魔界戦記ディスガイア ~The Future~ (昏睡ハンター)
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プロローグ

この作品は昏睡ハンターの弟である≪ 爆睡ハンター ≫が書いた小説です。実はアカウントを作る事が出来ず、兄に頼み込んだ結果、この場を借りて書く事が出来るようになりました。

分かり難い描写や、表現。誤字・脱字。日本語の間違った使い方。色々と至らぬ所があると思いますがどうぞ温かな目で見てください。お願いします!

 
 ※意見や文句があればどしどし言ってやって下さい(昏睡ハンターより)


この次元は様々な世界で成り立っている。

 

 

 

一つは人類が住む。     【 人間界 】

 

 

 

一つは天使が住む。      【 天界 】

 

 

 

一つは悪魔が住む。      【 魔界 】

 

 

 

 

 

この様に、一つだけしか存在しないとされている世界は実はこの三つで成り立ている。

 

 

 

 

 

これから紡いでいく物語は、この三つの内一つある【 魔界 】から始まり、ひいてはこの世界全てを巻き込んでいくであろうお話。

 

 

 

 

 

 

 

人と悪魔と天使……………………もしくは人間と異形と化物。

 

 

それらが交わり、憎み、妬み、鬱い。 愛し、笑い、喜び。 共に生き、共に成長し、共に育つ。

 

 

神々によって狂わされた盤面で、それでも踊り続けた(戦い続けた)その雄姿。

 

 

ありとあらゆる陰謀と策略。計画と期待。希望と絶望。

 

 

この全てを合わせ、混ぜ、補い合ったこの世界!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――今宵はそれを語って行こう………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       

 

 

 

 

 

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そこはどんな海よりも深く、どんな闇よりも暗い場所にあるという。

闇に魅入られた禍々しき者どもが集う暗黒世界   。

 

 

彼の地がどこにあるのか?

それは定かではない。

しかし、誰もが心の奥底でその存在を信じ、畏れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 それが   『  魔界  』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな魔界でも、裁判というシステムは存在している。

 

 

 

≪魔界・ラージプート≫。今日この魔界ではこの魔界の王である、【魔王・ベンガル】暗殺疑惑によりとある一人の罪人に判定を言い渡す日であった。

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――カンッ!

 

 

 

重たい静寂の中で、裁判長の木槌の音がひときわ大きく響き渡る。

 

 

 

「――――――以上によって、我々が貴殿。シグナスに下す判決は……………………魔王暗殺未遂により、有罪(ギルティ)。刑は【死刑】ッス。」

 

 

「なお、死刑執行人はこの魔界の王。≪魔王ベンガル≫様じきじきであるッス。」

 

 

裁判長は暫く黙した後

 

 

「ああ、ついでに、いつも通り死刑はここで執り行うッス。」

 

 

どうやら言い忘れが無いか考えていたらしい。

 

裁判長に対してのあてつけか、それともただ自然にでたのかは分からないが、何処からか大きい咳払いが聞こえてきた

 

 

 

 

裁判長である、プリニーが今までで一番大きな声でこの魔界の王の名を呼ぶ。

 

 

 

「これより、死刑を行う。死刑執行人:魔王ベンガル様の入廷!!   ッス。」

 

 

 

裁判関係者として呼ばれていないのに、何故に入廷? という突込みは無しという事で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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同時刻。魔界ラージプートの北端にて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ほぼ瓦礫と化した家々が無残にもあちこちに転がっている

 

そんな世紀末の様な風景の中に幾つかの人影があった

 

 

 

 

「ボス~、この魔界の事調べてきたッスよ」

 

 

人影(正確には人ではないが)の内一人(一体)であるプリニーが声を張り上げる

 

 

そして、プリニーは一度話を区切り、先程彼がボスと呼びかけた方に向き再び報告を始めた

 

 

「どうやらこの魔界は数十年前に革命があり、それに伴いその革命の首謀者が魔王となったらしいッス」

 

 

 

そのプリニーは異常だった。

 

 

通常の青い皮ではなく、ましては赤、黄、緑、紫のどれでも無い、いや、むしろその全ての色――――――『虹色(・・)』に輝くプリニーだからだ

 

 

少なくとも、この世界で虹色のプリニーが正常だと言う人はいないだろう

 

 

 

 

 

そして、その虹色のプリニーの話を黙って聞いていた赤髪・青目の少女は暫くの思考の後、合点をしめし

 

 

「ああ、だから幾ら魔王≪オービタル≫を|探しても出て来ないわけね。そりゃあ死んでる魔王が居る分けあるまいし、骨折り損でしたねリーダー?」

 

 

 

そう言ってプリニーと同じ場所に視線を向ける。

 

 

 

 

 

すると彼女とプリニーが向いた逆の方向から二人分の声がかかった

 

 

 

 

「エエ、マッタクモッテクタビレ儲ケデシタヨ頭領。ソウデスヨネ?グラムサン」

 

 

喋り方からしてそうだが、一人は額に3Kと刻まれたロボットで、そしてもう一人は

 

 

「皆さん。この魔界の今の魔王が分かりました…………虹色プリニー殿、エーナ殿、そして主殿。よく聞いてください」

 

 

長身で金髪をオールバックの様になでつけた髪型の男だった。長身の男―――――グラムは報告を始める

 

 

 

「今回、我々がこの魔界の王だと思っていた、魔王オービタルは既に殺害されており。今はオービタルを殺した魔王ベンガルとやらがこの魔界を治めているようです。」

 

 

「また、魔王ベンガルですが先代魔王とはまるで違う政治を行っており、先代魔王の近衛兵を始めとした一部の魔族がその事について反抗しているというのがこの魔界の現状です。そしてベンガルはそれらの反乱分子を裁判とは名ばかりの断罪によって死刑にしているのです」

 

 

 

 

「……ですってリーダー。どうしますか、助けちゃいます?」

 

 

先刻、グラムにエーナと呼ばれた赤髪の少女が明るい声で問いかける

 

 

 

 

リーダーと言われた人影は暫く沈黙を守っていたが

 

何かに耐えかねたかのように少し怒気のはらんだ声でグラムにこう言った

 

 

「何処にいる……………?」

 

 

 

グラムは主の声に危機を感じ取れたのか、すぐさま質問を投げかける

 

 

「何処とは………誰の事をおっしゃっているのですか?」

 

 

「この魔界の魔王は何処にいるのかと言っているのだ!!!」

 

 

主の怒鳴り声に、エーナや虹色プリニーが若干慄いていたが、グラムはすぐに反応した

 

 

 

「えーとですね。魔王ベンガルはここから南のあの建物で今、裁判を行っているようです。そして―――――――――――「それが分かれば良い(・・・・・・・・・)

 

 

いきなりだった。

爆音が響き渡り、埃を巻き込んだ砂埃が辺りに充満する。

それから暫くの間沈黙が続いたが、やがて

 

 

「……………………、主殿行ってしまいましたか」

 

グラムが呟き

 

「エエ」 「あらら」 「先行っちゃったッスね」

 

やや適当な相槌が返される

 

 

 

 

陽炎の様に揺らめく土煙を視界の端におさめながら、グラムと3Kとエーナと虹色プリニーの四人は、主が行った先を見つめていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「これより、死刑を行うッス。死刑執行人:魔王ベンガル様の入廷!!   ッス。」

 

 

 

 

裁判所の扉を蹴り飛ばしたかの様な勢いで入ってきたのは、一言で言い表すなら虎頭の男であった。身長はゆうに3mを超える巨漢で、人間界なら即、保険所(・・・)に通報される位の狂暴さが体中から滲み出ていた。魔界≪ラージプート≫の魔王である、魔王ベンガルだ。

 

 

 

 

魔王ベンガルは被告人席に座り、幾本もの鎖と魔方陣でがんじがらめになっている少女に薄ら笑いで語り掛ける

 

 

 

「よう、シグナス。無様だなあ?あんなにこの魔界の政治や倫理を変えようと息巻いていたのにこの有様か」

 

 

 

シグナスと呼ばれた少女はベンガルを一睨みし、

 

 

 

「認めない…………。貴様の考えも今の魔界の制度も!」

 

 

 

身に纏っている鎖をジャリジャリと鳴らしながらも激昂する

 

 

 

「くっくっくっ、所詮そんな事はどうでも良い。いいか?よく聞け。元来魔界は弱肉強食だ!弱き者が虐げられ、強き者がわが道を突き通す、それが当たり前だ。それなのにお前らの両親は平和だ、平等だと言い張りやがって…………そんなのどうでも良いんだよ!」

 

「どうでも良くない!」

 

 

「いいや、どうでも良い。まあ、安心しな俺の政治でお前が苦しむことはもうないぜ?何故かって?俺が殺ってやるからだ!」

 

「くっ」

 

 

 

ベンガルは大きく腕を振り下ろす

 

 

 

 

 

「両親にあの世で感動の再会でもしてろ!死ねシグナ―――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

ベンガルは話を最後まで続けることが出来なかった。更にはシグナスを殺す事もかなわなかった

 

いきなり法廷が揺れたと思ったら、天井を突き破りながら何者かが入廷、もとい侵入してきたからだ

 

 

 

ぼさぼさの白髪に狂暴そうな紅い目、そして獰猛な笑みを浮かべながら、侵入者は法廷中に響き渡る笑い声をあげていた

 

 

侵入者が地面に着地してから数瞬、突然の出来事にベンガルを含めた全員が暫く動けなかった

 

 

 

 

そして、侵入者が立ち上がると、裁判長が座っている椅子に近づくき……………

 

 

 

 

「くはっはっはっはっは。魔王は誰だ?お前か!それとも貴様か!魔王は何処だ⁉」

 

 

そう叫んだかと思うと、法廷に居たプリニー(裁判長)を殴り飛ばし――――哀れにも「ぎゃーッス」といいながら爆死した

 

 

 

思考が一瞬が飛んだベンガルも、流石に目の前で暴れている者がいたら否応なく目が覚める。しかし彼を今我に帰らしたのは、何か冷たい物に触れたからだった

 

 

「・・・これは、霜!?」

 

 

己の手に視線を落とすと、白い粉の様な物が付いていた。どういう事だ?とばかりにベンガルは周りを見渡す。すると、先程まで裁判所に溜まっていた熱気は無くなっており、床や机、そして壁までもが氷に覆われていた。また、氷の地面に転んだ衝撃でプリニーが爆破したのか、一部の地面では氷が無いどころか焼け焦げた跡がある。

 

 

 

 

 

 

驚きの感情を抑え込み、未だに辺りを壊しまわっている侵入者に叫び返す

 

 

 

 

 

「我こそがこの魔界の王である魔王ベンガルだ!何の用だ?小僧」

 

 

 

 

侵入者は動きを止め、握りしめていた拳を下ろす。

そしてベンガルを睨みつける

 

 

 

ベンガルは侵入者の目線に何かを感じたのか、少しこめかみを引きつかせた

 

 

 

「もう一度言おう、俺がこの魔界の王、魔王ベンガルだ」

 

「そうか、お前が魔王か。ならば・・・」

 

「ならばどうした?ひれ伏すなら今の内だぞ、今ならまだこれだけの狼藉を許してやってもいいが、どうする小僧?」

 

 

 

ベンガルはどこかの三下が言いそうな小物臭漂う台詞をさらりと吐く。

 

そんなベンガルに対し侵入者はというと

 

 

 

 

 

「ならば・・・・死ね!!」

 

 

そう吐き捨てる様に言葉を発っすると同時に、数メートルの距離を一瞬で縮め、ベンガルの懐に潜り込んだ

 

 

「な、何だと!?」

 

油断や怠慢によって不意を突かれたベンガルは、侵入者に何一つ反応出来なかった

 

 

「反応が遅い。お前本当に魔王か?」

 

 

驚くベンガルの耳にその言葉が入ってきたときには、鋭利な何かに袈裟切りにされ、脇腹から胸にかけて痛みがはしっていた

 

ベンガルは傷口の状態から尖った武器、恐らく剣だろうと考えた。だが

    

 

「もし、剣だとしても、何故だ?武器の類は持っていなかったはず・・・・・」

 

 

疑問に思い周囲を見渡すベンガルの目に血に染まった透明な刀剣の様な物が映った。

 (ガラス……いや氷か!?)

どういう方法かは分からないが裁判所を氷漬けにしたのだ

手の中に氷の剣位作るのは造作もないことだろう

相手の武器が判明したものの、体は満足に動かず、受け身もとれぬままベンガルは背中から床に倒れ込んだ

 (くっ、くそが)

 

かつて幾度も味わった、敗北を意味する鉄の味を思い出す

 

 

 

 

 

 

 

 

「はっ、一太刀で十分だったな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

侵入者が零したその呟きを聞き、ベンガルはきれた(リミッターが外れた)

 

 

 

「ま、負けるわけには………いかないのだ、俺は………俺は、魔王ベンガルだぞ!!!!」

 

 

 

刹那、ベンガルの体が盛り上がり、体格が人のそれから、獣のそれへと変わっていく。鋭利な爪と牙を覗かせながら強靭な四肢で地を踏みしめた

 

 

 

「魔王は負けるわけにはならんのだ!!!」

 

 

 

ベンガルはさっきまでより数段低くなった声でそう叫び、侵入者を睨みつけるが、

 

 

 

「お?大分マシになったな・・・・・・だが、武器はいらんな」

 

 

侵入者は余裕綽々と、はまるでベンガルを馬鹿にする様に、武器――――氷の剣を床に捨てる。パリンッと小さな音を立てて氷の剣は砕け散った

 

ベンガルにとって、その行為は挑発以外の何物でもなかった

 

 

 

 

「貴様・・・!!」

 

 

 

激昂したベンガルは獣になった事により人型の時をはるかに凌駕する速度で侵入者に接近し――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突如、ベンガルの口や体から何本もの氷柱が突き出した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な!?・・・ガァッ・・・・・グギ」

 

 

悲鳴ともならない音を出し、身体中から氷を生やした、見るも無残なベンガルの姿に対し侵入者はかすれた声でこう語りかける

 

 

 

 

 

 

「ほらな、武器はいらなかっただろ(・・・・・・・・・・)。それに始めから言ったではないか、一太刀で十分(・・・・・・)だともな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それが、ベンガルの耳が最後にとらえた言葉だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー・----・----・----・----・----・----・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ベンガルが息絶えて暫くたった頃、裁判所の中にエーナを筆頭にした4人が入ってきた

 

「もう、先に行かないでよリーダー」

 

「そうっスよ、もしもの事があったら大変ッス」

 

「ふんっ、遅いお前らが悪い」

 

「いや・・・勝手に先行ったのはリーダーでしょ?」

 

 

エーナの愚痴を遮ってグラムが質問をした

 

「あそこに倒れているのが魔王ベンガルですね、どうでした?りーダー」

 

「・・・・・いつも通りだ」

 

 

リーダーの言葉に半ば呆れの混じった声が上る

 

 

「という事は、またッスか」

 

「ハー、一体イツニナッタラ得ルコトガ出来ルノデスカ?」

 

 

「分からん、こっちが知りたい位だ」

 

彼は3Kの皮肉を適当に受け流す

 

「アア、ソレトモウ一ツ」

 

「・・・・なんだ?」

 

「貴方ガオシカケタ裁判所デハ、しぐなすト言ウ者ガ裁判ヲウケテイタハズナノデスガ、見掛ケマセンデシタカ?」

 

「知らん。少なくともそんなやつを見た記憶が無い。・・・・・・まあいい、行くぞお前ら!」

 

かれはそう大声を出して歩き出したが、

 

 

「了解リーダー」「分かりましたッス、ボス」「OKデス頭領」「受け賜りました主殿」

 

 

という相槌に足が止まり、困惑半分、怒り半分で四人を指さして質問をした

 

 

「・・・・・おいお前ら、さっきから気になっていたが、何だその呼称は?」

 

 

主の言葉に真っ先に反応したのは3Kだった。

 

 

「コレデスカ?ドウセナラ皆違ッタ言葉を使ウ事デ、個性ヲ出ソウカナト考エマシテ」

 

「何だと? やめろ、まどろっこしい。それに3K、言葉遣いをいつも通りにしろ。聞きとれないどころかウザい」

 

「アララ、ソウデシタカソれはどうもすいませんでしたね。個性をもっと出したかったのですよ」

 

「出してどうする?」

 

「いえ何にもなりませんよ。さて、メタ発言は嫌われますし此処までにしましょう」

 

 

3Kは一方的に会話を断ち切ると

 

「では、次の魔界の話をしましょう」

 

そう言って、無理やり別の話題に切り替えた。

 

 

「次に攻める魔界は・・・おお?結構骨がありそうですよ」

 

「根拠は?」

 

「最近になってからなのですが、近隣の魔界を侵略する事で、かなりの数の魔界を制圧しているそうですね。ついでに方角はあちらです」

 

「本当ッスか?よーし、今度こそは俺たちも活躍するっスよ!」

 

「おおー!」

 

 

エーナや虹色プリニーがたわいも無い会話をしている間に、3Kの話はその魔界の王の話になる

 

 

「古い記録ですし、あくまで書類上の話なのですが、その魔界を治めているのは【 魔王クリチェフスコイ 】という名前の悪魔ですね―――――――ん?どうしたのですか頭領?」

 

3Kは先程頭領と呼ぶなと注意を受けた事も忘れてそう問いかけてしまう。しかし、3Kが怒られることは無かった。何故なら・・・・

 

 

 

 

「ふ、は、はははははははははははははははははははは!!!!!! クリチェフスコイだと!?!  そうか・・・・・とうとうだ、ついにだ、やっとだ! さあ、此処まで来ることが出来た! 待っていろよクリチェフスコイ! 今に・・・・今すぐにでもこの手で―――――――殺 し て や る !!!!」

 

 

彼らの主はまるで壊れたかの様に笑い出し、叫びだす。

 

 

そして有無を言わさないとばかりに大声を上げる

 

 

 

「行くぞ!!!貴様ら!!!」

 

 

 

 

理由も言わず、説明も言わない。そんな主に対し、

 

ある者は困惑し、ある者は目を瞑り、ある者は笑う。

 

四者四様の表情を浮かべ、彼らは歩き出す。、

 

 

そんな四人の返答は示し合わせたかの様に同じだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「 了解!!! 我らが王 【 ヤハール様 】!!!! 」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

魔王オービタルに続き魔王ベンガルまでをも失ってしまった魔界はまるでこの世の終わりの様に静なりかえっており

 

ベンガルを殺した犯人達は誰にも気づかれぬままに、魔界ラージプートを後にしたのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




すみません。あらすじでラハール達と書きましたが、プロローグでは出来ません。

また、プロローグに登場するキャラは全員オリジナルのキャラです。

次の話からはラハール・フロン・エトナといったおなじみのメンバーも出てきますのでラハール達が百年の間どのように変わったのかご期待ください。


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