東方龍優録番外編『インフィニット・ストラトス〜赤き龍と黒き騎士〜』 (餡 子太郎)
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本編
やって来た先は......


どうもです。

遂に始まりました、東方龍優録の番外編です!

投稿頻度は遅いかもしれませんが、よろしくお願いします。

それではどうぞ。


 

〜幻想郷・ラ◯ュ◯もどき〜

 

黒騎「やれ!霧影龍騎ぃぃぃ!!

 

龍騎「あああああああああああああ!!

 

俺は開いていた足を閉じ、膝を曲げて地面を蹴り、大きくジャンプする黒騎が拘束しているオルタに向けて幻想剣『夢幻斬』を放った。

 

オルタ「チクショウ......!コンチクショウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

 

黒騎「............」

 

その時の黒騎は、少し笑っていたような気がした.....。

 

そして、俺達三人は夢幻斬の光に飲み込まれる........。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜外の世界〜

 

ドカーーーン!!

 

?「何事だ!?」

 

?「せ、先輩!そ、空から隕石みたいなのが......!」

 

先輩と呼ばれた女性が駆けつけると、緑髪の女性が何かが墜落した場所に指を指す。指を指して場所には巨大な大穴が出来ており、土煙が消えると、二人の少年の姿が発見した。

 

先輩女性「なっ!?」

 

緑髪女性「ひ、人ですよね!?」

 

先輩女性「かなりの傷だ、急いで救急を!」

 

緑髪女性「は、はい!」

 

そう言って緑髪の女性は急いで救急を要請し、二人の少年は緊急搬送され、手術も行った。手術後、二人は奇跡的に一命を取り留めた......。

 

しかし、その時の二人は知らなかった......。

 

彼等が居るこの世界は........、女尊男卑社会に染まっていた事に......。

 

 

 

〜東方龍優録 X インフィニット・ストラトス〜

〜赤き龍と黒き騎士〜

 

 

 

 

 

 

 

〜とある病院〜

 

龍騎「......うっ」

 

俺は目が覚めると、目の前には知らない天井だった。いやマジで見覚えの無い天井なんだけど、ってか何か綺麗じゃない?

 

龍騎「......何だ此処...?」

 

黒騎「目が覚めたか......」

 

龍騎「黒騎......」

 

俺の隣には、俺の二重人格でもある黒騎の姿があった。......こいつ今機械の身体じゃなかったっけ?いや、そんな事より......、

 

龍騎「......此処はどう見ても幻想郷じゃないよな?」

 

黒騎「間違い無いだろう、こんな立派な建物は幻想郷には無かった筈だ」

 

龍騎「じゃあ、あの時......」

 

俺は少し前の記憶を思い出す。それは俺のクローンでもあるオルタを拘束した黒騎に向かって、夢幻斬を放った時に光が発生してそれに飲み込まれたのが原因だろう。しかし、どうしてそんな事に........。

 

黒騎「それだけじゃ無い、俺の身体も人間になってる事とお前の目も元に戻っている事だ」

 

龍騎「え?....あ、ほんとだ...」

 

俺は黒騎に言われて確認すると、夢幻斬の代償により失った右目の視力が戻っていた。もう何が何だがよく分からない......。

 

コンコン

 

?「失礼する」

 

?「失礼します」

 

龍騎・黒騎「「!?」」

 

突然ノックの音が聞こえると、俺と黒騎は警戒体制に入る。中に入って来たのは黒髪の女性と眼鏡をかけた緑髪の女性だった。

 

黒髪女性「目が覚めたようだな。早速だが何者だか聞きたい」

 

黒騎「貴様も日本人であるならまず自分から名乗るのが普通では無いのか?」

 

黒髪女性「......織斑 千冬《おりむら ちふゆ》、IS学園の教師だ」

 

龍騎「......申し訳ありませんが、眼鏡の貴女もお願いします」

 

緑髪の女性「は、はい!山田 真耶《やまだ まや》です!同じくIS学園の教師です!」

 

どうやらこの二人は学校の先生のようだ、つまり俺達はそのIS学園周辺を倒れていたみたいだな。

 

ってかIS学園とはなんぞや?

 

龍騎「......俺は霧影龍騎と言います。一応、異世界人です」

 

千冬「異世界人?」

 

黒騎「......よくある異世界転生のアレだ。俺達は其処の住民だ」

 

真耶「あ、あの......」

 

黒騎「......どうしても呼びたければ、黒騎と呼べば良い」

 

千冬「霧影龍騎と黒騎、だな?どうして此方の世界へ来たのか分かるのか?」

 

龍騎「えぇ、心当たりがあります」

 

千冬「なら教えて貰うぞ」

 

龍騎「その代わり其方の情報も教えて貰いますよ、情報交換ってやつです」

 

千冬「いいだろう」

 

それからお互いの情報を交換した。するとこの世界はIS、通称『インフィニット・ストラトス』という女性しか操れないパワードスーツが開発した所為で女尊男卑社会が誕生、その制作者である篠ノ之 束《しののの たばね》が指名手配された事やら白騎士事件が起きたとの事やら、幻想郷程では無いがこの外の世界もドンパチ賑やかってるじゃないですかやだー。

 

千冬「驚いた......、人間だけでは無く妖怪、妖精、吸血鬼、神等が共存する世界があるとは......」

 

真耶「そ、それより.....、お二人は本当に神様なのですか?その......、鬼神龍って言う何処にも存在しない神の......」

 

龍騎「えぇ、それに魔法も使えますよ。例えば......」

 

そう言って俺は風属性を解放させて、真耶さんを宙に浮かせる。本人はアワアワしていたが、直ぐに着地させる。

 

真耶「お、織斑先生!これ本当ですよ!」

 

千冬「......そうだな」

 

子供みたいにキラキラさせながらはしゃぐ真耶さんに少し溜め息を吐く千冬さん。

 

千冬「さて、お前達はこれからどうする気だ?」

 

龍騎「どうするもこうするも幻想郷に帰りますよ、何としてもね」

 

黒騎「......しかし、俺達には異世界を移動出来る術は無い。八雲紫に見つけて貰うまで待つつもりだ」

 

千冬「......なら、それまでうちに来ないか?」

 

龍騎・黒騎「「......は?」」

 

千冬さんがとんでもない事を言うと俺と黒騎は同時に声を出した。

 

千冬「お前達をIS学園で保護する、そうすればお前達の身の補償、学校の寮を使えば住む場所も確保出来る。其方には持って来いの提案だが?」

 

龍騎「でもそれを引き換えにそのIS学園に入学しろと?俺、二十歳なんですけど......」

 

千冬「それに関しては問題ない、此方で何とかする」

 

絶対書類やら何やら偽装する気だ......。

 

黒騎「......俺はそれでも構わない、お前の判断に任せる」

 

龍騎「そうだな......、外の世界とはいえ俺が居た外の世界じゃないし、女尊男卑社会(こんなご時世)じゃあ下手に動くと不味いよな...。仕方ないか......」

 

千冬「理解が早くて助かる、すまないが動けるか?」

 

龍騎「大丈夫ですよ」

 

黒騎「問題ない」

 

千冬「では少しついて来てくれ」

 

そう言われて俺達は千冬さんの後に続く。あ、ちなみに真耶さんが退院の手続きをして貰ってるから一緒じゃないよ。

 

 

 

 

〜IS学園・グランド〜

 

そして辿り着いたのはIS学園のグランドだった。そしてグランドには二つのロボットみたいなのがあった。

 

千冬「これは訓練用のISだ、名前は打鉄《うちがね》、今からお前達はこれに触れて貰う」

 

龍騎「触れたら着けられるとかですか?」

 

千冬「適正があればな、私の弟も触れてISを纏えたからな」

 

あ、弟さん居たんだ。

 

黒騎「......ISは確か女性にしか操れないないのでは無いのか?」

 

千冬「本来は、だ。しかし弟は実際に着けて見せた。その所為で男性にも適正検査が行われる事になった。お前達もこれからそうして貰う」

 

龍騎・黒騎((引っ掛かる気しかしない......))

 

そう心で呟きながら、打鉄に触れる。すると打鉄が突然光り出した。

 

黒騎「っ!」

 

龍騎「何の光ぃ!?」

 

そして光が止むと、俺と黒騎にはまるで聖◯士◯矢みたいな感じでISを纏っていた。うん、知ってた(諦観)

 

千冬「やはりな......」

 

何がやはりなだよ、本当に纏っちゃったじゃないか......。

 

黒騎「......まぁ、色々察していた」

 

龍騎「認めたくないものだ......、自分自身の若さ故の過ちというものを.....」

 

千冬「これでお前も正式に生徒として認められるだろう。これから教材を渡しておく、授業までに必読しろ。言いな?」

 

龍騎「しつもーん、俺達はこれからどうすれば良いんですかー?」

 

俺は手を上げて質問する。いやそんな事言われても訳わかめだから。

 

龍騎「まず入学式まで整備室を使って貰う、と言っても入学式まで三日だからな。入学式の放課後に寮の手配をして置く。それまで我慢してくれ」

 

黒騎「俺は野宿でも構わん」

 

千冬「そうはいかない。私も教師の身だ、生徒の安全を守るのも仕事の一つだ」

 

黒騎「......」

 

何も質問が無いのか黒騎は腕を組んで黙ってしまった。

 

龍騎「......じゃあこの三日、整備室で寝泊まりしながら教材の必読とISの操縦をマスターしておけば良いんですね?」

 

千冬「そうだ、お前達なら余裕だろうな」

 

龍騎「勿論です、プロですから」キリッ

 

それからある意味地獄の三日間が始まった......。

 

渡された教材がまるで電話帳みたいな分厚くて、内容がさっぱり分からなかった。でも黒騎は何故かパラパラ漫画みたいに高速で捲ると、もう覚えたらしい。何でぇ?

 

黒騎「天才だから一目見ただけで分かった」

 

こいつってこんなに自信家だったっけ?それから千冬さん直々のIS指導、これが何というか......、やりづらい......。何か身体に纏わりつく違和感と戦いながら千冬さんと特訓。思い通りに動かせなくて腹いせに能力を使ってコテンパンにしたら、更に闘志を燃やした千冬さんとの一騎打ちが始まった。いやマジで危なかった、能力使ってるのに互角だったからね。この人人間超えてる所か止めてるよ。後で知った事だが、どうやら千冬さんは『ブリュンヒルデ』の称号を得ていたらしい。うん、強くて当然だね(小並感)

 

黒騎に関しては『前まで機械の身体だったのか、何となくコツは掴めた』とかほざいてるけど、少し羨ましいと思った俺。仕方ないじゃん直ぐに乗りこなせてるんだから。

 

 

 

そして、遂に入学式当日。俺達はIS学園の門の前に立っていた。

 

龍騎「まさかこんな形で高校生になるとはな......」

 

黒騎「そんな事言ってる暇があるなら早く行くぞ」

 

龍騎「ちょ待てよ!(キ◯タ◯風)」

 

黒騎が先に行くと、俺も慌てて追い掛ける。こうして俺達の少しおかしな第二の高校生活が始まろうとしていた......。




いかがでしたか?

まどマギの方もあるので(⇦こっちがメイン)上手く両立出来るよう頑張りますのでよろしくお願いします。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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入学、IS学園

どうもです。

やっと本編開始です。

それではどうぞ。

推奨OP 『英雄』(ウルトラマンネクサスより)


 

さて、この日晴れてIS学園の生徒になった俺と黒騎だが現在、何故か廊下に立たされて居た。転校生でも無く怒られた訳でも無い、サプライズ的な何かだと思うが......。

 

龍騎(これ、ある意味地獄じゃね?)

 

教室を覗いたら女子、女子、女子........、それと千冬さんの弟さんらしき男子。ははは、これってなんて言う拷問?

 

?「お、織斑 一夏《おりむら いちか》です!...............以上です!」

 

ズコッ!

 

教室内の全員がズッコケた。いや言う事まだあったでしょ、俺だったら『ちょりーっす!!!転入生の霧影で〜す!よろしちょりーっすwwwwww』って言ってやるよ?.........ごめん嘘、黒歴史になるわ......。

 

千冬「あの馬鹿......」

 

俺の隣に居た千冬さんもとい、織斑先生が見かねて教室に入って行き、出席簿という名の凶器で叩いた弟さんに裁きの鉄槌を下す。

 

一夏「痛っ!?何するんだよ千冬姉!」

 

千冬「学校では先生だ、馬鹿者......。それと今日後二人来ている。入って来い」

 

龍騎「いや先ず先生の自己紹介から始まるもんでしょ...、あ」

 

思わずツッコんでしまい、クラス全員の視線を浴びる。さて、どうするか......。

 

龍騎「助けてクロえもん」

 

黒騎「馬鹿が......」

 

蹴り飛ばされた、解せぬ。仕方ないので潔く観念して教室に入る。

 

龍騎「.....えーと、霧影龍騎です。こう見えて二十歳ですが訳あってIS学園に入学しました。特技は家事全般、格闘関係なら強靭、無敵、最強(笑)です。まぁ気楽に話しかけて貰えると此方もありがたいのでよろしくです」

 

千冬「アルカード、お前も自己紹介しろ」

 

黒騎「.........黒騎・アルカード。趣味は読書、特技は剣術。以上だ」

 

「「「きゃーーーー!!」」

 

自己紹介を終えると何故か女子一同は悲鳴を上げた。

 

「イケメン!しかも二人!」

 

「一人はクール系!しかも何事にも束縛されない感じのオレ様タイプ!」

 

「龍×黒!?それか黒×龍!?」

 

「最高じゃん!五万出すからkwsk!」

 

違った、悲鳴では無く歓声だった。あと腐ってる奴居るぞこのクラス。

 

千冬「静かに......」

 

黒騎「喧しい......、鬱陶しいぞ......」ギロッ

 

「「「!?」」」

 

織斑先生が注意する前に黒騎がムカついたのか殺気を出して生徒達を黙らせる。

 

龍騎「馬鹿、やり過ぎだっての!」

 

黒騎「...........」

 

「「「はァーい♡」」」

 

龍騎・一夏((なん......、だと......))

 

黒騎が生徒を黙らせると俺と織斑先生の弟さんは驚愕した。こいつ、女を従える程度の能力でも持ってるのか!?

 

それから入学式早々、授業が始まり織斑先生の弟さんが先生の質問に『分かりません』と答えると再度織斑先生に鉄槌が下され、おまけに教科書も電話帳と勘違いして捨てたらしく、また鉄槌が下された。いや普通見間違えるか?ってか何回受けてんだよ、よく頭が凹まないな。そして授業が終わって休み時間になると俺は次の授業の準備をしていると、横から織斑先生の弟さんが現れた。

 

一夏「えっと...、霧影さんとアルカードさんだよな?俺は織斑一夏、一夏で良いぜ。男同士、よろしくな」

 

龍騎「霧影龍騎だ、それと呼び捨てで良いよ」

 

黒騎「同じく」

 

一夏「じゃあ龍騎と黒騎って呼ばせて貰うぜ、いや〜良かったよ。俺と同じ仲間が居てくれて!正直心細かったんだ」

 

龍騎「そりゃいきなり女子校に入れられたらそうなるわな」

 

黒騎「.........」

 

一夏「......何か黒騎の奴、機嫌悪くないか?」

 

龍騎「ああ、あいついつも黒服しか着てなかったから慣れなくてイラついてんだと思う。気にしなくて良いぞ」

 

だって学生服って黒服の筈なのに此処だけ白服ってどう言う事?カレーうどん食ったらシミが目立つでしょ(適当)

 

?「少しよろしくて」

 

すると別の方向から金髪のロール髪少女が現れた。お昼チョココロネにしよう。

 

龍騎「誰?」ヒソヒソ

 

黒騎「...セシリア・オルコット。イギリス代表候補生、射撃に特化した専用機持ちのエリート」

 

わぁー流石情報網、本当に何から何まで暗記しやがったよ。

 

一夏「誰?」

 

?「まぁ!何ですのそのお答え方!?」

 

うわ、こいつめんどくさっ......、口調からすればイギリスのお嬢様なのだろう。

 

龍騎「失礼致しました、オルコット嬢。彼はまだ右も左も分からないものでどうか大目に見てやって下さい」

 

セシリア「あら、此方の殿方は分かってるみたいですわね」

 

龍騎「お褒めに預かり光栄です、執事として働いていた時期がありましたので嗜みには心得ているおつもりです」

 

この時、紅魔館でバイトして良かったと思った瞬間である。

 

セシリア「まぁ良いですわ、其方の方に免じて今回は見逃してあげますわ。次の授業があるので失礼しますが、また来ますからね?」

 

そう言ってオルコット嬢は自分の席に向かった。また来るのか......。

 

一夏「す、凄ぇ......、本当の紳士みたいだ......」

 

龍騎「それっぽく言っただけなんだよなぁ......」

 

それから次の授業が始まり、織斑先生が教卓の前に立つと、

 

千冬「この授業ではクラス代表を決めるぞ。自薦他薦は構わん、誰かいるか?」

 

何て事を言い出した。......絶対にやりたくない。

 

「はーい!私は織斑くんが良いと思いまーす!」

 

一夏「え!?俺!?」

 

はいざまぁー、流石は世界初の男性IS操縦者。人気者は辛いねぇ〜。

 

「私は霧影さんが良いと思いまーす!」

 

「私もー!」

 

霧影「ファ!?」

 

「私はアルカード様が良いと思いまーす!」

 

「私も推薦しまーす!」

 

黒騎「.........ちっ」

 

何故か俺と黒騎までも推薦された......。ってか黒騎さんや、堂々と舌打ちするの止めて貰える?

 

龍騎「じゃ、じゃあ俺はオルコット嬢を推薦する!理由はエリートだから!」

 

黒騎「......なら俺もオルコット嬢を推薦しよう、理由は同じく」

 

さっきからプルプルと震えて居たオルコット嬢、多分納得いかなかったと思い、敢えて彼女を推薦した。下手に騒動になったら面倒だからな。

 

千冬「なら推薦者は明日の放課後決闘し、勝ったものがクラス代表とする」

 

龍騎「え?辞退出来ないの?」

 

千冬「推薦された者に拒否権は無い」

 

龍騎「基本的人権の尊重とは(哲学)」

 

 

そんでもって決闘が決まってしまい、午後の授業を終えて放課後になってしまった。俺達男子は教室に残れと言われたので、一夏に勉強を叩き込んでいた。

 

一夏「何故だ...、黒騎に教えて貰ってる筈なのに全然分からん」

 

黒騎「全く......」

 

龍騎「良くそんな頭脳で入れたな」

 

一夏「そう言う二人はどんな高校行ってたんだよ」

 

龍騎「確か偏差値が60あるか無いかぐらいだったっけ?当時は」

 

※東深見高校の偏差値は59という設定です。

 

一夏「......嘘だろ?」

 

龍騎「あまり馬鹿にするなよ?専門科目以外なら余裕だからな」

 

一夏「」

 

何か真っ白になって固まった一夏、そんなにショックだったの?すると教室の扉から山田先生と織斑先生がやって来た。

 

千冬「全員居るな」

 

龍騎「で、何の用ですか?追試?」

 

千冬「お望みなら受けてやらん事は無いぞ?」

 

龍騎「嘘です冗談です勘弁して下さい」

 

真耶「はい、これをどうぞ」

 

そう言って山田先生が差し出されたのは部屋の鍵だった。

 

黒騎「寮の部屋か」

 

一夏「え?でも俺はホテルから通う筈じゃ......」

 

千冬「その方が安全と判断したまでだ。それと霧影とアルカード」

 

龍騎「?」

 

千冬「明日の決闘......、くれぐれも()()は使うなよ?」

 

黒騎「言われなくともそのつもりだ」

 

龍騎「当たり前体操ですよ」

 

一夏「?どう言う事だ?」

 

龍騎「一夏を苛める(可愛がる)為の作戦」

 

一夏「何それ怖い......」

 

 

それから其々の部屋に向かい、俺の部屋に着くと一度ノックして同居人が居るか確認する。返事がない、ただの屍のようだ。そうと決まれば鍵を開けていざ行かん。

 

?「お帰りなさーい♪ お風呂にする? ごはんにする? それともワ・タ・シ?」

 

バタン

 

 

何か居たな......、エプロン姿で。

 

 

ガチャ

 

?「お帰りなさーい♪ お風呂にする? ご飯にする? それともワ......」

 

 

バタン

 

 

ガチャ

 

?「お帰りなさーい♪ お風呂にする? ご飯に......」

 

 

バタン

 

 

ガチャ

 

?「お帰りなさーい♪ お風呂......」

 

 

バタン

 

 

ガチャ

 

?「お帰りなさ......」

 

 

バタン

 

 

 

ガチャ

 

?「おかえり......」

 

 

バタン

 

 

ガチャ

 

?「おか......」

 

 

 

バタン

 

 

 

ガチャ

 

?「お」

 

 

バタン

 

 

ガチャ

 

?「もう!いい加減にしてよ!!」

 

龍騎「もしもし?ポリスメン?」⇦ハサミを持って築○魚○岸○代○の構え

 

千冬『警察でも男でもない』

 

龍騎「痴女が居ます、至急対応願います」

 

千冬『......そいつがお前の同居人だ』

 

龍騎「相手裸なんですけど」

 

千冬『......少し待ってろ』

 

?「わーーー!ごめんなさいごめんなさい!!着替えるからそれだけはーーー!」

 

何とも騒がしい同居人だろうか......。取り敢えず同居人の着替えが待つまで俺は廊下に立っていた。

 

 

 

〜一方黒騎は〜

 

黒騎「......」

 

?「......あ、あの」ビクビク

 

黒騎「......邪魔なら消えるが?」

 

?「い、いえ......、わ、私は更識 簪《さらしき かんざし》と言います...」

 

黒騎「.........黒騎・アルカードだ。よろしく頼む」

 

簪「は、はい......」

 

黒騎「......どうやら怖がらせてるようだな。すまない、慣れない事だらけでな」

 

簪「だ、大丈夫です......」

 

黒騎「......先程から熱心に打ち込んでるが、何をしているんだ?」

 

簪「え?あ、これは......」

 

黒騎「......少し見せてみろ」

 

そう言って黒騎は簪が座っていた椅子に座り、画面を見るとキーボードを打ち始める。

 

黒騎「......これを一人でやったのか?」

 

簪「は、はい......」

 

黒騎「大したものだ」

 

簪「え......?」

 

黒騎「見たところISのデータのようだが、よく一人で出来たものだ」

 

簪「アルカードさん......」

 

黒騎「黒騎で良い」

 

そう言って黒騎はキーボードを打ち続け、簪はその隣で黒騎の仕事姿を見続けていた。




いかがでしたか?

次回は決闘です。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。次回もよろしくお願いします。


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クラス代表決定戦

どうもです。

龍騎くんと黒騎くんの初陣です。

それではどうぞ。


 

龍騎「で、何であのような事をしたのか教えて貰おうか?」

 

?「せめてこの縄を解いてからしてよ!」

 

俺は痴女を縄で拘束してベットの上に放り込んで、痴女を問いただしている。

 

龍騎「まず名前を言ってみろ、それから解放いてやる」

 

?「口の聞き方には気をつける事ね、こう見えても先輩よ?」

 

龍騎「学年では、な?でも人生では俺の方が上だから。はいワッツユーアネーム?」

 

?「楯無!更識 楯無《さらしき たてなし》!!はい言った!早く縄を解いて!」

 

龍騎「俺は解放すると言ったが、縄を解いてやるとは言ってないぞ?」

 

楯無「何を解放するの!?」

 

龍騎「......着ぐるみ?」

 

楯無「身体なのね!?身体が目的なのね!?そうやって私を虐めるんでしょ!?エ◯同人のように!」

 

龍騎「いや、ネットで晒してやろうかと」

 

楯無「エ◯同人よりタチ悪いわよ!」

 

龍騎「俺、やる時はやるから」

 

楯無「本気なの!?本気で言ってるの!?」

 

龍騎「嘘だよ」

 

楯無「どっちなの!?」

 

こいつ弄りやすいな、中々面白いぞ。それから三十分ぐらい楯無を弄ってようやく本題へ入る事に。

 

楯無「ごほん、改めて......。初めまして霧影龍騎くん。私は更識楯無、二年生で生徒会長をやってるわ。そして貴方のルームメイトよ」

 

自己紹介を終えると、楯無の持っていた扇子が開くと『よろしく』と書かれていた。

 

龍騎「よろしく、で?態々面と面を向かって話すって事は大事な事なのか?」

 

楯無「ご名答、貴方ともう一人の事について調べていたらね......、何故か貴方についての情報が一つも無いのよ」

 

龍騎「......お前、何かの組織の人間だな?」

 

楯無「私達更識家は暗部で、私はその当主なの」

 

龍騎「......で?結論からして何が言いたい?」

 

楯無「単刀直入に言うわ......。貴方、何者なの?」

 

龍騎「.........異世界人、って言ったらどうする?」

 

楯無「!?」

 

楯無が大きく目を見開くと、持っていた扇子を落とした。まぁそりゃそうでしょうね。受け入れられる訳ないよな。

 

楯無「......本当なのそれ?」

 

龍騎「信じるか信じないかは貴女次第です」

 

楯無「..........分かったわ、貴方の事信じるわ」

 

龍騎「それは俺が異世界人だって事か?それとも危害を加えないって事か?」

 

楯無「どちらかと言えば、後者の方ね。貴方が異世界人だって証拠は無いし」

 

いや、あるんだよなぁ......。まぁ言ったら言ったで面倒だけど。

 

龍騎「そうか、まぁどっちでも良いんだけどな。俺は寝る、明日の為に休んでおきたいし」

 

そう言って俺はベットで横になる。すると何故か背中に何がが当たって来た。

 

楯無「お姉さんが一緒に寝てあげようか?」

 

龍騎「大人を揶揄うなガキ」

 

楯無「あらら、残念。折角のお誘いを断るなんて」

 

こいつ完全に揶揄ってるな......、少しばかり懲らしめてやるか。

 

龍騎「そうか......、なら......」

 

そう言って俺は楯無を押し倒すような体制なり、当の本人は驚いたまま固まってしまった。

 

龍騎「俺から誘って来たら........、お前は断るのか?」イケボ

 

楯無「ぇ......」

 

龍騎「......自分から誘うのは慣れていて、他人からやられるのは慣れていないようだな。違うかもしれないがそんな程度で堕とそうだなんて、まだまだだぜ?」イケボ

 

楯無「ぁ.......」

 

龍騎「どうする?此処で終わりにするか、続けるか。決定権はお前にある、さぁ選べ」イケボ

 

楯無「............」カグッ

 

龍騎「楯無?」

 

俺が問いただしたら、ガクッと意識を失ったように楯無は微動だにしなかった。......やり過ぎたか?まぁ下手に長引かせる訳には行かないので俺は楯無に毛布を掛けて、俺も別のベットで寝る事にした。

 

 

 

〜翌日・放課後〜

 

千冬「これより、クラス代表決定戦を行う。第一試合はオルコットとアルカード、第二試合は織斑と霧影、第三試合は勝ち上がった者で行う」

 

「「「「はい」」」」

 

千冬「まずは第一試合、オルコット、アルカード。準備しろ」

 

セシリア「分かりましたわ」

 

アルカード「......了解」

 

遂に始まったクラス代表決定戦。まずはオルコットと黒騎の勝負という事で俺と一夏は外で二人の様子を見ていた。

 

一夏「この試合、どっちが勝つんだろうな......」

 

龍騎「そうだな(適当)」

 

もう目に見えてるんだけどね(遠い目)そしてアリーナから出てきたのはオルコットだった。青色を特徴とした機体で個人的にはまぁまぁ好きな分類に入る。対する黒騎は専用機が無いので訓練用の打鉄で行く。

 

真耶「織斑く〜ん!」

 

すると後ろから山田先生が慌てた様子で走ってきた。......何とは言わないけど、そのデカい脅威(胸囲)はどうにかならんのかね、見ていて痛そう何だけど......。け、決して下心がある訳じゃないんだからね!勘違いしないでよね!?

 

真耶「と、届きました!織斑くんの......、専用機!」

 

龍騎・一夏「「ダニィ!?」」

 

ウッソ一夏だけ専用機貰えるとか羨ましいんですけど、すると山田先生の後ろからコンテナが展開し、一機のISが姿を見せる。

 

真耶「これが織斑くんの専用機、白式《びゃくしき》です!」

 

一夏「白式......、これが俺の......」

 

龍騎「見惚れるのは良いから、さっさとセッティングしたら?」

 

一夏「あ、そうだな!ちょっくらやってくる!」

 

そう言って一夏は白式の元へ向かう。俺は少し気になった事があるので山田先生に聞いてみる事にした。

 

龍騎「山田先生、あの白式って武器は何があるんですか?」

 

真耶「えっとですね......、雪片弐型《ゆきひらにがた》ですね」

 

龍騎「......え?それだけ?」

 

何という事だ......、剣一本だけでどうやって戦えばいいんだ......(遊◯風)ってか作った奴頭おかしいだろ、何で剣一本だけなんだよ。ミサイルでも機関砲でも良いから付けろってんだ。

 

真耶「龍騎さ.....、霧影くんは試合見なくて良いんですか?」

 

龍騎「別に見なくても大丈夫ですよ、勝敗は決まってますし」

 

真耶「?それってどういう.........」

 

ドカーーーン!

 

真耶「な、何!?」

 

龍騎「そういう事です」

 

山田先生が振り向いてアリーナを見てみると土煙が舞っていて、二人の姿を確認すると、黒騎がセシリアに向けて刀を向けていた。

 

 

 

 

〜数分前〜

 

セシリア「良く逃げずに来ましたわね」

 

黒騎「......」

 

セシリア「貴方の訓練用のISでは私のブルー・ティアーズでは天と地の差がある事を証明してあげますわ!」

 

黒騎「......その言葉が実現出来る事を祈っている」

 

セシリア「どう言う事ですの?」

 

黒騎「最初から死ぬ気で来い、じゃ無いと........、死ぬぞ?お前」

 

黒騎が軽く殺気を放つと、セシリアはビクッと身体を跳ねるが直ぐにいつもの調子に戻る。

 

セシリア「減らず口を......、なら私のブルー・ティアーズが奏でるワルツに着いて来なさい!」

 

そう言ってセシリアは黒騎に向かってレーザーライフルを放つと、黒騎は刀を展開させてレーザーを弾いた。

 

セシリア「!?」

 

黒騎「ワルツやら何やら知らんが......、戦いなら大歓迎だ。来い......、お前の踊りに付き合ってやる」

 

セシリア「っ!後悔しても知りませんわよ!」

 

そう言ってセシリアは誘導兵器であるブルーティアーズを展開して黒騎に向かって攻撃する。しかし、黒騎はティアーズの攻撃を軽々と避ける。

 

セシリア「避ける!?ティアーズの攻撃を!?」

 

黒騎「甘く見ていたようだな。人を見た目で判断するな」

 

セシリア「っ!なら!」

 

黒騎「させん!」

 

そう言って黒騎はセシリアに向かって急接近すると刀を斬りつける。するとセシリアのブルー・ティアーズのSEが大幅に減少していた。

 

セシリア「!?何故ですの!?訓練用のISとは言え、そんな攻撃力は持ってなかった筈!?」

 

黒騎「旧式には旧式なりのやり方がある、それを今から教えてやる」

 

セシリア「くっ!」

 

それから黒騎の猛攻が始まった。黒騎の刀による攻撃と蹴りでブルー・ティアーズのSEがみるみると減っていく中、セシリアもティアーズとレーザーライフルで対抗するが黒騎には通用せず、避けられては弾かれての連続で、気づけば展開されていたティアーズは全て斬り落とされていた。

 

セシリア「そ、そんな......」

 

黒騎「その慢心が命取りだ」

 

そう言って黒騎がトドメを刺そうと急接近する。するとセシリアはニヤリと笑い始める。

 

セシリア「掛かりましたわね!ティアーズはもう二機ありましてよ!」

 

そう言って残りのティアーズを展開して黒騎に向かって攻撃が放たれた。

 

黒騎「......何も考え無しに攻撃するとでも?」

 

そう言って黒騎は一度刀を収納し、二機のティアーズを掴むと握り潰して動かなくなったと分かると手を離し、再び刀を取り出す。

 

セシリア「え」

 

流石のセシリアも予想外の展開に口が開く。それもその筈、黒騎とセシリアでは戦いの世界観が全く異なっているのだ、ましては黒騎の居た幻想郷は常識という概念が存在しない。そんな常識外れな戦い方でセシリアは勝てるだろうか?答えは否、それに最強神族と言われた鬼神龍との戦いにも生き残った男でもある。勝てる可能性はほぼゼロと言っても過言でもない。

 

そのまま黒騎はセシリアに一閃すると、セシリアは地面に落下し黒騎はセシリアに向けて刀を突きつけていた。

 

黒騎「降伏か死か、選べ」

 

セシリア「............参りましたわ」

 

『勝者、黒騎・アルカード!』

 

 

 

 

 

 

真耶「か、勝っちゃいましたよ!!セシリアさんに勝っちゃいましたよ!!」

 

龍騎「行った通りでしょ?あと落ち着いて下さい」

 

黒騎の試合を終えると、山田先生は大興奮して俺の腕にバシバシと叩いてくる。俺は別に良いけど他の生徒にはやらないで下さいよ?

 

一夏「龍騎ー、こっちは終わったぜ」

 

どうやら一夏の専用機も動かせるようになったようだ。

 

龍騎「丁度こっちも終わったぞ、んじゃ次は俺達........だっ!?」

 

一夏「ど、どうした!?」

 

俺は制服を脱いでISスーツ姿になろうとするがある事に気づいてしまった。

 

龍騎「......ISスーツ、着るの忘れた...」

 

 

〜五分後〜

 

龍騎「悪い!待たせた!」

 

一夏「やっと来たか、待ちくたびれたぜ」

 

俺がアリーナに慌てて駆けつけると、既に一夏は専用機を身につけて一つしかない剣を片手に持って待っていた。いや制服の下に着たつもりでいたんだよ、皆んなもあるだろ?特に制服の下に体操着やら部活用のシャツ着てる奴。

 

一夏「ほら、千冬姉も待ちくたびれてるから早く始めようぜ?」

 

さっきすれ違った時に出席簿では無くグーパン食らったんだよなぁ........。鬼レベルだったよ、超痛かった......。

 

龍騎「お、そうだな(適当)じゃあ見ててください! これが、俺の! 蒸着です!」

 

一夏「何でク◯ガとギ◯バ◯が混ざってんだよ!?あと蒸着の意味違うし!」

 

そう一夏がツッコむと俺も打鉄を展開する。え?ポーズはしたのかって?する訳ないじゃんベルト無いし、あの蒸着ポーズ分かんないし。ってかク◯ガはまだしもギ◯バ◯知ってたのかよ意外だわ。

 

『試合開始!』

 

一夏「最初から全開で行くぜ!」

 

龍騎「うんうん、掛かって来たまえ」

 

試合開始の合図が鳴ると、俺に向かって接近してくる一夏。そして俺はその場から動かず迎え打つ事にした。

 

一夏「はあぁ!」

 

一夏が十分に接近して剣を振るが、俺は余裕で避ける。そして一夏ばぶんぶんと剣を振るが俺は一夏とのスペースを一定に保って攻撃を避けていた。

 

一夏「クソッ、全然当たらねぇ...!」

 

龍騎「ほらほら頑張って、剣は()()()()()()()()んだぞ?」

 

一夏(振るだけじゃ無い?......あ、そうか!)

 

俺の言葉をヒントに今度は突きを出してくる一夏。うむ、これは鍛え甲斐がありそうだ。そう言って俺は攻撃を避けるが、いい加減攻撃しようと思ったので、一度一夏の攻撃を弾き、重い一撃を与える。

 

一夏「ぐっ!?」

 

龍騎「もっと打ち込んで来い、相手は待ってくれねぇぞ?」

 

そう言って俺は一夏に急接近し、刀を振ろうと構えるが実際には刀を振らず、足蹴りで一夏を吹き飛ばす。

 

一夏「なっ!?卑怯だぞ!?」

 

龍騎「相手が剣だけで来ると思ったら大間違いだ!それと戦いに卑怯もズルも無いんだよ!全ては勝てば良かろうなのだァァ!!」

 

一夏「何かキャラが変わってないか!?あークソ!こうなったらヤケクソだ!!」

 

そして一夏は突っ込んで来ると、ると雪片弐型から青白いレーザー刀のようなのが発生した。なんか俺の夢幻斬と似ているような......、さてはパクったな!?

 

一夏「くらえ!千冬姉の最大の武器!『零落白夜《れいらくびゃくや》』..........あれ?」

 

龍騎「え?」

 

何故か俺に斬りかかる前に一夏のISが解除された。

 

一夏「な、何で......?」

 

龍騎「.........あー、成る程ね。そう言う事か」

 

何故ISが解除されたのかが分かった。

 

龍騎「多分その零落白夜ってやつが原因だ、それはSEを消費させて放つ技みたいだな」

 

一夏「じゃ、じゃあいきなり白夜が消えたのは......」

 

龍騎「ただのSEが無くなったから。もっと考慮してから使うべきだった」

 

『勝者、霧影龍騎!』

 

そして俺の勝利したとのアナウンスが入った。

 

龍騎「..........」

 

黒騎「..........」

 

俺はアリーナの入り口に寄り掛かっていた黒騎を見つめる。次はお前だよ、黒騎......。




いかがでしたか?

次回、光と影の戦い、龍騎くんと黒騎くんの勝負です。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回よろしくお願いします。


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二人がISを使ったらこうなる

どうもです。

龍騎くんと黒騎くんと勝負です。

それではどうぞ。


 

千冬「これから決勝戦を始めるが、お前達の実力は計り知れない。よって全力では戦うなよ?」

 

龍騎「まぁ全力でやったらアリーナごと吹っ飛びますからね」

 

黒騎「......いや、全力は出せないだろうな。俺にとってはISはお飾りに過ぎん」

 

千冬「そう言うなアルカード、.....始めるぞ。それと」

 

龍騎「分かってますよ、魔法も能力も使いません」

 

千冬「分かれば良い、準備しろ」

 

準備をしていたら織斑先生に収集された俺と黒騎は、先程の通り力の制限をしろと言われた。あくまで俺達は一般学年(?)だからな、全力で戦いたくても無理なんだよなぁ......。何て事は言えず、俺と黒騎はアリーナに向かった。

 

 

 

 

 

 

龍騎と黒騎は訓練用のISを纏ってアリーナにやってくると、観客席の生徒は先程より増して歓声を上げでいた。

 

龍騎「......こうして戦うのは初めてじゃないか?」

 

黒騎「あの時のお前は暴走していたからな」

 

龍騎「うっ......」

 

黒騎「しかし、やるならISが無い状態でやりたいものだ」

 

龍騎「それは俺だってそうだ。......さて、文句の言い合いは終わりにして.....、始めようぜ?」

 

黒騎「........そうだな」

 

そう言ってお互いに刀を展開して構えを取る。

 

『戦闘開始......』

 

 

ガキン!

 

 

「「「!?」」」

 

合図が言い出した直前に二人は刀をぶつけ合った。当然その様子を見ていた生徒達は驚きを隠せなかった。しかし二人は既に自分達の世界に入り込んだのか周りの生徒達の事など気にせず刀を振る。

 

龍騎「お前!邪魔だって言ってた癖に使いこなせてるじゃないか!」

 

黒騎「......身体で覚えただけだ」

 

龍騎「あっそ!なら!」

 

そう言って龍騎は黒騎に向かって刀を投げる。黒騎は左腕で刀を弾くと龍騎が既に黒騎の懐まで接近していた。

 

龍騎「おらっ!」

 

黒騎「ぐっ!?」

 

龍騎が黒騎の腹部に殴り掛かると黒騎は吹き飛ばされるが何とか吹き飛ばされるのを防いだ。

 

黒騎「貴様......、魔法を使ったな?」

 

龍騎「あ、バレた?」

 

そう言って龍騎は右手を見せると指の間に黒いモヤのようなものが出ていた。

 

黒騎「......織斑教論と話しが違う」

 

龍騎「誰かが言っていた......、約束は破る為にある、と」

 

黒騎「......そうか」

 

龍騎の言葉に痺れを切らしたのかプルプルと黒騎の身体は震え出す。

 

黒騎「貴様がそう言うのなら、俺もそうさせて貰う」

 

龍騎「うんうん、掛かって来たまゔぇ!?」

 

突如急接近して来た黒騎が龍騎の左頬に殴りつけた。

 

龍騎「てめぇ!そのISはそんなに早くないだろ!?さては魔力を使って速度を上げたな!?」

 

黒騎「貴様がせこい事をするからだ」

 

龍騎「野郎ぶっ殺してやらあぁぁぁぁぁぁ!!」

 

それから龍騎と黒騎の猛攻は始まった。龍騎は予備の刀を展開して黒騎とぶつかり合う。そして黒騎も負けじと魔力で強化した足蹴りやら裏拳やら剣術だけでなく格闘にも攻撃を与えるが、龍騎も攻撃を防いでは黒騎と同じ事をする。

 

「「「( ゚д゚)ポカーン」」」

 

当然観客席に居る生徒達は口を開きっぱなしだ。それもその筈、幾らISが高性能なものでも二人には魔法と長年の戦闘経験があるた為、ISが無くても十分に戦えるのだ。

 

一夏(す、凄ぇ......!あの二人あんなに強かったのか!?俺ならまだしもセシリアに勝つぐらいだから当然か......。でも凄ぇよ二人共!)

 

ただ一人の生徒は龍騎と黒騎の姿を見て目を輝かせていた。それと同時に憧れという感情が芽生えた事に少年はまだ知らない......。

 

龍騎「だあぁぁぁぁぁぁ!!」

 

黒騎「はあぁぁぁぁぁぁ!!」

 

そして二人の勝負も終盤に差し掛かっていた。二人のSEも既に10%は切っていた。

 

龍騎「これで決着付けようぜ?」

 

黒騎「望む所だ」

 

そう言って二人は地面に着地して深く構えると、地面がめり込むように踏み出した。

 

龍騎「でやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

黒騎「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

そして、二人の刀がぶつかり合う............。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

事は無かった。

 

龍騎「え?」

 

黒騎「は?」

 

「「「え?」」」

 

.........一体何が起こったのか、それは......。

 

 

『行動不能』

 

龍騎「......なぁにこれぇ?」

 

黒騎「......どう言う事だ、織斑教論」

 

何故か二人のISには『行動不能』と書かれた文字が映し出され、うんともすんとも言わなかった。黒騎が千冬に少し怒り気味に質問する。

 

千冬「.........恐らく、お前達の動きにISが付いて来れなかったのだろう。スペックが高過ぎた上、ISに限界が来たのだろう」

 

黒騎「何だと......」

 

龍騎「動けこのポンコツが!動けってんだよ!!」

 

黒騎は千冬の言葉に怒りを覚え、龍騎は一度ISから降りるとゲシゲシと足でISを踏み続けるが当然動く事は無い。

 

『試合終了!両者、引き分け!』

 

龍騎「納得出来るかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

引き分けのアナウンスが鳴ると、龍騎はアリーナ全体に響き渡るような大声を上げた。この後二人は千冬に約束を破った事で拳骨を食らったのは別の話し......。

 

 

 

〜数時間後・食堂〜

 

「という事でクラス代表は織斑君になりました!」

 

龍騎「ウェーーイ!!(0w0)」

 

一夏「ちょ、ちょっと待ってくれ!?何で俺なんだ!?俺負けただろ!?」

 

セシリア「私は棄権しましたわ」

 

黒騎「俺達の引き分けは負け扱いだ、よって勝った事にはならない」

 

一夏「何だよそれ!?」

 

食堂では『織斑一夏、クラス代表おめでとう!』という言葉が書かれた看板を天井に吊るして料理も並べていたが、一夏は何故か納得いってない様子だ。それもその筈、先程の通りオルコット嬢は棄権、俺と黒騎は負け扱いなので消去法で一夏がクラス代表になったのだ。

 

龍騎「世界(クラス)を作るのは老人ではない」

 

一夏「まだ二十歳だろ!?」

 

黒騎「お前はクラスの中で最下位と言っても良いぐらい経験不足だ、強くなりたいなら自分を磨け」

 

?「アルカードの言う通りだ、お前はまだ課題点が多い」

 

一夏「箒まで......」

 

そう言って来たのは篠ノ之 箒《しののの ほうき》、一夏の幼馴染であの束博士の妹だと言う。

 

一夏「だぁー!分かったよ!クラス代表でも何でもやってやる!」

 

龍騎「よう言うた!それでこそ漢や!」

 

黒騎「......」

 

セシリア「......黒騎さん?」

 

オルコット嬢が黒騎の名前を出すと、俺は振り返ったら黒騎は食堂から出ようとしていた。

 

黒騎「.........少し夜風に当たってくる」

 

そう言って黒騎は食堂を出て行ってしまった。

 

一夏「どうしたんだ?黒騎の奴」

 

龍騎「多分こう言った環境に慣れてないんだろ」

 

箒「そう言う霧影は慣れているようだな」

 

龍騎「まぁな、俺の知り合いは宴とかそう言うのが大好きなんだよ」

 

それから皆んなで楽しく打ち上げをした。途中新聞部が乱入し、写真の苦手は俺は直ぐに逃げた。何か文と似ていて面倒くさいと思ったからだ。

 

 

 

〜IS学園・外〜

 

龍騎「やべっ、思わず外まで出ちまった......」

 

咄嗟に逃げ出した俺は新聞部からの追撃は無かったと気づくと外まで出ていた。もしあの新聞部に文が居たら全力で殴ってた。

 

龍騎「はぁ...、戻ろ」

 

そう言って俺は来た道を戻ろうとすると、

 

?「んも〜う!寮は何処なのよ〜!」

 

誰かが叫び声が聞こえた。どうしたんだこんな時間に?俺は気になって近づくと、荷物を持ったツインテール少女が立っていた。

 

龍騎「おーい、こんな時間に突っ立ってると先生がうるさいぞ?」

 

?「あ、丁度良かった!寮って何処に....、って男!?」

 

今の反応的に転校生かこいつ?

 

龍騎「ああ、諸事情で入学せざるを得なくなった霧影龍騎だ。で、寮はまず中に入るだろ?そして東棟に進んだ所にあるぞ」

 

?「あ、ありがとう!私凰・鈴音《ファン リンイン》、中国代表候補生よ!」

 

あ、中国の候補生だったのか。遠路はるばるご苦労さん。

 

龍騎「よろしくな、あともう一人男が居るからそいつの事も仲良くしてやってくれ」

 

鈴音「分かってるわよ、一夏よね?」

 

龍騎「違うそうじゃない、俺と同じ理由で入学した奴の事。ってかお前一夏の知り合いなのかよ」

 

鈴音「幼馴染だけど?ってかもう一人居たんだ」

 

龍騎「え?篠ノ之さんだけじゃないの?」

 

鈴音「は?どう言う事?」

 

龍騎「.......」

 

鈴音「.......」

 

龍騎・鈴音((駄目だ、訳が分からん......))

 

何か頭がごちゃごちゃになって考えが浮かばなかった。一体どう言う事だってばよ。

 

龍騎「......取り敢えず、考えるのは止めて荷物置いて来たら?」

 

鈴音「それもそうね、じゃあね龍騎!」

 

いきなり名前呼びかよ、そう言って凰は手を振って寮を目指して走って行った。そして俺も食堂へ戻って行った。それから食堂へ戻ると黒騎も戻って来ていたので男三人でジュースを飲みながら雑談してた。

 

一夏「なあ、龍騎と黒騎っていつ剣を習ったんだ?」

 

龍騎「大体二年前だな」

 

黒騎「俺もだ」

 

一夏「え?そうなのか?」

 

龍騎「知り合いに剣術が使える奴に基礎を教えて貰って、後は独学」

 

黒騎「......俺は一から自分でやってみせた」

 

一夏「え!?じゃあ殆ど一人でやったって事か!?」

 

龍騎「そうなるな」

 

箒「失礼する」

 

一夏が驚いていると、篠ノ之さんとオルコット嬢が現れた。

 

箒「先程の事詳しく聞いても良いか?私も剣を使っている身だからな」

 

セシリア「私もご一緒にしてもよろしくて?」

 

龍騎「別に良いよ。篠ノ之さん、オルコット嬢」

 

箒「箒で良い、苗字呼びは好きでは無いし二人の方が年上だろ?」

 

セシリア「私もセシリアで構いませんわ」

 

龍騎「了解」

 

それから俺が経験した事を下っ端達に語った。あの時は大変だったな......、魔力と霊力を合わせて斬撃を放ったら壁が無くなって、修理するのに時間が掛かって、そして夕飯に幽々子さんの作った飯の所為で妖夢はダウンするし、滅茶苦茶だったな......(東方龍優録第三十六話参照)

 

そんな事を説明したら三人は『斬撃?魔力?霊力?』と言わんばかりの表情をしていた。おっと余計な事を言ってしまったようだ、其処は上手く訂正したが黒騎は溜め息が尽きなかった。いやお前その時俺の身体の中に居ただろ。それからパーティはお開きとなり、それぞれの寮へと戻って行った。

 

 

 

〜翌朝〜

 

一夏「おはよう」

 

龍騎「ちゃおっす」

 

黒騎「......」

 

教室へ入ると、何故か女子生徒は騒いでいた。どうやら隣のクラスに転校生が来るとの情報だった。絶対あのチャイナガールじゃん。

 

「まあでも今の所専用機を持っているのは1組と4組だから楽勝だよ!」

 

いや何の話し?何で思ってたらいきなり教室の扉が開かれた。

 

鈴音「その情報古いよ!」

 

すると現れたのは昨晩出会った凰・鈴音だった。




いかがでしたか?

さて、二人の専用機はどうするか......。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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白式魔改造計画

どうもです。

一夏の白式を魔改造しようと思います。

それではどうぞ。


 

鈴音「その情報古いよ!」

 

いきなり教室の前から叫び出したのは中国代表の凰・鈴音だった。

 

一夏「お、お前....、鈴か!?」

 

鈴音「そうよ!二組のクラス代表になった凰・鈴音よ!」

 

龍騎「そんな凰・鈴音さんや、回れー右!」

 

鈴音「え?」

 

そう言って大人しく凰は振り向くと、織斑先生が出席簿を片手に立っていた。

 

千冬「......」

 

鈴音「ち、千冬さん......」

 

龍騎「其処は『おはようございます織斑先生!』ダルォ!?」

 

鈴音「お、おはようございます織斑先生!!」

 

俺の指示に従って凰は頭を深く下げて挨拶をした。あのままだと出席簿で頭が凹むからな......。

 

千冬「ああおはよう、それと何時だと思っているんだ?」

 

鈴音「すみませんでした!私は此処で失礼します!」

 

そう言って慌てて教室に戻る凰、朝から忙しい奴だな......。

 

一夏「な、なんだったんだあいつ?」

 

龍騎「知らんな」

 

それから全員が着席して授業が始まった。そして昼休みとなり、食堂へ向かってると凰が待っていた。

 

鈴音「来たわね一夏」

 

一夏「其処邪魔になるぞ」

 

鈴音「おっといけない」

 

そう言って凰は一度離れると、俺達は食堂のメニューを注文して机に着く。

 

一夏「にしたも驚いたぜ、お前が二組の転校生とはな。連絡をくれりゃ良かったのに」

 

鈴音こっちだって代表候補生として忙しいのよ。あんたと違って」

 

一夏「なんだよその言い方...。それとお前、まだ千冬姉のことが苦手なのか?」

 

龍騎「え?オタクら織斑先生の事苦手な訳?」

 

鈴音「あれ以上に何があるのよ」

 

黒騎「......凰・鈴音、世の中知らなくても良い事もある」

 

一夏・鈴音((一体何を経験したんだ......))

 

箒「......なぁ一夏、いい加減教えてくれないか?お前達との関係を」

 

さっきから置き去りな箒が一夏に問いかける。俺も気になってたんだよねそれ。

 

一夏「ん?ああ、鈴は箒が転校した後に転校してきたんだ。鈴、こいつが篠ノ之箒だ」

 

龍騎「つまり箒が一夏の一番目の幼馴染で、凰が二番目の幼馴染って事か?」

 

箒「一番目......、そうか...!そう言う事か!」

 

何か嬉しそうな表情を見せる箒とは逆に何か悔しそうな顔をする凰。......ははーん、さては......。

 

龍騎「さて、後は若い者の時間にしてやりますかな」

 

黒騎「......セシリア、移動するぞ」

 

セシリア「は、はい!」

 

一夏「え?一緒に食わないのかよ?」

 

龍騎「おじさん(二十歳)が態々気を遣ってるんだから、な?」チラッ

 

箒・鈴音「「!?」」

 

龍騎「(・∀・)b」ニヤニヤ

 

箒・鈴音「「......///」」⇦小さくグッチョプ

 

一夏「???」

 

それから俺と黒騎、セシリアは別の場所に移動して昼食を再開する。

 

セシリア「あ、あの......、黒騎さん?」

 

黒騎「......何だ」

 

セシリア「そ、その......、今日の放課後......、宜しければ訓練に付き合って貰えませんか?」

 

黒騎「......俺で良ければな」

 

セシリア「!ありがとうございます!」

 

両手の指をツンツンと合わせながらセシリア黒騎に言うと、承諾した事にとても嬉しそうな笑顔を見せると、俺は黒騎の腕に膝を突く。

 

龍騎「お前も隅に置かない奴だな」ニヤニヤ

 

黒騎「これは俺の為だ、それ以上の事はない」

 

龍騎「......さとりと言う女が居ながら」ボソッ

 

黒騎「鉛が食いたいなら遠慮無く言え、お前の胃袋にたらふくご馳走してやる」カチャ

 

龍騎「ごめんなさいすみませんでしただからいつ手に入ったのか分からない拳銃を突きつけないでお願いします!!」

 

それから昼食を食べ終え、午後の授業を終われば放課後になり、俺は一夏と一緒に整備室へ向かった。其処で俺が考えた設計図(イラスト)を広げて一夏に見せながら説明する。

 

龍騎「良いか?お前の白式は兎に角燃費が悪い、特に零落白夜によるSEの消耗が激しいのが白式の弱点と言っても良い」

 

一夏「確かにな......」

 

龍騎「で、此処で俺が考えたのがこれ。まず白式の背中に羽根みたいなバーニアンを取り付けて速度の上昇、しかもこれにはレール砲を取り付けてるから遠距離攻撃も可能だ」

 

一夏「それは有難いな」

 

龍騎「んで、予備の武器として腰に剣を二本装備する。状況によっては連結して薙刀のようにリーチを長くして攻撃できる」

 

一夏「まぁ雪片弐式だけだと心細いもんな」

 

龍騎「その雪片弐式も少し改造する事にした。ちょっと形を変えて小太刀を付け加えるんだ」

 

一夏「つまり二刀流にも出来るって訳か」

 

龍騎「そう言う事、どうよ?俺のセンスも悪くないだろ?」

 

一夏「確かにその発想は無かった、無かったけどさ.......、殆どガ○ダ○じゃねぇか!それと剣に関してはガ○×ソー◯じゃねぇか!」

 

龍騎「あ、バレた?ってか知ってたのかよ」

 

どうやら一夏にバレてしまったようだ。そう、俺が考えたのはバ○ルとダ○・オ○・サ○ズ○ィだよ。これ考えたのに三百年掛かった、.......嘘です三時間で浮かびました。

 

龍騎「でもこのままだとマジで辛いぞ?射撃武装も無いとなると辛くない?別に俺は接近戦が強いからいらないけど」

 

一夏「龍騎に教えて貰うってのはダメなのか?」

 

龍騎「良いの?語彙力が小学生並みの感想程度だぞ?」

 

一夏「すまん、今のは忘れてくれ」

 

頼んでおきながらバッサリの断りやがった。こいつ東京湾のど真ん中に沈めてやろうかな。なんて思ってたら誰かが整備室に入ってきた。

 

鈴音「あれ?何してんの?」

 

一夏「そう言う鈴こそ」

 

鈴音「なんだって良いじゃない、それより何してんの二人して」

 

龍騎「白式の魔改造作戦会議」

 

鈴音「ふーん、どんなの?」

 

そう言って俺の設計図(イラスト)を覗く凰。

 

鈴音「中々面白いじゃない、これ龍騎が考えたの?」

 

龍騎「(制作時間)三百年だ......。だからア○ニ○ポ○ン○頂戴?」

 

そう言って手を差したら、鈴音が出したのは飴玉三つだった。

 

龍騎「ア、ア○ニ○ポ○ン○は飴玉だった!?」

 

鈴音「そんな訳無いでしょ!?」

 

龍騎「いや......、もしかしたら飴玉に化けたベ○ッ○!?」

 

一夏「何処をどうしたらド○ゴ○ボー○になるんだよ!?」

 

龍騎「......君達のようなネタを知ってる人が居てくれて僕はとても嬉しいよ。君達となら一緒仲良くやれそうだ」

 

一夏・鈴音「「いや、流石にキツイ」」

 

龍騎「バカ!ボケナス!朴念仁!一夏!」

 

一夏「一夏は悪口じゃねぇだろ!?それに朴念仁ってどう言う意味だ!?」

 

龍騎・鈴音「「ちったぁ自分で考えろ!!」」

 

それから俺の提案した白式魔改造計画は実行され、白式の改修作業が始まった。あのね、マジで申請が通るとは思わなかった......。そして三日後、パーツが完成して白式に取り付けると良い感じに仕上がった。え?何でそんなに早く出来たのかって?楯無に無理言って企業に作って貰うよう頼んどいたからだよ、見返りとしてデートの約束されたけど......。

 

一夏「おー!更にカッコいいな!」

 

龍騎「我ながら良いセンスだ」

 

鈴音「凄いわね、本当に作ったとは思わなかったわ」

 

一夏「龍騎!早速動かしてみようぜ!」

 

龍騎「お、そうだな(肯定)今アリーナには黒騎とセシリアが居ると思うから行って来たら?」

 

一夏「そうするわ、じゃあ行ってくる!」

 

そう言って一夏は白式を待機状況にして整備室を後にした。

 

龍騎「......お前のも考えてやろうか?」

 

鈴音「それマジで言ってる?」

 

龍騎「どんなのか知らんが、両腕に龍の形をしたクローに青龍刀にケーブルを付けて投擲出来る仕組みに......」

 

鈴音「それもガ◯ダ◯じゃない!」

 

龍騎「ガ◯ダ◯は日本を代表する文化の一つダルォ!?」

 

鈴音「其処は否定しないけど!?」

 

否定しないのか......。

 

龍騎「......俺達もアリーナに行くか」

 

鈴音「それもそうね......」

 

そう言って俺達もアリーナへ向かう事にした。

 

 

〜アリーナ〜

 

龍騎「おー、やってるやってる」

 

一夏「うあああああああああ!!」

 

アリーナにやってくると、一夏が魔改造された白式で空を飛んでるがとんでもないスピードで変な方向に飛んでいた。これは俺も凰もビックリした。このスピードは並みのISより遥かに早いもん。

 

黒騎「全く......」

 

黒騎が溜め息を吐くと、空中に浮いて向かって来た一夏に思いっきり地面に蹴り飛ばすと、吹っ飛ばされた一夏はようやく停止した。

 

一夏「す、すまん黒騎......、助かった......」

 

黒騎「機体に振り回されてるぞ、もう少し速度を落とせ」

 

一夏「いやあれでも最低限なんだぞ!?あんなの初見殺しだって!?」

 

黒騎「速度調整が出来てないだけだ、普通慣れてない奴は少しずつ浮いていく筈がお前はいきなり高く浮くからそうなる」

 

セシリア「黒騎さんの言う通りですわ、一夏さんはまだISを動かしてまだ時間が短いのですからゆっくりやっていかないと危険ですわ」

 

一夏「うぐっ......」

 

一夏が黒騎とセシリアに言われて縮んでしまった。

 

龍騎「ははは、お叱りを受けてらっしゃる......」

 

鈴音「......クラス対抗戦まで大丈夫なの?」

 

龍騎「なーに、対抗戦まで間に合わせるさ。こう見えて黒騎は戦いのベテランだからな」

 

鈴音「戦いのベテラン?」

 

龍騎「時期に分かるさ」

 

それから対抗戦まで一夏の訓練を付き合ってやった。ISの操縦関係はセシリア、戦い方に関しては黒騎と時々箒、機体関係は俺が担当して少しずつではあるが、魔改造した白式に慣れていってる。完璧では無いが十分に戦えるようにはなっている筈だ、後は本人の努力次第。

 

一夏「ありがとな皆んな!これなら明日の対抗戦は何とかなりそうだ!」

 

龍騎「勝てとは言わねぇから全力でやれよ?」

 

一夏「ああ!でも一勝はしたいな」

 

黒騎「それは明日の対戦表による。運が良ければあの凰・鈴音とやり合うかもしれないな」

 

一夏「それは運が良いのか悪いのか分かんねぇな......」

 

そして本日の訓練は終了して翌日、クラス対抗戦が始まった。そしてクラス対抗戦の対戦カードが発表されると、案の定一回戦から一夏対凰だった。

 

一夏「黒騎の予言が当たった...........」

 

黒騎「予言では無い、お前の運だ」

 

一夏「俺の運は関係無くね!?」

 

龍騎(多分楯無だろうな......)

 

明らかに楯無が仕組んだんだろうな......、あいつならやりかねない......。

 

箒「一夏!絶対に勝って来い!」

 

セシリア「ご武運をお祈りしますわ」

 

黒騎「.........悔いの無いようにな」

 

一夏「皆んな......、行ってくる!」

 

龍騎「よし!んじゃ行って来い!」

 

四人がそう言って俺が一夏の背中を押すように叩くと、一夏はカタパルトへ向かった。

 

一夏「行くぞ......、白式・改!」

 

そして白式を展開してカタパルトに足を乗せる。

 

一夏「織斑一夏、白式・改!行きます!」

 

一夏が気合を入れて叫ぶと、アリーナへと発進して行った。




いかがでしたか?

白式・改は背中にバエルのスラスター、腰にバエルソード二本、雪片弐式はガン×ソード の蛮刀をイメージしてください。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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イレギュラー

どうもです。

一夏対鈴の勝負です。あと龍騎くんが少し暴れます。

それではどうぞ。


 

鈴音「来たわね一夏!」

 

一夏「そんな悪者が現れたかのようなセリフ止めろって、この前龍騎に『出たな!朴念仁ショッカー!』って呼ばれたからな」

 

鈴音「ぶっ!朴念仁ショッカー......w」

 

一夏「笑うなよ!」

 

鈴音「ごめんごめん......、さーてと!手加減なんてしないんだから覚悟してなさい!」

 

既にアリーナに待っていた鈴音が大剣を構えると、一夏も改造した『雪片・蛮刀』を展開する。

 

『第一試合、始め!』

 

試合開始の合図が出ると、鈴音が大剣を振るが、一夏は攻撃を避けると翼を広げてとてつもないスピードでアリーナを周辺を回る。

 

鈴音「早っ!?」

 

一夏「そこだ!」

 

一夏は翼に付いてあるレール砲で鈴音を狙う。

 

鈴音「なら!」

 

一夏がレール砲を放つと、鈴音も負けじと後ろに装備してある砲撃を行う。しかし、鈴音の放った砲撃は見えなかった。そして一夏の放ったレール砲と鈴音の放った砲撃がぶつかりあう。

 

一夏「弾が見えない!?」

 

鈴音「これがこの甲龍《シェンロン》のとっておきよ!」

 

 

〜観客席〜

 

黒騎「.........成る程、あれが衝撃砲か」

 

箒「衝撃砲?」

 

龍騎「簡単に言えば空気砲だよ、ってかパクってんじゃねぇよドラえもんに謝れ」

 

※龍騎は幻想郷でのび太くんと(コラボで)出会ってる設定です。詳しくは前作のコラボ回を参照。

 

セシリア「弾丸が見えないとなると苦戦は必須ですわね」

 

龍騎「でも何とかなるだろ、一夏には零落白夜(パワー)改造した白式の速度(スピード)があるんだから」

 

箒「確かにな......、そういえば誰かが言っていたな。『当たらなければどうと言う事はない』と」

 

龍騎(赤い彗星ェ......)

 

黒騎(.........何かが来る、警戒しておけ)

 

龍騎(やっぱりな......)

 

黒騎「.........セシリア、いつでも動ける用意はしておけ。何か嫌な予感がする」

 

セシリア「嫌な予感......、ですか?」

 

黒騎がセシリアに小声で伝えるがセシリアには理解が出来なかった。

 

 

 

 

〜アリーナ内〜

 

鈴音「ちょこまかとすばしっこい!全然当たらないじゃない!」

 

一夏「おらっ!」

 

一夏は鈴音に少しずつ攻撃を当てていた。改造された白式の速度に鈴音は捉える事が出来ず、その隙に一夏がダメージを与えていた。鈴音のSEが既に半分を切ったところで一夏は鈴音に向けて最大出力で接近する。

 

一夏「俺の勝ちだ!零落白夜!!」

 

鈴音「まだだ!まだ終わらんよ!!」

 

そして一夏は鈴音に向けて零落白夜を放つ。が、次の瞬間爆発音が鳴り響いた。

 

一夏「は?」

 

鈴音「な、何!?」

 

爆発があった方に一夏と鈴音が向くと、其処には正体不明のISが舞い降りた。

 

 

 

〜観客席〜

 

龍騎「なんじゃあこりゃ!?」

 

黒騎「やはり現れたか.........」

 

セシリア「な、何ですかあれは!?」

 

箒「あ、ISだ!まさかテロか!?」

 

龍騎「ちっ、箒、セシリア!お前達は生徒の避難、織斑先生の指示を待て!黒騎!」

 

黒騎「皆まで言うな、分かっている」

 

龍騎「よし......」

 

千冬『霧影、何をしている!其方に教師が向かっている!お前も避難しろ!』

 

龍騎が観客席から飛び降りようとすると千冬に止められる。

 

龍騎「そんな時間があったらそうしてますよ。体罰なら終わってから受けますんで許して下さいお願いします何でもしますから」

 

そう言って龍騎はアリーナのグランドに向かって飛び出した。

 

 

〜アリーナ内〜

 

一夏「な、何だよあれ......?」

 

鈴音「私が知る訳ないでしょ......」

 

二人が謎のISを見てると、突然謎のISはビームを放って来た。二人はギリギリに避けるが残りSEの少ない二人には厳しい状況だった。

 

鈴音「一夏、一度アリーナに戻りなさい!此処は私が引き受けるわ!」

 

一夏「何言ってんだよ!?お前を置いて行ける訳ないだろ!?」

 

鈴音「じゃないと二人まとめてやられるわよ!?」

 

龍騎「じゃあそれは俺の獲物って事で良いかな!?良いよね!?(モ◯ス◯のア◯ス風)」

 

一夏・鈴音「「え?」」

 

 

龍騎「横からダイナミック失礼しまーす!!

 

すると謎のISの横から龍騎がドロップキックをかまして来た。

 

一夏「りゅ、龍騎!?」

 

龍騎「俺、参上!(モ◯タ◯ス風)」

 

鈴音「何してんの!?ISを展開しないで死にたいの!?」

 

龍騎「知るカバかうどん!(打ち切り漫画)そんな事よりこっちだ!」

 

そう言って龍騎は謎のISを指を指す。そして謎のISは龍騎に向かってビームを放った。

 

鈴音「龍騎!」

 

龍騎「人がまだ話してる途中でしょうが!!(北◯国か◯風)」

 

すると龍騎は右足に氷属性を解放させて払い蹴りをすると、謎のISから放たれたビームが一瞬にして凍りついた。

 

一夏・鈴音「「( ゚д゚)???」」

 

ご覧の通り、一夏と鈴音は凍りついたビームを見て口を開けたまま固まってしまった。

 

龍騎「なぁお二人さん?どちらか武器貸してくんない?」

 

鈴音「え?あ、うん」

 

龍騎が問いかけると、鈴音が真っ先に大剣を差し出した。

 

鈴音「......ってそれIS用よ!?」

 

龍騎「大丈夫大丈夫、大剣なんて使った事無いけど何とかなるって」

 

鈴音「そう言う問題じゃないわよ!ってかISは人が居ないと操縦出来ないのよ!?」

 

龍騎「あれには人は乗ってないよ、つまり無人機であって遠隔操作されてんだよ」

 

そう言って龍騎は謎のISの方へ向く。

 

龍騎「と言う事は......、相手が人じゃなあきゃ手加減はしなくて良いって事だよな?」

 

そう言って龍騎はゆっくりと魔力を解放していき、火属性を解放ささて大剣から炎を纏わせる。

 

鈴音「火が出た!?」

 

一夏「そんな仕掛けがあったのか!?」

 

龍騎「違ぇよ、その火は自前だ」

 

そう言って龍騎は謎のISに向かって飛び出し、炎を纏った大剣を振り下ろす。しかし、予想以上な硬さにこれと言ったダメージを与えてないが、装甲には小さな傷の跡があった。

 

龍騎「思ったより硬いな......、でもその分、殺り甲斐がある!!」

 

龍騎が大きく飛び上がり、身体を思いっきり斜めに傾けて回し、少しずつ回転速度を上げて行く。

 

龍騎「火剣『炎円斬」

 

龍騎は剣を一振りすると、円盤カッターのような火の輪っかを謎のISに向けて射出した。龍騎の放った円盤カッターは謎のISの左腕にあると切断する事に成功した。すると上空から何かが飛んできて謎のISに直撃すると、少しずつ凍っていく謎のIS。そして身動きが取れない状態だった。

 

セシリア「ほ、本当に凍ったのですか?私の放ったレーザーが?」

 

黒騎「実際に凍っている。現実から背けるな」

 

セシリア「信じられませんわ......」

 

どうやら上空からセシリアが黒騎の力を借りて狙撃したようだ。

 

黒騎「.........これが俺達、異世界人の戦い方だ」

 

セシリア「もしかして龍騎さんも?」

 

黒騎「ああ......、俺達は常識という概念が存在しない世界から来た......。魔法も、非常識の一つ......。しかと見ておけ、こんな経験は無いぞ」

 

セシリア「............」

 

黒騎の言われた通り、セシリアはレーザーライフルを下ろして龍騎の戦いを見物する事にした。

 

龍騎「あいつ等......、余計な事を.......」

 

一夏「りゅ、龍騎......?」

 

龍騎「一夏!鈴!見ておけ!これが俺の本当の戦い方だ!」

 

龍騎がそう言うと、そして大剣を両手に持って体勢を低くして地面をめり込むように踏み出すと、両手で剣を持っていた左手を標準の代わりにして謎のISに向かって一直線に突っ込む。

 

龍騎「竜火『竜滅剣』

 

龍騎が剣を突き刺すと、剣に纏っていた炎が竜の形となり、噛みつこうするように謎のISに襲い掛かる。そして身動きの取れない謎のISは炎の龍に丸呑みされ、大爆発を起こした。謎のISは跡形の無く、木っ端微塵となり破片だけが雨のように降って来た。そして龍騎は大剣を肩に背負うように置くと一夏と鈴音の方へ向く。

 

龍騎「言ったろ?何とかなるって」

 

 

 

〜鈴音side〜

 

突然謎のISが現れて、私は一夏だけでも避難させようとした。でも一夏は私を置いては行けないと言って止まった。流石は私が惚れた男、そんな勇敢な所が私は好きだった。でもお互いのSEが少ない状態で謎のISに勝てるかと言われたら厳しい状況だった。そんな時、謎のISにドロップキックを仕掛けた奴が居た。それが霧影龍騎だった。

 

龍騎はISを展開してない状態でとても危なかった。私は直ぐに逃げるように指示を出すが一向に聞いてくれない。そして謎のISが龍騎に向かってビームが放たれた。思わず声を上げてしまうが、龍騎が払い蹴りをすると、放たれたビームが一瞬にして凍りついた。私も一夏も理解が出来ずに固まってしまった。すると龍騎が武器を貸して欲しいと頼まれたので私は勢いで大剣を渡してしまった。

 

我に帰った私は注意すると龍騎は大丈夫と言って、しかもあのISは無人機である事を伝える。何故無人機だって事が分かったのか不思議だが、次の瞬間、龍騎に渡した大剣が炎が発生した。当然私は驚いた、そんなギミックがある訳が無い......。一体どう言う事なのだろうか.........。

 

そして炎を纏った大剣を振った龍騎、しかし通常のISより硬く出来ているのか傷が少ししか着かなかった。しかし龍騎は表情を変えるどころかイキイキしてるような感じがした。そして龍騎が大きく飛び上がり、身体を思いっきり斜めに傾けて回して円盤カッターを発射させると、謎のISの左腕を破壊した。

 

次に上空からセシリアによる狙撃で謎のISを凍らせると、龍騎が、

 

龍騎「一夏!鈴!見ておけ!これが俺の本当の戦い方だ!」

 

そう言って態勢を低くして、地面をめり込むように踏み出して剣を突き刺すと謎のISを貫き、大爆発が起こった。その時の爆発がとても綺麗に見えてしまった........、普通の爆発とは大違いだったからだ。そして龍騎が刀大剣を置いて振り向くと、

 

龍騎「言ったろ?何とかなるって」

 

笑顔で答えると、『こいつには勝てない』という恐怖心と........、少しばかり、一夏よりかっこいいと思ってしまった........。

 

〜鈴音side out〜

 

 

 

 

〜数分後・会議室〜

 

千冬「さて、何故此処に集まって貰ったのか......。分かっているな?」

 

一夏・鈴音・セシリア「「「はい」」」

 

箒「あ、あの......、私にはさっぱり.........」

 

黒騎「お前の少しばかり見た筈だ、あの戦いを」

 

龍騎「ま、前が見えねぇ......」⇦約束通り体罰を食らった

 

あの後、織斑先生に会議室へ集合した俺達。あの人マジで体罰しやがったよ、お陰様で顔がぐちゃぐちゃで全然前が見えねぇ......、教育委員会仕事しろよPTA会議しろ。

 

千冬「お前達も分かっていると思うが、霧影とアルカードは普通の人間じゃない。お前達とはかけ離れた存在だ」

 

龍騎「貴女も十二分、規格外ですよ」

 

 

げ ⭐︎ ん ⭐︎ こ ⭐︎ つ

 

 

龍騎「」

 

千冬「話しを続けるが、この二人は異世界人だ。それも我々人間だけで無く、人間以外の種族と共存してる世界に、だ」

 

セシリア「人間以外の種族とは何ですか?」

 

黒騎「人間だけでなく、妖怪や妖精、亡霊や閻魔大王、神や月の兎等数多くの種族が存在する。あのかぐや姫と居るぐらいだからな」

 

一夏「かぐや姫!?」

 

箒「信じられん.........」

 

セシリアが手を上げて質問すると、黒騎が返答したら一夏が驚いた声を上げる。

 

千冬「そして......、特に織斑と凰は分かると思うが、凰の大剣に炎が纏ったな?それは組み込まれた仕掛けでは無く、霧影が魔法によって放たれた炎だ」

 

鈴音「魔法!?」

 

一夏「じゃあ龍騎は魔法使いなのか!?」

 

龍騎「ちょっと違う。.........あっちじゃあ剣も使ってたし、魔法剣士か?」

 

セシリア「もしかして黒騎さんも魔法を?」

 

黒騎「.........俺とこいつは同じ能力を持っている。特に攻撃魔法しか使わんがな」

 

千冬「そう言う事だ、この事は誰にも言うんじゃないぞ?色々と面倒だからな」

 

龍騎「更識楯無に疑われてるんですけどどうしましょうか?」

 

千冬「其処は霧影に任せる、上手くやれよ?」

 

龍騎「投げやりされた!?鬼!悪魔!人でなし!独神!暴力教師!彼氏無し!!」

 

 

 

げ ⭐︎ ん ⭐︎ こ ⭐︎ つ

 

 

げ ⭐︎ ん ⭐︎ こ ⭐︎ つ

 

 

げ ⭐︎ ん ⭐︎ こ ⭐︎ つ

 

龍騎「」

 

黒騎「馬鹿.........」

 

セシリア「きゃあああああああああ!!」

 

一夏「龍騎ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 

鈴音「ちょっと!?しっかりしなさいよ!?だ、誰かー!担架持ってきてーー!!」

 

箒「お、落ち着け!直ぐに保健室に運ぶぞ!!」

 

こうして龍騎と黒騎が異世界人だとバレてしまった。それから龍騎は保健室へ運ばれ、気が付いたのは既に日が暮れていたとか........。

 

 

 

 

〜???〜

 

?「あ、あはは......、あははははは.........」

 

?「だ、大丈夫ですか?先程から涎が垂れてますが.........」

 

とある部屋にうさ耳を付けた女が涎を垂らして画面を見ていると、隣に居た女性がティッシュを差し出す。

 

?「......クーちゃん、今回はとんでもない奴が出て来ちゃった」

 

クーちゃん?「はい?」

 

?「だってだってだって!!魔法だよ魔法!!さっき見たでしょ!?剣に火が付いたんだよ!?レーザーで凍らせるのは束さんでも出来るけど、何一つも仕掛けの無い大剣を着火させるなんて無理だよ!!」

 

クーちゃん?「束様、それはもう152回聞いております」

 

そう、このうさ耳女こと、篠ノ之 束《しののの たばね》は龍騎の活躍を見始めた時から大興奮しっぱなしだった。

 

束「そうだ!折角だから専用機作って上げよう!!打鉄じゃあ限界だろうし。ぐふふ......、どんなのにしようかなぁ〜、あー!案がどんどん浮かんでくる!!あは、あはは、あははははは!!」

 

クーちゃん?「あぁ.........、束様が壊れた.........」

 

不気味な笑いをこぼしながら部屋を去っていく束の姿を見て、クーちゃんこと、『クロエ・クロニクル』はドン引きせざるを得なかった。




いかがでしたか?

天災が登場しましたが、この作品では白い方の束さんなのでご理解よろしくお願いします。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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失恋の龍、励ます龍

どうもです。

二人のヒロインが決まりました。

それではどうぞ。


 

龍騎「痛ってて......、全く容赦無いんだから......」

 

織斑先生に殴られた後、気がついたら既に日が暮れていた。保健室を出て、寮に戻ろうとした。その時.......、

 

「う........、うぅ..............」

 

誰かが泣いていた。声を聞いた感じ、女子生徒だが何処か聞き覚えのある声だった。俺は気になって覗いてみると.........、

 

龍騎「.....................凰?」

 

鈴音「............龍騎?」

 

泣いていたのは凰・鈴音だった。

 

鈴音「な、何で此処に居るの......?」

 

龍騎「それ俺のセリフ、俺さっきまで寝てたんだけど」

 

鈴音「あ........、そっか.........」

 

龍騎「.........で、何かあったの?」

 

鈴音「べ、別に何も.........」

 

そう言ってそっぽ向く凰、いやそんな事しても意味ないから、鏡見てこいよ涙出てるから。

 

龍騎「.........まぁ言いたくなければ良いんだけどさ、明日も授業がある訳だし少しでも楽になりたいとは思わない?」

 

鈴音「............」

 

龍騎「愚痴なら聞くぞ?溜め込んでる物、全部吐き出しちまえ」

 

鈴音「............」

 

 

 

 

 

〜屋上〜

 

龍騎「ほれ」

 

鈴音「ありがと............」

 

鈴音と屋上へ移動して、加速装置を利用してコンビニへ急行。そしてジュースやら菓子やら買ってきて鈴音に缶のオレンジジュースを渡す。身分証明が出来る物が無い(学生証だと不味い)ので俺は酒が買う訳にもいかないので缶のコーラを飲み始めてスナック菓子を開ける。

 

龍騎「様子からしたら、一夏と何かあったんだろ?何したの?」

 

鈴音「何で一夏の事になるの..........、事実だけど」

 

龍騎「お前の性格上、ちっぽけな事でへこたれる女じゃないと思ってな。でもお前が泣き崩れるって事はとてもショッキングだったんだろ?」

 

鈴音「.........何で分かるのよ、ニ◯ー◯イ◯なの?」

 

龍騎「オールドタイプです」

 

少しずつではあるが泣き崩れたら顔から笑顔になっていく凰、このまま押し切るか......。

 

龍騎「まぁちょっとは話し易くなったろ?話してみろ」

 

鈴音「うん..........」

 

そう言ってオレンジジュースの蓋を開けて一口飲んでから凰は話し出した。内容によれば凰が『毎日酢豚作ってあげる!』という遠回しの告白を前からしていたらしいのだが、朴念仁ショッカーが勘違いして奢って貰えると解釈してしまい、凰がキレてライダーキックをかましたらしい。

 

...............一夏の奴、俺より鈍くね?違うな、俺の場合は霊夢達がストレートで告って来たから鈍くは無いな......、どちらにしても俺も鈍いって事?

 

龍騎「............まぁ怒るのは良いんだけどさ、蹴りはまずいって。せめてビンタにしようぜ?暴力は良くない(語彙力)」

 

鈴音「散々千冬さんに殴られてるあんたに言われても全然説得力が無いわよ」

 

龍騎「いや普通に体罰は駄目だからね!?っていうか織斑先生ってあんな感じなの!?慧音さんの頭突きよりヤバいよ!?」

 

鈴音「その慧音って人が誰なのかは知らないけど、千冬さんはいつもあんな感じなのよ。だから少し苦手なのよ.........」

 

まぁ平気で生徒を出席簿で殴るからね、慧音さんの方が遥かにマシだ。

 

龍騎「人には得意不得意があるからな、其処ん所は仕方ねぇよ。俺だって大っ嫌いな奴だって居たし」

 

鈴音「どんな?」

 

龍騎「生まれた直後に母親と一緒に殺そうとするクソ親父にそれに着いて来る部下、そして勝手に作られてやりたい放題しやがる俺のコピー」

 

鈴音「いやどんな奴よ......」

 

そんな事言われても実際に会ってるんだよなぁ.........。

 

龍騎「幻想郷ってのは常識という概念が存在しないんだよ。二年もあっちに住んでれば勝手に常識に囚われなくなるんだよ」

 

鈴音「何それ......、どんな所よ.........」

 

龍騎「さっき先生に聞いただろ?人間だけじゃ無く、妖怪や妖精達が共存する世界だって」

 

そう言ってスナック菓子を頬張る。いきなり魔法を放ったりそんな事言われても信じられないよな......。

 

鈴音「.........羨ましい」

 

龍騎「え?」

 

凰が小さくそう言うと、俺は首を傾げた。

 

鈴音「あんたは良いわよね......、今の私みたいに酷く傷ついても直ぐに立ち直れそうだし........、小さい事でも気にしなさそうだし........、それに比べて私は.........」

 

龍騎「そうでも無い」

 

凰が下を向いてジュースを眺めめながらそう言うが、俺は昔の自分の記憶が蘇って直ぐに返事する。

 

龍騎「こう見えて.........、俺は中学校時代に女子にいじめられてな、軽い女性恐怖症になってたんだ」

 

鈴音「え.........」

 

俺が昔の事を語り出すと、凰は驚いた表情で俺の方を向く。

 

龍騎「あの時は本当に辛かった......、女子に話し掛けられただけでビビってばっかりだった.......、だから高校の時は男子校に逃げた.........、でも俺は事故って幻想郷にやって来た、しかも殆どが女性で追い討ちを掛けるような更に辛い目に遭うと思った........」

 

鈴音「..................」

 

龍騎「でも、幻想郷の奴等はこんな俺を受け入れてくれた......。なら俺も受け入れなきゃな、って思って女性不審を治そうと決めた。でもまさか戦争になって気がついたら此処に居たんだからな......」

 

鈴音「戦争......?」

 

龍騎「.........鬼神龍って何処にも存在しない戦闘神族が居てな、俺もその内の一人だったんだよ。そして俺は奴等と戦った......、主犯であるクソ親父とそれに従う部下を半分以上とな.........」

 

鈴音「ちょ、ちょっと待って!?ま、まさか自分と同じ種族と戦ったって事なの!?」

 

龍騎「ああ、戦った......、マジで迷った......。もっと他に解決策は無いのかって何度も思った.........、でも戦わなくちゃ、大切なものが失ってしまう......。そんなの嫌だ.....、でも戦いたくは無かった.......」

 

鈴音「じゃあ何で.........」

 

龍騎「...........支えてくれる人達が居たからさ。俺はその人達と一緒に居たい......、だから俺は戦えたんだと思う。それに......、こんな俺でも好きになってくれた人達が居るから、死ねないって思ったんだ。まぁ今はIS学園の生徒やってるけどな......」

 

あははと笑いながら頭を掻く。所謂愛の力って奴なのかな......、此処まで戦えたのは霊夢達が居てくれたからなんだよな........。

 

鈴音「(好きな人達が居てくれたから、か............)ん?ちょっと待って?あんた好きな人達が居たからって言ったわよね?それって異性としてって事?」

 

龍騎「え?」

 

突然凰の質問に声を上げてしまう。

 

鈴音「だって友達の関係なら普通『好きな人』じゃなくて『友人』とか『仲間』とか言うでしょ?しかもあんたの事好きな人は少なからず二人以上は居るって事でしょ?」

 

何で分かるんだよ、お前は探偵か。名探偵リンちゃん!なんつって。

 

龍騎「.......それ言わないと駄目?関係無くない?」

 

鈴音「ダメ。今、ジャストナウ」

 

えぇ.........(困惑)

 

龍騎「.........五人」ボソッ

 

鈴音「は?(威圧)」

 

何で圧を掛けるの!?あと気のせいかハイライトくんどっか行ってない!?

 

龍騎「あ、あのな!言っとくが俺から告った訳じゃないからな!?あっちからストレートで告って来たからな!?まだ誰とも付き合って無いし!」

 

鈴音「でも保留にしてるんでしょ?内容は違えどあんたも一夏と同じ最低よ」ハイライトオフ

 

龍騎「朴念仁ショッカーと一緒にするな!ってかあいつ等俺の事好きだってもう知ってるし!毎回俺の取り合いだし!何なら助けて!」

 

鈴音「私は他所者の恋愛事情に首突っ込むつもりは無いわよ」

 

いや、箒とぶつかり合ってるお前も大概だろ。

 

龍騎「そう言うお前は一夏の事どう思ってるんだよ?諦めては無いんだろ?」

 

鈴音「..........正直、良く分からない」

 

龍騎「分からない?」

 

鈴音「何かあんたの話しを聞いててさ、私と比べたら私の恋って中途半端なんだなって思ってさ......」

 

違うぞ、あいつ等の場合は愛が重いんだよ。時々ハイライトくんさよならバイバイするし。

 

鈴音「私が一夏への想いは強い方だと思ってたけど、龍騎みたいに命を賭けられる程の愛は無い......。私の愛は甘っちょろいもんなのよ......」

 

龍騎「.........別に俺と比べる必要は無いぞ」

 

鈴音「.........え?」

 

龍騎「恋だの愛だの人それぞれだろ、大切なのはお前が一夏の事を諦めてるのかまだ好きなのかが問題だ。お前が一夏の事が好きなのか分かんないならじっくり悩めば良い、時間なんて腐る程あるんだからさ..........。それにお前は可愛いんだから選び放題だろ」

 

鈴音「なっ!?///」

 

俺が思った事を言うと、凰が顔を赤くしてこっちを向いた。俺変な事言った?

 

鈴音「だ、だからって口に出す!?///」

 

龍騎「俺は事実を言っただけだぞ?」

 

何熱くなってるんだか.........、俺はお前みたいな性格な奴は嫌いじゃないけどな、熱血的で負けず嫌いな所が好きだな」

 

鈴音(ふ、ふーん.......、あんたも見かけに寄らないわね......)

 

何か納得した表情でちびちびとジュースを飲む凰、俺も残りのコーラを一気飲みして片付け始める。

 

鈴音「.........ね、ねぇ、最後に一つ聞いて良い?」

 

龍騎「ん?」

 

鈴音「そ、そのさ......、もしもだけど振られた女の子が直ぐに新しい恋をするってなると.........、その子って軽い女って思われるのかな........」

 

龍騎「さぁな......、良く分からんが別に悪く事では無いんじゃないか?」

 

凰がそう言うと、俺は思った事を言った。これは完全な俺の憶測だからはっきりとした事は言えない、なので俺が思った事を言うしか無いのだ。

 

龍騎「現に一目惚れって言葉がある訳だし、惚れちまったもんはしょうがねぇよ。両想いじゃなきゃ恋愛なんて一発で上手くいく訳じゃ無いんだからさ、当たって砕けろだ。試しに明日一夏に言ってみたら?良い結果になろうが悪かろうがこのまま訳が分からない気持ちで居るよりはマシだと思うぞ?現に答えを待たせてる俺が言える事じゃ無いけどな」

 

そう言ってゴミの入ったレジ袋を持って立ち上がる。

 

鈴音「.........そうね、そうしてみる」

 

そう言って残りのジュースを飲み干して立ち上がる凰、どうやら吹っ切れたみたいだな。

 

鈴音「ありがと、お陰で立ち直れた気がする」

 

龍騎「そいつは良かった、あと今日の事は謝っておけよ?それに関してはお前の責任でもあるからな」

 

鈴音「そのつもり、あと私の事は気楽に鈴で良いわ」

 

龍騎「了解、んじゃまた明日」

 

そう言って俺が屋上の扉を開けようとした時、鈴が俺の腕を掴んだ。

 

鈴音「.............仮に、仮に私が一夏に振られて、龍騎に切り替えたら..........、龍騎は......、迷惑?」

 

龍騎「........................はい?」

 

訳の分からない事を言い出した鈴の言葉に声を裏返ってしまった。何言ってんだこいつ?

 

龍騎「.........迷惑じゃねぇよ、寧ろ嬉しいぐらいだ。でも正直言うと、俺じゃ無くても良くない?」

 

鈴「何間に受けてるのよ、仮の話しでしょ」

 

そうなんだけどね?でも何でだろうね.........、今後に起こり得るであろう修羅場が怖くなって来たんだが.......(謎の未来予知)

 

龍騎「..........俺、死んじゃうの?」

 

鈴「何でそうなるのよ!?」

 

龍騎「何か伊◯誠になりそうな気がして.......」

 

鈴「あんた女垂らしじゃないでしょ!もしかして既に手遅れなの!?」

 

龍騎「断じて違う!!寧ろヘタレだ!」

 

それから三十分ぐらいやり取りをして、俺は鈴を寮に送り届けていた。

 

鈴音「悪いわね、送って貰って」

 

龍騎「別にどうって事ねぇよ、じゃあな」

 

鈴音「えぇ、また明日」

 

そして鈴は寮の中へ入って行き、俺も戻ろうと振り向くと、

 

楯無「随分とお楽しみだったじゃない?今日は約束のデートだったでしょ?」

 

何故か黒い笑みを浮かべる楯無が立っていた。ってかいつデートの約束したの?

 

龍騎「ア、アレ?オカシイナー?デートハキョウジャナイデショ?」

 

楯無「日程を決めて良いって言ったの貴方でしょ?だから今日の放課後にしようとしてたのよ」

 

龍騎「ボクナニヒトツキイテナイヨー?」

 

楯無「対抗戦が終わってから言うつもりだったからね」

 

龍騎「ナラハヤクイッテクレレバヨカッタノニ」

 

楯無「先輩にこんな事言われたらドキッとするでしょ?男の子はそう言うの好きだもんね」

 

................................これ詰んだんじゃね?

 

楯無「そんないけない後輩くんには......、お仕置きが必要みたいね.........」ニコッ

 

あ(察し)オワタ/(^o^)\

 

それから楯無にアリーナへ連行されて、ボッコボコにされました......。もっと早く言ってくれれば良かったのに.....、と思わず口に出してしまったら更にボッコボコにされました。彼女の言う事は絶対なんだなぁと認識しました、これで一つ賢くなったよ!やったね!..........ちくしょう。




いかがでしたか?

次回はあの二人の専用機をお披露目しようと思います。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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転校生と専用機

どうもです。

遂にヒロイン全員集合と二人の専用機のお披露目です。

それではどうぞ。


 

真耶「皆さん、おはようございます。今日は何と転校生を紹介します」

 

一夏「転校生?」

 

黒騎「.......」

 

龍騎「」

 

楯無にサンドバッグにされて翌朝、朝のHRで山田先生が転校生を紹介すると言っているが疲れが取れていない俺には聞こえなかった。何なの?楯無の奴めちゃくちゃ容赦無かったよ?夜の三時まで続いてたからね?お陰で寝不足ですよ、ちなみに楯無本人はまだ寝てる。起こさないのかって?人を寝不足まで追い込んだ奴に起こしてる程俺は優しくない。

 

すると教室に入ってきたのは金髪の美少年と眼帯を着けた銀髪幼女が入って来た。

 

..........これは夢なのか?美少年じゃなくて男の娘の間違いだろ?それと銀髪幼女、此処は小学校じゃないぞ。

 

金髪美少年「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。皆さん、よろしくお願いします」

 

一夏「お、男?」

 

龍騎・黒騎((なわけねーだろ))

 

シャルル「はい、僕と同じ境遇の方がいると聞いて本国から転入を..........」

 

龍騎・黒騎((なわけねーだろ《二回目》))

 

「「「キャアァァァァァァ!!」」」

 

俺と黒騎が心の中でツッコむと、女子生徒全員が黄色い歓声を上げる。ちなみに俺はこっそり耳栓をしていて、黒騎は知らん。一夏は無防備なので必死に耳を押さえている。

 

「男子!四人目の男子!」

 

「それも美形!守ってあげたくなる系の!」

 

「一×シャル!?龍×シャル!?それとも黒×シャル!?」

 

シャルル「え、えーと......」

 

クラスのテンションにデュノアは困惑する。相変わらず腐女子が元気で何よりです。

 

千冬「騒ぐな、静かにしろ。......ボーデヴィッヒ、挨拶しろ」

 

銀髪幼女「はい、教官」

 

龍騎・黒騎((教官?))

 

織斑先生の事を教官と言った銀髪に気になりながらも彼女の自己紹介を聞く。

 

銀髪幼女「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

 

龍騎「...........」

 

黒騎「...........」

 

一夏「...........」

 

「「「.............」」」

 

真耶「あ、あの......、以上ですか?」

 

ラウラ「以上だ」

 

龍騎・黒騎((それはひょっとしてギャグで言ってるのか?))

 

ラウラ「...........」

 

するとボーデヴィッヒが突然と歩き出し、一夏の前に立った。

 

ラウラ「お前が教官の弟だな?」

 

一夏「教官?千冬姉の事?」

 

ラウラ「やはり貴様か......!」

 

そう言ってボーデヴィッヒが腕を大きく振って一夏にビンタしようとするが、

 

黒騎「其処までだ、転校生」

 

ラウラ「!?」

 

「「「え!?」」」

 

黒騎がボーデヴィッヒの手首を掴んで阻止した。クラス全員が一夏達のやりとりに夢中になってたから気が付かなかったのだろう。それもそうだ、物音を立てず、気配を消していたのだから気がつく訳がない。俺?勿論気づいてましたよ?ホントだよ?リュークンウソツカナイ。

 

ラウラ「貴様...!?」

 

黒騎「時間を取らせるな、この後二組との合同授業だ。織斑一夏との関係は知らんが、これ以上騒ぎを立てるなら容赦はしない」

 

ラウラ「.........何者だ」

 

黒騎「名乗る者では無い......、それとこれは預からせて貰った」

 

そう言って黒騎がボーデヴィッヒに見せたのは拳銃とサバイバルナイフだった。流石のボーデヴィッヒも目を大きく見開いて確認すると、恐らく持っていた物が無くなっていた。そして黒騎が拳銃とナイフを山田先生に渡して席に戻ると、ボーデヴィッヒは悔しそうに黒騎を睨むと、一夏に人差し指を突きつける。

 

ラウラ「兎に角!私は認めない!貴様があの人の弟であるなど!」

 

千冬「其処までだボーデヴィッヒ、アルカードと言った通りに二組と合同でIS自習を行う。各人は速やかに着替えて第二グラウンドに集合。織斑、霧影、アルカード、デュノアを案内してやれ」

 

「「「はい」」」

 

それから織斑先生の解散の一言にクラスが騒ぎ出す。すると一夏が黒騎に近づいて来る。

 

一夏「サンキュー黒騎、助かったぜ」

 

黒騎「気にするな、俺は気にしない」

 

龍騎「ってかお前さっきの銀髪幼女と知り合いなのか?」

 

一夏「いや、会った事無いぞ?多分千冬姉の事を知ってるって事はドイツで会ってるんだと思う」

 

龍騎「ドイツ?何でドイツに行ったの?」

 

一夏「......モンド・グロッソっていうISの大会があってな、第二回目にドイツで行われて、決勝の時に俺...、誘拐されてさ......」

 

龍騎「ファ!?」

 

黒騎「......成る程、合点が着いた。織斑教論は誘拐されたお前を救出する為に試合を棄権して、織斑教論の顔に泥を被ったと思い込んだボーデヴィッヒがお前に八つ当たりした......」

 

ふーん、そんな事があったのか......、まぁ昔の俺と比べればまだマシだな。何でたって女性恐怖症になるは、両腕は吹っ飛ばされるは、腹は貫かれるはてんやわんやだわ。........何で生きてんだろ。

 

シャルル「え、えっと......、失礼して良いかな?」

 

龍騎・一夏「「あ」」

 

黒騎「先にアリーナに行っている」

 

デュノアが話し掛けて来ると同時に俺と一夏は叫び出した。すると既にISスーツに着替えていた黒騎が先に教室へ出ると、俺はデュノアの腕を掴んで廊下に出る。

 

龍騎「すまん、忘れてたわ」

 

シャルル「う、ううん!気にしてないよ......。それより、君は......」

 

龍騎「自己紹介は後、一夏!ショートカットするぞ!」

 

一夏「ど、どうやって!?」

 

龍騎「まぁ見てなさい!」

 

そう言って俺は一夏とデュノアを担いで窓から別の校舎へと飛び移る。そして男子専用の更衣室へと辿り着いた、その間僅か三分。カップラーメンが出来上がってるね。

 

一夏「お前......、危なかったぞ!?もう少しで壁にぶつかりそうになっだぞ!?」

 

龍騎「当たらなければどうと言う事は無いのだよワトソンくん、早くしないとまた神の鉄槌が下るぞ」

 

俺に文句を言いながら着替える一夏に、既に制服の下にISスーツを来ていた俺は制服をロッカーの中にしまうと、隣にいたデュノアも既に着替え終わったいた。

 

シャルル「改めて、シャルル・デュノアです。よろしくね」

 

一夏「おう、よろしくなシャルル。俺は織斑一夏、一夏で良いぜ」

 

龍騎「霧影龍騎、二十歳だけど気楽に話して良いぞ」

 

シャルル「うん、よろしくね一夏、龍騎.......さん!」

 

龍騎「まぁ直ぐには慣れねぇよな......、しょうがねぇからりゅーくんで良いよ。幼馴染?に良く言われてたし」

 

シャルル「りゅーくん......、それなら言い易い...かな?」

 

一夏「俺も昔いっくんって呼ばれてたっけ」

 

龍騎「お前の事はどうでも良いわ、取り敢えずよろしくお願いさしすせそ。んじゃ行くぞー(ナ◯ト◯ル◯風)」

 

それからまた二人を担いでアリーナに向かったら俺だけが拳骨を食らいました。解せぬ......。

 

 

 

〜アリーナ〜

 

千冬「本日から実習を行う、まずは実戦をして貰おう。オルコット、凰」

 

セシリア・鈴音「「はい!」」

 

千冬「専用機持ちなら直ぐに始められるだろう。前に出ろ」

 

そう言って二人は前に出る。何か仕方なくといった感じだったが織斑先生が何か耳打をしたのか何故かセシリアは黒騎を、鈴が俺の方へ向くと謎のやる気が出し始めた。セシリアはまだしも鈴よ、何故俺の方へ向いた?一夏を見ろよ一夏を。

 

龍騎「織斑先生、相手って誰がやるんですか?」

 

セシリア「ま、まさか龍騎さんか黒騎さんではありませんわよね!?」

 

鈴音「無理よ無理!!人間の皮を被った化け物なんて勝ち負け関係なくボッコボコにされる未来しか見えないわよ!?」

 

おい失礼な事言うじゃねぇか、お望み通りにしてやっても良いんだぞ?というか鈴よ、お前俺と黒騎と戦った事無いだろ。ってか異世界人である俺達と互角にやり合える織斑先生が一番危険なのでは?もう人間辞めてるよ、マジの破壊神だよ」

 

千冬「ふん!」

 

グサッ

 

龍騎「い"っ"た"い"目がぁぁぁぁぁぁ!!」

 

何もしてないのに織斑先生が持っていた竹刀が飛んできて右目に当たった。そのまま俺は一夏と黒騎に運ばれて途中からやって来た山田先生とセシリアと鈴コンビの戦闘が始まった。結果は惨敗、セシリアと鈴の負けだった。敗因はコンビネーションの悪さだ、セシリアは誘導兵器の両立がまだ上手く出来てないのかミスを連発、鈴は衝撃砲ばっかり撃っていたのでそれが仇となった。

 

その後、グループに別れてIS操縦者の自習になる。その為専用機持ちがサポートすることになるのだが、専用機の持っていない俺達もサポートする事に........、ならないんだなぁそれが。

 

 

〜アリーナ外〜

 

龍騎「.......あの、織斑先生?俺達はなんで呼び出されたんでしょうか?」

 

千冬「お前達を連れて来たのは他でも無い、お前達に会いたいと言ってきた人物が居てな」

 

黒騎「......俺達に会いたい?」

 

黒騎が疑問に思いながらも歩き続ける俺達、そして辿り着いた先は先程とは別のアリーナだった。それに良く見たら誰かが居るような.......、

 

?「ふふふ、良く来たね魔法使い諸君!」

 

龍騎「...........」

 

黒騎「.........何者だ?」

 

?「私?それはウサギなのか不審者なのか果たしてその正体は......、天才科学者、篠ノ之束なのさ!」

 

兎のような可愛いらしいポーズと仮◯ラ◯ダーのようなカッコよくポーズを決めた変質者に俺は一言をかましてやった。

 

龍騎「やり直し」

 

束「え?」

 

龍騎「登場の仕方が間違ってる、まぁ確かにカッコ良かったり可愛らしさはあったよ?でもさぁ......、何か違うんだよね。うん、何か違う」

 

束「え、......え?」

 

あ、こいつ分かってないっぽいな。仕方ない......、お手本を見せてやろう。いいかクソ兎、本当の登場の仕方ってのはこうやるんだよ。

 

龍騎「いつもニコニコ!あなたの隣に這い寄る混沌、ニャルラトホテプです!」

 

黒騎「.........」

 

千冬「.........」

 

束「.........」

 

龍騎「おい黙るなよ、人が一世一代の黒歴史覚悟で決めてやったんだから黙ってねぇで何とか言えよ。ほらクソ兎、天才なら分かったろ?セリフは自分でオマージュしてやってみせろ」

 

束「え!?今のをやるの!?」

 

龍騎「博士の、ちょっと良いとこ見てみたい、もう一回、もう一回!はいはいはいはいもう一回!」

 

束「あーもう分かったよ!やるよ!やるからちーちゃん!さっきから笑いを堪えないで!!」

 

そう言って織斑先生を見ると、そっぽ向いて口を手で押さえていた。よっぽど束博士が弄られるのが好きなんだな......。

 

束「......い、いつもニコニコ!あなたの空に這い寄る兎、篠ノ之束です!」

 

パシャ

 

龍騎「はいカット!お疲れ様です、これ後でネットで晒しておくんで楽しみにしてて下さいね」

 

千冬「ブッ...........、ククッ........」

 

黒騎「.........笑い過ぎだ、織斑教論」

 

束「人が頑張ってやったのに何その反応!?時間を返して!?」

 

龍騎「よし、時を戻そう......、はい博士の、ちょっと良いとこ見てみたい。もう一回、もう一回!はいはいはいはいもう一回!」

 

束「もう釣られるかー!!」

 

 

 

 

〜数分後〜

 

束「はぁ、はぁ......、やっと解放された......」

 

千冬「..................で、何しに来たんだ?」

 

束「ちーちゃん、まずにやけ顔を直してから聞こうよ」

 

あれから散々天災兎を揶揄いまくった結果、織斑先生の腹筋は核爆発が起こった。ちゃっかり写真に収めた俺ガイル。

 

龍騎「なら俺が聞けば良いんだな?何しに来たの?」

 

束「それはね〜♪君たち二人の専用機を届けに来たんだ!」

 

龍騎「専用機?」

 

黒騎「......別に今日じゃなくても良いだろ」

 

束「それもそうなんだけどねぇ、君達には少しお手伝いして欲しいなぁって」

 

黒騎「..........まさか魔法を教えてくれ等言わないだろうな?」

 

束「え!?教えてくれるの!?」

 

龍騎「(知りたかったら)答えはWebで!」

 

束「ちぇ、まぁ良いんだけどさ。君達には専用機に乗って、データ集めして欲しいんだ!」

 

あれ?俺のギャグはスルーなの?.........え?つまらない?すんません。

 

千冬「データ集めとは何の事だ?」

 

束「それは後でのお楽しみ♪」

 

黒騎「......俺は構わない、お前が何をしようが関係ないからな」

 

龍騎「右に同じく、どうせ妹さんの専用機でも作ろうとしてるんでしょ?」

 

束「ピンポーン!大正解!でも戦闘データは君達にとって欲しいんだ、こう見えて束さんも忙しくてさ」

 

龍騎「パチンコとか競馬でもやってるのか?」

 

束「ギャンブルには興味がないよ、それじゃあ専用機をお披露目〜!」

 

そう言って後ろにあった人参ロケットが展開されて、ニ機のISがあった。一つは青い翼にトリコロールカラーの機体と、赤と黒が特徴的な機体であった。

 

 

.........ただの魔改造したガ◯ダ◯じゃねぇか!!俺得じゃん!!

 

束「まずこっちが『ストライクアルテミス』近、中に特化した機体で他のISより遥かに凌駕するね。一応リミッターは付けたけど、これの特徴は一度に多数の敵を殲滅する『マルチロックシステム』を採用してるんだ。まぁ君達が人間じゃないから扱えるから問題ないけど、使い方次第ではとんでもない事になるだろうね」

 

作って貰えるのは有難いが、めっちゃ物騒な事言いやがったぞこの兎。まさかとは思うが核エンジンで動いてないよね?

 

束「で、こっちが『エピオン』ガッツリ接近戦に強く調整された機体だよ。これの特徴は破壊力とスピードだね、今のいっくんの白式より早いかな?これもリミッターは付けてあるけど使い方次第じゃとんでもないけどね。まぁ大丈夫でしょ」

 

黒騎「其処は腕でカバーする、訓練機では不満があったから素直に感謝する」

 

龍騎「......まぁ断る理由も無いし、専用機をくれるなら依頼内容としては十分だな。良いよ、協力する。良いですよね織斑先生」

 

千冬「......束、騒ぎには起こすなよ?」

 

束「さっすがちーちゃん!大好き!」

 

そう言って織斑先生に抱きつこうと飛び付く束博士ル◯ンジャンプしたら織斑先生のアイアンクローが綺麗に決まった。後で教えて貰おう......。

 

それから俺達の専用機を待機状態に戻すと、俺のは鬼みたいな形をしたベルトに、黒騎のは腕輪に変わった。ちょっと待ってこれって............、

 

龍騎「どっからどう見てもア◯ゾ◯ズじゃねぇか!!」

 

束「あ、バレた?最近ア◯ゾ◯ズにハマってさ〜、最近の仮◯ラ◯ダーも馬鹿に出来ないね」

 

龍騎「だからって何で俺がベルトで黒騎が腕輪なんだよ!同一しろよ!」

 

束「大丈夫大丈夫、後々改修するからその時は二つともネ◯ア◯ゾ◯ズ◯ラ◯バーにするから」

 

龍騎「え?マジで?なら良いや」

 

千冬(それで良いのか.........)

 

黒騎(本人がそう言ってるんだ、好きにさせてやれ)

 

千冬(こいつ......、脳内に直接...!)

 

それから待機状態のISを持って授業に再参加、したかったのだが既に一時間目が終わっていた......。余談だが束博士から俺の事をりゅーくん、黒騎の事をくーくんと呼ぶようになるのだが、黒騎の事をくーくんと聞いて吹き出した瞬間、腹にブラックバンカーを当てられて吹き飛ばされたのは皆んなにはナイショだよ!........誰に言ってるんだろう。




いかがでしたか?

ちなみに二人の専用機についてはガンブレモバイルで自分が持ってるパーツから採用しました。


【ストライクアルテミス】 待機状態【アマゾンズドライバー】

頭部・・・ストライクガンダム(ビルドストライク以外なら何でも)

胴体・・・ガンダムアルテミス(アレウス・ヘリオスでも可)

腕部・・・ウイングガンダムプロトゼロ(EW)

脚部・・・ストライクフリーダムガンダム(本来はフリーダムを採用したかったが、持ってないのでストフリに)

バックパック・・・フリーダムガンダム

ライフル・・・ガンダムアレウス

サーベル・・・ビームサーベル(ダブルサーベルなら何でも)

シールド・・・ラミネートアンチビームシールド(ジャスティス+デュエルカラー)

龍騎の専用機。性能は殆どフリーダムと一緒だが、使い方次第では他のISより遥かに凌駕する為、敢えてリミッターを付けており、その他に龍騎の実力とデータ採取の為に力を抑えている。其処は本人曰く、『腕でカバーする』との事。



【エピオン】  待機状態【アマゾンズレジスター】

頭部・・・ガンダムエピオン(EW)

胴体・・・ウイングガンダムゼロ(ピースクラフト仕様/EW版)

腕部・・・ガンダムアルテミス

脚部・・・ガンダムエピオン(EW)

スラスター・・・ガンダムエピオン(EW)

ライフル・・・なし

サーベル・・・ビームソード(エピオン)

シールド・・・シールド(エピオン)


黒騎の専用機。龍騎の専用機と比べて戦闘に特化しており、殺人的なスピードを誇る。此方もリミッターを設けており、パワーは抑えられているが本人も『腕でカバーする』との事。

こんな感じです。ウイングゼロのピースクラフト仕様を採用した理由は、通常なウイングゼロ(EW)だと『微妙.....』と判断した為、採用しました。

..........最初はアルテミス出そうとしたけど黒歴史が...。

『これを付け加えたら良いんじゃないか?』と思ったら案を上げてくれると嬉しいです。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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EPYON

どうもです。

黒騎くんの専用機のお披露目です。

それではどうぞ。


 

〜IS学園・屋上〜

 

一夏「そういや龍騎、一時間目居なかったけどどうしたんだ?」

 

昼休みになり、いつもの面子と屋上で昼飯を食べてる途中に一夏が俺に聞いてきた。

 

龍騎「ん?何か篠ノ之束って言うクソ兎が専用機貰った」

 

鈴音「篠ノ之博士から!?」

 

一夏「何で束さんが!?」

 

黒騎「................近々新型のISを作る為、データ採取の協力した報酬にだ」

 

箒「姉さん........」

 

龍騎「........ってか皆んな知ってたの?」

 

セシリア「篠ノ之博士はISの開発者ですのよ!?知らない人なんて居ませんわ!」

 

龍騎「え?そうだったの?その辺聞いてなかったから分かんなかったわ」

 

黒騎「.........そう言う事に関しては興味がない」

 

シャルル「せめてニュースは見ようよ.........」

 

そんな事言うけどさデュノアよ、俺達はこの世界の人間じゃないんだぜ?知る訳が無いじゃないか。

 

一夏「なぁ、専用機があるんだったら放課後見せてくれよ。どんなのか気になるからな」

 

一夏がそう言うと、その他のメンバーも同じ事を言ってきた。

 

龍騎「別に良いけど......」

 

黒騎「......俺は構わん、調整しておく必要もあるからな」

 

一夏「よっしゃ!放課後が楽しみだぜ!」

 

鈴音「......その前に一夏、話しがあるんだけど」

 

龍騎「......っ!」

 

箒「!?」

 

一夏が喜んでる中、鈴がそう言うと俺は鈴の方へ視線だけを向け、箒は驚いていた。

 

一夏「話し?此処じゃ駄目なのか?」

 

鈴音「時間が足りないのよ、言っとくけど強制だから。それじゃあお先に失礼」

 

そう言って鈴は先に教室へ向かった。あいつ勝負しに行ったな......。

 

黒騎「......戻るぞ、そろそろ時間だ」

 

龍騎「それもそうだな」

 

黒騎の一言に俺達も教室へ向かった。

 

 

 

〜放課後・アリーナ〜

 

箒「.........遅い」

 

セシリア「一体何してるのでしょうか?」

 

龍騎「.........」

 

シャル「......ねぇりゅーくん、僕と模擬戦しても良いかな?少しでも参考にしたいんだ」

 

一夏が来るのが遅くて待ちくたびれたのかデュノアが提案して来た。確かにこのままだと時間の無駄だな。

 

セシリア「デュノアさん!良いですか!?龍騎さんか黒騎さんと模擬戦するのは良いですけどくれぐれも注意して下さいね!?もしかした病院送りになり兼ねませんからね!」

 

箒「セ、セシリア...?」

 

龍騎「おいこら人を危険人物扱いするな」

 

シャル「そ、そんなに危険なの......?」

 

黒騎「......セシリア、怯え過ぎだ。それにこいつなら力の加減が俺より出来る、問題ない」

 

龍騎「.........まぁ二割程出せばいける...か?」

 

シャル「ち、ちなみに100%だと.....?」

 

セシリア「世界征服どころか人類滅亡ですわ」

 

滅亡どころか征服すら出来ねぇし、第一そんな事しねぇよ。デュノアの顔を見てみろ、顔真っ青になってるじゃねぇか。

 

一夏「悪い!遅れちまった!」

 

箒「遅いぞ一夏!何をしていたんだ!」

 

すると一夏がようやくやって来て、待ちくたびれた箒が叱る。しかし、鈴の姿は無かった......。

 

龍騎(.........後で何か奢ってやるか)

 

一夏「悪かったって......、よし龍騎、黒騎!早速専用機を見せてくれ!」

 

龍騎「慌てるなって、直ぐに見せてやるよ。その前に.................、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな所でISを展開して何してんだ?ボーデヴィッヒ」

 

「「「「え?」」」」

 

俺が観客席の方へ向くと、黒色のISを纏ったボーデヴィッヒの姿だった。

 

黒騎「............」

 

一夏「お、おい!何で分かったんだよ」ヒソヒソ

 

龍騎「言ってなかったけど、俺は相手の魔力を感知する事が出来る。まぁ生命エネルギーだと思ってくれれば良い」ヒソヒソ

 

一夏「......それって俺にも出来るのか?」ヒソヒソ

 

龍騎「出来るけど覚悟しておけよ?下手すれば死ぬ可能性だってある」ヒソヒソ

 

一夏「マジかよ......」

 

一夏が俺の耳元でささやくと、俺が返答したらボーデヴィッヒが降りて来た。

 

ラウラ「良く気がついたな、流石は教官が認める事だけはある」

 

黒騎「.........何の用だ?」

 

ラウラ「......織斑一夏、私と戦え」

 

ボーデヴィッヒが一夏の戦闘を望むと、一夏は首を横に振る。

 

一夏「......嫌だ。理由がねぇよ」

 

ラウラ「貴様に無くても、私にはある」

 

一夏「今で無くてもいいだろ?もうすぐクラスリーグマッチなんだがら、その時で........」

 

ラウラ「ならば......!」

 

そう言ってボーデヴィッヒは問答無用で一夏に向けて右肩に装備している、大型のレールカノンを放った。が、黒騎が訓練機を纏ってボーデヴィッヒの放ったレールカノンを刀で弾き返した。

 

ラウラ「何!?」

 

シャル「嘘......、刀で弾き返すなんて.......」

 

黒騎「貴様も軍人なら少しは人の話しを聞いたらどうだ?」

 

ラウラ「貴様は......!」

 

ボーデヴィッヒが驚くと、黒騎は訓練機を解除する。

 

一夏「わ、悪い黒騎!助かったぜ!」

 

黒騎「............気にするな、俺は気にしない」

 

ラウラ「また邪魔をするか!」

 

黒騎「........少しばかりお仕置きが必要みたいだな」

 

そう言って黒騎は待機状態にしてある腕輪を取り出して腕に取り付けると、中央にある小さいレバーらしき物を倒した。

 

EPYON

 

黒騎(.........好奇心には勝てないものだな...、一度ぐらい言ってもバチは当たらんだろう)

 

腕輪から謎の音声が鳴ると黒騎はボーデヴィッヒを方を見つめる。

 

 

黒騎「........展開(アマゾン)

 

BLOOD・AND・WILD!!W・W・W・WILD‼︎

 

腕輪から別の音声がリズム良く発生すると、黒騎を中心に熱風が発生し、俺達は吹き飛ばされないように踏み留まる。

 

ラウラ「こ、これは......!?」

 

熱風が収まると、目の前には赤と黒が特徴的な色に、鳥のような形をした翼の付いたISを纏った黒騎の姿だった。

 

ラウラ「全身装甲(フルスキン)だと!?」

 

一夏「す、凄ぇ......」

 

箒「これが黒騎の専用機......」

 

セシリア「あぁ......、なんてお美しい姿......」

 

シャル「..........」

 

全員が黒騎の専用機を見て驚きを隠せない中、黒騎は左腕にある盾から鞭状な物を伸ばす。

 

黒騎「悪いが直ぐに終わらせる。そうだな........、お前は3手で詰む」

 

ラウラ「何だと!?」

 

黒騎「.........行くぞ」

 

そう言って黒騎が飛び出すと、ボーデヴィッヒはレールカノンを放つが黒騎はなんなく避けて盾に付いている鞭をボーデヴィッヒに向けて放つ。

 

ラウラ「させるか!」

 

そう言ってラウラも透明な結界らしきものを展開すると、黒騎の放った鞭の動きが停止した。

 

黒騎「っ!.......成る程、これが慣性停止結界か」

 

シャル「習性停止結界!?A.I.Cの事!?」

 

一夏「A.I.C?」

 

セシリア「A.I.C......、通称『アクティブ・イナーシャル・キャンセラー』先程見た通り、対処のものを停止させる機能の一つ」

 

龍騎「......でもそれには弱点がある」

 

箒「弱点?」

 

龍騎「見てれば分かるって、黒騎も既に気付いてる筈だぜ?」

 

俺がそう言うとその場に居た全員が黒騎に注目する。さて、お前はどうする?

 

黒騎「.........確かにお前の慣性停止結界は厄介だ、特に一対一ではな」

 

ラウラ「.........何が言いたい?」

 

黒騎「まず自分の足を見てみたらどうだ?」

 

ラウラ「........!?」

 

ボーデヴィッヒが黒騎の言われた通りに足を見てみると、いつの間にかボーデヴィッヒの足は氷で固まっていた。

 

ラウラ「な、何だこれは!?」

 

黒騎「っ!」

 

そして油断したボーデヴィッヒがA.I.Cを解除してしまい、黒騎は急接近して蹴り技をお見舞いする。

 

ラウラ「ぐっ!?」

 

黒騎「1」

 

ラウラ「舐めるなぁぁぁぁ!!」

 

感情的になったボーデヴィッヒがワイヤーブレードを取り出して接近すると、黒騎も右腰にマウントしてあるビームソードを手に取ってビームを展開する。

 

黒騎「威勢はよし、だが!」

 

黒騎をビームソードを構えて突撃すると、エピオンの特徴である高機動な早さで直ぐにボーデヴィッヒの背後に回ってビームソードを斬りつけた。

 

ラウラ「がっ!?」

 

黒騎「2」

 

そして黒騎が腕輪のレバーを一度立てて、直ぐに倒すと腕輪から音声が鳴り響く。

 

VIOLENT SLASH

 

黒騎「詰み(チェック)

 

ビームソードを構えて黒騎はボーデヴィッヒに向かって飛び出し、ビームソードを振る........。

 

「其処の生徒!何をやっている!」

 

黒騎・ラウラ「「!?」」

 

その前に教師に見つかってしまい、黒騎は振り下ろそうと来たビームソードを収める。

 

黒騎「白けたな......」

 

ラウラ「......... 今日のところは引いてやろう」

 

そう言ってボーデヴィッヒは専用機を待機状態に戻し、アリーナから去ると黒騎も腕輪のレバーを立てて腕輪を外して専用機を解除する。

 

セシリア「黒騎さん!お怪我は!?」

 

セシリアが慌てた様子で黒騎に近づく。まるで騎士を迎えに来たお姫様のように。

 

黒騎「問題はない......、それに良いデータが取れた」

 

セシリア「ほっ......、ご無事で良かったですわ」

 

一夏「また助けられたな黒騎......、毎回助けてられっぱなしで情けねぇよな......」

 

黒騎「......俺は感情のままに従っただけだ。お前が気に病む事では無い」

 

落ち込み気味の一夏に肩を叩いて黒騎が言うと、そのままアリーナを去っていくと、セシリアも黒騎を追いかけるように着いて行ってしまった。

 

龍騎「........今日は解散するか。一夏、気にする事は無い、今回失敗した事を次に糧にすれば良い話しだ」

 

一夏「そうだな......、くよくよしてても仕方ないな!」

 

俺が一声掛かると一夏に気合いが入った。どうやら元の一夏に戻ったようだ。

 

シャル「それじゃあ僕は先に部屋に戻ってるね」

 

龍騎「おう、お疲れさん」

 

一夏「え?此処でシャワーを浴びて行かないのか?」

 

龍騎「良いじゃねぇか本人が部屋に帰るって言うんだから帰らせてやれよ。相手の意思を尊重してやる事も思いやりの一つだぞ」

 

一夏「そ、そうか......、止めて悪かったなシャル」

 

シャル「ううん、気にしないで。それじゃあお疲れ様」

 

そう言ってシャルが部屋へ戻っていくと、何故か箒に肩を叩かれた。

 

箒「龍騎、今まで気になった事がある。何故お前だげISスーツが腹部が隠れているんだ?」

 

おっと、そう来ましたか......。そう、俺だけ男性用のISスーツがヘソまで隠れているのだ。勿論、()()を隠す為である。

 

龍騎「......知りたい?ドン引きするよ?」

 

そう言って俺は二人に腹部を見せる。そしたら二人は顔を青ざめた。それもその筈、俺の腹にはかつて鬼神龍の攻撃で貫かれた(出来た)傷跡があるからだ。

 

龍騎「これは黒騎は知ってるが、あまり言いふらさないでくれると此方も助かる」

 

一夏「わ、分かった...、誰にも言わない......」

 

箒「その......、悪かった.....。無闇に聞いてしまって......」

 

龍騎「別に良いよ、終わった事だし」

 

それから俺は一夏と共に更衣室へ着替えて、寮室へ戻ろうとすると、校庭で何か騒いでいた。

 

ラウラ「答えて下さい教官!!何故こんな所で!?」

 

一夏「何だ......?」

 

龍騎「喧嘩でしょ(適当)」

 

千冬「......何度も言わせるな。私には私の役目がある、それだけだ」

 

ラウラ「こんな極東の地でなんの役目があると言うのですか!?お願いです教官!我がドイツで再びご指導を!ここではあなたの能力を半分も活かされません!」

 

千冬「......ほぅ」

 

ラウラ「大体、この学園の生徒等教官が教えるに足る人間ではありません!危機感に疎くISをファッションか何かと勘違いしている!その様な者達に教官が時間を割かれるなど!

 

千冬「......そこまでにしておけよ、小娘」

 

ラウラ「っ!?」

 

うおっ、怖っ......、いきなり圧掛けてくるなよ......。

 

千冬「......少し見ない間に偉くなったな?15歳でもう選ばれた人間気取りとは、畏れ入る」

 

ラウラ「わ、私は......」

 

千冬「......寮に戻れ、私は忙しい」

 

ラウラ「っく!」

 

そう言ってボーデヴィッヒは走り去ってしまった。

 

千冬「......其処の男子!」

 

龍騎「ニャー」

 

千冬「盗み聞きか?異常性癖は感心しないぞ。それと猫の真似をしても無駄だ」

 

龍騎「ちっ、バレたか」

 

一夏「アレでバレないと思ったのかよ!?ってかそれどう言う意味だよ千冬姉!?」

 

千冬「学校では織斑先生と呼べ」

 

どうやら盗み聞きしてた事がバレてしまい、俺は両手を上げて姿を表す。

 

龍騎「別に盗み聞きしてた訳じゃないんですよ、訓練の帰りに偶々聞こえたもので......、喧嘩するなら校外でやって下さいよ」

 

千冬「喧嘩では無い。それと霧影、お前に話しがある」

 

龍騎「奇遇ですね、俺もあるんですよ。今後に行われるリーグマッチについて」

 

千冬「......言ってみろ」

 

龍騎「俺と黒騎の専用機の使用を禁止して、訓練機でやらせて下さい」

 

一夏「く、訓練機!?」

 

千冬「......理由は?」

 

龍騎「さっき黒騎とボーデヴィッヒが模擬戦?してまして......、黒騎の専用機がボーデヴィッヒの機体より格段に違い過ぎて、このままいけば黒騎か俺の優勝間違いな無しなんですよ。それじゃあ他の生徒が可哀想だし、此方も大人気なさを感じてしまうので訓練機の使用を許可が欲しいんです」

 

千冬「.........奇遇だな、私もその事について話しがしたかった」

 

一夏「え!?」

 

龍騎「ほほぅ、これは運命の赤い糸みたいですな」

 

千冬「お前の場合は呪いだろうな」

 

龍騎「そう言う織斑先生の場合は血の色でしょ?主に俺を殴った時に着いた血みたいな」

 

 

げ ⭐︎ ん ⭐︎ こ ⭐︎ つ

 

 

千冬「お望み通りに真っ赤に染めてやっても良いんだぞ?」

 

龍騎「すみませんでしたでも殴る前に言って欲しかった.....」

 

 

それから一夏と別れて寮へ戻ると、洗面所からシャワーの音が鳴っていた。恐らく楯無がシャワーを浴びてるんだろう。

 

楯無「ただいま〜、あー疲れたー」

 

おかしい......、シャワー浴びて筈の楯無が何で後ろにいる訳?いつ瞬間移動したの?

 

楯無「どうしたの?ドアの前で突っ立ってるけど」

 

龍騎「......お前何してた?」

 

楯無「何って、生徒会の仕事だけど?」

 

龍騎「お前朝にシャワー浴びたか?シャワーが流れてるんだが」

 

楯無「浴びてないわよ?」

 

龍騎「.........」

 

楯無「.........」

 

暫く黙った俺達はお互い頷くと、足音を立てずに脱衣所へ向かう。そして俺が指で合図をして、シャワー室の扉を開ける。

 

龍騎「こんな所で何してんだ強.............、とう?」

 

シャル「え?」

 

楯無「は?」

 

何とシャワー室に居たのは束ねていた髪を解いてすっぽんぽんのデュノアだった。しかもどっからどう見ても男には存在しないモノがあったり無かったりするが丁度湯気で大事な部分は隠れてるのものの.........、

 

これって俺、やばくね?

 

シャル「あ、ああ...........」

 

龍騎「.............えっと...、その......、何というか.......。死んで詫びるから通報は勘弁して?」

 

楯無「今すぐ見た事を忘れなさぁぁぁぁぁぁい!!」

 

そして俺の後ろに居た楯無が俺の両腕を回して腰をクラッチし、そのまま相手を後方へと反り投げた。所謂ジャーマン・スープレックスである。そのまま思いっきり後頭部を強打して俺は意識を失った......。




いかがでしたか?

次はリーグマッチ戦になると思います。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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フランス政府とデュノア社に反省を促す脅迫

どうもです。

シャルロットの救済です。

それではどうぞ。


 

シャル「........」

 

楯無「........さて、どう言う事か説明して貰うわ」

 

シャル「はい......、その前に良いですか?」

 

楯無「何かしら?」

 

シャル「......その、りゅーくんを起こさなくて良いんですか?」

 

龍騎「」

 

楯無「良いの良いの、貴女の身体を見た罰よ」

 

シャルがベットの上で気絶してる龍騎を指を指すが楯無は扇子を広げる。扇子には『自業自得』と書かれていた。

 

楯無「話しを戻しましょうか、それじゃあ説明して貰えるかしら?」

 

シャル「はい...........。僕がこの学園に来たのは実家からの命令です......」

 

楯無「実家から?確かデュノア社よね?」

 

シャル「はい、父とはずっと別々に暮らしてたんですけど、二年前に引き取られたんです......。僕の実のお母さんが亡くなった時、デュノアの家の人が迎えに来て......」

 

楯無「......続けて頂戴」

 

シャル「それで色々と検査を受ける過程でIS適性が高いことが分かって、で非公式であったけれどテストパイロットをやることになりました。でも、父に会ったのはたったの二回だけ、話しをした時間は一時間にも満たなかったです......。その後のことだよ、会社が経営危機に陥ったのは......、世界第三位のISメーカーでも第三世代機が完成していないから、その立場は危うくなってしまった......。第三世代機の開発が形にならなくなりこのままだと開発権限が剥奪されてしまうかもしれない所まで来ていて......」

 

楯無「成る程ね、男装したのは注目を集めるための広告塔の役目を果たす為。本来は織斑くんのデータを手に入れる為だったけど、霧影くんとアルカードくんか現れたからついでにデータを取ってこいと命令された、と......」

 

シャル「その通りです......、騙すような事をしてすみません......。謝っても許される事では無いのは分かってます......」

 

楯無「......そうね、幾ら未遂とはいえ、貴女のやってる事は他国へのスパイ。それが日本政府にバレたら日本政府がフランス政府に告発して貴女は本国に強制送還されて、牢獄行きでしょうね」

 

シャル「.........」

 

楯無「.........貴方ならどうするの?霧影くん」

 

シャル「......え?」

 

龍騎「................何で俺にふっかけてくる訳?」

 

シャル「りゅーくん!?」

 

楯無が龍騎の名前を出すと、龍騎は起き上がりシャルは驚いていた。

 

楯無「起きてたなら分かるでしょ?貴方はどうするの?」

 

龍騎「まずはデュノアがどうしたいか聞きたい、俺はなるべく相手の意思を尊重してやりたいんだよ。......で、デュノアはどうしたいの?」

 

シャル「.........僕は...」

 

龍騎「俺はお前の本音を聞きたい、怒っても良いし叫んでも良い、泣いたって良いから聞かせてくれ」

 

シャル「..............................たいよ」

 

龍騎「え?何だって?」

 

シャル「僕は皆とまだ一緒に居たいよ!もっと普通の女の子みたいにお洒落したり、恋をしたいよ!誰か助けてよ!」

 

シャルが涙を流しながら叫ぶと、龍騎はニヤリと笑い出す。

 

龍騎「......その言葉を聞きたかった」

 

シャル「え................?」

 

そう言って龍騎は携帯を取り出した。

 

龍騎「あ、もしもし?悪いんだけどめちゃくちゃヤバい仕事するから手伝って?詳しくは俺の部屋に来てから説明するから、そんじゃ」ピッ!

 

楯無「.........何する気?」

 

龍騎「何って、脅すんだよデュノア社とフランス政府を」

 

シャル・楯無「「..........え?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜数時間後・デュノア社〜

 

社長「な、何だこれは!?」

 

デュノア社の社長室に居るしシャルルの実の父である社長は、ある紙を見て驚愕していた。その内容はフランス政府とデュノア社の黒い部分が数え切れない程書かれていたのだ。そして社長はある一枚の紙を見つめる。

 

『フランス政府、並びにデュノア社関係者に申し上げたい。自分は、マフティー・ナビーユ・エリンであります。今日、自分を中心とした組織が、フランス政府、デュノア社に例の情報をフランス政府、デュノア社に提示致しました。それについては、フランス政府、デュノア社社長の貴方方が一番ご存知の筈です。にも関わらずフランス政府は反省の色を見せずに、主にデュノア社に脅迫をして経済を安定させようと目論んでおります。それは何を意味するか、そうです。現状第三世代機の開発が形にならなくなりこのままだと開発権限が剥奪されてしまうのを防ぐ為、デュノア社社長は自分の娘である『シャルロット・デュノア』を利用して、彼女の意見を聞かずスパイ活動をさせようとしたのです。これが、フランス政府とデュノア社社長が考えた真相なのです。我々の目的は『シャルロット・デュノア』との絶縁、親権の譲渡、『シャルロット・デュノア』が仮に帰国後に投獄を禁止を約束して頂きたい。これらの条件を呑み込まない場合、フランス政府、デュノア社に無差別攻撃を実行する事を此処に宣言します。これを知ったフランス政府、デュノア社社員等は逃亡するかもしれませんが、20時以降、フランス政府本部、デュノア社の周辺に逃亡する者は無差別に攻撃の対象にします。 裏口や隠し通路を利用しても無差別に攻撃します。しかし、我々は一般人を巻き添えにするつもりはありませんので、関係者以外は直ぐに退避するよう指示を願います。その後、フランス政府本部、デュノア社から出ようとする乗り物と人は、全て我々のターゲットになるものと思って頂きます。

 

         マフティー・ナビーユ・エリン』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜IS学園〜

 

黒騎「.........これが契約書だ。フランス政府もデュノア社も二つ返事で帰ってきた」

 

そう言って黒騎が二つの茶封筒を渡して来た。何故黒騎に頼んだのかと言うと、俺にはハッキング能力が無い為、黒騎に頼んでまっくろくろすけ並みに酷い情報を抜き取って貰い、脅迫文をデュノアに作成して黒騎にフランスまで行って貰ったのだ。そしたら案の定、デュノア社もフランス政府も二つ返事で帰ってきたとの事、人間の屑がこの野郎......。

 

龍騎「おう、ご苦労さん。悪いな手伝って貰って」

 

黒騎「気にするな、俺は気にしない」

 

楯無「......え?もう終わったの?」

 

龍騎「ああ、ちゃんと絶縁状もあるし契約書にも二つ分サインしてあるよ」

 

そう言って俺は楯無とデュノアに絶縁状と契約書を見せる。

 

シャル「ほ、本物だ......、フランス語で書かれてるよ......」

 

龍騎「言っただろ楯無、俺はやる時はやるって」

 

楯無「......本当、何者なの......?」

 

龍騎「......俺は霧影龍騎、人に忘れられた者が集う世界から来た異世界人だ」

 

シャル「異世界......、人?」

 

龍騎「それは置いといて、もうお前は自由の身だ。親権を奪ったし、デュノア社の社長とはもう赤の他人。それにフランスに帰っても手出し出来ないようにしといた。もう何も縛られる事は無いんだぞ」

 

シャル「......本当なの?牢獄に入れられないで済むの.......?」

 

龍騎「ああ」

 

シャル「普通に自由に生きていけるの.........?普通の女の子みたいにお洒落しても良いの.........?」

 

龍騎「勿論だとも......。あ、でもまだ男装は続けて貰うぞ?いきなり女でしたー何て言ったら混乱するしな、特に一夏が」

 

黒騎「......まぁ、男と勘違いする程だからな」

 

楯無「それじゃあデュノアくんが男装してた事は既に知ってたって事?」

 

龍騎「まぁな、見た目で判断したくは無かったが見た時に一発でで分かった」

 

黒騎「......もういいだろう?部屋に戻る」

 

龍騎「あ、お疲れ」

 

そう言って黒騎は部屋へ出て行ってしまった。

 

楯無「何はともあれ、良かったわねデュノアくん」

 

シャル「は、はい!」

 

龍騎「.........さぁーて、仕事したら腹減ったしコンビニでも行ってくるか......」

 

そう言って俺が財布を持って外へ出ようとしたら、突然ノックする音が聞こえた。俺がゆっくりと扉を開けると......、

 

鈴音「あ......」

 

鈴が扉の前で立っていた。

 

龍騎「......どったの?」

 

鈴音「......ちょっと良い?」

 

 

 

 

 

 

 

〜IS学園・屋上〜

 

龍騎「ほれ」

 

鈴音「あ、ありがと......」

 

俺と鈴はまた屋上へやってくると、コンビニで買ったジュースを鈴に渡して俺も別のジュースの蓋を開ける。

 

龍騎「で、話しって何?大方予想は出来てるけど」

 

鈴音「やっぱりか......、その通りよ、私一夏に告白したわ」

 

龍騎「うん、知ってた」

 

鈴音「そしたら保留だって」

 

龍騎「ブッ!?」

 

鈴か保留という単語を使った瞬間、口からジュースを吹き出した。

 

鈴音「ちょ!?汚いわよ!」

 

龍騎「ほ、保留!?保留ってどう言う事!?」

 

鈴音「そのままの意味よ。ほら......、一夏が勘違いしたやつをネタばらししたら固まってね、そしたら『まだ誰かと恋愛する気は無い』って言ったのよ」

 

龍騎「あー........、そう言う事か。でも分かるなその気持ち、まだ恋愛より学校生活を楽しみたいって思いたいんだと思うぞ?まぁ俺なんてその頃は女性恐怖症だったから分かんねぇけど......」

 

鈴音「そう言えばそうだったわね.........」

 

そして鈴も一口ジュースを飲むと、買っておいたスナック菓子の袋を開ける。

 

鈴音「何かさ.......、告白した時の一夏って何かテンパってたって言うか、ウジウジしてたと言うか......、何か見てて腹が立った」

 

龍騎「そりゃいきなり告白されたらテンパるもんだ」

 

鈴音「逆に聞くけど龍騎はどうなの?」

 

龍騎「俺?俺はだなぁ......、(確か先に告白して来たのって霊夢だよな?風呂の時に......、いやその前に早苗がしたんだったわ)女性恐怖症が治ってから答えを出すって言った。つまり一夏と一緒なんだよ」

 

鈴音「うん、全然違う」

 

龍騎「へ?」

 

俺が答えると鈴がばっさりと違う、と言うと俺は疑問に思った。何処が違う訳?

 

鈴音「だって直ぐに声に出せたんでしょ?一夏の場合、頭がショートしてアタフタしてたもん。龍騎と比べるとムカついちゃって」

 

それお前が短期なだけじゃね?

 

龍騎「......ま、まぁ良いじゃねぇか。皆んな違って皆んな良い、って言うだろ?」

 

鈴音「そうだけどさ.......」

 

龍騎「ってか一夏が保留にしてるんだったら俺もこれ以上何も言えないぞ?俺だって保留にしてる訳だし......」

 

鈴音「......そういえばそうね」

 

そう言ってスナック菓子に手をつける鈴。

 

龍騎「...........で、結論からして何が言いたい訳?」

 

鈴音「......私、一夏の事諦めようと思う」

 

龍騎「!?げほっ、げほっ!?」

 

鈴の予想外の返答に俺は思わず咳き込んだ。

 

龍騎「あ、諦める!?良いの!?幼馴染でしょ!?」

 

鈴音「......何か冷めちゃったというか、どうでも良くなったというか......」

 

龍騎「......つまり、どう言う事でしょうか?」

 

鈴音「まぁ、心境の変化ってやつよ」

 

龍騎「何?出会い系サイトでも使って新しい恋でもしたか?」

 

鈴音「........................まぁ、そんな所」

 

龍騎「.......ゑ?」

 

冗談で言ったつもりがまさか当たっていた。え?本当に出会い系サイト使ったの?

 

鈴音「ご馳走様、私帰るわ」

 

龍騎「え?ちょっと?り、鈴さん?」

 

鈴が立ち上がると屋上から出ようとするが、ドアノブを手に触れる前に一度俺の方に向いた。

 

鈴音「私、あんたの事まぁまぁ良いと思ってるから」

 

そう言って屋上の扉を開けて寮室へ戻ってしまった。

 

龍騎「.......俺の事まぁまぁ良い?それって友人として?もしかして.........................」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ああああああああああああああ!!面倒くさい事になっちまったああああああああああああああああああ!!

 

俺は思わず頭を抱えてしまった。もし鈴が俺の事が好きになっちまった場合、絶対面倒くさい事になる!修羅場的な意味で!!

 

龍騎「俺の未来はどうなっちまうんだよ..........、やばい、本気で怖くなって来た.......」

 

その後俺は寮に戻って直ぐに寝たものの、この先の未来が怖くなって全然寝れなかった。




いかがでしたか?

シャルロット救済しました。

脅迫文の内容はマフティーの演説の内容を参考に、それっぽく書いたので色々おかしい部分があると思いますが、ご理解のの程よろしくお願いします。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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STRIKE ARTEMIS

どうもです。

リーグマッチ戦前です。

それではどうぞ。


 

フランス政府とデュノア社を脅した翌朝、教室内では訳の分からない噂が流れていた。内容によれば一夏に関係するのだが、俺には無関係だって事が分かったのでスルーする事にした。

 

 

〜放課後〜

 

龍騎「......まずリヴァイブを大きく変える必要はあるんじゃないな?いくら腕が良くても機体が着いて来れなかったら勿体ないからな」

 

シャル「でも僕にはリヴァイブで丁度良いんだけど......」

 

楯無「其処で満足しちゃダメよデュノアくん、もっと目標を高く持たなきゃ」

 

龍騎「そう言う事、直々に鍛えてやるから覚悟しておけよ」

 

シャル「お、お手柔らかに.......」

 

俺は整備室でデュノアの専用機の魔改造計画を立てていた。デュノアの専用機は訓練機の『ラファール』を改造した『ラファール・リヴァイブ・カスタムⅡ』なのだが、折角代表候補生になったのだがらもっと強くなって欲しいと思って魔改造計画を立てたのだ。

 

龍騎「...やっぱ一から作った方が良さそうだな、一々パーツ付けるのは面倒臭いし」

 

楯無「ちなみに何か考えはあるの?」

 

龍騎「無かったら魔改造なんてしないって、見てみ」

 

そう言って俺は設計図(イラスト)を広げて見せる。それには皆さんも知っての通り、ガ◯ダ◯ですはい。

 

シャル「これは?」

 

龍騎「名付けて『ラファール・デスティニー』ただ色違いのデスティニーガンダム」

 

楯無「え?そのまんまパクったって事?」

 

龍騎「ぶっちゃけアレンジ版での沸かないんだよ......、ってか俺はフリーダムかデスティニーのどちらかと言えばデスティニー派だし」

 

楯無「完全に貴方の好みに合わせただけじゃ無い......」

 

シャル「......でも僕は好きだよこれ」

 

龍騎「お?分かってくれる?」

 

共感出来る仲間が出来て嬉しいく思ってると、整備室の扉が開かれて一夏か入ってきた。

 

一夏「お、居た居た」

 

龍騎「?一夏じゃん、どうした?」

 

一夏「どうしたも無いだろ?とっくに集合時間過ぎてるぞ」

 

え?ウッソ......。時間を確認したら既に十分以上は過ぎていた。やっべーRTAだったら即リセットだわ。

 

龍騎「悪い悪い、ちょっと熱中し過ぎたわ」

 

シャル「じゃあ行こっか」

 

龍騎「お、そうだな。じゃあ楯無、片付け頼んだ」

 

楯無「........え?」

 

そのまま楯無を放置してアリーナに向かった、後ろから何か騒いでたが気にしない事にしよう。するとアリーナから何やら騒いでいた。

 

龍騎「.......騒がしいな」

 

一夏「ああ、きっと鈴とセシリアが模擬戦してるんだと思うぞ?いつまでも来ないから先始めてるって」

 

龍騎「悪かったって.......」

 

どうやら迷惑を掛けてるようで急いで向かおうとするが、アリーナの方から爆発音が鳴り響いた。

 

一夏「何だ!?」

 

シャル「今のって......」

 

龍騎「急ぐぞ!」

 

嫌な予感しかしなかったので、俺達はアリーナに向かうとボロボロの鈴とセシリアにラウラが二人に近づいていく。

 

一夏「止めろラウラ!」

 

シャル「まずいよ!あれじゃあSEが保たないよ!」

 

龍騎「.........」

 

 

 

ラウラ「この程度の仕上がりで第三世代型兵器とは笑わせる」

 

そう言って鈴とセシリアに近づくラウラは二人の首にワイヤーブレードを巻き付ける.......、が、その前に鈴とセシリアはその場から消えてしまった。

 

ラウラ「何!?一体何処に......!?」

 

龍騎「っぶねーなこの野郎......、マジで殺す気か?」

 

ラウラ「!?」

 

ラウラは振り返ると、いつの間にか鈴とセシリアを担いだ龍騎の姿だった。

 

鈴「......................りゅ、き........」

 

龍騎「大丈夫か?ちょっと待ってろよ、少ししたら回復してやるからな.........」

 

鈴「..........うん」

 

龍騎が鈴の頭を撫でると、鈴は眠るように意識を失った。ちなみにセシリアは既に気を失っている。

 

龍騎「さてと、そろそろ...........、落とし前をつけて貰おうじゃねぇか?」

 

そう言って龍騎は背中にあった小さいバックから待機状態のベルトを装着する。そして左のグリップを前倒しに捻ると、謎の音声が響く。

 

ARTEMIS

 

龍騎「展開(アマゾンッ)!!」

 

EVOLU・E・EVOLUTION!!

 

ベルトから別の音声がリズム良く発生すると、空に向かって伸びるように熱風が発生する。熱風が収まると、青い翼にトリコロールカラーの特徴的なISを纏った龍騎の姿だった。

 

ラウラ「貴様も専用機持ちだったか」

 

龍騎「覚悟し貰おうか.....」

 

そう言って龍騎は翼を展開させてラウラに向かって急接近する。そして左手に持っていたシールドでラウラを押し倒して右腰に設置されてあるビームサーベルを引き抜き、ラウラのレールカノンを斬りつける。

 

ラウラ「何て早さだ........!」

 

龍騎「おいおい、お前軍人だろ?だったら本気で殺しに来いよ。そんなんじゃいつまで経っても俺には倒せないぜ?それとも何だ?織斑先生に恥ずかしい所を見せるのが嫌でビビってるのか?軍人の名が泣くぞ」

 

ラウラ「黙れぇぇぇぇぇぇ!!」

 

龍騎が千冬の事を口にした事が引き金となったのか、ラウラはプラズマ手刀を展開して龍騎に接近する。

 

ラウラ「貴様如きに教官の名前を出すなぁぁぁぁぁ!!」

 

龍騎「命を奪った事が無い癖に強がるな、銀髪幼女」

 

ラウラがプラズマ手刀を振り下ろすと、龍騎はシールドで手刀を弾き、それと同時にシールドを手放して右腰にあるもう一本のビームサーベルを逆手のまま引き抜き、ラウラに斬りつける。

 

ラウラ「なっ......」

 

龍騎「........少し頭を冷やせ」

 

そう言って龍騎は二刀流でラウラのSEが無くなるまで斬りつける。そしてラウラのSEが無くなる寸前に龍騎が蹴り飛ばしたと同時にラウラのISは解除された。

 

ラウラ「........なんて奴だ...」

 

龍騎「さて、ライフルで頭を射抜かれるかサーベルで首を斬り飛ばされたいか選べ、決定権はお前にある」

 

ラウラ「くっ.......」

 

「両者、其処までだ!」

 

アリーナの入り口から千冬が腕を組んで歩いて来た。

 

ラウラ「きょ、教官!?」

 

千冬「やれやれ、これだからガキの相手は疲れる........。この戦いの決着は学年別トーナメントで着けて貰おう、良いな?」

 

ラウラ「........教官がそう仰っしゃるのなら」

 

龍騎「........取り敢えず、寝てる二人を運んでも良いっすか?」

 

千冬「ああ、頼む」

 

そう言って千冬はその場から離れると、龍騎はベルトを外してISを解除し、ベルトを小さいバックに入れて鈴とセシリアを担いで保健室へ向かった。

 

 

 

〜保険室〜

 

龍騎「........これでよし」

 

セシリア「ほ、本当に治ってしまいましたわ......」

 

鈴「これが魔法.......」

 

俺は鈴とセシリアを保険室へ運んだ後、二人に回復魔法を掛けてやると直ぐに二人は目を覚ました。

 

シャル「凄い......、本物の魔法だ......」

 

龍騎「と言ってもこれは初期段階なんだけどな」

 

一夏「やっぱり攻撃型の方がメインなのか?」

 

龍騎「そうだな、俺もあんまり回復魔法は使わないし」

 

鈴「......あ、ありがとう...、助かったわ」

 

セシリア「私も助けて下さりありがとうございます」

 

龍騎「良いって、お前等が無事なら」

 

俺がそう言うと、保険室の中にある薬のビンがカタカタを揺れ始め、保険室の入り口が勢いよく開けられた。入り口から入って来たのは大勢の女子生徒達だった。

 

龍騎「何だお前っ!?」

 

「「「これ!」」」

 

女子生徒達が見せたのは一枚のプリントだった。デュノアと一夏は女子生徒の中から一枚プリントを拝借してプリントの内容を確認する。

 

一夏「何々......、今月開催される学年別トーナメントでは、より実戦的模擬戦闘を行う為、二人組での参加を必須とする。尚、ペアができなかった者は抽選により選ばれた生徒同士で組むものとする......、は?」

 

龍騎「え?何?つまり二対二でやるって事?」

 

鈴「いつ決まったのよ......」

 

「と言う訳だから、織斑くん私と組もう!」

 

「デュノアくん、私と出ようよ!」

 

「霧影くんも一緒に出ようよ!」

 

そう言って俺達に詰め寄せてくる女子生徒達、三密!ソーシャルディスタンス!某都知事が来るぞ!

 

一夏「わ、悪い皆んな!俺シャルと組む事にしてるから!」

 

シャル「え?」

 

「「「えぇ〜」」」

 

ワンサマーてめぇぇぇぇぇぇぇ!!一人だけ逃げやがったなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 

鈴「な、なら龍騎!私と組みなさいよ!身体は大丈夫だから!」

 

一夏「そうは言っても専用機はどうするんだよ?あれだけボロボロじゃあ修理間に合わないだろ?」

 

余計な事言ってんじゃねぇよ朴念神が!!てめぇトーナメントでミンチより酷ぇ状態にしてやるぞ!?

 

セシリア「......こうなったら今回は諦めるしかありませんわね、折角黒騎さんとペアを組もうと......」

 

鈴「そうね......」

 

どうして諦めるんだ其処で!(松◯修◯風)あ、こうなったら楯無に......、駄目だ学年別だから無理だわ...(諦観)

 

「ねぇ〜霧影くん、良いでしょう?」

 

「絶対に足引っ張らないからさ〜、お願〜い」

 

龍騎「そんな事言ったって......、しょうがないじゃないか......(え◯り風)」

 

俺を追い詰めるかのように近づく女子生徒集団に俺は一夏達に視線を向けると、一夏は手を合わせて合掌、セシリアとデュノアは苦笑、鈴は物凄く悩みつけて来た。ナズェミテルンディス!? アンダドゥーレハ、アカマジャナカッタンデェ...ウェ!

 

「「「ねぇ〜、誰と組むの〜?」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍騎「勘弁してくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 

俺は叫びながら強引に保険室へ脱出して走ると、織斑先生とぶつかってそのままラリアットされて壁に叩きつけられた。俺を叩きつけた壁がめちゃくちゃ凹んで岩盤みたいになった。あんたは自称サ◯ヤ◯の悪魔かよ......。

 

 

 

 

〜整備室〜

 

ラウラ「............」

 

龍騎との戦闘の後、ラウラは整備室で専用機を眺めていた。

 

ラウラ「クソッ!」

 

ラウラは苛ついた態度で壁を殴ると、誰かに声を掛けられた。

 

「随分と機嫌が悪いみたいだな.....」

 

ラウラ「!?誰だ!」

 

「........俺の気配も気づけないとはな、余程あいつにやられたようだな」

 

ラウラが声を掛けて来た方向へ向くと、其処には壁に寄り掛かっていた黒騎だった。

 

ラウラ「貴様......、いつから居た」

 

黒騎「お前が入ってくる前からだ、ルームメイトの機体の調整をしていただけだ」

 

ラウラ「......なら出て行け、私に用は無い筈だ」

 

黒騎「......残念ながら今回ばかりはそう言う訳にはいかん、お前に協力して欲しい事がある」

 

ラウラ「協力だと?」

 

そう言って黒騎はラウラに一枚の紙を渡すと、ラウラはその紙を黙読する。

 

ラウラ「.........二人組での参加を必須とするだと?」

 

黒騎「ああ......」

 

ラウラ「.........何故私だ」

 

黒騎「生憎、ルームメイトと組むつもりだったが専用機の調整が予定より間に合わない事が分かった。それにこのリーグマッチとやらは俺にとっては子供のお遊びにしか過ぎん......」

 

ラウラ「何が言いたい?」

 

黒騎「お前の狙いは織斑一夏なら、俺は霧影龍騎だ。少しばかりあいつには借りがある、まぁその二人が組めばの話しになるが......、多少意味が違うが利害は一致はしてる訳だ」

 

ラウラ「..........」

 

黒騎「それともう一つ......、お前が織斑一夏を睨むのはただの嫉妬だ」

 

ラウラ「嫉妬......、だと?」

 

黒騎「そうだ、普段見せなかった本物の織斑千冬にお前は驚き、その織斑千冬を独占している織斑一夏に嫉妬してる。それは唯一の弟だからそうなるのは当然だ。彼女に見て欲しいのなら勝てはいい話しだ、織斑一夏を倒すのでは無く、優勝して織斑千冬に認めて貰えば良い」

 

ラウラ「.............」

 

黒騎「............話しを戻すが、どうする?無理に引き受けなくても構わない。此方から誘ったのだ、お前には決める権利がある」

 

ラウラ「................いいだろう、引き受けてやる。だが足だけは引っ張るなよ?」

 

黒騎「無論そのつもりだ、言い出したからには期待には応える」

 

黒騎がそう言うと、ラウラは手を差し伸べた。

 

黒騎「........その手は?」

 

ラウラ「私は信頼した者にしか手を交わさないと決めている、だが今回は別だ」

 

黒騎「......契約みたいなものか」

 

そう言って黒騎はラウラの手を握る。こうして黒騎・ラウラペアは結成し、リーグマッチ戦に向けて時間を待っていた......。




いかがでしたか?

次回、リーグマッチ戦です。

ちなみに自分もデステニィー派です。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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リーグマッチ戦

どうもです。

遂にリーグマッチ戦です。

それではどうぞ。


 

遂に始まってしまったリーグマッチ戦、第一試合からまさかの一夏・デュノアぺア対黒騎・ボーデヴィッヒペアだった。

 

一夏「お、終わった..........」

 

シャル「なんで一試合からなの........」

 

二人は絶賛絶望中である。ボーデヴィッヒなら兎も角、黒騎が居るから仕方ないな。あ、言い忘れたけど俺のペアは箒である。前日に突然俺の所にやってきて、

 

箒『頼む龍騎!私とペアを組んでくれ!』

 

と、何故か焦っていた様子だった。訳を聞くと、どうやら箒は一夏に『付き合って貰う』と言ったらしく、それが他の連中に誤解を招いたらしい。あの時騒いでたのはそう言う事か......。ってか『付き合って貰う』だけじゃあ説明不足な気がするんだが......、主語述語使わないと......。まぁ断る理由が無いのでペアを組む事になったのだ。

 

龍騎「まぁ、なんと言うか......、頑張って来い」

 

一夏「.........棄権って出来ないかな...」

 

龍騎「やっても良いけど織斑先生の拳骨コースだぞ?」

 

一夏「うあああああああああ!!絶対勝てる気しねぇて!」

 

箒「ま、まだ諦めるな一夏!試合は始まってないぞ!きっと逆転出来る筈だ!」

 

一夏「オマエニナニガワカルンダー!」

 

シャル「相手が黒騎くんなら......、皆んな死ぬしかないじゃない!」

 

龍騎・箒((駄目だこのペア.....、早く何とかしないと......))

 

一夏はオンドゥル語、デュノアは涙を流しながら弱音を吐く姿に俺と箒は溜め息を吐くしか無かった......。

 

 

〜アリーナ〜

 

遂に第一試合が始まろうとしており、俺と箒は観客席へ向かった。

 

鈴「あ、来た来た」

 

龍騎「悪いな、人が多くて分かんなかった」

 

セシリア「丁度今から始まりますわ」

 

箒「間に合ったみたいだな」

 

そう言って俺は鈴の隣に座り、箒も俺の隣に座ると一夏とデュノアが出てきた。アリーナの中央には既にボーデヴィッヒと黒騎が待っていた。

 

ラウラ「一戦目で当たるとはな、待つ手間が省けたというものだ」

 

一夏「そりゃ何よりだ、悪いが勝たせて貰うぜ」

 

先程とは打って変わって気合いが入りまくってる一夏、あの時別れる時に、『一試合でも勝てたら焼肉奢ってやる』と小さく言ったらどうやら聞こえたみたいで、その所為か闘志を燃やしたのだろう。しかもデュノアもである、現金な奴等......。

 

『試合開始!』

 

一夏・ラウラ「「叩きのめす!」」

 

試合開始の合図が出たと同時に先に仕掛けて来たのは一夏だった。改造した白式の速度でラウラに突撃して行き、それをボーデヴィッヒはA.I.Cで難なく止める。

 

ラウラ「開幕直後の先制攻撃か、分かり易いな」

 

一夏「そりゃどうも、以心伝心で何よりだ」

 

 

何か子供みたいな言い合いをしているとボーデヴィッヒはA.I.Cで止まっている一夏にレールカノンの照準を合わせるが、一夏の後ろからデュノアがボーデヴィッヒをサブマシンガン二丁を構えて撃ちながら飛び出て来た。

 

シャル「させないよ!」

 

ラウラ「ぐっ!?」

 

一夏「貰った!」

 

黒騎「......やらせはせん」

 

シャルの攻撃にボーデヴィッヒはA.I.Cを解いてしまい、一夏が襲い掛かろうとするが、横から専用機を纏った黒騎が一夏に飛び蹴りを放つ。

 

一夏「くっ......、黒騎か!」

 

黒騎「.........ボーデヴィッヒ、織斑一夏を頼む。俺はシャルル・デュノアをやる」

 

ラウラ「元よりそのつもりだ!」

 

それから黒騎はデュノアに襲い掛かり、一夏もボーデヴィッヒに蛮刀を振る。

 

シャル「勝てないのは分かってる.....、でも!」

 

黒騎「......良い覚悟だ、見せて貰おうか」

 

デュノアがサブマシンガンを乱射する中、黒騎は刀一本で発射された弾を弾いていく。

 

シャル「そんな!?」

 

黒騎「........遠慮するな、全力で来い」

 

 

 

一夏「ほらほらどうした!この間みたいな威勢はどうした!」

 

ラウラ「ちっ!ちょこまかと!」

 

一方、一夏の方は何とボーデヴィッヒを追い詰めていた。白式のスピードにボーデヴィッヒも着いていけて無いのか、レールカノンを次々と外していく。逆に一夏のレール砲を放つがボーデヴィッヒはA.I.Cでレール砲を食い止める。

 

一夏「そろそろ決着を着けさせて貰うぜ!」

 

ラウラ「やれるものならやってみろ!」

 

そう言って一夏はボーデヴィッヒに向かって一直線に向かうと、ボーデヴィッヒはワイヤーブレードを一夏の持っている蛮刀に巻き付けるが、一夏はこれを待っていたと言わんばかりの表情を見せた。

 

一夏「ありがとな!このワイヤーを巻き付けてくれて!」

 

そう言って一夏は、蛮刀に付いてある小太刀を取り出して蛮刀に巻き付かれたワイヤープレートを斬り捨てる。

 

ラウラ「何!?」

 

龍騎「とっておきは最後まで取っておく物だぜ!これで終わりだ!」

 

そう言って小太刀を元に戻して、零落白夜を発動してボーデヴィッヒを斬りつけた。

 

ラウラ「ぐあああああ!?」

 

そのままボーデヴィッヒを壁にぶつかり、動かなくなった。

 

 

 

龍騎「お、一夏の奴やるじゃん」

 

鈴「いつの間にか腕を上げたわね一夏......」

 

セシリア「当然ですわ!何故なら黒騎さんが直々にご指導しているんですから!」

 

箒「何故お前が得意げなんだ...?それより良いぞ一夏!このまま黒騎に勝ってみせろ!」

 

俺達は一夏の活躍に其々言い出すと、残りは黒騎となった。これからがラスボスって感じだな......。

 

シャル「一夏!」

 

一夏「ラウラは倒した、後はお前だけだ黒騎!」

 

そう言って黒騎に蛮刀を突きつける一夏。

 

黒騎「.........正直、予想外だった。まさかボーデヴィッヒを倒すとはな。良いだろう、二人共相手にしてやる。死ぬ気で来い......」

 

そう言って少しばかり威圧を掛ける黒騎に、一夏は蛮刀を両手で持ち、デュノアも片手にサブマシンガンを構える。

 

 

ラウラ「うあああああああああああああ!!」

 

 

「「「「「!?」」」」」

 

 

壁に居たボーデヴィッヒが叫びと共に彼女が乗る専用機、『シュヴァルツェア・レーゲン』がボーデヴィッヒを呑み込み、その形を変えていく。それは、黒い打鉄を纏った女性の姿へと変化した。何処となく織斑先生に似てるような.....。

 

龍騎「......お前等、直ぐに生徒を避難させろ!これはヤバいってレベルじゃねぇぞ!?」

 

セシリア「龍騎さんはどうするのですか!?」

 

龍騎「そんなもん答えなくても分かるだろ?後は頼んだぞ!」

 

鈴「ちょ、ちょっと!?」

 

箒「お、おい!?」

 

生徒達を鈴、セシリア、箒に任せて、俺は観客席から飛び降りると既に一夏が黒いISの元へ向かい、攻撃を仕掛けるが逆に返り討ちに遭ってしまい、一夏は吹っ飛ばされてISも解除されてしまった。

 

一夏「ぐっ......、ちくしょう......」

 

シャル「大丈夫一夏!?」

 

龍騎「.........おい、怪我はないか?」

 

一夏「俺は大丈夫だ......、でもあれは俺が......」

 

そう言って一夏は無理矢理立ちあがろうとするが、俺が一夏の肩を叩く。

 

龍騎「言いたい事もやりたい事も分かる、だが感情的になってしまってはまともな判断は出せないぞ。現状を確認して自分に何が出来るか考えろ」

 

一夏「俺に出来る事って......」

 

黒騎「.........この場の打開するにはお前の零落白夜が必要だ。前に教えてやっただろ?」

 

一夏「........................っ!あれを使えって事か!」

 

少し時間は掛かったが、答えに辿り着いた一夏の様子を見て俺と黒騎は少し微笑む。

 

龍騎「なら言わなくても分かるよな?」

 

黒騎「さっさと始めるぞ、ボーデヴィッヒの容態も気になる」

 

そう言って俺は小さいバックからベルトを、黒騎は訓練機を外して腕輪を着ける。そして俺は左側のグリップを捻り、黒騎は腕輪にあるレバーを倒す。

 

 

 

ARTEMIS

 

 

 

EPYON

 

 

龍騎「ヴオオオオオ......! 展開(アマゾンッ)!!」

 

黒騎「.........展開(アマゾン)

 

 

 

EVOLU・E・EVOLUTION!!

 

 

BLOOD・AND・WILD!!W・W・W・WILD!!

 

俺と黒騎が専用機を纏うと、黒騎はビームソード、俺は腰部にマウントしてあるビームライフルと取り出すと、俺は上空に飛び、ビームライフルで黒いISを狙撃、黒騎はビームソードで中に居るボーデヴィッヒに傷つかないように斬りつける。黒いISも反撃をするが、接近戦とスピードに特化した黒騎の専用機では攻撃は当たらなかった。俺も負けじと引き金を引くが正直やりづらさを感じていた。碌に射撃なんてして無かったからな......。

 

一夏「よし、良いぞ二人共!準備完了だ!」

 

遂に一夏の準備が出来たらしく、俺は一度一夏の方へ向くと、右腕だけが展開された状態で構えていた。所謂部分展開ってやつだ。

 

黒騎「了解した、一気に決めるぞ」

 

そう言って黒騎が腕輪のレバーを一度立てて、再度倒すと腕輪から音声が鳴り響く。

 

VIOLENT SLASH

 

そして黒騎が黒いISの右腕を斬り飛ばすと、俺も左側のグリップを捻る。

 

VIOLENT SHOOTING

 

ベルトから音声が響くと、翼が展開されて計二門装備されたビーム砲、両サイドスカートに設置された折り畳み式のレール砲、そして右手に持つビームライフルと胸部にある機関砲を一斉発射する。一斉に放たれたビームが黒いISに直撃して、その隙に一夏が走り出した。

 

黒騎「今だ、やれ!」

 

龍騎「構して来い一夏!!」

 

一夏「うおおおおおおおお!!」

 

一夏は走り出し、そのまま零落白夜で黒いISに一閃する。すると、黒いISが真っ二つに切られ、中から意識を失っているボーデヴィッヒが出てくる。黒騎がボーデヴィッヒを捕まえて、黒いISはドロドロと溶けていき待機状態に戻る。

 

黒騎「......命に別状は無い、大丈夫だ」

 

一夏「これで......、終わりだよな......?」

 

黒騎「ああ、良くやった」

 

龍騎「やれば出来るじゃん一夏!」

 

無表情だが黒騎はラウラをお姫様抱っこした状態で礼を言うと、俺は一夏の背中を叩く。すると織斑先生から通信が入って来た。

 

千冬『良くやってくれた霧影、アルカード、織斑』

 

龍騎「ボーデヴィッヒは無事です、直ぐに保健室へ運びます」

 

千冬『ああ、そうしてくれ』

 

黒騎「......織斑教論、質問がある。あの現象は一体何だ?」

 

千冬『.........』

 

黒騎の質問に暫く黙っていると、織斑先生が口を開く。

 

千冬『あれはVTシステム。正式名称、ヴァルキリー・トレース・システム......、これは過去のモンド・グロッソ優勝者の戦闘方法をデータ化し、そのまま再現・実行するシステム。パイロットに能力以上のスペックを要求する為、肉体に莫大な負荷が掛かり、場合によっては生命を落とす可能性がある』

 

一夏「何だそれ!?どうしてラウラISにそんなものが!?」

 

黒騎「......秘密裏で組み込ませたのだろうな、これに関しては俺達にはどうしようも無い」

 

龍騎「.........ドイツは何を考えているんだ?まぁ良いや、取り敢えず解散しようぜ。どうせリーグマッチは中止だし」

 

黒騎「なら保険室へ行ってくる」

 

そう言って先に黒騎が言ってしまうと、俺と一夏もアリーナから出る事にした。

 

 

〜数時間後〜

 

シャル「結局、学年別トーナメント中止だって。けれど、個人データを取りたいから一回戦は全部やるらしいよ」

 

一夏「ふーん」

 

龍騎「えぇ〜......」

 

あの騒動から数時間後、俺は一夏とデュノアと一緒に夕食と取っていた。

 

シャル「他の女子達は酷く落ち込んでるみたい」

 

龍騎「でしょうね、中止になったんだからあの噂も無くなるからな」

 

一夏「噂って?」

 

龍騎「.........グクれ」

 

箒「そ、その一夏......」

 

すると箒が現れると一夏が立ち上がった。

 

一夏「あ、そうそう!この間の約束だけさ、付き合っても良いぞ」

 

箒「ほ、本当か!?本当の本当なのだな!?」

 

龍騎・シャル((絶対に違う気がする........))

 

箒が一夏の肩を掴むが、俺とデュノアは恐らく違う答えが帰ってくると予想していた。

 

一夏「幼馴染の頼みだからな。付き合うさ、買い物ぐらい」

 

ダヨネーリュークンシッテタ。

 

箒「そんなことだろうと思ったわ!」

 

予想が的中し、箒は一夏に左ストレートを決めると、次は右足が一夏のボディーに炸裂し、身体が宙に浮いた。凄ぇ脚力......。

 

一夏「な、何でぇ..........」

 

一夏は腹を抱えながら蹲る、当然の報いだな。

 

シャル「.....一夏って、わざとやってるんじゃないかって思うんだよね?」

 

龍騎「後でこいつにギャルゲーをやらせよう.......、最悪エ◯ゲーで攻めるしか......」

 

シャル「何考えてるの!?」

 

ツッコむけどさデュノアさんよ、あの朴念神を理解させるにはもうこれしか無いと思うんですよ。何て思ってたら山田先生がやって来た。

 

真耶「織斑くん、霧影くん、デュノアくん。朗報ですよ!」

 

龍騎「朗報?」

 

真耶「何と!男子の大浴場が解禁されました!」

 

一夏「おお!マジですか!」

 

どうやら男子風呂が解禁した事により一夏は喜ぶが、俺はそうでも無かった。入るなら博麗神社にある露天風呂が良かった......。

 

龍騎「一夏、先に入っててくんない?俺ちょっとデュノアと話しがしたいし」

 

一夏「何でだよ?一緒に入ってやればじゃんか」

 

龍騎「専用機の話しでな、俺デュノアの機体って良く分からないからイメージが浮かばないんだよ、それに今日一番の貢献人だからゆっくり休め」

 

一夏「そう言う事か、なら先に貰うぞ」

 

そう言って風呂場へ向かった一夏、こいつがバカで助かった。という訳で実際に警備室へ向かうのでは無く、適当に時間を潰していると一夏が連絡が入り、風呂から出たようなので俺は大浴場へ向かった。

 

 

 

〜大浴場〜

 

龍騎「はぁ〜、生き返るわぁ^~」

 

湯船に浸かり、おばさんみたいな声を上げる。久しぶりの風呂は気持ち良いzoy!何て思ってると大浴場の扉が開かれた。黒騎か?

 

シャル「お、お邪魔します......///」

 

龍騎「( ゚д゚)?」

 

あっれれ〜?おっかしいぞぉ〜?何でデュノアが居るの〜?

 

シャル「あんまり見ないでよ、りゅーくんのエッチ..............///」

 

龍騎「」

 

.........加速装置使っても良いですか?

 

龍騎「........ちなみに帰っても良い?」

 

シャル「りゅーくんは僕と一緒に入るのは嫌?」

 

雷真「ちゃうねんそうじゃないねん、俺だって健全(異常)な男子高校生(二十歳)だよ?だからね?こんな事あってはいけないんだよ、分かる?今のご時世はちょっとした事で通報されちゃうんだよ?俺なんて尚更だよ?だから事前に防ぐ為に俺はこれより離脱致します」

 

そう言って立ち上がり、大浴場から出ようとすると何故か後ろから抱きつかれた。あれ?何か柔らかいのが当たって........、何これデジャブ?(東方龍優録第三十三話参照)

 

シャル「待って......。話があるんだ、大切な話をしたいから.........」

 

雷真「アッハイワカリマシタ」

 

それから俺達は背中合わせで湯船に浸かっている。畜生、霊夢の時を思い出す.......。

 

シャル「.........僕ね、自分の意志でこの学園に残ろうと思うんだ。居られるからじゃなくて、僕が残りたいから。それに......、りゅーくんが居るからここに残りたいって思えたし、思えるんだ」

 

龍騎「......そうか、デュノアが決めたなら何も言わないぞ」

 

そう言うと背中合わせのデュノアが俺の手の上に自分の手を重ねて来た。........................何してんだこいつ!?

 

龍騎「バカバカバカ!!///何してんの!?///」

 

シャル「それとね......、もう一つ決めたんだ。僕のあり方を.........」

 

龍騎「あ、あり方?」

 

シャル「僕のことはこれから『シャルロット』って呼んで?二人きりの時だけでも良いから......」

 

龍騎「.........そういやそれが本名だもんな、分かったよ。......だから俺は此処で失礼します!///」

 

遂に我慢が出来なくなった俺は大浴場を飛び出した。無理無理無理!!これ以上は良くない!!何か嫌な予感しかしないのよ!?どうしてこうなるんだよ!!心で文句を言いながら俺は急いで寮へ戻った。

 

シャル「......りゅーくんのバカ」

 

 

 

 

 

 

 

〜二日後(龍騎の戦闘はカットで)〜

 

真耶「えっと、今日は皆さんに転校生を紹介します」

 

朝のHRに山田先生が転校生を紹介すると言った。山田先生が入って来て、と指示を出すとその転校生は教室へ入ってきた。

 

シャル「シャルロット・デュノアです。皆さん、改めてよろしくお願いします」

 

真耶「えっと、デュノアくんは......、デュノアさん、という事でした.....」

 

箒「はっ?」

 

セシリア「はい?」

 

一夏「................はぁぁぁぁ!?」

 

「つまり、デュノアくんは女?」

 

「おかしいと思った、美少年じゃなくて美少女だった訳ね!」

 

女子が騒ぎ出す中、一番驚いて居たのは一夏だった。それもその筈、こいつには何も知らせて無いもん。

 

「ちょっと待って?霧影くんは同室だから知らない事は......」

 

「それって昨日と一昨日って男子が大浴場を使ったわよね?」

 

あ、これ面倒臭い事になったわ(白目)

 

そんな事思っていたら鈴がISを纏って乱入して来た。

 

鈴「一夏ぁぁぁぁぁぁ!!」

 

一夏「ちょ、ちょっと待て!俺死ぬ!絶対に死ぬぅぅぅぅぅう!」

 

完全にとばっちりな一夏、それでもお構いなしに鈴は一夏に向けて龍砲を放つ。一夏は甲龍の龍咆を撃たれると思い、目を瞑るが一向に龍咆の衝撃がやってこない。

 

一夏「あれ........、死んでない?」

 

一夏が目を開けると、一夏の前にはシュヴァルツェア・レーゲンを纏い、A.I.Cを発動しているボーデヴィッヒの姿だった。

 

一夏「ラウラ?」

 

ラウラ「......貴様の借りは確かに返したぞ」

 

龍騎・一夏「「借り?」」

 

借りって何?疑問に思ってると何故かボーデヴィッヒは黒騎の前に立った。

 

黒騎「.........何のようだ」

 

ラウラ「お前も借りを返そうと思ってな、.............んっ」

 

黒騎「!?」

 

そう言ってボーデヴィッヒは黒騎の唇を奪った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

え!?唇を奪った!?

 

ラウラ「お、お前は私の嫁にする!決定事項だ、異論は認めん!」

 

龍騎「( ゚д゚)」カーン!

 

いつもの面子「((((;゚Д゚)))))))」キーン‼︎

 

その他「「「( д゚) ゚」」」ドーン‼︎

 

 

「「「な、なんだってーーーーー!?」」」

 

 

 

黒騎「.........?ボーデヴィッヒよ、この場合『ラウラで良い』.......ラウラよ、この場合は嫁では無く、婿と呼ぶのが正解だ」

 

ラウラ「そうなのか?」

 

「「「何で何事も無かったかのように会話してんだーーー!!」」」

 

こうして、楽しいリーグマッチ戦は幕を閉じたとさ......、おしまい。




いかがでしたか?

長くなってしまいましたが、これにてリーグマッチ戦は終了です。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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レッツ!ショッピング!

どうもです。

臨海学校前です。

それではどうぞ。


 

〜黒騎・簪寮室〜

 

簪「........zzz」

 

ラウラ「(((((っ-_-)っ ソロリ ソロリ」

 

簪「........zzz」

 

ラウラ「(・ω・。)キョロキョロ(。・ω・)」

 

簪「........zzz」

 

ラウラ「ε= (´▽`;) ホッ 」

 

黒騎「こんな夜中に不法侵入とは良い度胸だな」

 

ラウラ「ひっ!?」

 

真夜中にラウラが黒騎と簪の居る寮室へ侵入すると、背後から黒騎に声を掛けられたラウラはビクッと身体を跳ねる。

 

黒騎「........何の用だ?」

 

ラウラ「い、いつから其処に!?」

 

黒騎「........質問を質問で返すな。強いて言うなら気配を感じた、それだけだ」

 

ラウラ「..........ふっ、流石だな。私が婿と認めただけはある」

 

開き直るな、と言わんばかりの表情を見せる黒騎。そして再度同じ事を問い掛ける。

 

黒騎「もう一度聞く......、何の用だ?」

 

ラウラ「そ、その......、夫婦とは互いに包み隠さぬものと聞いた。だからそのお前は私の婿だから寝る時も一緒に...、と......」

 

黒騎「................」

 

ラウラの予想外の返答に思わず頭を押さえる黒騎。そして軽く溜め息を吐くと黒騎は口を開く。

 

黒騎「........あの時は聞かなかったが、何故俺がお前の婿になる?」

 

ラウラ「......日本では、気に入った相手を『俺の嫁』とか『自分の嫁』とか言うと聞いたが?」

 

黒騎「........................................」

 

再び頭を押さえ、更には天井に向けて頭を上げてしまった黒騎。一体誰の知恵袋から情報を得たのだろうか........。

 

黒騎「...........要するに一人では怖いからか?」

 

ラウラ「いや、別に怖いという訳では...........」

 

黒騎「........なら俺のベットを使え、お前の好きにしろ」

 

そう言って寮室にある椅子を黒騎は自分のベットの隣に置くと、椅子に座り、腕を組んで右足を左足に絡める。

 

ラウラ「........お前はどこで寝るのだ?」

 

黒騎「寝る場所等どうとでもなる........、寝れる時に寝た方が良い」

 

ラウラ「................」

 

黒騎が目を瞑ると、ラウラは黒騎のベットに入り込む。

 

ラウラ(これが黒騎の匂い........、凄く安心する........///)

 

そして直ぐにラウラは眠りにつくと、黒騎は一度片目を開いてラウラが寝た事を確認すると、再び目を閉じた。

 

 

 

〜昼下がり・電車内~

 

シャル「ごめんね、日曜日なのに買い物に付き合って貰って」

 

龍騎「気にするな、俺は気にしない」

 

現在、俺はシャルと共に買い物に来ていた。今後に行われる臨海学校で使用する水着を調達する為である。決してデートじゃないからね?あくまで買い物だから、荷物持ちだから。

 

シャル「もうすぐ臨海学校でしょ?僕、女子用の水着持ってなくてさ」

 

龍騎「そりゃ今まで男装して来たからな、無理もねぇよ」

 

シャル「........そういえば、今朝の楯無さん凄かったね。『私も誘いなさーい!』って」

 

龍騎「生徒会長の仕事溜め込んだあいつが悪いんだよ、ってかあいつ臨海学校参加しないだろ?」

 

そう、今朝シャルと出かける事を伝えると楯無が駄々こねたのだ。面倒なので『織斑先生にちくるぞ?』って言ったら泣きながら『呪ってやるー!』と生徒会室へ向かって行った。いやサボってたお前が悪くない?

 

シャル「それもそうなんだけどね........」

 

龍騎「........女子って水着もそうだけど服とか拘りとかあるの?」

 

シャル「まぁね、やっぱり可愛い物は欲しいって思っちゃうもん」

 

やっぱりか...........、幻想郷の奴等なんていつも同じ服しか着てないからこう言うのには興味無いんだろうな........。まぁ現にいつもの服を着てる俺も人の事言えないけどな。

 

シャル「........りゅーくんは水着持ってるの?」

 

龍騎「持ってない、ってか俺泳げないから要らないんだが......」

 

シャル「泳げないの?」

 

龍騎「小学校時代に溺れて死にかけてそれでトラウマになった」

 

何なら五メートルも泳げないまでである。

 

シャル「そ、そっか......。でも意外だよ、りゅーくんも苦手なものはあったんだ」

 

龍騎「そりゃありますよ。虫も駄目、爬虫類も駄目、両生類も駄目、駄目駄目だよ」

 

オレが指を曲げながら数えると、シャルは苦笑する。仕方ないじゃん嫌いなものは嫌いなんだから。

 

シャル「あ、じゃあ僕が選んであげようか?指定の物だと逆に外じゃ目立つしさ」

 

龍騎「........良いのか?確かに助かるけどさ...」

 

シャル「うん、助けてくれたお礼も兼ねてね」

 

龍騎「........なら頼む、服関係はどうしようも無いからな」

 

シャル「任せて♪(やった!これで少しはデートっぽくなったかも♪)」

 

俺の水着を選んでくれと頼むと、何故か嬉しそうな表情を見せるシャル。そんなに嬉しかったのか?何て思ってたら........、

 

一夏「あれ?龍騎とシャルじゃん」

 

龍騎「」

 

シャル「」

 

此処に来て朴念神が現れた。

 

箒「お、おい一夏!空気読め!」

 

どうやら箒も一緒に居るらしい..........、幼馴染って大変だなー(棒)

 

一夏「もしかして水着買いに来たのか?」

 

龍騎「いや?これからゲーセンに行こうとしてたけど?」

 

シャル「え?」

 

箒「は?」

 

予想外の返事に女子二人は素っ頓狂な声を上げる。まぁ水着買いに来た、何て言ったら一緒に行こうぜってなるもんね、死んでもごめんだね。修羅場になるから(経験者が語る)

 

一夏「そうなのか?シャルは水着持ってたのか?」

 

龍騎「何か通販で買ったらしいよ、俺は興味無いから要らないし。と言う訳で、俺達は此処で失礼するぞ」

 

シャル「あ、ちょ、ちょっと!」

 

箒(................ありがとう龍騎、お前は私にとって恋の神様だ......)

 

それからシャルの手を掴んでその場から離れると、後ろから何か感謝されたような気がするが気のせいだろう........。

 

 

 

 

鈴音「..........」

 

セシリア「........」

 

鈴音「........ねぇ」

 

セシリア「......何ですの?」

 

鈴音「あれってさ........、手握ってるよね?」

 

セシリア「握ってるますわね........」

 

鈴音「................そっかそっかぁ、見間違いでも白昼夢でもなく、やっぱりそっか........」

 

側で隠れていた鈴とセシリアは龍騎とシャルが手を握っている光景を見て、鈴は右腕、セシリアはライフルを展開する。

 

セシリア「私ですら黒騎さんと手を繋いだ事も無いのに........、目の前で堂々と........」

 

鈴音「よし殺そう!ついでに一夏も殺そう!」

 

龍騎「誰を殺すって?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鈴音・セシリア「「................え?」」

 

 

げ ・ ん ・ こ ・ つ 

 

 

げ ・ ん ・ こ ・ つ

 

 

 

鈴音「」

 

セシリア「」

 

龍騎「ったく、趣味悪い事するなよな」

 

覗き見ていた二人を制裁した俺は、二人を引きずってシャルの所へ戻る。

 

シャル「お帰り........、って何で二人を引きずっているの!?」

 

龍騎「何かストーカーされてたからね、ちょいとばかしお仕置きを」

 

シャル「........と、兎に角二人を何とかしよ?」

 

ラウラ「お困りの様だな」

 

龍騎・シャル「「!?」」

 

鈴とセシリアをどうするか考えていると、突然ラウラが現れた。その後ろには黒騎と楯無...、に似てる娘が居た。

 

黒騎「........何をしている?」

 

龍騎「へっ?あいやその........、この二人をどうするかって話しで........。ってかお前等何で此処に居るの?」

 

黒騎「水着を買いに来ただけだ、指定用の水着だと目立つと聞いてな」

 

シャル「やっぱり........、その隣の娘は?」

 

龍騎「........もしかして、楯無の妹さん?」

 

簪「は、はい........。更識簪です........」

 

やっぱりか.............、姉と違って物静かな娘だな........。

 

龍騎「あ、ならセシリア頼めるか?」

 

そう言ってたんこぶが出来たセシリアを差し出すと、黒騎は溜め息を吐くがセシリアをお姫様抱っこする。

 

黒騎「........ラウラ、簪、一度学園に戻る。悪いが行動を共にしてくれ」

 

ラウラ「まぁ仕方あるまいな」

 

簪「分かりました........」

 

そう言って黒騎がセシリアを連れてこの場から離れると、俺達はショッピングモールへと向かった。

 

 

 

〜ショッピングモール〜

 

龍騎「........分かっては居たけどさ、やっぱり男性物が少ないよな...」

 

ショッピングモールへとやって来た俺達は二手に分かれて、それぞれの水着を買う事になっているのだが........、流石は女尊男卑社会。男用の水着があんまり無かった。それとは反対に........、

 

シャル「これなんてどうかな?」

 

ラウラ「........よく分からん」

 

シャル「ならこれは?」

 

ラウラ「........」

 

ラウラはシャルに着せ替え人形と化していた。まぁ昔の俺よりはまだマシだな、アリスに抱きつかれてはお持ち帰り(意味深)されたし(東方龍優録第六十四話参照)

 

鈴音「........痛っ...、あれ?私何してたんだっけ?」

 

龍騎「よう、やっと目が覚めたか」

 

鈴音「うぇ!?何で居るの!?ってか此処何処!?」

 

気絶していた鈴が起き上がると、俺を見た瞬間驚愕した。こいつ記憶ぶっ飛んだのか?どうやら先程の自分の行動を覚えて無い様子だった。

 

簪「あ、あの........」

 

すると後ろから簪に声を掛けられた。そういや名前言ってなかったな........。

 

龍騎「俺は霧影龍騎だ。で、どったの?」

 

簪「え、えっと........、黒騎さんの水着を選んで欲しいんですけど........」

 

簪が黒騎の水着を選んで欲しいと頼んで来るが、別にあいつなら何でも良いんじゃね?だって男用の水着殆ど無いんだから。

 

龍騎「別に水着じゃ無くても良いと思うよ?ハーフパンツとかスポーツ用のズボンとかで、あいつ黒色なら何でも良いんだぞ?」

 

簪「そう何ですか?」

 

龍騎「ああ、現に入学式の時、制服が白色だって分かった時にイライラしてたから」

 

ふむふむと携帯のメモ機能を使って文字を打っていく簪、........成る程ね。

 

鈴音「あんたまだ水着買ってなかったの?」

 

龍騎「別に要らないんだけどさ、指定用の水着だと目立つって言うからさ........。ってかお前は買ったのかよ?」

 

鈴音「とっくに買ってあるわよ」

 

龍騎「成る程、スク水ですか」

 

鈴音「あ?」

 

龍騎「ヴェ!?マリモッ!?」

 

それからシャルとラウラが紙袋を片手にやって来た。そして今度は俺の水着、もといハーフパンツ探しをしていた。

 

簪「........やっぱり黒騎さんは無知の黒色で良いのでしょうか?」

 

龍騎「そうだな........、あいつあんまり拘り無いからな」

 

鈴音「龍騎、これなんてどうよ?」

 

そう言って鈴が持ってきたのは、後ろの太腿には炎の絵が描かれていた黒色のハーフパンツだった。

 

龍騎「おー良いじゃん、よく見つけたな」

 

鈴音「ふふん、私に感謝しなさいよ!」

 

龍騎「おう良くやった、褒めて遣わすぞ」

 

そう言って俺は鈴の頭を撫でると、えへへと笑みを見せる鈴。まるで兄妹みたいだな........。

 

シャル「........................それ見つけたの僕なのに」

 

どうやらこれはシャルが先に見つけたらしく、鈴が俺の元へ届けに行ったのか気に入らないのか頬を膨らませていた。

 

龍騎「......まぁその、なんだ........、見つけてありがとな。出来ればTシャツも探してくれないか?」

 

シャル「!うん!任せて!」

 

そう言ってシャルは俺に似合いそうなTシャツを探しに行った。丁度欲しかったのでこれで解決したな。

 

鈴音「........何でTシャツ要るの?」

 

龍騎「これを隠す為」

 

そう言って俺は傷のある腹をチラッと見せると、鈴は一瞬顔を赤くしたが、傷の見ると段々と青ざめていく。

 

鈴音「何よそれ................」

 

龍騎「幻想郷(あっち)で出来た傷跡、他人に見せられるようなやつじゃ無いからな」

 

鈴音「確かにこれは見せられないわね................、なら化粧パウダーで誤魔化せば良いじゃ無い?」

 

龍騎「男の俺がそんな物手に入れられるとでも?」

 

鈴音「................ごめん、こんなにも手が付けられないのは初めてだわ」

 

龍騎「止めて!?謝らないで!?」

 

そしてシャルが俺のTシャツを選んでくれた物を買って、其れから皆んなでIS学園へ戻った。

 

 

 

 

 

〜おまけ〜

 

セシリア「........んん、................ん?私は一体........?」

 

黒騎「目が覚めたか........」

 

セシリア「く、黒騎さん!?」

 

気絶していたセシリアが目が覚めると、黒騎が壁に寄り掛かっていた。

 

黒騎「此処は俺の寮室だ、心配しなくても何も危害は加えてない」

 

セシリア「あ、あの........、私は一体何を........?」

 

黒騎「........軽い夏バテだ、水分補給はこまめに取っといた方が良い」

 

セシリア「......もしかして、黒騎さんがこの部屋まで........?」

 

黒騎「................お前が倒れた時に偶々通り掛かっただけだ」

 

セシリア「そ、そうですか........(こ、これはチャンスなのでは!?)」

 

そう思ったセシリアは意を決して黒騎に何か言おうとしたが、寮室の扉がノックもせずに開かれた。

 

ラウラ「婿よ、今帰ったぞ」

 

簪「た、ただいま戻りました」

 

セシリア「え!?」

 

どうやらラウラと簪が帰ってきて、それと同時にセシリアは驚きを隠せないでいた。

 

ラウラ「どうだ婿よ!お前の為に水着を買ってきたぞ!」

 

簪「と言ってもハーフパンツですけど........」

 

黒騎「........いや、正直水着は苦手でな。こう言った物が欲しかった、礼を言う」

 

ラウラが紙袋を黒騎に渡すと、早速中身を見た黒騎は表情を変えずに感謝の言葉を送る。するとラウラは当然だ、と言わんばかりに胸を張り、簪はホッ、と一息を吐く。

 

セシリア(せ、折角のデートのチャンスがーーー!?)

 

どうやらセシリアは黒騎の水着を一緒に買いに行こうとしていたが、ラウラと簪によりぶち壊された為、ショックが受けていた。




いかがでしたか?

次回は臨海学校です。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。


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臨海学校へ

どうもです。

臨海学校です。

それではどうぞ。


 

千冬「........すまない、まさかこちらの不手際でバスの定員がオーバーするとは........」

 

これからバスで行こうとする中、教員達のミスによりバスの空きが無かった為、俺と黒騎は乗れないって事になってしまった。

 

龍騎「別に良いですよ、移動手段は何とかなりますから」

 

黒騎「.........此方も問題ない」

 

千冬「本当にすまない........、バスより先に着きそうなら宿に待機してくれ」

 

龍騎「いや、其方に合わせますよ」

 

千冬「分かった........、では私はバスに乗る。魔法での飛行は許可するが、あまり目立つ事はするなよ」

 

龍騎「了解です」

 

そう言って織斑先生はバスに乗り込むと、エンジン音が響く中...........、

 

真耶「ま、待って下さーい!」

 

後ろから山田先生が荷物を背負って走って来た。何でバスに乗ってないの?そんな事を思っているとバスは発車してしまった。

 

真耶「い、行っちゃった........」

 

龍騎「........何で乗って無かったんですか?」

 

真耶「........忘れ物を取り入ってたら時間が掛かって................」

 

何ともまぁ、テンプレのような内容だな........。俺は黒騎の顔を見ると、お互い溜め息を吐く。

 

黒騎「仕方ない........。山田教論、休憩ポイントは何処だ?」

 

真耶「え?え、えっと........」

 

黒騎が質問すると、山田先生はスケジュール表を取り出して確認する。

 

真耶「........◯◯◯って所のサービスエリアですね」

 

龍騎「なら俺達が其処まで送ります、バスと合流したらそれに乗って下さい」

 

真耶「でもどうやって................」

 

龍騎「其処は........、ね?先に謝っておきますね」

 

真耶「え?........きゃ!」

 

俺は先に謝ると山田先生をお姫様抱っこをすると、黒騎が山田先生の荷物を持つ。今からタクシーやら使うのは面倒くさいので空を飛んで行く事にした。

 

龍騎「黒騎、道案内頼む」

 

黒騎「........了解した」

 

そう言って先に黒騎が空を飛ぶと、俺も山田先生と一緒に空を飛ぶ。

 

真耶「わ、わわわ!?ほ、本当に飛んでる!?」

 

龍騎「少しばかり飛ばしますんで、しっかり捕まってて下さいね」

 

真耶「は、はい!よろしくお願いします!」

 

そう言って先に飛んで行った黒騎を追い掛けるように飛行する。IS無しでよ飛行は本当に久しぶりだ、正直な話しだがISを纏ってると肩が凝るから疲れるんだよね........。そんな事を思いながらサービスエリアへ向かった。

 

 

 

〜一方その頃〜

 

千冬「」

 

一夏「........大丈夫かな千冬姉ぇ」

 

シャル「無理も無いよ、山田先生が乗って無かった事に気が付かなかったから」

 

バスが出発直後、千冬が真耶が居ない事に気がつくと頭を抱えたまま俯いたまま微動だにしなかった。それを心配してる一夏とシャルロット、しかし、その時だった。

 

箒「い、一夏!?外を見てみろ!」

 

一夏「え?..........ええぇ!?」

 

箒が驚いた様子で一夏に外を見るように指示すると、一夏が外を見た瞬間驚き叫ぶ。

 

一夏が見た光景は、龍騎がISを纏わずに空を飛んでおり、前には黒騎が荷物を持って誘導していたからだ。

 

一夏「龍騎!?それに黒騎も!?」

 

箒「ま、まさかISを使わずに飛べるとは...........」

 

シャル「ちょっと待って!?あれ山田先生じゃない!?」

 

千冬「何!?」

 

シャルロットが指を指すと、龍騎にお姫様抱っこされている真耶の姿だった。シャルロットの声に反応した千冬が外を見ると、龍騎、黒騎、真耶の姿を確認すると全身の力が抜けるかのように背もたれに寄り掛かる。

 

千冬(よ、良かった................、感謝するぞ霧影、アルカード................)

 

千冬は龍騎と黒騎に心の中で感謝すると、静かに眠りについてしまった。

 

 

 

 

 

〜サービスエリア〜

 

龍騎「はい、到着っと」

 

真耶「あ、ありがとうございます霧影くん!」

 

龍騎「いえいえ、お気になさらず」

 

バスより先にサービスエリアへ到着すると、山田先生を下ろして身体を伸ばす。やっぱりIS無しでの飛行は気持ち良いや、そんな事を思っていたらバスか到着した。そしてバスのドアが開くと織斑先生が一目散に山田先生の元へ駆けつけた。

 

千冬「済まなかった山田先生!まさか乗っていなかったとは気付かずに................」

 

真耶「い、いえいえ!寧ろ貴重な体験が出来ましたから!」

 

千冬「本当に済まなかった........、今度奢らせてくれ........。霧影とアルカードも感謝する」

 

龍騎「大丈夫だ、問題ない」

 

黒騎「気にするな、俺は気にしない」

 

それからトイレ休憩を挟み、再び出発した。それから目的地へ到着した。と言っても俺と黒騎は空を飛んでたけどね、バレないように。

 

千冬「全員、クラス順に整列!織斑と霧影、アルカードは私のところに来るように」

 

「「「はい!」」」

 

一夏「はい」

 

龍騎「ウェイ!(0w0)」

 

黒騎「........了解」

 

それからクラス全員で合宿所でもある『花月荘』という建物に向かい、女将さんへ挨拶、注意事項を聞いて俺、黒騎、一夏は従業員に案内して貰い、寝泊する部屋に向かった。

 

 

女将「で、こちらが噂の……?」

 

千冬「えぇ、今年は男子が居る所為で浴場分けが難しくなってしまって申し訳ありません」

 

女将「いえいえ、良い男じゃありませんか。しっかりしていてそうな感じをお受けしますよ」

 

千冬「三人共、挨拶をしろ」

 

一夏「織斑一夏です、よろしくお願いします」

 

龍騎「霧影龍騎です、三日間お世話になります」

 

黒騎「........黒騎・アルカード、よろしく頼む」

 

それから俺達の部屋に案内され、荷物を置いて水着に着替える。一夏は海パンで上裸、黒騎はハーフパンツにYシャツ、俺はハーフパンツにTシャツになり、外へと出ると、殆どの生徒が集まっていた。

 

真耶「皆さーん!今、11時で〜す!夕方までは自由行動、夕食に遅れないように旅館に戻ること、いいですね?」

 

「「「はーい!」」」

 

山田先生の合図に生徒達は元気良く返事すると、其々散らばって行ってしまった。するとセシリアが何かを片手に持って此方へ向かって来た。

 

セシリア「黒騎さん?あの......、私にサンオイルを塗って頂けません?」

 

顔を赤くして黒騎にサンオイルを塗って欲しいと頼んで来た。おぉ、早速攻めるなぁ........。それに対して黒騎は少しばかり戸惑っていた、意外だな........、あいつが困ってるなんて........。

 

簪「わ、私がやります!」

 

セシリア「え?」

 

すると何処からか、簪が黒騎の代わりにやると言い出した。おー、チャレンジャーだな。

 

黒騎「........済まないセシリア、俺はこう言った経験は無い為出来そうに無い」

 

セシリア「そ、そんな................」

 

黒騎「申し訳ないとは思ってる、下手にお前の肌を傷つける訳にはいかない」

 

セシリア「え........」

 

一度はガクッと気を落とすセシリアだったが、黒騎の言葉により直ぐに顔を上げる。

 

セシリア「黒騎さん........、私の為に......」

 

黒騎「それに俺には頼れる人物が限られている........。簪、済まないが頼めるだろうか?」

 

簪「は、はい............」

 

龍騎(........こいつ逃げたな)

 

セシリアは自分の事に、簪は頼りにしてくれた事に響いたのか二人は黒騎を見惚れているが、黒騎は上手い具合に言い逃れしたのだ。うん、俺でも逃げるよ、霊夢達に言い寄り添って来たらね(遠い目)

 

シャル「あ、居た居た!」

 

するとシャルの声が聞こえると、後ろから水着姿のシャルと........、何かタオルを巻いたミイラが居た。

 

黒騎「..........まさかラウラなのか?」

 

ラウラ「........良く分かったな、流石は婿だな」

 

そんな格好で褒めても嬉しくもねぇよ、ってか良く見抜けたな。と思っていたらシャルがラウラにグイグイと攻める。

 

シャル「........ほら、折角水着に着替えたんだから見て貰わないと」

 

ラウラ「あ、いやでも......」

 

シャル「........へぇ、じゃあ私達と海で遊んじゃうけど良いのかなぁ?」

 

ラウラ「そ、それはダメだ!......え~いっ!」

 

ラウラがヤケクソになって巻かれていたタオルを取り外すと、可愛らしい水着姿のラウラだった。

 

ラウラ「......笑いたければ笑えばいい///」

 

シャル「おかしな所なんてないよね?」

 

龍騎「何で笑う必要があるんですか?(正論)」

 

黒騎「................ああ、そうだな」

 

ラウラ「!そ、そうか?」

 

黒騎「........可愛いんじゃないか?良く分からんがな...」

 

ラウラ「!?ほ、本当か!?わ、私がか、可愛いのか?///そういうこと言われたのは初めてだ///」

 

黒騎「................そうか」

 

ラウラが黒騎に初めて褒めると、ラウラは今でも熱暴走しそうなぐらいに赤くなっていて、頭の上から湯気が出ていた。俺とシャルはニヤニヤしてるが、ラウラが頭がオーバーヒートして熱中症になりそうな感じがしたので日陰のある場所に移動した。

 

 

〜日陰のある場所〜

 

一夏「よう龍騎、一緒にビーチバレーでも..........」

 

龍騎「あ?悪い、今仕事してるから」

 

突然一夏がビーチバレー用のポールを持ってやってくると、俺は一夏の誘いを断った。何故かと言うと........、

 

鈴音「ん〜♪最っ高!」

 

ラウラ「成る程、これがかき氷と言うものか」

 

ラウラが言ったように、俺はかき氷を作っていた。俺が持ってきたかき氷器で魔法で出来た氷でかき氷を作っていく。

 

シャル「あ、一夏も食べる?」

 

一夏「えっと.........、食っても大丈夫なのか?」

 

黒騎「身体に害は無い、心配には及ばない」

 

鈴音「龍騎、抹茶あずきおかわり!」

 

ラウラ「婿よ、私のも頼む!」

 

黒騎「........あまり食べ過ぎるな、腹壊すぞ」

 

龍騎「何杯目だよ........、まぁ良いけどさ。一夏は?」

 

一夏「あ、なら俺も貰うよ」

 

龍騎「了解」

 

それから三人分のかき氷を作って渡すと、三人は美味そうにかき氷を食べる。すると織斑先生と山田先生がやって来た。

 

千冬「何をしてるかと思ったらかき氷を食べていたのか」

 

一夏「あ、千冬姉ぇ。どう?千冬姉ぇも食べる」

 

千冬「先生と呼べ馬鹿者、まぁ一つ貰う事にしよう」

 

真耶「あ、私もお願いします」

 

龍騎「了解です、お味はどうしますか?一通りありますよ」

 

千冬「いちごで頼む」

 

真耶「私はメロンで」

 

注文を受けたので指示通りに作っていく。そして完成させたら二人に差し出し、一口食べたら絶賛してくれた。何でもいつもと氷とは違うとの事、そりゃそうだよ魔法で作った氷なんだから。それから織斑先生にビーチバレーをやらないか?と誘われたのでやる事になった訳だが........、めちゃくちゃ強かった........。あの人容赦無くスパイク撃ってくるから何回顔面レシーブしたと思ってるんだよ........、結局試合は負けてしまい、気がついたら夕方になっていたので旅館に戻る事にした。

 

 

 

〜数時間後〜

 

千冬「お前達を呼んだのは他でもない、三人の事だ」

 

夕食の後、千冬に呼び出された箒、鈴音、セシリア、シャルロット、ラウラは千冬がそんな事を言うと顔を赤くする。三人とは間違いなく一夏、龍騎、黒騎の事だろう。そして、この場にいるメンバーは三人に好意を寄せている女子の集まりなのだから間違いない。そして千冬は缶ビールを開けて、飲み始める。

 

千冬「で、お前達、あの三人の何処が良いんだ?」

 

「「「「「!?」」」」」

 

千冬は表情を変えずにストレートに言うと、五人は更に赤くなる。

 

千冬「確かにお前達が三人に好きになるのは分かる、一夏は確かに役に立つ。家事も料理も中々だし、マッサージも上手い。霧影とアルカードは何をやらしても出来るしな。付き合える女は得だな、どうだ?欲しいか?」

 

「「「「「くれるんですか!?」」」」」

 

千冬「やるか、バ~カ」

 

五人が期待して返事をするが、千冬がバッサリと断るとガクッと肩が落ちる。

 

千冬「女ならな、奪うくらいの勢いで行かなくてどうする?女を磨けよ、ガキ共」

 

鈴音(あ、勝てる気しないわ........)

 

千冬の言葉に鈴音は一人絶望していた。それもその筈、龍騎には五人の友人に告白された事を知っているのは鈴音ただ一人なのだ。見た事も会った事も無いとはいえ、五人を相手するには無理がある。

 

シャル「あ、あの........、織斑先生、一つ良いですか?」

 

するとシャルロットが手を上げて質問して来た。

 

千冬「ん?どうしたデュノア」

 

シャル「その、りゅーく........、霧影くんの事何ですけど........。異世界人なのは分かったんですが、それ以外は全く知らなくてですね........。良ければ教えて欲しいんですけど........」

 

徐々に話していくうちに顔を赤くしては、声が低くなっているシャルロット。彼女の様子を見た千冬は少し笑みを浮かべる。

 

千冬「........そう言う事か、だが私も詳しくは知らない。すまないが私の口では話せない」

 

シャル「そ、そうですか........」

 

鈴音(ふぅ........、あんな事知ったら何するか分かったもんじゃ無いわ........)

 

ラウラ「........教官?教官の口からでは話せないと言うのなら、話せる人物が居るという事ですか?」

 

鈴音(何言ってくれてんのよあんた!?折角その話しが終わると思ったのに!?)

 

龍騎の話題が終わったと鈴音が一息吐くも束の間、ラウラの発言によりまたもや逆戻りしてしまった。

 

千冬「ああ、其処の所はどうなんだ鈴?」

 

鈴音「ファ!?何で私なの!?」

 

千冬「まさか屋上で霧影と話していた事がバレていなかったとでも?」

 

鈴音「ウソダドンドコドーン!!」

 

それから観念して鈴音は龍騎について(半ば強引に)話す事になった。龍騎が女性恐怖症になっていた事やら鬼神龍だった事やら鈴音が知っている事を全て話した。その場に居たメンバーは龍騎の生き様に心に打たれるが、シャルロットだけは何故か禍々しいオーラのようなものを放っていた。そして話しが終わるとお開きとなり、其々部屋に戻るのだが、シャルロットは最後まで鈴音に向けて悪魔のような笑顔を見せていた。

 

 

〜一方その頃〜

 

龍騎「あーーーー!?また負けた!?」

 

一夏「よっしゃ!ギリギリ勝てたぜ!」

 

龍騎、黒騎、一夏は真耶の部屋で人生ゲームをしていた。龍騎がビリだと分かると、残っていたハイボールの缶を飲み干して、新しい酒の缶の蓋を開けて飲み始める。ちなみに着順は黒騎、真耶、一夏、龍騎の順である。

 

真耶「久しぶりに人生ゲームやると楽しいですね!織斑先生も来れば良かったのに」

 

黒騎「彼方は彼方で楽しんでいるんだ、水を差すような行動は控えた方が良い」

 

一夏「ってか龍騎、負け過ぎだろw これで三回目だぜ?」

 

龍騎「ボートゲームの大半は運ゲーだろうが!よしもう一回だ!俺が一着になるまで寝かせねぇからな!」

 

一夏「いや無理だろ、いつも黒騎が一着なんだから」

 

龍騎「野郎ぶっ殺してやあああああああああああああああああああ!!」

 

それから龍騎は一度も一着を取れる事無く、臨海学校初日を終了した。




いかがでしたか?

まどマギの方に投稿してしまい申し訳ありません。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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新たな刃

どうもです。

お久しぶりでございます。少しばかりメタ発言ありますのでご注意を。

それではどうぞ。


 

~旅館から少し離れた河原~

 

千冬「よし、専用機持ちはこれで全員揃ったな?」

 

旅館の朝食を食べてから今日の合宿本来のカリキュラムを行うのだが、何故か俺達専用機持ちが織斑先生に呼ばれて集合していた。何でか簪さんが居ないけど。

 

鈴音「ちょっと待ってください。箒は専用機を持ってないでしょ?」

 

箒「そ、それは......」

 

そう、何故か専用機を持っていない箒が一緒に居るのだ。まぁ大方予想は出来てるけど......。

 

龍騎「........あの、もしかしてですけど」

 

千冬「そのまさかだ」

 

だと思った......、なんて思ってたら........。

 

「や~~~~~~っほぉ~~!ちぃ~~ちゃぁ~んっ!」

 

「「「「「!?」」」」」

 

空から一匹の兎が落ちてきた。その兎は皆様が知る、ご存知篠ノ之束だった。

 

束「やあやあ!会いたかったよ、ち~ちゃん!さぁ、ハグハグしよう!愛を確かめよう!」

 

千冬「五月蝿いぞ、束」

 

織斑先生は崖から飛んできた束を片手で鷲掴みしたまま会話をする。わーすっごい痛そうー(他人事)

 

束「相変わらず容赦のない、アイアンクローだね!」

 

こいつに関しては慣れてるのか何事も無かったかのように言ってるよ、こいつ神経どうなってんだ?そして織斑先生のアイアンクローから逃れた束は岩影に隠れている箒に声をかける。

 

束「久しぶりだね~、箒ちゃん!」

 

箒「........どうも」

 

束「こうして会うのは何年振りかな~?大きくなったね、特にお◯ぱ○が......」

 

龍騎「やめんか!!」

 

束「ぐへっ!?」

 

篠ノ之束がNGワードを口にした瞬間、俺は束に向けてチョップした。

 

束「ぉぉぉぉぉ........、今までチョップを受けた中で一番痛い........」

 

龍騎「アホか!この作品は基本的に下ネタは厳禁なんだよ!」

 

一夏「メタ発言止めろ龍騎!」

 

そんな事言うなよ一夏、この作者は日頃から下ネタなんて言わないからそう言うのは弱いんだよ。現にR-18書いてたやつ一話で終わっちゃったし(メタ発言)

 

千冬「おい、束!自己紹介くらいしろ」

 

束「えぇ?面倒くさいな......」

 

織斑先生の言葉に渋々と言った感じでこちらに振り向き、自己紹介をする束。

 

束「私が天災の束さんだよ~。ハロー!終わり!」

 

もの凄い簡単で幼稚園生でも出来る程の自己紹介だった。軽い溜め息を吐いて俺はこっそりと手に持っていた携帯である音声を流す。

 

束『......い、いつもニコニコ!あなたの空に這い寄る兎、篠ノ之束です!』

 

「「「「「ぶっ」」」」」

 

束「りゅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅん!!」

 

音声が流れた瞬間、黒騎以外のメンバーが吹き出し、束は顔を真っ赤にして怒鳴って来た。

 

龍騎「うっせぇわ、真面目にやれよクソ兎が。それとお前、良い歳してクマさんパンツって幼稚園児かよ」

 

束「関係ないよね!?ってか束さんのパンツ見たの!?」

 

龍騎「誤解の無いように言っておくが、お前があんなダイナミックに飛び込んで来たら見たくないもん見えちゃうんだよお子ちゃまパンツ兎」

 

束「束さんのパンツが汚いと言ってるの!?」

 

龍騎「........そこん所如何なのよ?箒さんや」

 

箒「え!?わ、私が答えるのか!?」

 

龍騎「実の妹でしょ?昔も今と変わらず頭ハッピーセットなの?」

 

箒「ハ、ハッピーセット........?」

 

千冬「................霧影、これ以上は止めろ........、いや止めてくれ........」プルプル

 

下らないやりとりをしてたら織斑先生が圧の無い声で止めるよう言ってくる。今日から『からかい上手の霧影くん』になろう、天災兎専属として。

 

黒騎「................篠ノ之束。お前が来たと言う事は......」

 

束「ちぃちゃんも酷いしくーくんも冷たい!!まぁいいや、それじゃあお空をご覧あれ!」

 

そう言って束は空に向けて指を差し示す。すると全員が空を見上げると、空からひし形の金属が落ちてきた。........何これ?エ◯ァのラ○エ◯か何か?

 

束「じゃじゃあ~ん!これぞ箒ちゃん専用機こと、紅椿《あかつばき》!」

 

篠ノ之束がリモコンを操作するとひし形の物体は粒子変換され、中から赤いISが出て来た。

 

束「全スペックが現行ISを上回る、束さんお手製だよ?で、紅椿だけど、この天災束さんが作った第四世代型ISなんだよ」

 

一夏「第四世代型?」

 

龍騎「確か各国がやっと、第三世代型の試験機が出来た段階だよな?........あれ?俺達の専用機に何代世代型なんだ?」

 

束「りゅーくんとくーくんのは第三世代型と第四世代型の間、三.五世代型って所かな?」

 

わぁー、何て中途半端な数字なんだ。四捨五入して第四世代型って言っちゃえよ。

 

束「さぁ、箒ちゃん!今からフィッティングとパーソナライズをしようか!」

 

そう言って箒が紅椿に近づくと、束は電子式みたいなキーボードを高速で打ち込んでいき、暫くしたらセッティングが終わった。確かに早いけどさ、アニメの見過ぎかな........、全然驚かない。

 

鈴音「凄い........、信じられないスピードだわ........」

 

龍騎「........お前もあんなに早く打てるのか?」ボソッ

 

黒騎「........さぁな」

 

束「ほい、フィッティング終了〜!それじゃ、試運転を兼ねて飛んでみてよ?箒ちゃんのイメージ通りに動くはずだよ」

 

箒「........では、試してみます」

 

それから紅椿の試験運転開始、飛行テストやら武器の調整をしていた。スピードに関しては今の白式より早いかもしれないな、武器に関しては........、『こんなのが出来たら良いなぁ』程度の認識なので、やろうと思えばやれると思う。

 

束「うんうん、いいねいいね!」

 

束は箒の乗る紅椿の出来に満足なのか、無邪気な笑顔で笑っている。

 

箒(いける........、この紅椿なら!)

 

なーんて思ってるんだろうなぁ........、強過ぎる力を過信すると痛い目に遭うぞ箒。そんな事思ってると........、

 

真耶「た、大変です!」

 

いきなり旅館の方から山田先生の切羽詰まった声が聞こえ、声がする方を向くと、そこにはジャージ姿で此方に走ってくる山田先生が居た。何か慌ててる様子だが一体どうしたのだろうか........。

 

真耶「織斑先生!これを……」

 

山田先生は手に持っていた端末をそのまま織斑先生に見せる。すると織斑先生の顔が険しくなった。

 

千冬「........特命任務レベルA、現時刻より対策を始められたし......。テスト稼働は中止だ。お前たちにやってもらいたいことがある」

 

何やら不穏な出来事が起こるようだ......、なーんかやな感じー........。

 

 

 

〜旅館・会議室(仮)〜

 

紅椿のテストのあと、俺達専用機持ちは旅館に戻り、色々な機械が置いてあるなんちゃって会議室のような部屋に集まっている。何で旅館にこんなのがあるんだよ........。

 

千冬「二時間前、ハワイ沖で試験稼働にあった、アメリカとイスラエルの共同開発の第三世代型のIS『シルバリオ・ゴスペル』、通称『福音』が制御下を離れて暴走、監視空域を離脱したとの連絡があった。情報によれば、無人のISとの事だ」

 

一夏「無人........」

 

無人機、ねぇ........。

 

千冬「その後、衛星による追跡の結果、福音はここから2km先の空域を通過する事が分かった。時間にして50分後、学園上層部の通達により、我々がこの事態に対処する事になった。教員は学園の訓練機を使用して空域及び海域の封鎖を行う。よって、本作戦の要は専用機持ちに担当して貰う」

 

一夏「はぁ!?」

 

龍騎「つまり俺達で福音とやらをどうにかしろ、と........」

 

黒騎「................」

 

千冬「これより作戦会議に入る、何か意見がある者は挙手するように」

 

セシリア「はい!目標ISの詳細なスペックデータを要求します」

 

千冬「ふむ。だが、決して公開するな。情報が漏洩した場合、諸君らには査問委員会の裁判と最低でも二年の監視が付けられる」

 

そう言って中央のスクリーンに福音の詳細スペックデータが映しだされていく。......中々面倒な奴だな...。

 

セシリア「広域殲滅を目的とした特殊射撃型.....。私のISと同じ、オールレンジ攻撃が行えるようですわね」

 

鈴「攻撃と機動の両方を特化した機体ね、厄介だわ......」

 

シャル「この特殊武装が曲者って感じがするね、連続しての防御は難しそうだね」

 

ラウラ「このデータだけでは格闘性能が未知数、偵察は行えないのですか?」

 

千冬「それは無理だな。この機体は現在も超音速飛行を続けている。アプローチは一回が限界だ」

 

真耶「一回切りのチャンス......。っということはやはり、一撃必殺の攻撃力を持った機体で当たるしかありませんね」

 

山田先生の言葉に専用機持ちは一様に一夏に目線を向ける。

 

一夏「一撃必殺........、あれ?それって........」

 

龍騎「お前の零落白夜が必要って事だな」

 

一夏「ちょ、ちょっと待ってくれよ!?俺だけじゃ無くても黒騎だって一撃必殺があるだろ!?」

 

龍騎「黒騎の場合はビーム兵器だ、余りにも危険過ぎる」

 

一夏「何でだよ?相手は無人機なんだぜ?」

 

龍騎「........お前本気で言ってるのか?」

 

一夏「........え?」

 

俺がそう言うと、部屋が重苦しい空気が流れ始める。

 

龍騎「気になったんだけどさ、本当に無人なの?暴走したって言うけどさ、いつ暴走したの?訓練中に?訓練前?そもそもISを無人で動かせる国は何処なの?俺が知ってる限りでは隣に居るウサぴょい伝説しか居ないと思うんだけど?」

 

千冬「........どうしてそう言い切れる?」

 

龍騎「鈴、お前対抗戦の時言ったよな?『ISは人が居ないと操縦出来ない』って」

 

鈴音「え、えぇ........」

 

龍騎「ひっそりと作ってる所がある国ならまだしも、アメリカが無人でISを動かせる情報なんて一つも無いじゃん。だから外部からハッキングして暴走させたって事に目を向ければ納得がいく」

 

黒騎「それに訓練中にハッキングして暴走させれば、ISの中にはパイロットが居る確率が高くなる........。下手をすればビームでパイロットごと死ぬ事になる、だから俺では難しいとなるんだ」

 

その言葉を聞いた時、部屋の中に居る全員が息を呑んだ。これで福音とやらが無人でない確率が高くなった訳だ。

 

シャル「で、でもそれが本当だとして、誰がどうやって一夏を運ぶの......?エネルギーを全て攻撃に使わないと難しいだろうから、移動をどうするの?」

 

ラウラ「目標に追い付ける速度が出せるISでなければいけないな......。超高感度ハイパーセンサーも必要だろう」

 

一夏「........................本当に俺にしか出来ないんだな?」

 

龍騎「お前にそれなりの覚悟があればの話しだけどな、嫌なら別に降りても良いんだぜ?俺と黒騎で何とかするから」

 

一夏「................上等だ、やってやるよ!俺が福音を倒して、パイロットを救い出す!」

 

千冬「決まりだな。それではこの中で最高速度が出せる機体は......」

 

束「待った、待った!」

 

すると壁に寄り掛かってたウサぴょい伝説こと、篠ノ之束が割って入ってきた。

 

束「その作戦はちょっと待ったなんだよ」

 

龍騎「何?腹減ったのか?人参なら今は無いぞ?」

 

束「ちっがーーう!!ちーちゃん、ちーちゃん!もっと良い作戦が私の頭の中で ナウプリンティング!」

 

龍騎「日本語でオケ?」

 

千冬「出ていけ!」

 

束「聞いて聞いて!ここはだーんぜん紅椿の出番なんだよ!」

 

あれ?俺はスルー?

 

千冬「何?」

 

束「紅椿は束さんが開発したIS中で最速を誇るんだよ。展開装甲ってやつで爆発的に加速するしね」

 

黒騎「それは今の白式より早いって事なのか?」

 

束「もちのろんだよ!それに紅椿と白式は相性が良いからね!」

 

箒「っ!」

 

龍騎「........なら、こうしようぜ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏、箒は福音の討伐、保険として黒騎を同行させるって事にしよう」

 

「「「「「!?」」」」」

 

俺が提案を出すと、全員が驚きを隠せなかった。黒騎は此方を見てきたが、俺は気にせず話しを続ける。

 

龍騎「はっきり言って、二人だけでは危険過ぎる。かと言って大勢で行っても此処を守る奴等が居なくなる。それに黒騎なら高機動のISを持ってるし、腕も確かだ。あくまでもメインは二人、黒騎はおまけ。これが俺の意見だ」

 

千冬「........アルカード、お前からは何かあるか?」

 

黒騎「........特に無い、何事も無ければ問題なく対処出来る」

 

千冬「......だがチャンスは一回なんだぞ?」

 

黒騎「一回もあるんだ。全く問題にもならない、それに学園の学生であるコイツ等をいきなり実践で使おうとする学園の上層部の方が問題があるんじゃないのか?」

 

全くもってその通りだ、あまりにも無責任過ぎるぞ上層部。

 

千冬「...それは、そうだが」

 

黒騎「心配するな、俺はデータ集めとして同行する。メインは白式と紅椿、何かしら起こった場合は俺が対処する。それでどうだ?」

 

一夏「正直、龍騎か黒騎のどちらが居てくれると心強いって思ってる」

 

箒「................分かった」

 

千冬「ではこうする。織斑、篠ノ之を先行させ、失敗した場合のバックアップにアルカードをつける。作戦は決定だ、文句は受け付けない」

 

黒騎「......了解」

 

箒「分かりました........」

 

一夏「よ、よろしくな黒騎」

 

黒騎「........ああ」

 

こうして作戦は決まり、遂に福音との決戦である。俺はチラッと束を見てみると、相変わらずニコニコと笑う兎に苛ついてしまう。さて、この先如何なる事やら........。




いかがでしたか?

久しぶりのISでした。さて、どうするか........。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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福音戦

どうもです。

今回は福音戦です。久しぶりの戦闘シーンがあるので少し不安がありますが楽しんでくれると嬉しいです。

それではどうぞ。


 

~河原・作戦開始前~

 

千冬「........いいか、本作戦はアルカード、織斑、篠ノ之の三名による目標ISの追跡、及び撃墜とする。作戦開始は三十分後、各員準備にかかれ!」

 

「「「了解!」」」

 

織斑先生がそう言うと、作戦参加メンバーは其々ISを展開する準備に取り掛かる。一方、居残りメンバーは少し離れた所で待機してる。

 

箒「行くぞ........、紅椿!」

 

一夏「来い!白式!」

 

 

EPYON

 

 

黒騎「........展開(アマゾン)

 

 

BLOOD・AND・WILD!!W・W・W・WILD!!

 

そして、参加メンバーがISを展開すると、束は箒の元へ駆けつけると例の展開装甲の準備に取り掛かる。

 

束「展開装甲はね、第4世代型の装備で一言で言っちゃうと紅椿は雪片弐型が進化したもんなんだよね~♪」

 

一夏「え!?」

 

箒「進化........」

 

黒騎「................準備が出来次第、出撃する。これは訓練じゃ無く、実践だ。失敗は死を意味する........、分かっているな?」

 

箒「無論だ」

 

一夏「ああ」

 

龍騎「........黒騎」

 

黒騎「皆まで言うな...........、分かってる」

 

俺が黒騎に伝えると、一夏はバシンッと顔を手で叩いて『よしっ!』と気合を入れる。

 

一夏「行こう!箒、黒騎!」

 

箒「ああ!」

 

黒騎「........これより、福音の撃墜任務を行う。一夏は箒に捕まって移動しろ、ならべくSEを減らさないようにな」

 

一夏「了解だ、じゃあ箒、よろしく頼む」

 

箒「本来なら女の上に男が乗るなど私のプライドが許さないが、今回は特別だぞ」

 

一夏「......ああ」

 

箒「心配するな、お前はちゃんと私が運んでやる。大船に乗ったつもりでいれば良いさ」

 

黒騎「................」

 

千冬『アルカード・織斑・篠ノ之、聞こえるか?』

 

黒騎「........ああ」

 

一夏「はい」

 

箒「よく聞こえます」

 

千冬『織斑と篠ノ之は無理はせずアルカードに指揮は委ねろ。撃つべきはシルバリオ・ゴスペル、以降福音と呼称する。だが無理はするな、アルカードの指示に従え。篠ノ之、お前は紅椿での実践経験は皆無だ、突然何かしらの問題が出るとも限らない』

 

箒「分かりました」

 

千冬『........では始め!』

 

黒騎「出撃する」

 

箒「行くぞ一夏!」

 

一夏「おう!」

 

織斑先生の合図と当時に、黒騎、一夏、箒は勢い良く飛び出して行く。三人を見送った俺達は作戦室へと戻る。

 

鈴音「........大丈夫よね?三人共...」

 

龍騎「何事も無ければな........」

 

鈴音「........」

 

心配そうな顔をして三人が居た場所を振り向く鈴、幼馴染が戦いに行くとなると心配になるのは分かる........。

 

龍騎(何事も、起きなければ良いけどな........)

 

 

 

 

〜海岸・上空~

 

箒(黒騎のISを間近で初めてみるが、流石は姉さんと言った所か........。だが私の紅椿も負けてはいない!もちろん、性能もな!)

 

箒「........ふふ」

 

一夏「...箒?」

 

箒「一夏、いくぞ!」

 

一夏「...お、おう」

 

黒騎「........俺が先行する、後に着いて来い」

 

箒「お前の機体の速力で本当に間に合うのか?間に合わない様なら私が一夏と先にいき目標を撃破するが?」

 

黒騎「心配には及ばん........、あくまでお前達がメインだ。何かしらのイレギュラーが発生した場合に備えての先行だ」

 

一夏「そう言う事か........」

 

黒騎「...加速する、振り下ろされるなよ一夏」

 

一夏「おう!頼む箒!」

 

箒「任せろ!」

 

そう言って箒は速度を上げると、黒騎もそれに合わせて加速する。それは既に改造された白式のスピードを遥かに凌駕していた。

 

一夏(......なんだこのスピード!?俺の白式より速い!?すげぇぜ紅椿......、でも黒騎の機体もまだ余力十分な感じで飛んでる)

 

箒(くそっ!一夏を乗せてる分スピードが出ない!これじゃ黒騎に負けてるみたいじゃないか!)

 

黒騎(......最大速力は計測出来た。しかし予想よりは速いな)

 

 

 

~作戦室~

 

シャル「......イグニッションブーストの比じゃないよ」

 

ラウラ「......驚異的な速さだ」

 

セシリア「それでも黒騎さんも負けてませんわ!」

 

鈴音「あんなに飛ばして良く身体が保つわね........」

 

龍騎「................」

 

作戦室では、紅椿のスピードに其々感想を言ってるが、俺は黙って紅椿の様子を見ていた。箒の奴、何悔しがってるんだ........?

 

束「どうりゅーくん♪箒ちゃんの紅椿は速いでしょ?」

 

龍騎「........ISの中ではな」

 

束「........と言うと?」

 

龍騎「何で黒騎があんなに速いか分かるか?........あいつ、今魔力を使って速度を上げてんだよ。予想外の速さだったからな」

 

「「「「「え!?」」」」」

 

俺の言葉にその場に居たメンバーは声を上げた。そりゃそうだ、エピオンより速い紅椿が引きをとってないのだからな。

 

龍騎(........ほんと、何も起こらなければ良いけどな........)

 

 

 

 

〜海上・戦闘空域〜

 

三人が目標に向かって行く中、やがてその名が示すように銀の装甲を纏ったISが待ち構えていたかのように海上で二人を迎え撃った。

 

黒騎「目標を確認........」

 

一夏「あれが福音か........」

 

黒騎「目標接触まで十秒、それと同時に攻撃する」

 

一夏「あぁ!」

 

箒「任せろ!」

 

福音を確認すると、福音は全方位へとエネルギー弾をばら撒いて来た。

 

黒騎「!?各機、散開しろ!」

 

箒「何!?」

 

一夏「うおっ!?」

 

黒騎の指示により、辛うじて福音の攻撃を回避する。

 

一夏「いきなりかよ!?」

 

黒騎「........ちっ、長期戦は不利、か........。俺と箒で福音の動きを止める、一夏は零落白夜の準備をしておけ。箒は俺の援護しろ」

 

箒「なっ!?」

 

一夏「了解だ!頼むぞ箒、黒騎!」

 

長期戦では不利と判断した黒騎は、箒と共に福音の動きを止めるべく接近するが、箒本人は何故か納得がいかないのか歯を食いしばり、黙って黒騎の後に続く。始めに黒騎は胴体にある機関砲を放ちながらサーベルのビームを展開する。

 

福音「La〜♪」

 

黒騎の放った機関砲を福音はあっさりと回避するが、黒騎は上空からの直滑降によるサーベルの一撃が福音に直撃する。腹に福音を蹴り飛ばし、ヒートロッドで福音を巻き付け、その隙に箒が刀で斬りつける。負けじと福音は再びエネルギーを溜めての広域攻撃を繰り出すが、黒騎と箒は福音の攻撃を回避しながら距離を詰める。そして、福音の顔まで近づいた黒騎は福音の顔の奥を覗いて見ると、女性らしき人物が目を瞑っていたのを確認する。

 

黒騎「やはりパイロットは居たか........。予定通り零落白夜で仕留めるしかないか........」

 

箒「なら私が攪乱をする、一夏は隙を窺って決めろ!」

 

黒騎「!?よせっ!補足される!」

 

福音にパイロットが居ると知った箒は、一人で福音に近寄るが、黒騎は箒を止めるが箒は聞く耳は無かった。

 

箒「食らえぇ!!」

 

福音「La〜♪」

 

箒は福音に切り掛かるが、福音はギリギリの所で攻撃を避けると、箒を蹴り飛ばして再びエネルギーを溜めての広域攻撃を繰り出した。

 

箒「今だ一夏!」

 

一夏「よし来た........ってあれは!?」

 

一夏もそれに応じて一撃を食らわせようとするが急に動きを止めてその場で蛮刀を振った。

 

箒「な!?一夏!?何をしている!?」

 

箒は攻撃を止めた一夏の行動に憤慨し、回線を通して叱責をする。折角の好機が無駄になったのだから........。

 

一夏「箒!船だ!海の上に船がいる!このままじゃ巻き添えを喰らう!」

 

一夏の背後には船舶がいた。もし一夏が攻撃を止めなければあの船は撃墜されていたかもしれない。

 

黒騎「ちっ、あの様子だと密漁船か........。今は戦闘に集中しろ、でなければお前が死ぬぞ」

 

一夏「だからって放っておけるかよ!?」

 

箒「黒騎の言う通りだ!今は福音を撃退するのが先だ!法を犯した奴を気にして敗れる訳にはいかん!」

 

一夏「........畜生!」

 

黒騎「っ!また来るぞ!」

 

黒騎と箒の言葉に一夏は歯を食いしばる中、福音は再びエネルギーを溜めて全方位攻撃を行おうとする。

 

一夏(クソッ!もう一度防ぎ切れるか分からねぇ......!でも見捨てる訳には........!)

 

福音はエネルギーを解き放つと、箒はなんとか攻撃を回避するが、一夏は攻撃を受け止めようとして蛮刀で防ごうとするが、横から黒騎が一夏を捕まえてエネルギーに当たらずに済んだ。

 

黒騎「全く、無茶する奴だ........」

 

一夏「黒騎!?エネルギーが船に!?」

 

黒騎「そう簡単には当たらない、お前が船の後ろに居るからだ。別の方へ行けば船には当たらん、少しは自分で考えろ」

 

一夏「................!?」

 

黒騎に助けられた一夏だが、福音が向いてる方向に気がつく。それは先程一夏が守ろうとした船が居る方向だった。

 

福音「La〜♪」

 

一夏「あいつ船に気づいたぞ!?」

 

黒騎「何!?」

 

一夏「なら撃たれる前にケリを着ける!」

 

黒騎「待て一夏!早まるな!」

 

一夏の言葉に黒騎は振り向くと、福音はエネルギーを溜め始めていた。一夏は黒騎を振り払って飛び出すと、零落白夜を発動させて斬り掛かる。しかし、一夏が蛮刀を振り下ろそうとした瞬間に福音は一夏の方へ向きを変えた。

 

黒騎「(!?まさか誘い込む為のフェイント!?)逃げろ一夏!」

 

一夏「え........」

 

福音「La〜♪」

 

そして、福音は溜めていたエネルギーをほぼ零距離で放たれ、一夏は福音の攻撃をまともに食らってしまった。

 

一夏「がっ!?」

 

黒騎「........っ!」

 

箒「一夏ぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

黒煙が舞い上がり、白式のパーツの一部が粉々に舞い散りながら一夏はそのまま海へと落下する。

 

箒「いち........、か........?」

 

やがて涙を流し出す箒は、落下していく一夏に腕を伸ばす........。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱりこうなったかコンチクショウ!」

 

箒「!?」

 

黒騎「っ!」

 

突然の声に黒騎と箒は聞こえた方向へ向くが、其処には誰も居なかった。箒は再度一夏の方へ向くと、海へ落下していた筈の一夏の姿は無かった。落下した水飛沫の音も聞こえずに........。

 

箒「一夏が........、消えた........?」

 

福音「La!?」

 

突如、福音が殴られたのか悲鳴を上げる。福音の声に反応した黒騎と箒は振り返ると、

 

龍騎「おい、今のうちに引き返すぞ!」

 

ISを纏い、一夏を担いでる龍騎だった。

 

 

 

 

 

〜会議室〜

 

「「「「「えぇぇぇ!?」」」」」

 

会議室では龍騎の登場により、静まりきっていた空気が一変した。それもその筈、先程まで同じ部屋で三人の様子を見ていた者が、いつの間にか海の上に居るのだから。

 

セシリア「あ、あれは龍騎さんですわよね!?」

 

鈴音「何であいつが..........、ってあれ!?居なくなってる!?」

 

ラウラ「一体何が起こって........」

 

シャル「........まさか!?」

 

束「........( ゚д゚)」

 

部屋の中に居るメンバーが困惑してる中、束だけはポカンと口を開いたまま固まっていた。

 

千冬「........霧影、聞こえるか?」

 

龍騎『こちら霧影です、今から戻りますんで処罰は勘弁して下さい』

 

千冬「........抜け出した事に関しては不問にする。速やかに引き返せ」

 

龍騎『了解』

 

 

 

 

〜海域・戦闘空域〜

 

龍騎「作戦中止、離脱するぞ」

 

黒騎「了解した」

 

箒「................くっ」

 

龍騎「........勝つ為にも引く事も大切だ。早くしろ、福音が来るぞ」

 

箒「........分かった」

 

福音を殴り飛ばした後、俺は一夏を担いで黒騎と箒と共にその場を後にした。一夏がやられると思った時に咄嗟に加速装置を使って来たからギリギリだった。今の所一夏は無事だが、肝心の白式はボロボロ、直るどころでは無くなっていた。

 

黒騎「........正直助かった、礼を言う」

 

龍騎「良いって、それよりこれからどうするかの問題だ。白式は使えないしな........」

 

箒「........私の所為だ、私の所為で........」

 

黒騎「........これで分かっただろ?大きな力は人を狂わせる。力を持った者には持った力よりも大きな覚悟と責任が課せられる。ISは人を殺せる力を持っている、その気になれば世界すらも破壊出来るだろうな........。その事を十分理解しろ、お前が何の為に力を求めたのかをしっかり考えろ」

 

箒「........」

 

黒騎の言葉に箒は無言で涙を流す。強い力を欲がる気持ちは分かる。『絶対的な勝利』それが力を得た者が持つ感情が芽生えてしまう........。

 

龍騎「........黒騎、福音のパイロットは?」

 

黒騎「お前の言う通り、福音の中には女らしき人物が居た。だがこのまま放っておけばパイロットの身が危険なのは間違い無いだろ」

 

やはりパイロットは居たのか........。仕方ない、今回ばかりは本気で行かないといけない相手だからな........。

 

龍騎(本気、出すしかないか................)

 

こうして福音討伐作戦は失敗に終わり、俺達は河原へと戻るのであった。




いかがでしたか?

一夏の専用機(ダブルオー化)に関してのアンケートは次回限りで締め切らせて頂きます。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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ISリベンジャーズ

どうもです。

アンケートの募集は終了にさせて頂きます。投票してくれた皆様、ありがとうございました。

それではどうぞ。


 

作戦は失敗に終わり、一夏も負傷してしまった為、一度旅館へ戻った俺達。一夏は部屋に運ばれて、織斑先生はボロボロになった白式を歯を食いしばりながら見つめていた。

 

千冬「........」

 

黒騎「........この件に関しては俺のミスだ、気に病む事はない」

 

千冬「........そういう訳にはいくか」

 

黒騎「........了解した、他の者と待機している」

 

黒騎は織斑先生を励ましの言葉を放つが、あっさりと断れてしまったので観念してその場から離れてしまった。

 

束「こりゃ修理出来るかどうか分かんないね、もう少し離れていれば直ぐに修理出来たと思うけど」

 

龍騎「流石に零距離だもんな........」

 

束「それよりさ!さっきの何なの!?一瞬でいっくん達の所に行ったのは!?魔法!?魔法だよね!?」

 

重い空気を断ち切りたいのか、話題を変えて俺の腕を掴んで乱暴に振りまくる束。こんな時でも平常運転出来るのが羨ましいよ........。

 

龍騎「ありゃ魔法じゃない、肺に付いてる加速装置だ」

 

束「加速装置?」

 

龍騎「一回肺をやって入院してな、その時に(勝手に)付けられたんだよ。簡単に言えば、時間が止まったかのような世界になって自分だけは普通でいられるけど、他の物は止まって見えるやつだ」

 

束「何それ!?束さんも欲しい!」

 

龍騎「ざっけんな!お前なんかにくれてやるもんか!」

 

束「大丈夫!束さん印の精密手術(物理)で取り出してあげるから!」

 

龍騎「お前医師免許持ってねぇだろ!」

 

そんなこんなで俺と束のやり取りをしてる中、バシンと引っ叩いた音が響いた。結構大きい音なので俺は振り向くと、鈴が箒をビンタしていた様子だった。

 

鈴音「やるべきことがあるでしょうが!今戦わなくてどうすんのよ!?」

 

箒「私はもう........、ISは使わない........」

 

鈴音「なっ!?」

 

箒の言葉に鈴はショックを受けたのか、少しばかり固まっていたが怒りが沸いたのか、もう一度ビンタをしようとするが、

 

黒騎「止めておけ」

 

黒騎が鈴の腕を止めた。

 

鈴音「黒騎........」

 

黒騎「本人が戦いたくないなら戦わせなければ良い。それが彼女の限界という事だ」

 

鈴音「........」

 

黒騎「それより、ISの準備しろ。直ぐに出撃する」

 

箒「え..........?」

 

鈴音「出撃って........」

 

黒騎「このまま待機してるのは癪に合わんし、俺のプライドに傷がつく。それに、お前もこのままで居る訳では無い筈だ」

 

鈴音「本気、よね........。ちなみに他の皆んなには?」

 

黒騎「伝えてある」

 

鈴音「........オッケー、ずっと座りっぱなしだったから身体動かしたくてウズウズしてたのよ」

 

黒騎「........なら準備しろ。全員が揃い次第、出撃するぞ」

 

鈴音「了解よ!」

 

そう言って鈴は走って行ってしまうと、黒騎もその場から離れようとするが、箒に止められた。

 

箒「..........何故だ、何故まだ戦えるんだ!?怖くないのか!?」

 

黒騎「..........話せ、軟弱者」

 

箒「っ!何だと!?」

 

黒騎「お前はもうISを使わないと言ったな?だったらその腕を離せ、お前と関わってる暇はない」

 

箒「..........」

 

黒騎「お前が其処まで臆病者だとはな、せめて一夏の敵討ちとでも言い出すかと思ったのだが..........、期待外れだったな」

 

箒「..........っ」

 

箒は黒騎に言われるがまま言われ、掴んでいた腕を離してしまう。そして黒騎は箒に気にかける事も無くその場から離れてしまった。

 

龍騎「..........なぁ、束。お前に頼みがあるんだけど」

 

束「何かな?」

 

龍騎「一機のISにさ、コアを二つ付けられる?」

 

束「....................why?」

 

 

 

 

〜河原〜

 

黒騎「..........揃っているな?」

 

鈴音「勿論よ!」

 

セシリア「いつでも行けますわ!」

 

シャル「準備万端だよ!」

 

ラウラ「福音の位置も確認した、問題ない」

 

黒騎が河原まで向かうと、既に一夏、箒を除く専用機持ちがISを展開したまま待機していた。

 

黒騎「..........ではこれより、福音の討伐をもう一度行う。だが気をつけろ、今まで戦って来た中で手強いからな」

 

鈴音「黒騎が居てくれるだけで十分有難いわよ」

 

シャル「でもりゅーくんは呼ばなくて良いの?」

 

黒騎「あいつにはまだやり残してる事がある、放っておけ」

 

ラウラ「考えがあるんだな?」

 

黒騎「そんな所だ..........、行くぞ」

 

「「「「了解!」」」」

 

黒騎の掛け声に合わせて、黒騎以外の専用機持ちは一斉に飛び出すと、黒騎もISを展開して、後を追い掛けて行く。

 

 

 

 

〜旅館・空き部屋〜

 

一夏「..........んあ?」

 

龍騎「よ、寝坊助」

 

一夏「龍騎.........?っ!そうだ、福音は!っ〜〜〜〜!」

 

龍騎「まぁまぁ落ち着けって」

 

空き部屋で眠っていた一夏が目を覚ますと、急に起き上がった為か身体に激痛が走る。俺は落ち着けと言ってゆっくりと一夏を横にする。

 

龍騎「結論から言うと任務は失敗、おまけに白式が大変な事になっててな」

 

一夏「白式が?俺の白式はどうなってるんだ!?」

 

龍騎「..........みたい?お前が思ってる以上にヤバいぞ?」

 

俺の返事に一夏はゆっくりと縦に頷くと、一夏を担いで外へ出る。そして白式が置いてある場所に向かうと、一夏は目の前にあるブルーシートを剥がす。

 

一夏「..........これが、白式?」

 

龍騎「そ、零距離での攻撃が不味かったのか、この有様さ」

 

一夏「そんな................」

 

白式の姿に膝を落とす一夏、無理もない。今まで一緒にいた相棒がこんな姿を見たらショックは受ける。

 

一夏「俺が......、俺が使いこなせて無かったばかりに.....」

 

龍騎「..........」

 

一夏「すまない白式..........、俺が弱いから........」

 

龍騎「.........悔しいか?一夏」

 

一夏「当たり前だ!俺が......、俺が上手く白式を使いこなせていれば、こんな事には!」

 

龍騎「分かってるじゃん」

 

一夏「え.......?」

 

龍騎「確かにお前は100%白式を扱えてない、それに実力もまだ半端者だ。だがその悔しさを忘れてはいけない、その心が自分を強くするきっかけになる」

 

一夏「きっかけ?」

 

龍騎「今のお前じゃあ何も守れない、それにお前は具体的な何を何から守りたくて、その為にはどういった手段が必要で、どういった強さが必要なのか分かってない。それじゃあお前は強くはならない」

 

一夏「.........龍騎には答えが出てるのかよ」

 

龍騎「俺は昔、女子に虐められて軽い女性恐怖症になった。そんな俺を受け入れてくれたのが幻想郷に居る仲間達だ、俺は皆んなに救われた......、だから俺は、俺を受け入れてくれる仲間達を守りたいから魔法も使う、剣だって振る。例えこの身が地獄に落ちようとも、大罪を犯してでも、俺は戦う。そして、あいつ等が剣を捨てろと望むなら..........、喜んで捨ててやる。それが俺の覚悟だ」

 

一夏「....................」

 

俺の覚悟を伝えると、一夏は俺の答えに全く予想してなかったのか呆気に取られていた。

 

一夏(俺は..........、まだガキだったのか.........?龍騎のようなまともな目的が無いし、何から守りたくて、どのような強さが欲しいのか..........)

 

悩んでる悩んでる..........、後はお前次第だぞ一夏..........。

 

一夏「..........なぁ龍騎、勝手だけど少しだけ答えが出たよ」

 

龍騎「へっ?」

 

一夏「......世の中ってさ、結構色々戦わないといけないだろ?道理のない暴力って結構多いんだ。そういうのから出来るだけ仲間を助けたい......。この世界で一緒に戦う仲間を......」

 

本当に勝手だな..........。まぁきっかけがあるだけマシか..........。

 

「..........一夏」

 

すると少し離れた所から、少女の声がした。

 

一夏「箒..........」

 

箒「まさか.........、福音とまた戦うのか?」

 

その少女の声の正体は箒であった。

 

一夏「........今頃、黒騎達は皆んな福音と戦ってるんだろ?だからって俺だけが寝てる訳にはいかない」

 

箒「馬鹿を言うな!今の白式は動かないんだぞ!?龍騎や黒騎のような魔法も使えないお前がどうやって..........」

 

龍騎「力ならあるぞ」

 

一夏・箒「「え?」」

 

箒の意見に俺が横から割って入ると、俺は一夏に向けてベルトを投げ渡した。

 

一夏「これって..........」

 

龍騎「俺のIS貸してやる、直ぐにでも使えるぞ」

 

一夏「い、良いのかよ!?」

 

龍騎「別に構わなぇよ、それにあんな事言ったんだ。有言実行しないとな?」

 

一夏「でもお前はどうするんだよ?」

 

龍騎「俺?俺にはこれがある」

 

そう言って俺は打鉄の刀を取り出す。今回ばかりは本気でいかないとな。

 

龍騎「んで?お前はどうするんだよ箒?確かISは使わないんだったよな?」

 

箒「.........私は」

 

一夏「箒.....、一回の失敗で、全てを諦めたような事言うなよ。負けたなら次勝てば良い、そうだろ?それに俺達が力を合わせれば、絶対に勝てる」

 

箒「一夏..........」

 

一夏「大丈夫だ、俺達なら出来る」

 

箒「..........ああ、そうだな!済まなかった、みっともない所を見せた」

 

ようやく元の調子に戻った箒に、ニカッと笑う一夏。あの〜、俺が居る事忘れてない?イチャイチャするなら終わってからにしようぜ?

 

龍騎「ほら、一応食っとけ」

 

そう言って二人にコンビニのおにぎりを渡す。ちなみに一夏にはツナマヨ、箒には紅鮭である。え?いつ買ったかって?イチャラブしてる時に加速装置使って買って来たんだよ。二人は互いの顔を一瞬見合ったが、直ぐにおにぎりに巻かれていた袋を外しては勢いよく頬張る。

 

一夏「龍騎、お前のIS()借りるぞ!」

 

龍騎「ああ」

 

そして一夏はベルトを腰に巻くと、左のグリップを前倒しに捻る。

 

 

ARTEMIS

 

 

龍騎「行くぞ!アルテミス!」

 

 

EVOLU・E・EVOLUTION!!

 

箒「もう一度力を貸してくれ、紅椿!」

 

一夏がアルテミスを展開すると、箒も紅椿を展開する。おぉ、一夏のアルテミス姿中々様になってるじゃん。

 

龍騎「んじゃ行くか、白式の敵討ちだ」

 

一夏「俺の白式をズタボロにさせた事を後悔させてやるぜ!」

 

箒「しかしどうするんだ?福音にはパイロットが居るのだろう?」

 

龍騎「んなもんパイロットを引きずり出して福音をぶっ潰すしかないだろ。今回ばかりは本気でやらねぇと勝てない相手だからな......、一夏、白式と違って零落白夜が無い分、燃費は良くなってる。それにこいつは射撃武器がメインだ、少しばかり難しいかもしれんが其処はお前の腕でカバーしろ、最悪箒との連携しろ」

 

一夏「了解だ」

 

龍騎「箒は一夏の援護がメインだ、知っての通り一夏はアルテミスでの実戦は初めて、ぶっつけ本番だ。一夏を補佐してやれ」

 

箒「承知した」

 

龍騎「そんじゃ、気合い入れて..........」

 

「貴様等、ISを纏って何をやっている!!」

 

龍騎「げっ!?闇将軍!?」

 

出発しようとした時に、背後から聞き覚えのある声が聞こえて来た。それはまさしく闇将軍と呼ぶに相応しい(?)織斑先生だった。

 

千冬「一夏、お前はまだ怪我してるだろ!部屋で休んでろ!」

 

龍騎「やべっ、行くぞお前等!捕まったら命が無いと思え!」

 

一夏「わ、悪い千冬姉!直ぐに戻ってくるから!じゃ!」

 

千冬「お、おい待て!一夏!」

 

龍騎「あばよー、とっつあーん!」

 

俺達は急いで宙に浮くと、俺はは箒に捕まり、捨て台詞を吐いて全速力で飛び去った。

 

 

 

〜海上〜

 

出発して数分が経った現在、箒に捕まって福音の元へ向かってるのだが..........、

 

一夏「..........大丈夫か龍騎?顔色悪いぞ?」

 

龍騎「だ、大丈夫だ。問題ない」マッサオ

 

正直、酔いました..........。今でも吐きそうです。あまりにも速すぎて乗り物酔いするとは思いもしなかった。多分一瞬でも気を抜いたら一発でリバースするな。なんて事を思ってたら何かがぶつかり合う衝撃音が聞こえてくる。

 

一夏「!あれか!」

 

箒「今度こそ!」

 

龍騎「あ、やべっ...............、吐きそう..........」

 

一夏「あーーーー!?止めろ龍騎!紅椿の上で吐くな!!」

 

箒「馬鹿止めろ!一旦降りろ!降りてから吐け!」

 

龍騎「降りろって言われても..........、万が一海に落ちたらオレオヨゲナイ......」

 

一夏「じゃあ海の上で吐けば良いだろ!?」

 

箒「それはそれで環境汚染だぞ一夏!?」

 

龍騎「ア............」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍騎「オロロロロロロロロロロロロロロロロ

 

 

一夏・箒「「テメェェェェェェェ!!何してんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」

 

天元突破した俺は海の上で盛大にリバースした。こんなんで福音との再戦大丈夫かな..........。




いかがでしたか?

次回、福音との決着です。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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集いし力

どうもです。

大変お待たせしました。

モンストにガチってたので投稿が遅れました。

お陰様でコラボキャラコンプ、ワルプルギス運極、ミッションコンプ出来ました。

悪魔ほむほむ強すぎ....、それではどうぞ。


 

ラウラ「目標補足!」

 

シャル「あれが福音........」

 

鈴音「間近で見るとボスって感じがするわね........」

 

セシリア「しかし、此処まで来て後戻りは出来ませんわ!」

 

シャル「ずっとりゅーくん達に任せっきりには出来ないしね!」

 

龍騎達が出発した同時刻、黒騎率いる専用機持ちは福音の待つ海上空域とやって来ていた。そして、福音の姿を確認するとまるで眠ってるかのように福音は機能を停止していた。

 

黒騎「........各機、死ぬなよ」

 

「「「「了解!」」」」

 

そして黒騎はビームを展開すると、福音に向けて前進してサーベルを振るうと、福音は黒騎が向かって来ていると気づくと、攻撃を避ける。

 

セシリア「逃がしませんわ!」

 

鈴音「こんにゃろ!!」

 

別の方向からセシリアのブルーティアーズ、鈴音の龍砲を発射するが、福音は軽々と避ける。そしてまた別の方向からシャルのアサルトライフル、ラウラのレールカノンも発射する。

 

福音「La〜♪」

 

黒騎「逃さん........!」

 

福音は再び避けようとするが、黒騎はヒートロットで福音の足を拘束し、逃がさんと引っ張る。そして福音はシャルとラウラの攻撃に直撃すると、鈴音が大剣を構えながら接近する。

 

鈴音「おぉぉぉりゃああああああ!!」

 

福音「La!?」

 

シャル「其処っ!」

 

福音「Laaaa!?」

 

鈴音の一撃が直撃し、その後にシャルはグレネードランチャーを発射。見事、福音に直撃する。

 

福音「Laaaaaaaaaaaaaaa!!」

 

怒ったのか福音はシャルと鈴音に向かってエネルギー砲を放つ。シャルと鈴音は散開してエネルギー砲から逃れると、別の方向から黒騎とビームソードを、ラウラはプラズマ手刀で福音を斬りつける。

 

福音「Laaaa!?」

 

セシリア「そして、狙い撃ちますわ!」

 

黒騎とラウラが福音を斬りつけた後に、その後ろからセシリアのレーザーライフルが放たれる。

 

福音「Laaaaaaaaaaa!!」

 

しかし、福音も負けじとエネルギー砲を放ち、セシリアのレーザーライフルを相殺する。

 

福音「Laaaaaaaaaaa!!」

 

 

VIOLENT SHOOTING

 

福音が再びエネルギーを溜めようとしてる時、別の方角から五つのビーム砲が放たれた。

 

「「「「「!?」」」」」

 

ビーム砲に専用機組みは驚くが、福音はいち早く気づいたのかビーム砲を踊るかのように避ける。しかし、福音への攻撃は終わっていなかった。

 

火剣『炎円斬』

 

今度は円盤カッターのような火の輪っかが放たれた。福音はそれに対応出来ず攻撃を食らう。そして、謎の影が接近して福音を蹴り飛ばした。

 

黒騎「来たか........」

 

黒騎が空を見上げると、

 

一夏「悪い皆んな、お待たせ!」

 

アルテミス、紅椿を纏った一夏と箒、そして刀を片手に持つ龍騎の姿があった。

 

鈴音「一夏!?」

 

シャル「それって、りゅーくんのISじゃあ........」

 

龍騎「ああ、一時的に貸してんの。細かい事は気にしなさんな」

 

ラウラ「ちょっと待て!何故ISを使わずに空を飛んでいる!?」

 

龍騎「あれ?知らなかったっけ?俺と黒騎は異世界から来たから魔法で空飛べるんだよ」

 

ラウラ「そんな情報知られて無いぞ!?」

 

黒騎「知ろうがなかろうが関係ない、箒........」

 

箒「言いたい事は分かる、もう一度戦わせてくれ」

 

セシリア「........それよりも、福音が戻って来ましたわ」

 

セシリアの視線が海上に向けると、福音は雄叫びを上げるように叫ぶ。

 

福音「Laaaaaaaaaaaaaaaaaa!!」

 

鈴音「で、どうするの?作戦とかある訳?」

 

龍騎「こうなった以上、ゴリ押ししか無いだろうな」

 

黒騎「........無理矢理福音のパイロットを引きずり出して、福音本体は破壊する、と」

 

龍騎「そゆこと」

 

そう言って龍騎はゆっくりと海上へ降りていく。

 

シャル「何をする気なの?」

 

龍騎「俺がありったけの魔力を使って福音にぶつける。その間にお前達は福音のパイロット、出来ればISコアの回収を頼む。どちらにせよこの騒動で福音は処分されるんだ。なら問答無用でやらせて貰う」

 

シャル「機体の回収はしないの?」

 

龍騎「持って帰るのがめんどい」

 

シャル「そんな理由!?」

 

龍騎の後を追いかけて来たシャルが龍騎に質問すると、龍騎の答えにシャルは半分納得した。もう半分は持って帰るのが面倒くさいという理由で呆れていた。

 

黒騎「時間は長くは残されていない、それで行くぞ」

 

ラウラ「私達は良くても、福音のパイロットの容態が優先か」

 

セシリア「確かに中のパイロットがずっとあのままでは身が危ないですわね」

 

鈴音「でも、龍騎の案は嫌いじゃないわ」

 

箒「汚名返上させて貰うぞ、福音!」

 

一夏(アルテミス........、俺に力を貸してくれ!)

 

龍騎「作戦開始!!」

 

龍騎の掛け声と同時に専用機組みは一斉に飛び出すと、福音も受けて立つ、と全速力で向かってくる。

 

龍騎「一夏!サーベルで斬りつつ、ライフルで追加攻撃!箒は一夏の援護、黒騎は一夏の動きに合わせろ!」

 

一夏「了解!」

 

箒「承知!」

 

黒騎「了解した........」

 

龍騎「鈴、シャル、セシリア、ラウラは三人の援護、福音の動きを止めろ!少しでも隙を作るんだ!後はこっちで何とかする!」

 

「「「「了解!!」」」」

 

龍騎の指示に其々行動に移る中、先に攻撃を仕掛けて来たのは福音だった。福音が龍騎に向けてエネルギーを放ち、放たれたエネルギーが龍騎に向かって距離を詰めるが、龍騎の目の前に現れた黒騎が、ヒートロッド付きのシールドでエネルギーを弾く。

 

一夏「うおおおおおおおお!!」

 

箒「はあああああああああ!!」

 

一夏と箒が福音の頭上から斬り掛かる。不意打ちに福音は攻撃を受けると、海上から黒騎が全速力で接近し、サーベルで福音の斬り付ける。

 

福音「Laaaaaaaaaaaaaaaaaa!!」

 

一夏「逃がすか!」

 

福音が雄叫びをあげながら、三人から距離を離れて残りの専用機持ちに向かおうとするが、一夏がビームライフルで福音に立ちはだかる。

 

一夏(別に当てなくて良い、こっちに注意を向ければ良いんだ........。だったら!)

 

 

VIOLENT SHOOTING

 

 

 

そう思った一夏は、ベルトの左グリップを捻ると、ベルトから音声が流れる。そして翼が展開されて計二門装備されたビーム砲、両サイドスカートに設置された折り畳み式のレール砲、そして右手に持つビームライフルと胸部にある機関砲を一斉発射する。

 

福音は一夏の放たれたビームを避けながら接近すると、セシリアのブルー・ティアーズの四方八方からの攻撃が降り注ぐ。

 

一夏「セシリア!」

 

セシリア「皆さん!今です!」

 

鈴音「よし来た!」

 

ラウラ「任せろ!」

 

シャル「皆んな行くよ!」

 

セシリアが福音の動きを止めると、先ずラウラがA.I.Cで福音の動きを止め、鈴音、シャル、セシリアが福音に抱きついて拘束する。

 

福音「Laaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!」

 

一夏「箒!」

 

箒「行くぞ、一夏!」

 

福音が暴れる中、一夏と箒が拘束されている福音に向かって一直線に向かう。

 

箒「斬り捨て........、御免っ!」

 

箒が刀で福音を一閃する。そして福音を斬りつけた場所から一つの切り傷が見える。

 

一夏「此処だッ!」

 

 

VIOLENT PUNISH

 

 

一夏は再度、ベルトの左クリップを捻ると、左手に持っているシールドを福音に向けて突き刺す。が、一夏はシールドを深く突き刺す事はせず、僅かな隙間を作り、シールドを捨てて隙間に両手を入れて、扉をこじ開けるように切り傷を開く。すると、福音のパイロットが倒れて来たので、一夏が抱き抱えるように保護する。

 

福音「Laaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!」

 

黒騎「黙れ」

 

主を失った福音が嘆くように叫ぶと、黒騎が福音の中に腕を突っ込んでISコアを回収すると、最大出力でのビームソードで一閃、確実に福音の機能を停止させる。

 

龍騎「お前等!離れてろ!後は俺がやる!

 

そう言って龍騎は火属性を解放させ、炎を纏わせた剣を両手に持って、低い体勢になると、専用機組みが福音から十分に離れた位置に着くと、水上を勢い良く両手で剣を持っていた左手を標準の代わりにして福音に向かって一直線に突っ込む。

 

龍騎「竜火『竜滅剣』・最大出力

 

剣を突き刺すと、剣に纏っていた炎が竜の形となり、噛みつこうするように福音に襲い掛かる。既に機能を停止してる福音には避ける事も出来ない........。

 

そして、炎の竜が福音を飲み込んだ時、海上ば大爆発が起こった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍騎「誰かああああああああああああああ!!助けてええええええええええええ!!」

 

最大出力での竜滅剣により、福音の破壊、ISコア、パイロットの回収に成功するものの、先程の一撃により魔力を使い切ってしまったので身体が動かず、俺は現在落下中である。

 

........って、呑気に説明してる場合かああああああああああああああああああああああああ!!

 

ボチャーン

 

結局誰も助けて貰えず、そのまま海中に沈む俺でした、まる

 

黒騎「........助けに行ってやれ、あいつカナヅチだぞ」

 

「「「「「それは早く言わんかい!!」」」」」

 

それから誰かに助けられた俺、何で助けてくれなかったの........?何か恨みでもあるの?

 

シャル「だ、大丈夫!?」

 

一夏「しっかりしろ!おい!」

 

龍騎「........せめて落ちてる途中に助けて欲しかった」

 

鈴音「あーあ、ずぶ濡れじゃない........」

 

龍騎「兎に角戻ろ?魔力無いから空飛べないし、何より........、寒い」

 

一夏「また箒に乗せて貰うか?」

 

龍騎「嫌だ!あんなロケットコースターはもうやだ!(幼児退行)」

 

箒「酷い言われようだな........」

 

セシリア「では戻りましょうか」

 

ラウラ「そうだな」

 

それから俺はシャルと一夏に肩を借りながら、旅館へと戻る。すると出発した地点が見えてくると、織斑先生が腕を組んで待っていた。あ、この後面倒臭いやつだ(確信)

 

千冬「................」

 

黒騎「報告、福音の撃墜及びパイロット、ISコアの回収に成功。負傷者ゼロ、以上」

 

龍騎「おいこら、海上に落ちた人間追加しろ」

 

黒騎「........海上に落ちたバカ一名」

 

上等だクーデレ野郎、ちょいとツラ貸せや(半ギレ)

 

千冬「.......... 作戦完了、と言いたい所だが、お前達は重大な違反を犯した」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

千冬「帰ったら直ぐ、反省文の提出だ。懲罰用の特別トレーニングも用意してあるから、そのつもりで居ろ」

 

あれ?俺は無視?

 

千冬「しかしまぁ.......、良くやった」

 

はい、織斑先生のツンデレ発言頂きました!後でネタにしよっと」

 

 

げ ・ ん ・ こ ・ つ

 

 

龍騎「」タンコブ

 

千冬「全員、良く帰ってきた。ゆっくりと休め、それと霧影は残れ」

 

龍騎「は?(威圧)」

 

何か俺だけ残れと言われた、何で!?何かした!?

 

龍騎「ま、まさかこんなずぶ濡れな状態でエ◯同人みたいに痛ぶるの!?何て性へk........」

 

千冬「違うそうじゃない、一夏と箒を連れて行く時に『捕まったら命は無いと思え』とはどういう事か詳しく聞きたくてな」ポキポキ

 

ひえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?怒ってらっしゃる!?口で語ろうとするのでは無く、拳で語ろうとしてるよ!?

 

龍騎「あ、あれは一夏の為でもあったり無かったり........、ってかあんたなら必ず止めるでしょ!?俺はあの二人の意志を尊重しただけで........」

 

千冬「ほう?言いたい事はそれだけか?」

 

龍騎「あ、もう駄目だわ完全に殴らせろって目してるよ(白目)黒騎くーん!ヘルプミー!」

 

一夏「今日が学園に戻るんだっけ?」

 

黒騎「十時には出発する、朝食前に戻る支度しておけ」

 

「「「「「りょーかーい」」」」」

 

何事も無かったかのようにスタスタと旅館に戻るなよ薄情者共が!!

 

龍騎「た、束!助けてくれ!?どうせどっかに隠れてんだろ!?魔法教えてあげるから!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何シカトしてんだクソ兎がああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!

 

千冬「さて、お前には別の処罰を与える」

 

龍騎「どうせ体罰でしょ!?もう分かりきってるよ!」

 

千冬「人聞きが悪いな」

 

龍騎「そう言ってる割にはポキポキの骨鳴ってらっしゃるけど!?あーもう上等だ!ちょっと魔力回復したから少しでも抵抗してやあぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

その後、まぁ皆さんも分かってる通りの展開です。え?いつもの展開って?

 

はっははー!........殴り合いだよ!マジで死ぬかと思ったよ!しかも帰りのバスなんか皆んなの荷物が入ってる場所に寝かされたんだよ!黒騎なんて空飛んで帰るしさ!(半ギレ)

 

とまぁ、こんな感じに波乱な臨海学校は終わりを告げると同時に、あるこ事を誓った。

 

二度と海には行かない、と........。




いかがでしたか?

めちゃくちゃ飛躍しましたが、これにて臨海学校編は終了です。

次回は夏休み編を二、三話出して、二学期編に移ろうと思います。

まどマギに関してはもう暫くお待ち下さい。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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僕らの夏休み(前編)

どうもです。

夏休み編です。

この作品では臨海学校の後に夏休みという設定にしていますのでご了承下さい。

それではどうぞ。


 

臨海学校が終われば学生が待ち望んだ夏休み。初日から炎天下な日に一人の少女がある一軒家の前に立っていた。

 

シャル「........ 大丈夫、大丈夫。今日は一夏の家にいるって言ってたんだから........」

 

『織斑』と書かれた文字の前に佇む少女、シャルロット・デュノアは恐る恐るインターホンに指を近づける。

 

黒騎「........こんな朝早くから訪問とはな」

 

シャル「うえぇ!?く、黒騎!?」

 

シャルの後ろから黒騎に声を掛けてくると、変な声を出しながら振り向く。

 

シャル「な、何でこんな所に!?」

 

黒騎「ゴミ出しを頼まれたからだ、タダで済まされる分は働く。それだけだ」

 

そう言って黒騎は玄関を開けると、一夏が出迎える。

 

一夏「あ、お帰り黒騎。悪いなゴミ出ししてくれて」

 

黒騎「気にするな、それと客人だ」

 

一夏「客人?........ってシャル?」

 

シャル「い、一夏........、えと、ほ、本日はお日柄もよく........」

 

一夏「......は?」

 

シャル「じゃなくて!IS学園のシャルロット・デュノアですが、織斑君いらっしゃいますか?」

 

一夏「...なに言ってんだ?...お前」

 

黒騎「........あの馬鹿に用があるなら中で待っていろ、あいつはまだ寝ている」

 

シャル「うぇ!?///」

 

一夏「あいつって龍騎の事か?」

 

黒騎「それ以外誰が居る?」

 

一夏「あー、それもそうか。まぁ折角だし上がっていけよ」

 

シャル「上がって良いの!?」

 

黒騎「じゃあお前は何しに来たんだ?他に目的でもあるのか?」

 

シャル「あ、ありません!全然、全く、微塵もないよ!」

 

黒騎の提案に一夏も賛同するが、シャルは驚愕すると黒騎の問い掛けに変な日本語で否定する。

 

黒騎「........変な奴だ、早く入れ」

 

シャル「は、はい!」

 

はぁ、と小さく溜め息を吐きながら黒騎は先に家に入ると、一夏もはははと苦笑しながら後に続く。そしてシャルも緊張しながらも織斑家に入る。

 

 

 

〜織斑家・リビング〜

 

シャル「ここが一夏の家かぁ......。ねぇ一夏、お家の事って一夏がやってるんだっけ?」

 

一夏「あぁ。千冬姉ぇは忙しいし、長い事帰ってこなかったしなぁ。まぁ昨日からは龍騎と黒騎が泊まりに来てるから、家事とかも助かってるよ。こう見えて二人はさ、料理めちゃくちゃ上手いんだぜ?俺思わず驚いちゃったよ」

 

黒騎「......必要最低限のスキルは身に付けているだけだ」

 

一夏「黒騎の料理も美味かったけど、龍騎のも良かったよな〜」

 

シャル(りゅーくんも作れるんだ........、良いなぁりゅーくんの手料理........)

 

男同士の話しをしてる最中に、シャルは羨ましそうな表情を見せると、ピンポーンとインターホンが鳴る。一夏は屋外カメラ用に取り付けてある液晶をみると、

 

セシリア「どうも~ご機嫌如何かしら織斑君、黒騎さん♪ちょっと近くを通り掛かったので様子を見に来ましたの」

 

一夏「セシリア?」

 

セシリアが訪れていた。しかし、黒騎にはセシリアの言葉に引っ掛かっていた。滅多に此処に人は通る事は無いのに何故通り掛かるんだ?

 

セシリア「コレぇっ!美味しいと評判のケーキ店のケーキですわぁ!」

 

一夏「そいつは気が利くなぁ!まぁ上がれよ」

 

セシリアがケーキが入ってるであろう、白い箱を見せると一夏は上機嫌になって家の中へと案内する。

 

セシリア「どうも~、黒騎さん。ご機嫌如何かし................、え?」

 

シャル「あ、あはは........」

 

セシリアはシャルの姿を確認するなり顔を引き攣らせると、シャルは苦笑する。そんな中、一夏はケーキの箱を開けて中身を確認していると、黒騎はやれやれと溜め息を吐く。

 

シャル(うぅ〜........、折角りゅーくんとのんびり出来ると思ったよにぃ〜........、あれ?確かセシリアって確か........)

 

セシリア(何故シャルロットさんが先に........?まさか抜け駆け!?いやしかしシャルロットさんは確か........)

 

シャル「................」

 

セシリア「................」

 

ガシッ!⇦固い握手

 

一夏「........何で二人は握手してんだ?」

 

黒騎「........さぁな、それと行儀が悪いぞ」

 

一夏「別に良いじゃないか、まだ種類があるんだから」

 

シャルとセシリアが目を合わせては互いの手を組むと、一夏はショートケーキを頬張りながら黒騎に聞いてみるが、黒騎は適当に返事をしては一夏のだらし無さを指摘する。

 

その時だった。

 

ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?

 

「「「「!?」」」」

 

突如、謎の声が織斑家に響き上がった。

 

シャル「な、何今の!?」

 

セシリア「何事ですの!?」

 

一夏「も、もしかして龍騎に何かあったんじゃ!?」

 

そう言って一夏は慌ただしく龍騎の居る部屋に向かうと、シャルとセシリアも後を追う。

 

一夏「おい!大丈夫か龍騎!」

 

龍騎「見るんじゃねぇよ馬鹿野郎おおおおおお!!」

 

一夏「うおっ!?」

 

一夏が部屋の扉を開けたと同士に顔面に枕が直撃する。

 

セシリア「一夏さん!?」

 

シャル「大丈夫!?」

 

一夏「あ、ああ大丈夫だ...........、それよりも.......」

 

あまりにも突然な枕投げに一夏はひっくり帰ると、シャルとセシリアは一夏の状態を確認した後に部屋を見ると................、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍騎「........見ないでよ、そんなに見ないでよぉ........」⇦ロリ姿

 

シャル「」

 

セシリア「」

 

一夏「」

 

 

ドタドタドタ

 

 

箒「どうした!?何があった!?」

 

鈴音「玄関から悲鳴を上げてたけど!?」

 

ラウラ「一体どう言う状況................」

 

龍騎「あああああああもうやだああああああああ!!!(泣)」

 

更に来客(専用機持ち)の訪問により、泣き出す龍騎。それもその筈、何故なら龍騎は人生二回目のロリ巨乳になったのだから........。

 

 

 

〜織斑家・リビング〜

 

箒「.........つまり」

 

鈴音「福音(あの時)に放った魔法が原因で」

 

シャル「魔力かカラッポになって」

 

セシリア「小さくなったと........」

 

ラウラ「おまけに何も出来ない状態だと」

 

龍騎「ほんと嫌になっちゃうよなー。俺頑張ったのに、こうならないように調整しておいた筈なのにさ。その結果がこれよ」

 

箒「あの時動けなくなった時点で調整出来てるとは思えんが........」

 

龍騎「ほら其処、余計な事は言わなくて良いの。あ、あと服ありがとね」

 

俺が性転換(ロリ巨乳)になった経緯を話すと、マジマジと俺を見つめる女性陣に対して、台所で人数分のお茶を用意してる一夏。黒騎に関しては壁に寄り掛かって呆れていた。ちなみに今の俺の服は箒が態々持ってきてくれた、巫女服だが持ってきたのだから文句は言えん。本当は言いたいけど。

 

セシリア「その........、こう言った現象は良くなるものなのですか?」

 

龍騎「いや?魔力の使い過ぎれば今みたいになったり、身長はそのままで性別が変わったり、ショタ化したりするな。まぁ小さくなった時が厄介だけど」

 

シャル・鈴音((ショタ化........))

 

セシリアの説明していると、何故かシャルと鈴の視線が痛い。........もしかして俺、狙われてる?

 

ラウラ「しかし、私より小さくなるとはな」

 

龍騎「俺もこんなに小さかったのかって驚いてるけどな」

 

そう、何と現在の俺はラウラより身長が低いのだ。ラウラの肩ぐらいしか無い、何か敗北感があって悔しい........。

 

鈴音「何で性転換しただけでこんなに発育が良くなるのよ........、ってか重っ!?」

 

俺の目の前にやって来た鈴が文句を言いながら俺の胸を持ち上げるように触れる。あの........、勝手に触らないで貰えます?

 

龍騎「それに関しては何も言えん、なった時にはこの状態だったからな」

 

シャル「やっぱり驚いた?」

 

龍騎「そりゃ、ねぇ........。身長は縮むは男の勲章(意味深)は無くなるわ、いきなり胸に重くなるわ」

 

鈴音「........なんか、胸の重さを知ると羨ましいとは思えなくなるわね」

 

ラウラ「同じ意見だ」

 

箒「胸なんて飾りみたいな物だ、竹刀を振る時に邪魔になる」

 

セシリア「それに肩が凝りますからね」

 

鈴音「........なんて言ってるけどあんたはどうなのよ」

 

龍騎「いや、それに関しては慣れだな。気にし過ぎなんだよ」

 

箒・セシリア「「私達の気持ちも知らないで良く言えるな(言えますわね)!!」」

 

そんな事言ったって........、しょうがないじゃないか(え○り風)

 

ぎゃーてぎゃーてと騒ぎながら女子会的な雰囲気なって来た所に一夏が人数分のお茶を用意してくる。そして、一夏は遂に気になった事を聞いて来た。

 

一夏「なぁシャル、何で龍騎を膝の上に座らせてるんだ?」

 

そう、現在何と俺はシャルの膝の上に座らせているのだ。ご丁寧に腹に手を組んでる。

 

........あれ?何かデジャブを感じるぞ?

 

シャル「え?何か問題でも?」

 

一夏「いや、別に問題って訳じゃあ........」

 

鈴音(何言ってんのよ!?龍騎は男なのよ!?ロリ巨乳という化けの皮を被ったケダモノなのよ!?異性同士でのやり取りなら普通気づくでしょ!?)

 

一夏「........ まぁいいや、これからどうする?外は暑いし、中で遊ぶか?」

 

女性陣(鈴音除く)「「「賛成ー!」」」

 

箒(当たり前だ!態々一夏が家に居る日を狙ってきたのだ!)

 

鈴(........もう良いや、何かどうでも良くなってきた........)

 

セシリア(何か黒騎さんの新しい情報を一つでも得たいものですわ!)

 

シャル(チャンスがあればりゅーくんのプライベートな所も見てみたいしね!)

 

ラウラ(織斑教官の家というのにも興味がある)

 

一夏「さて、この人数でやれる事っていうと........」

 

龍騎「あ、ならアレやろうぜ」

 

一夏が何をやるか悩んでいると、俺はシャルの手をどかして台所からある物を持ってくる。

 

龍騎「これよこれ!」

 

一夏「まさか........!?」

 

一夏が顔を青くなっていくと、俺はニヤリと笑う。

 

龍騎「王様ゲームじゃあああああああ!!」

 

 

 

 

 

 

 

龍騎「みなさま〜(天下無双)王様の命令は〜?」

 

「「「絶対!」」」

 

黒騎「下らん........」

 

一夏「あれ?黒騎はやらないのか?」

 

お決まりの言葉を言ったら黒騎が部屋から出ようとした所を一夏が引き止めた。

 

黒騎「俺は参加するとは言っていない」

 

龍騎「かぁー、碌でも無い命令にビビって逃げるんだなお前は」

 

黒騎「........っ」ピクッ

 

俺がそう言うと、黒騎はピクッと反応して足を止める、よしよし........。

 

龍騎「まさか俺より根性無しだったとはなー、意外とビビりなんだな」

 

黒騎「..........なんだと?」

 

龍騎「だって下らないと言いながら、どんな命令されるかビビってんだろ?あーあ、こんなのさとりが知ったら『気が変わった』」

 

黒騎「俺も参加する、余計な事は言うな」

 

おー、怖ぇ怖ぇ。そんなに睨むなって。そして俺がテーブルの上に置いてある割り箸を一本を掴むと、それに倣って他のメンバーも割り箸を掴む。

 

龍騎「んじゃやるぞー!せーの」

 

「「「王様だーれだ!」」」

 

一斉に割り箸を引く。

 

龍騎「ショータイムだ」ドヤッ ⇦王様

 

一発目から俺が王様を引き当てた。決してズルはしてないよ、ホントだよ?リュークンウソツカナイ。

 

龍騎「じゃあ5番の奴は自腹で全員分のハー○ン○ッツ買って来い。あ、俺バニラ」

 

シャル「じゃあ僕も同じのを」⇦3番

 

箒「私はストロベリーで」⇦2番

 

鈴音「私クッキー&クリーム」⇦4番

 

セシリア「私はグリーンティをお願いしますわ」⇦6番

 

ラウラ「良く分からんから適当に頼む」⇦8番

 

黒騎「........俺は要らん」⇦7番

 

一夏「クソッタレぇぇぇぇぇぇ!!」⇦5番

 

どうやら5番を引いたのは一夏だったらしく、泣きながら家へ出て行ってしまった。........計画通り。

 

 

〜数分後〜

 

龍騎「んじゃ気を取り直して二回戦いこー」

 

「「「おー!」」」

 

一夏「畜生........、俺の財産が........」

 

「「「王様だーれだ!」」」

 

二回戦目が始まり、再び一斉に割り箸を引く。一夏も遅れて引くと、

 

一夏「っしゃおらぁぁぁぁぁ!!」⇦王様

 

先程とは一変してテンションが上がった、どうやら次の王様は一夏のようだ。

 

箒「くっ........、王様では無かったか」⇦1番

 

一夏「そうだな........、じゃあ3番はゲームが終わるまで語尾に『にゃん』って言う事!」

 

鈴音「ほっ、良かった........」⇦2番

 

シャル「ぼ、僕だ........」⇦3番

 

ラウラ「シャルロットか」⇦5番

 

シャル「うぅ........、恥ずかしい........、にゃん///」

 

龍騎「可愛いよシャルお姉ちゃん!」⇦7番

 

シャル「にゃう!?///」

 

セシリア「........これは卑怯ですわね」⇦6番

 

黒騎「........次行くぞ」⇦4番

 

 

さて、続いて三回戦

 

「「「王様だーれだ!」」」

 

ラウラ「む、私か」⇦王様

 

次になったのはラウラだった。さて、どんな命令するのかね........。

 

ラウラ「ふむ........、では2番の者は龍騎と同じく膝の上に乗せて欲しい」

 

龍騎「oh........、中々思い切った命令だな」⇦8番

 

鈴音「この自信が羨ましい........」⇦4番

 

一夏「で、誰が2番なんだ?」⇦5番

 

黒騎「........俺だ」⇦2番

 

セシリア「なっ........!?」⇦3番

 

ラウラ「ふぇ!?」

 

箒「何だその反応は........」⇦6番

 

シャル「よかったねラウラ」⇦1番

 

黒騎「........早く座れ、時間は有限だ」

 

ラウラ「は、はぃ........///」

 

黒騎がポンポンと、太腿を叩くと、ラウラは顔を赤くして俯きながら黒騎に近づき、そして黒騎の太腿の上へと座る。

 

ラウラ「................」

 

龍騎「どうよラウラ、感想は?」

 

ラウラ「........我生涯に一片の悔無し」ヨダレダラー

 

龍騎「直ぐにラウラをどけろ!これ以上はダメになる!」

 

一夏「しっかりしろラウラ!帰って来い!」

 

黒騎「........そんなに酷かったのか?」

 

龍騎「いや逆だから、幸せ過ぎて昇天するぐらいだったから」

 

ガチャ

 

千冬「......なんだ、賑やかだと思ったらお前達か」

 

女子陣「織斑先生!?」

 

いざ四回戦目と行こうとした時に織斑先生が帰ってきていた。タイミングが良いのやら悪いのやら........。

 

一夏「お帰り千冬姉ぇ、早かったんだな、食事は?まだなら何か作るけど」

 

千冬「いや、外で済ませて来........、誰だその小娘は?」

 

一夏「え?ああ、それは........」

 

龍騎「ねぇパパ、このおばさんは誰?」

 

千冬「は?」

 

一夏「ちょ」

 

黒騎「ッ」⇦吹き出しそうになるが必死に堪える

 

シーン........。

 

........悪ふざけで言ったらエライ事になっちまった。テヘペロ⭐︎

 

千冬「........一夏、今から家族会議だ」

 

一夏「ちょ、待ってくれよ千冬姉ぇ!?誤解だ!」

 

龍騎「ねぇママなら知ってるのこのおばさんの事」⇦箒をガン見

 

箒「なっ!?///」

 

俺はニヤニヤしながら箒の方へ視線を向けると、箒はなんかモジモジしながらアタフタしていた。可愛い、なんて思ってたら頭を鷲掴みにされた。

 

千冬「私が騙せると思っていたのか?霧影よ」

 

龍騎「すみませんでした私が悪かったですふざけてすみませんおばさんなんて言ってすみません貴女様は完全無欠の超絶美人のブリュンヒルデ様です」

 

一夏「ふ、ぶざけるなよ龍騎!今のは焦ったぞ!?」

 

龍騎「悪かったって、でもこっちは満更でも無いみたいだけど?」

 

一夏が怒ってくるが、俺は箒の方へ指を指すと顔を赤くしながら自分の世界へと夢中になっている箒の姿だった。

 

一夏「箒?大丈夫か?」

 

箒「え?///あ、ああ大丈夫だ問題ない!///」

 

うん、大丈夫じゃないな。さて、四回戦目と行こうか........、とその前に........。

 

龍騎「先生も一回どうっすか?」

 

千冬「何?」

 

一夏「あ、確かに良いな!千冬姉ぇもやろうぜ!」

 

千冬「........一回だけだぞ」

 

上手く織斑先生を誘う事が出来、四回戦目へと移る。

 

「「「王様だーれだ!」」」

 

シャル「あ、僕だにゃん」⇦王様

 

どうやら今度はシャルのようだ、どうぜ語尾のにゃん消しにして欲しいって言うんだろうな。

 

シャル「じゃあ、4番の人は2番の人に『お姉ちゃん大好き』って言う事!」

 

あれ?にゃん消しは良いの?ってか何でお姉ちゃん大好きって................、まさか!?一夏を織斑先生に言わせる為に!?ほほーう、中々やるじゃないか。

 

龍騎「ほら一夏、恥ずかしがらずに言ってやれよ」

 

一夏「え?」

 

龍騎「だってお前4番だろ?だったら姉貴にお姉ちゃん大好きって........」

 

一夏「何言ってんだ?俺3番だぞ?」⇦3番

 

龍騎「................ゑ?」

 

箒「ちなみに私は1番だ」⇦1番

 

鈴音「私5番」⇦5番

 

セシリア「6番ですわ」⇦6番

 

ラウラ「私は8番だ」⇦8番

 

黒騎「........9番だ」

 

あれ?これって........、そう言って俺は手に持ってる割り箸を見ると。

 

龍騎「」⇦2番

 

ガシッ

 

すると肩に強く掴まれた。そしてゆっくりと振り向くと........、

 

千冬「どうやらお前のようだな........

 

謎の禍々しいオーラを放つ織斑先生の姿だった。

 

龍騎「これはダメです!!絶対トラウマにやるやつです!!」

 

箒「五月蝿いぞ、龍騎」

 

鈴音「王様の命令は絶対なんでしょ」

 

 

千冬「お姉ちゃん大好きいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!

 

龍騎「いやああああああああああああああああああああああああああああああああ!!

 

 

 

 

一夏「よーし、時間も丁度良いし、ラスト行くぞー!」

 

「「「王様だーれだ!」」」

 

龍騎「ユメミル.......、ゼッタイユメミル.........」

 

俺は涎を垂らしながらダウンする中、ラストゲームが行われた。最終的には黒騎が王様となり、命令はというと、『王様は今後一切、王様ゲームには参加しない』という命令だった。何ともつまらない兼、逃げる為の口実な命令な事に溜め息の絶えない参加メンバーだった。




いかがでしたか?

やっと中盤だ........、あともう少し........。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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僕らの夏休み(後編)

どうもです。

夏休み後半です。

と言ってもちょっとシリアス感があって、ギャグは特にありません。

それではどうそ。


 

一夏「........確か此処だよな?束さんが言ってた隠れ家って」

 

龍騎「多分ね」

 

夏休み中盤、俺と一夏は束に呼び出されたのでとある場所に向かっていた。其処は、廃工場と化した所だった。恐らく一夏の白式に関しての事だろう。........ちなみにだけど俺は元の姿に戻ってるよ。

 

黒騎「来たか........」

 

一夏「あれ?黒騎?」

 

直ぐ側には黒騎が待っていた。という事はこいつも呼ばれたのだろう。

 

龍騎「お前、朝から用があったんじゃなかったのか?」

 

黒騎「篠ノ之束から急な連絡が入って、急遽予定を変更した」

 

ご愁傷様、と心で呟くと、廃工場から謎の女性が現れた。

 

「お待ちしておりました、織斑一夏様、霧影龍騎様、黒騎・アルカード様」

 

一夏「はぁ........、ご丁寧にどうも」

 

「初めまして、私は『クロエ・クロニクル』と申します。束様の助手をさせて頂いております、以後お見知り置きを........」

 

一夏「織斑一夏です」

 

龍騎「霧影龍騎、んでこっちが黒騎、よろしく」

 

黒騎「........よろしく頼む」

 

クロエ「................」

 

........なんか固まっちゃったよ?このクロエって人、どうした?

 

黒騎「........顔に何か付いてるのか?」

 

クロエ「あ、いえ........、では早速ご案内します」

 

そう言ってスタスタと廃工場へと向かってしまったクロエ。黒騎は疑問に思いながらクロエの後に続く。

 

龍騎「マジかよ........」

 

一夏「あのクロエって人、どうしたんだろうな?」

 

龍騎「........お前じゃあ気づかなくて当然だな」

 

一夏「え?何でか分かったのか?」

 

龍騎「一目惚れって言葉は存在した、ってだけ言っておく」

 

一夏「一目惚れ?どういう事だ?」

 

よし、帰りエ○ゲーでも買ってお勉強でもしよう、そんな事を思いながら俺と一夏は廃工場の中へと入っていく。

 

龍騎・一夏「「お邪魔しまー........、うお........」」

 

束「あ、いっくんりゅーくんいらっしゃい!」

 

中に入ると、外見とは一変して、中はオーバーテクノロジー過ぎる部屋だった。いややべぇな此処(語彙力)

 

一夏「........この間振りです、束さん」

 

束「うんうん♪この間振りだね♪さてさてさーて、実はいっくんには見て貰いたい物があるんだ♪」

 

一夏「見て貰いたいも物?」

 

龍騎「もしかして白式?もう完成したのか?」

 

束「九割完成してるよ、それじゃあクーちゃん!お願い!」

 

クロエ「畏まりました」

 

そう言ってクロエがキーボードを打ち込んでいくと、部屋の中心から一機のISが映し出された。肩の部分には円柱形のようなものが二基、腰には実体剣が二つ...。

 

うん、なんちゃってダブルオーだね。

 

束「じゃーん!これがいっくんの新しくなった白式だよ!」

 

一夏「........これが」

 

そう言ってゆっくりと白式に近づく一夏。相棒が戻ってくるのだ、気持ちはよく分かる。

 

一夏「これが、俺の白式........?」

 

黒騎「さしずめ、『白式・無限』と言ったところか」

 

無限........、成る程、ISのIである『インフィニット』を取ったのか。

 

一夏「白式・無限........」

 

龍騎「しかしよくやったな、問題とか発生してなかったのか?」

 

束「したよ、なんてたってISコアを二つも使ってるんだからね。束さんも初体験だったしてんやわんやだったよ」

 

一夏「ISコアを二つ?」

 

黒騎「通常のISでは一つのコアを使用しなければならない、だがこの白式では二つのコアを使用している」

 

一夏「何で二つにしたんだ?他のISより強くなったりするのか?」

 

龍騎「これはお前の為だ、一夏」

 

一夏「え........?」

 

俺が少し圧の掛かった声を出すと、一夏は少し怯えた声を上げる。

 

束「さっきも言った通り、一機のISにコアを二つを使ったのはいっくんのが初めてなんだ。それにね?二つのコアを使うって事は確かに他のISと比べて強くはなるけど、実はデメリットが多いんだ」

 

一夏「そのデメリットって?」

 

束「まずはコアの同調、相性だね。コアって同じ物に見えるけど、実は皆んな異なるんだ。まず一つにいっくんの使っていた白式のコア、それの相性が良いコアが中々無かったんだ」

 

一夏「??????」

 

束が説明してる中、一夏はまるで課金して財布を溶かしたような顔をしていた。それを見かねた黒騎が溜め息を吐くと、簡潔にまとめる。

 

黒騎「........つまり白式と相性の合うコアを見つけなければ、目の前にある白式は動かせないって事だ」

 

一夏「........え?じゃあ目の前にあるって事は」

 

束「見つけたよ、白式と相性の良いコアをね」

 

そう言って束は指パッチンすると、白式の前にある電子式のスクリーンを映し出した。其処には一機のISだった。

 

一夏「!?それは!?」

 

一夏は一人だけ驚いているが、俺と黒騎はさっぱり分からなかった。知ってるのか?

 

一夏「束さん、それって........」

 

束「そうだよ........、白騎士のコアをいっくんの白式に付けたんだ」

 

一夏「なっ!?」

 

........全然話しがついていけない。一体全体どういう事だよ...........。

 

黒騎「........良く分からんが、白式との相性が良かったのがその白騎士という事で良いのか?」

 

束「うん、そう捉えても良いよ」

 

龍騎「........お前、白騎士のコアを使う事に抵抗があっただろ」

 

束「..........まぁね」

 

一夏「白騎士事件........」

 

黒騎(白騎士事件...、篠ノ之束がISを発表して直ぐの頃、各国のミサイル2341発、それらが一斉にハッキングされ、日本に向けて発射された。防衛手段を失っていた世界が混乱する中、現れたのが白銀のISを纏った一人の女性だった。後に白騎士と呼ばれるようになったそのISは、全てのミサイルを撃墜し日没と共に姿を消した........、そして世界がISに興味を持った出来事でもある........)

 

龍騎「........束、ちょっと良いか?」

 

束「ん?何?」

 

俺が束を連れて別の所へ向かい、二人の声が届かない場所へ移動した。そして俺は専用機のベルトを束に渡す。

 

龍騎「まずは俺と黒騎の機体の改修を頼む、時間は掛かっても良いから強化してくれ」

 

束「時間掛かって良いの?二学期まで其処まで時間ないよ?」

 

龍騎「別に良いさ、訓練機があるんだし。それよりもさ、気になった事があるんだけど」

 

束「気になる事?」

 

龍騎「........あのクロエって娘、何処となくドイツ代表のラウラに似ているんけどさ、何か知ってるか?」

 

束「........どうしてそう思うのかな?」

 

龍騎「雰囲気が似ていたって事、それとラウラは眼帯をしてるけど、もしかしたらクロエって娘と一緒なんじゃ無いかってな、生き別れた姉妹って感じがするんだ」

 

束「........良くそんな事思いつくね」

 

龍騎「何となくそう思っただけだ、で?どうなんだ?」

 

束は少し黙ると、話しても良いかと表情を見せる。

 

束「........クーちゃんはね、試験管ベビーなの」

 

龍騎「試験管ベビー?何の?」

 

束「........プロジェクトモザイカ、別名『織斑計画』」

 

龍騎「織斑計画?何で織斑の文字が........................」

 

俺は気づいてしまった........、まさかあの二人が.......。

 

龍騎「..........おい、織斑姉弟はその事は知ってるのか?」

 

束「いっくんは知らないけど、ちーちゃんはどうだろう........」

 

勘の良い千冬さんなら多分勘づいてると思うな........。

 

龍騎「その計画は今も続いてるのか?」

 

束「今はしてないよ、束さんが見つけた時にね」

 

束にビビって逃げたか........、まぁそれはそれで良い。つまり一夏は所謂人造人間、多分福音の時に零距離での攻撃を受けても直ぐに目を覚ますのも納得がいく........。

 

龍騎(ちょいとばかし、鍛えるのを考え直した方が良さそうだな........)

 

そんな事を思いながらどうするか考えるのだった。

 

 

 

 

 

〜廃工場・外〜

 

 

 

龍騎「さてと、そろそろ帰りますかね」

 

一夏「それじゃあ束さん、お邪魔しました」

 

束「うんうん♪また来てね♪」

 

束と会話してたら夕日が出てきたので、一夏は白式を受け取って待機状態にさせてそろそろ帰ろうとすると、黒騎とクロエが少し離れた所で少し会話をしていた。

 

ははーん、さては........。

 

龍騎「良かったな束、お前の助手ちゃんに春が来たみたいだぞ」

 

束「やっぱりだよね!?束さんもそうなんじゃないかって思ってたんだ!」

 

龍騎「よし、今晩は赤飯だな!」

 

束「じゃあいっぱいお祝いしなくちゃだね!」

 

一夏「え?何かめでたい事でもあるのか?」

 

龍騎「いや?ただ単に赤飯食べたいだけなんだけど?」

 

束(鈍ちんのいっくんじゃあ分かんないよねー)

 

一夏「じゃあ近くのスーパーでも買って帰るか!」

 

龍騎「おっ、そうだな」

 

黒騎「待たせた」

 

龍騎「いやいや良いって事よ〜」

 

そんなこんなでスーパーに寄っては食べたい物をして、織斑家に帰宅する途中に、俺は一夏にある事を伝える事にした。

 

龍騎「一夏、今後の事なんだけどな」

 

一夏「ん?どうした?」

 

龍騎「........お前を少しばかり鍛え方を変えようと思ってな」

 

一夏「........どういう意味だよ」

 

俺の言葉に一夏は足を止めた、俺も一度歩くのを止めて一夏の方へ振り向く。

 

龍騎「今の白式の状態は分かってるな?何てったって動力源であるコアを一機に二つ使ってるんだ、課題点だって多い」

 

一夏「........それは分かってる」

 

龍騎「多分今までの鍛え方だと、不安定の白式を使えるとは思えない。その問題を少しでも解決する為に、お前に()()()()()()を教える」

 

一夏「!?」

 

龍騎「でも勘違いすんなよ、別に魔法とか教えるつもりは無いから。あくまで技術やらなんやら教えるだけだ」

 

一夏「........え?そうなのか?」

 

龍騎「他人から規格外やら人間離れやら呼ばれたいか?良い気分にはならないぜ?ソースは俺」

 

一夏「あ........(察し)」

 

俺がどんよりして言うと、一夏はあっ、と察すると何も言わなくなってしまった。理解してくれたか........、それはそれで悲しいな........。

 

龍騎「取り敢えず、今後の方針はこんな感じでいく。勿論ちゃんと休みも挟む、高校初めての夏休みなんだから楽しまないと損だぞ?」

 

黒騎「お前は随分と悲しい夏休みを送っていたな」

 

今此処で言わなくても良いだろうが、ぶっ飛ばすぞ(憤怒)

 

一夏「ははは........、よろしく頼むよ、ちなみにどんな感じにするんだ?」

 

龍騎「俺がISでの訓練(ルナティック級)」

 

黒騎「なら俺が生身での鍛錬(物理的肉体改造)」

 

一夏「」

 

龍騎「んで後は座学だろ?お前頭よろしく無いんだから」

 

黒騎「それと今までとの訓練とはかなり違う、覚悟しておけ」

 

一夏「................何でだろう、俺の為に言ってくれてる筈なのに涙が出てきた」

 

そう言ってニコリを笑顔を作りながら俯く一夏に、一筋の涙が流れてきた。

 

龍騎「そうかそうか、そんなに強くなれるのが嬉しいんだな」ニコッ

 

黒騎「........心配するな、後悔はさせん」フッ

 

一夏「いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」

 

俺が笑顔で、黒騎がフッ、と笑って言うと一夏は滝のように涙を流しながら空を見上げで発狂した。発狂した声がまるでギャグ漫画のように天に昇っている感じがした。

 

 

〜一方、束とクロエサイド〜

 

束「ねぇねぇクーちゃん、クーちゃんはくーくんの事どう思ってるのかな?」

 

クロエ「ブフォ!」

 

束の質問に対して、クロエは口にしていた味噌汁を吹き出した。

 

クロエ「なななななな何を言い出すんですか束様!?///」

 

束「わっかりやす〜い♪束さんじゃなくても気づいてるよ♪」

 

クロエ(珍しく束様からご夕食をご用意したと思ったら、何故お赤飯なのか分かった気がします........)

 

束「それで〜、くーくんの何処か良いのかな〜?」

 

束はニヤニヤしながら質問すると、クロエは顔を赤くしながら答える。

 

クロエ「........分かりません、ただ顔を合わせただけなのに........、その........、ドキドキしたというか何というか........///」

 

束(これは完全に一目惚れだねー、くーくんも隅に置けないなぁ〜♪)

 

クロエ「束様........、これは一体何なのでしょうか........」

 

束「ふふふ、それはね........。クーちゃんは恋をしているのだ!」

 

クーちゃん「恋........?」

 

束「イエス!なら食べ終わったら束さんか手取り足取り教えるからね♪」

 

クロエ(........人との関わりの少ない束様に教えて頂いても参考になるかどうか........)

 

それから夕食を済ませた後、クロエは束に恋愛漫画による特別授業を受ける事になったのだが、流石に束の説明では理解出来なかったのか、後日、龍騎からアドバイスを貰う事になるのは別の話し........。




いかがでした?

という訳で白式、ダブルオー化にしました。

これもガンブレモバイルから採用しました。

【白式・無限】 待機状態【ガンドレッド】

頭部・・・ガンダムダブルオーダイバー

胴体・・・ガンダムPストライクフリーダム

腕部・・・ガンダムエクシアダークマター(カラー:エクシア)

脚部・・・ダブルオーザンライザー(ダブルオーライザーでも可)

バックパック・・・ガンダムダブルオーダイバー

ライフル・・・GNソードII(ライフルモード)

サーベル・・・GNソードII(ランスでも可)

シールド・・・なし

 一夏の新たなIS。龍騎の提案により、束が作り上げた集大成と言っても良い程の機体。世界初のISコアを二つしようした通称『ダブルコアシステム』を採用。
 『機動戦士ガンダムダブルオー』で登場する『ツインドライヴシステム』と同様、機体性能のニ乗化が可能なものの、二基のISコアのマッチングが非常に難しく、もっとも白式との同調率に優れる白騎士のコアの組み合わせをもってしても70~80%前後で変動しており、機体完成後も不安定な状態のままである(其処は一夏の腕次第でカバーする)
 零落白夜は使えなくなったものの、代わりにあるシステムが搭載されている(零落白夜は復活する予定)

こんな感じです。

いきなり白騎士が出てきましたが、其処はご都合主義と思って下さい。

次回から二学期です。

黒騎くんハーレム状態ですね........、まぁ龍騎くんも大概ですが........。

少し駆け足気味ですが、よろしくお願いします。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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二学期突入

どうもです。

二学期編です。

それではどうぞ。


 

一夏の夏休み日記

 

 

八月◯日

 

夏休みも後半分、新しい白式を手に入れて龍騎から鍛え方を変えると言ってきた。しかも龍騎と黒騎が居たげんそうきょう?という異世界での戦い方を教えるとの事だ。

 

もしかしたら龍騎達みたいに強くなれるかもしれない。

 

明日からやるみたいだし、気を引き締めなければならない。確か黒騎とのIS無しの訓練だっけ?

 

 

 

八月◎日

 

一言言わせて貰うと、地獄だ

 

何あれ?最初は俺の動きに合わせてくれたと思うけど途中から完全に黒騎のペースになってたぞ?

 

しかもこっちは木刀なのに黒騎は竹刀だぞ?

 

黒騎には「このぐらいの動きに着いて来れなければ、幻想郷の奴等とは張り合えないぞ」と言われた。

 

........コイツ頭おかしいんじゃないか?

 

何て思ってたら更に叩かれた........、解せぬ........。

 

 

 

八月△日

 

今日は龍騎との訓練...、座学みたいなもんだ。

 

まずは今の白式の現状に教えて貰った。

 

一つは他のISと比べて色々強い部分はあるものの、長期戦には不利という事は変わりはない。

 

それもそうか。コアを二つ使ってるのは俺の白式だけであって、まだ解明出来てない所もある。

 

そんな言い訳をしない為の訓練だもんな、俺だって言い訳したくないし。

 

それと零落白夜は使えないらしい。ただでさえ不安定な白式に零落白夜のSE浪費で動けなくなったらたまったもんじゃない。

 

それから白式の慣れる為の訓練を行った。

 

まぁ何というか........、強くはなっているなぁとは思うけど何か違和感があって落ち着かない........。

 

これは慣れだな、頑張れ未来の俺。

 

 

 

八月□日

 

クロキニイッパイ叩カレタ........(´・ω・`)

 

 

八月×日

 

リューキニイッパイ殴ラレタ........(´;ω;`)

 

 

八月⭐︎日

 

今日はオフという事で篠ノ之神社にやって来た。やって来た理由は此処でお祭りが行われるからだ。

 

龍騎と黒騎と一緒に行っては屋台で色々食べて遊んだりした。

 

その後、箒の神楽舞いを見物した。

 

箒の巫女服姿........、綺麗だったな........。

 

 

八月●日

 

相変わらず黒騎にボコボコにされるが、少しは動きが着いて来れてる気がしてきた。

 

ちょっとずつの積み重ねが大事だって事が証明された、QED。

 

 

八月◇日

 

だいぶ白式の扱いにも慣れて来た。ちょっとずつ龍騎との模擬戦に粘り着いて来た。

やったぜ(糞◯方風)

 

でも龍騎が訓練機を改造しようと言い出した。

糞が(糞◯方風)

 

 

八月凹日

 

黒騎との訓練もヒートアップしてきた(語彙力)

 

もうやめて!俺のライフはゼロよ!

 

それでも遠慮を知らない黒騎、オデノカラダハボトボトダッ!

 

 

八月凸日

 

龍騎との訓練もベビーになって来た(語彙ry)

 

更には訓練機である『ラファール・リバイブ』を改造したやつと訓練。

 

........気のせいかアー◯ード◯アに似ているが敢えてツッコまない。

 

いやカッコいいとは思うよ?でも性能が可笑しい。

 

だってさ........、

 

背中から腕が生えてくるんだぜ?

 

しかも武器が多彩過ぎてドン引きするわ

 

何あれ?右手には対艦ライフル、左手にはアサルトマシンガン、サブアームからライフルと来た........。

 

あれ本当にIS?アー◯ード◯アの間違いじゃ無い?世界観がガラッと変わったぞ?

 

結局ボコボコにやられましたよ........。

 

しかも改造に手伝いをしたのほほんさんこと布仏 本音《のほとけ ほんね》さんが『かんちゃんが持ってたゲームを参考にしたのだー』と自慢して来た。

 

........良く改造出来たな。

 

 

八月凹凸日

 

今日は皆んなで新しく出来たアミューズメントパークへ遊びに行った。

 

と言っても黒騎は来なかったけど。

 

皆んな其々の水着に着替えるけど、龍騎は水着に着替えてない。腹にあんだけデカい傷を見せるとなると流石に不味いもんな........。

 

そんなのお構い無しに龍騎は鈴とシャルにウォータースライダーへ連行された。数分後に

 

ぎゃあああああああああああ!!

 

と叫び声が聞こえて大爆笑した。龍騎の奴絶叫系とかダメそうだなw

 

俺も箒とウォータースライダーに乗ったのだが、箒の........、アレが当たってそっちに意識を持ってかれた........。

 

此処だけの話し........、理性的に危なかった........。

 

あ、ちなみに龍騎はスライダーから戻ってくる事は無く、某自爆王子のように水死体と化していた。気のせいかデデンッ!と聞こえた気がした........。

 

左下に「つづく」って書いてありそうw

 

 

八月◼️日

 

二人の訓練を受けてから何日が経っただろうか........。遂に俺の身体に異変が起き始めていた。

 

今日は黒騎との訓練で、黒騎から透明なオーラが出て来てる気がする。

 

 

 ..................................( ゚д゚ )?

 

 ..................................(つд⊂)ゴシゴシ

 

 ..................................( ゚д゚ )ポカーン

 

 

 ..................................

 

 

 ........ゲンカクカナ?

 

恐る恐る黒騎に聞いてみると、一度驚いた表情で『お前にも見えるようになったのか』とか言ってきた。

 

........え?どゆこと?

 

黒騎が言うには、魔力とか霊力とか相手が持っている力をオーラとして見え始めている。との事。

 

つまる所、俺には魔力や霊力は持ってないが、それを持っている相手のオーラとして見える事が出来る、と........。

 

........俺、人間辞めてねぇか?

 

 

八月▲日

 

今日も今日とて、黒騎には竹刀で叩かれ、昨日は龍騎に銃弾の嵐を防いだり、オラオラッシュされたり、箒からお裾分けで肉じゃがとか唐揚げとか貰っては食べたり、鈴から酢豚ご馳走してくれたり、セシリアから紅茶、シャルからお菓子を貰ったり、ラウラから筋トレを付き合って貰ったり、

 

何だかんだ言って充実してる日々だ。

 

前半の二つはやってる内容は地獄だけどな!!(血の涙)

 

 


 

 

 

二学期が始まり、朝から俺は一夏と鈴の訓練に付き合っている。勿論、改造したラファール・リバイブで。

 

一夏「オラッ!」

 

龍騎「無駄ッ!」

 

一夏の持つ実体剣と俺の対艦ブレードが鍔迫り合いになる中、背後から鈴が大剣を振りかざす。

 

鈴音「ガラ空きよ!」

 

龍騎「と思っていたのか?(ブ◯リー風)」

 

鈴が大剣を振り下ろした時に、俺はバックパックからサブアームを展開して、大剣を受け止める。

 

鈴音「真剣白刃取り!?」

 

龍騎「貧弱貧弱ぅ!ちょいとでも勝てると思っていたのかマヌケがぁ!」

 

そう言って俺は一度一夏の実体剣を弾くと、脚部に備えられた蹴撃用ブレードを展開して鈴に向かって払い蹴りを食らわし、更には一夏にムーンサルトキックのように蹴り上げると、フロントスカートの裏側にマウントしてあるハンドガンを取り出して、二人に銃弾を浴びせる。

 

鈴音「くっ、小癪な!」

 

そう言って鈴が大剣を盾にして接近してくると、俺はハンドガンを一度マウントして、対艦ブレードを二本取り出して、そのうちの一本を回転させて投げる。鈴は投げた対艦ブレードを大剣で弾くと、俺は鈴の懐にロングレンジライフルを二丁突きつける。

 

一夏「貰った!」

 

龍騎「それが狙いだよバーカ!」

 

別方向から一夏が接近してくると、片方のロングレンジライフルを一夏の方へ向けて、二丁同時にトリガーを引く。零距離に食らった鈴はそのまま落下していくが、一夏は回避したようだ。そのまま俺はロングレンジライフルを捨てて、腰部大型バインダーに格納されているサーベルを取り出して突進する。

 

一夏「うおおおおお!」

 

龍騎「........っ!」

 

一夏が先に斬りかかると、俺は一夏の攻撃を受けるが、手に持っていたサーベルで一夏の腹部に目掛けて突きつける。そしてサーベルを切り離してと、小さい爆発が起こる。

 

一夏「ぐわあああああああ!!」

 

鈴音「一夏!」

 

一夏はそのまま落下してISが解除すると、鈴が慌てて駆け寄る。俺もゆっくりと下降してISを解除する。

 

一夏「クソ〜!やっぱ強いな龍騎は」

 

龍騎「お前も腕が上がって来てるぞ、ラファールのSEが半分切ってたからな」

 

鈴音「そうは言うけどね........」

 

龍騎「着実に強くなって来てるんだ、もっと自信持てって」

 

そう言って鈴の頭を撫でて、全校集会あるから早くしろ、と伝えると先に更衣室へ向かった。

 

 

 

〜体育館・全校集会〜

 

「それでは生徒会長から説明をさせて頂きます」

 

二学期開始のメインである全校集会が始まり、学園長の話しを聞き終えると、司会者から生徒会長の説明に入ると伝える。

 

一夏(........あれ?あの人何処かで........)

 

楯無「さてさて、今年は色々と立て込んでいてちゃんとした挨拶がまだだったね。私の名前は更識楯無。君達生徒の長よ!以後宜しく!」

 

一夏(っ!思い出した!確か前に整備室に顔を出した時に龍騎の隣に居た人だ!ってか生徒会長だったのかよ........)

 

何か一夏がはっ、としたのか頭がちょびっとだけ動いたけどどうしたんだ?

 

楯無「では、今月の学園祭だけどクラスの出し物を皆で頑張って決めるように」

 

全然話し聞いて無かったが、楯無がそう言うと扇子を出し、それを開く。そこには「締切間近」という文字が書いてあった。

 

 

〜一年一組〜

 

一夏「えーっと、ウチのクラスの出し物の案ですが........、全部却下!」

 

「「「えぇ〜〜?」」」

 

一夏「アホか!だいたい誰が嬉しいんだこんなもん!」

 

「あたしは嬉しいわね、断言する」

 

一夏「は!?」

 

「そうだそうだ!女子を喜ばせる義務を全うせよ!」

 

一夏「んな義務ねぇよ!」

 

全校集会が終わり、早速学園祭で何をやるかを決めているのだが、クラス代表である一夏はクラスメイトが提案した案を却下した。ちなみに出された案........

 

 

・織斑一夏とポッキーゲーム

 

・織斑一夏と王様ゲーム

 

・織斑一夏とホストクラブ

 

・織斑一夏とツイスターゲーム

 

・霧影龍騎のASMR

 

・黒騎・アルカードに罵られる

 

である。良かったな一夏!頼りにされてるぞ!

 

一夏「ってか何で龍騎と黒騎のが少ないんだよ!」

 

龍騎「宴を盛り上げるのは老人ではない」

 

一夏「お前まだ二十歳だろ!?」

 

黒騎「........ならお前は何か考えているのか?」

 

一夏「それは........、まだだけど........。ってか山田先生も何か言ってくださいよ!」

 

真耶「え?そうですね~、私は一番なんかいいと思いますよ♪」

 

一夏「山田先生!?」

 

あーらら、ダメだこりゃ。もう逃げ場無いじゃん。

 

ラウラ「........一夏、メイド喫茶はどうだ?」

 

「「「おぉぉぉ!」」」

 

ラウラが手に顎を当てた状態で提案すると、クラスに期待の声が高まる。

 

一夏「........ラウラ?」

 

ラウラ「客受けはいいだろう?それに飲食店は経費の回収が行える」

 

シャル「......良いんじゃないかな、三人には執事か厨房を担当して貰えば良い訳だしね」

 

「........織斑君、執事、良い!」

 

龍騎「なら思い切ってコスプレ喫茶で良いんじゃないか?メイド服とか執事服だけで無く、皆んな好きな衣装するのも俺はアリだと思うぞ?」

 

黒騎「........成る程、他に意見はあるか?」

 

「「「意義なし!!」」」

 

黒騎「意見が纏まったようだな、ではそれでいくとしよう。ラウラ、的確な判断と意見だ。助かる」

 

ラウラ(やった♪褒められた!)

 

一夏「........まぁ、変わった衣装の喫茶店だと思えば良いか。ってか良いのか二人は?」

 

龍騎・黒騎「「いつもの服着て厨房に引き篭もる」」

 

一夏「おいおい........」

 

其れから一夏は報告書を書いて織斑先生に提出し、クラス全員でミーティングを行った。さてと、衣装でも考えますかね........。




いかがでしたか?

ラファール・リバイブの改造機ですが、これもガンブレモバイルから採用しました。

【ラファール・リバイブ(改造)】

頭部:ガンダムグシオンリベイク(ザクII)

胴体:ZⅡ(ザクII)

腕部:ガンダムバルバトス(第六形態)(カラー:ザクII)

脚部:ガンダムヴィダール(カラー:ザクII)

バックパック:ガンダムグシオンリベイクフルシティ(カラー:ザクII)

サーベル:試製9.1m対艦刀

ライフル:120mmロングレンジライフル+ライフル(アスタロト)

シールド:ペイルライダー(カラー:グシオンリベイク)

こんな感じです。

ダンカク今日で終わりか........、寂しいです........。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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生徒会長とは最強であれ、ってね

どうもです。

学園祭前です。

それではどうぞ。


 

〜IS学園・廊下〜

 

一夏「悪い!待たせた」

 

龍騎「別に気にするなよ」

 

放課後、いつもの訓練を受けようとしたのだが、一夏が課題を出し忘れた為、職員室へ提出しに行ってるのを付き添っていた。学園祭の準備は順調に進んでいるので、心配無く訓練を受けられるから有難い。

 

龍騎「ほら、さっさと行くぞ」

 

一夏「おう!」

 

そう言ってアリーナに向かおうとすると、

 

楯無「やぁ♪」

 

後ろから声を掛けられた。俺と一夏は振り向くと、其処には楯無が立っていた。

 

一夏「生徒会長........」

 

楯無「水臭いなぁ、楯無で良いわよ」

 

一夏「はぁ........」

 

楯無で良いって........、お前仮にも生徒会長なんだから礼儀正しくしないといけないのでは?

 

龍騎「........んで何の用な訳?」

 

楯無「実はね、一夏くんのISコーチをしてあげようと思ってね」

 

一夏「はい?」

 

どう言う風の吹き回しだ........?

 

一夏「でも俺、結構コーチ居るんですけど........。それに今だって龍騎や黒騎にも訓練してますし」

 

楯無「確かに霧影くんとアルカードくんの実力は知ってるわ。多分、二人が本気で戦ったら私でも勝てないかもしれないわ。挙げ句の果てにはあのブリュンヒルデより強いかもしれない」

 

楯無は手に持っている扇子を広げてパタパタと仰いでいる。扇子には『規格外』と書かれていた。規格外は一言余計で、ブリュンヒルデより強いってのは買い被り過ぎだ。

 

楯無「それにね、霧影くんとアルカードくんの指導も良いけど、偶には"第三者"の意見も聞く事も大事よ?二人の技術だけじゃなく、他からも得られるものもあるの。だから私も一夏くんのISを指導して上げるって事が目的よ。貴方も強くなれるし、私も更に高みを目指せる、一石二鳥ってやつよ」

 

楯無の言葉に一夏は悩んでいるが、俺は口を開けたまま固まってしまった。こいつ以外と生徒会長らしい事するんだな」

 

楯無「以外って何よ!」

 

あやべ、声に出てた。

 

龍騎「まぁ確かに楯無の意見は一理あるな、誰にでも戦い方とか考え方とか人それぞれだし、良い機会だと思うぞ?」

 

一夏「........やっぱり、そう思うか?」

 

龍騎「ああ、引き受けるかどうかはお前次第だ」

 

受けるなら自分の時間が作れる訳だし、有難いっちゃあ有難い。

 

一夏「........お願いしても良いですか?」

 

楯無「決まりね♪」

 

そう言って楯無は扇子を畳むと、着いて来いと指示する。

 

 

〜武道場〜

 

俺と一夏は黙って着いて行くと、辿り着いたのは武道場だった。

 

一夏「な、何で武道場?」

 

龍騎「........あれだろ?身体能力向上と護身術を身につける為の」

 

楯無「御名答、まず一人ずつ私と勝負して生身の戦闘力を図ろうって訳なの、形とかは関係なくね」

 

龍騎「おいちょっと待て、俺もやらなくちゃいけないの?」

 

楯無「別に良いじゃない、貴方と一度やってみたいと思ってたのよ」

 

ISでボコボコにしておいて良く言うよお前。其れから楯無に袴を受け取っては着替えて、まずは一夏からだ。

 

楯無「さて、その勝負の方法だけど、私を床に倒せたら君の勝ち。逆に君が続行不能になったら私の勝ちね。それで良いかな?」

 

一夏「え?それって........」

 

安い挑発のつもりか........、自分に不利な条件を出すとはな........。

 

龍騎「一夏、相手は生徒会長、生徒の中でもトップだ。手加減する必要ないぞ」

 

一夏「........行きます」

 

楯無「いつでも来なさい♪」

 

そう言って一夏は楯無との間合いを詰め、掴み掛かるがそのまま軽く受け流され、一夏は地面に叩きつけられた。あれは........、無拍子ってやつだっけ?

 

一夏「っ!まだまだ!」

 

イチカはすぐに立ち上がり、再び掴み掛かるも、一瞬にして返され、そのまま一夏の体は畳にしたたかに投げ落とされちまった。今度は大内刈りという技だ。

 

楯無「IS学園において、『生徒会長の肩書き』はある一つの事実を示しているんだよね」

 

楯無は一夏の必死な掴みを殆ど受け流しながら話し始める。

 

一夏「くっ、うおおおおおっ!!」

 

楯無「生徒会長、即ち全ての生徒の長たる存在は........、最強であれ、とね」

 

一夏「はぁ........、はぁ........」

 

そして一夏は生徒会長に背負い投げされて、畳に叩きつけられ、大の字でくたばってしまった。

 

龍騎「........一夏、一本だけやらせてくれないか?」

 

そう言って俺は楯無と向かい合うと、一夏は起き上がって離れる。一方楯無は若干微笑んでいる、俺ともやりたかったようだ。

 

楯無「貴方から参加するなんて珍しいわね」

 

龍騎「御託は良い、さっさと掛かって来い」

 

一夏「っ!(龍騎からオーラが若干出てる........、黒騎と違って赤色だ........)」

 

そう言って楯無が『容赦しないわよ』と言って向かってくる。そして楯無は俺に掴み掛かり、自分の肩越しに投げようとする。皆んな知ってる背負い投げだ。

 

さて、突然だが柔道で技を決められた時、一番に着く身体の部分は何処だろうか........。

 

分かると思うけど、肩だ。

 

だか俺は違う、既に非常識ばかりな事を体験してきたのだ。だから今回も、常識から離れた技をお見舞いする。

 

 

 

 

 

楯無「え................」

 

一夏「............え?」

 

確かに楯無は俺に背負い投げしようとした。

 

だが実際は楯無が()()()()()()()()()()()

 

 

 

〜一夏side〜

 

あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!龍騎は確かに楯無さんに背負い投げされたと思ったら、逆に龍騎が背負い投げを決めやがった。な...、何を言ってるのか分からねーと思うが俺も何されたか分からなかった...。頭がどうかなりそうだったが...、催眠術だとか超スピードだとかそんなチャチャなもんじゃあ断じてねえ...。もっと恐ろしいものの片鱗を、味わったぜ...。

 

いや割とマジで訳が分からない........。

 

そして今は........。

 

楯無「い"た"た"た"た"た"!?ちょっと何で柔道からプロレスになってるの!?」

 

龍騎「さぁどうする!?ギブする?ギブアップ!?」

 

楯無「ギブギブ!ギブアップ!!」

 

龍騎「ネバー?」

 

楯無「ギブアップ!」

 

龍騎「オッケー!それじゃあご期待に答えないとね!」

 

楯無「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!」

 

何故かプロレス技のチキンウインクアームロックされてる楯無さん。いや背負い投げさせた後どうやってやったんだよ........。

 

〜一夏side out〜

 

 

背負い投げされた後にプロレス技で楯無を沈めて数分後、俺と一夏は廊下に寮室へと向かっていた。既に日も暮れて来たので本日は此処まで、明日は学園祭なので訓練は無し。ゆっくり身体を休もうと言う事で寮室に戻ってる途中だ。

 

一夏「なぁ龍騎、さっきのやつだけどさ........」

 

一夏が先程の試合について聞いて来た。まぁ気になるよな。

 

龍騎「あれ?あれは普通に小細工なんてしてないぞ?」

 

一夏「で、でも先に袴を掴んだのは楯無さんじゃないか」

 

龍騎「そう見えるのも仕方無ぇよ、多分一夏からしたら普通のスピードで見えたかもしれない。でも俺の場合は楯無の動きは遅く見えたんだ」

 

一夏「遅く?」

 

そう、俺が楯無に掴まれた時に直ぐに背負い出来たのは、俺視点からしたら楯無の動きは遅く見えたのだ。非常識という概念を無くした俺には生身の楯無相手では話しにならない。

 

龍騎「いずれお前もそう見えるようになるぞ?なんてたってやってる事が常識的にありえないからな」

 

一夏「お前達の仲間入りだけは嫌だぜ........」

 

龍騎「一夏ちゃーん、こっち側へおいでー。歓迎するよー」

 

一夏「止めろ気持ち悪い」

 

俺が招き猫みたいに招きながら言うと、気持ち悪いと帰ってきた。気持ち悪いとはなんだ気持ち悪いとは!

 

箒「い、一夏」

 

一夏「あれ?箒じゃん」

 

後ろから箒がやってきた。彼女の手には包みを持っていた。

 

箒「そ、そのだな........、少し煮物を作り過ぎてな........。少しばかりお裾分けを........」

 

一夏「マジで!?サンキュー!」

 

箒が差し出すと、子供のようにはしゃぐ一夏。ますば胃袋を掴むってか?何か和む空気が漂い始めた中、俺は微笑ましい笑顔で二人のやり取りを見物していた。すると箒が俺を顔を見た瞬間、顔を赤くしてそっぽ向いてしまった。可愛い、そのまま告っちゃえよ........。と思うとニヤニヤが止まらん。え?爆発しろとか言わないのかって?俺もうそんな事言える立場じゃないねん。

 

 

〜楯無side〜

 

私は武道場の真ん中で寝そべっていた。先程までは織斑一夏くんと柔道で勝負していたのに、霧影くんと勝負する事になった。あの時の雰囲気はいつもとは違っていたのは一夏くんも気づいていたようだ........。手加減する訳にはいかない、そう思った私は先に霧影くんの袴を掴む。そして背負い投げを仕掛けようとした........、でも、逆に私が背負い投げされた。ほんとに一瞬だった。袴を掴んだと思ったと思ったら気がついたら身体が浮いていた。その後何故かプロレス技を決められたのは想定外だった、でも........。

 

一瞬だけ見せたあの凛々しい表情が、頭から離れない........。

 

いつもはそんな顔はしないのに、時には政府や企業に脅迫文を送ったり、報告にあった暴走したISを撃破したりと、彼の行動力は私の予想の遥か斜め上を行っていた。シャルロットちゃんが彼に惚れる訳ね、何か羨ま........。

 

楯無「!?何考えてるの私は!」

 

仮にも生徒会長、更識楯無よ!少しギャップが変わった所で簡単に惚れるもんですか!そう、私は彼に惚れてない。惚れてなんか........、ない。そんな事を思っていたら寮室の扉の前に立っていた。いつ着替えたっけ........、そんな疑問に思いながら扉を開ける。

 

龍騎「ん?ようお疲れさん」

 

楯無「!?///」

 

扉を開けたら、彼がシャワー上がりなのか短パンと上半身裸で出迎えて来た。彼の身体には切り傷や打撲の後、そして何より........、腹部には大きな傷跡があった。

 

龍騎「どうした?........あ、これ?()()()で出来たやつだから気にするな」

 

そう言って腹に指を指す彼。いや気にするわよ!こんなの他人には見せられないでしょ!?........それにしても以外としっかりとした身体になってるわね、細いのに。

 

龍騎「おい今何か馬鹿にしてなかったか?」

 

楯無「し、してないわよ!///それよりお腹空いたから何か作りなさい!」

 

龍騎「はいはい、ちょっちぃお待ちよ」

 

そう言って彼は着替えては夕食の支度しようと台所へ向かった。はぁ........、何で私は彼に対してこんな感情を抱いているのかしら........。いつも私を揶揄っているのに........。

 

ほんと、変な話しよね........。




いかがでしたか?

次回は学園祭です。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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学園祭(前編)

どうもです。

学園祭前編です。

それではどうぞ。


 

さて、待ちに待った学園祭当日。俺達一年一組はコスプレ喫茶店をする事になっている。其々着たい服を作っては試着しての繰り返し、頑張った甲斐があり、全員分の衣装が完成した。

 

龍騎「へぇ、皆んな似合ってるじゃん」

 

黒騎「良く短期間で作れたものだ、余程待ち望んでいたんだろうな」

 

ちなみに俺と黒騎はいつもの服である、その為黒騎はいつもより少し機嫌が良い。

 

シャル「りゅ、りゅーくん...........」

 

するとシャルが声を掛けて来た、恐らく服の事についてだろうな。何で分かるのかって?だって専用機組みの服考えの俺だもん。

 

シャル「ど、どうかな........、僕の衣装は........」

 

そう言って恥ずかしそうに聞いてくるシャル。ちなみにシャルのコスプレ衣装はF◯Oのジ◯ン◯・ダ◯クである。勿論、旗もしっかり持たせてる。

 

龍騎「俺の目に狂いは無かった」キリッ

 

黒騎「........似合ってると言っている」

 

シャル「そ、そっか........///」

 

えへへ、と笑うシャル。ってかこんな美少女が色んな服着て似合わないとは思えん」

 

シャル「!?///」

 

あ、やべ声に出ちった。まぁ事実だしいっか。

 

セシリア「黒騎さん!私の衣装はどうですか!?」

 

何て思ってたらセシリアが黒騎に服の感想を求めて来た。セシリアもF◯Oのア◯トライア(第一段階)である。ちょっと露出度が高いけどそれはそれでヨシッ!(現場猫)

 

黒騎「........ああ、悪くない」

 

ラウラ「わ、私も評価して貰おうか!」

 

そう言ってラウラも評価を求めてくる。ラウラはというと、艦◯れの響である。........銀髪ロリって結構多いから迷うんだよね。

 

黒騎「........ラウラも似合ってるぞ」

 

ラウラ「!そ、そうか!それなら良い!」

 

セシリア「........何故かラウラさんとの差があり過ぎなのは気のせいでしょうか?」

 

大丈夫だセシリア、お前の評価も高い方だぞ。

 

一夏「おい龍騎!何だよこの服!」

 

何か一夏がご立腹の様子で声を掛けて来た、もしかして服装に不満があるのかな?

 

龍騎「何だよ...、結構似合ってるじゃねぇか........」

 

一夏のコスプレ衣装はガ◯ダ◯ユ◯コー◯の主人公の衣装である。

 

一夏「お前絶対狙ったろ!声が似てるからって考えただろ!」

 

龍騎「あ?そんなん関係ないでしょ?(正論)別のやつが良いならこれでも着てろ」

 

そう言って別の衣装を一夏に投げ渡す、そして一夏は別の所へ行って着替えてくると........。

 

一夏「さぁ、検索を始めよう........。ってこれも中の人繋がりじゃねぇか!」⇦フィリップコス

 

龍騎「馬鹿やめろ!メタ発言言うな!」

 

一夏「ふざけんなよ!もっとマシなやつは無かったのか!?」

 

龍騎「やりました........、やったんですよ!必死に!その結果がこれなんですよ!頑張って考えて、四組の簪さんにも手伝ってくれて、それでも時間が足りなくてこれしか(二着)しか作れなくて、これ以上どうしろって言うんです!?何を着させろって良いんですか!?」

 

一夏「いやそれ俺の(中の人繋がり)台詞!?もう執事服で良いから早くしてくれ!」

 

一夏がどうしても嫌だと言うので、執事服を着る事になった。俺はアニコスして欲しかったが、クラスの反応が良かったのでそのまま執事服でやる事に。

 

鈴音「ちょっと、其処の人」

 

俺の事を言ってるのか、振り向くと鈴がチャイナ姿でやってきた。

 

龍騎「これはこれは鈴お嬢様、お帰りなさいませ」

 

鈴音「龍騎と黒騎は何も着ない訳?何の為のコスプレよ」

 

龍騎「こっちの方が落ち着くし、この服が好きだからな」

 

鈴音「........まぁ、あんたらしいわね」

 

龍騎「取り敢えず、ご案内致します」

 

そう言って俺は鈴を空いてる席へ案内すると、メニューを差し出す。

 

龍騎「ご注文は何になさいますか?」

 

鈴音「う~ん、そうね。この『執事にご褒美セット』って何よ?」

 

龍騎「こちらは、織斑一夏がお嬢様に()()()()やら()()()()やらするメニューで御座います」

 

鈴音「嘘おっしゃい、そんなのあったら訴えられるわよ」

 

龍騎「貴女のような勘の良いお嬢様は嫌いだよ」

 

鈴音「そんな対応で良いのかしら?織斑先生に言い付けるわよ?」

 

龍騎「執事にご褒美セット入りましたー!ご指名は織斑一夏でーす!」

 

鈴音「ホストか!」

 

後ろから鈴のツッコミを聞きながら一夏を連れて来ようとするが、一夏は見知らぬ女性と何かを話していた。

 

「織斑さんの白式に是非我が社の装備を使っていただけないかなと思いまして」

 

一夏「は、はぁ........」

 

「こちらの追加装甲や脚部ブレードもついてきます」

 

一夏「いや、あの........」

 

........胡散臭過ぎる。どうやらこの人はIS装備の開発企業の奴らしく、一夏にIS装備を売り込みに来たらしい。

 

龍騎「一夏さーん?交代の時間だぞー」

 

一夏「あ、ああ!今行く!すみません、仲間が呼んでいるので失礼します」

 

一夏はあの女性に断りながらも席を立ち、俺たちのところに向かってくる。助け舟を出すことに成功したみたいだ。

 

「チッ........」

 

 

 

一夏「ふぅ......、助かったぜ龍騎」

 

龍騎「別に気にするな、こっちも見ていて良い気持ちにはならないからな」

 

一夏「........なぁ、さっきのあの人の話しどう思う?」

 

龍騎「どうも何も胡散臭過ぎる、あぁ言うのは大抵詐欺もんだ。関わらない方が身の為だ」

 

一夏「だ、だよなぁ........。あまりにもしつこかったから怪しさ満点だったぜ」

 

黒騎「仕事しろ、サボるな」

 

先程の一夏と舌打ち女の事で話し合っていたら黒騎に叱られた。別にサボった訳じゃないんだけどなぁ........。

 

楯無「楽しんでるかな?御三方」

 

一夏「楯無さん!?」

 

すると後ろから楯無が話し掛けて来た。こいつ生徒会の仕事は?

 

黒騎「........何しに来た?」

 

楯無「そんな顔しないの、時にその男子三人.....、生徒会の出し物『観客参加型演劇』に協力しなさい!」

 

一夏「は!?」

 

龍騎「え?」

 

黒騎「頭でも打ったか?」

 

楯無からの急な協力要請(?)に首を傾げる俺達、黒騎の言葉に辛辣過ぎるが気にしない。

 

楯無「良いから良いから♪お姉さんと来る~♪」

 

一夏「ちょ、ちょっと!?」

 

楯無「はい決定!霧影君とアルカード君も第四アリーナに集合ね♪」

 

そのまま一夏は楯無に引っ張られていってしまった。

 

黒騎「........おい、どうするんだ?」

 

龍騎「どうするも何も無ぇよ......、やらねぇと面倒になるし、行くしか無いだろうよ」

 

楯無「........全く下らん」

 

取り残された俺達もクラスメイトに事情を話し交代を頼んだ後、一夏を追い掛ける事にした。

 

 

 

〜第四アリーナ〜

 

楯無「じゃあこれに着替えたらステージに来てね」

 

そう言って楯無が差し出したのは、演劇用の衣装であった。ファンタジー映画等で王子様が着そうな衣装であった。

 

楯無「それと、大事なのは........、はい王冠♪」

 

龍騎・黒騎・一夏「「「は?」」」

 

最後に手渡されたのは金色の王冠だった。前と後ろに大きな赤い宝石、その回りには小さな青い宝石が埋め込まれていた。

 

龍騎「........おい、まさか演技しろとは言わないよな?」

 

一夏「そ、そうですよ!脚本とか見てないのに........」

 

楯無「大丈夫大丈夫、基本アドリブのお芝居だし、必要な指示はこっちから出すから♪」

 

龍騎「帰るぞお前等。時間の無駄だ」

 

黒騎・一夏「「よし」」

 

楯無「ちょっとーー!?帰ろうとしないの!」

 

楯無の説明を聞いて、付き合えられず帰ろうとすると楯無が俺にしがみついて来た。

 

龍騎「アホか!アドリブでの演技とかプロ超えてるだろ!?」

 

楯無「大丈夫だから!ほんと大丈夫だから!?」

 

龍騎「信用できる人、手を挙げ」

 

................シーン

 

龍騎「帰るか........」

 

楯無「分かった!協力してくれたら何か一つ言う事聞くから!お願いです霧影さ〜ん!」

 

再び帰ろうとしたら遂に泣き始めてしまった楯無、お前は何処ぞの駄女神様だよ........。

 

黒騎「........こんなの妹が見られたら口聞いて貰えなくなるぞ」

 

楯無「簪ちゃんに!?それだけは嫌だ!もし簪ちゃんに嫌われたらお姉さん生きていけない!」

 

顔ぐちゃぐちゃじゃないか........、シスコンにも程があるぞ........。あっ(閃き)

 

龍騎「なら協力してやるからそのシスコン直せ、いい加減お前の妹さんの話しにはうんざりしてんだよ」

 

楯無「なっ!?」

 

黒騎「それは名案だ、彼女も自立しようとしている。この機会にお前も自立したら良い」

 

楯無「私に簪ちゃんから離れろって事!?そんな殺傷な!そんな事したら私に何が残るって言うのよ!?ただの生徒会長しか残らなくなるじゃない!?」

 

一夏「いやそれで十分じゃないですか」

 

楯無「織斑くん!?」

 

龍騎「んでどうするの?受ける?受けない?」

 

楯無「悪魔!!悪魔よ貴方達は!!」

 

悪魔?いいえ、神様です。結局楯無は俺の用件を読む事にしたので、俺達は着替える事にした。にしても落ち着かないな、この服........。そしてステージに立つと、

 

『さぁ、幕開けよ!』

 

先程とは元に戻った楯無のアナウンスと共に、アリーナの天井が閉鎖されて辺り一面が暗闇となる。そして直ぐに映写機が動き出した。

 

 

『昔々、ある所にシンデレラという少女がいました』

 

 

一夏「何だ........、シンデレラ?」

 

龍騎「シンデレラって........、まさかD社!?」

 

黒騎「アホ、そんな訳あるか」

 

 

『否、それは名前だけではない』

 

 

龍騎・黒騎・一夏「「「は?」」」

 

 

『幾多の武道会を抜け、群がる敵兵薙ぎ倒し、灰塵(かいじん)に纏うことさえ厭わぬ、地上最強の兵士達』

 

投影されている映像からは俺の知っているシンデレラでは無く、もはや別作品のものが流れていた。

 

 

『彼女らを呼ぶに相応しい称号......、それが灰被り暇(シンデレラ)

 

 

龍騎・黒騎・一夏「「「そんなシンデレラ認められるかぁ!!」」」

 

 

『王子の冠に隠された軍事機密を狙い、少女達が舞い戻る!』

 

「「「きゃあああああああああ!!」」」

 

観客席から生徒の歓喜の声が響き渡り、辺り一面に照明が付く。

 

........これってもしかして................。

 

 

『今宵もまた、血に飢えたシンデレラ達の夜が始まる!』

 

 

龍騎・一夏「「シンデレラ量産するんじゃねぇよ!!」」

 

「でやああああああああああ!」

 

龍騎「なっ!?」

 

一夏「龍騎!?」

 

次の瞬間、鈴が上から剣を持って襲い掛かって来た。俺は咄嗟に真剣白刃取りで剣を受け止める。

 

一夏「鈴!?急にどうしたんだよ!?」

 

龍騎「ってか良くドレス姿で剣振れるな!?」

 

鈴音「そんな事はどうでも良いのよ!早くその王冠を渡しなさい!」

 

龍騎「説明も無しにはいどうぞ、ってなる訳ねぇだろ!?」

 

 

『大丈夫!ちゃんと安全な素材で出来てるから!』

 

 

龍騎「お前に聞いてんじゃねぇんだよクソ会長!」

 

鈴音(何としてでも、何としてでも王冠を手に入れる!)

 

楯無の奴、鈴に何を吹き込みやがった........。こんなに必死に王冠を狙うなんて普通じゃない。すると、鈴の上の部分にキラリと何かが光った。

 

........やべっ、狙われる!

 

そして、バンッ!と鳴り響く銃声。俺は鈴の持つ剣を奪って放たれた銃弾を弾き返す。その時に鈴を片腕で抱き締めてるが、今はそんな事考えてる場合じゃない。

 

黒騎「この遠距離攻撃........、セシリアか」

 

セシリア「今のを弾きますか!?普通ありえませんわよ!?」

 

そう言って姿を現すセシリア、手にはスナイパーライフルを装備して再び狙いを定める。ドレス姿でライフル構えるとかシュールだな........。

 

黒騎「........セシリアの相手は俺がする、お前達はさっさと逃げろ」

 

一夏「わ、悪い黒騎!」

 

龍騎「すまん、頼んだ」

 

鈴音「ちょ、ちょっと!離してよ!」

 

龍騎「悪いけど暫くじっとしていてくれ、じゃないと怪我するぞ」

 

そう言って鈴を担いだまま、一夏と共に逃げ出す。

 

黒騎「........お前の狙いは俺なのは分かっている、王冠が欲しければ力強くでも奪うんだな」

 

セシリア「これはまたと無い絶好のチャンス、貴方のその王冠を狙い撃ちますわ!」

 

こうして黒騎はセシリアの注意を引く為に丸腰で挑むのであった。

 

 

 

 

一夏「畜生!どうしてこんな事に!?」

 

龍騎「全くだよ、あいつ頭おかしいんじゃない!?頭の中デ◯ズニー◯ンド(ピーーーーーーーーーーーーーー)なんじゃない!?」

 

一夏「止めろ!色々と怒られる!」

 

そんな事言い合いながらひたすら走り続ける俺と一夏、いやだってあいつシンデレラファンに喧嘩売ってるような事したんだぞ?D社にも喧嘩売ったって言っても過言では無い。

 

ってさりげなく王冠を取ろうとするなウェディングチャイニーズガール!

 

鈴音「早くさっさと降ろさないよ!自分で走れるから!」

 

龍騎「そう言って王冠狙うんでしょ!?りゅーくん知ってるんだからね!」

 

一夏「取り敢えず隠れられる場所を探そうぜ、いつ新手が来るか分からないからな」

 

龍騎「と言ってもね........」

 

シャル「りゅーくん、一夏!こっち!」

 

鈴音「げっ」

 

隠れられる場所なんて何処にも無い、と言うとした時にシャルが手を振ってこっちに来いとアピールする。

 

一夏「おぉー!シャルじゃないか!」

 

一夏が一足先にシャルの所へ向かおうとすると、

 

「いちかぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

一夏「え?うおっ!?」

 

空からドレスを来た箒が落ちて来た、刀を持って。

 

一夏「箒!?」

 

鈴音「あんた刀なんか持って何してるのよ!?」

 

龍騎「お前も剣持って俺に斬り掛かって来ただろ!」ベシッ

 

鈴音「あう!」

 

俺が鈴の額にベシッと軽く叩くと、手に持っていた剣を一夏に向けて投げ渡した。

 

龍騎「一夏、相手してやれ」

 

一夏「はぁ!?お前俺を置いてく気か!?」

 

龍騎「大丈夫だって、お前の事は忘れても今までの思い出は一生忘れないから」

 

一夏「何気に酷い奴だな!?」

 

箒「覚悟ぉぉぉぉぉぉ!!」

 

一夏「おわっ!?」

 

箒がいきなり一夏に切り掛かってくると、一夏は俺から投げ渡された剣で攻撃を防ぐ。

 

箒「さぁ一夏、王冠を渡して貰おうか!」

 

一夏「鈴にも言ったけど、説明してくれよ!何が何だかさっぱりだ!」

 

箒「王冠を貰ったから説明してやる!」

 

一夏「今説明してくれ!」

 

龍騎「じゃあな〜とっつぁーん!末永くお幸せに〜」

 

一夏「あ、こら!........あーもう!こうなったら最後まで付き合ってやるよ!」

 

箒「遠慮はしないぞ、一夏!」

 

俺の後ろから剣が交じり合う音を聞きながら、俺はシャルの居る場所に向かうのであった。

 

しかし、その時の俺は浮かれていたのであろう........。

 

この後にとんでもない事が起ころうとしていた事を気づかずに........。




いかがでしたか?

ちなみにですが、今後のイベントであるキャノンボールファストは割愛させて頂きます。

理由としてはネタが思いつかない事と、確実に龍騎くんと黒騎くんの勝ちが見えてしまうので、それでは面白く無いと思い、割愛させて頂きます。

ってか二人の場合、十傑集走りで独走勝ちで終わりますね........。

という事でキャノンボールファストが割愛させて頂き来ます。ご理解の程、よろしくお願いします。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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学園祭(中編)

どうもです。

長くなりそうなので中編です。

それではどうぞ。


 

鈴を担いで俺はシャルの待っている場所に向かう。

 

龍騎「すまんシャル、恩に着る」

 

鈴音「良い加減に降ろしなさいよ!」

 

龍騎「あ、悪い」

 

もう鈴を担ぐ必要が無くなったので、鈴を解放する。

 

龍騎「ったく、楯無の野郎........。これ終わったら一発ぶん殴ってやる」

 

シャル「やっぱり楯無さんなんだね........」

 

龍騎「はぁ、もう付き合ってられねぇよ。教室に帰ろうぜ」

 

そう言って俺は立ちあがろうとすると、シャルが俺の袖を引っ張ってきた。

 

シャル「そ、そのさ........。出来れば、その王冠を置いていってくれないかな...?」

 

龍騎「え?」

 

鈴音「ちょっとシャルロット!」

 

シャルの頼みに俺は少し戸惑った。多分この二人は........、俺に好意を抱いているんだと思う。別に王冠ぐらい渡しても良いのだが、それだと片方が特別扱いされてる用で気に入らない。

 

龍騎「........」

 

俺は無言のまま、王冠に手を掛けて頭から取る。すると、その直後に再び楯無の声が聞こえ始める。

 

 

『王子とは国が全て........』

 

 

龍騎「!」

 

 

『その重要機密が隠された王冠を失うと........』

 

 

シャル・鈴音「「失うと........?」」

 

次の瞬間、俺の身体から電撃が走った。

 

龍騎「なっ!?」

 

 

『自責の念によって、電流が流れます!』

 

 

シャル「りゅーくん!」

 

 

『ああ、何という事でしょう!王子が国を想う心はそうまでも重いのか........』

 

 

鈴音「あんた........!」

 

わざとらしい楯無の言葉に苛立つ鈴、そしてシャルは絶望したかのように暗くなってしまった。

 

 

『しかし、私達には見守る事しか出来ません!ああ、何という事でしょう!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍騎「フ、フハハハハハハハハハハハハハハハハ!」

 

シャル・鈴音「「!?」」

 

龍騎「残念だったな、楯無よ!お前何か忘れて無いか!?」

 

 

『へっ?』

 

 

龍騎「俺は元々この世界の住民じゃない、魔法やらなんやら使える訳だ!つまり!お前が仕掛けた電流は効かないのだよ!!

 

 

『な、なんだってーーー!?』

 

 

そう!俺には『属性を操る程度の能力』にある一つの属性、雷属性が存在する。楯無が悪戯目的な何か仕掛けてくると思った俺は、雷属性を解放して対策を取っていたのだ。今頃目ん玉飛び出して、顎が外れるぐらい開いて驚いてるに違いない。

 

 

楯無「( ゚д゚)」⇦エ◯ル顔

 

 

と言っても、この王冠をどうするかなんだよなぁ........。ってか何故俺達の王冠を狙っているのか分からない。

 

龍騎「なぁお前等、この王冠を取ったら何かの景品が貰えるのか?」

 

シャル「!?え、まぁ、そうだね!どうしても欲しいのがあるからね!」

 

鈴音「そ、そうなのよ!だから必死こいてやってる訳!」

 

龍騎「素直に教えてくれたら王冠譲ってやるよ」ニッコリ

 

シャル・鈴音「「取った相手と同居出来る権利!........あっ!?」」

 

龍騎「ふーん、成る程成る程........、じゃあこれが無ければ良い訳だな」パリンッ!

 

そう言って俺は片手に持っていた王冠を握り潰した。

 

シャル・鈴音「「ちょっとーーー!?」」

 

龍騎「お前等何か勘違いしてないか?俺は譲るとは言ったけど渡すとは言ってないぞ(ゲス顔)」

 

シャル「騙したね!」

 

龍騎「騙される方が悪い(きっぱり)」

 

鈴音「鬼!悪魔!」

 

シャル「馬鹿!卑怯者!」

 

何度でも言え、褒め言葉として受け取るから。

 

楯無『KY!ボケナス!キリカゲ!』

 

よし、学園祭終わったら楯無はぶっ潰す(殺意)

 

 

 

〜一夏と箒side〜

 

箒(あの馬鹿!まんまと騙されて!)

 

箒は三人のやり取りを聞きながら、一夏に剣を振っていた。

 

一夏「........なぁ箒、あっちの話しが本当なら俺と同居したいのか?」

 

箒「は、はぁ!?」

 

突然の一夏の言葉に思わず剣を振るのを止めた箒。

 

箒「な、何を言うんだこんな時に!?」

 

一夏「いやだって、皆んな必死になって俺達の王冠を取ろうとするんだったら楯無さんから何か景品やら何かくれるって事だろ?で、それがあっちで聞いた男子との同居な訳だろ?」

 

箒「な、何故分かった!?お前は昔から朴念仁というレベルを超えた鈍感男な筈なのに!?」

 

一夏「流石に酷過ぎじゃないか!?」

 

今日に限ってやけに鋭い一夏に対して驚きを隠せない箒。それもその筈、一夏は昔から女子にモテており、告白される事しばしばあったが、『良いよ、買い物ぐらい』と勘違いする程の鈍感の持ち主でもあった。しかし今日に限って何故か鋭かった。

 

箒(三人のやり取りを聞いていたと言うのもあるが、其処まで一夏は余裕はあったとでも言うのか!?)

 

一夏「あー、欲しいならあげようか?王冠?」

 

箒「え?」

 

一夏「欲しいんだろ?俺は別に構わないぜ。最近一人だと寂しいなぁって思っててさ。あ、でも俺から渡したら感電するのか...」

 

箒「........一夏、本当にお前か?頭でと打ったのか?それとも熱でもあるのか?」

 

一夏「泣くぞ!?幾ら俺でも泣くぞ!?」

 

訳の分からない心配事にそろそろ泣きそうな一夏であった。

 

 

 

〜黒騎side〜

 

黒騎「........成る程、お前達が参加する訳だ」

 

セシリア「おほほほ........、バレてしまいましたわね........」

 

黒騎はセシリアの放つ銃弾を避けながら、いつもの面子のやり取りを聞いて、このふざけたお芝居(イベント)の真意を理解した。

 

黒騎「はぁ、たかが同居ぐらいで........」

 

セシリア「そんな事ありませんわ!私達以外にも同居したいの願う生徒もいますわ!」

 

黒騎「下らん、そんなに同居したければまず更識楯無に文句言え。俺はその女の妹と同居しているんだぞ?」

 

セシリア「それが何か問題でも?」

 

黒騎「........あの姉妹は今、しょうもない理由で仲違い『ちょっと待ってぇぇぇ!!』........ッチ」

 

黒騎が説明している途中に楯無が乱入する。

 

楯無『アルカードくん!?簪ちゃんと同居ってどう言う事なの!?』

 

黒騎「言葉通りだ、入学式からずっと簪と同居してる訳だ」

 

楯無『何それ!?そんな裏山........、ゲフン、はしたない!セシリアちゃん!今すぐ王冠を狙って........』

 

ドサッ!

 

楯無がセシリアに指示してる中、何かが倒れる音がした。そして徐々に足音らしき音が近づいてくる。

 

ラウラ「........何故この格好でなくてはいけないのだ?歩きにくい」

 

黒騎「ラウラか........」

 

姿を現したのは、ドレス姿のラウラであった。しかし、慣れない服装や靴を着ている為、転んでしまったようだ。

 

黒騎「........はぁ、この茶番を終わらせるか」

 

そう言って王冠を手に取り、龍騎と同様に片手で握り潰した。

 

ラウラ「な、何を!?」

 

黒騎「こんな下らない茶番に付き合うのももう御免だ、だったら王冠を失ってしまえば俺達を狙う理由が無くなる」

 

セシリア「それでは私達は!」

 

黒騎「別に同居で無くても良いだろう?デートでも何でも幾らでも付き合ってやる」

 

セシリア・ラウラ「「!?」」

 

黒騎「それでは不満か?やはり同居で無くては駄目なのか?」

 

セシリア(黒騎さんとデート........!?あんなにガードが固そうな黒騎さんが自分からデートしてやると言ってますの!?)

 

ラウラ(ふむ、確かに悪くないな。別に同居しなくても忍び込めば良い話しだしな)

 

黒騎の以外な言葉に考え込むセシリアに対して、デート出来る事以外何とも思っていないラウラ。そして二人が出した決断は.........。

 

セシリア「........本当にデートしてくれるんですよね?」

 

黒騎「........男に二言は無い」

 

ラウラ「では、今度の土曜に私と付き合え。勿論、二人きりでな」

 

セシリア「なっ!?ラウラさん、抜け駆けは狡いですわよ!」

 

黒騎「........別にいつでも構わん、お前達に合わせる」

 

 

 

〜楯無side〜

 

まずい、非常にまずい........。

 

この状況は予想はしてなかった。まさか電気系に効かないなんて........。

 

幸いな事に霧影くん達とのやりとりを聞かれてなかったのが不幸中の幸いとも言えるだろう、なんせ今は生徒達は少し離れているのだから。

 

仮に二人が異世界人だとバレても、受け入れられるかどうかと言ったら七割が信じられないだろう。

 

楯無「仕方ない、少し早いけどあれを使いますか」

 

そう言って私はあるボタンを押した。

 

 

 

〜楯無side out〜

 

 

 

『さぁ!ただいまからフリーエントリー組の参加です!皆さん、王子様の王冠を目指して頑張って下さい!』

 

龍騎「え?」

 

一夏「はぁ!?」

 

黒騎「フリーエントリー組だと?」

 

楯無の放送が入ると、静かだった空間がドタドタと騒ぎ始めた。もしかして........。

 

龍騎「一夏ァ!逃げろォ!」

 

「「「待ってーーー!」」」

 

するとあちこちから女子生徒がドレス姿で一夏に迫って来た。

 

「織斑くん!大人しくしなさい!」

 

「私と幸せになりましょう!王子様!」

 

「王冠を頂戴!」

 

一夏「うわああああああ!!」

 

本音「おりむー、待ってよ〜」

 

龍騎「あ、のほほんさんや。こっちおいで、飴玉上げるから」

 

本音「飴玉?ちょーだーい!」

 

俺が飴玉を上げると言うと、のほほんさんはまるで犬みたいにやって来た。気のせいか髪の毛が耳をパタパタさせたり、尻尾振ってるんじゃないかと思った。

 

龍騎「よーしよしよし、良い子だねー」ナデナデ

 

本音「わはー」

 

シャル・鈴音「「まるで飼い主とペットだ........」」

 

龍騎「これでちょっと一夏の負担は減るだろ........、ってか一夏は?」

 

シャル「そういえば何処に行ったんだろ?」

 

 

 

〜一夏side〜

 

一夏「いってて........、あれ?此処って........」

 

「此処なら見つかりませんよ?」

 

俺は逃げてる途中に何処かへ落ちてしまった。辺りを回したら更衣室で、目の前には教室で俺にしつこくまとわり付いていた営業の女性だった。

 

一夏「........助けてくれた事には感謝します。でも何度言っても俺の答えは変わりませんよ」

 

「いえいえ、今回は白式を頂こうと思いまして」

 

白式を........、頂く?まさか最初からそれが狙いで!?

 

一夏「........ッ!ふざけんな!誰がお前なんかに!」

 

「いーから、さっさと寄越しやがれよォォォォォォ!!」

 

そう言って女はISを展開する。まるで蜘蛛みたいな形をしたISだった、俺は白式を展開しようとした時、天井から爆発が起こり、誰がが降りて来た。

 

黒騎「生きてるか?」

 

一夏「黒騎!」

 

「ああ?何だお前?」

 

黒騎「........こんな狭い所で戦いたくは無いが、俺も機嫌が良い訳ではない。お前には悪いが、八つ当たりさせて貰う」

 

そう言って黒騎はポケットから何か四角い箱のような物を取り出した。

 

黒騎「打鉄・天ミナ、展開」

 

そう言って黒騎はISを展開する。黒騎が展開したISは打鉄を改造したのか、まるで別の機体と化していた。黒騎も改造したのか........。

 

「はっ!取り敢えずお前を殺してから白式を奪う!」

 

黒騎「一夏、少しばかり手を貸せ」

 

一夏「な、何か策があるのか?」

 

黒騎「あるから言っている、それも()()()()()のな」

 

一夏「ッ、オッケー。どうすれば良い?」

 

黒騎が説明を聞いていくうちに俺は身震いしてしまった。それはとんでもなくエグい内容だった........。

 

一夏「........黒騎って意外とサイコパスか?」

 

黒騎「お前も戦闘を避けたいのなら、最善だと思うがな」

 

一夏「........まぁどちらにしろ、この状況をなんとかしないとな!」

 

そう言って俺は白式を展開させ、実体剣二本を手に持って構える。今こそ訓練の成果を見せてやる!




いかがでしたか?

改造打鉄に関しては、アストレイ・ゴールドフレーム天ミナにガーペラ・ストレートをつけただけのシンプルな機体です。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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学園祭(後編)

どうもです。

学園祭後編です。

それではどうぞ。


 

一夏が女子生徒に追われてる中、俺達は別の場所で集まっていた。其々生徒会長である楯無のやり方に文句を言っている中、山田先生から通信が入った。

 

真耶『大変です!ロッカールームに、未確認のIS出現。白式とバルバトスが交戦中。専用機持ちはただちにISを展開。状況に備えてください!』

 

ロッカールームにIS........、もしかして一夏が居るのか?俺はこの場に居ない黒騎に連絡を取る事にした。

 

龍騎「黒騎、今何処に居る?」

 

黒騎『........一夏と同行している、そして主犯らしき人物を捕まえた』

 

鈴音「え!?もう!?」

 

セシリア「流石ですわ黒騎さん!」

 

ラウラ「私が婿と認めた男だ、当然だな」

 

鈴の反応が正しい筈なのにセシリアは歓喜、ラウラは何故か自慢げに胸を張る。

 

箒「一夏は!?一夏は無事か!?」

 

一夏『........俺なら大丈夫だ、ちょっと気分が悪いけど........』

 

どうやら一夏も無事のようだ、でも何か吐きそうな声で言ってないか?

 

千冬『アルカード、良くやった。他のメンバーは増援の警戒とする。霧影、オルコット、凰は空中で哨戒につけ!篠ノ之、デュノア、ボーデヴィッヒはアリーナ内を探索し、敵の逃げ道を塞げ!』

 

「「「「「了解!」」」」」

 

今度は織斑先生の指示が入った。内側と外側を固める訳か........。指示を聞いた俺達はISを展開する。

 

何か........、嫌な予感がする........。

 

 

〜IS学園・上空〜

 

龍騎「........現状報告、そっちはどうだ?」

 

鈴音「右舷前方クリア」

 

セシリア「こちらも異常ありません」

 

学園の上空を飛び回り、外部から近寄ってくるものがないか見張る。今更だけどISのセンサーは優れてんな。三機だけでもこの広い敷地の殆どをカバー出来るみたいだし。まるで椛の千里眼みたいだな

 

他の専用機持ちは何してんだろうか、大方別の場所で待機だろうな。全部一片に出すのはそれはそれで愚策だしな。今の所敵影らしきものは見当たらない。

 

シャル『高速で移動中のISを補足!』

 

龍騎「!やっぱり来たか」

 

狙撃機で一番目のいい筈のセシリアよりシャルが先に学園側のレーダーが敵を捕らえたらしい。改めて辺りをよく見てみると、空の彼方についさっきまでなかった光点が一つ。

 

龍騎「別に倒さなくても良い、追い出すだけで良いんだ。それと命優先な!」

 

セシリア「はい!わかりましたわ」

 

全員が武器を取り出し構えた時、視界に『警告』の二文字が浮かび、これから敵が現れることを知らせていた。

 

龍騎「ほんじゃま、一仕事と行きますか!」

 

光点は数秒後には影へと変わり、影は色を帯び形を現してはやがて人のような姿となる。あいつが、敵って訳だな。

 

全体的に紫色をした流線形の装甲。背部に装備した大型のユニットはちと分厚いが蝶の羽のよう。

頭についた顔を覆うヘッドギアから延びる細い角も合わさって、ますます昆虫、特に蝶のような印象が強いデザインをしている。

 

高速でこちらへ接近しているようだが、まだ交戦可能距離からは少しある。念のため望遠で眺めてデータを解析、結果はすぐに出た。

 

セシリア「そんな...何故ですの!?あれは、サイレント・ゼフィルス!」

 

龍騎「え?何それ?」

 

セシリア「何せあれは、BT二号機。私のブルー・ティアーズのデータを用いて、二番目に作られた物ですわ........。何でよりによって敵が持っているんですの........!?」

 

知らない間に盗まれたんだろうな........、そんな事はどうでも良い!

 

龍騎「構うなセシリア!覚悟を決めろ!」

 

セシリア「っ!はい!」

 

そう言ってセシリアはブルー・ティアーズの脚部にある二本の砲身を起こす。レーザーは使わず、確実性をとってミサイルビットを使うのか......。安定して動作する実弾で、確か弾道が操作出来る訳だ。事実発射されたミサイルは直後にそれぞれ上下に移動、人間の視界で捉えにくい二方向から同時に敵へと向かっていった。

 

それに対し、サイレント・ゼフィルスは迎撃にと子機を放ちレーザーを発射。セシリアの意思で操作可能なミサイルはこれを回避しようとするが、

サイレント・ゼフィルスのレーザーはジグザグと軌道を変えこれを追尾、二発のミサイルはほぼ同時に光線に貫かれ空中で爆発した。

 

龍騎「何だ今の!?」

 

セシリア「今のは........、BT兵器の偏向射撃《フレキシブル》!?現在の操縦者では私がBT適性の最高値の筈........それがどうして!?」

 

セシリアが驚く中、俺は確信した。奴はプロだ........。

 

龍騎「........セシリアと鈴音は後方支援、俺が前に出る!」

 

そう言って俺はライフルを手に持ってサイレント・ゼフィルスに接近し、ライフルを発射するが、あっさりと躱されてしまいレーザーで反撃される。流石はプロと言った所か........。

 

龍騎「だったら!」

 

俺はライフルを一度収納し、対艦刀を取り出して接近戦に持ち込む。サイレント・ゼフィルスも銃剣タイプのライフルで対抗する。

 

「貴様、強いな?」

 

龍騎「何?」

 

サイレント・ゼフィルスのパイロットから一言言ってきた。やっぱりプロだ、一目で分かったって事はこいつも中々の実力者だ。

 

龍騎「なら勝負するか?ちなみに俺は接近戦が得意でね........、取り敢えず70%でやらせて貰う」

 

そう言って俺は火属性を解放させて、対艦刀に炎を纏わせてサイレント・ゼフィルスに斬り掛かる。

 

「何!?」

 

龍騎「悪いが圧倒させて貰う!」

 

俺は炎の纏った対艦刀でサイレント・ゼフィルスに攻撃、一振りめは避けられたが二振りめは直撃。回し蹴りで相手を吹き飛ばす。

 

「ちっ!」

 

サイレント・ゼフィルスはレーザーでフレキシブルとやらで攻撃を仕掛けるが、俺は対艦刀で弾く。

 

「馬鹿な!?何て奴だ!?」

 

龍騎「火剣『炎円斬』

 

俺は身体を思いっきり斜めに傾けて回し、少しずつ回転速度を上げて行き、円盤カッターのような火の輪っかを放つ。サイレント・ゼフィルスはギリギリの所で避けるが、今回の炎円斬は一味違う。

 

放った火の円盤は何とブーメランのようにUターンしてサイレント・ゼフィルスの背後に直撃した。

 

「がっ!?」

 

龍騎「ちょいと工夫すれば、このぐらい!」

 

そう言って俺は対艦刀を片手にサイレント・ゼフィルスに接近する。

 

「しまっ........!」

 

龍騎「とった!」

 

俺はサイレント・ゼフィルスに斬り掛かろうとした時だった。

 

シャル『りゅーくん!地上から高速で移動するISを確認!』

 

シャルの通信が入って直ぐに下から砲撃を食らった。

 

龍騎「うわっ!?」

 

「っ!余計な事を........」

 

俺とサイレント・ゼフィルスは地上から攻撃して来た機体を確認する。

 

それはまるで、黒と銀色に染まったバルバトスルプス(悪魔)だった........。

 

 

 

「おいマドカァ、あのレズ野郎はどうした?」

 

マドカ?「Mと呼べ!オータムなら中に........」

 

マドカと呼ばれた女に質問してる男に俺は体当たりをした。

 

龍騎「テメェ........!生きていたのか!!」

 

「........おやおやぁ?まさかこんな所で会えるとはなぁ........」

 

間違い無い........!こいつは........!

 

オルタ「会いたかったぜぇ、オリジナルゥゥゥゥゥ!!

 

龍騎「オルタァァァァァァァァ!!

 

まさかの俺のコピー体であるオルタであった........。

 

 

 

 

鈴音「........何あれ、知り合い?」

 

セシリア「それに龍騎さんの事をオリジナルと呼んでおりましたけど........」

 

鈴音「どうやら幻想郷(あっち)側の奴みたいね........、私達はサイレント・ゼフィルスを押さえましょう!」

 

セシリア「そうですわね!」

 

マドカ「........あいつの知り合いか、なら任せるか」

 

マドカが学園内へ侵入しようと向かうと、鈴とセシリアが行手を阻む。

 

鈴音「此処から先は通さないわよ!」

 

マドカ「邪魔だ」

 

二人が立ちはだかる中、マドカは強引に抜け出し、学園に向けてレーザーを発射する。そして、レーザーで出来た穴に侵入する。

 

セシリア「しまった!?」

 

鈴音「ごめん!侵入された!狙いは一夏の所の仲間よ!」

 

箒『分かった!後は任せろ!』

 

鈴からの連絡により、学園内に待機している専用機組は動き始める。しかし、マドカは既に一夏と黒騎の待つロッカールームに到着していた。

 

 

 

〜一夏side〜

 

「うぅ........ちく、しょう........」

 

一夏「........やっぱ慣れねぇな、こんなボロボロな人初めてだ」

 

俺は目の前に倒れている女性の姿に目を向けられなかった。あれから黒騎が一方的に刀一本でボロボロに斬り捨てた。お陰で女性は左目を斬られてしまい、ISも無惨な姿になってしまった。

 

黒騎「相手はテロリストだ、そんな奴に優しくする必要はあるのか?」

 

確かにそうなんだけど........、そんな事を思っていたら真上から爆発音が響くと、謎のISが現れた。

 

一夏「何だ!?」

 

黒騎「新手か........」

 

マドカ『迎えに来たぞ、オータム』

 

オータム「てめえ!私を呼び捨てにするんじゃねぇっ!!」

 

謎のISが倒れている人、オータムを引き取りに来たようだ。俺は実体剣を構えるが、黒騎に止められた。

 

黒騎「........こいつを引き取ったら、大人しく帰るか?」

 

マドカ「どう言う事だ?」

 

黒騎「大人しく帰るなら、こいつは返す。だが、もし引かぬというならこいつの首を刎ねる」

 

一夏「黒騎!?」

 

マドカ「........」

 

俺は黒騎の言葉に驚きを隠せなかったが、改めて考えるとこれは脅してると分かった。無駄な戦闘を避ける為か........。

 

マドカ「........オータム、引き上げるぞ。その壊れかけで動けるか?」

 

スコール「あぁ?…そう、だな。こいつらにプレゼントでもくれてやるか。私を運べ!」

 

マドカ「早くしろ」

 

そう言って、謎のISはオータム?を掴んで飛んで行こうとした瞬間、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

りゅうきいぃぃぃぃぃぃぃ!!

 

鈴音の悲鳴が聞こえた。

 

一夏「鈴........!?」

 

黒騎「........まさか!?」

 

そう言って黒騎は慌てて外へ向かう。俺も後を追って外へ出ると........、

 

龍騎が別のISに背中を斬られた瞬間を目撃した........。

 

それと同時に頭の中から何かが弾けて、視界がクリアになった。

 

 

〜一夏side out〜

 

 

 

〜少し前〜

 

オルタ「腕が落ちたなぁ!ISに頼りっぱなしなんじゃないかぁ!?」

 

龍騎「俺だって好きで使ってるんじゃないんだよ!」

 

俺はオルタと交戦する中、圧倒的な性能とパワー等に負けており、苦戦していた。相手はパワー系なのは分かったが、オルタとの相性が良いのか、全く勝てる気がしない。

 

オルタ「おらぁ!」

 

龍騎「ぐあっ!?」

 

俺はオルタの重い一撃を食らい、地面に叩きつけられた。

 

龍騎「畜生........」

 

「きゃ!」

 

俺が立ちあがろうとすると、目の前には逃げ遅れたのか女子生徒が転んでしまった。

 

龍騎「っ!早く逃げろ!」

 

しかし、女子生徒はオルタが向かっている方向へ見てしまった為、恐怖でで体が震えて動かない。そしてオルタはお構い無しに剣状の鈍器を振り下ろす。

 

鈴音「龍騎!」

 

セシリア「早く逃げて下さい!」

 

二人の声が聞くが、既にオルタは近くに来てしまった為、俺は生徒を庇って背中を斬られた。その時には大量の血が出たのが分かった。

 

龍騎(装甲を........、貫通した........?)

 

俺はそのまま倒れると同時に意識を失った........。

 

 

 

 

 

オルタ「どうだ?極限まで鍛えたソードメイスのお味は?」

 

鈴音「嘘でしょ........、龍騎........、龍騎........!」

 

セシリア「あ........、ああ..............」

 

鈴音「りゅうきぃぃぃぃぃぃ!!

 

セシリアが呆然とする中、鈴は涙を流して龍騎の名前を叫ぶ。一方、オルタは得意げに倒れた龍騎に問い掛ける。

 

一夏「うおおおおおおおおおおお!!」

 

オルタ「っ!?」

 

すると、学園内から一夏が実体剣を持ってオルタに接近して来た。

 

一夏「白式、俺に力を貸せ!」

 

 

TRANS-AM

 

 

すると、白式が機体が赤く発光し、オルタに向かって急接近する。

 

オルタ「早い!?」

 

一夏「アンタだけは、落とす!!」

 

オルタ「ちっ!」

 

オルタはソードメイスで一夏を目掛けて振るが、機動力の上がった白式では攻撃を与える事は出来ず、背後から攻撃を受けてしまう。

 

一夏「アンタは俺が撃つんだ!今日、此処で!」

 

オルタ「舐めるなよなぁ!」

 

オルタは再び攻撃を仕掛けるものの、やはり今の一夏には通用せず、攻撃を受けてしまう。一夏は実体剣の先端にビームを展開して破壊力を増し、まるでダンスを踊るかのような動きでオルタに攻撃を与えていた。

 

オルタ「何だ!?質量の持った残像とでも言うのか!?」

 

一夏「これで........!」

 

オルタ「クソッタレがぁ!!」

 

一夏が実体剣を刺そうとするが、オルタのソードメイスが一夏の顔面に直撃し、左頬に血が出始める。それでも一夏は怯む事無く、実体剣二本を連結させ、オルタの腹部を突き付ける。

 

オルタ「ぐっ!?」

 

黒騎「悪く思うなよ」

 

オルタ「なっ!?テメェ........」

 

一夏の隣に黒騎が現れ、左前腕部に装備されている鉤爪状の武装を換装してビームソード状にして黒騎に突きつける。そしてパイルバンカーのように撃ち抜くと、オルタは反動で吹き飛ばれる。しかし、タイミングを測ったのか、マドカがオルタの腕を掴んで空高く飛んで行ってしまった。

 

一夏「はぁ........、はぁ........」

 

黒騎「........これで少しは静かになったな」

 

赤く発光していた白式が元の色に戻ると直ぐに待機状態に戻り、一夏は膝を着く。黒騎もISを解除すると、辺りを見渡す。

 

一夏「........そうだ、龍騎は!?龍騎は無事なのか!?」

 

一夏は慌てて龍騎の方へ向くと、丁度龍騎が担架で運ばれていた。その後ろには鈴が駆け寄っていた。

 

箒「一夏!」

 

ラウラ「婿よ、大丈夫か!?」

 

黒騎「俺は問題ない、シャルロットはどうした?」

 

箒「........シャルロットは」

 

ラウラ「龍騎が斬られた時にショックで気を失っている、今頃セシリアが介抱してるだろう」

 

黒騎「........そうか」

 

一夏「........」

 

黒騎「認めたくないな........、このような結果に終わるのは........」

 

一夏「........とてもやりきった感じがしねぇのは、生まれて初めてだ」

 

箒「私もだ........」

 

ラウラ「........」

 

 

こうして、テロリストの撃退に成功した一夏達だが、この襲撃で重傷を負った被害者がもう一人........。

 

霧影龍騎........、一人の命を守る為に自らを犠牲した男の名である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜???〜

 

オータム「ああああああああ!!くそっ!あの野郎!!次はぶっ殺す!!次こそはぶっ殺す!!」

 

「オータム、駄目じゃない大人しく寝てなきゃ」

 

オータム「はぁ、はぁ........、スコールか?」

 

全身包帯で暴れてるオータムに、現れたのは金髪でグラスマーな女性、『スコール・ミューゼル』は彼女はオータムに近寄り頬に手を当てる。

 

スコール「........オータムと貴方が戦ったのは、貴方の知り合いで間違いなのいのよね?オルタ」

 

オルタ「........ああ」

 

オータムを落ち着かせる中、スコールはスナック菓子を頬張るオルタに声を掛けた。

 

オルタ「これで分かったろレズ女、お前が相手じゃあ瞬殺されるのがオチだってなぁ」

 

オータム「んだと!?俺は負けてねぇ!!」

 

オルタ「へっ、口だけは一丁前だな........、おまけに自分の専用機ですら修復不可能なぐらいぐしゃぐしゃなんだろ?そんな奴がまたやりに行ったら今度は腕か足斬り落とされるぜ?」

 

オータム「テメェ........!」

 

スコール「オルタ、彼女は怪我人よ。変な刺激しないで頂戴」

 

オルタ「........変な刺激してんのはお前だろ?同性愛者の気持ちなんざぁ知りたくもねぇよ」

 

そう言ってオルタはその場から去ると、偶然にもMこと、マドカと遭遇する。

 

マドカ「貴様か........」

 

オルタ「おいおいつれねぇじゃねぇか、折角助けてやったのによぉ」

 

マドカ「助けなど要らかった」

 

オルタ「そう言うなよ、()()()()()()、上手くやろうぜ?」

 

マドカ「........仲良くするつもりはない」

 

オルタ「言っとくが今のお前じゃあ、あの二人どころか織斑一夏にも勝てねぇぜ?」

 

マドカ「........何?」

 

オルタ「お前が戦った男........、どうだった?強かったか?」

 

マドカ「........ああ、強かった。最大の障害となるかもしれないな」

 

オルタ「勝てるようにしてやろうか?」

 

マドカ「!?」

 

オルタ「教えても良いぜぇ........。次の仕事は休む事になるけどなぁ」

 

マドカ「........考えておく」

 

そう言ってマドカは自室へ向かうと、オルタは小さく笑い始める。

 

オルタ「次会う時には、しっかり強くなってくれよなぁ........。オリジナルくぅん........」




いかがでしたか?

遂にラスボスであるオルタが登場。

それに、一夏の覚醒+トランザムお披露目でした。

ちなみにオルタの専用機は、バルバトスルプスを黒と銀色の二色にしたやつです。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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強さとは 目標とは 力とは

どうもです。

大変お待たせしました。

最近、忙しかったのと、ガンバライジングにどハマりしてしまい、

書く時間が無くなってしまいました。

それではどうぞ。


 

IS学園で開催された学園祭から約二週間、ようやく落ち着きを取り戻し、いつもの喧騒が戻ってきたIS学園。

 

だが、龍騎は未だに意識を取り戻していなかった........。

 

一夏「はぁ........」

 

一夏はその片隅にて、暗い顔をしながら昼食の秋刀魚をつついていた。

少し前から見物にくる女子生徒も段々といなくなり、比較的静かな食事風景を手に入れた彼だが、最近はそれに加え、友人の箒やセシリア達も近寄らせず独りで食べるようになってきた。

一方、鈴とシャルロットは昼休みは必ず、保健室へ龍騎のお見舞いに来ていた。その為、静寂はさらに増しており、また虚ろな目をした彼の口に運ばれる旬の食材や、丁寧に作られた料理の味も、あまり感じられているようには見えない。

 

黒騎「........何落ち込んでる」

 

一夏「黒騎........」

 

黒騎が気を遣って一夏の隣に座ると、持ってきたサンドイッチを一齧りする。

 

一夏「いや、別に落ち込んでる訳じゃあ........」

 

黒騎「近いうちにあの馬鹿は目が覚める。気楽に待ってやれ」

 

一夏「........黒騎がそう言うならそうなんだろうな」

 

そう言って一夏は左手に頬杖をつく。彼の左頬には一線の傷があった。

 

一夏「........なぁ、どうして龍騎はあんなに身体を張れるんだ?」

 

黒騎「........どうした急に?」

 

突然の一夏の質問に、黒騎はサンドイッチを頬ばり、コーヒーで流し込む。

 

一夏「龍騎って、この間の時みたいに背中を斬られたり、腹貫かれたって言ってただろ?自分の事を考えてないのかなって思ってさ........」

 

黒騎「お前と同じ考えであり、それ以上な考えを持っているからだ」

 

一夏「........え?」

 

黒騎「奴はお前と同じ考えを持っている。あいつは恐らく、自分自身を受け入れてくれる仲間を守りたいから戦える。その為なら自分の命すら惜しまない、例え腕が無くなろうが、右目が見えなくなろうが、腹を貫かれようがお構い無しだ。だからと言って、あいつは英雄やらヒーローやら憧れはあるが呼ばれたくは無いらしい」

 

一夏「どうして........」

 

黒騎「奴の生き方では、碌な事しか起こらないからな」

 

一夏「........あはは、確かに聞いた話しだと酷い目に遭ってるよな。でも意外だな、黒騎の口からそんな事言い出すなんて」

 

黒騎「........あいつは俺には出来ない事をやれる奴だ。認めたくは無いが........、奴は凄い男だ」

 

一夏「やっぱ凄ぇよ、龍騎は........。俺も龍騎みたいになりたいな」

 

黒騎「........お前なら出来るんじゃないか?馬鹿な考えも一緒だしな」

 

一夏「馬鹿は一言余計だぞ、黒騎」

 

黒騎との会話のやり取りに、少しずつ一夏の顔を笑顔が戻ってくる。別の席からは他の専用機持ちが一夏の様子を見て一安心し、黒騎に心の中で感謝の言葉を送った。

 

 

 

〜放課後〜

 

シャル「........あれから二週間、何か時間があっという間に過ぎていくね」

 

鈴音「そうね........」

 

本日の授業を終え、鈴音とシャルロットは龍騎が眠っている保健室へと向かっていた。

 

シャル「........りゅーくん、いつになったら目が覚めるんだろう」

 

鈴音「........まぁ、そんなに落ち込まなくても良いじゃない。龍騎だってきっと疲れが溜まってるんだからさ、ゆっくり待ちましょうよ」

 

シャル「そうだけどさぁ........」

 

真耶「デュノアさん!凰さん!」

 

すると、後ろから真耶が慌てた様子で二人に声を掛けてきた。

 

シャル「山田先生?どうしたんですか?」

 

真耶「き、霧影くんを見ませんでしたか!?」

 

鈴音「え?保健室に居る筈でしょ?」

 

真耶「それが........」

 

そう言って真耶は一枚の紙を渡すと、こう書かれていた。

 

 

『ちょっと行きたい所があるので少し留守にします。直ぐに戻ってくるのでご心配無く、それと帰って来ても文句言わないでね♪     霧影龍騎』

 

 

真耶「これが保健室のベットの上に置いてあったんです!」

 

鈴音・シャル「「え?ええええええええええ!?」」

 

真耶の説明に二人は絶叫し、学園内での捜索が始まった。

 

 

 

一方、龍騎は........

 

クロエ「どうぞ」

 

龍騎「あ、ありがとナス!」

 

俺は束の隠れ家である廃工場にやって来ていた。理由は束に頼みたい事があるからだ、それで今はクロエに紅茶を淹れて貰ったのだ。

 

龍騎「ぷはぁ〜、二週間振りの紅茶は美味いなぁ〜」

 

束「それにしても良く来たね、来た時すっごいフラフラだったのに」

 

龍騎「まぁな、どうしてもお前に用があったからな」

 

そう言いながら、茶菓子を子供のように頬張る。二週間も食べてないからお腹空いちゃうんだよね、仕方ないね。

 

束「それで?大怪我してまで此処まで来るとはどんな御用で?」

 

龍騎「まず俺と黒騎の専用機が必要になった、だからなるべく早く完成させてくれ」

 

束「それは良いけど、急にどうして?」

 

龍騎「........学園祭の時にテロリストが攻めて来てな、その中に俺の世界に居た敵がいた」

 

クロエ「!?」

 

龍騎「今の俺じゃあ間違い無く負ける、黒騎でもな」

 

クロエ「そんなに強いのですか?」

 

龍騎「だって相手は俺のデータを元にしたコピーだからな」

 

束「コピー?」

 

龍騎「........俺と黒騎はな、異世界人でもあり、どの世界にも存在しない戦闘神族『鬼神龍』の一人であって、俺はその鬼神龍を束ねる王の後継者でもあるんだよ」

 

束「か、神ぃ〜!?」

 

束が女性がしてはいけないような変顔で驚く、流石の束でも驚くか........。

 

龍騎「俺達は、鬼神龍と戦ってる途中にこの世界へやって来たんだ。このままあいつを放置してたら大変な事になるのは間違いない」

 

束「でも今のりゅーくんじゃ勝てないんでしょ?」

 

龍騎「そこで、少しでも幻想郷での戦い方の感覚を取り戻す為に鍛錬が必要だから、お前に付き合って貰おうと思ってな」

 

束「どうやって?」

 

龍騎「普通に模擬戦してくれれば良いさ、次会ったら確実に仕留められるようにしなくちゃならないからな」

 

束「おぉ、怖い怖い。よっぽどの奴なんだね」

 

そうだ、次に会った時に仕留められるように力を付けなければならない。今までISに頼り過ぎた........、今度こそ必ず........。

 

奴を殺す................

 

 

束「りゅーくん!?そんな殺気出さないで!?くーちゃん白目剥いてるから!?」

 

クロエ「」ピクピク

 

束(ってか何なの今の殺気!?ちーちゃん並みに凄かったよ!?)

 

おっといけない、どうやら顔を出ていたようだ。これ以上迷惑掛ける訳にもいかないので俺は束に専用機の事をもう一度伝えてIS学園に戻った。

 

 

 

〜IS学園〜

 

さて、帰って来たのはいいけど流石に寮室に戻る訳にはいかないので、一旦保健室へ戻る事にした。

 

龍騎(にしても腹減ったなぁ........、食堂にでも行くか)

 

流石に茶菓子だけでは腹は満たされないので食堂へ向かう。

 

しかしどうするか........。鍛錬するのは良いが、パワーに関してはオルタの方が圧倒的に上だ。俺に足りないのは一何だろうか........。

 

「あ、あの!」

 

龍騎「ん?」

 

一人で考えて居たら誰かに声を掛けられた。それはまさかの人物だった........。

 

 

 

 

〜食堂〜 

 

龍騎「いや〜びっくりしたよ。まさかそっちから声を掛けてくるなんてさ」

 

簪「す、すみません........」

 

龍騎「いや、別に構わないよ」

 

何と俺に声を掛けて来たのは楯無の妹である簪さんであった。

 

簪「そ、それよりお身体は大丈夫ですか?二週間も意識が無かったと聞きましたが........」

 

龍騎「大丈夫!(五代風)鍛えてますから!(響鬼風)」

 

簪「........ヘイセイライダー」

 

仮◯ラ◯ダーネタで返したら簪さんは何かボソボソと言っているが聞き取れない。一旦それは置いといて、俺は本題に入る事にした。

 

龍騎「で、話しって何?」

 

簪「そ、そのですね........。龍騎さんは、お姉ちゃんと一緒の部屋に居るんですよね?」

 

龍騎「ん?まぁ、入学式の時からね」

 

簪「実は........、私は今、自分のISを作ってるんです」

 

龍騎「自分のISって........、専用機って事?」

 

俺の言葉にコクリ、と頷く簪さん。にしてもISを作ってるとか凄いな........。

 

龍騎「そのISがどうしたの?」

 

簪「その........、お姉ちゃんのISなんですけど、お姉ちゃんは自分でISを作ったって聞いて、私もやってるんです」

 

........そう言う事か、姉貴に対抗したくて自分もやってみてる感じか。

 

簪「でも結局、一人じゃ何も出来なくて、偶々私が作業してたのを黒騎さんに見られた時には、一緒に協力して貰って........」

 

龍騎「........それで?結論から言うと?」

 

簪「........私は、お姉ちゃんを超えたい。正義のヒーローみたいに強くなりたいんです」

 

龍騎「........別に黒騎でも相談出来ると思うけど?」

 

簪「本人からは、『人生相談的なのはあの馬鹿の方が向いてる』と」

 

黒騎の奴、余計な事を........。

 

龍騎「........そっか、要は姉貴を超えてヒーローみたいになりたいと」

 

簪「........はい」

 

龍騎「まず、一人でやろうとする事時点で無理だよ」

 

簪「え........」

 

俺がそう言うと、簪さんは静かに驚いた様子で俺を見つめる。

 

龍騎「まず楯無が一人でISを完成出来る訳ないだろ?一人でやるって事は、設計図を書いたり、機材やらなんやら一人で揃えてるって事でしょ?そんな事したら十年どころか二十年以上掛かるよ?束じゃないんだから」

 

簪「あ........」

 

龍騎「それにね、楯無だって一人で頑張れたと思う?自分の力で生徒会長になれたの?ロシア代表になれた?少なくとも、楯無の事を影から支えてくる人が居たから、今のあいつが居るんじゃないかな?簪さんだってそうだろ?黒騎だって、のほほんさんだって居るんだから」

 

簪「........」

 

龍騎「俺もさ、実は中学時代に女子にいじめられて軽い女性不審になっててさ、一人で生きていこうって決めてたんだ」

 

簪「!?」

 

龍騎「で、何だかんだあって俺の仲間が居る場所に多くの女性にさ、めちゃくちゃ支えられて来たんだ。その中に俺の事を想ってくれる人が居てね、その時に気づいたんだ。俺一人じゃ無理だって」

 

今振り返ってみると、本当に俺は霊夢達に支えられていたんだなと思う。こんな俺を好きで居てくれる彼女達も居てくれて、ホント返し切れない恩がある。

 

龍騎「それに、俺もヒーローに憧れていたんだ。今もね」

 

簪「そうなんですか?」

 

龍騎「うん、でもなろうとは思わなかったな」

 

簪「どうしてですか........?」

 

龍騎「俺はヒーローに相応しい器じゃないからさ、いつも自己満足で済ますし、俺は別にヒーローになりたい訳じゃない。俺を好きで居てくれる仲間の為に動いてる訳だから」

 

簪「........私にはそうは思いません」

 

龍騎「それは他者から見た意見でしょ?実際は誰かに受け入れて貰えないと生きていけない男なんだよ。我儘だけど........」

 

そうだ、幻想郷の皆んなに会えたから俺はこうして生きていけるんだ。多分、あのまま外の世界に残っていてももっと酷い人生を歩んでいたのかもしれない........。

 

楯無を超えて、ヒーローになりたい簪さん。

 

ヒーローに憧れてはいるが、実際にはなりたく無い俺。

 

正反対な二つの意見、俺にはなんて答え良いのか分からない。

 

でも、それ以外の事なら出来る。

 

龍騎「........楯無を超えたいならさ、俺も協力するよ」

 

簪「........え?」

 

龍騎「楯無を見返してやりたいんでしょ?だったら簪さん自身も、ISも強くしてあげる。何なら専用機をもっとド派手に強くさてあげる、強くなりたいのは皆んなが思ってる事だから」

 

簪「........」

 

龍騎「一回、簪さんの専用機のデータ見せてくれる?」

 

簪「え?あ、はい」

 

簪さんにお願いして、簪さんの専用機のデータを見せて貰った。稼働データなし、武装はマルチロックオンシステムによる高性能誘導ミサイルと荷電粒子砲、それと薙刀か........。

 

龍騎「一つ提案があるんだけどさ、良いかな?」

 

簪「はい?」

 

龍騎「今のままでは薙刀、ミサイル、荷電粒子砲とどれも大味過ぎて扱いが難しいからさ、薙刀と銃剣タイプの武器を追加。荷電粒子砲を更に強化して、肩には積層化したマントにバックパックにはBT兵器搭載の巨大スラスターを付けるってのは如何?中・遠距離はBT兵器で牽制し、マルチロックオンシステムのミサイルと荷電粒子砲を活かせる様になる。それに換装兵装にすれば重量過多による機動性の低下の心配もないから、近距離は従来通り機体の機動性と銃剣タイプの武器と薙刀で戦う事が出来る」

 

簪「で、でも私、BT兵器の適正は........」

 

龍騎「其処はAIで補えば良いさ、俺だって適正無いんだし」

 

簪「どうやって........」

 

龍騎「俺は既に、『常識という概念は存在しない』のさ。だから大丈夫だよ。この事を黒騎に伝えれば、あいつも協力するよ。お互い、中途半端は嫌いだからね。余計なお世話だったかな?」

 

簪「........いえ、其処までして貰えるとなると、申し訳なくて」

 

龍騎「別に見返りなんて欲しい訳じゃないんだけどね」

 

ははは、と笑いながら頭を掻くと、後ろから声を掛けられた。

 

一夏「..,........龍騎?龍騎なのか!?」

 

龍騎「あ、一夏」

 

簪「っ........」

 

一夏が俺が居ると知ると、俺の側に駆け寄って肩を揺らして来た。止めろ、傷の所が地味に痛い。

 

龍騎「悪かったな、心配掛けて。お前その傷どうしたんだ?」

 

一夏「あ、ああ........。龍騎が斬られた後に怒り任せでな、龍騎の背中を斬った奴と戦った時に着いたんだ」

 

俺は一夏の顔をついていた傷を指摘すると、以外な返事だった。

 

龍騎「戦ったのか........?オルタと戦ったのか!?」

 

一夏「そ、そうだ........。零落白夜の代わりの奴を使って黒騎と一緒に追い出したんだ」

 

追い出した?つまりオルタはあの時、一夏の速さに着いて来れなかったって事か........?

 

........もしかしたら、もしかしたら!

 

龍騎「出来したぞ一夏!よくやった!」

 

一夏「え!?」

 

龍騎「分かったんだよ!あのオルタに対抗出来る術が!」

 

一夏「そ、そうか........、その前にオルタって?」

 

あ、黒騎の奴言ってないのか。

 

龍騎「奴は幻想郷で戦った、俺のコピー体だ。俺と黒騎はそいつと戦ってる途中にこの世界にやって来たんだ」

 

一夏「何だって!?」

 

簪「???」

 

龍騎「今はテロリストと一緒に居るみたいだけど、このままオルタの好きにさせたら、この世界はぶっ壊れる。だから、幻想郷に帰る前に奴だけでも倒さなくちゃならない」

 

一夏「そんなにヤバい奴なのか........」

 

じゃないと俺の戦いも終わらない........、鬼神龍との決着も着かない。

 

簪「あの........、一体全体如何言う事?」

 

バブられてる簪さんに気づいた俺と一夏は、俺と黒騎の全てを話した。すると先程とは一片して、目を輝かせながら俺に質問して来た。

 

簪「異世界って事は、魔法も使えるんですか!?」

 

龍騎「ああ、IS使わなくても空は飛べるし、火だって出せる」

 

そう言って俺は右手の人差し指に火を出すと、簪さんはスマホを取り出してカシャカシャと写真を取り出した。よっぽどアニメとか好きなんだろうなぁ........。

 

ふふっ、君とは良い酒が飲めそうだ(趣味的な意味で)

 

一夏「なぁ、龍騎ってその幻想郷じゃどのぐらい強いんだ?」

 

一夏の質問に俺は頭を悩ませた、俺は別に強くないからなぁ........。

 

龍騎「う〜ん、下から数えた方が早いかな。俺よりも強い人達はいっぱいいるし、まぁ人間じゃないけど」

 

一夏「龍騎以上に強い人が居るのか........。会ってみたいなぁ、どんな人か」

 

簪「わ、私もその幻想郷に行けば、強くなれますか?」

 

龍騎「強くはなれるのは確かだよ、ただあっちは常識って言う概念が無いから、慣れるのに時間が掛かるかもね」

 

俺の言葉に益々興味が湧いてきた二人、すると俺の肩にガシッ、と掴まれた。俺は振り返ると........。

 

 

鈴音「人が心配して探してたのに良く呑気に話してるわね........?」ゴゴゴゴゴ

 

シャル「もう少し僕達の気持ちを理解して欲しいなぁ........」ゴゴゴゴゴ

 

龍騎「ヒェ

 

一夏・簪「」

 

振り返れば奴がいた!ってレベルの感じでは無い鈴とシャルが俺の肩を掴みながら話し掛けて来た、しかも謎の禍々しいオーラを放ちながら。

 

龍騎「えっと........、すんませんでした。ちょっと束に用があって外出しました

 

鈴音「その話しはじっくり聞くから、部屋に行きましょうか?」ハイライトオフ

 

龍騎「せ、せめてご飯食べさせて........?二週間も食べてないからお腹が........」

 

シャル「知ってる?空腹と満腹でどっちが辛いと思う?答えは満腹、つまり少し我慢すれば良いだけの話しなんだよ?」ハイライトオフ

 

畜生!この女達はダメだ!!

 

龍騎「い、一夏ざん!簪ざん!!助けてくださ........」

 

一夏「あ、そういえば箒に飯作って貰う約束してたんだ(棒)」

 

簪「私も黒騎さんと用事があったんだー(棒)」

 

そう言って二人は食堂をスタスタと出て行ってしまった。この薄情者が!!

 

鈴音・シャル「「じゃあ、逝こっか」」ニコッ+ハイライトオフ

 

龍騎「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?」

 

こ、怖い!?この二人怖い!?笑ってるのに目が笑ってない!?

 

........む?扉の前に居るのは........。

 

楯無「........」

 

タ、タテナジザァン!? ナズェミデルンディス!?

 

楯無「........」プイッ

 

ナズェポッポムクンディス!?(翻訳:何故そっぽ向くんです!?)

 

オンドゥルルラギッタンディスカ!? アンダドゥーレハ、アカマジャナカッタンデェ...ウェ!

 

鈴音「何処見てるのかしら?」ハイライトオフ

 

シャル「逃げようとしても無駄だからね」ハイライトオフ

 

そう言ってズルズルと二人に引っ張れる俺、その光景をただ見つめる楯無。ってか顔からして怒ってるように見えるが.........、俺なんかした?

 

それから二人に問い詰められた俺は正直(しか言う事がない)に言うと、二人は溜め息を吐いて呆れて始めた。その時に俺の腹の音が鳴ると、二人は俺に料理を作って貰ったが、二週間も食ってなかったので冷蔵庫が空っぽになるまで食べたらと、二人はドン引きした。

 

そして次の日から授業に出ると専用機持ち以外の生徒に質問攻めになるのは言うまでも無かった........。




いかがでしたか?

次回はタッグマッチトーナメントです。

ちなみに簪の専用機も改造します。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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これが私の!打鉄・鋼鉄!

どうもです。

お久しぶりです。

実は一週間、入院してて手術を受けました。なので回復するまで暫く掛かりそうなので、投稿ペースがガタ落ちします。

それではどうぞ。


 

〜整備室〜

 

龍騎「良いか?打鉄弐式は倉持研技で作られた。決して簪さんの発明品じゃない。企業のオリジナル、白式の開発が決まった所為でしばし遅れを取ったが、今や巻き返しの時だ」

 

一夏「だから俺は簪さんに謝る必要がある訳か」

 

俺は歩きながら簪さんと打鉄弐式の経緯について一夏に説明していた。俺が目覚めて何日か経ってはいるが、これと言った事件は起きなかった。学園祭の後に行われた『キャノンボール・ファスト』というレースイベントも無事に行われ、何と一夏が優勝を飾った。ちなみに俺と黒騎は出場していない、したら優勝間違いなしだからね。

 

そして次に行われるのは『タッグマッチトーナメント』である。其処で楯無が今度のタッグマッチで俺と一夏、どっちかに簪さんとペアを組んで上げて欲しいと申し出て来たのだ。しかも打鉄弐式と白式は同じ企業である事を打ち明けられ、これを機に一夏と簪さんとの仲を深めて貰うと思い、この件を一夏に任せる事にした。

 

そして俺達が整備室へ辿り着くと、一箇所に何人か集まっていた。其処には簪さんとのほほんさん、それと見覚えの無い生徒........、整備班かな?

 

龍騎「皆んな集まってるな?まずは俺の我儘に付き合ってくれてありがとう。何とかタッグマッチトーナメントまでに間に合う事が出来た」

 

簪「私からもありがとう........」

 

本音「かんちゃんお願いだからね〜、断らない訳ないよ」

 

簪「本音........」

 

龍騎「さて、それじゃあ簪さん」

 

そう言って俺は、皆んなの横にあるブルーシートに覆われたISを目に向けて、簪さんに指示をする。そして簪さんはブルーシートを勢い良く剥がすと、其処には生まれ変わったであろう簪さんの専用機があった。

 

龍騎「これが新たな簪さんの専用機」

 

本音「打鉄・鋼鉄と書いて、《うちがね・フルクロス》だよ」

 

簪「フルクロス........、これが私の........」

 

黒騎「失礼する」

 

簪さんが見惚れていると、後ろから黒騎が掌サイズの球体を持って、整備室へと入って来た。

 

黒騎「待たせてすまない。簪よ、これをバックパックにつけてみろ」

 

そう言って黒騎は簪さんに手に持っていた球体を渡す。いや、如何見てもハロだな........、完全再現してるよ........。

 

簪「凄い........、ハロそっくり」

 

ハロ「ハロ!カンザシ!」

 

一夏「喋った!?」

 

黒騎「これを取り付ければ、BT兵器の適正の無いお前でも使える筈だ。やってみろ」

 

簪「は、はい!」

 

簪さんはハロを手に持ち、打鉄・鋼鉄のバックパックに向かい、蓋を開けると手に持っていたハロを取り付ける。

 

黒騎「これで打鉄弐式の件は終わった、後は腕を上げるだけだな」

 

簪「ほ、本当にありがとうございます!これも全部黒騎さんのお陰です!」

 

黒騎「気にするな、俺は気にしない。それより一夏、お前は一応彼女に謝る必要がある。お前の白式が原因で打鉄弐式が遅れをとる事になったんだからな」

 

一夏「勿論、その為に来たんだ」

 

黒騎の言葉に、一夏は一度咳払いをして簪さんの方に向く。

 

一夏「取り敢えず、俺の白式の所為で迷惑掛けてごめん........」

 

簪「........確かに、白式には根に持ってたけど、今は気にしてない。私も少しばかり悪い所があったから」

 

簪さんの顔からして、本当に気にしてなさそうだ。それじゃあ早速........。

 

龍騎「一夏、簪さんの相手してやれ」

 

一夏「は?」

 

黒騎「打鉄・鋼鉄の性能、簪自身の腕を知るには絶好のチャンスだ。それにお互いの鍛錬にもなる。一石二鳥だ」

 

一夏「あ、それもそっか........。俺は大丈夫だけど、簪さんは?」

 

簪「私も大丈夫」

 

龍騎「決まりだな、じゃあアリーナの許可取って来るから準備しておいてくれ」

 

一夏も簪さんもやる気なので、アリーナの許可を取りに俺は整備室を出た。

 

 

 

〜楯無side〜

 

楯無「........」

 

「........お嬢様?大丈夫ですか?」

 

楯無「大丈夫よ虚ちゃん、私はいつも通りよ」

 

(完全に機嫌がよろしく無いのですが........)

 

最近、いや........、彼が目覚めた日からすっごくイライラする日が続いてる。隣に居る布仏 虚《のほとけ うつほ》ちゃんに大丈夫かと言われてるけど、内心では大丈夫じゃない。彼が目覚めた日に、マイラブリーエンジェルシスターである簪ちゃんと食堂で会話してたのを偶然にも聞いていた。その時は簪ちゃんの相談に乗っていた彼だけど、心配していたシャルロットちゃんと中国代表候補生に連れて行かれた。

 

でも、其処でイラついた訳じゃ無い。その後の会話だった。

 

 

 

〜数日前〜

 

龍騎「全く、心配してくれるのは分かるけど、過保護過ぎないか?」

 

楯無「それ程貴方の事が心配してくれてる証拠よ」

 

シャルロットちゃんと中国の子に解放された霧影くんは疲れ切った様子でベットに倒れ込む。

 

龍騎「確かに心配掛けたさ、それでも俺は自分のやった事に悔いはない」

 

楯無「意地張っりね」

 

龍騎「身体の傷は恥じゃねぇ、寧ろ勲章だ。もっと誇っても良いね」

 

まるで漫画のような台詞を放つ霧影くん。いくら歳が上でも心は子供ね。もしかしたら簪ちゃんと上手くやっていけそうね、まぁ渡さないけど!

 

楯無「そんな事言ったらまたあの二人にどやされるわよ?」

 

龍騎「........俺がこの世界の人間だったら、死んでも良かったんだけどな」

 

楯無「........え?」

 

彼の言葉に私は間の抜けた声を出してしまった。死んでも良かった?

 

楯無「じょ、冗談は良しなさいよ........」

 

龍騎「冗談じゃねぇよ、俺は一回軽い女性不審になって毎日ビビりながら生きてきたからな」

 

その言葉を聞いて私は声を失った、彼にそんな過去が........。

 

龍騎「まぁ別に今はそんな事は思ってないけどな、克服は出来てるし」

 

楯無「そ、そう........」

 

龍騎「ああ、俺の事好きになってくれる人が居るからな」

 

ズキッ

 

急に胸が針が刺さったかのような痛みが走った。

 

楯無「........へ、へぇ。以外とモテるのね」

 

龍騎「まぁな、それも五人にな」

 

ズキッ

 

また痛みが走った。

 

楯無「........そう、その人達の為に頑張らくちゃね」

 

龍騎「そうだな........、もう俺の側に居なくならないで欲しいからな」

 

楯無「それ程大切な人なのね」

 

龍騎「そりゃあ、その中で心から決めてる人が居るからな」

 

ズキィ!

 

楯無「っ........」

 

龍騎「必ず生きて帰る、だから今は死ぬ訳にはいかないんだ」

 

さっきとは違う強い痛みが襲った。どうしてだろうか........、今の言葉を聞いて受け入れたく無い自分が居る。

 

 

 

〜現在〜

 

思い出しただけで更にイライラする。どうしてだろうか、此処まで苛つくのは生まれて初めてかもしれない。虚ちゃんの淹れてくれた紅茶を飲んでも全く落ち着かない。ただひたすらイライラしながら生徒会の仕事をしていくだけの時間。

 

楯無「........だーもう!」バンッ!

 

虚「!?」ビクッ

 

無意識に机を叩いてしまい、虚ちゃんを驚かさせてしまった。不味い、心を落ち着かせなくては........。

 

虚「........お嬢様、一度アリーナに行ってみてはいかがですか?本音の話しだと、簪様の専用機が完成したと」

 

楯無「そうだったの!?ごめん、ちょっと行ってくるわ!」

 

簪ちゃんの専用機が完成したと聞いて、私は虚ちゃんに仕事を任せて(頼んだとは言っていない)アリーナへと向かった。

 

 

 

〜第三アリーナ〜

 

アリーナの許可を得て、一夏と簪さんはアリーナの中、俺達は観客席へと座る。

 

一夏「行くぞ、白式!」

 

簪「おいで、打鉄・鋼鉄!」

 

お互いにISを展開すると、一夏はいつも通りのダブルオーもどきの白式。

 

簪さんのISは本来の姿と比べてガラッと変わり、肩には髑髏の形をしたユニットにスラスター内蔵のフレームに残存している積層させ、張り合わせたマント。胸部にある髑髏のレリーフ、右手には九つある発射口と銃本体が別パーツとなっており、エネルギー切れの際は前半分を取り外し新しいものと取り換えるカートリッジ方式の荷電粒子砲、バックパックには大型スラスターにレール砲を二基、そしてBT兵器を八基。

 

ゴリゴリのフルアーマーなIS、ロマンの塊である。

 

龍騎「制限時間は三十分、先にSEが無くなった方が勝ちで良いな?」

 

一夏「ああ」

 

簪「はい」

 

龍騎「それじゃあ........、戦闘開始!」

 

俺の試合の合図を出したと同時に、先に仕掛けて来たのは一夏だった。一夏が実体剣を手に持ち、ライフルモードに変換して簪さんに接近しながらトリガーを引く。

 

すると打鉄・鋼鉄の肩にある髑髏の目から光が出ると、一夏の放ったビームが弾き返した。

 

簪「この打鉄・鋼鉄に、ビームは効かない!」

 

一夏「はぁ!?」

 

簪「今度はこっちから!」

 

そう言って簪さんは右手に持っていた九つの砲門の荷電粒子砲を放つと、広範囲のビームが一夏を襲う。

 

一夏「くっ!」

 

簪「まだ終わりじゃ無い!」

 

一夏は何とか攻撃を避けるが、簪さんは右側のフロントスカートを展開し、アンカーを射出すると、一夏の左足を捕まえてそのまま地面に叩きつける。

 

一夏「ぐわっ!?」

 

簪「仮にも代表候補生、舐めてる痛い目に遭う」

 

一夏「代表候補生だったのか........、だったら尚更だな」

 

そう言って一夏は、実体剣をライフルモードからソードモードに変換し、先端からビームを展開する。それを見た簪さんは左手に大型の実体剣を取り出し、縁の部分に計14基のビームを展開する。

 

簪「このムラマサブラスターに勝てる?」

 

一夏「やってみなくちゃ分かんねぇな!」

 

そう言って一夏は再び飛び出すと、簪さんも迎え撃つかのように構える。そして一夏の持つ二本の実体剣と、簪さんの大型の実体剣の鍔迫り合いが始まる。

 

一夏「パ、パワーが桁違い過ぎる........」

 

簪「私の力は、こんなものじゃない」

 

一夏「くっ........」

 

完全に力負けしている一夏の白式に簪さんが鍔迫り合いに勝利して一夏を吹き飛ばす。

 

簪「ハロ!お願い!」

 

ハロ『ドラグーンテンカイ!ドラグーンテンカイ!』

 

簪さんがそういうと、バックパックの武装プラットフォームと高推力スラスターの機能を併せ持つ機動兵装ウィングが展開させ、計八基のドラグーンが一夏に迫る。

 

一夏「!?それはセシリアの!?」

 

簪「行け!ドラグーン!」

 

簪さんの掛け声と共にドラグーンが一夏に向けてビームを放つ。一夏はただただ避ける事だけしか出来ないでいる。

 

簪(凄い...、私の思い通りに機体が動く。全ての兵装があらゆる場面を想定されていて使い易い。特に近距離への移行が格段にスムーズに行える様になってる!慣れるのに時間は掛かるかも思ったけど、実際は扱い易い。これにマルチロックオンシステムのミサイルとドラグーン、九つの砲門のある荷電粒子砲を同時発射、直撃させればどんな敵だって間違いなく一撃で倒せる........)

 

簪(いける........!お姉ちゃんを超えられるかもしれない!)

 

一夏(駄目だ、全然近づけない!何とかして近づかないとあのボウガンみたいな荷電粒子砲の餌食になる!)

 

簪「悪いけど、トドメを刺す。山嵐!」

 

一夏「なっ........」

 

簪さんが山嵐と叫ぶと、大量のミサイルが展開され、一夏を襲っているドラグーンも一度簪さんの方へ戻ると、右手の持つ荷電粒子砲を一夏に向ける。

 

簪「これが、私の必殺技!フルクロス・バースト!!」

 

簪さんがトリガーを引くと、荷電粒子砲、ドラグーン、大量のミサイルが発射された。簪さんの離れた銃弾の嵐に、一夏は呆然としまま動く事無く、大爆発に巻き込まれた。

 

簪「........所詮はこの程度、か」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

黒騎「簪、まだ試合は終わってないぞ」

 

簪「え?」

 

簪さんが一安心した所を黒騎がアドバイスすると、爆発が起こった場所から拘束で簪さんに接近してきた。

 

それは、目のハイライトが消えて白式が赤く染まった一夏だった。

 

簪「!?」

 

一夏「........この距離なら、あのバリアは使えないだろ?」

 

簪「しまっ........」

 

懐に入り込んだ一夏が、両腕にあるバルカンを発射する。すると打鉄・鋼鉄の腹部から爆発が起こり、一夏は簪さんの持っていた荷電粒子砲を蹴り上げて手放す。

 

簪(な、何?急に雰囲気が........)

 

一夏「此処からは、俺の距離だ!」

 

簪「まだまだぁ!」

 

一夏は二本の実体剣を連結して槍状にしてビームを展開し、簪さんも大型の実体剣を両手に持って斬り掛かろうとする。

 

 

 

龍騎「其処まで!

 

一夏・簪「「!!」」

 

俺の一言で二人の動きは止まった。既に三十分は経過していたのだ。

 

一夏「で、どっちが勝ちなんだ?」

 

龍騎「時間経過の場合はドローだ、だから引き分け」

 

二人は納得しない顔をするが、暫くするとISを解除し、そのまま二人は観客席へ向かう。

 

本音「お疲れ様かんちゃん、おりむーも」

 

簪「ありがとう」

 

一夏「ありがとうのほほんさん」

 

のほほんさんが二人にタオルを渡すと、俺と黒騎は二人に近づいてアドバイスを言う事にした。

 

龍騎「お疲れさん、一夏は良くあの場面でSEを切らさずに生き延びたな」

 

一夏「一か八か賭けに出てみたんだ、所々当たったけど」

 

龍騎「機動力に助けられたな、やっぱり白式に足りないのは破壊力と火力だな。流石に実体剣二本じゃ無理があるだろ?なら簪さんのように大剣系の武器にしておけ、お前はその方が性に合ってる」

 

一夏「分かった、そうするよ。なら鈴に頼んで大剣の使い方教えて貰わないとだな........」

 

黒騎「........簪に関しては、あまり言う事は無い。初めての実践で此処まで動けば文句は無い。だか、少し慢心さが顔に出ている。それは早めに直しておけ、足元を掬われる事になる」

 

簪「気をつけます........」

 

お互いに言いたい事を言えたので、このまま解散........。する訳では無く、

 

龍騎「さっきからこそこそして無ぇで出てこいよ、会長」

 

「「「え?」」」

 

楯無「........気づいていたのね」

 

一夏「楯無さん!?」

 

簪「お姉ちゃん........」

 

観客席の入り口に居た楯無を呼ぶと、一夏は驚き、簪は少し困惑していた。

 

龍騎「何しに来た、ってのは聞かないが........。どうだった?妹の実力は」

 

楯無「確かに強くなってるわ、でもお姉ちゃんの方がもっと強いわよ」

 

龍騎「多分今やりあったらお前、負けるぞ?」

 

楯無「........は?」

 

俺の言葉に楯無は少し怒り気味で返事をした。........ってかこいつ、機嫌悪くないか?

 

楯無「........私が簪ちゃんに負ける?如何言う意味かしら?」

 

龍騎「今のお前は心に余裕が無い、とだけ言っておく。何でそんなに不機嫌なんだよ?」

 

楯無「........貴方には関係ない事よ、少し生徒会の仕事で疲れてるだけよ」

 

黒騎「........」

 

嘘だ、絶対なんかあったな........。

 

一夏「えっと........、あまり無理はしないで下さいね?」

 

楯無「ありがとう織斑くん、それじゃあまた........」

 

簪「待って!」

 

一夏に励まされ、楯無はこの場から離れようとすると、簪さんが呼び止めた。

 

簪「........今度のタッグマッチトーナメント、私が優勝したら........。私と勝負して!」

 

楯無「........理由は?」

 

簪「お姉ちゃんを超える、それが私の目標。今の私にどれだけ通用するか試してみたい、だから優勝したら勝負して!」

 

黒騎(勝てるか分からない相手に敢えて宣戦布告する訳か........。成長したな)フッ

 

一夏(今、黒騎が笑った........)

 

楯無「........良いわ。優勝したら、ね」

 

簪「っ、絶対に負けないから」

 

楯無「楽しみにしておくわ」

 

そう言って楯無は去って行くと、黒騎は簪さんの肩を掴んだ。

 

黒騎「お前の覚悟、しかた見届けた」

 

簪「黒騎さん........」

 

黒騎「........タッグマッチトーナメントのパートナーは一夏と組め、簪」

 

簪「え?」

 

一夏「ちょ」

 

黒騎のとんでもない言葉に流石の俺も驚いた。

 

龍騎「何故一夏を?」

 

黒騎「一夏の白式で相手を一点に集めて、簪の一斉射撃で勝敗は決まる。現状、今の白式では紅椿との相性は良い訳ではない。それに万が一に備えていつものメンバー以外での連携を取る事には悪い話しじゃない」

 

一夏「龍騎はまだ傷の事があるから出ないと思うけど、黒騎は出るだろ?誰と組むんだよ?」

 

黒騎「現在専用機持ちは俺達を含めて十人、そのうちのこいつは怪我で出場は難しいだろうから、となると残りは九人。つまり一人多くなる訳だ。恐らく織斑教論の事だ、俺とこいつを外すのは初めから考えてる筈だ」

 

一夏「ああ........、言われてみれば........」

 

本音「織斑先生ならなりかねないねー」

 

簪「........分かりました。私、黒騎さんへの恩返しのつもりで頑張ります!」

 

黒騎「恩返しなど求めてない。俺が勝手にやったことだと言っているだろう」

 

簪「でも、精一杯頑張ります!」

 

黒騎「期待している」

 

一夏「俺も、足引っ張らないようにしないとな!」

 

龍騎「俺の分まで頑張れよ」

 

一夏「任せろ!」

 

こうして、打鉄・鋼鉄の起動テスト兼白式との初実践は幕を閉じた。タッグマッチトーナメントまでもう少し........。




いかがでしたか?

今年のISの投稿はこれで終了です。

次回はタッグマッチトーナメント戦です。

ちなみに打鉄・鋼鉄に関しては、ガンブレモバイルから採用してるものです。


打鉄・鋼鉄《うちがね・フルクロス》

頭:エクストリームガンダム

胴体:クロスボーンガンダムX1フルクロス

腕部:クロスボーンガンダムX1フルクロス

脚部:クロスボーンガンダムシリーズ

パックパック:ガンダムパーフェクトストライクフリーダム

ライフル:ピーコックスマッシャー

サーベル:ムラマサブラスター

シールド:なし

こんな感じです。

大晦日には、まどマギの最終回を投稿する予定です。

良かったら見に来て下さい。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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タッグマッチトーナメント

どうもです。

コロナから無事復帰しました。

さて、今年一発目のISです。

それではどうぞ。


 

〜第一アリーナ〜

 

一夏「はぁ........、はぁ........」

 

龍騎「........今日はここまでにしよう」

 

一夏「お、おう........」

 

今日の訓練を終了の合図を出すと、一夏は直ぐにISを解除すると仰向けになって倒れた。俺も息を整えながら一夏に近づく。

 

龍騎「だいぶ大剣を使いこなせて来たな、その様子だと明日は大丈夫だな」

 

一夏「龍騎と比べればまだまだだけどな........」

 

そう言って起き上がる一夏。前にアドバイスした通りに一夏は新たに白式用の武器を追加し、その訓練を受けていた。左肩に懸架されている大型の実体剣、右肩にに懸架されており、ソードとライフルの二種類に変更できる大型の実体剣、両脚部に1基ずつマウントされているクリアグリーンの新素材で出来た刃が特徴の武装を追加した。追加してからは鈴に大剣の指導を受けて、たったの二、三日でマスターした。習得するのに時間が早かったのは驚いたが、その後はひたすら訓練の日々を付き合っていた。

 

一夏「遂に明日だな........、タッグマッチトーナメント」

 

龍騎「後は本番を迎えるだけだ、いつも通りにやれば良いさ」

 

かと言ってあの(兎詐欺)の事だ、何かしら仕掛けてくる筈だ。さて、明日に備えて休むとするか........。そう思った俺は一夏と別れ、今日一日を終えた。

 

 

 

~翌日 体育館・タッグマッチトーナメント開会式 〜

 

楯無「どうも皆さん、今日は専用機持ちのタッグマッチトーナメントです。出場生徒の皆さんは日々の訓練の成果を十分に発揮し、専用機を持っていない生徒の皆さんにとっては試合内容はとても勉強になると思います。しっかりと見ていて下さい。それでは実りのある時間となる様に期待を込めて開会の挨拶とさせて頂きます。........とまぁ堅苦しいのはこの辺にして、お待ちかね、対戦表を発表しま~す♪」

 

楯無の開催宣言すると、対戦表が表示された。知っての通り、俺と黒騎は参加する事は無いので、このまま観客席で観戦するつもりである。どうやら一回戦からいつものメンバーからだった。

 

1回戦第1試合

 

織斑一夏&更識簪VS篠ノ之箒&更識楯無

 

 

 

1回戦第2試合

 

ラウラ・ボーデヴィッヒ&シャルロット・デュノアVSセシリア・オルコット&凰鈴音

 

 

........うん、これ組んだの絶対に楯無だ。遊び心が感じる。俺は苦笑すると黒騎も気づいたのか溜め息を吐く、すると後ろから織斑先生に声を掛けられた。

 

千冬「こんな所に居たか」

 

黒騎「何の様だ........」

 

千冬「今朝、束から連絡があった。まもなく大型の無人機が此処にやってくるとな」

 

龍騎・黒騎「「................」」

 

やっぱりな、あいつなら仕掛けて来ると思ったよ........。まぁこれはある意味有難いかもな。

 

千冬「その様子だと予想はしていたようだな」

 

龍騎「学校行事関連に関して毎回イレギュラーが発生しているんですよ?大体予想はつきます」

 

千冬「........そうか」

 

龍騎「あぁそうだ、一つ聞きたい事があるんです」

 

俺は気になった事を思い出して、織斑先生に教えて貰う事にした。

 

龍騎「........この前のテロリスト、奴等は何者なんです?」

 

千冬「................」

 

俺が質問すると、織斑先生は表情を変えずに黙っていた。何と無くだが、織斑先生は何かしらは知っているな......。

 

黒騎「........ファントムタスク」

 

千冬「っ!」

 

龍騎「え?」

 

黒騎「『亡国企業』と書いてファントムタスク........、それがオルタの居るテロリストの名だ」

 

突如、黒騎の発言に織斑先生は答えを当てられたかのように、肩がビクッと反応した。ちょっと待て、何でお前が知っている?てかどうやって調べた?

 

千冬「........何故その言葉が出て来る」

 

黒騎「........この世界における裏の世界で暗躍する秘密結社。第二次世界大戦中に生まれ、五十年以上前から活動している様だな。俺の知っている歴史では、そんな組織は存在しなかった」

 

龍騎「そんな前から........、奴等の目的も分かるのか?」

 

黒騎「さぁな........、だがテロを起こす連中だ。碌な事しか考えて無いだろうな」

 

流石の黒騎も分からないのか........、何て思ってた次の瞬間。

 

 

ビー ビー ビー ビー

 

非常事態警報が鳴り響く。

 

 

龍騎・黒騎「「!?」」

 

千冬「山田先生、状況は!?」

 

真耶『お、織斑先生!敵襲です!』

 

黒騎「......予定より少し早いな」

 

これは流石に予想外、まさか今狙って来るとは........。俺は織斑先生が持っている通信機を横取りして山田先生に指示を出す。

 

龍騎「山田先生、霧影です。敵の数は大型ISの三機ですよね?」

 

真耶『え?は、はいそうですけど........』

 

龍騎「奴等は其々、第一、第二、第三アリーナに出現したと思います。第一アリーナは、セシリア・鈴・シャル・ラウラで対処。第二アリーナは一夏、簪さんで対処、第三アリーナは楯無と箒に向かわせて対処するよう指示願います。俺と黒騎はまず先に生徒の避難させます、教員達もなるべく生徒の避難優先でお願いします」

 

真耶『わ、分かりました!』

 

そう言って山田先生は通信を切ると、俺は通信機を織斑先生に返却する。

 

千冬「何の真似だ........?」

 

龍騎「束が呼び出したイレギュラー、実は俺が頼んで寄越したんです」

 

千冬「なっ........!?」

 

織斑先生は俺が敵側のISを呼び出したと聞くと、驚いた顔をすると、直ぐに俺の胸倉を掴む。

 

千冬「何を考えている!?生徒を巻き込む気か!?」

 

龍騎「この前にやって来たテロリストの一人を倒す為です。その為には、幻想郷での戦い方に変える必要があるんです」

 

千冬「何?」

 

龍騎「どうやら俺達はISに頼り過ぎたようですからね、これからは幻想郷(こっち)のやり方でやらせて貰います」

 

千冬「ISに頼り過ぎた?どう言う事だ?」

 

龍騎「........黒騎の言った亡国企業には、幻想郷で戦っていた奴が居るんです。奴だけは........、この手で殺さなくてはならない。ISなんてお飾りにしか過ぎない俺達では邪魔でしかないんですよ。それにこっちはまだ()()()()()()()んだ、まだ終わってなんか無い。戦争は命のやり取りだ、殺すか殺させるかの二つに一つ。それに........、もう誰かの命が失っていくのは、もう見たくないんです」

 

千冬「................その為に束に無人機を送らせたのか」

 

龍騎「さっきも言いましたが、俺達は戦争をしてるんです。呑気に学園生活を送ってるんじゃ無いんですよ。ISに頼りっぱなしの貴女達とは違う」

 

黒騎「........良い加減にしないと、一夏達も長くは保たないぞ」

 

龍騎「と言う事で、俺は行きます。俺は、俺の戦いをします。仲間を失いたく無いし、悲劇はもう見たくないので」

 

そう言って俺はこの場からは離れると、黒騎も何も言わずに後ろから着いてくる。さて、此処からだと一番近いのは第一アリーナだな。

 

黒騎「俺は第ニアリーナに向かう、他を頼む」

 

龍騎「了解だ。さてと........、実験台になって貰うぞ。束の無人機」

 

其々の目的を決めた俺達は其々の目的地へと向かった。

 

 

 

〜一夏side 数分前・アリーナ控室〜

 

ISスーツに着替えて、アリーナ控室に待機していたら突然の警報がなった。

 

一夏「何だ!?」

 

簪「警報!?」

 

真耶『緊急事態が発生しました!所属不明の大型ISが三機出現!』

 

山田先生の通信が入り、どうやら謎のISが攻めて来たようだ。同じような事が起きてるとデジャブを感じてるが、今はそれどころじゃ無い。

 

一夏「山田先生!指示を!」

 

真耶『現在、霧影くんとアルカードくん、教員等は生徒の避難させています。敵ISは其々、第一、第二、第三アリーナに出現、第一アリーナは、オルコットさん・凰さん・デュノアさん・ボーデヴィッヒさんで対処。第二アリーナは織斑くん、更識さんで対処、第三アリーナは生徒会長と篠ノ之さんに向かわせて対処しろとの事です。霧影くんとアルカードくんも、生徒の避難完了後、直ぐに向かわせます。皆さん、すみませんがよろしくお願いします!』

 

山田先生の指示を聞いて、龍騎と黒騎は既に動いていた。やはり何かしら起こるって分かっていたのか........、千冬姉ぇも頑張って避難誘導しているんだ、俺も男だ!覚悟を決めろ!

 

一夏「皆んな、聞こえたな!?龍騎と黒騎が居なくても、俺達だけでもやってみせるって見せてやるぞ!」

 

箒『ああ!いつまでもあの二人に任せてはいられないからな!』

 

鈴音『あったり前よ!もう見てるだけの私達じゃないわ!』

 

セシリア『私も、黒騎さんの為に戦いますわ!』

 

シャル『もう、僕達は守られる側じゃ無いからね!』

 

ラウラ『無論だ!』

 

楯無(あらあら、皆んな気合いが入ってるわね♪お姉さんもカッコいい所見せなくちゃね♪)

 

簪(大丈夫........、私ならやれる!)

 

一夏「よし、行こう皆んな!」

 

 

 

 

 

 

〜第二アリーナ〜

 

一夏「っ!あれは!?」

 

簪「大きい........、他のISより二倍ぐらいある........」

 

第二アリーナにやって来た俺と簪さんが目にしたものは、他のISより巨大なISが立ちはだかる。これがあと二つもあるのか........。けど弱音を吐いてはいられない。

 

一夏「来い!白式!」

 

簪「おいで、打鉄・鋼鉄!」

 

俺と簪さんはISを展開して、俺は右肩にに懸架されている大型の実体剣、簪さんは銃剣の大剣とボウガンの形をした荷電粒子砲を手に取る。

 

一夏「行こう!簪さん!」

 

簪「了解........!」

 

俺がまず先行して、大剣で敵のISの足を狙って斬りつける。だが、予想よりも硬く、弾かれてしまった。

 

一夏(っ、思った以上に硬い........!これは厄介だぞ........)

 

簪「離れて!」

 

一夏「っ!」

 

後ろから簪さんの指示に従い、その場から離れると、簪さんの荷電粒子砲が敵のISに向かって放たれた。荷電粒子砲を食らった敵のISは吹き飛ばされて、体制を崩した。他の皆んなの所にも助けに行かないといけない、一気に倒すしかない!

 

一夏「簪さん!俺が動きを止める!その隙にトドメを!」

 

簪「........分かった!」

 

俺は左肩にに懸架されている大型の実体剣を盾のようにして持ち、右手に持っている大型の実体剣をライフルモードへ切り替える。

 

一夏(やるぞ、白式!)

 

TRANS-AM

 

両肩から発生している緑色の粒子が増えていき、白式の装甲も赤くなっていく。そして俺は敵のISに向かって飛び出す。

 

最初にライフルモードに切り替えた大剣からビームを放ち、直ぐにソードモードに切り替えて高速移動しながら斬りつける。そして一度大剣右肩にマウントして、両脚部にあるクリアグリーンで出来た刃の武装を取り出して、斬りつけては突き刺して行く。そして左肩にある大剣を盾の状態にしたまま突き刺して、右肩にある大剣を手に持ち、一閃する。

 

一夏「今だ!」

 

簪「ハロ!お願い!」

 

ハロ『ドラグーンテンカイ!ドラグーンテンカイ!』

 

簪さんがそういうと、バックパックの武装プラットフォームと高推力スラスターの機能を併せ持つ機動兵装ウィングが展開させ、敵のISに向けて標準を合わせる。

 

簪「私は、立ち止まる訳には行かない!」

 

簪さんは大量のミサイルが展開して、ドラグーンと右手の持つ荷電粒子砲を敵のISに向ける。

 

簪「もう守られてる私じゃ無い!」

 

簪さんがトリガーを引くと、荷電粒子砲、ドラグーン、大量のミサイルが発射された。そして、動けなくなった敵のISはどうする事も出来ず、大爆発に巻き込まれた。爆発で発生していた黒煙が徐々に消え、木っ端微塵になった敵のISの姿を確認した。

 

簪「........敵のISの破壊を確認」

 

一夏(流石だ........、とんでもない火力だ)

 

黒騎「来るまでも無かったか........」

 

改めて簪さんの専用機に冷や汗を掻く中、黒騎が駆けつけて来た。

 

簪「黒騎さん!私、私やりました!」

 

黒騎「そのようだな、良くやってくれた」

 

一夏「これで少しは認めてくれたか?」

 

黒騎「........少しはな。お前達は第三アリーナに迎え、知ってるとは思うが、今回の奴等は他とは比べて硬い装甲を持つ。中でも高火力を持っているのは簪、お前だ」

 

簪「はい、私と打鉄・鋼鉄の力が必要なんですね!」

 

黒騎「ああ........、一夏は速さは優秀だが肝心の火力は足りていない。簪のバックアップしてやれ」

 

一夏「おう!」

 

黒騎「俺は敵のISを回収する、ISコアもある筈だからな。........後は頼む」

 

一夏・簪「「ああ!(はい!)」」

 

そう言って俺達は急いで第三アリーナへと向かった。待ってろよ箒!

 

 

 

〜第三アリーナ〜

 

楯無「くっ........、思った以上に硬い........!箒ちゃん!背部展開装甲オン、私を押して!」

 

箒「は、はい!」

 

一夏と簪がイレギュラー三機のうちの一機を破壊した頃、楯無と箒は敵のISに苦戦を強いられていた。

 

楯無「このまま無人機の装甲を突き破るの!」

 

箒「でも!」

 

楯無「良いからやりなさい!!」

 

箒「それだと楯無先輩の装甲が!?」

 

龍騎『多分今やりあったらお前、負けるぞ?』

 

楯無(っ、私は負けない!簪ちゃんを守る為にも!)

 

楯無は前に龍騎の言葉をふと思い出すと、直ぐに頭を振って戦闘に集中する。前に龍騎が言っていた通り、彼女はまだ心に余裕が無かったのだ。

 

楯無「箒ちゃん!エネルギーすべて防御に回しなさい!捲き込まれるわよ!」

 

箒「で、でも!」

 

楯無「ミステリアス・レイディの最大火力、受けてみなさ........」

 

 

 

簪「待って!!

 

楯無「!?」

 

楯無が攻撃を仕掛けようとした途端、上空から簪の声が響き渡る。そして、敵のISに向かって荷電粒子砲が降り注ぐ。

 

箒「な、何だ!?」

 

楯無「簪ちゃん........?」

 

簪「織斑くん!」

 

一夏「任せろ!!」

 

簪が一夏に指示を出すと、一夏は再び白式を赤く発光させ、楯無と箒を回収し、第三アリーナから離脱した。そして、一人残された簪は右手に荷電粒子砲、左手にはビームを展開している大剣を握りしめ、敵のISに睨み付ける。

 

簪「よくも........、お姉ちゃんを........!許さない!絶対に!」

 

簪は荷電粒子砲を放ちながら、接近して大剣で斬りつける。そして足裏にあるヒートダガーを展開して蹴り上げる。次に前腰部フロントアーマーを変形させて射出するアンカーを射出して敵のISを掴み、アンカーを戻しながら接近して、一度大剣のビームを切り、敵のISに突き刺しては再びビームを展開する。

 

簪「これで最後だぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

簪は両肩に装備されている髑髏を手に装着し、Iフィールドにより敵を殴りつける。そして、中に仕込んであったブランド・マーカーを展開という二段構えの突貫により、敵のISは完全に沈黙した。

 

簪「はぁ........、はぁ........」

 

箒「な、何て破壊力だ........」

 

一夏「す、凄ぇ........、あんな戦い方があるのか........」

 

楯無「か、簪ちゃん........」

 

簪「大丈夫?お姉ちゃん」

 

そう言って簪は楯無に手を差し出す。

 

簪「私、追い付けたかな?」

 

楯無「........えぇ、追い付かれちゃったわね♪」

 

楯無は笑顔で簪の手を掴む。そして久しぶりに更識姉妹はお互いの笑顔を見せるのであった。

 

 

 

〜第一アリーナ〜

 

鈴音「くっ!何なのよこいつ!?」

 

セシリア「全くダメージを与えられていませんわ!?」

 

一方、第一アリーナに出現したイレギュラーに鈴、セシリア、シャル、ラウラは、楯無と箒で対峙していたイレギュラーより大苦戦していた。

 

シャル「どうしよう........、このままだとジリ貧だよ」

 

ラウラ「兎に角、攻撃の手を止めるな!」

 

ラウラの指示で再び攻撃を仕掛ける三人、しかし、他のISとは違い、簪のような火力の無い鈴達の攻撃は通用して無かった。そんな時だった。

 

龍騎「はぁ!」

 

突然、龍騎が現れては敵のISに蹴りを入れて吹き飛ばした。

 

龍騎「悪い、遅れた」

 

鈴音・シャル「「龍騎!?(りゅーくん!?)」」

 

セシリア「何処から来たのですか!?」

 

ラウラ(それより何だあれは!?たったの蹴りを一撃であんなに吹き飛ぶとは、どんな脚力をしている!?)

 

龍騎「お前等、後は俺にやらせてくれないか?」

 

鈴音「ど、どう言う事よ!?」

 

龍騎「これは、束が俺の為に用意してくれたようなもんだ。それに........、これから先に関わる事でもある」

 

セシリア「これから先に、ですか?」

 

龍騎「........多分、今のままではオルタを倒せない」

 

ラウラ「オルタ........、学園祭で襲って来た奴の事か?」

 

シャル「っ!」

 

龍騎「例えオルタじゃなくても、オルタを超える強い奴が現れるかもしれない。だから俺はもっと強くならなくちゃいけない........、強くならないと、守りたいものが守れない........。俺には強くなんか無くったって、一緒にいて欲しい仲間がいるから........!俺の側に居て欲しい人が居るから!俺が誰よりも強くならなきゃいけないんだ!」

 

そう言って龍騎は肩幅を開いて、膝を曲げ、太腿の上に手をつく。

 

龍騎「かと言って次にどうして強くなれば良いのか、思いつかなかった。だから俺は思った........。生み出せないのなら、再現す(パク)れば良いってな........。誰も遠くへ行かない為に........、誰も俺の側から離れない為に........」

 

すると、龍騎の皮膚が赤く光出し、()()が巻き起こる。

 

セシリア「な、何が起こってますの!?身体から蒸気が発生してますわよ!?」

 

鈴音「まさか........、あれって!?」

 

シャル「知ってるの鈴?」

 

鈴音「........あれは、漫画で出て来た身体強化技の一つで、血液の流れを加速させてとんでもない早さを出せる技よ」

 

ラウラ「と言う事は、龍騎は今、その技を再現したとでも言うのか?」

 

鈴音「恐らく........」

 

龍騎「これが、俺の新たな力........。ギア2(セカンド)又の名を........

 

 

 

強化『超加速』!!




いかがでしたか?

今回は簪さん大活躍、一夏のセブンソード/Gの換装、そして龍騎くんのギア2を導入しました。

次回は今回の続きと、最終章である修学旅行編を少し触れようとおもいます。

ギア2に関しての詳しい内容は、次回明らかにするのでお楽しみに。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。



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お誘い

どうもです。

前回の続きです。

それではどうぞ。


 

龍騎「........お前に俺のスピードに着いて来れるか?言っとくが、どんなに優れたセンサーやら何やら着けていても無意味だぞ」

 

肩幅を開いたまま龍騎はゆっくりと右足を下げて、右肘を深く曲げていく。そして龍騎の目線は敵のISの腹部を

 

鈴音(本当に再現出来てるのかしら........、幾ら龍騎とはいえ、身体は人間よ?耐えられる訳が........)

 

 

バコンッ!

 

 

「「「「................え?」」」」

 

後ろから四人の素っ頓狂な声が聞こえる。今何が起きたかと言うと、いつの間にか龍騎が敵のISが居た位置におり、肝心の敵のISは殴り飛ばされ、壁に激突した。

 

ラウラ「........見えたか?今の........」

 

シャル「ま、全く........」

 

セシリア「肉眼でもハイパーセンサーでも捉えられないなんて........」

 

鈴音「す、凄い........」

 

龍騎「........」

 

四人が龍騎の身体強化に驚く中、吹き飛ばされた敵のISは起き上がる。

 

龍騎「そうこなくっちゃ........!」

 

そして、龍騎の攻撃は再開される。まず敵のISの横へ移動からの蹴り、そして瞬時に移動してアッパーで打ち上げてからの上空で踵落とし。地面に叩きつけられても尚、敵のISに拳を一発当て、敵のISを掴んで大きく振り回して投げ捨てる。投げ飛ばされた敵のISは既に限界に達しており、期待の全身からスパークが発生、硬かった装甲も凸凹になっていた。やがて、敵のISは行動不能となり、完全に沈黙した。

 

 

 

 

龍騎「........ありゃ?もう終わりか?」

 

シャル「お、終わったの........?」

 

龍騎「みたいだな、完全に動かなくなったようだし」

 

鈴音「い、いつからそんな技を.........?」

 

龍騎「最近、でも()()が直せないのは辛いな........」

 

俺がそう言いながら戦闘不能となったISを見つめながら手を握ったり離したりする。確かに強くなってはいるけど、そんな長くは保ちそうにないな........。そんな事を思いながら俺はISを回収してアリーナを後にした。

 

 

 

〜視聴覚室〜

 

龍騎「皆んなお疲れさん、今回のタッグマッチトーナメントはイレギュラーが現れた形で残念な終わり方をしてしまったが、ちょっとお前達に話しておこうと思ってな」

 

俺は専用機持ちを集めて視聴覚室でとある事を伝えようとしていた。それは今後についてである。

 

龍騎「まぁ気づいてる奴は居るか分かんないけど、学園のイベントがことごとくイレギュラーが発生してる事に気がついた人は居るか?」

 

シャル「ラウラの時も?」

 

龍騎「それはISの暴走による事故とみなすからノーカウント」

 

俺がそう言うと、手を上げたのは簪さんを除く専用機組みだった。どうやら勘づいてるようだな。

 

龍騎「結構........、さて、じゃあ一年組に聞くけど、次の学校行事は何?」

 

一夏「何かあったか?」

 

箒「確かあったような気がするが........」

 

楯無「........京都、奈良の修学旅行よね?」

 

龍騎「流石、生徒会長。出来れば一年組に答えて欲しかった」

 

楯無がそう言うと、微笑みながら扇子を広げる。扇子には『当然』と書かれていた。とまぁ、ここまで言えば分かるだろ........。

 

鈴音「つまり、その修学旅行でもイレギュラーが起きるって言うの?」

 

龍騎「大体八割ぐらいな」

 

ラウラ「確かに有り得るな........、臨海学校と言い、学園祭と言い、色々と問題が起こっている」

 

一夏「その修学旅行っていつから何だ?」

 

龍騎「詳しくは分からんが、一ヶ月ぐらいか?」

 

一夏「じゃあそれに備えてもっと訓練する必要があるんだな!?」

 

黒騎「それ以前の問題があるがな........」

 

黒騎がそう言うと、鈴音とシャルは暗い顔をなる。察したな........。

 

一夏「え?それって........」

 

龍騎「........その説明の前に、お前達には俺達について話しておく事がある」

 

箒「どう言う事だ?お前達は異世界人である事には変わりはあるまい?」

 

龍騎「確かに俺と黒騎は異世界人だ、でも種族が違う」

 

箒「種族?」

 

龍騎「........俺は元々、『鬼神龍』と呼ばれる何処も存在しない神の一族。そして黒騎は俺の二重人格なんだ」

 

「「「「「はい!?」」」」」

 

ラウラ「それは本当なのか婿よ!?」

 

黒騎「........あぁ」

 

セシリア「ではどうして私達の前にいらっしゃるのですか?」

 

龍騎「ちょっとした事件でな........」

 

そう言って俺は視聴覚室の黒板にチョークで描き始める。

 

龍騎「大体の説明は省くとだな、俺と黒騎は『鬼神龍』と戦争時に、俺の背中をぶった斬ったオルタって言う俺のコピー体と戦ってる時にこの世界にやって来た」

 

そう言って黒板に書きながら、説明する。

 

龍騎「その時に、俺と黒騎はIS学園に、オルタはテロリストに引き取られたって訳」

 

一夏「ちょっと待て!龍騎は鬼神龍なんだろ!?何で同じ仲間と戦ってるんだよ!?」

 

龍騎「鬼神龍は戦いを好む『戦闘派』とその逆の『非戦闘派』に分かれてて、俺は非戦闘派側として戦っていた........。そして多くの仲間を死なせた........」

 

一夏「................」

 

一夏は俺の説明に思わず立ち上がると、俺の返事で何も言わなくなり、静かに座った。

 

龍騎「........続けるぞ。この世界にオルタが居る限り、テロリストのやりたい放題だ。何としてでもオルタだけは、倒さなくてはならない」

 

シャル「勝てる見込みはあるの?」

 

龍騎「........はっきり言うと、勝てない。超加速でも勝てるかどうかと言われたら、無理」

 

シャル「そんな!?」

 

鈴音「そんなのでどうやって勝つのよ!?」

 

龍騎「........」

 

簪「........あの、超加速って何ですか?」

 

シャルと鈴の言葉に何も言い返せない時に、簪さんが小さく手を上げて質問して来た。

 

龍騎「簪さん、ギア2って知ってる?それを再現したもんだよ」

 

簪「!?あれを再現したんですか!?」

 

楯無「簪ちゃん?それが何なのか分かるの?」

 

簪さんの言葉に楯無が疑問に思うと、俺は黒板にチョークで人型の絵を描き始める。

 

簪「ギア2はね、『ワンピース』の漫画に出てくる技で、パンプアップを応用することにより血液の流れを通常より上げ、爆発的な瞬発力を得る技なの。でも血液の流れは常人ならば心臓が破裂する程の速度だけど、龍騎さんは鬼神龍だから、他の人より何倍も丈夫だからセーブされているの」

 

ラウラ「しかしどうやって?」

 

龍騎「魔力を使って、血液の循環速度は上げたのさ。そうすればあら不思議、ギア2の出来上がりって訳だ」

 

そう言って黒板に人型の絵を描き加える。

 

黒騎「しかし、それには三つ弱点がある」

 

セシリア「弱点........?」

 

俺が説明してると、黒騎が横から入ってくるが俺は疑問に思った。三つ?二つは分かるがもう一つあったのか?

 

黒騎「まず一つ、それは『魔力を使用した攻撃が不可能』だ」

 

龍騎「そうなんだ、魔力全部が血液循環に使ってるから魔法は出せないし、空も飛べない」

 

黒騎「二つめ、『燃費が悪い為、長時間での戦闘は不能』」

 

龍騎「その通り、実はあぁ見えて結構スタミナが減るから長い時間は使えないんだ。短期戦ならとても使えるけど」

 

黒騎「そして三つめ、『身体の負荷による寿命減少』だ」

 

楯無「........ん?寿命?」

 

黒騎「鬼神龍は神でありながらも寿命が存在する。妖怪程では無いが、人間より倍はある。しかし、身体に負荷か掛かる事には変わりはない」

 

龍騎「........簪さん?原作でも寿命減ってるの?」

 

簪「う、うん........」

 

マ、マジか........。にわか程度の知識しか無いから寿命が減るなんて知らなかった........。

 

........まぁオルタと戦ってる時しか使わないし、大丈夫だろ。

 

何て思ってたら、突然視聴覚室の扉からノック音が聞こえてきた。失礼します、と言って入って来たのは、帽子を深く被った配達業者の格好した女性だった。

 

「霧影龍騎さん、お届けものです」

 

龍騎「?俺宛て?」

 

そう言って俺はお届け物を受け取り、段ボールを開けると、中には爬虫類の目を思わせるデザインのベルトだった。つまり........。

 

龍騎「黒騎、俺達の専用機が届いたぞ」

 

黒騎「そうか........」

 

一夏「専用機!?」

 

箒「と言う事は、姉さんから?」

 

それしか居ないだろうな、と言いながら紙にサインして配達業者に渡す。

 

龍騎「それと、お前って意外と演技下手だな。慣れない事はしない方が良いぞ?束博士?」

 

「あり?バレちゃった?」

 

そう言って女性は帽子を外すと、予想通り。ウサ耳を外した篠ノ之束本人だった。

 

一夏「束さん!?」

 

箒「姉さん!?」

 

「「「「「篠ノ之博士!?」」」」」

 

楯無「何故博士本人が此処に........?」

 

龍騎「普通に考えてみろ、宅配が来たら織斑先生か山田先生に渡されてくるだろ」

 

黒騎「........それで、お前から来るとは何事だ?」

 

束「あーうん、何か束さん宛にこんなのが送られて来てね」

 

そう言って束は胸ポケットから一枚の手紙だった。何かラブレターみたいな封筒してんな........。俺は封筒を開けて紙に書かれている文字を黙読する。

 

龍騎「........何これ?」

 

束「書いての通り、良く分かんない奴等からのご飯の招待状みたいだよ?しかもりゅーくんとくーくんも参加して欲しいって」

 

楯無「........罠よね?それ」

 

龍騎「しかもよりにもよって、亡国企業と来たか........。丁度良いや、直接奴等の目的を聞いてくるか」

 

ラウラ「大丈夫なのか?罠と分かってると言うのに」

 

龍騎「何も戦いに行く訳じゃ無いんだ、飯食って話し合うだけだよ。黒騎はどうする?」

 

黒騎「........................参加する」

 

セシリア「黒騎さん........」

 

黒騎「........心配するな、別に戦う訳ではない」

 

鈴音「........気をつけなさいよね」

 

龍騎「分かってるよ、んじゃ行きますか」

 

そう言って俺と黒騎は視聴覚室を出ていき、手紙に書いてあったレストランへと向かった。

 

 

 

〜とあるレストラン〜

 

束「うんうん♪このお肉美味しいね♪」モグモグ

 

龍騎「まぁな」ガツガツ

 

黒騎「........」

 

スコール「お気に召しまして?篠ノ之博士........」

 

俺達は亡国企業のメンバーらしき人物を前に食事をしていた。店は完全に高級レストランであって、普通のレストランとはまた別の味なのでこれはこれで楽しんでいた。束もご機嫌な様子で肉を食べてる中、黒騎は一口も口にしていない。

 

束「ん〜、そのスープ以外は全部八十点かな?やっぱりくーちゃんのご飯が一番だね♪」

 

あ、分かる〜その気持ち、他の物食べても結局は身内の料理が美味いよな。そんな事思いながら、束が飲まなかったスープを取って飲み始める。

 

龍騎「所で、何で俺達まで招待した訳?第二、第三男性IS操縦者の俺達では無く、第一男性IS操縦者の織斑一夏を誘えば良かったろうに」

 

スコール「うちの者が迷惑を掛けてしまったお詫びです」

 

お詫び、ねぇ........。だったら何でこのスープに睡眠薬が入ってるのやら..,、え?何で分かるのかって?束が警戒してたんだから何かしら入ってると思ったんだよ、後鬼神龍は毒とかそう言うのは聞かないらしいし。

 

龍騎「........まぁ良いや、で?本題は?」

 

スコール「........ それで、我々亡国企業にISを提供する話、考えて頂けたでしょうか?」

 

束「ヤダよ、面倒臭いじゃん。あ、ケーキ頂戴♪」

 

束の即答に女性は『ふ〜ん、そんな事言うんだ〜』と言いたそうな顔をしていた。

 

龍騎「後ろで銃を持ってる奴、襲うのは良いんだけどさ........、こっちの質問させてからしてくんない?オータムさんだっけ?」

 

オータム「!?」

 

俺は後ろから銃を構えようとしたオータムという女性にそんな事を言って、目の前に居る女性に質問した。

 

龍騎「お前等の目的は何?ってかいつからオルタを引き取った?」

 

スコール「........オルタに関しては、我々の基地の前に倒れていたのを保護した、とだけ言っておきましょう」

 

黒騎「........で?前者の方は?」

 

オータム「そんなもん決まってんだろ!この世界をぶっ壊すんだよ!」

 

スコール「オータム!」

 

龍騎「ぶっ壊す、ねぇ........。つまり今の女尊男卑時代を男女平等時代に戻すって事?」

 

黒騎「........それかこの腐った世の中を破壊し、一から作り直す。そう言う考えもある」

 

龍騎「........はぁ〜〜(クソデカ溜め息)」

 

オータムと言う女性の言葉を聞いて、俺は溜め息を吐く。

 

あ ほ く さ

 

龍騎「辞めたらテロなんか?ぶっちゃけこのレストランでやって行った方が食っていけるけど?」

 

束「そーそ、それに束さんは別に世界をぶっ壊そうとか変えようとか興味ないんだよね〜。だってりゅーくんとかくーくんがやって来てから面白い事尽くしだもん♪」

 

龍騎「嬉しい事言ってくれるじゃないのぉ〜、ご褒美に俺のケーキ上げちゃう♪」

 

束「わ〜い♪」

 

バンッ!

 

後ろから発砲音が鳴ると、俺が束に差し出したケーキが貫通した。

 

オータム「テメェ........、黙って聞いてりゃふざけやがって!!」

 

黒騎「........銃を引いたからには、命を賭けろよ」

 

オータム「あぁ?」

 

黒騎「そいつは、脅しの道具じゃ無いって事だ........」

 

龍騎「........おい、ババア

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

食い物粗末にすんじゃねぇよ」ギロッ

 

 

オータム「バ、ババアだとゴルァ!!」

 

そう言ってババアは俺に向けて銃を向けるが、俺は先程まで使ってたナイフをババアの腹に目掛けて投げる。投げたナイフが早過ぎたのか、そのままババアは腹に当たって倒れてしまう。

 

スコール「オータム!」

 

龍騎「言っとくけどこれは正当防衛だからな?俺は悪くない、お前の指導不足が招いた結果だ」

 

スコール「くっ........」

 

龍騎「........さて、帰るか。もう用は済んだし」

 

束「だね〜、もうお腹いっぱいだし」

 

黒騎「........その前に」

 

 

 

龍騎・黒騎・束「「「クロエ(くーちゃん)は返して貰うぞ」」」

 

そう言って黒騎は壁に殴りつけると、壁は崩壊。隣の部屋には、椅子に拘束されてるクロエと何か変な仮面を被った少女が居た。  

 

スコール「!?何故此処だと分かった!?」

 

龍騎「勘」

 

黒騎「何となく」

 

束「てきとー」

 

スコール「ふざけてるのかしら........?」

 

龍騎「ふざけてるのはお前等だろ?この世界を受け入れられないからこうして後悔していく人生を歩んでるだろ?」

 

スコール「後悔?後悔なんて無いわ」

 

龍騎「あっそ、んじゃ俺達は帰るわ。あ、そうそう、オルタに伝えておいてくんない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テメェが京都・奈良の修学旅行で攻めて来る事はもう知っている、決着は其処で着けようってな

 

俺がそう言うと、黒騎が拳を地面に叩きつける。するとグラグラと地震が発生し、震度がどんどん増していく。

 

「何をした!?」

 

龍騎「知らなくて良いよ、加速装置!」

 

そして俺は加速装置を作動させて、拘束されていたクロエを救出して黒騎に渡し、俺は束を担いで窓を割って飛び降りる。飛び降りると同時に加速装置を解除してそのまま空を飛んでこの場を後にする。

 

束「........うぇ!?何か浮いてる!?」

 

龍騎「暴れるなよ、落ちたら助けてやらねぇよ」

 

クロエ「..........っ、此処は........?」

 

黒騎「........気がついたか」

 

クロエ「黒騎様........?何故........」

 

黒騎「........篠ノ之束に送られて来た招待状の封筒に赤い液体らしきものが付着していた。お前が誘拐される前にお前が封筒で指を切った。そう考えただけだ」

 

クロエ「黒騎様........、ありがとうございます。このご恩は忘れません」

 

黒騎「食事に誘われたついでだ、気にするな」

 

クロエ「はい........///」

 

束(おほ〜♪クーちゃん乙女な顔してますなぁ〜♪)

 

龍騎(ってか俺等が居る事忘れてね?)

 

 

 

 

 

〜IS学園・龍騎、楯無寮室〜

 

龍騎「つーわけで、奴等の目的が分かったぜ」

 

楯無「やっぱり戦闘になったんじゃない!」

 

IS学園に戻って来た俺は、楯無に今回の件を説明していたら何故かキレられた。まぁ確かに何かしら仕掛けてくるとは思ったけどさ、あのババアがあんなにキレる奴だとは思わなかった。

 

本音「〜♪りゅーくんのご飯おいし〜♪」

 

龍騎「お代わりあるから沢山食べても良いよ」

 

楯無「貴方あっちで食べて来たんじゃないの?」

 

龍騎「最近身体の燃費が悪くてさ、身体が保たないんだよ」

 

虚「........しかし、私もご馳走になってよろしいのでしょうか?」

 

今回はのほほんさんだけでは無く、姉の虚さんにも来て貰ったのだ。と言ってものほほんさんに半ば強制的であるが........。

 

龍騎「良いんっすよ先輩、楯無がお世話になってるお礼です」

 

虚「いえ、それは此方の台詞です。お嬢様がご迷惑をお掛けしてませんか?」

 

楯無「ちょっと虚ちゃん?母親みたいな言葉は止めて?」

 

龍騎「まぁそう言う奴は地元(幻想郷)でも数え切れない程居るんで、慣れてますよ」

 

虚「そうですか、何かあればお声掛け下さい」

 

楯無「こらー!無視しないの!不貞腐れるぞー!」

 

なんて言い合いながら楽しく夕食をしているその時だった。いきなり乱暴に扉を開ける音がした。すると其処には........、

 

黒騎「........更識楯無、これはどう言う事だ」

 

簪「ふみゅ〜........」

 

何故か簪さんをおんぶしている黒騎だった、しかも機嫌が悪い。

 

龍騎「........何があった?」

 

黒騎「部屋には戻って来たらベットで横になっていた簪を発見した」

 

龍騎「それで?」

 

黒騎「何故か部屋の中が少量のアルコールの臭いがしたのはどう言う事だ」

 

龍騎「は?」

 

本音・虚「「え?」」

 

楯無「」ビクッ

 

えっと........、どう言う事だってばよ?

 

黒騎「更識楯無、貴様が妹に何かしらを細工する時にアルコールを入れたんだろう。少量で、しかもウィスキーでな」

 

楯無「何で酒まで分かったの!?」

 

本音「あ、認めた」

 

楯無「あ」

 

虚「................つまりあれですか?お嬢様は簪様にわざとお酒を入れて、誰かに何かしでかすよう仕向け、その瞬間に颯爽と助けに入ろうと?」

 

楯無「........................」ダラダラダラ

 

虚さんの推測を聞くと、楯無は滝のように汗を流していた。その様子を見た黒騎は舌打ちをすると、『説教は任せた、俺は彼女を介抱する』と言って部屋を出て行ってしまった。

 

虚「さてお嬢様、織斑先生を呼びましょうか?お嬢様がしっかりお話できますように」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

 

楯無「え、あ、いやその........」ダラダラダラ

 

龍騎「待った」

 

虚さんが説教を始めようとするが、俺は待ったを掛ける。楯無はまるで俺が救ってくれるんじゃないかと期待した目で見てくるが、俺は笑顔でこう言った。

 

龍騎「今すぐこの部屋から出て行くか、それとも耳栓するか選んで下さい。ちなみに前者をオススメします」

 

虚「え?」

 

本音「?りゅーくんお嬢様にお説教するの?」

 

龍騎「ん〜まぁそんな所」

 

楯無「........き、霧影くん?助けてくれるんじゃ」

 

龍騎「おいクズ

 

楯無「ク!?」ビクッ

 

本音・虚「「!?」」ビクッ

 

龍騎「此処に座れ

 

楯無「え...、私椅子に」

 

龍騎「正座だ、正座しろ

 

楯無「いやだから」

 

龍騎「さっさと座れ!!」ギロッ

 

楯無「は、はいぃ!」ビクッ

 

虚「本音、行きましょう。此処に居てはダメよ」

 

本音「う、うん........」

 

 

 

 

 

 

 

 

〜龍騎・楯無寮室・玄関前〜

 

一夏「........何か聞こえるか?」

 

箒「いや........、防音の所為か良く聞こえん........」

 

鈴音「でも何か騒いでるわよね?」

 

セシリア「ちょっと皆さん、扉に耳当てても仕方ないと思いますわよ?」

 

シャル「セシリアの言う通りだよ、何も其処までしなくても........」

 

一夏達は龍騎と黒騎が戻って来たと知り、テロリストについて聞き出そうと龍騎の部屋に向かったのだが、途中で本音と虚と会ってしまい、『今は行かない方が良い』と言われてしまったが、どうしても気になった一夏、箒、鈴音はそのまま向かう事に。セシリアとシャルロットは止めようとしたのだが、結局ついて来てしまった。ついでにラウラも。

 

ラウラ「........ちょっと待て、何か怒鳴ってる気がするな」

 

セシリア「分かるのですか?」

 

ラウラ「伊達に軍人をやってる訳ではない........、この声は.......、龍騎か?物凄く怒っている気がする」

 

シャル「りゅーくんが?」

 

一夏「一体何が........」

 

そう言って一夏は恐る恐るドアノブを触れる。そして後ろのメンバーが頷くと、一夏も頷いてドアノブを捻る。

 

一夏(っ!鍵が開いてる!)

 

そして音を立てずにゆっくりと扉を開く........。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍騎「未成年で血の繋がった妹に酒を飲ます姉が何処に居るんだよ!!幻想郷じゃないんだぞ!?

 

楯無「それは...、その...

 

龍騎「さっきから聞こえねぇって言ってんだろうが!!日本語も分からねぇのか!!

 

楯無「えっと...、それは...

 

龍騎「はっきりしがれ!!仮にも生徒会長だろうが!!

 

楯無「それは...、そうだけど...

 

龍騎「其処だけ反応するんじゃねぇ!!

 

楯無「うぅ...、ひっぐ...」ポロポロ

 

龍騎「あーもうムカつくな!!第一酒にどんなに危険があるのか分かってんのか!?大体テメェはな!!

 

一夏「」

 

箒「」

 

鈴音「」

 

セシリア「」

 

シャル「」

 

ラウラ「」

 

一夏が扉を開けた瞬間、中から言葉の圧が飛び出て来た。あまりの事に、一夏、箒、鈴音の顔は一瞬で青ざめるどころか、蒼白となってしまった。セシリアは立ったまま気を失ってしまい、シャルロットは思わず尻餅をついてしまう。一方、ラウラは龍騎の言葉の圧により、下半身から汗とは違う液体が地面へと流れて行った。

 

一夏達は何とか部屋の状況を把握しようと中を覗き込む。其処に居たのは過去最悪に怒っている龍騎と、その前に正座させられ涙をポロポロ流す楯無であった。一夏はそっと扉を閉めて、『俺達は何も見てない、そしてこの場にも訪れてない。良いな?』と他のメンバーに伝えてその場を後にした。

 

後日談としては、龍騎の不機嫌はあの日で治らず、一組全員を恐怖に陥れた事により、裏では『ガチキレ影』だの『ブチギレ影』だの謎の渾名が呼ばれる事になるとは、龍騎本人は知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜???〜

 

オルタ「な〜るほどね、まさかあいつからそう言い出すとはなぁ」

 

スコール「そう言う事よ、分かってくれたかしら?」

 

オルタ「........へっ、良いぜ。協力してやるよ、其処で決着と行こうじゃねぇか」

 

スコール「感謝するわ、貴方のIS、私とオータム、Mの新型ISも順調に進んでるわ。予定通りに作戦を開始するから、覚えておいて」

 

オルタ「ああ〜楽しみだなぁ!Mもそう思うだろぉ?」

 

M「...........言いたい事は分かるがな」

 

オルタ「ノリが悪いなぁ........、戦いってのはノリが良い奴が勝つんだよぉ、覚えておいて損はないぜぇ?」

 

M「下らん........」

 

スコール「其処までよ、今から作戦会議を行うわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜スキマ〜

 

紫「........成る程、そう攻めてくる訳ね」

 

藍「紫様、霊夢達を集めて参りました」

 

紫「ご苦労様、なら行きましょうか」

 

 

 

〜八雲邸〜

 

紫「皆んな、集まってるわね?」

 

霊夢「紫、貴女から呼び出すなんて何か分かったの?」

 

紫「全てね、まず龍騎と黒騎が居る外の世界を発見したわ」

 

「「「「「!!」」」」」

 

紫「でもその外の世界は少し面倒なのよ、ISと呼ばれるパワードスーツが世の中に広まって、女尊男卑社会になってしまってるの」

 

魔理沙「女尊男卑?なんだそりゃ?」

 

早苗「つまりは女性が権力が上になってるって事です、でも何でりゅーくんがその外の世界に?」

 

紫「それは分からないわ........、それだけじゃないの。実は龍騎と黒騎はその外の世界のテロリストと戦う事になるんだけど、その中には龍騎と同じく飛ばされた敵が居るわ」

 

霊夢「敵........、つまり鬼神龍?」

 

紫「詳しい事情は省略するけど、そう思ってくれれば良いわ。良い?私達は龍騎と黒騎を連れ戻すのが一番の目的だけど、その敵があの外の世界に残したら不味い事になるのは絶対よ。なので私達も、龍騎達と共に最後の敵を倒す為に外の世界へ移動するわ」

 

咲夜「行くとするならいつです?」

 

紫「そう長くない日よ、どうやらその日は京都と奈良の修学旅行みたいよ」

 

早苗「修学旅行ですか!?良いな〜りゅーくん」

 

椛「そんな事言ってる場合じゃないですよ!」

 

妖夢「因みに外の世界へ行く人数は?」

 

紫「多くても仕方ないし、此処に居るメンバーで行くわよ」

 

魔理沙「へへっ、燃えて来たぜ!」

 

霊夢(龍騎........、待っててね)

 

紫「良い?龍騎と一緒に着いて来た敵を倒して、皆んなで幻想郷に帰るわよ!」

 

「「「「「おーーー!!」」」」」

 

 

迫り来る修学旅行、

 

そして亡国企業の計画、

 

幻想郷組みも動き出す中、

 

物語は終わりを告げようとしていた........。




いかがでしたか?

気がついたら10,000文字過ぎてました........。

遂に幻想郷組みも動き出してまいりました。

そして物語も最終章の修学旅行へ突入です。

完結出来るように頑張るので、よろしくお願いします。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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修学旅行 いざ、京都へ

どうもです。

遂に最終章の修学旅行編です。

それではどうぞ。


 

タッグマッチトーナメントから数日後、遂に待ちに待った修学旅行当日を迎えた。ちなみに移動は新幹線での移動だ、何年振りだろうな新幹線なんて........。何て思いながら窓の外を眺めてると、隣に座ってる一夏が家から持って来たカメラをご機嫌そうに眺めていた。

 

シャル「それ、一夏のカメラ?」

 

一夏「おう、修学旅行の記念写真撮るのに家から持ってきたんだ。」

 

箒「記念写真?」

 

一夏「クラス代表は別行動で旅行風景とかを撮ってまわるんだってさ。......それに龍騎と黒騎ってこの世界の住民じゃないだろ?いつ別れが来てもおかしくないようにって」

 

シャル「........そっか」

 

一夏の理由を聞くと、シャルは寂しそうな顔をしながら俯いてしまった。

確かに、いつ幻想郷に帰るか分からないからな........。

 

箒「........そ、そう言えば、龍騎の修学旅行は何処へ行ったんだ?」

 

話題を変えるべく、箒が俺に質問して来た。修学旅行か........。

 

龍騎「小学校の時が確か........、鎌倉と箱根だったかな?中学に京都と奈良で、高校は沖縄だったな」

 

一夏「沖縄?良いなぁ〜」

 

龍騎「はははっ、その時は軽い女性恐怖症になってたからあんまり楽しめなかったな........(遠い目)」

 

今思い返せば、民泊した所の人がまさかの美人さんで俺の事気に入ったのかとても揶揄われたような気がした........。

 

何て会話をしていたら、京都駅に着いたので俺達は目的地である宿へと向かった。

 

 

 

〜京都 宿~

 

山田「皆さんいいですか?この後は各班ごとに自由行動になりますからね」

 

千冬「夕方の清水寺の拝観は集団行動だ。その時間までには現地に集合すること、分かったな?では解散!」

 

「「「「「はい!!」」」」」

 

織斑先生の指示に其々の班は自由行動を開始した。俺は一夏と共に行動を開始しようとした所、山田先生に声を掛けられた。

 

真耶「そういえば、霧影くん宛にお荷物が届いてますよ?」

 

龍騎「荷物、ですか?」

 

全く心当たりが無い俺は、大人しく山田先生の差し出せた物を受け取る。それは何故かスーツケースであった。........いや何が入ってるの?

 

簪「........どうしました?」

 

偶然通りかかった簪さんが、気になったのか質問して来たのを一夏が答えてくれた。

 

一夏「あ、簪さん........。実は龍騎宛に荷物が届いてるんだけど........、心当たりは?」

 

龍騎「ないです」

 

一夏「だよな........」

 

黒騎「........明らかな不審物だ、心当たりがないなら爆破処理するか?」

 

一夏「爆破!?」

 

スーツケース「!!!?」

 

黒騎がとんでも無い事を言うと、一夏は驚く中、何故かスーツケースが跳ねた。........あ、分かった。俺は何かを察すると暗黒微笑をする。

 

龍騎「おっ、良いね♪確かにそれが最も有効な方法だな♪」

 

真耶「ち、ちょっと爆破なんてダメですよ!」

 

龍騎「大丈夫ですよ、ちょっとした爆裂魔法でちょちょいのちょいですよ♪」

 

スーツケース(え、本気でやろうとしてるの!?流石のお姉さんでも生きて帰れる自信ないわよ!?)

 

簪「それって何か呪文を唱えるやつですか!?それとも指パッチンで爆発するやつですか!?」キラキラ

 

楯無(簪ちゃーーーん!?何ノリノリで楽しんでんのよ!?ってか誰かお願いだから止めてよ!)

 

龍騎「どっちが良い?ちなみにどっちでもいけるよ?」

 

スーツケース(え!?嘘でしょ!?)

 

簪「じゃあ、『時は来た、今眠りから目覚め、我が狂気を以て顕界せよ!穿て!エクスプロージョン!』って言って下さい!」

 

龍騎「おっ?こ○す○のめ○み○ネタだな?ちょっと恥ずかしいけど、やってあげるよ」

 

スーツケース(こ、このままじゃ殺されちゃうっ!!!)

 

するとスーツケースがガタガタと震え始めて、やがてスーツケースが勝手に開かれ、一人の人物がやって来た。

 

楯無「ちょ、ちょっと待って!私よ!更識楯無、爆破ストップ!」

 

黒騎「........やっと出てきたか」

 

龍騎「やっぱりお前だったか........(呆れ)」

 

簪「...お姉ちゃん」

 

楯無「へ?」

 

スーツケースから飛び出して来たのは、予想通りの楯無だった。よくスーツケースに入れて来たな........、今度ダンボールに入れてやるか。

 

真耶「え、えっと........、霧影くんは楯無さんが入ってたのは気づいていたんですか?」

 

龍騎「まぁこいつならやりかねないと思ったので........、お前はまだ懲りてないのか?あ?」

 

楯無「ひぃ!?」

 

俺が楯無に問いかけると、楯無はビクッと身体を跳ねて怯えてしまった。多分俺が説教した所為でトラウマになっちまったみたいだな........。仕方ない、此処まで来てしまった以上、無理矢理帰すでだろう織斑先生のような俺じゃない。

 

龍騎「........今日泊まる旅館の手伝いするなら、今回はチャラにしてやる」

 

楯無「え?」

 

龍騎「それとも俺と織斑先生の説教の方が良いか?」

 

楯無「喜んでお手伝いさせて頂きます!!」

 

と言う事で、楯無はそのまま旅館に置いて行き、一夏を連れて記念写真を撮る仕事を開始するのであった。

 

 

 

〜南禅寺 水路閣~

 

南禅寺に向かった俺は、一度トイレに行く為に一夏と別れたが、合流してる途中にシャルと会ったので、折角だから一緒に回ろうと誘われたのでシャルと一緒に一夏の元へ向かうと、何故か一夏は木製のベンチの下に手を突っ込んでいた。

 

一夏「くっそぉ、取れねぇ........」

 

シャル「あれ?どうしたの一夏?」

 

一夏「あぁシャルか........、いや、レンズキャップをこの木製ベンチの隙間に落としちゃってさ」

 

龍騎「なら取ってやるよ、俺細いし」

 

そう言って俺はベンチの下に手を伸ばす。そして何か固い物が触れたので取り出してみると、一夏のレンズキャップらしき物であった。

 

龍騎「ほい、これだろ?」

 

一夏「サンキュー龍騎、助かったぜ!」

 

シャル「それなら僕が取ってあげるのに........」

 

龍騎「........デリカシーの無い事言うけど、見えちゃうよ?」

 

シャル「え?........あ」

 

俺がそう言うと、シャルは何かを察したのかスカートを押さえた。つまり下が見えてしまうからなのだ、それを防いだ俺はマジ紳士。

 

シャル「あ、ありがとう........///」

 

龍騎「良いよ別に、ほれ一夏。他の所行くぞ」

 

一夏「あぁ!」

 

そう言って俺達は、別の場所に移動するのであった。何故かシャルに腕を組まれたけど........。

 

 

 

~清水寺境内 地主神社(セリフのみ)~

 

鈴音「神頼みってのは性に合わないけど、恋愛成就でこんなに有名ならなんかご利益があるかもしれないわよね........、あの人が少しでも無茶な事をしませんように」ボソッ

 

セシリア「あら?鈴さん」

 

鈴音「セ、セシリア........。と言う事は........」

 

セシリア「おほほほほ........、目的は同じようですね........」

 

鈴音「あ、あはははは........、お互い頑張りましょう........」

 

セシリア「そうですわね........」

 

バシャ

 

ラウラ「........子宝に恵まれますように」

 

黒騎「そんな事願ってどうする........」

 

セシリア「黒騎さん!?」

 

鈴音「ラウラ!?いつから此処に!?」

 

ラウラ「ついさっきだ、こうやって願うと聞いたのだが、合ってるのか?」

 

黒騎「さぁな........」

 

シャル「あ、皆んな!」

 

一夏「よう!」

 

龍騎「こんな狭い所で何やってんだ?」

 

鈴音「龍騎!?」

 

セシリア「一夏さん!?それにシャルロットさんまで!?」

 

龍騎「へぇ、此処にスポットがあったなんてな。知らなかったわ」

 

一夏「龍騎は此処には行った事は無いのか?」

 

龍騎「無いな、清水寺は行ったけど........。そういや、昔の副担任の人が音羽の滝で恋愛成就の水を二リットルの空きペットボトルに入れようとして注意されてたな(遠い目)」

 

((((必死過ぎるだろ、その人........))))

 

一夏「???」

 

黒騎「........移動するぞ、此処に居ても時間の無駄だ」

 

一夏「それもそうだな、次何処行く?」

 

龍騎「あ、それなら行きたい甘味処があるんだけどさ」

 

鈴音「あ、良いわねそれ!」

 

龍騎「なら其処に行くか、その前に........」ジー

 

一夏「........ん?どうした?俺を見つめて」

 

黒騎「........そう言う事か」フッ

 

龍騎「察っしてくれて助かるよ、んじゃ行くぞ!じゃーんけーん!」

 

 

 

 

 

〜甘味処〜

 

セシリア「〜♪美味しいですわ〜♪」

 

鈴音「ご馳走様一夏♪」

 

一夏「いきなりジャンケンしたのはこの理由かよ........」

 

簪「........美味しい」

 

地住神社で唐突に行われたジャンケンで、全員分の甘い物を奢った一夏はどんよりしていた。簪さんも混じり、一夏の財布が軽くなっていくのを本人は溜め息が吐くしかなかった。俺も頼んだ甘い物を一口頬張ると、幻想郷の甘味処とはまた違う味に堪能していた。

 

龍騎「あぁ〜〜〜♪口の中が幸せじゃ〜〜〜♪」

 

シャル「りゅーくんって甘い物好きなんだね」

 

龍騎「最近碌な甘い物食ってないからな、こういうのって久しぶりに食うと美味いなぁ〜♪」

 

シャル(ふふっ♪なんか子供みたいで可愛い♪)

 

ラウラ「婿よ、一口貰って良いか?」

 

セシリア・簪((!?))

 

黒騎「...あぁ、構わん」

 

ラウラ「なら頂くとしよう」

 

セシリア「く、黒騎さん!私のとも交換しませんか!?」

 

簪「わ、私も一口貰っても良いですか!?」

 

一夏「うわっ!?どうした突然!?」

 

龍騎・シャル・鈴音(((大変だな黒騎(くん)も........)))

 

黒騎「........好きにしろ」

 

そう言ってラウラ、セシリア、簪さんは一口黒騎の甘い物を食べると、幸せそうな表情をしては、次第に間接キスしてると勘付いて顔を赤くしてしまった。一夏は当然、頭の上にハテナマークが浮かぶが、俺とシャルと鈴はその光景に苦笑するしかなかった。

 

 

 

~清水寺~

 

龍騎「一夏、清水寺の記録撮影は終わったか?」

 

一夏「おう、後は皆んなの写真を適当に撮れば良い感じだ。それと龍騎のも撮らせてくれよ」

 

龍騎「悪いけどパス、俺も黒騎も写真は苦手でな」

 

夕日が照らす中、俺達は清水寺で景色を見ていた。そういや、高校時代では清水寺からの夕日は見てなかったな、午前中にお守りやら買ってそれで終わってたし。

 

千冬「楽しんでるか?お前達」

 

一夏「あ、千冬姉ぇ」

 

龍騎「織斑先生........、そうですね。高校時代を思い出しますね。あんまり良い思い出は無かったので、当時よりとても楽しいです」

 

千冬「そうか、なら良い........。おっとそうだ、お前に渡しておくものがある」

 

そう言って織斑先生はポケットからあるものを取り出して俺に渡した。それは赤色のお守りらしき物だった。なんか英語でDEEP RELATIONSHIPと書かれていた。

 

※ DEEP RELATIONSHIPは二人の愛との意味です。

 

一夏「お守り?」

 

龍騎「何ですかこれ?」

 

千冬「どうやら男女のどちらかが貰うと嬉しいアイテムらしい。面白そうだから買ってみては良いものの、渡す奴がおらんのでな。お前にくれてやる」

 

龍騎「なら一夏に渡せば良いじゃないですか」

 

千冬「お前には感謝してる、お礼の品だと思えば良い」

 

尚更いらないんだが........、ってかお守りなんて博麗神社に行けば貰えるんだが、とは言えないのでそのまま受け取る事にした。参ったな........、これ何の効果があるんだ?そんな事思ってると、シャルが割って入って来た。

 

シャル「ちょ、ちょっと良いかな!?それは誰に渡すのかな!?」

 

龍騎「どうしたんだよ急に?別に誰にだって良いだろ?」

 

シャル「良く分からない効果のお守りを渡しても喜ばないよ!?」

 

害のあるお守りなんて存在しないと思うのだが........。なんて思ってたらお守りに着いてた紐が手汗で滑ってしまい、清水寺の外へ落ちてしまった。

 

龍騎「やべっ!?」

 

シャル「あ、ごめん!」

 

龍騎「良いよ別に........。でも参ったな........、物は人と違って魔力で感知出来ないから探すのに苦労するぞ........」

 

一夏「あ、なら俺が探してやるよ、ついでに箒も探しに。夕方の参拝は全員参加だから周辺にはいると思うんだけど、ちょっと探して来ようかと思ってさ」

 

龍騎「なら俺も行く、落とした張本人だし」

 

一夏「いや、俺だけでいいよ。すぐに戻ってくるし、探して行き違いになる可能性もあるし」

 

龍騎「そうか........、すまんが頼む」

 

一夏「おう!ちょっくら行ってくる!」

 

そう言って一夏は走り出した。俺は去っていく一夏の背中を見送りながら夕日を見つめる。

 

シャル「........ね、ねぇりゅーくん。さっきのお守りって誰かに上げるの?」

 

突然シャルがさっきのお守りについて質問してきた。

 

龍騎「何で?」

 

シャル「さ、さっき織斑先生が男女のどちらが貰うと嬉しいって言ってたから気になってね」

 

龍騎「何故そんな事........、ってかこの英語の意味分かるの?」

 

シャル「え?分からないの?」

 

龍騎「英語は書けても読めん」

 

シャル「えぇ........(困惑)」

 

流石のシャルも困惑した、だって仕方ないじゃないか。其処まで英語は自信無いんだから。

 

シャル「わ、分からないんなら良いんだ!で、誰か渡すの?」

 

龍騎「欲しいなら欲しいって言えば良いのに........、幻想郷に神社の巫女やってる友人に頼めば、お守りの一個は二個は貰えるしな」

 

シャル「ふ、ふーん........。巫女さんか........、その人って綺麗な人?」

 

何故其処まで聞く必要があるんだ、もしかして対抗しようとしてるのか?

 

龍騎「........教えない」

 

シャル「え〜、何で〜?」

 

言ったら言ったで面倒臭いんだよ!後迎えに来てくれた時になんか修羅場起きそうで怖いし!

 

龍騎「教えないって言ったら秘密!」

 

シャル「........そっか、綺麗な人なんだね」

 

おい何故そのような答えになる。

 

シャル「其処まで教えないって事は、僕よりも綺麗な人が沢山居るって事でしょ?」

 

何なのこの娘?何か怖いんだけど........、まぁ事実だけども」

 

シャル「そっか、やっぱり綺麗な人なんだね」

 

!?やべっ、声に出てたか!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜上空〜

 

紫「........此処まで平和に過ごすって事は、この後でしょうね」

 

藍「紫様、どうなされますか?」

 

紫「........予定通りに動くわ、霊夢達に伝えて頂戴」

 

藍「分かりました」

 

紫(........此処からが勝負時よ。龍騎、黒騎........)




いかがでしたか?

次回は戦闘シーンを導入します。

この作品も終わりが見えて来ました。最後まで楽しんで貰えると嬉しいです。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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京都決戦 その1

どうもです。

修学旅行編第二話です。

今回から戦闘シーンを入れていきます。

久しぶりの戦闘シーンなので可笑しな表現があると思いますがよろしくお願いします。

それではどうぞ。


 

〜竹林の道〜

 

龍騎が落としてしまったお守りの回収と箒の捜索の為、一人でやって来た一夏は、まずは箒を発見する。

 

一夏「あ、箒!」

 

箒「一夏......」

 

一夏「やっと見つけた、もう皆んな清水寺の近くに集まりだしてるぜ?」

 

箒「あぁ、すまない。もうそんな時間か........、迷惑を掛けてしまったな」

 

一夏「気にして無いけど、何か考え事か?」

 

箒「いや、大した事ではない。それより戻るとしよう」

 

一夏「なら先に行っててくれないか?実は龍騎のお守りがこの辺に落としたみたいでな」

 

箒「そうなのか?なら私も手伝うが?」

 

一夏「いや、それよりも箒は皆んなの所へ集まっててくれ。結構目立つやつだし」

 

箒「そ、そうか........。では先に待っているぞ」

 

そう言って箒は歩いていくと、それを見届けた一夏はお守りの捜索を開始する。

 

一夏「さてと、何処にあるのやら........」

 

「探し物はこれか?」

 

一夏「ん?」

 

突然一夏に声を掛けて来たのは、物陰から姿を現した一人の女性で、その手には龍騎が落としたお守りらしき物があった。

 

一夏「あ、そうそう!それは龍騎の........、ってお前は!?」

 

「ふっ........、ならこれの交換にお前の命を頂こうか」

 

一夏は女性の姿を見ると声を上げる。それもその筈、一夏の目の前に居る人物は、かつて学園祭でIS学園を襲ったテロリストの一人、亡国企業のMだった。

 

一夏「お前はあの時の!」

 

M「来い、サイレント・ゼフィルス!」

 

そう言ってMはISを展開すると、学園祭の時とは新たに、右手には槍型の接近戦用武装。左手にはロング・ライフル、背中にはX型のスラスターが追加されていた。

 

M「今度こそ決着を着けるぞ、此処が貴様の墓場だ!」

 

一夏「ちっ!」

 

 

 

 

〜清水寺~

 

箒「すまない、遅くなった」

 

龍騎「あれ?一夏はお守り捜索か?」

 

箒「あぁ、一人で十分だと言っていたが........」

 

一夏がお守りを取って行ってから暫くすると、箒一人でやってた。もうモノレールへ移動時間が近づいていき、皆んなモノレールへと向かって行ってしまった。

 

........にしても、こんな時間まで行動を起こさないなんて奴等はどのタイミングで仕掛けてくる気だ?

 

龍騎(まさかとは思うが........、俺達が乗ろうとしてるモノレールに爆弾が仕掛けられてる?)

 

もし本当に爆弾が仕掛けてられていたとすれば、俺達では下手に解除する訳にはいかない。恐らく俺達専用機組みには爆弾処理なんて出来るとは思えないし、仮にラウラが爆弾処理出来るとしてもラウラ自身も分からない仕組みの爆弾だったら以ての外だ、無理矢理外したら爆発したりする可能性だってあり得る。

 

........仕方ない、楯無の力を借りるか。

 

そう思った俺は、他の生徒達に気付かれずにその場を後にした。本当に奴等の考えてる事が分からん、そしてオルタもいつ攻めてくるかも予想出来ない........。

 

龍騎「ほんと、やり難い相手だよ........」

 

 

 

 

 

箒「........」

 

鈴音「あ、箒!そろそろ集合時間なのにあんた何処行くのよ?」

 

箒「一夏の戻りが遅いからちょっと様子を見にいくんだ」

 

鈴音「一夏が?」

 

箒「龍騎の落としたお守りを探してるのだが、時間が掛かり過ぎていてな。流石にこれ以上は待たせる訳にはいかん」

 

鈴音「........なら私も行くわ、一夏にはお守りは諦めて貰いましょう?」

 

箒「そうだな........。龍騎には申し訳ないが、その方が良いだろう」

 

 

 

 

〜京都某所〜

 

黒騎「........」

 

オルタ「........お前が此処に居るとはなぁ」

 

黒騎「狙いは篠ノ之束か........」

 

オルタ「まぁ、そんな事だぁ........。オリジナルはどうしたぁ?」

 

黒騎「........知らんな、そんな事」

 

オルタ「ひでぇ男だなぁ........、やるか?」

 

黒騎「その為に此処まで来た........」

 

そう言って黒騎は爬虫類のデザインをしたベルトを腰に巻き、注射器ユニットを手に持つ。そしてベルトにあるスロットに差し込んでスロットを上げる。オルタもポケットから髑髏のキーホルダーを取り出すと、ISを展開する。

 

黒騎「........展開(アマゾン)

 

 

 

ZERO EPYON

 

 

 

そう言って黒騎は注射器ユニットに入ってる液体を注入すると、電子音が鳴り、黒騎は赤色の爆風に包まれた。爆風が収まると、目の前には赤と黒が特徴的な色に、まるで天使のような形をした翼の付いたISを纏った黒騎の姿だった。

 

オルタ「へぇ〜、強くしたのか........」

 

黒騎「........言っておくが、前とは違うぞ」

 

オルタ「それは楽しみだ........!」

 

 

BLADE LOADING

 

そう言って黒騎はアマゾンズインジェクターを1回押して、右腰にマウントしてあるビームソードを手に取ってビームを展開する。オルタはソードメイスを取り出して肩に置く。お互いが武器の展開が完了し、黒騎はオルタを睨みつけ、オルタはゆっくりと笑みを作り........。

 

オルタ「おらぁぁぁぁぁぁ!!」

 

黒騎「っ!」

 

オルタは地面を蹴って黒騎との距離を詰めると、黒騎も迎え撃つ為に飛び出していき、黒騎のビームソードとオルタのソードメイスがぶつかり合う。

 

 

 

~清水寺 舞台下付近~

 

箒「一夏ー!何処だー!」

 

鈴音「返事しなさーい、何処に居るのー!?」

 

「........はははははは!」

 

箒・鈴音「「!?」」

 

箒と鈴音は一夏の捜索する中、突如として謎の女性の高笑いな声が響く。すると、箒と鈴音が居る地点にISによる攻撃が仕掛けられた。二人は咄嗟に転び、攻撃を回避する。

 

鈴音「な、何よいきなり........!」

 

箒「っつぅ........」

 

「ははは!久しぶりだなクソガキ共!」

 

鈴音「っ!あんたは学園祭の!」

 

オータム「オータム様だよ!忘れたなんて言わせねぇよ!」

 

そう言ってオータムはISを展開するが、学園祭の時とは大幅に違い、ケンタウロスをモチーフとした四脚のISと化していた。

 

オータム「本当ならあの野郎に見せてやりたかったが、先にテメェ等をぶっ殺してやるよ!この『バルバタウロス』でな!」

 

箒「っ!紅椿!」

 

鈴音「甲龍!」

 

オータムがISを展開したと同時に箒と鈴音もISを展開する。そして先にオータムは頭部アンテナの形状を模した二本一対の剣をハンドガンモードにして、二人に射撃を放つ。二人は銃弾を避けるが、バルバタウロスの尻尾が鈴音に向かって伸びていき、甲龍の左肩に直撃する。

 

鈴音「きゃ!」

 

箒「鈴!」

 

オータム「余所見してて良いのかよぉ!」

 

隙をついてオータムはツインブレードを箒に振る、箒は刀で受け止めるが、鈴音に当てた尻尾が鞭のように攻撃をすると、オータムは反転して馬が蹴りするように吹き飛ばす。

 

箒「ぐっ!?」

 

鈴音「つ、強い........!」

 

オータム「オラオラ!もっと俺を楽しませろよ!」

 

そう言ってオータムはツインブレードを連結させて電磁投射大弓を用いて高硬度レアアロイで精錬された特殊矢を頭上に向けて発射すると、雨のように矢が降り注ぐ。

 

鈴音「嘘でしょ!?」

 

箒「なんて出鱈目な........!」

 

オータム「ははははは!!手も足も出ねぇだろ!!」

 

矢が降り注ぐ中、箒と鈴音は回避するのに専念するが、オータムは更に頭上に向けて矢を放つ。負けじと鈴音は龍砲を放とうとするが、その前にオータムは尻尾で鈴音を拘束する。

 

鈴音「あぐっ!?」

 

箒「鈴!今助け........、うわっ!?」

 

オータム「仲間の事より自分の事考えやがれ!!そんなに大切なら一緒に地獄へ送ってやるよ!!」

 

箒「ちぃ!鈴を離せ!!」

 

箒は鈴音に巻き付いている尻尾を切断しようとするが、オータムが体当たりを繰り出して阻止する。体当たりされた箒は足で踏ん張るが、オータムはツインブレードで攻撃を仕掛けると、箒は刀で受け止める。

 

オータム「いくら新型であっても実力の差があり過ぎるんだよ!!このクソガキが!!」

 

箒「うっ........(な、なんてパワーだ........)」

 

バルバタウロスのパワーに負けている紅椿は、少しずつ地面に押し込まれていく。

 

鈴音(こんな........、所で........、負ける訳には........)

 

尻尾で拘束されている鈴音は脱出を試みるも、強く巻き縛られてる尻尾にビクともしない。そんな時、鈴音にある記憶が蘇る。

 

それは、学園祭で龍騎が背中を斬られた光景であった。

 

彼の背中から飛び散る赤い液体........。

 

彼の背中を斬りつけた男の持つ鈍器........。

 

そして脳に焼きついた忘れられない瞬間........。

 

鈴音(........いやだ、もうあんなの見るのは、嫌だ!私は........、私は!!)

 

鈴音は悔しがるように目を強く瞑り、歯を食いしばる。

 

鈴音「もう........、好きな人が傷つくのは見たく無い........!甲龍、力を貸して!!」

 

すると鈴音は目を勢い良く見開くと、瞳の縁の赤色へと変化した。そして一度甲龍を待機状態に戻して、尻尾による拘束から脱出する。

 

オータム「何!?」

 

鈴音「........」

 

脱出に成功した鈴音は直ぐに甲龍を展開して、大剣を片手にオータムに迫る。

 

オータム「逃げられたからって調子に乗るなよ!!」

 

鈴音「........!」

 

再びオータムは尻尾で攻撃を仕掛けるが、鈴音は尻尾を軽々と避けるとオータムに斬りつける。

 

オータム「なっ!?」

 

箒「り、鈴........?」

 

オータムはダメージを受けた事に驚愕し、箒は鈴音の姿に困惑していた。鈴音の顔付きと動きがまるで別人のような........。

 

オータム「俺に........、俺に傷を付けたなぁ!!」

 

そう言ってオータムは再びツインブレードを連結させて、頭上に矢を放ち、大量の矢を降り注ぐが、鈴音はまるでアイススケートみたいに避けながら攻撃を避けると、大剣を両手に持って、身体を思いっきり斜めに傾けて回し、少しずつ回転速度を上げて行く。

 

鈴音「........見様見真似、炎円斬」

 

箒「っ!あれは龍騎の!?」

 

鈴音は大剣を振り下ろすと、バルバタウロスの尻尾を切断に成功。そしてバルバタウロスに背中に大剣を突き刺して、箒に視線を向ける。箒は鈴音の目を見ると、鈴音は小さく頷く。

 

鈴音『トドメを刺せ』

 

箒は理解したのかもう一本の刀を取り出して口に咥える。それは打鉄の刀だった。そして両手の刀を自分の前で構え、風車のように廻旋させる。

 

 

〜回想〜

 

黒騎『今から教えるのは漫画で使われた三刀流だ』

 

箒『三刀流?どうやってだ?』

 

黒騎『二本は両手、もう一本は口に咥えて斬りつける流儀らしい。これを習得さえすれば、大抵の奴なら一撃で仕留められる』

 

箒『ちょっと待て、口で咥えるだと?攻撃する時に顎に負担が掛かるではないか』

 

黒騎『始めから三刀流で挑め等言っていない、あくまで絶好の機会の時に叩き込む時の為だ。お前の紅椿にはSEを回復する能力と機動力に恵まれてるが、一撃必殺というのは無い。ならこれを機に習得するべきだ、でなければ一夏は守れんぞ』

 

箒『!な、成る程........』

 

 

〜回想終了〜

 

箒(あの日以来、私は三刀流を学び始めた。しかし、そんな簡単な事では無く、技も何一つ完璧では無い........。だが、そんな事言ってはいられない!)

 

箒「行くぞ........、篠ノ之三刀流奥義........!」

 

両手の刀を自分の前で構え、風車のように廻旋させつつ突進していき、オータムに斬りつける。

 

箒「三・千・世・界 ! !

 

オータムを腹部を斬った上で上空に飛ばし、そして箒は膝を深く曲げて勢い良く飛び跳ねる。

 

箒「篠ノ之三刀流奥義........!」

 

箒は右手に持ってる刀を逆手に持ち、身体を時計回りに回転させながらオータムを斬りつける。

 

箒「風車《かざぐるま》!!

 

オータム「がはっ!」

 

箒の強烈な回転斬りにより、オータムは勢い良く地面に叩きつけられ、バルバタウロスの装甲には数多くの傷跡にバラバラにされた四脚、そして白目のまま気絶しているパイロットのオータム。箒と鈴音は見事、亡国企業の一人であるオータムを撃破したのだ。

 

箒「はぁ、はぁ、顎の負担が大き過ぎる........」

 

箒は口に咥えていた刀を外すと、顎に手を当てて筋肉を解していた。いくら二発しか三刀流の技を出していないとはいえ、その分顎の負担が掛かる。

 

箒「鈴、大丈夫か?さっきの動きは一体........」

 

鈴音「........」

 

箒は鈴音に怪我が無いか聞くが、鈴音は立ったまま返事をしなかった。その時、鈴音のISが解除されると、バタリと倒れてしまった。

 

箒「お、おい鈴!大丈夫か!?しっかりしろ!」

 

箒は倒れた鈴音を抱えると、鈴音の額からは大量の汗が流れていた。箒は慌てて鈴音を連れてその場を離れた。

 

 

 

 

〜京都タワー〜

 

スコール「........」

 

楯無「こんなところで優雅に街を眺めてるなんて、セレブは考える事が違うわね」

 

スコール「あら、貴女が姿を現すなんて珍しいわね。『モスクワの深い霧』さん?」

 

楯無「それは前の名前よ、今は『霧纏の淑女』と言うのよ」

 

スコール「そう........」

 

楯無「あなた達の好きにはさせないわよ、亡国企業!」

 

スコール「あら?其処までご存知なのかしら?ふふ、でも残念だったわね。良いシチュエーションが出来たのに、ちょっと遅かったみたいね!」

 

そう言ってスコールはISを展開すると、機体全体が角ばったフォルムになり、下部のクローも六基、先端も鋭利な形状になっている。楯無は見た事の無いISに驚愕していた。

 

スコール「ふふ、驚いたかしら?この『アグリッサ』はこの日の為に作ったものなのよ?」

 

楯無「やっぱり、今日で決着を着けようって言うのね?」

 

スコール「それが彼の要望なのでしょ?なら期待に答えてあげないとね?」

 

スコールの言葉に楯無もISを展開し、槍で攻撃を仕掛けるが、スコールは機首部に1門内蔵されているプラズマキャノンを発射する。楯無はプラズマキャノンの威力が予想以上に高かった為、慌てて回避する。

 

楯無「何て火力なの........!?」

 

スコール「随分と余裕ね」

 

楯無「!」

 

スコールはもう一度プラズマキャノンを発射すると、楯無はプラズマキャノンを避けながら槍を突き刺そうとするが、スコールは腹部から電磁的なビームバリアを形成し、楯無の槍攻撃を防御した。

 

楯無「なっ!?」

 

スコール「残念だったわね、このアグリッサはちょっと特殊でね。そう簡単には攻撃させないわ」

 

そう言ってスコールは楯無を地面に叩きつけると、六基のクローからプラズマによるフィールドを展開する。

 

楯無「きゃあああああああああ!!」

 

スコール「どう?アグリッサのプラズマフィールドのお味は?貴女の専用機は私達が面倒見るから、先に天国でバカンスを楽しんで来なさい」

 

楯無「........わ、私はまだ........!」

 

スコール「これでさよならね」

 

そう言ってスコールは楯無にプラズマキャノンを向けて、エネルギーをチャージする。プラズマフィールドにより、身動きが取れない楯無はスコールに睨みつけるが、自分の死が近づいてくると、覚悟して目を瞑る。

 

しかし、プラズマキャノンが発射される前にスコールは何者かの攻撃によって吹き飛ばされた。

 

楯無「........え?」

 

スコール「ど、何処から........」

 

「やっぱりテメェだったのか、スコールさんよ」

 

楯無とスコールは京都タワーの入り口を目を向けると、手にはラファールのライフルを手に持った龍騎だった。

 

楯無「き、霧影くん........!?」

 

スコール「貴方は........」

 

龍騎「大丈夫か?怪我は........、してるけど大丈夫そうだな」

 

楯無「どうして此処が.......?」

 

龍騎「旅館に行っても居なかったし、何処かで揉め事起きてると思って探してたんだよ。そしたらお前が電気ショック受けてた」

 

スコール「ふふっ、もう少ししたら面白いショーが見れたのに」

 

龍騎「俺ァまたお前の事心配しちまったぜ?また碌でも無い生き方してんじゃないかってよ」

 

スコール「........オルタから聞いたけど、貴方はこの世界の人間では無い見たいね?この世界は女尊男卑に染まった腐った世界よ?貴方はこの世界を男女平等にしたいとは思わないのかしら?」

 

龍騎「例え俺がイレギュラーでも、結構この世界は気に入ってるんだ。一夏を鍛えてやったり、楯無と束を弄ったりして幻想郷とは違う楽しみが増えたんだ。それに前に言ったけどさ、やっぱお前テロリスト向いてねぇよ。レストラン続けたら?もう十分だろ?散々関係の無い人間達を手にかけてよぉ」

 

スコール「........やはり私達の障害となるのね、霧影龍騎!」

 

龍騎「さんを着けろよクソババア!!」

 

そう言って龍騎は爬虫類のデザインをしたベルトを腰に巻き、注射器ユニットを手に持つ。

 

龍騎「お前は楯無を........、大事な仲間を傷つけた!この借り倍にして返す!」

 

 

AREUS

 

 

龍騎「展開(アマゾンッ)!!」

 

そう言って龍騎は注射器ユニットに入ってる液体を注入すると、電子音が鳴り、龍騎は赤色の爆風に包まれた。爆風が収まると、前回の専用機であるアルテミスより、更に武装を増加した青い翼に、二丁のライフル、全体的に白と青がメインのISだった。

 

龍騎「さぁ、ショータイムだ。最初からクライマックスだぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~龍騎が楯無の元へ到着する頃・モノレール~

 

真耶「皆さん、隣の席の人はいますか?」

 

「先生、織斑くんがいません!」

 

「あと、篠ノ之さんと凰さんも!」

 

「それと霧影くんとアルカードくんも居ません!」

 

千冬「........」

 

宿へ戻る為、モノレールへ乗り込もうとするIS学園の生徒は、真耶が人数確認をしていると、龍騎、黒騎、一夏、箒、鈴音が抜けてると聞くと、千冬は何かを考え込むと、真耶にある事を伝える。

 

千冬「山田先生、先に宿に戻ってくれ。あいつらを見つけたら戻る」

 

山田「は、はい!」

 

「待ちなさい」

 

千冬・真耶「「!?」」

 

千冬が行動に移そうとすると、背後から謎の女性がこえをかけた。千冬と真耶が振り向くと、其処には白と紫の道士服、リボンの着いた帽子に折り畳まれた日傘を持った美女と、青のスカートに緑の帽子、背中には巨大な鞄を背負った少女であった。

 

「誰あの人........?」

 

「知らない........、でも凄い美人........」

 

「隣の娘も可愛い........」

 

生徒が騒ついてる中、千冬は謎の美女に質問する。

 

千冬「何者だ、貴様」

 

「名乗るのは後にして、悪いのだけど貴女達は今からこのモノレールから避難して貰うわ」

 

千冬「どう言う事だ?」

 

謎の美女「そのモノレールにはコントロールシステムへの干渉と車両への爆発物が設置されているの。もう時期、コントロールシステムは奪われてしまう。その前に私の連れの娘が出来るだけ爆発物を処理するわ。だから早くこのモノレールから離れなさい」

 

真耶「ば、爆発物ですか!?」

 

「「「「「え!?」」」」」

 

謎の少女「間違いないよ、この乗り物に爆発物の感知機が反応してるからね。ざっと四、五個くらいかな?」

 

そう言って謎の少女はテレビで使用されるアンテナのような物を取り出してモノレールに向けると、ピピピッと反応する音が響く。

 

真耶「ですけど、まだ織斑くん達が........」

 

謎の美女「心配無いわ、私の連れが見張ってるわ。何か問題があれば助けてくれるよう指示したわ」

 

千冬「........山田先生、生徒に指示を」

 

真耶「い、良いんですか!?」

 

千冬「何故か分からんが、信用出来ると思ってな。責任は私が取る」

 

真耶「わ、分かりました!」

 

謎の美女「話しが早くて助かるわ」

 

千冬が真耶に指示を出すと、謎の美女は感心するが、専用機組みが千冬達の前に現れる。

 

ラウラ「待ってください教官!」

 

シャル「なら僕達が一夏達の所に行ってきます!」

 

セシリア「まだ戻って来てない黒騎さん達を見殺しには出来ませんわ!」

 

簪「それにお姉ちゃんとの連絡が取れないんです!行かせて下さい!」

 

謎の美女「悪いけど、貴女達も宿へ戻って貰うわ。確か貴女達は自分のISを持つ代表候補生よね?だったら宿へ行って他の生徒の面倒見ていて頂戴。貴女達が生徒を守るのよ」

 

千冬「私も同意見だ、現状ISを持ってるのはお前達だけだ。万が一に備えて宿で待機していろ」

 

専用機組みの申し出に謎の美女はそれを却下、千冬も同意見だと聞くと、専用機組みは何も言えず、指示に従うしかなかった。

 

千冬「........良い加減、名前だけでも聞かせて貰うぞ」

 

謎の美女「まぁ良いわ、遅かれ早かれ知る事になるのだから」

 

そう言って謎の美女は、ゆっくりと微笑む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

紫「私の名前は八雲紫。龍騎と黒騎が居た幻想郷の創造者であり、賢者の一人........。龍騎と黒騎がこの世界に流れ着いたと知って参上したわ」

 

にとり「私は河城にとり、見ての通りただの河童さ!」

 

千冬「何だと!?」

 

真耶「嘘!?」

 

専用機組み「「「「え!?」」」」

 

紫「この世界の事情も、今の現状も把握済みよ。私は龍騎と黒騎を迎えに来たのよ、でも龍騎の事だから最後まで首を突っ込むと思うから、最後まで付き合うつもりよ。一緒に戦いましょ?」




いかがでしたか?

今回は箒の三刀流、鈴の覚醒でオータムを撃破。そして龍騎と黒騎くんのISの公開でした。

箒の三刀流は三千世界はそのままゾロのネタ、オリジナル技である風車は進撃の巨人のリヴァイの回転斬りをモチーフにしてみました。

鈴の覚醒ですが、あればダンボール戦記のオーバーロードから採用しました。鈴にはピッタリだと思ったので...。

ちなみに龍騎くんと黒騎くんのISは、自分が持ってるガンブレモバイルのパーツを採用しました。



【アレウスフリーダム】 待機状態【ネオアマゾンズドライバー】

頭部・・・ストライクフリーダムガンダム

胸部・・・ガンダムアルテミス(アレウス・ヘリオスでも可)

腕部・・・ガンダムアレウス

脚部・・・フリーダムガンダム+∞ジャスティスガンダム

バックパック・・・フリーダムガンダム+ストライクフリーダムガンダム

サーベル・・・ビームサーベル(二刀流)

ライフル・・・高エネルギービームライフル(ストライクフリーダム)

シールド・・・アンチビームシールド(デスティニー)

篠ノ之束により改修された龍騎の専用機(実質二次移行)アルテミスと比べて射撃武装が増え、腰部にはフリーダムのレール砲と脚部には∞ジャスティスのパーツ、バックパックはフリーダムとストライクフリーダムを一つにしたパーツでスーパードラグーンを搭載されている(ちなみに龍騎はBT兵器の適正あり)




【ゼロエピオン】 待機状態【ネオアマゾンズドライバー】

頭部・・・ウイングガンダムゼロ(EW)

胸部・・・ウイングガンダムプロトゼロ(EW)

腕部・・・ウイングガンダムゼロ(EW)

脚部・・・ガンダムエピオン(EW)

バックパック・・・ウイングガンダムゼロ(EW)

サーベル・・・ビームソード(エピオン)

ライフル・・・ツインバスターライフル(ウイングゼロ(EW))

シールド・・・ウイングガンダムプロトゼロ(EW)


篠ノ之束により改修された黒騎の専用機(実質二次移行)エピオンより更に機動力と破壊力が上がり、射撃武装であるツインバスターライフルを使用可能。ゼロエピオンだけが搭載する、数秒先の未来を見ることができる『ゼロシステム』が搭載されている。

こんな感じです。

オータムのオリジナルISであるバルバタウロスはガンブレバトローグからで、スコールのアグリッサはダブルオー、MのISは、サイレント・ゼフィルスにクロスボーンガンダムX2のバックパックにショットランサー、バスターランチャーを搭載したものです。

次回はスコール戦、M戦とオルタ戦のちょこっと行う予定です。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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京都決戦 その2

どうもです。

修学旅行編第三話です。

前作のIS作品、復活しようか迷ってます。

それではどうぞ。


 

〜清水寺・森近く~

 

一夏「お前、一体何者だ!」

 

M「これから死ぬ奴に教える必要はない」

 

一夏「ふざけんな!目的はなんだ!」

 

そう言って一夏もISを展開すると、左肩に懸架されている大型の実体剣を取り出す。

 

M「........まぁいい、私の真の目的は織斑千冬を殺す事だ」

 

一夏「何だと!?」

 

Mが答えると、一夏に向けてショットランサーを発射する。一夏は大剣で防ぎながら一度距離を置くが、Mはショットランサーを突き刺してくる。

 

M「はぁ!」

 

一夏「ぐっ........」

 

M「ふん、一つ教えてやろう。お前達が乗る予定のモノレールには爆弾が仕掛けられている」

 

一夏「なっ!?」

 

M「もう時期爆発の時間だ、自分の無力さを後悔するが良い」

 

一夏「........ざける、ふざけるなぁぁぁぁぁぁ!!」

 

一夏はMの言葉に怒りを覚え、右肩に懸架されており、ソードとライフルの二種類に変更できる大型の実体剣を取り出して二刀流で構える。

 

一夏「良くも皆んなを........!千冬姉ぇに何の恨みがあるんだ!!」

 

M「言った筈だ、これから死ぬ奴に教える必要は無い!!」

 

そう言ってMは、再びショットランサーで突き付けると、一夏は大剣を振り下ろす。一夏の白式とMのサイレント・ゼフィルス、二機の戦いは始まったばかり........。

 

 

 

 

 

〜京都タワー付近〜

 

楯無「........あれ、此処は........?」

 

龍騎「目が覚めたか?身体の方はどうだ?」

 

俺が楯無を担いで宿へ向かっていると、楯無は目を覚ました。

 

楯無「え?........怪我が治ってる........」

 

龍騎「当然だ、回復魔法で治したいんだから」

 

楯無「あ、ありがとう........///そういえば亡国企業の一人は!?」

 

龍騎「ん?ああ、それなら........」

 

 

 

〜回想〜

 

龍騎「さぁ、ショータイムだ。最初からクライマックスだぜ!」

 

俺はISを展開してライフルを構えると、スコールはプラズマキャノンを発射した。俺は翼を展開して、ドラグーンを飛ばしてスコールに目掛けてビームを放つ。ちなみに俺はBT兵器の適正があったらしく、それもセシリア超えだった。

 

スコール「BT兵器........、適正があったのね........!」

 

龍騎「お披露目は今日が初めてたけどな」

 

楯無「き、霧影くん........」

 

龍騎「心配すんな、直ぐに終わらせるから今は休め。終わったら回復魔法掛けてやるからな」

 

楯無「........勝って、ね」

 

そう言って楯無はゆっくりと目を瞑り、気を失うと、俺はライフルを腰部にマウントしてサーベルを取り出し、ビームを展開する。楯無に言われたら、敗北は許されない。

 

龍騎「ま、今の俺は負ける気がしねぇけどな!」

 

スコール「減らず口を!」

 

そう言ってスコールは再びプラズマキャノンを放つが、俺は軽々と避けると、翼にある計二門装備されたビーム砲を放つ。

 

スコール「甘いわよ!」

 

しかし、スコールはビームバリアを展開し、俺の攻撃を防いだ。ちっ、ビームバリアまであるのかよ........、なら接近戦しかないな。そう思った俺は再びスコールを接近する。

 

スコール「掛かった!」

 

そう言ってスコールは六基のクローからプラズマによるフィールドを展開する。俺はお構い無しに突っ込み、プラズマフィールドに掛かり、プラズマ攻撃を受ける。

 

龍騎「ぐっ!」

 

スコール「ふふっ、さぁ機体を残して死になさい!」

 

龍騎「........なーんてね♪」

 

俺は膝からつま先にビームを展開すると、スコールの六基のクローを回し蹴りして破壊する。

 

スコール「なっ!?」

 

龍騎「残念だったな、俺に電気も毒も効かないんだよ!」

 

スコール「くっ!」

 

スコールは下部のクローをパージすると、左腕の内側に外付けでマウントされている格闘武装を取り出して襲い掛かる。が、俺は右足だけでスコールの攻撃を防ぐ。

 

スコール「許さない........!何処まで私をコケにすれば!」

 

龍騎「良く言うぜ、散々俺と黒騎に喧嘩をふっかけてくる度に返り討ちにされた癖に。お前なんて足一本で充分なんだよ」

 

そう言って俺は右足でスコールを蹴り飛ばすと、サーベルも元に戻し、ライフルを手に持ち、ドラグーンを集結させて、スコールに狙いを定める。

 

龍騎「ISに頼りっぱなしで、俺に勝てる訳ねぇだろ」

 

翼が展開されて計二門装備されたビーム砲、両サイドスカートに設置された折り畳み式のレール砲、そして両手に持つビームライフルと胸部にある機関砲、そしてドラグーンを一斉発射する。一斉に放たれたビームがスコールのISに直撃して爆発が起こり、スコールはISを解除されたまま倒れた。

 

龍騎「はっきり言って、お前は一夏より弱かった。それに俺は三割も本気出してないぞ」

 

そう言って俺はスコールを掴んで空へ投げ飛ばすと、ドラグーンはスコールを乗せるようにキャッチすると、俺は楯無を担いで回復魔法を使って宿へと向かった。

 

 

 

〜回想終了〜

 

龍騎「とまぁ、こんな感じ」

 

先程の回想を説明すると、楯無は顔を顰めていた。無理も無い、今もドラグーンの上に寝てるスコールの姿は痛々しいのだから。

 

楯無「........本当に手加減したのかしら?」

 

龍騎「じゃないと殺してた。それに捕縛もしたし、一度宿へ戻ってババアを置いていくぞ」

 

楯無「え?あ、うん。でも大丈夫かしら?宿へ戻ったら暴れる可能性だって........」

 

龍騎「暴れたら暴れたで無理矢理でも黙らせる、最悪足の骨を折る」

 

楯無「ぶ、物騒ね........、でも貴方ならやりかねないわ........」

 

龍騎「知ってるだろ?俺はやる時はやる男だって」

 

楯無「そうね........(ってか今お姫様抱っこされてるのに抵抗は無いのかしら?とても恥ずかしいのに........///)」

 

なんか楯無が顔が赤くなってるけど体調が悪くなったのだろうか?そう思った俺は急いで宿へと向かうのだった。

 

 

 

〜京都某所〜

 

オルタ「オラァ!!」

 

黒騎「っ!」

 

オルタのソードメイスと黒騎のビームソードがぶつかり合うと、黒騎とオルタはお互いに距離を取ると、オルタは腕部にある200mm砲を放つと、黒騎もバスターライフルを取り出してトリガーを引く。しかし、オルタの射撃は正確に黒騎を捉えているが、黒騎は全くオルタを捉えていなかった。

 

オルタ「へっ、どうやら射撃は苦手らしいなぁ!全く当たってねぇじゃねぇか!」

 

黒騎「ちっ!」

 

オルタ「お楽しみはこれからだろうがぁ!!」

 

オルタは再びソードメイスを振り下ろす中、黒騎は必死にオルタとの距離を空けてバスターライフルを放つ。が、バスターライフルはオルタには当たらなかった。

 

黒騎(まさか此処まで射撃能力が低かったとは........!)

 

オルタ「ほーらよ!」

 

黒騎「っ!」

 

黒騎が己の射撃能力が低い事に後悔していると、オルタは接近してソードメイスを振り下ろそうとすると、離れた所から小さなビームがオルタを襲う。

 

オルタ「何!?」

 

黒騎「........あれは」

 

黒騎とオルタの間に通り過ぎたのは、青と白の小さな戦闘機だった。それを見た黒騎ははっ、気がつくと、その戦闘機を追う。

 

黒騎(あれは予想通りの物なら、破壊される訳には........!)

 

オルタ「待ちやがれクソ野郎!」

 

オルタは背後から200mm砲を放つと、黒騎はシールドで防ぎながら戦闘機を死守する。

 

 

 

〜清水寺・森近く〜

 

一夏「でやぁぁぁぁぁぁ!!」

 

M「甘い!」

 

一方、一夏はMに攻撃を仕掛けるが、Mの圧倒的な戦闘経験の前では、苦戦は必須だった。一夏はひたすら大剣二本を振り下ろすが、Mの前では通用せず、Mは左手に持つロングライフルを発射する。

 

一夏(今此処で、リミッターを解除したら........、SEが持ってかれて動けなくなる!どうすれば..........!)

 

M「死ね、織斑一夏!」

 

そう言ってMはロングライフルを構え、トリガーを引こうとするが、Mの背後から攻撃が放たれ、Mは背中に攻撃が当たり、一夏の横に通り過ぎると、それは青と白の小さな戦闘機だった。

 

一夏「な、なんだ!?」

 

M(戦闘機だと?にしてはサイズが小さいが........)

 

黒騎「一夏、聞こえるか?」

 

一夏「黒騎!」

 

すると一夏の元に、黒騎がやって来ると、黒騎は直ぐに一夏に指示を出す。

 

黒騎「一夏、今のは恐らく白式の支援戦闘機だ。あれを追いかけてドッキングしろ」

 

一夏「ド、ドッキング?」

 

黒騎「白式に100%出させる為のやつだ、俺が抑えてる間に早く行け」

 

一夏「っ!分かった!」

 

そう言って一夏は戦闘機に向かって飛び出すと、黒騎はMに向かってビームソードを振るう。

 

M「また貴様か!」

 

黒騎「オルタと同時にお前とも決着を着ける........、だかそれは一夏の仕事だ。暫く足止めさせて貰う」

 

M「ちぃ!」

 

 

 

 

一夏「追い付いた!でもどうすれば........」

 

束『ハロハロ〜♪いっくん元気〜?と言ってもこれいっくんには聞こえないんだけどね〜♪】

 

一夏「束さん!?」

 

戦闘機に追い付いた一夏だが、どうすれば良いのか悩んでいた所、束からの通信メッセージが入った。

 

束『今いっくんが追いかけてる戦闘機は白式の支援機でね?それとドッキングしたら白式はフルパワーになるのだ!しかも一緒に着いてる武器を使えば零落白夜も使えるよ♪さぁいっくん!今こそ真の戦士に目覚める時だよ♪』

 

そう言って通信が終了すると、白式にある文字が書かれていた。

 

【白式 換装可能】 【許可】 【拒否】

 

一夏「迷ってる場合じゃない........!」

 

一夏は迷いもなく許可を選択すると、戦闘機の一部のパーツが変形し、白式の両肩にあった大剣と両脚部に1基ずつマウントされているクリアグリーンの新素材で出来た刃を外すと、戦闘機は白式の背部にドッキングする。ドッキング後は、中央ブロックがメインスラスター兼複合センサーユニットとして背中に、両翼のバインダーは各種武装を備えた大型クラビカルアンテナとして両肩のドライヴ部に装着された。そして、新たな武装である刀身が折り畳み式の三連式のビームライフルを展開する。

 

一夏「こ、これが........。白式の本当の姿........」

 

M「見つけたぞ、織斑一夏!」

 

一夏「!」

 

すると背後から、黒騎を撒いて来たMがショットランサーで襲い掛かると、一夏は刀身を展開して攻撃を受け止める。

 

M「なんだこのパワーは........、先程より強くなってる!?」

 

一夏「うおおおおお!」

 

先程と比べて有利だったMだったが、今の一夏にパワー負けして振り払われてしまう。Mは舌打ちを打ちながら、ロングライフルを発射するが、機動力の上がった白式を捉える事は出来なかった。

 

M「ば、馬鹿な!?」

 

一夏「でやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

黒騎「........心配なさそうだな」

 

オルタ「漸く追い付いたぜ........、早過ぎなんだよお前」

 

一夏の様子を見ていた黒騎は、心配なそうと判断すると、少し離れた所からオルタがやってくる。

 

オルタ「さてと、こっちもやるかぁ!」

 

黒騎「ちっ、面倒な奴だ........」

 

そう言って黒騎は再びビームソードを展開し、オルタもソードメイスを構える。

 

 

 

 

 

 

 

〜宿付近〜

 

俺は楯無を担いで(お姫様抱っこ)飛んでいると、俺達が泊まる予定の宿が見えて来た。すると別方向から箒がやってる。

 

箒「龍騎!無事だったんだな」

 

龍騎「お前もテロリストに会ったのか........、何で鈴を担いだんだ?」

 

俺は箒が担いでる鈴に指を指す。

 

箒「あ、ああ........。実は鈴が突然別人のような動きになって、それで急に倒れてしまって........」

 

急に別人みたい?それは興味深いが、今は鈴もそうだが楯無の事もある。

 

龍騎「箒、悪いが楯無とこのテロリストの一人を宿へ連れて行ってくれ。俺は黒騎と一夏を探して加勢しに行く」

 

箒「なら私も!」

 

龍騎「こっから先は命のやり取りだ、お前が倒したテロリストの一人の時とは違って血が出ようが身体が斬られようが関係ない。それに、お前達にはそんな事して欲しくないし、死んで欲しく無い。それに旅館に戻ったら他の生徒の面倒を頼む、守れるのは専用機持ちのお前等しかいない」

 

箒「................分かった。だが必ず帰ってこい!そして力が欲しければ直ぐに呼べ!いつでも駆け付ける!」

 

龍騎「ああ、俺と黒騎でも勝てるか分からないからな」

 

そう言って俺は楯無とスコールを箒に渡して、飛び立とうとするが楯無に一言言っておく事にした。

 

龍騎「楯無、お前は宿で大人しくしてろ。幾ら回復魔法をかけても決して戦うなよ?あと鈴にも伝えておいてくれ」

 

楯無「そうさせて貰うわ.........、でもこれだけは約束して........。死なないで」

 

龍騎「........心配すんな、お前等を置いて死なねぇよ。........幻想郷に帰る為にな」ボソッ

 

最後の言葉を小さく言って俺は翼を展開して、スラスターを吹かした。

 

 

 

 

〜清水寺付近〜

 

オルタ「オラオラァ!」

 

黒騎「ぐっ........、相変わらずのパワーだ..,........」

 

オルタ「まだまだ行くぞオラァ!」

 

黒騎「くっ!」

 

龍騎「させるかよ!」

 

オルタの猛攻に黒騎は攻撃を避けるか防ぐのがやっとの状態で、オルタの周囲には青いBT兵器のビームが襲い掛かる。そして、上空から龍騎が腰部にある折り畳み式のレール砲を放つと、オルタはソードメイスで防ぐ。

 

黒騎「来たか........」

 

龍騎「すまん、遅れた」

 

黒騎「........いや、正直助かった。例を言う」

 

オルタ「やっと来たかぁ、オリジナルゥ...!これで役者は揃ったなぁ!」

 

龍騎「待たせたな、決戦の決戦、超決戦と行こうか........!」

 

そう言って龍騎は射出したドラグーンを一度収納し、ビームライフルを連結させ、黒騎はビームソードを再び構えると、オルタはソードメイスを肩に担ぐように置く。

 

オルタ「行くぜぇぇぇぇぇ!!」

 

龍騎「っ!」

 

先に仕掛けて来たのはオルタだった。オルタは龍騎に向かってソードメイスを振り下ろすが、龍騎は直ぐに反応して回避すると、連結したビームライフルでオルタを狙撃する。オルタはソードメイスでビームを弾くと、背後から黒騎が斬り掛かる。

 

黒騎「はぁ!」

 

オルタ「オラァ!」

 

黒騎がビームソードを振り下ろすと、オルタはソードメイスで受け止めるが、黒騎はオルタの腹部に目掛けて蹴りを入れる。

 

オルタ「ぐっ!?」

 

龍騎「まだ終わりじゃない!」

 

そう言って龍騎は翼が展開されて計二門装備されたビーム砲、両サイドスカートに設置された折り畳み式のレール砲を発射すると、オルタは再びソードメイスで受け止めるが、威力が高過ぎて、地面へと吹き飛ばされる。

 

オルタ「ちぃ!」

 

オルタは200mm砲を放つが、龍騎は両膝からつま先にビームを展開し、オルタから放たれた弾丸を蹴り飛ばす。

 

オルタ「何ぃ!?」

 

黒騎「此方も忘れられては困る」

 

オルタ「なっ!?」

 

オルタの横から黒騎が現れると、黒騎はビームソードを振り下ろし、オルタの左腕部の200mm砲を破壊する。

 

オルタ「へへっ、いい感じだなぁ!」

 

龍騎「だったら!」

 

そう言って龍騎はドラグーンを展開すると、オルタに向かってビームを発射すると、オルタはドラグーンの攻撃を避けながら龍騎に接近すると、龍騎も一度ライフルをマウントして、サーベルを取り出し、ビームを展開する。

 

龍騎「はあぁぁぁぁぁぁ!!」

 

オルタ「うおおおおおおお!!」

 

龍騎のサーベルとオルタのソードメイスがぶつかり合う中、黒騎はバスターライフルを連結させて、オルタに標準を合わせる。

 

黒騎「ターゲット、ロックオン」

 

そして、黒騎はトリガーを引くと、高火力のビームが放たれる。龍騎は黒騎のビームに気づくと、黒騎が発射したビームの方向にオルタを吹き飛ばす。そして、オルタは避ける事が出来ず、ビームに飲み込まれ、爆発が起こる。

 

龍騎「これで少しはダメージが入っててくれれば........」

 

黒騎「........来るぞ」

 

黒騎がそう言うと、オルタが居るであろう地点に黒煙から、オルタが持っていたソードメイスが投擲させる。龍騎と黒騎は直ぐに反応して回避するが、それと同時にオルタが接近して黒騎を殴り飛ばした。

 

黒騎「うぐっ!?」

 

龍騎「黒騎!?」

 

オルタ「気ぃ抜いてんじゃねぇ!!」

 

龍騎「!」

 

殴り飛ばされる黒騎を見ると、オルタは投擲したソードメイスを回収して龍騎に迫る。龍騎は慌ててビームサーベルで鍔迫り合いになるが、オルタが龍騎のビームサーベルを弾き飛ばす。

 

龍騎「あっ!」

 

オルタ「こんなもんじゃねぇだろオリジナルゥ!!」

 

そしてオルタはソードメイスで龍騎の腹部に殴り飛ばす。

 

龍騎「!!!!!!!」

 

ソードメイスで殴られた龍騎に、腹部から激痛が走る。オルタが当たった腹部は、丁度龍騎が前に鬼神龍による攻撃で貫かれた場所に当たってしまったのだ。幾ら腹部を貫かれて生還したとはいえ、中の臓器は耐久力が無くなってしまった為、ダメージを受けるのが莫大に大きくなっていたのだ。そのまま龍騎はオルタに吹き飛ばされて、地面に一回、二回とバウンドして行き、モノレールの運転席へと衝突した。

 

 

「「「「「きゃあああああああああ!!」」」」」

 

 

千冬「落ち着け!そのまま焦らず避難しろ!」

 

真耶「お、織斑先生!モノレールの運転席方面から霧影くんが!」

 

千冬「何!?」

 

龍騎「あ...................、がはっ................」

 

どうやら千冬と真耶が生徒を避難させてる最中だったようで、千冬が叫ぶ生徒に喝を入れると、真耶と共に龍騎の側に駆け寄る。龍騎は吹き飛ばされた衝撃でISは解除され、腹部から全身へと伝わる激痛と痙攣に襲われていた。

 

千冬「おい、大丈夫か!?」

 

龍騎「........に、にげ...て........」

 

オルタ「これで終わりだぁぁぁぁぁ!!」

 

龍騎が動けないと分かったオルタは、無防備な龍騎へと突進する。千冬と真耶は顔を青ざめる中、龍騎は抵抗出来ないと悟り、死を覚悟する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「霊符『夢想封印』」

 

「恋符『マスタースパーク』」

 

龍騎・千冬・真耶「「「!?」」」

 

オルタ「なっ!?」

 

その時、空から大量の弾幕と、虹色の極太レーザーがオルタに向けて放たれた。オルタは気づくのに遅れ、弾幕の嵐に直撃すると、千冬と真耶は口を開いたまま固まり、龍騎は声が聞こえた方へ視線を向ける。

 

龍騎「........今のは........、まさか........」

 

「危なかった........、ギリギリセーフね」

 

「ふぃ〜、危機一髪だったぜ」

 

上空には宙に浮かぶ紅白の巫女と白黒の服に箒に跨る少女。

 

 

 

 

龍騎「れ、霊夢........!魔理沙!」

 

霊夢・魔理沙「「迎えに来たわよ(ぜ)!龍騎!」」

 

それは龍騎を探していた博麗霊夢と霧雨魔理沙だった。




いかがでしたか?

一夏、ダブルオーライザー化。そして遂に霊夢と魔理沙の参戦!

いよいよ戦いもクライマックスが近づいてきました。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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京都決戦 その3

どうもです。

修学旅行編第四話です。

いよいよ戦いも終盤へと向かっています。

それではどうぞ。


 

霊夢・魔理沙「「迎えに来たわよ(ぜ)!龍騎!」」

 

いきなり空から見覚えのある弾幕を目にすると、そこには霊夢と魔理沙が宙に浮いていた。

 

龍騎「お、お前等........」

 

魔理沙「おっと、言っとくけど私達だけじゃないからな?」

 

「その通りです」

 

魔理沙の言葉に横からスキマが現れると、スキマから十六夜咲夜、魂魄妖夢、犬走椛、東風谷早苗が現れる。

 

咲夜「龍騎様、お迎えに参りました」

 

妖夢「ご無事ですか!?龍騎さん!」

 

椛「私達も加勢しま......『りゅううううううううくぅううううううううん!!』」

 

早苗「よかったよおおおおおおおお!!しんぱいしたんだよおおおおおおおおお!!」

 

椛が言ってる途中に早苗が抱きついてくる。ってか止めろ早苗!抱きつかれた衝撃で身体が痛い!あと柔らかいのが当たってる!

 

「「「「................」」」」」イラッ

 

ほらもう!霊夢達がイラついてるよ!?魔理沙に関しては胸で嫉妬してるよ!?今それどころじゃないでしょうが!!

 

龍騎「早苗、一回どけ!千冬さん達がフリーズしてるから!」

 

そう言って俺は早苗を引き離そうとする。隣には織斑先生と山田先生、後ろには避難途中の生徒が間の抜けた顔をしていた。ごめんね騒がしくて!でもこれが日常茶番事なの!

 

オルタ「げほっ、げほっ........。何だよ今のは........」

 

するとオルタか煙幕から咳をしながら姿を現した。参ったな........、霊夢達が来てくれたのは有難いけど、まだ織斑先生達が避難してないし........。

 

龍騎「咲夜、妖夢、椛、早苗。お前達は千冬さんと真耶さん、後ろに居る学園の生徒達を避難させてくれ。流石に此処に居られても被害が出るだけだ」

 

咲夜「承知しました、此方はお任せ下さい」

 

妖夢「終わり次第、直ぐに戻りますね!」

 

龍騎「ああ、頼む」

 

そう言って四人は、織斑先生と山田先生、まだ避難を終えていない生徒達を連れて避難させる。これで少しは余裕が持てるな........。

 

龍騎「よし、やるか........」

 

霊夢「もう少し休んだ方が........」

 

龍騎「大丈夫、痛みが無くなればこっちのもんさ........」

 

そう言って俺は立ち上がり、肩幅を開いて膝を曲げ、太腿に手を置くと一度目を瞑り、全身の血液の流れを加速するイメージをすると、血管内の血液が加速していき、皮膚が赤く光出して蒸気が巻き起こる。

 

魔理沙「な、何だ!?煙が出てるぞ!?」

 

龍騎「心配するな、この世界で身につけた技だからな。前にも使ったけど、あの時は未完成だったんだ...。でも今回は違うぞ........!」

 

そう言って俺は右手で拳を作り、地面に当てる。

 

龍騎「強化『超加速』........完成版だ」

 

超加速を発動した俺は、左掌を突き出してオルタに照準を合わせて、右手を弓の弦を引くように曲げる。すると、右手から同じ拳の形をした透明の手が浮かび上がる。

 

霊夢「あれは........、霊手《れいしゅ》」

 

魔理沙「霊手?」

 

霊夢「霊力を手の形に具現化させたものよ、初心者向けで難しくは無いんだけど........。龍騎に教えた事なんて無いのに........」

 

へぇ、霊手って言うのか。初めて知った。

 

オルタ「狙い撃ちをする気かぁ?避ける隙を当たえるだけじゃねぇか?」

 

龍騎「だったら来いよ........」

 

オルタ「........其処まで言うならぁ...、よく狙って当ててみろよ!」

 

龍騎「此処だ!」

 

そう言ってオルタが飛び出すと、俺は霊手でオルタに向けて拳を放つ。すると目にも止まらない速さで霊手は伸びていき、そのままオルタに直撃してふっ飛ばした。オルタは別のモノレールにぶつかり、直ぐに立ち上がる。

 

オルタ「は、早ぇ........!」

 

魔理沙「み、見えたか霊夢?物凄い勢いで吹っ飛ばされたぞ........」

 

霊夢「龍騎が霊手で攻撃したのは分かった...、でもあの早さは何なの?私でも捉えられなかったわ........。あれ?龍騎は........」

 

龍騎「まだだ!」

 

オルタ「ぐはっ!!」

 

霊夢・魔理沙「「!?いつの間に!?」」

 

霊夢と魔理沙が呆然としている間に、俺はオルタの横へと移動して再び霊手で攻撃を仕掛ける。また吹き飛ばされたオルタだが、今度は上空からの拳で叩きつける。オルタはソードメイスで支えながら立ち上がるが、俺は足の形を霊力で具現化したもので、鞭のようにオルタを蹴り飛ばす。

 

オルタ「がはっ!?」

 

霊夢「霊足《れいそく》まで!?いつ覚えたのよ!?」

 

魔理沙「何か良く分かんないけど、良いぞ龍騎!」

 

俺は一度、大きく飛び跳ねて足の形を霊力で具現化したのを、オルタに向けて前蹴りを放ち、今度は足裏を合わせて足元に突く。最後に霊手でオルタの元へ伸ばしては掴んで、ゴムのように勢い良く突進して体当たりする。

 

龍騎「はぁ、はぁ........」

 

オルタ「........く、くそぉ........!今ので殆どが使い物にならなくなっちまった........。スラスターもセンサーをイカれちまったみたいだし........」

 

魔理沙「凄ぇ!龍騎の奴、知らない間に強くなってるぞ!」

 

霊夢「........確かにね(おかしい........、あんなにダメージを受けてるのに平然と立っているなんて、ふらついても良いぐらいなのに........)」

 

龍騎「せめて、これで気絶くれれば有難いんだがな........!」

 

そう言って俺は霊手で両手の指を曲げた状態で両腕を思いきり後ろに伸ばし、

 

龍騎「これでも食らえ!!」

 

その勢いで目の前のオルタに全力で叩き込むと、オルタは先程より大きく吹き飛ばされてしまい、遂には視界に入らない程まで遠くへ吹き飛んでしまった。

 

魔理沙「........凄ぇ、私達居らないんじゃないか?」

 

龍騎「........................駄目だ」

 

魔理沙「は?何が駄目なんだよ?」

 

俺が駄目だと言うと、魔理沙は疑問に思った時に、奥から爆発音が響く。爆発が起こったと同時に煙幕が上がると、オルタが顔面血を流しながら歩み寄って来た。

 

魔理沙「嘘だろ........?」

 

龍騎「やっぱりだ........。オルタには、勝てねぇ........!」

 

 

 

〜宿・入り口〜

 

箒「皆んな!」

 

セシリア「箒さん!無事だったのですね!」

 

箒が宿へ到着すると、入り口付近に待機していた専用機組みが出迎える。

 

箒「先ずは鈴と楯無先輩を休ませてくれ、私は織斑先生の所へ行ってくる」

 

簪「お姉ちゃん!」

 

楯無「ごめんね簪ちゃん、心配かけて........」

 

簪「ううん、お姉ちゃんが無事なら........」

 

簪は楯無が心配で近寄ると、簪は楯無の肩を借りて部屋へ向かう。鈴もシャルとラウラによって運ばれると、箒はスコールを連れて一度千冬が居るであろう臨時指令室へと向かう。

 

 

 

〜宿・臨時作戦指令室~

 

箒「失礼します」

 

千冬「篠ノ之か、無事だったようだな」

 

箒「はい、それと学園祭で襲ったテロリストの一人を捕獲しました」

 

千冬「何!?篠ノ之がか!?」

 

箒「いえ、龍騎です。どうやら楯無先輩を助けに行った時に捕まえたそうです」

 

千冬「そうか........、この人物は私が受け持つ。お前は他の専用機持ちと一緒に周囲の警戒をしろ。勝手な行動はするなよ?」

 

箒「分かりました、失礼します」

 

そう言って箒は指令室を出て、専用機持ちの元へ向かう。

 

 

 

〜宿・入り口〜

 

ラウラ「教官から何か言われたか?」

 

箒「周囲の警戒をしろと言われた、あとは勝手な行動はするなと」

 

専用機持ちの元へ戻った箒は、ラウラが質問に答えると、ラウラは若干微笑む。

 

ラウラ「そうか、では行くとしよう」

 

箒「?何処へ?」

 

ラウラ「決まっているだろう?龍騎の元へ行くんだ」

 

箒「!?」

 

箒はラウラの言葉に驚愕する。他のメンバーも行く気でいた。

 

セシリア「このまま待機だなんて、耐えられませんわ!」

 

シャル「それに、僕達が居ない間もりゅーくんと一夏が頑張ってるんだから、僕達だけ警戒なんて真似出来ないよ!」

 

簪「お姉ちゃんを怪我させた連中を許さない........!」

 

ラウラ「........と言う事だ」

 

箒「........はぁ、織斑先生に何か言われても知らんぞ?」

 

ラウラ「愚問だな、臨海学校の時でも教官の命令を無視したではないか」

 

箒「そうだったな........、よし!龍騎の元へ行くぞ!」

 

箒がそう言うと、専用機持ちは其々ISを展開すると、空を駆け抜けるのであった。

 

 

 

〜清水寺・森近く〜

 

M「消えろ!」

 

一夏「くっ!」

 

一夏はMの攻撃を避けながら、三連式のビームライフルを発射するが、Mは軽々と避けると、ショットランサーで接近する。一夏も刀身を展開して鍔迫り合いになる。

 

一夏「もうよせ!これ以上何の為になる!?」

 

M「黙れ!貴様には分かるまい!」

 

一夏「分かる訳ないだろ!そんな他人の事なんか!」

 

M「他人、か........。果たしてそうだろうか?」

 

一夏「何........?」

 

Mの言葉に疑問に思った一夏は、一度Mから離れる。そしてMの口から言葉が出てくる。

 

M「私は織斑千冬のデータによって作り出されたクローンなのさ。織斑一夏、お前もな!」

 

一夏「え................?」

 

一夏はMの言葉を聞いて驚きを隠せないでいた。自分が........、クローン?千冬姉ぇのデータから?

 

M「遺伝子操作により『最高の人間』を造り出す為に作られたクローン........、その千体目に当たる織斑千冬こそが、完成体だ。そしてその織斑千冬のデータを元に開発されたのが、お前と私だ!」

 

一夏「................んだよ」

 

M「何?」

 

一夏「だから何だって言うんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 

M「なっ!?」

 

一夏はMの言葉に実体剣を振るう。Mはショットランサーで受け止めるが、一夏はビームサーベルを取り出してMに斬りつける。

 

一夏「俺がクローンだが、人造人間だか知らないけどな!そんな事下らない理由で千冬姉ぇを殺すのかよ!」

 

M「何だと........!?」

 

一夏「それにな!龍騎なんて元々は神だったのにも関わらずに人間として戦っていたんだぞ!?黒騎だって龍騎の二重人格なのに、一緒に戦ってきたんだぞ!?少なからずとも、お前のような生き方なんて考えてない!」

 

M「貴様に........、貴様に何が分かると言うんだぁぁぁぁぁ!!」

 

一夏「知らねぇって言ってるだろ!そんな理由で関係の無い人達の命を奪って........、龍騎や千冬姉ぇを殺そうとして!それ以外にも生き方がある筈だ!」

 

M「私達は所詮、直ぐに捨てられる存在だ!だったら戦って己自身の証明するしかないだろ!?」

 

一夏「戦う為だけの人生なんて、悲し過ぎる!」

 

M「甘いな!優しさだけでは人は救えない、罪も汚れも消せない!」

 

一夏「それでも!!」

 

すると一夏の頭の中から何かが弾けて、視界がクリアになり、実体剣の周りからビームが展開される。

 

一夏「守りたい世界があるんだ!!」

 

 

TRANS-AM

 

 

白式の装甲が赤く発光し、高速でMに斬りつける。

 

M「なっ!?」

 

一夏「そして、俺は勝つ!道理のない暴力から一緒に戦う仲間を!!」

 

M「........!」

 

一夏「零落白夜ぁ!!」

 

一夏の実体剣から巨大なビームが展開され、一夏はMに向かって振り下ろす。Mは一夏の零落白夜を避けられずに直撃すると、SEを全て削られてISが解除されると、地上へ落下するが、一夏がMの腕を掴んで落下を阻止する。

 

一夏「罪を償うんなら........、死ぬんじゃなくて生きて償ってくれ」

 

そう言って一夏は気絶しているMを連れて飛び立つのであった。

 

 

 

 

 

〜モノレール付近〜

 

魔理沙「か、勝てないってどう言う事だよ!?」

 

霊夢「そのままの意味よ。あのオルタって奴、予想以上のタフなのよ」

 

霊夢の言う通り、オルタの耐久力が予想を遥かに超えていて、攻撃を与えても減っている気配がない。ってかあいつ半年前より固くなってるんだけど?ボールからパーフェクトガンダム並みに固くなってるんだけど?

 

龍騎「........霊夢、魔理沙。俺が隙を作るから、その時に攻撃してくれ」

 

霊夢「分かったわ」

 

魔理沙「任せとけ!」

 

龍騎「よし、行くぞ!」

 

そう言って俺が先に霊手で仕掛けると、オルタはまた反応出来ずに吹き飛ばされ、上空から霊夢と魔理沙の弾幕が放たれる。

 

霊夢「霊符『夢想封印』」

 

魔理沙「魔符『スターダストレヴァリエ』」

 

オルタ「ぐっ........、小癪なぁ!」

 

霊夢の弾幕と、魔理沙の星形の弾幕がオルタに向けて放たれると、オルタはソードメイスで盾にしては弾き返すが、俺が再び霊手でオルタを殴り飛ばす。オルタが足でブレーキをかけると、霊夢による結界により拘束される。

 

オルタ「何だぁ!?」

 

霊夢「魔理沙!」

 

魔理沙「おう!」

 

霊夢が魔理沙に指示を出すと、魔理沙は箒に乗ってオルタへと突っ込む。そしてオルタとの距離が近くなると、霊夢は結界を解く。俺はオルタを逃がさないように霊手でオルタの両足を掴んで動きを封じる。

 

オルタ「何!?」

 

魔理沙「食らえ!!零距離マスタースパーク!!」

 

魔理沙はオルタの目と鼻の先の距離で八卦炉を地面の方向へマスタースパークを放つ。そしてオルタの場所から爆発が起こり、俺は霊夢の結界で爆風を防いでいた。

 

魔理沙「ごほっ、ごほっ........。服が汚れちまったぜ........」

 

爆発した場所から魔理沙が服を叩きながら此方へ合流する。俺も一度、超加速を解いて様子を見る事にした。

 

龍騎「........これで少しはダメージが入ったろ」

 

霊夢「だと良いけど........」

 

暫くすると、黒煙は無くなってオルタの姿を発見する。しかし、オルタはまたしてもソードメイスを支えながら立っていた。マジかよ........、魔理沙の火力でも無理なのかよ........。

 

オルタ「痛ってな........、何だ今のはぁ.......?」

 

魔理沙「おいおい、零距離で立っていられるなんて鬼レベルだぞ?」

 

霊夢「前に戦ったエイリアンよりタチが悪いわよ........」

 

流石の霊夢と魔理沙もドン引きしていた。でも参ったな........、もう体力が残ってないから超加速が使えるのはあと一回ぐらいだぞ........。

 

どうする!?どうすれば奴に勝てる!?この際何でも良い!何か、何か案があれば........。

 

龍騎「........なぁ、気になった事があるんだけど」

 

魔理沙「何だよこんな時に........」

 

龍騎「もしかしてあいつ、I()S()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

霊夢「?何でそんな事........!」

 

俺が気がついた事を聞くと、霊夢は気づいたようだ。魔理沙はまだ理解出来てない様子で頭の上に?が浮かぶ。

 

咲夜「龍騎様!」

 

「「「「「龍騎(さん)(りゅーくん)!!」」」」」

 

すると後ろから咲夜と妖夢、椛、早苗。更には箒とセシリア、シャルとラウラ、簪さんまでやって来た。

 

オルタ「何だぁ?お前等はぁ?」

 

シャル「りゅーくん、大丈夫?」

 

龍騎「まぁな........、状況は最悪だけど........」

 

セシリア「あの方は、学園祭の時の........!」

 

専用機持ちがオルタに睨みつける中、俺はゆっくりと呼吸を整えて現状を振り返る。

 

先ずオルタにはどんな攻撃しても効果はない、強いて言えば魔理沙の零距離マスパでやっとだ。となると、此処に居るメンバーがありったけの火力を打ち込んでもオルタは倒れない。はっきり言って勝ち目がない、このままだとジリ貧になって全滅だ........、どうしたら........。

 

龍騎(もう空が暗くなって来てる........、何とかしないと暗闇の中で戦う事に................、あれ?俺何て言った?)

 

先程の心の中の発言を思い出しながら空を見上げる。

 

もう空が暗くなる................。

 

空が暗くなる................。

 

空................。

 

そら................?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霊夢「........?龍騎?」

 

龍騎「................まった」

 

霊夢「え?」

 

 

 

 

 

龍騎「勝利の法則は、決まった!




いかがでしたか?

次回、オルタとの決着です。

本当ならオルタを吹き飛ばす場所を爆弾が設置してあるモノレールにぶつけて爆発させようとしたのですが、その後のネタが思いつかなかったので、にとりが全て撤去完了という感じにしました。

あと二、三話ぐらいでこの作品は完結です。最後までよろしくお願いします。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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京都決戦 その4

どうもです。

遂にオルタとの決着です。

そして、龍騎くんの新技のお披露目です。

それではどうぞ。


 

〜宿・入り口〜

 

千冬「........来たか」

 

一夏「千冬姉ぇ!」

 

一夏がMを連れて宿へ向かっていると、入り口には千冬は腕を組んで待機していた。

 

千冬「織斑先生だと何回言えば分かる........。まぁ良い、それよりも........」

 

一夏「あぁ、後は頼めるか?」

 

千冬「当たり前だ、此方で対処する」

 

一夏「........そうだ!モノレールに爆弾が!?」

 

千冬「心配ない、八雲紫という女が今撤去している。もう終わってると思うがな」

 

一夏が思い出したのか、モノレールに爆弾が設置されてる事を言うが、既に千冬は知っており、今頃撤去作業が終わってるだろうと伝える。

 

一夏「そ、そうか........(八雲紫?誰だそれ?)あっ、待ってくれ千冬姉ぇ!」

 

そう言って一夏は、Mを千冬に渡すと、千冬は宿の中へ戻っていくと一夏は千冬を呼び止める。

 

一夏「俺達って、親に捨てられたって聞いたけど、本当は親なんて居なかったんだろ?」

 

千冬「!?」

 

一夏の口から思わぬ言葉を聞くと、千冬は驚いた様子で足を止める。そして千冬は一夏の方へ振り返る。

 

千冬「何故お前がそんな事を........」

 

一夏「そのMって奴から聞いたんだ。そいつも、俺達の家族なんだろ?」

 

千冬「........知ってしまったのか、私達の事を........」

 

一夏「でも、俺は気にしてないよ。千冬姉ぇ」

 

千冬「........何だと?」

 

龍騎「龍騎だってさ、元々は神だったんだろ?それでもあいつは一人の人間として、『霧影龍騎』として生きてるんなら、俺も千冬姉ぇのクローンとしてじゃない、千冬姉ぇの弟として、『織斑一夏』として生きる........。まぁ、龍騎や千冬姉ぇと比べたらまだまだなんだけどな」

 

そう言ってあはは、と笑い頭を掻く一夏に対して、千冬も驚きを隠せなかった。自分の弟がそんな事を聞く事になるとは思わなかったのだ。

 

千冬「........そうか、お前がそう言うのならそうすれば良い。私も、お前の姉として、『織斑千冬』として生きていこう」

 

一夏「千冬姉ぇ........」

 

千冬「今まで隠してすまなかった........、マドカの事も隠していた事も」

 

一夏「もう良いよ千冬姉ぇ、それにマドカって言うんだな」

 

千冬「あぁ、お前の妹に当たる子だ」

 

千冬はそう言うと、一夏は気絶しているマドカを見つめる。

 

一夏「俺の妹か........、なら兄貴として頑張らないとな」

 

千冬「行くのか?」

 

一夏「勿論、それに皆んなも居るんだろ?」

 

千冬「........ああ、勝手にな。必ず全員生きて帰ってこい、これは命令だ」

 

一夏「千冬姉ぇ........、行ってくる!」

 

そう言って一夏は、飛び立つと、龍騎達が居るモノレールへと向かった。飛び立つ千冬は一夏に小さく無事を祈るのであった。

 

千冬「死ぬなよ、一夏........」

 

 

 

 

〜モノレール付近〜

 

早苗「ど、どうしたのりゅーくん?いきなり某自称天才物理学者の決め台詞言ったけど?」

 

龍騎「分からない?奴に勝てる方法を思いついたんだよ」

 

「「「「「は?」」」」」

 

俺がオルタに勝つ方法を見つけたと言うと、皆んな間抜けた顔で返事をした。え?本当に思いついたのに何か問題でも?

 

魔理沙「........お前、そう言ってまた自殺行為な事考えてねぇだろうな?」

 

龍騎「不正解、そんな事する必要は無いよ」

 

霊夢「じゃあどうやって........?」

 

龍騎「良く聞け?今のオルタはISを纏ってるけど、殆どがイカれて飛ぶ事も射撃武装も放つ事もできない。そして奴自身も自力で飛ぶ事も出来なければ、弾幕も打てない。でも奴はどんなに殴っても、斬っても、高火力なものを放っても、奴は倒せない。()()()ではな」

 

「「「「「?????」」」」」

 

俺の説明を聞いても全く理解出来てない一同、ヒント言ったんだけどなぁ........。

 

龍騎「あー、取り敢えず!俺が先に奴を空に吹っ飛ばすから、お前達はひたすらオルタを上空に向かって一斉射撃で吹っ飛ばせ!リアルス◯ブ◯って事だ!」

 

専用機持ち「「「「ひたすら上空へ?」」」」」

 

霊夢「........!成る程、そう言う事ね」

 

魔理沙「こりゃまた面白い事考えたな!」

 

咲夜「確かに、それなら龍騎様が自己犠牲せずに済みますね」

 

妖夢「これなら私達も安心できますね!」

 

早苗「さっすがりゅーくん!よく思いついたね!本当にス◯ブ◯みたいだよ!」

 

どうやら幻想郷組みは理解出来たみたいだ。分かってくれたのはお前達だけだよ。本当に嬉しい........。

 

椛「なら龍騎さん!龍騎さんのお仕事を手伝わせて下さい!」

 

妖夢「あ、なら私も!」

 

龍騎「そうだな........、接近戦が得意な二人になら心強いな。なら手伝ってくれ」

 

妖夢・椛「「はい!(やった!頼ってくれた!)」」

 

幻想郷組み(魔理沙除く)・シャル「「「「「................」」」」」ムッ

 

妖夢と椛が顔を赤くして嬉しそうな顔をしてる一方、魔理沙を除いた幻想郷組みとシャルが頬を膨らませて拗ねた表情を見せる。いや状況が状況だから、ね?

 

龍騎「それと魔理沙、一斉射撃には参加するなよ」

 

魔理沙「は?(威圧)何でだよ?(殺意)」

 

龍騎「お前にしか頼めないからだ、奴を吹き飛ばすには()()()()()()()()()()を使わないといけないからな」

 

魔理沙「とっておき?何だそれ?」

 

それは披露してのお楽しみ、と言って俺は肩幅を開いて、太腿に左手を置いて右手に拳を作り地面を当てる。

 

龍騎「強化『超加速』」

 

そして最後の超加速を発動して、オルタに向けて視線を上げる。

 

オルタ「ったく........、イライラさせるなぁ........!」

 

龍騎「良いか!チャンスは一度しか無いと思え!失敗は死だと捉えろ!これで決着を着けるぞ!!」

 

「「「「「了解!!」」」」」

 

龍騎「行くぞ!!」

 

妖夢・椛「「はい!(ビュン)早っ!?」」

 

霊夢「他のメンバーはなるべく空へ向かって飛んで、その場で待機よ!奴を『宇宙の果てまで吹き飛ばす』気でいなさい!」

 

そして、俺が思いついた作戦が開始されると、俺はオルタの元へ向かう。他の皆んなも、霊夢の指示により上空へと飛び立って行く。

 

オルタ「オラァァ!!」

 

龍騎「でやぁぁぁぁぁ!!」

 

俺が飛び出して殴りつけると、オルタはソードメイスで防御する。そしてオルタはソードメイスで振り払うと、俺は後方へ跳ねてもう一度拳を突きつける。しかし、オルタは左手で受け止めた。

 

龍騎「!?」

 

オルタ「流石に何度も攻撃されりゃあ、パターンの一つや二つは分かるっての!」

 

龍騎「ぐっ........!」

 

オルタの奴も学習するって事か...、でもまだ超加速のスピードには着いて来れてないみたいだな........!俺は霊手で攻撃しようとした所、後ろから猛スピードで接近する物体がやってくる。

 

龍騎「何だ........?」

 

オルタ「!?あいつは!?」

 

黒騎「我流・獅子歌歌

 

後ろから猛スピードで接近する物体、黒騎がビームソードでオルタの両腕を斬り裂いた。

 

オルタ「あ"あ"ぁ"っ"!?」

 

龍騎「黒騎!?」

 

黒騎「話しは後だ、お前が何しようとしてるのも把握済みだ」

 

オルタ「テメェ!!今頃現れやがってぇぇぇ!!」

 

妖夢・椛「「はぁぁぁぁぁ!!」」

 

黒騎が参戦して来た事により、オルタは怒りを露わにすると、妖夢と椛がオルタに向かって刀を突き刺す。

 

オルタ「ぐあっ!?」

 

黒騎「俺が上空へ飛ばす、お前はいつでも動ける準備をしろ」

 

龍騎「頼んだ!」

 

黒騎が上空へ飛ばすと言うと、俺はお言葉に甘えていつでも切り札を使える準備をする。そして黒騎はビームソードでオルタを斬り上げて地面から距離を離す。

 

オルタ「テメェ!!いつから!!」

 

黒騎「さっきまで気絶していたがな、『ゼロ』が見せた未来でお前の運命は決まっている」

 

オルタ「な、何だとぉ........!?」

 

黒騎「これで終わりだ、もう顔を見る事もない........」

 

そう言って黒騎は、バスターライフル二丁を連結させて、オルタの腹部に銃口を突きつけてビームを発射する。

 

オルタ「ぐわああああああああああああああ!!」

 

箒「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

バスターライフルで吹き飛ばされるオルタに、箒が背部展開装甲をオンにしてオルタを体当たりする形で、上空へと飛ばしていく。

 

オルタ「ちっ!離やがれクソ女!!」

 

箒「ぐっ........、まだまだぁ!!」

 

箒へ机を殴るように拳を叩きつけるが、箒は痛みに耐えながらも減速する事なく進み続ける。

 

「箒ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 

すると地上から、紅椿と同等の早さで接近するISがやってくる。

 

箒「い、一夏!」

 

オルタ「テメェは何時ぞやのガキ!?」

 

一夏「俺の箒に何してくれてんだぁぁぁぁぁ!!」

 

そう言って一夏は白式の装甲を赤く発光し、折り畳み式の実体剣を展開してオルタに突き刺していく。ちゃっかり自分がとんでもない事口走ってる事に気づかない一夏に、飛んでる所為で良く聞き取れていない箒だった。

 

一夏「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

オルタ「ぐわぁ!?」

 

箒「一夏!龍騎の策で、奴を上空へ飛ばすぞ!」

 

一夏「分かった!行くぞ、箒!」

 

箒「ああ!」

 

そう言って一夏と箒はどんどん空へ向かって行く。そこにはあらかじめ上空へ待機している皆がいた。

 

箒「一夏!一時離脱だ!」

 

一夏「了解!」

 

そう言って箒は先に離脱すると、一夏はオルタを蹴り飛ばす。

 

霊夢「皆んな、準備は良いわね!?」

 

「「「「「いつでも!!」」」」

 

霊夢が確認すると、其々弾幕、ISの武装を展開してオルタに向けて狙いを定める。

 

霊夢「夢想転生!!」

 

咲夜「デフレーションワールド!!」

 

早苗「奇跡の価値!!」

 

セシリア「ブルー・ティアーズ!!」

 

簪「フルクロス・フルバースト!!」

 

シャル・ラウラ「「いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」」

 

霊夢、咲夜、早苗の弾幕と、セシリア、シャル・ラウラ、簪さんのありったけの一斉掃射が放たれ、オルタは動ける訳がなく、全ての攻撃を直撃して更に上空へ吹き飛ばされる。

 

オルタ「ぐぅぅぅぅぅぅ!テメェ等!何が目的で俺を空へ吹き飛ばしやがる!!」

 

龍騎「なら答えを教えてやるよ!!」

 

オルタは遂に怒り、俺達が何がしたいのか遂に聞いてくると、俺は魔理沙の箒に乗りながら返事をする。俺は魔理沙の箒の先端に立っており、魔理沙はそのまま上空へと飛んで貰っている。

 

魔理沙「振り落とされるなよな!龍騎!」

 

龍騎「任せろ!今からとっておきを見せてやるよ!」

 

そう言って俺は右手の親指を噛んで、口から魔力を注ぎ込むように思い切り息を吹き込む。すると全身に流れている魔力が右腕に集まっていく感じがして、右腕の筋肉もパンパンに膨らんでいるのが分かる。

 

龍騎「これが俺のとっておき、ギア3(サード)またの名を!強化『超怪力』!!

 

そう言って俺は、魔理沙の箒を勢いよく蹴り飛ばしてオルタを懐へ入り込み、オルタの腹部へと殴り込む。

 

龍騎「うおおおおりやああああああああ!!」

 

オルタ「がっっっっっっっっっっ!?」

 

龍騎「オルタ、お前と地上でやり合っていたら確実に負けていた。でもな、お前の弱点さえ分かってしまえばこっちのもんだ!」

 

オルタ「じゃく、てん........だと........?」

 

龍騎「まずお前は『魔力とか無いから弾幕も打てない所か、空も飛べない』!だから俺の超加速に着いて来れなかったんだ!だけどお前は俺達よりタフだから、どんなに攻めてもお前を倒せない........!でもな................、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇宙空間に放り込んだら、どうなるんだろうな?

 

オルタ「!!!!!!!!」

 

遂にオルタは俺の目的を理解すると、悔しさと怒りが合わさった表情で俺を睨みつける。

 

オルタ「オリジナルゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」

 

龍騎「これで最後だああああああああああああああああああああああ!!」

 

俺はオルタの腹部にめり込んだ拳を思いっきり吹き飛ばす。

 

俺の立てた作戦、それはオルタを大気圏外に追放する作戦だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜宇宙空間〜

 

オルタ「宇宙空間だとぉ!?ふざけやがってぇ!!直ぐにでも地球に帰って................」

 

龍騎によって宇宙空間へ放り出されたオルタは、無重力な暗闇の中で身体を動かして地球へ戻ろうとするが、身体に異変が起こる。

 

オルタ「あ........、あがっ........、こ、凍る........!か、身体が........、凍る........。う、動けねぇ........!」

 

絶対零度の宇宙空間では、流石のオルタですら身体が凍結してしまう。ISを纏っていても、龍騎の攻撃によってオルタのISは全く機能しなくなっていた為、ISがあろうと無かろうと同じ結果であった。

 

オルタ「ちくしょう................、チクショウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ................」

 

 

 

 

そしてオルタは、二度と地球へは戻れなかった........。

 

鉱物と生物の中間の生命体となり、永遠に宇宙空間を彷徨うのだ........。

 

そして、死にたいと思っても死ねないので

 

そのうちオルタは、考えるのをやめた........。

 

 

 

 

〜モノレール付近〜

 

龍騎「...................あ、あれ........?」

 

霊夢「龍騎!」

 

俺が目が覚めると、霊夢が顔を覗かせるように目を合わせる。しかも俺の回りには咲夜、妖夢、椛、早苗、シャルが集まっていた。........近い近い近い!?流石に近いって!?

 

龍騎「ってか何で俺は寝てたんだ?」

 

魔理沙「覚えて無いのかよ?お前殴り飛ばしたらそのまま動かなくなったんだぞ?」

 

え?そうなの?確かにオルタを殴り飛ばした後の記憶がない........。まぁ良いか、良く無いけど。

 

龍騎「なにはともあれ、これで終わったんだな........」

 

黒騎「........そうだな」

 

俺は寝ていた身体を起こすと、既に日が暮れた夜空を見上げる。夜空には数々の星が輝いていて、とても神秘的であった。

 

紫「上手くいったみたいね」

 

龍騎「紫さん........!」

 

紫「久しぶりね、無事で良かったわ........」

 

すると背後からスキマが開かれると、紫さんが姿を見せた。

 

紫「霊夢、魔理沙、咲夜、妖夢、椛、早苗。今日までよくやってくれたわ。オルタを宇宙に追放する発想は無かったけど、これで鬼神龍との戦いも終わりよ」

 

霊夢「そうね........、これで終わったのよね........」

 

紫さんの言葉に、霊夢は全てを終えたと言うと、紫さんは一夏達の方へ向く。

 

紫「織斑一夏くん、それと篠ノ之箒とセシリア・オルコット、シャルロット・デュノア、ラウラ・ボーデヴィッヒ、更識簪。貴方達のお陰で私達も龍騎と黒騎も助かったわ、本当にありがとう」

 

そう言って紫さんは頭を下げて感謝の言葉を言うと、一夏は慌てて言葉を返す。

 

一夏「あ、頭を上げて下さい!助けられたのは寧ろ俺達なんです!」

 

箒「そうです!龍騎達が居てくれたからこそ、私達は強くなれたんです!」

 

一夏は謙遜な事を言って、箒は俺達を有難い事を言うと、セシリア、シャル、ラウラ、簪も便乗するように頷く。

 

紫「........そう、随分と信頼されてるのね」

 

龍騎「嬉しい限りですよ........」

 

霊夢「なら........、帰りましょうか。幻想郷に」

 

「「「「「え........?」」」」」

 

霊夢が幻想郷に帰ろうと言い出すと、専用機持ち全員が絶望しきった声を出していた。ちょっと待って?何その声?めちゃくちゃ低かったんだけど?

 

一夏「帰るって、今すぐにか?」

 

霊夢「そうね、私達は龍騎と黒騎を迎えに来たのが目的なの。いつまでも長居するつもりはないわ」

 

セシリア「そ、そんな!?」

 

一夏「ま、待ってくれよ!せめて一日だけでも、修学旅行が終わるまでで良いんだ!もっと教わりたい事だって色々あるんだ!」

 

そう言って一夏は俺の側まで近づいて来て、修学旅行が終わるまでで良いからもう少しだけ残ってくれと頼んできた。

 

龍騎「と言ってもなぁ........、教える事なんて殆ど無いぞ?あるとするなら幻想郷での戦い方しかないんだが?」

 

シャル「で、でも直ぐに帰るなんて!」

 

そう言ってシャルは俺の袖を掴んでくる。一夏と同じく、俺と別れるのが嫌なのは分かるが、人生というのは必ずしも別れは訪れるものだ。

 

龍騎「シャル、気持ちは分かるけど........」

 

言ってる途中に、俺のポケットからある物が落ちる。

 

魔理沙「ん?何だこれ?」

 

魔理沙が拾おうとする前に俺が直ぐに落とした物を回収する。

 

龍騎(あ、あっぶねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!)

 

マジで危なかった........!こんなの誰かに渡ったら確実に修羅場だ!

 

霊夢「........ねぇ、何を拾ったの?」

 

龍騎「え?何か落とした?」

 

霊夢「落としたのは四角い箱でしょ?」

 

龍騎「四角い箱?ア◯シズの間違いでしょ?(すっとぼけ)」

 

早苗「りゅーくん、それが落ちたら地球は終わりだよ?」

 

霊夢「兎に角それを見せなさい!」

 

龍騎「あーー!止めろ!?」

 

それから霊夢が俺が落とした物を奪おうと襲い掛かる。超怪力を使った反動で右腕が動かせない状態なので、直ぐに奪われた。

 

龍騎「止めろぉぉぉぉぉ!見るなぁぁぁぁぁぁ!!」

 

そして霊夢は小さい箱を開ける。

 

霊夢「........何これ?指輪?」

 

専用機持ち(シャル除く)「「「「「はい?」」」」」

 

幻想郷組み(早苗除く)「「「「「?????」」」」」

 

シャル「は?(威圧)

 

早苗「................」⇦チェーンソー起動

 

ちょっと待ってシャルロットさん!?今の声は何!?明らかに女の子の声じゃ無かったよ!?ってか早苗!?何処からチェーンソー取り出した!?新手のチェ◯ソー◯ンか何か!?

 

セシリア「も、もしかして龍騎さん!」

 

霊夢「??ねぇ、この指輪って何の意味があるの?」

 

紫「それは婚約指輪か結婚指輪のどちらかでしょうね」

 

幻想郷組み(早苗除く)「「「「え?えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」」」」」

 

紫さぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!こんな状況で変な事言わないで!?セシリアは完全に勘づいたのか、顔を赤くして手で隠すと、霊夢は全く分かって無いので誰かに聞いてみた所、紫さんが微笑みながら霊夢に爆弾発言しやがった。絶対楽しんでるよこの人!?

 

一夏「お、お前にいつの間に!?」

 

龍騎「........................あぁそうだよ!///幻想郷に帰ったら渡そうと思ったんだよ!///悪いかよ!?///」

 

完全に隠せないと分かった俺は、ヤケクソで全て暴露した。あーもう折角計画立てたのに滅茶苦茶だよ........。

 

魔理沙「何だよ!お前も男見せる所あるじゃねぇか!」バシッ

 

龍騎「」ドサッ

 

「「「「「「え?」」」」」

 

魔理沙がいきなり背中を叩いた事により、俺は一発で気絶した。そして背中からオルタに斬られた傷が開いて血が出始める。

 

黒騎「........今の衝撃で背中の傷が開いたな」

 

魔理沙「........え?背中の傷って........」ガシッ

 

幻想郷組み「「「「「魔ーーー理ーーー沙ーーー........」」」」」

 

魔理沙「ひぃ!?」

 

幻想郷組み「「「「「何してくれてんだテメェぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」」」」」

 

魔理沙「ぎゃああああああああああああああああああああああああ!!

 

 

その後、霊夢達はスペルカードルールを破りまくって回避不可能な程の弾幕を魔理沙に放つが、魔理沙は箒に乗ってプロ並みの動きで霊夢達の弾幕を神回避していく。その光景に一夏と箒は呆気に取られ、セシリアとシャルは俺を宿へ郵送。ラウラと簪さんは霊夢達の放つ弾幕を眺めていた。

 

黒騎は馬鹿らしい、と呟いて先に宿へ戻った。そして魔理沙を説教(物理)した霊夢達は、早苗が『折角外の世界へ来たんだから観光したい』との事で、今日は一泊する事にしたみたいだ。ってか俺の事もあって一泊せざるを得ないのだ。そんな事を知らない俺はまた黄泉路に逝って船頭の死神さんに呆れられるのであった。

 




いかがでしたか?

次回、最終回です。

ちなみにIS原作キャラを何人か幻想入りさせようと思います。

それは誰なのか、次回をお楽しみ!

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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帰還 幻想郷へ

どうもです。

今回は龍優録らしく(?)していこうと思います。

それではどうぞ。


 

〜宿・居間〜

 

龍騎「................んあ?」

 

俺は目が覚めると、殺風景の天井を見つめる。って事は此処は宿か?確か俺は魔理沙に背中を叩かれて気絶したんだっけ?俺は起き上がり、時刻を確認すると、二十一時過ぎを回っていた。この様子だと皆んな部屋に待機か寝てるのどちらかだな........。

 

龍騎「........飯は無理でも、風呂だけでも入ってくるか」

 

そう言って俺は一人で風呂場へと向かった。

 

 

 

 

〜風呂場・露天風呂〜

 

龍騎「おー、結構広いな」

 

俺は露天風呂へやってくると、其処はとても広い露天風呂であった。博麗神社の露天風呂並みに広いな...、一夏と黒騎の奴は良い思いしたんだろうな........。

 

龍騎「はぁ〜、生き返るわぁ^~」

 

風呂へ浸かると、俺好みの湯加減で疲れた身体に染み渡ってくる。こうして一人でゆっくりと浸かれると思うとやっと気楽になれる。ようやく息抜きが出来そう........、これ以上は駄目だ。絶対フラグになる(未来予知)

 

龍騎「明日でこの世界とお別れか........、寂しくなるなぁ........」

 

ガラガラ........

 

龍騎「........................」

 

突然、脱衣所の扉が開くと同時に俺は血の気が引いた。おかしい........、この時間は生徒は寝てるか部屋に待機な筈なのに、何故開いた?一般客だとしても何故身震いするんだ?すると俺の左肩に手を当てられた。

 

龍騎「」

 

楯無「(⌒▽⌒)」ニコッ

 

振り返るとバスタオルを巻いた楯無だった。

 

龍騎「........人違いです」

 

楯無「何も言ってないでしょ?」

 

龍騎「何で此処に居るんだよ!?女湯は隣だろ!?」

 

楯無「霧影くんが脱衣所に入って行った時にのれんが男湯と女湯が逆になっちゃったみたいね♪」

 

絶対こいつが変えやがった........!

 

龍騎「そうかそうか、なら反対の風呂場にでも........」

 

 

『わ〜!凄いですよ!露天風呂ですよ!』

 

龍騎「ん?」

 

何か隣の風呂場から聞き覚えのある声が聞こえる。ってか絶対に早苗........、ってあれ?もしかして........。

 

霊夢『早苗、落ち着きなさいよ』

 

咲夜『それにしても、外の世界でも立派なお風呂場があるのですね』

 

妖夢『白玉楼とは違う景色で良いですね!』

 

魔理沙『................................』

 

案の定、霊夢達が入って来た。今隣に行けば確実に修羅場、最悪何されるか分からない........。俺は思わず頭を抱えてしまった。

 

龍騎「さ、最悪だ........」

 

楯無「あらあら♪お知り合いのようね♪」

 

龍騎「こいつ........!」

 

椛『........魔理沙さん?さっきから黙ってますけどどうしました?』

 

すると椛がさっきから黙っているみたいな魔理沙に声をかける。何かあったのか?

 

魔理沙「................................嫌味か?」

 

椛「はい?」

 

魔理沙「嫌味かって言ってんだよ!

 

龍騎「........は?」

 

魔理沙が突然叫び出した、嫌味かってどういう事だ?

 

霊夢『........何言ってるのよいきなり』

 

魔理沙『惚けるなよ!この裏切り者が!お前だけは仲間だって思ってたのに!何だよそのデカいのは!!いつの間にそんなもん持ってやがった!』

 

龍騎・楯無「あっ(察し)」

 

魔理沙の叫び出す理由に察すると、楯無も同じく察して声を出す。持たざる者の宿命だ、諦めろ魔理沙。

 

魔理沙『大体なんだよ霊夢!いつから隠しやがった!?』

 

霊夢『隠す意味ないでしょ?ずっとさらし巻いてたの知ってるでしょ?まぁ最近キツくなってきたけど』

 

魔理沙『さらし巻いただけでデカくなるなら苦労しないんだよ!』

 

あーあ、見事な荒れようだ.......。今なら同情するぞ魔理沙。

 

咲夜『そんなに怒る事ではないと思いますが?』

 

魔理沙『他人事だと思いやがって!お前なんてPADやらシリコン疑惑流れてて、こっち側だと思ったのに!』

 

咲夜『待ちなさい!それ何処情報よ!?』

 

え?そんな噂あったっけ?そんな事聞いてたら真っ先に情報流した奴、跡形も無しに消すぞ?(威圧)

 

魔理沙『文屋だ!』

 

龍騎・咲夜「『あのクソ鴉...、帰ったら焼き鳥(物理)にしてやる........』」

 

椛『?何か誰かの声と重なりませんでした?』

 

龍騎「っ!」

 

あっ、あっぶね!?思わず声に出しちゃった!大丈夫だよな!?霊夢達にバレてないよな!?

 

楯無「........」プルプル

 

楯無に関しては笑いを堪えてるよ、そんなに面白いか?男の俺には気まずいんだけど。

 

霊夢『ってか椛はどうなのよ?そこそこあるようだけど?』

 

椛『其処で振るんですか!?ま、まぁ其処まで意識した事ないのが本音ですかね........』

 

早苗『どちらかと言えば椛さんは美乳って所ですかね』

 

霊夢『ってか大き過ぎると邪魔じゃない?』

 

早苗『まぁ肩は凝ったりとか、谷間が汗かいて蒸せたりしますけど、私は別に良いんですよ』

 

咲夜『それは何故?』

 

早苗『だってりゅーくんは絶対お◯ぱ◯大きい方が好きに決まってますよ!男の子なんですから!

 

龍騎「」

 

楯無「」プルプルプルプル

 

ちょっとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!勝手に決めつけないで貰える!?ってかもう止めて!?魔理沙のライフはゼロよ!?

 

魔理沙『上等だ乳デカお化けが、駆逐してやるよ

 

早苗『人の夢はぁ!終わらねぇ!!』

 

止めろお前等!此処は幻想郷じゃないんだぞ!?ってかさっきから妖夢が黙ってるけどどうしたんだ!?

 

龍騎「おい楯無、ちょっと隣覗いておかっぱ頭の銀髪の子見て来てくれ。さっきから喋って無いからどうなってるか分からないんだよ」ヒソヒソ

 

楯無「ちょ、ちょっと待って........。お腹が........」プルプル

 

笑い堪えてて腹まで痛めたのか........。それから暫く休んだ楯無は隣の女湯を気配を消して覗いてくる。そして戻って来て湯船に浸かると、

 

楯無「何か、絶望した顔してたわよ」

 

龍騎「いや何があった!?」

 

楯無「緑髪の人と黒髪の人に挟まれて気まずそうな表情してて固まってたわ」

 

龍騎「オッケー、よく分かった」

 

ご愁傷様妖夢、明日の自由行動で何か奢ってやる。そう思った俺は霊夢達が何をやらかすか分からないので、気づかれないように脱衣所へ向かうと楯無も着いてくる。

 

龍騎「折角なんだからゆっくり浸かれば良いのに...」

 

楯無「笑い疲れて眠たくなっちゃった♪」

 

さっきから笑いを堪えてたもんな。

 

楯無「いつもあんな感じなの?」

 

龍騎「あれよりカオスだった時があったけどな」

 

楯無「賑やかで良いじゃない、お姉さんそう言うの好きよ?」

 

龍騎「そうかよ、お前も休めよ?俺の部屋に来たら織斑先生呼ぶからな」

 

楯無「流石にしないわよ、私だって死にたくないし........」

 

完全にトラウマになったな........。ゆっくり浸かりたかったが、楯無の乱入と霊夢達の口喧嘩(?)により全て台無しにされたので俺は寝ていた居間へ向かう。にしても腹減ったな........、なんて思ってたら

 

鈴音「あ」

 

龍騎「ん?」

 

鈴と鉢合わせした。

 

 

〜居間〜

 

龍騎「悪いな、飯買って来てくれて」

 

鈴音「この前にお菓子とジュース奢ってくれたお礼よ。それよりもっとゆっくり食べなさいよ........」

 

居間に戻って鈴が買って来てくれたであろう、コンビニ飯を食べている。何でも、俺が倒れた事を知ってお見舞いに来たんだとか。

 

龍騎「ふぅ〜、ご馳走さん」

 

鈴音「お粗末様」

 

完食してゴミをビニール袋へ入れて、ペットボトルの蓋を開ける。

 

龍騎「そういや、テロリストの一人と戦ってる時に倒れたって聞いたけど、大丈夫か?」

 

鈴音「まぁね、頭痛かったけど」

 

龍騎「そっか、無事なら良かった........」

 

そう言って俺はペットボトルの水を飲む。

 

鈴音「........あ、明日には帰るの?」

 

龍騎「........ああ」

 

鈴音「................そっか。........あ、あのさ!明日の自由行動、一緒に回らない?」

 

鈴が明日の自由行動を回らないかと誘われた。別に受けても良いんだが........。

 

龍騎「........多分、霊夢達も着いてくるぞ」

 

鈴音「霊夢って、幻想郷の?」

 

龍騎「それでも良いっていうなら........」

 

鈴音「!え、えぇ勿論よ!全然構わないわ!(最初から分かってたし........)」

 

それから鈴とは少しばかり雑談して、鈴は自分の部屋へと戻っていき、俺も布団に入って寝る事にした。

 

 

 

 

〜翌朝〜

 

龍騎「ん、んぅ〜........ん?」

 

目が覚めたら頭がキツくしめ付けられてる感じがあり、振り向こうにも何故か振り向けない。誰かに背後からしめ付けられてるんだろうな........、いや何で冷静で居られるんだ?

 

ってかこれ誰かに見られたら俺はヤバくね?

 

「ん〜........」

 

龍騎「ぐえっ!?」

 

抱きしめてる女性が更に強く抱きしめると、後頭部に柔らかい感触が伝わる。うん、これはアカンわ(語彙力)

 

ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!?アカンて!?こんなの押し付けられたら理性がハザードオンするぞ!?

 

シャル「むにゃ........」

 

龍騎「え?」

 

その人物はシャルであった、しかも何故か一糸纏わぬ姿で。

 

え?やった?やって、ないよね、うん。痕跡的にね!ないよね!?うん、大丈夫大丈夫、どうせ俺に対して悪戯をしに来ただけだから、このまま抜け出せばもう...、あ。

 

シャル「んぅ........」

 

がしり、と寝ぼけたシャルが、割とがっつりと俺に抱き着く。夢の中では抱き枕にしがみついているのかもしれないが、現在、シャルが抱き着いているのは寝巻き姿の俺、レ◯プした後みたいに絵面が完全にアウト過ぎる。

 

無論、そのことを重々承知な俺はそっと引き剥がそうとするのだけれど、何故か、引き剥がそうとする度に、シャルが割と強めの力で抱き着いてくる。

 

龍騎「え?待って?これどうすれば良いの?流石の霊夢達でもやって無かったけど?........あ、嘘、豊姫さんに一回やられたわ(東方龍優録五十五話参照)

 

あ、あの........、割と誰か........、助けてくれ........。このままじゃ、俺........」

 

シャル「むにゃあ、んむー」

 

龍騎「密着からの、腹筋に頬ずりは、うあ........、駄目........、誰か........」

 

 

〜食堂〜

 

龍騎「........」モグモグ

 

一夏「........龍騎?何で泣いてんだ?」

 

龍騎「自業自得だ、気にするな」

 

あの後、シャルが自主的に起きるまで理性のハザードトリガーと戦いに集中しながら硬直していた。起きたシャルは、やや残念そうな声で『........ヘタレ』と罵り、俺は静かに涙を流しながら、『はい、ヘタレです。すみません』と全てを受け入れ、食堂へと向かった。

 

 

〜宿・入り口付近〜

 

千冬「諸君、おはよう。今日は京都を観光しつつ、奈良へ向かう。が、その前に伝えなくてはならない。本日を持って霧影、アルカードは諸事情により、IS学園を去る事になった」

 

「「「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!??」」」」」

 

千冬「まだ話しは終わってない。其処で、二人との最後に記念撮影を撮る事にした」

 

龍騎「はい?」

 

楯無「は〜い皆んな、早速カメラの前に集まって〜♪」

 

朝礼の織斑先生の挨拶に、俺と黒騎がIS学園から離れると伝えると、当然生徒達は驚き叫ぶが、織斑先生が俺と黒騎のお別れ会的な何かなのか記念撮影すると言い出した。そしたら楯無が何処からか現れたのか、カメラを三脚に繋げて待っていた。いや、お前いつから居たんだよ。

 

霊夢「良いじゃない、最後なんだし」

 

龍騎「俺が写真撮られたくないのは知ってるだろ...?」

 

椛「そう固い事言わずに!」

 

龍騎「お、おい!」

 

魔理沙「ほら、黒騎も行けって!」

 

黒騎「................」

 

俺は椛に背中を押され、黒騎も渋々撮る事にした。カメラの前に立つと、右隣には一夏、左隣にはシャル。黒騎の右隣はセシリア、左隣はラウラが腕を組んでカメラのレンズにピースを作る。

 

楯無「霧影くん、アルカードくんも表情が固いわよ」

 

龍騎「無理言うな、写真は苦手なんだよ」

 

早苗「りゅーくん、幻想郷に小学校のアルバムあるけど、それを参考にしてみる?」

 

「「「「「何それ気になる」」」」」

 

龍騎「止めろ早苗!?黒歴史なんて触れたくない!」

 

ってか持ってたのかよ!?俺なんて直ぐに捨てたぞ!?

 

早苗の脅しに近い言葉に他の生徒は興味が湧いたのか其々声を出すが、織斑先生の喝により、直ぐに静まる。早く終わらせて、観光したい........。そんなこんなで記念撮影をした。

 

その後は自由行動となり、其々の班は計画を立てた通りに観光地へと向かっていく一方、未だに機嫌の悪いシャルを何とかせねばと考えていた。誘うにしても鈴も居るし、霊夢達に誘われるのは確定事項みたいなもんだし、参ったな...........。

 

シャル「........」

 

龍騎「...あー、朝は悪かったよ。許してくれ」

 

シャル「........むぅ」

 

駄目だ、完全に不貞腐れてるよ。どうしたものか........、と俺は頭を掻く。

 

シャル「................るよ」

 

龍騎「........え?」

 

シャル「........一緒に、回ってくれるなら........、許してあげるよ........」

 

龍騎「........」

 

こいつって、こんなにあざとかったっけ?まぁ許して貰えるなら別に良いか......。

 

龍騎「........二人っきりは無理だぞ、どちらせによあいつ等(幻想郷組み)着いてくるし」

 

シャル「そんな特典みたいに言わなくても........」

 

そんな事言うけどさ、もう止まらない所までいってるからね?此処にくる前にあんな事言ったらグイグイ来るからね?(東方龍優録七十話参照)

 

シャル「........分かった、許してあげる。約束守ってね?」

 

龍騎「あぁ........」

 

霊夢「話しは終わったかしら?」

 

シャルに許して貰い、タイミングを計ったように霊夢が声を掛かる。それから鈴を連れて一緒に観光を始める。

 

霊夢と妖夢は八ツ橋を食べたり、

 

咲夜はレミリア達のお土産を購入したり、

 

奈良に行っては、椛は鹿を撫でてる一方、魔理沙は鹿に追われてたり、

 

早苗は東大寺を見て興奮状態が続いたり、

 

鈴とシャルから写真を撮ろうと迫られたり、

 

黒騎の方は、セシリアとラウラ、簪さんと一緒に観光地を回っては一夏に写真を撮られたりと、あっという間に時間は過ぎて行き................。

 

 

 

〜奈良・宿付近〜

 

龍騎「........さて、そろそろ時間だな」

 

遂に、別れの時が来た........。

 

千冬「霧影、黒騎。お前達には本当に感謝している、色々と世話になったな」

 

龍騎「俺の方こそ、色々ありがとうございました。真耶さんも、ありがとうございました」

 

黒騎「........感謝する」

 

真耶「い、いえ!私なんて特に役に立ってませんでしたし........」

 

龍騎「そんな事無いですよ、本当にありがとうございました」

 

一夏「........分かってたけど、やっぱり寂しいな...」

 

セシリア「あっという間でしたわね........、入学式の時が昨日のように思えて来ますわ」

 

ラウラ「あぁ、本当にあっという間だった........」

 

箒「せめて姉さんも顔を出せば良いのに........」

 

「ちぃぃぃぃぃぃちゃあぁぁぁぁぁん!!」

 

専用機持ちが其々の思いを言うと、空から聞き覚えのある声が聞こえてくる。それはもうご存知、束とクロエだった。ってかクロエも連れて来たのか........。

 

千冬「やっと来たか........」

 

一夏「束さん!?」

 

箒「何故このタイミングで........」

 

束「んもぅ〜、折角お別れしに来たのにその言い方は無いんじゃない?」

 

そう言って束は俺の方へ向く。

 

束「りゅーくん、くーくん。今までありがとう、もしりゅーくん達と会って無かったら、つまらない人生を送ってたかもしれない。でも、りゅーくん達がこの世界に来てくれたお陰で、束さんはとっても楽しかったよ!まー束さんを弄ってくるとは思わなかったけど」

 

龍騎「そうだな、お前を弄れなくなるのは名残惜しいな。でも、俺も良い経験させて貰ったよ。ISに乗ったり、一夏達と会っては鍛えたり、海に行ったり、こうして修学旅行へ行けたりして、本当に楽しかった」

 

確かに楽しかった........、偶にイレギュラーが発生しては面倒事に巻き込まれたけど、とても嫌とは思わなかった...。

 

龍騎「........なぁ束、俺に提案があるんだけど」

 

束「........何?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍騎「お前、幻想郷に来ないか?

 

束「........」

 

黒騎「........」

 

霊夢「........」

 

魔理沙「........」

 

咲夜「........」

 

妖夢「........」

 

椛「........」

 

早苗「........」

 

一夏「........」

 

箒「........」

 

セシリア「........」

 

鈴音「........」

 

シャル「........」

 

ラウラ「........」

 

簪「........」

 

千冬「........」

 

真耶「........」

 

クロエ「........」

 

 

「「「「「は?( ゚д゚)?」」」」」

 

俺が束に幻想郷に来ないかと誘うと、それはもう皆んな『こいつ頭大丈夫か?』と言いたげな顔をする。

 

束「........え?どゆこと?」

 

流石の束も大混乱、そりゃそうだよね。理解できないよね。

 

龍騎「束、お前がISを作った理由は?」

 

束「宇宙に行く為........」

 

龍騎「それは達成されたのか?出来たとしてもお前はそれで満足か?」

 

束「................」

 

龍騎「お前、IS作って周りに馬鹿にされては兵器扱いされて、それが気に食わないから好き放題やってたんだろ?お前はそれで良いのか?心が満たされたか?」

 

束「................そんな訳ないじゃん」

 

龍騎「だろ?満足してなければ充実感を得てない、達成感もない、そんなの人生がつまらなくて突然だ。それでもお前は宇宙に行きたいか?行きたいならこっちに来い、お前の夢を叶えさせてやる。宇宙に行くだけじゃあ飽き足らないならコロニーでも好きなもの作れ、絶対に退屈とは言わせない。それに、お前と違って俺には夢がない。でもな、夢を持つ奴の支えになってやりたいとは思ってる」

 

束「どうして其処までして........」

 

龍騎「お前見てるとほっとけないんだよ、上手く説明出来ないけど」

 

束「..........................」

 

龍騎「で、どうするんだ?行くのか?行かないの........、か........」

 

束「................」ポロポロ

 

途中、束が涙を流している光景を見て固まってしまった。

 

束「あ、あれ?おかしいな........、何で?何で止まらないの........?」ポロポロ

 

千冬「束........」

 

箒「姉さん........」

 

クロエ「束様........」

 

黒騎「........お前も同じだな。お前も、誰かに受け入れて貰えないと生きていけない奴だ。あの馬鹿と同じだ」

 

馬鹿は余計だ。

 

束「だって、だってこう言ってくれたの...、初めてで........」ポロポロ

 

龍騎「心配するな、例えお前が天災だろうが犯罪者であろうが、周りからは批判されても俺はお前を受け入れてやる。それに、お前の事弄ってたけど、お前の全てを否定してたか?」

 

束「っ!」

 

今までを振り返ってみても、束には散々弄り倒してたけどこいつを否定した事は言ってないような気がする。だってこいつ楯無と同じポジションなんだもん。

 

霊夢「ちょ、ちょっと!?勝手に進めてるけど連れて来て大丈夫なの?」

 

龍騎「責任は全部俺が持つ、何かしら異変が起こったら俺が止める」

 

霊夢「だからって........」

 

紫「あら、良いじゃない」

 

すると背後からスキマが開かれて、紫さんが姿を現す。

 

龍騎「紫さん!?」

 

霊夢「ってか良いの!?」

 

紫「えぇ、確かに彼女は少し危険性はあるけれど、龍騎が責任持つって言うんだから問題ないわ」

 

魔理沙「ちょいちょいちょい、本人が行く前提で言ってないか?」

 

龍騎「................で、束よ。こう言ってるけど、どうする?」

 

束「................りゅーくん、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私を、宇宙に連れてって........?」

 

龍騎「................ようこそ、幻想郷へ」

 

束「うわああああああああああああああああ!!」

 

すると、束が更に泣き出して俺に抱きついてくる。

 

束「ありがとう........!ありがとうりゅーくん!!ありがとう!!」ポロポロ

 

龍騎「おいおい落ち着けよ........」

 

黒騎「........流石の大天災でも、心は弱かったか」フッ

 

箒「あんなに泣く姉さんは初めて見た........」

 

千冬「私もだ........」

 

一夏「でも、嬉しそうだな」

 

束を良く知る一夏達の言う通り、束が流してるのは嬉し泣きだ。ようやく自分を受け入れてくれる人が出来たんだ。俺でも泣いたからな...。

 

 

 

〜数分後〜

 

龍騎「落ち着いたか?」

 

束「うん........、ありがとう」

 

落ち着きを取り戻した束から離れると、クロエに視線を向ける。

 

龍騎「クロエ、お前も来るか?」

 

クロエ「え?」

 

黒騎「まぁ、一人でも側に居てやらないとな。いつ暴走するか分からんし、そのストッパー役も欲しい所だ」

 

クロエ「く、黒騎様がそう言うのでしたら........///」

 

やけに嬉しそうだな、セシリアとラウラ、簪さんが何か悔しそうな顔をしてるし。無理もない、セシリアは元々貴族、ラウラは現役の軍人、簪さんは更識の事もあるから下手に幻想郷には来れないだろう。ってか連れて行けねぇよ。

 

龍騎「んじゃ、用も済んだし、帰るか」

 

黒騎「........あぁ」

 

鈴音「あ、待って!」

 

そう言って鈴が俺の元へ駆け寄る。そして、俺に抱きついて来た。

 

................................え?抱きつかれた?

 

龍騎「ど、どうした?」

 

鈴音「........ごめん、最後に一言言わせて欲しいの」

 

龍騎「一言?」

 

鈴音「........私ね、貴方の事が好きよ」

 

龍騎「........................ゑ?」

 

霊夢「........は?」

 

シャル「なっ」

 

一夏「................はぁ!?」

 

「「「「「ええええええええええええ!?」」」」」

 

まさかの鈴からの告白されてしまい、回りが騒ぎ出す。いや、鈴が俺に好意を抱いてくれたのは何となく気づいてはいたが........、マジでか........。

 

龍騎「あ、あの........、鈴さん?」

 

鈴音「待って、答えは出さなくて良い」

 

龍騎「はい?」

 

鈴音「後ろに居る女の人たちの中に好きな人が居るんでしょ........?」

 

龍騎「そ、それは................」

 

鈴の言葉に困惑してしまう。確かに幻想郷組みの中に好きな人は居る、だからってこのままにする訳にはいかない。

 

龍騎「えっと........、素直に俺を好きになってくれたのは........」

 

鈴音「止めて........!余計に期待しちゃうのよ........、折角言えたのに、貴方が私も連れて行くって聞きだそうとして期待しちゃうのよ........!」

 

龍騎「り、鈴........」

 

鈴の泣き出す声に戸惑う、いやこの場合どうすれば良いの?取り敢えず落ち着かせる為に、鈴を優しく抱きしめる。

 

龍騎「........ありがとな、俺を好きになってくれて」

 

鈴音「................最後に、我儘言って良い?」

 

龍騎「ああ」

 

俺が許可を出すと、いきなり顔を掴まれて唇に柔らかい感触が伝わる。

 

龍騎「!?」

 

霊夢「なっ!?」

 

咲夜「な、何を........!」

 

早苗「まぁまぁ、落ち着いて下さい!」

 

妖夢「そうですよ、一回落ち着きましょう?」

 

椛「霊夢さんも、何処から取り出したのかも分からないチェーンソーを引っ張り出さないで下さい!」

 

魔理沙「少しは大人しくしろって!」

 

何か後ろが恐ろしい事言ってるけど、大丈夫?すると、鈴が顔を離す。

 

鈴音「わ、私の初めて........、貴方にあげる........///」

 

龍騎「鈴さんや、その言い方は誤解されるぞ」

 

そして俺は鈴から離れると、ゆっくりと霊夢達の方へ向かう。

 

千冬「束、こんな事しか言えんが........、上手くやれよ」

 

束「うん、ありがとうちーちゃん」

 

箒「........姉さん、その...、今まで冷たい態度とって、すみません........」

 

束「ううん、そんな事無いよ箒ちゃん」

 

千冬「........霧影、束を頼むぞ」

 

龍騎「そんな結婚を承諾した風に言わなくても........、でも約束は守ります」

 

一夏「龍騎、また会えるよな?」

 

龍騎「........そうだな、一生の別れって訳では無いからな」

 

帰ったら転移魔法を覚えよう、パチュリーの図書館に行けば魔導書なんて腐るほどあるだろ。

 

鈴音「い、言っとくけど、私はまだ諦めた訳じゃないからね!」

 

龍騎「覚えておくよ、ありがとな」

 

千冬さんからは束を託され、一夏とはまた会えると約束し、鈴は元に戻ると、俺はひとまず安心する。

 

 

 

セシリア「く、黒騎さん!わ、私も黒騎さんの事をお慕いしております!///」

 

ラウラ「無論、私もだぞ婿よ」

 

簪「わ、私も!黒騎の事が好きです!///」

 

一方、黒騎は三人に告られていた。やったね黒騎、俺の立場が味わえるぞ!

 

黒騎「........お前達の想いは伝わった。だが俺は誰かを愛するというのが分からんのでな、お前達の想いを応えられるか、自信がない」

 

そう言って黒騎は、三人にある物を渡した。それは、ハート型のキーホルダーみたいな物だった。

 

セシリア「これは........?」

 

黒騎「昨日買った物だ、男が女に渡すと喜ぶと聞いてな........。これが俺が出来る事だ、許してほしい」

 

セシリア「........分かりましたわ、でも!私は諦めませんわ!」

 

ラウラ「私もだぞ婿よ!」

 

簪「わ、私もです!」

 

黒騎「........ああ」

 

黒騎も黒騎で解決出来た、これで思い残す事は.........、

 

 

シャル「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!

 

「「「「「!?」」」」」

 

突然とシャルが何かを思い出したかのように叫び出した。

 

龍騎「シャ、シャルロットさん?」

 

シャル「りゅーくん!僕は、僕はどうなるの!?」

 

龍騎「what?」

 

シャル「惚けないでよ!!僕を助ける為に、会社とフランス政府に脅迫文送ったよね!?」

 

龍騎「うん、送ったね」

 

シャル「それで僕は自由になれたよね!?」

 

龍騎「うん、男装から解放したね」

 

黒騎「あ(察し)」

 

シャル「僕の親権は誰に渡るのさ!?

 

 

「「「「「親権??」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      

 

 

 

 

ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?

 

忘れてたああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!




いかがでしたか?

本来ならこれで終わりにしようかと思ったのですが、あまりにも長過ぎたので一旦区切りました。

次回は短くなる可能性があるので、おまけ(後日談)を入れようと思います。

次回、正真正銘の最終回です。よろしくお願いします。


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帰還 幻想郷へ(完結)

どうもです。

今度こそ最終回です。

それではどうぞ。


 

〜前回のあらすじ〜

 

・オルタを倒し、龍騎と黒騎は幻想郷に帰る日になる。

           ↓

・幻想郷組みと一緒に観光し、遂にお別れ時。

           ↓

・龍騎の提案で、束とクロエの幻想入りが決まり、其々の想いを伝えた一夏達。

           ↓

・シャルロットが思い出したかのように、シャルロットの親権がどうなるのかと聞かれる。

           ↓

・ド忘れしてた龍騎は心の中で叫ぶしかなかった。

 

 

 

千冬「ど、どう言う事だ!?脅迫文とは何の事だ!?」

 

一夏「ってか親権も何だよ!?」

 

鈴音「しっかり説明しなさいよ!」

 

霊夢「龍騎!一体何やらかしたの!?」

 

龍騎「説明するから落ち着け!?ってか俺はやらかしてないから!シャル、当事者なんだから説明して!」

 

シャルが親権について説明を求める中、俺は当事者であるシャルに説明して貰う事にした。シャルは実は愛人の子供であった事、父親の命令で男装し、一夏と俺と黒騎のデータを盗もうとした事、それで俺と楯無にバレてしまい、俺がフランス政府とデュノア社に脅迫文を送った事を全て話した。その間、俺はシャルの親権について考えていた。

 

どうする!?どうすれば良い!?シャルを自由にする事が目的だったから親権なんて考えてなかった!?仮に俺が持つとしても、五歳差の娘を持つ事になる、流石のシャルも良い顔はしないだろ!?

 

シャル「........って事なんだ」

 

ラウラ「まさか大企業と政府に敵に回すとはな........、あいも変わらず無茶をするな」

 

早苗「なんか、昔の私みたいな事したね」

 

鈴音「え、どう言う事?」

 

すると早苗も俺が助けた経緯を話した。小学生の頃に早苗が虐められていた事、俺が早苗を虐めていた生徒と助けてやらなかった教師を追い出した事を話した。やっぱり過去の話しをされると恥ずかしいな........。

 

一夏「お、お前........、流石にやり過ぎじゃないか?」

 

龍騎「今思えばな、でも後悔はしてない」

 

簪「........何か、龍騎さんに逆らいたくないって思えて来た」

 

魔理沙「まぁ龍騎はやる時はやるからな」

 

千冬「........事情は分かった、だが肝心のデュノアの親権はどうするかだ」

 

龍騎「千冬さん、いや千冬様!!一生のお願いです!!シャルをお願いします!!」

 

俺は千冬さんの前で土下座した。

 

「「「「「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」」」

 

魔理沙「お、お前!?自分でやらかしておいて、他人に任せるとかふざけてんのか!?」

 

龍騎「ふざけてない!逆に考えて!?仮に魔理沙が親権を持つとしよう、そしたらシャルは魔理沙の娘になる訳だ。でもその差は三歳だぞ!?お前は普通に接してられるか!?」

 

魔理沙「うっ........、さ、流石に三歳差はキツいな........」

 

龍騎「でしょ!?シャルだってキツいよな!?」

 

シャル「何言ってるのさ!大歓迎に決まってるでしょ!」

 

あれ?聞き間違いかな?今大歓迎って言わなかった!?

 

シャル「此処までやったなら責任持ってよ!お父さん!」

 

龍騎「止めて!!お父さん呼びは止めて!!いつも通りにりゅーくんって呼んで!!」

 

もうどうすれば良いんだよ........、訳が分からなくなる........。

 

早苗「........っ!りゅーくん!良い事思いついたよ!」

 

龍騎「!マジで!?」

 

すると早苗が、手を上げて俺に案があると伝える。

 

早苗「えっと、シャルロットちゃんだっけ?その娘の親権は私が持つよ!」

 

「「「「「はぁ!?」」」」」

 

龍騎「おー!」

 

早苗「でもね、条件があるんだ」

 

龍騎「........条件?」

 

あれ?何だろう........、何か変な事言い出しそうな気がする........。

 

早苗「親権を持つ代わりに、りゅーくんのお嫁さんして!」

 

龍騎「言うと思ったよクソッタレ!」

 

やっぱりかよ!?早苗の奴狡賢くなってね!?ってか霊夢達は『その手があったか!』みたいな表情は止めて!?

 

霊夢「!りゅ、龍騎!親権なら私が持つわ!良い加減、博麗の巫女の後継も考えないと行けないし!」

 

咲夜「龍騎様、それでしたら私が持ちましょう。レミリアお嬢様もお許し頂けますでしょうし」

 

妖夢「龍騎さん!それでしたら私が持ちます!そしたら幽々子様からの負担が減りますから!」

 

椛「え、えっと、私は........」

 

お前等揃いも揃って早苗と似たような事言ってんじゃねぇよ!!妖夢に関しては願望じゃねぇか!本心丸出しじゃねぇか!?椛なんてお前等みたいなネタが無いから今にも泣き出しそうな顔してんじゃん!

 

紫「........一層の事、全員付き合って面倒見れば良いじゃない」

 

龍騎「何で其処でハーレムルートになるんですか!?」

 

紫「別に幻想郷は一夫多妻制しても構わないわよ?これと言った法律が無いから」

 

龍騎「いやいや駄目でしょ!?某アニメとゲームのクズ主人公になれって言うんですか!?最終的には包丁で刺されて死ねって言うんですか!?」

 

紫「良いじゃない、早苗が良く言う『常識に囚われてはいけない』よ」

 

龍騎「其処だけは常識に囚われて!?」

 

紫さんも何考えてんの!?面倒くさいからさっさと終わらせろって言ってんの?面白がってんの?

 

シャル「そっか........、僕の事なんて何も考えて無かったんだ........」

 

龍騎「あ、あの........、シャルロットさん?」

 

シャル「僕が卒業したら何処に行けば良いんだろう........、身内は居ないし、帰る場所もない。僕は町のド真ん中で野垂れ死ぬんだね........」

 

あ、これはヤバいわ。完全に見捨てられるって思ってるわ。

 

龍騎「........................あーもう分かったよ!シャルロット!お前も幻想郷に来い!」

 

シャル「え?」

 

「「「「「は?」」」」」

 

紫「ようやく決まったのね........、長かった」

 

やっぱり面倒くさがってたな紫さん、溜め息が長い長い。

 

龍騎「親権に関しては幻想郷に戻ってから皆んなで相談しよう!直ぐに持ちますなんて無理ですお願いします飴玉あげますから!」

 

専用機持ち「「「「「逃げたな」」」」」

 

龍騎「他人事だからってお前等なぁぁぁぁぁ!!」

 

紫「........さて、親権に関しては幻想郷に戻ってからでって事で良いかしら?」

 

龍騎「それで良いです........、ツッコミし過ぎて疲れた........」

 

紫「それじゃあ、今度こそ帰るわよ。幻想郷に来る人間はこっちに来なさい」

 

そう言ってシャル、束、クロエはやってくると、紫さんはスキマを開く。さて、ようやく帰れる。

 

龍騎「皆んな、短い時間だったけど、ありがとな」

 

一夏「また来いよな!龍騎!」

 

箒「次に会った時には、更に強くなってみせるからな」

 

セシリア「黒騎さん!いつでもお待ちしておりますわ!」

 

ラウラ「結婚式の準備はしておくぞ」

 

簪「待って、それは気が早いよ」

 

千冬「........達者でな、束」

 

束「うん、行ってくるね」

 

真耶「デュノアさん、お身体には気をつけて下さいね?」

 

シャル「ありがとうございます」

 

霊夢「さっ、帰りましょう」

 

そう言って先に霊夢がスキマに入り、魔理沙、咲夜、妖夢、椛、早苗を入って行く。

 

龍騎「あばよ、なんて台詞は言わねぇ!!また会おうぜ!お前等!!」

 

そう言って俺はシャルに手を差し伸べてスキマに入り、束とクロエ、黒騎が入ると、開かれたスキマは閉じられた。

 

 

 

 

一夏「行っちまったな........」

 

箒「そうだな........」

 

千冬「........ん?何故またスキマが........」

 

にとり「ぷはぁ〜、相変わらず息苦しいスキマだよ」

 

一夏・箒「「誰!?」」

 

別れを告げた龍騎達を見送った一夏達だが、再びスキマが現れては開くと、にとりが顔を出す。初対面である一夏と箒は驚愕する。

 

セシリア「貴女は確か........、にとりさんでしたか?」

 

にとり「そうそう!覚えてくれて光栄だよ、えっとね........、織斑一夏って居る?」

 

一夏「それは俺だけど........」

 

にとり「実は君にこれを渡したかったんだ」

 

そう言ってにとりは一夏にある物を渡す。それは一台のスマホだった。

 

一夏「スマホ?」

 

にとり「それは元々盟友の........、あ、龍騎の事ね?盟友のスマホを改造して、幻想郷から外の世界へ連絡取れたり出来るようにしたんだ」

 

「「「「「そんな事出来るの!?」」」」」

 

にとり「河童の技術に掛かれば、このぐらい当然さ!試しに掛けてみたら?」

 

そう言って一夏はスマホを起動して、霧影龍騎と書かれた文字にタッチすると、通話が開始される。

 

龍騎『もしもし、私メリーさん。今修羅場ってるよ』

 

一夏「あー、もしもし?一夏だけど........」

 

龍騎『え?一夏?何で........、あーそう言う事ね。理解できたわ、要は幻想郷からでも掛けられるかテストしてたのか』

 

一夏「あぁ、でもさっき修羅場ってるって言ってたけど、何かあったのか?」

 

龍騎『何かあったかってレベルじゃねぇよ、刀奈........、()()()()()()()()()()()()()()()んだ』

 

一夏「楯無さんが幻想郷に居る!?」

 

「「「「「はぁ!?」」」」」

 

龍騎の言葉に一夏は驚き叫び、千冬達も大声を出してしまう。

 

龍騎『そーなんだよ、だからにとりが帰ってくる時に返却するから受け取りを........』

 

簪「龍騎さん、簪です。お姉ちゃんを........、いや駄姉をお願いします」

 

龍騎『か、簪さん?』

 

簪が一夏が持っていたスマホを横取りして、龍騎に姉を任せると伝える。しかも自分の姉に対して駄姉とは........。

 

簪「少しは別の環境で、クレイジーサイコシスコンの性格を更生させようかと。あと私にお酒飲ませた事まだ根に持ってるので」

 

カンザシチャン!? オネェチャンハソンナクレイジーデモサイコデモナイワヨ!? オサケノコトハイツシッタノ!?

 

龍騎『そう言う事なら任せてくれ、きっちりまとも(?)な性格にしてやる』

 

ヤダコノフタリコワインダケド!? ナンカノトリヒキミタイナコエダシテルンダケド!?

 

龍騎『楯無は預かるって千冬さんに伝えておいてくれ、偶に連絡するから楽しみにしててくれ』

 

簪「分かりました」

 

龍騎『じゃ、またいつか』

 

そう言って通話が終了すると、簪は一夏にスマホを渡す。

 

簪「お姉ちゃんは幻想郷に行ったみたいで、龍騎さんが面倒を見るそうです。偶に連絡するとも言っていました」

 

千冬「そうか........、帰ったら書類地獄だな........」

 

真耶「それだけじゃありませんよ........、生徒会長の席も空いてしまいましたし、部屋割りもまた考え直さないといけないし........」

 

一夏「........お疲れ様、千冬姉ぇ」

 

千冬と真耶はこの後の仕事についてどんよりする中、一夏達は苦笑するしかなかった........。

 

 

 

〜一夏からの着信五分前・幻想郷〜

 

龍騎「よっと........、おー、殆ど復旧されてる!」

 

霊夢「貴方が居ない間、皆んな頑張ったのよ」

 

幻想郷へ帰還した俺達は、約半年ぶりに見た人里を見て感動していた。半年前までは戦争で殆どの建物が潰れてたのに、皆んな立て直されていた。そして実家のような安心感........、やっぱり最高だな!

 

シャル「うわぁ〜........!凄い........!」

 

束「凄い凄い!何此処!?タイムスリップしたみたいだよ!」

 

クロエ「................」

 

幻想郷へやってきたシャルと束は、とても興奮状態である一方、クロエは人里の光景に固まってしまった。

 

黒騎「........久しぶりに見ると、帰ってきたと思うな」

 

龍騎「ああ........、帰って来たんだな........!」

 

楯無「お帰りなさい、龍騎♪」

 

龍騎「ああ、ただい................」

 

........何かこの場に居ない筈の人間の声が聞こえるんだが........、俺は声がした方向へ向くと........。

 

楯無「?どうしたの?」

 

 

龍騎「アイエエエエエエ!?タテナシ!?タテナシナンデ!?

 

 

何故か楯無が立っていた。

 

シャル「え!?楯無さん!?」

 

龍騎「お前いつ入って来た!?」

 

楯無「ふふっ♪お姉さんに掛かれば、このぐらい楽勝よ♪」

 

龍騎「そんな事は聞いてねぇんだよ!?何が目的だ!?」

 

楯無「分からない?愛しの男性を追いかけて何が悪いの?」

 

........こいつ何言ってんの?それにさっき愛しの男性って言ったか?

 

龍騎「お前が追いかけて来たのは魔理沙の事か?」

 

魔理沙「何処をどう見たら私が男に見えるんだよ!?」

 

龍騎「いやだって、いつもだぜたぜ言ってるから」

 

魔理沙「どっからどう見ても女だろ!?」

 

龍騎「................」

 

魔理沙「何だよその『え?お前女だったの?』みたいな顔は!?止めろ!それに私は至ってノーマルだ!」

 

龍騎「さて、おふざけは此処までにして『ふざけんなよお前!』で?ガチで何しに来た訳?」

 

魔理沙との茶番を終わらせて、本題の楯無がやって来た事を聞き出す。横から魔理沙が怒鳴って来たけどスルーする。

 

楯無「さっきも言ったでしょ?愛しの男性を追いかけて来たって」

 

龍騎「その男性とは?」

 

楯無「貴方よ」

 

龍騎「黒騎?」

 

龍騎「霧影龍騎!貴方よ!」

 

龍騎「そっかそっかー、霧影くーん!良かったねー!愛されてるよー!」

 

クロエ「龍騎様、現実から背けないで下さい」

 

龍騎「........................はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

クロエの一言で、現実に目を向けられ、絶叫した。待て待て待て!何で俺に惚れた!?惚れる要素なんて無かったと思うけど!?

 

龍騎「ちょっと待て!お前家の事良いのかよ!?生徒会は!?代表候補の仕事は!?」

 

楯無「大丈夫よ、私が居なくても上手くやって行けるわ。代表候補の事は辞めて来ちゃった♪」

 

龍騎「馬鹿か!?馬鹿なのか!?何考えてんだよ楯無!」

 

楯無「刀奈........」

 

龍騎「え.........?」

 

刀奈「更識 刀奈《さらしき かたな》それが私の本名よ」

 

刀奈?じゃあ楯無ってのは一体........。

 

刀奈「楯無は更識家当主になった者が付けられる名前なの、今の私は楯無ではなく、刀奈よ」

 

龍騎「えっ........、え?」

 

にとり「やぁ盟友!帰って来たんだ........、ね........。ごめん、お取り込み中だったんだね」

 

龍騎「待て待て待て!?良いから!別に良いから!」

 

放心してる中、にとりがやってくると、状況からして邪魔したな、みたいな顔でこの場から去ろうとするが、俺が何とか引き止め、状況を説明する。

 

にとり「そう言う事か、それじゃあこれから私はまた外の世界へ行ってこれを渡しに行くよ」

 

そう言ってにとりが取り出したのは、一台のスマホだった。

 

龍騎「それって?」

 

にとり「前に盟友がくれたスマホを改造、生産して、外の世界でも連絡取れるようにしたんだ。それを盟友の友達に渡してくるよ」

 

束「え?それって、束さん達が元いた世界で連絡のやり取り出来る訳?」

 

にとり「その通り!連絡以外にも、写真も撮っては送ったり出来るよ」

 

IS組み「「「「な、なんだってーーー!?」」」」

 

流石はにとり、よくそんなの作れたな。あの束ですら驚いてたぞ。

 

にとり「じゃあ、行ってくるね!紫、頼むよ」

 

紫「はいはい」

 

そう言って紫さんはスキマに入って、外の世界へ行ってしまった。

 

霊夢「さてと、それじゃあシャルロット、束、クロエ、ついでに刀奈。ようこそ幻想郷へ、貴女達を歓迎するわ」

 

龍騎「今日から、よろしくって事で」

 

シャル・束「「よろしくね、りゅーくん」」

 

クロエ「黒騎様、これからもよろしくお願いします」

 

黒騎「........よろしく頼む」

 

刀奈「霧影くんも、よろしく........『その前に』え?」ガシッ

 

霊夢「龍騎に惚れた所をとことん教えて貰うわよ?

 

楯無「あ、あれ?本当に歓迎されてる?き、霧影くん!何か言ってあげて『ブーブーブー』」

 

龍騎「もしもし、私メリーさん。今修羅場ってるよ」

 

刀奈が俺に助けを呼ぶ前に、にとりから電話が来たので出てみたら、まさかの一夏からであって、途中から簪さんに変わっては刀奈を引き取って欲しいと頼まれたので、正式に引き受ける事にした。

 

通話を切ると、にとりが帰還。刀奈は霊夢に問い詰められてげっそりしていた。その後、俺と黒騎の帰還、シャル、束、クロエ、刀奈の歓迎会と言う事で宴会が開かれ、皆んな限界まで酒に溺れた........。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

龍騎「とまぁ、こんな感じ」

 

霊夢の子供「........で、その後はどうしたの?」

 

龍騎「シャルの親権相談で、全然決められなかったから結局俺が折れました」

 

シャルの子供「つまり、お母さんの親権は放棄して嫁にした、と?」

 

刀奈の子供「そして全員と結婚した、と........」

 

 

 

「「「「「お父さん最低!!」」」」」

 

 

龍騎「グハッ!?」

 

幻想郷へ帰還してから数年後、結局俺は霊夢、咲夜、妖夢、椛、早苗。更にはシャルと刀奈と結婚してしまったのだ。シャルの親権に関しての相談していたのだが、徐々に俺への取り合いみたいな討論になってしまい、それも直ぐには決まらずに半年後まで続いて、俺の精進と胃がマッハデットヒート並に限界がきてしまい、結局皆んなしあわせにすると言ってしまい、晴れてハーレムエンドを迎えたのだ。

 

........うん、最低だよ。幻想郷版伊○誠だよ、好きなだけ呼びなよ、低評価待ったなしだよ(メタ発言)

 

そんなこんなで、それぞれの嫁との子供も授かり、今は子供達に『何故、嫁達と結婚したのか』を聞かれたので、素直に言ったら蹴り飛ばされた。そりゃそうだよね、普通は一人に選んで幸せに暮らすってのが理想だよね?でも此処は幻想郷、多妻制家族は多分俺達しか居ないと思う。まぁ、皆んな幸せに過ごしているのでこれでよしとしよう........。

 

俺達の騒がしい日常は、まだまだ続く........。

 

 

 

 

東方龍優録 ハーレムエンド................?

 

 

 

東方龍優録外伝・インフィニット・ストラトス

赤き龍と黒き騎士

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜おまけ(蛇足的なもの)〜

 

・霧影龍騎

 

 鬼神龍大戦の途中、ISの世界へやって来てしまった鬼神龍。ISの世界にやって来ては、千冬の提案によりIS学園の生徒として入学する事に。

 その後、一夏を始めとする専用機組みと仲良くなり、様々なイレギュラーに立ち向かった。

 学園祭にオルタと再開し、負傷を負うものの、難なく生還。修学旅行では、無事にオルタを討伐、亡国企業のスコールも軽々と撃破した。

 幻想郷に帰還後、シャルロットの親権相談から龍騎の取り合い討論になってしまい、龍騎の精進と胃が限界に来てしまい、結局全員を嫁に貰ってしまう。その所為で、『俺は最低だ、生きてる価値ない』と頭を悩みまくってるが、それぞれの嫁達の子供に恵まれて、死ぬまで愛する予定である。

 余談だが、千冬に何回か拳骨を食らっては、三途の川と現世を反復横跳びしていたそうだ。

 

 

・黒騎

 鬼神龍大戦の途中、ISの世界へやって来てしまった龍騎の二重人格。龍騎同様、千冬の提案によりIS学園の生徒として入学する事に。

 その後、IS学園の一年では、一位、二位を争う程の実力者であり、本作のIS乗りの中で、最強と呼ばれる程の実力者(ちなみに黒騎が一位で、龍騎が二位)

 幻想郷に帰還後、そのまま地霊殿へ戻り、古明地さとり達との日常を過ごしていた。しかし、龍騎とは違って、誰とも付き合うつもりは無く、生涯独身を貫くそうだ。

 

 

 

・織斑一夏

 原作の主人公であり、本作の第三主人公である。世界初男性IS操縦者であり、極度の鈍感であり、難聴イケメンである。

 龍騎と黒騎の出会いにより、心身共に原作以上に強くなり、龍騎達が幻想郷帰還後、楯無に変わってIS学園の生徒会長となる。

 龍騎が幻想郷に帰還する際に、鈴音が告白した事がきっかけとなり、『自分の好きなタイプってどんなのだろう』と考えた事で、一番先に出て来た女性が箒であって、それ以降、箒を意識する事に。そして冬には箒に告白して、晴れて恋人となった。

 IS学園卒業後、箒と結婚し、二児の父親となる。にとりに貰ったスマホで龍騎達との連絡のやり取りをしながら、生涯箒を愛していたようだ。

 

 

・篠ノ之箒

 ISの開発者、篠ノ之束の妹。原作と同様、一夏に好意を抱く一夏のメインヒロイン。

 龍騎と黒騎の出会いにより、実力と精神力が鍛えられ、三刀流を習得する等、原作以上に強化された(ただし、顎の筋肉が弱い為、連発は出せない)

 龍騎と黒騎の幻想郷帰還後、一夏への想いは続き、やがて恋人となる。IS学園卒業後、一夏と結婚し、二児の母になり、政府の要人保護プログラムで離れ離れだった両親と実家に戻り道場を再開した。生涯一夏を愛していたようだ。

 

 

・セシリア・オルコット

 原作ではメインヒロインの一人であったが、本作では黒騎のヒロインの一人。

 龍騎と黒騎の出会いにより、射撃能力が鍛えられ、『ISのスナイパー』と呼ばれるようになる。

 IS学園卒業後はオルコット財閥を率いて亡き親に恥じない生き様を見せた。そして、黒騎への想いは生涯を終えるまで消える事無く、いつか必ずお嫁さんになれる事を願っていた。

 

 

・凰・鈴音

 原作ではメインヒロインの一人であったが、本作では龍騎のヒロインの一人。

 当初は一夏に好意を抱いていたが、一夏に振られてしまう。その後、龍騎に愚痴を溢したり、ラウラとの模擬戦により、死に掛けた所を助けてくれた事により、龍騎の優しさと強さに惹かれるようになる。

 しかし、龍騎と黒騎の幻想郷帰還前に、龍騎に告白するが、自ら告白の返事を拒否。それでも龍騎の事は諦められなかった。

 IS学園卒業後は彼女自身の努力もあり国家代表として活躍する。そして、龍騎への想いは生涯を終えるまで尽きる事は無かった。

 

 

・シャルロット・デュノア

 原作ではメインヒロインの一人であったが、本作では龍騎のヒロインの一人。

 原作同様、父親の命令で男装してIS学園へ編入、一夏、龍騎、黒騎のデータを盗もうとするが、龍騎と楯無に見つかってしまう。その後、自由に行きたいと願う彼女に、龍騎はデュノア者とフランス政府に脅迫文を送り、シャルロットの親権剥奪、手出し出来ないようにするという、いともたやすく行われたえげつない行為により、晴れて自由の身となる。龍騎の活躍により、龍騎に好意を抱くようになる。

 龍騎と黒騎の幻想郷帰還前に、親権に関して質問するが、龍騎はその事には全く考えて無かったようで、全ての責任を取らせようとするが、親権相談から龍騎の争奪討論により、最終的には龍騎のお嫁さんの一人として、龍騎を支える形になる。そして、一人の娘を授かり、生涯龍騎を愛してるようだ。

 

 

ラウラ・ボーデヴィッヒ

 原作ではメインヒロインの一人であったが、本作では黒騎のヒロインの一人。

 原作同様、一夏に対して毛嫌いしていたものの、黒騎によって返り討ちにあったり、VTシステムによる暴走で龍騎達に助けられた事により、黒騎に惚れて、ファーストキスを捧げる。

 その後、黒騎の事を『婿』と呼ぶようになるが、どんなにアプローチしても黒騎にはスルーされている。

 IS学園卒業後もその強さは衰えずに自身の隊を率いた。AIC操作において右に出るものは居らず、一夏とは一位、二位を競う実力を持つ。

 龍騎と黒騎の幻想郷帰還後、黒騎への想いは絶える事無く、生涯を終えるまで隊長として部下を導いた。

 

 

・更識楯無(更識刀奈)

 原作ではメインヒロインの一人であったが、本作では龍騎のヒロインの一人。

 原作同様、裏工作を実行する暗部に対する対暗部用暗部「更識家」の当主であり、龍騎の入学と同時に同居するが、事ある事に弄ばれていた。

 二学期早々、一夏の訓練コーチをすると宣言時、龍騎との柔道での組み手により、龍騎の凛々しい表情を目撃した事により意識してしまい、他の女性の名前を上げたりすると、嫉妬する程の年頃の女の子な一面もある。

 修学旅行時、亡国企業のスコールの攻撃により、死に掛けるが、龍騎が救出した事により、完全に龍騎惚れる事になる。

 龍騎と黒騎の幻想郷帰還の時に、ちゃっかり後を追って幻想郷のメンバーに加わり、シャルロットの親権相談から龍騎の争奪討論により、最終的には龍騎のお嫁さんの一人として、龍騎を支える形になる。そして、一人の娘を授かり、生涯龍騎を愛してるようだ。

 

 

 

・更識簪

 原作ではメインヒロインの一人であったが、本作では黒騎のヒロインの一人。

 原作同様、日本代表候補生でありながら自分の専用機が『白式』開発の煽りを受け、自ら完成させようとするが、黒騎の介入により、専用機である『打鉄弐式』をタッグマッチトーナメント前までには、強化形態である『打鉄・鋼鉄』を完成させた。

 入学当初は、黒騎に対しては怖い人と捉えていたが、本当は優しい心の持ち主と分かり、訓練等受けては的確なアドバイスを貰ったりと次第に好意を抱くようになる。

 IS学園卒業後は、姉である刀奈の代わりに当主となり、『楯無』と名乗りながら倉持技研で代表候補生として活動する。黒騎への想いが絶える事が無く、婚約は全て蹴ったという更識家史上、前代未聞な行為をしたとも言える程のエグい人物でもある。

 余談だが、龍騎と早苗もアニメ、特撮が好きだという事で、とても中は良好。親友以上恋人未満の関係となり、龍騎と早苗が外の世界へ行っては良く一緒にグッズやら購入している。

 

 

・織斑千冬

 原作ではとても重要人物であるが、本作ではあんまり重要でも無かったIS学園の教師であり、一夏の実の姉。

 原作同様、弟の一夏に対しては、公私ともに厳しく接している。それは期待や心配の裏返しであり、内心は非常に大切に思っているツンデレである(それを龍騎にネタにされては拳骨を食らわした)

 龍騎と黒騎の幻想郷帰還後、そのままIS学園の教師を続けるが、後輩である山田真耶が先に結婚してしまった事により、焦りが生まれ始めてるとかないとか。

 余談だが、真耶が入籍した日に祝福会として龍騎達がやって来た時に、にとりが作ったスマホで撮影された森近霖之助の写真を見せたら一目惚れしてしまい、紹介して欲しいと龍騎がせがまれたのは、また別の話し。

 

 

 

・篠ノ之束

 全ての元凶にして、箒の実姉であり、ISの発明者。

 本作では、龍騎と黒騎の出現により、排除しようと企むが、龍騎が魔法を披露した事により、掌を返して興味を持つ事になる。それから龍騎と黒騎に専用機を開発、データ収集を条件に専用機を託す。

 龍騎と黒騎の幻想郷帰還の時に、龍騎の提案により、幻想郷のメンバーとなり、本来の夢である『宇宙に行く』為に、日々奮闘する事になる。そして、龍騎が月に連れて行った際に、ISのデータを提供した事により、月の民に歓迎され、宇宙進出する為にスペースコロニーを開発する事になるが、それは遥か未来の話し。

 

 

 

・山田真耶

 原作でも本作でも副担任を務めていた、千冬の後輩。

 龍騎と黒騎の入学後も、優しく接してくれる龍騎にとって、理想の教師であったと言う。

 龍騎と黒騎の幻想郷帰還から三年後、まさかの一般男性と結婚する事になり、一夏も同様、龍騎達も駆け着けて盛大に祝われた。

 

 

 

・クロエ・クロニクル

 原作でも本作でも束の側近であり、実はラウラの姉でもある(しかし、ラウラには伝えてない為、知る事はない)

 夏休みに黒騎に一目惚れしてしまい、試験管ベビーとは思えない程の恋する乙女となる。一度、亡国企業に囚われてしまうが、龍騎と黒騎の活躍により、更に黒騎への好感度が上がる。

 龍騎と黒騎の幻想郷帰還後、束のストッパー役として幻想郷のメンバーとなり、束の助手として働いている。今でも黒騎への想いは強く、いつか自分から告白しようと努力している。

 

 

 

本編で少し出たキャラ

 

・布仏本音

 原作同様、更識姉妹の幼馴染であり、簪の専属メイド兼生徒会書記。

 非常にマイペースで間延びした口調を用いる。一夏のことは『おりむー』と呼んでいたが、龍騎に対しては『りゅーくん』と呼ぶようになる(変な渾名をつけられたくないとの事)

 龍騎が異世界人である事を知っても尚、あまり気にする事無く接していた。龍騎への好意は抱いては無いものの、『頼れるお兄ちゃん』と認識してる為、偶に甘えてくる事があったとか。

 

 

 

・布仏虚

 原作同様、本音の姉にして生徒会会計。

 本編ではあまり出番は無く、刀奈が簪に酒を飲ました事により、叱ろうとするが、龍騎の激怒による変貌により、部屋から逃げ出したくなる程恐怖したこともあり、龍騎には逆らわないようにと誓っていた。

 

 

 

・スコール・ミューゼル

 原作同様、亡国機業の実働部隊を率いる幹部。

 龍騎と黒騎がやって来たと同時に、オルタを保護して勢力を拡大させる事に成功するが、新造ISを提供して貰おうと、束と龍騎、黒騎をレストランでの晩餐会に招待し、スープに睡眠薬を入れたり、クロエを人質にするという強引な手段を用いて承諾させようと目論むが、全て龍騎と黒騎によって阻止された。

 京都決戦では、新型IS『アグリッサ』で楯無を追い詰めるも、龍騎の『アレウスフリーダム』により手も足も出ずに敗北する。

 その後、警察に捕まり、牢獄行きとなった。

 

 

 

・オータム

 原作同様、亡国機業の実働部隊に所属しており、スコールの恋人でもある。

 学園祭でIS装備開発企業と装い、一夏の『白式』を奪おうと目論んだが、黒騎の介入により失敗、またクロエを人質に束を脅そうとも目論んだが、龍騎と束が戯れてる光景に腹が立ち、ケーキを拳銃で射貫いた事により、龍騎の逆麟に触れてしまい、ナイフを投擲されて腹部を刺されてしまう。

 京都決戦では、新型IS『バルバタウロス』で箒と鈴音を追い込むが、鈴音の覚醒により、逆に追い込まれてしまい、箒の三刀流で敗北する。

 その後、警察に捕まり、牢獄行きとなった。

 

 

 

・M

 原作同様、亡国機業の実働部隊に所属しており、千冬のクローンでもある。

 学園祭にオータムを救出に向かったが、龍騎との戦闘により、圧倒的な強さに苦戦するが、オルタの加勢により助けられる。

 京都決戦では、専用機である『サイレント・ゼフィルス』を改造し、一夏の『白式』に挑むが、本領発揮した白式に敗北する。

 その後、警察に保護されるが、未成年である以上、保護施設に預けられるが、一年後、織斑姉弟が迎えに来た事により、家族三人で過ごす事になった。




いかがでしたか?

これにて、『東方龍優録外伝 インフィニット・ストラトス〜赤き龍と黒き騎士〜』は完結です。

やっと終わりました........。投稿して約半年が経過して、この日を迎える事が出来ました。

お分かりだと思いますが、東方龍優録のハーレムエンドでもあります。

うん、ごちゃごちゃしてて良く分かんないですね(遠い目)

それは兎も角、今後の投稿に着いてですが、まどマギのマギレコ編のシナリオを考えながら、短編を幾つか、または前作『インフィニット・アルテミス』のリメイクを書こうと思います。

今となっては黒歴史の『インフィニット・アルテミス』を書き直すとなると、「アンチ向いてないな」って思いますね。

ちなみに、この作品のIF編もちょくちょく投稿しようと思います。一応完結してるので、連載から完結へと変更しますがお気になさらず。

それでは、また違う作品でお会いしましょう。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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コラボ回
仮面ライダーエビリティライブさんとコラボ回!空駆ける自由と運命in赤き龍と黒き騎士【後編】


どうもです。

今回はコラボ回です。

それではどうぞ。


 

〜アリーナ〜

 

龍騎「でやぁぁぁぁ!!」

 

黒騎「はあぁぁぁぁ!!」

 

アリーナのど真ん中にサーベルがぶつかり合い、交じり合った時にプラズマが発生する。現在、俺は黒騎と訓練をしていた。勿論専用機で、

 

一夏「凄ぇ!二人共流石だな!」

 

箒「ま、全く着いて行けん......」

 

セシリア「はぁ......、今日の黒騎さんも美しいですわ.....」

 

ラウラ「当然だ、私の婿なのだから」

 

鈴「それ理由になって無いでしょ......」

 

シャル「あはは......、でもりゅーくんも負けてないよ」

 

俺達の様子を観客席で見物していた。その途中で......、

 

『皆さん! 退避をお願いします! 危険ですので退避を!!』

 

「「「「「は?」」」」」

 

突然の通信で全員が戸惑う中、俺と黒騎も一時戦闘を中断する。そしたら巨大な影があったので空を向くと、何やら巨大な何かが浮いていた。

 

「「「「「な、なんじゃこりゃーーー!?」」」」」

 

龍騎「.........これってヤバくね?」

 

黒騎「あの巨大な人形兵器......、生体反応が無い。無人機か?」

 

龍騎「................ってかよく見たらデストロイガンダムが居るじゃねぇか!!」

 

一夏「お、おい!?デストロイガンダムってあのバカでかいガンダムだろ!?」

 

黒騎「ちっ、面倒なイレギュラーだ........。お前達は避難していろ、こいつらは俺達が何とかする」

 

龍騎「今回ばかりはお前達を参加させる訳にはいかない、悪いが言う通りにして貰うぞ」

 

箒「........確かに私達が手に終える相手じゃないな」

 

一夏「......分かった、でもちゃんと帰って来いよ!」

 

龍騎「死ぬつもりはないよ、行くぞ黒騎!」

 

黒騎「ああ......」

 

セシリア「必ず帰って来て下さい!黒騎さん!」

 

ラウラ「頼んだぞ婿よ!」

 

シャル「無理しないでね........」

 

鈴「死んだら承知しないからね!」

 

龍騎「........ああ」

 

黒騎「善処する........」

 

そう言って俺と黒騎は上空へ上がり、謎のイレギュラーに集団に向かう。すると一機だけが、巨大兵器を出してデストロイガンダムを一刀両断すると、他のイレギュラーがこちらに六機接近して来た。俺は左グリップを捻り、黒騎は腕輪にあるレバーを一度立てて、直ぐに倒す。

 

VIOLENT SHOOTING

 

 

VIOLENT SLASH

 

 

俺が一機のイレギュラーを撃ち落とすと、黒騎も別の一機を一刀両断する。そして俺はイレギュラーと戦っていた機体に通信を掛けてみた。

 

龍騎「聞かせて貰って良いか? 一体何者だ、アンタ』

 

そう言うと、通信した相手からとんでもない返事が帰ってきた。

 

「......僕はキラ・ヤマト、この機体ストライクフリーダムガンダムのパイロットだよ」

 

龍騎「................は?」

 

黒騎「キラ・ヤマト........?」

 

そう言ってキラ・ヤマトは残った四機のイレギュラーに向けて、バカでかい兵器を展開して行ってしまった。

 

黒騎「........キラ・ヤマト、聞き覚えがあるが......」

 

龍騎「何でスーパーコーディネーターが居るんだよ......」

 

黒騎は顎に手を当てて考え出すと、俺はただキラの戦闘を眺めていた......、マジで意味が分からない......。

 

黒騎「......おい、上空にも居るぞ」

 

龍騎「え?」

 

黒騎がそう言うと、確かに上空には何かが何かとぶつかりあっていた。なーんか嫌な感じ.........。

 

黒騎「二手に分かれるのも良いが、あのデストロイとか言うのを先に対処しなければな......」

 

龍騎「ならお前がデストロイをやれ、あの残りの三機は俺がやるから終わり次第、上空のイレギュラーを倒すって事で」

 

黒騎「了解した」

 

そう言って俺達はキラの居るイレギュラー集団に向かった。

 

 

 

キラ「くっ!流石に僕一人じゃ......!」

 

キラは一人でデストロイ、ストライクノワール、ブルデュエル、ヴェルデバスターに挑むが、無人機とはいえキラだけでは苦戦は必須だった。

 

ストライクノワール「.........」

 

ストライクノワールがバックパックに装備されているレールガン、『二連装レールガン』を放つと、キラは難なく避けるが、後ろからヴェルデバスターの『複合バヨネット装備型ビームライフル』を平行に連結させてキラに向かって放つ。そしてキラは左腕にビームシールドを展開させて攻撃を防ぐが、反動が強過ぎた為、大きく態勢を崩してしまった。

 

キラ「ぐっ.........!?」

 

そしてキラに向かってブルデュエルがビームサーベルを持ってキラに襲い掛かる。

 

キラ「しまっ........!?」

 

現状のキラはどうする事も出来ず、死を覚悟して目を瞑ってしまう。

 

キラ(ごめん、楯無さん.....、僕は......、ここまでみたいだ........)

 

キラが心で遺言を語るその時、何かがぶつかる音が鳴った。キラはゆっくりと目を開けると、先程の紅色のISがブルデュエルを蹴り飛ばしたのだ。

 

キラ「!?」

 

黒騎「................生きてるか?キラ・ヤマト........、だったな?」

 

キラ「う、うん........」

 

龍騎「大丈夫か?って何でファントムペイン組の機体!?」

 

黒騎「さぁな、どれも無人機である事には変わりは無い。........キラ・ヤマト、お前は上空に居る奴等を頼む。この場に居る無人機は俺達が片付ける」

 

キラ「!?む、無茶だ!無人機が相手とはいえ、あの巨大なMAも居るんだ!なら僕も........」

 

黒騎「はっきり言わせて貰うが機械相手に手こずる奴は邪魔でしかない。それに上に居る奴等の仲間が居るなら助けてやれ」

 

キラ「................」

 

龍騎「で、どうするの?行くの?行かないの?」

 

キラ「........この場はお任せします、どうかご無沙で!」

 

龍騎「........任せらた」

 

黒騎「................早く行け」

 

そう言ってキラは上空に居る無人機集団に向かうと、龍騎と黒騎はストライクノワール、ヴェルデバスター、ブルデュエル、デストロイの方へ向く。

 

黒騎「戦術レベル、効果最大確認......。予定通り、敵を殲滅する」

 

龍騎「了解」

 

それから龍騎は一度距離を置いて、ビームライフルで三機のガンダムに向けて放つと、三機は拡散して中心に隙間が空くと黒騎がその隙間に入るかのように突撃し、デストロイに向かってビームソードを斬りつける。

 

龍騎「おい仲良し三人組!お前達の相手は俺だ!」

 

そう言って龍騎はライフルと機関砲で三機に攻撃するが、あっさりと避けられてしまい、ストライクノワールの『ビームライフル・ショーティー』、ヴェルデバスターの『350mmガンランチャー 』を発射する。だが龍騎はライフルを一度腰部にマウントし、ビームサーベルを引き抜いてヴェルデバスターの『94mm高エネルギービーム砲 』を斬り捨てる。そしてヴェルデバスターを蹴り飛ばすと、ブルデュエルが左肩部のフォルテストラに格納される投擲用の短剣『スティレット投擲噴進対装甲貫入弾 』を龍騎に向けて投げると、龍騎はシールドで短刀を弾き、ブルデュエルの左腕にを切断する。そして上空に上がり、ベルトと左グリップを捻る。

 

 

VIOLENT SHOOTING

 

ベルトから音声が流れると、龍騎はビームライフルを取り出して翼が展開されて計二門装備されたビーム砲、両サイドスカートに設置された折り畳み式のレール砲を一斉射撃すると、ストライクノワールの左腕、ヴェルデバスターの頭部、ブルデュエルの右足に命中した。

 

龍騎「まずはバスターお前からだ!」

 

そう言って龍騎は再度ビームライフルをマウントとすると、もう一度ベルトの左グリップを捻る。

 

VIOLENT PUNISH

 

ベルトから別の音声が流れると、ヴェルデバスターの胸部に向けて龍騎は左手に持っていたシールドを突き刺した。するとヴェルデバスターが機能を停止し、それを確認した龍騎はビームサーベルを二本引き抜き、柄同士を連結させてビームを展開し、ブルデュエルに向かって突撃する。しかし、ブルデュエルも右腕部にあるビームハンドガン『リトラクタブルビームガン 』を発射して抵抗するものの、呆気なく龍騎の持つビームサーベルで腹部を貫かれてしまった。しかし、龍騎の背後からストライクノワールが背部ストライカーパックに装備された対艦刀『フラガラッハ3』を右手に持って龍騎を突き刺そうと接近する。しかし、龍騎は避けようとはしなかった。

 

龍騎「悪いけど、こいつにはこう言うやり方があるんだよ」

 

そう言って龍騎はブルデュエルの胸部に足を置いて勢い良く蹴り飛ばすと、態勢を変えずに連結したビームサーベルの後方に展開しているビームをストライクノワールに突き刺した。突き刺したと同時に前方のサーベルのビームを消した時に後方のサーベルの刀身が伸びて確実にストライクノワールを機能停止させた。

 

龍騎「連結時に片方のビームサーベルの出力を消した時に、出力したままのビームに上乗せが出来る。今みたいにサーベルの刀身がもう一本分伸びるって仕掛けさ、まぁ機械のお前に聞いても無駄だけどな」

 

そう言ってサーベルのビームを消すと、ストライクノワールは降下して行った。

 

 

一方、黒騎はデストロイの攻撃を避けて観察をしていた。

 

黒騎(...............あいつが俺に譲った理由が分かった。大方ビーム兵器を防ぐ事が出来るみたいだな、あいつのISでは苦戦すると思って俺に任せたのか........。お陰で良いデータが取れた........)

 

そう言って黒騎はデストロイが両腕部に装備された攻防兼用のアームユニット『シュトゥルムファウスト』を射出し、黒騎に向かってビームを放つが、黒騎のISのスピードでは命中する訳がない。そして黒騎が射出したデストロイの両腕を破壊するとデストロイの真正面に立つ。そして腕輪に着いてあるレバーを一度立てて倒し、もう一度その作業をすると、腕輪から音声が流れる。

 

 

VIOLENT BLAKE

 

 

そして黒騎がビームソードを天高く掲げると、ビームソードの出力が通常の倍以上に膨れ上がる。

 

黒騎「さよならだ」

 

そう言って黒騎はビームソードを振り下ろすと、デストロイは綺麗に真っ二つになった。そして、完全に動かなくなった事を確認すると黒騎は上空に居る集団に向かって上昇した。




いかがでしたか?

今回は此処までです。次回に続きます。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。

−追記−

VIOLENT STRIKEからVIOLENT PUNISHに変更。


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仮面ライダーエビリティライブさんとコラボ回!空駆ける自由と運命in赤き龍と黒き騎士【後編その2】

どうもです。

前回の続きです。先に仮面ライダーエビリティライブさんとの前編を読む事をお勧めします。

それではどうぞ。

↓前編
https://syosetu.org/novel/288569/16.html


 

シン「クソっ!こいつら!」

 

カナード「ちっ、無人機にしては中々やる!」

 

シン、カナード、ステラは現在、はブラウカラミティ、ゲルプレイダー、ロートフォビドゥンの三機と交戦していた。シンとカナード、ステラは無人機に苦戦する中、ロードフォビドゥンの持つ重刎双首鎌『ツインニーズヘグ』がステラへ振り下ろされた。

 

ステラ「きゃ!?」

 

カナード「何!?」

 

シン「ステラー!」

 

ロードフォビドゥンの攻撃を受けたステラは降下して行く中、何者かがステラを担いで横切った。

 

キラ「良かった、無事だね」

 

シン「キラさん!」

 

カナード「どうやら倒したようだな」

 

キラ「いや、倒したけどやったのは僕じゃ無いんだ」

 

キラがステラをお姫様抱っこした状態でシンとカナードと合流すると、キラがそう言うと、カナードは耳を疑った。

 

カナード「どう言う事だ?まさかIS学園の生徒が倒したと言うのか?」

 

キラ「そ、そうだと思う......」

 

曖昧な答えを返していると、横からゲルプレイダーの超破砕球『スーパーミョルニル』を繰り出して来た。反応が遅れた三人はただ向かってくる破砕球を見るだけだった。

 

 

VIOLENT BLAKE

 

 

すると下から槍のような物が破砕球を貫き、爆発した。

 

「「「!?」」」

 

【其処のIS、聞こえるか?此方はIS学園所属、黒騎・アルカードだ。これより無人機を破壊する、お前達は離脱しろ】

 

下から紅色のISと青い翼のISが向かって来ていた。紅色のISから通信が入ると三人は紅色のISのパイロットからの言葉に驚愕した。

 

カナード「何!?離脱しろだと!?」

 

キラ「ま、まさかデストロイを倒したの!?」

 

黒騎【ああ、雑魚にしては図体がデカかっただけな奴だ。負ける気がしない】

 

シン「う、嘘だろ......」

 

黒騎【................話しは以上だ、さっさとどけ】

 

そう言って黒騎の纏う紅色のISと青い翼のISの纏った男が、三機の無人機を睨みつける。

 

龍騎「さて、どっちをやる?」

 

黒騎「................あの鎌の奴を頼む、残りの二機は俺がやる」

 

龍騎「え?お前二機やるの?まぁ良いけどさ..........」

 

そう言って黒騎はブラウカラミティ、ゲルプレイダーに向かってバーニアンを吹かし、龍騎もビームライフルを手に取ってロードフォビドゥンに向けてビームを発射する。

 

黒騎がブラウカラミティに向かってシールドにあるヒートロッドを射出するとブラウカラミティは避けて、両腕にあるコンバインドシールド(30mm径6銃身ガトリング砲)を発射し、ゲルプレイダーも115mmレールガン、115mm単装砲を発射するが、黒騎は軽々と避けながら二機との距離を詰める。

 

黒騎「..........中々の火力だな、直撃したら一溜まりも無いだろう...。だが........!」

 

そう言って黒騎は胸部にあるマシンキャノンを発射し、ブラウカラミティとゲルプレイダーの間に距離を作る。そして黒騎がヒートロッドでブラウカラミティの左足に巻き付くと、ハンマー投げのようにゲルプレイダーにぶつける。そして黒騎は腕輪のレバーを立てては倒す作業を三回繰り返すと、腕輪から音声が流れる。

 

 

VIOLENT PUNISH

 

 

ヒートロッドからマグマのような色を発光すると、ブラウカラミティとゲルプレイダーに向けて放つ。ブラウカラミティは横に真っ二つになったが、ゲルプレイダーだけが無傷だった。そしてゲルプレイダーが100mmエネルギー砲『ツォーン』を放つが、黒騎は真っ二つになったブラウカラミティの上半身と下半身を蹴り飛ばして攻撃を防ぐ。ゲルプレイダーの放ったツォーンがブラウカラミティにぶつかり、煙が上がるが、黒騎がゲルプレイダーに向かって接近するし、そして腕輪のレバーを一度立てて、倒す。

 

 

VIOLENT SLASH

 

 

そして黒騎はゲルプレイダーにビームソードで斬り捨てた。ゲルプレイダーの残骸が落ちて行く中、キラ、シン、カナードは呆然としていた。

 

カナード「馬鹿な......、あっという間に二機を......」

 

シン「何なんだよ一体......」

 

キラ「................」

 

固まっていた三人に別の方向から爆発音が起きる。その方向へ一同は視線を向けると、ロードフォビドゥンが全身がボロボロな状態でプラズマを発生していた。

 

龍騎「ったく、ビーム兵器が効かないからずっと殴ってばっかで手が痛ぇよ......」

 

其処には右手をブラブラさせて痛そうな表情をする龍騎の姿だった。

 

龍騎「さぁて、こっちもケリを着けようぜ?」

 

そう言って龍騎はベルトの左グリップを捻る。

 

 

VIOLENT PUNISH

 

 

ベルトから音声が流れると、龍騎は翼を広げて接近し、左手に持っているシールドをロードフォビドゥンに向けて突き刺した。ロードフォビドゥンを蹴り飛ばし、バク転すると同時にもう一度ベルトの左グリップを捻る。

 

 

VIOLENT SHOOTING

 

 

龍騎「アリーヴェデルチ!(さよらなだ!)

 

バク転を終えると、既に翼にある計二門装備されたビーム砲、両サイドスカートに設置された折り畳み式のレール砲を展開して、両手でビームライフルを構えて一斉射撃をする。そして全てのビームがロードフォビドゥンに直撃し、爆散した。

 

 

 

 

龍騎「ふぅ..........、これで終わりだな」

 

黒騎「片付いたようだな......」

 

俺が三馬鹿の一機を倒すと、黒騎がやって来た。どうやら其方も終わったようだ。

 

龍騎「さてと、後は......」

 

そう言って俺はイレギュラー三人とお姫様抱っこされてる少女を見つめる。

 

龍騎「此方の戦闘の意思は無い、すまないがIS学園まで同行願う。其処で話しをしよう」

 

そして俺を先頭にIS学園へ向かうと、あとのメンバーも俺に着いて来る。

 

 

 

 

〜IS学園〜

 

龍騎「........成る程ね、其方のクソ兎の隠れ家に向かったらさっきの無人機に出くわして、そしてらブラックホールみたいなものに吸い込まれて此方の世界へ................、時空乱流かよ!!」

 

俺が三人に事情を聞くと、何か俺が経験をした事と似ていて大声を上げてしまった。これで二回目だよ?皆んなブラックホールとか好き過ぎない?ちなみにステラは保険室で休ませてる、付き添いでセシリアに見て貰ってる。黒騎が言ったら一発で承諾してくれた、チョロ過ぎね?

 

シャル「あの、良かったらどうぞ」

 

キラ「あ、ありがとう......」

 

シャルがコーヒーの入った紙コップを渡すと、キラは一口飲むと俺に尋ねてきた。

 

キラ「それで、君達はこのIS学園の生徒......、で良いんだよね?」

 

龍騎「俺と黒騎以外はな、俺もこの世界の住民じゃないんだ」

 

シン「え?じゃああんたも俺達と同じ別世界から来たって事か?」

 

龍騎「ああ、それと俺、こう見えて二十歳だからね?」

 

キラ・シン「「え?す、すみません......」」

 

俺が二十歳だと伝えると申し訳無さそうな表情を見せる。こいつら絶対俺の事歳下だと思っただろ。

 

ラウラ「婿よ、先程聞いた時空乱流とは何なのだ?」

 

黒騎「......... 過去から未来へと流れる時の川が渦を巻いて人を飲み込む事であり、巻き込まれたら最後、永久に亜空間を漂うか、運がよければちがう世界へ出られることもある、だったか?」

 

龍騎「そうなんだよ、その所為で幻想郷にのび太くん来たからね」

 

 

「「「「「のび太くんが来た!?」」」」」

 

俺がのび太くんが来たと伝えると、黒騎とラウラ以外全員が叫び出す。

 

一夏「そ、それってドラえもんのか!?」

 

龍騎「ああ、ひみつ道具も見せて貰ったぞ?何ならタケコプターも使ったぞ」

 

鈴「ねぇねぇ!その時の事聞かせてよ!!」

 

シャル「僕も聞かせてよ!とても興味深いよ!」

 

ラウラ「......婿よ、のび太とやらはそんなに有名なのか?」

 

黒騎「まぁ......、アニメの人間だからな。出会う確率はゼロだが、幻想郷の場合はある意味は不可能を可能にするからな......」

 

ラウラ「......そんなに有名なのか...、今度ドラえもんとやらを見てみるとしよう」

 

何かスッゲー話しが脱線してる気がするんだが................。

 

カナード「........おい、一つ聞きたい。確かお前はこの世界の住民じゃないと言ったな?お前達が別世界から来た事は分かった、しかしお前は人間じゃ無いな?」

 

カナードが質問してくると、そう言う返事がして来た。流石カナード、お前なら答えると思ったよ。

 

龍騎「........ああ、俺達は人間じゃない。鬼神龍って言う何処にも存在しない神の一族だ」

 

カナード「何!?」

 

シン「神様!?」

 

キラ「................」

 

龍騎「........まぁこれ以上説明しても時間の無駄でしょ、先ずはアンタ等を帰らす方法を考えなくちゃな」

 

黒騎「........カナード・パルス、だったな?」

 

カナード「ああ」

 

黒騎「........お前達と連れて来た無人機だが、此方で回収しても良いか?」

 

 

「「「「「え!?」」」」」

 

 

黒騎がそう言うと、周囲の奴等は驚愕し、カナードは黒騎に睨みつける。

 

カナード「........何故だ?」

 

黒騎「今回の件で使えるパーツを拾って、とある人物の機体のデータとして使いたい。それに俺達はお前達を助けた、報酬としては充分な筈だが?」

 

カナード「................好きにしろ」

 

シン「お、おい!良いのかよ?」

 

カナード「どちらにしろ俺達で処分するには荷が重過ぎる。それに此処は俺達の居た世界じゃない、何があっても俺達には関係ない」

 

黒騎「......交渉成立だな。おい、篠ノ之束に連絡を取れ」

 

龍騎「え?何でクソ兎に?」

 

黒騎「こいつ等を帰らせる為に転送装置でも何でも作らせろ、確かそののび太と言う餓鬼は河城にとりが作った物で帰らせたのだろ?ならあの篠ノ之束が出来ない筈が無い」

 

成る程ね、そうと決まれば連絡しなければ。そう思った俺は一度織斑先生に電話してクソ兎の連絡先を教えて貰い、そしてクソ兎に電話してみる事にした。

 

束『ハロハロー♪てーんさい束さんに何か用かなりゅーくん?』

 

龍騎「あ、クソ兎?今すぐ時空転送装置作ってくんない?タイムマシンでもカプセル型でも良いから今日中にな」

 

束『ちょっと待って?状況が良く分からないんだけど?何で時空転送装置?もう少し情報を........』

 

龍騎「世の中知らない事も良い事もあるのだよワトソンくん、早くしないと例のアレマジで全世界に流すぞ?」

 

束『まだ残ってたの!?ってかいきなりそんな事言われても今日中には無理だよ!せめて明日までに.......』

 

【......い、いつもニコニコ!あなたの空に這い寄る兎、篠ノ之束です!】

 

束『だああああああああああ!!分かった!今日中に作るからそれ流さないで!』

 

龍騎「んじゃよろしくねー」

 

俺が電話を切ると、後ろから一夏、箒、キラ、シン、カナードが笑いに堪えていた。いや一夏と箒は分かるがアンタ等も笑うのかよ.......。それからキラ達の世界の事、幻想郷の事を語り、気がつけば夜中になっていた。するとクソ兎から連絡があり、外へ出てくると、巨大な人参ロケットがあった。

 

束「ハロハロー♪お待たせー、皆んなのアイドル♪篠ノ之束さんだよー♪」

 

【......い、いつもニコニコ!あなたの空に這い寄る兎、篠ノ之束です!】

 

束「止めろおおおおおおおおお!!」

 

箒「ブッ......」

 

一夏「お、おい箒!失礼だろ................ククッ」

 

束「いっくんも酷い!?」

 

クソ兎がやって来ると、俺が再び録音したやつを流すと箒が不意打ちにやられて吹き出すと、一夏もクスクスと笑い出す。お主等も悪いのう........。

 

龍騎「おい、待ってるから早く」

 

束「もう〜、りゅーくんはせっかちだな〜。まぁ良いや、それじゃあご覧あれ〜!」

 

そう言って指パッチンすると、巨大人参ロケットが展開すると、其処には................、

 

 

「「「「「ドラえもんのタイムマシンじゃねぇか!!」」」」」

 

 

束「まぁ作り易かったからね、それじゃあ使いたい人こっち来て」

 

そう言ってキラ、シン、カナード、そして保険室で休んでいたステラがタイムマシンに乗り、束がポチポチとスイッチを押して行く。

 

束「う〜ん........、多分此処でしょ?」

 

キラ「ちょ」

 

束「それじゃあスイッチオン!」

 

「「「おい適当過ぎだろ!!」」」

 

束「それじゃあそっちの束さんによろしくね!そのタイムマシンは好きにしちゃって良いから」

 

「「「これで帰れなかったらどうす................」」」

 

三人が最後まで言い終える事は無く、四人を乗せたタイムマシンは消えてしまった。無事に元の世界へ戻れる事を祈っておこう。

 

龍騎「さて、一騒動も終わったし......、帰りますか」

 

黒騎「俺は無人機の回収を行う、先に帰っても構わん」

 

龍騎「了解だ、んじゃお疲れ様......」

 

俺が先に寮へ帰ろうとすると両肩を掴まれた。

 

鈴「まだこっちの話しは終わってないわよ?」

 

シャル「もっと詳しく聞いても良いかな?明日休みだし」

 

龍騎「........ゑ?」

 

一夏「あ、なら俺達も聞かせてよ!その幻想郷ってやつを!」

 

箒「私も同行しても良いか?」

 

セシリア「私は黒騎さんの手伝いをして来ますので」

 

ラウラ「私も婿の手伝いをする予定だ」

 

束「なら束さんも一緒に参加しよっかな〜」

 

は、ははは......、こりゃ寝不足コースだわ(白目)

 

それから幻想郷について語りまくったら既に朝日が登っていた。一夏は俺の経験してきた時の話しに興味津々、箒は剣術に関してふむふむと聞き、鈴とシャルは霊夢達について話すと途中途中怒ってるような表情を見せ、束は魔法について質問しまくってきて凄い疲れた......。次からは幻想郷の話しは控えようと俺は心に誓った。

 

余談だが、キラ達は無事に元の世界へ辿り着き、タイムマシンは其方の束に引き渡したとか......、その時のステラはシンに事情を聞いた所、ドラえもんにどハマりするのはまた別の話し........。




いかがでしたか?

以上、コラボ回でした。

仮面ライダーエビリティライブさん、ありがとうございました!

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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IF編
もしも一夏が誘拐された時に未来の龍騎と出会っていたら その1


どうもです。

咄嗟に思いついたIFです。まぁ箸休めと言った所です。

ちなみにこれは前作『東方龍優録』本編後の話しで、霊夢ルートです。

それではどうぞ。


 

IS、通称インフィニット・ストラトスという兵器がある。

天才女性科学者、篠ノ乃束によって生み出されたパワードスーツである。

 

そしてその性能を世間に知らしめたのが『白騎士事件』その内容は九カ国の軍事コンピュータを束がハッキングで掌握し全戦力を日本に向けさせ、降り注ぐミサイルの雨をたった一機のISが全て迎撃するというものだ。

この事件により、ISは世界進出を果たすことになる。

 

しかしISにはたった一つ致命的な欠陥、『女性にしか扱えない』というものだ。最強の兵器は女性にしか扱えない........、この事実により社会は女尊男卑という歪んだ形へと変化してしまう事となる。

 

 

 

〜ドイツ〜

 

一夏「はぁ........、はぁ........、くそっ........!」

 

俺は織斑一夏、ドイツにやって来た中学生だ。今日は姉である千冬姉ぇが参加きたISの大会、第二回モンドグロッソで俺は何者かに眠らされて見知らぬ場所に監禁された。

 

つまり俺は誘拐されたのだ。だだ俺を監視していた人が電話に出ていた隙に逃げ出す事に成功した。そして現在、良く分からない森へとひたすら走っていた。

 

でも、俺は監禁されてる間は殴られたり蹴られたりしていたので体力の限界が来ていた。途中で何度か倒れても急いで立ち上がっては走り出していた。そして遂に体力が底をついて、立ち上がれる力も無くなっていた。

 

一夏(俺........、死ぬのかな........)

 

薄れていく意識の中、俺の頭の中にさまざまな思い出が広がっていく。それが走馬灯であると気付くのに大した時間はかからなかった。

 

ごめん........、千冬姉ぇ........。

 

俺は千冬姉ぇに小さく謝ると、意識を失った........。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜幻想郷・人里〜

 

?「はぁ、すっかり遅くなっちゃった。急いで帰らないと........」

 

人に忘れられた者が集う世界、幻想郷の人間の里にスタスタと走る一人の少年。そんな少年は帰宅していくと、一人の人物が倒れているのを発見した。

 

?「あれは........、人!?」

 

少年は倒れてる人物に駆け寄ると、その人物が怪我をしている事に気づく。

 

?(酷い怪我だ........、取り敢えず家に連れて帰らないと!)

 

そう思った少年は、怪我を覆った人物を担いで急いで帰宅する。

 

 

 

〜???〜

 

?「ただいま!母さん居る!?」

 

母親「お帰りなさい。珍しく遅く........、ってどうしたの!?」

 

?「う、うん........。実は帰っては途中に倒れてて........」

 

母親「(格好からして、外来人ね........)取り敢えず、後は私がやるから、貴方は手を洗って来なさい」

 

?「う、うん........」

 

そう言って少年は家に入ると、少年の母親は怪我を来た外来人を担いで部屋へと運んで行った。

 

 

 

 

 

〜数時間後〜

 

一夏「........あれ、此処は?」

 

?「あ、目が覚めたんだね!」

 

俺が目を覚めると、知らない天井に知らない人だった。見た感じ、俺と年は同じみたいだけど........、此処は何処なんだ?

 

一夏「........俺を助けてくれたのか?」

 

?「うん、帰る途中に君が傷だらけで倒れてたからね」

 

一夏「そっか........、ありがとな。俺は織斑一夏、一夏って呼んでくれ」

 

?「僕は龍星、霧影龍星《きりがけ りゅうせい》だよ。よろしくね一夏」

 

そう言って龍星は笑顔で微笑む。あれ?龍星って男なんだよな?見た目が女の子みたいだけど........。

 

?「龍星、ご飯よ........。あら、目が覚めたの?」

 

龍星「あ、母さん」

 

一夏「母さん?」

 

?「私は博麗霊夢《はくれい れいむ》この子の母親よ」

 

一夏「お、織斑一夏です」

 

龍星の母親、霊夢さんが自己紹介すると手に持っていた小さい鍋の蓋を開けると、出来立てのお粥だった。

 

?「ご飯食べられる?お腹空いてると思って」

 

一夏「頂きます!」

 

既に空腹だった俺は、お粥を頬張った。一気に口に入れた所為で少しやけどしてしまったが、それでもお粥を口に入れていく。

 

霊夢「美味しい?」

 

一夏「美味いです!」

 

霊夢「そう、良かったわ」

 

そして、お粥を平らげた俺は少し待ってほしいと言われたので暫く待つと、霊夢さんは一人の男性を連れて来た。その人は黒髪に腰まで伸びた髪の毛、そして右目だけ色が違った男性だった。

 

?「霊夢、この子って........」

 

霊夢「十中八九、外来人よ。あの服を着てる時点で」

 

?「だろうね........」

 

外来人?どう言う事だ?

 

?「初めまして、俺は霧影龍騎《きりかげ りゅうき》って言うんだ。君は?」

 

一夏「織斑一夏です」

 

龍騎「織斑一夏、か........。単刀直入に言うよ?君が今居るのは『幻想郷』と言って、妖怪やら幽霊やらが存在する、簡単に言えば異世界なんだよ」

 

一夏「い、異世界........?」

 

龍騎さんの言葉に俺は疑った。異世界って今流行りのあれか?

 

一夏「と言う事は........、俺は死んだって事ですか!?」

 

龍騎「それは分かんない。実際に死んだのか、運良く此処に流れ着いたの二択しか無いんだ」

 

一夏「じゃ、じゃあ俺は元の世界に帰れるんですね!?」

 

龍騎「まぁね、でも俺じゃあどうしようも無いからある人に頼むしか無いんだけど........」

 

霊夢「紫は丁度冬眠中よ、だから直ぐには返せないわ」

 

龍騎「........だって」

 

一夏「そうですか........」

 

だけど直ぐには帰れなくても、いつかは帰れるという事だ。なるべく早く帰って千冬姉ぇを安心させたい........。その後は龍騎さんに疲れを癒すようにと言われ、俺は千冬姉ぇの無事を祈りながら眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜一年後〜

 

龍星「行くよ一夏!」

 

一夏「ああ!」

 

俺が幻想郷にやって来て約一年、俺は龍騎さん........。今は義父(おやじ)達と一緒に幻想郷で日々を送っていた。義父(おやじ)が言うには、八雲紫《やくも ゆかり》と言う妖怪に頼まないと俺は元居た世界に帰れないのだが、その時は冬眠中だったので、頼む事が出来なかったが、今では冬眠が終わり、俺の世界を探してる最中だ。しかし、世の中には『平行世界』があり、その数も多く、探すのに手こずっているようだ。その間に俺は義父(おやじ)の指導のもとで龍星と一緒に鍛錬を積んでいた。幻想郷は俺が元居た世界と比べて人種差別が殆ど無く、俺が望んでいた世界そのものだった。

 

?「龍星兄さん、一夏兄さん!ご飯だよー!」

 

龍星「分かったよ霊奈!行こう一夏!」

 

一夏「おう!あー腹減ったなー」

 

俺達を呼びに来てくれたのは博麗霊奈《はくれい れいな》龍星の妹で兄想いの良い子だ。実は龍星達は三兄妹で末っ子がいるけど、その説明は後程。

 

 

 

〜博麗神社・居間〜

 

霊夢「おはよう龍星、一夏」

 

?「龍星お兄ちゃんおはよ!一夏お兄ちゃんも!」

 

龍星「おはよ霊華」

 

一夏「今日も早起き出来てるな、偉いぞ〜」

 

そう言って俺は小さい女の子に頭を撫でると、えへへと喜んでくれた。この娘は博麗霊華《はくれい れいか》三兄妹の末っ子でまだ九歳だ。ちなみに龍星は俺の一つ下の十四歳で、霊奈は十二歳だ。

 

龍騎「おっす、おはようさん」

 

一夏「おはよう義父(おやじ)

 

龍星「おはよう父さん」

 

居間に義父(おやじ)がやってくると、眠たそうな顔で目を擦る。何故俺が龍騎さんを義父(おやじ)と呼んでるかと言うと、俺と千冬姉ぇは昔、親に捨てられたと伝えると、義父(おやじ)は自分の昔話しを話してくれた。義父(おやじ)は昔、実の父親に殺されかけたが、母親に助けて貰った事で無事だったが、その母親は亡くなってしまったそうだ。義父(おやじ)は俺に自分のような事になって欲しくない願い、俺を面倒を見てくれた。そして本当の家族みたいな関係になり、俺は龍騎さんに義父(おやじ)と呼ぶようになった。最初は大泣きして驚いたけど........。

 

龍騎「........そうだ一夏、お前に話しがあるんだ」

 

一夏「話し?」

 

そう言って俺は味噌汁の口に入れる。

 

龍騎「ああ、見たかったぞ。お前が元居た世界が」

 

一夏「ブーーーーーー!!」

 

龍騎「ぎゃあああああああああああ!!」

 

龍星「と、父さん!?」

 

一夏「わ、悪い義父(おやじ)!」

 

突然の事で俺は口にしていた味噌汁を義父(おやじ)に目掛けて噴き出すと、運悪く義父(おやじ)の目に入ってしまって悶絶してしまった。俺が一言謝ると、親父は布巾で顔を拭く。

 

龍騎「いや気にするな、驚くのも無理は無い」

 

一夏「で、でも本当なのか?俺が居た世界が見つかったって」

 

龍騎「昨日の夜に紫さんが見つかったって連絡があったんだ。どうする?行くか?」

 

一夏「っ........」

 

義父(おやじ)の言葉に俺は一瞬戸惑った。確かに千冬姉ぇの所に戻れるけど、義父(おやじ)達と別れるのはとても嫌だ。千冬姉ぇを選ぶか幻想郷を選ぶか........、どちらかを選ばなくてはならない。

 

一夏「........」

 

龍騎「........よし、こうしよう」

 

俺が考えていると、義父(おやじ)はアイデアが浮かんだのかポンっと手を叩く。

 

龍騎「俺が紫さんに頼んで、定期的にお前の様子を見に行くってのはどうだ?お前、幻想郷に残るか帰るかで迷ってるだろ?」

 

一夏「!?」

 

流石義父(おやじ)だ、一発で当てやがった........。

 

龍騎「血が違ってないとはいえ、お前は俺の息子でもあるんだ。心配しない親なんて赤の他人と同じだ」

 

霊夢「貧乏神と一緒に暮らしてた人が言うと、説得力があるわね」

 

龍騎「一つ屋根の下で過ごしてりゃあ、それはもう家族だ。だから一夏、お前はお前の決めた道を歩め。帰りたかったらいつでも帰ってこい、歓迎してやる」

 

一夏「義父(おやじ)........」

 

義父(おやじ)の言葉に心に響く。俺は、とんでもない義父(おやじ)の息子になったもんだ........。

 

一夏「........分かった、俺行くよ」

 

龍騎「よし、決まりだな。でも行くなら夜だぞ?あんまり明るいと行って変に目立つからな」

 

一夏「あぁ!ありがとうな義父(おやじ)!」

 

龍騎「何するな、俺は気にしない」

 

そう言って俺達は夜になるまで朝食を済ませ、日課である鍛錬と家の手伝いをしながら過ごしていた。

 

待っててくれよ、千冬姉ぇ!




いかがでしたか?

続きが読みたいとご要望があれば感想で報告お願いします。

もしかしたら書くかもしれないので。

誤字脱字、アドバイス等よろしくお願いします。

次回もよろしくお願いします。


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