謎の食通のネタ帳 (謎の食通)
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渇望巨人のIF
光を渇望する巨人の旅路【裏】2


 

 

そこは暗い部屋だった。そこは研究室であり、そこには四つ目を持った仮面を被った男が居た。

 

「戦乱は、英雄を呼ぶ、だがその英雄を束ねるには・・・」

 

彼は救世主たちを探し、集める為に策謀を練っていた。

 

「そう・・・奴らのような存在を束ねるには、イングラムのような存在が必要だ」

 

そう言うと彼は研究所のシステムを立ち上げた。

 

「さて、私の複製人間を作るとするか・・・。いや、この際だ、他の技術も取り込んでみるか」

 

彼は世界の事象を観測する。その結果ある因子を見つけた。

 

「これは・・・海鳴市か・・・。だが、リリカルではなくトライアングルの世界線のようだな。・・・少々事象に干渉するか」

 

そう言うと彼はクロスゲートパラダイムシステムを起動させた。そして部屋の中は光に包まれ、光が収まったときには彼は存在しなかった。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「ユーゼス博士、おつかれさまです。」

 

「ああ、ジェイルか。ご苦労だった、下がっていいぞ。」

 

彼は、アルハザードと呼ばれる都市に居た。彼は時空転移を行いアルハザードに行き、そこで様々な研究を行った。その世界で人工生命体、サイボーグ、次元力など多岐に渡る研究成果を発表してきた。

 

「さて・・・因果を読み解いた事象からして、もうまもなくか」

 

彼がそう呟いた。瞬間、施設の電源が落ちた。いや、電源だけではなく、ありとあらゆるエネルギーが尽きていった。それは生き物も例外ではなく、外で歩いていた人々は灰になっていった。

 

「約束されたアルハザード滅びの日・・・アルハザード文明を支えるZONEの暴走により周囲の次元力は根こそぎ吸収され、不毛の大地となる。暴走した次元力はアルハザードを虚数空間に叩き落し、エネルギーの供給が無くなった浮遊大陸は墜落し、西暦の時代には伝説存在となる、か」

 

そう言うと彼は光に包まれ、彼は姿を変え沈み行くアルハザードを空から眺めていた。

 

『不毛の大地は、サハラと呼ばれ、この災害により多くの人間が他の世界に飛ばされる。そう・・・これが多次元世界が成り立つ始まりの日だ』

 

この大災害によって世界は世界線Tから世界線Rへと移っていく。それは新たな闘争の因子が生まれたということである

 

『これで魔法系人造人間の技術は手に入れたが・・・まだ、足りぬな』

 

そういうと彼は再び時を世界を超える。次なる因子を求めて・・・。

 

 

 

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次に彼が求めたのは神秘だった。根源すなわちアカシックレコードを目指す、魔術師の研究は彼の興味を引いた。

 

「ふむ、世界に住むものの認識で効果が変わる・・・興味深いな」

 

そして、彼は魔術の人造人間を研究するに当たって、興味深い人物と出会う。ユスティーツァ・リズライヒ・フォン・アインツベルン、アインツベルンの党首にしてホムンクルス。

だが彼が注目したのは、彼女の魔術回路だった。

 

「これは・・・あれに使えるか?」

 

彼はアインツベルン家と接触し、囁いた。根源への門を作らないか?と・・・。そして、その理念に賛同する物を集め、冬の聖女を大聖杯として改造した。・・・だが、改造する際に彼が独自の改造をしていたことを賛同者である御三家は誰も知らなかった。

 

「さて、聖書外典となるか零となるか・・・楽しみにさせてもらおう」

 

そして、彼は再び時の流れを見る。己の分身の素材と英雄を見出す戦乱の為に・・・。



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光を渇望する巨人の旅路【裏】3

 

 

 

「これが例のナノマシンと製造法などを纏めた資料だ」

 

「おお、これが・・・。これで我がSHOCKERの理想を実現することが出来ます」

 

彼は、様々な闇の組織にオーバーテクノロジーで出来た兵器を提供していた。テロ組織に力を与えることでテロを誘発し、混沌を生み出すことで世界中の技術力の向上、そして英雄と呼ばれる存在を誕生させるためだ。他にも表側の世界にエコロジー技術を提供し、環境汚染を抑えることもした。だが、その与えた技術の中には核融合炉、ニュートロンジャマーなど、世界に混沌を与える技術も存在していたのだった。

 

「さて、次に技術を提供するのは・・・亡国機業?この世界はISも存在するのか」

 

商売相手のテロ組織の名前を見つけた彼は、あるパワードスーツが存在することを知った。

 

「この世界は人間大サイズの因子が多い・・・。IS、これにR-GUNやアストラナガンの代わりをさせるか」

 

彼はパワードスーツを複製人間の装備として採用しようとするが、予想だにしない問題に直面する。

 

「こ、これは・・・篠ノ之束のコミュ障が治っている!?しかも、他の天才科学者と名高い連中が奴の発明を認めているだと!・・・これは、いかんな」

 

あらゆる因子を内包する世界故か本来とは異なる流れに彼は困惑する。この流れではあくまでISは宇宙服の一種としてしか認識されず、彼がISコアを確保するのが難しくなっているのが現状だった。

 

「仕方が無いな・・・少し亡国機業に重点的に力を貸すか」

 

ISを世界に広めるため彼は、亡国機業に所属し、日本に対しテロを起こすように誘導した。その結果、白騎士事件が発生し、篠ノ之束は行方をくらました。そして、彼は世界各国がISコアを回収するのに乗じて一つだけだがISコアを確保することに成功した。その後、ISコアを解析し、オリジナルを亡国機業に譲渡し、再び別の因子に着目した。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「陰陽玉・・・博麗神社最大の秘宝、その力は多岐にわたる、使用者を最適な健康状態にし、姿形を変化させることでも出来る。だが、その真の価値は、博麗の力によって引き出される究極の力だ」

 

彼は、幻想の彼方に消えた。秘宝に着目した。星すらも砕く力、それに興味が引かれたのだ。彼は博麗の力を狙う明羅に漬け込んだ。彼女を使い、分裂した陰陽玉と博麗霊夢の髪を入手させたのだ。

 

「約束の物を持ってきたぞ。さあ、私に力を寄越せ!」

 

「良いだろう」

 

彼はダークザギの闇のデュナミストの力を用いて明羅に闇の力を与えた。この結果、明羅は闇に飲まれることになるが、彼にとってはどうでも良いことであった。

 

「さて、このままでは元の状態に戻ってしまう。因果を操作し、情報を固定せねば・・・。」

 

分裂した陰陽玉が元に戻る前に因果から外し、統合されないように、博麗霊夢の髪の情報を固定することで博麗の力が髪から抜けないようにしたのだ。

 

「プロジェクトF.A.T,E・・・陰陽玉・・・『魔法』・・・博麗の力・・・インフィニットストラトス・・・戦闘機人・・・ズフィルードクリスタル・・・そして、クロスゲート・パラダイム・システム。これらを組み合わせることで新たな虚空の使者が誕生する。」

 

ユーゼスは、今まで手に入れた技術を用いて複製人間バルシェムの製造を開始した。

 

「さあ、数多の因子を束ね、私の前につれてくるが良い・・・。貴様の名前はミニス・メタルラインだ」

 

彼は、フラスコ状のケージの中に居る少女に話しかけた。

記憶に細工し、知識以外は持たせず、女性体にすることでヴィレッタの生存因子の効果すらも狙って、その少女は造られた。

 

その後、彼女はIS学園に転移される。何も知らない状態でISでありながらISではない兵器を身に纏った状態で。

 

 

こうして、この世界の因果は軋みを挙げながら変わり始めたのだった。




はい、そうゆう訳で『彼』が能動的に動いて暗躍は此処までです。
後は時が来るまでDIO様とお茶したり、アシュタロスの所に遊びにいったり、アインツベルン家にアヴァロンを譲渡したりなどしてます。

それらの結果、光を渇望する巨人の旅路第2話の冒頭の夢落ち世界に続く形になります。
この後は、イングラムの代役であるミニスちゃんが色々なキャラと友達になり、その仲間たちに敗れます。
ただし、ダークザギと同化してる彼は情報化して生き残り、予備の体に憑依、そして聖杯戦争で得たエネルギーを使って復活します。
彼がミニスちゃん達の前に再び姿を現すのは絶対運命に立ち向かう最終局面に出てきます。ようするにナシム・ガンエデンや真ラーゼフォンみたいな感じです。

彼がこのような行動に及んだのは絶対運命を乗り越える存在を見つけるため自分自身を世界の敵としたことです。
彼は地球という美しい星を愛しています。ですが、その星どころか宇宙そのものが滅びてしまうことを知ります。
そこで彼は、世界を救うために行動を開始します。ここはダークザギの意思影響でノアを差し置いて、自分こそが世界を救う存在だと思い込んでしまったのも一因です。
彼がユーゼス・ゴッツォを名乗ったことでイングラムのような存在が作った英雄が一つに集まった部隊に倒されるのは因果的に決定付けられました。
それにより絶対運命を乗り越える存在を作り出そうとした訳です。
以上が彼の目的でした。

この外伝とも呼べる短編は今のところ連載する予定はありません。ユーゼスの暗躍の細かい部分やミニスちゃんのスパロボ的行動、そして世界を救うと言った物語ですが、正直、風呂敷が広すぎて自分の手には余るので。
後、この短編の設定が本編にかかわるかどうかは未定です。


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シュウがマブラヴ世界にいたら
武装機甲士Alternative 【ユーコンテロ編】


ネオ・グランゾンのプラモが届いたんで衝動的に書いてしまった。
一部アユマユ設定を流用したオリジナル設定あり。


ユーコン基地で起きたテロ事件は急転降下した。テロ首謀者クリストファーの乗る戦術機が背後から現れた人型に刺されたのだ。その機体はおよそ戦術機とは思えない機体だった。そしてサイバスターともグランゾンとも火之迦具鎚とも異なる機体だった。

 

だが、シュウとマサキはその機体を知っていた。それはルオゾール・ゾラン・ロイエルの呪哭機ナグツァートだったのだから。

 

 

「ル、ルオゾール殿、な、何故?」

 

 

クリストファー少佐は、その口から血を溢しながら言う。彼の乗る戦術機は徐々に闇に包まれていった。

 

 

「ふふふ、あなたのその感情がヴォルクルス様が蘇る鍵になるのですよ。そう、信頼していた者に裏切られるという感情がね」

 

 

ルオゾールは、クリストファーをヴォルクルス復活の生贄としたのだ。そう、仲間であるはずの彼を・・・。

 

 

「ルオゾール!何でテメエが地上に居やがる!?」

 

 

マサキはルオゾールに啖呵を切る。ラ・ギアスのヴォルクルス教団の大司教ルオゾールが地上で活動しているなど普通では考えられない事だからだ。

 

 

「これはこれは、マサキ殿・・・そしてシュウ殿。お久しぶりですな」

 

 

ルオゾールは慇懃無礼に答える。ただ、シュウ・シラカワに対しては何かを含んでいた。

 

 

「・・・キリスト教恭順派が活発化していたのは貴方の仕業でしたか、ルオゾール」

 

 

シュウは自分の虚憶からキリスト教恭順派の勢力が本来よりも活性化していたことを識っていた。だが、その理由はわからなかったのだ。それが今ここで明らかになった。

 

 

「いかにも。彼らの思想は我が神、ヴォルクルス様と近しい物でしたのでね」

 

 

恭順派の教義とは、BETAを神の使いとして人類の滅びを肯定するというモノだ。そして、それはヴォルクルス教団の死こそ正しい在り方だというものに近かった。

 

 

「・・・そして、彼がヴォルクルスを蘇らせるための生贄ですか」

 

 

漆黒の闇の炎に包まれたクリストファーを見やりながら、ルオゾールに言った。それはここではないどこか、かつて見た事のある風景だったからだ。

 

 

「ええ、仲間に裏切られた時の絶望は格別な物ですからな。そう、あなたが私を裏切ったときのようにね、シュウ殿」

 

 

そして、ルオゾールはシュウすら予期し得なかった事を、いや、今回の事件でルオゾールが現れたことでようやく思い浮かべる事が出来た可能性を証明したのだった。

 

 

「裏切った!?どういうことだ、シュウ!」

 

 

マサキはシュウに問い詰める。だが、それに答えたのはシュウでは無かった。

 

 

「単純な事ですよ、マサキ殿。シュウ殿は、こことは異なる世界でヴォルクルス様に帰依していたのですよ」

 

 

ルオゾールは語る。本来知りえぬはずの出来事を。

 

 

「・・・どうやら、明星作戦はタケル達だけでは無く、貴方にも記憶が流出していたようですね」

 

 

シュウはルオゾールの言葉により確信を深めた。明星作戦で使われたG弾による記憶流入、それがルオゾールにも起きたということを・・・。

 

 

「然様・・・あの日より私は覚えの無い記憶を持つに到りました。それから私はこの瞬間を待ちわびていたのですよ」

 

 

ルオゾールは肯定する。そして、万感の思いで今日という日を待ち侘びていた事を告げた。

 

 

「しかし驚きましたよ。かつて貴方を殺そうとしたミサキ殿を地上に帰してさしあげるとは・・・」

 

「・・・」

 

 

ルオゾールは、この世界の差異について語る。それは何処と無くシュウを揶揄する物を含んでいた。それに対しシュウ・シラカワは沈黙を返すだけだった。

 

 

「あなたにも肉親の情があったという事ですかな?それとも自らの自由のためには母親すらも捨てるという事ですかね?」

 

 

ルオゾールはシュウを嘲る。そもそも知っているのだ。こことは異なる世界でシュウが幽閉されていた母

ミサキを救い出していたことを・・・。

 

 

「・・・地上はBETAにより多くの命が失われています。それを利用してヴォルクルスを呼び出そうということですか」

 

 

シュウはルオゾールの目的を推測した。BETAにより嘗ての総人口の半数を失った地上には多くの死が溢れていた。

 

 

「なんだって!?」

 

 

マサキは驚愕する。ラ・ギアスではなく地上でそのような事が起きるとは想像も着かなかったからだ。

 

 

「その通りです。今、此処にヴォルクルス様は復活なされるのです」

 

 

ルオゾールがそう宣言した瞬間、クリストファーを包んでいた闇が弾けた。そこの現れたのはクリストファーでは無い。蠍のような下半身にそれに生えた女性のようなモノ、上半身はいくつモノ触腕を備え、監視者と同じような顔を持っていた。邪神サーヴァ・ヴォルクルスが顕現したのだ。

 

 

「・・・ワガ・・・ネムリヲ・・・サマタゲ・・・ヨビオコシタノハ、オマエ・・・タチカ・・・?」

 

地獄の底から響いてくるような声が発せられる。

 

 

「・・・ホウビヲ、ヤラネバナランナ・・・オマエ達ノ・・・望ムモノ・・・其レハ・・・死ナリ」

 

 

その言葉とともにあたりにはヴォルクルスの瘴気が満ち始めた。

 

 

「地上で顕現しましたか。・・・確かに現在の地上は混沌と破滅に満ちていますからね」

 

 

こことは異なる世界で地上にも混乱を生み出して自身を顕現させるためシュウを地上に差し向けたヴォルクルスは、今ここに居る。

 

 

「どうです、これがヴォルクルス様です。そして、私目のナグツァートもヴォルクルス様の加護を得て、真の姿へと変貌いたします」

 

 

そしてまた、ナグツァートもその姿を変貌させた。

 

 

「ナグツァートの手足がヴォルクルスみてえに変貌していく・・・!?」

 

 

ナグツァートの四肢は、まるでヴォルクルスのような異形の形へと変貌していく。その姿はかつてこう呼ばれていた。真ナグツァート、と。

 

 

「あの姿は・・・真ナグツァートですか。魔力量はあの時ほどではないようですが・・・厄介ですね」

 

 

かつてのナグツァートはシュウを持ってして容易に手出しが出せない難敵だった。嘗てと比べると魔力量こそ少ないが、それでもその力は脅威である。

 

 

「どうですか、シュウ殿?あの世界とは異なりヴォルクルス様に帰依していない貴方ではグランゾンの真の力を使う事は出来ますまい」

 

 

サーヴァ・ヴォルクルスに真ナグツァート。二対の邪神はグランゾンを持ってしても勝利するのは難しかった。唯一の対抗手段はグランゾンの真の姿しかない。だが、それにも問題があった。

 

 

「確かに・・・真の力を解放するためのアストラルエネルギーを私個人で供給するのは困難な事です」

 

 

かつて、グランゾンはヴォルクルスの膨大な負のアストラルエネルギーによって姿を変貌させた。

 

 

「ならばヴォルクルス様に帰依いたしますかな、シュウ殿?」

 

 

しかし、今のシュウはヴォルクルスと契約はしておらず、そのエネルギーを自身で補わなければ成らなかったのだ。

 

 

「だからと言って、ヴォルクルスの力を利用する事はヴォルクルスの支配下に置かれるという事でもありますので私としてもお断りです」

 

 

自由を是とするシュウはルオゾールの提案を蹴る。

 

 

「ふふふ・・・貴方様ならそう仰ると思っていましたよ」

 

 

元よりシュウが提案を蹴るのは承知の上だった。ただ、シュウへの意趣返しのための提案でしかなかったのだ。

 

 

「ですが、少量のアストラルエネルギーでも出来る事はあるのですよ」

 

 

「・・・何ですと?」

 

 

だが、そんなルオゾールをシュウは嘲る。

 

 

「アストラルエネルギーはブラックホールに干渉する事が出来ます。その結果、事象の確率変動や次元力の抽出などが出来ます」

 

 

 

グランゾンにはブラックホールエンジンが搭載されている。そして、ブラックホールは特異点により偶然を引き起こしたり、宇宙魔王の様に負の次元力を引き出す事が可能なのだ。

 

 

「次元力だって・・・?」

 

 

マサキはシュウの言う次元力が気になった。その言葉が何処かで聞いたことのある響きだったのかもしれない。

 

 

「次元力は神の力といっても過言ではありません。そして、またの名を無限力とも言います」

 

 

シュウは次元力の別の呼び名を言う。それはある者達にとって無視し得ない言葉だった。

 

 

「無限力!?まさか、あなたがD計画に接触したのは・・・!」

 

 

無限力を動力としている機体、戦略合神機『火之迦具鎚』のパイロット伊吹純はシュウがD計画に接触した理由に思い至った。

 

 

「ええ。次元力を制御するために貴方方の無限力機関と無限力転換炉のデータが必要でしたので」

 

 

D計画とは帝国陸軍の一部と大空時財閥の極秘計画であった。無限力という常軌を逸脱した力を軍事利用する

その計画にシュウ・シラカワは技術提供を申し入れてきていたのだ。

 

 

「シラカワ博士、それが俺たちに接触してきた目的だったのか」

 

 

G-GUYこと剛田城二はシュウの思惑を察した。シュウは次元力を抽出・制御するために無限力機関のデータを欲したのだと。

 

 

「はい、その通りですよ。・・・抽出した次元力はマハカーラを媒介にグランゾンに満ちます」

 

 

シュウはそれを肯定する。そして魔神の胎動が始まった。

 

 

「そして、私のグランゾンは真の姿へ・・・」

 

 

グランゾンから闇が溢れた。その姿は先程のクリストファーと酷似していたが決定的に違うのはその性質だろう。そして、闇から真のグランゾンが応現する。

 

 

「ククク・・・どうです、これがグランゾンの本当の姿・・・ネオ・グランゾンです」

 

 

見るモノを威圧するグランゾンのそれよりも重厚な装甲。グランゾンに比べて鮮やかであり、かつ深淵を思わせる深い蒼色。背中には黄金の環、バリオン創出へイロウを背負っていた。その魔神の名は、ネオ・グランゾン。シュウ・シラカワが手懸けたグランゾンの真の姿だ。

 

 

「ま、まさか、ヴォルクルス様の力無くして、ネオ・グランゾンになるとは・・・」

 

 

ルオゾールは驚愕する。ヴォルクルスの力なくしてネオ・グランゾンが現れるとは夢にも思ってなかったからだ。そして、ヴォルクルスの枷が無いネオ・グランゾンは一切の制限が存在しないのだ。

 

 

「さて、まずはその邪魔な鎧を剥がさせてもらいましょうか・・・ブラックホールクラスター、発射」

 

 

ネオ・グランゾンが瞬時にブラックホールクラスターを形成する。いつもより規模を小さくしているがそれでもグランゾンよりも早くブラックホールを形成したのだ。そして、ブラックホールクラスターは真ナグツァートの衣を剥がす。

 

 

「うおおおお!?ば、馬鹿な!アストラルコーティングにすら対処したアストラルシフトが破られるなどと・・・!!」

 

 

アストラルシフト、通称無敵モードと呼ばれるそれは特殊な措置なくしてナグツァートにダメージを与える事が出来なくなる代物だ。それをシュウは容易く破った。

 

 

「今のネオ・グランゾンは次元力を扱う事が出来ます。この程度の事は造作もありませんよ」

 

 

そう、シュウは次元力によりアストラルコーティングを瞬時に施し、より高度化したのだ。

 

 

「お、おのれ、シュウ・シラカワ!」

 

 

ルオゾールは怨嗟の声をあげる。彼の宿願を邪魔したシュウ・シラカワに怒りを募らせながら。

 

 

「さて、皆さん準備はよろしいですか?彼を倒せば、この事件はおしまいです」

 

 

シュウは後ろを見渡した。そこにはヒュッケバインやグルンガストが、不知火や武御雷が、ラプターや他の国の戦術機が、地上の鋼の戦士たちが居た。

 

 

「では、お終いにしましょうか、ルオゾール」

 

今此処に再び暗獄から逃れるための聖戦は、始まったのだ。




アユマユ オルタネイティヴって設定がスパロボチックだから絡め易いと思うんだ。
特に無限力機関ってまんまだし。


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仮面ライダー短編
魔法と科学(魂)の歩む道


私はロボットやウルトラマンだけでなく仮面ライダーも好きなのです。


最初に言おう自分は転生者である。

よくある神様転生系だがテンプレと異なるのは、事故とかが原因ではなく、抽選らしい。

何でも世界に新しい可能性を創造するとかなんとか。

 

とりあえず特典を3つ選べるらしいので、様々な科学知識などの科学者としての能力、鋼の錬金術師に出てくる錬金術、GSや他オカルト作品とかに出てくる霊力を貰った。転生先はオカルトの世界らしいが自分の夢は科学者なので、このようなラインナップになった。

 

そして、今俺は、鬼に追われている。

 

 

『待たんかい、こらぁぁ!!』

 

 

「待てといわれて待つ馬鹿が何処にいるっ!?」

 

 

 

***

 

 

 

俺は、麻帆良学園都市のさる高校に所属する一年生だ。

神と名乗った男が言うには、ここはファンタジー物の世界らしいが、正直周りは普通の現代社会だ。

・・・いや、周りに超人どもが跋扈してるが文明自体は現代社会だよ、うん。

 

ただ、この学校は機材が充実してるので科学者志望の自分としては嬉しい環境だった。

 

 

『うおらぁぁ!!』

 

 

鬼の振るう棍棒が俺の体を掠める。

 

 

「危なっ!?」

 

 

学校帰りに工学部の方で自分の研究をしていた俺は、いつもの様にすっかり日が沈んでから寮に帰る予定だった。

そして、いつもの様に暗い夜道を歩いていたら、こんな化け物に見つかり、追われる羽目になった。

 

 

『まったく、すばっしこい兄ちゃんやなあ』

 

 

俺は霊力を使って身体能力とかを強化している。それで鬼の攻撃をかわしているが正直やばい。

文系な俺が未だ攻撃が当たっていないのは、鬼が本気でない事、霊的直感、そして強化した能力だ。だが、戦闘経験皆無な俺がいつまでも回避し続ける事はできなかった。

 

 

「っつあ!?」

 

 

足が絡まり、転んでしまった。そして、慌てて立ち上がろうとするが・・・。

 

 

『ようやく足止まったようやな。ま、ここで仕舞いや、兄ちゃん』

 

「!?」

 

 

そう、そいつは俺のすぐ後ろに居た。

 

 

『じゃあ、来世では普通に生きろや』

 

「・・・・・・サギタ・マギカ・ウナ・ルークス!」

 

 

その時、俺の目の前の鬼の顔面に光の矢が刺さった。光の矢が飛んで来た方を見ると、そこには知った顔が居た。

 

 

「やあ、無事なようだな、辰也」

 

「お前・・・草壁!?」

 

 

草壁雅仁、俺のクラスメートで友人だった。

 

 

 

***

 

 

 

雅仁は杖のようなモノを持ちながら怪物と戦っていた。しかし・・・

 

 

「ぐぅ!?き、さまぁ・・・!」

 

『どうやら、あんさん。近接戦しながらの魔法は苦手のようやな』

 

「舐めるな・・・!」

 

 

雅仁が棒術で棍棒を受け流して呪文を唱えようとするが、鬼の蹴りによって吹き飛ばされてしまう。

 

形勢は不利だった。抵抗する手段を持たない俺に比べれば雅仁は戦えていた。だが、それでも鬼に勝つには力が足りない!

 

俺には戦う力が無い。霊力も術として使えるわけではなく、錬金術も錬成陣が無ければ発動できない。俺の戦闘手段なんて霊力を体に纏って殴りかかるしかなかった。俺は無力をかみ締めながら地面を殴った

 

 

「くそっ・・・・って痛えぇぇぇ!?」

 

 

殴った先に何か硬い物があったらしくらしく激しい痛みが右手に襲い掛かった。

右手側の地面を見ると、そこには俺の鞄があった。

 

 

「なんだよ・・・っ!?」

 

 

あった。ここに戦う手段があった。神によりこの世界がオカルト系の世界なのは知っていた。その為の備えとして作っていたものだ。だが、それはテストすらしていなかったもので元ネタは、非常に危険な代物だった。

 

 

「が、はっ・・・!」

 

 

草壁が鬼に殴られ、肺から息を吐き出していた。時間が無い。元ネタとは、動力が違う。なら、いける筈だ。理論上、霊力を持つ人間なら適応できるはずだ。

そう自分に言い聞かせると俺は鞄からアタッシュケースを取り出した。そしてケースの中からデバイスを取り出して身につける。

 

 

「おい!草壁を放せ!」

 

「ば、か、やろう・・・はや、く、にげ・・・」

 

 

鬼は草壁の首を掴んで圧し折ろうとしていた。

 

 

『あん?兄ちゃん、逃げてなかったのか。まったく命は大事にするもんやで?』

 

「そうだな、命は大事だな」

 

 

俺は右手に持った拳銃型のデバイスの引き金を引く。そして、そのまま顔の右側に近づけた。

 

 

「だけどな、友達の命だって、大切なんだよ!・・・変身!」

 

【Standing by】

 

 

デバイスから電子音が聞こえた。そして、俺は拳銃型のデバイス[デルタフォン]を腰に巻いた機械のベルト[デルタドライバー]に付いているデルタムーバーに差し込んだ。

 

 

【Complete】

 

 

その電子音が鳴ると同時に俺の体が光に包まれた。

 

体を白色のエネルギーが覆い、装甲服が転送される。それはギリシャ文字のδを模したオレンジ色のアルティメットファインダーに白いエネルギー伝達回路に包まれた黒い装甲服だった。

 

 

『な、なんや、それ!?自分、一体何もんや!』

 

 

俺の姿に鬼は驚き、問い詰めてきた。草壁も喋る事は出来ないが驚いた顔をしている。

それには答えず、俺はデルタムーバーをデルタドライバーから取り外した。

 

 

「・・・Fire」

 

【Burst Mode】

 

 

デルタムーバーが音声を認識し、電子音で報告する。そして、俺は草壁を拘束している鬼の腕に向かって引き金を引いた。

 

 

『ぎぃい!?』

 

 

「がっ!?・・・はあ・・・はあ・・・」

 

 

デルタムーバーから放たれた光弾は三連射され、鬼の腕を貫いた。それにより鬼の手から力が抜け、草壁は脱出する事ができた。

 

 

『何者や、あんさん。召喚された自分に怪我負わせるなんて普通やないで』

 

 

光弾に穿たれた鬼の腕は負傷していた。この鬼は陰陽術士に召喚された式神で例え倒されたとしても元の場所に戻るだけだった。だが、黒い装甲服の攻撃は、鬼の本体にも影響を与えていたのだ。

 

 

「こいつの名はデルタ・・・お前たちのような存在に対抗するための鎧だ!」

 

 

俺は名前を告げる。かつてテレビの向こうで俺が憧れたヒーローの名前を。

 

 

「仮面ライダーデルタだ、覚えておけ!」




はい、仮面ライダーデルタでした。
ちなみにデルタは主人公専用というわけではなく、あくまで555系の試作品としての立ち位置です。
この作品に登場するのは基本的に科学系のライダーなので555系やカブト、G3系列となります


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破壊者の無限学園《エンドレスハイスクールオブディケイド》

これは夢だ。

 

 

俺が幾度となく見る夢だ。

 

 

悪夢と言っても良い。

 

 

暗雲に包まれた空、荒廃した大地、突き立つ十字架。

 

 

そこでは『彼』と十人十色の集団が戦っていた。数の上では集団の方が勝っているのにも関わらず『彼』は圧倒的だった。

 

 

龍の様な赤い鎧の男を『彼』は右手で地に伏せ、その倍加した力を霧散させる。

 

 

『彼』は機械の様な杖を持った白き魔法少女を魔法障壁ごと原子レベルで分解し、水素と酸素の火と化した。

 

 

『彼』は赤き衣の弓の英雄の剣を砕き、その首を叩き落した。

 

 

雷を操る少女の砲撃を『彼』は超高速スピードで回避し、そのスピードを維持したまま少女に体当たりをした。

 

 

パーカーを来た剣士が『彼』を押さえ、桃色の髪の少女が魔法で『彼』を吹き飛ばそうとするが分身した『彼』により背後から二人ともその剣で刺された。

 

 

空を飛ぶ紅白の巫女の弾幕を『彼』は何処からか取り出したミサイルランチャーで吹き飛ばし、その爆煙を隠れ蓑に接近し、その細首を左手で圧し折った。

 

 

魔法使いの少年が自らの肉体を電気に変換して、彼の超高速スピードに追随するが『彼』の拳により魔法ごと体は破壊されてしまった。

 

 

無限の空を飛ぶ白騎士を『彼』は飛び上がり蹴り穿つ。白騎士は回避しようとするも自動追尾されたソレを引き離す事ができず絶対防御ごと胴体を蹴り貫かれた。

 

 

終いには最後に立っているのは『彼』だけになった

 

 

『彼』の足元には『彼』が打ち倒してきたモノが居た。

 

 

心優しい青いロボットの少年と猫。ピンク色の球状の生き物。銀色の肉体を持つ光の戦士。白と赤の拳法家たち。餓狼の親子。対魔の炎を持つ少年少女たち。時を止める魔法少女に学ランの少年。

 

 

数多の戦士が『彼』の足元で倒れていた。

 

 

そして、十字架には何者かが張り付けられていた。

 

 

十字架の数は9本、その全てに人らしきものが磔にされていた。

 

 

磔にされている奴の顔は見えない。また、『彼』の姿も逆光で見えない。

 

 

そいつらの顔を良く見ようとすると何時も見ることが出来なかった。

 

 

『我が○×よ・・・まだ、その時では無い』

 

 

バリトンの聞いた男の声。それは圧倒的な力が込められていた。

 

 

そして俺はその声にある感情を何時も抱く。

 

 

それは恐怖と・・・親愛だった。

 

 

 

***

 

 

 

「お兄ちゃん!もう、朝だよ!!」

 

 

妹、小夜の声で俺の意識は夢の中から浮かび上がった。

 

 

「あ゛~~」

 

 

目を瞬かせながら枕もとの目覚まし時計を手に取り、時間を確認した。

 

 

「・・・はぁぁぁぁぁ!?」

 

 

目が覚めた。下手したら遅刻しそうな時間だった。

 

 

「ほら、急いで!早くしないと遅刻しちゃうよ!!」

 

「わ、わかった!」

 

 

とりあえず、急いで着替える事にした。というか妹よ、俺が着替えるから部屋を出て欲しいのだが・・・。

 

 

 

***

 

 

 

俺は学校の制服に着替えて、リビングに移動した。そうするとテレビの音が聞こえてきた。

 

 

《ゲッ、ダン!揺れる廻る振れる切ない気持ち~♪》

 

「相変わらず、このハワコネ体操は凄いな~。しかし、ロック君の顔色悪いけど大丈夫かなあ」

 

 

テレビと共に聞こえてきた声はおそらくウチの執事の秋月信彦だろう。信彦は俺たち兄妹が餓鬼の頃に記憶を失って行き倒れてたのを俺が拾った奴だ。両親どころが親族すら居ない俺たちにとって信彦は、血こそ繋がっていないが家族同然の男だ。

 

 

「もう!はやくはやく!!」

 

 

妹が急かして来るので急いで家を出ようとした。だが、そんな俺を信彦は呼び止めてきた。

 

 

「やあ、遅かったね士君。時間が無いから朝のごはんはお握りにしておいたよ」

 

「助かる、信彦!」

 

 

俺は信彦からお握りを奪うように受け取ると玄関に急いだ。

 

 

「もう!お兄ちゃんったら!・・・信彦さん行って来まーす!」

 

「ああ、いってらっしゃい」

 

 

妹が俺をとがめるように声を上げるが信彦は苦笑しながら俺達を見送ったのだった。

 

 

 

***

 

 

 

「で、あるからして近年の社会問題としてオルフェノク化現象と超能力発現が問題になっている」

 

 

今日はなんとか遅刻しないで済んだ。だけど最近あの悪夢を見ることが多くて夢見が悪すぎる。

 

 

「いつ誰がいかなるときに発症するかもわからないから、政府も対策に苦慮しているわけだ」

 

 

そろそろ精神科にも見てもらう必要があるかもしれないが・・・妹とかを心配させたくは無いな。

 

 

「・・・さて、今日の授業は此処までだ。じゃあ、帰りのホームルーム始んぞー」

 

 

どうやら授業は、もう終わりらしい。今日はノートこそ取っていたが授業内容が頭に入ってこなかったな・・・。まあ、俺なら今日のノートを一度見直すだけで頭に入るんだがな。

 

 

「今日は特に連絡事項はねえ。とりあえず寄り道せずに帰れよー。んじゃ、さようなら」

 

「「さようなら!」」

 

 

帰りの挨拶が終わると声が美声だが、どことなくマダオ臭のする担任は教室からとっと出て行った。というか学校にあんな赤いコート着てくるんて恥ずかしく・・・そういや他の先生も大概だったな。

 

 

「よ、士」

 

 

学校の教育現場に黄昏ている俺に話しかけて来た奴が居た。声のする方に振り向くとそこには俺の友人、二人が居た。

 

 

「・・・雄介に翔一か。なんだ?」

 

 

サムズアップが似合う男五代雄介に天然男子の二つ名を持つ津上翔一だった。

 

 

「一緒に帰らないかい?」

 

 

翔一の言葉を反駁すると、どうやら俺を誘っているらしい。

 

 

「ん、別に構わねえぜ」

 

 

俺自身は特に用事が無かったので雄介たちの誘いに乗った。

 

 

「ところで小夜ちゃんは?」

 

翔一がこんなことを聞いてきたが、そういやコイツと小夜って仲が良かったな。・・・なんとなく面白く感じない。

 

 

「小夜は部活だな」

 

 

俺は素っ気無く翔一に答えた。自分でも少し大人気ないと思った。

 

 

「小夜ちゃん、がんばってるねえ」

 

 

もっとも肝心の本人は全く気付いていないが・・・そして、そんな俺たちを五代はニコニコ眺めていた。

 

・・・こいつらの人の良さには勝てねえわ。

 

ちなみに小夜はテニス部である。

 

 

 

***

 

 

 

男三人で下校している。華というものが無いが、これはこれで気を張る必要が無いので楽だ。というかこんな善人たちと友人関係築けている時点でこれ以上は高望みな気がすると思うのは俺だけでは無いだろう。

 

 

「そういや翔一はレストランでバイトしてんだっけか?」

 

ふと、思い出した事を翔一に振ってみた。俺の記憶が正しければ、中国系のイケメンと金髪西洋系少女が経営する店にバイトしていた筈だ。

 

 

「うん、人形がたくさんある可愛いお店なんだ」

 

 

やはり例の場所か。あそこは料理も旨いが可愛らしい人形も多いからな。小夜も人形を欲しがっていたなあ。まあ、断られていたが。

 

 

「翔一君は自分の店を持つのが夢だっけか」

 

 

俺が翔一に振った話題に雄介も乗ってきた。以前、翔一から聞いたことだがこいつは自分の店を持つのが夢らしい。というかバイト先の店主も似た夢を持っていた気がする。そういや雄介からも夢を聞いていたな。

 

 

「そういう雄介の夢は冒険家だったか」

 

 

そう、こいつの夢は冒険家だ。高校に在学中の今でも長期休暇には登山したりしているらしい。・・・夏休み明けにヒマラヤの写真を貰った時はさすがに驚いたが。

 

 

「そうそう。でも他にも夢はあるんだ」

 

 

雄介のもう一つの夢か。それは気になるな。

 

 

「へえ、どんなのだ?」

 

 

だいたい想像が付くが俺は聞いてみることにした。

 

 

「人を笑顔にする事だよ」

 

「・・・お前らしいな」

 

 

本当にこいつは聖人君子すぎる。俺には、こいつみたいな優しさを持つのは難しいな。

 

 

「そう言う士は、どんな夢持っているの?」

 

「俺の夢か・・・」

 

 

翔一が俺の夢について聞いてきたが、正直思いつかない。そもそも俺はありとあらゆることを難無くこなす事が出来る。だから夢にするほどの目的が無いのだ。・・・あえて言うなら小夜の幸せや信彦の記憶が戻ることが俺の夢だろうか?

 

 

「きゃぁああああ!!」

 

 

自身の夢について考えを巡らせていた俺の耳に絹を引き裂くような悲鳴が聞こえてきた。

 

 

「なんだ?」

 

 

何かが起きたらしい。耳を澄ますと先程の悲鳴の他にも悲鳴が聞こえてきている。・・・この悲鳴の多さはあまりにも異常だ。

 

そう俺が考えを巡らせていると雄介と翔一は突然走り去った。

 

 

「お、おい!雄介!翔一!・・・ったく!」

 

 

俺は雄介たちの後を追った。そこで俺は俺自身の運命の歯車が動いた音を確かに聞いたのだった。

 

 

 

***

 

 

 

「あれは・・・22号!」

 

「22号?それって、もしかして五代さんが!?」

 

「ああ、未確認の連中だよ。・・・でもあいつは倒したはずなのに」

 

「五代さん、今はそれよりも!」

 

「うん、わかってる!」

 

 

雄介と翔一の腰にベルト状の物体が出現する。雄介は右手を顔の前に掲げる、翔一は天をしめすように掲げた。そして言霊と共に振り下ろされた。

 

 

「「変身!」」

 

 

雄介と翔一の体が変わる。大きな赤い複眼に金色の角、そして雄介は赤に、翔一は金色の鎧に包まれた。

 

 

「あれは未確認生命体、それに雄介と翔一が4号!?・・・ッ!」

 

 

俺の記憶が正しければアレは未確認生命体第四号と呼ばれる存在だ。翔一が変わった姿も雄介と似ているから同種なのだろうか。だが、俺の推測は否定された。他でもない俺自身に。

 

 

「違う。あいつはズ・ザイン・ダ。そして、雄介はクウガで翔一はアギトだ!・・・何故、俺はこんなことを知っている?」

 

 

突如として俺の頭にあいつらの変身した姿の名前どころか怪人の名前すら思い浮かんできたのだ。クウガとアギトは良い。なにしろ俺の持っているカードにも書いてあったから。だが、何故怪人の名前を知っているのか、そして・・・。

 

 

「それに何故家にあるはずのコレがある」

 

何故俺の手の中にコレがあるのか。どことなくカメラを想起させる白い機械、俺が物心付いたときから持っているそれが・・・。

 

 

「なんだよ、こいつら!」

 

 

翔一の声が聞こえて、ふと前を見ると未確認生命体グロンギ族と思われる存在の数が増えていた。

 

 

「こいつら未確認だけど今までの未確認じゃない!」

 

 

だが、雄介の言うとおり新聞や知識で知っているグロンギとは違っていた。姿はクローンの様に画一的だし何よりも腰のあるはずのベルトの装飾品が無かった。

 

 

「ギベ、クウガ!」

 

 

新たに現れた未確認の対処に苦戦している雄介に第22号ザインが殴りかかった。

 

 

「うぁあああ!?」

 

「五代さん!」

 

 

その拳は雄介は吹き飛ばされた。このままではクウガは、雄介はタコ殴りにされてしまうだろう。

 

・・・どうやら悩んでいる暇は無いらしい。今、俺がすべき事、俺が出来る事はわかっている。何故分かるのかはわからない。でも、俺はやらなければならない。

 

俺は覚悟を決めると戦場に足を進めた。

 

 

「やれやれ、主役は遅れて登場するというが態々盛り上げなくても良いだがな」

 

いきなり俺が現れたことでザインも沸いて出てきた取り巻き連中も俺に注目していた。よし、これで雄介が態勢を立て直す時間は稼げるな。

 

 

「士!?どうして?」

 

 

仮面ごしで表情はわからないが恐らく翔一は驚いているだろうな。まあ、俺でも驚くだろうな。

 

 

「士君!逃げて!」

 

 

雄介の奴、自分がピンチに関わらず、そんなことを言うか。・・・こんなお人よしが今まで戦ってきたのか。

 

 

「その必要は無いな」

 

友人として付き合いがある俺には大体分かる。こいつは泣きながら敵を殴っている。誰よりも他人を笑顔をしたいと思っている男が泣いている。なら、俺がやらなければならない。俺がこいつの笑顔を守らなければいけない!

 

俺は腰に巻いたベルトに付随しているカードホルダーからカードを取り出す。カードにマゼンタカラーのどことなくバーコードを想起させる仮面が描かれていた。そして、そのカードに書いてある名前は、DECADE。

 

 

「変身!」

 

《仮面ライド DECADE》

 

 

俺がベルトのバックルにカードを挿入して、バックルを回すと、俺の周りに9つの幻影が出現した。そしてその幻影たちが俺に重なると俺の姿は変わっていた。

 

俺は高揚感に包まれていた。今の俺なら何でも出来る。俺に出来ない事はない。このジャマなヤツをオレはハカイできる。

 

 

「変わった!?」

 

「あれは・・・氷川さんが言ってた展開型の装甲服の親戚なのか?」

 

 

雄介たちが俺の姿を見て驚いている。俺は、それを横目に取り巻きの雑魚どもに攻撃を仕掛ける。

 

 

「ふっ、セイ!はぁあ!」

 

雑魚を殴り、時には蹴ったりしているが、こいつらは数だけ多い。戦闘能力こそ高くないがやっかいだ。

 

 

「ちまちま殴っていても埒が明かないな。・・・こいつを試してみるか」

 

《フォームライド AGITO STORM FORM》

 

 

俺の姿は再び変わる光の神の力、その片鱗に・・・。

 

 

「また変わった!?」

 

「士が青のアギトに!?」

 

 

先程より雄介と翔一が驚いている。まあ、当然だろうな。アギトじゃない奴がアギトに変わるんだからな。

 

 

「はぁあああああ!」

 

 

俺はストームハルバードを振り回し雑魚を一掃していく。長物を使う事で複数の雑魚を巻き込めるから先程よりは効率よく数を減らせている。

 

 

「フン!」

 

俺の登場に混乱していたサイ型グロンギは立ち直ったのか、俺に殴りかかってきた。

 

 

「おっと・・・お前ならこれかな」

 

だが、俺はそれを余裕で回避し、こいつにとってインパクトのあるヤツを使おうと思った。

 

《仮面ライド KUUGA》

 

 

アギトストームフォームは赤く染まった。だが、それはフレイムフォームになったのでは無い。

 

 

「なっ!?」

 

「バンザト!?」

 

 

俺はクウガに変わったのだ。案の定グロンギそして雄介は大きな衝撃を受けている。

 

 

「ハッ!」

 

 

そして、それは隙となり、俺はグロンギに拳の連打を食らわした。

 

 

「バレスバ!」

 

「うぉおっ!?・・・やってくれるぜ!」

 

 

しかし、ヤツは俺の連打が途切れる隙を狙って俺を突き飛ばしてきた。その衝撃で俺は元の姿、ディケイドに戻っていた。

 

 

「クウガビバスザ!?オキガ、ラギッタギバビモンザ!」

 

「ズビズビうるせえな。ゲンザギデザ、リントンボオバデザバセ」

 

 

こいつらの言語は相変わらず耳に障る。というか現代の言葉を話せよ。

 

 

「士君、あいつらの言葉わかるの?」

 

 

そんな悪態を着いているといつの間にか雄介が俺の隣に居た。

 

 

「あ?あんなの言葉は日本語に似てるから英語より楽だろ」

 

 

正直、日本で育った俺にとってはリント語よりは良くわかる。聞いてるだけでイライラしてくるのが難点だが。

 

 

「そ、そうなのか・・・」

 

 

翔一、アギトは感心したように呟いてきている。というか戦闘中に天然発動するなよ。まあ、こういう会話しながら俺たちは雑魚を殴ったり蹴ったりしているわけだが。

 

 

「いや、桜子さんもあれの翻訳とか手を焼いてたんだけど・・・」

 

 

桜子・・・確か雄介の知り合いの考古学者か。まあ、グロンギ語の資料自体は乏しいからな。

 

 

「ところであいつはなんて言ってたんだ?」

 

「ああ、それな。俺がクウガに変わったから、俺は何者だって聞いてきたんだ」

 

「・・・なるほど」

 

「まっ、俺はこう返すだけだけどな」

 

俺は新たなカードをホルダーから取り出し、グロンギに向けて叫ぶ。俺自身が何者なのかを。

 

 

「通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ!!」

 

《仮面ライド ITIGOU》

 

 

俺の姿は変わる。伝説に。赤い複眼、緑のマスク、バッタをイメージさせる概観。

 

始まりの戦士、仮面ライダー一号に俺は変わった。

 

 

「まだ変わるのか!?」

 

「凄いな、一体どれだけあるんだろう」

 

「さあな、俺にも把握し切れては、いない。・・・行くぞ」

 

俺の呼びかけに二人とも黙って頭を縦に振り、グロンギに向かい合う。取り巻きの雑魚はもう居ない。後は、ズ・ザイン・ダのみだ。

 

俺たちは一斉に駆け出す。最初に仕掛けたのはクウガだ。

 

 

「ふぅん!」

 

クウガはその拳に炎を纏いながら殴りかかった。俺がクウガになってかわった時よりはダメージが大きそうだ。

 

 

「とぉう!」

 

 

次に仕掛けたのは、アギトだ。アギトはザインの鳩尾に蹴りを打ち込む。神の力はザインの強靭な肉体を物ともせず突き刺さった。

 

 

「はぁあ!!」

 

 

そして、俺はそんなザインを投げ飛ばし、地面に叩き付けた。投げ方も一工夫されており、怪人にもダメージを与えれる投げ方だ。

 

 

「決めるぞ、雄介、翔一」

 

俺は、姿をディケイドに戻すと切り札をホルダーから取り出す。クウガは中腰に屈み、両手を天に向け右足に封印エネルギーを収束させる。アギトは、クロスホーンを展開し、地面に発生した6本角を模したエネルギーを右足に溜める。

 

《ファイナルアタックライド D D DECAD》

 

俺たちは飛び上がった。

 

 

「てぃやああああ!」「おりゃああ!」「とぉおおおおお!」

 

「ウアアアアアアアアア!?」

 

そして、俺たちの蹴りはグロンギに命中した。三種のエネルギーに奔流にヤツが耐え切れるはずが無く、ズ・ザイン・ダは爆散した。しかし、ヤツは俺の知識にあるよりもタフだった気が・・・。

 

俺は自分の覚えの無い知識のことがよりわからなくなっていた。だが、そんなことが吹き飛ぶようなことが起きた。

 

 

「取り巻きの連中が!?」

 

取り巻きの雑魚たちの姿が変わったのだ。その姿は全身黒タイツの男たちだった。・・・!俺は、こいつらの格好に心当たりがある!見覚えの無い知識ではなく、俺自身が調べた情報にこいつらは載っていた!!

 

 

「こいつらは・・・」

 

 

俺は転がってるヤツを適当に選んで、その腰にある紋章を見た。

 

 

「どうしたの、士君?」

 

 

雄介がそんな俺を疑問に思って話しかけて来たが、それどころではない。

 

 

「こいつを見てみろ」

 

 

俺は雄介に腰に付いている紋章を見せた。

 

 

「これは、二首の鷲に・・・地球かな?これがなんなの?」

 

 

そう、それは地球を鉤爪で掴んでいた双頭の鷲だった。

 

 

「俺の記憶が正しければこれはショッカーのモノだ」

 

 

そう地球を掴んだ鷲、それは秘密結社ショッカーのモノだ。

 

 

「ショッカーって確かあのドラマの?」

 

 

翔一がドラマの仮面ライダーを思い出したようだが、こいつらはそんなんじゃない本物だ。

 

 

「あれは誇張こそあるがノンフィクションだ。こいつらは昔起きたBADAN戦役のBADANの元となった組織の改造人間だ」

 

 

そうかつて世界各地の空軍基地が破壊され、日本の半分が占領された最悪の事件BADAN戦役、それの大本の組織、それがショッカーだ。

 

 

「改造人間!?」

 

「ああ。どうやら、こいつらは何らかの力でグロンギに変貌させられてたらしいな。・・・そして、その裏にはBADANの残党、いや新しいショッカーが絡んでいるんだろうな」

 

「士・・・どうして、そんなに詳しいんだ?」

 

「それは・・・」

 

 

それは俺にもわからないことだった。何故こんな知識があるのか。何で変身できるのか。俺にはわからなかった。

 

俺が言いよどんでいるとサイレンが聞こえてきた。これはパトカー・・・警察が来たようだ。

 

 

「警察か・・・。話はまた今度だ。放課後、図書室でな!」

 

「ちょ、まっ」

 

 

さすがに警察の世話になりたくは無いので俺は退散する事にした。4号もといクウガは警察との繋がりを噂されていたから大丈夫だろう、多分。

 

 

《アタックライド INVISIBLE》

 

「・・・消えちゃった」

 

 

そんなことを呟いている翔一を尻目に俺は自宅に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

この時俺はある種の異変が始まった事を察していた。だが、これが俺の旅の始まり、そして俺の俺たち兄妹の因縁の引き寄せた事だとは、この時想像も付かなかった。




この作品は
ディケイド+SPRIT+MUGEN+電撃学園+二次創作+その他
で構成されています。
つまり、この作品の士は○○○○の息子です。


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2000の技を持つ超高校級の希望

希望+サムズアップ=最強
おk?


「さて、次の魂は・・・なんじゃこいつ意識が吹っ飛んでおるのお」

 

「仕方が無い。特典はワシが選ぶとするか・・・ふむ、こやつにとっての力の象徴はこれか」

 

「しかし、これだけではつまらんのお・・・」

 

 

「おお、コレ丁度良いのう!よし、折角だし二つともくっつけるか。いやあ、よい事をした後は気分が良いのお!!」

 

人それを大きなお世話と言う。

 

 

***

 

 

ボクは2000の技を持つ以外はどうしようもないほど平均的な普通の高校生だ。

性格にも成績にも、これといった特徴はない。特殊な趣味や趣向があるわけでもない。

ボクの好きなアイドルや、好きなマンガ、好きな音楽、好きな映画を知りたければランキング番組の一位である場合が殆どだ。

まさしく王道というものを地で言っている。まあ、一部例外的なこともあるけど・・・。

まあ、そんなボクの取り柄と言ったら人よりもちょっと前向きな事と無駄に数だけは多い2000の技くらい・・・かな。

 

そんな普通のボクは今・・・覆面パトカーに乗っている。

 

 

「それにしても今日は災難だったな」

 

頭が少し、いや結構さびしい壮年の男性、杉田守道サンがボクに話しかけてくる。

 

 

「ははは・・・まあ、大丈夫ですよ」

 

 

ボクを労う杉田サンにサムズアップで答える。

ボクは警察に逮捕されたわけでも補導されたわけでもない。事件に巻き込まれたから事情聴衆を受けていた。

杉田サンは事情聴衆が終わったボクを送ってくれているだけなんだ。

 

 

「しかし、お前さんがぶつかった相手がまさかあの赤福だとは、なあ」

 

 

ボクが巻き込まれた事件、それは買い物帰りのボクとある人物がぶつかった事から始まった。

連続宝石強盗犯・赤福寿太郎、それがボクにぶつかってきたサラリーマン風の男の名前だ。

しかも丁度一仕事終えたばかりで、ボクがぶつかった拍子に彼が持っていた鞄から宝石が散乱したんだ。

まあ、その後なんやかんやあって事件は解決したんだけどね。

 

 

「凄いんですか、その人?」

 

「ああ。あいつは頭も切れるが何よりも運が良い。そのせいで今まで何回もヤツを取り逃してきた・・・まあ、今回に限っては君の悪運に負けたようだがな」

 

「あははは」

 

 

ボクは杉田サンのその言葉に苦笑を返すしかない。まあ、ボクの悪運のおかげであの事件の時は何度か命を拾った場面が何度もあったけどね。

 

 

「それで今君はどうしてるんだ?」

 

「別に普通ですよ。普通に高校行って、普通に生活してるだけです」

 

 

そう、ボクはあの事件以来何事も無く普通に暮らしている。あの事件で疲れた心も結構リフレッシュ出来た。最近は警察も専門の部署を作ったらしく、ボクの出る幕はもう無いかもしれない。

 

 

「なるほどねえ、まっ何事も普通が一番だな。一条も言ってた君にはあんなこと似合わないってな」

 

「一条さんが・・・」

 

 

杉田さんの言葉に長野に帰った一条さんの事を思い出す。あの人には結構迷惑掛けたからなあ。

 

 

「さて、着いたぞ」

 

 

そうこうしているうちにボクの家に着いた。何の変哲モノ中流家庭の一戸建て住宅、特筆するほど裕福でも貧乏でもない我が家だ。

 

 

「あっ、ありがとうございます。杉田さん」

 

「気にするな。じゃあな」

 

 

そう言って杉田さんは車を出した。さて、ボクも家に帰るか。そうして家の扉を開ける。

 

 

「ただいま~」

 

 

玄関に入って帰ってきた事を告げると家の奥からドタバタと足音が聞こえてくる。この感じはあいつか。

 

 

「あっ、お兄ちゃん、お兄ちゃん!」

 

 

案の定奥から出てきたのはボクの妹こまるだった。

 

 

「どうしたんだよ、こまる」

 

 

こまるが活発なのは知っているが、さすがにちょっとはしたないな。けど何か重要なことがあるのか疑問に思ったので先にそっちについて聞いてみることにした。

 

 

「これ!コレ見て!」

 

 

こまるが差し出した物、それはボク宛の郵便だった。・・・こまる、勝手に見たのか。これだからボクはネット通販を利用できない。特にアレ系統は絶対・・・!!

 

 

「これ?・・・今回、我が校では平均的な学生の中から、抽選によって1名を抽出いたしました。その結果、当選したあなたを“超高校級の幸運”として・・・って超高校級!?コレって、まさか!」

 

 

それはボクにとって衝撃だった。内容もそうだけど、ボクはあることを思い出した。思い出してしまった。

 

 

「そうだよ!希望ヶ峰学園の入学案内だよ!・・・それにしてもお兄ちゃんの才能って幸運なんだ。ちょっと以外かも、ってあれどうしたの、お兄ちゃん?」

 

「あっ、いや、なんでもないよ・・・ボクは部屋に戻るね」

 

 

多分ボクの顔は青ざめていることだろう。部屋に戻るときもこまるから声を掛けられたけど無視して部屋に戻る。

 

そして、ボクは部屋に戻った瞬間両手を床に着いた。いわゆるOTZの体勢だ。

 

 

「クウガの世界かと思ったらダンガンロンパの世界だったとは・・・」

 

 

ボクの名前は苗木誠、推理ゲームダンガンロンパの主人公の名前いや主人公そのものだ。

 

ボクはいわゆる前世の記憶を持ちながら生まれた。いや、この場合は生まれ変わったかな?

中学生になるまでボクはこの世界は普通の世界だと思っていた。つまり、二次創作的な転生ではなく宗教的な転生なのかと思っていたわけだ。

 

だけど長野の親戚の所に遊びに行った時それは脆くも崩れ去った。長野には九郎ヶ岳遺跡が存在したのだ。そして、ボクはなんやかんやあってクウガになり未確認生命体と戦う羽目になった。

 

正直戦うのは怖かったし嫌だったけど、色々あって戦うことにしたんだ。

 

そしてボクは最後まで戦い抜いたわけなんだけど、まさか次はダンガンロンパなんて・・・。

正直言ってボクはこのゲームについて詳しくない。前世で友達に進められて買いはしたけどプレイする前に死んでしまったから、これから先の展開が全く分からない。

 

だけど、ボクは大丈夫だと思うことにした。これから先の展開は分からない。クウガの力も役に立つかわからない。けど、大丈夫、ボクは自分が納得できる行いをする。そう決めたのだから・・・。

 




五代さんナイズされた苗木くん、うん希望しかないね
ちなみにアマダムのせいでダンロン1は強制的にIF展開になる。


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その他
博麗さんのカオスな日常


あの博麗霊夢になったオリジナル主人公、ただし幻想郷では無く、無限市幻想町の巫女だった。
一人称の練習でもある。
内容は妄想全開で書いたので気分が萎えるかも知れないです。


私の名前は博麗霊夢。

 

東方Projectの主人公で親しみを込めて、世界一位さんと呼んでください。

 

いきなりだが、私は転生者でもある。

良くある転生系小説のありきたりな神様転生では無く、普通に産まれた。その所為か、前世は男だったのに今では花も恥らう乙女である。

 

・・・そこ乙女(笑)とか鬼巫女とか言わないように。

 

さて、話を戻すが、私は博麗霊夢として生まれたが、生まれた場所は幻想郷では無い。というか幻想郷であってたまるか。

 

この世界は俗に言うMUGENストーリーみたいな世界である。実際、妙蓮寺の住職の夫と冥王の嫁とピンクの悪魔がフードファイト番組に出演していたことがある。

 

いやはや、あれにはびっくりした。というかこれって放送してよいのかしら?この世界、私が住んでいるところ意外は現代社会に近い。もっとも埼玉にギネス級の大木があったり、昔、核ジャック事件が起きたり、夜の一族なる混血の一族が存在していたりはするが。というか神秘の秘匿とオカルト商業は、どうやって両立してるか疑問である。

 

まあ、こんな感じの不思議現代社会な訳だが、私自身も色々やらかした。その所為で色々面倒なことになっているわけだが・・・。

 

「霊夢さーん、ナギ様とナミ様が着ましたよー」

 

・・・早苗、とりあえずすぐ行くからお茶とか出しておいて。

 

「わかりました!あ、お茶の種類どうします?」

 

いや、来る神物的に最高級品一択でしょうが、アンタは私を何だと思ってんだ。

 

「えっ、貧乏巫女じゃないんですか?」

 

アンタ、綺麗な顔して随分とセメントね・・・。それとウチの神社、結構裕福だから、普段はただ倹約してるだけだから。

 

「なるほど・・・つまりケチ巫女ですね!」

 

・・・・・喧嘩売ってるのかしら?ところで、また大きくなった?

 

「はい、また一センチ大きくなってまた買い直しですよ」

 

さらしにすれば良いじゃない、楽だし。

 

「・・・霊夢さん、まださらしなんですか?霊夢さんも大きいんだからちゃんと付けないとダメですよ」

 

霊力で体の循環管理してるから問題ないわ。というか私のイメージとしてはどちかというと控えめなのが一般的だと思うんだけど・・・。あ、そうだ。御二人には、あの羊羹だしといて。

 

「わかりました~」

 

今、私の神社に長野から早苗やお偉い神様が来たりしてるのは、私がしでかした事が国家事業になっているからである。

 

 

 

 

 

 

生まれて年を重ねるごとに前世の記憶がハッキリしてきた私は、前世の記憶で使える物じゃ無いか探すことから始まった。調べた結果、この世界の博麗神社は地の龍という龍神を祭っており日本中の霊脈を管理している神社らしい。

それで私は思った。

 

「霊脈・・・神道・・・境ホラのあれとかどうかしら?」

 

アイデアを思い浮かんだ私は、早速行動を開始した。まあ、実際には母親にアイデアを提案しただけだが。神州世界対応理論とか、色々ぶっ飛んだ理論も教えた。

 

正直な所、私は結果に期待してなかった。所詮子供のたわごと、博麗霊夢として生まれたからポテンシャルこそ高いが、それでも国が動くとはその時は思って無かったわ。

(後で聞いたが母親のコネがお偉いさんとかにあったらしいと聞いた)

 

それで母さんがナギ様を連れてきた。ちなみに学ランに仮面のあの姿である。

 

「君の発案した理論は大変興味深い。それを最低限形にしてくれないかね?」

 

 

そんなかんじで私主導のプロジェクトが始まってしまった。

とりあえず通信や商売の神様でインターネットの乗りで何とかならないか相談したり、神様の力を借りるシステムを効率化するために神降ろしの特訓したりした。

 

その結果、博麗神社をメインサーバーとした神様ネットワークが完成し、私はその管理人になってしまった。おかげでウチの神社の地下はかなり凄まじい事になっている。ゲームの秘密基地風の拠点を和風にしたというのがイメージに近い。

 

こんな感じで小学生の頃から仕事する羽目になった。解せぬ。

 

私のスペックは、高かったので学校の授業には着いていけたが、部活動をする時間とか友達と遊ぶ時間が作れなかった。

 

 

そう、私の、博麗霊夢の悩み、それは・・・

 

「友達や恋人が欲しい・・・」

 

「霊夢さん、私は友達ですよ?」

 

「アンタ一人しか居ないのよ」

 

「そ、それは、その・・・・・・すいません」

 

「謝るな・・・!ちくせう」

 

ああ・・・愛さ霊夢になりたい・・・。

 

 

 



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ユゴスから来る蝉【前編】

この作品は、クトゥルフ系に版権作品をぶち込んだ作品です。ですので主役たちにはキャラをある作品から参考にしています。読めば分かると思いますが、クトゥルフを題材にしたあの作品です。


最近、行方不明者が多発しているそうだ。警察も捜索しているがまるで音沙汰も無く時だけが無為に過ぎていった。だが、自分たちの力で解決しようとした者達は探索者となり真実への足がかりを掴んだ。

 

・人のようで人とは思えない化け物に郊外の森に運ばれていった

 

・郊外の森には、古ぼけた館がある

 

彼らはこの二つの情報を手がかりに町の外へ出る。そこに宇宙的恐怖が待ち受けているとも知らずに・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ねえ・・・麗華ちゃん、本当に行くの?」

 

「当然よ、ここまで来て尻尾を巻いて逃げる訳にもいかないわ!」

 

「・・・オジサン的には女子高生は帰って欲しいんだけどなー」

 

彼らは中年男性一人に女子高生二人の変わった組み合わせだった。女子高生達は行方不明になった友人を探すために、そして中年男性は探偵として行方不明者の調査に当たっていた。彼らは数奇な運命により出会い、行動を共にしていた。

 

 

「あ、あれ・・・?あそこにいるの矢坂君と愛奈ちゃんじゃない?」

 

「ほんとだ、こんな所で何してるのかしら、あの二人?」

 

「・・・お二人さん、あのカップルは知り合いかい?」

 

「はい。矢坂大悟君に飯綱愛奈ちゃん、私たちのクラスメートでカップルなんですよ!」

 

「・・・あれはどちらかというと飯綱さんが矢坂君に言い寄ってるだけじゃないかしら?」

 

「ほうほう・・・で、そのカップル二人は何でこんな所にいるんだい?」

 

「え~と・・・肝試し?」

 

「今は秋よ・・・。というか、あの二人がそんな感じのデートするなんて普段の様子から想像が出来ないんだけど」

 

「とりあえず理由を聞いて、家に帰したほうが良い。ここは危険だ」

 

「そうですね・・・。おーい、矢坂くーん!愛奈ちゃーん!」

 

探索者たちは相談した結果、二人組みに声を投げかけた。その声に気付いた二人は探索者たちを見つけた。

矢坂大悟は少し茶色の黒髪の中性的な少年だった。飯綱愛奈は、長い黒髪の女性的なメリハリのある体形をした世間一般で言う美女だがどことなく妖艶とは別の意味で妖しい雰囲気を持った少女だった。

 

「あ、楓ちゃんに麗華さんじゃないですかー!どうしたんですか、こんなところで。というか、そこのいかにも冴えない中年男性はどちら様で?」

 

「ちょ、ちょっと落ち着いて愛奈ちゃん・・・!」

 

「落ち着け、テンション上げすぎた、愛奈。長谷川さんが困っているだろう」

 

「おっと、こりゃ失敬・・・でも、なんでここに居るんです?」

 

「貴女の疑問に答える前に私たちの質問に答えて頂戴。・・・貴方達はどうしてここに居るのかしら?」

 

「ここに居る理由ですか?そうですねぇ・・・ボランティア?」

 

「・・・確かにボランティアって言えばボランティアかもしれないけど」

 

「ボランティアでこんな森に来るってどんなボランティアよ」

 

「といってもなあ・・・」

 

「ちょっと、ちょっと、そちらの質問に答えたんですから私たちの質問にも答えてくださいよー!」

 

探索者たちは矢坂大悟と飯綱愛奈に自分たちの目的を話した。そして、ここが危険だということも説明し、早く帰るよう促した。だが・・・。

 

「なんと、みなさんもそれが理由でしたか。私たちもなんですよ!」

 

「お、おい、愛奈!」

 

「えっ!?大悟君に愛奈ちゃんも?」

 

「ええ、私たちは、こういうことの専門家ですから、ですので帰ったほうが良いのは貴方たちだと思いますよ?」

 

愛奈は探索者達に笑いかけながら言った。その相貌は光と影の影響か、顔に影が掛かり、その端正なで愛らしい顔が黒く染まり、彼女の目は燃え上がるような目と嗤っているような形の亀裂のような口のように感じられた。そして額にも目と同じように燃え上がっているナニカがあった。そのあまりにも異様な錯覚に探索者たちは身の毛が竦む様な恐怖に陥る。そして、恐怖の重責により心のバランスが崩れようとした瞬間

 

「あっぐがっい!?」

 

「怖がらせるな、アホ」

 

愛奈の頭部に白銀に輝く三つ又の食器、フォークが刺さっていた。

 

「な、何するんですか、大悟さん!乙女の頭に毎度毎度フォークを刺すなんて!というか刺すならどちからいうと・・・」

 

「あ”あ”ん?」

 

「すいません、なんでもありません。・・・ううう、こんなに想っているのになんてセメントなんでしょう」

 

「お前の所業を考えろ」

 

「あれは前のことであって今のことじゃないですよ!」

 

「相変わらず、矢坂君と愛奈ちゃんは仲良しだな~」

 

「これを見て仲良しだななんて思うのはあなただけよ、楓・・・」

 

「いや、おじさん的にも仲良くじゃれ合ってる様にしか見えないどね(何だ今のはまるでこの世の物とは思えない名状しがたい何かが・・・)」

 

「話を戻すけど、ここから先は危険だから君たちは戻った方が良い」

 

「ジョーダン、サチを見つけるまでは戻らないわ」

 

「わ、私もです・・・!」

 

「おじさんも仕事で来てるからね最低限の情報は掴んでおきたいのよ」

 

「・・・危険な目に会うかもしれないんだぞ?」

 

大悟は厳しい顔で探索者たちに警告する。その目は邪魔者を見る目では無く、純粋に探索者たちを心配する目だった。

 

「なら、私たちと共に行動するっていうのはどうですか?」

 

「!?愛奈、何言ってんだよ!」

 

「ここで追い返しても彼らはテコでの動きませんよ。だったら一緒に行動して近くで守ったほうが良いじゃないですか」

 

「それは・・・そうかもしれないけど」

 

「待ってくれ、守るって事は何かあるのか?」

 

「・・・ここを突き止めたなら貴方も話ぐらいは聞いてるんじゃないですか?・・・化け物の話をね」

 

「あ、ああ、だけど、化け物なんて、実際に・・・」

 

「いますよ。彼は実際にね」

 

探索者は彼女が嘘をついてないことが本能的に分かった。そして、常識では計り知れない生き物が存在することを理解した。理解してしまった。そのあまりにもおぞましい真実に探索者たちは目眩や吐き気に襲われる。だが、顔を青くした探索者たちを落ち着かせるために話しかけたため探索者たちは一時的な狂気から逃れることが出来た。

 

「大丈夫か?深呼吸して気持ちを落ち着かせるんだ」

 

「え、ええ・・・ありがとう、矢坂君」

 

「おやおや、実物を見てないのにもうグロッキーですか?そんなんで大丈夫なんですかねえ?」

 

「・・・いや、さっきお前が怖がらしたのが一番影響で回と思うんだが」

 

「そりゃあ1d10/1d100くらいは減りますからねえ。まあ、大悟さんを見ればSAN値も回復しますよ!能力的に」

 

「はいはい、戯言は良いから。・・・それで、そんな化け物たちが居る所に行くわけだけど、それでも着いて来る?」

 

矢坂大悟の言葉に探索者たちは沈黙する。これから先に未だ想像も着かない化け物がいる。そして、真実を得るにはそいつらを超えていかなければならないと言う事を理解した。

 

「・・・私は、いくよ」

 

「楓・・・」「楓の嬢ちゃん・・・」

 

「良いのか?この先にお前の友達が居るとは限らないし、居たとしても五体満足で無事かどうか分からないんだぞ?」

 

「分からないよ・・・でも、だからこそ分からないままにしておきたくない。サチちゃんの事も行方不明になった人たちのことも」

 

「そっか・・・」

 

「私も楓と同じよ。」

 

「麗華ちゃん・・・」

 

「サチは私の大切な友人だもの、こんなところで逃げたら私は一生後悔する」

 

「おじさんもそれには帰らないよ」

 

「鈴木さん・・・」

 

「おじさんは何度かこんなヤバめな経験もしたことがある。・・・もっともこんなファンタジーでホラーな展開は無かったがな。それに女の子を置いて逃げるってかっこ悪いじゃない」

 

探索者は、矢坂大悟に自分たちの決意を告げる。この先に待ち受ける恐怖に殺されるかもしれない。だが、彼らは選んだ。真実の探求を・・・。

 

「ふふふ・・・良いですねえ、良いですねえ!!」

 

「愛奈・・・」

 

「これだから人間は最高ですよ!人間、人生で正義の味方になるのは一回ぐらいが良い所なんですがこういう場面に立ち会えるとは!!」

 

「愛奈」

 

「いやー!いいですねえ、良いですねえ!貴方たちの無謀な勇気を祝福しましょう!お祝いしましょう!!そして、出来れば悪役をぶっ飛ばすようなハッピーエンドに!!」

 

「てい」

 

「ぎゃんきゃのーん!?」

 

再びフォークが刺さった。見た目美人がハイテンションに喋るのも名状しがたい物があるが、それにフォークを刺す姿もまたシュールである。

 

こうして、探索者は矢坂大悟と飯綱愛奈の二人と行動を共にする。これから先、彼らに立ち向かう運命は、それは残酷な物となるだろう。だが、光も同時に彼らを見ているということを気付いているは混沌しか居なかった。

 

【後編に続くんじゃね?】




はい、イメージ元はニャル子さんでした。ただし矢坂大悟の方は名前から気付いてる人も居ると思いますが、また別の作品の要素もあります。それこそ作品の題名の謎がわかるくらいのヒントになってると思います。


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銀河航路を超えて約束の地へ0

単発のネタをネタ帳に統合しました。


天の河銀河系中央部に存在する某惑星。

ここは、銀河系の交通の要所で様々な国の艦船が集まっている。

惑星軌道上にある宇宙港に彼は居た。

 

「ふーむ、なかなか面白い感じだね」

 

『はい、この動乱により我が社にも受注が舞い込んできております』

 

「なるほどね。じゃあ、そちらは任せたよ。僕は例のプロジェクトの方があるからね」

 

『かしこまりました、殿下』

 

「おいおい、僕は継承争いを離脱した身の上だよ?」

 

『失礼しました、社長』

 

「うん、それじゃあね」

 

そう言って、彼は通信を切り、彼の向かいに座っている仮面の男に話しかける。

 

「さて、待たせてしまって、すまないね」

 

「気にしてはいない。お前も忙しいのに時間を作ってもらったのは私のほうだからな」

 

仮面の男、ユーゼス・ゴッツォは、彼に謝罪に気にするなと返した。

 

「だが、さっきのことで言いたいことがある。本当に継承争いに参加しない気か?我がゴッツォ家としては、テクバァー家の女よりも貴様に帝位について欲しいのだがな」

 

「やだよ、めんどくさい。しかも、ガンエデンもといズフィルードの神子なんて死亡フラグじゃないか。君のクロパラ並の」

 

「確かに・・・ならば無理強いはやめておこう。貴様には、虚憶や因果の鎖の解消法のヒントも貰ったしな」

 

「別に気にしなくてもいいよ。まだ、あの星が見つかってない以上、因果の鎖は切れていないはずなんだし」

 

「それは、貴様のプロジェクトの結果次第であろう?・・・ところで例のブツは?」

 

「わかってるよ。はい、これ」

 

彼はユーゼスにディスクを手渡した。そのディスクにはこう書いてあった。

 

 

-ウルトラマンタロウ全集-と・・・。

 

 

「タロウの特徴は地球人がめちゃくちゃ逞しい事とコメディチックな場面が多い所かな。エースの地球人に憤慨してたようだし、口直しに良いと思うよ」

 

「感謝する。閣下もこの作品は非常に気に入っているからな」

 

「・・・閣下って?」

 

「宰相閣下に決まっているだろう。ちなみに閣下はセブンが一番気に入ったらしい」

 

「そ、そうか・・・」

 

ウルトラマンの話題になると途端、目を輝かせたユーゼスに彼は圧倒された。・・・仮面で実際には目が見えてないけど。

 

「ところで最近どうなのさ?銀河辺境方面軍の第7艦隊に配属されたって聞いたけど」

 

「そうだな、いくつかの居住可能惑星を発見し、入植したのだが・・・ある惑星で問題が発生してな」

 

「問題?戦争にでもなったのか?」

 

「うむ・・・。その星は始祖時代の技術を完全に遺失した星でな?別にそれだけなら珍しくもないのんだが」

 

ユーゼスは顔をしかめながら言った。・・・顔は見えないが。

 

「その星の大国が戦争を仕掛けてきたのだよ。・・・碌に宇宙のことも覚えていないくせにな」

 

「はあ?宇宙のことも知らないって・・・ああ、なるほど。バルマーの国力を理解し切れなかったわけだ」

 

「うむ。碌な火器も無く、白兵戦兵装しかもたない国でな?しかも、宣戦布告の理由が我が国が帝国を名乗るのが気に入らないという理由だ」

 

「それは、なんというか。蛮族レベルまで劣化していないか?」

 

「まあ、最初の一戦で無力化して、後は周辺諸国に技術提供して保護国化して終わりだ。」

 

「なるほどねえ。そういう中途半端な文明レベルだと面倒だよねえ」

 

「うむ、ある程度技術があるなら交易し、国力の差で我がバルマーの経済ブロックに編入して終わりだ。原始人レベルなら教化してバルマー化すれば、良いしな」

 

「そうだね。そういうのは何処も変わらないみたいだしね、ゾヴォークしかりヤッハバッハしかり」

 

「ヤッハバッハは、違うと思うが・・・」

 

このような感じで彼らは最近の宇宙近代情勢を話題にして会話をしていた。

 

「ところで話しを戻すが貴様のプロジェクトの進展はどうなのだ?」

 

「ああ。それなら、問題ない」

 

「ほう?」

 

「ついに痕跡を発見した。」

 

「何?・・・それは本当か?」

 

「ああ。バルマー本星から他の星に掛けての女神の伝承を元に辿っていって、ついに当たりをつけたのさ」

 

「そうか・・・。見つけた場合は私に知らせてくれよ?あそこには創世神の半神がいるはずなのだからな。それを見つけたとなれば、我がゴッツォ家の発言権は更に大きなものとなる」

 

「わかっているさ。・・・ただ、始まりの地、地球が今も青の星かどうかは、わからないがな」

 

「・・・確か環境破壊が進んでいる可能性もあったのだな?」

 

「うん、今までの実験室のフラスコの素材の多くは環境破壊が進んでいたからね」

 

「ほう・・・ならば私の大気浄化弾の出番だな!」

 

「あ、それ失敗するから止めた方が良いよ。因果律的に」

 

「なん・・・だと・・・」

 

彼とユーゼスは歓談を続けたが、別れの時間も近づいてきていた。

 

「おっと、そろそろ時間だな」

 

「・・・ふむ、行くのか」

 

「ああ。これから未踏破宙域に出発さ。」

 

「そうか。では、貴様の航海の無事を創世神に祈っておこう」

 

「ありがとう、吉報を待っていてくれ」

 

そうして、彼らは別れた。

再び、彼らが出会うとき、彼らに襲うのは、喜びか、悲しみか、それとも怒りか。

今は、まだ彼らは知らなかった。




世界観:
天の河銀河は、ゼ・バルマリィ帝国とゾヴォーク星間共和連合国によって二分されています。この国々は周辺諸国を吸収合併して銀河系の覇権を争っていました。
しかし、一昔前にヤッハバッハが銀河系に侵攻してきて三つ巴の戦争が起こり、国々は疲弊します。
講和を結びはしましたが、国力が減衰したので侵略政策から融和政策にシフトしていきます。

例:
「お前たち、下等種だから俺様に従え」→「君は、未熟だから色々と教えてあげよう。その代わり(僕だけの)友達になってね」

また、この世界の人類は始まりの地から宇宙中に繁殖したという設定なので羽が生えてようが角が生えてようが根本的なところでは同一種族です。

後、宇宙中にクロスゲートがあって、それがボイドゲートの代わりになっています。だからマゼラン方面を基本的に原作通りです。ようするに宇宙全体は無限航路みたいですが銀河系や世界の根幹はスパロボみたいな世界だと思ってください。

国家:

・ゼ・バルマリィ帝国
原作との大きな違いはケイサルさんがゲペルのままです。霊帝は、ケイサルさんの代理人じゃなくてゼ・バルマリィの神の巫女的な存在になります。だから、優れたサイコドライバーから霊帝が選出されます。数代前の霊帝により宇宙中にクロスゲートが出現し、バルマーはそれを管理する立場(無限航路で言う空間通商管理局)につきます。
ちなみに、始祖民族が宇宙中に広がる大移動時代当時の技術を失うことなく継承しているので技術力は宇宙一です。

・ゾヴォーク星間共和連合国
原作との違いは、バルマーやヤッハバッハという他国の目があるからあんまり好き勝手が出来ない点です。技術力はバルマーに劣りますが国家規模ではバルマー以上です。ただし、バルマーはクロスゲートの管理をしているので国際的な発言権は劣ります。

・ヤッハバッハ帝国
無限航路出展の複数の銀河を治める大帝国です。サルファのバッフクラン枠。技術力は銀河系の列強に劣りますが(それでも他の銀河の国々と比べると高レベルだが)その支配領域の広さから膨大な国力を持ちます。銀河系に侵攻するも一進一退の状況で膠着状況に陥り、銀河諸国と講和します。この時、バルマーの霊帝と非公認の会談が行われたそうです。

・始まりの地「地球」
ヒューマノイドタイプの生命の発祥の地。50万年くらい昔に星を放棄する羽目に陥り、宇宙中に移民を開始している。本編時間軸は20世紀ぐらいである。この作品が続くとき、地球の世界観はマブラヴかISになる。

例:
・マブラヴ
「バーナード星系に移住予定です」→「その星、もう領有してるから」
「G弾でBETAを駆逐だ!」→「重力異常を放置すると星が滅ぶよ?」
「ハッキングして情報収集よ!」→「もう腐るほど情報持ってるから」
・IS
「量子格納とか重力制御とか出来る!」→「それぐらい基本装備だろjk」
「我が国は数千年の歴史があるんだが?」→「50万年くらいの歴史を作ってから出直せ」
「我が国の国力は世界一ぃぃぃぃ!」→「宇宙から見たら辺境の小国ですが?」

と言った感じになります。作品コンセプトとしては、異星人との接触で戦争よりも技術提供や貿易などの政治色強めな感じです。


登場人物:

・主人公
名前はまだない。バルマー人。先祖にクロスゲートを大量発生させた霊帝がいる。観測世界の魂を持つ、俗に言う転生者。念動力者でもある。観測者、念動力者という二つの力を使って、バルマーに無い技術を習得し、企業を作る。ただ、習得できた世界は因果律の関係上、トップを狙えとマクロスだけである。作った企業はバルマー製ゴライクルンのようなもの。会社本社としてエルトリウムを建造。本編では、始まりの地探索プロジェクトを行っている。

・ユーゼス・ゴッツォ
主人公により「きれいなユーゼス計画」により(元からな気もするが)光の巨人オタクになってしまった人。なお宇宙はエンタメ系の劣化が激しいため、光の巨人作品はバルマーで大流行したらしい。本家の党首はセブンが好きで、息子はジャック。息子の部下はエースが好きである。主人公はティガ。なお、ユーゼスは初代が一番気にっている。とりあえず地球を見つけたら鋼の勇者たちに肩入れして自分の死の因果を乗り越えようと従来とは異なる方法で挑んでいる(だいたい主人公のせい)。







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銀河航路を超えて約束の地へ①

これは『星間国家が地球と接触したそうですよ?』の前日談にあたるお話です。
舞台は無限航路の少年期になります。ちなみに日記形式です。

ちなみに星間国家が~の方は少年期と青年期の間のお話で、地球で得た仲間と共に青年期の戦乱と終焉に立ち向かうお話になる予定でした。


創世暦502549年×月○日

今日から企業日誌もとい航海日誌をつけることにした。

 

まずは僕のこれまでを振り返ろうと思う。

 

僕はゼ・バルマリィ帝国の12支族として産まれた転生者である。転生前の記憶から碌な国じゃないと思い込んでいたけど、年を重ねるごとにそうじゃない事が分かった。

ここは僕の知る政治体制とは異なっており、スペースオペラみたいな世界だった。

 

そんな世界で念動力とか家の権力もあったからバルマー版ゴライクンル作れるんじゃないかなと思って活動したら、父さんから今回の仕事を割り振られた。

 

お隣のマゼラン銀河で勢力を作れと命じられてしまった。

とりあえず、旧型輸送艦つまりマクロスの元となった船で大マゼランと小マゼランに向かう事にしよう。

 

 

創世暦502549年×月△日

 

ユーゼス・ゴッツォが仲間になった!

 

いや、知らない人から見たら何してんのって感じだよな。

 

とりあえず、話は転生した記憶を思い出してからして暫くの時まで戻る。

僕がバルマーで生まれて一番最初に原作との差異を感じたのは文化だった。

原作のバルマー帝国の様に12支族が文化を独占しているわけでは無く、臣民たちにも公表されてたのは驚いた。それが切欠となって現在のバルマーの政治体制を調べ始めたのは、また別の話だ。

 

バルマーは、文化創造物の検閲が厳しい。二次創作を作ろうと思っても政府から資格を持たない奴が手を出したら豚箱にぶち込まれてしまう。しかも、資格を手に入れる試験がメンドクサイかった。

ただ、オリジナルの作品を作った作者は資格を免除されるので、試しに僕の前世の作品を投稿してみた。

 

・・・その結果が宰相推薦章なんてモノを受賞してしまったという事実だ。

 

まあ、言うまでも無く光の巨人の話だったんだが、ここでもウルトラマニアなのは変わらないのなゴッツォ家。

 

で、この事が原因で中立地帯にある銀河アカデミーでユーゼスと偶然遭遇したとき、サインを強請られたのがユーゼスとの縁だった。

 

なんやかんやで友人となったユーゼスは今回の件について手伝ってくれるらしい。ただし、昔の同級生を呼んだと言ってたから不安しかわかない・・・。

 

 

 

創世暦502549年×月□日

 

やはり、お前らか!

 

ユーゼスがつれてきたクルーはアカデミー時代の友人だった。その内訳は、ボアザンのプリンス・ハイネル、バームのリヒテル、キャンベルのガルーダ(生身)、そしてゾヴォークのメルアス・ディヌルヴァだ。

 

学生時代、家柄的にもこいつらとは仲良くしていた。だが、ユーゼスにハイネルにガルーダとか、それなんて第七艦隊。

 

というか最後の紅一点のオリキャラは金髪巨乳だがゾヴォークの人間けど、一応仮想敵国の人間だから!

それをユーゼスに言ったら遠い目をされた。何か言いたい事があるなら言えよ。

 

余談だがメリアスとフラグでも立ってるのかと思ったが、良く考えるとあのお転婆とフラグが立つはずが無かった。というか、あいつは無いな。あくまで友人としか思えない。

 

 

 

創世暦502549年×月Z日

 

今日はマクロス(仮)にユーゼスたちが持ち込んできた機動兵器を搬入した。ジュデッカとビッグガルーダ、そして獣士ガルゴーは、まあ良いだろう。だが、ギメリア試作型とゲイオス=クルードとは、どういうことだ。

 

リヒテル曰く友人の最高傑作のプロトタイプを今回の旅の為に提供してくれたらしい。アイザムさんパネェ。

けど、メルアス、お父様がくれたって、それでいいのか元老院員・・・。

 

ちなみに自分は機動兵器を持ってきてない。正確には商売用の兵器しか持って着てないわけだ。というか自分が艦長なのに持っている方が普通は可笑しいと思う。

 

それと商売用の機動兵器はバルキリーをバルマーっぽい見た目にした奴です。どことなくサイバスターを想像させる外見でかっこよいと思う。ハイネルやリヒテルたちは首を捻っていたが・・・。お前らのロボ趣味は、どこかズレてんだよ!

 

 

 

創世暦502549年×月J日

 

今日は、大マゼランに続くクロスゲートに向かって出航する日だ。

 

この世界は、無限航路×スパロボみたいな世界でクロスゲートがたくさんある。そして、それを管理する我らがバルマーの国際的発言権は大きいのだ。領土は、ゾヴォークやヤッハバッハには負けるけど。

 

しかし心配だ。ガチガチの特権階級の人間ばっかの船で民主国家が多いマゼラン銀河でやっていけるのか・・・。

 

い、いざとなったら民主国家出身のメルアスがフォローしてくれるはず、だといいなあ・・・。

 

気分転換に光の巨人7の鑑賞会でも開くか。・・・つか、ユの字の催促がうっとおしすぎる。

 

これから先行き不安だが、未知の宇宙というのは男なら心惹かれるから実は楽しみだ。

 

今日は日記はこれまでにして出航の準備に取り掛かろう。




という訳でオリキャラ含めて色々混ぜてみました。


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銀河航路を超えて約束の地へ②

創世暦502549年×月α日

 

今日は、ついに大マゼランに到達した。別の惑星になら言った事があるが銀河を超えたのは初めてだった。

そんな訳でせっかくだからマゼラン銀河の勉強会を開いたんだが、案の定だった。

 

やれ、そんな脆弱な支配体制なのか。やれ、海賊を放置するとか治安が悪すぎとか。

 

予想してたが、やっぱりかお前等。根は良い奴なんだけど、こういうところがなー。共和連合出身のメルアスがフォローしてくれたから助かるが・・・。

この旅で色々の文化を知れば、スパロボの友軍参加時みたいな彼らになるのかなあ。

 

 

創世暦502549年▽月K日

 

今、僕たちはネージリッドを目指している。ネージリッドは小マゼランに繋がる道、マゼラニックストームへ続くクロスゲートがある国だからだ。この国は創世暦502462年に超新星爆発で国土の2/3を失った。

 

ちなみにこの国は君主制で機動兵器を運用している国だから銀河系国家とは親しみやすい国だと思う。本来ならこの国に機動兵器を売り込みたいと持っているがあいにく名声が足りない。

 

小マゼランに行くのも名声を獲得するためだ。今あそこは海賊の被害が多くなってるらしいから、海賊討伐で名を上げつつ、自社製品の宣伝をするつもりだ。

 

 

創世暦502549年▽月D日

 

遂に海賊と戦闘した。僕が使っている船はマクロス(仮)だから大マゼランの船の中では普通の大きさで、しかも単艦で行動してるから鴨だと思われたらしい。

 

けど、この船にいるのは、どいつもこいつもトップクラスの連中ばっかりだったので楽に蹴散らす事が出来たのだった。

 

 

 

***

 

 

 

ゼオスベルト、いくつもの小惑星が集まり、フリーの0Gドックが集まる宙域である。それゆえに宇宙海賊と呼ばれる連中も稀に出没するのだ。今回、彼らの獲物は1km級の船であり、たった1隻で行動していた。

だが、絶好の鴨と思われたその船はとんでもない化け物だった。

 

「ふはははは!その程度で我々に手を出すとは愚か者め!」

 

機械で出来た虎がシャンクヤード級巡洋艦に取り付き、装甲を毟っている。

 

「さすがはハイネル。俺も負けて張られんな」

 

ガルーダを巨大化したような姿のビッグガルーダが船尾を切り落とす。

 

「我が友アイザムの作り出したメカ戦士ギメリア・・・賊如きに遅れは取らん!」

 

シャンクヤードが攻撃するもギメリアの超弾性金属の鎧で弾いていた。

 

「ドライバーキャノン、発射!」

 

ゾヴォークの指揮官専用機ゲイオス=クルードの両肩のキャノンより放たれたエネルギー弾は、容易く装甲を穿つ。この時、メルアスの身体の一部が揺れていたのは、もはやお約束である。

 

「第3地獄、トロメア」

 

そして異形の大蛇ジュデッカにより召喚されたメギロードの大群は特攻し、またたくまにシャンクヤードを火球に変えていった。

 

「な、なんなんだよ、こいつら!?」

 

海賊たちにとっては悪夢としかいえなかった。大マゼランにおいて機動兵器は宇宙戦闘艦に比べると単体戦力では弱いというのが常識だった。だが、彼らの出身は銀河系。戦略級の機動兵器すら存在する魔窟だったのだ。

 

「艦長、目標射程圏内です」

 

そして、また母艦も敵艦を捕捉した。

 

「よし、主砲発射用意!ユーゼスたちに射線から退避するように伝えろ!」

 

艦首前方の広範囲エネルギーキャノンは、充填を開始した。その力は、今まで見た事も無いような物だったのだ。

そして、それを見た機動兵器たちは母艦の方へ後退していく。

 

「そろそろだな・・・。今だ、主砲発射!」

 

艦首から巨大なビームが放たれた。その巨大な光条は、5隻のシャンクヤードをチリすら残さず破壊せしめたのだ。

 

 

 

***

 

 

 

創世暦502549年G月X日

 

ネージリッドに到着した。いよいよ小マゼラン銀河までもうすぐだ。マゼラニックストリームは航行の難しい宙域だと聞いているが、この船なら大丈夫だろう。

 

とりあえず今日は、明日に向けて英気を養おう。



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それいけカムクラ君

スーダン×めだボです。
カムクライズルと安心院さんを会わせてみたいなと思ったら、こんなん思いつきました。


箱庭学園、それはめだかボックスの世界の舞台となる学園だ。

 

そして、僕が通う学校でもあります。

 

ココまでだとみなさんは、この世界がめだかボックスの世界だと思うかもしれません。ですが、この世界はそれだけでは無いのです。

 

ほら、まもなくそれが明らかになりますよ。

 

 

「イテッ!」

 

 

僕の予想通り白モジャ男が不運にも転んでしまいました。ちなみに転んだ表紙に500円玉を拾っている辺り相変わらずです。

 

 

「・・・相変わらず、ツマラナイ事になっていますね。狛枝」

 

「あっ、カムクラ君じゃないか!ああ・・・朝一に君に出会えるなんてボクはなんてツイテるんだろう」

 

 

そう彼の名前は狛枝凪斗、スーパーダンガンロンパ2に出てくる人物です。要するにこの世界はクロス時空な訳ですが・・・僕が黒幕の成り代わりというのはどういうことでしょうか。

 

しかも『俺』としてうまれたわけでは無く、この世界で生まれたときから『僕』でした。

おかげで僕は感情に乏しい万能人間として誕生したのです。まあ、前世の影響である程度感情は残っていたんで友達と遊ぶのはツマラナクありませんでした。

・・・まあ、僕が万能すぎて、みんな僕から離れていくんですが。

 

要するにツマラナイ人間では長続きしないと言う事を才能により推測できた僕はぶっ飛んだ人間が多い箱庭学園に通う事にしました。この時はスーパーダンガンロンパ2の要素は僕だけだと思っていたので、僕のクラスのメンバーがスーダンメンバーだと言うのには驚きました。

 

 

「あっ、カムクラさん、おはようござい、うひゃあ!?」

 

 

僕を見つけたクラスメートが走り寄って来ました。ですが才能に愛された僕なら・・・いえ、僕でなくとも分かる事ですが彼女がこけそうに成ったので、受け止めました。

 

 

「・・・大丈夫ですか?罪木」

 

 

僕は、両手で肩を掴んで支えている罪木蜜柑に話しかけました。ちなみに罪木のその胸部装甲と僕の胸部や腕部は接触していません。どこぞのラブコメやろうとは違うのです。

 

 

「うう、愚図で鈍間でドジですいませぇん・・・」

 

 

まったく自虐癖の改善はまだまだなようですね。

 

 

「罪木、前にも言いましたが、こういう場合は謝罪では、無く・・・」

 

 

僕が以前言った言葉を罪木は思い出したのか、その表情を『ハッ!?』とさせました。

 

 

「あ、ああ!そ、そうでした。カムクラさん、ありがとうございますぅ」

 

 

罪木は頭を物凄い勢いで下げます。そして頭を下げた罪木の向こう側には狛枝が目をグルグルさせながらこっちを見ています。

 

 

「さすがカムクラ君だね・・・罪木さんのドジを事前に予測して救ってしまうんだから。ああ、なんて希望に満ち溢れているんだろう」

 

 

こいつ、世界が違ってもブレないですね。

 

 

「あ、狛枝さんもおはようございますぅ」

 

「うん、おはよう。罪木さん」

 

 

そんな狛枝に気付いた罪木はコイツに挨拶します。

 

ま、そんなこんなで教室まで一緒に行ったのですが、教室に入った途端背の小さい男に話しかけました。

 

 

「おう、カムクラ。朝っぱらからわりいけどよぉ、ちょっと面貸せよ」

 

 

身長の割にはドスが効いた如何にもな人物、彼は九頭龍組の若頭九頭龍冬彦です。

 

 

「九頭龍クン?一体どうしたの?」

 

 

狛枝は穏やかでない様子の彼に対し訳を聞きますが、才能に愛されている僕には彼が何を言いたいのか推測できます。

 

 

「・・・カチコミですか?九頭龍」

 

「おう。ちょっと男子剣道部にな」

 

 

九頭龍が言うには男子剣道部は不良の掃き溜めらしく、女子剣道に入部した辺古山が絡まれたらしいです。

そして辺古山は彼の部下であり、だから自分が落とし前をつけないといけないと九頭龍は言います。

 

・・・もっとも九頭龍は辺古山の事をただ部下として見ていいる訳ではない事は、このクラスの全員が知っているんですけどね。

 

 

「って訳でウチのモンに舐めた態度を取ったんだ。この落とし前はつけねえとな」

 

「なるほど・・・別に僕は構いませんよ」

 

何せ、このイベントは彼女との接触との好機ですからね。才能に愛された僕に彼女の持つスキルが及ぼす効果、大変興味があります。

 

さて・・・少しはツマラナイなんて事は無くなりますかね?




ちなみにこのカムクライズルは日向君ばりにフラグ立てていたりします。もっとも感情が薄いから恋愛感情だとまでは気付いていない。もしくは気付いてもどう反応すれば分からない状態です。


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神様転生系小説プロット(ヤマト無限航路etc)

これは小説のプロットなので、物語のあらすじしかありませんので、ご注意ください。
ちなみに、そろそろ他の小説の連載を再開しようと思っています。これは、そのリハビリの一環です。


ヤマトとマクロスで無限航路してみる。

 

 

主人公、神様転生をする。転生特典は宇宙戦艦ヤマト世界の技術。このとき他にも転生者が居る事を示唆される。

 

主人公、空亜重工の長男に生まれる。

 

空亜重工、主人公により様々な新技術を興される。そして、新技術をふんだんに使った外宇宙調査船建造計画、通称イズモ計画を発表する。

 

軍人の家系の名門に生まれた転生者、主人公に接触する。この時、主人公はもう一人の転生者の特典であるマクロスが地球に落着している事を知る。

 

マクロスの中にはゼントラーディと異なる巨人族ファージの存在があった。それにより地球は防衛戦力の構築を急いでいた。

 

軍人転生者の要望でイズモ計画はヤマト計画へと移行。

 

ヤマト、抜錨。

 

ヤマト、ワープ航法のテストを行うがトラブル発生、20万光年離れた小マゼラン銀河まで飛ばされる。

 

イクシード・ドライヴにより波動エンジンが想定以上のエネルギーを発生した為、エンジンが破損。

 

主人公、ユーリ達と接触。彼らに同行する。ユーリのクルー、ナージャ・ミユとの接触により波動エンジンを修復する為のコスモナイトが小マゼランに存在する事を知る。

 

主人公、ユーリに協力しながらコスモナイトや小マゼランの技術を集める。その最中、ヤッハバッハの存在を認識し、タキオン通信にて地球に連絡する。

 

主人公、ゼーペンスト自治領にてヴァランタインと接触、オーバーロードの情報を得ようと画策するも、失敗。

 

主人公、マゼラニックストリームに向かう。ユーリとは此処で別れ、ギリアスと共に大マゼランを目指す。

 

大マゼランの技術を解析する為にゼオス・ベルトを活動の拠点とする。その際、シャンクヤード級の設計図を入手し波動エンジン用に改装したものを地球に送る。

 

主人公、アイルラーゼン艦隊の壊滅によりヤッハバッハ来襲を知る。大マゼランに避難してきたユーリと接触するもロンディバルト連邦の艦隊に囚われそうになった為、ワープで大マゼラン銀河を後にする。

 

主人公たちは大マゼラン銀河から天の川銀河間のヴォイドにおいて波動エンジン関係の技術のテストを行いながら航行する。

 

ヤマト、銀河系に到達。地球を目指して航行をするが、漂流した宇宙船により天の川銀河に銀河帝国と自由惑星同盟が存在する事を知る。

 

ヤマト、銀河帝国の勢力圏を避けながら地球に帰還。地球はヤマトから齎された情報により軍拡および開拓に政策をシフトする。

 

ヤマトを旗艦とした周辺宇宙調査艦隊が結成される。

 

ヤマト、未調査宙域を調査中に護衛艦アマテラスと接触。銀河帝国と自由惑星同盟以外の天の川銀河の勢力を知る。

 

アマテラスの敵勢力である”王国”がヤマトに攻撃を仕掛けるが、アマテラスや王国は技術をかなり技術を失っており、ヤマトに蹴散らされる。

 

地球、ヤマトの報告を聞き、第一艦隊派遣。王国や周辺惑星国家と交渉を開始する。

 

王国崩壊。

 

地球を主軸とした連盟が結成される。

 

太陽系に銀河帝国から地球教を名乗る船が来訪。それを追跡する帝国艦隊も同時に来訪。

 

地球教の言う地球は第二地球であり彼らは本物の地球が存在する事により混乱状態に陥る。地球防衛軍は地球教を臨検した結果、悪質なテロリストと判断。銀河帝国に引き渡す。

 

地球連盟と銀河帝国を交流を開始するも、緊張状態に陥る。

 

地球は、次元潜航艦を用いて自由惑星同盟に特使を派遣する。

 

次元潜航艦、イゼルローンに到達、ヤン・ウェンリーと会談する。

 

天の川銀河に正体不明の12万の大艦隊が侵攻して来たことにより銀河帝国と自由惑星同盟は停戦状態に陥る。

 

正体不明艦隊、ヤッハバッハ帝国と判明。地球、銀河帝国と自由惑星同盟に停戦と同盟を呼びかける。

 

両銀河国家は最初は提案を跳ね除けるもヤッハバッハの勢力の予想以上の強大さに地球の申し入れを承認。

 

トリューニヒト元首とラインハルト宰相(後に皇帝)そして、地球統一政府大統領との間に会談が開かれる。

 

調査の結果、ヤッハバッハの策源地がマゼラン銀河と判明。ヤマトを中核とした遠征艦隊が結成される。遠征艦隊には改装されたアマテラスやユリアン・ミンツ中尉の姿が確認された。

 

ヤマト遠征艦隊は、大マゼランに到達。ロンディバルト連邦とアイルラーゼン共和国の内戦に巻き込まれる。

 

ユーリと合流し、大マゼラン銀河の内戦は終結する。

 

ヤマト、大マゼラン銀河連邦と共同し、ヤッハバッハ帝国と相対する。

 

ヤマト率いる遠征艦隊はユーリと行動を共にし、遂には本来の目的であるオーバーロードの存在の情報を得る。

 

ヤッハバッハと停戦。天の川銀河との戦争も終結する。

 

オーバーロード来襲。

 

ヤマト遠征艦隊、ユーリと共に地球へ向かう。

 

土星にて地球防衛艦隊残存部隊と合流、連合艦隊を結成。地球へ行く。太陽を覆うダイソン級を破壊。

 

オーバーロード戦役、終結。

 

マスターゲートを利用し、連合艦隊は勢力圏に帰還する。

 

戦後、各国により共和宇宙連邦が結成される。

 

完結。

 

=外伝=

 

マスターゲートが別世界に繋がった。地球はヤマトの派遣を決定。ゲートの向こうは・・・?




この作品はプロットだけで実際に筆を執るとなると自分の力量じゃかなり時間が掛かる為小説化はありません。

ちなみにこの作品の元ネタとなった作品は以下の通りです。

無限航路
宇宙戦艦ヤマト
超時空要塞マクロス
銀河英雄伝説
スターシップ・オペレーターズ
スカーレット・ウィザード(名前だけ)


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魔を断つ光の巨人の学園生活

ネタの供養として執筆しました。
内容としましてはデモンベイン×ウルトラマンネクサス×這いよれ!ニャル子さんです。
ただし設定だけ流用が普通にあるのでそこらへんは注意してください。

学園生活と書いておきながら舞台となる学園は出てこないと言うか未定である。




ぼちぼちと赤の主従含めて再開してます。


―――御伽噺をしよう。

 

 

とおい、とおい、むかし。

はるか昔のおはなし。

 

最初の人間が生まれるよりも、さらに昔のかみさまの時代のおはなしです。

 

かみさまたちは時に争い、時に笑い、概ね平和に暮らしていました。

 

ですが、冥い冥い星々の向こうから、生まれてから少ししか経っていない幼い地球に、『ぐれーと・おーるど・わん』と呼ばれる悪い神様たちがやってきたのです。

 

 

悪い神様たちは海に空に大地に押し寄せて、お城を築き神殿を築き、地球を我が物にしてしまいました。

 

悪い神様たちは好き勝手に暴れて、地球に生きるみんなを苦しめました。

 

 

みんなみんな、泣きました。

地球も、痛い痛いと泣きました。

 

かみさま達は立ち向かおうとします。この星から出て行けと。勇気を共に力を尽くして。

 

だけど神様たちはとても強くて、誰もどうすることもできませんでした。

みんなみんな、祈ることしかできませんでした。祈られるべきかみさまも運命に祈るしかなかったのです。

 

 

だけど悪い事をしているのは神様なのです。地球のかみさまは手も足も出ません。

 

――ではいったい、誰に祈ればよいのでしょう?

 

だけど、みんなの祈りは届きました。

ある日、空が輝きました。

誰もが空を見上げました。

そして、誰もがそれを見ました。

 

憎しみに燃える空から、血を舐める地球に降り立った、光の巨人。

希望を忘れない人々の頭上に輝く星から降り立った、もう一人の光の巨人。

空を輝かせ、地を照らし、彼らはやってきました。

 

――善い神様たちが、舞い降りたのです。

 

善い神様は、荒れ果てた地球を見て、とても怒りました。

そして、悪い神様たちを懲らしめようと、その手に光り輝く剣を執りました。

 

もう一人の善い神様は諦めていないみんなに力を貸し、共に戦いました。

 

善い神様たちと悪い神様たちとの戦いが始まりました。

 

――実のところ、善い神様は、みんなが思っていたような、全知全能の神様ではありませんでした。その時不思議なことが起こす事ができても全知全能ではないのです。

 

『えるだー・ごっど』が『ぐれーと・おーるど・わん』を懲らしめたなんて、嘘っぱちなのです。

このお話は御伽噺ですが――御伽噺の中でも、嘘は嘘なのです。

 

宇宙はやっぱり悪い神様しか、いないのです。

 

だけど祈りは確かに届いたのです。善い神様たちに届いたのです。人々の心の中に小さな灯りが再び燈りました。

 

 

 

悪い神様たちは、やはり強すぎました。善い神様は、何度も何度も、傷つき、倒れました。光の神様も何度も何度も倒れて、力を失いました。

 

体がボロボロになって

 

闇に心を蝕まれて、

 

でも、それでも善い神様は諦めませんでした。そして諦めない限り、光の神様は善い神様を助けました。ちきゅうのみんなもそんな善い神様たちを応援しました。

 

何度も何度も立ち上がって、涙を堪え、歯を食いしばり、顔を上げ、剣を手に、拳を構え、何度も何度も、悪い神様たちに挑みました。

 

 

 

そんな善い神様たちを見て、悪い神様たちは、だんだん怖くなってきました。

 

ものすごく痛いはずなのに、

 

諦めたくてしょうがないはずなのに、

 

泣きたいくらい痛いはずなのに、

 

どうして、こいつらは、何度も何度も立ち上がれるのだろう?

 

悪い神様たちは次第に、善い神様たちに追い詰められるようになりました。

 

地球のかみさまも彼らが戦う限り、諦めませんでした。

 

 

いつか悪い神様たちは思うでしょう。

光指す世界から追い出され、時空の果て、宇宙の果ての寒い場所に閉じ込められながら、悩むでしょう。

 

怒りながら、求めながら、嘆きながら、眩みながら、憎みながら、妬みながら、

 

そして――憧れながら。

 

なぜ、こんなことになってしまったんだろう?

この世界には善い神様なんて居なかったはずなのに。

 

 

人々の希望、それがある限り、彼らは立ち上がります、何度でも何度でも。

 

 

「憎悪の空より来たりて――」

 

「決して諦めないモノ共に」

 

「正しき怒りを胸に――」

 

「絆を光に変えて」

 

「我等は魔を絶つ剣を執る!」

 

「奇跡を起こす!」

 

「汝、無垢なる刃――デモンベイン!」

「ネクサス!」

 

 

これは御伽噺です。

だけど、それは、世界の中心で夢見る神様ですら、宇宙の総てをお創りになった神様ですら、消し去る事の出来ません。

 

 

 

 

***

 

 

 

「とまあ、こんなことがあった訳ですよ!真尋さん!」

 

紫にも見える銀髪の女性が少年に話しかける。女性は少女と言う年の頃ながら、女として完成されすぎていた実際豊満である。そんな女性に呆れを眼差しに宿した少年は中性的顔立ちでありながらもその意志の強さが現れる目と言葉で男である事を意識させる。

 

「それは知ってる。というか転生前と比べて性格変わりすぎだろ、お前」

「ふふふ・・・今回の私は一味違いますよぉ?」

「へー・・・何が(棒読み」

 

少年の眼差しに宿るのが呆れから冷たいモノに変わって行く。それに気付かずに少女はその胸を張りながら宣言する。実際、豊満であった。

 

「なんたって愛に生きてますからね!」

「その結果がコレ(夜這い)か」

 

少年は自分の横になっているベットの上の少女に半眼で言う。彼女は布団に包まっている少年の上に馬乗りになっているのだ。馬乗りになっている足の眩しい事、思わず目を逸らしたら、少女の胸についているリアル果実級の大きさの球体が目に入るだろう。

 

「その通り!ですから真尋さん、私といy」

「でぃやぁぁぁ!!」

 

少女の顔が少年の顔に接触しようとした瞬間、少年の右手は振りぬかれた。アッパーだ。しかもただのアッパーではないクゥトグアも馬鹿に出来ない高温に包まれた火属性が弱点な少女は空高く追放された。

 

「ちょ、ノアインフェルノは反則ぅぅぅぅ!!??」

 

少女の姿が小さくなり、その叫びもエコーと共に小さくなった。吹き飛ばした影響で壊れた部屋を“その時不思議な事が起こった”理論で修復しつつ、彼は溜息を吐く。

 

「・・・はあ、生まれ変わりとは言え、無限螺旋の時と性格違いすぎだろう」

 

彼が知る“前”の彼女との違いに再び溜息が漏れる。もう数百回目に及ぶ生まれ変りとは言え、今までとは性格が違いすぎた。

 

「「・・・い・・・しは・・かー?・・・」」

「あの、貧乏腹ペコ共め・・・。まったく食費ぐらい納めろよなあ」

 

そして、彼は同居人のロリペド野郎と古本娘に食事を作る為に自分の部屋を出る。この夫婦、かつての戦友とはいえ自分の息子と娘の同級生にたかるとはどういう精神をしているのだろうか?

 

このように彼はこの生におけるいつもと同じ日常を過ごす。彼はこの日常が好きだった。

 

かつての宿敵が心を入れ替え?て自分に纏わり付くのも。

かつての戦友が食事をたかりにくることも。

その子供たちと一緒に過ごす学園生活も。

 

とても好きなのだ。




少年:ウルトラマンノアの転生体。原作そのままと言うわけでは無く所謂旧神としてのウルトラマンノア。要するに星の戦士かヴァルヴォドス。ティガでも良いじゃないと思うだろうけどチートさがいまいちだったので。見た目は八坂真尋。

少女:皆大好きニコニコ隣に這いよる混沌の転生体。見た目は、MU○ENのナイアを高校生ぐらいの年代にして髪形をストレートにする。正確は見ての通りニャル子。学校のとある同級生(龍)には乳神と呼ばれていたりする。

ロリペド夫婦:魔を断つ剣。相変わらずの極貧生活で少年の家に居候している。

息子と娘:くざく。父親と母親の事は尊敬しているが普段の生活態度がアレなので日々アルバイトに勤しむ。親を反面教師として就職活動にはかなり注力している。将来の夢は退魔機関に就職する事。少年と少女の同級生。


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超神プロット集

超神ゼストをネタにしたSSを書きたいのだが筆が進まない。つーか、セリフは、浮かぶけど間に挟む表現とか微修正がめんどくさくて、仕事で忙しく少ない休日では、気力が起きない。

いや、まじでFGOやその他アプリげーとかも新作ゲームとかも積みゲー状態になっているし、アニメも小説も読んだり見る暇というか体力が無いのは、どういうことだろうか。
要するに冬休みとか欲しいです、はい。


という訳で超神ゼストのプロットです。


①スーパーロボット大戦の場合

第三次スーパーロボット大戦Zの世界が舞台。

 

主人公は、最初は前世の記憶とかもない一般ピーポーだが、時空振と共に現れた謎の少女ノーマ・レギオン(GジェネDSより)と会った事により、少しずつ外れていく。ウィスパードの様に頭が良くなり、身体能力も向上していく、それでも主人公は平穏な日常を過ごしていた。

 

時は、原作主人公のヒビキがZ‐BLUEに参加してしばらくした時に動き出した。放課後にノーマと一緒に帰宅している最中に時空振が起き、そこからデビルガンダムが現れたのだ。デビルガンダムにボン太くんやらバルキリーなどが応戦するが、その自己再生能力のせいで抑えることは出来ず、主人公の目の前にまでデビルガンダムは、迫る。

 

デビルガンダムが触手で主人公たちを拘束しようとしてきたので主人公はノーマを突き飛ばして助けようとするのだが、最初からデビルガンダムの狙いは主人公だった。

 

 

「くくく・・・そうだ。思い出したぞ。このデビルガンダムを、いやアルティメットガンダムを作り出したのは、この私だぁぁぁ!」

 

 

主人公、自身がユーゼスの転生体である事と観測世界に転生した事もあることを思い出す。これは前の世界のユーゼスが呪縛を振り払うためにもう一人の神に着目したからだ。

 

デビルガンダムは姿を変え、50mクラスの翼の生えたMSとなる。デザインは、コロニーデビルガンダムとガリルナガン、そしてガンダムマークスリーを混ぜたような感じ。そして、主人公はアルティメットガンダムと共に飛び立つ。そんな主人公をみてデビルガンダムの生体コアとして吸収されたと勘違いしたヒロイン、ノーマ・レギオンはインペラトールを召喚し、その後を追う。

 

その後は、世界各地を転戦する。まあ、そんな感じでなんやかんやあってノーマはZ‐BLUEと共に主人公を止めようとするのである。

 

最終的にはZ‐BLUEと合流して、超神ゼストで神々をプギャーするというお話である。

 

 

 

 

②ハイスクールD×D編

 

これを題材にしたのが一番やりたかったんですけど、それゆえに迷走している題材。

 

イッセー程では無いですが、自分もまあ大きい女性が好きですし。もっとも一番大きな要素は、学園物で現代ファンタジーでインフレでゼストを加えてもバランスそこまで崩れないかと思ったからですが。

 

 

主人公はイッセーの兄とする。名前は兵藤悠誠。キャライメージはイッセー+不動遊星。イッセーにユーゼスのUの字を加えた結果、蟹を思い出したから、このキャライメージになりました。

 

主人公はオカルト部では無く、科学部に所属している。ただし、部長というかパトロンのギルガメッシュの魂を受け継ぐ男によりバイクの整備も時々やらされている。(AUOの魂を受け継いでいる男の性格は元キングを参考とします)

他の部員は、青野律成(ようするにブルーノポジション)東風谷早苗(日本神話勢力として東方から)である。

 

 

「集い願いがここに光となして、神をも超える!応現せよ、超神ゼスト!!」

 

 

基本的に、この4人とオカルト研究部で原作や異なる因子が混ざった事により生まれた新たなストーリーに挑んでいけたら良いなあ、と思っている。

 

 

 

 

③多重クロス

 

この作品は、GS美神をベースに東方、プリヤ、デモンベイン、いぬかみ、ウルトラマンティガを混ぜた世界でスパロボみたいなチームを組んで、それぞれの難題に挑んでいく話。

 

つまり、大十字探偵事務所が作られ、そこに主人公、博麗霊夢、横島忠夫、衛宮士郎、川平啓太、大十字九朗が依頼を受けて、オカルト的な出来事に挑んでいくのだ。

ちなみにデモンベインの修理費で経営は火の車。しかも金に縁の無い奴が三人もいるから給料はお察しである。+トーサカ

 

 

「おかしい。依頼料はたくさん入っているはずなのに、この赤貧状態はおかしい」

「だいたい、天人と死神のせい」

「それでも丁稚並み給料は納得いかんのじゃ~!!」

「また、士郎の家に飯、タカリにいくか」

「ちょ、所長やめてくださいよ!イリヤの教育に悪いですから!!」

「ケータ、チョコレートケーキ買って!」

「そんな、金は、ねえ!あっ、やめろヨーコ!これ以上、逮捕されるとさすがにまずい・・・!」

 

 

正直、ゼストじゃなく、ただのティガ&ダイナ系列のウルトラマンでも問題ない気はするが。




これらを見てわかると思うけどユーゼスを題材とするのではなく超神ゼストを題材としています。

出来れば、どれかを作品化したいなあ。とりあえずは、今ため込んでる作品の次話を今年中には更新したい。


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悪魔とドラゴンと智慧の王

ハイスクールD×DにFATEソロモンな転生者をぶち込んでみた。

というかギルガメッシュ系オリ主の他にもロマン系オリ主が居ても良いんじゃなかろうか。

装備が強いとか、武器をコピーするとかじゃなくて単純に魔術が強い強キャラ、老バーン様みたいな感じが良いと思う。


「ここは・・・?」

 

ふと、目を覚ます。いや、瞼が存在する訳では無い。意識が覚醒したと認識出来た事を生きていた時と同じように表現しただけだ。

 

「やあ、ようやく自我を再構成できたようだね」

 

目の前にスーツ姿の男が居た。良く印象がないのが印象的と表現される小説があるが、目の前の男は正にそれだろう。実際、今は既に存在しない目を逸らしてもその顔を覚えていることが出来ないぐらい印象が薄い男だ。

 

だが、その雰囲気だけが、人と異なることを彼に教えていた。

 

「貴方は?それに僕は、確か・・・生き残れた?いや、それにしては・・・」

 

思い出す。彼は、車道に突っ込んできた車に引かれたのだ。一瞬、生き残れたのかと、彼は思ったが、肉体の実感がなく、三次元で表現できない場所に存在していることから、それは違うと彼は思った。

 

「そうだね。死んでしまったね」

「そうか・・・というと此処は死後の世界で貴方は、三途の川の渡し守・・・というよりは、え~と・・・誰?」

「ん?ああ、このスーツ姿じゃわからないか。まあ、神様みたいなものだと思ってくれ」

 

雰囲気こそ異質だがサラリーマンにしか見えない男は閻魔に天使にも見えない。角が生えている訳でもない。翼も無い。これで特殊な気配を放っていなければただの人間にしか見えないだろう。

 

「神様って、何処の神話のですか?」

「二次創作界の転生神話」

「なんじゃそりゃ!そんな信仰もクソもないような神話の形すらないデウスエクスマキナ・・・ん、転生?」

 

スーツ男のあんまりな言葉に声を荒げるが、その内容にふと意識が向いた。

 

「おめでとう!君は事故死した人間の中から選ばれた転生者になれたんだよ!」

「マジか。いや、人気のあるジャンルだけど実際にこの身に起きるとか。っていうか今更だけど死後の世界とか魂とか神様とか実在するのか・・・」

 

人が想像する死後の世界、それがこんな俗物的なモノとは、と彼は遠い眼をして吐息を溢す。神聖さのへったくれも無いからだ。

 

「まあまあ、そんなことどうでも良いじゃないか!君は転生する!僕たちはその本分を果たせて面白いものが見れる。お互いwin‐win、それで良いじゃないか。さあ、特典を選んでくれたまえ!」

「人類の積年の謎がそんなに軽くて良いのかな・・・知識だ」

 

ノリの軽さに肩を落としつつも彼は答えた。

 

「ん?」

「僕の選ぶ特典は知識だ」

「ほうほう?その心は?」

 

アルカイックスマイルで彼に問いかける。

 

「そりゃあ人間の一番の武器は知識だからさ。例えファンタジーな世界でも体の鍛え方や凡人でも戦える知識を知っていれば対応できるし、SF世界なら言わずもながでしょう?よくある固有結界とか魔力無限大とか無くても必要に応じてそれに代わるものを用意すれば良いだけだしね」

 

その答えを聞いたスーツ男は表情を無にする。特徴の無い顔から表情が消えると、まるで人形にしか見えなかった。

 

「・・・・・・」

「えーと・・・何か拙かった?」

 

その異様さに腰が引けつつも事態が進まないので声を掛ける。ある意味、強気な行動だが単に空気が読めてないだけの蛮勇である。

 

「・・・とんでもないっ!君の様な存在を待っていたんだ!!」

「お、おう・・・」

 

満面の笑みで迫ってきて、彼は思わず後退る。

 

「それじゃあ、これを受け取ってくれ!」

「えっ、今渡すの?・・・指輪?」

 

彼の目の前に複数の指輪が浮かんでいた。何の装飾もないシンプルな指輪だ。

 

「一つ、二つ、三つ・・・十個か。ん、十個ってまさか・・・」

 

だが、その数こそが問題だった。

 

「そう!君の特典はソロモン王さ!何せ、彼も神に願ったのは知識だからね。君にふさわしいだろう?」

「ソロモン王って、この場合だと何らかの創作のかな。ってまてよ最近のソロモン王と言うと・・・」

 

彼の脳裏に浮かぶのは緩くてふわっとしているがそれでもなお偉大な大馬鹿者の力のない笑顔だ―――。

 

「それじゃあボッシュートで~す!」

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

足元に穴が開く。縦も横も存在しないような空間に空いた穴は確かに彼を飲み込んだ。

 

 

「・・・さて、これでよし。これで歴史は新たな分岐を始める」

 

彼が墜ちた穴が消えたの見届けるとスーツ男は再び能面のような表情になり、数瞬後、姿を消した。

 

 

 

***

 

 

紀元前1000年前後、イスラエルにある王が居た。

彼は、よく人々を見定め、よく法を定め、よく国を治めた。賢く、優しく、愛の多い王として民に敬愛され、彼の知恵の深さと数多の知識は周辺諸国にも知られ、彼との親交を求めてやってくる王や使者が絶えなかった。

 

その彼が作った宮殿で彼はある存在に己に智慧を伝授していた。

 

「さて、私から教えれる事は以上だ」

 

目の前の初老の男性を前にして白髪の青年は教鞭を置いた。双方とも身なりが良い事から貴種である事が伺える。

 

「確かに契約は、なされたようだな。・・・しかし、惜しいな。先生が悪魔であれば、否、千無き事か」

 

初老の男性、悪魔は惜しむ。目の前の青年が自らと同じ種族であれば、己すらも従える偉大な魔王となったことだろうに。

 

「ああ、私はイスラエルの、人の王だからな。では、機会があれば、また会おうか。ゼクラム公」

 

だが、彼はあくまで人間で人の王として君臨する存在、いかに敬意を抱こうともその道は異なることを、初老の男性の見た目をした悪魔は知っている。

 

「うむ、また会おう、ソロモン。先生の要請となれば我ら72柱、無下にはしない。悪魔に魔法を齎した偉大なる人王よ」

「さらば、破滅の力を持ちし悪魔の大王バアルよ」

 

ゼクラム・バアルは、彼―――ソロモン王に別れを告げる。イスラエルの王ソロモンは、今まで家ごとの固有能力しか持たない悪魔に魔法というものを想像し伝授したのだ。そして、今日その授業が終了した。各家の悪魔が挨拶に来て、最後に彼らを束ねる大王バアルと面談していたのだ。

 

「これで歴史は私の知るモノになるはず・・・」

≪ソロモン・・・ソロモンよ・・・≫

「この声は、・・・天上におわす我らが父か。」

≪その通りだ。ソロモンよ。なぜ悪魔に法を教えたのだ。お前は世界を善き方向へと導かなければならない。なのになぜそれに反するような事を行う≫

「いいえ、父よ。私は貴方が課した使命に反しておりません。これは人の未来への一歩への足掛かりなのです」

≪・・・≫

「魔法と引き換えに悪魔たちは人の政治や営みに介入しなくなります。する必要が無くなりましたからね。恐怖と絶望が無くても、魔法と契約で彼らは生きていける。そして、それは他神話への抑えになります」

≪だが、それは人が神の庇護から外れることを意味するのは分かっているはずだ≫

「それこそが必要な事なのですよ」

≪何?≫

「ビルガメシュ王の誕生から神代という時代は終わりつつあります。親の元から子が巣立つように人も自分自身の足で立つ時が来たのです」

≪私の元を離れると言うのか、ソロモン≫

「そこに未来があるからです。偉大なる我らが父よ。私は、未来を、世界を、見ました。人は醜い。その本性は悪といっても良い。だからこそ、人は善く在ろうとし、汚泥より生まれた何よりも正しく美しいモノには価値がある。最初から美しいモノには無い価値が」

 

 

≪価値だと?泥より生まれたモノに何の価値があろうか?≫

 

「文明ですよ。金は最初から輝いています。ですが、原石は磨くことにより美しく輝きます。その磨くことこそが文明という智慧であり人の持つ未来です」

 

≪わからぬ。私にはわからぬ≫

 

「では、見定めてください。その上で裁定してください。人が貴方の庇護下に居なければ何も出来ない存在かどうかを。」

 

≪・・・良かろう。私が与えた知識から導き出した結論、この(エルヒム)が見届けよう。私は千年後に結果を出す≫

 

「千年か・・・。救世主よ、後は貴方に任せよう」

 

「ああ、しかし・・・」

 

「また、人として生きたかったなぁ」

 




続かないと言うとか連載あるから続けれない。後半の描写が書いていないのは力尽きたからです。


余談だけどソロモンの国、イスラエルを滅ぼした国はバビロニアなんだが、バビロニアを調べているときに見つけた新バビロニア帝国の別名がカルデア帝国で思わず変な笑いが出た。

折角だから、どんな戦闘方法か書いてみる。


「ほう、王の財宝か。テンプレ中のテンプレとは、いえそれだけ強力だと言う事だからね」
「フハハハハハ!どうだ、モブ。今なら首を垂れるなら許してやらん事も無いぞ?」
「・・・ふむ、どうやら君は私の様に王として生まれたのではなく、王の力を持つだけの様だね。・・・ところで君は英雄王がどのような人物か知っているかい?」
「はっ、何をいまさらな事を。慢心しなければ勝てる英雄などエルキドゥぐらいであろうよ。それが英雄の頂点、英雄王であり我だ」
「そうだね。それと私の・・・ソロモン王のスキルを君は知っているかい?」
「なんだ、ゲーティアでも呼ぶのか?光帯や時間神殿を待たぬ奴に何ができる。そもそも制御できるはずが無かろうよ」
「それは、君にも言える事だよ」
「・・・何だと?」
「我がスキルには、こういうものがある」
「72柱の魔神の伝承がスキルとなった召喚EXがね」
「それがどうした。あの素材の肉柱如きで我に勝てるとでも思っているか」
「いいや、召喚するのは、魔神ではない。英霊だよ」
「何?英霊をだと?贋作者でも呼ぶつもりか?エアの前には固有結界など無意味だと知れ」
「ふふふ、僕が呼ぶのは、彼さ。普通なら召喚しようとするなんて無謀でしかない、彼をね」

≪召喚魔術発動するソロモン≫

「・・・誰の許しを得て、我の財に触れている、雑種」
「な、なななな!?ま、まさか!?」
「王の財宝は、チートだけど、それ以上の約ネタだよね。何せ英霊召喚を可能とする世界な本来持たない単独顕現のスキルを得てでも彼が、英雄王ギルガメッシュが殺しに来るだろうからね」



以上が、主人公のオリ主ソロモンの戦法。投影魔術?自分で使わずにエミヤ召喚すれば良いじゃない。それが主人公。更に言うと魔術王の魔術で呼び出したサーヴァントを強化するから、生半可なオリ主や踏み台チート転生者では、勝つのが難しいでしょう。
正に型月の魔術師的な足りないなら他所から持ってくれば良いじゃない理論。


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