬鹿っ!ダンジョンの中ではやばいだろっっ!」

 

「せっかくこのオレが誘ってるのに、断るってのかよ~?薄情なヤツめ」

 

らんまの荒い息遣いが首筋に当たる。女の甘い汗の匂いがむせ返るくらいだ。オレは何も見えないなか足元をすくわれ、らんまに地面に倒された。

 

「達也っ、ヤろうぜっ」

 

「こんなとこで何言ってんだよ、らんま」

 

らんまの心地いい重みを腹の上に感じる。口ではこう言いつつ、いつもよりも積極的ならんまに胸が高鳴ってしまう。らんまは確かに奔放だが、見ず知らずのダンジョン内でセックスしたがるほど聞き分けのないやつではない筈だ。

まさか……さっきのドリンクが……!?

 

そうこう考えている間に、らんまはオレのズボンを脱がしていた。当然、オレのペニスは、そそり立っている。

 

らんまはすぐさま、ビキニアーマーの下部分だけを脱ぎ。つまりは、ビキニアーマーのブラ部分とマントだけの姿となり、垂直にオレのペニスを自らに飲み込んだ。

 

【挿絵表示】

 

「んうぅう、んうぅあ、ら、らんま……、こんなところで……、んぅ、ちょっと……」

 

オレは『こんなところで』とは言ったが、内心、積極的ならんまに喜んでいた。おそらくは、先ほどのドリンクのせいだろう。このピラミッドに隠されているアイテムや装備がエログッズやエロ装備ばかりだったらと思うと、胸が高鳴り、ペニスが硬くならずにはいられなかった。らんまが自ら動くなんて、普段のセックスでは考えられないことだ。

 

「達也……んふぅうぁ、はぁぁん……あぁ」

 

艶っぽい声を出しながら、らんまの腰は上下する。オレのペニスを自分の膣に出し入れしながら、らんまはオレに覆い被さってきた。マントがひらひらと揺れるたびに、その下にあるらんまの大きな胸が揺れているのがわかる。オレは思わず手を伸ばし、そのたわわな胸に触れられずにはいられなかった。

 

「んんぅあうん、あはぁ」

 

らんまの口から、可愛い声が漏れる。オレは夢中でマントと、ビキニアーマーのブラ部分も剥ぎ取り、らんまの大きな胸を揉みしだいた。ピンと立った乳首をつまんでやると、らんまはまた喘ぐ。そのまま、オレは上に向かって、激しく腰を振った。オレが不思議に思っているほどに、いつものらんまの腰振りよりもさらに激しい。。上下ではなく前後にも腰を振るような感じだ。オレのペニスを膣内でしごくかのように激しく動く。

 

そして、らんまの動きが止まる。すると今度はゆっくりと腰を回し始めた。膣壁全体でオレのペニスをしごきあげるような動きだった。これはこれで気持ちいいのだが……? しかし、再びらんまは動きを止める。また前後に腰を振るような動きだ。

 

まさか……。オレは嫌な予感がした。

 

らんまは、いやらしく腰をくねらせながら、オレに迫ってくる。そして、オレの耳元に顔を近づけると囁くように言った。

 

「ほらほら、気持ちよくなっちまえよ……ほら、ほらほら、ほら……」

 

その言葉を聞いた瞬間、背筋にゾクゾクと電流が流れるような感覚に襲われた。それだけじゃない。全身が熱くなったかと思うと次の瞬間には汗が吹き出したのだ。まるで炎天下にいるかのようだ。きっとこの異常な熱さもあのドリンクのせいかもしれない。しかし……なんて魅力的なんだ!オレはもう我慢の限界だった。

 

オレはらんまの腰を掴むと、そのまま腰を激しく振り始めた。らんまは喘ぎ声を上げながらも、オレの首に腕を回して抱き付いてくる。

 

【挿絵表示】

 

 

「あっっ、ああッ! あっあっ、あっッ、ああっ! あッあッあアァアアアッ!!あっ、んっ……あっ、ああっ……くっ、んっ……あ、あぁん……ひぁあっっ!」

 

パンッパンッパンッと肌同士がぶつかり合う音が響くなか、オレもまた絶頂へと近づいていく。やがてついに限界を迎えた時、オレはらんまの中に盛大に射精した!それと同時にらんまも大きく体を震わせる。そして力無くオレの上に崩れ落ちてきた。

 

「んあぁ、な、なんだ、これぇええ?!なんで、オレ、裸なんだ?!」

 

オレの上に跨ったままのらんまが、目を丸くして驚いている。

 

「なんでって……、らんまから誘ってきたんだぞ?オレはいちおう、抵抗はした」

 

「へっ……?オレから誘う?スケベちんぽ達也を?」

 

最後のスケベちんぽ達也は余計だが……。

もしかすると……。

 

「らんま、覚えていないのか……?さっきの小瓶を飲んだ後のこと」

 

らんまはキョトンとした顔でオレを見つめている。やっぱりか……。オレは簡単に、今の状況とドリンクの説明をした。

 

オレが説明を終えると、らんまの顔がみるみる真っ赤になっていくのがわかった。たぶん、自分もセックスに積極的だったことを恥じているのだと思う。

 

それにしてもこのダンジョンの仕掛けには驚かされるばかりだな……。まさかあんなアイテムや装備が隠されていたとは……。しかも、男のほうのオレには効果もなかったようでもある。

 

記憶を失いながら、淫乱になる薬。頭の中のアイテムリストに、その名を書き記した。

 

オレとらんまは、衣服や装備を着直し、ピラミッドの道を進んだ。すると、ようやく、別のフロアへ行くであろう階段が見つかった。

 

「最初のフロアをクリアってところか、さあ、先へ進もう」




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14-4☆.スライム出現(前半)

階段を下がっていった。すると、その先には階段と小部屋があるだけで何もなかった。

 

「ちぇっ……何もねーのかよ。いったいお宝は、このピラミッドのどこにあるっていうんだよ」

 

らんまはがっかりした声で呟いた。その声からは苛立ちのような気持ちも感じる。しかし、オレはあることに気がついた。部屋の中央に置かれたテーブルの上に何やら小さな壺のようなものが置いてあり、その中に何かが入っているように見えたからだ。それを取り出そうとして近づいていくと、突然、足元が崩れて落下してしまった。ボロボロと崩れ落ちる床。オレはそのまま、落下してしまった。

 

「うわああ!」

 

「達也!大丈夫か?」

 

下には水が溜まっていたらしく、幸い怪我はない。だが水の中に落ちてしまったので、服や装備がびしょ濡れになってしまった。溺れるほどの深さはない、むしろ、浅すぎるくらいだ。

 

「トラップか……くそっ、なんだよこれ……」

 

水の中でイヤな感触がする。すぐにそれは、スライムのようにドロッとした液体であることがわかった。しかも、その色はどこかで見たことのあるような青色や緑色をしていた。

 

「これって……まさか!?」

 

そう、その液体は粘液状生物のスライムにそっくりな色と質感をしていたのだ。

 

「達也!大丈夫か?」

 

らんまも心配して降りてきたようだ。しその粘液を見て呆然と立ち尽くしすオレたち。

 

「これ……スライムだよな?でも緑色だぞ?」

 

オレがモンスター名を口にすると、その粘液生物がぶるぶるっと震えだした。まるでオレたちの言葉がわかるかのように……。そして次の瞬間にはスライムは増殖し、らんまとオレの体に纏わりつき始めたではないか!

 

「んあっ!?なんだ、なんだ!?」

 

【挿絵表示】

 

驚く暇もなく、粘液の触手がらんまの体を拘束していく。しかもそれだけで終わらず、今度はオレのほうにも襲いかかってきたのだ。らんまと同様にオレの身体に纏わりついてきた。ヌメヌメともツルツルとも言えない感触。

 

「うわああ!!この雑魚モンスターめ」

 

オレは必死に抵抗したが、粘液生物の力は強く、振りほどくことができなかった。雑魚モンスターと呼ばれるスライムであるが、その粘着力はしつこい。いわゆるドラクエのスライムではなく、アメーバ状のスライムがオレとらんまの身体上を侵蝕していく。そしてついにらんまの全身がスライムに全身を覆われてしまった。

 

「んん、あうあ……んふっ」

 

らんまは甘い吐息を漏らすと体をくねらせている。

 

「やめろぉ!」

 

しかしオレの叫びなど無視して、粘液生物はどんどん迫ってくる。そしてとうとうオレの体も完全に取り込まれてしまった。しかもそれだけではない。粘液生物はマントや服、アーマーまでも溶かし始めたのだ。以前、八宝斎と楽京斎が持ってきたピンクスライムは、ここまでの溶解力はなかったはずだ。つまり、このピラミッドにいるグリーンスライムは、ピンクスライムよりも、さらに戦闘力が高いということなのだろうか。

 

「んぅ、んうぅうあ、あうあ、ううぁあ、ち、ちからが抜けるぅうう!」



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14-5☆.スライム出現(後半)

粘液生物はオレたちの体を蹂躙していく。ついにらんまとオレは一糸纏わぬ姿になってしまった。そしてスライムの触手はらんまを責め立てていく。ピンチではあるものの、オレにとっては、ムフフな展開。脳がバグりそうだ。

 

【挿絵表示】

 

「あぁっ!んうぅあぁあん、こいつぅ、やめやが……れ、、んぅうぬううん!」

 

らんまは全身をいやらしくくねらせながら喘いでいる。オレもまた同じように体を震わせた。すると今度は別の触手が伸びて来てオレの体に絡みついてくる。

 

「うっ……くっ……」

 

オレはなんとか抵抗しようとしたが、粘液力がしつこくどうすることもできなかった。そしてついにオレの乳首にまで、触手が吸い付いてくる。その瞬間、今まで感じたことのないような快感に襲われた。この威力でらんまの乳を襲ったら……。その想像は、すぐに現実の光景へと変わった。

 

「ああんっ、あはぁあんっ!!たちゅやぁぁあん」

 

らんまが、喘ぎ声を上げている。しかも、それだけではなかった。なんとその粘液生物には口のようなものがあり、そこから透明で粘着質の液体を吐き出してきている。らんまのやつ、砂漠でのセックスのときよりも興奮しやがって。このどすけべ、むっつり男女め。ホント、どうしようもないくらい性欲旺盛の女になったもんだ。

 

「あぁあ!ダメェ、お乳が吸われてるぅぅ……!?」

 

らんまが首をのけぞらせて感じている。本気で嫌がっているのか、スライムの感触を楽しんでいるのか、どちらなのかわからない。でも、そんな姿を見ていたら、オレも興奮せずにはいられなかった。

 

「くっ、くそっ!」

 

粘液生物は増殖を続け、さらに大量の液体をオレたちの体にかけ続けていく。それはまるでローションのようだった。しかも、この粘液は、とても滑るのである。そのため、らんまはますます淫乱になっていったのだ。この液体には媚薬成分も含まれていたとしたら……。

 

「ふぁあん、達也のちんぽすごいよぉおお!おほぉぉ」

 

らんまはだらしないアヘ顔を晒していた。もちろん、今、オレのペニスはらんまに挿入されていない。媚薬成分で幻覚を見せられているのかもしれない。

 

スライムも、やはりオスなのだろうか、らんまのほうばかり責めているようだ。そのどすけべスライムに犯されて感じているらんま、ほんとにえろいぞ。スライムはぐにぐにと形を変え、何度も、やらしく、卑猥に変形させられるらんまの乳房。

 

【挿絵表示】

 

「ああんっ、んあぁあん、んあぁあ、たちゅうああんああ、んあうあああん」

 

粘液生物はオレのちんぽにも触手を絡みつかせてきた。そして上下にしごくように動かされる。正直言って、めちゃくちゃ気持ちがよかった。しかもそれだけではない。なんとその粘液生物はオレ自身からも何かを吸い出そうとしてきたのである。

 

「うっ……なんだこれ……」

 

オレは思わず声を上げたが、すぐにその理由を理解した。それは、この粘液生物が魔力を吸収することができるということがわかったからだ。おそらく、こいつの体液には微量な魔力が含まれていて、それを吸収しているに違いない。ということは、このままだとまずいぞ!

 

「うぅっ……ああっ」

 

らんまがスライムに犯されている光景と触手からの責めにどんどん元気になっていくチンポ。どんどんオレの体から魔力が吸い取られていくのを感じた。粘液生物はオレたちから魔力を奪おうとしているらしい。ほぼ魔力をもたないらんまだからこそ、幻覚を見せられているのかもしれない。

 

「あああっ、んああ、んあぁ、んあんふぅあぁ!あへぁんあぁ!んあぁんんあんうぅうんあぁううぁ!!たちゅやぁあんんん!!」

 

らんまがひときわ大きな声を上げたかと思うと、体をびくびく痙攣させながらぐったりとしてしまった。おそらく絶頂を迎えてしまったのだ。

 

ここで、らんま共々、干からびるつもりはない。

 

「魔力がお望みなら、たらふく、喰わせてやるぜ……!」

 

オレは全身から、ありったけの魔力を放出させていった。

 

放出された魔力をスライムがどんどん吸収していく。次第に、そのスライムは膨れ上がるように肥大していった。

 

「熱く高鳴る魔力も、熱くなるスケベ心と同じ!ほらほら、もっともっと吸収してみろ!」

 

スライムに犯され続けたらんまを前にして、オレのペニスはギンギンに勃起し、性欲は増すばかりだった。

 

「うおぉおーーーぉおおおぉお、おぉおおぉおおおぉおお!!!」

 

スライムに幻覚を見せられ、粘着責めを受け、昇天してしまったらんまを思い出しながら、オレはさらに欲情し、スケベ心を熱くさせていった。それと同時に大量の魔力が溢れ、スライムが吸収していく。

 

「あぁ、らんま、えろい。どすけべ変態、むっつりらんま!あぁ、らんま、えろい。どすけべ変態、むっつりらんま!あぁ、あぁ、あぁ、あぁ、あぁ、あぁ!!」

 

オレが無尽蔵の魔力を解放すれば、膨れ上がったスライムは、ついに風船が割れるかのように大きな音を立ちながら割れ、周囲へと飛び散っていった。

 

「はぁはぁはぁ、一か八かだったけど、予想どおりだったか。へっへへ、どんなもんだ。勇者達也のスケベ闘気を舐めてもらっちゃ困るぜ……」

 

スライムから解放されたらんまは、その場で、どさっと倒れていた。

オレは割れたスライムから飛び散った魔力を、自分側へと戻しながら、らんまに声をかけた。

 

「おい、らんま。起きるぞ、さっさとダンジョンの奥へ進むぞ」

 

しかし、らんまからの返事がない。オレは仰向けとなっているらんまの乳首をつまみ、おっぱいをツンツンと突っついても、らんまの反応はなかった。そのまま、らんまが目を覚ますことはなかった。

 

脈はある。

 

どうやら、気絶しているようだ。

 

「らんまの目が覚めるまでは、すこし時間がかかりそうだな……」

 

オレも魔力をスライムに吸われたせいで、少しぐったりとしたダルさに見舞われた。

 

「……ここで、少し休むか、先は長いしな」

 

オレは仰向けで気絶したらんまに抱きつき、そのまま、乳首を口に含みながら、目を閉じて眠りにつくことにした。らんまのおっぱい枕で回復させてもらうことにしよう。

 

らんまのおっぱい枕は最高だ。気絶しているところ、悪いが堪能させてもらっている。

 

らんまのおっぱいの感触は柔らかくて温かみがあり、安心感を与えるような心地よさがある。その質感は、どんな高級なクッションよりも、ふんわりとしているのに弾力がある。触れているだけで心が落ち着くような感覚を覚える。ふくよかな形状は手にしっかりと収まらず、抱きしめると全身に広がる安堵感が得られる。らんまが気絶している間も、その温もりは失われることなく、夢見心地の安らぎをオレに提供し続けてくれた。

 

らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……らんまのおっぱい……最高。



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14-6.防具を発見?!

「うぅ……ん……」

 

それから、数時間後、らんまが目を覚ましたようだ。オレはおっぱい枕を堪能させてもらいながら、夢の世界と現実の狭間にいたところだった。

 

「ムニャムニャ・・・なんだ?ここ、どこだ?」

 

「らんま、目が覚めたか?」

 

寝ぼけた様子のらんまに声をかける。

 

「胸が重いと思ったら、達也じゃねーか」

 

らんまはオレの頭をはねのける。おっぱい枕もここまでか……。オレは少々残念に思いながらも起き上がる。仕方がない。ダンジョンはまだまだ序盤だ。オレ達は先に進まなくてはならない。らんまのおっぱい枕をじっくり楽しむのは宿に帰ってからでも遅くない。

 

「あれっ?オレはさっきまで達也とセックスしてたんじゃ……?でも、なんでそうなったんだっけ?夢?」

 

「忘れたのか?らんまはさっきまでスライムに襲われて、アンアンヨガってたんだよ」

 

狐につままれたような顔をしているらんまにご丁寧に教えてあげると、らんまは顔を真っ赤にした。

 

「しかもオレの名前を呼んでイッちまうなんて・・・いったいどんな幻覚見てたんだ?」

 

「うっ、うるせー!オレが達也なんかとヤる幻覚なんて見るわけねーだろ!!!」

 

「ほー、オレとヤる幻覚ねー。あんだけヤッてるのに、らんまちゃんは足りないのかねー」

 

「うるせー!!!」

 

【挿絵表示】

 

らんまの鉄拳がオレの頭にヒットする。女の力とはいえ、らんまのストレートはなかなか脳天に響く。

 

「本気で殴るこたねーだろ!誰が助けてやったと思ってんだ!」

 

「うるせぇ!しつけーんだ、テメーは!さっさとここから脱出するぞ!」

 

らんまはこちらを見向きもせず、壁に足をかけて登り始めた。全裸なのもなんのその、石の出っ張りにうまく手足を掛けてあっという間にスルスルと壁を登っていく。

 

「達也ー!お前も早く上がってこーい!」

 

石壁をよじ登っていくと、既に落とし穴を登りきったらんまが手を差し出して待っていてくれた。

 

「ほら、掴まれよ」

 

「ありがとう、らんま」

 

らんまの手を握り、引き上げてもらう。やれやれ。上層階へ這い上がったオレは一息ついた。

 

「オレこそ、さっきはありがとな」

 

らんまがぼそっと照れたように呟く。

 

「ん?なんか言ったか、らんま?」

 

「なんでもねえよっ」

 

照れ臭そうに、プイとそっぽを向くらんま。まったく、こういうところがらんまのかわいいところである。

 

「それよりアレ、中見てみようぜっ」

 

らんまは部屋の中央のテーブルを指差す。あの小さな壺の中に何かキラキラするものが入っていて、オレたちは迂闊にも気を取られて落とし穴トラップに引っかかってしまったのだ。

 

「お宝だったりして……」

 

手をすり合わせて、舌舐めずりするらんま。

 

部屋の中央のテーブルの上には金色の鍵が入っていた。

 

「鍵?」

 

取り出したオレは首をかしげる。この部屋には扉のようなものは無い。

 

「ヘヘッ、ちょっと待ってろって」

 

らんまはピンときたように部屋を検め始める。らんまは何に気付いたんだろうか?らんまがあちこちを探し始めてから暫くして、部屋の隅でらんまの歓声が上がった。

 

「よっしゃー!達也、来てみろよ!」

 

らんまは部屋の中に巧妙に隠された宝箱を見つけたところだった。冒険慣れしているからか、らんまはこういう目端がよく利くのだ。

 

「ほれ見ろ、鍵のある部屋にはアイテムが隠されてるもんだぜ~!」

 

得意げに胸を張るらんま。鍵穴に鍵を入れてみると、なるほどピッタリだ。

 

「早く開けてみろよ!すげー高額アイテムが入ってるかもしれねーぜ!」

「おう、開けるぞらんま!」

 

物々しい音を立て、軋みながら宝箱の蓋が開く。中には衣服が一式入っていた。

 

「勇者の装備じゃないか、これはありがたい!」

 

オレは喜んで中の装備を取り出した。先ほどのスライム戦で、オレもらんまも服を溶かされて失っている。いかに高レベル勇者といえど防具無しは心もとないし、単純に全裸なのは落ち着かない。町のショップでならどこでも手に入るようなシンプルな衣服とアーマーだが、この状況では何よりも役に立つ。らんまの機転に感謝しなくてはならない。

 

「どれどれ、オレのぶんもあるかなっと」

 

オレの背後から、ヒョイとらんまが覗き込む。

 

「おっ、女物の服もあるじゃねーか!もーらいっと!……って、なんじゃこりゃあ!?」

 

らんまが素っ頓狂な声を上げる。宝箱の中に入っていたもう一式の衣服はバニーガールのコスチュームだった。ご丁寧にウサミミカチューシャまで用意されている。

 

「こんなアホな装備、着れるかよぉ!!」

「いいじゃないか、らんま。昔、着たこともあるわけだし」

 

「あの時はやむを得ない事情があったからだろーが!こんなピラミッドダンジョンでバニーガールなんて、誰がやるかってんだよ!!」

 

「で、でもらんま、その格好でこれからダンジョンを攻略する気か?」

 

両手を振り回して怒っていたらんまはハッとしたように剥き出しの乳房を押さえた。ここは未知のダンジョン。スケベなモンスターが潜んでいることもわかっている。そんな場所で、女の体のまま全裸で戦うことがどれだけ危険なことか……。

 

「とりあえず着るだけ着てみたらいいじゃないか」

 

「ま、まぁ、達也がそういうなら……」

 

らんまは渋々コスチュームを身につけはじめた。



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14-7.走れ!

バニーガールのコスチュームを身につけたらんまの姿は、目を見張るほどの美しさだった。その姿はどこか不服そうでありながらも、らんまの肢体にはマッチしている。

 

 

【挿絵表示】

 

 

光沢のある黒いレオタードが、らんまの豊満なバストやしなやかなウェストのラインを強調し、ぴったりとしたフィット感は動きやすさを保証しているように見えた。ウサミミカチューシャはらんまの俊敏な動きに合わせて軽快に揺れ、なんとも言えないチャーミングさを演出していた。

 

「達也、じろじろ見るなよ……恥ずかしいだろ」

 

「いや、似合ってるよ、らんま。まるで本物のバニーガールみたいだ」

 

らんまは顔を真っ赤にして「べ、別に褒められて嬉しくなんか……」とつぶやくが、その声はどこか照れくさそうで、まんざらでもなさそうだ。

 

「ホントによく似合ってる、サイズもピッタリだし」

 

「ま、こういうのもオレのスタイルとなると似合っちゃうんだよなぁ」

 

ピラミッドのダンジョンを進むにつれ、らんまのバニーガール姿は予想外の効果を発揮した。ダンジョン内の敵モンスターたちは、その異様な装いに一瞬戸惑う。そのわずかな隙をついて、らんまは鋭いキックやパンチで敵を一掃していく。らんまの戦闘スタイルは変わらず激しいものだが、バニーコスチュームのせいでなんとなく華やかさが加わり、まるでアクション映画のヒロインのようだ。

 

「くそっ、こんな恥ずかしい格好で戦うなんて……だが、動きやすいことは動きやすいな」

 

恥ずかしい格好と言いながらも、ムースとの戦いでは、自ら用意してきていたのは誰だっけ?

 

らんまが不満げに言いつつも、確かな手応えを感じているのがオレにはわかる。このコスチューム、見た目に反して実戦での有効性は高いらしい。

 

ダンジョンの奥深くを進むにつれ、らんまのバニーガール姿は次第に自然なものとなっていった。もはやオレたちにとっては、らんまの戦闘スタイルの一部と言っても過言ではない。その魅力的でありながらも戦う姿は、オレたちの戦いに華やかさを生み出していた。そして、その異様な装いは、ダンジョンの冷たい空気にも関わらず、温かい笑顔を生み出す。

 

「らんま、お前がいると、どんなに厳しいダンジョンも楽しくなるな」

 

「達也がそう言ってくれるなら、このバニーガールも悪くないかもな」

 

再び、ダンジョンを進んでいくと薄暗い通路へと足を踏み入れた。足元の不安定な石たち。壁沿いに進む際、目を凝らし、それらを避けながら慎重に歩みを進める。

 

「この通路、どこまで続いてるんだろうな。ってか、いつになったら、お宝にありつけるんだ?」

 

この一本道を進みはじめてから、かなりの時間が経った。これだけの長い一本道は、このピラミッドダンジョンでは初めてだ。

 

「大丈夫だ、きっと何かが見つかる」と励ますように言い返したが、内心ではこの先に何が待ち受けているのか、少なからず不安を感じずにはいられなかった。

 

「なんか、嫌な予感がするぜ……」

 

通路は今まで通ってきた迷宮のように入り組んではいない。もしも、この通路がループしてしまうような通路だったら、困る。しばらく歩いた後に、オレは壁に印を付けた。

 

壁に印を付ける方法として、ただの線や記号ではなく、もっと意味のあるものを選ぶことにした。

落ちていた石を手にとり、薄暗い壁に向かって彫り始める。手元を照らすのは、わずかに漏れる光だけだったが、その光が今は何よりも心強い。

 

「何してるんだ?」

 

壁に印を付けはじめたオレに向かって、らんまが不思議そうに尋ねる。

 

その声には、この先の不安よりも、オレの行動に対する好奇心が満ちていた。

 

「ちょっと待っててくれ……、もしも、この道をもう一度、通ることがあっても、わかるように……っと」

 

集中して、オレは壁に一心不乱に彫り込む。オレとらんまの名前が入った愛合傘を刻んでみた。二人の名前が一つの傘の下に共存するこのシンボルは、オレたちの絆を表したつもりだ。まるで、この冒険を共に乗り越えていく誓いのようでもある。

 

らんまはそれを見ると、一瞬顔を赤らめ、照れくさそうに下を向いた。らんまが下を向くと同時に、ウサ耳ヘアバンドも折れる。

 

「ば、バカ、こんなところに……」

 

しかし、その声のトーンは怒りよりもむしろ喜びに満ちていた。オレは、その反応を見て、心の中で小さく笑ってしまう。こんな時でも、らんまのそんな表情を見られるのは、この冒険の中での小さな楽しみの一つだ。

 

「これなら、わかりやすいだろ?」

 

「……ったく、もう……」

 

今まで、らんまとは幾度も身体を重ね、愛し合ってきたが、このような淡い恋心は忘れたくはない。

照れているらんまは、めちゃくちゃ可愛い。今すぐ、この場でセックスをしたかったが、先も急ぐ必要があるから、仕方なしに我慢しなければならない。

 

この道へ戻ってきてしまったときにわかるように、相合傘という印を付けたところで、再び、オレたちは通路を歩きはじめた。らんまとのセックスを1回、我慢したのだから、前進あるのみだ。

 

壁には古代の象形文字が刻まれており、私たちの訪れを何世紀も前から待ち構えていたかのようだった。

 

歩き続けている通路は湿気があり、時折、不気味な風が吹き抜けていく。

 

ひゅうひゅうと隙間風が通る音。

 

「なんか、嫌な音だな……まるで幽霊みたい」

 

「幽霊……か。まぁ、ピラミッドはお墓だし、出てもおかしくはないかもな」

 

「縁起でもないこと言うなよ」

 

「なんだよ、らんま、お化け怖いのか?」

 

「べ、べつに怖くはねーけどさ、気味が悪いってだけさ……」

 

途中、古びた壁画を発見した。それはこのピラミッドを建造した古代文明の日常や、神々への崇拝を描かれた壁画だった。らんまが「達也、見ろよ、これ。すごくない?」と指さす。オレはうなずきながらも、その美しさの中に秘められた警告のようなものを感じていた。

 

なにかメッセージのようなものが書いてあるのかもしれない。でも、オレたちには、どんな意味が込められた壁画なのか、検討もつかない。

 

ふと、遠くから微かな光が見え始める。オレたちはその光に向かって歩を進めた。光が強くなるにつれ、それが小さな部屋へと続いていることがわかった。

 

「お、ようやくゴールか?!」

 

「だと、いいな」

 

このピラミッドダンジョンもそろそろ終わりか。たいしたトラブルもなくて良かった。

 

部屋の中央には、不思議な輝きを放つ宝石が置かれた台座があった。しかし、その周りには複数のスケルトンが散乱しており、何らかの警告を発しているようにも見える。

 

「よっしゃ、お宝だ!」

 

「ふぅっ、いよいよ、これでゴールか。でも、この宝石アイテム、どんな効果があるんだろうな?」

 

「んなの、持ち帰って、鑑定とかしてもらうしかないんじゃねーの?」

 

不気味な静けさの中、台座に置かれた宝石を手に取ると……。突然、オレたちの頭上で重い音が鳴り響き、目を上げると、巨大な石が転がりはじめた!石は軌道を変えることなく、オレたち目がけて容赦なく迫ってきている。このピラミッドに仕掛けられたトラップだ。

 

石の大きさはオレたちが抱えられるようなものではなく、まるでインディジョーンズの映画。

 

「げっ?!石?!逃げるぞ、達也!」

 

「あぁ、これはまずい!」

 

らんまの叫び声を合図にして、オレたちは必死になって来た道を一目散に走り始めた。

 

【挿絵表示】

 

せっかく、ここまで進んできたのに、来た道を戻ることに抵抗はあったが、大石はすり抜けることができない大きさだったからだ。

 

その巨大な石は、まるで巨大モンスターのように、オレたちを追いかけてくる。不安定な足場を、一生懸命に前へと走る。心臓の鼓動が耳に響くほどだ。

 

「はぁはぁ、はぁ……これじゃ、まるで映画の世界だな、インディジョーンズかよ!」



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14-8☆.達也の奇策

「と、とにかく! 分岐点まで逃げるしかねえ」

 

記憶の中の分岐点は、先ほど、1時間前に辿り着いた箇所だったはずだ。そこまで全力で走っても、20分はかかるだろう。つまりは、このまま、20分、巨大石に追いつかれずに済むかどうかということだ。

それまで、オレたちの体力が持つかどうか。

 

らんまとオレが横並びとなり、全速力で逃げる。

 

全速力で疾走するオレたちの背後で、巨大な石の転がる音が轟く。その音は恐怖を煽り、迫りくる危機感を増幅させるばかりだった。オレとらんまと肩を並べ、懸命に足を動かす。通路は幾度となく曲がりくねっている、石は削られ小さくなることもなく、なおも、勢いよくオレたちを潰そうと追いかけ続けている。オレたちの疲労は極限に達していたが、立ち止まるわけにはいかない。

 

「はぁはぁ、くそっ、まだか!」

 

【挿絵表示】

 

らんまが息を切らしながら叫ぶ。その声には、恐怖と怒り、そしてわずかに不安が混じっていた。オレも同じ感情でいっぱいだったが、らんまに弱音を見せるわけにはいかない。

 

「いちかばちか、あの石を崩せば……」

 

「でも、どうやって……、あれだけの巨大なやつを」

 

息は荒く、肺は炎のように熱い。それでも、オレたちは互いに励まし合いながら、一足、一足、前進し続けた。このダンジョンの罠に打ち勝つためには、この試練を乗り越えるしかないのだろう。

 

石の轟音は増すばかりで、その各回ごとにオレたちの心を強く揺さぶる。しかし、その恐怖を感じる余裕さえもなく、ただひたすらに走り続けた。

 

走り続ける間に、らんまとの相合傘を刻んだ箇所へと近づいていた。

 

「はぁはぁ、はぁはぁ、らんま、オレに考えがある!」

 

オレは息を切らしながら、横にいるらんまに伝えた。

 

「いい考え……?なんだ、はやく教えてくれ」

 

「今から、一度、全力でダッシュだ、その後、オレが合図したら、石に向かって、振り返ってくれ!」

 

「わ、わかった……!やってみるぜ、うおぉおおーーっ!」

 

らんまが先にスピードを上げ、全力前進で走りはじめた。

 

オレも必死に、石との距離を引き離そうとダッシュする。

 

オレたちは息を合わせて、さらに加速した。通路の壁がぼんやりとした影を投げかけながら過ぎ去り、足音と息遣いだけが響く。あの巨大な石の轟音は、まるで迫り来る運命のようであった。

 

取れるだけの距離を取り、オレは合図を送った。

 

「今だ、らんま!」

 

「おう!」

 

らんまが振り返った。

 

せっかくのバニースーツだけど、しょうがねえ……、ここは一気に……!

 

「破壊呪文・ディストラクション・スペル!」

 

オレは狙ったものをピンポイントに破壊する呪文をとなえた。

 

一瞬にして、バニースーツは頼りない布切れとなり、そのすべてが破壊された。

 

そして、ひん剥かれ全裸となったらんまのおっぱいを掴み、握りしめた。

 

「ん゛?!」

 

「らんま!動くなよ!」

 

「達也……、なにか作戦が……?!」

 

オレは返事もせずに、らんまの乳房を強く揉みしだいた。

 

「のわぁあ?!」



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14-9♥.螺旋のステップが踏めない

顔を赤くして驚くらんまを無視して、胸を揉んで揉みまくった。今は優しく揉んでいる猶予はない。一気に揉んで揉みまくって、オレのペニスを勃起しきらねば。一心不乱にらんまの乳房を揉んで揉んで揉んで揉みまくる。手には収まりきらないほどの豊乳を揉みまくる。瞬時にオレのペニスは針のように硬く尖った。胸を揉んでいると次第に興奮してきたのか、オレの手のリズムに合わせるように、らんまも淫らになってきたようだ。

 

そして、そのタイミングを見計らって、オレはらんまの乳房から得た感触で勃起しきったペニスをらんまに後ろから突き刺した!

 

ずゅぶっ!!

 

「んあぁぁぁ、あっはぁんあ、、あんあああぁんぅあ!!!!……ぁ、た、たつや、こんなときに、血迷ったか……!?んあぁ..ああ…あぁぁはぁ、はあぁはあ、はっぁああっ!」

 

こんなときだというのに、らんまのマンコはずぶ濡れでぐっちょんぐっちょんだ。ほんとにどスケベなオマンコめ。

 

しかし、今のオレに、この極上マンコを堪能している猶予はない。

 

「はぁはぁはぁ、違う、らんま、オレはあきらめていない! オレたちの双竜昇天波なら、はぁはぁはぁ、あの巨大な石を崩せるはずだ!」

 

「双竜昇天波? なるほどな!そうか、その手がオレたちにはあったな。わかった。だったら、先に言えってんだ、チュっチュ、ンムチュ、れろれろぉぉっ。はぁはぁっ…じゅるる、ンチュパ、チュパチュバァ、んちゅはぁはぁっはぁはぁっ」

 

立ちバックで、生挿入されているらんまは、顔をオレのほうへと振り向かせ、キスをしてきた。当然、オレもそれに応えるように、らんまの乳を揉みしだきながら、突き、キスに応対する。

 

淫らな唾液まじりのキス。らんまの舌が、オレの舌と絡み合い、お互いを味わい尽くすかのような濃厚なキス。

 

巨大石が迫りくる中、オレとらんまは互いの闘気のボルテージを上げていく。

 

【挿絵表示】

 

闘気。それは、燃えるスケベ心も同様だ。熱くなればなるほど、オレたちの双竜昇天波は指数関数的に威力を増していく。

 

らんまが元の世界で会得した飛龍昇天波は、まさに中国女傑族の奥義の粋を集めた技である。この技は、伝説の女傑、シャンプーの曾祖母コロンから伝えられたもので、相手の熱い闘気を利用し、それを螺旋のステップで巧みに誘導する。そして、その熱い闘気の渦の中に自身の冷たい闘気を纏わせたスクリューアッパーを撃ち込むことで、温度差による上昇気流を生み出し、強力な竜巻を巻き起こして相手を吹き飛ばすという大技である。この技の威力は相手の強さ、つまり闘気の強さに比例して変動し、相手が強ければ強いほど、その威力は増していく。これは究極のカウンター技と言えるだろう。

 

オレとらんまは砂漠で遭遇したサンドワームとの死闘の中で、この飛龍昇天波をさらに進化させることに成功した。その発想の核となったのは、「怒りの闘気も、燃えるスケベ心も、熱くなる原理は同じである」というものだった。そこで、オレたちの溢れるスケベ心を一種の高エネルギー源と見立て、それを螺旋に呼び込み、さらに二人で飛龍昇天波を同時に放つことにより、そのエネルギーを2倍に増幅させることに成功したのである。この新たな技は、まさに二人の絆と力を象徴するものであり、「双竜昇天波」と名付けた。

 

双竜昇天波を放つ際、オレたちは互いのスケベ心を完璧に同調させ、一つになることで、これまでにないほどの強大な力を発揮する。

 

しかし、この場で、双竜昇天波を放つためには問題があった。螺旋を描くほどのスペースがないことだ。

この狭い、ピラミッドの通路では、螺旋を描くことはできない。

 

「達也……!でも、ここじゃ、螺旋のステップを踏むスペースがないぞ……、どうするんだ」




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14-10♥.危機一髪

「大丈夫だ!らんま!そこまで考えてある!!」

 

「んああ?そこまで考えてあるって、どうすんだ……!えぇい、仕方ねぇ、オマエを信じるぜ!」

 

巨大石が、再び、オレたちの前へと姿を現した。ついに追いついてきたのだ。

 

オレは、らんまの乳房を外側から、中指を中心に手を回し、なぞっていく。右と左、同時にだ。

 

「んぅうう、、んうぅう、うぅう、た、たつや、んうぅうんうぅうーー」

 

オレの指に焦らされたらんまは嬌声をあげた。

 

スケベ心は完璧だ。

 

そして、次第に、螺旋は中心へと進んでいく。オレの指先は、らんまの乳房の中心へと進む。つまり……。

 

「あぅんっ!た、達也っ……!!」

 

オレは興奮していた。らんまを焦らしていくことに。この感触はまさに至高だった。

しかし、今はそんなことを考えている場合ではないのはわかっているが、たまらない。

 

らんまのやつ。こんなときに、こういうプレイをされて、興奮しているから、膣内は、もう、ぐっちょんぐっちょんに濡れて、すごいことになってる。

 

あぁ、らんまのオマンコすごい……。

 

あぁ、らんまのオマンコすごいよぉ……。

 

ピラミッドのダンジョンの中で、らんまとセックスしてる……。

 

そう思えば思うほど、オレのスケベ心のボルテージも天井なしに上がっていく。

 

オレとらんまのスケベ心が宿った指先。

 

その指先が、らんまのおっぱいというステージで螺旋を描いていく。

 

その螺旋の頂上は、らんまの薄紅色の乳首だ。それは、もう、硬くやらしいほどに突起している。

 

「た、達也っ、あぁんっ、ダメ……!こんなところで……こんなときに……」

 

「らんま!オレとお前ならできるはずだ!」

 

螺旋が真円を描いていく。

それに合わせて、らんまの喘ぎ声も大きくなっていく。

そして、ついにその時が来た。

 

「たつやぁああああーーー、オレの乳首、つまんでくれえええーー、もう我慢できねええ、はやく、つまんでぇええーー!」

 

らんまが自ら、乳首つまみを懇願してきた。オレの興奮もすごい。

 

「わかったぜ、らんま!!」

 

オレは狙いを澄まし、人差し指と中指で乳首を強く摘んだ。

左胸と右胸の乳首、同時にだ。

 

ぎゅいぃっ!

 

その瞬間……。

 

ついに、巨大石がオレとらんまに追いついた。しかし、性欲のボルテージは高まり切っている。

 

「「達也&らんま・異世界奥義!双竜昇天波ぁあああーー!くらええええええええぇーーーっ!!!!」」

 

オレたちは、高まった性欲を闘気エネルギーへと変え、双竜昇天波を放った。

 

らんまとオレの渾身の双竜昇天波により、螺旋の中心から放出された凄まじい気流は、巨大な石を木端微塵に吹き飛ばしていく。

 

なんとか、狙いを定めたため、通路には傷をつけずに巨大石のみを崩すことに成功したのだ。

 

「はぁ、はぁあはぁはあ、な、なんとかやったぞ……」

 

【挿絵表示】

 

「はぁはぁ、だな……さすがに焦ったぜ。でも、興奮しちまった」

 

オレは思わず笑ってしまった。咄嗟の起点であったが、なんとか、この狭い通路の中でも、双竜昇天波を放てたことにオレは安堵していた。

 

オレとらんまの間に和やかな空気が流れる。

 

しかし、オレのチンポは、まだ、勃起しきっていた。



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14-11♥.愛を刻みたかった

「なんだよ?」

 

「いや、お前も興奮してたんだな」

 

「な!そ、それは……」

 

らんまが顔を赤くする。

その顔を見ていたらオレもさらに興奮してきた。

 

オレは、まだ、らんまの中に射精していない。らんまの乳の上で、螺旋を描くのに必死だったから。数ミリずれてしまえば、巨大石を崩すだけの昇天波は打てなかったはずだ。

 

しかし、オレのペニスは、らんまの中に射精したくてしょうがない。このまま、また、突き直して、射精したくてしょうがなかった。

 

「らんま……」

 

「わ、わかったよ、今回ばかりは、達也のどすけべアイディアの勝利だしな、好きにしろい」

 

「へへ、悪ぃな、それじゃ、遠慮なく……!」

 

ずぶっ、ずぶぶ、ぶぶ……!

 

再び、奥まで挿入しきる。

 

オレは興奮しており、らんまを壁に押し付けると、もう一度、乳首を摘んだ。

 

「……ったくよぅ。……んぁっ!さっさとしやがれってんだ」

 

立ちバックのまま、裸のらんまを突き、好き勝手に腰を振った。らんまはオレのスケベ心を完全に理解したのか、膣内をきゅっと締め付けてきた。乳首を強く摘むたびに、らんまが甘い喘ぎを漏らす。オレは乳首だけにとどまらず、乳房全体を揉みしだきながら、膣をガンガンに突きまくった。そのたびに、らんまの膣内がオレのペニスを強く締め付けてくる。

 

セックスの体位は48手あると言われてる。 その中でも、立ちバックは「後櫓(うしろやぐら)」と呼ばれる体位名としても有名だ。 立バックは、女性が男性に背面を向け(後背位)、立ったままの状態(立位)で挿入するセックスである。 そのため「背面体位」とも呼ばれることも。

女性が立ったままお尻を突き出し、後ろから男性が女性の腰に手を当て支える形で挿入する。 男性も見た目に興奮しやすく、ベッド以外でもセックスできる体位になる。場所を選ばないことが立ちバックの一番のメリットだ。

 

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また後櫓は、女性にとっての快感ポイントが分かりにくい体位であり、初心者には向きにくいとされている。

しかし、オレはらんまとセックスを重ねることで経験を積み、後櫓の体位でもスムーズに挿入することができるようになったのだ。だからこうして今回も安全に巨大石を崩すことができたんだ。

 

オレは、挿入したペニスを何度も何度も前後に振り乱した。

 

童貞だったオレが、こんなに上手く立ちバックをできるようになったのも、何度もらんまがセックスさせてくれたおかげだ。

 

「らんま、今までいっぱいセックスさせてくれてありがとうな!」

 

「はぁはぁあぁ…はぁ..はぁはぁ、今更なにを……、んあはっ!!んあんふ..あふっ..!んあぁぁはぁ」

 

「これからも、いっぱいセックスさせてくれ!!」

 

「んあぁ..ああ…あぁぁぁーーーぁあぁーーっ!望むところだぜ、んあぁ、んあんふぅあぁ!あへぁんあぁ!んあぁんんあんうぅうんあぁううぁ!!あっっ、ああッ! あっあっ、あっッ、ああっ! あッあッあアァアアアッ!!」

 

オレたち二人の間には、言葉では表せないほどの絆が結ばれ、互いの存在に完全に溶け合っていた。

 

らんまの尻にオレの身体があたるたびに、パンパンと淫らな連打音が、静まりきったピラミッドの通路に響く。

 

らんまの膣内を抉るように突いていくと、らんまは今までにないほど乱れていく。

 

「あっ!いいっ……、達也のやつ……、オレの中でどんどんおっきくなってやがる」

 

「はぁはぁ……そりゃお前の中がすごいからだろ……?ハァハァ……」

 

らんまのおまんこは名器中の名器だろう。おっぱいも大好きだが、おまんこももちろん大好きだ。呪溺泉に落ちなければ、得られなかった女体。

 

そして、らんまの女体は、今はオレのもの。

 

「らんま、これからもずっと女でいてくれ……!」

 

背中から齧り付くように、立ったまま背後から挿入しているオレは何度もらんまの膣内を犯した。腰を掴んで突き出させた尻にモノを擦り付け、壁に縋るように。

 

緊張に張り詰めた腰、網タイツ越しの太ももが震え、その尻肉が腰を打ち付けるたびに、パンパンとぶつかる。

そのうちにだんだんと射精欲が高まっていくのがわかった。しかし……、まだだ。オレはさらに奥へとモノを押し込んでいくように、ぐりぐりと擦り付けていく。そうしているうちにもペニスはさらに硬くなっていった。

膣の奥を突くたびに、子宮口に亀頭がめり込むような感触がしてたまらない気持ちになる。

 

「あっっ、ああッ! あっあっ、あっッ、ああっ! あッあッあアァアアアッ!!」

 

「はぁはぁはぁ、はぁ、らんま……らんま……らんま!」

 

オレの熱はついに頂点へと達し、その情熱は内なる嵐のように心も精巣も揺さぶり、本能の核心が緊張と期待で脈打った。この極限の瞬間、オレの全存在が一点に集中する。それはオレ自身の内部での暴風前の静けさのようなもの。オレはその瞬間、すべてを解放する準備が整った。

 

あとは、らんまの中に、ぶちまけるだけだ……!

 

「あぁ、らんまの中に出したい……、らんまの中に……」

 

「んぁああぁ、もうだめ……、い、イキそう……」

 

「ああ、オレもそろそろ限界だ……!一緒にイクぞ!!」

 

オレはさらに激しく腰を振った。そしてついにその時が来た。オレのペニスが大きく膨れ上がり、射精した。その瞬間、らんまの膣が急激に締まると、オレを強く締め付けてきた。

 

「んぁあああぁああぁあーー!イクぅうう!」

 

「らんまぁ、らんまぁあ、らんまぁああ!らんまとのセックス大好きだぁあ」

 

「たつや!たつや!たつやぁああー!たつや!たつや!たつやぁああー!」

 

そしてオレは大量の精子を放出し、らんまも同時に絶頂に達した。

 

白濁の精液がらんまの中に注ぎ込まれていく。

あまりの気持ちよさに、らんまは全身をビクビクと震わせる。絶頂の余韻が収まらないのか、身体の痙攣が止まらないようだ。

 

オレもまだ興奮しており、腰が止まらず、らんまの膣内をぐちゃぐちゃにかき混ぜるように動いた後、ようやく収まり始めたペニスをずるりと引き抜いた。

 

こんなとき、こんな場所だからこそ、オレはらんまの身体に愛を刻みたかった。



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14-12.再燃する冒険心

再び、冒険の道へと足を踏み出したオレとらんまは、息を整えながら、先ほどの部屋へと戻ることにした。

 

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部屋には先ほどの宝石がまだ静かに輝きを放っており、その光はさながら星のように美しかった。

 

「な、なんとか生き残ったな……」

 

らんまが息を吐きながら言う。その顔は、先ほどの恐怖から解放された安堵の表情を浮かべていた。

 

「ああ、よくやったぜ、らんま。あの一連の出来事は、まるで映画の一シーンみたいだったな」

 

オレは微笑みながら答えた。どんな困難も二人なら乗り越えられる、そんな確信が、この冒険を通じて更に強くなった。

 

静寂が戻った部屋の中、二人は改めて台座に置かれた宝石に目を向けた。その神秘的な輝きは、なにか特別な力を秘めているように思えた。

 

「これ、本当にただの宝石か?」

 

「うーん、見た目以上の何かがあるかもしれないな。持ち帰って、ちゃんと調べてもらった方がいいだろう」

 

オレが提案すると、らんまは頷いた。

 

注意深く宝石を手に取り、オレはそれを小さな布で包んだ。この宝石が、この旅の価値を証明する証になるかもしれない。それ以上に、この宝石は、オレたちが共に乗り越えた試練の記念として、かけがえのない価値を持つことだろう。

 

「よし、帰ろうか。これ以上ここにいる理由もないしな」

 

「うん、帰ろう。でもさ、こんな冒険、またできるかな?」

 

らんまが少し寂しげに言う。

 

「ああ、きっとな。オレたちなら、どんな冒険も楽しめるさ。だから、これからも一緒にいろんなことを経験しよう」

 

これで、このピラミッドダンジョンの冒険も終わりかと思うと、オレも寂しい気持ちになった。

 

部屋を出ようとすると、らんまが立ち止まった。

 

「ちょっと待ってくれ、風が抜ける音、聞こえないか」

 

「あぁ、たしかに……」

 

耳を澄ますとらんまが言うとおりに風が抜ける音が聞こえた。

 

「ちょっと達也、肩借りるぜ」

 

らんまはオレの肩を踏み台にして、部屋の壁をよじ登った。らんまが登った場所は、転がる大石があった場所だ。

 

「へへへ、ビンゴだぜ。まだ、冒険は終わりじゃない」

 

転がる大石が設置された奥に、まだ、通路があることをらんまが発見していた。

らんまの発見により、冒険への興奮が再燃する。オレたちの目の前には新たな未知の道が広がっていた。インディージョーンズ風の転がる石トラップ。その先には隠された通路が姿を現した。このピラミッドにはまだまだ秘密が隠されているらしい。

 

「達也、行ってみようぜ?」

 

らんまが振り返りながら期待に満ちた目で問いかける。

 

「もちろんだ。ここまで来たんだ、後には引けない」

 

オレもまた、冒険の熱に心を躍らせながら答えた。



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14-13☆.太古の湖

「いったいどこまでこのダンジョンは続いてんだろうな?っと!」

 

らんまは得意の足技で雑魚モンスターを蹴散らしながら進んで行く。先ほどの戦いでバニースーツは跡形もない。らんまはウサミミカチューシャをつけ、襟と袖のカフスとビリビリになった網タイツだけを身にまとって、器用にハイヒールで魔法サソリや毒ネズミを踏んづけていく。衣服と呼ぶには心もとなく、大事な部分をなにひとつ隠すことのできていない姿でも全裸よりはマシらしい。きっと何がしかの魔法効果が発生しているのだろう。にしても、そんな姿のらんまはとても扇情的だ。はち切れんばかりの巨乳を弾ませながら、元気に脚を振り上げてモンスターをなぎ倒していく姿はまるで絵画にある戦いの女神のようだ。薄暗いダンジョン内部の中で、らんまの裸体だけが白く光り輝いていた。

 

「らんま、おまえなんつーカッコで暴れまわるんじゃ!」

 

らんまが跳び箱を飛ぶ要領で空中で両足を大きく開き、勢いづいた蹴りで両側にいるモンスターを2体同時に倒した時にとうとうオレは突っ込んでしまった。

 

「いくらなんでもおてんばすぎだ!なにもかもが丸見えじゃないか!」

「状況見てもの言えやー!今に始まった話じゃねーだろが!」

「だからって、大事な部分くらい隠したらどーだ!もっと恥じらいを持て!!!」

 

一応、らんまにだって羞恥心はある。俺以外の男の前で裸体を晒すことに抵抗はあるようだし、俺の前ですら局部を隠そうという気持ちはある。しかし、今回のように戦いの最中となると話は別だ。武闘家の血が騒ぐのか、はたまた攻撃全振りタイプなのか。ああは言ってみたものの、鍛え上げられた肉体を惜しげもなく晒して戦うらんまは美しい。らんまはオレに頼る素振りも見せず、ツカツカとハイヒールを鳴らしながらダンジョンの奥へ進んで行く。

 

「ん!?達也~!こっち来てみろよ!」

 

何かを見つけたらしいらんまが声を張り上げる。らんまを追うと、開けた空間に出た。

 

「なんだ?ここは……」

 

薄暗いピラミッド内部には似つかわしくない、明るい広間。遥か向こうに次の部屋へと繋がるらしき扉が見える。その扉へ辿り着くには……オレ達と扉への間には仄かに輝く湖が立ちはだかっていた。

「湖だと?ここはピラミッドだぞ?」

なんで砂漠のド真ん中のピラミッドにいきなり湖なんか?考え込むオレ。

 

「ほいっ、と!」

 

そんなオレの背後で上がる派手な水飛沫。

 

「コラー!らんま!どんな罠があるか、わからんぞ!!!」

「ヘーンだ、黙って考え込んでても始まんねーや。達也も早く来いよー」

 

らんまはすいすいと泳いでいく。泳ぎの上手いやつだ。

 

「らんまー!待たんかー!!!」

「やなこった、すぐそこに扉が見えてんだから、こんなとこでジッと突っ立ってる意味なんかねーや」

 

らんまはバカにしたような目でこちらを見る。

 

「ほれ見ろ、第一足がつくくらい浅い湖なんだぜ?ビビってねーで、さっさと飛び込んで来いよなっ」

「らんま、ピラミッドは墓荒らし対策に侵入者を食い止める為のトラップがいっぱいあるもんなんだぞ!」

「まったく、な~に怖気付いてんだか……ん…んあああああっ!!!」

 

【挿絵表示】

 

らんまが身を反らし、苦しみ始めた!言わんこっちゃない、やっぱり罠じゃないか!

 

「ぎゃあああああああああああ!」

「らんま、大丈夫か!?」

「ぎゃはははは、あははははっ」

 

湖の中央で笑い転げるらんま。よく見ると、らんまのまわりに電気クラゲが群がっている。透き通るような水の中でジタバタと身をよじるらんま。なるほど、この湖は侵入者対策に間違いない。本来はあのクラゲが侵入者を倒すのだろうが、らんまのレベルが高すぎてくすぐったい程度の攻撃しか出来ないのだ。命には別状無いとはいえ、らんまはたまったものでは無い。

 

「ひゃはははは、オレはくすぐりには弱いんだぁ!!やめろぉ~!!!」

 

電気クラゲ達はらんまの肢体を弄ぶ。無数の触手でらんまの肌をくすぐる。

 

「んひぃ、おっぱいはやめろぉ!電気がビリビリ乳首にくるぅ!!!オマンコにしゃわるなぁ!!!」

 

ゼリー状のクラゲ達に陵辱される裸のらんまは、まるでファンタジーの登場人物のようだ。ここは異世界ではあるのだが・・・。

 

「達也ぁ!ボサッと見てないで、助けろぉぉ!」

 

【挿絵表示】

 

おっと、らんまからの救助要請だ。

 

「なんだ?らんま、助けて欲しいのか?」

「助けてくれっ!このままだと、くすぐり殺されて死ぬ~~!」

「だから言わんこっちゃないというのに~~」

 

らんまを助けるべく、飛び込もうとしたオレはふといいことを思いつく。らんまは今、なんとかしてセクハラ電気クラゲ達を自分から引き離すことしか考えてない。

 

「らんま、わかったか?オレの慎重さが恐ろしいダンジョンの中でどれだけ重要か」

「わかった、わかった!能書きはいいから、さっさと助けてくれぇっ!」

 

「ちょっと待ってろよ、らんま!」

「ぎゃははは!遅いんだよ、ぎゃは、達也!早くしてくれ!ぎゃはははは、たすけちくりぃいーぎゃははは!」

電気クラゲの群れをかき分けながら、オレはらんまのもとへと急いだ。らんまは笑いながらも苦しんでいるようだ。なんとかして救い出さなければ。このまま、大好きならんまが笑い死んでしまう事もあるかもしれない。

「ほら、捕まれ!」

オレはらんまの手をつかんで、クラゲたちから引き離した。幸いにも、オレたちは無事に湖の岸辺にたどり着くことができた。

「ありがとう、達也。マジで助かった……。でも、くすぐりってば、ひどい拷問だぜ」

「次は、もっと注意深く行動しような。らんま、ピラミッドってのはただの遊び場じゃないんだから」

「はいはい、わかったって。でもさ、オレたちって結局、どんな罠にもめげずに進んでるじゃん」

「そうだけどよ……気を引き締めて、次行くぞ。」

らんまとオレは、しっかりと手を握り合い、先ほどの恐怖を乗り越えた勇者のように、扉に向かって歩き始めた。扉の前に立ち、オレは深呼吸をして、ゆっくりとその重い扉を開いた。

ギイッという重厚な音と共に開いた扉の先は、また通路だった。数十メートルの長い通路を進んでいくと、やがてそこは広い空間に開けた。その部屋の中央には、巨大な彫像が鎮座している。彫像はこのピラミッドを守護する神の姿のようでもある。その周囲には金色に輝く宝物が無造作に積み上げられていた。

 

「す、すごい……こんな場所があったなんて!」

「これが、本当の宝物部屋か……!」

らんまが目を輝かせる。オレも驚きを隠せない。部屋の隅には、古代の文明の記録と思しき壁画や文書も残されていた。これは、ただの宝物以上の価値がある。

宝物の中には剣や槍などの武器の他にも、装備品や衣服などもあった。

とくにオレの心を奪ったのは、金細工の装飾が施されたブラジャーだった。

ぜひ、らんまに着けてもらいたい……。



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14-14☆.宝物庫

通路を抜け、宝物が散りばめられた広大な部屋に足を踏み入れた瞬間、オレたちの目に飛び込んできたのは、金色に輝く無数の宝物たちだった。

 

【挿絵表示】

 

その中でも、特にオレの目を引いたのは、金細工の装飾が施されたブラジャー。その美しさと独特の輝きは、まるでこのピラミッドの神秘を象徴しているかのようだった。そして、絶対にらんまに似合う。そう確信していた。

 

「らんま、これを見てくれ。すごくないか?」

 

「何がすごいって、それただのブラジャーじゃないか。それに金製だぞ?実用的じゃない」

 

「でも、これはただのブラジャーじゃない。見てこの細工。古代の工芸技術の粋を集めた芸術品だよ。一度でいいから、らんまに着けてほしいんだ」

 

オレは少し照れながらも、本心からの願いを伝えた。

 

らんまは驚きの表情を浮かべ、しばらくの沈黙の後、困惑した声で答える。

 

「達也、冗談はそのくらいにしておけ。なんで、オレがブラジャーなんか……、イヤだね、絶対、イヤ」

 

「こんな機会、二度とないかもしれないじゃないか。冒険の記念に、ほら、あの宝石と同じで、価値ある体験だよ」

 

オレはらんまの手を取り、目をじっと見つめた。

 

しかし、らんまは首を横に振り続ける。

 

「……だから、絶対に着けないぞ……」

 

「さっき、オレのいうことをひとつなんでも聞くって約束したよな?」

 

「したけどさ、それとこれは話が別だ!なんで、オレがそんな金ピカブラジャーなんか……、着けないったら、着けねえんだ!」

 

 

仕方ない。ここは、無理やりにでも……。

 

 

オレは、ブラジャーを片手にらんまを追いかけた。広大な部屋の中で繰り広げられる追いかけっこ。

 

「逃げられないぞ、らんま!」

 

オレは息を切らしながら叫ぶ。金のブラジャーを手に、らんまの後を追い続ける。しかし、らんまはまるで風のように身軽で、オレの手の届かないところを巧みに舞い続ける。

 

通路を駆け巡り、宝物の山をよけながら、二人の間で展開される追いかけっこ。

 

追いかけっこは、宝物で満たされた広大な部屋の中で続いた。金色に輝く宝物が散らばる中、らんまは巧みにオレの追撃をかわし続ける。オレはブラジャーを手に、捕まえようと必死だったが、らんまはピラミッドの迷宮を操るかのように、一瞬一瞬で方向を変え、オレの手の届かないところを巧みに舞い続けた。

 

「らんま、観念しろぉおー!!往生際悪いぞ」

 

「達也、こんなことしてる場合じゃないだろ!」

 

追いかけっこが続く中、突然のことが起こった。床に落ちていた小さな石にらんまの足が引っかかり、らんまがつまづいた。オレはその一瞬の隙を逃さなかった。

 

ついに、オレはらんまに追いついた。つまずいた一瞬を逃さず、金のブラジャーを背後から無理やり、装着させる。

 

「装着ーっ!」

 

 

「ぐええええっ。」

 

 

らんまが叫び声を上げた。驚きと苦痛が混じる声。

 

 

「やめろぉ~~~っ、胸がつぶれるーーっ」

 

 

「こ、このらんまの苦しみよう、これはまさか。身につけた者をしめ殺す呪いのブラジャー?!」

 

オレは心底から恐れた。このピラミッドの秘宝に、何か恐ろしい呪いがかけられているのではないかと。絶対にらんまに似合うと思っていたブラジャーだったが、これは呪いのアイテムだと……。

 

「んぐえぇ、た、ただ、小さいだけだ、早く、早く外してくれぇえーーっ?!胸がつぶれるぅうーー、ぐえぇええ」

 

しかし、その心配はすぐに杞憂であることがわかった。単純にこのブラジャーは、らんまの胸に対して、小さすぎるだけだったのだ。

 

オレは慌てて、らんまからブラジャーを外した。

 

「わかった!ご、ごめん、らんま!大丈夫か?!」

 

らんまは少し息を切らしながら、半ば呆れながらも安堵の表情を見せた。

 

「はぁはぁ、まじで死ぬかと思ったぜ……わかったよ、そんなにこの金のブラジャーがいいなら、持ち帰って、防具屋とかでサイズを変えてもらうよ、んで、それを着ければいいんだろ?」

 

「らんま……」

 

オレは感謝の気持ちを込めて、らんまを見つめた。

 

「本当にありがとう、らんま。お前がそうしてくれるなら、それでいい。」

 

らんまは苦笑いを浮かべながら、再び周囲の宝物に目を向けた。

 

「でもな、こんな場所に来て、まさかブラジャーでこんな騒ぎになるとはな。」

 

「あはは、本当だよ。でも、これも一つの冒険だろ?」

 

しかし、そのときだった。らんまの後ろにいた石像が斧を振り降ろしてきたのは。

 



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14-15♥.石像

「らんま!危ない!!」

 

オレは瞬時にらんまを庇った。

 

「うぅう、痛ぇえーっ」

 

咄嗟に庇ったせいで、斧がオレの肩をかすめた。

 

斧がオレの肩をかすめると同時に、らんまは反応し、俊敏に跳び退いた。二人の間には、今まさに動き出した巨大な石像が立ちはだかる。その目は不気味に輝き、古代の守護者のように、侵入者たる我々を睨みつけていた。

 

「な、なんだよ、この石像は!?」

 

「油断大敵だったな。見ての通り、このピラミッドにはただの宝物だけじゃなく、罠も仕掛けられてる。この石像もその一つだろう」

 

オレは痛みを押し隠しながら言った。

 

らんまは即座に構え、石像の次の攻撃に備えた。

 

「達也、後ろに下がれ。これはオレがやる」

 

しかし、オレも負けじと構え直す。

 

「一緒にやるぞ、らんま。こいつ、一人で倒せる相手じゃない」

 

そこから始まったのは、息をもつかせぬ激しい戦闘だった。石像はまるで生きているかのように機敏に動き、斧を振り下ろしては我々を狙う。しかし、オレたちもまた、このピラミッドの深部に到達するまでの数々の試練を乗り越えてきた。その経験が、今、生きる術となる。

 

らんまは風のように動き、石像の攻撃を巧みに避けつつ、隙を見ては反撃を加える。その動きはまるで舞うようで、石像の重厚な攻撃を空しいものに変えた。オレも、肩の痛みを感じつつも、らんまと連携を取り、石像を攻め立てる。

 

前衛で戦っていたらんまは肩で大きく息をしながら、石像の攻撃をひらりひらりと避け続けていた。見上げるほどの石像は容赦なく巨大な手のひらでらんまを叩き潰そうとしてくる。もちろん、黙って倒されるらんまではない。

 

「はぁぁぁっ!」

 

らんまの引き締まった白い足が振り上げられる。小さな体が躍動し、戦闘の場では邪魔に思えるほどの豊満な胸が弾む。らんまは得意の足技でなんとかダメージを与えようと攻撃をくわえるが、なにしろ堅牢な石造りの巨像にとってはらんまの蹴りなど痛くもかゆくもないようだ。

 

「こっちだ、らんま!」

「達也ァ!」

 

ついに、地響きを立てながら襲ってくる石像から逃げ回るだけになってしまった。

 

「ち、畜生、どうしろってんだよ~!」

 

スタミナの化け物であるらんまもさすがに息を切らしている。先のスライム戦、大岩からの逃亡、電気クラゲとの戦いで体力を消耗しているのだ。

 

「らんま、このままじゃヤバイぞ!」

「うるせー!わかってるって!」

 

迫り来る石像の攻撃をかわしながららんまに呼びかける。らんまもなんとか致命傷を避け続けている。今回のバトルで網タイツは一層ビリビリに破かれ、らんまの太ももはほぼ剥き出しになっていた。こんな時じゃなければなかなかおいしい姿なのに、今は邪なことを考える暇すら無い。

「クソ~ッ!せっかく目の前にお宝があるってのに、手も足も出ねーのかよ~!」

じりじりとオレ達は壁際に追い詰められていった。なるほど、ピラミッドの宝物庫を数百年も侵略者から守っているだけはある。なかなか手ごわい相手だ。

どうする。なにか、手はないのか。オレとらんまだからこそできる、なにか秘策があれば・・・!

その時、オレにある天啓が閃いた。

 

 

 

「らんま!」

「なんだ、達也?何か閃いたのか?って、わぁぁ!」

 

突然胸を揉みしだかれるらんま。

 

「なっ、なにすんだぁっ!?テメー追い詰められて気でも狂ったのか!?」

「らんま、今はそんなこと言ってる場合じゃない!」

「いくら死ぬ前にオレの乳の感触を楽しみたいからって、んひぃっ!」

 

らんまの乳首をつまんでやると、らんまは身をビクッと震わせた。らんまの性感帯はこんな時にも絶好調だ。そういえば、人間はピンチな時ほど子孫を残そうというエロい本能が発揮されるらしい。これなら・・・イケる!

 

「らんま・・・人生最後のセックスだと思って思いっきり乱れろ!」

「た、達也ぁ・・・何言って・・・んっ」

 

らんまの唇を奪う。オレ達は我を忘れて互いの唇を貪り合い、唾液を混ぜあった。らんまの唾液は甘くて、らんまの味がする。この奥義に失敗したら、オレ達は本当にこのダンジョンから出られずここで死んでしまうかもしれない。それでもいい。らんまに出会えて、らんまと愛しあえて、大好きならんまと一緒に冒険できて良かった。オレは後悔していない。

 

「へへ・・・」

 

らんまが優しく微笑んだ。

 

「達也が今何考えてるか、オレ、わかるぜ」

 

クスクスと笑ったらんまは、そしてオレの耳元で囁いた。

 

「オレも達也と出会えて、結婚して、一緒に冒険できて楽しかったぜ」

「らんま・・・!」

 

上がりきっていたオレのらんまへの愛情ボルテージが更に上昇し、まるでメーターを振り切ったようだった。

 

「らんま・・・!らんま・・・!」

「んぁぁぁぁ、あっはぁぁ、た、達也、激しいぃ・・・!」

 

オレははち切れそうなペニスをらんまにぶち込んだ。

 

「うぉぉぉぉ!!!」

「んあぁぁぁああ!!!」

「らんま、らんまぁ!!!」

「た、達也っ!達也ぁ!!!」

 

オレは指の間から溢れそうならんまのおっぱいを揉みながら、らんまの乳首をこねくり回した。らんまの極上マンコはそれに合わせて鍛え上げられた膣壁でオレのペニスを時に優しく、時に激しく締め付けオレに快楽を与えてくれる。あぁ、なんて素晴らしいんだ・・・!オレは今なら死んでもいい・・・!

 

「た、達也ぁっ、バカなこと考えんなよなっ」

 

らんまが声を荒げる。らんまにはオレの心が全てお見通しみたいだ。

 

「いくらオレのオマンコが名器だからって、死んでもいいなんてふざけたこと思ってんじゃないだろーな?オレらの冒険はまだまだ続くんだろ?」

「あぁ、そうだな、らんま!」

 

らんまの言う通りだ。オレ達はこのダンジョンから生還して、まだまだ冒険を続けるんだ。まだまだ足りない。まだまだいっぱいらんまと一緒にやりたいことがある。見ていないらんまの表情がある。していないらんまとのセックスがある・・・!

 

「うおぉぉぉぉ!!!らんま!!!絶対生きて帰って、こんなんじゃ足りないくらいセックスするぞ!!!」

「そーだ、その意気・・・あんっ、あひゃああああああっ」

 

オレが一層激しく腰を打ち付けると、子宮口を抉られたらんまが快感に満ちた悲鳴を上げる。辺りに性欲のオーラがムンムンと充満しているのが感じ取れる。らんま、エロくなれ。もっともっとエロくなれ!!!

 

「達也ぁぁ!オレ、もう・・・!」

「おうっ!」

 

らんまの乳首をつまんで螺旋を描くようにいじくると、らんまが甲高い嬌声を上げる。なんだかんだ言って、らんまはこのプレイがお気に入りらしい。高まりに高まり切った性欲のボルテージ!

 

「いくぞーーー!!!らんま!異世界奥義・双竜昇天破!!!喰らえぇえーー!!!」

 

螺旋の中心から闘気をまとった竜巻が放たれる。しかし、これしきで倒れる石像ではない。

 

「ハァハァ、せ、せっかくセックスしたのにそんな・・・!」

 

無傷の石像を目の当たりにして、絶望したような声を上げるらんま。

 

「らんま!オレ達の異世界奥義はこれで終わりじゃないだろ!」

 

オレはらんまの小さな体を抱き上げた。

 

「へっ?達也、何すんだ?」

「こうするんだよ!」

 

そして駅弁スタイルでらんまを抱え上げ、らんまにペニスを突き刺した。

 

「んぁぁーーーっ!!!」

 

ダンジョン内にあられもないらんまの声が響き渡る。

 

「らんま、腰を動かしてスケベ心を増幅させるんだ!」

「そ、そんなことできるわけ・・・!」

「死んでもいいのか!?他に手はないぞ!」

 

「ち、ちくしょ~!!!オレにこんなことさせて、責任取れよーっ!!!」

 

ヘコヘコと腰を動かし、オレのペニスをマンコで扱きあげるらんま。オレのスケベ心は大盛り上がり、ペニスはビンビンに勃起している。

 

「よーし、らんま!しっかり掴まってろよ!」

 

オレは勢いよく上空に飛び上がり、竜巻の目に狙いを定める。

 

「達也&らんま・異世界奥義!双竜降臨弾!!!」



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14-16.エピローグ

双竜降臨弾が石像に向けて放たれる。二つの龍の形をした輝く光の球が、空中で螺旋を描きながら石像に迫る。石像の目には一瞬、驚愕の色が浮かび上がるが、次の瞬間、双竜降臨弾が石像の胸部にヒットした。

 

衝撃と共に、煌めく光が爆発的に広がっていく。巨大なエネルギーの波が周囲を揺るがし、その場で一瞬にして粉々に砕け散る石像。轟音と共に破片が四方八方に飛び散り、石像がかつて存在していた場所には、ただ光の渦だけが残っていた。

 

その威力は想像を絶し、周囲の空気さえ震わせた。双竜降臨弾のエネルギーが徐々に収まり、静寂が戻る中、石像は完全に姿を消していた。しかし、その威力は石像だけに留まらず、ピラミッドダンジョン全体に影響を及ぼしはじめてしまた。

 

「うわぁ!」

 

らんまが叫ぶ。

 

ピラミッドの壁や天井が、魔法が解けたかのように崩れ始め、砂となって崩れ落ちていく。わずかな光が天井から差し込む中、オレたちは砂まみれになりながら必死に脱出を試みた。まるで迷宮からの脱出を試みる冒険者のように、息を切らしながら、ピラミッドダンジョンからの出口を探し走った。

 

なんとか、太陽が見え、そこに向かって、持てる力すべてを脚力に込め、ジャンプした。

 

そうして、なんとか、オレたちはピラミッドの外に躍り出ることができた。背後で巨大なピラミッドは最後の一部分が崩れ落ち、砂漠の一部と化してしまった。あれだけの壮大なダンジョンが、まるでそこに何もなかったかのように消え去ってしまった。

 

「全部、無くなっちまったな……」

 

らんまが肩を落とす。

 

金銀財宝や売れそうな書物も、全て砂と化してしまい、持ち帰ることができなかった。二人はがっくりとしたが、らんまの手にはひとつだけ、金のブラジャーが残っていた。

 

「せっかくの宝物も、これだけか……」

 

「それでもいいじゃないか。らんまが無事で、それにこれだけの冒険ができたんだから。それが何よりの宝物だろ?」

 

らんまはオレの言葉に少し考え込んだ後、頷いた。

 

「ああ、そうだな。達也と一緒にいられるのが、オレにとって一番の宝物だ」

 

夕日が二人を照らし、砂漠は金色に輝いていた。二人は互いを見つめ合い、笑い合った。金のブラジャーを手にしたまま、オレたちは新たな冒険への旅立ちを誓った。今回の冒険が終わったとしても、オレたちの冒険はまだまだ終わらない。これからも、どんな困難にも立ち向かい、乗り越えていく。それがオレとらんまの冒険者としての宿命だ。

 

〜短編・ピラミッドダンジョン編・完〜

 

 




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