あべこべ世界でつよつよロリ?に愛される (ヴぃーたー)
しおりを挟む

1話

導入なのであべこべ要素全然ないです。
次からあべこべ要素どんどん出していきます。
しかし導入の書き方全然分かんないですね…


突然、僕はファンタジー異世界に転生していた。

赤ん坊からのやり直し、しかし前世にいい思い出もなく今生では立派に生きていきたいと何も出来ぬ体で思っていた。

そして気づく違和感、ここは美醜貞操逆転世界だったのだ!

 

今の僕の名前はトニー・バリー・ネルソン 。

王国の恵まれた両親の元育ちそんな僕がこの世界で生きるためにまずした事は、魔法を学ぶ事だ。

 

だってせっかくのファンタジーな世界なのに魔法を使えないなんて勿体無いじゃないか? でも魔法は誰でも使える訳じゃなく才能のある者しか使う事が出来ないらしい。

僕はどうやらその才能があったらしく3歳で魔法の基礎である魔力操作を覚えた。

それから7年間毎日欠かさず魔力操作の訓練をしたお陰で今では中級魔法の『ファイアボール』までなら無詠唱で放てる様になった。

 

因みに僕には5つ歳下の妹がいる。名前はアンナと言うのだが妹は何故か僕に懐いてくれていつも一緒にいる。

そして最近気付いた事があるんだが、僕ってばこのあべこべ世界ではイケメンなんじゃないかと思うんだよね。

 

そんなある日、王都より使者が来た。なんでも宮廷魔導師としてスカウトに来たそうだ。

僕はまだ幼く早いと思ったし、魔法だって達人のような腕前ではない。

なので断ろうとしたんだけど父さんと母さんが乗り気になっちゃったから結局受ける事にした。

 

そして宮廷魔導師の任命式当日、会場に入るとそこには宝石のように輝く女性がいた。

幼い体型ながらも、艶やかな長い金髪に、まん丸の瞳は碧く、肌も雪のように白い。

身に纏う服装や勲章から彼女が王国軍で非常に高い地位にいるであろう事が分かった。

このあべこべ世界では僕の感想と真逆の反応に襲われるのだろう。

彼女と彼女の周りの人の間には明らかな空間が空いており好ましく思われてないことが伺えた。

 

 

彼女はこちらを見ると一瞬だけ微笑み、すぐに冷たい表情に戻った。

 

「国王陛下の御成り!」

 

司会の声と共に現れたのはこの国の王であった。

王は僕を見て気の毒そうな表情を一瞬見せこう言った。

 

「お前が今年の宮廷魔導師になる者か?」

 

「はい」

 

「名はなんという?」

 

「私の名前はトニー・バリー・ネルソンです。 」

 

「ネルソン君、君は今から王国の為に働く宮廷魔道師になる。だが君はまだ幼く将来性を買ってのものだ。

 詳細は担当の者に聞くとよい。」

 

そう王は言うとその後、式は問題なく進み、終わった。

そしてあの宝石のような彼女が近づいてきた。

 

「初めまして、私の名前はルシア・フォン・ウィットブレッド。 貴方の指導、教育を担当することになったの」

 

「初めまして僕の名前はトニー・バリー・ネルソンです。ルシアさんとお呼びしてよろしいですか?」

 

彼女は僕が嫌悪したような対応をしなかった事に驚いていたようだった。

そして彼女は機嫌良く答えた。

 

 

「えぇ構わないわよ。

それより私のことはルシアと呼び捨てにしてちょうだい。

それと敬語もいいわ」

 

「はい、分かりました。それじゃあ僕からもお願いがあるんですけどいいでしょうか?」

 

「何かしら?遠慮せずに言ってちょうだい」

 

「実は僕は平民出身で礼儀作法とか良く知らないのです。

だから教えて欲しいと思って……駄目ですかね?」

これは本当だ。

前世の記憶を持っているとは言えこの世界の常識に疎い事は事実だし、貴族社会で生きる為に最低限必要な事は知っておきたいと思っていたのだ。

 

「指導、教育担当といったでしょ。任せてちょうだい!徹底的に叩き込んであげるんだから」

 

こうして僕は彼女のお気に入りになったのだった。

ルシアは久しぶりの…もしかしたら初めてかもしれない異性の普通の対応に凄く喜んでいた。

 

 

僕に魔法を教えてくれる事になってくれた人は、とても綺麗な人だった。

年齢は10代前半にしか見えず、性格もどこか無邪気さを感じる。実際の年齢は秘密との事だった。

それでいて魔法に関しては凄腕の実力者でもあった。

 

こうして僕とルシアは出会ったのだった。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

2話

ルシアに案内され、ルシアの執務室へと案内された。

ここで僕の教育、指導を行うらしい。

 

「まずは礼儀作法から教えてあげるわ!」

 

そういって密着してくるルシア

正直ドキドキする。

 

「えっと、まずは離して欲しいかなーなんて……」

 

「嫌よ。だって私はトニーが好みなの。それにスキンシップは大事ってパパも言っていたもの!」

 

どうやら彼女は僕が気に入ったらしい。

 

「でもほら、僕ってまだ子供だよ?」

 

「関係ないわ。私は貴方がいいの。ねぇトニー、私に貰われない? この国で私は結構えらいのよ!何も不自由なく過ごさせてあげるわよ?」

 

どうやら彼女は僕が欲しいようだ。

確かに魅力的なお誘いだけど、僕にはまだ早すぎる。

 

「気持ちは嬉しいんだけどね。僕はまだ幼いし、将来やりたい事もあるんだ。」

 

「ふぅん、まぁしょうがないわ。今は諦めてあげる。

でもすぐに私の物にするから覚悟していてね!」

 

こうして僕の礼儀作法への勉強がはじまった。

密着しながら手取り足取り教えてくれるルシア。

僕が困った顔をするとすぐに助け舟を出してくれた。

そして何故か途中からハグしたり、頬っぺたスリスリされたりと、まるで恋人同士の様なスキンシップが増えていく。

そして何故か時折見せる笑顔が怖い。

まるで肉食獣が餌を見つけような笑顔だった…

 

ルシアは僕に魔法の使い方やコツ等を教える時にも密着してきた。

その際、胸を触られたり、首筋を舐められたりした。

その度に変な声が出そうになるが必死に耐えた。

 

 

「今日はこれくらいにしましょうか」

 

ルシアの言葉で今日の訓練が終わった。

 

「ありがとうございました。また明日よろしくお願いします」

 

「はい、こちらこそ。それじゃあ、そのままトニーの部屋まで案内するわ!」

 

僕の部屋は王宮の傍の寮に用意されていた。

 

「ここが貴方のお家よ。荷物は全部運び込んでいるから安心して頂戴」

 

「はい、わかりました。」

 

「それとこれから毎日一緒に寝る事にするね」

 

「はい!?」

 

「私が指導担当なんだから当然よね?」

 

「いえ、流石にそれは……」

 

「私の言うことが聞けないのかしら?」

 

「すみません、仰る通りです」

 

少し涙目になりながら聞いてくるルシアに僕は断り切れなかった。

ベットの上で座る僕とルシア。

僕は恥ずかしくて顔を隠していた。

 

「トニー可愛い!!」

 

ルシアはそう言いながら僕を抱きつき、キスをした。

 

「ぷはっ!!ちょっとルシアさん、いきなり何をするんですか?」

 

「あら?ついに見つけた私の事を嫌いにならない人だもの。もっとスキンシップして仲良くなりましょ!」

 

「えっと、まだそういうのは早いんじゃないかなーと思うんだけど」

 

「大丈夫よ。私に任せて。」

 

そう言ってルシアは服を脱ぎ始めた。

平坦ながらも綺麗な体から必死に目を逸らす。

 

「ちょ、何やってんですか!止めてくださいよ!」

 

「駄目よ。今から一緒に眠るんだから」

 

「だからって脱ぐ必要は無いですよね!?」

 

「ううん、あるの。だって今からする行為に必要なことだもの」

 

「今からするって何をですか?」

 

「眠るだけよ?だからトニーも早く服をぬいで!」

 

「脱ぐ必要はないですよね!?」

 

「もう、仕方が無いわね。」

 

ルシアは魔法を発動した。

 

「【魅了】」

 

「あれ、体が動かない……」

 

「これでよしっと!それじゃあお休みなさい。一緒にいい夢みましょ!」

 

こうしてルシアは僕に裸で抱き着くと眠りに就こうとしていた。

 

「あの、ルシアさん、服を着ないと風邪ひくし、僕もこのままだと眠れないのですが……」

 

「大丈夫よ。トニー暖かいんだもの!」

 

こうして僕達は一晩中肌を合わせ続けたのだった。

 




AI先生があべこべを認識しないので必死にあべこべっぽくしているのですが、難しいですね…


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

3話

ルシアから魔法や礼儀作法を教えてもらう日々を過ごしながら宮殿内をパトロールという名の散歩していた。

まだ、僕は宮廷魔導師としては実質見習いみたいな物なので教えを受ける以外にパトロールなどの雑用もしている。

まぁ宮殿内で何か起きたりする訳もなく、ルシアからの熱烈なスキンシップから解放される貴重な心休まる時だった。

中庭に差し掛かった時、子供がまるで迷子になったかのように辺りを見渡しながら彷徨っていた。

 

「どうしたんだい?こんな所で」

 

声を掛けてからびっくりした。

恐らく10歳にも満たない女の子だろうに、溢れ出る気品や、身なりの良さがただの子供ではないと思わせた。

 

「貴方を探していたの……ルシアと仲良くなった男の子がいるときいて」

 

どうやら僕を探しているようだ。

 

「君は誰だい?」

 

「私はメアリー・アリア・メイベル。この国の王女よ」

 

王女と聞いて素直に信じれるぐらいにはその子は可愛らしかった。

髪色は銀色のショートカットで胸どころか全体的にスラリとしている。

ルシアが宝石のようなら王女は見るものを惑わす花のような可憐さがあった。

 

「それで僕を探してたのは何故?」

 

「私と結婚して頂きたいの…私には貴方がいいの。私やルシアのような醜い人を嫌わない人って貴方以外見たことないもの」

 

「ごめんね。僕はまだ子供だし、好きな人もいるから君と結婚はできないんだ。」

 

相手は王女様だし、僕は当たり障りなく断ろうと考えた。

 

「どうして…?好きな人ってルシア……?私と結婚した方が幸せにしてあげるよ?立場も私の方が上だし、なんでもお願いきいてあげれるよ?」

 

「確かにルシアとは仲が良いけど…別に好きって訳じゃ…」

 

「ふぅん。そう……わかったわ。また来るね……次は逃がさないから覚悟していてね?」

 

そう言って立ち去る王女に僕はなぜか目が離せなかった。

王女が立ち去った後、僕は慌ててパトロールを再開するのであった。

 

 

パトロールが終わり、自室にて休んでいた所にルシアがやってきた。

 

「トニーお疲れさま!」

 

「ありがとうございます。でもいつも通りですよ?」

 

「今日はちょっと違うでしょ?」

 

「なんのことでしょうか…?」

 

「はぐらかすなんて悪い子ね。ほぉ〜ら、正直に言っちゃいなさい?」

 

「実は……」

 

僕は先程の事を話すとルシアの顔がだんだんと笑顔になっていった。

 

「そう、やっぱりそうなったわよね。」

 

「どういうことですか?」

 

「ごめんなさい、何でもないわ。それよりその王女様には注意しておいた方が良いかもしれないわね。私のトニーを取られたらたまったものじゃないもの」

 

「別に僕はルシアの物ってわけじゃ…」

 

「えぇ、わかっているわ。今はまだ……ね。もしその時が来たとしても絶対に渡したりしないから安心して?」

 

そう言いながらルシアは僕の頭を撫でて抱きしめてくる。

 

「はい……」

 

「いいこいいこ」

 

そう言って今度は頬ずりしてくる。

 

「あの、ルシアさんそろそろ離れてくれませんか?」

 

「ダーメ!トニーに私の匂い付けておくの!」

 

「あの、流石に恥ずかしいので……」

 

「えへへ、照れてるトニー可愛い!」

 

こうして僕は夜通しルシアにスキンシップされ続け、次の日寝不足になりながら公務をこなすのだった。



目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

4話

「はぁ、ルシアにバレないようにするの大変だな……」

 

「トニー、何か言ったかしら?」

 

「いえ、何も言ってないです!」

 

危ない、思わず口に出してしまった。

最近ルシアは僕にベッタリで、僕がいないとすぐに探す始末なのだ。

 

「ふーん、なら良いんだけど……」

 

「それよりも、僕に何か用ですか?」

 

「用があるから来たんだけど、何でそんなに他人行儀なのかしら?」

 

「いや、だってここ宮廷魔導師の執務室で、今は仕事中ですよ?」

 

「だからよ!大体私とトニーの間柄なんだから敬語なんて使わなくていいのよ。それに、ここには私達しかいないんだし」

 

「それは、まぁ……」

 

「もう、つれないんだから。それとも何か言えない理由でもあるのかしら?例えば……私以外の女とか。」

 

「違いますよ!」

 

「なら、ちゃんと言ってみて」

 

「……わかりました。」

 

「うん!」

 

「ルシアさん、最近僕にくっつきすぎじゃないかなって……」

 

「あはは、ごめんごめん。トニーが可愛くてつい」

 

「勘弁して下さい……」

 

「はいはい、悪かったわよ。でもね、これは私の愛情表現なの。」

 

「知っていますよ。ただ、僕が恥ずかしいだけで」

 

「そういうところも好きなのよ。」

 

「はい、ありがとうございます…」

 

「本当に可愛いわ!。ねぇ、スキンシップしても……」

 

「ダメですよ!?」

 

「ちぇ、残念」

 

「まったく……」

 

「それで、話戻すけど、私がこうやって甘えれるのはトニーだけなの。他の人にはこんな風に接したりはしないの。」

 

「はい、わかっていますよ。」

 

「良かった……それでね、私ずっと思ってたの。」

 

「何をですか?」

 

「私ね、結婚相手がトニー以外考えられないの。」

 

「えっと、それはどういう意味ですか?」

 

「そのままの意味よ。私ね、トニーが好きなの。愛しているの。初めて会った時から、私みたいなブサイクにも優しく接してくれて嬉しかったもの」

 

「そんな事無いと思いますけどね……」

 

「そう言ってくれて嬉しいわ!」

 

そう言ってまた抱きついてくる。

 

「ちょ、またですか?」

 

「嫌?」

 

「嫌ではないですけど……」

 

「ふふっ、トニー好きよ」

 

「はい、どうも……」

 

「むぅ、反応が薄いわね。もっと恥ずかしがっても良いと思うのだけど?」

 

「これでも十分恥ずかしいんですからね?」

 

「そう、でもこれからもっと恥ずかしいことするのに大丈夫?」

 

「……」

 

「あら、黙っちゃった。でも、私はそれでも続けるからね。さぁ、トニー目を瞑りなさい?」

 

「え?いやそれは…まだはやいよ!」

 

僕は慌てて逃げ出した。

いつものスキンシップも過激だが、あんな真っ直ぐ好意をぶつけられて動揺していた。

あのまま居ても仕事にならないし、パトロールの名分で散歩して落ち着こう。

 

 

そう思いながら歩いていると、そこには見覚えのある姿があった。

メアリー王女様だ。

メアリー王女は僕を見つけるとこちらに向かってきた。

 

「こんにちは」

 

王女は笑顔で挨拶をしてきた。

 

「はい、こんにちは」

 

僕も笑顔で返す。

 

「あなたはここで何をされてるの?」

 

「僕はちょっとした休憩を……メアリー王女様こそ、どうしてここに?」

 

「私は貴方に会えると思って…前に言ったでしょ次は逃がさないって」

 

「確かに言っていましたが、まさか本気だとは思わなかったもので」

 

「冗談に聞こえたの…?」

 

「いえ、あの時の顔は真剣そのものでしたので……」

 

「それなら良いの。それと、私の事は名前で呼んで欲しいの」

 

「それは……」

 

「お願い」

 

「わかりました…」

 

「それで良いの」

 

 

そういって僕の真横に密着してくるメアリー様。

 

「え、えっと……」

 

「何?」

 

「近いです…」

 

「えぇ、知ってるもの」

 

「そうですね……」

 

「うふふ」

 

「あ、そうだ。そろそろ戻らないと怒られちゃいますし戻りましょうか」

 

「嫌」

 

「いや、流石にそろそろ仕事しないと……」

 

「嫌、私と離れるのは許せない」

 

そういってメアリーの私室に連れ込まれる。

 

「あの、離して欲しいのですが」

 

「無理」

 

「そんなにくっつかなくても逃げませんよ?」

 

「信用できない」

 

「はぁ……」

 

「溜息をつくなんて酷い」

 

「すいません、でも今度からはもう少し加減してくれるとありがたいかなぁ…」

 

「善処する」

 

絶対嘘だと思う。だって目が笑ってるもん。

 

「私とも…スキンシップして」

 

「えっと、それは……その……」

 

「ほら早く」

 

急かすように言う。

 

「わかりましたよ……」

 

「それで良いの」

 

「じゃあ、失礼します……」

 

「んっ……」

 

メアリー様を膝の上に乗せる。

メアリー様は見た目どうり凄く軽くそして暖かった。

それにショートカットの髪からは良い匂いがして心地よかった。

 

「ねぇ、トニー」

 

「なんでしょうか?」

 

「もっと強く抱きしめて欲しいの」

 

「こうですか?」

 

「違うわ。こうよ」

 

そういってこちらに向きなおすように座り直し更にきつく抱きついてくる。

メアリー王女のぷにぷにとした柔らかい感触が襲い掛かってくる。

 

「ねぇ、トニー」

 

「はい」

 

「キスしたい」

 

「え?」

 

「ダメ?」

 

「それはだめだよ…」

 

「私、我慢出来ないの。トニーは私とするのは嫌なの?」

 

どうやって断ろうかと考えていると唇に柔らかい感触がした。

 

「ごめんねトニー。でも、こうすればきっと受け入れてくれると思ったの。」

 

「えっと……」

 

「これでわかったでしょう?。私がどれだけトニーを愛しているのか。」

 

「いや、それは……」

 

「まだ分からないの?」

 

「分かりますけど……」

 

「なら、問題ないわね。これから毎日沢山愛してあげる」

 

そういって首輪を僕に付けようとしてくる。

 

「ちょ、待って!?」

 

「待たないわ。」

 

「そんなの付けてたら外に出れないじゃないですか!」

 

「大丈夫、トニーが外に出る必要は無いもの。ずっとこの部屋の中で暮らして貰えばいいだけなんだから」

 

「え?いや、それは……」

 

「大丈夫よ。ちゃんとお世話は全部やってあげれるから。ね?」

 

メアリー王女は僕の頭を撫でながら言う。

 

「いや、そういう事ではなくてですね……あの、今日はこれぐらいにしておきませんか?」

 

「嫌よ」

 

「お願いします!メアリー様!」

 

「…仕方ないわね」

 

僕は必死の説得によりなんとか命を繋いだ。

 

「じゃあ、今回も見逃してあげるけど、何かあったらすぐに連絡して頂戴」

 

「わかりました」

 

メアリー様は心配そうな顔をしながら僕を見送った。

僕は疲労困憊で自室へと戻るのだった…




AIが意地でもゴールインさせようとしてくる件
評価、感想もらえると喜びます!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

5話

「じゃあ、そろそろ行くぞ?」

 

「はい」

 

「では、行って参ります」

 

「えぇ、気をつけてね」

 

メアリー様等に見送られて出発する。

馬車に乗るのは僕とルシア。

そして同行するのは王国軍の方々

 

今回、ルシアに南の地で暴れる異民族への交渉を命じられたのだ。

僕はルシアが離れたくないという希望もあってルシアの御付として捻じ込まれた形だ。

そして、王都を出発してから3日ほど経った頃。

「あれが異民族の街か……」

遠くの方に見える街を見ながら呟く。

街の入口付近では武装した兵士が監視しているのが見える。

物々しい雰囲気の中僕たちは街へと入るのだった。

 

街の中の人たちは異民族という事もあって肌は褐色でここでも女性の方が多い。

僕とルシアはそれぞれ休む場所にと個室を割り当てられていた。

そしてルシアが交渉の為、部屋の中で待っていると突然と扉が開く。

 

「アンタがトニーか!俺はアッティラ!仲良くしようぜ!」

 

そういって入ってきたのはアッティラと名乗る女性。非常に元気で入るないなや肩を組んでくる。

見た目は小柄でルシアとメアリー王女の中間ぐらいの小柄さに黒髪をポニーテールで纏めており肌は褐色で民族衣装なのかすごく露出の多い衣装を着ている。

彼女は笑顔でこちらに歩み寄ってくる。

 

「よろしくお願いします……」

 

「おうよ。」

 

「それで、どのような要件でしょうか?」

 

「んー、そうだなぁ……とりあえず、抱かせてくれないか?」

 

「え?」

 

「だから、トニーを抱かせてくれよ」

 

「あの、流石にそれは……」

 

「そんな固いこと言わずにさ、ほらほら。王女や今回の交渉役とも仲良くやってるってウワサだぜ。

 それを期待してオマエたちを街に通したんだからさ!」

 

「いや、それでもやっぱり……」

 

「まあ、いきなりはそりゃそうか……でも、私は本気だぜ?」

 

そういってアッティラさんは顔が触れ合うぐらいの近さで向き合ってくる。

 

「うっ……ちょっと、離れて下さい」

 

「照れなくても良いのに」

 

「いや、本当に勘弁してください……」

 

「ふぅん、どうしてもダメなの?」

 

「はい、すいません……」

 

アッティラは少し沈黙した後、僕の顔を舐めてきた。

 

「今はこれで勘弁してやるよ」

 

「えっと……」

 

「また来るからな。その時には覚悟しておけ」

 

「あの、出来れば来ないで欲しいんですけど……」

 

「残念だがそれは無理だ。私が来たい時にここに来るだけだ。」

 

そういって出ていってしまった。

 

「はぁ……」

 

僕はため息をつくしかなかった。

そうしてアッティラが去って直ぐにルシアが戻ってきた。

 

「どうしたの?」

 

「うん、実はね……」

 

僕はルシアに先程の事を話した。

 

「へぇ、そうなの……」

 

ルシアの目が光を失ったように見えて背筋が凍る。

 

「あ、あの、ルシア?」

 

「ねぇ、トニー」

 

「な、何?」

 

「私の事好き?」

 

「えっと……」

 

「答えて」

 

「す、好きだよ」

 

「嬉しい!」

 

そういうとルシアは僕の胸に飛び込んできた。

 

「ちょ、ルシア!?」

 

ルシアは僕を抱きしめて離さない。

 

「ごめんね。嬉しくてつい」

 

「それはいいんだけど……あの、そろそろ離れてくれないかな?」

 

「嫌よ」

 

「え?どうして」

 

「だって、こうしていればトニーを独り占めできるもの」

 

「いや、そんな事言われても……困る」

 

「そんな事言ってるけど、本当は嬉しいんでしょ?」

 

「え?」

 

「だって、顔真っ赤にしてるもの」

 

「そ、それは……」

 

「恥ずかしい?」

 

「はい」

 

「なら、慣れるまでずっとこのままね」

 

そういってしばらくルシアと抱き合ったまま過ごす事になった。

ルシアからはもう数日この街に居る事になったと聞いたのでアッティアの件で不安になったのだろう…

僕も不安なんだけど……




評価、感想もらえると嬉しいです!


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

6話

翌日、ルシアが話し合いの為部屋から離れると、すぐさまアッティラが襲来してきた。

 

「よぉ、来たぞ!」

 

「あ、あの、今日は何をするつもりですか?」

 

「そうだなぁ……」

 

そう言いながらアッティラは僕の隣に座ってきた。

 

「とりあえず、触らせろ。話はそれからだ」

 

「いや、待ってください!昨日顔を舐めてきたのにまだするんですか?」

 

「ああ、もちろんだ!」

 

「なんで……」

 

「そりゃ、トニーの事が好きだからだ。」

 

「いや、でも……」

 

「まあ、そう言うなって。」

 

そういってアッティラは僕の手を握ると自分の胸に押し付けた。

 

「なっ!」

 

「ほらほら、柔らかいだろ?」

 

膨らみは小さいが確かに柔らかく弾力がある。しかし、それ以上に恐怖の方が大きい。

 

「ちょっと、止めてください!こんなのおかしいですよ」

 

「おかしくなんて無いさ。好きな相手と触れ合いたいと思う事は普通の事だ。」

 

「でも……」

 

「それに、お前さんは王女様ともイチャイチャしてたんじゃないのか?」

 

「それはあくまで友達としてです。異性としては見てませんよ。」

 

「なるほどなぁ……じゃあ、私が先に貰っちまっても良いんだな?」

 

「え?」

 

「だから、私がトニーをモノにしても構わないんだな?」

 

「いや、それは……」

 

「まあ、どっちでもいいけどさ。」

 

そういってアッティラは胸に触らせていた僕の手を少しずつ下げていく。

幼児特有のぷっくりとしたお腹に触れ、ドキドキする。

 

「おい、離れてくれ!」

 

「嫌だね。せっかくなんだから楽しませて貰うぜ。」

 

そして、ついに僕の手が彼女の股間に触れる。

 

「ひゃん!」

 

彼女は小さな悲鳴を上げる。

 

「やっぱり、ここは弱いんだ…」

 

僕は彼女から離れようとするが、ガッチリ掴まれていて逃げられない。

流石にアッティラも恥ずかしかったのか手を下腹部から遠ざけ腕に抱きついてきた。

 

「いや、離してくださいよ!」

 

「なんだよ、別に良いじゃないか減るもんじゃないしさ。」

 

「そういう問題じゃないんですよ!」

 

「ふぅん……」

 

アッティラは少し考える素振りを見せる。

 

「そうだなぁ……もし私を抱いてくれたら解放してやっても良い。」

 

「え?」

 

「どうだ?悪い話ではないだろ?」

 

「いや、でも……」

 

「それとも、私を抱くのは嫌なのか?」

 

「そんなことは無いけど……」

 

「だったら、何も問題はないだろう?」

 

「……」

 

僕は悩んだ末、アッティラの要求を少しだけ飲むことにした。

アッティラは強がってるがさっきの反応から最後までいくことはないだろう…多分

 

「分かった。抱くよ」

 

「よし、交渉成立だな。」

 

アッティラは満面の笑みを浮かべる。

 

「それで、どうすればいいんですか?」

 

「そうだなぁ……まずはキスからしてもらおうかな。」

 

「分かりました。」

 

僕達はお互いに見つめ合う。

 

「あの、目閉じてもらえます?」

 

「どうしてだ?」

 

「緊張するので……」

 

「いいよ」

 

アッティラはすぐに目を閉じた。

 

まつ毛が長く整った顔立ちをしている。

 

「いきますよ……」

 

僕はアッティラの顔に自分の顔を近づけて唇を合わせた。

 

柔らかい感触と共に甘い匂いが鼻腔をくすぐる。

 

「んっ……」

 

舌を入れられそうになったその時、扉が開かれルシアが現れた。

 

「トニー、やっと話し合いの時間がおわっ……たから……」

 

僕達を見たルシアは笑顔のまま固まっている。

 

「ごめんなさい。邪魔したわね。」

 

そう言うとルシアは部屋から出ていった。

 

「おい、待てって!」

 

アッティラが慌てて追いかけようとしたがすでに遅く、僕の目の前には誰も居なくなった。

 

「ヤバいな……」

 

「何がですか?」

 

「お前も見たろ?あいつ今にも殺しそうなくらい目が据わってたぞ。」

 

「確かに……」

 

「このままだと確実に殺されるな……」

 

「え?」

 

「だって、私とトニーのあんな姿を見てしまったんだぞ。普通なら殺すか監禁するかのどちらかだと思うぞ。」

 

「いや、でも……」

 

「でもじゃない!とにかく逃げる準備をしろ!」

 

「逃げたとしてもどこに行けば……」

 

「それはだな……」

 

そう言いかけた時、部屋のドアが開かれた。

そこには予想通りというべきかルシアの姿があった。

 

「二人共、話し合いは終わったの?」

 

「はい、終わりました。」

 

「そう、良かった。」

 

「あの……」

 

「何かしら?」

 

「そのですね、実は……」

僕が弁明しようとした瞬間、アッティラは僕の手を引いて走り出した。

 

「行くよ、トニー!」

 

「え、ちょっと待って!」

 

アッティラは僕を連れて全力で走る。

しかし、すぐに追いつかれてしまった。

 

「あら、何処に行くつもりなの?」

 

「おいおい、冗談きついぜ……」

 

「冗談なんかじゃないわよ。私のトニーを傷物にするなんて万死に値する行為だもの。」

 

「いや、別に僕はそこまでされてないですけど……」

 

ルシアはアッティラの方を見る。

 

「ねえ、アッティラ。あなたに聞きたいことがあるんだけど、良いかしら?」

 

「あぁ、答えられることであれば何でも答えるよ。」

 

「じゃあ、質問するけど。」

 

そう言ってルシアは人差し指を立てる。

 

「貴方は、トニーの事が好き?」

 

「ああ、好きだぜ。」

 

「それは異性として?」

 

「もちろんだ。」

 

「嘘偽りはない?」

 

「無いぜ。」

 

「それを聞いて安心したわ。」

 

「どういう意味だ?」

 

アッティラは首を傾げる。

 

「トニーをね私たちで囲ってしまえば誰よりも幸せにできると思わない?…それはそれとして私以外とイチャイチャするのは嫌だけど」

 

そう言うとルシアはアッティラに向けて手を差し出す。

「私も彼の事が好きなの。だから、二人で彼を愛してあげましょう。」

 

「良いな、それ!」

 

アッティラは手を握り返す。

 

「勝手に話を進めるないでよ…」

 

「大丈夫よ。トニーは細かい事は気にしないでいいの」

 

「そうだぞ。」

 

二人は僕の事を抱き寄せる。

 

「いや、でも……」

 

「まあまあ、落ち着けって。とりあえず、私達の話を聞けよ。」

 

アッティラは僕の頭をポンッと叩く。

 

「私達はお互い好き合っているから一夫多妻制は賛成なんだ。それに、三人一緒の方が楽しいだろ?」

 

「うーん……」

 

「ダメか?」

 

「そういう訳では……」

 

「だったら決まりだな!」

 

アッティラは嬉しそうな表情を浮かべる。

 

「私はアッティラ・ザミョールだ。よろしくな!」

 

「ルシア・フォン・ウィットブレッドよ。こちらこそよろしくね。」

 

二人が握手を交わす。

こうして何がなんだか分からないまま僕の嫁同盟が結成された。




評価、感想もらえると嬉しいです。
ディアブロイモータル面白すぎる・・・


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

7話

王国へと帰る日がやってきた。

ルシアは上手く交渉事を纏めたらしい。

そして、僕の腕に抱きついているアッティラ。

異民族の町では、昼はアッティラと夜はルシアと共に過ごしていた。

最初は戸惑っていたが、慣れとは恐ろしいもので今ではこの状況を受け入れてしまっている自分がいる。

アッティラも僕たちに付いてくるとの事だ。

ちなみに、ルシアとアッティラの仲は良好である。

僕達を乗せた馬車はゆっくりと王都に向かって進んでいく。

 

「ねえ、トニー」

 

ルシアが声をかけてきた。

 

「どうしたんですか?」

 

「今日も、一緒に寝ても良い?」

 

「別に構いませんけど……」

 

「やった!」

 

無邪気な笑みを見せる彼女。

 

「私も混ざって良いか!?」

 

「ええ、勿論」

 

「ありがとな」

 

アッティラも笑顔を見せた。

この光景を見ると少しだけ心が落ち着く。

そんなことを考えながら窓の外を眺めていた。

 

「なあ、トニー。一つ聞いてもいいか?」

 

「何ですか?」

 

「お前さ、なんで俺たちと一緒に居ようと思ったんだ?」

 

「それは……」

 

僕は言葉に詰まる。

 

「いや、言いたくなければ言わなくて良いぞ。」

 

「すみません…ただ恥ずかしくて……」

 

「謝る事は無い。ただ、ちょっと疑問に思っただけだ。」

 

「僕はその…アッティラやルシアみたいな可愛い子に言い寄られて嬉しかっただけで…」

 

「へぇ〜そうなのか。」

 

アッティラはニヤリと笑う。

しかし頬が赤く、少し恥ずかしがってるのがわかる

 

「もしかして、トニーは幼い女が好みか?」

 

「え?」

 

「だって、俺やルシアもちっちゃいだろ。」

 

「確かに……言われてみると……」

 

僕はハッとする。

 

「アッティラさん!それは違います!ロリコンというのはですね……」

 

「ロリコンというのには興味ない。」

 

「そうですよね……」

 

僕は肩を落とす。

 

「私が聞きたいのは、どうしてルシアや私のことを好きになったのかってことだよ。」

 

「うーん、そう言われると難しいですけど……」

 

「どんなところが好きなんだ?」

 

「やっぱり優しいところとかですかね……。あと、ルシアは凄く美人だし、アッティラは凄い元気で居て楽しいし……」

 

「ふむ、なるほどな。」

 

「はい……」

 

僕は顔を赤らめる。

 

「でも、僕は二人に迷惑をかけてばかりで……」

 

「それは違うぜ。」

 

アッティラは僕の言葉を遮る。

 

「トニーのおかげで毎日が楽しくなった。それにルシアとも仲良くなれたのはトニーのおかげだ。」

 

「私も同じよ。」

 

「そう言って貰えると嬉しいです。」

 

「だから、ありがとう。」

 

「私からも礼を言うわ。」

 

「いえ、こちらこそ!」

 

こうして、僕たちは笑い合った。

それからしばらくして僕達は王都へとたどり着いた。

ルシアとアッティラは今回の報告の為、別行動だ。

僕は久しぶりの自室へと戻ろうとした所、部屋の前にメアリー王女がいた。

 

「あれ?メアリー様じゃないですか。」

 

「トニー。おかえりなさい。」

 

「はい、只今帰りました。」

 

「今回は大変だったみたいだね。」

 

「何の話でしょうか?」

 

「ほら、逆ハーレム生活はどうかなって思って。」

 

「あの……」

 

「もう、ここまで来たら分かるよね?」

 

「えっと……」

 

「私ではダメ?」

 

「そういう訳では……」

 

「それなら良かった!」

 

メアリー王女はニッコリと微笑む。

僕は彼女の圧に押されていた。

 

「とりあえず中に入っていい?」

 

「どうぞ……」

 

「お邪魔します」

 

彼女は僕の部屋に入ってくる。

そして、椅子に座った。

 

「それでどうだった?」

 

「どうだったと言われましても……」

 

「うん?」

 

首を傾げる彼女。

 

「その、楽しかったです……」

 

「そう…」

 

「はい……」

 

「他には何か無かった?」

 

「他ですか……」

 

「例えば……アッティラとキスした?」

 

「しました……」

 

「そう……」

 

「はい……」

 

「じゃあ、私にもして。」

 

「えっ!?」

 

「嫌なの?」

 

「そういう訳ではないのですが……」

 

「私とは出来ないの?」

 

「そんなことはありませんけど……」

 

「じゃあ、早く!」

 

「はい……」

 

僕は覚悟を決めた。

そして、彼女に口づけをする。

(柔らかい……)

メアリー王女の匂いにくらくらする。

数秒後、唇を離す。

 

「これで満足していただけたでしょうか?」

 

「まだ足りない……」

 

再び顔が近づく。

 

「ちょっと待って下さい!」

 

僕は彼女を押し返す。

 

「何?」

 

「これ以上はマズイかと……」

 

「どうして?」

 

「僕たちの関係が悪くなってしまうかもしれません……」

 

「それは困る……」

 

「ですよね……」

 

「わかった。我慢する……」

 

「ありがとうございます……」

 

「そうだ、抱きついてきていいよ?馬車に乗って疲れたはず」

 

「いや、流石に……」

 

「大丈夫、私は気にしないから」

 

「わかりました……」

 

僕は恐る恐る、彼女の体に手を回す。

 

「もっと強く抱きしめて……」

 

僕は言われるがままに抱きしめる。

すると、彼女の心臓の鼓動を感じる。

ドキドキしているようだ。

 

「次は頭を撫でてあげる」

 

「はい…」

 

小っちゃい手が僕の頭を撫でてくる。

甘い匂いに、あったかい体温。

そして頭をやさしく撫でられ僕は脱力していった。

 

「ねえ、トニー」

 

「何でしょう?」

 

「私だけの物にならない?」

 

「ルシアやアッティラがいるので…」

 

「私の物になってくれればずっと甘やかしてあげるよ」

 

「うーん……」

 

「じゃあ、私の物にならなかったら……」

 

「ならなかったら?」

 

「死ぬかもしれない……」

 

「え……」

 

「冗談だよ。」

 

「そうですか……」

 

「でも、本当に私の物にならなくても良いの?」

 

「それはどういう意味でしょう?」

 

「そのままの意味だよ。」

 

「うーん……」

 

「やっぱり、ルシアとアッティラの事が好き?」

 

「え?」

 

「だって、ルシアといつも一緒にいるし向こうでアッティラとも仲良くなったんでしょ」

 

「すみません……」

 

「謝ることないよ」

 

「でも……」

 

「最後は私を選んでくれるわ」

 

そう言って頭を撫ででいた手を止めより強く僕に抱きついてくる。

 

「そろそろ時間だね……」

 

そう言うと彼女は僕から離れる。

 

「今日はこれくらいにしておいてあげる。」

 

「ありがとうございました……」

 

「また来るよ。その時は私を選ばせてみせる」

 

そう言い残しメアリー王女は自分の部屋へと戻っていった。




評価、感想もらえると嬉しいです。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

8話

メアリー王女が去った後、僕は一人ベットに寝そべり黄昏る。

(なんというか凄かったな……)

メアリー王女とのやりとりを思い出す。

そして、ある事を考える。

(もしかしたら、僕が思っていた以上にみんな僕の事を好いてくれているのか?)

この世界に来てからというもの、周りの女の子たちにモテまくっている。

正直、嬉しい気持ちと怖いという思いが入り混じっている。

(もう少し自分の身を大切にしよう……)

僕は心に誓った。

メアリー王女と過ごした翌日、僕とアッティラは王都を散策していた。

アッティラに王都を案内しようと二人で出かけたのだ。

今は広場にて休憩をしている。

 

「なかなか賑やかな街だな。」

 

「気に入ってくれた?」

 

「ああ、気に入ったぞ。」

 

「良かった……」

 

「ところで、これからどうするんだ?」

 

「せっかくだから観光をしてみようと思って。」

 

「そうか。じゃあ、お願いするよ。」

 

それからアッティラに色々な場所に連れて行ってもらった。

お土産屋さん、武器屋、防具屋など色々見て回った。

そして、最後にやってきたのは男性向けの服屋だった。

 

「ここって……」

 

「お前の服を買いに来たんだよ。」

 

「わざわざ、ありがとう……」

 

「気にすんな。俺が見たいだけだからな!」

 

「うん……」

 

僕はアッティラに連れられ店に入る。

「いらっしゃいませ!あら~これは可愛らしいお客様ですね!」

 

「こいつに似合うのを頼むぜ!」

 

「かしこまりました!」

 

店員のお姉さんのテンションが高い。

そしてテキパキと動き始めた。

 

「お客様はこちらへどうぞ!」

 

僕は試着室のような個室に通される。

 

「それではごゆっくり!」

 

「はあ……」

 

あまりの勢いにため息をつく。

僕は渡された服を見てみると、肌の露出が多い。

おへその辺りが丸見えだ。

あべこべなこの世界では煽情的な服だった。

 

「これって……」

 

「どうかしたのか?」

 

「いや、なんでもない……」

 

「そうか。じゃあさっさと着替えるぞ。」

 

アッティラが入ってくる。

 

「ちょっと待って!」

 

「なんだ?」

 

「外で待っていてくれないかな?」

 

「別にいいじゃないか。」

 

「駄目だよ……」

 

僕は必死に試着室に入ろうとするアッティラを説得しなんとか着替え終わり、カーテンを開ける。

 

「どうでしょうか?」

 

「おお、中々良いじゃないか!」

 

アッティラは僕のお腹を凝視しながら答える。

 

「ありがとうございます……」

 

僕は服を着たまま外に出てみる。

 

「やっぱり恥ずかしい……」

 

「大丈夫だって。誰も気にしないさ。」

 

そういいながら僕のお腹を撫でてくるアッティラ。

 

「くすぐったいよ……。」

 

「気にするなって、ほら行くぞ。」

 

お腹を触るのに満足したアッティラに手を引っ張られる。

結局、僕たちはそのまま買い物を続けた。

そして、日が暮れてきた頃、僕たちは僕の自室へと帰ってきた。

ベットに二人で腰かけて談笑する。

 

「今日は楽しかったな!」

 

「そうだね」

 

「また、行こうな!」

 

「わかったよ」

 

観光がよほど楽しかったのかテンションの高いアッティラ。

そのままの勢いで僕のお腹に顔をうずめてくる。

 

「ちょっ……やめてよ!」

 

「良いじゃねえかよー」

 

「もう……」

 

アッティラを引き剥がそうとするも力が強すぎて離れない。

それどころか深呼吸して匂いまで嗅いできている。

 

「匂い嗅がないで……」

 

「トニーは良い匂いがするな!」

 

「ええ……」

 

「安心するな…」

 

「そうですか……」

 

「ああ、このままずっとこうしていたいな……」

 

「それは困ります……」

 

「仕方ないな……ふぅ、堪能した。」

 

そう言ってようやく僕から離れる。

 

「はぁ……やっと離れたよ……」

 

僕は安堵のため息をつく。

すると突然、部屋の扉が開く音が聞こえた。

 

「誰だ!?」

 

アッティラが声を上げる。

 

「私よ。」

 

ルシアの声が聞こえる。

 

「ルシアか、驚かせるなよ。」

 

ホッとした表情を見せるアッティラ。

 

「ごめんなさい。ノックをしたんだけど返事がなかったから勝手に入らせてもらったわ。」

 

「おう、構わんぞ。それより何か用なのか?」

 

「いえ、特別な用はないわ。いつものようにトニーと一緒に寝ようと思っただけよ」

 

そう言いながらルシアもベッドに座ってくる。

そして、当然のように僕の腕を抱きかかえる。

柔らかい感触を感じる。

彼女は胸が小さい為、結構密着してくる。

その為、僕の腕には彼女の小さな胸と共にお腹なども当たっているのだ。

(意識しないようにしないと……)

僕は平常心を保つために他の事を考えるようにした。

しかし、負けじとアッティラももう片方の手に抱きついてくる。

こちらも胸はないが、やはりお腹が当たる。

二人分の柔らかさが僕を襲う。

そして、二人はお互いの事を睨み合っている。

そんな様子を僕は苦笑いを浮かべることしか出来なかった。

二人はこのままでは埒があかないと思ったのか、そのまま僕をベットに押し倒してくる。

 

「こうなったら三人で一緒に寝よう!」

 

アッティラが提案する。

 

「そうね!それが一番良いわ!」

 

それに賛同するルシア。

 

「えっ……」

 

僕は嫌な予感を覚える。

 

「じゃあ、早速!」

 

そう言うと、アッティラは僕の服を脱がせにかかる。

 

「ちょっと待って!」

 

僕は抵抗するもアッティラの力が強く脱がされてしまう。

 

「さあ、次は私たちの番よ。」

 

ルシアとアッティラも服を脱いでいく。

 

「なんでこんな事に……」

 

僕は諦めてされるがままになる。

二人の美少女が裸になって迫ってくる。

僕はそれを直視できず目を瞑る。

 

「おい、目を閉じるなよ。」

 

アッティラに頬をペチペチ叩かれる。

 

「だって恥ずかしいんだもん……」

 

「大丈夫だ。俺も恥ずかしい。」

 

そう言いながらもアッティラがニヤリとする。

 

「トニー、可愛いぞ。」

 

そう言って僕の頭を撫でてくる。

僕はアッティラにされるままに撫でられる。

 

「じゃあそろそろいいかしら?」

 

ルシアが僕の背中にくっついてきて囁く。

 

「うん……」

 

僕は緊張しながら答える。

 

「俺は前から失礼するぞ。」

 

今度はアッティラが前から抱きしめてくる。

二つの柔らかいものが僕を包み込む。

 

「ちょっと、前って……!」

 

「なんだ?文句でもあるのか?」

 

「いや、別に……」

 

「ならいいじゃないか。」

 

アッティラは強引に僕の体をまさぐってくる。

そして、ルシアも負けじと後ろから手を回してお腹をさすってくる。

二人の手は僕のお腹の上を行ったり来たりしている。

そして、その度に僕の体はビクビク反応してしまう。

 

「んあっ!」

 

思わず声が出てしまう。

 

「どうしたの、トニー?」

 

ルシアが聞いてくる。

 

「なんでもない……」

 

「嘘ね。」

 

ルシアが耳元でささやく。

 

「だって……体が勝手に……」

 

「ふふっ、じゃあもっとしてあげるわ……」

 

そう言って僕の耳に舌を入れてくる。

 

「やめて……」

 

僕は懇願するが聞き入れてもらえずそのまま舐められ続ける。

ゾワっとした感覚に襲われる。

さらに、同時にお腹も触られる。

くすぐったさと気持ち良さが混ざったような不思議な感じがする。

僕は耐えられずに身をよじるが二人がかりなので逃れられない。

しばらくすると満足したのかやっと解放された。

そうして3人で抱き合いながら眠ったのだった。




評価、感想もらえると助かります。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

9話

今日は僕もルシアも休日だ。

いつものように朝起きると、いつものようにルシアが隣にいた。

アッティラは朝から何処かに出掛けてるらしい。

彼女はいつものように僕を抱きしめている。

ルシアのぷにっとした子供特有の肉感が朝から僕の理性を削ってくる。

僕はなんとか平静を保ちつつルシアを起こす。

すると彼女はすぐに起きてくれた。

 

その後、朝食を食べたり、掃除をしたりといつも通りの日常を過ごす。

ルシアはずっとくっついたままでやりにくかったけど……

家事を終えて、休憩しようと椅子に座ると膝の上に向かい合ったままルシアが座る。

そして、僕の胸に顔を埋めて甘えてきた。

 

「ねえ、キスしましょう。」

 

上目遣いで言う。

 

「それはダメだよ……」

 

僕は断ろうとする。

 

「アッティラとはしたのに?」

 

彼女は不満げに言う。

「あれは事故みたいなものだから……」

 

「私とも事故でしたいの?」

 

「そういうわけじゃないんだけど……」

 

「ならいいでしょう?」

 

ルシアが顔を近づけてくる。

僕は抵抗しようとしたが、結局押し切られてしまった。

ルシアの柔らかい唇の感触を感じる。

僕は頭が真っ白になった。

しかし、それだけでは終わらなかった。

ルシアが僕の口の中に舌を入れてくる。

僕の思考は完全に停止した。

そのまま彼女のなすがままになる。

 

「私の唾液飲んでトニー」

 

一旦キスをやめたかと思うとそういってまた深いキスをしてくるルシア

口の中に挿入された舌を使って唾液を流し込んでくる。

僕はなすがままにそれを飲み込んでいく。

 

「ふふっ私の味覚えてねトニー」

 

僕はもう何も考えられなくなっていた。

しばらくしてようやく解放される。

ルシアは興奮しているのかキスをしすぎたのか息切れしている。

僕も唾液をずっと飲ませられて上手く呼吸できず息も絶え絶えだ。

そんな僕を見てルシアはクスッと笑う。

そして、僕を押し倒してきた。

そして、馬乗りになって僕の服を脱がせにかかる。

僕は抵抗できなかった。

上の服を全て脱がされた後、僕の胸を触ってくるルシア。

 

「トニーの胸えっちすぎ……だからいつも女の子が寄ってくるのよ」

 

そういってもみしだいた後は僕の乳首を指で摘んでくる。

僕は痛みとわずかな快感を感じて悲鳴を上げるが、ルシアはやめてくれず、それどころかより一層激しくなる。

そして、僕の胸に吸い付いてくるルシア。

ルシアは情欲のままに動いてるんだろうけどその姿は子供が甘えてくるように見えてしまって僕はルシアの頭を気が付いたら撫ででいた。

すると、ルシアは一瞬驚いた表情をした後嬉しそうな笑みを浮かべた。

 

「もっと撫でてトニー」

 

そう言ってまた僕の胸に吸い付いてくるルシア。

 

 

結局、日が沈むまで僕たちはそうしていた。

 

夜になるとルシアは満足げな顔で尋ねてきた。

 

「トニーはしてほしい事ないの?なんだってしてあげるわよ!」

 

正直に言うと困る。

ルシアはとても可愛いし、いつもは自分のペースに巻き込んでくるからこういった機会もあまりなかった。

それに一緒に過ごすにつれてルシアに惹かれてる自分もいる。

でもまだちっちゃな体のルシアにどうこうする事なんて出来ない。

自問自答してると、ルシアが抱きついてくる。

 

「そんなに悩まなくていいのよ。トニーが望む事なんだってしてあげるし、欲しいものがあるなら何だって買ってあげるわ」

なんだかそういって僕を全肯定するルシアを見てると離れたくなくて、寂しいだけなのかも知れないと僕は思った。

 

「じゃぁルシア、今日は僕がルシアに抱きついて寝てもいい?」

 

「勿論よ!まだ早いけどさっそく寝ましょ!」

 

満天の笑顔で受け入れてくれたルシアとベットに入る。

いつもルシアたちから攻められてばかりだったから、その仕返しと僕からも居なくならないでという思いを込めて抱きつく。

 

「どうかな……トニー満足できる?まだ貧相な体だけどきっと成長するから」

 

「体がどうとかはいいんだ、ルシアだから安心して眠れるんだ……」

 

そういってルシアを強く抱きしめながら僕は眠りついた。



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。