ラピスリライツ〈蒼き混ざり者の戦い〉 (アークスコーピオン)
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第零章 召喚・ファンガイアのカデンツァ
目次『設定・セッティング!』



第零章のカデンツァは独奏曲、この世界にはファンガイアも仮面ライダーも彼一人だから。


では設定集を、どうぞ。


 

 

 

狼真(ろうま)

 

 

 

ファンガイア族の中でも一際強い力を持つ青年。

 

身体能力は人間体でキバの鎧を付けた渡と同レベルで、ファンガイア体になるとウルフェン族の様な見た目のファンガイア【ハティファンガイア】になる。

 

バイオリン好き。渡とは仲が良く、バイオリン作りの手伝いをしている。

 

 

 

【ハティファンガイア】

 

名前の由来は北欧神話の月を喰らおうとする狼、ハティから。

吸血鬼なので、月に関係する狼を選びました。

ガルルフォーム以上のスピード、ドッガフォーム以上の防御力を持つファンガイア。キング以上の力を持つから力をあまり表に出さない。

 

キングと本気で戦った時は周りの物を壊しながら三日三晩戦い続けたせいで、全身ボロボロになっていた。

 

 

 

【仮面ライダースコル】

 

名前の由来は北欧神話の太陽を喰らおうとする狼、スコルから。

炎を使うので、太陽に関係する狼を選びました。

スコルキバットをベルトにセットして変身するライダーで、3WAが作ったレイの原型である。

名称はウルフェンの鎧で、ウルフェン族の名前が入っている理由は昔蒼い炎を操る子供がウルフェン族に産まれて、人間が蒼い炎が山奥で燃えている、と噂を聞いてその子供を誘拐して実験をした事で出来た鎧だから。

右腕にはメガフェンリルクローがカテナで封じられており、ウェイクアップフエッスルを使い展開する事で、魔皇石の力を開放出来る。

 

 

 

【メガフェンリルクロー】

 

メガフェンリルクローの爪は五本有り、一本だけでも魔皇石を丸々一つ使っており、メガフェンリルクローだけで魔皇石を5つ使っている。

 

 

 

【スコルキバット】

 

レイキバット アークキバット サガークと同じく人工モンスターで、レイキバットとアークキバットの原型である。

スコルキバットには不思議な蒼い炎を操るウルフェン族の子供の力が込められており、その蒼い炎は自由自在に操る為、剣や盾 そして鎖にも出来る。

 

 

 

【どうやってスコルキバットと出会ったのか】

 

スコルキバットは3WAの資材置き場にいた。狼真が3WAに忍び込んで資材置き場で物を物色している所をスコルキバットが見つけて自分をここから出すことを条件に出して、狼真に3WAからの脱出を手伝わせた事が出会いの全て。

 

 

 

【どうやって渡と仲良くなったのか】

 

最初の出会いはファンガイア退治の時で、二人共警戒していたが狼真は渡のバイオリン作りへの情熱を知って、渡は狼真のバイオリン好きを知って警戒を解いていった。

 

 

 

【この作品の世界観】

アプリのラピスリライツの世界観を元に、先生も一緒に攻撃に参加させると言うコンセプトで書きました。

 

 

【今作のヒロイン】

 

エミリアはストーリーの都合上絶対にヒロインムーブぶちかますので強制でヒロインになってもらいます。

ヒロインはエミリアを除き、二人にしようと思います。

ただ、自分では思い浮かばないのでアンケートをします。





このSSを書くと決めた理由はまずラピライのSSが少なかったから布教したくて、キバとのクロスオーバーにした理由はカミラ様がアプリ ラピスリライツに実装されると知ったからです。


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第1楽章『蒼炎・ウェイクアップ!』

あらすじでも書いた通り、作者は豆腐メンタルです。あまり批判したいでください。
これを思いついたのはカミラ様がもうすぐ実装予定だからです。カミラ様は絶対に引きたいと思っております。

では、第零章 第一話スタート!



 

ティアラ「私の名前は、ティアラ。この学院で魔女をしていて……。」

 

 

      〜フローラ女学院・屋上〜

 

 

???「さぁ、みんな。準備はいい?」

???「ええ。もちろんよ、ティアラ。」

 

聞き覚えの無い人たちの声によって狼真は目が覚めた。

 

狼真「今の……声は……。」

 

そこには5人組が喋っていた。

 

???「よ〜し、それじゃ行ってみよ〜!」

???「本番と同じ様にやろう。」

???「はい!では......」

???「ティアラ、お願い。」

ティアラ「うん!──さぁ、始めよう。私たちのオルケストラを!」

 

5人組は一瞬で服が変わり、アイドルが着る様な服になり、音楽が鳴り始めた。

 

        『Your Lights』

 

狼真「君たちは……。」

ロゼッタ「えっ、男の人!?」

ティアラ「うそ!どうしてうちの学院に──。」

???『GUOOOOOOOOOOOOOO!』

 

狼真を問い詰めようとした時に何かが飛んで来た。

 

???『GUOOOOOOOOOOOOOO!』

 

その正体は魔獣だった。

 

ティアラ「きゃあっ!?」

ラヴィ「うわっ!また魔獣に侵入されたの〜!?」

アシュレイ「くうっ……リネット!」

リネット「は、はい!我はイザベルの子。七十三番目の物語、かの者に束縛を!」

 

リネットが本を取り出して詠唱をすると、本から網の様な物が魔獣を捕らえた。

 

アシュレイ「よし!はああああっ!えい!」

 

ザシュ!

 

そしてアシュレイが剣を取り出し、魔獣を斬り付けその勢いのままに魔獣の後ろで着地した。

 

ティアラ「やった!」

 

ティアラが倒したと思い喜んだが、魔獣はまだ動いていた。

 

狼真「おい!まだアイツは生きてるぞ!」

 

ギ…ギ…ギ…ギ…バリーーン!

 

「「「「「!?」」」」」

 

5人は驚き固まってしまい、その隙を狙われてティアラに攻撃が飛んで来た。

 

魔獣『GIAAAAAAAAAAAAAA!』

ロゼッタ「ティアーーー!!」

狼真「危ない!」

 

狼真とロゼッタが助けたおかげで攻撃が当たらずに済んだのだ。

 

ティアラ・ロゼッタ「えっ!?」

リネット「……!二人とも、大丈夫ですか!?」

ティアラ「う、うん、ロゼとこの人のおかげで助かった!でも、まだ魔獣が……!」

狼真「しっかりしろ!」

ティアラ「えっ!?この光って……!」

アシュレイ「今は魔獣を倒す事に集中しろティアラ!」

魔獣『GIAAAAAAAAAAAAAAAA!』

アシュレイ「はあああ!」

 

ザシュ!ザシュ!

 

アシュレイ「(何だか魔法が強くなっている?)はああああ!」

 

ザシュ!ザシュ!

 

アシュレイ「やっぱり!?」

ティアラ「あっ、危ないですよ!?」

狼真「大丈夫、俺は戦えるよ。」

ティアラ「でっ、でも!」

狼真「だから大丈夫だって。来い、スコルキバット!」

 

狼真が手を翳して何かの名前を言い放つと、手に描かれた狼とコウモリが混ざった様な紋章から蒼い炎が出てきてその中から一匹のコウモリが出てきた。

 

スコルキバット『おい狼真!お前なぁ、唐突に呼び出すなよ!』

狼真「ごめんごめんっと、今はあのデカブツを狩るぞ!」

スコルキバット『まぁ、良いか。』

狼真「行くぞ! スコルキバット『あぁ!変身!』」

 

二人が声を合わせて変身と言い放ち、スコルキバットが腰のベルトに逆さまに引っ付き手に描かれていた紋章が前に出てきて、それが身体を通り過ぎたら、姿が変わっていた。

 

「「「「「えぇーー!?」」」」」

 

狼真・スコルキバット「『さぁ、狩りの時間だ!』」

 

それは鎧だったのだ。その鎧の名はウルフェンの鎧、昔産まれた不思議なウルフェン族の力を込めて造られた人工モンスターに封じ込めた鎧であった。

 

狼真「どりゃー!」

 

ドゴーン!

 

ロゼッタ「えぇ!?殴った!?」

ティアラ「嘘!?」

狼真「もう一発!!」

 

ドゴーン!!

 

アシュレイ「な、なにか威力が上がってないか?」

リネット「そ、そう言えばそうですね。」

狼真「しゃおらぁ!」

 

ドゴーーン!!!

 

ラヴィ「うわぁ!何その馬鹿みたいな威力!」

狼真「気にするなよ〜!良し、このくらい弱らせればイケるだろ!」

 

狼真がそう言うと、腰に付いているスロットからウェイクアップフエッスルを取り出して、腰のスコルキバットに咥えさせた。

 

アシュレイ「何をしているんだ?」

狼真「まぁまぁ見てなって!」

スコルキバット『ウェイクアップ!』〜♪

ティアラ「えっ、笛の音!?」

 

スコルキバットがウェイクアップフエッスルを吹くと、右腕に巻かれた封印の鎖 [カテナ] を弾き飛ばし、内側に封じていたメガフェンリルクローを展開させた。

 

リネット「なっ、何ですかそれ!?」

狼真「決めるぞ!」

リネット「あっ、魔獣が体勢を立て直して!?」

魔獣『GIAAAAAA!』

 

魔獣が話している間に体制を立て直して、攻撃をしてきた。

 

狼真「はぁ!!!」

 

狼真は右腕に展開したメガフェンリルクローで魔獣の攻撃を弾き、そのまま攻撃を仕掛けた。

 

魔獣『GIAAAAA!』

狼真 スコルキバット「『ルナティック クロー・エクスプロージョン!!』」

魔獣『GUOOOO!』

 

魔獣が消えて行き、完璧に消滅したのを確認して、変身を解いた。

 

狼真「ふぅー。」

ティアラ「今のって……」

アシュレイ「……すごい!後、私たちの魔法も強くなっていた……?」

ラヴィ「もしかして、この人のおかげ?」

ロゼッタ「どうやって魔法を使ったんですか!?」

狼真「わからん……。」

ティアラ「と、とにかく!助けてくれてありがとうございます!私の名前は、ティアラ。この学院で魔女をしていて……。」

狼真「………!?」

リネット「あっ、だ、大丈夫ですか!?」

ティアラ「急に倒れて……もしかして、魔法を使った反動が!?しっかりしてください!」

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]






まあ文才0の妄想ですので間違いがあっても優しく教えてください。


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第2楽章『説明・教師のプレリュード!』


またSSを二回投稿します。

狼真がこの世界の説明を受ける話です。
説明回ですので会話が多いです。

サブタイのプレリュードは前奏曲、始まりなので使いました。

では、どうぞ!


 

 

ティアラ「理由はわかりませんが、この世界には異世界から来訪者(フォーリナー)が召喚されることがあるんです。」

 

 

     〜フローラ女学院・理事長室〜

 

 

クロエ「目が覚めましたか?」

 

狼真が目を覚ますと、そこには青髪の女性が居た。

 

狼真「………ここは何処だ?」

クロエ「ここは、フローラ女学院の理事長室。私は理事長のクロエです。」

 

青髪の女性、クロエが質問に答えた後に、自己紹介をした。

 

狼真「俺の名前は狼真です。」

クロエ「そうですか、魔獣に襲われた生徒たちを助けてくれたと聞きました。狼真さん、ありがとうございます。彼女たちはオルケストラのレッスン中だったそうですが……。」

狼真「オルケストラって……。」

クロエ「舞台の上で歌う事ですが、ご存じないのですか?彼女たちは、魔女。そして、このフローラ女学院は魔女の育成学校です。この世界で魔獣に立ち向かうのは攻撃魔法、そして、詠唱魔法……。つまりは、スペルミュージックを扱える人間である、魔女の役目。ただ、あなたは男性にも関わらず、魔律結界(ステージ)内で魔法を使ったと聞きました。それで、失礼とは思いましたが、あなたが寝ている間に検査させてもらました。その結果、あなたが特殊な魔法を使えることが判明しました。浄化した魔獣のマイナス感情をプラス感情に変える力。そして、変換したプラス感情を魔女たちに供給する力。これは、あなたしか持っていない能力です。」

狼真「話についていけない……。」

クロエ「私たちも驚いているんです。でも、あなたの魔法は非常に強力です。なぜなら魔女が魔法を使うには必要なものがあります。」

狼真「それって?」

クロエ「それは幸福、感謝、歓喜......などの人々のプラス感情。だから魔女はプラス感情を集める活動をしています。」

「プラス感情を集めるほど、魔女の魔法は強くなり、成長できて──。」

 

コンコン......

 

ティアラ「失礼します、理事長。あっ、目が覚めたんですね?」

クロエ「ティアラさん。この方は魔律予言に記された来訪者のようです。」

ティアラ「やっばり……あっ!今から説明しますね?理由はわかりませんが、この世界には異世界から来訪者が召喚されることがあるんです。来訪者が来るのはものすごく珍しいことで、過去に何人かはいたんですが……この学院を作った一人の魔女が、来訪者についての予言を遺したんです。『魔女に与する力を持った来訪者が、この国の危機を救うだろう』ウェールランド史の教科書にも載ってる有名な予言です。それで、来訪者っていうのが……。」

狼真「……まさか、俺か?(なにか外に気配を感じるが、敵意は感じないからいいか。)」

ティアラ「きっとそうです!」

クロエ「まぁ、何が言いたいかというと。あなたは私たちにとって、とても重要な人物なんです。そして、理事長である私から提案があります。──彼女たちの先生になってみませんか?」

ティアラ「理事長!?いきなり何を!この人は召喚されたばかりなんですよ!?それに、うちの学院は先生も全員女性で……!」

クロエ「特例として認めましょう。予言が真実ならば、この方は学院に必要な人材です。教師になることはこの方にもメリットがあるはず。元の世界に帰る方法が見つかるかもしれません。」

ティアラ「でも、いきなり教師だなんて……。」

クロエ「では、臨時教師ということでどうでしょうか?彼には、特別クラス の担任になってもらおうかと。」

ティアラ「えっ、私たちのクラスの!?」

クロエ「最初は戸惑うことも多いと思います。何かあったときは私がサポートしましょう。」

ティアラ「あっ、それなら安心かもしれません。理事長はすごい魔女で、現役時代のあだ名は──。」

クロエ「ティアラさん?」

ティアラ「あっ、す、すいません!これは禁句でした……!」

クロエ「さて、話を戻しますね。あなたの仕事は、生徒たちをトップ魔女に育てること。そして、生徒たちの見本になるような教師になること。どうです?教師になりますか?」

狼真「俺は……。」

 

くぅううううう〜

 

クロエ「お腹が空いているようですね。ちなみに、教師になれば衣食住は保障しますよ?」

ティアラ「……あの、理事長?すいません。今の音は、私で……。レッスンの後で、お腹が空いていて……。」

クロエ「………。」

狼真「………。」

クロエ「どうです?教師になりますか?」

狼真「──わかった。」

クロエ「……。」

ティアラ「どうして今の流れで!?」

クロエ「とても賢い判断ですね。見知らぬ地で生きるには、生活環境を整えることが最優先です。お給料の方もご安心を。さすがに、就任してすぐに高額な金額……。たとえば月収100万フロラと言われたら難しいですが、生活に不自由はさせませんので。」

ティアラ「でも!本当に……いいんですか?」

狼真「あぁ、俺は元居た世界に帰る気は無いからな。」

ティアラ「何でですか!?」

 

狼真の言葉でティアラが驚いた。

 

狼真「だってあの世界でやれること全部やっちゃったし、友人も皆寿命で死んじゃったからさ、もう未練も何も無いんだよね。」

ティアラ「そうなんですか、てっ、ええ!?寿命でってどういうことですか!?」

狼真「俺はファンガイア族と呼ばれる魔族でな、その中でも生命力が強すぎて老いが無くなったんだ。だから色んな人を見送ったよ。」

ティアラ「それじゃあ、永遠にそのままってことですか!?」

狼真「違うぞ。生命力が尽きると老いて死ぬんだ。」

ティアラ「そうなんですか。でも、元居た世界と違う環境で戸惑うかもしれませんが、私たちがあなたをサポートして……。」

クロエ「あっ、一つ言い忘れていました。あなたの魔法はお互いの絆が深まるほど、効果が高まるそうです。なので──あなたは、自分のクラスの生徒たちと仲良くなってください。」

ティアラ「えぇええええええっ!?それって、まさか……。」

クロエ「あくまで教師と生徒という意味ですよ?」

ティアラ「もちろんわかってますよ!?教師と生徒として信頼し合える関係を目指せばいいんですよね?──では、改めて……よろしくお願いします、先生!」

 

  [さてさて、次回はどんな話になるだろうね〜]



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第一章 魔法・別世界のアイドル
第3楽章『朝日・目覚めのソング!』



カミラ様引けた!やったぜ!

サブタイのソングは歌です。

第一章 第一話スタート!


 

ティアラ「この国……ウェールランドにはいくつか魔法学校があります。その中でも、ここは一番の伝統校。」

 

 

      〜フローラ女学院・廊下〜

 

 

ティアラ「おはようございます、先生。昨日は職員棟に泊まったんですよね?」

狼真「部屋の電灯が砂時計の形をしてた。あれ何?」

ティアラ「………でんとう?あっ、もしかして輝砂灯のことを言ってますか?」

「そっか、先生の世界には輝砂がないんですね。そのあたりは後で説明するとして……。」

「今日は、私が学院を案内しますね?まずは食堂で朝ゴハンを食べましょう。」

「ちなみに先生の世界には、どんな料理がありましたか?」

狼真「目玉焼きとかだね。」

ティアラ「えええええ!?目玉……いったい何の……。」

 

ティアラの質問に答えたらとんでもない勘違いが起きたが、狼真は気にしないことにした。

 

ティアラ「と、とりあえず食堂に行きましょう!」

 

 

   〜フローラ女学院・食堂 エトワシール〜

 

 

ティアラ「どうですか?アクアバードの卵で作ったオムレツ、マルルセイユトースト、一角豚のベーコン……。すごくおいしいですよね♪」

「さて。朝食の合間に説明しますね。この国……ウェールランドにはいくつか魔法学校があります。その中でもここは一番の伝統校。全寮制で、国外からたくさん留学生が来ていて……。」

ロゼッタ「…………。」

ラヴィ「やっほー、ティアちゃん!それに先生も!学校を案内してる途中〜?」

ティアラ「えっ、どうしてそのことを?」

ラヴィ「ふふ〜ん!実は昨日りじちょー室の会話を盗み聞きしてたのだ!」

狼真「(昨日の気配はこの娘か。)」

 

狼真は昨日感じた気配がラヴィであることを、さっきの言葉で理解した。

 

ラヴィ「予言に書かれた来訪者(フォーリナー)が担任になってかれるなんて、ちょーワクワクするよね!」

ロゼッタ「ラヴィ。この人はまだ、臨時教師よ。」

ラヴィ「え〜、ロゼちゃんはカタいな〜!あっ、そうだ!お近づきの印に!」

 

そう言うとラヴィは魔法を使って服をステージ衣装に着替えた。

 

ラヴィ「改めて!わたしたちのステージ衣装を見せてあげる〜!」

ティアラ「あはは、わざわざ魔法で着替えなくても……あっ。紹介が遅れましたね。」

「二人は、ロゼッタとラヴィ。私と同じ、LiGHTのメンバーです。えっと……。」

ロゼッタ「私が説明するわ。魔女は基本的にユニットを組んで行動しています。主な仕事は、」

「プラス感情を集めるためのオルケストラや奉仕活動。そして校外活動……治安維持のための魔獣浄化です。」

狼真「最後の以外は、アイドル活動みたいだな。」

ラヴィ「ほえ?先生の世界の魔女って、アイドルっていうの?」

ティアラ「あっ、ところで。ねぇ、ロゼ。どうして私たちのところに?」

ロゼッタ「…………!いけない、忘れてたわ。また校内に魔獣たちが侵入して……。」

 

リーーーーーン!

 

唐突に鈴、【ミリアベル】の音が聞こえて来た。

 

ロゼッタ「………!ミリアベルが反応した!気を付けて、近くにいるかも!」

ティアラ「………!お願いします、先生!先生の魔法で、私たちのサポートしてください!」

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第4楽章『魔律結界・結界内でのシャウト!』



ラピスリライツ、他にアプリ出してくれないかな。

シャウトは叫びです。


 

 

ロゼッタ「私はクラス委員長として、あなたが教師になるのに反対です。」

 

 

      〜フローラ女学院 グラウンド〜

 

 

フローラ女学院のグラウンドで魔獣が暴れていたが、この場の雰囲気が変わった。

 

狼真「スコルキバット!」

スコルキバット『出番か!』

狼真「変身!」

 

狼真はスコルキバットを呼び、変身した。

 

狼真「ハァ!」

 

変身した直後に飛び出し、カテナで封印された右腕で殴り飛ばした。

 

魔獣『GUOOOOOOO!!!』

 

狼真「スコルキバット!」

スコルキバット『グルルダガー!』〜♪

 

狼真がスコルキバットにフエッスルを咥えさせ、スコルキバットがフエッスルを吹くとグルルダガーが現れ、狼真がそれを掴むと右腕のカテナが弾け飛び、右腕、胴体、複眼が水色に変化した。

 

狼真「セヤァ!」

 

ザシュ!

 

魔獣『GUAAAAA!!!』

ティアラ「えい!」

ラヴィ「やぁー!」

ロゼッタ「そこ!」

 

狼真の攻撃で魔獣が怯んだ隙を狙い、ティアラとラヴィ、ロゼッタはそれぞれの武器で魔獣を攻撃した。

 

狼真「三人共!今からあいつの動く為の部位を全部斬り落とすから浄化しろ!」

三人「「「え!?斬り落とす!?」」」

狼真「フッ!」

 

ザシュ!

 

狼真はグルルダガーで顔の辺りを斬り付け、怯ませるとウェイクアップフエッスルをスコルキバットに咥えさせ、スコルキバットが吹く。

 

スコルキバット『ウェイクアップ・グルル!』〜♪

狼真 スコルキバット「『グルル・シャウトスラッシャー!』」

 

ザンザンザン!

 

狼真はグルルダガーを3回振るい、四肢を斬り落とした。

 

狼真「今だ!」

 

ティアラ「はい!ハァー!」

 

ティアラはレイピアの様な物で魔獣に攻撃し、浄化した。

 

ラヴィ「えへへ、すごい♪これが先生の魔法なんだね!」

ティアラ「ごめんなさい、先生。いきなり郊外活動に付き合わせてしまって……。」

狼真「それよりさっき、周りに何か違和感があったんだが、あれはなんだ?」

ロゼッタ「ステージを使ったんです。そんなの当然でしょう?」

 

狼真の質問にロゼッタは当然の様に言う。

 

ティアラ「……!ロゼ!この人は来訪者で…。」

ロゼッタ「…そうだったわ。」

ティアラ「えっと…私が説明しますね!?私達が戦う前に使ったのは魔律結界(ステージ)。私達魔女は戦う時に結界を張って、周囲に被害が出ない様にするんです。」

狼真「(結界か。そうだ!防御を担当するフィールドを周りに展開できるフォームがあれば…。)」

ティアラ「さらには結界内に、オルケストラの舞台に似た特殊な空間を形成する事も可能です。結界を張った後で攻撃魔法や詠唱魔法を使って、魔獣を浄化する訳ですね。」

狼真「(続きか。聞かないとな。)」

ティアラ「攻撃魔法は、魔力で生み出した魔法武器などを使います。そして詠唱魔法というのは、スペルミュージック…。魔力を込めた歌を歌って、対象にダメージを与えます。人々の感情をより集める為に、結界内に作った舞台でパフォーマンスをしながら戦うので、力の消耗が激しいです。」

 

ティアラの説明を狼真は真剣に聞いていた。

 

ティアラ「だからこそ、私達にとって切り札であり、諸刃の剣なのですが…その効果は絶大です!」

ロゼッタ「ステージ内の様子は、特殊なマジックアイテムで国中に生中継されています。」

狼真「(そうなのか。)」

ロゼッタ「そのマジックアイテムを通して、離れた場所に居る人からもプラス感情を集められますからね。」

 

ティアラとロゼッタの説明を聞き終わるとラヴィから魔法の光が溢れ、ラヴィは制服になっていた。

 

ラヴィ「わはは!そーいうこと!この調子で、侵入した残りの魔獣も浄化しちゃお〜!そうすれば特別クラスの評価もちょー上がって…。」

ロゼッタ「ダメよ。はっきり言います。私はクラス委員長として、あなたが教師になるのに反対です。」

狼真「(うん?なんか今、俺を戦わせたくないっていう感情を感じたような?)」

ラヴィ「ほえっ、なんで!?ロゼちゃんだって先生の凄さは実感して…。」

狼真「《スコルキバット。ちょっとお願いしてもいいか?》」

スコルキバット『《どうした?念話で話す事か?》』

狼真「《ロゼッタの行動に目を配っておいてくれ。》」

スコルキバット『《了解した。》』

 

ロゼッタから感じた感情が気になり、スコルキバットに目を配る様に念話で伝えた。

 

ラヴィ「あっ、もしかして、恥ずかしいのかな?先生の魔法の効果を強くするには絆を深めないとダメ。ということは…。」

 

 

         〜ラヴィの妄想〜

 

 

夕暮れ時の教室にロゼッタが居て、ロゼッタが振り返り言葉を紡いだ。

 

ロゼッタ『お願いします、先生。私と…キス…してくれませんか?』

 

 

        〜ラヴィの妄想終了〜

 

 

      〜フローラ女学院 グラウンド〜

 

 

ラヴィ「優等生なロゼちゃんも、こんな感じで〜!」

ティアラ「だ、だめー!絆っていうのはそういう意味じゃないよ!」

ロゼッタ「私は恥ずかしがっている訳じゃないわ。この人に事情を説明したいだけ…てっえ!?その猫どこから入ってきたの!?」

狼真「(猫…可愛いな…。)気にしない方が良い(・・・・・・・・・)奴だ。気にするな。」

 

ティアラとロゼッタがラヴィの妄想を聞いている間に狼真は赤い目(・・・)の黒猫と戯れていた。

 

狼真「行ってらっしゃい。」

 

狼真は黒猫を逃がし、立ち上がった。

 

ロゼッタ「コホン、私達のクラスは問題児を集めた特別クラス。クラスランキングもダントツの最下位です。」

狼真「クラスランキングって?」

ロゼッタ「この学院には、クラス対抗のランキング制度があるんです。」

ティアラ「舞台の集客、テストの成績、奉仕活動、魔獣浄化数…様々な言葉でポイントが割り振られて、順位が出ます。」

ラヴィ「1位になったら、魔女の全国大会に出られるの!けど、最下位になったクラスの生徒は…全・員・退・学!」

ティアラ「それは言いすぎだよ!?最下位になったらペナルティーがあると思うけど。」

ロゼッタ「でも、中には退学になった生徒も居るらしいわ。私達のクラスを立て直すには覚悟がいります。その覚悟が、あなたにありますか?」

狼真「(覚悟かぁ…。結構前にキングとの本気の殺し合い振りに聞いたな。)」

 

狼真は昔、渡と音也と一緒にキングと戦った時の事を思い出していた。

 

ラヴィ「もう、ロゼちゃんは相変わらずマジメだな〜。けど、いつもより厳しくない?」

ティアラ「そ、そうだよ。急に答えれる訳ないよ。先生は昨日この世界に来たばかりなんだよ?」

狼真「(答えれるんだよなぁ…。)」

 

ティアラの言葉に狼真は内心こう思っていた。

 

ロゼッタ「ティアラ…。」

ラヴィ「はいは〜い!わたしも同意見!もっとわたしたちのことも知ってもらって…あっ!ねぇねぇ、先生?これからわたしたちと、いいとこいかな〜い?」

ティアラ「えっ!?いいとこって…!」

ラヴィ「あれれ〜?どうして赤くなってるの?わたしは先生にオルケストラを見せたいだけ!というわけで!クラスのエースであるラヴィちゃんにお任せ〜!」

 

ビュン!

 

ラヴィはそう言うと走り出した。

 

ティアラ「あっ、待って!」

ラヴィ「わはは!止めても無駄〜!わたしは特別クラスで二番目の俊足で──。」

ロゼッタ「屋外ステージに行くんなら逆方向よ!」

ラヴィ「あっ…知ってたよ!?ただ、こっちから魔獣の気配が…!」

 

ラヴィの言葉を聞いたかの様に後ろに魔獣が現れた。

 

魔獣『GUOOOOOOOO!』

ラヴィ「…って、ホントに出た〜!?」

ティアラ「……!先生、ラヴィを助けましょう!」

狼真「(嘘から出た真…)了解した!スコルキバット!変身!」

 

狼真はスコルキバットを呼び、ベルトを展開した。

 

  [さてさて、次回はどんな話になるだろうね〜]






今回居た黒猫は狼真が長生きした結果出会った邪神のニャルラトホテップです。
3000字超えたよ…眠い。

アンケートでこの花とシュガポケに入れた人達は何処に行ったんだ?


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第5楽章『残響・シーリング!』



シーリングは封印です。


 

 

ロゼッタ「あの三人は、私達とは逆。優秀な生徒を集めた少数精鋭の、選抜クラスです。」

 

 

     〜フローラ女学院 グラウンド〜

 

 

フローラ女学院のグラウンドでまた魔獣が現れ、ラヴィが魔獣の前に居た。

 

狼真「スコルキバット、行くよ!変身!」

スコルキバット『ドッシャチェーンアレイ!』〜♪

 

狼真は変身した直後にドッシャフエッスルをスコルキバットに吹かせてドッシャチェーンアレイを掴み、胴体のカテナが弾け飛び、両肩、胴体が銅色になり、ドッシャフォームに姿を変えた。

 

狼真「俺が動きを止め続けるからその内に浄化しちゃって。」

スコルキバット『ウェイクアップ・ドッシャ!』〜♪

狼真 スコルキバット「『ドッシャ・シーリングチェーン!』」

 

狼真はそう言い、ドッシャチェーンアレイを振るうと、蒼い炎の鎖が魔獣に絡み付き動きを止めた。

 

ラヴィ「え〜い!」

ロゼッタ「はぁ!」

ティアラ「やぁー!」

 

三人の攻撃で魔獣は浄化された。

 

ラヴィ「それじゃ、ステージまで行こ?」

 

ラヴィの言葉に頷き、全員歩き出した。

 

 

      〜フローラ女学院 屋外ステージ〜

 

 

ラヴィ「どうかな!?ここがフローラ女学院自慢の屋外ステージ!」

ティアラ「わぁ〜、凄く盛り上がってる。」

ロゼッタ「ステージで歌ってるのは、supernovaだもの。」

観客達『きゃあああああああっ!』

ロゼッタ「あの三人は、私達とは逆。優秀な生徒を集めた少数精鋭の、選抜クラスです。特にリーダーであるユエの人気は圧倒的です。彼女は他国の王女でもあるんですよ?」

ティアラ「私、ユエさんの歌が凄く好き…。聞いていると、心に花が咲きそうで…あっ。……えへへ。私、また恥ずかしいセリフを…。」

ラヴィ「ティアちゃんって頭の中がお花畑だよね〜。園芸部だけに!」

ロゼッタ「…コホンっ。話を戻しましょう。彼女達は、クラスランキング1位。ナイトパレードに一番近いクラスです。」

ティアラ「ナイトパレードっていうのは、一年に一度行われる魔女の全国大会で…。」

観客達『わぁあああああああああっ!』

 

観客達の歓声が収まり、ラヴィがその変化でステージの方を見る。

 

ラヴィ「あっ、終わったみた…えっ!?」

 

supernovaはこちらへと歩いてきた。

 

ユエ「あんたが、ウワサになってる来訪者?」

フィオナ「え?」

ミルフィーユ「ユエ?」

ティアラ「えっと、先生は…。」

ユエ「あんたには話しかけてないよ。」

ティアラ「えっ…。あ、あはは、ごめんなさい…。」

ユエ「何?その腑抜けた顔は。魔女だったらもっと毅然とした方がいい。魔女の一番の役目は魔獣の浄化。けど、あんたは甘い。そんなだから…あの人の妹なのに、あんたは落ちこぼれなんだ。」

ティアラ「………!」

 

ユエはすれ違う時にそう言い、そのまま歩いていった。

 

ユエ「絶対に認めない。私は、あんたの事なんて。」

ティアラ「…。」

狼真「(あいつは結局何がしたかったんだ?)」

ロゼッタ「あの人!ティアラになんて事を…!」

ラヴィ「ロ、ロゼちゃん、落ちついて!ほら、先生からも何か言って…おや?」

女子生徒A「ねぇ!見て見て!」

女子生徒B「きゃ〜!あれが来訪者!?」

女子生徒C「ウワサがホントなら、特別クラスの担任になるの!?」

ラヴィ「あはは〜。人気ものだね、先生!」

ティアラ「特別クラスがこんなに注目を集めるなんて。いつもは落ちこぼれの集まり扱いなのに。」

ラヴィ「ふふっ!わたしがウワサを広めておいたのだ〜!マジメすぎるロゼちゃんにはできない芸当だね!」

 

ウワサが広まった原因が近くに居た。

 

ロゼッタ「それは…。」

ティアラ「仕方ないよ?ロゼは昔からそういうのが苦手だから。」

ラヴィ「あはは、ティアちゃんはロゼちゃんに詳しいね〜。二人は幼なじみだっけ?あれ?でも、ロゼちゃんって貴族の生まれだよね?つまり、ティアちゃんも…。」

ティアラ「せ、説明を続けよう!?ナイトパレードは、全ての魔女の目標!皆、Rayみたいになりたいんです!」

 

ティアラは焦った様に説明を続けた。

 

狼真「Ray?(光か?)」

ラヴィ「わたしが教えてあげる!Rayは3年前に解散した伝説のユニット!メンバーは全員この学院の生徒!中でも第一王女のエリザ様がすごくて…ん?ティアちゃんって、エリザ様の妹と名前が同じで…。」

ティアラ「…!違う、私は…。」

ラヴィ「ちょー偶然だよねっ!第二王女様と名前が一緒だなんて!」

狼真「(焦ってるし本人だろ!?)」

ラヴィ「第二王女様は病弱だから、ここにいるわけないしね!」

ティアラ「…だ、だよね!皆あの人の顔を見た事がないし!」

ラヴィ「どんな人なんだろ!?きっとすごく可愛くて…。」

 

リーーーーーン!

 

ティアラ「あ、またミリアベルが!早く浄化しに行きましょう!先生!」

狼真「了解!」

スコルキバット『今回は呼ばれてなくても来るぜ!』

狼真「騒ぐな!」

 

  [さてさて、次回はどんな話になるだろうね〜]






現在所持しているフエッスル

必殺技用フエッスル

ウェイクアップフエッスル

フォームチェンジ用フエッスル

グルルフエッスル

ブッシューフエッスル

ドッシャフエッスル

ブレイブフエッスル

アミティエフエッスル

オメガフエッスル

ガジェット起動用フエッスル

ヘラクレスフエッスル

シャークフエッスル

ガゼルフエッスル

クロウフエッスル

ホークフエッスル

まだ使用しないフエッスル

???フエッスル

?????フエッスル

ブランクフエッスル

大量のブランクフエッスル


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第6楽章『魔弓・ブロウクン!』


ブロウクンは破壊するや、壊すなどの意味を持っています。


 

 

ラヴィ「これでLiGHTs全員集合〜!」

 

 

     〜フローラ女学院 屋外ステージ〜

 

狼真「変身!」

スコルキバット『ブッシューアロー!』〜♪

 

狼真は変身直後にブッシューフエッスルを使い、ブッシューアローを掴むと左腕のカテナが弾け飛び、左腕と胴体が桜色に変わり、ブッシューフォームになった。

 

狼真「ふっ!」

 

バシュン!

 

狼真は魔獣の頭部に矢をブチ込んだ。

 

魔獣「GUOOOOOOOOO!!!」

 

魔獣が怯んだので、狼真はウェイクアップフエッスルを使った。

 

スコルキバット『ウェイクアップ・ブッシュー!』〜♪

狼真 スコルキバット「『ブッシュー・ヒュドールロタシオン!』」

 

バシュ!ザン!

 

魔獣「GIAAAAAAAAA!!!」

狼真「ウグゥ!?」

ティアラ「先生!?」

狼真「大丈夫だ!今は魔獣に集中しろ!(やっぱり水が無いと火力は落ちるか。)」

 

バシュン!

 

狼真はそう言うともう一度頭を狙って射撃した。

 

ティアラ「はい!やぁー!」

ロゼッタ「そこ!」

ラヴィ「え〜い!」

 

三人が攻撃し、魔獣を浄化した後、二人の人影が近寄ってきた。

 

リネット「す、凄い、あんなに鮮やかに魔獣を浄化するなんて。冒険小説の主人公みたい…。」

アシュレイ「皆、大丈夫か?」

ティアラ「アシュレイ、リネット!?どうしてここに!?」

 

二人の人影はティアラの知り合いのアシュレイとリネットだった。

 

狼真「(俺がここに来た時に居た残りの二人か。)」

アシュレイ「これだけ大騒ぎになれば嫌でも気付くぞ。」

リネット「こ、こんにちは、先生…。」

ラヴィ「これでLiGHTs全員集合〜!リっちゃんはマルルセイユ出身の読書マニア!」

リネット「わたしは図書委員で本が大好きですが…ううっ、その紹介はざっくりしすぎですっ。」

アシュレイ「その通りだ、バカウサ。そんなだから、お前は赤点ばかりなんだぞ。ウェールランド史、魔獣学、高等魔律演算…全ての科目が最下位で…。」

ラヴィ「アシュレイはドルトガルド出身の騎士!わたしの大親友〜!寮の部屋も一緒なんだよ!?」

 

ラヴィが二人の紹介を初めたが、アシュレイの言葉から逃げる為にアシュレイの紹介を初めた。

 

アシュレイ「誰が大親友だ!?それに、私はまだ騎士志望で…!」

ラヴィ「ねぇねぇ、先生はどっちが好み〜?きょにゅー?それとも、ふつー?」

狼真「(どっちでもいいと思うけどなぁ…。)」

アシュレイ「黙れバカウサっ!…それより教官。さっきの戦いを見させてもらったぞ。」

狼真「へぇ…?どうやって?」

アシュレイ「魔律結界内の様子は外の人間も魔法中継で見る事が出来るんだ。」

狼真「そういえばそう言ってたな。」

 

狼真は魔律結界の説明された事を思い出しながらそう言った。

 

アシュレイ「だから教官の能力は把握出来た訳だが…私はまだ教官の力を認めた訳じゃない。」

ティアラ「えっ、どうして!?」

狼真「(普通にティアラ達の警戒心が無いだけなんだよなぁ…。)」

アシュレイ「ドルトガルド人は用心深いんだ。いきなり現れて、しかも不思議な鎧を纏って魔獣にダメージを与えて、浄化まで出来る来訪者を簡単に信頼出来ないさ。」

ラヴィ「そんなだから他のクラスの子を泣かしちゃうんだよ〜!」

アシュレイ「仕方ないだろう。私は下駄箱の中の不審物を焼却処分しただけで…。」

リネット 狼真「「それって、ラブレターじゃ(では)…。」」

アシュレイ「ぐっ…!話を続けるぞ。教官。私はあなたに試合を申し込む。」

狼真「え?試合???」

アシュレイ「魔女は試合と称して、模擬戦をするんだ。」

リネット「オルケストラと同じで試合も凄く人気がありますが、先生と試合するのは…。」

ラヴィ「それに、アシュレイは強さだけなら学院でも上の方じゃん!」

狼真「(魔法という不安はあるけど負ける気は無いんだけどな。)」

 

狼真はラヴィの言葉を聞くとそう思った。

 

アシュレイ「安心しろ。私だって教官と直接戦いたい訳じゃない。ティアラが私と戦ってくれないか?教官に魔法でサポートしてもらいながら。」

ロゼッタ「…なるほど。そうすればこの人の実力が分かるわね。」

アシュレイ「そういう事だ。さぁ、どうする?」

ティアラ「私はアシュレイに勝った事がないのに…!先生…どうしますか?」

狼真「まぁ…二人が怪我しねぇなら良いんじゃないか?」

ティアラ「試合はルールに則った物なので、安全です!」

アシュレイ「──では、始めるか!騎士の戦いを見せてやろう!」

ロゼッタ「………。(ティアラには悪いけど、アシュレイには勝って欲しい。だって、このままじゃ……。)」

 

アシュレイがそう言うと二人共が武器を構え、試合が開始した。

 

狼真「ティアラ、頑張れ!」

ティアラ「はい!先生!」

アシュレイ「ハァー!」

ティアラ「やぁー!」

 

ガキン!

 

アシュレイ「くっ!?」

ティアラ「えい!」

アシュレイ「うわぁ!?」

 

ギン!

 

アシュレイ「フッ!」

ティアラ「きゃあ!?」

アシュレイ「ハッ!」

ティアラ「あっ!?」

 

ティアラはアシュレイと打ち合っている内に強く飛ばされ、狼真の前まで戻って来た。

 

狼真「ティアラ。足と腕は無駄に力むな。打ち合う時に力を入れろ。そして鍔迫り合って勝てないと思ったら逸して隙を作れ。」

ティアラ「え!?あっはい!」

アシュレイ「ゼヤァ!」

ティアラ「フッ!」

 

ギャキン!ギャリリ…ギン!

 

アシュレイ「何!?」

ティアラ「えい!」

アシュレイ「私の負けだ。」

ロゼッタ「……!うそ、そんな…!」

 

ティアラは鍔迫り合いに勝てないと思い、逸して隙を作り、その隙を突いてアシュレイに勝利を収めた。

 

ティアラ「凄い!私、アシュレイに勝てた…!」

狼真「二人共、大丈夫か?」

アシュレイ「…ああ、完敗だな。これが教官の力という訳か。」

リネット「アシュレイさん、素直ですね…。」

アシュレイ「─敗北から学ぶ事もある。ドルトガルドの英雄的な騎士である、私の父の言葉だ。」

狼真「良い言葉だな。」

 

狼真は良い言葉と言った。

 

アシュレイ「私はもっと強くなりたい。たしか、教官と絆を深めるほど強くなれるんだったな。」

ラヴィ「えっ、アシュレイ?まさか、先生と仲を深めるために…!」

 

 

         〜ラヴィの妄想〜

 

 

教室に体操服姿のアシュレイと狼真が向い合っていた。

 

アシュレイ『お願いだ、教官!私と寝技の訓練をしてくれ!もちろん、二人きりで!』

 

 

        〜ラヴィの妄想終了〜

 

 

    〜フローラ女学院 屋外ステージ〜

 

 

ラヴィ「みたいな感じで、手取り足取り〜!」

アシュレイ「誰がそんな事するかー!?」

リネット「そ、そうです!キャラの作り込みが甘すぎます!アシュレイさんならむしろ…!」

 

 

        〜リネットの妄想〜

 

 

教室にアシュレイと狼真が居た。

 

アシュレイ『教官、私を…女の子にしてくれないか?』

 

アシュレイは顔を赤くしながらそう言う。

 

アシュレイ『私は戦いしか知らない…だから、教官に色々と…教えて欲しいんだっ!』

 

 

       〜リネットの妄想終了〜

 

 

    〜フローラ女学院 屋外ステージ〜

 

 

リネット「…これは流行りますー!」

アシュレイ「流行らせるかー!?正気に戻れ!」

リネット「あっ、す、すすすすみません。正気に戻ります。そうですよね…。アシュレイさんは、むしろラヴィさんの方がお似合いで──。」

アシュレイ「それのどこが正気だ!?」

 

アシュレイはリネットの言葉にツッコミを入れた。

 

ラヴィ「え〜、アシュレイはわたしじゃイヤ〜?」

アシュレイ「うるさい黙れっ!それより大事な話がある!教官と仲良くなれば強くなれる筈で──。」

ラヴィ「だめ〜!最初に先生と仲良くするのはわたし〜!」

狼真「うおっ!?」

 

ラヴィは突然、狼真に抱き着いたのだ。

 

リネット「ラヴィさん!?いきなり先生に抱き着くなんて…。」

ラヴィ「リっちゃんも、ぎゅってする?」

リネット「えぇええええっ!?そ、そんな恋愛小説みたいな事…。」

ティアラ「その前に思いっきり校則違反だよね!?もう、これじゃロゼに怒られて…。」

ロゼッタ「…………。」

ティアラ「…あれ?どうして黙って…。」

 

ティアラはラヴィの行動にツッコミを入れつつロゼッタの方を見て、ロゼッタが黙っている事に気が付いた。

 

ロゼッタ「………認めない…。」

ティアラ「え……。」

ロゼッタ「私はこの人が先生になるなんて認めないわ!」

 

ロゼッタはそう言うとその場から走り去った。

 

ティアラ「……!?ロゼ!」

リネット「待ってください!」

狼真「チッ!ヘラクレスフォン!追い掛けろ!」

ヘラクレスフォン『ヘ・ラ・ク・レ・ス!』

 

狼真はフエッスルを取り出したスマホの様な何か、『ヘラクレスフォン』に挿し込むと、ヘラクレスフォンは変形してヘラクレスの様な姿に変形し、ヘラクレスフォンはリネットの背中を追い掛けていった。

 

ティアラ「先生!私達も追い掛けて…。」

魔獣『GUOOOOOOOOO!』

ティアラ「あっ……!?」

ラヴィ「うわっ、まだいたの!?」

アシュレイ「校内に侵入した魔獣はこれで最後のようだな。」

ティアラ「力を貸してください、先生!早く浄化して、ロゼ達を追い掛けましょう!」

狼真「あぁ!さっさと倒すぞ!」

 

  [さてさて、次回はどんな話になるだろうね〜]






ヘラクレスフォンの変形の仕方は縦に長くなる様に畳まれてスマホの裏面部分に角がピッタリと隠されており、バネで角が飛び出す感じです。

│───────│
│2  │   1│
│2  3    1│
│2   3   1│
│   3   1│
│      1 │
│  分割線  │
│   │   │
│───────│

[1]ヘラクレスの長い方の角
[2]ヘラクレスの短い方の角
[3]ヘラクレスの足


そしてガジェットは隠された機能を付けています。

ブッシューアローはカクカクしていて、真ん中で分割が可能。2丁拳銃と弓、ライフルの3種類のモードがある。


ギーツ見たけどなぜに運営者と家族に?


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第7楽章『火炎・燃え盛る蒼い炎!』



撮影してたストーリーの映像見返してたらガーネットもヒロインにするしか無いじゃん…。


 

 

リネット「物語をハッピーエンドにするには…!」

 

 

     〜フローラ女学院 屋外ステージ〜

 

 

狼真「変身!」

スコルキバット『よし!さっさと片付けようぜ!狼真!』

狼真「あぁ!」

スコルキバット『グルルダガー!』〜♪

魔獣『GUOOOOOOO!』

 

狼真は変身するとグルルフエッスルを使い、グルルフォームに変わると、魔獣が突撃してきた。

 

狼真「フッ!ハァッ!」

 

ザン!ザンザン!

 

狼真は魔獣とのすれ違い様にグルルダガーで3回斬り付けた。

 

魔獣『GIAAAAAAAAA!』

狼真「ハッ!フッ!シィッ!」

 

ガギン!ジャキン!ザクン!

 

魔獣がまた突撃してきたのでカウンターでもう3回斬り付けた。

 

魔獣『GUOOOOOOOOO!!!』

狼真「長引かせる気は無いんだ!さっさと終わらせるよ!」

スコルキバット『ウェイクアップ・グルル!』

狼真 スコルキバット「『グルル・シャウトスラッシャー!』」

 

ザキン!ジャキン!ザク!ザクザク!ザンザンザンザンザンザン!

 

狼真「これで…終わり…。」

 

ゴォォォオオ!

 

狼真は連続で斬り付けた後、反転して魔獣に背を向けると魔獣は蒼い炎に包まれて燃え尽きた。

 

ティアラ「二人共、どこに行ったんだろう?」

狼真「そういえばヘラクレスフォンに追い掛けさせたけどヘラクレスフォンと位置の共有出来ないや…。」

 

ティアラの言葉で二人をヘラクレスフォンに追跡させた事を思い出した狼真は小声でそう言った。

 

ラヴィ「それにしても、なんでロゼちゃんはあんなに先生を嫌がるんだろ?」

アシュレイ「ロゼッタはストイックな委員長だ。教官の力を借りるのが嫌なんじゃないか?」

ティアラ「それは、違うと思う。ロゼは…優しいから。」

狼真「ティアラ、何か知ってるのか?」

 

狼真はティアラに聞く。

 

ティアラ「……。ロゼはマジメで沢山勉強してます。学科テストの成績も毎回三位以内です。でも、それには事情が。ロゼの家は貴族だけど、没落していて…。」

ラヴィ「えっ、そうなの!?」

アシュレイ「私も初めて聞いたぞ!?」

ティアラ「皆には、秘密にしてたから。ロゼはアルンウィックって地域の領主なんだ。」

狼真「(領主か…責任がもろに来る所だな。なら…)」

ティアラ「ある日、その地域に魔獣が出没して…。ロゼの妹…ヘンリエッタが怪我をしちゃったの。」

狼真「(家族にも被害が出た…。)」

 

狼真はティアラの説明を聞きながらも思考を続けていた。

 

ティアラ「亡くなった人は居なかったけど、怪我人が出たり、畑や建物に被害が出たり…。ロゼの両親は、娘や領民の治療費や生活費を払う為に財産を差し出して、没落しちゃったんだ。」

ラヴィ「なにそれ!?なんでそんなことしたの!?」

アシュレイ「高貴なる者に伴う責務(ノブレス・オブリージュ)か。ロゼッタの両親は、貴族として領民を守ったんだろう。だか、それで没落したのでは…。」

ティアラ「あっ、そこまで貧しくなった訳じゃないの。慎ましい暮らしなら、出来る。」

狼真「(ロゼッタの両親は凄い人だな。自分達の財産を投げ捨ててまで領民を助けたんだから。キングにはぜひ見習って欲しいな。)」

 

狼真はロゼッタの両親の事を聞き、キングにも見習って欲しいと思った。

 

ティアラ「でも、ロゼは…マジメだから。自分が家族や領民を…大事な人達を守りたい。そう思って、魔女になる事を決めたの。トップ魔女になれば、強くもなれるから。」

アシュレイ「だから結果を出す為に、ストイックに勉強を…?」

ラヴィ「でもでも、なんで先生のことを認めてくれないの!?」

ティアラ「それは、きっと──。」

クロエ「やっと見つけましたっ。」

 

ティアラが、ロゼッタが狼真を認めない理由を話そうとした時、クロエが走り寄って来た。

 

ティアラ「えっ、理事長?どうしたんです?」

クロエ「実はロゼッタさんが学院の裏手の森に入ったという話を聞いて…。」

アシュレイ「森に!?あそこは魔獣の発生率が特に高いぞ!?」

ラヴィ「ロゼちゃんらしくないよ!最近、学院の近くで魔獣の発生率が上がってる!」

 

皆はロゼッタが森に入ったと聞き、驚いていた。

 

クロエ「はい。校内に侵入される程、魔獣が増えています。そして魔獣の発生原は森です。」

アシュレイ「なのに、なぜロゼッタはわざわざ森に…?」

ティアラ「……!もしかしたらロゼは、先生の力が無くても大丈夫って証明するつもりなのかも。だから、一人で郊外活動に行ったんだと思う。」

 

ティアラがそう言う。

 

アシュレイ「そんな…。」

ラヴィ「でも、大丈夫じゃない?ロゼちゃんも弱くはないし、リっちゃんもいれば…。」

クロエ「それがそうも言ってられないんです。先程魔獣が校内に侵入したでしょう?どうやら森に強力な魔獣が出現した様で…侵入したのは、その仲間の様です。」

 

クロエは今回の魔獣の侵入の原因を言った。

 

ティアラ「えっ!?ロゼはその事を知らないんですよね!?」

アシュレイ「だったら早く助けに行かなければ…!行こう、教官!」

狼真「あぁ!行くぞ!」

スコルキバット『よぉ!』

アシュレイ「うわぁ!?」

狼真「スコルキバット…人を驚かせるな。」

 

 

      〜フローラ女学院 裏手の森〜

 

 

アシュレイ「よし。では、手分けして探そう!」

ティアラ「ううん。ここは皆でまとまって行った方が──。」

魔獣『GUOOOOOOOOO!』

ラヴィ「うわ、早速!?」

アシュレイ「教官!すまないが、助力を願うぞ!」

狼真「いいや、俺がやる。」

 

アシュレイの言葉にそう答えると、狼真は両手に蒼炎で刀を創り出した。

 

狼真「蒼炎双刀(そうえんそうとう)大口真神(おおぐちのまがみ)!」

 

ザクザク!パチン!

 

狼真が縦に回転して、剣を魔獣に突き立てて即座に距離を取り、フィンガースナップをした。

 

ドガン!!!

 

狼真「チェックメイト…。さて、早く探すぞ!」

アシュレイ「あっ、あぁ。このまま森の奥に…!」

クロエ「待ってください。皆さんだけでは危険です。ひとまず応援を呼んでから…。」

狼真「俺も一緒に戦うから。」

 

クロエの静止する言葉に狼真はそう言う。

 

クロエ「魔獣が怖くないのですか?あなたは、昨日この世界に来たばかりなのに。」

狼真「ロゼッタ達の方が怖い筈だぜ?俺はもっと強い奴らと戦った事があるから魔獣は恐怖の対象には入らん。」

クロエ「…なるほど。どうやらあなたの強さは、魔族としての力や魔法だけではない様ですね。」

狼真「当たり前だ。」

 

クロエの言葉に狼真は当たり前と答えた。

 

クロエ「分かりました。皆さんは森に先行してください。私は人員を集めてから後を追います。無茶はしないでくださいね?特にティアラさん。あなたは…。」

ティアラ「大丈夫です。それに心配なのはロゼだけじゃありません。もしかしたら、リネットも一人で…!」

 

 


 

 

      〜フローラ女学院 裏手の森〜

 

 

魔獣『GRUUUUUUUUUU!』

リネット「う、嘘…囲まれてる…。まだロゼッタさんに追いつけてないのに…!」

魔獣『GRUUUUUUUUUU!』

リネット「きゃあああっ!(怖い…でも、逃げちゃダメだ…ロゼッタさんを、助けないと…物語の主人公なら、そうするはず…思い出して。わたしが魔女になりたかった理由…物語の主人公みたいに、格好よくなりたかった。そして、Rayみたいになりたかったから…。)それに、物語をハッピーエンドにするには…!」

狼真「蒼炎双刀(そうえんそうとう)爆音咆哮(ばくおんほうこう)!」

 

ジャキン!ザクザク!ザンザンザン!

 

魔獣『GUOOOOOO!?』

 

リネットは自分が魔女を目指した理由を思い出していると、狼真が魔獣に斬撃を連続で飛ばして浄化した。

 

狼真「無事か、リネット!」

リネット「えっ、せ、先生!?みなさんも、どうしてここに!」

ラヴィ「よ〜し、一匹撃破!」

アシュレイ「一瞬で魔獣を浄化するとは。相変わらず勉強以外は天才的だな。」

ティアラ「待ってて、リネット!今、薬草を…!」

リネット「だ、大丈夫です!わたしだって、LiGHTsの一人…戦いますっ!」

 

ティアラが薬草を出そうとしたが、リネットはそう言った。

 

アシュレイ「だが、疲労のせいで魔法が弱まってるんじゃ…。」

リネット「うっ…でも、何か方法が…あっ!ご、ごめんなさい、先生っ。わたしみたいな地味な子にこんな事されるのは嫌でしょうが…。」

 

リネットは狼真の手を握った。

 

ティアラ「えっ!どうして先生の手を握って…!」

ラヴィ「うわ〜、リっちゃんずるい〜!」

リネット「わ、わたしも恥ずかしいんです!お、男の人にこんな事するのは初めてで…!」

狼真「大丈夫か?」

 

狼真はそう言いながら握られていない方の手でリネットの頭を撫でた。

 

リネット「あっ…凄い、これが先生の力なんですか?(先生…この世界に来たばかりなのに、わたしを助けに来てくれた…凄く怖かった筈なのに、勇気を振り絞って…。)」

狼真「(なんかすれ違いが起こった様な?)」

リネット「(…そうだ。物語をハッピーエンドにするには、登場人物が頑張らなくちゃ…!)」

魔獣『GUOOOOOOOOO!』

リネット「わたしも…戦いますっ!先生から力を…いえ!勇気を、貰いましたから!」

狼真「それじゃ。ヘラクレスフォン、戻って来い!」

ヘラクレスフォン『ギューン!ギュン!ギーン!』

 

ヘラクレスフォンは機械音を鳴らしながら飛んで来た。

 

狼真「よっと!」

 

狼真はヘラクレスフォンに挿さっているフエッスルを外して元に戻した。

 

狼真「スコルキバット!」

スコルキバット『ふぅ、出番か?』

狼真「行くぜ!変身!」

 

  [さてさて、次回はどんな話になるんだろうね〜]






ガジェット系の音声はイクサベルトの様な音声です。


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第8楽章『時間・短針と長針!』

 

 

ロゼッタ「一緒に戦いましょう、先生(・・)!」

 

 

      〜フローラ女学院 裏手の森〜

 

 

フローラ女学院の裏手にある森にいる魔獣と、狼真、ティアラ、ラヴィ、アシュレイ、リネットが向き合っていた。

 

スコルキバット『さぁさぁ!かかってこいよ!』

狼真「お前が攻撃するんじゃないのに何でそんなに威張ってんだ?とりあえず、さっさとやるぞ!」

四人『はい(は〜い)(了解っ)(はいっ)!』

スコルキバット『ウェイクアップ!』〜♪

狼真 スコルキバット「『ルナティック クロー・エクスプロージョン!』」

ティアラ「ハァー!」

ラヴィ「え〜い!」

アシュレイ「フッ!」

リネット「えい!!」

魔獣『GUOOOOO!?』

 

魔獣は技を一斉に放たれて浄化された。

 

狼真「急ぐぞ!」

四人『はい!』

 

 

            〜昨晩〜

 

 

ティアラ『どうしたの、ロゼ?こんな時間に一人で教室にいるなんて。』

ロゼッタ『あっ、ティアラ様。』

ティアラ『もう、様はいらないよ。私達は幼なじみだもん。』

ロゼッタ『はい…あっ、うん。』

 

ティアラの言葉にロゼッタは返す。

 

ティアラ『どうせなら、子供の頃みたいに【ティア】で呼んで?』

ロゼッタ『ダメよ。私はもう子供じゃないもの。』

ティアラ『ロゼ…。』

 

ティアラはロゼッタの言葉を聞き、少し落ち込んだ様な表情をした。

 

ロゼッタ『それより、ティアラはあの人の事をどう思う?』

ティアラ『先生の事?私達の力になってくれると思う。あの人は私達を助けてくれた。知らない世界に来たばっかりなのにだよ?』

 

ティアラはそう言い、そのまま続けた。

 

ティアラ『先生の凄い所は特殊な魔法を使える事や魔獣と戦える力だけじゃない。先生は、勇気を持ってる。だから私達も先生を信じる勇気を持とう?』

ロゼッタ『…私は、あの人が教師になるのは反対よ。関係ない人を戦いに巻き込むのは、危険だもの。』

 

ロゼッタはそう言った。

 

ロゼッタ『誰かが魔獣のせいで傷付くのは、もう見たくない。ヘンリエッタみたいに、怪我をして欲しくない。あの人が戦わなくても、特別クラスは大丈夫。皆がそう思う様に、私の強さを証明したいの。没落したけど、私は貴族。父様や母様みたいに、大事な人達を守りたいの。』

ティアラ『ロゼ……。』

 

 

       〜フローラ女学院 裏手の森〜

 

 

ロゼッタ「…あっ。いけない、少し意識が飛んでた…。(魔獣は浄化した。これであの人が戦わなくて済む。私が強いから大丈夫って言える筈で…。)」

 

リーーーーーン!

 

魔獣『GUOOOOOOOOOO!』

ロゼッタ「えっ!?」

魔獣『GRUUUUUUUUUUU!』

ロゼッタ「きゃっ!?」

ティアラ「ロゼ!」

ロゼッタ「えっ!?ティアラ様!?どうして──。」

 

ロゼッタはティアラを見て、どうしてかを聞いた。

 

ティアラ「決まってるでしょ!ロゼはLiGHTsの仲間で、大切な幼なじみだもん!」

リネット「大丈夫ですか、ロゼッタさん!」

ラヴィ「まったく、ロゼちゃんはマジメすぎるんだから〜!」

アシュレイ「安心しろ!この魔獣に騎士の流儀を教えてやる!」

 

ティアラの言葉に続き、リネット、ラヴィ、アシュレイはロゼッタにそう言った。

 

ロゼッタ「皆…!それに…。」

狼真「もう大丈夫だ、ロゼッタ!」

ティアラ「さぁ、行こう、皆!」

スコルキバット『行くぜ!』

狼真「変身!」

 

狼真はスコルキバットをベルトに付けて変身した。

 

狼真 スコルキバット「『さぁ、狩りの時間だ!』」

魔獣『GRUUUUUUUUUUU!』

狼真「まずは動きを止める!蒼炎の鎖(ブルーフレア・チェーン)!今だ!」

ティアラ「はい!ハァー!」

リネット「えい!」

ラヴィ「え〜い!」

アシュレイ「フッ!」

ロゼッタ「そこ!」

 

狼真が鎖で動きを止めて、その内に五人が攻撃した。

 

魔獣『GRUUUUUUUUUUU!?GUOOOOOOOOOO!』

ロゼッタ「…ダメです!一時的に動きを止めたけど、また復活します!早く逃げてください!私は無関係のあなたに、戦って欲しくなくて…。」

狼真「俺は君達を守りたい!」

ロゼッタ「………!(そうだ、昨夜ティアラが言ってた。あの人を信じる勇気を持とうって。なのに、私は一人で無茶をして…もしかして、私は間違ってた?私の家族は魔獣のせいで傷付いた…。だから、私はトップ魔女になりたかった。魔女として強くなって大事な人達を守ろうと思った。その為なら自分が傷付いてもいいと思った。全部、一人でやろうとしてた…。)」

ティアラ「聞いて?ロゼは、皆に優しさを分けてくれた。まるで花に水をあげるみたいに。でも、優しさを分け与えすぎたら、心が乾いて…いつか枯れちゃう!一人で無茶をしないで!私や皆…先生を頼る勇気を持って!」

ロゼッタ「ティア…。」

 

ティアラがロゼッタにそう言う。

 

ティアラ「ほら、先生と手を繋いでみて?」

ロゼッタ「あっ…!」

狼真「俺達が君の側に居る!」

ロゼッタ「みんな…。私…みんなを頼ってもいいの?私と一緒に、戦ってくれる?」

ラヴィ「とーぜん!その代わり、また勉強教えてよね〜!」

アシュレイ「仲間同士で信頼し合う。それがドルトガルドの騎士道だ。」

リネット「わ、わたしも…精一杯頑張りますっ!」

 

皆がロゼッタに声を掛けた。

 

ティアラ「大丈夫だよ、ロゼ!」

ロゼッタ「…うん!ありがとう、ティア!皆!」

魔獣『GIAAAAAAAAAAAAAAAA!』

狼真「さぁ…行くぞ!」

ロゼッタ「──はい!一緒に戦いましょう、先生(・・)!」

狼真「ロゼッタ!」

ロゼッタ「分かったわ!『短針と長針が一つになる時、私達も一つに!』

スコルキバット『ウェイクアップ!』

狼真 スコルキバット「『ルナティック クロー・エクスプロージョン!』」

魔獣『GUOOOOOOOOO!?』

 

ロゼッタは詠唱魔法のクロノス・レイを、狼真はルナティック クロー・エクスプロージョンを放ち、魔獣を浄化した。

 

ロゼッタ「これからよろしくお願いします!先生!」

 

ロゼッタは笑顔を浮かべながらそう言った。

 

  [さてさて、次回はどんな話になるだろうね〜]



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第9楽章『邂逅・特別クラス!』

 

 

特別クラスの皆『私達のクラスへようこそ!これからよろしくお願いします、先生!』

 

 

      〜フローラ女学院 屋上〜

 

ティアラ「先生!今日は皆を助けてくれて、ありがとうございました!問題児の私達が活躍した事が凄く評判になってます!先生のおかげです!この調子でクラスランキングを駆け上がって…。」

狼真「ナイトパレードを目指すぞ!」

ティアラ「はい!それと…私、先生にお礼がしたくて。ここからなら、この街…マームケステルの輝砂灯や輝石が灯るのがよく見えるんです。この街のシンボルであるメトリクスタワーにも明かりが灯って…あっ、始まりました!」

 

ティアラの言葉を聞き、狼真は街を見た。

 

狼真が見た景色は絶景だった。

 

ティアラ「どうですか?私、ここからの景色が一番好きなんです。」

狼真「すげぇ…。」

ティアラ「えへへ、先生にも気に入ってもらえたらうれしいです。それで…どうしても、先生に伝えたい事があって。突然で驚くかもしれませんが…私は──この国の、王女なんです。」

狼真「大体予想は付いてた。」

 

狼真はティアラの秘密を聞くが、予想は付いていたと言った。

 

ティアラ「あはは、ロゼがティアラ様って言っちゃいましたからね。」

狼真「ラヴィが君の名前に触れた時に気付いた。あの慌てようは自分が本人だと言ってる様な物だぞ?」

ティアラ「えへへ…それと、たまにロゼは敬語を使います。幼なじみで、私の秘密を知ってるから。」

 

ティアラはロゼッタの事も話した。

 

ティアラ「私はウェールランドの第二王女、ティアラ。私、昔から体が弱くて人前に出る事がなくて。」

狼真「体が弱いんだったら仕方ないよ。」

ティアラ「ありがとうございます。でも、最近は体の調子が良くなったんです。だから、思い切って学院に通う事にしました。気を遣って欲しくないので、生徒には身分を隠してます。」

 

ティアラは自分が身分を隠している事を伝えた。

 

ティアラ「そして、伝説のユニット…Rayそのリーダーだった第一王女は、私のお姉ちゃんです。私達は、凄く仲が良い姉妹でした。」

 

ティアラは姉の事も話し出した。

 

ティアラ「でも…お姉ちゃんは最近、昔みたいに私と話してくれません。それはきっと、私が魔女になりたいって決めたから。お姉ちゃんは『真紅の歌姫』って呼ばれた世界一の魔女。だから、私が魔女をやる事に反対なんだと思います。私が病み上がりだから。きっと、そんなに魔女は甘くないって思ってるんです。でも、私は諦めません!」

狼真「(そうだ。諦めるな。諦めたら出来る事も出来なくなるから。)」

ティアラ「私が学院に来たのには理由があります。それはオルケストラで多くの人に希望を届ける為。ユエさんは、魔女の役目は魔獣の浄化って言ってましたけど、私はそれだけじゃないと思います。魔女の歌は大勢の人々の生活を支え、皆に希望を与えます。オルケストラも、魔女にとって大事な活動なんです。お姉ちゃんがそう言っていました…。」

狼真「そうか。」

ティアラ「私は、ここから見える景色を守りたい。そして、お姉ちゃんみたいな魔女になりたいんです。皆でナイトパレードに出れば、お姉ちゃんも私の事を認めてくれる筈です!」

狼真「俺も君の力になる。」

ティアラ「ありがとうございます!では、そろそろ私達の教室に行きましょう。先生を歓迎する準備は出来てますから!」

 

ティアラはそう言い、歩き出した。

 

 

     〜フローラ女学院 特別クラスの教室〜

 

 

ロゼッタ「もう。遅いわ、ティア。」

ラヴィ「そうだぞ〜!しかも先生と二人きりで〜!」

リネット「さ、叫んじゃダメです!私達が教室に集まっている事は秘密で…!」

アシュレイ「心配するな、見回りは当分来ない。私が教師達のコーヒーに睡眠薬を盛って…。」

ラヴィ「それって騎士道に反するんじゃな〜い?」

アシュレイ「黙れバカウサ!?勝利の為に万全を尽くす!それがドルトガルドの騎士道だ!」

 

教室に着くとティアラ以外のLiGHTsのメンバーが話し掛けて来た。

 

ティアラ「えへへ、驚きました?今から先生の歓迎会をしようと思って!」

ラヴィ「無事に郊外活動を終えた打ち上げもね!ところで、ロゼちゃん?このパーティーはちょー校則違反だけど、いいの?」

ロゼッタ「大丈夫。いざとなったら先生に責任を取ってもらうわ。」

狼真「それのどこが大丈夫なんだよ!?」

ロゼッタ「ふふっ、今のは冗談です。私だって冗談くらい言うんですよ、先生?私達はあんなに強い魔獣を浄化しました。打ち上げくらい大目に見てくれる筈です。」

リネット「そ、それと、クラスの皆を紹介したくて。」

 

LiGHTsの五人と話していたが、ティアラが視界を開ける様に横に移動した。

 

???「はわわっ。異世界からいらっしゃった殿方…なんてろっくなんでしょう!」

 

黒板の近くに居る銀髪の生徒がそう言う。

 

???「ふん。男が教師をやるなんて」

 

教卓の前の机付近に居る紫色の生徒がそう言う。

 

???「えへへ、担任が決まってうれしいし♪」

 

教卓の近くに居る生徒がそう言う。

 

???「ま、これでこのクラスも少しはマシになるかな。」

 

窓際の机の近くに居る生徒がそう居る。

 

ティアラ「えへへ。みーんな、先生の生徒ですよ?」

ラヴィ「じゃあ、さっそく教室ゲリラ公演といこっか〜!」

ロゼッタ「オルケストラの時間ね。」

アシュレイ「ランキングを駆け上がるぞ!そして…。」

リネット「ナイトパレードに出ましょうっ!」

ティアラ「うん!じゃあ、歓迎会を始めますね?──せーの…。」

 

ティアラがタイミングを合わせる為に声を出した。

 

特別クラスの皆『私達のクラスへようこそ!これからよろしくお願いします、先生!』

狼真「あぁ!よろしく!」

 

  [さてさて、次回はどんな話になるだろうね〜]



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第二章 授業・薬でパニック
第10楽章『薬品・パニック!』


 

 

ガーネット「人狼、サキュバス、魔律人形…人間とはちょっと違う種族。それが亜人なのですよ。」

 

 

    〜フローラ女学院 教員棟 教員寮〜

 

 

狼真「あっ、そうだ!新しいフエッスル作ろう!」

 

狼真はブランクフエッスルを取り出し、新しいフエッスルを作りだした。

 

 

         〜2時間後〜

 

 

狼真「よし!出来た!イクサフエッスルとシャウトフエッスル、それとベルゼブブフエッスル!あっ、もう夜中か…試すのは明日にしよう。」

 

 

      〜フローラ女学院 中庭〜

 

 

狼真は特別クラスの教室に行く為に校内を歩いて居たら、LiGHTsの五人が朝練をしていた。

 

ティアラ「──よし!もう一回通しでやろう!」

狼真「おはよう、朝練頑張ってるな。」

ロゼッタ「おなようございます、先生。」

ラヴィ「それより聞いてよ先生〜!わたしたちがレッスンルームで朝練しようとしたら…。」

 

 

        〜ラヴィの回想〜

 

 

    〜フローラ女学院 レッスンルーム〜

 

 

ユエ『先に予約したのは、私達。』

 

 

       〜ラヴィの回想終了〜

 

 

      〜フローラ女学院 中庭〜

 

 

ラヴィ「選抜クラスに場所を押さえられちゃって〜!」

アシュレイ「先に予約されてたんだから仕方ないだろう。まぁ、ラヴィがライバル視するのもわかるが。」

リネット「ユエさんはリュウトの王女です。しかも『歌姫の後継者』って呼ばれてて──。」

ラヴィ「ほえ?そうなの?」

アシュレイ「知らないのにライバル視してたのか!?」

 

ラヴィの言葉にアシュレイはツッコミを入れた。

 

リネット「ユエさんはエリザ様の指導を受けていたんです。エリザ様もユエさんの実力を認めたって話で…。」

ティアラ「……。さ、さぁ!レッスン再開だよ!」

ロゼッタ「先生、せっかくですから…私達のオルケストラを見ていきませんか?先生の意見を、聞かせて欲しいんです。」

 

          『Your Lights』

 

ティアラ「はぁ、はぁ…えへへ、どうでした?LiGHTsの曲で、『Your Lights』っていいます。クラスの皆もこの曲が好きで、一緒に歌ったりするんですよ?」

狼真「やっぱアイドルみたいだな。」

 

狼真はオルケストラを見て、再びそう思った。

 

ロゼッタ「それって、先生の世界の魔女ですよね?」

ラヴィ「アイドルかぁ〜、すてきな響きだよね!ちょー可愛い!」

アシュレイ「魔法を使えないのは不便だがな。あっ、ところで、教官。」

狼真「うん?」

アシュレイ「クラスの皆の顔は憶えたか?臨時教師でも、ちゃんと憶えなければダメだぞ?」

ティアラ「特別クラスには五つのユニットが所属してます。IV KLORE,この花は乙女、シュガーポケッツ、Sadistic★Candy,そして、私達LiGHTs…。」

狼真「大丈夫だ。全員の顔と名前、動きの特徴まで頭に入ってる。」

アシュレイ「なんで動きの特徴まで!?」

 

狼真の言葉にアシュレイが反応した。

 

狼真「敵が知り合いに化ける事もあるからな。」

アシュレイ「知り合いに化ける!?」

ティアラ「そんなのまで…あっ、いけない!そろそろ授業の準備をしないと!」

ロゼッタ「すぐに行きますから教室で待っていてください、先生。」

 

 

   〜フローラ女学院 特別クラス近くの廊下〜

 

 

狼真「もう誰か教室に居るかな?」

メア「『これが例の魔法薬のサンプル!ヾ(*>ω<)ノ』」

ナデシコ「なんと!禁断の秘薬…ろっくです♪」

アンジェリカ「ちょ!そんなふざけたもん作んなっつーの!」

エミリア「貸しなさい!問題が起きる前に捨ててくるから!」

シャンペ「にひひー、だーめ。これを使えば、にーさまと仲良しになれるかも♡」

 

特別クラスの教室がなにか騒動が聞こえてきた。

 

狼真「なんかやけに騒がしいな。」

 

ガラ…。

 

ラトゥーラ「げっ!センセ!?よ、避けてー!」

狼真「うわっ!?」

 

──ガシャン!バシャ!

 

狼真は飛んで来た薬が入ったビンを回し蹴りで砕き、回し蹴りの終わった後に避ける為、しゃがんだせいで、頭から薬を被った。

 

ツバキ「……マズいわね。先生くんが魔法薬を頭から被っちゃったわよ。」

ルキフェル「奪い合っているうちに、薬のビンがすっ飛んだか。」

カエデ「早く教室から出てくださいっ。」

 

狼真は無理矢理廊下に追い出された。

 

狼真「なんだったんだ?」

女子生徒A「あの、どうかしましたか?……!何、この香り?体が熱くなって…す、す、す…」

狼真「おい、大丈うb──。」

女子生徒A「…好きです、先生!私と付き合ってください〜!」

狼真「はぁっ?」

 

ドォーーーーーン!

 

狼真が唐突に告白されて頭が真っ白になっていると、教室のドアが真っ二つになり、サルサが飛び出してきた。

 

サルサ「わふっ、大変!もう効果が出てるぅ!」

ガーネット「あの、サルサさん?勢い良く開けたせいで、ドアが真っ二つに…。」

あるふぁ「相変わらず馬鹿力ですね。それはそうと…。」

 

あるふぁはそう言い、女子生徒Aを見ると…。

 

女子生徒A「渡さない!先生は渡さないんだからー!力尽くでも奪ってみせるもん!」

あるふぁ「完璧に錯乱していらっしゃいます。危険ですのでお下がりください、先生様。」

狼真「(なぜ危険だと思うんだ?錯乱してるなら気絶でもさせればいいじゃないか?)」

 

狼真は錯乱してる女子生徒Aを見ながらそう思った。

 

エミリア「ばか、邪魔よ、ダメダメ教師、ここはアタシ達、IV KLOREに任せれば良いんだから!」

 

IV KLOREの四人は服をオルケストラの衣装に魔法で変えた。

 

女子生徒A「渡さない、渡さないんだから!」

エミリア「きゃあっ!?」

狼真「スコルキバット!」

スコルキバット『イクサナックル!ウェイクアップ!イクサ!』〜♪

『イ・ク・サ・ナ・ッ・ク・ル・ラ・イ・ズ・ア・ッ・プ!』

狼真 スコルキバット「『ブロウクンファング!』」

 

女子生徒Aはエミリアに魔法を放ったが、狼真はスコルキバットにイクサフエッスルを吹かせ、すぐにウェイクアップフエッスルを吹かせてイクサの必殺技、ブロウクンファングを放ち、魔法を弾いた。

 

狼真「イクサフエッスル使えたな…。他のも使えるのか?」

 

作って試してないフエッスルを使えた事で狼真は他のフエッスルも使えるのかを考えた。

 

あるふぁ「フッ!」

女子生徒A「ハッ!」

ガーネット「えい!」

女子生徒A「はぁ!」

エミリア「そこよ!」

女子生徒A「きゃ!?」

 

バタン!

 

エミリア「…ふぅ。なんとか大人しくさせたけど、突然襲ってくるなんて。」

サルサ「ごめんね、せんせー?あのビンに入ってたのは、メアが作ったデレ薬なの!」

ガーネット「使い方は、体にちょっと付けるだけ。すると、体から特殊な香りが出る様になるのです。異性がその香りを嗅ぐと、催眠魔法に掛かってしまい、メロメロになるとか。」

 

ガーネットが薬の説明をした。

 

エミリア「まったく、なんであんなもの発明したの!」

あるふぁ「先生様と仲を深めれば、魔女として成長出来ます。だからこそメア様はデレ薬を作ったのだと判断します。この方と仲良くなる為に。」

狼真「その薬を俺が全部被ったんだよな。…あれ?」

 

狼真は薬を被った事を言って、四人に効いていない事に疑問が口から出た。

 

サルサ「だいじょーぶっ!ボク達、亜人だから!」

ガーネット「人狼、サキュバス、魔律人形…人間とはちょっと違う種族。それが亜人なのですよ。IV KLOREは私以外、亜人で…あれ?なぜ私まで薬が効かないのでしょう?」

あるふぁ「失礼ですが、ガーネット様も亜人です。あなたは幽──。」

 

あるふぁがガーネットが理解してない自分の秘密を暴露しようとし、エミリアはあるふぁを止めた。

 

エミリア「わああああ黙りなさい毒舌人形っ。コイツ、自分が死んでる事に気付いてないんだからっ。」

サルサ「ガーネットは幽霊だけど、実体化して生活してるしねっ。」

 

エミリアとサルサは小声で喋っていた。

 

ガーネット「あの、皆さん?なぜ小声で喋っているのです?」

エミリア「なんでもないわよっ!?それより今はこのクズ教師をどうするかでしょ。」

あるふぁ「今メア様が解毒剤を作っていますが…。」

サルサ「せんせー、薬を全部浴びちゃったでしょ?すごい勢いで効果が広まるのぉ!薬の香りが学院中に拡散して、みんなメロメロに…!」

ガーネット「…私達の責任です。こうなったら、死んでお詫びを…。」

 

ガーネットがそう言う。

 

あるふぁ「何を寝ボケたセリフを。あなたはすでに死んで──。」

エミリア「だから黙りなさいってば!」

サルサ「とりあえず、いっしょに逃げよせんせー!ボク、陸上部だから走るのは大得意ぃ!」

アシュレイ「──ダメです。教官は行かせません。そう、どこにも。」

 

色々と言い合っていたが、そこにアシュレイが来た。

 

エミリア「えっ…アシュレイ?なんだか様子が変…あっ、まさか…。」

アシュレイ「教官…いえ、ハニー!私、ずっとあなたの事が好きだったんです♡」

狼真「スゥー…は?」

 

狼真は息を吸い、特大の疑問で頭が埋め尽くされた。

 

サルサ「思いっきり薬の効果が出てるぅ〜!?」

エミリア「ていうか、『ずっと』って!このヘンタイとは一昨日会ったばっかりでしょ!?」

アシュレイ「えへへ。一緒に編み物をしましょう、ハニー♡」

あるふぁ「薬のせいで錯乱なさっているのだと判断します。堅物騎士なアシュレイ様がこのザマとは。少々物騒ですが、先程の様に魔法で大人しくさせるしかありませんね。」

 

アシュレイの様を見てあるふぁはそんな事を言った。

 

エミリア「ふん。せいぜいアタシ達の足手まといにならない様にしてよね、ダメダメ教師!」

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第11楽章『薬品・パニックⅡ!』

 

 

エミリア「あ、あはは、どうしよう…。薬の効果が広がって、学院がメチャクチャに…。」

 

    〜フローラ女学院 特別クラス近くの廊下〜

 

 

アシュレイと戦っている最中であった。

 

狼真「エミリア!頑張れ!」

エミリア「…!これが…!ハァッ!」

アシュレイ「私はハニーと編み物したいから邪魔しないで!」

エミリア「きゃあ!?この…しっかりしなさい!」

 

エミリアは狼真の魔法による援護を受けながらアシュレイと戦っていた。

 

アシュレイ「くっ!?邪魔しないでって言ってるでしょ!」

狼真「はぁ!」

 

狼真はアシュレイがエミリアに攻撃しようとしているのを掴み掛かり、動きを止める事によって攻撃を止めた。

 

アシュレイ「ハニーから来てくれるなんて!嬉しい!一緒に編み物しましょう?」

狼真「いいや、お前は今から気絶するからな!フッ!」

アシュレイ「あうっ!」

 

トス!

 

狼真は首に手刀を当てて気絶させた。

 

エミリア「何よ。助けてくれる必要なかったのに。まぁ、アシュレイは強かったけど。」

サルサ「アシュレイはボクたちと同郷!ドルトガルドは騎士制度が発達した大国だもん!」

あるふぁ「アシュレイ様はドルトガルドの騎士家系のご出身。お強くて当然です。」

 

エミリア、サルサ、あるふぁはそれぞれ口を開く。

 

サルサ「わーふっふ!でも、せんせーの魔法ってすごい!ボクたち、とってもパワーアップしてたよぉ!」

エミリア「ふんっ。男の癖に生意気よ。それと、あたしにあんまり近づかないでよね。」

サルサ「わふふ。エミリアはサキュバスなのに男嫌いだねぇ。」

エミリア「うるさい、ロリ人狼。男なんて嫌いよ。嫌い嫌い嫌い、大っ嫌い。ねぇ、ガーネットもそう思…あっ!危ない!(さっきの生徒が暴れて魔法を使ったせいで、天井が…!)」

狼真「危ねぇ!」

 

エミリアはガーネットに危ないと言い、狼真はガーネットの方へ走り出した。

 

ガーネット「えっ、きゃあ!?」

狼真「大丈夫か?ガーネット!」

ガーネット「は、はい。でも…防御魔法が使えないのに私を抱き締めて庇ってくれるなんて。先生さん、とってもカッコいいのです…♡」

エミリア「えっどうして!?亜人には薬は効かない筈で…!」

あるふぁ「天然の色ボケだと判断します。先生様に助けられて、一目惚れなさったのでは?」

 

あるふぁは冷静に分析していた。

 

ガーネット「えへへ、先生さん、先生さん、先生さん…好き、好き、好き…大好きなのです…。」

エミリア「だ、大好きなんてフシダラな事言っちゃダメ!校内恋愛は認めないんだから!」

サルサ「でも、ガーネットは好きな人にすっごく尽くすタイプ!」

あるふぁ「おめでとうございます。可愛い呪縛霊…いえ、守護霊が出来ましたね。」

狼真「それは喜んで良いのか分からない!」

 

あるふぁの言葉にツッコミを入れた。

 

エミリア「ていうか、いつまで抱き合ってるの?そんなに近ずいたら…子供が出来て…。」

サルサ「…エミリア?本気で言ってる?」

 

サルサはエミリアの言葉に本気で言っているのかを聞いた。

 

エミリア「ふん、冗談よ。アタシは風紀委員。そういう知識も持ってるもん。(えっと、あるふぁから教わった知識だと…キ、キスをしたら…妊娠して…。)」

あるふぁ「お嬢様。今は考え事をなさっている場合ではありません。」

 

あるふぁがそう言う。

 

女子生徒B「きゃあああ来訪者さま〜!」

女子生徒C「今夜、私とデートしてください〜!」

サルサ「わふー、いっぱい来たよぉ!?」

ガーネット「うふふ、地獄の底で後悔するといいのですよ。私の先生さんに色目を使った事を…。」

 

ガーネットは物騒な事を言っていた。

 

エミリア「あ、あはは、どうしよう…。薬の効果が広がって、学院がメチャクチャに…。」

ナデシコ「では、わたくし達が助太刀いたします!」

カエデ「なんとか間に合ったみたいですね。」

ツバキ「ねぇ、先生くん?えっちな事されなかったかしら?」

狼真「君達は、たしか…!」

ナデシコ「我ら、ヤマトより来たりし三姉妹…。この花は乙女、舞ります!」

 

三人はそのまま戦い始めた。

 

狼真「皆、頑張ってくれ。(気絶させる事は出来るけどあまり人と戦いたくないな。)」

 

戦力が増えた事により、他の生徒を倒す事が出来ていたが、数が数なので逃げるという結論に至った。

 

 

       〜フローラ女学院 中庭〜

 

 

カエデ「カエデの占いでは、こっちに逃げるのが吉です。IV KLOREのみなさんと逸れてしまいましたが。」

ナデシコ「大丈夫です。あの方々はとてもお強いですもの。」

ツバキ「けど、先生くんの魔法って凄いわ。お姉さん達の魔法がとっても強くなってた。」

狼真「君達は薬が効かないのか?」

 

狼真は三人が来た時から思っていた疑問を聞いた。

 

ツバキ「クラスの子が作った解毒剤を飲んで来たの。」

ナデシコ「まだ三人分しかできておりませんでした。ですので、助っ人はわたくしたちだけですが…。それより!先生にお訊ねしたい事がありまして。その、先程の…。わたくしたちの登場は、いかがでしたでしょうか!?」

カエデ「…ナデシコお姉ちゃん?この緊迫した状況でなぜ血迷った質問を?」

 

カエデはナデシコの言葉にツッコミを入れた。

 

ナデシコ「だって、気になるではありませんか!あの完璧な決め台詞を思い出してください。ふふっ、我ながら、ろっくでした♪毎晩口上を練習した甲斐があったというものです♡」

狼真「…ロック?」

 

狼真はナデシコが言うロックという言葉に疑問を持った。

 

ナデシコ「ろっくは来訪者の方がこの世界に持ち込んだ音楽で…あっ!先生も来訪者ですので、ろっくにお詳しいのでは!?」

カエデ「ナデシコお姉ちゃんは相変わらず変です。ツバキお姉ちゃんからも、何か言って──。」

ツバキ「最高だったわ、ナデシコ。私もついつい可愛い妹の写真を激写しちゃったもの♡」

カエデ「あの戦いの中でっ。…はっ。またツッコんでしまいました…。」

 

 

          〜数分後〜

 

 

ナデシコ「──さて。改めてご挨拶いたしますね。わたくしは三姉妹の次女、ナデシコ。軽音部に入っております。」

ツバキ「私が長女のツバキよ。弓道部に入っているわ。よろしくね、先生くん。」

カエデ「三女のカエデです。占い研究会に入っています。えっと…よろしくです、お兄ちゃん(・・・・・)。あっ…違います。今のは別におかしな意味では…。」

 

カエデは顔を少し赤くして言った。

 

ツバキ「ごめんなさい、先生くん。カエデはクールに見えるけど、年上の男性が好みなの。」

ナデシコ「なんでも、頼りになる兄に憧れているとか。ですが、なぜそのようなことに?」

カエデ「妹がロックマニアとシスコンの変態だからでは…。」

ツバキ「ふふっ、呆れるカエデも可愛い♪こんな妹が見れるなんて、ヤマトが開国してよかった。」

 

ツバキは変態的な事を言った。

 

ナデシコ「第二次防衛大戦が起きてから、100年も鎖国していましたもの。」

ツバキ「4年前に開国して、異文化が入ってきたけどね。おかげで異国で兄を欲しがるカエデも見られたわ。」

カエデ「…違います。カエデは年上の人が好きだとか、そういう訳ではありません。ただ、魔法で助けてもらいましたし。占いでも、あなたを頼った方がいいと出て…。」

 

カエデは占いの結果で頼った方がいいと出たと言った。

 

ツバキ「カエデ。そんな事を言っている場合じゃないわ。今は──。」

ナデシコ「先生にこの学院の事をご説明いたしませんと!」

カエデ「……は?」

ナデシコ「この学院に通っている生徒の年齢は13歳〜18歳ほど。入学するには魔女の力に目覚めている必要があります。目覚める年齢は人によってそれぞれですが、魔女として戦えるのは基本的に成人するまでです。成人すると魔法のピークが過ぎて…あっ。魔法が使えなくなる訳ではありませんよ。ただ、力が弱まってしまいます。ですので、わたくしたち生徒が魔女活動をしている訳ですね。」

 

ナデシコが学院の説明をし始めた。

 

カエデ「…あの、ナデシコお姉ちゃん?なぜ今、学院の説明を?」

ナデシコ「……はわっ?だって…大事でしょう。説明は。」

狼真「この子、天然か?」

 

狼真は天然かと言った。

 

ナデシコ「わたくし、皆様からよくそう言われます!」

カエデ「いえ、今はこのピンチをどう乗り切るかが重要で…。」

ラヴィ「──ふふっ、みーつけた♪」

カエデ「えっ…ラヴィさん?」

ナデシコ「やはり、ラヴィさんもお薬のせいで錯乱なさって…!?」

ラヴィ「この世界には輝砂と呼ばれる物質が存在し、それを元にした各種テクノロジーが発達している。輝砂には特殊な性質があり、独自のエネルギーを取り出す事が可能である。輝砂は古くから、砂状の特殊な物質として知られており、砂時計型の器に輝砂を入れたランプや暖房が使われていた。さらに輝砂は魔女と同じでプラス感情を魔力として変換する力があり、魔力を帯びた輝砂は通常より多くの、エネルギーを生み出せるため、魔女がいる都市ではオルケストラが人々の生活を支えるのに一役買っており──。」

 

ラヴィが唐突に難しい話をし始めた。

 

ナデシコ「……!ラヴィさんがいきなり難しいお話を?」

ツバキ「まさか、これは…!」

カエデ「頭がよくなっていますっ。普段は割とおバカなラヴィさんの騒動が明晰にー!?」

ラヴィ「わはは、今のわたしは文武両道スーパーエース!ちょー愛してるよ、先生♡」

ナデシコ「くぅ…ラヴィさんを正気に戻さなければ!お力をお貸しください、先生!」

狼真「あぁ!行くぞ!」

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第12楽章『薬品・パニックⅢ!』

 

 

メア「『マジックアイテム作りに失敗は付き物なのさ!(*>ω<)ノ』」

 

 

      〜フローラ女学院 中庭〜

 

 

狼真は今、この花は乙女の三人と共に薬の効果でキャラの変わったラヴィと戦闘をしていた。

 

狼真「ナデシコは魔法で攻撃!ツバキは弓での援護!カエデはそのまま…それの名前なんていうんだ?」

カエデ「これは式神です!」

狼真「分かった!式神での援護を!」

ラヴィ「そこだぁ〜!」

スコルキバット『イクサナックル!ウェイクアップ・イクサ!』〜♪

『イ・ク・サ・ナ・ッ・ク・ル・ラ・イ・ズ・ア・ッ・プ!』

狼真 スコルキバット「『ブロウクンファング!』」

ナデシコ「きゃあ!?」

 

狼真は、ラヴィが魔法で攻撃するタイミングで手加減してブロウクンファングを放って魔法を打ち消したが、打ち消せなかった魔法がナデシコに当たった。

 

狼真「ナデシコ、大丈夫か?」

ナデシコ「大丈夫です!」

狼真「そうか…ただ、結構キツくなってきたな…。」

ラヴィ「ふっ!今のラヴィちゃんを止められるかな!?」

ナデシコ「くぅ、ラヴィさんの魔女としての素質は超一級!そこに頭脳まで加わるとは!」

 

ナデシコは魔法による攻撃に顔を歪めながらも大丈夫と言った。

 

ツバキ「一瞬でも隙ができれば。」

狼真「っ!(そうだ!これなら…)問題!魔女はどうやって魔法を使っているのか?」

カエデ「えっ、お兄ちゃん?なぜこの状況で問題を…。」

ラヴィ「あははははははそんなの簡単だよ!魔女の魔法の要は、輝石!輝砂の結晶体であるこの石は、魔女の魔力に反応して様々な魔法を発動させる!わたしたちが着てる制服の校章にも輝石が仕込まれてる!」

狼真「(きせきって言われると鍛えて鬼になった奴らの使ってる武器に使われてる鬼石(おにいし)を思い出すな。パッと見読めん。)」

ラヴィ「さらにさらに!わたしたちは輝石で作られた小さな鈴を持ってるの!その名も、ミリアベル!この鈴は魔獣の気配をビビッと感知することができる!まあ、感知できる確率は100%じゃ無いけど──。」

 

ラヴィが長々と説明している間にツバキが後ろに周っていた。

 

ツバキ「丁寧な説明ありがとう。お礼に正気に戻してあげる♪」

ラヴィ「えっ…きゃうっ!?」

ナデシコ「──まさか、こんなに簡単に隙ができるなんて。」

カエデ「頭がよくなっても、ラヴィさんはラヴィさんでしたね。」

 

カエデはラヴィの倒され方を見て、中々に酷い事を言った。

 

ツバキ「お手柄よ、先生くん。お姉さんが褒めてあげる♡」

狼真「褒められても嬉しくない勝ち方だな。」

カエデ「やりましたね、お兄ちゃん…ぎゅっ。…はっ。すいません。うれしくて、ついぎゅっとしてしまいました…。」

ツバキ「ちなみに、カエデには好きなものに抱きついちゃうクセがあるの。」

 

ツバキはカエデのクセを暴露した。

 

ナデシコ「生徒と教師の禁断の愛…ろっくです!さすがはわたくしの妹!」

カエデ「お姉ちゃんたちは黙っててくださいっ。カエデは、そういうわけでは…。」

ツバキ「はいはい、話を戻しましょう。薬の副作用で、みんなキャラが変わっているわね。」

ナデシコ「メアさんは天才的な発明家でいらっしゃいます。けれど、失敗も多くて…。」

メア「『マジックアイテム作りに失敗は付き物なのさ!(*>ω<)ノ』」

 

唐突にメアリーベリーが現れてそう言った。

 

カエデ「えっ、メアさん?もしかして、解毒剤を作って飲んで来たんですか?」

メア「『その通りだぜ!(*>ω<)b!Sadistic★Candyの二人にもあげたけど…。』」

 

 

          〜メアの回想〜

 

 

    〜フローラ女学院 特別クラスの教室〜

 

 

アンジェリカ『私はただの一般人。面倒事はごめんだっつーの。』

ルキフェル『ふん、私は切り札だ。安々と場に出ていいものではない。』

 

 

         〜メアの回想終了〜

 

 

        〜フローラ女学院 中庭〜

 

 

メア「『二人とも来てくれなくて!(’;ω;`)』」

狼真「というか、その喋ってるボードは?」

メア「『これもメアの発明品、名付けてベリーボード!メアはいつもこれで話すんだ!(*‾3‾⁠*)♡』」

シャンペ「にひひー。ごめんね、にーさま?メアはシャイだから、おしゃべりが苦手なの。」

ラトゥーラ「この事件はメアが原因。だからウチらシュガポケも強力するけど…メア。シュガポケのリーダーとして、言うわ。とりま、ちゃんとセンセに謝りなさい。」

 

ラトゥーラはメアに言う。

 

メア「ふぇ…ご、ごめんなさい、です。メ、メアのせいで…た、たた大変なことに…。」

カエデ「相変わらずボードがないと別人ですね。」

 

カエデはメアの変わり様にそう言う。

 

メア「メ、メアはひっきーで、コミュ障だから…仕方ない、かもっ。そ、それより、今から図書館に…いこ?」

シャンペ「おかしくなった人たちを治す方法が載った本があるらしいの。でも、それには…。」

ナデシコ「強行突破ですね!わたくし、そういう言葉が大好きです!ろっくんろー♪」

ラトゥーラ「ふふっ、セレブギャルの実力を見せてあげるし!」

 

ナデシコとラトゥーラはやる気に満ちている様だ。

 

ツバキ「いいの、先生くん?あなたは臨時担任。無理に私達に付き合わなくても…。」

狼真「無理になんかじゃないよ。」

ツバキ「ふふっ、私の心配は的外れだったわね。あなたはきっと、いい教師に──。」

女子生徒A「見つけましたよ、先生!」

 

ツバキの言葉に答え、それへのツバキの返答を遮るかの様に女子生徒が現れた。

 

ツバキ「あら、残念。お話はひとまずここまでみたい。さぁ、あなたの勇気をお姉さんたちに見せて♪」

狼真「分かった。とりあえずは魔法を使いながら指示を出す。」

 

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第13楽章『薬品・パニックⅣ!』

 

 

メア「『今から作るマジックアイテムには音楽が大きなヒントになるのさ!(*>ω<)b』」

 

 

       〜フローラ女学院 中庭〜

 

 

狼真「シュガーポケッツは最初は自由に行動してくれ!ツバキは弓での援護を、ナデシコは魔法で道を作って、カエデは式神で道を作るのを援護して!」

全員『わかったし(わかったの)(わ、わかり…まし…たっ)(わかったわ)(わかりました)(はい、お兄ちゃん)!』

 

狼真は魔法を使いながら戦況を見ながら指示を出し始め、シュガポケとコノハナの6人は指示された通りにしていた。

 

狼真「皆!道が出来たから早く行け!」

カエデ「えっ、お兄ちゃんは?」

狼真「俺は大丈夫だ!武力行使は出来ないけど逃げる事は出来る!」

ラトゥーラ「ウチらシュガポケは図書室に行くから!」

ナデシコ「わたくしたちコノハナは書庫に行きます!」

狼真「了解!こいつら撒いてから近い方に行く!」

 

狼真はそう言い、大声で言葉を紡いだ。

 

狼真「おい!俺を捕まえてみろよ!」

 

狼真は薬の効果を利用して生徒達を引き付け始めた。

 

女子生徒達『絶対捕まえる!』

狼真「ハッ!フッ!ハァッ!」

 

狼真は迫り来る女子生徒を避けながら掌に蒼炎を集め、それを爆発させる事により素早く動いていた。

 

狼真「よし…行け!」

 

狼真は追い掛けて来る女子生徒全員の視界の外に出て、二つのフエッスルとガジェットを取り出し、ガジェットにフエッスルを装填した。

 

ガシャン!

 

クロウショット『ク・ロ・ウ!』

シャークスクリーン『シ・ャ・ー・ク!』

 

狼真「クロウショット、シャークスクリーン。立体映像を使って周りを錯乱させてくれ。」

クロウショット『キュイキュイ!キューイン!』

シャークスクリーン『ガウ!ガウ!ガーウ!』

 

クロウショットで今の自分の姿を取り、立体映像を作ってシャークスクリーンで投影した。

 

女子生徒A「先生が居たわよ!」

女子生徒達『きゃあ〜!先生〜!』

狼真「よし、ここから近いのはっと。図書室か。」

 

狼真は図書室に向かった。

 

 

       〜フローラ女学院 図書室〜

 

 

図書室に行く途中で女子生徒に見つかって走って逃げて来て、図書室に居たシュガーポケッツと協力してバリケードを作って立て籠もった。

 

女子生徒A「先生〜!丨立て籠もってないで開けてください!」

女子生徒B「私、先生のことをもっと知りたいです♡」

ラトゥーラ「くっ…!とりまバリケード作って立て籠もったけど、あんまし持たなそう。」

 

ラトゥーラはバリケードを見ながらそう言った。

 

メア「『目的の本は書庫か、この図書室のどっちかにあるはず!書庫の方はコノハナが探してくれてる!メアたちもがんばろう!(*>ω<)ノ☆』」

狼真「あぁ、頑張ろう。(また後日来よう。興味深い本がある。)」

シャンペ「それにしても、にーさまったらすごい人気なの。」

ラトゥーラ「てか、なんでセンセを『にーさま』って呼ぶワケ?」

シャンペ「シャンペはNo.1妹キャラで、バレ〜部所属の小猫系魔女だから!ちなみにバレ〜部は、キャバレ〜部クラブの略だよ?」

狼真「何そのヤバそうなクラブ…!」

 

狼真はバレ〜部の事を聞き、ヤバそうなクラブと言った。

 

メア「『お客さんはみんな女子生徒!健全だよ!

(人>ω<*)♡』」

シャンペ「シャンペはファッションの最先端、マルルセイユ出身!とってもオシャレな魔女なの!」

ラトゥーラ「ウチの地元のフィレンツァも負けてないもん!昔から芸術と音楽がパナいし!」

 

シャンペの言葉にラトゥーラが反応した。

 

メア「『他にもドルトガルド、ヤマト、リュウト…この学院は留学生が多いんだ!ちなみにメアは、ウェールランド出身の天才発明家!(*>ω<)b』」

シャンペ「にひひー、特別クラスさみーんなこせー的。でも、一番はにーさまなの♡」

ラトゥーラ「予言の魔法が使えるなんてマジありえないし!」

 

ラトゥーラは予言に記された魔法が使えるという事を言う。

 

メア「『せんせいのことも研究したい!(*>ω<)ノ☆そうすればもっと色んな発明ができて…あっ!』」

ラトゥーラ「ん?本があったの…って、メア。その本であってるワケ?」

シャンペ「タイトルは…『超高等魔律学応用論』?それ、音楽の本でしょ?」

 

シャンペは本のタイトルを読み上げた。

 

メア「『今から作るマジックアイテムには音楽が大きなヒントになるのさ!(*>ω<)b』」

ラトゥーラ「さ、さすが天才…!言ってることがマジイミフで…!」

 

ドォーーーーーン!

 

リネット「もうー!図書室で騒いじゃダメじゃないですか★」

ラトゥーラ「……!ヤバい!入口のバリケードが突破されて…あれ?今の声って、リネ──。」

 

ラトゥーラは声で判断しようとしたが…。

 

リネット「いいえ、わたしはリネットじゃありません。そう、今のわたしは…!魔法少女、まじかる★ライブラ!悪さをする子は魔法辞典で殴り倒す!図書室の妖精にして守り神★」

 

リネットの言葉は予想の斜め上をいった。

 

メア「ふええええっ!?い、いつも大人しいリネットしゃんが…!」

シャンペ「これはこれでかわいーの!シャンペのおねーさまにしたい♡」

 

メアとシャンペが反応した。

 

リネット「好きです、先生!二人で読書感想文を書きましょう?課題図書は恋愛小説です★」

ラトゥーラ「くぅ…早く正気に戻さなきゃ!行こ、センセ!」

狼真「あぁ!」

 

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第14楽章『薬品・パニックⅤ!』

 

 

ルキフェル「掛かって来い雑魚共!凶乱の魔女と呼ばれたこの私の力、見せてやろうではないか!」

 

 

       〜フローラ女学院 図書室〜

 

 

狼真「俺が動きを止めるからラトゥーラは詠唱魔法で攻撃、シャンペは攻撃魔法で攻撃!メアはそのままマジックアイテムを!」

三人「わかったし(わかったの)(わ、わかり…ました)!」

狼真「光家秘伝、笑いのツボ!」

リネット「アッハハ!アハ…アハハ!」

 

トス!

 

狼真がリネットの笑いのツボを押し、リネットを笑わせて動きを封じた。

 

ラトゥーラ「そこ!」

リネット「きゃう!?」

 

リネットはダメージを受けたが、まだ立っていた。

 

リネット「えい!」

スコルキバット『はぁ!前回出番が無かったから気合入れていくぜぇ!』

ラトゥーラ「えっ!?なにこの不思議生物!?それと前回ってなに!?」

狼真「気にするな。」

 

狼真はそう言いつつ瞬時にリネットの背後へと回り、首に手刀を入れた。

 

リネット「ひゃううう!?そんな、わたしのハッピーエンドが…★」

 

手刀でリネットは気絶した。

 

ラトゥーラ「はぁ、はぁ…マジ、シンドかった…。」

メア「『よっしゃー!マジックアイテムも完成したぜ! (*>ω<)b!今から屋上に行こう!魔法の効果を高めるには高い場所がいいんだ!』」

ナデシコ「ご無事でしょうか、先生!」

ツバキ「マジックアイテムも完成したみたいね。」

カエデ「カたちも一緒に屋上に行きます、お兄ちゃん。」

 

この花は乙女が図書室に来て、一緒に屋上に行くと言った。

 

 

       〜フローラ女学院 廊下〜

 

 

屋上に向かっている途中に廊下でIV KLOREの四人と会った。

 

エミリア「やっと見つけたわよ、ダメダメ教師。よくも学院中を走り回らせてくれたわね。」

サルサ「せんせー!ボク、まだ走り足りないよぉ!今度一緒にランニングしない!?」

 

エミリアは狼真に文句を言い、サルサは走り足りないと言った。

 

あるふぁ「おやおや。コノハナとシュガポケの皆様。ようやくご到着ですか。」

ガーネット「うふふ、また会えてよかったのです、先生さん。さびしすぎて死んじゃうかと思ったのですよ…?」

メア「『わあー!IV KLOREだ!これで百人力!

(人>ω<*)♡』」

シャンペ「シャンペたちは特別クラス。みんなから落ちこぼれ扱いされてたけど…。」

ナデシコ「先生のお力添えがあれば、屋上に辿りつけるはずで…!」

 

ナデシコがそう言ったが…。

 

ロゼッタ「それはどうかしら?」

エミリア「えっ、ロゼッタ!?まさか、あんたまで…!」

ロゼッタ「ここから先は通さないわ。先生…いいえ!おにーちゃんは、ロゼのものだもん♡」

狼真「えっと…え?は?」

 

ロゼッタの言葉に狼真は困惑していた。

 

メア「『やっぱり錯乱してるぜー!?(;・'ω・’)』」

あるふぁ「なんと無様な。ロゼッタ様が妹キャラに成り下がるとは。」

ツバキ「これじゃロゼッタっていうより、ロリッタね。まぁ、私的にはありだけど♪」

 

ツバキはいつも通りの変態振りを見せていた。

 

ロゼッタ「ロゼ、おにーちゃんのことがだーいすきっ!一緒に半額タイムセールにいきたいな♡」

シャンペ「にひひー、だーめ♪にーさまの妹はシャンペだもん♡」

カエデ「……むっ。ずるいです…あっ、いえ。カエデはただお兄ちゃんの妹として意見を…。」

 

シャンペとカエデはロゼッタと張り合っていた。

 

エミリア「あんた達も妹じゃないでしょう!?あんまりフシダラな事を言うのは──。」

女子生徒A「会いたかったです、先生!」

女子生徒B「私にも色々教えてください!」

 

エミリアの言葉を言い切る前に女子生徒達が喋った。。

 

ロゼッタ「戦力はこっちが有利だよ、おにーちゃん!」

メア「マ、マズい、かも。亜人には…薬が効かない。けど、他の生徒さんはみんな…!」

サルサ「ボクたちの敵になっちゃったってことぉ!?」

ロゼッタ「亜人の生徒達はもう捕まえたもん!残る敵はあなた達だけで──。」

 

ロゼッタの言葉を遮る様に一人の声が聞こえた。

 

アンジェリカ「──ふん。ふざけた事言うなっつーの。」

ナデシコ「……!あなた方は…!」

ルキフェル「まったく。こんなくだらん遊戯に加担しなければならんとは。」

 

Sadistic★Candyの二人が立っていた。

 

ガーネット「アンジェリカさんとルキフェルさん!?Sadistic★Candyの二人がどうしてここに!」

アンジェリカ「私だって来たくなかったけど、昔馴染みに頼まれて…。」

ルキフェル「ふっ、仕方ない。掛かって来い雑魚共!凶乱の魔女と呼ばれたこの私の力、見せてやろうではないか!」

 

二人は服を魔法でオルケストラの衣装に変えた。

 

狼真「とりあえず魔法を弾くくらいなら今の力の制御でも出来るから俺も戦うぜ!」

スコルキバット『了解!』

狼真「変身!」

 

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第15楽章『薬品・パニックⅥ!』

 

 

ティアラ「この子は魔獣じゃない。園芸部自慢の魔法植物!」

 

 

       〜フローラ女学院 廊下〜

 

 

狼真「スコルキバット!試したいフエッスルがある!」

スコルキバット『なんだ?イクサフエッスル以外にも作ってたのか?』

狼真「あぁ!シャウトフエッスルだ!」

スコルキバット『シャウトフエッスルか!』

狼真「よし!」

スコルキバット『クロスハート!』〜♪

 

狼真の前に角の様な物が生えたマイクが現れ、狼真が掴み取ると、体に巻き付いていたカテナが弾け飛び、全身が赤い装甲に覆われた。

 

狼真「じゃあ、早速一発かますぜ!」

スコルキバット『ウェイクアップ・シャウト!』〜♪

狼真 スコルキバット「『ソウルクラッシャー!』」

 

狼真はマイクに向けて叫び、女子生徒達の魔法をマイクによって増幅させた大声で魔法を打ち消した。

 

狼真「Sadistic★Candyの二人は自由に、ナデシコとカエデとラトゥーラ、メアとエミリアとガーネットは詠唱魔法で、ツバキとシャンペとあるふぁ、サルサは攻撃魔法で攻撃してくれ!」

全員『わかりました(わかりました、お兄ちゃん)(わかったし)(わ、わかりましたっ)(言わなくても分かってるわよ、変態)(わかったのです、先生さん)(わかったわ、先生くん)(わかったの、おにーさま)(分かりました、先生様。)(わかったよ、せんせー)!』

 

全員が三者三様の言葉を口から出した。

 

エミリア「ハァー!」

シャンペ「えい!」

アンジェリカ「ハァッ!」

ガーネット「そこなのです!」

女子生徒達『きゃあああ!?』

 

エミリアとシャンペとアンジェリカ、ガーネットは魔法で女子生徒達を気絶させた。

 

ツバキ「そこよ!」

あるふぁ「そこです!」

ラトゥーラ「そこ!」

ルキフェル「そこだな!」

女子生徒達『きゃあ!?』

 

ツバキとあるふぁ、ラトゥーラとルキフェルが魔法で気絶させていく。

 

サルサ「えーい!」

メア「えい!」

カエデ「はぁ!」

ナデシコ「いきます!」

女子生徒達『ひゃああああ!』

 

サルサとメア、カエデ、ナデシコも魔法で気絶させていく。

 

ロゼッタ「なっ!?一瞬で!?」

狼真「これで終わりだよ。」

スコルキバット『あぁ、終わりだな!』

ロゼッタ「くぅ!」

ルキフェル「はぁ!」

ロゼッタ「きゃあ!?あぅぅ、おにーちゃん…。」

 

ロゼッタは狼真と向き合っていたが、それが隙となってルキフェルに気絶させられた。

 

ルキフェル「あははははっ!他愛もない!これが私の実力だ!」

アンジェリカ「ちょっと、ルキ。あんまりはしゃぐとケガするっつーの。」

ナデシコ「す、すごい!やはりお二人のお力は別格です!けど、どなたに頼まれてここに?」

 

ナデシコは気になった事を聞いた。

 

ルキフェル「ん?そんなの理事長に決まっているだろう?あの女程の魔女ならデレ薬など効かん。あの女はアンジェリカと同じRa──。」

アンジェリカ「きゃあああああっ!?うっせーチビルキ!それは秘密って約束でしょ!?」

シャンペ「でも、今の魔法はあんじぇちゃんにそっくりだったの♡」

アンジェリカ「……!?」

 

シャンペの言葉でアンジェリカは顔が強張った。

 

狼真「あんじぇちゃんって?」

シャンペ「伝説のユニット、Ray!その五人の内の一人なの!」

ラトゥーラ「ウチもあんじぇちゃんのファンだし!あのねあのね…。Rayの中では最年少で、マジかわだったもん!経歴もすごくて、凶乱の魔女事件の解決、ナイトパレード三連覇、ヤマト開国、リュウトで起きた第三次防衛大戦の集結…そのすべてに貢献して、魔女協会が選定するWitch(ウィッチ) Certified(サーティフィキットゥ) License(ライセンス)で史上最年少でS2ランクになった…。サイッコーの天才魔女ってワケ!」

 

狼真が聞くと、ラトゥーラは早口で説明した。

 

アンジェリカ「い、いや〜それほどでも〜。」

サルサ「なんでアンジェリカが照れてるのぉ?」

ガーネット「そういえば、アンジェリカさんと名前が似ていて…。」

 

ガーネットがアンジェリカの名前が似ている事も指摘した。

 

アンジェリカ「あっ!私はあんじぇちゃんじゃないわよ!?私はただの保健委員で…!」

あるふぁ「いえ、別人という事は一目瞭然です。なぜなら…。」

シャンペ「あんじぇちゃんはちっちゃくて可愛いロリ魔女!アンジェリカみたいにおっきくなかったの!」

アンジェリカ「誰がおっきいですってー!?」

 

アンジェリカはシャンペの言葉でブチギレていた。

 

エミリア「それより、屋上に行くわよ!学院を元に戻さないと!」

アンジェリカ「あっ、コラ!待ちなさいあんたらー!」

 

エミリアがそう言って走り出し、アンジェリカはそれを追い掛けていった。

 

狼真「クロウショット、シャークスクリーン。戻ってこい。」

クロウショット『キュイキュイ!』

シャークスクリーン『ガウガウ!』

 

狼真は追い掛ける前にクロウショットとシャークスクリーンのフエッスルを外して戻した。

 

 

       〜フローラ女学院 屋上〜

 

 

フローラ女学院の屋上で、謎の植物が鎮座していた。

 

サルサ「わっ、なにこれぇ!」

カエデ「大きなお花が…。」

あるふぁ「もしや、魔獣ですか?」

ティアラ「違うよ、この子は魔獣じゃない。園芸部自慢の魔法植物!屋上で日向ぼっこさせてたんだ!えへへ、とっても可愛いでしょ?」

花『ガルルルルルル!』

 

ティアラがそう言うと、花が唸りだした。

 

サルサ「すごい唸り声だよぉ!?」

ナデシコ「くぅ…こんな面妖なお花を愛でるなんて!やはり、ティアラさんもお薬のせいでおかしく!」

 

ナデシコはこう言った。

 

アンジェリカ「…いや。この子って元々グロい植物も好きだったような。」

ガーネット「割といつも通りなのですよ。口調も変わっていなくて…。」

ティアラ「うん、私は変わってないよ?ね?そうですよね、先生…ううん、──あなた♡」

エミリア「…は?」

 

エミリアはティアラの狼真への呼び方で困惑していた。

 

ティアラ「今日のお夕飯は何にしますか?私、たなたのためならどんな料理でも作ります♡だって、私…あなたを愛してますから。だから、あなたに希望を届けたいんです!私達魔女は、魔獣と戦う唯一の希望です。魔女活動はプラス感情を集めるためだけのものだけじゃない。オルケストラをすれば、みんなに安心感が生まれます。魔女がいるから大丈夫って、みんなが元気になります!だから…あなたのことも元気にしてあげたい。私はもう身も心も…。あなたのものですから♡」

サルサ「誰これぇーーーーっ!?」

カエデ「まるでお兄ちゃんと結婚したみたいな態度です…。」

狼真「????????」

 

ティアラの言葉で狼真は頭のキャパをオーバーしてしまった。

 

ツバキ「くっ…これは、新妻!幸せいっぱいの…新妻ティアラね!」

ティアラ「えへへ…あ、な、た♡一緒に幸せいーっぱいの家庭を作りましょう?」

エミリア「うっ、なんだか戦い辛いけど…アタシ達が正気に戻してあげるわ!」

狼真「?????」

 

狼真はまだキャパオーバーしていた。

 

サルサ「せんせー!せんせー!」

狼真「はっ!?」

サルサ「せんせー、大丈夫?」

狼真「俺は大丈夫じゃない様な気がしなくもないが、大丈夫だ。流石に頭がパンクしそうだったがな。」

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第16楽章『薬品・パニックⅦ!』

 

 

クロエ「どうやら魔法薬を使わなくても、特別クラスはあなたを惚れさせたようですね。」

 

 

       〜フローラ女学院 屋上〜

 

 

狼真「俺は動きを止めるからガーネットとナデシコ、アンジェリカは詠唱魔法で攻撃してくれ!ツバキは弓で援護を!蒼炎の鎖(ブルーフレア・チェーン)!」

ティアラ「きゃあ!?」

ツバキ「フッ!」

ガーネット「そこです!」

ナデシコ「ろっくんろー♪」

アンジェリカ「はぁ!」

ティアラ「えへへ、あなた♡私が育てた花をプレゼントしますね!」

花『シャアアアアアア!』

 

ティアラの動きを鎖で封じ、ツバキは武器を弾き、ガーネットとナデシコとアンジェリカが魔法で攻撃したが、ティアラは魔法で弾き、狼真に花を渡そうとしていた。

 

カエデ「そんな花をプレゼントしたら食べられちゃいますっ。」

ルキフェル「面倒だな。アンジェリカ、貴様の魔法で全て吹き飛ばせ。」

アンジェリカ「でも、園芸部の花だし。なるべくフツーに大人しくさせたいっつーか。」

 

アンジェリカはそう言う。

 

ロゼッタ「それなら、花を操っているティアを止めるしかないわ。」

サルサ「LiGHTsのみんな!?それに、理事長も!?」

クロエ「大丈夫ですか、皆さん。」

 

ロゼッタ、リネット、アシュレイ、ラヴィとクロエが屋上まで来た。

 

リネット「クロエ先生に助けてもらいましたっ!一度気絶したせいか、正気に戻れたんです。」

アシュレイ「この状況は、メアリーベリーの薬が原因だとか。」

メア「あぅ…ご、ごめんなさい…。」

 

アシュレイはメアの薬が原因と聞いた。

 

エミリア「この子だけが悪いんじゃない!薬を奪い合ったアタシ達も悪いの!」

あるふぁ「ところで、アシュレイ様。もしや錯乱していた時の事を憶えておいでで?」

アシュレイ「……!それは…。」

 

あるふぁの質問にアシュレイは言葉が詰まる。

 

サルサ「せんせーを『ハニー』って呼んでたよねぇ。」

アシュレイ「やめろー!?思い出させるなー!薬のせいで、私の手芸趣味までバレて…!」

リネット「は、恥ずかしい…。先生に…すすす好きって言っちゃいました…!それに、本で殴ろうとするなんて…図書委員失格です〜!」

ラトゥーラ「いやいやアンタもっとハズいことしてたじゃん!?」

ラヴィ「ううっ…せっかく頭がよくなれたのに〜!」

ロゼッタ「先生を…おにーちゃんって呼ぶなんて…。タイムセールが好きなこともバレて…!」

シャンペ「にひひー。みーんな、可愛かったの♡」

 

デレ薬の被害にあった四人の内三人は顔が赤くなっていた。

 

アンジェリカ「けど、クロエ…じゃなくて、理事長。あんたの力なら、事態を収拾する事も…。」

クロエ「いいえ。私は手を貸しません。」

 

クロエは手を貸さないと言う。

 

ガーネット「えっ、どうしてなのです!?」

クロエ「それは…。」

狼真「俺の力を確かめたいからか?」

 

狼真はクロエに聞く。

 

ロゼッタ「……!お願いします、先生!」

アシュレイ「私達に力を貸してくれ!」

ラヴィ「ティアちゃんを止めなくちゃ!」

リネット「そ、それがわたしたちの役目で──。」

ティアラ「えへへ、あなた♡シャツの襟が曲がってますよ?あっ、大丈夫。私が直します。あなたのことはぜーんぶ、私がやりますから♡」

 

リネットの言葉を遮る様にティアラが喋る。

 

リネット「………。」

ラヴィ「やっぱり、止めなくていいんじゃない?」

アシュレイ「今のティアラは、凄く幸せそうでろなんだか、止めるのは可哀想な気が…。」

ロゼッタ「何を言ってるの!?早く元に戻さなくちゃ!手伝ってください、先生!」

狼真「あぁ!蒼炎の鎖(ブルーフレア・チェーン)!」

 

狼真はまた動きを止めた。

 

ロゼッタ「そこよ!」

ティアラ「きゃあ!?えい!」

ロゼッタ「きゃっ!?」

 

ロゼッタの攻撃で蒼炎の鎖が緩み、ティアラが魔法を使いロゼッタを攻撃した。

 

狼真「ロゼッタ、大丈夫か?」

ロゼッタ「大丈夫です、先生。」

狼真「もう俺が気絶させるか?よしやろう!」

 

狼真はそう言うと即座に行動を開始した。

 

狼真「はぁ!」

 

トス!

 

ティアラ「きゃう!?」

 

ティアラは気絶した。

 

 


 

 

       〜フローラ女学院 屋上〜

 

 

ティアラ「うっ…あれ、先生?それに、みんな?」

ロゼッタ「よかった!正気に戻ったのね!」

ティアラ「あっ…ごめんなさい!私、皆と戦って…先生の…お、お嫁さんみたいに…!」

アシュレイ「謝るのは後だ!学院のみんなを元に戻さないと!」

メア「『大丈夫!準備はしてきたぜ!(*>ω<)b』」

 

メアは準備を終わらせていた。

 

カエデ「えっ、それって…スピーカーですか?」

メア「『そう!あの薬は一種の催眠魔法!香りを嗅いだ人をメロメロにしちゃう!全校生徒に飲ませる量の解毒剤は作れない!だからより強い催眠魔法で効果を上書きするのさ!』」

あるふぁ「つまり『元に戻れ』という催眠を掛ける訳ですか?ですが、いったいどうやって…。」

ロゼッタ「……あっ、まさかそのスピーカー…。」

 

ロゼッタはなにかに気付いた。

 

メア「『特別なマジックアイテム!(*>ω<)ノ☆!これで屋上からメア達の歌を学院中に届ける!そうすれば皆に催眠を掛けて元に戻せる!だから……』……み、みんな、おねがい。力を貸して欲しい、かもっ。」

サルサ「けど、歌を届けるってことは、今からボクたちがオルケストラをするってことぉ!?」

メア「み、みんなの心を…揺さぶる歌が必要なの。その方が、効果が上がる、かもっ。」

 

サルサの言葉にメアは返す。

 

カエデ「カエデたちにそんなことができるんでしょうか?」

ガーネット「私達は、落ちこぼれって言われてたのに…。」

狼真「俺は君達の歌に心を揺さぶられたぜ?」

ティアラ「先生…。」

狼真「君達なら、トップアイドルになれる。(柄じゃねえ事言ったなぁ。)」

 

狼真は自分の柄じゃない事を言ったと思った。

 

ティアラ「皆、先生の言う通りだよ!私達で、歌おう!」

ナデシコ「屋上ゲリラ公演…誠にろっくです!」

エミリア「ふん。男の癖にまあまあいい事言うじゃない。」

アンジェリカ「……ま、たまにはいいか。昔に戻ったみたいね。」

ラトゥーラ「よし!曲はLiGHTsの『Your Lights』でいこ!あれならみんな歌えるし!」

 

それぞれが言葉を紡いだ。

 

ティアラ「じゃあ、始めよう?先生の世界の魔女──アイドルに負けない、オルケストラを!」

特別クラス全員「おーーーーーーっ!」

 

特別クラスは気合を入れた。

 

クロエ「上手く生徒達の背中を押しましたね、先生。ごめんなさい。あなたを試す様な事をして。あなたが正式な教師になれるか、見極めたかったんです。特別クラスの生徒は才能がありますが、問題児ばかり。何度か、今日の様な事件を起こしています。その度に校内清掃や追加の課題を出すなどのペナルティを与えてきました。でも、私は彼女達を解散させませんでした。なぜだか、分かりますか?」

狼真「あなたも心を揺さぶられたから?」

クロエ「はい。そして、魔獣と戦ったあなたの勇気にも、心を揺さぶられました。魔獣とは、マイナス感情の集合体。他者のマイナス感情を糧にして(・・・・・・・・・・・・・・)成長します(・・・・・)。だからこそ、不安や絶望を得る為に人々を襲う。魔獣との戦いには、時には命の危険もあります。あなたに、彼女達を守る覚悟がありますか?今ならまだ拒否できますが──。」

 

クロエは狼真に覚悟を問う。

 

狼真「──俺を正式な教師にしてください。」

クロエ「どうやら魔法薬を使わなくても、特別クラスはあなたを惚れさせた様ですね。では、見届けましょう。あなたの生徒達の、オルケストラを。」

 

クロエがそう言うと、ティアラ達の方を見た。

 

ティアラ「さぁ、歌おう!私達が届けるのは心を揺さぶる歌!それこそ!この学院の皆を一目惚れさせちゃう様な──。ステキな、ラブソングを!」

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第三章 恋情・ロックンロール
第17楽章『初恋・ロックフェス!』


 

 

ナデシコ「わたくしに恋を教えてください!」

 

 

       〜フローラ女学院 中庭〜

 

 

ナデシコ「やはり、この方法しかありません。わたくしは、あの方に…。」

 

 

    〜フローラ女学院 特別クラスの教室〜

 

 

ロゼッタ「では、クラス会議を始めます。本日の議題は──。」

サルサ「せんせー!異世界のお話を聞かせて!」

シャンペ「シャンペも興味津々なの!おねがい、にーさま♡」

ラヴィ「ねえねえアシュレイ!古代ウェールランド語の課題手伝って〜!」

アシュレイ「このバカウサ!魔律学の実技は得意なくせに…!」

 

サルサやシャンペ、ラヴィやアシュレイ達は全然話を聞いていなかった。

 

ロゼッタ「話を聞いて!この前のデレ薬事件のせいで、状況は良くないの。」

ラヴィ「あー、あの後いっぱい掃除とかしたよね〜。」

リネット「そ、そういうペナルティは慣れっこですが、クラスのポイントも引かれたそうで…。」

エミリア「アタシ達はただでさえ最下位なのに!?」

 

リネットが言ったポイントが引かれた事にエミリアは反応した。

 

あるふぁ「この学院では各クラスがポイントを争い、順位が出ます。私達の目的は、ナイトパレード。」

ガーネット「魔女の祭典に出る事!それにはランキング1位にならなくてはいけないのです!」

メア「うっ、ご、ごめんなしゃい。メアの…せいで…。」

狼真「君はもう十分に謝っただろ?」

メア「せんせい…あ、ありがと、かも。」

 

メアが謝ると、狼真は十分謝ったと言った。

 

ロゼッタ「話を続けるわね。ランキング1位になるには、ポイントが必要です。」

サルサ「うーん…そうだ!だったら来週のイベント…ロックフェスで目立っちゃおうよぉ!」

ティアラ「あっ、先生は知りませんよね?この学院は校内外で様々なイベントを開催してるんです。いわゆる定期演奏会に近い形で、プラス感情を集めたり、人々のマイナス感情を減らす役目があります。」

 

ティアラがイベントの説明をした。

 

アシュレイ「魔女の主な活動はオルケストラ、魔獣浄化、奉仕活動だ。奉仕活動は所属する部活などに沿ったものが多い。園芸部は緑化活動、図書委員は図書館の手伝い、チア部はスポーツの応援…。」

ラトゥーラ「今回のロックフェスの入場料も、タダ!オルケストラと奉仕活動が合わさったイベントなワケ!」

ラヴィ「イベントで上位になるとボーナスポイントがもらえる!最下位のわたしたちがナイトパレードに出るには…!」

狼真「ボーナスポイントが必要な訳だな。」

 

狼真はボーナスポイントの話を聞き、答えに至った。

 

ロゼッタ「流石先生。理解が早くて助かります。」

シャンペ「ロックフェスはロックの祭典。特別クラスから出場するのは、この花は乙女なの!」

ナデシコ「そうですね…。」

アンジェリカ「……?どうしたのよ。いつもなら…。はわわっ!フェスに出場できるなんて、ろっくです!…とか言ってそうなのに。」

 

ナデシコの言葉にアンジェリカが反応した。

 

カエデ「実は、ナデシコお姉ちゃんは…。」

ツバキ「ねぇ、先生くん。ナデシコ…いえ、この花は乙女から、頼みがあるの。」

狼真「頼み?」

ナデシコ「はい。わたくし、どうしてもフェスで優勝したいんです。ですから、先生。これから、コノハナの郊外活動にお付き合いいただけませんか?その後でどうか…わたくしに…恋を教えてください!」

 

ナデシコの言葉に周りの反応は…。

 

狼真「なっ!?」

ロゼッタ「なっ〜〜〜!」

ティアラ「えぇえええええええっ!?ど、どういうこと!?」

ナデシコ「それは…。」

 

リーーーーーン!

 

ナデシコ「……!?ミリアベルが…近くに魔獣がいるのかもしれません!先生!詳しいお話は郊外活動の後でいたします!今はわたくしたちにお力をお貸しください!」

狼真「あ…あぁ、行くぞ!」

 

狼真は出る準備を終えさせて、すぐに出て魔獣を探しに行った。

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第18楽章『初恋・ロックフェスⅡ!』



今回の魔獣の出現場所は覚えてないのでこれまでの出現場所を見て考えました。


 

 

ナデシコ「わたくしの、恋人になっていただけませんか!?」

 

 

       〜フローラ女学院 中庭〜

 

 

狼真「居たぜ!三人共!」

ナデシコ「はい、先生!」

ツバキ「わかったわ、先生くん!」

カエデ「わかりました、お兄ちゃん!」

狼真 スコルキバット「『変身!』」

 

狼真は三人が反応するとすぐに変身した。

 

狼真「ツバキは魔獣の足を狙って攻撃!ナデシコは魔法で体を!カエデは魔法と式神で援護、出来たら攻撃に参加!」

 

狼真はそう言うと魔獣に向かい走り出した。

 

ツバキ「ハァッ!」

 

バシュン!

 

ナデシコ「ろっくんろー!」

 

ギュインギュイーン!

 

カエデ「そこです!」

 

シャン!シャン!

 

狼真「フッ!」

 

ドガン!

 

魔獣『GIAAAAAAAAAAAAA!?』

 

四人は攻撃を繰り出し、魔獣に命中させた。

 

狼真「スコルキバット!」

スコルキバット『OK!グラトニーハート!ウェイクアップ・ベルゼブブ!』〜♪

 

スコルキバットにベルゼブブフエッスルを吹かせると2丁のショットガンが現れ、それを掴むと全身のカテナが弾けて姿を変えた。

 

狼真 スコルキバット「『ダブルインパクトッ!』」

 

バゴン!バゴン!バゴンバゴン!バゴンバゴン!

 

魔獣『GUOOOOOOOOOOOOOOOO!?』

 

魔獣はショットガン、『ベレンへーナ』での必殺技である『ダブルインパクト』を受けて大ダメージを負った。

 

狼真「今だ!」

ツバキ ナデシコ カエデ「わかってるわ(わかっております)(わかりました)、先生くん(先生)(お兄ちゃん)!」

ツバキ「そこよ!」

 

バシュバシュ!

 

ナデシコ「ろっくんろー♪」

 

ギュインギュインギュイーン!

 

カエデ「はぁ!」

 

シャンシャン!シャン!

 

ツバキ、ナデシコ、カエデは魔法を使って魔獣を攻撃し、浄化した。

 

 

       〜ロランパーク 噴水広場〜

 

 

コノハナと狼真は魔獣を浄化した後、ロランパークの噴水広場に来ていた。

 

ナデシコ「どうですか、先生?この公園の名前はロランパークといいます。元々はフローラ様と初代来訪者様を称える為に作られた場所です。学院の校章にもお二人の姿が入っているんですよ?フローラ様は、学院の創始者で伝説的な魔女ですから。」

 

ナデシコは何かから逃げるかの様にロランパークの紹介を始めた。

 

ナデシコ「スペルミュージックを生み出し、『暁の魔女』と呼ばれた、魔女の原点。初代来訪者様と共に、様々な功績を打ち立て、200年前にこの地に巨大な魔獣を封印した英雄で──。」

ツバキ「ナデシコ。説明する事から逃げてないで、ちゃんと先生くんに話をしなさい。」

ナデシコ「うっ…わかりました。わたくし…殿方である先生に恋をご教授いただきたいんです。それには理由があります。実はわたくし、歌詞が書けなくて…。」

 

ナデシコは理由を話した。

 

カエデ「コノハナの作詞担当はナデシコお姉ちゃんですが、今回のロックフェスにはお題があります。それは、ラブソングを一曲作って演奏することです。」

ナデシコ「わたくしは、今までいくつもの詞を書いてきました。ですが、ラブソングを作った事はありません…。だって、わたくし…。」

カエデ「初恋もまだですからね。」

 

カエデはナデシコの秘密を暴露した。

 

ナデシコ「カエデー!?なぜわたくしの秘密をバラすのですか!?恥ずかしくて死んでしまいそうです!ううっ、ろっくんろー…。」

カエデ「その口癖の方がよっぽど恥ずかしいです。」

ツバキ「ふふっ。私の妹は純情ね。私的には、ありだけど♪」

カエデ「まったく。カエデのお姉ちゃんたちはロック好きとシスコンの変人さんです。」

 

カエデはツバキとナデシコの言葉に呆れる様にそう言った。

 

ツバキ「そこまで言うなら、カエデが代わりに詞を書いたら?」

カエデ「えっ…いえ、カエデの占いだと、やめた方がいいと出て…。」

ナデシコ「カエデが作ってくれた曲もありますよね。えっと…。」

 

 

         〜ナデシコの回想〜

 

 

       〜フローラ女学院 屋外ステージ〜

 

 

カエデ『だって〜、やっぱり〜♪お兄ちゃんが欲しい〜♪』

 

 

         〜ナデシコの回想終了〜

 

 

ナデシコ「こんな感じでしたでしょうか?」

カエデ「ふぇええええっ。」

ツバキ「じゃあ、この曲をフェスで披露しましょう。私と同じ妹マニア達のハートを射抜いて…。」

カエデ「やめてくださいやめてください羞恥心で死んでしまいますっ。」

 

カエデは顔を真っ赤にしながら二人を止めようとしていた。

 

ツバキ「それなら私が作った曲にしましょう。そう、妹達への愛の賛歌を…。」

カエデ「寝言は寝て言ってください。」

ナデシコ「ろっくではありません。」

ツバキ「ふふっ。冷たい妹達も可愛い…。」

ナデシコ「そんな訳で、先生。フェスまでの間で構いませんので…。わたくしの、恋人になっていただけませんか!?」

狼真「(…?)」

 

ナデシコの言葉にカエデは驚き、ツバキはそれを見て笑っていた。そして狼真は困惑していた。

 

ナデシコ「あっ、本当にお付き合いする訳ではありませんよ?ただ、恋人の様に接していただければ…。わたくしも恋が理解できるかもしれません。いわば曲作りの一環です。…いかがでしょうか?」

狼真「そういう事なら、いいよ。」

ナデシコ「ありがとうございます!先生の魔法は、絆が深まるほど効果が高まり、わたくし達も成長できます。ですので、フェスまではずっと先生のお傍に──。」

ツバキ「甘いわね。ちょっと待っていなさい。」

 

ツバキはそう言うと露店まで歩いていった。

 

狼真「(何をする気なんだ?)」

 

狼真が気になったが、ツバキはすぐに戻ってきた。

 

ツバキ「はい、どうぞ。先生くん♪露店で売ってたクレープよ。今大人気のマンドラゴラミント味。これを、ナデシコに食べさせてくれるかしら?」

ナデシコ「なっ…なぜそのような破廉恥な行為を!?」

カエデ「そうです。お兄ちゃんとイチャイチャするなんて。」

ツバキ「恋を理解するならこれくらいはしなくちゃ。さぁ、先生くん♪」

狼真「……はい!」

 

狼真はクレープを受け取ると、顔を少し赤くしながらそれをナデシコの方に向けた。

 

ナデシコ「……!先生が、わたくしにクレープを差し出して…。生徒と教師がこんなことをするなんて、ろっくです。ですが…!えっと…そろそろ郊外活動を再開するお時間です!さぁ、参りましょう先生!」

 

ナデシコはそう言うと走って行った。

 

ツバキ「ふふっ。恥ずかしくて逃げ出す妹も、可愛い♡」

狼真「(絶対これを狙ってた…。っておい!?)」

カエデ「恥ずかしいのはツバキお姉ちゃんの性癖では?」

ツバキ「そういうカエデも、いつの間にか先生くんに抱き着いてるけど?」

カエデ「あっ…違います。カエデは決して、食べさせてもらうのが羨ましかった訳では…。」

 

カエデは顔を赤くしながらそう言った。

 

ナデシコ「きゃあっ!?」

カエデ「……!今の声、ナデシコお姉ちゃん!?まさか、魔獣が出たのでは…。一緒に助けにいきましょう、お兄ちゃんっ。」

狼真「あぁ!スコルキバット!」

スコルキバット『出番だな!』

 

狼真はスコルキバットを呼び、カエデとツバキを連れてナデシコの行った方向に走って行った。

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]






カードストーリーや親密度ストーリー、そしてベリーパッドのストーリーはメインストーリーが終わった後に書きます。


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第19楽章『初恋・ロックフェスⅢ!』

 

 

カエデ「カエデは簡単にデレデレしたりしません。」

 

 

        〜ロランパーク内〜

 

 

狼真「ナデシコ!大丈夫か!」

ナデシコ「はい、先生!大丈夫です!」

狼真「良かったよ。変身!ハァッ!」

 

ドゴン!

 

魔獣『GUOOOOOOO!?』

 

狼真は魔獣にカテナに包まれた右腕を叩き込み、吹き飛ばした。

 

狼真「ふぅ。三人共!魔獣を浄化してくれ!」

ツバキ「わかったわ、先生くん!フッ!」

 

バシュ!

 

カエデ「えい!」

 

シャン!ギン!

 

狼真「ウワッ!?」

 

ガン!

 

ツバキの矢を受けて、三人に注意が向いた時にカエデが魔法を放ったせいで魔法が魔獣に弾かれ、狼真の方に飛んできたので狼真は魔法を殴り砕いた。

 

狼真「あいつ、魔法を弾いた!?」

カエデ「すいません、お兄ちゃん!」

狼真「大丈夫だ。」

 

ナデシコ「ろっくんろー♪」

 

ギュインギュイーン!

 

魔獣『GIAAAAAAAAAAAAA!?』

 

魔獣は魔法を食らい、浄化された。

 

狼真「今日の郊外活動は終わり?」

ナデシコ「はっ、はい!今日は終わりです!」

狼真「じゃあ、学院に戻ろうか。」

三人『はい!』

 

 

    〜フローラ女学院 教員棟 教員寮〜

 

 

狼真「今日はビックリしたなぁ。まぁ新しいフエッスルでも作るか。」

 

 

          〜10分後〜

 

 

狼真「よし、完成した。ブラストフエッスルとエックスフエッスルだ!」

 

狼真は二つのフエッスルを持ち、そう言った。

 

 

    〜フローラ女学院 特別クラスの教室〜

 

 

カエデ「…はぁ、どうしましょう…。」

 

ドォーーーーーン!

 

サルサがドアをぶち壊しながら教室に入ってきた。

 

サルサ「元気ないねぇ、カエデ!一緒にランニングにいく!?」

ガーネット「あの、サルサさん?またドアが壊れて。今月に入ってもう7回目なのですが。」

 

ガーネットはサルサに今月ドアが壊れた回数を言った。

 

エミリア「それより、ツバキから聞いたわ。ラブソングを作ってるんだって?」

あるふぁ「ロック中毒者のナデシコ様には難題だと判断します。」

 

あるふぁはいつも通りの毒舌をかましていた。

 

サルサ「何か悩みがあれば相談して?ボクたち寮の部屋も一緒で、親友だもん♪」

カエデ「サルサさん…ぎゅっ。」

サルサ「わふ!?カ、カエデ!?」

カエデ「サルサさんの髪…モフモフでキツネさんみたい…。」

 

カエデはサルサの髪をモフりながらそう言った。

 

サルサ「ボクはオオカミっ!キツネじゃないよぉ!」

カエデ「…あっ、すいません。ついモフってしまいました。」

サルサ「もぉ〜、でもボク、カエデになでなでしてもらうのはだいすき♪」

カエデ「えっ、ほんとですか?…なでなで、もふもふ。」

サルサ「あっ、カエデ、くすぐったい…わふ〜♪」

 

サルサはカエデに頭を撫でられて嬉しそうに言葉を溢していた。

 

あるふぁ「流石クラス最年少のロリコンビ。仲がよろしいですね。」

ガーネット「私も昨晩、夢の中で先生さんとこんな風に…うふふふふふふふふふふふふふふ。」

エミリア「そ、それより!あのクズ教師にセクハラされてない?」

 

エミリアは狼真に熱い風評被害をかましていた。

 

カエデ「お兄ちゃんはそんなことしません。むしろ、カエデの方が迷惑をかけてしまって。昨日の郊外活動でも失敗してしまいました…。歌詞もナデシコお姉ちゃんに任せきり。ツバキお姉ちゃんみたいに気づかいもできなくて。カエデは、二人より未熟です…。」

サルサ「うん!ボクもそう思う!」

カエデ「ガーンっ。」

 

カエデはサルサの言葉にショックを受けた。

 

サルサ「未熟なのは当たり前だよぉ。カエデは一番年下だもん。年上の人と同じペースで走ろうとしちゃダメ!無理をしたら、息切れしちゃうっ!」

カエデ「けど、カエデはお姉ちゃんたちの役に立ちたくて。」

サルサ「カエデは役に立ってるよぉ!占いだってよく当たるもん!他の人と比べちゃダメ!自分のペースでゴールを目指せばいいんだよぉ!だから、まずは自分にできることをしよぉ?たとえば、もっと笑ってみるとか!」

 

サルサは出来る事をしようと言う。

 

カエデ「笑顔…ですか?カエデは、笑顔が得意ではなくて。」

サルサ「カエデの笑顔はとっても可愛い!見てるだけで元気になるよぉ!」

カエデ「サルサさん…。」

狼真「そろそろ郊外活動に行く時間だぜ。」

 

狼真は話をしていたカエデにそう言った。

 

カエデ「あっ、お兄ちゃん。わかりました。カエデ、がんばります。」

サルサ「元気が出たみたいでよかった…あっ!せっかくだから、占ってみたら?──ほら、カエデとせんせーの恋愛運とか♪

 

サルサはカエデに耳打ちでそう言った。

 

カエデ「な、何を言うんですか。もう、サルサさんってば…えへへ。」

サルサ「あっ!今笑った!もしかして、せんせーが来たから?」

カエデ「…あぅ。違います。そんなことありません。本当です。」

 

 

      〜フローラ女学院 裏手の森〜

 

 

カエデ「お兄ちゃん。さっきのセリフは嘘じゃないですよ?カエデは簡単にデレデレしたりしません。でも、郊外活動が上手くいったら…。カエデも、笑えるかもしれません。だから、今日もがんばりませょう。お兄ちゃん。……ぎゅっ。……はっ。カエデ、また抱きついて──。」

魔獣『GUOOOOOOOOOOOO!』

カエデ「わっ、魔獣が…お兄ちゃん、力を貸してください。」

狼真「あぁ。」

 

その話の後、狼真とカエデは魔獣と戦い、浄化した。

 

  [さてさて、次回はどんな話になるだろうね〜]



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第20楽章『初恋・ロックフェスⅣ!』

 

 

ツバキ「お姉さんは全ての妹達の味方。」

 

 

     〜フローラ女学院 屋外ステージ〜

 

 

      〜ロックフェスまで、後5日〜

 

 

屋外ステージでsupernovaがオルケストラをしていた。

 

ユエ「……。」

ミルフィーユ「さあ、次の曲ねー。お姉ちゃんがいーっぱい盛り上げてあげる♡」

フィオナ「もっともっともっっっと!皆の熱い声を聞かせて!!」

観客達『きゃあああああああああああ〜!』

 

supernovaがオルケストラで歌う曲の間のMCを聞き、観客達は歓声を上げていた。

 

ツバキ「相変わらず、supernovaは凄い人気ね。『歌姫の後継者』と呼ばれる王女、ユエ。理事長の幼馴染で愛弟子でもある、ミルフィーユ。学科テストで歴代最高点を叩き出した秀才、フィオナ。三人共確かな人気と実力を兼ね備えた魔女だもの。」

狼真「彼女達は今度のフェスには…。」

ツバキ「出ないわ。他のイベントと被ってるみたい。けど、supernovaの公演は勉強になるわ。」

 

ツバキは狼真の質問に答えた。

 

ナデシコ「……ここで曲が転調して、サビの歌詞を繰り返して…。」

アシュレイ「ナデシコも頑張って研究しているな。」

ラヴィ「supernovaの楽曲はどれもレベル高いもん!」

ロゼッタ「ユエさんは合唱部のエースで、歌唱力も学院随一よ。」

ティアラ「リュウトに居た頃にお姉…ううん。エリザ様に歌と魔法を教えてもらったらしいから。」

狼真「(隠す気ある?)」

 

狼真はティアラの言葉にそう思った。

 

ティアラ「でも、私…ユエさんの歌がすごく好き!」

アシュレイ「聞き惚れている場合じゃないぞ。私達が来たのはコノハナを助ける為で──。」

ラヴィ「よ〜し!チア部のエースとして、ちょー応援するよ〜!」

アシュレイ「もっと具体的に助ける方法があるだろう!?」

 

ラヴィの言葉にアシュレイがツッコんだ。

 

リネット「作詞に役に立ちそうな本を持ってきたのですが…。」

ツバキ「そうね…あっ。ちょうど聞きたい事があったわ。それはずばり、恋バナ♡ラヴィなんかは、恋愛経験豊富そうよね?」

ラヴィ「えっ、とーぜんでしょ!?わたしはクラスのエース!恋愛経験ちょー豊富で…。」

ツバキ「では、問題です。『顎クイ』は何の略?」

 

ツバキはラヴィに問題を出す。

 

ラヴィ「えっ、えっと…あっわかった!アリが主食のほにゅーるい!」

ティアラ「それはアリクイだよね!?」

 

ラヴィの回答にティアラはツッコミを入れた。

 

ツバキ「正解は、キスがしやすいように相手の顎をクイッと上げる事。折角だから、お姉さんがしてあげましょうか♪」

ラヴィ「ほえええっ!?」

アシュレイ「ツバキ!わたのルームメイトをからかうな!」

リネット「そ、そうです!むしろラヴィさんは顎クイする方で…!」

 

 

        〜リネットの妄想〜

 

 

    〜フローラ女学院 特別クラスの教室〜

 

 

アシュレイ『ラヴィ!?私の顎をクイっとするなんて…恥ずかしいだろう…。』

 

 

       〜リネットの妄想終了〜

 

 

     〜フローラ女学院 屋外ステージ〜

 

 

リネット「…これは流行りますー!」

アシュレイ「そんな訳あるかー!?というか、なぜ私がバカウサに顎クイされて…!」

ラヴィ「それに!ばっきーも恋バナなんてないでしょ!?」

ツバキ「いいえ。私は恋の駆け引きをした事があるわ。」

リネット「えっ、ほ、本当ですか!?」

 

ツバキの言葉にリネットが反応した。

 

ツバキ「ええ、あれは、夏の暑い日。妹達の下着をこっそりポケットに入れて…。」

ロゼッタ「万引きよね!?駆け引きじゃなくて!」

ツバキ「妹がいるロゼッタなら身に憶えがあるでしょう?」

ロゼッタ「そんな事はしないわ。確かに、ヘンリエッタは世界一可愛い妹だけど。」

 

ロゼッタはツバキの言葉にシスコンを爆発させながら返答した。

 

ラヴィ「ロゼちゃんも、ちょーシスコンだよね〜。」

ティアラ「でも、姉妹の仲がいいのは、ステキだなぁ。」

アシュレイ「やけに羨ましそうだな。」

 

ティアラが羨ましそうにしていたので、アシュレイは気になり、ティアラに聞いた。

 

ティアラ「えっ、それは…。」

ロゼッタ「ティア…。」

ツバキ「──先生くん。そろそろ郊外活動に行きましょう。」

 

ツバキは話を変える様にそう言った。

 

 

      〜フローラ女学院 グラウンド〜

 

 

狼真「さっきはあえて話を変えてなかったか?」

ツバキ「ふふっ、流石先生くん。察しがいいわね。なんだか、ティアラが困ってたから。お姉さんは全ての妹達の味方。だからナデシコ達の事も助けてあげたいの。という訳で、今日も郊外活動を頑張って──。」

 

リーーーーーン!

 

ツバキ「ふふっ、ウワサをすればなんとやらね。魔獣が近くにいるのかも。しっかりサポートしてね?上手に出来たら、お姉さんが褒めて…あ、げ、る♪」

狼真「い、いや、大丈夫だ…。」

 

ツバキの言葉に顔を赤くしながら断り、魔獣を浄化した。

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第21楽章『初恋・ロックフェスⅤ!』

 

 

ナデシコ「今のわたくしは先生の恋人。ならば、ここは…。」

 

 

       〜フェスまで、後4日〜

 

 

      〜ロランパーク 噴水広場〜

 

 

ギュイイイイイイイイーーーン!

 

ナデシコ「それでは、次の曲へ参りましょう!ろっくんろー♪」

 

ナデシコはロランパークの噴水広場で軽音部の演奏をしていた。

 

 

       〜ダウヒッチストリート〜

 

 

ナデシコ「いかがでしたか、先生。軽音部の公演は?」

狼真「ロックンロール♪」

ナデシコ「ありがとうございます♪今日の無料公演も魔女の奉仕活動の一環。コノハナの活動とは別ですが、いいお稽古になります。これもナイトパレードに出場するため。ツバキお姉さま達に迷惑をかけたくありませんもの。」

 

ナデシコはそう言う。

 

ナデシコ「でも、お歌のお稽古で忙しいせいか、先生と…こ、恋人らしい事がでいておりません。折角この街一番の大通り、ダウヒッチストリートに来ておりますのに…。」

狼真「はい、差し入れ。」

 

狼真は手に飲み物を持っていた。

 

ナデシコ「えっ、これは…ベリーポーション?ありがとうございます!これはベリー社製の大人気魔法飲料なんですよ?わたくしも大好きで…あっ。今のわたくしは先生の恋人。ならば、ここは…。ベリーポーションも大好きですが、わたくしは…それ以上に…先生の事をお慕いして──。」

 

ナデシコが思い付いた事を言おうとした時に三人の少女がやってきた。

 

シャンペ「にひひー。やっほー、ナデシコ♪」

ナデシコ「はわっ!?」

メア「『お疲れ!休息も大事!メアと一緒に引きこもろう!(人>ω<*)♡』」

ラトゥーラ「ウチのオキニのマンガとか貸そっか?」

ナデシコ「みなさま…お気遣いいただき、ありがとうございます。」

 

ナデシコはシュガポケの気遣いに感謝した。

 

シャンペ「にゃにゃ?ちょっぴり顔色が悪い?」

ナデシコ「えっと…徹夜で作詞をしておりましたので、少々寝不足で。」

ラトゥーラ「ちょ、ヤバいじゃん!ただでさえ魔女活動とレッスンをガンバってるのに!」

メア「『そんな時はメアにお任せ!元気が出る魔法薬を発明してきたぜ!(*>ω<)b』」

 

メアはナデシコの体を案じ、薬を勧めた。

 

メア「『この前は失敗したけど、今回はばっちり!

(*>ω<)ノ☆』」

ナデシコ「誠ですか!?ありがとうございます!」

 

ゴクゴク…。

 

ラトゥーラ「あっ、ちょ!いきなり飲むのは…!」

 

ナデシコの体が光り、姿が変わった。

 

ナデシコ「えっこれは!?」

シャンペ「ナデシコの姿がエミリアに!?体もお胸もおっきくなってるの!」

メア「あっ…ほ、ほら。『お胸が元気な感じに!

(人>ω<*)♡』」

ラトゥーラ「メッチャ言い訳じゃん!?アンタまた失敗作を!」

 

メアの誤魔化しにラトゥーラがツッコミを入れた。

 

メア「ううっ…間違って、変身薬ができちゃった…かもっ。」

シャンペ「でも、すごーい。ふにふになのー♡」

ナデシコ「ひゃう!?いけません、胸に触っては…きゃっ!?えっと…先生?殿方に見られてしまうのは、恥ずかしいのですが…。」

狼真「(変身だから姿だけか。動きのトレースまでは薬だからできんか。)」

 

狼真は薬の効果を色々考えていた。

 

メア「だ、だいじょうぶ。効果は…5分だけっ。」

シャンペ「おもしろそー!シャンペもシャンペも!」

 

ゴクゴク…。

 

シャンペ「わぁ、リネットになったの。にひひー。ねぇねぇ、にーさま?」

 

ゴクゴク…。

 

シャンペ「にーさまに、いいことしてあげるの♡」

 

シャンペはガーネットになった。

 

ラトゥーラ「中身はマジ変わってないし!?」

メア「それに、飲み過ぎは…危険、かもっ。」

シャンペ「へーきへーき!もっと色んな人に変身しちゃうの!」

 

ゴクゴクゴク…!

 

シャンペ「…あれ!?にゃ〜、なにこれ〜!?」

ナデシコ「……!?シャ、シャンペさん!?」

 

 

           〜5分後〜

 

 

       〜ロランパーク 噴水広場〜

 

 

ラトゥーラ「あー…ビビった。メッチャ死ぬかと思ったし。」

ナデシコ「まさか、シャンペさんが変身薬の飲み過ぎで巨大化するとは…。」

狼真「(凄くサバトみたいな感じがしたな。)」

 

狼真はファンガイアのサバトを思い出していた。

 

シャンペ「にゃはは、もうちょっとでみんなをぺしゃんこにするとこだったの。」

メア「ごめんなしゃい…またメアが、迷惑を…。いつか、この薬を完成させて、何かに役立てて…。」

ナデシコ「問題ありません。むしろ、わたくし…恋を理解できたかもしれません!」

ラトゥーラ「えっ、マジで?今の流れのどこで…?」

 

ラトゥーラはナデシコの言葉に疑問を持った。

 

ナデシコ「昔読んだ絵巻物の登場人物になれた気がしました。巨大な鬼に攫われる、お姫様のお話…。胸が早鐘の様に高鳴って♡」

ラトゥーラ「それってゼッタイ恋じゃないしー!?」

メア「『ただの危機感…!(;・'ω・’)』」

シャンペ「しかもシャンペが鬼の役なのー!?もう、シャンペはこんなにかわいーのに──。」

魔獣『GUOOOOOOOOOOO!』

 

シャンペが言葉を続けようとしたが、それは魔獣に遮られた。

 

シャンペ「にゃ!?今の声って、魔獣!?」

ラトゥーラ「またぁ!?最近の発生率はマジ異常だし!」

ナデシコ「心配無用です。絵巻物でも、勇敢なお侍さんが鬼を退治していました。今から相対するのはウェールランドの魔獣ですが、先生が傍にいてくだされば、安心ですもの♪」

狼真「とりあえず魔獣の所に行こうか。」

ナデシコ「えぇ!」

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第22楽章『初恋・ロックフェスⅥ!』

 

 

ナデシコ「夜の教室に殿方と二人きり…とてもろっくな状況です!」

 

 

        〜ロランパーク内〜

 

 

狼真「変身!」

 

狼真、ナデシコとシュガポケの三人が魔獣と相対した。

 

狼真「まずは先制攻撃させてもらうか。」

スコルキバット『グラトニーハート!』〜♪

 

狼真はベルゼブブフエッスルをスコルキバットに吹かせ、ベレンヘーナを掴み取り姿を変えた。

 

狼真「もう一個!」

スコルキバット『エックスモード!』〜♪

 

狼真は続けてエックスフエッスルをスコルキバットに吹かせ、姿をもう一回変えた。

 

狼真「行くぜ!」

スコルキバット『ウェイクアップ・ベルゼブブX!』

狼真 スコルキバット「『グラトニーフレア!』」

 

狼真は翼を羽撃くと飛んで魔獣の上を取り、ベレンヘーナを構えて紅蓮の炎、『エル:エヴァンへーリオ』をベレンヘーナの銃口に溜めて放ち、魔獣の体が焼けた。

 

魔獣『GIAAAAAAAAAAAAAAAAAA!?』

狼真「『エル:エヴァンへーリオ』は罪人の魂を裁き、救済する為に用いる意思を宿した炎だ。マイナス感情の塊である魔獣には効くだろ?」

魔獣『GUOO!?GIAAAAAA!?GRUUUUUUUUU!?』

 

魔獣は体を焼かれてずっと暴れていた。

 

狼真「裁きの時間だ。」

スコルキバット『ウェイクアップ・ベルゼブブX!』

狼真 スコルキバット「『セブンス・フルクラスター!』」

 

グラトニーフレアを銃口の先にある紋章、暴食の冠に凝縮して放った。

 

魔獣『GUOOOOOOOOOOO!?』

 

魔獣は完璧に焼き尽くされた。

 

狼真「終わりだな。四人共、帰るよ。」

四人『はい(わかったし)(わ…わかった…かも)(わかったの)!』

 

 

     〜フローラ女学院 教員棟 教員寮〜

 

 

狼真「フエッスルを作ろう。」

 

狼真はそう言いつつフエッスルを作りだした。

 

 

         〜1時間後〜

 

 

狼真「よし、出来た。名前はガンマフエッスルだ!」

 

狼真は作ったフエッスルを持ちながらそう言った。

 

狼真「ッ!?なんだ?今の気配…。」

 

狼真は外から何かの気配を感じ、窓の外を見た。

 

狼真「あの…気配は?」

 

気配を気にしていた狼真はフエッスルは黒いYの様な絵柄にドス黒い炎が一瞬だけ揺らぐ様に溢れたのを知らない。

 

???『………。』

 

 

       〜フェスまで、後3日〜

 

 

    〜フローラ女学院 レッスンルーム〜

 

 

ナデシコ「…ふぅ。少し、休憩いたしましょう。」

カエデ「疲れました…。」

ツバキ「お疲れ様。二人共、水分補給はちゃんとしてね。」

 

この花は乙女の三人はレッスンルームでダンスの練習をしていた。

 

アンジェリカ「ふーん。今練習してたのが、ロックフェスでやる新曲?」

ルキフェル「熱心だな。随分長くレッスンしているだろう?」

アンジェリカ「でも、歌詞はまだできてないんでしょ?」

ナデシコ「あはは…おっしゃる通りです。」

 

ナデシコはアンジェリカにそう言う。

 

狼真「俺が教えたんだ。」

アンジェリカ「そういう事。ま、安心して?私…ラブソングなら自信あるから!」

ナデシコ「えっ、それは誠でしょうか!?」

アンジェリカ「もちろん!Rayのあんじぇちゃんは知ってるわね?えっと…私、あの子の大ファンなの!だからあの子の歌とダンスなら完コピできるって訳!」

ルキフェル「…いや、それがどうした?」

 

アンジェリカの言葉にルキフェルが聞く。

 

アンジェリカ「はぁああっ!?何言ってんのっ!超簡単な理屈じゃない!私の歌を聞けばアイディアなんざバンバン湧いてくるっつーの!」

ルキフェル「そう、か…?」

アンジェリカ「じゃ、やるわね。まずは最初のMCから!」

カエデ「えっ、そこから?」

 

カエデは始める場所にツッコミを入れる。

 

アンジェリカ「──静かに!精神を集中させて…よし!きゃっるるーん、ハロハロー★あんじぇちゃん、登場だよ★」

ナデシコ「……。」

カエデ「これは…。」

アンジェリカ「ふっ、どうよ。ま、挨拶はこんな感じで…って、なんでドン引きしてんのよー!?」

 

ナデシコとカエデは言葉を失っていた。

 

ツバキ「だって、私の記憶ではあんじぇちゃんは…。………。そうね、あなたとそっくりだったわ。」

アンジェリカ「嘘付けー!?あんた絶対失礼な事考えてんでしょ!?」

 

アンジェリカはツバキにそう言った。

 

ルキフェル「ふん、Rayか。懐かしいな。」

ツバキ「ナデシコもRayの大ファンよね。ロックを好きになったのもRayが原因だし。」

ナデシコ「ツ、ツバキ姉様!そのお話は…!」

狼真「俺も聞きたいかな。」

ナデシコ「うっ…ずるいです。先生に頼まれてしまっては、断れません。また近くに魔獣が出たという情報を聞きましたので、郊外活動が終わり次第、お話ししますね。」

 

ナデシコは郊外活動が終わり次第話すと言った。

 

ナデシコ「ただし…お話をするのには条件があります。えっと、先生?魔獣の浄化が済みましたら…。わたくしと、二人きりで──。」

 

 

       〜フローラ女学院 中庭〜

 

 

狼真「変身!」

魔獣『GIAAAAAAAAAAA!』

狼真「ハァッ!」

 

ドゴン!

 

狼真は右腕のカテナでぶん殴った。

 

魔獣『GIAAAAAAAAAAAAAAAA!?』

狼真「ナデシコ!」

ナデシコ「わかりました、先生!ろっくんろー♪」

 

ギュインギュインギュイーーーーン!

 

魔獣『GUOOOOOOOOOOOOOOOOO!?』

 

ナデシコの攻撃で魔獣は浄化された。

 

狼真「それじゃあ、二人きりになれる場所に行こうか。」

ナデシコ「はい!」

 

 

    〜フローラ女学院 特別クラスの教室〜

 

ナデシコ「夜の教室に殿方と二人きり…とてもろっくな状況です!それに…。こうしていると、本当に恋人になったみたいですね。」

 

ナデシコは本当に恋人になったみたいと言った。

 

ナデシコ「今からしますのは、恥ずかしいお話ですので、二人きりの方がお話ししやすいと思いまして。所で、先生は初めてわたくしと会った時…どんな女の子だと思われましたか?」

狼真「大和撫子、かな?」

ナデシコ「あはは、やはりそうでしたか。わたくしの実家は、代々優れた巫女…魔女を輩出してきました。」

狼真「(ふんふん、ヤマトでは魔女は巫女と言うのか。)」

ナデシコ「わたくしも幼少の頃より様々な習い事をしてまいりました。華道、茶道、書道…けれど、わたくしはどの習い事も苦手でした。その理由は…。…笑わないでくださいね?実は、わたくし…正座が、大の苦手で。正座をすると、足が凄くシビれてしまうんです。それで、立ち上がる時に必ず転んで…あっ!」

 

狼真は話を聞き、笑ってしまった。

 

ナデシコ「先生!笑わないでくださいと言ったではありませんか!」

狼真「ご、ごめん…。」

ナデシコ「う〜っ、恥ずかしくて死んでしまいそうです。このお話をしますと『イメージと違う!』と驚かれます。昔はとても悩んでおりました。姉妹と違って、習い事のお稽古が上手くできなくて。自分には、あまり取り柄がないような気がして…。」

 

ナデシコは自分に自信が無くなる様な経験があった様だ。

 

ナデシコ「でも、そんな時に!Rayのユズリハ様がヤマトを開国なさったんです!その時、わたくしは初めてRayの舞台を見ました。Rayの方々は、とても華やかでした!わたくしが初めて耳にする、西洋の音楽。それは、Rayのろっくなんばーだったんです!わたくしは瞬く間にファンになりました!」

 

ナデシコはRayのファンになった理由を言った。

 

ナデシコ「すぐにぎたーを取り寄せて、毎日お稽古をして…。やっと、自分の取り柄が見つかった気がしたんです!でも、特別クラスが最下位のままで、退学になれば…わたくし達三姉妹は帰国する事になります。憧れのナイトパレードにも出場できません。ツバキ姉様やカエデにも申し訳なくて…。」

 

姉妹にも申し訳なくなると言う。

 

ナデシコ「ですから、わたくしはどうしても結果を出さなくてはいけません。でも…。折角先生が恋人のフリをしてくださいましたのに、結局、歌詞を思い付けませんでした。わたくしが、本当の恋を知らないせいで…。」

狼真「(そうか!)ナデシコはもう恋をしてるよ。」

 

狼真は何かに気付き、そう言った。

 

ナデシコ「えっ、どういう事でしょうか!?わたくしが恋をしているというのは──。」

 

狼真の言葉にナデシコが問い詰めようとしたが、ツバキとカエデが教室に入ってきた。

 

ツバキ「ダメよ、ナデシコ。」

ナデシコ「……!ツバキ姉様!?それにカエデも!?まさか、お話を聞いていらしたんですか?」

カエデ「ごめんなさい。どうしても、心配で…。」

ツバキ「それより、ナデシコ。今から郊外活動に行くわよ。学院の近くに魔獣が出たらしくて──。」

 

リーーーーーン!

 

ツバキ「ほらね。早く行きましょう、先生くん。」

ナデシコ「お待ちください!まだ先生から答えを…!」

ツバキ「答えを聞いてはダメよ。それは、あなたが自分で気付かなくちゃいけない事だから。」

ナデシコ「……!わたくしが、自分で…?」

 

ナデシコはツバキの言葉の意味を考えながら魔獣の所に行った。

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第23楽章『初恋・ロックフェスⅦ!』



今日は二本SSを投稿します。


 

 

ナデシコ「あの方のお陰で大事な事を思い出せました。わたくしが、毎日必死にお稽古をしてきた理由…。」

 

 

       〜フローラ女学院 中庭〜

 

 

魔獣『GUOOOOOOOOOOO!』

狼真「三人共、攻撃魔法で攻撃してくれ。」

ナデシコ「わかりました!ろっくんろー!」

 

ギュインギュイン!ギュイーン!

 

カエデ「わかりました、お兄ちゃん!」

 

シャンシャン!

 

ツバキ「わかったわ、先生くん!」

 

バシュン!

 

魔獣『GIAAAAAAAAAAAAAAAA!?』

 

唐突に魔法を食らった魔獣は盛大にすっ転んだ。

 

スコルキバット『ウェイクアップ!』〜♪

狼真 スコルキバット「『ルナティック クロー・エクスプロージョン!』」

魔獣『GUOOOOOOOOOOOO!?』

 

魔獣は必殺技を食らうと浄化された。

 

狼真「ふぅ…。じゃあもう遅いから寮に戻ってくれ。」

ナデシコ「はっ、はい!」

 

コノハナの三人は寮に歩いていった。

 

 

     〜フローラ女学院 教員棟 教員寮〜

 

 

狼真「ふぅ、魔獣…多いな…。ええっと、フエッスルは…今日はいいか…。」

 

狼真はベッドに寝転び眠った。

 

 

       〜フェスまで、後2日〜

 

 

       〜フローラ女学院 中庭〜

 

 

???「あなたが特別クラスの担任教師?」

狼真「そうだけど、あんたは?」

転入生?「私は…今度この学院に入学する転入生。今日は気になる事があって様子を見にきたの。最近、学院付近での魔獣の発生率が上がっているわ。今まで学院に魔獣が侵入する事はあまりなかったのに。」

狼真「(こいつ、なぜ学院での魔獣の発生率まで知ってるんだ?)」

 

狼真はこの転入生を怪しんだ。

 

転入生?「あなたとティアラ達も森で魔獣達を浄化したのでしょう。」

狼真「(ますます怪しいぜ。)ティアラの事を知ってるんだ。」

転入生?「理事長に聞いただけよ。私と彼女は知り合いで…。……まぁ、いいわ。今日は失礼するわね。」

 

転入生はそう言うと去っていった。

 

ツバキ「あら、先生くん。今一緒にいた人…どこかで見た事がある気が。」

カエデ「それより。いい加減、カエデにも教えてください。ナデシコお姉ちゃんの恋のお相手は誰なんです?まさか、お兄ちゃんでは…。」

ツバキ「矢継ぎ早に聞いてくるなんて。カエデはおませさんね。」

カエデ「そんな事はありませんっ。だいたい、昨日はどうしてあんなことを言ったんです?」

 

カエデは色々言っていた。

 

ツバキ「お姉さんだって、答えを教えてあげたいわ。きっと、ナデシコは今も一人で悩んでる。けど、自分で気付ければ…魔女として成長できると思うの。」

カエデ「成長…ですか?」

 

カエデはツバキの言葉に疑問を持った。

 

ツバキ「ほら、ナデシコが昨日言ってたでしょう?『ツバキ姉様やカエデにも申し訳なくて』って。たしかに私達はナデシコを一人にしたくなかった。だからこそ、三姉妹で留学する事を決めた。けど、そのせいでナデシコはプレッシャーを感じてるの。」

カエデ「…つまり、ナデシコお姉ちゃんはこう思ってるんですか?カエデ達のために結果を出さなくちゃいけない…と。」

ツバキ「そう。だからナデシコには初心を思い出して欲しいの。それが作詞に繋がるはず。」

 

ツバキはカエデにそう言った。

 

カエデ「でも、フェスまでは時間がありません。占いでも『このままでは凶!』と出て…。」

ツバキ「分かってるわ。お姉さんも背中を押してあげたいんだけど…。」

狼真「俺に任せてくれ。」

カエデ「えっ、お兄ちゃん?」

 

 

          〜説明中〜

 

 

ツバキ「──なるほど。その方法なら完璧ね。やっぱりあなたは教師に凄く向いてるわ。予言に記された来訪者で、頭も回るなんて♡」

カエデ「さすがです、お兄ちゃん…ぎゅっ。」

ツバキ「じゃあ、お姉さんも。──ぎゅっ♡」

狼真「なっ!?」

 

狼真はツバキに抱き着かれて顔を赤くしていた。

 

カエデ「なっ…どうして、ツバキお姉ちゃんまで?」

ツバキ「ふふっ。先生くんにご褒美をあげたくて──。」

魔獣『GUOOOOOOOOO!』

カエデ「……!またですかっ。」

ツバキ「ここまで魔獣が多いなんて…妙よね。まあ、何はともあれ。先生くんへのご褒美を邪魔した悪い子には、お仕置きしなくちゃ♪」

狼真「(助かった…。)スコルキバット!」

 

狼真は内心助かったと思いながら魔獣と戦う準備を始めた。

 

スコルキバット『あぁ、行くか!』

狼真「変身!」

 

狼真はスコルキバットをベルトに付けて変身した。

 

魔獣『GIAAAAAAAAA!』

 

魔獣はまだこちらに気付いていなかった。

 

狼真「まだこっちに気付いてないな。(近くに噴水がある…。よし!)」

スコルキバット『ブッシューアロー!』〜♪

狼真「ハァ…。」

 

狼真は集中して噴水から水を集めて矢に圧縮した。

 

狼真「スコルキバット!」

スコルキバット『ウェイクアップ・ブッシュー!』〜♪

狼真 スコルキバット「『ブッシュー・ヒュドールロタシオン!』」

 

バシュン!

 

狼真は引き絞った弦を離し、矢を放つと魔獣の脳天を串刺しにして浄化した。

 

狼真「ふぅ…。ツバキ、カエデ。ナデシコの事、早く話した事をしてもらっていいか?」

ツバキ「えぇ、いいわよ!」

カエデ「はやくやりましょう!」

 

 

       〜フェスまで、後1日〜

 

 

       〜フローラ女学院 屋上〜

 

 

ナデシコ「(どうしましょう。フェスは明日。なのに、まだ歌詞が…)」

???「やっと見つけました!この花は乙女のナデシコさんですよね!?」

ナデシコ「えっ、あなたは?」

 

ナデシコは唐突に話し掛けた人に誰かを聞いた。

 

ヤマトからの転入生「最近ヤマトから来た転入生です!」

ナデシコ「なんと!わたくしもヤマト出身です!この学院は、いかがですか?」

ヤマトからの転入生「最高です!フローラ女学院にはいっぱい魅力があります!この学院は最古の魔法学校!魔女史の教科書にだって載ってます!たしか、フローラ様はこの近くで…あっ、ごめんなさい。あなたに会えたのが嬉しくて、話しすぎちゃいました。」

 

ヤマトからの転入生は話し過ぎたと言った。

 

ヤマトからの転入生「わたしが留学を決めたのは、学院に魅力があったからだけじゃありません。わたし、ナデシコさんの歌の大ファンなんです!だから、サインをくれませんか!?」

ナデシコ「……!はい、もちろんです!(ふふっ、懐かしいです。まるで、昔の自分を見てるみたいですね。わたくしもこの国に来た時は興奮していました。だって、この国の音楽が大好きでしたから…。)………!そうです、わたくしは…。」

 

ナデシコは何かに気付いた。

 

ナデシコ「(確かに、ツバキ姉様やカエデに迷惑を掛けたくありませんでした。二人はわたくしの為に留学までしてくれました。でも…わたくしが頑張ってきた一番の理由は違います。わたくしがナイトパレードに出場して、トップ魔女になりたい一番の理由は…!)」

狼真「ここにいたんだな。」

ナデシコ「えっ、先生?…あら?あの方はどちらに?もしかして、もうお帰りになられたのでしょうか?ちゃんと、お礼をしたかったのですが。あの方のお陰で大事な事を思い出せました。わたくしが、毎日必死にお稽古をしてきた理由…。あっ、そうです、先生!お願いがございます!今からわたくしと…いえ!コノハナと郊外活動に行って、魔獣を浄化しましょう!今魔女活動をすれば、わたくしは…。最高のラブソングを、書ける気がするんです!」

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第24楽章『初恋・ロックフェスⅧ!』

 

 

 

ナデシコ「わたくしがトップ魔女になって…ナイトパレードに出たい、一番の理由!それは──。ろっくんろーるに…音楽に恋をしたからなんですっ!」

 

 

       〜フローラ女学院 中庭〜

 

 

ナデシコの為に狼真は変身せずに指示を出す様にした。

 

狼真「ツバキとカエデは魔法でナデシコの援護を!ナデシコは詠唱魔法で攻撃!」

ツバキ カエデ「えぇ(はい)!先生くん(お兄ちゃん)!」

ナデシコ「わかりました!先生!」

 

バシュン!シャンシャン!

 

魔獣『GIAAAAAAAAAAA!?』

 

ギュインギュインギュイーン!

 

魔獣『GUOOOOOOOOOO!?』

 

ツバキとカエデの援護でナデシコの詠唱魔法がもろに当たり、魔獣は浄化された。

 

 

         〜フェス当日〜

 

 

      〜フローラ女学院 屋外ステージ〜

 

 

観客達『わぁあああああああああああああっ!』

ラヴィ「わぁ〜!お客さんがちょーいっぱい!」

リネット「凄く、盛り上がってます!新聞部も取材に来てて…!」

ティアラ「先生。コノハナは大丈夫でしょうか?」

狼真「新曲は完成したよ。」

 

狼真はティアラの質問に返した。

 

ロゼッタ「…ほっ。よかったです…あっ。次がコノハナの番ですね。」

 

ロゼッタの言葉に狼真はステージの方へ視線を向けた。

 

ナデシコ「ろっくんろー♪この花は乙女です!」

観客達『わぁあああああああああああああっ!』

サルサ「うん!つかみはオッケー!でも、カエデ、緊張してないかなぁ。」

あるふぁ「しかし、珍しいです。いつものコノハナなら一曲やってからMCに入る筈で──。」

ナデシコ「突然ですが…わたくしは!魔女の歌を、愛しております!」

 

あるふぁの言葉はステージの上に居るナデシコによって遮られた。

 

ラトゥーラ「えっ!?」

メア「い、いいいきなり…にゃにを…!」

ナデシコ「初めてRayのオルケストラを見た日…ろっくが、大好きになりました!だから今日まで頑張ってこれたのです!わたくしがトップ魔女になって…ナイトパレードに出たい、一番の理由!それは──。」

 

ナデシコはMCを一旦止め、溜めを作った。

 

ナデシコ「ろっくんろーるに…音楽に恋をしたからなんですっ!」

アンジェリカ「………!?なっ、なんで突然Rayを褒めんの!?」

ルキフェル「ふふっ、どうした?顔が真っ赤だぞ、保健委員?」

ツバキ「──カエデ、準備はいいかしら?」

カエデ「はい、ツバキお姉ちゃんっ。」

ナデシコ「わたくしの初恋は、音楽!その想いを全て込めたのが、今から歌う曲です!聞いてください!この花は乙女が奏でる恋歌!『私の初恋をこの花に捧ぐ』!」

 

      『私の初恋をこの花に捧ぐ』

 

アシュレイ「……!これは…!」

シャンペ「この歌詞、誰かとの恋愛じゃなくて、音楽に対しての恋心を歌ってるの!?」

観客達『わぁあああああああああああああっ!!』

 

コノハナの三人が歌を始めると観客達が盛り上がった。

 

ティアラ「…やった!凄く盛り上がってる!」

エミリア「当然よ。この学院にはRayに憧れてる生徒が多いんだから!」

ルキフェル「成る程、妙手だな。MCで共感性を煽り、観客を味方に付けたか!」

ロゼッタ「──ううん。きっとナデシコは自分の気持ちを叫んだだけ。」

 

ロゼッタはルキフェルの言葉にそう返した。

 

シャンペ「にひひー。とってもナデシコらしいの♡それに…。」

アンジェリカ「…!何よこのラブソング…ロックでカッコいいじゃないっ!」

ナデシコ「(──ああ。思い出しました。わたくしはこんな風に…Rayの様に、大勢の方々を熱狂させたかった!カエデとツバキ姉様もばっちりです!連日深夜までお稽古した成果が出て…!)………!?」

 

ナデシコはステージの横にいるスタッフが慌てていたのを見た。

 

ラトゥーラ「えっ、なに?ステージ横のスタッフがメッチャあわてて…。」

サルサ「………!くんくんっ…この匂い、魔獣だよぉ!」

魔獣『GUOOOOOOOOOOOO!』

リネット「そ、そんな!こんな時に!?」

ティアラ「……先生!」

狼真「分かってる!」

アンジェリカ「──はん、上等!可愛い後輩の晴れ舞台を、邪魔させないっつーの!」

 

狼真はすぐにベルトを展開した。

 

狼真「俺が数人連れていく。スコルキバット!行くぜ!」

スコルキバット『よっしゃ〜!さっさと潰してオルケストラの続きを見ようぜ!』

狼真「あぁ!変身!」

スコルキバット『グラトニーハート!』〜♪

 

狼真はベレンヘーナを掴み姿を変えて、もう一回フエッスルをスコルキバットに吹かせた。

 

スコルキバット『ブラストモード!』〜♪

 

狼真の姿はあまり変わらず、右腕に巨大なブラスターに変化していた。

 

狼真「サルサ、ティアラ、アンジェリカ。こっちに来てくれ。」

サルサ「は〜い!」

ティアラ「は、はい!」

アンジェリカ「わかったわ!」

 

狼真は三人を連れて魔獣のいる所まで飛んで行った。

 

 

      〜フローラ女学院 中庭〜

 

 

魔獣『GUOOOOO!』

 

魔獣は呑気にゆっくりしていた。

 

狼真「ふん。呑気にしてるな。まずは動きを止めるからサルサとティアラは魔法で攻撃、アンジェリカは二人が怪我したら魔法で治して。それまでは魔法で攻撃!」

サルサ ティアラ アンジェリカ「わかったよぉ(わかりました)(わかったわ)!せんせー(先生)!」

狼真「蒼炎の鎖(ブルーフレア・チェーン)!」

 

ジャラララ!

 

サルサ「はぁ〜!」

 

ドゴン!

 

ティアラ「ハァッ!」

 

ザクン!

 

アンジェリカ「フッ!」

 

バシャ!

 

狼真が魔獣の動きを止めて、サルサとティアラとアンジェリカが魔法を使って攻撃した。

 

魔獣『GIAAAAAAAAAAAAAA!?』

狼真「行くぞ!」

スコルキバット『よし!ウェイクアップ・グラトニーブラスト!』〜♪

狼真 スコルキバット「『カオスフレアッ!』」

 

狼真は自分の前に魔法陣を描き、魔法陣の中心に破壊の波動を放ち、魔獣に必殺技を撃った。

 

魔獣『GIAAAAAAAAAAAAAA!?』

 

魔獣は破壊の波動に飲み込まれて浄化された。そして狼真達は屋外ステージまで飛んでいき、オルケストラを見た。

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第25楽章『初恋・ロックフェスⅨ!』

 

 

ナデシコ「尊敬する先生に、恋を教えてもらった事です♡」

 

 

   〜フローラ女学院 特別クラスの教室〜

 

 

パンパンパーーーン!

 

ラヴィ「コノハナ、優勝おめでと〜!」

ナデシコ「皆様のお陰です!先生と一緒に、魔獣を浄化してくださいました!」

 

魔獣を浄化してくれたから優勝出来たとナデシコは言った。

 

アンジェリカ「ま、あんたらの歌も………まあまあ、良かったんじゃない?」

ルキフェル「こういう時ぐらい素直に褒めればいいものを。」

サルサ「カエデたちのおかげでランキングが上がったよぉ!最下位からも脱出できたって!ロックフェスはかなりおっきなイベント!だからボーナスもすごくて…わふー!」

 

サルサは嬉しさのあまりカエデに抱き着いた。

 

カエデ「ふぇっ。サ、サルサさんっ。そんなに抱き着いたら…。」

あるふぁ「お気をを付けくださいサルサ様は超怪力人型万力機です。」

エミリア「まあ、抱き締めたい気持ちは分かるけどね。」

ガーネット「祝勝パーティーを開けてよかったのです。私の先生さんも一緒ですし。」

狼真「俺は俺のモノなんだが…。」

 

サルサが抱き着いたのを見てあるふぁは超怪力人型万力機と言い、エミリアは気持ちは分かると言い、ガーネットはなぜか狼真を自分のモノだと主張していて、狼真はそれにツッコミを入れた。

 

ラトゥーラ「ウチらはずっと最下位だったのに、順位がアガったし!」

シャンペ「ナイトパレードに一歩近づいたの!憧れのあんじぇちゃんと同じ舞台に立てるかも♡」

メア「『よっしゃー!ベリポで乾杯だー!

ω<*)ノ■☆■ヾ(*>ω!メア特製魔法クラッカーもまだまだあるぜ!(*>ω<)_∠☆PAN PAN PAN!』」

 

メアは特製の魔法クラッカーを鳴らしていた。

 

ナデシコ「あっ、その前に。ツバキ姉様にお渡したい物があります。」

ツバキ「えっ、…これは、ナデシコのサイン?」

ナデシコ「──はい。昨日、屋上でお渡しできませんでしたので。あの時わたくしがお会いした方は、変身したツバキ姉様でしょう(・・・・・・・・・・・・・)?」

ツバキ「──あら。バレてたのね。」

メア「『折角メアが完成させた変身薬をあげたのに…!(’;ω;`)』」

 

メアは自分の完成させた薬での変身を見破られた事にショックを受けていた。

 

ナデシコ「わかりますよ、姉妹ですから♪………あれ?ですが、随分タイミングがよろしかったような。なぜあの時わたくしが一人で屋上にいると…。」

カエデ「カエデが占いました。当たって、よかったです。」

 

カエデは自分が占ったと言い、当たって良かったと言った。

 

ナデシコ「カエデ…。」

ツバキ「それに、屋上で言った言葉は嘘じゃないわ。私はナデシコの…妹の歌が大好き。だから留学する事にしたんだもの。」

カエデ「カエデも一緒です。そこだけは占いでなく、自分で決めましたっ。」

ナデシコ「ツバキ姉様、カエデ…わたくし、お二人の事が大好きです。───ちゅっ♡」

ツバキ「……!?」

 

ナデシコはツバキの頬にキスをした。

 

ナデシコ「カエデも……ちゅっ♡」

 

ナデシコはカエデの頬にもキスをした。

 

カエデ「なっ…なぜっ、カエデ達の頬にくちづけを…。」

ナデシコ「ふふっ、お二人にろっくなお礼がしたくて♪ろっくんろー♡」

 

ナデシコはそう言いながらろっくんろーと大声で言った。

 

カエデ「ううっ、ナデシコお姉ちゃんはやっぱり変で…。」

ツバキ「も、もう一回お願い!今度は記念撮影もするから!」

カエデ「訂正します。お姉ちゃん達は、やっぱり変です。それに、一番活躍したのはお兄ちゃんです。今回の作戦を考えてくれました。」

狼真「教師らしい事、出来たかな?」

ナデシコ「はい。素晴らしかったです。わたくしが自分の初恋を知る事ができたのも、新曲を完成させて、舞台を大成功させて、フェスで優勝できたのも…。全て先生のお陰です!誠に、ありがとうございました!」

 

ナデシコは狼真へと感謝の言葉を述べた。

 

ロゼッタ「…ほっ。よかった。じゃあ、そろそろパーティーを始めて…。」

アシュレイ「大変だ!今、新聞部の号外を貰ってきたんだが…この記事を見ろ!」

 

アシュレイが教室に入って来て、新聞部の号外の記事を見せた。

 

ツバキ「………。そういえば、優勝トロフィーを受け取った後で。」

カエデ「新聞部のインタビューを受けていましたよね。ナデシコお姉ちゃんが。」

エミリア「へえ、見せてみて…って!な、何よこのフシダラなコメントはー!?」

シャンペ「さすがナデシコなの♡」

アンジェリカ「うわっ!このコメントはいくらなんでも…。」

ティアラ「ロックすぎるよ…!」

狼真「(えっ、無茶苦茶不安になるんだけど。)」

 

記事を見た皆の反応を見て、不安になっていた。

 

カエデ「………。まあ、ナデシコお姉ちゃんですからね。」

ツバキ「ナデシコは可愛いけど、かなり天然だものね。」

ナデシコ「……?わたくし、自分の気持ちを素直に述べただけで…。あっ、先生もご覧になりますか?ろっくんろー♪」

狼真「えっ、これは…!」

 

狼真は記事を見ると驚いた。

 

 

         〜インタビュー時〜

 

 

      〜フローラ女学院 屋外ステージ〜

 

 

新聞部レポーター『おめでとくございます!ナデシコさん!インタビューさせてください!ずばり!今日の勝因はなんでしょうか!?』

ナデシコ『この花は乙女が…いえ!特別クラスが一致団結した事です!そして──。尊敬する先生に、恋を教えてもらった事です♡』

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第四章 合宿・Butterfly
第26楽章『闇炎・バタフライ!』


 

 

クロエ「ドラゴンは我が子を千尋の谷に落とす。この世界にはそんなことわざがありますが…。」

 

 

     〜フローラ女学院 屋外ステージ〜

 

 

ナデシコ「ろっくんろー♪わたくし達は、この花は──。」

観客達『おとめぇええええええええっ!』

ナデシコ「ありがとうごさいます!それではネクストソング!『私の初恋をこの花に捧ぐ』!」

女子生徒A「ろっくんろーっ!」

女子生徒B「ツバキお姉さまー!」

女子生徒C「きゃあああカエデちゃーん!」

 

ナデシコのMCで女子生徒達は返した。

 

ティアラ「コノハナ、凄い人気!パフォーマンスも華やか!」

ロゼッタ「前回の公演よりも観客数が28%も増加。ロックフェスで優勝した成果ね。」

 

ロゼッタはパーセントで増えた観客数を言った。

 

ラヴィ「にじゅうはちぱーせんと…えっと…ちょー増えてる!これも先生のおかげだよ〜!」

アシュレイ「ラヴィ…。お前、適当に喜んでいるだろう…。」

シャンペ「あのねあのね?バレ〜部で聞いた感じだと、にーさまのことは学院中でウワサになってるの♡」

リネット「と、特別クラスは落ちこぼれって言われてました。けど、先生はコノハナを変えました!」

 

リネットはこの花は乙女が変わった事を言った。

 

アンジェリカ「ナデシコも成長したわ。前以上に飾り気のないMCで会場を盛り上げてる。」

ルキフェル「確かに中々の熱気だ。最近気温が高いせいか、余計に暑く感じる。」

ラヴィ「あっ!次はIV KLOREだね〜!」

 

ラヴィの言葉通りにIV KLOREの四人がステージ上に上がった。

 

エミリア「……。」

あるふぁ「エミリアお嬢様?」

エミリア「えっ、あっ、ごめん!すぐに曲に入るから!」

女子生徒A「きゃあああああああああっ!エミリアさーんっ!」

ラトゥーラ「歌ってる時のエミリアは教室にいる時よりクール。そのせいか女性人気がパナいし!」

リネット「けど、ファンの間では『もっとMCを増やして欲しい!』って意見も多いんです。エミリアさんは、公演中はほとんどMCをしませんから。──いえ、それが逆にコアなファン層からは人気らしいのですが、コアなファンの要求に答え続けてしまうと、新規ファンが入りにくくなってしまうので、わたし達魔女にとっては非常に難しい問題ですし、わたし個人としてはエミリアさんのMCが聞きたいので、ぜひもっと自由に喋って欲しいのですが…!」

狼真「キャラ変わった?」

リネット「あっ、えっ、えっと…わたし、本と魔女が大好きで…。」

 

狼真は急に早口になったリネットにキャラが変わった様と思った。

 

ラヴィ「リっちゃんはちょー魔女オタだもんね〜。」

ラトゥーラ「えっ、マジで!?アンタもそうなの!?」

ロゼッタ「…あんたも?」

ラトゥーラ「あっ、ち、違うし!セレブのウチが魔女オタなワケが…!」

狼真「握手会とか行ってそうだ。」

ラトゥーラ「へ?握手会?何それ?」

狼真「お客さんを集めて、一人一人に握手をするんだ。(そういやあのドルオタ最後まで元気だったか?)」

 

狼真は説明しながら知り合いのドルオタ農家が脳裏に過った。

 

リネット「もしかして、アイドルさんのイベントですか!?す、凄いです先生!異世界の魔女の事を知ってるなんて!握手会…行ってみたいです!」

ロゼッタ「リネットは握手会をやる側じゃ…。それにエミリアは男嫌いだから握手会は難しそうね。」

ラヴィ「やっぱりMCをがんばった方がいいよ〜!」

クロエ「私もそう思います。」

アンジェリカ「げっ!クロ…いや、理事長!?」

 

クロエはいつの間にか近くに居た。

 

クロエ「エミリアさんはIV KLOREのリーダー。MC技術が上がればユニットの人気も上がります。」

ラヴィ「そうだね!昔のりじちょーみたいにぶっ飛んだMCを…!」

クロエ「──ラヴィさん?」

狼真「(笑顔は本来威嚇だってのは本当だな。)」

 

狼真はクロエの笑顔を見てそう思った。

 

ラヴィ「あっ…。えっと…フレフレ、アシュレイ!」

アシュレイ「私に話を振るのはやめろー!?」

クロエ「話を戻しますね。特別クラスの現在の順位は23位。最近は魔女活動をとても頑張っていますね。お陰でまたランキングが上がりましたが、ナイトパレードに出るにはさらにポイントが必要です。」

狼真「(エミリアの件もあるしなぁ。)」

クロエ「エミリアさんとポイント。この二つの問題を同時に解決する方法があるとしたら、どうしますか?」

ルキフェル「貴様。何を企んでいる?」

 

クロエの言葉にルキフェルはそう言った。

 

クロエ「私はあなた達に期待しているだけですよ。郊外活動が終わったら旅行の準備をしてください。ドラゴンは我が子を千尋の谷に落とす。この世界にはそんなことわざがありますが…。特別クラスには明日から合宿に出掛けてもらいます。場所は、海です。」

メア「えっ…!?」

シャンペ「やったぁーーー!にーさまとみんなで、海合宿なの♡」

ロゼッタ「落ち着いて。その前に魔獣を浄化しなくちゃ。」

ティアラ「そうと決まれば行きましょう、先生!今日もサポートをよろしくお願いします!」

狼真「あぁ。」

 

狼真は指示を出して魔法でサポートしながら危ない時に助けるという戦い方で魔獣を浄化した。

 

     [くあぁ〜…まだまだだなぁ。]



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第27楽章『闇炎・バタフライⅡ!』

 

 

エミリア「ここは学院から遠く離れた海辺!何かあってもすぐに助けは来ないんだから!」

 

 

      〜リルーズの合宿所 外の浜辺〜

 

 

狼真と特別クラスの皆は合宿所までやってきた。

 

ナデシコ「素晴らしいです!ここが今日からお泊まりする合宿所…!」

リネット「Rayが現役時代に合宿をしたコトもあるそうですっ!」

カエデ「海がとっても近いですね、お兄ちゃん。」

シャンペ「わーい!自然がいっぱいなの!シャンペ、こーいう場所が大好き♡」

ツバキ「早く砂浜に行きましょう。そして、浜辺の妹達をカメラで射抜いて…ふふっ。」

ティアラ「じゃあ、皆。まずは荷物を中に置いてこよう!」

メア「は、早く家の中に…引きこもりに…こ、こんなイベントはキツい…かもっ。」

 

ティアラの言葉に皆が合宿所に荷物を置きにいった。

 

狼真「さぁ、荷物の確認して俺も荷物を置きに行くか。」

エミリア「ねえ、ちょっと、本当にあんたもこの合宿所に泊まるのかしら?男が女子と外泊するなんて。しかもあんたみたいな汚らわしい男と…。」

狼真「うわぁ!?」

 

狼真がエミリアと話していたが、サルサが抱き着いた。

 

サルサ「ねぇねぇせんせー!一緒に砂浜ランニングしよぉ!」

エミリア「コラー!?言ってるそばからコイツに抱き着いちゃダメ!」

サルサ「わーふっふ♪エミリアは相変わらず男嫌いだねぇ。貴族だからプライドも高いし。せんせーの魔法は絆が深まれば効果が上がるのに♪」

エミリア「イヤよ。アタシがこんなセクハラ教師と絆を深めるなんて。」

狼真「(俺ってエミリアに何かしたか?)」

 

エミリアは狼真に対して酷い事を言っていて、それに狼真は何かしたのではないかと思ったが心当たりが無く、分からなかった。

 

あるふぁ「ところで、お嬢様。セクハラとはどのような意味を指す言葉でしょうか?」

エミリア「えっ〜〜〜!だから…フシダラで…えっちな行為で…!……って!何を言わせるのかしらポンコツ人形!?ここは学院から遠く離れた海辺!何かあってもすぐに助けは来ないんだから!」

狼真「(そうだな…。俺は大丈夫でも他の皆は身体が脆いから気付けなければ。)」

 

狼真は何かズレた事を考えていた。

 

エミリア「それに、コイツだって色々期待してるかも!たとえば…。」

 

 

        〜エミリアの妄想〜

 

 

     〜リルーズの合宿所 外の浜辺〜

 

 

サルサ「あははっ!あはははっ!ははは!」

 

サルサは浅瀬に入り遊んでいる。

 

あるふぁ「……ふぅ。」

 

あるふぁはパラソルの下で飲み物を飲んでいる。

 

ガーネット「ん〜…。」

 

ガーネットは日光浴をしている。

 

エミリア「んんっ…。」

 

エミリアはシャツを着て水着を隠していた。

 

 

       〜エミリアの妄想終了〜

 

 

      〜リルーズの合宿所 外の浜辺〜

 

 

エミリア「みたいな!アタシ達の水着姿とか!」

ガーネット「大丈夫です。トラブルが起きない様に、私が先生さんと一緒にいるのですよ…?そう、たとえ先生さんが死んでも、ずーっと。…あれ?どうしたのですか、みなさん?幽霊でも見た様な顔をして。」

 

ガーネットの言葉に皆は幽霊を見た様な顔をしていた。

 

エミリア「なんだか、急に寒気が…。」

あるふぁ「…ここは学院から遠く離れた海辺。何かあっても、すぐに助けは来ないと判断します。」

サルサ「せんせー!憑き殺されないように気をつけてね!」

狼真「シャレになってないからな!?」

あるふぁ「それはそうと、この合宿の主役は私達IV KLORE。お嬢様のMC特訓です。お嬢様はMCが苦手な理由を先生様にご説明なさったのですか?」

エミリア「うっ…なんでコイツに教えなくちゃいけないのよ。」

 

エミリアはなぜMCが苦手な理由を教える気は無い様だった。

 

エミリア「いい、セクハラ教師?合宿中に破廉恥な事しないでよね?アタシに触ったりしたら、絶対ダメなんだから!」

 

エミリアはそのまま歩いていった。

 

あるふぁ「申し訳ありません、先生様。お嬢様は男嫌い…いえ、正確には、男が苦手で。」

サルサ「男の人がいると、緊張してMCできなくなっちゃうの!」

あるふぁ「サキュバスなのに、男性恐怖症で潔癖な風紀委員…それが、エミリアお嬢様。ですので、この合宿の目的はお嬢様が男性に慣れる事。」

サルサ「だからせんせーはエミリアと仲良くならなきゃ!」

狼真「(あんなに嫌われてるのに出来るのかな?)」

 

狼真はエミリアと仲良くなれるかを考えた。

 

ガーネット「でも、仲良くなりすぎたらダメなのですよ?そんな事になったら、私…。」

あるふぁ「失礼ですが、ガーネット様。合宿のもう一つの目的(・・・・・・・・・・)も失念なさらずに…おや?」

 

リーーーーーン!

 

魔獣『GUOOOOOOOOOOOO!』

サルサ「わぁ、さっそく来たぁ!人狼パワーを見せてあげるよ、せんせー♪」

狼真「あぁ、見せてくれ!行くよ、スコルキバット!」

スコルキバット『よし!行くぜ!』

 

      [さっさと気付いてくれよ?]



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第28楽章『闇炎・バタフライⅢ!』

 

 

あるふぁ「先生様は担任教師…クラスのリーダー。メイドとしてお仕えするべきだと判断しました。」

 

 

      〜リルーズの合宿所 外の浜辺〜

 

 

狼真「変身!」

スコルキバット『クロスハート!』〜♪

 

狼真はシャウトフエッスルを使い、フォームチェンジした。

 

スコルキバット『ウェイクアップ・シャウト!』〜♪

狼真 スコルキバット「『ロックダマシーッ!』」

 

狼真は魔獣に対して音符の形状をした炎の球を作りだし、投げていった。

 

魔獣A『GIAAAAAAAAAAAA!?』

魔獣B『GUOOOOOOOOOO!?』

魔獣C『GRUUUUUUUUUUU!?』

 

狼真はロックダマシーで魔獣を3体浄化した。

 

狼真「三人共魔法での攻撃!」

サルサ あるふぁ ガーネット「わかったよぉ(分かりました)(わかったのです)!せんせー(先生様)(先生さん)!」

サルサ「はぁ!」

 

ドゴン!

 

あるふぁ「フッ!」

 

ガツン!

 

ガーネット「えい!」

 

ドガン!

 

魔獣D『GIAAAAAAAAAAAAAA!?』

 

三人の攻撃で最後の魔獣は魔法で浄化された。

 

 


 

 

         〜狼真の回想〜

 

 

      〜フローラ女学院 理事長室〜

 

 

クロエ「海辺の観光地…リルーズから、学院に郊外活動の依頼が入りました。海岸に魔獣が発生して困っているそうです。依頼を達成すれば、ボーナスポイントが入ります。皆さん、魔女の責務を果たす時です。」

 

 

        〜狼真の回想終了〜

 

 

      〜リルーズの合宿所 外の浜辺〜

 

 

ナデシコ「……?先生?いかがなさいましたか?」

狼真「理事長の言葉を思い出してた。」

ツバキ「ボンヤリしちゃダメよ?今日の食事当番はコノハナ。先生くんは味見役。砂浜ダッシュ20セット、ビーチバレー2時間、筋トレ1時間、試合を5セット…。なかなか大変だったわ。特にウェールランド式ビーチバレーは…。」

 

ドカーーーーーーーン!

 

ラヴィ「うわっ、リっちゃーん!?」

アシュレイ「リネットがボールの餌食にー!?」

ツバキ「時々ボールが爆発するもの。まあ、妹達と合宿できたお陰で、お姉さんの理性も爆発しそうだけど♡」

カエデ「ツバキお姉ちゃん。目がいやらしいです。合宿の間は、スタミナ強化メニュー。疲れたみなさんのために、お料理を作らないと。」

狼真「カエデは料理が上手いな。」

 

狼真は料理の味見をしてカエデの料理を褒めた。

 

カエデ「えっ、そうでしょうか?褒めてくれてうれしいです、お兄ちゃん。」

あるふぁ「成る程。本日のお昼はカレーですか。美味しそうですね、先生様。」

 

あるふぁが話し掛けてきたが、あるふぁが見ていたのは…。

 

ナデシコ「…あの、あるふぁさん?それは先生ではなくて…。」

あるふぁ「あっ。失礼いたしました。良く見れば、私が話し掛けていたのは先生様ではなく…。海岸に打ち上げられたワカメでした。」

 

海岸に打ち上げたワカメだった。

 

カエデ「斬新な間違いですっ。」

 

カエデがツッコミを入れた。

 

あるふぁ「ナイスツッコミと判断します。私は非常に稀少な魔律人形。ですが、たまに視覚回路にエラーが。」

カエデ「あるふぁさんはエミリアさんの家のメイドさんなんですよね?だから主のエミリアさんをお嬢様って呼んで…。」

あるふぁ「違います。私の主は、先生様。」

 

あるふぁはカエデの言葉を否定する。

 

カエデ「えっ…お兄ちゃんが、主?」

あるふぁ「先生様は担任教師…クラスのリーダー。メイドとしてお仕えするべきだと判断しました。」

狼真「何か誤魔化そうとしてるか?」

 

狼真は何かを誤魔化そうとしようとしてると思い、聞く。

 

あるふぁ「さあ、どうでしょう?知りたければ、私の好きな料理を作ってください。その程度の事が出来ない様では、お嬢様と仲良くなるなど不可能ですから。」

ナデシコ「なぜケンカ腰に!?ろっくな展開です…!」

 

あるふぁは喧嘩腰でそう言った。

 

あるふぁ「ここにはコノハナの皆様もいらっしゃますし、ヤマト料理も食べてみたいです。たとえば…。ニョタイモリ。名前だけで、どんな料理かは存じませんが。」

カエデ「ふぇええっ。あ、あるふぁさん、こんな時にボケるのは…。」

 

カエデは顔を赤くしながらそう言った。

 

ナデシコ「?にょたいもり…いったい、どのようなお料理なのでしょう?わたくし、作ってみたいです♪」

カエデ「ボケが二人に増えましたっ。」

ナデシコ「…ボケ?どういう意味でしょう?あるふぁさんは何かご存知ですか?」

あるふぁ「…………。それは…。」

 

あるふぁは言葉を詰まらせた。

 

ツバキ「あら、どうしたの?黙っちゃって。」

あるふぁ「……。流石です、先生様。魔律人形である私の言語回路をショートさせるとは。」

狼真「君が勝手に自爆しただけじゃ…。」

あるふぁ「私はその様なポンコツではございません。不名誉な誤解は払わなければいけませんね。なので今から昼食前の腹ごなしとして、試合をして差し上げましょう。私の有能さを証明して差し上げます。」

 

あるふぁは誤魔化す様に話を逸した。

 

ツバキ「恥ずかしくて誤魔化してるのかしら?ふふっ、可愛い♡」

カエデ「でも、エミリアさんが主じゃないって、いったい、どういう意味でしょうか?」

あるふぁ「お二人共。何を小声で密談しているのですか。折角の合宿ですし、試合に加わってください。」

ツバキ「仕方ないわね。じゃあ、試合開始。水着の代わりに、お姉さん達の勇姿を見せてあげる♪」

 

狼真はその後、カエデとツバキ、ナデシコに指示を出しながら魔法でサポートし、あるふぁに勝利した。

 

    [せいぜい早く俺を呼び起こせよ?]



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第29楽章『闇炎・バタフライⅣ!』

 

 

サルサ「むぅ〜!ボクは犬じゃなくてオオカミなのにぃ!ねぇねぇ、せんせー?ボクにぴったりなかわいーあだ名をつけて欲しいな♪」

 

 

      〜リルーズの合宿所 外の浜辺〜

 

 

ピーーーーーーーー!

 

サルサ「よーし、まだまだいくよぉ!フロ学陸上部名物、100mダッシュ50本っ!魔獣のせいで海に入れないし、ガンガン走ろぉ!」

リネット「わ、わたし、もうダメでしゅ…。死ぬなら、本に埋もれて死にたかった…。」

 

リネットはボロボロになりながらそう言った。

 

ラヴィ「リっちゃんしっかり!海に来たのにまだスイングしてないんだよ〜!?」

アシュレイ「それを言うならスイミングだ…バットでも振り回す気かバカウサ…。」

狼真「LiGHTsもスタミナ作りか?」

 

狼真はティアラに聞いた。

 

ティアラ「サルサが特訓メニューを組んでくれたんです。でも、ラヴィ以外、皆萎れそうで…。」

サルサ「ボクは人狼だからねぇ。魔女は魔法への耐性がフツーの人より強い!そして、亜人にはその他にも特殊能力がある!人狼は身体能力がすっごく高いんだぁ。おかげでダンスも郊外活動も大得意ぃ!」

 

サルサは人狼の特殊能力である高い身体能力の事を言った。

 

ロゼッタ「確かにサルサは凄いわ。学院の魔獣浄化数ランキングも2位だし。」

ラヴィ「ちょーカッコいいあだ名で呼ばれてるもんね〜。えっと、たしか…。そう…たしか…うん!ちょーカッコいいヤツ!」

アシュレイ「忘れたからって誤魔化すな!?『ドルトガルドの猟犬』だ!」

狼真「(猟犬…ティンダロスを思い出すな。)」

 

狼真は猟犬という言葉でティンダロスを思い出した。

 

サルサ「むぅ〜!ボクは犬じゃなくてオオカミなのにぃ!ねぇねぇ、せんせー?ボクにぴったりなかわいーあだ名をつけて欲しいな♪」

アシュレイ「サルサ。ドルトガルド人なら、もっと毅然としろ。マジメで、我慢強く、規則正しい。それが多くの騎士を輩出したドルトガルドの国民性で…。」

サルサ「ふぁ〜。ボク、なんだか眠くなってきちゃった。よし、次はお昼寝っ!」

アシュレイ「勝手にメニューを変えるな!?お前はそれでもドルトガルド人か!」

 

アシュレイはサルサにツッコミを入れた。

 

サルサ「もちろん!ボクは生まれも育ちもドルトガルド!ウソだと思ったらエミリアに聞いてみて!エミリアとは幼なじみだもん♪」

ティアラ「じゃあ、どうしてエミリアが男嫌いになったか知ってるの?」

サルサ「──うん。さっきも言ったけど、亜人は特殊な能力を持ってる。エミリアはサキュバス。サキュバスの能力は…。」

 

サルサは言葉を続けていたが、舟を漕いでいた。

 

ティアラ「能力は…?」

サルサ「……すやぁ〜。」

アシュレイ「寝るなー!?」

 

アシュレイは寝たサルサにツッコミを入れて起こした。

 

サルサ「でも、ボクのママはフィレンツァ人…。フィレンツァの人はマイペースで情熱的…。ボク、ママ似だからマイペースなんだよぉ。それき、ちょっぴり走り疲れて…。」

ティアラ「あっ、でもナデシコが『郊外活動が終わったらヤマトのデザートをご馳走します』って言ってたよ?」

サルサ「ヤマトのデザートぉ!?いいないいなぁ!食べてみたい!よーし、郊外活動にGOぉ!」

 

サルサはそのまま走り出した。

 

ロゼッタ「………!は、速い!?でも…。」

アシュレイ「待てサルサー!?さっきは走り疲れたと言っていた筈だぞ!」

ティアラ「あはは…。猟犬っていうより子犬みたいですね、先生。」

魔獣『GRUUUUUUUUUUUUUUUU!』

サルサ「あっ、あそこに魔獣がいる!早く浄化しなくちゃ!ほらほら!早く行こぉ、せんせー!魔獣のとこまで競争だよっ!」

狼真「競争か!」

 

狼真は競争という言葉を聞き、狼真も走り出して魔獣の所にたどり着き、魔獣を浄化した。

 

  [ククッ!クククッ!クアハハハハハッ!]



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第30楽章『闇炎・バタフライⅤ!』

 

 

エミリア「あるふぁに勧められたの。これを読めば、男に慣れるかもしれないって。この本の内容はそこまでフシダラじゃないし…。」

 

 

      〜リルーズの合宿所 外の浜辺〜

 

 

エミリア「ううっ…どこに落としたんだろう…。(これじゃ上手くいかない。MCが出来る様にならなきゃいけないのに…。)」

狼真「何をしてるんだ?」

エミリア「………!うるさい、ばか。それに、男がアタシに話し掛けないでよね。(でも、どうしよう…。あれを見られたらアタシの立場が…!)」

 

エミリアは話し掛けるなと言った。

 

シャンペ「にーさま、夕飯のお時間なの。シャンペが食べさせてあげる♡」

メア「『今晩のメニューはバーベキュー!

(人*>ω<*)♡!でも、メアはヒキコモリウムが足りなくて…。_(:3」∠)』」

 

メアはボロボロになっていた。

 

ラトゥーラ「アンタって、マジでひっきーね…。まあ、ウチも合宿メニューはシンドかったし。とりま、ディナーを…あっ、センセ。コレ、さっき拾ったんだけど。」

エミリア「………!?」

狼真「これは、少女漫画?」

メア「『この世界では魔女マンガって言うよ!

(*¯³¯*)♡』」

ラトゥーラ「合唱部の女の子と、年上の教師のラブストーリーで…。」

 

 

        〜ラトゥーラの妄想〜

 

 

       〜フローラ女学院 教室〜

 

 

アシュレイ『今度はあなたの為だけに歌います!私、あなたの事が大好きです!』

ラヴィ『俺がきみを、守ってあげる。』

 

 

       〜ラトゥーラの妄想終了〜

 

 

      〜リルーズの合宿所 外の浜辺〜

 

 

ラトゥーラ「…みたいなカンジで、めっちゃ乙女チック♡」

メア「『なんでアシュレイさんとラヴィさんで例えたんだ!?(;・'ω・’)』」

シャンペ「にひひー。アシュレイは少女趣味だからこういうのも似合って…あれ?エミリア?なんだか顔色が悪いの。」

エミリア「……!そんなことは…!」

 

エミリアは言葉を詰まらせた。

 

ラトゥーラ「もしかしてコレ…エミリアのマンガ?」

エミリア「は、はあ?そんな訳ないでしょう?アタシが漫画なんて持ってくる訳が…。」

シャンペ「でも、表紙の裏にエミリアって書いてあるの。」

エミリア「えっ!?名前なんて書いた憶えは…あっ!」

 

エミリアはボロを出した。

 

シャンペ「にひひー。やっぱりエミリアのだったの♡」

エミリア「くっ…アタシだって好きで読んでる訳じゃないんだから。あるふぁに勧められたの。これを読めば、男に慣れるかもしれないって。この本の内容はそこまでフシダラじゃないし…。」

 

エミリアは出したボロを認めて理由を説明した。

 

ラトゥーラ「やっぱ、アンタも男性恐怖症を治したいワケ?」

シャンペ「じゃあ、試しにこの漫画を音読してみるの。にーさまに向かって♪」

エミリア「なっ…でも、こういうセリフは…こ、恋人になってから、言うもので…。」

メア「で、でも…これくらいできなくちゃ…大勢のファンの前でMCできない…かも。」

 

メアはそう言った。

 

エミリア「うっ…分かったわよ。リーダーとして、IV KLOREに迷惑掛けたくないもん。じゃあ…行くわよ?アタシ…こ、今夜はあなたのため…!」

シャンペ「ため?」

エミリア「だけに、うたってあげりゅ…っ!あ、あたし、あ、あなたのことがだい、だい…!だい、だい、しゅ…っ!わぁあああばかばかばかー!こんな恥ずかしい台詞を言える訳ないんだからー!?」

 

エミリアはそう言うと走り出した。

 

シャンペ「あっ、待ってエミリア!」

ラトゥーラ「…ビビった。エミリアって、ピュアすぎ。」

メア「で、でも…この漫画を読んでたってことは…先生と仲良くなりたいの…かも?」

 

リーーーーーン!

 

メア「……!ベルが反応した…!魔獣が近くにいる…かも!」

ラトゥーラ「とりあえずエミリアを追い掛けるし!襲われたら大変だし!」

シャンペ「魔獣がいたらじょーかしちゃおう?いけない子には、お仕置きなの♡」

狼真「そうだn…。」

???『クククッ!』

狼真「ッ!?」

 

狼真は何処からか聞こえてきた声の正体を探したが、周りには何も居なかった。

 

ラトゥーラ「センセ?どーしたの?」

狼真「あっ、すまん!」

 

狼真は謝りながらエミリアの走って行った方向に走った。

 

 


 

 

魔獣『GIAAAAAAAAAAAA!』

エミリア「ハァッ!」

 

エミリアは眼の前に現れた魔獣と戦闘していた。

 

シャンペ「エミリア!だいじょーぶ?」

エミリア「えっ…えぇ。大丈夫よ。」

狼真「変身!」

 

狼真は変身しながらエミリアの前に立ち魔獣を見た。

 

スコルキバット『グラトニーハート!』〜♪

狼真「もう一回!」

スコルキバット『エックスモード』〜♪

 

狼真はグラトニーフォーム Xモードになった。

 

狼真「さっさと終わらせる…。」

スコルキバット『ウェイクアップ・ベルゼブブX!』〜♪

狼真 スコルキバット「『セブンス・フルクラスターッ!』」

 

チュドーン!

 

狼真は魔獣を一撃で粉砕した。

 

狼真「(さっきの笑い声…気の所為かなぁ…。)」

 

狼真はここに来る直前に聞いた笑い声を気にしていた。

 

   [俺が出られるまでもうすぐだなぁ!]



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第31楽章『闇炎・バタフライⅥ!』

 

 

ガーネット「えへへ、安心してください、先生さん。先生さんの事は私が守るのですよ?そう…。ずーーーーーーーーーーーーーーーーーっと♡」

 

 

 

      〜リルーズの合宿所 外の浜辺〜

 

 

狼真は外でテントを作っていた。

 

アンジェリカ「ねぇ、ホントにテント張って寝る気?エミリアもそこまでしろとは…。」

狼真「この方がエミリアも安心して休めるからな。」

アンジェリカ「あんたの方こそ顔色が悪いけど?魔法をいっぱい使ったし、疲れてんじゃない?一般人の私以外、みーんなトラブルメーカーだしさ。」

ルキフェル「…いや、貴様もかなりおかしいと思うぞ?」

 

アンジェリカの言葉にいつの間にか居たルキフェルが反応した。

 

アンジェリカ「あれ?ルキ?いたの?あんた、前よりも影が薄いから気付かなかった。」

ルキフェル「なっ…なんだと?この私の影が薄い…だと?」

アンジェリカ「羨ましいなぁ。私もあんたみたいなフツーの子になりたくて…。」

ルキフェル「ふざけるなーっ!?この私にケンカを売るとはいい度胸じゃないか!」

 

アンジェリカの言葉にルキフェルは怒っていた。

 

アンジェリカ「別にケンカは…あっ。ヒマ潰しにチェスを持ってきたんだけど、一局どう?ベリー社製の最新式で駒が喋って踊るヤツ。あんた、ゲーム好きでしょ?」

ルキフェル「くくっ、いいだろう!貴様との長い因縁に決着をつけてくれる!」

狼真「あの二人、仲良いな。」

ガーネット「私と先生さんみたいなのですよ。」

狼真「うわっ!?」

 

狼真は突然現れたガーネットに驚いた。

 

ガーネット「えへへ、来ちゃいました…。あっ、そんなに驚かないでくださいなのです。私、先生さんにお願いがあって、今夜は…ここで寝てもいいでしょうか…?」

狼真「理由は?」

ガーネット「今みなさんが怪談大会をしていて…実は私、オバケが凄く苦手で…。死んだのに、未練を残して現世に留まるなんて、まるで理解できない…怖すぎるのですよ…。」

狼真「君自身がオバケだからな!?」

 

狼真はガーネットの理解できない、怖すぎるといった言葉にツッコミを入れた。

 

ガーネット「うふふ、先生さんったら、優しい。私を励ます為に冗談を言ってくれるなんて。そういうところが、大好きなのですよ。でも、先生さんは優しいから心配なのです。合宿中も、みんなと仲良くしてたのです。」

 

ガーネットは途中から目から光を無くしていた。

 

ガーネット「私、ずーーーーーーーーーーっと、先生さんを見ていたので、知ってるのですよ?」

アンジェリカ「…ねぇ、先生。やっぱ中で寝れば?今日ツバキが撮った先生の写真を見たんだけどさ。心霊写真が大量にあって…。」

ガーネット「えっ!?つまり先生さんの側にオバケが!?私、透明になってずっと先生さんの側に居たのに、全然気付けなかったのですよ!」

アンジェリカ「…ね?このままだと、この幽霊娘に取り憑かれるっつーの。エミリアも『手遅れになる前にあのヘンタイを中に入れてー!?』って叫んでたし。」

狼真「(やっぱり酷くね?)」

 

狼真は自分への呼び方が酷いと思った。

 

アンジェリカ「ま、そういう意味では、コイツのお陰であんたとあいつの距離が縮ま──。」

ガーネット「私の先生さんと小声で何を喋っているのですか?」

アンジェリカ「ひいっ!?別に!?あんたも私やルキとゲームしましょ!?」

ガーネット「いいんですか…えへへ。合宿の夜に先生さんとゲーム…とてもステキで──。」

魔獣A『GIAAAAAAAAAAAAAAAAA!』

 

ガーネットがゲームに誘われてゲームをやろうという時に魔獣が出てきた。

 

アンジェリカ「げっ!こんな時に魔獣が!」

ガーネット「──なんですか、あなたは?私と先生さんの夜を邪魔するつもりなのですか?えへへ、安心してください、先生さん。先生さんの事は私が守るのですよ?そう…。ずーーーーーーーーーーーーーーーーーっと♡」

狼真「そこまで弱くなった憶えはない。変身!」

スコルキバット『アミティエハート!』〜♪

 

スコルキバットにアミティエフエッスルを吹かせると、狼の様な姿をした鎧が狼真の上に現れた。

 

狼真「フッ!」

 

狼真が出てきた鎧に触れるとその鎧は弾け飛び、身体中のカテナがそれに呼応する様に外れて弾けた鎧が身体に装着されていった。

 

狼真「ふぅ…。」

魔獣A『GIAAAAAAAAAAAAAAAAAA!』

狼真「ハァッ!」

魔獣A『GIAAAAAAAAAAAAAAAA!?』

 

バゴン!

 

狼真は魔獣の攻撃を真っ向から弾いた。

 

狼真「数が多いみたいだから一掃しよう。」

スコルキバット『ウェイクアップ・アミティエ!』〜♪

狼真 スコルキバット「『コキュートスブレスッ!』」

 

狼真は肺に空気を取り入れるとそれを吐き出した。

 

魔獣A『GIAAAAAAaa…!』

魔獣B『GUOOOOOooo…!』

魔獣C『GRUUUUUuuuuu…!』

 

魔獣はほとんどが凍り付いた。

 

狼真 スコルキバット「『ガルルトマホーク!』」

 

狼真とスコルキバットがそう言うと胸に装着された鎧が展開して内側からミサイルを放った。

 

ドゴーン!

 

狼真「はぁ…。」

スコルキバット『エックスモード!』〜♪

 

狼真がエックスフエッスルを吹かせると姿が変わり、肩にミサイルなどを積み、左腕がガトリングが付いていた。

 

スコルキバット『ウェイクアップ・ガルルX!』〜♪

狼真 スコルキバット「『メタルストーム!』」

 

そのまま左腕のガトリングを乱射して残りの魔獣を倒した。

 

 [次回はようやく俺が出るぜぇ?楽しみにな!]



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第32楽章『闇炎・バタフライⅦ!』

 

 

エミリア「──アタシ達が、IV KLORE!今夜は飛ばしていくんだから!最初の曲は──。」

 

 

      〜リルーズの合宿所 外の浜辺〜

 

 

あるふぁ「おやおや先生様。こんな時間に何をしていらっしゃるのですか?」

狼真「ちょっと眠れなくてね。」

サルサ「ボクもボクも!こんな夜は走りたくなるもん!」

あるふぁ「私が来たのは、お嬢様が部屋にいらっしゃらなかったからです。」

 

サルサとあるふぁは理由を言う。

 

サルサ「あー、エミリアなら…。」

エミリア「(頑張らなくちゃ…もっと目の前に観客がいるイメージをして。男嫌いを治すのは難しいけど、せめて、MCをしっかり…!)──アタシ達が、IV KLORE!今夜は飛ばしていくんだから!最初の曲は──。」

 

エミリアはMCの練習をしていた。

 

あるふぁ「MCから曲への流れを練習していると判断します。」

ガーネット「昼間も沢山レッスンして、郊外活動までやったのに。」

サルサ「リーダーとして、ボク達に迷惑かけたくないんだよぉ。」

あるふぁ「先生様。なぜお嬢様がIV KLOREのリーダーになったかお教えしましょう。」

 

あるふぁは説明を始めた。

 

あるふぁ「ここにいるのは、マイペース人狼、ヤンデレ呪縛霊、毒舌魔律人形…そう、私達三人は──。圧倒的にリーダーに向いておりません。──ドヤッ。」

ガーネット「なぜ自慢げに!?しかも呪縛霊って、いったいどこにオバケが!ううっ…怖いのです。もっと側にいっていいですか、先生さん?」

サルサ「この通り、IV KLOREじゃエミリアが一番常識人だもん!」

狼真「(自分に常識がないって言ってるよこの娘…。)」

 

サルサは自分も常識人ではないかの様に言う。

 

あるふぁ「ですから、お嬢様がリーダーになってくださったのです。なので、私達は…。」

狼真「エミリアの事を助けてやりたいんだよな。」

ガーネット「流石です先生さん…私の気持ちを理解してくれるなんて♡」

サルサ「普段のエミリアはツンツンしてる!けど、ホントは優しくて、とっても努力家っ!」

あるふぁ「先生様は、来訪者。あなたなら、もしかしたら…。」

 

リーーーーーン!

 

エミリア「きゃあああああっ!?」

魔獣『GUOOOOOOOOOOO!』

サルサ「魔獣!?」

ガーネット「昼間戦ったのより強そうで…もしかして、あれが群れのリーダーなのです!?」

 

現れた魔獣は強そうだった。

 

あるふぁ「……!お嬢様!」

エミリア「えっ、あるふぁ?皆もどうしてここに…。」

あるふぁ「後で説明いたします。一先は…。」

狼真「俺も一緒に…ぐあっ…!?」

???『よぉ、宿主様?迎えに来てやったぜぇ?』

 

バタン!

 

狼真は何かの声を聞き、倒れた。

 

狼真「(お前は…誰だ……。)」

サルサ「せんせー!?どうしたの!急に倒れて…顔が真っ青!」

ガーネット「せ、先生さん、しっかりしてくださいなのです…!」

エミリア「………!嘘、これって、まさか…。」

 

エミリアは狼真が倒れた理由を勘違いしている様だった。

 

魔獣『GUOOOOOOOOOOOOO!』

あるふぁ「お嬢様…!」

 

 


 

 

         〜何処かの街〜

 

 

狼真「うぅん…。ここ…は?」

 

狼真が起きると周りには元々居た世界の街並みが広がっていた。

 

狼真「元の…世界か?いや、こんなに草が生い茂ったりはしない筈だ…ここは、何処だ?」

???『ここはお前の心象風景だよ。』

狼真「心象風景?俺はこんな場所知らないぞ!」

???『当たり前だろ?俺がお前の中に生まれた結果、ここが出来たんだからよ!』

 

謎の存在は狼真の中に生まれた何かの様だ。

 

狼真「お前が俺の中に?どうしてお前が生まれた!そしてお前は何者なんだ!」

ガンマ『俺の名前はガンマ!俺が生まれた理由はお前のチカラが原因だよ!』

狼真「俺の…力?」

ガンマ『当たり前だろぉ?お前の中で生まれた理由はお前のチカラ!別のヤツのチカラだったら別のヤツの中で生まれてるよ!あっ、そうそう。これ以上はヒントは出さねぇから好きにしろよ。』

 

ガンマはそう言うとその場から消えた。

 

狼真「あっ!待…て……。」

 

狼真は意識が薄れていった。

 

 


 

ガンマ『ようやく名前を言えたぜ!アイツは直ぐに気付くと思ったんだけどなぁ!次回もよろしく頼むぜぇ?』






今回出てきた心象風景ですが、デジモンゴーストゲームで出てきた謎の異空間。そして風景はグルスガンマモンに初めて進化した時の場所。


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第33楽章『闇炎・バタフライⅧ!』

 

 

エミリア「先生(・・)!アタシに…IV KLOREに力を貸してちょうだい!」

 

 

       〜リルーズの合宿所内〜

 

 

エミリア「お願い…起きてよ…あんたが居なくなったら、アタシ達は…。」

狼真「うっ…ううん…?」

エミリア「あっ、目を覚ましたのね?」

狼真「…ここは何処だ?」

エミリア「合宿所よ。あんたは戦いの途中で具合が悪くなったの。」

 

狼真はエミリアの説明を聞いていた。

 

エミリア「なんとか魔獣は追い払ったけど、あんたは一晩気絶したままだったんだから。」

狼真「(なっ…一晩!?あの数回の問答だけで!?)」

 

狼真は謎の空間でのガンマとの問答で一晩過ぎていた事に驚いていた。

 

エミリア「アタシ以外の皆は、ミーティング。あの魔獣への対策を考えてるところ。それより、はい。おかゆ…作ったから。ナデシコに教わったヤマト料理で…あっ。動かないで。あんたは病人だから…食べさせてあげるもん。ふぅー、ふぅー…。はい…あーんっ。」

狼真「あー…ん…ゴクッ!ありがとう。」

エミリア「ばか。気にしなくていいの。あんたが倒れたのは、アタシのせいだもん。亜人は、フツーの人とは違う能力を持ってる。サキュバスの能力は、エナジードレイン。触れた相手の体力を奪う能力よ。」

狼真「(そんな訳ない…ただ体力を吸うのなら俺は倒れない。原因は…ガンマだ。)」

 

狼真は言うと混乱するだろうから謎の空間で出会ったガンマの事は教える事はしなかった。

 

エミリア「…ごめんなさい。アタシ、合宿中にあんたに触っちゃったんだと思う。」

狼真「それは違u──。」

 

狼真は違うと言おうとしたがエミリアは遮った。

 

エミリア「アタシは普通のサキュバスよりも能力が強いの。だから、上手く力を制御できなくて…あっ。女の子に触るのは大丈夫なの。でも、サキュバスは異性からの方が効率的に体力を奪える。」

狼真「だから違u──。」

エミリア「だから、アタシが男に触ると、無意識に体力を奪っちゃう事があるの。それで、昔オルケストラにきたファンが倒れちゃって。結果的にその人は大丈夫だったけど…。また、アタシを応援してくれた誰かを傷付けるかもしれない…。そう思うと…男の人に触るのが凄く怖くなって…。っ。…ごめんなさいっ。あんたに冷たい態度を取って…。」

狼真「(だから…違うんだ…。)」

 

狼真は罪悪感を持った。

 

エミリア「アタシ、あんたに倒れて欲しくなかったのっ。あんたは、特別クラスの希望だから。」

狼真「気遣ってくれてたんだな。」

エミリア「…ごめんね、暗い話して。あるふぁがいれば、場を和ませてくれたのに。あの子とは、子供の頃からの付き合いなの。アタシ、昔はもっと能力を制御できなくて。女の子からもエナジードレインしてた。でも、あるふぁは魔律人形だから平気だったわ。幼馴染のサルサも人狼で体力があるから、大丈夫だった。」

 

エミリアは昔の話を始めた。

 

エミリア「だからアタシ達三人は仲良くなれたの。皆、魔女になりたかったし、Rayメンバーだったカミラ姉様に憧れてたもん。カミラ姉様は吸血鬼で、亜人だから。それで、学院に入学して、ガーネットと出会って。あの子のお陰でユニットを組む事になったの。でも、アタシはリーダーなのに失敗ばっかり。あの魔獣も、アタシが余計な事をしなければ浄化できたのに…。」

 

エミリアはそう言った。

 

エミリア「……。…まぁ、あんたはもう少し寝てて。アタシはキッチンに行って水を取ってくるから。──大丈夫。全部、アタシに任せて。」

 

エミリアは水を取ってくると言い、部屋から出た。

 

狼真「エミリアは力を制御出来なくても、俺が倒れた原因は…。」

 

狼真はもう一度倒れた原因であるガンマと名乗った存在の事を考えていた。

 

ガーネット「先生さん…!ああ、先生さん先生さん先生さん先生さん先生さん…!よかった…本当によかったっ!やっと気が付いたのですね?」

あるふぁ「ところで、お嬢様は何処へ?キッチンにもいらっしゃらなくて…。」

 

あるふぁの言葉を聞き、エミリアの言葉を思い出した。

 

         〜狼真の回想〜

 

 

       〜リルーズの合宿所内〜

 

 

エミリア『あの魔獣も、アタシが余計な事しなければ浄化できたのに…。──大丈夫(・・・)全部(・・)アタシに任せて(・・・・・・・)。』

 

『──大丈夫(・・・)全部(・・)アタシに任せて(・・・・・・・)。──』

 

 

        〜狼真の回想終了〜

 

 

       〜リルーズの合宿所内〜

 

 

狼真「まさか、エミリアは責任を感じて…!」

サルサ「……!もしかして、浄化に!?」

狼真「早く追い掛けないと!」

ガーネット「先生さん…倒れたばかりなのに…。」

 

狼真はエミリアが居なくなった理由に気付くと直ぐに外に出た。

 

 

      〜リルーズの合宿所 外の浜辺〜

 

 

サルサ「くんくんっ、エミリアはこっちに行ったみたいで…。」

魔獣『GUOOOOOOOOOOOOOOOO!』

サルサ「わっ、海から魔獣が…!」

あるふぁ「先生様…いえ、お願いします、()()()()()()()()()()()。私達と一緒に、お嬢様を助けてください。」

狼真「助けるに決まってる!変身!」

 

狼真はそう言い、変身した。

 

スコルキバット『クロスハート!』〜♪

 

狼真はマイクを掴んで姿を変えた。

 

スコルキバット『ウェイクアップ・シャウト!』〜♪

狼真 スコルキバット「『ソウルクラッシャーッ!』」

 

狼真は大声をマイクに拾わせ、声を倍増して周りの魔獣を一掃してエミリアが行った方向に走った。

 

魔獣『GUOOOOOOOOOOOOOOO!』

エミリア「くぅ…!(やっぱり、強い。でも、アタシが倒さなくちゃ…そうよ、アタシは…!)IV KLOREのリーダーだもん!」

サルサ「エミリアーっ!」

エミリア「えっ、サルサ!?」

サルサ「下がってて、魔獣はボクが引き付けるっ!」

魔獣『GUOOOOOOOOOOOO!』

 

サルサは魔獣を引き付け始めた。

 

あるふぁ「大丈夫ですか、お嬢様?」

エミリア「どうして来ちゃったの?それに、あんたまで…。」

狼真「俺は君達の教師だ。」

 

狼真はそう言い、エミリアの身体を支えた。

 

エミリア「あっ、アタシの身体を支えちゃダメ!アタシに触ったら、また…えっ!?なんで平気なの!?あんたは男なのに…!」

あるふぁ「やはり、そうでしたか。あなたは異世界から来た来訪者。魔女でもないのに特殊な魔法が使える唯一の人…間?」

 

あるふぁは狼真はファンガイアという種族なので、狼真に対して人間という言葉を使うのに疑問に思った。

 

あるふぁ「魔女と同じく、魔法やエナジードレインに対して耐性があるのでしょう。だからお嬢様に触れられるのです。」

エミリア「う、嘘よ!だってあんたは昨日倒れて…!」

あるふぁ「それは魔法を使いすぎたせいでは?」

ガーネット「あっ!そういえば初めて先生さんが魔法を使った時、反動で倒れたって…。」

狼真「違う。エナジードレインでも魔法の使いすぎでもない。理由は外的…いや、内的?まぁそれはどっちでもいいか。」

 

狼真は一つのフエッスルを取り出した。

 

あるふぁ「それは…?」

狼真「これはガンマフエッスル。恐らくこれが倒れた原因だ。(アイツはガンマと名乗っていた。そして俺の力に起因している物はこれしかない。)」

ガーネット「フエッスル…確か、先生さんが姿を変えたり技を使ったりする時に使う…。」

狼真「あぁ。だから…エミリア。君のせいじゃない。」

エミリア「……!本当に?あんたは…アタシが触っても…。…………側にいても、大丈夫なの?」

あるふぁ「それだけではありません。先生様の魔法は、魔女を成長させます。すなわち先生様がお嬢様を成長させれば、サキュバスの力を制御できるように──。」

魔獣『GRUUUUUUUUUUUUUU!』

 

サルサが引き付けていた魔獣が叫び声を上げた。

 

サルサ「くぅ…やっぱりあの魔獣、凄く強いよぉ!」

ガーネット「大丈夫です!私達には先生さんがいてくれます…!」

エミリア「…ごめんね、皆。情けないリーダーで…。」

あるふぁ「何をおっしゃるのですか。IV KLOREのリーダーはお嬢様以外ありえません。あなたは私の主ですが、ただの主ではありません。あなたは私のチームメイトで──。──大切な、友達です。」

 

あるふぁは自分の気持ちをエミリアにぶち撒けた。

 

エミリア「………!ふ、ふん!そんなの分かってるもん。あるふぁ、サルサ、ガーネット…特別クラスの皆は、アタシの大切な友達。だから…お願い、先生(・・)!アタシに…IV KLOREに力を貸してちょうだい!」

狼真「当たり前だ!」

 

狼真はエミリアの言葉にそう返した。

 

狼真「スコルキバット。コレ、使ってくれ。」

スコルキバット『チッ!やってやるよ!』

狼真「ありがとう。」

スコルキバット『グルスハート!』〜♪

 

スコルキバットがガンマフエッスルを吹くと狼真は闇の炎に包まれた。

 

エミリア「先生!?」

あるふぁ「先生様!?」

ガーネット「先生さん!?」

 

 


 

 

         〜何処かの街〜

 

 

ガンマ『よぉ…昨日ぶりだな?なんの用だぁ?』

狼真「ガンマ…お前の力を貸せ!」

 

狼真はガンマにそう言った。

 

ガンマ『クアハハハハッ!良いぜぇ?せいぜい力に飲み込まれるなよぉ?』

 

ガンマがそう言うと同時に狼真の意識は薄れていった。

 

 


 

 

      〜リルーズの合宿所 外の浜辺〜

 

 

狼真「ハァッ!」

 

狼真は腕を横に振るい、闇の炎を振り払って姿を変えていた。

 

エミリア「黒い…鎧…。」

あるふぁ「黒いですね。」

ガーネット「黒い…です…。」

 

狼真は闇の炎の中でグルスフォームになっていた。

 

狼真 スコルキバット ガンマ「『『さぁ狩りの時間だぁ!』アッハハハハハ!』」

 

                     次回に続く



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第34楽章『闇炎・バタフライⅨ!』

 

 

ガンマ『はん。言っとくが力に飲み込まれんじゃねえぞ?』

 

 

      〜リルーズの合宿所 外の浜辺〜

 

 

狼真 スコルキバット ガンマ「『『さぁ狩りの時間だぁ!』アッハハハ!』」

 

狼真はスコルキバットともう一人、ガンマの声と一緒に狩りの時間と言い放った。

 

スコルキバット「なんかテンションおかしくねぇか!?そしてもう一人増えてない!?」

狼真 ガンマ「『よく分かったなぁ?コイツ()の名前はガンマ!(狼真)の中に生まれた存在とだけぇ!』」

スコルキバット『なんか息ピッタリだな!?』

狼真 ガンマ「『当たり前だろ?思考をリンクさせてるんだからさぁ…。』」

 

狼真とガンマはスコルキバットに対してそう言った。

 

ガーネット「先生さん!危ないのです!」

魔獣A『GUOOOOOOOOOOOOO!』

狼真 ガンマ「『あぁ?邪魔だぁ!』」

 

ガーネットが狼真に魔獣が突撃している事を伝えたが、狼真は腕を振り下ろして流れる様に魔獣を地面に激突させた。

 

ドゴン!

 

狼真 ガンマ「『さぁてぇとぉ、仕留めるかぁ。』」

スコルキバット『ウェイクアップ・グルス!』〜♪

狼真 スコルキバット ガンマ「『『ダークパレスッ!』』」

 

狼真は腕に闇の炎を集めて魔獣の体を掴んで握り潰した。

 

グシャァッ!

 

魔獣A『GIAAAAAAAAAAAAAAAAAA!?』

 

スコルキバット『ウェイクアップ・グルス!』〜♪

狼真 スコルキバット ガンマ「『『デスデモーナッ!』』」

 

狼真は魔獣の口に闇の炎を放ち続けた。

 

魔獣A『GIAAAAAAAAAAA!?』

スコルキバット『ウェイクアップ・グルス!』〜♪

狼真 スコルキバット ガンマ「『『デッドエンドスキュアーッ!』』」

 

狼真は続けて尻尾の先で魔獣の脳天をぶち抜いた。

 

魔獣A『GIA…AAAa…aaa…!』

 

魔獣はそのまま数秒藻掻いた後、浄化された。

 

狼真 ガンマ「『はぁ!』」

 

ガン!ドン!バキ!

 

 

魔獣B『GIAAAAAAAAAAAAAAAAA!?』

魔獣C『GUOOOOOOOOOOOO!?』

魔獣D『GRUUUUUUUUUUUUUU!?』

 

狼真は近くにいたリーダーを失った魔獣を殴り、蹴り、浄化する。

 

狼真 ガンマ「『ふぅ…。』」

 

狼真は変身を解いた。

 

狼真「はぁ……!ガンマ…ありがとう。」

ガンマ『はん。言っとくが力に飲み込まれんじゃねえぞ?』

狼真「当たり前だ。」

 

狼真がそう言った時、ガンマフエッスルの絵柄であるΥの線の間が赤、青、緑の鮮やかな色に染まった。

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]






色の配置

Υの上は赤、右は青、左は緑である。


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第35楽章『闇炎・バタフライⅩ!』

 

 

エミリア「──今夜は、あなたの為だけに歌いますっ!アタシ…先生の事が、大好きっ!だから、聞いて?『Butterfly』!」

 

 

      〜リルーズの合宿所 外の浜辺〜

 

 

シャンペ「やった〜!やっと泳げるの♡シャンペも水着に着替えなきゃ。」

ラヴィ「これもIV KLOREと先生がボスを浄化したおかげたね〜!」

アシュレイ「私達もボスを失った群れを浄化したがな。」

 

ラヴィとアシュレイが話をしていた。

 

メア「ううっ…ひ、日差しがまぶしい…。あんみつが…ほ、欲しい、かも。」

ナデシコ「どうぞ、メアさん♪」

カエデ「今回のお礼にリルーズのみなさんからもらったお魚もありますよ。」

ツバキ「泳いだら合宿メニューの続きね。練習は大事って先生くんも言ってたもの。」

 

ツバキは狼真の言葉を思い出しつつそう言った。

 

ティアラ「私達は落ちこぼれ扱いだったけど…先生は、特別クラスに魔法を掛けてくれてる!」

ラトゥーラ「あはは!またティアラがハズいセリフを……あれ?センセは?」

 

ティアラの言葉に笑っていたラトゥーラは話題に上がった狼真を探したが、見当たらなかった。

 

 

       〜リルーズの合宿所内〜

 

 

アンジェリカ「──よし、問題なし。そういえば倒れた理由って結局魔法の使い過ぎなの?」

狼真「いいや、違う。俺の作ってた物のせいで起こった事だからな。」

アンジェリカ「へぇ、作った物ねぇ〜。」

狼真「とりあえず、ありがとう。」

 

狼真は診てくれたアンジェリカにお礼を言った。

 

アンジェリカ「はん。お礼なんていらないっつーの。私は保健委員だしさ。」

ルキフェル「ふふっ。折角魔獣を倒したんだ。今から泳ぎに──。」

アンジェリカ「あんた、今回全然活躍してなかったけどね。」

ルキフェル「なっ…うるさい!今日は水泳で勝負だ!行くぞ、アンジェリカ!」

アンジェリカ「はいはい。」

 

二人は騒ぎながら外に行った。

 

エミリア「…あの、先生?少々お話しさせていただいてもよろしいでしょうか?」

狼真「なぜ敬語なんだ?」

エミリア「それは…。もう先生に嫌っていただく必要はなくなりました。だから、教師の方が…。」

狼真「別にタメ口でもいいが?」

 

狼真はタメ口でもいいと言った。

 

エミリア「えっ、そう?じゃあ戻すわ。ありがとう、ヘンタイ!ばか!ケダモノ!このクズ教師!」

狼真「やっぱ敬語に戻してくれ!」

エミリア「ふふっ、取り消しは無効なんだから。それよりあるふぁが言ってた事、憶えてる?先生の魔法で、アタシが成長できればろサキュバスの力を制御できる様になれる。そうすれば男性恐怖症も治る。でも、成長する為には──。あんたと絆を深めなくちゃいけないっ。だから…な、仲良くしてあげるもんっ。」

 

エミリアは見事なツンデレを見せた。

 

エミリア「でも…え、えっちな事はダメよ?当然、ちゅーもダメっ。まずは…握手から…。あんたの話だと、握手会ってイベントがあるんでしょ?あんたの世界の魔女…アイドルのイベント。この国でも人気が出そうだし、今から練習を…あっ。」

 

エミリアは何かに気付いた様に声を出した。

 

「大丈夫。ちゃんと、お礼はするから。これから時々…。あんたの前だけで、歌ってあげるもんっ。勘違いしないでよね!?アタシはMCの練習が欲しいだけ!だから…少しだけ、後ろを向いてて?」

狼真「あぁ。」

 

狼真はエミリアの言う事を聞き、後ろに向いたら服を脱ぎだした。

 

エミリア「もう、振り向いていいわよっ。…どうかしら?助けてくれたお礼に、水着を見せてあげようと思って…」

 

狼真はエミリアの水着を見て顔が真っ赤になっていた。

 

エミリア「あっ、赤くならないでよね!アタシだって…恥ずかしいんだから!でも、これも魔女として成長する為。だから…今から…二人きりでレッスンを…。」

あるふぁ「残念ですがそれは叶いません、お嬢様。」

エミリア「なっ〜〜〜!あんた達、いつから盗み聞きして…!」

 

エミリアは唐突に現れた三人にいつから聞いていたのかを聞いた。

 

ガーネット「うふふ、もちろん最初から、ずーーーっと、なのですよ?」

サルサ「海もいいけど、ボク達もせんせーの前で歌いたいもん♪」

あるふぁ「という訳で、お嬢様。曲入り前のMCをお願いします。セリフは…。」

 

あるふぁはエミリアに耳打ちした。

 

エミリア「それって、あの漫画のセリフで…!」

あるふぁ「今まで男性を避けていた分、ロマンチックなセリフに憧れていたでしょう?」

狼真「俺もエミリアのMCが聞いてみたい。」

エミリア「ううっ…。…………もう、先生の、ばかっ。でも、あくまでMCの練習よ?漫画のセリフを言うだけだからね!?じゃあ、行くわよ?せ、せーの…!」

 

狼真の言葉を聞き、恥ずかしそうにした。

 

エミリア「──今夜は、あなたの為だけに歌いますっ!アタシ…先生の事が、大好きっ!だから、聞いて?『Butterfly』!」

 

          『Butterfly』

 

狼真「スコルキバット…。」

スコルキバット『なんだ?』

狼真「最高だな…。」

スコルキバット『あぁ…。最高だ…。』

 

狼真とスコルキバットはオルケストラを見て最高だと思った。

 

ガンマ『確かになぁ?あの四人はお前の生徒だろ?しっかりと育ててやれよ?』

狼真「(当たり前だろ?俺はあいつらの希望になってんだからな。)」

ガンマ『まぁ〜頑張れよぉ?』

 

ガンマも出て来て最高という言葉に賛同した。

 

エミリア「……あの…先生?」

狼真「…あっ!?すまん!見惚れてた!」

エミリア「なぁ〜!?」

 

エミリアは狼真の言葉に顔が真っ赤になって言葉を失っていた。

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第五章 鏡界・シャノワール
第36楽章『鏡・迷宮クエスト!』


 

 

ユエ「来訪者であるあんたに、頼みがある。特別クラスの担任をやめて、私達の担任になって欲しいんだ。」

 

 

         〜一年ほど前〜

 

 

       〜フローラ女学院 屋上〜

 

 

ティアラ「…………。」

エリザ「ティアラ、なぜあなたが学院にいるの?」

 

エリザはなぜティアラが学院にいるのかを問い詰めた。

 

ティアラ「えへへ。お姉ちゃんの声を聞きにきたんだ。さっきの式典でのスピーチ、すごくよかったよ?今日の式典はフローラ様と初代来訪者を称えるものなんだよね?第一次防衛大戦の時に、二人はこの近くにディスペルを封印して、ウェールランドを救ったから。」

エリザ「そうね。ところで…どうして学院の制服を着ているの?」

 

エリザは続けてなぜ制服を着ているのかを聞いた。

 

ティアラ「それは…私、フローラ女学院に入学する事にしたんだ。私はずっと寝込んでばっかりだったけど、お姉ちゃんのお陰で、元気になれたから!」

エリザ「…………。」

ティアラ「王宮の温室で、お姉ちゃんは私に何度も歌を聴かせてくれた。私、凄く元気付けられたんだ!お陰で病気を治す事ができたの!最近は体力も付いて王宮の外に出られる様になった。だから学院に通う事にしたんだ!」

 

ティアラが学院の制服を着ている理由を話した。

 

ティアラ「私、お姉ちゃんみたいになりたいの。お姉ちゃんが私にしてくれた様に、皆に希望を届けたい。だから、お姉ちゃん。私に、歌と魔法を教えて欲しいんだ。…いいかな?」

エリザ「…………。ふざけた事を言わないで。」

ティアラ「えっ…お姉ちゃん?」

 

ティアラはエリザの言葉に困惑していた。

 

エリザ「なぜ私がそんな事をしなくちゃいけないの?時間の無駄だわ。」

ティアラ「で、でも!お姉ちゃんは、リュウトの王女様に歌と魔法を教えたんでしょ?3年前の第三次防衛大戦の時、Rayはリュウトを救った。それからしばらく、お姉ちゃんはリュウトに滞在してた。その時、指導を頼まれたって。お姉ちゃんは王女様の実力を認めて、歌を教えて…あっ、もしかして…。私に歌を教えたくないのは…私が実力不足だから?」

エリザ「…………。この話は、終わりよ。」

ティアラ「あっ、待って!行かないで!お姉ちゃんっ!」

 

 


 

 

     〜フローラ女学院 教員棟 教員寮〜

 

 

狼真「さぁて…フエッスルでも作るかぁ。」

 

 

          〜2時間後〜

 

 

狼真「出来た。シャインフエッスルとミラージュフエッスル、そしてレイヴフエッスルにバーストフエッスル。」

 

 

狼真は新しく4個のフエッスルを作成した。

 

 

        〜海合宿から2週間後〜

 

 

      〜フローラ女学院 理事長室〜

 

 

クロエ「あなたは想像以上でしたね、先生。エミリアさんが少しずつMCをする様になったせいか、コノハナだけじゃなく、IV KLOREも大人気です。リルーズの魔獣を倒した事で、特別クラスは勢いに乗りました。最近はオルケストラ、奉仕活動、学科テストも絶好調。ランキングも12位に上昇。驚くべき成長速度です。」

ティアラ「先生の評判も学院中で高まってますよ?それに、先生はアイドルの事を教えてくれます。握手会とか、サイン会とか…他にも色々!本当に、先生は凄くて…。………。」

 

ティアラはどこか元気が無い様だ。

 

クロエ「どうかしましたか?顔色が悪いですが。」

ティアラ「あっ、なんでもありません!ただ…昨日、昔の夢を見て…。そ、それより!どうして私と先生を呼び出したんですか?」

クロエ「それは…私のクラスの生徒達(・・・・・・・・・)からあなた達に話があるからです。」

ユエ「失礼します、クロエ先生。」

ティアラ「……!?」

 

クロエの言葉の直後に理事長室に三人の少女が入ってきた。

 

フィオナ「チャオ、コーチ!!」

ミルフィーユ「ふふっ。あなたに会えて、嬉しいわー。」

狼真「(特別クラスの皆に負けないくらいのキャラの濃さ!?)」

クロエ「彼女達は、私の担当クラスである選抜クラスのメンバーで──。」

フィオナ「よろしく、コーチ!!私はフィオナ!さぁ…。脱いでみよっか!?」

ティアラ 狼真「どうしていきなり(なにがどうしてそうなった)!?」

 

フィオナがクロエの言葉を遮りながら言った頭のおかしな言葉にティアラと狼真はツッコミを入れた。

 

フィオナ「私は美術部!友好の証としてコーチを描きたいんだよ!!大丈夫!モデルくらいできるできるできる!もし恥ずかしいなら、私も脱ぐよ!?」

狼真「(某テニスプレイヤー並に暑苦しい…。)」

ミルフィーユ「ふふっ、ごめんねー?フィオナはフィレンツァ出身のせいか、情熱的なの。あっ、私はミルフィーユ。料理研究会所属よ。マルルセイユからの留学生で、皆からは──。」

フィオナ「ミル(ねえ)!もしくは『学院のおかーさん』と呼ばれる人気者だよ!!」

 

フィオナはまたしても人の言葉を遮り、自分の言葉で言った。

 

ミルフィーユ「『おかーさん』じゃなくて『お姉ちゃん』でしょー?最後に、この子がsupernovaのリーダーで…。」

ユエ「ユエ。リュウトからの留学生。」

フィオナ「パッションが足りない!!もっと輝こうユエちん!あ、ユエちんも脱ぐ!?」

 

フィオナは暑苦しくユエに言葉を掛ける。

 

ユエ「脱がない。それより、話を始めよう。来訪者であるあんたに、頼みがある。特別クラスの担任をやめて、私達の担任になって欲しいんだ。」

ティアラ「えっ…!?それって、どういう…。」

 

リーーーーーン!

 

ユエ「…魔獣が出たのかも。詳しくは、郊外活動に行ってから話すよ。折角だから、あんたも来る?先生。」

狼真「それは愚問だと思わなかった?魔獣をほっとく訳にもいかないから行くに決まってる。」

 

狼真はそう言った。

 

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第37楽章『鏡・迷宮クエストⅡ!』

 

 

ユエ「──ああ。教えてあげるよ。あんたと私の、実力差を。」

 

 

        〜ロランパーク内〜

 

 

ユエ「居た。」

狼真「はぁ…変身!」

スコルキバット『ガンマハート・ベテル!』〜♪

狼真「ハァッ!」

 

スコルキバットがフエッスルを吹くと狼真の周りに赤い炎が集まり、集まった炎を吹き飛ばすと赤くなった鎧を纏った狼真が立っていた。

 

スコルキバット『ウェイクアップ・ベテル!』〜♪

狼真 スコルキバット「『ソルブローッ!』」

魔獣A『GIAAAAAAAAAAAAAAA!?』

 

狼真は近くに居た魔獣に炎を集束した拳、『ソルブロー』を当てて浄化した。

 

ユエ「フッ!」

ミルフィーユ「やぁ!」

フィオナ「そこだ!」

 

魔獣B『GRUUUUUUUUUUUUUU!?』

魔獣C『GUOOOOOOOOOOOOOOO!?』

魔獣D『GIAAAAAAAAAAAAAAA!?』

 

魔獣は狼真とsupernovaの三人によって迅速に浄化された。

 

ユエ「どうだった?私達、supernovaは?あんたもわざわざ付いて来たんだから分かるでしょ?」

ティアラ「それは…。」

フィオナ「選抜クラスは魔女として実績のある生徒が集められた!メンバーは、私達三人だけの少数精鋭!!」

狼真「確かに凄く強かった。だけど…。」

ティアラ「どうして先生を担任にしたいの!?しかも、特別クラスの担任をやめろだなんて…。」

 

ティアラは狼真を担任にしたい理由を聞いた。

 

ユエ「簡単だよ。私は、もっと多くの魔獣を浄化したいんだ。それには、来訪者の力がいる。私はRayのリーダーだったエリザ様みたいになりたい。」

ミルフィーユ「Rayの功績は伝説的よー。ナイトパレード三連覇、ヤマト開国、凶乱の魔女事件の解決…。」

ユエ「それだけじゃない。エリザ様は禁呪を使ってまで、私の国を魔獣から助けてくれて──。」

エミリア「ちょっと待ちなさい!勝手な事ばかり言わないでくれる?」

 

どこからかIV KLOREの四人が出てきた。

 

ティアラ「えっ、IV KLORE!?まさか、今の話を聞いて…。」

ガーネット「うふふふふ。私の先生さんを誘惑するなんて、お仕置きが必要な様なのですね…?」

あるふぁ「supernovaはRayの再来とまで言われたユニットですが。」

サルサ「ボクたちのせんせーは渡さないよぉ!」

 

エミリア以外の三人も口々に言葉を出した。

 

フィオナ「わぁ、IV KLOREだ!!ずっっっと前から君達を描いてみたかったんだよ!だから、脱いでみよっか!?大丈夫!私も脱ぐ!一緒に熱く輝こう!!」

エミリア「なっ、何を意味が分からない事を!?サルサからも何か言って──。」

 

エミリアはサルサに助けを求めたが…。

 

ミルフィーユ「あらあら。あなた、男の子みたいで可愛い。なんだか、いーっぱいお世話したいなー…よしよし♡」

サルサ「あっ…!そんなに頭をなでられたら…わふ〜♪」

ガーネット「………!あのサルサさんをあっさり無力化するなんて!」

あるふぁ「恐ろしい撫でテクですね。」

 

ミルフィーユに撫でられて喜んでいた。

 

ミルフィーユ「あっ、ごめんねー?お姉ちゃん、ちっちゃい弟がいるから、つい♡」

ユエ「それより、どうしてIV KLOREがここに?」

 

ユエはなぜここにIV KLOREが居るのかを聞いた。

 

エミリア「ふん。アタシは街の見回しをしてただけで…。」

あるふぁ「『先生が呼び出されるなんて気になる!』そう叫んでわざわざ後をつけたのはお嬢様では?」

サルサ「エミリアったら、すっかり先生になついちゃって♪」

エミリア「うるさい!このヘンタイにはアタシのレッスンに付き合ってもらうんだから。」

ユエ「それはできない。先生には、私達のクラスの担任になってもらう。」

エミリア「なっ〜〜〜!」

 

エミリアの言葉にユエは強気で返した。

 

ガーネット「でも、大事なのは先生さんの意志のはずで…!」

狼真「待て、ガーネット!」

ガーネット「えっ、先生さん…?まさか、選抜クラスの担任に…?」

ティアラ「──違うよ。先生は、たぶん…。」

クロエ「落ち着いてください、皆さん。」

ユエ「クロエ先生。来訪者に相応しいのは学院で一番強い私達です。」

 

ユエはクロエに一番相応しいのが自分達であると主張した。

 

クロエ「ユエさん…。分かりました。では、理事長として提案があります。一ヶ月後に行われる全クラス対抗のイベント、クラスマッチトーナメント(・・・・・・・・・・・・)。そこで勝った方が、彼の担任クラスになる。そういう事で、どうでしょうか?」

 

クロエが一つ提案をした。

 

ユエ「…別に。私は構いません。そっちはどうする?逃げたければ、逃げてもいいよ。」

エミリア「……!争いで風紀が乱れるのは嫌よ。けど、ここまで言われて引き下がれないもん!それに、一ヶ月も待つ必要ないんだから!今から試合よ!どっちが強いか教えてあげるわ!」

ティアラ「お、落ち着いて。今からなんて…。」

ユエ「どうせなら、あんたも掛かってきて。」

ティアラ「えっ…私?」

ユエ「──ああ。教えてあげるよ。あんたと私の、実力差を。」

 

ユエはそう言った。

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第38楽章『鏡・迷宮クエストⅢ!』

 

 

ルキフェル「私の影が薄いんじゃない!?貴様らのキャラが濃すぎるんだ!」

 

 

    〜フローラ女学院 特別クラスの教室〜

 

 

エミリア「うう……。」

アンジェリカ「全く、選抜クラスにケンカを売るなんて!あっちにはリュウトの王女もいるっつーのに!」

サルサ「先に売ってきたのはあっち!エミリアは悪くないよぉ!」

あるふぁ「お嬢様は最善の判断をなさいました。試合がなったら──。」

ガーネット「私が感情を抑えきれなくなっていたのですよ。そして、選抜クラスのみなさまを…うふふふふ。」

 

ガーネットは目から光が無くなりながらそう言った。

 

ティアラ「…ごめんね、皆。私、ユエさんに手も足も出なかった…。(ユエさんの戦い方は、お姉ちゃんにそっくり。でも、お姉ちゃんの弟子であるユエさんに勝てば…。)」

ラヴィ「だいじょーぶ!特別クラスが負けたわけじゃない!決戦は一ヶ月後だよ〜!」

 

ラヴィはだい大丈夫だと言った。

 

ロゼッタ「クラスマッチトーナメント。全クラス対抗の模擬戦大会ね。」

ナデシコ「はわわっ、なんてろっくな展開なんでしょう♪」

カエデ「けど、トーナメントで負けたら、お兄ちゃんが…。」

狼真「何があろうと俺は君達の教師だ!」

ラトゥーラ「センセ…えへへ、ありがと!」

 

カエデは狼真が特別クラスの担任を辞めさせられるかもと思って弱気になっていた。

 

メア「『選抜クラスはランキング1位!ナイトパレードに一番近いのに、なんで先生を欲しがって──。』」

シャンペ「理由なんてどうでもいーの!このままじゃにーさまが取られちゃう!せっかく仲良くなれたのに、そんなのさびしすぎるのっ!」

ラトゥーラ「シャンペ…。でも、今のウチらじゃ選抜クラスに勝てなくて…。」

 

ラトゥーラは今の自分達では選抜クラスに勝てないと言う。

 

ルキフェル「──ふふん。仕方ない。今こそ勝負手を打つ時だ。この私が力を貸して──。」

メア「『…あれ?ルキさま?いつからいたの?(;・'ω・’)』」

ルキフェル「最初からずっと居たぞ!?貴様、この私を一体誰だと…!」

 

ルキフェルは皆に気付かれていなかった。

 

メア「ふぇええ!?ごめんな、しゃい…影が薄かったから、つい…。」

ルキフェル「私の影が薄いんじゃない!?貴様らのキャラが濃すぎるんだ!だが、安心しろ。この私が本気を出せば、supernovaなど──。」

シャンペ「みんな、聞いて!シャンペに考えがあるの!」

ルキフェル「貴様こそ私の話を聞けー!?まだ話してる途中で──。」

 

ルキフェルは何回も言葉を遮られた。

 

シャンペ「にーさまのおかげでコノハナとIV KLOREが大人気でしょ!?シュガポケも負けてられないと思って!だからヒミツへーきを用意したの♡」

アンジェリカ「……!あんた、その鏡どこで…!」

狼真「《なぁ、スコルキバット…。》」

スコルキバット『《なんだ?》』

狼真「《鏡って言うとさ、ミラーワールドの奴らが頭を過るよな。》」

スコルキバット『《たしかに…。》』

 

シャンペが手鏡を取り出した事でミラーワールド関連のモノを思い出していた。

 

シャンペ「にひひー、バレ〜部は女の子をお世話する代わりに、色んな情報をもらう。そのネットワークで手に入れたのが、この手鏡!」

ティアラ「あれ?鏡の裏に文字が書いてあって…『あんじぇちゃんのマジカルダンジョン』?」

メア「『!?聞いた事がある!学院の七不思議の一つ!Rayの残した鏡!それを使えば、魔女として成長できるってウワサ!(*>ω<)ノ☆』」

 

メアが鏡の七不思議を言った。

 

ラトゥーラ「マジで!?ウチらにピッタリじゃん!シュガポケのリーダーとして、成長したいし!」

アンジェリカ「や、やめろ!これはそんな都合良いもんじゃないっつーの!」

シャンペ「でも、これを使えばシャンペも、憧れのあんじぇちゃんみたいに…きゃ!?」

 

シャンペの持っていた鏡が光り出した。

 

ラトゥーラ「えっ、何!?鏡が光って…。」

特別クラスの皆『きゃあああああああああ!?』

狼真「うわっ!?」

スコルキバット『ウソだろ!?』

 

その場に居た皆は鏡の中に入っていった。

 

 

        〜手鏡の中の世界〜

 

 

リネット「いたた…。」

ロゼッタ「ここは、どこ?」

狼真「皆、無事か!?」

 

狼真はしっかりと着地して皆の無事の確認をした。

 

ラトゥーラ「ダイジョブ…えっ!?」

魔獣『GUOOOOOOOOOOOO!』

アンジェリカ「チッ、もう来たか!説明は後!とりあえずコイツらボコるわよ、先生!」

狼真「了解!スコルキバット!」

スコルキバット『行くぜ!』

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第39楽章『鏡・迷宮クエストⅣ!』

 

 

リネット「お気に入りのタイトルが出る時は発売3日前から嬉しすぎて眠れなくて、必ず読書用、保存用、布教用に、三冊ずつ買ったりするのですが…決して!オタクじゃありませんっ!」

 

 

         〜鏡の中の世界〜

 

 

狼真「変身!」

スコルキバット『シャインハート!』〜♪

 

スコルキバットにフエッスルを吹かせると刃が上下二方向に伸びている剣が出てきて、狼真がそれを掴むとカテナが弾けて姿を変えた。

 

狼真「ハァッ!」

 

ザシュ!

 

魔獣A『GUOOOOOOOOOOOOOOO!?』

狼真「セイ!ハァー!」

 

ザク!ジャキン!

 

魔獣B『GIAAAAAAAAAAAAA!?』

魔獣C『GRUUUUUUUUUUUUUU!?』

 

 


 

 

ロゼッタ「……ほっ。なんとか倒せたわね。」

ティアラ「けど、どうしてこんな所に魔獣が…あれ!?IV KLOREとコノハナはどこ!?」

 

ティアラは周りを見て数人居ない事に気が付いた。

 

アシュレイ「シャンペ、メアリーベリー、ルキフェルも居ないぞ!?」

アンジェリカ「あー、ここには特殊な落とし穴があって、それに引っ掛かると別の場所に転移させられちゃうのよ。」

狼真「随分と詳しいけど…。」

アンジェリカ「…!知り合いから話を聞いただけだっつーの!ここは…鏡の中よ。あの鏡はRayの一人が作ったマジックアイテムなの。」

 

アンジェリカは知り合いに聞いたであろう説明をした。

 

ロゼッタ「鏡の中…まさか、ここは魔法で作られた空間!?」

アンジェリカ「流石委員長、理解が早い。さっき倒した魔獣も魔法で作られたもの。この空間でしか存在できないニセモノよ。」

ラトゥーラ「そんな…鏡の中の世界なんて…。」

ラヴィ「わっ、落ちつこ、ラっちゃん?ここでパニックになったら…。」

 

ラトゥーラを落ち着かせる為に言葉を発したが、ラトゥーラは…。

 

ラトゥーラ「サイッコーにテンションアガるし!まるでマンガの設定みたい!」

アシュレイ「……は?」

ロゼッタ「……コホンっ。ラトゥーラ?いきなり何を…。」

リネット「わ、分かります!まるで物語の中の出来事みたいです!」

 

ラトゥーラはテンションが上がっていた。

 

ラトゥーラ「ね!?しかもあのRayが作ったアイテム!魔女オタならヤバいアガる展開で…あっ。」

ラヴィ「あ〜、やっぱり!ラっちゃんって、リっちゃんと同じ魔女オタだったんだ!」

ティアラ「えっ、本当に?」

ラトゥーラ「違うし!?ウチはそこまでオタクじゃないもん!せいぜい魔女グッズが入ったガチャを回すのが好きで今月はSSレアを三つゲットしたり、魔女マンガが好きでこっそり学院の漫画研究会に入ってたり、実家のシツケがマジで厳しくて、お小遣いが全然貰えないけど魔女グッズを手に入れる為にヒミツでバイトしまくってるだけで…!ほら!?あんまりオタクじゃないでしょ!?」

 

ラトゥーラは早口でオタクじゃないと弁明していた。

 

リネット「わ、分かります!わたしもおばあちゃんがビブリオマニアでその影響で本が好きになって、特に魔女の恋愛小説ものが大好きで、お気に入りのタイトルが出る時は発売3日前から嬉しすぎて眠れなくて、必ず読書用、保存用、布教用に、三冊ずつ買ったりするのですが…決して!オタクじゃありませんっ!」

ラトゥーラ「……いや、それって激ヤバなオタクだし。」

 

ラトゥーラはリネットの言葉を聞き、ツッコミを入れた。

 

リネット「あれー!?でも、それならラトゥーラさんもオタクです…!」

ラトゥーラ「うっ…わ、分かった。ぶっちゃけるし。ウチは魔女オタで…あれ?アンタも魔女オタなんでしょ?うちの漫研がLiGHTsのマンガとか出してるのは…。」

リネット「勿論知っています!この前のイベントで出たラヴィ×アシュ本は凄く泣けました!」

ラトゥーラ「メッチャ読んでる!?てか、たぶんそれ…ウチが描いたヤツだし…。」

 

ラトゥーラはリネットの読んだ本を自分が描いた物だと言った。

 

リネット「えっ、ほ、本当に!?凄い!作者さんに会えるなんて…サインください!」

ラヴィ「二人共、小声でちょーしゃべってるね〜。仲良くなれたみたいでよかった!」

アシュレイ「会話の内容はよく聞こえないが…なぜだ?全く安心できない気が…。」

 

リーーーーーン!

 

アンジェリカ「チッ、また魔獣か!浄化したら、ここから出る方法を説明するけど──。」

リネット「多分迷宮の一番奥にいるボスを倒すんですよね!?物語ならお約束の展開です!」

ラトゥーラ「そうと分かったらヤるしかないじゃん!ほら、センセ!ウチらと魔獣を浄化しにいこ!」

アンジェリカ「あっ、コラ!勝手に進むんじゃねーこの魔女オタコンビー!?」

狼真「(親かな?)」

 

狼真はアンジェリカを見て親だと思った。

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第40楽章『鏡・迷宮クエストⅤ!』

 

 

アンジェリカ「なんで知ってんのよこのオタギャルぅーーー!?」

 

 

         〜鏡の中の世界〜

 

 

狼真と皆は魔獣達と相対していた。

 

狼真「スコルキバット!」

スコルキバット『了解!』

狼真「変身!」

 

狼真は変身し、ガンマフエッスルをスコルキバットに吹かせた。

 

スコルキバット『ガンマハート・カウス!』〜♪

 

スコルキバットがフエッスルを吹き、カテナが弾けて鎧の中から青い鎧が現れるとそのまま柱の上に行った。

 

狼真「よし…。」

スコルキバット『ウェイクアップ・カウス!』

狼真 スコルキバット「『ウルダインパルスッ!』」

 

ドカッ!

 

狼真は柱の上から飛び降りて魔獣Aに突撃した。

 

魔獣A『GIAAAAAAAAAAAAAAA!?』

狼真「もう一回!」

スコルキバット『ウェイクアップ・カウス!』

狼真 スコルキバット「『ランベルタキックッ!』」

 

バキッ!

 

狼真は膝の鎧に付けられている噴射口から空気を噴射して宙返りをして魔獣Aを蹴り飛ばす。

 

魔獣A『GIAAAAAAAAAAAAAAA!?』

狼真「ふぅ…。」

 

魔獣Aを浄化した。

 

魔獣B『GUOOOOOOOOOOO!』

狼真「ハァッ!」

 

狼真は魔獣Bの攻撃を弾き、ガンマフエッスルを吹かせた。

 

スコルキバット『ガンマハート・ウェズン!』〜♪

狼真「フン!」

 

狼真は仮面ライダースコル スコルフォームに戻った後、再度カテナが弾けて中から緑の分厚い装甲が現れた。

 

狼真「ハァ…。」

スコルキバット『ウェイクアップ・ウェズン!』〜♪

狼真 スコルキバット「『セドナッ!』」

 

ズガン!ズガン!

 

魔獣B『GUOOOOOOO!?』

 

狼真は姿勢を低くして背中に付いている砲身で魔獣Bを攻撃した。

 

スコルキバット『ウェイクアップ・ウェズン!』〜♪

狼真 スコルキバット「『アルビオンッ!』」

 

狼真はさっきよりもしっかりと構えて陽電子砲を放った。

 

ドガーーン!

 

魔獣B『GUOOOOOOOOOO!?』

 

狼真は陽電子砲で魔獣Bを浄化した。

 

魔獣C『GIAAAAAAAAAAAAA!?』

魔獣D『GUOOOOOOOOOO!?』

魔獣E『GRUUUUUUUUUUU!?』

 

狼真が魔獣を2体目を浄化した時、特別クラスの皆で魔獣三体を浄化した。

 

ラトゥーラ「あー、マジビビったし。アンタ、普段は大人しいのに急にキャラ変わったじゃん。」

リネット「うっ…わたし、大人しい子って思われがちで。私服も地味ですし…。」

 

リネットは自分を地味だと言う。

 

ラトゥーラ「なら、今度イッショに服とかアクセ見に行く?ウチがアンタに似合う服をコーデしてあげる♪」

リネット「えっ、いいんですか、ラトゥーラさん!」

ラトゥーラ「ウチもオタバナできるリア友が欲しかったし。てか『さん』付けしなくていいけど?」

 

ラトゥーラはさん付けしなくてもいいとリネットに言った。

 

リネット「えっ、じゃあ…ララちゃん、って…呼んでもいいですか?」

ラトゥーラ「もちろん!よろしく、リネット!」

狼真「二人は気が合うんだな。」

 

狼真は二人を見て気が合うんだなと言った。

 

アンジェリカ「全く。もっと警戒しろっつーの。ここはRayの特訓用に作られた空間よ。ま、体力を回復できるエリアもあったりするけどさ。」

アシュレイ「それにしても、シャンペはどこであんな鏡を手に入れたんだ?」

アンジェリカ「(そういや、あの鏡を保管してたのはクロエで…あっ!まさか、あの女…!)」

 

アンジェリカは鏡を保管していた人物の事を思い出していた。

 

ラヴィ「ねぇねぇラっちゃん!あとでわたしにもラっちゃんが描いた漫画を読ませてよ〜!」

ラトゥーラ「えっ…無理矢理無理!?だって、マンガの中ではアンタがアシュレイに…。」

アシュレイ「私に…なんだ?」

ラトゥーラ「あぅ…。」

 

アシュレイに聞かれてラトゥーラは顔を赤くした。

 

アシュレイ「なぜそこで頬を染める!?」

ラトゥーラ「と、兎に角!アンタ達にマンガを読ませる訳には──。」

鏡の中のラトゥーラ「ううん、そんな事ないし!」

ラトゥーラ「えっ、ウソ!アンタは…ウチ!?」

 

ラトゥーラが漫画を読ませる訳にはと言ったがなぜか出てきたもう一人ラトゥーラはそんな事は無いと言う。

 

ロゼッタ「どうしてラトゥーラがもう一人!?」

アンジェリカ「ここには色んな敵が登場するのよ。そして、あんたの姿をしてるって事は…。」

鏡の中のラトゥーラ「ウチは、ホントの自分をさらけ出したい!その方がもっとレッスンに集中できる!ウチはシュガポケのリーダー!だから、メアやシャンペを助けてあげたいし!」

ラトゥーラ「………!これってまさか…ウチの心を読んでる?」

 

ラトゥーラは自分の心を読んでいると思った。

 

アンジェリカ「やっぱり。コイツは私らを惑わす為に現れた。」

鏡の中のラトゥーラ「ふふっ、そーいう事。という訳で…。クイズの時間だし!正解を言えたら、ここを通してあげるじゃん!」

ロゼッタ「えっ、どうしよう…いきなりクイズなんて。難度が低ければいいんだけど…。」

ラヴィ「いやいやロゼちゃん!?マジメすぎるよ!まずはこの状況にツッコまなきゃ!」

 

ロゼッタは鏡の中のラトゥーラのクイズの難度が低ければ良いと言った。

 

ラトゥーラ「なんでいきなりクイズ!?」

アンジェリカ「静かに。これはコイツの精神攻撃。意味不明な言葉で私らを動揺させる気で──。」

鏡の中のラトゥーラ「では、第1問!Rayの一人、あんじぇちゃんのスリーサイズは?」

アンジェリカ「いきなり何言ってんのあんたー!?」

アシュレイ「アンジェリカが一番動揺しているぞ…。」

アンジェリカ「うっせー!?そもそも、こんな問題を解ける訳が…!」

ラトゥーラ「引退する前のサイズ?それならB66/W52/H63だし!」

 

アンジェリカが解ける訳が無いと言ったがラトゥーラは答えた。

 

アンジェリカ「なんで知ってんのよこのオタギャルぅーーー!?」

リネット「流石ですララちゃん…!さらに付け加えるなら、体重は──。」

アンジェリカ「うっせー魔女オタ共!?オイコラ!恥ずかしいクイズはもう終わりに──。」

鏡の中のラトゥーラ「では、第2問!あんじぇちゃんの本名は…。」

アンジェリカ「きゃあああそれ以上ホザくなぁああああ〜っ!?二度と口が利けない様に黙らせてやる!」

 

アンジェリカは叫びながら鏡の中のラトゥーラを止めに突撃した。

 

狼真「うん?まさか…アンジェリカは…。」

 

狼真はアンジェリカの反応を見て何かに気付いた。

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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第41楽章『鏡・迷宮クエストⅥ!』

 

 

メア「『オレがこの腐りきった世の中を変えてやんよー!('▼皿▼)』」

 

 

         〜鏡の中の世界〜

 

 

         〜前回から数分後〜

 

 

アンジェリカ「ふぅ、ふぅ…やっと消えたか。」

狼真「これで進める様にな……うわぁっ!?」

リネット「せ、先生!?これって、さっき聞いた落とし穴!?」

 

狼真は落とし穴に嵌り、別の場所に転移させられた。

 

 

        〜ワープ中の空間〜

 

 

狼真「……ここは?(落ちてるな…。)うん?何か見えて来て…水!?マズイ!?ガンマ!」

ガンマ『はん!任せろぉ!』

 

狼真は黒目が紫に、白目が黒になり身体の主導権がガンマに移った。

 

狼真(ガンマ)「『ダークパレス!』ハァッ!」

 

ガンマは腕に闇の炎を握り潰し、爆発させて勢いを止めてギリギリ水との衝突を防いだ。

 

ボガン!バシャーーーン!

 

ワープした先に居た四人『きゃあ!?』

カエデ「今、上から何か…。」

 

バシャ!

 

狼真(ガンマ)「狼真…代わるぞ。」

狼真「(了解。)ふぅ…。」

 

ガンマは狼真に主導権を返した。

 

メア「ふぇっ!?しぇ、しぇんしぇいっ?」

ナデシコ「はわわっ!?」

カエデ「お、お兄ちゃん?」

ツバキ「………!」

四人『きゃあああああああああああああああっ!?』

狼真「グウッ!?」

 

狼真は女子特有の大ダメージを与える高音によって脳を揺さぶられて数分間耳が聞こえなくなった。

 

 

          〜5分後〜

 

 

      〜鏡の中の世界 温泉エリア〜

 

 

狼真「…やっと聞こえる様になった…。」

 

狼真は耳が聞こえる様になった事で安心した。

 

メア「び、びっくり…した。上から、せんせいが落ちてくるなんて…。」

狼真「すまん、落とし穴に引っ掛かってな。」

ツバキ「私達も、さっきここに落ちて来たの。魔獣と戦って疲れたから、浸かっていたんだけど…。」

 

狼真が落ちて来た理由を説明して、ツバキも自分達が落ちてきた事を伝えた。

 

ナデシコ「わ、わたくし達のあられもない姿が…。幸い湯気でよく見えなかったかもしれませんが…。」

カエデ「もうお嫁にいけません…。いっその事お兄ちゃんに責任を取って貰って…。」

狼真「女性の裸に近い姿を見たんだ。責任を取れと言うのなら取る。」

 

カエデの言葉に狼真は顔を赤くしながらそう言った。

 

ツバキ「…………。……先生くんの、えっち。でも、今回は水に流してあげ…あっ。先生くんは、お背中を流される方が好きかしら?」

カエデ「話を進めますよっ。お兄ちゃんから聞いた話ですと、ここは鏡の中なんですよね?占いでも危険が追っていると出ました…。早くみなさんと合流しないと。」

 

ツバキが話を脱線させたのをカエデが直した。

 

メア「うっ、あっ、メ、メアも、賛成…。早く、寮の部屋に帰りたい…かも。ベリーボードも…魔獣との戦いで壊れて…。『オレがこの腐りきった世の中を変えてやんよー!('▼皿▼)』…こんな感じで、意味不明なセリフを…。」

ナデシコ「わたくしはろっくで素晴らしいと思うのですが。」

メア「だ、だめ…壊れたままじゃ…。メアは、ひっきーでコミュ障だから…。いつも、ラトゥーラちゃんとシャンペに…た、助けてもらってばっかりだし…。」

 

メアはベリーボードが壊れたせいで上手く話せなくなっていた。

 

カエデ「そういえば、お兄ちゃんの話ですと、シャンペさんがまだ見つかっていないそうで…。」

メア「早く探した方がいい、かも。シャンペは…いつも、明るいけど…。ほんとは…すごく、さびしがり屋さんだから…とっても、しんぱいっ!シャンペ、最近はちょっと元気なくて…あんな鏡を手に入れたりして…!」

カエデ「メアさん…。」

 

メアの言葉にカエデは心配そうだった。

 

ナデシコ「ご安心ください!コノハナも協力いたします!」

ツバキ「お姉さん達のサポートよろしくね、先生くん?上手にできたらご褒美あげる♡温泉で撮った妹達の写真を…。」

ナデシコ「それはろっくすぎますー!?」

メア「……!すごい、メアもツバキさんみたいになりたい…。」

カエデ「怖い事を言わないでください。メアさんがシスコンの変態さんになるのは…。」

 

メアのツバキみたいになりたいという言葉にカエデは怖いと言った。

 

メア「ち、違う…きっと、ツバキさんは緊張を紛らわすために、冗談を…。メアも、みんなのことを気づかいたくて…。」

 

リーーーーーン!

 

魔獣『GUOOOOOOOOOOO!』

メア「うぇえええっ!ま、魔獣…怖い…。」

狼真「俺も参戦するから。」

メア「せんせい…う、うん。おねがい、しましゅっ!」

狼真「スコルキバット。」

スコルキバット『呼ばれて飛び出て〜…ジャジャジャジャーン!スコルキバットだぜぇ!』

狼真「テンション高けぇよ。」

 

  [さてさて次回はどんな話になるだろうね〜]



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