主人公達とμ's (KR)
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第0話.少年少女達

細かい事は気にせずに気楽に読んで下さい。


穂乃果「ねぇねぇ。切嗣くんは大人になったらなにになりたいの?」

 

真っ赤な夕陽が見える木の枝に二人の子供が座っていた。

一人は高坂穂乃果。もう一人は衛宮切嗣。二人は『幼馴染み』であり、親友である。本来ならもう『三人』一緒にいつも遊んでいるメンバーがいるのだが、今回は穂乃果と切嗣の二人っきりである。

 

切嗣「どうしたんだよ急にそんなこと聞いて?」

 

穂乃果「いやぁ~。何となくだよ」

 

切嗣「僕は――って。人に聞く前に穂乃果から教えてよ!そうじゃなきゃ教えない!」

 

穂乃果「私?私はね――皆に笑顔を、楽しいって気持ちを届けれるようになりたいの!!」

 

具体的な事はまだ決まっているわけではない。だが、穂乃果の瞳には確かなる意志が宿っており、希望に満ちていた。

 

穂乃果「さぁ穂乃果は言ったよ!」グイグイ

 

切嗣「分かっからそんな揺らすなよ!!落ちちゃうだろ!」

 

切嗣は穂乃果を引き離すと、切嗣は嬉しそうに、誇らしそうに、言った。

 

――その夢は誰しもが抱いた事のある夢。少年なら、誰もが憧れている夢《モノ》。

 

そう、それは、

 

切嗣「僕はね――正義の味方になりたいんだ」

 

―――

――

 

その少年はいつも一人公園のブランコにいた。

少年の名は上条当麻。周りの人間からは『疫病神』と呼ばれている少年である。

 

当麻(僕も一緒に遊びたいな…)

 

当麻の視線の先には楽しそうに遊ぶ子供達の姿があった。ソレを見て思ったのはあまりにも普通な願い。だが、それは当麻に限って言えば遠すぎる願いである。

 

――こっちに来るなよ疫病神!!

――お前がいると酷い目に合うんだよ!!

――あの子には近付いては駄目よ。

 

まるで化物か何か腫れ物ように見られ続け、当麻は小さいながら、自分の立場を理解した。故に彼は自分からは人には近付かない。自分が人に近付くと人を不幸にしてしまうからだ。だからただただ羨ましそうに見ることしか出来ないと当麻は思っていた。

 

――しかし、不幸《上条当麻》はソレ以上『幸運』に出会う。

 

??「ねぇねぇ!一緒に遊ぼう!」

 

??「い…いきなり急すぎない…かな…?」

 

当麻の元に二人の少女が近付いてきた。当麻は誰かが喋りかけて来るのは久し振り過ぎて、言葉が出てこない。

 

当麻「あ…あの…その」

 

ついさっき迄は誰かと遊びたいと思っていたが、いざその場面になると焦ってしまう。

そんな当麻の様子を無視して、一人の少女は当麻の手を握る。

 

??「細かい事はいいにゃー!!早く一緒に遊ぼう!!」ガシッ

 

当麻「わわ!?ちょっと!!君たちはいったい誰なの!?」

 

凛「凛は星空凛!!そっちの可愛い子がかよちんだにゃ!」

 

花陽「小泉花陽です…って凛ちゃん!?いきなり変な事言わないで…///」

 

当麻「はは…」

 

凛「そういえば君の名前は?」

 

当麻「僕は…上条当麻。よろしくね凛ちゃん、花陽ちゃん!」

 

この日の事は、上条当麻は忘れないだろう。星空凛と小泉花陽。上条当麻の不幸すらもものともしない少女達と出会

えた大切な日なのだから。

 

だから―――彼は生涯忘れない。この一瞬を。




設定紹介。
ケリィ、穂乃果、海未、ことりは幼馴染み。『もう一人』は後程。
上条さん、凛、花陽、幼馴染み。ちなみに『もう一人』こちらもいます、ソレも後程。

魔術、超能力、天人は存在しません。
上条さんは人並み以上に不幸なだけです。


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第0.5話.集いし役者達

捏造設定大量生産回です。
各パート毎に時系列がバラバラなので、注意して下さい。



――衛宮家。

 

麗紗「ねぇねぇ。ケリィは今年卒業だけど、どの高校に入るの?」

 

褐色の肌に、綺麗な黒髪ポニーテールの少女の名は衛宮麗紗《レイサ》。切嗣とは1歳離れた姉である。

何故切嗣がケリィと呼ばれいるのかと言うと、小さい頃麗紗は『切嗣』の発音が上手く言えずに、『ケリィ』と呼び、ソレからはそのままケリィと呼ぶようになったのだ。

 

切嗣「僕かい?僕は普通の高校に入るよ」

 

麗紗「えぇ~。ケリィはてっきり音乃木坂に来るとばっかり思ってたのに!せっかくケリィの先輩になれると思ったのに!」

 

莉亜「なんだい切嗣。音乃木坂にはいらないのかい?」

 

銀髪で、日本人離れしたスタイルをしているこの女性は切嗣の母親である衛宮莉亜《リア》。莉亜は麗紗には甘く切嗣には少し厳しい母親である。ちなみに切嗣の父親は衛宮矩賢《ノリタカ》。大学の教授である。今日は休日だが、私情で大学に行って、家には居ない。矩賢も莉亜と同じく麗紗に甘い。

 

切嗣「麗紗、母さん。音乃木坂は数年前に共学化はされたのは知ってる。だが、それにも関わらず女子の割合が9割以上、しかも入学希望者も年々減っている。その意味が分かるかい?」

 

麗紗「?つまり何が言いたいの?」

 

切嗣「つまり、魅力がないんだよ、音乃木坂は麗紗が通っているから悪くは言いたくないんだけど、古臭いし、何か部活動に秀でてるわけでもない、とにかく音乃木坂には何もないんだ。入学希望者を増やす為に共学化を計ったんだろうが、いくら女子の割合が多くても、ソレだけでは世の中の男連中を釣る事は出来ない。むしろ、共学化すべきではなかったんだ」

 

麗紗「どうして?」

 

切嗣「考えてもみろ、女だらけの場所に急に男が来てみろ、どっちも気まずいだろ?

どんな経緯で共学化したのか知らないが、結果だけ見れば失敗なのは明らかだ」

 

麗紗「確かに…私のクラスに男子いるけど、確かに気まずそうだね…この1年同じクラスだけど、あんまり喋ってるの見たことない」

 

切嗣「だろ?そんな訳だから僕は音乃木坂には行かない。麗紗には悪いけどね」

 

麗紗「……穂乃果ちゃん達も音乃木坂に来るんだよ?」

 

切嗣「別に穂乃果達は関係ないだろ…」

 

そんな話をしていた時だった。衛宮家に『ピンポーン』と軽快な音が鳴り響いた。

 

切嗣が玄関までいき扉を開けると穂乃果、海未、ことりの3人がいた。

 

穂乃果「おっはよー!遊びに来たよ切嗣君!」

 

海未「おはようございます切嗣。すみません朝から連絡も無しに家に来てしまって。……って穂乃果。遊びに来たわけではありませんよ」

 

ことり「ごめんね~切嗣君。穂乃果ちゃんが珍しく勉強したいって言うから、どうせなら切嗣君も一緒にどうかな?って思って来たんだけど迷惑だったかな?」

 

切嗣「いらっしゃい。別に構わないよ。僕の部屋に上がって。しかし、穂乃果から勉強なんて珍しい事があるんだね」

 

穂乃果「もぉ~。切嗣君も海未ちゃんとことりちゃんと一緒の事言った~」

 

海未「日頃勉強しない穂乃果が悪いです」

 

ことり「ははは…」

 

―――

――

 

――切嗣の部屋。

必要最低限の家具と申し訳程度のマンガや歴史物の小説、ミリタリー雑誌があるだけの質素な部屋である。

 

麗紗「ねぇねぇ聞いてよ穂乃果ちゃん。ケリィてば音乃木坂に入らないんだって」

 

穂乃果「えぇー!?何で何で!?切嗣君は穂乃果達と一緒に音乃木坂に入るとばっかりだと思っていたのに~」

 

切嗣「勉強しに来たんじゃないのか…後、麗紗、邪魔するなら出てってくれないか?」

 

穂乃果「海未ちゃんとことりちゃんも何か言ってよ!」

 

海未「切嗣の進路は切嗣が決めるべきです。外野がとやかくいう問題ではありません」

 

ことり「ことりは切嗣君には一緒に音乃木坂に入ってほしいな~」

 

穂乃果「ことりちゃんもそう思うよね!?海未ちゃんは切嗣君と音乃木坂に行きたくないの?」

 

海未「べ、別にそうは言ってないでしょう。わ、私はただ切嗣には自分で決めた道を――」

 

ことり「海未ちゃん~」ウルウル

 

海未「――ッ!ことり、そんな目で見つめないで下さい!分かりましたから!」

 

切嗣(おかしい。受験勉強会な筈なのに、どうしてこうなった)

 

海未「切嗣!あなたは私達と音乃木坂に入って下さい!」

 

この後、海未の寝返りにより、味方がいなくなった切嗣は説得され音乃木坂を受験する事になった。

 

切嗣(――まぁいいや。別に本当に嫌なわけじゃないし、それに何よりも――)

 

穂乃果「よーし!花の女子高生生活を送るために勉強頑張るぞ!」エイエイオー!

 

切嗣(――穂乃果達と過ごす高校生活も悪くない)

 

この春――切嗣達は勉強の甲斐があってか、全員問題なく音乃木坂に入る事ができた。

 

―――

――

 

――とある中学校の教室。

 

凛「当麻君も凛と同じで勉強が出来ないから、今から勉強だにゃ!」

 

当麻「凛は英語だけだろ?俺なんて全体的にだぞ…」

 

花陽「い、今から勉強すれば大丈夫だよ…一緒に頑張ろ」

 

当麻(花陽の優しさが胸に響くぜ…)

 

凛「今日も当麻君の家でいい?」

 

当麻「あぁ。別にいいぜ、凛達が来ると父さんも母さんも『美琴』も喜ぶからな」

 

花陽「勉強して…皆で絶対音乃木坂に入ろうね凛ちゃん、当麻君」

 

凛「もちろんだにゃ!」

 

当麻「いくら入学希望者が減ってるとはいえ、バカだと落ちるからな…頑張るよ」

 

当麻には最初から音乃木坂に入るつもりだった。というよりは、凛達と同じ高校に行くつもりだったので、端から諦める選択肢は存在しない。

 

当麻(凛と花陽がいなければ今の俺は存在しない。だから、俺は凛と花陽に少しでも恩返しするためにも、絶対に受かってみせる!)

 

受験勉強を死ぬ気(?)で行い、当麻達は無事に音乃木坂に合格した。

 

―――

――

 

――音乃木坂理事長室。

 

理事長「貴方が今日から音乃木坂に来た新しい先生ね?」

 

銀時「今日から音乃木坂でお世話になる坂田銀時です。好きなものは

熟れた果実です。という訳で今夜デートでもどうですか?」キリッ

 

坂田銀時と名乗る男はグダグダの白衣を着て、似合いもしないメガネをしていた。

 

理事長「ふふ…噂通りの人ですね…流石『歩くセクハラ』と言われているだけありますね」

 

銀時「えぇ!?俺陰でそんな事言われていたの!?」

 

理事長「知らなかったんですか?他にも色々前の学校の理事長から聞いてますよ、『マダオ』『滞納常習犯』『天パ』等々…まだまだたくさんありますよ?」

 

銀時「あんのババァ!余計な事言いやがって!」

 

理事長「――まぁ。冗談はこれくらいにして、来てそうそうに悪いのですが貴方に頼みたい事があります」

 

銀時「――え、もしかして夜のデー――」

 

理事長「銀時先生?」ニコッ

 

銀時「――冗談です」

 

理事長の笑顔じゃない笑顔の圧力により銀時は一瞬の内に黙った。

 

理事長「――貴方は数々の学校や生徒をその自由な教育スタイルで救って来たと聞いてます」

 

銀時「救う何て大層なことしちゃいねぇよ。俺ァただ、後押しをしてやっただけさ」

 

理事長「では後押しをしてあげて下さい。銀時先生。貴方には生徒会の顧問をやって頂きます」

 

――こうして、銀時は特に詳しい事情を教えられる事なく、生徒会の顧問をする事になった。

 

 

こうして役者は揃った。衛宮切嗣、上条当麻、坂田銀時。そして、まだお互いの存在をしらない9人の少女達。

 

彼等、彼女達の運命はこうして回り始める。




設定紹介
麗紗→シャーレイ(姉)
莉亜→ナタリア(母)
美琴(妹)禁書原作四巻の従妹設定捏造
その他衛宮家、上条家の家族構成は原作通り

色々無理があるぜ…orz
これからも色々無茶な設定が出てくるかも知れません。

なお、この作品のケリィと上条さんは幼馴染みに甘い(弱い)です。
銀さんは教師として参戦してもらいました。年は26くらいに設定してます。
もう、お分かりだとは思いますが、念のために、ケリィが二年組を、上条さんが一年組を、銀さんが三年組担当となっています。
この物語はあくまでもμ'sと切嗣達の物語なので、シャーレイや美琴等はあまりスポットが当たりません、ご了承ください。


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第1話.異変は突然に

投稿遅れてスミマセン

例の如く、パート毎の時系列はバラバラです。



それは突然だった。

 

穂乃果「えぇ!?音乃木坂が廃校!?」

 

海未「えぇ…事実ですよ。ことり、理事長から何か聞いてませんでしたか?」

 

ことり「ううん。おか…理事長には今日まで何も聞かされてなかったよ…だからことりも凄くびっくりしてる」

 

切嗣「どうやら、大分前から話しは進められていたらしい、そうでなければいきなり廃校何て言わないだろう」

 

穂乃果「あぁ…」ガックリ

 

切嗣「!穂乃果しっかりしろ!」

 

ことり「穂乃果ちゃん!」

 

海未「穂乃果!」

 

穂乃果「私の輝かしい高校生活が…」

 

この後、穂乃果はショックのあまり気を失い、保健室に運ばれ、そして、目が覚めて、廃校は夢かと思ったが夢でなく、現実である事を理解した。

 

 

穂乃果「穂乃果はこの学校大好きなんだけどな…」

 

海未「私もですよ…」

 

切嗣「しょうがないさ。この結果は前々から予測されていてソレが現実になっただけだ。僕等がどうこう言った所で何も変わりはしない」

 

ことり「切嗣君相変わらず的確な事を言うね…」

 

穂乃果「もう!切嗣君は学校なくなっちゃうの平気なの?」

 

切嗣「……まぁ平気と言えば嘘になるな。だが穂乃果、僕等が出来る事なんて何もないぞ?」

 

穂乃果「とにかく、何かみつけるの!やるったらやるの!」

 

切嗣「昔っから言い出したら聞かないからな穂乃果は…まぁいい、取り敢えず僕達でも出来る事を探そう」

 

この日、試行錯誤するもいい案が思い浮かばず、考えるのは次の日に持ち越しになった。

 

――そして次の日、何の進展もないかのように思われた時穂乃果が海未、ことり、切嗣すらも予測できないような告げた。

 

――そう、それは、

 

穂乃果「スクールアイドルだよ!スクールアイドル!」

 

―――

――

 

当麻「そんな馬鹿な事があるのか!?俺達は一年だぞ!後輩がこないって事だろ!?そんな現実は認めない、いいぜ、これが神様が与えた試練ってやつなら、乗り越えてやるよ!」

凛「当麻君壊れたにゃ。少し落ち着いた方がいいにゃ~」

 

花陽「……せっかく入ったのに残念だよ…」

 

当麻「はぁ…上条さんの不幸レベルはついに学校を廃校にするにまで至ってしまったのか…」

 

凛「それは関係ないと思うにゃ~」

 

花陽「私たちがどうこう出来る問題じゃないしね…悔しいけど」

 

当麻「……なぁ凛、花陽。二人はこの結果を大人しく受け入れるのか?」

 

凛「当麻君…?」

 

花陽「当麻君…?」

 

当麻「俺は嫌だ。卒業して、それで自分達の母校なくなる何て悲しいだろ?俺達が出来る事なんてたかが知れてるかもしれない。でも俺達に出来る事を小さな事でもいいからやりたい。例えそれで結果を残せなくても。何もしない何て事だけは絶対にしたくない。後悔だけはしたくないんだ」

 

凛「……当麻君は何時もそうやって諦めないもんね!よ~し!凛も何か色々考えるにゃー!」

 

花陽「う…うん頑張ろう…(本当に凄いな当麻君と凛ちゃん前向きで…花陽には真似できないよ)」

 

??(廃校を自分達でどうにかする?出来るわけないじゃない、本当意味わかんない……でも、あぁやって素直に思った事を口に出して、行動に移そうとするって羨ましいわ…)

 

同じ教室に彼女達に羨ましそうに見つめる視線がある。彼女と彼女達が交差するのはまだほんの少しだけ未来先である。

 

―――

――

 

銀時「はい教科書の十七ページ開いて」

 

麗紗「先生。それ週刊少年ジャンプです」

 

銀時「何言ってんの衛宮。教科書ったらジャンプでしょ?友情努力勝利。この中にはあらゆる全てがつまってる。これが教科書と呼ばず何て呼ぶ?」

 

モブA「先生。誰もそれ持ってなくて授業になりません」

 

銀時「何?忘れ物は関心しないな。若者の学力低下の原因の一端を見て先生悲しぞー」

 

??「先生?少しよろしいですか」

 

銀時「どうしたエリリン」

 

絵里「私をその名で呼ばないで下さい」

 

銀時「で、どうしたんだ?」

 

絵里「ちゃんと授業を行って下さい。でないと理事長に言いつけますよ」

 

銀時「さあ。茶番はここまでだ、皆真面目に授業をやるぞ」キリッ

 

―――

――

 

 ――放課後。

 

銀時「うぅ…絢瀬がオジサンをいじめてくるよぉ~助けてノゾえもん~」

 

希「変な風に呼ぶとうちも理事長に言いつけますよ?」

 

銀時「気のせいかな?俺への当たりきつくない、ねぇ?オジサン泣いちゃうよ?」

 

絵里「先生がもう少し教師らしくしたらいいだけです。後、何時も言ってますけど生徒会室に私物を持ち込まないで下さい!」

 

銀時「本当にお堅いなぁジャンプぐらいで絢瀬は、そうだ東條チョコ食う?」ヒョイ

 

希「うちにですか?頂きます」パク

 

絵里「ちょっと希!?まったく…こんなのが生徒会顧問だなんて…」

 

銀時「生徒にこんなの扱いされた…」ガーン

 

絵里「まぁそれは一先ず置いておきます。銀時先生。今日の廃校の話しで聞きたい事があります」

 

銀時「(置いとかれた…)朝理事長が言った事が全てだ、今更俺に何聞くつもりだ?」

 

絵里「廃校に至った原因は生徒の入学希望者が定員を下回ってるからですよね?」

 

銀時「そうだ朝言った通りだ」

 

絵里「だったら入学希望者を基準にまで達したら廃校は免れるってことですよね?」

 

銀時「……単純な話しをすればそうだ。だがな絢瀬。そんな簡単に解決するなら廃校何て結果になんてなりゃしねぇよ。第一よ、これはもう一個人の意思でどうにか出来る問題じゃねぇよ。どうする気だ?」

 

絵里「具体策はまだ有りません……でも私は生徒会として…何としても音乃木坂を存続させてみせます必ず」

 

銀時(おいおい……今にも理事長室に殴り込みにいきそうなくらい本気の眼だ。絢瀬は前々から刺々しくて近寄りがたくお堅くて難しい奴だと思っていたがまさかここまでとはな…成る程、理事長が俺をここに送り込んだ理由が何となく分かった気がするぜ)

 

銀時は理解した。自分が何故生徒会に入れさせられたのかを。それは目の前の一人で背負って気張っている少女をどうにかする事。そして、それは一筋縄ではいかない事も。

 

――坂田銀時はこれから訪れるであろう、波乱な日常を予感して溜め息をついた。




設定紹介
凛や花陽が最初から上条さんの影響で廃校問題に興味津々です。
ケリィと上条さんのクラスには男子が三人しかいません(出すかは未定です)。



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