〜勇者の俺、世界を救ったけどその後が本番だった〜 (ZERO ⅧIV)
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そいつの名は勇者 スズキ タクミ

初凸猛進!久々リハビリ!深夜!最高!


曇りひとつない晴天の空。遠くには鳥かヘリか、はたまた飛行型の魔物か…

ここには現代社会には無い非現実的な世界が広がっている。何故俺がここは非現実的な世界だと言えるかと言うと俺には"前世"となる物が存在しているのだ。これが混沌の勢による存在しない記憶。つまり脳をいじられて偽りの記憶として刻み込まれてなければの話なのだが…。

まぁいつまで経っても一人で考えてどうにかなるものでもないしな。うん。かと言って突然この世界。つまり異世界の人達に言っても発狂により虚言を言っているか、悪神の悪戯だと思われてしまうだろう。そしたら教会か王都の地下牢へまっしぐらだろう。しかしこの世界は人種?種族が多い。ゲームや小説、アニメに漫画。二次創作にありありな妖精族と書いてエルフや豚族でオーク。人魚やモコモコフワフワのケモ耳のケット・シーなど実に多種多様な種族がこの世界には存在している。もしかしたらこの世界の何処かに俺の様な転生者が居るのかも知れないが今の所は居ないと言っても過言ではないだろう。今の時点だが。

先程述べた様にこの記憶。もとい前世なる物は自分の意見なのだが本物と言っていいだろうっと結論づけた。何せ俺には前世で言うチートと言う物があるからな。おっと自己紹介が遅れたな、俺の名前は鈴木 拓海。バリバリのジャパニーズネームだ見た目も多少なりと異世界寄りになってはいるがほぼほぼ東洋人だ。解せぬもっとイケメンに生まれ変わっても良いのにな…

 

 

 

 

 

???side

 

あれは突然だった。暗黒が世界を飲み込み、至る所で魔族や魔物と言った混沌の勢力が世界を破滅へと導かんとしていた。そんな時、ギルドのドアが「ドンッ」と言って大きく開かれた。ギルド内に居た様々な種族の冒険者達が何事かと目線と耳を傾けていた。そこにはハァハァ息を荒らげた王都のギルド職員が膝に手をつき今にも倒れそうな程フラフラしていた。ギルドの受付嬢が水とタオルを片手に駆け寄って行った。

 

王都のギルド職員は水の入った器をグッと傾け一気に喉への流し込み、これまた大きく息を吐いた。

 

「魔王軍の幹部、魔剣豪のグルドが撃破された!」

 

魔剣豪グルド。数多なる冒険者達を切り捨て将来有望な者達を数多くの肉塊にした最凶最悪の剣豪。元人間と噂され悪神に魂を売ったとされる人類いや世界の大反逆者。最近、頑強なる鎧を着込んだ名のあるドワーフの戦士を地面ごと抉り切った事や百人になる冒険者パーティを壊滅に覆いやったのは耳に新しい。

 

一瞬の静寂と共にザワザワとギルド内が喧騒でごった返した。しかしまぁ魔王軍の幹部はこれまでにも撃破の報告はされている。王都直属のグリムロック聖騎士団。王都が自ら育成した、勇者と言われる冒険者達だ。他にも勇者と言われる冒険者達は存在している。蛮勇なる戦士の血を引継ぎし勇者と最高峰の魔術学園を主席で卒業しているエルフの魔術師のパーティ。いずれも幹部を倒した者に与えられる称号"勇者"。世界を救う一歩へと進んだ救済者へと送られる証だ、通常冒険者には階級があり依頼をこなしてく事によりEからAそしてS級。その中でも魔王軍への進撃をしたパーティに送られる勇者と言う称号。つまり勇者と言う称号を持つものは数十人は居る。が、その勇者パーティでも魔王軍への大きな打撃には今の所なっていない。

 

どの勇者パーティも魔王軍の本丸魔王城にて撤退を余儀なくされている。勇者パーティなれど魔王城から転送してきた冒険者達はパーティメンバーが欠けていることはざらにある。文字通り手足を持ってかれ冒険者人生を潰された者もいる…って話がそれたわ。確かに魔王軍の幹部が倒されたのはおめでたい事だけれど、それぐらいじゃぁ王都のギルド職員が駆け込んだりしない。

王都のギルド職員はすぐさま息継ぎをすると声を大にして言った。

 

「し。しかもソロでだ!!魔王軍幹部をソロで倒した冒険者が居る!!」

 

ッ!ギルド内はこれ以上にないほどドッと騒がしくなった。それもそのはず冒険者は普通パーティを組む、嫌悪されていない限り冒険者とはパーティを組み、ダンジョンを回ったり魔物を倒したりする。そしてそれは勇者パーティつまり幹部を倒した勇者にも然り、通常勇者パーティは少なくて5人。普通は十数人でパーティを組み魔王軍幹部へ挑むのが定石だ。それがソロ、一人で魔王軍幹部を撃破とならもはやこの世界の均衡はどうなってしまうのだろう。そして自然と誰もがこう考える歴代最高の勇者。っと──────────

 

 

 

 

…それが数日前。そして今は王都のギルド内の応接間に居る。そしてまえのソファに腰掛けている貫禄のあるおじいちゃんこそこの王都最大のギルド ジャッチメントの長、コール・ファング ギルド長だ。そしてコールギルド長は私の古くからの知り合いだ。

 

「単刀直入に言う…ユニファ世界を救いたくないかね?」

 

コールギルド長はその立派な髭をしきりに撫でるとやがて腕を組み、真剣な眼差しで聞いてきた。

黒髪ロングの少女は少し考えた後「はい」とだけ答えた。

 

その数時間後私、ニンファは世界中の誰もが注目している歴代最強の勇者、タクミとパーティを組まされていた。

 

勇者様はしきりにこちらを見た後何がブツブツ喋っている。何か粗相をしてしまったのだろうか?それとも────────

 

 

拓海side

 

あれー?可笑しいな?あんなにパーティを組もうとギルドに掛け合ったのに、ようやく異世界でハーレムでも組もうと思っていたのにしばしお待ちくださいしか返事が来ないからヤケクソになってそこら辺の砦の中ボス的なモブを倒しだけで美少女が半ば強制的にパーティ組まされたぞ?こっちは嬉しいがなんとも言えない形だな、うん。それに凄い睨まれてる、目付きが鋭いコミュ力のない俺にはそれは効く!やめてくれ、もっとしてください。…口には言わないけどな。でも気まずい、すっごい気まずい!出来るならもう一人の方が楽だったわ!クソ!騙された!そもそも前世でもあまり社交的では無い俺が初めて合う女の子と仲良く会話出来るわけないじゃないか!なんか王都のギルドから大切な話があるから来てやったのにこんな目に会うなんてクソコールのじじぃ許さねぇぞ!

 

「よろしくな」

 

 

「…えぇよろしく」

 

 

会話の出だしがこれじゃこの先不安しかないんだが大丈夫か?

今日は緊張のあまり覚えてないが数回言葉を交わしただけで終わってしまった。気まずいのは苦手だ…逃げてしまおうか。

 




誤字やらミスやら多いかもしれません。ふざけてません。本人は至って真面目に書いてます。それでもミスます。私なので。


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