廻る輪廻のその先へ (マイケルみつお)
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1話 里の悪意

まだ連載中の他の作品があるにも関わらず新しい作品を投稿してしまいました...。


 「なあ、ここは一体どこなんだ?」

物心ついた時には既に両親はおらず、親代わりになってくれてたおじさんもつい先日流行り病で亡くなってしまった。おじさんは最後に「少し遠くなるが木の葉隠れの里に行け。そこで猿飛ヒルゼンという火影を訪ねよ。儂の古い友人でとても頼りになる男じゃ。文は出しておいた故心配はいらぬ。」と俺に言い残して死んだ。それからすれ違う人々に木の葉隠れの里の場所を聞いて辿り着き、忍ではない俺は簡単に里に入る事ができた。しかし火影の場所は分からなかったのでこうして里の近くにいた子どもに尋ねたのだ。

 

「火影のじいちゃん?兄ちゃん、火影のじいちゃんに用があるんだってば?」

黄色い髪の少年は語尾が特徴的であったが親切に教えてくれた。

 

「ちょうど俺も用事があったからさ、一緒に行くってばよ!」

そう言ってくれたので少年に着いていく。

 

 

 「俺は松樹ムラクモだ。少年は?」

「俺はうずまきナルト。将来は火影になる男だってばよ!」

歩きながら少年、ナルトに聞いたが火影とはこの木の葉隠れの里で最も偉くて強い忍の事らしい。そしてあの大きな里に顔岩を掘られている人たちが歴代の火影らしい。左から初代、二代目、三代目、四代目と四人の顔岩が掘られている。それともう一つ、気になるのが...

 

「ねぇ見て、例の子よ」 「あの化け狐と一緒に歩くなんて頭がおかしいわね、あの子も」

 

この里中の人間のナルトに対する悪意だ。

 

「なあナルト。お前なんか悪い事でもしたのか?」

「ううん。俺、ちっさい時からなんか知らないけどみんなに嫌われてる。俺...なんもしてないのに...」

これだけの悪意を持たれるんだから何かあるんだろうな...里に来たばかりの俺にはその正体を知る術はなく、向けられる視線を煩わしいと思いながらも火影がいる場所へと向かう。

 

 

 「着いたってばよ!ここが火影のじいちゃんがいる場所だってばよ!」

「じゃあ行くか。」

俺たちは火影執務室のある建物へと入る。ナルトへの悪意は建物に入っても続いていた。

 

「失礼します。」

「来たの。ヨシユキから文は受けておる。ここまで疲れたじゃろう。ひとまずかけて休んだらどうじゃ。」

ヨシユキとはおじさんの事である。火影室に入ってすぐにそう言われるという事は俺たちがこの部屋に来るという事が分かっていたという事だろう。流石この里で最も強い忍、火影である。

 

 

 「そうか。お主も色々大変じゃったの...」

俺がここまでの経緯を大まかに話すと火影、ヒルゼン様はそう言ってくれる。

「して、ムラクモよ。外から来てこの里で思ったところは何かあったかの?」

果たしてこれは火影様にいう事なのか...。しかし言うべきなのだろう。

 

「俺は外からの人間として、何も事情を知らないという前提で話すとやっぱりナルトへの悪意が気になりました。一人や二人なら全然分かります。ただすれ違う人達が全員ナルトに対して悪意を持っているのは...異常...だと思いました。ナルトに聞いても原因は分からないと言ってますし、何か里全体に対する重大な何かが根底にあるのでは、と感じました。」

「そうか。」

里の悪いところを言ったのだから怒られると思ったが予想に反してヒルゼン様は悲しそうな、自分の不甲斐なさをやるせなく思っているような、自分の無力さを恨んでいる、そんな顔を浮かべた。

 

「ナルトは俺と同じで両親がいないと聞きました。もしよかったらナルトと共にいさせてくれませんか?出会ってまだ数時間しか経っていませんが俺はナルトがそこまで悪い事をしたような人間だとは思えません。それなのに周りの人間から浴びせられるその悪意。ナルトを救えるとしたら里の人間ではなく外から来た人間だと思います。」

「そうか、頼めるかの。」

 

こうして俺はナルトの家にお世話になる事になった。後でナルトにこの事を話すとめちゃくちゃ喜ばれた。




Q, ムラクモはこの先のインフレにちゃんと着いてこれますか?

A, もちのろん


次回も読んでくれると嬉しいです!


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2話 卑の意志を継ぐ者

木の葉って本当忍者から市民にまで卑の意志が受け継がれているよな...


 「美味かったな!」

「ここのラーメンは木の葉で一番美味しいってばよ!」

今まで生きてて一番楽しいってばよ...。こうして人と話して遊んで一緒にご飯を食べて、そして一緒の家に帰る。初めて感じた幸せで目が熱くなってくる。

 

「おい。」

しかしその幸せも一瞬にして消える。背が高い二十歳近くの兄ちゃん達が俺とムラクモ兄ちゃんを囲む。鉄パイプをその手に持って。

 

「なんで俺たちがこんな目に遭っているのにお前はそんな楽しそうな顔をしてんだよ。」

「そうだ!お前が幸せになる権利なんてないんだ!」

「お前が来てからこいつがこんな顔し始めた!」

「お前も同罪だ!」

俺はまだいい。でもムラクモ兄ちゃんまで巻き込んでしまうのは嫌だ...

 

「俺だけを...」

「ナルトがお前らに何をしたんだ?」

俺だけを殴れ、ムラクモ兄ちゃんを巻き込むな!その言葉はムラクモ兄ちゃんの怒気を孕んだ声に阻まれる。ムラクモ兄ちゃんのこんな怒った顔は初めて見る。

 

「お前、やっぱりよそ者か。よそ者なら関係ないな。」

「そうだな。おいお前らよく聞け!」

「里にはある掟がある。ナルト、お前の正体が九尾の妖狐だという事だ。四年前に四代目火影様を殺し、この里をめちゃくちゃにしたのがお前の中にいる九尾の妖狐だって事をな!」

「俺の親もお前に殺されたんだ!だからお前がそんな幸せな顔をする資格などない!」

俺...が九尾...?火影を...殺した...?なんでみんな...そんな事一言も...

「そう。お前は里のみんなに騙されてたん...」

 

「なあ。さっさと俺の質問に答えてくれよ。」

「...なんだと?」

ムラクモ兄ちゃんはその事を聞いて、里のみんなと同じ状況になっても尚俺の事を変わらず暖かい目で見てくれた。

 

 

 「俺はナルトがお前らに何をしたのか聞いたんだ。さっきから聞いてれば九尾の妖狐に殺されたとか言ってるがな...。」

流石に頭にきた。この里の人間はみんなこんな思想の持ち主なのか?

ナルトは九尾の妖狐じゃない。ナルトはうずまきナルトだ!

 

ていうかその話が本当なら九尾を封じるためにその身を差し出したナルトはむしろ里のみんなから感謝されるべきだろ...。しかし四代目はなんでナルトに九尾を封印したんだ?

 

「やっぱりよそ者は何も分かってないみたいだな...」

「おいお前ら!かかれ!」

俺たちを囲んでいた男達が一斉に鉄パイプで殴りつけようと襲いかかってくる。

 

 

「兄ちゃん!」

このままじゃ兄ちゃんまで巻き込んでしまう...俺の事を認めてくれた兄ちゃんを巻き込みたくない。

「心配するな。」

男達に巻き込まれる前と変わらない話し方で兄ちゃんは俺を安心させようとする。そして

「うわっ!」

兄ちゃんの身体から溢れ出した何かが一瞬で男たちを壁に吹き飛ばした。

 

 

 「帰るぞ、ナルト。」

こんな奴らにこれ以上構う必要もないだろう。

「安心しろ。気絶しているだけだ。どこも怪我とかしてないだろう。」

「兄ちゃんは俺の話を聞いても何にも思わないだってば?」

ナルトは俺が里のみんなみたいになる事を恐れているのだろうか。

 

「さっきも言ったがお前はうずまきナルトだ。他の誰でもない。だから九尾の罪はお前とは何の関係もない。それにそもそも俺自身は九尾に何かされた訳でもない。そんな俺がどうこう思う訳がないだろう?さ、家に帰るぞ。」

思っていたよりも里の悪意は酷かった。ナルトを一人で外に出すのも慎重にした方がいいかもな。




ムラクモはチャクラの性質変化はできません。今できるのはチャクラを圧縮して殴ったり飛ばしたりするだけです(それだけでもある程度は倒せますが燃費が悪すぎる)

ムラクモがそんな事をできるのは当然理由があります(本人は知りませんが...)

ていうかナルトの秘密はむしろ里以外の人間の方が言ったらダメな気もするが彼らにはそこまでの想像力などなかったのでしょう

 次回もよろしくお願いします!


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3話 卒業おめでとう

 俺はナルトが寝静まった後、悩んでいた。ナルトを守れる力が欲しい。だが俺は木の葉の忍として生きる事はできない。この里に忠義を尽くす事はまだできない。

 

 「よお、イタチ、シスイ。」

「ああムラクモか。」

「よ!今日も来たな!」

 

こいつらはうちはイタチとうちはシスイ。俺が術を学ぼうとしている時に出会った。なんでもうちはというのは木の葉でも強い一族らしい。

 

「じゃあ、やるか。」

そう言って忍組手の修行を行う。ここは里の中でも外れの位置にある修行場。湖が近くにあって緑もある。景観地としても優秀な場所だ。

 

ちなみにナルトは今日修行に誘ったのだが気持ちよさそうに寝ていたので起こすのを躊躇った。

 

うちは一族は木の葉とあまり仲がよくなく、彼らが住んでいる地区はうちは以外の人間をあまり良しとしない排他的な地域らしい。

 

 

 「やっぱ強ぇなシスイは。」

あっさりと一本をとられてしまう。どうも俺は忍術に比べて体術の練度は低いようだ。

 

「ま、俺はもうお前らとは違って一人前の忍だからな。」

そう言って彼は自分の額にある木の葉のマークがついた額当てを指差す。

 

「つーかお前らがアカデミーにも入ってないのに異常すぎるんだよ…。イタチはともかくムラクモはついこの前修行始めたばっかじゃないか…。」

 

体術に関しては目が慣れてきたようで、相手が動き出す前に次の動作が予測できるようになってきた。相手が動き出してからだとあまりまだ分からないようだが。その予想を脳内でシュミレーションして対応できる時もある。が、まだ精度は低いのでもっと修行する必要がある。

 

「んじゃあ忍術いくか。」

 

「火遁・豪火球の術!」

 

俺とイタチは息を吸い込み、チャクラを混ぜて巨大な火の玉を吹く。チャクラには性質変化という概念があって火、水、雷、土、風の五種類があり、属性の優越もあるらしい。

 

人によって持っている属性は異なるようだが、火遁ができてる当たり、俺は火遁の適性のようだ。

 

イタチやシスイは熱心にしてるが正直印を結ぶ事の必要性をそこまで感じない…。確かに術の精度はやや上がるが、結ぶ時間的なロスを考えればな…まああいつらが熱心に結んでる事だし、俺も合わせるべきだろう。

 

 

 「イタチ、アカデミー卒業おめでとう!」

あれからイタチはアカデミーに入ったが6年かかるとこをなんと1年で卒業した。講師達からも天才と呼ばれているようで本当に凄い。

 

「でも俺からしたらムラクモの方が不思議だぜ。」

 

俺はイタチが卒業したアカデミーに入学しなかった。

 

「ま、俺は忍者にはならないからな。」

「「は?」」

 

俺は仲がいい人もできたが、やはりこの里を好きになる事はできなかった。だから木の葉の忍にはならなかった。里に嫌気がさして外に出ただけで抜け忍扱いされて殺されちゃうからな…

 

「俺は守りたい人を守れる力があればそれでいいって思ってるからな。」

 

「やっぱりお前変わってるわ…。」

 

「だよなー。俺もムラクモの兄ちゃんが忍者にならねぇって聞いた時は驚いたってばよ!」

 

今日は寝坊しなかったナルトもこの祝いの場にいる。イタチとシスイは大多数の里の人間のようにナルトをあんな目で見たりはしていない。後は一楽のおっちゃん達とかかな?あそこはラーメンも美味いし最高だ。

 

「イタチは最初の任務はいつなんだ?」

「ああ、明後日からだ。」

「じゃあウチで必要なの揃えてくれよ。安くしとくぜ。」

 

俺は忍者にならなかった。しかしそれでは生計に困るので店を開店する事にした。この世界では里の外ではいつ襲われるか分からず、また忍者が他里に入る事も難しい。その点、()()()()()実力を持っていて尚且つ()()()()()()俺は取引がしやすいという事である。

 

 

 「じゃあナルト。また数日行ってくるわ。なんかあったら呼べよな?すぐ戻ってくるからさ。」

「兄ちゃん心配しすぎだってばよ…。」

 

ナルトはまだ忍者ですらないのに里を出る事ができない。酷い話だよな…。俺はナルトに何かあればいつでもこの術式を使えと毎度の如く伝えてから出立の準備をする。

 

「飛雷神の術!」

俺は雨隠れの里へ向かった。

 

 

 飛雷神の術は移動する距離が長ければ長いほど消費するチャクラの量も増えるが、なぜか俺はチャクラ量は大量に持ってるらしく、国と国を移動する程度の距離など何の造作もなかった。

 

 

 雨隠れの里。この里は元は大国に囲まれ、戦火の絶えない国であったが、現在木の葉の三忍、自来也の弟子である暁という、力ではなく対話による解決を目指す組織によって徐々に戦火も抑えられている。そこの弥彦、長門、小南らはいい奴らで、良い協力関係を結べている。

 

俺はいつものごとく、彼らのアジトへ挨拶に向かう。もう幾度となく来ているので顔パスで入る事ができる。大丈夫か?暁。少々性善説に則りすぎではないのか…?




あいつ忍者でもないのになんか強えってのを書きたかった。後悔はしていない

次回もよろしくお願いします!


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4話 雨降る地で商売

ヒロインアンケートを活動報告のところに貼ったので書いてくれ


 「そこの赤い髪のお前。それで弥彦を殺せ。」

俺が弥彦達が行く目的地をアジトの仲間から聞いてそこに向かっていると三人がたくさんの暗部に囲まれていた。小南が人質に取られているのか。小南は...よかった。持ってるな。

 

飛雷神の術!

 

俺は小南が以前渡したお守りを持っていた事を確認して避雷針の術で小南を救出する。お守りにはマーキングがついてるからな。念のため小南を捕らえていた男のコートにもマーキングをつけてから離脱する。

 

「!ムラクモか!いいところに来てくれた!」

「それで...ムラクモはどうしてここに?」

「ああ。雨隠れの国境沿いの販路ルートを変えようと思ったからそれを伝えにな。」

「長門もムラクモも、そんな事言ってる場合?!一旦引きましょう。」

 

「お主、どこの忍だ?」

ガスマスクをつけてる老人...確か半蔵だよな?しかし囲んでいる暗部はよくみれば木の葉の忍だ。

「なあ弥彦。ところでどんな状況なんだ?」

 

「話を無視するな。お主、銀髪のお主じゃ。どこの忍だ?」

半蔵は俺に対してそう聞いてくる。

「どこのって...そもそも俺は忍じゃないぞ。とりあえずこいつら連れて逃げるから。じゃあな。」

俺は三人を連れて撤退を始める。小南を人質にとっていたからかガスマスクの周りには多く忍がいたが、弥彦達が来た道、後ろには忍は配備されてなかったので比較的簡単に逃げる事はできた。っていうか三人とも上忍クラスの実力だからな。

 

 

 標的を含めた三人、いや四人の逃亡を許してしまった事からこれからの事を話合おうと、ガスマスクと顎に傷を持った男が密談をしている。

 

「しかし先ほどの彼奴は何者だったのだ。」

「彼奴...木の葉で見たことがある。」

「まあ木の葉に住んでますしね。」

「それにしても四代目の飛雷神を使える人間が他にいるとは...。」

「あの小娘を取り逃がしたせいで暁のリーダーを仕留め損なったわ。」

「性質変化しない術は結構覚えられるんですよ。」

「「なんで貴様がそこにいる?!」」

 

先ほどのガスマスクと顎に傷を持った男が何か怪しげな会話をしてたからな...。ガスマスクにはマーキングを施していたので避雷針でとんだ。上着を脱いで椅子にかけていたのでガスマスクの近くにはとべなかったというカラクリである。

「一通りの話は聞いていた。木の葉はやはり碌でもないな。山椒魚の半蔵と呼ばれた男がすっかり騙されて。」

俺は商人だ。各地の情報はそのまま商売の力になる。その情報と照らし合わせてダンゾウの陰謀である事には気づいた。

 

「半蔵。暁がテロリストみたいだが本当にそうだろうか。もしそうならお前との交渉、もっと武力を用意してもおかしくない。ダンゾウ以外から暁に関する情報は集めたか?」

ダンゾウの偽旗作戦。木の葉と岩の停戦を回避させるための策なのだろう。

「そういえばうちのお得意様が見たらしくてな。木の葉の大軍が次々に岩隠れの格好に変化していったらしいぞ。第七地区でだ。」

まあ、信じるか信じないかはあんたに任せるが、と付け加えて様子を見る。半蔵はダンゾウに対して疑惑の視線を向ける。

 

「こんな素性も分からぬ男の言を信じるな。第七地区に木の葉は何もしていない。」

「ではそもそもどうして第七地区の犠牲者は岩隠れの国境とは反対側に多いんだ?岩隠れの忍ならば岩隠れ側からの国境から侵入するはずだ。やはり賊は岩隠れの忍ではない。」

ダンゾウの部下がそのような証拠を残すはずがない。嘘で固められた現実を打ち破るにはやはり嘘の言霊がうってつけだ。今回の勝利条件は半蔵にダンゾウへの()()()を植え付ける事だ。ダンゾウの嘘を暴くことではない。きちんと調べれば雨隠れの事は分かるはずだ。暁と話せば尚更。

 

「ダンゾウ殿。説明して頂けますかな。」

「そうか。お主はこんなどこの者かも分からぬ言を信じる愚か者であったか。こい!」

ダンゾウの合図をきっかけに木の葉の暗部が俺たちを囲む。

 

そしてクナイと手裏剣を四方から投げる。

火遁・豪火球!

飛んできた忍具を紅蓮の炎で撃ち落とす。

 

「思い出したぞ。貴様、うちはの者や人柱力と懇意にしている者か。木の葉の裏切り者め。」

ダンゾウは俺の正体に気づいた。

 

「木の葉の者?しかしお主先ほど忍ではないと申しておっただろう。」

「木の葉の里に住んでいるだけで忍者ではないです。」

半蔵にも一応気を配りながら、ダンゾウを追い詰める。

 

「なぜ殺さぬのだ。」

「...さっきも言った通り、今日来たのはなぜ弥彦達を襲ったのか知りたかったからだ。それがお前の陰謀だと知ってからは怒ったが、暁は武力ではなく話し合いで解決を図る組織だ。だからそれに従ってあんたは殺さない。」

「甘いな。そんな事では平和など訪れんぞ。」

「そうだな。俺もそう思う。」

「「は?」」

半蔵とダンゾウは素っ頓狂な声を同時にあげる。

 

「何か勘違いしてるようだけど、俺は暁のメンバーではない。ただの商人だ。だけど今はお得意様との契約の途中でね。彼らが望まない事をする訳にはいかないんだ。」

個人的に甘いとは思うが好きとは思ってるけどね。

「とりあえず、半蔵はもう暁を襲撃する気はないんだよね。」

「ああ。」

「ならもういいや。邪魔したね。」

そう言って俺は暁のアジトに対して避雷針の術を発動する。

 

 

 「お!ムラクモ、お前どこに行ってたんだ?」

「ああ弥彦か。半蔵達のところに行って話をつけてきた。もう襲ったりはしてこないみたいだぞ。安心しろ。誰かを殺したりとかはしてない。」

「それは心配してないが...」

「これが話し合いでの道だ。すごく険しいがまだ諦めた訳ではないだろう?」

「ああ!当然だ!」

先ほどまで悩んでいたようだが弥彦はすっかりとやる気になる。

 

「こいつが前に進むアクセルならブレーキ役は二人だ。」

「勿論。分かってるよ。」

「年下にこんな事言われるなんて...」

「じゃまあ、このパンフレット見てね。」

そう言って俺は本来の目的である商談を始めたのだった。




松樹ムラクモくんを改めて紹介!

うちはイタチくんの2つ下の5歳だよ!
銀髪の髪が肩まで届くくらいの長さだよ!
大人びて見えるから十歳前後に間違われるよ!
チャクラ多いよ!
形態変化だけの術や無属性の術は結構得意だよ!
イタチ達から教えてもらったkら火遁も得意なんだ!
目に力入れると結構遠くまで、視界も広く見えるよ!(本人は原理分からないし、周りに人がいるときに使った事はないよ!)

次回もよろしくお願いします!


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5話 汝、平和を欲さば戦争に備えよ

ナルトは小さい頃からムラクモに認められて孤独ではなかったため、いたずらなどしてなくよって問題児ではありません。里の人間は化け狐と呼んで軽蔑していますが事情を知っている一族の長などは四代目の遺児という感覚を持っています。(ただダンゾウの意思も共感はできないが理解はできるので里の人間に公表する事はできないでいる。)

どの道一族はどうするか悩みました...

ログインしてなくても感想は書ける設定にしてますのでよろしくお願いします。


 「ムラクモの兄ちゃん、おかえりだってばよ!」

「ナルトか。すまんな最近里にいる事が少なくなって...。」

 

店を開店してから数年経った。今では売上も安定してきている。ナルトももう来月からアカデミーに入れる年齢にもなった。勿論数年前みたいに里の悪意に今にも晒されるような環境ならば長期間里を空けて、ナルトの側から離れるなどという選択肢は取れなかった。そう、今ナルトは危険が及ぶような場所に住んではいないのだ。

 

「ヒアシさん、只今帰りました。」

「ムラクモか。よく戻った。して、首尾は?」

 

「木の葉から雲まで行くには陸路では湯の国と霜の国を通ります。これだけの大作戦、やはり色々と準備していたようです。証拠も押収済です。」

 

俺は木の葉という里に対して、結局命を懸けてでも守りたいという『火の意志』を持つことはできなかった。しかしナルトを住まわせてくれている、そして俺にとっても家族みたいなこの日向一族は守るという事は決めた。木の葉に対して思う事も全てヒアシさんには伝えた上で、日向が危険に晒される時には商売をする上で構築した情報網を提供する事を約束した。そして今回、妹のようなヒナタが雲隠れの忍に拉致されかけるという事件が起こった。

 

木の葉と雲はつい先日平和条約を結んだばかりという重要な時期であり、一つの選択が国家を左右するような政情であった。俺がたまたま在庫整理をしようと立ち寄ったのでヒナタを奪還する事に成功した。そして実行犯らも生かして捕らえる事にも成功した。ただ俺は忍としての戦闘の経験が無かった事が災いしたのか、彼らが毒を隠し持っていた事に気づかず、彼らが自害する事を阻止する事ができなかった。その件を持ち出して現在、雲が戦争を脅しの種としてヒアシさんの命を要求してきたのだ。

 

「これで雲もこれ以上()()()言ってこれぬだろうか...。」

「言葉を尽くしても武力で訴えてくる相手に対しては武力で返す他ありません。言葉を尽くす外交はあくまで相手に武力以外の解決策を提案して矛を収めさせるもの。矛を収めず突進してくる相手にはこちらも同じく矛を用意しなければなりません。それが平和というものです。」

 

まあ、僕が言わなくても分かる事だろうけどな。

 

「分かっておる。証拠を見せて、それでも尚言いがかりをつけてくるのならこちらも準備せねばならぬだろう。」

 

雲も戦争をちらつかせてはいたが、やはり木の葉との全面戦争は避けたかったのかこの問題は一応の解決を見せた。

 

 

 

 

 

 

 

 「...そうか。」

「ああ。もううちはは暴走寸前だ。」

 

「俺は別に木の葉の里に愛着は持っていない。だがうちはがクーデターを起こすのを見過ごす事はできない。戦争は地獄だ。」

各地を歩いてそれは嫌というほどに実感した。弥彦たちの雨隠れの里も戦争によって疲弊した国だ。あれから半蔵とも和解して現在は安定した統治を行なっているが、それまでは間違いなくこの世の地獄であった。

 

「イタチはどうしてる。」

「ああ。今はうちはが暴走しないように監視している。あいつは木の葉の暗部でもあるから、うちはの人間からも疑われている。」

 

イタチはうちはの人間でありながら木の葉の暗部でもある。この対立をどう思っているか、久しくあいつとも会っておらず避けられているのかとすら思ってしまう。

 

「俺は木の葉に話してうちは上層部に別天神をかけようと思っている。」

「いや、それは止めておけ。」

 

シスイの万華鏡写輪眼は別天神。相手が幻術にかかっている事すら自覚させない最強幻術だ。それを使えば確かにうちはクーデターは鎮圧できるかもしれない。しかし木の葉、特にダンゾウにシスイの能力が知られれば厄介な事になるだろう。別天神は最強だ。故にその能力を知っているのは俺とイタチ、それと三代目火影だけだ。ダンゾウは里を守るためならどんな手段を使ってでも実行する。反乱の芽も地中に埋まっている段階で全て刈り取る。そんな男だ。

 

「別天神を使うにしても慎重にならねばならない。安易に使うな、シスイ。」

「分かった。」

 

「カ〜」

俺がシスイと話していると伝書鳥が飛んでくる。

「これは鷹?よっぽど緊急だったのか?」

 

宛先は...小南。雨隠れからか...なになに

 

「なっ?!」

 

手紙を読んだ俺は即座に雨隠れの里に向かった。




日向ヒアシさんは色々あったけど心の底ではすごく優しい人だという解釈です。ただ一族を守るためには心を鬼にしてでも守らないといけないという現実主義的な考えも持っているというもの。

ムラクモを仲間にする手腕はまさしく、日向は木の葉にて最強

次回もよろしくお願いします!


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6話 失われた輪廻眼 / マツモトキヨシ(ムラクモ店主の開店裏話)

活動報告にヒロインアンケートを載せています。よろしくお願いします!


 「...!長門!一体何が?」

俺は伝書鳥の手紙を読んですぐに避雷針で雨隠れの里へ向かった。するとそこにいたのは両目を包帯で覆われ、寝台に横たわっている赤毛の青年、長門であった。

 

「ムラクモか。来てくれてありがとう。見ての通り、両目を奪われた。」

長門の両目。それは言うに及ばず神の目、古来六道仙人が持っていたものと同じとされる輪廻眼である。それを奪われたという事は...

 

「...敵は?」

無論次に気にするのはどんな奴が奪い去ったのか。思想、所属。それらによって世界の情勢を左右させるほどのものである。

 

「仮面を被った男よ。だから顔も年齢も分からない。」

「少し前から俺らに、いや長門に接触してきてたんだ。くそ...もう少し早く何とかしてれば長門が...。」

「でも相手にも深手は与えたからしばらくは動けないと思うよ。だから僕達も生き残れた。」

 

長門達がやられたという事はそれなりに強いという事だ。伊達に里のリーダーをやっていない。

 

「ムラクモ。長門を救える方法を知らないか?」

弥彦は縋りつくように尋ねてくる。しかし危険だ...。いや、長門の髪は赤い。可能性は他とは違うはずだ。

 

「失われた臓器、手足を復元するために義手や義眼を作る技術は実はある。初代火影、柱間の細胞を使った技術だ。」

「!なら長門にもその技術を!」

「だが当然リスクもある。初代火影のその高すぎる生命力を制御できなければ細胞に身体を取り込まれる事になる。」

 

その大きすぎるリスクに一同は押し黙る。それもそうだ。眼球を失ったとしても感染を防ぐなどきちんとした対処をすれば命は落とさない。…むしろ正直に言えば輪廻眼という強大な力を持つ代物を失った事で長門の身体は以前よりむしろ負担は小さくなっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「おいお前!いい気になってんじゃねぇよ!」

これは長門が輪廻眼を奪われるより数年前の話。うちはイタチがまだ忍者アカデミーに入学したばかりの話である。

「別になってない...。」

 

イタチはその高い忍者としての素質と爽やかなルックスでアカデミーでは人気者。女子生徒からは常に黄色い歓声を浴びていた。それに嫉妬するのは他の男子生徒。イタチの事が気に入らないとして、しかし個人ではイタチには敵わないと思ったかこうして度々集団でイタチに因縁をつけているのだ。上級生もこの輪に加わる事も少なくない。

 

「またか...」

小声でイタチが呟いたその言葉は幸い彼らの耳に入る事はなかった。イタチにとっては集団で何かされても全く問題ないのだが、しかし流石に鬱陶しい。でもイタチが何かすれば事が大きくなるのは目に見えており、こうして我慢をするしかなかった。そう、年不相応の諦観を示していた時だった

「ちょっとあなた達。何をしているの?」

それがイタチと彼女との初めての出会いだった。

 

 

 「なんだお前?お前もイタチに取り入りたいだけなんだろ?全く、イケメンはモテモテで羨ましいですな〜」

イタチに詰め寄っていた少年たちはその矛先を少女に向ける。

「俺の事はいい。君は早く逃げるんだ。これは俺の問題だ。君が被害に遭ってしまう。」

自分一人ならどうにでもなる。だから自分を庇ってくれたこの少女に早く逃げてもらおうと思ったのだ。

 

「...なら私は大丈夫。」

そう言って彼女は少年達に向き直る。

 

「ッ!?」

しかし先ほどまでの威勢はどこへ行ったのか彼女の目を見た瞬間、彼らの顔は真っ青になっていた。

 

「それは...」

イタチも気づいた。彼女、うちはイズミの瞳がまだイタチが開眼に至っていない写輪眼にへと変化している事に。

 

 

 

 「イタチ君って本当に甘いもの大好きだよね。」

川辺に座るイタチとイズミ。イタチの方には既に額当てがある。

「好物に成績の上下も男も女も関係ないだろ。」

そう言ってイタチは彼女が作ってきたお団子を美味しそうに頬張る。

「そうだね。あっ!今度お団子、また作ってくるね!おばあちゃんに教わったんだ!」

 

イタチとイズミの交流は、イタチがアカデミーを飛び級で卒業しても続いていた。今でもたまにこうして二人で会ったりしている。しかしイタチは彼女を自分の他の友人に紹介する気はなかった。否、バレないように隠そうとしていた。しかしその努力はある日無に帰す事となる。

 

「なあシスイ。最近イタチの奴、付き合い悪いよな。」

「あいつもアカデミーで友達ができたとかじゃないか?」

 

松樹ムラクモとうちはシスイ。この両名もまたうちはイタチの友達である。彼らは最近遊びや修行に誘ってもイタチに断られる事が多く、ちょっと悲しかった。そんな会話をしながら川沿いを歩いていく。

 

「「あ。」」

そうして彼らは出会ってしまった。

 

 

 

 「なあシスイ。これはイタチが俺たちの誘いを断るのも仕方ないな。」

「ああ、ムラクモ。俺もイタチが()()()()相手を見つけられて嬉しいぞ。」

 

ムラクモとシスイは何かを察したのか、ニヤニヤしながら話す。

 

「俺に聞こえるように話しているだろお前ら...。イズミはお前らが思ってるようなのじゃない。」

「え...」

 

イタチはこの二人の追求から逃れるために自分の想いとは異なる事を言ったが、しかしそれはイズミに対して大ダメージを与えた。

 

「そうだね...。イタチ君はすごい人だもんね。私なんかじゃ釣り合わないよね...」

「えっ...あっ、いや...。」

 

普段クールに振る舞うイタチでも色恋沙汰は例外のようだ。イズミの落胆をみて慌てて彼女をフォローする。そんな、普段では見られない様を目の当たりにしてムラクモとシスイは目を丸くする。

 

「イタチ君は私の事嫌いなの...?」

「いや好きだ。俺は...あっ...。」

 

恋愛偏差値を他の能力に使ってしまったイタチは勢いそのままに友人達の前で公開告白をしてしまう。イズミはそれを聞くと、先ほどまでの慌てようが嘘のように笑顔を浮かべる。

 

「イズミ...まさか...」

 

イズミ、恐ろしい子!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ マツモトキヨシ(ムラクモ店主の開店裏話)

 

 「あ!ムラクモ君!そういえばもうすぐだっけ?お店が開店するの。」

 

イタチとイズミさんがお互いの気持ちに気付いてから数日。しかしイタチには暗部の仕事があるという理由で恋人関係にはなっていないらしいが。

 

「こんにちは、イズミさん。そうなんです。今からお店の看板を発注するんですよ。他にも結構作業がありましてね...。」

「それなら看板発注は私が手伝うよ!」

 

 

 「ええと。じゃあ店名は商店マツキね。」

「はい、お願いします。」

 

この火の国にもいくつかの商店がある。花屋やまなか、など。店主の苗字が使われる事が多いようだ。この里で商売をするのなら変に目立つよりも従う方がいいだろう。

 

 

 「よし、大体の文字のフォントとかは分かったべ。あれ、店の名前、なんだっけか?」

イズミはそれからムラクモにお願いされた文字のフォントなどが書かれた申請書を持ってから、看板屋へと向かった。

 

「ええと。商店マツキよ!商店の後はカタカナね!」

「商店マツキヨだな。あいわかった。完成を楽しみにしといてくれ!」

 

こうしてムラクモの商店の名前は彼の苗字から少し異なった名前となってしまった。




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常にクールな人間でも弱点がある方が魅力的だと感じてしまいます。イタチは完璧超人でなければならないと思う方は今話がちょっと嫌だったのかもしれません。ですが次回もよろしくお願いします!


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7話 最悪の推測

活動報告にヒロインアンケートを載せています。よろしくお願いします!

小南と共に行動させたけど冷静に考えてみたら小南ってムラクモより十以上年上なんだよなぁ...。カカシよりも年上なんだけど、自分よりも年上の彼女を小娘と呼んだオビトって...


 「あら、よくここが分かったわね。」

 

俺と小南が向かったのはとある洞窟のその先、

 

「私を拘束しにでも来たのかしら。」

「それなら何かしらの抵抗を既に見せているでしょう。あなたも知っての通り、俺は木の葉の里から命令を受ける立場にない。だから木の葉の抜け忍となったあなたに何かする事はない。...もっとも俺の大切な人に何かした時はその話も変わってくるが。」

 

木の葉の三忍と呼ばれながらも抜忍となった大蛇丸のアジトである。

 

「で、隣にいるのは昔雨隠れにいた孤児の子じゃない。あと二人はどこにいるのかしら。」

「今日はその長門の事であなたに会いにきたわ。」

 

柱間細胞と言うが要するに死者の身体の細胞である。墓を掘り起こし、そして培養させる。非倫理的な思考を持ちながらも技術力を持った者、俺が知る限りでは大蛇丸しかいない。

 

 

 

 「なるほどね。その子の両目が...。」

 

輪廻眼の事は除いて大蛇丸に大体の事は話す。もう察しているかは分からないが。

 

「いいわ。協力してあげる。」

「そうか。それで俺は何を差し出せばいい。」

「何もいらないわ。」

「何だと?」

 

あの大蛇丸が何のリスクもなしに首を縦に振る訳がない、罠か?

 

「そう身構えないでくれるかしら。そうね、確かに他の人なら何か条件を求めるか、もうとうに殺してるかもしれないわね。でもあなたは例外。柱間細胞を持ってくるからそこで待ってなさい。」

 

そう言って大蛇丸は奥へと戻って行った。

 

「...うまくいったの?」

「分からない。」

 

それに奴が言った意味が分からない。なぜ俺だけ例外なんだ?

 

 

 

 

 

 

 「はぁ...。」

 

勢いに任せてあんな事をするんじゃなかった...。家に帰れない...。親に反発してつい家を出て行ってしまったがこれからどうしよう。

 

「おい!お前こんなところで何をしている?ここはもうすぐ戦火に巻き込まれる!早く逃げろ!」

 

中年の男はここが危険だと教えてくれる。

 

「助かった。俺はイワシ。あんたは?」

「俺はうちはカガミだ。」

 

 

 

 

 

 

 あれから本当に何もなく大蛇丸は柱間細胞とその使い方を教えてくれた。そして長門はその特徴的な赤髪から察するにうずまき一族だ。生命力がすごい高い一族であると有名である。長門の細胞を柱間細胞に食わせた上で義眼を生成、成功した。

 

「ムラクモ。本当にありがとう。」

「気にするな。友人が困ってたんだ。助けるのは当然だ。」

「そうか。お前が困った時は遠慮なく言えよ?」

 

俺は流石に疲れたのか、長門の処置が終わってからひと休みしながらシスイと話したうちはクーデターの事を考えていた。

 

「俺はどうすればいい...」

うちはにクーデターをやめさせるか?無理だ。長年の恨みをそう簡単に払拭させる事はできない。それに仮にクーデターを取りやめたとしてもダンゾウは信じないだろう。

 

「ならばいっその事クーデターを成功させるか?」

論外だ。クーデターが成功したとして里は安定しない。それまでの政権が支持されてなかったのならともかくだ。里が不安定になれば他里が攻め込んだりして必ず多くの血が流れる。

 

「弥彦達の事もあったしダンゾウを殺すか?三代目はうちはと穏便な解決を望んでいるし。」

それも無理だ。少し話せば分かる。三代目は為政者としては向いていない。三代目を陰から支えるダンゾウがいなくなれば三代目だけで里を守る事はできない。

 

「ならばうちは一族を全滅させる...」

そこで気づく。もしかするとダンゾウはそれを目論んでいるのでないかと。そして多くの血を流す事を拒む平和的な人間であり、木の葉と深い関係にあるうちはの人間を俺は知っている。

 

「イタチ...。」

もしや最近イタチが俺たちの前に姿を見せないのは...。イズミさんの時とは違う。もしこの予測が正しいのならば...。

 

「弥彦、長門、小南。早速頼る事になるかもしれない。」




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大蛇丸はムラクモの事を観察対象として見ています。ムラクモの真実の一部を知っている数少ない存在です。そのヒントがカガミに関する部分ですね。これからイワシの話も増えていきますので次回も読んで下さいね!


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8話 覚悟

ヒロインアンケートを活動報告に載せています。よろしくお願いします!


 うちはと千手。これら一族は長い時をかけて争ってきた。それはこの一族が他と隔絶した実力を持っており、千手を雇えばその対立陣営がうちはを、うちはを雇えばその対立陣営がまた千手を雇ったりとしたからである。しかしこの対立はある時期、一旦なくなる事になる。千手柱間とうちはマダラがそれぞれ胸の内に思うところはありながらも手を取って和平を実現させたからである。彼らは和平を成立させてから木の葉隠れの里を設立した。それからうちはマダラが里抜けをしたり、二代目火影の千手扉間がうちはを危険視したりと色々あったがしかし里内ではお互い手を取り合って共存していた。

 

 しかしその平和は九尾襲撃事件によって幕を閉じる事となる。木の葉上層部は九尾を襲撃させたのがうちはの人間であると推測してうちはの人間を隔離、監視を始めた。そして里側のその対応にうちは側も次第に不満が溜まってゆく。こうして木の葉とうちはには埋めようもないほどの亀裂が生じてしまったのである。

 

 

 ...俺はうちはの人間でありながらうちはの情報を里に流す二重スパイをしている。うちはの人間の気持ちは分かる。しかしクーデターを起こせば他国が攻め込んでくるのは分かりきっており、より多くの血が流れる。そしてもう既にクーデターを止められる段階にはない。シスイは別天神を使おうとしていたがムラクモに止められていた。正しい判断だと思う。志村ダンゾウという男は里を守るという目的のためには如何なる手段を取ることも厭わない。別天神の存在を知られればその能力を恐れて眼を奪って自らの力とするだろう。優秀すぎたスパイを里の情報を知りすぎたという事で粛清した例も少なくない。つまり俺たちはいかに犠牲を少なくしてクーデターを早期に失敗させるべきかを考えなければならないという事だ。そんな時、俺はダンゾウに呼び出される。

 

 

 

 「来てくれたかイタチ。三代目は未だに言葉での和平を望んでいると言っているがいざとなれば木の葉を守るために動く。だから選択して欲しいのだ。...うちは側につき、クーデターを起こして家族と共に全滅するか、我ら木の葉側につきクーデター前に弟だけを残してうちは全滅に協力するか。」

「うちは...全滅...」

「里を守るためには混乱を生む前に何としてでも事を収めなければならない。この任務を任せられるのはうちはと木の葉二重スパイであるイタチ、お前だけだ。」

 

まだ幼くうちはと里の確執を何も知らないサスケだけは生かしてやると言うダンゾウ。本人にクーデターの意思がなくてもその確執を知っていれば大切な人間を殺された復讐心を里に抱く事をダンゾウは恐れている。...つまりイズミやシスイも対象だという事だ。

 

「この任務、引き受けてくれるか?」

 

 

 

 里、一族、忍。戦いは生まれるべくして生まれていく。里か一族か、俺はどちらを選べばいい...。

 

「今の...本気じゃないからな!」

「本気だったろ。」

 

アカデミーで張り合っているサスケとあれは...ナルト君だな。ムラクモが世話をしていて今は日向一族で暮らしているんだったな。ムラクモが自信満々に話していた。ウチのナルトは今日こんな事をしたんだぞ!と口うるさく言ってたな。

 

「サスケ...。」

 

最近ずっと考え込んでいたからか、サスケの笑顔を久しく見ていなかった気がする。いや、俺がこんな俺を見てほしくなくて「許せサスケ」と言ってあいつを遠ざけていたんだな。クーデターを起こしてもうちは一族に万に一つも勝機はない。父さんは無血革命を謳っていたがそれも難しいだろう。もし仮に三代目をどうする事ができてもダンゾウはじめ、木の葉上層部を同時に何とかしなければクーデターは成功しない。まず無血革命などあり得ない。そして革命が起これば他国は攻め込んでくる。もっとも多くの血が流れないのは...そしてサスケを助けられるのは...

 

「俺は...」

 

 

 

 「そうか、受けてくれるか。」

 

俺はうちは全滅の任務を受託した。刀を背にさし、俺はうちは居住区にへと歩を進める。

 

「待てイタチ。」

 

だから頼むから俺の覚悟を揺るがさないでくれ親友(ムラクモ)よ。




シスイよりもイタチの方が実力は上という設定です。(ただし圧倒的ではなく、ダンゾウは不意をついた奇襲を想定していた)

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9話 うちはの大火

活動報告のところにヒロインアンケートを載せています。よろしくお願いします!


 「ダンゾウにうちは滅亡を命じられたか。」

 

イタチはまだ誰も殺していない。命令が下された事には間に合わなかったが実際に手を下す前に間に合った。

 

「ムラクモ。俺は既に覚悟を決めた。木の葉を戦争に巻き込まないためにはこれしか方法はない。」

「シスイやイズミさんも殺すのか?」

「...それが任務だ。」

 

面の向こうのイタチの顔が見えない。

 

「...人質をとられたのか?」

「ふっ、やはり鋭いな。ああ、うちはがクーデターを起こして木の葉に鎮圧されれば全滅だろう。仮に俺やシスイがうちは側についてもだ。だがうちはがクーデターを起こす前に俺が手を下せばサスケだけは生かしてくれるそうだ。」

 

単純な人員の差だ。仮にイタチとシスイがうちは側についても三代目、ダンゾウ、三忍やマイトガイなどなるほど、確かに全滅という未来は変わらないな。

 

「イタチ。まずは俺の話を聞け。」

 

 

 

 

ーーーーーー

 それは九尾事件以来、木の葉の里に与えた大きな事件だった。うちはの大火。木の葉の里の外れに位置するうちは地区が一夜にして全焼した事件。里の忍が水遁を使用してもその炎は消えず、ようやく消火できた後には()()()()()残らなかったという。はっきりとした原因は判明されず、木の葉市民の間で様々な議論が交わされる対象となる事になる。

 

ーーーーーー

 「すまないなシスイ、苦労をかけた。」

両目の瞳術を使って助けてくれたシスイに感謝を。

 

「イタチ、本当に行くんだな。」

「ああ。木の葉上層部はうちはの大火を俺()()の仕業だと思っている。あの時の任務同様俺が里を抜けなければ上層部も疑う事になるだろう。それに暁、という組織は危険だ。俺が内から見張ってるさ。」

 

お前はどこまでも木の葉のイタチなんだな。

 

「だからサスケの事は頼む。」

「ああ、任された。」

 

サスケも他のうちはの人たちと同様、里から姿を消せばダンゾウは間違いなく不信を抱く。イタチはサスケの命と引き換えにこの残酷な任務を引き受けたからな。これは命令を下される場に間に合わなかった俺の責任だ。

 

「そろそろ()()()()()()()()()()炎も消化される頃合いだろう。炎が消される前に俺は暁へ、シスイはうちはのみんなを送った雨隠れへ、そしてムラクモはここから離れた里へ。」

「ああ。イタチ、気をつけろよ。」

「もう弥彦達に話は通してある。何かあればうちはのみんながいるところに。」

 

もう時間もない。

 

「「「散!」」」

 

ーーーーーー

 「サスケ!今日こそは絶対に負けないぞ!」

「フン!うすらとんかちがほざいてろ!」

 

うちはの大火から数年経った。ナルトとサスケはアカデミー帰りに今日も日向に中庭で組手を行っている。ナルトはイタズラなど特にしないため里の一般市民には冷たい目で見られているが事情を知るであろう人間からは普通の子どもとして接しられている。幼い頃からたまに俺が修行をつけてはいるがサスケにはまだ一歩届かないようだ。サスケはあの大火の時に背後からイタチに気絶させられて木の葉病院に運ばれたのでよく覚えてないようだ。うちはの大火を誰かが行ったテロだという説を信じているらしく犯人を暴き出す事に躍起になっているらしい。...それじゃ俺が犯人になってしまうが...。今日も二人は何もないな。よし、それじゃあ店に戻ろう。

 

ーーーーーー

 商店マツキヨ。店も開店してからもうしばらく経つな。あちこちの国にも支店ができるようになって結構成功したと言えるのではないだろうか。

 

「あ、今日も来たんだねテンテンちゃん。」

「あ!店長!ここの忍具はよそよりも珍しいものが置いてるからね。」

 

彼女はテンテン。俺よりも二つ年下で先日アカデミーを卒業して無事木の葉の下忍になれたそうだ。一応他の里からも仕入れているから忍具も珍しいものを置いていて、それを見た瞬間から彼女は常連客となって毎日のように足を運んでくれていた。...まあほとんど購入しないで試し打ちして帰るだけなんだけど...。

 

「それは今まではアカデミー生だったからで...。これから下忍になってお給金も出るんだからちゃんと買えるわよ!じゃあ店長、これ頂戴ね。」

「はい、毎度あり。」




うちは大火の詳細は今後明かされるのでその時まで予想してみて下さい。

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10話 血霧の里

更新遅れてごめんなさい。とりあえず早く原作に突入したいと考えてます。


 水の国、霧隠れの里。そこは他里の忍が容易に入れるところではなく、また霧隠れの忍は下忍になる時に仲間同士で殺し合いをさせられる事から血霧の里と呼ばれている。忍ではない俺は木の葉以外の里も出入りする事が可能である。この霧隠れの里を除けば。しかし霧隠れも商業の大切さは理解しているようで里の入り口に他国出身の商人向けの特設ブースを設置している。こうして里には入れないが商売をする事ができる。…他国から霧隠れに近づこうとするような商人は俺しかいないのでいつもブースは貸切状態なのだが…。それは今日も同じ事である。

 

 

「待ってましたよムラクモ。」

 

「あ、いらっしゃいませメイさん。」

 

 

彼女は照美メイさん。霧隠れの上忍で商店マツキヨのお得意様である。岩隠れでとれる素材を使った化粧品の大ファンになってくれたようで新作が入るとほぼ毎回買ってくれる。霧と岩は仲が悪いと思ったのだがメイさん曰く、「化粧品に国境はないわ」らしい。そんな買い物を彼女が楽しんでいる時であった。

 

 

 

 

 「照美上忍!水影様から緊急伝令です!水の国の南部の村にて反乱が発生!すぐに準備を整えて反乱の鎮圧に向かうようにと!」

 

「しかしあの辺りは今、川が氾濫していて渡河できませんでしたよね...。」

 

 

水の国の南部...。あああの辺りなら確かに今、川が氾濫してるな。しかもあそこの川にはチャクラを分散させる効果があるのでチャクラを足に集めて渡河する事もできない。あそこら辺で反乱を起こすとすれば...ああ、あのチンピラ集団か。川が氾濫したから実行に移したってところかな?あいつらに川を氾濫させる技術はないだろう。

 

「それなら自分が別ルートを案内しますよ。」

 

俺は五大国をはじめ、世界中で商売をしているので基本的に国同士の争いに介入する事はしない。そして反乱を起こすとしても納得に足る大義があれば手は出さない。だけどイタズラに民を苦しめ自己の利益のためだけに反乱を起こす者なら介入しても問題ないだろう。俺は商人だからこそ持っている現地の土地勘と人脈を駆使してメイさん達の小隊を川の向こうへと送り届けた。

 

そして渡河した先で橋頭堡を確保して橋を作ると、特別に武力があった訳ではない反乱軍は抵抗できずに壊滅した。

 

「助かりましたムラクモ。水影様もあなたにお会いしたいと仰っています。」

 

そう言われ、俺は初めて霧隠れの里へと足を踏み入れた。

 

──────

 「ムラクモ。お前に大事な話がある。」

 

俺が霧隠れに商談に向かう前。俺とナルトとサスケは木の葉の日向家にお世話になっているが、早朝に当主の日向ヒアシさんに呼び止められた。

 

「知っての通り、私たち日向一族には白眼という血継限界が伝わっている。これは静止視力に優れた瞳術である。」

 

血継限界、それは血縁関係によってのみしか発現しない力の事である。

 

「確かムラクモ。お前の両親はお前が幼い頃に亡くなったのだったな。」

 

俺は幼い頃からおじさんに育てられたから両親の顔を知らない。

 

「おそらくその両親のどちらかは日向の者だ。ムラクモ。お主には白眼がある。」

 

──────

 自分が度々感じていた違和感、というより目にチャクラを集めると感じる特殊な視界は白眼だったという事である。そしてこの眼は四代目水影、やぐらに強く反応した。これは...イタチやシスイに似た感じだ。四代目水影はうちはの力による幻術にかけられている。

 

 

「水影様、失礼します。!」

 

「ちょっと!ムラクモ?!」

 

 

いきなり水影の御身に触れるという無礼を働いたのか、メイさんは水影様の様子に驚嘆する。

 

 

「ムラクモ...これは...」

 

「水影様は何者に幻術をかけられていたようです。」

 

「この事は...」

 

「当然です。黙秘を約束します。」

 

 

五大国の長が何者かに操られていた。そんな事が知られれば世界の秩序に関わる。頼まれてもバラしたりしない。平和でなければ円滑な取引は成立しない。俺は俺のためにも平和を望む。




イルカ先生はナルトにとっては家族以外で初めて認めてくれた恩人という形になっています。成績は悪くなくとも必要以上に妬みを買うナルトが不憫で励ますという関係でした。ムラクモやサスケ、日向一族の皆様方はナルトからしたら家族みたいな認識です。


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11話 過保護ブラコンお兄ちゃん

更新遅れてすみません。

ナルトが落ちこぼれじゃなかったら班員はナルトサスケサクラにならないんじゃないか?って思われる方もいらっしゃるとは思いますが世界の修正力です()

活動報告のところにヒロインアンケートを載せています。回答、よろしくお願いします!


 「それじゃあヒナタ、ナルト、サスケのアカデミー卒業を祝して」

 

「「「乾杯!」」」

 

 

今日はアカデミーの卒業式。日向家では彼らの卒業パーティが行われていた。

 

 

「サスケェ!勝負はこれからだってばよ!次は負けねぇからな!」

 

「フン、ほざいてろ!」

 

 

アカデミーの最後の試験でもナルトはサスケには勝てなかったらしくかなり悔しがっていた。

 

 

「ムラクモさん...ちょっと...いいですか?」

 

「ん、いいよ。場所移した方がいい感じ?ヒナタ。」

 

 

 

 場所を移して日向家の廊下。

 

「その...この前班が決まったんですけど...。」

 

そう、先日下忍として活動する班が発表された。ナルトとサスケは同じ班だったがヒナタは別の班だったのである。

 

「そのナルトくんと...」

 

なるほど、そういう事か。ヒナタはナルトに恋している。だけど恥ずかしがって全く伝えられていない。側から見れば結構分かりやすいものだがナルトは全く気づいていない。ここは俺が兄としてアドバイスしてあげよう。

 

 

「確かに違う班になったらそれだけ一緒に過ごす時間は短くなる。けど0になる訳じゃない。家でも一緒だし。その証拠としてヒナタ達の先生の紅さんとアスマさんはいい雰囲気だけど下忍の時は違う班だったよ。」

 

「えっ?」

 

「あれ?」

 

 

どうやらまだ紅さんとアスマさんがそういう関係だって知らなかったようで...いやまだ会ったばかりなんだから当然か...。

 

日向ヒナタがナルトに対して積極的になった

 

──────

 「いらっしゃいませ!あ、はたけカカシさんですね!」

 

「あ、ああ。予約していた新刊は!」

 

 

イチャイチャシリーズの予約販売が決定した初日一番に予約をし、そして開店と同時に来店してきたのははたけカカシさん。奥の倉庫からイチャイチャパラダイス(下)を差し出す。

 

「これが...イチャイチャシリーズ三部作の堂々完結篇!早く読みたい...だが読んでしまうのが恐ろしい...!」

 

この本関連になるとキャラがブレる。

 

 

 

 「失礼。少し取り乱した。」

 

少しじゃないと思います。

 

 

「挨拶が遅れてすみません。ナルトとサスケをよろしくお願いします。」

 

「日向家で引き取ったんだったね。」

 

「はい。俺にとってナルトもサスケも大切な弟のようなものですから。」

 

「そうだな。サスケも君の事を兄のように慕っていると聞く。」

 

 

イタチは例の大火の犯人であるとされている。当然カカシさんも真実は知らない。

 

 

「しばらくはDランクの雑用任務くらいしかないとは思いますが...ナルトがいるから大変だとは思いますが...」

 

「あー、実はね...」

 

 

 

 「はぁ?!波の国へのCランク任務?!」

 

「そうだってばよ!ムラクモの兄ちゃん!ようやくみんな俺の実力に気づいたんだってばよ!」

 

「フン、お前が火影の前で駄々をこねただけだろうが。」

 

 

口ではああ言ってるがサスケも新任務に対しては好意的だな。

 

 

「ってな事だからさ!明日からのお弁当!頼むってばよ!」

 

心配だ。まだ忍者になってすぐじゃないか。しかも波の国は今少し荒れている。ああ心配だ。よし、着いて行くか。




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12話 お弁当

冒頭、何の話が分からない方は7話の中盤を読んでみて下さい

活動報告にヒロインアンケートを載せています。回答よろしくお願いします!


 「ところでお主、あんなところで何をしとったのだ。」

 

うちはカガミはイワシと名乗った少年を安全な場所まで連れてから尋ねた。

 

「それは...。」

 

しかしイワシには簡単に言う事ができない事情があった。それは知られれば騒ぎどころの話じゃなくなるからである。

 

「まあよい。」

 

カガミはこれ以上はこの場では聞き出せないと判断し、追求を一旦やめた。というのも目の前の少年がとても戦いに慣れたような、忍には思えず自分の寝首をかく恐れというものがなかったからである。

 

「父上!」

 

「おお、マツリか。」

 

イワシはこの時、カガミに義父と呼んだ赤髪の少女に恋をした。

 

──────

 「それじゃあ、しゅっぱ〜つ!」

 

ナルトとサスケ、それにカカシさん。もう一人の桃色の髪の少女はもう一人の班員かな?彼らは依頼人と思われる...ってかタズナさんだな。木材とか色々買ってくれたから覚えてる。まあとりあえず彼らは任務のために里を出た。

 

「俺ってば!里の外に出るのは初めてだから楽しみだってばよ!」

 

白眼ですぐに駆けつけられる距離を空けて尾行を開始する。あ、これもうカカシさんには気づかれてるな...。こっち見られたし。

 

「俺ってば!いつか火影の名を受け継ぐ、スッゲー忍になるんだってばよ!」

 

あれだけ悪意に晒され続けても火影を目指すナルトはすごいな。大きくなった弟を見てつい目頭が熱くなりながらも尾行を続けた。

 

 

 

 

 「よし、それではそろそろ休憩にしよう。」

 

カカシ一行が阿吽の門を出て数刻、タズナさんも疲れたのが理由かナルト達は木陰で休息を取り出した。

 

「おべんと!おべんと!」

 

「うん?ナルト、それは何だ?」

 

「サスケ君も。」

 

ナルトとサスケが取り出した弁当に驚く二人。

 

「これってばムラクモの兄ちゃんに作ってもらったんだってばよ!」

 

「なんでサスケ君も同じ弁当なの?」

 

「そりゃあサスケにだけ渡さないとか酷いってばよ。」

 

「え?...もしかしてナルトとサスケ君って...一緒に暮らしてるの?」

 

「非常に不本意ながら、な。」

 

サスケのその照れ隠しがバレバレの返答を聞いてナルトが「何をー!」と掴みかかり、少女、サクラと言うらしい。サクラは何やら固まっており、カカシさんは微動だにせず弁当をガン見していた。

 

「なあ、ナルト。その弁当一口せんせ...」

「へっへーサスケーその唐揚げもらいだってばよ!」

 

「な!このうすらとんかち!なら俺はこれをもらう。」

 

「だー!それ最後に食べようと思ってたやつ...」

 

「あー君たち。その...俺にも一口...」

 

しかしカカシさんの声は二人には届かず、そして間も無く弁当箱は空となっていた。カカシさんはナルト達の弁当と自分の兵糧丸を目線で何往復もしていたからな、今度機会があったら差し上げよう。

 

そんなどうでもいい事を考えていた。




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13話 任務続行

活動報告にヒロインアンケートを載せています。回答よろしくお願いします!


 ナルト達は休憩を終わらせまた波の国へと歩き出した。ん? 何で最近雨が降ってないのにポツンと水溜りが? 

 

白眼!

 

すると水溜りの中に忍が二人潜んでいるのが見える。カカシさんも気づいてるな。じゃあ静観するべきか。俺はいつでも助勢に行けるように準備をする。

 

「カカシ先生!」

 

その忍達にカカシさんは不意打ちを喰らい身体を切り裂かれてしまう。

 

「くらえ!」

 

「フンッ!」

 

しかしそれにナルトとサスケは対応する。二人はクナイを投げて彼らの武器、鎖を無力化する。ナルトも俺たちと修行をしてサスケには及ばないが強くなった。問題なく対処する。しかし相手は見るからに中忍以上。

 

意外に二人がデキる事に最初は驚いていたがすぐに平静を取り戻し、今度はサクラが守っているタズナさん目がけて突進していく。なるほど、だからカカシさんはあえて変わり身の術を使ってまで死んだフリなんてしたのか。

 

サスケはそれを見て即座にサクラを守ろうとする。しかしそれではサスケが危ない! 

 

白眼!」

 

二人いた忍の内一人は俺が休止の点穴を突き、もう一人はカカシさんがラリアットをして止めた。

 

「やーっぱり着いてきてたんだね」

 

「ムラクモの兄ちゃん!」

 

「おうナルト! 奇遇だな!」

 

「大方ナルトが心配で着いてきたんだろうが」

 

サスケも心配だったんだけど。まあそれ言ったら怒るな。

 

「じゃああなたがナルトが言ってたムラクモさん?」

 

「そうだってばよサクラちゃん! サクラちゃんも商店マツキヨって知ってるよね? あれ、ムラクモ兄ちゃんのお店なんだってばよ!」

 

「まあ、それは置いておいて。カカシさん、何かタヅナさんに言う事があるんですよね?」

 

「そうだったな。タヅナさん、ちょっとお話があります」

 

その一言で緩んでいた雰囲気は引き締まった。

 

「霧隠れの中忍ってところです。こいつらはいかなる犠牲を払ってでも戦い続ける事で有名な忍だ」

 

霧隠れは先代水影、やぐらの影響か血霧の里と呼ばれ、やはり他の里よりもその忍の異常性は際立っている。メイさんが水影に就任してからまだ時間は経っていない。これから霧を変えていくとメイさんは強い志を抱いてたな。

 

「私がその気になればこの程度、瞬殺できます。...おそらく後ろの店長さんも。ですが私には知る必要があったんです。この二人の狙い、ターゲットを。つまり狙われているのがあなたなのか、それとも我々忍の誰かなのか。

 

我々はあなたが忍に狙われている事など聞いてない」

 

まあそうなれば任務ランクはBクラス以上。いくらナルトがゴネても無理だろう。

 

「ナルト。ここは我慢の時だ帰──」

 

「俺ってば強くなったはずだ! 特訓だってしてる! 俺ってば二度と誰かに助けられねぇ! サスケにも負けねぇ! 俺がおっさんを守る! ムラクモの兄ちゃん、俺を信じてくれ!」




タヅナが原作みたいに煽るような事を言えなかったのはムラクモがいたからです。ムラクモは波の国に同情して格安で物資を提供しています。まあ武力という手段を用いる事ができないのでガトーを倒すという根本的な解決にはなりませんが。ガトーから波の国の人たちを守るくらいはできますが武力を奮えば中立という立場に立てません。中立という立場だからこそムラクモは世界を股にかけて商売をする事ができます。

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14話 油断

活動報告にヒロインアンケートを載せています。回答よろしくお願いします!


 船に乗ってから俺たちは火の国から波の国へと入国した。最も入国審査などといったものはないのだが。ナルトは初めて見る異国に興味を抑えられず先ほどからキョロキョロとしている。...可愛い。それにしても波の国か...ちょっと気になる事があるんだよな。

 

「カカシさん。ちょっと気になる事があるので少し離れますね。ナルト! サスケ! 何かあったらそのお守り使えよ!」

 

あの二人はいつも俺が遠出する時に持たせているお守りを今日も持っている。その事を確認してから俺は避雷針の術である場所へと向かう。

 

──────

 「...今の術は」

 

「ムラクモの兄ちゃんがよく使う避雷針の術だってばよ! 長距離移動に便利だ! って前に言ってたってばよ!」

 

(それは四代目の術...。四代目亡き今、ゲンマ達も3人がかりじゃないと使えない術のはずだ。...本当に忍じゃないのか?)

 

カカシはそう考え事をしている時だった。

 

「そこだ!」

 

ナルトがいきなり草むらの方へ向かってクナイを投げつける。...しかし特に何もない。

 

「なんだ、ネズミか」

 

「何かっこつけてんのよ! そんなとこ初めから何もないわよ!」

 

その様子にナルトはみんなから怒られてしまう。しかしナルトは諦めない。

 

「いや! あっちか? 向こうか? ...そこだ!」

 

またもナルトはクナイを投げつける。サスケ、サクラ、タヅナがジト目で見る中、カカシだけは違った。

 

「ウサ子! ごめんよぉ〜そんなつもりじゃなかったんだってばよ〜」

 

そのクナイはウサギに命中しておりナルトは悲劇のウサギに対して謝罪する。

 

(いや...あのウサギ...。毛が白い。この辺の野生動物ではない。...変わり身か!)

 

「全員伏せろ!」

 

その一言でそれまでの緩みきった空気は一変する。

 

──────

 襲撃者は身の丈ほどの大刀を持つ男。そしてこの男の事をカカシは知っていた。

 

「まさか霧の抜け忍、桃地再不斬が出てくるとはね」

 

(よし、あいつらは...特にナルトも冷静だ。単身突っ走る事もないだろう)

 

ナルトは毎日のムラクモとの修行で力をつけた。実力が上がった事によってその身のこなしから再不斬が自分よりも圧倒的に格上である事を理解していた。

 

(...ッ! でも俺は逃げねぇぞ!)

 

ナルトは再不斬の殺気に怯まず睨み返す。

 

(ほぉ、ただの餓鬼かと思えば。カカシの後ろの餓鬼達、あのくのいちは別だが金髪と黒髪の餓鬼は俺の殺気に耐えてるな。ただの餓鬼じゃねぇようだな。しかし用心するは、まず仕留めるべきなのはカカシだ)

 

霧隠れの術!

 

 

 

 

 辺りを霧が埋め尽くし、視界が完全に防がれる。ナルト、サスケ、サクラは卍の陣を敷き360度、どこから敵が襲ってきてもタヅナを守れるように備える。

 

写輪眼はチャクラを色で見分ける。しかしこの霧隠れの霧自体がチャクラで生み出されているので写輪眼で見抜く事もできない。カカシも全神経を使って索敵をする。

 

「急所は八箇所。どこがいい?」

 

再不斬の声がどこかしらからする。しかし感知ができない。

 

(...怖い! こんなところにもういたくない!)

 

「安心しろサクラ。俺の仲間は誰にも殺させない」

 

震えるサクラに対してカカシはそう言う。

 

「それはどうかな?」

 

しかしその問いに答えるかのように再不斬の声が、卍の陣の中心に現れる。

 

「サスケ!」

 

「おう!」

 

そして反射的にナルトとサスケは再不斬に向かって蹴りを放つ。それを喰らって再不斬の身体は水へと変わる。

 

(あれは水分身! しかしナルトとサスケ、なぜ反応できる?)

 

再不斬の忍術、そしてナルトとサスケが予想以上に動けた事でカカシはほんの一瞬、油断をしてしまう。その隙を見逃す再不斬ではない。

 

「油断したなカカシ。水牢の術!

 

「ッ! しまった!」

 

カカシは水牢の術に囚われてしまった。

 

 

 

 

 「サスケ! カカシ先生を助けるぞ!」

 

「ああ! 風魔手裏剣、影風車!

 

 

 

 

 「やはり何か企んでたな」

 

ナルトとサスケは正面きって再不斬を倒す事は無理。カカシを水牢から救い出すためにナルトが手裏剣に変化してカカシを助ける作戦を立てていたのだが...

 

「油断していたら危なかったな」

 

手裏剣をかわす事なく止められ、そして変化も解かれてナルトは再不斬に捕まってしまう。

 

「ナルト!」

 

作戦が失敗に終わった事を悟り、ナルトを助けるためにサスケも再不斬へと突っ走る。

 

火遁・豪火球の術!

 

下忍のそれが放つよりも遥かに大きい火の球が(元々下忍レベルが習得できる術ではないが)再不斬を襲うが、刀の一振りで両断されてしまう。

 

「先ほどからの応酬でお前達はただの餓鬼ではないと分かったからな。油断はしない」

 

「タヅナさんを連れて逃げろ! ナルト! サスケ! サクラ!」

 

(あいつらは確かに強い。下忍レベルは超えてるしもしかしたら中忍レベルに到達してるかもしれない。しかしそれじゃあ再不斬は倒せない)

 

「グッ!」

 

カカシの叫びも虚しくサスケも再不斬の水分身によって囚われてしまう。

 

カカシは水牢を破る事ができない。ナルトとサスケはこの拘束から逃れる事ができない。サクラではこの盤面を覆す事ができない。

 

各々が苦虫を噛みながらも現実を理解し、再不斬は勝利を確信する。だが再不斬は失念していた。

 

「避雷針の術!」

 

義弟たち(ナルトとサスケ)を傷つけられて怒り狂うブラコン(ムラクモ)が任務について来ていたという事を。




こんにちは、ハンバンパンです。ムラクモがナルトとサスケを原作以上に強化してしまった事で再不斬にやられてしまったという事ですね。

ナルトの世界で最も怒らせてはいけないのはブラコンです。次回もよろしくお願いします!


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15話 マーキング

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 「お前は...!」

 

囚われていたナルトとサスケを救出してからサクラとタヅナさんがいるところまで退がる。

 

「怪我はしてないか?」

 

「ムラクモの兄ちゃん...」

 

「兄さん...」

 

...これは重症だな。いつものサスケなら絶対にしないような呼び方だ。

 

「元霧隠れの抜け忍、鬼人の桃地再不斬か」

 

顔を包帯で覆った男を俺は知っていた。

 

「ナルト。チャクラ送ってくれて助かった」

 

俺がナルトとサスケに渡したお守りはチャクラを転送する代物だ。避雷針の術は対象を時空間移動させる技である。そしてこれはチャクラが繋がっていれば物理的に離れても移動させる事ができる術であるので、それならチャクラを時空間移動させる事もできるのではないかと思い製作した。

 

そしてお守りには避雷針の術のマーキングも施されている。ナルトやサスケに何か危険な時はチャクラを込めるように言ってあり、それを受信したら避雷針で飛ぶといったカラクリである。

 

 

 

桃地再不斬。彼は忍になるために必ず殺し合わなければならない里の現状を、血継限界が差別される現実を変えるために、血霧の里を霧隠れの里に戻すために水影の暗殺を試み、失敗し里を追われた男だ。目的がどうあれクーデターを起こす忍だ。サスケが恐怖を感じるのも無理はない。

 

「とりあえず、カカシさんを何とかしないとな」

 

一体影分身を残してナルト達を守らせ俺は再不斬と向き合う。

 

「お前、あのマツキヨとかいう商店の商人か。忍でもない者が...いや、さっきのあの術...あれは四代目の...。なるほど、これだけ急激に成長できたカラクリは...店長のお前自身にある程度の力があったからか」

 

当たり前だがカカシさんにマーキングなどしていない。それに仮にしてたとしても...水牢の中に時空間移動して溺死しちゃうだけだし...。だが再不斬も水牢の術を維持するためにこちらに充てられる戦力は水分身だけだ。...容易い。

 

水遁・水弾の術!

 

再不斬は水の弾丸を打ち出してくる。避けるのは簡単だが...その先にはナルト達がいる。それなら! 

 

土遁・土流壁の術!

 

最初はイタチとシスイから教えてもらった火遁しか使えなかったが色んな場所で教えてもらった結果、火遁以外も使う事ができるようになった。チャクラの性質には優劣関係がある。土遁は水遁に強い。地面を使って作り出した壁は水の弾丸を通す事はなかった。

 

「なっ!」

 

そして俺の姿が土流壁で隠れてる間に瞬身の術で再不斬の間合いへと踏み込む。

 

土遁・岩石固めの術!

 

土遁で固めた岩石を右腕に纏わせ再不斬に殴りかかる。これを大きく後ろに跳んで再不斬にはかわされるが...

 

「助かったよ店長さん」

 

カカシさんを水牢の術から解放する事には成功した。

 

「じゃあ後はお願いします」

 

「え? 最後までやってくれるんじゃないの?」

 

「俺は忍者じゃないので」

 

「全く説得力ないよ...」

 

カカシさんは納得しなかったが(そもそもこれはカカシさんの仕事)再不斬と向き合った。今度は油断せず全力で向かうようだ。

 

──────

 「水遁・大瀑布の術!

 

カカシさんが再不斬よりも早く術を発動。大波に飲まれて再不斬を撃破した。そして戦闘の一連の様子を白眼で見ていた俺は再不斬に忍び寄る一人の少年にも気づいていた。

 

「ッ!」

 

その少年が再不斬の首に千本を突き刺す。

 

「霧隠れの追い忍か...」

 

カカシさんはそう言うが、秘孔突いて仮死状態にしてるし多分違うな...

 

「念の為、確認しても?」

 

「自分も」

 

再不斬が本当に死んだのか、カカシさんは確かめる。俺は今回は一応見逃すが、この後の()()が上手くいかなかった時のために首筋に手をやって...あまり外から見えないところの肩口に避雷針のマーキングを施した。

 

「さ、お前達、タヅナさんの家に向かうぞ」

 

「あ、カカシさん。またちょっと出るので。ナルト、サスケ。何かあればさっきみたいに呼び出せよ」

 

ここからは別行動だ。俺は避雷針で他国へと向かう。




ムラクモに土遁を教えたのは誰か...予想してみて下さいね!(まあ候補は少ないけど...)

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16話 木登り

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 ナルト達はタヅナを家まで送り届ける事に成功した。これで護衛任務は終了。里へと帰還するのだが...

 

「カカシ先生...」

 

カカシが写輪眼を使った影響で倒れてしまいタヅナの家にしばらく滞在する事になった。

 

「まあ今回あんな強い忍者を倒したんじゃー。しばらくは安心じゃろう!」

 

カカシが動けない状態でも問題はないと暗に告げるタヅナ。

 

「...おそらく再不斬は生きている。理由は二つ。一つ、自分よりも重い再不斬をあの追い忍が運んだ事。殺した証明なら首だけ持って帰ればいいからだ。二つ、殺傷能力の低い千本を使った事。そもそも千本は急所にでも当たらない限り人を殺す事ができない。医療でも使われているくらいだしな。おそらく首のツボをついて再不斬を仮死状態にしたんだろう」

 

カカシも実際に声に出して状況を整理すると今言った内容がよりあり得る事だと認識した。

 

「お前達に修行を課す」

 

それがカカシが出した結論だった。

 

──────

 「いいか。チャクラというものは身体の細胞一つ一つから取り出す身体エネルギーと修行などで得る経験などの精神エネルギーを印を結んで混ぜ合わせる事によって術を発動させる」

 

隠遁と陽遁はまた違ったものだがそれをナルト達に言っても混乱するだけだろうとカカシは思い、そこは省略した。

 

「お前らは忍術を使う事はできている。だがまだアカデミーを卒業したばかり。つまりお前らはまだチャクラを完全に使いこなせてはいない」

 

カカシは更に続ける。

 

「忍術は様々な属性があり、様々な術の種類がある。そしてそれら術はそれぞれチャクラの配分、調合が異なる。チャクラコントロールは忍者としての実力に直結する。いくらチャクラの量が多くてもバランスよくコントロールできなければ術の効果が半減してしまうばかりか発動さえしてくれない時もある。無駄なエネルギーの使用は長時間戦えないなどの継戦能力の弱点にも繋がるからな」

 

カカシのその説明によってナルトもサスケもやる気になる。

 

「じゃあさ! じゃあさ! 今から何するってばよ?」

 

「待て落ち着けナルト。そうだな...今からお前達には木登りをやってもらう」

 

「木登り? 何言ってんのカカシ先生? そんなのできるに決まってるってばよ!」

 

カカシはその返答が予想できていたのか、ただ口角を上げ、杖をつきながら木に向かっていった。そしてそのまま...手を使わずに木を上っていった。

 

「こんな感じだ。手を使わずに木を上ってもらう。足の裏はチャクラを最も集めにくい場所だとも言われているからな。ま、頑張れ」

 

「カカシ先生! だからそんなのできるに決まってるって言ってるってばよ!」

 

カカシが声のした方向に顔を向けると...

 

「なっ!」

 

ナルトとサスケは木の枝に足を置き、重力に逆らうようにして立っていた。

 

「この修行、ムラクモの兄ちゃんに最初につけてもらった修行なんだってばよ! な? サスケ」

 

「フン」

 

どうやら既にこの修行はやった事があったようで、それならサクラはどうだろうかと見てみれば...

 

「意外と簡単なのね」

 

幻術タイプであり、チャクラのコントロールに長けているサクラは初めての修行であったがもう既に木の頂点まで上り終えていた。

 

「なぁぁにぃぃぃ?!」

 

カカシの絶叫が森に木霊した。




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17話 お引っ越し

久しぶりの更新でノリを忘れていたので1話から読み直してみたんですが...構成とか色々酷くて泣いてしまいました。

度々出てくる『イワシ』について。あれだけじゃ読者様は理解できなかったかと思います。番外というより伏線みたいなものです。現在のムラクモの話と直接的な関わりはないですがそういうものだと脳内補完して頂ければと思います(ならせめて本文終わった後に書かなきゃダメだよなぁ...反省)

原作と完全一致の部分は簡略化してる部分もありますがご了承下さい

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 カカシが当初考えていた修行をあっという間に三人がこなしてしまった事で三人は修行ではなく橋の建設にあたっての護衛を務めていた。

 

「何...この街...」

 

波の国は貧しい国である。資源もまともに取れなければ流通もガトーに抑えられている。街には希望を無くした虚な瞳で不安定な今日を生きる人間が家も持たず道端に多く座り込んでいる。三人がその通りを歩けば、身なりがちゃんとしている事から子どもが次々と物乞いに来る。サクラは一度鞄をスられそうにもなった。

 

「だからこそ、この橋がいるんじゃ。昔はこんな国じゃなかった。昔はもっと良かった!だからこの橋でガトーにも立ち向かえるんだって、みんなに希望を持たせんといかんのじゃ!」

 

「「「......」」」

 

平和な豊かな木の葉で生きてきた三人にとっては考えた事もないような事だった。と、同時に...

 

「(この前はビビって何もできなかった! 今度はビビんねぇってばよ!)」

 

修行によってチャクラの扱いがうまくなる事はなかったが、精神的な成長を三人は遂げた。

 

 

 

 

 そしてカカシが復活したその日、ナルトは...寝坊した。

 

「ま、昨日イナリ君と徹夜で何か話し込んでいたみたいだからね〜」

 

「カカシ先生! ナルト、起こさなくていいんですか?」

 

もう出発の時間というのに眠りこけているナルトを傍目にサクラはカカシに尋ねる。サスケは興味ないといった具合に外を眺めている。

 

「ま、本当だったら起こさないといけないし忍としてどうなの? って思うけど...まあいいんじゃない? 元々誰か一人は置いていくつもりだったし」

 

「(タズナさんを始末するのが目的だろうが俺たちの介入でそれが難しいと考えたガトーがツナミさん達を人質に取るかもしれない。まあ昨日までは俺がいてその兆候は全くなかったから考えすぎだろうけど)」

 

常に最悪を想定して動くのが忍であるが考えすぎも判断を誤る要因となる。カカシは考えを切り替えサスケとサクラを引き連れ橋へと向かった。この判断は正しかった。ガトーに雇われた侍がツナミを拐おうとしたがそれをナルトが阻止したのだから。

 

 

 

 

 そして今まで兆候もなかったタズナ家への襲撃を決行したという事はガトー側に動きがあったという事である。

 

「この霧...!」

 

橋上で桃地再不斬との再戦である。

 

──────

 カカシ、サスケ、サクラ、そしてタズナ家に影分身を残して合流したナルト達が再不斬、面をした少年と戦っている事を知らないムラクモは他国、水の国にいた。

 

 

「取り敢えず受け入れてもらってありがとうございますメイさん」

 

「礼を言う必要はありませんよムラクモ。むしろこちらが礼を言わなければなりませんから」

 

何者かに操られていた先代ヤグラに変わってメイさんが新たに五代目水影に就任した。俺は商談やら色々の交渉が終了してホッと息を吐く。メイさんとは友好な関係を築いているがそれとこれとは話が違う。公私混同はお互いにしない。他里の長よりは幾分かはマジだがそれでもやはり疲れた。

 

「ムラクモのおかげでこの国も潤いを見せています」

 

血霧の里と呼ばれていた時代、霧隠れの里は他国、他里と交流をしてこなかった。必然的に全ての経済を自国だけで回さざるを得なくなり国は疲弊していった。水の国、霧隠れの里は農耕に適した土地ではなく作物がとれないからである。

 

が、だからと言って水の国に何の産業もない訳ではない。船や橋を作る技術はどこの国より進んでいるし他の地域では見られないほどの豊富な海産資源もある。が、船や橋では腹は膨れない。農業国である火の国に対して建設技術者の派遣と引き換えに穀物を送ってもらう事でこの問題は大きく解決した。

 

各国が同じような環境であれば貿易によって勝者と敗者が生まれたかもしれない。しかしこの世界ではそれぞれの国がそれぞれ異なった環境を持っている。火の国ほど木材がある国はないし水の国ほど海に囲まれた国はない。土の国ほど鉱山資源に富んだ国は他にないし風の国ほど砂漠が広がっている国もない。そして雷の国ほど科学技術が発展した国もない。それぞれの国で長所と短所がこれほど重なっていないのなら補い合えばいい。過去の確執で国同士の貿易が難しいのなら全く関係ない俺がすればいい。

 

戦争は政治や信条、宗教によっても起こるがやはり最も大きいのは貧困だ。それが解決されるのなら世界は平和にまた一歩近づく。

 

「ムラクモ。この後は予定も入っていません。もしよければこの後お茶でも──」

 

メイさんがその言葉を最後まで紡ぐ事はなかった。...俺が凄い形相をしていたからであろう。別にその誘いが不快だった訳ではない。

 

俺とナルトの間には避雷針の術の応用でチャクラのパスが繋がっている。何か危険があれば俺が気づく事ができるように。が、先ほど感じたのはナルトのチャクラではなくもっとドス黒い...まるで強い思念をそのままぶつけられたような...。

 

ナルトに何かあったに違いない! 

 

「すみません急用ができましたのでここで失礼します」

 

「あっ、ちょっと──」

 

メイさんには悪いがナルトが心配だ。俺は避雷針の術を発動し、霧隠れの里から立ち去った。

 

 

──照美メイの婚期はまた遅れる事になる──

 

──────

 うちはサスケは困惑していた。自分やナルトは同年代の中では抜きん出た実力を持っていると自負していた。ムラクモやカカシも実際、中忍レベルの実力が既にあると評している。が、自分とナルトの二人がかりでも目の前の...自分達と同年代ほどの面をした少年に手も足も出ない。

 

千殺水翔!」 

 

「グワッ!」

 

血継限界である氷遁によって周囲を囲まれ、自分達はそこから出られないほどの相手のスピードに翻弄され、そして攻撃を受け続ける。ナルトは既に地に伏しており、今も戦い続けられているのはサスケだけだ。そして戦いが進むにつれてサスケの劣等感と焦りは大きくなっていく。

 

「(オレはこんなところで負ける訳にはいかない! こんなところで躓くようじゃあの男になんか届かねェ!)」

 

強い意識と共にサスケは覚醒する。刹那、サスケの視界は一変する。サスケは...うちは一族の血継限界たる写輪眼を開眼していた。が、だとしても上忍レベルの白には届かない。白はサスケのその成長に困惑していた。彼は無意識の内に彼ら二人を殺めずに倒す事を望んでいた。現に地に伏しているナルトも命を奪われてはいない。

 

真剣勝負の中で相手の命を奪わず手加減をして意識を奪うためにはかなり大きな実力差が必要となる。サスケは既に中忍レベルの実力がある。その実力がここにきて更に跳ね上がった。サスケはこの戦いの中で凄まじい成長を遂げていた。

 

「(もしこのまま彼が成長を続けたら?)」

 

いよいよサスケを殺すしか道がなくなってしまう。白は急いでサスケを打ち倒すべく...自分の中のギアを上げた。そして...サスケもナルトと同様地に伏した。

 

 

 

 

 うずまきナルトは九尾をその身に封印された人柱力である。彼の封印は四代目火影が命を懸ける事で発動する四象封印、それを二重にかけた八卦封印である。他の封印よりも強力なのに加えて漏れ出したチャクラをナルトに還元させる事ができる術式である。そしてそのチャクラは強い怒りなど感情が揺れ動く時に多く漏れ出す。

 

そして目を覚ますとサスケが横たわる姿が。意識もなく身体も冷たい。今、初めて九尾のチャクラがナルトに漏れ出す。

 

──────

 異変に気づいてナルト、サスケの元に避雷針で飛ぼうとするがあまりの力に弾かれる。軌道がややズレ、ナルト達とは少し離れてサクラとタズナの近くに着地する。

 

「店長さん! これは...」

 

「俺もナルトの異常を察知して跳んできた。ナルトは?」

 

再不斬と睨み合ってるカカシに尋ねる。

 

「あの氷の中だ。サスケもいる。ナルトを任せてもいいか?」

 

「勿論」

 

ナルトの場所を聞いた俺は氷の中に足を踏み入れる。中にいたのは...仮面をつけたあの時の少年と傷だらけのサスケ、そして深紅のチャクラを撒き散らしているナルト。サスケも心配だが...今はナルトだ。俺は溢れ出すチャクラと自分のチャクラを合わせるようにし、そして深紅のチャクラを抑え込んでいく。

 

──────

 そのあまりのチャクラの濃度に一瞬意識が飛ぶ。そして意識を取り戻した瞬間、辺りの景色が一変した。

 

「...ここは?」

 

足首まで水に浸かる空間。初めて見る光景だ。

 

「ナルト!」

 

そして側には横たえ、意識がないナルト。

 

「まさか外の人間がここまで来るとはな」

 

その声に振り返ると...巨大な檻に巨大な狐が。状況から判断してここはナルトの中で...つまりこいつは九尾。目の前のこいつのせいでナルトが里の人間から虐げられてきた。それを思うと目の前の存在に対して憎しみを覚えたが...

 

「儂が怖くはないのか?」

 

「...最初はナルトを苦しめた元凶だから何か言ってやろうとも思ったが...」

 

目の先に見えるのは檻こそ大きなものだがその中にいるものの体躯の大きさを考えると狭い檻の中に閉じ込められた姿で...

 

「可哀想だと思ってな。怒りも吹き飛んでしまった」

 

「儂を可哀想だと! 貴様! 捻り潰してくれ...待て、このチャクラ...。この封印のせいで今まで外のチャクラを明確に感じる事はできなかったが貴様...六道の──」

 

「お前が外に出してるチャクラを鎮めて欲しいんだが」

 

「安心しろ。()()が抑え込んだだけで今回漏れ出したのは全てだ。小僧も直に目が覚める」

 

それを聞いてひとまず一安心。心配事が消えたからか力が抜けその場に座り込む。

 

「お前...本当に儂が怖くないようだな」

 

「さっきも言ったろ?」

 

狭い檻に閉じ込められて...そんな姿を見たら怒りも吹き飛んだ。できればそこから出してやりたいくらいだけど...まああんな大きな身体の...というより尾獣が野に放たれたら大パニックが起こるな...。あ、そうだ! 

 

「なあ、俺のところに来ないか?」

 

「お前ナルトを殺したいのか?」

 

「え? あ、そっか」

 

尾獣を抜かれた人柱力は必ず死ぬ。当然ナルトを殺したい訳がないため否である。

 

「尾獣のチャクラを抜かれた者は死ぬ」

 

九尾のその言葉を聞いてふと閃く。

 

「それならさ、俺の避雷針の要領でナルトに尾獣のチャクラを送るのはどうだ?」

 

尾獣とはいわばチャクラの塊。それなら尾獣が抜かれたとしてもチャクラが残っていたりチャクラを送り続ければ問題ないという事になる。

 

「それなら問題ないだろうが...」

 

「尾獣を抜かれて死ななかった人とかは今までいないの? 六道仙人の話が真実なら」

 

一般に知れ渡っている六道仙人の物語に加えて、各地域に伝わっている逸話というものも存在する。その中には六道仙人が自らに封印した大いなる力を世界に散らしたという話もある。水の国の国境辺りで暮らしていたかぐや一族に伝わっている逸話だ。神話とは事実に準えてつくられる。この大いなる力が仮に尾獣なのであれば...。

 

「確かに一人だけいたが...しかし六道のジジイの場合は外道魔像という器があったからだ。儂の場合とは状況が異なる」

 

「じゃあ九尾が脱皮してその抜け殻をナルトの中に置いておけば問題ないかな?」

 

「儂を爬虫類みたいに言うな! と言うよりまず前提が間違っとる」

 

「前提?」

 

そういえば途中から何だか全く敵意をぶつけてこなくなった九尾が頷く。...何だか今の仕草ちょっと可愛かった。

 

「尾獣を抜かれた人柱力が死ぬというのは、強大すぎる儂らのチャクラが抜かれればそれに引っ張られるようにして人柱力のチャクラも抜かれるために起こる。故にそもそも時間をかけ、乱暴にしなければそもそも人柱力は死なぬ。ま、儂らの力を利用しようとする連中はそんな配慮などする訳がないから一気に引き抜き...それによって人柱力が尾獣を抜かれれば必ず死ぬという事が常識になっている」

 

尾獣を利用しようとする人達...まあ想像つくな。人柱力の命など考えもしないだろう。

 

「とにかく。俺の独断じゃ流石に決められないよ。ナルトに聞かないと」

 

そう、外野でどれだけ騒いでも当事者の意見を聞かないといけない。九尾と話をしていると気絶していたナルトが目を覚ました。

 

「っと...ムラクモの兄ちゃん...。あいつは...ってええっ! なんだよ! そのでっかいやつ!」

 

ナルトは九尾の姿を見て腰を抜かしてしまった。

 

「彼が九尾だ。お前の中に封印されていた」

 

「こ、こいつが...こいつのせいで俺は...!」

 

「今、九尾と話してたんだ。ナルト、九尾をお前から出すかどうかって。お前、嫌か?」

 

「嫌じゃねぇってばよ」

 

その言葉を聞き、俺は九尾の方に振り返る。

 

「では一つ、やる事がある。ナルトの封印を解かなければならぬ。が、その鍵は妙木山の蛙が持っており手には入らない。が、鍵は所詮鍵だ。合鍵を作ってしまえばこの檻は開く。儂は檻の中から封印式を見ておった。そしてお前ならその情報に基づき鍵を作れるはずだ」

 

その後、九尾から教わった情報に基づき鍵を生成し、封印を開いた。

 

「それから、お前の中に封印されるための術式を教える」

 

「あのさ、何か封印って言い方止めないか?」

 

九尾を縛るつもりもなければ抑えつけるつもりもない。というか暫く話せば分かる事だが何もされない限り九尾から人間を襲うという事もないように思える。封印ではなく...そう、マンションに住人が引っ越すみたいな...

 

「じゃあ九尾。俺の中に入居する方法を教えてくれ」

 

「九尾ではない。九喇嘛だ」

 

こうして九喇嘛はナルトから俺の中にお引っ越しをし、そして九喇嘛がいなくなったナルトから頬の痣は消え、すっかりイケメンとなった。




Q,は?ナルトから九尾が消えた?
A,この作品ではナルトさんは九尾の人柱力ではなくアシュラの転生者としての力を発揮して貰えればと思います。尚、作中でもあったように九尾のチャクラ自体は送られてくるので九尾チャクラモードまでは今作でもなれます。
ナルトの頬にあるのは髭ではなく痣。そして九喇嘛が封印される前からあれがあった事からナルトのあれは九尾関係ないと色々な説がありますが...今作ではあれは痣であり九尾が抜かれたら消えるといった解釈をしています。
ナルト、そしてイタチの痣、シワが消えたコラ画像がネットにありますがイケメンでビビったのでやりたかった展開。

ナルトはペイン戦の前後で精神が大きく成長しましたね。ペイン戦の後で初めて九尾も自分と同じかも?って思い始めたと考えています。ペイン戦より前はできる事なら九尾出て行ってくれと思ってるという解釈です。

白は上忍レベルの実力を持っていると思っています。しかし原作では千本を武器にするなど無意識の内に手加減をした結果、サスケの成長に驚いたりしてしまったという解釈です。

あとムラクモ強いというコメントを頂きましたがこれは誤りです。これまでのムラクモの戦闘といえばVSダンゾウ、半蔵とVSざぶざだと思いますが前者は避雷針による奇襲のようなものであり、また両者がムラクモの観察に徹していた事が要因です。後者はザブザをあの場から動かす事が勝利条件であり水分身相手ですから。どちらもまともに戦えばいくら強い術を使えるとはいえムラクモに勝ち目は現時点ではありません。


今のムラクモは避雷針の術を使用する事はできますがそれを四代目のように戦闘の中で使用する事はできません。精々撤退用、移動用くらいにしか使えてません。

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