レンタルドラゴンとレンタル彼女を間違えました (真銅一白)
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1話

俺は人生最大の失敗をしてしまった。俺は超強力な悪魔、『デーモンズ・デビルサタン』を倒さなければいけなかった。だが、デーモンズ・デビルサタンは強かった。僅か一夜で隣国を支配し、その強大な魔法力を使い、タージマハールのコピー品を作った。そのために多くの若者が徴兵された。しかし、そんな強大な悪魔相手じゃコンマ1秒で消し炭になって書写の授業に使われてしまう。なので全財産をかけ、"レンタルドラゴン"を頼むことにした。最安で年棒1億円で契約でき、だれでも気軽にドラゴンをレンタルできるというシステムだ。俺は年棒100億円で契約できる"ウルトラバハムート・ZZZ・オメガストライプデスファルコン究極ドラゴン・異能・叡智・世矢奈"を頼んだはずだった。だが、俺の前に現れたのは

「え・・・えっと・・・今日はよろしくお願いし・・ます・・?」

ロングヘア―の美人系のかわいい女の子だった。

 

「えっと・・・どうして・・・?俺は確か超強力なドラゴンのウルトラバハムート・ZZZ・オメガストライプデスファルコン究極ドラゴン・異能・叡智・世矢奈を頼んだはずなんだけど・・・」

「あー・・・うちのレンタル会社とレンタルドラゴンの会社、電話番号が1桁違うんですよね・・・6と9で違うのでよく間違える人も多いんですよ・・・あ、私、井上瀬阿那です。」

電話番号の6と9って・・・UN〇でも下に線を引いて間違えを防止しているというのに・・・!しかも年棒100送っておかしくないか?不況だからか?デーモンズ・デビルサタンのせいで不況だからとにかく金が必要だったからか?そして異能・叡智・世矢奈と井上瀬阿那・・・電話口とはいえそんな間違いをするのか?俺の中では自分への戒めとこうなった世界を憎む気持ちでいっぱいだった。だが目の前の井上瀬阿那さんに八つ当たりをしようものならSNSで晒され警察がやってきてスペアリブにされてしまうだろう。それにこれは俺の落ち度だ・・・だがそこに

「こんなところに人間が2匹もいるとは、都合いいお・お・お・おもちゃです。」

まずい・・・!デーモンズ・デビルサタンの配下、秘栗三年柿八年だ・・・奴はリズムを取りながら多くの人間で遊びそしてつまらなくなったら消すという残虐非道の悪魔だ。

「お前たち2匹を使って人間グラグラゲームを作ってデーモンズ・デビルサタン様に1103兆3543億円で売ってやる!ゲッフェッフェ!これで競スレイプニルができるぜぇ!!!」

なんてやつだ・・・!「逃げよう!井上さん!このままじゃ俺たちはあいつの養分にされちまう!」井上さんの手を取り逃げようとするが彼女は動かなかった。そして彼女は言った。「アジャラハムハムさん・・・今私とあなたは契約をしていますよね?」「け、契約?まあレンタル彼女って形だけど・・・でもそんなことを・・・」「形はどうであれ契約してるなら・・・私があなたを守ることができる!」井上さんはそういった瞬間、腕が虹色に光った。そして、「レモンズ・ストレーーーーーーーーーーーーーーーート!!!!!!!!!!!」そう叫びながら秘栗三年柿八年に掌底を決めた。

「ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!」

秘栗三年柿八年は跡形もなく消滅した。

「い、井上さん・・・君は一体・・・?」「私の一族は何らかの形で契約をすることでえらいこっちゃ無敵になるんです。今私とあなたはレンタル彼女という形で契約をしている。だから私は今や無敵なんです。みんな今の状況でレンタル彼女を借りないし簡単な約束もできるような状況じゃなくって・・・だけど、あなたが契約してくれたから私は戦うことができます。一緒に・・・デーモンズ・デビルサタンを倒しましょう。」

 

状況がうまく呑み込めない。だが、俺はドラゴンよりも強力な味方を手に入れたのかもしれない。契約によって力を得られる・・・なら契約期間中に必ずデーモンズ・デビルサタンを倒そう。そう誓い俺たちは歩みを進めた。レンタル彼女として、仲間として・・・

俺達の契約時間は残り3時間だ



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