ラブライブ!サンシャイン!~ダブルな二人~ (ぷよでっせMARK Ⅱ)
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設定 オリキャラ紹介 随時更新予定

設定です。どうも。ぷよでっせMARK Ⅱです。

この度はご閲覧いただきありがとうございます!


 

主人公

左翔(ひだりかける):今作の主人公。正義感が強く、女性から好かれやすい。学生で探偵。仮面ライダーでもある。

変身するのはダブル ジョーカー。ちなみに左家は翔と姉しかいなく家事全般は翔が行っている。私服は探偵をするときに着る服。(詳しくは左翔太郎の服装でググってください)

風野と歌手チームを組んでおり、名前はFan Jack

翔は大体ギターを担当しており、ソロの時はボーカルも行う。現在は活動休止中。

そして、記憶を失っているとか?

趣味 料理 ギター 射撃ゲーム

好物 金平糖 コーヒー 紅茶

得意料理:風麺

所持メモリ ジョーカー メタル トリガー (クラッシュ) (ニンジャ)

姿は仮面ライダーダブルの左翔太郎

 

姉 左風野(ひだりかぜの):翔の姉。自堕落でブラコン。昔の家火事で家族を翔以外失いそれから翔に依存している。ただし、ヤンデレではない。

姉も探偵をしており仮面ライダーである。高海美渡とは、幼なじみである。変身するのはダブル サイクロン。ちなみに家ではだらだらしており、料理が絶望的に下手である。そして、パチンコによく行く。ただし負ける。

ちなみに、ダブルになった際、地球の本棚(ほしの本棚)という何でも検索できる能力を持っている。パチンコで使えば良いのだが、パチンコは楽しむものだからそんなものは使わない!と謎の意地を張っている。使ったら勝てるのに…

私服はフィリップを想像。

そして、翔と歌手チームを組んでおり、名前はFan Jack

風野は大体ボーカル。 ちなみに現在は活動休止中。

ぼけ担当

趣味 翔の布団で添い寝 歌 RPGゲーム 

好物 ハンバーグ コーヒー 紅茶

得意料理:そんなものない。

所持メモリ サイクロン ヒート ルナ (ブリザード) (ボルト) (ファング) (エクストリーム)

姿は、リゼロのエミリア似で、髪は緑、目は黒。

 

メインヒロインズ

  黒澤ダイヤ ヤンデレ

  黒澤ルビィ ヤンデレ

  鹿角聖良

  鹿角理亞

 

 

 

準ヒロイン

 津島善子

 西木野真姫

 東條希

 

( )内は後に獲得するメモリ

 

サブキャラ

鳴海壮吉 (なるみそうきち)

おやっさん。この作品内ではすでに故人。

翔と風野が画面ライダーになるきっかけを作った人で、仮面ライダースカル。ハードボイルドを肩書きとしており、約2、3年前に財団Xに拉致された翔と風野を救う際になくなった。元は探偵であり、その強さはダブルでも勝てない。武器はスカルマグナムを使い、射撃を得意とする。

所持メモリ スカル ボム

 

 

黒澤道八 (くろさわみちや)

ダイヤとルビィの父。翔とは小学生ダイヤの時からの仲でかなり信頼がある。趣味は釣り。

さらに、浄化したナスカメモリと、ガイアドライバーⅡを使うことで、ナスカドーパントⅡへと変身ができる。ドーパントといっても、国から認められており、毒素がないため、人助けを行うので仮面ライダーと同じ扱いとなっている。

想像図は、髪は赤、顔は、転生したらスライムだった件のハクロウ。

所持メモリ ナスカ

 

鳴海華子 (なるみかこ)

鳴海壮吉の妻。現在ではすでに亡くなっている。

 




応援よろしくお願いいたします!


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オリジナル設定 解説 随時更新予定

この作品の世界や、アイテムの解説です。


 

 

仮面ライダー

 

この作品内では、仮面ライダーは国が管理しており、簡単に言うと、兵器でなくなった仮面ライダービルド的な世界観。

変身に使うのはロストドライバーが主流で、ダブルドライバーなどはこの世界では翔と風野しか所持していない。

 

さらに、物語中にガイアドライバーⅡが登場する。色は黒で、ガイアメモリを使うことでドーパントⅡとなる。自我があり、メモリの毒素は抜かれているため、特訓を重ねれば誰でも変身できる。

 

 

 

ダブルドライバー

 

二人が持つ特殊なドライバー。通常のロストドライバーとは異なり、変身するには、二つのドライバーが必要である。変身後は片方が倒れてしまう。

変身する条件として、わかっているのは、

・仮面ライダーの適正がある。

・変身する二人が血縁関係、又はどちらかの遺伝子があれば、変身できる。

・変身する二人の役割がボディサイド、ソウルサイドに別れていなければいけない。

ちなみに翔はボディサイド。風野はソウルサイドである。

 

 

 

 

ロストドライバー

 

通常の仮面ライダーが使う一般的なベルト。

メモリ一本だけを使っているので、ダブルドライバーよりも能力が発揮しやすい。場合によっては、ロストドライバーを使った方が戦いやすかったりもする。

ちなみに、ライダー適合していないと使えなく、ベルトを付けると強い電撃が流れる。

翔と風野も所持している。

 

 

 

 

探偵事務所

 

二人が営んでいる事務所の名前は、「風都探偵事務所」という。

正直な話、初期段階では鳴海探偵事務所だったが、

「風都」という名前は出したいと思い、この名前になった。

 

 

 

 

財団X

 

表向きは、科学などを支援する会社。

しかし裏向きでは、ドーパントを作り世界を作り替えようとしている。追い詰めても逃げられ、仮に壊しても財団Xは違う土地にすぐ復活する。

しかも、外国にあったりと世界も敵に回している。

 

 

 

 

地球の本棚

 

風野が財団Xに拉致された時に目覚めてしまった能力。

地球のあらゆることを検索でき、対処法なども考えることができる。

 

 

 

地球の賢者

 

翔が財団Xに拉致された際に風野と共に付けられた能力。

効果で、すべてのガイアメモリの適正力が上がり、ダブルでフォームチェンジや、メモリの能力が使えるようになる。

 

 

 

ダブルガジェット

 

ダブルが使うサポートロボット。疑似メモリを使い、様々なことができる。

 

 

マンティスギア

 

ダブルガジェットの一つ。疑似メモリ「マンティス」を使うことでダブルのバイク「ハードボイルダー」へ、変化する。ドーパントにたいして、踏みつけや、体当たりを行う。一応、二人は常に携帯し、仕事以外では、「Mマンティス」と言う疑似メモリで、色が黒(風野の場合は、白)のハードボイルダーになる。

ちなみにこの世界では、中学生を卒業すると免許があれば普通のバイクに乗ることができる。

 

 

スタッグフォン

 

ダブルガジェットの一つ。疑似メモリ「スタッグ」を使い、体当たりや挟むなどのサポートをする。

ガイアメモリを使えば、さらに強力な能力を使え、ヒートメモリなら炎を、纏った体当たり、メタルメモリならハサミの部分を尖らせ、さらに切れるようになる。

スマホモードでは、原作みたいにガラケーではなく、スマホのケースになっていて、かなりデカイ。

 

 

 

ビートルフォン

ダブルガジェットではないが、スカルことおやっさんが持っていた。効果は、スタッグフォン同様だか挟むことができないため、その分体当たりが非常に強い。

 

 

ネタバレ注意

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仮面ライダーアクセルが使う!(ちなみに変身者もすでに決めている)

 



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ライダーシステム アイテム解説

ライダーシステム

 

 

 

仮面ライダー

 

国が運営している職業の一つ、条件は、ロストドライバーを装着できることである。

給料は月収47万円となっているが、過去編の翔と風野は、その頃仮面ライダーの法整備がしっかりされていなかったこともあり、月収10万程となっている。

その上に、ドーパント撃退で2万円、完全撃破で5万円が臨時として上乗せさせられる。

もちろん、国に頼めば有給休暇も取れるようになっており、有給数はまさかの最低60日(怪我の期間は含めないとする)

過去編の二人は、まだ高校生と小学生であったため、訓練として毎日が休み(目の前でドーパントが出現したら戦闘)となっていた。

 

 

ガイアリミット

 

仮面ライダーが過剰適合であるメモリを使用した際、任意のタイミングで発動できる超一時的なパワーアップ兼様々な奇跡を呼ぶ力を使用できる。

能力はメモリによって変わる。

翔の場合、ジョーカーメモリであり、手足に紫炎を纏い、スペックが現在状態の約20倍となる。

ただし、デメリットとしては色々な点がある。

一つ目に、言葉を出すのが少し困難になること。

自分の体力を削っているため、声を出しにくくなってしまう。

二つ目は、時間制限が決まっているため、何度も使えることができない。

過去の翔の場合、使用時間は約二分であった。

三つ目は使い終えると、一気に疲労感が押し出され、弱体化してしまうこと。

この三つのことから、過去に壮吉からは、許可しないと使わせないと言われた。

だか、状況がピンチになると、許可を取らずに使用することが多々見受けられる。

 

 

 

ガイアメモリ

 

 

種類

それぞれ、様々な種類があり、大きく二つがある。

 

ドーパントメモリ

ドーパントになる際に使用する。

見た目の造形はごつく、色によって階級がわかれている、

生体コネクタを体に付け、その部分にメモリを差し込むことで、ドーパントに変貌する。

そして、使い続けると◯物を使われたように頭がおかしくなる。

そして、メモリには個人での個体差があり、適性によってそのメモリを使用するドーパントも変わる。

 

 

次世代型メモリ

翔と風野が扱うメモリ、ドーパントになる機能はなくなっている。

それぞれ、翔はジョーカー メタル トリガー クラッシュ ニンジャ

風野はサイクロン ヒート ルナ ブリザード ボルトがある。 

 

 

サイクロンメモリ(風の記憶)

風野が初め所持したガイアメモリ。

イニシャルは緑色のC。

現状風野との適性が高いメモリの一つであり、

能力で風を操る力を使用することができる、スピード、スタミナに特化したメモリ。

さらに、風が強ければ強いほど自分のスペックが上がっていく。

相性が最も良いのはジョーカーメモリで、ダブルでは、キック主体で攻撃し、限界までの風を作ることで、スピードが見えなくなるほど上がる。

逆にクラッシュとは相性が悪く、量産性は上がるが、風を作る影響で爆発力か下がってしまう。

『初登場は第四話』〔過去編は第八話〕

 

 

ヒートメモリ(熱き記憶)

風野が所持しているガイアメモリ。

イニシャルは赤色のH。

能力で自分のアイテムや拳に炎をまとわせて攻撃する。

その温度は150℃にもなると言う。炎を自由自在に扱い、パワー系のメモリである。

それ故か、たまに風野が好戦的になり、落ち着いた行動が出来なくなる。

相性が良いのはメタルメモリであり、守りにも特化したことで落ち着いて行動できるようになっている。

逆に、トリガーとは使い勝手が良すぎるためか、かなりの体力消費、さらに暴走の危険が高いため、相性が悪い。

『本編ではまだ未登場』〔過去編も同様に未登場〕

 

 

ルナメモリ(幻想の記憶)

風野が所持しているガイアメモリ。

イニシャルは黄色のL。

能力で手首や足をを伸縮させることができ、ムチのようにして戦う。

ただし、火力不足が多々見受けられるため、攻撃面ではかなり劣ってしまうが、そこは相性の良いトリガーメモリでカバーされており、一回のトリガーを引くことで十数発の玉を弾丸を発射し、自動追尾機能も付いているので雑魚戦にもかなり向いている。

逆に、相性が悪いのはニンジャメモリで、短いクナイを生かしきることが出来ず、ニンジャメモリの弱点である防御を攻められてしまう。

『初登場は第四話』〔過去編はまだ未登場〕

 

 

ブリザードメモリ(雪の記憶) ※オリジナル

現在編で新たに加入したメモリ。

イニシャルは水色で雪が積もったB。

音声は仮面ライダーブレイズ タテガミ氷獣戦記の待機音。

新たに風野が作成した誰でも扱うことができる浄化されたガイアメモリをコンセプトに作ったF1メモリ試作型の一つ。

攻撃では拳や足、アイテムに氷を纏わせて物理を強化し、

防御面ではカウンターとして相手を凍らせることができる。

素早さが欠けていることが難点だが、使いこなせれば強力なメモリである。

相性が最も良いのはクラッシュ、そしてジョーカー。

クラッシュではクラッシュハンドから冷却機能が付いた爆弾を作成して広範囲に相手の温度精神を狂わせる攻撃をする。さらに、温度は直撃すると、-100℃にもなるため、回りの水を凍らせることも可能である。

ジョーカーでは拳に氷を纒い、威力が上がるだけだと思われがちだが、魔法のように-100℃の冷たい煙を魔法のように操れるため、非常に強力である。

メタルメモリとは、メタルシャフトがただ単に冷たくなるだけなので素早さが両方とも皆無なのもあり、相性がかなり悪い。

そして、現在編での鍵を握る一つのメモリであり使用者も後に風野以外で出てくるらしい……

『初登場は第十話』〔過去編では登場しない〕

 

 

ボルトメモリ(稲妻の記憶) ※オリジナル

ブリザードメモリと同じく、現在編で新たに作られたF1メモリの試作型。

音声は仮面ライダーゼロワンの待機音。

イニシャルはルナとは違う黄色で回路に電気が流れている形のV。

素早さがサイクロンよりも高く、火力も現在二人が持つメモリの中でトップ3に入る程高いが、スタミナがなく、防御が皆無となっている。

短期戦に特化したメモリ。

周囲に電気を発生させ、対象を感電させることが可能。さらに、メモリ端子をコンセントに挟むことで、電化製品を使用、さらに充電、発電も可能となる。←いらない。

相性が良いのはニンジャメモリ。

ニンジャクナイに電撃を付与でき、相手を痺れさせることが出来る他、攻撃面にも特化しているため一方的に攻撃することが得意である。

ただし、防御面では一撃の食らうダメージが他のフォームと比べてかなり高いため、難ありである。だが、ボルトとニンジャの力でスピードはかなり早いため回避をすれば問題はないだろう。

相性が悪いのはメタル。

メタルシャフトは鉄製のため、電気が通ってしまい自分にもダメージが入ってしまう。一見、メタルだから防御は大丈夫だと思われるかもしれないが、素早さを生かすことができず、わかるように言えば、俊敏さを失ったス◯ブラのピ◯ューである。

こちらのメモリも風野が所持しているが、新たな使用者が現れるようで…

『初登場は第十話』〔過去編では登場しない〕

 

 

ジョーカーメモリ(切り札の記憶)

翔が最初に所持したガイアメモリ。

イニシャルは黒いJ。

翔との適性が異常なほど高く、計測した結果、風野とサイクロンが86であり、翔とジョーカーは2311であった。

人間と最も適性しやすいメモリであり、すべての人間に適性しているが、翔とは何故か引かれあったため、以上に高い。翔の相棒と呼べるメモリである。

能力では、自信の限界までを引き出す力を持つ他、自分の気持ち、精神によってスペックが上下する仕組みとなっている。さらに、使用者の感情に比例して強くなる仕組みがある。

戦闘スタイルは拳やキックを主流として、回りにある武器も使う。(鉄パイプなど…)

さらに、先ほど人間との適性が最も高いと説明したが、

他のメモリとの相性はすべて◯であり、すべてのメモリと併用して使えるため、かなり強い。

『初登場は第四話』〔過去編は第七話〕

 

 

メタルメモリ(闘士の記憶)

翔が所持しているメモリ。

イニシャルは鋼色でM。

素早さに難ありらしいが、防御面で耐えるため、素早さを捨てたメモリ。

武器はメタルシャフトで、槍みたいに扱い、リーチも長いため中距離戦でかなりの力を発揮する。

だが、かなりの重量なため、翔が初めて使用した際は持ち上げるだけで精一杯で、振ることは出来なかった。

『初登場は第十話』〔過去編もまだ未登場〕

 

 

トリガーメモリ(銃撃主の記憶)

翔が所持しているメモリ。

イニシャルは青色でT。

肉弾戦は不得意であるが、トリガーマグナムという中距離、遠距離に対応している銃を召喚できる。

ちなみに弾丸は、ドーパントにだけダメージが入る仕組みになっており、人間や生物に当たってもこんにゃくが当たった感じで痛みを全く感じないようになっている。

『本編ではまだ未登場』〔過去編もまだ未登場〕

 

 

クラッシュメモリ(破壊の記憶)

ブリザードメモリと同様なメモリで、こちらは翔が所持している。

イニシャルはボロボロになった茶色のC。わ

武器としてクラッシュハンドをもっており、

想像図はア◯アンマンのガントレットを薄茶色に塗装した感じ。

もちろん、ビームを発射して戦えるが、爆弾を作って投げた方が強く、さらにガントレットで殴ってもかなり強いため、場合によって戦法を変えることが出きるメモリ。

『初登場は第十話』〔過去編では登場しない〕

 

 

ニンジャメモリ(忍の記憶)

ブリザードメモリと同様(以下略)

こちらも翔が所持。

イニシャルは手裏剣が刺さった黒色のN。

素早い攻撃が得意であり、使用武器のニンジャクナイを使用し、敵を切り裂く。

防御力は皆無だが、ボルトメモリと組み合わせると様々な攻撃を見きれるようになる。

ちなみにサイクロンメモリはボルトメモリと攻撃パターンが似ているため、かなり相性がよい。

さらに、手裏剣も召喚できるため、遠距離の対応も可能である。

『初登場は第十話』〔過去編では登場しない〕

 

スカルメモリ(骸骨の記憶)

翔と風野の義父である、鳴海壮吉が所持していた。

だが、現在編開始の2.3年前に壮吉が、拉致された二人を救うために戦った後、死去してしまい財団Xに強奪されてしまった。

壮吉が使用すると、仮面ライダースカルになり、肉弾戦が得意となる。

スカルマグナムも所持しており、トリガーマグナムと比べると連射力は低いが、威力が高い。

ちなみにトリガーマグナムはスカルマグナムを元に作られた。

『現在編ではまだ未登場』〔過去編では第二話〕

 

ボムメモリ(火薬の記憶)

鳴海壮吉が所持していたメモリ。

壮吉が死去してからは行方が不明となっている。

スカルマグナムに装填することで、威力の高い弾丸を射出させるマキシマムドライブを放つ。

『現在編ではまだ未登場』〔過去編では第二話〕



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あらすじ: 夜に起きたK~家族との別れ~

第一話です。
一応占いツクールではあまり書いていなかったので実質初投稿です。

暖かい目で見守ってください。


「ママ!パパ!炎人(ほむら)!」

この町は内浦。ある夏の夜だろう。蛍が聞こえている中、左家は燃えている。

 

「風野!逃げなさい!」

「翔を連れて助けを!」

 

 

パパママが翔を偶然入り口付近にいた風野に向けて投げる。

 

「っ!でも!」

 

うまく翔をキャッチした風野は戸惑う。そんな彼女に風野の姉 炎人は

 

「いいから!風野しか助けを呼べないの!はやく!」

 

と強く言う。

 

Г・・・っ!わかった。いくよ翔」

 

そういい生まれたばかりの翔を風野は抱き外に出る。そこに、飼い猫のミックもあらわれミックも抱えて助けを呼びに行く。

 

 

 

空には月が雲に隠れそうになっていた。

 

 

 

 

 

 

これが姉、風野の家族との最後の思い出だった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

※風野視点

 

 

 

 

 

 

あの日から約7年。私は高校1年生となった。 

いや、正確には、あと数日で高校2年だ。

そんなある日だった。

 

 

 

 

「風野!大変よ!」

 

 

 

 

 

 

 

私と翔が暮らす孤児院の責任者がよんできた。

「何ですか?」

責任者は、落ち着いて話す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「風野と翔を引き取りたいって人が来て!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「…え?」

 

その時、風野の思考は停止した。

 

 

 

そして、その面会となった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「私が、鳴海壮吉だ。よろしく頼む」

 

その身元受取人となるかもしれない人、鳴海壮吉が二人に挨拶した。

 

「よろしくお願いいたします………」

私はその人に警戒して、少しにらむ。

しかし、

 

「よろしく!ぼく!左翔!」

弟の翔は明るく反応する。さらに手も振っている。

それはまさしく、天と地がはっきりわかっているみたいだ。

 

 

(かわいい)

 

 

風野のブラコンが発動したのか、翔を膝の上にのせて、頭を撫でる。

翔は顔を赤くしながら喜んでいる。

 

そして、その結果は…………

 

 

なんと合格だった。

話してみれば良い人だった。

責任者も、高校生の風野を引き取りたい、と言っていたときはかなり警戒していたが、そんな目的はなく、家族が離ればなれになるのは嫌だろうから。という訳だった。

 

しかし、場所は東京。

風野と翔はワクワクしていたが、もちろん内浦で出来た友達とも別れることになる。

明日には引っ越す。

二人は、友達にプレゼントを作ったり、荷造りをした。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「お邪魔しまーす」

 

風野は、幼なじみの高海美渡がいる、旅館「十千万」にやってきた。そして、居間に上がる。

 

「お、来たな!………なぁ昨日の事って…本当なのか!?」

 

風野と翔は昨日、電話借り十千万に連絡をしたのだ。

 

「……本当よ。今日から東京よ。」

 

「「………………」」

 

二人の間に沈黙が続く。時計のチクタクという音が寂しくに鳴っていた。

 

 

「あら?風野ちゃん!?」

 

 

すると、そこに高海志満がやってきた。

 

「姉ちゃん?」

 

美渡は声を出すと、志満は急に風野に近づき…………

 

「ねえ!?どういうこと!?風野ちゃんと翔が、引っ越すって!?」

 

志満月は荒ぶっており、風野の肩をブンブン揺らしている。

 

 

「ちょっ!やめて!あー!話すから!」ブンブンブン

 

 

そして、風野は、口を開いた。

 

 

「翔を受け取りたいって人が来てね。唯一の家族を離ればなれにさせないって受け取り人が言ったから着いていくのよ」

 

「そういうこt…あ!?今から翔のところ行ってくる!」

 

 

志満は翔を探しに海岸に行った。

その様子を見て美渡は、

 

「やっぱり翔のことになると早くなるのよね…」

 

と苦笑いしていい、風野はうなずく。

 

「……まさか、美渡と別れる日が来るなんてね…」

 

「でも、予想はしてたんだろ?どっちにしても、別れるんだったから」

 

風野は髪を搔きながら、うんうんとうなずく。

 

「ミックを見つけたら、よろしく頼むわ!」

 

ミック。私のペットだったミックも、あの火事の日から姿をくらました。

元気にしてるかな?

 

「わかった。そのときは、保護しておく」

そして、何分か話してお別れの時間になった。

 

「……元気でな。帰ってこいよ!」

 

「当たり前よ!………じゃあね?行ってきます」

 

「言ってらっしゃい!」

 

風野は、十千万を出た。 風野の顔はスッキリしていた。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

※翔視点

 

 

 

「着いた」

 

翔は、急いで鳴海壮吉の車から降り、友達三人が待つ海岸に来ていた。いまは、ザァァァと波の音が鳴り響いている。

 

 

そこに、

 

「翔君!」

 

と翔の友達、高海千歌が現れた。

 

そして、松浦果南と渡辺曜もいる。

 

 

「どういうことなの!?引っ越す!?」

 

 

果南は、翔の手をつかみ、真剣な表情で聞いてくる。

 

「うん…身元受け取り人になりたいって人が現れて、東京に引っ越すことになっちゃって……」

 

「待ってよ!急すぎない!?今からでも断ることは!?」

 

「出来ない」

 

曜は、断ることが出来ないと聞いて、頭をむしり搔いている。

 

「本当に行きたいの?東京」

 

千歌の言葉が翔の心に刺さる。

 

「…うん。三人とは別れたくないけど………いつかこうなる日が来ることはわかっていた。それが今日なんじゃないかな?」

 

すると、

 

ギュゥゥっと果南がハグをしてきた。

 

「……果南?」

 

「今日くらいいいでしょ?」

 

「…いいよ」

 

いつもは、ハグを断っていた翔は今日ぐらいいいだろう、と思い、ハグをした。

 

「っ!私も!」

 

曜も、翔にハグをして、千歌もつられてハグをする。

 

「…暖かいね」

千歌がポツリと呟く。

 

「こんな関係が崩れなければいいのに…」

曜も呟き、

 

「ごめんね。みんな、絶対帰ってくるから」

と翔は返答した。

 

するとだった。

 

「翔くーん!?」ダッダッダッダッ

と、後ろから志満がやってきて、四人のハグを解除させ、翔をバックバグした。しかし、かなりの身長差がある」ので翔は宙に浮いている。

 

 

「!?志満ねぇ!……ちょ!離して!」

 

「だーめ!♡もう少しでいいからこうさせて!」

 

そして、志満姉は翔の左の頬に顔をすりすりさせている。

 

翔は折れたのか、じっとしている。

 

そして、その状態から約二分。やっと志満は翔を解放した。

 

「はぁぁ♡ありがと♡」

 

「ううう…ほっぺがいたい………」

 

翔は、ほっぺをおさえている。そのほっぺは、すりすりしすぎたのか赤くなっている。

 

「もう!志満姉!翔が困ってたよ!」

 

「だってかわいすぎるもの!本当は翔君って女の子じゃないの?」

 

「違うよ!男だよ!」

 

翔は少しご立腹だ。

そのときだった。

 

 

 

 

(あれ?笑ってる?)

 

 

 

 

翔は悲しい場面であったはずが笑っていた。それどころか、安心感を覚えていた。

 

 

 

 

(………もしかして)

 

 

翔は、志満姉に感謝した。

 

 

「志満姉。ありがとう」

 

「え?」

 

「ぼくの緊張をほぐそうとしてくれたんでしょ!?」

 

「………違うわよ」

 

違った(笑)

 

「え?じゃあ何で?」

 

「かわいすぎるからよ!」

 

志満の顔が犯罪者の顔になる。

 

((((キモッ))))

 

その顔に、四人は軽く引いていた。

 

そして、数分後出発の時間となった。

そのときにだ。

 

「あ!危ない!これを!」

 

と翔は、千歌、曜、果南に海岸でとった貝殻をペイントして作ったブレスレットを渡す。

千歌にはオレンジ色、曜には水色、果南には緑色だ。

「いいの!?」

「ありがとう!」

「大切にするね」

と三人はすぐにはめて喜んでいる。

翔も、黒色のブレスレットをはめている。

 

「また四人で会うときに、はめて会わない!?」

 

曜の提案でまた会うときに、はめて会おうと約束した四人。

 

しかし、翔にはもう一人会いたい人がいた。

一年前にいじめられていたのを助けた黒髪、緑目のあの子に…

しかし、未練はあっても進まなければいけない。

「……じゃあ。行ってきます!」

「「「行ってらっしゃい!」」」

翔は、風野と車に乗り壮吉は車のアクセルをかけて出発した。

 

「バイバーイ!」

「元気で!」

「次会ったらハグするよ~!」

「二人とも!がんばれよ!」

「帰ってきたら結婚して!」

五人に見送られて、二人は故郷…内浦から引っ越した。

 

 

あっ!見送りの最後の言葉は志満姉です。




ということで第一話でした。
志満姉さんがネタキャラしているような………

まあいいでしょう←は?

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序章 帰ってきた地元
帰ってきた町U~始まりの合図~


第二話です。

占いツクールで企画していたμ's編を作りました。
一応、原作第一話に入るまではこっちが主流でやっていきますが、原作第一話にをやってからは、μ's編を主に進めていきます!

それでは、どうぞ!


都内某所

 

「おやっさん!」

 

内浦を去って6年がたった。

ビルの中だろうか?たくさんのマスカレードドーパントがおり、おやっさんこと鳴海壮吉は血を出しており瀕死状態だ。

 

「か…かけ…る」

 

「今あんたがいなくなったら俺たちは、どうしたら!」

 

「…た……え」

 

「…へ?」

 

「戦うんだ。……これを」

 

おやっさんは、自分の被っていた白い帽子を翔に被せる。

 

「いい男になったな…」

 

「よしてくれよ……俺には、まだ早えよ………」

 

そして、鳴海壮吉は、出血が止まらなく、死亡した。

 

「……おやっさん?……おやっさん!?」

 

死体に呼び掛けるが、もちろん動かない

 

「っ!危ない!」

 

足を怪我して階段の手すりがある壁に隠れていた風野は、休んでいたが気合いで足を動かし、翔を引っ張り同じく隠させる。

 

「………やるわよ。翔」

「でも………ロストドライバーが」

「ダブルドライバーなら!まだ不安定だけど使えるわ!」

 

風野は改造されたダブルドライバーをはめる。

 

「………わかった!やるぞ。姉ちゃん!」

 

翔もダブルドライバーをはめ二人は、自分達がもつメモリをそれぞれ起動させる。

 

Cyclone!

Joker!

 

「「……っ!変身」」

 

この日、新たな英雄、仮面ライダーダブルが生まれた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

※翔視点

 

 

 

あの日、俺たちのビギンズナイトから約2.3年。

 

俺は、高校二年生となった。

姉ちゃんは探偵をしており、普通の日常が戻った。

 

正確には、新たな…だが

 

鳴海壮吉は、あの日死んでしまった。

さらに鳴海壮吉の妻、鳴海華子は、おやっさんが死んで帰ってくると、家の花壇に倒れており、すでになくなっていた。

 

俺たちは、また二人となってしまった。

しかし、二人も意外と悪くないものだ。

食費も少ないし、家事の量が少し減る。

 

それでもまたあの声を聞きたい。

ワイルドでハードボイルドなあの声を………

 

そして、あの日。俺たち二人は、渡されたものがある。

 

回想ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「翔!これ!」

亡くなってしまったおやっさん。その部屋から風野が呼んでいる。

 

「何だ?………これ!?」

 

そこにはラッピングされた袋があった。それぞれに名前が書いてあり、風野の中身は緑色の帽子。翔の中身は黒色の帽子だった。そして手紙も、あった。

 

内容

 

この手紙を見ているということは、私は亡くなってしまったんだろう。翔、風野。今度はお前らの番だ。お前らが戦うんだ。これは、俺からの餞別だ。

 

頼んだぞ。仮面ライダー。

 

内容終わり

 

「おやっさん………」

二人は、涙目になっており、泣くのをこらえていた。

この手紙を思い出すと自然と涙がでる。

 

 

回想終了ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

二人は、その日から帽子をかぶるようになった。

 

ある日、

 

 

 

「帰ろう?沼津に」

 

姉の提案で、二人は引っ越すことになる。

 

ちなみに、仮面ライダーは国が運営しており、要望を出し、許可を取れればオッケーとなる。

 

結果はオッケー。俺たちは内浦に帰ることになった。

 

だが内浦に帰るのは、しっかりとした理由もある。友に会いに行くだけではだめだ。その理由とは………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

記憶である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は、記憶喪失になった。

だか、千歌達のことは覚えている。

だか、心にぽっかりと穴が空いているようで、落ち着かない。

だか、医者にはこう言われた。

 

 

 

 

 

 

 

「もし、記憶を取り戻したら、死になる確率が高いです」

 

 

 

 

 

 

 

医者にそう言われたときは、地面に膝を着きひどく落ち込んだ。

 

 

 

 

 

そして、今俺たちは沼津に帰ってきた。

姉ちゃんは、帽子を外し上着に白色の服を着ている。

そして、俺はいつもの探偵服に、あの帽子。そしてもしかしたら………と思い、黒の貝殻のブレスレットを着けている。

 

「久しぶりだな~沼津」

 

「そうね。………たしか…あれ?いない」

 

風野は誰かを探しているようだ。

するとだった。

 

「……いた!翔君!」

 

明るくて太陽、だか少し幼さも感じる声。

 

 

 

 

そこにいたのは、高海千歌だった。

 

 

 

 

「………嘘だろ……千歌?千歌か!?」

 

翔も千歌がしているオレンジ色のブレスレットでわかった。

 

 

「そうだよ!久しぶり!」

 

二人は、近づき笑っている。

そこに、

 

 

「久しぶりー!翔君!」

 

と、あの犯罪s…高海志満も近付いてきて、翔にバックハグを決める。

 

「うわっ!志満姉じゃねえか!?」

 

翔は、すぐにバックハグを解除させ、ふー、と息を吐く。

 

「あら?かわいくなくなったわね?……でも、そんな翔も私はす」

「姉ちゃん、やめろ。翔が困ってるだろ?」

暴走する志満を、風野の幼なじみである高海美渡が止める。

 

「……美渡姉も….久しぶり」

 

「久しぶり!」

 

風野と共に挨拶をして、美渡は、

「よっ!」

と返す。

 

(エボルトォォ!)

 

と思ったそこのあなた!

これ、狙って書きました(笑)

 

そして、二人は高海家三人と別れ引っ越し先に着いた。

一応、千歌とはメールを、交換した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

真夜中 左家 翔の部屋

 

 

 

その後、新しい家に着いた二人は荷物を整理し、ご飯を食べて寝ることにした。荷物整理は、風野が少し前に行っており、雑ではあったがすぐに終わった。

 

そして、翔は布団に入っている。

 

そのとき、事件は起こった。

 

「…………んぅ?」

 

午前2時。翔の目が覚めた。

 

 

 

 

 

 

何かいる!?

 

 

 

 

 

 

布団の中に何かの感触があった。

 

翔はおそるおそる布団をめくる。

そこには………

 

「……あら?もう起きるの?翔」

 

とそこには、風野がいて……

 

 

 

「!おい!いい加減にしろ!」

 

翔はキレる。

実は風野、毎日とはいかないがだいたい三日に一度のペースで俺の布団に入ってくる。

 

「なんでよ!家族だからいいじゃない!」

 

「色々とアウトなんだよ!そもそも成人になっても未成年の弟の、一緒に寝るバカがどこにいる!?」

 

「ここにいるわよ♡」

 

「キモチワルイ」

 

その後、翔は、頑張って風野を自室に連れていき寝かせた。

 

「眠い……」

翔は、部屋の鍵を閉め、もう一度眠りについた。

 

 

 

 

 




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あっ最近になってからスクスタ初めました。


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Kは探索したい~宝石少女と文学少女との出会い~

第三話です!
土日は諸事情で投稿できませんでした。すみません!

題名の通り、ヒロインのルビィと花丸が登場します。
ダイヤはもう少しです。
鹿角姉妹は………まだまだ先に出てきます。


朝7時45分

 

翔はすでに起きており、昨日スーパーで買った材料を使い、料理中だ。

 

朝食。

目玉焼きトースト、ヨーグルト、野菜炒め、コーヒーだ。

 

「準備できたな。あとは、姉ちゃんを起こしてからコーヒーやればオッケーだ」

 

そして、翔は風野の部屋に入る。風野はぐっすりと寝ている。だがうるさい。目覚まし時計がなっている。

 

コケコッコー!コケコッコー!コケコッコー!コケコッコー!コケコッコー!

 

「だぁぁぁぁ!うるせえ!ケン⚪ッキーにするぞ!」

翔は、うるさい目覚まし時計にキレてすぐに止め、風野を叩き起こす。

 

ガバッ

まずは、布団を奪った。

 

「…?なーに?眠いんだけど………」

 

「起きろ。ご飯できたぞ?」

 

「…….わかったわ。あと2.5時間寝かせて?」

 

「寝すぎた。起きろ。じゃないとご飯全部食べるぞ」

 

その言葉を発すると、風野はすぐに起きてベットから出てきた。

 

「さーて!早くご飯食べるわよ!急げ!」

 

風野はダッシュでリビングに向かう。

 

「早………」

 

翔は苦笑いしてリビングに向かった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「「ご馳走!」」

 

二人は朝食を食べ終わり、テレビを見ながら話す。

 

「とりあえず、今日は近くのショッピングモールで買い物するわよ」

 

「だなー。スーパーも昨日あんまり食材なかったし、買いに行きたい」

 

二人は、ショッピングモールに行くことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

ショッピングモール内

 

 

ショッピングモールに着いた二人。

ショッピングモール内は人が多く、ガヤガヤしている。

 

「とりあえず、服買いに行かない?」

 

風野の提案で、服屋に行くことにした。

 

 

 

 

服屋

 

「これ、似合う?」

 

風野は選んだ服を試着室で着て、翔が見ている。

 

「………何か違う。というか、ワンピースかよ」

 

風野が着ているのは、白いワンピース。さすがに白色は、きつい。

 

 

 

 

その後先程とは違う服を買い、色々と買い物をしているときだった。

 

ガッシャーン!

 

目の前で茶髪の少女が沢山の本が乗ったリアカーを倒してしまい、その隣にいた友達らしき赤髪の女性があたふたしている。

 

「…大丈夫か?」

 

翔と風野はその二人に近付き、本をリアカーに積み直す。

 

「だ、大丈夫ずら….あっ!」

 

「ずら?」

 

風野が反応する。

ずら、といった茶髪の少女は顔を少し赤面させる。

 

「…あー方言みたいなやつだろ?気にしねえよ。いつもみたいな口癖でいいぞ」

 

「は…はい、ずら」

 

「君は?」

 

と、翔は赤い髪の少女に聞いた。

しかしだった。

 

「ピッ!ピギャャ!」

 

と赤髪の少女が小さい寄生をあげて茶髪の少女の後ろに隠れる。

 

「え!?…すまん…びっくりしちゃったか?」

 

翔は自分が驚かせてしまったと思って謝る。

 

だが、その少女は驚いたのではなかった。

 

「あ、実はルビィちゃん…男性のことが恐くて」

 

と茶髪の少女が代弁した。

その一言を聞いて翔は安心した。

 

「そっか、よかった…」

 

翔は息を着いた。

 

そして、本を積み終わり4人はまた話しをする。

 

「えっと、名前は何て言うんですか?」

 

茶髪の少女は翔と風野に名前を聞く。

 

 

「私?左風野。探偵よ」

 

「俺は左翔。よろしくな。」

 

「翔さんに風野さんずらか!」

 

そうそう。

 

と二人が思った瞬間…

 

 

 

 

 

「二人は、夫婦ずら?」

 

 

 

 

 

爆弾発言が投下された。

 

 

「夫婦!?」

 

翔は、目を見開いている。

しかし、

「フフフ…♡夫婦だって!翔!」

 

と、風野は大喜びしている。

 

「ちげえよ。俺らは姉弟だ。こいつと結婚とかごめんだわ」

 

「よし、翔。帰ったら覚えてなさいよ」

 

風野は指の骨をバキバキ鳴らしている。

 

「……仲いいずらね」

 

花丸は二人のやり取りを笑ってみていた。

 

「まぁ家族だもんな。…それはそうと、お前らは何て言うんだ?」

と、二人の名前が気になった翔が二人に聞く。

 

「おらは国木田花丸ずら。こっちは友達の…」

 

「く…黒澤ルビィです…」

 

と、二人が挨拶をした。

 

ルビィは風野を見る。

大丈夫だ。

だか、

翔を見ると、

「ピッ!」

と隠れてしまう。

 

「…ちょっとルビィちゃん?緊張しすぎじゃない?」

 

花丸はルビィの異常に気がつく。

「………」

ルビィは黙っていた。

 

 

「……とりあえず、まだ買い物あるからそろそろ行かないとな」

 

「そうね。…そうだ!これ」

 

と風野は二人に名刺を渡した。

 

「…風都探偵事務所?」

 

ルビィは名刺を読み上げる。

 

「俺ら新しい探偵事務所で働いているんだ。…まぁ俺は高校生だからあまり探偵してないが…」

 

「探偵…憧れるすら~」

 

そうして、二人と別れ、また買いものを始めた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

花丸、ルビィ視点

 

 

二人は、帰り道を歩いている。

 

「ルビィちゃん?さっきの翔さんと話している時、緊張しすぎじゃなかった?」

 

花丸はいつもと緊張しすぎていたルビィに疑問を抱いていた。

 

「…え?そ、そうかなぁ?…でも、おかしいんだ」

 

「おかしい?」

 

「うん。ルビィの心が熱くて…なんかその、言葉で表せないというか….」

「それって…!」

 

花丸には心当たりがある。

本で見たことがある!

 

「……恋…ずらか?」

 

「こ、恋!?……っでも、かっこよかったな…翔さん…」

 

ルビィは顔を赤くしながら帰った。

 

 

 

 

 

 

 




最近知った事実。

花丸とルビィでは、花丸の方が背が小さい。


意外と衝撃でした。
それはそうと!ついに次回、変身します!←やっとか!
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Mの嫉妬~変身は突然に~

第四話です!
投稿マイペースですみません!
もう少し早く投稿させます!

ということで本編どうぞ!


「さっきの二人、個性的だったわね」

 

買ったものをロッカーに置き、ルビィと花丸という少女にあった二人は話している。

 

「だなー。花丸ってやつは語尾が、ずら…か」

 

「妖◯ウォッチのコ◯さんかな?」

 

「某アニメを出すな」

 

と翔がツッコむとだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どこ!どこにいるの!?陽介!」

 

 

 

 

 

 

と、右の方から声がした。

 

二人は丁度、駐車場に居たのでそこに向かう。

 

 

 

「あの…何かあったんですか?」

 

風野は、彼女のかたをポンと叩いた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ショッピングモール 駐車場 ベンチ

 

 

二人は、先程の人をベンチに連れていき落ち着かせている。

 

「大丈夫ですか?」

 

翔は状態を聞き、先程の人はうなずく。

 

「はい…なんとか」

 

「…誰か探し人ですか?」

 

するとその人は、ハッ!と思いだし、立ち上がる。

 

「そうよ!陽介!」

 

「待ってくれ!」

 

「その話、詳しく聞かせてください」

 

二人が宥めその人は、もう一度ベンチに座る。

 

「実は…」

 

 

 

 

 

 

 

一応話をまとめる。

 

彼女の名は、津村真理奈。「Wind Break」という会社を勤めており、彼氏持ちの女性らしい。

 

そして、真理奈が探していた人は、戸川陽介。部署は帽子。彼は真理奈の彼女で同じ会社に勤めていたが、約3週間前にクビを切られ、その会社に復讐するために真理奈に

 

 

 

《今日午後2時に「Wind Break 」本社を爆破する》

 

という手紙を出したらしい。

 

Wind Break は、ショッピングモール内に本社があり、だからあの人は、ここを探し回っていたらしい。

 

 

 

「…話はわかりました。真理奈さんは、戸川という人の爆破を止めるために探していた…と」

 

「そうです…」

 

「…その件、俺らに手伝わせてくれないか?」

 

「え?…いや、悪いですよ!関係ない人を巻き込むなんて!」

真理奈は動揺したのか、大きく目を見開いた。

 

「大丈夫ですよ!何せ、私達は…」

 

「探偵だからな!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そして、二人は、陽介の写真を見せてもらい、戸川を探すことを手伝うことにした。勿論、依頼金は無料だ。三人に別れて探すことになり、風野は店内、真理奈は駐車場、翔は外の入り口付近にいる。

 

しかし、翔は風野に頼みごとをしていた。

 

ショッピングモール内 カラオケ店

 

風野は翔に頼まれて、カラオケ店に来た。翔は風野に電話で話している。風野は翔に何をさせられるかは、わかっていた。

 

 

『よし、姉ちゃん。じゃあ地球の本棚を頼む」

 

「わかってるわよ。さぁ、

 

 

 

 

 

 

 

 

検索を始めましょうか」

 

風野の言葉で、風野の意識は地球の本棚へと、アクセスした。

 

白い空間に、たくさんの地球の本や、情報。

 

それを見ることが出きる。

 

「キーワードは?」

 

『キーワードは、…Wind Break 」

 

キーワードを使うと、本棚が減っていき、数えきれる数になった。しかし、読むには時間がかかりすぎる。

 

『そして二つ目、戸川陽介』

 

さらに本棚は減っていき、残りの本棚は4つだ。

 

「…他にはない?少し多すぎるわ…」

 

『他には…か』

 

翔は考える。他に戸川の居場所がかかれているヒントは…

 

(あれ?たしか…本社を爆破させるんだったよな…)

 

(賭けてみるか!)

 

『最後のキーワードだ。爆破』

 

 

 

すると本棚はさらに減り、

 

 

 

 

残り一冊となった。

 

 

 

「ビンゴ!絞れたわ!」

 

風野は指パッチンをし、本を取る。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

本を読んでわかったことがある。

 

戸川陽介。

彼は仕事で上司にパワハラを受けていた。

それだけではなく、同僚にも…

しかし、彼には唯一の癒しがいた。

 

それがあの人、津村真理奈。

本を見る限り、陽介は真理奈のことを命をかけてまで守る!とある。

 

だか、そんな彼は見てしまった。

 

 

真理奈が上司と歩いているところを…

 

陽介は、それが信じられなくなり、仕事に力がが入らなくなり、クビなったらしい…

 

 

「クソだな…」

 

翔は近くにあった柱をおもいっきり叩く。

 

「そうよね…特にあの上司の人よ!」

 

上司は、わざとやめさせるために真理奈と歩いて会わせたらしい。

 

まず、翔は真理奈に連絡をして、合流を果たした。

風野は…カラオケで待機だ。

 

 

 

…実は陽介はガイアメモリを持っているらしく、万が一のためにダブルで戦うため、待機だ。

 

そして約束の2時。

 

 

 

陽介は現れた。

目には隈。髪はボサボサで、写真てみた覇気はなかったが、顔は一致した。

 

「っ!陽介!」

 

真理奈は見つけた途端に陽介を抱きしめる。

 

「!離せ!」

 

しかし、陽介は勢いよく離した。

 

「え?…なんで…?」

 

「うるせぇよ。俺を騙しやがったくせに…見たんだよ、お前があのクソ上司と歩いてるのをな!」

 

勢いよく怒鳴り付けられ、怯む真理奈。

しかし、翔は

 

「それはちげぇよ」

 

と否定した。

 

「あ!?…誰だてめぇ!?」

 

「左翔だ。まぁ、探偵ってところだな」

 

「探…偵か。まさか、俺を止めるために探偵を呼ぶとはな…」

 

「正確には、こっちから頼んだんだ。お代無料でな」

 

「…無料か…」

 

「なんで俺だけこんな不運なんだよ…」

 

「…え?」

 

 

 

 

「なんで俺だけ!こんな目に!遭わなきゃいかねえんだよ!」

 

「おれは、小さい時からそうだった!家が貧乏で!友達も出来なくて!しまいには生まれたときから体が弱い!」

 

「どうして…どうして俺だけこんな目に遭わなきゃいかねえんだよ!」

 

気づくと、陽介は泣いていた。

彼もまた、苦しい人生を歩んできたんだろう?

 

「陽介だけじゃないわよ!不幸な人は沢山いる!」

 

「うるせぇ!…もうやるしかないよな」スチャ

 

すると、陽介はジーンズのポケットからUSBメモリに酷似した地球の記憶、ガイアメモリを出した。

そのメモリは、溶岩の記憶、「マグマ」

 

 

「MAGMA」

 

「っ!よせ!」

 

翔が静止させるがもう遅い。メモリは、生体コネクタを通し陽介の体に入りドーパントへと姿を変える。

 

「ふふふ!あはは!燃えろ!」

 

「「「「キャー!」」」」

 

ドーパントを見て、回りの人は逃げ出す。

そして、マグマドーパントの風により翔の帽子から煙が出てきて翔は焦って帽子を振り煙を止めた。

 

「……ダメだったか」

 

翔はため息をして帽子を深く被る

 

「陽介!」

 

「ダメだ!真理奈!逃げろ!」

 

「…でも!」

 

「あいつは俺たちを殺そうとしている。真理奈だけでも逃げろ」

 

「っ!…わかりました。絶対生きてください」

 

真理奈も走って逃げる。

 

 

「さて、やるか」

 

「はっ!どっちがやられるかわかっていないようだな!」

 

「わかってるさ。俺がお前を止める。…いや、

 

 

 

 

 

俺たちが…!」

 

翔はダブルドライバーを装着し、その一方で、風野もドライバーを装着した。

 

「姉ちゃん。準備は?」

 

「出来てるに決まってるでしょ?…やるわよ」

 

二人はそれぞれの場所からガイアメモリを使用する。

 

Cyclone!

Joker!

 

「「変身!」」

 

まず、風野がメモリをベルトの右側に装填し、そのメモリは翔の右側に現れる。

次に、翔は逆の左側に装填してベルトを倒す。

すると、風野は意識を失い倒れる。

 

 

Cyclone!

Joker!

 

 

 

回りに竜巻が現れ、それが翔のボディとなる。

 

右半分は緑色、左半分は黒色の仮面ライダーダブルの誕生である。

 

「!なんだ!?おまえ!」

 

「私達は仮面ライダーダブル」

 

ダブルから先程意識を失った風野の声がした。

ダブルになると、二人の意識が一つの体に入るので、二人の声がする。

 

「さあ、おまえの罪を数えろ!」

 

決め台詞をいったダブルはドーパントに近づき、キックを決める。

 

「仮面ライダーかよ!じゃあな!」

 

ドーパントは仮面ライダーに勝てる気がない。だから、マグマドーパントの能力の一つ、マグマ蒸気を発し、回りが煙に囲まれる。

 

目が見えない。しかしだった、

 

 

 

「こうして…っと!」

 

ダブルが手を前に出すと、風が吹き出し、煙が消え去った。

 

「何!?どうしてだよ!」

 

「俺たちのメモリの一つ、サイクロンは風を操れるんだ。だから、風で消したというわけさ」

 

「……うるせぇ!」

 

ドーパントは切れたのか、単純なパンチを繰り返してきて、ダブルは何度もかわし、首元にカウンターキックを決めた。

 

「っ!なんなんだよ!もう!」

 

ドーパントは全ての力をだし回りに、大量の火炎玉をだし、ダブルにぶつける。

 

「熱っ!熱!…やばいな…これは」

 

火炎玉が邪魔でドーパントに近づけない。現ダブルのフォーム、サイクロンジョーカーは近接の肉弾戦が得意なため、この状況は不利と言えるだろう。

 

「…しょうがない、翔、メモリチェンジよ」

 

「チェンジか…わかった。これだな」

 

翔はヒートのメモリをつかむ。相手が熱いなら自分も熱くして対抗というわけだ。

しかし、

 

「いや、こっちよ」

 

風野はルナメモリを取りだし、サイクロンメモリと入れ替える。

 

LUNA!

 

 

LUNA!

Joker!

 

左半分は変わらないが、右半分は緑色から黄色に変わったダブル。

 

ルナメモリを使ったことで

右の体か伸びるようになったダブルは、腕を餅のように伸ばして、火炎玉を破壊する。

 

「おい、姉ちゃん!そこはヒートだろ!?」

 

「ごめんごめん。でも…」

 

「こっちでも戦えるな!」

 

ダブルはドーパントを掴み、上空に上げ伸びるキックをきめた。

 

「うわぁぁ!」

 

ドーパントは立ち眩みをして、膝を着いた。

 

「今だな!」

 

「そうね!」

 

風野はルナメモリをサイクロンメモリにチェンジした。

 

Cyclone!

Joker!

 

そしてジョーカーメモリを右のマキシマムスロットに付ける。

 

 

Joker マキシマムドライブ

ダブルの周りに竜巻が発生し、宙に浮く。

そして、マキシマムスロットのボタンを押し、ダブルが半分になりキックを決める。

 

「「ジョーカーエクストリーム!」」

 

キックはドーパントを貫通し、ドーパントは倒れた。

そして、マグマメモリは体から排出され、壊れてしまった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その後…

 

「真理奈さん!」

 

二人は先程逃げた真理奈を見つけ、陽介のことを話す。

 

 

「陽介が…捕まった?」

 

「はい、ガイアメモリを使うことは通常、犯罪です。私達も警官を説得しましたが…無罪には出来なくて…」

 

「そんな…」

 

真理奈は下を向く。気配を見るだけで悲しみが伝わってくる。

 

「…なあ、一つたのみがある」

 

「…なんですか」

 

「陽介が出所したら必ず側にいてやってください」

 

「え?…」

 

「孤独ってのは辛いんですよ。頼る人がいなければ話せる人もいない…」

 

「だから、陽介さんの側に寄り添っていただけませんか?」

 

その話を聞いて、真理奈は笑い出す。

 

「…ふふっ!」

 

「…?」

 

「当たり前じゃない!私は陽介の彼女よ。それぐらいしてやらないと!」

 

二人はホッとする。

その後、警察の事情聴取により警察署に連れていかれる二人だった。




ということで第四話でした!

やったぜ!ついに変身したぜ!
…多分戦闘描写は下手なので謝ります!

すみません!(はいぱー土下座)

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再開のF~記憶の仲間たち~

第五話です!

再開…ということで、あらすじ第一話に出ていたあの二人が登場します!

それではどうぞ!


警察の事情聴取が終わった後だった。

 

ピコン!

 

スマホのメールがなった。

 

「ん?なんだ?」

 

そのメールの送り主は千歌だった。

 

 

 

メール内容

 

明日午後二時に十千万に集合!

 

メール内容終了

 

 

なんだよ。拒否権ねえのかよ←はい

 

翔はため息をしていたが久しぶりに十千万に行けることに少し喜びを感じていた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そして次の日…

 

「行ってきまーす」

 

午後一時三十分に家を出た。

 

「さてと、これだな。」

 

翔はポケットからダブルガジェットの一つ、マンティスギアを出して、疑似メモリを装填する。

 

Mマンティス

 

マンティスギアは、小さい体から変形し、翔が愛用するバイク、ハードボイルダーへと変わった。

 

「よっし、行くか」

 

ヘルメットをかぶり、バイクにまたがった翔はエンジンを切り、バイクを発進させた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

十千万

 

 

「久しぶりだな。ここに来るのも」

 

十千万に着いた翔は駐車場にバイクを止め、内浦にいた頃の思い出を思い出す。

千歌に曜、果南との思い出…二人は元気かな…?

思い出に浸りながら十千万に入る。

 

「お邪魔しまーす!」

 

「いらっしゃ…って、翔!」

 

玄関には美渡がいた。

 

「よっ!2日ぶり!」

 

翔がてを少し挙げ、それにつられて美渡もあげる。

すると、ダッダッダと店の奥の方から足音が聞こえてきた。

…あの人しかいないだろう。

「かーけーるくーん!」

 

皆さんご存じ志満だ。

 

志満はいきなり翔に抱きつき、頭を撫でる。

 

「…おい、俺もう高校生だぞ?さすがに恥ずかしいんだか?」

 

翔はあきれている。

 

その後美渡に助けられ、逃げるように教えてもらった千歌の部屋に入る。

 

 

 

 

 

「えっと、千歌?いるか?」コンコン

 

ドアをノックすると、千歌の「いるよ!入って!」との声がした。

 

ガチャ

 

 

「来たぞ。急に呼び出しやがって…」

 

「ごめんごめん。…それよりさ!」

 

 

 

「曜ちゃんと果南ちゃんに会いたくない!?」

 

 

翔はその言葉に反応したように千歌を見る。

 

「会えるのか!?ぜひ!」

 

そして、二人は家を出て果南の家に行くことになった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

道中

 

「翔君!スクールアイドルって知ってる?」

 

「スクール…アイドル?…あーあれか」

 

翔はイメージした。

 

そういえばあいつらも今年から始めるんだっけな…

 

「知ってるの!?」

 

千歌は顔を近くして、喜んだ口調で話す。

 

「おう、知り合いで今年から今年からスクールアイドルデビューするってやつがいてな」

 

「そうだったの!?だったら…ユーズって知ってる!?」

 

「ゆー…ず?すまん。スクールアイドルっていっても、グループとかはわからん」

 

「えぇーそんな~。…ユーズってのはこういうグループだよ!」

 

千歌はすかさずスマホでその画像を検索して翔に見させた。

 

「これがユーズか…は?」

 

「どうしたの?」

 

「これ、ユーズって名前じゃないぞ」

 

「え?そうなの!?」

 

「いや、好きなグループならそれぐらい覚えろよ…」

 

翔はため息をしてやれやれと首を振る。

 

「これは、ミューズじゃないのか?」

 

「ミューズ…か、わかった!」

 

千歌は「よし!」と言わんばかりりにうでをグッとする。

 

「全く…あっ!そのグループってどんな人がいるんだ?」

 

翔は千歌のスマホをみて、メンバーを見る。

 

「ほぉー、確かに全員かわいいな…ん?」

 

その時、翔はある人の写真に目が止まった。

離そうとしても離してくれない。

しかし、翔には何故か…

 

 

 

 

 

懐かしい気持ちがあった。

 

 

「…この人」

 

 

翔が反応したのは赤い髪で目は紫色の女性だ。

翔はいつの間にか涙が出ていた。

 

「翔君!?どうしたの?」

 

千歌は急に涙を流した翔を心配するように背中をトントンと軽く叩く。

 

「…いや、わからない。でも、懐かしい気持ちが…」

 

翔は涙を拭い頬を両手で、ペチンと叩く。

 

「ごめんごめん。ちょっと泣いちまったな」

 

「大丈夫?一回休む?」

 

「大丈夫だ。とりあえず、行こう」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

果南の家

 

二人は船を使い、淡島にある果南の家に着いた。

 

 

 

松浦果南…

昔は、自分のもう一人のお姉ちゃんみたいな感じだった。果南の度胸には憧れたものだ。

ハグ魔だということを除けば完璧だった。

 

そして、渡辺曜…

千歌と同じぐらい仲が良かった。ヨーソロー…だったか?あれもよく二人で同じポーズで写真を撮ったり、二人で曜の父の船にも乗った。それは、親友と呼べる仲だろう。

 

 

 

その二人が今、目の前の果南の家にいる。

 

(緊張してきたな)

 

そう思いながら千歌に連れられ、果南の家に入った。

 

「こっち!お邪魔しまーす!」

 

「お邪魔しまーす…」

 

しかし、玄関は電気がついていなく暗闇だった。

しかも、

 

ダッ!と千歌も暗闇に隠れた。

 

「!千歌!?」

 

翔は身構える。

 

(まさか、ドーパント!?)

 

だが、それは違った。ドーパントなんて怪物はいなかった。

 

 

パチッ

 

電気が付いた。その瞬間だ。

 

パン!パン!パン!

 

クラッカーの音がした。

 

そして

 

 

「「「翔君!お帰り!」」」

 

千歌だけでなく、果南、曜もそれぞれ、リビング、階段、

靴箱の裏から出てきた。

 

「うわぁ!って、お前ら!」

 

「お帰り!翔!お帰りのハグー!」

 

果南は翔にハグをする

 

「ちょい!本当にその癖治んないな…まぁ、ただいま」

 

「東京どうだった?」

 

曜は東京が気になるのか、翔に聞く。

 

「そうだな…まぁ、色々会ったけど楽しかったな。友達も沢山出来たし」

 

そして、四人は、果南の部屋に入る。

 

「改めて!翔君!お帰り!」

 

そこには、でかでかと《翔!お帰り!》と書かれたポスターと飾りがあり、テーブルにはお菓子や刺身が乗っている。

 

「ただいま!…変わらないな…この部屋」

 

小さい頃に翔は果南の部屋に入っていたが、部屋の物は変わっていなかった。

 

「そう…だね!あっ!刺身とお菓子は食べていいよ!」

 

「本当か!?何から何までありがとうな!」

 

「どういたしまして!ちなみに、ポスターは私が作ったけど飾り付けは曜がやったんだよ!」

 

「すごいな!…にしても、みんな変わったよな…」

 

「え?そうかな…?」

 

「おう、すごく美人になってるぞ」

 

「「「!?」」」

 

三人の頬が赤くなり、千歌は照れているが二人は、頭が混乱している。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そして、四人は最近の話となり、それぞれのことを話している。

 

その話でだった。

 

「そうだ!果南ちゃん!スクールアイドルって知ってる?」

 

「え?」

 

千歌がスクールアイドルのことを話すと果南が反抗した。

 

「知ってるのか?」

 

「あ、いや…まぁ、ちょっとだけ…」

 

「そうなの!?じゃあさ!スクールアイドルしない?」

 

千歌は果南の腕を掴み強引に勧誘するが…

 

「いや、…やらない」

 

断られた。

 

「なんで!?」

 

「…ちょっとそういうのは興味ないかな?」

 

「そんな…だったら翔君は!?」

 

「…いや、俺男だぞ?スクールアイドルは、女性がやるんじゃないのか?」

 

「…ええー?」

 

「そもそも、俺高校が同じかわからないし未だに姉ちゃんから聞かされてないんだよ…」

 

「そうなんだ…?待って」

 

曜は少し考える。

 

「ねぇ千歌ちゃん!終業式の日に男性のテスト生が入ってくるって先生言ってなかった?」

 

「え?……あ!言ってた!」

 

翔ははっとしてすぐに電話をかける。

その相手は勿論風野だ。

 

「もしもし、姉ちゃん?」

 

《あら!どうしたの?忘れ物?それともわ·た·し♡?》

 

そんなボケを翔は無視をして聞く。

 

「なぁ、もしかしてだけど、新しい高校でテスト生だったりする?」

 

「あら?なんで知ってるの?…まぁ、そういうことだからよろしくー!」

 

ピッ!

 

電話が切られた。

 

ツーツーツー

 

という音がなっている。

 

 

「…さて、家帰ったら何してやろうか?」ゴゴゴゴ…

 

翔の怒りのボルテージは最大に近い。

 

「あのー翔?さすがにやりすぎないように…ね?」

 

「果南、大丈夫だ。姉ちゃんの部屋に何匹か何とは言わないがGを放つから!」

 

「いや、全然大丈夫じゃないよ!」

 

曜がツッコむ。

 

「これこそ増殖するG(笑)」

 

「そこ笑っちゃ行けないでしょぉぉ!」

 

千歌は《早まるな!》と言わんばかりにかたを揺らしている。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「…んじゃ、バス来るからそろそろ帰る!」

 

「そっか…また遊びに来てね!」

 

「おう!」

 

「「「バイバイ!」」」

 

曜、千歌、翔は船にのり、淡島を出て、内浦に着いた。

 

「それじゃぁ!また明後日!」

 

十千万に着いた三人。千歌は家に入り、翔はバイクを取り、曜を乗せる。

 

ちなみに翔のバイク、ハードボイルダーは2人乗りも可能であり、犯罪ではない。




ということで第五話でした!

翔がμ'sを、みて、懐かしい気持ちになった…

設定を見てわかりますよね?(暗黒微笑)


話は変わりますが、Nintendo Switchで、ペルソナシリーズが発売決定!かなり驚きました!
自分はペルソナシリーズが好きだったのですが、プレイステーションを持っていないので出来ませんでしたが、この機会に始めようと思います!

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原作第一章 結成!Aqours !
学校Uへ!~生徒会長黒澤ダイヤ~


第六話です!

題名の通りついにダイヤさんが登場します。
最初はあまりヤンデレ感は出しませんが徐々に出していきます!

あと、今回はかなりネタが多いです。

それではどうぞ!


「出てこいや!姉ちゃん!」

 

翔は自分が勝手にテスト生にされた怒りで風野の部屋に入ってきた。

 

「あらwww?どうしたのwww?」

 

文字がうるさい。

 

「どうしたのじゃねえぇぇ!なんでこんな大事なこと言わないんだよ!」

 

「その顔が見たかったぁ!www」

 

 

「ゴッ◯ハンドォォ!」

 

翔はイナ◯マイ◯ブンの某主人公のようになり、片手で風野の顔面を握り潰す。

 

「いっだぁぁぁい!」

 

風野は悲鳴を上げ握り潰しが解除されると同時に床に転がり回る。

 

「何すんのよ!?」

 

「自業自得だろ!?…それとも、ゴッ◯ハンドの進化技のマジ◯ザハンド食らうか!?」

 

「やめてください」

 

風野はすぐに正座をし、土下座した。

 

(こんなやつが姉とか…俺の人生…)

 

翔はその光景を見てため息をした。

 

正直風野は美人。翔はそう思っている。

だが肝心の中見が問題なんだ。

自堕落、ブラコン、しまいには家事は何も出来ない。

 

 

…うん!ダメだな!  ヤベーイ!(効果音)

 

 

……………

一応話によれば、テスト生というのは他にも数人いる予定らしい。

それならまだ助かった。

女子高に男子一人というのはかなり精神が不安定だ。

まぁ、千歌と曜が同じクラスだというのは唯一無二の救いだ。

果南は今、家のダイビングショップの手伝いで休んでいるらしいが今年中には復帰するらしいのでまた、小学以来に四人が同じ学校に通うことになる。

 

 

そんなこんなで、入学式。ついに編入となる日が来た。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

浦の星女学院 校庭

 

「ここが浦の星が…まぁテスト生募集してるみたいだからやっぱり人は少ないな」

 

今、回りにいるのは一年が約13人といい、その回りに2.3年が部活勧誘をしている状態だ。

 

「たしか…玄関前に生徒会長がいるらしいけどな…」

 

…わからん。全然わからん。そもそも髪型や容姿を聞いていない。

 

キョロキョロと回りを見ていると…

 

「あの…左翔さん?」

 

と黒髪で緑色の目を持つ女性が話しかけてきた。

 

「そ、そうだが….なんで俺の名を?」

 

「わたくしはこの浦の星の生徒会長だからです。重要な話があるので着いてきてください」

 

翔は生徒会長に着いていく。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

生徒会室

 

「申し遅れました。わたくし浦の星生徒会長の黒澤ダイヤと申します」

 

生徒会室に入ると、生徒会長の黒澤ダイヤが自己紹介をして、翔も簡単な自己紹介をした。

 

「どうも、東京の爪札高校からきた左翔だ」

 

するとダイヤは翔の顔をじっと見ていることに気がついた。

 

「….?もしかしだが、俺の顔になんか付いてるか?」

 

「あっ!い、いえ…」コホン

 

軽く咳払いをしたダイヤは話の用件を言う。

 

「では、話の内容です。その…お姉さんからテスト生は数人いると言われていたのですが…」

 

「….あれ?これってもしかして…?」

 

冷や汗がする。

 

「訳あって、テスト生は貴方一人になりました」

 

 

 

「…叫んでいいですか?」

 

「え?」

 

急な発言にダイヤは混乱している。そこに…!

 

「(パルキアの鳴き声)」

 

大きな大きな断末魔の声。

 

「ヒィッ!…翔さん!?どうしたんですの!?」

 

ダイヤはビビってしまい、翔は息を切らす。

 

「ハァハァ…すみません。少し叫びたい気分でして…」

 

「…ま、まぁ気持ちはわかりますよ。とりあえず訳を説明しますね…」

 

 

……………

話によれば、テスト生は他に二人いたらしく、一人は、引っ越しの最中、峠に熊が現れ引っ越すことなく他界したらしい。もう一人に至っては前の高校でガイアメモリを使って捕まったらしい。

つまり、俺一人である。

すでに募集は終了したらしく、増やすつもりも無いらしい。

 

 

 

そして、翔はダイヤから生活についての説明を受けた。

 

まず、部活は入っても良いが活動はマネージャーとなる。

そして、クラスの人とコミュニケーションは最低限とる。

最後に普通の生徒と扱いは変わらないがテスト生としてふさわしい行動をする。

 

これが守ってほしいことである。

 

「…わかった。最低限これは気を付けるようにする」

 

「よろしくお願いしますね?…ところで翔さん…」

 

「何だ?」

 

「これ、ご存じないですか?」

 

ダイヤは翔にアングレカムという花のキーホルダーを見せる。

 

「…?知らないな」

 

(あれ?なんか頭痛が…)

 

「…そうですか」

 

ダイヤはため息をした。しかし、そのとき翔はダイヤの顔が悲しんでいるように見えた。




ということで第六話でした!

…やっぱりネタが多い!

一応使った他作品ネタの作品名を言います。

イナズマイレブン
仮面ライダードライブ
仮面ライダービルド
ポケットモンスター

そして最後の意味深なシーン!
一応言っておきますが、過去のダイヤの回も出します。

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二人の少女、Cへ勧誘!?~始めよう!スクールアイドル!~

第七話です!

ついに!

ついに!ダイヤが登場!
さらに善子…ヨハネちゃんまで!
やったぜ?

それではどうぞ!


生徒会室を出た翔は千歌、曜と合流するべく、二人がいる校庭に行く。

 

「たしかここら辺に…」

 

スマホを見る。そこには位置がわかる写真が写っていた。

回りには先程とはかわり、沢山の人がいる。

 

「あっ!いた!おーい!翔くーん!」

 

だいたい十メートル先に千歌がいた。曜もいて、なにやら見ている人はいないが部活の勧誘をしているようだ。

 

「いた。おはよう。なにやってるんだ?」

 

「おはよう!千歌ちゃんがスクールアイドル部作るのに部員集めようとしてるんだ!」

 

曜はお立ち台にしていたかごに座り、千歌もつられて座る。

 

「そうか…それで結果は?」

 

「誰も来なかった…」

 

千歌はため息をして落ち込んでいる。

 

「…まぁ、がんばれよ。応援しとくからな」

 

「応援!?だったら翔君もスクールアイドル部に…!」

 

「却下。気になってはいるが、姉の助手もやってるから難しいな」

 

「そんなぁー…」

 

千歌はへこみ倒れる。曜はそんな千歌を慰める。

 

少し申し訳ないと思った…

 

そんな時だった。

 

 

 

「花丸ちゃん!待って!」

 

 

(…花丸?)

 

声の方を向く。

そこにはあの時にあった赤髪の少女、黒澤ルビィともう一人、国木田花丸がいた。

 

 

(…あの人達!)

 

翔は様子を見る。

 

しかし…

 

ダッ!

 

千歌はその二人を見て走り出した。

 

「千歌ちゃん!?」

 

曜は何があったかわからずポカーンとしている。…

千歌は二人の前で止まり配っていたチラシを見せる。

 

「そこのかわいいお二人さん?スクールアイドルやりませんか?」

 

「え?…おら達?」

 

花丸は戸惑っている。しかし、ルビィはチラシをみており、千歌はわざとチラシを遠ざけるとルビィはそのチラシに近づくといういたちごっこをしている。

 

「ライブやるんですか!?」

 

「今は計画してないけど!そのうち!」

 

千歌はルビィの手をつかむすると、顔の色は悪くなっていき…

花丸はなにかに気づいたのか耳を塞いでいる

そして…

 

 

「ピッ!ピギャァァァ!」

 

 

ルビィは大声を叫び、回りの人はすぐさま耳を塞ぎ、聞こえないようにする。

 

「うわぁ!」

 

千歌は驚き尻餅をつく。それぐらいの叫びだった。

 

「…ご、ごめんなさい!ルビィちゃん人前が苦手で叫んでしまうずら…あっ!」

 

「ずら?」

 

曜は語尾に驚いたのかオウム返しをしてしまった。

 

 

 

….今ので確信した。

 

やっぱり二人はショッピングセンターで会った二人だ。

 

「千歌、少し謝れ」

 

「…そうだね。ごめんね?あまりにもかわいすぎて…」

 

千歌、お前ストーカーかよ?言い訳がただのヤバイやつだな。

 

ヤベーイ!(効果音)

 

「…あ!翔さん!」

 

「…え?何でここにいるずら?」

 

ルビィと花丸が気づき、二人は翔の方に接近した。

 

「テスト生で来たんだ。…まぁ無理矢理だけど」

 

翔は気づいていないがルビィ小さくガッツポーズをしていた。

 

「…なあ、ルビィ。スクールアイドルに興味あるのか?」

 

「え?」

 

…違うのか?

 

「…その、翔さんはスクールアイドル好きなんですか?」

 

「好きかあ…俺も昨日調べただけであんまり知識はないんだよな…知り合いがスクールアイドルやるらしいから知っておきたい気はあるが…」

 

「…だったら!翔さんも入りませんか!?翔さんがいるなら入りたいです!」

 

ルビィはかなり食いついてきた。

…だが、俺は入れるかはわからない。というかまずブラコンの姉が許してくれるかだ。

 

「入れるかはわかんないな…明日には決断するか」

 

「じゃあルビィもそれに合わせます!」

 

ルビィはやったぁと喜ぶように翔のお腹周りに抱きつく。

その様子を見て、

 

「…ねぇ翔ってたらしなの?」

 

と、曜が冷たい目で見てくる。

 

「た、たらし?…なにそれ?たわしじゃなくて?」

 

「「「「…」」」」

 

その返答に四人はこいつ、鈍感だ。と分かってしまった。

 

「翔君…」

ため息をする千歌。

 

「まさか、こんなのに化けてるとは…」

曜は頭をおさえる。

 

「それはないずら。翔さん…」

花丸は首を横に振り、ジト目で見る花丸。

 

しかし…

 

 

「こんな翔さんも好き!」 

 

ルビィは少し興奮しており、

 

「「「え!?」」」

 

その様子を見た三人は驚いてしまった。

 

 

そのときだった…

 

 

「うわぁ!」ガサッ!

 

 

木の上から少女が落ちてきた。

 

 

 

「…おい!大丈夫か!?」

 

翔はすぐにその落ちた少女に安否をとる。

 

「….ハッ!ここは…もしかして、下界?」

 

大丈夫じゃなさそうだ。

 

「千歌、救急車」

 

「了解!」

 

千歌はすでに携帯を持っており、電源をつける。

 

「まてーい!大丈夫よ!」

 

少女はすぐに起き上がりハァハァと息を荒げる。

 

(この人…世の中で言う中二病ってやつか?)

 

翔はそう考えていると…

 

 

 

「もしかして善子ちゃん!?」

 

 

 

花丸は彼女の名前?を言った。

 

「よ、よよよ…善子!?違うわよ!私は堕天使ヨハネ、ヨハネよ!」

 

しかし等の本人は否定している。

 

「だったら…じゃんけんぽん!」

 

「!?ぽんっ!」

 

じゃんけんをした二人。花丸はグーで善子はかなり独創的なチョキを出した。

 

「やっぱりそのチョキは善子ちゃん!」

 

花丸は善子?という人の手を掴む。しかし、善子?はすぐさまとりほどき、

 

「いい!?….私はヨハネ!ヨハネ何だからねー!」

 

善子…いや、ヨハネという少女は逃げ出し花丸は

 

「待つずら~!善子ちゃん!」

 

と追いかけ、ルビィは

 

「あ!花丸ちゃん待ってー!」

 

と、花丸を追いかける。

 

 

「…クセがスゴい奴らだな」

 

「そ、そうだね…」

 

「よし!後で勧誘しよう!」

 

そう言っていると次は…

 

 

 

 

「あなたたちですの?この学校にいつスクールアイドル部が出来たのですか?…」

 

 

 

近くから先程の生徒会長、ダイヤが現れた。

 

「えっと…新入生の方ですか?」

 

…おい千歌。この人生徒会長!

やっぱこいつバカ千歌だ。

 

「千歌ちゃん?この人生徒会長だよ?」

 

曜は少し呆れている。

 

「ええー!?そうなんですか?」

 

「そうですわ。…それで、何でこのようなことを?」

 

…あれ?スクールアイドル部は正式にあるんじゃ?

何か嫌な予感がするな…

 

「なぁ、千歌?その…スクールアイドル部って、正式にあるんだよな?」

 

「え?無いよ?だから今作ってr…ちょ!翔君!?なにするの?」

翔はすぐさま千歌の頭を下げさせ自分も謝る。

 

「すみません。千歌が本っ当にすみません!悪気はないんです。許してください」

 

「え、えぇ?」

 

ダイヤは少し混乱している。

 

「というか、曜は知ってたんだろ?なんで言わないんだよ?」

 

「それは…」

 

曜は言葉を詰める。その様子を見て翔は一人ため息をする。

 

「その…?ちょっとついてきていただけませんか?」

 

そして、三人はダイヤにつれられ生徒会室に入った。




ということで第七話でした!

ダイヤはもう少ししたらヤンデレ行動を起こします。

…黒澤姉妹の恋愛はヤンデレという解釈なので、ルビィはいきなりヤンデレです。

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編入生R?~再開するあいつ~

第八話です!

桜内梨子参戦!(スマブラ感)

ついに来ました!りこっぴー!
あとはマリーですね?
近いうちに出します!


ダイヤに生徒会室に連れていかれた次の日だ。

 

 

浦の星女学院 2年教室

 

 

「おはよー」

 

「おはよう!」

 

「ヨーソロー!」

 

学校に着き、教室に入り翔は千歌と曜に挨拶をして返ってきた。

 

自分の席に着く。

ちなみに、翔の席は曜のとなりである。

 

 

「…そうだ。千歌、昨日の部活申請書の紙あるか?」

 

「…え?あるけど?」

 

千歌は何だろうと思い紙を渡す。

 

すると…

 

「…よしっ!これでOKだ」

 

「「ええ!?」」

 

翔は部員の欄に自分の名前を書いた。

 

「というか曜も入るんだな」

 

「そ、そうだけど…!いいの?」

 

翔は昨日あったことを話す。

 

 

ーーーーーーーーーー回想ーーーーーーーーーーー

昨日の夜、翔は風野と夕食を食べている。

「…姉ちゃん、少し話がある。」

 

翔は真剣な表情で話し出す。風野もいつもと違う雰囲気ー出した翔に驚いている。

 

「….何?」

 

「部活入ってもいい?」

 

 

反応は…

 

 

 

ブフゥ!

 

 

 

風野は驚き、口に含んでいた麦茶を吹き出した。

 

「おい、汚えよ。タオル取れ」

 

とんだ麦茶は翔の顔にクリーンヒットして冷たい。

そも×2何でこんなに飛ぶのだろうか。

 

 

「はいはい…んで、部活?別にいいわよ?」

 

「へ?いいの?」

 

翔はダメと言われると思っていた。しかし、入っていいとのことなので少々驚いている。

 

「中学の時も言ったでしょ?別に入ってもいいよって」

 

そうだったのか…じゃあ入るわ」

 

「わかったわ」

 

翔はよし!と首を縦に振る。だが風野は何部に入るのか気になるようだ。

 

 

「ねえ、何の部活にはいるの?」

 

「え?スクールアイドル部?「え?」ってやつ」

 

風野は翔が話している言葉をさえ切り、声を出してしまった。

 

「ん?何か悪いか?」

 

「え?….いやぁ翔もついにアイドルに興味持ったかってね?」

 

風野は何か考えていたが、すぐに顔を変えて反応する。

 

「…いや、正確には千歌に頼まれたんだ。マネージャーとしてな。だけどよぉ、まだ部がたってないのに勧誘してたんだぜ?どうか思うよな…」

 

翔が話しているなか、風野はばれないように顔を険しくしていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

現実

 

「…てな訳だ。ってことでこれからよろしく頼むわ」

 

「でも、本当にいいの!?」

 

「ああ、よくよく考えたら助手って言ってもあんまり仕事がないからな」

 

千歌はガッツポーズをして翔の両手を掴む。

 

「やったあ!これで三人目!」

 

しかし、まだルビィがいる。あいつにもあとで聞かないと、

 

 

 

そして、朝のHRが始まった。

 

 

 

 

まさか、こんなことになるとは…

この瞬間、新たな伝説が生まれたということはまだ気づかなかった。

 

 

 

 

 

 

「皆、今日から編入生が入ってくるぞ。テスト生の翔もいるが仲良くしてやってくれ。じゃあ入れ」

 

 

ガラガラ

 

 

教室のドアが開いた。

そこにはワインレッドの長い髪に黄色の目。

 

 

桜内梨子がいた…

 

 

「ど、どうも…東京の高校から編入してきた桜内梨子です。よろしくお願いします」

 

まさかの友達だった。

 

 

(゚A゚ )

 

 

翔は驚き、こんな顔になっている。

 

 

 

「え?り…梨子?」

 

「…ふぇ!?翔!?」

 

二人の反応を見てクラス中が騒ぎだす。

 

ザワザワザワザワ(カイジ感)

 

 

 

「奇跡だ!奇跡だよ!」

 

 

 

千歌はなにを思ったのか席から立ち上がり、叫ぶ。

梨子は

 

「き、昨日の…」

 

と呟いたので昨日千歌と会ったのだろう。

 

「まぁとりあえず席に座れ、翔の右だ」

 

この瞬間、なにかが変わったような気がした。




ということで、第八話でした!

僕が書いているゼロな二人を見ている人なら分かるかもしれませんが、梨子は翔の友達です!

それと、重要なお知らせです!
この作品は一部、ゼロな二人とリンクする部分があるので、投稿頻度がかなり減ります!すみません 

大体、2、3週間に1話になるかと思います!




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嫌がるI~黒澤ルビィの答え~

第九話です!

なんか前回言った通り、2週間ほど空きましたね?
頑張って過去編を進めます!
それではどうぞ!


「梨子?…その何があった?」

 

梨子が内浦に着た。

そもそも梨子は東京のお姉ちゃんと同じ高校に通っていたはずだ。

 

「実は….」

あまり聞かれたくないのか翔の耳に小さい声で言った。

 

「ピアノをするのに環境を変えるかなって…」

 

 

 

「….なるほどな、あの時か」

 

翔はわかったようだ。今から約半年前、夏休みのピアノコンクールのときだ。翔はコンクールに招待され見に行ったが梨子は緊張のせいかピアノを弾けず、そのまま帰ってしまった。

 

 

 

しかしあの時は本当に大変だった。まさか会場にドーパントが現れたとはな…ダブルになって戦ったが回りには少量ながらも被害が出てしまったな…

 

 

「まぁこれからもよろしくね?翔」

 

「もちろんだ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

校庭

 

「1.2.3.4.1.2.3.4.」

 

スクールアイドル部(仮)の、活動として簡単なダンスをしている千歌と曜、そしてカウントをしてマネージャーとして活動している翔。

 

「2.3.4…はい、終了!水飲めよ」

 

翔は二人に水筒を渡し、水分補給をさせる。

 

ゴクゴク プハー

 

沢山の水を飲む二人、すると曜は…千歌にこんな質問をした。

 

「そうだ、千歌ちゃん。今日編入してきた桜内さん、誘えそう?」

 

どうやら梨子をスクールアイドル部に勧誘したようだ。

 

 

「誘えそう!朝会ったときは『ごめんなさい!』だったのがね?『…ごめんなさい』になったからもう少しだよ!」

 

…千歌それ引かれてないか?

 

「あんまり梨子を困らせるなよ…」

 

ため息をした。

 

すると曜は何を思ったのか質問する。

 

「ねぇ翔、桜内さんとはどんな関係なの?」

 

「梨子か?そうだな…東京の友達だ。中学までずっと同じクラスで俺達、頭よかったから1.2コンビって言われてたな」

 

「そ、そう」

曜はほっぺを膨らませて不満そうに言う。

 

「あ、そうだ、ルビィに聞いたか?」

 

「忘れてた、探してくる!」

 

千歌は走り出し室内に入る。

 

「おい待t、速っ!」

あまりの速さに二人は息を飲んだ。

 

「…私達も探す?」

 

「だな、だったら手分けした方が「それはダメ!」…何で?」

 

「…その、二人で探したいな、なんて」

 

曜は発言に恥ずかしくなり顔を赤くする。

 

「え?….別にいいが?」

良かった…翔が鈍感で良かった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

※ルビィ視点  

図書室

 

 

私、黒澤ルビィは今図書室にいます。

 

実はルビィ、結構悲しいんです…

それは

 

「ルビィちゃん…落ち込んじゃだめずら!きっと出きる日が来るよ!」

 

…ありがとう花丸ちゃん。でもルビィは結構本気だったんだけどね…お母さんとパパには自分で決めなさいと言われたけどお姉ちゃんからは…

 

回想ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「は?スクールアイドルをやりたい?」

 

 

 

否定されてしまった。

 

「うん…その、ダメかな?」

 

「ダメに決まってますわ!…誰かに誘われたんですの?」

 

「翔さんに、誘われて…」

するとダイヤの顔はいっそう怖くなった。

 

「か、翔さんに誘われた!?」

 

「そ、そうだよ?…お姉ちゃん?」

 

ダイヤは今までで一度も見たことがない程私をにらんでいた。それはまるで獲物を見つけた野獣のようで…

 

「断りなさい。もう二度と私の翔さんと関わらないでください!」

 

 

「…はい」

 

ルビィは怖じけついてしまったのか落ち込んで部屋に戻ってしまった。

 

回想終了ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ルビィはもちろんスクールアイドルを止める気はない。翔さんが待っている。でもどうしたら…

 

 

 

 

あれ?そういえばあの時…

 

 

「もう二度と私の翔さんと関わらないでください!」

 

 

お姉ちゃん、私の翔さんって…

 

 

 

なぁんだ、そうだったんだね?

 

 

 

 

お姉ちゃんも翔さんのことが好きだったんだ。

 

 

 

 

だけどねお姉ちゃん…

 

 

 

 

 

「そう簡単にはアゲナイヨ?」フフッ

 

 

ルビィは考える。どうやって翔を手に入れようか。その考えている顔は不気味である。

 

 

 

「ルビィちゃん、ルビィちゃん!」

 

 

 

花丸が呼んでいるがルビィには聞こえていない。

 

 

するとだった。

 

 

 

「おい、ルビィ?大丈夫か?」

 

 

 

 

肩を揺らされようやくもとに戻った。

その声の主とは…

 

「…!翔さん!?」

 

翔だった。

 

その横で曜は心配そうにルビィを見る。

 

 

「だ、大丈夫です!…何かあったんですか?」

「いや、昨日の話だ。…その、どうだったんだ?スクールアイドル」

 

私はお姉ちゃんは翔さんが好きであるということを除き、真実すべてを話した。

 

 

 

※翔視点

 

 

 

「ほぇー…ダメだったんだな」

 

翔はしょうがないといわんばかりにルビィを頭を撫でる。

ルビィは意識が飛びそうなほど頭が赤くなる。

 

 

「入りたい気はあるのか?」

 

「勿論!でも、どうすればいいのかな?」

 

花丸も含めた四人は考える、

 

 

「ダイヤさんの弱みを握るとかどうず…かな?」

 

花丸は手をたたく。しかしあまりにも現実的ではない。

確かに人間であり限り弱みはあるだろう。でもそもそも見つけるにしてもかなりの時間がかかるだろうし、その方法でルビィが入ったとしてもルビィが悲しむだけだ。

 

 

「案としてはいいが…時間がかかりすぎる」

 

 

「じゃあ、ダイヤさんが卒業するまで待つ…とかは?」

次は曜が考えた。

正直これが一番であると思う。だが、この学校は今、テスト生を受け入れている。そう考えても近いうちに廃校にぬる可能性がある。しかも、テスト生は予定よりも少なく、一人しかいない。よって、賭けになってしまう。

 

 

その後も考えたがやはり出てこない。

 

最後、ルビィはこのような案を言った。

 

 

「だったら千歌さんと曜さんでスクールアイドルを組んでライブをしてお姉ちゃんを説得するとかは…」

 

 

それだ。難易度は高いが現状、これが一番だと言える。

 

 

 

「…それだな。それしか方法がないな」

 

「でも、どうするの?場所とかそもそも生徒会長に許可してもらわないとライブとかは…」

 

 

「そうだよな…でも、やるしかない。手配とかは明日、俺が頼んでみる」

 

「やってくれるんですか!?」

 

「俺は踊れないぞ?…曜、やってくれるか?」

 

「…わかったよ、翔がいうならやってあげる!」

そんなこんなで今、ルビィを入らせるための計画が立った。

 

その後、曜は千歌に色々と説明をするため、バス停前で合流すべくルビィ、花丸を連れていった。

 

俺は大事な用事があるため帰宅した。




ということで第九話でした!

やったぜ
ついにヤンデレヒロイン二人が覚醒!
これからはかなりデレデレします。

そして、コトダマンで仮面ライダーコラボ!
半年前に引退したのですが仮面ライダーコラボが始まるとのことで復活!
仮面ライダーダブルもゲット!

…え?何連回したか?天井だコノヤロー。
次の目標はエターナル満福!がんばります!

もちろんこの作品もがんばりますが…

もし良ければ感想、好評価、お気に入り登録、指摘点などよろしくお願いします!


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守り人J~新たな(メモリ)

第十話です。

ヤバい….過去編ばっかりでこっちやってなかった。
すみません(ハイパー土下座)

今回戦闘シーンあります
めっちゃ下手ですが…
それではどうぞ!


「フフフーン♪」

家に帰ってきた翔、今日の夕飯を早めに作っており、今はポテトサラダを作っている。ちなみに翔の作った料理は実践済みなのかかなり美味しく、毎日手料理を食べている風野はグルメになっている。

 

「仕上げに金平糖を十一個砕いて入れてっと、完成!」

完成したようだ…ん?おい、翔?いま金平糖入れたよな?見てたぞ!今、入れてたぞ!

 

「にしても金平糖が合うとはな…」

※絶対に真似しないでください。実践したこと無いですが多分美味しくないです。

…もう一度言います、絶対に真似しないでください!

 

「…今度、ねる◯る◯るねも使うかな?」

止めろ、翔。美味いかもしれないがわかってしまったら食欲が失せる!

 

そう、翔が考えているとだった。

 

ヴーヴー

 

 

家のサイレンが鳴った。

 

「…ドーパントか」

家のサイレンが鳴るということは翔と風野の出撃要請である。

翔は机にある小さなモニターを見た。

 

「…俺にか、しかも緊急。まぁ姉ちゃんも今闘ってるらしいから俺だけか」

 

場所は浦ノ星女学院のバス停付近、

もしかしたら生徒に被害が出るかもしれない。

「…まずいな、急ごう」

翔は鍵を閉め、ロストドライバーを装着しバイクに乗る。

 

マンティス

 

「飛ばすか…」

かなりのスピードを切りスタートした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

浦ノ星女学院 バス停付近

※曜視点

 

「千歌ちゃん!早く逃げて!」

なんでここにドーパントがいるの!?

早く逃げないと行けないのに、千歌ちゃんが捕まって…どうすれば…しかも、ルビィちゃんも花丸ちゃんもいるのに…

「曜さん!通報はしました!早く逃げないと!」

「でも!千歌ちゃんが!」

「私はいいから!早く逃げてよ!」

千歌の心では恐怖心が勝っているが気合いで声を振り絞って叫んだ。

「千歌ちゃん!だめだよ!見捨てれないよ!」

曜はやはり決心して見捨てたくなかった。ドーパントは

「…そうだよ!君のそんな顔が見たかった!」

と千歌を押さえながら叫んだ。

「曜さん!早く逃げるずら!」

花丸が呼び掛けるが曜は逃げない、それどころか、

「千歌ちゃん!少し食い芝って!…おりゃぁ!」

曜はドーパントにタックルをした。予想外だったのか転倒してしまい、千歌は解放された。

「曜ちゃん!」

「千歌ちゃん!大丈夫?」

曜はタックルして痛む体を後回しにして、千歌を気にしているようだ。

「….許さねぇよ、俺の恨みなんだよ!

ドーパントは叫びだし、曜に殴りかかりに行く。

 

(私死んじゃうの?)

どうしてこんなことに…助けてよ、ねぇ

(翔!助けて!)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

※翔視点

 

ブロロロ

 

ハードボイルダーに乗り急いで現場に向かい翔。

もうすぐでバス停が目に見えてくる。

 

「もう少しだ、誰も被害にあっていないように…!」

願いは届いていない。今、曜と千歌、花丸とルビィが襲われている。

 

バス停が見えた。そこには、牙が生えており毛がふさふさで手足がかなり太いドーパントと翔の見知った姿の四人がいた。

「ドーパント!…はぁ!?千歌に曜!?それにルビィと花丸まで!」

翔は更にスピードを上げた。

そして、バイクのバランスを上手く取りながらバレていないことを確認してメモリを起動して変身する。

 

Joker!

 

「変身!」

メモリを装填してドライバーを傾けるとダブルとは似ているが、黒一色のカラーとなっているライダー

 

仮面ライダージョーカーに変身した。

 

「うぉりゃー!」

翔は猛スピードで曜に殴りかかろうとしていたドーパントをハードボイルダーで弾きドーパントは吹き飛んだ。間一髪間に合ったようだ。

 

ズドーン!

 

「な、何!?…え?」

驚く千歌。

 

「これってもしかしてテレビで見た…」

花丸ははっとしている。

 

「仮面ライダー!?」

ルビィはビックリしながらもジョーカーを見ている。

 

「大丈夫か?君」

ジョーカーはバイクから降りて、曜をお姫様抱っこして千歌のところに連れていく。

 

「う、うん」

曜はいまだに現実を受け入れれていなく、混乱している顔をしている。

「この子を頼んだぞ蜜柑色の髪の子…さーて、お仕置きの時間だ、四人とも、逃げるんだ」

「は、はい!」

「ありがとうございます!」

千歌とルビィは感謝の言葉を発すると急いでバス停の小屋の置くに逃げた。

 

「仮面ライダー?ふざけんじゃねえよ!殴ったるわ!」

ドーパントは太い腕を使いパンチを放つがジョーカーはヒラリと躱し、ドーパントの右脇腹にカウンターパンチをする。

 

 

「イデァ!てめぇ!」

「あんなドーパント見たことがねえな。対策がわからないなら!

 

 

攻めるのみ!」

 

 

Metal!

翔はメタルメモリを右腕にあるガイアスロットと呼ばれる部位に装填した。

(オリジナルなので後書きにのせておきます)

 

装填したことで、ジョーカーの左手にメタルランスを装備してドーパントを突く。

そしてメタルランスでドーパントを抑えながら押していき、抑えを解除すると重い一撃をドーパントの首もとに叩きこむ。

 

「…こいつ!撤退だ」

ドーパントは牙を取り外し投げてジョーカーとの距離をある意味強制的に空けさせると口から砂を吐き、砂嵐を発生させ、その隙にに逃げてしまった。

 

「待て!…逃げられたか」

メタルメモリを抜き、メタルランスは消えた。

ジョーカーメモリを抜こうと変身解除しようとしたその時、

とある視線に気がついた。

 

(あいつら…)

バス停の影に四人がいた。顔をひょっこりさせておりジョーカーが振り替えるとササッとまた隠れた。

 

「…大丈夫か?」

ジョーカーはバス停に近づくき四人は隠れるのを止めた。

 

 

「あの~仮面ライダー…ですよね?」

曜は翔と知らずに敬語を使っている。

「あぁ、俺は仮面ライダージョーカーだ。君たちは浦ノ星の生徒か?」

「はい、助けていただいてありがとうございます!」

千歌は助けて貰ったことに礼をした。

「どういたしましてな。だが、見てのとおりドーパントには逃げられた。なるべく固まって帰った方がいい。じゃあな」

ジョーカーはハードボイルダーに乗り、帰りに着いた。

「あっ!ちょっと待ってほしいずら!…帰っちゃったずらぁ」

「正体聞きたかったのに…」

花丸と千歌はため息をした。

 

だが、

「あの、助けてくれたのに正体は聞いたらダメだと思います…」

ルビィは仮面ライダージョーカーに助けていただいた上に正体を聞くのはいけないと思っているようだ。

 

「たしかにそうかもね」

曜は納得して花丸千歌も頷いた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ただいまー」

「お帰り!大丈夫?」

家に帰ってきた翔。翔は今日のドーパントのことを話した。

 

「なるほどね….新種のドーパント」

「そうなんだ。だから検索を頼んでいいか?」

「わかったけど…ご飯と風呂に入ってから!わかった?」

「はいはい」

風野はそう言ったが、風呂は貯めていない。もちろん風野は家庭のことは0点である。

 

 

そして風呂、ご飯を済ませたあと、二人は地下室に移動した。

 

 

「さて、検索を頼む」

「了解!…じゃ

 

 

 

検索を始めましょうか」

 

風野は地球の本棚(ほしのほんだな)にアクセスした。

 

 

「キーワードは?」

『一つ目はドーパント、二つ目は牙だ』

 

本棚は減っていき、残り二個となる。

「他にはない?」

「他か…三つ目、砂嵐」

本は減る…いや、消えてしまった。

「うそ…本がなくなったわ」

「なんだと?キーワードが違う!?」

その後、翔は色々と試してみたがどれも絞れなかった。

 

「…ダメね、今度闘うことになったら考えよう?」

「…そうだよな。付き合ってくれてありがとな」

翔は帽子を押さえて礼をした。

「さてと、次ね」

次は風野のターン!

 

 

「これが新型メモリか」

二人はそれぞれ二本、合計四本の新しいガイアメモリを持っている。

「そうよ。だけど少し私達のメモリとはちがうのよ。なにせスペックが全然違うのよ?名付けるとしたらF(フリー)1メモリという名前かな?まずはこのメモリを使うわよ?」

新型メモリを試せる風野は舞い上がっており、

「あぁ、やろう」

翔はオレンジ色で塗られたガイアメモリを起動した。

Crash!

 

「そっちは起動したわね?じゃあこっちも!」

風野も新しい水色のメモリ、ブリザードを起動する。

Burizado!

二人のメモリはブリザードとクラッシュである。

メモリを使い、風野は椅子に座るように倒れて仮面ライダーダブル、ブリザードクラッシュになる。

 

「これが新しいメモリの力?」

ダブルは左腕を見ると、手のひらに何か手袋が付いていた。

 

「そうよ、フォーム名はブリザードクラッシュ。クラッシュで爆弾を生成できるクラッシュハンドを持っていてブリザードと組み合わせれば相手に冷たい爆弾を爆発させれるわ」

 

つまり、手袋から爆弾を作り投げて敵を倒すというスタイルだろう。

 

「なるほどな、結構面白い発送だな。んじゃこっちは?」

 

翔はもう一本のメモリを取り出す。

それは色は茶色のメモリである。

 

「とりあえずフォームをチェンジよ」

風野もルナメモリとはちがうメモリを取り出す。

 

Volt!

Ninja!

 

メモリの名はボルトと忍者。

ダブルはボルト忍者に変わった。

 

「おー体が軽いな」

「そうよ、この二本は攻撃とスピードに力をいれたメモリで防御は皆無だけど良ければ問題ないわ!武器はニンジャクナイ、二本になっていて、ダガーとしても使えるようにしてるわ…こんなとこかしら」

その後、変身を解き疲れたのか自室で明日、曜や千歌に今日のドーパントを聞くために寝た。もちろん風野は翔の布団に入ってきたのであった。




説明:ガイアスロット
ロストドライバーで変身するとだいたいのライダーに現れるスロット。
ガイアメモリを装填することで、マキシマムドライブは使えないが、メモリに応じた様々な効果を使える。
ただし、だいたいのメモリは体力を使うことで使用できるのでふんだんに使うことは難しい。

例:サイクロン又はヒートメモリならそれぞれサイクロンは高速連続パンチ、ヒートなら炎を纏った物理攻撃を放つ。
ルナだと手足を一定時間の間自由自在に伸ばせれる。

メタル、トリガーならそれぞれの武器を使えるようになる。
ジョーカーなら感情に応じて物理変化となる。

ーーーーー
今後、新メモリも解説に作る予定です(いつかはわからない)

ちなみにねる◯る◯るね大好きです!←まじで誰得
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協力者T~やつの正体は……~

第十一話です!
かなり久しぶりの投稿です、

待ってマリーがなかなか出てこない…
どうすれば…え?更新頻度上げろ?
……(無言の圧)

簡単なあらすじ、
新たなる情報屋発足!
志満姉と翔のラブラブ展開!?(大嘘)

ではどうぞ!


仮面ライダージョーカーとして戦った翌日、学校内ではその話題でいっぱいだった。

 

「ねえ、聞いた?昨日の仮面ライダーのこと!」

「聞いた!最近ここら辺でも現れているライダーでしょ?」

 

(全員俺の話してるな…)

 

翔はポーカーフェイスで感情を隠しているが、内心はかなり照れている。

 

そんな中だった。

 

 

「おはよー翔君!」

千歌と曜は教室に入ってきた。

 

「ああ、おはよう」

 

「おはよう翔君、聞いてよ!昨日ね!」

曜から昨日の自分のことを言われる。

 

 

「……だったんだよ!かっこよかったんだ!仮面ライダー!」

「そ、そうか、それはよかったな!」

翔は少し動揺しながら話した。ばれてはいない。

 

「ほんとにそうだよ!かっこよかったし!強かったし!」

曜、やめてくれ!これ以上は本当にヤバイ!これ以上は…!

 

「こういう人が私と結婚してほしいなー」

「グハッ!」

曜は翔をチラッと見た。翔には大ダメージだ。だが、翔は曜がチラッと見たことは知らない。

(こいつ、正体が俺なのを知らないから…)

 

「…?どうしたの」

「いや、何でもない。それよりも今日の練習は…そっか今日もオフだったな」

 

「そうだよ!…そうだ、今日遊ばない?」

 

「今日か…私はいいよ?翔君は?」

「俺か?別に暇だけど…ちなみにどこで遊ぶんだ?」

「え?私の家」

千歌は手を挙げる。

 

「いやー…女子の部屋に何回も入るってのもだしな…」

「別にいいんだよ!?気にしてないし!曜ちゃんもそうでしょ?」

 

「え!?…うん!翔君なら大歓迎だよ!じゃあ決定!」

「そんな軽くかよ…まぁ、お前らが良いなら行くか」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

十千万

 

「……」

「……♪︎!」

けて…助けて!

 

「あら~?翔君少し興奮してる?」

「してない、早く千歌の部屋に行かせてくれ」

現在、志満姉から軽いセクハラされてます!今はバックハグされながら抱きつかれているがそろそろ理性が持たん!

千歌と曜は今千歌の部屋で待ってるがだいたい十分くらい拘束されている。

 

翔の顔は遠くから見てもわかるり赤くなっている。

 

まじで誰でもいい!なんなら姉ちゃんでもいい!理性がヤバイ、ヤベーイ

助けて!Help me!!

 

少しぐったりしてきた。

 

 

そのとき、居間で漫画を呼んでいた美渡姉が衝撃な発言をした。

 

「そういえば、昨日のドーパント強かったのか?翔が追い払ったらしいが…」

 

 

「あー…力でごり押せば勝てたからな、正直あんまり強くおい待て」

少しの間沈黙が続く。

 

「な、なんのことだ?そもそも俺その場にいなかったし…」

 

「大丈夫だ、風野から聞いてる。正直に話していいんだぞ?」

 

美渡姉は真剣な顔で聞いてきた。

その気配で翔は本当だなと確信した。

 

「…そうだよ、俺は仮面ライダーだ」

翔は正直に話し、ガイアメモリとロストドライバーを出した。

 

「やっぱり、聞いた通りだったのね」

「翔が仮面ライダー…か、これで仮面ライダー…ジョーカー?だったか?それに変身するんだろ?」

 

「ああ、あとこれを使えば姉ちゃんとも合体が出来る」

翔はもう一つ、ダブルドライバーを出した。

 

「なんかスロットが増えたわね」

「そうだ、姉ちゃんがもう一つのドライバーにメモリを転送したら現れる仕組みだ」

二人は納得している。

 

「それで…その、少し話題を変えていいか?」

「え?いいわよ」

「わかった、最近十千万とかに恨みを買ってる人はいないか?」

 

「「……え?」」

二人は顔を見合っている

「…いやぁ、わからないな。もしかして昨日の事件か?」

「そうだ、少しでも犯人を特定するのにな」

 

美渡姉は感心した顔をする一方、志満姉はなにかを思い出したように言った。

 

「そういえば!ここじゃないけど曜ちゃん家の方だったらあるわよ」

「何!?詳しく話を聞かせてくれ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「なるほどな…曜の父さんが漁師を一人クビにした…と」

「そうなのよ、少し前に蒼さん(曜の母)が来たんだけどね、あの人仕事先で喧嘩したらしくて同僚に重症を負わせたらしいの」

翔は頷く。

 

「ただの自業自得じゃねえかよ…」

翔は先日戦ったマグマドーパントの戸川陽介のことを思う。

彼は上司や同僚に理不尽にいじめられ、挙げ句の果て、その上司は津上真理奈と洋介は付き合っていると知りながら彼に見せつけるように真理奈を脅して一緒に歩き、それを見て洋介は仕事をやめ、ガイアメモリに手を出した。

 

志満姉が言う人に対し、俺はガイアメモリに手を出したことをバカだと思う。陽介なら少し同情する、だがそんな自業自得な人には同情心は一ミリも湧かない。

 

「名前までは…わからないわ、一週間前のことだったから」

 

志満姉は申し訳なさそうに言う。

たが、これで点は繋がった。

 

「ありがとな、それだけでも分かれば十分だ」

 

「え?でも名前が…」

「姉ちゃんに聞けばわかるはずだ」

美渡姉は確信した。

「なるほどな…確か地球の本棚ってやつか?」

「話しすぎだろ姉ちゃん……まあいいか」

翔はあきれ顔をしながら言った。

「翔…その、もし気になることとかあったら聞いてもいいんだぞ?」

 

「…それって、どういう」

「簡単に言ったら、情報提供してやるよ」

「何!?」

「ここってね、色々な人が来るのよ、食事をするのに来る人だとか、宿泊客、それに常連とか食材を持ってきてくれる人とか……ね?」

確かに、旅館なら様々な人が出入りするからこっちからしても特だろう。

 

「本当にいいのか?こっちからしたら特しかないが…」

「それなんだけどね一つこっちからも条件があるぞ」

「何だ?」

翔は喉が乾いたのか出された麦茶を飲む。

 

「私と結婚するの」

 

「ブフゥ!」

偶然にも口に含んでいた麦茶を勢いよく吐き出した。

 

「は……え?まじで?」

翔は二人の顔を交互に見て困惑する表情を見せる。

 

「違うから、姉ちゃんが勝手に言っただけだから」

その言葉で安心したのかゆっくりと息を吐いた。

 

「んで、本当は……そっちの探偵事務所でここを宣伝して欲しいんだよ」

 

「え?そんなことでいいのか?」

「そうよ、チラシもあるから貼ったり、配ってくれればいいのよ」

「まじかよ、じゃあお願いするぞ」

 

祝え!情報屋として新たなる仲間、高海志満と高海美渡、今この地、内浦で誕生した時を!

 

某魔王の部下が出てしまいました。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その後、何とか志満姉のところから抜け出し、千歌の部屋へと逃げた翔、

だが、時間はあまりなく、数十分程で帰ることになった。

千歌は二人を途中まで見送るようで、外に出ている。

 

「明日の宿題終わらせとけよ?」

「わかってるよ!何でそんな小学生みたいなこと言われるの!?」

「今日宿題忘れて先生にどやされたのは誰かな~?」

「うぅ…何も言い返せない……」

曜の言葉で言い返すことができなくなった千歌。

 

「なぁ、曜?千歌って去年もこんな感じだったのか?」

「そうだね、だいたい一週間に一回忘れてたペースだったよ」

「やっぱりバカ千歌じゃん」

今の言葉が千歌の心にチクッと刺さったのかフラフラして右にある家の壁にもたれ掛かる。

その時だ、

 

 

サブーン…

左にある海に目が行った三人、そこには

 

 

 

「…行こう」

 

 

 

制服姿の梨子がいた。

「……まさか」

梨子が服を脱ぎ出すと同時に千歌は走り出した。

「千歌ちゃん!?…あの子って…」

「梨子?なんで」

梨子は完全に服を脱ぎスク水姿になった。

そして……

「ダメ~!」

千歌は梨子の足を強く握りしめた。

 

「え!?高海さん!?」

梨子は千歌を見る。

すぐして、回りに翔と曜がいることにも気づいた。

 

「おーい、どうしたんだよ梨子」

「…見た?」

「は?」

「私の生着替え見ちゃったの!?」

「スミマセンヨクキキトレマセンデシタ」

「Si◯iみたいに言わないで!見たの!?」

梨子は顔を赤くして手で隠した。

「…そんなことより、なんでここにいるんだよ」

「…実は」

梨子は顔を手で隠しながら答えた。

 

 

 

「なるほどな、ピアノの作曲で海の音を聞きたかったと」

「そう、やっぱりここじゃダメなのかな」

「まぁ、四月に海にはいるのはダメだと思うけど…」

曜が的確な事をいい、梨子は軽いため息をした。

 

「だったらさぁ!あそこ!果南ちゃんの家だったら!」

千歌はあることを思い付いた。

「果南の?……あ!そうか!」

「その手があった!」

二人も思い付くげ第一、果南を知らない梨子は混乱している。

 

「えっと翔くん、果南って誰?」

「果南は俺達の幼なじみだ。まぁ、先輩だけど…その果南の家がダイビング屋さんなんだ。たぶん頼めば行けると思うぞ」

「ダイビング…!」

梨子は何かを閃いたようだ。だが、

 

「でもさ、多分その代わりにスクールアイドルやれって言われるんでしょ?」

「そんなことないよ!でも今日は遅いから明日ね!じゃあこの辺で!」

千歌は帰っていった。

「ちょ、ちょっと待ってよ!高海さん!」

「…帰っちゃったみたいだね」

「ほんと、あいつは自由人だな…」

もう既に千歌の姿は走ったため、200メートルを過ぎていた。

 

「なんか高海さんってすごいよね」

「「ええ!?」」

二人は驚いた。

「なんかさ、始めてあった時もあっちから話してくれたし、勧誘もグイグイくるし」

 

そうだ、千歌は入学式初日に先に梨子と会っていたんだった。

 

「確かにそうかも、でも…」

「それで俺らいろいろと面倒なことに遇わされたよな」

「千歌ちゃんと果南ちゃんが暴走して、私達が止める、それがお決まりだったよね」

 

二人は昔の事を話し出した。

 

「じ、じゃあ千歌ちゃんってトラブルメーカー?」

「かもな、だけどな俺が曜と果南とも仲が良いのは千歌のおかげなんだよ。千歌はな、さっきの説明だけ聞いたら一見問題児かもって思うけど、俺ってな昔の沼津にいる時は結構人見知りだったんだ」

 

「そうなの!?」

梨子は口に手を当てている。

 

「そうだよね、千歌ちゃんが私達の間に入ってくれたから話せたんだよね、それにしても、あのときの翔君可愛かったな…私とあったら千歌ちゃんの後ろに隠れたし」

 

「やめろ、その話しはしないでくれ」

真顔でその話を止めさせた。

 

「千歌ってな誰にでも話せるところが強いんだよ、あいつのそんなところは今でも尊敬してるよ」

 

翔は軽く笑い、それを見て曜も笑顔になった。

 

「さてと、バイク止めてるから曜、乗ってけ」

「いいの?」

「ああ、じゃあ持ってくるから待ってろ、」

翔は少し離れている駐車場にバイクを取りに行った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

※曜視点

 

翔はバイクを取りに行った。

私は桜内さんに大事なことを聞いた。

 

「桜内さん」

「何?渡辺さん」

「翔くんってカッコいいよね」

「!?そ、そうですよね」

梨子は少し動揺しているようだ。それを聞いて曜は察した。

 

「翔君のこと、好きなの?」

 

「っ!?」

「ねぇ、どうなの?恋愛対象としてだよ!」

言おうとしたが曜の言葉によって打開策は失くなった。

「…好きよ、私は翔君のことが大好きよ」

「へぇー…」

「私はね、中学の時に文化祭で翔君とピアノとギターのセッションしたのよ」

「何!?」

「本当にすごいわよ!翔君と作曲出来たし、何よりAnything goes って曲を作って学校中で話題になったのよ!」

 

「ちょっと待って!…え?翔君って、作曲出来るの!?」

「そうですけど…あれ?ご存じない?」

「なんですと~!?」

梨子は曜を少し煽るように質問した。

「私だって!む、昔一緒の布団で寝たし!」

「それは低学年の頃でしょ?私はね、小六で同じ布団で寝たのよ?」

「あ゛あ゛あ゛!」

曜はあまりのショックで発狂し、しゃがみこんだ。

 

「他にはね…あ、確か不良から助けてもらったことがあるわよ」

「……」

ついに曜は黙り込んだ。

「かっこよかったのよ彼、『梨子、早く逃げろ、こいつらは俺の大事な人を傷つけた』って言ったのよ!そして不良を無傷で倒して学校内でたった一日でヤンキーのトップになって解散させたって、伝説があるのよ」

 

「……あれ、そんなこと昔あったような」

曜は少し思い出す、それは小学二年の夏前のころ…

「確かこっちの方でもそんなことあった!」

 

と話していると…

 

キュイイイー

バイクが現れた。もちろん翔だ。

「曜、帰るぞ」

「翔君!わかった」

翔がヘルメットをパスして、上手くキャッチして被った。曜は翔にバックハグをしている。体制的にしょうがない。

 

「じゃあまた明日な。明日の時間とか、帰ったらLI◯Eで伝えるからな気を付けて帰れよ!」

「また明日!」

梨子の言葉に頷くと、翔はすぐにバイクを発進させた。

ブロロロ…

 

 

「…ねぇ、翔君って作曲できたの?」

大体200メートルが過ぎた辺りの信号で赤になり、曜が質問した。

「…まぁ、人並みよりかは出来るな。一応話しておくか、俺と姉ちゃんはなちょっとしたアイドルグループ組んでるんだよ」

 

「…え?アイドルグループ?」

「そうだ。何回かライブもあったぞ」

「うそ…」

曜は驚いている。

「この話しは秘密な、千歌には話していいがな。多分から聞いたのか?」

「う、うん」

「あいつ…ま、いっか」

そして信号の色が青になり発進した。

 

奇跡だよね?やっぱりまた会えるなんて…

もう、私は翔君と離ればなれになりたくない。

千歌ちゃんと私と果南ちゃんと翔君。

このチームがずっと続くよね?

 

不安になりながらかに抱きつく力を強くした。

翔…好き。

 

恥ずかしくて言えないが昔から気持ちは変わらない。

だけど果南ちゃんも翔君のことが好きなんだもんな…

 

でも負けない!

勝負だよ!果南ちゃん!桜内さん!あと、翔のことが好きな人!




翔君…お前マジ…
小六でりこっぴーと寝れるとかヤバイだろ…
まあ作ったの俺やけどな。
あと、果南も翔に恋をしています!

そして新たな情報屋!志満姉に美渡姉!
今作のサンタ、ウォッチャマンポジです。
ちなみにサンタ達も後に出します!
色々と翔の過去が分かった回ですね?

次回予告ー!
レッツゴーダイビング!
意外な翔の弱点!?
やっぱり金平糖はうまい!

高評価や感想を良ければお願いします!


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Sは輝く~海物がたr…違ウ!海でのお話だぁ!~

第十二話です!

こんな題名ですが翔が記憶喪失になった理由が明かされます。

ちなみに作者はパチンコ知りません!
バリッバリの学生です!
パチンコ知らねえから!(二回目)

それではどうぞ!


内浦 砂浜

 

三人は約束の砂浜にやって来た。そこには目的人、梨子がいた。

 

「すまんな、遅れちゃったな」

「いやいや、全然待ってないよ!」

「じゃあ急いでいかないと!もうすぐ船が出るちゃうよ!」

「ふ、船!?」

翔は梨子の腕を引き、三人は走り出した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ほんと、ビックリしたよ。昨日千歌が急にダイビングしたいって言うしさ」

 

所変わって今は船の上にいる。

船は果南が運転していて、千歌と曜は船から身をだして海面をみている。

 

「だってさ、ダイビングしたいって人がいたからさ!」

「ダイビングとは言ってません!海の音が聞きたかったんです!」

千歌に指摘をする梨子。

 

「まぁまぁ、こっちもダイビングをして貰うのは嬉しいことだからさ。そろそろ着くよ」

 

三人はシュノーケルをはめる。

 

その時梨子は翔がダイビングスーツを着ていないことに疑問を持った。

 

「あれ、翔君はダイビングしないの?」

「え?ああ、しないぞ」

「何で?一緒にやろうよ」

「断る。だって……嫌なんでもない」

翔の目は右斜めを向いている。

 

「あぁ…なるほどね…」

三人は察したそうだ。

 

「え?わかるんですか?」

「おいお前ら、幼なじみだからって言って良いことと悪いことがあるんだぞ?わかったから止めてくれ、いや、やめてください」

そんな翔の物乞いも知らず……

 

「だって翔君ってカナヅチでしょ?だからか!」

「おい千歌ァ!テメェ!」

「にしし…!作戦成功!」

翔は千歌の肩を思いっきり揺らす。

 

「ちょっ!船ヤバイから止めて!」

果南は船が揺れまくり、悲鳴をあげる。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その後も道中色々なアクシデントがあったがまずは無事に目的地に着いた。

すでに三人はダイビングをしている。

 

そんな中……

ガリボリボリ…

「何食べてるの?」

「金平糖だ、食べるか?」

 

そう、翔の実質彼女ポジションである金平糖だ。

 

翔は果南の手に金平糖を渡した。

 

「う、うん…いただきます」

果南は困惑しながら金平糖を口に入れた。

 

「ボリボリ…あっ、美味しい」

「だろ?これのせいで最近はな二日に一度金平糖を食べないといけない体になっちまったんだよ」

 

ただのB☆A☆K☆Aで草

 

「…それって麻薬じゃないんだよね?」

「さぁ?」

「…今さぁ?って言ったよね?」

「言ってない」

「……嘘つけ」

「わかんねえよ(笑)」

そんな会話をしている果南と翔。

 

その時翔は思った。

果南にな話してもいいかな…と

翔が曜と千歌に秘密にしていること

もっとも梨子には知られているが…

 

「なぁ果南」

「何?また金平糖の話?」

「いや、重要な話だ」

「……急に改まったね、どんな話?」

「実はな俺…

 

 

記憶喪失なんだよ」

 

「そうなん…え?今なんて」

「記憶喪失だ」

翔は下を向いている。

 

「え?待って私達のことは」

「覚えている。それはな…東京に行ってから二年目から少しの間、記憶が曖昧なんだよ」

「そんな…いったい何があったの?」

「…教えてやるよ、俺はなドーパントに襲われたんだよ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

~回想~

東京の秋葉原、鳴海家付近だ

それは翔が中学二年の頃だ。

翔は風野と共にダブルになってドーパントと交戦していた。

だが…

 

「「うわぁぁ!」」

その日はちょうど鳴海壮吉が亡くなってから三ヶ月。

まだタブルの戦闘システムにも慣れていない頃だ。

敵のメモリードーパントの攻撃によりダブルは苦戦…いや、圧倒的な負けになりかけている。

 

「さよならぁ、正義の仮面ライダーさんよぉ!」

メモリードーパントらダブルを投げ飛ばし、電柱に頭からぶつかる。

「「ぬぁぁ!」」

 

そして、

シュゥゥ…と儚い音がなりダブルの変身が解除された。

 

「ハハハ、実に美しい!この血だらけの姿!」

「う…うるせえよ」

翔が自分の血に染まりながら立ち上がろうと腕を立てる。

だが

「少し黙りなさい」

ドーパントはそういうと翔の頭を握り翔の頭から金色の煙が吸いとられていく。

「や、ヤメロォ…」

翔はすぐに倒れてしまい、動かなくなる。

「実に愉快…はて?この記憶…」

ドーパントは倒れた翔を見つめる。興味深い目である。

「この方、まさかあの伝説のみゅ」

 

 

「ふざけんじゃねえわよ!」

 

 

ドーパントが一言言おうとすると風野が上空に現れた。正確には仮面ライダーサイクロンに変身して…だが

 

サイクロンは上空から自分で生成した風を加工した刃でドーパントに攻撃した。

「クッ!」

ドーパントは攻撃を避け翔きら離れた。

 

「翔!」

サイクロンは翔の手を握った。

体温はまだ体温は微かに残っている。しかし、そう長くは持たないだろう。

 

「翔と言うのですか彼は…もう命は長く持たないでしょう」

「は?」

「私が彼の記憶を全て頂きました。それはそれは美味でございまし「死ねよ」…ガァ!」

サイクロンは風の刃をもう一度生成しドーパントを吹っ飛ばした。

「あんたは私に絶対してはいけないことをした」

その言葉で六本の風の刃が生成、突撃する。

 

「一つ…人を襲ったこと」

またもや風を生成して、ぶつける。

「二つ…人を殺しかけて笑ったこと」

四度目、11本の風の刃を生成、またドーパントに大ダメージ。

「そして三つ!私の!かわいい弟に手ェ出したことだ!」

風野の聞いたことのない怒りの声。その言葉で無数の風の刃がドーパントを取り囲むように発生し、全てが同時にドーパントを貫通した。

「あ゛あ゛!」

ドーパントは翔とは反対の方向に吹っ飛ばされ、倒れている。

 

「翔!翔!」

サイクロンはもう一度翔を呼ぶが返事がない。

サイクロンはマスクの下で涙を流している。

その時…サイクロンはとあるものに気づいた。

 

「ジョーカー?」

翔のすぐ横、まるでジョーカーメモリが人間なら見つめあっているように翔の側にあった。

 

そういうことね…

 

風野はメモリを拾い、起動する。

 

「これで終わりよ

 

 

死になさい」

 

Joker

 

ジョーカー マキシマムドライブ

 

マキシマムスロットにジョーカーメモリを装填し、サイクロンは高く飛び上がる。

そして、サイクロンメモリを使用したキックとはとは違う体制で背中に竜巻が発生しドーパントの真上からキックを放つ。

 

「ライダーキック!」

キックを顔面で受けたドーパントはその場で倒れ、メモリは排出されると同時に破壊され、ドーパントは元に戻る。

 

「翔!聞こえる!?翔!」

風野はドーパントを倒したが犯人に見向きもせず変身解除をして翔に心臓マッサージをする。だが、動かない…

 

その時、

 

キュキュー!

 

 

と近くでブレーキ音が鳴る。

警察だ。

 

「遅れまし…た…!?大丈夫ですか!?」

顔が濃い警察官が翔の所に行く。

「AED持ってきて!早く!」

「は、はい!」

~回想終了~

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

あれから回りの警察と風野が救急車を呼び近くの病院に運ばれたことで翔は一命を取り留め、風野がドーパントを倒したことにより記憶は戻った。

 

一部を除いて…

だが、もし風野がドーパントを倒し損ねていたらドーパントが保存していた翔の記憶は喰われてしまい、完全に記憶が消えてしまい千歌や曜、梨子に果南のことは勿論、大切な姉である風野のこともわからなくなっていただろう。

もしくは心臓マッサージが間に合わなく、病院まで命が持たなかった可能性もある。

今翔がこの場で生きていて、記憶も一部を除き戻っているのはものすごく低い確率だろう。

 

翔はこの事を自分達が仮面ライダーであることを隠すため、大分を改変させて果南に話した。

 

果南には風野を庇ってメモリードーパントに記憶を奪われて、仮面ライダーに助けられたと伝えた。

 

「そんな…なにか覚えてることはないの?」

「覚えていることか…」

翔は胸に手を当てて、意識を集中させた。

脳内には、何かしらのグッズに、一つの机を取り囲むようにおかれている椅子。そんな空間が浮かび、そのようすが見えると、すぐに部屋が変わった。

変わった部屋は窓がなく、小さめのベッドに少し前の型のテレビがある。それは監禁部屋と思われる。

 

「なんと言えば言いかわかんねぇな…多分何かのグッズが大量にある部屋ともう一つ監禁部屋みたいなのが出てくるな…」

 

「監禁部屋って…一体何が…」

「こっちが知りたいよ…」

その時、

 

ザブン!

 

三人は海の中から戻ってきた。

「お、どうだった?」

「すごかった、これがダイビングなのね」

ダイビングに梨子は感心している。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

内浦 砂浜

 

「楽しかったね!」

「うん!翔君もやればよかったのに…」

「バカ言え、俺カナヅチだぞ?」

翔は少し恥ずかしそうだ。

 

「それで、どうだったんだ?海の音ってのは」

「…見つからなかったかな」

「そうか…」

翔は残念そうな顔をしている。

その時、梨子は衝撃な発言をした。

「ねぇ、私もスクールアイドルしてみたら聞こえるかな?海の音」

 

「…え?」

「それって」

「入ってくれるの!?」

千歌は梨子の手を握りブンブンと手を振る。

 

「待ってよ!その、聞こえるかな海の音!?」

「…そんなの当たり前だろ?聞こえる以外になにもない!」

「じゃあ…」

「「梨子ちゃん!ようこそ!」」

二人が声をあわせて言った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「さてと、これからの話だな」

「これからどうするの?」

「まずはライブだが…チャンスはいつかわからない」

「そんな…」

「だからな、いつ出来ても良いように、これからたまにこの砂浜で朝練をしたいと思う。

「朝練!?」

「…朝に何かあるのか?」

千歌は驚く。

まぁ、旅館の娘だもんな…準備とか

「朝苦手なのに…」

「このバカ千歌!」

翔は千歌に目潰しをした。

「痛い!」

 

 

そんなこんな、曜と梨子にも了承を得れたため、明日から朝練をすることになった。

だが、

 

二日後ビッグチャンスが来ることは誰も知らない…




今回のバトルシーンはなんかよく特撮でありそうな展開だったような…(チェイサーマッハみたいな)
ゼロな二人の方でも翔はサイクロンメモリを仮面ライダージョーカーで使用します!


次回予告~!

「ワーオ!ついにマリーの出番デ~ス!」
ということで鞠莉お嬢様推しの皆様、ついに!鞠莉が登場します!

感想やお気に入り登録など、お待ちしております!


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Oの帰還~見えてきた希望~

第十三話です!

バーチャルスクールアイドルですか…
アプリ!?
ゲームですか!?
容量足りるかな…?←違うそこじゃない。

では今回のあらすじです。
ついに鞠莉が登場!
ルビィ、ダイヤ、ヤンデレ覚醒!
翔の記憶…

ではどうぞ!



朝  内浦 砂浜

 

梨子がスクールアイドルに加入して早二日、今は朝練のため、四人が集合している。

 

「はい、そこまで!」

練習着姿の三人は踊り終わり、汗をかいている。

 

「ほらよ、これ飲めよ」

翔は三人にスポーツウォーターを渡した。

 

「ありがとう!…プハーッ!生き返る-!」

千歌はドリンクを飲むと砂浜に寝転がり、上空を見た。

朝方のため、まだ薄暗く、紫色の空であった。

 

「フワァ…」

あくびをした千歌。

「眠いの?」

「まぁそうだよな、大体の人はこの時間帯まだ寝てるだろうし…」

「早めに寝れば目が覚めるよ?」

 

梨子は千歌にアドバイスをした。

 

 

その時……

一台のヘリコプターが現れた。それは、希望になることをまだ四人は知らない……

 

「あっ、ヘリだ」

曜が指差した先にはヘリコプターがいた。

 

ブロロロロ…

 

ヘリは砂浜、翔達のところに向かってきた…!

 

(…まさか、財団X!?)

翔はもしものことを考え、服の裏にあるロストドライバーに手を掛けた。

 

だが、そんな必要はなかった。

 

ヘリは翔達の目の前で止まった。

 

 

「わぁ!?」

「何!?何が起こってるの!?」

「お前ら!俺の後ろに隠れろ!」

翔は一応、三人を後ろに隠させた。

 

そして、ヘリのドアが開いた。

 

中にいた人は……

 

「Ciao!!これが浦ノ星に誕生した新たなSchool Idolね!?」

 

黄色い目に髪に特徴的な輪っかがある独特な話し方の金髪美女であった。

 

「…へ?」

あまりの唐突さに千歌は声を挙げた。

 

「おおっと?今はpractice timeのようね?失礼したわ!じゃあ学校で!See you!」

そんな言葉を残し金髪美女はヘリでどこかに言ってしまった。

 

「…なんなの?あの人」

「さあ?翔君は?」

曜は翔に尋ねる。だが、

 

「………」

翔は色の無い目で下を向いていた。

 

「…翔君?」

「あっ、すまん、なんだ?」

「もうっ!ちゃんと聞いててよ!…あの人知らない?」

「…分からないな」

 

「そっか…」

三人は考えている。

だが、翔はあの金髪美女と出会ったことで起きた自分の異変について謎に思っていた。

 

(何で頭痛がしたんだ…?)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

朝食 左家

 

その後、梨子が不安がっていたこともあり、朝練は帰宅。そして翔は朝、急いで作ったサンドイッチを朝食として風野と食べている。

 

「あら?何これ?」

風野はサンドイッチをめくり、入れてある具材を指差した。

 

「みかんのマーマレードだ。さっき千歌を送ったら志満姉に貰ったんだ」

「へぇ…なんか言われた?」

やはり姉だ。翔はすごいことを言われたみたいだ。

 

「実はな…これを貰えば私と結婚できるわよ!?とか、食べれば元気100倍に!とか訳の分からんこと言われたよ」

 

「さすが志満姉…翔が関わると暴走するわね」

風野はそんなアンパンマンみたいな話しに笑みを抱いていた。

 

 

「そうだ、そういえばさっきの朝練中にヘリコプターに乗った金髪美女がいたんだよ」

「…は?」

いきなりのことに風野は困惑している。

翔は詳しくその事を話した。

 

 

 

「なるほど…カオスね」

真顔でそんなことを言った風野。

 

「そうなんだよ…しかもさ、あれから少し頭痛がするのよ」

 

 

 

 

 

「え」

 

風野は絶望したような表情を浮かべた。

 

 

「…どうした!?…もしかして詰まった!?」

「あ、いや金髪のことでね、昨日のドラマ見逃したなって」

 

「あーなるほど、それなら録画しておいたぜ?」

「さ、さすが私の弟!」

風野は机越しに翔の頭を撫でようとするが、ヒョイと躱された。

 

「いつまでもガキとおもうなよ?もうこんな年で頭なでなでとかごめんだわ」

「翔…」

すると風野は椅子から立ち上がり翔の所に向かった。

 

ヤバイ ヤベーイ!

 

翔の未来予知が見えた!

 

「俺、自分の部屋で朝ごはん食うからバイバイ!」

疾きこと風の如く、急いで二階に向かった。

その早さは、風野が変身する仮面ライダーサイクロンにも匹敵する早さだった。

「待ってー!NA☆DE☆NA☆DE させて!」

風野の思いは儚く散った…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その後、自室で朝食を採った翔。

まぁ、朝食は翔の婚約者である金平糖なので朝食とは言えないが……

 

そんなこんな、いつも通りバイクを使って学校に到着した。

 

「あっ、翔さん!」

廊下を歩いていると、ルビィに遭遇した。

 

「おっ、ルビィか、おはよう」

「おはようございます!」

…ルビィは所構わずに、翔に抱きついてきた。

 

「…ルビィ?どうした?」

「いい匂い…」

身長差があるため、ルビィが抱き締めているのは翔の胸辺りである。

 

そこの匂いを嗅いで、ルビィは昇天しかけている。

 

 

「なぁ…ルビィ、その回りからの目線が痛いから離れてくれn「嫌です」頼むから!」

ルビィは即答すると、力を離さないぞ!と言わんばかりに強くする。

 

「マジで頼む!帰り購買で焼きそばパン買ってやるから!」

 

「…焼きそば、嫌い。買うならポテト」

謎にそんなことを言い出して来た。

 

「ポテトでも何でも買ってやるから!離れてくれ」」

「ポテトより翔さんが好き♡」

…マジでなんなのこの子!?頼むから離れてくれよ!

 

「…あっ、よしみ!いつき!むつ!助けてくれ!」

偶然千歌達以外と仲が良い三人組、通称よいつむコンビが通りかかり、助けを求めたが…

「「「……」」」

何故か暖かい目で見られていた。

 

「おい、絶対勘違いしてるだろ!」

 

「…えっと、お幸せに!」

「…名前分からないけど翔君をよろしくね?」

「何か困ったら言うんだよ」

まさかの三人はルビィ派だった。

 

「違うから!ルビィとは付き合ってもいないんだぞ!?」

 

 

その時だった。

 

 

「え?」

 

ルビィの体は震え始め、翔はルビィの顔を見ると、青ざめ、目の光が完全に失われていた。

 

 

「ダ、ダッテカケルサンハ…ワタシトツキアッテイテ…」

「何かってに話を捏造しようとしてるんだよ。第一俺、彼女いない歴17年だぞ?」

翔はケロッとしている。

 

するとルビィはこんな行動に出た。

「チガウ…カケルサントワタシハツキアッテ…アッ、ソウカ。ダッタラワタシガチョウキョウシタラ…!」

 

「ルビィ?おい!離せ!…おいこら!服舐めるな!」

回りからの視線が全てマシンガンのように強くなる。

待って、これ誤解だから!俺なにもしてないから!

 

翔が諦めかけようとした瞬間だった。

 

 

「なにやってるのですか!?お止めなさい!」

 

 

二人は振り向く。眩しくて声の主の姿は分からないが、聞いただけで分かった。

 

「ダイヤ!」

「お姉ちゃん?」

 

 

そう、ルビィの姉、ダイヤであった。

 

「ルビィ!早く離れなさい!私の!翔さんから!」

「でも…「早く!」っ!はい!」

ダイヤが怒鳴ったことでルビィは離れ、逃げていった。

 

「おい、ルビィ!」

翔はさすがにダイヤの起こり方はないと思い、呼び止めようとするが間に合わなかった。

 

「そんなことより、大丈夫でしたか?翔さん」

「あ、ああ。何とかな…助かった」

翔は礼を言った。

 

 

「お礼は入りませんよ、まったくあの子ったら私の旦那様(翔さん)に一体何をしようと…」

 

(私の?)

ダイヤの発言に疑問を持った翔。そう、

 

 

 

ダイヤの目も光が失われていた。

 

 

翔には冷や汗が流れる。肌寒くなってきた。

 

 

「「「あらー!」」」

さらに、よいつむコンビはダイヤと翔を煽るかのように声を挙げた。

 

「まさか、生徒会長と恋愛してたとは…」

「してねぇよ!聞く耳持ってくれよ!」

 

いつきの発言に翔はツッコミを入れた。

 

 

その時だった。

 

「翔さん、バッグ置いたら生徒会室に来てくれないでしょうか」

 

と、ダイヤは翔にこっそり耳打ちした。

こくり、とうなずき警戒をする翔であった。

天気は少し雲が増えたが明るい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

生徒会室

 

 

教室に戻りバッグを置き、生徒会室に直行した。

 

「失礼します」

「来ましたわね」

ダイヤと目が合った。その目は先ほどよりかは光を取り戻していた。まぁ、まだ濁ってはいるが……

 

「何の用だ?」

「少し、質問をしたくてです。その…翔さんは昔に内浦にいた時、陽来小学校にいましたよね?」

「あ、ああいたが…それが?」

 

 

 

「昔にバットで殴られたこと、ご存じないですか?」

 

 

急なダイヤの発言、翔は困惑した。

「は?いや、何だよ急に」

「それは今度でも言いますよ。それで、どうなんですか?」

 

「…知らないな、ご存じない」

その言葉を聞き、ダイヤはやっぱり…と肩を落とした。

 

(あれ?…何だこれ)

 

すると、急に翔は強い喪失感に襲われ、一瞬ふらっとした。

 

 

「…翔さん?」

「だ、大丈夫、多分疲労だ」

「そうですか…これ、前回も聞いたのですが、見覚えないですか?」

ポケットから机に前回見せてきたアングレカムという花のキーホルダーを置いた。

 

「これか?前にも見たな…これって何の花なんだ?」

「アングレカムという花ですわ」

「へぇ…」

手に取る。すると、頭の中に何かがフラッシュバックする。

 

(これ!昔に孤寺院にいた友達から貰ったんだ!そしたらさ、大事な人に渡してほしいって言ってたからさ!)

 

こ、これ…は……

 

 

その光景とは、白黒の世界で沼津であろう住宅街。そこに二人の小さな男女がいる。ただ、肝心の顔はペンでグジャクジャに線を引かれてあり、気味が悪い。だが、女の子の方は口元が緩んでおり、笑っているようだった。

 

『これって…』

 

心の中で一人呟く翔。その目は懐かしいものを見ているようだった。

 

だった……

 

「…!?あ゛あ゛あ゛!あ゛た゛ま゛!だ゛れ゛か゛!」

 

 

何があったか分からず現実に戻されてしまった翔にものすごく強い精神攻撃が襲う。

 

 

「翔さん?翔さん!?」

ダイヤはその光景に口元を隠しながら翔を呼び続ける。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「なんか、本当にすまねぇな」

「いえ…あの、翔さんってもしかして……

 

 

記憶喪失じゃないんですか?」

 

「……」

ダイヤにはバレてしまったよう。翔はやらかした…とわかる反応をして、防止を深く押さえた。

 

「ああそうだ。俺は記憶喪失だ」

 

「……」

ダイヤは下を向いた。少し泣いているようにも見える。

 

「だけどな、少しわかったことがあるんだ」

「…わかったこと?」

「ああ、俺は東京の一部の記憶が無いと思っていた。だけどそれは違った」

 

沼津(ここ)にいる大切な人…あんたのことだ」

「翔さん…」

ダイヤが翔の右手を握ろうとした瞬間…希望は舞い降りた。それは千歌達にとってだが……

 

ピンポンパンポン

『高海千歌さん、渡辺曜さん、桜内梨子さん、左翔さん、至急理事長室に来てください』

 

呼び出しが鳴った。

 

「理事長からか?」

 

「理事長室?」

ダイヤは顔を青くした。

 

「…なにか?」

「実は…理事長は昨日で定年退職になったのですよ」

 

「は?」

俺、聞いてない!なにそれ?理事長変わるの!?

 

「その事は、まだ正式に発表されてないのですが、新理事長が来るのは明日のはずなんです…」

「とりあえず行ってくる、ありがとな」

翔が生徒会室のドアに手を置くと、

 

「お待ちください」

ダイヤはその手を握った。

 

「私も行きますわ。生徒会長なら顔合わせをしないといけませんので…」

「わかった、行くぞ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

理事長室

 

二人は理事長室に着いた。

「じゃあ入りましょうか」

ダイヤが扉をノックして入った。

 

「失礼します」

中に入ると新理事長らしき人が高級そうな回転椅子に後ろ向きで座っていた。

「あんたが新理事長か、俺に一体何のようだ?」

翔はいつも通り、敬語0で話す。だがダイヤは違った。

「……どう、して」

ありえない…との顔で見ていた。

 

そして…

 

「ひっさしぶりー!ダイヤ!」

 

その新理事長らしき人、というか今日の朝に出会ったヘリコプターに乗っていた金髪の女性はダイヤに近づいた。

 

「…え?知り合い?」

「そ、そうですけど…なんであなたが!?」

ダイヤは険しい顔で聞いている。

だが、そんな様子を気にせず…新理事長は……

 

「シャイニー!」

 

と謎の言葉を言い、理事長室のカーテンを開けた。

あ、明るくなった。さっきまで地味に暗かったもんな…

 

そして、ダイヤは……

「全く!人の話を聞かないで勝手に行動するのは変わりませんね!」

と言い、頭をグリグリする。

 

「仲良いんだな」

翔は暖かい笑みを浮かべて二人を見ていた。

 

「い、いえこれは!」

ダイヤは弁解しようとするが言葉が浮かばないようだ。

 

 

 

「そうよ!それもだけど!あなたも久しぶり!翔!」

 

「ああ、さっきぶりだな…にしても、見るからにお前学生だろ?どういうことだよ」

翔は新理事長らしき人に質問する。

 

「そうね、この学校の廃校を阻止するためかしら…それに、学生もしながら理事長なんて、カレー牛丼みたいじゃない!」

 

「カレー牛丼って……まぁ、ありかもな」

翔は頷いた。

 

「まぁ、話しはわかった。それにしても、ダイヤとは仲が良いのか?」

 

「Of course!ダイヤとは幼なじみだから!にしても、

 

 

 

翔もかっこよくなったじゃない!」

 

 

 

 

………は?

な、なに言ってるのこの人…

翔は困惑している。

 

「え?…え?ちょい待て、人違い…ではないよな」

人違いではないだろう。まず左翔なんて名前はそうそういないだろう。

 

「Why!?忘れちゃったの!あの日のこと!」

新理事長は真剣な表情で翔を見つめている。

 

「…鞠莉さん?翔さんと知り合いなのですか?」

 

 

「ええ!だって私は彼に助けられたのよ!」

「…俺が!?……まさか」

察した翔はため息をした。

 

こんなことも記憶喪失なのかよ…

 

翔は新理事長に自分が記憶喪失であることを話した。

 

「そんな……じゃあ私との事は!?」

「ああ、気の毒だがなにも覚えていない」

 

新理事長は力なく座り込んだ。

 

 

「すまんな…不甲斐ない自分で……あと、一つ質問がある」

「何でも聞いて良いわ」

 

「俺のことをどこまで知っている?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そして、翔はダイヤに頼んで一度理事長室から退出してもらった。

 

 

最初に新理事長、彼女の名前は小原鞠莉。

世界でも有数のトップ企業であるOHARAの令嬢である。

まず、鞠莉との出会いだ…

鞠莉とは過去、俺が中学一年の時に東京で有名な病院の娘の相方として、鞠莉の両親が経営しているOHARAの船上パーティーに招待されたらしい。

まず、俺がそんなパーティーに行ける前に、病院経営者の娘と知り合いだったことに驚きだ。

 

だが、その話をしているとき、かなりの頭痛がきた。

 

 

そして、これは驚きだ…

 

 

鞠莉は俺が仮面ライダーであることを知っていた。

なにやら俺にドーパントから守られたらしい。

 

「知っているのはその辺よ」

 

「…仮面ライダーだったのが知られてたのか…」

「そうね…そろそろ良いかしら?」

「ああ、そうだな」

翔はダイヤを呼びに、ドアを開けた。

そこには……

 

「遅いですわよ」

「もう!長すぎだよ!」

ダイヤだけでなく、千歌達も待っていたみたいだ。

 

「ああ、すまん…」

話は聞かれてないようだ。とりあえず翔は安心した。

 

 

そこから鞠莉は自己紹介などをして、この学校にきた理由を説明した。

 

 

「…それで何だけどこのマリーが来たからには、あなた達スクールアイドルを認めるわ!」

 

唐突な発言だが、千歌は…

 

「本当ですか!?」

と喜んでいた。

 

「それでだけど…最初のライブは秋葉デュームを貸しきりよ!」

 

「「「「秋葉!?」」」」

 

四人は一斉に驚いた。

 

「秋葉ドームって…よくイベントをやってる!?」

「あの秋葉の!?」

千歌と曜はワキワキしている。

返答は…

 

「IT'S joke~」

嘘でした(笑)

 

「…いや、やめてください、心臓に悪いんで」

千歌は拗ねた顔をして頬を膨らませた。

 

「だけど、ライブはさせてあげるわ!」

「それは本当なんですよね?」

「本当よ!だけど条件付きでね?」

「条件?」

「そうよ、一つ目は2週間以内に行うこと。二つ目は…

 

会場を満員にすることよ」

 

「満員!?」

梨子はあまりの無茶さに驚いていた。

 

「さすがに満員は無理ですよ!」

曜も抗議しようとするが…

 

「シャラーップ!」

と大声で叫ばれ、遮断された。

 

「しないなら貴方達の活動は認めないわ?どうするの?」

三人は黙り込む。

 

仕方ない、一言言ってやるか

 

 

「悪魔でおれはマネージャーだから言わないが…俺から言わせてもらうと、せっかくのチャンスなんだから利用しない手はないんじゃないか?」

翔は重みのある発言をした。

千歌の心は動いたようだ。

「…翔君の言う通りだね?やります!」

「わかったわ、じゃあ二週間後ね?会場はここの浦ノ星の体育館よ。じゃあLet's fight!」

鞠莉の言葉で四人は目を合わせた。

 

その話を横で聞いていたダイヤは…

 

「…鞠莉さんは正気なんですか?」

と一人小さな声で呟いた。




ということで第十三話でした!

鞠莉との話であったとは、ゼロな二人の本編終了後に書く予定でしたが…

作者初のアンケートをして決めます!
ですが、ゼロな二人の後日談として描く予定なのでネタバレになる可能性があります!
投票期間はとりあえず11月の第一投稿ですかね?投稿する二日前までにはお知らせいたします!


そして、ルビィちゃんのヤンデレ行動、キターっ!
ダイヤさんは次回になります、そんなわけで……

次回予告~!

明かされるダイヤの過去…
「小さいころの翔さん♡…懐かしいですわね」

内浦にいた頃の小さい翔…
「大丈夫だった?」

明かされる二人の関係…
「翔さん…私は…!」

アンケートや好評価、感想、お気に入り登録など、お願いします!


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Dのメモリー~二人の過去~

第十四話です!
ついに、ダイヤさんと翔の回想回!

正体が謎だった黒澤道八も登場します!(過去編では既にでていましたが…)

それではどうぞ!


ダイヤ視点

私は今日のことを聞いてから帰りました。

今は私の家となります。

 

「ただいま帰りましたわ…」

「お帰りなさい。どうしたのですか?」

お母様が私の顔色を気にして話しかけてきました。

 

「…大丈夫ですわお母様、少し考え事ですので…」

無意識に顎らへんにあるほくろをさわってしまったダイヤ。

その事もあり、ダイヤ母はなにかを察したようだ。

 

「わかりました…でも、一人で考えすぎるのも体に毒ですのよ。冷蔵庫にプリンあるからお食べなさい」

「はい…」

私の大好物のプリンがあるのにかなり凹んでいました。

そんなこんなで自室に着きました。

 

 

「…どうしてこんなことに」

バッグを置き、そのまま椅子に座りました。

ふと、目に入ったのは翔さんと小さいときに撮った写真…

 

「貴方は一体どこに…」

わかってる、翔さんは今同じ沼津にいることは…でも、記憶を失っている。

 

「私はどうすれば…」

深いため息をした。

 

「…翔さんとの出会いは確か」

昔の思い出に想いを馳せた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

???

 

私が小学二年生の時。

 

陽来小学校

 

 

私が二年の時、まだ友達もいないときでしたわ。

そんな夏のある日…

 

「か、返してください!」

 

学校の校舎裏、私は大切な妹のルビィからもらった髪止めを一つ学年が上の先輩数人から盗まれ、いじめられていました。

 

 

「やなこった!ほらほら!取ってみろよ!」

背が高いことを良いことに相手はジャンプしながら笑っている。

 

「返してっ!…ピギッ!」

ダイヤは転んでしまい、それを見た数人は……

 

「ダサっ!ピギッ!だってよ!?」

 

「うわ…泣いてる…ないわ…」

 

と言葉の刃を向けた。

 

 

(誰か…助けて)

だけどダイヤの足は動かない…恐怖心が勝ってしまい立つことができない。

 

ダイヤは諦めかけてしまったその時…

 

 

救世主(愛人)は現れた。

 

 

「な、なにやってるの!?」

 

そこに現れたのは小さい頃の翔さん…

 

「…なんだ?誰だこいつ」

 

「こいつ…確か孤寺院のやつじゃねえか!」

「孤寺院って…親居ねえのかよ!ドンマイ!」

盛大に煽りだしたが翔は聞いていない。

 

 

「あのさ、髪止め返したら?」

 

翔の一言で笑い声が止まった。

そしてダイヤのとなりに立った。

 

「お前、この状況わかんないのか?…バーカ」

するとボス格の人は翔にパンチをしたが、うまく交わした。

 

 

「はぁ!?なんだこいつ!?」

「返してよ!」

翔は相手が体制を崩したところで運良く髪止めを捕まえた。

 

「なんだよこいつ!行こうぜ?」

悔しかったのか地団駄を踏んでリーダーは帰っていき数人も付いていったようだ。

 

 

 

「…よかった……はい、これ!」

翔はダイヤに髪止めを渡した。

 

「もう取られないようにね?じゃあお姉ちゃん待ってるから!」

 

「……待ってください!」

 

翔は行こうとしたが、ダイヤに呼び止められて止まった。

 

「?何~?」

 

「わ、私は!黒澤ダイヤです!お礼がしたくて!」

「…お礼?」

翔は考えている。そして十秒後…

 

「だったらさ!友達になってよ!」

 

 

「と、友達?」

ダイヤは口が開いていた。それは嬉しそうだった。

 

 

「うん!僕左翔!…あっ時間が、ごめん!明日にでもまたここで会おう!じゃあバイバイ!」

翔は走りながら後ろにいたダイヤに手を振った。

 

 

ダイヤはそんな翔の背中を見て笑っていた。

 

「友達…ですか…」

ダイヤは涙を流しながら笑顔になっていた。

 

その一方……

 

 

「へぇ…明日か」

と不適に笑う影が……

 

 

そのときの私は嬉しかったんですはじめての友達が出来たことが…!

ですが次の日にあんなことが起こるなんて……

 

 

 

 

次の日…

 

 

雲は強くなり、回りが暗くなってきた。

ダイヤは放課後になるとすぐに昨日の校舎裏に来た。

掃除も早く終わらせてランドセルも持っている。

 

そこに…

 

「ごめん!遅れちゃった!」

翔さんが来ましたわ!

 

「いえ、待っていませんわ!」

翔はその言葉でよかった…と安堵したのかため息をした。

 

その後、二人は体育座りをしながら色々な事を話していた。

 

 

「……やっぱり親の顔は見たいんですか?」

「そうだね、お姉ちゃんがいるけど、やっぱりパパとママと炎お姉ちゃんの顔も見たいな!」

 

と翔は空を見上げていった。

するとポツリとダイヤの顔に雨のしずくが降ってきた。

 

「ん…雨ですわね」

「そう…だね、じゃあまた明日話そうよ!休み時間に僕が二階の教室行くからさ!」

 

「いいんですか!?だったら…これいたしませんか?」

ダイヤは小指を出してきた。

「…そう言うことか!わかった!」

翔もわかったらしく小指を出した。

 

 

 

「「指切りげんまん嘘付いたら針千本飲ーます!」」

 

二人は笑いながら済ました。

そして帰ろうとすると……

 

 

 

 

 

「まだ帰れると思うなよ?」

と昨日聞いた声がした。

 

 

「…あ、貴方は!」

「あの坊主をやっちまえ!」

現れた昨日のボス格の男は回りにいた数十人の男に指示してバットなどを持った三年の人らが翔に襲いかかった。

 

「翔さん!?」

「逃げて!」

ダイヤは足が固まっている。

 

(どうして…私の足は!)

足を動かそうとするが動かない。そして…

 

「オラァ!」

翔の顔面にバットが当たり、血が吹き出た。

 

「だ、ダイヤちゃん…早…く逃げ…て」

「っ!はい!」

一歩!一歩を早く!

 

そう思いダイヤは緊張で足にはびついていた呪縛から解放され走り出した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

数分後…

 

 

私は先生を二人呼んで戻ってきました。

雨はかなり強くなっていて一つ一つがレーザーのように痛かったですわ。だけど、それ以上に酷い惨状を見てしまいました…

 

「翔さん!先生を連れてき…て……」

そこには

 

 

 

 

 

 

 

頭から血を流し、ぐったりと倒れていて、服は自分の血に染まっており、しまいには吐血までしている先程とは似ても似つかない翔の姿があった。

 

 

 

「嫌………

 

 

 

 

 

いやぁぁぁぁ!」

 

 

 

あまりの酷さに私は叫んでしまいました…

辛かったのは翔さんの方だというのに。

 

「お前ら!何をしている!?」

「やっべ、先生じゃん…逃げろ!」

いじめていた集団は一目散に逃げ出し、一人の体育の先生は追いかけた。

 

もう一人の私の担任は翔さんの元に近付き、安否を確認すると…電話をし始めました。

 

 

 

「翔さん…!起きてください!翔さん!」

私は翔の血が手に付きながらも揺らして起こそうとした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

病院

 

 

あの後、翔さんは病院に行きました。

結果は二週間程の入院、骨は折れていなかったようですが、脳震盪などを起こして未だに気絶しています…

 

 

そして今翔さんの病室には私と父、そして翔さんのお姉さんがいます。

 

 

「ねぇ、なんでよ…翔」

翔さんのお姉さんは翔の手を握り、涙を流していました。

 

 

「…この度は娘がご迷惑をおかけしました。まことに申し訳ない」

父は土下座をして謝っています。そんな父の姿ははじめて見ました…

 

「…貴方達が気にすることないわ。それに、悪いのはダイヤちゃんじゃないでしょ?謝らないでください」

風野は涙を流しながら答えた。だが、こちらを見ていないため、どうなのか二人にはわからなかった。

 

 

その後も私は翔さんが目を覚ますまで待っていました。

 

ついに目を覚ましたのは午後の二十三時頃…

 

 

「…お姉…ちゃん」

「か、翔?翔!?」

風野は翔を抱き締めた。

「よかった…!もう、どれだけ心配したと思ってるよ!…一人にしないでよ」

 

話は翔さんと色々な話をした時に聞きました。

確か翔さんは火事で風野さん以外を失い、失った家族の顔がわからないらしくて…

 

「…お取り込み中のところすまない、私はダイヤの父の黒澤道八だ。娘のダイヤが迷惑をかけた、本当にすまなかった」

翔には小学生であるため、頭だけを下げた。

 

「なんも…ダイヤちゃんは悪くないよ?庇ったのも僕の本能でやったことだし…」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そして、話などが終わり、私は帰ることにした。

道八は次の日も翔の病室に来たらしいが何故か翔と仲良くなったらしい。

さらに私には今回の事件で新たな気持ちが生まれました。

翔さんを見ると、胸が締め付けられるようにいたくなってドキドキする気持ち…

 

 

私は翔さんにこの頃から恋をしていました。

 

 

気づいたのは半年後でしたが…

それもあり、私は翔さんに思いを伝えることが出来ず一年後に翔さんは東京に……

父の話によれば私は夜に家を出て一人で駅に行って東京に向かおうとしていたようで…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

黒澤家 ダイヤの部屋

 

今までの想いを馳せ終わり、私は懐かしさに浸っていました。

 

私は絶対に翔さんを守ります。

それがいじめてきた人であっても、はたまたそれが鞠莉さんでも…!

 

「ダッテ、翔さんの隣は私だけの特等席デスモノ…♡」

 

 

その時、ダイヤの瞳は光を完全に失い、今まで以上に黒く濁っていた………

 

 

一方……

 

 

 

翔視点

 

「…なるほどな」

翔は曜の家に行き、曜の父からクビにした人の話などを聞いた。

 

一応、探偵をしているときに、偶然担当した事件で曜に恨みを持っていた人が犯人であったと伝えたため、嘘ではあるがバレてはいなく、一応話を聞けた。

 

 

翔は曜の家を出てバイクで走っている。

 

 

「…犯人の名前は富蔵踏秋で聞いたとおり、喧嘩をして同僚に怪我を負わせてクビにされたらしい…か」

「やっぱりただのバカだな。逆恨みで関係のない友人の曜を襲ったなんて絶対に許せない」

翔の目付きは鋭くなっていた。

「ただな…相手のメモリの正体が分かればな…」

そうである。一応メモリの正体を突き止めなくても戦うことはできるが逃げられたりすることもある。なので、いち早く特定させたいところである。

 

しかし、数日すると、そのドーパントと戦うことになるのだった。




ということで第十四話でした!
道八さんは仮面ライダーダブルの霧彦さんを少し改造して、味方になった霧彦さんという形になります!
ナスカドーパントⅡになるのは大体善子加入前になるかと…

そして現在アンケートを募集しております!期限は次回来月の初投稿まで!詳しくは前回の『Oの帰還』をご覧ください!

次回予告~!


ライブの準備!
「とりあえずチラシはこれでオッケーだな」


四人で初のチラシ配り!
「じゃあ、全速前進!」


迫られる質問!?
「あの!…グループ名はなんと言うんですか!?」


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Fを配れ~ユメサガシ~

第十五話です!


アンケートも終了させていただきました!
結果は次回となります!

それではどうぞ!


鞠莉が理事長になってから約三日。

 

浦ノ星女学園 教室

※翔視点

 

 

「はい、この問題は◯◯をここに移行してから…」

「……」

授業中、翔は考えていた、

あのとき戦って逃げられたドーパントのメモリは一体なんだったのかと。

 

エレファント…?いや、牙があるから違うな。

ヴァンパイア…だと昼は外に出れないだろうし、あと動物ではないよな…

トライセラトプスはな…過去に戦ったことがあるから一目で分かるけど…

 

だめだ、頭がこんがらがってくる…。

 

そんな時…

 

「翔くん、どうしたの?」

 

後ろにいた千歌が話してきた。

 

「千歌か……なぁ、急で悪いが質問いいか?」

「?良いけど何?」

正直、千歌はバカ千歌と呼ばれているためあまり期待していたいがドーパントの正体のヒントを聞いてみた。

 

 

「牙が生えている動物って出てこないか?」

 

 

 

「牙が生えてる~?そうだな…マンモスとか?」

 

 

マンモス?

 

 

「マンモスって…あの絶滅した?」

「うん、あとは…何だろ」

千歌も考え出したが、翔はマンモスについて想像していた。

 

確かに、マンモスだったら牙はあるし、足も大きいよな…

砂はどうか分からないが…もしかしたらそんなことも出きるかも…

 

と思っていると……

 

「じゃあ次の問題、はい翔さん」

「えぇ!?」

数学の問題を当てられた!しかも答えを書いていない!

大ピンチ!

 

……だが、翔は既におやっさんが他界するまでに大学までの勉強をおやっさんに教えられている。

翔はすぐに暗算を始め、当てられてから三秒ほどで計算をした。

 

「えっと…… 23分の3です」

「正解!…でも授業中に話してはいけませんよ?高海さんも…!」

先生の目はやはり鋭い、バレていたようだ。

「「あっ…すみません」」

二人が謝ると教室中に微量な笑い声がした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

放課後

 

「さてと、じゃあチラシ配りだね!」

学校が終わり、四人は沼津の駅前に来た。それぞれ、昨日パソコンで作ったチラシを30枚ほど持っている。

「うん!じゃあ早く終わった人からここに集合!」

曜の言葉で四人は散っていった。

 

 

 

そして、十分が過ぎた。

「…はい!お願いします!……終わったー!」

 

ついに翔は終わり、体を伸ばした。

「さてと、他の人のも見に行ってみるか」

翔は三人を探しに行った。

 

 

まず見つけたのは曜だった。

 

「はい!よかったらどうぞ!…ありがとうございます!」

曜は明るい笑顔で様々な人にチラシを渡していく。

 

 

「曜ー!そっちはどうだ?」

「翔君!こっちは順調だよ!暇すぎて予備の分も配ってるし!」

 

「お、おお…」

意外な曜の特技を見つけたようで、関心している。

 

 

「チラシ貼りは任せたよ!じゃあ、全速前進!」

「ヨーソロー!」

 

 

翔は千歌と一緒にチラシ貼りに行くことになっている。

 

 

では他の人のところにも…!

 

 

次は千歌だ。

 

「あっ、翔くんも終わったの?」

千歌は既に終わっていたようだ。

「ああ、終わったぞ。そうだ、梨子はあっちか?」

「うん!たぶんそうだと思うよ!様子を見に行くの?」

「ああ、そうだ」

 

 

そして最後、梨子は……

 

「……」

突っ立っていた。

 

 

「……面白そうだから見てみようよ」

「…だな」

二人は物陰に隠れて見始めた。

梨子はキョロキョロと回りを見ている。

渡す人を探しているのだろうか。

 

すると梨子は悩んだ表情をした末、取った行動は…!

 

「…これで良し!」

このチラシを、駅前のゴミ箱にシュゥゥゥーッ!!超エキサイティン!

……梨子ォ!何やってんだお前ぇ!

 

 

「「待てこらー!」」

二人はダッシュで走り、捨てるのを阻止させた。

「え!?翔君!?千歌ちゃん!?」

「なにしてたの!?」

千歌は梨子を追い詰めている。

「いや、実は…配るのが苦手で……」

「そんな理由!?」

翔はため息をした。

 

「しょうがねえ、付いてこい」

翔は梨子の手を引き、先程の場所に連れ戻した。

 

 

「…いいか?まずは話しかけることが大事なんだ!例えばだ!」

翔は近くにいた大体自身と身長が同じくらいの男性に話しかけた。

 

 

「すみません!よかったらどうぞ!」

満面の笑みで渡すと相手は混乱しながらも受け取った。

 

「あ、ああどうも…ライブ?君男性だよね?」

「実はテスト生でマネージャーしてまして…大体二週間後に行うので都合が良ければお越しください!」

そして深々と礼を下げ、相手は健やかに笑い……

「…わかった、暇だったら行くよ」

と返してもらった。

「ありがとうございます!」

そして翔は梨子の元に戻った。

 

 

「…大体こんな感じだ!まぁ、頑張ってみろ!」

「…うん、わかった!」

すると梨子は歩みだした。

目標は目の前の先程とは違う男性…!

 

 

 

と思いきや……

 

サーッ

 

とおもいっきりスルーした。

 

 

「あの…良ければこれ!」

と赤面しながら銅像にチラシを渡す練習をしていた。

 

「ありゃ!?」ズルッ!

翔はコケてしまった。

 

「…おい今度はなにやってるんだよ…」

「いや、緊張するでしょ?だから……あの、翔?そんな冷たい目で見ないでよ」

「……」

翔は冷たい目で梨子を見つめた。

 

「…まぁ、やってるうちになれるか、こっちも次の仕事があるし…しょうがない荒療治と行こうか」

翔は梨子を押し出し、梨子は前にいたサングラスに黒装束の不審者っぽい女性の前で立ち止まった。

「ひっ!…あっ、あの!これ!」

梨子は緊張しながらもチラシを渡した。

「!?……」

相手の女性は戸惑いながらそれを貰い、気まずいのか受け取るとすぐに帰っていった。

 

「…まあ、良いんじゃないか?」

「これで良いの?」

翔は頷き、梨子に「あとは頼んだぞ」と伝えて千歌の方に戻った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

あれから千歌と翔は二人で沼津の様々なお店を回り、チラシを掲載して貰いに行った。

 

大体一時間が経った。

チラシはあと二枚だが、風都探偵事務所と十千万の分であるため、全て終わった。

 

 

「とりあえず、これでチラシはオッケーだな」

 

「やったー!」

千歌は万歳しながら嬉しがり、自販機で買った飲み物を飲む。

 

「意外と大変だな…いただきます」

翔も飲み物を飲み始めた。

 

「でも、これが夢への一歩なんだよね!」

「…さすがポジティブはバカなのと同じで昔から変わらないな」

とディスると千歌は方をポカポカと叩いてきた。

 

うん、かわいい

 

 

正直、千歌はかなりかわいい。

子供のときから顔はあまり変わっていないからか幼さもあるがそれも良い。

 

「夢か…まぁ、まだ夢への準備だがな」

『夢』という単語を出すと、千歌は何を思ったのか、翔に質問をした。

 

 

「ねぇ、翔くんの夢ってなに?」

「俺の夢?」

翔はうーんと頭をひねりながら考える。

 

夢…なんだろうな、考えたことなかったよな、世界一の仮面ライダー?…いや、俺は姉ちゃんが戦うから守るために戦っているんだよな。

何だろう俺の夢……

 

「…何だろう、そんなこと考えたことなかったな」

千歌は驚いた形相で目を見開く。

 

「え!?意外だね…翔くんは夢はあると思っていたからさ」

 

「なるほどな…夢…」

翔は呟いた。

だが、夢は出てきそうにない。

それなら…やることは一つだな

 

 

「…わかった、俺は夢を作り出す。このマネージャーをしながら」

 

「作り出す!?すごいこと言ったね…」

千歌は感心したかのように頷いている。

まぁ、夢を作り出すのは簡単なことではないはずだ。

だからこそ、難しいから翔はやってみるんだと思われる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

五分後…

もうすぐ駅前に着く、そんなとき、とある人達に二人は出会う。

 

 

「あっ!千歌さんずら!」

花丸とルビィだった。

 

「翔さん!」

ルビィは先日と同じように抱きついてきた。

 

 

「なぁ、ルビィ、本当にやめてくれないか?恥ずかしいんだが……」

 

「…ダイスキ♡」

翔は離そうとルビィを押すが、ホールドしているためピクリとも動かなかった。

 

「…ルビィちゃ、翔さんが困ってるずら、離してあげ「花丸ちゃんには関係ないでしょ!」ずらっ!?」

ルビィいつもとは想像することが出来ない程の大声を出し、花丸は驚いてしまい開いた口が塞がらない。

 

「これはね!私と翔さんとの問題なの!花丸ちゃんが入ってくる余地なんて!あるわけないでしょ!

 

ル、ルビィ?

な、なに言ってるんだ?

 

翔は困惑している。そこに、回りの人はざわざわし始める。

 

「なぁ、前も言ったが付き合ってないしこんなことやめないか?」

だが、ルビィは黙ったままで強く抱き締めている。

 

……しょうがない、千歌と花丸も心配しているようだしな…

 

「…ルビィ、今離れたら明日でも弁当作ってやるぞ?」

翔はそんなことを言った。

ルビィはすぐに離れた。

 

「良いんですか!?やったあ!」

ルビィは喜び、翔は安堵した表情を見せた。

 

「よかった…じゃあ、俺らはチラシ配り終わったから帰るぞ、また明日だな、ルビィ、花丸」

「また明日ずら!」

「二人とも!バイバイ!」

千歌と翔がさよならの挨拶をすると、花丸は手を振ったが、

 

「フフ…翔さんのお弁当♡」

とルビィは翔を一点見つめて恍惚の表情をしていた。

 

その時…ルビィは何を思ったのか恍惚の表情をしなから去り行く翔に質問した。

その質問がなければライブ以前の話で終わっていただろう…

 

 

 

 

 

「あの…、グループ名は何て言うんですか!?」

 

 

 

「…グループ名?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

まずい、

完全に忘れてた。

 

どうしよう…さすがにグループ名は千歌が考えていると思い込んでいた。

 

まぁ、バカ千歌が考えたならこっちも考えるが…

 

ルビィ、花丸と別れた二人は歩きながら考えている。

 

 

「どうだ?なんか案は……」

「…みかんシスターズ」

「……マジで言ってるのか?」

「ごめん、冗談冗談!」

 

 

千歌は笑った。たぶん俺がいなければ三人の名前はみかんシスターズだっただろう…

 

 

「翔くんこそ!何か無い?」

「俺か?…Colorfulsとかはどうだ?」

「なんかありがちだね」

ありがちって…

「それはないだろ…曲名は多いかもしれないが」

 

この話には頭を悩ませるだろう。これから練習にしようとしていたが変更で、急遽グループ名を考えなければいけなくなった。

 

 

二人はため息をした。

 

グループ名…せっかくなら色々な人に覚えられやすい方が良いだろう。

 

Fan Jackは、まだ覚えやすいだろう。

ちなみに、Fan Jackという名前を考えたのは、翔でも風野でもなく、翔が中三の頃の仲のよかった女子の後輩である。

 

 

他は…

 

 

そう考えていると一瞬、翔の脳裏にある言葉が浮かんだ。

その言葉を発すると、次第に翔の気持ちは謎の懐かしさに包まれていった。

 

 

「…μ's」

 

 

「いや、さすがにパクるわけにはいかないよ…」

千歌は勘違いしているようだが、翔は何故、急にあまり知らないμ'sが出てきたのか疑問で仕方ない…

 

考えるが、時間が経つ度に頭に頭痛がしていく。

 

 

そんなときだった…

 

 

叫び声がした。

 

 

「イヤーっ!」

 

 

それは曜の声だった。

 

「「…!?」」

二人は顔を見合わせると、走って声のした方に向かう!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

駅前

 

 

回りの人が駅前から逃げていくなか、二人は逆に進んでいった。

そこには泣いている人や恐怖で顔がひきつっている人、青ざめた人などが多い。

 

 

((一体何が…))

二人はそう考えながら流れを逆に掴んで進む。

 

 

そして二人はたどり着いた。

絶望への光景へと……

 

 

 

 

 

「あ…ぁぁ…たす…け…」

 

そこにいたのは曜、梨子はどうすれば良いのかわからずパニックになっている様子だ。

それもそのはず、

だって…

 

 

 

 

ドーパントがいるのだから

 

 

 

 

「…ざまぁねえぜ!間抜けだなぁ!」

ドーパントは現在、曜の首を締め上げている。

 

「…ゴラァァ!」

翔は怒り、油断しているドーパントにタックルを噛ました。

 

その反動で、ドーパントは曜を離したため、翔は地面ではなく自身の足の上をクッションにさせてすぐにお姫様抱っこをして千歌のもとに戻った。

「翔…くん」

「もう大丈夫だ。お前ら、ここは俺が時間を稼ぐ。だから先に逃げろ」

 

「待って!翔君は!?」

梨子は表情から見るに心配している。

だけど俺は仮面ライダーだ。

まぁ、三人は知らないが….

 

「…大事な人は命に変えても守りきる。それが俺の生きる目標なんだ。だから早く逃げろ!」

翔なら大丈夫と思ったのか逃げていった。

 

 

「…てめぇよくも!」

ドーパントはよく見ると先日に曜達を襲ったやつだった。

ドーパントはパンチをしてきたが、そのパンチを見切って受け流した。

「遅いな」

 

「だまれ小僧!」

次は、ドーパントの特徴的な鼻から砂嵐が発生した。

 

 

「…これで終わりだwwザマァねぇな!」

翔の回りが砂嵐に包まれると、外から自身の牙をブーメランにした。

普通の人なら死んでいるだろう。

 

 

 

 

 

だが…まだ、翔の立っている姿がある。

 

いや、あれは翔であって翔でない…

砂嵐のなかで大きな赤い目が光輝いた。

 

 

 

Joker

 

仮面ライダージョーカーがいた。

 

 

「俺は同じ相手にはもう逃げられるわけにはいかねぇ…」

「お前あの時の…だったら返り討ちにしてやんよ!」

風が少し吹くなか、二人は激突しあった。




ということで第十五話でした!

ついに次回、戦闘です!
新型メモリのブリザードも使いますよ!

そしてFan Jackの名前を作った人なんですが…
璃奈ちゃん以外のニジガクメンバーという設定です!
良ければお考えください!
もちろん、その人はこの作品内にも登場します!
大体一期の第七話辺りです。



話を変えさせていただきます…
先日の話ですが、楠木ともりさんがラブライブの優木せつ菜役を引退するときいて…
私自身、にわかなため実際知ったのは二日だったのですが、正直悲しいです。
僕は絶対楠木ともりさんがいたことは忘れないようにしようと思います。僕はニジガクの最推しがせつなちゃんで、これは本文を書いてから追加で書いていますが…
本当に辛いのは楠木ともりさん自身だと思います。僕は、にわかながら、ラブライブの1ファンとして、楠木ともりさんに出会えたことを感謝します。
それに、たしかに未来が消えても、過去の功績や思い出は残るはずです。
闘病生活を頑張って、1日でも早く楠木ともりさんの声を聞きたいと願っています。


次回予告

翔VSドーパント!
「これ、使ってやるか」

メモリの正体は…!
「まさか、それが正体とは…」

グループ名は…
「ならば、こんなのはどうでしょうか?」


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太古のM~グループ名は…!

第十六話です!

アンケートの結果発表!

結果…
鞠莉お嬢様との過去を書くことが決定しました!
ですが、ダブルな二人の過去なので、過去編であるゼロな二人での投稿にします!今年中に一話は出す目標で進めます!

…あっ、ちなみに志満姉とのラブコメがみたいという方もいましたので、暇なときにでもそんな日常回を書いて投稿しようと思います!

それでは本編どうぞ!


「はぁっ!」

沼津駅周辺、翔が変身した仮面ライダージョーカーは謎のドーパントと交戦していた。

ジョーカーはパンチをしたが、ドーパントは牙を盾のように扱いブロックした。

 

「牙を使うのか…とりあえず使ってみるか」

ジョーカーは特殊なカメラと疑似メモリを取り出した。

 

バット

 

 

バットメモリをカメラに装填すると、カメラはメモリロイド、バットショットに変わった。

「さてと、撮影大会だ…バット、色々な角度から撮って姉ちゃんに送ってくれ」

バットは体を傾け、すかさずドーパントの回りを写真にしだした。

 

「邪魔だ!どけろ!」

ドーパントは振り払おうとしているが、空中に浮いているため届くはずがなく、無事にドーパント全体の写真が取れた。

そして、スマホに写真を送る音が鳴り、ジョーカーの頭に止まった。

 

「ナイスだ。休んでくれ」

疑似メモリを抜き、バットショットは普通のカメラに戻った。

 

 

「舐めやがって!」

ドーパントは怒り、ジョーカーにタックルをしたが、あまりにも簡単に避けれるため、ギリギリで煽るかのように避けた。その後も数分にわたり、攻撃が繰り返されたがすべてかわし、最後のタックル時にカウンターでパンチを決め、ドーパントから距離が少し離れた。

 

 

「舐めてなんかいないさ、さて姉ちゃんに連絡だな」

翔は次にスタッグフォンを取り出し、風野に電話をかける。

 

「もしもし、聞こえるか?」

『ええ、写真みたわよ、検索した結果ね…』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

※風野視点

 

これは、翔から連絡が来る前…

 

「…あ!?爆死しちゃった!」

今日は探偵所は休みである。なので今はスマホゲームをしていた。

 

「どうしてよ!これで300連回したのに!」

風野はリビングの机を台パンした。

サ◯ヤンも驚きの威力だ。

 

「……もう少しで天井ならやってやるわよ!とりあえず落ち着こう!」

机にあった翔が作った紅茶をティーカップに入れて一息つく。

その時…

 

 

 

ピコーン

 

 

 

スマホのメールがなる。

 

 

「ん?誰かしら」

待ち受けを開くと翔からだった。写真があるようなのでとりあえず使用してみる。

 

そこには……

 

 

ドーパントがいた。

それは牙が生えており、茶色の毛に覆われ、手足が大きい。

 

「…確かに翔言う通り、見たことないわね。じゃあ、早速やりますか」

風野はすぐに切り替え、机の上に乗っていた大きめの本をとり、

 

 

 

 

地球の本棚を使用した。

 

「さあ、

 

 

 

検索を始めましょうか」

 

 

 

 

 

地球の本棚にアクセスし、前回の使用と同じように沢山の本棚が出てきた。

 

「知りたい項目はガイアメモリ、キーワードは前回の一部同様、『ドーパント』そして『牙』」

 

そして、本棚は二個となり、前回と同じ状況になった。残りのキーワード…

 

砂嵐は前回やったから…他は、

風野は考えている。

 

 

あれ?確か毛があったような…

ドーパントに毛…これかしら

 

風野は一か八かキーワードに含める決心をして頷いた。そもそも、毛があるドーパントは限られてくる。それを利用したのだろう。

 

 

「よし、最後のキーワードは『毛』」

すると本は減っていく。なんと本はひとつになったのだ。

 

 

「やっぱ毛だったのね…」

風野は一息をつき本を見た。その題名は…

 

 

 

 

マンモス

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

※翔視点

 

『いい?やつのメモリはマンモス、太古にいたあのマンモスよ!』

 

「なるほどな、それがやつのメモリか…」

 

千歌の予想が当たるとはな…案外バカもスゴいのかもな。

 

『それで翔、わかってるわよね?』

風野は電話越しでもわかるような雰囲気を作り出した。

 

 

「…ああ、わかってるさ」

電話を切る。すると、

 

 

スチャッ

 

 

翔はダブルドライバーを取り、腰に付けた。

 

 

『よし、これだよな?』

 

『正解!いきなりだけどヒートトリガーでいくわよ』

二人はドーパントに手を表さないように、ダブルドライバーの特権であるテレパシーを使って会話している。

 

Heat

Trigger

 

 

「「変身!」」

風野は家のリビング、翔は駅前でポーズをとる。

 

ヒートメモリを風野が右のスロットに装填すると、翔の右スロットに現れ、反対スロットにトリガーメモリを装填してスロットを倒した。

 

ヒートトリガー

 

風野は自室で倒れ、翔の体に赤と青の風が現れ、それが仮面ライダージョーカーを上から纏うボディとなり、仮面ライダーダブル ヒートトリガーへと変わった。

 

「いい?まずはやつの毛を燃やすわよ」

「わかった」

 

まずはトリガーマグナムを放ち、炎を纏った弾丸がドーパントに当たる。

 

「なんだ?全然だな」

ドーパントにはあまりダメージが入っていないもよう。だが、その弾丸を数発撃っていく。

 

それも風野の作戦。

次第に毛が燃えていき、ドーパントの肌面積が大きく露出した。

 

「そろそろ交えどきね」

ダブルはヒート トリガーメモリを抜き、新たなる新型メモリ、ブリザードと翔の相棒であるジョーカーメモリを使用した。

 

blizzard 

Joker

 

ブリザードジョーカー

 

 

ダブルは新たなる形態、ブリザードジョーカーへと変わった。

 

ダブルは拳に冷気を纏い、すかさずパンチを放つ。

 

「はぁっ!」

「ダァッ!なんだと…!?」

「わからないの?なんでさっきまで炎を使っていたのか、それはね貴方の弱点を出すため、マンモスは過去に隕石によって引き起こされた氷河期によって絶滅したわ。だけどガイアメモリの場合、その知恵も取り入れると言う独自のことがあるのよ。だから毛を燃やして体温を下げるのよ!」

そう、それが狙い、そもそもマンモスは氷河期で絶滅した。なら氷が弱点だと気づいたので、ブリザードを使用したのだ。

 

「冷たっ!」

ドーパントには先程とは違いかなりダメージが入っているようだ。

 

「まだまだよ」

ダブルは地面に手を出すと、スケートリングみたいに雪が発生し、ドーパントの足は凍ってしまい動かなくなる。

そこに、ダブルはジョーカーとの併合で使える吹雪を出し、ドーパントの体温を次第に奪っていく。

 

「はぁっ…はぁっ」

「あんた、富蔵踏秋であってるよな」

ダブルの翔サイドが声を出す。

 

 

「どうしてっ!…それがなんだよ」

「ドーパントになった理由は仕事でのトラブルからなった復讐なんだよな?」

 

「っ……うるせぇよ!」

図星だったらしい。

 

先程まで足を凍らせていたのだが、器用に長い鼻を使い、足元で凍っていた氷を壊した。

そして全力のタックルが飛んでくる!…あまりの早さにダブルは対応しきれなかった。

 

ドシッ!

 

「「ぐっ!…」」

 

なんとか、ドーパントの頭を手で押さえ、頭に氷を張ると同時に、氷のキックを放つ。

 

 

「「とりゃーっ!!」」

 

 

「あ゛あ゛あ゛!!」

ドーパントは十五メートルほど飛ばされ、うつ伏せになって倒れた。

 

「これで終わりにするわよ」

「ああ!」

ダブルはその隙にマキシマムスロットにジョーカーメモリを装填!

 

Joker マキシマムドライブ

 

ビリビリ…!と待機音がなるなか…風野は大切なことを思い出した。

 

「忘れてたわ!技名どうする!?」

 

「しまった!即興で俺が考える!……こんなのどうだ?」

 

仮面ライダーのマキシマムドライブには技名をつけなければいけない。まぁ、言った方がかっこいい!というバカみたいな暗黙のルールだが…

そして翔は風野にテレパシーで技名を伝えた。

 

「…いいけど、あの子達をパクったみたいじゃ」

「いいんだ。グループ名だろ?偶然みたいにしようぜ?それにあいつらなら許してくれるはずだ」

 

ダブルの風野が頷いたことでダブルも頷いた。

 

そしてダブルはマキシマムスロットのボタンを押した。

 

ダブルのわけ目から二つに分離し、当たり一面にスケートリングのような氷が張る。

二つになったダブルはスケートのように滑っていき、途中でジャンプをして相手にキックを放つ。

 

 

 

「「ジョーカースノーダンス」」

 

ドーパントに貫通し、タブルが指をスナップさせると同時に爆発が怒った。

 

「うわぁぁぁ!」

メモリが排出され、富蔵踏秋という人間に戻った。

 

 

「…まだ、まだだ!俺は!」

手に届く範囲に排出されたメモリをふらつく足で起動する…のだが

 

 

Mammoth Mamm…ma…

 

 

パキッ

メモリの名前が一部繰り返された。そしてマンモスメモリは破壊された。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その後警察も現れ、ダブルは変身を解いた。

今回の戦いで風野はブリザードメモリを初めて使用したらしいが、かなり強いらしい、まぁジョーカーと組み合わせれば大抵は強いのだが、群を抜いてサイクロンジョーカーと全く同じくらい相性が良い。

 

そして、翔は千歌達と合流して内浦の海岸に来た。

 

 

内浦 海岸

 

時間は夕方、四人は砂浜でストレッチをしながら問題のグループ名を考えている。

 

「で?何かない?」

千歌は困った顔で二人に聞く。

 

「だからさ!制服少女隊とかどうかな?」

 

「なんか…悪いけど地下アイドルみたいだな…」

翔の反応に曜は不服だったのか頬を膨らます。

 

「言い方!もうっ!怒るよ?」

「はいはい、ごめんな。…梨子はないか?」

 

翔は梨子にも聞いた。梨子は考えた名前を真剣な顔で言う。

 

 

「スリーマーメイド」

 

 

 

「「1.2.1.2.」」

曜と千歌はあまりのひどさにスルーをする。

 

「梨子…」

翔はかわいそうな目で梨子を見つめ、肩に手を置いた。

 

「ちょっと!なにか反応してよ!」

梨子は赤面し、ため息をした。

 

 

「…そうだ、翔君のグループ名はどういう意味で名付けたの?」

 

と、千歌に秘密にしていたことを梨子聞いてきた。

 

「翔くん!?い、今なんて…!」

「おい、秘密って言ったよな!」

「あっごめん…」

梨子はやらかした…と思ってしまい、口を開け、翔に謝る。

 

「全く…まぁ、どこかのタイミングで言おうと思っていたからいいけど」

「…それで、何て言う名前なの?」

「FanJackって名前だ。由来は…確か楽しさを一つにする!…だったけな」

実は翔自身、由来はあまり知らない。それは名付け親だった後輩が知っている。

 

 

今度でも確認しないとな、

 

 

 

 

 

 

かすみに…

 

 

 

 

 

「…待って、ふ…FanJack!?」

千歌は目を見開いて驚いた形相でいる。

 

「あ、ああそれが?もしかして知ってるのか?」

「当たり前だよ!だって美渡姉がファンだもん!」

 

マジか、

 

そんな近くにファンがいたか!

 

ちなみに、FanJack結構知名度はある方である。何度か曲もバズったり、テレビやドラマにも出演しているため、正直かなり人気が高い。

 

「…じゃあグループ名はどうやって思い付いたの?」

「いや~…それがな、グループ名は俺と姉ちゃんが考えたんじゃないんだ。中須かすみっていう中学の後輩が考えてくれたんだ」

千歌と曜は誰かわからず?となっているが、梨子はわかったようで頷いた。

 

 

「じゃあ手がかりなし?そんなぁ」

千歌は諦めたように砂浜を見た。そこには…砂をなぞった文字でこう書かれていた。

 

 

 

Aqours

 

 

 

翔にはどこかでみた文字だと感じていた。

 

「…これ、千歌ちゃんが考えたの?」

「いや、梨子ちゃん…も違うみたいだね、翔君?」

梨子は首を振った。

「いや、俺じゃないぞ?」

「じゃあ誰だろう…」

四人は考えるがなかなか思い付かない。

すると梨子が口を開いた。

 

「これって何て読むのかな?」

 

「…えーきゅーあわーず?」

「あくあ…じゃねえか?」

「アクア…」

四人の間に稲妻が走る。

 

 

「これでいいんじゃないかな?」

「確かにね」

「でも誰が…」

「そっちの方が面白いじゃねえか、誰が名付けたかわからない方が」

 

 

そして、静かになり海の波打つ音が聞こえてくる。

 

「…私達はAqours」

「ここが、この内浦の海から」

「新たなスタート!」

「俺たちなら、勝者ってやつになれる!」

四人は人差し指を天に掲げた。

しかし、翔はどこからか視線を感じていた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

※ダイヤ視点

 

翔達が海岸に来る前…

ダイヤは鞠莉に四人が先日練習をしていたのが内浦の海岸だと聞いていた。

 

 

 

…実は私、翔さんの後を追っていました。

一時期はドーパントが現れたため見失いましたが…

 

それでも先程再発見いたしました。バスを降り、尾行しているとするとこんな会話が…

 

「それにしても、千歌ちゃんが言った通りグループ名どうする?」

渡辺曜さん…?が千歌さんに質問をしました。

 

「そうだよね…」

四人は考えているようです。

 

 

 

その時私は気づいてしまいました。

曜さんと梨子さんが翔さんの隣で彼の顔を見て笑っているのを…

 

 

 

 

ユルサナイ…

 

私の翔さん(旦那様)からハナレロ…!

 

 

 

何度もその思いをこらえながらいました。

そして回り道で走り、その場所へと一足先に着きました。

 

そこに、私は近くにあった木の棒でこう書きました。

 

それはかつての◯◯と同じ名前…

 

 

 

Aqoursと…

 

 

 

 

翔さんなら◯◯みたいに()()()()()が起こる前に止めていただけるはずです。

 

私はもう、あんなことになってしまう人を見たくないのです…。

 

 

信じていますよ…翔さん(旦那様)




今回の話で翔と風野のグループ名の名前を作った人が明かされましたね!

まさかのかすみんという…

ちなみにネタバレしちゃいますが…璃奈ちゃんは翔君が中学に上がるときに引っ越すことになります。
もちろん、ゼロな二人のμ's編終了後に書いていきます!

そして、先日のゼロな二人でμ'sは翔と風野どっち派に別れるかの話をしました。なので今、ダブルな二人でも派閥を作りました!こうなります!



翔派 ダイヤ ルビィ 鞠莉 梨子 Saint Snow
風野派 千歌 曜 花丸 ヨハネ 果南 

となります!
もちろん現在編でもμ'sメンバーは出てきます!!

もし、◯◯を◯◯派に交えてほしい等ありましたら感想までお願いします!なるべく金統制を保ちたいので交代制となります!
(ダイヤ ルビィ ヨハネ  SaintSnow は変更できません…)
一応、二期に入る時に交えるキャラも出てくるので、一旦一期はこのような形+読者さんからの要望を受けて作ります!


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Rとの思い出~初ライブ前夜の緊張~

第十七話です!

テ☆ス☆ト☆撃☆沈


先日の学校のテストは撃沈でした。


助けてください


それではどうぞ!


あの事件から日が過ぎていった日。いや、

 

 

 

ついにライブ前夜である。

 

 

「…よし、大体良い感じじゃないか?」

ダンスをしていたAqours三人にマネージャーの翔。

明日のライブの曲にあわせて躍りをした。結果、初ライブにしては良い結果が見えてくる。

「よし!じゃあ、今日は解散!」

 

 

千歌がそう言い、明日に備えて終了となった。

大体時間は四時半、三十分だけだったが良い練習だった。

 

そして浦ノ星を出た後…

 

 

「じゃあ梨子、行くか」

「うん」

翔は梨子の家に行くことにした。理由もある。梨子の母が夜中までいないらしく、料理をしてほしいらしい。東京にいたときはよく作りに行ったものだ。

 

 

「よし、飛ばすぞ」

 

 

梨子をバイクに乗せて走らせた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

梨子の家

 

梨子の家についた。というか千歌の家のとなりか…

 

 

そう思った翔は一言、…

 

 

 

「懐かしいな…」

 

「え?何が?」

 

梨子は唐突な顔の思い出に染み渡る顔を見て、?とマークが浮かぶ顔になっている。

 

 

そうだ…梨子は知らないもんな。

 

 

 

 

「この立地ね、昔は()()()()()()()()()んだ」

 

 

そう、翔の家が焼けるまでは、千歌の家のとなりだった。

 

「…なんという運命」

梨子も驚愕の顔をした。

ちなみに、翔はまだ記憶もない頃だったため、あくまで()()()…だ。

 

 

…とりあえず、中に入ることにした。

 

「お邪魔しまーす」

シーン…

 

まぁ、案の定梨子の話通り、家には誰もいない。

 

まず、翔は手を洗い、バッグを置いた。

 

 

では

 

 

 

「Let's cooking!」

料理が始まった。

 

 

「それで、何作るの?」

 

「ちょい待ち…ほぉ」

翔は冷蔵庫を開けた。具材は結構入っている。

 

 

「…じゃあオムライスで良いか」

 

「オムライス!?」

梨子はワクワクした表情をしていた。

 

「確か翔が初めて作ったのもオムライスだったよね?」

言われてみればそうだな…その時は梨子の母が風邪で寝込んだときだったよな。

 

懐かしさを感じながら翔はテキパキと下準備をしていく。

 

 

 

 

 

しかし、悲劇は起きる…

 

「梨子、レンジの中にピーマンあるから取ってくれ」

翔は玉ねぎをみじん切りしながら梨子にそう呼び掛けた。

 

 

「えっ、ピーマン…」

梨子は少し顔を青ざめたようだがばれないように笑顔を作る。そう、梨子はピーマンが嫌いである。

 

梨子が沈黙し、翔は「どうした?」と聞く。

 

 

その時、梨子は何かを思い付いた。

 

「…ピーマンナイヨ!レイゾウコミルヨ!」

梨子は翔が野菜を切っているため見ていないことを良いことにない()()をして振り切る作戦だ。

 

「声高くね?…わかった。ありがとな」

翔はみじん切りを続ける。

 

 

そんな中梨子はレンジを閉じ、ピーマンの代わりを探す。

 

 

(えっと卵は野菜じゃないし…ニンジンはあるね。…なにこれ、マンドラゴラ?なんでだろ…戻そう)

 

おい、今ヤバイのあったろ!最後のやつ!なんで梨子家の冷蔵庫にあるんだよ!

 

梨子は深く考えずにヤバイ物を冷蔵庫の奥に戻した。

結局代わりにパプリカを用意した。

 

「なかった…パプリカで代用できる?」

「ああ、しょうがない。それで代用しよう」

 

翔はしょうがなく頷いて、みじん切りを終えた。

 

「さてと、次はおひたし作るのにほうれん草だな。これも電子レンジに…」

この言葉で、梨子はハッ…となり電子レンジを守ろうと動いた!しかし、時すでにおそし……

 

 

ガチャ

 

翔の方が早かった。そして電子レンジ内に堂々とマ真ん中にあるピーマンを見た。

 

 

 

「おい」

 

翔は察したのか梨子のところを向き、等の本人は目を合わせないように斜めを向いた。

 

 

「…ピーマン追加な」

 

「嫌だ!ピーマン嫌い!」

キャラ崩壊が起きてしまった。

地べたにおねだりをするような子供みたいに寝転がる。

端から見たらこんな梨子はかなりのレアキャラである。

 

「翔もわかってるでしょ!?ラブライブ公式のプロフィールにピーマンが嫌いだって載ってること!」

 

「メタいこと言うな!つべこべ言わずに食べなさい!」

お前いつからメタキャラになったんだよ…

梨子は渋々運命を受け入れたようだ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そして少し早いがご飯になる。

 

梨子に「せっかくだから一緒に食べない?」と誘われたため、最初は遠慮したのだが、「ピーマン残してやる!」と謎に幼児退行したことを言ったため食べていくことにした。

 

 

「「いただきます」」

 

翔はケチャップをつけて食べ始める。

 

「…よし、味は良いな」

翔は自分の料理に軽く頷いた。

結構自信があるようだ。

 

一方梨子は…

 

「……」

ピーマンをためらっているのか、スプーンを右手に持ったまま硬直していた。

さながら、ゲームのフリーズバグのようだ。

 

 

「食べないのか?」

「…いや、ピーマンが」

 

子供か?

ピーマン美味しいだろ

 

 

しかし翔はそんなことを予想していたのか、ある得策を用意していた。

 

 

「しょうがないなー、デザートも作ったのにこれじゃ食べれないな~?」

そう、デザートで釣る作戦だ。

先程、梨子は上で本を見ていたのだが、その時に作っておいたのだ。

 

「うっ…わかったわよ」

梨子はケチャップをかけ、手をプルプル震えさせながらオムライスをすくった。もちろん、ピーマンは入っていた。

 

「い、いただきます…」

恐る恐る口にいれてみた。

 

我慢しながら食べる!目を強くつぶったのだが…

 

「…あれ、美味しい」

味は好評のようだ。

 

「よかった…梨子の母さんの分は取り分けてるからおかわりあるぞ?」

梨子はスプーンで食べるスピードを早め、その後、おかわりもした。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

梨子の部屋

 

 

ご飯を食べ終わった翔は梨子に連れられて部屋に来た。

時間は五時半、バイクで来ているためまだ入ることは出きるため、最初は遠慮していたのだか入ることにした。

 

「…なんかさ、こうして二人でいると昔を思い出すよな」

「そうね、小学校の時はよく遊んだけどね」

梨子は懐かしい景色を思い出していた。翔は微笑んで頷いた。

「でも、たしか東京に来て二年目?くらいだったような…よく用事があるって言ってたけど何かあったの?」

 

 

 

 

え、

 

 

翔は知らないという顔をしている。

 

 

「えっと…小四の時だったか?………わからないな」

「…忘れちゃったのね、あと中学の時にあったことは覚えてる?」

 

「中学の時…色々ありすぎて覚えてないな……あれか?文化祭の時に二人で舞台にたったことか?」

 

 

以前も梨子が言ったが、翔は梨子と共に文化祭で歌ったのだ。

メタい話をすると歌ったという曲はAnything goesという曲で、皆さんは知っているかもしれない、仮面ライダーオーズの主題歌である。

 

「違うよ!たしかにそれはすごい思い出だけど…あれよ、中二の頃にあったでしょ?翔がドーパントに教われたさぁ…」

 

「あっ、そっちのことか」

翔は頷いた。翔は記憶を失っているのだ。以前にも説明はした。もちろん、梨子は翔と中学が同じだったため知っているのだ。

 

「…まだ戻りそうにはないの?」

「ああ、というか戻す気持ちはあまりない…かな、姉ちゃんを困らせるわけにはいかないしよ」

以前説明した通り、翔の記憶喪失となった部分の記憶自体、一番大事な部分とも言えるものだったらしく、思い出すと約半分の確率で死に至る可能もある。

 

まぁ、死の概念自体を確率では表したくはないのだが…

 

「そうなんだ…たしかかすみちゃんって後輩もいたの覚えている?」

 

梨子は翔に覚えているかを聞いた。

まずもって中三の頃は翔とかすみが仲が良く、梨子も後にかすみと仲良しになったため、よく三人で帰ったり少し遊んだりもしたものだ。

 

「バカにするんじゃねえよ(笑)さすがに覚えているぞ。かすかすが何かあったのか?」

「…実は内浦に来る前に少し話してね、彼女の進路について」

翔の耳がピクッと動いた。気になっている目線を送った。

 

「かすみちゃん、虹ヶ咲学園に行くらしいよ?」

 

「虹ヶ咲?あの虹ヶ咲にか!?」

虹ヶ咲といえば都内でもかなりの人気を博し、今全国で一番近未来といわれている高校である。その分倍率が高く、かなり難しいということは暗黙のルールである。

 

「あいつ…落ちたな」

「早いよ!まだ可能性はあるでしょ!?」.

翔は悟ったような目で窓から空を見上げた。

 

「…まぁ、だな。数学22だけど」

「うん!数学22だけどね」

二人は昔のことを思い出して笑った。

 

 

「…話変わっちゃうが、梨子って本が好きなのか?」

 

「え」

梨子は青ざめた表情をした。何かあるのだろうか…

 

しかし翔は本が気になるようだ。

「…ま、まぁ本は好きよ?」

梨子は焦りながら冷汗を拭き取る。

 

「ほぅ…これ、見るぞ」

と翔は本棚にあった厚さが薄い本を取り出そうとした。

 

 

 

「ダメ~~~!!!!!」

 

 

梨子が全力でそれを阻止した。

 

「…り、梨子……もしかして見られたくなかったのか?」

「…そうだよ、翔のど天然」

 

実際に翔にはあまり表紙は見えていなかった。唯一、「壁」という単語は見えた。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そして帰る時間になった。

帰りに弁当でも買っていこう。

 

 

「…さてと、明日だな」

「そうね、お客さん、たくさん来るかな…」

梨子は不安そうな顔をした。

全く……

 

「えい!っと…!」

翔は何を思ったのか梨子の頬を揉んだ。

 

「ひゃっ!////…翔?何するの…?」

梨子は顔を赤くしている。少し興奮したようだ。

 

 

「…うん、かわいい」

 

「ひぇ!?」

「お前な、そんなかわいい顔してるのに不安な顔したらせっかくの顔が弱くなっちゃうだろ?」

 

「…か、かわいい/////」

梨子は照れてきたようだ。

 

 

「んじゃ、明日な。絶対成功しような?」

翔はガッツポーズをした後、バイクにまたがってエンジンをかけた。

 

「うん、色々ありがとうね」

梨子の不安な顔はなくなったよう。先程からはみれない笑顔である。

 

「ああ」

 

 

翔はバイクを発進させた。

 

 

 

 

運命の日…明日へ




ということで次回はついに初ライブになります!

あのキャラも久々の登場になる……!かも



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Aのライブ~ファーストステップ~

第十八話です!

この度、pixivの 星峰(黒崎)海斗 様にダブルな二人の三次創作を作っていただきました!

リンクを貼っておきます!第三十三話になります!

https://www.pixiv.net/novel/series/8252520

そして最後にもう一つ重大発表があります!
それではどうぞ!


梨子の家に行った翌日、ライブの日になった。

 

翔はいつも通りの時間に起きた。

少し緊張しているようだ。

自分がライブするわけではないのに…と翔は自信を叱った。

 

翔はいつもの日課としてランニングのため、バイクを走らせ内浦に向かった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そして翔はいつもAqoursの練習で使用している神社に来た。

長い階段を全速力で走り抜ける。

そして上に着くと、二分間の休み。

手を団扇のように仰ぎ、涼しくしていると…

 

 

 

「あれ、翔じゃん」

 

 

 

果南がランニングに来た。

 

 

 

「お?果南じゃねえか、久しぶりだな」

翔は軽めに果南にペースをあわせて行くことにした。

 

 

 

 

 

 

「へぇ…今日がライブなんだ」

 

果南はふーん…と若干気にしている表情を浮かべた。

 

 

「あぁ、ここまで大変だったよ…良かったら見に来てくれよ」

「見に来る…か」

翔は果南の表情を見た。その表情は先ほどの気にしている表情ではなく、昔を思い出しているようだった。

 

 

「…何かあったのか?」

 

「へ!?い、嫌なにも…」

翔に質問され、最初にへ!?と驚いてしまったようだ。

 

 

 

その時…

 

ポツポツ…

 

と雨が降ってきた。

 

 

「…急ごう」

二人は風邪を引いたら困るので、走るスピードを早めた。

 

 

下に着く時には雨はザアザアと強い音になっていた。

 

 

「…これじゃ濡れちゃうよ」

果南は薄暗くなった空を見上げて溜め息を着くように声を出した。まぁ、実際溜め息を着いたのだが…

 

二人は降りてすぐそばの鳥居をうまく使ってサナギのように雨宿りしている。

 

 

「…埒が明かない、バイクを使うぞ」

翔は走って駐車場に停めていたハードボイルダーのエンジンをかけてそれに乗って果南を乗せた。

 

 

「乗れ、少し濡れるけど我慢してくれ」

果南は頷き、バイクの後ろ側に座った。

そして果南がヘルメットを被ったのを確認してバイクは強い雨粒を弾きながら発進した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

※風野視点

 

「いただきます!」

風野は翔が作った朝食をレンジで暖めて食べ始めた。

 

そして、

 

「上がったぞ」

翔は汗をかき、雨に撃たれたこともあり、風呂に入っていたが上がったようだ。翔の頭からインスタント麺を開けたみたいな湯気が出ている。ちなみに風呂から上がった翔からは筋肉質の体が良く見えている。風野はブラコンで有るがゆえ、今の翔の状態に顔を赤くしており目線は狐に化かされたかのように翔の体に釘付けだ。

 

 

「…なんだよ、気持ち悪いな」

翔は風野の目線を気にしながら部屋に戻り、服を着てからリビングに戻り、用意していた朝食を食べた。

 

 

今日の朝食~

 

ミルクティー

サラダ

タマゴサンド

レモンヨーグルト

~~

 

である。ヨーグルト以外は翔の手作りである。

 

 

「…今日は何時に出るの?」

風野はミルクティーを優雅に飲みながら聞いた。

 

「集合は9時だけど、機材の点検あるからいつも通りだな」

 

風野はふーん…と窓を見上げて言った。

 

 

「来るかな…?お客さん……」

翔は風野と同じ窓を見上げて不安げな表情を浮かべる。

 

「…まったく」

すると風野は席から立ち上がり、翔の前に立った。

翔は何事だ?と思いながらタマゴサンドを頬張っている。そして飲み込むと同時に、

 

 

 

 

 

風野は両手で翔の頬を揉み始めた。

 

「マネージャーが不安そうにしてどうするのよ?ステージに出ないからにはマネージャーはメンバーを安心させないといけないのよ!」

翔はその言葉に息をのみ、頷いた。

 

「…ありがとな。そうだよな、不安そうにしてたらあいつら本人が不安になっちまうよな」

翔は雨の降る外を見ながら気合いを入れるようによし!と声を出した。

 

「そうよ、頑張るのよ!」

風野は頬を揉むことやめた。

 

 

 

 

 

 

このとき、翔には一つ疑問が浮かんだ。

 

 

「……なぁ姉ちゃん、何でマネージャーとしてのことを知ってたんだ?」

風野は後ろを向きながら席に戻っていたのだが、その言葉を聞いて、目線を落とした。まぁ翔からは見えないが…

 

「…そ、それは…普通の事を言っただけよ。私達だって、ライブ前に不安な顔してたら不安になることがあったでしょ?」

とっさに言い訳を思い付いた風野。

危ない…と軽い溜め息をした。

 

「…たしかにそうだな。変なこと聞いてすまねぇな」

翔がサラダに手を着けたことを確認して風野は席に戻った。

 

 

 

 

そして家を出る時間になった。

 

「…よし、いってきます」

靴を履いた翔は立ち上がり、その瞬間にマンティスギアが姿を表した。

それをあやすように撫でてから頭上に乗せた。

 

 

「翔、これ持っていきなさい」

すると風野はポケットを漁り、ボルトガイアメモリを取り出した。

 

「これ、新型の…!」

翔はそれを取り、興味深そうにメモリを見始めた。ボルトメモリは始めてみたのだ。

 

「そうよ、ボルトメモリには発電効果があるのうまく使えば停電になっても電気を着けることが出きるとおもうわ」

風野はグータッチをしようと前に手を握りだし、翔は感づいたのか風野の思いどおり、グータッチをした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

浦の星

 

 

メンバーよりも一足早く着いた翔は一人で機材を点検していた。

放送室のマイクのテストをしている。

 

 

 

「しゃべったぁぁああああ!!」

 

 

翔はふざけて誰もいないのを良いことに某人気ハンバーガーチェーン店のハッ◯ーセットCMを言ってふざけた。マイクは大丈夫なようだ。

すると…

 

 

 

「またしゃべったぁぁぁ!」

 

 

と後ろから声がした。

鞠莉であった。

 

 

「…マリーか、というかこのネタ知ってるんだな」

「Of course!日本の文化は学んだからね」

いや、そういう文化は学ばなくて良いんだよ…

「あとは、野◯先輩とか、敗北者ラップ…他にオンドゥル語も学んだわ!」

「オンドゥル語に関しては仮面ライダーがテレビじゃないこの世界じゃメタいからやめろ!!」

いや、翔も充分メタいのだが…

ってか野◯先輩はまずいだろ…

 

「…マネージャーは楽しい?」

鞠莉は翔の横により、赤黒い色であり外からは中の様子が見えない窓を見ている。

 

「あぁ、あいつらと一緒なら面白いな」

翔はタメを使って話した。

実は翔、毎日のように鞠莉と強制的に話されるため、タメを口を使っているのだ。まぁ、翔自身敬語を使う、使われるのは苦手だか…

 

「翔は成功するとおもう?」

鞠莉はそんなことを聞いてきた。

 

「成功か…それはわからないな」

そして少しの沈黙が続く。

 

翔は放送室を出ようと後ろを向き、ドアノブに手を掛ける。

その時先程の続きを言った。

 

「運命なんて、俺でも、鞠莉でも、Aqours(あいつら)にもわからねぇ。だけどこれだけは言える。人間ってのは運命に抗う力がある。だから抗い続ければ可能性は0じゃないって訳だ」

 

「……」

鞠莉はその言葉を聞いて心底考えていた。悩んでいるような顔をしながら……

 

「ま、綺麗事だけどな、んじゃ鍵一旦閉めるから出てくれ」

鞠莉は悩み顔をしながら言われるがまま出た。

 

 

「ねぇ何度も質問ばかりごめん、一つ聞きたいことがあるの」

 

「なんだ?」

翔はドアノブを回し、ドアを閉めた。

 

「もし翔が大事な人、掛け替えのない存在の人と仲違いしたらどうする?」

「そうだな…」

翔は想像をする。

 

自分にとって大切で掛け替えのない人物。

千歌でも曜でも、梨子でもなく、ましてや今この目の前にいる鞠莉でもない。

 

 

左風野だ。

 

 

「まず、謝る…が最優先かな。そこで許して貰えなかったら行動に示すこと、だな」

鞠莉は答えを聞き、頷いた。そして…

 

 

 

ギュッッ

 

 

 

翔を強く抱き締めた。

 

 

「へぁっ!?ま、鞠莉?」

「ありがとう…!ヒグッ…」

鞠莉の表情を見た。その顔は泣いていたのだ。

 

「何かあったかは知らないが、とりあえず泣けよ…人ってのは泣いてからが本番なんだ」

鞠莉はその言葉を聞いてさらに抱き締める力を強くした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ナニをしているのですカ…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「!?」」

 

 

 

その時右からとある人の声がした。

 

 

「…な、何でお前が」

ダイヤであった。

 

 

 

 

 

 

「鞠莉さん、もう一度聞きます」

 

 

「私の翔さん(旦那様)といったいナニをしてたのですカ…?」

ダイヤは光の無い目で二人を見ていた。誤解されるのは無理がないはずだ…

朝の学校でましてや人気の無い放送室前、こんなの大体の人は誤解するはずだ。

 

 

「わたしは…翔と話し合っていただけよ…?ダイヤはなんd…「うるさいですわ!」わ…What, s!?」

ダイヤは鞠莉に向かって怒鳴った。

 

「詳しく言ってください、何を!何時から!どんなことをしていたのですか!?」

 

 

 

 

「だ、ダイヤ?………分かったわ教えあげる。翔、鍵を貰うわ」

 

翔はハッとなり、すぐにポケットに入っている鍵を渡した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

※鞠莉視点

 

 

 

「聞きますわよ、先程、翔さんと何をしていたのですか?」

ダイヤはいつもとは想像が出来ないほどのこわい形相で鞠莉に話しかけた。

 

 

(大丈夫…落ち着いて、きっと分かってふくれる)

鞠莉は深呼吸をした。

 

 

「悩みを聞いて貰ったのよ」

 

 

 

 

バンッ

 

 

 

ダイヤは台パンをした。鞠莉に怒っているのだ。

 

 

「私の翔さん(殿方)カラ離れろ!」

 

 

「!?」

 

聞いたこともないダイヤの怒りに鞠莉は困惑の表情を浮かべた。

 

 

「…ダイヤ?」

 

「大体なんデ翔を知らないあなたが旦那様といるのですの!あなたは信用シテイタノに…貴女みたいな泥棒猫が入り込める隙間ナンテナイノですわ!いい加減に覚えてくださいまし!それとも…

 

翔さんは私の物と覚えさせてあげましょうか?」

 

 

「………………」

 

 

鞠莉はダイヤに絶望した。

帰ってきたら友人の姿が変わり果てていた。その表情に希望なんて光はない。

 

 

「ごめんなさい…ダイヤお願い!だから、昔みたいに…!」

 

 

「謝らなくて良いのですわよ、こうしてもう一度翔さん(旦那様)と再開させていただけることになったのは鞠莉さんのおかげなんですから」

 

たしかに、廃校対策として男子テスト生を募集したのは鞠莉であり、鞠莉がいなかったらダイヤと翔は出会わなかったかもしれない。

 

 

ダイヤは笑う…だが本当の笑顔ではい……

 

顔が笑っていない

 

鞠莉を安堵させようとしているが恐怖を感じ取らせるオーラ

 

さらに、光を失いすでに目の色がわからなくなっている

 

 

 

 

鞠莉はそんなダイヤを見て深く絶望する。

 

 

 

 

私がダイヤを傷つけたのだ………と

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

※翔視点

 

 

 

 

鞠莉が絶望した顔をしながら放送室を出てきた。

 

ダイヤは翔がライブ器具の点検をしている最中に出ていった。

 

 

「ま、鞠莉!?」

翔は今にも倒れそうな鞠莉をの肩を持ち、ダイヤがいなくなった体育館のステージに連れていき、休ませた。

 

 

「…何があったんだよ、話してみろよ」

 

「秘密にしてくれるなら…」

鞠莉の手を握り、当たり前だ と感じ取らせる顔を取る翔。

 

 

「ダイヤと私はね…」

 

 

 

 

「……なんだって!?」

 

 

 

 

 

 

この話しはまたいずれのときに

 

 

 

 

そして9時になった。

 

曜、千歌梨子の順に到着し、ライブの準備を進めている。

 

 

「ついにだね」

 

千歌は緊張しているようだ。

雨の音が強く聞こえてくる。

 

「…今日で結果を出さないと」

曜は胸に手を当て落ち着かせようとしている。

梨子は深呼吸をしている。

 

 

 

「結果なんていらねえよ」

そんなAqoursに翔は一言。

 

「結果を求めたら本当に楽しいのか?楽しいライブじゃないと真の結果なんて出てこないぞ」

 

 

三人は翔の言葉を聞いて微笑んだ、緊張は取れてきたようだ。

 

 

 

「だよね、楽しもうよ!」

千歌は梨子の手を握り、梨子は千歌に距離感を覚えながら頷いた。

 

 

 

そしてライブまで残り5分…

 

 

「…手、重ねよっか」

事前に気を高めようと円陣を組んで掛け声をしようとしていた四人。

 

Aqoursはそれぞれ手を握るようだ。

 

 

 

ゴロゴロ…

 

雷の音がなる。

「みんな来てくれるかな…」

曜は心配なようだ。

 

「もし来てくれなかったら…」

梨子は少し不安そうだ。翔はそんな梨子に…

 

「大丈夫さ」

手を強く握った。

 

 

「お客さんは絶対に来る。お前らは頑張った。だから今はお客さんのことなんか考えるな、俺が支えてやるから自分がやりたいことを精一杯やれ!」

 

 

「そうだね」

梨子の不安は完全に溶けたようだ。

 

 

 

 

「…さぁ行こう!」

 

 

「1!」

「2!」

「3!」

「4!」

 

千歌、曜、梨子、翔の順番で言った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

放送室に着いた翔。

 

 

 

 

「……嘘だ」

 

 

 

観客は数えきれる人数しかいなかった。

 

果南も来ていない。

 

 

「これが現実よ…」

 

いつの間にか放送室には鞠莉がいた。

 

鞠莉は残念そうな表情で語る。

 

 

「まだだ、ライブが終わるまであきらめないぞ」

 

 

そしてついに時間となった。

 

「開けないと…」

翔は重い手を動かしながらレバーを下げて、幕を開ける。

 

 

「……嘘」

三人は観客を見て絶望の表情をした。

 

 

 

「……歌おう」

 

千歌は二人に呼び掛けた。

 

二人は頷き、深呼吸をする。

 

 

「…私達は、浦ノ星女学院スクールアイドル!せ~のっ」

 

「「「Aqoursです!!」」」

 

「私達はその輝きと!」

 

「諦めない気持ちと!」

 

「信じる力、そして、サポートしてくれる一人のマネージャーがいたからスクールアイドルを初めました!」

 

 

「アイツら…」

翔はAqoursの発言に驚いた。予定では本来、マネージャーの事は言わなかったはずなのだ。

 

「目標は、スクールアイドルμ'sです!」

 

 

μ's…

 

この単語を聞くと、一瞬だが頭がくらっとなった。

 

 

「翔!?大丈夫!?」

 

「あぁ、大丈夫だ。問題ない」

 

 

翔は自分の頬を叩き、気を入れ直す。

 

 

 

「聞いてください!ダイスキだったらダイジョウブ!」

千歌がそういうと、翔は音楽を再生した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「すごい」

翔はあまりの出来に驚いていた。本番になってからかなりの出来になっていた。所々ミスはあるがなかなかの出来である。

 

「すごいわね、あの子達」

鞠莉も驚いた……その時

 

 

ピカッ!

 

 

雷が鳴ると同時に体育館全体が停電した。

 

 

「な、何!?」

 

梨子が反応し、Aqoursも回りを見る。

 

 

「て、停電か?」

翔、鞠莉も窓から外を見る。

おそらく停電だろう。

 

 

「…………気持ちが…つながりそうなんだ~……」

 

千歌が一人歌う。

梨子、曜ははっとして二人も歌う。

 

「知らないこーとばーかり…何もかもが…」

 

 

「それでも…期待で…あしが軽いよ………」

 

 

 

 

俺は…何をやってるんだよ!

アイツらはこんな状況でもやれることをやってるんだよ!俺は…俺は!

 

翔は服を握りしめ、悔しい気持ちを表す。

 

その時、胸ポケットに違和感があった。

 

 

いつもよりメモリが多かったのだ。

 

 

 

「…ボルト」

その正体は、風野から預かった新型メモリ、ボルトだった。

 

 

 

『このボルトメモリには発電効果があるわ』

 

 

まさか姉ちゃんはこの事を見据えて

 

 

……一本取られたな

 

 

翔はすぐさまスタッグフォンを取りだし、ボルトメモリを装填する。

 

 

 

Volt

 

 

スタッグフォンの鎌に電気が流れるようになり、左側にある電気変換口に指した。

 

 

 

ビリビリビリ!

 

 

 

微量以上の電気が翔の体にも逆流する。

 

 

 

「負けるもんかよ!」

 

 

震える手で押さえる。いつの間にか鞠莉は翔…いやAqoursの気持ちに押されたのか翔の体を支えている。

 

 

 

「温度差なーんて…いつか…けし…ちゃえ………てね………」

 

しかし千歌達はすでにこの惨状に限界が来てしまった。

 

 

もうダメ…なのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私が来たぁぁぁ!」

 

 

オー◯マイトみたいな台詞を言って風野が現れた。

 

 

「姉ちゃん!?」

電気を流す痛みに耐えながら翔は体育館入口を見た。

 

 

「このバカ千歌ァ!」

風野の後ろには美渡姉もいた。

 

 

「あんた違開始時間間違えたでしょ!」

 

ファッ!?

美渡姉の言葉で翔は鞠莉からズボンポケットにあるチラシを取ってもらい、時計を見合わせる。

 

 

 

ライブ開始時間 10:30

    現在  10:24

 

 

 

 

やはり時間を間違えたようだ。

 

 

 

「…なにやってたんだよ俺…」

 

翔は自分のバカさ加減を貶した。その時…

 

 

 

ガチ!

 

 

電気が着いた!予定より早く回復したようだ!

 

 

 

 

Aqours!頑張れ!

そうだ!停電に負けるなー!

もう一回!あと一回!

 

 

体育館に響き渡る声、それと同時に観客は満員になった。

 

 

 

「やった、やりやがったよアイツら!」

 

翔は心底喜んだ。

 

 

「…もう一度やろう!」

「うん!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

そして、ライブは終わった。

 

 

ライブ後、ダイヤがAqoursに問い詰めるなんてこともあったが、千歌がこれからも私達は続ける!と放ち、ダイヤは去っていった。

 

 

観客の中には最初からいたルビィと花丸…あと不審者?に加え、果南、風野、の姿もあった。

 

 

 

そして、ライブ衣装のまますぐに鞠莉にAqoursは呼ばれた。

 

 

 

「あなた達Aqoursの可能性を信じま~す!」

ついにAqoursが公認された!

 

 

「「「やったぁぁ!」」」

 

三人は喜び、翔はハットを深く被り、内なる喜びを隠した。

 

 

 

その様子をドア越しから聞いている人がいた。

 

 

「鞠莉さん…正気ですの…?」

ダイヤだった。




ということで第十八話でした!

ついにあと残すのはエピローグだけ!
頑張ります!

そして、重大発表です!


私ぷよでっせ、ダブルな二人のスーパースター編を考えました!
もし書くことになれば、他の作品にも影響が出てしまいます…
なので、アンケートを取ろうと思います!

ダブルな二人の方から参加お願いします!
12月24日までの期間です!

もしよければ感想や好評価、お気に入り登録などお願いします!


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エピローグ1-1~鞠莉の復活、Aqours打ち上げ!~

エピローグです!

メリークリスマス!
今年も彼女無しのクリスマス…
メリー苦しみます…

話しは変わって、
アンケートの結果!スーパースター編をやることに決定しました!


明日中に投稿します!

それではどうぞ!


※鞠莉視点

 

 

翔ぎ放った言葉、さらにAqoursのライブを見て鞠莉は決心した。あの味わいたくもない過去を治そうと…

 

 

 

鞠莉は理事長室の自分の机の中を漁る。

 

様々な書類がある。

 

そんな中見つけた一つの希望、

鞠莉が今唯一できるただ一つの事。

復学届け…

 

 

鞠莉はそれを持ってから深呼吸を二度してから立ち上がり、理事長室を出た。

行方はどこに行くのやら…

 

 

「ありがとう、翔」

鞠莉は涙を流して廊下の窓を見ながら呟いた。

外は先ほどとは違い雨が止んでいた。まるでAqoursのライブをみて熱狂したかのように…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

※風野視点

 

 

「「「「「「乾杯!」」」」」」

 

 

左家では翔、風野、千歌、曜、梨子、志満姉、美渡姉さらに、花丸がいた。

 

 

「か、乾杯ずら…」

 

花丸はAqoursではないが、翔がスーパーで材料を買う帰り道に会ったから連れてきたらしい。

 

 

「花丸ちゃん…だっけ?緊張しなくていいのよ?」

 

「は、はいず…あ、いや……です」

ずら…ってやっぱり癖になってるのかしら?まぁ、私は気にしないけど…

 

「別に方言でしょ?気にしないわよ、いつも通り話せばいいのよ」

 

「は、はいずら…」

 

花丸は皿に置かれた翔お手製のサンドイッチを食べる。

 

 

「…!美味しいずら!」

 

「そうか、よかった、まだまだあるからたくさん食べろよ!」

 

そして数分後…

 

 

 

「おかわりずら!」バクバクバク…

 

「おかわりずら!」バクバクバク…

 

「おかわりずらぁー!」バクバクバク…

 

 

 

たくさんあったサンドイッチが一気に減っていく。

 

「…胃袋どうなってるの?」

千歌がツッコミをして「こら!」と美渡姉は小突いた。そして同時に花丸は我に返る。

 

 

「あっ!その、これは…」

 

怯えた表情で翔を見つめた。

 

「別にいいぞ?案外花丸の意外な一面も知れたし」

 

花丸は恥ずかしそうな表情で頭を下げた。

 

 

 

なんか花陽ちゃん思い出すわ…

 

というかAqours自体、μ'sのメンバーにどこか似てるし…

千歌は穂乃果で、梨子は海未、曜は凛ちゃん…に似てるような…

まぁ、雰囲気だけだけど…

 

 

その後、志満姉に酒が入り、翔に甘え出すという謎現象が起きたが、打ち上げはかなり盛り上がった。

そして帰る時間…

 

千歌と梨子、志満は美渡が車で

曜は翔がバイクで

花丸は私が送っていくことになった。

 

 

 

 

帰り道

 

 

 

バイクに乗る二人、赤信号に差し掛かり、風野は花丸に問いかけた。

 

 

「花丸ちゃんはスクールアイドルやりたいの?」

 

 

「え…」

花丸は返答に困ったのか、下を向く。

夕焼けの景色が二人を見ている。

そして赤信号が変わり、風野はエンジンを切った。

 

 

「……オラはアイドルなんて向いてないずら…だって!この方言だって!」

「別にいいじゃない、方言のアイドルってのもかわいいと思うけど?それに、できるできないじゃなくてやりたいかどうか…じゃないの?」

 

 

「やりたいかどうか…」

 

 

花丸はバイクで動いているため、風を切りながら左を見ている。一瞬、窓ガラスが写り、風野がいなかった。

 

 

「……」

 

しかし気づくことはない。そして家である寺に着いた。

 

 

 

 

 

「風野さん…」

花丸はお礼をした後、帰っていく風野を尻目に自信の胸に手を当てる。

 

 

 

 

 

 

「ルビィちゃん…マルは…」

 

 

 

 

 

きっと彼女は囚われているのだろう。いつしかの自分の心に…




第一章終了です!

…第一章?
すみません、半年以上経過してやっと一章…

これからもがんばります!
…あ、スーパースター編あるんでまた遅くなりますが…(((((殴

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原作第二章 新たなる三人、邂逅の堕天使
Yとの日常~ゲームセンターのココがスゴい!~(おまけ、かすみんの誕生日))


第十九話です!
新年初投稿!明けましておめでとうございます!(遅すぎ)

ゼロな二人に重心をおいていたらこうなりました…
すみません(土下座)

題名は帝京平成大学のコラみたいな題名になってしまいました(笑)
あの堕天使が久しぶりに登場!

さらに後半は中須かすみの誕生日回!


…あれ?ダイヤ?理亞?

ダイヤ「作者ァ!おんどりゃー!メインヒロインの私達を差し置いて!」

理亞「何、推しではない中須かすみの誕生日回書いとるんじゃァ!」

作者「ヒィ!コッペパンあげるから許してください!かすみ!助けて!」


かすみ「作者はどうなるのか…それは後書きで!」

それではどうぞ!



あのライブから翌日、Aqoursはオフとなっている。

 

 

 

そんな探偵所にあるものが送られてきた。

 

 

「…あ、報酬金じゃない」

 

 

仮面ライダーの月給だった。

 

かなり封筒が厚い。

 

実は、翔と風野はここではかかれていないが、様々なドーパントと戦ったためかなりの金額だ。

 

翔の場合は大体を貯金して、風野はほぼ使う。的な感じのお金の使い道だ。

 

 

 

「どれ…うぉっ!多すぎだろ」

約40万くらいが入っていた。

仮面ライダー自体、命をかけて戦う重たい仕事なだけかなりの給料である。まぁ、いつ死ぬかわからないのであまりおすすめはしないが…

 

 

「そうだな…とりあえずこれだけ取っておくか」

札束のなかから今後のことを考え、五万ほど取っておいた。

 

「やっぱり翔ったら堅実ね…私はガッツリ取るわ!」

風野は約70万あるなかで約50万を取って財布に入れた。

 

 

「よし!じゃあ行ってくる!」

今日は探偵所はお休み。最近はあまり休みがなかったため二人は遊びに行くつもりだ。翔はゲームセンターに行くのだが風野はいったいどこに…

 

 

 

 

 

 

 

「さーて!やるわよ!パチ!」

手首をひねってガチャのように回す運動をした。

 

 

 

 

 

パチンコかよぉぉぉ!

 

 

 

 

 

実は風野、賭け事が大好きなのである。パチンコに競馬をやっている。

 

まぁ負けたほうが多いが…

 

 

 

「…前から言ってるけどさ、地球の本棚使ったら勝てるんじゃね?」

 

「バカ!」

風野はいきなり机を叩き、翔を罵倒した。

 

 

「いい!?賭け事ってね!負けるから面白いのよ!負けたからこそ勝った時の嬉しさが強くなるのよ!」

 

 

 

 

 

このパチンカスめっ!

 

 

 

 

 

 

「…まぁ、ほどほどにな……昼飯は各自で取ることにするから、今日は自由行動だ」

翔は呆れた目で風野を尻目にしながら外出の準備をした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

※ゲームセンター

 

 

 

翔はゲームセンターにやってきた。

とりあえず、回りの台を見る。

所々鏡を見つけたら帽子を直したりしてカッコつけているが…

 

 

「…休日だから、やっぱ人はいるな……おっ、これやるかな」

翔が止まったのはUFOキャッチャーではなく、BANG!BANG!shooting!であった。

翔はトリガーメモリでマグナムを使用するのだが、エイムを合わせるのに特訓したのがこのゲームである。

そのせいか、いつの間に世界大会でベスト8となるほどの実力者になっていた。

その実力を簡単に説明するなら、どこの位置にどの敵がどの時間に出るかをすべて把握しており、の〇太までとは言わないが0,5秒以内に標準を合わせて発砲することが可能なのである。

そのせいか、トリガーマグナムを使用してもほぼほぼ弾丸が命中するのである。

 

 

久しぶりにプレイした結果は…

 

 

 

 

「腕がなまってたけど、まぁギリギリMASTERフルクリアだな」

 

なんと成功していた!

しかもフルコンボであり翔はの周りには様々な見物客が集まっていた。

メモを取って研究している人もいればただただ見ている人、プレイをスマホで録画している人もいる。

 

 

(やっべ…さすがに目立ちすぎたな)

逃げ道を探し、うまくトイレに入り込んだ翔は少しの間引きこもることになってしまった。

 

 

「…やりすぎたなあと五分くらいかな」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

そして時間を開けてトイレから出た。

頭だけトイレの壁からだし、ひょっこり見ると、人だかりはすでになくなっていたようでホッとしながら急ぎ足でUFOキャッチャーのコーナーに向かった。

 

 

 

UFOキャッチャーと言えば所持金でどこまで手を出して取れたときの幸福感が醍醐味である。

……おっと、先程の風野みたいなことを言ってしまった。これでは風野に叱られ…へ?仮面ライダーサイクロン?なんでこっちを見て、イヤァァァァァァァァ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

悲報 ぷよでっせ氏の死亡確認

 

 

 

 

翔「こんなクソ茶番は置いておこう」

 

 

そして翔はとある景品を見つめる少女を見つけた。

 

 

「…あいつどこかで」

見覚えがある…だけど場所がはっきりと覚えていない。

服装は黒い服に緑色のジャンバーを重ね着しており、黒いお団子頭の少女…

 

(…いつだ、今月の内なのはわかるが)

 

頭に手を置き、記憶を巡らせる。

まず、高校に編入したな…そこで、最初の日にルビィ花丸と数日ぶりに出会って…あれ?

 

待って!あの堕天使!堕天使さんだ!

入学式の日から不登校の!

 

名前は確か…よ、よ…よゐこ?わからん

翔はとりあえず近づいてみることにした。

 

「あー!もう散財しちゃうわよ!」

その少女は景品が取れないのか、がっくりとうなだれた様子でため息をした。

 

「なぁ」

その様子、さらに景品から何かを察した翔。

(…多分アニメが好きなのかな?しかも俺も好きなやつ)

 

鬼◯の刃である。その中でも人気がある400億の男(厳密には約500億)煉◯さんでった。

 

「それ狙ってるなら取ってやるか?」

「へ?…だ、誰」

名前は、よゐこだったか…?まぁ堕天使(仮)と表しておこう

堕天使(仮)は困惑した表情で翔を見た。どこかで見覚えがある反応をしている。翔は堕天使(仮)の前に入り、状況から分析を始めた。

 

「そうだな…二回やればいけるか?」

そして翔は400円を投入してプレイを始めた。

 

「ちょっ!私がやってたのよ!」

堕天使(仮)は状況がわからず、目の前でハイエナされると感じたのか、翔を台から放そうとする…が鍛えられた翔の体はビクっともせずに動かない。

 

そして、

 

 

ドンッ

 

 

景品をゲットしたのだ。

 

「ほらよ、これでいいか?」

「…え、くれるの?」

本当にハイエナするつもりだろうと心底思っていた堕天使(仮)は呆気にとられた表情で翔が取った景品を見る。

「約束だろ?自分、約束は絶対守る主義だ」

堕天使(仮)は少し申し訳無さそうに景品を受け取った。

 

「…えっと、堕天使さんだよな」

「っ!どうして」

まだ思い出せていないようだ。堕天使(仮)は目を皿のようにして見開いた。

翔は口を開いて説明をした。

「浦の星出会った堕天使だろ?たしか…えっと、よゐこ?」

「善子よ!…いや、ヨハネよ!」

「どっちだよ」

プンスカと膨れる善子を尻目に翔はツッコミを入れ、他の景品を見渡す。

 

「…なぁ、これも煉◯さんのグッズじゃないか?」

2個奥の台にはまたもや同キャラのグッズがあった。

 

「…行けるな」

翔は台の操作口から呟き、一回分のお金を入れた。

 

「え?一回で取れるの?」

堕天使(仮)から名前は変わる。善子は興味深そうに様子を見た。

 

「えっと…右だな?そして……よし!ジャスト!」

またもやすぐにグッズを取れた。

 

「これもやる。景品はいらねえから欲しいのがあったら何でも言ってくれ」

「!いやでも…あなたに損があるんじゃ…」

善子は翔のことを心配しているようだ。だが翔はただ景品が欲しいだけではない。

「俺は景品が欲しいのではなくて、ただUFOキャッチャーが好きなんだ。だから取った景品は全部やる」

 

「…いいの?」

善子は若干顔に出さないようにしながらも笑顔にしている。

「あったり前だ!」

「……まって、ナンパじゃないわよね?」

「…まって端から見たらナンパじゃん」

翔は目を見開いて自分がしたことがナンパだと認識してしまった。

 

「…まぁ何でもいいわ…その、次はこれ欲しいんだけど」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

そして様々な景品を取ってからゲームセンターの店長から土下座で「これ以上取られたら赤字です勘弁してください!」

と泣かれ、今日は帰ることにした。だが善子の景品が一人で持てないため翔も着いていくことになった。

ちなみに自己紹介もしたため、善子は翔がいつであったのか思い出した。

そして善子の家に向かっているのだが…

 

「ここの上の階よ」

連れられたのはマンションである。しかも翔からしたら見覚えのある……

 

 

「本当に善子の家なんだよな」

「そうよ?堕天使ヨハネは嘘をつかないのよ?」

な、なるほど…と若干驚きながらマンションを見る。

そして、翔は後ろにある「風都探偵事務所」を指さして答えた。

 

「隣俺の家だけど…」

そう、まさかのお隣さんであった!

 

 

「……え」

善子はぎょっとした目で探偵事務所を見つめた。

 

 

「その…よろしく」

「よろしくお願いします」

隣人のため、翔と善子はそれぞれ改めて挨拶をした。

 

 

 

そして善子の家に入った二人。

 

 

 

「おかえり」

「おじゃましまーす」

翔は軽く礼をして中へと入った。

 

リビングに向かうと、そこには一人の影があった。

その人…女性、状況を見るからに、善子の母がいた。

だが様子がおかしい、ソファーにぐったりと力なく倒れている気がする。

 

「ママ?何かあったの?」

善子は呆気に取られた表情で手洗いを先にせずに善子ママのもとに駆け寄った。

 

「善子…少し熱があるみたいで」

確かに顔が赤い。善子はママに額に手を重ねる。

「熱い……翔、悪いけどテレビの横に体温計あるから取ってくれない?」

「あ、ああ」

翔は言われるがままにテレビ周辺から体温計を探し出して善子に渡す。

 

「嘘…37.6℃」

「そんな…」

熱があるようだ。

 

「ごめんね…善子、ご飯作れそうにない…ゴホッ」

結構辛そうだ。翔は見ていられなさそうだ。

翔がとった行動は…!

 

「善子、キッチンと食材借りていいか?あとで返しに来る」

 

手洗いをすませ、すでにフライパンと鍋を用意していて、作る気満々である。

「え?…いいけど」

「善子のママさん、少しまってて下さい、善子は看病を」

「ヨハネよ!」

 

 

 

 

翔は善子にヨハネ!注意されながらも料理を始めた。

病人でも食べやすく美味しいが前提の料理を…

 

(まずはお粥、定番の定番だけど白米はこれしかないな)

お粥の準備をして鍋をコンロで沸かした。

 

(次は…ポテトサラダだな。コーンがないのは残念だけど消化にいいし、これにしよう)

 

そして……

 

 

 

 

「はい、出来たぞ。質素な料理だがな…」

二人分の皿を出した翔。

善子のママはうとうととした表情で食べ始めた。

「おいしい…すみません、急に料理して貰って」

 

「気にするな、こっちも好きでやったんだ。ポテトサラダはどうだ?」

善子に問いをした。

 

「美味しい…これを翔が作ったの!?」

スプーンを握っており、驚きの表情で翔を見上げた。

 

 

そして二人はご飯を食べたようだ。翔は流石に人様に作った飯は食べないようなので帰りになにか買うのであろう。

 

 

「お客様なのに、こんなことまで…本当に頭が上がりません」

皿洗いや郵便の対応など、全部翔がしていたのである。

そもそもの話、こういうのは風野の世話と同じことであり、料理に関しては小さい頃から精通しており、中学の頃から配達などにも対応できるようになっている。風野の家事?あんな悪魔に任せて置けるか。一日で家だけじゃなく、街全体が汚染されてしまう。

 

「気にするな。とりあえず、病人は安静にしていたほうがいい。このアパートの隣りにある風都探偵事務所に俺は住んでるから何かあったら連絡してくれ」

そして、翔は帰りの準備をし始めた。

 

「ねぇ」

 

そんな翔の腕を後ろから善子は掴んだ。何か恥ずかしそうにもじもじしている。

 

 

「…不登校を、直したいの」

 

「本当か?」

準備の手を止めることなく翔はポーカーフェイスで進めていく。

 

「えぇ、だから…今度付き合って、探偵として」

 

 

 

 

 

そんな大事な場面…ある大事なことに翔は気づく。

 

 

「一ついいか、これだけ入っておきたいんだ」

 

善子の視線が集まるだけでなく、善子ママも翔を温かい視線で見ている。正直こんな事は言いづらいが…これはきっちり言っておかないとな。

 

そこまで翔が言いたい大事なこととは…!

 

 

「探偵ってな、便利屋じゃないからな(笑)」

そんな言葉に二人は笑って返した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

風都探偵事務所

 

 

 

 

「ただいまー」

帰ってきた翔、

手を洗ってからベッドにダイブした。

 

 

 

(待って!めっちゃ恥ずかしいこと言ってんじゃん、何やってんだ俺//////これじゃあ善子と同じ中二病みたいじゃないか!…いや中二病とか善子を馬鹿にしているわけではないですすみません)

枕で頭を隠している。その内心は赤く染まって今にも爆発しそうなトマト色

…トマト、

 

 

 

「あっそういえばご飯食べてないや」

腹に手を当てて確認した。ぐぅ…と鳴っている腹の虫。

 

「やっぱり図々しいかもしれないが善子宅で食うべきだったか?いや、過ぎてしまったことはしょうがない…そうだ、十千万ってご飯もあったよな、バイク使って行くか」

翔はベッドから降り、鍵を締めた後、バイクを発進させて目的地、十千万に向かった。

 

 

十千万で志満姉に可愛がられた(意味深特に頬わしゃわしゃなど)のは別のお話…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

おまけ ハッピーバースデーかすみん!

 

 

 

 

高校一年の頃だ。かすみの家。

「誕生日おめでとう、かすかす」

 

かすみの誕生日会が開かれた。まぁ、翔と本人しかいないが…

 

「先輩♡ありがとうござ…だから!かすみんです!」

翔に抱きつこうとしたのだが途中でかすかすと呼ばれたことに気づいたためか、肩をブンブンと強く揺らし始めた。

 

 

「すまんすまん(笑)…梨子は来れないか」

中学を卒業してから梨子とは一度も会えないでいる。

いや、一度かすみとピアノ発表会は見に行ったが…

 

「スランプでしょうか…でも!」

懐かしさを感じていた翔を現実に戻すようにかすみが翔の頬を掴んで甘えてきた。

 

「今日は、世界一かわいいかすみんのバースデーですよ♡他の人のことは考えたらめっ!ですよ♡」

 

 

 

 

かわeeeeeeee!

 

 

 

 

中学二年になってからというもの、かすみは小悪魔になっていた。二人きりの時はいつも甘えてくるのだ。

 

翔にはかなりの効果抜群だ!例えるなら、翔が格闘ドラゴンタイプならかすみんはフェアリータイプだ。

 

 

 

「コホン…じゃあこれ、俺からのプレゼントだ」

翔はプレゼントボックスを渡した。

かすみのイメージカラーであるパステルイエローのリボンの装飾。

「ありがとうございます!どうせなら、100回かすみんにかわいい!って言ってもいいんですよ?」

「じゃあいらないな?ブッ◯オフで売りさばいてくる」

 

「止めてください!」

プレゼントボックスを抱きしめたまま犬のようにガルル…と翔を睨み付けた。うんかわいい。

 

 

かわいいな

 

 

 

 

「先輩?今かわいいって」

 

 

!?声に出てたのか?

「せんぱ~い♡もう一回かわい~いかすみんに言ってもいいんですよ?」

 

かわいいってあまり言ったことないのに…!

もうこうなりゃやけだ!あとは知らん!

 

 

「かすみ!」

「!?はいっ」

急に呼ばれたためかすみの声は裏返っていた。

翔の猛攻が始まる!

 

 

「おまえはなんでいつもかわい過ぎるんだ!いつも微妙に意識しちゃうんだよ!かわいすぎて死にかけてるんだよ!いろんな仕草とか服とか声とかもう尊いんだよ~!他のかわいいじゃなくてクールさとかも見てみたいよ!かすみ!かわいいよ!世界一かわいい!なんで俺なんかがかわいいかすみんと一緒にいられるのかわからないんだよ!こうなったらやけだ!かすみ!宇宙一、いや時空一、かわいいぞ!」

 

 

悲報 左翔(15)キャラ崩壊レベル80を起こす

 

 

 

「せ、先輩…♡もう止めてください////」

かすみは翔のキャラ崩壊+かわいい連発で昇天しかけていた。

 

「はぁ…はぁ…姉ちゃん、おやっさん…ぷよでっせ…俺やったぞ、だから早く俺の誕生日決めろ…」

 

 

「誰!?最後誰ですか?あとメタいですよ!」

…翔がキャラ崩壊しすぎてメタ発言してしまったため一旦切り抜きまーす。あ、あと翔君の誕生日募集中です(ガチ)

 

 

 

 

 

 

 

そしてプレゼントを開けることにしたかすみ。

 

「じゃあ開けますよ…?」

中に入っていたのは…!

 

 

「!これ作ったんですか!?」

翔の自作ドレスであった。それは後にかすみがスクールアイドルとして歌う曲、Poppin 'Up!の衣装だった!

 

「あぁ、かすみのかわいさを意識してみたんだ。布とかも着心地にこだわって肌に優しい素材にしてみたんだ。良かったらいま着てくれないk……いやもういないし!」

 

 

いつの間にか消えていたかすみ、数分後、ドアの向こうから出てきた!

 

 

 

「お、来たか…へ」

 

 

「…ど、どうですか?」

かすみのイメージカラーであるパステルイエローと水玉柄のスカート、さらに翔が愛着している帽子を色だけ変えて再現したハットがスーパーベストマッチ!

 

 

「か、かわええ…」

 

翔はすぐに自我を取り戻し口に手を当て、やべっ!と隠すようにした。

 

「また、二度目の先輩の本心…いただきました♡」

 

こいつ…サキュバスとかじゃないよな…?

 

 

 

 

 

 

そして時間は過ぎていき、最後の話だ。

 

 

「…先輩はあと2ヶ月したら静岡に引っ越すんですよね?」

 

「あぁ、高校も編入するらしい…」

だか実際、まだ高校の名前は聞いていない。いや答えてくれないのだ。

 

「…思い返せば、出会ってから約三年、いろんなことがありましたね」

 

最初は俺が中学一年の時に出会った。

中学の入学式当日に知らない高校生に絡まれていたかすみを発見してから始まった。

そこからかすみにかわいさをプロデュースして欲しい…と頼まれてよく二人で遊んでたよな…

かすみが中学に入ったら俺、梨子、かすみで文化祭のアイドルとして出場して人気一位を取ったし…

 

「色々あったな…懐かしいのばかりだな」

 

「ですね、私も高校に向けて頑張らないと!」

 

「虹ヶ咲学園…だったか?入りたい高校」

 

「うん、私立の高校で少し前に出来たばかりだから人気な高校…」

「…まずはこの前のテストのシシッ!(44点)をククッ!(99点)にしないとな」

 

「勉強嫌です~!」

そんな声が響いた夕方六時、翔が自作したかすみの衣装の帽子は夕日に当たって輝いていた。

かすみが虹ヶ咲に合格出来ることを表していたのだろう…

 

HAPPYBIRTHDAY!かすみ!




ということで第十九話兼かすみ誕生日回でした!

ダイヤ「かわいいって言え!」
作者「かわいいですダイヤ様」
理亞「どうするの?私達のは」
作者「来年以降作ります!次回は多分、西木野真姫ちゃんです!」
ダイヤ理亞「「よろしい」」

翔「作者…今日おまえの命日か?」


この小説が良ければ、さらに作者、ぷよでっせの命日にして欲しくなければ(冗談)感想、お気に入り登録、好評価などお願いします!


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Rの意思で~祝、部室獲得!~

第二十話です!

久しぶりの投稿となります

あっ、スーパースター…

そちらも急速に進めております!

それではどうぞ!


善子…ヨハネと出会った翌週の月曜日。

 

放課後になり、Aqoursは「新たに部室がもらえる」となり、体育館の中に集まっていた。

 

「じゃあ、貼るよ」

 

千歌が持つ部室のプレート、スクールアイドル部と書かれている?

 

 

…え?なんで「?」なのかって?

 

それが千歌が「部」の部首を逆に書いていたからだ。わかりやすく言うなら、邑部をを本来なら右側にあるのだが左に書いていたのだ。

 

 

もちろん翔と梨子はこれを見た瞬間、盛大に吹き出した。

 

 

まぁ、そんなことは置いておき、ついにプレートが貼られてスクールアイドル部が実現した!

 

 

 

「ついに…!ついにやったんだね!」

「だな、どっかの誰かさんは部って字をを間違えるけどな」

 

「その話はやめてよぉ!」

千歌は真っ赤に染まった表情をしていた。

そして中にはいる…そこには沢山のスクールアイドルのグッズやCDが………

 

 

 

 

そんなものあるわけなく、ほこりやらなにやら散乱していた。

 

 

 

「…自分達で掃除か」

 

「でもさ!四人もいるんだしなんとかなるよ!」

曜はポジティブに考え、三人も若干渋々と掃除を始めた。

 

 

 

 

部室内には使わなくなった本が散らかっており、まずはホワイトボードを外に出した。

 

 

その時、翔はかすかにボードに文字がかき消された痕跡を見つけた。

何かの歌だろうか…と考えられるぴったりの文字数。

 

更には髪の毛が一本落ちていた。

 

 

 

それはまごうことなき金髪であった。

 

 

「金髪か…まさかマリーか?」

 

だが、翔は違うのでは?と考えている。

もし本当にマリーがわざとホコリなどを部室に置いたとしたとしても、Aqoursからしたら「スクールアイドルをやる!」との意志は変わらないはずだ。

 

「…なにかあるな」

翔は常時携帯しているジップロックにその髪の毛を保管しておいた。

 

 

 

 

 

 

そんなことはさて置き、今は掃除だ。

小さめのモップを取り出して物や机の埃を落とし始めた。

 

 

 

 

 

その時、何かに見られている気配がした。

 

(…?なんか視線が)

 

 

一瞬だかも、赤いツインテールが見えたため、翔は誰なのかを把握したが部活中なので追わないことにした。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「やっぱり出来てたよ!スクールアイドル部!」

図書室…

少し古くささも残る浦ノ星の伝統の一つ。

数は少ないが常人が読むなら三年以上がかかる量だ。

だが、そこに読むスピードが人外(失礼)なひとが…

 

図書室にいたのはルビィと花丸であった。

前述の人物とは花丸のことだった。

 

 

「よかったね!ルビィちゃん!」

ルビィは満面の笑みを浮かべている。

だが、勝手に入っては姉であるダイヤから反感を買ってしまうだろう…

 

ルビィはあれからも方法を考えているが、なかなか思い付かないのだ。

 

それに、翔さんとも約束をしたのだ。

 

 

「翔サン…もうすぐですから待っててクダサイ…♡」

 

小さな声だったためか、その場にいた花丸は聞いておらず、首を傾げながら「なんか言ったずらか?」というもルビィにごまかされた。

 

そして、数十分の間の静寂が進み、図書室にお客さんがやってきた。

 

 

 

 

「失礼しまーす」

入ってきたのはAqours、千歌が声を出してから四人は入室をした。

 

四人はそれぞれ部室にあった様々な本を持っている。翔は前が見えないほどの量を持っている。

 

 

翔がゆっくりと下を確認しながら机に本を置き、それに続いて梨子、曜、千歌も本をおいた。

 

 

「よっと…お?ルビィと花丸じゃないか、これ部室にあったものだったから確認頼む」

 

花丸は「わかりました!」と言い、本の裏表紙を見ていく。

 

 

「この前のライブ、凄かったです!見ていて最高でした!」

ルビィはそんな中四人に憧れの眼差しを向けていた。

 

 

 

「それで、ダイヤは説得できそうか?」

 

それが一番の問題点、懸念点である。

まずもって翔はやる気のあるルビィを部に誘いたいのだが、そのルビィに対し姉であるダイヤが否定するようだ。

否定する理由など彼女にはないのだが心の部分に少しブレーキが掛かりつつあるのだ。

 

 

「それが…やっぱり頑なにお姉ちゃんは」

そうか…と帽子を抑え、カウンターの机に寄りかかった。

 

 

「にしても、どうして生徒会長はルビィちゃんの入部を認めないんだろう…」

千歌が気になることを突いてきた。

 

 

たしかにそれは他の四人からしたら気になることである。

 

 

 

「ぅゅ、それは…」

 

(お姉ちゃんが翔さんのことを好きだなんて言えるわけないよぉ…バレたらきっと猛アタックしてくるだろうし…)

 

 

 

「…そこまではわかりません」

 

 

ルビィはごまかすことを選択した。

今の最適策だと感じ取ったようだ。

 

「わかった、俺も何度かダイヤに探りを入れてみる、ルビィは自分のしたいようにするといい。それじゃあ俺らはまだ片付けがあるから」

 

そしてAqoursは図書室を退出した。

 

 

 

 

 

「…ルビィちゃんはスクールアイドルやってみたいんでしょ?」

 

静かになった図書室に花丸の声が響く。

 

 

「う、うん」

ルビィは小さく頷き、少し落ち込んでいる顔をしている。

 

「オラね、オラ…」

 

「花丸ちゃん?」

緊張?で深呼吸をしている花丸にルビィは小さい声で心配している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

 

「よっし、じゃあ部活始めるぞ」

部室に集まったAqours

 

 

 

「はい、お願いします!翔さん!」

「よろしくおねがいしますズラ!」

 

そこにはAqoursではない二人が…

 

 

 

「にしても仮入部か…ダイヤに黙って思い切ったことをしたな」

 

 

「でも、それは秘密にすればバレないんじゃない?翔君は探偵でしょ?探偵ならそれぐらい」

簡単そうに曜がそう言った。

そんな曜に翔が一言…!

 

 

「それぐらいって、あのな…探偵はなんでも屋じゃないんだぞ!?そこだけしっかり覚えてくれないか?」

 

沼津と内浦の人は探偵をなんでも屋と勘違いしていないだろうか:()

 

されはさておき、ルビィは花丸とともに仮入部することを決めたらしい、

翔が先程言葉にしたが、ルビィはダイヤには黙って活動をするらしい。

 

だが仮入部でも今のAqoursにとって部員が増えることは嬉しい。こちらから大歓迎である。

 

「よし、じゃあ早速行こうか!」

 

 

そしてAqours+ルビ丸は屋上へと向かった。




第二十話でした!

ついに二人が仮入部!
いつもより短めになってしまいました…


そして西木野真姫誕生日編は完成しましたが鹿角聖良誕生日編が…

案があまり出てこないですが、時間はまだあるのでゆっくりと進めていきます!

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仮入部W〜風野と美渡〜

第二十一話です!

はい、この1ヶ月忘れてました←
もうこうなったらダブルな二人は不定期になるかもしれません涙


それではどうぞ!


「今日もよろしくおねがいします!」

 

 

屋上に集まったAqours四人、千歌、曜、梨子、翔、そして仮入部の二人の花丸にルビィ。

仮入部の二人が四人に挨拶をした。

仮入部から約一週間が経っている。

 

まず最初のメニューはストレッチから始まる。

 

 

「すごいな、柔らかいじゃねえか」

翔はルビィの長座をサポートするために腰部分を押している。

最初の方から多少柔らかかったが更に柔くなっている。

 

「やったぁ!ありがとう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「お兄ちゃん♡」

 

 

 

「へ?」

 

 

 

 

 

 

唐突に翔のことをお兄ちゃんと呼んだルビィ

羨まし←

 

 

 

 

 

 

「翔君、まさか…」

 

 

 

 

うわぁー、千歌さんに曜ちゃんに梨子ちゃんがゴミを見る目だー。

 

 

 

 

 

軽く軽蔑している様子であり、翔はダメージを負った。

 

 

 

 

 

 

「違うから!そんな間柄じゃないから!」

必死に弁解を始めたようだ。

 

 

トラップカード発動!

ハルウララ!

 

 

 

 

「そっか♡お兄ちゃんじゃないもんね、翔さんはルビィのお婿さんだった♡」

言わずもがなであるかもしれないが、目の色が濁っている。ヤンデレ発動中だ。

 

 

「最低…」

 

 

 

そんな可哀想?な翔に対し、千歌が呟き、まるで「G」を見つめているような表情だ。

 

 

 

 

「がはっ!ち、違う!これはルビィが勝手に!「翔しゃん!」はひっ!?」

 

次の瞬間ルビィは翔を押し倒した。

…うん、非常に不味い状況であることを確認、梨子、曜が翔をこの世の物とは思えない物体Xを見ているようだ。

 

 

「…責任とってください♡」

ルビィが上から翔を抱き締めるが、翔はあまり女性に暴力は振りたくないため、手をつかむと反動で押し返し、立ち上がることに成功した。

 

 

 

「これでも鍛えてるんだ、甘く見るんじゃねえよ」

(全く…)と翔は首の関節の音を鳴らし、ため息をする。

 

 

 

「…ねぇ翔くん、一つ聞きたいけど…」ゴゴゴゴ…

 

「ルビィちゃんとはそんな関係では…ないのよね?」ゴゴゴゴ…

 

 

鬼の形相の二人、若干角が見えそうでもある。

 

 

 

「あ、ああ。当たり前だろ?」

二人は良かった…と安堵したが翔には意味がわからなかった。

「ルビィちゃんは最近翔さんにはこういう感じずら〜」

一応花丸も代弁してくれたようだ。

 

だが…話が少しややこしくなってしまうこともある。

 

 

 

「よし、ルビィちゃん!」

千歌は何故かルビィに感激したのか、手を取っている。

 

 

 

 

 

 

「翔くんをよろしく頼むね!」

「おい待てゴラァ!」

 

 

千歌にすかさずドロップキックを繰り出し、「いてて…」と腰をさえずっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ルビィには相手を選ぶ権利があるんだぞそれを俺なんかに使っていいのかって話だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「は?」」」」」

 

 

 

 

安定の翔の鈍感発動、

 

 

 

 

「え、今の流れでわからなかったかのずら!?」

 

 

 

「は、はあ?今の流れ?なんだそれ、わかるやつがどこにいるってんだ」

 

 

 

 

 

「…」

 

 

 

 

 

あれ?周りからの視線がなんか痛いな、

 

 

 

ルビィ以外

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

そして練習が終わった。

 

 

 

 

「「今日もありがとうございました(ずら)」」

 

 

 

二人が礼をして今日の練習も終わった。

 

 

 

「どうだった!お兄ちゃん!」

 

 

 

「だからお兄ちゃんじゃねえよ…まぁ懐かしいけど

 

 

 

いつもは他の人から小声で話(鈍感とか鈍感とか鈍感)をされている翔だが、ルビィに気づかれないような声で独り言を呟いた。

 

 

 

 

 

 

(お兄ちゃんか…アイツのこと思い出すな)

翔が脳裏に浮かべているのは東京、小学時代の後輩である天王寺璃奈。

 

 

璃奈がいなかったら俺は今頃………

 

 

 

 

 

 

 

…今頃?なんだっけ……

 

 

 

 

頭がズキズキする。

 

 

まさか…と翔は頭を悩ませた。

 

 

 

 

璃奈との記憶も忘れている可能性が浮上している。

 

 

正確には一部…だが…

 

 

顔も性格も、璃奈ちゃんボードも覚えている。

 

 

なんなんだ、忘れてしまった記憶って…

 

頭の思考を回らせるがグルグル回っているだけで脳の豆電球が光らない。それに段々と頭の中で電流が流れるようで気持ち悪くなっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうしたの?顔が鯨みたいに青ざめているけど」

 

 

千歌の言葉で現実に戻ってきた。

気がつくと五人が心配そうな表情で翔を見つめていた。

 

鯨みたいに…という表現がわからないが幾分、青ざめていることには変わりない。

 

 

 

「あ…?ぁぁ…」

冷や汗もかいていたようで額を拭った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

次の日、練習中の時間…

 

 

 

 

「ストップ、千歌少し動きが激しすぎるからもっと抑えろ」

 

 

三人がダンスをしていて、二人はその様子を見ていた。

 

 

 

 

「じゃあ水分休憩だ、次は腕立ての練習からだ」

「わ、わかった…」

 

 

三人に水分を渡して仮入部二人の方に行く。

 

 

 

「どうだ?明日のダンスから二人も入ってみるか?」

 

「本当ですか!?」

「やったねルビィちゃん!」

 

 

喜んでいた。早速五人でのフォーメーションも考えなければいけない。

 

 

 

 

と考えたときだった。

 

 

 

 

 

 

 

「翔くん…電話」

 

疲れている曜が翔のスマホに電話が来ていることに気づいた。

 

スタックフォンはライブモードではないが、少し大きめな形状なため初見の千歌からはふざけスマホケースと呼ばれている。

 

 

 

「サンキュ、もしもし」

 

 

相手は風野だった。

 

 

 

 

「……わかった、すぐに行く」

スマホを切ってポケットに閉まってから帽子を深く被る。

少しながらあたりに微弱な冷たい風が吹く。

翔を除く二年生からしたら癒やしでもある。

 

 

 

「すまん、急用ができた。五時半には戻ってくる」

「どこか行くの?お兄ちゃん」

 

 

腕に違和感を感じた。

違和感というか手の力、

ルビィが腕に抱きついていたのだ。

 

「…ちょっと姉ちゃんの仕事の手伝いだ。離してくれ、これはルビィが関わっていい問題じゃねえ」

 

 

「そんな事言わないでよ♡。だってルビィは妹なんだよ♡。」

 

「ルビィちゃん、翔さんも急いでるんずらよ、一回離してあげ「うるさい!」ず、ずらっ!?」

 

急に口調が荒くなったルビィ、

 

 

 

 

(まずい…)

そう感じ取った翔。

 

だが戦場に大事な友人を連れていくわけには行かない、ルビィを突き放したいが中々離れる気配がない。

 

一応言っておくと、ドーパントの出現だ。

 

応援として早く行かなければならない。

 

 

 

 

「…わかった、じゃあこうしよう、こっちも急いでいるんだ。だから明日にでもルビィの分の弁当も作ってくる、それでいいか?」

 

 

「…じゃあ手作りフライドポテト追加ね♡」

 

 

 

「はいはいわかったよ、じゃあ離してくれ」

 

ルビィはようやく手を話し、ショートカットをしながら玄関に向かい、急いでバイクを走らせた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

少し前…

 

 

十千万付近の砂浜

 

 

 

 

「…なるほどね、そう考えるとその線で行った〇〇って犯人が怪しいわね」

 

砂浜の階段に座っている風野と美渡、美渡は現在風野が営んでいる探偵所、風都探偵事務所に情報を提供する、いわゆる情報屋というものをやっているのだ。

 

 

「役に立ってよかった、それで最近調子はどうなんだ?」

 

「調子ね…悪くはないかしら。だけど…」

 

「だけど?」

 

正直子の話は秘密にしておきたい、特に翔に対しての愛を持つ美渡の姉である志満には…

 

 

「志満姉には秘密ね、最近翔の様子が変で…」

 

 

 

「翔が…?」

浦ノ星がある方向を見つめた二人。

ただそこには晴れ渡る雲ひとつない空が広がっている。

 

 

 

「最近目が虚ろになっているっていうか、何か独り言が多いというか…ヤンデレとかではないんだけど何かあったのか?って聞いてもごまかすしね」

 

小説内では書いていないが翔は最近悩んでいるようだった。

 

美渡も考え始めている、

 

 

 

 

「喧嘩とかはしてないよな?」

 

「ええ、最近やったことといえば面白半分で寝ている翔にポ〇モンカードのダメカン2万円分を投げつけたことね」

 

「絶対それじゃねぇか!?というか寝ている最中にやられて怒らないやついないだろ!」

 

 

 

それも一つの原因と考たがそれだけで翔があんなになるとは到底思えない。

もう一つ思い浮かぶのは千歌がなにかした?と考えたとき彼女。

 

 

 

 

 

「…疲れかしらね、小学生から仮面ライダーってのも正直疲れるし」

 

 

「その前に寝ているところを邪魔されたほうが疲れると思うけどな…」

 

「うぐっ…」

 

言い返せないようだ。

 

 

 

 

「そもそもそんなことのために2万円無駄遣いすんなよ…そのダメカンどうしたんだよ」

 

「そうね、使う分だけ取ってその他はドッキリに再利用と思ってるわ」

 

「翔はよくこんな姉と一緒に暮らせるよな」

 

 

それは作者も凄いと思っている。

 

まぁ住ませているの作者ですけど←

 

 

 

その時だった、

 

 

 

 

風野のスマートフォンが振動している。

 

「?何かしら」

画面を開いた。

 

その瞬間顔が一気に険しくなる。

 

 

 

「まだ話したいことがあるけどごめん、急用ができたわ」

 

風野は立ち上がりポケットからメモリガジェット、マンティスギアを取り出し、疑似メモリマンティスを装填した。

 

 

マンティス

 

マンティスギアはハードボイルダーに変形し、ヘルメットを被った風野。

 

バイクにまたがるとだった。

 

 

「よっと…これカマキリからバイクになるのか…」

スペアのヘルメットを被った美渡は後ろにまたがった。

 

 

「危ないわよ、いまから私が行くところは戦場よ、素人が近づいちゃ行けないわ」

下ろすように指示するが降りようとしない…

 

 

 

「親友が危ない目に会うってのに共に行かないバカがどこにいるってんだ!」

 

 

 

 

「………勝手にしなさい、でも守りきる自信はないわよ、だからこれ持っておきなさい」

心が揺らぎ、連れていくようだ。

出発する前に風野はスタッグフォンのパーツを渡し、スマホケースになるそのギアを美渡はスマホに装備した。

 

 

 

「疑似メモリがあれば最低限守るくらいは出きるわ」

 

 

「あぁ…何から何まですまんな」

「全く…行くわよ」

風野は申し訳なさそうにしている美渡を乗せてハードボイルダーを発進させた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

向かった先は淡島に向かうためのフェリー乗り場周辺。

 

バイクを急停止させ、ヘルメットを外した。

 

 

「…いたわね」

目の前にいたのは2体のドーパント。

 

風野が戦ったことのあるドーパントだった。

まだドーパントは2人に気付いていないようだ。

 

 

 

「……たしかコックローチとバイオレンス、火力不足かもね…よし」

風野はスタッグフォンが外されたカバーのないスマホを取り出し、翔に増援を頼むことにした。

 

 

「もしもし、翔。ドーパントが現れたわ。淡島に行くためのフェリー乗り場周辺よ、増援頼むわ」

電話を切りドーパントの所に歩み出す。

 

 

 

ロストドライバーを装着した。

 

 

 

 

そして風野のメモリ、サイクロンを起動する。

 

 

Cyclone

 

 

メモリをドライバーに装填し、深呼吸しながら右手を顎に置き、考えるポーズをする。

 

 

左手でスロットを軽快に起動し、変身する。

 

 

 

 

「変身!」

 

辺りに強い風が漂い、風野を守るように集まる。

 

 

 

「…仮面ライダーか」

ため息をするように深呼吸をしたバイオレンス、

コックローチは素早い動きで接近するがサイクロンは間合いを取るため後ろにバックで下がる。

 

「『クラフト』」

風野が放つ言葉、同時にサイクロンが手に意識を集中させて風の剣を作成し、持ち手から右手に装備する。

 

 

「翔が来るまでの時間はスタミナ注意ね…やるわよ」

素早いキックダッシュ。

 

サイクロンは一瞬にして距離を積めて剣でコックローチの腹に攻撃する。

 

キシャッ!

 

切り裂く攻撃、案外重症だったようだ。

コックローチは切り裂かれた腹をおさえている。

 

「まだよ、覚悟」

サイクロンは手のひらをつき出すとコックローチの回りに風の刃が八本生まれ、取り囲むように四方八方から先端が向く。

 

 

 

 

グサッ!

 

 

 

 

同時に全ての刃が刺さり、飛ばされること無くその場に倒れ込む。

 

 

 

「おのれ…!」

 

「あんたもよ。…使ってみますか……」

サイクロンはヒートのガイアメモリを起動して左腕にあるメモリスロットに装填した。

 

 

 

Heat

 

 

 

サイクロンの腕から炎が生まれ、辺りに温風が吹き出した。

 

 

 

「…すごい」

傍観していた美渡はあり得ないような物事に出くわしたような顔で親友であるサイクロンを見つめていた。

 

 

 

その瞬間、

 

 

 

「よそ見はだめだぜ…?」

 

後ろにいたコックローチに気付かなかった。

 

 

 

(やばい…!気付かなかった!)

急いで疑似メモリを装填した。

 

 

スタッグ

 

 

スタッグフォンは起動と同時にすぐに羽を展開し、コックローチに体当たりを仕掛けた。

 

 

「こいつ…舐めやがってぇ!」

 

この行動で完全にヘイトがスタッグに向かった。

単純な相手なのだろう。

 

 

「美渡!しゃがんで!」

「!?あ、ああ!」

サイクロンが指示をした。

美渡は急いでしゃがむと次に瞬間に火がまとわれた風の剣が飛来した。

 

サイクロンがヒートメモリを通して使った技だ。

その剣はコックローチに向かっていき、上手くヘイトを撒いたスタッグに注目しているコックローチに勢いよく刺さる。

脇腹?の体部であった。

炎はコックローチに移っていき、体全体が燃え上がっていく。

フラフラとよろめき、コックロートは倒れた。

 

「美渡、危ないから気をつけろって言ったばっかじゃない」

 

「悪い、すまんな」

全く…と頭を押さえる中、風野は次にヒートメモリを解除し、ルナメモリを先程の部分に装填する。

 

 

 

 

 

Luna

 

 

 

ルナメモリの効果で体が触手のように伸びるようになった。

最もわかりやすい例えにするなら、ワ〇ピースのル〇ィの感じだ。

 

さらに、ルナメモリにはもう一つの効果がある。それは…!

 

 

 

「よし、分身!」

 

 

分身能力だ。サイクロンは三体に分身した。

 

使用時間は短いとはいえ、その間に違うガイアメモリを使用したりすることも可能なため、風野が持つメモリの中でもエース的な存在だ。

 

「掴んでっ…!ごみはゴミ箱へ!」

サイクロンの分身の一体がバイオレンスドーパントを空中に投げ、二体目のサイクロンがパンチで海に向けてパンチを放つ。

 

 

バシャァァン!

 

 

水しぶきがなる。

あまりの水の量だったためサイクロンと美渡は顔を隠した。

 

 

「でも…まだよ…!」

三人目のサイクロンは何かをするのか、風で空中浮遊しながら、海面から顔を見せようとしたバイオレンスの背後に回る。

 

 

「俺はゴミじゃねぇ!…あれ?どこ行きやがった」

前を見つめているがそこにいるのはバイオレンスを見つめる美渡とスタッグにいじめられているコックローチだけであり、サイクロンがいない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海面に影が浮かんだ。

 

 

魚影ではない…

これは……!!

 

 

 

後ろをおそるおそる振り替えるバイオレンス。

 

そこには手が巨大化して親指を口に当てているサイクロンがいた。

 

 

 

一体何を…?

 

 

 

 

 

 

「ゴム◯ムの~!猿◯王(キ◯グコ◯グガン)!!」

 

サイクロンの首にはいつの間にか風野が普段つ使っている緑の帽子があった。

 

いつからゴム◯ムの実の能力者になったのだろうか…

 

 

 

そんなことはさておき、猿◯王でバイオレンスを陸に戻す。

ちなみに、風で空中浮遊しているため水の心配はない。

 

 

 

 

 

 

「ウ◯ップ~~!何やってんだお前ェ!」

「おまっ!?何乗ってやがる!?あとまだ戦えるわ!」

コックローチはふざけたようだ笑

ただ、サイクロンだとあまり火力が無いことは説明したはずだ。その事もあり、まだピンピンしているようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わりぃ!遅れた」

 

そこに現れたのは

 

 

翔だ。

 

 

 

「翔!来てくれわね!」

「あったり前だ、ダブル…でいいな」

サイクロンはガッツポーズで勝ったな!と確定した。

 

そして、サイクロンはロストドライバーを外し、ダブルドライバーに付け替える。翔もダブルドライバーを装着した。

 

そしてメモリを起動する。

 

 

 

 

Cyclone

 

Ninja

 

 

「美渡姉、姉ちゃんの体を頼む!「変身!」」

 

翔が使うのはジョーカーではなく新型メモリ、ニンジャのようだ。

 

メモリを起動、展開し、風野の体は意識を失う。

美渡は一瞬フリーズしたがすぐに察して風野の体に駆け寄り、地面に着く前にキャッチした。

 

「ナ~イス、美渡」

「全く…困ったシステムだな、まぁ翔、風野、頼んだぞ!」

任せろと言わんばかりにダブルは右手をサムズアップしてから、武器、ニンジャクナイを両手に携帯してドーパントに立ち向かった!




ということで第二十一話でした!

次回はダブルでの戦闘となります!


ボルト、ニンジャメモリも使われる予定です!


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ヒロイン誕生日編(翔)
西木野真姫〜狂愛のサケビ〜


真姫ちゃん誕生日編です!

正直ヤンデレ注意です。

ヤンデレ無理!という方は今すぐに戻ってください!

ちなみに本編と関係しているストーリーです!
仮面ライダーダブルに出てきたあのキャラが出てくる…!?

それではどうぞ!


ハッピーバースデー真姫ちゃん!

 

 

 

 

 

 

 

あの日、俺は記憶を失った。

ドーパントとの戦いで慣れない力、仮面ライダーダブルの力を使い無惨にも破れ記憶を失った。

 

それはμ'sとの記憶。

μ'sと出会い、たくさんの人とのことを忘れた。

覚えているのは小中学校の仲間とおやっさんにおばさん、そして左風野…俺の姉ちゃんだけ。

 

 

その日の話だった。

 

 

 

 

 

 

 

真姫視点

 

「翔!」

 

 

病室に急いで駆け寄った真姫、そのせいかドアを強く開けて近くにいた看護師に心配されるがその質問を答えること無く振り切り、翔が仰向けに寝ているベッドに近寄り、手を握る。

 

その手を握って真姫は強く安堵した。

脈が動いていたのだ。

 

 

そしてホッと息を吐くと同時に机の上にある手紙に目が入った。

 

『翔へ

 

この手紙を見たということは目覚めたのね。

私もドーパントとの戦いで翔程とはいかないけど軽い怪我をしてしまったため医者に連行されたので診て貰っています。起きたらじっとしておいてね!テレホンカードもテレビの下にあるから使ってていいわよ

                                      風野より』

 

 

その手紙を見て私はホッとした心を失ってしまい、恐怖を覚えた。

 

 

風野なら手紙を書いたらいつも「あなたの愛しの姉♡」などとふざけるのだ。今回はそんな文面は見当たらない。

 

もしかして翔は重症なの…?

 

 

「翔…無事なのよね」

翔の手の甲に水玉が当たり始めた。

真姫の温度が伝わる。

ぬるいような温いような…

動かない翔の手の甲に当たった水玉は滑り流れていき、ベッドに付着していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、思いというものは「そのまま」か、「形が変わっても届くもの」であるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ぅん……?」

 

少しだが翔の瞼は動き始め、うめき声を上げた。

 

 

 

「嘘…」

真姫は左手で嬉しさをこみ上げたように口を隠し、右手の握る強さを上げ、再度呼びかける。

 

 

 

「翔!聞こえる!?私よ!」

手をブンブンと揺らし、翔の瞼は強く力が入ると徐々に目が開く。

 

「…ここは」

 

 

「翔!」

 

私は翔を抱きしめる。私!なんであのときにいなかったの!私のバカ!ごめんね…そばにしか入れなく「誰!?」

 

 

 

 

「え」

 

翔は真姫を怖がるようにベッドの後ろの後ずさる。

 

 

 

「…もう♡どれだけ心配したかわかってるの?もうすぐ花陽と凛も来るから待ってて「だから誰なの?」

 

 

…話が通じない、それどころかいきなり抱きしめたからだろうか、少し敵意を持っているようだ。

 

 

「翔くん!」

 

そこに花陽と凛も到着した。二人はベッドの手すりを掴み、顔を出した。

 

「よかった…目が冷めたみたいだにゃ」

二人は先程の私みたいに安堵をした。

 

「二人共…翔の様子が変なの!」

 

「変って…初対面の人に何言ってるんだよ」

 

 

 

「初、初対面?」

花陽は翔のことをキョトンとした表情で見つめた。

 

 

 

まさか…

 

 

 

真姫の中である仮説が飛び交った。

 

 

 

「ねぇ、西木野真姫って人…わからない?」

 

恐る恐るお触れる心の恐怖に立ち向かうようにゆっくりと聞く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…誰だよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…嘘だ

 

 

 

 

 

 

嘘だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっ!大丈夫!?かにゃ!?」

 

 

「目を覚まして!」

 

 

 

 

 

 

 

ナニカ音が聞こエル…

 

 

翔…

 

 

 

ドウシテ…

 

 

 

 

 

力なく真姫は地面に座り込んでしまった。

 

 

 

 

「おい!大丈夫か!?」

 

 

 

 

 

翔は正体を知らない私に安否を確認する。

 

 

 

 

 

 

 

「…!?」

 

 

 

その時私は高校以来の色のない目であった。

 

 

 

 

(…なんか、この場面、見覚えが…何時だ、どこでだ、なぜ思い出せないんだ!?)

 

翔は記憶を巡らせる。だが、ポッカリと穴が空いたようにパーツが足りない。まるで方程式が合わない、わかりやすく説明するなら、4+4=@@@@などと頭に浮かばない。

思い出せない、だが翔は諦めることなく思い出そうと力を入れる…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズキッ

 

 

 

 

 

 

 

ズキズキっ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると、なんの前触れもなく翔はの頭にまるでガラスが激しく割れたような激痛が走る。

 

 

 

 

 

「ああああああああああああああああああああああああ!」

 

翔は破壊されていくような脳を抱えるように手で支えるが、あまりの痛さに横に倒れてしまう。

 

 

 

「翔君!?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

あの日から一年以上が経った…

 

 

 

「ありがとうございました」

私は今、西木野総合病院に就職したのだ。

年齢的にはまだ大学三年生。

 

翔は記憶喪失だったのだ。さらに、今の医療法で記憶を取り戻すとなると記憶を取り戻すことは難しく、その理由としてドーパントの呪いが発動しており、高確率でその瞬間の頭痛により死亡してしまう可能性が高いのだという。

 

打は私は諦めない。

だからこそ私はあの日から決心していまここにいる。

 

 

 

翔の記憶を取り戻すと…!

そのために私は記憶喪失である前から飛び級をして大学三年生だった。だが、私が行く医療系大学は六年間という長い年月がある。

私は翔を救いたい、もう一度二人で話せるように未来を変えたい!その思い出すべての時間、寝る時間も削りきって勉学に勤しんだ。そして今年…春頃だ。

 

 

私は六年間という期間の勉強をたったの三年間で終わらせ、医者となった。

偉大の先生もこれまで飛び球をする人は指で数えるほどしかいなかったが、君は今までの中で一番見た頃がない例である!と言われた。

そして、晴れて西木野総合病院に就職、精神科に配属…いや、正確にはパパに頼んでそうしてもらった。

 

その月の19日、いわゆる4月19日。

 

 

 

 

 

私の誕生日の日だ

 

 

 

 

 

「先生、今日もありがとうございました」

 

私は上司である「井坂深紅郎先生」にいつもどおり礼をした。

伊坂先生はこの病院内で名を知らない人はいないほどの有名な先生である。

本来は内科担当であるが、サブスペシャリティーとして殆どの科目を診察することができる。

そんなすごい先生が私の上司である。私はまだ研修中であるため先生と呼んでいる。

 

「お疲れ様、君は今まで見てきた中でも優秀すぎる。これならあと一年で早くも一人前となるだろう」

 

 

「本当ですか!?」

真姫は喜びを噛み締めたが人前であるために頷きだけを返した。

 

「確か、今日は真姫さんの誕生日でしたよね、夕夏梨様にプレゼントをお渡ししています」

「ありがとうございます」

先生からのプレゼントか…楽しみね、でも…こんな願いは強欲を司っているのかもしれない。だが、彼からのプレゼントも…

 

いや!それは私自身で記憶を直せるようにしてからもらうんだから!

 

「お先に失礼します」

 

「あぁ、いい夜を」

ドアの前で例をしてから部屋を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…電話ですかね、もしもし…あぁ、

 

 

 

 

 

 

加頭さんでしたか」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

病院から出た私はケーキショップに寄って大切なものを買った。

 

二切れのケーキだ。

そしてその帰り道にいつも病院の帰りに寄っている場所に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

鳴海家

 

 

 

 

 

あの日から私は鳴海家に寄っている。いや、

 

 

 

左家といったほうがいいだろう。

 

荘吉さんに華子さんも他界してしまった。

二人は今頼れる存在がいないのだ。

 

家を通りすぎるふりをすると、身を隠すように私は外壁にもたれかかった。

 

 

(翔…私、誕生日になったのよ?あの日から、翔と会えないようになってからもう一年が経つのよね…)

振り返ってから左家を見た。

その時、一瞬だが窓越しに翔の姿が見えた。

彼の目線の先には夕日、黄昏れていた。

 

 

 

翔♡

 

 

一瞬で気が付き、庭に入るとピンポンに手をかけた…

 

 

 

 

そこで私の意識は現実に戻った。

 

 

 

 

(だめよ私!ここで気づかれたら翔はもう…)

 

絶対に早く救って見せる。

 

その一心で自身の心を叩き直して左家から名残惜しさを感じながらも去った。

 

翔は真姫に気づくことなく窓から夕日を眺めていた。

その窓ガラスは決して今は会えない二人の障壁を表しているのか、はたまた翔が気づいていないだけなのか

 

 

 

窓は真姫を嘲笑うように立ちふさがっていた。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

そして帰宅した真姫。

 

 

家に帰ると自室にある冷蔵庫に買ってきたケーキを冷やしておき、先にお風呂に入った。

 

夕食の時間になった。

 

 

 

 

「誕生日おめでとう、真姫」

パパが祝福をしてママも続けて「おめでとう」と言った。

 

 

 

伊坂先生からのプレゼントは高級なブランド肉であった。

噂だが、伊坂先生はかなりの大食漢だと耳にする。

まぁ、真実はわからないが…

 

 

そんな事を考えながら、真姫は夕夏梨に注がれたワインを口にする。

真姫はすでに成人しているのだ。つまり酒を飲むことができる。

まだまだ慣れることはできないが祝い事ということもあるので口にした。

 

 

 

「…翔君のことで悩んでいるのか?」

パパが私の顔を見て聞いてきた。

いつも様々なことを考えながら私は翔のことを考えている。

心配な表情を見せてしまったのだろう。

 

「…ごめんなさい!」

真姫は寂しさが染み込んだ顔で謝る。

 

「謝らなくていい…その問題はまだ記憶喪失に対する抗体を持った薬を調合できていない我々も悪いんだ」

パパも申し訳無さそうに下を向いた。

 

 

 

少しだが重い空気があたりを包み込む。

 

「…この話は何度話しても尽きることはないわ、それに、今日は真姫の誕生日でしょ?」

 

「そう…よね」

そして私は伊坂先生から頂いた肉を食べ始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、私はお風呂に入り、自室に戻った。

電気をつけると様々な数え切れないほどの医学書の数、さらに、

 

 

 

 

 

 

 

「翔♡」

医学書の数倍もある翔の写真が飾られている。

その写真は去年から切れているがμ's時代の翔、中学一年の時に学校祭で歌ったときの翔、さらに、翔が記憶を失う数ヶ月前に行った温泉旅館で隠し撮りした寝顔や着替えている姿など、多種多様(((?

端から見れば愛が暴走していることがわかる。

 

 

本来なら私は休むこともなくすぐに勉学に移る…だが今日は違う。

冷蔵庫から冷やしておいた二人前のケーキを取り出して付属のチョコペンにハッピーバースデー真姫と自身で書くとそれを真っ直ぐに二等分してそれぞれのケーキに盛り付けた。

 

そして私の部屋のさらに奥にある防音壁が施されている部屋に向かった。この部屋はμ's時代の翔と二人っきりでお泊り(大嘘)をした想い出深い部屋だ。

机にあった事前に置いている皿。

その皿にケーキを乗せると一つを右の方に寄せて椅子を出してから小さい頃の翔が作ってくれた熊のお人形を取り出した。

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、翔。今日は何の日か覚えてる?…もう!忘れちゃったの?私の誕生日でしょ♡」

人形に向かって喋りだす真姫。

精神が狂ったかのような様子であり、見ているこっちが辛くなる。

 

「はい、ふたりきりで食べましょ?バースデーケーキ♡」

 

フォークに手を合わせ、「いただきます」というと同時に真姫は自分のケーキを食べ始めた。

 

 

「…美味しいわね、翔は?」

 

「…」

もちろん返事は帰ってこない。

それでも真姫は話しているかのように話し続けることをやめない。

 

 

 

「そう、よかったわ」

 

すると真姫は自身のケーキをフォークで一部取り、イマジナリー翔に食べさせようとしている。

 

 

「あ〜ん♡おいしい?…そう♡だったら次は私にも♡♡」

 

次はイマジナリー翔のケーキをフォークで一部取り、自分で食べた。

 

 

「そうね、貴方と食べるケーキは世界一ね」

 

 

壊れている。

 

 

もう真姫は限界であったのだ。

毎日左家に寄っているのだが翔本人と話したいという欲望が抑えられていない。

 

 

 

「大スキ♡」

 

色のない目で真姫はイマジナリー翔を抱きしめた。

 

 

 

 

 

 

……こんなことしても無駄なのはわかっている。

ヤバイことをしているのはわかっている。

もしこれを見たらμ'sメンバーでさえドン引きするだろう。

 

ねぇ、助けてよ…

翔…

 

 

 

 

ケーキを食べながら少しずつ目から雨粒が落ちていく。

それはケーキへとかかり、雨粒のしょっぱい風味が真姫の寂しさを沸き立てるように強くなる。

 

 

 

 

 

「…ごちそう……様……」

食べ終わると、皿を片付けることなくベッドに横たわる。この布団は以前、翔と添い寝をした布団だ。

最近、匂いが薄れているが、真姫にはしっかりと判別が出来る。

 

 

 

 

「もう、絶望しか無いのかな…」

私はそのまま意識を手放そうとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「真姫ー?いるの?」

 

小さいが声がする。ママの声だ。

 

私は重いからだに鞭を打つように動き、ティッシュで目を拭いてから部屋から出た。

 

 

 

「何?」

 

 

 

「あっ、いたのね。お客さんよ」

 

 

 

お客さん…?まさか翔!?

 

 

真姫自体、翔が来ることは不可能だとわかっている。

でも、信じたい。

その一心から真姫はこれ以上と無いスピードで走り出した。

 

 

 

「翔!」

 

 

私はリビングのドアを開けた。そこにいたのは翔……

 

 

 

 

ではなく…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「訳がわからないよ」

 

 

 

 

サンタコス+キュ◯ベぇのコスプレをした風野だった。

 

 

 

 

「…は?」

 

 

 

 

私の体から力が抜けていく代わりに頭の中に溜まっていく怒りという感情。

 

 

 

「…なんかごめんね、ここまで追い詰められていると思っていなかったの……」

 

 

 

…この人はいつもそうだ…とため息をして悟った。

 

 

 

 

 

「…これ、みんなからのプレゼント」

 

そう言い、大きな白い袋を床におろし、μ'sメンバーを代表して一つのプレゼント、風野が独断で買ったプレゼントともう一つ、わからないプレゼントがあった。

 

 

 

 

「君なら、運命を変えられる」

 

 

おい風べぇ

 

 

真姫は鹿目ま◯かなのだろうか、いや違うっ!

 

 

そしてプレゼントを受け取った。

 

「赤い箱はμ’sからで白い箱は私から、黒い箱なんだけど…それは部屋で開けてくれる?」

 

 

 

「わかったわ、わざわざありがとうね」

 

 

 

真姫にはわかっていた。

黒い箱は誰なのか、

 

 

 

 

 

 

翔からだ…!

匂いでわかった。

 

急いで部屋に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ごめんなさい、翔を守れなくて…………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

部屋に戻った真姫は急いでプレゼントを開けた。

 

 

翔のは最後にするのか、大事そうにゆっくりと綿菓子を掴むようにそっとおいた。

 

まずは風野さんからのだ。

入っていたのはトマトであった、しかも最高級の…

 

次はμ'sから

中にあるのは体を壊さないように…と思ってかは分からないが、睡眠の質を高めるドリンクに、手作りさがあるセーター、そして枕がある。

 

最近は眠る時間があまりないためこれは嬉しい。

 

 

 

 

 

そして翔からのプレゼントだ。

 

 

真姫はゆっくりと…初めて木に登ってから降りるようにゆっくりだ。

紐を解くと、中に入っていたのは高級そうな物が入っている箱と手紙がある。

 

 

真姫は箱を抱き締めた後に開封をする。

 

ネックレスだ。

しかも真姫の誕生石であるダイアモンドが微量に使われている。

 

「うっ………かけ…る…」

真姫の目から粒が落ちる。

それが止まることはない。

 

そして手紙を見た。

 

 

 

 

 

 

『お姉ちゃんの友人へ

 

 

左翔と言います、風野の弟です。最初に誕生日おめでとうございます!姉ちゃんからは、金持ちであって俺のことを知っている…と聞いています。私は現在、記憶喪失でありますが、昔のことを思い出そうと努力しています。だから、貴方も夢に向かって頑張ることを祈ってます!

 

 

                  左翔より』

 

 

 

 

 

涙は服に落ちていき水玉でいっぱいだ。

真姫は一人部屋の中で涙ぐみながら横になり眠りについた。

 

彼の名を呼びながら…

 

 

 

 

 

数年後、彼が戻ってくることを信じて…それが私の研究成果でなくても良い、突然記憶が戻った!ということでも歓迎。

 

 

 

彼女は待ち続けている、

 

 

 

まるでシンデレラのガラスの靴を持つ王子様のように…

 

 

 

 

 

「翔……だぁいすき♡」




真姫ちゃん誕生日編でした!

この話を仲の良いラブライバーに見せたところ
「こんなの真姫ちゃんじゃない」
と言われましたすみません。
これがダブルな二人、ゼロな二人の真姫ちゃんです←

翔の記憶喪失もダブルな二人で治るのでその都度μ'sメンバーを出す形になります!

次回は鹿角聖良編となります!


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鹿角聖良~翔からの……~

鹿角聖良誕生日編です!

北海道住みで函館に親戚がいるから今日は菊泉に行ける!

と思っていた日がありました…が

函館の親戚に用事が出来たので部活を休んで行ってきます!


それでは、誕生日編!


本編とは違うルート(いわゆるifルート)という形で、おやっさんとおばさんが死去してから本編では知り合いであった鹿角家から家に来ないか?と言われてますが二人で東京に残るのですが今回はもし、函館に引っ越したら…?という形の話です!


聖良以外にも理亞はもちろん、様々なシリーズのキャラがゲストで登場します!

それでは姉様誕生日おめでとう!


これはあり得たかもしれない一つの世界線

 

 

もし違う決断をしていたら…

 

 

 

 

もし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

沼津でなく函館に引っ越していたら…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「兄様、白玉ぜんざい二個追加で注文」

 

「わかった。聖良、パフェを頼めるか?」

 

菊泉だ。

この世界線の翔、風野はおやっさん、おばさんが亡くなった直後、身元引取のため函館に引っ越しており、鹿角家に住んでいる。風野は近くの建物を借りて探偵業、翔は風野のサポート兼、菊泉の住み込みバイトをしている。

現在高校二年だ。

 

 

 

「わかりました、あと少しで商いの時間です、頑張りましょう!」

 

「おう!」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「ただまー」

 

 

商いの時間になり、風野も一時探偵所から帰宅してきた。

 

「おかえりなさい、義姉様」

「おかえり、どうだ?ペット探し」

 

聖良と翔が返事をして風野のご飯を装った。

 

 

「ぼちぼちってところね…あれ?理亞は」

周りを見ると理亞がいないことに気がついたようだ。

 

翔は冷や汗をかきながらごまかすように答えた。

 

 

「あ、あぁ……近々テストがあるようで勉強してるらしい」

風野はその様子を見て察した。

 

(あ、そうだったわよね、もうすぐだし…)

 

 

「そういうことだったのですか、理亞の分は先程翔が持っていきましたし、冷めないうちに食べましょう」

この話に気づいていない聖良、まぁ気づかないほうがいいのだが…

 

 

 

 

 

 

prprprpr……

その時、風野のスマートフォンが激しく振動した。

急いでスマホの電源をつけるとそこには黒赤い文字で「ドーパント出現」やら場所が掲載されていた。

 

 

「ん?あ、翔!ドーパントが出たわよ!えっと、西波止場!」

 

 

「わかった、姉ちゃん、ダブルの用意だけ頼む」

翔は持っていた口をつけていない箸を味噌汁の容器に置き、外に出てからマンティスギアを使用して出発した。

 

 

 

 

「翔も大変ですね、学生で仮面ライダーって」

二人が仮面ライダーになってから約9年、昔とは比べ物にならないほど成長している。

「ええ、聖良もやってみない?仮面ライダー」

「私ですか?まぁ、資格はあると聞いてますが私は…」

風野は「強制じゃないし、まぁやってほしくはないんだけどね」

と軽く流すようにして返した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

大体20時頃、

 

 

 

 

理亞の部屋にいる風野、二人は何かしらの話をしている。

 

 

 

「それで、プレゼントとか何か浮かんだ?」

 

 

「ブロッコリー」

 

「…」

理亞の冷たい視線が風野を襲う。

 

「じょ、冗談よ!私はね、ここはやっぱり服とか…?」

 

「この前、姉様は服買ってたよ」

風野はその言葉を聞いてガックリと地面に倒れる。

 

 

「…どうしよう、最近ペット探ししかしてないから何持ってるのかわからない…」

 

まぁ、しょうがないか…

 

理亞は風野に諦めているようすだ。

人を見る目はあるのだが服装や買ったものを見る目は欠けている。

 

「…そういえば、どうして理亞ちゃんは聖良のことを姉様って呼んでるの?」

 

「…生まれたころからだったはず……姉様は私の理想像なの」

 

「理想ねぇ…」

風野は理亞の机の皿に置かれていたポッキーを口に咥えて少し間が空いてからポキッとポッキーの真ん中あたりから食べ進む。

 

 

「だけど、姉様にも渡したくないものがあるんだ」

 

「?へぇ…姉様botの理亞が渡したくないものね…それって?」

風野は興味深そうにしているのだが次の一言で場はカオスをキメることになるのだった…

 

 

 

「兄様のこと♡義姉様!兄様を下さい!」

「上等よ!あんなことがあってから反省したかと思ってたけど私の勘違いだったのね!?ぶっ潰してやる!」

 

 

Cyclone

 

 

風野はサイクロンメモリをロストドライバーに装填し、仮面ライダーサイクロンに変身した。

 

 

「それはこっちの台詞!勝って兄様を私だけの物にする♡」

 

「翔はもうヤンデレにはコリゴリなのよぉぉ!真姫にダイヤにルビィはヤンデレで翔は手を焼いたのよぉぉ!私のかわいい弟に迷惑かけるなぁ!」

 

「ちょっ!ダイヤさんとルビィちゃんは世界線が違うからぁ!」

 

誕生日編なのにメタ発言するってなかなか狂ってるな…

あ、これ作ってるの私(ぷよでっせ)か←アホ

 

 

風野が素早くパンチをするが理亞は鍛えぬかれた反射神経で颯爽と躱した。

 

「やるわね!でもまだまだ!ここから先は私の本気の…「本気の何だ」風の刃を…あっ(二度見)」

 

翔は用事を終えたらしく理亞の部屋に入った。

理亞は驚いているが風野はマスクに隠れていて二人からは見えないが鳩に豆鉄砲を食らった顔だ。

 

 

 

 

「このっ…バカ姉貴がぁぁぁぁ!」

 

 

「すみませんでしたぁぁぁ!」

風野は光の速さで変身を解除し、それはそれは綺麗なDOGEZAを行使した。

 

 

「大丈夫だったか理亞、本当に姉ちゃんがすまねぇ…」

「気にしないで兄様♡平気だったからさ♡」

理亞は翔に抱きついた。

 

風野は歯を食いしばって理亞を睨む。

すると…

 

 

 

「フッ…w」

 

理亞が煽って返した。もちろん翔に背を向けているためその表情を翔は知らない。

 

 

 

「こんのっガキィィ!沼津までぶっ飛ばしてやる!表出なさい!」

 

 

「少しは反省しろよゴラァ!」

 

表に出るまでもなかった。

表に出る前に殴りかかってきた風野だが、一瞬にして翔が理亞に抱かれながら足元を蹴り落としたため体制を崩してそのまま尻餅をついた。

 

 

 

「…お前、死にたいんだってなぁ!」

理亞を降ろし、指の関節をポキポキと鳴らせながら堪忍袋が切れた表情を隠そうと笑顔を作るが余計怖い笑顔になっており、風野に恐怖を与える。

 

 

(激しいげんこつ音)

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

風野が粛清された。

その音に驚いた聖良が理亞の部屋に入ってきたが二人が喧嘩したと口実の嘘をついてなんとか逃れた。

 

 

 

「ううっ…(泣)」

風野は弟である翔に言われたことがショックだったのか涙を流している。

 

「泣くんじゃねえみっともない、いい大人がよぉ」

 

「だって、だってだって仕方ないじゃない!聖良に向かって、愛する弟に「あんな山姥!」よ!?せめてサイクロンババアなら許したけど!」

 

「BBAってことは否定しないんだな…」

理亞と翔は風野に呆れていた。

 

 

「そういえば兄様って遅れるって言ってたけど何かあったの?」

「あぁ…もはや日課になってる真姫からの電話だ」

 

「あ、アハハ…」

理亞も苦笑いをしている。

 

翔が引っ越したあの日から毎日電話が来ている。

内容としては仕事の愚痴だったり翔に対して軽いセクハラ発言だったり、翔への愛を告白したりなど…毎日聞くだけで胸焼けするものだ。

 

 

「全く聞いてくれよ…真姫ったら三日前にここで会ったばっかなのに『愛の補充が足りない…』とか意味のわかんねえこと言い出すんだぜ?」

 

 

翔はいまだに風野への警戒を怠らないように理亞を守れるように風野と理亞の間に疲労困憊のように座る。

 

 

「そ、それはお疲れ様…本題なんだけど、兄様は姉様へのプレゼントって……」

 

「…一つはなんとなく出来てる。あとは日程を合わせてもらうだけ、もう一つなんか考えてるんだがな…」

 

二個のプレゼントを考えているようだ。

理亞は、翔の聖良へのプレゼント予定から風野に対し自分のことではないが向かい風のような笑いをするが、風野はこれ以上翔を怒らせると不味い…と脳を働かせているためこらえた。

 

 

「…てなわけで俺は日程を合わせてもらうために明日適当に学校休む理由をこじつけて、ハードボイルダーで東京に帰らなくちゃならねぇ」

 

そう発言をすると同時に翔のマンティスギアが嬉しそうに跳び跳ねながら部屋に入ってきた。

ドアノブは体当たりで回したみたいだ。

 

「え?でもハードボイルダーってバイクじゃ…」

その言葉に風野は少し煽り返すように「ちっ…ちっ…ちっ」と指を振りながら答える。

 

「甘いわよ、理亞ちゃん。このバイクは私が作ったのよ?私にかかればアタッチメントで空中を飛んで東京まで二、三時間で着けるわ?私のすごさがわかったかしら?ん?(怒り)」

 

もはや二人は煽り勝負をしているのかと思われるほど戦っている。

 

「はいはい、姉ちゃんの技術はすごいよ、わかったら早くプレゼント考えろ」

 

「なんか扱い雑すぎない!?」

風野は叫んだ。

たしかに雑だ…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

そして誕生日当日の日になった。

 

 

 

 

 

「姉様、誕生日おめでとう!」

 

三人がクラッカーを鳴らし、祝福された聖良、両親も祝福の拍手を送っている。

 

 

 

「ありがとうございます!」

目の前に置かれている様々料理、翔と理亞が頑張って作り上げたものだ。

中には聖良の好物であるラザニアもある。

この料理を前に目を輝かせている。

 

 

「はい、姉様、プレゼント」

理亞はスカイブルー色の布生地に包まれたプレゼントを渡す。

 

「ありがとうございます!開けますね」

 

聖良はプレゼントの包装ををきれいに取り、中身を見る。

そこにあったのは…

 

 

 

 

「あ、これって」

 

入っていたのは乗馬用のヘルメットだった。

 

「姉様がヘルメット、小さいって言ったてからこれにしたの…どう?」

聖良はすぐにヘルメットを装着した。

サイズはちょうどという言葉ば以上にぴったりだった。

 

 

 

「ぴったりです、似合ってますか?」

理亞はうん!と頷いた。

理亞からのプレゼントは好評だったようだ。

 

 

さぁお次は問題児の…

 

 

 

 

「私ね」

 

サイクロンババア(風野)だ。

 

机に出されたのは個包装の封筒だった。

 

「…これは、手紙でしょうか」

 

 

「「おい」」

翔と理亞は風野の手を引いて一度部屋を出た。

 

 

 

 

「…正気か?」

「正気よ」

「真面目に考えたの?」

「考えたわ」

 

 

一問一答になっている。

 

 

 

「…どうすんだよ、手紙一枚はないだろ」

「大丈夫よ!プレゼントってのは心がこもっていればなんでもいいのよ!」

誇らしげに言ったがさすがに感性が狂っている。

 

 

「……しゃーない、理亞、閉めていいぞ」

「了解、兄様」

「え、いや待ちなさい!とりあえず…!理亞、聞け!左風野を救いたい!」

 

某シ◯ター風のサムネイルを言いやがった風野。

 

呆れながらも理亞は耳を貸す。

 

 

 

 

「いい?聖良には幼い頃の翔の写真を数枚渡したわ、貴方の分もあるから欲しいならわかるわよね…?」

 

最低だこいつ

 

 

左風野は最低だ

 

 

自分の弟の昔の写真を売りやがった←

 

 

 

 

頼む理亞!乗るんじゃ…

 

 

「兄様、もうやめてあげよう?」

 

 

 

 

 

 

はい、この話しおーわりっ!(怒り)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

翔は風野に呆れながら二人と共にリビングに戻る。

 

 

そして翔の番になった。

 

 

 

 

………が

 

 

 

 

 

 

「…来ないな」

「…?どういうことですか?」

話を一ミリも知らない聖良は困惑を隠せない。

しかもプレゼントの内容を知らない理亞、風野も考えているが眉を潜めるばかりだ。

 

 

五分ほど待つが何も進歩がない。

 

 

「…電話してみるか」

翔はスタッグフォンを起動し、電話のアプリを開く…と!

 

 

 

 

 

ピンポン

 

 

 

 

 

チャイムが鳴った。

案外待っている間に近くまで来ていたようだった。

 

 

「噂をしていれば来たみたいね」

風野が振り向き、翔は玄関に向かう。

 

 

 

「い…しゃい、!急…すま…」

 

 

 

 

玄関からドア越しに声がする。

だが内容が所々しか聞こえてこない。

 

 

 

「…誰でしょうか」

「きっと兄様のことだからすごい人じゃない?」

 

期待の眼差しを向けている。

きっと風野が連れてきた人であった場合、この状況からは期待外れになるだろう…が翔は違う。

 

 

 

 

「ほい、連れてきたぞ」

と翔はドアを開けた。そこにいたのは翔…だけでなく!

 

 

 

「ど、どうも〜」

「おじゃまします…」

 

紫がかった髪でスラッとした身長、少し目が鋭いのが特徴の女性

そして、茶髪でいかにも包容力が半端でくゆるふわ系の女性、

 

 

聖良、理亞が目標としているスクールアイドルチーム「A-RISE」の統堂英玲奈と優木あんじゅだった!

 

 

 

 

「「え」」

 

 

 

 

 

聖良理亞は開いた口が塞がらない。

 

 

 

「…なんか聞いてた話と違うみたいだけど」

 

「多分驚いているだけだ。おーい聖良」

彼女の目の前で手を振る。

 

「…これは夢……ですよね」

 

「現実だ。何ならほっぺたつねってみるか?」

 

一度聖良の頬をつねる。

 

だが夢でないため目は空いたまま。

 

現実である。

 

 

 

 

「ということで俺からのプレゼント、あのA-RISE二人を借りてきました!」

 

 

 

「えぇぇぇ!?」

 

 

 

聖良は口をパクパクさせている。

理亞は目を擦ってまだ現実なのか確かめている。

 

 

 

「…さ、さすが兄様」

 

「さすがって、翔の人脈がおかしいだけよ。今や大人気のA−RISEとかあの大企業のOHARAの令嬢とも知り合いだし…私の弟ってもう何なのかしら」

 

「…兄様を敵に回したら社会的にも負ける自信しかないんだけど…」

 

 

理亞は苦笑いをしている。

その様子にあんじゅと英玲奈は微笑んだ。

 

 

 

「あと悪かったわね、ツバサちゃんも来たかったんだけどテレビの収録があったそうで…」

「い、いえ!お二人に会えただけでも…!」

理亞も激しく頷く。

 

 

「ツバサ、あいつテレビに相当キレてたよな…『翔に誘われたなら、レギュラー出演も止めてやる!!』ってさ、赤ちゃんみたいだな笑」

 

 

 

翔と風野にもそんなビジョンが浮かんだのだろう。

思わず吹き出しそうになった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

夜中

 

 

 

完全に冷え込み、時期的にまだ春でははあるが北海道の寒さを舐めてはいけない。

 

翔は聖良を連れて散歩している。

本来この時間来派で歩いてはいけない時間帯だが誕生日であるため両親も大目に見てあげたそうだ。

 

 

 

 

「…綺麗だな」

 

八幡坂の上から坂を見る。車はいなく、明かりが綺麗である。

 

「ですね、それはそうとして話ってなんですか?」

聖良を連れてきたのには訳がある。

5月の肌寒い深夜の風が吹く中…

 

「…わるい、もう少し先でからいいか」

 

緊張しているのか、胸を叩いている。

 

そして二人は数十分ほど歩く。

 

着いた先は…

 

 

 

 

 

 

旧函館区公会堂

 

 

 

 

 

ここはセイントスノーの二人が初めて連れて行ってくれた場所である。

階段に二人はゆっくりと腰を下ろす。

星が煌く空を見上げ息をつく。

 

 

「ここさ、お前らが初めて函館を案内してくれた場所だよな」

 

 

「そうですね、あの日を思い出します」

 

あの日…

翔と風野が函館に引っ越す前…翔が中一の冬休みの時だ。

 

小六の時に聖良理亞は東京に来て鳴海家に泊まってからちょっとしたことがあって二人と仲が良くなり中一になってから泊まりに来てほしい!と誘われたのだ。

 

 

その際、初めて函館を案内してもらった場所がここ、旧函館区公会堂ということだ。

 

あの冬休みは仮面ライダーを忘れれるほど良い思い出だ。

だが、最終日付近の聖良理亞はなんか怪しい…いや何か隠しているようだったが…

 

 

 

 

 

「…今となってはセイントスノーは三人、聖良理亞、そして俺の三人。ラブライブも制覇行けそうな程人気だしな」

 

 

「当たり前じゃないですか、何せ私達セイントスノーのマネージャーである貴方はあのμ'sと*1(ネタバレ注意です!)のマネージャ、作詞作曲衣装担当ですもの」

 

「ま、まぁあとの方は一時的だけどな…てか、話し、戻させてもらうぞ」

 

翔は階段に座っていたが立ち上がり、体を伸ばす。

 

 

「俺さ、聖良に会って、函館に来て今までじゃ体験できないことまで出来た。家の菊泉でのバイトも面白いしな、それで思ったんだ。このまま函館に居たいなって。あ、もちろん迷惑はかけれないから高校卒業したらマンション買うけど…」

帽子のつばを深く被る。風が吹き始めたため防、帽子が崩れてしまったようだ。

 

 

「別に私達は迷惑なんて思ってませんよ、それに遠慮なく今後も住んでいてほしいのですが…」

聖良も立ち上がり、翔の手を握る。

翔の抵抗はなく受け入れているようだ。

 

 

 

「…受け取ってほしいものがあるんだ。俺からのもう一つのプレゼントだ」

 

 

翔はポケットから小さな箱を渡した。黒い箱、手のひらよりも小さくまるで宝石箱のよう、

 

 

 

宝石箱…そう。

 

 

 

 

 

「これって…指輪…!?」

 

 

聖良の誕生石であるエメラルドが使われた大人の指輪であった。

 

 

 

 

「これ、さ…その………お前が将来結婚する相手に渡してほしいんだ」

 

 

 

 

その言葉で聖良は察した。

 

「…翔もツンデレですね♡わかりました、将来結婚する相手…渡しますよ!」

 

熱心な顔で二人は見つめ合っていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

数年後…

 

 

 

 

 

コーン…コーン

 

 

 

 

鐘の音がする。いや、あくまで脳内だが…だが聖良は豪華な部屋に座っている。

 

 

真っ白い服をヒラヒラさせながら…

 

 

 

 

ウェディングドレスだ。

 

 

 

 

 

聖良は結婚したのだ。

 

 

優しい笑顔で聖良はドレスを見つめ、ポケットから大事そうに指輪を出す。

 

その指輪は今でも輝きが失われておらず、見とれてしまう。

だが、それにも負けない聖良の結婚相手…それは……!

 

 

 

コンコン…

「…悪い、待たせたな」

 

 

我らが左翔だった。

二人は優しく微笑み合いながらソファーに座る。

 

 

 

 

 

「…あの日から何年だろうな」

「あの日って…今日の方がよっぽど大事じゃないですか」

タキシード姿に装った翔の膝に手を置く聖良。

 

「それもそうだな、何せ今日は、俺たちの運命の…」

「人生で一度きりの、大切な日…ですもの」

 

頷き合い、二人は手を繋ぐ。

 

 

 

「…あの年だったよな、ラブライブも制覇したの」

 

「懐かしいですね、決勝の舞台でAqoursと戦って貧差で勝利したあの年…」

 

「まさか、あいつらとも再開出来たし…その…あれ………もだよな」

 

 

二人はポケットから何かを出そうとしたが止めたようだ。

 

 

 

「今日くらい、あの仕事は考えないようにしませんか?」

 

「…心も一つだな」

笑い合う二人。

 

「というか、西木野さんは怒らないんですかね?」

「は…?いや、何でだよ」

 

その時、部屋の奥外から真姫と数人の声がした。

 

 

 

「絶対許さないわ!!私が…私が翔を自分の物にするハズダッタノニ…!」

「真姫!あんた翔の迷惑になるから止めなさいよ!ちょいあんじゅ、ツバサ、英玲奈!にこのこと手伝いなさいよ!」

「真姫ちゃん、わかるわその気持ち!今からでも間に合うわ!殴り込みよ!」

「二人とも捕まるぞ!?ツバサ言ってやってくれ!」

「真姫、あんじゅ、殺るわよ!殴り込みよぉ!」

「ヤバいって!せっちゃんと翔っち逃げた方が…!果林、止めようよ!」

「愛、これも翔が悪いのよ?あんなに色んな女と仲が良くて自業自得かしらね」

「わかる気がする。今からでも私も殴り込み行ってくる、お兄ちゃんとツナガルコネクトしないと…」

「りな子!?隠語止めて!確かに気持ちはかすみんもわかるけど、この発言、未来のりなりーが変態みたいに感じ取る読者さん出てくるから…!」

 

おい最後メタ発言するな馬鹿須かすかすよ。

まぁ衝動的にロストドライバーを装着しようとしたが今はポケットにはハンカチなどはなく、ガイアメモリしかないのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラブライブに優勝したセイントスノー、

決勝ではAqoursと決戦になってギリギリで勝った。

 

その後、Aqoursと共にセイントスノーはイタリアに行き、財団Xの仮面ライダーともセイントスノーは死闘を繰り広げたりもした。

 

そして帰ってから数日後の旧函館区公会堂でのセイントスノーのラストライブ。

 

初めて翔がセイントスノーに向けて作成した決勝曲のBelieve again

 

他にも様々なイベントがあった。

 

 

 

 

「翔…今後ともよろしくお願いしますね」

「こちらこそだ…聖良」

二人は熱いキスをした。

 

 

 

 

 

この先、二人はどんな愛がある人生を送るのだろうか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

聖良姉様 誕生日おめでとう!

 

 

 

 

(注、ここから先は先程のネタバレを含みますので見ていないよ!という方は下にスクロールしないでください!

ここに作者の後書きも書いておきます!

まず姉様誕生日おめでとう!

ラブライブ1の推しです!

まずもって今回の聖良編はすぐに話が浮かびましたし、様々な本編にも関係する伏線も貼りました、あくまでダブルな二人で沼津に引っ越すのは高二で函館に引っ越す原因は壮吉、華子が死んでからの中2ですのでそこで時系列が別れてます!

次回は希編ですが、まだ話の構想が出来上がってません…!!

なので今Twitterの方で案を募集しています!展開を考えた方がいましたらTwitterでリプしてください!

感想や好評価、お気に入り登録などお願いします!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1
A-RISE



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東條希〜カードと罰〜

東條希誕生日編です!


他のキャラと比べたら少なめになっているかと思います…


そして今回も謎回という…

それではどうぞ!


 

 

 

翔が小学生のときの話だ。

 

 

 

ヒュゥゥゥ…

 

強い風が吹いている。

 

 

「さてと、翔くん、今日の貴方なお名前は?」

 

 

「…東條……翔です」

 

 

「よく言えたやん♡」

翔と希は現在外を歩いており、希の家に向かっている。

 

翔にどこかに泊まるのか?というほどのものを持っている。

 

 

 

 

そのまさかである。

 

 

 

 

 

 

「今日一日、翔くんはうちの弟や」

 

「どーしてだよぉぉぉぉ!」

 

 

 

 

そう希の誕生日、風野に誕生日プレゼントとして、一日翔を家にお泊りさせて弟にしたいというらしい。

 

当初、風野は反抗しようとしたが、希が今までためていたかバイト代の約半分を賄賂したため合法的?に風野が許した。何なら…

 

 

 

 

 

「いい?希、責任さえ取ってくれるなら…?私はμ’sになら翔を…」

なんてことを言ったらしい。

 

翔はまだ責任の意味がわかっていないため作者から…

 

 

 

 

 

この姉人間じゃねぇ!

 

 

 

 

 

たしかに、お金欲しいのはわかるが流石に駄目だろぉぉ!

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「ほな、早速やけどちょっとこっちに来てほしいなー」

希の家についた二人、

現在翔は緊張しているのか隅っこでフリーズベントしているが、希は少し露出の多い服装で手招きをした。

 

 

…もういいや、家帰ったら姉ちゃん潰すために今日くらいは大人しく希の言うことは聞いてやろう。

 

翔の目には炎が燃えている。

そんな目で希の方に行く。

「ここに座って」と言われ、希の顔を背に向けて膝の上に座る。

 

従う運命を受け入れるらしい。

 

希は座りながらバックハグするような形で翔を抱きしめた。

 

翔の背中には希の胸の柔らかい感触が伝わるが今の翔は風野を「どうしてやろうか…」と復讐に燃えているため気づいていない。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「さ、何しよか?」

木製の机の上に広がる様々なモノ、トランプやすごろく、終いにはおままごとまであるという。

翔は幼稚園生か!?と思わせるほどだ。

 

 

「…なぁ、俺もう小6だぞ?トランプすごろくはまぁわかるとしておままごとって……」

 

「別にいいやん、うちの翔くんのイメージは小4止まりやし」

「もっと成長させてくれよ…この中だったらな…」

 

 

翔はおもちゃを選び出す、

 

 

「よっしじゃあリベンジだ」

選んだのはトランプ!

実は翔、トランプの運が世界一壊滅的にないのだ!

これもジョーカーメモリを使い続けているせいなのだろうか、

 

翔はカードをショット・ガン・シャッフルする。

そこに希が一言、

 

 

 

「ショット・ガン・シャッフルはカードを痛めるZE」

…あるぇ?今ここに遊戯くんいなかったかな?

まぁ置いておこう。

 

 

「よし、じゃあ勝負!」

 

戦いの火蓋が開かれた!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

「負けたァァァァ!」

カードを曲げないように強く握りながら机に上半身を倒れ込ませる。

 

完敗だった、

最初からジョーカーが居座ったまま取られずにそのまま敗北、

いつもの負け方と同じだった。

流石はジョーカーメモリの過剰適合者。ここでもジョーカーに好かれているようだ。

 

「うちに勝ちやね、よし、じゃあ罰ゲームや」

 

「…は?」

俺、聞いてない!なにそれ?罰ゲーム?なになに!?何するんだよおい!

 

 

「そうやな…じゃあ…」

希の暗黒微笑が漂う。

嫌な予感しかしない、

それもとびっきりの…

 

 

 

 

数分後

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうしてこうなったんだよぉぉぉぉおぉ!」

今現在、翔は希がバイトで使用している巫女服のお下がりを着用している。

お下がりとはいえ、サイズが大きいためか手足が埋まっており、歩くのが困難な状況だ。

 

 

「似合ってるで、しかもサイズが合っていないから…」

 

…あっていないからなんだよコノヤロー

誕生日とはいえ完全に暴走しているなこいつ。

 

 

さぁ次だ、次にやるのはなんだろうか

 

 

「…ねぇ、これって」

 

「え、あぁ遊〇王やね」

 

これもなにかの伏線だったのだろうか。

遊〇王のデッキがあったのだ。更にデュ〇ルマ〇ターズまであるのだ。

しかも…

 

 

 

「なぁ、この前友だちと遊んだときに遊〇王とデュ〇マやってそのままこのバッグにデッキが入ってるんだけど…」

 

偶然に偶然を重ねたまさに奇跡。

神からのお告げなのだろうか、ではやってみよう!

 

 

 

 

決闘(デュエル)開始の準備をしろ!左ぃ!」

 

「決闘開始ィィ!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

遊戯王が始まった、

ここからは伏字なしで進めていこう。

 

希が使うデッキは「ラーの翼神竜デッキ」

アニメでもマリクという人気なキャラが使用した神のカードの一つとして扱われている。

現実のこの世界でもかなりの強力カードだ。

 

そして翔が使うデッキは「ドラゴンメイドデッキ」

アニメ未登場ながらかなりの協力カードが揃っており、何より切り札とも言える「ドラゴンメイドシュトラール」で相手の能力を無効化できるというチート性能を持っている。

ちなみに、作者はマスターデュエルという遊戯王のソシャゲをしており、ドラゴンメイドを主に使用していたのだ。(最近はログインすら…)

 

 

まず二ターンが経過した。

 

翔のライフポイントは7500

希のライフポイントは6700

 

展開的には希の方が不利な状況だ。

バトルゾーンには翔ゾーンにドラゴンメイドウルスが一体、トラップカードが二枚セットされている。

 

希ゾーンには裏側表示のモンスターが一体だけである。

 

そして始まった希のターン、まず希はドローをして手札を見つめる。

 

「ラーの使徒を召喚、能力でデッキから残り二枚のラーの使徒を特殊召喚!」

攻撃表示で三体のモンスターが召喚された。

そしてニヤッと笑いながらトラップカードを二枚セットする。

 

「準備はオッケーや、ラーの翼神龍スフィアモードを特殊召喚!」

ついに召喚されたラーのスフィアモード、

そしてまだターンは終わっていない。

 

「能力発動、モンスターをリリースして召喚条件無視でラーの翼神竜を攻撃表示で特集召喚!」

きたぁぁぁ!

 

ラーの翼神竜だァァ!

 

 

召喚条件を無視したことにより、攻撃、防御共に4000、かなりの大型モンスターだ。

 

 

「ラーの翼神竜で、ドラゴンメイドフルスに攻撃!」

 

翔 LP7500 6100

 

 

「ああっ!フルスが!」

だがドラゴンメイドは墓地からも変身が可能だ。

そう考えるとまだ可能性はある。

そして希はターンエンド

 

翔のターン!

 

一枚カードをドロー。

 

「…行けるか」

そう感じた翔。

賭けになるがやってみるしかない。

 

まずはドラゴンメイドチェイムを召喚して手札から「ドラゴンメイドのお召し替え」をサーチ、そして魔法カード、「ドラゴンメイドのお心づくし」で墓地から守備表示でドラゴンメイドラドリーを特殊召喚、更に能力で山札の上から3枚を墓地にする。

 

「よっしゃラッキー!狙い通り!」

幸運が訪れた。

翔が墓地に送りたがっていたのはトラップカード、ドラゴンメイドのお片付け、

 

「墓地のこのカードを除外して、墓地からドラゴンメイドルフトを守備表示で召喚」

 

今現在、翔のバトルゾーンには三体、のモンスターがいる。

だがまだ猛攻は終わらない!

 

「行くぞ!ドラゴンメイドのお召し替えを発動!」

翔は手札にいるドラゴンメイドフランメ、バトルゾーンにいるドラゴンメイドルフトを生贄にし、EXゾーンから召喚!

 

 

「来い!切り札!ドラゴンメイドシュトラール!」

 

 

翔は切り札、ドラゴンメイドシュトラールを召喚!

 

さらに、まだだ。

永続魔法、ドラゴンメイドのお出迎えを発動し、バトルゾーンにいるモンスターの攻撃がドラゴンメイドの数一体に対し100アップ!そしてもう一つ能力発動!

墓地からドラゴンメイドフランメを戻し、フランメを再度墓地に!効果でシュトラールの攻撃力は2000アップ!

 

これにより、シュトラールの攻撃力は6800となった!

バトルフェーズ!

 

行ける!

 

 

ドラゴンメイドラドリー、チェイムを変身!ドラゴンメイドルフト、フランメを攻撃表示で特殊召喚!

 

 

「あっ…」

希は声を出してしまった、

だが裏の顔、ニヤッとしているのに翔は気づかない。

 

 

「よし!いっけぇぇ!シュトラールでラーの翼神竜に攻撃!」

自信満々に攻撃!

 

だが…

 

 

 

「かかったね、トラップカードを発動や、聖なるバリア!ミラーフォース!」

 

 

 

うわぁぁぁっぁぁぁぁっぁぁっぁぁ

いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!(作者のトラウマカードその1)

効果は相手の攻撃表示のモンスターをすべて破壊する!

このカードが何回何百回敗因になったことか…

 

 

 

 

だが、翔もそんなに甘くない!

「残念!トラップカード神の宣告!俺のLPを半分の3050にしてミラーフォースを無効!」

 

そして、ラーの翼神竜は破壊された!

 

 

希 LP 6700 3900

 

 

 

「で、でもまだ!」

 

まだ諦めていないようだ、まだもう一枚トラップカードがある。

 

 

 

 

「いっけぇ!ドラゴンメイドフルスでダイレクトアタック!」

 

「トラップカード発動!もう一度聖なるバリアミラーフォース!」

まさかの二枚目のミラーフォース!

 

 

作者「やめろ、辞めるんだ!やめてくれ!いやぁぁっぁぁぁぁっぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

次回 作者死す デュエルスタンバイ!

 

 

 

 

「…ドラゴンメイドの力、忘れたとは言わせないよ!シュトラールの能力で、このカードを破壊し、ミラーフォースを無効化!そしてシュトラールの代わりにEXゾーンからドラゴンメイドハスキーを召喚!」

 

 

 

 

「…終わったやん」

諦めたようだ。

手札をガクッと落とした。

 

 

希 Lp 3900 1300

 

 

「最後!ドラゴンメイドフランメで、トドメのダイレクトアタック!」

 

 

希 LP 1300 0

 

 

「やった!勝ったぞー!」

 

 

 

勝者、翔!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

遊戯王では翔を照射に迎えた次の対戦、デュエマ対決だったのだが…

 

 

 

 

 

まさかの希が3連続全勝であの凶悪なデッキ、ラッキーダーツオールデリートを決め、勝利した。

 

 

 

 

 

……え?禁止カード?

 

なぁにそれ?(((((すっとぼけ

 

 

 

 

そしてトランプと遊戯王での結果を含め、

翔一勝

希四勝

という結果となった。

つまりカードゲーム対決は希の勝利!となった。

 

 

 

そして罰ゲーム

 

 

 

翔に遊戯王で勝った分ーデュエマで負けた分の回数、その数二回

 

 

まず一回目、

 

 

 

 

「おい、ハードル高すぎるって」

翔は巫女服を着ながら希におんぶされてスーパーにいる。

 

 

「でも、負けたのは事実、翔くんやないの?勝者の言うことは絶対や!」

晩飯は焼肉をするのだが、その材料を買いに来ただけ。

 

なのにこんなに恥ずかしい買い物は人生でおそらく最初で最後っきりだと思う。

 

周りの人がざわざわ…や、クスクス…と笑い声などを立てている。

 

 

 

「…わかってると思うけど、もう一個罰ゲームが残っているんよ?」

 

「俺、そろそろ仮面ライダーになろうと思うんだ」

「やめたほうがいいで、なにせ、地球を救った仮面ライダーがこんなことされてたら悪評がつくんやない?」

 

 

 

 

「クーリングオフ制度を使用します」

「トラップカード発動、無限泡影」

まだ遊戯王が続いてたようd…え

 

 

む、無限…泡影?

 

 

 

やめてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇえっっぇぇぇぇ!(作者のトラウマカードその2)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

そしてなんとか帰宅、なんとか…そう、なんとか

 

 

 

 

「…ねぇ、帰り道に花陽と凛に会ったんだがどうするつもりだ」

「別にどうするもないんやない?うちらの愛を周りに見せつけるんや」

 

「嫌に決まってんだろ!!頼むからさ!過ぎたことはしょうがない!だから次の罰ゲームだけは…!」

 

「もっときついの、やな?」

 

何だこいつ、風野がかすむほどの悪魔に見えてきた。

 

 

 

「今の話でわかるだろ!?軽くしてくれよ!」

「だったら、うちに取る態度とかあるんやない?」

 

この、悪魔の末裔が!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…希お姉ちゃん!抱っこ!」

 

 

 

 

 

悲報  左翔(12)とんでもないキャラ崩壊をする

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

そして晩飯の焼肉を食べ終わり、お風呂に入ってから寝ることになったのだが…

 

 

 

 

「なぁ、希ってさ、エルディア人だったりする?」

希との添い寝だ、しかも…

 

 

「まさか〜。さ、はよ横になるんやで」

 

翔は上半身の服がない、肌寒い状態なのだが羞恥心で体の体温がポカポカを超えている。

 

 

だが、逆らうことはできない。これが罰ゲームなのだ。

 

 

 

「…言っとくけど、そっぽ向かせてもらうからな」

 

ふてくされたかのように、希がベッドに仰向けになると同時に寝返りを打ち、反対方向に顔を向けて寝る。

「しゃーないなー、素直じゃないんやから」

 

 

胸骨部分に重さを感じる。

 

これは…!

 

 

「ハグー!」

 

お前は松浦果南か?

これにより、寝汗がひどいことになっていく…

 

 

もうだめだ、神経を消そう。

もう寝てやる!

 

 

 

 

 

 

 

 

そして一時間が経った。

 

 

 

 

 

 

 

「翔くん、起きとる?」

「zzz…」

 

 

 

翔はなんとか寝れたようだ。

 

 

「寝ちゃってるか…」

こっそりと布団を抜け、翔と顔を合わせるように布団の外に寝て、ただただ、寝顔を見つめる。

 

 

 

 

 

翔くんは、親を知らない。

かっちゃん(風野)は知っているものの、火事で写真がなくなってわからない。、

それに、もうひとりお姉ちゃんがいたらしいがその顔も…

 

 

 

 

 

知りたいんだと思う、親を。

 

うちだって、親を知らないまま生きていくなんて考えられない。

そう考えると、翔くんすごいなって思う反面、これ以上、彼にあんな悲劇に巻き込ませたくない。

 

正直、翔くんが仮面ライダーをしていることに対して、うちは反対したい。

だけど、止める権利なんてない、傷ついてほしくない。それに…

 

なら、できることは唯一つ、味方でいること。

 

 

翔の口に目線が行った、少し涎が垂れている。

 

 

 

「翔くん、この思いは伝わらないかもしれない、叶わないかもしれない。だけどこれだけは言わせて…!」

 

 

その瞬間、希は顔と翔の唇と重ねた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

希が出したのは顔の部位の一つ、唇。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チュッ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キスをした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして朝になった。

 

 

翔の目と鼻の先に希がいて困惑して目覚めたのである。

 

 

 

 

 

そして風野が迎えに来てから、翔は感動の再開のように走って近づき、風野に怒りが混じったラリアットをしたのはまた別の話…




東條希誕生日編でした!


はい、二人がただ単にカードゲームする回でした。

遊戯王マスターデュエルをやっていた私にとってドラゴンメイドは相棒でもあります。
というか、一体のドラゴンメイドはゼロな二人で最近登場させました!



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黒澤ルビィ ~姉妹姉弟交換!?~

黒澤ルビィ誕生日記念です!


本編とは少し異なることになりますが……



設定として、変更点は翔が最初からμ'sの記憶を持っている(本編で記憶を戻すかなどのネタバレになるため)

もちろん今回もゲストが…!
さぁ誰でしょうか?



それではルビィちゃん、誕生日おめでとう!


「………」

「………」

 

Aqoursの部室、黒澤ダイヤと黒澤ルビィは互いに背を向けて座っている。

 

 

「…何があったか聞くのは愚問か?」

ルビィの隣に翔が座るとルビィはハヤブサのようなスピードで翔の右腕に抱きつく。

 

 

「…だって……お姉ちゃんが!」

「翔さん!ルビィがですね…!」

 

「「ルビィが買った限定ポテトを床に落としたんだよ!(ポテトを落としたくらいで起こってくるのですわよ!)」」

 

 

一瞬にしてそんな可愛らしいことの喧嘩で場の空気が沈む。

 

 

「…頼むからこんなことで喧嘩しないでくれよ、ラブライブが近いんだよ………」

呆れたように翔は溜め息をしながら金平糖を食する。

 

 

「だってあれはなかなか買えないポテトなんだよ!!」

「…そんなんまた買えばいい…てあっ……そっか、あのとき仕事で依頼されたあのポテト専門店………1日10個限定だものね」

マネージャーをしている風野。

探偵の仕事でそのポテトを知っているようだ。

 

 

「…とりあえず明日にでも買いに行ったらどうだ?明日は日曜、部活も学校も無いんだし」

 

 

「「「明日は定休日よ(ですわ)」」」

 

 

 

「…………なんだそれ」

 

 

神が起こしたとしか言いようがない。

とりあえず二人を仲直りさせるしかない。

 

 

 

「…なぁダイヤ、謝る気は」

「さらさらありませんわ!鷹がポテトごときで許さないルビィにも非があるかと…!」

「…果南、マリー。お前らは何かないか?」

 

「無いね、ダイヤはいつも固いし」

「私も果南と同じ、ダイヤは胸だけじゃなくて頭も硬度10で固いし」

「馬鹿にしてらっしゃる!?」

 

鞠莉、それセクハラだ………

 

 

 

「…もうっ!焦れったい!こうなったら!」

その場にいる千歌が声を出した!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

左家

 

 

 

どうしてこうなった

 

 

 

 

「やった♡お兄ちゃんと二人きりだ♡」

ルビィが1日の間、正式な妹になった。

風野はルビィと交換で黒澤宅にてダイヤの姉になった。

ダイヤ…風野と一緒に暮らすって………お前死んだな……マネージャーとしてアフターケアはしっかりしねぇと……

 

 

というかこれも全て、千歌が出した案なのだ。

 

 

千歌…とりあえずあいつは一回沼津のみかん畑に埋めよう。

 

 

 

「ねぇねぇお兄ちゃん!何する?」

「なにするったってな…晩飯も作らなきゃだし……」

とりあえず食材買いに行かないと始まらない。

二人はスーパーに向かって材料を買いに行った。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「今日はハンバーガーセットを作ろうと思う」

買ってきた挽き肉、レタス、バンズ、トマト、チーズ。

 

そしてルビィ好物ポテトフライの材料、じゃがいも。

 

 

「さて…やるか」

 

翔はスカイブルーのエプロンと三角頭巾を着用し、包丁を手に取り、まずはトマトを輪切りにカットしていく。

 

 

 

 

 

「モウゼツボウスルヒツヨウナンテ…ナイ!」

 

 

 

キッチンと併設されているリビングのテレビでは、ルビィは翔イチオシのアニメ、魔法少女ま◯か☆マギカを視聴していた。

しかも最終話だ。

 

 

 

 

「…ァッ、変身した!」

 

ルビィは夢中でま◯マギを視聴していた。

そんなルビィに翔は優しい目線をして、すぐにトマトに目を戻す。

 

 

 

「…お兄ちゃんは確か巴◯ミ推しなんだよね?」

「あぁ、んでそんなルビィは?」

「やっぱりま◯か!」

ルビィはま◯か推しのようだ。

 

 

そういやことりからもらったあのコスプレ衣装、どこかにあったよな……

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「…どう?♡」

ルビィはポテトを揚げている翔に横から抱きつく。

二人はかなりの身長差があるため、翔はそのまま重心がぶれず、「わぶっ…!」と驚いた声を出した。

 

 

「ルビィ、 危ないぞ………っておいつまみ食い厳禁だぞ!」

 

翔はタッパーに入ったポテトを上に揚げ、電子レンジの中に入れてドアを閉める。

 

つまみ食いがあまりできなかったルビィは頬を膨らませてさらに翔にピトッ…と抱きつく。

 

 

「…ご飯の時たらふく食わしてやるから我慢しろ…!あとスイーツも作ってやるから」

 

 

ルビィは「やったぁ♡」と嬉しそうな声を出し、抱き締める力を強くした。

 

 

 

「…あのさ、お兄ちゃん」

 

 

「なんだ、」

 

ルビィは上目遣いをしながら翔に質問をする。

 

 

「…ルビィとお姉ちゃん、どっちが好き?」

 

「…お姉ちゃんはダイヤのことでいいんだよんな?」

ルビィは頷くと翔は黙り込み、考え始める。

 

 

 

 

 

「ハハッ…きめらんねーや」

 

 

少し笑いながら水を飲む。

しかし、決めなければいけなかったのだ。

 

 

 

 

 

「…オニイチャン………?」(ハイライトオフ)

 

 

 

 

ルビィがヤンデレになった。

 

 

 

 

 

(あっ…なんかまずったか……?)

目をそらし、ハンバーガーにありつく翔。

さぁ、現実を見ようか。

 

「…オニイチャン…こっち見て♡」

 

翔は恐る恐るルビィを見る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ムッチュ~!

 

 

 

 

 

「!?」

「んっ♡~」

 

 

 

 

ディープキスであった。ルビィの瞳に写る♡マーク

 

さらに、ルビィの口の中にあったポテトが液状に近くなった状態で翔の口に押し込まれ、全て流れてから翔の首をくすぐり、胃に入れさせた。

口移しまでをも完遂してしまう。

 

 

 

「っ〜!はっ!?おい!」

ルビィをなんとか押し返し、急いで口直しするように水を飲む。

 

 

 

「お兄ちゃん…ルビィの…オイシカッタ…?」

 

「……はぁぁぁ…もう腹一杯なんだが……」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

そして就寝時間…

 

 

 

ルビィはいつの間にか翔の布団に入ってきており、追い出そうとする翔だったがあまりにもしぶとく離れないため、諦めて同じ布団で寝ることになった。

 

 

 

 

 

「…こんな時間でも仮面ライダーの仕事、あるの?」

「あぁ、こんな夜中にも警報がなったらすぐさま出発だ」

 

ルビィはかわいそう…と思いながら翔に抱きつく。

 

 

「…もういいや」

 

諦めを悟り、翔は意識を手放した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、ルビィが目覚めると翔は布団にいなかった。

 

 

「…あれ、お兄ちゃん……?」

 

布団の臭いを嗅ぐ。

だいたい40分ほど前くらいだろう。

ルビィのお兄ちゃんセンサーにはそう漢字、布団の臭いを堪能してからすぐに起き上がり、リビングに向かう。

 

 

「…おっ、起きたか」

翔は朝飯を作っていた。

美味しそうな臭いをする料理。

 

火を止め、皿に盛り付けていく。

 

 

 

左家の朝食~グリルチキンと目玉焼き~

 

 

 

少量のグリルと二玉使っている目玉焼き。

仕上げにサラダと白米も盛り付けて完成

 

 

「あ、朝からハードだね…」

「もちろん、食ってのは一日の始め。だからこそ朝食はたくさん食わねえと!」

 

二人は手を合わせてご飯を食べ始める。

 

その時

 

 

 

 

 

ピンポーン

 

 

 

 

ベルが鳴った。

 

 

 

「誰だよ、非常識だな…こんな朝っぱらからよぉ…はっ…!」

 

 

 

 

頭に展開がよぎる。

 

 

 

なんだろう、何故か姉ちゃんが料理を持ってきて「ウー〇ーイーツで〜す!」的なことをしてくる未来が見えている。

 

 

 

「…ルビィ、絶対これ俺の姉ちゃんの気がするんだが…」

 

 

「…準備オッケー!」

ルビィは何があってもいいように本やらを持ち、撃退するために投げる準備をする。

 

 

 

 

「は〜い、今行きま〜す(裏声)」

女声でリビングに向かい、ルビィに合図をする。

 

 

ガチャッ…!

 

 

 

 

 

きっと、これは姉ちゃん!姉ちゃんなんだ!!!!

 

 

 

 

 

 

「せんぱ〜「え、えいっ!」へ?…へぶっ!」

 

 

ルビィは確認せずに本を投げ、それがお姉ちゃんではない人に直撃した。

 

 

 

 

 

 

 

「え?」

 

 

 

 

ベージュ色の上に少し小さい背

 

 

 

 

 

 

中須かすみだ!

 

 

 

 

 

 

「いててて…せんぱ〜い!酷いですぅ!」

 

 

「か、かすかす!?」

「かすみんです!って、え!?黒澤ルビィ!」

「あっ!…誰だっけ」

一度、ルビィはかすみと東京出会ったことがあり、面識があるのだが、覚えてないようなルビィ。

 

 

「中須かすみです!か・す・み・ん!」

グルル…と吠えるように唸る子犬(かすかす)

 

 

「…何しに来タノ…?ルビィとオニイチャンの二人っきりの聖地に…」

 

いつの間にかダークオーラを発し、見事にヤンデレを発動した黒澤ルビィさん。

かすみはビビるように体を震わせて涙目になっている。

 

 

「…というかどうやって来たんだよ」

 

「や、夜行バスです…」

翔はため息をした。

 

 

「あのなぁ、お前受験生だろ?遊ぶのは気分転換にいいが東京からここまで来るって…」

 

「わかってます!でも先輩行ったじゃないですか!いつでも遊びに来い!って」

 

 

ヤッベ、言い返せない

たしかにそんなこと言ったよ俺。

 

 

 

あっ、ルビィの目に光がない…オワタ

 

 

 

「…というわけで図々しいのですが朝ごはんを一口も口にしてないので先輩が作る美味しい朝ごはんを食べに来ました」

「図々しいって自分でも認めてるし…まぁしゃーねぇ、作ってやるから上がって待ってろ」

翔は呆れたような顔をしながらキッチンに向かう。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「…は?え?俺、今からルビィと出掛けるんだが……」

「じゃあ着いていきます!」

かすみは翔とデートをするために来たらしい。

だが残念ながら今日翔はルビィとデートをする約束があるのだ。

デートと言うか、買い物にルビィの付き合うだけなのだが…

 

「…ルビィ、どうすr……えっ…いやちょ待て!」

 

ルビィは見たこともないような黒い怒りに包まれており、

 

 

 

 

「チッ……怒」

かすみに舌打ちをした。

 

 

怖い怖い…過去に戦った財団Xの幹部ドーパントより怖い…!かすみも体が小刻みに震えていて翔の後ろに隠れている。

 

たのむかすみ…!俺怖いの無理なんだよ!

ドーパントとかなら大丈夫だけどこういうのはまじで無理!てなわけで盾になってくれ!

 

かすみの襟首をつかんで盾にした!

 

「…え?いや先輩!?仮にも仮面ライダーですよね…!?あの…!暴れてるから私のスカートの中身とか見えそうで…「かすかすちゃん……?」っ!は、はい!」

 

あまりの怖さに、かすかすと呼ばれてもツッコむことを忘れて土下座をした!

 

 

「…顔あげて…!ちょっと痛いけど……我慢シテネ… 」

目が笑ってない状態で翔のスタッグフォンをライブモードにした状態で顔を上げたかすみの鼻に……!

 

 

 

グサッ!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

「…」シクシク…

 

 

沼津の街中に出掛けた三人。

かすみは先程のことから鼻を抑えている。

 

 

「…ルビィ、あれはやりすぎだ」

「どうせなら殺りたかった」

「二人は何なのですか!この宇宙一かわいいかすみんを抹殺しようとしたんですよね!?」

かすみは怒りながらそういうと、ルビィはまたスタッグフォンを掴んでそれを指差した。

 

「…ヒィッ!すみませんでした!今度コッペパン作るので許してください!」

 

「お兄ちゃん、面白いね。この玩具」

「…だろ?見ていて飽きない」

「ヒドイです!」

 

少し騒ぎすぎたか…?

回りから痛い目で見られている。

なんなら…

 

 

 

「うるせー!クソハーレム!」

「失せろ!垂らし!

「一回死ね!」

といった目線を他の通行人から食らっている。

それもそうで二人が翔の左右に抱きついて歩いているのだ。

回りが地獄のようだ…

 

とりあえずルビィがポテトのかわりに何か美味しいものを食べたいというのでクレープでも買いに行く。

 

 

「…ちなみにルビィ、お金は?」

「…えへへ」

ごまかすなルビィよ、こいつ無一文だ。

 

「先輩、仮面ライダーなんですから給料がたんまりとあるんですよね…?」

「お前さぁ……まぁ仮面ライダーは命がかかってる仕事な以上、めちゃくちゃ給料は良いけどな…」

 

それこそ俺とねえちゃんの貯金を合わせたら小さい高校なら買収できるだろう。

 

「たくっ……ほらよ、三千円渡すから買ってこい、俺はチョコバナナな」

翔は近くの椅子に座り、二人がクレープを並びに行った。

 

 

 

 

 

並んでいる最中

 

 

「…ルビィさんは先輩のこと、どれだけ好きなんですか?」

「ルビィの人生、全て捧げたい程好き!顔も性格も手も指も足も耳も声もぜーんぶ大好き!」

 

「……か、かすみんだって!先輩になら全てを捧げて…!」

あまりのルビィの重さにかすみは一瞬だまり混んでしまってから反論した。

 

「…でも……お兄ちゃん、最近ルビィに興味が失くなっちゃったみたいで…」

 

「…それ、先輩が困ってるだけなんじゃ……?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

クレープを食べた三人。その後は色々と買い物をした後、左家に戻ってきて、かすみが乗るバスまであと二時間ほど…

 

 

「…そうだ、お兄ちゃん。前からμ'sの合宿は地獄だったって言ってるけどμ'sの合宿って何をしたの?」

 

「…釣りをして溺れた」

「へ?」

「…あと夜中に一人でホラー映画見た」

「……ほ、ホラー…映画」

「…あととある三人組からセクハラされた」

「……な、なんか壮絶だね………」

 

ほかには一応楽しかったことも言った。

 

「…そう!ま◯マギをみんなで見たりして!劇することになったんだぜ」

「まどマギの劇!?…あっ、衣装はことりさんの?」

 

翔は頷くと、かすみが自分の家のようにソファーでくつろぎながらこんなことを…

 

 

 

「え?だって先輩、μ'sのマネージャーをしていたときにま鹿目ま〇かのコスプレをしたんですよね?」

「かすみぃぃぃ!」

 

おまっ!それをルビィの前で言うんじゃねぇよ!

しかも、その衣装なんか姉ちゃんがことりからもらってるからコイツ絶対探すはずだし…!

 

 

「あっ、あった!」

はえーよ!!!

しかもよく見たら真姫から「私の成分が足りなくなったら嗅ぐのよ♡」て言われて一応預かっている暁美ほ〇らのも持ってるし!(一応言っておくが翔が嗅ぐ訳がない)

 

 

たしかにこういうのは見つかって着るのがお約束かもしれんが早すぎんだろ!

 

 

 

「…じゃ♡オニイチャン♡その約束ってやつみたいに着よっか♡」

「せんぱ〜い♡お願いしますぅ〜!ほら、こんな事もあろうかとかすみんがマギ〇レコードの広江ち〇るのコスプレも持ってきたんですよ!?」

 

「おい!さらっと中の人ネタやるんじゃねぇよ!(メタ)…あ〜もうっ!ハードボイルドも関係ねぇ!一世一代の大勝負じゃ!」

「ハードボイルドじゃなくてハーフボイルドですけどねw」

「うるせぇ!馬鹿すかすみ!」

軽く喧嘩が起きましたとさ\(^o^)/

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

一応、需要はないので見せないが、翔は鹿目ま〇かのコスプレを再度行った。

 

しかも丁寧にことりがもう一個、ま〇かのコスプレ布地から新しく作っていたからか、すんなりと入ってしまった。

かすみは最初ち〇るのコスプレをした後、ほ〇らのコスプレを着た。

残念…真姫、

翔はすでに脱いでおり、ルビィは小さいときの翔が着たま〇かのコスプレ。

ラブライブキャラがま〇マギのキャラのコスプレをするという謎現象になったが…

 

「すごいね!この衣装!」

ルビィははしゃぐ様に自身の姿を手鏡で見ている。

 

霞に至ってはキャラになりきっているのかクールな感じになっている。

「な、なぁかすみ」

「何?翔」

 

 

うーわ…キャラが変わり過ぎだ……んじゃ

 

 

 

「かすみ、お前かわいいな」

 

「へ!?そうですよ〜!かすみんはどんな服を着てもやっぱりかわいいんですよ!」

 

 

 

 

フッ…w(乾いた笑い声)

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

あのあと、かすみは帰ることになり、二人は駅まで送りに行った。

 

「…先輩!また来ますね!」

「来ないでくれ…というかお前勉強しろよ」

かすみはギクッ!と胸が驚いたように揺れ、冷や汗を垂らす。

 

 

「…そ、そのときは先輩の家から浦ノ星に……」

「受験を甘く見過ぎだ」

「え?でも作者は受験会場に靴を忘れても高校に合格したらしいよ?」

「だまれ!あいつはただただ馬鹿なだけだ!」

 

作者「そこまで言わなくても…」

 

 

 

まぁそんなこんな、作者の頭が悪いことはおいておき、本編に戻ろう。

 

 

「…ルビ子、ちょっと話がある」

「?」

かすみはルビィに手招きをして、翔がいないところに連れて行った。

 

 

 

 

 

「…なに?話って」

 

「かすみん、先輩のことが大好き、だからね、ここで宣戦布告!」

 

「!?」

 

 

「絶対ルビ子に勝って先輩を振り向かせるから!」

「…へぇ〜、かすみちゃん、一個勘違いしてることがあるよ?ルビィとお兄ちゃんのいえはちょっと近いんだよ?会おうと思えばいけるし…」

「そ、それは…でも!ルビ子よりかすみんのほうが何倍も可愛いんだから!」

二人は睨み合っている。

かすみはちょっと可愛く睨んでいるが、ルビィ赤ちゃんとか子供が見たら一発で目から汗が出るタイプのにらみ方。

二人の間に友情?が芽生えた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

かすみが電車に乗って帰っていった。

 

その後二人は左家に戻り、翔は昨日と同じく料理を作っていた。

明日は学校が始まる。

一応ルビィは学校の準備をすでにしているらしく、今日までのお泊まり。

 

 

「…ほい、晩飯作ったぞ〜」

 

香ばしく香るソース、それにふわっと乗った鰹節、そしてソース色が少しかかった肉、野菜の具材。

まず一品目は焼きそばだ。

 

他には二品目にコーンスープ、さらにポテトサラダと、かなり充実している。

もちろん全て翔手作りだ。

 

 

「…ふぅ………美味しい…お兄ちゃんの手作り料理、毎日食べたいなぁ…」

 

「そうか、気に入ってもらえて嬉しいな。おかわりあるからたくさん食べろよ」

微笑みながら翔もご飯を食べ進める。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

次の日…

 

 

「…じゃ、放課後な」

 

土日が明け、浦ノ星に着いた二人。

一年教室は一番下なのでルビィを見送って翔は二回に向かう…

 

 

 

「…」

階段に差し掛かると、フラフラとしながらダイヤが歩いているのを見つけ、翔は察しながらダイヤに話しかけた。

 

 

「姉ちゃんがほんとにすんません…」

「あっ…」

ダイヤが翔に対し、涙目+尊敬の眼差しで見ている。

 

 

 

「よく、あんな風野(バケモノ)と…暮してましたわね……」

 

「…だろ?あんな風野(人間かもしれないもの)と」

そのとき、スマホからメールが届いた。

 

風野(バケモノってなによ!人間かもしれないものってなによ!)

 

 

なんで聞こえてんだよ…

 

…まぁ、風野だししょうがねっか!(諦め)

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

放課後

 

 

 

 

 

 

部室に集まった翔。

 

 

 

「ありゃ?ダイヤは?」

 

 

 

 

ダイヤがいない。

あとついでに風野(元人間)も。

 

 

 

「それが…」

果南が説明を始めた…

 

 

 

 

「…はぁ!?あのダイヤが学校を抜け出した!?」

「そうよ!あの硬度10の硬いダイヤがDitchしちゃって…」

 

ダイヤに限ってそんな…

と回りのメンバーも不安そうだ。

 

 

…お姉ちゃん………

 

 

喧嘩しているはずのルビィは心配していた。

 

 

 

なぁんだ…仲良しじゃねえかよ

 

 

そんなことを考えていると…!

 

 

 

 

 

 

バン!バン!パリーン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「フロントガラス男!参上!」

 

 

突如として風野が部室の窓ガラスを三度叩き割って入ってきた!

しかも昔ニュースで話題になったみたいに…!

 

 

 

「ずらぁぁぁ!?窓ガラスが!」

「いったぁぁ!」

 

窓ガラス付近にいた花丸と善子。

花丸はかわせたが善子のシニオンに窓ガラスの破片が3.4ほど突き刺さる。

 

…?シニオンに刺さっても痛みは感じないはずだが…

まぁその問題は置いておく←

 

 

 

 

 

「…NO~!?窓ガラスが…!」

鞠莉が青ざめると風野はすぐに鞠莉の谷間にお金を挟む。

恐らく修理代だろう。五万程だ。

 

 

「…久しぶりね、翔」

「危ねぇだろぉぉぉ!」

翔は風野にドロップキックを決め…!

 

「なぁんでよぉぉ!」

善子に向かって風野が飛ばされて二人の頭がぶつかった。

 

 

「…いや、翔くんも危ないよ………」

千歌は目を細めて翔にツッコミ、せっせとほうきで窓ガラスの破片を片付ける。

 

 

「さて、ルビィ。貴方に話がある人がいるって」

風野はルビィを見ながら指パッチンをした。

 

 

 

現れたのはダイヤだった。

 

 

 

「お、お姉ちゃん!?」

「「ダイヤ…!?」」

ルビィが驚いた直後に鞠莉と果南は反応した。

 

 

「ダイヤさん!?今までどこに…?」

千歌も心配して話しかけるとダイヤは頭を下げた。

 

 

「皆様に迷惑をかけたこと、謝罪します!申し訳ございません!…これは……その…」

ダイヤはそわそわしながらバッグから袋を取りだし、とあるご飯を出した。

 

 

「…え」

 

 

ルビィはそれを見るや否や、顔とそのご飯を繰り返すように二度見した。

 

 

「…ルビィ、ごめんなさい!お姉ちゃんが間違ってましたわ…!」

 

 

それは先日の喧嘩の要因であった限定ポテトだった!

 

「…もしかしてダイヤ……」

「生徒会長でありながら…学校を抜け出してしまいましてすみません…!」

「…ルビィこそだよ!」

ルビィはダイヤに抱きついて涙を流した。

 

 

「…っごめんなさい……ルビィも…怒りすぎちゃった……」

涙がダイヤの制服に付着するも、ダイヤは気にせずにルビィを抱き締めた。

 

 

 

「…仲直り、出来たみたいだね」

千歌は微笑みながら二人を見る。

 

 

「…ほんと、仲良しなんだから。あ、そうそうダイヤ。明日までに反省文提出ね☆」

「え!?ぐぬぬ……っわかりましたわ!背に腹は変えられません!」

ダイヤはルビィをまだ抱き締めながら納得する。

 

「それともちろん翔とルビィもよ☆」

 

「…は!?」

「ど、どうして…」

 

「そんなの、部活の合宿でもないのに家で二人きりで寝るなんてもっての他よ!」

「……いや、なんでルビィと寝たこと知ってるんだよ」

一回自分の部屋に盗聴機が隠されてないか確認してみよう。そう決めた翔であった。

 

 

 

 

 

 

「…さて!練習する前にポテト食べるわよ!」

 

風野は袋から大量のポテトが入った袋を出した。

 

 

「あのポテトは個数制限あるからこれ、もしかしてだけどお姉ちゃん手作りの……?」

ルビィはダイヤの顔を見た…

 

 

 

 

ダイヤは青ざめていた。

 

 

 

 

 

「…うそーん」

 

 

 

翔も察したようだ。

 

「「……っ!」」

二人は急いで部室からそとの水道に行き、部室からは遠い声で「「お、おぅえっ……!」」と思い出して吐いた様子。

 

 

 

つまり風野ポテトだ。

 

 

 

 

ゲテモノのような見た目になぜかポテトにイチゴジャム、チョコジャムとぱちぱちキャンディがトッピングされている。

 

 

 

さらにポテトの色が変色しており、毒っぽい紫色…

 

 

 

 

 

 

「…さ、味見しなさい!善子!」

「…嫌!あとヨーハーnっ…」パクッ!

指摘しようとすると、無理やり口にゲテモノ風野ポテトを口に入れられた善子。

お味は…!

 

 

 

「……っ!………おぅえっ………!」

ダメだー!

善子も二人と同じように水道で吐き出した!

 

「…さ!次は花丸!」

「…あ、お、オラ今日寺の留守番があるんですずら!帰るんでさよならでございますずら!」

花丸は仮面ライダーサイクロン並の早さで部室から出ていく!

 

 

「…果南、出番よ」

「て、丁重にお断りさせていただきたいです……」

 

 

 

 

 

 

 

水道ではまだ三人がいる。

一応まだ善子は吐いているが収まった翔とダイヤは柱に肩を掛けて休んでいる。

 

 

 

「…ルビィとのお泊まりどうでしたか…?」

「案外面白かった。…二回目だけど何度も言う。姉ちゃんがまじですみませんでした……」

「い、いえいえ……あ、でしたら謝罪こ変わりにわたくしの誕生日、1日でいいのでルビィと交換して弟になってくださいまし…♡」

 

 

 

「…よし、あの主犯のみかん娘、一回内浦の海に沈めてくる」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

ルビィ視点

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お兄ちゃんと初めてあった時。

 

正直一目惚れだった。

 

 

昔からルビィはおとうさん以外の男性とは人見知りで話せなかった…けどお兄ちゃんは違う。

 

青空のように心地よい気配でどこか暖かい。

 

たしかに最初は緊張したけど二度目からはいつもの自分が嘘みたいに話せた。

 

 

嬉しかった。

最初はただそれだけだった。

だからこそ、誰にも渡したくないし、一緒にいてほしかった。

けどお兄ちゃんは優しいから色んな女性とも話す。

 

 

見ていて今でもそれで胸が痛い。

 

 

だからこそ簡単にお兄ちゃんはワタサナイ…♡

 

 

お兄ちゃんと並んでゴールインするのはルビィなんだから!

 

μ'sの先輩方にも負けたくない!

約束をしたかすみちゃんにも…!

 

 

 

 

だからお兄ちゃん…!だーい好き♡♡




黒澤ルビィ誕生日編でした!



ゲストはまさかのかすみん!
ルビィはかわいい…!という共通点から出しました!

正直話しますと、僕はラブライブシリーズを最初に見始めたのがサンシャインで、ラブライブを見るまではぶりっ子キャラは苦手意識を持っていました。

しかしアニメルビィを見て苦手意識が消えたことからルビィは自分の考え方を変えてくれたキャラです←?


Aqoursならかなり上位にはいるほど好きなルビィちゃん!
誕生日おめでとう!


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天王寺璃奈編〜お兄ちゃんと電脳セカイで…〜

天王寺璃奈編です!

題名から不穏な空気が漂ってますね…


なんと今回は読者の皆様方が一度、翔くんの行動を決めることで…

一応、IFルートと正規ルートで別れることになります!

それではりなりー誕生日おめでとう!


 

 

 

 

 

 

翔が小学六年生のときのお話

 

 

 

 

天王寺家、璃奈の部屋

 

 

 

「寒い中来てもらってごめん」

 

暖房がついている中、まだ寒さがあるのか、璃奈はマフラーを巻いて話しかけた。

 

 

 

「気にしないで、それでお話って?」

 

璃奈は「うん」と頷き、トテトテと歩いていき机の上に置かれた謎の物体を隠している赤い生地を取る。

 

 

そこには色々な配線が組み込まれているヘルメット型の装置が二台あった。

 

 

 

「よくアニメであるVRMMOを作ってみたんだ、まだ試作品だけど試して評価して欲しいなって」

 

 

「は……はい!?ゲームを…作った!?」

璃奈は璃奈ちゃんボード「えっへん」を出して誇っている。

 

「いや…ちょっと待って!小学生で作れるものなの!?」

「その辺は作者のご都合だから…」

「メタい発言やめい」

 

 

まぁそこは置いておき、始めよう。

 

 

「…えっと、これを被ればいいの?」

璃奈は頷き、翔にヘルメット型の装置を嵌めて、ベッドに横になる。

璃奈も続いてベッドに…

 

 

 

最初に浮かんだ画面、ゲームのタイトルは…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『RAO(リナアート・オンライン)』

 

 

「ちょい待ち!」

翔はゲームを起動する前にまだ現実に意識があるうちにヘルメットを取り、璃奈も外す。

 

 

 

「いや、これってソー◯アート・オン◯インのパクリだよね!?」

「大丈夫、これはオマージュ。デスゲームは始まらないし、ここは小説内だから」

 

だからメタ発言やめろや!!!

 

 

まぁ、そんなこんなで翔は顔がひきつりながらもう一度ヘルメットを被る。

 

よく見たらヘルメットもナ◯ヴギアに似ている気がする。

 

 

 

『RAO(リナアート・オンライン)』

 

 

うん、オマージュ以上、パクり以上だね。

 

まぁそんなこと気にしない!

 

 

 

「「リンクスタート!」」

 

 

 

 

 

あぁ…ダメだ、こんなん運営さんから怒られるよ……!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…!すごい」

 

 

翔は目が覚めると本当にVR空間だった。

だが璃奈の姿がない。

それにねずみ色の空間だ。

 

 

 

すると目の前にあるオブジェクトから文字が出てくる。

 

 

 

 

 

      ようこそ、RAOの世界へ!

 

      Welcome to RAO would

 

 

 

 

       君の職業を決めよう!

 

decide your profession

 

 

 

 

「え、英語も対応してるんだ…えっと、職業は…!」

 

翔は驚きながら、回りにある白い影を見る。

 

 

 

 

種類は

 

 

 

 

魔法使い

ニンジャ

レンジャー

ファイター

木こり

ラッパー

盾使い

コック

天使

 

 

 

この種類があった。

 

 

 

 

 

 

 

え待って、一個明らかなはぐれあったよね!?

ラッパーって……ヒプ◯シスマ◯クでもするんか?

 

 

ツッコミ所が多い中、長考に至っていると、コックにこんな文章があった。

とりあえず説明文を見てみよう。

 

 

 

 

コック

攻撃力は著しく低いが、料理を作って仲間や自身を回復できる、長期戦向けのヒーラーポジション

 

 

 

※コックになると、スイーツを作れます!味も変わらないままですし、勿論「金平糖」も……

 

 

 

 

璃奈が誘導しているようにしか見えない…が翔にそんなことは関係なかった。

 

 

「金平糖!コックに決定!」

 

その文字を見た瞬間にして飛びつくように決定ボタンを押して職業が決まった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「…お兄ちゃん、終わった?」

 

 

気がつくと、街の中、噴水がある広場にいた。

目の前には白い翼が生えて弓を持つ璃奈がいた。

 

「終わったよ、璃奈は…多分天使?」

璃奈の様子を見て、御名答だったのか璃奈ちゃんボード「ウンウン」と頷くボードを出している。

 

 

「えっと…とりあえず、何をすればいいの?」

翔があたりを見渡す。

そこには街の商人や芸者、小さい子供などたくさんのNPCがいるのだが、戦闘特化した人は、試作段階のプレイヤーである二人しかいないようだ。

 

 

 

「とりあえず、モンスター狩りに行きたい、まだ私もこのゲームを実践してないから」

璃奈に案内される形で翔は街の出入り口に向かった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

第一層 草原

 

 

 

 

「見つけた!敵キャラ!」

 

 

 

 

街から出て数分、すぐにモンスターが現れた。

 

出現したのはスライムと剣を持ったゴブリンの二体。

 

 

二人は武器を構える。

 

翔が選んだ職業、コックの武器はフライパンだけ…ではない。回復食の場合、護身用のための包丁も初期装備としてもらえる。

璃奈の職業、天使は弓を使うためどうしても遠距離中心に対応していかなくてはならない。

 

 

 

 

「さて…と!行くよ、璃奈」

「うん」

 

スライムが突進してくると、翔は包丁を構えて思いっきり刺す。

ジタバタ暴れるスライム…だが包丁のダメージは予想以上に少なく、刺さっている状態だと、継続ダメージとして減っている…のだが包丁は取れない。

 

「キシャァァァ!」

ゴブリンが翔に剣を振るってきた。なんとかフライパンで弾き返すがまだレベルは1であるためか、ダメージが少し通ってしまった。

 

 

「うわぁっ!」

「お兄ちゃん…!」

 

璃奈は弓を引き、矢はゴブリンに命中した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

あの後、二人はさらにモンスターを狩りまくり、レベルが10後半になってきた。

そこまでのレベルとなると、第一層モンスターは楽勝というレベルになってきて一度ボスに挑むことに。

 

 

 

「こ、怖い…」

おばけが出そうな雰囲気の第一層のボスダンジョン。

夏合宿でのホラー映画にてトラウマを抱えている翔からしたら、ダンジョン内の移動だけでボスと戦っている感覚に近かった。

肌に凍えるような風が吹いている。

演出も、暗闇の中にポツポツと所々にお浮いてある松明のオブジェがいい味を出しており、恐怖心を倍増させている。

 

 

「り、りなぁ〜…」

いつもとは反対になっており、翔は璃奈の後ろに隠れている。

その様子に、璃奈は頬を赤らめており、肩においてある翔の手に自身の手を重ねている。

 

 

どこからでも敵キャラが出てきそうな状況…しかし気配は何も感じない。

 

翔の視線は温度で揺れゆく松明にあり、行きも少し荒らげている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギィィィィィ…

 

 

 

 

 

眼の前に現れた大きなドアが開いた。

全長3メートルは多く見積もっても間違いない大きさ。

 

 

「…来るよ」

璃奈の言葉で、翔は震える足でフライパンを構える。

 

 

 

 

「…!ギャァォォォ!!!」

 

 

 

第一層 ボス ボスゴブリン

 

 

 

ボスの姿が現れると同時にボス部屋のあかりが照らされ、翔は一安心したがそれもつかの間。

ドアよりも大きなボスゴブリンが威嚇するように雄叫びを上げて混紡を振り回して歩んでくる。

 

 

 

 

「…お兄ちゃんは私のサポートをお願い」

 

翔は頷いて料理を開始した!

璃奈はその翔への注意をひくように弓を撃ち続けてボスゴブリンを自身に集中させる。

 

 

「…出来た!璃奈!」

数十秒した後、フライパンから白い煙が黙々と出ながら皿に料理を盛り付けて、弓を撃ちながら璃奈はかけよる。

 

 

「ありがとう…いただきます」

一口食べてみると、弓に炎がついた。

 

 

 

翔特製料理 チーズin辛味チキン

 

そこら編にいた鳥型モンスターから得た鶏肉の中にチーズを入れ、辛味スパイス(一味やクミン、ジンジャーなど…)にまぶした後、隠し味のはちみつで食べやすいように味付けをした一品。

辛いものが苦手なお子さんにも好評があるという一品(あれ?この商品何処かで…)

 

 

 

「…美味しい……… !すごい、力が」

 

弓を引く力も上がり、威力も増した。

その上、炎もエンチャントされているためこれなら有利盤面だろう。

弓を放ち、ボスゴブリンの原に着弾すると、たちまち肉体が燃えていき、もがき苦しそうに床に倒れ込む。

 

「お兄ちゃん…!」

璃奈に指示され、翔はフライパンを熱で温め、白い煙が出ながらそのフライパンでタコ殴りにする!

 

「…ヒートアタック!」

赤く染まったフライパン、炎はどんどん威力を強め、熱したフライパンによって着実にダメージが入る。

そして…

 

 

 

ピシュゥゥゥゥ…

 

 

電子状のポリゴンとなって消えていった。

 

目の前には「YOU WIN!!」と書かれており、バトルリザルト画面が出てきた。

 

 

 

「…勝った?」

 

「そうみたい」

事実を確認するために、周りを見る。

 

カラーテープが飛び散っており、勝利を本当に確信できる。

 

 

「ぃやったぁぁ!」

 

上に拳を突き上げて翔は喜んだ。

璃奈は安心したように弓を片付けてリザルト画面を見る。

 

 

「…あつ、そうだ。お兄ちゃんのリザルト画面に報酬が行ってるはず」

「報酬?」

 

 

翔は喜びを隠さないままニコニコと笑うまま、ドロップアイテムを見る。

 

そこには、トドメの証としての特別衣装、「???」という記載があったのだ。

 

 

「何だこれ、とりあえずつけてみよっと」

 

メニュー画面から装備を選び、「???」と書かれている装備を使うボタンを押した。

 

 

 

すると翔の周りにくるくると回るようなエフェクトが付き、三秒後には衣装へとチャンジが完了していた。

 

 

 

翔が獲得した衣装、白黒シマウマ模様の服で手首にはジャラジャラと割れている合金の手錠。

 

 

 

「…これって囚人服だよね!?」

 

まさに、よくゲームなどである囚人服。

璃奈は小さく頷いた。

 

「やっぱり囚人服はダメかな?」

「うん、最初のステージなら派手すぎなくて、地味すぎないのがいいと思うよ、例えば…制服とかさ!」

 

「なるほどね、参考になる」

 

顎に手を当てながら考えをまとめているようだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

ダンジョンを出た二人、街に戻ることなく今は草原の一メートルほどの岩に座って話をしている。

 

「それで、ひとまずの感想を知りたいんだけど」

「そうだね…第二層以降のボスもボスゴブリンと同じ強さなの?」

「第五層までは同じ感じ、だけど、第六層からはレベル2,レベル3って感じで難しくなっていく」

 

「個人的には四層でレベル2にしたほうがやりがいがあって面白いと思うんだけど、あと、レベル1から攻撃職じゃない職業は何かしらの能力が欲しいな。外だと結構苦戦しそうで怖くてさ」

「早めにレベルをあげたほうがいい感じで、初期状態でも戦闘に不向きな食は何かしらスキルをもたせたほうがいいと…それも有りだね」

 

その感想を述べて、翔は体を伸ばす。

 

 

 

「…もうすぐ、お別れなんだよね」

「………うん」

 

 

お別れ…

それはゲームの話ではなく現実の話

 

今は11月

そして今日は璃奈の誕生日ということで、実はこっそりプレゼントも持ってきている。

まぁ今はその話はおいておくとして三学期終了と同時と言ってもその数日後、親の仕事上の関係上で璃奈はお台場に引っ越してしまう。

璃奈は携帯を持っていないため、連絡は取れない。

正直もう合うことはめったにないかもしれない

 

翔だって親しい仲の璃奈と分かれることは嫌だ。

それは璃奈も同じなのだが。

 

思い返せばこの3、4年面白いことやすごい体験などたくさん、数えきれないほどあった。

 

「…」

 

 

両者とも何も言えないまま、時間だけが過ぎていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…お兄ちゃんはさ………」

 

「?」

 

 

 

「お兄ちゃんは…どうして、私のために一緒にいてくれたり、私の感情を出しやすくするためにトレーニングとか、してくれるの?」

 

「…そうだね」

 

 

返答に困りながら、翔は考える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

さぁ、ここで分岐です!

 

翔はなんと答える?

IFルートに進むか、

 

 

 

 

1「妹に見えたんだ、多分家族がお姉ちゃんしかいない僕からしたら、たくさん家族が欲しかったんだと思う」

 

2「なんかさ、僕困っている人を見ていると放っておけないんだよね」

 

 

 

ドチラ?

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1を選んだ場合

 

 

 

 

 

 

「妹に見えたんだ、多分家族がお姉ちゃんしかいない僕からしたら、たくさん家族が欲しかったんだと思う」

 

 

翔は思いをぶつけた。

 

「…そうだよね、私はお兄ちゃんの妹なんたから…♡」

「うん……血は繋がらなくても家族は家族なんだもん!」

「お兄ちゃん…♡」

璃奈は翔を正面から押し倒すように抱き締め、岩から背中が倒された翔。

胸に璃奈が顔をスリスリしてきてかわいい…と思いながら頭を撫でた。

そんなことをされたからか、璃奈は更に胸から火が出る勢いで頭を擦り付けた。

 

 

そんなことが続いた数分後、ようやく開放されてもう少しモンスターを狩ってデモプレイは終了となった。

 

 

 

「…えっと、このログアウトボタンを押して」

 

ピッ!と近未来風な効果音と共に翔は粒子となって消えていき、ゲーム画面からログアウト。同時にりなもログアウトをして同じように消えていく。

最後には心地よい草原の風が吹いていて、川のせせらぎもBGMのように薄っすらと聞こえていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「戻ったぞー!」

ヘルメット型の装置を取り外し、自身の手を確認する。

周りの空間も確認すると、璃奈が隣で装置を嵌めながら仰向けになっている。

数秒後に璃奈も目を覚まし互いに顔を見た。

 

 

「…というかさ、小学生がゲーム作るって結構中々カオスな話だよね」

「呪〇の館って知ってる?」

「あっ…」

いつもの如くのメタ発言でございまイ「ェェアアア!

 

 

 

 

その後も璃奈と話をすると、親は仕事で今日もいないということを聞いた。

μ'sが活動していた夏休みのある日、璃奈の親はゲーム会社の結構な重役と聞いていて、家に帰ることが少ないということで晩御飯はコンビニ弁当が中心ということを知ってからは翔がご飯を作ってあげたりしており、その頻度は、μ's活動中は大体週一、終わってからは週三、四という最近はかなり多くなっている。

何なら引っ越しが決まってからは璃奈の親の仕事の引き継ぎ作業などが重なってなかなか帰れないらしいため、先週に至ってはほぼ毎日ご飯を作っていた。

 

 

 

 

「…できたよ〜!」

料理の直前にどこからともなく、エプロンを取り出して開始した40分後、途中璃奈を置いて食材を買いに行ったりして正確には約一時間。

翔が作った料理は「甘辛たれの唐揚げ・ポテトサラダ・コーンポタージュ」の三品。

ちなみに、翔は璃奈の親と顔見知りであることに加えて、璃奈は一応翔がご飯を作ってくれていることも話しているため、璃奈の部屋に置いてあるお金で食材を買っている。

 

 

「…じゃあ、僕帰るね、あっそうだ、こr「待って」ん?」

玄関に行こうとすると、璃奈は服の素手を掴んで翔を止めた。

 

 

「…寂しい」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「「いただきます」」

 

二人はご飯を食べている。

璃奈の両親にも一応作っていたのだが、先程幸か不幸か今日は帰ってこれないということが電話でかかってきた。

電話中、璃奈は何事もないように接していたが電話を切った直後に翔に抱きついてきた。

まるで翔が璃奈の親のような光景…

 

 

 

まぁそんな事があって、璃奈の両親のために作り置きをしたご飯はもったいないため一緒に食べることに。

ちゃんと風野には遅くになるということだけは伝えた。

 

まぁ風野は怒ろうとしていたが強制的に切って電話も着信音の切っておいた。

 

 

 

 

「…ここのところ毎日美味しいものばかり」

小さい口で唐揚げを頬張る璃奈。

翔は微笑ましい様子で白米を食べている。

 

「よかった、今日も美味しかったようで」

 

 

そして食後…

 

 

 

 

 

「バット、お願い!」

キッチンから翔はライブモードのバットショットに頼み、電気を消す。

 

 

「ハッピーバースデートゥーユー…ハッピーバースデートゥーユー、ハッピーバースデーディア璃奈~」

 

 

璃奈がいる机にケーキを置く。

明かりがないためいまはあまり見えない。しかしろうそくが刺さっており、歌が終わると同時に璃奈が息を吹き掛けて火が消えた。

 

 

「ハッピーバースデートゥーユー…おめでとう~!」

「…ありがとう」

 

バットショットが明かりをつけると、そこには5切れのケーキが…

 

それぞれ1個ずつ取り、残りの3個はケーキは明日明後日まで消費期限が持つため璃奈の両親が帰ってきた日に食べるように…だ。

 

 

翔はバットショットにも一口だけケーキを食べさせて自信も食べる。

 

 

 

「…美味しいね」

「うん…イチゴのケーキ……好き」

 

 

璃奈は少しずつケーキを食べ、途中でいちごを食べる。

 

 

 

「…そういえば忘れてた」

なにかに気づいた翔。

いつもより少し大きいバッグからペーパーホワイトと赤のリボンの装飾で包装されたプレゼントを出した。

 

「…これ、誕生日のプレゼント。自分で作ってみたからもしかしたらすぐに壊れるかもしれないけど…」

 

璃奈は「ありがとう…」と伝えてゆっくりと袋を開ける。

 

 

 

 

「…これ、作ったの?」

中に入っていたものは、方にかかっているフードから白い引っ張り紐が出ている水色、そして青色のパーカーが。

 

 

「うん!μ’sの衣装を作ってたからこういうのは得意だからさ、というか熱中しちゃって二着も作っちゃったんだ笑似合うといいんだけど…」

 

その反応に、璃奈ははやぶさの如くパーカーを着る。

 

 

 

「…どうかな」

 

「…よかった、似合ってる!、今後も着れるよう2周りに大きく作ってみたんだ!」

いつの間にか翔はバットショットで写真を収めている。

それに乗っかかるようにカメラに向かって璃奈は「ぶいっ」と…

 

 

Happy Birthday璃奈!

 

 

後書きへ

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは、あり得たかもしれないもう一つの世界線

 

 

もし違う決断をしていたら…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔が…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

璃奈の返答を適当に返したら……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんかさ、僕困っている人を見ていると放っておけないんだよね」

 

 

 

 

 

 

 

 

「…え?」

 

 

 

 

一瞬璃奈の声が重く脳内に響くが翔はまだ話している。

 

 

「頼まれたりしたことだって、なんか断れないs「違う」…ん?どうしたの」

 

 

視線を横にする。

そこには

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウチガウ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!璃奈!?どうしt「お兄ちゃんっっ!!!!」っはいっ!」

いつもの璃奈からは考えられない程の重い声。ビビってしまったのか敬語で返答してしまう。

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、お兄ちゃんは私が産まれたとき、ドウオモッタ?」

「…う、生まれたときってその時はまだ「お兄ちゃん!!!!!」痛っ!!」

 

璃奈が翔を押し倒してフライパンを投げ捨てる。

 

 

 

「…ワタシハオボエテルヨ、ウマレタトキオニイチャンワラッテタ。カワイカッタ」

 

「まっ…待って僕たち血は繋がってな「ゴメンネ」い、いやっ何が!?」

 

 

 

 

 

「あの頭狂ってるお姉さんや赤髪の成金たちのグループに洗脳されているんデショ?」

「大丈夫、ちょっとマッテテネ」

 

 

璃奈は突如メニュー画面を開いてログアウトした。

 

 

「え!?ちょっ、璃奈!」

残ったのは紫色の粒子だけ。

一度状況を整理しようと翔は体を芝から起こして岩に座る。

 

 

 

「…もしかして璃奈が……真姫ちゃんと同じように………」

これも恐らく真姫と同じように自身への恋心に気づけなかった自身への試練の壁。

そう思い、なんとか説得しようとメニュー画面を開く。

 

 

 

 

 

 

 

 

違和感に気づくまで時間はかからなかった。

 

 

 

 

 

「!?ログアウトボタンがない!」

 

 

ゲーム開始時からあったログアウトボタンが消えている。

メニュー画面にはアイテムボックスしか反応しない。

アイテムボックスを押した瞬間…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グニャァァァッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一瞬世界が歪んだように感じた。同時に少し空が紫色にも見えた。

 

 

 

なんだろう、気味が悪い。

メニューから目を話していた。

再度目を放つと…

 

 

 

 

「は?え、エラー!?」

 

メニュー画面にはおびただしく赤い文字で「エラー」と書かれている。

困惑して口が空いたままな状態、すぐに画面が消滅したのは言うまでもないだろう。

 

 

 

「もう何が何でどうなってるんだよ…」

岩の上に寝転ぶように仰向けになる。

目に映るのは現実ではない綺麗な青空。

現実ではない…

おかしいのだ、虹らしきものが掛かっているが一色しかない。

それも普段かかるようなことはない白に近い色…

 

 

「…もう、いいや」

 

眠くなってきた。

まぶたが重い。

足がうまく動かない。

手の感覚も感じない…

 

 

 

「…おやすみ」

 

 

 

 

空から聞こえた声と同時に意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数年後…

 

 

 

 

 

 

 

大きな学校、いや高校。

 

カジュアルな部室の中で、少女天王寺璃奈は祝福された。

 

 

「「「「「「りなり〜!誕生日おめでとう!!」」」」」」

12人の声と同時にクラッカーの発砲音。

ホワイトボードには「今日はりなり〜の誕生日!」とピンク色の文字で描かれており、大きな席の一番窓側にいるのは、肩に「今日の主役!」とプリントされているたすきを掛けている璃奈である。

 

 

「璃奈ちゃん、何歳になったかな〜?」

黒い髪だが髪先が緑という特徴的な髪の少女、高咲侑はカメラを回して記録を保存しようとしている。

カメラに向かって手で先に10、そして後に6を作った。

 

 

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会…

 

 

 

 

「…そういえばさ、愛さんいつも思ってたんだけど璃奈ちゃんボードって自分で作ったの?」

パーティーの途中会話をしていた面々、宮下愛の質問に璃奈はハイライトを失った目で答える。

 

 

「チガウよ…私のお兄ちゃんが作ってくれたんだ」

「…え!?りな子に兄がいるの!?」

中須かすみは驚いて机に身を乗り出すと、衝撃で自身のジュースがこぼれてしまう。

そんな様子に「もうかすみさん…!」「だ、大丈夫?」としずく、エマがタオルでこぼれたコップいっぱいのジュースを吹く。

「ご、ごめんなさい…!」と小さく謝る。

 

「…あ、でも前に璃奈ちゃん言ってたもんね、ツナガルコネクトは璃奈ちゃんのお兄さんが作詞作曲したって」

 

侑の言葉に頷く璃奈。

 

 

「へぇ〜、案外璃奈のお兄さんってすごい人なのかもね」

考えるように果林は言う。

 

「…璃奈のお兄さんね……璃奈、今度会ってみたい、ツナガルコネクトは名曲だしどういう人なのかなってテイラー家からしたら気になるから」

ミアテイラーはどこから出したかわからないハンバーガーを取り出し食べながら話した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

璃奈の様子が一変した。

 

 

 

 

 

 

どこかどす黒いオーラを出して威嚇するようにミアを見つめる。

 

 

 

「…璃奈?」

 

 

「…っ!ごめん」

急いで訂正しようと璃奈はいつも言っていること…決まり文句を…………

 

 

 

「…お兄ちゃん、昔……悪い女子高生に襲われたりして……女性恐怖症なの…」

 

 

「っ………ごめん」

ミアはすぐに頭を下げるが璃奈はあたかも気にしてない素振りを見せる。

 

 

(…ま、嘘なんだけどね)

 

目のハイライトはいっそう消えた気がする。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

あの後場の空気は戻り、パーティーもとい同好会が終わった後、私はどこにも寄らないで帰宅した。

 

帰宅すると私は制服を脱ぎながらテレビを付ける。

幾つか番組を変えると、とあるニュース番組を付ける。

ニュースのテロップには「あの事件から…」とある。

 

 

 

「…約六年前の今日、東京都秋葉原に住む小学生男児、左翔くんが行方不明になりました。家族の姉、風野さんと里親、鳴海壮吉さんと妻の華子さんに話を伺いに行きました」

 

テレビの画面が変わる。

 

しかし、璃奈は狂ったように笑いながらテレビの電源をすぐに消した。

 

「あははははは、今すぐ行くからね」

 

 

璃奈は部屋着に着替えて数年前に作成したゲームハードを装着し、起動する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

R•A•O(りなアートオンライン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お兄ちゃん調教♡日記

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…お兄ちゃん♡♡♡」

「…!璃奈ちゃん♡♡」

 

 

璃奈はゲームにログインした。

着いたのは窓がなく、壁に鎖や足枷がある部屋…

 

そこにいたのは手足が鎖に繋がれ、囚人服を着ている翔。

しかし、翔の体がおかしい…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手足が半透明だ。

 

 

 

まるでデータから産まれた体のような……

 

 

 

 

 

 

そして虚ろでありながらハート目である。

璃奈を見るや否や頬が赤くなり、息を荒げる。

 

 

 

 

「ただいま…聞いてお兄ちゃん♡誕生日なんだ…私」

 

いつもの璃奈とは違う…………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

笑顔だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

笑顔で璃奈は体のお腹に抱きつき、体を堪能するように息を吸う。

 

 

 

 

「覚えてるのは当たり前でしょ?誕生日おめでとう♡」

その言葉に璃奈は高揚したように嬉声をあげすぐに鎖を外すと押し倒した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの日、お兄ちゃんは私だけの傀儡になった。

 

 

何度も何度も教えた。

 

 

 

 

 

私は天使、エンジェル。

他の誰にも姿を表さない。あなただけの女神様……

私を崇拝できるのはあなただけ…

 

最初はこんなことを言っていたがやっぱり2ヶ月たって気づいた。

 

困難じゃダメだと…

 

 

 

 

だから私は決めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

お兄ちゃんが思いどおりになるまで命を奪おうと…♡

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正直辛かった。

愛する実兄(お兄ちゃん)を殺すのは…

 

 

でもそれは最初だけ…

1ヶ月したら痛め付けるのが癖になって心がときめくようになった。

 

 

弓でお兄ちゃんの目を撃ったり、ナイフでちょっとずつお腹を切り落としたり…その度死んで生きて(無限コンテニュー)をデータで強制させたり…

時には体でわからせたこともあったっけ…

 

 

まぁいいか。

 

 

というか気になるよね…何でお兄ちゃんの手足に攻撃しないのか…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だってお兄ちゃんの手足は私がポッキリ壊したんだから…♡

 

 

記念すべき監禁生活一日目、お兄ちゃんの手足は消えた…

 

 

 

 

 

 

私がね……♡

 

 

 

 

 

だって現実にあってももう意味ないし…

なにより、お兄ちゃんの体をコレクションしたいし♡

 

今、お兄ちゃんの手足は防腐剤や氷で覆わせたりして部屋の冷蔵庫に冷やしている。

 

そして大切な体はゲーム機が心臓の変わりになるようにしているから死んでない。

だからゲーム機をパソコンに繋げて体は段ボールで隠している。腐る必要もない。

完璧な永久機関。

 

 

 

 

 

 

でもやっぱり二年経ってもお兄ちゃんは傀儡にならなかった。

だから、私はこんなことを思い付いた。

 

 

お兄ちゃんが持っていたジョーカーメモリ。

ジョーカーとお兄ちゃんが過剰適合なのら知っていた。

だからジョーカーメモリを解析して私のゲーム機のアカウントに能力を与えた。

 

 

 

するとね、少し心を開いてくれたみたいなの♡

私の命令をちゃんと聞いてくれるようになって…そこからは早かった。

 

お兄ちゃんのアカウントを弄って記憶改竄。

そして今に至るんだ…

 

 

傀儡になってからは私の兄で私以外にこの世界にメスはいないと話すことで完璧に洗脳もした。

 

 

そこからさらに数年後、現実で同好会に入ってお兄ちゃんにツナガルコネクトを作曲してもらって…

μ'sの作曲を経験していたからか記憶を奪ってもかなりの曲が出来た。

 

同好会のみんなにはお兄ちゃんの存在だけは話してる。

だって…みんな、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オニイチャントワタシダケノセカイニハハイレナイカラ♡

 

 

 

 

もし仮にバレたとしても、私のギアにもお兄ちゃんと同じような機能が一部搭載されていて私が外そうとしない限り外部から外されるような設計にはなってないし、加えて仮に接続中に死んだって機体がパソコンの一部と連動していることで例えパソコンも破壊されても一つのネットワークからお兄ちゃんと一緒…♡

 

 

 

 

 

…警察?

 

 

 

 

……簡単だよ、お兄ちゃんを狙っていた女狐らに冤罪擦り付けた。

それを見越して、お兄ちゃんが死ぬ直前にDNAだけ奪って、あの真姫…っていう泥棒猫の服にこっそり付着させた。

 

 

だからね、気にする必要はない♡

心は痛まなかったかって?

 

全然…むしろ清々しかった。

 

 

 

 

さてお兄ちゃん…私達がいるのは同じネットワーク、同じ世界…

 

 

 

 

オナジ心…違う姿にしちゃったけど私好みだからイイヨネ…♡

 

 

 

私達が行く世界はきっとステキ…

 

 

 

 

 

さぁ、コネクトしよっか………♡♡

 

 

 

 

 

 

~bad end~ ココが私の好きな場所♡

 

 

 

 

 

 

 

 

 

















天王寺璃奈誕生日編でした!

正規ルートは普通?に進みますがIfルートを選択した皆様は…


Ifルート、今回はかなり重めとなりました。

ここから選択選に戻れます!

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鹿角理亞誕生日編 〜Shouting love between the snow〜

鹿角理亞誕生日編です!


やばい、理亞編が中々進まなくて先週投稿してない…
一応言っておきます、ここ最近になって忙しくなってきて投稿が中々進みません!
もしかしたらこの先、このようなことが頻繁に起こる可能性があります!
というか誕生日ラスト、ダイヤ編は間に合うのか…
もしかしたら誕生日後に投稿する可能性すらあります

…え?そこは頑張れって?
部活での疲れがやばいんですよ!
あ、そういえば腰の骨折、結構治ってきてやっと軽く走ることが解禁されました
と言っても普通にもう重い動作をして二日前腰を再度痛めましたが…(バカ)


それでは理亞編!

前半は少しシリアス?で後半は半分おふざけになってます!


それではどうぞ!


-追記(12月21日)
今回の時系列は、以前あった鹿角聖良誕生日編で、もし聖良に指輪を渡していなかったら…という世界線です!


ゴーン

 

 

 

 

祝福の鐘が鳴り響いている。

 

 

 

明るい日差しが窓を貫通して、豪華な洋風の一室でティアラをした女性が座っている。

 

 

「…どう?兄様」

 

 

白い祝福の象徴の一つであるウェディングドレスを着ている彼女。

ドアが開く前に喋り、話しかけられた本人はいつもの光景のように話す。

 

それは帽子を被っている男性で…

 

 

 

 

「似合ってる…それ以外にかける言葉なんてあるか?」

笑いながら隣に座る。

すかさず彼女は彼の首に頭を置いた。

 

 

 

「…あの日から7年か。長いような短いような」

 

「そうだね……兄様は…その…どう思ってるの?」

「…嬉しいに決まってんだろ。お前と結婚できて「そうじゃない…」…というと?」

 

 

 

「…七年前のあの事件。兄様はどう思ってるのかな?って…」

 

 

深刻そうな表情で怯えたように聞く彼女。

彼は微笑むように彼女の頭に優しく触れた。

 

 

 

 

 

「…質問するまでもないだろ?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

七年前、12月12日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アベシッ!」

 

 

 

 

彼、スキーウェアーの身を包んだ翔はスケート中だ。

 

足がふらつきながらもなんとか根性で滑っている。

しかし横転してしまった。

 

 

「…あ~あ、途中まで良かったのに」

横で滑っていた理亞は手を差しのべて、ゆっくりと立たせる。

 

「…やっぱり難しいな、スケートは」

理亞は残念そうな表情であり、奥の雪山を見つめる。

 

 

「だったらさ、スキーの方がいいよ。なにせ兄様も得意だし。早速準備し「まてまてまて…」」

 

「…忘れてないか?今日は何の日か……本当にやりたいことをやるんだ、スキーしたいなら今はスケートしようぜ?」

 

 

「………」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

同時刻 茶房菊泉

 

 

 

 

「…今頃二人誕生日旅行楽しんでるんでしょうか」

 

 

「じゃない?でもあいつスケート出来るのかしら?」

休憩中、鹿角聖良と左風野は聖良の自室でお茶を飲んでいた。

 

 

理亞は今日誕生日である。

だから自身の両親にお願いして翔と二人で誕生日旅行に行ったのだ。

 

 

 

北海道の冬は寒い。

風野は室内でも上着を着ており、それに対してどさんこ聖良は普通の長袖一枚と暮らしの差が見える。

 

 

 

「にしても、理亞も来年は高校二年か…あなたも卒業だし」

 

「そうですね…私も来年からは東京の大学に行く事になるのでここは翔と理亞に任せることになりますね」

 

その言葉に風野は「…うん?」とすっとんきょうな声で聞き返す。

 

「………私は?」

 

「初日から皿二十枚割ったり、お茶淹れるのに隠し味と称して片栗粉混ぜたり、挙げ句の果てにはサボってリ◯ロのレ◯のコスプレしたのは誰ですか?」

「はい、すみません……」

 

 

風野はそれはそれは頭を下げていた。

 

 

 

「…あれ?そういえば今日の天気、こっちは曇りですけどあっちの方は……」

 

机にある新聞を取る。

 

そこをみると二人が行っている旅行地に猛吹雪のマークが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガラガラ

 

 

 

 

 

 

 

 

店のドアが開いた。

 

 

「翔〜頼れる愛妻が来たわよ♡」

 

 

真姫だ。

 

 

この頃1ヶ月に1.2回の頻度でやってくる真姫。

真姫は翔の声を待っていたがそれは届くことがないのだ。

 

 

 

「あ、西木野さん。どうも」

「真姫ね、生憎だけど翔は今いないわ」

 

 

「…………へ?」

 

 

「翔は理亞の誕生日ということで二人で旅行中です」

 

 

「ヴェ゛!?わ、私の……翔は……?」

 

 

 

真姫は口が震えながら聞き、返答を待つ。

 

 

「◯◯よ…あ、でも予定とかはわからないから違うところに…「お邪魔しました。美味しかったです」いや、何も食べてませんよね!?」

 

聖良のツッコミを躱して真姫は走って駅方面に向かった!

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

翔、理亞視点 どこかの雪山

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…兄様、スキー板外して」

「あ、あぁ…」

 

 

 

天気予報をしっかり見てからきうどうしたほうが良かったと思い、つくづく馬鹿だな…と思う翔。

 

 

スケートの後にスキーをするためあまり人がいない山を登り、滑っていたのだが途中で雪崩が発生し、気がつくと二人は迷子になってしまったのだ。挙句の果てには猛吹雪という…

 

 

 

 

「…見えるか?」

「無理、視界が一面真っ白…でも兄様……」

 

翔の頭から少し血が出ている。

先程の雪崩で怪我をしてしまったのだ。

 

「…気にするな、応急処置はあとでもできる。今は避難場所を探そう」

 

 

 

翔は思い詰めた顔をしながら再度足を動かす。

 

 

理亞の体感温度はマイナス20度。

函館は北海道の南の南。

マイナス20なんてそうそう無い為寒そうにしている。

ここまで来るとカイロなんて効果がない。

それどころか二人のスキーウェアも所々の破損が見受けられる

 

 

急いで近くの洞穴に入り、息を吐く二人。

 

 

 

「兄様……どうしよう………」

 

翔の頭に包帯を巻き終わり、不安そうな声を上げる理亞。

 

 

 

 

「…大丈夫だ、なんとかなるさ。スマホは…圏外か…そっちは?」

 

 

理亞は横に首を振った。

 

画面を見ると、こっちも圏外。電話は繋がらなかった。

 

 

 

 

頭を掴んで悩むなか、翔はバットショット、スパイだーウォッチ、スタッグフォンをライブモードに起動した。

 

 

 

 

「機械のお前らに頼みだ。人里に降りて俺たちの存在を教えてくれ。頼りはお三方だけだ、よろしく頼む」

 

 

 

 

三体は急ぐように洞穴から出ていき、白い吹雪に姿をくらました。

 

 

 

 

「…人里までたどり着くまで大体2.3時間くらい……だが道を間違うかもしれないから多分6.7時間はかかるかもな………」

 

 

 

「そんな…」

理亞は落胆した表情で岩に座る。

 

 

 

 

とりあえず翔は持ってきたマッチや木の棒で焚き火を作る。

とはいえ木の棒も限りがある。

この猛吹雪、外に出るのは危険だが万が一、近場で木の棒を調達しなければいけない。

 

 

 

 

 

「…理亞、何を持ってきた」

「えっと…水とタオルと医療セット。他には缶詰めのおかずとお菓子、カイロ…あとモバイルバッテリー」

 

 

「…大方同じか。俺はそれプラスでランタン、ロストドライバーとジョーカーやらのメモリ…」

 

 

もしダブルドライバーを持っていたなら風野に連絡して何かしら対処できたかもしれない…

 

後悔を出しながら吹雪の外をみる。

 

 

 

 

 

「…兄様、ごめんなさい」

「……謝るな、俺が先にスキーに行かせなかったからだ。お前には関係ない」

「でも………」

 

 

理亞は返答に困りながら俯いた。

 

 

 

 

それから一時間が経った。

 

 

 

まだ思い空気の中、翔はこの空気を変えようとバッグをいじる。

 

 

 

「…お菓子、食うか」

「お菓子!?」

食いついたように理亞はバッグを見る。

 

色々お菓子があったが取り出したのは…

 

 

 

 

 

 

 

ウ◯娘ツインウエハース

 

 

 

 

 

「…兄様?」

「まだ腹は半分余ってるだろ?少しだけ食べるならこれだ。六つあるから一人三個ずつな」

 

 

とりあえず二人は開封…

 

 

 

「……えぇ…マン◯ッタンカフェかよ……もう五枚目だぜ…」

 

 

「…あっ、こっちはケイ◯スミラクルだ」

「よりによって中の人ネタかよ……あっ、うめぇ…二枚目は……」

 

 

慣れた手付きで二枚目…!

 

 

 

 

「…なんだよもうぅぅぅぅ!またかよぉぉぉぉ!」

 

 

ライ◯シャワー(8枚目)

 

 

 

「…お兄様?」

「『お』を抜かしてくれ『お』を!……全く何でだよ、マン◯ッタンカフェといい、ライ◯シャワーといいゲームだと既にカンスト…チュートリアルで二枚引きすると同時に毎回十連回したらほぼ出てくるし…てか多分カフェは七凸、ライ◯に至っては十凸はしてるぞ…」

 

「…ヤンデレ?」

「ヤンデレはもうこりごりだ…真姫だけで十分だよ……」

 

「アハハ……じゃあ二枚目…あっ、キ◯サンブラック」

 

 

 

 

 

 

「ヒトリダケナンテエラベナイヨー!」

 

 

 

 

 

 

 

「…今なんか聞こえたな」

「だね、高咲の侑ってやつが……」

 

 

 

 

そしてラスト…

 

 

 

「ラストこそ推し…!しゃあっ!ス◯カたん!」

 

 

「…推し引いたの?」

翔が引いたのは最推し!愛馬!サイ◯ンスス◯カ!

 

 

 

「おれ、これ引くために雪山に着たんだ」

「兄様死んじゃうよ!」

そんなこんなでラスト理亞…

 

 

 

 

 

ニッコニッコニー!

 

 

 

 

「…テイエムオペ◯オーだ」

 

「さっきから中の人ラブライブ声優なのなぁぜなぁぜ!?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

それからさらに数時間、吹雪は止むことを知らず、逆に強まり続けている。

 

 

「…眠い」

「だめ!ここで寝たら死んじゃうよ!」

理亞が翔の頬を引っぱたきなんとか目を冷ます。

「やべぇ…」と呟いて次は自身の手を殴る。

 

 

 

「…もうすぐ夜だ、今のうちのご飯を作ろう。缶詰を温めるぞ」

 

 

 

色々な魚などの缶詰を取り出し、持ってきた割り箸も用意。

 

サバ缶を温めて軽く暖を取っている。

時間は五時頃。

あの3機がもう集落についていてもおかしくない。

もう少しの辛抱のはず…

 

そう思いながら今にも凍えそうな手に息を吹きかける。

 

 

 

 

 

「…兄様はどうしてμ’sのマネージャーをやろうと思ったの?」

 

 

「どうして…か」

翔は思い出す、μ’sとのかけがえのない日々を…

 

 

自分一人懐かしさに浸りながら口を開く。

 

 

 

「思いつきかな…最初は面白そう!から始まったんだ。いや、というよりかこれかな?」

 

「これ?」

「今の自分を変えたかったんだ。ほら、高海千歌って知ってるだろ?」

 

「高海千歌って…あぁ、あのAqoursのみかん女…」

どんな覚え方してるんだよとツッコミたいが今は置いておこう。

 

 

「俺な、沼津にいて小学に上がるまで頃は極度の人見知りだったんだ」

「兄様が!?」

驚いたようで少し取り乱している様子、少しオーバーすぎやしないか?

 

 

「…だからか、幼少期の友達は今のAqoursメンバーの千歌、曜、果南あと…あいつか」

「あいつ?」

「あぁ、小学一年のときに別れた孤児院の友達だ、その四人くらいしかいなかったんだ」

「…やっぱり聞いてて疑うよ、コミュ力おばけな兄様にそんな過去があっただなんて」

理亞は落ち込むようにため息を吐いて顔をうつむかせる。

 

 

落ち込むように…

 

 

 

「…無理に友達は作んなくていいんだぞ、自分に合う友達を見つけるべきだ」

「でも、私の場合、誰も…」

「俺さ、友だちを作って後悔してることがあるんだ」

「後悔?」

翔は火が弱まっていることに気づき、新たにマッチと木の棒を追加しながら話す。

 

 

「…中学一年の夏頃に起こった事件で事件の黒幕と友達だった俺は何も知らずに悪いことに加担されていたんだ。そんなことを知って、すごく後悔したんだ」

 

「…悪いことも、あるんだね」

 

理亞は更に落ち込み、どうすればいいのかわからない心境の狭間だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「無理に変わろうとしなくてもいいんじゃないか?変わることはたしかに大切だけど、今の自分を捨てないってことも大切だぞ」

 

 

「…兄様」

 

 

困ったのか理亞は翔によってきて、翔はそんな理亞を抱きしめた。

 

 

「難しいよな、俺だっておんなじさ、お前はお前の好きなようにすればいいんだ」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し理亞が泣いてからさらに数時間がたった。

ご飯を済ませて、もう夜遅く。

 

 

流石に集落にSOSは伝わっていると思うがまだ吹雪は止まない、それどころか冷え込んでさらに強さを増している。

 

 

 

 

「寝ちゃだめだ寝ちゃだめだ寝ちゃだめだ寝ちゃだめだ寝ちゃだめだ寝ちゃだめだ寝ちゃだめだ寝ちゃだめだ」

 

 

 

 

 

ブツブツと翔は呟いており、体を震わせながら携帯用カイロを掴んで身を温めている。

気を抜けば眠ってしまいそうだ。

そんな気温の中意識朦朧の二人は持ってきたお菓子などを食べながらなんとか眠気を覚ましている。

 

 

 

「…兄様、水が」

ペットボトルの上に上げながら飲もうとするが、もう水滴しかない。

「切れたか…まぁもう半日経つもんな」

寒さを感じていると、喉が渇いたのかわかりにくいのだ、だからこそ水分は多めに取らなければいけない。

ついに水が切れてしまった。

 

 

「理亞、缶詰の空き缶と空のペットボトルあるよな?それを貸せ」

言われたとおり、バッグから缶詰の空き缶を出してどうするのか聞く。

 

「簡単な話さ、水を作る」

「…氷で?でもこの氷汚いんじゃ」

「そこは二本のペットボトルでろ過装置を作る、こんな事もあろうかと昔にサバイバル術の本を読んでいたから任せてくれ」

 

翔は凍えながらも手作業に取り掛かり、意識が朦朧の中、なんとか完成させた。

雪を水に変えた後、ろ過装置で安全な水を作り出した。

 

水が完成した時刻は22時、と言っても口を潤すほどしかなかった。

 

 

「…兄様、寒いよ……」

寒さには強い理亞だったが流石に凍えている。

スマホを見ると、現在地の気温はー20度。

いつ凍え死んでもおかしくないのだ。

 

 

「理亞……しゃーねぇ、一肌脱いでやる!変身」

翔は何を思ったのか仮面ライダージョーカーに変身して理亞の隣に座る。

 

 

「兄様…?どうしたの?」

 

「仮面ライダーは強化服みたいな扱いだ、だから血とか体力を使うことで鎧に温かい熱が流れるんだ。理亞、これで暖まれ」

 

「ありがとう……兄様の体、温かいね………」

理亞はウトウトしながらジョーカーに抱きついた。翔はそんな理亞の頭を撫でながらいつでも起こせるように理亞の顔を一点張りに見つめる。

 

 

 

それから数時間がたった。

理亞は完全に寝てしまったが、ジョーカーに抱きついているため低体温症になることはないだろう。

 

しかし、翔の様子がなにか変なのだ。

 

 

「…なんだ……温かいはずなのに、寒気が止まんねぇ…」

ジョーカーに変身していて、ドーパントに攻撃されていないのにも関わらず、体の状態がおかしい。体が少し冷えている。

理亞のスマホを見ると、もう23時。

1時間が経っていた。

 

 

「…落ち着け……理亞を生かせるためにも寝ちゃいけねぇ、たぶん夜が明けたら捜索隊も出るはず…それまでは…」

外に意識を向けると、まだ吹雪は続いている。

いつになったら止むのかわからない。

しかし耐えるしかない、幸なことか少し目が冷めた。

だが寒すぎて手が震えている。それに加えて頭に違和感がある。

どこか崩れているような気がしてたまらない。

 

 

「…歌うしかないか」

一度痛さや寒さを紛らわせるため、震える声で歌うことを決意した。

 

 

「凍りついたLonely planet、誰か大きな声で叫んだら」

歌っているのはSaint snowのLonely Planet

 

翔がSaint Snowの曲を作曲、編曲しているので曲の理解は聖良、理亞にも負けないほどだ。

 

「求めるのは安心じゃない〜強く激しい吹雪の中〜負けずに跳ね返すんだつらいつらい痛みを〜」

 

吹雪の中…偶然にも今の状況を表している、吹雪は完全に視界をシャットダウンしているようで、白銀の新世界のようだった。

 

 

 

「I never stop 立ち上がれば目の前に現れる〜次なる世界、次なる未来、新しい私へと〜変わる勇気なら〜言葉よりもっと踊ろうか〜」

 

 

歌いながら翔は理亞を見た。

優しい寝顔でジョーカーは思わず見とれてしまった。

 

 

「…この歌、今の理亞と俺を表してるんだよな……」

 

 

理亞は変わりたがっている、今の孤独な自分自身に、そして俺は新しい世界…俺の未来を考えて……

 

 

 

少し前だったか…あんな事があったのは

 

翔は思い出すよう凍えるような違和感がある脳に力を入れる。

 

 

 

 

 

 

数ヶ月前のことだ、

 

聖良の誕生日があった日の近く…だったか?

まぁそんなところ、スクールアイドルの練習中の休憩にこんな話があったよな…

 

 

 

 

「翔、ずっと思ってたのですがあなたは私のことをどう思ってたんですか?」

「どうってか…お前らのことは好き…ぐらいか?」

翔は考えたように発言すると、聖良はいつものように呆れたため息をして翔を見る。

 

 

「好きって…翔の好きはどういう好きなのかわからないんですよ、私達が東京に来て初めてあったときの、帰りに空港でも同じこと言ってましたよね?」

「それはそうだが…」

翔は目をそらして理亞を見る。

少し離れたところにおり、タオルで額の汗を拭いていて見つめられたことに気づくとすぐに駆け寄ってきた。

 

 

 

「何?何の話?」

「翔は私達のことをなんと思ってるのか聞いてたんです、それでどうなんですか?」

 

 

「俺は…」

理亞をちらっと見る。

虫をしているようだが少し期待している表情とも見れるのだ。

その表情が翔からしたらいつもの少しツンッとした翔からしたら可愛く見えたんだ

 

 

「…理亞が好きだ」

 

 

 

 

 

 

「「………え?」」

 

 

俺はクズだ

 

 

 

 

思ってもいなかったことを言ってしまった。

 

 

 

 

それからというもの、聖良は俺と理亞をくっつけようと二人きりにするようにさせたりもした。

 

たしかに理亞は好きだ、けど俺はあいつの思いに応えてやることなんてできない。ましてやあの言葉は嘘なんだ。

 

 

だけど、二人きりになるに連れて少しずつ理亞を見るとドキドキするようになった。

 

 

このことを恐らく恋愛に強いであろうにこに相談すると「それが恋なのよ、ようやく湧いたのね!」と嬉しがるように言われた。

何も嬉しがる必要ないと思うが…

 

 

でも、理亞の寝顔を見てはっきりわかったことがある。

 

「…やっぱり好きなんだよなぁ」

現実風景に戻った翔はそう呟いたがその声は吹雪で通らなかった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「…兄様?」

 

 

朝になった。

翔はなんとか睡魔と戦って起きていた。

理亞が目を覚ますと、翔は理亞がいる右を向いて顔と顔が近い距離で「おはよう」と返す。

 

 

「…寝なかったの?」

「当たり前だろ?片方が寝たら本当に死んでしまう…」

少し疲れが見栄始めているのか、呼吸からカヒューッ…と肺に穴が空いているような音がする。

 

 

 

「…もう大丈夫だよ、仮面ライダーに変身しっぱなしなのも疲れるだろうから解除した方がいいと思う……」

言われるがままにジョーカーは変身を解除しようとベルトに手を伸ばす。

 

 

(…?何故だ、変身を解いたらいけない気がする。このままのほうがいいのだろうか)

ふと、理亞に視線を向けると心配そうな表情で見られていることに気がついた。

理亞のとおりこの姿のままだと逆に不安になるかもな

そう思いながらドライバーに手を掛けて変身を解除した。

 

 

この判断が自分の少し先の未来を変えるなんてこのときは思ってもいなかった。

 

 

シュゥゥゥ…

 

ジョーカーメモリを抜き、アーマーが消えていく。

違和感に気づいたのはすぐだった。しかし、対応することができなかったのだ。

 

 

 

「…!?兄様!血が………って兄様!!??」

遭難直後に怪我をした頭から大量の血が翔の頭を抱える汚していた。

ガーゼなどもう意味はなく、血の海に達していた。

いつの間にか翔の顔には冷たい感触が…目の前には白い景色…いやこれは視界

 

 

 

 

これは雪だ。

翔の体から力が抜け、倒れてしまった。

 

 

「…大丈夫!?兄様!兄様!!」

理亞は翔の体を揺らして呼びかける、かろうじて声は出せるようで理亞に頼んで体を仰向けにさせてもらった。

 

「…吹雪は…止んだか、恐らく…もうすぐ救助隊が到着する…」

「…でも、そんな体じゃ……」

血が未だに広がっており、目にかかった。

すぐに反応して目を拭くが血跡は完全には消えない。

 

 

 

 

 

「理亞…不安なこと言わせてもらう、俺生きて帰れるか分からねぇ」

 

「だめ!姉様だって翔とやりたいことがいっぱい…」

「そこだ」

「え?」

何かを指摘したが理亞はわけが分からない顔で涙を流している。

 

「自分の気持ちをもっと出せ、理亞に足りないのはそれだ」

「…!!わかった。兄様…生きてよね」

 

翔はその言葉に返答することができなかった。

 

自分でもわかっている、この出血量だとガーゼを巻いても収まらないし数十分したら恐らく貧血で死ぬ。

 

 

理亞は絶望した表情で翔の手を掴んだ。

 

 

 

 

 

 

「理亞、俺はお前のことが好きだ」

「!?急にどうしたの!?」

「お前に謝らなければいけないって思ってな…」

 

 

「あの日のこと、覚えているか?俺が理亞が好きだって言った時の話」

 

 

「忘れるわけないよ…!あの日は」

理亞は手を掴む力を強めて答えた。

 

 

「起こらないで聞いてくれ、実はあのときの言葉、本心じゃなかったんだ。許してくれ、あのときの理亞を見る目が新鮮で、可愛くて…好きって言ってしまったんだ。……ごめん………」

 

重い目を開いた翔。

理亞は

 

 

 

 

 

 

泣いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…最低……最低だよ兄様」

 

「っ…ごめん、こんな俺で、どうしようもないクズで……」

 

 

想定外の反応だった、翔は「これが俺の最後の罪か…」と考えながら意識を遠ざけようとした瞬間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんで、なんで!今そんな話するの!!!」

「へ?」

更に想定外、意識を取り戻して弱々しく理亞を見た。

 

 

 

 

 

「知ってたよ……兄様がそう思ってるの…!最初から気づいてた……!!だからね…私、兄様を振り向かせようと頑張ったんだよ…!いつも着ない服とか着て…兄様と一緒にいたいから……!」

 

 

粒が雪に落ち、濃く水玉が出来る。

 

 

「…そうか………やっぱり俺……バカだな…………」

翔の瞼は限界だ。

今度こそ永遠に眠りにつこうと目を閉じた。

 

 

 

「…でも私、そんな兄様が好きになったの!だから…だから…!」

 

 

 

理亞は一呼吸おいて決断を下した

 

 

 

 

「責任……取って?」

 

沈黙の間が開く。

理亞は緊張しており胸の高揚に目を閉じている。

 

 

 

 

 

 

 

「…あぁ、もちろん」

 

 

 

 

 

 

 

 

その時だった。

 

 

 

 

「…見つけたわよぉぉぉぉ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤い髪の女性が走って洞穴に入ってきて翔を押し倒した!

 

 

 

「ちょっ!いてぇぇぇ!」

 

 

更に血が吹き出てしまった。

 

 

「…えっ?真姫さん!?」

理亞が気付いた。

真姫は理亞にダークオーラを発しながらにらみ続ける。

 

 

「…何したか知らないけど、翔は渡さないワヨ…」

「まって…血……血!!」

 

「「あっ…」」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後…あの後真姫が救助隊を要請したことでなんとか下山することができた。

 

というかどうしてわかったのだろうか。

 

翔が聞くと「そんなの愛の直感よ!」との一点張り。

 

 

まぁ今回は助かったから良しとするけど……

 

 

 

一応理亞共々、病院に行くことになって結果としてふたりとも低体温症、そして翔は頭が割れてしまったいてしばらくは安静にと言われた。

 

 

そしてクリスマスの数日前、正確にはラブライブ北海道地区予選の前くらい。

 

 

「ねぇ兄様…あのときの言葉、覚えてる?」

 

 

「…あのとき?」

 

夜ご飯を食べ終えた後、理亞は翔の部屋に話があると言い、訪れた。

 

やはりまだ気温に慣れていなく寒いのか、ストーブをこれでもか!と加熱していて、理亞は手で顔を仰ぎながら質問をした。

 

 

「ほら…あのときの…さ………」

 

「…?」

 

 

鈍感なる翔は頭に?を浮かべながらポカーンとした顔で理亞を見つめる。

 

 

 

「…責任!!!もうっ、言わせないでよ…本当に兄様は鈍感なんだから…!」

理亞は拗ねたように頬を膨らまし、そっぽを向いた。

その向いた方には窓ガラスがあり、外景色には雪が少し降っており、先日の遭難時のあの猛吹雪は一体何処へという感じ。

 

「は、はぁぁ?俺は鈍感じゃねぇ!」

「じゃぁクズ」

「ぐはっ!言い返せない!!」

「兄様のバカ!アホ!妖怪筋肉お化け!料理上手!」

「なんで最後褒めた?」

ツッコミを入れてから気づいたが、理亞は少し笑っていた。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…嬉しかった、人生で一番」

 

 

現実に戻った。

 

 

そう、彼らは翔、理亞。

あのあと、本当に責任を取って結婚を果たしたのだ。

 

 

「兄様…!」

理亞は翔を押し倒すように飛びかかり、倒れると同時に翔の胸に顔を埋めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…家政婦は見た!」

 

 

そこに現れる風の悪魔、左風野!

 

台詞通り家政婦は見た!のポーズをドアの後ろで体を半分隠して行っており、ニヤニヤと笑っていた。

 

 

 

「…雰囲気ぶち壊すなクソがぁぁぁ!」

翔は理亞をゆっくりと起こして風野にドロップキックをしたのち、テキサスコンドルキックを再度空中に飛んで食らわせた!

 

 

 

 

 

「あ、いました!風野さん何してるんですか!帰りますよ!」

そこに新たな風野の保護者、聖良が現れ風野の服の襟を掴んでズルズルと引っ張っていき、軽く「ごめんなさいね、翔、理亞」と言って去る。

 

 

 

 

 

 

「…そういえばさ、今する話じゃないけど、風野さんって彼氏っていたの?」

「彼氏?…今思えばいねえな。というか姉ちゃんと結婚した人は多分数日でうつ病になると思うぞ」

 

おそらく風野が作った料理(ゲテモノ)を食わされたり、仮面ライダーの特訓と称して卍固めさせられたり、或いは加えて、気づいたらスイカ割りのスイカになってた!とか充分にありえる。

 

 

 

 

 

 

 

式が一時間前に迫った。

翔は緊張を紛らわそうと金平糖を口にしている。

 

 

コンコン

 

 

 

ドアのノック音

 

理亞は「また風野が着たのか!?」と警戒したように構えるが翔が否定した。

 

 

「よせ、姉ちゃんじゃない」

翔が「どうぞ」と言い、中に数人が入ってきた。

 

 

「理亞ちゃん!翔さん!ご結婚おめでとう~!」

 

「「おめでとう~(ずら)!」」

 

 

出てきたのはAqoursの一年生三人。

 

それぞれ各メンバーカラーのワンピース(善子だけ黒)を着ており、ルビィは二人に花を手渡した。白いチューリップと青い薔薇が交互に並べてあり、翔は嬉しそうにそれを受け取った。

 

 

「ありがとう、ルビィ、花丸、善子」

翔は帽子を外して軽く頭を下げた。

 

 

「Aqoursのみんなもμ'sの人たちも、それにあの人たちも来てるわよ!」

「…虹ヶ咲学園の人だよね?」

理亞が質問すると花丸は頷いた。

 

 

「…式まであと一時間か。良かったら理亞と話しててくれ、俺は、抜けるかr「待って!」おん?」

 

 

 

ルビィは一泊おいてから深呼吸をして…

 

 

 

 

「翔さんに、話があるの!」

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「なんだ?話って」

 

理亞の許可を取って翔はルビィに連れられて、あまり人気のない室内のベンチにやってきた。

 

腰を下ろして座っており、翔は再度帽子を着用している。

 

 

「その

「…翔さんは、理亞ちゃんのことどれだけ好きなの?」

 

「どれだけってか……こんだけだ」

 

すると翔は自身の帽子を投げ捨て空き缶入れの蓋の上に着地した。

 

 

 

 

「え!?」

 

 

「おれは理亞のためなら自身のエゴも、プライドも全て捨ててやる。たとえ、俺が死んだってな」

 

翔は真っ直ぐな目で帽子ではなく自身のジョーカーメモリを見た。

 

 

 

 

「…なんだ、負けちゃった」

 

 

ルビィは安心したように息を吐いて体を伸ばすように「ん〜!」と声を出す。

 

 

 

「ルビィね、小さい時から友達がいなかったんだ。けど、中学で花丸ちゃんと仲良くなって…だけど、理亞ちゃんが抱えていた気持ちもわかるんだ。誰かと仲良くなりたい、認めてもらいたいって」

 

「…」

 

 

「だから、そんな理亞ちゃんの相手の翔さんにそんな覚悟があるのか知りたくて…だけど、安心した」

 

翔は乾いた息を吐きながら「当たり前だ」と受けた。

 

 

 

「…理亞ちゃんのこと、おねがいします」

 

 

「あぁ…お前も、早く相手が見つかるといいな」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

そして二人は再度理亞の控室に戻った。

すると三人はなにかのビデオの映像を見ていた。

 

 

 

 

「…?なんだこれ」

翔も首を出してパソコンの画面を見る。

そこにはμ'sのメンバー写っていた。

 

 

 

「…!ビデオレター?」

理亞は嬉しそうに「うん!」と頷いてそれを見せている。

 

 

 

「一応、今見てたけど真姫さんとダイヤさんのは完全にアウトだったからデータから削除したんだ」

「何があったんだよ」

迫真な顔で翔はぎょっと理亞を見つめ、そんな翔に善子は「世の中知らない方位が良いこともあるのよ…」と言いながら肩に手を置いた。

ちなみにルビィは呆れたように笑っていたのは秘密…

 

 

 

そして最後は虹ヶ咲学園

 

 

 

「翔く〜ん!理亞ちゃ〜ん!」

「「「「「「「「ご結婚おめでとう〜!」」」」」」」」

そこに写っていたのは侑を筆頭に歩夢、せつ菜、しずく、栞子、エマ、彼方、ミアの八人。

 

 

歩夢「翔さんには色々とお世話になりました」

せつ菜「裏で侑さんのサポートをしたりして裏の裏で同好会を支えてくれたり」

しずく「みんなにアドバイスをくれたり」

彼方「遥ちゃんの悩みも聞いてくれたり」

しずく「理亞さんは合宿でダンスのお手本になってくれて」

エマ「作ってくれた料理も本当にボ〜ノ♪」

ミア「誰よりも情熱的で」

栞子「私達の目標の一人でした!」

侑「そして、翔さん!私は翔さんのお陰で夢を叶えることができました!同好会何人かの作曲をしてくれたり、私に作曲の極意を教えてくれたり、本当にありがとうございました!」

 

「「「「「「「「二人とも、お幸せに!」」」」」」」」

 

 

 

映像はここで終わっている。

 

 

 

 

「…すごいずら、今や世界でも有数の作曲家になっている侑ちゃんにあの世界のテイラー家、完璧で究極の女優の桜坂しずくから来てるだなんて」

 

「それだけじゃないわよ!翔さん宛にはあの金輪際現れない一番星の可愛さアイドル、中須かすみや世界的モデルの朝香果林、中国料理業界じゃ知らない人はいない名会社の令嬢、の鐘嵐珠、もんじゃグランプリ日本一の店長宮下愛や今や誰もが知っているあのゲーム「RAO」の開発者、天王寺璃奈まで個人でメッセージきてるのよ!」

 

 

「本当か?嬉しいな」

 

 

翔は心が温まりながら次のファイル、中須かすみのメッセージ開いた。

 

 

 

「翔先輩〜!世界一かわいいアイドルかすみんですよ〜!…かすみんは先輩と出会ったからこそここまで成長できたんですよ、だから、先輩…いつもは恥ずかしくて……言えないんですけど………絶対に幸せになってください!あと理亞子!先輩のこと、絶対幸せにするんだよ!世界一かわいいかすみんとの約束!」

かすみの映像はここまでだ。

 

 

「…なんというか」

「かすみちゃんらしいずら」

花丸の言う通りだ。

しかし翔は

 

 

「…いいやかすみ、俺の理亞のほうが可愛い、訂正しろ」

と無駄に冷静で理亞の公開処刑な発言をしており、頬を赤らめた理亞。

 

 

 

「…このバカ夫婦!」

善子はそんな二人を罵倒した!

 

 

 

 

 

 

 

 

次は宮下愛からのビデオレター

 

 

 

 

 

 

 

「やっほー!翔っち!理亞ぴ!元気〜?」

 

「相変わらずの愛ワールド前回だな…」

翔はツッコみながら画面を見つめる。

 

 

「いや〜びっくりだよ!二人が本当に結婚するなんて!…結構驚いたよ!結婚だけに!……でも二人の自由だもんね、結婚おめでとうね、これからも、…もんじゃ宮下をよろしく!」

 

 

ビデオレターがここで終わっている。

 

 

 

 

「…?なんか愛のテンション、低くなかったか?」

 

「そこは察するズラ、この鈍感」

花丸に軽くあしらわれた。

 

そして次は嵐珠

 

 

 

 

「你好!久しぶり!翔!理亞!ランジュは元気よ!二人が結婚するって聞いて私、プレゼント考えたの!恭喜你们喜结良缘!私の会社系列の飲食店で使える優待券よ!でも一人分しか用意できなくて…ごめんなさい!…翔、私がスクールアイドルやめるって言ったとき、寄り添ってくれてありがとう、多分翔の言うとおり、あそこで止めたら私、後悔していたわ。だから翔、大好きよ!最後に私が本当に思ってることを言うわ!『我不擅长放弃』…フフッ♡絶対に調べたらダメよ!ランジュとの約束!」若干ハイライトオフ

 

 

映像が終わった。

 

 

 

 

「…これ、いいのか?」

「ギリギリセーフ。大丈夫、私が許す」

理亞は耐えたようだが、善子には何か嫌な予感がしていた。

 

「…最後の言葉、嫌な予感かよぎるんだけど……」

 

 

 

 

 

 

 

次は朝香果林なのだが…五人はまだ知らない、これからこの場が凍りつくことになることを……

 

 

 

 

 

 

 

朝香果林のビデオレター

 

 

 

 

 

 

映ってるかしら…よし、翔、結婚おめでとう。出会った時は正直、貴方を弄りたくなって少しちょっかいとかけてるうちにね…

 

 

 

 

 

 

貴方のことが好きになったの♡」

 

 

 

 

 

 

「「「「「…ゑっ?」」」」」

 

予想外の事態に五人の顔がへのへのもへじみたいになっていた。

 

 

 

「…私の恐怖に寄り添ってくれたあの時くらだったわ、好きだって思ったのは♡私ね、今度フランスのパリコレにモデルで出るのよ、だからお金とかはもう働かなくても暮らしていけるし、なんならもう少ししたら翔を一生養うくらいのお金は貰えるわ♡だから……

 

 

 

 

私と逃げましょ?私の理亞どっちを選ぶのかしら♡」ハイライトオフ

 

 

 

 

 

 

「「「「…………」」」」

一年生ズの視線が凍りつきながらパソコンを凝視したのち、理亞はゆっくりと翔の顔を向いた。

涙目で今にも溢れそうだ。

 

 

 

「…当たり前だろ理亞!お前しかいねえよ!というか消せ消せ!なんちゅーもんつくりやがった朝香!」

 

とりあえず結婚式にはいるらしいから明日くらいに凸って半殺しにしてやろうか、とりあえず式前に見つかって良かった。もしこれが式場で流れたものなら結婚式が崩壊していたし、それこそ果林の思う壺だった。

 

 

 

 

「…どうする?最後璃奈ちゃんだよ?」

「…大丈夫だ、璃奈は健全な子だ、俺が知るかぎり」

「なんか説得力に欠けるわね」

善子もまずい…という顔だ。それではラスト!

 

 

 

 

 

ラスト 璃奈のビデオレター

 

 

 

 

「お兄ちゃん、結婚おめでとう…♡

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私との♡♡♡」ハイライトオフ

 

 

 

 

 

 

「クソガッッッ!」

パソコンの画面に翔は遂に暴言を吐いた。

 

 

 

 

 

 

「お兄ちゃんは私のオニイチャンだよ♡あんなやつに毒されてるだけだよね♡でも安心して♡私、新たなゲームを開発したの♡お兄ちゃん調教日記♡これがあれば私とズットツナガルコネクトデキテ…『カチッ!』プツン!」

 

すぐにビデオを止めて璃奈の箇所、ついでに果林のもゴミ箱に送填した。

 

 

 

 

なんだろう、さっきから脳内に存在しない記憶が流れている。

璃奈に監禁されているような…(((((

 

 

 

 

「…翔、あんた」

善子が完全に冷たい視線を送ってきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チクショー何もデキネー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

それから式が始まった。

回りにはμ's、Aqours、虹ヶ咲(本当は上記の数人は来て欲しくないが……)以外にも二人の同級生やBOARDの職員、志満姉美渡姉、そして風都イレギュラーズの面々がいた。

 

 

そして新郎新婦入場の際、翔は唯一の親族、風野、理亞は姉の聖良と入場することになったのだが、風野がなぜかウ◯娘サイ◯ンスス◯カのコスプレをして、聖良は風野に付き合わされたのか知らないが、理亞の推しであるケイ◯スミラクルのコスプレだった。

 

 

ちなみに入場曲はSaint snowの代名詞、Believe again…ではなくうま〇ょい伝説である。

 

裏話をすると、あの遭難から理亞もウマ娘にハマったのだ。

推しは上記の通りケイ◯スミラクル。

 

 

次にスピーチ

 

風野と薫子さんが担当であり、荒れると思っていたがそうでもなかった。

 

むしろ空気を読んだのかめちゃくちゃ感動した。

 

 

そして問題の食事会…

 

 

 

「…オニイチャン♡ゲームしよっ♡」

「翔、私のビデオが流れてないということは私と賛成なのね?さ、早く逃げるわよ♡」とか言ってきた璃奈と果林だったので愛とエマに頼んで二人は柱に拘束しておいた。

 

去り際に果林が「捨てるの…!?私と貴方の仲でしょ!?」とか璃奈が「お兄ちゃん♡お兄ちゃん♡」と呟いてるため先ほどの二人に頼んで監視させてもらった。

 

 

 

後は…やっぱり嫁の理亞はかわいいってえ?それはわかったって?はいはい、まぁあと……あ、ランジュにあったんだけどボディタッチめっちゃされたな。

それを見て理亞に足踏まれたっけ…

まぁそれがかわいいんだけどな←は?

 

 

 

まぁそんなこんなで指輪を交換して遂に式が終わった。

 

家に帰宅した。

家と言っても風野と聖良がまだいるが…

 

あれから、翔は風野と共に探偵業をする傍ら、暇なときは茶房菊泉のサポートをしており、結構繁盛していた。

 

 

 

ま、余談はさておき帰宅した夜の23時半。

理亞の部屋

 

 

 

 

いつもならとなりにある自宅に泊まっているが、今日は理亞の部屋にで寝る。

 

 

 

 

「誕生日に結婚式か…なんだかすごいな」

 

「…うん、本当は兄様の誕生日に会わせたかったんだけど、その日は予定ある人が多すぎたからね……」

他愛もない話をしていると翔はあることに気づいた。

 

 

 

「…あっ!理亞にプレゼント渡し忘れてた!」

 

「プレゼントあるの!?」

驚いた様子で理亞は翔の肩に抱きついた。

翔は左ポケットを触るが、感覚はない。

 

 

「…失くした」

 

「え?」

どうやら失くしてしまったなようだ。

 

すると次の瞬間、翔が驚きのことを…!

 

 

 

「よし理亞!俺がプレゼントだ!好きなだけ甘えろ!」

「…いいの?」

理亞は舌をペロッ!をだし、次の瞬間翔の唇目掛けて…

 

 

 

「兄様…いや、貴方♡」

 

 

 

 

 

誕生日おめでとう理亞!

 

 

 

 

 

理亞ちゃん誕生日おめでとう!




ということで、鹿角理亞誕生日編でした!

まさかの虹ヶ咲キャラクターズが全員登場という…
そして個別でビデオレターを送ったキャラの五人、実はAqours編(ダブルな二人)終了後の虹ヶ咲編の翔ヒロインになります!
璃奈はヤンデレ気味、朝香果林はすこしメンヘラになっているなど中々カオスになっていますがなんとか頑張ります(小並感)

そして先日東京に言ってきたのですが、それは今週投稿する本編にて…


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黒澤ダイヤ 〜黒澤家とプリンと想いと…〜

ダイヤちゃん誕生日編です!

あけましておめでとうございます!
そして新年ちょうどに間に合わなかった〜!

いや、ペルソナ5にハマってたとかじゃないんです(大嘘)

とりあえずダイヤに怒られ…え?


ダイヤ「おいゴラァ作者ァァァ!」
作者「ヒィッ!すみませんでしたァァァァァ!」
(げんこつ音)



ダイヤにしばかれたところで始めようと思います。

話の内容としては、前にあったルビィ誕生日編の続きの話となっています!(つまり世界線が違うということ)


それでは、ダイヤちゃん誕生日おめでとう!!


年末が過ぎ年始

 

新しい事件の移り変わり目に事件は起きた。

 

 

 

 

「待って!!お願い!!まだ翔のおせち料理作ってもらってないの!!!」

 

「贅沢言うな、あれ結構作るのに疲れるし食費がばかにならないんだぞ?」

「そんなこと言ったって仮面ライダーの金額で稼いでるじゃないの!!」

「しょうがねぇだろ!あのことに使ったんだしよぉ」

「いやだおせち食べたいおせち食べたいおせち食べたいおせち〇こ!」

「かの下ネタ出すなァァァァ!」

新年早々、翔の拳が風野を襲う。

拳…というよりかはヘッドロックだが…

 

 

新年、少しの雪が積もり、家の玄関先で風野が悶絶している中、翔は一日分の荷物を持って世間一般的に言う「リムジンカー」に乗る。

その中には黒澤ルビィがいた。

 

 

 

「お兄ちゃん…本当にお姉ちゃんと一日暮らすの?」少しハイライトオフ

 

「しょうがないだろ、あいつとの約束だからな…とりあえず先に言っておく、ごめんなさいそして生きてください」

「待って待って!?私そんな二人きりになる場所に足を踏み入れようとしてるの!?」

「死んでも姉ちゃんの料理だけは口にも鼻にもその空気を入れるな、さもなくば骨も残らん」

「…一日だけ家出しようかな」

絶望顔にルビィを起き、リムジンカーが発進した。

そして約一時間弱

 

 

 

「…相変わらず庭、でけえな」

黒澤家に到着した。

ししおどしの音が鳴り、正月特有の落ち着いた空気にかなり大きい門松。

少し凍えそうではあるがこんな物北海道と比べれば楽勝だ。

 

 

 

 

「ようこそおいでくださいました。翔さん、あけましておめでとうございますわ」

 

庭にダイヤが出てきた。

着物姿でかんざしを使って髪を結んでおり、その姿は正しく大和撫子のようだった。

というかこの姿、園田海未を思い出す。

 

 

「よぉ、おけおめ。寒いなぁ……北海道ほどじゃねえけど」

「そうですね。さ、寒いのでしたらどうぞ早く中へ」

ダイヤに手招きされ、翔は靴を綺麗に揃えてから家に上がった。

 

家に上がると鏡餅が机に上がっており、やはり綱元の家だからかそう言う正月行事は大事なようで他にも家のあちこちに正月の飾り付けがされている。

鏡餅を見ると、毎年風野が「ゴージャスだからこっちが良い!」という謎の理由でてっぺんのみかんをイチゴに変えているのを思い出した。

まぁ今年はそんなことがないから少し気が楽だ。

 

 

「よいしょっと…さて、二日間宜しくな」

「こちらこそわがままを聞いていただきありがとうございますわ」

 

わがまま……

 

以前ダイヤの妹であるルビィの誕生日に訳あって翔と風野、ダイヤとルビィはそれぞれ姉弟姉妹を交換し、今回は以前の組み合わせの逆、ダイヤと翔、ルビィと風野で暮らすのだ。

 

ルビィの時はお出かけをしたのだが今回は正月、店はおそらくあまり空いていないため家でいるのが主流になるかもしれない。

そんなことを考えながら与えられた自室に荷物を下ろし、部屋を見渡す。

 

布団が一枚と書道壁掛けが一枚ある、作は黒澤ダイヤで「昼想夜夢」と書かれてた。

「…これ、お前が作ったのか?」

「気づきましたわね、そうです先日に翔さんが泊まる用意に時用に作ってみました」

翔そんな説明を聞きながらしみじみと観察しながらスタッグフォンで写真に収めた。

 

 

「…X(旧Twitter)のアイコンにしとこ」

「青い鳥を返してくださいまし!」

「ツッコむのそこかよ!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そして十時頃、リビングに行くと、遠方から来たという黒澤祖父母やその親族が集まっており、ダイヤと翔は挨拶を済ませた後に二人きりの部屋で年賀状を整理している。

これも、もし年賀状を送っていない方から送られていたら失礼な為急いで送る必要があるためらしい。

 

「田中さん田中さん…いるいる」

「こっちは終わりましたわ」

さすがわ毎年しているだけのことがあるのか、ダイヤは早く終わっており、翔の分を半分ほど取って手伝う。

 

「悪いな、中々見つけるのが難しくて」

「それはこっちですわ、まだ家族じゃないのに手伝ってもらっている身なのですから」

 

 

「………まだ?」

まだというダイヤの言葉に「ん?」となったがまぁここはひとまず置いておこう。

 

「…もうすぐお昼ですね、おせち料理を作ってますわ」

「本当か?…てか、ルビィってなにか料理は作れるのか?」

「…あっ」

「おい」

 

それはまずい、ぜったい風野がルビィにおせち料理とか作らせそう、もしくは3食全部カップ麺になってなければいいが…

 

 

「…ルビィ、君のことは一生忘れない、グッバイ・フォーエバー」

「勝手にわたくしの妹を殺さないでください!!」

 

まぁ、健闘を祈る。

 

そしてお昼、親戚が全員集まり、食卓を囲むことになったのだが…

 

 

 

 

 

 

気まずい!!

 

 

 

 

 

 

 

なにせ話せる人がダイヤとダイヤの父である黒澤道八しかいないのだ!

しかも道八に関しては色々な親戚と話してるため第やとしか話せない。

 

 

 

え?いつもの漢字で親戚にも話しかければ良いんじゃないかって?

怖えーんだよ!

黒澤家の血筋なのか知らないけど全員「893」みたいな顔つきなんだよ!というかルビィのあの天使な顔はどこから来たんだ!?まだ顔が可愛いダイヤの母か!?もうワケガワカラナイヨー!

 

ひとまずお吸い物でも飲んで落ち着こう、

 

ズズッ…

 

あっ、旨い、だしのカツオと自然薯が良い味を出してる、これは使えるな。

 

 

「どうですか?黒澤家自慢のお吸い物は」

「めっちゃ美味ぇ、この知識は家で使わせてもらうぜ」

ダイヤは嬉しそうに「ありがとうございますわ」と返すとそこにとある声が聞こえた。

道八の声だ。

 

 

「そうだ、いま娘の隣りにいる人を紹介していなかったな、自己紹介ヨロシクゥ」

 

 

 

道八ぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

 

おい、俺死ぬって!さっきから「こいつ誰だ?」って目で見られてたけどあいつの言葉で目線がもうシャー芯並みに鋭くなってるんだよ!!

 

「…翔さん」

地面に置いている翔の手を握ってダイヤは優しく期待を向けている。

 

 

 

 

チクショーもうやるしかないじゃねえか

 

 

 

翔は立ち上がって深呼吸をする。

 

 

 

「え〜、ひ、左翔です、ダイヤの後輩で昔からの友d「私のお婿さんですわ」おい!勝手なこと話すな!!!」

 

ダイヤ、ゼッテー恨むからな

そう決めた後に翔はダイヤの親戚の顔を見る。

 

 

いやいやいやいや!めっちゃ怖すぎるって!HANSYAに絶対いるって!絶対人何人か殺してるって!グラサン越しでもわかる!もう雰囲気が…

 

 

翔はもう諦めた表情で弱々しくその場に座る。

 

神様へ、生まれ変わったら金平糖をたらふく食べて、平穏に暮らせて、あと普通に同性の友人が少ないので同性の友人がほしいです。…え?そういうのはTOUEIでもなくましてやサン〇イズじゃなくて作者に家って?チクショー

 

 

 

もう涙が出そうだ。

 

 

待って、三、四人の怖くぃ親戚が近づいてきた、お、本格的に死んだわ、助けてくれよ鞠莉。お前成金だろ?

 

 

そう考えていると、手に握っていたスマホに着信が来た。

 

「見ろ」

親戚が渋怖い声色で見つめてくる、もう空気がミニガンのようだ。

 

(…誰だよくだらね)

 

 

 

 

鞠莉「成金って何よ!?結婚したら財産もあなたのものなのよ?」

 

(…前のルビィの誕生日のときも言ったが俺の体か何かに盗聴器でもつけられてるんじゃないだろうな?)

 

ピロン

 

鞠莉「大丈夫よ!あなたにバレないとこに置いているから」

 

翔「なぜ普通に通話している!?こえ〜よ!!」

 

もうなりふり構わず大声で突っ込んだ、その瞬間背後にいたダイヤの親戚の親が翔の肩を掴んだ。

 

「ちょっくら立て」

 

 

 

…いいぜ、もう俺は決めた、最近作者がペ〇ソナ5やってるんだ、反逆だァァ!

 

 

 

「…んだよ、なにか言いたいことでもあるのか?」

 

 

「「「「「!!!!????」」」」」

 

 

翔の言葉にあたりの親戚が驚いて声を上げた。

 

 

途端にざわつき始める。

ダイヤに至っては「待っていましたわ!」と言わざるような顔を浮かべている。

 

 

 

我が生涯、いっぺんの悔い無し

 

さぁ、思う存分殺「合格だ」は?

 

 

 

 

 

「…道八、ダイヤちゃん、いい男を見つけたな」

 

 

 

 

「……ファ?」

 

翔の口は塞がらなく、どうなっているのかわからないようでダイヤを見つめる。

 

 

 

「騙してしまった申し訳ありませんわ、少しテストと言うもので黒澤家にふさわしいかを親戚で判断していたのですわ」

 

 

「…はは、何だ、そういうことかよ………」

 

翔は壊れたように安心した笑いを浮かべ、その威嚇してきた一人の男は翔の頭に手を置いた。

 

 

 

「恐らくいつもは優しいが、いざとなったらどんなことでもできる度胸に命の危険を感じれる察知力、洞察力、君こそ、私達が探していた黒澤家に必要な人材、いいや、ダイヤちゃんのパートナーだ」

 

命の危険は誰でも感じると思うけどな…だって顔が全員HANSYAだもん。

 

 

「あはは…それはどうも…」

苦笑いをしながらなんとか乗り切った。

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後、やっと話せるようになったのだが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うん、めっちゃ面白い

なんか一回話したら話しやすいってか、めっちゃ面白かった。

案外人は見かけによらないと思った。

 

 

 

その後、夕方五時頃に親戚一同は予約しているホテルに戻るみたいで帰宅した。

 

 

そして翔は夜ご飯を作ってやろうとダイヤ母と料理を作っている。

 

 

 

「…道八と娘達からよくあなたのことを聞きます。道八は『彼はすごい人だ』と言ってたり、娘達は『かっこいいし頼りになる兄、弟のような存在』って語ってましたから」

 

「いやいや、評価され過ぎだと思うんですが…」

 

翔は苦笑いをしながら何か、黒っぽい液体を混ぜている。

 

「それに、昔に娘ダイヤへのいじめを止めていただいたこともありますし」

 

「…あぁ、あったなそんなこと」

今となっては懐かしい。

沼津のいた時の小学時代、ダイヤへのいじめを見た俺は見ていられなくて助けたんだよな、まぁそのおかげでこんなに仲良くなれたし、道八とも知り合えたし。

 

 

 

「翔さんは何を作ってるんですか?」

ダイヤの母はおそらく夕食用の魚を卸しながら話しかける。

「あぁ、ダイヤの好物です。今日あいつ誕生日ですよね?だからサプライズでもって」

「いや〜何から何まですみません、先程は料理も手伝いで作っていただきましたし家の雑用も任せてしまって」

「いいんですよ、働かざる者食うべからずってありますし」

翔はおもちゃのバケツにとある甘くなる液体を流し込んで巨大な冷蔵庫に閉まった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

そして夕食になった。

 

机には先程おろしていたタイ、マグロ、エビ、ハマチなどの刺身、とろろ昆布が入った味付けが濃い目なとろろうどん、さばの味噌煮、豚汁、季節野菜と高級エビの天ぷらなど豪華メニューばかりだ。

 

 

 

「「「「いただきます」」」」

四人は手を合わせてご飯を食する。

 

 

 

「…ん!……このハマチ、新鮮だな」

「あぁ、何せ綱元だからそういう魚類はたらふく食えるぞ」

翔は「羨ましいな…」と思いながら味を一つ一つ覚える。

 

 

「…お母様、翔さんは一度食べた味を再現できるのですのよ?」

「あら、それはすごい特技じゃない…!私の料理で良かったらいくらでも盗んでいきなさい…?」

「お言葉に甘えて、いや~俺、薄い味付け料理はあまり作らないんですよ、何せ俺も姉ちゃんも味は濃いめが好きなんで、けどたまにはこう言うのもなんと言うか…新鮮だなって」

「そうかそうか、いつもお世話になってる礼だ。たらふく食べていけ」

「…言いましたね?じゃあお言葉に甘えて…」

 

翔の食事スピードが上がった!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

「よく食うな……」

フラグ回収をした直後だ。

 

簡単に白米六杯を平らげ、道八とはぎょっとした目で見ている。

 

「まぁ、仮面ライダーだからな……肉体作りで食べないと行けないから。あ、もう一杯おかわりいいですか?」

 

「…あ、あぁもちろん…!……あなた……」

「お父様!負けていいのですか?」

「俺は仮面ライダーではない…!……まぁ、負けてたまるか!」

 

 

 

数分後…

 

 

 

 

「負けました………」

道八は横たわる形で倒れていた。

食べ過ぎみたいだ。

 

結果として翔八杯 道八四杯とダブルスコアで翔が勝利した。

 

 

 

「は、腹が………」

 

「…そんな胃袋で大丈夫か?」

「大丈夫だ、問題nっ………オロロロロォォン!…」

 

キラキラァァ!

 

近くにあったプラ袋に急いで汚液を出して翔は背中をトントンと叩く。

 

そんな中ダイヤとダイヤ母はと言うと…

 

 

 

「…やっぱりこれですわ!翔さんが作ったプリン!」

「あら、本当に美味しいわね」

呑気に翔がダイヤの誕生日に作ったプリンを食べていた。

もちろん、道八の分も冷蔵庫に小さいカップにある。

 

「お前ら心配してやれよ…父さんなんだろ?」

二人は完全にゾーンに入っており、優雅に抹茶プリンを食べている。

 

 

「…翔……俺のプリンは………?」

「お前は自分の心配をしろ。……まぁプリンはまだ冷蔵庫にある、明日までなら食べれるはずだ」

 

「…いや、今食べる!翔!プリンを持ってkオロロロロォォォォ!」

「学習しろ…!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

次の日…

 

 

 

「まさか、買い物に行けるとはな…」

 

朝八時頃、翔とダイヤは沼津市街地、駅前にて甘酒を飲みながら風景を眺めていた。

 

 

足元の道には微量の雪景色が広がっており、肌寒い気温であるがためか、翔はマフラーを首に巻いている。

 

 

 

 

「お母様が「今日は二人で遊んできなさい!」って言ってくださって感謝ですわ。それで、翔さんがここに連れてきたわけは…」

 

そう、ダイヤの言うとおり、翔がダイヤをここに連れてきたのだ。

しかし、翔は困ったように頭を掻きながら答えた。

 

 

「…いや、なんか姉ちゃんがダイヤに会わせたい人がいるって言うからここにいるんだ」

「会せたい人…ですか」

 

二人はその人が誰かを考えることにして、近くのベンチに腰を降ろす。

 

 

 

「…μ'sの誰がでしょうか」

「ありえるな、或いはA-RISEかSaint snowか…」

とりあえず寒さをしのぐためにカイロを開けた。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「…?姉ちゃんが…「さっき言ってた人、もうすぐ来る」ってよ」

 

「…大丈夫なんでしょうね」

不安に思うダイヤに向けて翔は「大丈夫だ、何かあってもお前を守る」と言った直後…

 

 

 

 

 

「…あ~!いた!」

「ごめんなさい!急に来ることになって…」

 

 

 

 

 

「…絵里さん!?」

「海未まで…まさか、風野が言ってた人って」

 

 

 

 

「そうよ、遊びに来ちゃった!」

 

選ばれたのはうみえりでした。

 

 

 

「え?亜里沙が体調崩した!?」

「そうなんですよ、しかも一緒に正月を暮らす予定だった穂乃果とことりも体調を崩してますし…」

 

「最近、インフルエンザが流行ってるからな…某ウイルスのせいでウイルスが強くなってるとかどうとか聞くしよ」

 

「…あの、メタ発言ってご存じですこと!?」

ダイヤがツッコミを入れてからその話は収束し、とりあえず歩きながら最近の話をすることにした。

 

 

 

「…それで、たしか一緒に暮らす予定の人が体調不良になったから沼津で俺と姉ちゃんに会いに来たってわけだな」

「そう、最近結構仕事の疲れが溜まってたからね」

 

絵里は珍しくあくびをして若干疲れたような顔を見せている。

 

 

「絵里さんは警察官なんですよね?どうなんです?その…仕事というのは……」

「…そっか、ダイヤちゃんはもうすぐ卒業するものね、まぁ言えるのは大変…ってところ、でも案外やりがいもあって面白いわよ。無限に愚痴話もできるけど…」

 

「そうなんですか…でも警察官になった理由って……」

 

ダイヤが質問を続けると、急に絵里は言いづらそうに頬を赤らめる反応をしている。

「ダイヤ…」

「す、すみません…!なにか言えない事情があったとは知らなk「翔と風野を守るためですよ」ん?」

海未だ。

その答えに翔も「え?は?」と困惑した挙動をしていて、絵里が「ちょっと!言わない約束でしょ!!??」と海未に怒る。

 

「絵里はツンツンしないで思ったことをきっぱり言えば良いんですよ!というかなんで秘密なんですか?私は良いと思いますけど」

 

「恥ずかしいのよ///海未にはわからないかもしれなあっ…!!ツルッ!ドシャッ!」

 

雪道に足を滑らせて三人の目の前で転んでしまった。

 

 

 

「…ププッ!賢い・ポンコツ・エリーチカww」

 

 

 

「かぁぁけぇぇるぅぅ!!!!」

「絵里wすみませんww今のは流石に笑いますよw!」

「わ、わたくしはこんなポンコツなエリーチカも大好きですわ!」

「いやぁぁぁぁ!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「…へぇ~海未の道場の弟子が全国大会準優勝か」

あの後、四人はスイーツが水で流れてくるカフェに行き、海未の話をしている。

 

海未は高校を卒業してから大学に進み、弓道部と剣道部を兼任しながら両部で全国優勝を叶えて海未の父母が自身の道場の師範を譲ったらしい。

 

そんな海未の弟子の中学生の弟子が全国準優勝、世の中すごいな…と実感している。

 

「大学時代は結構疲れましたよ…穂乃果がテストで赤点取って単位を落としかけることが多々あって勉強を毎回教えていたり、ことりはフランスの専門学校に進学して不安でしたし…」

 

「…待ってその頃のことりの話はやめてくれ」

「……あ~……なんか風野が言ってたわね、翔に毎日時差の違いで日本時間の真夜中に電話かけてくるって…」

 

翔は弱々しい顔をしながらため息をした。

 

「いや…だってさぁ、頭おかしいだろ!?夜中の3時だぞ!?時差があるとは言えこっちのみになってくれよ…しかもなんか玉に息が荒くなったりするしさ…!」

 

「そ、それは…呉春昌さまでした…」

海未は苦笑いをしてスイーツを食べ終わった。

 

 

prprprpr…

 

 

 

 

「…?翔さん、電話ですわ」

「お?そうだな……ルビィ?ちょい席外す」

 

翔は「風野のことだろうな……」と思いながら店外に出た。

 

 

 

 

 

 

 

「…さて、翔がいなくなったことだし、ちょっとダイヤちゃんに話したいことがあるわ」

「!?あのポンコツエリーチカさんがわたくしに話したいことですか!?」

「っ~~~!//////」

絵里は「なんで後輩にまで言われるのよ…!ダイヤちゃんは信じてたのに!」と言うが、海未は笑わずにダイヤに真剣な表情を向ける。

 

 

 

「…ダイヤさんは、翔のことが好きなんですか?」

 

 

「翔さんのこと?もちろん殿方にするまで視野にいれてますわ!」

 

 

 

「…そうですか」

 

 

海未は静かに目を閉じて息を吐くと、すぐに目を開けて悲しそうな顔をした。

 

 

 

「…翔は、色々な人から好かれてるんです、わかる範囲だと真姫、ことり、希を筆頭にしたμ'sの仲間はもちろん、A-RISEの方々や天王寺璃奈、中須かすみにたしか…ティルルさん…でしたか、他にも風野から聞く限りだとAqoursのメンバーも翔が好きなことも、まぁ本人は気付いていないみたいですが…」

 

「…じゃあ、海未さんも……」

「はい、私も翔のことは好きですよ。もちろん恋愛的に。…………ですが」

 

 

海未はダイヤの目を見つめた。

 

 

 

「…翔にはあんなことがあったからこそ、幸せになって欲しいんです」

 

「あんなこと…それって、翔さんがμ'sのマネージャーだったときのあの事件…ですか?」

「はい、あの年の冬休み。翔はあの事件に巻き込まれて一度……」

 

「……」

二人は思い詰めたような顔をしていた。

そこに絵里が海未の肩に手を置いて優しく微笑んだ。

 

 

 

「…本来、あの時の翔はまだ小学生。まだ私達が守らなきゃならない年端なのに、私は何も…見ているだけしか出来なかった…私はずっと考えてました。本当に私が翔を愛していいのか、守られてばかりでもし力がない私と結婚したらきっと翔は苦しむはずって…」

 

 

「海未さん…」

 

「…決めたんです、私は翔の好きなようにするって。彼には選ばれなかったら私は潔く諦めます。それに、あんな目に遭ったからこそ、幸せを掴んで欲しいんです」

 

 

「…私は」

ダイヤはどう返したらいいのか悩んでおり、その様子を見た絵里は両手を彼女の肩に置いて優しく見つめた。

 

 

「…私も、翔に助けられました。小さい頃、いじめを止めてくれましたし、浦ノ星では仲違いした鞠莉さんや果南さん三人の仲を割って中立の立場でサポートしてくれて…でも、私は諦めません。海未さんとは考えが違いますが…私は自分を信じます」

 

「…わかりました、私も、負けませんよ」

海未がダイヤに優しい敵視を向け、ダイヤも笑顔でそれを受け取った。

 

 

 

「…にしても、翔の鈍感はいつ治るのかしらね」

絵里は元の席の戻って考えるように天井を見た。

 

「さぁ?ま、いつものことですし、私は翔のあれは治らないと思いますがね」

 

「…ん?なんだ?俺の話か?」

翔が帰ってきた。

 

 

「そうですわ、それでルビィはなんと?」

「姉ちゃんが昨日選択してさっき目が冷めたらその部屋がが洗剤だらけになってたとよ」

「相変わらず風野の家事ベタは治らないのね」

 

 

(…いや、家事ベタってレベルじゃねーぞ!)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

あのあと二人と分かれて翔はダイヤ宅に戻ってきた。

そして晩飯は前日のように豪華なもの!

あ、ちなみに道八は翔が作ったプリンを食べて涙していた。

「こんなプリン〜!美味しすぎる〜!」って

 

 

 

 

………フッw

 

 

 

 

まぁこの話はおいておき、ついに就寝時間になった。

 

 

翔は布団に入り、今日は疲れたのかすでに寝息を立てている。

 

 

 

カッ…コツッコツッ…

 

 

 

部屋に誰かが侵入した。

その人は翔が寝る布団に入り込み、大きく息を刷ったのち、抱きつきながら寝始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

夜中3時

 

 

 

 

「…んぅ…………っ!?誰だ!」

目が覚めた。

 

誰かいると気付いた直後に布団を投げ捨て、構えた。

 

 

「…ぅ、おはようございますわ…なんですか?いきなり布団を剥いで」

 

「剥くわ!!なんで俺の布団にいるんだよ!!」

 

…………すか

「…なんて?」

 

 

 

 

 

「わたくしじゃ、ダメ…ですか?」

 

 

 

 

 

ダイヤは涙目で翔に訴え、それに戸惑う翔。

 

 

「本気なんですよ、翔。あなたのことが大好きで、だから、その…翔さん、今ここで私と一緒に……!」

「おいまて」

 

翔は悩んだように膝でしゃがみ、困ったような息を上げた。

 

 

 

「…なんとなくわかってた、あんあなことがあったからこそ、お前とルビィは俺のことが好きなんだなって」

 

「気づいていたんですか!?」

 

「あぁ、だがもしそれを他のAqoursメンバーに言ってドン引きされたら嫌だから言わないでおいたが、わかってる」

 

 

「…じゃ、じゃぁ今からでもわたくしを布団の上で好きに!「それはしない」…」

 

「俺は決めてるんだ、そういうのは、本当に好きな人と以外はしたくないって。それにさぁ、俺たちまだ未成年だろ」

 

 

「あっ…」

ダイヤはハッ…とした表情になって焦りだすご様子だ。

 

 

 

「…鞠莉〜どうせ聞いてるんだろ?今のダイヤ見てどう思った?」

 

 

ピロン!

メールが来た。もはやもう誰だか見当がつくだろう。

 

 

 

鞠莉「ダイヤ、冬休み明け、理事長室ね」

 

 

 

「いやですわぁぁぁぁぁ!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ダイヤの部屋

 

 

 

あのあとダイヤは自室に戻された。

 

完全に親も寝ていたためくた闇を一人、手で探りながら進み、自身の部屋につくとすぐに布団にバタンキュー

 

 

 

 

翔さんは私のヒーローです。

 

 

いじめを止めてくれて、喧嘩した親友雨の方を持ち手伝いをしてくれたり、Aqoursのことを支えてくれたり…もちろん、仮面ライダーとなってドーパントから守ってくれたことも…

 

 

憧れだった彼に恋してる、彼も私の行為に気づいてる。

わたくしダイヤ、もう我慢しませんわ!絶対に翔さんを捕まえてみせます!

 

ダイヤモンドの名の通り、思いを必ずや実現させてみせますわ!!

 

 

 

ダイヤ 誕生日おめでとう!!!




ダイヤ誕生日編でした!


というわけでヒロイン誕生日編はこれにて終了になりますが、もし、感想などで一人でもヒロイン誕生日編を続けてほしいという声がありましたら、その時は風野主軸にしたヒロイン編(μ'sなら絵里、にこ。Aqoursなら善子)の誕生日編を作ろうと考えました!


それではみなさん、良い正月を!

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スーパーヒーロー対戦Another~ダブルな旅路~
異世界からの来訪者


星峰さんとのコラボ編です!

かなり更新頻度は遅いですが、計5話くらいの長さになると思います!

こちら、星峰さんのPixivのプロフィールです
https://www.pixiv.net/users/69814231

一応、今回の話であるおそらく5話分は星峰さんの三次創作シリーズの「真姫ルート」の続きとして書いています!
先に読まないと話がわからなくなると思いますので読んでおくことを推奨致します!


それではどうぞ!




OP Trust•Last(仮面ライダーギーツ)
(参加者のところにそれぞれ唯華、風野、翔、海人の四人が順に参加者の場面に映る)


「…それで、こいつらをお前らが知るアイドル探偵に会わせてくれ」

「わかった、唯華もいいな?」

「もちろん!」

 

寂れた採石場、そこに三人の人が話しており、マゼンタカラーのカメラを首にかけた男が二人にとある人物らの写真を手渡した。

 

「よし、じゃあ行ってくるか」

彼は「海人」

仮面ライダーディケイドの力を持ち、本家ディケイド同様、世界を飛び回る一人。

 

 

「うん、準備OK」

そしてもうひとり、女性である「唯華」、仮面ライダーディエンドの力を使い、幼馴染みの海人と共に旅をしているのだ。

 

「…気を付けてな」

二つのオーロラカーテンが現れ、海人と唯華、もう片方にマゼンタ色のカメラの男は入っていき、姿を消した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

OP~Trust•Last

 

 

 

 

 

 

 

ダブルな二人

 

真姫ルートの世界

 

 

 

Heat

Trigger

 

放課後の通学路

左翔は唯一の家族、姉である左風野と共に変身し、仮面ライダーダブルとなり戦っている。

 

「…ったく、今日はμ's全員が集まってくれたってのに戦いかよ…!」

軽く怒りを露にしながらトリガーマグナムで敵、ベルドーパントを撃ち抜く。

 

 

「しょうがないわよ、コイツらドーパントってそんなやつでしょ?ま、早いとこ終わらせましょ」

 

Metal

 

Heat

Metal

 

 

ダブルはヒートトリガーから、ヒートメタルにメモリチェンジをした。

 

 

「お熱いの、ぶつけてやろうぜ」

「了解!」

メタルシャフトを敵の腹にぶつけ、シャフトから炎が射出される。

ベルドーパントのアーマーがどんどんと溶け出していく。

 

 

 

その時だった!

 

 

 

 

バシュン!

 

 

 

 

 

 

 

銃撃音が鳴った。

その弾丸は焼かれているドーパントに命中した。

 

 

 

 

 

「敵の増援か!?」

ダブルは振り向いた、だが発砲したのは敵ではなかった。

 

 

 

「大丈夫か!?」

「私達も参戦するよ!」

 

「…!ああっ!あのっ、バーコードの!」

 

そう、海人と唯華だった!

 

海人はネオディケイドライバーを装着し、ライドブッカーからライダーカードディケイドを取り出す。

唯華もカードホルダーからディエンドのカード、そしてネオディエンドライバーを取り出し、二人はそれぞれ、ベルトと銃に装填する。

 

 

カメンライド ディエンド!

 

 

カメンライド ディケイド!

 

 

 

 

 

「「変身!」」

唯華は銃をリロードして撃ち、ディエンドに変身、海人はカードをベルトに認識させてディケイドに変身した!

 

「最初から飛ばすぞ、ついてこい!」

 

ディケイドがライドブッカーを剣モードに変形させ、斬撃を加える。

そこに離れた場所からディエンドが追撃として銃を放ち、ダメージを与える。

 

 

「負けてられねえな!」

「そうね、熱い心お見舞いしてやるわ!」

 

ダブルも続いてディケイドと共に攻撃を始めた。

 

三対一、

どちらが悪役かわからなくなってきた…

 

 

…え?キュウレンジャー?

これが特撮リンチか…

 

 

と思った読者の皆さん、安心してください…!

 

 

 

 

 

 

 

「いたぞ、ディケイドぉ!」

 

戦っている最中、横やりとしてナイフが飛んで来た!

 

 

「危ない!」

ディエンドが上手く弾丸を当て、軌道を変えることで阻止された。

投げてきた方向にいたのはドーパントではなく、アポロガイストという敵だ。

そして、マギア、ギフJr.、雑魚ジャマトをそれぞれ4.5体程連れている。

 

 

「ったく、どこまで着いてくるんだよ…!ストーカーかよ!」

 

と苛立ったディケイドがため息をしながら目標を変える。

ちなみに、「ストーカー」という言葉にダブルのジョーカーサイドが一瞬震えたのは秘密…

 

 

「…一人じゃ不利ね、風野さん、翔さん!ドーパント頼みます!」

 

とディエンドも目標を変え、ダブルはドーパントを早くメモリブレイクすることにした。

「ええ、引き受けたわ!…さて、早く倒して助太刀よ」

「わかってる、さぁ、お前の罪を」

数えろ!

 

ダブルはまず炎のパンチでカウンターを狙いながらの正拳突き、そして追撃として左足で蹴りを入れ、ドーパントの体制を崩した。

 

 

「…決めるぞ」

 

ダブルはメタルメモリをシャフトに装填し、マキシマムドライブを発動させる!

 

 

メタル マキシマムドライブ

 

「メタルブランディング!

 

 

シャフトに炎が纏われ、火花をチラシながら足の炎で加速しながら重い一撃を入れた!

 

 

ドーパントは深傷を負い、解除。

ガイアメモリが排出されて、人間に戻った。

 

「終わったな、あとはこいつを縛って安全なところにやるぞ」

と、気絶しているドーパント人間をスパイダーウォッチのワイヤーで縛り、避難させた。

 

 

 

 

 

 

 

ディケイドはその頃、アポロガイストらと戦闘中。

 

ディケイドがマギア、アポロガイストを敵に取り、ディエンドはギブJr.とジャマトを相手にしている。

 

 

 

「なかなか手強いな…」

ディケイドはカードホルダーからスラッシュのカードを取り出して使い、ディエンドはブラストを発動する。

 

 

 

 

「グハッ…!」

ディケイドの攻撃をアポロガイストが受け、ダメージを負った。

 

「まだだぞ」

と左足で綺麗な片足キックを披露し、軽くアポロガイストは吹っ飛ぶ。

 

 

 

Luna Trigger

 

 

そこにダブルが戻ってきた。

走りながらトリガーマグナムで乱射する。

その追尾弾が雑魚敵に命中する。

 

 

 

「こっちはOKだ!手伝うぞ」

と襲ってきたジャマトの攻撃を軽々しく交わし、マグナムを打ち込む。

 

 

 

 

「…狼煙を上げるぞ!唯華!」

その言葉にディエンドは頷き、両者カードを取り出す。

ディケイドが出したのは令和一番目の仮面ライダーゼロワンのライダーカード。

ディエンドはギフJr.とジャマトに対抗するため、自らの命を犠牲にして変身する仮面ライダーデモンズと、本当の愛を叶えるためにデスゲームに参加する大セレブの仮面ライダーナーゴのカードだ。

 

それぞれスキャンをする。

 

 

 

カメンライド ゼロワン

 

飛び上がライズ!ライジングホッパー!

 

 

 

 

カメンライド デモンズ ナーゴ

 

 

 

ディケイドは仮面ライダーディケイドゼロワンになり、ディエンドは仮面ライダーデモンズ、ナーゴを召喚した。

 

 

「おぉ…なんか姿が変わったな……」

ダブルがゼロワンの姿になったディケイドを見渡す。

 

「これがディケイドの力だ、詳しい性能とかは後で説明するからいまはあいつ等を撃破することに集中しよう」

 

「ええ、そうさせてもらうわ、あのボスみたいなのは任せなさい」

シャフトを振り回しながらアポロガイストに突撃する。

 

 

 

「…さて、二人ともお願い」

 

ディエンドは召喚した二体のライダーに指示を放ち、それぞれ同作品の敵に攻撃していく。

 

 

 

Add

 

 

デモンズドライバーの待機音が流れ、デモンズがコンドルバイスタンプを起動する。

 

コンドル!

 

 

 

Dominate up コンドル ゲノミクス

 

 

デモンズに翼が生え、一体のギフJr.を掴み空に舞う。

そしてだいたいビル四回ぐらいの高さから離し、ギフJr.にキックをする。

キックを食らい、空中から超速度で落下し、他のギフJr.とぶつかり、見事に爆発するのだった。

 

 

そして一方のナーゴはディエンドと共にジャマトと乱戦している。

 

 

ビートアックスを振り回しながら戦うナーゴ、アックスを持ち替え、演奏するような構えを取る。

 

ディエンドはそれを守るように銃撃を放ち、ジャマトらを近づけさせないようにしている。

 

ビートアックスのストラムレバーをかき鳴らし、エレメンタルドラムが三回押される。

 

 

 

Funk blizzard

 

ジャマトの足元を凍らせ、身動きを封じた。

「これで決めるわ」

 

 

ファイナルアタックライド ディ・ディ・ディ・ディエンド!

 

ディエンドがディメンションシュートを放ち、動けないジャマトらは爆発した。

 

 

「よし、こっちは終了!」

その言葉とともに、デモンズとナーゴは消えていった。

 

 

 

 

 

そしてディケイド、

 

 

「遅い!」

と右足でカウンターキックをマギアに決めていき、ライドブッカーを空中に上げて落下してくる間に近くのマギアにパンチをする。

そして軽く飛ばされたところで落下してくるライドブッカーを掴み、斬り倒す。

 

 

「…終わりだ」

ファイナルアタックライド ゼ•ゼ•ゼ•ゼロワン

 

 

ディケイドはマギアめがけてキックを行い、空中にリフティングして、ライジングインパクトを叩き込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イ ン パ ク ト

 

 

 

 

 

 

 

 

「〜〜〜っ!!!!!!」

 

マギアは爆発四散し、あたりには炎と煙が残った。

 

 

 

 

 

 

そしてダブル、

 

 

 

 

「あーもうっ!盾ばっか使うのずるいだろ!」

ルナトリガーのメモリを使用しているダブル。

玉が分散し、自動追尾がついているのだがアポロガイストの方が一枚上手のようであり、全て防がれてしまう。

そこにカウンターとして剣を振るってきたアポロガイスト、上手くダブルは攻撃を交わしたがその様子にアポロガイストは高笑いを浮かべ、二人を挑発する。

 

 

 

「ハハッ、これがこの世界の仮面ライダーの実力とは…実に愚かな」

 

「なんですって?」

再度、マグナムから追尾弾を発射するがすべて弾かれてしまう。それに加え…だ。

 

「遅い!」

アポロガイストの剣技を受けてしまう、ルナトリガーの状態だと耐久力は少ないため、痛手となってしまう。

 

 

「うおっ!」

「大丈夫!?翔!?」

このダブルは、翔を基本のボディとして変身しているためダメージが蓄積されるのは翔である。

 

「あ、あぁ、なんとかな…だが、次食らったら一発アウトかもしれねぇ」

その言葉から、アポロガイストは大きくニヤッと笑い、攻撃を仕掛けてくる。

 

 

「くそっ、なにか打開策は…」

と考えると後ろからディケイドのライドブッカーから弾丸が発射された。

 

 

「あとはあなただけよ、アポロガイスト」

ディエンドも終わったようで、アポロガイストを指差す。

 

「さて、ここからが

 

 

 

 

俺のハイライトだ」

 

 

 

 

 

ライドブッカーからゼロワンとは違うライダーカードを取り出し、ベルトに装填して起動する。

 

 

 

 

 

 

カメンライド 

 

 

 

 

 

Get ready for BOOST and MAGNUM

 

 

 

 

仮面ライダーギーツ

 

スター・オブ・ザ・スターズ・オブ・ザ・スターズでありデザイアグランプリ無敗の記録を持つ「浮世英寿」が変身する仮面ライダー

 

キツネの見た目をしており、白と赤のアーマーを身にまとっている。

 

 

REDDY FIGHT

 

 

その瞬間にして赤いアーマー、ブーストで加速し、盾ごとパンチをする。反動か、盾は飛んでしまい、攻撃が通るようになった。

 

「はぁっ!」

ディケイドギーツはアポロガイストの腹部にキックを打ち込み、吹っ飛ぶと同時にライドブッカー銃モードで発砲する。

 

「俺らもやるぞ!」

ダブルはトリガーマグナムで再度弾丸を打ち、ようやく命中した。かなりのダメージが入ったようでアポロガイストが地につく頃にはフラフラだった。

 

 

 

 

「分が悪い…ここは退散だ」

その時、上空から影が生まれる、ヘリコプターだった。

操縦しているのはおなじみのショッカー戦闘員、一体の戦闘員が縄を下ろすとそれを掴み、飛び去っていき、突如としてワープホールが開かれて消えていった。

 

 

 

 

「…勝ったわね」

唯華の一言でダブルは息を吐いてガイアメモリを抜き、変身を解除した。

それと同時に二人も変身解除した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

浦の星女学院 スクールアイドル部、部室

 

 

 

 

 

「ただいま~」

翔が部室に入ってきた。

「お帰り!」

 

部室には、先程言っていた通り、Aqoursだけでなく、μ's(正確には大人になったμ's)がいた。

 

 

 

「怪我無さそうで安心したわ…一応氷のうを」

と翔と()()をした真姫か持ってこようとすると…

 

ドンッ!

 

 

 

希がわざと真姫にぶつかってきた。

「氷のうなら任せとき!…はいこれ」

と事前に準備しておいた氷のうを渡す。

だが翔は希の氷のうはまず受け取らず、倒れた真姫のところに行く。

 

 

「おい真姫!?大丈夫か!?」

「大丈夫…」

真姫は希に鋭い視線を向けた。

 

 

「希!真姫に謝りなさい!」

絵里はいつもと違う希に驚いた表情を見せながら謝るように怒る。

 

 

「謝る…?翔くんのことを一人で盗んだ真姫ちゃんに?なぁ花陽ちゃん?」

 

「え…?わ、私はそ、そそ…そんなこと……」

急に呼ばれた花陽、焦ってしまい、オドオドとしている。

 

 

「盗んだって何よ、私が翔を選んだのよ?」

完っ全に雰囲気が悪くなってしまっている。

 

 

翔は「まぁまぁ…落ち着け」と二人を宥めている。

 

 

一方で千歌は小さな声で憧れである一人、穂乃果に話しかける

 

 

 

「あの、穂乃果さん、希さんっていつもこういう感じなんですか…?」

 

 

「…わからないんだ、絵里ちゃんの話だったら、翔君と真姫ちゃんが結婚するって言ったあの時…ほら!私達が初めて出会って翔君が記憶を取り戻した付近からだったような…」

 

他のAqoursのメンバーも何が起こっているのかわからず困惑している。

 

その時、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「不審者を捕まえたわ!」

 

とこの悪い雰囲気を変えるために送り込まれたとしか言えない風野は何かを持ってやってきた。

 

 

 

 

「ふ、不審者…?」

 

 

 

あるぇ〜?嫌な予感しかしないぞ〜?

 

 

 

 

 

 

 

そう、捕まえたというのは…

 

 

 

 

 

 

「おい!俺たちは不審者じゃねぇ!」

「早く施錠して!翔さんに呼ばれてきたのよ!」

 

 

 

「姉ちゃん何してんだゴラァっ!」

 

翔は風野に思いっきりドロップキックを入れる。

体制を崩したまま風野はドアごと吹っ飛んでいき、すぐさま翔が接近して鍵を奪い取る。

 

 

 

 

「姉ちゃんがすまん…今開けるからな」

 

翔はペコペコと頭を下げながら二人に手錠を開けた。

海人は腕をブンブンと振り回し、唯華は安堵の息をついた。

 

 

 

「びっくりしたぞ…なにせ、あの遊〇王の城〇内の顎の変顔をしながら追ってくるし、」

「あと一瞬で追いつかれるし…」

 

二人は風野を怖がって、化け物を見る目で見てる。

 

 

 

「許してやってくれ、姉ちゃんはそんなやつなんだ…」

頭を抱えている。

 

 

 

 

「えっと、どこかで会った気がするズラ…」

花丸、善子が二人の顔を見る。

若干照れているような仕草を見せている海人である。

 

 

 

 

「あっ、たしかピンクバーコードの仮面ライダーの!」

凛が思い出したようで、他のメンバーも思い出していく。

 

 

 

 

「ピンクじゃない、マゼンタだ。あとディケイドだ」

 

「えっと、梅宮唯華と言います、ディエンドっていう仮面ライダーの一人です、こっちは幼なじみの黒崎海人」

 

簡単に自己紹介をして二人は席に座った。

 

 

「…ねぇ風野はあのままだけどいいのかしら」

とにこがドアとともに気絶して座ったまま体をへの字にしている風野を見ている。

 

 

「どうせすぐ気がつくさ、よっと」

翔はドアを回収し、外れた箇所を直した。

 

 

 

「いや、風野さんにたいしれ扱いひどくない…?」

「あぁ、風野はいつもこうなので…」

絵里が返答し、他のメンバーも「うんうん」と頷いた。

 

 

 

 

 

海人の心内(いや、この人一体何なんだ?)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

そして少し時間が経った。

 

 

翔は海人と話しており、

女性陣、男性陣に分かれている。

 

まぁ、男性陣と言っても二人しかいないのだが…

 

 

 

 

 

 

 

 

「海人はよ、ポケモンとかやってるのか?」

「ポケモンか?あぁただ、ポケモン剣しかやっていないな、あぁ、アニメとかは見ているぞ」

 

「なるほどな〜ポケモンはそっちのセカイにもあるみたいだな、好きなポケモンとかは?」

 

「そうだな…色々いるけどやっぱりルカリオかな?メガシンカとか好きなんだよ()実はメタい」

 

「わかる、メガシンカいいよな〜!でもやっぱメガシンカならガルーラ「おい、それは色々とやめろ」あ、はい」

 

「コホン…んじゃ逆に翔、お前の好きなポケモンは?」

 

「俺か?正直悩むけど…まぁ、マッシブーンとポリゴン2、アシレーヌ、でも一番はやっぱりレアコイルかな?作者がpix〇vのアイコンにしているし(メタ発言やめい)」

 

 

 

 

そして次の質問 海人から

 

「あとはさ、風野さんとお前は姉弟だからか仲良さそうだけど、実際喧嘩したことはあるのか?」

 

 

「…思い出したくもないな」

「え?」

「ま、今回はちょっとだけ教えてやるよ」

「な、なんかすまんな……」

 

「気にすんじゃねえ、喧嘩…そうだな大体は口論で終わるものが多いな。けど、あの大喧嘩は群を抜いてやばかった」

「あの喧嘩?」

 

「ああ、訳あって○○○○○○○○○(ネタバレ防止)事になってその時は、大喧嘩だったな〜姉ちゃんは口を利かなくなるし、何より仲直りのために国に頼んでドームを貸してもらって仮面ライダー状態で殴り合いしたしよ」

 

 

「なんだよそれ、どっかのオッス!オラ戦闘民族!かよ」

 

 

まぁ、詳しくは後のゼロな二人にて…

 

そして次…

 

 

 

 

女子陣

 

「…そういえば翔さんってμ's、Aqours唯一の男だけど他の人たちはどう思ってるの?」

唯華の一言、即答で真姫、ことり、希、ダイヤ、ルビィ、鞠莉が答えた。

 

 

 

「「「「「「早く結婚したいわ」」」」」」

 

「……はい!?え、翔さんって結構好かれてるのね…」

納得したように唯華は翔を見る。

 

「好かれてるも何も、あいつは思わせ振りなことを無意識にするからね…まぁ所謂無意識恋愛マシーン…?みたいな」

 

「どういう例え何ですか…まぁ私もわかりますが…」

海未は苦笑いしながらツッコんだ。

 

 

「わかるんだ…えと……じゃあ花陽ちゃんと曜ちゃんは?」

 

「わ、わたし……!?」

 

 

「…翔くんねぇ……」

二人は悩んだ末、出した答えは…!

 

 

 

 

 

 

「………カッコいいヒーロー……かな?」

「あっ、私もです!」

 

「ヒーローね…」

「まぁ、あいつはちょっと……いや、ちょっとどころじゃないわね。昔から自己犠牲しかないけどね…」

にこは苦い表情をしながら話した。

 

「…ちなみに、どんなことが」

質問をした。しかし、μ'sが暗い表情で俯いた。

 

「…あ、その…ごめんね無理に聞き出そうとしちゃって………」

 

「…気にしないでいいわ、正直あれは悪夢のような出来事だけど、別の世界から来たんだし、教えてもいいわよね」

 

絵里がみんなを見る。

 

真姫は俯いているが他のメンバーは小さく頷いた。

 

「…実はね翔が私達μ'sのマネージャーをしていたあの冬休みに………………」

 

「…そんなことが」

その話を聞いて絶句した。

 

「正直、翔君はどうして生きてたのか、凛達も不思議なんだにゃ…」

「………………」

 

 

空気が悪くなり、Aqoursも黙り込んでいる。

 

 

唯華はこの空気を作った責任を感じ、違う質問を考える。

「…あの…えっとその、風野さんは翔と結婚してほしい人はいるんですか?」

 

その質問に即座に反応したのは三人だった。

 

 

「それはもちろん私よね?風野…?」マキハイライトオフ

「風野お姉様…わたくしという翔さん最適性の嫁候補がいるのですわよ…?」ダイヤハイライトオフ

「風野お姉ちゃん…ルビィね、お兄ちゃんのことだーい好きなんだ♡もし結婚させてくれたら…ね♡ルビィとお姉ちゃんの家、結構お金はあるんだよ…?」ルビィハイライトオフ

 

「……なによこれ、お姉ちゃんとかお姉様って聖良と理亞じゃないんだから…まぁとりあえず私は翔が連れてきたのが変なやつじゃなければ誰でもいいわ、出来ればμ'sのだれかが良いんだけど……」

 

 

その言葉に真姫、希、ことり、花陽、海未が目をギっ…と鋭く見る。

 

 

 

その時、希が小さく呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…だったら今のうちにみんなを始末した方がいいんやな」

 

「…希さん?」

近くにいた果南は何を行っているのか聞いたがはぐらかされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

男性陣

 

 

 

 

「…なるほどな、μ'sで好きな曲は僕らは今の中でか」

「そうだ、やっぱ一人で初めて作ったμ'sの曲なんだ、それに…」

「それに?」

「…あれ、なんだっけ」

「なんだなんだ?度忘れか?」

「…かもな、まぁ、忘れてくれ、んでAqoursでの好きな曲…か。ちょっとメタくなるな」

「まぁ、いいだろ、作者同士で言ってるんだし」

 

おい…星峰さん、こいつら一回締めましょう!

 

 

「…じゃあ遠慮せずに、俺はな一番好きな曲はWonderful Storysだな。理由はまぁ歌詞に夢を駆けてきたから翔てきた、と同じ名前で表せることか倒れの名前が決まったからだな」

 

「まさか、名前の誕生秘話が聞けるとはな…」

 

 

「んじゃ、次は俺から」

 

 

「話によったらお前、色んな世界の仮面ライダーの力を使えるみたいだが、やっぱこのライダーが好きだなーってのはあるのか?」

 

「そうだな…まぁ基本で使っているディケイドかな?というか、俺の世界だと仮面ライダーはフィクションみたいなものだからな」

 

 

 

 

 

 

「…は?」

 

 

 

「混乱するのもしょうがないと思う。俺がいた世界では仮面ライダーはフィクション、テレビの中の番組だったんだ」

 

「ちょいちょいちょいちょい!ちょっと待て!…はぁ!?俺がテレビの中のキャラクターってことか!?」

 

 

「ど、どうしたの!?」

 

大声で怒鳴ってしまったようで、曜はなだめようと二人の中に入った。

 

 

 

「曜、心配はしないでくれ。せっかくだし、ここにいるお前らにも伝えてやるか。風野と翔は本来、この世界の住人じゃないんだ」

 

 

 

 

 

「ファッ!?」

 

「…それは本当なの、海人と私の世界では仮面ライダーはテレビの中の番組、それに私達の知る仮面ライダーWはあなた達二人じゃないの」

 

 

「俺たちが知っている仮面ライダーWはこいつら、左翔太郎とフィリップって二人が変身するんだ。ほら、この二人だ」

と海人は左翔太郎とフィリップの写真を全員に見せた。

 

 

 

 

「…あれ、どこか二人に似てるような」

 

ことりが言うと同時に、数名の人が順番に翔、風野の次に、写真上の翔太郎、フィリップを拝見する。

 

 

 

「これなら私の翔の方がずっと可愛いし、かっこいいし、優しそうだし…etc」

 

翔が絡むと熱中して早口言葉のように翔のいいところを語りだす、所謂暴走モードに入ってしまった真姫。

 

 

 

「あ、あのな…/////」

翔は照れながら嬉しそうに首手を重ねた。

 

 

 

「…ま~た出たよ、真姫さんと翔くんのバカップル」

 

 

千歌が一瞬毒を吐き、真姫は千歌の背後で指をポキポキとならしたためか、千歌がビビってすぐに頭を90度下げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ユルサナイデ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…なんか二人を見てると夫婦みたいに見えてきた」

 

 

「あら、ほんと!?よし翔、頭からでも市役所に婚姻届を…」

「だから、俺まだ未成年だって!何回言ったら理解してくれるんだよ」

 

 

 

 

回りの空気に流されること無く、二人はバカップル要素を発動していき、ダイヤ、鞠莉、ルビィ、ことり、海未、希、梨子は二人を睨み付けるように鋭く見つめる。

 

嫉妬が沸いているのだろう。

 

 

 

 

 

「ってああぁぁぁ!」

「なんだ!?ドーパントか!?」

 

「違う違う!唯華!士さんが言ってたあれ!」

 

「……あっ!忘れるところだったわ!みんなに会わせなきゃならない人がいるの!」

「というかそのためにこの世界に来たんだがな……」

 

 

 

「…合わせたい人か?見当がつかないな」

 

 

おそらく、二人が合わせたいという人は異世界の人。

海人と唯華以外は知るはずも、わかるはずもないのだ。

 

 

「じゃあ、呼ぶぞ」

 

 

海人が指パッチンをすると、部室のドアに重なるようにオーロラカーテンが現れた。

 

 

 

 

「こ、これはっ…禁断のラグナロクっ!」

 

善子がそんな厨二発言をしているが、花丸が「ちょっと黙ってるズラ」と軽くチョップをかまされた。

だが、魔法を見るように、不思議な目をしてカーテンを凝視する全員、まもなくして、カーテンの中から足音が聞こえてきた。

二人いるようで、一人だと明らかに早すぎる足音だ。

 

 

 

 

「…」

 

翔、風野は唾を飲む。

その瞬間、二人の足が出てきた。

 

一人は赤いスーツのズボン、もう一人は短めのホットパンツを着用している女性。

 

 

 

 

 

「あっ!フィリップ君に翔太朗君!」

ついに姿が現れ、オーロラカーテンは消失した。

女性は風野のところに一目散に駆け出し、目の前で距離感なしで顔を近づける。

 

 

 

「い、いや左風野ですが」

いきなりに風野も困惑を隠しきれていなく、口が引きつっている。

 

「…本当に二人はダブルなんだな」

 

「あ、あぁ。正真正銘、仮面ライダーダブルだ。それで、お前らが海人の合わせたい人、何だよな」

翔がジョーカーメモリとダブルドライバーを出したことで、赤いスーツ姿の男性は「ああそうだ」と頷き、自己紹介を始める。

 

 

「俺は照井竜、こことは違うセカイで翔太朗やフィリップと同じ仮面ライダーをしている」

 

と照井も翔と同じようにアクセルのガイアメモリとアクセルドライバーを取り出した。

 

 

 

 

「…見ないベルトですね、やはり異世界でもドーパントって」

と絵里が質問をする。

実は絵里、μ's、音ノ木坂を卒業してから、警察学校に入り、警察官になったのだ。

 

 

「ああ。存在する。しかも生産こそ殆ど止まったが、まだどこからか流通されている状況だ」

 

絵里は頷き、同じ警察官として共感をしているようだ。

 

 

 

 

 

 

 

「私は鳴海亜樹子、よろしくね、風野ちゃん!!」

 

「えぇ、こちらこそ」

とそっちも仲良くなったようで、亜樹子は完全にμ's、Aqours、そして唯華と馴染んだようで、楽しそうに話をしている。

 

 

 

 

「…さて左、こっちの世界の事や君たちのダブルについて色々教えてくれ」

 

「わかってると思うが、俺だけ情報はやらないぞ、わかったな」

 

照井は翔太朗らしさを感じたのか、「フッ」と口元が微に笑いながら話した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

そして一時間が経った。

 

 

 

もう少しで三時になる時間で、一行はおやつとして翔手作りのクッキーを食べながら未だにお話をしている。

 

 

 

「いや〜まさかこの世界の翔太朗君は料理が上手だなんて!」

「まぁ、姉ちゃんが料理できないからな…」

「まぁさすがわ私のダーリンね♡」

 

 

と真姫は翔の後ろから抱きしめてきて、その光景を見た亜樹子は含んでいた紅茶を思いっきりとなりにいたにこに吹き出した。それはにこをも貫通し、善子にまで飛んできた!

 

「にこぉぉ!?なんでいつもにこばっかり!?」

「こ、これが堕天使の罪…」

「馬鹿なこと言わないで早くタオルで拭くずら」

 

と花丸は雑にタオルを二人の頭に投げる。

 

あれ、にこの扱いって一体……

 

 

まぁそんなことはおいておき、亜樹子は相手口が塞がらない様子で翔を見る。

 

 

 

「わ、私聞いてない!!え!?こっちの翔太朗くんって、女性に好かれているの!?」

 

「そうよ、それに私と翔は将来婚約しているんだから♡」

と真姫は亜樹子に指輪を見せつけ、ありえないという表情をしながら指輪を指さして口をパクパクしている。

 

 

「…もう、なんかさっきからこいつ(真姫)を見ているけど翔への愛が重すぎて軽く胃もたれしてきたぞ…」

海人は食べていたクッキーを皿に置いて、腹を少し抑える。

 

 

「そういえば海人、スーパー戦隊って知っていたりするか?」

 

 

「スーパー戦隊?あぁもちろん、俺がいたセカイでも放送されていたぞ」

スーパー戦隊、秘密戦隊ゴレンジャーから始まり、今や47代目、王様戦隊キングオージャーまで続くあのご長寿特撮番組。

 

 

翔は孤児院時代からスーパー戦隊が好きで、親がいない翔からしたら、スーパー戦隊がHEROなのだ。

 

 

「あら、海人さんの世界でもスーパー戦隊ってあるの?」

実は善子、重度のスーパー戦隊オタクなのだ。

家にはプレ◯アムバ◯ダイ限定のグッズも所持しており、重度の特撮オタクである。

 

「…あるぞ、でもグッズとかは買ってなかったが」

 

すると、翔はなにかを思い出したかのように、自信の財布を開く。

 

 

 

「グッズはゴセイジャーならあるぞ、ほら」

財布からゴセイジャーのゴセイレッドの変身カードを取り出し、海人に渡す。

 

 

「あいにく二枚あるから一枚やるよ」

 

 

「え、いやでも」

「お土産だとでも思ってくれ、こんなものしか用意できないが…」

 

海人は申し訳無さそうにゴセイジャーのカードをもらい、ライドブッカーのホルダーにしまった。

 

するとだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、翔君たちと海人さんたちってどっちが強いのかな?」

 

 

 

 

「「え」」

 

急な穂乃果の発言、

たしかにどちらが強いのか、気になるはずであろう。

 

 

 

 

その発言が、四人の闘争心に火をつけることに……!

 

 

 

 

 

「やっぱり私達よね、なにせ、翔は世界の危機を一度救っているし」

 

「ちがいますよ、いろんな世界を旅した私達です、ね、海人」

 

二人はそれぞれ、翔、海人に視線を向ける…!

だが

 

 

 

 

 

「そういうのならお前ら二人でやれ、たしか…ほらディケイドの世界のスタジアムにでもカーテン出してやるから」

「戦うのはあんまり好きじゃねえ、てか今日はせっかくμ'sが集まってくれたんだし」

 

男性陣二人はあまり乗り気ではないようで、優雅にクッキーを食していた。

海人は「二人で戦え」

と少し気怠くしながらオーロラカーテンを召喚した。

 

 

 

「…確なる上は!」

風野は笑みをこぼしながら唯華に耳打ちをする。

そのことを聞いた唯華はあまりにもおかしなことだったのか半信半疑で困惑しながら頷いた。

 

 

「翔」

 

「なんだ、戦いは絶対にしないからな」

 

「翔さん、金平糖どうぞ」

 

賄賂ォォォォォォ!?

 

金平糖で買収しようとしている女性陣、

 

 

「おいおい笑。なんで金平糖で買収しようと思「海人、戦え!!」へ?」

 

「戦わなければ生き残れないんだ!この金平糖を賭けたバトル!」

 

「いや、龍騎じゃねえんだよ」

唯華は風野が言ったことは本当だったのか…と笑いながら見ていて、海人本人は開いた口が塞がらないままツッコミをした。

 

「というか金平糖一つでバトルすんのかよ」

「当たり前だろ!金平糖はっ神聖なっ!神への貢ぎ物!それをもらえるんなら俺はなんだってしてやるよぉぉ!」

 

「…風野さん、このセカイの金平糖ってクスリみたいなものじゃないですよね?」

「ええちがうわ、ちゃんとした食べ物よ」

 

 

金平糖ってなんだっけ?(哲学)

 

 

 

「…ま、まぁ翔が戦うなら、俺も戦うか」

 

海人はもう一度指パッチンをして、先程出したオーロラカーテンとは逆の方に違うオーロラカーテンを出した。

 

 

「これで観客席にも繋がった、みたいやつはここから入ってくれ」

 

みんなが振り向き、亜樹子が楽しそうに一番先に入っていくのを筆頭に照井、Aqours、μ’sも入っていく。

 

 

 

 

「さて、俺たちも行くか」

「だな、金平糖のためにも負けられねぇ!」

 

翔、海人はともにグータッチをしながら風野、唯華の後ろからカーテンに入っていく!




コラボ編第一話でした!

おや、希の様子が…?

地味に希が真姫同様ヤンデレ化しています。
ちなみに、今回のヒロイン?は希となります。
そして衝撃のゲスト第一弾として仮面ライダーWから照井竜、鳴海(照井)亜樹子が登場!
はたして変身はするのでしょうか…?



次回は翔&風野VS海人&唯華という形になります!

もちろん、ディケイドディエンドのカメンライドで様々なライダーが登場するのでお楽しみに!

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闘いの鐘、現れる乱入者

星峰さんとのコラボ編第二話です!


どうも、先日みそきんGETしたぷよでっせです。


みなさんはみそきんGET出来たのでしょうか?

そんな話はさておき、星峰さんがコラボ編第一話のアレンジ版を投稿したようです!
第一話のリンクからみなさん読んでいただけると嬉しいです!


それではどうぞ!


OP trust•last(参加者に照井竜追加)


前回のスーパーヒーロー対戦Another

 

 

 

左翔、風野は以前知り合った海人、唯華と再会した。

戦いを通じてから、浦ノ星に案内し、μ's、Aqoursとも再会、さらに海人はマゼンタのカメラの男に頼まれていたことがあり、照井竜と鳴海亜樹子を呼び出した。

話していく内に、どちらが強いのかという疑問に…

 

 

それではスーパーヒーロー対戦Another スタート!

 

 

 

 

四人、翔、風野、海人、唯華はオーロラカーテンの中を歩む。

 

辺りが光に包まれると、翔と風野は目を隠すように肘で覆う。

 

 

「着いたぞ」

 

 

光が消えるとそこはバトルフィールド、スタジアムだった。

回りを囲むように観客席が広がっており、一番近い観客席には先ほど海人が出した別のオーロラカーテンから入ったμ's、Aqours、照井夫妻が座っている。

 

 

「…すげぇな、魔法じゃねえか」

「意味がわからないわ…ちょっと待って…」

 

 

風野は急いで白紙の図鑑のような本を取り出して地球の本棚を使った。

 

 

 

「……えっとこれは世界を渡る能力みたいね、検索してみたわ」

 

風野が検索をして、海人は解説を始めた。

 

「ああ、これはオーロラカーテンだ、世界とか時空を越えれて旅が出来るんだ」

 

「…なんか色々ありすぎて頭が回らんな……」

翔は帽子を取り、頭を掻いた。

 

 

 

~OP~

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「さて、始めるわよ」

唯華はディエンドライバーを取り出し、クルクルと回す。

 

「唯華ちゃん、私も本気で行くわよ」

風野は()()()ドライバーとサイクロンメモリを取り出した。

 

 

「…まぁ戦うからにはこっちも手加減無しだ」

ディケイドライバーを装着し、翔を指差して言う。

 

「ああ、金平糖のためだ、負けらんねぇ!」

燃える目をしながらロストドライバーを装着、ジョーカーメモリを起動し、

他の三人もメモリを起動、装填、さらにカードを装填した。

 

 

 

Joker

Cyclone

 

 

 

カメンライド ディエンド

カメンライド ディケイド

 

 

変身!

 

 

四人にそれぞれアーマーがが纏わりつき、仮面ライダーとなった。

 

 

 

 

 

「風野さ~ん!がんばるずら~!」

花丸が声を出すのに続き、真姫、千歌、亜樹子も声を出した。

 

 

「翔~!愛してるわ♡!頑張って~!」

「海人さんもファイト!」

「唯華ちゃん!応援してるよ~!」

 

 

観客席を見上げた四人。

仮面の元では笑顔が浮かんでいる。

 

 

「…さて…と試合開始だ」

 

 

ディケイドがそう言うと、スタジアム内にゴングが響き渡った。

 

 

「先手必勝よ!」

最初に仕掛けたのはディエンド。

ディエンドライバーを発泡し、怯ませた隙にディケイドがライドブッカー剣モードで突撃してきた。

 

「やらせないわよ」

サイクロンは風で壁を作り、逆に剣を反射させ、カウンターとして回し蹴りを決める。

 

ノックバックが着き、ディケイドが少し押し返されて、ジョーカーがパンチを放つ構えを取るが、ディエンドにまた発砲され、阻止された。

 

 

「…なるほど、互角みたいね」

サイクロンは考えるように二人を見つめながら放つ。

 

 

「だったら、有利な状況にするまでだ」

 

ディケイドはライドブッカーを取り戻し、カードを取り出す。

それは炎の剣士で小説家のライダー…

 

 

 

カメンライド セイバー

 

 

ブレイブドラゴ~ン

 

ディケイドは小説家、文豪にして剣豪の仮面ライダーセイバーに変身した。

そして

 

 

 

フォームライド セイバー クリムゾン

クリムゾンドラゴンにチェンジした。

だが剣はライドブッカーのままだ。

 

 

「唯華は援護を頼む!」

ディケイドセイバーは空中に飛び、急降下をしたりして二人に攻撃を加え、追撃でディエンドが発砲を始めた。

 

 

「飛べるの!?…だったら確なる上は…!」

 

次の瞬間、ディケイドセイバーは空中で上手く飛びにくくなった。さらに、

 

 

「風は今、私が支配しているのよ」

上手くバランスが取れないディケイドセイバーの目の前に、足に風がコーティングされたようで、空中に飛んでいるサイクロンが現れ、風で作り出した剣で一撃を入れる。

 

 

 

「海人!」

「よそ見…してる場合か?」

ディエンドが振り替えるとジョーカーはアッパーを繰り出した。

ディエンドは防御しようと体勢を取るが、反応が遅く、ディケイドど同じ場所に飛ばされた。

 

 

「連携も負けてないみたいだな」

「なら、これの出番ね」

ディエンドはカードホルダーから二枚のカードを取り出し、スキャンをする。

 

 

 

カメンライド

 ブレイズ バスター

 

 

ディエンドがカメンライド、召喚したのはセイバーと同しく剣士のライダー、仮面ライダーブレイズ、仮面ライダーバスター。

水の剣士、岩の剣士と言われている。

 

 

「やりなさい」

ブレイズはサイクロン、バスター、ジョーカーと対面し、その隙にディケイドはなにやらカードを取り出して考えている。

 

 

「なんだっ…!?こいつら!」

ジョーカーは剣にパンチをするが、防がれ逆に大剣「土豪剣激土」に軽く跳ね返される。

 

「落ち着きなさい!何か弱点が…!」

サイクロンは風で剣を作り出し、ブレイズの剣、「水清剣流水」と剣が響き会う音が鳴る。

 

 

 

翔はメタルメモリをガイアスロットを介してメタルシャフトを取り出し、バスターと交わし合いになりながら戦闘を続ける。

 

 

「…しょうがない、仕掛けますか!」

 

風野は風でもう一本の剣を作り出し、二刀流となる。

 

 

「…まさか!?」

にこははっとした表情で絵里を見る。

「ええ…まさかあれを使うのね」

 

 

 

 

 

サイクロンはブレイズに特攻し、二刀流で連撃を繰り返す。

 

 

 

高速で二刀流を使って切り裂く連激…ユニークスキル…!

 

 

 

 

「スターバーストストリーム!」

 

 

「…は、はぁぁぁぁ!?」

「え、嘘だろ!?」

 

その技はSA〇の主人公、キ〇トの必殺技であった。

え?題名の伏せ字がおかしいって?知らんがな(すっとぼけ)

 

「もっとよ…!もっと速く……!」

スターバーストストリームを打ち込むサイクロン。それは本家再現並みのスピード。

まともに食らったブレイズは倒れ、消滅した。

 

 

「…おいおいまじかよ」

「風野さんは警戒したほうがいいかも…」

二人はジョーカーとバスターの方を見る。

こっちはまともな試合だ。

 

 

「ちっ…届かねぇ」

 

メタルシャフトを使うが土豪剣で弾かれて逆にカウンターをされそうになるがジャンプで避けて、空中からキックを繰り出す。

ノックバックされたバスターは防御の体制を取りながら耐えた。

 

 

「翔と互角って…」

絵里や他の仲間は驚きながらバスターを見る。

「あれも仮面ライダーだ、確か門谷から聞いた話だとあのディエンドってやつは他の仮面ライダーを召喚できるらしいな。それもそうだがフィリッp…いや、風野ってやつの今のは」

竜が説明し、次は逆に質問をした。

 

 

 

 

 

「…あの技は私達μ'sとの夏合宿で身に付けた技よ、たしか、ソード◯ート・オン◯インってアニメ」

竜は絵里にの答えに「ほぅ…」と感心した。

ダブル本編のフィリップに教えないことを祈ろう。

 

 

 

 

「翔!一緒に攻めるわよ!」

サイクロン、ジョーカーが並び、サイクロンが風の二刀流剣の片方を手渡しし、二人はバスターに立ち向かう!

 

 

「…ねぇあの動きって…………」

何かを察したディエンド、ディケイドは「ありえない……」という仮面からは見えない目で玉視している。

 

 

先にジョーカーはバスターに攻撃するように剣を振る。

だが防御……しかしそれを狙っていたように逆に力を入れて剣を弾き飛ばす。

次はサイクロン、バスターの装甲を切り裂き、ジョーカーもそれに続く。

さらにジョーカーはバスターの腹から頭にもかけて切り裂きを与え、バスターは地に膝を付く。そして………

 

 

 

 

パラパラパラパラ…

 

 

 

バスターもブレイズ同様消滅した。

 

 

「やったわ!」

サイクロンは飛びはね、ディケイドディエンドはどこからツッコめばいいかわからず、言葉を失う。

 

 

 

 

「…これば姉ちゃんと俺の絆だ」

 

「……やるな、ならこれだ」

 

ディケイドはディエンドの意識を戻させるために小突き、ハッとしたディエンドはホルダーからライダーカードをさらに取り出す。

海人もカードを取り出し、装填する。

 

 

 

 

カメンライドカブト

 

アタックライドインビジブル

 

ディケイドは仮面ライダーカブトにカメンライド、ディエンドは透明化。

「また変わった…」

「消えるって…あいつを思い出すぜ……」

翔は溜め息をしていると、さらにディケイドカブトはカードを取り出し、右にある装填口に入れる。

 

 

アタックライド クロックアップ

 

 

突如としてディケイドカブトの姿までが消えた。

 

 

 

「っ…!どこだ!」

ジョーカーは回りを見渡す…サイクロンは気づいた。

 

 

 

「……!後ろよ!」

だが反応が遅かった。

ジョーカーは無防備な背中を襲われ、転がる。

「翔っ……!?いてっ!」

背中に痛みが走る。

ディエンドの弾丸だ。

 

「…翔、これよ」

サイクロンはガイアメモリを二本取り出し、届かない距離にいるジョーカーへと一本のガイアを地面に滑らせて渡す。

 

 

 

「…!これは」

 

サイクロンを見るジョーカー。

もう片方のメモリを見せているサイクロンから、大体を察したようだ。

 

 

 

「…姉ちゃん、やるぞ」

二人はグータッチをする。

ディケイドカブトは一度クロックアップを止め、次の一言を言うと再度使用する。

 

 

「……!」

サイクロンは目をつぶり、気配を察する。

(………右!)

即座にサイクロンが出したガイアメモリを腕のスロットに装填し、起動する。

 

 

 

Volt

 

 

F1メモリ……そう呼ばれる風野と翔共同作成の新型メモリを使った。

ボルト…電気を操るメモリでサイクロンが手に雷を宿し、手を前に付き出す。

 

すると動きがわかっていたようにディケイドカブトが吸いつくようにぶつかり、ディケイドカブトが雷で震えながらアーマーから火花を散らす。ショートを起こしたようだ。

 

「………翔!三歩後ろ!」

 

 

 

翔はすでにF1メモリ、ブリザードを起動しており、拳に氷がまとわれている。

 

 

Blizzard

 

 

「オラァッ!」

振りかえての勢いを付けたパンチは透明になったディエンドに当たった。

 

「ついでに…!」

翔は地面に手を重ねると地に氷が張り、ディケイドカブト、ディエンドの足が氷に覆われて動かなくなる。

 

 

 

「…!?クロックアップが…」

「どうして…わかったの」

透明化を使っていたのに場所が特定されたことに疑問を深く持っていたディエンド。

 

「風ってのはね、世界の流れ。風と一体化した今の私は全ての居場所がわかるのよ…!まぁあの時の夏合宿で身に付けたんだけど……」

風野は手を見つめ、翔は風野の背中を叩く。

 

「…切っていいよな、俺の切り札」

「………無理しないでよ」

 

翔は頷き、自分を奮い立たせるように胸を叩き、雄叫びを挙げる。

 

 

 

「ウォォォォォォ!ガイア……リミット!!!

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

観客席

 

 

 

 

 

 

「…なんだ、左…いや翔の様子が変だぞ」

竜と亜樹子は心配したようにジョーカーを見ている。

 

 

 

「この力は竜さんの世界には無いようですね…あれはガイアリミット、メモリとの相性が過剰適合となる物が使える技…簡単に言ったら代償強化ですかね………」

 

 

またもや興味深そうに見つめている竜。

その時、果南は希がいないことに気づいた。

 

 

 

「あれ、希さんは?」

「たしかお手洗いに行ってるはずです、迷わないか不安ですが…」

海未は少々不安な表情を浮かべた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

※希時点

 

 

 

 

「………」

うちは今スタジアム内のお手洗いにいる。

 

 

 

 

「………!」

 

 

勢い良く喉を潰されて血を吐き出した。

 

「…ユルサナイ……翔君を奪ったあいつが………!」

 

いつもからは考えられない口調。

 

 

 

本来、μ'sの中で一番先に翔と出会って恋したのはうちなんやで……!なのに…ナノニ………!

 

涙を流しながら蛇口の土台を上から殴る。

バンッ!と鈍い音が鳴り、潰れた土台。

手から血が滲んでいるが気にしない。

 

 

「…なぁ、翔君。うちと君は相思相愛デショ…♡なのに……」

 

目が完全に色を失っており、笑顔の無い笑みを浮かべている。

 

数分してお手洗いを出る。

 

遠く…スタジアム中心部からは完成や応援の声が聞こえている。

 

 

 

「…」

 

 

 

 

溜め息しながら希は歩こうとした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やぁ」

 

 

 

 

 

背後から声がした。

 

 

 

 

「……!ドーパント!?」

希は大声で叫ぶが、スタジアムは熱気に包まれており届かなかった。

 

 

 

「まぁ待つのだ、私はアポロガイスト、ネオショッカー首領様に使える幹部だ。君の欲望に興味があって来たのだ」

 

 

「………なんや、うちを拐おうとしたらうちだけのヒーローがあんたはんを追い詰めに来るで」

 

後ずさりながらも威嚇をする希。だがその言葉にアポロガイストは笑い出した。

 

 

 

「……なにがおかしいんや」

「いや失敬失敬…!あの世界の君とは変わらないようでな」

 

 

言ってることがわからない…

 

あの世界……?

 

困惑しながら警戒を怠らない、いやさらに強めた。

 

 

 

「…東條希、君に力を与えよう。この力があればあの黒い仮面ライダー…ジョーカー?も手駒にも手下にも出きるだろう…」

 

「…」

 

 

 

 

アポロガイストら怪しい笑みをしながらとある禍々しい懐中時計を取り出した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

スタジアム

 

 

 

 

「マダマダ……!」

氷が回りに飛び散っており、ディケイド状態に戻ったディケイド、そしてディエンドはガイアリミットを発動したジョーカーに防戦一方、しかし一方のサイクロンは……

 

 

 

 

「……ズズズッ」

 

 

 

 

 

優雅にこたつに入りながら緑茶を飲んでいた。

 

 

 

 

 

 

「……ねぇ、まじで風野さん何してんの!?煽ってるの!?」

「え?だってもうおやつの時間じゃない、ほら5時」

「5時はおやつの時間じゃねぇだろ……ってあぶねぇ!」

 

二人はジョーカーの猛攻を交わしながらツッコミをするがギリギリだ。

 

 

「翔~!金平糖貰うわね~」

 

 

「……コロス」

 

体力消耗をしているジョーカーだったが飛ぶようにサイクロンが持つ自信の金平糖を奪い、大事そうに抱えて吠える。

 

 

 

 

「……海人。私達、何見せられてるのかしら」

「こっちが聞きてぇよ……」

 

あきれたような仕草の二人…だがそんな隙を見逃さず、ディケイドはライドブッカーからカードを見る。

 

 

 

何か現状をしてくれそうなのは…

 

 

 

クウガからギーツまでのカードを見る。

 

 

すると一枚違和感があることに気づいた。

 

 

 

「…これだ」

 

そのカードを取り出し、交互にジョーカーを見比べる。

 

 

 

 

「…これに賭けるしかねぇ」

 

 

 

…まさか、あの時のあれが役に立つとはな…!

 

 

 

「唯華!これだ!」

とあるカードを空中を切るようにパスし、ディエンドに渡す。

 

 

 

 

「…そういうことね」

ディエンドと頷き合い、カードをスキャンする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

センタイライド ゴセイレッド

 

 

 

 

 

 

とあるカードとは浦ノ星の部室にいた時に翔がお土産として渡したゴセイジャーの赤、ゴセイレッドのカード。

 

 

トリガーを引くとディエンドライバーはすこしタイムラグを起こしたが起動することは成功した。

 

 

 

 

 

 

 

「…えぇぇぇえぇ!?」

 

「嘘…あれって……!?」

 

 

 

 

ジョーカーと善子は驚きの声を出した。

 

 

 

 

 

そこには、ゴセイレッド『アラタ』がいたのだ!

 

 

 

 

「…お、その姿は士!」

 

 

 

「あ、いや…俺は海人。まぁ同じディケイドだが…」

急にアラタはディケイドを指差すが、中の人は士が知る士と違うため困惑している。

 

 

 

「…えっとここは」

説明しにくいが、なんとかディケイドが状況を説明した。

 

 

 

「…えっと、じゃあ手伝えば良いんだね!」

アラタはなんとテンソウダーとゴセイレッドのカードを取り出した!

 

 

 

「………まさか」

 

「えまってスーパー戦隊相手するなんて聞いてないわよ!?」

 

ジョーカーとサイクロンはざわめくなか、アラタは変身する!

 

 

 

 

 

 

 

 

『ガチャ』

 

「天装!」

 

『チェンジ!ゴセイジャー!』

 

 

 

ツバサがアラタの体を包み込み、天使となるような赤いアーマーを身に付け、変身が完了した。

 

 

 

 

「嵐のスカイックパワー!ゴセイレッド!」

ご丁寧に名乗りまで…

 

サイクロンとジョーカーは互いに見合い、「やばいぞ…」と会話している。

 

 

 

「…あれ善子ちゃんは?」

 

 

観客席の方ではトラブルが起こっていた。

善子がいないことに気づいた梨子、回りを見るがだれ一人として知らないらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「だからヨハネよ!って、やっぱり本物のゴセイレッドだ…!サインお願いします!」

 

 

 

なんと善子はスタジアム内に入っていた。

困った様子のゴセイレッド。

 

「おい…!危ないぞ!?」

急いで翔は善子をゴセイレッドから引き離す。

 

 

「何よ!べつに良いじゃない!」

「良くねえよ!迷惑してんじゃねぇか!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

気を取り直して…

 

 

 

 

善子は後に絵里や真姫に頼んで監視して貰うことになった。

 

 

 

「…さっきはすまなかったわ、善子ちゃんにはあとで変わりに私がヤっておきますから」

 

「ヨハネ!…え、何するの……?」

 

とまぁ置いておこう。

 

 

 

バトルが再開した。

翔は体力の限界が来たのか、ガイアリミットを解除した。

 

 

「…さて、行くぞ!」

仕掛けたのはディケイドチーム。

 

三人へと増えたため状況はかなり有利だ。

 

 

 

「天装!」

 

 

『サモン•スカイックソード』

 

 

ゴセイレッドはスカイックソードを呼び、装備してディエンドと共にサイクロンへ、ディケイドはジョーカーに攻撃をする。

 

 

 

「2対1…きついわね」

「こっちもだ…ガイアリミット切ったのが尽きだな…」

公開しながらもしっかり対峙している。

 

 

 

カメンライド ファイズ

 

 

ディケイドはファイズのライダーカードでディケイドファイズになり、動きが変わる。

 

 

「…やばいな」

体力的にきつくかなりおいつめられており、サイクロンも同じだった。

 

 

 

一気に畳み掛けられ、ジョーカーとサイクロンには大ダメージだった。

 

「これで決める…!」

 

 

サイクロンの方を向くディケイド。

 

ディケイドはライダーカードを取り出した。

 

 

 

 

 

アタックライド烈火大斬刀

 

 

 

シンケンジャーの武器、烈火大斬刀を召喚した。

 

 

善子は目を輝かせてディケイドを見ている。

 

 

 

「終わりだぁぁぉ!」

 

 

剣を大きく振りながら巨大化していく…大きさが約七メートルになった頃、ついに振りかざされた。

 

 

 

 

(避けきれない…!)

 

 

サイクロンは捨て身で一か八かの防御に出ようとしたその瞬間。

 

 

 

 

「やめろぉぉぉぉ!」

 

横からジョーカーが現れ、サイクロンを突き飛ばしてジョーカーが身代わりになった。

 

 

 

「何!?」

 

 

 

「「翔!?」」

 

 

 

観客席の真姫とサイクロンが心配する。

 

 

 

 

シュウウウウ…

 

 

 

 

 

ジョーカーは変身解除されてしまった。

地面に転がっていく翔。

壁にぶつかると止まり、荒い息をあげた。

 

 

「翔!?」

 

サイクロンは急いで翔の元に走り、ディケイドらも続く。

 

 

 

「すまねぇ…負けちまった……やっぱつえぇなディケイド…!」

翔は風野にブリザードメモリを返却し、スタジアムまで来た真姫、ダイヤに介護されながら観客席に座ることになった。

 

 

「…姉ちゃん、後は頼んだぞ」

 

翔の言葉にサイクロンは頷き、拳を握りしめながら三人を見る。

 

「…翔の敵よ」

 

 

 

空気が冷たく、ナイフのように尖り始めた。

 

 

一触即発の空気が漂うなか、ディケイドがライドブッカーを剣に変えたその瞬間…!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「待て」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突如としてディケイドらとサイクロンの間にオーロラカーテンが出現した。

声がする中から、歩む音がする。

 

 

「…!門谷士!?」

マゼンタカラーのカメラを持ち、黒のスーツを着用した男性。

 

本来の仮面ライダーディケイドの変身者、門谷士。

 

カーテンから出てくるとため息をしながらディケイドらを見る。

 

 

「これまたすごい状況だな…全く」

 

 

「あ、いや…そのすまん!勝手にスタジアム使っちまって……」

 

士は右手で頭を抱え、もう一度ため息をする。

 

 

 

「…まぁ仕事を頼んだのは俺だ、これくらい多めに見てやる」

 

 

「…たすかる」

安堵してディケイドは息を吐くが士は「待った」と手を付き出した。

 

 

「だが、一人減って三対一…これじゃ面白味にかける。だから……!」

 

 

士が指パッチンをする。

すると海人同様にオーロラカーテンが現れ、中から二人の人が現れた。

 

 

 

 

 

 

「…!?嘘……」

善子はその人らが誰か、即座にわかった。

 

 

 

「…ディケイド、ここで戦えるんだよな」

 

「フハハハハハ!暴れてやるぜ!」

海賊風の服、眼帯を着た男性。御輿に乗り、センス持つ男性。

 

 

 

 

「キャプテン•マーベラス!?それに桃井タロウ…!?」

 

口をパクパクさせながら善子は驚くと同時に、観客席から飛び降り、またもや…!

 

「すみません!いつも応援してます!サイン下さい!」

 

 

 

 

「……は?」

 

マーベラスはアラタ同様困惑していて、サイクロンは頭を抱える。だが

 

 

 

「ハッハッハッハ!今俺を見たな!これでお前とも縁ができた!サインでもなんでもしてやる!」

 

善子は飛ぶように喜び、どこからともなく無地のサイン色紙を取り出して桃井タロウはそれにサインをすると、すかさず握手までをもした。

 

 

 

 

「善子ちゃん…」

 

観客席から花丸はジト目で見ている。

 

「ヨハネよ!ってあっ……」

 

 

背後からサイクロンが迫っていて善子の頭目掛けてチョップをする。

 

 

「迷惑かけるんじゃないわよ…!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

元の世界に帰還後、風野による地獄の合宿(丸一日砂浜ダッシュなど…)が決定した善子。

 

だがその瞳、顔は嬉しそうで「我が生涯に一片の悔い無し…!」という様子だった。

 

 

 

「というか、士さんが戦った方がいいんじゃ…」

サイクロンは提案をしたが断られた。

 

「…ディケイドが二人、見分けがつかないだろう。それに相手にスーパー戦隊がいるならこちらもスーパー戦隊、なかなか粋な計らいだろう?」

 

サイクロンは納得し、小刻みな頷く。

 

 

 

「…さてとタロウ?だったか、派手に行くぜ!」

「あぁ!アバターチェンジ!」

「ゴーカイチェンジ!」

 

 

ドン•ドン•ドン•ドンブラコ!

アバタロウ!

ドン•モモタロウ!

 

ゴーカイジャー!

 

 

二人はそれぞれ、ドンモモタロウ、ゴーカイレッドに変身。

 

 

「行くぜサイクロン」

「…便りにしてるわよ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

スタジアムの右ではドンモモタロウとディエンドが戦闘している。

 

 

 

「…仕方ないわ」

 

 

カメンライド王蛇

 

 

仮面ライダー王蛇を召喚し、対峙しているドンモモタロウに立ち向かわせる。

互いに王蛇の剣とサングラソードがぶつかり合い、激しい音が鳴る。

 

 

「…ならば、これだ!アバターチェンジ」

 

剣のぶつかり合いを流し、間を空けるように飛ぶ。

 

 

 

ドン•ドン•ドン•ドンブラコ!

リュウソウジャー!

リュウソウクール!

 

リュウソウレッドにアバターチェンジし、剣の裁きが格段に上がった。

 

 

「やっぱりアバターチェンジ…!」

 

ディエンドは発砲をするが、ドンモモタロウにはすべて王蛇の攻撃の隙から生まれる時間で跳ね返し、もう一度切り刻む。

急所に当たったのか、王蛇は消滅した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

スタジアム左ではサイクロンとゴセイレッドが…!

 

 

 

「ロックライズカード!天装!」

 

 

 

『サモン•ロックライズ ランディック』

 

 

岩が空中に現れ、サイクロンに突撃してくるが、風で流し、風の剣で一撃を入れる。

 

 

「ゴセイレッドは弟、翔のヒーロー…だけど私が翔のヒーロー、お姉ちゃんでヒーローよ!あなたを越えて見せる!」

「っと…!たしか君の世界では僕たちスーパー戦隊はテレビの番組なんだっけ?…僕たちの死闘を見せるの、あまり好きじゃないないけど、応援してくれるなら…僕たちの力に変わる!」

 

二人は空中に舞い、ぶつかり合う。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

スタジアム中央、ゴーカイレッドとディケイドが対峙。

 

 

 

「…さすが……ゴーカイジャーだな」

 

「お前もな…!」

 

ゴーカイサーベルを振り下ろし、躱して距離をとるディケイド。

だがすぐにゴーカイガンで打たれ、ダメージを負ってしまう。

 

 

 

「オールラウンドなら…!」

ディケイドがライドブッカーからフォーゼのライダーカードを取り出し、使用する。

 

 

 

 

カメンライド フォーゼ

 

 

ディケイドフォーゼになり、さらにカードを使用する。

 

 

 

アタックライド ガトリング

 

 

右足にガトリングモジュールが装着され、ゴーカイレッド目掛けて発射されるが、なんとか弧を回るように走ることで躱しきり、至近距離に持ち込もうと距離を詰め、サーベルわ構える…が

 

 

 

アタックライド シールド

 

 

 

左手にシールドを装備したディケイドフォーゼに防御され、弾かれてしまった。

 

 

 

「…っ!マーベラスさぁぁん!ゴーカイチェンジです!ゴーカイチェンジ!」

 

「できるならとっくにやってる…あいにくレンジャーキーはあの騒動(スーパーヒーロー対戦)で返却したんだよ!」

 

サーベルをもう一度振るがまたもや躱され、ディケイドはまたもやカメンライドをする。

 

 

 

カメンライド ビル

 

 

鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イエーイ!

 

 

 

少々苦戦を強いられているゴーカイレッドを見て、善子は悔しそうに言葉を放つ。

 

 

「家にいったらレンジャーキーが全部あるのに…!」

「…それおもちゃじゃないの?」

千歌がツッコムが善子は止まらないのだ。

 

 

 

 

ディケイドビルドの猛攻は終わらない。

 

 

 

 

フォームライド ビルドニンニンコミック!

 

 

 

忍のエンターテイナー!ニンニンコミック!イエイ!

 

 

四コマ忍法刀を構え、ゴーカイサーベルとぶつかり合いに発展。

 

 

『火遁の術!』

 

 

するとディケイドビルドの体から日が溢れ、刀に付与された。

 

咄嗟に剣をまたもや流したが隙を見せてしまったが為に胸にキックをされてしまった。

 

 

 

「…これで決める」

 

フォームライドビルドホークガトリング!

 

 

天空の暴れん坊!ホークガトリング!イエア!

 

 

空を()のように舞い、ガトリングガンを構える。

 

 

 

 

「ホーク…タカ……タカ?そうだ!」

 

 

 

何かを思い出したのか、反応し、天空からのガトリングに避けながらバックルのボタンを押す。

 

 

「…!残っていたか…火野!」

 

 

 

それは仮面ライダーオーズ、タジャドルのレンジャーキーだった!

 

 

 

「ゴーカイチェンジ」

 

 

 

仮~面ライダー!オーズ!

 

タジャドル~

 

 

 

 

ゴーカイレッドはなんと火野の忘れ物、仮面ライダーオーズの大いなる力を返却していなかった!そのため、唯一タジャドルにチェンジ可能だ!

 

 

「…な、何あれ…!?」

仮面ライダーが現実の世界だと、善子は困惑してタジャドルゴーカイレッドを見る。

 

 

「あれは仮面ライダーオーズ、タジャドルコンボ。鳥のメダル三枚を使って変身するライダーだ。おそらくあのビルドから思い出したのだろう」

士が、助言すると、皆が一斉にゴーカイレッドタジャドルを見る。

 

 

「はぁぁぁぁ!」

 

ゴーカイレッドタジャドルの足が鳥の爪のようになり、ディケイドビルドを掴むと下に放り投げ、上から赤い羽根を放出し、ちょくちょくとダメージを与えている。だがビルドも負けていない。

 

「負けるか!」

 

飛翔しながら相手の羽を避けて舞い、ホークガトリングガンの銃声がなる。

 

 

 

 

 

 

 

このときは誰も気づいていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これから起こる不幸に…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

あれから戦うという観点から見たらかなりの時間が経った。

 

長期戦になっているためか動きが落ちている者も…

 

 

「長期戦なら風野ちゃんが有利だにゃ!」

「風野さ〜ん!一気に畳み掛けるずら!」

 

サイクロンはその声を聞いたかのようにガイアメモリをマキシマムスロットに差し込もう…としたその瞬間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズォォォォォォン!

 

 

 

どこからか何かが破壊される音がなり、一斉は攻撃の手を止めた。

 

 

「…おい、何だあれ!?」

破壊されたのはスタジアムの天井。外の景色が見えるが、なにか黒くて細長い物体が浮かんでいる。

 

 

 

「ふ、船!?船だ!?」

曜は咄嗟に判断できたのか、他の人に伝えた。

 

 

 

 

 

「ハハハ!先程の狩りを返しに来たぞ!ディケイド!」

「…アポロガイスト」

 

穴が空いてスタジアムの中に船から侵入してくるアポロガイスト一体と仮面ライダーの様々な雑魚怪人たち。

 

 

雑魚怪人は観客席にも…

 

 

 

「で、出たぁぁぁ!」

叫び声を上げるにこ。

それを守るよう、両サイドに竜、士が入り込む。

 

 

 

「所長やこの子達には指一本触れさせん!変…身…!」

「やるしかない…か、変身!」

 

 

Accel

カメンライド ディケイド

 

 

それぞれ仮面ライダーアクセル、仮面ライダーディケイド(士)に変身し、雑魚からAqours、μ's、翔、亜樹子を守る。

 

「俺も戦う!行くぜ、あいぼ「だめ!」はぁ!?」

 

「さっきの戦いで翔は変身解除されてるのよ!休みなさい!」

真姫が翔の体を警告して怒る。だが言うことを聞こそうにない。

 

「左…いや翔!ここは俺達に任せてしっかり安め、いいな!?」

 

「……わかった」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

スタジアム中心部では六人のヒーローが集まって背水の陣を取りながら戦っている。

 

 

「何体いるの!?」

「…ざっと数百体。気を抜かないで!」

 

だが、雑魚戦闘員を押して入ってくようにアポロガイストが現れる。

 

 

「無駄だ、まず数人をこの手で終わらせよう。変身」

 

アポロガイストは禍々しい時計を取り出し起動すると、自身の体に入れ、時計さながら禍々しいオーラを発生しながら変身する。

 

 

 

 

 

ディケイド

 

 

 

「…おい、嘘だろ」

 

絶望した表情の海人。

アポロガイストは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アナザーディケイドに変身した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「アナザーライダーって…タイムジャッカーは全滅したはず…」

「違うなディエンド、私達Newショッカー…いや、ダークナイトメアがタイムジャッカーの技術を奪い、貴様らの戦闘データから作り出したのだ」

 

 

 

「「ダークナイトメア……!?」」

ディケイドとディエンドは驚いて叫ぶ。サイクロンは冷静さを欠かさず、しっかり思い出した。

 

 

 

 

「ダー……ク………っ!あのマグマオーシャンドーパントの!?通りであのドーパント、おかしかったと思ったのよ!違うメモリ二本を変化状態で使用できるなんて…」

 

「いかにも、それは我が首領様のお気に入り、まずはサイクロン、お前からだ」

 

するとアナザーディケイドは右手を前に付き出す。

空白なく、アナザーディケイドの背後にオーロラカーテンが現れ、仮面ライダーサイガ、グラファイトバグスター、仮面ライダーカリバーが現れた。

 

三人のダークライダー、怪人はアナザーディケイドと共に歩んでいき、ついに…

 

 

 

「…来なさい!行くわよ!」

ぶつかり合いに…!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわぁぁぁぁあ!?」

 

 

 

 

…惨敗だった。

 

 

戦いで傷付いていたこともあり、まさかの敗北に近い状況…

 

 

 

「…この程度か、まぁ今は軽く二体の仮面ライダーを葬るだけそれでは…」

 

 

 

アナザーディケイドが右手を前に付き出す。

 

 

 

 

 

 

サイクロンとディエンドの上にオーロラカーテンが現れ、迫ってくる。

逃げようとしたが、カリバーの暗黒剣暗闇の闇で体をホールドされ、さらに回りが介入できないように黒いブレスを吐き、操るように回りに回らせた。

 

 

 

「体が…」

「…海人!あとは…!」

 

 

「風野さん!唯華!」

 

 

「いやぁぁぁぁぁ!」

観客席で絵里は悲鳴を上げた。

親友の風野が死んでしまう…

まだ観客席にはディケイド(士)とアクセルが戦っている。

 

「風野さん!」

果南が叫ぶがサイクロンは動けない。

 

 

 

 

 

 

 

「…男は……!我慢じゃぁぁぁぁ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔の脚が動いた。

観客席から飛び降り、スタジアムに侵入。さらに大事な物をいくつか落としながら走り抜く。

 

 

同時に、嫌な予感を感じたμ's。

 

 

 

 

「……!翔、帰ってきなさい!」

「翔くん!危ない!」

真姫、ことりの制止に見もせず、ついにサイクロンの所に到着すると、間髪入れず無理やりブレスの中に入り、サイクロンに纏わりついている闇を無理やり千切り、思いっきり押した。

 

 

 

「…ねぇ何するの…?ねぇ、ねぇってば!」

 

「…姉ちゃん、生きろ……!」

翔はロストドライバーを落としたことに気がついていた。

生身だとおそらく無理やり出ようとしたら恐らく死…なら、生還できるチャンスに懸ける。

 

 

 

「唯華!翔!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……吸い込まれてしまった。

 




コラボ編第二話でした!



…え?トラウマ?
コラボ編でも軽い鬱展開をする。それが私ぷよでっせです!(すみません)


あと地味に善子がキャラ崩壊しているような……
ま、いっか←




次回、消えた翔と唯華はどうなるのか…



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植物世界 ジュラピラジュラピラ…

コラボストーリー第三話です!


やぁ、ぷよでっせです。



今回の話は、現在までの本編も含めて、かなりの鬱展開となります…コラボなのに

そして、後半には後に本編(ゼロな二人)に登場する予定のとあるキャラが出てきます!

ネタバレはあまりしないようにしてますが、少し注意です。

それではどうぞ!


OP Trust•Last(参加者に門谷士が追加、ただし、仮面ライダーギーツ乖離編のように、翔、唯華が歪んでいる)


前回のスーパーヒーロー対戦Another

 

穂乃果のひょんなことからスタジアムで戦うことになった海人、唯華と翔、風野。

まさかのスーパー戦隊、ゴセイジャーのゴセイレッドも参戦!さらに本来のディケイド門矢士が現れ、ゴーカイレッド、ドンモモタロウを召喚!

だが…悲劇は起こる。

NEOショッカーがスタジアムに攻めてきて…現れたアナザーディケイド。なす統べなく破れ、異世界に唯華と風野を庇った翔が転送されてしまった。

どうなる!第三話!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今現在μ’s、Aqours、アラタ、マーベラス、桃井太郎、門矢士、左風野と俺は破壊されたディケイドの世界のスタジアムから避難してきた。

マーベラスの機転によりゴーカイガレオンを呼び出し避難したのだが…

 

 

 

 

「…翔は!翔はどうなるのよ!!!!」

真姫が泣きじゃくりながら風野の首を掴んでいる。

 

 

翔と唯華はアポロガイストが変身したアナザーディケイドの力で、異世界に飛ばされてしまったのだ。

 

 

「はなしな…さい…!」

 

暴走した真姫を手につけることができず、手を離せない、そこに士が「やばい」と感じたのか接近し、首にチョップを打つ。

 

 

「!!???」

真姫は気絶はしていないが首を押さえながらその場に倒れ込んでしまった。

「おい、そこのスリッパ娘!こいつを風野から離させろ」

「だれがスリッパ娘よ!」

亜樹子はスリッパで士の頭を叩き「いてっ」と頭を抑える姿を見ると、すぐさま言われたとおりに離した席に連れて行く。

 

風野が深呼吸をする中、ただ一人に違和感を覚えた。

 

「…だめだ、online Changerにも反応がない、それに…」

海人ら全員は机の上に置かれている、翔が所持していたロストドライバー、ダブルドライバー、ジョーカーと疑似メモリを除くガイアメモリを悲しそうに見つめている。

 

 

「何より…このままだと翔は変身できない」

風野の言葉でその場が更に重くなる。

 

 

 

「……マーベラスさん、たしかゴーカイジャーとってあと五人いましたよね?その人達って」

スーパー戦隊シリーズに詳しい善子、一見仲間が集うかと思いきやマーベラスは首を振った。

 

 

「アイツら全員は今、一人一人特訓をしている。連絡も取ることは難しいし約束があるんだ、真の強さになってから再開しようってな」

 

 

ゴーカイジャーを頼るのは無理だ。ゴセイジャーのアラタはディエンド、唯華に召喚されたため他のメンバーは呼べない、ドンブラザーズ、桃井太郎はディケイドのオーロラカーテンをくぐってきたのだ。つまりこのメンバーでなんとか賄うしかない

 

 

「…しょうがない」

士は立ち上がった。そして何を思ったのかマーベラスに向けてこんな発言をした。

 

 

「冷蔵庫、借りるぞ」

「何する気だ」

 

 

 

 

??????

 

 

 

困惑する全員、マーベラスは鋭い目つきをしながら許可したようで、調理室に向かう。

 

 

 

そして数分してから戻ってきた。

 

「これ、もらうぞ」

入っていたのは「プリン」だった。

プリン、そうあの卵とカラメルソースが絡まって作られたあの子供に大人気のデザート、プリン。

 

 

決してポ〇モンのプリンではない。

 

 

「…ダイヤ、みっともないよ」

ダイヤは好物のプリンを見て涎が垂れていたが果南に言われたことで、すぐに気がついて咳払いする。

 

 

「マーベラス、付いてこい」

といわれ言われるがままについていき、船上に出る。

邪魔にならない程度に風野、海人、ルビィ、桃井太郎も出て、他の人達は窓ガラスから見つめている。

 

 

「海東の話だと、これを出して」

と先程のプリンを四個出して持つ。

 

 

 

 

その時

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!?何あれ!?」

ルビィが風野の左腕に捕まって指差す。

それは、ワープホールのようなものだった。

 

すると電車の発車メロディが聞こえてきた。

その音に士はニヤッと笑い、海人も「そういうことか」と微笑を浮かべた。

 

ワープホールからなんと電車が現れた!

 

 

 

「は、はぁぁ!?で、電車!?」

風野は開いた口が塞がらない様子でレールが自動で敷かれていき、その上を通る電車、「デンライナー」を凝視しており、窓越しに見ている他の人も口がぽかんと開いている。

 

 

デンライナーのレールはガレオンの目の前で停まり、それの合わせてデンライナーも停車する。

 

 

 

「ああっ!バーコードやろうじゃねえか!!って、そのプリン!?」

ドアから出てきたのは兄の格好をした少し怖めの怪人、ルビィは足が震えてしまうがそれに気づいた風野は頭を撫でて次のように話す。

「大丈夫よ、あいつは見た目が怖いかもしれないけどおそらく味方よ、風がそう言っているわ」

風が吹き荒れる夜。味方が到着した。

 

 

 

 

 

 

 

OP~

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

一方その頃…元の世界

 

お台場

 

「…」

無表情のピンク髪で小学生のように見える少女…

 

 

天王寺璃奈は虹ヶ咲学園中等部から帰宅している…

 

 

「…お兄ちゃん」

私はお兄ちゃん…翔が作ってくれた璃奈ちゃんボードをただひたすら見つめている。

 

 

 

 

唯一、私の感情をわかってくれるお兄ちゃん…

誰よりも優しくて、頼れるお兄ちゃん…

私が大好きで…恋愛として見ているお兄ちゃん…

 

あの日、私は親の転勤の都合で切ノ坂小学校を転校した。

あの日から私はお兄ちゃんと会えていない…

 

日に日に会いたい!という欲求が溜まってくる。

 

 

だが発散なんで出来ない………

 

 

 

 

 

そんな靄がついた気持ちで今日も帰路に着く…

 

 

 

 

 

 

 

「よっ!」

 

 

 

 

 

 

背後から声がした。

璃奈は振り返る…!

 

 

 

 

 

そこにいたのはアポロガイストだった!

 

 

 

 

「!来ないで!」

足に力が入らなくなり、しゃがみこむと、後ろずさるように荒い息で怯える。

 

 

 

「待っていただきたい、お兄ちゃんに会いたくはないか」

 

「…!どうして」

「私に協力してくれたらお兄ちゃんに会わせてあげよう」

警戒を怠らない。

「…どけ!俺はお兄ちゃんだぞ!みたいなことにはならない…?」

「あぁ、お兄ちゃん…いや、左翔、仮面ライダージョーカーに会わせてやる」

 

 

 

「…わかった」

璃奈は頷いてしまった。

 

 

アポロガイストは笑い出すと、背後からオーロラカーテンが現れた。

出てきたのは、ロイミュード001(フリーズ)

璃奈に氷の針が刺され、ハイライトが失われていく。

 

お兄……ちゃん♡

 

璃奈の記憶は翔のこと以外の記憶が抜け、新にNEWショッカーとしての記憶が入っていく。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「すごい、本当に電車だわ…」

デンライナーに乗車した梨子は興味深く車内を見ている。

 

デンライナーには風野、海人、マーベラス、士、ルビィ、梨子、にこ、海未が入り、他のメンバーはゴーカイガレオンで待機することになった。

 

 

「…海東の言うとおりだったな、おい桃」

「桃じゃねえバーコード!俺にはモモタロスって名前があるんだ!」

「まぁまぁ先輩、ベルトの帯が桃だしそう思われてもね、あぁ、僕はウラタロス、よろしくね子猫チャン」

「え、えぇ…」

にこは若干引きながら青い亀のような怪人?のウラタロスに頷いた。

 

「そんなナンパなんかするんでない、あ、ワイはキンタロス、よろしゅうな」

「は、はぁ…」

海未はキンタロスの黄色の体を見ながら警戒しているようだ。

「警戒なんてしなくて良いよ!僕はリュウタロス!よろしくね!梨子ちゃん!」

「う、うん……」

紫色の子どもみたいな性格のリュウタロスに梨子は困惑している。

 

 

「…それで、士さん、何かあったんですか?」

 

とナオミという販売員がそれぞれにコーヒーを持っていき質問をする。

だがルビィとにこはコーヒーは受け取らなかった。

 

「まぁな、お前らに探してほしい人がいる」

 

イマジンズがいる机に二枚の写真を出した。

それは翔と唯華の写真、いつ撮ったのかは知らない…

 

 

「ショッカーに巻き込まれて唯華と翔が異世界に飛ばされてしまったんだ、頼むこのとおりだ、救ってくれ」

海人は頭を下げ、それに続いて風野も「お願い、翔は唯一の家族なの…!」と懇願する。

 

二人にとってそれほど大事な相棒なのだ。

 

だがイマジンズとナオミは困った反応を見せている。

 

「あの…なぁ、デンライナーは時間は超えられるが世界を移動できないんだ、それに第一そんなことしたらオーナーに怒られちまう!」

 

と言いながらモモタロスは三個のプリンを机に返す。

 

だが門矢士は諦めない、

「そのことだが、俺が協力して、一時的だが別の世界に移動する力を与えることも可能だ」

「で、でも先輩…それって」

ウラタロスが何か言いたそうにしたその時!

 

 

 

ガラガラ

 

 

 

と車両の扉が開かれた、そこから出てきたのはスーツ姿の体が大きい人物だった。

 

 

「まぁまぁ、いいじゃないですか…今回だけは許しましょう」

と諭すような喋り方で会話に上手く入ってくる。

 

風野達は知らないため首を傾げるが、イマジンズは驚きの声を上げた。

 

「「「「オーナー!」」」」

 

「ショッカーが絡んできていて、この世界も時間軸も歪んでいる…本来なら異世界に行く力もなく、ましてや行くことは断固拒否ですが、正しい時間軸に戻すためです」

 

と言いながら奥の席に座り、ナオミがご飯を持っていく。それをゆっくりと食べ勧めていく。

二口ぐらい味わって食べると、オーナーは口を開いた。

 

 

 

 

「それに、もう一人は契約しているみたいですからね」

全員が「え?」となりながらキョロキョロと見渡す、その時、キンタロスが気づいた!

 

 

 

「あっ、プリンが一個なくなってしもうてる!」

「はぁぁぁ!?」

モモタロスはプリンを指さしながら数える、1,2,3…うん3個しかない。

 

 

残りの一個はどこへ消えたのか…

それは簡単

 

 

 

 

リュウタロスの机の上に空になったプリンが一個。

 

 

 

「イエーイ☆美味しかったよ☆」

 

「お前かァァァァァ!」

モモタロスとの取っ組み合いが始まった!

その間に2つのプリンをウラタロスとキンタロスが食べ始めた。

 

 

「行け!そこだ!刺せ!」

そこに風野のノリが乗っかかる!

千円札を持って大声で応援する!

 

 

「あんたなに賭け事してんのよ!」

にこの激しいチョップが風野を襲う!

一瞬怯んだ風野だがすぐさま応援に差し掛かる!

 

「イケイケ!リュウタロテイオー!カッチャウモンニ!」

「ウ〇娘!?」

海未もツッコミを入れた。

 

 

その様子を見て海人は梨子に小さく話しかける。

「なぁ、翔の姉っていつもこうなのか?」

「ま、まぁね…私が聞いた話だと高校時代に音ノ木坂にスト〇ングゼロ持っていってその罪を矢澤さんになすりつけようとしたらしいですし…」

 

「なんで退学にならないんだよそれで」

呆れた顔で風野を見ている。

 

 

あっ、完全にこいつ(風野)の顔がキマってやがる。

 

 

そして数分後、取っ組み合いが終わった。

 

疲れたかのようにモモタロスはプリンをゆっくりと開封して食べ進める。

 

 

「…負けたァァァ!」

 

はい、左風野がは千円を失いました。

もうツッコむ気力すらない海未とにこ、

 

 

そこにマーベラスはなにか考えたのか、モモタロスの目の前に近づく、

 

 

 

「あぁん?このプリンは俺のだぞ!絶対にあげないぞ!」

「そんな子供っぽいことじゃねえ、お願いだ」

マーベラスは机に一本のレンジャーキーを置いた。

いや、レンジャーキーと言うべきだろうか、

それは仮面ライダーオーズ、タジャドルコンボのキーだ。

 

 

「火野映司ってやつにこれを返してくれないか、もし見つけたらでいい」

「火野映司…あぁ、あのパンツの人?」

リュウタロスは頷きながら答えた。

 

 

ということで、イマジンズと協力することになった。

モモタロス、リュウタロスが翔と唯華を捜索し、ウラタロス、キンタロスはショッカーと戦うために一度、電車から降りることになった。

 

そして全員は、モモタロスとリュウタロスを送る為、オーロラカーテンをくぐって消えていくデンライナーを見送った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

その頃、元の世界、秋葉原

 

 

人気のない公園でスマホをいじり、受験の癒しをしている中須かすみ。

 

中須かすみは、中学時代の翔の後輩であり、梨子のことも知っているのだ。

 

 

「…会いたいな、先輩」

 

ウ◯娘をしながら黄昏る。

 

 

「ハルウララ!ガンバリマス!」

スマホからウ◯娘のキャラ、ハ◯ウララの声がする。

しっかり育成しており、スキルレベルMAX、星五、育成レベルカンスト状態だ。

 

「…でも!次に先輩に会ったときにまたかわいいって言われるように頑張らないと…!ハ◯ウララをお手本にして…!…にしても先輩にまたかすみんがかわいいって言われたらどうしよ~う♡かすみん困ってプロポーズするかも♡」

 

 

妄想まで進んでいて………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

背後にいるアポロガイストに気づいていない。

 

 

アポロガイストは呆れたようにため息をした…が、その息が、かすみに当たり気づかれてしまった

 

「…!嫌!不審者!」

「待て!」

逃げようとしたがだめだった。

アポロガイストの剣先に首筋を当てられる。

血は出ていないが、危ない状態だ。

 

「…なん……ですか………」

怯えながらかすみはアポロガイストに震える。

 

 

 

「左翔…会いたくないか」

 

 

「…!?どうして先輩のことを」

「会いたいか?会いたくないのか…?」

「…かすみんは………」

 

 

 

先輩に会いたい。

そう答えたい…が着いていっていいのだろうか。相手はドーパント?だ。

 

だけどかすみんは…!

 

 

 

「…まだ会いたくないです!かすみんはまたかわいく成長して、先輩にかわいいって言って貰うんですから!」

勇気をもって否定した。

 

アポロガイストは残念そうに剣を下ろすと、先程同様オーロラカーテンを使い、ロイミュード001を召喚した。

 

 

「しょうがない、手荒に行かせて貰います」

かすみ背後から飛んできた氷の針

それは目に見えないスピードで刺さる…が

 

 

「…!なんですか!…って増援!?先輩!助けて!先輩!」

 

かすみは泣き叫んでいた。

記憶改竄が効かない…?

 

 

 

「特異体質か…仕方ない、実力行使だ」

 

次はかすみの真上からオーロラカーテンが現れた。

 

 

 

 

「………!?先輩!翔先輩~!」

 

かすみは逃げきれなく、アポロガイスト諸とも、オーロラカーテンに吸い込まれてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

???(異世界)

 

 

 

生暖かい風が吹く、涼しいというより異様に気持ちが悪い風が吹く。

 

 

 

 

 

「んぅ…」

翔は目を覚ました、目の前には火がつけられており、焚き火をしてるようだ。

 

 

「あっ!目が覚めたの!?」

 

唯華の一言で完全に目が開いた。

 

 

「唯華…?何があったんだ」

周りを見渡すと、荒れ果てた土地が広がっている。

草木が暴走するように建物や道路に力強くかつ気味悪く生えている。

 

「わからない、ここは私も知らない世界なのよ、ジャマトって怪人がそこら中に大量発生しているし、少しでも休めそうな場所はここしかなかったのよ」

 

 

 

「知らない世界…?待ってくれ、つまり今起きてるのってよくラノベである異世界召喚みたいなものか!?」

「正確には転移だと思うわ、でも、ちょっと私がピンチでね」

と苦しそうに唯華がディエンドライバーを出した。

 

「…は?」

ただそれはディエンドライバーだったものと化していた。

色が抜けて透明になっており、使えそうにない。

 

 

「アイテム説明欄がずっと『更新中』ってなっていて起動は疎か、銃弾まで発砲できないの……」

 

と絶望の状況下であることを話したとき、茂みから足音がした。

 

 

(まずい)

 

一瞬にして悟った翔はロストドライバーを取り出そうとした…だが

 

 

 

 

「ね、ねぇ!?ドライバーが!」

ロストドライバーが消えていた。

ロストドライバーはダブルドライバーもろとも、前の世界で転移させられるときに転送されなかったのだ。

 

 

 

「ジャッジャッ!」

足音の正体はやはりジャマトだった!

 

ジャマトが襲いかかってくる。

翔は瞬時のその攻撃を避け、腹にパンチをする。

 

 

 

「分が悪い、逃げるぞ!」

 

二人は走って逃げ出した!

 

 

 

数百メートル離れ、また違う場所に隠れた。

 

 

「…人の気配は無いな」

「翔さん、何か使えそうなものは」

 

服の中をまさぐる、

出てきたのはジョーカーメモリと疑似メモリ、マンティス二本にスパイダー、バット、スタッグそれぞれ一本ずつ、ギアも残っているのだが、メタル、トリガー、クラッシュ、ニンジャのメモリがない、きっとこの四本は前の世界にあるのだろう。

 

 

「これだけだ、スパイダーウィッチとスタッグフォンを貸す、これでなにかあっても護身くらいにはなる」

 

唯華は「助かるわ」と受け取り、もう一度状況を把握するのにここから出ようと決意した。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ジャマトから攻撃を受けないスピードでハードボイルダーを翔が運転して、その後ろに唯華が乗車している。

 

まず、二人がヘルメットをしているバイクを使っているため、人間か判断されていない為、襲われないようだ。

 

 

「…どこもかしこもジャマトだな」

「もう頭痛くなってきたんだけど…」

 

たしかに、唯華の言う通り、この世界はなんとなく気味が悪い。

植物に支配されているためか、若干道路も走りづらい。

何より…

 

 

 

 

 

((こういうとき、どんな会話すればいいのかな?))

と困っている。

 

 

 

なんとか唯華が口を開いて質問する。

「…翔さんってなにか夢はあるんですか?」

 

「夢?」

 

翔は考えている。

 

 

「…俺の夢はな、あいつら、」Aqoursをラブライブで優勝させるマネージャーになることだそれと…」

 

「?それと?」

唯華は問い詰めてくる。

正直話したくはなかったのだがしょうがない…

 

 

 

 

「…家族に会いたいんだ」

「家族に会いたいって…翔さんには風野さんが」

「そうだ、だけど、家族はお姉ちゃんだけじゃねえ、俺には母さんに父さん、あと(ほむら)姉ちゃんに…」

 

「…そっか」

唯華は納得したようだ。

 

 

「でもね、私思うのよ。翔さんには、まだ家族がいるって」

 

「?どういうことだ」

「μ’sの人たち、それにAqoursに人たちも翔さんの家族じゃない?」

「あいつらか?あいつらと家族…か」

たしかに、Aqoursの面々とはまだ家族と呼べるほどの間柄ではない…が真姫や絵里、にこや希にことり、家族同然のような仲間もいる、それに聖良に理亞だって…

 

 

 

 

 

そう考えているうちに翔はとあるところで止まった。

 

 

 

 

 

 

「な、なぁ、ここ」

 

周りにジャマトは偶然いなかった。

唾を飲み込む。

 

 

「え、ええ、どうして」

唯華も目を丸くして強く息を吐く。

 

 

 

 

それは翔が小学4年の頃から活動していたμ’sの大切な場所の…!

「「音ノ木坂が…!?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中に入ってみることにした。

 

入っってみると、靴箱には靴がポロポロとしか入っていなく、靴箱の外から出ていたり、校内に植物が充満している。

 

 

「…やっぱ電気も止まってるか」

自販機は停止したままだった。

喉が渇いたため、自販機をスタッグフォンでぶち壊し、飲水の確保をした。

 

次に向かったのはスクールアイドル研究部の部室、

 

中にジャマトがいないか不安だが、もしかしたらなにかヒントは…

 

 

 

 

 

 

ゆっくりとドアを開ける、するとそこにはとある人物がいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オレンジ色のサイドテール

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

音ノ木坂の制服

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「穂乃果(ちゃん)!?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高校生姿の紛れもない穂乃果だった

 

 

 

 

「あっ、見つけた!」

と可愛げに穂乃果は翔に近づく。

 

 

「よかった…この世界で生きてたんだな」

翔は涙を浮かべた、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だがそれは穂乃果ではなかった。

 

 

 

 

 

 

「ガハッ!」

腹部に激しい痛みが走った。

 

何が起きたのかわからないまま翔は研究部のドアに叩かれるように飛ばされる。

 

 

 

「ほ、穂乃果ちゃん…?」

 

「さて、翔くん、唯華ちゃん!」

 

 

穂乃果のまわりに蔦が生まれ、体を包むように動かす。

 

穂乃果は

 

 

 

 

ジャマトだった

 

 

 

 

 

 

「ファイトだよ!!」

 

 

「唯華!」

翔は急いでドアを開け、唯華の手を握って走る。

 

 

 

「なんだよあれ!?穂乃果じゃないのか!?」

「…もしかしたら」

唯華は何かを考察したようだ。

 

なんとかルークジャマト(穂乃果)を撒き、空き教室に入る。

 

 

 

 

 

 

「なにかわかったのか、教えてくれ。いまは不確かな情報でもなにか欲しい」

 

 

 

「えぇ、だけど詳しくはまだテレビ本編を見てないでようつべの解説しか見てないからわからない…だからわかる範囲で。…ジャマトってのは仮面ライダーギーツの敵キャラ、そのギーツらに変身するには、IDコアってものが必要なの、けど、ジャマトを育てるにはそのIDコアが必要不可欠。つまり、この世界の穂乃果ちゃんは仮面ライダーとしてデザイアグランプリってのに参加してジャマトにやられてしまった…と考えるのが妥当かもしれないわ、でも」

 

翔は唾を飲む、

もしかしたら言うことがわかったのかもしれない。

 

 

 

「この世界に人はいない、つまり、仮面ライダーになって命を落として、ジャマトに擬態されてしまうようになった…そう言いたいんだろ?」

 

唯華はため息をつく、

だが、いつまでもここに留まっていたらジャマトに見つかる危険性が高い。

 

翔は空き教室から出ようと提案し、外に出ようと扉を開けたその時…

 

 

 

 

「見ーつけた」

そこには希がいた。

 

「希さん…!」

「待て」

唯華が希に歩もうとしたが、翔は急いで肩を掴む。

 

 

 

「…どうせお前も希の皮を被った化け物なんだろ?」

 

「ふふっ…正解や♡」

希の顔の皮膚から血管が見え始める。

二人はそれぞれスタッグフォンとバットショットを起動し、逃げ腰を作る。

 

 

 

「さ、翔くん、二人で愛し合お?♡♡♡」

希ジャマトは崩壊したディスコアIDをデザイアドライバーに装着、ベルトをはめ植物に覆われたバックルを左側のスロットに装填する。

 

 

 

 

 

 

ジャマト…

 

 

 

 

植物が纏わりつくように希ジャマトに集まり、ジャマトライダーに変貌した。

 

 

 

「おいで?可愛がってあげるで♡♡」

ハグの構えをしながら一歩一歩歩み寄ってくる…

 

 

 

「逃げるぞ!頼むバット、スタッグ!」

 

二人は走り出した。逃げる時間を稼ぐため、ジャマトライダーにメモリガジェット二体を戦わせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「逃げても無駄や…♡翔くん、首を洗って待っとくんやで…」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

振り切ることに成功し、二人はなんとか三回の教室にたどり着き身を潜める。

 

 

 

 

「…ジャマトライダーまでいるのは相当ヤバイわよ」

透明になった唯華のアイテム、ディエンドライバーを持ち、見つめている。

 

あの後、すぐさまGPSでバット、スタッグと合流して手元に戻っている。

 

 

「二人で行動するのは危ないかもな……しゃーない、唯華。お前だけでも先に逃げろ、俺が囮になる」

「は、はぁ?なにいってるのよ、それじゃ翔さんは…!」

翔は自身の手を握りしめながら目を細めて語る。

 

 

「唯華はあいつの大切な人だ、大切な人を失うことは俺もよくわかる…」

帽子を取り、埃を取りながら苦笑いしながらあの日のこと、ビギンズナイトを思い出した。

 

 

「だからって…風野さんや他の人達だって翔さんのことを大切に…!」

唯華は説得を始めるが、翔は聞く耳を持たずに首を横に振る。

 

「…俺はな、海人とお前に助けられた。だから次は俺が助ける番だ、さぁ、行け、俺は生き残って見せる。これをやる、だから最初に休んだ場所で会おう」

とマンティスギアを渡す。

つまり、ハードボイルダーを預けたのだ。

 

「自動で運転が出来る。これなら本来法律上ダメだが無免でも行ける」

 

 

 

唯華は「でも…」と申し訳なさそうにしているが、翔がマンティスギアを押し付けた。

 

「行け、そして生きろよ」

 

スパイダーウォッチを起動し、唯華は「…約束だよ」と悔しそうな顔を浮かべながらスパイダーのワイヤーで校舎三階から校庭に降りた。

 

 

「…行ったな」

 

 

 

見送った翔は深呼吸をしてトントン…と軽くフットワークする。

 

 

そして

「行くぞ…!」

 

 

 

 

勢い良くドアを開け、ジョーカーメモリを起動する。

 

 

 

 

Joker

 

 

 

 

 

メモリの起動音につられて、音ノ木坂の学生、職員に擬態したジャマトが集まってくる。

擬態元のモデルには、ヒフミトリオや山田先生などがいる。

 

 

 

「さて、こっちだ!付いてこい!」

 

ダッシュで逃げる…!

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分が立った。

ポケットに入れていたバットショットがメモリを外してなかったため急に起動し、指示無しで翔のヘイトを引き継ぎ、今は逃げ回っている。

 

 

 

 

そしてようやく一階にたどり着き、音楽室の前にいる。

 

 

「ここからなら出れる…!」

ドアを開ける。

希望の光が見えた所に……!

 

 

 

恐怖が待っていた。

 

 

 

 

 

「翔…♡」

真姫…いや、真姫ジャマトだ。

ドアを閉めるや否や、真姫ジャマトは擬態元と同じように翔を抱き締めて押し倒す。

 

 

 

「真姫…!?」

 

落ち着け…俺!これも真姫じゃない!だから…!

 

 

 

 

「離せっ…!てかお前、怪人の癖に…!」

 

「アハッ♡怪人ね、そうよ、私は貴方から見たら怪人、だけどね、人間でもあなたは守るわ♡にしても…ほんとうに愛らしくて堪らないわぁ…♡♡」

 

 

 

…はい?

 

 

なんだろう、困惑してきた。

こいつ本当にジャマトなのか…?

と思ったが、見た感じうっすらと血管が見えていた。

ジャマトではあるのだ。敵意は感じないが…

 

 

 

 

「えっと…じゃあ味方って認識で良いんだな」

「そうよ、はい金平糖」

 

真姫はすぐさま金平糖を取りだし、翔は嬉しそうに食べ始めた。

 

 

「ううっ…!うめぇ…」

涙しながら翔は金平糖をぺろりと平らげた。

 

 

 

そして翔は真姫ジャマトを信じて学校から出ようと決意した。

 

音楽室から出ようとしていたのだが、運悪くご都合のように蔦が窓を邪魔していて外には出れない。

 

 

なので音楽室から出るには他の教室または玄関から出なければならない。

 

 

 

「…玄関から行こう」

翔は音楽室に蔦が生えているなら他のところにも邪魔されているはずだと考えた。

 

 

 

 

スパイ映画のようにこっそりと動く、途中にジャマトが見え、途中の教室には入ったりしてやり過ごし、ついに玄関にたどり着いた。

 

 

 

 

「出れるわよ♡さ、行きましょ?」

真姫に手を繋がれ、外に出る。

 

 

 

待ち受けていたのは…!

 

 

 

 

 

「惜しいな〜もう少し」

 

 

希ジャマトと数体の雑魚ジャマトであった。

 

 

「う、嘘…」

翔…ではなく真姫が驚きの声を上げた。

 

「…お前がそういう反応ってことはグルじゃないんだな」

 

二人は臨戦態勢を取る。

希はジャマトライダーに変身し、殴りかかってくる。

しかし、真姫ジャマトはそれをなんとか受け止め、翔がカウンターでキックをして軽く飛ばす。

 

 

 

「翔、後ろに隠れてて、私が守ってるから」

 

 

真姫ジャマトはデザイアドライバーをディスコアIDとともに装着し、邪魔とバックルを左側に装填する。

 

 

 

 

ジャマト…

 

 

真姫ジャマトに蔦が纏わり付き、ジャマトライダーに変身した。

ただ、真姫ジャマトは希ジャマトと違い敵でありながら味方、翔を守るために戦う。

 

 

 

「ザコ敵は頼むわ、私は希を止める!」

 

ジャマトライダー(真姫)はジャマトライダー(希)にパンチをする。

翔は四体の雑魚ジャマトをバットショットと共に相手にしていて、互角だ。

 

 

 

「真姫ちゃん!裏切る気なん!?」

 

 

「違うわ!(ダーリン)を助けるだけ…!いいから早くこの道を避けなさい!」

 

ジャマトライダー(真姫)は怒りの感情を込めて正拳突きをした。

「さよなら、希。正確には私と同じ化け物の皮を被った偽物さん」

 

 

真姫がジャマトバックルに手を触れ、必殺技を繰り出そうとした瞬間…!

 

 

 

 

 

「させないよ」

 

 

 

ジャマトライダー(真姫)の背後にいたのは、先程翔と唯華が追いかけられたルークジャマト(穂乃果)であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

ルークジャマト(穂乃果)はジャマトライダー(真姫)をタックルでふっとばす。

 

 

 

 

 

「今だよ!」

 

ジャマトライダー(希)が即座に起き上がり、ジャマトバックルを思いっきり押す。

 

 

 

 

 

 

ジャジャジャストライク

 

 

 

ジャマトライダー(希)がジャマトライダー(真姫)に拳に蔦を纏ったパンチをする。

その攻撃は大ダメージのようで、ジャマトの真姫の状態に戻されながら飛ばされ、翔にぶつかる。

 

 

 

 

「真姫…!?………おい……!」

 

真姫の体は…

 

 

 

 

 

 

 

消えかかっていた。

 

 

 

「…ごめんね、守りきれなかった……」

 

「真姫…おい!真姫!!」

翔は真姫の所に駆け寄り、看とるように膝枕をする。

 

 

 

「…貴方に私は……助けられて………私のことスキ…?」

 

 

 

「ああ…当たり前だろ、大好きだ、結婚…するんだろ!?」

 

真姫ジャマトは苦しそうな顔で笑う。

 

「アハハ……そっちの世界では、私と翔は結婚するのね…………♡」

 

 

「そうだ……真姫」

 

二人は見つめ合いながら最後の時を過ごす。

 

 

 

「…生きて」

 

 

その言葉を最後に真姫ジャマトは消滅していく…

 

 

 

 

「真姫……?真姫!真姫!なぁ真姫!!」

 

 

真姫は完全に光になって消滅していった。

 

 

 

 

 

ヒビの入った黒猫のIDコア、デザイアドライバー、バックルを残して……

 

 

 

「…さ、次はお待ちかね、翔くんの番やで♡♡うちらは翔くんをジャマトにする気はない。安心して…♡」

 

「…真姫……!真姫………」

涙を流しながら真姫ジャマトの遺品を掴みながら息が荒くなる。

 

 

「…だめやんな~こんな裏切り者の物を持ってちゃ…やっていいで」

 

ジャマトライダー(希)が手を叩くと回りに雑魚ジャマトが翔を囲むように現れる。

 

 

 

 

 

(…もういいや……姉ちゃん…真姫……みんな)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「諦めるの?」

 

 

 

 

回りが紫に光輝いた。

 

 

 

 

光によって飛ばされるジャマト。

 

「何事!?」

「何したの!?」

ジャマトライダー(希)とルークジャマト(穂乃果)が警戒する。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

目を空けるとそこは雲の上に立っているような軽さ。

青空の景色が広がる空間だった。

 

 

 

「…死んだんだな」

自身の手を見つめ、悔いがあったようなため息を吐く。

 

 

 

 

「ヤッホーいいえ、まだ死んでないわ」

 

背後から声がした。

振り向くといたのは神々しいオーラを放ちながら神のような服。茶髪で美しいダークオレンジで少々ハイライトの消えた瞳を持つ女神のような…

 

 

 

俺はこの人と会ったことがある……?

 

 

 

「久しぶりだね、翔」

そう言われたが翔は誰だかわからない。

 

「…なぁお前どこかで」

言葉の途中でため息を吐いた女神。

 

「忘れてたよ…記憶は毎度消されること」

 

「………?」

理解が追い付かない。

すると、女神の体が消えかかっていることに気がついた。

 

 

 

「おい…体!」

「気にしないで、私は死なない。だけどここでこうやって話せる時間は限られてる」

 

女神が指パッチンをすると、翔の目の前にピンクで「?」マークが描かれた箱が現れた。

 

 

「早く開けるんだ、説明の時間がない」

急かされながら箱を横にスライドして開ける。

 

そこには仮面ライダージョーカーのライダーズクレストが描かれたIDコアがあった。だがヒビが入っている。

 

「…真姫が持ってたやつ」

見比べ、翔はあのドライバーで使えることを確信した。

 

「バックルも用意できたら良かったんだけど…おっとここまでのようだ」

 

女神の体は半透明になっていた。

翔は鳩に豆鉄砲を食らっている。

 

「異世界からだとあまり長いこと繋がれないことは知ってたけどここまでだなんて…」

翔は理解てきない。そんな女神に消える土壇場で翔は質問をする。

 

 

「待ってくれ…!君の名前は……!」

「………」パクパク

 

声も消えかかっており、なんと言っているのかわからない…

 

 

 

 

目覚めの刻………!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……!」

 

ジャマトが吹き飛んだ。

 

 

 

……?誰かと大事な話をしていた気がする。

だがここには誰もいない

 

 

「…なんだ?誰もいn…ん?」

手に何かある。

 

 

手を開くと、ヒビが入った仮面ライダージョーカーのライダーズクレストのIDコア?と呼ばれる物があった。

 

 

 

「…使える…のか」

真姫が持ってたIDコアを照らし合わせる。

輝くように一瞬光った。

 

 

 

「真姫…力、貸してくれ」

 

 

 

 

デザイアドライバーを装着する…がベルトの様子が変だ。

 

 

デデザ…ドララライバー………

 

 

壊れたかのように音声が掠れていて、不安定に音程があっていない。

 

そこにIDコアをセットする…が

 

 

『……』

反応しない

 

 

痺れを切らしたジャマトライダー(希)が翔のところに歩み寄る。

 

「動け!」

翔は思いっきり両手を抱き合わせながらIDコアの部分を殴る。

 

 

 

 

 

E…E…ENTR…RY

 

 

 

プログラムのバグのような音声が鳴りながら、翔に口元除く頭部が仮面ライダージョーカーでアーマーは黒く、何もない弱そうなアーマーに変化する。

だが複眼の色は失くなり、ヒビがある。

 

 

仮面ライダージョーカー エントリーフォーム

 

 

「…アームズなしじゃ、余裕やね♡」

希は恍惚の表情をしながら翔に思いっきりキックをかます。

 

「ぐああああ!」

飛ばされ、校舎の柱にぶつかる。

だが翔は立ち上がる。

 

 

「…これ……だ」

苦しそうに翔は真姫ジャマトが残したもう一つの遺品、ジャマトバックルを取り出した。

 

 

「…!ダメや!それを使ったら翔くんは…」

 

人間のまま捕まえたい希は止めようとする…が

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!゛」

 

 

 

 

 

左のスロットに無理やりジャマトバックルを装着する。

すると複眼の色が気味が悪いほど緑色に変色し、翔の回りに蔦が現れ、人間が着けるには危険なアーマーが無理やり張り付くように装着される。

 

 

 

 

 

ジャマト…

 

 

 

 

 

 

 

「あ゛ぁ゛っ゛!゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ゛!゛」

 

 

 

変身が完了すると、この世の人間が出せそうにない苦声を挙げながら地面に垂れ回り、苦しみが襲う。

 

 

仮面ライダージョーカー ジャマトフォーム

 

 

 

「翔!」

 

「真………姫の………敵……ダ!」

 

 

 

 

翔は勢いでジャマトバックルを押し、声を挙げながら必殺技を発動する。

 

 

 

 

ジャジャジャストライク

 

 

 

 

地面から蔦が生え、地面を殴り付けると、蔦は雑魚ジャマトを貫通し、ジャマトライダー(希)の四肢を絡ませ、拘束し、腹にパンチをする。

 

 

 

「!!!」

希は飛ばされ、危険と感じたルークジャマト(穂乃果)は退散する。

 

 

飛ばされた希ジャマトは変身解除していき、消滅しかけている。

 

 

「のぞ………み…………!」

 

震える手でジャマトバックルを無理やり外し、覚束ない足で希ジャマトに駆け寄る。

 

 

 

 

「…ありがとうな……これで、解放される」

 

安堵した笑顔を見せる希。

すると消えかかる自身に手を突っ込み、翔の手にIDコアを渡す。

それは白と赤、狐IDコアだ。

 

受けとると同時に希は光になって消滅した……

 

 

 

 

 

…回りからジャマトが消えた。

よかった…と安堵の息を吐く…すると

 

 

 

 

 

「………っ!」

 

 

唐突に心臓が草に覆われるような感覚に襲われた。

 

「…ガハッ………」

体力も限界を迎えてしまった。

翔は無防備ながらそのままうつ伏せに倒れてしまった。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…どう?ってあの子…」

 

 

近くのビル…

三つの影があり、人間がいる。

 

人間。

全員が女性でスーツ姿で立っている紫髪の女性、

茶髪で揺っとりとした女性、

クリーム色の髪で少し背が小さめの女性、

 

 

 

 

その三人は仮面ライダーゼロワン、バルカン、ヴァルキリーが所持するプログライズキーを手にしている。

 

 

「翔が危な…って、おっ?あの魔王が言っていた人が来たぞ」

 

 

遠くから翔を見ている。

すると音ノ木坂に倒れていた翔に二人の人が近づく。

 

 

「…ジャマトではないわね、男性……ビンゴ…フルハウスね」

 

と、茶髪の女性が言う。

 

 

 

 

 

 

 

「さ、行きましょ。()()()()()()()

「そうだな、()()()社長」

 

 

 

彼女らは…A-RISEだ




次回、反撃開始


女神…一応オリキャラとして出すことが確定しているキャラです。
容姿はウマ娘のアグネスタキオンを想像してください。


そして最後のA-RISEに、腐れ果てたこの世界、翔のジャマト化…。


次回語られるので乞う、ご期待!


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参戦者、協力者

コラボストーリー第四話です!

全5話の予定でしたが、尺の都合で全6話にします!


本編がなんと今回…約20000文字…
実は今のところこれが作者の作った作品の中で最長の話です!

色々と鬱展開?みたいな話が続くなか…もちろん今回も…!

そしてタイトル通り、様々なシリーズからゲストが!
中にはラブライブ関連のシリーズから本編(ダブルな、ゼロな、奇跡の)未登場キャラが登場!?


それではどうぞ!


前回のスーパーヒーロー対戦Another

 

 

翔と唯華が異世界に飛ばされた中、助かった海人、風野達。門矢士がとある作戦でモモタロスら、デンライナーを呼び異世界に飛ばされた二人を探してもらうことに。

一方二人が流れ着いた世界は植物によって荒廃しており、回りには四方八方ジャマト…

偶然見つけた廃墟と化した音ノ木坂に入るとそこにはジャマトが擬態した希と穂乃果が襲ってきた…!翔は囮になり、唯華を逃がし、その翔が校内を逃げ回る最中、ジャマトが擬態した真姫を見つけるが、真姫ジャマトはコピー元の真姫が翔への愛が重かったがゆえに翔の味方に。

しかし、希ジャマトに真姫ジャマトは撃破、翔は謎の女神に力を与えられ、仮面ライダージョーカーエントリーフォームからジャマトフォームへ。希ジャマトを撃破した翔は希ジャマトから真姫ジャマト同様に狐のIDコアを引き取るが、体の限界で倒れてしまった…どうなる!?第四話!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

唯華は翔から託されたハードボイルダーでジャマトに占領された街を駆けている。

 

 

 

「…ヘルメットをしているから今はバレないけどいずれは」

 

 

バレる

 

そう言いたいのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

それは現実となった。

 

 

 

 

 

 

 

「ジャッ!ジャッ!」

 

 

 

ジャマトが走路に現れ、自動運転をしていたため停車してしまった。

 

 

 

(まずい…!)

 

予感的中、

 

 

唯華の近くにジャマトが溢れ出てきた。

 

 

 

「道を開けなさい!」

 

 

咄嗟にネオディエンドライバーを発砲するが、まだ更新中。

空砲であり、無意味であった。

 

 

 

「海人…助けて」

 

唯華は涙を流した。

 

 

幼馴染みで頼りになる海人、だが彼が来るはずはない。

ここは異世界。

 

死が目の前に見える。

 

思わず目をつぶってしまった。

 

 

 

 

 

 

目の前は絶望……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは違う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遠くから二本の銃口が光った。

 

 

近くにいる二体のジャマトが倒れ、他のジャマトらも撃たれた方向を向く。

 

 

 

 

 

そこにいたのは赤、青を貴重にしたジャケットをはおり、鳥をかたどった銃をもつ人と

キカイノイドと呼ばれる物で、ピンクのボディにスカートを履いたキカイノイド

 

 

 

 

機界戦隊ゼンカイジャーの五色田介人とマジーヌであった。

 

 

「人間発見!全力全開で守るぜ!」

 

「もう少しの辛抱っす!耐えるっすよ!」

 

唯華を遠くから励ましながら、先程の銃、ギアトリンガーにそれぞれのセンタイギアをセットしリロードする。

 

 

 

 

 

45バーン!

29バーン!

 

 

「バンバン」とゴレンジャーを意識する待機音がなり、二人は変身した。

 

 

 

ババン!ババン!ババン!ババン!バババーン!

 

 

ゼェェンカイザァァァ!!

ゼンカァァイ!マジィィヌゥゥ!

 

 

 

二人は全力全開のダッシュでジャマトの軍隊に走っていき、銃を撃ちながら少しづき気絶させていく。

 

 

 

 

ジャマトらは唯華は渡さまい…と守るように構える。

 

 

 

 

「マジーヌ!先に救出するよ!」

 

「わかったっす!」

ゼンカイザーはバックルからゴーバスターズのギアを取り出し、ギアトリンガーに装填する。

 

 

 

 

 

36バーン!

 

 

 

 

ババンババンババンババンババババーン!

 

 

ゴーバスターズ!

 

 

 

レッドバスター、ブルーバスター、イエローバスターの幻影が二人と重なり、ゼンカイザーは地面に向かってパンチをして地震を起こす。

 

 

ジャマトは立っていられなくなり座り込んでしまう。

そのすきにマジーヌは高速移動をして唯華とハードボイルダーを奪い、ゼンカイザーのところに戻る。

 

自動でマンティスギアに戻ったマンティスはゼンカイザーの頭部に乗り、ゼンカイザーに撫でられた。

 

 

「さてと…」

 

深呼吸をして、起き上がったジャマトは武器を構える。

 

その様子を見たマジーヌとゼンカイザーはお互いの顔を見合わせ、唯華を掴む。

 

 

 

「え?ちょ…何?」

 

思いっきり後ろを振り向き、足を早く前に出す!

「逃走全開!」

「逃げるっすよ!」

 

 

「え!?ええぇぇぇぇええ!?」

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一方…翔は

 

 

 

 

 

 

 

 

「…んぅ」

 

目が覚めた。

手元には先程真姫ジャマトから受け継いだデザイアドライバーとジャマトバックルがある。

 

 

「!?どこだここ、音ノ木坂じゃない…?」

 

 

辺りを見渡すと、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先程のような森林にいた。

 

翔は何があってもいいようにベルトとジャマトバックルを手に取る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時、手に違和感、そして見たこともないような光景が手の甲に広がっていた。

 

 

 

「なんだよこれ…」

 

 

手がジャマトのように植物化していた。

 

 

 

翔は植物化している左手を見ないように右手で隠し、携帯していたガーゼを巻いておいた。

 

 

 

 

「…ここで休もうか」

 

 

恐らく、唯華が助けに来たのかもしれない。

 

そう思った翔は息をついた。

 

 

 

 

 

「〜〜!!」

 

 

 

すると、バットショットが飛来してきて、翔を心配するように目の前で停まりながら飛んでいる。

 

 

 

 

「バット!唯華は!?」

バットショットは期待をかしげて、「知らない」と表した。

 

 

 

 

(じゃ、じゃあ誰だ…)

 

 

 

翔は頭を悩ませたその瞬間

 

 

 

 

「あっ!君、大丈夫!?」

 

二人組の男が翔に歩み寄る。

 

 

 

「…ジャマトか!?」

 

 

急いでベルトを装着し、ジャマトバックルを構える。

 

 

だが焦った様子で二人は説得をした。

 

 

 

「待って待って!俺たちは人間だよ!」

 

 

へ?

 

 

 

 

 

二人の男とは、仮面ライダー電王の特異点「野上良太郎」と仮面ライダーオーズの主人公、「火野映司」であった!

 

 

 

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「…つまり君たちは味方って解釈だな」

「うん、にしても君も仮面ライダーか、翔太朗さんと同じ仮面ライダーだなんて」

 

 

「…じゃあ照井も知ってるのか?」

「ぼ、僕は知らないかな…」

 

良太郎は苦笑いをする。

 

火野映司らと打ち解け、唯華の事を話し、救出することにした。

 

 

 

今現在、バットショットがGPSでハードボイルダーの場所を教えてくれているため場所は把握できた。

 

 

 

 

「案外近い、すぐに向かうぞ」

 

三人は走ってその場所に向かうのだが…

 

 

 

「ジャッ!」

 

ジャマトが現れた!

数は大体20〜30くらい

 

「くっそっ!やるしかないか!」

 

翔はジャマトバックルを構える。

 

すると、良太郎と映司は翔の目の前に出た。

 

 

 

「ガーゼからして怪我、してるんでしょ?」

 

 

「ここは僕たちでなんとかしてみるからさ…やるよ映司君」

 

 

映司がセルメダルとバースドライバーを取り出し、良太郎は電王ドライバーを取り出した。

 

 

 

 

 

「…頼むぞ」

 

 

 

 

「「変身!」」

 

 

 

 

二人は頷き、それぞれ、仮面ライダーバース、仮面ライダー電王プラットフォームに変身した。

 

 

 

 

「モモタロス達がいなくたって…!」

電王プラットフォームは落ち着きながら冷静にジャマトに攻撃していき、着々とダメージを与える。

バースは肉弾戦で連続パンチなどを主に繰り出し、低い体制での技で牽制をする。

 

 

 

 

 

「…つえぇ………っ!」

腕に激しい痛みが襲う。

ガーゼで上手く植物になってきた部分を隠しているが、バレるとなんと言われるか…

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※海人視点

 

 

 

 

「来たな、決戦の日」

ついに決戦となった。

昨日、翔と唯華が別世界に転移させられてしまった。

 

 

追い詰められた状況の中、事前の作戦会議をしている。

 

 

「…わかったわ、戦えないメンバーは船の中に残って何かあったときの護衛として照井さんとアラタさんが残る。いいわね」

全員が頷く。

 

そして一時休憩となり、俺は風野と話す。

 

 

 

「…大丈夫よ、唯華ちゃんは無事に決まってるわ…!だから信じなさい」

 

「…そうだな、アナザーディケイドのせいで士に俺の力も上手く制御出来ない………モモタロス…はやく頼むぜ……」

と祈っていると………

 

 

 

「…ねぇ」

善子が二人がいるリビングに現れ、話しかける。

 

 

 

 

「…なんだ」

 

 

「お願い…いや、頼みがあるの」

善子は真剣な表情で頭を下げた。

 

 

 

 

「…私を、元の世界の家につれてって!一瞬でいいの!」

 

 

「善子ちゃん…?逃げ…ないわよね」

善子は首を縦に振り、違う!と表現する。

 

 

 

「ヨハネ!…あのね、私の家には…………」

 

 

一生懸命善子が理由を説明をする。

 

 

 

「…へ?いや、善子ちゃん、それはスーパー戦隊の見すぎよ…そんな非科学的な…」

と呆れながら風野が説明する…が

 

 

「…五分なら」

海人は承諾した。

 

驚いて風野は「正気!?海人!」と肩をもってブンブンと揺らす。

 

 

「賭けてみようぜ、だがもしかしたら元の世界にショッカーがいるかもしれない。風野、付いてきてくれ」

 

 

「……わかったわ。…ねぇ士さん」

 

 

ドアの近くにいた士を呼ぶ。

 

もし、何かあったらスマホを渡しておくから呼んで。

と伝え、

五分間だけ、三人は元の世界に戻る。

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元の世界

 

 

 

 

 

 

 

善子の部屋に入る三人。

 

すぐさま善子はバッグを持ち、とある宝箱に手を突っ込み、何かを入れていく。

 

 

 

「…よし、これだけあれば!」

善子は頷くと、さらに幾つかのスーパー戦隊のアイテムを取っていく。

それをふくろに大事そうに積めて玄関から出る。

「…これなら!」

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帰還後、すぐにミーティングが開かれ、作戦が実行されようとしていた。

 

 

 

「…よし、じゃあ行く「ちょっと待って」なんだ風野」

 

風野は手を上げると…深刻な表情で喋り始めた。

 

 

 

「…この中に一人、内通者……いえ、裏切り者がいるわ」

 

 

「「「「…!?」」」」

 

 

 

風野は急に爆弾発言をする。

ざわつき始める回り。

 

 

 

「裏切り者って……!どうしてそんなことが…」

絵里は反発したが、風野は振りきる。

 

「考えて、まずだけどゴーカイガレオンに逃げたとして、空中から奇襲してくる可能性だってある…というか人が寝ている夜中を狙うことが一番効果的。けどショッカーは来なかった。何でだと思う?ここに内通者がいるから…でしょ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「希さん!?」

一斉に希の回りから人が逃げる。

 

 

 

 

「…え?なんでうちなん!?」

「思い出せば色々おかしいのよ、翔に対して昔の真姫のようにヤンデレな希。それが、翔が消えて叫ぶはずなのに叫ばなかった」

 

 

全員はハッとして希を警戒する。

 

 

 

「の、希ちゃん……?」

「…あははwバレちゃったんやねww…そうや、うちが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

裏切り者や!」

 

 

希はゴーカイガレオン内を駆け出し、バルコニーに出る。

 

 

「追うわよ!」

風野、海人、マーベラス、士、太郎、ウラタロス、キンタロス、絵里もバルコニーに出る。

 

 

 

「…うちの願い……その願いが叶わない世界なんか…いらない!」

ハイライトを失った目で禍々しい懐中時計を取り出す。

 

 

 

「…!アナザーウォッチ!?」

ウラタロスが驚きの声を上げた。

 

 

「希!?あなた…っ!何してるの!?」

絵里は怒鳴る…が聞く耳を持ってくれない。

「エリち…あんたにはわからないでしょうね…!愛人を奪われた、うちの悔しさが!」

 

次の瞬間、アナザーウォッチを起動した。

 

 

 

 

ギーツ

 

 

 

体内にアナザーギーツウォッチを埋め込み、苦しむ声を上げる希。

 

 

 

 

自信の願いだけを叶え続け、回りを見れなくなった壊れた黄色い瞳。

至るところに黒い線がはいった白い巫女のようなアーマー。

 

 

 

 

 

 

希はアナザーギーツに変貌してしまった…

 

 

 

 

「希…?うそ………」

絶望した表情の絵里、そんな絵里と裏腹に希は笑い狂っていた。

 

 

 

 

「あはははははwwww翔くんはうちらの物や♡♡」

 

 

アナザーギーツはゴーカイガレオンから飛び降り、プロペラバックルからプロペラを使用し、着地する。

 

 

 

「ワイらも行くで!はよあの嬢ちゃんを取り戻すんや!」

 

キンタロスの言葉で、呆気に取られていた仲間が気を取り戻し、急いで変身をする。

 

 

 

カメンライド ゴースト レッツゴー覚悟ゴ•ゴ•ゴ•ゴースト!

 

Cyclone

 

ゴーカイジャー!

 

ドン•ドン•ドン•ドンブラコ!アバタロウ!ドン•モモタロウ!

 

 

ロッドフォーム

 

アックスフォーム

 

カメンライド

アタックライド アドベント

 

 

仮面ライダーディケイドゴースト(海人)、仮面ライダーサイクロン、ゴーカイレッド、ドンモモタロウ、ゴセイレッド、仮面ライダー電王ロッドフォーム、アックスフォーム、仮面ライダーディケイド龍騎(士)が空に身を投げる。

 

サイクロンは風を操り、ディケイドゴーストは浮遊、ゴーカイジャーはドンモモタロウが呼び出したエンヤライドンに共に乗る。

ディケイド龍騎はアドベントしたミラーモンスター、ドラグレッダーに電王二人も乗せて全員が安全な体制を取る。

 

 

「頼ぞ…風野」

「海人くん……」

船にいるAqours、μ's、亜樹子を守るために残った二人は七人を見送った。

 

 

 

 

 

「希!」

絵里は共に空に身を投げた!

 

「絵里さん…!?」

急いでドアの前にいた梨子が絵里の手を掴もうとしたが、空回りし、反動で梨子も落ちてしまった…!

 

 

 

 

「ちょっ!絵里!?梨子!?」

 

サイクロンは急いで空中から上に上がり、風を操りながら二人を捕まえて落下していく。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「希!」

 

地上に着いた9人、目の前にはアナザーギーツがいる…だが

 

 

希の背後からオーロラカーテンが現れ、アポロガイストとアナザーディケイド筆頭にして歴代の怪人が現れる。

 

 

 

「HEY!よくやった、東條」

アポロガイストとアナザーディケイドが前に出てアナザーギーツと並ぶ。

 

 

「あんたが希を…!」

サイクロンは怒ったように拳を握る。

 

 

「…あぁ、只し希だけじゃない……かもな」

すると、もう一体のアポロガイストがアナザーウォッチを取り出した。

 

 

 

 

 

ディエンド

 

 

 

 

アポロガイストはアナザーディエンドに変貌し、歪んだディエンドライバーで発砲する。

 

 

 

「…おい、嘘だろ」

 

海人はアナザーディエンドを見るや否、変身が解けた。

 

 

 

「あぁ…いかにも」

 

 

 

海人は絶望の表情…すると突如としてライドブッカーが光始め、開きカードが飛び出る。

それをキャッチしカードを構える。

 

 

 

 

「…まあ、倒したのは冗談だwだがもうすぐ死ぬのには変わりな「死ぬのはお前だ」……ほぅ」

 

海人はカードを装填し、ディケイド…?に変身する。

 

 

 

 

 

カメンライド ディケイド

 

 

 

ディケイド……激情態

 

 

 

ディケイドの目かいびつに歪み、負のオーラを解き放つ。

 

 

「…海人?」

 

 

「…人を騙すのが楽しいのか…?だったら騙させる暇もやらねえよ」

 

 

いつもからは考えられない声が出ている。

ライドブッカー剣モードで切りつけ、アナザーディエンドにダメージを与えながらカードをベルトに装填する。

 

 

アタックライド マッハ

 

 

仮面ライダーブレイドの技を使い、高速で突進する、同時に…

 

 

 

アタックライド ツッパリ

 

 

電王アックスの技を使い、「あれはワイの…!?」と焦るキンタロス。

ツッパリでアナザーディエンドを牽制する。

 

アタックライド パーカーゴースト トライドロン

仮面ライダーゴーストのパーカーゴースト、ムサシ、エジソン、ロビンフッド、ベートーベンを召喚し、惑わしている好きにトライドロンがアナザーディエンドの横から猛スピードで引きに来る。

 

 

「まだまだ、こんなんじゃねぇ!」

海人の気は荒ぶったまま暴走をしている。

 

 

アタックライド 超自然発火能力

 

 

仮面ライダークウガ最終フォーム、アルティメットフォームの技、アナザーディエンドを体内から発火させ、焼け苦しむアナザーディエンド。

 

怒り狂っているディケイド激情態にサイクロンは何かあったらのことを考えて構える。

 

 

アタックライド鬼火

ディケイドが火を吹き、怯んでいる間にまたもや攻撃をする。

内、外から違う温度で焼けてアナザーディエンドは苦しそうに叫ぶ。

 

アタックライド ポーズ

 

 

仮面ライダークロノスのポーズが発動し、時計の針の音とともに周りは動かなくなり、時間が止まる。

 

アタックライド ギガント サイドバッシャー エクスプロージョン

 

ギガントを発射すると同時に、背後からサイドバッシャーが現れてミサイルなどを連射、そして最後に仮面ライダー毎時の必殺技、エクスプロージョンを放ち、様々な爆撃がアナザーディエンドを襲い、致死量以上の必殺技が放たれた。さらに、

 

 

 

 

 

ファイナルアタックライド ディディディディケイド

 

 

空中にカードが多数出現し、一列に並ぶ。

そのカードをくぐってディケイド激情態はライダーキックを放ってアナザーディエンドを貫通。

自慢に着地すると同時に時間は動き出す。

 

 

 

 

 

リスタート

 

 

 

 

 

「っ!?あああああああああああああ!!」

 

 

 

アナザーディエンドは撃破され、仮面ライダーディエンドと同じシリーズのライダーにとどめを刺されたからか、見事アナザーウォッチは破壊された。そしてアナザーディエンドだったアポロガイストは消滅した。

 

「す、すごい…」

梨子は驚いたのか口に手を当てている。

 

「…まだだ」

 

ディケイド激情態は暴走したままアナザーディケイドに突っ込むが、危ないと感じたサイクロンは止めるように前に入り回し蹴りをする。

 

 

「はぁぁっ!」

「がっ!…なにすんだ…!?風野だって思っていることは同じだろ!?俺は幼馴染みの唯華、風野は弟のあいつを…!」

 

「落ち着きなさい」

風野は落ち着かせようとディケイド激情態肩を掴むが振りほどかれ、もう一度アナザーディケイドを殴ろうとする…が

 

 

「…落ち着けって言ったんでしょ!!!」

風野は怒鳴り、手元に風を加工…夜空の剣と青薔薇の剣を模した剣を創り、ディケイド激状態に渇を入れた。

 

 

 

 

「スターバーストストリーム!」

 

 

17連撃の切りをいれ、ディケイド激情態を変身解除させた。

 

「…風野……?」

 

「仮面ライダー舐めるんじゃないわよ!いい!?仮面ライダーってのは海人たちの常識と私達の常識とは違う。でも、仮面ライダーは力を持たない人を助ける、そんな存在なのよ!だからこそ、故意に自分の感情をぶつけたりして負けたらそんなの、ヒーローでも仮面ライダーでも何でもない!頭冷やしなさい!」

 

 

「……俺が、仮面ライダーじゃない…」

 

 

海人は一人呟き、手を正面に見る。

その時、何か小さい恐竜のようなロボットが見えた。

しかし、すぐに行方を失い目を見開いた。

 

 

「私は以前、暴走をしてみんなを傷つけた。だからこそ、私はそんな目に合わせたくないの。力は壊すためにあるものじゃない。守る為のもの」

 

と言うと、背後からザコ敵が攻めてきた。

だがディケイド龍騎(士)がそれを守りライドブッカーでザコ敵を切り刻む。

 

 

「心外だな、俺のディケイドの力は生憎、世界を破壊するためにあるんだ」

そう言いながら風野の言葉を否定?するが、風野はため息を付きながら士に呆れを取る。

 

「…まぁそんなやつもいるけど、私の力は守るためのもの、海人。質問よ、あなたの力ってのは?」

 

「俺の力…」

 

海人はディケイドライバーを見る。

アナザーディケイドの影響か、ドライバーが消えかかっており士のほうも、やや苦しそうであった。

 

 

 

「…俺の」

 

 

 

 

 

「俺の力は、守るための力だ。でも守るのは唯一人。唯華。あいつのための力だ!」

海人は言い切り、それを見た風野は微笑んだ。

 

 

 

 

 

 

「…合格」

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翔視点

 

 

 

「映司!良太郎!」

仮面ライダーバースと電王プラットフォームが戦闘をしている。

が、かなりの長期戦になっていて不利な状況に陥っている。

 

バースはすでにドリルアーム、カッターウィングを装備している。

 

「翔さん!君は逃げて!魔王さんから守れと言われてるんだ!」

 

映司が大量のザコ敵を相手しながら指さした。

 

「だ、だけど」

「ここは危ないよ!力を持ってない翔くんは離れて!」

「…力はあるんだよ…」

 

というが戦いに集中しているため、二人には聞こえていない。

だがここでジャマトバックルを切ってもいいのだろうか、正直あと二回ほど使うとなにか危ない気がする。

 

 

「…絶対後で合流だぞ!」

翔は走って逃げる。

ジャマトが追おうとするがバースブラスターでバースがそれを撃ち抜き、引き寄せなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数分が経過した。

 

 

翔は走ってその場を離れたのだが…

 

 

 

「クッソ!ジャマトばかりじゃねえか!」

 

他のジャマトに追いかけられていた。

 

 

「…やるしかないのか……?」

 

翔は振り返ってジャマトバックルを取り出し、変身しようとしたその時…

 

 

 

バンッ!

 

 

 

 

 

銃撃音が走った。

その弾丸は邪魔とに当たり、数匹のジャマトが倒れた。

 

 

振り返っていた翔が背後を見ると、銃を構えた女性が二人と茶髪の女性が二人いた。

 

 

「大丈夫!?カケル!」

茶髪の女性が駆け寄ると、それを守るように、銃を持つ二人の女声は翔を守るように前に立つ。

 

 

翔はその様子に衝撃を受け、彼女の目を大きく見ていた。

 

「ツバサ!?」

 

前回のラストに登場していたA-RISEの綺羅ツバサ。そして銃を持つ二人の女声とは優木あんじゅと統堂英玲奈。

 

 

「ど、どうしておまえらがここに…」

 

「一つ言っておくけど、わたしたちはあなたの知っている私達じゃないわ」

「は?」

いきなり意味不明な発言をされたことによって頭が混乱を招いている。

 

 

「ごめんね、カケルくん、ちょっとややこしいけど後でこの敵を倒したらちゃんと説明するから」

 

「カケルは我々が守る!」

 

あんじゅと英玲奈は先程の銃をベルトにセットし、ツバサは黄色と黒を貴重と調べるとを装着する。

そしてキー、プログライズキーを取り出して、それぞれ起動する。

あんじゅだけキーをこじ開けているが…

 

Bullet!

Dash!

Junp!

 

「…なんだ、それ」

翔は指さして言う。次の瞬間に、翔はそれを理解することになる。

 

 

 

三人はベルトの装着、認証し、ポーズを取る。

 

オーソライズ

 

 

 

変身待機音が鳴り響くと、ツバサの後ろに大きな機械のバッタが現れ、ぴょんぴょんと跳ねながらジャマトらに攻撃をする。

 

 

 

「「「変身!」」」

三人がリロードした銃を放つ、ベルトにキーを装填して変身をし、あんじゅの持つ銃、「ショットライザー」は英玲奈とは違い弾丸だけでなく狼のロボの出ており、あんじゅは狼を殴って変身、英玲奈は弾丸がアーマーとなって変身、ツバサはバッタがそれぞれにくっついて変身をした。

 

 

 

 

ショットライズ シューティングウルフ The elevation increases as the bullet is fired

ショットライズ ラッシングチーター  Try to outrun this demon to get left in the dust

プログライズ 飛び上がライズ!ライジングホッパー A jump to the sky turns to a rider kick

 

 

三人が変身したのは、あんじゅ、英玲奈、ツバサの順に仮面ライダーバルカン、仮面ライダーバルキリー、仮面ライダーゼロワン。

 

「か…仮面…ライダー……!?」

翔は衝撃を受けたように体が硬直しており、仮面の元で三人はニヤッと笑っていた。

 

「いい?カケルには誰一本物指を触れさせないわよ!」

「「了解」」

 

三人はジャマト軍団に走っていき、まずはキックをする。

 

ゼロワンはパンチ、バルカンバルキリーはショットライザーを主体に攻撃を仕掛け、ジャマト軍団をボコボコにしていく。

 

「…カケルとの友情の証、使うわよ」

ゼロワンはライジングホッパープログライズキーを抜き、銀色で形状が特殊なプログライズキーを起動、オーソライズ、装填する。

 

 

 

 

エブリバディJunp! オーソライズ プログラムライズ Let`s Rise Le Le Let`s Rise Let`s Rise Le Le Let`s Rise

 

第二の変身待機音がなり、ゼロワンはメタルライザーを折りたたんで強化する。

 

 

メタルライズ!Secret material! 綺羅メタル! メタルクラスタホッパー It's High Quality

 

 

 

「ぎ…銀!?」

ゼロワンのボディを驚いたのか、翔は口を震えさせながら驚いている。

 

 

「このフォームは私達の知るカケルとの友情…いや、愛の力よ!」

 

ゼロワンはそう言いながらプログライズホッパーブレイドを装備し、剣技でさらにボコボコにしていく。

 

「あ、愛って…」

「しょうがないじゃない、ツバサはあの日からカケルが関わると少し暴走する癖があるし…」

バルキリーとバルカンがなにか言っているが翔には聞こえていなかった。

それどころか、翔はゼロワンの戦い方を見ていた。

真っ直ぐな剣筋、崩れない体感に周りを判断できる察知力、気配力、全てが備わっていた。

 

 

 

そして…

 

 

 

「あんじゅ!英玲奈!そろそろ決めるわよ!」

ジャマトの数もだいぶ減ってきて、三人は必殺技の発動体制に入る。

シューティングブラスト、ラッシングブラスト、メタルライジングインパクトを準備し、左右でそれぞれ、シューティングブラスト、ラッシングブラストを発動する。

 

 

 

 

 

 

 

シューティングブラスト

 

 

 

 

ラッシングブラスト

 

 

左右に必殺が放たれると同時に上空に飛んだゼロワンがキーをもう一度押し込む。

 

 

 

 

メタル

インパクト

 

 

 

ゼロワンのアーマーからねずみ色のバッタが発生し、ドリル形に纏まると、ゼロワンがそれをキックの体制で足のように動かし、ライダーキックを決めた。

 

 

「「「「ジャァァァ!」」」」

 

 

 

 

ジャマトは叫びを挙げながら消滅した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

唯華視点

 

 

 

 

「ちょっ!速すぎない!?」

ゼンカイザーにお姫様抱っこされながら逃げている唯華、ゼンカイザー、ゼンカイマジーヌ

 

 

曲がり角を駆使して逃げるがジャマトばかりのこのセカイでは、ほぼ隠れる場所はない。

 

 

逃げ走った先にいるのは…

 

 

 

「ジャッジャッ!」

 

 

増援のジャマトであった。

 

これまた数えるのが大変な数、ゼンカイザーマジーヌは焼け石に水だと知りながらギアトリンガーの弾丸を放って道を開けようとするがなかなか開けない。そして

 

 

 

 

 

「か、囲まれちゃったっす!」

囲まれてしまった。ゆっくりと歩んでくるジャマト…

 

 

「ディエンドライバー…!……まだ更新中…!?」

今度こそ終りに近い状況。

 

 

 

 

 

 

だがデジャヴがそこで起こったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

「はぁっ!」

 

横から一台の黄色いバイクがよぎった。

 

一体のジャマトが引かれ、そのことから怯んだように他のジャマトも数歩後ずさる。

 

 

「大丈夫ですか!?」

バイクのヘルメットが外された。

白衣を着た男性…

 

 

 

 

 

 

 

 

天才ゲーマーMこと、宝生永夢、仮面ライダーエグゼイドだ!

 

 

 

「え、えぇ…って、永夢さん!?」

自身で立った唯華は驚きながらうなずいた。

 

 

「私もダァァ!」

 

 

 

その時、背後から特徴的なジャンプをしながら一人の男性が着地した。

 

 

 

「あ、檀黎斗!」

 

 

彼は檀黎斗、仮面ライダーゲンムだ!

だが耳にはヒューマギアのヘッドホンを装着している。

 

 

 

 

「檀黎斗ではない!私は!神檀黎斗神王ダ!ダハハハハッハハハ!」

 

名前が本編から進化しているがまぁこれが黎斗だろう。

 

 

 

「…まさか、ヒューマギアの黎斗さんと戦える日が来たとは驚きですよ…」

 

 

「永夢ゥ!神檀黎斗神王と言えェェ!!」

 

 

 

二人はゲーマドライバーをセットしてそれぞれガシャットを起動する。

 

 

 

 

マイティアクションX

 

 

マイティアクションXとプロトオリジンガシャットを装填し、変身する。

 

 

 

 

「「変身!」」

 

ガシャット!

ガッチャーン!レベルアップ!

マイティジャンプ!マイティキック!マイティマイティアクション!(マイティアクションX)

 

仮面のライダーエグゼイド、仮面ライダーゲンムに変身した二人。

ガシャコンブレイカーを構え、突撃していく!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

一方のその頃良太郎達は…

 

 

 

 

 

 

「このままじゃ…」

バースのドリルユニットが破壊されて電王プラットフォームを深手を負っている。

 

バースがなんとか電王を守っているがもうそろそろ限界が近く、バースの仮面の中のシステムでは、赤く警告音がなっている。

 

 

 

「映司君!」

「良太郎さん、逃げてください!」

 

だが電王は重く、傷付いた体を動かしてもう一度立ち上がる。

 

 

「逃げちゃ…だめだ!モモタロスたちと…約束…したから…!」

 

「…俺だって、あいつと約束があるんだ、未来で一緒に会おうって…!」

 

バースは割れて2つに分断されている赤いコアメダル、タカを手に出して握る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「良太郎〜〜!」

 

 

何処かから声が聞こえた。

映司は誰の声か分からなかったが良太郎は一瞬でわかった。それは長い間ともに旅をした仲間…そして自身と契約をしたイマジンの…

 

 

「モモタロス!?」

すると空中からデンライナーがあらわれ、良太郎らの上を通りすぎると同時にモモタロスとリュウタロスが機体から飛び降りて目の前に背を向けるように着地する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぁぁぁぁぁ!」

 

 

 

モモタロスは逆さまに落ちてきて地面に頭から突き刺さる。

 

 

「あ、モモちゃん危な〜い」

 

リュウタロスはモモタロスの股間に着地して悶絶するように地面押したから叫び声を上げる。

 

 

「だ、大丈夫…?」

 

良太郎がモモタロスを地面から抜き、確認をする。

 

 

「ひ、久しぶりだな…良太郎…!」

二人はほほえみ合っている。だがそんな時間はないのだ。

 

 

 

 

 

「ジャッ!」

 

 

 

一体のジャマトが襲いかかってきて、リュウタロスがなんとか守る。

 

 

 

「…再開を喜ぶ暇はないね、行くよ、モモタロス」

 

 

再度、ドライバーを装着し、赤いボタンを押す。

その瞬間、モモタロスが良太郎に憑依し、待機音声が鳴りながらライダーパスをスキャンする。

 

 

 

「変身!」

 

 

 

ソードフォーム

 

 

 

 

 

M良太郎は仮面ライダー電王ソードフォームに変身した!

 

 

 

 

「へっへ〜!久々の変身だぜ!」

 

電王は肩を回しながらジャマトに向かっていつもの決めポーズをする…が一体のジャマトが空気を読まずに石を投げてきた。

 

「俺!参じょ…痛っ!ポーズくらい決めさせろ!」

怒った電王はその石を投げ返し、咳払いしながらもう一度…

 

 

「仕切り直して…オホン…俺、参上!」

 

電王はデンガッシャーソードモードを装備し、ジャマトに立ち向かっていく。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

「…なるほど、そっちの世界での俺はヒューマギアっていうAIで、ツバサの秘書をやっていたという認識であっているな」

 

翔は走って映司たちの元に戻ろうと急いでいる。

そんな中、先程助けてもらった別世界のA-RISE?から彼女らが住む世界について話を聞いている。

 

 

「えぇ、にしても驚きよ、別世界にも私達がいるなんて。それで、アイドルなのよね?私達」

「あぁ、それに今もバリッバリ活動中で現役の…な」

ツバサたち三人は少しはしゃいでいる。

 

 

「…やっぱり、ヒューマギアモジュールがないカケルはなんか新鮮だな」

英玲奈がそんな事を言ってきた。

 

「ほんとそうよ!やっぱりカケルはどの世界でも可愛いのね!」

 

 

一瞬翔の背筋がゾクッとした。

 

「ま〜た出たわよ、ツバサの翔への愛。早くあなた達結婚したらどうなの?」

 

「社内でも最近、夫婦って言われてるみたいだしな」

「どこで知ったの!?それ!」

 

 

と他愛もない話をしている時だった。

 

 

「…!何か来てる!」

 

 

静かにしていた翔が何かを感じ取った。

正面からものすごいスピードで来ている!

 

 

その正体は…!

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱり速いね!この戦隊ギア!」

界人達。

 

つまり唯華もいる!

 

 

39番、ニンニンジャーギアで忍びのように早く走り、姿が先切るようにしか見えない。

 

 

 

 

 

「…?あの、前の方に誰かいませんか?」

 

永夢が走りながら前を指差す。

 

 

そして、少ししてから一同は止まるようにブレーキを掛ける

 

 

二人が出会う五秒前!

1!

 

 

 

「「!?見つけた〜!!」」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

電王はデンガッシャーを振り回して、映司を守る…いや、ノリに乗りながら戦っていた。

 

リュウタロスも単独で電王ガンフォームに変身しているが、少し劣勢だ。

 

あまりにも数が多すぎる。

先程よりジャマトが増えてきている。

 

 

 

(…モモタロス、なにか持ってたりしない!?)

「あるわけねぇd…あっ」

 

 

良太郎に言われたことで何かを思い出したようだ。

 

 

「おい!お前、火野映司で合ってるよな!これ使え!」

 

モモタロスは何かを投げ、映司がそれを受け取る。

 

 

 

「…!?オーズのレンジャーキー!」

マーベラスから預かっていたレンジャー。

映司の元に戻ると、レンジャーキーが仮面ライダーオーズの変身アイテム、タカコアメダル、クジャクコアメダル、コンドルコアメダルに変化した。

 

 

 

「ありがとうございます!モモタロスさん!良太郎さん!」

深々と礼をして、映司はオーズドライバーを装着する。

 

 

 

 

「…アンク、もう一度手、握るよ!」

 

タカコアメダルを見つめながら2つのメダルを装着し、最後はタカメダル。

 

 

 

 

 

「変身!」

スロットを倒し、オーズスキャナーでスキャン!

 

 

 

 

タカ!クジャク!コンドル! タジャドル〜!

 

 

映司は仮面ライダーオーズ、タジャドルコンボに変身!

後方からまず、幾千もの炎をまとった羽がオーズ、クジャクの部分から出現し、ジャマトに攻撃していく。

 

 

 

かなりの数が減ったが、リュウタロス以外は少し負傷をしている。

正直戦力的にはかなりの不安要素がある。

 

 

 

 

 

 

 

「映司!良太郎!…ヴェッ!?な、なんか姿変わってる…!」

 

 

 

 

翔と唯華が到着した。

 

「映司さん…!それに電王まで…!」

唯華は驚きながらディエンドライバーを構えるが、未だに更新中…弾丸は出なかった。

 

 

「映司さん!加勢します!」

永夢が前に出て、それぞれ変身アイテムを起動する。

 

 

THUNDER

POWER

SHININGJUMP

29バーン!

45バーン!

マイティアクションX デンジャラスゾンビ

マイティブラザーズ XX

 

 

 

「「「「「変身!」」」」」

「「チェンジゼンカイ!」」

 

ライトニングホーネット!

パンチングコング!

シャイニングホッパー!

ゼンカイ~マジィヌゥゥ!

ゼーンカイザァァ!

マイティアクショ~ンX アガッチャ!デンジャラスゾンビィ…!

マイティマイティブラザーズXX

 

仮面ライダーバルキリーライトニングホーネット、バルカンパンチングコング、ゼロワンシャイニングホッパー、ゼンカイマジーヌ、ゼンカイザー、ゲンムマイティゾンビアクションゲーマーレベルX-0、エグゼイドダブルアクションゲーマーレベルXに変身した各々。

 

ジャマトに立ち向かい、唯華は自身の能力で負傷をしているオーズ、電王(ソード)を癒している。

翔はなんとか役割を探そうと自身の体術でジャマトを唯華から守っている。

 

 

 

 

 

ピカン

 

 

 

 

 

 

その時、翔のポケットから何かが光った。

 

ギーツとナーゴのIDコア、希ジャマトと真姫ジャマトの遺品だ。

 

 

「…んぉ?な、なんだ!?」

その光は翔を包み込み…!

 

 

 

 

シュンッ!

 

 

 

 

 

翔は消えてしまった…

 

 

 

 

 

「翔…!?」

驚きながら治癒をする唯華。

「ど、どういうこと!?」

ゼロワンも見ていたようで動きが止まっている。

 

 

「…!危ない!」

ジャマトが無防備な唯華に攻撃しようとしたが、電王ガンフォームが守る。

 

 

 

「良太郎は…守って見せる!」

ガンだけでなく、ステップを駆使しながら電王ガンフォームが唯華らをカバーしている。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

???

 

 

 

 

回りが光り輝き、翔は見知らぬ所にワープしていた。

 

 

電気が消えていて薄暗く、部屋の中には半円の椅子と机が二セットずつ、そしてフロントのような長机が数段上の階段の先にある。

 

 

 

「……っ、なんだこの臭い!?」

辺りに刺激臭が経つ。

階段の下に死体が地面と同化したような跡がある。

鼻をつまみながら椅子に座る。

机にはあるものが4つ残っていた。

 

 

黒と赤を使われ、液晶画面があるベルトが二個。

ヒビが入っていないオレンジで熊?のような絵柄がされているIDコア。

白い近未来のような銃。

 

 

 

 

 

 

「それは持っていくといいわ」

 

背後から声がした。

神のような女性であった。

 

「…っ!?だれだ!」

 

咄嗟に白い銃を構える。

 

 

 

…どこかで見たことがある、

それも遠くない過去…

 

 

 

「…はぁ……ほんと、この規約は不便よね」

すると女性は手を前に付きだし、「握りなさい」と指示し、翔は恐る恐る手を握る。

 

 

 

「…………っ!?!?」

 

 

 

 

 

 

巡ってくる記憶

 

 

翔は青い顔をしながら手を握る力が抜けていく。

 

 

 

そうだ…この人、

 

 

 

 

 

 

さっきよりももっと前に出会ってる…

 

 

 

 

 

「…そうだよ、思い出したぜ…」

女神の彼女に頭を下げる。

 

 

 

 

「あの時から本当に助かった、礼を言わせてくれ」

 

女神は笑いながら翔の頭に触れる。

 

「別に、だって私はあなたの相棒なんですから、それにいま死なれちゃ私も困るもの。ほら、顔を上げて!」

ゆっくりと顔をあげる翔。

 

「…それで、あまり、この世界にはいられないんだろう?簡潔でいいからこの世界の事を教えてくれ」

 

「ジャマト ショッカー 侵略」

「いや、グーグルの検索みたいに言うなよ」

「最終回暴走した翔を朝香果林が泣きながら調理して連載終了」

「最終回ト〇コ構文やめろ!というか朝香果林って結構メタ発言だし…」

 

 

なんだこいつは、どこか風野(姉ちゃん)みたいな感じがする。

 

 

 

「あのね、わたしはただ茶番が好きなだけなのよ」

「人の心読むなよ…」

頭を抱えながらため息を間髪なしに行った。

 

 

「…ま、茶番はここまでにして、この世界の事でしょう。それはあなたが一番知ってるわ」

すると,女神は先程の机にあるオレンジ色のIDコアを持ち、翔に軽く投げる。

 

「へ?どういうことd…っ!?これは!?」

 

翔の脳内にインプットされる記憶(悪夢)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(おめでとうございます、今日からあなたは仮面ライダーです)

 

 

(ジャマトは全員、俺がぶっ潰す!)

 

 

(ゾンビは死んでからが本番なんだよ!)

 

 

(俺は、死んでも生きる!)

 

 

(姉ちゃん…姉ちゃんの夢、俺が消えても尚、叶えてくれ、ジャマトは、ショッカーは…頼んだぞ……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………おい、何だよこれ」

手が震えだした。

そうだ、俺は仮面ライダー…仮面ライダージョーカー兼…

 

 

 

 

 

 

仮面ライダーバッファ

 

 

 

 

 

 

「…思い出したかしら」

女神がそういった瞬間、翔は死体の跡を見ていた。

 

 

 

「じ、じゃぁ、あれって…」

 

翔は力なく座り込む。そんな様子に、女神は悲しげな表情で俯いていることしかできない。

 

 

 

「…クソっ!」

思いっきり机を力強く叩く。

 

 

じゃあの真姫や希、穂乃果達って…

 

 

 

 

ギーツのナーゴのIDコアを涙ぐみ、充血しながら見つめる。

 

 

 

「…嘆いたって変わらないわ、もうそろ時間みたい。私が消えればあなたは私との記憶をまた忘れる」

 

 

「…」

衝撃に衝撃が重なり、ただ座り込むことしかできない。

 

 

「…ここにあるデザイアグランプリ関係者のベルト2個は私が改造とリセットをしておいて、これからつける最初の装着者なら使える設定にしているわ」

 

 

 

「……ぁぁ…」

 

 

「…生き残って、翔。いや、アイボー」

 

 

優しく、慈悲を持ちながらほほえみ、光となって消えていった。

 

 

 

 

目覚めの刻…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…」

目を覚ますと先程のようにまだバトルが行わらていた。

 

 

だいたい戦力的には互角

ジャマトも先程より更に増えている。

 

 

 

 

 

 

その瞬間に湧く憎悪感

 

 

 

 

憎しみ

嫉妬

復讐…

 

 

 

 

 

 

 

 

「…かぇせぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」

 

 

 

翔はエグゼイドLが攻撃していたさジャマトにタックルし、馬乗りの体制になる。

 

 

 

 

 

 

「翔さん!?」

「翔!」

唯華らが驚くが、翔はこの世の悪を持ったような目でジャマトを殴り続ける。

 

 

 

「返せよ!希を!穂乃果を!真姫を!…姉ちゃんを!」

ジャマトはうめき声を上げながら動かなくなった。

 

「それは違うよ、翔くん」

 

横から声がした。

 

 

ルークジャマト…穂乃果ジャマトだ。

 

 

 

「…私達は新しくジャマトとして生きて、ネオショッカー様に貢献していたんだよ?」

 

 

「黙れ!」

 

白い銃、レーザーレイズライザーを発砲し、他のザコジャマトに攻撃する。

 

 

 

 

「…希は違った!あいつは苦しんで苦しんで!洗脳されながらも必死に抗っていたんだ!俺が倒したとき、あいつは笑ってた!」

 

翔はルークジャマトにパンチをする。

怯んだように穂乃果ジャマトは隙が生まれた。

 

 

「…お前だってそうなんだろ?穂乃果」

馬乗りになって胸ぐらをつかむように怒鳴る。

 

助けて……違う!私はジャマトだ!!!」

翔を押し返し、唯華の方に吹っ飛んだ。

 

治療がすでに合わっていたようで、唯華は翔を避け、落下すると同時に翔の安否を確認する。

 

 

 

「…翔!?」」

「気に…するな……これ、使え。さっきから何故か持っていたんだ…」

唯華にベルトを渡した。

それはヴィジョンドライバーだ。

 

「…お前なら使える、そんな気がするんだ。ボタンを押してこのカードをここにスキャンしろ」

 

「…ありがとう、これで私も戦える」

 

 

 

唯華は立ち上がり、ベルトを装着し、起動を開始する。

 

 

 

 

 

 

ゲイザー ログイン

 

 

 

 

「変身!」

ディエンドのように、下の方でカードをスキャンするように、カードをスキャンすると空中でガンを打つような仕草をする。

 

 

 

インストール…INNOVATION & CONTROL ゲイザー

 

 

 

「…これなら」

ドミニオンレイを飛ばし、すべてのレイがジャマトにビームを放ち、蹂躙していく。

横から数体のジャマトが隙をつこうとするが、それはすぐにキックで跳ね返され、無双状態だった。

 

 

 

 

ゲイザーのバックルスロットが輝き出した。

 

眼の前に出てくる、唯華が持つサブライダーのライダーカード

そのいくつかが特殊なレイズバックルに変化する。

 

 

「…やっちゃって!みんな!」

穂乃果ジャマトは三体のジャマトライダーをゲイザーにぶつける。

 

「唯華!ボタン押せ!」

「え?こ、こう!?」

翔に言われるがままにボタンを押すと、モードが変わった。

 

ハッキングオン

 

 

ジャマトライダーにレイが頭部分に被され、敵だったジャマトライダーをGMライダーにして味方へと洗脳する。

 

 

「何!?」

「…よっし!バックルを使うんだ!」

アドバイスを受けながら、先程変化したバックルを使用する。

 

SET UPGREAT

 

それは仮面ライダーマッハがマッハドライバー炎のバックル

一体のGMライダーが仮面ライダーマッハの装甲をまとい、ジャマトに攻撃をしていく。

 

 

 

「…これは使えるわね」

他の二体のジャマトにはそれぞれ、イクサベルト、戦極ドライバー(龍玄)のバックルを使用し、それぞれのライダーの装甲をまとった。

 

「行きなさい」

唯華が変身する本来の仮面ライダー、ディエンドのような使い方で敵を翻弄していく。

 

 

「俺だって負けてられねぇ!」

レーザーレイズライザーを使い、GMライダー龍玄とともに射撃をする。

 

 

「…じゃぁ俺たちも!」

ゼンカイザーは戦隊ギアを使用し、仲間に能力を付与する。

 

 

37バーン!キョウリュウジャー!

 

 

キョウリュウジャー能力を幻影が現れ、光となって味方の全員に吸い込まれる。

「…よ〜し!行くぜ!」

全員がサンバのように軽快なリズムを踏みながら敵を倒していく。

 

 

「そ、そんな…」

ジャマトは着実に減っていき、もう数え切れるほどしか残っていない。

 

「神の力をォ、思い知れ!!」

 

 

キメワザ!デンジャラスクリティカルストライク!

 

 

 

 

ゲンムのライダーキックで雑魚ジャマトは全滅し、唯華が穂乃果ジャマトに必殺技を放つ。

 

 

デリート

 

ライダーキックを放ち、それを受けた穂乃果ジャマトは撃破された。

 

 

 

「いやぁぁぁぁ!」

 

あたりに爆発が起き、同時にしてGMライダーも消滅した。

 

そして穂乃果ジャマトは、穂乃果の擬態した姿に戻る。

 

 

「穂乃果!」

翔は急いで穂乃果の元に駆け寄ると、抱きしめた。

 

 

 

「…翔くん」

「…ごめん。あのとき…死んじまって……」

涙を流し、穂乃果の服に涙を流した。

 

 

「……え?どういうこと?」

仲間は翔の状態を知らない。

だからか困惑をしている。

 

 

「いいんだよ、そしてありがとう。希ちゃんと真姫ちゃんを開放してくれて」

穂乃果は微笑みながらうっすらと透明になっていく。

 

 

「…ショッカーは今、違う世界を侵略してる。…お願いその世界…を救っ……て………」

穂乃果は緑色のたぬき柄が描かれ、ヒビが入ったIDコアを残して消滅してしまった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「…魔王?」

戦いが終わった後、周りにはジャマトがいないためそれぞれの話になったのだが

 

 

 

 

「そう、魔王。その人からカケルを救出してほしいって頼まれてね」

岩に座りながらツバサがそう話した。

「僕と映司君は違うかな、魔王さんからこの世界を調査してほしいってだけ頼まれて」

 

魔王…

 

よくRPGやライトノベルで聞く言葉。

翔は訳がわかっていないが、唯華はなんとなく「あの人か…」と想像がついていた。

 

その時、オーロラカーテンが出現した。

 

 

 

「うぇっ!これ、あのときの!?」

アナザーディケイドにこの手を使われたためか、翔は嫌な思いでしかなく、構えた。

全員がオーロラカーテンに連れてこられた。

やってきたのはなにもない荒野。

いや、何もないと言ったら嘘になる。

 

 

目の前には何やら大きく、壮大な銅像が立っている。

 

 

「…戻ってきたみたいっす」

マジーヌがそんな事を言った矢先、全員の背後から力強い声がした。

 

 

「よくやった」

 

 

 

 

振り向くと、仮面には赤い文字で「ライダー」と書かれ、黒と金を基調とした本物の「魔王」を彷彿とされる仮面ライダーがいた。

 

 

 

「そして左翔、梅宮唯華。よく帰還した。依頼した者達も感謝する」

 

「…誰だ、お前」

「我が名は、オーマジオウ。最低最悪の魔王だ」

半信半疑で翔はオーマジオウを見つめている。

 

「…翔よ、お前が信じるものはいるのか?」

「信じるものか…そりゃいるさ」

オーマジオウは困ったように「うぅむ…」と声を出す。

 

 

 

 

「…そうだ、翔に会わせなきゃいけない人がいるのだ」

 

オーマジオウは何を思ったのか、手を突き出すと、オーロラカーテンが現れた。

 

 

 

そこから歩いてくるのは二人の女性、お団子とアホ毛がある赤髪の女性、青いショートヘアーでとある学校の制服のうえから白衣を着た女性。

 

 

 

 

 

 

「…この人たちは?」

 

 

 

 

 

 

「私は米女メイ、こいつが…」

「若菜四季」

 

 

 

 

Liella!!の二人、米女メイと若菜四季であった。

 

 

 

「…?えっと、唯華の知り合いか?」

唯華は首を横に振った。

知らない様子だ。

 

 

 

「…そっか、翔は覚えてないんだったな」

「???」

困惑した様子の翔。そこにメイは翔の手を引っ張ってどこかに連れていく。

 

「え?いや、ちょっ!?」

「…翔を一瞬借ります」

四季が頭を下げてそんなメイを追う。

 

 

「…ねぇ、私達と違う世界の翔ってモテモテなの?」

ツバサが唯華に話しかけた。

唯華の返答

 

 

 

「他の仲間の話を聞く限り、多分天然の女ったらしなんですよ、あの人」

笑いながら、唯華は自身の能力で仲間の回復を始めた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

少し離れた場所、翔はメイと四季に連れられて話をしていた。

 

 

「…そうか、お前らの世界にも俺はいたんだな」

「うん、まぁちょっと特殊?だけど」

まだ多少話をしたほうがいいのだろうが、先に本題に進んだ。

 

 

「翔、あんたはみんなのことを信じているのか?」

「あぁ、さっきも同じことを聞かれた」

「信用してる…そうなんだね」

しかし、四季のその一言で翔はうつむいた。

 

 

「いや、信用はしてない」

 

「へ?」

困惑を受けた表情の二人、翔は自身の訳を説明しだす。

 

 

「信じると信用するってのは紙一重だ、おれはあいつらの熱意は信じてるけど、力そのものは信用できない、あんなことがあったからな…」

翔は脳を抑えるように頭に触れる。

自分と風野の力を過信しすぎていた翔はあの日、ドーパントに対し、無様に敗北を期して記憶を奪われた。

 

あの日から俺は、信用することをやめた。

警察だろうと誰だろうと、

 

 

姉ちゃんも。

 

 

 

 

俺は姉ちゃんを守るために姉ちゃんの力は信用しない。

いや、信用するという概念を消した。

 

 

 

 

 

「…そうかもしれない、信用と信じるという意味は違う」

「四季、わかってくれるのか!?」

翔は少し微笑む反面、メイは四季に対して「えっ…?」と予定していたこととは違うのか、思いもよらないほどのあっけ顔をしていた。

 

 

「…でも、信用しないと、守れないものだってある」

 

「守れないもの…?」

四季は頷き、自身の胸を指差す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私のハート」

 

「なんでやっ!」

SA〇のキ〇オウのようにツッコんだ。

 

 

「…初めて私と、メイとあったとき、翔は私達も守ってくれた。翔がいなかったら、私達は多分…」

すると、四季は翔を抱きしめるように、倒れてきて、翔の胸に顔を埋める。

 

 

「翔には、幸せになって欲しい、だから、みんなを守って欲しい」

翔は困惑しながらも、考える。

(信用…する、本当に、いいのか…?)

下を見るが、四季に抱きしめられていることもあり、見えているのは四季の青い髪のみ

 

 

 

 

 

「…翔、聞いてくれ」

メイが翔に歩んできて、四季より数歩後の位置に立つ。

 

「私は、自分の容姿に自身が持てなかったんだ。周りから怖がられて、友達もなかなかできなかったこの姿が。でも、翔はそんなイメージを変えてくれた。たしかに、今だってかわいいって言われるのは慣れない、だけど、私を変えてくれたのは翔、アンタなんだよ」

 

 

「…」

 

 

「人ってのは少しずつでも変わっていけるんだ。それが自分の決まりだとしても…だからこそお願いだ!信用、してやってくれ…!」

メイは翔の右腕に抱きついた。

 

 

 

 

(…人は変われる。そうなんだよな…)

翔はは決心したように口元を緩ませた。

 

 

 

「…俺が間違ってたのかもしれねぇな、ありがとよ、目を覚まさせてくれて」

 

 

 

 

 

 

 

 

あまり話している時間はないのだが、二人がなかなか帰してくれないため、翔は話していた。

そして、もうそろそろでないといけない時間だ。

唯華から送られてきたマンティスギアが教えてくれた。

 

 

 

「…そっちの世界のオレのこと、よろしく頼むな」

「グッ…!」

四季は手をサムズアップさせた。

「…二人とも、ありがとな」

翔は背を向けながら歩いていく。

 

「…あっ、そうだ、メイお前、すごくかわいいな〜!」

「っ!?う、うるせ〜〜!」

軽くいじる翔だったが、案外満更でもない様子で頬を赤く染めていた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「準備はいいか?」

「…おう」

 

 

オーマジオウと最後の会話をしている翔。

 

目の前にはデンライナーがあり、いつでも出発できるようだ。

 

 

「…四季とメイは、おまえが読んだのか?」

オーマジオウは「いかにも」と返し、翔は「ふーん」と四季とメイがいる方向見る。

 

あっ、手降ってる。

 

 

 

 

 

「…貴様は覚えていないだろうが、本当にあの世界のこと、感謝している」

 

「…アイツらの世界だよな、ほんとに、俺なんかが救ったなんて信じられねぇ、たしかに、小学のとき、俺は世界を守ったけれど、あれは姉ちゃんやμ's、璃奈やA-RISE、おやっさんがいなければだめだった」

自身に拳を握りしめた。オーマジオウは翔の肩に手をポンッと置いた。

 

 

 

「…これだけが忘れるな、一人でできることなど限れれている、だからこそ、仲間は美しい」

 

 

「…あぁ、自分に忠告しとく」

 

翔はデンライナーに乗り、ドアが閉まった。

 

 

そしてデンライナーは出発していき、空中のゲートを通って行った。

 

 

 

 

 

 

 

「…大丈夫だよな、あいつなら」

「うん…きっと」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

デンライナー内

 

 

 

元の世界にたどり着くまで少し時間がある。

翔はもう一つのヴィジョンドライバーを手にして眺めている。

 

 

(…これは……どうしようか………)

 

誰かに託した方が良い気もする。

正直戦わせたくないがμ'sかAqoursの誰か、でもきっと上手く使えるのは…

 

 

 

「海人だろうな…」

 

 

 

「ん?何かあったのか?」

モモタロスが聞いてきた。

翔は「…いや、なんでもない」と返し、「んだよ…ノリが悪いな……!」となぜか軽く怒られた。

 

 

 

「…そうよ、翔!なんでこのドライバーの使い方を知ってたの?」

唯華は託されたヴィジョンドライバーを持つ。

 

「…話せば長くなる、それでも良いのか?」

唯華は頷き、回りの全員が翔に集中する。

 

 

 

 

「さっきの世界は………俺たちがいたもう一つの世界だ」




コラボストーリー第四話でした!

翔がなんとデザイアグランプリに参加していたことが発覚…
次回は過去にグランプリで何があったのかも語られます!

そしてまさかの参戦!
火野映司、野上良太郎、異世界のA-RISE、五色田界人、マジーヌ、宝生永夢ゥ!、神
さらに…まさかのLiellaから四季メイ!
奇跡の二人にて、すみれ以外の翔派閥(三人が翔のヒロイン枠)になる予定…!




感想や好評価、お気に入り登録など、さらにpixivの星峰さんの作品もよろしくお願いします!


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過去との決別 仲間の真価

コラボストーリー第五話です!


いつの間にか新年が過ぎてましたね…

今回もネタ満載、さらに重いシーンがあります!

そして様々なサプライズ、次回のゲスト予告も…!
次回のゲストとは一体!?

それではどうぞ!


 

「…翔せんぱ〜い!」

「かすかすか、お疲れ」

ある日のことだった。

 

 

 

俺は滅んだ世界でデザイアグランプリというのに参加していた。

あの世界が滅ぶ前はただただおれは平穏に暮らしていた。

 

…いや、前から仮面ライダーとして活動していたし平穏というと間違いにはなるな。

まぁいい、そんなある日のことだった。

 

 

 

 

 

かすかすじゃないです!かすみんです!と頬を膨らませながらかすみはポコポコと翔の肩をたたいてきた。

 

当時の俺は中学一年、小学校と中学校が近いということもあり、かすみはよく俺が通っていた切ノ坂中学校の校門の前でまっていた。

 

 

「ねぇかすみちゃん…?なんで私には言ってくれないのかな〜?」

梨子も同級生で同じ中学校である。

仲が良いためか毎日ともに帰宅をしている。

「ん〜?どうしたんですか〜?りこっぴ〜?」

 

「…(怒)」

 

 

その様子を笑ってみている翔。

 

先に家につくのは梨子であり、梨子と別れてから数分後のときに事件は起きた。

 

 

 

 

 

 

「…?誰でしょう、あの人、もしかして先輩のファン!?」

前を見ると、箱を持った黒い服で顔が美形の女性が翔を見ながら歩いてきた。

 

 

 

「さぁ…?というかファンはないだろ、最近活動始めたばっかだし」

 

と話しながら歩いていると、その女性は案の定、翔の目の前で止まった。

 

 

 

 

「おめでとうございます!今日からあなたは仮面ライダーです!」

 

 

 

「「……は?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、かすみを家に届けてから家についた翔。

部屋に戻ってもらった箱を開けるとロストドライバーとは違う種類のベルトと紫色のIDコアがあった。

 

 

「…姉ちゃんもまだ帰ってきてないみたいだし、やってみるか」

 

IDコアをはめて、ベルトを装着すると、翔はワープされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目が覚めると、そこは異空間のような場所であった。

 

 

「…はぁ?どこだこk「翔!!!」」

 

 

辺りを見渡そうとする前に赤髪の女性が抱きついてきた。

 

 

 

「真姫!?」

 

真姫であった。

真姫は黒と金のIDコアを持っていた。

 

 

「えぇ!?翔くんも選ばれたん!?」

「こ、こんなに身内がいるなんて…」

真姫に続いて、希と穂乃果も合流する。

そして

 

 

 

 

 

「…あ!翔もエントリーされたの!?」

 

 

 

 

風野もいた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

あれから俺たちは願いを叶えるためにデザイアグランプリに参加することになった。

半ば、強制的な形であったが…

 

 

 

それでも全員が最終戦まで生き残ったのだが最終戦で事件は起きた。

 

 

 

「ラスボスジャマトが最後じゃなくて…まさかお前が黒幕だったとはな……サマス」

 

 

ゲームプロデューサーのサマス。彼女が仮面ライダーゲイザーに変身し、五人を追い詰めていた。

それだけでなく、ゲームマスターコラスが変身しているグレアまでも敵にしている。

 

 

不利に不利を重ねた状況、翔以外の四人、ギーツ(希)タイクーン(穂乃果)ナーゴ(真姫)パンクジャック(風野)は変身が解除されて、逃げ遅れたかすみと梨子が取り残されている。

 

 

 

「もう…ダメみたいやね」

希が諦めて倒れながらゲイザーの飛んでくる光弾が目に入り、意識を手放そうとしたその時…

 

 

 

「あぶねぇぇぇぇぇ!」

 

仮面ライダーバッファ ゾンビフォーム(翔)の翔が四人をかばうように肉盾となる。

 

 

「先輩!?」

 

 

かすみがそう叫ぶ。

ギリギリで生き残った翔だが、返信解除されてしまっており、体のいたるところから血がにじみ出ている。

 

 

 

「ゾンビは死んでからが本番なんだよ!変身!」

 

体が大きく負傷してもなお、翔はゾンビバックルを装着し、重く汚れた体で再変身をする。

 

 

 

GRAB! CRUSHOUT! ZONBIE…!

Redey fight

 

 

翔はすぐにゾンビブレイカーのポンプを矢先まで下げ、ポイズンクラッシュを使用し、グレアの攻撃を防ぐ。

 

 

「この期に及んでまだ戦うのか!」

グレアはハッキングをしようとするが、それをリボルブオンをして蹴り上げ、なんとか阻止をした。

 

「俺は、死んでも生きる!」

雄叫びを上げて単身で突っ込むバッファ。

 

 

「…そだよね」

「ごめんね、うちら、仮面ライダー失格やな…」

「みんな、最後まで抗ってみるわよ!」

「ええ、愛する弟のためにも!」

 

 

 

「「「「変身!!!」」」」

 

 

 

MAGNAM

NINJA

BEAT

MOMSUTER

 

 

四人も変身し、全員が満身創痍の状態であるがグレア、ゲイザーに立ち向かう。

 

 

 

五人ということもあり、連携ありでかなり押している。

しかし、もうすぐ俺の記憶はそこで切れることになった。

 

 

 

 

「押されてます…か、この出来事を目撃した一般人には退場してもらいます。それが同盟、ネオショッカーのためになら」

 

ドミニオンレイが光弾を力を持たないかすみと梨子に発射した。

 

 

「っ!逃げろ!!」

 

翔はそう呼びかけるが二人は足が震えて動けなく、なんとかゾンビブレイカーを投げてドミニオンレイの発射を遅らせる。

 

しかし、その間はすぐで、もう再度ドミニオンレイが発射されるのも間もない…

 

 

 

 

「せ、先輩…!逃げて!」

「翔!私達はいいから!」

 

 

 

 

もう俺は迷わねぇ!

仮面ライダーとして…俺は!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザクッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バッファのアーマーが砕かれ体に穴が空いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

シュゥゥゥゥ…

 

 

 

 

変身が解除され、翔は足に力が入らなくなって倒れてしまう。

 

 

 

 

「翔!?」

「先輩!起きてください!先輩!!」

お腹が空洞になっており、血が大量に出血、所々から体の臓器が一部見えたりと完全にとどめを刺されている。

 

 

 

「…わり………ぃ……これ……ねぇ………ちゃん…に……」

握力が入らない手でなんとかゾンビバックルを梨子に手渡し、地面に血の池がたまりながら空を見上げる。

 

 

 

「翔!だめよ!いっちゃだめ!!」

「起きてや!お願いやから!」

ナーゴとギーツも翔を看取っている梨子とかすみを守るため、三人の前に立つ。

 

 

 

「……ごめん…………姉ちゃん…姉ちゃんの夢、俺が消えても尚、叶えてくれ、ジャマトは、ショッカーは…頼んだぞ……」

 

翔の体はデータ上に消えていき、完全に消滅してしまった。

 

 

 

 

 

MISSION Retire…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「…ここまでが俺の覚えている記憶の一つだ」

 

 

「…じゃぁこれって、そのサマスって人は」

唯華がヴィジョンドライバーを持って問いかける。

サマスとコラスという人はその後、どうなったかわからない。

いない、ということは同名を組んでいたネオショッカーに騙されて死んでしまった説が濃厚だろう。

 

 

「…」

あまりの重さに全員が黙り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

キュゥゥゥウ!

 

 

 

デンライナーが木笛を上げ、もうすぐ元の時代に到着する時間と教える。

 

 

 

 

 

「…行くぞ、あいつらを助けに」

翔の目は光を失っており、ただ復讐するしか頭になかった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

OP〜Trust last〜(参加者全体で影になっていないのは翔、海人、唯華のみの三人、全体は七人)

 

 

 

 

 

 

海人視点

 

 

 

 

 

 

 

海人達はネオショッカー、アナザーギーツと交戦していた。

 

「かっちゃん、あんたにはチャンスをあげるで、うちらに味方するなら翔を共有させてあげるで」

アナザーギーツは腕にアームドシールドを構えながら攻撃してくる風野に問いかける。

 

しかし風野はそのまま攻撃を続け、風で生成した夜空の剣でアナザーギーツに攻撃を入れる。

 

 

「そんなの決まってるじゃない!翔は貴女の物でもなんでもないわ!」

サイクロンの反応から、アナザーギーツはため息をしマグナムシューター40Ⅹを生成して銃口を放つ。

 

 

「…残念やなぁ………かっちゃんなら分かってくれると思ったのに……!」

サイクロンは弾丸を夜空の剣で切り、再度アナザーギーツに攻撃をする。

 

 

「っ……!」

若干サイクロンが押しているが、アナザーギーツもまだ力を隠しているようだ。

 

 

 

 

 

ディケイド(海人)はディケイド(士)、ゴーカイレッドと共にアナザーディケイド&雑魚敵と戦闘中だ。

 

 

カメンライド アギト

 

カメンライド ウィザード

 

 

士がアギト、海人がウィザードにカメンライドし、ディケイドアギトはライドブッカーで雑魚敵を切り裂き、ディケイドウィザードはアタックライド バインドとアタックライド コピーでダメージを与えていく…が

 

 

 

 

「クソッ…!こいつのせいで力がうまく使えねぇ…!」

アナザーライダーであるアナザーディケイドが同じ世界にいるからか、力の制御がうまく行かないようで、コピーディケイドウィザードは若干薄くなりかけており、ディケイドアギトは少し息を挙げている。

 

 

 

「~!」

 

雑魚敵らが突っ込んでいき、先にゴーカイレッドに目標を定めた。

 

 

「…クソッ!何かないのか…」

ただひたすらサーベルを振り回し敵に斬激を刻む。

 

 

 

 

ドンモモタロウと電王ロッド、アックスはアナザーディケイドが召喚したダークライダー三人。

G4、ワイズマン、ホーリーライブ、と戦っており、こちらはドンモモタロウらが劣勢気味…

 

「せ…先輩らはまだ……?」

なんとか間合いをつけた隙に発した言葉。

空には雲がありながら晴れている。

 

 

 

 

 

 

 

ガレオン内

 

 

 

「まさか…空から来るとはな………」

ガレオンのバルコニーには残っている照井竜とアラタがアクセル、ゴセイレッドに変身して空から降ってくる雑魚敵と戦闘していた。

 

「やるしかないよ…!それが僕らの使命なんだから!」

二人は背中を合わせながら敵を倒していく。

 

 

 

 

「竜く~ん!私も、戦う~!」

 

 

突如として亜樹子が「舐めたらあかん!!」と書かれているスリッパを振り回して雑魚敵の一人、ヤミーを叩くが、一瞬怯んだだけですぐに襲われた。

 

 

「痛っ!乙女に対して最低っ!竜くん!」

「所長!」

すぐさまアクセルがエンジンブレードでそのヤミーを切り、船上から空中に落とした。

 

 

「所長…隠れてくれ、俺は君を守り続ける!」

 

「竜くん…」

 

 

 

変なロマンチックな場面…その時!

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「いやぁぁぁぁぁぁ!」」」」」」」

 

 

船内、μ's、Aqoursのメンバーがいる操縦室から叫び声がした。

 

「…まずい、アクセル!ここは頼んだ!」

ゴセイレッドは船内に入り、残された二人。

 

 

 

 

「さぁ…振り切るぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

船内

 

 

 

 

 

「来ないで!嫌!」

ことりがバッグを抱えながら守るように座りこんでいる

周りには敵がいる。

ザコ敵だが、ザコ敵といえど戦う力を持っていないため、正直危ない状況だ。

 

 

「…離れなさい!」

にこは近くにあった宝箱を投げて、怯んでいる隙に凛がタックルをする。

その後、ダイヤが自身のバッグを投げ、海未が船内に予備として置いていたゴーカイサーベルを剣道のように振りかざしてなんとかことりから離れさせる。

 

 

「…!こんにゃろ!」

襲われているのはことりだけでなかった。

次に狙われたのは千歌だったがすぐさま果南はショッカー戦闘員に腹パンを決め、その後も数人の戦闘員を回し蹴り、頭突きなどで倒していく。

 

 

 

「「「「「か、果南ちゃん……」」」」」

 

 

果南が全員から化け物の目で見られている。

すぐに戻ったゴセイレッドも、その戦闘ぶりにただただ突っ立っていた。

 

 

 

「…あのさ!?私人間だよ!?」

「す、すごいずら…さすが内浦が生んだゴリラ…」

「…殴るよ」

 

 

 

松浦果南

 

タイプ 水 格闘

 

特性 威嚇

 

技 とびひざげり

  インファイント

  フライングプレス

  ギガインパクト

 

持ち物 ちからのハチマキ

 

 

 

 

 

 

 

「…あ、作者がふざけてるうちに窓が!!」

曜の言葉で窓を見る全員。

安心しきっていたがまだ恐怖は終わらない!

 

 

 

「「「「イ〜ッ!」」」」

 

 

戦闘員らが体を張って、ガレオンの窓を外側から塞いでいたのだ。

視界が見えなくなり、不幸にも、はたまた狙いなのか機体が揺れ始め、バランス感覚を失ってしまう。

 

 

 

「曜ちゃん!船の運転お願い!」

「ええっ!?私!?」

先程からゴセイレッドが外で飛翔ショッカーに攻撃しているのがわかる。

しかしガレオンが落下するのも時間の問題。

曜は舵と持って深呼吸すると、大きく左に回旋させる。

 

 

「よぉぉそろぉぉぉぉ!」

 

 

 

「「「「「「うわぁぁぁぁぁ!」」」」」」

 

急なバランス転換、確かに落下は免れたが大体のメンバーが転がってしまった。

 

 

「あっ!ごめん!!」

「ルビィ…ちょっとやばい…」

目が回っているルビィ、残念なことに顔が青ざめている。

 

 

「…変わって!私がやる!」

見かねたのか、果南が曜から舵を奪い、「フンッ!」と声を上げて舵を曲げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボキッ!

 

 

 

 

 

辺りに響く不幸な破壊音

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

舵の持ち手は台の上ではなく、分裂した状態で果南が持っている。

 

 

 

ゴーカイガレオン ☆破☆損☆

 

 

 

 

「…取れちゃった☆」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

地上

 

 

 

「!?おい、なんかやばくないか!?」

 

ディケイド(海人)が指をさす。

そこには先程舵が破損してしまったゴーカイガレオンが墜落している様子が見えた。

 

 

「!?ゴーカイガレオンが…!」

 

ゴーカイレッドはぎょっとした目で見ている。

ただ墜落していくのを見ているしかできなかった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴォォォン!

 

 

 

 

響く轟音

砂煙を起こしながら墜落してしまった。

急いでゴセイレッドがガレオンの緊急出口を作ろうとスカイックソードで扉を壊し、続々とメンバーが出てくる。

アクセルは亜樹子を抱きかかえながら飛び降りた様子で無事のよう…

まだ土煙によって周りが見えない。

 

アクセル、ゴセイレッドは武器を構える。

土煙から出てきたのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!!!!多過ぎぃぃぃっ!」

 

亜樹子が叫んだ。

囲まれたのは大量の雑魚敵

 

 

だが単純に数えるに100体はいる。

 

 

 

「…やばいね」

ゴセイレッドはμ's、Aqoursを守るように前に出た。海未も先程のサーベルを持っていたため、二人よりかは後ろだが戦う意志を見せている。

 

 

一方のアクセルはトライアルメモリを取り出し起動………

 

 

 

しようとしたその時

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奴らが帰ってきた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プォォォォン!

 

 

 

 

 

 

 

 

空中で、電車の音がした。

 

 

「…!デンライナー……!ってことは」

ルビィがいち早く反応し、その言葉と同時にデンライナーは大きく旋回して、雑魚敵らに衝突しながら止まる。

雑魚敵らは前線にいた者は撃破され、消滅した。

そして、一瞬停止すると、またどこかに去っていったデンライナー。

 

 

 

しかし、目の前にはたくさんの人影が…

 

 

 

 

「…!翔!!!」

真姫がいち早く気づき、一目散に駆け寄る。

 

 

「…みんな、一日ぶりだな」

翔は帽子を取り、真姫に被せた。

目は合わせずにとりあえず状況を確認する。

 

 

「…ざっと60くらいかな」

映司が話すと、唯華が全員に指示を出した。

 

 

 

「私と翔、そして絵夢さんとツバサさんで避難させます!残りのメンバーは先に戦って!」

「「「「「了解!」」」」」

 

 

 

 

残りのメンバーが全員変身をし、アクセルも負けじとトライアルにフォームチェンジする!

 

 

 

 

 

マイティアクション…X!

アサルトウルフ!

サーベルタイガー!

タジャドル~!

ソードフォーム

ガンフォーム

ゼンカイザー!

ゼンカーイマジーヌー!

「トライアル!」

 

 

 

 

「あんた…英玲奈にあんじゅ!?」

「ツバサさんまで…」

にこと海未が驚く中…

 

 

 

いつもの平常運転の善子!

 

 

 

「すごい!五色田界人さんにマジーヌさん!サインください!」

いつものごとくどこからサイン色紙を取り出すが、即座に花丸に服の首を掴まれた。

 

 

「…やめるずら」

「はい…」

 

 

残念がる善子だが、そうしている暇はない。

 

 

「急ぐぞ!どこか安全なところへ!」

翔が先陣を切って走り出し、全員もそれに続いて走り出した!

 

 

 

 

 

 

「希が裏切った…?」

「…うそでしょ?」

走りながら衝撃の事実を聞いた二人、

しかし悔やむ時間はない、今は避難させなければメンバーらの命が危ない。

 

 

 

 

 

 

 

「…まって!あれ!」

 

走っている途中のこと、唯華は足を止めた。

遠くの右側で二人のディケイドとゴーカイレッドがザコ敵と退治していた。

 

 

 

「…行って来い、永夢!ツバサ!案内は俺に任せてくれ!」

翔は信じて送り出し、三人は(頼むぞ…!)と目線を向けてディケイドらのところに向かった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

「…あそこの建物だ、はいr「それはできないな」っ!嘘だろ」

 

良い物件を見つけ、翔は一目散に走り出そうとしたが残念ながら目の前には敵が…

現れたのはブラック将軍。

刀を構え、ジリジリと間を詰めてくる。

そして周りにはショッカー戦闘員…

その追い詰められた光景に翔は反射的に舌打ちをする。

 

 

「翔くん!ロストドライバーは…」

全員、翔がロストドライバーを持っていないことは知っている。

たしかにもっていない…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロストドライバーは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…悪いお前ら、俺がもし心を失ったら……容赦なく殺せ」

 

翔はデザイアドライバーを装着し、ただならぬ思いを馳せながら禁じ手のブツを装填する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ〜!変身!!!グッ!あ゛あ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!゛

 

 

 

 

ジャマト

 

 

頭を抑えて断末魔のような声を発っし、近くの木の上にいたカラスが驚くように飛んでいく。

 

 

仮面ライダージョーカー ジャマトフォーム

 

蔦が前回よりも絡むようにアーマーが生成されたが、なんとか立つことはでき、変身して間髪入れずに地面を思い切り踏む。

 

 

 

 

「ダァァァァ!」

 

 

地割れが起き、割れ目から無数の蔦が飛び出て戦闘員らを貫通し、一撃で瀕死状態に追い込んだ。

それを見たブラック将軍は称賛するように拍手を送った。

 

 

 

「敵の力を使ってまで守ろうとするとは…私も全力で相手してやろう」

すると、ブラック将軍はヒルカメレオンに変化し、翔に襲いかかる。

 

 

 

「黙…レェ!」

 

言葉を発するのにも苦しい状況の中、翔は右手に力をためてパンチをする。

先制して命中し、かなりのダメージとともに先程の地割れからまた蔦が伸びてきて叩くようにヒルカメレオンに攻撃を始める。

 

 

 

「…翔さん……この力」

 

「絶対やばいやつだよね!?」

ダイヤとルビィが翔に翔に寄ろうとするが蔦が邪魔して近づけない。

 

「守る…守ル…マモル!!!」

 

 

ヒルカメレオンが足技をしようとするが、ジョーカーは腕で防御。

悲鳴を上げながらカウンターとして頭突きをし、ジャマトバックルを強く押し込む。

 

 

 

 

ジャジャジャストライク

 

 

ヒルカメレオンの首を掴み、腹部分に蔦を纏わせたパンチを放つ。

 

 

「っ我らがネオショッカーにっ!栄光あれぇぇぇぇ!」

 

 

貫通した後、黄緑色の血液が飛び散り、ジョーカーは血の色に染まってしまう。

 

 

ヒルカメレオンは爆散し、ジョーカーはゆっくりと起き上がる。

 

 

 

 

 

「っ!!??あああああああああああああ!!」

 

 

ぐにゃりと歪む視界、直後として体のあちこちから激痛が…

なにか、書き換えられそうな痛みが頭を襲う。

地面に垂れ回り、頭を抑えながら体を捻らせたりとする。

 

 

「まずい、じっとしててください!」

海未と果南が近づき、果南がなんとかジョーカーを押さえつけて海未がすぐにバックルを外す。

 

 

「うぁぁぁっ!あっ…」

変身が解除されたことで、翔への痛みは病み、速いペースで深い呼吸をする。

顔は青白くなっており、目も窶れている。

 

 

 

「翔君…今の何…?」

千歌がゆっくりと口を開く。

周りでは心配そうに見ているメンバーら。

 

「…すげーだろ?かっこいいだろ…?俺の新たな力d「嘘付かないで」」…はぁ…」

威圧感の乗った千歌の声。

 

ため息をして翔は話す決心をした。

 

「…これはジャマトって怪人の力だ、これを使えば、ロストドライバー無しで変身ができるんだ」

 

「…なによそれ」

メンバーの目線は翔…

 

の腕にあった。

 

テーピングをしていたが、先程とは比べ物にならないほどジャマト化が進行している。

 

 

 

「…ほっとけ、お前らはあそこのビルに入ってくれ」

まだきれいなビルに入ることを勧めたが、全員は動くことがなかった。

 

 

「…時間がないんだ、早く行け、何かあったらバットとスタッグとスパイダーが守ってくれるはずだ」

翔が疑似メモリを起動してライブモードに変形する3機。

 

「…お?心配してくれるのか?ありがとな。任務だ、コイツらを守るんだ」

心配するようにバットとスタッグは飛翔しながら手を見つめていた。

スパイダーも頭の上に乗っている。

翔からの任務を聞いて、3機はそれぞれメンバーを囲うように配置する。

 

 

「…じゃあな」

「待って!」

穂乃果が呼ぶが、翔は無視をして走っていき、マンティスギアを使ってハードボイルダーを走らせた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

??????

 

 

 

 

のどか?な世界

 

晴れ渡る空が見える窓から光が反射している。

謎の人物が暗い部屋で、電気を着けずにただひたすら、パソコンになにかのデータを打ち込んでいた。

配線の先にあるのは…「アバタロウギア」

そこには恐竜のような仮面ライダーの図が写っており、光り輝いている。

そんなアバタロウギアを作成しているのは白いミリタリーコートにサングラスをした特徴的な男性。

 

「…完成した」

 

 

彼はゲーミングチェアーに座りながら、背筋と腕を伸ばして達成感の顔をして、完成したアバタロウギアを手に取る。

 

 

「まさかあの仮面ライダーオーマジオウから頼まれるとは…本当にサプライズだ。これで依頼品は完成はした。仮面ライダーリバイスのアバタロウギア!」

 

窓ガラス越しの太陽に照らし合わせ、「うんうん…」と見惚れるように頷く。

 

 

 

 

 

 

ガチャ

 

 

 

 

室内のドアが開いた。

 

 

 

 

「ベリーグッド!ちょうどいいタイミングだ。あとは、任せたよ、私は少し休みとするよ」

近くにあったブランケット毛布を自身の体にかけ、息をついた。

 

 

そこに居たのは二人。

一人は金髪で緑色の目をして制服の彼女。

もう一人は…かのオーマジオウに仕える側近の一人…

 

 

 

ウォズ

 

 

 

 

 

 

「…これのようね、狩崎さんが作ったの、ウォズさん頼めるかしら」

「あぁ、任せてくれ」

ウォズはオーロラカーテンと召喚し、二人は吸い込むように入っていく。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲ・キ・ト・ツ・ロボッツ!

 

シャイニングアサルトホッパー!

 

カメンライド ディエンド

 

永夢とツバサと唯華はそれぞれライダーに変身し、アナザーディケイドと戦闘中の海人らと合流を果たした。

 

 

 

「海人!」

「!!唯華!!!!」

 

再開した二人はアナザーディケイドが召喚した四体のダークライダー(リュウガ、グレイブ、ポセイドン、四号)に囲まれる。

 

 

 

 

「…背中、任せるぞ」

「ええ、やるわよ!」

 

二人はそれぞれ2VS1で相手を取る!

 

 

 

 

 

その空中では…

 

 

 

「いい加減にしなさい希!」

アームド・プロペラを使用しているアナザーギーツとサイクロンが戦闘していた。

アナザーギーツがもう片腕に持っているマグナムシューターで発砲し続けるが、風の壁ですべて防御される。

 

「いい加減にするのはそっちや!真姫ちゃんとうちの翔くんが結婚するなんて言語道断!」

アナザーギーツは発砲をやめて、ゾンビブレイカーに交換する。

サイクロンは対応するように風の剣でぶつかり、ゾンビブレイカー側から激しい火花が散る。

互いに剣が押され押しつつの戦い。

本当の互角のようで互いに声を上げている。

 

 

 

 

 

 

BON!

 

 

 

 

 

銃声音が鳴った。

 

 

翔だ。

 

 

 

レーザーレイズライザーで発砲をしており、数発の玉がアナザーギーツに当たる。

 

 

 

「翔!」

サイクロンが安堵した声で言った。

しかし、目の前にアナザーギーツはいなかった。

 

 

翔の方に向かっている。

 

「逃げなさい!!!」

サイクロンが忠告するように叫ぶが翔は一歩も動じない。

それどころか仁王立ちしてアナザーギーツを見つめていた。

 

 

 

 

 

「ふふ…おかえり ずっと待ってたで」

アナザーギーツは翔の右腕を掴み、どこかに連れて行こうとする…

急いでサイクロンが連れ戻そうと向かうがもう間に合いそうにない。

サイクロンの胸が苦しそうに掴まれる。

 

翔は…守る!

 

 

そう決心したのだが…

 

 

 

 

 

ガバッ…

 

 

 

 

 

 

翔はアナザーギーツを抱きしめた。

 

 

 

 

「ごめんな…お前の気持ちに気づいてやれなくて」

 

 

「え?」

アナザーギーツはキョトンとした声を出した。

もうすぐ暖かい風が吹く。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…おい、何してるんだあいつ!異世界に行って頭おかしくなったんじゃないのか!?」

 

ディケイド(海人)はリュウガとポセイドンを相手しながら翔の行動に狂気を感じた。

 

「わからないわ、でもアナザーギーツ、希ちゃんの心を救えるのはたぶん翔だけよ」

ディエンドは四号、グレイブの攻撃を交わしながらディエンドライバーを打ち続ける。

 

 

「…これ、使ってみようかしら」

 

ディエンドが取り出したカード、それは先程の世界で変身した仮面ライダーゲイザーのアタックカード

 

 

 

アタックライドドミニオンレイ

 

 

使用すると、ゲイザーのドミニオンレイが6機現れ、ディエンドの周りに浮遊する。

 

グレイブがラウズカードマイティを発動したがディエンドの周りのドミニオンレイがそれぞれつなぎ合わせでバリア空間を展開し、無効された。

もちろん、四号のパンチも無意味、

 

そこにディエンドが唯華自身が持つ技、アイスランスを生成し、一瞬だけバリアを解除して4号に貫通。

「決めるわ」

 

ファイナルアタックライド ディディディディエンド

 

 

ディメンションシュートを放ち、二体を撃破。

海人も同時にディメンションキックで撃破した。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

ビル内

 

 

 

 

ビルの中、数人を除くμ’s、Aqoursのメンバーは息を潜めて隠れていた。

仲間の無事を祈るもの。

深呼吸をして落ち着かせようとしているものなど…

 

そんななか、花丸は一つの穴、誰かがいないことに気づいた。

 

 

 

 

「…あれ!?善子ちゃんがいないズラ!」

 

「え?…善子ちゃん!善子ちゃん!?」

 

凛が叫ぶが虚しくトンネルのように響くだけ…返事はない。

一瞬にして青ざめる全メンバー…

 

 

 

「探しに行こうよ!善子ちゃんが危ないよ!」

「…だめよ、今ここで出たらそれこそ危ないわ!それに翔が隠してくれたのよ…いまここで出たらカケルを裏切ることになるのよ!?」

 

「っ…でも……」

Aqoursのメンバーはなにか言いたそうにしているが言い出せない。

しかし、μ’sのみんなだって同じだ。

仲間が危ない場所にいるなら助けないと…

それは共通して思っているのだ。

 

 

 

 

途方に暮れる中現れたのは一つの光

 

 

 

 

 

 

 

いや、オーロラとでも言うべきか

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ここね」

突如としてオーロラカーテンが現れ、出てきたのは先程の金髪の女性とウォズ。

 

 

「!誰!?」

にこが驚いた反応を見せるとすぐさまバット、スタッグ、スパイダーが前に出る。

 

 

「おっと、私たちは決して怪しいものじゃないよ、私の名はウォズ。仮面ライダーの魔王、オーマジオウ様に仕える一人だ」

「…胡散臭い、というか仮面ライダーの魔王って何?正義の魔王ってなんか矛盾しているような気がするんだけど…」

と千歌が言うとウォズは「これだから子供は…」といい、それに反抗するように怒る千歌。

 

 

「…それで、私は

 

 

 

 

 

平安名すみれ、あなた達がいる世界とは違う世界のスクールアイドルよ」

 

 

「別世界の…」

「スクールアイドル!?」

「ピギャ…!?」

驚く声を出した花陽、にこ、ルビィ。

 

 

「…でもなんで別世界のスクールアイドルさんがここに?」

「あいつを助けに来たからよ、左翔を」

「「「「はぁ!?」」」」

 

「待って!?別世界にも翔くんっているの!?」

「そこについては私が」

穂乃果の驚いた言葉に割ったはいるウォズ。説明を始めた。

 

 

「まずだが、正史では左翔と星峰海人。彼らが出会うことはまずなかった。しかし、歴史というのは複雑で、そんな世界線が混じってしまったのだ。というより、君たちも海人君から聞いているだろう?本来のこの世界だと左翔と左風野は存在しないと」

「…えぇ」

重い顔をしながら巻が頷くが、そんなおお構いなしにウォズは話す。

 

 

「少し話を戻そう。左くんらが存在する世界だと正史ではあのあと君たちAqoursのラブライブ大会が終わった後、何者かに異世界に召喚されてしまうのだ」

 

「異世界召喚!?」

「そんなライトノベルみたいな…」

理解に頭が追いつかないのか蓋グループのおバカ組、穂乃果、凛、にこ、千歌、果南は頭を抱える。

 

 

「そこで出会った一人が彼女、平安名すみれなのだ」

説明が終わり、すみれは「そういうこと」と言い放ち、外に出ようと出入り口に近づく。

 

 

「待って!いま外に出るのは危険だよ!」

ことりが呼びかけると同時にビルが揺れる。

 

数人が小さい声を上げるが、すみれは気にしていない顔で他の人を見ている。

 

 

 

「…だから何、わたしは決めたったら決めたのよ。あいつに何度も助けられた、昔からのトラウマも、命も。だからわたしはあいつと戦う。断られようとも私は行くわ」

 

「でも、お兄ちゃんは…「みんなに死んでほしくない…といいたいんでしょ?」っ!」

ルビィの言葉は遮られる。

 

「…私だって死んでほしくないのよ、彼に。だからこそ私も戦う、たとえどんな危険が伴っても。あなた達だって同じなんでしょ?それにショウ・ビジネスの世界でも学んでるのよ、諦めたときこそ本当に終わるって」

 

すみれはそんな捨て台詞を捨て去って出入り口に取っ手に手をかけた。

「…待って!!!」

 

 

真姫が大声で呼び止めた。

 

 

 

 

「…私も戦うわ、あのバカに教えてやるわ!」

「…正気?」

すみれは冷たい視線を向けるが一切ひるまない真姫。

「…私は翔の婚約者、だからこそあいつはここで死んでほしくない!」

真姫が超えいっぱいに叫ぶ。

その言葉にすみれは微に微笑んで…

 

 

 

「…ほんと、この世界でも変わらないわね」

「え?」

 

「いいわ。他はいるかしら」

視線はAqours、μ’sのメンバーに行く。

全員が立ち上がった。

 

 

 

「…そうこなくっちゃ!」

すみれは色が少し奇抜な携帯電話を構える。

 

 

 

「待ってくれ、今のうちに渡しておくものがある」

ウォズが全員を止めると、真姫と穂乃果に黒い時計、ブランクウォッチを二個づつ手渡した。

 

「片方は東條希さんと左風野さんに」

「え?風野はわかるけど希にも…?」

少し不安な目を向けながらブランクウォッチを睨む真姫。

対して無邪気そうなかつ不思議そうな顔でお手玉を始めた穂乃果。

 

 

「…さ、行くわよ!ギャラクシィィィ!」

 

「ぎゃ、ぎゃらくしぃ?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

一方の翔と希。

まだ希は変身を解いていない…

さきほど翔は希に抱きついた。

 

あのあと、何が起こったのか…それは!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジューッ…

 

 

 

 

「あっ、この肉もう焼け頃やで」

「お?そうだな、美味そうだな。やっぱり国産赤身牛は」

 

 

 

 

焼肉をしていた。

 

 

 

 

なんでやっ!(キ〇オウ風)

 

 

 

 

 

 

周りに敵がいるとも関わらず、肉を焼いている。

同時に焼いている野菜にも塩コショウをかけて、完成!栄光のヤキニク!

 

 

 

「…命に感謝、いただきます!」

アナザーギーツは変身を解除して希の姿に戻る。

 

どこからか現れたテーブルと椅子。

椅子の騎士をかけて二人はご飯を食べ進める。

 

 

 

「…希、悪かった。マネージャーなのにお前の心に気がつけなくて」

「それは昔からのことやろ?この鈍感め!」

と、希はすました顔をしながら翔の肉を奪い、それを一瞬で頬張る。

 

 

「俺の肉!」

「ちょっと、私にも後でちょうだいね!腹減ってるんだから!」

サイクロンは周りにいるショッカー戦闘員と戦いながらそう話す。

これは日常風景なのだろうか?(違います)

 

 

「…まぁいっか。それでなんだが希……お前は、真姫と俺が結婚してほしくないんだよな?」

「せやで、翔くんは絶対に渡したくないんよ。けど…」

希は言葉をつまらせた。

しかし、翔は希の背中に手を当て「大丈夫、起こったりはしない」と伝える。

思い口を希が開かせる。

 

 

「…みんなに、悪いことしちゃったなって……みんなを傷つけて、慕ってくれてるAqoursの後輩も、ましてやえりちだって…」

 

 

いつの間にか、希の目から汗が流れていた。

 

顔も赤く染まり、目を腕で隠すように…

 

 

 

「…大丈夫だ、アイツらは怒ってない。それは俺が保証する」

 

 

「で、でも「でもじゃねぇ、あいつらが本当に怒ったりして絶交!とか言うと思うか?」それは…」

 

 

 

希は翔に真剣な表情で見つめる。

 

 

 

「…信じていいんやな」

「…あぁ」

 

希が味方になった!とその時!

 

 

 

「っ!危ない!」

サイクロンが叫んだ!

 

アイススマッシュが銃を構え。二人目掛けて雪を発射した。

 

 

翔は希を抱きかかえて飛ぶように離れたが焼肉が…

 

 

 

「「「ああっ!うち(おれ)(わたし)達の焼肉が!!!」」」

 

 

「いや、まずなんで戦闘中に焼肉してんだよ!お前らの世界では戦いの最中の飯でも作る文化が流行ってるのか!?」

海人のツッコミ。答えは「NO」ただ単にあの二人の頭が狂ってるだけだ。

 

 

 

 

「許さへんで…食い物の恨みは恐ろしいんやで!!!」

希はアナザーギーツに変身し、マグナムシューターでアイススマッシュを攻撃する。

 

 

 

「姉ちゃん!ロストドライバーを!」

「了解!」

 

 

風野は翔が持っていたロストドライバーを投げる。

そして翔は変身しようとドライバーを腰に当てたその時

 

 

 

 

 

「うっぁぁぁぁぁ!!」

 

 

もがき苦しむように腕から激痛が。

 

腕の生えている蔦が暴走し、ドライバーにヒビを入れる。

 

 

「翔!?な、何が起こってるの!?」

「わ、わから…ねぇ、でもドライバーが…」

 

ドライバーが完全に破壊されている。

これだと変身ができない。

 

 

 

「…使うしかねぇのか?」

別世界のあいつ(真姫ジャマト)から託されたジャマトバックルを見つめる。

おそらく次に使ったら確実に暴走する。

 

 

(…大丈夫だ。俺は希を守る、もし暴走しても、アイツラなら…)

意を呈して決心しようとデザイアドライバーを装着した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「待ちなさい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

女性の声が響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

すみれを先頭にAqours、μ’sメンバーが走ってやってくる。

 

 

 

「お、お前ら!?あぶねえぞ!早かえr「このバカッ!」いっだぁぁっ!」

 

走りながら真姫は翔にラリアットを決める。

翔は痛みに耐えながら起き上がる。そこには怒った表情の真姫…怒っているのは真姫だけじゃない。ことりも、花陽も…ダイヤも、ルビィも、鞠莉も。みんなが怒っていた。

 

「自分の命を粗末にするの、いい加減辞めて!あなたが死んだ後の私達の気持ち、考えたことある!?」

「…お前らは強い、だから乗り越えらr「そういうとこよ!!」…」

 

「あなたがあの日死んで私達、それに璃奈はどう思ったと思うの!!?」

真姫が翔に怒った。

この光景はあまり見ないレア光景だ。

 

「…悲しんでくれたのか?」

「当たり前よ…」

真姫は翔に抱きつき、涙を流した。

 

 

 

 

「泣〜かした、泣〜かした」

千歌がそう言った。

「そうだよ翔くん!女の子をなかしちゃだめなんだよ!!」

「曜…お前な……」

呆れたように笑いが溢れた。

 

 

 

「こっちは片付いたで!」

 

アナザーギーツとサイクロンが変身を解除。

変身を解き、希と風野は翔に近寄る。

 

 

 

 

 

 

「みんな…本当にごめん!!!うち、馬鹿なことしちゃった…」

頭を直角程下げて誤りを入れる。

 

 

 

 

「…何を今更よ希。今みたいなことよりにこはわしわしされる方が嫌なんやけど!!」

「全然迷惑大歓迎だよ!翔くんが好きなことは私達と変わらないし!」

にことことりが励ますように言葉をかける。

 

 

「は?え、ちょっとまってくれ、ことりも…俺のことが希にみたいに好きなのか!?」

 

 

 

「え」

「E」

「e」

「絵」

「エ」

「柄」

 

 

 

全員がぎょっとした形相で翔を見ている。

 

 

 

「ねぇ、今回の事件さ、翔くんのせいで起こったんだよね?」

「あ、あぁ…面目ない」

 

「女子力はあるのに乙女心には一切気が付かないもんね…」

 

凛の言葉に花陽は辛辣な発言をして翔の心に傷が入る。

 

 

「…そういえば、ありがとな、君」

翔の目線はすみれに見いている。

 

「君じゃないわ。平安名…すみれよ」

「そうか、すみれ…助かった」

 

翔は笑顔でそう言い、その顔を見たすみれは赤面っ!

 

その光景に「また進歩してねーなこいつ」という目を向ける全員。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キィィィィッ

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?真姫さん、穂乃果さん。時計が…」

 

 

 

 

ダイヤが音に気づき周りを見ると、先程のウォズからもらった4個の時計が真姫と穂乃果のポケットで輝いていた。

 

 

「そうだった…風野ちゃん、希ちゃん」

二人がブランクウォッチを渡すと、四つのウォッチはさらに光輝く。

 

 

 

 

「あの…翔さんのポケットも光ってませんか!?」

ダイヤが気づいた。

すぐにポケットを確認すると、光っていたのは前の世界で託された四つのIDコアだった。

外の空間に出すと同時にIDコアは持ち主の元に飛来し、ブランクウォッチに吸い込まれた。

 

 

 

 

パンクジャック

 

タイクーン

 

ナーゴ

 

 

風野、穂乃果、真姫がライドウォッチに触っており、その瞬間から自信の体をさわりだし、過呼吸になる。

 

 

 

もしかしてうちも…?

身構える…しかし、気がつくと白い空間にいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ここは」

「俺が作り出した…いや、呼び出したと言った方がいいな」

 

 

 

現れたのは謎の男性。

赤と黒のマフラーを巻き、タキシード姿の男。

 

 

「…!?誰や」

希はファイティングポーズをとった。

しかし、怯まずに彼は言葉を発し続ける。

 

 

 

「お前は自分の罪を償えるのか?」

 

「…償えるじゃない……償うしかないんよ」

 

その言葉に彼は笑みを浮かべ真剣な眼差しで希に手を付き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺は浮世英寿。神様だ」

「か、神様って…こんな人が神様……」

「こんな人とは失礼だな」

希は手を握り、挨拶を躱す。

 

 

 

「…希、お前に創世の力を一部託す。これがあれば世界を救える。だが、その力を悪用したら必ず苦しむものもいる。それだけはわかっててくれ」

 

「……わかった、神様に認められたんやな、うち…それに思い出した」

 

 

 

 

 

 

「もう、うちは守られる立場やない。平和を創る守る側だって…」

希は白い狐のライドウォッチを手に取り、回転させる。

 

 

 

 

 

 

「…最後にこれだけ。諦めるな。諦めない限り夢は叶う。お前、夢は?」

 

 

「うちの夢…みんなと一緒にいて、翔君と結婚することや!」

 

 

「…それでいい、抗い続けろ。運命に…」

空間がフェードアウトしていく…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギーツ

 

 

 

 

ギーツウォッチが生成された。

 

 

 

 

 

 

パリン!

 

同時にアナザーギーツウォッチが体内からでて破壊された。

 

 

 

 

「…希ちゃん……?髪………」

 

 

希の髪は白くなっていた。

 

 

「…うち、神様になったんや」

 

 

「は?」

「え、何?あんたついに頭おかしくなったんじゃ」

「それはにこっちやないの?」

 

そう言葉を返されたにこは「ムキーッ!」と我慢するように時短打を踏む。

 

 

 

「…思い出したのか」

翔は四人を睨むような目でそれぞれ見る、そんな言葉に頷く四人。

 

 

「思い出した?What's?どういうこと?」

鞠莉が質問してきたがそれはまた後で…とだけ伝えた。

 

 

「…!あの!今度は翔が光ってますよ!」

次に光ったのは翔。

海未の言葉で気づいた翔はデザイアドライバーを見る。

 

 

 

 

 

ジョーカーのIDコアがバッファのコアに変化した。

 

 

 

「…久しぶりだな、これ使うのは」

ヒビも消えていて、完璧なコア状態。

 

 

 

 

 

 

ピロロロン

 

 

 

 

空中から音がなる。

気がつくと、足元にピンク色の箱、ミッションボックスが落下していた。

 

 

 

箱を開けると入っていたのは前世界の相棒、ゾンビバックル。

 

 

 

 

「…お前も、もう一度力借りるぜ」

 

 

 

そういったときだった。

 

 

 

 

 

「…あまり余韻に浸っている時間はなさそうよ」

すみれの一言で我に返った翔。

 

 

続々とジャマトが出現している。

ショッカーのマークが服に刺繍されておりぞろぞろと詰め寄ってくる。

 

 

 

 

 

 

「…すみれ、逃げてくれ。ここまで多いと守りきれるか正直不安だ」

「私達からもお願い!善子ちゃんを探してさっきのところに!」

穂乃果もお願いしたことで、どれくらいやばいのか察したメンバー全員はすみれ、ウォズの手引きによって後ろに逃げる。

 

 

 

 

「…行くわよ」

風野の一言で四人はライドウォッチを起動した。

 

 

 

ギーツ

 

タイクーン

 

ナーゴ

 

パンクジャック

 

 

 

 

 

手元にデザイアドライバーとIDコア、それぞれの初期バックルが現れた。

 

 

 

 

デザイアドライバー

 

 

 

 

ENTRY

 

 

 

ベルトを装着し、中心部分にコアを装填する。

互いの顔を見合わせながらバックルを装填

 

 

 

 

SET

 

 

 

「「「「「変身!!!」」」」」

 

 

 

それぞれがポーズを決め、同時に起動させて変身する!

 

 

 

 

 

 

 

 

MONSTER

 

NINZYA

 

BEAT

 

ZONBIE

 

MUGUNAM

 

仮面ライダーパンクジャック モンスターフォーム

 

仮面ライダータイクーン ニンジャフォーム

 

仮面ライダーナーゴ ビートフォーム

 

仮面ライダーバッファ ゾンビフォーム

 

仮面ライダーギーツ マグナムフォーム

 

 

それぞれの眼光が光る!

 

REDDY FIGHT!!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと多すぎるっす!」

 

マジーヌが声を上げる。

 

 

「大丈夫や!ワイらなら行けるはずや!な、良太郎!」

電王アックスは合流した良太郎と話す。

その良太郎は電王ライナーに変身しており、「うん!」と頷く。

 

 

「…うわぁ!きたぁぁ!」

そこには梨子と絵里、亜樹子もいて、バルカン、バルキリー、アクセルに守られている。

そして…

 

 

 

「マーベラスさん!マーベラスさんは!?」

 

善子もいた!なんとここのエリアに来ていたのだ!

善子は大きな宝箱を持っており、ドンモモタロウに守られている。

 

 

「だめだ!今移動したら危ない!」

ゴーカイレッドを探しに行こうとしているが止められている。

それもそのはず、数え切れないほどの敵、いま力を持たない人が一人で行動するなど自殺行為そのものだ。

 

 

 

そこに…

 

 

 

 

「いたぁぁ!善子ちゃぁぁぁん!」

 

仲間、Aqoursの声が響く。

すみれが回りにいるザコ敵をガンデフォンで撃ち抜きながら進んでくる。

ウォズがマントを使って攻撃を防いだりのサポートもしている。

 

 

「ヨハネよ!!みんな!危な「そっちのほうが危ないでしょ!!!」ヒィッ!ご、ごめんなさ〜い!(泣)」

果南に怒られてしゅん…と落ち込んでいるご様子。

 

 

「…!みんな!!」

絵里が気づき、梨子もやってくる。

安堵した全員、しかし、敵が飛びかかるように襲いかかってくる!

 

 

「危ない!」

すみれがすぐに銃撃し、ウォズは逢魔降臨歴という本で防御を取る。

 

 

 

「ウォズさん!変身できるんでしょ!?変身するったらするのよ!」

逆にウォズはその言葉に呆れた反応を見せている。

「すみれくん…君は僕をなんだと思ってるのかね?」

「なんか言ったかしら!!!???」

 

 

 

逆ギレを食らった!

ため息をしながら、なにか懐かしいものを感じ取ったウォズはビヨンドライバーを装着し、変身する!

 

 

 

ウォズ!アクション!投影!フューチャータイム!

 

 

 

 

スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!

 

 

 

 

 

「祝え!スーパー戦隊と仮面ライダー。時空を超えた出会い、そして戦い。今この場を、スーパーヒーロー戦記 ダブルな旅路と名付けよう!」

 

 

 

「…この人、何言ってるの?」

千歌がそうつぶやくと、梨子は「やめなって…」と小声でささやく。

 

 

 

「…オホン、それでは始めますか」

ウォズはジカンデスピアーを装備し、敵軍団に立ち向かっていく。

 

 

 

 

「いったわね、ドンモモタロウさん!これを!」

 

すみれはウォズが敵を蹴散らしている隙にポケットからジョージ狩崎が作ったアバタロウギアをドンモモタロウに投げる。

 

 

「これは…ありがたい!使わせてもらう!」

 

 

 

リバイスアバタロウギアをセット!

 

 

 

ヨォッ!ドン!ドン!ドン!ドンブラコ〜!

 

 

 

仮面ライダーリバイス〜!

 

 

 

ドンモモタロウの上に仮面ライダーリバイが描かれた大きなギアが現れる。

 

 

 

 

 

その時、不思議なことが起こった!

 

 

 

 

 

「え?待って待って!なんで私の上にも!?」

 

 

 

善子の上にも仮面ライダーリバイと違うライダー、仮面ライダーバイスが描かれたギアが現れた!

 

善子はとっさのことで持っていた箱を落としてしまった。

 

双方に落ちていき、二人にスタンプのエフェクトがかかる!

 

 

オーイングショーイングローリングゴーイング!

仮面ライダーリバイ!バイス!リバイス!

 

 

 

 

 

二人は仮面ライダーリバイスに変身した!

 

 

 

 

「…善子ちゃんが…………」

 

 

 

「「「「「変身した~!?」」」」」

 

騒ぎ出すメンバー一同。

仮面ライダーバイスこと善子は「ヨハネよ!」とツッコんでいるが、当の本人も困惑している。

 

 

 

「えっ…な、何よこれ!」

 

 

「これは…仮面ライダーリバイス……祝わなければ!」

 

 

 

 

 

 

「祝え!令和三作目、仮面ライダーリバイスにドンモモタロウと津島善子、それぞれが時空を超えて別の作品の戦士に変身したこの瞬間を!!」

 

 

「…これやらなきゃいけないの?」

またもや千歌がそんな事を言い次は隣りにいた曜から「静かにしたほうがいいよ…」と小突かれた。

 

 

 

 

「えと、とりあえず、私はその仮面ライダーリバイスってやつにアバターチェンジしたってことでいいのね!」

 

「正確には。仮面ライダーバイスだが…その解釈であっているよ」

 

 

「…よし、じゃあ行くわよ!ドンモモタロウさん!」

 

 

「敬語はいらない!さぁお供よ!行くぞぉぉ!」

津島善子こと、仮面ライダーバイスが敵の間合いに入った!

 

 

「とぉりゃァァ!堕天使パ〜ンチ!」

 

メキッ!

 

 

 

 

とりあえず善子は拳でその辺にいたグールを殴る。

 

空いてから何かが折れる音がしてふっとばされた!

 

 

 

「これなら行ける!堕天使ヨハネの力思い知りなさい!!!」

 

「ハッハッハッ!これは戦いやすい!中々だ!」

ドンモモタロウことリバイはオーインバスター50とサングラソードの二刀流で敵を刻んでいく。

 

 

「よ、善子ちゃん強いずら」

 

「これが堕天使の力よ!あなたも」

 

「「堕天しない?」」

善子とドンモモタロウが共に決め台詞?を言う。

 

 

 

「…ノリノリだな!俺も!」

そこに電王ソードが前に現れてお決まりの…!

 

 

 

 

「俺、参上!」

をした。

しかし

 

 

 

 

 

 

「「「「「…………?」」」」」

 

 

 

 

 

 

「無視すんな!おいそこの赤リボン!なんかあるだろ!?」

「…いや、ないわよ!せっかくならここは、にっこにっこに〜!あなただけのアイドル、矢澤にこ永遠の18歳ニコ〜」

 

 

その瞬間、大氷河期が訪れた。

あたりに羞恥心の吹雪が発生し、雑魚怪人は一掃された。

 

 

 

「さすがにこちゃん!」

「やっぱり大銀河宇宙アイドルは伊達じゃありませんわ!」

花陽とダイヤは尊敬の眼差しを向ける。

 

 

 

「ぬわぁぁんでよぉぉぉ!」

 

 

 

 

 

 

 

「…さ、私たちは逃げるわよ!」

すみれの言葉で走り去ろうと背を見せると、花陽は先程善子が落とした箱に気づいた。

 

 

 

 

「よ、善子ちゃん箱は?」

「あっ、ゴーカイレッドさんにお願い!これがあればあれが使える!」

そう言われ、宝箱を持った花陽。

ウォズを連れて仲間とゴーカイレッドのもとに戻る!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

「真姫!」

ゾンビブレイカーを振り、打撃ダメージを与えながらナーゴの近くにいるジャマトを撃破していく。

 

 

翔達は二チーム(風野、穂乃果、希チームと翔、真姫チーム)に分かれてそれぞれ別の場所でザコジャマトと激突していた。

 

 

「大丈夫か?あまり無理はするな」

「無理するなって…こんな状況じゃ無理しちゃうわよ…」

無数の雑魚ジャマトを相手にしている。

 

 

「…他のバックルは、あるわけないよな」

 

この際小型バックルでも多少の戦力になる為ほしい。

しかし先程力が戻ったばかり、それぞれの主力大型バックルしか所持できていない。

 

 

「…あれ?やってみる?」

ナーゴはビートバックルを外し翔に渡すと、翔は「あぁ、賛成だ」とゾンビバックルを外して真姫と交換する。

 

 

 

SET!

 

 

BEAT!

 

GRAP OUT ZONBIE

 

 

 

仮面ライダーバッファ ビートフォーム

仮面ライダーナーゴ ゾンビフォーム

 

上記にアーマーを変え、バッファはビートアックスのロックファイアでナーゴが持つゾンビブレイカーにエンチャントをする。

 

 

「いけぇ!」

「はぁぁぁっ!」

ナーゴはブレイカーを振り回して一撃で倒していく。

バッファは次にメタルサンダー、ファンクブリザードの属性攻撃を空から降らせて範囲内の敵を倒していく。

 

 

そして着地をする瞬間、ナーゴが装備しているゾンビブレイカーのカバーを押し込み、すぐさまポイズンクラッシュを放ち、敵全体を撃破した。

 

 

「ナ〜イス」

「やったわね!」

二人はバックルを互いに戻し、元のフォームにアーマーを変更して三人のところに急ぐ。

 

 

 

 

 

 

逆の方ではギーツ、タイクーン、パンクジャックが同じように戦闘を繰り広げていた。

 

 

「オラァ!百〇肉球!」

某地縛霊猫妖怪の技をパンクジャックが繰り出し、タイクーンは「何やってるの!?」とツッコみながら分身をしてニンジャストライクを放つ。

 

「…今や!」

百〇肉球後のパンクジャックの肩を借りて上に大きく飛んだギーツ。

 

マグナムタクティカルブラスト

 

 

 

 

マグナムシューターの必殺技を放ち、こちらも敵は全員殲滅できたようだ

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ザシュッ!

 

 

 

斬撃音が響く。

 

 

 

 

 

 

ゴーカイレッドはエグゼイド、ゼロワンとともにアナザーディケイドと戦闘中である。

 

 

次は三人でのゴーカイサーベル、ゲキトツロボッツの拳、シャイニングアサルトホッパーのキック攻撃だが全て弾かれてしまい、ピンチという状況だ。

 

 

「もう、諦める気にはならないのか?」

「…ならねぇ、ゲームってのは、格上にどうやって勝つのかが醍醐味なんだ!」

「そうよ、私だってみんなが笑い会える世界を作る、私はそのための導く翼になるのよ!」

「…あぁ、行くぞお前ら!」

ゴーカイレッドの声で再度突撃しようとしたその時、

 

 

 

 

 

「マーベラスさぁぁん!」

 

残ったAqoursとμ'sのメンバーが!

 

「…これ!善子ちゃんからぁぁぁ!レンジャーキーがぁぁ!」

「っ!バカ!アブねぇ!」

予想は的中してしまった。

アナザーディケイドはリボルバグスターの弾丸を発砲してしまった。

 

 

 

「「「「「きゃぁぁぁっ!」」」」」

全員が巻き込まれ、ゴーカイレッドとウォズが守るように前に出たが、煙が立ち上り残ったゼロワン、エグゼイドは様子が分からずあたふたしてしまう。

 

 

 

「マーベラスさん!!!」

 

煙が少しずつ晴れていく。

アナザーディケイドは不敵な笑みを浮かべた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴ〜レンジャー!

 

 

 

 

 

 

煙が薄くなり見えたのは、初代スーパーセンターリーダーレッド、アカレンジャー

 

 

 

いや、これは

 

 

 

 

 

 

 

ゴーカイレッドがチェンジしたアカレンジャーだ!!!

 

 

 

 

 

 

 

「…大丈夫か?」

 

「ひっ!はっはいっ!!」

 

 

 

尻餅をついた花陽をゴーカイアカレンジャーが起こし、構える。

 

 

 

「箱は持っててくれ……スーパー戦隊の力、見せてやる!」

走りながら宝箱と連動したベルトのバックルを押して、レンジャーを取り出す。

 

 

 

 

「ゴーカイチェンジ!」

 

 

 

 

ニンニンジャー!

 

「忍者一番刀!火炎暴れ切り!」

アカニンジャーの武器を取り出す瞬間に火炎暴れ切りの体制をすでに取り、アナザーディケイドの間合いに素早く入り込み叩き込む。

 

「…ニンジャには、ニンジャだ」

シノビ!アクション!投影!フューチャータイム!

ダレジャ?オレジャ!ニンジャ!?フューチャリングシノビ!シノビ!

 

 

 

ウォズはフューチャリングシノビになり、分身の術を使ってアナザーディケイドに注意をひくように動く。

 

 

「まだまだ行くぜ!ゴーカイチェンジ!」

 

 

デ〜ンジマン!

 

「デンジパンチ!」

デンジマンのデンジパンチを使い、腹部にパンチを放つと、エグゼイドロボットゲーマーもすかさずパンチで追撃

 

 

 

「まだまだ!」

 

ファ〜イブマン!

 

「ファイブラスター!」

 

「っ!オーソライズバスター!」

同時にゼロワンもオーソライズバスターガンモードにフリージングベアープログライズキーをセットし、共々必殺技を放つ!

 

 

「ぐあぁぁぁぁっ!!」

 

かなりのダメージのようだがまだ生き残っている。

 

 

「まだ、やられてたまるかぁっ!!!」

 

アナザーディケイドは再度オーロラカーテンを使った。

 

 

 

 

 

「っ!こ、こんなに…!」

怯えた声を出したのはルビィ、

 

現れたのは数十体の強力な怪人たち

中にはゼロワンの敵、仮面ライダーアークゼロやエグゼイドの敵、ゲムデウスバグスターまで…

 

 

 

 

 

 

 

「…待て!!!俺たちもいる!!」

 

 

そこに急いで海人、士のディケイド二人と唯華のディエンドが駆けつけた。

 

 

 

「アナザーディケイドは私達に任せて、あなた達であの子達とこの敵を頼める?」

「…任せろ、行くぞ!俺たちで逃げ道を作る!」

 

ゴーカイレッドはガオレッドにゴーカイチェンジをしてガオライオンを呼び出して敵の抜け道を作って、Aqours、μ'sを守るようにエグゼイド、ゼロワンが囲み、移動する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…はぁっ!」

 

ディケイド二人がアナザーディケイドに斬撃を加えるが刃が立たずに逆に押し返されてしまう。

 

「離れて!」

 

ディエンドがブラストを使用するがこれも時空が歪んできているからか、あまり効果はない。

 

 

 

「そろそろ、終わりとするか」

アナザーディケイドがディケイド二人に強烈パンチをした。

なんとか防御したが、少々きつそうだ。

 

 

 

 

「…お前ら!使え!!」

そこにガオライオンに騎乗しているゴーカイガオレッドがいくつかのゴーカイキーを投げた。

それをキャッチする二人。

 

 

 

 

「…唯華で使えたなら、俺たちだって!」

ゴーカイキーはライダーカードに変化して、それぞれ、ベルトにセットする!

 

 

 

センタイライド トッキュウ一号!

センタイライド トッキュウ六号!

 

 

トッキュウジャーの二人に変身した海人と士

 

トッキュウ六号ディケイドはタックル攻撃をしてトッキュウ一号ディケイドはレールスラッシャーとライドブッカーの二刀流で隙を見せたアナザーディケイドに斬撃を入れる。

 

 

 

 

 

 

 

センタイライド タイムレッド!

センタイライド タイムファイアー!

 

タイムレッドの海人は「クロノアクセス!」とクロノチェンジャーに話してダブルベクターを装備して、ベクターインパルスを放つ。

 

タイムファイヤーの士はDVディフェンダーのディフェンダーソードで横9〜3の方向に切り裂く。

 

 

 

 

センタイライド ジュウオウホエール!

 

センタイライド ジュウオウゴリラ!

 

 

次に海人はジュウオウホエールにセンタイライドをしてジュウオウファイナルをディエンドとともに撃ち、残念ながらアナザーディケイドに飛んでかわされてしまったがジャンプした士のジュウオウゴリラが叩き落して激しく体が地面にめり込んでしまった。

 

 

 

 

センタイライド ルパンレッド

 

センタイライド パトレッド

 

 

最後は海人のルパンレッド、士のパトレン一号でのいただきストライク、一撃ストライクを放ち、アナザーディケイドはその場に倒れ込んでしまった。

 

 

 

 

「…?なんだ」

しかしながら、アナザーディケイドの後ろにオーロラカーテンが現れ、そこから仮面ライダーオーディンが出てきた。

 

 

 

 

「…まさか」

 

 

 

TIME VENT

 

 

 

 

 

 

オーディンはそのカードを使うと消えてしまった。

しかし

 

 

 

「…危ないところだった」

 

 

 

アナザーディケイドの体力が回復してしまい,再度起き上がってしまった。

 

 

さらに

 

 

 

「そんなのありか!?」

 

タイムベントの仕業か、センタイカードがレンジャーキーに戻ってしまい、いつの間にかゴーカイレッドのもとに戻っていた。

もとのディケイドの力である。

 

 

そしてアナザーディケイドはアナザーディメンションキックを放ち、三人は変身解除まで追い込まれてしまった。

 

 

歴史の改変は止まらない

 

 

 

 

 

 

 

「…!ベルトが……」

時空の歪みによって二人のディケイドライバーと唯華のディエンドライバーが消滅してしまった。(海人と唯華のは無色透明となって反応しない)

 

 

 

 

 

「…ディケイド、ディエンド!お前らの旅路はここでおしまいだ!」

 

「嘘だろ…」

ディケイドライバーが消滅した今、門矢士からしたら何も戦うすべがない。

海人と唯華はそれぞれ魔法を使えるが…

 

 

 

「…そうだ、士くんこれを!」

 

ガオライオンの下でジカンデスピアを振るっているウォズ。

ウォズは士めがけて金色のドライバーを数枚の仮面ライダーが印刷された「ケミーカード」を投げた。

 

 

 

 

「我が魔王が異世界にいる鳳凰カグヤ・クォーツという君が過去に助けた少年が君のピンチにドライバーを貸してくれるそうだ」

 

 

「…大体わかった」

士がいつもの決め台詞を言うと、金色のドライバーを装着した。

 

 

 

レジェンドライバー

 

 

 

「…変身!」

謎の仮面ライダーが印刷されたケミーカードを捲る動作をして横にある装填口にカードをセットする。

 

 

 

 

ケミーライド

 

レレレレジェンド

 

サイドバックルを引っ張り、観音開きのようにドアが開き、士の周りに様々な仮面ライダーのクレストが集まって仮面ライダーレジェンドに変身をした。

 

 

 

 

「…すっげぇ」

「き、金ピカ…」

レジェンドのアーマーを海人、唯華は驚いた様子で見ていた。

 

 

 

「何がレジェンドだ!ディケイドのパクリじゃないか!」

「いやお前のアナザーディケイドもだよ!」

すかさず、アナザーディケイドに海人がツッコミをいれて唸り声を上げた。

 

 

 

「…カグヤだったか?力、借りるぞ!」

レジェンドは手を払い、アナザーディケイドに走り、両者パンチのぶつかり合いとなり、そこからレジェンドがキックをして押し返した。

 

 

「…そうよ、海人これを!」

唯華は翔からもらったもう1機のビジョンドライバーを渡し、海人は「何だこれ?」と言いながらベルトを見つめる。

 

 

 

「翔からもらったものよ!!ベルトを装着したら出てくるカードを、ボタンを押してからここに!」

 

 

「…大体わかった、唯華!」

 

二人はビジョンドライバーを装着し、指紋認証ボタンを押し、横にあるカードを取り出す。

 

 

 

 

ビジョンドライバー

 

 

 

GLARE LOGIN

GAZER LOGIN

 

 

 

インストール…DOMINATE A SYSTEM グレア

 

 

 

インストール…INNOVATION & CONTROL ゲイザー

 

 

 

海人は仮面ライダーグレア、唯華は仮面ライダーゲイザーに変身し、海人は自身の姿を確認する。

 

 

「…これは「失礼するよ」ちょっ、えっ?ウォズ!?」

戦っている最中にも関わらずウォズがよってきて逢魔降臨歴を開いた。

 

 

 

「祝え!ディケイドとディケイドとディエンド、この三人が別の仮面ライダーとなって戦うこの時間を!」

「…いい加減聞き飽きた」

レジェンドはツッコみながらアナザーディケイドを対処していく。

 

「…よし、いくわよ!」

グレアとゲイザーも参戦した!

 

グレアはヒュプノレイを手動で操ってビームを放ち、アナザーディケイドがカウンターでオーバーロードレデュエの戟を投げてきたがゲイザーのドミニオンレイが貼った巨大な壁で防御される。

 

跳ね返った戟をレジェンドが装備して、更にアナザーディケイドに一撃を加える。

 

 

「敵の武器を使うのも、中々悪くないな、それに」

レジェンドがもう一つ取り出したのはレジェンドライドマグナム、発砲をして相手をひるませる隙にゲイザーが上空に向けてのキックでアナザーディケイドを蹴り飛ばし、グレアが踵落としのように再度地面に撃墜させる。

 

 

「に、偽物ごときがァァァ!」

「だから偽物はお前だろって!!」

またグレアのツッコミが襲う!

 

その間、レジェンドはケミーカードを取り出してレジェンドのカードを外した後にそのカードを装着して使用する。

 

 

 

ケミーライド

 

ゴゴゴゴージャス!ディケイド!

 

 

レジェンドは仮面ライダーディケイドにケミーライドして、仮面ライダーディケイドの姿になる。さらに…

 

 

 

クウガライダーレジェンドライド!

 

レジェンドライドマグナムで仮面ライダークウガマイティフォームを召喚した。

 

 

 

「ユウスケ…」

レジェンドディケイドが呟くと、クウガはサムズアップをしてアナザーディケイドにファイティングポーズを取る。

 

 

 

「…やるぞ、俺たちの旅を取り戻しに」

その言葉で二人は怯んでいるアナザーディケイドの駆け出してまずはクウガのハイキックをして押されたアナザーディケイドにすかさずレジェンドディケイドがライドブッカーで斬撃を決めた。

 

「いけぇぇ!」

グレア、ゲイザーもそれぞれのレイを用いて追撃のビームを食らわせると、着弱とダメージになっているようで、膝がついていた。

 

「ユウスケ、これで決めるぞ!」

レジェンドは必殺技であるゴージャスディメンションキック、クウガはゴージャスマイティキックを放つ。

 

 

「とりゃぁぁぁぁ!」

「はぁぁぁぁぁっ!」

 

二人のそれぞれのキック、それはたやすく、あるいは旅の中の友情か、アナザーディケイドを貫通する。

 

「お、おのれぇぇぇ!」

 

「今だ!海人!唯華!」

ついにアナザーディケイドの変貌が溶けてアポロガイストが顕になった。

 

デリート

 

 

「チャンスよ!」

「これで終わりだぁぁぁ!」

 

それぞれが宙に舞い、二人でダブルライダーキックを決めた!

 

 

 

ドゴォォォン!

 

 

 

あたりに響く爆発音、生身の人間がいたら骨にその波が届くだろう。

 

そして、ついに念願であるアナザーディケイド、アポロガイストを撃破成功した!

 

 

 

「…!ディケイドライバーが戻った、ということは」

 

三人のもとにディケイドシリーズのアイテムが復活するとともに、召喚されたクウガは消滅した。

 

 

「…ありがとな、ユウスケ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

アナザーディケイドが倒れたことによって敵の指揮も落ち、ついに地上にいる敵を全滅させることに成功した。

逃げている最中だったμ's、Aqours、平安名すみれらも翔たちのもとに戻って、その他の戦士たちも全員が合流した。

 

 

「…よかった、これで平和になったみたいだね」

 

英映は割れたタカメダルを見つめながらギュッと握る。

 

「一時はどうなるかと思ったけど、全員無事で良かった」

アラタは寝転がって地を感じて深呼吸をした。

 

 

 

「…これがぁ!私の神の力ァァ!どうだ人間ども!私の才能はァァ!」

「…ルビィ、見ちゃいけませんわ」

「わかった」

と、少し談笑も重ねている。

 

 

 

「…じゃあ、俺たちも元の世界に戻るか」

翔はそう言って、海人にオーロラゲートをお願いした。

 

 

 

 

 

 

その時、悪魔風野とゼンカイザー界人が…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「案外弱かったわね!さ、早く帰って焼肉よ!もう敵も復活しないことだし早く早く!」

「焼肉!?食べたい食べたい!もう敵も全滅したんだし!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

翔海人唯華マーベラス絵里ツバサ「「「「「「フラグ立てるなァァァァァァァ!」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

「フーーハッハッハッはっはっ!!!!」

 

 

天空から声が聞こえた、寝転がっていたアラタがぎょっとした、目でそれを指さした。

 

 

 

「ねぇ、あれって!!」

 

 

 

 

 

それは、ショッカーのマークが入った大型の戦艦だった。

 

 

 

 

「姉ちゃんおまっ!何してくれてんだァァァ!!!!」

翔のげんこつが風野を襲う!

 

「だってだって!!きっと読者の皆さんはなんか足りないと思ったからぁぁ!」

「メタい事言うな!!どうしてくれるんだ!」

翔は大声で困ったような声を上げると、空中の高い硬度からフードを付けた一人の男が落ちてくる。

 

 

 

 

 

「…来るぞ!!!」

 

士の声で構える面々

 

 

 

男は着地をするとゆっくりとフードを下ろす。

 

 

 

 

 

 

「…っ!なぜ君が」

ウォズが驚いた目で彼を見る。

 

 

 

 

 

 

「ウォズか、あのときはよくも俺を裏切ってくれたな」

 

 

 

 

 

「…お前か、まだ懲りてなかったのか」

士は呆れたような目で冷たい視線を向けた。

 

 

 

「黙れ、俺はネオショッカー次期首領

 

 

 

 

 

 

 

 

加古川飛流」

 

 

 

 

 

 

 

「…加古川って、アナザージオウの!?」

唯華も気づいたようで海人は彼をにらみつける。

 

 

「いいや、俺はジオウなんかじゃない、ジオウを超えた存在、最強のジオウだ」

 

 

飛流はアナザーウォッチを取り出してそれを起動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グランドジオウ

 

 

 

 

 

 

 

 

「変身」

 

 

飛流の周りにアナザーライダーを模した錆びて今にも崩れそうな石像が出現し、蔦のような物でその石像を強制的に取り込む。

 

 

 

アナザーグランドジオウ

 

 

 

本当の金色だってアーマーはすべて汚れてサビが入りながら剥がれるメッキ。

逃げ出そうとしているアナザーライダーの石板を監禁させている鉄と棘の檻。

欲望に満ちた強欲な紫色の目。

 

おそらく最低最悪の魔王として君臨した王なのであろう。

 

 

 

 

 

「グランドジオウ…?」

「グランドジオウは仮面ライダージオウの最終フォーム、グランドジオウの力は…」

 

 

 

海人が風野に説明すると同時にアナザーグランドジオウは体のあちこちを触る。

すると空間が歪んだかのような感覚に襲われ、視界には…

 

 

 

 

 

「仮面ライダーを召喚できるの!!」

 

 

 

様々なアナザーライダーがいた。

加えてライダー以外の敵もいる。

 

 

 

「…はぁっ!?そんなのチートだろ!?」

いつの間にか囲まれてしまった。

 

「…海人さん、翔さん、アナザーグランドジオウは任せたよ、変身!」

「「「「「「「「「変身!!!」」」」」」」」

 

 

海人唯華士翔風野希真姫穂乃果以外の、力を持つメンバーはそれぞれ初期フォームに変身してあたりに現れた敵を討伐しに向かう。

 

 

 

「…任せた、俺たちでグランドジ「待った」待てない」

 

すでに海人チーム三人は変身しており、武器を構えている。

 

 

 

「…少し魔王からのサプライズを用意している」

 

「…サプライズ?」

風野は警戒しながらデザイアドライバーを装着する。

乾いた笑い声を上げてアナザーグランドジオウ(以下略称 アナザージオウ)は指パッチンをすると、目の前に2つのオーロラカーテンが現れた。

「増援!?まずいわよ!」

ディエンドが銃を構える。

姿を表したのは、黒いパーカーを着用している謎の二人の女性、背は小さくどこか出会ったような…

片方の女性はピタッと突っ立っており、もう片方は何があったのか体が震えている。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…せ、先輩………」

 

震えている女性が小さく声を上げた。

 

 

 

 

 

「………うそ…だよな」

 

 

翔は苦し笑いをしながらその女性を見る。

 

 

 

 

ガバッ…

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆっくりとフードを下ろした。

 

 

 

 

 

 

 

ベージュのヘアにアシンメトリーのショートボブ

赤い瞳

 

 

 

 

 

 

 

「どうして……お前が」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先輩!助けてください!!!」

 

 

 

 

中須かすみだった。

 

 

 

震える手で何故持っているのかわからないレーザーレイズライザーを発砲した。

危険を察知して風野が翔ごと押してなんとか躱す。

 

 

 

「かすみちゃん!?どうしちゃったの!?」

翔と同じく、中学時代から仲が良かった梨子はかすみのもとに行こうとするが、それを唯華が梨子の服の襟首を掴んで止めた。

 

 

「だめよ、恐らくだけど今かすみちゃんは体だけ洗脳されてる。だからこそ不用意に近づいたら危ないわ」

「でも…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スッ…

 

 

 

もう片方の女性がフードを取った。

 

 

 

 

 

その彼女も翔が昔、いや、小学時代からの親友、妹とも呼べる間柄の彼女

 

 

 

 

 

 

「お兄…ちゃん♡」

 

 

「璃奈ちゃんも…!?」

μ'sと翔、風野の面々がざわつくが、Aqoursは誰なのかわからずにいる。

 

 

 

 

 

 

「誰…?」

「天王寺璃奈…小学時代の友だちだ」

 

天王寺璃奈

 

 

 

翔が彼女の誕生日にプレゼントした服を着ており、目のハイライトが完全に消えている。

 

 

 

 

 

「ひどいよ…お兄ちゃん…もう、離さないから」

 

璃奈はレーザーレイズライザーで翔を奪うのに邪魔する風野を撃ち抜こうとしたがすぐに海人ディケイドがその弾丸をライドブッカーで防いだ。

 

「…さあお二人共、殺れ、左翔は誘拐してもいいぞ」

 

璃奈はいつもからは考えられないどす黒い笑みを浮かべ、かすみは怖いのか、涙を流し震える手でレーザーレイズライザーにカードをセットする。

 

 

 

 

ケケラ SET

ベロバ SET

 

 

禍々しい待機音が鳴る中、かすみは過呼吸になりながら、璃奈は何事もないようにトリガーを引く

 

 

 

レーザーオン!

 

プレミアムケケラ プレミアムベロバ READY fight

 

 

「かすみ…?璃奈…?」

 

 

「ごめんなさい、ごめんなさい!!!」

かすみが変身したプレミアムベロバは苦しみながら翔に襲いかかった。

風野とともに躱したがプレミアムケケラに変身した璃奈が追撃をするようにキックを放つ。

なんとか翔が防御態勢を取って軽減することができたがそれでもかなりダメージとして響いた。

 

 

「海人君、ここはうちらに任せて。三人はアナザージオウを頼むで」

 

「そうさせてもらうわ」

 

アナザージオウはすでにこの場にいいなく、海人唯華士の三人は走ってアナザージオウを追いかける。

 

 

 

「「「「「変身!!」」」」」

 

 

 

ダブルな二人勢五人はギーツらに変身をしてケケラ、ベロバと戦闘を開始した。

 

 

「すみれ!戦えないメンバーを連れて逃げろ!」

「…絶対死なないでよね!!」

すみれは力を持たないAqours、μ'sのメンバーを再度同じ場所に逃がそうと走り出した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁっ…はぁっ…」

逃げることになったメンバーは急いでかつ、敵に見つからないように走っている。

 

 

 

「…こっちよ」

すみれが手引をしてなんとか先程の建物の近くまでやってきた。

 

 

「…すみれさんが持ってるその銃って何なんですか?」

「これ?…スマホと兼用で使えるガンディフォン50よ。私の世界ではあなた達がいた世界からドーパントが逃げ出して元々私達の世界には仮面ライダーがいなかったからかなりの痛手を負ったの、一応翔たちダブルがなんとか戦っているけれど、それも大体が強敵でなかなか数が減らないの。そこであなた達とも、私とも違う世界の仮面ライダー研究者のジョージ狩崎がこのアイテムを作ったの。今はまだ開発テスト段階だけど、特別に私は翔をサポートするために初期型をもらってるわけ」

 

 

「…なんか色々と複雑だね」

 

そう話しているうちにもう目の前に先程の建物が見えてきた。

 

 

「見えたわよ、油断しないで」

 

的にバレないようにするため裏口付近に侵入してすみれがドアを開けたその時

 

 

 

 

 

「へっへっへっ!おただいまァ!」

 

 

「痛っ!」

ドアを開けると、そこにはいつから入っていたのかわ空荷が、ショッカー怪人イカデビル(CV:関智〇)がいた。

すみれも、流石に中にはいないと油断していたのかイカデビルに薙ぎ払われてしまい、ガンディフォン50を落とすとともに近くの家の壁に叩きつけられてしまった。

 

 

「すみれさん!」

「逃げてったら逃げて!」

すみれがそう言ったが、果南は近くにあった空き缶を投げつけて、気を引き付けながらタックルをして押し返した。

 

「鞠莉!すみれさんを連れてって!時間を稼ぐから!」

「…わかったわ、掴まって」

鞠莉がすみれに肩を貸して他のメンバーとともに逃げる。

 

「…スクールアイドルの後輩にだけ迷惑はかけられないにゃ!!」

しかし、数人がその場に残り、凛はイカデビルの足を抑えてダイヤはイカデビルの頭にゴミ箱を被せた後にすかさずににこがガンディフォン50を拾って発砲、そして海未は持っていたサーベルでイカデビルの触覚を二本切り落とす。

 

 

「痛い痛い痛い痛い!てめー!許さんぞ!」

 

イカデビルがもがき始めた。

押さえているのは人間。

さすがに力量が違ったためすぐに解除され、イカデビルは触手を再生させる。

 

 

 

「逃げますわよ!」

五人が背中を見せて逃げ走る。

 

 

「あー!待てコラァっ!とまれやぁぁ!」

「誰がとまれって言われて止まるのよ!」

にこが煽りながら進む。

 

 

みんなが見えた。

 

 

「みんな!逃げるわy…うそ」

 

逃げる先にはショッカー戦闘員、ほかにもザンギャック兵などの歴代戦隊仮面ライダーシリーズの雑魚敵がいた。

 

 

「…まずいですね」

「でも、やるしかないわよ」

「私達なら、出きる!」

「お荷物なんて嫌ですわ!」

「凛達で守って見せるにゃ!」

五人が再度戦う決心をする。

 

 

 

 

 

 

ピカッ!

 

「なになに!?」

「ひ、光ったよ!?」

 

花陽が手に持つゴーカイキーが入っている宝箱が眩い光を発し、近づいてくるザコ敵らの歩みを止めた。

周りにいたメンバーのうち、ルビィと千歌は驚いて声を出した、先程の五人は目を強く閉じ、光に包まれていく。

 

 

 

「…ちょっと待って!め、目がぁぁぁギャラクシィィィィ!!」

すみれも目をつぶり、すみれも光に…

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

「ここは?」

 

六人が目を開けるとそこは白い空間。

 

 

背後から歩いてくる音がする。

 

 

 

「…見つけたぜ!君たちだな!」

 

五人が背後を振り向くと、そこには六人の英雄、「ゴーオンレッド」「シンケンレッド」「レッドバスター」「シシレッド」「キラメイレッド」「ゲキレッド」がいた。

 

 

「…!スーパー戦隊のレッド!?」

凛が先に声を上げると、見覚えがあるのか、ダイヤはレッドバスターにしどろもどろしながら頭を下げた。

 

 

 

「君たちの行動を見た」

シシレッドがすみれの眼の前に進む。

 

「一般人ながら仲間を守ろうとするその勇気」

レッドバスターは頷きながらダイヤの元へ

 

「戦う才能の輝き」

キラメイレッドはにこの瞳を見ながら眼の前に

 

「全員、それは正義のミカタだ!」

ゴーオンレッドはグッドな手をして果南の眼の前に手を出した。

 

「君たちなら、正しく力を使えるはずだ」

シンケンレッドはショドウフォンを取り出した。

 

「君たちが、代わりにこの世界を救ってくれ!」

ゲキレッドは凛にゲキチェンジャーを渡し、それに続くように、海未はショドウフォン、ダイヤはモーフィンブレス、にこはキラメイチェンジャー、果南はシフトチェンジャーとチェンジソウル、すみれはホウオウブレードとシールド、ホウオウキュータマを受け取った。

 

 

 

「…!」

突如として六人の脳に響く存在しない記憶

 

 

 

「…!これが、力」

 

 

「…私達」

 

全員が自身の手を見つめている。

 

ヒーローたちはフェードアウトしていき、六人は現実に戻った。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

ピカーっ!

 

 

 

 

 

 

辺り一面は光り輝いた。

 

 

包みこまれていた六人、数秒後に光が収まると、六人の服が変わっていた。

 

 

 

「果南!?ダイヤ!?」

「お姉ちゃん!?ど、どうしたのその服!」

「にこちゃんに海未ちゃんに凛ちゃんまで!?」

「す、すみれさん…?」

 

鞠莉、ルビィ、花陽、梨子は驚くような声を上げた。

 

 

凛はゲキレンジャー、漢堂ジャン

海未はシンケンジャー池波隆之介(和服)

ダイヤは宇佐美ヨーコ(隊服)

果南は城範人(ゴーオングリーンジャケット)

にこは大治小夜(キラメイピンクの制服)

すみれは鳳ツルギ(ジャケット)

の以上になっており、かつてない闘志の心になっていた。

 

 

 

 

「…かよちん、離れるにゃ」

「みなさんも離れてください」

 

凛と海未を筆頭に、六人が怪人たちの前に出た。

 

 

「私達が…戦います!」

 

 

「「「「「えぇぇぇえ!?!?!?!?!」」」」」

 

 

 

六人はそれぞれがアイテムを装着し、起動した!

 

 

「滾れ!獣の力!ビーストオン!」

「ショドウフォン!一筆奏上!はぁっ!」

「(レッツモーフィンタイム!)レッツモーフィン」

「チェンジソウルセット!レッツ、ゴーオン!…メットオン!」

「(キラメイ・ゴー!キ・ラ・メーイ!)キラメイチェンジ!」

「(ホウオウキュータマ!カモン、チェンジ!)スターチェンジ!(ホウオウソルジャー!)」

 

 

それぞれの体にアーマーがコーティングされていき、変身完了した。

 

「体に漲る無限の力!アンブレイカブルボディ!ゲキレッド!」

 

「シンケンブルー、園田海未!」

 

「イエローバスター!」

 

「ドキドキ愉快!ゴーオングリーン!」

 

「手捌きインクレティブル!キラメイピンク!」

 

「スペースバスター!ホウオウソルジャー!」

 

 

 

「「「「「「我ら!」」」」」」

 

 

 

 

 

「ゲキレンジャー!」

「シンケンジャー!」

「ゴーバスターズ!」

「ゴーオンジャー!」

「キラメイジャー!」

「キュウレンジャー!」

 

 

 

 

「「「「「「…えっ?」」」」」」

 

 

 

良いはずのシーンであったはずが、名のりが各々の戦隊になってしまい、寂しい風が流れる。

 

 

 

 

 

 

「あ〜もうっ!あったま来た!全員ギッタギタのメッタメタにしてやるぅぅ!」

 

某ジャイ〇ンのセリフを吐きながらイカデビルを戦闘に雑魚敵が攻めてきた。

 

 

 

「…まぁ、みんな行くにゃ!」

 

「「「「「了解!」」」」」

 

 

 

 

 

 

まずはゲキレッド凛。

 

ゲキレッドは空高く飛び、空中から血に向けて拳を放つと同時に落ちていき、衝撃波を出すとすぐさま体制を整えてゲキヌンチャクで雑魚敵の関節に当てていき、悶絶させる。

 

 

 

「凛!それで敵を動けなくさせてください!そうしたら私が…!」

 

 

次にシンケンブルー海未。

 

シンケンブルーはウォーターアローで動きが止まった敵に対して弓を放っていき、近くに現れた敵には先程まで持っていたゴーカイサーベルで一刀両断して冷静に対応している。

 

 

「高いですわ!これは高いですわ!」

 

イエローバスターダイヤ。

 

イエローバスターは高くジャンプしながら敵を踏み潰すといったアクションをしており、そこからライダーキックのような体制で敵を踏み潰していく。

 

 

 

「全く、このにこにーが一番強いってところ見せてあげるわ!にこにーショット!!」

 

何だこのダサい名前、とツッコみたくなるようなネーミング。

 

キラメイピンクにこ。

 

キラメイピンクはキラメイショットを乱発し辺りに反射する弾を放つ!だが…

 

 

 

 

 

 

 

 

ガンガンガン!

 

 

ゴギッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

壁によって反射した玉キラメイピンクの腰に全弾ヒット!

 

 

 

「痛っ!!何よこれ!つかえないわね!!」

 

 

次の瞬間になるとにこはキラメイショットを地面に思いっきり強く投げて怒りをあらわにした。

 

 

 

 

 

「ジャッ!」

 

 

 

 

 

そのすぐ背後にはジャマトの姿が…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「危ない!」

 

 

間一髪で助けたのはホウオウソルジャーすみれ。

 

ホウオウシールドで防御をして、隙が生まれた敵の左脇腹を狙って切り裂く。

 

 

 

「よそ見しないったらしない!戦いは命がけ、集中しないと痛い目見るわよ!」

 

 

 

「…わかってるわよ」

 

 

にこはこれを機にしっかりと標準を合わせて、再度拾ったキラメイショットを放っていく。

 

 

 

 

一方のゴーオングリーン果南は…

 

 

 

 

 

 

 

「オウラァァァァァァ!!!!」

 

 

 

バキッ!メキッ!ゴキッ!

 

 

武器の斧は正攻法ではなく、投擲武器として先制に使い、素手と蹴りで倒していくという某最強の不良少年、マ〇キーも驚きの野生スタイルで戦っている。

何なら彼女が変身したゴーオングリーンが全体半分の敵を一人で倒しているのだ。

 

 

 

そこに現れた一体の敵……

 

 

 

 

 

 

 

「見つけましたよ!my・honey!」

 

 

カラフルな花束を持ち、ピンク、白を貴重にしたゲームキャラのような怪人。

 

仮面ライダーエグゼイドに登場する「ラヴリカバグスター」であった。

 

 

 

「え、えぇ…?」

完全に困惑した様子のゴーオングリーン。

 

 

 

 

 

 

「うわっ!キモッ!」

 

 

大声でそう叫んだのは千歌だった。

 

 

 

「だっ!…いやっ、気にしないさ、いずれ君たちも私のことで胸がいっぱいになるから…SA!」

 

 

戦えないメンバーの中で閑古鳥が鳴く音がしている。

 

 

ルビィ「う、ぅゅ…気持ち悪い…ピギッ!」

花丸「教育に悪い。N〇K出禁確定ずら」

曜「け〇あな確定だね」

梨子「だめ、この人のBLが思いつかないわ!」

鞠莉「うわ喋ったァァァァァ!」

花陽「屋根裏のゴミですね」

ことり「お巡りさァァァん!」

絵里「亜里沙がいなくて良かったわ…」

全員白い目。

 

 

 

 

この攻撃は精神的に大ダメージだった!

 

 

 

 

「ぬぉぉっ!まだだっ!まだ私には彼女が!」

ラヴリカは果南ことゴーオングリーンを見た。

 

 

果南のギガインパクト!

 

 

 

 

 

 

「キモいんだよぉぉぉ!」

 

 

 

 

グシャッ!

 

 

 

 

 

ラヴリカにアッパーが炸裂した。

 

 

 

 

「ギャァァァァァっ!」

 

 

 

 

ズドォォォン!

 

 

 

 

 

空中で爆発音がなり、果南がラヴリカを単独撃破した。

 

 

 

 

「さすが果南ちゃんずら!」

 

「…ゴリラって意味ならぶっ飛ばすからね」

 

 

なんだかんだ、果南も嬉しそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「おのれぇぇぇ!よくもラヴリカを!」

「あっ、関智〇」

 

「誰だそれ!」

梨子の発言にイカデビルがキレてきた。

おい梨子、さんをつけろ「()()」を!

 

 

 

 

 

「みんな!決めるよ!」

それぞれ六人がイカデビルに必殺技を放つ!

「ギャァァァァッ!」

 

 

 

イカデビル 爆☆散

 

 

 

「グッ!こうなったら!奥の手!」

 

 

イカデビルは爆散する直前に、自身の触手を投げ捨てて消滅した。

 

 

 

 

「!?なにあれ!」

 

絵里はその触手四本ががなにかに変わっていくのを見た。

 

 

 

 

 

「ちょーまってんか!」

 

 

一人目 SA〇のキ〇オウ

 

 

「ウィッス!」

 

 

二人目 妖怪〇ォッチ ウィ〇パー

 

 

 

「どうも〜巽〇二ちゃんどぅえす!」

 

 

 

三人目 ペ〇ソナ4 巽〇二(シャドウ版)

 

 

 

「見にくい鬼は俺が殲滅する」

 

 

 

四人目 鬼〇の刃 不〇川実弥

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「オォイッ!!!!」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

声優ネタじゃねぇぇかぁァァァ!!!(全員CV:関智〇)

 

 

 

 

 

「ど、どうすんの!?ウィ〇パーとキ〇オウはなんとかなるけど!あの二人!!」

 

 

千歌が困ったようにそう言うと、キ〇オウは怒ってきて「なんでやっ!」と叫んできた。

 

ウィ〇パーは

 

 

 

「ちょっ!あーたたち一体何なんですか!失礼すぎますよ本当に!」

 

 

と、飛来しながらこちらもキレてきた。なので…

 

 

 

 

 

「あ〜もうっ!うるさい!」

 

千歌が思いっきりウィ〇パーを投げた!

 

 

「ちょっ!扱いぃぃ!」

 

 

そんなウィ〇パーはキ〇オウめがけて…

 

 

 

「うぇっ!なんやなんや!ギャァァァァァァ!」

 

 

 

 

ぶつかった!断末魔の声がしながら二人は消えていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…さて問題の二人ね」

 

鞠莉の声で残った二人に目線が集まる。

 

 

 

 

 

「…!そうだ!絵里ちゃん!あれだよあれ!」

 

 

「あれ?あれって何よ?」

ことりはバッグからとある意匠を取り出した。

青を貴重としたドレスの…

 

 

 

 

「これ、ペ〇ソナのベル〇ットルームの住人の服じゃない!?」

「そう!だって絵里ちゃん、ペ〇ソナとラブライブがコラボしたときのキャンペーンガールだったでしょ!」

 

 

 

メタすぎるわ!

 

 

てか色々大丈夫なのかそれ!

 

 

 

 

「…やってみるわ!」

 

絵里は自身が着ている私服の上からコスプレ道具を着た。

 

 

 

「…よし、これなら!」

着替え終わった絵里は完全にゾーンに入った。

 

 

 

「さぁっ!ボクを受け止めとぅぇぇぇぇぇ!」

シャドウ〇二にむけてペ〇ソナ全書を出し、ペ〇ソナを…召喚!

 

 

 

 

 

「ペ〇ソナ!」

 

 

絵里が召喚したのはジャッ〇フロスト。

 

 

ペ◯ソナでシャドウの足をブ〇ダイン凍らせてさらにペルソナチェンジ!

 

 

 

 

「ペ〇ソナチェンジ!ピ〇シー!」

 

 

 

 

ピ〇シーが出てきたということは…?

 

 

 

 

 

 

「メ〇ドラオンでございます」

 

でたぁぁぁぁぁ!

 

 

ペ〇ソナ3の即死技ァァァ!

 

 

 

「ギャァァァァァァ!」

シャドウ〇二、消滅。

 

 

 

 

 

そして残るは不〇川…

 

 

 

 

 

 

「…よし、あ!おはぎだ!」

 

 

ことりが上空の雲を指さして嘘をついた。

 

 

 

いやいや、翔の金平糖ではあるまいし「どこだ!?」なんでだよ!というかキャラ崩壊してるし!

 

 

 

「…今だよ!」

ことりの掛け声で花陽はことりから拝借したコスプレ道具を着て、DX日〇刀を構えて…

 

 

 

おもちゃの冨〇義勇の声 『水の〇吸拾壱の型 凪』

 

 

 

 

もうわけがわからない

これ本当にコラボ回なのか?

 

 

 

 

しかし、

 

 

 

 

 

 

ズバッ!

 

 

 

 

不〇川を撃破した!

 

 

 

 

 

なんでや!(作者にキ〇オウ憑依)

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

そんなおふざけをしていた頃、翔達は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「うぁぁぁぁぁぁ!」」」」」

 

 

 

 

 

シュゥゥゥ…

 

 

 

 

変身が解除されてしまった。

 

五人は璃奈とかすみが強制的に返信させられたプレミアムケケラ、ベロバに大敗を期した。

 

 

 

「璃奈……ちゃん………どう…して」

穂乃果が力なく立ち上がろうとするが、すでにそんな気力はなかった。

 

 

「お兄ちゃんのため♡」

それだけ返答し、倒れている翔をケケラは掴む。

 

 

 

「待て…翔は……渡さない!」

風野は立ち上がって渾身のパンチを繰り出そうとするも、ベロバは風野をつかんで投げ飛ばした。

 

 

 

「っっ!!」

 

 

「ああっ!い、ちがっ!違うんです!風野さん!!」

かろうじてまだ意識はあるかすみ。

しかし、肉体が言うことを聞かず、仲が良かったはずの仲間に危害を加えることしかできない。

もう精神がおかしくなりそうだった。

 

 

 

 

「翔…にげ…て」

 

「うるさい」

ケケラは真姫を睨みつけるようにそう言うと、真姫の頭に当たらないように調整してレーザーレイズライザーを発砲して黙らせた。

 

 

「諦めちゃ…いかん」

希も立ち上がった。

だが足が完全に震えていて動きそうにない。

 

 

 

「…そうだ、かすみちゃん、いいこと思いついちゃった♡」

 

「……!やだ!そんなことしたら先輩は」

言葉では嫌がっているも、ケケラがにらみながら「やって」と命ずるとベロバは苦しみながら翔を床におろして、とあるものを翔のポケットから取り出した。

 

 

 

 

 

 

 

ジャマトバックル

 

 

 

 

 

 

 

「どう?これからお兄ちゃんをジャマトにして私達の仲間にする♡最高のハッピーエンドデショ?」

 

「そんなの!…いや、やめて!動かないで!止まって!私の手!!!」

 

叫んでもかすみ(ベロバ)の思いは届かない。

璃奈(ケケラ)は心底笑ったような気持ちで見ている。

 

 

 

 

 

 

 

 

ズシャッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!うっぁぁっぇぇぁぇぁぇぇぇぇぅぅぁぁぁぁ!!!!!!!」」

 

 

 

 

 

翔は意識を取り戻したがもう遅い。

目から血が流れ出ていく。

 

赤い血…いや、緑の液体

 

すでに人間の血ではなくなっていた。

 

 

 

 

 

「いや…やめて……」

風野は翔の姉である。

実の弟が怪人に変えられる姿なんて臨んでもいないし見たくもない。

 

 

 

「……だい…じょうぶ、ねぇ…ちゃん……まだ…自我………あるぜ…」

苦しみながらも翔は今にも泣きそうな風野を見て、何とか痛みをこらえながら話す。

 

 

 

 

 

「……だめ、お兄ちゃんの家族は私だダカラ♡かすみちゃん」

 

ケケラはもう一つ、

 

 

 

 

ジャマトバックルを取り出した。

 

「!?だめだよ!これ以上したら!本当に先輩が死んじゃっ…!ごめんなさい……!せんぱいっ!やめて、やめてよぉぉ!!!!」

 

 

 

 

 

「「「「だめぇぇぇぇぇ!!!!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

ズグシャッ

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぬぅぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁl!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

デザイアドライバーの両サイドにジャマトバックルが装填された状態となり、周りのツタが翔の体を蝕んでを侵食していく。

なすすべなく、翔は抵抗することができない。

 

 

 

 

(おれ、ここで死ぬんだな…)

 

 

もう翔の意識は限界だった。

視界がどんどん腐った緑に変わっていき、もう考える気力も抜け落ちていく。

 

 

 

 

(ごめん……おれは、ゾンビじゃ…)

 

「肉を食べる約束は!?」

 

 

 

 

 

最後の希望である「希」が叫んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…n……zみ?」

 

 

「かっちゃんいってたやん!みんなで焼き肉するって!!」

 

 

 

 

 

「…!」

 

 

 

たしかに、そうだ、負けてられない。

姉ちゃんの願い、叶えないとな……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ははっ、どうしてお前らは、俺を休ませてくれねえんだよ」

 

 

 

 

立ち上がった。

 

 

 

ボロボロで、体の皮膚がえぐれても翔は立ち上がる。

 

 

 

 

「先輩っ!」

 

 

「お兄ちゃん……どうして」

ベロバは嬉しそうな声を上げているが、ケケラは驚いた声を上げた。

 

「知ってるか?おれもう、

 

 

 

 

 

 

 

死んでるんだぜ?」

 

 

 

 

 

ピカァァァァッァッ!!

 

 

 

 

 

 

翔の服の裏ポケットが光る。

 

 

 

 

「…相棒(ジョーカー)?」

 

ジョーカーメモリが光り輝く。

 

 

 

そしてそれは何かと形を変えて!

 

 

 

 

 

 

 

「レイズバックル…!?」

 

 

 

仮面ライダージョーカーのちからを宿したレイズバックルに変化した。

 

 

 

 

「…翔くんの思いが、切り札を呼び覚ましたんだ」

 

 

「翔だからできることよ、あいつらの適正力は異常なんだから」

 

穂乃果と真姫は互いを見合って一つの希望を見上げる。

 

 

 

ジョーカーレイズバックル

 

 

 

 

 

「…ジョーカー、力使うぞ!」

 

 

翔は装着車から見る右側のジャマトバックルを外して、ジョーカーレイズバックルを装着し、起動する!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アームド・ジョーカー ジャマト…

 

 

仮面ライダーバッファ ダブルJJ(ジョーカージャマト)フォーム

 

上半身が仮面ライダージョーカー、下半身がジャマトの鎧となった仮面ライダーバッファ。

 

 

 

「っ!制御できる!」

 

「…そう、じゃあ、眠ってて、お兄ちゃん」

ケケラが発砲を始めた。

 

 

 

 

ズキュゥゥン!

 

 

 

 

辺りに白い煙が立ち込む。

 

 

 

 

「先輩!」

 

ベロバはなんとか銃を発砲しなかったが、バッファの方を心配そうに見つめる。

 

白い煙から出てきたのは…

 

「…!」

 

ザクッ!

 

 

 

 

蔦だった。

 

 

バッファが生成した蔦はケケラをつかんだ。

 

「おぉっ!この蔦、良いじゃねえか!」

 

完全に白い煙が消えると、バッファの回りを蔦が丸く包んでいてノーダメージ。ケケラをつかんだ蔦もそこから出ていた。

 

 

「はぁ…良かった」

ベロバは安堵した息を吐くが、今にも攻撃しそうであり、なんとか意思を振り絞って止めている。

 

 

「…璃奈、痛いけど我慢してくれ」

 

 

バッファはケケラにパンチをした。

 

 

「〜〜!強い」

 

威力的にも、ジョーカーの力が含まれているためか、80tは出ている。

続いて、蔦を駆使して翔はとある武器を作った。

 

 

ヘカートⅡ

 

バッファは蔦を使って移動しながら上空に大きな足場を作り、ヘカートⅡを撃ち込む。

 

 

「これ以上、璃奈を苦しめない。囚われてる思いから、あいつを開放したいんだ!力を貸してくれ、シノン、ヘカート!!」

 

 

 

 

 

バッファの姿の後ろに、GGO姿のシノンの幻影がうっすらと見えた。

 

 

 

 

 

 

 

「っ!!シノンさん!?」

「どうしてだ…!?」

その姿は、戦っている唯華、海人にまで見えていた。

 

 

「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」

 

 

ジョーカージャジャジャストライク

 

ズドォォォン!

 

 

 

 

ヘカートⅡの銃声が鳴った。

 

弾丸は蔦とともにケケラに向かって行き、ケケラは反応できずに、それを食らった。

 

 

 

シュゥゥッ…

 

 

アーマーが破壊されたケケラこと璃奈は吹き飛ばされ、近くにいた仲間の穂乃果が受け止めた。

 

 

「璃奈ちゃん!」

 

「…ぇ?穂乃果ちゃん?」

 

一泊ほど間を開けてから璃奈は目を覚まし、仲間に捕まって立つ。

 

 

 

「先輩!」

 

かすみことベロバの方を向く。

今も自身の身体に抗って動きを止めていた。

 

 

「かすみ、じっとしてろ。痛いけど我慢してくれ」

 

「や、優しくですよ?」

翔ゆっくりとベロバの間合いに入りベロバはそのままパンチが飛んでくると考え、アーマー内で目を閉じた…

 

 

 

 

 

ジョーカー ジャジャジャストライク

 

 

 

 

「ちょっ!!」

 

「くらえやぁぁぁ!」

 

バキッ!

 

バッファはベロバを空中にめがけてアッパーを決めた!

 

 

二秒ほど対空した後、ベロバは頭から地面に突き刺さり、バッファが引っこ抜くと変身はちょうど解除され、かすみの姿に戻った。

これを機に翔も変身を解除した。

 

「ひどいです!なんでこんなに可愛いかすみんをいじめるんですか!?」

「え?いや〜日頃のストレス発散になるかなって、それにお前の変身体、強いし」

「最低ですよこいつ!」

ギャーギャーとかすみが騒ぎ出すと、璃奈がトテトテと歩いてきて翔に後ろから抱きついた。

 

 

 

「…ありがとう、会いたかった」

 

 

背中に顔を埋めて甘えるようにズリズリと顔を擦る。

 

「璃奈…えっと、大体四年ぶりか?」

「…うん」

璃奈は翔を更に強く抱きしめた。

 

 

 

 

 

「…?お腹」

璃奈の手に翔の腹が触れていた。

筋肉質なのだが、なにかおかしい。植物のような感触が…

 

 

 

「…!?先輩!体!!」

 

かすみが翔の服をめくって気づいた。

 

翔の体のジャマト化が進行を止めていなかった。

 

 

「っ!!あだっ!!!」

 

 

気づいたことで、痛みを感じたのか、その場に蹲ってしまった。

 

異変に気づいた遠くで見ていた他のメンバーも駆け寄ってきた。

 

 

「翔…!あなた、もう…」

青い顔で全員が見つめていた。

 

しかし、真姫は諦めない!と翔に向き合って植物化しそうなお腹の容態を見ようと様々な場所に手を当てている。

 

「熱っ!!」

デコに触れた瞬間、やけどしそうになったのか手を引っ込めた。

 

 

 

 

 

「みんな!!!」

 

 

そこにスーパー戦隊の力を持った凛達が走ってきた。

力を持っていないメンバーはとあるの液体を持っている。

 

 

「凛ちゃん!?というかみんな、危ないで!!」

 

「大丈夫!!私達も戦える!!…翔?」

果南を筆頭にそれぞれのメンバーが異変に気づいた。

 

 

「翔!!!何したの!!」

「ははっ…ちょっとしくじった」

絶句した様子の全員。

 

 

 

「…!どうしたの!?」

そこに、一時的に戦いを終えたエグゼイド、ゼロワン、オーズがやってきた。

一時、全員が変身を解除してから医者である永夢は翔の体を見た。

 

 

「…ひどい怪我だ……ん?もしかしてこれ」

 

なにかに気づいたのか、永夢は首にかけていたゲームスコープで翔を診断するため、スキャンした。

 

 

 

「…!ゲムデウスのゲーム病と症状が似てる!」

「げ、ゲムデウス??ゲーム病?」

にこが困惑した様子で聞き返した。

 

「僕の世界にあった病気の一つです。ゲーム病と症状が似てるのなら…!」

永夢はガシャコンキースラッシャーを出して、ドクターマイティダブルエックスガシャットを装填して、剣先を翔の手に合わせた。

 

 

「っ!!!アババババババ!!」

「我慢して!荒療治だけどこうしたらきっと治ると思う!」

 

 

 

 

五分後、未だに翔の治療は終わらない。

 

 

 

「私達、海人と合流してくるわ」

風野はほとんどのメンバーを連れて行くことを決め、海人達の手伝いに行くようだ。

 

ちなみに、かすみと璃奈は洗脳の影響、さらに鍛えていなかったため体力的にもかなり疲れているようで、翔とともに休むことに。

 

 

 

 

「希、お願いがあるの」

出発しようとしていたその時、絵里とことりが希に話しかけた。

 

 

「私達も、戦わせて」

「ことりちゃん!?」

穂乃果は驚いた声を上げて、そう言われた希は二人の目を見た。

 

 

 

「覚悟はできてるんやな」

互いに同じタイミングでうなづいた。それを確認した後、希は指パッチンをした。

 

 

ピロロロン!

 

 

 

謎の音がなると、二人の目の前に四つの箱が出現した。

 

 

「…これで、戦えるね」

嬉しそうに二人は顔を見合いながらドライバーをセットしてIDコアをはめた。

 

 

絵里はブーストバックル、ことりはプロペラレイズバックルを入手した。

 

 

 

「あれ?なんかことりのだけ小さくない?」

「あ〜それはね、IDコアによって初期装備は決まってるみたいだから…」

ことりはそうなんだ…と少し残念そうにした。

 

 

その間、

 

 

 

「翔、いい?」

話せるようにはなった翔の元に梨子が何かを聞きたそうに話しかけた。

 

 

 

「…言いたいことはわかってる、コアに触れろ」

梨子はバッファのコアに恐る恐る手を伸ばしてちょんっと触れた。

その瞬間、記憶が全て流れて梨子は涙を流した。

 

 

 

「そう…だったんだ、ごめん、翔」

「気にすんな。それより、戦うのは認めるが、危ないことだけはするなよ」

 

「…なんか、翔変わった?」

 

「…かもな、これもあいつらのおかげかもな」

梨子は頭に「?」を浮かべたが翔はオーマジオウのところで出会った四季とメイを想った。

 

「行って来い、俺の代わりに。あとあいつらにこれ」

翔は梨子にゾンビバックルを渡した。

 

 

「あっちの話聞く限り、ことりたちも戦うようだし、ことりにそれを貸すようたのむ」

「わかった、行ってきます」

 

梨子は大事そうにバックルを受け取って、希たちの方に戻るとすぐにことりゾンビバックルを渡した。

 

 

 

「…いい仲間ですね」

永夢は翔に問いかけた。

 

「あぁ、自慢の友達、いや仲間だ」

 

 

 

 

 

 

そして希たち

「…あ、もしかして!」

 

 

何かを思ったのか、希は手を叩いてまたも指パッチンをした。

 

 

ピロロロン!と音がなると、次は風野、真姫、穂乃果、翔、そして自分の目の前にミッションボックスが出現した。創生の力を使ってそれぞれにアイテムを追加した。

 

 

「強化アイテムや、翔〜!これ、使いや〜!」

「おう!」

翔は先にボックスを開けると、そこにはコマンドジェットバックルが入っていた。

続いて穂乃果はシノビバックル、真姫はビルダーバックル、風野はフィーバースロット、希はブーストマークⅡを入手した。

 

「…じゃ、準備はいい?行くよ!」

風野を筆頭に走って海人らがいる方に向かった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

海人達3人は、アナザーグランドジオウと戦闘をしている真っ最中だった。

 

 

ブレイド ガイム

 

 

アナザーグランドジオウはアナザーブレイド、アナザーガイムを召喚して三人に攻撃をした。

 

「喰らうかよ!」

ディケイド二人はそれぞれの攻撃をライドブッカーで受け止めて受け流すと同時にキックで間を突き放した。

 

 

アタックライド ヒュプノレイ

 

ディケイド海人はグレアのヒュプノレイで追撃し、その隙にディエンドががライダーカードをディエンドライバーにスキャンをする。

 

 

カメンライド カリス バロン

 

 

二人のライダーを召喚し、それぞれの作品のライダーたちのアナザーライダーの相手を任せた。

 

 

 

リュウキ

 

仮面ライダー龍騎に出てくる、ドラグブラッカーを召喚し、ディケイド士は龍騎にカメンライドをして抵抗。

 

 

「ハァァっ!」

 

 

アナザーグランドジオウは双剣を振り攻撃を仕掛けるも、ディケイド海人にまたもや防がれてディエンドは背後から回し蹴りをして空中に浮くアナザーグランドジオウ目掛けて、ディエンドライバーを乱射した。

 

 

「…ねぇ、こいつ、対してあんまり強くない?」

「かもな、もしかしたらグランドジオウの力でもある歴代の仮面ライダーの力を強制的に奪ったから、力をうまく使い切れていないのかもしれない。今のうちに叩くぞ!」

二人はすぐに飛びかかり、パンチをしようとしたその時

 

 

 

ウィザード

 

 

ウィザードの歪んだ銅像を触られてしまい、飛ぶ二人の下から長方形型に岩が生成されて、接触してしまったことで体制を崩してしまってパンチは不発に終わるだけでなく、地面に倒れてしまったため自身等にもダメージが入った。

 

 

「強くないとは言ったけど、能力の使い方は長けてるわね」

 

更に警戒をして起き上がる両者。

 

 

 

 

 

 

「海人〜!唯華ちゃん!」

そこに風野たちも合流した!

 

 

 

 

「みんな、行くわよ!」

 

 

SET!

SINOBI SET!

SET CREATETION!

SET FIVER!

 

JUNP!オーソライズ!

 

(オーズのメダルスキャン音)

 

「ビーストオン!」

「一筆奏上!」

「レッツ、モーフィン!」

「レッツゴーオン!」

「キラメイチェンジ!」

「スターチェンジ!」

 

 

 

「「「「「「「「変身!」」」」」」」」

 

 

MAGNUM

 

UNDER COVER ACTION SINOBI

 

DESTOROY POWERED SYSTEM GIGANT HUMMER

 

MOMUSTER NINZYA HIT FIVER NINZYA

 

GRAB! CRUSHOUT! ZONBIE…!アームド プロペラ

 

BOOST

 

トビアガライズ!ライズングホッパー!

 

タカ!クジャク!コンドル!タジャドル〜!

 

Reddy fight!

 

 

 

変身が完了すると、穂乃果は希ギーツを不思議そうに見つめた。

 

 

「あれ?希ちゃんは使わないの?」

 

「これには、副作用があるんよ。だから、無闇には使えないんよ」

穂乃果は「そうなんだ…」と言うなか、アナザーグランドジオウはジャマト多めの敵らを召喚した!

 

「…まずは雑魚処理からね、凛達はアーマーがない人たちのサポート、希と私は海人に加勢、他は雑魚処理。終わり次第で加勢。行くわよ!」

 

作戦開始!

 

 

 

一方その頃…

 

 

 

 

 

「…もう終わりそうか?」

「はい、ですが無理はしないでくださいね、あくまでも応急処置なだけなんです、体は結構消耗してますし…」

 

心配そうにかすみと璃奈は翔を見つめている。

 

 

 

「…そういえば、お兄ちゃん。さっきから持ってたこれ。変わった」

璃奈は先程強制変身された際に使っていたブラックレイズライザーカードを取り出した。しかしそれはクリアなカード、レイズライザーカードに変わっていた。

 

 

「ほんとだ、すごいよりなこ!」

「…り、りな…こ?」

 

困惑した様子の璃奈は、翔の後ろに隠れた、未だにかすみを警戒しているようだった。

 

 

「…!こんな感じでしょうか、終わりましたよ」

剣を離すと、翔はとたんに腕を振り回した。

 

 

「…っ!よしっ!戦える!俺たちも追う…前にアイツ等を倒さないとな」

 

前を見ると、アナザーグランドジオウが召喚したのか、三体のアナザーライダーが迫っていた。

アナザークウガ、アナザーカブト、アナザーエグゼイド

 

 

四人が三体に気づくとアナザークウガが吠えてきた。

 

 

「…翔さんはまだ戦わないでください、回復まで時間がかかるのでかすみさんに璃奈さんも。ここは僕が!」

 

永夢がゲーマドライバーを装着してマキシマムマイティガシャットを起動しようとしたが…

 

 

 

カチッ…カチッ…!

 

 

ガシャットが反応しない

 

「なんで!?動け!…つかない!?」

永夢は他のガシャットも起動しようとしたが全部反応しない。

 

「…エグゼイドのアナザーライダー、そうだ、洗脳されてるときに聞こえたんだけど、アナザーライダーはオリジナルのライダーの歴史を奪うから…いまエグゼイドの力が使えないんだと思う」

「なんだって!?」

璃奈の言葉に危機を感じた。

 

「…しょうがない、やるしかないな。璃奈、かすかす、手伝え」

 

翔が立ち上がった。

デザイアドライバーに先程のコマンドバックルを装着しようとした…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこに現れる救世主

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

タイムマジ〜ン!

 

 

 

 

 

二台のタイムマジーンがゲートを開いてやってきた。

アナザークウガに衝突し、アナザークウガを転倒させるとタイムマジーンは着地、二人のライダーが出てきた。

 

 

 

「味方…?」

 

永夢はタイムマジーンを目を細めて見つめた。

 

 

 

 

「そうだ、この二人は私が召喚したのだ」

 

 

 

背後から現れたオーロラゲート

 

 

そこから出てきたのは茶色く、旅人のような服装でメガネを掛けた男。

 

 

「…お前は」

 

 

「…そうだな、鳴滝。すべてのライダーの味方と名乗っておこうか」

 

 

四人は(胡散臭いな…)と思いながら鳴滝に意識を集中させた。

 

 

すると、鳴滝はタイムマジーンを見上げ、勝ち誇ったように笑った。

 

 

 

 

 

ガシャッ…

 

 

 

ドアが開いた。

 

 

出てきたのは、仮面ライダーサイクロン、ジョーカーに酷似したスーツの二人の水色とオレンジのライダー…

 

 

 

「助けに来ました、翔」

 

水色の仮面ライダーは降りながら翔に話しかけた。

 

 

「名前…知ってるのか?」

 

 

「うん私達は兄…じゃなくて、未来の翔の弟子だから」

「はぁ!?」

金色の仮面ライダーの発言に驚く四人。

 

 

 

「…彼女のとおり、この二人は、私が連れてきた未来の翔君の弟子。その名も仮面ライダーブリザード仮面ライダーボルト

 

 

 

「エボルト?」

「ちがう、かすみくん、そうじゃない」

 

かすみが馬鹿な間違いをして、ツッコミを含めた鳴滝と五人がコケた。

 

「…翔、ここは私達に任せてください、行きますよ、ボルト」

「うん、姉…ブリザード」

二人はボルトはアナザーカブト、ブリザードはアナザーエグゼイドに出撃し、鳴滝は1台のタイムマジーンの乗車してアナザークウガに立ち向かった!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

さらに一方の海人達

 

 

 

「…えぇ!?翔がジャマトに!?」

 

攻撃をしながら風野は海人達に何があったのかを伝えている。

 

「そんな、じゃあ…あの時から」

異世界にいた時から…とディエンドは考えて落ち込むように俯いた。

 

 

「今、永夢?って人から治療を受けて、もうすぐ回復すると思うけど、正直もう戦わせたくない、だからわたしたちで仕留めるわよ!」

 

パンクジャックが地面に拳をたたき、衝撃波で空中にアナザーグランドジオウを飛ばしたがグランドジオウはダブル、サイクロンの力で即座に着地、中々決定打を与えられずに召喚されている雑魚敵に少々手を焼いている状態だ。

 

 

 

 

「…風野、使うで」

 

 

SET BOOST!MARKⅡ!

 

Reddy fight!

 

 

希は現状の切り札、ブーストマーク2を使用し、一気に加速をしてアナザーグランドジオウの間合いに入ると腹部にパンチをして怯んだ隙にジャンプをして首を回し蹴りでダメージを与えた。

 

 

 

「こいつめ…!」

 

アナザーグランドジオウは少し間合いを話されてしまったが、オーロラカーテンを開いて、スーパー戦隊の歴代雑魚敵ズを召喚して向かわせた。

 

 

 

「続くわよ!海人!風野さん!」

「おう!」

「やってやるわ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2068年 ジオウの世界

 

 

 

 

荒れ果てた荒野、数時間前まで翔たちがいた場所。

 

 

 

「…来たか」

 

オーマジオウはゆっくり振り向いた。

 

 

金髪で鎧を着た女性、

茶髪で白い髪飾りをつけて真珠色のドレス姿の女性、

黒髪黒衣装で二本の男心をくすぐる剣を持つ少年

 

 

「…ということだ、別世界の人間なのは知っているが、助けてほしいのだ」

 

少年は笑みを浮かべると剣を取り出した。

 

 

 

「わかりました、助けますよ。彼らを」

 

金髪の少女も「えぇ」と頷いて、オーマジオウはオーロラカーテンを開かせると、5つの小型バックルを彼らに手渡した。

 

 

「これを使うものに預けてくれ」

少年は頷いて大事そうに空間に浮かんだパネルにそれをしまった。

 

そして、茶髪の女性が一歩を踏み出した。

 

「さぁ行きましょう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリト君」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




第五話でした!

ちなみに、コラボ先の星峰さんは、SAOなどの二次小説を投稿しているので、SAO主人公のキリト君と二人のキャラを最終回で出します!


そして、μ's、Aqoursの一部メンバーが変身するという…
一応、あとμ'sで変身してないのは花陽だけなのですが、次回とあるライダーに変身します!





それと、仮面ライダーバッファ ダブルJJフォームの能力などを補足


仮面ライダーバッファ ダブルJJフォーム


パンチ 45xt
キック 50xt

特殊能力 蔦生成(蔦で壁を作ったり、掴んだり、ワイヤーのように使用できる)

ジョーカーメモリと翔が共鳴したことでジョーカーの適正力からジャマトバックルを扱えるようになる。
さらに、仮面ライダージョーカーの力である、感情によって能力値が変化するのも健在。
正直仮面ライダージョーカーの完全上位互換だが、ジャマトへの侵攻までは防げないためかなり危険である。


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