僧侶「バグって剣しか装備できない」 (中村翔)
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表(地表面)
南の町(城下町)〜ウェルスの街


 

 僧侶「ねぇ勇者。剣持つのって怖くない?」

 勇者「剣を持ってみれば?わかるかもよ。」

 勇者の持ってる剣を手渡しで貰った。

 

「!!!。」

 

 勇者「戦闘だ。剣を!」

 僧侶「はい!」

 勇者「え?」

 僧侶「え??」

 

 EMERGENCY!EMERGENCY!戦闘時、装備は必ずつけてください!

 

 

 

 僧侶「バグって剣しか装備できない」

 

 

 ここは最南の町。アルス。一応城下町ではある。がしかし、城はない。

 どういうことかというと、王様がいて住む場所もあって・・・でも城は立ててない。

 

 ”城のない城下町”というわけだ。

 

 僧侶「朝か。死んだら朝に戻る。それだけの事って、はぁ?」

 

 手には何も握られてない。杖だってここ最近は握ってない。

 

 僧侶「では、行ってくる。」

 

 宿屋に泊まってるわけではないので後味が悪い。実に。

 南から進むなら北しかない。北の大平原ナキタ。

 

 ―――スライムが現れた!

 チャキ。スライムごとき・・・。

 僧侶の攻撃!

 スカッ!はずれた!0のダメージ!

 スライムAの攻撃!

 2のダメージ!

 スライムBの攻撃!

 3のダメージ!

 僧侶の攻撃!

 スカッ!はずれた!0のダメージ!

 ・・・・・・・・・・・!!!

 僧侶「はぁ!はぁ!これで!どうだぁ!」

 僧侶の攻撃!スカッ!はずれた!0のダメージ!

 スライムBの攻撃!

 つうこんのいちげき!6のダメージ!

 ・・・僧侶は死んでしまった!

 

 GAME OVER

 

 ・・・。・・・。・・・。

 

 僧侶「すー。すー。うん・・・。またか。ベホイミ。」

 

 死んだら最後の宿屋に戻る。常識だ。そう常識。

 だが傷は治らない!MPは全快なのに・・・。

 覚えてる魔法で最上級の治癒魔法”ベホイミ”を唱える。

 

 HPの最大は73。低くて助かった。

 宿屋の壁に正の一文字がいちにい、17個出来上がっていた。

 

 僧侶「やれやれだ。慣れるもんじゃあないな。これで85回以上死んだってわけか。」

 

 最初から数えてはいなかったから85どころではない。ゆうに300は越えている。

 

 僧侶「私からパーティ離脱したが、これは・・・。」

 

 もう一度行くしかない。なぜならアイアムノーマネーさんだから。

 ショーウィンドウから覗く霜降り肉によだれをたらす。

 

 僧侶「じゅるっ。いやだめだ。我慢だ我慢。」

 

 もうここ3週間ほど何も口に入れてない。

 

 僧侶「くっ!修行だ修行!そうだ。これ修行なんだった・・・。」

 

 ―――スライムべスがあらわれた!

 よりにもよってべスか。

 僧侶の攻撃!

 !。かいしんのいちげき!

 17のダメージ!

 スライムベスの攻撃!

 3のダメージ!

 あたった。ここで仕留めないと・・・。

 僧侶「ごはんにありつけないじゃないかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 ・・・。・・・。・・・。

 

 ぱちっぱちぱちっ!

 火がはじける音がする。

 何か香ばしいにおいが・・・。

 

 僧侶「にく!!」

 

 戦士「ああ。いただきま・・・。」

 

 がるる・・・。僧侶のうなる攻撃!

 

 戦士「うならなくても・・・お食べ。」

 

 がつがつっがつっがしゅぅがつ!

 がるる・・・。

 僧侶のうなる攻撃!

 

 戦士「・・・そんなに?かわいそう・・・。今焼いてるやつ、いる?」

 

 がつがつむしゃっがつがしゅっむしゃ!

 

 僧侶「はー--。久しぶりにおなかいっぱい・・・。」

 

 戦士「んで、スライムに実験か何かしてた・・・とか?」

 

 首を横に振る。

 

 僧侶「当たらないんだ。剣が。」

 

 戦士「でも、レベル的にここらの敵は楽なんじゃ・・・。」

 

 僧侶「戦士。ドラキーが飛んでますよね?これを。」

 

 僧侶の攻撃!スカッ!ドラキーにあたらなかった!

 ドラキーの攻撃!

 

 戦士「おっと、それは防がせてもらう。」

 

 戦士がかばった!戦士に1のダメージ!

 戦士の攻撃!ドラキーに35のダメージ!

 ドラキーは倒れた!

 

 僧侶「こういうこと。」

 

 戦士「どういうことだっての・・・。」

 

 僧侶「私実は僧侶で。剣は装備できないんだ。」

 

 戦士「ふーん?(どう見ても僧侶のコスプレした戦士・・・。)まて。レベルは?」

 

 僧侶「12くらい。」

 

 戦士「なら”あたれば敵は倒せる”そうだよね?」

 

 僧侶「まあ。」

 

 戦士「この北の大平原を抜けてトルートの町まで行く。そこでイノシシ退治する。」

 

 僧侶「それで?」

 

 戦士「すればわかるよ。」

 

 僧侶「そもそもトルートの町なんて行けないし・・・。」

 

 戦士「送るよ。(日に何度も死体は見たくないし)」

 

 僧侶「あ、ありがとう!とても助かる!」

 

 戦士「じゃあいこうか。キメラの翼!トルートの町!」

 

 ぎゅん!

 

 僧侶「へ?あ、へ???」

 

 戦士「じゃ!」

 

 たったったっ!

 

 僧侶「キメラの・・・なに?」

 

 そうここはトルートの町。

 依頼書がたくさんある。イノシシ退治はこれか。

 一応宿屋には泊まってきた。お金は・・・ドラキーさんに感謝。

 

 僧侶「イノシシなら森って、どこにいる!?いないんだよな。イノシシ。」

 

 がさっ!

 ちゃき!

 剣が出てきたってことは魔物が、

 

 僧侶「そこぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

 がキン!石にあたった!

 

 僧侶「!。」

 

 イノシシに・・・はねられた、衝撃!?

 どさー--ぐるぐるん!

 

 僧侶「目が回・・・。っ!!ホイミ!」

 

 とっさにホイミを唱える。

 剣は・・・イノシシのあたまに?

 

 僧侶「振り向いた時に刺さったんだ。」

 

 ざしゅー--!

 

 僧侶「うわっまって!血は・・・。ホイミ。」

 

 返り血がホイミでなかったことになる。常識め・・・。

 

 僧侶「でもなんとなくわかった気がする。猪突猛進、イノシシは前に進むだけ。」

 

 練習台としては及第点ってことね。

 

 僧侶「とりあえず焼いたら食べれるかな。よしメラ!は使えないとして・・・ふっ、このための・・・。」

 

 まどうしのつえ!使うとメラの効果!だが攻撃力の低すぎる誰も装備しない杖!

 ボッ!!!ぱちぱちっ。

 この焚火に肉を周りに刺す。焼き肉!

 

 僧侶「いただきます。」

 

 むしゃ。

 

 僧侶「まずい・・・。」

 

 腹が満ちるより吐き出す方が多かった・・・。これは最終手段だな。

 

 NPC「ありがとうございます!これで畑仕事に精が出ます!」

 

 僧侶:クエストクリア!12EXPと50GOLD手に入れた!

 

 NPC「あの・・・?」

 

 僧侶「あっいや、しまった。勇者さんの口癖が・・・。」

 

 戦士「や!元気?」

 

 僧侶「・・・元気に見えたなら眼科をお勧めするよ。今からメシなんだ。腹ペコでさ。」

 

 戦士「もしかしてダメだった?イノシシならいけるかと・・・。」

 

 僧侶「いや。イノシシの意味は分かった。だけどイノシシ肉は不味かったよ。」

 

 戦士「どのくらい?」

 

 僧侶「すごくの上位互換があるとすればその上の上の上を行く味だったね。」

 

 戦士「そうかなぁ。鍋とか結構旨いけど・・・。」

 

 僧侶「というわけで、この50GOLDで・・・。」

 

 戦士(ん?50GOLDで??)

 

 僧侶「にく・・・食おうかな。」

 

 戦士「ちょ、ちょっと待て。50GOLDで?」

 

 僧侶「だからにくを・・・。」

 

 戦士「僧侶は字が読めないとか?」

 

 僧侶「読めるけど。」

 

 戦士「肉屋の最低の1ばーん低いにくの値段は?」

 

 僧侶「8GOLD。」

 

 戦士「はー----------------!!マジでか・・・それ100グラムでだよ。」

 

 僧侶「100・・・ってどのくらい?」

 

 戦士「私ならご飯一杯いけるかどうかだな。うん。」

 

 僧侶「?。じゃあ50GOLDでおいしいお肉おなか一杯食べられは・・・。しないってこと?」

 

 戦士「そうだなぁ。くんせいにく100グラムで終わるだろうなぁ。」

 

 僧侶「・・・。戦士。名前は?」

 

 戦士「ノチフエだ。だが、くんせいにくでおなかは・・・。」

 

 僧侶「私は僧侶のソーシュだ。」グっ!

 

 戦士「握手?うん?」ぐっ!

 

 僧侶「これでパーティー完成だね。じゃ、いこう。」

 

 戦士「って、えぇー--???」

 

 トルートから東の大平原を越えてウェルスの塔に登るのが当面の目標。

 戦士の攻撃!ざしゅ!おおさそりに25のダメージ!

 メーダの攻撃!僧侶に7のダメージ!

 僧侶の攻撃!スカッ!0のダメージ!

 

 戦士「戦闘中に言うのもあれだけどサポートに回れば??ってかおそいね?すばやさどんくらい?」

 

 おおさそりの攻撃!戦士に5のダメージ!

 メーダの攻撃!戦士に3のダメージ!

 

僧侶「すばやさ15くらいかな。」

 

おおさそりの攻撃!僧侶に17のダメージ!

 戦士の攻撃!おおさそりに23のダメージ!おおさそりはたおれた!

 メーダの攻撃!僧侶に8のダメージ!

 

 僧侶「ぶんぶんうるせぇ!っと、うるさいのでちくちく刺すのはやめてくれ。」

 

僧侶の攻撃!かいしんのいちげき!メーダに178のダメージ!メーダはたおれた!

 メーダたちをやっつけた!30EXP46GOLDてにいれた!

 

 戦士「ん、いま178って・・・。かいしんは2倍ダメージだから半分は89・・・私の通常ダメージが25前後・・・。」

 

 ぶん!ぶん!ぶん!ぶん!

 

 戦士「僧侶。メーダ倒したよ!だから振らないで・・・。あー--もう!メラミ!」

 

 僧侶「あちっ!」

 

 僧侶の足元は燃え盛っている!

 

 僧侶「あちっあちっ!なにこれ!?メーダって火ぃ吐けないだろ!?戦士か!?」

 

 戦士「メラミ!メラミ!メラミ!」

 

 僧侶「ちょっと待ってくれ!せめてメラに!メ、メラに・・・。」

 

 僧侶:HP1MP94 戦士:HP129 MP1

 

 戦士「少しは落ち着いた?」

 

 僧侶「・・・おちついた。わけわからないが一応は。」

 

 戦士「僧侶のフルスイング当たったら178ダメ。私のいい感じのかいしんが最高50ダメ。わかる?」

 

 僧侶「つ、つまりは?」

 

 戦士「戦闘以外でフルスイング禁止。」

 

 僧侶「でもホイミできるから・・・。」

 

 戦士「今、メラミを飛ばしたら次は教会になるけど?」

 

 僧侶「ごめんなさい。」

 

 僧侶が2レベル戦士が1レベル上がってからのウェルスの塔。

 

 戦士「思ったんだけど、僧侶のかしこさどんくらい?」

 

 僧侶「100超えてみなくなった。」

 

 戦士「じゃあちからは?」

 

 僧侶「41かな。」

 

 戦士「僧侶はかしこさで剣を振っている!」

 

 僧侶「そんな馬鹿な・・・。」

 

 戦士「じゃあかしこさどんくらい?」

 

 僧侶「えっと、162?」

 

 戦士「ヒノキのぼうでそのくらいの力で殴ったらかいしんのいちげきでそんくらいのダメージが・・・。」

 

 僧侶「でるの?」

 

 戦士「こくっ。」

 

 僧侶「じゃあ、私はひのきのぼう装備してて、かしこさで殴ってる?」

 

 戦士「私のHP150・・・レベル上がったから158だから当てないでほしいけど。」

 

 僧侶「当たったらどうなる?」

 

 戦士「次に目覚めるなら教会だよね。」

 

 てつのさそりたちがあらわれた!

 てつのさそりはにげだした!

 がいこつAはにげだした!

 がいこつBはおどろきとまどっている!

 戦士の攻撃!30のダメージ

 僧侶の攻撃!かいしんのいちげき!190のダメージ!

 がいこつをやっつけた!25EXP42GOLDをてにいれた!

 

 戦士「当たるようになってきた?」

 

 僧侶「目を開けてから振ってる。と思う。」

 

 戦士(モンスター危機察知して逃げるようになってきた。レベル上げができない・・・。)

 

 僧侶「宝箱。」

 

 キー!はがねのつるぎをみつけた!ふくろにいれておこう。

 

 戦士「はがねのつるぎを装備っと。どうのつるぎをふくろに・・・ん?」

 

 僧侶が物欲しそうにこちらを見ている!

 あげますか?→YES NO

 

 戦士「あげるって・・・そんなにほしいかなぁ?」

 

 僧侶「どうのつるぎを装備!これで謎の剣の正体が・・・。」

 

 僧侶  ソーシュ

 ぶき:   →

 よろい:しんぴのローブ

 たて:なし

 あたま:ぬののぼうし

 アクセ:ちえのうでわ

 

 戦士「バグってる・・・。というか装備品豪華なのに結構驚いてる。」

 

 僧侶「謎の剣は?」

 

 戦士「知らないよ?」

 

 がいこつたちがあらわれた!

 がいこつたちはおどろきとまどっている!

 戦士の攻撃!がいこつAに34のダメージ!

 僧侶の攻撃!がいこつAに17  がいこつBに24のダメージ!がいこつAはたおれた!

 

 戦士「はい?ブー・・・メランかな?」

 

 がいこつBのこうげき!僧侶に9のダメージ!

 僧侶の攻撃!かいしんのいちげき!192のダメージ!がいこつBはたおれた!

 がいこつたちをやっつけた!50EXP84GOLDをてにいれた!

 

 戦士「もう僧侶名乗っちゃダメなレベルだよ・・・。」

 

 僧侶「なんか軽かったから投げてしまった。」

 

 戦士「そうはならない。でもなっとるやろがい!」

 

 僧侶「戦士。ホイミ!」

 

 戦士「・・・!!びっくりしたよ。あたまがすーっとした。」

 

 んで、ウェルスの塔頂上。の宝箱。

 キー。盗賊の鍵をみつけた。ふくろにいれておこう。

 ひゅー----。。。。。

 

 戦士「飛び降り・・・ひゃー--!」

 

 

 僧侶「落ちたか。」

 

 僧侶が三歩下がって勢いをつけて・・・。

 

 僧侶「あたまからー---------。。。。。。」

 

 どさっ!どしん!

 ここはウェルスの街。ウェルスの港のある場所。

 

 戦士「いたそう。」

 

 僧侶「ホ、ホイミ!」

 

 しかしこうかがなかった!

 

 僧侶「いったー。」

 

 戦士「HP減ってないからね。ホイミは意味ないよ。」

 

 僧侶のレベル1アップ 戦士変わりなし

 

 僧侶「所持GOLDはっと、うそでしょ・・・1987GOLD!?食べ放題じゃん!!」

 

 戦士「まず宿屋をね・・・。って財布持ってくなー---??」

 

 霜降り肉:2000GOLD

 

 僧侶「霜降りはさすがにか。」

 

 ほねつきにく:350GOLD

 

 僧侶「きめた!今夜はほねつきで!すいませーん!ほねつきひとつー!」

 

 NPC「あいよ。ごうせいだねぇ。まいどあり。」

 

 戦士「さ、さいふ・・・。」

 

 僧侶「はい。財布。」

 

 戦士「ありがとう・・・。防具買った?」

 

 僧侶「ほねつきを買った。」

 

 戦士「僧侶ぉ・・・。」

 

 戦士  ノチフエ

 ぶき:はがねのつるぎ

 よろい:てつのよろい

 たて:かわのたて

 あたま:ミスリルヘルム

 アクセ:ちからのゆびわ

 

 戦士「残りはちょうど300GOLDね。」

 

 僧侶「にく生だった。」

 

 戦士「りょうりするかぁー。」

 

 とんとんとん!ことこと。じゅわー。。。

 

 戦士「できあがり!どうぞ。」

 

 僧侶「いただきます。」

 

 戦士「いただきます。んー。明日は船用意して、それから聖水あるだけ持ってから船へ、かな。」

 

 僧侶「私もそう思います。」

 

 戦士 (わかってないよね)

 




喋る=1ターン消費


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カレンダー島〜大海原

 

 僧侶「んー!早起きは300GOLDの徳!」

 

 戦士「聖水買うんだよ?にくは買わないからね?」

 

 僧侶「ㇳへロス使おう。」

 

 戦士「覚えるレベルじゃないよ。ㇳへロスっていったら中級呪文だからね?」

 

 僧侶「300GOLD分は買いすぎだって・・・。」

 

 戦士「今からカレンダー島にいくのですが、歩数に換算すると?」

 

 僧侶「・・・約1000歩くらいだ。」

 

 戦士「では、聖水一個での効果歩数は?」

 

 僧侶「128歩。」

 

 戦士「つまり、十個いるってこと。余ったらメタルスライムにぶつけようよ。」

 

 僧侶「ぐぬぬ。正論・・・。くっ、昨日のおにく残ってないかな。」

 

 NPC子「ぱぱ。海には魔物がたくさんいるの?」

 

 NPC「しっ!あの人たちは勇者さんじゃないから知らないんだよ。」

 

 NPC「ここらの海の魔物のレベルは陸の魔物の二倍・・・。約25レベル。」

 

 NPC「海に出たら帰ってこれる保証はない。つまりあの人たちは・・・。」

 

 僧侶「だって。聖水無駄にしなくてよかったね。」

 

 戦士「今のレベル16だから聖水振ったところで意味がないという・・・。」

 

 僧侶「では食料をたのむ。」

 

 戦士「わかりました!装備もこの街で一番のを買ったし死んだら所持金半分になるから仕方なし!」

 

 くんせいにくを7個買った。袋に入れておこう。

 

 戦士「僧侶に回復してもらいながらってことになるね。」

 

 僧侶「ガンガンいこうぜ。」

 

 戦士「めいれいさせろ。」

 

 僧侶「僧侶のAIは壊れているので変えられない!ガンガンいこうぜ。」

 

 戦士「僧侶。回復なしで自分たちよりレベルの高いモンスターを倒せないよね?」

 

 僧侶「まず、戦士がちからをためます。そしてそのすきに私が攻撃します。今までの経験から会心の一撃の可能性の方が高い。んで、一匹は確殺。三匹出てきたとしても

 次のターンで戦士の痛恨が出るからあと一匹。で、戦士が攻撃を受けて私が攻撃。で、END。」

 

 戦士「・・・なるほど。それだとやくそうで足りるね。」

 

 そうここは、ウェルス近海。

 

 しびれくらげABCDEFがあらわれた!

 

 戦士「話が違う!」

 

 しびれくらげAのこうげき!戦士に10のダメージ!

 

 戦士(しかも結構痛いという!)

 

 ・・・。・・・。・・・。

 しびれくらげFのこうげき!僧侶に12のダメージ!

 

 戦士「一ターン長いよ!いいかげんに・・・しろ!」

 

 僧侶のこうげき!しびれくらげAに17Bに24Cに31Dに38Eに45Fに52のダメージ!しびれくらげC~Fはたおれた!

 

 僧侶「投げた。」

 

 戦士の攻撃!しびれくらげAに45のダメージ!しびれくらげAはたおれた!

 しびれくらげBのこうげき!戦士に11のダメージ!

 僧侶の攻撃!かいしんのいちげき!216のダメージ!しびれくらげたちをやっつけた!

 198EXP30GOLDをてにいれた!

 

 戦士「はあ・・・はあ・・・。あと何匹?」

 

 僧侶「戦士。倒した。べホイミ!」

 

 戦士「メラミ!メラミ!メラ・・・ミ?倒した?どうやってあの量を?」

 

 僧侶「戦士が攻撃受け切ったところでずばばっと。」

 

 戦士「・・・あれかー---!!僧侶!また投げた?」

 

 僧侶「あれは投げるっていうか、しんくうは?」

 

 戦士「しんくうはってあの、格闘家を極めたらできるっていうあの?」

 

 僧侶「そうだ。これはしんくうはだ。しんくうはの効果として後ろの方がダメージが高くなる。」

 

 戦士「しんくうはは別に高くはならないよ。全員同じダメージ。」

 

 僧侶「ならしんくうは改!」

 

 西へ海を横断!そしてカレンダー島・・・。

 

 戦士「とうちゃっく!いたた・・・。僧侶のベホイミなかったら死んでたよ。」

 

 僧侶「ごくっ!ぷはー!まほうのせいすいおいしい。これはジュースみたいだ。うん。」

 

 NPC「ごきげんよう!ゆうしゃさま!ここがカレンダー島ですわ!」

 

 NPC「ゆう・・・しゃ?こんなに早く着くなんて・・・帰ろう。僕には才能がなかったって話だ。」

 

 僧侶「NPCはさすがに仲間にできないか。」

 

 戦士「えっ?NPCって仲間にできなくはないと思うけど、しゃべらないよ?」

 

 僧侶「あの、魔法っ娘を仲間にしたいなと。」

 

 戦士「どれどれ。あれは魔法使いにはなれてないかな?使えたとしてヒャドとかメラとかの初級呪文だよ。」

 

 僧侶「もしもし!もしもーし!」

 

 NPC「僕ですか?」

 

 僧侶「ルーラ使える?」

 

 NPC「一応は・・・。」

 

 僧侶「採用!名前は?」

 

 NPC「名前・・・はトーナーです。」

 

 僧侶「じゃあ、NPCって呼ぼう。めんどいから。」ぐっ!

 

 NPC「ぐっ?」ぐっ!

 

 僧侶「握手したんでパーティ組んだということで。」

 

 戦士「めちゃくちゃでしょこいつ・・・。」

 

 NPC「・・・。」

 

 僧侶「じゃあいこうか?」

 

 NPC「・・・。」

 

 戦士「だめだ。NPCだった。」

 

 僧侶5レベルアップ 戦士3レベルアップ NPC加入。

 

 ここは名もない町。

 

 戦士「通り抜けるかな?」

 

 NPC「ゆうしゃはここで宿をとることにした。」

 

 僧侶「とらないって。」

 

 NPC「ゆうしゃはここで宿をとって深い眠りについた。」

 

 戦士「まあ。人がいないってことは宿屋もタダってことだから・・・。」

 

 NPC「せんしはふかいねむりについた!そうりょはふかいねむりについた!」

 

 僧侶「眠たいし寝ようか。」

 

 戦士「寝たら負けなような・・・。」

 

 そして夜も更け・・・。

 

 がやがや。

 

 NPCその二「おや?いつの間に泊まったんだ?まあいいや。ここら辺に妹はいなかったか?まあ先に帰って寝てるんだろうけど。」

 

 僧侶「・・・ねる。」

 

 そして朝がやってきた。

 

 戦士「う、うわー----!」

 

 NPC「・・・。」

 

 僧侶「どうした?戦士?」

 

 戦士「毒沼が・・・こんなの昨日はなかったのに!」

 

 周りには毒沼が広がっていて歩くと足が痛い。

 

 僧侶「ホ、ホイミ!」

 

 戦士「僧侶!トラマナは!?」

 

 僧侶「ト、トラマナ!」

 

 NPC「にげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるなにげるな」

 

 戦士「うわぁー-----!!!!!」

 

 僧侶「そ、そうだ!ウェルスにルーラ!」

 

 ぎゅんぎゅん!

 ウェルス近海ー--ウェルスの街。

 

 僧侶「はぁはぁ!なにあそこ!?呪われてんの??」

 

 戦士「そ、そういえば聞いたことがある・・・。カレンダー島の最初の街は毒ガスで閉鎖されてるって話・・・。」

 

 僧侶「はぁはぁ!くっどうりで・・・。でも私たち生きてるのはなんでだろう・・・?」

 

 戦士「ぜぇぜぇ!ベッドで寝てたからじゃない?ガスって空気よりおも・・・。NPC床で寝てなかったっけ?」

 

 ばっ!振り向いたがそこにはだれもいなかった。

 

 「・・・ルーラ。」

 

 ぎゅんぎゅん!

 名もなき町。

 

 戦士「だれがルーラ使ったの?」

 

 僧侶「私じゃない。」

 

 戦士「・・・はしれ!!!!」

 

 ばっ!!NPCが離脱した。ルーラが使えるようになった!

 

 西へ行く途中・・・

 

 戦士「二刀流道場だって。」

 

 僧侶「私には関係ないな。ってこともないか。」

 

 戦士「戦士に二刀流ってできるかなぁ?」

 

 僧侶「とりあえずルーラのポイントに登録したいから入って即出よう。」

 

 がらがら!ぴしゃ!

 

 NPC「ようこそ!はっ!ここは!」

 

 がらがら!ぴしゃ!

 

 僧侶「じゃあいこうか。」

 

 湿地帯の洞窟に用がある。

 湿地帯湿地帯湿地帯。

 

 僧侶「にくがない!!」

 

 戦士「そういえばくんせいにくもうないね。お金あるしルーラで行けば?」

 

 僧侶「ウェルスにルーラ!」

 

 ぎゅんぎゅん!

 

 僧侶「すいません!おにく・・・一万GOLDある・・・。ってことは霜降り!」

 

 戦士「ほねつき5個とくんせい20個で。」

 

 僧侶「し、しもふ」

 

 戦士「だめ。」

 

 僧侶「ほとんど私がやっつけてるのに・・・。」

 

 戦士「じゃあルーラ。」

 

 僧侶「二刀流道場にルーラ。」

 

 ぎゅんぎゅん!

 

 NPC「ここは!はっ!にとう・・・あれ?あんたさっきの・・・?」

 

 がらがら!ぴしゃ!

 湿地帯をにしへにしへ。

 スライムしかいないスライムの洞窟。

 

 戦士「ここってあれだよね?メタスラがめっちゃ出るっていう・・・。」

 

 僧侶「そのためのせいすい!」

 

 戦士「メタスラのHPは平均5。二人で狩るのは無理があるんじゃ・・・。」

 

 僧侶「ついでだから。狩れたらラッキーみたいに。」

 

 戦士 (ついで?)

 

 メタルスライムがあらわれた!

 メタルスライムの攻撃!戦士に1のダメージ!

 戦士はせいすいをつかった!メタルスライムに1のダメージ!

 僧侶はせいすいをつかった!メタルスライムに1のダメージ!

 メタルスライムはメラをとなえた!僧侶に13のダメージ!不吉!

 戦士はせいすいをつかった!メタルスライムに1のダメージ!

 僧侶はせいすいをつかった!メタルスライムに1のダメージ!

 メタルスライムはたおれた!775EXP6GOLDをてにいれた!

 戦士のレベルがあがった!

 戦士のレベルがあがった!

 僧侶のレベルがあがった!

 僧侶のレベルがあがった!

 僧侶のレベルがあがった!

 僧侶のレベルがあがった!

 僧侶のレベルがあがった!

 

 ってなことを十五回ほど繰り返して・・・。

 

 スライムの洞窟F1

 戦士レベルが8あがった! 僧侶レベルが20あがった!

 

 スライムの洞窟F2

 

 戦士「行き止まりかぁ。」

 

 僧侶「ぶちっ!っと宝箱はっと。」

 

 キー。なんと、はやぶさのつるぎをてにいれた!ふくろにしまった。

 

 戦士「はや・・・伝説の武器じゃないの!?」

 

 僧侶「効果は一度に二回切りつける。戦士つけていいから。」

 

 戦士にはやぶさのけんを装備させた!はがねのつるぎをふくろにいれた。

 僧侶ははがねのつるぎを装備した。

 

 戦士「僧侶。さすがに3刀流はずるすぎるよ。」

 

 僧侶「でも、はずれないし、戦闘になるまでどんな効果かわからないし、もしかして弱くなるか。」

 

 戦士「うーん。まぁまぁ・・・。うん・・・。はやぶさのつるぎも結構せこいけどもね!?」

 

 スライムの洞窟を出てすぐそばの村コクーの村へ。

 

 僧侶「寝る!」

 

 そうここはコクーの村されどここはソスーの村。

 

 戦士「んん~、、、んー。はー!」

 

 僧侶「グーグー。ピーすー。。。」

 

 

 勇者A「いやーしかし、キングスライムの洞窟ってだれとくなんだよ?」

 おとも「キングスライムの心でも欲しい人用じゃないですかね。へっへっへっ・・・。」

 勇者A「いい加減その笑いはやめろと。」

 おとも「これは遊び人の特徴でして・・・へっへっへっ・・・。」

 

 僧侶「んむ・・・。キングスライム?ってあの?・・・見たい!ものすごく見てみたい!」

 

 戦士「んん~・・・。僧侶なにして・・・。」

 

 僧侶「僧侶的にいまから洞窟ナウ!みたいな?こほん!洞窟行くからついてくるなら準備してくれ。」

 

 戦士「んん~いってらっしゃーい・・・。むにゃ・・・。」

 

 昼間スライムの洞窟だったところが埋もれて、その隣の洞窟が口を開いてる。

 入るか・・・。キングスライムって大きいんだろうか?

 スライムABCDEFGHがあらわれた!

 

(スライムかキングはどこに・・・。)

 

 スライムたちがかさなっていく・・・!

 どん!キングスライムになった!

 僧侶「ふざけるなぁ!そんなのキングスライムとは言わない!」

 僧侶の攻撃!かいしんのいちげき!157のダメージ!キングスライムはたおれた!

 166EXP11GOLDてにいれた!

 

 僧侶「はぁはぁ!見かけより硬いな・・・。奥に進むか。」

 

 ざっざっざっ!

 

 ・・・。・・・。・・・。

 かなり奥に進んだはずだけど・・・。

 

 僧侶「石碑か。なになに・・・。」

 

 ここまでたどり着いた物好きどもに。

 この呪文を授けましょう。

 呪文の名は『ラナルータ』

 呪文を唱えなさい。

 

 僧侶「ラナルータ?」

 

 昼と夜が逆転した!

 

 ここはスライムの洞窟F7

 

 僧侶「ててっ・・・。落ちてきちゃったのか。」

 

 看板:かえりみちはコチラ→

 

 僧侶「どうも御親切に。」

 

 メタルスライムがあらわれた!

 メタルスライムのこうげき!スカッ!0のダメージ!

 僧侶の攻撃!ミス!ダメージをあたえられない!

 メタルスライムはにげだした!

 0EXP0GOLD

 

 なんとか二匹倒したけど・・・。レベルは上がらないってことか。

 んで、ここはコクーの村。

 

 戦士「すーすー。」

 

 僧侶「無防備だな。私が男なら襲ってるところだ。戦士!戦士!」

 

 戦士「ん~?なにゃへらぽぷく~・・・。はっ!いやなんでもなくて、メシにしようか?」

 

 僧侶(今取り繕っても遅いんだよなぁ・・・。)

 

 戦士「は、歯磨いてくる。」

 

 僧侶「じゃ、食堂で。」

 

 食堂でといっても歯磨きするなら、庭の方だから窓からよーく観察できるんだよねぇ。

 まず顔を洗って?しゃかしゃか・・・。コップでゆすいで、ほうほう戦士はコップの水に歯ブラシをつけて?ふむふむ。くるくる回してからその水で口をゆすぐと。ふむふむ。あっ、こっちきた。

 

 戦士「?。!!!。見てた?」

 

 僧侶「うん。」

 

 戦士「アホなの?声かけてよ・・・。」

 

 僧侶「じゃあとりあえずご飯にしようか?」

 

 戦士「仕方ないなぁ。」

 

 こんこんぱかっ!ちゃかちゃかちゃか。もぐもぐ。

 

 戦士「卵かけご飯か。醤油?ってのは味濃ゆいよね・・・。」

 

 僧侶「そうでもない。イケル。」

 

 ご飯二杯食べて茶碗を洗ってから逆立ちした。

 

 戦士「なにしてんの?」

 

 僧侶「いや。なんか早く消化できないかなって。」

 

 戦士「消化しても夜まで時間が・・・。」

 

 僧侶「ラナルータ!」

 

 昼と夜が逆転した!

 

 戦士「・・・。夜だね。」

 

 僧侶「夜です。」

 

 戦士「どこでそんな呪文を??」

 

 僧侶「キングスライムの洞窟で。」

 

 NPC「いまキング・・・なんちゃらと聞こえましたが・・・。」

 

 僧侶「キングスライム?の洞窟。」

 

 NPC「あそこの洞窟・・・。途中でくずれちゃってて入ったら死にますよ。しかも生き埋めだから教会にも行けません。」

 

 僧侶「そういや崩れた。」

 

 戦士「はぁ・・・。運がいいのか・・・。幸運どのくらい?」

 

 僧侶「プラス1だね。」

 

 戦士「あんたはラックのたねか!」

 

 NPC「あのゆうしゃさまはこのしまをぜんぶまわられたようですけど、ふねはおもちなのですか?」

 

 ぶんぶん。顔を左右にふる。

 

 NPC「でしたら湿地帯をこえて、船着き場で船をもらってはいかがでしょう?」

 

 船をもらう=勇者の特権

 

 僧侶「私勇者じゃないしな。とりあえず船着き場にいこう。」

 

 湿地帯といえば・・・。

 マドハンドABCがあらわれた!

 マドハンドAはなかまをよんだ!しかし、だれもこなかった!

 マドハンドBは仲間を呼んだ!しかし、だれもこなかった!

 戦士の攻撃!75のダメージ!マドハンドAはたおれた!

 マドハンドCのこうげき!戦士に1のダメージ!

 僧侶の攻撃!かいしんのいちげき!348のダメージ!マドハンドCはたおれた!

 マドハンドBはなかまをよんだ!しかし、だれもこなかった!

 戦士の攻撃!マドハンドBに73のダメージ!

 僧侶の攻撃!マドハンドBに38のダメージ!マドハンドたちをやっつけた!

 330EXP105GOLDてにいれた!

 

 湿地帯を越えて船着き場?はあそこか。

 

 僧侶のレベル2アップ 戦士レベル1アップ

 

 NPC「ようこそ!ここは船着き場です。」

 

 僧侶「んで?誰から船貰うんだ?」

 

 NPC「船・・・貰う???」

 

 戦士「船買わなきゃだよね・・・。」

 

 僧侶「ん??船っていくらくらい?」

 

 NPC「船をお買い上げですか?一番小さな船が今お買い得ですよ!」

 

 なになに?100万GOLD?

 

 僧侶「ケタマチガッテルヨ?」

 

 戦士「だいじょうぶ。これであってるから。」

 

 僧侶「えぇー--?今の所持金は?」

 

 戦士「多分70万くらいかな。」

 

 僧侶「・・・そういえば。」

 

 戦士「なに?」

 

 僧侶(夜しか出ない魔物いたでしょ?ゴールドマン。)

 

 戦士 (それが?)

 

 僧侶(あいつ一匹で1000GOLDくらい落とすから300000÷1000で300匹!しかも逃げない!)

 

 戦士 (それをいまから?むぼー・・・。)

 

 僧侶「その船買います!三日後までに用意しますのでとっておいてください!」

 

 NPC「取り置きということでしょうか?でしたらこちらにサインで誓約書を・・・。」

 

 かきかき・・・。

 

 戦士「あーあ。やっちゃったよ・・・。三日で三十万は無理だよ・・・。」

 

 僧侶「ラナルータ!」

 

 昼と夜が逆転する!

 ゴールドマンがあらわれた!

 戦士の攻撃!27のダメージ!

 ゴールドマンの攻撃!僧侶に13のダメージ!

 僧侶の攻撃!120のダメージ!僧侶に反射ダメージ!30ダメージを受けた!

 ゴールドマンをやっつけた!

 600EXP2550GOLDてにいれた!

 戦士「反射してるけど、はがねのつるぎかな??」

 僧侶「たぶん。戦闘終わってベホイミかけるから特に問題なし!」

 ・・・。・・・。・・・。

 僧侶「ラナルータ!」

 ・・・。・・・。・・・。

 僧侶「ラナルータ!」

 ・・・。・・・。・・・。

 

 戦士「ぜぇぜぇ・・・。い、今なんGOLD?」

 

 僧侶「すごい・・・。300万超えた!」

 

 戦士「あほーー-!100でいいのに!300集めてどうするの?」

 

 僧侶「にくのためだよ。」

 

 戦士「霜降りまだあきらめてなかったの・・・?」

 

 霜降り肉×30買った!ふくろにしまっておいた!

 

 NPC「では、100万で。ありがとうございました。」

 

 船着き場から大海原へ。

 僧侶レベル8あがった  戦士レベル6あがった

 



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???島(カジノ)〜反射世界

 船着き場を後にしてから二日くらいたったころだろうか?

 ・・・小島が見える。児島ではなく小島。

 

 KAZINOKAZINOKAZINO

 

 僧侶「えっと?なんだろう。かじのかじ??」

 

 戦士「カジノでしょ・・・。」

 

 僧侶「なるほど。カジノといえば・・・(バニー!)」

 

 戦士「そうそう。カジノといえばスロットとかブラックジャックとか。」

 

 僧侶 (バニーは???)

 

 戦士「コインと交換で景品がもらえる奴だよね?どした?」

 

 僧侶「ということは景品にバニースーツがあるってことだ。」

 

 戦士「そ、そうなのかな?私はあんまり詳しくないんだけど・・・。」

 

 僧侶「あっあといのりの指輪は必須級だよ。安いし。」

 

 戦士「いのりのゆびわかぁ。わ、私は別にいらないけど・・・。」

 

 僧侶「戦士はメラ系しか使えないからか。確かにいらないね。」

 

 戦士「うっ!いのりのゆびわ・・・そんなものを着けたら使えないでしょ!」

 

 僧侶「使うためにあるんだけど。MPランダムで回復って有用ではあるよね。」

 

 戦士「壊れたら防御力さがる!大変だ!使えない!」

 

 NPC「いのりのゆびわですか?はずしててもどうぐとしてつかえますよ?」

 

 戦士「そういう問題じゃなくて!いいかね?いのるということはいのる対象がいるということ。」

 

 スロットがくるくるまわっている。

 

 戦士「いのる対象は、その、私とか・・・私とか・・・私とか。」

 

 びん!びん!びん!オール7!フィーバータイム!

 

 戦士「だからその・・・いのりのゆびわを私からその、」

 

 チェリー3連!じゃらら!ベル3連!じゃらら!バー3連!びゅんびゅんびゅん!じゃらららら!

 

 戦士「私が買うから!僧侶のために!」

 

 メダルがあふれてる。合計25万枚か・・・。

 

 僧侶「ん?戦士?もうちょっとでメタルキングの剣と交換できるから。」

 

 戦士「僧侶のばかー--!!」

 

 僧侶「ブラックジャックってなんだろ?トランプ?」

 

 ディーラー「お嬢さんやってみては?その大量のコインを腐らせてはだめだよ。」

 

 僧侶「ルールは同じ数字がそろうほどいいって感じなのか。」

 ・・・。・・・。・・・。

 ディーラー「勘弁してください・・・。配るカード全部役になってるってナンデスカ?」

 

 僧侶「まあ?コイン50万枚か。なら交換してくるかな?」

 

 戦士「ぐすっ・・・。僧侶なんて・・・借金でいや、借金はかわいそうだし。」

 

 僧侶「戦士!これ、新しい装備!」

 

 戦士 (メタルキングの剣と・・・バニー??)

 

 僧侶「やっぱカジノで最強装備って言ったらバニーなんだ。」

 

 戦士「最強装備を・・・?私のために?」

 

 僧侶「これは戦士にしか似合わない!」

 

 戦士「僧侶・・・!」

 

 僧侶「ていうか字面だけ見たら僧侶・・・!っておかしいよね。僧侶だよ?」

 

 戦士「僧侶ぉ!!」がんっ!

 

 僧侶「プレートメイルの胸部分痛い・・・。」

 いのりのゆびわ×15。ふくろにいれておいた。

 戦士はバニーに着替えた!メタルキングの剣を装備した!

 はやぶさのけんを装備しますか?→YES NO

 はやぶさのけんを装備した!

 僧侶LV.46  戦士LV.30

 

 ネコの町があると言われる・・・カジノ近海の、砂漠の近く・・・。

 

 あれか?ネコって?

 にゃー。にゃー。にゃー。

 近づくとネコの鳴き声がしてくる。

 にゃー。にゃー。にゃー。

 

 戦士「すごく・・・うるさい。」

 

 にゃー。にゃー。にゃー。

 

 僧侶「うるさい。避けて通ろう。」

 

 ネコを避けて砂漠の方へ。

 ここが中華鍋の底とか言われてるカイフグ砂漠。

 

 戦士「あっつ!あちっあちっ!」

 

 僧侶「さすがに戦士。裸足はどうかと思う。」

 

 戦士「いや。あちっ!裸足ではなく、あちちっ!靴は履いてるんだけども!」

 

 僧侶「そういえばメタルスライムがこんなの落としてた。」

 

 しあわせのくつ。歩くたび経験値+1効果。

 

 戦士「それください!あちち!」

 

 僧侶「しかたないな。じゃあ夕飯のおかず一品増やして。」

 

 戦士「わ、わかったよ、わかったから!しあわせのくつを・・・。」

 

 戦士

 ぶき:メタルキングの剣

 よろい:バニー

 たて:てつのたて

 かぶと:はぐれメタルヘルム

 アクセ:しあわせのくつ

 

 僧侶

 ぶき:   →×4

 よろい:しんぴのビスチェ

 たて:なし

 あたま:ぬののぼうし

 アクセ:いのりのゆびわ

 

 あとは戦士の盾と僧侶の兜だな。

 

 ←ここからさき かざん 龍の巣へはこちらから

 という看板が立っている。

 

 戦士「しあわせのくつつけてるからかわからないけどなんか、熱くないよ?マグマの床とかさ?」

 

 僧侶「いのりのゆびわつけてるからかわからないけどなんか、熱くないよ?マグマの床とかさ?」

 

 戦士「おこるよ。」

 

 僧侶「ごめん。」

 

 戦士「よし僧侶。上を見てみよう。まず山なりに道が続いてる。その上だ。鳥の巣みたいなのがある。そしてさらに上。塔が立ってる。」

 

 僧侶「看板通りだとすると、ドラゴンの巣?ってことになる。」

 

 ドラゴンってことはだ。竜星ってことになる。竜星(星からマグマを吸い、生命力にするドラゴン)

 

 戦士「つまり?」

 

 僧侶「不死身ってこと。」

 

 戦士「不死身なんてずるい。そのドラゴンはどうするの?」

 

 僧侶「焼き肉な。」

 

 戦士「!?。ドラゴンテール?」

 

 僧侶「冗談だって。イノシシでうんざりした。」

 

 戦士「イノシシおいしいのに・・・。」

 

 ようがんまじんたちがあらわれた!

 戦士の攻撃!ようがんまじんAに85のダメージ!

 ようがんまじんAのこうげき!戦士に24のダメージ!

 ようがんまじんBのこうげき!戦士に17のダメージ!

 ようがんまじんCのこうげき!戦士に35のダメージ!

 

 戦士(なんで私ばっか!不公平すぎるよ!)

 

 そうりょのこうげき!ようがんまじんAに67のダメージ!ようがんまじんBに93のダメージ!ようがんまじんCに134のダメージ!ようがんまじんBCはたおれた!

 戦士の攻撃!ようがんまじんAに89のダメージ!ようがんまじんたちをやっつけた!

 1251EXP183GOLDてにいれた!

 

 戦士「僧侶が狙われない理由がわかったよ・・・。」

 

 僧侶「へ?狙われようとしてるけど?」

 

 戦士「防御捨ててんのか・・・。」

 

 龍の巣!ドラゴンはいないようだ・・・。

 

 戦士「やはり伝説は伝説だったよ。」

 

 僧侶「あれなに?」

 

 くさなぎのつるぎをみつけた!ふくろにいれておこう。

 

 戦士「んー?メタルキングのが強いな。」

 

 僧侶「捨てようか。」

 

 火山の山頂からくさなぎのつるぎを投げ捨てた!

 ゴゴゴゴゴゴ……!!!

 

 戦士「僧侶!塔への道が開いてく!」

 

 塔に近寄るとおもむろに盗賊の鍵をつかった!

 盗賊の鍵は砕け散った!ドアが開いた!

 塔内部・・・。

 

 戦士「塔の中は静かだね。」

 

 僧侶「そうとも限らない。」

 

 クエー!クエー!

 

 僧侶「ほら・・・。狙われてる。」

 

 とたっとたっ。

 登っていくが上が見えない。

 とっとっとっ!

 

 まだ先が見えない・・・。

 宝箱だ。キー。これは・・・。

 世界樹のえだをてにいれた!ふくろにしまっておこう。

 塔を脱出・・・。リレミト!

 

 火山の頂上に降りた。

 

 戦士「いよいよだね。魔王城。」

 

 僧侶「いかないけどね・・・。魔王城。」

 

 戦士「無視するんだね・・・。魔王城。」

 

 僧侶「温泉はいって考える・・・。魔王城についてっていうか魔王の避けかたについて。」

 

 ここにタオルがありまして・・・。巻いて温泉に・・・。

 

 戦士「僧侶。こっからなんか見える。」

 

 僧侶「?。あー。あれは世界のへそだ。裏に行く通路。」

 

 温泉に入ってレベルがあがった!

 僧侶LV.50  戦士LV.50

 

 魔王「世界のヘソをとおり抜ける方法は・・・。」

 

 世界のヘソ。の隣の家。

 

 僧侶「はぁー。いいお湯だった―。」

 

 戦士「なんか力が有り余ってるっていうか・・・。僧侶いいにおい。」

 

 僧侶「世界のヘソ踏んづけてくか。」

 

 世界のヘソをどんどんどん。

 踏みつけていく。

 

 !。世界樹のえだが・・・。

 吸い込まれ・・・!

 

 戦士「僧侶!」

 

 どぷん。

 ここは反射世界。光も色も景色すらも反射する。

 歩く。歩く。あるく。ARUKU。

 

 どこまでもどこまでもあるく。

 それに何の意味があるの?おしえて?ゆうしゃ?

 

 僧侶「歩く意味・・・。」

 

 そう歩く意味。

 

 僧侶「明日への航路を探すため。」

 

 航路?明日はやってくるよ?航路なんてなくても。

 

 僧侶「歩く意味。」

 

 そう。歩く意味。

 

 僧侶「明日への道を探すため。」

 

 明日への道ならそこにあるじゃない?

 

 僧侶「歩く意味。」

 

 もうあきらめなよ。歩く意味なんてないんだよ。

 

 僧侶「それは。」

 

 なに?

 

 僧侶「私たちの歩み。世界の進歩を踏みしめて。この世の真理を追い求めて。」

 

 そう。でも真理ならここにある。私たちこそ真理。世界のすべて。

 

 僧侶「そうかもしれない。だが私の知りたいものは”そこ”にはない。」

 

 ここ以外にどこにあるっていうの?

 

 僧侶「心の中。」

 

 こころはあたまが作り出した妄言だよ。

 

 僧侶「心は確かにここにある。こころ。それはつまり自分の在り方。自分の生き方。そう。私の名は”ソーシュ”祖を束ねるもの。」

 

 がしゃん!がらがら!

 そうかい。落ちていくといい。ここは下のない世界。永遠に落ちなさい。

 

 戦士(ここはエールの町ここはエールの町・・・。)

 

 戦士「ここはエールの町。」

 

 僧侶「NPCか。一緒に来ないか?」

 

 戦士「ここはエールの町。」

 

 僧侶「また明日ね。」

 

 戦士(ここはエールの町ここはエールの町・・・。)

 

 僧侶「NPC名前は?」

 

 戦士「ここはエールの町。」

 

 僧侶「また明日ね。」

 

 戦士 (またあしたね)

 

 僧侶「・・・。」

 

 戦士「ここはエールの町。」

 

 僧侶「また明日ね。」

 

 戦士「またあしたね。」

 

 

 戦士「僧侶来ない。」

 

 僧侶なら来ないよ?勇者と旅に出たんだって。

 

 戦士「またあしたね。」

 

 僧侶は失敗したらしい。呪われて帰ってきたって。

 

 戦士「・・・。」

 

 僧侶が何回もスライムにやられてるらしい。

 

 戦士「・・・。私いかなきゃ!」

 

 僧侶かい?北のナキタ平原でスライムに打ちのめされてるよ。

 

 戦士「またあしたね。またあしたね。またあしたね。またあしたね。またあしたね。またあしたね。またあしたね。またあしたね。またあしたね。またあしたね。またあしたね。またあしたね。またあしたね。またあしたね。またあしたね。」

 また、あしたね。

 

 

 戦士「僧侶!あれ!ドラゴンが・・・。」

 

 竜星。星のマグマを食べつくす存在。

 しまった!竜星にはいられたら・・・。

 

 ここはエールの町。

 

 NPC「お姉さん?お姉さん。こんなところで寝たら風邪ひくよ?」

 

 空には真っ赤な世界樹が花開く。

 

 僧侶「ててっ。ここは?」

 

 NPC「ここはエールの町だよ?裏世界の始まりの町。」

 

 僧侶「そうか・・・。世界のヘソに引きずり込まれて・・・。」

 

 NPC「お姉さんはやく宿探しなー?ほんとに風邪ひいても知らんからねー?」

 

 僧侶LV.1




世界のヘソから世界樹の世界へ




新はわかりません


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裏世界(世界樹世界)
盗賊のアジト~リオ湖


僧侶「ふぁー--。。。」

よく寝たと思う。ふかふかベッドに豪華な食事。

誰かのことを忘れてるような気がする。

私は・・・。僧侶か!なら杖を装備・・・。

 

ビービー!NO ACTION! NO ACTION! ソーシュは杖を装備できない!

 

???。僧侶なのに杖装備できないって??

とにかく、町で情報収集を・・・。

NPC「僧侶?この杖なんかおすすめだぜ!」

ソーシュにひかりの杖を装備させますか?→YES  NO

ビービー! NO ACTION! NO ACTION! ソーシュはひかりの杖を装備できない!

僧侶「これだよ。まったく。」

盗賊「お嬢ちゃん。なんだ?呪われてる?のかな?」

僧侶「わからない。素手でどう戦えと・・・。」

盗賊「面白いね!素手で戦うならうちのアニキ・・・。血のつながってないけど親は同じっていう・・・ま、まあそこらへんは後でいいや!とにかくアニキがすごいんだ!教わったらなんと3日で格闘家入門できちゃうというね。」

僧侶「ありがたいけど、君盗賊だよね?金が目的?」

チャキ・・・。

首筋にナイフがあてられる。

僧侶「おっと、おちつこう。さっきのはなしが本当なら交渉の余地があるが?」

盗賊「どういうこと?」

僧侶「こっちはお金が山ほどある。そっちは対価として格闘家に育ててもらう。どう?対等な関係ってね。」

チャキ・・・。

盗賊は短剣をしまった。

盗賊「そうかあ。対等かぁ・・・うふふ・・・。」

気持ち悪っ!って思ったが案外顔がイケメ・・・!?こいつ女だ!

僧侶「とりあえず10万GOLDでどう?」

なんかいけない交渉してる気分…。

盗賊「OK!じゃあいったん町の外にでるね!あっ、敵レベル高いから気を付けてね!」

レベル?なんだっけ?まぁいいか。

 

スライムナイトたちがあらわれた!

スライムナイトの攻撃!僧侶に35のダメージ!僧侶は死んでしまった!

 

盗賊「へ?えぇ・・・?えぇぇぇぇ・・・?弱すぎでしょ・・・。」

 

盗賊のアジトはエールの町から48歩南に行ったところだ。

盗賊「はぁ・・・はぁ・・・。棺桶オモッ!せかいじゅのは!」

ソーシュは生き返った!

盗賊「せかいじゅのはって貴重なんだからね!3万GOLD!払ってよ!」

ゴツン!

盗賊のカシラ「吹っ掛けるな!せいぜい5000がいいとこだろうが!」

盗賊「カシラぁ~~~。」

盗賊のカシラ「んで?貴重なアイテム使ったそいつは誰なんだ。」

僧侶「私はソーシュ。僧侶なんだけど杖が装備できなくて・・・。」

盗賊のカシラ「はっはっ!そうかそうか。なら話は簡単だ。みぐるみ全部おいていけ。」

盗賊「違うんだ!こいつ金ならあるから格闘家にしてくれって・・・。」

盗賊のカシラ「なんだ?金ならあるってか?いくらだ?一万GOLDじゃきかないぞ?」

盗賊「それが10万出せるって言ってて実際金は確認したし・・・。」

ソーシュは10万GOLDさしだした!

盗賊のカシラ「う、うそだろ・・・?ここいらの敵に殺されちまうような奴が10万・・・?」

僧侶「でもこれは成功報酬なので。しまいます。」

盗賊のカシラ「ちょっちょっとまってくれ!俺たちゃ金に目がねぇんだ。出されたものをしまわれたらここで交渉は破談ってことに・・・ゴクっ」

僧侶「そう?ならはい10万GOLD。」

盗賊に10万GOLD払った!

盗賊のカシラ「へへっ・・・まいど。」

盗賊「ねー。ねー。これであたしたちはたいとーなかんけーってことだよね?ね?」

盗賊のカシラ「ん?ああ。そうだな。お客様ってわけだ。よろしくな!ソーシュ。」グっ

僧侶「よろしく!」グっ!

盗賊「あたしはー?」

僧侶「ああ。よろしくたのむ。」ぐっ

盗賊「やった!」ぐっ

ざざざー・・・。「これでパーティ組んだからね。」

盗賊「ん?どうしたの?」

僧侶「いやなんでもない・・・。」

盗賊 (シエスタ)が仲間に加わった!

 

盗賊のカシラ「じゃあまずは実力を見ようか。一発殴ってみ?本気でな!本気で。」

 

盗賊のカシラが現れた!

盗賊のカシラは様子を見ている・・・。

僧侶の攻撃!ばしっ!5のダメージ!

 

盗賊のカシラ「ほう。どうりで。」

 

盗賊のカシラの正拳突き!僧侶に24のダメージ!

 

僧侶「げほっ!」

 

盗賊のカシラは戦闘をやめた!

 

盗賊「やっぱりアニキはすげーよ!でもなんでHP1残したんだ?」

僧侶「!!!。なっ!?わざと!?」

盗賊のカシラ「どうやら話さなきゃならないことがあるらしいな。シエスタは掃除でもしてろ。」

盗賊「あいあいさー!」

盗賊のカシラ「さて。竜星は知ってるか?あの星を食い尽くすっていうあいつだ。多分お前は”食われてる”。竜星にな。おっと、勘違いするな?竜星はエネルギーを

食べる存在だ。つまり、経験値を食われたんだな。おそらく装備も持ってかれただろう。つまり今お前のレベルは”1”ってことになるよな?

だが、悪いことばかりじゃねぇ。呪文は食われないらしい。つまり僧侶ならベホマとかが使える。わかるか?今覚えてる呪文を言ってくれ。」

僧侶「ええーっと。」

ホイミ  ベホイミ  ベホマ  ベホマラー  ベホマズン  ラナルータ  ニフラム

ピオリー  ルカニ系  ザオラル  ザオリク  トラマナ

僧侶「くらいかな?」

盗賊のカシラ「相当レベルが高いときに出会ったらしいな。まあとにかくだ。お前には2つの道がある。味方のサポートに徹する道かそれとも反射魔法を覚えるかだ。」

僧侶「反射魔法?」

盗賊のカシラ「そうだ。敵からのダメージをそのまま敵に返す。トラマナと格闘の応用だな。なぁに難しいこたぁねぇ。トラマナの効果はなんだ?」

僧侶「トラップ床の無効?」

盗賊のカシラ「そうだ。だがそれをこぶしに集中させて敵の攻撃を受けるとダメージがそのまま跳ね返っていく。これが力虎流虎虎心弾拳(りきこりゅうここしんだんけん)だ。」

僧侶「それをおしえてくれ!」

盗賊のカシラ「ちっちっち。そりゃあ都合がよすぎるってもんだぜ。強力な特技が覚えたきゃそれなりのあれをねぇ・・・。」

カシラが指をコスコスして金頂戴!アピールをしてくる。

僧侶「言っとくけどこんだけしかないから。」

僧侶は75万GOLD差し出した!

盗賊のカシラ「へへっまいど。なんちゃらけんは簡単だ。トラマナを腕から指先にかけて片方だけ集中させる。大事なのはこっからだ。

目が重要になる。敵の攻撃を受け止める目がな。そのためにはまず掃除だ。」

僧侶「そう・・・じ?」

盗賊のカシラ「実はだな。虎虎拳を編み出したのはシエスタなんだ。」

盗賊が?

盗賊のカシラ「ってわけだからあいつの動きを見て覚えろ。以上。」

僧侶LV.1

 

僧侶「バグって拳(けん)しか装備できない。」

 

盗賊「へへっ、ここを終えたら休憩だ。」

僧侶「ふむふむなるほど?」

盗賊「な、なんだよ。」

僧侶「ちょっといいか?」

盗賊「いいっていうかなに?」

僧侶は盗賊の腕を揉みしだいた!

盗賊「!!!!??」

僧侶「ふーむむむ・・・。(筋肉はそこまでではないな・・・。)」

盗賊「ん。。。やめっ。。。」

僧侶「おっと、ごめんごめん。ついさ?」

盗賊「ついなに?腕を・・・。っ!くっ!」

ばっ!盗賊は腕を振りほどいた。もう触らせてくれそうにない・・・。

盗賊は逃げ出した!

僧侶「あちゃー・・・。だめか。まぁいきなりはだめだよな。」

 

変わり変わって盗賊の町。

NPC「おいおい!嬢ちゃんたち!あついねー!ひゅーひゅー・・・ってどっちも女やないかい。」

僧侶「虎虎心弾拳の極意は?」

盗賊「ここ・・・?なんだそれは?馬鹿言ってないで荷物もってよ。カシラとその他で20人分あるのに。」

僧侶「荷物多すぎないか?肉ばっかだし・・・。私が言うのもなんだけど偏ってるよ。」

盗賊「盗みの極意・・・知りたい?」

僧侶「ゴクッ・・・。知りたくはないな。」

盗賊「しかたないなー?まず一つ目。相手をよく見る。二つ目腕を細く、それでいて筋肉をつけること。三つ、周りと一体化すること。」

僧侶(知りたくないって言ってんのに・・・。)

盗賊「まぁ?あたしくらいになれば?気づかれずに盗めるってもんよ!」

じゃらららら!盗賊の懐から金品が顔をのぞかせた。

僧侶「それって犯罪じゃん!返してきなさい。」

盗賊「まぁまあ。聞きなよ。この町は盗賊の町。なんでかっていうと盗みのテクを盗みにくる輩が集うからなんだよ。」

僧侶「???。盗みを盗む?」

盗賊「ほら。よく言うだろ?俺の技が欲しかったら見て盗めって。それの盗賊バージョン?ってやつ。あたしもよくは分かんないんだけどさー。」

盗賊のカシラは見て盗めって言ってた。盗賊っ娘は知らないといった。それはつまり二パターンある。

一つ盗賊は虎虎拳を使えるけど、隠してる。二つ盗賊は自分では無意識に使える。

・・・どっちも違う気がする。なら答えは?

盗賊「あたしはさー?思うんだよね。盗賊の技をうまく使えたら不幸な子供ってのも減るんじゃないかなって。」

僧侶「どういうこと?」

盗賊「例えばアバカム。あれが使えたら鍵なくして家に入れないなんてこともなくなるよね?」

アバカム・・・。たしかどんな扉でも開けられる呪文だっけ?

アバカムを子供が使えたら?なんて思いもしなかった。

!!!。三つ目の可能性。盗賊のスキルを格闘に応用しろってこと?

僧侶「わかった気がするよ。盗賊のカシラの言いたいことが。」

盗賊「あんま過信しすぎない方がいいよ?カシラの言ってることの10割は適当だから。」

僧侶 (それ全部じゃん)

盗賊のスキルを盗むのに一月。

盗賊のカシラ「調子はどうだ?兄弟。」

僧侶「盗むときの動きや空気の流れ。なんとなくわかってきた気がする。」

盗賊のカシラ「そうか。じゃあ、シエスタと組手でもやってみるか。」

盗賊「えー?こんな弱っちいのとじゃやる気でないよ!」

盗賊の懐から財布を盗もうとした!

ミス!盗めなかった!

盗賊「盗賊から盗もうなんていい度胸じゃない・・・!とりゃ!」

盗賊の正拳突き!

僧侶(トラマナ・・・そして盗賊の動きを真似して・・・。)

僧侶は虎虎心弾拳をかまえた!

盗賊に反射ダメージ!盗賊は57のダメージ!

盗賊「くっ・・・!?なんだそれ!?カシラと同じ技を!」

盗賊のカシラ「そこまでだ。ソーシュ。それが虎虎心弾拳の極意だ。」

僧侶「っていいうか言いにくいから虎拳って呼びます。」

僧侶は虎拳を覚えた!

僧侶LV,1

 

盗賊のカシラ「もう行くのか?金ができたらまた遊びに来な。」

盗賊「・・・。」

僧侶「盗賊。一緒に来ないか?私まだレベル一で複数相手はきついから。」

盗賊「!。いいの?めいわくじゃない?」

僧侶「盗賊と一緒にいると懐かしい気持ちになる。だからさ?ね?」

盗賊「うん。道案内も必要だもんね。よろしく!」

僧侶「グっ」

盗賊「えっ握手?」グっ

僧侶「これでパーティー組めたね。じゃ、いこう。」

盗賊のカシラ(ワシ空気みたいなんだが)

 

北に進むと世界樹がある。南にはリオ湖がある。

世界樹でもみとこう的な感覚で北へ。

さまようよろいが現れた!

盗賊の攻撃!17のダメージ!

僧侶はかまえてる・・・。

さまようよろいの攻撃!僧侶の反撃!32のダメージ!

さまようよろいはたおれた!

68EXP30GOLD手に入れた!

 

・・・。・・・。・・・。

 

僧侶レベル3アップ盗賊変わりなし。

そしてここが世界の塔。

僧侶「んぐー!あかない・・・。」

盗賊「そりゃ、世界樹に続く塔だもんあくわけないじゃん。」

僧侶「南行こうか・・・?」

盗賊(扉壊せばいいのに)

さすがに同じ道を二度はいきたくないからルーラで戻ってから南へ。

はたまたリオ湖。

盗賊「リオ湖ってはじめてきたなー?」

石碑がある。

世界樹の葉を求めし者。世界樹の枝を求めし者。世界樹の花を求めし者。

この旅の扉から雪、雨、霞、陽の降る地を通りて世界樹へとたどり着かん。

四つの試練、めぐりてつかまん。求めよさすれば与えられん。

盗賊「むずかしい・・・。」

僧侶「四つの世界を行けってことじゃないか?」

もう何も考えずに飛び込もう。

僧侶LV,4  盗賊LV,25

つづく



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雪の降る地~雨の降る地(二回)

ぽわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・!!!

 

雪の降る平原に降り立った。

 

盗賊「ここは、雪の降る地?」

 

僧侶「こここそまさしく冬!というわけで雪合戦!」

 

僧侶の攻撃!雪玉を丸めてぶつける!

盗賊に5のダメージ!

 

盗賊(このっ!)

 

 

 

盗賊の攻撃!雪を丸めて中に短剣を仕込んだ!

ざくっ!僧侶に33のダメージ!

僧侶はホイミをとなえた!33回復!

盗賊は雪玉をためこんでいる・・・。

僧侶の攻撃!石の入った雪玉を投げつけた!

盗賊に13のダメージ!不吉!

盗賊の攻撃!

 

盗賊「これでおわりぃぃぃぃ!」

 

爆弾の入った雪玉を投げつけた!

 

「おっと、物騒なんだな。これが。」

 

見知らぬ男が爆弾をつかんだ!

ぎゅっ!爆弾を握りつぶした。

0EXP0GOLDてにいれた(?)

 

おっさん「物騒なのはやめにしないか?そもそもここは妖精の在り処っていう神聖な場所の一つなんでな。そしてそう。俺こそが・・・。」

 

僧侶「キミこそが!?」

 

おっさん「いいや。自己紹介なら済んでいる。ソーシュ。それにシエスタ。ようこそ妖精の在り処へ。」

 

盗賊「いったい何の魔術を使ったの!?私たち自己紹介なんて・・・。」

 

おっさん「まあ、呼び方さえ定まれば自己なんて完結している。この世界は昔からそうだ。おっと!違うなんて言ってまた混乱させないでくれよ?また”1000年戦争”が始まったらどう責任取るっていうんだい?」

 

僧侶(一体何護郎さんなんだ・・・?)

 

護郎(?)「さてと!観光案内と行こうか!まずここは雪の降る地。妖精の在り処と呼ばれていて、妖精が隠れてると言われている。(まあ、妖精は一人しかいないんだが)」

 

盗賊「おっさんはなにしてんの?妖精さがし?」

 

護郎(?)「妖精ならいない。そう決められたから。それとおっさんじゃない護郎だ。」

 

盗賊「おっさん!妖精いなかったら妖精の在り処じゃないじゃん!」

 

護郎「妖精はここにしかいない。されどもここにもいない。それと護郎さんな?」

 

僧侶「妖精ってたしか竜星と対局の存在じゃなかったっけか?レベル上げたりとか、ドーピングに用いられるという・・・。」

 

護郎「そうそうそれな。ただ”ドーピングではない。妖精の羽をすりつぶしてできるものは劇物だ。殺したい奴に飲ませなきゃな。」

 

盗賊「!!。それほんとうか!?あたし妖精の羽ほしい!!」

 

僧侶「おちつけ。」

 

護郎「そうだ。冷静に考えろ。殺したい奴っていうのは誰だか言ってみ。」

 

盗賊「あたしはカシラを・・・あれ?なんでカシラを・・・?」

 

僧侶「おちつけっての。ベホマ!」

 

盗賊「!?あたしはなにを・・・。」

 

護郎「これこそが”妖精の在り処”妖精の劇物に魅入られるドーピングの正体さ。」

 

僧侶「私平気なんだけど。」

 

護郎「MP。」

ソーシュ HP:41 MP:3

 

どうなってるんだ??MPが一桁?いままでこんなことなかったのに・・・。

 

護郎「まあ、宿屋よろしく”寝れば元に戻る”さ。」

 

僧侶「こんな辺鄙な所に宿屋?」

 

護郎「俺んちだがね。すきに寝泊まりしてってかまわない。いったろ?”宿屋よろしく”って。」

 

僧侶「よろしく。」グっ!

 

護郎「残念だが握手は承りかねる。俺はここで終わることが決定してるからな。」

 

僧侶「握手!握手!」グっ!

 

護郎「言っただろ。”自己紹介は済んでいる”ってな。握手したら仲間だから攻撃できないなんて言われたら困るからな。」

 

盗賊が後ろからナイフを首に当てようとした。

 

護郎「おっと。そういう理不尽はここではまかりとうらないぜ。」

 

盗賊の腹にナイフが刺さっている。

 

僧侶「!!。MP的にホイミしか使えない・・・!ナイフをそっと抜いて・・・。ホイミ!」

 

「がはっ!」

 

ホイミで回復した・・・。

 

護郎「寝て回復するのはあくまで”宿屋だから”宿屋以外で寝てたら死ぬぜ?」

 

僧侶「はやく宿屋に・・・!」

 

 

 

ざざざー--・・・。「宿屋代は・・・ドラキーさんに感謝。」

 

 

 

護郎「俺のう、いや宿屋はこっちだ。はやくしな!」

 

ぐっ・・・今の映像?なにか忘れてるような・・・。

冬の果ての果て。スイーツ ベホマズン亭。

 

護郎「お泊りは100GOLDになります。お泊りになられますか?」

 

僧侶「うぉい!ほんとに宿屋なんかい!」

 

護郎(NPC?)「ゆうべはおたのしみでしたね。またのごりようをおまちしております。」

 

盗賊「おはよう!おはよう!」

 

オウムみたいに喋っている。

 

僧侶「おっ、おはよう・・・?」

 

盗賊「ってハッ!なにこれ・・・気持ち悪い。」

 

護郎「ソーシュ。あの魔法を使ってやんな。あれだ。つい最近覚えた必殺の。」

 

虎拳のことか?

 

僧侶「あれを他人に応用はできない。残念だけど。」

 

護郎「そうかい。残念だよ。ここで死ぬことになるとはね!!」

 

NPC(護郎)があらわれた!

護郎の攻撃!盗賊に7のダメージ!

 

盗賊「いった・・・くはないね。なにこれ?」

 

護郎の攻撃!盗賊に7のダメージ!

 

盗賊「ちくちくと・・・やめてよ!」

 

盗賊の攻撃!NPC(護郎)にダメージが入らない!0のダメージ!

 

 

・・・。・・・。・・・。

 

 

 

盗賊(泣)「もうなんなんですか?はぁはぁ・・・。」

 

僧侶「もうMPが・・・。」

 

NPC(護郎)の攻撃!盗賊に7のダメージ!盗賊はたおれた!

NPC(護郎)「じゃあ今度は本気で行かせてもらうぜ!?」

僧侶は虎拳をかまえた!しかしMPがたりなかった!

NPC(護郎)の痛恨の一撃!僧侶に178のダメージ!

僧侶はたおれた!

たたかえるものがいなくなった!!

 

♪ー♪♪ー♪ー♪っ♪っ♪ー--!

 

神父(護郎)「おお。まよえるこひつじたちよ。しんでしまうとはなさけない!仲間を生き返らせるならきふをおねがいします。」

 

僧侶「混ざってる混ざってる。王様と神父混ざってるから。」

 

神父(護郎)「ほかにごようは?」

 

僧侶「ありません!強いて言うなら突然襲ってこないでほしいかな!?」

 

護郎「それは仕方ない。ウマそうなんだもん。」

 

ベビーサタン(護郎)があらわれた!

僧侶は虎拳をかまえた!

ベビーサタンの攻撃!メラ!まほうは反射できない!

僧侶に25のダメージ!僧侶はたおれた!

たたかえるものがいなくなった!!

 

・・・。・・・。・・・。

 

盗賊「ん。ここは?僧侶がいない・・・。」

 

盗賊はあたりを見回した。

ここは洞窟のようだ。

ぶん!ぶん!

僧侶が杖を”ひとりで”振っている。

 

(あそんでるのかな)

 

近づくとそれは鏡だった!

 

(でられないな)

 

後ろをみると旅の扉が口を開けて待っている・・・。

とびこみますか? →YES NO

盗賊は雪の降る地から脱出した。

盗賊LV,25   僧侶LV,10

 

 

ざぁぁあぁぁぁぁあっぁぁぁぁあぁぁっぁぁぁっぁぁぁぁぁぁ!

 

 

 

雨が降る地――――それは時間の止まる世界。

 

護丸「時の止まった世界を動かすのは誰なのか?もはや決定していても訪ねてしまう。ふーあーゆー?」

盗賊「いてて。ふーあーゆー?そんなこと決まってるでしょ!私はシエスタ!勇者シエスタ!」

護丸「時×真実=歩。つまり私たちは歩き出した。と。」

ときが動き出す”前”

 

盗賊「ぐるぐるぐるー!ぷはぁ!溺れるよ!なにこの大量のお水!?私なんか悪いことした!?」がぼがぼ・・・。

 

護丸「つかまっていいよ。」がぼがぼ

 

盗賊「がぼがぼ・・・。(あんたもおぼれてんじゃん!)」

 

護丸「大丈夫。僕を信じて。」

 

がしっ!

 

護丸「ごぼごぼっ・・・。」

 

盗賊「なるほどね・・・。一人を浮き輪代わりにしてもう一人を助けるってなにやってんの???ばかっ・・・。」

 

ざぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁ!!

 

運よく小島に流れ着いた。

 

盗賊「じんこうこきゅー?」ぷるぷる。

 

「シエスタ・・・ザオラルを唱えなさい・・・。あなたならできるはずです。」

 

盗賊「ザ、ザオラル!」

 

護丸「う・・・ん・・・?ここは?」

 

盗賊「よかった・・・ぐすっ・・・。自分を犠牲になんてしちゃだめだよ!!自分は・・・自分は一人しかいないんだから!!」

 

護丸「そうか・・・。ザオラル系が使える職業の人だったか。ありがとう。でもお礼は言わないよ。」

 

盗賊「今言ったじゃん・・・・・・・。」

 

護丸「そう今言った”今言った”それはもう過去の話だ。過去は知る術がない。ある方法を除いては。」

 

盗賊「ある方法?ってか服着てよ・・・。なんで裸なの・・・?」

 

護丸「葉っぱはつけてるから無問題。」

 

盗賊「ある方法って?」

 

護丸「人に聞く。」

 

盗賊「がくっ!あたりまえでしょ!」

 

護丸「そして直接見に行く。」

 

盗賊「だーかーらー!あたりま・・・なんて?」

 

護丸「ときのすな。勇者だけが扱えるまぼろしの道具。」

 

盗賊「そんなの無用の産物ってやつだよ。勇者は”モノを売らない”そして勇者は時間が巻き戻るのを”嫌う”」

 

護丸「これは伝説の一コマ。」

 

勇者はパーティーで旅をしていました。

勇者のパーティーには戦士、魔法使い、盗賊がいました。

しかし、盗賊が不慮の事故でお亡くなりになりました。

それは不幸の事故でした。幸運にも、ときのすながありました。

勇者はそれを使ってしまったのです。

ときのすなは使った人の時間を巻き戻す。

勇者はLV,1になっていました。

しかし、仲間が死なずにすむ。それだけで喜んでしまったのです。

勇者は旅を続け、ついに魔王と和解したらしいのですが、問題はそのあと。

勇者は一度通ったことのあるダンジョンを最短ルートで攻略していたので、気づきませんでした。

丁度盗賊が死んだ日。また盗賊が不慮の事故で死んでしまったのです。

そう。死んだことをなかったことにはできない。死は平等に訪れる。

それから勇者になるものは時間を巻き戻す道具を使うことを嫌うようになったそうです。

 

盗賊「でもだよ?永遠に巻き戻し続けたら、よかったんじゃない?そんなに大切な人なら・・・ね。」

 

護丸「死ぬ未来より、生きる昔を取るということか。有用だな。」

 

盗賊「ううん。そうじゃない。その人が生きれるように、その人の幸せのために、その道具を使うべきだったって、そう思うな。」

 

護丸「それは机上の空論だよ。」

 

盗賊「でも勇者はやらなかった。やれなかったんじゃない。”やらなかったんだ”」

 

護丸「キミはそれをやろうっていうことかい?」

 

盗賊「ううん。あたしは勇者じゃない。だから”今”を精一杯生きる。それが盗賊の生き方ってもんだよ。」

 

護丸「ならば試練を与えよう。これを通ればキミが新しい勇者だ。」

 

NPC(護丸)があらわれた!

盗賊の攻撃!27のダメージ!

NPCの攻撃!14のダメージ!

盗賊の攻撃!34のダメージ!

NPCの攻撃!14のダメージ!

(のこりHPは9・・・)

 

「シエスタ。お前の名前はシエスタだ!意味は〇〇〇〇!!」

 

(シエスタの意味なんて知らない。でも今を精一杯生きるんだ!)

 

盗賊の魔人斬り!ずざざぁ!NPCに134のダメージ!

NPCはたおれた!

1000EXP1200GOLDてにいれた。

 

護丸「ふ、ふはは!やってしまったね!勇者!これは試練ではない。儀式だ!この世界の”時”はもらった。これはほんのお礼だ。」

 

ゴンっ!後ろから石碑が降ってきた。

 

”いみなどわからない。”

”知る必要がない”

"私には見えはしない”

呪文の名は「タールナャシ」

 

 

いみなどわからない”あたしにはわかるよ”

知る必要がない”あたしは知りたいな”

私には見えはしない”みえるよ。あなたの姿が”

呪文の名は「シャナルータ」

 

 

護丸「時の止まった世界を動かすのは誰なのか?もはや決定していても訪ねてしまう。ふーあーゆー?」

 

盗賊「いてて。ふーあーゆー?そんなこと決まってるでしょ!私はシエスタ!勇者シエスタ!」

 

護丸「時×真実=歩。つまり私たちは歩き出した。と。」

 

盗賊「そう。真実を知るため”だけ”の呪文。その名は。」

 

「シャナルータ!」

 

ときが巻き戻る。

 

どしん!

 

盗賊「あいたたー・・・。ここは・・・。洞窟?」

 

僧侶が杖を振っている。

 

(あそんで・・・る?)

 

僧侶が近づいてくる。鏡をすり抜けた!

 

(そうか!雪の降る地!試練の場所!)

 

盗賊「僧侶!ソーシュ!起きて!起きろ!」ごんっ!

 

僧侶「うーん・・・?護郎は?」

 

盗賊「護郎?誰それ?ソーシュは一人きりだったよ?」

 

僧侶「そういえばそんな気もする・・・ん?」

僧侶LV,10  盗賊LV,30

 

僧侶「わたしたちLV,上がってるんだが?」

 

盗賊「試練クリアしたってことじゃない?ご褒美ってことで。」

 

僧侶「もう次行こう。旅のとびらへぎゅん!」

 

僧侶は旅のとびらへと入っていった。

 

盗賊「そういえば泳げるのかな・・・?」

 

雨の降る地――――水はもう落ちてくるだけ。

 

どしん!ずざぁ!

 

盗賊「いたい。」

 

僧侶は顔に擦り傷をつくりまくった!

 

僧侶「いったー・・・。ベホマ!」

 

しかし意味がなかった!

 

 

 

ざざざー---・・・「HPが減ってないからね。ホイミは意味ないよ。」

 

 

 

盗賊「どうしたの?ベホマあたしにもかけてよ・・・。」

 

僧侶「ホイミ!」

盗賊にホイミをかけた!44回復!

盗賊「あんがと。前来た時と風景がガラッと変わってる・・・。あたしが勇者じゃなかったから・・・?」

 

目の前に旅のとびらがある。

 

入りますか? →YES NO

 

雨はやむのを待つばかり。

僧侶LV,10  盗賊LV,30 シャナルータをおぼえた。



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霞の降る地~世界樹頂上





霞の降る地――――

 

いってて・・・。

 

盗賊「いったー!尻餅付いた!」

 

霞があたり一面満たしている。

 

僧侶は腕をすりむいている。

 

僧侶「いてて。なんで私ばっかり・・・。」

 

 

どうやら洞窟の中のようだ。

 

盗賊「ここが霞の降る地?霞ってきりのこと?」

 

確かにきりのようではある。

 

僧侶「霞は明け方に湿気の多いとき見られる現象できりとはちょっと違うかな。」

 

盗賊「とりあえず先に進んでみようよ。試練ってここでもあるんでしょ?」

 

ざっざっざっ。

 

ぐぉぉぉぉぉぉぉ!!

 

妖精「きゃあ!」

 

少女にも似た小さなものがモンスターに襲われてる。

 

僧侶「助けるか。」

 

 

グレムリンたちが現れた!

盗賊の攻撃!グレムリンAに45のダメージ!

僧侶は構えてる。

グレムリンAのこうげき!僧侶の反撃!グレムリンAに28のダメージ!

グレムリンBはメラミを唱えた。僧侶に67のダメージ!

盗賊のこうげき!かいしんの一撃!グレムリンAに92のダメージ!

グレムリンAはたおれた!

僧侶はかまえてる。

グレムリンBのこうげき!僧侶の反撃!グレムリンBに30のダメージ!

盗賊のこうげき!グレムリンBに47のダメージ!

「くけけ。このニンゲン旨そうな匂いしてやがる。ここは引いておくか。けけ。」

グレムリンBはにげだした!

グレムリンをやっつけた!

74EXP 47GOLDてにいれた。

 

 

ざざざー---・・・「メラミ!メラミ!メラミ!どう?落ち着いた?」

 

 

 

妖精(?)「ありがとうございました。まさかとは思いますが妖精の羽根が目当てじゃない

ですよね?」

 

盗賊が妖精の羽根をつまんだ。

 

妖精(?)「きゃあ!やっぱり!妖精の羽根で一攫千金を企んでたのね!」

 

盗賊「いや、妖精なんて初めて見たから本物かどうか確かめただけだよ。」

 

僧侶「盗賊はドーピングしなくても強いもんね?30LVだっけ?」

 

妖精(?)「それは失礼しました。私の名は三護(さんご)三護と呼んでください。」

 

僧侶「さて誤解も晴れたことだし村に行こうか。三護は知らない?」

 

三護「それでしたら私たちの・・・いえ、今は私の・・・でした。家にご案内しましょうか?意外と安全ですよ。」

 

僧侶「頼む。もうMPがすっからかんなんだ。」

 

洞窟の中を上へ上へ登っていく。

 

三護(気を付けてください。ここら辺にグレムリンの巣がありますので。)

 

グレムリンが一匹通りがかった。

 

「ん?この匂い・・・なんだいつもの妖精か。無視無視。」

 

僧侶(無視されとるー!)

 

三護「まああの程度ならワンパンでのしちゃいますけど、ここで戦うとざっと10匹には囲

まれますからね。相手にしちゃだめです。」ギリッ

 

三護が奥歯を噛みしめる音が響いた。

 

三護「さあようこそ!私の家A3へ!」

 

僧侶「ん?A3?」

 

三護「AつまりアジトのAですよ!A3つまり私は家が三軒以上あるのですよ!えっへん!」

 

普通の人間の家に見える。よくみると人間用のお皿に交じって妖精サイズの食器が置いてある。

 

よくできてる・・・。見とれるほどに。

 

三護がコーヒーを入れてくれた。

 

ごくごく。ぷはー!生き返る。

 

三護「3GOLDです。」

 

ちゃっかりしてる。二人分6GOLD払った!

 

ベッドはさすがに妖精サイズはないようだ。

 

ふと本棚に目をやる。妖精の殺し方・・・?手書きの手記のようだ。

 

三護「ふんふーん♪」

 

盗賊「おお。椅子まで妖精サイズ・・・。」

 

こっそり読んでみることにした。

 

 

 

ぺらっ。

妖精の殺し方。

妖精は毒がある。

殺すときにその毒を吸ってしまったらせっかくレベルがあがっても意味がない。

そこでだ。妖精の毒の元である羽根を致死量に満たない量しかでない”眠ってる間”にとってしまうのだ。

あとは簡単だ。虫かごにでも入れて・・・。

この先がかすれて読めそうもない。

パタン。僧侶は本を本棚にしまった。

 

 

三護「お泊りいですか?15GOLDになります。」

 

盗賊「ちゃっかりしてるなー。」

 

僧侶「・・・・・・・。」

 

盗賊「どったの?顔色悪いよ?」

 

僧侶「ほかの妖精はどうしたの?」

 

三護「!!!。ど、どうしたとは?」

 

僧侶「もういい。寝る。」

 

バタン!扉を勢いよく閉める。

 

盗賊すら入れない気だ。

 

三護「・・・あれを見たんですね。」ボソ

 

 

 

♪ー♪♪ー♪♪♪-♪ーー-

 

 

 

夜が明けた。

 

盗賊「あさだー!」

 

僧侶が寝ぼけ眼でドアを開けた。

 

三護「・・・おはようございます♪モーニングサービスは30GOLDです。」

 

僧侶「いらな・・・。」

 

めらめら・・・。煙が立ち込めている。

 

「けけー!ここにいると思ったぜ!ニンゲン!でてこないと焼け死ぬぜー。」

 

盗賊「あっ僧侶!」

 

僧侶がグレムリンたちの前に立った。

 

「けけー。この数を一人でさばききれるとでも・・・。」

 

どかっ!僧侶の正拳突き!グレムリンAはたおれた!

 

「な、なに???一撃だと!?あいつは確か反撃しかしないから弱ったところを魔法でと

どめを刺せばいいはずじゃ・・・。」

 

「さがれ。」

 

白い体毛に猿のような見た目であるはずのシルバーデビルの亜種。紫の体毛で覆われた悪魔族。バズズ。

 

「お前の目的はこれだろう?」

 

バズズの手にはかごが握られていた。かごの中に二匹の妖精。

 

僧侶「!。・・・。・・・。・・・。」

 

「一対一だ。お前の度胸を讃えて一対一で勝負してやろう。」

 

こくっ。僧侶はうなづくとかまえた。

 

 

バズズがあらわれた!

バズズのこうげき!僧侶に27のダメージ!

僧侶の正拳突き!バズズに78のダメージ!

バズズのこうげき!僧侶に34のダメージ!

僧侶の正拳突き!バズズに82のダメージ!

バズズのイオナズン!凄まじい爆発が僧侶を襲う!僧侶に138のダメージ!

僧侶のベホマズン!僧侶の傷が完全に回復した!

(ベホマズンだと!?僧侶を極めし者か!!)

僧侶はかまえている。

バズズの痛恨の一撃!僧侶は反撃した!バズズに158のダメージ!

バズズはたおれた!

4400EXP 240GOLDてにいれた!

 

「バズズの野郎がやられちまった!この土地を放棄する!お前ら!引き揚げろ!」

僧侶「妖精さん!」

 

バズズのかごを開け放った。

 

だが、もう遅かったようだ。

 

三護「妖精は羽根からMPつまりマジックパワーをひきだして戦います。この二人も抵抗したんでしょう。MPが空に・・・それが死因です。」

 

盗賊「そんな・・・!!あんまりだよ・・・!!せっかく助けたのに・・・。」

 

僧侶「人の世に理不尽はつきものだよ。三護だけでも助けられてよかったと思うしかない。ないんだ。」

 

めらめらと燃えていた家がまだ燃えている。

 

三護「霞の試練を越えたのはあなたたちが最初です。」

 

僧侶「・・・。」

 

盗賊「・・・。」

 

三護「冒険のとびらはこの先です。さあ勇者?旅立って。」

 

僧侶たちは無言で旅のとびらに入った。

 

僧侶LV,20  盗賊LV,35

 

霞は目の前を曇らせるばかり。

 

 

ぽわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 

陽射しが降り注いでいる。

 

盗賊「ここが最後の試練。陽の降る地。」

 

僧侶「でもなにもない。ただただ原っぱが広がってるだけ。ん?」

 

目の前にお墓がある。

 

故・護(まもる)ここに眠る。

 

お墓に鍵と手紙が供えられていた。

 

ぺらっ

 

試練を乗り越えた証。最後の鍵。有効にお使いください。

 

※護は死んでません!寝てるだけです!最後の試練を待ちすぎて寝ました。

 

最後の鍵を手に入れた!ふくろにしまっておこう。

 

盗賊「これで世界樹に登れるね。」

 

僧侶「ああ。世界樹のてっぺんにはおいしい実がなって・・・。」

 

盗賊「それが目的?私と半分こね?」

 

ルーラ!盗賊の町へ!

 

――――盗賊の町

 

盗賊「装備揃えようかな。せっかくだしカシラにもあっておくね。」

 

盗賊  シエスタ

ぶき:キラーピアス

よろい:光のドレス

たて:まほうのたて

あたま:毛皮のフード

アクセ:はやてのリング

 

僧侶「・・・やっぱりダサいよそのフード。」

 

「いらっしゃい!いらっしゃい!なんとこのぎんのかみかざりが今なら1000GOLD!買うかい?」

 

僧侶「ちゃりん。」

 

「まいどあり!」

 

僧侶「盗賊これ。」

 

盗賊にぎんのかみかざりを渡した。

 

盗賊「へ?私今日誕生日じゃないけど・・・?」

 

僧侶「毎日が記念日。」

 

盗賊「は?ま、まあくれるんなら貰うけど・・・。」

 

盗賊はぎんのかみかざりを装備した。

 

盗賊「じゃあ、ちょっとアジトに行ってくるね。」

 

ひとりか・・・。寝よう。

 

NPC「おとまりですか?45GOLDになります。」

 

ちゃりん。

 

・・・。・・・。・・・。

 

夜も更けてきた。そういえば私はどこから来たんだっけ?

軽い混乱にも似た記憶喪失が襲い掛かってくる。

 

考えるのはやめよう。今は寝て明日は世界樹だ。

 

おいしい木の実♪おいしい実♪

 

♪-♪ー♪-♪ー♪♪♪ー

 

 

盗賊「ソーシュ!お待たせ。じゃあいこうか?」

北の世界の塔へ

 

ガチャリ。最後の鍵を使った。

 

なかには木の幹がそびえている。

 

塔を上ると世界樹の頂上にいけるってことか。

 

盗賊「ねえ?ソーシュ。おなかすかない?」

僧侶「そんなに。」

 

一割登った。

 

盗賊「ねえ。ソーシュ。喉乾かない?」

僧侶「ぜんぜん。」

 

三割登った。

 

盗賊「あっ、おやつ食べる?」

僧侶「たべないよ。」

 

五割登った。

 

盗賊「お昼ごはん食べない?」

僧侶「たべない。」

 

7割登った。

 

盗賊「ほらほら!このマカロンおいしそうでしょ?」

僧侶「そうだね。」

 

9割。もうそろそろ頂上だ。

 

盗賊「あっこれ魔法の粉なんだけど、フルーツに掛けたらおいしいって。」

「まったぁ!!!」

盗賊「ちっ。」

 

盗賊(?)「そいつバズズの手下だよ!妖精の毒で僧侶を殺そうとして・・・。」

 

盗賊「いいがかりだね。そっちこそ飛び降りて死ねば?」

 

盗賊(?)「なっ!?正体ばれたからって悪態つかないでよ!」

 

盗賊「僧侶にはどっちかわかるよね?」

 

僧侶「果物ナイフって装備じゃないから持てるんだよね。」

 

盗賊(?)「な、なに??果物??」

 

ざくっ。盗賊(?)の腹にナイフを刺した。

 

盗賊「やっぱりね!こっちが本物だってわかってたんだよね?」

 

ざくっ!盗賊の背中にナイフを突き立てた。

 

盗賊「ぐふっ!な、なんで!」

 

「なんでわかったんだぁ!!!!」

 

グレムリン二匹の死体の上で笑っていた。

 

僧侶「ハハハ!妖精の羽根は幻覚作用があるの知らないの?つまりどっちも殺す気だっ

たってことだよ。」

 

グレムリンの懐からは変わり果てた三護が見えていた。

 

上へ上へ。上る登る。

 

世界樹の塔最上階。

 

世界樹の実を拝借して。

 

世界樹の実を天に掲げた。

 

!。吸い込まれ・・・。

 

 

 

またきたのかソーシュ。残念だけど反射世界は工事中だよ。通り抜けるだけならOKだけど。

 

僧侶「行く。」

 

ざっざっざっ。

 

ひゅー----!

 

どしん!!

 

戦士「あいたたー・・・。って僧侶!」

 

僧侶「誰だよ。」

 

ゴン!!!

 

さやのままで剣で殴った。

 

僧侶の混乱が解けた!

 

僧侶「てて・・・。っここはどこ?」

 

戦士「世界のへそに吸い込まれて・・・竜星が入ってきたんだけどそれから足元が崩れてひゅーって。」

 

僧侶「今までずっと落ちてたのか」

 

戦士「ん?ずっと?ついさっきの話じゃん。」

そうか。私は竜星にレベルと装備を食われたけど、戦士は時間を食われたんだ。

 

僧侶「レベル50とか羨ましいんだが?」

 

戦士「レベル・・・うそでしょ・・・?レベル1じゃん・・・。」

 

コチラダーマ神殿→

 

僧侶「せっかくだから転職しよう。」

 

反射世界を越えてダーマ神殿へ

 

僧侶LV,20  戦士LV,1



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表世界(地表面二回目)
ダーマ神殿〜キネルの漁村


どしん! ずざぁぁぁぁぁ!

 

僧侶は両腕をすりむいてる。

僧侶「なんでだよ!ベホマ!」

僧侶の傷が全回復した。しかし、擦り傷は治らなかった!

戦士「受け身の練習でもしたらどう?少しはましになるかも。」

僧侶「戦闘以外で努力は厳禁なのだよ。てて・・・。」

 

戦士(地味に痛そうなんだけど)

NPC「ようこそ。ダーマ神殿へ。転職でしたら神官の前へどぞ?」

戦士「転職って言ったら上級職だよね。」

神官「転職はLV10からです。出直してきてください。」

戦士 (ガーン!)

NPC「ようこそ。ダーマ神殿へ。僧侶様。魔法使いなどいかがですか?」

僧侶☆MASTER  格闘家★MASTER

Next →魔法使い LV1

神官「おお我らが神よ!この者の職業を魔法使いとしてください。」

僧侶 (それだけか!?)

神官「これであなたは魔法使いになりました。さあ旅立ちなさい。」

戦士「僧侶じゃなくなったんだね・・・。」

僧侶「これからも僧侶と名乗りますけど・・・。」

戦士「そうなんだ僧侶・・・。」

NPC「新しくギラを覚えたようなので外の魔物で試してきてはいかがですか?」

僧侶「試し切りってわけね・・・。」

戦士「斬りではないようなってかその喋り方なに?」

僧侶「雰囲気。」

ホイミスライムが現れた!

戦士は防御している。

僧侶のギラ!燃え盛る火炎が敵を焼き尽くす。ホイミスライムに157のダメージ!

ホイミスライムをたおした。

7EXP 11GOLD 手に入れた!

スライム「ぷるぷる。。。ボク悪いスライムじゃ・・・」

僧侶「ギラ。」

燃え盛る火炎が以下略

スライム「ぴぎー。」

スライムは宝箱を落としていった。ぱかっ。スライムの心を手に入れた。

戦士 (ひ、ひどい・・・)

僧侶「スライムに転職してみる?」

戦士「地道にLV上げを・・・。」

僧侶「ジー」

戦士「な、なに?」

僧侶「ピギー!って言ってる戦士の姿を見てみたいような・・・」

戦士「わかったよ。スライムに転職すればいいんでしょ?(僧侶は忘れてるみたいだけどLV足りないんだよね)」

NPC「心があるなら転職はLV関係ありません。」

戦士「は、話違うよね・・・。」

神官「おお。戦士よ新たにスライム・・・ぷくく。スライムの職を歩みなさい。」

スライム「よかった。見た目は変わんないんだね。」

僧侶(名前は変わってるけどね)

NPC「モンスター職の方の見た目ですか?LV5以上でその職業のモンスターになりますね。」

スライム「そんなあほな・・・。」

ダーマ神殿から海沿いに行くとダーマの塔。

スライム「ダーマの塔って何するところ?」

僧侶「たしか福引券でからんからん?」

スライム「ないよ福引券。」

僧侶「じゃ、無視しよう。」

ダーマの塔からさらに海沿いを行くとオーエンの町。

スライム「ふー。宿屋宿屋・・・。」

僧侶「ふー。肉屋肉屋・・・。」

スライム「行かせないよ?お金全部使った僧侶が悪いんだからね。それに宿で最低限の食事出るでしょ。」

僧侶「ピギー・・・。」

スライムの体当たり!僧侶は体勢を崩した!

スライム「ピギー禁止ね。」

僧侶「すいませんでした。」

NPC「お泊りですか?15GOLDです。それではごゆっくり。」

♪-♪ー♪-♪っ♪っ♪っ♪ー--

NPC「ゆうべはおたのしみでしたね。それではいってらっしゃい。」

スライム「あのさ、気づいたんだけどステータスが・・・全部下がってる・・・特にちから。」

僧侶「スライムだからね。」

スライム「なんでスライム薦めてきたの!?弱いじゃん!!」

僧侶「極めても特に上級職で得するわけでもないと言われるスライム。マロンだね。」

スライム「がくっ!ロマンで転職させないでよ・・・。」

僧侶 (マロンだよマロン)

NPC「勇者さまは転職したてですか?なら町の近くの洞窟でドラゴスライムを・・・あっ。」

スライム「あってなんなん・・・?これでもLV50・・・そういや竜星に食べられたんだった。」

ドラゴスライムたちが現れた!

僧侶のギラ!燃え盛る火炎が敵を焼き尽くす!

ドラゴスライムAに87のダメージ!ドラゴスライムBに77のダメージ!ドラゴスライムCに88のダメージ!

ドラゴスライムたちはたおれた!ドラゴスライムたちをやっつけた!

3150EXP 30GOLD てにいれた!

スライムのレベルがあがった

スライムのレベルがあがった

スライムのレベルがあがった

スライムのレベルがあがった

 

スライム「何もしてないのにレベルがあがっていく不思議・・・。」

僧侶「それがスライム。ちなみにレベルと職業レベルは違うから。」

僧侶LV20  スライムLV15 (まで上げた)

 

僧侶「職業レベル上がんない。」

スライム「わたしは上がってるけど?」

魔法使い職業レベル1 スライム職業レベル3

 

スライム「レベル1でたいあたり・・・レベル2では何も覚えなくて、レベル3でみかわしきゃくね。」

僧侶「多分敵のレベルが低すぎるんだ...ほかの大陸行こう。」

スライム「それだと私死んじゃうんだけど・・・。」

僧侶「ピギー!って言って死ぬの?」

スライム「・・・僧侶?怒るよ。」

僧侶「すみませんでした。」

オーエンの町から海をいき、キネルの魚村へ。

NPC「やあ。旅人さん。」

僧侶「ここらで一番強い敵の出るダンジョンは?」

NPC「ごくっ......もしかして、王女様を助けに行くのかい・・・?」

スライム「王女?」

NPC「王女が城から攫われて早数か月...王女は南の谷の巨鳥の巣の近くに捕らわれてるらしい。」

僧侶「王女なんてホットケーキってね♪」

スライム「王女助けたら仲間になるかもよ?」

僧侶「よしいこうすぐいこうGOGO」

谷を降りて巨鳥の巣へといく

ピッキーたちがあらわれた!

僧侶のギラ!燃え盛る火炎があたりを焼き尽くす!

ピッキーAに137のダメージ!

ピッキーBに144のダメージ!

ピッキーたちをやっつけた

まほうつかいの職業レベルがあがった!

ラリホーをおぼえた

 

僧侶「ラリホーってなかなかかからないイメージあるよね。」

スライム「うん?だから?」

僧侶「ここに試し切りの悪くない喋るピッキーがいます。」

ピッキー「ぼくわるいピッキーじゃないよ!」

僧侶「ラリホー!」

ピッキー「すやすや」

僧侶「ギラ!」

ピッキーの丸焼きが完成した!

スライム「か、かわいそう・・・。」

僧侶「食べないの?」むしゃむしゃ

スライム「食べるけど・・・。くっ!無駄に寝てる間に味付けされてて美味しい・・・。」

僧侶LV.20  スライムLV.12

巨鳥の巣に着いたは良いものの。

スライム「どこに王女様捕らわれてるんだろう?」

???「ここに王女は居ませんよ。」

僧侶「だれだ!」

盗賊「わたしは盗賊。勇者になるべく修行中なんだ!」

僧侶「!!!???」

僧侶(盗賊?)

スライム「王女がいないってどういうこと!?」

盗賊「最初っから王女は攫われてなかったの!なぜかって?そう・・・わたしの獲物をおびき出すためにね!」

とうぞくがあらわれた!

とうぞくのこうげき!スライムに10のダメージ!

そうりょはぼーっとしてる

スライムのみかわしきゃく!すべての攻撃を避けようとしてる

とうぞくのこうげき!スライムは華麗なステップでよけた

そうりょはラリホーをとなえた!とうぞくは深い眠りについた!

僧侶「スライム。縛れ。」

スライム「ど、どうしたの?」

僧侶「いいから早く。」

とうぞくを縛り上げた!

0EXP3000GOLDてにいれた

 

スライム「僧侶?なんかへんだよ?」

僧侶「こいつもつれていく。」

スライム「そりゃあね?番兵に引き渡さなきゃ......。」

僧侶「そうじゃない。こいつも旅に同行させる。」

 

僧侶「バグって賢(けん)しか装備できない」

 

 

『わぁぁぁぁっぁぁぁぁぁっぁぁぁぁ!!』

 

あたり一面に返り血が満ちる

 

『あっ...ああ...バズズ...。』

 

「久しぶりだな。と言ってもまだ二、三日しかたってないがな。」

 

バズズがイオナズンを唱える

 

どぉぉん!

 

『シエスタ...にげ・・・ろ・・・。』

 

シエスタが後ろを向き逃げようとする

 

「逃げるのか?勇者。」

 

バズズが挑発する

 

「くはは...大人しく逃げればよいものを。」

 

ドンっ!

 

バズズをタックルで引きはがす

 

『シエスタ...にげろ...。』

 

ざくぅ・・・。

 

庇った人物がさまようよろいに一撃を刺される

 

シエスタ「いや...いやーーーーーー!!!」

 

世界樹の塔を駆け上がる

 

そうだ。ソーシュならなんとか・・・。

 

ひゅーーー・・・。

 

頂上に着いたが、”ソーシュ”はいない

 

シエスタ「なんで!?世界樹の塔の鍵は開いてた・・・先に登ってるはずじゃ・・・。」

 

どぉぉぉぉぉん

 

世界樹の塔が揺れる

 

シエスタ「そ、そうだ!シャナルータ!!」

 

時が逆巻きまき戻る

 

シエスタは気が付くとアジトにいた

 

三護「アジトのA!つまり私の家は3軒以上あるってことですよ!」

 

シエスタ「三護・・・?」

 

周りを見回しても他には”誰も”いない

 

三護「勇者?どうしたの?」

 

そこから先は道なりに進んで最後の鍵をとってキメラのツバサで帰るだけだった

 

シエスタ「ただいまー。アニキ!遅くなって・・・」

 

バズズ「ああ。ほんとに遅かったな。」

 

あたり一面魔物で埋め尽くされていた

 

町が、城が、仲間たちが。

 

シエスタ「あ、ああ・・・!」

 

『シャナルー・・・!!』

 

勇者『メラゾーマ!』

 

その時助けてくれたのは確かに勇者だった  でもあたしは・・・?

 

バズズ「勇者は後継を見逃さず・・・か。」

 

勇者「こっちだ!はやく!」

 

世界樹の塔を登って頂上に行って・・・。

 

勇者「世界樹の果実・・・!これを」

 

世界樹から”裏世界”へ。

 

勇者「ここから先はひとりで行けるよね?」

 

シエスタ「えっ?」

 

勇者「ここからは一人で行くんだ。」

 

勇者と別れて旅をした

 

後で気が付いたけどあの後右手に血がべたっと付いていたのをよく覚えてる

 

シエスタ「盗賊の職はMASTERしたけど悪い手癖はやめられない」

 

今日は巨鳥の巣という場所で野宿だ

 

通りがかりの冒険者を脅して金品を獲る

 

シエスタ「バグってる・・・こんなの間違ってるよ・・・。」

 

勇者『バグって嫌(けん)しか装備できない(みえない)』

 

 



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僧侶「バグって賢(けん)しか装備できない」

ひゅぉぉぉぉぉぉ......。

魔王「勇者...。」

崖の上から魔王が眺めていた。

魔王「あーあ。バズズ程度に負けるのなら、竜星には勝てないなぁ。」

バズズと魔王の仲は魔王仲間。

バズズも魔王。魔王も魔王。

魔王の名は”ティターニア”

妖精の女王の名を冠する魔の王

大きさはというと人間の少女並の大きさしかない

魔王「やっぱり、自分のペットは自分で躾けるしかないかぁ。」

そう言うと翼を広げて飛び立っていった

 

 

 

僧侶「バグって賢(けん)しか装備できない」

 

 

 

スライム「で?どうするの?その盗賊。」

僧侶「・・・」

たしかに裏世界で出会った盗賊。

しかし、私のことは覚えてないようだった。

盗賊「ん、、、。」

スライム「あっ、気が付いた?私はスライムの職の戦士。あはは、なんかややこしいね。」

盗賊は何かを訴えるようにこちらを見上げている

スライム「あー...。さるぐつわだけでも外してあげようか?」

盗賊「ぷはっ!なんなの?そりゃ襲ったのはこっちだけど襲い返すなんて常識ないでしょ...。」

僧侶「盗賊。覚えてないのか?私のこと。」

盗賊が首を傾げる

盗賊「私たちさっき初めて会ったよね?」

僧侶「じゃあ、”その前”は?」

盗賊「そのまえ?あっ、勇者にあったかな・・・うん・・・。」

お茶を濁すかのように言う

スライム「勇者?ははーん?それでか。あんた言ったでしょ?勇者になるためにって。勇者に助けられて憧れたってわけだ。」

盗賊「そ、それは...その...。」

言い淀む盗賊に言い放った

僧侶「あなたには私たちの旅に同行してもらう。拒否権はないよ。」

盗賊「!?」

ぎょっとした目で僧侶を見つめる

スライム「・・・言いにくいんだけどさ・・・こいつと握手したでしょ?私の知らない所で。」

戦士が不貞腐れながら言った

盗賊「いいや?してないけど?」

僧侶「嘘だ!!握手したでしょ!?」

盗賊「むっ。してないって!しつこいよ!」

スライム「まあまあ。落ち着いて・・・」

僧侶・盗賊「スライムは黙ってて!!」

スライム「ピギー・・・。」

僧侶「いい?盗賊には世話になったから恩返しがしたいだけなの。他意はないから。」

盗賊「世話って何?LV1に世話になったっての?」

盗賊 LV1

 

僧侶「え?はっ?えっ??」

盗賊「ほらね!やっぱり嘘じゃん!早く放してよ!」

たしか、盗賊のレベルは30だったはず。

僧侶「レベルが下がった・・・?いや、おじいちゃんに聞いたことがある。”時間を操る魔法”のことを。」

スライム「まま、おちついておちついて?盗賊も私たちの旅についてきたらレベルも上がるし、早く勇者になれるかもよ?」

盗賊「それは・・・そうかもだけど。」

スライム「じゃああらためて」グッ

僧侶「最初からそのつもりだけど?」グッ

盗賊「ぐっ?」

スライム「これでパーティー組んだからね。仲間ってコト。」

盗賊が仲間になった!

盗賊  LV.1        

ぶき:どうのつるぎ

よろい:ぬののふく

たて:おなべのふた

かぶと:ぎんのかみかざり

アクセ:なし

 

僧侶「あっ、そのかみかざり......」

盗賊「これがどうかしたの?」

僧侶「ううん...なんでもない」

僧侶は分かっていたのかもしれない

こいつが”盗賊”であって””勇者””ではないことに。

 

僧侶「バグって賢(けん)しか装備できない」

 

「きゃーーーーーー!!」

バズズ「くはは!騒げ!泣け!喜べ!俺たちの食料になれることを」

配下の魔物たちと表面世界の村々を襲うバズズ。

盗賊「まて!バズズ!私が狙いだろう!?民間人を襲うのはやめろ!」

「勇者さま!たすけてくださ・・・」グサッ!

バズズ「くはは。見逃すわけがないだろう!?馬鹿め!」

死体となった村人を蹴るバズズ。

キン!!

バズズを守るようにさまようよろいが立ちはだかる。

盗賊「くっ!また逃げるのか!?バズズ!」

バズズは振り返ることなく立ち去った。

残った村人が話しかけてきた

村人「勇者さま。もうシャナルータを使うのはやめなされ。お体に障りますぞ。」

首を振ってこう答えた。

盗賊「シャナルータを使わないとバズズがあらわれても対処できない。だから」

村人「わかっております。だから、私の息子を旅に連れて行ってくだされ。お願いします。」

少年「・・・。」

盗賊「少年・・・?せっかくだが」

村人「ただの少年ではありませぬ。”事情はすべて飲み込んでおります”」

少年はこちらを強く見つめている。

盗賊「・・・わかった。責任をもって世話をしよう。」

勇者(嗚呼......この世はどうしてこんなにも醜く)

盗賊が少年に笑って見せた。

勇者(そして美しいのだろう)

———巨鳥の巣———

盗賊「ここが私たちのアジトだ。”A4”と呼んでくれ。」

少年「A・・・?」

盗賊「昔、妖精にあったことがあってな。その妖精がアジトの頭文字をとってそう呼んでいたのでな。」

盗賊はフードを取ると椅子に座った。

少年「!!」

盗賊「?。ああ、この傷か?昔、魔王につけられてな。」

少年「ち、ちがいます。髪飾り。勇者さまがつけてると思わなくて。」

古ぼけた銀の髪飾りが見えた。

盗賊「ああ。似合わないだろう?昔”彼女”にプレゼントされたんだよ。」

少年は首を傾げた。

少年「勇者さまは女なのに彼女がおられるのですか?」

盗賊「その話はまたこんどな。」

そういうと額にデコピンをした。

少年「あいたー......。」

盗賊「少年。前衛職はこのぐらいで痛がらないぞ?む?そういえば名前を聞いてなかったな。」

少年「ロトです。」

盗賊は1拍間をおいて驚いた。

盗賊「なるほど。その名前は口に出してはならない。いいか?キミのことを呼ぶときには・・・そうだな。”勇者”と呼ぶから慣れてくれ。」

少年は赤くなり、はなを掻いた。

 

盗賊「勇者の娘、ロトと共に歩まん。祖は即ち、ロトなりき。ロトの剣、魔王の手に落ち、世界を混沌に包まん。」

 

少年「?」

 

盗賊(カギを持ちし者との開墾、それ即ち、魔王と和解の道。)

 

少年「勇者さま?具合でも・・・。」

 

盗賊「やっぱりわたしは勇者じゃなかったんだ。」

 

 

 

勇者『バグって嫌(けん)しか装備できない』



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ノークライムの町~賢者の住む洞窟(最深部)

———ノークライムの町

 

僧侶「・・・」

スライム「・・・」

盗賊「どうしたの?食べないの?」

ソーシュたちの目の前には山盛りの肉!

そして盗賊の目の前には金ぴかな装飾品の数々。

スライム「とうぞくってさぁ・・・僧侶と食の好み似てるよね。」

僧侶「私でもさすがに肉だけっていうことはないよ。」

とうぞくの前から肉が出たり消えたりを繰り返していた。

僧侶「そう言えばノークライムの町って言ったら鉱山だよね?」

遠くの方でキンコンと鉄や銅などの金属を掘る音が聞こえる。

僧侶(そういえば、このあたりだったっけ?賢者の住んでいる洞窟って・・・おじいちゃんが若いころからいるらしいけどまだ生きてるのかな?だとしたら一体何歳だよ!って話なんだけど)

スライム「こんな町に長く居座っても良いことないし、明日には出発しよう。」

ソーシュが食べるのを止めてスライムに食って掛かった。

僧侶「なんで!?賢者だよ!?賢者!!魔法書とか意味わかんないくらい強いアイテムとかくれるかもだよ!?」

スライム「へっ?賢者??魔法書??アイテム????」

盗賊「ここら辺に賢者が隠れ住んでるって噂があるんだよ。でも、そんな偏屈な爺さんに会おうなんて人はいなかったんじゃないかなぁ?」

とうぞくの金品の中に一際目立つ古い地図があった。

ソーシュがそれを取り広げて見せた。

僧侶「まず、ここがノークライムの町でしょ?怪しいところが三つくらいあるんだよね」

ソーシュが地図に〇をつけていった。

金鉱山=麓の窪地

鉄精錬所=近くの小屋

町=近郊の洞窟

スライム「これ全部回るの?っていうか、賢者いても仲間にはできないよ?」

盗賊「なんで?」

僧侶「パーティーは3人以上はくめないんだよ。」

まずは近場から・・・という提案を蹴って盗賊が一言。

盗賊「金鉱山いこうよ。金がそこら中に転がっているんでしょ?」

———金鉱山に許可なく立ち入ることを禁ずる。立ち入ったものは何者であろうとも即刻処断することとする。

僧侶「処断・・・って死刑ってことだよね?刑が重すぎない?」

スライム「金がそれくらい貴重で価値があるってコトでしょ。」

盗賊もあきらめたようだ。

僧侶「麓の窪地だからこのへんかな?」

人が住んでいるような気配はなさそうだ。

さすがの賢者といえども一歩間違えれば死ぬようなところにはいないらしい。

金鉱山から調べるということで遠くの方から調べることになり次は鉄の精錬所の小屋だ。

※注意※鉄の精錬所が近くにあるためこの小屋で休んだりしないでください。毎年死人が出ています!※注意※

スライム「書いてること、こわっ!なんで死ぬの!?」

僧侶「鉄って1538°Cなんだよ。相当な熱さだからこの小屋の中は・・・。」

スライム「こわいこわい!この小屋の中は・・・ってなに!?こわ~・・・」

盗賊は窓から小屋を覗いて後悔していた。

最後に来た場所は町近郊の洞窟。

———このあたりの鉄はとりつくしました。炭鉱夫は東のCの3エリアで募集中です。

僧侶「これみて」

スライムと盗賊が看板をのぞきこんだ。

看板『賢者の洞窟』

全員『露骨~~~!!!』

賢者の洞窟1F

僧侶「多分だけどこの洞窟モンスターでないよね。気配がない。」

盗賊「でも宝箱はあるよ。・・・なんか不気味だね。」

かぱっ!宝箱を開けた。

12Gてにいれた。

かぱっ!宝箱を開けた。

76Gてにいれた。

かぱっ!宝箱を開けた。

300Gてにいれた。

盗賊「しけてんねえ!!」

僧侶「ああ~!なるほど?つまりこれ賢者が入れてんだよ。人が来ないから適当な物いれて人が来た時に最終回層まで下りてくるように?」

スライム「にしてももっとマシなのいれなかったんかな?薬草でもわりかしありがたいけど。」

賢者の洞窟地下1F

かぱっ!宝箱を開けた。

ひのきのぼうをてにいれた。

かぱっ!宝箱を開けた。

ひのきのぼうをてにいれた。

かぱっ!宝箱を開けた。

ひのきのぼうをてにいれた。

スライム(てきとーすぎる!!)

僧侶「そう言えば、私武器何にも装備してないや。ん?ひのきのぼうってだれでも装備可能じゃなかったっけ?」

ソーシュはひのきのぼうを装備した。

僧侶「ああ~・・・装備出来ちゃった。装備したところで魔力は上がんないけどね。」

賢者の洞窟地下2F

かぱっ!宝箱を開けた。

中身は空だった!

かぱっ!宝箱を開けた。

ローブが入っていた!

ローブをてにいれた。

僧侶「そういえば私装備何つけてたっけ?」

僧侶

ぶき:ひのきのぼう

よろい:なし

たて:なし

かぶと:なし

アクセ:なし

スライム「ぷふっ!裸にひのきのぼう付けた変態じゃん」

僧侶「むっ!そこにローブを付けます!」

ソーシュはローブを身に着けた

盗賊(よけい変態度あがってる気が・・・。)

賢者の洞窟最奥部

盗賊「鍵かかってる・・・。」

ソーシュは最後の鍵を使った。

盗賊「!?それって伝説の最後の鍵?」

僧侶「ん?伝説って?」

盗賊は息を吸ってこう答えた。

盗賊「鍵を持ちし者との開墾、それ即ち、魔王との和解の道」

僧侶「魔王は」

「だれ!?」

耳の垂れたエルフが顔を出してきた。

スライム「えっと・・・あなたがこの洞窟に住んでるっていう賢者さん?」

エルフは耳をぴょこりとあげると名を名乗った。

賢者「こ、こんにちわ・・・わわ、私の名前はルフェドル=シエットよろしくね・・・?」

僧侶(ミドルネームがある!?)

賢者「そうだよ。エルフの中でも高齢な者にはみ、ミドルネームが・・・あるんです。」

僧侶「こころをよんだ・・・?」

賢者は耳に手を当てながら喋った。

賢者「エルフっていう生き物はね・・・隠しがちだけど、耳に読唇ができる・・・波長の変化があるんだよ・・・です。」

スライム(ルフェ・・・ドル?シエット??なんて呼ぼうか・・・。)

盗賊(何だろう?この人って前にあったことあったっけ・・・?たしか・・・。)

賢者「わわっ、いっぺんに喋んないで・・・私のことは”ルフェ”って呼んで・・・ね・・・?それと勇者くん」

スライム・盗賊・僧侶(ゆうしゃ?)

ルフェは焚火の暖炉から一冊の本を取り出した。

賢者「これは語り部賢者の語る伝説。ロト伝説・・・です」

 

賢者「バグって験(けん)しか装備できない」

 

ルフェ「勇者ロトの前日譚から・・・はじまります」

 

―――半世紀前

 

ロト「勇者さま。バズズ・・・というか魔王を名乗る魔物は複数いるということは勇者さまの額に傷をつけたのはバズズなのですか?それとも・・・。」

 

シエスタ「忘れたのか?勇者を名乗るのは君だって言ったろう。そして質問の答えはバズズではない。だ。」

 

勇者はごくりと唾をのんで聞き返した。

 

ロト「それはどんな魔物だったんですか・・・?」

 

盗賊は鼻についた煤をこすりながら言った。

 

シエスタ「とてもきれいな羽根を持った妖精の女の子だったよ。名はティターニア。」

 

勇者の足元には盗賊の使用した針金の残骸が転がっていた。

 

盗賊は鍵のかかった一個の箱を開けるために針金を数本無駄にしていた。

 

ロト「妖精は確か滅んだはず・・・。」

 

シエスタ「そう。妖精には、たまに悪思想を持って魔物に寝返るように仕組まれた個体が存在するらしい。それも彼女は特殊でね。」

 

勇者のあたまに”?”が浮かんだ。

 

ロト「特殊?ですか?」

 

シエスタ「そう。特殊。その個体に刻まれる呪いともいうべき特性を克服し、魔物としてではなく魔王として魔物を使役し遊ぶ女王。それがティターニア。」

 

がちゃり。

 

ロト「中身は!?」

 

シエスタ「剣だな。」

 

西洋剣の柄の部分にドラゴンの模様が描かれていた。

 

ドラゴンキラーなら腕を覆うように装備する形になる・・・が。

 

この剣は通常の西洋剣なので鋼のつるぎにドラゴンの模様をあしらった特別製に思えた。

 

シエスタ「そういえば勇者は剣は持っているのか?」

 

ロト「あぶないからと、禁止されていました。」

 

盗賊は今しがた掘り当てた剣を渡した。

 

シエスタ「これは君が使うといい。就職祝いって奴だ。」

 

勇者は喜びのあまりすぐ後ろにいたメタルドラゴンを真っ二つにした。

 

シエスタ「・・・・・・・・・」

 

ロト「どうなさいましたか?勇者さま??」

 

シエスタ(ドラゴン特攻の付いたオリハルコン製の剣・・・?まさかな・・・。)

 

ルフェ「勇者ロトの前日譚」




この小説はpixivでもご覧いただけます。
この部分(ノークライムの町〜賢者の住む洞窟)からpixivと違う展開を予定してます。pixivの方の更新予定は未定です。


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賢者という名の語り部「勇者ロト伝説」
勇者の村


ルフェ「第一章。ロトの旅立ち」

 

勇者の故郷の村のある場所。名をアレフガルド。

 

村人「こんにちわ!旅人さん!ここはアレフガルドの村よ」

 

平和そうな村。その奥に勇者の住む小屋があった。

 

「おとーさん。みんなが”旅立ちはまだか?”って聞いてくるんだけど、何のことなの?」

 

少女の目の前には平均より高めの背丈、という優男が立っていた。

 

ロト「ヤト。君は盗賊だから勇者ではないんだよ。だから旅立つ必要はない。ってみんなに言えるかな?」

 

ヤトと呼ばれた少女がクビを背ける。

 

ヤト「やだ!みんなにロトの娘は勇者にしかなれないって怒鳴られたくないもん!」

 

勇者は少女のあたまに手を置いて言った。

 

ロト「おかあさんはそんなに意気地なしじゃなかったぞ。」

 

少女は手を思いっきりはたいてこう言い返した。

 

ヤト「おかあさんは死んだ!おとうさんがザオラルで生き返らせればよかったのに!」

 

勇者の手に赤い紋章が浮かび上がった。

 

ロト「!!。まさか、バズズがこの村に・・・?」

 

村人「勇者さま!ここにおいででしたか!ささっ、祭壇に上がって儀式を再開してくだされ」

 

ロト(ここでバズズの話をしたら、ヤトが・・・。)

 

村人は勇者の手を引っ張る。

 

村人「どうなされましたか?もしやあの噂をご思案なさっているのでは?」

 

ヤト「あの噂って?」

 

村人「おお!ヤトさま!ヤト様には何も関わりのない話ですので・・・ささっ、勇者さま。儀式を再開してくだされ。」

 

ロト(しかたないか・・・。)

 

勇者は祭壇に上がると両手を組んで集中した。

 

ヤト(あの噂って何だろう?)

 

少女の関心は少年へと向いた。

 

ヤト「やあやあ少年。元気かね?」

 

少年「げっ!自称盗賊の勇者ヤトじゃん...。なんか用かよ。」

 

子供にはよく思われていないのであろう。少女はこう言った。

 

ヤト「あの噂知ってるかなって。」

 

少年「あの噂ぁ~?」

 

少年は訝しげに言ったがすぐにわかったようで

 

少年「ああ!あの噂?しらねぇなぁ!俺に聞かずにほかの奴らに聞いてみろよ。」

 

少女は納得したような”演技”をして見せた。

 

ヤト「ふぅ~ん?しらないんだぁ?村長の息子君がねぇ?」

 

少年はイラっとして少女にげんこつをして言った。

 

少年「うるせぇ!そもそも女が男に敬語以外で話してくるなよ!今度はげんこつじゃ済まねえからな!」

 

少女が目に涙を浮かべて走り去っていった。少なくとも少年にはそう見えた。

 

少年「なんだよ・・・泣くなんて卑怯だろ・・・。」

 

「なあ。」

 

少年「なんだよ。」

 

「お前なに話してたんだよ。ヤトを泣かしたなんて大人に知られたら・・・」

 

少年「ばかっ!大きな声で話すな!ヤトはあの噂を知らないんだってさ。まあ当然だよな。勇者が口止めしてんだから。」

 

「ああ。魔物がこの村に近づいてるって話か?それとも、世の中の魔物が増えてきててこのままじゃ世界中が魔物でいっぱいになるって話か?」

 

少年「両方だよ!なんかお前おかしいぞ。もしかして魔物が化けてるんじゃ・・・」

 

「ちがうって。ただ単純に」

 

ミニデーモン「メラミ」

 

「ぎゃーーー!!」

 

少年「なっ、魔物がなんで・・・!!」

 

ミニデーモン「めらm」

 

少女が後ろの枯木からミニデーモンに蹴りを食らわせた。

 

少年「な、なんでヤトが・・・。」

 

ヤト「後ろから盗み聞きしてたの!わかるでしょ!?」

 

ミニデーモン「めらm」

 

少女はひのきのぼうで殴った。

 

少年「ヤト!俺のことはいい!だから村の大人を呼んできて・・・」

 

ミニデーモン「めらm」

 

少女は再度ひのきのぼうで殴り口にさるぐつわのようにひのきのぼうで口を塞いだ。

 

ヤト「ふー。縛ろう。」

 

少女はミニデーモンを近くにあった布団のシーツで縛り上げた。

 

少年「おい・・・縛ってどうすんだよ・・・魔物は殺さないと・・・」

 

ヤト「はあ?殺せるならとっくにやってますが?ひのきのぼうで死ぬのはスライムくらいのもんでしょ。」

 

少年は掴みかかった。

 

少年「お前は勇者だろ!?勇者が魔物を殺すのに武器がひのきのぼうだったから無理でした~・・・なんて言い訳通るかよ!」

 

少女は怒ったような口調で言い放った。

 

ヤト「今そんなことはどうでもいいの。今やるべきは大人に知らせることでしょ?」

 

そんな少女に苛立ちを覚えつつも舌打ちだけで済ませた。

 

少年「ちっ!」

 

ヤト「・・・」

 

ヤト(おとうさんの結界が切れてるいま襲われたらみんな死んじゃう・・・だから)

 

少年が村に走っていったことを確認すると少女は村とは反対の方へと走っていった。

 

少年「勇者さま!む、むらに魔物が入ってきて・・・。」

 

村人A「なに?魔物が・・・?はっはっはっ!また嘘をついて!構ってほしいのは分かるが子供はもう寝る時間だぞ?それに」

 

少年「それに?」

 

村人A「魔物なんて影も形もないじゃないか。」

 

少年が後ろを振り向いてもそこにはなにもいなかった。

 

———村の手前の森

 

ベビーサタン「魔王様に勇者の首を献上するのだ!」

 

魔物たち『『『『『おおー----!!!』』』』』

 

魔物たちの見えない方からばこん!!という音が聞こえた。

 

ベビーサタン「な、なんだ!?村人だな!早くひっ捕まえろ!!」

 

『ばこっ!!』

 

ベビーサタン「どこだ!?どこにいる!?」

 

魔物たちの見えない所でばこっ!という音が鳴り続けている。

 

ベビーサタン「そうか・・・勇者の娘だな??出てこい!」

 

ヤト「さっきからここにいるでしょ?見えてないの?」

 

ベビーサタンから見て三歩先に少女が立っていた。

 

ヤト「 こ こ に い る よ 」

 

ベビーサタン「め、めらm」

 

ばこっ!!

 

呪文を言い終わる前に殴りかかった。

 

ベビ―サタン「つ、つかまえろ!!」

 

少女は魔物から常に三歩先にいてぼうを構えていた。

 

———二時間後

 

ベビーサタン「はぁ・・・!はぁ・・・!!くっ、なぜ殺さない、勇者!!」

 

ヤト「私は盗賊だよ?勇者はこの村には”いない”」

 

ベビーサタン「そんなばかな!!たしかにこの近くに勇者がいると・・・」

 

少女は折れかかったひのきのぼうをテープで補強しつつ魔物の相手をしていた

 

ヤト「いい?あなたたちが何と言おうとこの村には勇者は”いなかった”の。OK?」

 

グリズリー「ぐおおお!」

 

少女の体格を優に三倍は越えるであろうクマの魔物が立ちはだかった。

 

ヤト「やあ!!」

 

クマの魔物にはきかなかった。

 

少女は軽く舌打ちをした。

 

ヤト「ちっ...。」

 

グリズリーが少女に爪を向けたとき

 

『きいいいいん』

 

地面に亀裂が入り光が飛び出した。

 

がきん!!

 

グリズリーが大きくのけぞる。

 

ヤト「はぁぁぁぁぁぁ...!」

 

少女が大きく溜息をつくとその場から逃げ出した。

 

がきん!

 

グリズリーの体が弾かれる。

 

ベビーサタン「なんだこの光の柱は・・・。」

 

———村

 

ロト「はあ・・・おわったおわった・・・。」

 

ヤト「おとうさん!魔物が・・・」

 

村人「いま魔物?って言わなかったか?」

 

ロト「いや、なんでもない。ヤト、部屋に入ってなさい。」

 

ヤト「でも、魔物が・・・。」

 

ロト「わかってる。でも、結界はもう張り終わったんだからもう安心だろ?な?」

 

ヤト「・・・うん。」

 

少女は家へと入っていった。

 

次の日の朝明るくなり始める前に少女は起こされた。

 

ロト「ヤト・・・ヤト!」

 

ヤト「ううーーーん...なに?」

 

ロト「出発だ。みんなに気付かれる前に行くぞ。」

 

ヤト「行くってどこへ?」

 

ロト「魔王城だ。」

 

それから先はよく覚えていない。ただ、村を出るまで誰とも会わなかったということは知っている。

 

朝一番に起きているおじさんも、家畜のえさやりをしているあの女の子もいつ寝てるのかわからない村長でさえ・・・いなかった。

 

 

 

ルフェ「そしてロトはつぎの町へ」

 

 

 

賢者「バグって験(けん)しか装備できない」



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雪の降る天空の塔

ルフェ「第2章。ロトの紋章」

 

勇者の村から北に少し行ったところ。

 

ロト「あの村だ。」

 

少女が前を見据えた。

 

雪の降りしきる大地の果ての村。

 

ヤト「おとうさん。魔王城に着いたの?」

 

ロト「いや。魔王城へはもう少し先に行ったところになる。」

 

勇者は地図を広げながら歩いていた。

 

村に着くころには大吹雪になっていた。

 

ロト「宿をとりたいのだが・・・。」

 

村人「一泊200Gですがよろしいですか?」

 

ロト「ああ。たのむ。」

 

少女が部屋に入りベッドに腰かけた。

 

ヤト「ふっかふっか!今日の宿はあたりだね。」

 

ロト「こんな北の大地に客は滅多にこんだろうからふかふかなのはあたりまえだ。」

 

勇者は荷物を置くと靴を脱いだ。

 

少女もそれに続き靴を脱ぐ。

 

ヤト「くさい・・・。」

 

少女の感想も納得できるにおいだった。

 

ロト「一月歩き詰めだったんだからあたりまえだ。」

 

ヤト「ねぇおとうさん?ロトの剣見せて?」

 

勇者は腰から剣の鞘を外して少女に渡した。

 

少女はまじまじと剣を眺めてこう言った。

 

ヤト「これがあの、ドラゴン特攻がついてるけどドラゴン以外の敵には銅の剣よりも切れないっていう伝説の剣かぁ。」

 

勇者は残念そうにこう答えた。

 

ロト「もし、オリハルコンがもう一つあってこの剣を研ぐことができたら最強の剣なんだがな。」

 

村人「メシができたからおりておいで」

 

少女たちはご飯を食べ終わると眠りについた。

 

ロト「zzz......zzz......」

 

———ここは夢の中

 

ヤト「だれ?」

 

———私は夢の妖精さん

 

ヤト「妖精さんがなんのごよう?」

 

———あなたの秘密、教えてあげる

 

ヤト「秘密?なんだろ。」

 

———あなたの左手の甲

 

ヤト「?。左手の・・・甲・・・?」

 

———ロトの紋章が隠れている

 

ヤト「ほんとに!?お父さんとおんなじ紋章!?」

 

———目覚めなさい勇者ヤト

 

気が付いた時には夢から覚めていた。

 

勇者はすでに起きていて、顔を洗っていた。

 

ロト「ヤト・・・。顔洗わない方がいいぞ・・・めちゃめちゃ痛い。」

 

そう言った勇者の顔は若干膨れていた。

 

少女は左手の甲をみた。

 

ヤト「・・・」

 

ロトの紋章は浮かんでこなかった。

 

勇者の手の甲をみた

 

くっきりとロトの紋章が刻まれていた。

 

外の吹雪が止んでいた。

 

ヤト「おとうさん!外行ってくるね!」

 

少女は外に出ると遠くの方に見える塔を見た。

 

はるか先にそびえる塔。

 

ヤト「でっか・・・。」

 

少女が歩いて近づいていこうとした

 

「おねえちゃん・・・。」

 

ヤト「えっ・・・?」

 

小さな男の子が少女を見上げていた

 

「うっ・・・ひっく・・・お姉ちゃんがいない・・・。」

 

ヤト「どうしたの?」

 

「お姉ちゃんがいないの・・・」

 

ヤト「どこに行ったのか心当たりはない?」

 

男の子は塔を指さしてこう言った

 

「あそこ」

 

ヤト「・・・」

 

「うっ・・・おねえちゃん・・・」

 

少女はこの時深く考えずに行動していた。

 

なぜ、女の子が”一人”であんな塔に行ったかなんて。

 

ヤト「わかった。私が連れ戻してあげる。」

 

「ありがとう・・・ひっく」

 

少女が走って塔へと近づく。

 

ヤト「はあ・・・はあ・・・。」

 

息が苦しい。

 

喉が痛い。

 

体力の限界を感じる。

 

ヤト「はあ・・・ついたか・・・。」

 

下から見上げる塔は雲よりも高く人が一人は入れるかという細さ。

 

ヤト「登ったのか・・・?」

 

周りを見ても誰もいないし気配もない。

 

ヤト(少しだけ登って様子を見るか)

 

中に入って上をあらためて見てみる

 

ヤト「たっかいなぁーーー・・・。」

 

螺旋状の階段を歩いてゆく

 

ヤト(いない?)

 

気配はない。しかし声は聞こえる。

 

「ひゃーーーっでっけぇだべなぁ・・・。」

 

声は上からと思われる。

 

ヤト「おぉーーーーーい!降りておいで―――――!」

 

「なっなんだべさ!どこから声が聞こえるんだっぺ!?」

 

ヤト「したしたーーーーー!一階にいるよーーー!」

 

「だべ!?そんなら降りてみるべ!まっててくんねーーー!?」

 

ヤト(訛りがひどい・・・。あっ、いや、独り言独り言。)

 

たったったっ!

 

女の子の足音が響いていく・・・。

 

たったったっ!

 

女の子の足音が近づいていく・・・。

 

たったったっ!

 

女の子の

 

どんっ!!

 

『あいたーーー...。』

 

「ごっ、ごめんだべ!わたさ、前見てなくって!」

 

ヤト「ダイジョーブダイジョーブ。弟くんが心配してたよ?帰ろう?」

 

「おとうと・・・だべ?わたさ、一人っ子で・・・。」

 

ヤト「ん?一人っ子?」

 

ひゅーーーーーーーーー......。

 

ふいに空気を斬る音が響いてきた。

 

どしん!!

 

ぐおおおおおおおおおおおん

 

ヤト「さ、下がって!」

 

落ちるように降ってきたドラゴンがしっぽを地面にたたきつけた。

 

ヤト(武器はない・・・使えるものと言ったら・・・コンパス(丸を描くやつ)くらいか)

 

少女はコンパスを握ってドラゴンへと突進した。

 

ぐおおおおおおおおおおおん

 

ヤト(効いてないどころか刺激しただけ・・・!)

 

ドラゴンが不愉快そうにしっぽを少女にたたきつけた。

 

ヤト「がはっ!」

 

少女の体躯がたたきつけられる。

 

ヤト「はぁ・・・はぁ・・・。」

 

ヤト(目がかすむ・・・ここで私・・・死ぬ・・・のかな?)

 

ここで少女の意識がぷっつりと途絶えた。

 

次に目覚めたときには宿屋のベッドの上だった。

 

ヤト「おとうさん・・・あいたた・・・。」

 

ロト「ベホマかけたとはいってもまだ動いちゃだめだ。今日は消化に良いものを食べなさい。」

 

少女はうつらうつらとしつつ話を聞いていた。

 

ロト「しかし、ロトの紋章が浮かび上がるなんて。まあ、いずれはとは思っていたけど・・・。」

 

ヤト「?」

 

少女は左手の甲をみつめた。

 

ヤト(あっ・・・紋章が)

 

ロトの紋章が浮かんでいた。

 

 

 

ルフェ「そして勇者は魔王へ挑む」

 

 

 

賢者「バグって験(けん)しか装備できない」



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魔王城

ルフェ「第3章。魔王城」

 

吹雪がだんだんと強まっていくのがわかる。

 

ヤト「おとーさん。私も戦おうか?」

 

丁度シルバーデビルとの戦闘が終わったところで勇者に話しかけた。

 

ロト「うーん。このくらいならおとうさん一人で大丈夫だよ。」

 

少女の肩に手を置いてそうつぶやいた。

 

ヤト「でも、おとうさん、さっきから30回以上は連続で戦闘してるけど・・・。」

 

ロト「うん。でも、それももう終わりかな。ほら、あれ。」

 

勇者の指の先には城のようにおおきなたてものがみえていた。

 

が、すぐに吹雪に搔き消されて見えなくなった。

 

ロト「もう見えてるから......すぐに・・・」ばたっ

 

勇者は倒れてしまった!

 

ヤト「おとうさん!?」

 

ヤト(私にルーラは使えないし、近くに建物があるとは思えない)

 

少女は棺桶を取り出して勇者を中に詰めた。

 

勇者は棺桶に入っている間は死ぬことがない。

 

少女は少しだけ重たい棺桶を押し始めた。

 

ヤト「うん・・・しょっ!」

 

途中魔物に出会わなかったのは女神の加護のおかげだと思う。

 

それにしても軽い。棺桶に何も”入ってない”かのように。

 

城の前まで来た。

 

魔王城に入ったらさすがに少女に手の終える魔物はいない。

 

ヤト(おとうさんの勇者メモ・・・)

 

少女は勇者の懐からメモ帳を掠め取った。

 

ヤト(世界樹の葉を乗せて呪文を唱える?)

 

少女はメモに書かれた葉っぱを勇者に乗せて唱えた。

 

ヤト「女神の加護を受けし者。汝、再度女神の加護を受けもう一度立ち上がらん。」

 

勇者は生き返った!

 

ロト「......すまん。もう少し前にキアリーを唱えるべきだった。」

 

ヤト「...おとうさん・・・!!」

 

少女は泣きながら勇者に抱き着いた。

 

ぎぃぃぃぃぃぃぃぃ・・・!!

 

魔王城の門を開けた。

 

音が”静かに”鳴っていた。

 

無音。音がそこにいる。

 

そこにないはずの音が鳴る。

 

ロト「これが魔王の威圧感・・・!城に入っただけで・・・!」

 

音のない音を感じる。威圧感。

 

ヤト「おとうさん...こわいよ・・・。」

 

ロト「ヤト。忍び足を唱えて。」

 

少女は盗賊の基本スキル”しのびあし”を唱えた。

 

ロト「いいか?ヤト。おとうさんが戦闘中、魔物に触れてはいけないしおとうさんに話しかけちゃだめだ。そうすれば忍び足の効果中魔物がヤトを襲うことはない。」

 

ヤト「はぁーい」

 

勇者が剣をかまえた。

 

ヒドラがあらわれた!

ロトはバイキルトを唱えた!

ロトの攻撃力が二倍になった

ヒドラのこうげき!ロトに87のダメージ!

ロトのこうげき!ヒドラに137のダメージ!

ヒドラはかえんのいきをはいた!ロトに62のダメージ!

ロトのこうげき!ヒドラに122のダメージ!ヒドラをたおした!

3090のEXP95GOLDてにいれた

 

ヤト(こわい・・・)

 

先へ進むごとに瘴気が増していく。

 

ロト「ヤト?ベホイミ!」

 

ヤト「はっ!意識が・・・」

 

ロト「さすがにもう3階だからな。瘴気に当てられたんだろう。」

 

勇者はㇳへロスを唱えた。

 

ロト「これでしばらくは大丈夫だ」

 

ヤト「最初っから唱えてよね」

 

鍵のかかった部屋を見つけた。

 

ロト「ヤト。開けれるかい?」

 

ヤト「かんたんかんたん~!」

 

少女がドアに針金をつっこむと針金をクイっとひねった。

 

がちゃり

 

三秒もたたないうちにドアの鍵を開けた。

 

少女がドアを開けると炎の塊が飛んできた

 

ロト「マホカンタ!」

 

炎が跳ね返った!

 

『ほお。いまの攻撃に対応するか。』

 

ロト「魔王・・・!!」

 

ヤト(あれが魔王?)

 

ドラゴンのような杖を携えた老人のような不気味な魔物。

 

竜王「ワレはりゅうおう。汝は勇者か?まったく、何人勇者を送り込めば気が済むのだ。」

 

ロト「りゅうおう。最近魔物が増えているのは知っているか?」

 

竜王「ああ。なんせ」

 

『ワレが作っているのだからな』

 

竜王「ほう。元凶を断つのが早いという判断か?安直だな、勇者よ。して、汝の名はなんだ?」

 

ロト「ロトだ。」

 

魔王の眉が動いた気がした。

 

竜王「嘘を吐くでない。ロトの一族は10数年前にバズズという輩が村ごと焼き払ったと聞く。」

 

ロト「知っているか。そのバズズを討った勇者の名を。」

 

竜王「なに?バズズが死んでいるわけがなかろう。現に私のところに毎回手紙が届いておる。」

 

ロト「気付かなかったのか?その手紙は偽装されたものだと?」

 

竜王「ふっ、何をたわけたことを。手紙にはローレシアの秘匿情報が書かれていたぞ。おかげでたやすく落とすことができた。」

 

ロト「そう。ローレシアには特に重要な施設はなかった。」

 

竜王「なにぃ!?き、きさま!まさか、味方を売ってワレに近づいて・・・。」

 

勇者の剣を抜き、こう言った。

 

『おかげで近づきやすかったよ。』

 

もはや、勇者かどうかもわからなくなっていた。

 

魔王は怒りのあまりドラゴンの姿へと変貌を遂げていた。

 

りゅうおう「この姿になるとわれモジガガタモテナクナル...ぐ・・・ぐぉぉぉぉぉ!!」

 

勇者と魔王の戦いは明るくなるまで続いた。

 

魔王は片目がつぶれ、翼も捥げていて、勇者は腕が片方動かなくなっていた。

 

りゅうおう「われヲココマデオイツメルトハ...。」

 

ぐぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!

 

魔王が咆哮とともに剣に嚙みついた。

 

ロト「ライデイン!!」

 

勇者の剣から稲妻が走る。

 

ロト「ギガ・スラッシュ!!」

 

勇者の剣が魔王を口の中から貫いた。

 

ぐぉぉぉぉぉぉぉぉ!!

 

魔王城が崩れる。

 

ロト「ヤト!」

 

ヤト「おとうさん!」

 

勇者は少女の手を掴むとルーラを唱えた。

 

魔王城が崩れる様を外から眺めていた。

 

しばらくすると火がついたのか煙が燻ぶり、やがて崩れ落ちて消えてしまった。

 

ロト「さて、帰ろうか。家でヤトのシチューでもすすりたいよ。」

 

ヤト「うん!」

 

その大陸の船着き場で船を待っていた。

 

ロト「ヤト。船は一日待たないと出港しないんだってさ。宿をとったからそこに行こう」

 

ロト「ヤト?疲れて眠っちゃったか。」

 

ロト「おやすみ。ヤト。」

 

ロト「・・・」

 

ロト「・・・」

 

ロト「zzz」

 

魔王「勇者は無事に魔王を打ち倒しました。」

魔王「そして勇者ロトは娘とともに故郷へと帰り」

魔王「しあわせにしあわせに永遠に眠ってしまいましたとさ。」

魔王が勇者の剣を掴み呪文を唱えました。

魔王「勇者ロトは幸せに故郷で眠りましたとさ。」

魔王の手からでた魔法の刃で勇者は胸を貫かれました。

魔王「勇者は動かなくなってしまいました。」

魔王「ロト伝説の終わりはBAD END ではありません。」

魔王「この大地の隅から隅まで魔物が支配する楽園になったのです。」

魔王「ロトの剣はもらっていくね?勇者?」

魔王は羽を広げて飛び立っていきました。

ロトの伝説はこれでおしまい。

ほんとのほんとにおしまいなのです

 

 

 

賢者「バグって験(けん)しか装備できない」

 

 

 

ルフェ「これがロト伝説のすべて。ヤトはなんであのとき剣を抜かなかったの?」

 

盗賊「・・・」

 

スライム「ぐすっ・・・。」

 

僧侶(なんも言えない...)

 

盗賊「だってしかたないじゃん...私は勇者じゃないから。」

 

スライム「ぐすっ...なにいってるの?ヤトは物語の登場人物で盗賊ではないでしょ?」

 

盗賊「おとうさん・・・うっ。うわああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

 

盗賊は泣き出してしまった。

 

スライム「盗賊...。ちょっとなだめてくるから、僧侶はここにいて。」

 

スライムたちは出ていった。

 

ルフェ「わかってる?ゆ、勇者の娘の正体。」

 

僧侶「正体・・・?今の話に娘の正体は・・・」

 

ルフェ「あ、あの娘が『ヤト』・・・です。」

 

僧侶「!?。そんな馬鹿な!あの娘はシエスタで私の知り合い・・・。」

 

賢者は本をぱらぱらとめくり、僧侶に手渡した。

 

シエスタ『ねえ勇者?結婚しようか?』

シエスタ『勇者?おいしい?』

シエスタ『娘の名前は何がいいかな?』

シエスタ『あいたた...ヤトはやんちゃさんだな。』

シエスタ『ねえ?なんか眠くなってきちゃった。』

こうして勇者シエスタは幸せに天寿を全うしたのです。

 

僧侶は本を真っ二つに破いた。

 

僧侶「あっ、ごっ、ごめん!つい......。」

 

ルフェ「い、いいんだよ。この本はそういう運命だったから。」

 

スライム「ぐすっ、盗賊先に町に戻ってるって。どうしたの?」

 

僧侶「・・・」

 

ソーシュは部屋を飛び出した。

 

ルフェ「彼女の左手の甲・・・見た?」

 

スライム「手袋しててみたことは・・・あっ、」

 

ルフェ「早くした方がいいよ。彼女がいなくなる前に。」

 

スライムが後を追って部屋を出た。

 

ルフェ「これで賢者は歴史上に現れることはなくなる・・・か。」

 

———ノークライムの町

 

盗賊「私は勇者なんかじゃ・・・ぐすっ。」

 

僧侶「シエスタ!」

 

盗賊「?。僧侶?ママの名前、なんで・・・。」

 

僧侶「そう・・・そうなんだ。やっぱり。あなたはシエスタの娘で物語に出てきたヤト・・・なんだね?」

 

盗賊「そう・・・だよ。ママが盗賊だったから私も盗賊で・・・」

 

僧侶「ヤト...私たちと旅をしない?」

 

盗賊「旅?」

 

僧侶「そう。三人で魔王を打ち倒すの。それで、王様から報奨金をもらって楽して暮らす。どう?」

 

スライムのタックル。

 

盗賊「こんな私でも、私なんかでも、魔王を倒せるかな。」

 

スライム「たおせるよ。たぶんね。」

 

 

 

僧侶「バグって剣しか装備できない」 FIN.

 

 



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