多民族いる異世界に3兄弟の特殊作戦群が来た (素人小説書き)
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第一話 知らぬ土地に足を踏めばもう帰れない

2030年4月12日

特殊作戦群隊員

金森 龍 陸曹長

金森 仁 1等陸曹

金森 剣 1等陸曹

任務から帰投中行方不明

現在捜索中である


2030年4月12日

 

日本国内

 

どこかの山奥

 

「ふぅ…これで、全部だ」ドスンッ…

 

暗い山の奥で武器と弾薬を自衛隊の装甲車に入れていた

 

「よくやった同志よ、これで我々も攻撃が出来る」

 

服装がロシアの軍服を着ている男が運んでいた男と話す

 

「ああ、これで俺たち新日本赤軍が蜂起するのも時間の問題だな…にしても、どこから陸自の装甲車と自走砲を盗んだんだ?」

 

装甲車の隣に203㎜の自走砲がでかでかと置いてあった

 

「ああ、自衛官内部で我々を支援する者からもらったのだ元々廃棄予定の物を我々に譲り受けた」

 

「デカいコネだな」

 

「同じ思想は意外にも敵の中にもいると言う事だ…さぁ、おしゃべりは終わりだ警備に戻っておけ」

 

「分かった…」カチャ…

 

男の指示に従って89式を持ってそのまま弾薬を運んだ男は離れようとする

 

「…(ガサッ!!)!?」カチャ!!

 

「どうした?」

 

突然後ろから音が聞こえ将校姿の男と運んだ男は慌てて振り向く

 

「…何だ?」

 

辺りを見ていても誰もおらずただ風が吹いただけか…と思っていると…

 

パシュ…

 

「ガッ…」ドサッ…

 

「!?どうs(パシュ…)うぐッ!?…」バタンッ…

 

運んだ男は顔面に銃弾を受け将校の男は心臓に当たり絶命する

 

 

……

 

周りに静けさだけが残ると…

 

龍「…敵二名排除…確認するぞ付いて来い」スッ…

 

仁「はいはーい行くどー剣」カチャ…

 

剣「アイサー」カコッ、パチンッ!

 

近くの茂みに隠れていた3人が銃を構えながら出てくる

 

龍「…」スッ…

 

倒した敵と持っていた写真一緒に見て確認する

 

龍「…こちらHQ応答願いますどうぞ」カチッ…

 

HQ「確認、どうぞ」

 

龍「ターゲットの殺害を確認したこれより反政府ゲリラの所有していた装備を回収する」

 

HQ「了解、速やかに回収し撤収せよ回収班は地点2-5-3に待機している以上通信終わり」ブッ…

 

龍「了、通信終わり…(じん)お前は装甲車に乗って先行を、(つるぎ)お前は一緒に自走砲に乗れ」ポイッ

 

目標を殺害し本部に連絡した龍は撤収の指示を出して敵から取った鍵を仁に渡す

 

仁「おう!後ろは任せたぜ!(りゅう)兄さん!」バムッ!!

 

龍「任せとけ」スチャ…

 

鍵を受け取った仁と剣は龍に後ろを任せて車と自走砲にエンジンをかける

 

キュルルルル!!…ブゥォン!!

 

仁「じゃあお先!」ガコッ!!

 

ブーーーン!!!

 

エンジンが先にかかった仁は先に大きな音を立てて走って行く

 

「?今のn(パシュ…)ガッ!?」ドサッ…

 

「!!敵だー!!敵が来t(パシュ…)ギャ!?」バタッ…

 

仁のエンジンに気付いた敵が急いで龍達に向かって来る

 

「自衛隊だ!!殺せ!!」バババババッ!!

 

「政府の犬め!!ここでs(パシュ…)ギャ!?」バタンッ…

 

龍の的確な射撃で敵が中々顔を出さないがやはり敵の拠点だからか数が多くまだまだ集まってくる

 

龍「…剣もう動かせ、かなりの数の敵が来たぞ」パシュ…パシュ…

 

剣「ちょっと待ってくれ…ああもう!!これオンボロで動かねぇ!!」カチッ…カチッ…

 

ブルルルン…ブルルルン…

 

運転席に座っている剣がエンジンを動かそうとしても少しうねるだけでかからず何度か試行錯誤しているが…

 

龍「チッ…少し待て(ピンッ!!)催涙投擲」ポイッ!!

 

ボシュ――…

 

「ゲホッゴホッ!!目、目が!!」

 

「う、うげぇ…ぎ、ぎぼぢわるい…」

 

広範囲に投げた催涙ガスをまともに食らった敵は咳き込んだりゲロを吐いて動きが止まった瞬間龍は急いで自走砲のエンジン向かう

 

龍「…」スッ…

 

そして、かからないエンジンにこうする

 

龍「動けやポンコツがぁ!!!」ガァン!!!

 

筋肉式解決方法

 

☆な☆ぐ☆る☆

 

ブルルルンッ!!

 

剣「!やった!エンジンが点いた!!」

 

まさかの方法でエンジンがかかってしまう

 

龍「この手に限る」

 

※なおこの手しか龍は知りません

 

剣「兄者!!乗ってくれ!」

 

龍「了解」ノシッ

 

「ゲホッ!!ま、待て!!あいつらを逃がすな!!(パシュ…)グッ!?…」バタッ…

 

敵を足止めしながらも自走砲の後部座席に飛び乗る

 

龍「乗ったぞ!出せ!!」パシュ…パシュ…

 

剣「おう!捕まってくれよ!」ダン!!

 

ガガガガガガッ!!!

 

龍「ウグッ!?」

 

剣「イヤッホォォ!!!!」

 

龍が乗ったのを確認した瞬間剣はアクセルペダルをベタ踏みして急発進して敵の基地から離れていく…

 

 

 

 

 

 

 

 

山の奥深く

 

仁「龍兄さんと剣おせぇな…」カチッ…ボッ!

 

敵基地からかなり離れた所で車から降りて龍達を待っている仁は煙草を吸いながらあたりを見回す

 

仁「スゥー…ハァー……ん?あれ?今日の天気は晴れじゃねぇのか?」

 

煙草を吹かしていると段々少しづつ周りに靄がかかってくる

 

仁「チッ…これじゃあ、回収班の所まで行くのに迷っちまうよ…はぁ…ん?お、見えた」

 

クドクドと独り言垂れていると遠くからでも目立つ自走砲が見えて来た

 

仁「おーい!ここだよー!!」ブンブン!!

 

剣「あ、兄者!仁兄さんが見えましたよ!」

 

龍「こっちも見えた…よし、仁の前で止まれ」

 

剣「了解しました!」ガゴッ!

 

龍の指示に従ってアクセルを踏む

 

ゴゴゴゴゴゴッ!!!

 

仁「…なんかスピード上がってね?」

 

龍「…ブレーキかけろ」

 

剣「ほい!」ダン!!

 

キィ―――――!!!…ズン…

 

仁「俺を殺すつもりか?龍兄さん?」

 

龍「坂を上がるには少しアクセルが必要だったんだ勘弁しとけ…とりあえず、これで合流できたから後は回収班の元に行くぞ先頭は俺達が行く」

 

仁「へいへい、じゃあ素直にケツに付いて行くよ…案内は頼んだぜ~」バムッ!!

 

龍「わかったよ…にしても、霜が段々濃くなってきたな…回収班のいる所まで迷わないように行かないと…とりあえず、前進だ剣進めろ」

 

剣「ほ~い、何か見えたら止めてよ~」ググッ…

 

キュラキュラ…ブーン…

 

先ほどと変わって今度は龍達の自走砲が先頭で仁の装甲車が後ろに付いて行く

 

龍「…(おかしい…作戦前は雲も湿気も無い状況だったはず…なのに、段々と周りが深くなってきた…チッ…GPSもさっきからおかしい…ノイズしか出てきてない…それに…)」

 

ゆっくりと進めて周りを見ても近くの木が見えないほど霧が深くなり後ろにいる仁の装甲車のライトがギリギリ見える程

 

そして、龍の持っている電子機器も仕様が出来ないほどエラーとノイズが出てきていた

 

更に、日本ではあり得ない匂いも段々と感じ取ってくる…その匂いは…

 

龍「焦げ臭い匂いと死臭の匂いがする…」

 

剣「そうですか?クンクン…あ、僕花粉症だから鼻が利かないんだった」

 

龍「そう言えばそうだったな……二人とも停止しろ」カチッ

 

剣「了解」ギィ!

 

仁「了」キュッ…

 

無線で二人に止まるように指示した龍は自走砲から降りる

 

剣「兄者?どうしたんですか?」

 

龍「その場で待ってろ…少し先を見てくる」カチャ…

 

20式小銃を構えながらも先を見に行く

 

仁「おいおい!一人じゃあ、あぶねぇよ!剣!行くぞ!」ガチャン!!ガコンッ!!

 

バレットM82A1のマガジンに入っている12.7㎜を装填しながら龍に付いて行きながら剣を呼ぶ

 

剣「わかってるよ!ほっ!」パチン!カチャ!

 

折り畳み式の89式を持って慌てながらも仁の後ろに付いて行く…

 

龍「…チッ、隊長の指示には従えと前にも言ったはずだぞ」

 

仁「そうカッカすんなって!俺達兄弟だろ?死ぬ時も一緒さ!」

 

剣「そうそう!兄者だけ死んだら母さんと父さんに迷惑かかっちゃうからね!」

 

嫌そうな顔をしてもニッコリと返す弟二人に呆れながらも元の場所に行けと言わずそのまま一緒に進む

 

龍「…好きにしろ…とりあえず進んで霧を抜けるぞ、いいな?」

 

仁「Yse sir」

 

剣「了解!」

 

 

 

 

 

 

 

森林

 

「ハァ…ハァ…ハァ…(に、逃げなきゃ!!人間から逃げなきゃ!!)」ザッ!ザッ!ザッ!

 

「おい!あそこに子供がいるぞ!」

 

「逃がすな!追え!」

 

暗い夜の中、男達に追われているボロボロの少女が呼吸を荒げながらも急いで木々の間を縫いながら必死に逃げていた

 

「いやだ!!奴隷になりたくない!!」ザッ!ザッ!ザッ!

 

「あいつを逃がしたら報酬が少なくなるんだ!急いで捕まえねぇか!!」

 

「クソッ…ちょろちょろ動きまわんじゃねぇ!!」

 

しかし、小さい体では大人から逃げられず段々と距離が縮まっていくが、運が悪い事に…

 

ガッ!!

 

「キャッ!?」ドサッ!!

 

木の根っこが少女の足に引っかかって大きく転ぶ

 

「うぅ…」

 

膝が少し切れて血が出て痛いが相手はそんな事気にせず少女に近づく

 

「さぁ、お嬢ちゃんおじさんと一緒にみんなの所に行こうか♪」

 

「ヒッ!?い、いやぁ…だ、誰か助けて…」ズリズリ…

 

転んで足に力が入らない、少女は小さな声で助けを呼ぶが誰も助けに来ない…

 

「ハハ!助けてだって?こんな真夜中の森で妖精さんが助けに来るt(パシュ…)…あ、あぁ?」ドサッ…

 

「? おい、どうs(パシュ…)ガッ!?」バタッ…

 

「!?お、おい!!何が起きて(パシュ…)…」バタン…

 

「…ぇ?な、なにが…」

 

突然男三人が血を流しながら倒れて何が起きたのかさっぱり分からない少女は困惑していると…

 

龍「おい、大丈夫か」

 

「え?…ヒィ!?

 

突然、後ろから声がして誰かと振り向くと大柄な男が目の前にいて驚いてこう言ってしまう

 

「オ、オーガ…」

 

龍「俺はオーガでもないぞ小娘…それより、その怪我を見せなさい軽く消毒してあげよう」スッ…ガサゴソ…

 

「え…あ、ありがとう…」

 

怖そうな顔をしている人間は少女の足に持っていた水筒を開けて軽く水をかけ少し消毒液を掛けて包帯を巻く

 

「…おじさん優しいんだね」

 

龍「おじ…ん、ンンッ!!まだ、27歳だからおじさんではない…それより(おーい!)来たか…」

 

「?」

 

仁「一応適当に周り見てきたけど、特に何もな…おいおいおい!何殺してんだよ!?こんなことやったらHQにぶっ殺されちまうぞ!?」

 

暗闇からギリースーツとペイントを塗っている大きな筒を持った男が出てきて来た

 

龍「じゃあ、助けてと叫んでいる少女に明らか誘拐か何か目的を持っている男たちが居たらお前ならどうする?」

 

仁「男殺すわ」

 

龍の質問に即答で仁は答える

 

龍「だろ…んで、君は一体どこから…おい、仁俺は今幻覚見えてんのか?」」

 

仁「ん?どうしたの?」

 

暗い森林で月の一筋の光が少女に当たった瞬間目にも疑う光景が見えた…

 

龍「耳が…長い!?」

 

仁「んな、あほな事…ほんとだ!?」

 

「? 何を驚いているの?」

 

龍「着け耳じゃないよな?」

 

「うん…ちゃんとした耳だよ」スッ…

 

少女が不思議そうに思いながらも髪を避けて耳元を見せる…

 

そう人間から逃げて来た彼女は美しき種族

 

エルフの種族だ

 

仁「マジかよ!?エルフってのは、架空の存在じゃねぇのか!?てかめっちゃ可愛い!!!」

 

「///…」

 

龍「おい、本音漏れてるぞ」

 

仁「おっと、失礼…で、何で日本にエルフがいるんだ?」

 

「に、日本?ここは、フィルデシアっていう国だよ?」

 

龍「…」

 

仁「あぁ?何言ってんだ?ここは日本に決まって…そう言えば、死んでる奴ら中世時代の革のベストを着てんな……じゃあ、俺達がいるのは…日本じゃない?」

 

龍「バカ言え、外国に行くには海を越えなきゃいかんのだぞ?なら、ここは日本で(こちら剣、応答せよ)こちら龍どうした送れ」カチッ…

 

仁の言っている事が馬鹿げていると言おうとした瞬間別の方向に索敵させていた剣から無線が入る

 

 

 

 

 

 

村の近くにある草木

 

剣「今、村を見つけ近づこうとしたけど…何かおかしいと感じて近くの草木に隠れて監視してたのだけど…」

 

近くの草原で伏せながら双眼鏡を覗き片手で無線を開きながら龍に話す

 

龍「何か、気づいたか?」

 

剣「……村にいる…えっと…え、エルフの男女が大きな倉庫で半々に送られているんです…それも、装備が中世期の装備をした男達が…兄者、俺の目狂ってんのかな?」

 

剣の目には美男美女の耳が長いエルフが、皮装備の男達に倉庫に連れて行かれている光景が目に見えていた

 

龍「安心しろ正常だ…こちらもエルフの少女を保護した…しかもつけ耳ではないしっかりとした耳だ」

 

剣「Wow…マジか…じゃあ、どうします?監視続けます?それとも襲撃して助けます?」

 

交戦規定などくそくらえレベルなのかしれっと襲撃の言葉が出て来た

 

龍「…ひとりで行けるか?」

 

剣「ああ、皆殺しに出来るよ」

 

龍「皆殺しはやめとけ、後で色々聞く…とりあえず、俺と仁は装甲車と自走砲を持ってくるそれまで耐えろ通信終了」ブッ…

 

剣の強さを知っている龍は後を全部任せて通信を切る

 

剣「了」ガチャ!

 

通信機を閉じ双眼鏡をしまった剣は、89式を持ちボルトを引いて5.56㎜を装填そして…

 

剣「着剣(つけけん)…よし、殺るか」カチッ…

 

腰に着けていた銃剣を89式の先端に付け剣は闇夜に紛れて動いていく…

 

 

エルフの村

 

「おい!急いで男女分けて収容しろ!男は強制収容の場所、女は野営地の場所だ!」

 

「了解!おい!とっとと歩け!」ドッ!!

 

「ウグッ!?…うぅ…」ジャラジャラ…

 

手枷と足枷を付けられたエルフが蹴られても起き上がって兵士の指示された部屋に入るのを遠くから眺めている二人の男がいた

 

ジク「フン…やはり騎士がいないエルフなんぞただの農兵だな…楽に制圧できるもんだ…」

 

「そうですな…とは言え、まだ抵抗するエルフがいますがいかがいたしますか?」

 

ジク「村の外で処刑せよ、抵抗する者が後ろに居れば我が軍団に甚大な被害が及ぼすかもしれない…後手からの一撃は避けないとな…」

 

「確かに、前の戦争では農民の反乱で補給船が途切れ主力が惨敗すると言う結果でしたからな…用心に越したことは無いですな」

 

ジク「全くだ…ん?」

 

白色の重装備を着た品のある兵士と鉄のプレートと黄色のストライブが入っている兜をかぶっている兵士が話し合っていると遠くから慌てて走ってくる兵士がいた

 

「ハッ…ハッ…ジク公爵!」

 

ジク「何だね?」

 

汗ダラダラで呼吸を荒げながらもジクに報告を入れる

 

「た、只今逃げたエルフを追跡していた部隊が…何者かの手によって全滅していました…」

 

ジク「何だと?いったいどういう事だ?いくら傭兵とは言えやすやすやられる程弱くなかろう…どんな方法でやられていた?」

 

「そ、それが…矢に刺された跡の様にやられていまして…」

 

ジク「つまり弓兵か?」

 

「い、いえ…矢じりの様な物は無く…あったのは…これです…」カラン…

 

ジク「ふむ…」カチャ…

 

金色の小さな筒を貰った軸は片メガネを付けてよく見る…

 

ジク「…これは…青銅?いや、金?…見た事のないものだ…どこで取った?」

 

「近くの森林です…」

 

ジク「ふむ…」

 

「どうされますか?ジク殿?」

 

ジク「…収容が終わり次第逐次索敵隊を編成、山狩りだハンターを探すぞ…周りの兵士にも伝えよ」

 

「ハッ!」タタタッ…

 

ジク「手慣れの傭兵を3人も殺したんだ…きっと凄腕ハンターの可能性が高い…」

 

精鋭の傭兵がやられとてつもなく強いハンターだとジグが予測しながら編成の数とルートを作る…

 

 

「おい、聞いたか?」

 

「何が?」

 

村の外で見張りをしている二人の槍兵がこそこそと噂話しをしていた…

 

「ここの村…満月の夜になると悪い奴らを殺す月の暗殺者が来るってよ」

 

「何だそれ?」

 

「どうやらな?俺たちみたいな略奪と奴隷をやっている奴は今日ここで月から現れる暗殺者に殺されるとの事だぜ?」

 

「ハッ…そんな噂幽霊が出てくる方が信頼性がありそうだな」

 

「おいおい、信じねぇのか?」

 

馬鹿にしたように噂を話した兵士を馬鹿にしながらも信じないと遠回しに言う

 

「ハハッ…そんなんでたら(ウグッ!?)、この場にいる俺達はとっくに殺されてるよ…そうは思は…あれ?」

 

笑って相方の方を見ると誰もいなくなっていた

 

「? 一体どこい(サッ…)ムグッ!?」

 

剣「Good Night」スッ…パシュ!!パシュ!!

 

バタンッ…

 

サプレッサーと光学照準を着けているUSPを超至近距離で打ち心臓を撃たれた兵士はそのまま倒れる

 

剣「とりあえず、侵入経路はこれでいいな…」カチッ…

 

ホルスターに仕舞ってゆっくりと後ろに掛けていた89式を出して警戒しながら村の中心地に歩く…

 

剣「…」ザッ…ザッ…

 

小さく小さく歩いていると…

 

「おい!」

 

剣「!?」バッ!!

 

突然声がして慌てて木箱に隠れる

 

「何だ?」

 

「収容が終わり次第、すぐに編成し森林に進軍するとジク様からの指令が出された…急いで収容するんだ」

 

「了解」

 

「では」バッ!!

 

どうやら、伝令兵が警備している者や仕分けしている兵士に伝えて走り回っているみたいだ

 

剣「…兄者の動きかバレたか?なら急がないとな…とりあえず…よお、大将!!」バッ!!

 

「え?(ドスッ!!)ギャ…」バタッ…

 

銃剣で喉を刺された兵士は首を押さえたまま倒れる…

 

剣「ふぅ…ん?」

 

「ヒッ!?…こ、来ないで…殴らないで…」プルプル…

 

何か視線を感じたと思って見てみるとそこには、殴られた跡がたくさんある女性エルフが頭を抱えて震えていた

 

剣「…」

 

「うぅ…怖いよぉ…」

 

剣「う~ん…まいったな…こういう時なんて言ったら…(おい!どうした!?)あ、やべ…ちょっと失礼!」ガバッ!?

 

「キャッ!?」ヒョイ…

 

女性エルフにどうやって落ち着かせるか考えていると村の外で死体が見つかり大人数の足音がこちらに向かってきている事に気付いた剣は女性エルフを持ち上げて慌てて近くの倉庫に入る

 

剣「よっ!」ダンッ!!

 

勢い良く扉を蹴って開けると…

 

剣「げっ…」

 

「…」

 

「誰?」

 

「人間?」

 

「いやそれにしては、大柄過ぎるような…」

 

剣「噓でしょ?」

 

中には裸の女性エルフがいっぱい入っていた

 

剣「ま、まずい…と、取りあえず彼女だk(おい!あそこにも仲間が死んでるぞ!)げっ…まずい…」

 

抱えている彼女だけここに入れてとりあえず離れようと思ったが、敵がもう後ろまで迫ってきていた

 

剣「ああくそっ!」ガッ‼ギィ…バタン‼

 

迷っている暇はないと感じた剣はやけくそで片手で扉を閉める

 

剣「はぁ…あ、とりあえずおろすよ…はい」スッ…

 

「あ、ありがとう…あの、あなたは一体何者なのですか?」

 

剣「あ?俺か?」

 

兵士と違い出会っても殴らず優しく抱いて下ろしてくれる剣に彼らと同じではないと感じた彼女は剣が何者か聞く

 

剣「俺は…(ギィ…「‼ おい!貴様何{パアン!!}…」ドサッ…

 

「うぅ…」

 

剣が答えようとした瞬間扉から兵士があらわれ叫んだ瞬間、剣の89式で眉間を打たれ絶命する…

 

その高い音に中にいたエルフたちは耳にガンガン鳴り響く…

 

そんな鳴り響く中、剣は聞かれたエルフにこう答える

 

剣「俺は…Arbitrator(裁定人)…かな」

 

「おるべとれいらー?」

 

剣「まぁ、意味はあとで教えるよ…じゃあね!」ニコッ

 

「あ、待って…」

 

バタン…

 

最後まで笑顔を彼女に見せながら扉を閉めて彼女を安全な場所に閉じ込める

 

剣「さて…さっきの銃声で、敵があつまっt(動くな‼)集まってたわ」

 

村の広場で20人の兵士が剣の周りを取り囲みソードを構える

 

剣「…そんな、武器で俺に勝てんのかな?」

 

「…」

 

剣「無視かよ!?まぁいいや…じゃあ、来い皆殺しにしてやるよ」ニコッ…

 

相手に挑発しながらも笑顔を見せる剣はとても不気味だった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

情報

 

持っている装備(三兄弟)

 

龍 20式小銃 アタッチメント サプレッサー•グリップバイポッド•4倍サイト(ACOG)•レーザーサイト(戦闘のみ起動)•{バッグ内}GLX-160グレネードランチャー

  SFP9   アタッチメント なし

 

仁 バレットM82A1 アタッチメント バイポット•高倍率サイト(8倍)

  グロック19 アタッチメント 光学照準•サプレッサー

 

剣 89式小銃(空挺仕様) アタッチメント バイポット•中距離サイト•レーザーサイト(戦闘のみ起動)•銃剣{バッグ内}06式小銃てき弾

  USPタクティカル    アタッチメント サプレッサー•光学照準•レーザーサイト




はい、どうも。

素人小説書きですぅ~

この度、新小説が頭の中でぐるぐるしていたので書きました

かなり好みが分かれる、というかなかなか見ない設定ではないかと思われます
はぁい

まぁ、それはそれとして応援してくれると嬉しいです

ちなみにミリタリー系は少しだけ得意ですがファンタジーは初挑戦ですので手慣れの方にどんな風に書くかご指導ご指摘をお願いしたいです、はぁい

じゃあ、もし気に入っていただければ今後ともよろしくお願いいたしますぅ~

それでは、また次回

指摘ご指導などお待ちしてます


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第二話 I am justice!!

ドイツ国防軍 最終階級元帥 エルヴィン•ロンメル 別名 砂漠の狐
 
軍人にとって最も不安なのは、敗北の予感に見舞われる時だ。そして、その予感を最も強く察知するのは、指揮官が弱っているのを見る時だ


村近くの森林

 

ガサガサッ!!!

 

「おーい!そっちは見つかったか!!」

 

「いいや!全くないな!ジグ公爵が探せと言われていた金色の筒も全く見つかんねぇぞ!」

 

ジグ公爵の指示で50名の兵士が森林の中で列になり傭兵を倒した兵士を探す山狩りをしていた

 

「チッ…探しても痕跡がどこもねぇし…一体どこにハンターがいるんだ?」

 

「根気で探すしかないな」

 

「そうだな…あ?」

 

ふと探していた兵士が空を見上げてみると不思議なものが見えた

 

「? どうしたんだ?」

 

「…あの赤い星は何だ?」

 

「は?…なんだあれ?」

 

隣にいた別の兵士も空を見てみると真っ赤に光っている星のようなものが高速で動いているのが見えていた。

 

「…どうする?報告するか?」

 

「いや、ただ単に星が光ってるだけだろ?報告する必要ないんじゃないか?」

 

「そうだな…こんなこと言っても頭おかしい奴に見られるしな」

 

「だな」

 

空の上に見える赤く光っている星を二人は見るが気にせずに山狩りを続ける

 

 

偵察ドローン「…」

 

 

 

 

 

 

森林の奥地

 

龍「…」ジー…

 

スマホで空から偵察していた龍は森林と村の状況を確認して無線をつける

 

龍「こちら龍、通信状況確認送れ」カチッ…

 

仁「はいは~い、こちら金森 仁1等陸曹通信良好ですぅ~どうぞ~」

 

龍「良好確認……はぁ…作戦開始前にもう一度説明しておくぞ?」

 

仁「はいはい、どうぞ~」

 

作戦開始前なのに想像以上に緩んでいる仁に不安になった龍はもう一度作戦の概要を説明する

 

龍「いいか?お前の今乗っている96式装輪装甲車を先頭に森林にいる敵の列を突破、

その後二手に分かれて仁は村中心に向かい敵司令官に対して攻撃、

俺は剣の回収して森林から撤退してくる敵の対処をする(ぐぅ…)…おい、聞いてんのか?」

 

仁「んぁ?ああ、聞いてる聞いてる海水って醤油でできている話だよね?」

 

龍「そんな話題じゃねぇし、そんな下らねぇ事話さねえよ」

 

仁「冗談だってのwww簡単に言えば敵地奥まで浸透して後方のにいる指示系統の破壊…だろ?」

 

龍「…わかっていればいい…一応保護したエルフの子供はそっちにいる、もし乗り込まれそうになったり作戦困難になったらすぐに逃げるんだぞ」

 

仁「大丈夫だって!俺にそんな失敗はねぇよ龍兄さん」

 

龍「フッ…そうだったな…よし、これより浸透作戦を開始s(あっ、すまん先にお嬢ちゃんを固定してから動かすから少し待って)…先にやっておけ通信終了」カチッ…

 

中々しまらない感じで無線を切った龍は自走砲の運転席に入り込みエンジンをかけ発進準備をする…

 

 

 

96式装輪装甲車内

 

「…」

 

仁「♪~」カチャガチャ…

 

銃弾と砲弾に銃が大量に入っている後部座席で少女を椅子に固定している仁は鼻歌を歌いながら締めていると…

 

「あ、あの…」

 

仁「ん?どうしたのお嬢ちゃん?」

 

ギチギチに固定されているエルフの子が仁に話しかける

 

「…お兄さん達は、何で私たちを助けようとするの?」

 

仁「ん~…いや、何、殺されそうな人がいるから助けるだけで特に理由は無いぞ?」

 

「…」

 

わけわからない連中に特に理由が無く自分たちを助ける…都合がよすぎる言葉に幼い少女でも胡散臭く感じる

 

仁「…まぁ、突然わけのわからん連中が現れて特に理由もないですがあなたたちを助けますとか普通胡散臭いもんな」

 

自分で言っている本人も信じられない事は分かっていたが、本当だと証明する為に仁は行動で示す

 

仁「ま、言葉よりも行動で示してやるから見とけよー?」

 

「…わかった」

 

少なくとも襲われそうになった時助けてくれた彼女は、仁の言葉を信用する事にした

 

仁「よーし!じゃあ出発だ!少し揺れるが我慢してくれよ~」ガサゴソ…

 

少女から信頼をもらい仁はウキウキで操縦席に座る

 

カチッ…ブルルルルンッ!!

 

仁「よし…ん?」

 

エンジンが点いて動かそうとハンドルを握った時ふと横を見てみると、通信機の横に手のひらサイズの小さなラジカセが置いてあった

 

仁「何これ?」カチャ…

 

見た所中にカセットテープが入っており開けてタイトルを見てみると…

 

仁「kickstart my heart(キックスタート•マイ•ハート)…いいねぇ!!」ガチッ!!

 

1989年にアメリカでリリースされたアメリカのヘビーメタルバンドの曲の名前が刻まれており中身を知っている仁はカセットテープをラジカセに入れる

 

仁「気分転換には十分だ!」カチッ!!

 

ラジカセのスイッチを入れた瞬間豪快な音楽が装甲車内に響き渡る

 

仁「よ~し…ロックンロールだ!!」ダンッ!!

 

ギュルルルルルッ!!!

 

「キャッ!?」グワングワン!!

 

気分が乗った仁は装甲車のアクセルペダルを思いっきり踏み土煙を上げる

 

 

龍「ゲホッゴホッ…全く…後ろも気にしろっての…」ガコッ

 

後ろで土煙をもろに浴びた龍も仁に続いて自走砲を走らせる…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

村の広場

 

そこには、1対20で戦っている自衛官と中世風の兵士達がいた

 

「でりゃあああああ!!!」タタタッ!!!

 

剣「フンッ!!」ズバッ!!

 

「うぐっ!?」

 

銃剣をつけている89式で相手の胴体を斬り付けまず一人倒すと…

 

「仲間の仇だ!!!」ギリギリッ…

 

横から弓矢を持っている兵が剣に狙いを定めるが…

 

剣「丸見えだ!!」カチャ!!

 

片手で89式を持ちながらももう片方の手でホルスターからUSPを素早く抜いて狙い打つ

 

パシュッ…

 

「アッ!?」ドサッ…

 

近距離でも風や偏差を考えなければいけない弓とは違い拳銃ならば近距離でも偏差を考えずに打てるが…

 

「グゥ…」ムクッ…

 

剣「嘘だろ?バイタルパートに命中してんのに何で生きてんの?」

 

どうやらスタミナと頑丈さがある中世風の兵士たちには少し威力不足だったみたいだ

 

「うがあああああああ!!!」カチャ!ダッ!!!

 

弓矢を捨て腰にある小さなナイフで捨て身特攻をしてくるが

 

剣「バケモンはとっととぶっ倒れろってーー…のっ!!」ガッ…パシュッパシュッ…

 

「ギッ…」

 

突っ込んできた兵士の顔を掴みそのまま顔面に二発9mmの銃弾をぶち込んで絶命させる

 

戦士長「くっ…人間の皮を被った化け物め…おいお前ら!同時に奴を攻撃するぞ!!」ダッ!

 

「おう!」ダッ!

 

剣「お?何?さっきまでは舐めプだったの?」スッ…

 

一対一で戦うのはまずいと感じた装備が良さそうな兵士が指示を出して剣に対して複数で叩き込んでくる

 

「うおおおお!!」

 

剣「若いね…俺より年下なんじゃないかな?」ドゴォ!!

 

「うぐっ…」

 

自分より若い兵士が前に接近してきたが、全く構えれてないのでそのまま右ストレートでぶん殴ってノックダウンさせると

 

「後ろはもらった!!」ブンッ!!

 

斧と槍が合体したハルバートという物を持っている兵士が剣の後ろを取って振り落とす

 

剣「そういうのは、黙って攻撃した方がいいと思うよ」バッ!!

 

「何!?」

 

後ろの存在に気付いていた剣は最小限の動きで避ける

 

ガァン!!

 

剣「うおっ!?すげぇ威力だな…」

 

避けた剣を追いかけられずそのままハルバードは下の地面にめり込み、真横で避けた剣があまりの威力にびっくりする

 

「くっ…このっ!!」グッ…

 

急いで攻撃しないとやられると思った兵士は急いでハルバードを引き抜こうとすると…

 

ダンッ!!

 

「!?」

 

剣「おいおい、そんな慌てんなよ俺はここにいるよ?」

 

「くそっ!!!舐めやがって!!!」グッ!!

 

ハルバード抜こうとしている所に剣が足を乗せて兵士を煽っていると切れた兵士が馬鹿力で持ち上げようとするが…

 

「!?(ま、全く持ち上がらない!?な、何でだ!?)」

 

剣より巨漢で筋肉のある兵士は全く持ち上がらないハルバードに動揺している間に剣は89式の銃口を向けて一言

 

剣「ま、筋肉だけじゃあうまく生きていけないって事さ…さようなら名もなき兵士さん」カチャパァン!!

 

「ギッ…」ドサッ…

 

眉間を撃たれた兵士はハルバードを放して後ろに倒れる

 

剣「ふぅ…さて、次はどいつだ?」チラッ…

 

装備が良さそうなな兵士の周りを囲んでいる兵士に顔を向けると…

 

「うっ…」

 

「な、なんて強さだ…」

 

「化け物…」

 

たった一人で4人もの兵士が無残にやられているのを見たのか兵士たちの士気は落ちていた

 

「せ、戦士長…ど、どうしますか?」

 

完全に怯えきっている兵士が後ろにいる装備が良さそうな兵士に指示を仰ぐ

 

戦士長「…たった一人の貧弱な兵士に怖気づきやがって…それでも、グリニア帝国の兵士か貴様ら!!!」

 

「で、ですが、腕っぷしのある兵でも彼には…」

 

戦士長「黙れ!!そんな軟弱な考えは捨てて突っ込んであいつを殺せ!!」

 

「は…ハッ!全員!戦列を作れ!!」

 

怯えている兵士に戦士長は何とか戦意を上げて再度攻撃させようとする

 

剣「…ん?」チラッ…

 

戦列で突撃されると思い89式を構え相手の行動を予測していると上に見覚えのある赤い光が視界に入る

 

剣「ん?あれって…」

 

その光が自分たちの持っている偵察ドローンだと気づいた瞬間段々とその光が戦士長に向かって飛んでいく

 

戦士長「…?なんだあrガッシャアアアアアアンッ!!!!!!!...」ガクッ…

 

戦士長も赤い光に気付いて見上げた瞬間高速で特攻した偵察ドローンに顔を丸ごと持って行かれて即死、顔なしの体が崩れて膝立ちする

 

「ひぃっ!?」

 

「戦士長が…や、やられた?」

 

「ど、どうやって首がなくなったんだ!?」

 

戦列を構えいざ突撃しようとした瞬間後ろにいた戦士長がいつの間にか首が吹っ飛び死んでいたせいで士気が上がっていた兵士たちが一気に士気が崩壊する

 

「に、にげろぉ!!!」

 

「うわああああああ!!!」

 

「ま、待ってくれ!!」

 

「殺される…あいつに殺される!!」

 

武器を捨て散り散りになりながら武器を捨て村の広場はいつの間にか剣一人だけになる

 

剣「…終わったか」カチャ…

 

静まり返った広場に剣は武器のセーフティ上げてそのままゆっくりと地面に座って煙草の火をつける

 

剣「ふぅ…やっぱり疲れるものだな…」プカー…

 

慣れない近接戦に疲れが溜まっているのかぼそぼそと独り言を呟く剣だった…

 

 

 

 

 

 

 

村の中心地

 

テント内

 

ジグ「…」

 

ファリス「…」

 

大きなテーブルで村周辺の地図と睨めっこしているジグとその斜め後ろに立っているファリスがテント内にいた

 

ジグ「…ファリス」

 

ファリス「ハッ…」

 

ジグ「山狩りをしてから数分経ったが…報告は?」

 

ファリス「まだ一つも…」

 

ジグ「そうか…」

 

山狩りをして数十分経つも敵ハンターの形跡が一切見つからない事にジグは顔を伏せる

 

ジグ「…(エルフの種族は暗殺に秀でているが…痕跡を残しやすい習性がある…それなのに、一つも出てこないということは…敵のハンターはエルフではない?

では、我々グリニア帝国を敵視してエルフに友好的な種族のハンターか?

…エルフの上位的存在ハイエルフ?

いや…あの集団は戦争に協力すると言ったことは絶対にしないはず…では、ドラコニアン?

…いいや、彼らは全員戦士として育て上げられている…ハンターまがいな事すらできない種族だ……

まさか…グリニア帝国内に最近蔓延り始めた反戦を叫ぶブラックストーンの組織か?)」

 

例えウサギであろうとも全力で相手をする狩人の如く様々な思考を頭の中で展開していると…

 

「ふ、ファリス侯爵!!」

 

ファリス「どうした、そんなに慌てて…少し落ち着きなさい」

 

「は、はい…ふぅ…」

 

息を荒げながらテントに慌てて入ってきた兵士はファリスの落ち着いた声で冷静になって息を吐く

 

ファリス「落ち着いたか?」

 

「は、はい…」

 

ファリス「よし、じゃあ何があった?…それと1番隊の戦士長はどうした?」

 

「じ、実は…」

 

ここから少し離れた所で、緑色の迷彩を施している兵士と戦っていた事とその戦闘で4名の精鋭と戦士長が戦死した事を二人に詳細に事細かく報告する

 

ジグ「…つまり精鋭の第一分隊の隊長と精鋭4人が死んだだと?たった一人の兵士でか?」

 

「は、はい…」

 

ジグ「…ファリス」

 

ファリス「ハッ…親衛隊!!」

 

「「「「…」」」」

 

ジグの目合わせで察したファリスは大声で仲間を呼ぶとテントに4人の騎士が入って来る

 

ファリス「直ちに兵を集め広場に向かい敵を殲滅せよ!」

 

「「「「ハッ!我らグリニア帝国の騎士必ずや遂行いたします!」」」」ザッ!

 

ファリスの指示を受け士気の高い4人の騎士はテントの外に出ようとすると…

 

キキイイイイイィィィィ…

 

ジグ「…なんだ今の音?」サッ…

 

ファリス「…」

 

何かが甲高い音が聞こえジグとファリスに騎士たちがテントの入り口を開けると…

 

ファリス「…これは一体」

 

ジグ「鉄の…塊か?一体いつからここに?」

 

目の前に96式装輪装甲車が現れ全員動揺していると…

 

ガチャン…

 

ファリス「!?ジグ公爵!!お下がりください!!親衛隊!!」ザッ!!

 

「「「「おう!」」」」ガチャン!!!

 

突然96式装輪装甲車のハッチが開き兵士たちが慌ててジグ公爵を囲んで守る

 

突然動くハッチに謎の塊が現れたりと二つの間で緊張感が走った瞬間ハッチからギリースーツを着た男がひょこと運転席の後ろから出てくる

 

仁「んしょ…ふぅ…Hi★」ニコッ

 

運転席から現れた仁はジグたちに向かって笑顔で挨拶する

 

ファリス「き、貴様は何者だ!名乗れ!!」

 

仁「ん?俺か?俺は…」グイッ!

 

ファリスに名乗れと言われた瞬間目の前にあるM2ブローニング機関銃を正面に向けてこう名乗る

 

仁「俺は…正義の味方だよ♪」ガッチャン!!!




ハイどうも~

素人小説書きです

実に長く書いた気がするこの作品

結構内容決まるのに時間かかっちゃったよ

とはいえ、一旦区切りつけれたしよかったと感じるこの頃

次回も不定期ながら投稿しますのでよろしくお願いします。

それでは


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第三話 捕虜を解放し侵略者を皆殺しにした緑の戦士達

イギリス軍事評論家、軍事史研究者、戦略思想家

イギリス陸軍大尉

サー・ベイジル・ヘンリー・リデル=ハート

戦争で最も計算できないものは戦意である。


村の広場

 

剣「…」

 

真ん中に死体の山がある村の広場で一人の自衛官が何かを待っていた

 

剣「兄者遅いなぁ……なんか問題が起きたんかな?」ヂリヂリ…

 

中々来ない龍に何か問題でも起きたのか?と思い込んでいると…

 

キュラキュラキュラ…

 

剣「お!噂をすれば何とやら…遅かったですね兄者!」

 

キキッ…ガチャ…

 

龍「悪い…思いのほか動きがとろいもんでな…よっ…」ザッ…

 

自走砲のハッチから龍が出てきて降りる

 

剣「おんぼろですからね~…そういえば敵はどこに?

  確か作戦ではこの後追跡してくる兵士を迎え撃つのでは?」

 

龍「ああ…それが…仁が乗っていた89式装甲車と自走砲を見た敵がな…

  勝手に逃げた」

 

剣「…は?」

 

龍「どうやら、初めて装甲車と自走砲を見て化け物のように見えてな…

  敵はそのままどっか逃げた」

 

剣「…えぇ?」

 

まさかの言葉に困惑してしまう剣に龍は落ち着いて次の事を剣に言う

 

龍「まぁ、想定外の事はよくある事だ…弾を消費しないだけ運がいいと思った方がいいぞ」

 

剣「そうですね…とりあえず、当初の作戦通り合流出来てここの安全も確保できましたし

  仁兄さんの元に行きましょう!」

 

龍「ああ、そうだな…確か、向こうの側だったな行くぞ」ザッザッザッ…

 

剣「はい!」ザッザッザッ…

 

自走砲を置いてそのまま二人は仁の元に向かう…

 

 

 

 

村の中心地

 

「うぁ…」

 

「いてぇ…いてぇよぉ…」

 

ファリス「じ、ジグ伯爵…お、おにg(ドタタタタッ!!!!)…」

 

ジグ「な、なんなんだこれは…」

 

ジグの目の前には足が消えている者や体を半分無くしている者…

自身の側近や親衛隊がミンチ肉に変わっている事…

この光景にジグは恐怖のあまり体が固まっていると…

装甲車にいる人物が叫ぶ

 

仁「FOOOOOOOOOOO!!!!!!やっぱ大口径は最高だぜぇ!!!

  ヒャハハハハハハハハ!!!!

 

ジグ「あ、悪魔…」

 

悪魔

 

この言葉が相応しいほどの姿だった

 

仁「あぁ?悪魔だぁ?NONONO…言ったろ?俺は…正義の味方だって!」スッ…

 

ジグ「こ、こんな正義の味方があるかッ!!!大体なぜ貴様はエルフの味方になるんだ!!

   こいつらは我々を迫害してきたんだぞ!!なのに…なぜこいつらの味方をする!!

   狂っているのか!!」

 

M2ブローニングを向ける仁にジグ公爵は説得なのか自身の正当性を大声で叫ぶが…

 

仁「いや、僕元々君たちの人間じゃないんで関係ないっす」

 

ジグ「…何?」

 

仁「大体、迫害されたからってまた戦争仕掛けるとか馬鹿の極みだよね?というよりか…

  そんな迫害された過去を持っているのに逆の立場になったら迫害する側になるとか…

  馬鹿を越して能無しの馬鹿だよねぇ?」

 

ジグ「…」

 

例え過去にエルフ迫害されたとはいえ、逆の立場になったら同じことをする…

はたから見れば、人間がエルフを迫害をしているようにしか見えない…

仁の言う事にジグは黙ってしまう…

 

仁「ま、俺には関係ない話やけどねぇ~…よっと…」ヒョイッ

 

ジグ「!くっ…」カチャ…

 

装甲車から降りてきた仁にジグはレイピアを抜いて構える

 

仁「お、構えはいいな…伊達に上に立っている訳じゃねぇのか」

 

ジグ「くっ…(なんだこの男…感情が全く読めん…それに…

   素手なのになぜそこまで余裕があるんだ!?)」

 

相手は質のいい鎧とレイピアを持っているのに対して仁は…

ギリースーツの中にチェストリグとタクティカルプレートを着ているだけで武器は持っておらず…

ホルスターに入っているグロックはセーフティをかけたままで手にかけてもいなかった…

 

明らかにジグの方が有利に思われるが…そんなことで仁はビビらなかった

 

仁「おいおい…顔に焦りが見え見えだぜ?ハハ!俺が稽古でもつけてやろうか?」クイクイ…

 

逆に焦っているジグを煽って攻撃を誘う

 

ジグ「くっ…このっ!!」シュバッ!!

 

仁の挑発に乗ったジグは素早く接近して仁の首元に向かって突く

 

がっ…

 

仁「よっ」サッ…

 

狙いがわかりやすかったのか、最低限の動きでレイピアの突きを避ける

 

ジグ「フッ!!」バッ!!!

 

仁「お、下がった」

 

ジグ「…」チャキ…

 

攻撃を欲張らずそのまま素早くバックステップして下がったジグはもう一度レイピアを構える

 

ジグ「…(…全く分からん…殺意も気配も感じないのに…なぜあれほど威圧感があるんだ…!)」プルプル…

 

王者の風格でも出ているのか仁を見るだけで押しつぶされそうなほどの威圧感に冷や汗と手の震えが止まらない

 

仁「今度は手が震えてんねぇ?どうした?病気持ち?お薬飲む時間やろうかwwww」

 

ジグ「な……この…!舐めるなぁ!!!!」シュバッ!!

 

舐め腐った仁の言葉に切れたジグは真っ直ぐ仁に接近する

 

ジグ「ハァ!!!」ヒュンッ!!!

 

両手で持って確実に仕留める為に心臓を狙った次の瞬間

 

仁「周りが見えないとやられるぞ?」

 

ジグ「え…(ドゴォ!!!!)ウグッ!?…」ドサッ…

 

仁の言葉に困惑した瞬間突然顔面に

大きな丸太を思いっきりぶん殴られた衝撃がジグに襲いそのまま5m吹っ飛ばされてる

 

ジグ「ぅぁ…」

 

何が起きたかわからないまま意識が段々と失っていくと仁以外の声が聞こえた

 

龍「…舐め腐りすぎだ仁一等陸曹」

 

仁「はて?何の事かな?」

 

龍「とぼけるな…ただでさえ状況が分からん今、相手を舐めるような行為など…

  いずれやられても知らんぞ」

 

仁「大丈夫大丈夫!その時は龍兄さんが守ってくれるから大丈夫でしょ!」

 

剣「まさかの他人頼り」

 

ジグ「…」バタッ…

 

ベストと銃をぶら下げている二人を見たジグはそのまま意識を失う

 

剣「?…あ、さっき兄者に殴られた人伸びてる…」

 

仁「あ、そいつここの司令官らしいから縛った方がいいよ」

 

剣「うん分かった…仁兄さん拘束バンドは?」

 

拘束する物を持っていない剣は仁に持っているか聞くが…

 

仁「俺狙撃手だから持ってない(ベシッ!!)痛った!?」

 

龍「必要な物はちゃんと持ってこい馬鹿者…」

 

持っていない仁にチョップをする

 

仁「いくら何でも狙撃手に拘束バンドなんて使わねぇよ…あ、今か」

 

龍「はぁ…ほんと…なんでこんな性格で優等生なんだろうな…」

 

仁「そりゃあ、真面目にやるときはやりますからねぇ~」

 

そういいながらフラフラと装甲車に戻る仁に龍は頭を抱える

 

龍「はぁ…」

 

剣「仁兄さんらしいですね」

 

龍「ああ、全くだ…頭痛くなるよ…とは言え、とりあえずは安全を確保できたな…

  よし、そいつを部屋に監禁して捕虜を解放するか」

 

剣「了解…重~い!!」グググ…

 

龍「…はぁ」

 

仁もそうだが剣も中々個性的で頭が痛くなる龍だった…

 

 

 

 

装甲車の中

 

「…」キョロキョロ…

 

装甲車の中で仁を待っているエルフの子供は装甲車の中で色々と物色する

 

「…きれい」カラッ…

 

そういって彼女が手に取ったのは12.7mmの徹甲弾だった

 

「…」ジー…

 

金色に光る薬莢と銀色で鏡のように磨かれた弾頭に目を奪われていると…

 

ガチャン…

 

「!」アワアワ…

 

仁が戻ってきたのかハッチの音が聞こえて慌てて弾をしまおうとアワアワしていると…

 

仁「おーい、戻ったぞー…何やってんだ?」

 

「な、なにもない…」

 

仁「あそ……んん?」

 

何を慌てていたのかよく周りを見てみると…12.7mmが入っている弾薬箱が開いていた

 

仁「ははぁ~ん?さては、弾薬に触ってたな?」

 

「!?」ギクッ…

 

仁「ハハ!なぁに、それくらいじゃあ怒らねぇよ!

  まぁ、後ろの砲弾に触ってたらさすがに怒ってたけどな!」

 

「…これ?」スッ…

 

そういって後ろの砲弾に指をさす

 

仁「ああ、もしそのまま先頭に触ったら信管が作動して

  このまま二人吹っ飛ばされるかもな!」ニコッ…

 

「…」ガタガタ…

 

仁が言っていた砲弾…それは、自走砲に使われる203mmの砲弾であり

仁の言う通り二つあるので信管がもし作動すれば…文字通り吹き飛ばされ死ぬ

そんなことを初めて知ったエルフの少女はガタガタと震える

 

仁「まぁ、たぶん信管は抜いているから多分大丈夫だけどね…それより、ほら!外に出るぞ!」

 

「…怖い人は?」

 

仁「大丈夫!全員ミンチにしといたから安心しとけ!一応外には俺の仲間がいるから安心しろ!」スッ…

 

「…うん」スッ…

 

本当に大丈夫なのか不安になりながらも仁の手を握って装甲車から出る

 

仁「よっ…おめぇめっちゃ軽いな…ちゃんと食べてんの?」

 

「食べてない…」

 

仁「え?なんで?」スタッ…

 

「うち貧乏だから…お腹いっぱい食べれない…」

 

仁「あらら…そいつは聞いて悪かったな」ヒョイッ…

 

会った時はまだ暗くよく見えなかったが、太陽が昇ってきた今よく見てみれば服装はボロボロで

体も服の上から見てもとても細い年相応の体には見えない

 

仁「…あ!そうだ!」ゴソゴソ…

 

「?」

 

何か思い出したのか腰のポーチの中を探ると…

 

仁「これ、やるよ」スッ…

 

中から取り出したのは、紙袋に包まれた何か

 

「なにこれ…」カサカサ…

 

それをもらったエルフは解いてみると…

 

「…?お星さま?」

 

中にはカラフルなとげとげ…そう、仁が渡した物は金平糖なのだ

 

仁「金平糖っていうお菓子だ、食べてみな!うめぇぞ!」

 

「ホントかな…あーん」パクッ…

 

疑いながらも一つ口に入れる

 

「…!甘くて美味しい!」

 

噛むと甘味が口の中に段々と広がっていく感覚に少女はほっぺがとろける

 

仁「口に合ったみたいだな!」

 

「♪」パクパク

 

夢中になって食べてると…

 

剣「仁兄さーん!!」

 

「!!」ササッ…

 

剣の声に驚いて仁の後ろにササッと隠れる

 

剣「? その子は?」

 

仁「隠し子」(大嘘)

 

剣「えぇ!?ついに僕も妹が!?」

 

仁「嘘に決まってんだろ純粋過ぎてなんか罪悪感出ちまったじゃねぇか」

 

純粋な剣にくだらない嘘をついた仁は謎の罪悪感が襲う

 

剣「なーんだ嘘なのかぁ……こんにちはお嬢さん!」ニコニコ…

 

「…」ジー…

 

屈んで同じ目線でニコニコと挨拶する剣にジーと見る少女

 

仁「大丈夫だ、こいつサイコパスだけど根はいい奴だぞ」

 

剣「余計な事言わないでくださいよ!」

 

仁「事実だからな、嘘は言ってない」

 

剣「むー…」

 

仁「それより、何かあったか?」

 

剣「あ、そうだった…兄者から指令です」

 

話が脱線したが本題の話を剣は仁に伝える

 

剣「装備の点検が終わり次第村近くの森林から大通りの警戒をしてくださいとのことです」

 

仁「監視って事か?」

 

剣「ええ、兄者からの話によると先ほどの敵は偵察大体の可能性があるとのことで…

  別動隊がこの村に来るかもしれないのでその監視を頼むと…」

 

仁「ふむ…確かに占領軍としては数が少ないしな…本隊が来るとしたら相当な数だな…」

 

剣「もちろん兄者もそれを想定しています…ですので、これを…」カラン…

 

そういって懐から10発の弾丸を仁に渡す

 

仁「338ラプア•マグナムか…」

 

剣「ええ、後、もう一つ…これを…」スッ…

 

今度はポッケから3発の大型弾薬を渡す

 

仁「徹甲焼夷弾…ラプアで抜けねぇ奴はこれで殺せか?」

 

剣「ご名答」

 

仁「…はぁ…分かった…使用ライフルは?」

 

剣「お好きにと」

 

仁「分かった…5分で配置に着くって言っておいてくれ」

 

剣「了…彼女は?」

 

仁「龍兄さんに預けてくれ、何とかしてくれる…ほら、お嬢ちゃんこいつについて行きな」

 

「…」

 

まだ後ろに隠れている彼女を剣に任せる為に優しく声をかけるが動かない

 

仁「大丈夫だ、安心して付いて行きな」

 

「分かった…」トテトテ…

 

仁の言う通りに従って彼女は剣の元に行く

 

仁「いい子だ…じゃあ、頼んだ」

 

剣「はい!じゃあ、兄者の元に行きましょう!」

 

「うん…」

 

そのまま剣とエルフの子は龍の元に向かう

 

仁「…さて…さっさと準備するか…」ガチャン…

 

龍の指示通りに仁は装甲車の中に入って監視の準備をするのだった…




HI!!

素人小説書きだよ!

久しぶりの投稿だね!

リハビリ感覚で書いたせいかだいぶ疲れたよ!

次回はかなり長くなるから許してね!

それじゃあ!


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