股間の刃 (スピリタス3世)
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第一章 変態との出会い
第一話 藤襲山のちんこ丸出し妖怪


  side X はX視点、って意味です。


  side 善逸

 

 鬼殺隊の最終選別………鬼の住む山に隊員を閉じ込め、1週間耐えるという試練…………俺は今、それにぶち込まれてる。

 

「無理ぃぃぃぃぃいい‼︎」

 

 頭おかしいのかな⁉︎なんで入隊試験でこんなことやらせんの⁉︎死ぬに決まってんじゃん‼︎そこら中に鬼がウロウロしていて怖いし‼︎

 

「鱗滝ぃ………」

 

 あそこにいる奴なんかヤバいよ⁉︎身体中から手が生えてるし、めっちゃデカいし、何よりさっきから鱗滝ってぶつぶつ言ってるし‼︎なんなの、元カノにでもフラれたの⁉︎それは可哀想だねぇ‼︎

 

 しかもアイツだけじゃない‼︎

 

「手始めに、あいつからか………」

 

 ちんこギン勃ちで丸出しのおっさんも徘徊してる‼︎

 

 1mくらいあるちん長もさることながら、身長も普通にデカイ‼︎6尺くらい(195cm、宇髄くらい)ある‼︎なんで下を履いてないんだよ⁉︎あと声が低くて太い‼︎だからマジで怖い‼︎

 

「お前………何出してんだよ⁉︎」

 

 手むくじゃらの鬼、通称手鬼が露出狂に話しかける。化け物と化け物の会合だ。

 

「何って………ナニだが?」

 

 確かにそうだけど⁉︎そんな当たり前でしょ、みたいな雰囲気で言うなし‼︎

 

「ふざけてんのか………っ⁉︎」

「ふざけてなどない。これは俺の日輪刀だ。」

「はぁ⁉︎」

 

 嘘つけ‼︎尋常の学生(小学生)みたいなこと言ってんじゃね〜よ‼︎というか日輪刀⁉︎お前鬼じゃねえの⁉︎鬼殺隊なの⁉︎確かに音は人間だけど⁉︎なんかそういう血鬼術なんでしょ⁉︎

 

「ムカつくおっさんだな………殺してやるっ‼︎」

「おっさん?俺は16だが………」

「うるせえ‼︎」

 

 しかも俺と同い年⁉︎絶対違うよねぇ⁉︎お父さんと同い年くらいだよねぇ⁉︎お父さんの顔、知らないけどさ‼︎

 

「とにかく死ねぇ‼︎」

「珍の呼吸 壱の型………」

 

 珍の呼吸って何⁉︎そんな呼吸あったの⁉︎しかも刀持ってないし‼︎マジでちんこで殺す気なの⁉︎めちゃくちゃそんな気がするんだけど⁉︎気のせいだよね‼︎

 

魔羅一閃(まらいっせん)‼︎」

 

 気のせいじゃなかったぁぁぁぁ⁉︎しかも霹靂一閃のパクリじゃねえか‼︎ちんこで高速居合するんじゃねえ‼︎

 

「くそっ………こんな変態に………っ!」

「俺は変態じゃない。」

「嘘………つけ………っ!」

 

 しかも倒したし‼︎つっよ‼︎あとちんこ固っ‼︎

 

 あと手鬼、俺は君に同情するよ‼︎こんな下半身丸出しの変態にちんこで倒されるなんて、屈辱以外の何物でもないよね‼︎そして、本人が自信満々に否定してるのが意味分かんない‼︎充分変態だろ‼︎

 

 

 

 

 怖がりでクソ雑魚の俺は、この強い男についていった方がいいかもしれない。でも、身体がそれを拒んでいる。何故なら変態だから。あんなのと一緒に居たら、俺まで変態だと思われてしまう。だからここは、気づかれないように逃げないと…………

 

「そしてお前、さっきからそこで何してるんだ?」

 

 気づかれてたぁぁぁぁぁ⁉︎きっしょ、なんで分かるんだよ⁉︎めちゃくちゃ静かに隠れてたのに⁉︎

 

「いや、別に何も…………」

「45ってたんか?」

「違うし‼︎こんな状況で45れるかぁ⁉︎」

「俺なら出来るぞ。」

「ええ……………」

 

 どうやら、この男はとんでもない変態らしい。この恐ろしい状況でエロいこと考えられるのは、多分お前だけだよ。流石の俺でも考えられねえよ。

 

「とにかく、同じ鬼殺隊の同期同士だ。よろしくな。」

「よ、よろしく…………」

 

 この男と別れても、鬼に殺されて死。一緒に居ても変態扱いされて、社会的に死。この変態に見つかったせいで、今日が俺の命日になった。

 

 

 

 

 しばらく露出狂と一緒に歩いていると、

 

「お前、名前なんて言うんだ?」

 

 名前を聞き忘れてたことに気づいた。下半身のインパクトが強すぎて、それ以外のことを忘れてたよ。

 

「我妻善逸。お前は?」

魔羅出汁介(まらだしのすけ)、16歳だ。」

「それ本名なの⁉︎」

「ああ。珍の呼吸を扱う魔羅家の一人息子、出汁介だ。」

 

 名前のインパクトも強すぎる‼︎名は体を表すって言うけど、ちんこ出しますを表さなくていいんだよ‼︎なんだよこの変態一族⁉︎というか珍の呼吸って一家のものなの⁉︎あんなの、先祖代々伝えんなや‼︎

 

「一人っ子で同い年………なんでこんな変態と共通点が多いんだ、俺………」

 

 そして、こんな奴と共通点だらけの俺。

 

「同い年なのか、善逸。年下に見えたぞ。」

「お前が大人びすぎなんだよ‼︎」

「仕方ないだろ。大人なことばっか考えてるんだから。」

「妄想すんな‼︎」

 

 違うのは変態なことくらいだ。俺は変態じゃない。

 

「ちなみにお前も変態だな。」

「は?」

「俺は生き物の性欲がどのくらいあるか、雰囲気で分かるんだ。」

「は?」

「お前からは俺と同じ、変態の臭いを感じた。」

「は?」

「だから話しかけた。」

「は?」

 

 だからコイツの言ってることが、ちっとも分からない。確かに俺は女の子が好きで、日々女の子とのエッチなことを考えてるけど、俺は変態しゃない。

 

「ちなみにこれは今月の下世話倶楽部(エロ本)なんだが………」

もったいないから、俺がいただこう。

「そう言うと思った。」

 

 俺は変態じゃない…………はず………

 

 

 

 

 そうして適当に猥談しながら、1週間を過ごし………

 

「「おめでとうございます。貴方達は鬼殺隊員です。」」

「「ありがとう!」」

 

 俺は晴れて鬼殺隊員となった。




魔羅出汁介のプロフィールです。

・魔羅出汁介(まらだしのすけ)
性別:男 
声: 安元洋貴
身長:195cm
ちん長:100cm
呼吸:珍の呼吸


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第二話 ロリコン&潔癖症vs下半身丸出し男

  side 善逸

 

 いよいよ今夜は、俺の初任務。なのに…………

 

「戦う為に自慰行為を禁じるのは、いささか辛いものがあるな。」

 

 例のチンコ丸出し男、出汁介(だしのすけ)と合同だ。藤襲山のあれをコイツと突破したせいで、お館様には2人で1組扱いされたみたい。現に、

 

「ちゅんちゅん………」

「そうだよな、チュン太郎。お前も分かるよな。」

「ちゅん…………」

 

 連絡用の鎹鴉………もとい雀は2人で1羽だ。チュン太郎も変態相手で凄く困惑している。可哀想に…………

 

「なら禁じなければいいじゃん。」

「善逸、お前は分かってないな。」

 

 別に分かんなくていいや。

 

「俺はおちんちんの固さで戦う。故に、45り後の萎えた後では攻撃力が落ちるのだ。」

「妙に立派な理由なのがキモいわ‼︎」

「うるさい。これが我が家のやり方なのだ。」

 

 最初にこれを考えた奴は、どんな頭してたんだろう?そしてそいつの子供は、何を思ってこれを引き継いだんだろう?余計なことで頭がいっぱいになる。

 

「ちなみに今回の鬼だが………相当な少女好きの変態らしい。16歳の女の子ばかり拐ってる、と。」

「チュンチュン!」

「敵も変態なのかよ‼︎」

 

 助けてくれ‼︎なんで俺の周りには変態しか居ないんだ⁉︎こんなことになるなら、鬼殺隊になるんじゃなかった…………

 

 

 

 

 しばらく歩いていると、

 

「くそっ、鬼狩りが来たのか………俺よ、どうする?」

「この街には4人もの16の女が居るのだぞ⁉︎ここで引けるか‼︎」

「キリキリキリキリ………」

 

 噂の少女誘拐鬼が現れた。しかも3体居るらしい。全員紫の忍者みたいな服装をしていて、顔が似ている。三つ子なのか?三つ子の変態なのか………?

 

「ならば………」

 

 変態鬼に変態人間が近づく。

 

「16の男はどうかね?」

「「ぎやぁぁぁぁぁぁ⁉︎」」

 

 それを見た途端、変態鬼達が悲鳴を上げて逃げ始めた。そりゃそうなるよなぁ…………

 

「待ってくれ‼︎何故俺を食わない⁉︎」

「来んな、近づくな‼︎男は趣味じゃない‼︎」

「嘘だろ⁉︎こんなに肌が艶々で、若々しい人間は居ないぞ‼︎」

「まず、そのブツをしまえ‼︎」

「それは出来ない‼︎何故なら俺は魔羅一族だから‼︎」

「「意味分かんねえ‼︎」」

 

 分かるよ、意味分かんないってことに。

 

「キリキリキリキリ………」

「どうした、歯軋りばかりして?もしかして、俺に興奮してるのか?」

 

 ぜってえ違えだろ。お前に興奮する奴が居るとしたら、それは相当の変態だぞ。

 

「仕方ない………。食わないのなら、俺が食ってやろう。」

「「やめろぉぉぉぉぉぉ‼︎」」

「キリキリキリキリ……」

「珍の呼吸 弐の型 煩悩(ぼんのう)巡る恋。」

「「ぎゃぁぁぁぁぁ‼︎」」

「キリキリキリキリ……」

 

 こうして出汁介は、流れるようにチンコをしならせて、変態鬼を螺旋状に斬り刻んだ。的確に首も斬ってたらしく、3体の変態鬼はあっという間に消滅した。つっよ…………

 

「さ、流石だな……………」

「ど〜も、と言いたいのだが………何故顔がひきつってる?」

「チンコで戦う変態がめちゃくちゃ強いから、混乱してるんだよ。」

「お前もそうすれば?」

「出来るかぁ‼︎」

 

 普通に考えて、失うものが大きすぎる。命懸けで露出なんて、全く興奮しないし。

 

 

 

 

 しばらく歩いていると、

 

「今夜はどの人間を喰おうか?」

 

 黄緑色の着物を着た、糸目の男の鬼が現れた。さっきの少女誘拐変態三つ子と比べると、なんか普通だな…………

 

「………」ぎょろっ!

 

 前言撤回‼︎手にキモい目が付いてる‼︎何あれ⁉︎怖いんですけどぉぉぉぉぉ‼︎

 

「俺はどうかな?」

「なぁぁぁぁぁ‼︎穢らわしい、穢らわしい‼︎そんな粗末なものを見せるなぁぁぁぁ‼︎」

 

 それな。

 

「粗末だと?俺のおちんちんを侮辱する気か?」

 

 お前の頭を侮辱してんだよ。

 

「来るなぁぁぁぁぁぁ‼︎此方に来るなぁぁぁぁぁ‼︎」

「珍の呼吸 参の型 性乱風濡(せいらんふうじゅ)‼︎」

「ぎゃぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 こうして、出汁介の竜巻のように激しくチンコで斬りつける斬撃………ならぬ珍撃によって、糸目鬼も瞬く間に倒された。そして、そのまま日が明けて、今回の任務は終了した。




沼鬼と矢琶羽戦は即終了です。出汁介がまあまあ強いので、善逸の出番がありませんでした。でも今後はちゃんと活躍するので、待ってて下さいね!


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第三話 官能小説家・前編

官能小説というのは、エッチな小説のことです。


  side 善逸

 

 俺たちが街中を歩いていると、出汁介が、

 

「久し………ぶりだな。」

「ひっ、人違いじゃ、人違いじゃ‼︎失礼するのじゃ‼︎」

 

 黄色い着物を着て蹴鞠をしていた、女の鬼に逃げられてた。当然のことだ。

 

「嘘………だろ?」

「チンコ丸出しの大男に話しかけられたら、誰だって逃げるだろ。」

「そんなことはない‼︎」

「いや、思いっきり逃げられてたじゃん。」

 

 しかも本人は唖然としていた。どうやら逃げられた理由を分からないらしい。

 

「逃げるはずはないのに………」

「なんでだよ?」

「だって彼女は、俺の幼馴染だもの………」

「そういう妄想をしてらっしゃるんですね。」

「妄想ではない‼︎」

 

 俺だって妄想するけどさ。流石にコイツほどじゃないな。

 

「俺は昔っからおちんちん丸出しだ‼︎下など履いたことがない‼︎それをアイツは知っている‼︎」

 

 必死に変態行為をぶちまける出汁介。その必死さ、もっと別のとこでやろうよ………

 

「仮にお前が幼馴染だったとして、下半身丸出しの男に話しかけられたら嫌でしょ。知り合いにでも見られたらどうすんの?」

「普通に………その人にも話しかける………」

「お前、今までよく捕まらずに生きてきたな。」

 

 俺でさえ、知らない人のふりをしたいんだもん。女の子なら尚更。変態とデキてると思われたら嫌だし。

 

 そんなことを思いながら、俺たちは任務へと向かった。

 

 

 

 

 そして、俺たちは任務先の屋敷に着いた。今日の任務は、拐われた子供の救出。どうやら3人兄妹の長男らしい。依頼主は弟と妹なのだが…………

 

「大丈夫か、君たち?」

「「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」」

 

 出汁介がその子たちに逃げられてた。

 

「俺は鬼狩りだ!鬼じゃない‼︎だから安心してくれ‼︎」

 

 知らない人から見たら、鬼より怖いと思う。

 

「なら下を履け‼︎」

「嫌だ‼︎」

「なんでだ⁉︎」

「16年間おちんちん丸出しで生きてきたんだぞ‼︎今更下なんか履けるかぁ‼︎」

「汚ねえ意地はとっとと捨てろ‼︎」

 

 コイツ、謎に意地っ張りなんだよな。もっと他で張れよ。なんでチンコ出すことに全力なんだよ。

 

「とりあえず、行動で示すしかない‼︎行くぞ、善逸‼︎」

「いや、ちょっと待って‼︎置いてかないでぇぇぇぇ‼︎」

 

 出汁介のせいで、拐われた子供の情報が分からないまま、俺たちは不気味な屋敷へと入った。

 

 

 

 

 中に入ると、そこは堤の音が鳴り響く、なんとも不気味な場所だった。一見普通の家なのに、何か違和感を感じる。前までのビビりな俺なら、すぐに泣き叫んでいただろう。

 

「なんだろう、この感じ?」

 

 でも、今は違う。何故なら隣にもっと怖い奴が居るから。声が低くガタイの良い下半身丸出しの変態。俺はコイツと関わりすぎて、怖いものを克服したみたいだ。

 

「確かに、変な感じがするよね。」

「ああ。昨日見た夢にそっくりだ。」

「夢?」

「そうだ。」

「どんな夢を見たの?」

 

 これから先、並大抵のことでは怖がらないだろう…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「エッチなことをしないと出られない部屋に閉じ込められる夢だ。」

 

 前言撤回。やっぱりコイツ怖い‼︎

 

「どんな夢見てんだよ⁉︎」

「さっき言った通りだが?」

「そんな部屋が存在するかぁ‼︎」

「俺は時々未来のエッチな夢を見るんだ。えーぶいというエッチな映画や、メスガキわからせという、新たな性癖もこれまでに見てきた。」

「それじゃあ………」

「正夢になるかもな。」

「嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 初めての相手が出汁介になるの⁉︎俺女の子じゃないと嫌なんだけど‼︎百歩譲って可愛い感じの男の子ならまだいいよ⁉︎でもコイツ声も低いしガタイもいいじゃん‼︎何よりチンコを誇らしげに晒してる変態だよ‼︎

 

「俺だってお前相手は嫌だ。エッチなお姉さんがいい。」

「知るかぁ‼︎」

 

 しかもずっとギンギンなのが怖えんだよ‼︎どんだけ興奮してんだよ‼︎マジでいつ襲われるか分かんねえ‼︎やめてくれ!その大きさは壊れちまう‼︎

 

 

 

ポンッ

 

 

 

 そんなことを考えてると、堤の音が鳴り、

 

「小生の獲物…………」

 

 3人目の、多分変態が現れた。出汁介くらいのガタイ(宇髄さんくらい)の、身体に堤を5個くらい埋め込んだ男の鬼。

 

「やめてぇぇぇぇぇ‼︎犯さないでぇぇぇぇぇぇ‼︎女の子がいいのにぃぃぃぃぃぃ‼︎」

 

 この2人とするかもしれない。俺の初めてはこの2人かもしれない。俺の尻穴は破裂するかもしれない。二度とお婿に行けないかもしれない。恐怖のあまり、思わず泣き叫んでしまった。

 

「部屋が変わってるな。もしやお前の血鬼術か?」

「そうだ。これは小生の血鬼術だ。」

「やはりか。中々に面倒だな。」

 

 そのせいで、部屋が変わってたことに全く気づかなかった。出汁介が聞かなかったら、ずっと分からなかっただろう。というか、なんでコイツこんなに冷静なんだよ。

 

「ところで………お主は何故股間を丸出しにしている?」

「これが俺の日輪刀だからだ。」

「……………は?」

 

 ちなみに堤鬼は、出汁介のチンコに困惑していた。どうやら、この鬼は変態じゃないらしい。良かった〜!常識人に会うのは久しぶりだよ‼︎相手鬼だけど‼︎

 

「ちなみに床に散らばってる原稿用紙は………?」

「…………小生の小説だ。」

 

 そして、この鬼が変態か否かを気にするあまり、床の原稿用紙に気がつかなかった。言われてみれば、確かに10枚くらい散っている。

 

「小説家だと⁉︎」

「まあ、その通りだが………」

 

 あと、コイツは何を驚いてるんだ?小説家の鬼くらい、普通に居ると思うが。少なくとも、チンコ丸出しで歩く人間よりはいるはず……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ならば、俺に官能小説を書いてくれ‼︎」

 

 こいつは何を言ってんだ?



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第四話 官能小説家・後編

  side 善逸

 

 いきなり出汁介が堤鬼に、エロ本を書いてくれと懇願した。

 

「えっ…………?」

 

 堤鬼はもちろん困惑している。チンコ丸出しの鬼殺隊士ってだけでも意味分からないのに、敵であるはずの鬼にエロ本を要求してるのだから。

 

「小生の書く小説は………面白いのか………?」

 

 いや、そこじゃないと思う。

 

「実はまだ読んだことないんだ。だから面白いかは知らん。」

「そうか…………」

 

 だろうね。

 

「でも読んでみたいんだ。貴方の小説を。」

「そうか…………なら書こう。」

 

 書くんだ。

 

「いくら払えばいい?」

「お金………だとっ⁉︎」

 

 払うんだ。

 

「小説家に依頼するんだぞ。当たり前だろ。」

「小生がお金を貰えるなんて………久方ぶり………っ!」

 

 なんか感動してるんだけど。コイツもしかして、めっちゃ下手なんじゃね?

 

「とりあえず、20銭で。」

「分かった。」

 

 敵対している鬼殺隊と鬼の取引。普通に考えて、あり得ないことだ。これ、見つかったら上に怒られるんだろうなぁ。そこまでの危険を犯しながら、貰うのはエロ本という。危険と見返りが明らかに見合ってない。コイツ、馬鹿なんじゃないかな?

 

 

 

 

 しばらく、俺たちは鬼が小説を書くのを見守った。何この光景。

 

「ねえ、俺たち何しに来たんだっけ?」

「官能小説の依頼だろ。」

「違えよ‼︎」

 

 出汁介はエロ本のことしか考えてないし。俺だけでも探しにいくべきだな………

 

「ちなみに、他に2人くらい鬼殺隊士がいるだろう。」

「なんで分かるの?」

「足跡を含めた屋敷前の地面の汚れ方が、3人分だった。1人は拐われた少年で、残り2人が鬼殺隊士だろう。となると、俺たちの役割は鬼の足止めだ。」

「そうなのか………」

 

 コイツ、なまじ強いからなぁ。こういうところは信じられそう。

 

「だから、俺は安心して妄想できる。」

「安心してやることがそれか‼︎」

 

 こういうところは信じられないけど。

 

「むしろ、俺が助けるより彼らが助けた方がいいだろう………」

「お前、鬼より怖いからな。」

「俺は優しい男なのに………」

 

 あと、落ち込むなら隠せ。丸出しだから引かれんだろ。

 

 

 

 

 待つこと30分、

 

「出来たぞ………小生の小説が。短編だが………」

 

 待ちに待ったエロ本が、ついに完成した。

 

「ありがとう…………」

 

 果たして、出来栄えは………………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えろい‼︎」

 

 どうやら大興奮のようだ。

 

「えろい‼︎えろい‼︎えろい‼︎えろい………えろい‼︎」

「何回言うねん。」

「小生の小説は………すごかったか……?」

「えろい‼︎」

「分かったから‼︎」

 

 興奮しすぎて、語彙力が低下している。よっぽどエロかったんだろう。俺も買えばよかった。

 

「ありがとう………」

「どうかこれからも………俺に官能小説を書いてくれ。」

「承知した………」

 

 こうして、俺たちは何故か堤鬼改めてエロ本鬼と仲良くなった。そして任務なのに、鬼を退治せずそのまま屋敷を出た。会った鬼にエロ本書いてもらって仲良くなる、これが鬼殺隊の任務だったのか………。じいちゃんもこんなことやってたんだな…………

 

 

 

 

 俺たちは外に出ると、

 

「お兄ちゃん、ありがとう!」

「ど〜も。これからも兄妹仲良くね!」

「「「はい!」」」

 

 ヒノキの箱を背負った、緑の市松模様の少年が拐われた子供とさっきの兄妹に感謝されてた。どうやら無事助けられたようだ。良かった!

 

「「「あっ…………」」」

 

 そして、その子供たちが俺たちの存在に気づいたようだ。

 

「「「鬼ぃぃぃぃぃ‼︎」」」

「なにっ、鬼だと⁉︎」

 

 しかも俺たちを鬼とか言いやがった‼︎やべえ、このままだと同士討ちになる‼︎なんとか誤解を解かないと‼︎

 

「俺たちは鬼じゃない‼︎」

 

 出汁介が必死に弁明してくれた。

 

「変態だ‼︎だから安心してくれ‼︎」

「「「もっと怖いぃぃぃい‼︎」」」

 

 そのせいで、余計状況が悪くなった。

 

「おいバカ‼︎変なこと言うな‼︎怖がってるでしょ⁉︎」

「何故怖がるのか…………?俺には理解できない。」

 

 なんで分かんねえんだよ。脳みそ下半身にしか付いてねえのか‼︎

 

「どうしてそんなに恥を晒すんだ‼︎」

 

 ほらっ、市松模様君に怒られたじゃん‼︎

 

「恥だと?晒してるのはおちんちんだぞ?」

 

 そうじゃねえよ‼︎何言ってんのコイツ、とか思ってるだろうけど、それはこっちの台詞だ‼︎

 

「それが恥だろうが⁉︎」

「俺は自分のおちんちんに自信を持っている。決して恥じてなどいない。」

「いや、そういうことじゃなくて…………」

 

 ほらっ、彼も困ってるじゃん‼︎

 

「猪突猛進、猪突猛進‼︎伊之助様のお通りじゃぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 ってまた変態が現れたぁぁぁぁぁぁ⁉︎上裸に猪頭だと⁉︎気持ち悪っ‼︎ってかもういい加減にしてくれ‼︎変態は出汁介だけで充分なんだよ‼︎

 

「伊之助だと?俺の名前は出汁介(だしのすけ)だ。」

「なんだと⁉︎」

「俺たち似てるな。」

「そ、そうか?」

 

 そうだな。変態仲間だな。

 

「俺は山の主だが………お前は?」

「夜の主だ。」

 

 嘘つけ。知識だけある類の童貞だろ。

 

「夜の主………?なんかすげえ‼︎強えええ‼︎」

 

 感動すんなよ。

 

「それに、お前は上半身裸で、俺は下半身裸。2人合わせて全裸だな。」

 

 悪い方を合わせるな。

 

「うぉぉぉぉぉぉ‼︎よし決めた!お前には特別に、この伊之助様の子分としよう‼︎」

「ならば親分、報酬はエロ本で。」

「は………っ?」

 

 ただ、これはいい状況だ。変態同士で固まってくれれば、俺が変態から離れられる。そしたら、このまともそうな市松模様の彼と任務するんだ。そうすれば、解放される。道ゆく人のゴミを見るような視線や、助けようとした女の子に逃げられることから。やったぁぁぁぁぁぁ‼︎これで彼女が出来るぞぉぉぉぉぉぉぉ‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では、俺たち4人で『ちんぽこ隊』を結成しよう。」

 

 は?

 

「断る。」

「えっ、えっと……………」

「なにっ、コイツら子分になるのか⁉︎」

「ああ!好きなだけ猥談しよう‼︎」

 

 なんか隊を結成されたんだが。しかも名前が最悪。ちんぽこなのお前だけだよ。いや、他3人にも付いてるけどさ。お前のチンコが隊の象徴になっちまうじゃん。

 

「ねえ君、どうする…………?」

 

 とりあえず、市松模様の彼に話しかけるか………

 

「と、とりあえず一緒にいるよ…………」

 

 彼はお人好しらしい。諦めて一緒にいてくれるようだ。とりあえず、俺は常識人組同士、コイツと仲良くなろう。

 

 ということで、変態2人と、非変態2人による、ちんぽこ隊が結成されたのだった。




ということで、かまぼこ隊ならぬちんぽこ隊が結成されました。


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第二章 変態集結・那多蜘蛛山
第五話 幼女にバブみを感じてオギャる


あんまり鬼滅っぽくないサブタイですね。


  side 善逸

 

 俺たちちんぽこ隊は、任務で那多蜘蛛山という恐ろしい山に来ていた。

 

「昨日見た未来のエッチな夢なんだが、幼女にバブみを感じてオギャるというものだった。」

 

 もっとも、隣にもっと恐ろしい奴がいるのだが。

 

「………どういうこと?」

「炭治郎、コイツの言ってることを理解しようとするな。人生かけても無理だ。」

「分かんねぇぇぇぇ‼︎どういうことだ、ちんぽこ*1⁉︎」

「伊之助も‼︎」

「これはだな。幼女に対して母性を求め、まるで自分が赤ちゃんであるかのように甘えることだ。」

「出汁介も解説しなくていい‼︎」

 

 また、ちんぽこ隊の他2人だが…………、

 

「う〜ん、歳下に甘えるってことかなぁ〜?よく分かんない。」

 

 まず炭治郎は真面目だ。それも充分すぎるほど。よく分かんねえ奴の言ってることなんか、いちいち考えなくていいんだよ。

 

「むー。」

「禰豆子ちゃんは聞かなくていいからね〜♪」

 

 そして炭治郎に妹がいることが判明している。名前は禰豆子ちゃん。箱の中で匿われた鬼であり、将来の俺の嫁だ。最初出汁介を恐れた炭治郎が、

 

「出汁介、申し訳ないんだが、怖いから禰豆子に近づかないで欲しい。」

 

 接近禁止命令を出してたのだが、

 

「安心しろ、炭治郎。俺は紳士だ。」

「ちんちんの間違いだろ。」

「女の子の合意がないまま行為を迫ったりしない。」

「なるほど、それなら大丈夫‼︎普通に話していいよ!」

「嘘でしょ⁉︎そんな簡単に信じる⁉︎」

 

 まさかの一言で、すぐ普通に関わるようになった。

 

 

 

 そしてもう1人。

 

「もんいつ、顔がキモいぞ。」

「うるさい‼︎」

 

 上裸の猪頭、伊之助。最初変態だと思ったんだが、そもそも性欲とかの概念を知らないことが判明した。出汁介はこれから芽生えるだろうと言ってたが、それはどうなのか。あと、顔が女顔。すげえ違和感。まあ行動はおかしいので、立派な変態だ。

 

 ということで、俺はこのちんぽこ隊の奴らと一緒に任務をしている。

 

 

 

 

 那多蜘蛛山に入ると、

 

「ここ広いな‼︎しかもヤベェ気配を感じるぜぇぇぇ‼︎鬼は5体か⁉︎」

「ならば2手に分かれて、鬼を退治しよう。」

 

 俺たちは役割分担することになった。ここではなんとしても、出汁介と別にならなければ………

 

「それじゃあ、変態と非変態に分かれよう‼︎」

 

 こうすれば、俺はまともな炭治郎と一緒になれる。そして、変態2人と離れられる。あと、禰豆子ちゃんと喋れる、イチャイチャ出来る‼︎むしろ炭治郎を伊之助と一緒に変態にしてもいいくらいだ‼︎

 

「ならば俺と善逸、伊之助と竈門兄妹か。」

 

 それはないだろ、出汁介さんよぉ。この純粋な俺が変態なんて…………

 

「そうだね。」

「そうだな‼︎」

「むー!」

 

 他の皆も賛成してるぅぅぅぅぅ⁉︎こんなことある⁉︎

 

「ねえ皆、俺が変態なわけないよねぇ⁉︎そうだよねぇ⁉︎」

「いや、変態でしょ。」

「なんですぐ答える、炭治郎⁉︎」

「むー。」

「なんで乗った、禰豆子ちゃん⁉︎」

「変態、変態、変態‼︎」

「連呼するな、伊之助‼︎」

「安心しろ。お前は立派な変態だ。」

「出汁介、お前にだけは言われたくない‼︎」

 

 最悪だ。とうとう皆に認められる変態になってしまった…………。何もしてないのに。じいちゃん、アンタの弟子は変態になっちまったよ…………

 

「くそっ、出汁介とずっと一緒にいたから…………」

 

 チンコ丸出し男のせいで…………

 

「いや、それは違うな。」

「いや、違わない‼︎」

 

 当の本人は、自信満々に否定する。お前の股間珍々のせいで、こっちは変態扱いされてるのに…………

 

「例えば俺が下を履いてたとして、」

「例えばじゃなくても履いてろよ。」

「大声で、『丸ちゃぁぁぁん‼︎可愛い顔してるねぇぇぇぇ‼︎抱きしめていいかなぁぁぁぁ⁉︎そのお尻触っていいかなぁぁぁぁ⁉︎』とか言ってたらどう思う?」

「変態だと思う。」

 

 コイツが言ってたら、下履いてても変態だろ…………

 

「それがお前だよ。」

 

 なん………だとっ⁉︎確かに俺は禰豆子ちゃんに対して、ずっとそんなことを言ってたけど……………

 

「う、うぅ…………」

「善逸、良かったじゃないか!自分のことを知れて!」

「うるさい、炭治郎‼︎」

 

 もう、認めるしかないのか…………

 

「分かった…………出汁介と行動しよう。」

「流石だ、変態もんいつ‼︎」

「うるさい‼︎」

 

 こうして、俺は晴れて自他共に認める変態になった。

 

 

 

 

 俺と出汁が山を歩くこと数分………

 

「さぁ、私の可愛いお人形たち。手足がもげるま………でっ⁉︎」

 

 俺たちは鬼に出くわした。白い人型の鬼。しかもエッチなお姉さん系で、めちゃくちゃおっぱいがでかい。声もお姉さん系で、なんかエッチだ。

 

「なぁ出汁介。」

「なんだ、善逸?」

「あの子、めっちゃおっぱいデカくね?」

「そうだな。しかも脚がまるで絹のようにすべすべだ。」

「分かる。」

「ちゅんちゅん…………」

「軽蔑しないでくれ、チュン太郎。」

 

 下世話倶楽部(エロ本)でもよく見る、絵に描いたようなお姉さん。この手の類は、自らが主導権を握って幼子(おさなご)にエッチを教えることが多い。

 

「きゃぁぁぁぁぁぁ‼︎化け物、化け物ぉぉぉぉぉぉ‼︎こっち来ないでぇぇぇぇ‼︎」

 

 ただ、無邪気に怖がっている。それはまるで子供のよう…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「幼女にバブみを感じてオギャる………こういうことか‼︎」

 

 コイツは何を言ってるんだ?

 

「この鬼………恐らく子供の頃鬼にされたのだろう。しかも大人の姿に形を変えている。幼女を母親にして子供のように甘える。恐らく誰かの性癖なのだろう。」

 

 鬼はある程度なら姿形を変えられる。ちんちくりんな禰豆子がボインボインな禰豆子ちゃんになるくらいだ。この子ももしやそうなのか?

 

「ひぃぃぃぃ‼︎来ないでぇぇぇぇ‼︎」

 

 確かに、段々と子供に戻っていった。しかも黒髪で、非常に可愛らしい子だ。ただなんか糸で攻撃してるっぽいので、とりあえず斬っとくか………

 

「雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃 八連」

「あぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 こうして、俺は鬼が攻撃に使っていた糸を全部切った。攻撃手段を失った鬼は、更に慌てふためいていた。

 

「では次は、君の番だな。」

「ごめんなさぃぃぃぃぃぃ‼︎いっぱい人殺してごめんなさいぃぃぃぃぃ‼︎」

 

 そして、次は出汁介が鬼を斬る番。普通に見たら、鬼殺隊が鬼を斬る場面なのに、鬼が子供に襲いかかってるように見える。しかも子供は泣きながら謝っている。加えて2対1で戦っている。側から見たら、悪役は俺たちの方だろう。

 

「…………ねえ出汁介。」

「なんだ、善逸?」

「鬼を倒すはずなのに、良心が痛むんだが………」

「奇遇だな、俺もだ。」

 

 幼女を虐める珍妙なタンポポとチンコ丸出しの大男。十二鬼月に相応しいおぞまじさだ。

 

 

 

 ということで、

 

「ねえ君、もう人は殺さないって約束出来る?」

「うん‼︎うっ……あっ、累に怒られる…………」

「じゃあその、累って子のところまで連れてってくれるかな?」

「わっ、分かった‼︎」

 

 俺は優しく声をかけて、その子を連れて行くことにした。

*1
出汁介のあだ名




ということで、ちんぽこ隊変態組は幼女を連れて山を徘徊することになりました。


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第六話 下弦の伍vs変態の珍

珍の呼吸、斬られ心地(倒した順)

「チンコで殴られた感じがした………」
「奇遇だな。俺たちもそうだった。なぁ、俺よ。」
「その通りだ‼︎普通にチンコだった‼︎許せない‼︎」
「キリキリキリキリ………」
「汚らわしい、汚らわしい………っ!普通の股間の感触だ‼︎」


  side 善逸

 

 俺は大柄のチンコ丸出し男と一緒に、幼女に山を案内させていた。

 

「う、うぅ…………こっち………だよ………」

 

 まあ、幼女は鬼で元エッチなお姉さんなのだが。

 

「善逸、怯えてるぞ。」

「誰のせいだと思ってるんだ。」

「下心丸出しのお前のせいではないか?」

「下心どころか下丸出しの奴に言われたくない‼︎」

 

 ちなみに、相変わらず出汁介の出汁介はそそり勃っている。常にギンギンで、今までに萎えてるところを一度も見たことがない。

 

「チュンチュン‼︎」

「竈門兄妹と伊之助が2体の鬼に遭遇したか………」

「あっちも大変そうだね。」

 

 ちなみにお互いの状況は、チュン太郎やあっちの鴉を通じてちょくちょく伝えている。この子以外に2体もいるのか………

 

「ちなみに、他の鬼はどのくらいいるの?」

「今生きてるのは………私入れて………5………」

「炭治郎たちのを抜いても、あと2体いるのか………」

「恐らく、累って奴と他3体だろう。この子は累に怯えていることから、少なくともこの子よりは強いと分かる。」

「累は………、一番強い………」

 

 なるほどね。それなら怯えるのも分かる。

 

「十二鬼月………下弦の伍………」

 

 なるほどね〜。

 

「よしっ、出汁介‼︎この子を連れて逃げよう‼︎」

「なんでだ?」

「だって相手は十二鬼月だよ⁉︎普通に考えて勝ち目無くない⁉︎俺たちじゃ無理だよぉ〜‼︎」

 

 そんな強い相手からは、逃げるに限る‼︎流石に出汁介でも、十二鬼月には敵わないでしょう‼︎

 

「炭治郎たちはどうする………?」

「あっ………」

 

 そうか。もし炭治郎たちが十二鬼月ともう一体を相手にしてたら、それこそ大変な状況だ。むしろ今はしてなくても、これからする可能性がある。

 

「チュン太郎、炭治郎たちが戦ってる鬼は十二鬼月か?」

「チュンチュン!」

「違うみたいだな。」

 

 なるほど。炭治郎たちはまだマシな状況なのか………

 

「ひとまずチュン太郎、柱を呼んできてくれ。那多蜘蛛山に下弦の伍。1人いればいい。」

「チュンチュン!」

「そして、俺たちは炭治郎たちの元に向かおう。」

「分かった!」

 

 とりあえず、累は後回し。先に炭治郎たちを助けて、そこから逃げる‼︎そして、後を柱に任せよう……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ…………累…………」

「母さん、何してるの?」

 

 やばっ………十二鬼月に見つかった…………

 

「えっと、これは……………」

「うわ〜、母さんが不倫してる。しかも変態と。きもっ。」

 

 しかももう1人、エッチな女の子の鬼がいる。今時風の遊び人みたいな雰囲気で、クズの音がぷんぷん漂っている。

 

「善逸、あの女の子をわからせたいんだが。」ムクッ、ムクッ

「「「は?」」」

 

 ちなみに、出汁介は興奮して更に大きくしていた。その反応に、俺だけでなく鬼2体まで困惑していた。何言ってるか分からない、といった様子だ。

 

「変態共…………僕の静かな暮らしを邪魔するなよ………っ!」

 

 そして、十二鬼月の累が静かに怒る。この子、見た目的には幼女よりちょっと歳上で、クズ女より歳下に見える。エロ本屋敷に囚われてた子の妹くらいだ。とりあえず、侮辱されたから否定しとこ。

 

「「俺は変態じゃない。」」

「「嘘つけ‼︎」」

 

 あっちの2体も、どうやら仲がいいようだ。さて、どうするか………

 

「母さん、とりあえずこっち来いよ。言うこと聞かないと………分かるよね?

「えっと………えっと………」

「うわ〜♪仮にも母親なのに、息子に怯えてるんだけど〜w」

 

 とりあえず、コイツらがゴミだと分かった。

 

「善逸、俺は十二鬼月の方を殺る。」

「いいの?」

「ああ。」

「なら、俺はあの女とヤる………間違った、あの女を殺る‼︎」

 

 だから、使命を果たさないと‼︎うっかり下心が漏れちゃったけど、そんなの気にするか‼︎

 

 

 

 

  side 累

 

 同じ変態の中でも、より変態な方が強いとみた。ならばこうしよう。

 

「姉さん、弟を強い方から守って。」

「あっ、そっ、そうね………っ!」

 

 上の子は、下の子を守る。家族として当然だろう。

 

「それはさせない‼︎霹靂一閃‼︎」

「くそっ、アンタ邪魔よ‼︎どきなさい‼︎」

「嫌だ‼︎女の子をいじめる奴は、女の子でも許さん‼︎」

「きもっ、アンタモテないでしょ。」

「う、うるさい‼︎モテたことくらい…………ある………」

「嘘ね。だって童貞臭がプンプンするもの‼︎」

 

 くそっ!金髪の変態め!邪魔しやがって…………

 

「珍の呼吸 壱の型 魔羅一閃‼︎」

 

 しかも変態の変態の方が突っ込んできやがった‼︎とりあえず避ける‼︎

 

「流石十二鬼月………。一筋縄じゃいかないか………」

 

 なんとか避けた。くそっ、ひとまずはこの変態を相手するしかないな!

 

「僕の邪魔ばかりする変態どもめ‼︎消えろ‼︎」

 

 本当に、ムカつく野郎どもだ‼︎

 

「変態?お前もだろ?」

「は?」

 

 僕が………変態だと………?

 

「幼女にバブみを感じてオギャる。それが性癖だろ?」

「何を………言っている?」

「こんな小さい子に母親役をやらせて、自分はこの子に甘えたかったんだな。分かるよ。」

「は?」

 

 くそっ、なんでこんな変態に見透かされなきゃいけねえんだ‼︎しかも理解するな‼︎気持ち悪い‼︎イライラする‼︎

 

「イライラしてるな。頭もおちんちんも。」

「うるさい‼︎」

 

 いちいち言動が癪に触るんだよ‼︎

 

「でもな、相手が嫌がってるのに自分の性癖を強要するのは………紳士じゃない。」

「お前に言われたくない‼︎」

 

 なんで僕は紳士のかけらもないチンコ丸出し男に説教されなきゃいけないんだ‼︎くそっ、殺してやる‼︎

 

「死ね……………っ‼︎」

 

 糸であやとりのように網目を作り、それを変態にぶつける。これで奴は、粉々に…………

 

「珍の呼吸 肆の型 紅花(べにはな)びらびら。」

 

 嘘だろ?チンコで大きな円形の軌跡を描きながら、僕の糸を全て斬りやがっただと⁉︎どんな固さをしてるんだ、アレ‼︎

 

「どうした、呆けた顔をして?」

「うるさい‼︎」

 

 とりあえず、強度を上げよう。流石にこれなら殺せるはず………っ‼︎

 

「血鬼術 刻糸輪転(こくしりんてん)‼︎」

 

 自分の血を使って強度を上げ、糸の色を白から赤に変える。そして、その糸を竜巻のようにして変態にぶつける。

 

「これは………斬れそうにないな。」

 

 これは普通に横に退避するのか。だが無駄‼︎誇らしいチンコかもしれないが、戦いにおいては、ただのデカい的でしかない‼︎僕の攻撃、チンコがデカくて避けきれないだろ⁉︎

 

「珍の呼吸 拾壱の型 (なえ)。」

 

 は?チンコが急に萎えて小さくなったんだが⁉︎嘘だろ、僕の糸が一本も届かなかったのか⁉︎

 

「危なかった。あと少しで女になるところだった。」ムクッ、ムクッ

 

 くそっ、避けた上に勃起させやがって…………っ‼︎女になるってなんだよ⁉︎いちいちムカつく野郎だな‼︎

 

「珍の呼吸 伍の型 珍虎(ちんこ)‼︎」

 

 今度は突っ込んでくるのか‼︎ならば糸で刻んでやる‼︎

 

「血鬼術 殺目篭(あやめかご)‼︎」

 

 残念だったな‼︎お前は糸の牢獄に閉じ込められて、おしまいだ‼︎

 

「しまった…………っ‼︎」

 

 後戻りも、出来ないぞ‼︎




現在の状況です。

出汁介vs累
善逸vs累の姉
累の母:怯えながら見学中
炭治郎&禰豆子&伊之助vs累の父、累の兄


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第七話 命の源

一気にお気に入り+高評価が増えてびっくりしてます!
皆さん、読んで下さりありがとうございます‼︎


  side 累

 

 さて、これであの変態はおしまいだ‼︎

 

「しまった………っ!」

 

 後悔しながら、地獄に落ちるがよい‼︎

 

「あれを使うしかないのか…………」

 

 は?あれ………だと?まさか奥の手があるのか…………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

珍の呼吸 玖の型 奥義・淫獄(いんごく)‼︎」

 

 なん…………だと⁉︎股間から白い液体を高速で吹っ飛ばした⁉︎気持ち悪っ‼︎

 

 まずい、避けないと…………

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 くそっ、あの液体の圧力に首が吹っ飛ばされた‼︎最悪だ‼︎しかもイカ臭い‼︎ねちょねちょする‼︎

 

 でも、これはあくまで日輪刀じゃない。だから首を斬られたとて………

 

 

 

 

 身体が消えてる⁉︎嘘だろ⁉︎さっきまでの僕の血鬼術も無い‼︎なんでだよ⁉︎

 

「不思議………はぁっ………そうだな………」

 

 当たり前だろ‼︎精液に鬼を退治する作用なんてないはずだぞ⁉︎

 

「珍の呼吸………その奥義は………はぁっ………精液に………太陽光を含む………はぁっ………」

 

 そんな………バカな⁉︎十二鬼月まで上がったのに、最期がぶっかけられるだと⁉︎許せない、許せない、許………せ………ない………

 

「お前は………家族が好き………精液………家族増える………だから………精子好き………」

 

 違う………違う………否定したいのに、口がもうない…………

 

「うわっ、累きしょ。」

「俺の相手してよぉぉぉぉぉ‼︎お姉ちゃぁぁぁぁん‼︎」

「アンタもね‼︎」

 

 姉さん………調子………乗り………やがって…………いつも………怯えてる………くせに………くそっ…………

 

「えっと……………えっと………」

 

 母さんも………悲しい目で………見るな………よ………。まるで………僕が………変態みたい………じゃん………か………

 

 

 

 

 

  side 善逸

 

 俺がお姉ちゃんと遊んでいる間に、出汁介はイって少年を昇天させた。そしてそれを幼女が見学していた。

 

「くそっ………今日は………45れない………」

「心配するとこそこかよ‼︎」

「2回しか………」

「充分じゃねえか‼︎」

 

 流石出汁介だ。勃てば即イき萎えれば回避、歩く姿はド変態。

 

「あ^〜、累がキモくて面白かった〜♪」

「それじゃあ、次は君の番だね!」

「えっ…………?」

 

 ちなみに、このお姉ちゃんは状況が分かってないらしい。よっぽどあの少年が嫌いだったのか、ひたすら喜んでるだけだった。

 

「よぉ……………」

「ひぃぃぃぃぃぃぃ‼︎」

 

 だから、出汁介に振り向かれた途端、絶叫し始めた。

 

「やめてぇぇぇぇぇ‼︎やめてぇぇぇぇぇ‼︎来ないでぇぇぇぇ‼︎」

「心配………するな………俺は………はぁっ………優しい………」

「アタシは累に虐められてた側なんだけどぉぉぉ‼︎それなのに、これはあんまりよぉぉぉぉ‼︎」

 

 出汁介が近づく度、悲鳴をあげる。そりゃそうだ。チンコ丸出し大男、女の子からしたら恐怖以外の何者でもない。

 

「えっと………お姉ちゃん………」

「うるさいチビ母‼︎黙ってんなら助けなさいよ‼︎」

「ご、ごめんなさい………っ!」

「お願い、金髪君!アタシを助けて‼︎貴方しか居ないのぉぉぉぉぉ‼︎」

 

 さっきまでの侮辱する態度を変えて、俺に助けを求めるお姉ちゃん。幼女母ちゃんにはキレるのに。俺は今まで、散々クズな女に騙されてきた。こいつも音でわかる。どうせ自分の都合いいように裏切るだろう。

 

「分かった、殺してあげるよ♪」

「はぁ?」

「雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃。」

「ちょっとクソ童貞、アタシに何するのよぉぉぉぉ⁉︎」

 

 ということで、俺はお姉ちゃん鬼を葬り去った。

 

 

 

 

 その後、俺と幼女とちんぽこ男はその場で一休みしていた。

 

「ありが………とう。」

「虐められてたんだね。大丈夫?」

「うん………っ!」

 

 俺が優しく声をかけると、幼女鬼はやっと笑顔を見せてくれた。

 

「はぁっ………はぁっ………」

 

 ちなみに、出汁介はかなり消耗していた。イった後の疲れが出てるのか。

 

「お疲れ!」

「あぁ…………」

「新人隊員が下弦の伍を倒せるなんて、ホント凄いよ!普段はただの変態だけど、やるときはやる変態だね!」

「ヤったこと………はぁっ………ないけどな………」

「それな。」

「ありが………とう………」

「どういたしまして………お嬢………さん………」

 

 さて、後は炭治郎達が任務を終えるのを待つのみ。俺だけなら今すぐ行けるけど、出汁介が疲れてるからもう少し待とう。どのみち、十二鬼月は討伐したんだ。これ以上の脅威は、恐らくないだろう…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ………あの壺………?」

「壺?」

 

 出汁介が指差した方向を見ると、そこには蜘蛛山に似合わない壺があった。無駄に綺麗だが、気味の悪い雰囲気だ。あの壺、さっきまであったっけ………?

 

「消えた…………」

「ホントだ。」

 

 無くなった?一体何が起きてるんだ………?

 

「あ、あっちにもある…………」

 

 幼女鬼が指差した方向には、さっきの壺があった。さっきあった場所から右に結構離れている。不気味だな…………って‼︎

 

「鬼の音がする………」

「何………だと?」

 

 聞いたことない鬼の音。一瞬だけ聞こえた。しかもさっきの累とは比べ物にならないような音。恐らく他の十二鬼月。下手したら上弦。これはマズイ‼︎

 

「出汁介、立て‼︎炭治郎達のとこへ行くぞ‼︎」

「あぁ…………」

「私も……、一緒に………」

「来ていい‼︎早く行くぞ‼︎」

 

 早く逃げないと‼︎早く、あの壺から…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒョッヒョッヒョッ。私は玉壺と申す者。上弦の伍でありますよぉぉ!」

 

 逃げられなかった。しかも嫌な予感は的中。相手はまさかの、上弦だ。




ということで、次の変態は玉壺です。


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第八話 地上最強にして痴情最狂の変態

  side 善逸

 

 最悪だよ………

 

「ヒョッヒョッヒョッ。私は玉壺(ぎょっこ)と申す者。上弦の伍でありますよぉぉ!」

 

 なんでこんな時に上弦が来るんだよ………

 

「………ちんこ?」

「チンコではない‼︎玉壺だ‼︎」

 

 なんでこんな時に悠長なんだよ、出汁介(おまえ)は………

 

「だがそれもよし‼︎」

 

 よくねえだろ。あだ名チンコだぞ。

 

「それにしても………皆さん、私の美しい姿に見惚れてしまったかな?」

 

 見惚れねえよ。なんだよ魚なのかウツボなのか分かんねえ姿しやがって。目と口逆だし。

 

「それはこっちの台詞だ。」

 

 それも違えよ。お前のチンコに惚れる奴居たらビビるわ。

 

 

 

 とにかく、この状況をなんとかしないと………。チュン太郎は柱を呼びに行ってるから、今はここに居ない。助けを呼ぼうにも、呼べないのだ。

 

「ところで、その壺いいな。」

「なんと、貴方は芸術が分かるのですね‼︎」

 

 とりあえず、コイツに時間を稼いでもらうか…………

 

「おちんちんにハメて擦るのに丁度いい。」

「このクソおじがぁぁぁぁぁ‼︎私の壺を馬鹿にしおってぇぇぇ‼︎」

「俺は16歳だ。おじさんと呼ぶには早い。」

「嘘つけぇぇぇぇぇ‼︎」

 

 ダメじゃん‼︎相手キレちゃったよ‼︎全くもう、これじゃあすぐ死ぬじゃん‼︎

 

「あぁぁぁぁぁぁ‼︎俺の人生ここまでだぁぁぁぁぁぁぁ‼︎禰豆子ちゃんとイチャイチャしたかったのにぃぃぃぃぃ‼︎」

 

 もう大声で喚くしかないよぉぉぉぉぉ‼︎

 

「善逸、お前はそれでいいのか?」

「えっ…………?」

 

 コイツは何を言ってんだ?

 

「このままだと、俺たちは童貞のまま死ぬんだぞ?」

 

 な、なんだと⁉︎

 

「せめて死ぬなら、エッチを味わいたくないか?」

 

 童貞のまま死ぬ。それだけはダメだ‼︎今まで来たるべき状況に備えて、散々妄想してきたんだ。それを絵に描いた餅で終わらせたくない‼︎

 

ああ、そうだな。俺は禰豆子ちゃんとヤるまで死ねない。

「その意気だ、善逸。一緒に卒業するぞ‼︎」

「おう‼︎」

 

 刀を構え、敵を真剣に見つめる。卒業するのは人生じゃない‼︎童貞だ‼︎

 

「「雷(珍)の呼吸 壱の型 霹靂(魔羅)一閃」」

 

 2人息を合わせて突撃。それも2つの方向から‼︎

 

「血鬼術 蛸壺地獄‼︎」

 

 くそっ、相手がデッカいタコで防いできやがった‼︎流石に一筋縄ではいかないか‼︎

 

「くそっ、斬れない‼︎」

 

 弾力がありすぎて、刀が上手く入らない‼︎

 

「わ、私も頑張る‼︎」

 

 幼女ちゃんも手伝ってくれた。糸でその場の木を一気に斬り、それを操って振り回してる。

 

「皆さん、遅いですねぇ‼︎」

 

 くそっ、声が後ろからした‼︎動きが早すぎる‼︎

 

「珍の呼吸 陸の型 常世孤触(とこよこしょく)・股間‼︎」

 

 出汁介も縦横無尽に斬撃を喰らわせる。これで死んでくれ‼︎

 

「血鬼術 千本針 魚殺‼︎」

 

 くそっ、3人の攻撃全てが当たってない‼︎しかもなんがデッカい魚を2匹出しやがった‼︎更にはそこから大量の針‼︎

 

「雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃‼︎」

 

 一旦逃げ………………

 

「ぐぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 きれない‼︎くそっ、身体が痺れる‼︎

 

「くそっ………毒か………っ‼︎」

「その通り‼︎人間を死に至らしめる毒なのです!ヒョッヒョッヒョッ、苦しむ姿が良きかな‼︎」

 

 出汁介も喰らっている。流石に強いアイツでも、上弦相手は厳しい‼︎格が違い過ぎる‼︎しかも毒が入ってちゃ、こっから先力も出せない‼︎

 

「わ、私は鬼だから………」

「そんな貴女は普通に殺しましょう‼︎」

 

 幼女ちゃんは毒こそ効いてないものの、一人で倒すのは厳し過ぎる‼︎

 

「雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃‼︎」

「血鬼術 蛸壺地獄‼︎」

 

 だから助けようと思ったのに…………簡単にタコに防がれた‼︎

 

「させるか………っ‼︎珍の呼吸 玖の型 奥義・淫獄‼︎」

 

 出汁介が出してくれる。これを生かして、俺もアイツの首を…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「血鬼術 水獄鉢‼︎」

 

 は?出汁介の奥義が食い止められた?しかも水に包まれて、一滴も届かず…………

 

「未来のエッチな夢で見た………コンドームか?」

 

 当の本人はトンチンカンなことを言ってるけど、相当マズイ状況だ。俺たちの切り札が、こんな簡単にも止められるなんて………

 

「ヒョッヒョッヒョッ。今私は気分が良いので、特別な姿をお見せしましょう!どうです、この姿?綺麗でしょう⁉︎」

 

 しかも、第二形態もあるのかよ………第一形態ですら歯が立たなかったのに………どうすんだ、これ………

 

「………ちょうどええ山やな………」

 

 しかも何も知らなそうな、一般人のおっさんまで入って来てしまった‼︎くそっ、なんとか助けないと‼︎

 

「これはこれは………チンコ見せたらなあかんなぁ‼︎」

 

 ってちょっと待って⁉︎なんかおっさんが俺たちに気づくや否や、急に下を脱ぎ始めたんだけど⁉︎ちょうどいいって、もしかして露出するのに丁度いいってこと⁉︎

 

「また変態か、気色悪い‼︎しかしそれもまたよし‼︎」

 

 良くねえよ‼︎変態同士仲良くなるんじゃねえ‼︎

 

「血鬼術 陣殺魚鱗‼︎」

 

 しかも、敵は普通に攻撃してきやがった。変態同士意気投合したんじゃねえのかよ。もう何が何だか、分かんねえよ………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「珍の呼吸 壱の型 魔羅一閃。」

「は?」

 

 2人の決着は、一瞬だった。

 

「きっ、斬られたたぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 そのおっさんは、たった一回チンコを使っただけで、上弦を倒してしまった。それはまさに、芸術だった。1人の露出狂のおじさんが、人々を脅威から救った瞬間だった。

 

「淫獄………さん………」

 

 しかも、出汁介の知り合い。実力からして、恐らく師匠だろう。出汁介とは比べ物にならないほど、動きが洗練されていた。

 

 この日俺は初めて、チンコに美しいという感情を抱いた。




淫獄さんのプロフィールは次回公開です!


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第九話 淫獄さん、こんばんは

  side 善逸

 

 淫獄さん………すごいチンコだった……………

 

「自分ら、大丈夫か?」

 

 大丈夫………と言いたいのに、喋れない………?あれ、しかも眠くなって………きた………な………

 

 

 

 

 

 俺が再び目を覚ますと…………

 

「ここは………どこだ?」

 

 見知らぬ天井がまず見えた。

 

「……………」

 

 出汁介は隣で寝ているようだ。布団がチンコで盛り上がってるのは、この際気にしないでおこう。

 

「「……………」」

 

 そして、炭治郎と伊之助も寝ていた。どういう状況だ?全然分からん………

 

 

 

 そんなことを思ってると、

 

「よぉ、起きたんか!」

 

 蜘蛛山で見た凄腕のチンコ使い、淫獄さんが俺たちのいる部屋に入ってきた。

 

「淫獄………さん?」

「せや。淫獄珍寿郎、46のおっさんや。」

「あの、これは…………?」

 

 淫獄さんが助けてくれたところまでは覚えてる。でもそっから先の記憶がない。どうやって蜘蛛山を出たのか、どうやってここまで来たのか………。そもそもここはどこなのか?全部分からない。

 

「自分な、毒と怪我で寝てたんや。出汁介や他のお仲間さんも。せやから僕が連れてきた、ってわけ!」

「ありがとう………ございます………」

 

 上弦の毒でやられてたのか…………。淫獄さんが居なかったら、死んでたな…………

 

「あと、山の幼女は出汁介の希望で、官能小説家の助手をさせとる。籠の中の妹さんも一旦そっちに居てはる。この話は内密に、な!」

 

 禰豆子ちゃん!生きてて良かった‼︎あの子も良かった!エロ本書きの手伝いなのはおかしいけど。あと、流石に鬼を生かして放置してるはばらせないよね。禰豆子ちゃんも鬼殺隊にとっては禁忌の存在だし。

 

 

 

 そういや、ここはどこだろう………?

 

「ちなみにここは蝶屋敷!」

 

 質問せずとも答えてくれた。なんか遊郭の店の名前にありそう。

 

「鬼殺隊士が入院する病院でな……………」

 

 なるほど、病院ね。

 

「エッチな女の子さんがぎょーさんおるんや‼︎」

 

 なんだと⁉︎エッチな女の子が沢山いるのか⁉︎

 

「マジですか⁉︎俺に紹介して下さい‼︎」

「ええでええで!まず今から看護でくる子が神崎アオイちゃん!可愛くて真面目な子や!」

「おお、いいですねぇ〜‼︎」

「次は君らの同期の女の子、カナヲちゃん!無口で大人しい子や‼︎」

「同期の女の子…………あの子か‼︎」

「更には可愛い幼女3人衆、すみちゃん、きよちゃん、なほちゃん‼︎」

「うひょぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」

 

 こんなにもいるなんて………会いたくてしょうがないよぉぉぉぉ〜♪

 

「そしてなんといっても…………超絶エッチな女医さん、しのぶちゃんや‼︎」

「誰がエッチな女医さんですって?」

 

 そしてなんと…………自己紹介の時にエッチな女医さんと思われる人が入ってきた。めちゃくちゃ怒ってる音がする。そりゃそうだ。

 

「おお、噂をすれば‼︎」

「喋りで痴漢しないで下さい。殺しますよ?」

「すまんすまん!」

「笑いながら言われても許しません。とっとと帰って下さい。」

「え〜、年寄りにもうちょい優しくしてや〜!」

 

 ここだけ見ると、ただのスケベなおっさんだ。髪も薄らハゲだし、肌も俺たちと比べてしわが多い。

 

「ハゲ親父は無視するとして…………」

「ハゲてへん、ハゲてへん‼︎ちょいと成長が遅いだけや‼︎」

 

 それをハゲって言うんだよ。

 

「我妻君、しばらく安静にして下さいね。あとこの変態親父の言うことに従わないこと。」

「ちょっ、変態親父言わんといて‼︎」

「はっ、はい!」

「善逸も返事すな〜‼︎」

 

 なんか、こうして見るとただのおっさんだな。街を普通に歩いてそう。出汁介と違って、普段はちゃんと下履いてるし…………

 

「それにしても………なんで鬼殺隊辞めたんです?柱を30年も務めたのに………」

 

 えっ、嘘でしょ⁉︎この人元鬼殺隊士なの⁉︎確かに呼吸を使うけど…………。あと柱を30年⁉︎強くない⁉︎俺の生まれる前から柱ってマジかよ‼︎

 

「前に言うたやん!女の子とエッチしたいからやって!」

 

 どんな理由だよ‼︎下履いてても下心は丸出しってわけか‼︎出汁介と違って‼︎

 

「ふざけないで下さい。」

「あのな〜、昼より夜のがエッチな気持ちになんねん。そのエッチな時間を仕事で潰すんが嫌やってん。せやから辞めた!」

 

 いや、分かるけどさ‼︎辞めるほどじゃないでしょ‼︎昼にヤれよ‼︎

 

「元柱なのに何してるんです?」

 

 元柱がそんな理由で引退したのか‼︎全く、鬼殺隊って変態しかいないんだな‼︎じいちゃんは流石に違う………と信じたい‼︎けど、あってもおかしくなさそう‼︎ごめんね、じいちゃん‼︎変態のせいで頭がおかしくなっちゃった‼︎

 

「ナニや‼︎」

「蟲の呼吸…………」

「すまんって!」

 

 あと、何気にエッチな言葉に分かって反応してるしのぶさん。いい。

 

 

 

 

 そんなことを思ってると、

 

「エッチなお姉さんの気配を感じて。」

 

 出汁介が起きた。チンコはずっと起きてたけど。

 

「貴方の弟子はなんなんです?ちゃんと指導して下さい‼︎」

「出汁介、しのぶちゃんはある男が好きでな………」

「それ以上言うと、毒針ブッ刺しますよ?」

「なるほど、そうなのですか。安心して下さい。俺は寝取りが一番嫌いなんです。」

「日本語通じてます?」

 

 出汁介のトンチンカンっぷり。

 

「それと淫獄さん、厠の場所を教えてもらえますか?」

「なんや出汁介、朝勃ち鎮めるんか?」

「はい。」

 

 やっぱり師匠に似たのかもしれない。

 

 こうして、出汁介は厠にイきに行った。

 

 

 

 

  side カナヲ

 

 何も考えない。硬貨に身を任せて、言われたことに従うのみ。それが楽だから。そうしないと、痛いところに当たるから…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「道に迷った。困ったな。」

 

 何………あれ?身体の大きい人がこっちに歩いて来るんだけど。なんで下を履いてないの?なんでずっと上を向いてるの?怖い…………

 

「お嬢さん、厠まで案内してもらえますか?」

 

 男、怖い、ちんちん、丸出し、厠、案内、誘拐、変態、行為…………硬貨を投げて決めないと。案内するかしないか。表が出たらはい。裏が出たらいいえ。表………出たらどうしよう…………連れてかなきゃ、いけないのかな…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嫌。近づかないで。」

「えっ……………?」

 

 私は久しぶりに、自分の意思を出した。




淫獄珍寿郎のプロフィールです。

・淫獄珍寿郎(いんごくちんじゅろう)
性別:男 
年齢:46(鬼殺隊在籍:13〜45、柱期間:15〜45)
声: 藤原啓治
身長:163cm
ちん長:100cm
呼吸:珍の呼吸


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第三章 変態四天王vsちんぽこ隊
第十話 セクハラ会議


オリジナル、変態四天王編の開幕です!
この話だけ原作準拠ですけど。


  side 善逸

 

 蝶屋敷で療養兼特訓をしていると…………

 

「ちんぽこ隊士よ、緊急任務だ。変態鬼が暴れているから、それを止めに行けと。」

「自首しに来たのか、出汁介?」

「違う。真面目な依頼だ。」

「マジか…………」

 

 俺たちちんぽこ隊で変態鬼の処理をするハメになった。

 

 

 

 

  side 釜鵺

 

 下半身の赴くままに生きる。俺たちがそう決めたのは、無惨様に呪いを解かれ追放されたあの日からだった。

 

 

 

 

  side 無惨

 

 累が死んだ………っ‼︎許せない‼︎下弦の使えない者共も殺してやる‼︎

 

「鳴女、下弦を呼べ。」

「はい。」

 

 竈門炭治郎といい、淫獄珍寿郎といい、謎の妖怪珍珍男*1といい、私を苛立たせるとは………。本当に腹立たしい‼︎この怒りを奴らにぶつけてやる‼︎

 

 鳴女が強く琵琶を弾くと、

 

「「「「…………?」」」」

 

 呆けた面の使えん部下どもがやってきた。どうやらまだ状況を理解できていないようだ。

 

「頭を垂れて蹲え。平伏せよ。」

 

 その様ですら腹立たしかったので、とりあえず無理矢理正座させた。

 

「申し訳ございません、無惨様‼︎」

 

 零余子が泣き喚く。苛立たしい声だ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お姿も気配も以前と異なって、いやらしかったので‼︎」

 

 は?コイツは何を言っている?

 

「とりあえず、しゃぶっていいですか⁉︎」

 

 頭がおかしいのか⁉︎

 

「黙れ。誰がしゃぶって良いと言った?貴様どもの下らぬ意思で物を言うな。私に聞かれたことにのみ答えよ。」

「あっ………すいません!」

 

 とりあえず、黙らせておこう。頭が混乱しているだけかもしれないし。そして、説教して立場を分からせよう。

 

「累が殺された。下弦の伍だ。私が問いたいのはただ一つ。何故に下弦の者達はそれ程までに弱いのか?ここ100年あまり、上弦の顔ぶれは基本的に変わらなかった。基本的に鬼狩りの柱たちも葬ってきた。しかし下弦はどうか。何度殺された?」

 

 玉壺が死んだことは、とりあえず無視するとして………。本当に下弦の鬼は弱すぎる。

 

 しかも、当事者意識がない奴もいる。特に下弦の陸、釜鵺。

 

「そんなことを俺たちに言われても?何だ、言ってみろ。」

「…………っ!」

 

 私は心が読めるんだよ。お前の下らない考えなんて、全て分かるんだよ………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん♡ふぅ……………」

 

 は?なんでコイツは急に絶頂した?しかも早くね?

 

「何をした?」

「イってみろ、って言われたので………」

「そのイくではない‼︎」

 

 嘘だろ、そんな勘違いあり得るのか⁉︎頭おかしいんじゃないか⁉︎ 第一ここは公衆の面前だぞ⁉︎他の奴も居るんだぞ⁉︎

 

「お許しくださいませ、鬼舞辻様‼︎どうか、どうかご自慰を‼︎」

 

 しかも私に自慰行為を求めるだと⁉︎意味が分からない………

 

 

 

 

 とりあえず、コイツは無視して零余子を責め立てるか。

 

「お前は柱と遭遇した時、いつも逃亡しようと思っているな?」

「いいえ思っていません‼︎私は貴方様のために………」

 

 私の言うことを否定するだと?殺してやる……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「エッチを懸けて戦います‼︎あと柱に犯されたいですし………///」

「は?」

 

 しまった、コイツ痴女だった………。一旦無視しよう…………

 

 

 

 

 

  side 病葉

 

 ダメだ、おしまいだ…………。思考は全て読まれ、肯定しても否定しても無視される。戦って勝てるはずもないし。なら…………45るしか‼︎

 

 

 

 

 

  side 無惨

 

 なんで病葉は無言で自慰し始めたんだ?意味が分からない………

 

 とりあえず、轆轤を殺すか………

 

「最後に何か言い残すことはあるか?」

「私はまだお役に勃てます!もう少しご猶予をいただければ………」

 

 漢字が間違ってる気がするけど、気のせいだろう………

 

「具体的にどれほどの猶予を?今のお前の力でどれ程の事ができる?」

 

 とっとと殺すか…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「乳を‼︎貴方様の乳を見せていただければ、私は必ず乳に順応してみせます‼︎よりエロい鬼になって、貴方様のために戦います‼︎」

 

 もうやだ、コイツら…………

 

「…………」ベベン

 

 鳴女も痺れを切らしたのか、琵琶を鳴らして変態4人を追放した。私もちょうどいい機会だ。奴らの思考、もとい嗜好は読みたくない。支配を外すか…………

 

「えっと…………」

 

 そういえば、まだ魘夢が居たな。どうやらコイツだけは変態じゃないみたいだ*2。よかった…………

 

「気に入った。私の血をふんだんに分けてやろう。」

 

 こうして、私は魘夢を強化し、鬼狩り退治へと送り込んだ。

 

 

 

 

 

  side 釜鵺

 

 あの日………何故か俺たちは無惨様に追放された。あの日依頼無惨様との繋がりも無くなったし、食欲が無くなり性欲ばかりが湧いてくる。

 

「何がいけなかったんだろうな………」

「アンタが無惨様に乳見せろって言うからよ!無惨様照れちゃったじゃない!」

「お前も大概だろ………」

「無言で致してた奴が言える事じゃないけどな。」

 

 とにかく、今の俺たちに出来ることは一つ。

 

「お前ら、追放されたものは仕方ない。こっから先は欲望全開でいくぞ‼︎」

 

 変態として生きることだ‼︎

 

「「「黙れ、早漏。」」」

「うるさい‼︎」

 

 こうして、俺たちは『変態四天王』を結成した。

*1
出汁介

*2
気のせいです。



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第十一話 恐るべき血鬼術

  side 善逸

 

 毒をもって毒を制す………よく言われる諺だが………

 

「変態をもって変態を制す………か。」

 

 俺たちが毒扱いされてる事が悲しくて仕方なかった。

 

「ねえ出汁介、俺って変態なの?」

「炭治郎、安心しろ。お前も立派な変態だ。」

「そうなのか…………」

 

 ちなみに最近炭治郎も変態認定された。理由は俺たちが布団に置きっぱなしにしてた下世話倶楽部を読んでたから。しかもコイツ嘘つけないから、興味津々なのすぐバレたよ。本人は納得いってないけど。

 

「ちんぽこ、オレは⁉︎」

「伊之助はまだだ。もうすぐ開花するだろう。」

 

 伊之助についてはそのままでいいと思う。変態4人と行動を共にする禰豆子ちゃんが可哀想だから。

 

 

 

 

 しばらく歩くと、

 

「変態がいる‼︎助けてぇぇぇ‼︎」

 

 遠くから女の子の叫び声が聞こえた。なので、

 

「待ってろ、今すぐ行く‼︎」

 

 俺たちが全速力で叫び声がした場所に駆けつけると、

 

「うわぁぁぁぁ、変態が増えたぁぁぁぁ‼︎」

 

 状況が悪化した。

 

「変態⁉︎どこだ、どこだ⁉︎」

「お前だよ、出汁介。」

「俺が変態だと?寝言は寝て言え。」

「ならそのチンコを寝かせろ‼︎」

 

 これも、だいたい出汁介のせいだ。いくら避けられようとも、チンコを出し続ける。その精神力、もっと他のところに活かせないかなぁ?

 

 

 

 それにしても、変態って誰のことだろう?出汁介はともかく、他に変態が居るはずだ。果たして…………?

 

 答えは、すぐに分かった。

 

「やあやあ、鬼殺隊ども‼︎俺の名は釜鵺…………ってチンコ丸出しじゃね〜か⁉︎」

 

 右目に変態、左目に参と書いてある、黄色い着物を着た男の鬼が現れた。名前は釜鵺らしい。

 

「変態の、参………?どうして今、ここに……?」

 

 炭治郎よ、上弦の参みたいに言うな。

 

「変態サン?」

 

 伊之助よ、変態だけ丁寧に呼ぶな。むしろ雑に呼べ。

 

「どうした?チンコ丸出しのどこがおかしい?」

 

 出汁介、おかしいとこしかねえだろ。

 

「「全部だよ‼︎」」

 

 思わず鬼と口が合った。

 

「お前ら………やったこともないのに否定するのはどうなんだ?」

「やったことあったら問題だろ‼︎」

「好き嫌いはよくない。一度下を脱いでみてはどうだ?」

「変な提案するな‼︎」

 

 そして、変態の参と変態の珍の間で漫才が始まった。頼むから、変態同士勝手にやり合ってて欲しい。

 

「ああ、もう、まどろっこしい‼︎」

「随分短気だな。もしやアッチの方でも早いのではないか?」

「うるさい‼︎俺は早漏じゃない‼︎」

 

 ぶっちゃけ、上弦相手じゃない限り出汁介だけでなんとかなる気がする。俺、帰っていいかな…………?

 

「くそっ!こうなったら………血鬼術………」

 

 とりあえず、この血鬼術だけ避けるか……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「性癖の見える化‼︎」

 

 は?何いってんのコイツ…………?血鬼術まで変態なの?

 

「「「ぐわぁぁぁぁぁぁ‼︎」」」

 

 くそっ、相手の発言に混乱してたらあたっちまった‼︎最悪だ‼︎一体何が…………って?

 

「ごんぱちろう、頭の上に字がある‼︎」

「あっ、本当だ!」

 

 炭治郎の頭の上に文字が浮かんでいる。どれどれ…………

 

「歳上のお姉さんに、耳元で囁かれながらチンチンを触られたい………」

「なっ⁉︎///」

 

 って、これもしや炭治郎の性癖か⁉︎

 

「炭治郎、すごいこと書いてるね〜w」

「いや、これは………その………///」

「お前の性癖か?」

「チ………違わない………///」

「ふぅぅぅぅぅぅ‼︎」

 

 マジらしい‼︎炭治郎の頭の上に炭治郎の性癖が書かれている‼︎

 

「俺の血鬼術はその人の性癖をその人の頭の上に文字として書くものさ!」

 

 とんでもねぇ血鬼術だな‼︎

 

「な、何のためにそんなことを………っ‼︎///」

「性癖をぶちまけて慌てる人間を見るのが俺の趣味でね!」

「しょうもな‼︎///」

 

 その心も、鬼らしい醜さを持っている。これが変態鬼の真髄か……………

 

「もんいつ‼︎オレの上には何が書いてる⁉︎」

「ホワホワ………ってしか。」

「なるほど、分からん‼︎」

 

 ちなみに伊之助は擬音しか書いてなかった。正直意味が分からなかった。

 

「出汁介、どういうこと?」

「これは性癖の目覚めの兆し…………将来とんでもない変態になるだろう‼︎」

「なるほどね!」

 

 変態の言うことだから信憑性がある。コイツも変態になっちゃうのか…………。禰豆子ちゃん、ごめんね。変態じゃないのは俺だけみたい………

 

「やれやれ、まともなのは俺だけかぁ〜?」

「善逸、頭の上に『禰豆子のおっぱいにしゃぶりつきたい‼︎』って書いてあるよ。」

「おっと、恥ずかしい。」

「本当にな。」

 

 出汁介(コイツ)にだけは言われたくない。

 

「とりあえず、禰豆子に近寄らないでね。」

「嘘でしょぉぉぉぉぉぉぉ⁉︎」

 

 それにしても、本当に厄介な血鬼術だな‼︎日頃思ってる事が全部出てしまう。禰豆子ちゃんは今箱の中で寝ているけど、これを見られたら終了だ。俺は変態として見られ、求婚を断るようになるだろう。もしそうなったら………俺はつらい、耐えられない‼︎

 

死んでくれクソ変態。ひどく醜いまま。

 

 こうして、俺は変態を殺すために(さや)に手をかけた。

 

「そんなキレるなって!もしかしてお前のが早かったり………」

「しない‼︎俺は平均10分だ‼︎」

「負けた………っ‼︎しかも俺の10倍だと………っ⁉︎」

 

 コイツ1分なのかよ。早過ぎんだろ。

 

「というか、なんでお前だけ見える化してないんだ⁉︎」

 

 そういえば、出汁介の性癖だけ見てなかった。確かにコイツだけ、頭の上に文字が浮かんでない。血鬼術を避けた様子もなかったのに。俺たちが見切れない速さで避けたのか………?確かにコイツなら有り得るけど…………

 

「当たり前。元より煩悩丸出しの俺には通用しない。」

「嘘だろ⁉︎」

 

 そういう事⁉︎わざわざ見える化しなくても見えてるから⁉︎確かにチンコ丸出しだけどさ⁉︎なんなんだよ、コイツ⁉︎

 

「くそっ、俺じゃあ相性が悪い…………」

 

 相性ってなんだよ。性癖見せるだけの奴に相性もクソもねえだろ‼︎

 

「ここはアイツに代わってもらおう‼︎」

 

 アイツ………?まだ変態が居るのか⁉︎しかも呼ぶのか⁉︎勘弁してくれ‼︎



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第十二話 するかされるか、己を見極めよ

  side 善逸

 

 また変態が来るのか。勘弁してくれ…………

 

「釜鵺、もうアタシの出番?早くない?アッチと一緒で。」

「うるさい零余子‼︎さっさと働け‼︎」

 

 ってきたぁぁぁぁぁぁぁ‼︎女の子だぁぁぁぁぁぁ‼︎

 

「待て、善逸。」

 

 なんか出汁介に止められたんだけど。せっかく声かけようと思ったのに‼︎

 

「どうしたの、出汁介?まさか俺が卒業するのに嫉妬してるのw?」

「アイツは変態だ。それは間違いない。迂闊に手を出すと大変な目に遭うぞ。」

「それお前が言う?」

 

 変態の何がいけないのか。確かに男の変態は嫌だけど、女の変態はむしろ大歓迎だ‼︎

 

「ねえ金髪君、私と遊びたいの?」

「はい‼︎」

 

 さあ、卒業しよう‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ならお尻出して。私チンコ生やすから。」

 

 えっ?何いってんのコイツ?

 

「聞こえなかった?お尻出してって。」

 

 しかも言い間違いじゃないらしい。

 

「普通逆でしょ‼︎俺は男‼︎俺は挿れる側で、君は挿れられる側‼︎分かる⁉︎」

「善逸、気持ち悪いから喋らない方がいいよ………」

「うるさい炭治郎‼︎これは俺にとって深刻な問題なんだ‼︎」

 

 可愛い女の子とヤろうとしたら、自分が可愛い女の子になってしまう。こんな事があっていいのか?

 

「あのね、男が挿れる側って決めつけるのはおかしくない?」

「おかしくない、おかしくない‼︎」

「人には挿れる側の人間と挿れられる側の人間がいるの。それは性別によらないと思うんだけど。」

「よるだろ‼︎」

 

 男女の観念で一括りにするのは良くないことだと思う。でもこれは一括りにするべきでは?女がチンコ生やしたら、それはもう男だろ。

 

「ちなみにアンタらの中だと金髪君と猪君が挿れられる側で、市松模様君とチンコおじさんが挿れる側ね。」

 

 なんでそうなるんだよ。炭治郎が意外と狼………は分からなくもないけど、伊之助は違えだろ。出汁介ぐらいしか合ってない。

 

「どういうこと………?」

「オレも分からん‼︎」

「炭治郎に伊之助、理解したら負けだ。」

「俺はおじさんじゃない。」

「訂正するとこ他にあんだろ。」

「アタシは相手に合わせてチンコを出したり引っ込めたりするわ。」

「一生出すな‼︎」

「俺はそんなの考える前にイくけどな‼︎」

「知るか、早漏‼︎」

 

 とにかく、釜鵺とは比べ物にならない変態が来た。名前は零余子ちゃん。ぱっと見、可愛い女の子なのに…………

 

「ひとまず、アタシの血鬼術の餌食になりなさい。生やすのはそれからね。」

 

 いや、それからじゃないし。生やすなし。

 

「血鬼術 性欲の見える化‼︎」

 

 しかもどっかで見た血鬼術じゃん‼︎

 

「釜鵺と一緒じゃん‼︎」

「いや、全然違うだろ。」

「全然違うわよ。」

 

 アイツらは一緒って言い張るし………。というか、

 

「おんなじ変態の参なんでしょ?」

 

 零余子ちゃんも階級が一緒なんだよね。もしかして、元々は同じ鬼だったのかな?

 

「「それはコイツが勝手に名乗ってるだけ。」」

 

 変態って勝手に階級名乗れるのかよ‼︎上弦や下弦みたくちゃんとしろよ‼︎

 

「俺が解説するか……………」

 

 なんで出汁介(おまえ)が解説するんだよ‼︎

 

「釜鵺の血鬼術は()()の見える化。つまりどんな人をエッチだと思うか、である。海外の言葉で言うなら、『Who』だ。いや、厳密にはWho、Where(どこでエッチするか)、What(何をエッチだと感じるか)、Why(なんでエッチに感じるのか)、When(いつエッチするのか)だな。」

 

 最後の海外の言葉要らんだろ。俺たち分かんないし。

 

「それに対して、零余子の血鬼術は()()の見える化。つまりどれほどエッチなのかを表す。海外の言葉で言うなら、『How』だ。」

 

 う〜ん、全く違いが分からない。いや、分かる必要ないんじゃないかな?

 

「これらをまとめて、5W1Hと言う。」

 

 とにかく、絶対にトンチンカンなことを言ってるのだけは分かる。

 

「海外の言葉が分かるんだね!出汁介凄い‼︎頭いい‼︎」

「ありがとう。」

 

 炭治郎、今それを褒めるべきか?他に言うことない?

 

「これも淫獄さんのおかげだ。」

「「なるほど!」」

 

 あの人のせいかよ‼︎伊之助も納得するな‼︎

 

 

 

 

 

 

 さてと、俺は帰るか。変態の相手なんかしてられないし………

 

「逃げるな善逸、逃げるなぁぁぁぁぁぁ‼︎」

「何してんだ、もんいつ‼︎」

 

 なんで炭治郎と伊之助に怒られるの⁉︎

 

「こんなの相手しなくて良くない?」

「分からないか、善逸?」

 

 なんで出汁介に諭されるの⁉︎

 

「俺たち鬼殺隊はいつだって変態に有利な夜で戦ってきた。」

 

 有利というか、そっちのが興奮するだけだろ。

 

「生身のちんちんがだ。」

 

 それは出汁介(おまえ)だけだ。

 

「一度萎えたら、簡単には戻らない。先端だって簡単には塞がらない。」

 

 チンコの性質を熱弁するな。

 

「分かったか、善逸。()きて戦え、戦え‼︎」

「仕方ないな…………」

 

 これ以上何を言っても無駄だと感じたので、俺は諦めて戦うことにした。鬼殺隊って、辛いな…………

 

 

 

 

 そんなことを思ってると、

 

「まあ、戦うのは俺らじゃないけどな!」

「もっと強い血鬼術持ちがいるわ!」

 

 コイツらが更に援軍(へんたい)を呼ぶ事が判明した。嘘でしょ…………?

 

「まだ居るのか、勘弁してよ………」

 

 俺の愚痴も虚しく、

 

「「出でよ、轆轤‼︎」」

「呼ばれて射精(とびで)てじゃじゃじゃじゃ〜ん‼︎」

 

 髭面の変態が路地裏から現れた。




零余子の血鬼術は、その人の性欲の強さを数値化して頭の上に表示するものです。釜鵺とほぼ一緒ですね。


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第十三話 天地反転

  side 善逸

 

 髭のおじさん………出会いざまに下ネタ………絵に描いたような変態がやってきた。

 

「「なんでお前(アンタ)も変態の参なんだよ⁉︎」」

 

 しかも参。どんだけ自己申告被るんだよ‼︎

 

「いや、俺は参くらいだろ。」

「いいや、アタシが参くらいよ!」

「いやぁ〜、俺が参くらいだと思うんだけどな………」

 

 4人中1位を争うなら分かる。最下位もまだ分からんでもない。なんで3位?なんでそんな微妙な立ち位置を争ってるの⁉︎

 

「それはさておき、」

 

 おくな‼︎

 

「俺の血鬼術を喰らうがいい‼︎」

 

 とりあえず、コイツは戦闘狂の変態らしい。危険だから対応しないと‼︎

 

「血鬼術 天地反転‼︎」

 

 なにやらヤバそうな血鬼術。何が来る⁉︎攻撃を見極めろ‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「なんだこれ⁉︎」」」

 

 くそっ、チン毛がめちゃ増えた⁉︎はみ出るくらいに‼︎

 

「オマエラ、頭チン毛になってるぞ‼︎」

 

 しかも頭がめっちゃスカスカになった‼︎なんかチリチリだし‼︎一体何が起きたんだ⁉︎

 

「天地反転…………上と下を入れ替える…………」

「察しがいいな、チンコ男。俺の血鬼術は、上の毛と下の毛を入れ替えるものだ‼︎ 髪の毛の平均は約10万本、対して陰毛の平均は5000本。はみ出て当然‼︎」

 

 ふざけんな⁉︎髪の毛とチン毛を入れ替えたのかよ⁉︎

 

「俺は下を履いてなかったから耐えられた。下を履いてたら耐えられなかったかもしれない。」

 

 それは耐えてんじゃなくて諦めてんだよ‼︎

 

「くそっ、なんのためにそんなことを⁉︎」

 

 伊之助の怒りはもっともだ。なんでそんな地味で陰湿な嫌がらせを嬉々としてするのか。なんでそんなしょうもない血鬼術を誇りに思えるのか‼︎

 

「体毛はその人に意外な一面を与えてくれる。すっごいお淑やかで美人なのに、下の毛は剛毛だとか。逆に遊んでそうな女が生えてなかったりとか。あとは股間から毛が大量にはみ出る。我慢出来ずに下を脱ぐ。それが堪らなくてねぇ。」

「ただの性癖じゃねえか‼︎」

 

 本当に傍迷惑な野郎だ‼︎こんな奴は殺さねばなるまい‼︎

 

「くそぉぉぉぉぉ‼︎チンコのらへんがゴワゴワする‼︎」

 

 だがその前に、下が気持ち悪い‼︎急にチン毛が20倍になったからな‼︎入りきらねえんだ‼︎

 

「お前ら、下を脱ぐことをお勧めする。気持ちいいぞ。」

「「「嫌だ‼︎」」」

 

 でも、露出狂の変態にはなりたくない‼︎出汁介と同じには、なりたくない…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブチッ

 

 

 

 なんか嫌な音がした。股間から。気になって下を見ると、隊服が破けているのが分かった。陰毛の体積膨張に耐えられなかったらしい。そして俺たちの下は地面に落ちてしまい、下半身が露わになった。

 

「どうだい、ちんぽこ隊の正装は?」

「「「嫌だ‼︎」」」

 

 まさか自分が出汁介と同じ格好をするとは、夢にも思わなかった。ましてや他の友達と。これじゃあ、もう取り返しのつかない変態じゃないか………

 

「雷の呼吸…………」

「水の呼吸…………」

「獣の呼吸…………」

 

 怒りが頂点を超え、俺たちは自然と鬼を狩ろうとしていた。

 

「やばい!このままだと無惨様を犯せず死んじまう‼︎」

「どうすんのよ⁉︎このままだと、アタシの行き場のない性欲が爆発するわよ‼︎」

「陰毛………いい……///」

「何ムラムラしてんのよ、アンタは‼︎」

 

 今の俺たちなら、コイツらくらい簡単に殺せるだろう。そんな気がしていた。

 

「くそっ、こうなったら…………奴を呼ぶしかない‼︎」

 

 なのに、変態が増えるという事実だけで、なんかちょっと冷静になれた。45った後の賢者時間的な。

 

「ああ、そうだな。奴に敵う変態はこの世に存在しない。」

「アイツを見たなら、この人たちも諦めてくれるわよね!」

「奴こそが………揺るぎない変態の壱だからな‼︎」

「「「出でよ、病葉‼︎」」」

 

 変態共がこぞっていう真の変態。下半身を解放した今、逆に興味が湧いてきた。もうどうにでもなれ‼︎

 

 

 

 しばらくすると、

 

「なんで俺が真打ちなんだ…………」

 

 気怠そうに真の変態が入ってきた。

 

「変態の肆⁉︎」

「お前が⁉︎」

「バカじゃないの⁉︎」

「俺が変態なんて、とても言えない…………」

 

 しかも、謎の謙遜。自分は他3人に劣ると思ってるらしい。でも他の3人はこぞって変態だという。

 

「ちんぽこ隊の皆、警戒しろ。アレはヤバい。とんでもない変態だ。そんな気がする。」

 

 出汁介までもが、警戒心を強める。何の根拠もないはずなのに、コイツが言っただけで信頼できる感じがする。変態同士だからだろうか。

 

「俺の、性癖は…………」

 

 そして病葉は、己の性癖を口にした。




次回でこの章は最後です‼︎果たして、病葉の性癖は…………?

また、その次は原作に戻って無限列車編をやります‼︎ただ、引率が煉獄さんから変わります。お楽しみに!


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第十四話 前半:真の変態 後半:エロ本作家と幼女

第3章最後が思ったより短くなったので、前後半の2話構成です。


  side 善逸

 

 真の変態と言われる病葉………コイツの性癖は一体………?

 

「俺の性癖は………無い。」

「「「えっ?」」」

 

 無い?そんなことあるか?仮にも変態から変態呼ばわりされている、真の変態なんだぞ?それに、出汁介が変態の実力を見誤るわけがない。コイツ、嘘をついてるのでは……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「つまり、この世の全てにムラムラするのか?」

 

 出汁介(コイツ)は何言ってんだ?

 

「まあ、そうだけど…………」

 

 しかも合ってるのかよ‼︎流石だな‼︎

 

「例えば俺は?」

「ムラムラする………」

「おばあさんとかも?」

「ムラムラする………」

 

 それに老若男女、全てイケるのかよ‼︎確かにそれなら性癖は無いな‼︎性癖って何が特別好きなものがある時に指すし‼︎

 

「川のワニは?」

「ムラムラする………」

「ゴキブリなんかは?」

「ムラムラする………」

 

 ちょっと待って、人間以外もイケんの⁉︎ゴキブリで45れる奴なんてそうそう居ねえぞ⁉︎

 

「それじゃあ、ひまわりは?」

「ムラムラする………」

 

 植物まで⁉︎

 

「それじゃあこの箱(禰豆子入りのやつ)は?」

「ムラムラする………」

 

 それもはや生き物じゃないよね⁉︎ホントに何でもイケるのかよ⁉︎守備範囲広すぎでしょ‼︎吉原の守護神かよ‼︎

 

「ね、コイツが壱の理由、分かったでしょ?」

「うん!」

「俺は性癖が無いのに………」

「それが原因なんだよ。」

 

 これは誰もが認める変態だ‼︎だって周り全部が女の子の裸みたいなもんでしょ⁉︎凄すぎるよ、コイツ‼︎全く憧れないし、なりたくもないけど‼︎

 

「変態が8人………いい光景だな。」

 

 良くねえよ‼︎性癖をぶちまける変態鬼4人と、下半身丸出しチン毛ボーボーの変態人間4人。側から見たら百鬼夜行さ‼︎

 

「「「そこの変態共、何をしている⁉︎」」」

「しまった、警察だ‼︎」

 

 そりゃこうなるよ!これじゃあ言い逃れ出来ないじゃん‼︎

 

「信じてください。俺たちは変態を捕まえようとしたんです。」

「「「は?」」」

 

 炭治郎、そんな綺麗な目で言っても無駄だよ‼︎下が汚いもん‼︎

 

「ちんぽこ隊の皆、とにかく逃げるぞ‼︎」

「俺たち変態四天王も退散だ‼︎」

 

 お前らはわざわざ隊の名前言うなよ‼︎余計状況が悪くなんじゃん‼︎

 

 

 

 

 こうして俺たちは、変態鬼は捕らえられなかったものの、なんとか警察から逃げ切り、蝶屋敷まで帰ってきて、

 

「で、下半身丸出しで鬼と猥談した挙句、警察に見つかって鬼を取り逃し、何の成果もなく帰ってきた糞野郎共は貴方達ですか?」

「「「「はい……………」」」」

 

 しのぶさんにブチギレられた。

 

「普通鬼と猥談します?」

「しません………」

「ならなんで猥談を?」

「ゴメンネ、エロくって………」

「下半身を出してたのは?」

「陰毛が伸び過ぎて………長男でも耐えられませんでした………」

「最後に言い残すことは………?」

「このおちんちんに誓って、二度と鬼は取り逃しません…………」

「反省の色が見えないようなので、罰として1週間無給労働です。」

 

 

 こうして、俺たちは鬼退治及び蝶屋敷の雑用をタダでやることになった。つらい……………

 

 

 

 

 

  side 釜鵺

 

 俺たち変態四天王は、普通に警察に捕まった…………。無念…………

 

 

 

 

ーーーーここから後半ーーーー

 

 

  side 響凱

 

 小生が官能小説を書き始めて2週間後、

 

「アンタが響凱先生かい?」

「如何にも………」

「僕は出汁介の知り合いの、淫獄珍寿郎や!出汁介がこの鬼の娘を預かって欲しいって言うててな。自分、いけるか?」

「ああ…………」

「おお、流石や!亜美ちゃん、入ってええで!」

 

 出汁介の紹介で、

 

「初めまして、亜美(母蜘蛛の名前、声優から勝手につけました)です!よろしくお願いします‼︎」

 

 とても小さな少女の鬼がやってきた。出汁介の紹介らしい。

 

「よろしく………」

「ほんじゃ、後頼むわ!」

 

 こうして、家族が1人増えた。ちなみに前に小生の家に居た鬼は亜美を襲ったので、珍寿郎に殺されていたらしい。あと、食料は出汁介から定期的に送られてくる血である。

 

 

 

 少女の鬼、亜美はとてもおっちょこちょいだった。

 

「あっ…………」パリン

 

 よく皿を割っては、

 

「ご、ごめんなさい…………」

 

 泣きながら謝っていた。そんな姿が見てて居た堪れなかったので、

 

「大丈夫か………?怪我は………?」

「しっ、してません!」

「そうか、よかった…………」

「あっ、ありがとうございます………っ!」

 

 その度に慰めた。小生らしからぬ行動だ。

 

 

 また、亜美は小生の小説を、

 

「面白いです!」

「ありがとう………」

「続き………あります⁉︎」

「今…………書く…………」

「わぁっ!ありがとうございます!」

 

 とても面白そうに読んでくれた。それが小生にはとても嬉しかった。今まで小説で褒められたことがあまり無かったから。ちなみに、官能小説ではなく普通の小説だ。

 

 亜美が来てから、少しだけ感情が豊かになった気がする。それに伴い、筆も乗るようになった。いいことだ………あみには感謝してもし足りない…………

 

 

 

 

  side 母蜘蛛(亜美)

 

 響凱先生………優しい!お父さん役の鬼みたいに殴ってこない‼︎好き‼︎

 

 

 

 

 

  side 善逸

 

 地獄の無給労働、

 

「響凱先生の小説は、何度読んでもエロい。それ故に、手の動きがつい早くなってしまう。本当に、良き作家に出会えたものだ………」ムクッ、ムクッ

「デカくすんな、デカく。」

 

 出汁介の下ネタとチンコのせいで、余計地獄に感じた。




次回から無限列車編です‼︎ちんぽこ隊+引率1人でお届けします‼︎お楽しみに‼︎


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第四章 マジックミラー号・無限列車
第十五話 エッチ探索センサー


  side 善逸

 

 地獄の無給労働を終えた俺たちに、

 

「皆さんに話があります。次の任務のことです。」

 

 しのぶさんから、次の仕事の話がきた。

 

「どんな任務でしょうか?」

「貴方達には無限列車という汽車に出る鬼を退治してもらいます。」

 

 列車に鬼が出るのか………

 

「未来のエッチな夢で見た………マジックミラー号か?」

 

 出汁介(コイツ)は何を言ってるんだ?

 

「「「「は?」」」」

「中からは見えるけど、外からは見えない魔法の鏡で構成される車両。これを使って、通行人に見られながらエッチする快感を味わえます。」

「絶対違います。」

 

 未来の人の発想力って凄いなぁ。もっと他のことに使わないんかな?

 

 

 

 そんなことを思ってると、

 

「ちなみに、中にいる鬼は上弦の疑惑があります。食べた人数からして。」

「マジか⁉︎」

 

 しのぶさんから結構マズいことを言われた。上弦相手………淫獄さんが来なければ全滅してた、あの壺野郎ですら下から2番目。それに、伊之助と炭治郎は上弦の脅威を知らず、初見で戸惑うかもしれない。俺たちだけじゃあ相当厳しいな。

 

「下弦なら貴方達だけで充分なのですが、念のため柱の引率を1人つけることになってます。」

「なるほど、それなら安心ですね!」

 

 柱なら1人いれば、なんとかなるだろう。出汁介もまあまあ強いし。残り3人で乗客の避難をすれば、一夜を乗り切ることくらいは出来そう!

 

「ちなみに、来るのは誰ですか?」

「それをこれから決めてきます。」

「分かりました。」

 

 さて、誰が来るのかな…………?

 

 

 

 

 数時間後……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁっ…………なんで私なのでしょうか………はぁっ………」

 

 しのぶさんが絶望した顔で帰ってきた。

 

「誰になったんですか⁉︎」

「誠に遺憾ながら、私です…………」

 

 そして、引率はまさかのしのぶさん‼︎

 

「よっしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 この人と任務という名目で、一緒に行動できる‼︎

 

「しのぶさん、どうされました?ご機嫌が優れないようですが………?」

「自分たちのせいだって分かってます?」

「俺のどこに問題があるのです?」

「下半身です。」

「もう少し大きい方がいいですか?」

「そういうことではありません。隠して下さい。」

「ごめんなさい。それだけは出来ないんです。」

「なんでだよ。」

 

 ただ、当のしのぶさん本人はめちゃくちゃブチ切れてる。そして絶望している。思わずタメ口出てるし。

 

 

 

 

  side しのぶ

 

 柱合会議での他の柱達…………全く、どいつもこいつもですよ‼︎

 

「会議の必要などないだろう‼︎‼︎変態を連れるなど、明らかな家訓違反‼︎‼︎変態諸共斬首されるだろう‼︎‼︎」

「そんな家訓ありましたっけ?*1

「ならば俺が派手に………といきたいが、その日は地味に予定が入っている。他を当たってくれ。」

「須磨さんその日暇って言ってましたよ?」

「私は目が見えない。故に適任ではないだろう。」

「むしろアレを見なくて済むなら適任ですよね?」

「そんなことより二日酔いの俺はどうする?何故か拘束されている上に頭痛がしてくるんだが。」

「知りませんよ。」

「わぁ、しのぶちゃん素敵だわ!大変な任務に行ってくれるなんて!」

「いや、勝手に私だと決めないでくれません?」

「僕は胡蝶さんが行くなら、それでいいです………」

「なんで私なんです?ねぇ?」

「変態を制してこその専属医。しのぶ、胡蝶両名が対処願います。」

「それどっちも私ですよね?」

「…………俺は変態じゃない。」

「そんなんだから嫌われるんですよ。」

 

 私の職業は鬼殺隊士であり医者。断じてゴミ処理業者じゃない‼︎

 

 

 

 とりあえず、一緒に行動して私まで変態だと思われたくない。だからこうしよう。

 

「ひとまず、車両だけ教えます。」

「「「分かりました。」」」

「おう‼︎」

「そして、ここからは2手に分かれて行動します。私とそれ以外の人で。」

「「分かりました。」」

「えぇぇぇぇぇ‼︎しのぶさんが居ないとつまんないぃぃぃい‼︎」

「オレも‼︎」

「これは任務です。覚悟して下さい。」

 

 これでよしっ‼︎後はコイツらに近づかないよう、ひたすら距離を取りながら任務に当たろう‼︎

 

 

 

 

 

  side 善逸

 

 迎えた任務当日。

 

「善逸、しのぶさんは?」

「別で向かうって。」

 

 しのぶさんは居なかった。

 

「アイツ、どこにいるんだ⁉︎」

「来るとは思うけど………」

 

 流石に、柱ともあろう人がサボるとは思えない。どんだけ嫌なんだ、俺たちの世話が………

 

「俺に任せろ。しのぶさんならすぐ探せる。」

「「出汁介‼︎」」

「ちんぽこ‼︎」

 

 出汁介がめちゃくちゃ頼もしくて気持ち悪い発言をする。あの人は確かに目立つ美人とはいえ、そう簡単に探せるのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「珍の呼吸 漆の型 股間識覚。」

 

 そう言って、出汁介は目をつぶってしゃがんだ。前に長く伸びるチンコから、剣道の人が一旦刀を前に向けたまましゃがむ姿勢に似ている。何してるの、コイツ?

 

「オレの漆の型と似てる‼︎」

「似てんのかよ‼︎」

 

 何やってるか分からないけど、伊之助もコレ出来るの?お前も変態なの?

 

 

 

 しばらくすると、出汁介のチンコが右に曲がった。

 

「右曲がり………つまり右側にエッチの気配を感じる………恐らくしのぶさんだ。」

 

 何その探知機⁉︎チンコで感じてるの⁉︎女の子の気配を⁉︎

 

「エッチなお姉さんがいる方向にチンコが曲がるの⁉︎」

「ああ。女の鬼はだいたいこれで見つけてる。」

 

 マジなのかよ……………

 

「すげえ‼︎」

「すごくねえよ、伊之助‼︎」

「えっと……………」

「炭治郎、戸惑っていいんだよ。」

 

 下半身丸出しの大男が、隠れていても見つけてくる。女の子からしたら、もはや災厄だろう。

 

 そして、出汁介が言った方向に………

 

「……………」

 

 無言でこちらを一切見ずに歩くしのぶさんが居た。コイツすげえ‼︎怖え‼︎

 

 あと、しのぶさんに会えて嬉しかったので、

 

「「「「しのぶ(さ〜ん)‼︎」」」」

「知らない人………知らない人………」

 

 呼んでみた。けど、無視されたので、

 

「「「「しのぶ(さ〜ん)‼︎」」」」

「なんで来るんです⁉︎警察に突き出しますよ!」

「もうおちんちんを突き出してます。」

出汁介(あなた)馬鹿なの?」

「いいえ。」

 

 近寄った。

 

「というか、別行動って言いませんでした?」

「すいません、本番直前の打ち合わせが必要だと思ったので。」

「その常識を持っていながら、なんで下を履かないんです?」

「下は出すのが常識だからです。」

「常識って単語をもう一度辞書で引いてきて下さい。」

 

 そして、相変わらず出汁介としのぶさんのやりとりは面白い。あとしのぶさんがツッコんでくれるから、俺は変態と関わらなくて済む。可愛いし、本当に神みたいな人だ!

 

「とにかく、ここから先は上弦でも出ない限り別行動です。ご武運を。」

「「「はい!」」」

「おう‼︎」

 

 本当に、ここで別れるのが惜しい‼︎同じ車両に乗りはするけど。

 

 

 

 車両に乗る前と乗る時、炭治郎と伊之助が田舎丸出しではしゃいでいた。出汁介と出会う前だったら、その恥ずかしさに耐えられなかったかもしれない。

 

「速えぇぇぇ‼︎すげえぇぇぇ‼︎」

「危ないから窓から顔出すな‼︎」

「オレ外に出て走るから、どっちが速いか競争しようぜ‼︎」

「出るな‼︎」

「外に出たら鬼狩れないぞ〜。」

「炭治郎、そこじゃねえだろ‼︎ツッコむところ‼︎」

「どっちが早漏(はや)いか競争?俺はまあまあ自信があるぞ?」

「そっちの早漏(はや)いじゃねえ‼︎」

「釜鵺には敵わないと思うなぁ。」

「だから炭治郎、そこじゃねえ‼︎」

 

 でも今は違う。常にチンコ丸出しの男と一緒に歩く恥ずかしさ。道ゆく人の冷たい視線に耳に刺さる悲鳴。慣れかけている自分が怖い。

 

 

 

 そんなことを思ってると、

 

「切符………拝見します………」

 

 疲れた目の車掌さんがやってきた。

 

「おらよっ!」

「お願いします!」

 

 伊之助と炭治郎がポケット*2に入れてた切符を出す。

 

「お願いします。」

 

 出汁介がケツに挟んでた切符を出す。

 

「お前どこに入れてんだよ⁉︎」

「どこって………お尻だが?」

「お尻だが、じゃねえよ‼︎汚ねえんだよ‼︎」

「何を言うか?俺のお尻は結構綺麗だぞ?」

「嘘つけ‼︎とにかく洗ってこい‼︎」

 

 コイツは馬鹿過ぎないか⁉︎ケツを物挟むとこだと思ってるのか⁉︎第一、車掌さんもケツに挟んでた切符なんか触りたくないだろ‼︎

 

「切符………拝見しました………」

 

 嘘でしょぉぉぉぉ⁉︎普通に触ったんだけど⁉︎疲れてるからかなぁ⁉︎

 

「ねえ、貴方大丈夫です⁉︎これケツに挟んでたヤツですよ⁉︎ウンコついてるんですよ⁉︎」

「ウンコではない………うんちだ。」

「何の訂正にもなってねえよ‼︎」

「そりより善逸、早く切符を見せろ。」

「ねえ、これは俺がおかしいの⁉︎炭治郎、伊之助、どう思う⁉︎」

「「zzzzzzz」」

「寝るの早っ⁉︎」

 

 こうして俺は常識とは何なのか、疑問に思いながら眠りについた。

 

*1
パパ寿郎(槇寿郎)が設定した。

*2
大正時代の言い方が分かりませんでした




ということで、引率はしのぶさんです!煉獄さんでも淫獄さんでもありませんでした!


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第十六話 淫夢

  side 出汁介

 

 ここは………俺の家………?

 

「出汁介君、遊びに来ました!今日はやらしいことしましょ!」

 

 しのぶさん………?もしかして前に見た未来のエッチな夢の、デリヘルってヤツか………?

 

「む〜!」

「わ〜い!出汁介君のおうちだ!」

「私もウキウキしてきたわ!」

 

 禰豆子ちゃんに亜美(母蜘蛛)ちゃんに零余子ちゃん?しかも全裸…………

 

「一発どう?」

 

 蝶屋敷で俺のことを無視した女子(おなご)(カナヲ)?皆、俺とヤりたがってるのか………?

 

「出汁介、私と一緒に遊び続けよう!夜が明けるまで、命尽きるまで!」

 

 丸ちゃん(朱紗丸)も誘ってくれてる…………

 

 とても嬉しい‼︎これほどまでに沢山の女子(おなご)とエッチ出来るのか⁉︎素晴らしい‼︎最高の景色だ‼︎これが続けばいいな…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ちんこ)を持て。斬る(イく)べきものは………ある。」

 

 父上…………?おちんちんを使え…………?そうか、そういうことか…………

 

「んぁぁぁぁぁいぐぅぅぅぅぅぅ‼︎」

 

 これは、列車の鬼が作り出した夢か………っ‼︎

 

 

 

 

 

  side 魘夢

 

 んぐぅ!なんだ、この痛みは‼︎しかもイカくさい‼︎何が起きた⁉︎

 

「zzzzzzzz」

 

 あのチンコ丸出し男………っ‼︎夢精してやがる‼︎なんなんだよ、この変態は⁉︎早く食わないと……………って首が斬れる‼︎どんな圧力してんだ、アイツの液は‼︎扉もぶっ壊し、床もぶっ壊して俺の首まで届いてきやがった‼︎マズい、このままでは……………

 

 

 

 あっ………首が斬れた………

 

「いぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 こんなことあるか⁉︎下弦の壱になり、更に無惨様の血を分け与えられたこの俺が、わけわかんない露出狂の夢精に殺されるだと⁉︎

 

 第一なんで下丸出しなんだ⁉︎同伴してた仲間は何も思わないのか⁉︎そもそもなんで警察に捕まらない⁉︎それに、周りからあんなに冷たい目で見られ、悲鳴を浴びせられてのに………なんで出し続けられるんだ⁉︎心強すぎるだろ‼︎

 

 ああ、やり直したい、やり直したい‼︎なんて惨めな、悪夢………だ…………

 

 

 

 

 

  side 善逸

 

 やばっ、寝落ちしてた‼︎

 

「きゃぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 しかも列車が横転しかけてる‼︎横転の悲鳴か、出汁介のチンコへの悲鳴か分からない‼︎

 

「くそっ!すごいエッチな夢見たのに、全部忘れたぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 コイツはこんな時に何を悲しんでるんだ‼︎あと夢精してるし‼︎気持ち悪‼︎車内の至る所が白いんだけど‼︎ふざけんなよ‼︎

 

 まあ、今はやるべきことをやろう‼︎

 

「と、とにかく倒れる列車を抑えよう‼︎」

「あ、ああ。鬼に気をつけながらな。」

 

 あと炭治郎と伊之助も起こさないと‼︎ちなみに禰豆子ちゃんはしのぶさんと会わせるのがマズいので、エロ本屋敷に置いてきている。

 

 

 横転する列車を食い止め、被害を最小限に抑えるべく、俺たちは技を出しまくった。その結果、多少の怪我人こそ出たけれども、全員無事に出ることができた。

 

 

 

 

 

  side 出汁介

 

 エッチな夢見たのに、全部忘れた………。しかも、夢精してしまった…………。これじゃあ後4回しか45れない………

 

 それはともかく、俺は列車の横転の衝撃をおちんちんで和らげた後、善逸、炭治郎、伊之助にお客さんの救助を任せ、しのぶさんをおちんちんで発見した後、

 

「しのぶさん、乗客の治療をお願いします。」

「分かりました。報告ありがとう、出汁介君。」

 

 治療を依頼した。本当に、医者のしのぶさんが居て助かった。

 

「すいません………私も医者なのですが、お手伝いしてもよろしいですか?」

 

 そして、もう1人女医さんが出てきた。乗客の中にたまたま医者が居たのか。助かる‼︎

 

 それにしても、とても可愛らしい方だ。童顔で華奢、しのぶさんからおっぱいを取ったような子だ。歳は恐らく15くらい。でも医者だから顔の割に歳がいっててもおかしくない……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴女、いつ現れたんです?」

 

 ん?しのぶさんは何故敵意を剥き出しにしてるんだ?俺のおちんちんみたいに。

 

「ちょっとちょっと、いきなり何です?そんな怖い顔しないで下さい!」

 

 対して童顔女医さんは、にこやかに笑いながら言葉を返す。これは何だ?女の戦いか………?だとすると…………

 

「2人とも、俺のために争わないで下さい///」ムクッ、ムクッ

「「違います。」」

 

 秒で否定された。悲しい…………

 

「この辺は山の中腹、人は住んでません。そして、列車が横転してから貴女はすぐに駆けつけた。」

「急に推理なんかしちゃって………探偵気取りですか?推理が外れて残念ですね。私は乗客です!」

「嘘ですね。乗客の顔は全員覚えています。乗った時に列車中をくまなく見たので。」

 

 しのぶさんが乗った時に列車中をくまなく見た………?

 

「あれ、眠らなかったんです?」

「なんとなく車掌が怪しくて。とても病気には見えなかったので、切符を切らせませんでした。」

「なるほど、あれが血鬼術の元でしたか………」

 

 それにしても、しのぶさんはすごい。医者故の凄まじい記憶力。そして状況判断の早さ。歳こそ2つしか違わねど、長年鬼殺隊をやってるだけある。

 

「覚えてるって………見落としてたんじゃないですか?」

「そんなことはありません。」

「随分自信満々ですね。なんか癪に触ります。」

 

 それじゃあ、もしかしたらこの女医さんは……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「気をつけろ‼︎ソイツ鬼だ‼︎」

「しかも上弦の臭いがする‼︎」

「この間会った伍よりも禍々しい音だ‼︎」

 

 やはり、やはり鬼なのか…………。伊之助、炭治郎、善逸が言うなら合ってるだろう。しかも上弦…………この間の玉壺より強い………

 

「ったくもう………これだから剣士は嫌いなんですよ‼︎

 

 そして、正体を表す女医さん。先程まで閉じていた目を開くと………そこには右に上弦、左に参の文字。

 

「上弦の………参‼︎」

「そうです。私は女医にして上弦の参、井守犬子(いもりいぬこ)。貴方達を安楽死させてあげます‼︎」

 

 とてつもない強敵が、現れてしまった。




何気に出汁介視点は初でしたね!

あと、猗窩座に代わって上弦の参になった井守犬子ちゃんのプロフィールは次回!


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第十七話 エッチな女医さんvsエッチな女医さんwithちんぽこ隊

  side 善逸

 

 上弦の参、井守犬子(いもりいぬこ)ちゃん‼︎めっちゃ可愛いけど、上弦の参‼︎あの気持ち悪い壺より強い。気をつけないと‼︎

 

「血鬼術 風邪!」

 

 ん?相手の血鬼術が見えないぞ………?どこだ?どこから来る?

 

「間に合わない!蟲の呼吸 (はえ)の舞 腐敗旋廻(ふはいせんかい)‼︎」

「珍の呼吸 玖の型 奥義・淫獄‼︎」

 

 しのぶさんが周りを飛び回りながら毒を出す。出汁介が周りに振り回しながら精子を出す。そして俺たちは、なんか身体がだるい………

 

「「「ゴホッ、ゴホッ!」」」

 

 咳も出る………っ!なんだこれは………?

 

「ごめんなさい、炭治郎君、善逸君、伊之助君。」

「い、いや、なんとも…………」

「いや、これは相手の血鬼術です。とりあえず安静に!」

 

 血鬼術⁉︎それなら安静にしてたらマズくないか⁉︎このままだと、死ぬのでは⁉︎

 

「相手を病気にする血鬼術………ですか。」

「ご名答!流石は同業者ですね。風邪の元が目に見えない物(ウイルス)なのもご存知で。」

「当たり前でしょう?私は医者ですよ?」

 

 なるほど………ごほっ……俺たちを血鬼術で風邪にしたのかっ‼︎くそっ、いつもより力が入らない…………

 

「「ごめんなさい………」」

「ゴメンネ、弱くって………」

「安心して。私と出汁介君でなんとかします‼︎とりあえずこの薬を飲んでて!」

「俺のおちんちんに任せろ‼︎」

「「「ありがとう……ございます………」」

「任せ………た………」

 

 出汁介………やはり頼りになる変態だ‼︎でも、風邪くらい無理矢理押してでも…………

 

「ただの風邪ですよ?そんなに警戒しなくてもいいのに。」

「風邪で免疫力を落としたところに、他の病気をぶつけるつもりでしょう⁉︎貴女の考えは読めるんですよ‼︎」

「全く、他の柱だったらよかったのに〜!」

 

 そういうことか………身体が弱ったところに他の病気がやってくる。しかも普段より効果あり。しのぶさんが居なかったら、今頃大変なことになってたかもしれない。

 

 

 

 

 とりあえず、俺たちは一旦下がって治療に専念することにした。といっても、薬を飲むだけだけど。あと、乗客の盾としての役割だね。

 

「それじゃあ、これはどうです?」

 

 やばい、次の病気が来る‼︎なんとしても、避けるか打ち消すかしないと‼︎

 

「血鬼術 角膜………‼︎」

「蟲の呼吸 蝶の舞 戯れ‼︎」

「ぐっ…………!失明させようとしたのに………」

「遅いんですよ!もっと早く角膜潰瘍を言わないと!」

 

 ってしのぶさん早っ‼︎あっという間に鬼との間合いを詰めた‼︎鬼すら反応出来ない速度‼︎これが柱の力か‼︎

 

「珍の呼吸 捌の型 乳輪早漏(にゅうりんそうろう)‼︎」

「なるほど、そのくらいの長さなら届かない………って揺らいだ⁉︎きゃぁ‼︎」

 

 おっ、出汁介の攻撃も届いた‼︎最近の無給労働期間で俺たちは強くなったけど、それは出汁介も同じ‼︎ついに上弦とも戦えるようになったのか‼︎

 

「陰茎の長さを瞬時に変えましたね………影のように揺らぐ幻覚が見えるほど。」

 

 やってることは意味不明だけど。チンコの長さをすぐ変えて陽炎のような幻覚っぽくするって、頭おかし過ぎだろ。

 

「よく分かったな。流石は医者か。」

 

 そういうことじゃなくない?

 

「ええ。」

 

 そういうことなの⁉︎

 

「ごめん出汁介君、私分かんない。」

 

 よかった〜、しのぶさんは普通で。

 

「なら貴女は藪医者ね。」

「死ねぇ‼︎」

 

 こんなことで藪医者扱いされるしのぶさんが可哀想だ。

 

「蝶の呼吸 蜻蛉の舞 複眼六角‼︎」

「痛っ‼︎」

 

 早速、ぶちギレたしのぶさんの一撃が鬼を貫く。流石の鬼も対応できないみたい‼︎尤も、俺たちにも何やってるか分からないくらい速いんだけど。流石柱、といったところか………

 

「珍の呼吸 玖の型 奥義・淫獄‼︎」

「何発も何発も………っ!貴方、とても元気ですね!」

「はい、元気です。」

 

 そして、出汁介の出汁が炸裂する‼︎目で追える分、しのぶさんの攻撃より遅いものの、効果は抜群だ‼︎

 

「「「ごほっ………ごほっ………」」」

 

 くそっ、俺たちが風邪を引いてなければ、もっと楽に仕留められたのに…………

 

「それにしても、貴女弱いですね。まあ、私は柱ですから。私の攻撃は避けられなくても仕方ない、仕方ない♪」

「くっ………うるさいですね!」

「でも、彼は柱でない一般隊士ですよ?それなのに避けられないなんて………上弦の参も落ちたものですね!」

「元々私は体力が無いのですよ!戦闘も苦手で‼︎」

「あら、可哀想に!可哀想♪」

 

 そして、相手を煽りまくるしのぶさん。これで相手を怒らせ、冷静さを欠かせるつもりか!案の定、犬子ちゃんは図星を突かれたらしく、可愛らしい声で怒っている。

 

「未来のエッチな夢で見た………メスガキ………もしやしのぶさんは、エッチなお姉さんとメスガキを兼ね備えた存在なのか?」

「君から先に殺していい?」

「ごめんなさい。」

 

 ただ、自分も出汁介に可愛い声で怒ってるけど。

 

 

 

 

  side しのぶ

 

 くそっ、おかしい‼︎確かに身体は弱い。私どころか、出汁介君の動きにすらついてこれてない。でも、そうじゃない………っ!

 

「それにしても………非力は貴女もでしょう?」

「…………」

「図星かな?さっきから突きしかしないんだもん。もしかして鬼の首、斬れないんです?」

「…………そうですよ。それがどうかしました?」

 

 コイツ、なんで毒効かないのよ⁉︎いくら上弦とはいえ、ピンピンし過ぎじゃない⁉︎全く食らってる様子が見えない‼︎

 

「珍の呼吸 壱の型 魔羅一閃!」

「なっ!手が切られてる………っ‼︎」

 

 手の断面は………あれ?紫色じゃない?私が攻撃の度に注入した、藤の花の毒は………?

 

「あれっ、どうしたんです?まるで自分が攻撃の度に注入した藤の花の毒が全く効いてない、みたいな顔してますけど♪」

 

 くそっ、バレているし………っ!

 

「私は医者ですよ。藤の花の毒くらい、真っ先に研究して克服しました。舐めてもらっちゃ困ります♪」

 

 克服………してたのかっ‼︎それじゃあどうやって倒せば………。私の身体の毒は………ここで使うべきか分からないし、コイツになら見抜かれて無駄になる可能性が高い‼︎

 

「安心してください、まだ俺のおちんちんがあります。」

 

 くそっ、ここは変態に頼るしか……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「血鬼術 勃起不全。」

「えっ…………?」

 

 しまった‼︎出汁介君は近づけるべきじゃなかった‼︎

 

「おちんちんが………萎えた………しかも勃たない………」

 

 この藪医者とは相性が悪すぎること、なんで気づかなかったんだ‼︎




井守犬子のプロフィールです。

・井守犬子(いもりいぬこ)
性別:女
役職:上弦の参(ただしフィジカルは下弦より下)
職業: 医者
身長:145cm
ちん長: -
血鬼術:相手を病気にする


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第十八話 勃起不全

  side 善逸

 

 出汁介のチンコが…………勝手に萎えた?

 

「くそっ………!勃たない‼︎勃たない‼︎」

「出汁介君‼︎」

 

 そんなことあるか?アイツはどんな状況でも勃ち続けた男だぞ?常に妄想を欠かさないあの男が、勃たないなんてあるか?嘘………でしょ?

 

「ふふふ、やはりその陰茎は諸刃の剣。貴女も藪医者じゃないなら知ってたでしょうに♪」

「くそっ…………‼︎蟲の呼吸………」

「やって意味あるんです?毒効かないのに?首斬れないのに?」

「うるさい‼︎」

 

 マズい………俺たちがなんとかしないと………身体が………重いけど‼︎

 

「そろそろ私は夜間診療の時間なので、また今度!その時まで生きてるといいですね♪」

「「「雷(水)(獣)の呼吸………」」」

 

 俺たちが、殺るしかない‼︎

 

「血鬼術 一酸化炭素中毒‼︎」

「…………」バッテン

 

 しのぶさんがこっち来んなって?しかも口を閉じろって合図?もしや吸ったら即死系の何かか?くそっ、これじゃあ近づけないじゃないか!

 

 

 

 こうして、しのぶさんと萎えた出汁介は逃げる鬼を追えずに、無言で戻ってきた。

 

「ここまで来ればひとまずは………とりあえず、乗客を逃しましょう。」

 

 そして、いきなり指示を出した。

 

「すいません、さっきの病気は………?」

「吸ったら死ぬ空気。まだここまでは来てないと思うけど………」

「分かりました。」

 

 さっきの血鬼術、そんなヤバいヤツだったのかよ‼︎毒の空気みたいなものか‼︎それなら多少体術が弱くても、上弦の参まで上り詰めるわ‼︎

 

 

 

 無理矢理乗客を山の中腹から街まで逃し、なんとか一酸化炭素中毒の危機からは逃れられた。でも、上弦の参は倒せなかった。

 

「すみません………どれだけエッチなことを考えようとも、反応してくれないんです………。おちんちんを使えない以上、鬼殺隊失格です………」

 

 そしていきなり、出汁介が謝った。

 

「「出汁介…………」」

「ちんぽこ…………」

 

 あまりにも悲しげな表情、そして申し訳なさそうな態度に、かける言葉を失ってしまった。これじゃあ親友失格だ…………

 

「勃起不全はチンコが勃たなくなる病気です。出汁介君にとっては武器を壊されるようなもの。今回は医者なのにこれに気づけなかった私の責任です…………」

「「「しのぶ(さん)………」」」

「だから、彼の治療は私がします。」

 

 しのぶさんも肩を落として申し訳ないと思っている。本当にこの人はいい人だ。あれだけ変態が嫌いでも、責任を負って向き合ってくれる。これが俺たちの上司、柱か…………

 

「くそっ、もっとエロくなりてぇ‼︎オレたちもちんぽこで戦えたら‼︎」

「悔しいなぁ。壁を乗り越えたと思ったら、またその先に壁があるなんて………」

 

 俺たちがチンコで戦っても、同じように勃起不全にされるだけだろう。ただ、俺たちがもっと強かったら…………出汁介はこんな目に遭わずに済んだだろうに。出汁介が一生童貞になったら、それは俺たちの責任だ。

 

 

 

 

 無限列車での任務を終えて1ヶ月、しのぶさんは懸命に勃起不全の治療に取り組んだ。でも、出汁介のチンコは勃たなかった。

 

()きて戦え、戦え………。俺は今までよく抜いてきた………これからだって抜けるはず………萎えていても………俺が挫けることは………絶対に………」

 

 あの日から、ずっと落ち込んでいる。響凱先生の小説も、彼の股間に響かなくなってしまった。

 

「ま、また復活するさ!しのぶさんだって治療してくれてんだし!」

「でもな、善逸………俺はしのぶさんにおちんちんを診てもらってるのに………全然勃たないんだ………」

「今は勃たなくても、これからきっと勃つよ!」

「炭治郎…………そんな気は全然しないんだ………もう何がエッチなんだか、分からなくなってしまった…………」

「おい、ちんぽこ‼︎お前のちんぽこはオレたちちんぽこ隊のアレだろ!なぁぁぁぁ………」

「ごめんな、伊之助。泣かないでくれ………お前ら3人と禰豆子ちゃんだけでも、ちんぽこ隊はやっていけるだろう………」

 

 常に隣でギン勃ちで、恐怖と変態の象徴だった出汁介。最初は近づきたくないと思ってたのに、今や無いと困る存在になってしまった。このままコイツは引退してしまうのか………?俺たちは何かすることが出来ないのか……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何や自分ら、えらい辛気臭いなぁ!」

 

 この声は⁉︎

 

「「「淫獄さん⁉︎」」」

「デカちんぽこ⁉︎」

「せや!しのぶちゃんから話聞いたで!」

「すいません…………」

「いやいや、謝らんでええ!」

 

 すごい軽薄な雰囲気のおじさんなのに、どこか安心感がある。この人なら、もしや…………?

 

「淫獄さん、出汁介のチンコなんですが………治す術はあるのでしょうか?」

「ああ、あるで‼︎」

「「「おお‼︎」」」

「そう…………なんです?」

 

 やっぱり‼︎流石淫獄さんだ‼︎炭治郎と伊之助まで気持ちが昂ってる!ただ出汁介は完全に落ち込んでて、淫獄さんの話にも懐疑的だ。

 

「来週からちんぽこ隊全員と僕で、出汁介ちんこの機能回復訓練を行う‼︎」

 

 機能回復訓練⁉︎となると、もしかして……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「場所は吉原遊廓‼︎女と男の愛憎渦巻く、日本一エッチな街や‼︎」

 

 皆で童貞卒業、キタァァァァァ‼︎




ここまで順調だった出汁介に試練が訪れました。果たしてどう克服するのか?次回から機能回復訓練・遊郭編‼︎お楽しみに‼︎


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第五章 機能回復訓練・遊郭
第十九話 サイコロステーキすぐイく


  side 善逸

 

 いよいよやってきました、童貞卒業の日です‼︎

 

「ふぅぅぅぅぅぅぅ‼︎」

「善逸、えらいはしゃいどんな〜!そんなにエッチが楽しみか?」

「はいっ!」

 

 女の子ってどんな感じなんだろう?それを考えるだけで、胸と股間がワクワクしてくる‼︎

 

「どうせ………俺のおちんちんは………勃ちやしない………」

「まあまあ、元気出せって!しのぶさんに治療してもらったんだ。あとはすごいエロいことがあれば勃つさ!」

「しのぶさんの治療自体が………とてもエロいことなのに………」

「でも、それよりもすごいことがあるよ!」

 

 ただ、出汁介は相変わらず落ち込んでる。俺が何も出来ないのがもどかしい…………

 

 

 

 

 

 そんなことを思ってると、

 

「いつもお豆腐ありがとねぇ、丸ちゃん!」

「こちらこそ、いつも召し上がってくださり、嬉しいのぅ!」

 

 遊郭に豆腐を売っている鬼の女の子を発見した。相手は普通の人間の人。というかこの子、前見たことあるような…………

 

「丸…………ちゃん?」

「なっ⁉︎ひ、人違いなのじゃ‼︎それじゃあさらばじゃ‼︎」

「えっ、あっ、うん!またね!」

 

 そうだ、出汁介に幼馴染呼ばわりされている子(朱紗丸)だ。

 

「俺のおちんちんが萎えてたから………逃げられてしまった………」

「勃っててもダメだよ。」

 

 もっとも、コイツの場合は常に下半身丸出しだから逃げられてるのだが。仮にあの鬼が真面目に仕事してたとして、幼馴染に露出狂の変態が居るとは取引先に知られたくないだろう。

 

「あんた、丸ちゃんに何をしようと………きゃぁぁぁぁぁあ‼︎変態いぃぃぃぃぃぃ⁉︎」

 

 そして案の定、店の人が下半身丸出しの出汁介を見て絶叫し始めた。

 

「おおっ、これだけいっぱいの女の子に見られると興奮するな〜♪」

「淫獄さん、そんなこと言ってる場合じゃないです!」

「早くどこかへ!」

「せやな!」

「オレたち捕まるのか⁉︎」

「安心せえ!歳は取れども、まだまだ警察に負ける気せえへんわ‼︎」

「ただのヤバい奴じゃないですか⁉︎」

「俺のおちんちんが………萎えてるせいで………」

「萎えてなくてもダメだっつーの‼︎」

「むー‼︎」

「らー‼︎」

「むー‼︎」

「らー‼︎」

「「禰豆子(ちゃん)と遊んでる場合ですか⁉︎」」

 

 なので、俺たちは大慌てで淫獄さんに連れられて店に入った。

 

 

 

 

 入った店は、京極屋。なんでもここ吉原でも1位を争うほどの人気らしい。特に蕨姫花魁が看板娘で、被虐欲(ドM)の強い男たちがこぞって通ってるらしい。全部淫獄さん情報だけど。

 

 そして当然、中に入ると…………

 

「ちょっとお客さん、出すの早すぎません⁉︎」

 

 店の女将さんらしきおばさんが出汁介の出汁介を見て驚いてた。そりゃそうだ。店に入る前から出してる人間なんて、ただの変態だもの。

 

「コイツ不器用なんや!許したってな〜!」

 

 どこをどう不器用になれば、下だけ履かなくなるんだ?

 

「そんなことあります⁉︎」

「あるんや!それより、この4人にええ()つけてくれはります?」

「それでしたら、変態の擁護代というものが………」

「金ならぎょーさん持っとるで!ひとまず定格の1割増しでどうや?」

「ありがとうございます‼︎」

「ほな、これが全員分‼︎」

「ありがとうございます‼︎」

 

 ちなみに、淫獄さんは元柱。お金持ちでも不思議じゃない。さてと、ここから1人分の料金を…………

 

「自分ら、支払いはとっくに終わっとるで!それよりエッチの準備してな〜。」

 

 嘘だろ⁉︎この人全員分奢ってくれるのか⁉︎

 

「「「「ありがとう(ございます)‼︎」」」」

「お〜きに!」

 

 カッコ良すぎるだろ‼︎オイラを弟子にして下せえ‼︎

 

「それじゃあ4人とも、こちらへ。」

「は〜い‼︎///」

「はい……///」

「おう‼︎」

「はい…………」

 

 こうして、俺、炭治郎、伊之助、出汁介は童貞学校卒業式の会場へと向かった。

 

 

 

 俺たちは別々の部屋に案内された。個室で女の子と2人きり。最高の状況だ‼︎

 

 そして、

 

「いつもありがとう!」

「いえいえ、こちらこそ〜♪///」

 

 隣の部屋から微かに音が聞こえてくる。それもまたよし‼︎こっちまでその気になってしまう。耳がよくて、本当に良かった〜‼︎

 

「おっ、丁度いいくらいの女がいるじゃねえか。こんなガキの女なら、俺でもヤれるぜ。」

 

 ん?逆隣の部屋から、横暴そうな男の声がする‼︎これはまずい‼︎女の子が虐められる前に………っ‼︎

 

「ちょっと待って下さい‼︎」

 

 俺はすかさず逆隣の部屋に乱入した。

 

「お前は引っ込んでろ。俺は安全にエッチしたいんだよ。」

 

 そしたら、まさかの同じ鬼殺隊士が幼女(堕姫に耳つねられてた子)とおっ始める最中だった。

 

「エッチすりゃあ、上から支給される金も多くなるからなぁ。」

「違います。」

「俺の隊は殆ど全滅状態だが、とりあえず、俺はそこそこの女1人ヤって帰宅するぜ。」

「そうですか………」

 

 隊が全滅状態の時に、コイツは何遊郭来て遊んでんだよ。俺たちみたいに休日じゃねえのかよ。しかも遊んだ後はそのまま帰るな。ちゃんと任務に戻れ。

 

「オラァ‼︎」

 

 くそっ、腰を振り始めやがった‼︎女の子は特に辛そうじゃないし、ここは自分の部屋に戻って、大人しくするか…………

 

「はっ⁉︎」

 

 えっ、ちょっ、何⁉︎あの男の身体がサイコロステーキ状になったんだけど⁉︎イった瞬間に身体が張るのは分かるけど、それが張りすぎてバラバラになったってこと⁉︎というか早漏(はや)過ぎない⁉︎この幼女、もしや凄腕⁉︎

 

「我妻善逸さん………ですよね?貴方の相手をさせていただきます。よろしくお願いします。」

「よ、よろしくお願いします………///」

 

 しかも、俺の相手はこの娘か⁉︎うっひょぉぉぉぉぉ‼︎楽しみになってきたぜぇぇぇぇ‼︎

 

「ねぇ、アンタアタシの部屋掃除してなくない⁉︎」ガラッ

「あっ、すいません………蕨姫花魁………」

 

 しかも一番人気の蕨姫花魁までやってきたぁぁぁぁ‼︎こりゃ3人でヤれそ…………

 

 いや、待て?蕨姫花魁から鬼の音がするんだけど?しかも上弦くらいの強さ。マジで、嘘でしょ…………?また童貞より先に、人生を卒業するの…………?




蜘蛛山で登場させるのを忘れてたサイコロステーキ先輩、やっと登場&退場です!



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第二十話 ミッション・勃起不全(インポ)ッシブル

  side 善逸

 

 マズい………とにかく小さい女の子を守らないと‼︎

 

「ソイツの相手し終わったらとっととやれ‼︎」

「は、はいっ!」

「お嬢さん、そんな言い方はアカンで!」

 

 えっ、淫獄さん?いつの間に?玄関で待ってたはずじゃ………?

 

「はぁ?アンタいきなり何よ⁉︎」

「これはすまん!怒鳴り声が聞こえたもんで、つい来てもうた!」

「つい、じゃないわよ‼︎」

「それはともかく、鬼さん、ちょいと此方へ‼︎」

「ちょっと、ねぇ‼︎」

 

 しかもあっと言う間に鬼を連れ去った。まさか会ってもいないのに鬼だと気づいたのか?確かに珍の呼吸の使い手は女の子をチンコで探せるけども。それで、鬼かどうかも見分けられるのか?

 

「な、なんだったのでしょう………?」

「さあ……………?」

 

 幼女ちゃんと唖然としていると…………

 

「善逸、悪いが修行や!連れてくで〜!」

「あっ、はい…………」

「嬢ちゃん、またな〜!」

「は、はい……………」

 

 すぐに戻ってきた淫獄さんに、俺も運ばれた。

 

 

 

 運ばれた場所は、街外れの荒地だった。

 

「ここは………?」

「おい!なんで移動してやがる⁉︎」

「おちんちん………勃たなかった………」

 

 炭治郎に伊之助、出汁介も既にいて、

 

「いいからコイツら殺しちゃおう、お兄ちゃん‼︎」

「あぁ‼︎」

 

 なんか上弦の鬼が増えていた。しかも、女の鬼より強い音がする男の鬼が増えていた。会話からして、女の方の兄みたい。しかもどっちも上弦の陸。なにそれ、上弦も自己申告制だったの?

 

「それはアカンで♪珍の呼吸 参の型 性乱風濡‼︎」

「「なっ⁉︎」」

 

 とりあえず、淫獄さんが男の方の首を斬って遠くに吹っ飛ばし、女の方は首だけ残して粉々に刻んだ。しかも一瞬で。

 

「ほんなら、今から出汁介の機能回復訓練を始めるで‼︎」

「「訓練⁉︎」」

 

 そして、そのまま訓練の開始が宣言された。

 

「ヤることは簡単!まず、このエッチな女の鬼を使って出汁介のチンコを再び勃たす‼︎その間他4人は女の足止めしとって!」

 

 なるほど、まずは出汁介の封印されし大剣を復活させるのか………

 

「「分かりました。」」

「おう!」

「むー!」

「ちょっと、アタシで何しようっての⁉︎」

「ナニの準備や!」

「はぁ⁉︎ぶち殺すわよ⁉︎」

 

 まあ、女からすれば最悪だけど………

 

「おい、俺を忘れてねえだろうなぁ⁉︎」

「アンタはこの子らよりちょい強いから、僕が適当にあしらっとくで〜。」

「くそっ、テメェ‼︎」

 

 そして、明らかに強い男の鬼を軽くあしらってる淫獄さん。上弦って柱3人分だよね?下の方の上弦なら、3体分でようやく淫獄さんと同じくらいとかなんだけど。強えって‼︎

 

「ほんで、出汁介のチンコが復活したら………」

 

 さてと、第2段階は……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アンタらだけでこの2人、上弦の陸を倒す‼︎」

「「「「えっ⁉︎」」」」

 

 嘘でしょ⁉︎柱も無しに、俺たちだけで上弦を討伐するの⁉︎

 

「以上‼︎それじゃあ訓練スタート*1、開始や‼︎」

「「「あっ、はい!」」」

「ま、マジか⁉︎」

「むー‼︎」

 

 他の説明も無しに始まっちゃったしぃぃぃぃぃ‼︎ああもう、どうすんだよ‼︎

 

 

 

 

  side 妓夫太郎

 

 俺はハゲに吹っ飛ばされた首をなんとかつなげた。その最中に、とんでもねぇことを聞いた。

 

「ふざけたこと言いやがって………柱でもねぇ隊士の訓練相手に俺たち上弦を使うだとぉ⁉︎」

 

 俺たち上弦は柱すらも葬る側なのに………っ!

 

「あの子ら才能あるからなぁ。アンタらならイケると思ったんや!」

「はぁ⁉︎死んだらどうすんだぁ⁉︎」

「ヤバくなったら僕がなんとかするわ〜♪」

 

 くそっ、呑気なこと言いやがって‼︎苛々する野郎だなぁ⁉︎

 

 

 

 だけど、コイツの実力ならそうなるのも納得だ。淫獄珍寿郎、元柱のハゲ親父。引退した後ですら玉壺を一瞬で葬り去ることのできる。

 

 そして、10年前の現役時代……………単独でないとはいえ、無惨様を追い詰めたことがある。その時の記憶が、無惨様の細胞から掘り起こされる。

 

「何が面白い⁉︎何が楽しい⁉︎命を、何だと思っていやがる⁉︎」

 

 慌てふためく無惨様。そして、それを取り囲む…………

 

「命やって!」

「エッチは命の源…………」

「つまりコイツはエッチ好き‼︎」

「それなら…………」

「「「「「「「ナニが面白い‼︎ナニが楽しい‼︎エッチを、何だと思っていやがる‼︎」」」」」」」

 

 7人のチンコ丸出し男。当時の珍柱達だぁ。確か当時は、1人の炎柱(槇寿郎)、1人の水柱、そして7人の珍柱で構成されていた。チンコ全盛期時代だ。その中でも一番強かったのが、淫獄珍寿郎………旧姓魔羅珍寿郎だった。

 

 その時は、無惨様はなんとか逃げることができた。でも7人の変態に囲まれたことが、よほどこたえたらしい。ちなみに最近、変態になった途端強制的に無惨様の呪から外れるようになった。そのくらい、変態を毛嫌いするようになった。

 

 

 

 とりあえず、無惨様のためにも、この変態を排除したいが…………

 

「ぐわぁぁぁぁあ‼︎また首斬られたぁ‼︎首斬られちまったぁぁぁぁぁ‼︎」

「斬ってもうた♪」

 

 強すぎる‼︎動きが全然目で追えねえ‼︎なんなんだよ、このおっさん⁉︎

 

 

 

 

  side 善逸

 

 くそっ、どうやって倒せばいいか分かんねえ‼︎でも、淫獄さんが男の鬼をなんとかしてくれている。だから…………

 

「くそっ!勃たない………っ‼︎勃たない………っ‼︎」

 

 出汁介、頑張るんだ‼︎

*1
淫獄さんは簡単な英語なら話せます、第十二話参照



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第二十一話 初心忘るるべからず

  side 善逸

 

 まずは出汁介のチンコを復活させる。

 

「血鬼術 八重帯‼︎」

「水の呼吸 捌の型 滝壺!」

「獣の呼吸 参の牙 喰い裂き!」

 

 この強い女の鬼と戦いながら‼︎

 

「出汁介、勃てそうか⁉︎」

「すまない…………」

 

 幸い、相手は女の鬼。しかもめっちゃエロい恰好をしている。ここはひとまずあの鬼を利用する‼︎

 

「見ろ、出汁介‼︎あの人のおっぱいエロくないか⁉︎」

「おいクソガキ‼︎変なこと言うんじゃないわよ‼︎」

「エロい………けど勃たない………」

「それはそれでムカつくんだけど⁉︎」

 

 胸はダメか…………ならっ‼︎

 

「出汁介、なら後ろに回ろう!いいケツが見えるはず‼︎」

「既に舐め回すように見たのだが………やはり勃たない………」

「なんなのよ、この変態共‼︎死ねぇ‼︎」

「雷の呼吸 壱の型 霹靂一閃‼︎」

 

 ケツも無理!

 

 あとコイツ強い‼︎弱い方とはいえ、流石は上弦‼︎コイツの攻撃を捌ききれない‼︎

 

「「「ぐわぁ‼︎」」」

「すまない……………」

 

 身体が痛い‼︎帯でぶん殴られただけでこの痛さ‼︎キツすぎる‼︎

 

「すいません、ちょっと殴ってくれませんか?」

「はぁ⁉︎」

 

 しかも出汁介が変なことを言い始めた⁉︎勃たな過ぎて頭おかしくなったのか⁉︎上弦に殴られたら、ただじゃすまないぞ⁉︎

 

「全く、意味分かんない‼︎血鬼術 八重帯‼︎」

「んふぅ……………」

 

 嘘でしょ………普通に耐えてる。俺で言ったら伊之助に殴られたくらいの耐え方だ。もしや同じくらいの実力なのか?

 

「くそっ…………美少女に殴られるのはご褒美なのに………っ‼︎」

 

 前言撤回。殴られて頭がおかしくなったようだ。そして依然として勃ってない。

 

「ったく、アンタなんなのよ⁉︎」

「俺は………元変態です………」

「今も充分変態でしょうが⁉︎」

 

 エッチ鬼の言う通りだ。勃起不全とはいえ、下半身丸出しで猥談する男は充分変態だ。

 

「言っとくけど、アタシは花魁として、そう簡単にはさせないから。」

「です…………よねっ‼︎」

 

 ちなみに、花魁は遊女の中でも最高級の身分だ。何回も足しげく通い、多額の金を落として初めてヤり合える存在。ぽっと出の俺たちに股を開くことは無いだろう。さて、どうしたものか…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「むー‼︎」

 

 禰豆子ちゃん⁉︎なんか急にエッチな身体になったんだけど⁉︎おっぱいもデカくなったし、何より脚がヤバい‼︎

 

「禰豆子、何してる⁉︎」

「うわっ、デカくなってるぜ‼︎」

その姿は、是非俺だけに………おっと失礼、つい本音が。」

「「「本当に失礼だな。」」」

 

 後でこっそりお願いしておこう。

 

 

 

 それはさておき、出汁介は…………?

 

「ちょっと起き上がりそうだったのに…………駄目みたいだ…………」

 

 まだ駄目なのかよ‼︎本当に犬子ちゃんは厄介なことしてくれたな‼︎

 

「はぁ⁉︎アタシよりガキの方に反応するの⁉︎なんかムカつく‼︎」

 

 しかもエッチ鬼が嫉妬し始めたんだけど⁉︎何この流れ⁉︎

 

「ほらっ、さっきよりちょっと脱いだわよ‼︎」

 

 うおっ、さっきよりおっぱいが見える‼︎もう少しで頂点も見えるんじゃないか⁉︎

 

「エッチだ…………すごくエッチなのに…………」

 

 だが、出汁介は起き上がらない。

 

「むー‼︎」

 

 禰豆子ちゃんも負けじと対応する。

 

「禰豆子ちゃん…………本当にすまない…………」

 

 しかし勃つのは俺ばかりで、肝心の出汁介は寝たきりだ。

 

 

 

 その後もエッチ合戦を繰り広げるも…………

 

「本当に申し訳ない…………貴女達は立派にエッチなのに…………」

 

 出汁介は一向に勃たなかった。本人の申し訳なさそうな表情が、より心に来る。頼むから、そんな顔しないでくれよ………

 

「ほんなら、何が一番エッチか考えたらええんちゃう?」

 

 そんな時、淫獄さんが男の鬼の首を持ちながら助言をくれた。なるほど、一番エッチなことを考えさせて勃たせるのか‼︎

 

「ダメです…………もう、何がエッチか分からなくなってきました…………」

 

 しかし、出汁介は変態として調子が悪くなっていた(スランプに陥っていた)。くそっ、どうすれば……………

 

「出汁介、自分なんで入ったんや⁉︎鬼殺隊に‼︎」

 

 淫獄さんが更に助言をくれる。でもなんで今それを?

 

「初心忘るるべからす…………かっ!」

 

 出汁介がはっと驚いたように話す。今までの流れに関係あるのか、それ……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺は…………鬼になった丸ちゃんと再会したい。丸ちゃんと会って、エッチをするために…………鬼殺隊に入ったんだ‼︎」ムクッ、ムクッ‼︎

 

 関係あるの⁉︎今ので復活するの⁉︎意味分かんないんだけど‼︎というかヤり(もく)で鬼殺隊入る奴初めて会ったよ‼︎マジでバカなんじゃないの⁉︎

 

「最もエッチな状況………それは丸ちゃんとのエッチ…………ありがとうございます、淫獄さん‼︎」

「おおきに‼︎」

「「お、おめでとう……………」」

「良かったな、ちんぽこ‼︎」

「ありがとう、ちんぽこ隊の皆‼︎」

 

 というか、俺たちの今までの努力はなんだったんだよ⁉︎心配して損した‼︎そして、久々の出汁介ギン勃ちチンコに安心する。

 

「さぁて、第一段階クリア、突破や‼︎次、第二段階‼︎」

 

 さて、次だ‼︎

 

「人に恥かかせた挙句、他の女で復活するのね………」

「むー‼︎」

「殴るわよ‼︎」ドゴォ

「むー‼︎」ドゴォ

「ぐふぁ…………ありがとうございます‼︎」ムクッ、ムクッ

 

 とその前に、色仕掛けが無駄になり恥だけかいた女性陣に出汁介が殴られた。そりゃそうだ。

 

「禰豆子………今のは殴っていいぞ。」

「だね。」

 

 隊律違反にもならないだろう。

 

 

 

 さてと、次は上弦討伐‼︎

 

「それはさておき…………役割分担だ‼︎俺と禰豆子が男の鬼をやる。他3人は女の鬼を頼む‼︎」

「「「ああ‼︎」」」

「むー‼︎」

「ほな、頑張ってな〜!」

「お兄ちゃん、アイツ殺して‼︎」

「たりめぇだぁ‼︎俺の妹に恥かかせやがって………ぶっ殺してやる‼︎」

 

 実力順で分担し、いざ勝負‼︎




勃起不全になった場合は、作中の方法ではなく、ちゃんと医者の治療で治しましょう。


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第二十二話 上弦の力・魔羅の力

  side 出汁介

 

 初心を思い出し、なんとかおちんちんを復活させることができた。

 

「てめぇ、よくも俺の妹を…………」

 

 しかし、俺はこの強敵を倒せるのか………?

 

「一個助言や!ソイツの鎌から出る血、猛毒やから注意してな〜!」

「ありがとうございます。」

「むー!」

「おい‼︎」

 

 淫獄さんからの助言。この男の攻撃を喰らったら、死。気と股を引き締めていかないとな。

 

「くそぉ、ぶっ殺してやる‼︎血鬼術 飛び血鎌‼︎」

 

 くそっ、速い‼︎女の鬼とは比べ物にならない‼︎

 

「血鬼術 爆血‼︎」

「はぁ⁉︎俺の血を燃やしたぁ⁉︎」

 

 禰豆子ちゃんが居なかったら死んでた………。気をつけないと‼︎

 

「珍の呼吸 壱の型 魔羅一閃‼︎」

「テメェ………なかなかやるなぁ‼︎」

 

 居合のおちんちん。だが手で食い止められてしまう。

 

「俺のおちんちんに触れますか………」

「しまった、これチンコか‼︎汚ぇ‼︎」

 

 すかさず手を離す鬼。俺のおちんちんはとても綺麗なのに…………。落ち込んだので、

 

「珍の呼吸 肆の型 紅花びらびら‼︎」

「くそっ、チンコで斬られたぁ‼︎気持ち悪ぃ‼︎」

 

 バク転しながらおちんちんで斬りつけた。

 

「むー‼︎」

 

 そしてその隙に、禰豆子ちゃんが頭を蹴り飛ば…………

 

「遅ぇんだよぉ‼︎」

「むっ⁉︎」

 

 せなかった‼︎しかも血鎌で刺されてしまう‼︎ここは……………

 

「珍の呼吸 玖の型 奥義・淫獄‼︎」

 

 血鎌を射精の圧力で吹き飛ばす‼︎久しぶりにイったその感覚は、なんだかとても気持ちが良かった。まるで梅雨明けに見る、久々の青空のようだった。

 

「くそぉ、何してくてれんだぁ‼︎」

「ナニですね。」

「汚ねえ‼︎ぶっかけんじゃねぇ‼︎」

 

 欲を言えば、妹の方にぶっかけたかったが。

 

 

 

 さて、此奴を倒すぞ。

 

「血鬼術 跋扈跳梁‼︎」

 

 大量の毒の血。後ろに避ける………って思ったより範囲が広い‼︎

 

「血鬼術 爆血‼︎」

 

 禰豆子ちゃんの爆血でも打ち消しきれない。早くイかないと、逝く‼︎

 

「珍の呼吸 玖の型 奥義・淫獄!」

「なっ⁉︎」

「修行で死なれたら困るやん。せやからちょっとだけお手伝い♪」

「くそぉ、上弦を修行道具にしやがってぇ‼︎」

 

 淫獄さんが助けてくれた…………。この人が居なかったら、俺死んでた…………

 

「すいません、ありがとうございます。」

「ほな、続きや!」

「はいっ!」

 

 次は無い。そう思って戦わないと…………

 

 

 

 

  side 淫獄

 

 上弦相手に即死せん実力…………出汁介も強なったなぁ!親を亡くして僕のところに来た時は、まだ普通の鬼すら倒せなそうな可愛らしい少年やったのに…………随分立派な変態になったもんや‼︎

 

 

 

 

  side 妓夫太郎

 

 くそぉ‼︎チンコや精子を身体につけられるのが嫌すぎて、上手く動けねぇ‼︎無惨様はこんなの7人も相手に逃げ切ったんか⁉︎しかも1人は淫獄珍寿郎…………あの人本当に凄えなぁ‼︎

 

「血鬼術 円斬旋回 飛び血鎌‼︎」

「血鬼術 爆血‼︎」

「珍の呼吸 参の型 性乱風濡‼︎」

 

 そしてなんで女の鬼は鬼殺隊に居るんだぁ?なんで殺されない?無惨様の支配から外れてるのかぁ?

 

 あとチンコ丸出し男たちと行動して恥ずかしくねぇのかぁ?お前女だろぉ?変態と一緒に居たら、自分も変態だと思われるぞぉ?

 

「血鬼術 毒血竜巻(どっけつたつまき)‼︎」

 

 まあどうでもいい。ひとまず、竜巻で吹き飛ばすかぁ。

 

爆尻(ばっけつ)勃つ真希⁉︎」

 

 どんな変換してんだよ。あと真希って誰だ?

 

「むー…………」

 

 まあいい。女の鬼の方は何度も刻んでボロボロにしてやった。しばらく回復に時間がかかるだろう。

 

「禰豆子ちゃん、すまない‼︎」

「すまないと思うなら、そのチンコ隠せぇ‼︎」

「ダメだ、それだけは出来ません。誠実さを示せないから。」

「はぁ⁉︎」

 

 そして、変態は相変わらず意味が分からない。お前が示してるのは誠実じゃなくて性膣(せいちつ)だろうが。

 

「俺は自分のおちんちんに自信を持っています。」

「持ってどうすんだよ‼︎他のものを失ってんだろうがぁ‼︎」

「このおちんちんで、皆と繋がれたのですから。あっ、性的な意味ではありませんよ?」

「分かってるわ、そんなことぉ‼︎」

 

 全く、なんなんだよコイツは⁉︎顔は醜く老け顔、声も恐ろしく、おまけにチンコ丸出し。とても人に近づかれる類の人間じゃない。それは俺と同じ………はずなのに、奴は出会いに恵まれている。何故だ、何故ここまで違う⁉︎

 

「はぁっ…………」

 

 幸い、奴の体力は限界だ。ならば淫獄が間に合わない速度で殺してやる‼︎

 

「血鬼術 猛爆毒(もうばくどく)‼︎」

 

 自分の身体を爆発させ、毒まみれの血を周囲に四散させる。しかもその血は相手を追尾する。跋扈跳梁よりも範囲と威力があり、短期間で仕留めるには丁度いい技だ‼︎*1

 

 

 

 

  side 出汁介

 

 もう既に7回もイっている…………恐らく、あと一回が限界…………というところで、敵の自爆攻撃。これを避けつつ、相手の首を斬るには………遠距離の射精が必須…………それを、攻撃を避けながらやるには………あの技しかない‼︎

 

 珍の呼吸には拾弐個の型がある。しかし現実的に使えるのは拾壱個だ。その中でも最も難易度が高い技…………それを今、使うしかない‼︎ここで鬼を倒し、その後店で童貞を卒業するためにも‼︎

 

「珍の呼吸 拾の型 性精流転(せいせいるてん)‼︎」

*1
自爆するため他の技をしばらく出せないリスクあり




次回、上弦の陸兄妹戦決着!お楽しみに!


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第二十三話 雨降って珍固まる

  side 出汁介

 

 拾の型、性精流転…………回転しながら動き、威力を上げていく。そして射精の圧力に加え遠心力を持って、相手の首を吹き飛ばす。しかし動きをもたついたら威力が上がらない。しかも体力も使うし、何より目が回る。故に事実上困難な拾弐の型を除けば、最高難易度の技だ。

 

 俺は正直、一度も成功したことがない。もちろん性交もしたことがない。だが、ここでやらねば意味が無い‼︎

 

「うおぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 追尾してくる毒を避けながら回転し、威力を上げていく。

 

「血鬼術 爆血‼︎」

 

 禰豆子ちゃんも最後の力を振り絞って手伝ってくれる。決めるんだ!

 

「おらぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」ドピューン‼︎

 

 とりあえずイった…………果たして、結果は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそぉ…………首斬られたぁ……………」

 

 良かった…………どうやら倒せたみたいだ。拾の型成功、まさに初体験だった。

 

「でもまだ、堕姫の首が繋がってれば…………」

「首斬られたぁ、首斬られちゃったぁぁ‼︎お兄ちゃぁぁぁぁん‼︎」

「嘘…………だろぉ………?」

「「「はぁっ…………はぁっ…………」」」

 

 そして、向こうでは善逸・炭治郎・伊之助が妹鬼の首を斬っていた。全員身体はボロボロ。俺たちで掴んだ、勝利だった。

 

「コングラッチュレイション、上出来や‼︎」

 

 淫獄さんが笑顔で拍手している。これでやっと………少しは淫獄さんに追いつけただろうか………?

 

 

 

 

  side 妓夫太郎

 

 ぶっかけられて死んだ…………身体がベトベトする………気持ち悪ぃなぁ…………

 

「お兄ちゃん、大丈夫?」

「ちょっと待てぇ………精子で前が見えねぇ………」

「今拭くね!」

 

 堕姫に目を拭いてもらうと…………そこには人間時代の妹の姿があった。そして思い出した。お前の名前は堕姫なんて酷ぇもんじゃねぇ。梅だ。まあ、梅も大概だがなぁ。母親の病名からつけられたんだっけ。

 

 だが、淫獄珍寿郎や魔羅出汁介よりはマシな名前だなぁ。なんだよ、淫らなチンコって。チンコ出します、って。絶対俺より虐められてただろうに。なんであんなに自信満々なんだか、未だによく分からない。

 

「お兄ちゃん………?」

「梅……………」

 

 そして辺りを見渡すと、俺のいる方は暗い闇だったが、梅のいる方は白く明るい世界だった。もしや、俺が地獄で、梅が天国かぁ。なら、梅を天国に行かせてやらねえと…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あなたぁ、あなたぁ‼︎カッコいいよぉぉぉぉぉお‼︎///」はぁ、はぁ

 

 あ?天国の方から痴女の声がするぞぉ?あれじゃあ天国じゃなくて、淫獄じゃねえか‼︎

 

「梅、こっち来るぞぉ。」

「は〜い♪」

 

 これ以上、変態と関わりたくない。梅を関わらせたくない。そういう思いから、俺は梅を地獄に連れて行った。

 

 

 

 

 

  side 善逸

 

 なんとか妹の方を倒せた………。ボロボロになりながら………。といっても、致命傷になる攻撃は全部淫獄さんが(さば)いてくれたけど。あの人、ホント凄いなぁ………

 

「皆お疲れ!一皮剥けたやん‼︎」

「「ありがとう………ございます………」」

「むー!」

「ありがと………」

 

 その人から褒められる。なんだか嬉しい!

 

「これで………元から剥けてたおちんちんの皮が………更に剥けた気がします………」

「そりゃええな!」

 

 それはないだろ。チンコは2段階で剥けるもんじゃねぇぞ。

 

「ほな、遊郭行こか‼︎」

「「「無理です………」」」

「冗談や!」

 

 あと、流石にここからイく元気はない………今日は泊まって、明日卒業するか………

 

 淫獄さんの修行で、更に強くなれた。皆で上弦を倒すことができた。その達成感を、穏やかな夜風が祝福していた。そして出汁介のチンコも、そよ風になびいていた…………

 

「珍の呼吸 陸の型 常世孤触・股間‼︎」

 

 ん?淫獄さんはなんで急にチンコを出したんだ?もしやムラムラしてきたのか?まだ店の中じゃないぞ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「相変わらず………酷い技だ………」

「不意打ちなんて、意地悪やなぁ。上弦の壱さんよぉ‼︎」

 

 は?上弦の………壱?嘘………でしょ?全然気づかなかった………

 

 というか、俺たち身体ボロボロなんだけど…………。なんで今、来たんだよ…………




謝花兄妹戦終了‼︎

そして直後に黒死牟登場!そのまま次の章に入ります‼︎第六章「無限発射・遊郭編」、お楽しみに!


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第六章 無限発射・遊郭
第二十四話 赤い月夜に見た悪夢


  side 善逸

 

 なんで来るんだよ………上弦の壱………

 

「変態の歴史は………私が終わらせる………」

「それやったら人間も鬼も死んでまうで?なんせ僕らは、エッチして生まれるんやから!」

「うるさい‼︎」

 

 しかもめちゃくちゃブチ切れてる。きっと過去に変態に酷い目に遭わされたのだろう。

 

「まあまあ落ち着きなはれ。ここは右手の刃やなくて、股間の刃を出すとこや!」

 

 確かに。遊郭だもんね。

 

「見たところ46歳………親父の洒落も………ほどほどにしろっ‼︎」

「おお、よう当てたな!僕ももうおっさんになってもうたわ〜♪」

「これ以上………喋る余地もなし。斬る…………っ‼︎」

「も〜、気ぃ短い人やなぁ‼︎」

 

 それにしても、この状況は本当にマズい。まともに動ける人が淫獄さんしかない。一応、俺たちも戦えるには戦え…………あれ?

 

「「「刀が…………斬れてる?」」」

「すまん、君らの刀は守れんかった!」

 

 嘘だろ?いつの間に刀が真っ二つに斬られたんだ?まさかさっきの斬撃?全然見えなかったんだけど…………。上弦………しかも壱。十二鬼月最強は、他の上弦とも格が違うのか⁉︎

 

「月の呼吸 壱の型 闇月・宵の宮‼︎」

「珍の呼吸 壱の型 魔羅一閃‼︎」

 

 ヤバい………戦いが始まったのに、2人の動きが全然目で追えない。早すぎる。あの2人の周りは異次元だ。伊之助程じゃないにしろ、間合いに入っただけで死しか感じないのが肌で分かる。だから動けない。

 

 あと、鬼の方も呼吸使うんだ。まあ珍の呼吸に比べたら、あんまり驚かないけど。

 

「そこは珍剣白刃取りせえや!」

「陰茎には………触れたくない………」

 

 ひとまず、淫獄さんが上弦の壱の攻撃を避けて、鍔迫り合いに持ち込んでることが分かった。

 

「月の呼吸 伍の型 月魄災禍‼︎」

「ノーモーション(動きなし)で斬撃やと⁉︎凄いなぁ、それ!」

「そう言いながら………避けるとは………」

 

 は?なんで避けられるの今の?凄すぎだろ…………

 

「淫獄さんはエッチな気配だけでなく、エッチじゃない気配………つまりは敵の攻撃などもすぐに感じ取れるんだ。」

「「おお………!」」

「むー!」

 

 エッチに変換する必要あったか?普通に敵の攻撃でいいだろ。

 

「老いてもやはり強者…………ここは刀を伸ばす‼︎」

「おっ、勃起するんか⁉︎ええな、エッチで!」

「違う‼︎」

 

 そんなことを考えてる間に、敵の刀が伸びた。これもしかしたら、攻撃範囲広くなるんじゃね?

 

「ひとまずちんぽこ隊‼︎逃げるんや!」

 

 確かに、俺たちに攻撃は当たる。でも、このまま淫獄さんを1人置き去りにしていいのか…………?

 

「そんな………っ!」

「デカちんぽこ…………」

「俺たちがいると、淫獄さんは俺たちを庇うために上手く戦えなくなる。悔しいが、逃げるしかない。」

 

 確かに、出汁介の言う通りだ。今の俺たちは一般人と何ら変わらない。足手まといにならないために、距離を取るべきか…………

 

「分かった。一旦距離を取り、援軍を呼ぼう。」

「月の呼吸 漆の型 厄鏡・月映え‼︎」

「弟子は襲わせへん!珍の呼吸 玖の型 奥義・淫獄‼︎」

 

 淫獄さんが攻撃を精子で打ち消して?くれてる。その間に、一旦退避しないと。幸い、淫獄さんと上弦の壱はほぼ互角に戦ってる。しばらくは淫獄さんにお願いし、他の柱を呼ぶことにしよう。

 

 

 

 

  side 黒死牟

 

 珍の呼吸…………身体に精子や陰茎が触れそうになるたびに、旋毛(つむじ)から鳩尾(みぞおち)まで突き抜けるような苛立ちが生じる。このようなことは…………400年ぶりか…………

 

 

 

 400年前、赤い月夜のことだった。私は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 信じられないものを見た。

 

「お労しや、父上………」

 

 陰茎丸出しで鬼となった私を見て泣く、息子だった生き物の姿があった。奴は何故こんな変態になってしまったのか?どこで教育を間違えた?興味無かったとはいえ、流石に無視し過ぎたか………?

 

「孫の顔でも………見せにきたつもりか⁉︎」

「息子のチンコ(むすこ)で孫………流石は父上………何故変態から鬼になったのです………?」

 

 しかも、私が変態?意味が分からない………

 

「何を…………言っている………?」

「ではこれを見て下さい。珍の呼吸 壱の型 魔羅一閃………」

「なっ…………⁉︎」

 

 しかも陰茎で斬りかかってきた…………そして、何故か呼吸を名乗っている。しかも忌まわしいことに、きちんと日輪刀として陰茎が機能している…………

 

「なんだ………この醜い技は⁉︎」

「父上が母上と遊ばれた時に使われた技……………それに感銘を受け…………」

 

 は?私が妻と交わっていた時、ふざけて言ったことに感動した………?

 

「それを叔父上と協力し………剣技に致しました…………」

 

 しかも縁壱の時間を使っただと?こんな下らぬことのために⁉︎ふざけるな‼︎(はらわた)が煮えくりかえる‼︎

 

「父上が最初離れた時、寂しい思いをしました。でも叔父上が人を助けるためだとおっしゃってくれ、感銘を受けました。それなのに、何故鬼に…………っ!」

 

 泣きながら陰茎を振るう馬鹿息子。この男をいち早く視界から消したかった。

 

「変態に………答える義務などない。」

「そんな………この呼吸の生みの親は………父上なのに………」

「月の呼吸 壱の型 闇月・宵の宮。」

 

 そのため、すぐに斬り捨て、変態の文化を絶った…………と思っていた。

 

 

 

 しかし、現実は違った。息子は子宝に恵まれており、珍の呼吸は数多の人間に伝授された。そのため、全国各地に下半身丸出しの変態が存在していた。

 

 そして私は、己の黒歴史を抹消する為に、ひたすら変態を憎み、殺し続けた。無論、この男も例外ではない。淫獄珍寿郎、貴様を地獄に叩き落とす‼︎




ということで、珍の呼吸を作ったメンバーは次の通りです。

元ネタ:兄上
使えるようにした:兄上の息子
兄上の息子の手伝い:縁壱

漫画で言ったら、次の通りです。
原作:兄上
作画:兄上の息子
アシスタント:縁壱


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第二十五話 変態の始祖vs変態の末裔

  side 善逸

 

 俺たちは一般人を避難させた後、安全なところから淫獄さんを見つつ、援軍を待っていた。

 

「珍の呼吸 伍の型 珍虎‼︎」

「月の呼吸 拾肆の型 兇変・天満繊月‼︎」

「珍の呼吸 拾の型 性精流転‼︎」

「月の呼吸 弐の型 珠華ノ弄月‼︎」

 

 2人の戦いは段々と激しさを増し、激しい打撃音とやらしい精液が飛び交っていた。

 

「存外………しぶといな………」

「呼吸があるんや!いくらイっても、疲れない………」

「呼吸を………そんなことの為に………使うな‼︎」

「一晩中舞える………ええ方法なのになぁ〜!」

 

 俺もちょっと欲しいかも、それ。禰豆子ちゃんが無尽蔵の体力だし。鬼だから。

 

「馬鹿はほどほどに………月の呼吸 肆の型 年災月殃(ねんさいげつおう)‼︎」

「珍の呼吸 拾壱の型 萎‼︎」

「くそっ………!」

「下からか、あっぶな‼︎勃っとったらあかんかったわ!」

「その割には………対応するではないか………っ!」

 

 それにしても、淫獄さんですら命の危険を感じる程とは。今すぐに行って助けてあげたい。でも今の刀の折れた俺には、行く資格すらない。こんな時、チンコさえ使えてたら…………

 

「申し訳ない………淫獄さん………」

 

 そして俺以上に、出汁介が息を切らしながら申し訳なさそうにしている。自分の師匠の為に何かしたいのに、ナニも出来ないのは辛いだろう。

 

「拾ってもらった御恩………返さねばなりませんのに………っ!」

 

 拾ってもらった?

 

「出汁介、どういうこと?」

「ちんぽこ、オレも気になる。」

「むー!」

「良ければ聞かせてくれないか、出汁介?」

 

 もしやコイツも俺と同じ、捨て子なのか?

 

「俺の両親は………8つの時に鬼に殺された。」

 

 違った。炭治郎や禰豆子ちゃんと同じ、身内を鬼に殺されてたのだ。出汁介は他の鬼殺隊士と違って、あんまり鬼に恨みはないから、てっきり違うと思ってた。

 

「その時に拾って育ててくれたのが………淫獄さんだった。」

 

 なるほど、それじゃあ師匠であると同時に、第二の親みたいな存在なのか。本当に出汁介にとっては、かけがえのない人なんだなぁ。だからこそ、何かしてあげたい。そう思ってしまう。

 

 

 

 

 

  side 黒死牟

 

 淫獄珍寿郎…………引退したはずなのに、この力…………縁壱を除けば、今まで会った人間の中で最も強い。

 

「ここで………大正しこしこ噂話‼︎」

「は?」

「珍の呼吸の始祖は………最強剣士継國縁壱の……お兄さんらしいで!」

「…………っ!」

「月の呼吸の使い手で、今は鬼…………もしかして自分ちゃう?」

「うるさい‼︎」

 

 そして、最も癪に触る人間だ‼︎何故分かる⁉︎確かに書籍には載ってるだろうが…………

 

「ほんなら………僕の先祖やん‼︎」

「月の呼吸 玖の型 降り月・連面‼︎」

「ちょ、話最後まで聞いてや〜!」

 

 頼むから死んでくれ。お前のようなものは生まれてさえ来ないでくれ。お前が存在していると、この世の性癖が狂うのだ。

 

 

 

 

 中々致命傷を与えられず、苛々する展開が続く中…………ようやく私に変態撲滅の活路が見えてきた。

 

「はぁっ…………はぁっ………」

 

 人間であるが故の、体力の限界だ。しかも奴は46歳。決して若いとは言えない歳。

 

「老化か………人間ならば仕方のないもの………」

「ちゃうわ!僕は生涯………現役やで!」

「髪も禿げつつあり…………」

「ハゲちゃう!髪が最近恥ずかしがり屋なんや!」

「それを人は…………禿げと言う…………」

 

 10代、20代の頃に会っていたら………下手したら30代でも、勝てなかったかもしれぬ。だが奴は40代………しかも後半‼︎いける‼︎

 

「月の呼吸 拾の型 穿面斬・蘿月‼︎」

「くっ……………!」

 

 変態でなければ、強さを讃えて鬼にしていた。だが奴は変態。鬼になれぬことを、後悔しながら死ぬがよい‼︎

 

 

 

 

 

  side 善逸

 

 マズい、淫獄さんが押され始めている………っ‼︎

 

「チュンチュン‼︎」

「強い柱が4人向かっているって!」

「あと………15分か………」

 

 チュン太郎の伝令で、今の状況を知る。あと15分…………

 

「俺たちにできることを探そう。」

「そうだな‼︎デカちんぽこのために‼︎」

「とりあえず、刀っぽいものを集めてくる‼︎」

「むー‼︎」

 

 鬼は日輪刀以外効かない。だが普通の刀でも、一瞬だけ身体を切断するなら出来るだろう。その隙を淫獄さんや出汁介に突いてもらえば………っ!

 

「あかんわぁ…………もう、()()使うしかないかぁ!」

「は?」

 

 そんな俺たちのところに、淫獄さんの声がこだまする。アレ、とは………?

 

「淫獄さん、早まらないで下さい‼︎」

 

 出汁介が静止しに行く。そんなに危険な技なのか⁉︎

 

「出汁介、アレって⁉︎」

「恐らく………珍の呼吸、拾弐の型………」

「最終奥義的な⁉︎」

「ああ…………だが、歴代誰も………それこそ淫獄さんですら………成功したことのない技…………」

「「「なんだと⁉︎」」」

 

 確かに、拾弐の型を出汁介が使ってるのを聞いたことがない。それは使えないからなのか。しかし、淫獄さんですら使えない技とは………?

 

 

 

 

  side 淫獄

 

 あかん………流石に疲れてきた………こんなダサい姿、天国の痴漢(ちか)ちゃんが見てたら何て言うんやろなぁ………

 

 そういや、痴漢ちゃんと初めて会ったのも………ここの遊郭やったなぁ………




珍の呼吸最高難易度、拾弐の型とは?そして淫獄さんが気にかける、痴漢(ちか)ちゃんとは?次回判明、お楽しみに!


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第二十六話 大正痴女(オトメ)御伽話

  side 淫獄

 

 神戸で生まれ、チンコの才を認められた僕は、13歳で東京に引っ越し鬼殺隊に入った。

 

「汚ねぇやり方‼︎」

「くそぉぉぉぉぉぉ‼︎」

「ぶっかけるなぁぁぁぁ‼︎」

 

 ほんで数多の鬼を倒し、15の時に柱になった。何をやっても成功。こん時までは正直言って、順風満帆やった。ある一点を除いては…………

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎全然モテへん‼︎このままじゃ一生卒業できんわ‼︎」

 

 そう、僕はブサイクなこともあり、女から全く相手にされなかった。理由は下半身丸出しやからやろうか?でもそれだけは譲れへん。下を履いたら鬼殺隊引退。せやからずっとチンコ丸出しで、気づけば30代になっとった。魔法使い………名前こそカッコいいものの、実態はただの童貞やった。

 

「このままではあかん‼︎一生童貞や‼︎」

 

 そう思った僕は、ある素晴らしいアイディア*1を思いついた。

 

「せや、遊郭イこ。」

 

 これなら、金を払うだけで卒業できる。柱だから金は貰い放題。しかも数多の女体から選び放題。控えめに言って最高やった。

 

 

 

 休みを取って胸と股間を高鳴らせ、遊郭へといざ参ると…………信じられぬものを見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆さんこんにちわぁぁぁぁぁ‼︎痴女ですよぉぉぉぉぉぉ‼︎どうか、どうか抱いて下さぁぁぁぁぁぁぁい‼︎///」ハァ、ハァ

 

 顔を紅潮させ、息を荒げながら全裸で街を徘徊する、とんでもない痴女に遭遇した。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎なんで誰も抱かないのぉぉぉぉぉ⁉︎皆ヤりに来たんじゃないのぉぉぉぉぉぉ⁉︎痴女はなんか違うって、何ぃぃぃぃぃ⁉︎///」ハァ、ハァ

 

 そしてその瞬間、僕のチンコは天をも貫くほど上を向いた。何を隠そう、僕の好みが痴女やったからや‼︎

 

「嬢ちゃん、僕と遊ぼうや!」

「えっ、いいのぉぉぉぉぉ⁉︎嬉しいわぁぁぁぁぁ‼︎///」ハァ、ハァ

 

 これが僕の妻、淫獄痴漢(いんごくちか)ちゃんとの出会いやった。なんともまあ、淫らで、滑稽で、ばりエロい話や‼︎

 

 僕は痴漢ちゃんと一緒に居るのが嬉しくて、すぐさま痴漢ちゃん家に婿入りした。痴漢ちゃん家の苗字である淫獄を名乗れるのがすごい嬉しかった。

 

 

 

 

 

 そこからは順風満帆な結婚生活………にしたかったが、そうはいかんかった。

 

「私、子供出来ない体質みたいなのよぉぉぉ………」

「そんな落ち込まんといて!」

 

 子沢山のヤリまくり生活を想像したんやが、実際はヤリまくるだけやった。

 

 更に、柱にもなって順風満帆な鬼殺隊人生………にもならんかった。36の時に無惨を追い詰めたものの取り逃がしてしまった。一緒に居た若い珍柱も次々死んだ。最強の柱として持て囃されたんやが、実際守れんものが増えてきた。

 

 38で出汁介を拾った時も、もう少し早かったら間に合ったんやないかと思った。息子が居ない寂しさに拾ったが、こうならんようにも出来たんちゃうかと後悔ばかりが増えてきた。

 

 そしてこの頃から、老いが顕著になってきた。前までより体力が持たない。寝ても疲れが取りきれない。傷の治りが遅い。身体が悲鳴を上げることが、段々と多くなってきてもうた。

 

「あなたぁ、大丈夫なのぉぉぉぉ?」

「正直、老けがなぁ………」

「そうよねぇぇぇ…………」

 

 このままでは、大切な人を守りきれない。昼にエッチし、夜に鬼を倒す生活にももう限界が来てた。せやから、

 

「すまんなぁ、お館様。僕痴漢ちゃんと夜ヤりたいから辞めるわ!」

「そうか…………ありがとう、珍寿郎。」

 

 辞めた。

 

「猥談したかったらいつでも言うてやぁ、輝哉!」

「ああ!」

 

 これで、ようやく痴漢ちゃんと出汁介だけの生活に集中できる。そう思った。

 

 

 

 46になり出汁介が鬼殺隊に入隊した。仮初の子育てはひとまず終わった。そして、僕と痴漢ちゃんの2人暮らしが始まった。今後は痴漢ちゃんを守ってやらんと。今守るのは痴漢ちゃんだけ。そう思ってたのに…………

 

「…………痴漢ちゃん………」

「…………………」

 

 ()に庭の草むしりをしてた時、痴漢ちゃんは鬼に襲われ殺された。日陰づたいに鬼がやってきたのだ。

 

 結局守るものを1人に決めたのに、その人すらも守れんかった。強くなれども、結局何も出来んかった。残ったのはハゲ散らかした不恰好な肉体のみ。生きる気力は完全に無くなった。せやから、那多蜘蛛山に行った。

 

「………ちょうどええ山やな………」

 

 ここは鬼が住まう山。死ぬにはもってこいの場所や。そこで永遠の眠りにつく。そう思ったのに…………

 

「血鬼術 水獄鉢‼︎」

「未来のエッチな夢で見た………コンドームか?」

 

 そこで僕は出汁介と再会した。しかも上弦の鬼に襲われてた。出汁介を守らなければ!そう思うと、尽きた生き甲斐がふつふつと湧いてきた。

 

「これはこれは………チンコ見せたらなあかんなぁ‼︎」

 

 こうして、僕は出汁介の見守るという生き甲斐が出来た。普段は一緒に居られんけども、時折見守る。そんな楽しみが、再び目覚めてきた。

 

 

 

 

 他の柱が来るまで15分。このままだと持つ気がせぇへん。せやから、アレを使うべきや‼︎

 

「珍の呼吸 拾弐の型…………」

「何を…………するつもりだ?」

 

 正直、今までに何度も挑戦して失敗してきた。そしてその度に気絶して、痴漢ちゃんと出汁介に心配されたっけ。懐かしいなぁ。

 

 この技が高難度なのは、鬼の力を使うからや。長年珍の呼吸を使いまくることにより、チンコに染み付いた鬼の血。そこから鬼の力を使い自分で操り、チンコを形成する。成功すれば威力は2乗*2。失敗すれば全滅。どっちにしろ全滅リスクなら、やるしかないやろ‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二重(ダブル)‼︎チンコ2本や‼︎」

*1
淫獄さんは簡単な英語なら使えます

*2
例だと、100が10,000になります。また、攻撃力は1より大きい数で定義します。でないと攻撃力が上がらないので。




ということで、拾弐の型は二重(ダブル)でした!染み付いた鬼の血から鬼の力を利用して、チンコをもう一本生やして威力を急増する技です!

また、淫獄さん初登場の第八話がまた出てきましたね。あの時の淫獄さんの行動をお分かりいただけただろうか………

次回、お楽しみに!


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第二十七話 チンコを生やせ

  side 善逸

 

 嘘だろ⁉︎最終奥義はチンコ2本なのかよ⁉︎

 

「淫獄さん………っ!」

 

 出汁介が悲鳴を上げる。淫獄さんの身体を気遣っているのだ。相当負担がかかっているのだろう。現に、

 

「陰茎を………増やしただとっ⁉︎」

「珍の呼吸 壱の型 魔羅一閃・二重(ダブル)。」

「くっ………ぐわぁぁぁぁ‼︎」

「………」

「くそっ!月の呼吸………」

「珍の呼吸 肆の型 紅花びらびら・二重(ダブル)。」

「ぐっ…………!」

 

 淫獄さんは型を言う以外、全然喋らなくなった。しかも声の張りが無くなっており、身体の動きも遅くなっている。

 

 しかし、その代償として威力が桁違いに上がっている。上弦の壱ですら攻撃を喰らうとしばらく動けなくなっている。チンコを2本にするだけで、ここまで違うのか…………っ!

 

「がんばれぇぇぇ、デカちんぽこぉぉぉぉ‼︎」

「「淫獄さぁぁぁぁぁん‼︎」」

「むー‼︎」

 

 イケる‼︎このままイケば、上弦の壱でさえ倒せる……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 嘘だろ⁉︎敵が全身から刀を大量に生やしたんだけど⁉︎何アレ⁉︎ふざけんなよ‼︎

 

「全身から大量のチンコ………しかも出した数だけ射精()しただと⁉︎孕ませる気マンマンだな…………っ‼︎」

「陰茎ではない‼︎刀だ‼︎」

 

 出汁介とのトンチンカンな解説はさておき、これはかなりマズい状況。さっきまで一本の刀に苦戦してたの…………何十本になったら、どうしようもないじゃないか‼︎

 

「珍の呼吸 伍の型 珍虎(ちんこ)二重(ダブル)。」

「ぐっ………!月の呼吸 捌の型 月龍輪尾‼︎」

「珍の呼吸 拾の型 性精流転・二重(ダブル)。」

 

 嘘………でしょ⁉︎淫獄さんの二重(ダブル)のが強いんですって⁉︎互角どころか、むしろ押してる‼︎いっぱいぶっかけまくってる‼︎すごい‼︎すごい‼︎

 

「月の呼吸 拾参の型 闇夜ノ円舞・月輪(がちりん)‼︎」

「……………」

「くそっ、くそっ‼︎」

 

 いけぇぇぇぇ‼︎淫獄さぁぁぁぁぁぁぁん‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「珍の呼吸 玖の型 奥義・淫獄二重(ダブル)。」

「しまっ……………た!」

 

 そして遂に、淫獄さんが射精()した2本の精液が上弦の壱の首を吹き飛ばした。とてつもない威力、後ろにあった森の木々まで全て吹き飛ばしてしまった。本当にすごい‼︎

 

「デカちんぽこ………っ!」

「淫獄さん!やりましたね、やりましたね‼︎」

「上弦の壱、単独討伐おめでとうございます‼︎」

「むー‼︎」

 

 ちんぽこ隊の皆が駆け寄る。危険を冒して上弦の壱を倒した、淫獄さんを讃えるために‼︎

 

「淫獄さん…………大丈夫、ですか?」

「出汁介…………か。なんとか………生きとる………で………」

 

 本当に身体がボロボロだ。それもそのはず、今まで成功したことのない技だったから。何度も練習の度に気絶するほどらしいもの。俺なんかがやったら、多分1ヶ月は目覚めないだろう。それを土壇場で成功させた。本当に淫獄さんは凄いなぁ‼︎

 

「とりあえず、皆で帰りましょう!」

「むー!」

「せや……………な……………」

「よしっ、アオイの飯いただきだ‼︎」

「伊之助、お前は本当にアオイちゃんが好きだな………」

「は?」

「なるほど〜、自覚がないのか〜!それなら俺が貰っちゃおうかな〜♪」

「もんいつ、何言ってる⁉︎」

「むー‼︎」

「克服…………した…………」

 

 このまま、皆で凱旋……………ん?最後の声は何?さっきの鬼の声な気がするんだけど?気のせい………だよな……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「首の弱点…………克服した…………」

 

 は?嘘だろ?なんで上弦の壱が復活してんだよ…………?さっき首を日輪精子で斬っただろ?おかしいだろ………しかも首の弱点を克服したって何………?

 

「これで太陽光以外は………無意味…………」

 

 嘘だろ?そんなことがあっていいのか………?さっき必死に淫獄さんが倒したのに…………それすら無意味だったのか…………?

 

「淫獄さん、俺がイきます!珍の呼吸…………」

「奴と比べたら…………粗末な陰茎だ…………」

「くそっ!」

 

 俺たちはかき集めた包丁と出汁介のチンコくらいしか武器がない。どうすんだよ。これじゃあ朝まで粘れねぇよ……………

 

「柱があと少しで来るので、そこまで耐えましょう!」

 

 そうだ、柱が来るんだった。炭治郎の言う通り、それで耐えるしかない………っ!

 

「悪いが………出汁介らは下がっててくれ…………僕がやる………」

 

 淫獄さんは無茶を言う。この人の身体、もう限界なはずなのに………っ!

 

「月の呼吸 陸の型 常世孤月・無間‼︎」

「珍の呼吸…………」

「攻撃を打ち消して喰らうだけ…………もう限界か………」

「…………………………」

 

 くそっ!淫獄さんが珍の呼吸を発動できてない‼︎もう呼吸が出来ないくらいにまで疲弊してるじゃないか‼︎なんとか敵の攻撃は打ち消してくれたけど…………ここはなんとしても、淫獄さんを助けないと…………っ!

 

 

 

 

  side 黒死牟

 

 餓鬼共が何人来ようと…………相手にならん。5人とも私の攻撃がちっとも見えてない…………。皆いい筋をしてるとは思うが………まだまだ力不足だな……………

 

 そして淫獄珍寿郎…………残念ながら貴様はここで終わりだ………。決死の賭けだったのだろうが…………やはりその程度では、人は鬼に勝てない…………縁壱でもない限りは…………

 

 

 

 

 

  side 淫獄

 

 チンコ2本でも駄目かぁ…………。これが上弦の壱の力なんやな…………。イケると思った自分がアホやったわぁ。こんなんなら、そりゃ無惨も倒せへんよな…………

 

 それに………もうアカンわぁ…………全然身体が動かへん。まるで全身鉛玉みたいや。もうちょい若かったらいけたのに…………視界もぐらついてきたし、流石にもうアカンわ……………

 

「皆さんこんにちわぁぁぁぁぁ‼︎痴女ですよぉぉぉぉぉぉ‼︎どうか、どうか抱いて下さぁぁぁぁぁぁぁい‼︎///」ハァ、ハァ

 

 これは…………走馬灯?

 

「淫獄さん、拾の型を教えてくれませんか?」

「デカちんぽこ、オレと競走しろ‼︎」

「淫獄さん、こんばんは!」

「むー!」

「マジですか⁉︎俺に紹介して下さい‼︎」

「誰がエッチな女医さんですって?」

 

 

 痴漢ちゃん、出汁介、伊之助、炭治郎、禰 豆子ちゃん、善逸、しのぶちゃん……………。皆との思い出が蘇ってくる………。これが見えたっちゅーことは………もう僕の人生もお終いやな…………

 

 せやから、最期にもうちょっとだけ頑張るわ…………っ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三重(トリプル)‼︎チンコ3本や‼︎」

 

 息子とその友達を…………守る為に‼︎




次回、第六章完結‼︎お楽しみに‼︎

ちなみにトリプルは通常の3乗です。威力も負担も。


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第二十八話 痴情最狂にして地上最強の師匠

  side 善逸

 

 チンコ2本ですら今まで誰も成功ことがなかったなかった技…………それなのに、チンコ3本って…………

 

「「「淫獄さん‼︎」」」

「デカちんぽこ‼︎」

「むー‼︎」

 

 死んでしまう………淫獄さんが…………死んでしまう…………

 

「陰茎を増やしたところで無意味…………どんな攻撃も………私には通用しない………」

「……………」

「言葉を返す余裕もない…………か。」

 

 ダメだ…………生やしたあまり、耐えられずに死んだのか…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「珍の呼吸 玖の型 奥義・淫獄三重(トリプル)………」

 

 凄まじい威力の精液。この世の全てを消し飛ばさんばかりの、3本の天の川。

 

「3本………俺と、淫獄さんと、痴漢さんの…………」

 

 出汁介が自分の家族に重ね合わせて泣いている。

 

「無駄なこと………どんな攻撃も、私には………」

 

 でも、首の弱点を克服した鬼には、通用しないんじゃ…………

 

「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 効いてる⁉︎身体が粉々になって、ボロボロになっていく⁉︎マジで⁉︎

 

「3乗にまで跳ね上がった威力…………それはもはや、精なる太陽といっても差し支えない…………」

「そんな………っ!首の弱点を克服したのに、死ぬのか………っ!」

 

 出汁介の解説で分かった。珍の呼吸は太陽光の成分を精液に含ませて射精する。そして威力が桁違いになったのならば…………

 

「淫獄さんのチンコは………この世を照らす太陽………」

「その通りだ……………」

 

 淫獄さん自身ならぬ珍珍が、太陽になったのか……………

 

 

 

 

  side 兄上

 

 私は…………こんなところでは終わらない…………なのに、身体が崩れていく…………

 

 変態から精液をぶっかけられ、崩れゆく姿…………イき恥…………

 

 ああ…………何者にもなれなかった…………童貞を捨て、家族を捨て、性癖を捨て、人間であることも捨てたのに…………

 

 どうすれば良かったのだ…………どうすれば日本一の侍になれたのだ…………?教えてくれ、縁壱…………。このままでは、もがいてももがいても、淫獄………ではなく地獄に落ちてしまうから…………

 

 

 

 

 

  side 善逸

 

 淫獄さんは、なんとたったの1人で上弦の壱を倒した。でも…………

 

「………………」

「淫獄さん…………出汁介ですよ…………返事して下さい…………」

 

 淫獄さんは立ったままかつ勃ったまま動かなくなってしまった。

 

「淫獄さん、また遊郭行きましょうよ!」

「デカちんぽこ‼︎オレ、まだ変態になってないのに‼︎」

「俺もです…………まだまだ未熟な変態なのに………」

「むー…………」

「……………」

 

 俺たちがいくら呼びかけても、返事はしない。それに、淫獄さんのエロくて優しい音も、もう聞こえてこない。それが死を物語っていた。

 

「「うぅぅぅ………あぁぁぁぁぁぁ‼︎」」

「…………ぐすっ……………」

「泣くなお前ら‼︎もっと変態になるんだろ⁉︎」

「お前も泣いてるじゃんかよ、伊之助‼︎」

「これは涙ではない‼︎精液だぁぁぁ‼︎」

「違えよバカ‼︎」

 

 俺たちは、淫獄さんを喪った悲しみと、何も出来なかった自分たちの無力さに、ただただ泣くばかりだった。

 

 そして、ある決意をした。もっと変態になって、チンコを使いこなせるようにならないと。雷だけでなく、珍の呼吸も体得すれば…………大切な人を守れる、強い男になれるかもしれない。そう、淫獄さんみたいに…………

 

 

 

 

  side 悲鳴嶼

 

 援軍として呼ばれたが………間に合わなかった…………

 

「南無阿弥陀仏…………」

 

 あの人は素晴らしい人だった。鬼殺隊に長くいるにつれ歳上が居なくなり、唯一残ったのがあの人だった。彼は本当に卑猥だったけれど、頼りになる人だった。

 

「淫獄さんは変態だったが………本当にすごい人だった。」

 

 煉獄でさえも、声の張りが無くなっている。

 

「そうか。」

 

 冨岡は静かに呟き、悲しみを噛み締める。

 

「…………醜い鬼共は、俺が殲滅する。」

 

 不死川は鬼への怒りを露わにする。

 

 そして恐らく他の柱も、悲しみに暮れてるのだろう。それくらいあの人は、偉大だったのだから……………

 

 

 

  

 

  side 淫獄

 

 やっぱアカンかったわ…………でも鬼さん倒せてよかった〜!

 

 そして、ここはどこや…………?辺りは白い光。これが死後の世界なんか……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あなたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎カッコよかったよぉぉぉぉぉぉ‼︎///」ハァ、ハァ

 

 嘘………やろ?

 

「痴漢ちゃん?なんでここに居てはるん?」

「この先は天国なのよぉぉぉぉ‼︎私死んだ時からずっとここに居て、あなたで発情してたのぉぉぉぉぉぉ///」ハァ、ハァ

 

 なるほと…………そういうことか!僕は死んで、痴漢ちゃんと再会できたんやな!ずっと会えんと思っとったから、むっちゃ嬉しいわぁ〜!

 

「すまんなぁ、待たせてもうて!」

「いえいえぇぇぇぇ‼︎///」ハァ、ハァ

「ほな、天国行ってイこか!」

「はぁぁぁぁぁぁい‼︎///」ハァ、ハァ

 

 こうして、僕らは天国へ行き、そこでヤりまくった。




ということで、第五章と第六章にまたがった遊郭編はこれで終わりです!妓夫太郎たちが聞いた声は淫獄痴漢さんのものでした!まあ、分かりやすかったですね!

次回から第七章、刀鍛冶の里!原作と登場人物が変わります。お楽しみに!


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第七章 猥談結界・刀鍛冶の里
第二十九話 刀(ちんこ)鍛冶


抜けていた、淫獄痴漢のプロフィールです。

・淫獄痴漢(いんごくちか)
性別:女
享年:38(淫獄さんの8つ下)
声: 日笠陽子
身長:157cm
特徴:痴女
好きな服装:全裸


  side ???

 

 いよいよ準備ができた。俺たち4人の最高傑作だ。

 

「本当に成功するのか…………?」

「当たり前でしょ!アタシら4人でやったんだもの。」

「俺たちの絆は誰にも破れないだろう。」

「ではこの監獄に…………猥談の光あれ‼︎」

 

 こうして、俺たちは自分たちの力で脱獄した。

 

 

 

 

  side 善逸

 

 俺たちちんぽこ隊は、出汁介以外の人で刀鍛冶の里に来ていた。理由は簡単、先日の上弦の壱戦で刀を破壊されたからだ。

 

「「淫獄さん…………」」

「デカちんぽこ…………」

「むー…………」

 

 そして、俺たちはまだ先日の淫獄さんの死を引きずっている。家に置いてきた出汁介は、もっと落ち込んでいた。立ち直る為にも、訓練や任務をしたりチンコを生やそうとしたりと努力したが、中々気持ちは戻らなかった。

 

「長旅、お疲れ様です。とりあえずあちらの温泉に入り、身体を休めたらどうでしょうか?」

「はい………」

「ありがとうございます…………」

「おう………」

 

 里の人に案内され、俺たちは温泉に入ることにした。禰豆子ちゃんが部屋で待機なのは悔しいが、とりあえず男だけで入るか…………

 

 そう思って、温泉の方を見ると、そこには…………デカい胸、デカい尻、艶やかな肌の………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「混浴ではない………ならば、しのぶさんと一緒に入れない………」

 

 出汁介(へんたい)が居た。

 

「「「なんで居るの(んだ)⁉︎」」」

「おう、お前らか。」

 

 出汁介は武器がチンコだから、ここに用はないはず。だから家に置いてきた。

 

「俺は俺の刀鍛冶と一緒に来たんだ。」

「でもお前刀ね〜じゃん。」

「俺の刀はこのおちんちんのことだ。」

「だからだよ‼︎」

 

 それなのに、何故⁉︎

 

「それじゃあ、自分のちんこを誰かに療養してもらうのか?」

 

 なんだと………っ⁉︎何そのクソエロい状況‼︎これを言った炭治郎の妄想じゃないのか⁉︎

 

「それは里以外でしてる。」

「「なるほど……………」」

「はいっ⁉︎」

 

 いや、してんのかよ‼︎しかもここ以外で‼︎

 

「じゃあなんで来たんだ?」

「俺は今回、俺の刀鍛冶と同行して来ることになっててな。」

「「「俺の刀鍛冶………?」」」

 

 いつもチンコを診てる人ってこと………?まさか……………

 

「しのぶさん…………?」

「正解だ。」

「「なるほど……………」」

「はぁ⁉︎」

 

 本当にそうなのかよ‼︎なんだよその卑猥な関係‼︎

 

「お前、しのぶさんと2人っきりで温泉地に来たのかよぉぉぉぉ⁉︎しかもいつもチンコ診てもらってるだぁぁぁ⁉︎いいご身分だなぁぁぁぁぁぁ‼︎」

「善逸、落ち着け。俺はまだ童貞だ。」

「どうせすぐ卒業するんだろ⁉︎ふざけるなよなぁ、なぁ⁉︎許せねえよなぁ⁉︎勃起術…………射精鎌(とびえちがま)‼︎」

「薄い刃のような精液…………いい技だ。」

 

 ムカついたので、俺は珍の呼吸を使う為に思いついた技を披露した。

 

「善逸、汚い……………」

「オマエ、カエレ。」

「ごめん……………」

 

 そして、炭治郎と伊之助に引かれた。

 

 

 

 

 しばらくして温泉から上がり、宿に戻ると、

 

「分かった、ワシが調整しちゃる!」

「ありがとうございます。」

 

 しのぶさんが謎のおじいさんと話していた。

 

「そうだ、しのぶさん。今夜一緒に寝んかい?」

「それは遠慮します。」

「すみません、しのぶさんは俺の刀鍛冶があるので…………」

「アンタは引っ込んでて。」

 

 そして、出汁介が軽くあしらわれていた。ちなみにチンコは全然引っ込んでなかった。

 

 そういや、あのおじいさんは何者なんだろう?

 

「あの…………すいません。このお方は………?」

「鉄地河原鉄珍さん。ここの里の長で、私の刀鍛冶です。」

「しのぶさんは刀の調節に来たんだ。俺はその同行。」

 

 なるほど、そういうことね!出汁介がついてきた理由はよく分かんないけど、しのぶさんがいる理由は分かったわ!

 

「ど〜も、好きなものは若い女の子や!よろぴく。」

「「俺も同じです‼︎」」

「おお!」

「変態同士、勝手にやってろ。」

 

 そして、俺たちと同じ変態だと分かった。

 

 こうして、俺たちは夜通し猥談した後、眠りについた。

 

 

 

 

 

 

  side 井守犬子

 

 ふぅ…………今日の診療も終わった〜!相変わらず疲れるなぁ。でもまあ、無惨様の為に頑張らないと!

 

 私は医師として仕事をしつつ、無惨様が生活しやすい基盤を作っている。私が名前を売り、その奥で無惨様が出資していることにして、無惨様が人間社会でも絶対的な存在にし生きやすくする。また鬼狩りや青い彼岸花の情報も集めている。

 

 ちなみに、自分の血鬼術で病気にして自分で治しているわけではない。流石にそこまでの外道じゃないし。

 

 

 

ベベン

 

 

 

 鳴女さんの琵琶の音?辺りが病院から無限城に急変した。ということは…………上弦の死…………。さて、誰が死んだのかな?

 

「ひぃぃぃぃぃぃ‼︎あのお方はきっとお怒りだ‼︎そしたら、か弱い儂は殺されてしまう‼︎」

 

 半天狗さん………は生きてるのね。相変わらず、強いくせに弱いふりをしている。

 

「やぁやぁ、犬子ちゃん!俺と遊ばないかい?」

 

 童磨さん………は生きている。ウザさも相変わらずね。まあこの人が誰かに殺されるなんて思えないけど。

 

「忙しいので結構です。鳴女さんをあたってみては?」

「人に振らないで下さい。琵琶で殴りますよ?」

「おお怖い。」

「ちょっと2人とも!俺のために争わないでくれよ!」

「「違わないけど違います。」」

 

 ちなみに、私は鳴女さんと仲が悪い。というか、この間の女の柱といい、ああいうネチネチした女性はあまり好きではない。堕姫さんみたいなアホの類なら仲良くなれるのに……………

 

 

 

 それにしても、これだけ?他の上弦は?もっと居なかった?

 

「上弦の月がめちゃくちゃ欠けた。」

 

 あっ、無惨様だ。何の実験をしてるんだろう?お辞儀はするとして…………もしや皆死んだのか⁉︎

 

「玉壺………此奴はまあどうでも良かった。元より淫獄珍寿郎には敵わないと思っていたから、不運ということにしていた。」

 

 玉壺さん、通りで見ないと思った。相手が悪いのならば、仕方ないだろう。元より淫獄珍寿郎は強い。私でさえ、勃起不全にする前に殺される気がしていた。伍ならば、尚更だ。

 

「だが妓夫太郎と堕姫まで死んだ。この2人は淫獄珍寿郎が近くで手助けしていたけれども…………やられたのは柱でもない隊士5人に、だ。」

 

 あの2人も………しかも柱じゃない隊士に⁉︎今の鬼狩りってそんな強い奴ばっかり居るの⁉︎嘘でしょ⁉︎

 

「そして黒死牟。淫獄珍寿郎と相討ちになり、死んだ。」

 

 黒死牟さんまで………。淫獄珍寿郎を葬れたのは大きいけど、既に上弦が半分になったのね…………

 

「これもそれも、全て変態のせいだ。変態が居なければ、上弦の鬼は死ななかった。故に、貴様らには変態を殲滅する義務がある。」

 

 となると、私が更に働かねばならない。私は魔羅一族を勃起不全にし、無効化することが出来るのだから。

 

「たった今私の眼により、刀鍛冶の里に変態がいることが分かりました。」

「でかしたぞ、鳴女‼︎」

 

 さてと、次なる診療(さつりく)の地は刀鍛冶の里か…………

 

「井守様は診療で大変お忙しいので、ここは半天狗様と童磨様、お願いします。」

 

 は?

 

「いや、私行けるんですけど…………」

「勃起不全が治った彼には、貴女の力は無効です。」

「治ったの⁉︎嘘でしょ⁉︎」

「嘘ではない。私が堕姫の眼を通して見ていた。」

「そうですか…………」

 

 無惨様がマジマジと見た陰茎ならば、間違いはないだろう。

 

「これではまるで、役立たずの雌犬ですね。」

全く戦闘しない奴に言われたくないなぁ。

「2人とも、俺のために争わないで………」

「「違えよ、カス。」」

「酷いなぁ〜!俺こんなに優しい男なのに〜!」

 

 あと鳴女(コイツ)、本当に癪に触る‼︎一個しかない目を失明させちゃうよ⁉︎あと童磨さん、いちいち出てくんな‼︎貴女自分が思っているより全然女に好かれないからね⁉︎私も好きじゃないし!

 

「とにかく、半天狗と童磨、頼んだぞ。」

「は、はぃぃぃぃぃぃぃ!」

「分かりました〜!それでは行きましょう、半天狗殿♪」

 

 ということで、私の活躍の場がクソ女のせいで減らされた。




刀鍛冶の里では上弦として、半天狗&童磨が出てきます。井守犬子はまた後で!


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第三十話 猥談結界

禰豆子の存在はしのぶさんにばれていません。かなり近くにいますけど。


  side 炭治郎

 

 里長との猥談を終えて、俺は眠りにつこうとしていた。ちなみに刀はもう出来ており、受け取ったのであとは明日帰るだけだ。そんなことを思っていると……………

 

「大変です!」

 

 鉄穴森さんの声がした。

 

「鉄穴森さん⁉︎どうかしたんですか⁉︎」

「強力な鬼が出ました!それも何体も‼︎すごく暴れていて、手をつけられないんです!」

「「「分かりました!」」」

「おう!」

「むー!」

 

 鬼が出たとの情報があった。ここは厳重に警戒されていて、特定にも時間がかかる。それなのに、突き止めてくるとは………っ‼︎

 

「よしっ、分かれて対処しょう。」

「「「おう!」」」

 

 とりあえず、俺は……………

 

「離せ‼︎俺は今から寝るんだ‼︎」

「鋼鐵塚さんの声…………俺はこっちに行く‼︎」

「「了解!」」

「おう!」

 

 鋼鐵塚さんの方へ向かう‼︎さて、どんな鬼が出たんだ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「中々のイケメンじゃない!早くアタシとエッチしましょ〜♪」

零余子(おまえ)かよ‼︎」

 

 出たのは痴女だった。それより、鋼鐵塚さんを早く助けないと‼︎とりあえず、さっき渡された新しい刀で戦う‼︎

 

「水の呼吸 壱の型 水面斬り‼︎」

「ふんっ、効かないわねぇ!」

 

 なにっ⁉︎首が斬れないだと⁉︎どれだけ固くしたんだ⁉︎

 

「イケメンの、胸元はだけた鎖骨に………接吻したいのぉ‼︎」

「ぐわっ…………!」

 

 そしてなんだ⁉︎奴の猥談を聞いた途端、衝撃波が……………っ!ものすごく痛い‼︎

 

「「君たちも既に我らが術中‼︎」」

 

 更に新手⁉︎しかもこの声は⁉︎

 

「変態黒幕鬼共め‼︎」

「失礼な!俺は釜鵺で…………」

「俺は轆轤だ!」

 

 変態四天王の4分の3が集結したんだけど⁉︎というか術中って⁉︎既にこの里全体がコイツらの血鬼術を喰らっているのか⁉︎

 

「お前ら、何をした⁉︎」

「俺たちはこの里に猥談結界を張ったのさ。」

 

 猥談結界…………?

 

「俺たちが血鬼術で作ったこの結界内では、武器も腕力も全て無力‼︎猥談のみが力となるのだ‼︎」

 

 なんだよそのイカレた結界‼︎俺が壊してやる‼︎

 

「水の呼吸 捌の型 滝壺‼︎」

「効かねえって言っただろ‼︎」

 

 くそっ、攻撃が全然通らねえ‼︎

 

「お堅い子がいざ脱ぐと…………過激な下着つけてるの最高ぉぉぉぉお‼︎」

「ぐわぁぁぁぁぁぁあ!」

 

 そして猥談…………くそっ、かなりの威力だ‼︎やはり奴らは嘘をついてなかったのか…………。自分の鼻を疑ってしまった………

 

「効果は抜群ね。」

「だろうな。なんせこれで脱獄したんだから。」

「では俺は、猥談世紀末集落・刀鍛冶の里を堪能してくるぞぉぉぉぉ!」

「「いってら〜!」」

 

 身体が痛い…………そして、1人髭面を逃してしまった。くそっ………!

 

「ごんぱちろう、どうした!」

「伊之助‼︎」

 

 伊之助が増援に来てくれた。でも、猥談を言わない限り、コイツらは倒せない。そもそも…………

 

「お前ら、何のためにこんな事を⁉︎」

 

 コイツらの目的はなんなんだ⁉︎

 

この結界内で暴れることにより、女隊士がエッチな事を言いながら俺を退治しにくる。そのためには、今持ちうる地位も名誉を信頼も、全て投げ捨てても構わないと悟ったのさ‼︎

「「ただの性癖じゃねえか‼︎」」

 

 思ったよりしょうもない‼︎脳みそが下半身についてるのか⁉︎

 

「ごんぱちろう!猥談を言うしかねえ!」

「分かった伊之助!」

 

 とりあえず、猥談をしないと‼︎恥ずかしいけど、里の皆を守るために‼︎

 

「おっぱい!おっぱい!いいおっぱい!///」

「ぬるいぬるい‼︎羽虫のような猥談ねぇ‼︎」

 

 くそっ、全然効いてない!威力が足りない‼︎

 

「それじゃあ、お前らまとめて始末するか〜!」

「安心してね!後でたっぷり犯してあげるから!」

 

 俺は変態じゃないから、何も出来ないのか?こんな時、淫獄さんが居たら…………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「無防備な禰豆子ちゃんが見せる、脇からの横乳‼︎」

「「なにっ⁉︎」」

 

 善逸…………助けに来てくれたのか‼︎

 

「善逸〜‼︎」

「もんいつ‼︎」

「無事だったか、炭治郎、伊之助!里中大混乱だ。鬼殺隊の皆も上手く戦えてねぇ‼︎騒ぎに乗じて上弦が2体も乱入してきやがった!早いとこ俺の猥談でケリをつけねえとな‼︎」

「すごい歴戦の戦士感………」

 

 善逸がとても頼もしい。でも状況は最悪。それに、上弦が2体も⁉︎地獄すぎないか⁉︎

 

「中々の猥談の語り手………」

「だけどアタシらに勝てるかな⁉︎」

 

 とりあえず、今目の前にいる敵を倒そう。話はそこからだ‼︎

 

「服の裾からチラリと見える、禰豆子ちゃんの艶やかな脚‼︎」

「おっぱい、おっぱいぱい‼︎」

「草食系男子が掘られているときの、可愛らしい喘ぎ声‼︎」

「貧乳だけどちょっと太めの子の柔らかくも平坦な身体‼︎」

「たまにしか見えない禰豆子ちゃんの口の形と………そこから滴る唾液‼︎」

「おっぱい、おっぱいぱい!」

「「ぬるい、ぬるいねえ‼︎」」

 

 善逸と協力して戦う。威力は弱いけど、これなら…………っ!

 

「この里の温泉が混浴だったら、禰豆子ちゃんの裸が見れたのにぃぃぃぃぃぃぃ‼︎」

「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「「やりますねぇ!」」

 

 しまった!善逸の猥談に俺が巻き込まれた!鬼たちにも効いたものの、これでは俺の方が持たない……………

 

「伊之助、炭治郎を連れて逃げろ‼︎足手まといだ‼︎」

「もんいつ、お前は⁉︎」

「舐めるなよ。猥談の貯蔵は充分だ‼︎」

「よっぽどいつもエロいこと考えてるんだな。」

 

 やっぱりそうだよな…………。変態じゃない俺には、荷が重い………

 

「炭治郎、俺は信じてるぜ。本当のお前には、この結界をブチ破れるだけの猥談力があるってな。」

「善逸……………」

 

 善逸、こんな俺のことを信じてくれるのか…………本当に、ありがたい………

 

「むー。」

 

 あと禰豆子も箱から出てきている。今の善逸には、さっきの猥談が禰豆子に丸聞こえだったことは言わないでおこう……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

可愛らしい顔をしている善逸さんの、頼もしい筋肉。

「「「「「なにっ⁉︎」」」」」

 

 えっ?禰豆子………?口枷を外して、何を言ってるんだ?というかいつから元通り喋れるようになった?

 

「まさかこの鬼………変態になったのか⁉︎」

「アタシたち以外にもいるとは…………いい戦い(わいだん)になりそうねぇ!」

 

 変態になった…………?まじで?育て方間違えた?それとも、出汁介や善逸の影響?

 

「お兄ちゃんと伊之助さんは逃げて。私と善逸さんで猥談を交わすから。」

「「あっ、うん………」」

「おう…………」

 

 と、とりあえず、ここはあの2人に任せて逃げるか…………




禰豆子は出汁介、善逸や6人作ったサキュバス母の影響で変態へと成長しました。キャラ崩壊させてごめんなさいね♪


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第三十一話 珍古強襲

  side 炭治郎

 

 俺は今、鋼鐡塚さんを無理矢理逃げさせた後、伊之助と逃げていた。

 

「悔しいなぁ…………何か一つ出来るようになっても、またすぐ目の前に分厚い壁があるんだ…………」

「泣くほどのことか⁉︎」

「凄い変態(ひと)はもっとずっと先のところで戦っているのに………俺はまだそこには行けない………こんなところで躓いてるようじゃ………俺は…………」

 

 くそっ、このままじゃダメだ…………。自分の性癖について、ちゃんと見つめ直さないと…………

 

 

 

 

  side 半天狗

 

 童磨に任せて、隠れていようと思ったのに……………

 

「逃げるなぁぁぁぁぁ‼︎変態から逃げるなぁぁぁぁぁ‼︎」

「ひぃぃぃぃぃぃぃ‼︎」

 

 儂は今、下半身丸出し珍珍ギン勃ちの大男に追われておる。分身も全て、あの男に猥談で殺されてしまった。というか何故、儂の攻撃が機能しない⁉︎そして奴の猥談はなんだ⁉︎新手の血鬼術か⁉︎なら何故無惨様の味方をしない⁉︎

 

 とにかく、このままでは分身を出しても機能せん‼︎なんとかしないと………

 

「…………」

「君、危ないぞ‼︎」

 

 まあいい。ちょうどいいガキがおった。ひとまず此奴を食って、強くならねば……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「妊娠した男の子のボテ腹。」

「ぐわぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 このガキ、なんて性癖をしてるんだ⁉︎その歳で歪みすぎじゃろ!第一男は妊娠出来んし………。それに、此奴の猥談から衝撃波が………っ!日輪刀でもないのに、身体が再生できない‼︎首も切れてしまった………

 

「君、随分と変わった性癖を持っているな。名前は?」

「小鉄です。よろしくお願いします!」

 

 くそっ、こんなガキにいじめられて倒される………なんて儂は、可哀想なのじゃ……………

 

 

 

 

  side しのぶ

 

 姉さんの仇…………その鬼の使う武器は………2対の扇…………

 

「やあやあ、初めまして!俺の名前は童磨!早速だけど、俺と猥談しない?」

 

 間違いない、この鬼だ‼︎

 

「初めまして………ですって?この羽織に見覚えがあるでしょうに………っ!」

「ああ、それね!とてもおっぱいが大きくてムチムチしたお姉さんが着てたよ!懐かしいなぁ〜!」

 

 くそっ、本当にムカつく‼︎姉さんを性的な目で見るな‼︎確かに私よりボインボインだけども‼︎

 

「あれ〜、猥談が効いてないのかな〜?」

 

 それにしても………これは最悪な状況ね。せっかくコイツのために身体中に毒を溜めたのに、猥談結界とかいうふざけた血鬼術のせいでそれが使えない。更に、コイツと猥談しない限り、倒すことは出来ない。

 

「よしっ、それじゃあもっと猥談しよう!君は1人エッチをするのかな?」

 

 そして、人に向かってエッチなことを言うの……………めちゃめちゃ恥ずかしい‼︎

 

「うるさい‼︎///」

「どうしたの〜?怒ってばっかりじゃ、痛くも痒くもないよ〜♪あっ、もしかしてさっきの図星?」

「黙れ‼︎私の姉を殺しやがって‼︎///」

 

 とりあえず、辺りを見渡さないと…………他の人が居たら、私の猥談が聞かれる‼︎右は?左は?後は?よしっ、誰も居ない‼︎

 

「やっぱり君、1人でシてるよね〜♪どんなことを考えながらするの〜?」

「言わない‼︎自分の脳みそで考えたらどうだ⁉︎///」

「シてはいるんだね。」

「そうだよ‼︎///」

「ぐっ………!この程度の猥談で、この威力…………っ!」

 

 それにしても………何故奴の猥談(こうげき)は効かないのだろう………?もしかして、この血鬼術の主が猥談と判定してないのか………?

 

「えっ、嘘でしょ?半天狗殿も死んじゃった〜!大切な親友だったのに………」

 

 どうやら片方の上弦は死んだみたい。あと、涙は流すのに血の気を感じない。脈拍が変化したような感じもなく、顔の色も全く変わらない。これはもしや…………感情が欠落する病気…………失感情症(アレキシサイミア)

 

 猥談の猥は、エッチという意味…………そして感情の無いこの鬼は当然、エッチな感情もない‼︎そしてこの結界内は、本人がエッチだと思うことしか猥談判定されない。故に、奴は何を言っても………猥談にならない‼︎

 

「貴方、何も感じないんでしょ?」

「はい?」

「この世に生まれてきた人たちが当たり前に感じている、喜び、悲しみや怒り、体が震えるような感動、エッチな気持ちを、貴方は理解できないんでしょ?」

「…………」

 

 当たりだ‼︎図星も図星‼︎

 

「貴方 何のために生まれてきたの?」

「……今まで 随分な数の女の子とお喋りしてきたけど………君みたいな意地の悪い子、初めてだよ。何でそんな酷いこと言うのかな?」

「それは………私の姉を殺したからよ‼︎」

 

 さて、後はエッチなことを言うだけ…………凄く恥ずかしいけど、これも姉さんの仇を討つため………っ!さあ、言うぞ‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「冨岡さんのチンチンをツンツンしたい……///」

「胡蝶⁉︎」

 

 えっ、冨岡さん?いつから居たの………?さっきの、聞かれてないよね………?

 

「………俺は変態じゃないので失礼する。」

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎///」

 

 聞かれてたぁぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎

 

「冨岡さんのチンチンを……ツンツンしたい………いい…………猥談だね………っ!」

「うるさい‼︎とっととくたばれ、糞野郎‼︎///」

「失礼する。」

「そんなんだから皆に嫌われるんですよぉぉぉぉぉ‼︎///」

 

 こうして姉さんの仇討ちは、全く釈然としない結果に終わった…………




しのぶさんにエッチなことを言わせたかったので、この話を書きました。あと、小鉄君は性癖歪んでそうなイメージがあったので。


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第三十二話 皆で話そう己の性癖

  side 炭治郎

 

 くそっ、俺の性癖はなんなんだ…………?

 

「おやおや、苦しんでるねぇ。鬼狩りさんよぉ。」

「「なっ⁉︎変態鬼共‼︎」」

 

 しまった!髭面のムダ毛フェチ(轆轤)に見つかった‼︎

 

「楽しまなきゃ損だぞ。」

 

しかも万物に欲情する変態(病葉)まで…………

 

「「ぐわぁぁぁぁぁぁ‼︎」」

 

 って痛い⁉︎なんでだ⁉︎今のは猥談じゃないだろ‼︎

 

「病葉はこの世の全てにムラムラする。つまり何を言っても猥談になるんだ。」

「なんだよそれ⁉︎」

「いくらなんでもズル過ぎるだろ‼︎」

 

 喋っただけで全部攻撃になるとか…………

 

「悔しければ、お前らも万物に欲情しろ。」

「「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」」

 

 くそっ!俺にそんな性癖は無い‼︎で、でも、戦うしか…………

 

「きょ………」

「ん?」

「巨乳のお姉さんに…………ちょっと…………叱られつつ………胸を………///」

「あ〜…………」

「指毛の剃り残しに気づいて、すそを引っ張って隠してる子ぉぉぉ‼︎」

「「ぐわぁぁぁぁぁぁ‼︎」」

 

 くそっ、強すぎる‼︎

 

「諦めな。お前らと俺たちとじゃ、性癖にかける覚悟が違えんだよ。」

「うぅ…………」

 

 これが金・地位・名誉、全てを捨てて欲望に正直に生きた者の実力…………格が違いすぎる‼︎

 

「ごんぱちろう………里のおやぷん呼んでくるから待ってろ‼︎」

「分かった………伊之助………」

 

 伊之助が頼れる変態を呼んでくれる。出汁介や善逸、禰豆子も戦ってる。なら、俺も…………っ!

 

「こっちだって…………里の皆の命がかかっている………。彼ら彼女らも、猥談では死にたくないだろう‼︎」

「本当か?」

「ぐっ…………だから………俺の猥談を聞け‼︎」

 

 頑張るしか…………ないだろう‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「幼馴染の………さらしからはみ出ている上乳は………美しくも官能的‼︎」

「「ぐわぁぁぁぁぁ‼︎」」

 

 この声は⁉︎

 

「出汁介‼︎」

「炭治郎、無事だったか。」

 

 最強の変態が、チンコで森をかき分けながらやってきた。どうやら自分のとこにいた鬼を討伐したみたいだ。

 

「久しぶりに会ったと思ったら………また凄まじい変態になったものだな。」

「勿論だとも。性癖に走る以外やることが無いんでね。」

 

 他にあるだろ…………

 

「お前は強者の変態。だが我々2人に勝てるとでも?」

 

 とりあえず、状況は好転した。出汁介の力なら、アイツらにだって勝てるはず‼︎

 

「俺が………違うな。俺()()が、だ。」

 

 俺()()…………?

 

「勃たんか、炭治郎!貴様それでも変態か?」

 

 俺も戦う………それはそうだけど…………

 

「出汁介、俺は自信が無くて…………」

「炭治郎、お前は胸派か?」

「うん、そうだけど…………」

 

 出汁介は一体何がしたいんだ…………?

 

「ならば巨乳もいいが、頑張って寄せて上げて作っている乳の良さも分かるだろう‼︎」

 

 なるほど……………そういうことか‼︎

 

「分かる‼︎俺のためにわざわざっていう、手作り弁当のような暖かみを感じる‼︎」

「あるよな、そういうの‼︎下着の選択とかにも‼︎」

「エッチなヤツを俺のために着てくれてた、っていう喜び‼︎分かる‼︎」

 

 性癖について…………それをもっと深掘りして、真髄へ向かっていく‼︎

 

「これは………奴らの猥談力が上がっていく⁉︎」

「そうか…………お互いに猥談を語り合い高め合っていく………戦いではなく、協調の猥談…………」

 

 今や変態の壱(病葉)の攻撃も、2人なら耐えられる‼︎

 

「猥談の談………それは話すと言う意味…………これが本来の猥談のあるべき姿か‼︎」

 

 どうやら鬼たちも理解したようだ。ならばぶつけよう、俺たちの猥談を‼︎

 

「女の子って、いい匂いするよね!」

「好きな人の体臭は、どんな香水よりも香るものだ‼︎そういう世界もある‼︎」

「俺も行きたいその世界‼︎」

「さあ、呼吸を合わせるんだ‼︎」

「おっぱいの匂いは、いい匂い‼︎」

「ぐわぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 こうして、俺たちの猥談により、髭面の変態は遠く彼方へ飛んでいき、討伐された。

 

 

 

 そして、その瞬間に猥談結界が晴れた。

 

「嘘だろ………?まさかあの2人も………っ⁉︎」

 

 確かに、1人死んだくらいじゃ血鬼術は晴れないはず。もしや善逸と禰豆子がやってくれたのか⁉︎

 

ああ。俺が殺した。これは嘘でも否定でもない。///」ハァ、

むー。///」ハァ

「なんだと…………っ⁉︎」

 

 やってくれた………いや、ヤってくれたのか?息も荒いし、顔も赤い。それなのに、何故かスッキリしたような雰囲気を出している。

 

 ま、まあ、倒せただけいいでしょう!

 

「さぁ、結界は消えた。仲間も居なくなった。後はお前だけだ‼︎」

 

 とにかく、残り1体を倒さないと‼︎

 

「ふんっ。俺だけでお前らに対抗する力は無いだろう。つまり無力、打つ手無し‼︎」

「「「考え無し過ぎるだろ‼︎」」」

 

 他の策とか………こう、無かったんかな⁉︎本当に下半身以外のこと考えられないんだね!さて、さっさと倒さないと……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごんぱちろう………里のおやぷんと、ついでにめんつゆはなおを連れてきたんだが………」

「いい猥談じゃった!」

「……………」

「カナヲ…………?」

 

 えっ、ちょっと待って?里の長はともかく、カナヲまで居たの………?しかもさっきの猥談を全部聞かれた…………?

 

「炭治郎、気持ち悪いから話しかけないで。」

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 引かれたぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎最近気になって近づいてたのにぃぃぃぃ‼︎フラれたぁぁぁぁぁぁあ‼︎

 

「水の呼吸 壱の型 水面斬りぃぃぃぃぃぃ‼︎」

「八つ当たり…………か。」

 

 こうして、俺は怒りのままに変態の壱を斬り裂いた。

 

 

 

 

 

  side お館様

 

 上弦が残り1体にまで‼︎下弦も全滅‼︎凄まじい快挙だ‼︎いよいよ大詰めだな!だけど、まだ無惨討伐には足りない。

 

 まず、十二鬼月が減ったのを利用し、柱主導の稽古を実施しよう。それを用いて地力を上げる。

 

 そして、しのぶと珠世…………この2人に頼んで、無惨討伐用の毒薬を作らせる。藤の花と、出汁介の精子から。

 

 珍寿郎…………見ててくれよ。君たちの後輩が、悲願を果たす時を‼︎

 

 

 

 

  side 鳴女

 

 初めて出来た夫は博打好きで、服を売ったその日にケンカで叩き壊しました。琵琶奏者なんて、それでいいのよ。

 

 それにしても、最近琵琶の音質が落ちている。早く人を、殺さねば‼︎




ということで、刀鍛冶の里編終了です!

そして次回から柱稽古編‼︎やっとしのぶさん以外の柱と関わります。お楽しみに!


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第八章 チンコを鍛えろ・柱稽古
第三十三話 嫁が3人なら、チンコは3本欲しい


  side 出汁介

 

 刀鍛冶での猥談戦争から数日経ち、蝶屋敷の雰囲気はガラリと変わっていた。

 

「胡蝶は変態だった。君は違うか?」

「はい!」

 

 何故か冨岡さんとカナヲちゃんが仲良くなり、

 

「炭治郎君、私冨岡さんにフラれたんですよ………変態だから………」

「奇遇ですね、しのぶさん………俺もカナヲにフラれました………変態だから………」

 

 傷心した炭治郎としのぶさんが仲良くなり、

 

「それじゃあ俺、エロ本屋敷行ってくるわ!」

「またヤるの…………か?」

「うへへへ〜、それは秘密だぜ!」

 

 善逸は禰豆子ちゃんと色んな意味でくっつき、

 

「それより、その紙は?」

「これは響凱先生からの手紙だ。」

「どれどれ…………

 

拝啓 魔羅出汁介殿、ちんぽこ隊一向

 

『枯葉舞い、冬の気配を感じる頃になりました。息子共々お元気ですか?

 先月、小生は亜美*1と交際を始めました。彼女はどこか薄暗いこの屋敷を明るく照らしてくれる、柔らかい照明のような存在です。この度はそんな彼女を紹介してくださり、ありがとうございました。またお時間がありましたら、是非遊びに来て下さい。

 

追伸 最新作の官能小説を併せて送ります。どうかお目通し下さい。

 

 響凱、亜美より  敬具 』

 

 ってマジか⁉︎あの2人、ついにデキたんだ‼︎」

「仲良くなれそうな気はしていたが………ようやくか。」

 

 響凱先生は亜美ちゃんとくっつき、

 

「あっ、伊之助さん‼︎また天ぷら盗みましたね‼︎」

「い、いや、オレは違えぜ…………」

「嘘をついても分かります!もう………貴方には特別にこちらがあるのですから、こちらを召し上がって下さい!」

「おお‼︎ありがとう、アオイ‼︎」

「ど、どういたしまして……///」

 

 伊之助がアオイちゃんといい感じになってた。そんな中、俺だけが変わらず、ただおちんちんを勃て続けるだけだった。

 

 

 

 

 善逸が禰豆子ちゃんのところに遊びに行った後、俺の手元に

 

「チュンチュン!」

「チュン太郎、手紙か………ありがとう。」

「チュン!」

 

 一通の手紙が届いた。さて、中身は何だ?

 

『拝啓 鬼殺隊一同

 

 皆さんこんにちは。産屋敷耀哉です。最近鬼の出現率が下がり、お暇かと思います。それもそのはず、十二鬼月のうち11体が皆様のおかげで討伐され、鬼側も戦力の立て直しに苦戦しているからです。

 

 そこでこれを機に、柱主体の稽古を始めることにしました。柱一人一人が師となり、一般隊士を稽古します。ここで地力を上げ、鬼舞辻討伐に臨みましょう。

 

 敬具』

 

 柱稽古か………。確かに、いい機会だ。これをもって己のおちんちんを磨き、鬼舞辻無惨を討伐する。そしてもう一つ。鬼になった幼馴染の丸ちゃん*2をこのおちんちんで見つけ、このおちんちんで童貞を卒業する。それがおちんちんで生きる者の定めだ。

 

 

 

 

 1週間後、いよいよ柱稽古の時がやってきた。いくつかの集団(グループ)に分かれ、柱の稽古を順番にこなしていく。ちなみに組み分けはこの通り、

 

 

1組→善逸、炭治郎

2組→出汁介

3組→カナヲ、伊之助

 

 

 俺と同じ組にちんぽこ隊は居ない。残念だ。

 

 

 

 さて、最初の柱はどんな人物なのだろうか?

 

「天元様、天元様‼︎なんかあの人出してるんですけど⁉︎」

「うわっ‼︎派手にチンコ丸出しじゃねえか⁉︎なんなんだよ、アイツ⁉︎」

「彼は確か………魔羅出汁介。あの有名な魔羅一族の者です。」

「おいそこのお前‼︎とっととそのチンコしまえぇ‼︎」

 

 その方は、エッチなお姉さんを3人侍らせた派手な男だった。あと、強気なお姉さんから叱られたのでちょっと興奮した。

 

 

 

 

  side 村田

 

 やばっ…………チンコ丸出しのとんでもない変態が居る………

 

「すみません、それだけは出来ません。」ムクッ、ムクッ!

「なんでだよ⁉︎入る服が地味に無ぇのか⁉︎」

「下を履くことは、引退を意味するからです。」

「魔羅一族は、現役の証として下を履かないそうです。」

「そうか………ってなるかぁ‼︎」

「というか雛鶴、なんで冷静なのよ………」

「まきをさん。本当は私、めちゃくちゃ動揺しています。」

「とととととにかくそこの貴方、変なことしたらタダじゃおきませんからねぇぇぇぇぇ‼︎」

「安心してください、俺は紳士です。決して強引には致しません。」

「下半身丸出しな限り、地味に安心出来ねえぞ〜。」

 

 近寄らんとこ…………

 

「……………」

 

 あそこには、モヒカン頭のヤクザみたいのが居るし…………この組絶対外れだ…………

 

 

 

 

  side 玄弥

 

 兄貴と再会するために戦う。だから、今回の柱稽古は絶好の機会だと思った…………。なのに………っ!

 

 狭霧山の妖怪魔羅露出男(ようかいまらだしおとこ)が居る‼︎つーかアイツ、鬼じゃなくて隊士だったのかよ‼︎とりあえず、関わらないようにしないと…………

 

「変態は地味に放っておいて、今からお前らには走りこみを行ってもらう。場所は3里*3離れた隣町まで行って帰ってくる‼︎終わった順に次の柱のところに行ってよし‼︎」

 

 とりあえず、一番最初に走り終えてやる‼︎あの変態から逃げるように‼︎

 

 

 

 

 そうして俺は、一目散に走ったのだが…………

 

「お前、確か入隊試験の時一緒に居たよな?」

 

 すぐに変態に見つかってしまった。

 

 というかコイツ、めちゃくちゃ足が速い‼︎くそっ、ムカつくからキレてどかすか‼︎

 

「あぁ、なんだよ⁉︎だからどうした⁉︎」

「俺たち同期で結成したちんぽこ隊に、お前を入れようと思ってな。」

「断る‼︎」

 

 なんだよその変な名前‼︎俺にチンコ出せってか⁉︎そんなの嫌だ‼︎俺まで変態だと思われる‼︎

 

「何故だ?同期同士仲良くしたいのだが………」

「うるせえ‼︎俺は他人と仲良くしてる場合じゃねえんだよ‼︎」

「もしや…………ムラムラし過ぎて耐えられないのか?」

「違え‼︎」

 

 人を勝手に変態扱いするな‼︎殴り飛ばしたいが………丸出しのチンコに近づきたくもない。さて、どうしたものか………

 

「話は変わるんだが………柱のエッチな嫁さん3人、誰が一番夜の支配者だと思う?」

「知るかぁ‼︎」

 

 コイツは猥談以外の話が出来ないのか⁉︎話全然変わった気がしねえよ!

 

「ちなみに俺の予想では青色の服を着た人(須磨)だ。」

「だから知るかって‼︎」

「あの手の類の人間は実はお盛んでな。気弱そうに見えて実は強かで、相手の性感帯を手懐けるのが上手いんだ。」

「少しは黙れ‼︎」

 

 ああもう、集中出来ない‼︎俺は早く強くならなきゃいけないのに‼︎

 

 

 

 そんなことを思っていると…………

 

「うわっ、あの変態が一番乗りかよ‼︎」

「しししししかも不良と一緒ですぅぅぅ‼︎怖いですぅぅぅぅ‼︎」

「折り返し地点です。はいこれ、差し入れのおにぎりです。」

「ありがとうございます。」

「はい…………///」

 

 噂の柱のお嫁さんたちが待つ、休憩場所兼折り返し地点の隣町までやってきた。

*1
元母蜘蛛のロリ

*2
朱紗丸

*3
12km




柱だけでなく、玄弥もやっと登場しました。この章は玄弥と出汁介を中心に進めていきたいと思います。


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第三十四話 ○んこそば

  side 玄弥

 

 柱のお嫁さんたち………正直女性と目を合わせられないんだよな………

 

「お前、女の子と上手く話せないのか?」

 

 なんで出汁介(おまえ)は分かるんだよ!

 

「はぁ⁉︎」

「図星だな。」

「お前だって上手く話せてねぇだろ‼︎」

「それは違う。俺のおちんちんを目の当たりにした女性は、つい緊張してしまうのだ。」

「悪い意味でな‼︎」

 

 そして、なんでこんなに自信満々なんだ⁉︎もしや人の気持ちが分かんねえのか⁉︎分かんねえだろうな!だってこんなに執拗に猥談してくるのだもの。

 

「ちなみに、皆さんも緊張してます?」

「うるせえ、気持ち悪いんだよぉ‼︎」

「はははははやく下を履いて下さぁぁぁぁぁい‼︎」

「ひなつる、おそうざい、すき。おさかなは、きらい。」

「ちょっとぉぉぉぉぉ‼︎雛鶴さんが耐えられなくて、幼児退行しちゃったじゃないですかぁぁぁぁぁ⁉︎」

「何してくれてんだ、テメェ⁉︎」

「未来のエッチな夢で見た…………赤ちゃんプレイ………ですか。」

「「「はぁ⁉︎」」」

 

 そりゃ当然、女性にも嫌われるだろ‼︎

 

 

 

 そんなことを思ってると、

 

「よぉ、お前が派手に上弦を倒した男か。」

「うわぁ⁉︎」

 

 急に柱がやってきた。びっくりした‼︎

 

「それは………淫獄さんのお陰です………」

 

 つーか淫獄さんってどんな名前だよ⁉︎煉獄さんの親戚か⁉︎あと、今上弦を倒したって……………

 

「それでも、新人であるお前たちが中心になって派手に倒した。つーか、淫獄さん以外派手に新人らしいじゃねえか。」

「はい、俺の同期です………」

「やはりそうか。」

 

 嘘だろ………?俺以外の同期は、もう上弦を倒してるのか?しかも自分たちが中心になって………?俺はとっくに置いてかれてたのか………?こんなんで、兄貴と話せるのか?守れるのか?

 

「くそっ………!」

「おいお前、地味にどこ行くんだ?」

「休憩終わったんで、走ります。」

「そうか。」

 

 もっとやらなきゃ‼︎

 

「まて、もう少し猥談しよう。」

 

 コイツに構ってる暇はない‼︎

 

「じゃあな‼︎」

「まあ待て。せっかく旦那さんが来たんだ。さっきの3人で誰が夜の支配者か、答え合わせをしよう。」

「しねぇよ‼︎」

 

 俺は強くなるんだ‼︎成果を上げるんだ………っ!

 

「おい不死川弟、この変態を派手にぶっ飛ばせ。」

 

 それはいいかもしれない。この強い男に勝てるほどの力をつければ………

 

「なんでですか⁉︎俺は純粋に性事情が知りたいだけなのに‼︎」

「人の嫁を猥談のネタに使われたら地味に嫌だろ⁉︎」

「そうでしょうか?猥談は人類を救います。この間だって、猥談で鬼を討伐しました。」

「何を言ってるんだ、お前は⁉︎」

 

 そんなことを思ってたが…………

 

「ふふっ………!」

「お前もなんで笑う⁉︎派手に変態じゃないと思ったのに‼︎」

 

 なんかコイツといると、張り詰めるのが馬鹿らしくなってきた。こんな変態、まともにツッコむだけで疲れるだけだ。もう少し、肩の力を抜いていいんだな………

 

出汁介(おまえ)、馬鹿なだけなんだなぁ〜!」

「馬鹿だと⁉︎紳士の間違いでは⁉︎」

「紳士の二文字の上に、派手に罰印を書きてえもんだ!」

「なんでですか⁉︎」

 

 そう思うと、なんだか少し心が楽になれた。やるべきことは山ほどあるけど、地道にこなすしかないな!

 

 

 

 俺たちはその後、しばらく話をした。あと、嫁さんを幼児退行させた件で、出汁介が宇髄さんに殴られてた。

 

 そして、俺たちが再び走り出そうとすると、宇髄さんが声をかけた。

 

「ちなみに、次は冨岡の予定だったんだが………アイツ何故か地味に居ないから煉獄のとこ行け。」

「わ、分かりました!」

 

 冨岡さんが居ない?代わりに煉獄さん?昼なのに、任務でもしてるのかな………?

 

「冨岡さん?ならあそこに居ますよ。」

「「えっ⁉︎」」

 

 いや、いるんかい‼︎というか、サボって何してるんだ⁉︎

 

 気になったので、出汁介が指差す方向を見ると………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「炭治郎と○んこそばを食ってます。」

「冨岡さん、勝負です!」

「………なんで?」

 

 狭霧山で見た同期の奴が、冨岡さんとわんこそばで勝負してた。

 

「あいつ………地味に何してんだ⁉︎」

「○んこそば早食い対決………ですね。」

「お前は地味に伏せ字の位置変えろ‼︎」

「略して○んこ早食い対決………っ!」

「略すな‼︎」

 

 そして、出汁介は相変わらず変態だった。

 

「…………俺は変態じゃない。」

「嘘でしょう。カナヲちゃんと仲良くなってましたよね?俺のおちんちんは騙せませんよ?」

「騙す云々の話じゃない‼︎とにかく冨岡ぁ、なんで地味にわんこそば食ってんだ‼︎」

「知らん。」

「俺が誘いました‼︎」

「はぁ⁉︎」

 

 チンコを騙すという言葉はさておき、俺は出汁介と一緒に走り出した。そして、少し休憩時間は長かったものの、結果は2人揃って1位。ちょっとだけ、誇りに思える結果だった。

 

 

 

 

  side 煉獄

 

 次俺の元に変態が来る…………父上に変態と関わるのは禁じられてるが…………さて、どうしたものか………




宇髄さん→冨岡さんときて、次は煉獄さんです!


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第三十五話 股間を燃やせ・蘇りし記憶

  side 玄弥

 

 俺たちは宇髄さんの走りこみを終え、煉獄さんのところに来た。そしていきなり………

 

「珍珍青年‼︎‼︎大変申し訳ないが、君との接触は家訓で禁止されている‼︎‼︎故に君は次の修行に行ってよし‼︎‼︎」

「「えっ⁉︎」」

 

 出汁介が出禁になってた。

 

「なんでですか⁉︎俺はこんなにも紳士なのに………」

「紳士ではないと思うけど………煉獄さん、なんでなんです?」

  

 家訓で禁止されているって、相当だよな。一体何があったんだろう?

 

「それはだな‼︎‼︎父上が7人の珍柱に囲まれて嫌だったからだ‼︎‼︎」

「うわぁ…………」

 

 それは悲惨な状況だ。なんせチンコ丸出しの屈強な男が、自分の周りに7人も居たのだから。しかも全員猥談しか話さない。恐らく、息子を思ってのことだろう。

 

「もしかして、お父様は自分のおちんちんに自信が無かったのでは?」

 

 それはねえだろ!

 

「なるほど…………そうだったのか、父上‼︎⁉︎」

 

 いや、納得するなし!

 

「きっとそうでしょう。周りに淫獄さんのような立派なおちんちんが7つもあったら、俺だって自信を無くします。」

「淫獄さん………確かにあの人は立派だった‼︎‼︎」

 

 逆に女性に引かれても自信は無くさないんだ。変わった感覚だな。あと淫獄さんって誰だよ?煉獄さんのパチモンか?

 

「えっと、淫獄さんってどなたですか?」

「引退した上に46歳でありながら、その身と引き換えに、たった1人で上弦の壱を討伐したお方だ‼︎‼︎」

「しかも、俺たちちんぽこ隊5人を庇いながら………」

 

 マジで⁉︎とんでもない英雄じゃん!上弦は柱3人分だろ?それを引退した46のおっさんが1人で倒すとか…………

 

「本当に、すごい人ですね‼︎」

「「ああ‼︎‼︎」」

 

 会ったことないのに、その偉大さが伝わってきた。俺もその人みたく強くなれるよう、努力しなければ!

 

「そして、俺は間違っていた‼︎‼︎珍珍青年、関わらないと言って、本当に申し訳なかった‼︎‼︎」

「それじゃあ、これからは………」

「ああ‼︎‼︎同じ隊士として、共に歩みたいと思う‼︎‼︎淫獄さんの名に誓って‼︎‼︎」

「ありがとうございます!」

 

 あと、煉獄さんと出汁介の関係がいつの間にか修復した。本当によかった!

 

 その後、俺たちは煉獄さんの修行を受けた。内容は一人一人の力量を評価した後、それぞれに合わせた特訓だった。俺は当然、呼吸の使い方、一方出汁介は身体捌きと瞬発力だった。後から宇髄さんの走り込みを終えた何十人ものの隊士がやってきたが、煉獄さんはその隊士1人1人に合った特訓をやっていた。本当に凄い人だ!

 

 

 

 

 ただ、俺は呼吸が出来ぬまま次の修行に行くことになった。

 

「玄弥………大丈夫か?」

「あ、ああ……………」

 

 そして、俺は次の修行に向かう途中で、俺は出汁介に慰められていた。

 

「珍の呼吸、使ってみるか?」

「いや、いい。俺変態じゃないし………」

「そうは見えなかったが………」

「なんでだよ⁉︎」

 

 いくら下半身丸出しとはいえ、今日会ったばかりの俺を気遣ってくれる優しさもある。あながち紳士という言葉も間違いじゃないな。

 

 ただ、その優しさに甘えるだけじゃダメだ。一通り全員の修行を終えたら、もう一回師匠や煉獄さんに呼吸法を教わろう。全ては兄貴のために……………

 

 そんなことを思いながら、俺たちは次の修行場所へと向かった。

 

 

 

 

 

  side 無一郎

 

 ずっと頭が霞のようにモヤモヤしている…………物事を長く覚えられない…………

 

「玄弥、次の修行場所はここみたいだな。」

「何をするんだろう…………?」

 

 なんだ、あの男……………?アレが噂のチンコ丸出しど変態か?なんというか、謎の既視感を感じる…………。とりあえず修行させるか…………

 

「君たちには、素振り稽古をしてもらう。」

「「はいっ、お願いします‼︎」」

 

 そしてその男は……………

 

「ふっ、ふっ!」ブルン、ブルン!

 

 チンコを振り始めた。もしかして……………

 

「ねえ君、刀は?」

「刀?このおちんちんのことですか?」

 

 やはり、チンコで戦ってたのか…………うっ、なんだろう。頭の中に知らない記憶が蘇ってくる。

 

「普通の刀じゃないんだね。」

「はい。俺たち魔羅一族はおちんちんを日輪刀にして戦います。」

 

 チンコ………日輪刀…………魔羅一族…………っ!霞がどんどん晴れていく……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺たちは侍じゃない、刀を持たない。しかし股間に太刀を持っている。使うのは己のちんこのみ。それで鬼を倒すのだ。」

「父さん、分かったよ!」

 

 思い出した…………っ!僕たち時透家の先祖は魔羅家…………。そして代々教わってきた、珍の呼吸‼︎僕も父さんから教わってきた!そうだ、僕は霞と珍の二刀流だったんだ‼︎

 

「ありがとう!君のおかげで大切なものを思い出せたよ!」ボロン

「…………?ど、どういたしまして。」

「その代わりに、人として大切なものを失ってません⁉︎」

 

 こうして、僕は記憶を取り戻し、下を脱いだ。




煉獄さんと淫獄さんマジで紛らわしかったです‼︎途中何度も間違えました‼︎

あと無一郎ですが、先祖が兄上とその息子なので珍の呼吸を使えることにしてます。


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第三十六話 KANROZI no fuku is DO-Sukebe.

  side 玄弥

 

 時透さんの修行を終えた俺は、布団で休んでいた。ちなみに出汁介は、

 

「出汁介、珍の呼吸も鍛えてみた。」

「そうなのか、善逸。それじゃあ射精大会するぞ。」

「俺も混ぜてくれ!」

「チンポコ、オレも‼︎」

「炭治郎と伊之助もか。承知した。」

 

 他のちんぽこ隊の連中と射精大会をしていた。

 

「規則(ルール)は簡単。一番遠くに射精()ばした奴の勝ち!」

「「「おう‼︎」」」

 

 側から見たら、ただの変態だろう。もちろん、俺から見ても変態だ。一度でいいから、彼らの思考回路を覗いてみたいな。

 

 

 

 

  side 鳴女

 

 よく分かんない屋敷の隣にあるこの道を抜ければ、人里に出る。今日はそこで、どんな人を殺そうか?出来れば、琵琶がよく鳴る人がいいな。

 

「ここはカスが住む屋敷………っ!鬼になった今、やっと殺せる………っ!」

 

 あれは………新入りの獪岳ね。どうやら標的は屋敷の中の人みたい。被らなくてよかった。もし被ったら、私の琵琶の音色のためにも、彼を殺していたかもしれないし…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「うわっ⁉︎」」べちゃ、べちゃ!

 

 う、嘘⁉︎精子が空から降ってきたんだけど⁉︎汚っ⁉︎雨や雪が降ることもあるけど、流石に精子は聞いたことないよ‼︎

 

「くそっ!あの屋敷からだ………っ!」

 

 屋敷の人間が一発ヤったのか⁉︎くそっ、ムカついた‼︎まずここにいる奴を殺してやる…………って身体が再生出来ない⁉︎

 

「くそっ、崩れる‼︎なんでだ…………?」

「奇遇ね………っ!私もよ………っ!」

「鳴女………さん………っ!」

 

 最悪なことに………天気が精子だったせいで…………私と獪岳は………死んだ…………

 

 

 

  side 無惨

 

 鳴女が精子をぶっかけられて死んだ。

 

「何をしている、鳴女‼︎」

 

 あと獪岳も。せっかくの上弦候補が2人死んだんだが。十二鬼月クラス、もう井守犬子しか居ないんだが?くそっ、あれもこれも、全部変態のせいじゃないか‼︎

 

「殺してやる…………殺してやるぞ、産屋敷‼︎」

 

 とりあえず、長に責任を取らせてやる‼︎

 

 

 

 

  side 玄弥

 

 なんか善逸って奴と炭治郎って奴が鬼を感知したらしい。そしたら何故か射精大会が白熱して、それを浴びた鬼が死んだらしい。日本語しか使っていないのに、俺は何一つ理解できなかった。

 

 

 

 次の日、俺は出汁介と一緒に甘露寺さんの修行場所についた。すると何故か、

 

「皆、おはよう!」

「甘露寺の修行と俺と合同開催だ。そして貴様ら男は、俺が担当する。」

「とのことなので、ごめんね〜!」

 

 伊黒さんが居た。

 

「なんでですか⁉︎エッチな服着た蜜璃さんの、エッチな修行を楽しみにしてたのに‼︎」

「へっ⁉︎///」

「それ、言っちゃダメだろ…………」

「魔羅出汁介。貴様のような醜い人間が居るから、俺が担当するのだ。」

 

 まあ、普通そうだよな。甘露寺さんの服ちょっと露出多いし。男性隊員は絶対下心丸出しだろうし。コイツは下丸出しだけど。

 

「貴方だって興奮しているくせに!」

「はぁ⁉︎」

 

 えっ?そうなのかな………?

 

「俺のおちんちんは誤魔化せませんよ?」

「貴様のちんこで何が分かる⁉︎」

「その人の性癖です。」

 

 すごい出鱈目な………。でもコイツの場合、出鱈目じゃないようにも感じる。なんせエロに特化した男だし。

 

「貴様のような不埒な男は放っておけん。俺が立てなくなるまで修行してやる。もちろん逃がさない。」

「立てなく、いや、勃てなくなるまで………。もしかして、俺とエッチなことでもするつもりですか?」

「黙れ貴様‼︎黙れ‼︎」

「流石は出汁介さん、お前が高い!」

「誰だ貴様⁉︎」

「私は前田と申すもの。服飾を担当しております!」

「貴方ですか!あの芸術的な隊服を作られたのは!」

「如何にも!」

「貴様のせいか‼︎2人まとめて殺してやる‼︎」

「「殺すよりも、猥談した方が有益ですよ。」」

「黙れ貴様ら‼︎」

 

 ということで、新たに現れた変態・前田さんと共に、伊黒さんと出汁介はどこかに行ってしまった。そして、

 

「それじゃあ………不死川君だよね?よろしく!」

「は、はい…………///」

 

 俺が甘露寺さんの修行を受けることになった。

 

 

 

 

 

  side 村田

 

 やっとこさ時透さんの修行が終わった…………。あの人、厳しすぎだよ〜。自分は下半身丸出しのくせに!

 

 さてと、次は甘露寺さんと伊黒さんの修行だ。内容はどんなんだろう…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでは三角関数を用いて、スカートからお尻が見える角度を導いたのですね!」

「如何にも!胸元以外のこだわりを理解していただけて何よりです!」

「貴様ら殺す‼︎本当に殺す‼︎」

 

 は?伊黒さんとチンコ丸出しの変態が猥談しながら稽古してるんだけど?チンコ丸出しの変態は知らない変態を守ってるし。というか、知らない変態は隠だよな?なんでここに居るんだよ…………

 

 もうやだ、鬼殺隊………。これ以上変態が増えるなら、辞めようかな…………

 

 

 

 

  side 玄弥

 

 甘露寺さんとの稽古も終わり、

 

「伊黒さん………強え………けど耐えた………」

「マジか。」

 

 猥談稽古を終えた出汁介と合流した俺は…………

 

「次は………誰だっけ?」

「不死川………さん………」

「えっ?それって………」

「…………俺の兄貴だよ。」

 

 いよいよ、兄貴のところへ行くことになった。




淫獄さんが居たとはいえ、自分たち主体で妓夫太郎を倒した出汁介はもはや柱クラスですね。


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第三十七話 兄弟とは猥談するためにあるものよ

  side 玄弥

 

 いよいよ兄貴の修行………めちゃくちゃ緊張してきた………

 

「兄弟で猥談か………羨ましい。」

「いや、しねえよ⁉︎」

「ん?兄弟なのに猥談しないのか?」

「しない家がほとんどだよ⁉︎」

 

 流石に兄貴と猥談するのはちょっと…………

 

「では兄の本音を聞いてみようではないか。」

「はいっ⁉︎」

 

 コイツは何を言ってるんだ⁉︎

 

「不死川さぁぁぁぁん‼︎玄弥君が猥談したがってますよぉぉぉぉ‼︎」

「おい‼︎変なこと言うな‼︎」

 

 しかも呼ぶなし!流石にこれに兄貴が反応するわけ……………

 

「玄弥ァ‼︎何しにここに来やがったァ⁉︎」

 

 してるぅぅぅぅぅぅ‼︎

 

「いや、さっきのはコイツのデタラメ………」

「猥談です。」

「だから違うって‼︎」

「テメェ、死にてえようだなァ‼︎」

 

 くそっ!出汁介のせいで兄貴めっちゃキレたじゃん‼︎俺に攻撃してくるし‼︎

 

「貴方、弟に目潰ししようとは…………エッチじゃないですね。」

「なっ⁉︎」

 

 止めた⁉︎やっぱ出汁介強いな‼︎発言はともかく。

 

「自分はエッチな格好してるのに。」

「よし、テメェからブチ殺してやる‼︎」

 

 いや、コイツ何言ってんだ⁉︎

 

「俺の兄貴を侮辱するな‼︎」

「「えっ?」」

 

 つい殴っちまった…………

 

「あっ、ごめん…………」

 

 流石に今のはダメだなぁ………。出汁介にも兄貴にも悪いし…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ムラッときて、ついヤっちまったか………」

「ムラッとじゃなくてイラッとな‼︎」

「玄弥、俺はお前の性癖を否定しないぞ。兄貴とヤるために、鬼殺隊に入ったんだろ?」

「誰が男色好きだとぉぉぉぉぉ⁉︎」

 

 前言撤回。出汁介(コイツ)だけは一回ぶっ飛ばしていいかな?

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁ‼︎ああ、玄弥ぁ、うわぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 しかも兄貴が絶望した顔になって逃げたし。きっと俺が変態になったと思ってるんだろう。俺に襲われると思ってるんだろう。

 

「兄ちゃん、逃げちゃったな。」

「誰のせいだと思ってるんだ⁉︎」

「おい、俺を殴っていいのは女の子だけだぞ。」

「うるせえ‼︎」

 

 ということで、兄貴の稽古は出汁介の稽古になったのだった…………

 

 

 

 

  side 実弥

 

 あぁ、頼む神様‼︎お願いだ‼︎玄弥を変態の世界へ連れて行かないでくれぇぇぇぇ‼︎

 

 

 

 

  side 玄弥

 

 出汁介をぶん殴った後、俺は悲鳴嶼さんの修行にやってきた。

 

「師匠。出汁介(コイツ)のせいで、俺が兄貴にムラムラしてると勘違いされました。」

「玄弥、可哀想に。南無阿弥陀仏………」

 

 悲鳴嶼さんに泣きながら慰められた。

 

「アッチの方でも慰めてもらえば?」

「だから男色好きじゃねえって‼︎」

 

 何故コイツはいつもそう考える⁉︎

 

「ふむ。ならば好きな類の女を言ってみよ。」

「えっと………///」

 

 くそっ!猥談は流石に恥ずかしい………

 

「無いと言うことは、やはり男色好きだな‼︎」

「違えよ‼︎」

 

 だからなんでそうなるんだよ⁉︎

 

「玄弥×魔羅出汁介か………いい組み合わせだ………」

「「悲鳴嶼さん⁉︎」」

 

 しまった、忘れてた‼︎この人恋バナ大好きだったわ‼︎勝手に付き合ってることにされてしまった‼︎

 

「俺は出汁介(コイツ)のこと全然好きじゃありません‼︎」

「玄弥………素直になれ………」

「なっとるわ‼︎」

「俺は鬼になった幼馴染の丸ちゃん(朱紗丸)とエッチするために、鬼殺隊に入ったんです!決して玄弥とエッチしたいんじゃありません!」

「玄弥のあだ名は………丸ちゃんだったな。」

「「違います‼︎」」

 

 こうして、俺はとち狂った悲鳴嶼さんと、

 

「えっ、マジで?2人ともおめでとう!」

「ほうびにオレ様イチオシのどんぐりをあげよう‼︎」

「既婚者からの助言なんだが…………毎日エッチは意外としんどいぞ?」

「「うるせえ‼︎」」

 

 居合わせたちんぽこ隊の奴らに、柱稽古が終わるまで揶揄われ続けたのだった…………

 

 

 

 

  side 出汁介

 

 俺は玄弥とヤりたいんじゃない。丸ちゃんとヤりたいんだ。俺のおちんちんは男の子の為のものじゃない。女の子の為のものなんだ。

 

 そんなことを考えてたら、

 

「チュンチュン!」

「………そうか。」

 

 チュン太郎越しに、お館様からの伝令を受け取った。その内容は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 蹴鞠を持った女の鬼が目撃されたので、その場に向かい討伐せよ、とのことだった。




これで柱稽古編は終わりです!

そしていよいよ次回から最終章突入です!童貞卒業・ついでに無惨討伐編、お楽しみに!


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最終章 童貞卒業・ついでに無惨討伐
第三十八話 変態と2人きり。何も起こらないはずがなく………


朱紗丸って一人称私より妾のが似合うと思うんですよね。本作ではそうしてみます。


  side 善逸

 

 乱痴気騒ぎの柱稽古から数日が経ち、俺は出汁介と一緒に任務を行っていた。ちなみに他の人たちは皆無惨戦の要因だ。ハブられたのは少し悔しいけど、他の鬼を止めるのも立派な任務だろう。

 

「遂に丸ちゃんとヤれる……っ!」ムクッ、ムクッ

「本当に?」

「ああ‼︎」

 

 そきて、童貞卒業を胸に秘めた出汁介は、誰が見ても分かるくらい興奮していた。どう考えても丸出しギン勃ちじゃ無理だろうに。

 

 それにしても…………こうして出汁介と2人っきりって、なんか懐かしいなぁ。禰豆子ちゃんに炭治郎、伊之助にしのぶさん。玄弥も加えて、ちんぽこ隊として大人数で動くことが多かった。カナヲちゃんも加えたかったなぁ。

 

 そして、昔はコイツの変態っぷりを怖がってたが、今ではすっかり慣れたもんだ…………ん?

 

「俺、変態に慣れてる…………?」

「成長したな、善逸。流石は非童貞だ。」

「うわぁぁぁぁぁぁあ‼︎」

 

 いつの間にか、隣にチンコ丸出しの大男がいても何も思わなくなってしまった。昔はあれだけ怖がってたのに。ごめんよ、じいちゃん。俺汚されちゃった…………

 

「俺は、俺は変態じゃなぁぁぁぁぁぁい‼︎」

「嘘つけ。非童貞は皆変態だ‼︎」

 

 そして、出汁介に嫉妬されちゃった。

 

「ご、ごめんって!」

 

 コイツと一緒に生涯童貞かもと思ってたのに。人生は分からないものだ。

 

 

 さてと、おしゃべりはこの辺にして、今回の任務の詳細を聞かねば。

 

「それより、丸ちゃんってどんな子なの?」

「なんだ善逸、浮気か?」

「違えよ!任務として相手を知ることは大切でしょ⁉︎」

「それは良かった。」

 

 今回は出汁介の幼馴染の討伐。コイツは討伐そっちのけでヤる気マンマンだけど。ひとまず、その子の詳細を聞かねば!一瞬会って逃げられたので、正直あまり覚えていないんだよね〜。

 

「丸ちゃんはとてもエッチな子だ。」

「それじゃあ分かんねえよ。」

 

 詳細っつったろ。

 

「まず見た目は………黄色と黒という2色の短髪。着物も黄色と黒が主体の活発な女の子だ。」

「ふむ。」

 

 やっと言ってくれた。鬼殺隊で言うと、甘露寺さんをボーイッシュにした感じかな?

 

「胸は隠れ巨乳。お尻はデカ目で、太ももがすごくエッチだ。」

「ふむふむ。」

 

 あの子、意外とデカいんだ………じゃなくて、そこを特徴として話すな!

 

「そして何と言っても蹴鞠好き。暇な時はよくそれで遊んでるよ。」

「それはかなりの特徴だね!」

 

 蹴鞠してる女の子ってあまり見ないからね。分かりやすそう。

 

「小さい頃は彼女とよく蹴球野球をしたものだ。」

「蹴球野球?」

 

 何それ?

 

「彼女が鞠を蹴り………」

 

 蹴球はそこなんだね。じゃあ野球は………?

 

「俺が魔羅で打つ。」

 

 それかよ‼︎

 

「汚っ‼︎何してんだよ⁉︎球をチンコで打つな‼︎」

「玉ならおちんちんに付いてるだろう?」

「そうじゃねえよ‼︎」

「それに、俺のおちんちんはとびきり綺麗だぞ?」

「出してることが汚ねえんだよ‼︎」

 

 くそっ!ツッコミが疲れる‼︎最近はしのぶさんや玄弥とかに任せてたから、久しぶりにやるとキツい‼︎

 

 

 

 

 そんなことを思ってると…………

 

「朱紗丸ちゃん、いつもお豆腐ありがとなぁ〜。」

「まいどことで、私も助かるのぅ!」

 

 早速丸ちゃんがおっさんに豆腐を売ってる場面に遭遇した。

 

「丸ちゃん!」

「ひっ⁉︎人違いなのじゃ!人違いなのじゃ〜‼︎」

「待ってくれ‼︎俺だ!出汁介だ‼︎」

 

 そしてすぐに逃げられた。当然のことだ。

 

「おい変態。警察に通報するぞ‼︎」

「変態だと⁉︎どこにいるんだ⁉︎」

「「お前だよ。」」

「俺は安全な類の変態だ。」

「「危険要素しかねぇだろ‼︎」」

 

 おっさんと口が合うのも、当然のことだった。

 

 

 

  

  side 朱紗丸

 

 逃げるのじゃ………逃げるのじゃ………

 

「出汁介、諦めようぜ。」

「諦められるか!俺の初エッチだぞ‼︎」

「完全に犯罪者の発言だね。」

「うるさい‼︎俺は犯罪者じゃない、鬼殺隊士だ‼︎」

 

 とにかく、声とは反対の方へ。なるべく路地裏に行くのじゃ‼︎

 

「それにしても………逃げられちゃったね。」

「安心しろ。俺のおちんちんなら検知できる。」

 

 嘘じゃろ⁉︎そんなこと出来るようになったのかのぅ⁉︎

 

「エッチは出来ないけどな。」

「うるさい!珍の呼吸 漆の型 股間識覚!」

「危なっ!攻撃されるかと思った!」

 

 ひとまず、もっと遠いとこに行かねば‼︎見つかってしまうのじゃ!

 

「善逸、こっちだ!」

「ほ〜い。」

 

 マズい、近づかれてしまうのじゃ!ここは一旦、箱の中に隠れるとするかのぅ…………。幸い、この箱は到底人が入れぬくらい小さい。妾がこんなところに隠れると思わんじゃろ…………

 

 

 

 

 しばらくして…………

 

「おかしいな。この辺りでエッチな気配を感じたのだが………」

「誰もいないね。」

 

 遂に彼奴がやってきおった。このまま息を潜めるのじゃ………

 

「気のせいだったんじゃない?」

「そんなはずはない‼︎俺の股間の羅針盤が、狂うはずなどない‼︎」

「言動は狂ってるけどな。」

「絶対この辺に…………」

 

 そうすれば、去ってくれるじゃろ………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見つけたぞ、丸ちゃん。」パカっ

「へっ………?」

 

 そう思ってた、妾が甘かった…………

 

「これでもう、逃げられないな。」

「そう………じゃのぅ………出汁介………」

 

 出汁介と、向き合わねばならん時が来てもうた…………



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第三十九話 まずあの可愛らしいな顔がエッチ。次に声。キャハハと笑う貴女は世界中を平和にするでしょう。次に実は隠れ巨乳。服を脱いだ瞬間に見える谷間がエッッッッ!そしてやっぱり脚‼︎太ももぉぉぉぉ‼︎

  side 善逸

 

 出汁介が丸ちゃんを見つけた。

 

「これでもう、逃げられないな。」

「そう………じゃのぅ………出汁介………」

 

 その絵面は、まさに鬼が人間を見つけるかのようだった。実際は逆なのだが。

 

「どうして………俺を避けてたんだ?」

 

 チンコ丸出しだからだろ。

 

「それは…………」

「言いにくい………ことなのか?」

 

 そりゃそうだろ…………

 

「………正直に………話すしかないのぅ。」

「ありがとう。」

 

 側から見たら、いたいけな少女に迫る下半身丸出しの大男。完全に事案だ。普通なら、すぐにでも変態を退治するだろう。彼女からは恐怖の音がするはず。だが、そこから聞こえたのは……………

 

「出汁介、俺禰豆子ちゃんで45ってくるから、ちょっと離れるわ。」

「…………分かった。気遣い、感謝する………」

「気にすんな!」

 

 2人だけで存分に話し合ってほしい。そう思って、俺は2人から距離を取った。

 

 

 

  

  side 朱紗丸

 

 妾が、出汁介を避けてた理由………それは、あの事を知られたく無かったからじゃ。あのような事をしてしまったのでは、お主に合わせる顔が無かった。でも、お主から近寄られたのでは………

 

「それでば………話すぞい。」

「ああ…………」

 

 話すしかあるまい。

 

 

 

 妾と出汁介は家が隣で歳の同じ、幼馴染じゃった。

 

「丸ちゃん、蹴球野球をしよう!」

「おお!いい提案じゃのぅ♪」

「俺のおちんちんに、勝てるかな?」

「妾の脚のが強いぞい!」

「確かに。エッチだし。」

「そっ、それ………あんまり他の人には言わぬ方がええのじゃ……///」

「そう………なのか?エッチって褒め言葉だと思ってたんだが………」

 

 よく2人で遊んだり、

 

「出汁介、お前は丸ちゃんと結婚したいのか?」

「へっ⁉︎///」

「はい、父上。」

「やっぱり♪2人はお似合いだものねぇ〜♪」

「そう言って下さり、ありがとうございます。母上。」

「うう、照れるのじゃ………///」

「出汁介君なら、丸の事を任せられるな!」

「ありがとうございます、義父上(ちちうえ)。」

 

 おじっちゃん・おばっちゃん(出汁介の両親)や妾のおっかちゃんと仲良く暮らしたりしておった。お主は少し変わっておったが、

 

「やぁ、お嬢ちゃん♪」

「俺たちと蹴鞠より楽しい事をしようよ!」

「わ、妾は忙しくてのぅ………」

「「いいからとっとと来い‼︎」」

「きゃあ!」

「そこまでだ、貴様ら‼︎この珍棒が、目に入らぬか‼︎」

「「うわぁぁぁぁあ、変態だぁぁぁぁ!」

「あ、ありがとなのじゃ………」

「気にするな。俺とお前の仲だろう?」

 

 優しく面白くて、とても楽しかったのぅ!

 

 じゃが、そんな日々も長くは続かんかった。

 

 

 

 お主が官能小説を買いに家を離れておった時、

 

「嫌じゃぁぁぁぁ!鬼になどなりとうなぁぁぁい!」ブツッ

 

 妾は無理やり鬼にされた。

 

 

 

 

 そして、目が覚めたら………

 

「「……………」」

「おじっちゃん………おばっちゃん………?」

 

 妾はおじっちゃん、おばっちゃん(出汁介の両親)を食い殺していた。大好きだったあの2人を、そして大好きな人にとっての大切な人を、殺してしまった。

 

「嫌あぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 出汁介には、合わせる顔がない。大切な人を殺しておいて、どの面下げて会えるのじゃろう。幼馴染が親の仇と知ったら………優しいお主はさぞ苦しむじゃろう。

 

 そしてその日、妾の一家は出汁介に合わずして引っ越した。それ以降、出汁介に会うのを避けとった。じゃが、ここで会ってもうた。しかも逃げられぬ。じゃから、正直に話すしかないじゃろう。

 

「そんなの、知ってたぞ。」

「へっ…………?」

「お前が俺の両親を殺したことくらい、淫獄さんから聞かされてたぞ。」

「な、なるほど………」

 

 そう………じゃったのか。なら、妾が一人で要らぬ心配をしとったのか………

 

 

 

 

  side 淫獄

 

 出汁介を拾った時………正直に話すか迷ったんや。せやけど………

 

「丸ちゃんが鬼に………。なら、俺の両親を殺したのは………もしや………?」

「そ、それより稽古しようや!今日は捌の型やで〜!」

「淫獄さん、正直に言ってください。鬼になった丸ちゃんが、俺の両親を殺したのでしょうか?」

「……………せや。」

 

 出汁介の真っ直ぐ見つめる目と、真っ直ぐ突き刺す魔羅を見たら、嘘はつけんかった…………

 

 

 

 

  side 朱紗丸

 

 ああ、なんて惨めなのじゃろう。謝ることすらせず、知られてないと思って、ずっと逃げとった。全く、なんて妾は最低なのじゃ………

 

「それじゃあ…………ほら、お主の両親の仇の首じゃ。一思いに殺してよいぞい。」

「……………」

 

 せめて、最期くらいは、素直に首を差し出そう…………

 

「嫌だ。俺はお前を殺したくない。」

「ぬっ⁉︎」

 

 此奴、どこまで優しいのじゃ…………

 

「わ、妾は!お主の両親を………っ!」

「知ってる。でも本当に悪いのは、お前を鬼にした奴だ。」

「でも………でも………っ!」

 

 普通なら、怒鳴り散らすじゃろうに……………

 

「おい。隠れてないで出てこい‼︎世界一エッチじゃない女ぁ‼︎」

 

 え?もしや居るのか…………?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだい、変態?人の娘を誑かすんじゃないわよ。」

「あれっ?勃起不全、治っちゃったのですか?」

 

 おっかちゃんと、医者の犬子さん………



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第四十話 自己中傲慢糞女

  side 朱紗丸

 

 おっかちゃんと………犬子さん………

 

「あれっ、犬子さんも居たんですね。」

「はい。」

「ちなみに、勃起不全は治りましたよ。」

「まさかですね………。私の血鬼術が敗れるなんて………」

「は?まさかアンタ、犬子ちゃんの攻撃をぶち破ったわけ⁉︎」

「うるせえ糞婆。俺は俺で勃たせる使命があるんだよ!」

 

 出汁介が犬子さんと面識あったのが意外じゃ。

 

「ホント下らない。これだから男は!」

「テメェこそ、丸ちゃんを自分の為に鬼にしたくせに‼︎」

 

 そして、妾は………おっかちゃんの希望で、犬子さんから血をもらって鬼にさせられたのじゃ。

 

「その子が親孝行したいって言ってたからね。鬼になれば体力が増えて、ずっとできるでしょ?」

「丸ちゃんが孝行したかったのは、おじさん(朱紗丸父)の方だろうが⁉︎」

「そんなことないよねぇ〜?ねぇ⁉︎」

 

 そう言って、妾に包丁を向けて脅すおっかちゃん。

 

「う、うぅ……………」

「あら〜、聞き分けのいい子ね〜♪」

 

 おとっちゃんがおっかちゃんに包丁で殺されてるのを見て以来、妾はそれを向けられただけで怯んでしまう。おっかちゃんは人間で、妾は鬼なのに。

 

「くそがよ!とっとと黄泉へ送ってやる‼︎」

「でしたら、私がお相手致しましょう。」

「ありがとう〜、犬子ちゃん♪ホントに貴女は可愛いね〜♪」

 

 マズい、出汁介が犬子さんと戦ってしまう。彼女は上弦の参、お主だけじゃ厳しいから、妾も協力せんといかんのに…………おっかちゃんの包丁が怖くて、動けない…………

 

「あらっ、藪医者さんじゃないですか〜!」

「うわっ、出た。毒女。」

「しのぶさん、来てくれたんですね!」

「残念ながら、ね。」

 

 どうやら、柱の方が来て下さった。ひとまず、犬子さんはなんとかなるじゃろか…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「動かないで。私はレズよ。」

「「「⁉︎」」」

 

 嘘じゃろ⁉︎おっかちゃんがしのぶさんの背後に回って、拘束したじゃと⁉︎

 

 

 

 

  side 朱紗丸母

 

 アタシはレズ………故に、夫との無理矢理の結婚が嫌だった。

 

 そんな中、現れた天使…………

 

「今日はどうされました?」

 

 医者の犬子ちゃん!あどけない表情と落ち着いた声に、気がついたら虜になってた。

 

「こ、恋の病よ!」

「ごめんなさい。私恋愛に興味なくて………。他を当たってください………」

「嫌!他も悪いから視姦()て〜♪」

「わ、分かりました………」

 

 こうして、アタシは夫に金を稼がせ、それを犬子ちゃんに貢いだ。こうすれば、振り向いてくれるはず!

 

 

 

 だが、

 

「おい!これ以上金を使うのはやめろ!丸が学校行けなくなるぞ‼︎」

 

 夫がキレて、アタシの行動を邪魔してきた。だから………

 

「うるせえ死ね。」

「うっ………」

 

 殺した。

 

 そして、アタシはレズの勘で犬子ちゃんが鬼だと分かっていた。だから娘を鬼にすることを思いついた。鬼にして24時間働かせれば、かなりの金になる。そしたら、アタシがもっといっぱい犬子ちゃんに貢げる!そしたら結婚できるかも〜♪

 

 

 

 

  side しのぶ

 

 くそっ!この女、力が強すぎる‼︎しかも人間だから、迂闊に殺せない‼︎

 

「血鬼術 勃起不全。」

 

 しかもマズい!出汁介君がまた勃たなくなる!

 

「無駄だ。丸ちゃんに視姦()られてる今、萎えるはずがない。」

「「「なにっ⁉︎」」」

 

 嘘でしょ…………

 

「それでしたら………血鬼術 狂犬病!」

「いけ〜、犬子ちゃん!やっちゃえぇぇぇぇ!」

 

 そして、次の攻撃は狂犬病か!あとおばさんは耳元で騒ぐな!うるせえんだよ!

 

「気をつけて!目に見えないウイルス飛ばしてるから!」

「珍の呼吸 玖の型 奥義・淫獄!」

「なっ⁉︎精子をばら撒いて消した……?」

 

 流石は出汁介君。戦闘力なら、正直私の方が劣る。そして、相手は逆に戦闘力なら下弦に毛が生えたくらいの鬼。これはイケる!

 

「動いたら、この人死んじゃうよ〜♪」

「「しのぶさん⁉︎」」

 

 と思ったけど………私が人質だった………。柱のくせに人質、本当に情けない………。しかも非力が祟って、この女から抜け出せない‼︎

 

「それではこれで………血鬼術 熱中症。」

「くそっ!しのぶさんが人質なら……」

「うう…………」

「水分と塩分を………」

 

 出汁介と何故か味方してる鬼も動けない。くそっ、どうすれば……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「雷の呼吸 玖の型 淫獄一閃。」

「善逸⁉︎」

 

 は?善逸………君?ナニ………してんの?

 

「精液をぶっかけて水分と塩分を補うとは………」

 

 いや、水分も塩分も熱中症回避できるほど入ってねえよ。犬子(コイツ)やっぱ藪医者だろ。

 

「お前ら鬼のせいで寸止めされた俺の気持ち、分かるのかぁ⁉︎あぁ⁉︎」

 

 どうやら、自慰してたら呼び出されたらしい。可哀想に………

 

「善逸、すまない。せっかくの禰豆子ちゃん45なのに………」

「仕方ねえよ、出汁介。悪いのはそこの女医鬼だ。」

「ですって、しのぶさん♪」

「うるせえカス。」

 

 犬子(おまえ)が言うなっつーの。

 

「よしっ、それじゃあやるぞ!」

「おう!」

 

 とりあえず、状況は好転した。あとは私がこのおばさんの拘束を解くだけ!




元々朱紗丸父を悪役にする予定でしたが、鞠が父からの貰い物だと分かって急遽変更しました。


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第四十一話 親不孝者

  side しのぶ

 

 くそっ!どうやって現状を脱却する……?

 

「それにしても、貴女中々可愛いわね〜♪」サスサス

「ありがとう……ございますっ!」

 

 おばさんにケツを触られる、この現状を‼︎

 

「貴方達、陰茎を使うのなら………」

「犬子さん、勃起不全は効かな………」

「血鬼術 性病‼︎」

「「そっちか‼︎」」

「流石に知ってましたか…………」

「変態を舐めないで下さい!」

「善逸、ここは舐めてもらった方がいいのでは?」

「なぬっ⁉︎いや、俺には禰豆子ちゃんが………」

「興味ないんでいいです。」

「「あっさりしてますねぇ。」」

 

 後輩の2人が藪医者の相手をしている。それなのに、柱の私は捕まっている。

 

「善逸、ここは歌作戦だ‼︎」

「出汁介、了解‼︎」

「歌作戦………?」

 

 何それ。

 

「まあいいでしょう、私が病気にするまで!」

「禰豆子ちゃんのチンポ気持ち良すぎだろ♪チンポ気持ち、良すぎだろ〜♪ 禰豆子ちゃんのチンポ気持ち良すぎだろ♪気持ち良すぎだろ〜♪」

「丸ちゃんのチンポ気持ち良すぎだろ♪チンポ気持ち、よすぎだろ♪」

「「チンポ〜♪気持ち良すぎだろ〜♪チ〜ン〜ポ〜♪」」

「女なのに陰茎…………?」

「「隙あり‼︎」」

「なっ⁉︎ひっ、卑怯です‼︎」

 

 頭おかしい方法で。どうしてそれで成功すると思ったのか、後で聞かせて欲しい。あとなんで成功したのか、あの藪医者に聞いてみたい。

 

「うぅ…………」

 

 それと、あの鞠鬼はさっきから突っ立って怯えるばかりで何もしない。鬼のくせに、何故か敵の動きをしない。よく分かんない。

 

「だ、出汁介………」

「丸ちゃんは離れてろ。危ないから。」

「えっと……………」

 

 出汁介君は鬼を庇うような発言してるし。本当ならすぐにでも彼と彼女を処分したいけど、それをやると悪化する現状がある。

 

「貴女、胸も大きいわね!いい身体してるじゃない?」わしわし

「くっ…………!」

 

 あと、このおばさん力強すぎ!男じゃなくて、女に痴漢されるとは思わなかったよ!

 

 

 

 

  side 朱紗丸

  

 妾が………妾がなんとかせんと…………

 

「おっ、おっかちゃん………その人から手を離すのじゃ………」

「あぁ⁉︎娘の分際で、親に口答えするっての⁉︎今はまだ包丁で手加減してあげてるけど、剣を使ってもいいのよ⁉︎」

「す、すまないのぅ………」

 

 包丁に……剣………おっかちゃんは剣道が得意じゃ。じゃから勝てる気がせん…………ぬぅ、怖がるばかりでは…………

 

「血鬼術 帯状疱疹!」

「善逸、危ない!」

「くそっ!くらっちまっ………たぁぁぁぁぁぁ‼︎痒い‼︎痒いいいいい‼︎」

「むしると悪化しますよ。」

 

 出汁介が………やられてしまう…………

 

 妾は、鬼なのじゃ…………人間に害をなす、鬼…………出汁介の為にも………悪役にならんと‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ボール)を………相手の(ゴール)に………命中(シュート)………*1

 

 鞠を蹴飛ばし、己の技量でしのぶさんをかわし、おっかちゃんの頭に当てる。

 

「あらっ、ようやく反抗期が終わっ…………がっ⁉︎」

「「「えっ?」」」

 

 なんとか………成功したのぅ…………。これでしのぶさんは無事、おっかちゃんの元を離れられたのじゃ………

 

「なっ、何をするのよ丸……っ‼︎痛っいわねぇ………っ!」

「うるさいのぅうるさいのぅ!血鬼術 多重鞠分身‼︎」

「蹴鞠…………お父さんの真似………かしらっ⁉︎」

 

 そして、血鬼術で大量に鞠を作る。おとっちゃんがくれた鞠。それを使って、縦横無尽に解き放つ‼︎

 

「血鬼術 国立競技場(バトルドーム)‼︎」

「ぐは………っ!」

 

 大好きな人への想いを球に込め‼︎

 

 

 

 

  side 朱紗丸母

 

 くそっ………!娘に裏切られるなんて………っ!ホントアタシは家族に恵まれない………っ!

 

「この男と結婚しなさい。」

「は?何言ってるの、お父さん?」

「この人ならたっぷりお金を持ってるから!借金まみれの我が家の為にも‼︎」

「お母さんまで⁉︎アタシ女の人が好きって………」

「「親孝行するのが、子供の仕事だろ⁉︎」」

 

 両親はカス。

 

「お前、いい加減あの医者に貢ぐのをやめろ‼︎丸ももうすぐ尋常*2なんだぞ‼︎」

「うるさいわねぇ‼︎アンタがもっと稼げばいいんでしょ⁉︎」

「それは分かってる‼︎あと、もし貢ぐんならお前も働け‼︎」

「嫌よ‼︎アタシは絶対働きたくない‼︎」

 

 夫もカス。

 

「キャハハハ‼︎楽しいのぅ楽しいのぅ‼︎次は妾の獲物を横取りする、犬子さんを殺してやろうか‼︎」

 

 娘もカス。

 

「ふ〜ん、そっちの味方するんですね。まあいいですけど。」

 

 アタシの味方は、やっぱり犬子ちゃんだけだ。

 

「犬子………ちゃん…………」

「あらっ、どうかしました?」

「助……けて………」

「分かりました。」

 

 貴女のその顔、声、性格、全て。本当に素敵だわ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでは貴女を楽に殺してあげましょう♪」

「は?」

 

 何言ってるの、犬子ちゃん?

 

「病人って、本当に大変ですよね。自分は痛みで苦しむし、周りの人も介護疲れで苦しめてしまう。それならば、安楽死させた方がその人もためにも周りのためにもなります。」

 

 安楽死………そんな………

 

「そんな酷いこと………するなんて………」

「酷いんですか?」

「犬子ちゃん………アタシのこと………嫌いなの……?」

「ええ。私剣士が大嫌いなんです。」

「えっ………?」

 

 嘘………でしょ…………?

 

「さぁ、これで1人死にました。次は鬼殺隊の貴方達です。大嫌いな剣士の‼︎」

 

 今までの………時間は………ずっと………無駄だったの………?

 

 

 

 

  side 朱紗丸

 

 おっかちゃんを殺した………妾はとんだ親不孝者じゃ………

 

 そして犬子さん………貴女はあんまり悪くないけど………出汁介の為に、ここで倒させてもらうかのぅ。

*1
朱紗丸も淫獄さんの影響でちょっと英語が使えます

*2
小学校




ツクダオリジナルの皆さん、ごめんなさい!怒られたら消します!


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第四十二話 媚薬 

  side しのぶ

 

 鞠鬼が藪医者を倒すみたい。鬼が共闘出来ないのは、どうやら本当みたいね。都合がいい!

 

「剣士が嫌い………か。そうなると、俺のおちんちんも嫌い………」

「貴方は剣士じゃなくて露出狂でしょう。」

「「確かに。」」

「しのぶさん⁉︎それに、丸ちゃんまで⁉︎」

 

 それじゃあ、出汁介君のことはそんなに嫌いじゃないんだ。まあどうでもいいけど。

 

「あぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

「あらあら、可哀想に!楽にしてあげましょうか?」

 

 それより、善逸君の帯状疱疹を治さないと!

 

「善逸君、今から行きます!」

「「「今からイきます………?」」」

 

 と思ったけど、善逸君に出汁介君、それに藪医者に最低な勘違いをされたので、やめることにした。

 

「うわぁぁぁぁ、ごめんなさいぃぃぃ‼︎」

「分かったならいいのです。それでは、治してあげましょう!」

 

 まあ、素直に謝られたので治すことにしたけど。さてと、早く治して、あの女を殺さないと………

 

「させない!血鬼術 帯状疱疹‼︎」

「おっと危ない!」

 

 危ない。私まで痒みで悶えるところだった。帯状疱疹は腹部に帯状に湿疹ができる病気のこと。あまりの痒さから、服や布団に接するだけでも悶えてしまう。今の善逸君のように。この女、そんな病気にさせようとは…………ホントたち悪い‼︎

 

「蟲の呼吸 蝶の舞 戯れ‼︎」

「きゃぁ!」

 

 代わりに毒をぶっ刺してやる‼︎

 

「といっても、効かないのよね〜♪」

「それはどうかな?」

 

 毒といっても…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「血鬼………んっ♡⁉︎」

 

 媚薬だけど。どうやら藪医者は感じて動きにくくなってるようだ。効果ありね!

 

「しのぶさん。もしかして、搾取した俺の精液で作った毒ですか?」

「その通り。といっても、ほとんどは鬼舞辻用に使ったけれど。」

 

 何やら、珠世って人が超弩級の媚薬に変えたらしい。本当にすごい人だ。

 

「お主、もしやその女と………?」

「違うぞ丸ちゃん。俺はただ自分で射精()したのを渡しただけだ。」

「すごい行動じゃのぅ………」

 

 鬼舞辻を弱体化させるために作ったもの。これはほんの残り香だけど、それでも効果抜群ね!

 

「ひっ、卑怯な………んっ♡」

「うわ〜、変態がいる〜♪」

「俺から精液を搾取して媚薬を作った貴女が言います?」

「殺されたいの、出汁介君?」

「なんて理不尽な。」

「それより早く治してぇぇぇぇぇ!」

「うるさ……いんっ♡」

 

 さぁ、とっとと鬼をやっつけちゃいましょう‼︎私の剣と、出汁介君の珍と、鬼の鞠と、善逸君の叫びで‼︎

 

「それでは、蹴球野球の時間だ‼︎」

「わ、分かったのじゃ!」

 

 えっ?今から何するの?

 

「まずは投手ならぬ蹴手、朱紗丸じゃ!」

 

 なるほど、投げるんじゃなくて蹴るのね。

 

「そして打者ならぬ珍者(ちんしゃ)はこの俺、魔羅出汁介だ。」

 

 全野球選手に陳謝(ちんしゃ)しろ、お前は。

 

「そして野手ならぬ奇行種は、我妻善逸!」

「うるせぇぇぇえ!出汁介(テメェ)のがよっぽどおかしいだろぉぉぉぉ!」

 

 分かる。

 

「一塁は井守犬子さん!」

「なんで………んっ♡」

 

 なんか急に適当ね。

 

「最後に珍判(ちんぱん)は、おちんちんに詳しい胡蝶しのぶさん……」

「打者退場で。」

「すみませんでした。」

 

 誰がチンコに詳しい人だ。あくまで医学的に知ってるだけであって、決してエロい意味じゃない!

 

「さあ、いよいよ試合開始(プレイボーイ)‼︎」

 

 ということで、なんか始まった。

 

「血鬼………」

「牽制じゃ!」

「きゃあっ♡」

 

 まずは一塁への牽制と称して、鞠鬼が藪医者に蹴球を喰らわせる。

 

「それじゃあ行くぞい!」

「おうよ!」

「それ〜♪」

「いい狙いだ。だか俺のおちんちんに、打てない玉はない‼︎」

「テメェの金玉は打てねえだろぉぉぉぉぉぉ!」

「確かに。」

 

 次に投手ならぬ蹴手が蹴った球を、打者ならぬ珍者が打つ。野手からのヤジをものともせず、

 

「あぁぁぁん♡!」

 

 一塁の藪医者が捕らえた………というより当たった。死球かな?

 

「これだから剣士わぁぁん♡」

 

 怒っても感じてるので、ただの痴女にしか見えない。

 

 

 

 

  side 井守犬子

 

 剣士………それは傲慢で、卑怯な存在。今もこうして集団で、医者である私をいじめるなんて………

 

 こうなったら、あれを使ってやろう。基本私は安楽死主義者なのだが、本当にムカついた相手は苦しめたのちに殺す。例えば今の鬼殺隊(こいつら)のように‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「血鬼術 喘息‼︎」

 

 呼吸すら封じる、悪魔の病気にかけてやる‼︎

 

 

 

  side しのぶ 

 

 喘息だって⁉︎これはまずい‼︎呼吸が使えなくなる‼︎

 

「皆、逃げて‼︎何も出来なくな………っ!」

「「ごほっ、ごほっ!」」

 

 早い‼︎今までの病気とは比べ物にならない速度で、肺に到達してきた‼︎しかも鞠鬼にも効いている‼︎

 

「がはっ!」

 

 くそっ!呼吸が出来ない!身体が蝕まれていく‼︎

 

「惨めね………んっ♡」

 

 お前も惨めだろうが‼︎外で感じてるんじゃねえ!

 

「呼吸が………ごほっ、使えなくとも…………」

「何が出来るのかな〜?」

 

 そして、媚薬の効果も流石に切れてきた。マズい、マズい‼︎

 

「おちんちんは使える‼︎」

「へっ⁉︎」

「善逸……ごほっ、イくぞ‼︎」

「おう‼︎」

 

 なるほど、そうやるのか!それなら呼吸は関係ない‼︎ただエロいことを考えて、射精()すのみね!

 

「「珍の呼吸 拾弐の型 二重(ダブル)‼︎からの淫獄‼︎」」

「きゃぁぁぁぁ!」

 

 変態共が奏でる2本の旋律(せいえき)が、藪医者の首をふっ飛ばした。これで一件落ちゃ…………

 

「ま、まだよ…………首を………繋げれば………っ!」

 

 嘘でしょ⁉︎首を斬っても死なないの⁉︎そんな鬼、どうすればいいのよ‼︎

 

 

 

  side 井守犬子

 

 まだだ。まだいける。まだやるべきことがある。医者としての責務を果たし、出来るだけ多くの患者を、安楽死へと導くんだ。そのためにも、こんなところじゃ終われない……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「恋雪さん、もうやめてくれ‼︎」

 

 何?私の手を引く、貴方は誰?




健全な野球回なので、R-18にはならないはず………です!

次回、井守犬子ならぬ恋雪の過去、お楽しみに!


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第四十三話 誰も帰らぬ家の守人

  side 井守犬子(恋雪)

 

 私の手を引く貴方は誰?

 

「すいません、今忙しいんで!」

「だからもういいんだ!もうしなくていい!恋雪さん、頼むから!」

「いや、しなきゃいけないんです。病の人を救うために‼︎」

 

 病人を安楽死させて救う。その理由は…………自分も病人だったからだ。

 

 

 

 私は小さい頃から病気がちだった。寝たきり生活の繰り返し。特に喘息が酷くて、歩くたびに咳き込む始末。

 

「恋雪、大丈夫かぁ?」

「大丈夫、すぐに良くなるからねぇ。」

 

 そんな私を、両親は気を遣ってくれた。でも、病の苦しみは消えなかった。

 

 そして、苦しんだのは私だけじゃなかった。

 

「恋雪………」

「どうしたの………お父さん………?」

「母さんが………死んでしまった………」

 

 お母さんもだった。いつ終わるか分からない娘の介護生活に疲れてしまったのだろう。最近ずっと目が死んでたもの。川で発見されたというが、恐らく川に身を投げての自殺だろう。お父さんもどこか暗く諦めたような表情で、ずっと苦しそうだった。

 

 病人は自分が苦しむだけじゃない。周りの人も苦しめる。私の病気が私を苦しめるだけでなく、父を疲弊させ母を殺した。私が弱いせいで…………

 

 生きるのが辛い。私がとっとと死んでたら、両親はこんな目に遭わずに済んだのに。だからこそ救うんだ。病人を安楽死させ、本人も周囲も幸せにする。それが私の使命なのだから…………

 

 

 

 そして、私のもう一つの願望。それは、傲慢な剣士の殺害。そう、人助けと称し鬼を殺して自己を正当化する、鬼殺隊のような。そう、私の大切な人を殺した、剣術道場の連中のような。

 

 私には、大切な夫がいた。名を狛治さん。心も体も強くて、とても優しい。

 

「恋雪さん、来週花火があるそうです。一緒に行きませんか?」

「いきましょういきましょう!狛治さんと見る花火が、私大好きです!」

「おお、いいな!2人で行ってこい‼︎」

 

 私はその人と一緒に、ずっと幸せな生活を送っていた。お父さんも前より明るい顔が増えて、本当に幸せそうだった。だけど、その生活は長く続かなかった。

 

 結婚してからしばらく経ったある日、

 

「恋雪さん、俺と慶蔵さんは出張稽古に行ってきます。」

「日帰りだから、1人で留守番頼むぞ‼︎」

「はいっ!」

 

 お父さんと狛治さんが出張稽古に行くことになった。2人の素晴らしさを知った隣町の人が、是非私たちにも、と頼んだらしい。

 

「いってらっしゃい、お父さん!」

「おう!」

「そして………いってらっしゃい、あなた!」

「はいっ!」

 

 2人の外出。家に居ない間は寂しいけれど、その間は私が家を守る。この大好きな場所を守る立場になれたこと。病気だった頃には考えられなかった。そしてそれが、私はとても嬉しかった。だからこそ、待つ時間も苦しくなかった。そして、帰ってきた時におかえりと言うのがとても楽しみだった。

 

 だが、それを言う事は無かった。待てど待てども、2人が帰ってくることはなかった。そして最初に家の門を叩いたのは、2人ではなく近所の人だった。

 

「大変だ、恋雪ちゃん!」

「あの、どうかされました………?」

「慶蔵さんが火事に遭って亡くなっちまった!アンタの旦那も‼︎」

「嘘…………でしょ?」

 

 そこで告げられた悲しい報せ………。あの2人はもう帰ってこない。その事実は、とても残酷だった。

 

 そしてしばらくして、

 

「恋雪ちゃん、2人は残念だったね………」

 

 隣に住む剣術道場の男の子がやってきた。この子は私が小さい時は非常に傲慢な性格で仲も悪かったけど、最近は大人しくなっていた。性格が丸くなったのだろう。

 

「はい…………」

「まさか、出張稽古先の道場が火事になるなんて………」

 

 そんなことはなかった。あの2人が出張稽古に行ったのを知ってるのは、私と隣の家だけだった。しかも火事の話。私ですらさっき知ったばっかりなのに、何故知ってるのか。

 

「こうなっては………俺が代わりに養うしかありませんねぇ!」

 

 その理由は、自分たちが犯人だからだ。お父さんと狛治さんを殺し、私と結ばれる。昔から傲慢な片想いをしていて、狛治さんに嫉妬していた彼らならやりかねない。私の中に、普段は湧き上がらない感情が込み上げてきた。

 

「………はい。分かりました。」

「ありがとう!」

 

 こうして私は、復讐を決心した。

 

 

 

 そこから先は早かった。医師免許を取り、この男が病気になった時に、診察と称して毒を飲ませ殺す。

 

「ぐはっ………こ、これで治るのかっ⁉︎苦しみから………解放されるのかぁ⁉︎」

「はい♪貴方は死ぬことにより、その苦しみから解放されるんです♪」

「………はぁ⁉︎」

「病人は自分だけでなく、周りの人も苦しめます。だからこそ、病人自身が死ぬことで、本人も周囲も救われるんです‼︎」

 

 自分でもびっくりするくらいに、作戦は成功した。そして次の日に、ソイツはぽっくりと死んだのだった。

 

 

 こうして私は、剣術道場の全員を病気で殺した。感染症が流行ったのをいいことに、逆効果の薬を皆に飲ませて毒殺。そうして復讐を完遂した。

 

 そして、やることもなくなったので………

 

「狛治さん………今からそっちに行きます………」

 

 私は川に身を投げ死ぬことにした。お母さんと同じように。でも、出来なかった。

 

「自殺なんてもったいない。」

「はい?貴方には、関係ない話………」

「貴様には私の元で働く資格がある。特別に私が鬼にしてやろう。」

「もうどうでもいい………全てが………」

 

 通りすがった無惨様によって、私は鬼にさせられた。そして病院を作り、そこを家にして、患者を安楽死させながら、二度と帰ってこない待ち人を待ち続けた。なんともまあ、惨めで、滑稽で、つまらない話だ。




井守犬子の井守は、井戸を守るイモリの怪異から来ています。これは戦死した武士の霊とも言われ、もう誰も居なくなった城を守り続けると言われてます。狛治さんや慶蔵さんを殺され、誰も帰らぬ家で帰りを待つ恋雪に相応しいと思い、つけました。


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第四十四話 初体験

  side 井守犬子(恋雪)

 

 過去を思い出したところで、今更どうしようもない。

 

「病人だって介護すれば治ります!苦しみから抜け出せます‼︎」

「そんなことはない………だって私は………っ!」

 

 ただ目の前の剣士を殺すのみ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「君がそうだったように‼︎」

 

 私が………そうだった………

 

「狛治さんが………看病してくれたから………」

 

 そうだ………この人が居てくれたから………苦しみから解放されたった。なんで今まで忘れてたんだろう。そうだ。病は殺さなくても、救われることもあるんだ………っ!

 

「いえいえ、貴女の力ですよ。」

「そんなことない!私は狛治さんが居てくれたから………っ!」

「ならば、一緒に来てくれませんか?」

「はいっ!」

 

 もう、剣士を殺す必要がない。鬼である必要もない。ただあなたとそばに居たい。あなたを病気から守れる、あなただけの医者になりたい。

 

「おかえりなさい、あなた!」

「それはこっちのセリフですよ!」

 

 そんな思いから、私は狛治さんと一緒に地獄へと堕ちていった。

 

「行ってらっしゃい、2人とも‼︎」

「あなたたちの幸せを祈るわ!

「お父さん、お母さん‼︎」

「はいっ、行ってきます!」

 

 天国にいる、お父さんとお母さんに見送られながら。

 

 

 

 

  side 作者

 

 ここからR17.9くらい?引っかからないように頑張ります!

 

 

 

 

  side 出汁介

 

 上弦の参、井守犬子。強大な敵だったが、なんとか倒すことができた。

 

「これで上弦全滅‼︎帯状疱疹も治った‼︎」

「後は鬼舞辻無惨を倒すのみ‼︎」

 

 さぁ、後は鬼の頭を残すのみ…………

 

「いえ、違います。そこにもう1匹、鬼がいるでしょう?」

「そうじゃのぅそうじゃのぅ!」

 

 ではなかった…………。丸ちゃん、彼女も鬼なのだった。だがしかし‼︎俺は賢い‼︎ここまでバレずに禰豆子ちゃん、響凱先生、亜美ちゃんを守ることができた‼︎それをしのぶさん相手にも誤魔化すだけ‼︎

 

「安心してください、しのぶさん。俺は丸ちゃんとエッチするので、大丈夫です。」

「なんだよそれ。絶対誤魔化せねえだろ………」

 

 善逸、甘いな‼︎しのぶさんは意外と変態だから、

 

「……………いいでしょう。」

「いいの⁉︎」

 

 誤魔化せる‼︎

 

「やっふぅぅぅぅぅ‼︎これで大好きな丸ちゃんと、ヤれるぞぉぉぉぉ‼︎」

「善逸君、先に鬼舞辻の元へ向かいましょう。」

「………わかりました。」

「妾も賛成じゃ‼︎なんせ…………」

 

 ついにやって来た、童貞卒業の時‼︎善逸たちに先を越され、気づけばちんぽこ隊で唯一の童貞に。だがそれもお終い‼︎大好きな丸ちゃんと一緒に、大人の階段を登るのだ‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お主の精液で、殺して欲しいからのぅ。」

 

 鳥よりも高くなるほど浮かれていた俺は、丸ちゃんのその一言で地獄へと叩き落とされた。

 

「…………あっ……?」

「お主の精液………それなら妾を殺せるじゃろ?」

 

 浮かれるあまり、忘れていた事実。それは丸ちゃんとエッチすると、彼女を殺してしまうということ。あまりの残酷さに、さっきまで湧いていた性欲はどこか遠くへ行ってしまった。

 

「嫌………だ。エッチ………したくない………」

「どうしたのじゃ?さっきまでと違うぞい?」

「嫌だ!嫌だ‼︎俺はお前とヤりたくない‼︎」

「据え膳食わぬ男はダメじゃと、おじっちゃん(出汁介父)に言われんかったか?」

「嫌だぁぁぁぁぁぁ‼︎」

「ほれほれ〜♪」

 

 それでも、丸ちゃんは俺を逃してくれなかった。まるでさっきまで俺が追い詰めてたように。

 

「こうして大好きな人と初体験出来るの、楽しみじゃったのぅ!」

「あぁ………うう!」

「ほれっ、どんな感じじゃい?」

 

 イきたくない。射精()したくない。その気持ちに反するように、身体が反応してしまう。

 

「嫌だ‼︎中に射精()したくない‼︎ 射精()したくない‼︎」

「ダメじゃ‼︎全部残らず、中に射精()すのじゃ‼︎」

「嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁ‼︎」

 

 好きな人の身体は、どんな絵や小説よりも官能的で、残酷なまでに美しかった。

 

 

 

 そして、全て終わった時には、もうどうすることもできなかった。

 

「あぁぁぁぁぁぁ‼︎丸ちゃん‼︎」

「すまんのぅ………妾のわがままを聞いてもらって………」

「嫌だ‼︎消えないでくれぇぇぇ‼︎」

「…………妾も………大好きじゃぞ………出汁………介………」

「あぁぁぁぁ、丸ちゃぁぁぁぁぁん‼︎俺のわがままも聞いてくれよぉぉぉお‼︎」

 

 崩れゆく恋人の身体を見て、ただ泣き叫ぶことしか出来なかった。




ここまでシリアスが長かったですね……。ただ、後は無惨を倒すだけなのでギャグです!しかも無惨如きに時間を割くのも勿体無いんで、すぐに終わると思います!お楽しみに!


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第四十五話 変態博覧会 〜鬼舞辻無惨の心を射止めるのは誰だっ⁉︎〜

  side 無惨

 

 私は今、道端で、

 

「んほぉぉぉぉぉぉぉ♡」

 

 珠世の媚薬に苦しんでいた。こうなったのには、理由がある。

 

 

 死にかけの鳴女が突き止めた産屋敷の住処。そこに乗り込んだら………

 

「「あっ………っ♡///」」

 

 何故か産屋敷が妻とおっ始めてた。既に身体は病気でボロボロのはずなのに。そんなことをしたら、もう死なないか?

 

「随分醜悪な姿だな。産屋敷‼︎」

「鬼舞辻無惨………来ると思ったよ。ヤってて正解だったね………」

 

 来ると思ってた?それを見越して、私にプレイを見せびらかした?分からん、なんだこの変態は⁉︎こんなのと、私は親戚だったのか⁉︎

 

 そう思った次の瞬間…………

 

「んほっ…………⁉︎」ブスっ

「鬼舞辻無惨………捕まえた‼︎」

 

 音もなく背後から迫った珠世により、私は尻に注射器を刺されてしまった。

 

「んぁぁぁぁぁ‼︎何をした、珠世⁉︎」

「これは貴方を老化させる薬、細胞分裂阻止、後は………」

「あとは………っ?」

「言わない。無駄に増やした脳みそで考えたらどうだ?」

 

 目の前のおかしな光景に囚われるあまり、隙を見せてしまった。弱体化の薬を打たせてしまった。最悪だ。

 

 だが、次はそういかない。絶対に隙を見せない。そう思ったのに…………

 

「んぁぁぁぁぁぁ♡」

 

 珠世の薬が、それを邪魔してきた。奴の入れた薬は、媚薬だったのだ。全身に走る刺激が、私の行動を遮ってきたのだ。

 

「岩の呼吸!」

「水の呼吸!」

「炎の呼吸!」

「蛇の呼吸!」

 

 しかも、私の喘ぎ声を合図と言わんばかりに、柱たちが続々と集まってきた。本当に最悪だ‼︎

 

「恋の呼吸!」

 

 しかも乳丸出しの痴女まで‼︎

 

「風の呼吸!」

 

 同じく乳丸出しの男まで‼︎

 

珍霞(ちんか)の呼吸!」

 

 更には珍珍丸出しの変態だと⁉︎

 

 マズい、このままでは感じながら変態に殺されてしまう‼︎そう思って頑張って逃げたが………逃げきれなかった。地面を足で蹴るたびに、媚薬が伝える快感。それはまさに、あの時の病よりも辛い、地獄だった。

 

 

 

  side 平安時代の善良な医者

 

 媚薬を入れようとしたら、患者(無惨)に殺された。悲しい………

 

 

 

 

  side 無惨

 

 私は頑張って柱たちから逃げようとしたのだが、媚薬が邪魔して無理だった。そして、道端で…………

 

「「「「「「「「追い詰めた…………」」」」」」」」

 

 柱だけでなく、

 

「全裸の変態。貴方、何のために生きてるの?」

 

 桃色の蝶の髪飾りをつけた、女の隊士にも追い詰められた。しかも、

 

「ダハハ‼︎チンコ丸出し伊之助様のお通りだぁぁあ‼︎」

 

 全裸の変態と一緒に。

 

「無惨様、官能小説家の響凱と妻の亜美(母蜘蛛)です。」

「久しぶり!」

「小生たちと一緒に死にましょう。」

「死のう!死のう!」

 

 更には、裏切った響凱と累の母、

 

「鬼舞辻無惨‼︎俺は貴様を許さない‼︎」

 

 縁壱の顔と淫獄の股間を合わせた竈門炭治郎、

 

「むー!」

 

 何故か生えてる竈門禰豆子、

 

「鬼を食ったら………2本になっちゃった………」

 

 2本も生やした鬼もどき、

 

「遅くなったな………普段は早漏(はや)いのに。」

 

 チンポボ、

 

「どうもこんばんわ。私は胡蝶しのぶ。鬼を犯せる媚薬を作った、ちょっとすごい人なのですよ。」

 

 とんでもなくすごい痴女。

 

 以上、大量の変態に駆けつけられた。徹底的に股間を見せつけられ、身体の奥まで媚薬で蝕まれる。もう限界だった。

 

「しつこい……んっ♡」

「「「「「は?」」」」」

 

 とうとう、不満を口にしてしまった。

 

「お前たちは本当にしつこい……んっ♡飽き飽きするっ!心底うんざりしたぁぁん♡口を開けばおっぱい、ちんこ、まんこと馬鹿の一つ覚えっっっっ♡お前たちは性癖を出したのだからんっ、それで十分だろうぅぅ♡身内が寝取られたからっ、何だと言うのかっっ♡自分は変態だったと思い、他の相手を探せば済むこと……っ♡」

「お前、何を言ってるんだ?」

 

 不満をぶちまける。今までの、全てを‼︎

 

「お前たちに殺されることは、大災に遭ったのと同じだと思っているっ♡ナニも、難しく考える必要はないっ♡腋が脚が膣の噴火がおっぱいの揺れがっっ♡どれだけ人を興奮させようともっ♡珍珍自慰で復習しようという者しかいない………っ‼︎♡イッた人間がしばらく生き返ることはないのだ………っ♡いつまでもそんなことに拘っていないでっっっっ♡日銭を稼いで静かに45れば良いだろうぅぅぅ♡殆どの人間がそうしている。何故お前たちはそうしないぃぃぃぃ⁉︎」

 

 感じておかしくなってるけど、言ってやる‼︎

 

「理由は一つ、鬼狩りは異常者の集まりだからだぁぁぁん♡異常者の相手は疲れたっ♡いい加減終わりにしたいのは私の方だぁぁぁぁ♡」

 

 言った、言ってやったぞぉぉぉぁぉぉぉ‼︎さぁ、殺してやるぅぅぅ‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「無惨、貴様は存在してはいけない生き物だ。」

 

 そして現れたな‼︎変態の頂点、魔羅出汁介‼︎私が直々に殺してやる………

 

「さあ皆さん、ここでイってしまいましょう‼︎」

 

 ってやめろ、やめてくれ‼︎全方面から多数の人間からぶっかけられるとか、地獄以外の何物でもない‼︎頼む、やめてくれぇぇぇぇぇぇぇ‼︎




無惨のいじめられっぷりは如何だったでしょうか?久々のギャグでした!

そして、次回はいよいよ最終回です‼︎魔羅出汁介の人生。その全てを、お楽しみ下さい‼︎


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最終話 地獄針山のちんこ丸出し妖怪

  side 無惨

 

 やめろ、やめてくれぇぇぇぇぇ‼︎

 

「俺たちは侍じゃない。」

「刀を持たない。」

「しかし、股間に太刀を持っている。」

「使うのは己のちんこのみ。」

「それで鬼を、」

「「「「「倒すのだ‼︎」」」」」

 

 私にぶっかけないでくれぇぇぇぇぇ‼︎

 

 

 

  side 善逸

 

 俺たちちんぽこ隊は、無惨に向かって全員で射精した。響凱先生と亜美ちゃんは無惨のそばに行って襲いかかり、他の柱は精子をもろともせず、襲いかかった。

 

 その結果、

 

「私を置いてイくなぁぁぁぁぁあ♡」

 

 無惨は死んだ。敵の頭領でありながら、なんとも可哀想な死に方だった。

 

「善逸さん、遂に倒せましたね!」

「禰豆子ちゃ〜ん、勝ったよ〜!」

 

 そして、禰豆子ちゃんはこれから人間に戻すらしい。夫として、とても喜ばしい出来事だ。

 

「やったぁ、勝ったんだぁ!」

「オレたちの勝利‼︎」

「人間的には負けた気がするけどな。」

「変態と同期で、複雑な気分。」

 

 炭治郎、伊之助と次々と喜ぶ中、複雑な気持ちの玄弥とカナヲちゃん。その気持ちも分かる。人前で平気で下半身丸出しになれる心意気。仇討ちと引き換えに、人として大切なものを失った気がするから。

 

 そして、それを広めた当の本人は…………

 

「……………」

 

 2つの意味でたったまま静止して精子を垂れ流していた。

 

「出汁………介?」

「おい!返事しろよ‼︎」

「出汁介さん!」

「まさか………テクノブレイクしたというのか⁉︎」

 

 炭治郎の予想は当たっていたみたいで、出汁介からいつもの卑猥な音は聞こえなくなってしまった。彼ならば、逝かずにイくことだって出来たはず。それなのに、死を選んだということは………

 

「皆、出汁介は幼馴染を追って旅立ったんだよ。」

 

 これしか無いだろう。己の中出しで幼馴染を殺さざるを得なかった。そして、生きていては2度と会えない。ならば、死んでから黄泉の国で会おうと思ったのだろう。

 

「きっと今頃、朱紗丸ちゃんとズッコンバッコンやってるさ。」

「「………だな。」」

「そうですね!」

 

 ちんぽこ隊の頭領、魔羅出汁介。生死よりも精子を優先させるその様は、まさに変態として相応しかった。

 

 

 

 

  side 淫獄

 

 天国で痴漢(ちか)ちゃんとズッコンバッコンしてると………

 

「淫獄さん………痴漢さん………挨拶に来ました。」

 

 まさかの出汁介が来はった。

 

「出汁介………どないしたんや?」

「まさか、死んじゃったのぉぉぉぉぉぉぉ⁉︎」

「はい。」

「なるほどな〜。」

 

 ということは、無惨を倒し終えたんやろ。ほんで………そういうことか〜。

 

「「よう分かった!」」

「鬼舞辻を倒せたんでしょぉぉぉぉぉ⁉︎凄いねぇぇぇぇ‼︎」

「お前は僕の誇りや‼︎」

「…………ありがとうございます‼︎」

 

 僕が果せなかった悲願を達成する。ホンマ、立派な息子になったわ‼︎せやから、下半身の息子も元気になってもうた!

 

「それでは、イってきます。」

「「イってらっしゃい!」」

 

 こうして、僕は痴漢ちゃんと息子を見送った後、息子を痴漢ちゃんに挿れた。

 

 

 

 

  side 朱紗丸

 

 地獄での罪の償い…………針の生い茂る山に獄囚を閉じ込め、1週間耐えるという刑罰………妾は今、そこにぶち込まれとる。

 

「うぅ…………」

 

 孤独に苛まれながら、罰を受ける。人を殺したのじゃから、当然のこと…………。それと、そこら中に怖い人がウロウロしておる。とても辛いのじゃ………

 

「亜美………小生の小説は………面白いか?」

「うん、面白いよ!チクチクなんか気になんないくらい!」

 

 あそこには、身体から堤が生えた大柄の男がおる………しかも幼女を連れとる。もしや今カノかのぅ。妾もあんな風に、出汁介と幸せになりたかったのじゃ。でも、それは無理。何の罪もない彼奴が、罪人の居場所になど来るはずなかろう……………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「響凱先生、亜美ちゃん。お久しぶりです。」

「久しぶりだな。」

「久しぶり〜!」

 

 嘘じゃろ………チンコギン勃ちで下半身丸出しの男がおる‼︎

 

 出汁介…………なんで、なんでお主が………っ!

 

「お主………なんでここにおるのじゃ!」

「何でって、お前に会いに来たからだぞ。」

 

 そんな当たり前じゃろ、みたいな雰囲気で言うかのぅ………っ!

 

「ふ、ふざけておるのか!」

「ふざけてなどない。これは俺の本心だ。」

「お主には、何の罪もなかろうに!」

「猥褻物陳列罪とか、あるだろう?」

「今更それを言うのか……っ!」

 

 ずっと出しとったくせに………っ!本当に、本当にお主は………

 

「とにかく、この刑罰が終わったら…………俺と結婚してエッチしよう。」

 

 とんでもない変態じゃのぅ!この状況でエロいこと考えるのは、多分お主だけじゃ!妾にはとても無理じゃな!

 

「出汁介…………」

「嫌なら、断ってもいいが………」

 

 そしてそろそろ………妾も涙を拭かねばのぅ‼︎

 

「…………もう今更、断らんぞい!」

「………やっと笑ってくれた‼︎よかった!」

 

 そう笑うお主の顔は、まるで太陽の下で咲く向日葵のようじゃった。

 

 

 

 そうしてやらしい事をしながら1週間を過ごし、

 

「「おめでとう‼︎君たちは小生(私)たちと同じく、夫婦だ!」」

「「ありがとう!」」

 

 妾たちは晴れて夫婦となった。




これにて、本作は完結です!あっという間の3ヶ月でしたね。ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました‼︎


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珍の呼吸 型一覧とか、色々なものまとめ

タイトルの通りです。


珍の呼吸  派生元 月の呼吸と日の呼吸

 

 

・壱の型 魔羅一閃(まらいっせん)

元ネタ:霹靂一閃

動き:チンコを一振りして居合をする。

攻撃力:3(霹靂一閃と同等)

難易度:3(霹靂一閃と同等)

 

 

・弐の型 煩悩巡る恋(ぼんのうめぐるこい)

元ネタ:懊悩巡る恋

動き: 流れるようにチンコをしならせて、対象を螺旋状に斬り刻む。

攻撃力:3

難易度:3

 

 

・参の型 性乱風濡(せいらんふうじゅ)

元ネタ: 晴嵐風樹

動き:自身の周囲をチンコで斬りまくる。回転斬り。

攻撃力:4

難易度:4

 

 

・肆の型 紅花(べにはな)びらびら

元ネタ:紅花衣

動き:後方にバク宙しながら、前に出たチンコで斬る。

攻撃力:5

難易度:5

 

 

・伍の型 珍虎(ちんこ)

元ネタ:炎虎

動き:前方に突撃し、噛みつくように斬る。

攻撃力:6

難易度:6

 

 

・陸の型 常世孤触(とこよこしょく)股間(こかん)

元ネタ:常世孤月・無間、いつも1人で股間を触る=45るって意味

動き:前方を縦横無尽に斬り刻む。

攻撃力:7

難易度:6

 

 

・漆の型 股間色覚(こかんしきかく)

元ネタ:空間色覚

動き:感覚を研ぎ澄まし、エッチな女の子の気配を探る。

攻撃力:0

難易度:7

 

 

・捌の型 乳輪早漏(にゅうりんそうろう)

元ネタ:飛輪陽炎(日の呼吸)

動き:瞬時に萎えたり勃たせたりしながら、振りかぶって攻撃する。これにより相手にチンコの長さを誤認(ある種の幻覚)させる。

攻撃力:4

難易度:8

 

 

・玖の型 奥義(おうぎ)淫獄(いんごく)

元ネタ:奥義・煉獄

動き:前方に射精()す。

攻撃力:8

難易度:8

 

 

・拾の型 性精流転(せいせいるてん)

元ネタ:生々流転

動き:何回転もして遠心力と圧力をつけながら、射精()す。

攻撃力:10

難易度:10

 

 

・拾壱の型 (なえ)

元ネタ:凪

動き:勃起していたチンコを瞬時に萎えさせて、相手の攻撃を避ける。

攻撃力:0

難易度:2

 

 

・拾弐の型 二重(ダブル)

元ネタ:「咲-Saki- 阿知賀編」より園城寺怜が使った2巡先を未来視する能力

動き:チンコを2本に増やす。

攻撃力:他の型の2乗

難易度:20

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

強さランキング 出汁介と淫獄さんはどの辺?

 

1位 継國縁壱

2位 鬼舞辻無惨

3位 淫獄珍寿郎

4位 黒死牟

5位 童磨

6位 井守犬子(鬼化恋雪)

7位 悲鳴嶼行冥(聴覚を犬子に壊されるとキツいため)

8位 時透無一郎(霞と珍の二刀流ver.)

9位 半天狗

10位 玉壺

11位 妓夫太郎

12位 痣無し他の柱、魔羅出汁介

13位 ちんぽこ隊他(最終決戦時)

 

 

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最終的なカップリング

 

出汁介×朱紗丸

善逸×禰豆子

伊之助×アヲイ

炭治郎×しのぶ

冨岡×カナヲ

響凱×母蜘蛛

狛治×恋雪(井守犬子)




以上、まとめでした!

さて、もっと出汁介みたいな変態が読みたい方に朗報です!新作公開しました。完全オリジナルです!
以下、リンクになります。よろしくお願いします!
https://syosetu.org/novel/290501/


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