ありふれた非日常と召喚獣 (ニック)
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1話

ある土曜日の朝。普段であれば学校はないはずなのであるが学校へ向かう

これから来年への大事なクラス替えの一歩である

 

「ふぁ〜」

「あら。眠そうね」

「ん?眠いに決まっているだろ?おはよう八重樫」

「おはよう。柳くん」

 

幼馴染であり、同じ道場仲間の少し顔が赤い八重樫雫が歩いてきた

ポニーテールのキリッとした目つきや雰囲気でカッコいいと言われがちだが部屋や性格自体はかなり女の子らしく繊細であり、中学時代から一気に人気がでた彼女は違う小中であるが仲のいい一人だ

 

「お前とは違って俺はFからCの狭間なんだよ。社会だけは別だけど」

「あんたね。もう少し勉強しなさいよ」

「これでも毎日1時間は継続して勉強しているんだけどな。暗記科目はともかく。理科が苦手で」

「あんたね。全部の教科でムラがあるって。まぁ大学には進学できるんでしょうけど」

「まぁな。先生の印象は結構いい方だし、授業態度も、一応八重樫家でも結構強い方だしな。結局俺と八重樫くらいだろ?うちで全国行ったの」

「あんた優勝してなかった?しかも今年から既に主将なんでしょ?」

「東京都大会はな。首相は光輝のやつに押し付けようとしたけど、師範にやれって言われたし」

 

元々剣道部は正直弱かったが八重樫流と呼ばれる八重樫のお父さんたちがやっている道場出身が多く、ほぼ俺と八重樫が先輩の指導までしている。お互いにお姉様やお兄様と呼ばれ派閥ができるほどなのだが、お互いに先輩からなのでどちらも少し戸惑い気味だったのだが

 

「つーか、顔赤いけど大丈夫か?」

「えっ?少しふらついているけど大丈夫よ。ちょっと夜更かししてしまったからだと思うし今日は振り分け試験でしょ?」

 

振り分け試験。文月学園は世界でも注目の制度を取り入れており、来年以降のクラスや教室は成績によって配置される

なので振り分け試験がかなり大切な行事なのだ

 

「そうだけどさ」

「少しばかり無茶しないと。振り分け試験は学則上本当の急用以外は振替ないし」

「それって結構問題だよな」

 

まあ一応聞いていたけど、健康管理も受験では必要と言われたら仕方ないんだが

明らかに風邪だと思うんだが

 

「そういえば南雲くんは?」

「あいつはいつもギリギリだしな。まぁ多分Cには入れるだろうな」

「でも以外ね。あなた龍太郎よりもひどいって」

「基本的に勉強は苦手だしな。特に科学物理がなんとか20取れるかどうかだし」

「あんたね」

「まぁ、社会で稼ぐしかないだろ。これでも社会だけはぶっちぎってトップなんだし」

「そう…ね」

 

そして少しフラつき俺に捕まる八重樫

 

「八重樫」

「大丈夫よ。本当に疲れているだけだから」

「……」

 

俺は白い目を向けるがこういった時はビクとも動かない

こういったところは親友である白崎と似ているんだろうなと思いながら学校に向かうのであった

 

 

「……疲れた」

「勉強頑張ってたからね。お疲れ」

「まだ二限が終わったばかりだけどな」

 

ショートカットの少年で南雲ハジメは小さく笑みを零す。オタク仲間ということあり高校で同じグループになった一人だ

俺はそういうと自分の弁当を取り出す

両親が海外なので一人暮らしをしており、料理は自然と身についたのだ

 

「どうする昼飯」

「僕はいつも通りかな」

「んじゃ何時もの場所行く」

「雫ちゃん!?」

 

催促の言葉をかけるとするとどこからか鈍い音と白崎の大きな声が上がる

同じクラスであったのでその声は響き知名度もあったので人だかりが集まってくる

 

「はぁ。しゃーないか」

「えっ?」

「ほらほらどいた」

 

俺はため息を吐きながらその輪に近づいていく

そこには白崎に支えられている八重樫が辛そうな姿をしていた

 

「バカ。ストレスためすぎなんだよ」

「柳くん?」

「こいつ連れて帰るわ。無理やりじゃないとテコでも動かないだろうし、俺は多分Fだからこの後受けても変わらないだろうしな」

「えっ?」

「愛ちゃん先生こいつの家連絡してくれませんか?俺と八重樫早退しますって。こいつのかかりつけの病院知っているからので連れていきます」

「えっ?はい!」

 

すると急いで立ち上がる畑山先生。それとすれ違って幼馴染である天之河光輝もやってくる

 

「…おい。玲」

「仕方ないだろ?こいつ俺ならともかく白崎やお前が点数を下げたら絶対気にするぞ。俺は結構午前中も悪かったからほぼF確定だったしな。これ以上受けても関係ないしな」

「でも」

「いいから。もう何度も八重樫の弱いところは見てきたしな。んじゃなんか文句や義妹集団がくる前にこいつ送ってくる。脈や呼吸はあるし、白崎のお陰で頭を打ったわけではないんだろ?……登校してきた時からかなり無茶してたからな。少し休めば元に戻るだろうよ。それならちゃんと結果を出せ。白崎もな。こいつにとってはそっちの方がこいつは責任を感じるからな」

 

俺は八重樫を背負いそして病院へ向かう

救急車を呼んだ方がいいと思うけど、そのせいでテストが遅れたりしたらこいつ本当に潰れる可能性があるからな

まぁどっちにしろ説教することには違いはないけどと思いながら病院へ向かった




ネタバレ注意
主人公 柳 玲
高校2年 剣道部所属 八重樫流裏道場所属
好きなもの アニメ、ゲーム、動画、食事、料理、運動
嫌いなもの 勉強、姫路の弁当、友達を貶されること
原作前仲のいい友達 雫、光輝(道場繋がり)優子、ハジメ(趣味繋がり)

剣道部と言いながらもどちらかといえば体術の方が優れている。剣道の腕は光輝よりもちょっとだけ強いレベルである。全国ベスト8が最高成績
ハジメとはアニメやゲーム友達であり映画関係はあまり見ない。そのぶん手頃で見れる動画をよく見ている
得意科目は社会関係で公民だけ少し低め。日本史、世界史、地理にはめっぽう強く500点オーバーだが苦手な化学、物理は良くて20点程度、他も文系は100点より少し高いくらいで理系は50点程度
コミュニケーション能力は結構高めだし、ある程度BLやGLにも理解がある。なのでカップリングとかで振られても答えることができるが自分だけは被害になるのを嫌う。
Bクラスの檜山とは犬猿の仲である


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