これはゾンビですか?~まあ、そうなんじゃないっすか?~ (きゃないんこ)
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プロローグ

眠って起きたら見知らぬ場所に。ここはただただ真っ白な世界。

 

‥‥‥これってどういうこと?

 

いや、だってそうでしょ?「今日もいい一日だったね。Good night.」

って気持ちよく眠って、朝かな?と思って起きたらよくわからん世界にいたんだよ!?

もうわけわからん!!

とかなんとか考えてたら

 

「あ~だっりぃ。神なんかやってられっかよ。」

 

なんか神って言ってるけど、絶対神じゃなさそうな人出てきたよ!?‥‥‥でも一応確認しよう。

 

 

「あんた誰だよ。」

 

その神とやらは、え、君いたの?的な表情を浮かべ、こう言った。

 

「え?君いたの?」

 

ほんとに言っちゃったよ!この人か神かよう分からん奴はっ!!

 

「いたよ。1時間前くらいから。で、あんた誰。」

 

「私?私は神だよ。月給5億で動く神だよ。」

 

ご、5億!?何いきなりスゲーことカミングアウトしてんだよ!!この神様は!!

ってか神って職業だったのか!?

 

「神ってことよりそっちに驚いたか‥‥‥。あ、でも人間界のほうじゃ5億ってすごいんだろうけど、こっちじゃ年収5億なんて普通なほうだよ。」

 

年収5億が普通って。って、え!?今、俺の心読んだ!?

 

「うん。読んだよ。なにせ私は全知全能の神ですから!!」

 

ナルシスト発言だな。‥‥‥ん?待てよ?全知全能ってことは、何でも知ってるってことだよな。

じゃあここがどこなのか知ってるかも。

 

「ああ、知ってる知ってる。ここはですね、転生所で~す。」

 

転生所?いまいちよくわからん。

 

「う~ん、つまり君は死んだんだよ。」

 

え?死んだ?俺が?ほう、それは興味深いね‥‥って関心持ってる場合じゃねぇぇぇぇ!!!

なんで死んだんだよ!?

 

「ああ、それは私のミス☆」

 

「っざけんじゃねえよ!何勝手に他人死なせといて語尾に『☆』つけてんだよ!!なんかムカつくんですけどぉぉぉぉぉ!!!」

 

「ゴメンゴメン。まあ、だからこうしてお詫びに転生させてあげようとしてんだけどね。」

 

「‥‥なんかすいません。勝手にキレて。」

 

「全っ然気にしてないから、大丈夫大丈夫♪ それよりさ、どこに転生したい?」

 

「あ、悪いんだけど、転生なんてしなくていいや。」

 

「え!?なんで!?」

 

「いや、なんか面倒くさいから。」

 

「それじゃ困るよ!!君転生させないと私、神辞めさせられちゃうんだから!!」

 

ほう、それが本音か‥‥。

 

「ギクッ」

 

「ってことはお詫びってのは嘘だったのか!」

 

「と、とにかく君には転生してもらうから!!」

 

「転生なんて絶対しねぇ。死んでもしねぇ。」

 

「いや、君もう死んでるし。」

 

「それはアンタのせいだろうが!!」

 

「ところでさ、君は好きなアニメとかある?」

 

はあ?いきなり何聞いてんだよ。でも、一応答えるか。

 

「まあ、イナイレとか、これゾンとかいろいろあるけど‥‥。」

 

「じゃあこれゾンの世界に転生ってことで。」

 

「さっき転生しないって言ったばかりなんですが?」

 

「強制転生ですから、残念~!」

 

いやそのネタ古いから!てか強制ってあんたそれでも神かよ!!

 

「神ですけどなにか。」

 

うぜぇぇぇぇ!!そして認めたくねぇぇ!!!

 

「あ、能力だけど、○チルのザ・チルドレンの三人の能力と、○色の○ッシュの答えを出す者(アンサートーカー)だよ。」

 

「おい、勝手に決めんな!!」

 

ってか、よく考えてみたらこれゾンって死ぬ可能性めっちゃあるよね!?

あんたまた死なせる気か?

 

「大丈夫。主人公とその周辺に関わらなきゃいいんだよ。」

 

そうだな。その手があった!

 

「まあ、関わるように仕向けるけど。」

 

やっぱあんた神やめたほうがいいんじゃないのかなぁ!?

 

「私はやめないよ。だって、君を転生させちゃうもん!」

 

もういいよ!!転生すりゃいいんだろ!!転生すりゃ!!

 

「やっとその気になってくれたか‥‥。んじゃ、いってらっしゃい!!君の新しい人生の始まりだ!!」

 

 

なんかカッコいいこと言ってるようだけど、やってること結構ひどいからね!?

とかなんとかツッコんでたら、いきなり足元に大きな穴ができて俺はその穴に吸い込まれていった。

 

「って、予想以上に怖いんですけどぉぉぉおおおお!!!」

もう少し転生の仕方を考えてほしかったなぁ、と考えながら転生した俺であった‥‥‥。

 





つ、つ、ついにやってしまいましたぁぁ!!
以前この駄作者はにじファンの方で書かせていただいてました。
どうぞ、これからよろしくお願いします。


こんな駄作を最後まで読んでいただきありがとうございます。
作者は国語が大の苦手なので、もちろん作文も苦手です。
なので、変な文章になっていることが多いと思いますが、そこは優しく注意して頂ければと思います。
この駄作者は計画性が皆無なので、投稿がかなり遅れることがほとんどだと思いますが、温かい目で見守ってくだされば幸いです。
















ちなみに、作者はめんどくさがりでもあります


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第1話  え、ちょ、はやっ。のわぁぁぁぁああああああ!!ぎゃ!わ!ぎぃやぁぁぁあああああ!!

皆さん、どうも。八神雷牙と申します。現在7歳です。

あの月給5億の神に転生させられてから7年が経ちました。転生するときに神様が記憶を消したのか、前世の記憶はありませんでした。ちなみに、幼少期の頃もよく覚えてません。この『これゾン』という世界に来る前の記憶で覚えている事といえば、転生させられた時のことくらいです。つまり、自分に能力が備わっているということも知っているのです。まあ、まだ使えないので意味無いですけどね。

あ、話が結構変わってしまいますが、僕が住んでいるのは本土から少し離れた島らしいです。そこの小さな村に住んでます。それと僕には実の親がいないらしいです。村の住人が、本土で偶然僕を見つけて拾ってきたらしいんですけど‥‥はっきり言って全く覚えてません。すみませんでした!僕の命の恩人さん!!

まあ、僕は運がいいってことで。という訳で、(何がという訳でなのかわかりませんけど。)育ての親はいます。ですので、生活は快適か?と問われれば、まあ快適ですかね。

でも、ただ一つ、ただ一つだけ面倒なことがあります。それは‥‥

食料の調達です!!

島なのだから色々あるだろ!!と、お考えの方は甘いです。旬の野菜よりも甘い!!まあ確かに自然の物は色々ありますよ?

キャベツとか、白菜とか、鶏の卵とか、ジャガイモとか、その他もろもろ‥‥。

でもね、でもですね、島にだってないものはたくさんあります。

例えば、食料で言えば、加工食品がないんですよ!!

島の野菜も美味しいんですけど、やっぱりそれだけだと飽きますよ。

という訳で、1ヶ月に1回、本土に買出しに出ているわけです。

ちなみに、今日がその買出しの日です。

白米とカレーのルーでも買っていこうと思ってますが、非常にめんどくさいです。

いや、買うこと自体はめんどくさくないのです。

ではなぜか?それは島から本土に行くことがめんどくさいんですよね。

能力はまだ使えないので、海上は船で移動です。

けっこう長い時間乗っているので、ゆら、ゆら、ゆら、ゆら、揺られて‥‥。

「ゥォゲロシャァァァアアア!!」

すみません。吐いてしまいました。

毎回そうなのですが、船酔いというものは慣れません。

くっ!!あと少しだったのに!!あと少しで着いたのに!!

なんてこと考えてるうちに着きました。

うぅ、まだ気持ち悪い‥‥。ですが、頑張りますよ!!

だってカレーのためですから!!

そして今日はいつもより安いんです!!

だから、いつもより気合いを入れますよぉ!!

陸地に足を置いた瞬間、僕は全力ダッシュしました。‥‥‥トイレに。

や、やはりダメでした‥‥。

船酔いという名の悪魔に打ち勝つことなど、不可のゥオロゲシャァァァアアア!!!

それから何回か吐いたあとスーパーに行き、○ーモントカレー×27箱買いました。

そのときの店員さんの顔は少し引きつっていましたが、気にしないでおきました。

さて、もう用は済んだので帰れるのですが、まだ船が来てないんですよね。

まあ、気長に待ちますか。

船が来たのはそれから2時間後でした。

まー辛かったですね。何もしないでただぼーっとしてるだけっていうのは。

というか、やばいんですけど。夕飯の時間に間に合わないんですけど!!

船で2時間かかるんですよ、ここから島まで。

今3時ですよ。帰ったら5時。

村全員分のカレーを作るとなると、最低でも3時間くらいはかかるでしょうか?

そうすると出来上がるのは8時頃になってしまいます。

8時になってしまうと、村の良い子は寝てしまう時間です。

まあ、僕は良い子ではないので寝ませんけど。

つまり、いつもより早く着かなければなりません。

ここは船乗りのおじさんに頑張ってもらわなければ。

「おじさん。少し速くしてもらえますか?」

「あいよっ。どうした、急用かい?」

「まあ、そんなところです。」

「そうかい。あと坊主、俺はまだ28だ。オジサンじゃねえ。」

えー。僕から見れば十分おじさんですよ。

「ま、いいや。坊主、とばすぜ!!」

と、おじさんが言った瞬間、いきなり速度が3倍くらいになりました。

「え、ちょ、はやっ。のわぁぁぁぁああああああ!!ぎゃ!わ!ぎぃやぁぁぁあああああ!!!」

どこのジェットコースターだよ!って誰か突っ込み入れてくださあああああぁぁぁぁぁぃ!!ゥオロゲシャァァァァアアアア!!!

‥‥はい着きました。わずか30分で着きました。なんという速さでしょうか。いつもの4分の1ですよ。3倍じゃなくて4倍でしたよ。

少しって言ったのにめっちゃ速くしましたよ!?あのおじさん!!

まあ、一応お礼の言葉は述べておきました。あのおじさん、苦笑いしてましたけど。

 

さて、無事に島に戻って来れたので僕は小走りで村に向かいました。なぜか?今全力ダッシュなんてことしたら‥‥。わかりますよね?

港から5分ほど歩いたところに村があります。小走りだったので3分で着きました。

 

「ただ‥‥っ!?」

 

村に着いた僕は驚愕のあまり声が出ませんでした。

みんなが先に夕食を食べていたから? ちがいます。

みんながもう寝ていたから? だいたい正解でしょうか?

みんな、永眠していたのです。体には銃で撃たれたような傷。

子供も、男も、女も、全員。

 

「だ、誰がこんなことをっ!!」

 

「俺だよ。」

 

 

そんなこと叫んでも誰も答えるはずもないって、え!?

僕が顔を上げるとそこには手に拳銃を持った、一人の男が立っていました。

 

「誰、ですか?あなた。」

 

「おい、さっきの聞いてなかったか?こいつらを殺した男だよ。」

 

この言葉を聞いたとき、僕、いや、()に怒りがこみ上げてきた。それと同時に、何か力が解放された感覚もした。っ!?これは‥‥。わかる!能力の使い方がわかる!

 

「何のために、殺した?」

 

俺は必死に怒りをこらえながら言った。するとそいつは、

 

「金だよ!金!!ある女が俺に頼んできたんだ。この島のヤツらを全員殺せってなぁ!そうすれば、1億もらえるんだぜ?ましてやここは、ほぼ人がこない島。何人殺したってバレねえ。この条件を飲まないわけが「バキッ!!」っが!?」

 

俺は思いっきり腹を殴ってやった。ちなみに俺、動体視力と瞬発力はものすごくいい。

 

「黙れ。」

 

「何しやがんだ!こっちは拳銃持ってんだぞ!!」

 

「知ってるよ。知ってて殴ったんだ。」

 

「ならなおさら分かんねえな。なぜ死ぬとわかってて殴りに来たんだっ!!」

 

バンッ

 

男は言葉を言い終えるのと同時に発砲した。が、その弾は俺にはとどかない。

俺の顔の目の前で静止している。

バンッ!バンッ!

男は何発も撃つ。しかしその全てが俺の体に届く寸前で止まっている。

 

俺は一歩男に歩み寄る。

 

「ひ、ひぃぃ。」

 

「ハッ。何を今更怖がってんだよ!!人を殺すときは、自分が殺される覚悟を持って殺れ!!」

 

俺は瞬間移動能力(テレポーテーション)で男の背後に回り込み、念動能力(サイコキネシス)の力をのせて男の背中を殴った。が、殺しはしなかった。それはなぜか?だって俺、殺される覚悟ないし。

しかも、自分のためだけに人を殺したんじゃ、あいつと同じだしな。

っていうか死んでないよな、あれ。

体が地面をバウンドしたあと思いっきり岩にぶつかってたけど。

うん、死んでないことを願おう。

 

 

 

ちなみにあいつは、頑張って逃げたらしい。まあ関係ないけどね。

そのあと2年くらい入院したってのも、俺には関係ない話だ。

いや、死んでなくてよかったとは思ってるよ!?




‥‥しょっぱなから黒い気がしました。えぇ、自分で書いててそう思いました。
というか、原作とは程遠い話になってしまいました‥‥。
え?これ原作名間違ってんじゃね?ってくらいに‥‥。

ここからちゃんと繋げられるように頑張らなければ。


では、次回もよろしくお願いします!!




次回はちゃんと原作キャラが出るので安心してください。





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第2話  調子乗ってるといいことってあまりないよね。

どうも、八神雷牙っす。

あのクソやろ‥‥んんっ、あの男との戦闘(?)から数時間経った。

ちなみに、家族や仲間の死体は土に埋めておいた。

「さて、これからどうしよう?」

なんて呟いてみるが、今度こそ誰もいないわけで。

あ、カレーをどうしようってことじゃないからね。まあ、実際全部(一人を除く)無駄になっちゃったんだけども!

あのクソやろ‥‥もうクソ野郎でいいや。あのクソ野郎に島の人を全員殺されてしまい、住むところがないからどうしようってわけなんだけど‥‥。

考えてみればこの島の人に拾われたんだから、ここの人いなくなったら俺、生きていく場所なくね?って考えにたどり着いたんだよね。

う~ん、どうしよう。

ま、それは置いといて。

 

 

俺の能力なんだけど、あれから普通に使えるようになった。もしかして、怒りの感情がトリガーだったのかな?なんて考えたりもしてみたけど、やっぱりよくわからない、という結論に至った。

それにしても、能力使えるようになってから頭痛がひどいんだよ。やっぱり能力の副作用的なものなのかね?

あ、ちなみに今俺、島の上空を気持ちよ~く飛んでいます。

アッハッハッハッハ!鳥になるってこういうことだったんだね。アハハハハハ!!

はっ!!今なにが起こったんだ?一瞬意識がとんだような‥‥。

って、もう島一周しちゃったよ。ちょっと飽きてきたし、一旦降りるか。

ふう、予想以上に体力消費が激しいな。めっちゃ疲れた。

ん?待てよ?これが能力の副作用だとしたら、この頭痛はなんなんだ?

その瞬間、俺の体が急に重くなった。

「ぬおっ!?なんだ!?どうしたんだ?」

周りを見てみると、俺の体だけが重くなったわけではないようだった。ここらへん一帯の重力が上がっている。

そしてさらに頭痛がひどくなった。

「が、がぁあぁあぁ!!うわぁあァアァアアアアア!!!」

まさか、能力の暴走か!?慣れてないのに使いすぎたか‥‥。

もはや俺は立っていられなくなり、地面に仰向けに倒れている。そして、さらに圧力は大きくなった。

ゴキッ!!

やべぇ、骨折れた‥‥。はは、死ぬのかな、俺?

抑えようとしても力を制御できねぇ‥‥。

バキバキッ!!!

は‥‥また折れた。こりゃもうダメだな。

あぁ、短かったけど、いい人生だったぜ‥‥。

待ってろよ、みんな。今、俺もそっちに行くから‥‥。

そう思ったとき意識が消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シュッ

「?異常があると聞いて来てみれば、何もなってないじゃありませんか。」

「うむ。そのようだな‥‥。」

「とんだ無駄足でしたね。」

「いや待て。あそこに誰か倒れている‥‥。行ってみよう。」

 

 

 

「!!これは‥‥。」

「どうやら無駄足でもなかったようだ。」

「倒れているのは?」

「子供だ。」

「死んでいるのですか?」

「いや、死んではいないが、かなりの重傷だ。」

「どうするのですか、サラス。」

「一応、里に連れて行って治療するつもりだよ。」

「で、ですが里に人間を入れるのは‥‥!!」

「なんだ。私に意見するのか?セラフィム。」

「‥‥しかし、里の仲間はそれを受け入れてくれるのでしょうか?」

「それについては大丈夫だ。」

「なぜ、そう言い切れるのですか?」

「理由は二つある。まず、私たちは人間を殺してはいけない。だから、死にかけているのを見過ごすのは殺すも同然だ。これが一つ目の理由だ。そして二つ目だが、できればこういったことはしたくないのだが‥‥。」

「それは‥‥?」

「そいつを育て、修行させ、吸血忍者にするのだ。そうすれば文句はあるまい。それより早く行くぞ。でないとこいつが死んでしまう。」

「はい。」

 

シュッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ん‥‥ここどこだ?

あぁ、そうだ。自分の能力が暴走して、制御できなくなって、それで死んじゃったんだった。

あれ?じゃあ、なんで意識あるんだろ?

また転生とかかな?いや、でもそれはないな。あれは自分のために俺を強制的に転生したんだから。

じゃあ、どこだ?

そうか、死後の世界に来たんだ。

よし、目を開けてみよう。

目を開けるとそこには、凛々しい目つきの天使のような女性がいた。

あれ?ホントにここどこだ?どうやらまだ死後の世界じゃなさそうだぞ?

 

「あ、意識が戻りましたね。」

「だが、まだ絶対安静の状態だ。無理に動かすなよ。いいか、目を離すなよ。」

「はい。」

「では、私は任務へ行ってくる。」    シュッ

え、えぇえぇえぇえええ!!!き、消えた?ど、どうやって?ス、スゲー!!

あんなのできるの俺だけだと思ってたぜ。

あ、もうひとり残ってる。ここがどこか聞いてみよ。

 

「はほ、ほほはほほへふは?」

 

‥‥‥。

 

「‥‥はい?」

 

それはこっちもだよ!!

なんでちゃんと喋れねぇんだ!って、ああああああ!!!鼻と目の部分以外全身グルグル巻きじゃねぇか!!包帯で!!!これじゃミイラだよ!!つーか息しづらい!!ちくしょう!こんなのほどいてやる!って痛ああああああああああああい!!!!

「あ、やめてください!!まだ、絶対安静です!」

「ふふへへ!はひはひはんへほんはほほひはっへんはほ!!ひひははんへーほ!!(うるせえ!だいたいなんでこんなことになってんだよ!!意味わかんねーよ!!)」

「‥‥?」

伝わってねぇし!!確かに!確かにわかんないだろうけども!!!

「『先生!お腹すいたんでなんか作ってくれよ!!ビビンバがいいな!!』‥‥ですか?」

なんでそうなったぁあぁあああああ!!!いや、発音とかで違うのわかるだろ普通!っていうか先生にメシ作ってもらうってどういうことだコラァ!!!

「んー!んー!!」

「わかりました。ですが、私は先生ではないので作りません。」

いや、あんたなんにもわかってないからね!?クソッ!!どうすれば‥‥。とにかく何か言うしかない!!

「ふひはへん。へんひふほはひふへはへんは?(すいません。鉛筆と紙くれませんか?)」

「『すいません。豚汁にしてくれませんか?』ですか‥‥。ですが私は先生ではないので作ることはできません。」

だから違うって!!なんであんたはそう食いもんにこだわるんだよ!!!自分が作りたいだけじゃないのそれ!?まあ、今メシ食いたいけどさ!!!

「ふう、からかうのも少し飽きてきましたね。」

「はははっへはっへはんは!!へはひんほはははふっへ、はんはへっほふはへふはほ!!(からかってたってアンタ!!けが人をからかうって、あんた結構なSだろ!!)」

「‥‥?何を言っているのかわかりませんね。」

 

遊ばれてる!!?

 

 

 

「で、ここがどこなのか、でしたよね?」

「ほほはへひ、はんははへはほ。(その前に、アンタ誰だよ。)」

「相手のことを知りたい時は自分から名乗るものですよ。」

「ほへは、ははひはひはは。(俺は、八神雷牙だ。)」

 

「そうですか。私はセラフィムです。」

 

「‥‥‥へんひ?(‥‥‥天使?)」

 

「違います。私は吸血忍者です。」

 

「へー、ほーはんは。(へー、そうなんだ。)」

 

ってか何それ?吸血鬼の新種?ま、どうでもいいけど。

 

いやいやいやいや、よくないよくない!鬼と忍者ってだいぶかけ離れてるし!!で、聞いてみると吸血忍者は人間を殺さないらしい。そこが鬼か忍者かの違いってわけか‥‥。

 

 

「へ、ほほはほほはんは?(で、ここはどこなんだ?)」

 

「ここは私たちの住んでいる里です。」

 

「ほーひは、ふうへふっへひふふはひははは、ひほはふふほ?(そーいや、吸血っていうくらいだから、血とか吸うの?)」

 

「ええ、もちろん。大好物ですよ。」

 

あ‥‥気をつけよ。血ぃ吸われないように。

 

 

 

 

「ほほほへは、はんへほへほはふへはほ?ひは、へふひひひはひっへはへへほはひへほ。(ところでさ、なんで俺を助けたの?いや、別に死にたいってわけでもないけど。)」

 

「それは‥‥私の上司が話します。」

 

そーいや、セラフィムさんって結構綺麗だな‥‥。その上司も綺麗なのかな?ま、どーでもいいけどな。

 

「それと、その話をするときに、一緒に雷牙くん‥‥でいいのでしょうか?」

 

「ほひふへへひひほ。(呼び捨てでいいよ。)」

 

「では、呼び捨てで呼ばせていただきます。それで、先ほどの話ですが、おそらく雷牙に色々と聞くと思います。」

 

 

 

‥‥マジで?え?この状態で?いやぁあぁあぁあぁああああ!!!!

 

超めんどくせぇえぇえぇえぇえええええええええ!!!!!!!!!!

 

 




今回もとてもグッダグダになってしまい、どうもすみませんでした!!
こんな駄作者ですが、どうか応援よろしくお願いします!



それと、読んでいただけたら、感想じゃなくていいので、アドバイスをいただけたら嬉しいです。


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第3話 出会ったばかりの人に頼みごとをすると、とんでもないことが起こる場合があったりもする

本文の前に一読、お願い致しますm(_ _)m

※以下より雷牙の言葉を普通の「」で示します。ですので怪我が治ったとかサラスさんが雷牙の言葉を完璧にわかるようになったというわけではございません。今更ではありますが字数稼ぎだと思われるといやなのでこういった形で表現させていただいています。ただ単に、文字を打っていて面倒になっただけですのでどうかご理解ください。とりあえず、わかりやすくなるとは思います。


「貴様、名はなんと言う?」

 

「ははひはひはへふ。(八神雷牙です。)」

 

「‥‥おいセラフィム。こいつは何と言っておるんだ?」

 

「『八神雷牙です』と言っています。」

 

「そうか。私はサラスバティだ。」

 

どうも、現在絶賛ミイラ中の八神雷牙っす。

そして、質問タイム、ただいま開始いたしました。

あ、ちなみに案の定、サラスさんも結構綺麗だった。

 

「お前は何者だ?」

 

「ひんへんへふ。(人間です。)」

 

サッ

 

サラスさんはセラさんのほうを向く。

 

「『自分は人間だ』とほざいています。」

 

「うむ、それは分かっている。そうではなく、どのような種類の人間か、と聞いているのだ。」

 

え?そんなことまで分かってんの?嘘でしょ?うん、絶対ハッタリだな。

 

「ひは、ふふふほひんへんへふへほ?(いや、普通の人間ですけど?)」

 

サラスさんはまたセラさんの方を向く。がんばって自分で理解しようとは思わないのだろうか‥‥。

 

「『自分は普通の人間だ。』と、まだほざいています。」

 

「ふ、私に嘘が通じると思うなよ、雷牙。」

 

わーお、うそでしょ?何!?吸血忍者ってそんなにすごいの!?いやー、怖いなー。

 

「お前が普通の人間ではないと思ったからここに連れてきたのだ。」

 

それをどこで判断したのか、気になるところだ。

 

「どうやって知ったのか、とでも言いたそうな目だな。雷牙が倒れていた場所の周りを見ればすぐにわかった。雷牙を中心にして地面がへこんでいたからな。」

 

しかしこの能力、今はまた使えなくなっているが、無理に使うと自分で制御できなくなる可能性があるから、今度使うときは気を付けないと。いや~、それにしても、腹減ったな~。そういや昨日、飯食ってなかったしな~。飯食いたいな~。なんて思っていると、腹から音が鳴った。その瞬間、俺の顔は真っ赤になっていたことだろう。包帯で顔隠れてるからわかんないと思うけど。

 

「なんだ?貴様、腹が減っているのか?」

 

たしかに腹は減っているが、こんなよくわからない、出会ってから数時間しか立たないよくわからない人、ではなく吸血忍者なんぞに飯を食わせてもらったりしたら、どうなるかわからない‥‥が、この場合は例外だ。なにせ、吸血忍者のセラさんとサラスさんは俺の命を救ってくれたからな。信用しても大丈夫だろう、ということで飯を作ってもらうことにした。しかし、このあと、俺は地獄への入口を下見することになった。

しばらくしてセラさんが料理を運んできた。ちなみにサラスさんは「急用が出来た」とかでどこかに行ってしまった。

 

「雷牙、できましたよ。」

 

と言って、セラさんが持ってきたそれは、料理と言ってはいけないようなものであった。真っ黒いスープのような、何か液状のもの。ちなみにその料理名を聞いてみると

 

「これは、エリンギスープです。」

 

ほう、この物質をただのスープと申すかっ!!その自信はどっから出てくるのか知りたいものですな。

 

「ひひほうひひほふへほは、はひふはっへんほ?(一応聞いとくけどさ、何使ってんの?)」

 

「塩酸と硫酸を牛乳と混ぜ、その中にいろいろな食材を入れたものですが、それが何か?」

 

何か?じゃねぇよぉぉおおおお!!!おぃぃいいいいい!!!!期待はしてなかったけどさ、この人俺の予想の斜め上どころか垂直に上の食材使ってやがったよ!!?いや、食材でもないけどね!!え、てか何!?牛乳と‥りゅ、硫酸と塩酸!?なぜにあの吸血忍者さんはこの殺物料理を『エリンギスープ』と名付けたんだ!!?

 

「少々強引ですが、塩酸の頭文字の『エ』、硫酸の頭文字の『リ』と最後の『ン』、牛乳の頭文字の『ギ』で『エリンギ』です。」

 

なんという発想の持ち主!!でも少しどころか、めっちゃ強引だけどね!!!俺的には、アルカリ性の液体も混ぜて中和してほしかったな。ま、危ないことには変わりないんだが‥‥

 

「へ、ほへほふへほ?(で、それを食えと?)」

 

出来れば、サラスさんに止めていただきたいが、さっきも言ったように急用とかでサラスさんは今いない。ということで、あのブツを食さなければいけないのはほぼ確定だ。八神雷牙、万事休すか?いや、まだ挽回の余地はあるはず!!

 

「はい、そうです。何か不満でもあるのですか、雷牙?」

 

その料理と呼んでいいのかすらわからない代物に不満を持たない人、いや生物がいたら是非一度お会いしたいね。あ、一人だけいるけど、目の前にな!!

 

「さあ、早くしないと冷めてしまいますよ。」

 

と言いながら物体をおたまですくうセラさん。いや、正確にはおたまが溶けてすくうどころじゃないんだが。

 

「フ‥‥。やはりこんなヤワなものではすくえませんでしたか‥‥」

 

いやいや予想してたんならわざわざそんな事しなくてよくね!?というか早くサラスさん帰って来ておくれ~。じゃないとせっかく助けてもらったこの命、無駄になっちゃいますよ~。と、そう思った瞬間、静かに戸が開いた。

 

「セラフィム、雷牙は飯を食べたか?」

 

ナイスタイミング!!早くこの殺人料理人を止めておくれ!!

 

「いえ、それが、なかなかこの料理がすくえなくて‥‥。まだ食べさせられていません。」

 

「ふむ、そうか‥‥。もしかしたら雷牙の口にはこれは合わないのかもしれんな。」

 

いや、合わないどころかなんつーの?死ぬからね?体に合ってないからね、それ。つーか、俺の口に合わないからすくえないってどういうこと!?別に俺の口はそのおたまと一心同体じゃないからね!?はっ、もしかしておたまが俺のことを守ってくれたってのか?ありがとうおたま。君のことは多分忘れないよ‥‥。なーんて一人考え込んでいると、セラさんの殺人料理が入った鍋を手に持って外へ出ていった。あ、今気づいたけど、あの鍋はあの料理に耐えられるんだな。すごい。素直にすごいと思う。あなたはセラさんが作ったあの料理に耐えられる自信がありますか?俺にはないです‥‥。そういやなぜセラさんは外に?

 

「すまない雷牙。セラフィムがいないとお前が何を言っているのかわからんのだ。」

 

あー、そういやそうっだったなぁ。んー、近くに紙とかありゃいいんだけどなー。ないよなぁ。しょうがねぇ、身振り手振りだ!!!まずは布団を叩く。

 

バンバンッ

 

あ、手が痛い。めちゃくちゃ痛い。まあ、怪我してるから手が痛いのは当たり前なんだけど、頭の中から怪我のことが退散してくれていたので、自傷行為に走ってしまった。アホか俺は。

 

「ん?どうしたのだ、いきなり?」

 

よし、気づいた。てか、あれで気づかんかったらどんだけ鈍いんだよって話だけど。んで、次に包帯でぐるぐる巻きにされている両手を使って縦長の長方形を宙に描く。わかるか?この動作だけで。ちなみにこれは紙を表している、自分の中では。

 

「なにか私に伝えたいのだな?よし、やってみよう。」

 

いいぞ、そのままこの動作の意味もわかってくれー。

 

「うん、わかったぞ。」

 

お?かなり自信があるようだ。顔がかなりニヤついている。これは期待できるね。さあ、早く答えを言っておくれ!!

 

「私に料理を作って欲しいのだな!!」

 

俺は思いっっきりずっこけた、心ん中で。そりゃずっこけもするだろう?だって、あんだけ自信たっぷりのドヤ顔で言われてずっこけない奴がいたらそいつを心から賞賛したいと思う。そんなことよりも自分の意志が伝えられないことをどうにかしないと、話が進まないな。とりあえず、首、というか体を横に揺する。

 

「ち、違うというのか!?な、なんということだ‥‥。」

 

ひどく落ち込むサラスさん。うーん、まあねぇ。あんだけ自信たっぷりだったからねぇ。でも違うんだよねー。しかしどうしよう。動作でも伝えられないとなると、もう何も手段が‥‥。と、色々考えていると

 

「うぁぁああああ!!!」「やめろぉ!!」「死ぬぅ!!」「ぐはぁ!!」

 

などといった悲鳴が。一体外で何があったんだ!?怖いよお母さん!

 

「やれやれ‥‥。またか。」

 

また!?そんな死の危険がたくさんあるところなのここ!?あ、俺もさっき死にそうになったか。そして悲鳴が聞こえてちょっとしたあと、セラさんが例のアレが入っていた鍋を持って帰ってきた。

 

「みな、死ぬほど美味しいと言って食べてくれました。みなが幸せになることが私が料理をする理由の一つでもありますね。」

 

いや、スッゲー満足したようなセリフ吐いて帰ってきたけどさ、死ぬほどっていうかマジで死にかけてるし、幸せとは真逆のことを身をもって感じていると思うよあなた様のお仲間は!!という俺の想いは伝わらない。というか伝えられない!だってセラさんあんなに楽しそうなんですもの!初恋の男子に告白して実は両想いで即オッケーもらった女子のような笑顔なんですもの!いや、そんな女の子をまだ見たことはないけれども!でもそんな気がするの!!そこには触れないでくださいませんか!!なにはどうあれ、そんな幸せそうにしているセラさんに真実を告げるなど、俺にはできない!ていうか言ったらぶちのめされそう。

 

「さきほどから雷牙はなにをやっているのでしょうか?」

 

「さあ、わからんな。とりあえず、奇妙な動きで少し気持ち悪いというのが率直な感想だろうか。」

 

くはっ!俺は今、けっこう心に傷を負ったよ。まず、怖いのは俺じゃなくてセラさんのほうだろうがこんちくしょう。

 

「では雷牙。セラフィムが戻ってきたところで本題に戻るとするか。」

 

そうだよ。早く本題のほうをちゃっちゃと終わらせてゆっくりさせてくれや、俺の心の中を!

 

「で、確かお前が普通の人間じゃないということを確認したところだな?」

 

あれ?どうだっけ?心の中で自分にしかわからないツッコミ劇を繰り広げてたから覚えてねーや。とりあえず俺は頷いた。

 

「その感じだと覚えてないからとりあえず頷いておこう、といったかんじだな。ふっ、まあいい。そういう性格なのだと覚えておこう。」

 

わーい勝手に俺の性格決定されたぞーわーい。でもまあ、実際そんな感じだしな。気にしない気にしない。

 

「ほへへ、ふひほひふほんは?(それで、次の質問は?)」

 

「それで、次の質問は?」

 

これはセラさん。

 

「うむ、お前が普通の人間ではないことはわかった。そこで、お前には何かしらの能力があるとみた。」

 

「ほひふほ?(と言うと?)」

 

「と言うと?」

 

これはセラさん

 

「雷牙、何かしらの能力があることは確かか?もしそうならその能力について詳しく説明してくれ。」

 

と言われましてもねぇ。よく考えてみたらそっちの情報は吸血忍者っていうよくわかんない集団ってのがわかっただけなんだよな。吸血忍者がどのような能力を持っているかはわからないから‥‥。う~ん、どうしたものか。とりあえず聞いてみますか。

 

 

「それじゃあ俺も、そっちの能力知っときたいな」

 

「ふむ、人に聞くならまず自分たちから話せ、ということか。よかろう、話してやる。」

 

「ですが、いいのですか?まだ上のものに確認をしていません。それに雷牙が仲間になると決まったわけでは‥‥」

 

「その心配は無用だ。先ほど、上のものには了承を得てきたところだ。ちょうどお前が料理を作っている時にな。それに、ここへ連れて来たからには多少強引にでも仲間になってもらう。」

 

「そうでしたか。すみませんでした。」

 

「気にするな。」

 

おうおうおう、なんか勝手に話進んでるし気になるワードも少しあったんだけど俺の質問忘れてませんよね大丈夫ですよね!?

 

「では雷牙。まず、吸血忍者にはどうやってなると思う?」

 

「え?生まれた時からじゃないの?」

 

「違う。吸血忍者といっても元々はただの人間だ。この村で厳しい鍛錬を積み、一定の年齢になったところで、あるお方の血を飲む。」

 

「血を?」

 

「そうだ。だが唯の血ではない。そのお方の血は特別で、飲むことによって不老不死の力を得られるのだ。そのかわり定期的に血を飲まなければならなくなり、さらに能力は血を使ってのものになるなどの副作用もあるがな。」

 

「個々によって能力は違うの?」

 

「うむ、それは個々によって異なる。例えば、私は主に水を使った忍術で戦うが、セラフィムは主に木の葉を使った忍術で戦う、というようにそれぞれが得意な忍術と苦手な忍術を持っている。とまあ、私達吸血忍者の能力はこんなものだ。あとは素質とどれだけ努力したかという違いくらいだ。」

 

「ありがとう」

 

吸血忍者はなんか色々とめんどくさそうだからあんましなりたくはないなー、うん

 

「うむ。こちらのことはだいたい話した。次は雷牙の番だ。」

 

だいたい、か‥‥。じゃあこっちもだいたいのことは話すか。転生とかそこらへんは言わなくていいだろう、たぶん。

 

ということで、俺は自分の能力、つまり三つの超能力の話をした。この世界においてあれが超能力と呼べるかはわからないけどな‥‥。

 

「うむ、雷牙の能力のことはだいたいわかった。だが‥‥。」

 

そこまで言ってサラスさんは言葉を止め、目を細めて続けた。

 

「まだ何か話していないことがあるな?」

 

ギクゥ!そんな擬音がなってしまいそうな反応をしてしまった。

 

「私を侮るなよ?だてに百年以上も生きていない。その程度の虚実ならば見抜くことは容易だ。」

 

うぉ、そうだった‥‥。そういや永遠の命を得てるんだっけ。ということは、もうおばあさん‥‥というのは口にしたら殺されるからやめておこう。まあ、ここまで言われちゃったら話すしかないか。めんどいけど。めっちゃめんどいけど!!!

 

じゃあどっから話そうか‥‥

 

「ここの世界とは別の世界があるって言ったら信じるか?」

 

「信じる。たまに妖怪が別の世界からやってくることがあるからな。昔、頭領も別の世界があると言っていたことも信じる根拠になる。」

 

「そうか。だけど、多分俺のいた世界はその妖怪のいる世界とはまた別物だ。俺はこの世界に転生してきたんだ。」

 

「転生ときたか。おもしろい。では雷牙は生まれ変わってこの世界にいるということになるな。」

 

「そういうこと。さっきの話を聞く限り、たぶん俺はこの世界にも妖怪のいる世界にも干渉できない世界から来たんだと思う。」

 

「少しいいか?先程から雷牙の言葉は全て曖昧だが、それはなぜだ?」

 

「それは、俺には転生される前の記憶がないから俺の話は全部推測なんだ。だから確証はないし、全然違うってことのほうがありえる。まあ、だから話そうとしなかったってのもあるんだけど。」

 

「では、その話を聞いてもあまり意味はないな。」

 

うそぉ、せっかくがんばって話したのにぃ、めんどくさいけどがんばったのにぃ‥‥。

 

「もう話していないのはそれだけか?」

 

「うーん、あとはほかの人より頑丈だったり、傷の治りが早かったり、ってくらいかな。」

 

「確かに、あれだけ骨が折れていたのにもうここまで動けるのはただの人間ではありえないですね」

 

あ、ごめんセラさん。あなたがいたことを忘れていました。本当にごめんなさい。

 

「これでもう話すことはなくなったけど、俺はどうなっちゃうの?」

 

そう、仲間にならせるとかどうとかっていう話だ。正直、吸血忍者にはなりたくないんだよね。ほら、忍者とは耐え忍ぶものだ‥‥みたいなことをどっかで聞いたことがあるわけですよ。どこかで。

 

「そうだな、できれば修行をして吸血忍者になって欲しいが‥‥」

 

「修行は‥‥まあやってもいいけど吸血忍者になるのはちょっと遠慮しときますわ。なにより、掟とかめんどくさそうだし。」

 

「うむ、そう言うだろうとは思っていた。だが、忍の秘密を知ってしまった者をそう簡単に帰すことはできん。」

 

もう、帰るところなんてないけどな。

 

「そこでだ、私から提案があるのだが。」

 

「どんな?」

 

死んでくれとか言われるのか?あ、いやそれはないか。吸血忍者は一般人を殺しちゃいけないんだっけ。あれ?でも俺って能力ついてるからもしかしたら一般人じゃないんじゃ‥‥

 

「おい、聞いているのか?」

 

おっと、一人で考え込んでいる間に内容を聞き逃してしまったようだ。

 

「あ、ごめん、聞いてなかった。」

 

「次そのようなことがあれば問答無用でお前を吸血忍者にする。覚悟しておけ。」

 

おぉ‥‥イヤだなそれは。気を付けないと。

 

「ではもう一度説明する。まず、お前の傷が癒えたら吸血忍者の修行をしてもらう。」

 

「いやいや、吸血忍者にはならないって言ったばかりなんですが?」

 

「まあ落ち着け、それはわかっているさ。こちらもなるべくそちらの要求通りにしたいとは思っているしな。我々は普通、吸血忍者になってから本格的な修行を始めるが、雷牙の場合はその順序を逆にするということだ。さっき言ったとおり、まず修行をしてもらう。まあ、期間はそうだな‥‥6年といったところか?その期間修行してこのセラフィムと戦って三十分以内に一発、攻撃を入れられたら吸血忍者にならなくていい。できなかった場合は血を飲んでもらう。とまあこんな感じだ。」

 

なるほど、俺自身もそうだが、もしかしたら俺はこの世界とは別の世界で生まれ、何かの事情があってこの世界で生きているという可能性がある。実の親はいないし能力付きだし。

 

「いいよ、それでいこう。」

 

「おや?面倒くさがりはしないのだな。6年も修行するのだぞ?」

 

サラスさんはニヤけて言う。なぜ?んなもん決まってる。

 

「断ったら何されるかわからないし、それに、勝負に負けたらもっとめんどくさいことになる。そんなの嫌だからな。」

 

「フ‥‥そうか。楽しみにしてるぞ?」

 

「え、それはめんどくさいなぁ‥‥。」

 

とまあ、こんな感じで俺、八神雷牙の忍者修行が決定した!!!

 

いい感じにまとめようとしたけど一言いいっすか?

 

 

すっごいめんどくさんですけどぉぉぉぉぉおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!




はぁぁぁああ、一年以上経っちゃったんでもうめんどくさいからどうしようかと思ったんですがやっぱり投稿しちゃいましたぁぁぁあああごめんなさい!!!!!!!!!
まあ、これからも投稿ペースはマイペースに行きたいとは思います。

内容は相変わらずグッダグダのぼっこんぼっこんですが、待ってくださる方がいるとしたらそれはもう奇跡ですね、はい。

次回は修行の話を主にしていきたいなぁと思っております。本編に入るのはまだまだ先ですのでそこらへんはよろしくお願いします。

あ、感想もとい、文句質問聞き逃しがありましたら何なりと言ってくださるとありがたいです!!

では、次回もよろしくお願いしますm(_ _)m


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