五等分の花嫁と不良少年 助っ人にして最強? (野良猫h)
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第一章 一話不良少年

初投稿になります。勝手にが分からない部分がありますがどうか温かく見守ってくれたら幸いです。


八月半ばのある日。今日は、午後から雨が降っていて、そんな中一人の少年が傘も差さずに天を仰いでいた。雨が強く降る中、立ち尽くす少年は背格好は大体180cmの高身で体格顔立ちもすらっと細く、肩まで届く後ろ髪と前髪が瞼あたりまだ伸びた銀髪 紅い瞳

が特徴的だ。その背中から悲壮感が漂っているようにも見えた。ただ、少年の周りを見渡

すと複数の男達が倒れていた。                

   

 ドゴォ! バキッ! ドスッ!! バタン!!

 

 

チンピラ『う、噓だろ!?たった一人で、ここいら一帯を仕切ってるお、俺達が指一本触

れられないのかよ!!!  ふざけんな! なにもんだ!!てめぇ!!!』

 

 

と最後に残った男が自分を見下ろす少年に言った。

 

 

 

???『...。俺が誰であろうと...お前には関係無いことだ...。ここでくたばるのだから』

 

  

???『お前で最後だくたばれ。』

 

 

 

ドスッ 『ぐあぁ』と最後の一人を倒し、少年は退屈そうに周りを見渡した。誰一人として立っている者はなく皆気絶している。彼の銀髪が目元を隠してて、分からないが何処か寂しそうに眼をしているようにも見えた。

 

暫く立ち尽くして、少年は帰路へついた。

 

 

 

そうこの少年がこの物語の主人公 村上 透(むらかみ とおる)またの名を

 

 

【白銀の死神】と不良達から恐れられた少年だ。

 

 

 

 

 

夏休みの登校日、透もまた他の生徒たちと同じく学校に来ていた。彼らが通う【旭高校】

は、この辺りの進学校の一つである。透はカッターシャツを羽織、中に赤色の柄の入った

Tシャツを着て 首元には十字架のネックレス 左耳には小さめリング状のピアスを三つ

空けている格好で自分のクラス、二年O組にいた。

 

 

???『透~聞いたぜぇ~オメーまた無茶したってな?グループを一人で潰すとか無茶苦茶だろ?俺も呼べよ死ぬ気か?』

 

 

 

幼馴染の大和拓斗(やまとたくと)がやってきた。

 

彼の姿は制服を着崩した格好で、190cmの高身長で顔は日本人離れした中性的な整った

顔立ちイケメン俳優顔負けだ。 髪は綺麗な金髪 碧い瞳をした、日本人とイギリス人のハーフである。

 

 

透『別に問題ない、いくら来ようが敵ではない』

 

 

 

透はつぶやいた。

 

 

 

拓斗『...。はぁまったく、お前は無茶ばかりして』

 

 

 拓斗は呆れなが言う

 

 

拓斗『あ!そういえば、透。斎藤が夏休みの課題手伝って欲しいってよ』 

  

 

拓斗が思い出した様につぶやいた。

 

 

 

透『あん?斎藤が?アイツ違う課題教えてやったのにまだ終わってねぇのか?まぁ暇だから付き合ってやるか。』

 

 

 

透は不良で近寄りがたいと思われがちだが面倒見が良く、情に厚く人情を重んじるタイプだ、だが、時として酷く冷酷で、残虐的、殺戮的な一面を見せる

そんな不良な彼だが意外と勉強が出来て学年十位の成績の持ち主で教職員もあまり強くは言えないらしい。

 

 

 

 

拓斗『じゃ俺は先に帰るからな。』

 

 

と拓斗は手を振って帰っていった。

 

 

 

時間が進み15時半を指したころ、透は斎藤の課題の手伝いを終えた。

 

 

 

斎藤『ありがと‼村上 お陰で助かったよ後でメシ奢るわ。』

 

 

 

透『別にいいけど次から余裕持ってやれよ?』

 

 

 

と、透は学校を後にした。

 

帰宅途中商店街で買い物をしていた彼は、前方の方で複数の男が一人の少女を取り囲んでいるのを目撃した。

 

 

男たちの姿はいかにもって感じのガラの悪い連中だ。一方、少女は大人しい気な雰囲気をもった 赤みがかったセミロングの髪。顔に半分かかる前髪。整った顔立ちで眠たげで、あまり開いてない目元。首に青いヘッドホンかけている。

 

だがその整った顔も、男たちに囲まれて恐怖で歪んでいる。瞳は涙を浮かべ小柄の体をガクガクと震わせ怯えていた。

 

 

不良1『キミ~かわいいね~俺達と遊ばない?知らないこといっぱい教えるからさー』

 

 

とまぁナンパ野郎のセリフ吐いて、少女の手を掴んだ

 

 

少女『!!いやぁ!! 誰か助けてぇ!!』

 

と少女は言ったが周りは見向きもしない誰も少女を助けようとはしなかった。人が居る真っ昼間にも関わらずに素通りしていった。

 

 

少女『!う、嘘....。誰も見てくれないの? ここに居るのになんで...。』

 

と少女が絶望に浸ってると。

 

 

透『オメーラなにしてんだ? 女一人に集団で恥ずかしくないのか?』

 

 

透が男達に囲まれた少女に向かい、少女を掴んでいる手を握りながら言い放った。

 

 

少女『!!』

 

 

 

不良2『!?な、なんだ!お前!!?俺達の邪魔すんなら殺すぞ‼!!!!!!!!』

 

 

と少女は驚き俯いた顔を上げ透を見つめた。男達も驚き全員が彼に振り向いた。

 

 男達の一人が恐怖した顔で彼を見た。どうやら、この男は、彼の正体に気付いたようだ。

 

不良3『! お、お前は、【白銀の死神】!?なんでこんなとこに。』

 

 

 

透『へえー、俺のこと知ってんだ?なら話は早いよな? さっさと、その汚い手どけて!!今すぐ消えろ!!!。でないと全員殺すぞ?。』

 

 彼の紅い瞳が、鋭く睨み付けながら言い放った。

 

 

不良4『は、白銀の死神に勝てるわけねぇ! ずらかるぞ!!』

 

男達は我先にと恐れ驚き絶望した顔で逃げていった。

 

 

透『大丈夫か?アンタ?何かされてないか?』

 

彼は、少女に言った。『...。助けてくれてありがとう。大丈夫。』と少女の青い瞳は涙を浮かべていたが落ち着いてきたのかはっきり答えた。

 

『そう、なら気を付けて帰れよ?』と言って彼は帰っていった。

 

 

 

これが彼と少女の出会いである。



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二話 再会?

二話ですよ~いや~頑張ります。、、


九月のある日の平日月曜日!絶対テンションダダ下がりの月曜日!。学校行きたくねぇ月曜日!。、、、、。作者がマイナス方面一直線だな~なんか病む事でもあったのかねぇー。と言う作者をほっといてと『ほっとくな!泣くぞ!わめくぞ!』

 

 作者が、騒いでるのを透が『うるせぇ!さっさと本文書けや!遊んでんないつまでやる気だ?』とオリキャラ主人公にどやされる作者だした。

ーーーーーー本文ですーーーーーーーーーーーーー

                            

 

 

平日なので、透も例外なく学校に向かっていた。一話で話した格好で、カッターシャツを羽織。中に赤い柄物Tシャツ。首元に十字架のネックレス。左耳に三つのリングピアス。

 

彼は、学校に着き自分の教室に向かう途中で購買近くの自販機によっていた。彼のソウルドリンク 缶コーラを買うために。ペットボトルは嫌です。作者の謎の要望を込めて。彼は、いつもの様に自販機にお金入れ、缶コーラのボタンを押した。出できたのは、いつもの赤い缶ではなく、緑色の缶でこう書かれていた《抹茶ソーダ》と。

 

透『..................。(ナニコレナニコレナニコレナニコレナニコレナニコレ!!!抹茶ソーダってなだよ!?抹茶なソーダってなだよ!?抹茶をソーダで割るんかい!?いくら何でも冒険し過ぎだろう!!?)』

 

透は再び缶コーラを求め自販機にお金を入れようとしたら、缶コーラが売り切れていたのに気が付いた。

 

透『ふざけんな!なんつぅ仕打ちだ!いくら貢いでると思ってんだ!.....。これを飲むしかねぇかはぁ~』

 

ぷしゅ!と缶を開け抹茶ソーダを飲んだ。

 

透『.......。ゴクゴク、うん、微妙な味。けど癖になりそうな変わった味』

 

と言いながら最後まで飲んで教室に向かうのだった。教室に着くと、先に来ていた幼馴染の拓斗が声をかけてきた。

 

拓斗『おはよー透。今日転校生くるってよしかも五人』

 

 

透『五人だ?大分大所帯じゃねぇか珍しい事でもあるもんだな。』

 

 

拓斗『しかも、姉妹らしいよ?五つ子って噂。』

 

透『五つ子!? なんじゃそりゃ、どっかのおそ松くんか?いやおそ松さんか?』

 

 

透も珍しく驚いていた。

 

拓斗『一人は、うちらのクラスだって話だ』

 

 

透『へぇーこっちに来るんだ?まぁいいど』

 

 透は、自分の席に戻った。彼の席は窓際で、前から三番目の席だ。彼は、席に着くと隣の席が空席に気が付いた。どうやら、転校生は隣の席みたいだ。まぁいいかと思い午前の授業を受けていた。

時間は過ぎ昼休み、透は二階の渡り廊下を歩いていた。歩いていると先に三人の男が一人の少女を取り囲っていた。男達の格好は髪を金髪や茶髪に染め制服も着崩した不良達だ。 この学校進学校なんだけど、不良生徒多いね(゜゜)

 

一方少女は、大人しそうな雰囲気。赤みかかったセミロングの髪。顔の半分まで届きそうな前髪。眠たげで半分まで閉じた瞳。綺麗に整った顔立ち。首に青いヘッドホンをくびにかけている。

ただ、少女が着ている制服が違うので、透は少女が転校生の五つ子の一人だと気づく。

 

透『...。(この子が、拓斗が言っていた転校生の五つ子の一人か?まぁ制服違うから、転校生じゃなかったら不法侵入者だな。でもあの子どっかで見たような気がする。けどちょっとタイプな子かな。)』

 

彼は、そんな事を思っていた。彼のタイプは、大人しい素直な子なんでドストライクです。

 

透『...。(男二人は、知らねぇけど一人は山田先輩か。先輩の取り巻きか?数で囲んでって、中々情けねぇことしやがってそれでも男か! ダッセ)』

 

透は文句たれていた。山田は透が二年になった春。ある不良グループを壊滅させた時、そのグループの一員だった。その為、透に因縁を付けて絡んでくる。

 

 

山田『キミ転校生でしょう~?良かったら俺らが案内するから一緒に行こうぜぇーいろいろ案内するからさぁー』

 

山田が言うと、彼の取り巻きの二人も頷いて詰め寄ってきた。少女は怯え小柄の体をガクガク震わせ瞳には涙を浮かべて俯き。『助けて』と言った。

言った瞬間、透が山田の肩を掴んで言った。

 

透『何やってんすか?センパイこんなとこで。三人掛りで、女一人を囲むってダサ過ぎウケルwwwwwww。』

 

驚き振り向いた山田と取り巻きが言った。

 

山田『!!?む、村上透。なんでおまえがここに?』

 

山田がつぶやく、取り巻きの一人が『白銀の死神』と言った。

 

少女は、ビック!と驚き顔上げた。

 

少女『....。(白銀の死神って、この前の夏休み助けてくれた不良の人? この学校の生徒だったんだ。紅い眼が印象的だったなぁ。)』

 

少女が感傷に浸ってると。山田が、透の手を払い除けながら言った。

 

山田『何の用だ‼村上!良いところを邪魔するな!!』

 

透『バカだろ?邪魔してんのは、アンタだセンパイ。彼女物凄く迷惑そうな顔してっけど?センパイ』

 

と少女も大きく頷いた。

 

透『アンタ転校生でしょう?時間良いの?大方職員室にでも呼ばれてるでしょ?こいつ等の相手交代するから早く行きな。、、。あ、同じクラスだったら宜しく~』

 

少女『....。あ、う、うんありがとう。気を付けてね』

 

少女は困ったように微笑みその場を後にした。

 

透『.........。(あの子マジ可愛いだけどお近づきになりたい。)』

 

透はそんな事を思っていた。 うん。その気持ちわかると作者が何故か反応した。

 

山田『てめぇー村上余計な事すんじゃね!殺すぞ!!』

 

山田と取り巻き二人が詰め寄り拳を振るってきた。その拳を避けながら、透は『お前が?俺を?バカも休み休み言え!いつも返り討ちのくせに。』と言った。

 

シュ!シュ!シュ!スカ!スカ! 三人がパンチや蹴りを繰り出しても、一向に当たらず、まるでワルツを踊ってんのかよ!と思うほどの軽快なステップで避けていく。

 

山田『コノ!コノ!?なんでこんなに攻撃しているのに一撃も当たらないんだ!!』

 

 

 

透『いくら、やっても俺に指一本触れらんないよいい加減学べよセンパイ。そろそろ避けんのも飽きたから、反撃開始するぜ?センパイ?覚悟できてる?』

 

透は取り巻きの一人の懐に素早い動きで入り顎に強烈なアッパーを食らわせダウンさせた。

 

透『フン!』

 

ドゴォ!『ぐあぁ』

 

もう一人を回し蹴りで蹴散らした。

 

透『ハア!』

 

バシィ!『ググゥ』

最後に山田を右ストレートで沈めた。

 

透『ラスト!ハア!!』

 

ドゴォ!!!『ぐあぁ!!!』

 

三人は一瞬の隙に倒れ気絶した。

 

透『さてと、教室行くか五時限目終わったけどまぁいいいか。』

 

彼は教室に戻っていった。教室に戻ると、幼馴染の拓斗がやってきた。

 

拓斗『透!お前どこで油売ってた!戻ってこねぇから心配したぞ!』

 

拓斗が珍しく声を上げた。彼もまた透を本気で思っているのがよくわかる。

 

透『....。わるい山田センパイに絡まれてな相手してた。』

 

拓斗 『そっかあの人か懲りないなぁ、面倒な人に絡まれたねお疲れ 透。』

 

 

透は面倒臭そうに肩を落とし拓斗と別れ自分の席に着いた。そると、隣の席から女子の声がした。振り向くと

 

少女『....。。あ、さっきの人。同じクラスなんだね。助けてくれありがとう。怪我してない?大丈夫?』

 

少女は心配そうに尋ねた。

 

透『?全然、余裕余裕問題ない。まぁ心配してくれてありがとう。アンタこそ大丈夫だったか?』

 

透は言った。

 

少女『......。アンタじゃない名前で呼んで』

 

少女は上目遣いで頬を少し赤くして言った。

 

 

透『!...。俺、キミの名前知らないから教えて欲しい』

 

                                

 

 

少女『三玖....。中野三玖。三玖って呼んで。白銀の死神さん』

 

透『いや、俺はmu『トールでしょ?』え?あ、う、うん正解。(いきなり名前呼ばれた!)』

 

 

透は内心ガッツポーズを決めた。

 

 

透『...。じ、じゃこれからもよろしく三玖。 ///』

 

透は頬を少し赤くして言った。

 

三玖『う、うん!よろしくトール!!////』

 

三玖は頬を赤くしながらも綺麗に微笑んだ。

 

これが白銀の死神こと【村上透】少女こと【中野三玖】の三度目の出会いである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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長々とお付き合いいただきありがとうございました。作者は疲れまし(;´∀`)`)



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三話  三玖

時間を少し戻して、【村上透】と【中野三玖】が二度目の再会を果たす前。

三玖を含む中野家五つ子達は転校の為旭高校に来ていた。

 

 

一花『いや~姉妹全員無事同じ学校に通えるようでお姉さん安心したよ~』

 

と気の抜けた感じで言ったのが、アシンメトリーのピンクのショートヘアー。耳にはピアスをした【黒薔薇女子高校】の制服を着た、中野家長女 一花。

 

二乃『それもそうね~パパには感謝しないといけないわね。』

 

ピンクに近い赤く腰まで伸びた髪その頭に二つ付いた黒いリボン。白いニーソックスを履いた。次女 二乃。

 

三玖『うん、ほんとうによっかた。』

 

と今日も眠たげに半分閉じた瞳。赤みがかったセミロングの髪。顔の半分まで隠れそうな前髪。青いヘッドフォンを首にかけている。我らがマドンナ三女 三玖。

 

四葉『……。みんなゴメンネ転校まで付き合わして。』

 

オレンジに近い赤いショートヘアー。頭に緑色のリボンを付けた。四女 四葉。

 

五月『…。何を言っているのですか?あなたを一人にはさせません。お母さんがいつも言っていたじゃないですか。どこにいるかより五人で居ることが大切だと。』

 

赤く癖のあるロングヘアー、その頭頂部にアホ毛が立っおり、こめかみ付近に星形の髪飾りを二つ付けた。 五女 五月。

 

転校手続きの為職員室に来ていた。そんな中こんな噂話が教職員の間で流れた。

 

教師1『村上のやつまた他校の不良生徒と喧嘩したらしいよ?』

 

教師2『あいつ、腕っぷし強いからまともなヤツじゃ相手にならないじゃね?』

 

教師3『確かに、一人で三十人相手に無傷で帰ってきたとか聞いたよ?』

 

教師1『不良グループの中で村上のことを【白銀の死神】って恐れられてるし強いよ。』

 

教師2『成績も学年十位以内に入るから文句も言えないし。』

 

 

ここで三玖が驚いた様に反応した。

 

三玖『!……….。(白銀の死神!うそ あの人がいるの?あの紅い眼の)。』

 

 

一花『白銀の死神って、この前の夏休み不良達から三玖を助けてくれた人だよね?』

 

と一花が若干引き気味で聞いてきた。

 

 

三玖『うん、絡んできた不良達も同じこと言ってたから間違いないよ。』

 

と三玖が答えた。彼女自身、透を【怖い人】だと思っていた。まぁいきなり不良達に絡まれるは、別の不良がくるは踏んだり蹴ったりも良いとこだろう。だけどあの時、周りには人が居たのにも関わらず誰もこちらを見向きもしないで素通りしていった。声も聞かず。

だけど、彼は、いや彼だけはその声がしっかりとはっきり聞こえた。助けを求める声を。

彼女の中で透を【怖い人から悪い人じゃない】に変わり【気になる人】になっていた。三玖自身無自覚で。

 

 

時間は進み昼休み、五つ子達は食堂に来ていた。午後から、クラス紹介があるのでそれまでの間、昼食と校内散策をする予定だ。

 

……………………。あ!五月は、原作一話と同じ行動をとっています。

 

昼食をとったあと、三玖は二階の渡り廊下に来ていた。そこの自販機に彼女のソウルドリンク【抹茶ソーダ】を買うために。缶コーラではありません。

 

三玖『この学校、抹茶ソーダ置いてある うんレベル高いな』

 

彼女の学校に対するレベル基準が非常に気になるが……………………………………。噓です書くのが思い付かなかったので諦めました。作者素直。テヘ。

 

そんなこんなで渡り廊下を歩いていると、前方からガラの悪い男たちが現れた。男たちに囲まれもうダメか思った時、彼が【白銀の死神】が、男たちにの後ろからやってきた。

これが、二度目の再会で彼女は彼を意識するようになった。

 

彼と別れ三玖は姉妹たちと一緒に職員室に行き、そこから姉妹たちとも別れ、担任の先生と一緒に自分のクラスに向かっていた。

クラスに着き自己紹介をした。

 

三玖『...。中野 三玖です、よろしくお願いします。』

 

ペコリ(__)とお辞儀をしたら、男子生徒たちが歓声を上げていた。自分の席に着くと隣の席が空席になっているのが気になり、反対側の女子生徒に尋ねてみた。

 

三玖『………。あ、あの 隣の席ってなんで居ないの?』

 

 

クラスメイト1『あ、村上君? さぁ?どっかで喧嘩でもやってんじゃないの?彼【白銀の死神】って恐れられてるし。』

 

三玖『死神さんも同じクラスなんだ』

 

クラスメイト1『中野さん、村上君のこと知ってんだ?』

 

 

三玖『ちょっとだけ、名前知ったのはついさっきだけど、【白銀の死神】は前に知ったから』

 

クラスメイト1『なるほどね、まぁ彼自身とっつきにくいところもあるけど、なんだかんだ手伝ってくれたりみんなをまとめたりするから、困ったら彼に相談もありかもね。』

 

五時限目が終わったころ彼が戻ってきた。

 

これが、白銀の死神と少女の三度目の再会だ。

 



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四話 オリ主、原作主人公初対面

主人公登場


ーーーーーーーーー【風太郎目線】ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

俺は学年一位の秀才。上杉風太郎。俺は、先日妹(らいは)からの電話で、この学校に転校してきた五つ子達の家庭教師のアルバイトを請け負った。そこから俺の悪夢は始まった。家庭教師の初日、五つ子達のもとに訪れたが極度の勉強嫌いでまともに授業も受けず、終いには睡眠薬的な薬を飲ませれ強制的に追い出された。どうやら、勉強もそうだが俺のことも嫌いらしい。あいつらと俺の物理的精神的距離、約5m。6。7。8。9。10m段々と離れていく。嫌われ過ぎている。

 

俺は、ふと俯いた顔を上げ正面を見たとき一人の【銀髪】の男子生徒が向こうからやってきた。

普段は気にすることでもないが、俺は いや、俺達この場に居る全員が止まった。否止まる以外選択肢がなかった。指一本動いたら即死に繋がる威圧感、赤く燃えるような怒気を発しながら近づいてきた。普段赤い彼の眼はより一層紅く濃くなっていた。そう、その【銀髪】の男子生徒こそ、この学校で最強と言われた不良【白銀の死神】こと村上透だ。

 

 

 

風太郎『!…………….。(な、なんだ!?こ、このプレッシャーは!?これが白銀の死神ってやつなのか!!?本当に同い年なのか?)』

 

 

風太郎自身、白銀の死神と恐れられた不良生徒がうちの学校に居ることは知っていたが、実際に会うのは初めてでひどく驚いていた。

 

 

一花『!……………………..。(な、なに!?この圧迫感まともに呼吸出来ない。あの人が三玖が言っていた【白銀の死神】なの?怖すぎる…….。)』

 

一花は事前に透のこと聞いてたがあまりの威圧感に怯えた。

 

 

二乃『!!……………….。(な、なによ!?意味わかんない!?体が言うこと聞かない。)』

 

 

四葉『!!!。(あわあわあわ!!』

 

 

五月『!!!!。(、、、、、、、、、、、、、、。)』

 

 

事前に知らされていない、二乃と四葉は驚怖した。

 

五月に限っては余りの怖さに立ったまま気絶していた。

器用なことしてんなぁ~作者の感想はさておき。

 

 

そんな中で、彼女だけが止まっていた脚を動かし、近づき過ぎて行く彼の手を取り彼を止めた。そう。三玖だ。普段の彼女から考えられない行動だが、彼女の思考か本能かは分からないが、彼をこのままにしておけないと思ったのだろう。

 

三玖『…………………。トール。』

 

 

三玖は彼の名前を呼んだ。

 

 

透『……………………。』

 

 

透は三玖を見たが彼の眼が、普段より濃い紅い眼で怒気を孕んでいた。

 

 

三玖『!………。トール!!!!』

 

三玖は一瞬ビックとするがもう一度、そしてはっきりと彼の名前を呼んだ。

 

 

透『!…………………。』

 

 

三玖の声が聞こえたのか透は瞬きを数回したのち、彼から発せられる威圧感は綺麗さっぱり消え普段の澄んだ赤い眼に戻った。

 

透『……………。三玖。』

 

 

透は少しばつが悪い表情で彼女の名前を呼んだ。

 

 

三玖『……………。どうしたの?トール?』

 

三玖は透に尋ねた。

 

 

透『……。実は。』

 

 

と一言二言話して彼は昇降口へと向かっていった。彼の後ろ姿を三玖をはじめ風太郎たちは見送った。

 

 

以上風太郎目線終了。

 

 

 

 

 

 

三玖目線

 

 

 

 

 

朝 姉妹達と車で登校していると、校門で風太郎に会い彼から逃げる様に校舎に入っていった。姉妹達と廊下を歩き自分の教室に向かっていると前方から【銀髪】の男子生徒が近づいていた。

 

三玖『!……。(あ! // // トールだ!)』

 

 

三玖は銀髪の男子生徒が透だと気付き嬉しそうに頬を少し赤くしたが、次の瞬間一瞬にして消え去った。彼から発せられる威圧感、普段澄んだ様な赤い眼が濃く紅くその眼には怒気を孕んでた。

 

 

三玖『!!……………………。(ど、どしたんだろ?トールあんなに怒って何があったの?)』

 

 

転校してきて十日もたってないが教室での彼を知っている三玖は彼の変わり様に酷く困惑した。 いくら彼が、【白銀の死神】と恐れられて居ても教室では普通の男子高校生のそれと変わらない。幼馴染の大和拓斗をはじめクラスメイトとの会話や彼の何気ない仕草、気遣いを見てきた三玖はとても考えられなかった。まぁやんちゃな方かな?という認識だった。

 

三玖は先日 彼のスマホを見た時待ち受け画面が、自分と同じ〈武田信玄の風林火山 武田菱〉だと知り、自分の秘密をカミングアウトし彼との距離を縮めていた。

 

—————————————-回想———————————————————————————————————

 

 

 

 

 

 

ある日の放課後、透は自分の席でスマホいじっていると三玖が帰る支度を済ませて席を立ち帰ろうした。

 

 

三玖『バイバイ   トール………!』

 

 

彼に挨拶をした瞬間 彼のスマホに目が行って驚き固まった。何故なら彼のスマホの待ち受け画面が自分と同じ〈武田信玄の風林火山 武田菱〉だったからだ。

 

透は急に止まった彼女を不思議そうに見つめ

 

 

透『……………….。ど、どうしたの?三玖固まって、帰るんじゃなかったの?』

 

透は少し驚きながら言った。

 

 

 

三玖『……………。!! う、うん帰るよ。 けど、ね、ねぇトールってさぁ戦国武将好きなの?』

 

 

と三玖が聞いてきた。

 

 

透『え? あ、うん好きだよ戦国武将。生き様つーか野心感つーかかっけぇなぁって特に武田信玄が押しかな俺は』

 

と透は楽しそうに語った。そんな楽しそうに語る彼に三玖は自分も戦国武将が好きなことをカミングアウトした。そしてもっと彼と話したい、もっと自分のことを知って貰いたい、彼をもっと知りたいと思えるようになっていった。

 

 

三玖『!。わ、私も戦国武将好きなの。武田信玄、私も押してる………..。』

 

と三玖は自分のスマホの待ち受け画面を彼に見せた。〈武田信玄の風林火山武田菱〉だった。

 

透『!あれ、お揃いなんだね//俺達』

 

 

透は頬を少し赤くして言った。

 

三玖『う、うんお揃い//』

 

と三玖も頬を赤くして微笑んだ。

 

 

 

透『………。/// 三玖は何で戦国武将好きになったの?』

 

 

三玖『……。//きっかけは、四葉……….。妹から借りたゲーム 野心溢れる武将に惹かれて いっぱい本も読んだ でも、クラスのみんなが好きな人は イケメン俳優は美人のモデル それに比べて私は、

髭のおじさん 変だよ。』

 

 

 

透『…………………。そうか?』

 

透は少し間置いて言った

 

三玖『…………え?』

 

 

透『別に良いじゃねぇの?変わった事が好きでも…。そんないちいち咎められないといけないの?同じじゃ退屈でつまらない。興ざめも良いところ。違くて当然……いや、違うからこそ面白い、それが世界だろ? バラバラだからこそ世界と言うんだろ?俺たちは。それを一緒にしたら歪な何かだぞ?そんなの御免被る。別に魔女狩り、魔女裁判する訳でもないし、まぁしたとしても俺は従わないけど。』

 

と透は言い。

 

透『それに、武田信玄を押している理由喧嘩だし。』

 

 

三玖は驚き

 

 

三玖『!………。喧嘩?』

 

 

透『うん、喧嘩……。風林火山は孫氏の兵法をベースにしている。風の様に素早く動き、林の様に気配を悟らせない、火の様に相手に息つく暇も与えない猛攻、山の様にどっしりと構えどんな攻撃も動じない鉄壁の守り。ね?喧嘩にぴったり』

 

と透は無邪気に笑った。彼女は少し呆れたように苦笑いした。

 

 

透『あと、孫氏ついでに、【敵を知り己を知れば百戦危うからず】って言葉あるけど。まぁ簡単に言うと、自分の事良く分かってないのに、相手の事なんてまず分かる訳ない。そんなんで戦ったらそりゃ負けるだろ?ってこと。んで、自分の事も相手の事も分かっていれば、まぁ負けないでしょ?ってことだ。喧嘩も奥が深いんだ……。ただ相手を殴るだけが喧嘩じゃなくて、相手の事をどれだけ思えるか、どれだけ考えられかが問題なんじゃないかな?相手がいて初めて成立するから。』

 

 

 

三玖『………私、トールとケンカしたい。暴力嫌だけど、もっとトールの事知りたい………。私の事も知って欲しい//。』と

 

 

 

以上回想終了。うわぁ~3000文字超えた。

 

 

 

とまぁ教室でのやり取り、普段の彼から、考えられない威圧感出していた。

そのせいで誰も動けない中、三玖は意を決して彼に近づいて手を掴んだ。

 

 

三玖『………トール。』

 

彼の名前を呼び視線をこちらに向けたが、発せられる威圧感、怒気を孕んだ眼でビク!っとなるが、もう一度しっかりとはっきりと彼の名前を呼んだ。  

 

三玖『!……トール!!!』

 

三玖の声が届いた彼は、彼から発せられる威圧感が消え怒気を孕んだ眼も普段の眼に変わったことでどうして、そんなに怒っているのかを聞いた。

 

 

透『俺の仲間が、他所の街からきた 不良グループに襲われて、大怪我を負って病院に運ばれたって電話が来たんだ……………。それで、襲ってきたグループの居場所が分かったから今から、復讐しに行くの……。』

 

 

三玖『!………そっか。でも気を付けて………。無茶しないで。』

 

彼を止められないと悟った三玖は、瞳に涙を浮かべ頬を赤らめて上目遣いで言った。

 

彼はきょとんするが、優しく微笑み三玖の頭にポンポンと手を置いた。

 

 

透『!…….大丈夫、俺は誰が来ても負けないから。 直ぐに片づけて三玖の所に帰ってくるよ。心配しないで……ね?』

 

 

透は三玖に優しく落ち着かせるように言った。

 

 

透『………俺、そろそろ行かないと。』

 

三玖『うん、いってらっしゃい、早く帰って来て………。』

 

三玖は、小さく手を振り彼を見送った。

 

  



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五話 白銀の死神

死神暴れます。


透目線

 

朝、俺は普段通り学校に来ていた。教室に入ると幼馴染の拓斗が近づいて来た。

 

 

拓斗『おはよー 透相変わらず気だるそうにしてんなぁ〜オメー』

 

 

透『うっせ ほっとけ 喧嘩ん時が一番生き生きすんだよ』

 

 

拓斗『オメーなぁ〜それもそれでどうかと思うぞ?』

 

 

 

透『分かってんよそんな 喧嘩だけで行く気もない。 流石にあの人に心配をかけたくはない。それに最近は喧嘩以外で楽しみ出来たからよ~。』

 

 

拓斗『!もしかして、中野さんか? オメー中野さんと話す時楽しそうに笑ってっからなぁ。』

 

 

 

透『ま、まぁな、三玖と話す会話が楽しくてまだあの子と話したいって、三玖が見せる表情や仕草をいつの間にか目で追っている自分が居る...........。気が付いたら、 俺の心は既に三玖 一色に染まってる.......。他の女子には何も感じねーのになぁ。』

 

透が自虐的に言ってた。確かに普段の彼はそこまで誰かに肩入れすることも、執着することもしない。何処かで一線を敷いて近づかないようにしていた。だが三玖だけが例外みたいだ。透自身、自分の感情に鈍い方ではない為、三玖を好きだと言う事を意外とすんなりと受け入れた。

 

 

拓斗『.......。やっぱり中野さんには感謝しないと、なまともに生きれて。』

 

 

 

と話していると透のスマホが鳴った。

 

 

♪~

 

 

 

透『ん?メールか』

 

 

どうやらメールが送られてきたようだ。そこにはなんと...........。

 

 

 

透『足立からだ、なになに『西方と加藤が他所の街から流れてきたゴロツキらにやられた!! 命に別状はないが、大怪我を負って病院に運ばれた!!』だと?』

 

 

拓斗『西方と加藤って?オメーの舎弟だよな?そんなに簡単にヤラレたりしないだろ? それなりに鍛えてるはずだろ?』

 

 

透『あ、あぁそんなヤワには鍛えてないぞ?......!!』

 

 

透も珍しく動揺していた。そしてメールを読んでいると、そこには

 

 

【近くにいた、ミキさんも喧嘩に巻き込まれれ怪我をした。病院に運ばれて、手当してもらってる。怪我自体は軽傷で軽い打撲と捻挫 擦り傷だと】

 

 

そこで透の雰囲気がガラリと変わった。彼から発せられる怒りに近くのクラスメイト達が青ざめた表情をしていた。

 

透『....。ミキさんに手を出したっていうのかっ!!! 殺す!!!!! 』

 

 

 

どうやら、ミキと言う人に何か思い入れがあるのだろう。

 

拓斗『…!どうする?組織を使うか?』

 

と拓斗が聞いてきた。彼らは何かしらの組織に所属しているようだ。

 

 

透『いや、組織を使うと喧嘩じゃ済まなくなる、それだけは避けたい。俺一人で行くよ まだ【白銀の死神】の方で行った方が後味が悪くない。』

 

 

 

『……分かったよ、好きにしろ。今から行くのか?』

 

『あぁ……。』

 

 

『先生には言っとくよ。』

 

 

『済まない。』

 

 

と透は教室を出て昇降口に向かって行った。

 

『……。(死ぬなよ透……。』)

 

 

透は廊下で三玖とすれ違い、一言二言話している間彼から発せられる威圧感、怒気は綺麗無くなり冷静な思考を取り戻していた。校門へ向かい一旦自宅に帰っていった。

 

 

三玖目線

 

 

透を見送った後、教室に向かっている最中に一花が聞いてきた。

 

 

『み、三玖大丈夫なの?あの人、あんなにに威圧感出して怒った感じでお姉さん怖くて怖くて、三玖が心配だよ。』

 

 

 

『……大丈夫だよ、一花。トールは確かに凄く怖いぐらい怒ってたけど、怒っている理由が【自分の仲間、大切な人を傷つけられた】って事で凄く腹が立ったって言ってたから。』

 

 

『そ、そっか。』

 

 

『うん。私も、一花や他の姉妹傷つけられたら凄く怒るもん。』

 

そんな時四葉が

 

 

『み、三玖が好きな人ってもしかしてさっきの死神さん!?』

 

 

『…え!///な、なんで?』

 

 

三玖が動揺すると

 

 

『だ、だって!!あんなに怒ってる人に近づいて行ったし、手を掴んだしそれに死神さんのこと名前で呼んでるもん!』

 

 

と四葉が興奮気味に両手をバタバタ振って詰め寄ってきた。

 

 

『『『…………………………。』』』

 

 

一花と四葉以外の三人は終始無言だった。

 

まぁ五月は絶賛気絶中です。いい加減起きないかなぁ~。

 

 

みんなと別れて教室に入ると拓斗が話しかけてきた。

 

 

『あ、おはよう中野さん もしかして透に会った?』

 

 

 

『……大和君、おはよう。うん、さっきトールに会ったよ。凄く怒ってたね。姉妹達も怖がってたよ?』

 

透を通していくらか話していたため、人見知りしないで話せた三玖でした。

 

 

『やっぱりか、けどアイツ途中から雰囲気が落ち着いたみたいだが、中野さん何かアイツにした?』

 

 

『!……う、ううん特に。少しお話しただけ。』

 

 

 

『!……。そっか、アイツはやっぱり中野さんの声が一番届くみたいだね。』

 

 

『え!?//そ、そうかな?トールは……。』

 

 

 

『うん、アイツの反応見ていると分かるよ』

 

 

『そっか//嬉しい。』

 

 

と話していた。

 

 

 

透目線

 

 

俺は一旦帰宅して、愛車に跨り隣町にある町外れの工場跡へ向かった。向かっている途中俺は拓斗にメールを送った。目的地に着くと愛車を止め周りを警戒しながら工場入口へ入っていった。中を進む間、誰にも会わずに奥までたどり着くと一つの扉があった。それを開けると広いホールみたいな空間がそこにはあった。そしてそこにはさっき仲間を襲った連中とガラの悪い不良達ざっと60人ぐらいがたむろしていた。そんな中、透が近づいていくと一人が透の存在に気が付き声を上げた。

 

 

 

『!!!!お、お前は!!は、白銀の死神!!!なんでこんなとこに!!」』

 

 

『……何って、てめぇらに貰った借りを返しに来たんだよぉ!!!全員皆殺しだ!!覚悟しろ!!!!』

 

 

『!!!く、くそぉ!いけ!!いけ!!相手は一人で丸腰だ!恐れるに足りねぇ!!いけ!!!』

 

 

指揮官みたいなヤツが言っていた。鉄パイプ、木刀、金属バット、角材、やら武器になるもの何でもござれっと言った感じで手に持ち、60人ぐらいが透に向かってきた。

 

彼は持ち前のフットワークで避け的確に無駄なくカウンターで相手を沈めていった。

 

シュウ! シュウ! ヒラリハラリ  ドグゥ!ベギィ!

 

ドグゥ!ベギィ!バギィ! ドグゥ!!ドグゥ!!!ベギィ!!!

 

『グオォ! ギャァ! ウワァ!! ウ!』

 

 

『フン! ハア! トリャ!!ドリャ!! ハ!! どうした?どうした?その程度で喧嘩売ってきたのか!笑わせんな!!もっと楽しませろよ!!!』

 

 

ジャブ!!!ジャブ!!フック!!フック!!ストレート右左!!アッパー!!膝蹴り!!回し蹴り!

 

と透は多彩な戦闘スタイルで相手を圧倒していった。そして60人いた敵も10人まで減っていきそして最後の一人を沈めた。

 

 

『ハ!話にもなんねぇな、雑魚は!…と拓斗にメールするかさっき送った通りによろしくと 送信』

 

そうして、彼は周りを見渡し動いている者がいないことを確認すると、愛車へと戻り、そのまま学校まで走らせて行った。

 

 

彼が学校に着いたのが昼休みの半ば頃で教室に戻ると、教室に居るクラスメイトは一斉に振り向いた。

 

そんな中、拓斗を見付けて

 

 

『任務完了』

 

と言い食堂へ向かっていった。

 

 

食堂に行くと、三玖を含めむ中野家五つ子達がテーブル席で食べている姿を発見した

近づいていくと、一花がふと顔を上げた。

 

『ね、ねえ、三玖。今朝の人じゃない?』

 

一花の声で全員が振り向くと、三玖が持っていたスプーンを落とし、瞳に涙を浮かべ両手で口を隠し  

 

『……う、そ……。』 

 

とつぶやき透のもとに駆け寄り、そのまま彼に抱き着くのだった。

 

 

『!//み、三玖!ど、どしたの?//』

 

 

 

流石の透も予想外で頬を赤くして聞いてきた。三玖は彼に抱き着いたまま。

 

 

『……心配だった。無事で良かった…。』

 

 

と呟き

 

 

『!ごめんね、心配させて……。俺は大丈夫だから、安心して。俺は、ここに居るから。けど、ありがとう。俺なんかを心配してくれて。……まだ居ても良いんだって思えたから、凄くうれしいよ。ありがとう、心配してくれて……。』

 

 

 

 

透は申し訳ない顔をしながら、彼女の頭を左手で優しく撫で、右手で彼女の腰をゆっくり引き寄せた。

 

 

 

……………めっちゃ!いちゃついてんなぁ……。いいなー透、爆発しないかな~?

まだ付き合ってないんだけどいい感じですなぁ。

 

 

 

 

 

『ちょ!!ちょっと!!!あんたら!!いつまで抱き合ってんのよ!!離れなさいよ!!!』

 

 

 

ピンクに近い赤く腰まで伸びた髪、その頭に二つ付いた黒いリボンの少女、が正気に戻り熱い抱擁する二人を引きはがそうとした。

 

 

『んだよ!邪魔すんなよ』

 

 

 

『二乃、空気読んで……。』

 

 

 

『!じゃ、邪魔ってなによ!てか三玖!空気読んでってどう言う事よ!!』

 

 

『そのままの意味』

 

 

 

 

『ムキィ!』

 

 

『てか、お前誰?』

 

 

透が言った。そう言えば三玖しか知らないんだっけ。

 

 

 

 

『!二乃よ、中野二乃。三玖の姉妹よ。』

 

 

『あぁーそう言えば言ってたっけ?』

 

 

『うん、そだよ』

 

 

三玖が答える

 

 

 

『……じゃ、私も自己紹介しよっかな♪私は中野 一花。この子達の長女やってま〜す』

 

 

アシンメトリーのピンクのショートヘアー、耳にはピアスを付けた少女が言った。

 

 

『!はい!はい!中野 四葉です!死神さん!』

 

オレンジに近い赤いショートヘアー、頭に緑色のリボンを付けた少女が言った。

 

 

『………中野 五月です。』

 

 

赤く癖のあるロングヘアーに、頭頂部にはアホ毛。こめかみには星形の髪飾りを二つ付けた少女が言った。

 

 

これが、五つ子達全員との出会いだ。

 

 

時間は進み放課後、透は職員室に居た。ぶっちゃけ呼び出しである。そりゃあまぁ学校来たは良いが、喧嘩が理由で一限目から四時限目までサボったんだから当然と言えば当然の報いである。反省文の提出とお説教を受けて、げんなりとした表情で教室へ戻って行った。

 

教室に戻ると、数人の生徒が残っておりその中で彼の事を一番気にしている彼女が、妹の四葉と一緒に机を並べて居た。近づいてみると、どうやら宿題をやっている様だ。

 

 

『あ!死神さん!!お帰りなさ~い』

 

四葉が気が付いて言った。

 

 

『アン!?死神言うな!透だ、村上透!………名前なんて言ったっけ?』

 

 

『ひ、酷いです!四葉です、村上さん!!』

 

 

と四葉が抗議した。まぁそれをスルーして彼女に話しかける。

 

 

『……ただいま、三玖…。』

 

 

さっきと打って変わって滅茶苦茶優しい口調で話しかけた。三玖とそれ以外の扱いの差が凄いな。天と地?それ以上ありそうな扱いの差だ。

 

 

『ん、おかえり、トール。』

 

 

嬉しそうに笑って言った。

 

 

 

透は彼女から少し視線を外し彼女が書いてあるノートに目を向けた。どうやら数学の様だとノートを見ていると何問か間違えている所を見付けた。

 

 

『三玖、ここの問題とこの問題、あとここの問題違うよ。』

 

 

『!そうなの?じゃ、じゃあこれも?』

 

と三玖が困った様に聞いてきた。

 

 

『ん?どれどれ、あぁ~これね引っ掛け問題だね。これは、こうしてあーしてこーしてこの公式をこーしてーあーしてやればできるよ。』

 

 

『!!!すごい! さっきまで出来なかったのに、いとも簡単できた。』

 

 

三玖は驚いた様に言った。

 

『……三玖って勉強嫌いだったりする?』

 

 

『嫌い、やっても分からないから嫌い。』

 

 

 

『三玖自身の飲み込みは早い方だから、ちゃんと教われば直ぐできるようになるよ。』

 

彼は、優しく励ますように言った。

 

 

『……ほんとう?』

 

 

と瞳を滲ませ上目遣いで聞いてきた。

 

 

 

『………。(かわいい////)本当、だから自信もって ね?』

 

 

 

『トールが、そこまで言うなら頑張る。』

 

両手を小さく、ぎゅっと握るポーズをする。うん、かわいい。

 

 

 

『村上さんって勉強出来るんですね!!!』

 

四葉が意外そうに聞いてきた。

 

 

『不良だから勉強出来ない、成績が悪いってのは決めつけだ。こんななりだけど、成績だけなら学年五位さ。酷くて十位だが』

 

 

 

『まぁ、だから何?って話だけど。四葉、その問題違うぞ?』

 

 

 

『え!!どこですか!!?』

 

 

『これと、それ、あれ、これと、殆ど九割ちげーぞ』

 

とジトーっと眼細めて言った。

 

 

『あ、ははは…………。』

 

 

冷や汗を掻きながら苦笑いする。

 

 

『……やっぱり私、おバカですね。運動はできても勉強は全然ダメです。姉妹の足を引っ張て、新しい家庭教師が来たのにまともに勉強出来なくて……。』

 

 

 

『……四葉。』

 

 

三玖が心配そうに言った。

 

そんな中、無言だった透が四葉のノートを借り何かを書いていた。

 

 

 

『四葉、確かに今はバカだが、あくまで今はの話だ。これからどうなるかは、四葉次第だ。それに俺も【中三まで落ちこぼれ】だったから言いたいことは分かる。』

 

 

と、透は三玖に向ける表情程ではないが、優しく笑いその頭をポンポンと優しく撫でた。

いきなりされたので四葉が

 

 

『!!あ、わわわわ///////!!』

 

四葉が顔を赤くして慌てた。

 

 

『!?ムぅ~~~//(四葉だけズルい!私も撫でて!)』

 

 

三玖が眼を細めて頬っぺたをプク!っと膨らました。うん、かわいい。

 

 

透は彼女が何を求めているか直ぐにわかり、四葉以上にやさーしくやさーしく丁寧にその頭を撫でた。

撫でられた三玖は気持ちよさそうに目を細めていった。

 

 

『~~~♪』

 

ご満悦の様だ。しばらくして最終下校時間になったので三人は教室を後にした。

 

透は一旦二人と別れ駐車場に行き愛車を取りに行った。彼の愛車は【Kawasaki ニンジャ 400】【数年前にモデルチェンジした外見的に250ccと同じである】

 

透はニンジャを押して二人と合流して五つ子達の住むタワーマンション『PENONTAG』へと送っていった。

 

 

『トール、バイクの免許持ってたんだね』

 

『うん、16の時取ったよ。』

 

 

『かっこいいオレンジ色、乗ってみたい』

 

 

『ありがと。うん、一目惚れして買ったから気にいってる。運転はさすがにダメだけど、後ろならいつでも乗せられるよ』

 

 

『本当?やった。』

 

小さくガッツポーズをする。可愛いんですけど?困る

 

暫く歩くとPENONTAGに着いた。

 

 

『…………。(でけなぁー)』  

 

と透はあんまし気にしてなさそうな感想です。

 

 

『村上さん!勉強教えてくれてありがとうございました!』

 

四葉が元気よく言いカードキーでエントランスを開け中へ入って行くのを三玖が止め

 

『四葉先行ってて。トールとお話してから行くから。』

 

 

『うん、分かった!村上さん!三玖を願いします!!』

 

 

『あぁ!また学校で!』

 

四葉が今度こそ中へと入った行った。

 

透と三玖は近くのベンチに腰掛て今日の事を話していた。

 

『トールがあんなに怒っているの初めてみた。』

 

 

『それは、ごめんね。怖い思いさせて。』

 

 

『うん、怖かった。……でももっとっ怖かったのは、トールが行ったきり帰って来ないじゃないのかって……。凄く怖かった。』

 

『…………。』

 

透は返す言葉はなく顔を背ける。

 

 

『ね、トールが喧嘩するのは誰かの為にやっているのは知ってるから喧嘩しちゃダメって言わないけど、無茶しないで……お願い。』

 

瞳を滲ませながら彼の眼を見る。

 

『ごめんね、心配させて。俺は大丈夫だから……無茶しないよ。』

 

 

 

『ほんと?』

 

 

 

『うん、本当。けど、今日みたいな事また起こるかもしれない。また、いなくなっちゃうかもしれない。不謹慎かもしれないけど、三玖、良かったら連絡先交換しよ。また心配さちゃうから。』

 

彼の手を取りぎゅっ!と握る

 

『……………。(トールの手。大きくて、硬くて、あたたかい。けど、傷ついた手、傷だらけで戦ってきた手。少しでも癒してあげたい。)』

『うん、いいよ。だけど、本当に心配したんだから。だから……責任、取ってよね』

 

と三玖が今日一番の笑顔を見せた。透は完全に落ちた。

 

『…………!(かわえええ!!)』

 

『うん、任せて。』

 

と携帯番号とアドレス、ラインを交換して三玖をエントランスまで送り、透は愛車に跨り帰って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 



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六話 助っ人?

書き方変更してみました。セリフの前に名前を書いてみました。前の話も編集していく予定です。


 

 

翌日 昼休み 透は幼馴染の拓斗と一緒に昼食を取り屋上に来ていた。

 

 

 

拓斗『オメー大分と中野さんに肩入れいてんな?』

 

 

 

拓斗がいきなりそんなことを言ってきた。まぁ席隣だしタイプだし仕方ない。

 

 

透自身、自分の気持ちには嘘をつかないことにしている。

 

 

 

透『......。仕方ないだろ? 惚れたんだからよぉ。』

 

 

 

 

拓斗『まぁ、オメーの好きにすればいいさぁ。だけどオメーが、【ただの不良少年】じゃないって事は早めに中野さんには伝えた方がいいぞ?遅かれ早かれ気付かれる。彼女の事を思うなら尚更だ...。

まぁ組織の事追々で良いだろう。』

 

 

 

透『.......。』

 

 

透は顔を歪め無言になった。彼自身、一番そのことな悩まされている。

 

 

拓斗『まぁいい、話変わるけど組織の関係者に【中野】って言う医者居るの知っているか?』

 

 

 

透『ッ!中野ってあのセンセーか?あの人元気にしているかな?が中野センセーどうしたんだ?』

 

 

マルオと面識があるようだ。以前の任務で護衛の対象をしていた為それなりに話す仲である。  

 

 

拓斗『その中野先生がオメーに依頼したい案件があるって言ってたぞ?上の連中がな。』

 

 

透『? 俺に依頼?』

 

 

拓斗『何でもし娘達に家庭教師を雇ったみたいだが、娘達の成績が悪く家庭教師一人では無理があるみたいだ。』」

 

 

透『.....。はぁ?というかあの人に娘いたんだ??。』

 

 

 

拓斗『え!知んなかったのか!?』

 

 

 

透『あ、あぁ、あんまし私的な話しなかったからなぁ~』

 

 

 

拓斗『そ、そっかちなみに娘ってのは中野さんを始めとする五つ子だ。』

 

 

 

透『え! マジかよ! 三玖達の親父さんかよ~』

 

 

 

とそんなことを話したいたら透のスマホが鳴った。 

 

 

『 ♪~ 』

 

 

透『ん? 中野センセーからだ。』

 

 

 

マルオからの電話の様だ。

 

 

 

拓斗『噂をすれば影ってやつ?かいいよな。』

 

 

 

透『わりぃ、ハイ、もしもし』

 

 

 

(マルオ)『...。もしもし、村上君かい?私だ。』

 

 

 

透『久しぶりっすね、中野センセー.....。アンタから連絡来るのも...。』

 

 

 

(マルオ)『そうだね。君に連絡するのは三年ぶりだね。』

 

 

 

透『もう、そんなに経つのか........。まぁ、思い出話は後にしようぜ?センセー。俺に家庭教師の助っ人を依頼したいって聞いたが?』

 

 

(マルオ)『! 話が早くて助かる。その通りだ私の義理の娘達に家庭教師を雇ったのだ』

 

 

マルオから転校の経緯を聞き何故、自分に助っ人の依頼が来たのかを知らされた。

 

 

(マルオ)『先日、君が四時限目まで授業をサボり不良グループを制圧したって話を聞いてね』

 

 

先日、透が一人で暴れ回った日の事を話しているようだ。

 

 

(マルオ)『放課後、三玖君と四葉君が教室で、課題を進めていたは良いが手に負えず悩んでいると君がやってきて、少し助言をしただけで問題がすいすい解けたと、言っていてね。三玖君ならともかく....。【あの四葉君さえ問題の解き方が分かりやすかった】と言っていた。』

 

 

二人は義理の父親 マルオに話したようだ。

 

 

(マルオ)『良かったら君に助っ人を頼みたいのだが...。仕事である以上報酬もちゃんと出す。 どうかな?』

 

 

 

 

透『.....。断る理由は無いな。良いよその依頼受けてやるよ』

 

 

 

(マルオ)『!ありがとう! 君には助けて貰ってばっかりで、申し訳ない。』

 

 

 

透『別に良いよ 好きでやっていることだ。三玖には言っとくけど、一応 娘達にも夕方までには、誰でもいいから伝えといてな?』

 

 

と言い電話を切った。

 

 

拓斗『中野先生はなて?』

 

 

透『助っ人の件、引き受けるって言っただけだ。三玖に伝えないといけないから先に戻るわ』

 

 

 

と言い透は屋上を後にした。残された拓斗は彼の背中を見送った。

 

 

 

拓斗『透のヤツ前よりも笑う回数が増えてきたな。中野さんのおかげかな?』

 

 

と呟くのだった。

 

 

 

 

 

教室に戻ると、三玖は既に戻っており次の授業の準備をしていた。

 

 

 

 

透『ゴメン、三玖今良い?伝えたい事あるんだけど....。』

 

 

 

三玖『!//な、なに?透?』

 

 

 

話しかけられて嬉しそうにぱあぁと笑った。 うん、可愛い。

 

 

 

 

透『//んとね、中野センセー。君たちのお義父さんから家庭教師の助っ人 その依頼が来たんだ。』

 

 

三玖『え!お父さんが!!どうして。』

 

 

急に言われて驚き困惑する。

 

 

透『んとね、俺の仕事先?バイト先?の店長?まぁお偉いさんなだけど...。その人が三玖達のお義父さんと昔馴染みで、俺とも個人的に付き合いがあるんだ』

 

 

三玖『そうなんだ....。知らなかった。』

 

 

 

透『うん、まぁ俺も...。中野センセーと三玖達の関係を知らなかったよ』

 

 

 

三玖『そうなんだ。』

 

 

 

浮かない表情を浮かべる三玖。

 

 

透『ゴメンね....。いきなり立ち入った事聞いて』

 

 

 

透は申し訳ない様に表情を曇らせて言う。

 

 

三玖『だ、大丈夫! 驚いたけど気にしてないからトールそんな顔しないで。』

 

 

逆に透の事を心配する三玖。うん可愛いなおいぃ

 

 

 

透『!ありがと三玖。それでどうかな?俺が助っ人でもいいかな?』

 

 

 

三玖『.....。トールが助っ人してくれるなら勉強してもいいよ///いっぱい教えて貰いたいから良いよ//家庭教師の助っ人』

 

 

両目を滲ませ上目遣いで頬を赤くして言ってきた。

 

 

 

透『!//(可愛いぃ)ありがとう!三玖 頑張ってみるよ//』

 

 

 

三玖『//頑張って。あ、でも後でみんなには謝った方がいいかも?』

 

 

透『????』

 

 

 

いきなりの発言に?マークを浮かべる透。心当たりはない様だ。

 

 

三玖『この前透が、午前中の授業を抜け出して喧嘩しに行ったっでしょ?』

 

 

透『うん、行ったね』

 

 

三玖『でね、その時廊下で私とすれ違ったのは覚えてる?』

 

 

 

透『.........。うん勿論。三玖が声をかけてくれて 嬉しかったし、冷静になれたから感謝してる』

 

三玖『//。ありがと。 でね、その時、五月が一番怖がっててずっと怯えたままだったんだ.....。あの子昔から怖がり泣き虫な子だから。助っ人の話、余り快く思ってないかもしれない。』

 

 

 

透『......。(うん、確かにあれはないね)』

 

 

 

いきなり怒りMAXで近づいてきて、動いたら死んじゃうじゃないの?って圧をかけられれば。うん、普通に怖いわ。

 

 

透『.....。うん。さすがにあれはないね。謝りた....。』

 

 

三玖『だね、じゃあ放課後 姉妹とフータロー呼んで、謝るのと助っ人の事話さないとね』

 

 

透『三玖悪いだけど頼める?助っ人の件、姉妹と上杉の連絡、場所は三玖達のマンションでいいだろうし他の連中に聞かれてもあれだしね。夕方に三玖達のお義父さんからも電話が来ると。伝えてもらいたい。』

 

 

三玖『!うん!任せて!//』

 

 

と三玖は嬉しそうに笑って言った。 うん可愛いね本当に。

 

 

時間は進み放課後二人は教室を後にした。

 

 

 

拓斗『透〜じゃなぁ! 中野さんもまた明日!透の面倒お願いします!』

 

 

 

透『あばよ! って面倒ってなんだこりゃ!』

 

 

 

三玖『大和君もまた明日! 任せトールのこと!!見張ってるから!』

 

 

 

透『み、三玖さん....。』

 

 

何とも複雑な心境の透だった。拓斗と別れ校門まで向かう二人そこに三玖の姉妹と風太郎が既に待っていた。

 

 

 

二乃『!やっときたわね!あんた達遅いのよ!』

 

 

と二乃が気付き話しかけてきた。

 

 

 

三玖『ホームルーム長引いた仕方ない』

 

と三玖が答える

 

 

二乃『う、それならしょうがないわね..。んで!そいつが助っ人ってどう言うことよ!!』

 

 

 

 

ビシ!!と音が鳴る勢いで透を指差す二乃。

 

 

三玖『どうもこうもないメールの通り』

 

 

 

三玖が返す。

 

 

 

一花『!まさか村上君が、家庭教師の助っ人になるなんてお姉さん驚いたよ』

 

 

一花が透に話しかけてきた。

 

 

 

透『悪いな。いきなり俺も、まさか中野センセーから依頼が来るなんて思ってなかったから焦ったよ』

 

 

一花『....。村上君ってお父さんと知り合いなんだね』

 

 

 

透『あぁ、バイト先の店長が昔馴染みで 俺を連れて行ってたから顔なじみになったんだ』

 

 

 

一花『そうなんだ!意外』

 

 

一花が驚いた様に言う。

 

 

四葉『村上さーん!!』

 

 

四葉が大声で透に駆け寄りハイタッチをする。

 

パッチン!

 

透『元気そうじゃん!四葉! ただもうちょっと声下げろな?他の連中が振り向いているぞ?』

 

 

 

 

四葉『しししし!』

 

 

と笑いハイタッチをした透の手を握り腕を勢い良くブンブン振った。

 

ブンブンブンブン!!!!

 

 

透も負けずのブンブン振った。

 

 

ブンブンブンブンブンブンブンブンブンブ!!

 

 

ブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブン!! 

 

 

ブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブンブン!!!!!

 

 

 

いつまでやる気だこの二人?と四葉と透以外がジーと見ている。

 

 

 

三玖『....。(プク!)』

 

 

特に三玖が腕をブンブン振って遊んでいる二人を頬を膨らませて見ていた。

 

 

ついに我慢の限界が来たのか透の元に行き、彼のシャツをギュっと引っ張る

 

ギュ!

 

 

 

透『!』

 

 

透が気が付き彼女の顔を見ると頬っぺたをぱんぱんに膨らました三玖の顔だ。

 

 

透『....。(かわえええ!!!)』

 

 

怒っている表情でさえ彼には可愛く見えていた。

 

 

 

三玖『.......。いつまで、遊んでんの?私の事構ってくれないの?』ボソ

 

と嫉妬の視線を浮かべる。透は三玖の視線の意図を気付いたのか、四葉との遊びを終え彼女へと身体を向けた。彼のシャツを掴む手を優しく握り、反対の手で頭を優しく癒す様に撫でた。

 

 

三玖『!///////』

 

 

 

三玖『///////♪~~♪』

 

 

 

最初は驚いたようだが次第に嬉しそう、気持ちよさそうに眼を細めていった。

 

 

 

二乃『ちょ!あんたら!なにいちゃついてんの!?』

 

 

 

二乃が止めに入ってきた。

 

 

 

三玖『二乃 邪魔しないで』

 

 

 

二乃『じゃ!邪魔!どういうことよ!?』

 

 

 

 

言い争いは始める二人をよそに、透は五月に近づいて行った。

 

 

 

透『この前は、悪かった。すまない』

 

 

透は五月に頭を下げた。

 

 

 

五月『!』

 

 

五月と他の姉妹達も驚く

 

 

一、二、三、四、風『『『『『!!。』』』』』

 

頭を下げたままに透は

 

透『いくら、気が立ってたとはいえあんなの出されたら怖いよな、本当に申し訳ない』

 

 

と言った。

 

 

三玖『トール。』

 

 

 

 

一、二、四、五、風 『『『『『...............。』』』』』

 

 

 

五月『い、いいです!、もう気にしてなので、あ、頭を上げてください。ご友人が襲われて大怪我を負って三玖から聞きましたから。仕方ない事です....。私も家族が襲われたら怒りますから。だから、もういいです。』

 

 

と五月は困った様に笑って言った。五月自身は怖かったが彼の誠意を感じそうした方がお互いの為だと判断したのだろう。

 

 

 

透『すまない。恩に着る。』

 

 

 

五月『あ!でも怖かったので肉まん奢って下さい!!』

 

透『あ、あぁ良いぞ。三玖達もなんか食べるか?ついでに奢れよ』

 

四葉『村上さん!太っ腹です!!!』

 

 

 

三玖『いいの?トール』

 

 

と上目遣いで聞いてきた。いや、普通に可愛いだけど。

 

 

透『/////う、うん、特に三玖は、大事なこと教えてくれたし。何より俺がそうしたい///良いかな?』

 

 

 

三玖『う、うん!////分かった!』

 

 

 

 

といちゃつくお二人さん

 

 

 

二乃『!何いちゃついてんの!あんたら!絶対奢った貰うだからね!』

 

 

 

一花『まま、落ち着こうよぉ二乃。 村上君も中々男前の事するね?あそこで頭を下げるなんて中々出来ないよ?』

 

 

 

透『....。あれは、完全に俺の不注意だ。謝って当然だろ? 非は此方に在る』

 

 

 

一花『意外と律儀なんだね?(三玖が彼に惹かれるのも分かるな。真っ直ぐな眼をしてるそれに彼からも三玖を思うのが感じる....。)』

 

透『さぁ?だうだろうな』

 

 

 

透は振り向き風太郎へと近寄って行った。

 

 

 

透『お前が上杉風太郎でいいんだな?』

 

 

 

風太郎『!あ、あぁ。俺が上杉風太郎だ....。お、お前が。』

 

 

 

透『村上透。白銀の死神】って言った方が分かりやすいか?』

 

 

 

風太郎『!あ、あぁ大丈夫だ知っている。お前が家庭教師の助っ人なんだな?』

 

 

 

 

透『中野センセーから正式に依頼がきたからな』

 

 

 

風太郎『そ、そうなのか?よろしく頼む』

 

 

 

透『あぁ、こちらこそよろしか頼む。 上杉、お前もついでに奢ってやる好きなもん選びな』

 

 

 

 

 

風太郎『!い、いいのか!?俺も』

 

 

 

透『構わん一人仲間外れっても悲しい話だ』

 

 

 

風太郎『悪い恩に着る』

 

 

と七人はpentagonへ向かいその途中でコンビニにより買い物を済ませた。

 

 

三玖『//ありがと、トール』

 

 

三玖は彼女のソールドリンクである抹茶ソーダ三本とスナック菓子を買ってもらったようだ。

 

 

 

他はご想像にお任せします。作者は仕事を放棄した。

 

 

 

 

コンビニの帰り道突然 十人ぐらいのチンピラに囲まれた。

 

 

 

チンピラ1『おいおい可愛い子いるじゃじゃ』

 

 

 

チンピラ2『俺達もまぜろよ?』

 

 

3『お前らだけで良い思いはなしだぜ?』

 

 

4『男はいらねぇぶっ殺せ!』

 

 

とチンピラ達が向かってきた。

 

 

 

三玖『 トール』

 

 

三玖は不安になり彼のシャツを掴んだ。

 

 

 

透『大丈夫。何があっても俺が、三玖を守るから安心してね?』

 

 

と透は彼女を自分の胸元へと抱き寄せた。

 

 

三玖『//ト、トール////』

 

 

いきなりのことで驚く三玖

 

 

 

一、二、四、五、風『『『『『.........。(((((この状況でもいちゃつくのね)))))』』』』』

 

 

 

チンピラ1『いちゃついてんじゃねぇぞ!!』

 

 

とチンピラの一人が透目掛けて殴りかかってきた。

 

 

 

ブオン! ブオン! ブオン!

 

だが、その拳が彼に当たることは無かった。何故なら、彼は三玖を抱いたままに避けていたからである。

 

 

チンピラ2『なにやってる!全然当たってねぇぞ!』

 

 

チンピラ1『う、うるさい!! コノ!コノ!』

 

 

 

ブオン!  ブオン!  ブオン!

 

 

 

ッス  ッス  ッス  ッサ ッサ

 

 

 

 

とチンピラは完全に遊ばれていた。

 

 

 

 

透『お前らってもしかして...。某県でチーム張ってた奴らか?』

 

 

と透が言う

 

 

 

三玖『////え!透//知ってんの?』

 

 

 

と透に抱き付いてる三玖が反応する。

 

 

透『うん....。まぁ知ってるっていうか、完全に忘れてたけど何年か前グレていた時期に色んなチームを手当たり次第に潰し回ってたからその時潰したんだ。』

 

 

 

三玖『////そ、そうなんだ。』

 

 

 

チンピラから距離を取り一旦、三玖を離し透はスマホを取り出しある人物に連絡する。

 

プルルルルガチャ!

 

透『あ、もしもし?俺なだんだけど。今平気?』

 

 

 

(?)『なんでしょう! 透の兄貴!!』

 

 

 

 

と彼が電話した相手は舎弟の一人だ。

 

 

 

透『いや、大した用じゃねぇけどお前んとこのやつらが、こっちに来てんだよ。』

 

 

 

 

(舎弟)『へ!あいつら!ですか!? すいません!!兄貴!俺の監督不届きで!!』

 

 

 

透『いや、別に気にしてない』

 

 

 

(舎弟)『ありがとございます!兄貴』

 

 

 

透『まぁいいけど。こいつ等殴って良い?』

 

 

 

(舎弟)『!あいつら何かやったっすか?』

 

 

透『まだ。ただ、俺の大切な人に手を出そうとしたくらいだ』

 

 

 

と透は少し圧を出しながら言った。

 

 

(舎弟)『わ、分かりました。兄貴に任せます。』

 

 

と電話切った。直後彼の雰囲気が変わった。彼の赤い眼がより一層濃い紅くなっていた。だた彼から発せられる威圧感は感じなく完全に彼の中に留まっていた。

 

 

一花『.....。(この前みたいに荒れていない?)』

 

 

 

一花は何かを感じたのだろう。

 

 

透『上杉』

 

 

 

 

風太郎『!あ、あぁ な、なんだ?』

 

 

いきなり名前を呼ばれて焦る風太郎

 

 

 

透『みんなを連れて先に行っててくれ。こいつ等片付てかいくわ。』

 

 

 

と流し目で風太郎や姉妹達を見る。

 

 

一、二、三、四、五、風『『『『『『!!!』』』』』』

 

 

 

 

風太郎『!わ、分かった 先行って待ってる』

 

 

二乃『!ちょ!いくらなんでも!』

 

 

一花『!無茶じゃないの?村上君』

 

 

四葉『村上さん!ご武運を』

 

 

 

五月『村上君お怪我為さらない様にしてください。』

 

 

 

透『あぁ!大丈夫だ!問題ない』

 

 

と彼女だけを残し皆は先に行った。そう彼の事を一番に想っている三玖だけが残った。

 

 

三玖『トール』

 

 

 

透『!三玖.....。』

 

流石の彼も三玖残る事を考えてなかったようだ。

 

 

 

三玖『トールを一人にしたら絶対無茶するもん!心配だよ..。』

 

 

三玖は、彼の事を想い此処に留まることを選んだ。だが、その表情は不安が支配していた。

 

 

彼は三玖に近づいてギュ!と抱きしめた。

 

 

三玖『/////と、トール!』

 

 

透『ありがと三玖。俺なんかを心配してくれて嬉しいよ。けど、大丈夫俺は負けないから安心してね?』

 

 

と優しく笑いかける。と段々不安の色も無くなっていき、彼女を離した。

 

 

三玖『トール信じてるから!勝ってね!』

 

と言い後ろに下がった。

 

 

透『うん!直ぐに片付けるよ!』

 

 

 

透は集団へと走って行った。

 

 

チンピラ1『殺せ!!』

 

 

チンピラ2『死ねぇ!』

 

 

チンピラ3『クタバレ!!』

 

 

と彼を殺さんと勢いで拳や蹴り木刀や鉄パイプやらなんやらを振り回してきた。

 

 

それをかいくぐり1人のチンピラから木刀を奪い応戦した。

 

 

透『もらうよ』

 

 

チンピラ2『あ!返せ!』

 

 

奪った木刀で相手を薙ぎ払い、足で蹴り飛ばし、拳で殴り、あっという間に制圧していく。

 

 

 

バシ! ベキ! ドス!

 

 

チンピラ1『グオォ』

 

 

チンピラ2『ガァ!』

 

 

チンピラ3『う!』

 

 

4,5,6,7,8,9,10,チンピラ

 

『『『『『『『ぎゃぁぁ!!!!!!!!!!!!』』』』』』』』

 

 

 

断末魔が木霊した。

 

 

透『さて帰るか三玖』

 

 

と透が振り向きながら言った。三玖は彼に駆け寄り抱き着いた

 

 

三玖『!トール怪我してない?大丈夫?』

 

 

透『///だ、大丈夫一撃も食らってないから』

 

 

三玖『そう?ならいいけど。心配する』

 

 

 

透『ありがと。心配してくれて俺は大丈夫だからね?』

 

 

と彼女の頭を優しく撫で、マンションへ向かっていった。

 

 

 

 

マンションに着くと先に行っていた、風太郎達と合流して今後の家庭教師の打ち合わせやらなんやら決めて解散になった。

 

 

 

 



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七話 初出勤

土曜日の正午。村上透は家庭教師の助っ人をすべく中野家のマンション【最寄りのコンビニ】へ向かっていた。コンビニに着くと彼の待ち人。青いヘッドホンの少女は既に来ていた。

その少女こそ待ち合わせの相手【中野三玖】その人だ......。

 

 

 

 

透『ゴメン!待った?』

 

 

と彼女に近づき言った。

 

 

 

三玖『う、ううん 私も今きたとこだから大丈夫...。』

 

 

と彼女は返した。

 

なーーーかカップルっぽい会話する二人.......。おっかしなぁーまだ付き合ってないはず

 

なんだけど意外といい感じの二人。

 

 

透『///じゃ入ろうか?店先に居るのもなんだし早く買い物しようか?』

 

 

三玖『///う、うん!行こう』

 

 

 

二人は店に入って行った。何故二人がコンビニで待ち合わせしたのかと言うと....。

 

 

 

 

ーーーーー【回想】ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

三玖目線

 

午前11:00 中野家

 

 

三玖『喉乾いた飲み物無いかな?』

 

 

 

と三玖は自室から出てきてキッチンへ向い冷蔵庫を開けた。

 

 

 

三玖『何かないかなぁ?.....。抹茶ソーダは.....。無い....。買ってこないと』

 

 

 

がさごそと探していた。そると一本のミネラルウォーターを見付けた。

 

 

三玖『ミネラルウォーターか...まぁ喉乾いたからこれでいいか...。頂きます。ゴクゴグ』

 

 

と三玖がミネラルウォーターを飲んでいると。

 

 

二乃『三玖 私の飲み物取って』

 

とリビングに居た二乃が飲み物を取りに三玖が居るキッチンへと顔を出した。

 

 

三玖『え?....。何もないよ?』

 

 

二乃『へ!?うそ....。私のミネラルウォーター後一本残ってたのに...』

 

 

 

三玖『あれ?さっき飲んだのもしかして二乃の?......』

 

 

 

二乃『あ、あんたね!人の取ってどうすんのよ!?』

 

 

三玖『喉乾いたんだもん,,,。わざとじゃないよ』

 

 

二乃『わざとじゃないのは知ってるけどどうすんのよ!』

 

 

三玖『買ってくる...。』

 

 

 

と三玖はキッチンを出て自室へ行き財布を取り最寄りのコンビニ向かった。マンションの階のエレベーターを待っていると彼女のスマホが鳴った。どうやら、ラインのようだ。

 

相手は【トール】と表示されていた。

 

 

 

ーーーーーーー【ライン】ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

透『おはよ!、今日から家庭教師の助っ人よろしくお願いします!』

 

 

三玖『おはよートール//こちらこそお願いします!家庭教師頑張って』

                           既読

           

透『うん、三玖と他の姉妹の為に頑張るよ!』

 

三玖『頑張って』                   既読

                         

                             

透『ところで三玖今何してんの?』

 

 

三玖『二乃の飲み物間違えて飲んじゃったから買いにコンビニ行くとこだよ。』                        既読

 

 

透『そうなんだ?じゃあ俺も付き合うよ!丁度買い物しようとしていたから。』

 

 

三玖『 え!?///いいの?じゃ、じゃあこのコンビニで待ってる』

                            既読

 

透『もちろん!了解!!じゃまた後で。』

 

三玖『うん!気を付けて来てね』 

                           既読

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

回想終了

 

 

とやり取りをしていた。二人はコンビニで各々買い物をした。 

 

 

 

 

 

ミネラルウォーター二本  カフェ・ラッテ二本 サイダー二本 肉まん二つ  カレー粉一つ 抹茶ソーダ三本

 

自身のソールドリンク缶コーラ三本 麦茶二本 

 

 

 

 

 

三玖   

 

 

抹茶ソーダ四本  弁当一つ

 

 

 

以上

 

 

 

会計を済ませた二人はマンションへ向かって行った。

 

 

 

 

透『はい! 三玖抹茶ソーダ三本  』

 

 

 

 

三玖『ありがとう!ストック増えた! はい!トールお弁当! 』

 

 

透『ありがと!』

 

 

と二人は買った物をお互い渡した。

 

 

 

三玖『トール日本史教えてね!!////』

 

 

 

 

透『うん!///良いよ...あ、でも上杉の授業もしっかり受けてね』

 

 

 

三玖『う、うん頑張る......。』

 

 

と自信無さげに三玖は言うと。

 

 

 

透『大丈夫!いつも教室でやっているは事と一緒だよ!躓いた所を俺が分かりやすく教えるよ』

 

 

 

と言った。三玖は授業で分からないところを彼に授業と授業の間の休み時間や昼休み 放課後に教わっていた。

 

 

三玖『!ありがとトール///』

 

 

 

と会話をしながら歩いて行った。

 

 

 

マンションまで行くと風太郎が既にいた。ただ様子がおかしいようだ。                           

 

 

  

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー風太郎目線ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

俺は、約束の十分前に五つ子のマンションに来ていた。しかしエントランスの扉が開かなかった。

 

 

 

風太郎『何故だ!何故開かない!お前も俺を嫌っているのか!!』

 

 

風太郎『すいませーん!このドア壊れてます』

                          

 

 

と防犯カメラに両手を振ってみたが反応は無かった。

 

すると背後から二人組の男女に声をかけられた。

 

 

???『何しているの??』

 

 

???『オートロックを知らないんだ....。お前』

 

振り返ってみるとそこには…

 

三玖と透がビニール袋を持って立っていた。

 

風太郎目線終了

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

透&三玖目線

 

 

三玖『あれ?エントランスで手をブンブン振っている人ってもしかしてフータロー?』

 

 

 

透『何してんだ?あいつは....。』

 

 

 

三玖『オートロック知らないのかな?.....』

 

 

 

透『かもなぁ......でもあのままだと通報されそうだから行くか?』

 

 

 

 

三玖『だね』

 

 

と二人は悪戦苦闘する風太郎に近づき声をかけた。

 

 

 

三玖『何してるの??』

 

 

 

透『オートロックを知らないんだな.....お前』

 

 

 

風太郎『!み、三玖にむ、村上もいつのまに....』

 

 

透『お前がこうやって手をブンブン振ってるあたりから』

 

 

 

風太郎『!////』

 

 

 

と顔を赤くした風太郎    

 

 

 

透『オートロック知らなかったんだな? まぁ普段使わないから知らなくて無理もない...』

 

 

 

 

風太郎『/////し、知ってるよ!オートロックぐらい!』

 

 

透『ほぉ~』ゴゴゴ

 

 

とほんのちょっとだけ眼を紅くして睨んでみると......

  

ゴーとはいかないがちょっと圧をかけた。

 

 

風太郎『ひぃ!す、すまん!知ったかした!!』

 

 

透『よし!素直でよろしい』

 

 

圧を解除した

 

 

 

三玖『?トール何してんの?早くいこう....』

 

 

透『ごめん三玖! 今行くよ.....上杉お前も早く来い』

 

 

と言って風太郎を残して二人はエントランスに入って行った。

 

 

三玖『////家庭教師するんでしょ?』

 

 

と照れたように言った

 

 

透『うん!任せて!//』

 

二人は風太郎をエントランスに置いてきぼりにして先にエレベーターで最上階の五つ子の部屋と行った。

 

原作主人公置いてきぼり

 

 

 

風太郎『.....。あの二人あんなに仲良かったっけ?というか何考えてる分からない三玖があんなに懐いてるなんてどいうこと?』

 

 

と風太郎は違うエレベーターで後を追った。

 

 

三玖『ただいまー』

 

 

透『お邪魔しまーす』

 

 

 

四葉『あ、三玖!おかえり!! 村上さん!!こんにちわ!!』

 

 

 

透『元気そうじゃん 四葉! ほれ、差し入れのサイダーだ』

 

 

四葉『わ!ありがとうございます!村上さん』

 

 

 

一花『あ、三玖帰ったんだ? 村上クンもおはよー』

 

 

透『おはよーって....今13:00だぞ?いつまで寝てんだ?』

 

 

 

一花『いや~眠たくて眠たくてzzz』

 

 

透『おーーい!起きろ!』

 

 

一花『寝てない寝てないzzzzz』

 

 

 

透『........。ぶっち』

 

 

 

ちょっと圧を出しながら紅い眼へと変わっていった。

 

 

ゴゴゴゴゴゴ!!!

 

 

さすがの圧に耐えられなくなったのか

 

 

 

一花『!!起きます!!起きます!!だからやめて!!!お姉さん泣いちゃうから!!!!!』

 

 

透は三玖以外には実力行使を平然やる意外と鬼畜だ。 

 

 

ちょうど三玖が透の元にやって来て一言

 

 

三玖『メッ! いじめちゃだめ! 』

 

と言った。三玖に怒られる透.....

 

掛けていた圧を解いた。

 

 

一花『み、三玖ぅ〜ガクガク』

 

と一花が涙目になりながら三玖に抱き付いた

 

三玖『.....トール?』ジドー

  

 

ジド目で睨まれる透

 

透『わ、悪いやり過ぎた......』

 

 

直ぐさま謝罪する透...,

 

 

さすが【三玖】に嫌われたくないから直ぐ行動するよね

 

 

一花『だ、大丈夫.....』ウルウル、ガクガク

 

言うものの涙目で体を震わせていた

 

透「はぁ』

 

透は小さく溜息を付いた。 因果応報と言うか自業自得と言う何と言うそんな感じたけど。三玖に嫌われたくない、一花を泣かせたままにしたくない、透は少しだけ天を仰ぎある一つの決断する。

 

透は三玖と一花に近付き同じ目線になる様にしゃがんだ。

 

 

透『....。一花好きな動物いる?』

 

彼は普段三玖に語り掛ける様に、優しく穏やかな気遣う様な口調、表情で言った。

 

さすがの二人も 

 

一、三『『/////!!/////』』 ドキ!

 

ドキっとした様だ。

 

 

一花『///ど、動物?』

 

 

透『うん、動物....お詫びって言うか、プレゼントって言うか、何て言うか、したいから』

 

一花『え、えーと?.....』

 

少し沈黙したのち

 

一花『カ、カバさん///』

 

頬を赤くして言った。

 

透『カバね了解』

 

とその光景を

 

 

三玖『....................。』プク

 

と三玖がいつの間にかプク顔でジド目と見ていた。 

 

三玖『.......。(一花だけずるい!私も私も)』

 

透『三玖好きな動物なに?』

 

 

透が彼女に聞いて来た。いきなりのことに

 

 

三玖『!//」ドギ! 

 

と驚く

 

三玖『わ、私も良いの??..........。』ウルウル

 

上目遣いで瞳を滲ませながら言ってきた。

 

 

透『うん、良いよ 三玖にもお詫び....プレゼントしたいから!』

 

 

三玖『ほんとに? やった!』ぱあぁ

 

嬉しいそうにぱあぁと笑った。

 

 

三玖『うんとね.....。ハリネズミ』

 

 

 

透『ハリネズミね了解』

 

 

透『じゃあ、二人とも見ててね....。』

 

透は両手を前に出し小さく円を描いた。すると......。  

 

ぽん!ぽん! と音を、鳴らし現れたのは、カバとハリネズミのぬいぐるみだ!

 

 

一、三『『!!?』』

 

 

どこからともなく現れたぬいぐるみに驚く二人。

 

透『はい、カバさんのぬいぐるみ』

 

優しく一花にカバのぬいぐるみを渡した。

 

一花『あ、ありがとう!///』テレテレ

 

照れた様に言う

 

透『はい、三玖 ハリネズミだよ』

 

 

三玖『ありがとう/// 可愛い///』ぎゅ~

 

ぬいぐるみを抱く三玖 尊い。

 

 

とそんな時忘れられた原作主人公こと風太郎が登場した。

 

 

風太郎『お、お邪魔しまーす』

 

 

四葉『あ!上杉さんいらっしゃい!』

 

 

四葉が風太郎に気が付き出迎えた。

 

 

一花『//あ、ふ、フータローくん!』

 

 

 

風太郎『お、おう.....。(何かあったのか?)』

 

 

 

風太郎『ん、じゃ家庭教師始めるぞ!』

 

 

それに反するかの様にリビングの奥で今までこちらを窺っていた五月が

 

 

五月『私はここで、自習しているだけなので勘違いしないでください』

 

 

四葉『準備万端です!』

 

 

一花『私も見てよっ........!私も参加します!!』ガクガク

 

 

一花が何かに怯えた反応をする。【※透は何もしてません。】トラウマかな?

 

 

 

三玖『トール日本史教えてね!』

 

 

 

透『もちろん!』

 

 

 

風太郎『......。(な、なんだ今日は従順じゃないか!三玖は村上限定みたいだけど....一花もやる気にあるようだ!こいつらだって人の子優しく接すれば理解しあえるんだ!!)』

 

いい雰囲気にまとまっていた。

 

 

 

 

だが.............。

 

 

『バタン!』

 

と、突然二階のドアが開いて

 

 

一、三、四、五、透、風『『『『『『!........。』』』』』』

 

 

風太郎『!あ』

 

 

二乃『なーに~?また懲りずにきたの?ww』

 

 

 

風太郎『二乃....。』

 

 

二乃『先週みたいに途中だ寝ちゃわなきゃいいけどwwwwwwwww』

 

 

風太郎『てめーが薬を.....。(おっと優しく優しく....。)』

 

 

 

 

なんてやりとり横目見ていた透。

 

 

透『......。(アイツが薬飲ませたってやつか?...。中野センセーそんなやばいもん娘に渡すねよ...。とりあえず後で報告だけしとくか。)』

 

 

風太郎『どうだい二乃も『死んでもお断り』....一緒に...』

 

 

 

透『.......。(なら死ね)』

 

 

 

透割とガチです。敵となるなら、容赦無く叩き潰すから。

 

 

風太郎『今日は俺達だけでやろうか!』

 

 

四葉『はーい!』

 

 

 

二乃『そうだ四葉......。バスケ部の知り合いが、大会の臨時メンバーを探してるんだけど...。あんた運動できるし今から行ってあげたら?』

 

 

四、風『『!い、今から!?』』

 

 

四葉『えっと....でも』

 

 

二乃『なんでも、五人しかいない部員の一人が骨折しちゃったみたいで、このままだと大会に出られないらしいのよ.....。頑張って練習してきただろうにあーかわいそうー』

 

 

透『......。(あーあ。アイツ邪魔する気満々じゃん。姉妹をこっから離れさせるのが魂胆か四葉のヤツ行くなこれ.....。しょうがねぇ暇なやつに聞いてみるか...。)』

 

 

風太郎『そんなのやるわけないだろ?』

 

 

 

四葉『上杉さん!!すいません!!!!困っている人をほっといてはおけません!!!!!!!』

 

 

 

風太郎『う、嘘だろ......。』

 

 

透の隣にいた三玖が

 

 

三玖『あの子断れない性格だから』

 

 

 

透『.....。(だろうな、先回りしてよかったぜ、連絡は.....『♫!』来たみたいだな.....何々行けるって? サンキューな)』

 

 

四葉が透の横を過ぎようとした時、彼女の腕掴み

 

 

透『確かに、困ってる人を助けたいって言うお前の精神は買うけど...,別にお前じゃないと駄目な理由にはならなちだろ?』

 

 

四葉『は、離してください!村上さん!!困ってる人を見過ごせないんです!!』

 

 

透『うん、でも四葉が行く理由ならもう無いよ?』

 

と透の一言に

 

二、四、風『『『!!?』』』

 

 

四葉『!ど、どう言う事ですか?!村上さん!!』

 

 

透『そのまんまの意味だ。四葉じゃないといけない理由がないから俺の友人に声を掛けたんだ。今日行けるヤツが居たからそいつに頼んだ...だから四葉が行く必要は無くなったよ』

 

 

二、風『『な!』』

 

四葉『よ、よかったぁ〜!』

 

 

二乃『き!』

 

二乃は顔を歪ませ透を睨んだ。睨まれた透はどこ吹く風まったくもって効いてない。

 

 

 

次のターゲットを一花に変更した。

 

 

二乃『一花ぁ~あんた14時からバイトって言ってなかった?』

 

 

一花『え!?あ!ヤバ....。』|д゚)チラ

 

時刻は13:40を指していた。

透の顔を窺う一花 うん怖い思いしたからね

 

 

 

透『.....。』(´Д`)ハァ…

 

 

一花『ご、ごめん!!村上クン』ガクガク

 

 

透『はぁ、怒ってねぇからそう怯えるな...。バイトなんだろ?』

 

 

 

一花『う、うん....。ごめん』

 

 

透『き、に、す、ん、な!』

 

透は一花に近付き頭をわしゃわしゃ撫でた。

 

一花『ちょ!/////む、村上クン///////』

 

三玖『.................。ム!』プク

 

三玖がプク顔をするも透は気付かず。

 

 

透『これで許してやるよ』わしゃわしゃわしゃ

 

 

一花『も、もう////ありがとう、////じゃ、じゃあ行ってきまーす!』

 

 

透『おう!  あ、一花、ちょっと待った』

 

 

一花『え?な、なに?』

 

透は一花を止め近付いた。

 

 

透『手出して』

 

 

一花『え?な、なんで?』

 

透『良いから早く 時間無いだろ?』

 

 

一花『う、うん.......。ハイ』

 

 

一花は言われた通りに手を差し出した。透はその手を両手で包み込み

ポンド! と乾いた音がした。すると。

 

 

一花『え?........。あ、これ.......!』

 

 

透『お守りにでも持って行きな』

 

 

一花に渡したのフクロウを模したしたキーホルダーだった。

 

一花『ふ、フクロウ?』

 

透『あぁ、古来ギリシャ神話で聖鳥とされる守り神だ.......。ちょっとしたお呪いだ、持って行きな。』

 

 

一花『あ、ありがとう////』

 

 

一花は嬉しいそうに出掛けたいった。

 

 

 

ニ、風『『......................。』』

 

二乃は一花が離脱させたのは良かったが、一花が透に対する好感度の上昇具合に驚愕した。一方風太郎は一花を止められなかったで沈黙した。実質一勝一敗である。

 

 

三玖『......................。』ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!

 

三玖の背後から嫉妬の炎が......いや嫉妬の業火が燃えていた。そに気付いたのは四葉のみ

 

四葉『...............。』(ll゚д゚ll)

 

二乃『五月、あんたこんなうるさい場所じゃなくて図書館でやりなさい』

 

五月『そうですね、気が散ります』

 

五月が出された教科書や筆記具を片付け出て行こうとする。

 

透『行っちゃうの?』

 

五月『ええ、ここじゃなくとも勉強は一人でも出来ますから』

 

 

透『.............。そっか、折角五月が喜ぶかなって思って肉まんを買ってきたけど行っちゃうじゃ仕方ない俺達でたべ......。』

 

 

 

五月『何をしているのですか?村上君 早く勉強を教えてください!そして肉まんを私に下さい!!!!!』

 

リハビリを出て行こうとした五月が目に止まらぬ速さで戻り教科書を広げていた。その速さ僅か5秒。

 

風太郎『チョロい!チョロいぞ五月』

 

二乃『あ........。』

 

二乃は開いた口が閉じなくなっていた。肉まんに買収される身内って...。

 

 

透『........。』

 

透は無言で二乃を見つめた。その眼は【こんな物か?次はなんだ?楽しませろよ?】と

 

二乃『く!み....!な!』

 

四、五、風『『『!!!!』』』

三玖の名前を言おうとした瞬間、誰もが目を疑った。それは....。

 

 

三玖が透を押した倒し、覆い被さるのだった!!!!!!!

 

 

透『え!!?み、三玖さん!?//////』

 

 

透でさえ彼女の行動が予想外で驚いていた。

 

 

三玖『トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール

、トール』

と被さりながら彼の名前を連呼する三玖。その眼はもう血走っていた。

三玖さん御乱心!!!!

 

透『ちょ!み、三玖!』

 

三玖『トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール

、トール、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ』

 

 

三玖は彼の胸元に頬を擦りつける。何度も何度もそして首元、頬へと向かい同じように頬を擦り付ける首元にはキスマークを付け。何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も。何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も。何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も。何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も。何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も

 

三玖『トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール、トール

、トール、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ』

 

 

まるで【これは、私の物だ!誰にも渡さない】と言う意思表示だ

 

それからしばく、三玖の暴走は続き数時間後ようやく終わった。

 

透『....................................。』Ω\ζ°)チーン

 

 

三玖『...................////////////////』(*ノωノ)

 

 

透は三玖に膝枕され頭に冷えたタオルが置かれている。余程体力を使ったようだ。

 

 

三玖は顔真っ赤である。そんな二人をよそに二乃は自室に戻り、風太郎は四葉と五月の勉強を教えていた。

 

しばらくして透が回復したので三玖も入れて五人で勉強した。

 

 

時間は流れ時刻は18:00を指した。

 

 

風太郎『じゃ、そろそろ帰るか』

 

 

透『そうだなお開きにするか』

 

 

風太郎の言葉に透が答えた。

 

 

 

三、四、五『『『つ、疲れたぁ~』』』

 

 

三人はぐったりとテーブルに突っ伏した。

 

 

風太郎『じゃ、おつかれ!』

 

 

透『お邪魔しました!』

 

 

四葉『上杉さん!村上さん!ありがとうございました!!!』

 

 

五月『また教えて下さい。(肉まんも下さい)』

 

 

三玖『トール、バイバイ////』

 

 

透『/////バイバイ三玖』

 

 

 

二人は玄関を出てエレベーターに乗り込みエントランスの扉を出て行った。だか出て行ってすぐに風太郎が

 

風太郎『あ!財布忘れた』

 

 

言ってきた

 

 

透『オートロック開け方わかるかw?』

 

 

透が聞いてきた。

 

風太郎『だ、大丈夫だ!覚えたから!』

 

 

透『そっか分かった。じゃ、三玖の風呂覗くんじゃねぞ?』

 

 

 

風太郎『の、覗かないよ!』

 

 

透『wwwじゃ、お疲れ』

 

 

 

風太郎『お、お疲れ』

 

 

 

風太郎と別れ透は帰って行った。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

三玖がキャラ崩壊

 

 



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八話 人ならざる者

透目線

 

時刻18:30 風太郎と別れて透は自宅へ向かっていた。

 

住宅街を歩いているとふと、何か【視線】を感じ辺りを見渡した。

 

 

透『...................』

 

 

すると突然、上空から透目掛けて【何】が降ってきた。

 

 

シュン!ババババババババババババババ!!!!

 

透『!』

 

透はそれを避け体勢を整えながらもう一度辺りを見渡したながら周囲に聞こえる様に言った。

 

透『居るのは分かっている!出てこいよ』

 

それに応える様に3人の人影が姿を現した。

 

 

???『あらよく、私の攻撃が分かったわね?』

 

先ほど上空から攻撃してきた黒髪ロングの女性が答えた。

 

 

透『....。あんたの戦術だからな暗闇に紛れ相手を無数の羽を飛ばして仕留めるのは......。』

 

 

 

???『フフフ、よく分かってるわね。透。いや、【大戦用遺伝子改造型生物兵器 識別番号0010 ウルフ】...........。』

 

 

透『......................。』

 

 

???『まさか、あなたまだ生きていたとは思はなかったわ....。ってきりあの大戦死んだと思っていたから...

..。』

 

 

透『!その名で呼ぶな! 【チヒロ!】いや、【大戦用遺伝子改造型生物兵器 識別番号0003 イーグル】』

 

チヒロと呼ばれる黒髪の女性が何者か、そして彼が何者か そうここに居る4人は人間では無い。

 

 

チヒロ『フフフ、どちらでも構わないわ....。あなたを連れ戻しに来たわ』

 

チヒロは165cmという女性にては高め身長モデル体型だその容姿は童話のシンデレラを連想する様な美貌の持ち主。そして背中には大きな翼が二本彼女背中から生えていた。そう飛んできたのは彼女の羽だ 殺傷能力は高く分厚い装甲の戦車ですら貫通してしまう。

 

透『ふざけるなぁ!! 誰がお前らのとこに戻るか!!!』

 

透『リミット解除 【カンガルー】!』

 

 

透はそう叫び両脚をカンガルーの脚へ変化させた。カンガルー持ち前の跳躍力でチヒロの懐へ一気に迫り

 

 

シュン!! シュン!! シュン!! シュン!!

 

 

透『リミット解除【ゴリラ】!!喰らえぇ!!!!』 

 

 

彼がそう叫ぶと右腕が丸太よりも太いゴリラの腕に変わりチヒロに殴りかかった。

 

 

ガキン!!! 金属音が響いた。

 

 

 

透『!!』

 

 

本来なら一撃でクレーターが出来る程の破壊力を秘めたゴリラの力だがチヒロは翼をダイヤモンドよりも硬くしそれをいとも簡単に受け止めた。

 

チヒロ『フフフ』

 

 

 

透『く! もう一度だ!』

 

透は一度距離を取りもう一度襲い掛かった!!

 

 

ガキン!!ガキン!! ガキン!!! ガキン!!ガキン!!ガキン!!!ガキン!!!!!

 

 

何度やっても翼に防がれてしまう。一撃必殺を秘めたゴリラのパワーだが連続でやればやるほどに威力を失ってしまうため、その力を徐々に落ち始めてしまいに右腕がボロボロになっていた。

 

 

チヒロ『あなたの全力はそんなのもなの? じゃ、こっちもからいくわ!

 

 

 

リミット解除!!!オーストリッチ!!』

 

 

 

チヒロがそう叫ぶと彼女の脚がダチョウの脚へ変わる。

 

 

 

チヒロ『食らいなさい!』

 

 

ダチョウの強靭な脚が放つ蹴りと切り裂く鉤爪が透を襲う

 

 

ゴゴン!!

 

 

透『くうぅ!!!!!』

 

 

透は何とか右腕のゴリラの腕で受け止めるも勢いを殺し切れずに電柱に突き飛ばされた。

 

 

ドン!!

 

 

 

透『ぐわぁ! はぁ、はぁ、はぁ ゲホゲホ!!  やっぱ つえぇ! はあぁ、 はぁ』

 

 

チヒロ『ほら!ぼさっとしてないで!』

 

 

透『ッチい!!』

 

 

 

チヒロは倒れている透目掛けて蹴りを放つ

 

 

 

ピション!! ピション!!! ピション!!!!  ピション!!!!!

 

 

 

 

透はそれを転げながらなんとか回避した。背後にあった電柱は粉々に砕けた。

 

 

透『つつっ!!! あぶねー!!』

 

チヒロ『ほらほら、行くわよ? はぁ!』

 

 

ピャン!ピャン! ピャン! ピャン!

 

 

透『く! う! はぁ! ゔぅ!』

 

 

チヒロ『へぇ?意外としぶといわね でもこれならどう?』

 

 

 

チヒロ『フン!.....。はあぁ!!』

 

 

 

チヒロは一度翼を羽ばたかせ空へ飛び上がり旋回した。

 

 

旋回し勢い付け透目掛けて滑空してきた!!!

 

 

バッサ! バッサ!! ヒューーーーーーーーーー!! 

 

 

目に留まらぬ速さで透の目の前まで迫り連続蹴りを放つ!

 

 

ドス!  ドス!! ドス!!!ドス!!!!!

 

頭、腕、腹、腰、脚に強烈な蹴りを喰らった透

 

 

ベキ! ボギ! グシャ! バギ! グシャ!

 

骨が砕け散る音をが辺り響いた。

 

透『!ぐはぁ!!  う”う”!!はぁ!! ぐはぁ!! うぁ!!』

 

チヒロ『!これでラストよ!!    ..,.. はぁ!!!』

 

乱撃のトドメとばかり必殺の踵落としを放つ!!!

 

 

ドンン!!!!!!!!!!!!

 

透『ゴ!はぁ!!!!        

 

    ウハァ.......'..。』

 

 

余りにもその破壊力は凄まじく道にクレーターが出来る程の威力みせた。

 

クレーターの真ん中には透が沈んでいた。

 

 

  

透『ぐぅ.....

 

ゲホゲホ! はぁ......

 

      ........ はあ

ゲホゲホ!  ぺっ         はぁ』

 

 

 

透は全身から血を流して辺り一面血の池地獄と化したい。血反吐を吐くもなんとか呼吸をする透。並みの人間なら既に死んでおかしくない出血量 右腕と両足は既に元に戻っていた。

 

全身の骨が砕かれ身動きの取れなくなった透。

 

 

チヒロ『....................。これでも死なないの.......ウルフとしての特性かな?

 

 

連れて行きなさい』

 

呟きながらダチョウ脚から人間の脚に姿を変え背後に控えている二人に言った。

 

 

???&???『『は!』』

 

チヒロ『....。!これはウルフのスマホかしら?最後仲の良いお友達にでも最後の挨拶ぐらいさせようかしら?』

 

 

チヒロはそう言い地面に落ちていた透スマホを拾い三人を見ていた。

 

 

 

二人が透に近付いてきた。一人の大柄の男性が話しかけてきた。

 

 

???『無様だな....ウルフ.......

               貴様がこんなにも落ちたとは

 

 

思わなかったぞ?』

 

 

 

透『! ゴォホ!   ゴォホ!

 

ハアァ         ゴォホ!

 

          ハアァ      ゴォホ    お前は......

 

 

【ニシキ.】....』

 

 

 

 

話しかけてきた大柄な男性を透は【ニシキ】と呼んだ。

 

 

ニシキは大柄な体格で約2メールを超える身長でグリズリーを思わす風貌だ。

 

ニシキ『以前の貴様ならここまで無様な様は晒さなかった筈だ?

 

 

 ....... 人間の飼い犬にでもなったか?』

 

 

 

透『ゴォホ!   ゲホ!  ゴォホ!』

 

 

 

???『お喋りはそこまでよニシキ』

          

 

 

ともう一人が会話に割って入った。

 

 

ニシキ『別にいいじゃねかぁ?久しぶりの再会なんだから?

     

    レイ 』

 

 

レイ『フン、好きにすれば?』

 

 

レイと呼ばれる女性 小柄な体格で身長は五つ子達より少し低い155cmだ 一見儚そうに見えるがそれを覆す強い意志が込められた眼

 

容姿はチヒロと比べると劣るものの他を魅力する美貌を持っている。

 

 

レイ『.....,無様と言えば無様ねウルフ』

 

 

レイは何処か寂しげに呟いた。

 

 

この四人は元々、ある某国が戦争の為に作り出した生物兵器なのだ。

 

 

 

ーーーーーー回想ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

チヒロ目線

 

 

チヒロ、ニシキ、レイは元は人間でその国の軍に所属していた軍人だった。ニシキとレイはチヒロの部下でニシキは大柄な体格から強襲部隊に配属されそこの隊長をしていた。

 

レイはその見た目に反して狙撃手で、その腕前は超一流と呼ばれ右に出る者がいないと軍の中トップの実力を誇る。

 

 

チヒロは美貌だけではなく、指揮官としての能力、采配、決断力統括力 単騎での白兵戦を取ってもトップクラス実力で部下や上層部からの信頼も厚かった。

 

 

ある日の作戦で部隊の指揮を取るチヒロだが。

 

激しい戦闘の末、ニシキの居る強襲部隊 レイの狙撃部隊は壊滅し、チヒロ自身も銃撃戦の末に銃弾で倒れた。 

 

瀕死の重傷を負った三人は軍統括の病院ではなく、別の軍事施設に運び込まれた。チヒロは辛うじて意識はあり建物の中を見て驚愕した。

 

チヒロ『! (こ、ここわ? なんだ?    なんだ?この巨体な試験管は?その配線は何と繋がっている? な、中になにか入っている?) ........!』

 

 

チヒロが目をしたのは様々な動物や植物、人間などが大小様々な試験管に入り配線で繋がれていた。

 

 

そして今まさに自分達が試験管に入るとになった。

 

 

チヒロは鷲とダチョウ  ニシキは熊  レイは鷹を混ぜられた。

 

三人は人ではなく生物兵器とし頭にチップを埋め込まれ自我を無くした人形になった。

 

ある日の作戦で三人と一人の研究員が一つの試験管を見ていた。

その中に居た【銀色の狼】が【村上透】こと【ウルフ】だ。

透は元々人間では無く野生の狼とその他の生物が合わさって作られた為、姿こそ狼のままだが、気性は荒く獰猛で全てを喰らいたくさんとばかり荒れていた。

彼の爪は簡単に戦車ですら3枚におろしてしまう切れ味鋭さ持ち、体力も一夜で千里をかける程の化け物だ。   

 

何故透が人間の姿をしているのはある人物が関係している。

 

一人の老人【村上透】その人だ

 

 

透ことウルフ目線

 

 

ある日の作戦で【透】とこ【ウルフ】を含む四人は山岳地帯の戦場にいた。

 

空から奇襲のチヒロ 遠く離れた場所からの狙撃のレイ  敵陣への強襲のウルフとニシキ 四人はいつもペアで数多の戦場を駆け巡り敵を蹂躙し尽くしていた。

 

ただ今回は度重なる出撃で四人の疲労も増して動きや攻撃の切れ威力も大分弱まっていた。

 

 

ウルフ『ガルル!(やばい押されているぞ!)』

 

ニシキ『分かっている!!』

 

ウルフはイルカの能力 超音波でニシキ達と直接コミニケーションを取っていた。

 

ウルフ『ガルル!!(一旦下がるぞ!)』

 

ニシキ『了解だ!』

 

二人は一旦撤退して後方にいるチヒロとレイに合流すべく行動を起こした。二人は攻めと守りを交互に交換しながら下がり合流地点に向かうのだが、徐々に敵陣に囲まれ断崖絶壁まで追い詰められた。 

 

 

ニシキ『ここまでか!  

                ちくしょぉ!!』

 

 

この絶体絶命の状況下でウルフはある賭けにでる。

 

それは敵諸共きりたった崖から落ち、ニシキだけ生かすという苦肉の策だ。

 

ウルフ『ガルル!(ニシキ!お前は生きてチヒロ達と合流しろ!ここは俺が引き受ける!!)』

 

 

 

ニシキ『!ふざける! 誰が仲間を置いて行く奴がいるか!! テメーもこい!ウルフ!!』

 

 

 

 

 

ウルフ『ガルル!!ガルル!!(良いから早く行け!!!噛み殺すぞ!!!!!)』

 

 

 

 

ニシキ『!ちくしょおぉ!!!!!!!!!』

 

 

ウルフ『ガルル!!!(これでもくらえ!!)ヴオォーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

 

ウルフの魂の篭った雄叫びで敵が怯んだ隙にニシキが離脱した。

 

 

 

ウルフ『ガルル!!!(後頼んだぜ相棒)』

 

 

 

 

ウルフ『ガルル!!!!(これで、終わりだ!!俺共々居なくなれ!!!)』

 

ウルフは渾身の一撃を右前足に込め地面を切り裂いき百名はいる敵兵共々に断崖絶壁から川底へ落ちて俺はそこで意識を失った。

 

 

 

 

ーーーーーー老人 村上透目線ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

私は八十を過ぎる老人で二十以上前に軍はやめ田舎で妻と仲睦まじくひっそりと暮らしていた。

 

穏やかで楽しく暮らしていたが、数年前に長年連れ添った最愛の妻を流行り病で亡くし、私は一人になった。

孤独で空虚な生活が慣れてきたころ、ある出来事が起きた。それは、村の若い衆が川に作った魚の囲いに、体長2メートルを超える銀色のオオカミが流れてきたからだ。若い衆が集まりオオカミを川から上げられた。よく見たらそのオオカミは全身傷だらけで、崖から落ちたのではないか?と言う程ボロボロだった。私はせめての供養にとオオカミの元に向かった。

 

 

そこで、私は驚愕したこのオオカミの脈が微かだが、まだあったのだ。生死を彷徨いながらも生を渇望しているオオカミ  空っぽになった私の人生に新たな希望をもたらした。村人の協力のもとオオカミを治療し一命をとりとめ傷が治るまで村で飼うことにした。回復したオオカミは銀色の綺麗な毛並みと蒼く澄んだ眼をしていた。

驚いた事にこのオオカミは、人間慣れしていること、人間に好意的意なこと、そして人語を理解し超音波で相手の脳に呼び掛けて会話が出来てことだ。最初は皆驚いたが段々と村の仲間として受け入れられていった。

 

 

数年後 私は妻と同じ病に瀕していた、もう残り時間が後僅かなため、私はオオカミにあるお願いをした。

 

それは、私が死んだあとその亡骸を喰らって欲しいと、私の代わり私が出来なかった事をして欲しいと幸せを手にして欲しいと。オオカミは喰らった相手の姿やその能力を引き継ぎ姿を変えることができることは以前聞いていた。

オオカミは困惑しながらもそれを受け入れた。

 

数日後、私は病の為この世去った。  村上透 享年八十八歳

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーウルフ目線ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

俺は老人の血肉を喰らい人間の姿になった。その姿がまだ幼く十歳ぐらいの見た目で銀色の髪に赤い眼の少年が立っていた。

 

しばらくして俺のもとに日本から来た【大和】と名乗る男がきた。彼はこのままここに居てもいつか軍にバレル危険があると。

俺もいつかは出ないとならないと思っていたため彼の案を呑んだ。数年いた村を出て日本に向かった後、村が紛争で壊滅したことを知った。

日本に渡り、彼の家に行くと俺と同い年ぐらいの男の子がいた。それが【拓斗】との出会いだ。

 

 

ーーーーーーーーーー回想終了ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ニシキ『................。ウルフお前を連行する』

 

 

  

透『ふざ       ハァハァゲホゲホ 

   ゲホゲホ!!!!     けん

              な

            ハアァ      誰がゲホゲホ!!

 

                         ゲホゲホ !!!!行くかよ  』

 

 

 

ニシキ『その体で何ができる?自己再生でも時間がかかるぞ?』

 

 

 

透『うるせ! ゲホゲホ!!リミット解除【リザード】 !』

 

 

透はそう叫びトカゲの再生能力のレベルを上げ超再生を行った。砕けた骨やズタズタの内臓や筋肉が治り立ち上がった。傷が治るも受けたダメージは回復したいない。

 

 

ニシキ『!ほう!まだやるのか?』

 

 

透『当たり前だ!!』

 

 

透が叫ぶが......

 

 

ニシキ『フン!』

 

 

透『ぐはぁ!!』

 

 

 

ニシキの膝蹴りを腹に受け吹っ飛ばされ壁にぶつかった。

 

 

ドン!   

 

透『う”う” ハァ ハァ  くそぉ!』

 

 

ニシキがまた蹴りを放ち吹っ飛ぶ透 電柱に当たり落ちる。透がうずくまっていると突然どこからともなくスマホの着信音が鳴り響いた。うずくまって下を向いている透が顔を上げるといつの間にかチヒロが目の前に居た。     

 

【♪~】

 

 

透『!!!ぐ!!!(やばい!!反応出来なかった!)』

 

ぐっと痛みを耐える様に眼つぶる透だったが何も起きなかった。

 

 

 

透『?(なんで何もしねぇんだ?)』

 

不信に思った透が眼を開くとチヒロが透のスマホを差し出していたのだ。

 

 

 

透『?何のまねだ?チヒロ』

 

 

チヒロ『ご友人の別れの挨拶よ それぐらさせてあげるわ』

 

 

チヒロはスマホを渡し離れた、どうやら電話が終わるまで何もしないようだ。警戒しながら掛かって来た電話にでた。

        ディスプレイには【中野三玖】と書いてあった。

 

 

透『もしもし?どうs『トール!!!!!トール!!!フータローが!!フータローが!!大変なの!!』わ、分かったから落ち着いて ね?』

 

(三玖)『う、うん、とりあえず来て!!』

 

透『分かったすぐ行く』

 

 

電話を切った透は、先ほぼと雰囲気が変わった。

 

 

チヒロ『!この気配はもしや......。』

 

 

 

透『三玖を待たせる訳にはいかないからな   もう迷わない!!リミット解除!!!【ウルフ】!!!』

 

 

そう叫んだ瞬間、透の体が光に包まれ現れたのは........................。

 

 

 

 

まるで神話に出てくる銀色の美しい毛並み鋭い牙と爪、蒼く強い意志が篭った眼をしたオオカミだった。

 

人間の姿よりも大きくなりニシキよりもデカい。大きさは変えられるようだ。

 

※透の名前は 人間の姿は透 オオカミの姿はウルフになります。

 

 

ウルフ『ガルルルル!!ウ”ウ”ォーーーーーーーーン!!!!!』

 

 

雄叫びを上げるウルフ。

 

 

チヒロ『.....。久しぶりね、その姿....とても綺麗ね』

 

 

ウルフ『ガルルルル!!!!(一気にいくぞ!!)』

 

 

ウルフは目に留まらぬ速さでチヒロに迫る。

 

 

チヒロ『フン!調子に乗るな!ウルフ! リミット解!【オーストリッチ】!!』

 

 

 

チヒロも脚を変化して応戦する

 

 

ウルフの鋭い爪がチヒロに命中する

 

チヒロ『く!やるわね! その姿だと強いわね  でもね甘いわ!!はぁ!!  』

 

 

チヒロの連続蹴りがウルフに命中する。 

 

 

ウルフ『キャン!  ガルルルル!!(いってぇな!!!)』

 

 

攻防を繰り返す一人と一頭互いに疲弊してきたころ。これで終わりとばかりに互いに必殺を放つ!!!!

 

 

チヒロ『フン!はあああああぁぁ!!!!』

 

 

チヒロはイーグルの力を使い空へ高く飛び高速で旋回し勢いのまま滑空し一撃必殺の蹴りを放つ!!

 

 

 

ウルフ『ガルルルウ”ウ”ォーーーーーーーーン!!!!!(リミット解除【チーター】!!【ゴリラ】!!)』

 

 

 

ウルフは地面を駆けた!。速く!!速く!!!速く!!!!!速く!!!!!!姿はオオカミの腕のままに力だけを右前脚に溜め一撃必殺を放つため地面を蹴り高く飛び上がった!!!

 

 

 

 

チヒロ『はああああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!』

 

ウルフ『ガルルルウ”ウ”ォーーーーーーーーン!!!!!(はああああああぁぁぁぁ!!!)』

 

 

ガキーーーーーーーーン!!!!!

 

 

交差する一人と一頭

 

 

 

チヒロ『!』

 

 

チヒロは着地するもよろけて膝を付く何故なら彼女の左脚はウルフの爪で切り裂かれていた。鮮明に流れる真っ赤血。そして極めつけはイーグルの右の翼が噛み千切られていた。

 

チヒロ『くうぅ!!!!!』

 

 

ウルフはというと既にその場に居なかった。擦れ違い様にどこかへ駆けて行った。銀色の毛並みをした一本の前脚を残して。自己再生で治るけど不死だわ無い。

 

ウルフ『キャン!  ガルルルル!!(いってぇ!)』

 

そう、そこにあったのはウルフの右前脚だ。チヒロの蹴り吹き飛ばされていた。血が流しながらも駆けるが前が見辛くなっていた。左目が潰され抉られたていた。それでも懸命に三玖の元に駆けるウルフ。

リザードの能力で右前脚と左目が再生されたが重傷率が高い傷だけ治しそれ以外はそのななにしてマンションへ駆けて行った。マンション付近で人の姿に戻り、マンションへと入って行った。

 

全身を巡る激しい激痛 疲労困憊 超再生で治さなかった数多の傷  あちこち出来た切られた跡や穴の開いた衣服 彼の戦闘激しさを物語っていた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

本編終了

 

今更ながらのキャラクター紹介(;゚Д゚)

 

 

村上透/ウルフ

 

二年生の十七歳だが、実年齢は不明 オオカミがベースで作られたため主人公たちより年上であるのは確か。

人間の姿がそれくらいである。

 

喧嘩が強く付けられたあだ名が白銀の死神。怒ると殺気を出し眼をより濃い紅くなる。※人間相手の場合

 

オオカミ時二メートルは優に超える大きさで、美しい銀色の毛並み鋭い牙、爪、蒼く強い眼をしている。

リミット解除すれば数多の生物達の能力を使える。 人間時は姿が変わるがオオカミ時は変えるか選べられる。消耗が激しいため長時間は避けた方が好ましい。

 

以上疲れた(/ω\)

 



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第一章 最終話 みんな大好き!五つ子裁判? それから

やっと原作一巻書き終わる(ll゚д゚ll)


現在時刻19:30

 

風太郎目線

 

風太郎『何故こうなった?.............。』(;´゚д゚`)エエー

 

今 こいつらのマンションもといい、リビングで五つ子裁判が行われている。

 

テーブルを挟んで俺の正面に裁判長を務める【中野一花 裁判長】

 

 

一花『ふふん!』( *¯ ꒳¯*)ドヤァ

 

何故かドヤ顔 少しイラつく(*`^´)=3

 

 

俺の斜め左に居る二人  被害者の【中野二乃 被害者】  

 

 

二乃『..............。』(「 ΦːːːːːːΦ)「 シャー

 

顔伏せてるけどめっちゃ睨んでる。(ㅎ-ㅎ;)

 

 

それと検察官を務める【中野五月 検察官】

 

 

五月『う、んん』(*ロωロ)ゞクイッ✧

 

 

眼鏡似合うな(*´・∀・)ふっ…

 

 

そして、俺の斜め右に二人  弁護士を務める【中野三玖 弁護士】

 

 

 

三玖『トール...。』(。•́︿•̀。)心配・・・ヾ(・ω・`;)ノぁゎゎヽ(;´・ω・)ノ゙

 

 

あれ???俺の心配されてない?∑(艸゚д゚;)ガガーン

 

 

 

もう一人 証人の【村上透 証人】

 

 

透『う”んう”ん~』:(´ཀ`」 ∠):_うう・・死にそう・・

 

 

何故かズタズタのボロボロで、大怪我をしながらも来てくれた。三玖達の手当を受け三玖の膝の上で横になっている。なんでズタボロなの... ー̀ὢー́ ) う 〜 ん ・・・ 。

 

 

 

そして俺 被告人 【上杉風太郎 被告】

 

 

風太郎『何故だ....。』( ̄へ ̄|||) ウーム

 

 

圧倒的不利だぞ(〓-_-゙)ヤベぇ…

 

 

おまけ傍聴人【中野四葉 傍聴人 】

 

 

四葉『zzzzz』(--)zzz.。ooOO○

 

 

寝とるし(`0Д0´)

 

今回の裁判 議題は【上杉風太郎 強姦容疑】である!!

(⊃∀⊂)イヤン 照れるじょ (;´゚д゚`)エエー

 

どうしてこうなったかと言うと。 

 

ーーーーーーー回想ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

時刻18:15

 

俺は財布をリビングに、忘れたため村上と別れてマンションに戻った。

 

風太郎『やべ! 財布忘れた! 戻んねぇとオートロックの開け方は、部屋番号入れれば繋がるんだよなぁ? ポチポチポチポチとこれで繋がるか?』

 

三玖『...。ハイ、中野ですが?』

 

 

風太郎『!三玖か!?』

 

 

三玖『? フータロー? どうしたの? 忘れ物でもした?』

   

風太郎『あ、あぁ 実は財布をリビングに忘れたみたいで取りに行きたいだど....。』

 

 

三玖『ん、良いよ お風呂入ってるから 入ってきて良いよ』

 

 

風太郎『いや、全然良くないよね!?『じゃ、どうぞ』........。』

 

 

風太郎『良いのかよ?おい』

 

 

と言うと感じに、エントランスを入ってエレベーターに乗り五つの部屋へと入って行った。

 

風太郎『お、お邪魔しまーす....。 早く探して帰らないとな』

 

 

俺はリビングに向かった。するとリビングに三玖らしき人物が、バスタオル一枚で髪を乾かしていた!

 

 

風太郎『!(み、三玖! もう出てきたのか!? 早くないか!!)』

 

 

さすがに焦ったが、 そういやコイツそう言うの気にしないだっけ?

まぁ良いや早く回収して、帰ろうと思って居たらいきなり声をかけられた。

 

三玖?『三玖?あんた、お風呂入るじゃなかったの? 空いたわよ』

 

 

風太郎『!(に、二乃!?ま、まずい!あいつにばれたら一巻の終わりだ! やばい!!)』

 

 

二乃『いつもの棚にコンタクト入ってあるから取ってくれない?』

 

 

二乃はどうやら、俺を三玖と勘違いしているようだ。

 

 

風太郎『......。(あっぶねぇ!こいつ眼が悪いのか気付かれる前に出ねぇと!どの棚だよ!!)』

 

 

二乃『お昼に意地悪したこと、まだ根に持ってんの?   あれは勢いで....。悪いと思っているわよ』

 

 

 

二乃『....。何してんの?そこじゃないわよ 場所変えてないわよ』

 

 

 

風太郎『!(眼見えてないだよね!!何で正確に俺の元に来る訳!?意味わかんないどんな仕組み!!!!!)』

 

 

二乃『やっぱり怒ってんじゃん!  全部あいつらのせいよ! パパの依頼だか知らないけど、好き勝手に入ってきて、【私達五人の家にあいつらの入る余地なんてないんだから】  てか、あんた!あの助っ人が言い訳!? 確かに背高いし、銀髪だし、赤い眼して、カッコイイと思ったわよ。だけどアイツ初対面で、あんな殺気出していくなんてマジありえない! 対象外だわ!!  私のこと小馬鹿にするし、追い出そうとすると邪魔ばかり 挑発行為はするし、あんた 以外にも 一花も気があるような態度するし、一花も一花で満更じゃない顔するし、どういうことよ!   おまけにあんたが暴走して、 押した倒してなに襲ってんのよ!!? ありえないわ// なに覆いかぶさって頬を擦り付けてんの! 恥ずかしくないの!/// しまいに首元にあんなに沢山のキスマーク作ってどういうつもりよ! あんたのタイプは全然合わないわ!!  マジであり得ないわ』

 

 

 風太郎『!(こいつもしかして)』

 

 

 

二乃『決めた!あいつらは今後出入り禁止!!』

 

 

ブンブン!

 

ガタン!

 

 

風太郎『......。(すまん出るのだけ許して欲しい)』

 

 

二乃『!いったぁーい!!』

  

 

二乃が手を振ったことで、棚に手をぶつけて痛そうにしている まぁ自業自得なんですけど.....。ただ彼女にとって、災厄はまだ始まったばかりだ。 何故なら彼女の頭上から本が何冊も落ちてきたのだ!!

俺は咄嗟に彼女を押し倒すように上に跨り無数の本から彼女を守った。

 

風太郎『!危ない!!』

 

 

二乃『?え? ////』

 

 

風太郎『だ、大丈夫か!』

 

 

 

二乃『あわあわあわ////不法侵入!』 

 

 

風太郎『ち、違う!取りに来たんだ!』

 

 

二乃『と、撮りに!』

 

 

二乃言い争いをしていると何処かで【パシャり】と音がした。

恐る恐る振り返るとそこにはスマホを持った五月がいた。

 

 

五月『最低』

 

ーーーーー回想終了ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

うん、これで一巻終わった!(; ̄д ̄)ハァ↓↓

ここから原作二巻:;(∩´﹏`∩);:

 

ーーーーーー回想ニ ーーーーーーーーーーー

風太郎目線

五月『これより上杉風太郎 被告 強姦の容疑で五つ子裁判を始めたいと思います!』

 

五月の掛け声の元五つ子裁判が始まろうとしていた。だが、それを阻止した者がいた。

 

 

三玖『ちょっと待った!  まだ人が足りてない 今後に関わるならトールを呼び戻すべきトールに電話してくる』

 

三玖の一言により助っ人の村上が、来るまで裁判はおわずけになった。

  

   

 

三玖『トール! 大変! フータローが! フータローが!大変なの!早く戻って来て!』

 

 

(透)『み、三玖!? わ、分かったから落ち着いて...すぐいくから ツーツーツー』

 

 

電話が終わったようだ。

 

三玖『トール直ぐくるって!』

 

一花『村上クン来てくれるだ? 近くにいたのかな?』

 

バイトを、終えて帰って来た一花が言った。

 

少しすると外から  ズドーン!!!!! と大きな音がして、皆が一斉に窓向いた。

 

 

 

 

一、二、三、四、五、風『『『『『『!!!』』』』』』             

 

 

 

そこから

 

 

 

???『ガルルル!!!ウ”オォーーーーーーーーーン!!!!!』

 

 

それはまるで”オオカミ”の遠声えが鳴り響いた。

 

 

一、二、三、四、五、風『『『『『『!!!!』』』』』』

 

 

 

 

 

一花『!え!今の何!? 大きな音とオオカミみたいな声は!』

 

 

 

二、三、四、五、風『『『『『.........................』』』』』

 

 

一花の問いかけに誰も答えなかった。少しした後

 

 

【ピンポン!】

 

 

チャイムが鳴った。

 

 

 

 

 

 

三玖『!トールが来たかもしれない  行ってくる』

 

 

 

三玖が玄関に行った。だがそこから予想外なことが起こった。

 

 

 

三玖『と、トール!!!!!!トールゥー!!!!!!!!!!!!』

 

 

 

 

普段の三玖からじゃ考えられない大声もはや悲鳴だ

 

  

 

一、二、四、五、風『『『『『!!!!』』』』』

 

 

 

四葉『み、三玖!どうしたの! 村上さんがどうしたの!?』

 

 

一花『三玖!』

 

 

ただ事じゃないと、判断した二人は三玖ももとに向かった。

 

 

 

一、四『『!!村上クン(さん)!!!』』

 

 

二人の声が響く、しばらくすると三人に運ばれる形で村上がきた。ただ、その姿に言葉を失った。

 

なんとその姿が全身に切り刻まれた傷があったからだ着ていた服も無残に切られ穴が開いてあった。

 

 

透『はぁ、   はぁ、  はぁ、  はぁ、 悪い  三人とも はぁ世話かけ』                       

 

 

 

三玖『それは大丈夫だけど.........。なんでこんなに.....グゥズ、グゥズ無茶しないって!!グゥズ  言ったなにグゥズ  どうして グゥズ』

 

 

 

 

透『ごめん』

 

 

 

 

四葉『村上さん.....。』

 

 

一花『と、とりあえず早く手当しよ! このままじゃ危ないよ....。』

 

 

一花の声の元、村上の応急処置が行われた。

 

 

 

 

ーーーーーーーー三玖目線ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

オオカミの遠声えが聞こえた直後、私はふと胸騒ぎを覚えた。

 

 

 

三玖『......。(トール?)』

 

 

 

何故か、この場いないトールのことが気になった。 トールのことが気になる異性///ってあるけど、この感じはなんだろ。 昼間に感じた【嫉妬】と、違うもっと気持ちが悪いなにかを感じた。それを拭えないまま。玄関のチャイムが鳴った。彼が来てくれた。

私は玄関へ向かいドアを開けた。 そこに居たのは私の待ち人の彼が居た。ただ、私は二つ意味で言葉を失った

 

 

三玖『!』

 

 

 

一つ 全身を切り刻んだ多数の切り傷 そのせいで着ていた服はボロボロになってまともじゃない。  青く腫れた痣の数々 トールの強さは知っているつもりなのに なんでこんなに傷だらけなの!?

 

 

そして二つ目は、彼の赤い眼が蒼くなっていた。澄んだ青ってより全てを呑み込む強い蒼 そんな何かしら決意を宿した眼に数秒見惚れた// だけど目線が一瞬それた時にはいつもの赤い眼に変わっていた。

 

 

三玖『はっ!と、トール!!! トール!!!!!』

 

 

透『はぁ、はぁ、 はぁ、....。ごめん。 はぁ、はぁ、お、おそくなった。

はぁ、 はぁ ....。』ふら 

         

 

         

 

彼がよろめき倒れそうになるのを必死に支えた。

 

三玖『!トール!!しっかりして!』              

           

透『はぁ、はぁ、ゴメン...。服汚れちゃうよ?』

 

確かに彼の傷口から血が垂れているが、彼を支える手や触れている服が血で汚れようと構わないと思った。 今 彼から、手を離すと何もかも崩れ落ちる恐怖心が強かった。 だから私は必死で彼を支えた。

 

 

三玖『トール。なんで、こんなに?.....。』

 

 

 

 

透『はぁ、はぁ、ちょっと、 はぁ、 はぁ、面倒な奴らに絡まれて、はぁ、はぁ 相手 はぁ、していたら、はぁ 、こうなった。』 

 

 

 

三玖『........。心配したんだから 切腹 』プイ

 

 

透『ごめん....。』

 

三玖『無事で良かった』

 

一、四『『三玖! 村上クン(さん)! どうしたの?!』』

 

一花と四葉が私の叫び声で来てくれた

 

一、四『『!! 村上クン(さん)!!!!』』

 

さすがの二人も、トールの状況を一瞬言葉失ったようだ。

 

一花『! 早く手当しないと!」

 

トールをリビングまで運び急ぎ応急処置を行った。

 

 

ーーーーー本編ーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー透目線ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

手当を終えた透は、上半身裸で包帯に巻かれ上にタオルケットをかぶっていた。下は四葉からスウェットを借りている。

 

 

五月『裁判長! ご覧下さい! 被告人は、家庭教師という立場にありなが ピチピチの女子高生を目の前に欲望を爆発されました!  この写真は上杉被告で、間違えありません!!』   

 

透『........。(ピチピチとは?)』意味プゥー('∀')ゞ

 

 

風太郎『え、冤罪だ』オロオロ((ヽ(;ω;)ノ))オロオロ

 

 

透『.......。(おい!なんで目線そらしてんだよ! 弱気になるなよ!)』( `д´)ケッ

 

 

二乃『裁判長!』

 

透『.....(ほらきた 絶好のチャンス)』  

 

一花『はい、 原告の二乃くん』

 

 

二乃『この男は一度マンション出たとみせて、私のお風呂上がりを待っていました!。 悪質極まりない犯行に我々はコイツらの今後出入りを禁止を要求します!』

 

 

透『.....,...(オメーの裸に興味ねぇーよバーカ)』(*`Д')凸

 

 

 

風太郎『お、おい いくらなんでも...。』:(;゙゚'ω゚'):

 

 

一花『たいへんけしからんなぁ〜』

 

 

風太郎『一花!!』

 

 

 

一花『.....,。』プイ

 

 

風太郎『.....裁判長』

 

 

一花『.......』( ^ω^ )ニコニコ

 

 

三玖『異議あり、 フータローは悪人顔しているけどこれは無実』

 

 

 

透、風『........。(フォローしてるのか攻撃してきるのか分からない)』

 

 

 

 

三玖『私がインターホンで通した録音もある。  これは不慮の事故』

 

 

風太郎『.......。』

 

 

二乃『こいつは、ハッキリ撮りに来たって言ったわ盗撮よ!』

 

 

三玖『忘れ物を取りに来たでしょ!』

 

 

透.『.......(日本語って難しいなぁ〜 棒読み)』

 

 

二乃『こっちは見られたのよ!私の裸!! 万死に値するわ!!』

 

 

三玖『見られて減るもんじゃない』

 

 

二乃『アンタがよくても私はだめなの!!』

 

 

三玖『同じ身体』

 

透『........。(だーかーらーテーメの は興味ねぇわ!!!  三玖のは見たいけど ボソ)』(ノ∀\*)キャ

 

五月『い、今 私達が争っている場合でわ... 』

 

 

二乃、三玖『『五月は黙ってて!!!』』

 

二乃『てか、あんた、その写真消しなさいよ!!』

 

 

五月『さ、裁判長ぉ~!』

 

 

一花『お~よしよしヾ(・ω・`) うーん三玖の言う通りだとしてもこんな体制になるかねぇ?』 

 

 

二乃『てか、アンタが必死のって そこで死に掛けてる助っ人のためよね!?』 ビシっと

 

 

透、三玖『『!』』

 

 

気が付いたようだ

 

 

透『.......。(このままってのも あれだし参戦するか)』

 

透は三玖の膝から起き上がった。

 

 

透『 ぐ、ゔぅ〜 俺もちょっと良いかな? 編集長 』

 

 

一花『私 編集やったこないけど? 』

 

透『 いや、作者が欲しがってる。 編集手伝って友達に言ったら断られたって話 (リアルな話) 』

 

一花『 そ、そっか お友達さん に振られたんだね 作者は....。』

 

 

透『 長く書けば、書くほど 分からねぇ! って作者 騒いですからうるさい って友達に言われたってよ』

 

一花『お友達さん 災難だね...,。』

 

透『んで看守長さすがに異議あるだが、 そもそも、上杉がその女を襲うメリットが無いが?』

 

一花『か、看守長って。まぁ、いいや メリットって?』

 

 

 

透『いや、何、 襲うにしても 好みはあるだろ? 二乃みたいヤツがタイプって言うな まぁしょうがねぇか ってなるけど』

 

二乃、風太郎『『!ならなねぇよ(ないわよ)!!』』

 

 

透『.....。見た感じ別にタイプでも無いみたいだなぁ』

 

風太郎『あ、あぁ タイプでは無い』

 

 

二乃『ぐぅ』

 

 

透『次に 誰でも良いって 無差別なら真っ先に 裁判長 アンタが襲われてるよ?』

 

 

一花『そ、そうだね////』

 

 

透『という訳で無実を主張する』

 

 

 

二乃『なにそれ!意味わかんない!!』

 

 

五月『棚...棚から落ちた本から二乃を守った?  よく見ればそうとも受け取れます 違いますか?』

 

 

 

風太郎『!信じてくれるのか! 五月!!』

 

 

五月『あ、あくまで可能性の一つです』

 

 

三玖『確かに』

 

 

一花『やっぱりフータロー君にはそんな度胸ないか』

 

 

 

二乃『ちょ、ちょっとなに解決した感じだしたんの!!!!??適当なこと言わないで!!』

 

 

 

三玖『二乃しつこい』

 

 

二乃『あんたね』

 

 

 

一花『まぁまぁ 昔は仲良かっただから』

 

 

二乃『昔はって  っく』

 

 

二乃は出て行った

 

 

風太郎『いいのか?』

 

 

 

 

三玖『ほっとけばいい』

 

 

 

透『......。ガキが。   あ、やべぇ 』

 

 

透がよろめき 倒れそうになる

 

 

三玖『! トール! 大丈夫!? 』

 

 

三玖が咄嗟に透を支えた。

 

 

透『ご、ごめん  三玖、  もう、    げ、    ん 、 か、 い』

    

 

三玖『!  トール!  ねぇ!   トール!!?』

 

 

 

そう最後言い残して、俺は意識を手放した。

 

 

 

 

ーーーーー三玖目線ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

トールが意識を失った直後 なんとか意識の無いトールを私の部屋までフータローと四葉の協力で運びベッドで寝かしつけて一息つきフータローは帰って行った。私はベッドの横で寝ている彼の手を握りながらさっきまで一花との会話を思い出していた。

 

 

 

ーーーーーーーー回想ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 

運び終えた直後

 

一花『村上クン とりあえず 明日様子みて 病院連れて行こう 流石に素人のあれだし 』

 

 

三玖『........。うん そうだね 』

 

 

一花『三玖?大丈夫??』

 

 

 

三玖『.....。うん』

 

 

 

一花『村上クンなんであんなに ボロボロになるまでやっていたんだろう? 三玖知らない?』

 

 

三玖『.... 。知らない 厄介な連中に絡まれた しか聞いてない 』

 

 

 

一花『厄介な連中って あんなになるのは! 相当なことだよ!! 下手した 村上クン死んじゃうよ?』

 

 

三玖『う、うん  あとで聞いてみる』

 

 

一花『頼んだよ?三玖の言う事なら聞きそうだから』

 

 

 

ーーーーーーー回想終了ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

三玖『トール 何と戦ってんの? 何でそんなに必死なの?  なんで.......』

 

 

 

私はそこで意識を失った

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーー透目線ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

翌朝

 

 

 

透『ん、ん~? ここは?』

 

 

目を覚ますと知らない天井が広がっていた。起き上がろうとしたが腹に重みを感じて頭だけ下げるとなんと 三玖が突っ伏して寝ていたのだ。

 

 

透『.....。三玖 看病してくれたんだな.....。』

 

 

俺は申し訳ないと思うと同時に有り難くも思い 彼女の頭を 優しく 起こさない様にそっと撫でた

 

 

 

三玖『.....すー   すー   すー』

 

 

 

穏やかな寝息と共に俺はまた微睡へと堕ちて行った。

 

 

 

 

時刻 16:30

 

 

俺はまた目を覚ました。  

 

 

透『あ、やべぇ寝すぎた』

 

 

 

三玖『あ、トールやっと起きた』

 

 

透『ゴメン 寝すぎた  う、うんーん』

 

 

 

背伸びをして体の調子を確かめていた。

 

 

 

 

透『痛みも無くなったね  ゴメン 包帯外して欲しいな もう大丈夫だから』

 

 

 

三玖『本当? 無理してない??』

 

 

透『うん、無理してないよ』

 

 

 

 

三玖『分かった』

 

 

包帯を外し怪我が治っていることを確認した三玖は 透を押し倒して彼の胸元に飛びついた

 

 

 

三玖『トール ぐすん  トール ぐすん   トール』

 

 

泣きながら彼の名前を連呼した。

 

 

透『心配させてゴメン』

 

 

と言い優しく頭を撫でるのであった。

 



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第二章 十話 今日はお休み 日常

------------------透目線-------------------------------------------- 

 

透がズタボロのボロ雑巾になった翌週の日曜日。時刻12:00

 

透は自宅でまったりしていた。

 

透『ひーーーーーーーーーーーーーーまーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーだーーーーーーーーーーーーーあああーーーーーー』

 

と騒いでる今日この頃 暇を持て余している

 

透『そういえば、今日って隣町で花火大会あるんだっけ? 三玖でも誘ってみようかな』

 

 

自分の想い人のこと考えていると突然玄関のチャイムが鳴った

 

 

ピンポンー!

 

 

 

透『?宅配かな? 何か頼んだっけ?』

 

 

玄関に向かう透 扉を開けるとそこに居たのは...............。

 

 

三玖『お、おはよう///トール』

 

 

そこに居たのは噂をしていた三玖なのだ

 

 

透『! お、おはよう///三玖 ど、どうしたの? てか俺ん家よく分かったね?』

 

 

三玖『う、うん/// お父さんから住所聞いて来たから トールに渡した物があるから..............。』

 

 

透『? ま、まぁ ここで話すのもなんだし上がってよ』

 

 

三玖『お、お邪魔しまーす』

 

 

二人はリビングに移動し向き合ってソファーに座った。

 

 

透『なにか飲む?』

 

 

三玖『お、お構いなく///(初めてトール、男の人の家にきたから緊張する)』

 

 

透『いや、もてなしくらいはさせてもらうよ  まぁ大した事できないけど....麦茶、コーヒー、緑茶ぐらいしかないけど何がいい?』

 

 

三玖『じゃ、じゃあ緑茶で//』

 

 

 

透『ん、了解ちょっと待ってて 適当に寛いでて』

 

三玖『う、うん!////』

 

 

三玖は透が戻ってくるまでリビングを見渡した。広さ的五つ子のマンションよりは少し狭いがそれでもそれでも充分過ぎる広さがあり一人だと寂しさを感じてしまうくらいだ。

 

三玖『.........。(お父さんからトールが一人暮らしって聞いてたけど、少し寂しなぁ 私達はいつも五人でいるから、尚更)』

 

透『ごめん、遅くなった』

 

そんなことを思っていると透がお盆に急須と湯呑二つと和菓子を持ってリビングに戻ってきたのだ。

 

透『はい、熱いから気を付けてね』

 

 

三玖『あ、ありがとう  いただきます』

 

透『ん、どうぞ召し上がれ』

 

 

寛いだのち本題に入った。

 

 

 

三玖『はい、これ お父さんから お給料だって』

 

 

 

三玖から渡されたのは茶封筒に給与とご丁寧に書いてあった。

 

 

 

透『え? あ、あぁ 有り難く(そういや、バイトだったね助っ人の話 忘れてた。まぁ三玖とついでに四葉しか教えてないから期待しないでおこう)』

 

 

茶封筒を確認すると、なんと諭吉さんが五枚も入っていた。

 

 

透『!さすがに多くね? そこまでのことはしてないよ? 』

 

 

三玖『一日五千円を五人分 計二回で五万円だって。』

 

 

 

 

透『い、いやぁ さすがに受け取れねぇよ?』

 

 

三玖『なにもしてないことは無いよ 現に私 と四葉の勉強は大体トールが見てくれるし///』

 

 

透『ん~三玖はクラス一緒のお隣さんだし四葉はまぁついでに教えてるだけだからなぁ~』

 

 

三玖『それでも返金は受け付けません』

 

 

透『じゃ、じゃあこの前の治療費で.........。』

 

前回の家庭教師の助っ人で 帰りに戦闘に合い傷だらけになり包帯やらガーゼやらを多く消費したため少しでも返済しようと透は二万だけ抜いて三玖に渡した。

 

 

 

三玖『.........。』プイ

 

三玖がプイと顔をそらしたため受け付けないようだ

 

透『じゃ、じゃこれからの治療費で..........。』

 

透が目線を逸らしながら言うと.........

 

 

三玖『................。』トコトコ

 

三玖が無言で透に近付き、目の前までくると

 

透『み、三玖さん?.......。』(;´・_・`)ゞァセァセ

 

三玖『..................。エイ!』

 

 

透『わ!』

そのまま押し倒すのであった!

 

 

三玖『........。ねぇ、これからってなに? ねぇ、また怪我するの? ねぇ、あんなに心配したのに ねえ、 どうして?  ねぇ、 教えてよ トール ねぇ  もうあんな思いしたくないよ グスン グスン』

 

彼の胸に顔を沈めしだいに嗚咽を漏らす三玖に透は酷く罪悪感にかられ

 

 

透『...........。ごめん.、三玖  ごめん』

 

さすがに不謹慎過ぎると反省した透は三玖の背中に手を回し優しく彼女の背中を撫でる まるで【俺はここに居るよ 何処にも行かないよ】と言うように。

 

しばらくして落ち着いたようだ。

 

三玖『//////お、お見苦しいとこをお見せしました。//////』

 

 

透『ううん、俺こそ、ごめん軽率だったよ  ハイ、とりあえず麦茶』

 

 

 

三玖『あ、ありがとう////』

 

麦茶を飲んで落ち着いたころ

 

 

三玖『と、トール 今日って予定ある?』

 

透『?.........ないよー。』

 

さっきまで暇だーーー!!!って騒いでたんだからある訳がない。

 

 

三玖『良かったらさ、私達と一緒に隣町の花火大会見に行こう?』

 

透『え! いいの? 俺も三玖のこと誘おうとしてた!』

 

 

三玖『 本当? 嬉しい』ぱぁ

 

ぱぁと明るい笑顔になる。

 

透『........。(可愛い////)ここから直行するの?////』

 

 

三玖『一回マンションに帰って着付けしてからだから16時にはマンションに戻ってたいから それまでここに居ても良い?』ウルウル

 

上目遣いで見つめられる

 

透『////い、いいよ 三玖の気が済むまで いな』

 

三玖『本当? やった』グゥ

 

小さくガッツリポーズをとる三玖 うん、可愛いね本当にね

 

 

時間は進み現在 時刻16:20

 

 

透『じゃ、そろそろ行きますか?』

 

 

三玖『うん、そうだね』

 

 

二人は部屋を出てマンション下の駐輪場に行き透の愛車に跨りマンションを後にした。

 

 

 

透『しっかり捕まっててね!』

 

 

三玖『うん!』ぎゅう

 

 

透『...............,。(///わぁ、せ、背中にや、柔らかくご立派な膨らみが二つ当たってる///やべよ)』

 

二人乗りしているので彼女の胸が透の背中に押し付けられその感触を若干(?)堪能している透。うらやましい。

 

 

しばらくしてpentagonに到着。

 

 

透『駐輪場ってどこ?』

 

 

三玖『駐輪場はあっちにあるから好きに置いて良いよ  運転ご苦労様 ありがとトール///』

 

 

 

透『ん、どういたしまして///』

 

 

三玖『また、乗せてもらっていい?』ウルウル

 

 

透『う、うん いつでも良いよ!////』

 

三玖『本当? やった』

 

 

とまぁイチャつく二人

 

エントランスに向かいオートロックを解除する三玖

 

 

三玖『行こうトール』

 

 

透『う、うん行こうか(こんなに男を簡単に上げて良いものかねぇ?この子は? ちょっと不安になっちゃうけど.....。けどそれだけ、俺を信頼してるって事だよな? その信頼だけは絶対に裏切らない!)』

 

 

エレベーターに乗りこみ五つ子の家に入って行った。

 

リビングに到着

 

 

透『お、お邪魔しまーす』

 

 

三玖『いらっしゃいトール///』

 

 

透『ほ、他の姉妹は?///』

 

三玖『二乃の部屋みんなで着付けするの あ、五月はフータローのところにお給料渡しに行ってるよ』

 

 

透『ふーん、じゃ、あいつも誘われてんの?』

 

 

 

三玖『?フータロー? ううん、フータローは誘ってない トールだけ!////』

 

 

透『!そ、そうなんだ//お、俺だけ特別』

 

 

 

三玖『う、うん!///トールだけ特別///』

 

 

 

 

透『////////』

 

 

 

 

三玖『/////////』

 

 

 

なんか初々しい事やてんなぁ~コノヤロー

 

 

 

三玖『じゃ、じゃあ浴衣着替えてくるから待ってね  あ、暇になると思うからテレビでも見てて』

 

 

透『うん、了解 待ってる』

 

 

 

三玖は二階に上がり二乃の部屋に入って行った。

 

 

透『.....。さてと、言われた通りテレビでも見てますか』

 

 

 

透はソファーに座りテレビを付け番組表を見て録画さてた過去の番組の種類を見て苦笑いした

 

 

 

透『あ、はは 本当に五つ子なのかね?番組が一ミリも被らねぇよ』

 

 

ドラマ、バラエティー、ドキュメンタリー、アニメ、グルメと全然被らないのだ。 ふしぎぃ~

 

 

 

透『ドキュメンタリーでも見ますか』

 

 

透はドキュメンタリーを選択した。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

一時間半後

 

 

 

透『zzzzzzzz』

 

 

 

三玖『......。』ヾ(・ω・*)なでなで

 

 

透『zzzz...ん?』

 

 

 

三玖『起きた?』

 

 

 

透『俺寝てたのか?』

 

 

三玖『うん!』

 

 

どうやら、待っている間に寝しまったようだ。しかもいつの間にか三玖の膝枕で.....。なんか殺意湧く

 

 

 

 

透『ゴメン..!』

 

 

 

三玖の姿を見て透が固まった。

 

 

三玖『ど、どうかな?////似合うかな?////////』

 

 

そこに居たのは淡い水色が主体の紺色の燕の柄が入った浴衣に黄緑色も帯を巻いた三玖がいたのだ。

 

 

透『....。綺麗だ。』

 

 

三玖『!え!///』

 

 

透『///綺麗で!///美しい!!///世界で一番美しい!!////』

 

 

三玖『//せ、世界で一番////って大袈裟!!//// でもありがとう/////』

 

 

 

とまぁしばらく二人の世界を堪能している二人。しばらくして。

 

 

 

二乃『三玖ぅ~うるさいわよー!...って!? なんであんたが居るわけよ!!!』

 

 

 

一花『やっほ村上クン!  三玖に誘われたの?』

 

 

 

透『ああ いきなりで押し寄せて悪いな』

 

 

一花『大丈夫だよ! 大勢が楽しいし!』

 

 

四葉『そうです!!村上さん遠慮しないでください!』

 

 

他の姉妹も降りてきたようだ。

 

 

浴衣の説明は省きます。

 

 

二乃『ちょ、ちょと!待ってよ!?ちゃんと説明してよ!』

 

 

作者『え?えええ』

 

 

二乃『ええじゃないわよ!』

 

 

作者『原作、アニメで各自見てください。』

 

 

一花『な、投げやりだね…………………。』

 

 

作者『だって需要ねぇし......』

 

一、ニ『『いやいやいやいや!!? 需要あるよ!?』』

 

 

作者『え? あんの?』

 

二乃『だって私 三玖を除いて2番目!!』

 

作者『へぇ おめでとう パチパチ』

 

二乃『て、適当にあしらって』

 

 

と言う事で作者は退場した。

 

 

一、ニ、三、四、透『『『『『................』』』』』

 

 

 

 

一花『さ、さぁ気を取り直して五月ちゃんと合流して行こう!』

 

三玖『うん』

 

四葉『はーい!』

 

透『ういぃー』

 

 

 

一花の指示のもと移動始める三人に二乃が

 

二乃『あ、アンタも!一緒なの!?』

 

透『誘われたからな 三玖に』

 

 

三玖『うん!』

 

二乃 『ちょ、ちょっと!あんたね』

 

三玖『二乃諦めて』

 

 

二乃『諦めてって!あんた『まぁまぁ、賑やかでいいじゃん!』.....』

 

一花に言われ渋々納得する二乃

 

 

 

一花『ん、じゃ出発!』

 

 

移動を始めた五人。

 

市街地のゲームセンターを過ぎたころ。

 

 

 

???『お兄ちゃん!五月さんが四人と銀髪の人がいる!!』

 

 

五、風『『へ?』』

 

 

一、ニ、三、四、透『『『『『ん?』』』』』

 

透『....,。(銀髪って俺だよなぁ?)』

 

 

 

風太郎『お、お前ら あと村上............。』

一花『ごめん、デート中だった?』(*´ー`*)

透『よお〜デートかぁ』 

 

五、風『『誰が!!』』

 

 

息ぴったりな二人

 

 

三玖『五月も揃ったことだし行こか』

 

一花『そうだね〜行こっか』

 

四葉『わー上杉さんの妹さんですか?これから一緒にお祭りに行きましょ!』

 

 

透『え?お前に妹いたの?...........。全然似てなくね?』

 

???『上杉らいはです!兄が大変お世話になってます!』

 

四葉『か、可愛い!!』

 

 

風太郎『お、お前ら勉強は…………。』

 

らいは『お兄ちゃんだめ?』。゚( ゚இ‸இ゚+)゚。

 

 

風太郎『も、もちろんいいぞ.............................................................だたし勉強してからな!!!』

 

 

 

みなさん一同はpentagonに戻り宿題を始めましたとさ。

 

 

 

透『.............。(なんでこうなった?花火見るんじゃねえの?)』

 

 

 

そんのことを思いながら透は三玖の課題を見ていた。

 

 

透『これをこうしてあーして』

 

 

三玖『ちょっと分からない』

 

 

透『じゃあ、これをこうしてあーしてこうして』

 

三玖『出来た!』

 

 

透『!えらい!』

 

三玖とは普段から一緒に勉強しているかは彼女の苦手な部分の改善がうまくできていたためそんなにも苦戦はしなかった。

 

 

二乃『!三玖!ちょっと見せなさいよ!!』

 

 

透『自分で解かないと意味ないぞ?』

 

 

そんなこと言いながら透は一花の課題を見ていた

 

 

透『一花この問題違うぞ』

 

 

一花『え!どれ!?』

 

 

透『これ.....これをこうすれば良いだよ大体出来ているんだからもうちょっと頑張ってみなよ?』

 

 

一花『う、うん//頑張ってみる』

 

 

真面目な表情をしたため一花はドキっとしたようだ

 

透は小休憩で壁に寄りかかり周りを見ていた。そると

 

 

三玖『トールお疲れ様』

 

 

三玖が近づいてきて労いの言葉をかけた。

 

 

透『...。ありがと/////三玖』

 

三玖『//隣座って良い?///』

 

透『//いいよ』

 

 

透の了承を得て隣り腰を下ろす三玖。その姿は長年一緒にいる夫婦の様に肩を寄り添いながら座っている。

 

 

しばらくしていると、透が何かに気付いた。

 

 

透『!!』ビク!

 

 

三玖『?トールどうしたの?』

 

 

 

透『.....................。ちょっと面倒くさい奴らの相手してくるよ』

 

 

立ち上がる透に三玖は

 

 

 

三玖『.............。分かった。』ぎゅう

 

 

足に抱き着きながらも了解した。

 

 

三玖『.....。ハイこれ、早く帰ってきてね?』(つд・)エーン

 

マンションのカードキーを渡す三玖に透は

透『....。うん.............俺の勘違いだったらゴメン』

 

 

三玖『????』

 

 

首をかしげる三玖に透は彼女の額に優しく口付けをした。

 

 

三玖『!!//////////////////////』

 

透『////俺の気持ち///じゃあ、行ってきます』

 

 

 

透『上杉 ちょっと出かけてくる』

 

 

風太郎『!え!』

 

 

透『大丈夫だ祭りまでには戻ってくる』

 

 

風太郎『あぁわかった』

 

 

マンションを出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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十一話 今日はお休み2 日常と戦闘と

内容がなかなか上手く纏まらなくて時間が掛かってしまいました。


透がマンションを出て行った後

 

 

ーーーーー三玖目線ーーーーーーーーーーーー

 

三玖『/////////』:;(∩´﹏`∩);:

 

彼の不意打ちを受けで顔を真っ赤にしてしまった私はしばらく悶えていた。

いきなりおでこにキスなんてんするからもうビックリしちゃった!////

【俺の気持ちって】って言っていたからトールは私のこと 好きなんだ/// すごく嬉しい( ´艸`) 私もトールのこと好き.....。彼のこと考えると顔が熱くなるしドキドキしちゃう。

 

三玖『トール早く帰ってきて.......。』

 

私は彼が出て行ったドアを見つめていた。

 

四葉『ねえねえ!三玖』ヒソヒソ

 

四葉がヒソヒソと話しかけてきた

 

三玖『な、なに?四葉 どうしたの?』

 

私は我に返り四葉の方に顔を向けるとそこには何故か頬を赤くて少し興奮気味の妹の姿があった

 

なぜ?

 

三玖『よ、四葉?ど、どうしたの?頬っぺた赤いよ?』ヒソヒソ

 

四葉『ど、どうしたもこうしたもないよ!私 さっきの見ちゃったの』ヒソヒソ

 

三玖『さ、さっきのって?』

 

一体四葉なにを見たのか.......。もしかしてトールにキスされてるとこ!? そうだったら恥ずかし┣¨キ(〃゚ω゚〃)♥┣¨キ でも嫌じゃないからそれでも良いかな。

 

四葉『村上さんにおでこキスされてるとこ!////』ヒソヒソ

 

三玖『//////////』

 

四葉に釣られて私まで顔を赤くしてしまった 分かっていたけど改めて言われるとすごく恥ずかしい\(//∇//)\

 

四葉『村上さん やっぱり三玖のこと好きなんだね!』ヒソヒソ

 

三玖『//////うん そうみたい....,.私もトールのこと好き』

 

四葉『それ村上さんに言ってあげたら! 喜びと思うよ』

 

三玖『..///そうかな トール喜ぶかなぁ』

 

私は彼が帰ってきたらこの気持ちを、真っ直ぐに伝えようと決意し四葉の課題を手伝いながら胸をときめかせていた。

 

 

ーーーーーーー透目線ーーーーーーーーーーーー

 

 

俺は愛車に跨り三玖たちのマンションを後にし、さつき感じた気配を頼りに走っていた。 しばらく走ってると空から【何かが】飛んできた!

 

 

透『ック!!』

 

俺は咄嗟にハンドルを切りそれを避ける 次の瞬間

 

パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!

 

地面に無数の銃弾が撃ち込まれる

 

それも束の間と言わんばかりに! 第二陣が襲って来る!!

 

 

パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!

 

 

透『チッ! 厄介だ!!』

 

アクセルを捻り速度を上げる

 

ドグォォォォ!!!

 

俺はそれをなんとか避け、近くの廃ビルに入った。

 

透『この正確な射撃間違いないアイツがいるな』

 

俺はそう呟きバイクを停め廃ビルの中を進んで行き屋上を目指した。

 

ギギギ

 

錆び付いたドアを開け屋上に辿り着いた俺は辺りを警戒しながら目的の人物を見つけた

 

透『...,。やっぱりアンタか レイ』

 

そう、そこに居たのはかつての仲間だったレイが自身の身長を超えるスナイパーライフルを地面に立たせ俺が来るのを持っていた。

 

 

レイ『よく、私の場所が分かったね?能力を行使して気配を消したのに ウルフ....。いや 今は【村上透】だっけ?そっちの方が都合がいいのかな?』

 

透『!あぁ そうしてくれると助かる   』

 

話しかけられるとは思ってなかったから少し驚く

 

レイ『何故私の場所が分かった?』

 

また同じ質問を返された よほど気になるらしい

 

 

透『分かったのは本当に偶然だ....。』

 

 

レイ『偶然って....。納得がいかない』

 

 

透 『いや、本当に偶然だ......。

 

 

お前が三玖たちのマンションの上を飛んで行ったからだ..........。

 

 

 

マンションには俺もいた だから気付けた』

 

 

そう答えを教えると

 

 

レイ『!え?それだけ?....。』

 

目を少し大きく開いて驚いていた。

 

透『俺の探知範囲に入ったからすぐ分かったよ』

 

 

 

レイ『なるほど』

 

 

そう話していると

 

レイ『戻ってくる気は無いの?』

 

 

質問された

 

 

透『あぁ、戻らない』

 

そう答えた 次の瞬間

 

バァン!

 

透『!ック!!』

 

銃声ともに俺目掛けて銃弾が飛んできた!

 

それを避けレイを見るとそこには2丁拳銃を構えた戦闘態勢に入っていた

 

 

透『お喋りはお終いってか?』

 

レイ『来ないなら殺せって言われてるからね』

 

流石に素手で戦って勝てる様な相手では無く武器を持っても勝てるか怪しいがやるしかない。

レイが持ってもいる拳銃は軍が秘密裏に開発した物で、その火力が余りにも強過ぎるため、生身の人間が扱えば使用者がその撃った反動に耐え切れず死亡してしまう品物だ。軍内部で長い事封印されて忘れ去られたが、俺達生物兵器の耐久性を見込みそれにより一層パワーを増した物となって復活した。 

 

 

透『下手に喰らうと俺でも死んじゃうなぁ....。覚悟を決めるか いくぞ!』

 

 

俺は考えるのをやめ両手を前にクロスさせた

 

 

パリン!!

 

ガラスが割れる音を出しながら何も無い空間からダガーナイフと拳銃を取り出し走り出した。

 

パァン! パァン!!

 

 

俺は牽制を込め2発 発砲した。

 

レイ『フン!』

 

レイはそれを難なく避けお返しとばかり3発撃ってきた

 

パァン!!  パァン!!  パァン!! 

 

透『ッチ!』

 

俺はそれをダガーナイフで弾き距離を詰め切り裂いた

 

カキンッ!

 

 

透『!』

 

 

レイは銃の腹で受け止め姿勢を屈め勢いよく飛びあがり膝蹴りを放つ

 

レイ『ハッ!』

 

透『ック!』

 

 

当たる寸前で体を捻りそれを避け2発放つ

 

パァン!パァン!

 

レイ『!.....。』

 

 

一瞬驚くも落ち着いた様に何事もなかったかの様に避けられ連発される

 

パァン!!パァン!!  パァン!! パァン!! パァン!! 

 

 

 

徐々に連射の速度が上がっていき捌き切れなくなり、次第にかすり傷ができ始めた頃に俺の右足に銃弾が当たり地面に転がった

 

 

透『ぐはぁ!』

 

 

地面に転がっても構わず弾丸は容赦なく降ってくる!

 

まさに雨の如く降り注ぐ弾丸を転がりながらも避け体制を立て直そうとするが それを許す様な生易しい相手じゃなく確実に相手を殲滅する事に特化した集団の1人であるため俺を容赦無く追い詰める

 

透『!やべぇ!?』

 

 

レイ『どうしたの!さっきまでの威勢は? この程度?』

 

 

上から嘲笑うレイ、攻撃の手えを休めず弾を放つ

 

パァン!! パァン!!

 

 

透『くっそ! 三玖と花火見るんだ!! こんなとこでやられてたまるか!』

 

 

俺はレイが銃弾の補充している僅かな隙を付き起き上がりナイフ投げつける!!

 

 

 

透『はっ!』

 

 

レイ『ふん!』

 

 

だからどうした? と言わんだかりに銃弾でナイスは弾かれがお構いなしに手持ちも銃弾を撃ちまくる

 

 

パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!

パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!

 

 

パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!

 

パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!

パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!パァン!!

 

 

 

レイ『? やけになった?』

 

不思議な顔するレイ それもその筈 相手を撃つより相手の【足元】やその周りを撃っているのだから暫くすると土煙りと白煙が上がり周囲が見づらくなった。

 

レイ『目眩し? のつもり?』

 

 

レイは片方の手で口元を隠し周囲を警戒すると、突然目の前に【黒い何か】が迫ってきた。

 

レイ『!!』

 

 

パァン!! パァン!!

 

2発放ち迫ってきた【黒い何か】を地面堕としたそれを見ると落ちていたのはさっきまで透を使っていた拳銃だったのだ

 

レイ『勝負を棄てたか?』

 

 

 

 

レイ『!!』

 

背後に黒い影が現れ回し蹴りをするレイ ドッガァ! と音がしてそれを見ると

 

レイ『マネキン? なんで? ここにはそんな物無かったはず』

 

レイが不思議がるのも無理はないそのマネキンは突然現れたのだから、この場には無かったのだから。 

 

では何故、現れたかのネタバライ それは透が白煙に紛れて何もない空間から生み出したからのである!

 

マネキンは大きい為出すのに10秒近く掛かってしまうそのめ隙が大きく咄嗟に動けなくデメリットがある。

 

 

それでは透はどこにいったかと言うと

 

 

レイ『!!この気配は!

 

 

 

.....。リミットを解除したのね

 

 

ウルフ!!』

 

 

レイは頭上を睨みながら銃弾を連射する

 

パァン!パァン!パァン!パァン!パァン!パァン!

 

ウルフ『ガルル!!【当たるかぁ!!】』

 

 

透はリミットを解除してオオカミの姿でレイに奇襲を掛けた

 

レイ『ック 早い!!』

 

ウルフ『ガルル!!!【喰らえぇ!!!】』

 

レイ『ぎあぁ!!』

 

さすがのレイも反応が間に合わず攻撃を受けて飛ばされてしまった。

 

レイ『ゔぅ...やってくれたわね』

 

と起き上がったがそこにはウルフの姿を何処にも無かったのだ。

 

レイ『.......。逃したか』

 

そうどこか寂しさを含ませて呟くのだった。

 

 

一方ウルフはレイに攻撃を与えたあとそのまま屋上から飛び降りて人の姿に戻り愛車に跨りマンションへと走り出していた。

 

透『ハアァ   ハアァ    ハアァ

     

 

マジで死ぬかも思った レイのやつ多分本気出してなかったぞ加減されてこの様とがマジでカッコ悪いなぁ俺 これじゃ三玖を守れねぇぞ!?俺  強くならねぇと』

 

 

マンションに向かってる最中には先ほどの怪我は自己再生でほとんど治っていた。

 

ーーーーマンション到着ーーーーーーーーーーーー

 

透『そういえばカードキー預かってんだっけ?忘れてた......。』

 

透は三玖から預かったマンションのカードキーでエントランスを入っていった。

 

 

ーーーーーーー五つ子の部屋 玄関ーーーーーーーーーーーーー

 

ガチャ!

 

透『ただいまぁー!』

 

 

俺は玄関を入るとリビングからトトトトと足音を鳴らしながら三玖が駆け寄って胸元に抱きついてきた。

 

三玖『おかえり!トール....。』ぎゅう

 

 

透『ただいま 三玖』

 

三玖『.....。』じー

 

透『?三玖?』

 

三玖『....。ねぇ   トール  なんで

 

そんなに服ボロボロなの? また危ないことしたの!

 

ねぇ もうあんな思いしたくないって言ってたよね?

 

ねぇ トール!!』

俺の顔を見て最初は嬉しそうだったが、着ている服がところどころ穴や切れているのを見て、約束を破ったことに対しての怒りと言うより純粋に俺の身を案じて怒鳴り声を上げる三玖

透『!....。ごめん....。三玖』

 

三玖『.........。心配したんだよ? トールはすぐ無茶なことするから見てないと怖いから.....。』

 

透『ごめん 心配掛けて.......,。

 

 

 

 

大丈夫だよ.....。

 

 

何があっても勝手に三玖の前から、居なくなったりしないから...。

 

 

約束するよ....。』

 

 

三玖『.....。ほんとう? 

 

どこにも行かない?

 

 

私を置いて勝手にどこにもない?』

 

 

 

三玖は瞳を涙で滲ませながら俺に必死で訴えかけた。彼女の想いが痛い程伝わり申し訳ない気持ちで自己嫌悪に浸りながらも、彼女だけは.....

三玖だけは.....,.何があっても自分の命に変えてでも誰が相手でも

絶対に守ると胸に秘め彼女の腰を右手で抱き寄せ左手で彼女の髪をそっと撫でた

 

透『......。うん、絶対に1人にさせないよ 約束する』

 

 

三玖『破ったら切腹』

 

2人しばらく抱き合い離れたのだが急に透が三玖の方に倒れてきた。

さっきまでの戦闘の疲労が残っていて三玖に逢ったことで気が緩みそれがきたみたいだ。

透『!あ やべぇ』ふら

 

三玖『きゃあ!?/// 大丈夫?////  トール?』

 

透『ご、ごめん ///思ってたより疲労が残ってたみたいで、ふらつくみたいで肩貸して欲しい///』

 

三玖『///うん いいよ///』

 

三玖に支えられながら透は他の姉妹や上杉兄妹の居るリビングに向かった。

 

透『ただいまぁー』

 

 

一、ニ、四、五、風、ら『『『『『『おかえり!!!....。!!村上!!』』くん!!』さん!!』君!!』さん!!』

 

 

みんなが一斉に同じ反応をする まぁ 服ボロボロだし穴空いてるし自力で動けないから三玖に肩借りてるしねぇ

 

 

透『よぉ〜 みんな同じリアクションでどうもぉ〜』

 

三玖『.....。むっ』

 

透『.....。おっと 心配かけた 今帰ってきたぜ』

 

一花『大丈夫なの?村上くん』

 

一花が近付いて聞いてきた

 

透『あぁ、見た目の割には大丈夫だ...。結構疲れたぜもうちょっと休ませてもらってからでいいか?花火行くの?』

 

 

一花『うん、それは大丈夫だよ』

 

透『悪い、恩に着る』

 

こうして透の回復を待って、中野家五つ子、上杉兄妹と白銀の死神こと村上透 の8人は花火の会場へ向かうのだった。

 




何とか形になったかな? ちょっと何とも言えない所があるけど..

お付き合いありがとうございました。


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十二話 今日はお休み3 日常3

花火見たさで、宿題を終わらした中野家五つ子とそれに付き合う上杉兄弟、戦闘の疲労が回復した村上透ら一行は花火大会の会場に到着した。

 

 

四葉『やっと終わった~!!』

 

らいは『みんなお疲れ様!!』

 

 

二乃『花火って何時から??』

 

 

三玖『19時から20時まで』

 

 

一花『じゃあまだ一時間は時間あるね!!屋台行こうー!!』

 

 

 

 

風太郎『..............。』どよ~ん

 

 

前を歩く5人と明らかにテンションの差を感じるくらいに、どよ~んとした雰囲気を醸し出している風太郎その横で浴衣に着替えた五月がアメリカンドッグを頬張りながらなかを話していた。

 

 

透『..........。(うん、俺には関係ないな)』

 

 

そんな時四葉がらいはを連れて風太郎に近付いていった。

 

 

らいは『お兄ちゃ〜ん!みてみて四葉さんが取ってくれたの!!』

 

風太郎『! お、お前....。』

 

言葉を無くす風太郎 それを見た透は

 

透『あん? まじかよ?あんなに大量の金魚どうするんだ?』

 

透も驚くほど、両手に金魚が一杯入っている袋を持っていた。

屋台のオヤジ大丈夫かな?とちょっとだけ気になるとこだがスルーしよう。

 

風太郎『もう少し手加減出来なかったのか?』

 

四葉『らいはちゃん見てると不思議とプレゼントしたくなっちゃうですよ!』

 

らいは『これも買ってもらったの!!』

 

風太郎『それ 今日1番いらないやつ!?』

 

らいは『だって待ちきれなかったんだもん!』

 

透『.....,。打ち上げ花火を観に来たのに手持ち花火買ってどうする?』

 

風太郎『ちゃんと四葉のお姉さんにお礼言ったか?』

 

らいは『四葉さん!ありがとう大好き!!』

 

四葉『〜〜っ////あ~んらいはちゃん可愛すぎます!!私の妹にしたいくらい.......。は!待って下さい私と上杉さんが結婚すれば合法的に義妹にできるのであれば.......。』

 

二乃『あんた、自分が、何言ってんのか分かる??』

 

風太郎『..........。』

 

すげーとんでも発言してんなおい。変なとこで頭の回転早いな。

 

二乃『アンタも!!変な気起こさないでね!!』

 

 

風太郎『起きねえよぉ!!』

 

二乃に押さえれた風太郎がバランスを崩し、前を歩いていた三玖に当たる直前に俺は、彼女の肩を掴み優しく自分の胸元に抱き寄せた。

 

透『....。危ないよ?三玖大丈夫?』

 

三玖『!///うん!トールが守ってくれたから大丈夫///』

 

透『よかった』

 

 

 

透『そういえば、花火どこで見るの??』

 

 

 

 

三玖『二乃がお店の屋上貸切ってるからそこで見るの』

 

 

透『なるほどね~じゃぁ人が増える前に早く行こうか?』

 

 

三玖『うん!』

 

 

 

良い雰囲気のなか肩を寄せ合いながら歩く2人を止める二乃

 

 

ニ乃『ちょっと待ちなさい!? せっかくお祭りに来たのにまさか【アレ】を買わずに行く気?!』

 

透『アレ? あぁ〜あれか 売ってるかなぁ?』

 

三玖『うん、アレ買ってないね...』

 

一花『あ もしかしてアレの話?』

 

五月『アレの屋台ありましたっけ?』

 

四葉『早くアレ食べたいなぁ!』

 

風太郎『アレって?』

 

 

まさかの透も”アレ”言い出した。あれとは一体..............。

 

 

一、二、三、四、五、透『『『『『『せーのっ!』』』』』』

 

 

一花『かき氷!』

 

二乃『りんご飴!』

 

三玖『人形焼き!』

 

四葉『チョコバナナ!』

 

五月『焼きそば!』

 

透『お好み焼き!』

 

一、二、三、四、五、透『『『『『『全部買いに行こう!!!』』』』』』

 

風太郎『お前らが本当に五つ子が疑わしくなってきたわ!!』

 

 

 

こうして、みんなの"アレ"を買い求め移動を開始した。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

五月『何ですか!!!』

 

五月の魂の雄叫び? みたいな叫び声を上げる。

 

一花『まあ、まぁ、 機嫌直しなって....。』

 

五月『一花だけオマケしてもらってズルいです!!可愛いからって、私にはしてくれなかったのに!! 同じ顔だよ!!』

 

一花だけオマケして貰って、ご立腹のようだ。

 

三玖『複雑な五つ子心』

 

透『複雑だねぇモグモグ』

 

三玖『あ! ひょっとこのお面欲しい.....。』

 

透『また、変わったチョイスだね.....。買いに行こうか?』

 

三玖『うん!』

 

2人はお面を買いに屋台を訪れた。

 

店主『へい!いらっしゃい!』

 

三玖『これください!』

 

店主『へい!まいど!』

 

三玖『トール。そのお面欲しいの?』

 

三玖がひょっとこのお面を付けて、聞いてきた。

 

透『え?どうして......。』

 

三玖『だって、ずっと見てるからそのお面』

 

透『どうなんだろね.....。分からないけど、なんか、うん。』

 

少し濁す様な言い方をする透。 彼が見ていたお面は、狐のお面だった。何か近い物を、感じるのだろう。

 

三玖『じゃ、そのお面買ってあげるね』

 

透『え? いいの?』

 

三玖『うん! いつもお世話になってるから!』

 

透『忝い....。』

 

 

2人は仲良くお面を付け合流する。

 

 

二乃『あんた達遅い!!!!!』

 

大声を上げ後ろを振り返る二乃。

 

 

透『なんか、テンション高いな二乃のヤツ.....。そんなキャラか?』

 

 

三玖『花火は、”お母さんとの想い出”なんだ....。』

 

 

透『想い出?.......。』

 

 

三玖『うん、お母さんが、花火が好きだったから毎年、揃って見に行ってた...。』

 

 

透『.......。(だった?過去形ってことは....。)』

 

三玖『お母さんがいなくなってからも毎年揃って......。私たちにとって花火ってそういうもの....。』

 

 

ここまで聞いて、もう彼女たちの母親は既にいない事が分かる。

 

透『.......。(俺と一緒じゃん....。いや、俺の場合は、あの科学者連中が生みの親になるってことか? あんな奴らが? ふざけるなぁ! 戦うことしか出来ないただの殺戮マシーンなんか創りやがって!.....。)』

 

俺はいつの間にか、眉間に皺を寄せ、苦虫を噛み潰したようやるせなさを感じ左手をぎゅっと硬く握り締め俺を生み出した、ここにはいない科学者たちに嫌悪感を抱き、殺す事しかできない自分を呪いその行き場の無い感情に、耐えていた。しばらく握っていろと、突然左手に温かく柔らかい感触が襲ってくる。

 

透『え?』

 

驚き顔を上げるとそこには..

 

三玖『トール。大丈夫?.....。』

 

三玖が心配した表情で、目には涙を浮かべ覗き込んでいた。

 

透『!...。三玖?』

 

三玖『...。トールどうしちゃったの?急に怖い顔になって、なにかあった?』

 

 

左手の温かく柔らかい感触の正体は、三玖の両手が俺の左手を包み、自分の胸に抱き寄せたからである。突然の行動に、驚き少しの間思考が停止する。

 

 

透『...。ううん、何もないよ大丈夫だよ。』

 

心配させない様に作り笑いを浮かべるが..。

 

三玖『”嘘“』

 

透『え?』

 

あっさり見破れてしまった。

 

透『どうして、そう想うの?   俺は、大丈夫だよ』

 

三玖『だって、無理して笑ってるもん。トールのことずっと見てたもん分かるもん』

 

頬を膨らませながらも真剣な表情で俺を心配してくれる三玖。そんな彼女を見て俺は、俺の心を支配していた、怒り憎しみが薄れ温かく安心する温もりが心を満たしてく。

 

透『三玖』

 

三玖『?なに?トール。..きゃ///』

 

俺は、自分の瞳から流れてきた【何か】を誤魔化すように空いている右手で、彼女の肩を掴み、少し強引に抱き寄せた。いきなりのことで、驚く三玖。俺は構わず抱き締めた。

 

三玖『///トール?』

 

透『.....。ありがとう。三玖。』ボソ

 

聞こえるか分からない小さい声でボソリと呟く。

 

三玖『......。』

 

その声が聞こえたのか三玖は、無言で抱き返してくれた。

抱き合っていると...。

 

ピーポーパーボーン♫

 

アナウンス『大変長らくお待たせいたしました。まもなく開始します』

 

ガヤガヤガヤ

 

観客1『上がるって!』

 

観客2『早く!早く!』

 

観客3『場所とりしねぇと!』

 

観客4『あ! アレ買ってない!』

 

 

アナウンスが流れて、大勢の人の流れが生まれそれに飲み込まれた。

 

ニ乃『ちょっと! 痛っい!? 誰足踏んだの!!』

 

ニ乃の声が遠くから聞こえる

 

ニ乃『みんな!どこぉ!! 四葉!!一花!!五月!!三玖!!フ...。ト....。』

 

そしてその声が完全に聞こえなくなった。

 

透『.......』

 

三玖『.....』

 

みんなとはぐれた俺たち。

 

透『ごめん。はぐれた。』

 

抱き締めている手を解きながら周りを見渡したが、そこには他の姉妹は、おろか上杉兄妹の姿がなくなっていた。

 

三玖『//大丈夫。トールのせいじゃないよ。あれじゃ仕方ないよ いっっ!』

 

頬を染めながらも気遣ってくる三玖に感謝しするが...。

 

透『三玖?どうしたの?』

 

突然顔をしかめる三玖

 

三玖『誰かに足踏まれたみたい....。痛い。』

 

透『歩けそう?』

 

三玖『痛くてダメ』

 

俺は、三玖の返事聞きながら、彼女に背を向けしゃがみ込む。

 

透『三玖。乗って、休めそうな場所探して、手当しようか?そのままじゃ満足な歩けないから....。』

 

三玖『え?///で、でも...。』

 

うむ、普通におんぶだ。

 

透『大丈夫だよ、ほら早く行こう? 痛いでしょ?』

 

三玖『う、うん。じゃ、じゃお邪魔します///。』

 

ぷに! と柔らかい感触が背中を襲う

 

透『.....。//(や、柔けぇ//まじで柔らかいんですけど!///バイクの時も感じたけどこれは、中々の感触です。ハイ。)』

 

俺がそんなどーーーしょうもないことを考えてる事を知ってか、知らずか。

 

三玖『トール?....。どしたの?』

 

何故か、殺気に近い感覚が襲ってきた。

 

透『え?』

 

後ろを振り向くと、そこには頬を染めながら、プクと頬を膨らませている三玖の顔があった。

 

透『....。ど、どうしたの?』

 

内心、悟られてないかヒヤヒヤしながら聞いてみた。

 

三玖『トールが中々立ち上がらないから、"重い“って思ったのかなって』プンプン

 

そう、俺は、まだしゃがみ込んだままでいたのだ。さすがにおかしいと思うだろうな

 

透『え?! あー、いや、ちょっと考え事してただけだよ。全然重たくないよ』

 

三玖『ふ〜ん?』プク

 

透『じゃ、じゃ立つからしっかり捕まっててね?』

 

俺はそう言い立ち上がった。

 

三玖『わ、立った///』

 

透『ね?全然平気でしょ?』

 

三玖『本当だ//』

 

透『三玖。そこから誰か見える?他の姉妹か、上杉兄妹か?』

 

三玖『//う〜ん?見えない』

 

透『そっか。 それじゃ、移動しようっか?』

 

俺は、三玖を背負い人混みを抜けて、会場を離れた。

 

透『この変なら人少ないから、落ち着いて、手当できるね』

 

会場から少し離れた商店の角に三玖を下ろし踏まれた足を診る。

 

三玖『ありがとう。トール。運んでくれて//。』

 

透『これくらい、大丈夫だよ....。あー、赤く腫れてるね。痛いよね?』

 

 

三玖『うん、まだ痛い。』

 

透『そういや、近くドラッグストアあったからそこで、湿布と包帯、それと何か欲しい物ある?買ってくるよ』

 

三玖『じゃぁ、抹茶ソーダで』

 

透『え?あ、う、うん 探してみる....。(抹茶ソーダってドラッグストアに売っている物なの?)』

 

ドラッグストアに向かおうとすると、服の袖が引っ張られた。そっちに視線を向けると...。

 

三玖『トール....。』

 

三玖が不安そうな目でこっちを見つめていた。

 

透『.....。(そんな顔されると離れられなくなるなぁ。 でも、早く手当したいからちょっとだけ、我慢しよう。)』

 

透『三玖』

 

三玖『なーに?....。きゃ///』

 

俺は、三玖と同じ目線になる様にしゃがみ込み優しく抱き締め耳元で

 

透『大丈夫....。すぐ帰ってくるから。 大丈夫だよ。これ、"お守り"ちょっとの間でも三玖を守ってくれるはずだから....。』

 

三玖『///お守り?』

 

透『うん、お守り』

 

三玖の左手首に両手を添えると....。ポン! と音がなりシルバーのブレスレットが、巻かれていた。手の甲側には“佇む狼”。手の平側には“遠吠えをする狼“が彫られていた。デザイン自体は洗練された物だが普段の彼女が身に付けるには、少し不恰好だろう。

 

 

三玖『!.。これはオオカミ?』

 

透『うん、オオカミ。 魔除けと言うかマーキングと言うか。ハイ。』

 

三玖『ま、マーキング///』

 

透『うん/// 悪いヤツから三玖を守ってくれる守り神!

 

 

,...。それにオオカミは俺自身だし。』

 

 

三玖『///トール自身?』

 

透『うん。まぁ。三玖が何処にいようと、俺が何処にいようと関係ない。俺は三玖の隣にいるってこと。 姿形がなくても俺は三玖のそばにいるから、1人じゃないって』

 

出来るだけ、優しくそして、自分の本心を伝えと

 

三玖『...。うん、分かったよトールの想い。待ってるから早く帰ってきてね///』

 

透『あぁ! 行ってきます』

 

三玖を残してドラッグストアに向かうのだった。

 

 



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十三話  今日はお休み 4 告白と戦闘

  

 

【三玖目線】

 

ドラッグストアに向かったトールを見送った私は、彼がくれたブレスレットを眺めていた。普段ブレスレットの類いは、身に付けたりしないから少し違和感を感じる。2体のオオカミが彫られたデザインで、凛とした佇まいで、こっちをじっと見ている姿、崖の上から遠吠えをしている姿。 さっきトールは、"オオカミは俺自身"って言っていたけど、どう言う意味かな//? オオカミみたく襲っちゃうぞ?ってことかな////

 

 

三玖『トールに襲われちゃう///』

 

私は、そんな妄想を膨らませながら彼の帰りを待っていた。

たださっきのトールには、すごく違和感を感じた"何かを我慢している"辛い何かを。

 

三玖『トールあの時....泣いてた』

 

一瞬だった。彼の瞳から一滴の涙。それにどんな感情が混ざってるか、私には分からないけど、トールのことをもっと知りたい、もっと私のことを知って欲しい。だって私はトールのこと

 

 

『好きだから』

 

 

夜空に呟く独り言。心に宿る恋の蕾。蕾よ今、華を咲かせ大輪となれ。今、実れと恋心。独占しろと、彼の視線、彼の心を、彼の人生を。

 

夜空を見ながら考えていると、ふと、 一花が言っていた言葉を思い出す。

 

 

『ダメだよ?女の子が髪型変えたら、とりあえずほめなきゃ』

 

その一言が頭によぎる。トール。気付いてくれるかな? 褒めてくれるかな? 可愛いって言ってくれるかな?

 

そんな期待と不安が混ざりながらも私は、一花の言っていたことを実行する。お面を外しヘッドホンをしまい、セミロングの髪を後ろで纏めて青いリボンで結び、彼の帰り待つ。

 

『早く帰ってきてトール....』

 

と呟いた。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

       【透目線】

 

 

 

俺は、三玖と別れ近くのドラッグストアに向かっていた。ナビによるともうすぐ着くはずだが....

 

透『おっ?ここか? 意外と分かりづらいなぁ』

 

 

ようやく、目的のドラッグストアに着いた俺は店の中へ入って行った。

 

 

透『さてと、湿布と包帯だったな?どこにあるかなぁ?』

 

店内をウロウロし目的の物を見つけ、飲み物コーナーに移動した

 

透『缶コーラ♫、缶コーラ♫と 俺のソウルドリンクはっと...あったあった』

 

いつものソウルドリンクこと、缶コーラをみつける。

 

透『う〜ん?抹茶ソーダって売ってんの?』

 

抹茶ソーダがあるのか疑問に思いながら探していると.....

 

 

透『あったし....』

 

探していた抹茶ソーダがドラッグストアに売っていたのだ。

 

透『あるんだ? しかもラス1で....』

 

最後の一本を手に取りレジに向かった。

 

透『三玖を待たせてるからなぁ早くもどらねぇとな』

 

駆け足で三玖の居る場所に向かって行った。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

     

     【共通視線】

 

 

 

三玖のもとに戻った俺は、彼女の姿を見て言葉を失った。

 

透『ごめん!遅くなった.....。え?』

 

そこにいたのは、髪を後ろで結びいつもかけているヘッドホンを外した三玖を姿がだった。髪を結ぶことで、あらわになる綺麗なうなじ、ヘッドホンをで隠された無防備な白い首筋。少女とは、思えぬ"成熟した女性"としての色香。虜になるのは一瞬あれは充分だった。

 

三玖『あ!と、トールおかえり///」

 

 

透『............。』

 

 

三玖『と、トール どうかな?////』

 

 

透『.........。

 

 

 

 

 

 

 

.....美しい。 女神様みたいだ。』

 

 

三玖『う、美しいって////女神様なんて大袈裟/////』

 

 

透『い、いやだって///余りにも綺麗で見惚れちゃったから///」

 

三玖『き、きれいって///....あ、あぅ〜』ぷしゅ〜

 

余りに恥ずかしさに、ぷしゅ〜っと顔から煙が出るくらいに赤くなる三玖

 

 

透『神なんて、いない。そんなもん、人間が創り出した偶像だ!そんなもんなんて、ぶっ壊してやるって思ってた。

 

 

....。いるんだね。神話の美の女神があっという間に、霞んじゃったよ。

 

 

...。この世界で、誰よりも綺麗で美しい。圧倒的だよ三玖。』

 

 

偽りの無い本心。この子は一体どれだけ俺を惚れさせたら気が済まんだ? マジでそう思うよ?三玖。

 

 

三玖『あ、ありがとう//トール』

 

 

透『ど、どういたしまして///』

 

透『あ//。こ、これ、湿布と包帯 あと抹茶ソーダ買ってきたよ』

 

恥ずかしさを誤魔化すよに話題を変える。

 

三玖『あ、ありがとう///トール』

 

透『足出して、湿布貼るから』

 

三玖『う、うん//お願いきます』

 

透『まかされた』

 

三玖の前にしゃがみ込み赤く腫れた足に、湿布を貼り包帯を巻く、ふと視線を感じ顔を上げると三玖が【何かを決めた】様な表情で見下ろしていた。

 

 

透『三玖?....』

 

 

三玖『....。ねぇ、トール。訊いて欲しいことがあるんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

.....。私、トールが好き。大好き。』

 

 

 

 

透『え?』

 

 

突然の愛の告白に思考停止する。

 

 

三玖『いつも私のこと気に掛けて、助けてくれる。怖い人たちから守ってくれる。

 

 

嫌いな、勉強も出来るようになれた。

 

そんなトールが好き。 

 

 

だけど、ここ最近のトールが少し怖いって思ったの。先週の家庭教師、全身傷だらけで帰ってきたし、今日だって傷は治ってるけど、服のあちこちに切れた跡があるの。

 

 

 

ねぇ、トール教えて...。何してるの?

 

ただの、ケンカじゃないよね?あんなになるの。私 怖いのトールが帰ってこない、死んじゃうじゃないかって。

 

....。どこにも、行かないで、私の傍にいてトール。』

 

 

 

 

覆い被すように抱き締められた。痛い程に伝わる、彼女の気持ち、いい加減俺も覚悟を決めないといけない。三玖に話て決めて貰おうこれからのことを。

 

 

透『嬉しいよ...,..。三玖。

 

 

 

 

こんな、俺なんかを、心配してくれて、好きになってくれて、ありがとう。すごく嬉しいよ。

 

 

 

 

 

...俺も、三玖が好き。大好き。

 

 

 

 

 

...。だけど、訊いて欲しい。俺の話を、その上で三玖に決めて欲しい。

 

 

 

 

 

 

 

....,。俺はhu『"人間じゃない"』.....。』

 

 

三玖『え?』

 

 

突然の背後からの声に遮られた告白

 

 

 

花火はまだ打ちあがってなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

???『人の皮を被った化け物よ。お嬢さん』

 

???『ごめんなさいね、告白の邪魔して』

 

抱き締められた身体から三玖をゆっくり離し振り返ると、そこには浴衣を身に纏った2人組の女性の姿があった。

 

鮮やか紫色に鷲の柄が入った浴衣。髪を後ろで纏めて桜模様のかんざしを刺した女性とオレンジ色を主色とした花柄模様の浴衣を着た女性だ。

 

 

三玖『え? 誰?』

 

透『....。なんで、お前たちが来ている!! チヒロ!レイ!』

 

 

三玖『トール.....?』

 

透『三玖。俺の後ろにいて、絶対に前に出ないで。』

 

 

三玖『う、うん。分かった。』

 

 

三玖を庇う様に立ち上がる。

 

 

チヒロ『なんでってお祭りだもの、来てて不思議ではないわ?』

 

レイ『そうよ』

 

チヒロ『冗談よ。あなたを連れ戻しきたわ。無理なら殺しもやむなしだけどね?』

 

 

透『ぐ!』

 

 

チヒロ『もう一度言うわお嬢さん。彼は、人間じゃない。

 

人の皮を被った化け物よ』

 

 

三玖『!に、人間じゃないってどういう.....。』

 

外部からの突然の告白に驚き、戸惑う三玖。

 

 

透『.........。人の皮を被った化け物か。言い得て妙と言うか、その通りと言うか。

 

 

化け物はいやだなぁ"獣"してくんねぇか?気高いオオカミなんでね!』

 

 

 

三玖『!オオカミ....』

 

 

透『ごめんね、三玖。 巻き込んじゃって』

 

ゆっくりと三玖の方へと振り返る。

 

三玖『う、うん。大丈夫....。! と、トール眼......色が変わって.....』

 

驚き口元に手を添える。いつしか、透の眼が紅から深みのある藍色に変わっていた。歯が少し伸び牙になった。

 

 

透『状態変化って言うのか? 

 

 

 

..,.アイツが言った様に俺は....人間じゃない。戦争の為に創られた生物兵器だよ。そして目の前にいる二人も人間じゃない』

 

 

三玖『せ、生物兵器? 戦争って....』

 

 

 

透『ごめんね、三玖.,。本当はもっとちゃんとした形で伝えたかったんだ。』

 

 

三玖『トール...。』

 

 

三玖を巻き込んでしまった後悔と申し訳無さに、自分の不甲斐ないに嫌気が差す。

 

透『三玖。これから、起きることは三玖が知りたがってた全てだよ』

 

 

三玖『すべて...』

 

 

透『その上で、三玖に任せるよ。

 

 

 

....。きみが、俺を拒絶するなら、俺は消えるよ。もう二度と、きみの前には現れない』

 

 

 

 

 

三玖『...。いや。    消えるなんて言わないで。

 

 

 

トールが好きなの....だからいなくならないで、ずっと傍にいて。

 

 

 

 

人間じゃなくてもそんなの関係ない....。私はトールが好き。大好き。

 

 

 

だから、はやく終わらせて、みんなのとこ行こ?.....』

 

 

 

 

 

 

透『...。ありがとう。三玖。待っててすぐ片付けてくるから。』

 

 

振り返り三玖に背を向け、二人を睨む

 

 

 

チヒロ『やる気になったようね? いいわ。遊んであげる....はぁぁ!』

 

 

ビョオオォォ!!

 

チヒロが一歩前に出ると彼女を中心に突然竜巻が起こる

 

 

 

透『三玖。下がって』

 

三玖『う、うん!』

 

 

チヒロ『はぁ!』

 

風が止み現れたのは、背中に二本の翼生やし、足をダチョウのに変化させたチヒロの姿だった。

 

 

透『遊びじゃなく、本気の殺し合いじゃん...。』

 

 

そう呟きチヒロに向っていった

 

 

 

 

 

 




中々纏まりが悪いですがすいません(>_<)


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十四話 今日はお休み4 戦闘と関係

 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆【チヒロ目線】☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

力を解放した私は、ゆっくりと翼を広げ羽根を動かしながら、透の正面へと歩いてくる。そしてある程度の距離で止まる。それより先は、透の間合い。お互いがお互いの間合いで牽制仕合、いつ激突してもおかしくない状況へ変わっていく。眼が赤色から藍色に変わっていく透、徐々にオオカミになるつもりだろう。オオカミになれば、素早さやパワーが増し、能力向上のおまけ付きだ。仕留めるのも骨が折れる、お互いに全身の神経を集中させぶつかり合う瞬間を今かと待つ。そして....。

 

 

ヒュウゥゥドオォォォ!!!!

 

 

『『はあぁぁぁ!!』』

 

花火の音が合図となり互いに牽制していた、2人が駆け出し拳を交わす。だが、次の瞬間....

 

 

バキューン!!バキューン!!

 

2発の銃弾が2人目掛けて放たれた。

 

 

『『!?!!』』

 

 

2人は咄嗟に避け撃ったヤツを睨む

 

 

透『なんの真似だ?アンタがそんなことするなんて....。』

 

チヒロ『そうね...私もちょっと驚いたわ...。レイ。』

 

そう、私達2人に発砲したのは意外な人物だった。まさか部下のレイが撃つとは思わなかったのだ。

 

 

レイ『申し訳ありません。チヒロ様。ウルフこと、村上透の始末を私に付けさせて下さい。』

 

 

チヒロ『あら? あなた。さっき透と遊んでたじゃない?』

 

レイ『お願いします』

 

突然の申し出に疑問が湧いたが...。

 

 

 

チヒロ『まぁ、いいでしょう。譲ってあげるわ。レイ。始末なさい』

 

 

レイ『ハっ!有難き幸せ!』

 

 

私はレイに透の相手を譲り、自身の能力である鷲とダチョウの能力を無くし背中の翼が砕け飛び羽根が舞い元の足に...人間の姿に戻る。

 

 

透『! アンタが譲るなんて珍しじゃん?』

 

 

チヒロ『別に、そういう気分よ。部下のお願いを訊くのも上司の仕事だから...』

 

 

透『さいですか...』

 

 

チヒロ『まぁ、今回はレイが本気みたいだから....死なないでね?』ニコ

 

 

透『あぁ"?』

 

笑顔で無理難題を言ってのけ向かいの壁側へと歩いていく。そして、透の後ろに居る少女の方へと歩いて行き目の前まで迫るそして、腕を前に出した瞬間......。

 

少女『!!い、いや、こないで!?』

 

透『!』

 

バシ!

 

チヒロ『!』

 

透『......おい。なに三玖手出そうとしんだ!!!?アンタ!!

 

.....殺すぞ!!!』

 

レイと向かい合ってた透が一瞬で、私と少女の間に割って入り込み少女を庇う。私の腕を掴む透は、鋭い眼光がこちらを睨み付ける。正に、捕食者の眼! あらゆる因果を喰らう者の眼! 威風堂々と気高い獣の眼!数年前まで、その眼が隣に居たと言うのに今では敵として、こちら見ている透。

 

少女『トール!』

 

 

透『ごめん。三玖 巻き込んじゃって......。』

 

 

三玖『だ、大丈夫!  トールが守ってくれたから...

 

と、トール! し、尻尾生えてる..それに耳も.....』

 

透『ん?.....あ〜これ?まぁ、俺 オオカミだからその内、完全体になるよ〜がおぉ』

 

三玖『か、完全体.....』

 

おちゃらけた感じでふさふさな毛並みをした、尻尾をふりふりと振る透。その尻尾に熱い視線を向ける少女

 

三玖『.......』じー

 

透『?』ふりふり

 

チヒロ『あなたの尻尾、彼女すごく気になるみたいだけど?触りたそうにしているわよ?』

 

透『え?.....。え?まじ?』

 

熱い視線が尻尾に注がれる

 

 

三玖『じーー』

 

透『.....。す、すげ〜見てるな....』ボソ

 

チヒロ『触らしてあげたら? その間は何もしないわ』

 

透『え?! アンタがそんな事いうのかよ??』

 

チヒロ『お祭りですもの、サービスくらいするわ』

 

 

 

透『.....』

 

 

疑いの視線を向けられたが....

 

 

透『信じて良いんだな?』

 

 

チヒロ『好きにしたら?』

 

透『分かった。その言葉信じるよ』

 

そう言い透は手を放す

 

 

透『三玖。触ってみる? 熱い視線を感じるから...』

 

 

三玖『え! い、良いの?トール』

 

 

透『う、うん。良いよ。 アイツがサービスしてくれてる間は...』

 

 

横目でこちらを見る透。まぁ、好きにしなさいのスタンスをとった。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

       【透目線】

 

 

 

何故か、チヒロが一時休戦を宣言し、仕方なく従うことにした俺は、チヒロを警戒しつつ体を三玖へと向ける。

 

 

透『三玖。おいで。触っていいよ』

 

 

怖がらせないように普段、彼女と話す優しい口調で伝え尻尾を前に出す

 

 

三玖『う、うん!.......。』

 

 

おずおずと尻尾を触る三玖

 

 

三玖『!ふさふさ。 柔らかい。』

 

 

尻尾を優しく撫でてくれる。ちょっとくすぐったいけど、なかなか気持ち良いものだ。

 

三玖『.........』なでなでなでなで

 

お気に召したのか無言で撫でられることはや数分...。

 

三玖『ありがとう!トール。////』

 

滅茶苦茶可愛い笑顔でお礼を言われた。 うん。可愛いねマジで。

 

透『ど、どういたしまして///』

 

 

三玖『また、触って良い?』ウルウル

 

潤んだ瞳を上目遣いで見つめてくる  可愛いわぁ。

 

 

透『え? う、うーん?  いいけど...

 

 

怖くないの?まだ、完全体じゃないとは言え、俺...,

 

 

 

人間じゃないよ? 化け物だよ?三玖。』キョトン

 

キョトンとした顔でそう、伝えると服の袖をぎゅうっと掴まれた。

 

三玖『...そんなの関係無い。

 

 

人じゃなくても....化け物...でも...トールは...トールだよ?

 

 

だから....勝手に居なくなったりしないで...

 

 

トールのことが、大好きたから....。』

 

 

 

透『....。ありがとう。三玖。

 

 

 

 

こんな、俺を好きなってくれて.....すごく、嬉しいよ。

 

 

俺も大好きだよ...

 

だから、もうちょいだけ、待ってて。

 

 

アイツの相手してくるから』

 

 

レイの方を振り向く俺。

 

 

 

 

レイ『リミッター解除!ホーク!!』

 

 

能力を解放して、戦闘態勢に入るレイ。背中に二枚の翼を宿し、灰紫色している彼女の瞳の色が、琥珀色となり猛禽類の眼つきに変わる

 

 

透『お喋りはお終いってか?』

 

レイ『さぁ、さっきのようにはいかないよ?』

 

 

不敵な笑顔を浮かべる

 

ぶおぉ!

 

突風を放つ

 

透『っチ! きついな!』

 

 

三玖から離れ、レイに向き合う。

 

レイ『いくわよ? 精々頑張ってね? はあぁぁ!!』

 

透『!!』

 

レイは翼を広げ空へ高く飛び上がる。旋回しなが勢いをつけ、そのまま急降下し飛び蹴りを放つ!

 

透『くっそ!負けるか!!はあぁぁ!!』

 

俺も負けじと、身体を捻りハイキックを放つが...。

 

 

ドオォォォ!!

 

ぶつかり合う音が一瞬するも、勢いで押し負けた俺がコンクリートで、出来た壁まで飛ばせれ激突する。壁の一部が砕け、転がり落ちる。

 

 

 

透『う”うぅぅ』

 

 

レイ『そんなものかしら? 頑張らないと本当に死ぬよ?』

 

 

よろよろと、立ち上がり睨み付ける

 

 

透『ゲッホ! ゲッホ! はぁぁ、      はぁぁ、ゲッホ!強い!!』

 

 

レイ『フン!』

 

今度は正面からとばかりに、地面を蹴り一気に迫りくる。

 

 

透『!!』

 

やや、反応が遅れて対応する。応戦するも空しく、無数の拳が身体に入り、至る所の骨を砕く音がする。

 

ボギィ!!バキィ!!

 

透『があぁ!!』

 

今度は三玖がいる、反対側の壁まで飛ばされ地面に落ちる。激痛が襲う体を無理矢理起こす。

 

 

 

 

透『ゔぅぅ』

 

 

三玖『トール!?』

 

 

透『だ、大丈夫だから!! こないで!』

 

 

三玖『う、うん...。』

 

 

こっちに来ようとする三玖を制止する。チタチタと頭から垂れる血を右手で、払いレイを睨みつける。

 

 

透『ッチ! くそったれ!』

 

 

身体を前傾姿勢にして、一気にレイに突っ込むが....。

 

 

レイ『ふん!』

 

透『!!』

 

 

こっちの攻撃が見透かされているか!?と思う動きでカウンターを喰らう。またもや、クリーンヒットして、地面に沈む。

 

 

 

透『グアぁ!』

 

 

地面に倒れ込み、ダメ押しとばかりまた腹目掛けて蹴り上げてくる。防御出来ずにモロに喰らってしまい、また三玖のいる壁際まで蹴り飛ばされる。

 

 

ドッタ!

 

三玖『トール!!』

 

 

透『ゔ! ゔぅぅ      ゲッホ!  ゲッホ! はぁ、はぁ、』

 

 

三玖が目に涙を浮かべながら近寄りうつ伏せで倒れている透の横に座る。それは、そうだろうな。恋人になったばっかりで、幸せが最高潮!って、時に知らない人が恋人を襲っているんだ、たまったもんじゃない。

 

 

三玖『と、トール! ね、ねぇ!トール! ねぇ....くすん.....しっかりして。くすん,.,,.トール....』

 

 

ついに耐えきれなくて、ダムが決壊する様に涙が溢れ零れ落ちる。零れた涙が俺の瞼に落ちる。

 

 

透『ゔぅぅ... ? ミ....ク?』

 

薄らと片目だけ開き、見上げると泣いている三玖の顔が写り込んだ。

 

三玖『! トール....?気が付いたの...?』

 

ヨロヨロと弱々しく腕を伸ばす俺。その手は血で、真っ赤に染まっていたが、躊躇いも、せづその手を掴み自分の頬に当てる三玖。

 

 

ベチャと生暖かい血が頬につく音がした。

 

 

三玖『トール...くすん...ひっく..』

 

 

 

透『ゲッホ、ゲッホ、ミ、ク? はあ、はぁ、ゔぅぅ!』

 

 

うつ伏せで、倒れた身体を無理矢理起こして三玖と同じ視線になる。痛みが襲い顔をしかめるが、仕方ない。

 

 

透『はぁ、はぁ、ゲッホ、ゲッホ 』

 

 

三玖『トール......』

 

透『ご、ごめん、ね? 顔 俺の  血で 汚れて....』

 

 

三玖『ううん、大丈夫...トールが生きてくれれば..それで、いいから..ねぇ、はやくか、帰ろう?』

 

 

透『ゲッホ、ゲッホ、そ、そうだね、みんなのところに帰らないとね..』

 

 

透『....やっぱり完全体にならないと戦えないか』ボソリ

 

 

満身創痍のなか俺はまだ、完全体になっておらず人とオオカミの中間の状態で戦っていた。

 

三玖『トール....?』

 

 

透『本当は、完全体...オオカミの姿は見せたく....なりたくなかった........。けど、死んだら三玖に逢えなくなるくらいだったらそんなこと関係ねぇよなぁ?』

 

三玖『え?....ど、どうして?』

 

 

俺自身、恐れていた。ここで完全体...。オオカミの姿になって、三玖に拒絶されることを何より恐れていた。けれど、ここで守れず死ぬことが一番の苦痛であり後悔でしかないそれなら、どっちをとるか明白だ、つまらないプライドを捨て三玖を守ることが最優先だ。

 

 

立ち上がろうとするが、身体に力が入らず自力では立てなくなっていた。骨や筋、神経がダメージを受けすぎて拒否反応を起こしている。

 

透『ご、ごめん三玖。手貸してくれないかな? ちょっと、自力で立てないからさ...』

 

 

 

困った顔で苦笑いしながら尋ねる

 

 

三玖『!...。トール。分かったよ』

 

涙を流しながら手を貸す三玖。本当はもう、傷ついてほしくなくて、もうやめてほしいんだけど、俺の強い意志が籠った眼差しにやめてとは、言えなかった。

 

 

透『リミッター解除! ウルフ!!』

 

 

両手を地面につけ叫ぶ。遂に能力を解放し、神獣とも謳われるオオカミの姿に変わる。白銀の毛並みが全身を包み込み、歯が鋭い牙に爪が鉤爪へと変わりる。そして捕食者としての畏怖を感じさせる、藍色に輝く三白眼がレイを睨みつける。

 

ウルフ『クゥ〜ンウォーーン!!!!』

 

 

 

三玖『!...。(こ、これが、トールの本当の姿!?大きい..。)』

 

自分の背丈を余裕で超えるオオカミに驚く三玖だが..。

 

三玖『綺麗...。』

 

 

ウルフ『ガルル(三玖。聞こえる?俺の声)』

 

 

三玖『!トール?  え? 』

 

 

突然声が頭に響き驚く三玖は横のオオカミを見上げた。

 

 

ウルフ『ガルル(みーく??聞こえる??)』

 

 

 

三玖『! まただ、頭に直接響く。トールもしかしてテレパシー使ってるの??』

 

 

 

ウルフ『ガルル(そーだよー オオカミの姿じゃ人語話せないからテレパシーで直接脳に飛ばしてやりとりそるんだ)』

 

 

三玖『そ、そうなんだ!すごい!!』

 

 

ウルフ『ガルル(ん)ペロ』

 

 

ウルフは両脚をぺたりと地面に付け、待ての姿勢になり顔を三玖と同じ視線まで落として、頬を擦り付けりとペロリと舌を出し三玖の頬を舐めた。

 

三玖『!! と、トール////』

 

いきなりのことで驚く三玖。

 

 

ウルフ『ガルル(ん、愛情表現だよ///)』

 

 

三玖『//あ、愛情表現って、ワンちゃんやネコちゃんのあれ?』

 

 

ウルフ『ガルル(そーだよー、オオカミはイヌ科だから同じ意味)ペロペロ』

 

また、頬を舐めるウルフ

 

三玖『く、くすぐったい/////』

 

 

くすぐったいため身をくねらせる

 

 

ウルフ『クゥ、クゥ(逃げちゃだーめ。顔の汚れ取れない)ペロペロ』

 

三玖の顔に付いている血を舐めとるウルフ。なんか、大型犬(ペット)とじゃれあってる飼い主なのか、大型犬(ペット)に襲われている飼い主なのか判断に困るワンシーンの出来上がり。

 

 

三玖『あぅ/// ちょ、ちょっと/// はぁ/// あん///』

 

 

ウルフ『クゥ、クゥ(取れた、取れた、綺麗になったよ)』

 

 

三玖『はぁ、はぁ、はぁ////と、トールやり過ぎ///』

 

 

ウルフ『ワン!(ちょっと、堪能し過ぎた//三玖の味が好みの味だったからつい///)』

 

 

三玖『//あ、味って..もう    ばか///切腹//』プイ

 

 

恥ずかしさのあまりプイと顔を背けられるが耳まで赤くなっている。

 

ウルフ『クゥ、クゥ(ご、ごめんって!)』

 

ウルフは頬を優しく擦り付け謝罪する。

 

三玖『 もう、わかったって..//トール。傷は平気なの?』

 

 

三玖はじゃれてくるペットをなだめながら聞いてきた 

 

 

ウルフ『ガルル(こっちの姿が、自己再生早いから完全じゃないけど、なる程度治ってるよ)』

 

 

三玖『そ、そうなんだ? よかった...。』

 

 

ウルフ『ガルル(心配かけてごめんね)』

 

 

ウルフはまた、頬を擦り付け、レイへと視線をむける

 

 

レイ『...。終わったか?』

 

 

ウルフ『ガルル(お陰様で)』

 

 

レイ『なら、続きと行こうか!』

 

 

レイは姿勢を低くし、攪乱するようにジグザグにしかも高速で迫ってきた。

 

 

ウルフ『クオォーン!』

 

右前足で払うもそれは、錯覚のようで、レイは後ろにいた。

 

 

レイ『甘い! もらった!』

 

 

 

蹴りを放つレイだが...

 

ウルフ『ガルル!!』

 

 

ウルフの後ろ足で防がれた。

 

レイ『っチ! 勘が良いわね!』

 

 

少し焦りを孕んでいる様子のレイ。

 

 

ウルフ『クオォーン!!!』

 

 

両前足の鉤爪がレイを襲う

 

 

レイ『くぅ!』

 

徐々に追い詰められるレイ。形勢逆転であるだが...。

 

 

レイ『調子に乗るなぁ!!』

 

激昂するレイは能力を最大限に跳ね上げて、超加速で迫り来る。

 

 

ウルフ『!!』

 

流石に早すぎて目視出来なく反応が遅くる、やばいと思った時にはレイが目の前まで来ていた。

 

ドドドドドドドドド!!

 

拳の連撃が襲う速さ、パワーが格段と強くなっている

 

 

ウルフ『キャン!!』

 

全弾ではないが即致命傷になる攻撃は防いだが、それ以外所にダメージを受ける。白く銀色に輝く毛並みが所々赤く染まる

 

ウルフ『クオォーン!』

 

今度はこっちのターンだとばかり、ウルフは地面を駆け、レイへ飛びつくが咄嗟に避けられ天高く空に逃げていった。だが、ウルフは諦めず走り出し壁を越えながら高さを稼ぎ、ある程度いったとこで、高さ約200mはあるであろうビルの壁を垂直に登っていき、勢いを付けレイにまた飛びつくも避けられ、反撃に踵落としを右眼にくらい、その攻撃で右眼を失明する。 追加とばかりにまた踵落としをくらい、上空200mを有に超えるとこから落下する

 

 

 

ドオォォ!!!!!!!

 

とすごい音を立て落下したウルフはその場でうずくまり、血反吐を吐く。

 

 

三玖『トール!!!??』

 

 

三玖は心配でウルフの元に駆け寄り、その姿に顔を青くして絶句する。右目は潰せれ爪はボロボロで白く銀色に輝く毛並みが、もはや真っ赤に染まっていた

 

 

三玖『トール!? ねえ トール!』

 

手が、血で赤く染まっても気にせず、最愛の人の安否確認する三玖。

 

 

ウルフ『ガァ、クゥ、ハァ、クゥ、クゥ(み、三玖?  ん?なんか視線を感じる)』

 

弱弱しく返事するウルフだが、なにか視線を感じそちらを見るするとチヒロが何か言いたげで不満がある顔をしてこっちを見ていた。

 

 

チヒロ『........。』

 

 

ウルフ『クゥン(なんだよ?何が不満だよ?)』

 

チヒロの方にテレパシーを飛ばすと

 

 

 

 

チヒロ『フン(何故あなたは、私の能力を使わないのかしら??)』

 

 

 

ウルフ『ガウゥ?(は?アンタの能力なんて貰った覚えねえよ?)』

 

 

チヒロ『ハン(覚えてないのかしら? この前、私の片翼を食べたくせに???)』

 

 

ウルフ『....。(あ、そういえば食べましたねハイ)』

 

 

チヒロ『はぁ、さっさとやりなさい』

 

 

ウルフ『ガルゥ』

 

 

三玖『?トール?』

 

 

ウルフ『クゥ、クゥ(大丈夫だよ。もうこれ以上ケガしないから安心して?)』

 

弱弱しくあるが、三玖の眼を見てしっかりと伝えて頬を擦り付ける

 

 

三玖『本当?もうケガしない??』

 

 

ウルフ『クゥ、クゥ(本当信じて ね?)』

 

 

三玖『...。わかった。信じる。 やぶったら切腹』

 

 

ウルフ『クゥ、クゥ(ありがとう、三玖。大好きだよ)ペロ』

 

三玖『きゃ///いきなり//私も大好きだよトール///』

 

 

ウルフ『クゥ〜ンウォーーン!!!!(リミッター解除!!イーグル!!)』

 

 

 

チヒロ『フン、やっとか』

 

 

バサバサッ

 

チヒロの背中に2枚の翼が出現する。それに呼応するかのように、ウルフを中心に光だし風が起きる。風が止むとそこには、三玖を抱き締めている人間の姿をしている、ウルフこと村上透その人だった。変わった点として、透の背中に2本の純白の翼が生えたことキズがある程度塞がっていることだ。潰された右眼は止血された程度だろう。

 

 

三玖『!トール。人の姿に戻ったの! あ!羽根だ!! きれい..。』

 

 

バサバサッ

 

羽根を動かす透。感覚を掴むために目を瞑り背中に意識を集中している

 

 

透『何となくコツ掴めたかな?』

 

 

チヒロ『透。勝利条件よ  レイの右眼を奪いなさい』

 

 

透『あん?なんだよ?いきなり勝利条件なんて出して...。どういうつもりだ?』

 

 

突然の勝利条件を提出され困惑する透。

 

チヒロ『悪い話ではないわ、クリアそれば私たちは、このあと一切手を出さないで見逃してあげるは...

 

 

それにお仲間を探しているのでしょ?取引よ』

 

 

 

透『......。』

 

 

思考すること数秒答えを出した透は

 

 

 

 

透『分かった。その話乗った』

 

 

三玖『! トール? 罠かもしれないよ?』

 

 

透『そうかもしれないけど、早くここから離脱したいからね、何よりこれ以上三玖をこの争いに巻き込みたくないから。  それじゃ、行ってくるよ』

 

 

 

 

三玖『....。うん、気を付けてねトール』

 

 

 

透は三玖から離れ純白の翼を広げ空に居るレイの元へ飛んで行った。

 

 

透『待たせたなレイ!決着をつけようじゃねか!!』

 

 

レイ『フン、望むとこよ!』

 

 

お互い構えて、睨み合いそして決着は一瞬で付いた。

 

 

 

レイ『ぎゃぁぁぁぁぁ!!!???わ、私の眼がぁぁぁぁぁぁぁ!!???』

 

 

透『俺の勝ちだな?』

 

 

右眼を奪われ敗れたレイは断末魔の叫び声を上げ地面に落下した。そして勝者の透の手には奪い取ったレイの琥珀色に輝く眼球がある。すると、突如チヒロが飛んできて、『私からのプレゼントよ』と言い奪い取った眼球を手に取り、無理矢理 透の潰された右眼に埋め込むのだった。

 

透『ぐはぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!??』

 

突然の出来事で驚き、余りにも痛みで姿勢を崩し、三玖の近くに落下し地面に沈む

 

 

三玖『!! と、トール!!!???』

 

 

慌てて駆け寄りしゃがみ込む三玖。さすがに気遣う余裕もなく痛みに悶え苦しみ続ける透。そこに、飛んでいたチヒロが地面に降り立ち、透を見下ろす。

 

 

 

チヒロ『何しているの?もう用はないわ さっさと行きなさい』

 

 

 

透『う”う”う”』

 

 

三玖『トール!? ねぇ! トール!!  なんで酷いことするの!!??』

 

 

泣き過ぎて目を赤く充血させた三玖が透を気遣いながら、チヒロを睨みつける

 

 

チヒロ『フン!』

 

 

 

三玖『!』

 

 

チヒロが何かしようとした瞬間、それを邪魔するかのように突如としてそれは起きた。

 

 

透『リミッター解除!ウルフ!!』

 

 

 

ウルフ『クゥ〜ンウォーーン!!!!』

 

 

突如能力を解放した透は、藍色の左眼と琥珀色の右眼をしたオオカミとなり、三玖を咥えひょいと背中に乗せここから離れるために駆けだすのだった。

 

 

 

飲みかけの抹茶ソーダと封切ってない缶コーラを置いたままに.....

 

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

---------------【三玖目線】----------------------------------------------------------

 

 

 

 

 

道中、トールはオオカミの姿で私を背中に乗せ街中を駆けていた。ただ、不思議なことに街中…人が居るのに誰も私たちのこと気付いて無いみたいだ。何か特徴能力でも使っているのだろう?しばらく駆けると広い公園が目に入りその中に入っていった。緊張の糸が切れたのか、気が緩んだのか、分からないけど突然、トールは立ち止まりオオカミから人の姿に戻ると同時に地面に沈む。

 

 

バタリ!

 

 

三玖『! と、トール!!ねぇ!大丈夫!!トール…』

 

 

透『う”う”う”』

 

 

 

 

苦しそうに呼吸をするトール。私は一気に血の気が引いた顔で倒れているトールを見下ろしていた。それは倒れているトールを中心に血が流れ地面が赤く染まっているかだ、傷口が開いて出血してしまったようだ。私は自分を奮い立たせ、いまトールを助けられるのは自分しか居ない!大好きな彼を絶対に助けるんだと、覚悟を決めて、応急処置を始める。巾着袋からトールが、買ってきてくれた包帯を取り出し傷口に当て止血する。傷が多く包帯が足りず私は、自分の浴衣の袖をなんの躊躇もせづ切り取り、巻き付ける

 

 

数十分後

 

なんとか応急処置を終え近くのベンチで、トールを膝枕して休んでいる

 

透『zzzzzzzzzzzzzzz』

 

 

下からトールの寝息が聞こえる、さっきまで苦しそうに呼吸をしていたのに大分落ち着いてきた様だ。安定した呼吸にそっと胸を下ろす

 

 

三玖『トール』

 

寝ているトールの頭を優しく撫でる。傷付き、血を流しボロボロになりながらも必死で、戦っていたトール。どうして、先日の家庭教師の日あんなに傷だらけで、来たのかずっと気になっていた。厄介な連中と言っていたけど…本当にその通りだ。背中に羽根が生えて襲ってくるなんれ考えられない。それに1番驚いたのは、彼が人間じゃないことだ。戦争のために造れた生物兵器、人殺しの道具だと彼は言っていた。けど、そんなの私は関係無い。好きなのは…大好きなのはトールなのだから。しばらく休んでいると、私のスマホが鳴る疲れ切った表情でスマホを見る。そこには【二乃】と書かれていた。電話に出ると

 

 

三玖『もしもし?なに?二乃?』

 

 

二乃(電話)『もしもし? じゃないわよ!!?三玖! あなたどこにいるの!!』

 

 

突然の怒鳴り声にスマホを耳から離す

 

 

二乃(電話)『ちょっと!きいてんの!三玖!?』

 

 

三玖『うん、聞こえてるから静かにして、トールが起きちゃう』

 

 

 

二乃(電話)『!アイツ!村上も一緒なのね! やっぱりアイツ、三玖を独り占めしたいからわざと抜け出す様なことしたんだわ!!許せない!!!!』

 

三玖『ちがうの聞いて』

 

 

二乃(電話)『いえ、違わないわ!!!』

 

 

三玖『違うって言って言うでしょ!!? なんでそんな事言えるの!!!』

 

 

さすがに、頭にきた。何の知らないくせに頭ごなしに否定する二乃を怒鳴った。私の心配をしてくれるには嬉しいけど、あんまりだ。

 

二乃『ひぃ! き、急に怒鳴らないでよ....』

 

 

三玖‘『怒鳴ること言ったのは二乃でしょ?』

 

 

二乃『わ、悪かったわ....。ところであなた達は何処にいるの?』

 

三玖『えっと? ○○○公園ってとこ』 

 

二乃『○○○公園!? ちょっと待ってなさい 私らも近くにいるの!』

 

 

そう言い勢いよく電話が切られる少しして『三玖〜!村上〜!(さん、くん)』声が聞こえてきた。私のも応えるように『ここだよ!』と手を振る

 

一、四『『三玖!! 村上くん!?(さん!?)』』

 

私たちに気が付いた一花と四葉が駆け寄り私の膝で寝ているトールを見て顔を青くする。服はボロボロになり、いたるところに包帯が巻かれているのだから。

 

一花『ひ、酷い 村上くんは大丈夫なの?』

 

三玖『うん、今は寝ているだけ。呼吸も落ち着いているから』

 

 

四葉『三玖....。』

 

心配そうに私たちを見る四葉。すると

 

 

透『ゔゔゔ はぁ、はぁ、あれ? み、く?』

 

 

私たちの声で目を覚ましたみたいだ。目が覚めて本当に良かった。

 

 

三玖『トール! 気が付いたの!? 良かったぁ』

 

 

透『ご、め、ん、ね? 心配かけて  一花と四葉も わ、る、い、な』

 

 

一花『ううん!? 村上くんが無事で良かったよ』

 

透『無事か....このザマだけどなんとか生きているから、無事か』

 

苦笑いをしながら答えるトール。少しするとまた、私たちを呼ぶ声が聞こえてきた

 

四葉『ここだよー!?』

 

四葉が代わりに応えてくれた。二乃と五月それとフータロー(妹さんをおぶって)やってきた

 

二、五、風『『『三玖!』』』『『『む、村上(君)!!?』』』

 

 

ほか3人もトールの姿を見て絶句する

 

 

透『そう、怖い顔すんなよ? ちゃんと生きてるぜ? なぁ?』

 

おちゃらけた様にわざと言うトールは、起き上がろうと身体を起こす。

 

 

透『ぐうぅ!?、はぁ、はぁ、』

 

三玖『トール!』

 

透『大丈夫』

 

苦しそうに、起き上がる透は私の横に座り直した。

 

二乃『アンタに一言言わないと気が済まないわ!』

 

二乃がすごい剣幕で近付いてきた

 

 

透『ん? なんだよ?』

 

 

二乃『お、つ、か、れ!!  アンタのこと三玖から聞いたわ怖い人達から守ってくれたって、それで動けなくなる必死で守ってくれたって....

 

だから、ありがとう。三玖を守ってくれ、 今日はうちに泊まりなさい満足に動けないでしょ?』

 

 

透『あ、あぁ。 いや、こっちも悪い。集合出来なくて....お前の大切な姉妹を俺の荒事に巻き込んで....。

助けられたのは、俺の方だろうな。  その提案、有り難く受け入れるよ』

 

 

二乃『分かれば良いのよ』

 

二乃は離れていき、ベンチから少し離れたとこでビニール袋から花火を取り出し『ほら、続きやるわよ?』とみんなに言い花火を始める。それに釣られて一花と四葉も続く。

 

五月『三玖。あたなが無事で本当に良かったです。村上君も三玖を守ってくれてありがとうございました それでわ』

 

そう言い残し五月も、二乃の所に向かっていった。

 

 

風太郎『村上....お前』

 

 

透『まぁ、なんだ、世話かけたな』

 

 

風太郎『い、いや、大丈夫だ』

 

そう言い残し近くのベンチに移動したフータローは妹さんを下ろし腰を落とした。

 

 

透『三玖も行ってかな? せっかくみんな揃ったんだからさ?』

 

 

三玖『え? で、でも....』

 

 

透『大丈夫 辛くなったら呼ぶからさ? ね?』

 

 

三玖『わ、分かった。 絶対無理しないでね? 破ったら切腹』

 

 

透『あぁ、約束する』

 

私たちは指切りを交わし、そのままし、姉妹のいるところに向かうのだった。

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

ーーーーーーー【透目線】ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

流石に身体を起きてるのも辛くなり横になり、隣のベンチに座っている上杉に話しかける。

透『なぁ、ここに来る最中に2メートル越えの大男見てない?』

 

気になることを訊いてみた

 

 

風太郎『え? え~と?いや、見てないぞ』

 

 

透『そっか分かった。んで、なんで一花のやつ私服なんだ?浴衣はどうしたんだ?』

 

 

 

風太郎『あ、あぁ、ちょっといろいろあってな、俺や一花もついさっき合流したばっかなんだ』

 

 

 

 

透『ふーん?まぁ、別に追求はしねぇよ こっちの事情を聞かないって条件付きで』

 

 

 

風太郎『あ、あぁ』

 

 

何か隠している様だが別に無理に聞くやつでもないだろうと見逃すことにした。

 

 

透『お? 花火始めたみたいだな』

 

 

風太郎『そうだな、な、なぁ一つ良いか?』

 

 

透『あん? なんだよ?』

 

 

風太郎『俺も帰っていいか?』

 

 

透『......。』

 

なに突拍子もないこと言ってんだ?こいつは流石に理解出来ず沈黙する

 

 

 

透『馬鹿か? この雰囲気のなか1人帰る気かよ?』

 

 

風太郎『だ、だって勉強したいし! 今からならまだ出来る!?』

 

透『勉強ってお前なぁ 今は忘れろとは言わねぇけど、今くらいは良いじゃなぁな?』

 

男2人 五つ子の花火を眺める、隣から『しょぼい花火だな』と声が聞こえたが、俺はそのまま意識を手放すのだった。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

ーーーーーー【三玖目線】ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

透から離れ姉妹の輪に加わる

 

 

四葉『はい!三玖花火』

 

 

三玖『ありがとう 四葉』

 

四葉かは花火を受け取り火をつけようした時、一花が突然頭を下げて謝ってきた。

 

 

一花『みんな!ごめん、私の勝手なことで、こんなことになって本当にごめん!』

 

 

 

二乃『...。まったくよ。なんで、連絡くれなかったのよ?

 

 

 

今回の原因の一端はあなたにあるわ........。あと、目的地を伝え忘れたわ 私も悪いわ』

 

 

 

一花『!』

 

 

五月『私は自分の方向音痴に嫌かさしました....』

 

 

三玖『私も自分のことと、トールのことで周りのこと見れてなった......反省』

 

 

四葉『よく、分かりませんが私も悪かったってことで、ずっと屋体ばっかりみてましたから』

 

 

一花『みんな』

 

五月『それに、お母さんがよく言ってましたね。誰か失敗は5人で乗り越えること、誰の幸せは分かち合うこと

 

 

喜びも、悲しみも、怒りも、慈しみも、私たち全員で五等分ですから』

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

数十分後

 

 

 

 

二乃『残り五本か...。』

 

 

三玖『もう、これだけ?』

 

 

四葉『やり足りないね!』

 

 

 

残り五本の花火をみな好きなものを選ぶ。

 

 

 

一、二、三、四、五『『『『『せーのっ!』』』』』

 

 

珍しいことに、一花、私、五月が同じ花火を選んでいたのだ。

 

 

 

一、三、五『『『!!』』』

 

 

少し驚いたけど...。一花が『良いよ五月ちゃんに譲るよ』と言い違うのを選んだいた、私もそれに続いて、別の花火を選ぶ、五月は嬉しそうにお礼言ってくれた。

 

 

一花『三玖もゆずったんだ?』

 

三玖『うん』

 

 

近くで花火をしていたから話しかけられた。

 

 

三玖『でも、本当に譲りたくないものまで譲った覚えはないけど... 。』

 

 

 

そう言い残し消えた花火を片付けて、目的の場所に歩いていく。いつの間にか、隣に一花が横を歩いていた。

 

 

三玖『目的地一緒?』

 

 

一花『そうだね...でも、私は三玖が行く隣の方だけど....。』

 

 

一花の視線の先を見るとあぁ、なるほどと、理解できた。

 

 

一花『じゃぁ、私たちは、お互いの今日の功労者を労わないとね?』

 

三玖『うん! そうだね』

 

 

一花はフータローのベンチに座り、私はトールのベンチに座る。既に横になり寝ているトールを膝枕して、そっと髪を撫でる。さらさらな毛並みが気持ちよくて癖になりそう。

 

一花『三玖ったら積極的だね よし私も...。ありがと、今日はお疲れ様』

 

寝ているフータローに膝枕して頭を撫でる一花。なにか、フータローと距離を縮めることがあったのかな?しばらくして

 

 

 

 

三玖『トール起きて、帰るよ?』

 

 

寝ている彼らを起こし私たちのマンションにトールを連れ帰るのだった。こうして、私たちの休日は幕を閉じるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





長々と最後までお付き合いありがとうございました!なんとか原作に近づけたかなと思いますが...どうでしょうね?
一応この後の流れですが、メアド交換、お泊り、中間テスト、林間学校となる予定です。でわまた、次回もお付き合いください。


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十五話 アドレス交換

 【透視点】

 

  

 

花火大会の次の日中野家マンションにて

AM6:00

 

 

透『ZZzzzん?ん? ここは?』

 

 

朝日で目を覚ました俺は、見知らぬ部屋のベットで寝ていた。天井をぼーっと眺め寝起きで、頭が回らず思考が停止する。とりあえず、ここがどこだか知る為に視線を部屋全体に向けるすると...

 

透『ここ、三玖の部屋じゃん? なんで俺は三玖の部屋もといい五つ子のマンションで寝ているんだ?』

 

 

以前の家庭教師の日、チヒロたちと戦闘になり負傷して、傷の手当を受けそのまま泊まったのを思い出しここが、三玖の部屋であることを認識する。ただ、なんで今回もこの部屋で寝かせれているのか、その記憶が曖昧になり昨夜まで、何をしていたか記憶を遡ってみると....

 

 

透『え~と?確か...。三玖がうちに来て給料渡しに来て、そのあと花火の誘い受けて...』

 

 

 

と記憶辿っていくと

 

 

透『上杉兄妹と途中で会い、祭りに行くのかと思えば、課題が終わってないから、終わらすために戻ってきて、その最中に俺は一旦抜けレイと戦闘して、戻りみんなと祭りの会場に向かい...。』

 

 

透『!三玖に告白されて、付き合うようになった//  夢じゃねよな?』

 

 

一番大切ことを思い出した

 

 

透『そのあとすぐに、チヒロとレイがやってきて、戦闘になって、なんとか退いてみんなのところに行ったんだっけ?』

 

 

そのあとの記憶ないってことはそこで気を失ったのだろう、三玖が..もといいあいつらが運んでくれたのだろう。

 

 

透『やれやれ、また世話をかけてしまったな..とりあえず起きるか..ん?』

 

身体を起こそうした時、腹に違和感を感じ視線をそちらに向ける、すると....。

 

 

三玖『すぅ〜すぅ〜』

 

 

透『え? 三玖? なんで....。』

 

 

なんと、三玖が腹の上で突っ伏して寝ていたのだ。安らかな寝息をたて規則正しい呼吸をしている。

 

 

透『(めちゃくちゃ可愛いな///俺の彼女は///)』じー。

 

 

ついつい、可愛い寝顔を心行くまで堪能してしまう。起きたら、恥ずかしそうな顔で『切腹!』って言われそうなので、黙っておく。

 

透『ずっと、傍にいてくれたんだね? ごめんね、いつも心配かけて..。』

 

 

心を締め付けられるのを覚えそれを誤魔化すために、彼女の頭に手を伸ばそうする

 

 

透『ん? 手までホールドされてる...。』

 

気が付けば手までぎゅっと握られていた。うん、動けませんハイ。

 

 

透『それにしても、昨日の戦闘は、情けねぇな。三玖を巻き込んじまうなんて..。』

 

昨日の戦闘を振り返る、殆どやられぱなしで、反撃の猶予もなかった。退けたのもたまたまだ、本当に運が良かっただけで、次は無いだろう。

 

透『戦うためだけに作られた殺戮兵器.....。俺は、結局壊す事しか出来ねぇのか? なら、 俺は、存在しねぇ方が良いのか?俺の存在意義って一体....。』

 

そう、ネガティブな思考に陥り自分の存在意義に疑問を感じていると突然、腹の方から『違うよ』とネガティブな思考を否定する様に強い意志が籠った声が聞こえた。俺は、声の方へ視線を向ける

 

 

透『み、く? 起きたの?』

 

 

三玖が、こちらを見上げいた。その瞳は、悲しみと怒りが入り混じった色をしていた。

 

 

三玖『..。違う。トールは兵器なんかじゃない。わ、私を守ってくれた。私の大切な人..。』

 

 

 

透『...。三玖。けど、俺は、人では無いことに変わりはないよ。見ていたでしょ?俺の姿....そして、あいつらも、戦争って言う汚い人間が、己の欲望を叶える為だけ創りだした兵器だよ』

 

 

三玖『そんなの知らない! 兵器のトールなんて、知らない!』

 

眼に涙を浮かべ、それは違うと必死で首を振う三玖

 

 

三玖『ヒック 何で? えゔ、そんな、こと、えゔ、言わないで、

 

 

なんでも、いい....。トールが人じゃなくても、 えゔ、 化け物でも、えゔ、兵器でも、なんでいい。

 

トールは、えゔ、 私の大好きな、えゔ、恋人だよ? 何処にも、ひっっく 行かないで....。』

 

俺の胸元に顔を沈め、啜り泣く三玖。

 

透『..。ごめんね。三玖。  そして、 ありがとう。 こんな俺を受け入れてくれて...。

 

 

俺も三玖が、大好きだから、何処にも、行かないよ。

 

 

三玖が、俺を拒絶しない限りずっと、一緒にいる。』

 

 

そう言い、空いている手で、彼女の頭を優しく、落ち着かせる様に撫でた。

 

 

三玖『そんなことない! トールを拒絶するなんて、絶対ない!』

 

がばっと沈んだ顔を上げる必死な思いで俺を繋ぎ止めてくれる三玖。

 

透『ありがとう。三玖。 大好きだよ』

 

撫でるのをやめその手を、彼女の顎に持っていき、くぃと持ち上げる。そして、そのまま、彼女の唇にキスをする。

 

透『ん、』

 

三玖『!!と、トール//////』

 

不意打ちを喰らい頬をこれでもかと赤く染め上げる。うん、泣いている顔よりこっちの照れている顔の方が好きだ。

 

透『したくなった。 だめ?』

 

三玖『う、ううん! わ、私も、///したいから...いいよ//』

 

 

透『そうれじゃ、遠慮なく...んぅ、』

 

三玖『ン、チュウ// 』

 

俺たちはまた、お互いを求める様に唇を交わした。

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

【三玖視点】

 

 

 

数十分後

 

 

 

透『さてと、俺は一回家に帰るよ』

 

トールは、ベットから降りるとそんなことを言い出した。確かに、今日は平日でこのあと、登校しないといけない。トールは昨日そのままうちに、泊めた為、制服を持って来てないから、帰らないといけない。

 

透『顔洗いたいから、洗面所借りるね?』

 

トールは部屋を出て行こうとする。私は、咄嗟にトールのまだ、包帯で巻かれた背中に抱き付く。

 

三玖『行かないで....。』

 

透『三玖?』

 

 

つい、我儘を言ってしまった。トールを困らせたい訳じゃない。ただ本当に、昨日の戦闘を見て、怖くなってしまったのだ。トールが、人じゃないことは受け入れたけど、あんなに傷だらけになるのが怖くて、手を離したもう、戻ってこないじゃないか?と思う不安が胸を支配した。何処にも行って欲しくなくて、私の傍に居てほしい。小さな願いを汲み取ってくれたのか、トールは抱き着いた私の手を優しく解き、私の方に振り返り、抱き締めてくれた。

 

 

透『何処にもいかないよ? 三玖を残してなんて、しないよ。大丈夫』

 

 

三玖『..。本当? 本当に何処にもいかない?』

 

 

透『約束。  それじゃ、一緒に学校、行こう?』

 

三玖『うん!』

 

私たちはまた、キスをする。

 

透『それじゃ、早く着替えてきて?』

 

そう言ってトールは、ボロボロのパーカーを持ったまま部屋を出て行った。ドア越しで姉妹との会話が聞こえてくる。

 

 

 

一花『はよ~村上くん!?もう傷は大丈夫なの?』

 

二乃『おはよう 元気そうじゃない?』

 

 

四葉『おはようございます! 村上さん!! 元気なられて良かったです!!』

 

 

五月『村上君 おはようございます。もうお怪我は良いですか?』

 

 

透『おはようさん あぁ、お陰様で痛みは取れたから傷も治ったと思う。 悪いな、また迷惑かけた...。』

 

 

一花『ううん! 三玖を...妹を守ってくれたんだもん!これくらいどってことないよ!』

 

 

透『守ったなんて..。大層なこと..俺が勝手に暴れて、勝手に怪我して、三玖を巻き込んで..このザマさ』

 

 

四葉『それでも、三玖を..姉を守ってくれたのは変わらないです! だから、ありがとうございました!』

 

 

五月『そうです!だから、そんなに気を落とさないでください村上君  姉を守ってくれありがとうございました。』

 

 

二乃『私からもお礼を言うわ。三玖を..妹を守ってくれてありがとう』

 

 

透『..。ん、どういたしまして』

 

姉妹からお礼を言われるトールの声が聞こえてきた。トール自身は、やっぱり私を巻き込んだことを気にしてるけど、それでも、私はトールのことをもっと知れたからよかったと思ってる。そうこうしてる間に、制服に着替えて準備して、私たちは、トールのバイクでトールのマンションに向かうのだった。 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

トールのマンションに戻り、制服に着替えたトールと学校まで2人で歩いていると、向こうからフータローと一花が一緒になって歩いてきた。

 

 

三玖『あ、フータローおはよ。 一花どうしたの?フータローと一緒なんて珍しい?』

 

 

一花『!み、三玖..村上くんと一緒に来ていたんだね?』

 

 

透『よ~お? さっきぶりじゃん?一花 それとおはようさん上杉  昨日はお前にも迷惑かけたな』

 

 

風太郎『おはよう..三玖に村上 怪我はもういいのか?』

 

透『あぁ、お陰様でな回復早いからなぁ』

 

 

そんな感じで、私たちは、一緒に向かうのだった。そんな中、フータローと一緒に前を歩いている一花がこっちを振り向きトールに...。

 

一花『ねぇ?村上くん しよう?』

 

 

片目を瞑りスマホ取り出す一花。

 

 

透『あ"ぁ? なに?くれるの? ありがとう』

 

 

一花『あ、あげないからね!? メアド交換!?さっきフータローくんにもやられたよ!?』

 

 

透『あっそ』

 

 

興味なさげに返すトール。けどトールは、スマホに付いてあるキーホルダーをみてニヤリと少し意地悪そうに笑った。

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

四葉『アドレス交換! 大賛成です!』

 

 

現在は放課後の図書室。フータローによばれ、私やトール、一花に四葉が来ていた。大賛成なものの現状は...。

 

 

 

四葉『その前にこれ終わらせちゃいますね!」

 

 

風太郎『一応聞くが何やってんだ?』

 

 

四葉『千羽鶴です!!友達の友達が入院したらしくて!』

 

風太郎『勉強しろ!!!』

 

 

透『友達の友達って...なにそれ?他人じゃん..?』

 

四葉『困っている人はほっとけません!』

 

 

透『知らない人からだと迷惑じゃねえ?』

 

トールのツッコミも虚しくスルーする四葉

 

風太郎『半分寄越せ!終わったら勉強するぞ!』

 

 

透『お前までやるかい...』

 

 

三玖『忘れないうちにやっちゃおう? 特に四葉』

 

四葉『忘れないよ〜』

 

そう言って、メアド交換をするみんな

 

 

透=一花と四葉のメアドゲット

 

風太郎=三玖と四葉のメアドゲット

 

一花『ありがとう♫村上くん』

ピロ!

 

メアドを交換してすぐに、トールとフータローのスマホが同時に鳴る

 

透、風太郎『『?』』

 

透『....。』ニヤリ

 

風太郎『!?』

 

相反する2人の表情。何か良いことがあったのかニヤリと笑うトールにたいして、何かに動揺してる風太郎。そして、2人同時に立ち上がり

 

透、風『『2人のメアドもゲットするか!』』

 

 

 

四葉『ニ乃と五月なら食堂にいるはずですよ!』

 

透『んじゃ、行ってくるわ』

 

トールが歩き出し私も続く少し遅れて、フータローと四葉も続いて食堂に向かった。

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

【透視点】

 

 

ニ乃『お断りよ お、こ、と、わ、り、!誰がアンタらなんかに....。』

 

 

 

五月『確かに、私たちにはあなた方のアドレスを訊くメリットがありません』

 

 

風太郎『ぐぐぐぐ!』

 

 

透『ふ~ん? ま、別にいいけど、あ! 五月 こいつと交換しようぜ?』

 

 

開口一番に真っ先否定の言葉が出てきたが、そんなのこっちはどうでもいい、取り合えず取引の餌は用意済みだ。制服のポケットから肉まんのタダ券を取り出し五月に渡すと、目の色変えて飛びついてきた。

 

五月『こ、これは! コンビニの特製肉まんのタダ券!?しかも三枚!! ...。村上君。あなた神ですか?これが私のアドレスです!!』

 

 

案の定いとも簡単に手のひら返しをする五月。うん、チョロい。

 

風太郎『今なら俺のアドレスに加えてらいはのアドレスもセットでお値段据え置きお買い得だ!』

 

すげー商売根性ある店主のノリで進めてくる上杉。

 

 

五月『背に腹は代えられません...。』

 

 

二乃『身内を売るなんて卑怯よ!アンタも物なに、釣ってんのよ!?』

 

 

透『別に釣ってはねぇよ? 昨日の詫びだし』

 

 

ニ乃『詫びって...。』

 

 

透『んな訳で、ニ乃。右手出せ』

 

ニ乃『は?、なんでよ?』

 

透『いいから、出せ』

 

ニ乃『わ、わったわよ...。』

 

 

渋々右手を出すニ乃の手をそっと掴み包み込む、すると淡い光が一瞬現れ、消える。手を離すとそこには...。

 

ニ乃『?...。ウサギの髪留め?』

 

透『そう、それが詫び』

 

三玖『...。』

 

ニ乃の手の中にあったのはシルバーで出来たウサギの髪留めだった。

 

透『んじゃ、俺はいくわ』

 

踵を返し食堂を出て行こうとすると、制服の袖を掴まれ振り返ると...。

 

 

ニ乃『ちょ、ちょっと!聞かないの!』

 

透『別に無理に聞こうとはしねぇよ?あんたがその気がないならそれだけの話しだし』

 

ニ乃『....。分かったわ。スマホ出しなさい。』

 

 

透『ん。サンキュー』

 

透=ニ乃のアドレスゲット! 

 

 

透『んじゃ、今度こそ、俺行くわ?』

 

風太郎『え!?俺はどうすんだよ!?』

 

透『頭下げるなり、誠意をみせるなり、それ相応の態度を取ったら?お前が思ってる程、この子は悪い子じゃねぞ? 大方、俺らや、不特定多数の奴らから、姉妹を守るために、わざと自分にだけ悪意を向けられる様にしてんだろう?全く、とんだ損な役まわりと言うか、何というか、滅茶苦茶良い子ちゃんだぜ?労ってやんな』

 

ニ乃の肩にポンと手を置く

 

ニ乃『な!/////』

 

 

透『んじゃ、今度こそ俺たち行くわ? 三玖行こう』

 

三玖『….。』

 

透「っ三玖?』

 

三玖『っ!な、何?トール?』

 

透『行こう?一花が待ってるぜ?』

 

三玖『う、うんそうだね』

 

ニ乃『///み、三玖!アンタも行くの?』

 

三玖『うん。トールの監視役。一花に頼まれたから』

 

 

今度こそ、食堂を後にする。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

一花に指定された教室に向かってる中、廊下を2人並んで歩いているとふと、隣から視線を感じそっちに向けてみると...。

 

三玖『むぅ〜』

 

頬膨らまし、こっちを睨んでいる三玖さんがいた。うん。滅茶苦茶可愛い!

 

透『ど、とうしたの?三玖さん...。』

 

三玖『別に〜むぅ〜』

 

何やらご機嫌斜めの様です。ハイ。ヤバいです。ハイ。愛想尽かされたか?冷や汗タラタラです。ハイ。(|||_|||)ガビーン

 

透『み、三玖さ〜ん?』

 

三玖『むぅ〜』

 

三玖『...。さっきニ乃に髪留めあげたでしょ? それでね? その後、ニ乃のこと褒めたでしょ?……。

 

ニ乃嬉しそうな顔してた。それで、何だか、胸の奥がモヤモヤして、なんか、嫌だったの…..。』

 

二乃とのやりとりで、妬きもちを焼かせてしまったようだ。

 

透『....。』

 

透『三玖。こっち向いて?』

 

三玖『ん、何?トール??』

 

唇を尖らせて、振り向く三玖。俺は、一瞬だけ周りに視線をむけ、人が居ないことを確認すると、少し強引に彼女を抱き寄せ、可愛く尖った唇にキスをする。不意打ちで、真っ赤になる三玖。

 

三玖『!と、トール!?///////』

 

透『….。ごめんね?妬きもち焼かせて』

 

こっちに抱きよせ、不安を感じた三玖に、その不安を取り除く様にと抱き締める。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

数分後

 

 

透『落ち着いた?』

 

三玖『う、うん//』

 

三玖が落ち着くのを待ち、俺たちは一花が待っている教室に向かった。

 

 

 

一花『やぁ!待ってたよ村上くん』

 

 

一花が待っている教室に着くと、既に居て俺たちを出迎えてくれた。

 

透『ミッションコンプリートだ』

 

 

俺は自分のスマホを一花に差し出す。

 

 

一花『うん! 確かに、ニ乃と五月ちゃんのアドレスあるね、じゃ、約束通り私の秘密話すね?』

 

と、一花が隠している秘密を話す。なぜ昨日途中から服装が、浴衣から私服に変わっていた経緯を語る。

 

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

  【一花視点】

 

 

時間を少し戻して、教室で私たち、私、三玖、四葉、フータローくん、村上くんで、アドレス交換し終わった後、私はフータローくんと村上くんにメッセージと、とある写真を2人送った。それは...

【【2人の寝顔である!!】】

 

 

フータローくんには、効き目があったみたいたけど、村上くんには、今一つ何の効果も示さなかったし。しかも、メッセージを送った直後にメッセージが返ってきたし、流石に『はや!』って思ったよ。

 

因みに、村上くんに送った内容が....。

 

 

 

『この写真を他の姉妹にばら撒かれたくなくれば、三玖と一緒に、ニ乃と五月ちゃんのアドレスをゲットすること、ゲット出来らお姉さんの秘密教えるね? 』って送ったのだけど...。

 

返ってきた内容が、『三玖とのツーショット無いの?』と言った返事だった。なんか、全然効果無いと言うか、興味が無いと言うかの反応だったので、『あるよー』を送ったら直ぐに『寄越せ』と返事が来たので、三玖に膝枕されて、寝ている村上くんの写真を送ることにした。彼が、勢いよく、立ち上がり2人のアドレスを聞きに出て行った。うん。彼って三玖が関係してないと、全然動いてくれない。扱い安いしだか、難いだか、分かりづらい。

 

 

数十分後

 

 

 

三玖と一緒に戻ってきた村上くんを出迎え、昨日なぜ、私が途中から私服になっていたの経緯話した。昨日の村上くんは合流したときには、傷だらけで三玖に介抱されていたから、話せる状態じゃなかったし、それに公園を出た時には意識無くしてたから、なおさら 話すタイミングがなかった。

 

 

 

私が、駆け出しの女優で最近やっと名前のある役をやらせてもらえたこと、昨日は結構大きい映画の役をかけた大事なオーディションがあり、そのため途中から姿消していたことを話した。

 

 

 

 

透『ふ~ん?そう』

 

 

 

返ってきた言葉がそれだった。コメント少なすぎる

 

 

一花『え!それだけ?』

 

 

透『うん、それだけ』

 

 

一花『もっとましな感想とかない!?さすがにお姉さん悲しいよ』

 

 

透『ってもよぉ?三玖が女優っていったら、驚いて地の果てまで飛びはねちまうし、365日24時間年中無休喜んでボディーガードでもなんでも、やるけど あんたじゃね....ぶっちゃけ興味ない』

 

 

一花『し、辛辣だね..あと露骨すぎない??』

 

 

三玖『わ、私は、演技得意じゃないけど...。ボ、ボディーガードはすごく嬉しい!/////』

 

 

頬を赤く染め上げる三玖。私は、村上くんが三玖しか見てないことを改めて思い知らされる。私たち姉妹は、これまでの人生幾度も、間違えられてきた。誰一人とも私たちを見分けられないと、ずっと思っていた。だけど一人だけ例外が突如現れた。彼は、私たちには、一切目もくれず、私たちの中から三玖だけを見つけ出し、三玖だけに優しくする。はっきり言って贔屓である。ただ、それすらも面白く思える程に、彼の行動が言葉が、三玖だけに向けられていた。三玖も三玖で、そんな彼にぞっこんで、一緒にいるのが当たり前と思える程だった。

 

 

 

一花『(私も、いつかフータローくんと...。)』

 

 

フータローくんが、私のことをどう思っているか分からない。恐らくなにの思ってない可能性が高い。それに、村上くんの存在が、私たち姉妹の関係をバラバラにしてしまう、そんな予感があった。

 

 

一花『(私たち5人がバラバラに...。)』

 

 

思考にふけってると

 

 

三玖『一花?大丈夫??』

 

 

三玖が心配した顔で、見つめてくる

 

 

一花『え? あ、 えと、 大丈夫、 なんでもない』

 

 

透『すげー ぼ~~っとしてたぞ? あんまり三玖に心配かけんな』

 

 

一花『キミだけには、1番言われたくないセリフ!?昨日とこの前の!?常習犯!』

 

ちょっとイラっときてしまったので、反撃してしまう。

 

 

透『.. 。なに、痛いとこ突いてくんだよ?』

 

自覚があるのか、目線をそらせ苦い顔で言われた。

 

三玖『むぅ~』

 

頬膨らました三玖が、村上くんに抗議している。

 

透『それはしかたne...。ゴメンナサイ、スイマセン、モウシマセンとは言えないけど、善処します。ハイ。』

 

三玖に、たじたじの村上くん。うん、なんか上下関係既にあるね。

 

透『...。まぁ、いいや、そろそろ行こうぜ?三玖』

 

 

三玖『うん!そうだね』

 

 

村上くんと三玖が教室を出ていこうとする

 

 

一花『え? どこ行くの?』

 

 

三玖『参考書を買いに本屋さん行くの。トールにもっと効率的な勉強教えてもらうから』

 

 

透『アンタも来るか?別に2人っきりでやるって、決めたわけじゃねぇし、アンタのも勉強見ないといけないし』

 

 

それを言われたら、断る理由がないため付いていくことにする。

 

 

一花『それじゃ、行こうかな?2人のデートを邪魔しない程度にするからさ(^^♪』

 

 

三玖『で、デート///』

 

 

透『まじか!じゃあ今からこいつほっといてデートしよう!』

 

 

三玖『ええ!?/////』

 

 

一花『ま、待って!?私が悪かったから!置いていかないで!!?』

 

 

三玖には、会心の一撃だったが、村上くんに悪ノリされ置いてきぼりくらいかける。

 

 

透『早く行こうぜ?混んじまう前に』

 

 

一花『う、うんそうだね』

 

 

透『んじゃ、行きますか?』

 

 

三玖『うん。善は急げ』

 

 

一花『(この2人、結婚したりして....)』

 

 

一花『(村上くん。三玖を。妹を。お願いね?)』

 

 

そんなことを胸に秘め2人の後を追った。

 

 

 

 




なんとか、形になりました!次回、お泊まりになります。最後までお付き合いありがとうございました。


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第二章 最終話 お泊まり会?その1

  

花火大会から1週間後 教室

 

【風太郎視点】

 

先生『来週から中間試験が始まります。 念の為に言っときますが、30点以下は赤点となります。各自、復習を怠らないように...』

 

 

風太郎『(遂にきたか!)』

 

先生から連絡事項で、来週から中間試験が開始される。家庭教師を始めて、最初の試験。自分だけなら、まだしもアイツらのことを考えると、はっきり言って憂鬱だ。まだ、雇い主からノルマは課されてないが、もし言われたらやばいので、勉強会に参加してない五月に声をかける。

 

 

風太郎『五月? 今いいか?』

 

 

ちょうど、今終わった授業で、黒板に書かれた内容を写し終わった五月が顔を上がる。

 

五月『なんですか?』

 

 

風太郎『頑張ってるな~と思って』

 

 

風太郎『休み時間なのに予習しているなんて偉い!!』

 

 

 

五月『!』

 

 

風太郎『家でも自習していると聞いたぞ?無遅刻無欠席で、忘れ物もしたことがない。』

 

 

風太郎『同じクラスだから分かる。お前は、姉妹の中で一番真面目だ。』

 

 

五月『!そ、そうでしょうか?//』

 

 

風太郎『あぁ! ただ、馬鹿なだけだ!!?』

 

 

五月『( ゚д゚)ポカーン』

 

風太郎『意地張ってないで、勉強会に参加してみなよ??』

 

五月『<`~´>』

 

 

五月『(-_-メ)』

 

 

五月『(^_^メ)そうですね。私一人では、限界があると感じました。この問題教えてもらっていいですか?』

 

 

風太郎『もちろん!』

 

 

先生『わかりました。あとで、職員室に来なさい』

 

 

五月『ありがとうございます。先生』

 

 

風太郎『ぐぐぐぐぐ』

 

五月『( `ー´)ノ べー!』

 

 

 

風太郎『(っく!次!)』

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 

 

放課後

 

階段踊り場

 

 

風太郎『ニ乃』

 

 

ニ乃『Σ(・□・;)げ!』

 

 

俺は階段の踊り場で、女子生徒2人といるニ乃に声をかける。開口一番で『げ!』ってとんだご挨拶だ。

 

風太郎『会って、早々にその挨拶とは、失礼だな』

 

ニ乃『ふん! うるさいわね 邪魔しないでくれる?』

 

風太郎『お前。中間試験ha『みんな行こう〜』....。あれ?聞いてる?』

 

女子生徒1『あの人。ニ乃のこと呼んでなかった?』

 

ニ乃『アイツ。私のストーカー』

 

女子生徒2『え〜こわ....』

 

風太郎『ニ乃!俺は諦めないからなぁ!?』

 

風太郎『祭りの日、一度は付き合ってくれたろ!!考え直してくれよ!』

 

女子生徒1、2『『(;´゚д゚`)エエー??』』

 

 

風太郎『なんなら、お前ん家でもいいぞ! あと一回だけ!あと一回で良いんだ!!』

 

 

女子生徒1、2『『( ˙-˙ )』』

 

風太郎『お前の知らないこと、いろいろ教えてやるから!!』

 

 

ニ乃『\(//∇//)\ヽ(`⌒´メ)ノ 誤解されるでしょうが!!』

 

パターン!

 

ニ乃の平手が左頬に炸裂した!

 

風太郎『いったぁ!(ノ◇≦。) ビェーン!!

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

図書室

 

 

一花『痛そう。大丈夫??』

 

透『なに?w辞表パンチでもお見舞いされたか?ww』

 

俺の左頬に出来た、真っ赤な紅葉模様を一花は心配して、村上はからかうように笑う。

 

風太郎『違う。てかなんだよそれ?』

 

透『え?知らねぇの?それha『上杉さん!村上さん!問題です!今日の私はいつもとどこか、違うでしょうか!』...え~リボンが違~う』

 

突然、四葉が立ち上がり俺と村上の会話に入り込む。面倒臭そうにも、律儀に答える村上。

 

風太郎『お前ら、もうすぐなにがあるか知ってるのか?』

 

四葉『無視!!....。村上さん!棒読みだけど正解です!』

 

一花『あ、そっか林間学校』

 

三玖『楽しみ。 ね? トール』

 

透『うん。俺も楽しみだよ 三玖』

 

三玖と村上が見つめ合って笑い合う。

 

風太郎『ほほ~ん?試験なんて眼中にないって? 余裕ですねぇ?o(`ω´ )o』

 

一花『い、いやそう言う訳でも...。』

 

透『あ"ぁ? 俺にも言ってんの?』

 

 

風太郎『そ、そう言う訳じゃない!』

 

 

村上の赤い眼に睨まれ、圧縮してしまう。

 

 

風太郎『べ、別に村上のことは心配してない!』

 

 

透『ほぉ〜?』

 

風太郎『うぅぅぅ(T_T)ガクガク』

 

蛇に睨まれた蛙の様にガクガク震えることしかできない自分。情けなくて泣けてくる。

 

一花、四葉『『あ、と、え、あぁ、....。』』

 

村上を止めようとする2人だが、村上の圧に怯んでしまい結局なにも出来ずじまい。だが、次の瞬間それを止める声がかかる。

 

 

三玖『ダメ。トール。フータロー。イジメチャ。ダメ。』

 

透『!....。』

 

 

三玖の一言で村上が少し圧を弱め、チラっと一瞬だけ、三玖に視線をむけ眼を閉じた。数回瞬きして圧が完全に消えた。

 

 

透『....。ニヤリ』

 

 

ニヤリと笑い三玖のもとに去っていく。

 

 

一花、四葉『『ほっ』』

 

ほっとする2人。うん。気持ちわかる。チラリと村上の方視線を向けると。

 

三玖『むぅ〜。メッ! いじめちゃダメ!』

 

透『スイヤセンデシダ!!』

 

 

三玖に叱られ頭をペコペコ下げる村上の姿がそこにはあった。

 

 

風太郎『(え?なに?上下関係あるの?)』

 

四葉『う、上杉さ〜ん!!【正解はリボンの柄が違うでした】!』

いち早く正気を取り戻した四葉がさっきの質問の答えを言う。まぁ、興味ないが...。

 

四葉『今、チェックトレンドだって教えてもらいました!』

 

風太郎『お前の答案用紙もチェックが流行中だ』

 

四葉『わあぉ、さ、い、し、ん、た、ん。』

 

四葉のリボンを掴みなが言う。

 

風太郎『中間試験は、国数英理社の5科目!これから1週間徹底的に対策してしていくぞ!?』

 

一、三、四、透『『『『えぇ〜!』』』』

 

 

風太郎『えぇ〜! じゃない! だから、三玖も日本史以外を...え?』

 

俺は、三玖の元に行くと、その光景に目を疑った。

 

風太郎『三玖が、自ら苦手な英語を勉強している?...だと?

 

 

ね、熱でもあるのか?勉強なんていいから休め?』

 

三玖『だいじょうぶ....トールが付いてる。』

 

その光景に思わず変なことを口走ってしった。どう言う訳か、三玖は村上に懐いており、村上の言う事を素直に聞いており着実に成果を上げている。

 

透『あ"ぁ? やっぱ テメー噛み殺さらtai..!ヴヴヴヴゥゥゥ!!!』

 

つい、余計な事を口走ってしまい村上の反感を買ってしまった。だが突然、右眼を押さえ苦しみ出す村上。

 

ガタン!! バタン!

 

三玖『!と、トール!!?ねぇ!大丈夫!!』

 

 

椅子から勢いよく立ち上がり、椅子が倒れたことも気ににも留めず村上の元に駆け付ける三玖

 

透『ヴヴヴヴヴガガガァァァ!!』

 

 

 

 

バタリ!!

 

 

立っていられず床に倒れ踠き苦しむ村上

 

三玖『と、トール!!?』

 

慌てて膝をつく三玖

 

一花、四葉『『む、村上くん(さん)!!?』』

 

駆け寄る2人。呆然と立ち尽くす俺

 

風太郎『村上...』

 

 

透『ガガガガガァァァァ!』

 

三玖『!! トール!ねぇ!トール!? 大丈夫! ねぇ!どうしちゃったの!トール‼︎』

 

四葉『わ、わ、わ、』

 

何も出来ず狼狽える四葉

 

一花『わ、私! 保健室から先生呼んでくる!!』

 

図書室を出て行こうとする一花。しかし、それを止める声が後ろから聞こえて来た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

透『いいぃ!!!いらねぇ!!!』

 

 

一花『え?』

 

 

風太郎、四葉『『!』』

 

振り返ると、そこには...。

 

 

透『ハア、、、、、ハァ、 、、、、ハァ、、、、、 先生がいたとしても ハァ、、、、

 

 

 

何も、ハァ、、、、ハァ、、、、できねぇから ハア、、、、

 

ハァ、いい..』

 

 

荒い呼吸をするも三玖に支えられ、なんとか立ち上がり右眼を押さえる村上の姿がそこにはあった。

 

三玖『トール....』

 

三玖が複雑な表情で村上を見つめる

 

一花『だ、大丈夫なの!?』

 

透『あぁ、...いい。』

 

一花『...........。』

 

一花『うん、分かった。村上くんがそう言うなら..お姉さんがなにか飲み物買ってくるね?』

 

納得してない表情をするも問いただしても、碌に返答も返って来ないと勘付いたのか、諦め、話題を変える一花。

 

 

透『??。ハア、、、ハア、、、、あ、あぁ頼めるか?』

 

一花『もちろん!お姉さんに任せなさい! 四葉行くよ?』

 

 

四葉『わ、私も?』

 

 

一花『うん、早く。 それじゃ行ってくるから?三玖とフータローくんは村上くんのことお願いね?』

 

三玖、風太郎『『うん(あぁ)!』』

 

 

一花『村上くんは大人しくしてるんだよ? お姉さんとの約束だぞ?』

 

 

透『へいへい、んじゃ、頼みますよ?お姉さん』

 

 

一花『よろしい♫それじゃ行ってきます!』

 

 

四葉を連れて図書室を出て行った。

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 

 

廊下

 

 

【一花視点】

 

 

私は、四葉を連れ食堂の自販機まで向かっていた。なんで、彼が、急に右眼を押さえ苦しんでいたのか分からない。ここ最近の彼は、怪我をしていることが多い。その理由も聞かず、先週の花火大会や五つ子裁判の時も怪我していたのに、彼は肝心な所をはぐらかしていた。先生を呼びに行こうかも要らないと言われる、なぜ?恐らくだけど、三玖は知っているのだろ? あの時見せた複雑な表情はいったい...。

 

 

四葉『ね、ねぇ!村上さん大丈夫だよね?!』

 

 

一花『え? あ、 う、 うん? 多分...。』

 

 

四葉の声で現実に戻される。気が付けば自販機まで来ていた

 

 

一花『とりあえず、アクエリ何本か買って、あとは適当に飲みたいの行こう。四葉手伝って?』

 

 

四葉『うん!任せて!』

 

四葉にも何本かもって貰い私たちは食堂を後にする。

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

【三玖視点】

 

 

一花たちが図書室を出て行ったあと、私はトールを支えながら近くの椅子まで移動して腰を落ち着かせた。まだ、右眼を押さえているけど、呼吸は大分落ち着いてきたみたい。

 

 

三玖『どうしちゃったのトール?大丈夫? 辛くない?』

 

 

透『あ、あぁ、うん。痛みは引いたよ..。けど何なんだ?この異常な痛みは??』

 

三玖『..。そっか。 でも    よ、よっかたよ。トールが居なくならないで グスン。 グスン。』

 

透『三玖?』

 

安心したのか、緊張の糸が切れ、座ってる彼の胸元に顔を埋め嗚咽を漏らす。

 

透『......。』

 

彼は無言で抱き締めてくれた。その温もりが嬉しくて、大好きで、愛おしくて、切なくて、ずっと感じていたい。彼が私だけにくれる、温もりと愛情に包まれ、心が満たされるまで浸かる。

 

 

三玖『ありがとう。トール。 もう、大丈夫』

 

透『どういたしまして。』

 

満足して離れる。しばらくして、一花たちが戻ってきた。

 

 

一花『たっだいま〜♫』

 

 

四葉『村上さん!大丈夫ですか!』

 

透『大丈夫だ。 少しぼやけるけど問題ない』

 

 

2人が合流したのち、少し勉強をして私たちは図書室を後にした。

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

【風太郎視点】

 

廊下

 

 

村上の騒動が落ち着き、図書室を出て廊下を歩く俺たち一花、三玖、四葉、俺、村上は昇降口に向かっていた。靴を履き替えていると、後ろから見知らぬ声が聞こえてきた。振り向くとそこには....。

 

 

???『あれ?透じゃないか?どうしの?こんな時間まで?』

 

 

金髪の高身長、大体190cmぐらいはあるだろう。日本人離れした中性的な整った顔立ち、落ち着いた雰囲気から大学生か社会人なのかな?と思うほどだ。彼が着ている服装が、同じ制服なので、それはないと認識する。どうやら、彼は村上の関係者のようだ。

 

 

 

透、三玖『『拓斗(大和くん?)?』』

 

 

何やら、三玖もこの男子生徒のことを知っているみたいだ。大和拓斗と呼ばれる男子生徒に近づく村上と三玖

 

透『どうして、お前がここに?』

 

村上は意外な表情でその男子生徒のことを見る。てっきりもう帰ったと思っているみたいだ。

 

 

拓斗『いや、先生から頼まれ物を任されて、それが終わった帰るとこだよ』

 

透『ふ〜ん?お疲れじゃん』

 

拓斗『んで、そっちは? 中野さんが居るから助っ人のアルバイトかな?』

 

 

三玖『うん、そうだよ。 さっきまで、トールとそこに居るフータローに勉強見てもらってたんだ』

 

三玖の一言でこちらに視線を向ける3人

 

拓斗『へぇ? 君が上杉くんか? 学年一位の噂は聞いているけど、会うのは初めてだね。俺は、大和拓斗。そこにいる村上透と中野さんのクラスメイトだ。ヨロシク』

 

 

風太郎『あ、あぁ。その通りだ。上杉風太郎だ。ヨロシク。』

 

俺たちは握手を交わす。

 

 

拓斗『それで、後ろにいるのが中野さんの....この場合三玖さんって言った方が良いのかな?他の姉妹さんたちと区別つかはいし...。』

 

三玖『うん。その方が私たちも分かる』

 

拓斗『了解。それじゃあ改めて...。初めまして、大和拓斗です。透と三玖さんのクラスメイトやってます。』

 

大和は後ろに居る姉妹。一花と四葉にも自己紹介をする。

 

 

一花『ハッ!//// え、と、う、ん、と中野一花です!長女やってます』

 

四葉『わ、わ、///ん、と中野四葉です!四女です!よろしくお願いします。』

 

2人は頬赤くしながら自己紹介を交わす。

 

透『自己紹介も済んだことだし、移動する?』

 

村上の提案

 

拓斗『そうだね、ここに居ても仕方ない』

 

三玖『うん!』

 

一花『賛成!』

 

四葉『賛成です!』

 

風太郎『あ、あぁ任せる』

 

俺たちは学校を後にするのだった。

 

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

【風太郎視点】

 

 

市街地

 

 

市街地へ移動して来た俺たちは大和、村上、三玖、四葉、一花、俺の順で歩いている。

 

 

 

風太郎『(くそ!放課後だけじゃ時間が足りな過ぎる!!週末もどこかで...。)』

 

これから、試験に向けてどう対策していくか、思考にふける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

近付いている気配に気が付かずに....。

 

 

 

 

一花『ふぅ〜』

 

 

風太郎『#☆○*#☆!!』

 

声にならない声で叫んでしまった。一花が近づいてきて耳元に息を吹きかけられたのだ。片耳 を押さえながら一花を睨むと…。

 

 

 

一花『そんなに根詰めなくてもいいんじゃない? 別に、中間試験で退学になる訳でもないんだし…。』

 

一花『私たちも頑張るからさ?じっくり付き合ってよ………。ご褒美くれたらもっと頑張るけど(# ̄ー ̄#)ニヤ 』

 

 

 

四葉『ああ〜駅前のフルーツパフェがいいです!』

 

 

三玖『抹茶パフェが食べたい』

 

一花の言葉に四葉、三玖が反応する

 

三玖『トールも一緒に行こう?………。大和くんもどう?一緒に』

 

 

透『もちろん! だってよ?どうする?拓斗』

 

 

拓斗『ああ、それじゃお言葉に甘えて…。』

 

 

 

四葉『上杉さ〜〜ん!!早くしないと置いてっちゃいますよー!』

 

5人がこちら振り返る。村上もいることだしそんなに焦る事はないのだろう。

 

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 

 

【透視点】

 

 

駅前パフェ店

 

 

透『アイツなんで来ないだよ?ざけんなし』

 

三玖『うん。フータロー空気呼んで』

 

 

駅前のパフェ店に来た俺たち(上杉を除く5人)はテーブルに付きさっきまで居た上杉の文句を言っていた。

 

一花『あ、ははは。まぁ、フータローくんらしいって、いったららしいけど....。来て欲しかったな』

 

透『けどさぁ』

 

不毛な言い合いを俺たち3人を拓斗と四葉が宥める。

 

 

拓斗『まぁ、落ち着きなよ?透』

 

四葉『そうそう、一花と三玖落ち着いてって!』

 

そんな、どうでもいいやり取りをしているうちに注文したい物がテーブルに運ばれて来た。

 

一花にはイチゴがこれでもか!と使われたパフェが、三玖は要望通り抹茶のパフェが、四葉にはフルーツ盛り合わせのパフェ。そして、俺たちはフルーツサンドとブレンドのコーヒーが並べられる。

 

フルーツサンドをかじっていると...。

 

三玖『はい。トール。あ~ん//』

 

 

三玖が自分のパフェをよそってスプーンこっちに向けてきた。はにかんだ表情で、もちろん俺は....。

 

 

透『あ~ん』

 

もちろん頂くのであった 羨ましい(作者の本音)

 

 

 

三玖『どう?美味しい?// 』

 

 

透『うん!自分で食べるよりも何十倍も美味しいよ///』

 

 

三玖『じゃ、じゃあもっとそるね////』

 

 

透『お願いします///』

 

 

三玖、透『『あ~ん////』』

 

 

バカップル全開でやっていた.....。

 

 

外野状態の拓斗、一花、四葉は苦笑いで見つめていた。

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 

【一花視点】

 

もうバカップルの状態の2人はほっといて、私たち3人は別の話をしていた。

 

 

一花『そ、そういえば、大和くんと村上くんってどんな関係なの?名前で呼び合う程だから結構親しいのかな?』

 

ちょっと疑問に思ったことを尋ねていた。

 

拓斗『親しいってか、家族だからなぁ透は』

 

一花『え?...。家族??』

 

意外返答が返って来た。どう言う事だろ?家族の様に親しいからって意味なのか、本当に家族なのか?

 

 

一花『(でも、名字は村上だし...どう言うことだろ?)』

拓斗『あぁ、正確に言うと【養子でウチに来た】が正解かな?』

 

 

一花『!.....。よ、養子って、じゃ、じゃあ村上くんの本当の両親は...?』

 

拓斗『いないよ。アイツ【戦争孤児】でそもそも、この国(日本)の人間じゃないから知り合いも居ないから....。』

 

一花『!!え、う、そ、で、しょ? 村上くん...。』

 

 

四葉『村上さん...あんまりです!そんなの』

 

四葉もあまりにも衝撃的な事実にショックを受ける。好奇心からとは言え、彼の生い立ちを聞いてしまった。私たちが経験した事もない、壮絶な人生をただ独りで歩いているのを...。

 

一花『(村上くん。キミは...一体どんな人生歩んで来たの?三玖といる時はあんなに、楽しそうな顔をするのに....

三玖はそれを知ってて一緒に居るのかな?)』

 

 

彼の過去を勝手に知ってしまった罪悪感から顔を伏せてしまった。

 

拓斗『まぁ、勝手に喋っちゃった俺も悪いけど...。もし、気にするようだったら、アイツのこと気にかけてやってくれ。』

 

そう言って大和くんは、何処か優しそうな眼で三玖とイチャツイテル村上くんを見つめていた。

 

一花、四葉『『任せて!私たちも彼のこと心配がだから!』』

 

 

私たちもそれに協力することにした。

 

 

 

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 【透視点】

 

 

三玖とイチャイチャしていると突然..

 

BBB BBB

 

俺のスマホが鳴り始めた。ディスプレイを見ると

 

透『ん? 上杉??』

 

さっき別れて上杉からの電話だった。

 

三玖『え?フータローから?どうしたの?』

 

透『さぁ? まぁ、ちょっと出てくるよ』

 

俺は席を離れ店の外にでた。

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

透『もしもし?dou『む、村上か!上杉たけど!い、今大丈夫か?は、話したい事あんだけど』....。オーケー、オーケーちょっと落ち着け』

 

電話を出て、いきなりの大声で耳がキーンとなり少し対応する。

 

透『んで、どうした?お前から電話なん珍しい』

 

風太郎(電話)『じ、実は...』

 

上杉を落ち着かせ電話の要件をきく。 なんでも、来週から始まる中間試験で俺たちの雇い主(中野先生)から課題が出されたと。赤点の数で俺たちの今後を決めると言った内容のようだ。初の試験で、ぶっちゃけた話、三玖以外はあまり、期待出来る程成果を上げていない。ギリギリ一花が赤点2個から3個くらいかな?四葉も同じぐらいだろと、予想するが。

 

透『(二乃と五月に限って知らんがまぁ、後でコンタクト取るか)』

 

 

風太郎(電話)『そで、もう一つなんだが....』

 

 

上杉なにか、言いづらそうにごもる

 

透『どうした?早く言え』

 

とりあえず急かす。

 

風太郎(電話)『え、と、....。』

 

 

 

 

電話の内容を聞いて数分

 

透『バカなの?』

 

 

風太郎(電話)『ゔ"ぐ』

 

透『なにが!勉強を教えないだ!なにが!教わんない!バカか!?』

 

透『くだんねぇ事で、いちいちムキになんじゃなぇよ!どうにも、出来ねぇプライドなかんドブにでも捨てちまえぇぇ!? 

 

....良いか上杉? これは、あくまで仕事だ。こっちの状況をきちんと依頼主(中野先生)に伝えたか? きちんと伝えたうで、妥協案を出す事は可能だか、なんで、その娘とケンカしてんだ!!』

 

もはや、八つ当たりだ。変にムキになってお互い意地を張りやがる。上杉と五月は同じシンパシーなのか、顔を見れば言い合いをするは人の話聞かないで我が道進もうとする。くそったれが!

 

風太郎(電話)『す、すまない..。』

 

透『謝るな相手は俺じゃねぇだろ!   誰だ?本当に謝らないといけない相手は?』

 

 

風太郎(電話)『そ、そ、それは...けど、俺がwar『同罪だ!バカか!こっちは、仕事なんだ?もっと割り切った人間関係築きやがれ!クソガキ共が!?』...す、すまない』

 

透『ッチ! こっちの事は俺に任せろ。 近くに三玖たちがいる。上手く伝えたく。お前はさっさと五月と仲直りしやがれ!!!それこれは、二乃には知られるなよ?絶対何かやるかな』

 

 

風太郎(電話)『!わ、わかっ! ピ!』

 

 

透『はぁ〜〜』

 

 

 

 

電話をきりもう、これでもか!というくらに溜め息を吐く。どうしたもんかと、天を仰ぐ。仰ぐくらいなら、さっさと店に入って、三玖とイチャイチャしようと、現実逃避に走る。

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

店内

 

透『ただいまぁー(; ̄д ̄)ハァ↓↓』

 

三玖『おかえり。...どうしたの?』

 

さすがに顔出てたのですぐ気づかれた。

 

一花『なになに?どうしたの?』

 

何かを察知したのか一花や四葉、拓斗も首を出す。

 

透『いや、助っ人の仕事なんだけど...。上杉が依頼主..三玖たちのお父さんから課題を出されたみたいなんだわ』

 

 

一花『課題って、もしかして中間試験のこと??』

 

 

透『そう、中間試験の結果次第で俺たちの今後を決めるってよ』

 

 

三玖『今後って...?』

 

不安そうに聞いてくる三玖の髪を撫でながら

 

透『さぁ?後で中野先生には確認してみるよ そんなに気にすることじゃないよ? まぁいざとなった色々やるし        ね?』

 

不敵に笑う

 

一花『な、なにするきかな?』

 

透『別に大したことはしないよ、まぁお前ら気にせず試験のことだけ考えてればいい...全教科赤点回避は無理だろうけど、赤点の数次第で、何かしらご褒美用意しとくよ』

 

四葉『ええ!!村上さんご褒美くれるんですか!?』

 

 

一花『村上くん中々男前だね! お姉さんがんばちゃうぞ?』

 

 

透『おう!頑張りな』

 

 

三玖『じーー』

 

 

透『もちろん、三玖にもちゃんとご褒美考えとくよ?それに.....。』

 

ボソリと三玖だけに聞こえるように、耳元で

 

 

透『三玖が望む物、三玖がして欲しいこともご褒美に入ってるから考えといて?』

 

三玖『//うん! がんばる』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

透『んじゃ、そういうことで帰ろうぜ?』

 

 

こうして俺たちは店を後にするのだった。

 




遅くなってすいません!やっとめどがついたので投稿します!お泊り会その2,3と書く予定でず。長々とお付き合いいただきありがとうございました。次回もよろしくお願いします!!


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