チート幌筵泊地、次の敵はセイレーン也 (提督兼指揮官兼トレーナー)
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設定集

背景設定とか色々


 

 

幌筵泊地

千島列島の最北端にある島の………、ってのはまぁ置いておいて、2030年代の技術者並びに工作機械の一斉転移によって、深海棲艦と戦闘中の1947年ながらここだけチートクラスの技術を持つようになった拙作の毎度の舞台。その力は凄まじいもので、1万隻の深海棲艦を全滅させるなど、手が付けられないものとなっている。今作では艦娘は転移せず、コピーされた島と一部の艦娘、TS化した転生者達だけとなっている。

 

 

マドラス基地

アズールレーンとレッドアクシズの合同基地として設立……ってのはこちらの設定で、原作ではマドラスサーバーとして実在する。(なんでマドラスかって?うp主の入ってたサーバーだからだよ)

 

 

 

人物名

 

 

 

多元 実

 

(今作では漢字そのままたげんみのりとなっている)

 

元は国内最大手の重工メーカーで戦闘機開発のプロジェクトチームのリーダーをしていた。この世界に転移してからは幌筵泊地の提督をしつつ、戦闘機開発を行っている。実は出身が防衛大学校で健康上の問題から任官拒否し、国立大学工学部を卒業して、重工に入ったという経歴の持ち主。時折見える作戦立案能力はこの時培われたもの、一応今作の主人公

 

名前の元ネタは源田実

 

 

 

腰堀二郎

(今作では腰堀祥子という名前)

多元と同じく、開発チームのメンバーで国立大学時代の多元の後輩。機体設計に関して抜群の才能を持ち、国産戦闘機開発でも機体設計を担当した

 

 

名前の元ネタは堀越二郎

 

 

 

 

小玉義雄

(今作では小玉佳美となっている)

元は多元達と同じ重工メーカーで多元達とは違い戦車の開発を行っていた。そろそろ定年を迎える頃になって、ちょうど開発した戦闘機を売り込みたいがために交渉役を探していた多元に頼み込まれて開発チームのパイプ役を担当していた。チーム内最年長ということもあってか、磨かれた交渉力は絶大なもので、最終選考まで残れたのは彼の手腕無しでは考えられない。予算獲得なども上手いため、今後も活躍が期待される。

 

 

名前の元ネタは児玉誉士夫

 

 

 

 

 

平河結弦

(今作では平河柚となっている)

海自向けの護衛艦、潜水艦を担当していた造船メーカーで、異端児扱いされていた造船チームのトップだった男で、技術は確かなのだが、作るものがどいつもこいつもゲテモノ揃いだったため不採用になることがしばしばあった。(この癖はこちらに来ても治っていない。)魔改造という名の新造が多いこの泊地は天職なのかもしれない。

 

 

名前の元ネタは平賀譲

 

 

真多獅郎

(今作では真多裕美)

平河の部下でMITを首席で卒業した化け物。専門分野は多岐にわたり、特に反物質系統やオーパーツなどに異常な程の適応力がある。

 

モデルはもちろん人類のチート真田志郎

 

 

うp主(者主右作)

この作品の作者で、何故かたまに出てくる。会話の人手が足りない時や単純にネタ切れだったりする時によく出てくる。いたところで何かあるという訳では無い。と思っていたのか、他の登場人物と違って特にこれといった役割が無いので、その時々に応じた役割で出てくる。決してキャラ作りがめんどくさい訳では無い。そして、今作ではマドラス基地の前指揮官にして元帥という、無駄に待遇が良くなっている。

 

 

 

 

オリジナル艦娘

 

 

建御雷級戦略打撃艦

大日本合衆国という艦娘とも転生者達とも違う世界線からやってきた最新鋭艦。圧倒的な航空戦力或いは、砲撃によって敵中枢部に打撃を与えることをコンセプトとして設計された。同型艦は次の2隻

 

 

建御雷

建御雷級の1番艦で、種別は空母。頼れるお姉さん気質であるため艦隊でも人気が高い。

 

全長 350メートル

全幅 82メートル

機関 核融合、及び予備のディーゼルエンジン

速力 35ノット

艦載機 搭載機82機 F14Eハイパートムキャット×32機、F31グレイファルコン×16機、A12Cノイ・アベンジャー×16機、EA18Gグラウラー×6機、E2Dアドバンスド・ホークアイ×2機、SH60K×6機、MV22×2機、C2(アメリカ海軍のやつ)×2機

武装 ファランクス×3基、レーザーCIWS×2基、Mk29×2基、RAM21連装発射基×2基

その他 レーダー等の各種装備はジェラルド・R・フォード級に相当

 

 

 

建御名方

建御雷級の2番艦で艦種は戦艦。オタクに優しいギャル、というか本人がオタク。腰掘とはいい感じなのでこの異世界での進展が気になるところ。

 

 

全長 360メートル

全幅 50メートル

機関 建御雷に同じ

速力 35ノット

武装 51cm三連装レールガン×4基、12.7サンチ連装両用COIL×2基、Mk41VLS×4基、SeaRAM×4基、ファランクス×4基

艦載機 榛名と同じ

その他 基本的には榛名に準ずる

 

 

 

海上自衛隊護衛艦 日護、日月、日波

多元達とは別の世界線の自衛隊が建造した護衛艦。幌筵泊地で何故か使用可能になった建造ドックを利用して建造された。(ちなみに本当は読者から頂いたオリジナル艦)

 

 

護衛艦日月

 

自衛隊が日護と共に建造した護衛艦

全長200メートル全幅30メートル

システム.マルチイージス(ノーマルイージス×10)

武装

主砲12.7センチ砲2機(レールガン、砲弾の両方射撃可能)

短魚雷発射管三連装2機

VLS.210セル

CIWS.6機(ファランクス2機ミサイル発射式2機レーザー砲2機)

航空機.ロクマル2機(耐熱加工しているためF35の運用が可能)

 

見た目と性格

灰色の髪と目

優しく影から見守る姉さん気質お節介してその人がだらけたりしない様に厳しくもある。

 

護衛艦日波

システム.ミニイージス(ノーマルイージスの半分の性能ノーマルイージスがミサイルを十発誘導可能に対してミニイージスシステムは五発)

自衛隊が領海を守る為に数が必要だった為にイージスシステムの性能を下げて量産化した艦

全長90メーター全幅20メーター

武装

7.6センチ砲1機

三連装短魚雷発射管1機(二次大戦の駆逐艦の様に艦中央に設置する事でコストを下げている)

VLS.64セル

CIWS.2機(ファランクス1機ミサイル発射式1機)

遠隔操作型の小型ボート30艇(おもちゃのボートみたいな見た目だが対空対潜レーダー搭載日波一隻で広大な範囲をカバー出来る)

見た目と性格

灰色の髪と目

性格は雷の様なお節介お母さん気質と違い親を手伝う様に手伝いを率先してやる良い子明るいので艦隊の癒し

 

護衛艦日護

 

自衛隊が作った戦艦相手が先制攻撃して来ても耐える様作られた。

全長400くらい

横幅80くらい

システム.マルチイージス(ノーマルイージス30個分ノーマルイージス1つでミサイル10発が誘導可能)

主砲.80センチ三連装砲3機(レールガンと実弾両用可能)

副砲.12.7センチ砲12機(オートメラーラ)

VLS. 4000個

対空.レーザー砲4機.CIWS10機(ファランクス6ミサイル型4)

短魚雷発射管三連装2機

航空機.ロクマル.10機.F35.15機

 

見た目は灰色の髪と目(イージス艦は灰色の塗装だから)

性格は仲間に優しいけれど上官がクソな命令をしたら徹底的に逆らう(例え総理大臣でも)けど命令ではなくお願いなら聞く

 

 

 

特殊艦ハボクック、エルドリッジ

他の艦娘とは明らかに異なる技術体系から生み出されたと見られ、深海棲艦によって洗脳されて運用されていたのを鹵獲したエルドリッジと、建造中の事故によって誕生した氷山空母ハボクックのこと。(どちらも読者からいただいたオリジナル艦)

 

エルドリッジに関しては依然として詳細不明。

 

ハボクックに関しては次の通り

 

 

 

全長 1800メートル

全幅 200メートル

機関 核融合炉

搭載機数 1200機

速力 10ノット

艦載機 JAS39グリペン、E2Dアドバンスド・ホークアイ、SH60K等

兵装 VLS×8基、レーザー兵器多数(艦艇攻撃も可能)

 

 

今作ではハボクックは幌筵泊地の航空基地として作り直され、エルドリッジに関しては被るため転移していない。

 

 

 

F-3C 蒼燕

全長 19.7m

全幅 13.5m

全高 4.5m

翼面積 78.5㎡

空虚重量 16000kg

最大離陸重量 27000kg

エンジン F11エンジン

ドライ出力 225kN×2

アフターバーナー出力 240kN×2

最高速度 M2.5

巡航速度 M1.6

フェリー時航続距離 4500km

戦闘行動範囲 1200km

実用上昇限度 21000m

固定武装 航空機用レーザー×2

空対空兵装 長距離空対空ミサイルAAM-7改×6、近距離空対空ミサイルAAM-8×4

追加兵装(対地攻撃時) 長距離空対空ミサイルAAM-7改×2、近距離空対空ミサイルAAM-8×4、空対地ミサイルAGM-65×8またはGBU-39×10、その他長射程兵器は数発

追加兵装(対艦攻撃時) 長距離空対空ミサイルAAM-7改×2、近距離空対空ミサイルAAM-8×4、極超音速対艦ミサイルASM-4×4発

リミッター解除時 空対空ミサイル、空対地ミサイル、空対艦ミサイルなどが増加

見た目 F-3予想図と同じ

乗員 1名+支援AI

 

 

名称:F-15 NEXS「撃震」

乗員: 1名

全長:19.4 m

全高:5.4m(垂直尾翼が斜めになった為、若干低下している

翼幅:13.1 m

翼面積:56.5 m^2

兵装搭載量:最大15t

エンジン:幌筵泊地製「噴式栄41型」

最高速度:M2.8

巡航速度:M1.8

航続距離:5200km

戦闘航続距離:2200km

実用上昇限度:21000m

固定武装:25ミリガトリング砲×2

ステルス性:J-20以上、正面のみF-35と同等

格闘性能:F-3には劣る(機体規模、重量上の理由)

追加武装:F-3に搭載可能ならほとんど積めるものの、ステルス性を維持するためには対艦ミサイルの複数搭載は難しい

 

 

 




今後また追加します


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第1話 次の世界では女性です。

というわけで、始まりました。例のごとく真面目に読んではならないので気楽に読んでください。


 

「ん、なんか海の様子が変だな。」

 

 

幌筵泊地とは明らかに違う海を眺める拙作毎度恒例の主人公、多元実なのだが、今回は彼自身の様子もおかしい。

 

 

「とりあえずこの浜から移動しようか……、ってなんじゃこりゃア゙ア゙ア゙ア゙ア゙」

 

 

胸元の主張が激しくなってるし、声も何故か高くなっている。

 

 

「おいゴラァうp主TSとか舐めとんのか!?」

 

 

ブチギレる女性に歩みを進める2人の女性がいる。

 

 

「あの〜、もしかして先輩ですか?」

 

 

ふっ、と振り返るとそこには建御名方ともう1人……

 

 

「腰掘か?」

 

「そうです!、なんか一緒に寝ていたらいつの間にか女の子になってたみたいで……、とりあえず建御名方から服は借りたんですが、先輩は…、女性用の将校服ですね。」

 

「とりあえずまあ、あの馬鹿野郎を探すぞ、で、ここは一体どこなんだ?」

 

「マドラスって場所らしいです。幌筵島はあそこにありますし、ここが一体どこなのかさっぱりですが………」

 

「ってことはまだ俺たちは戻れてないのか……」

 

「そうみたいですね、どうやら役割も幌筵泊地にいた頃とさして変わらないようですし………」

 

「とりあえず執務室に行くぞ。」

 

 

執務室のある建物に向けて歩き出す多元

 

 

胸部装甲がよく揺れる。

 

 

「先輩、せめて女の子っぽい喋り方にしないと……」

 

「うるせぇ、あの野郎に文句のひとつ言わずに今回の設定通りに動けるか!!」

 

 

怒り心頭で、腰堀の意見もすぐに切り捨てる有様……

 

 

いい加減メタ発言が多すぎる気もするがとりあえず3人は執務室に向かうことにした。

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

執務室にて

 

 

???「それで、私たちの新しい指揮官様は一体いつ頃来られるのですか?」

 

???「もうそろそろ来ると思うよ。」

 

???「優秀だといいのですが……」

 

???「僕が保証するよ。」

 

 

 

ドンドンドンドンドン!!

 

 

激しく扉を叩く音がする。

 

 

???「どうぞ、入って。」

 

 

バタン!、音を立てて血相を変えた多元(♀︎)が入ってくる。

 

 

(腰堀と建御名方は置いてきました。)

 

 

「うp主てめぇ、俺ら転生者全員まとめてTS化するとか一体何をとち狂ってんだ!!」

 

「いやまぁ、これで幌筵泊地関係作品3作目だし、そろそろ普通のネタだと厳しいと思ったからね、ちょっと性別変えてみた。」

 

 

 

「ちょっとじゃない!!」

 

 

まぁ怒り心頭の多元さん、そんな程度の説明では到底収まるはずもなく……。

 

 

「そういえば、貴様はうp主だからこの世界では絶対死なないな、憂さ晴らし兼ねて1回殺してやる。」

 

 

手元の銃を握り、構えようとすると、隣の女性が不思議そうな顔をした。

 

 

???「あの〜、この方が私たちの新しい指揮官様なんですか?、なんだか相当怒っていらっしゃるようですが……」

 

「あー、気にしなくてもいいよ、これはこっちの話だから」

 

???「というより、上官に対して少々言葉遣いが荒いというか…」

 

「えっ、待って上官?」

 

 

突然でた一言に一旦冷静になる多元

 

 

???「あら、ご存知無いのですか?、この方はアズールレーン並びにレッドアクシズの統合基地であるマドラスの前指揮官にして、対セイレーン戦線の最高司令官に当たる者主右作(ものぬしゆうさく)元帥ですよ。あなたがたを推薦したのも彼ですわ。」

 

「者主右作って作者とうp主を適当に漢字にして混ぜただけじゃねぇか!(実話)それに元帥って……、中将の俺…、もういいや、私よりも立場が上って……」

 

 

いい加減抗議するのに疲れたのか、徐々に今回の設定通りに話し始めた。

 

 

「おっ、様になってるねぇ。」

 

「だまらっしゃい!!」

 

???「黙ってれば美人なのに……」

 

 

白髪の女性が残念そうな顔をする。

 

 

「で、隣の女性は誰なんですか?、見たところ艦娘……、えーっと、資料によればKAN-SENのように見えますが……」

 

 

隣にいたKAN-SENから手渡された手元の資料を読みながら質問する。

 

 

「さすがは多元実(たげんみのり)中将、理解が早いな、彼女はイラストリアス級装甲空母、そのネームシップのイラストリアスだ。僕がいた頃の秘書艦を務めていた、彼女には今後、新しい秘書艦並びに貴官のサポートに回ってもらう。」

 

 

「イラストリアスですわ、指揮官様、どうぞよろしくお願いします。」

 

「多元実中将です。よろしくお願いします。」

 

「さて、イラストリアス、私はこれから彼女達に色々説明したいことがある、あとのお茶会には参加するからそれまで失礼して貰えるかな?」

 

「わかりましたわ、では後ほど。」

 

 

イラストリアスはそういうと退出した

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

「で、この世界について簡単に説明してもらえるかしら。」

 

 

結構板に付いてきた話し方で、説明を求める。

 

 

「ああ、この世界は君たちが以前居た世界のように、特殊な生命体によって人類が制海権を失いつつあった世界だ。我々人類はKAN-SENと呼ばれる存在によってセイレーンと呼ばれる生命体と戦っている。」

 

「彼女達の艤装って……」

 

「うむ、だいたい艦娘達と同じだと思ってもらっていい。ただ、彼女達は普段は軍艦として海に浮かべてあるため、装着するのは戦闘時だけとなっている。」

 

「となれば、やはり平河さんの力が必要ですね。」

 

「それに航空隊もだ。さすがに元いた世界の幌筵泊地丸ごと持ってくる訳にはいかなかったからな、施設と設備だけコピーした。」

 

「後、何人か艦娘が来てるみたいですが……」

 

「ああ、君たちが建造した艦娘や、建御雷クラスに関しては連れてこれた、だが、エルドリッジについては無理だった。」

 

「わかりました。で、秘書艦はどちらに?」

 

「もうすぐ来る。」

 

 

コンコン

 

 

「失礼する。ユニオン所属、エンタープライズ、ただいま到着した。」

 

「ご苦労、エンタープライズ、早速例の件について話し合いたい。」

 

「ああ、新しい指揮官の件か?、わかっている。それで元帥の隣にいるのがそうか?」

 

「話が早いな、正しくその通りだ。多元、彼女がユニオン一のKAN-SENとも名高く、ユニオンのリーダーでもあるヨークタウン級空母二番艦のエンタープライズだ。」

 

「新しく着任した多元実と申します。よろしくお願いします。」

 

「よろしく頼む。」

 

「エンタープライズには彼女の秘書艦を務めてもらう、セイレーンの脅威は待ったなしだ、2人とも気を引き締めてくれ。」

 

「はい」

 

「了解した。」

 

「では、彼女とはもう少し話し合う内容があるからエンタープライズは退出してくれ。」

 

「わかった。」

 

 

エンタープライズが退出する。

 

 

「どうだ?、あの娘は。」

 

「責任感が強いと思いました。」

 

「彼女は仲間思いで、責任感も強いからな、きっと優秀な秘書艦として活躍してくれるだろう。さて、一応引き継ぎとしての内容は終わった。だが……」

 

「私自身、いえ、私たちを呼んだ本来の目的ですね?」

 

「その通りだ。以前と同様に、KAN-SEN達の魔改造を頼みたい。」

 

「KAN-SENは相当な数がいます。さすがにすぐにはできるものではありませんが……」

 

「うむ、だからある程度僕の方でこなさせてもらった。」

 

「と言うと?」

 

「これがその一覧だ、あまりやりすぎると君らの仕事が無くなりかねんからこれだけしかいないがな。」

 

 

そう言って紙を渡す

 

 

「これは……」

 

 

全ての創造主(諸悪の根源)うp主が作った魔改造が次の通り

 

 

イラストリアス級装甲空母(魔改造後)

▶️イラストリアス級防空空母

 

全長 380m

最大幅 100m

主機 艦船用核融合炉

カタパルト 電磁カタパルト4基

速力 35ノット以上

艦載機 Su57(艦載機型)×18機、A-12改(もとより角度をきつくして速度を上げている。)×18機、F-22Cシー・ラプター(計画にあった艦載機型ではなく、基本設計に近い方になっている。)×18機、SH60K×10機、E-2Dホークアイ×2機、EA18G×6機、MV22オスプレイ×10機

兵装 Mk41mod.22VLS×2基(アスロック、ESSM発射可能)、RAM並びにSEARAM二基ずつ、レーザーCIWS×4基

 

 

 

金剛型戦艦(魔改造後)

▶️金剛型電子戦艦

 

 

全長 240m

全幅 35m

主機 艦船用核融合炉

速力 38ノット

兵装 41cm完全自動砲(毎分10発)、Mk41mod.15(セル数は全部で300セル) Strike-Length、12.7cmレールガン×4基、SeaRAM×4基、レーザーCIWS×4基

艦載機 SH60K×2機、弾着観測用ドローン×2機

備考イージスシステムの30倍の探知能力、追尾、対処能力を持つアドバンスド・イージスを装備、その装備の効果的運用のために艤装内部にスーパーコンピュータを装備

 

 

 

 

高雄型重巡洋艦(魔改造後)

▶️高雄型重ミサイル巡洋艦

 

 

全長 210m

全幅 20.3m

主機 艦船用核融合炉

速力 38ノット

兵装 20.3cm三連装砲(毎分20発)、Mk41mod.15(セル数は全部で160セル) Strike-Length、RAM×二基、SeaRAM×4基、煙突型対艦ミサイル用VLS×1基(96セル)

艦載機 SH60K×2機

備考 イージスシステム搭載

 

 

 

大鳳型装甲空母(魔改造後)

▶️大鳳型電子防空空母

 

 

全長 400m

最大幅 110m

主機 艦船用核融合炉

速力 35ノット以上

艦載機 F-3C心神(つべでCGで出てくるやつの艦載機型)×32機、F3Fストライク心神(つべでCGで出てくるやつの艦載機型)×32機、EA27C電神(雪風に出てくる戦闘機を電子戦機化)×8機、QFA-47(X47的な)×18機、E-2D×2機、MV22オスプレイ10機、SH60K×10機

兵装 Mk41mod.22VLS×2基(アスロック、ESSM発射可能)、RAM並びにSEARAM二基ずつ、レーザーCIWS×4基

備考 アクティブステルス用の設備あり

 

 

 

 

「うわぁ……、エグイですね……」

 

「うむ、だがこれには理由がある。」

 

「理由?」

 

「セイレーンは君たちが戦ってきた深海棲艦よりも危険であると考えている。」

 

「と言うと?」

 

 

タブレットを取り出して説明する。

 

 

「連中にはミサイルもしくはロケットと見られる攻撃兵装、大型の船体、更には上位個体と呼ばれる存在の機動力は以前で言うところの姫級とは全く異なる性質を持つと言っていい。君たちが今後、基地航空隊を整備する際も、なるべく運動性などが高い第4.5世代以降の機体を採用してくれ。」

 

「なっ……」

 

 

固まる多元。深海棲艦と言えばとかく数は多かったものの、単艦性能で言ったらそれほど強いものとは言えなかった。だからこそ圧倒できていた訳だが、今回は相手の様子も以前とは違う。

 

 

「だから、ミサイルも当然機動性に優れたミサイルを開発して欲しい。難しいことだがいけるか?」

 

「もちろんです。」

 

「では、あとは任せた」

 

 

全てを放棄してどこかへ歩き出す

 

 

「えっ、ちょっと待って作者、どこ行くの?」

 

「イラストリアスとお茶会。」

 

「させるかァ!」

 

 

 

この日、幌筵泊地とマドラス基地では銃を向けながら追いかける女性がいたという………




はい、というわけでまさかのTSモノという有様……笑笑、技術力は相変わらずなのできっと活躍してくれるでしょう。


次回もお楽しみに!


間違い、指摘はコメント欄までお願いします


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第2話 艦隊魔改造作戦開始!!

さぁ、というわけで拙作伝統芸のほぼ新造の魔改造選手権です!!(笑)


真面目に読まないことを大切に……



あなたの推し、私の推しはどうなるか?



どうぞごゆっくり


「皆さん揃っていますか?」

 

 

南国へ転移した幌筵泊地の地下に設置された会議室に集まる女性達。

 

 

彼女らは全員転生者もしくは幌筵泊地の転移とともにやってきた艦娘だ。

 

 

「先程、者主右作元帥から私に対して、直接お話がありまして……って誰が誰だか分からない……」

 

 

なんせ、男だったやつが全員女になってるんだ、見分けがつかない。

 

 

「とりあえず点呼するね。平河さん」

 

「はい」

 

 

明石を黒髪にしたような女性が手を挙げる

 

 

「小玉さん」

 

「はい」

 

 

鳳翔さんをちょっと老けさせた感じの女性が手をあげる。

 

 

「真多さん」

 

「はい」

 

 

眼鏡っ娘合法ロ○が手を挙げる。

 

 

その他確認を取った全員が何らかの特性を持った女性となっている。

 

 

「うp主あの野郎………」

 

「先輩、声、声……」

 

 

うっかり素に戻った口調を腰堀が指摘する。尚、多元に関しては香取を黒髪にした感じ、腰堀は地味巨○で、腰堀と建御名方が絡めばギャルと地味系女子の百合といういい感じの展開が楽しめる。

 

 

「まぁ、全く特性が無いと見分けがつかないってこともありますし、しょうがないと言えばそうですし……」

 

「いや、これ小説だから」

 

 

メタ発言を繰り返す多元だが、とりあえず全員の確認は取れたので、次へと進める。

 

 

「私たちがこれからしなければならないのはこの泊地と対岸にあるマドラスに所属するKAN-SEN、そして、ブレストに所属するKAN-SENの魔改造。幌筵泊地航空隊の再建を行う必要があります。」

 

「ブレスト??」

 

「本来ならフランスの場所ではありますが、まぁとりあえずそれは置いておくとして、ブレストにはとある指揮官がヴィシアなどの艦隊を率いて駐留しているそうで、そちらの方の強化も頼みたいとの事です。陣営については各自に配った資料を参照してください。」

 

「で、開発要求は?」

 

「とにかく第4.5世代機以上の機体を投入すること、対艦ミサイルにも高機動性を採用することです。」

 

「また随分とぶっ飛んだ要求をしますな。」

 

「資料にあるように、奴らは原始的な巡航ミサイルなどの現代兵器を備えている可能性があるとされています。加えて、上位個体と呼ばれる存在は極めて高い機動性を持っており、通常の対艦ミサイルでは避けられる可能性もあります。深海棲艦同様に対処するのは危険です。」

 

「では、KAN-SENへの魔改造は私と真多で行います。うp主……、じゃなかった元帥にはブレストにいる指揮官に自分のKAN-SENを連れてくるようにお願いします。」

 

「航空機は先輩と僕で行います。小玉さんはどうします?」

 

「私は対空砲や、基地の防衛設備の改修なんかを進めておきます。元帥なら心配はいらないとはおもいますが、一応予算の方も確保するつもりです。」

 

「宇宙部門は衛星の整備を急いでください。それでは解散。」

 

 

 

さぁ、皆さん覚悟はいいかね?

 

 

 

 

それでは今回も逝ってみよう!!

 

 

 

☆魔改造Time☆

 

 

まずはKAN-SENの魔改造から

 

 

主人公格の4人を例に魔改造を始める。

 

 

まずは綾波!!

 

 

魔改造するのはあさひ型を参考にする。

 

 

んで、その結果が次の通り。

 

 

全長 160m

最大幅 19m

機関 COGAG

速力 38ノット

兵装 62口径5インチ単装砲×1基、SeaRAM×2基、Mk41mod.9VLS×1基、四連装多用途魚雷発射管×2基(短魚雷、長魚雷両方の運用に対応)、対艦ミサイル専用VLS(24セル)×1基、12.7ミリRWS×2基

艦載機 SH60K×2機

レーダー類はあさひ型に準ずる

 

 

 

ちなみに、これは睦月型、吹雪型以降の秋月型、島風型、後他に神風型とかの特例は除いて全てこの改装になる。

 

 

(えっ?、秋月型と島風型と居るかは分からない雑木林はどうするかって?、秋月型はタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦に四連装多用途魚雷発射管×2基(短魚雷、長魚雷両方の運用に対応)、対艦ミサイル専用VLS(24セル)×1基をセットして、ファランクスをRAMに変えたやつ、島風はまた今度やるし、神風型はもがみ型。以上)

 

 

うーむ、これもうほぼあさひ型、汎用護衛艦なんだよなぁ………。

 

 

 

まぁ、これは平常運転なので慣れよう。

 

 

さぁ次はジャベリン!

 

 

魔改造の結果が次の通り

 

 

全長 160m

最大幅 22m

機関 統合電気推進

速力 38ノット

兵装 55口径114ミリ単装砲×1基、75口径30ミリ機関砲×2基、SeaRAM×2基、シルヴァーA50VLS、四連装多用途魚雷発射管×2基(短魚雷、長魚雷両方の運用に対応)、対艦ミサイル専用VLS(24セル)×1基、12.7ミリRWS×2基

艦載機 SH60K×1機

レーダー類は45型駆逐艦に準ずる

 

 

こちらはロイヤル所属の全ての駆逐艦に採用することとなる。

 

 

もう45型駆逐艦………。

 

 

 

さて、続いては何故か初期艦扱いのZ23!

 

 

さっさと解説していこう。

 

 

全長 170m

最大幅 24m

機関 COGAG

速力 38ノット

兵装 64口径127ミリ単装砲、SeaRAM×2基、Mk41mod.9VLS×1基、四連装多用途魚雷発射管×2基(短魚雷、長魚雷両方の運用に対応)、対艦ミサイル専用VLS(24セル)×1基、12.7ミリRWS×2基

艦載機 無人機×2機、SH60K×1機

レーダー類はMKS180に準ずる

 

 

こちらは鉄血所属の全艦が対象となる

 

 

うーむ現代ドイツ海軍でも勝てるやついねぇぞこれ(MKS180と呼ばれる次世代艦がモデルだからしょうがないが)

 

 

 

さて、残りはユニオンのラフィー!

 

 

アメリカ、駆逐艦、と来て、もう嫌な予感しかしないがとりあえず逝ってみよう。

 

 

 

全長 160m

最大幅 21m

機関 COGAG

速力 38ノット

兵装 Mk.45 127mm単装砲、Mk38 25mm機関砲×2基、SeaRAM×2基、Mk41mod.7/15 VLS、四連装多用途魚雷発射管×2基(短魚雷、長魚雷両方の運用に対応)、対艦ミサイル専用VLS(24セル)×1基、12.7ミリRWS×2基

艦載機 SH60K×1機

レーダー類はアーレイ・バーク級に準ずる

 

 

 

 

  尚 ユ ニ オ ン 所 属 駆 逐 艦 

   全 艦   採 用

 

 

 

あーあ、やっちまったよ、これで一体何隻イージス艦できるんだ?

 

 

(手元のスマホで調べてみる)

 

 

 

( ˙꒳˙ )oh......15隻以上………。

 

 

 

よし、気を取り直して(現実逃避)続いて巡洋艦以上逝ってみよう!

 

 

 

今までとは違い、設計を共通化させて整備しやすくする。

 

 

メタい話するか?

 

 

いいだろう

 

 

 

 

        中の人がサボった。

 

 

 

 

以上解散!!(だいたい現代にキーロフとかタイコンデロガとかニミッツとかしかいない時点で1から作らざるを得ないんだ制作コストも考えてくれ)

 

 

 

それでは軽巡向け魔改造パック(?)逝ってみよう!

 

 

 

全長 180m

最大幅 25m

機関 COGAG

速力 36ノット

兵装 155mm連装砲(毎分15発)×4基、75口径30ミリ機関砲×4基、SeaRAM×2基、Mk38 25mm機関砲×4基、Mk41mod.7/15 VLS、四連装多用途魚雷発射管×2基(短魚雷、長魚雷両方の運用に対応)、対艦ミサイル専用VLS(48セル)×1基、12.7ミリRWS×2基

艦載機 SH60K×2機、UAV×2機

レーダー類はタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦の最新バージョンとする。

 

 

oh......、現代艦でもキーロフくらいじゃん勝てるやつ……

 

 

続いて重巡向け魔改造パック逝ってみよう!

 

 

全長 200m

最大幅 28m

機関 艦船用核融合炉

速力 35ノット

兵装 20.3cm三連装砲×4基(毎分12発)、57mm速射砲×4基、75口径30ミリ機関砲×4基、SeaRAM×2基、Mk38 25mm機関砲×4基、Mk41mod.7/15 VLS、四連装多用途魚雷発射管×2基(短魚雷、長魚雷両方の運用に対応)、対艦ミサイル専用VLS(48セル)×1基、12.7ミリRWS×2基

艦載機 SH60K×2機

レーダー類はうp主の魔改造艦の高雄型と同じ

 

 

何ィ?、高雄型よりスペックダウンしてるって?

 

 

いいかね諸君

 

 

コストだよ!!(本音言うと推しが1番強くしておきたいといううp主の傲慢)

 

 

 

さて、お次は軽空母と行こうか

 

 

転生者共のお遊びの結果が以下の通り

 

 

全長 260m

最大幅 40m

機関 艦船用核融合炉

艦載機 F35B×15機、EV-22オスプレイ(オスプレイの早期警戒機仕様)×2機、SH60K×4機

兵装 ひゅうが型同様のMk41 VLS×1基、75口径30ミリ機関砲×4基、SeaRAM×2基、Mk38 25mm機関砲×4基、ファランクスCIWS×2基、12.7ミリRWS×2基

レーダー類はひゅうが型に近い

 

 

 

うーむこの対空お化け……、

 

 

一応言っておこう、こいつは軽空母である。

 

 

尚、どこぞのクズネツォフみたいに対艦ミサイルを搭載する計画もあったとか

 

 

なんてキチガイ野郎なんだ

 

 

そんじゃあ次は正規空母(えっ?、早いって?、尺が詰まっちまうんだよ!!)

 

 

魔改造屋の回答が以下の通り

 

 

全長 350m

最大幅 90m

機関 艦船用核融合炉

速力 35ノット

艦載機 F-31グレイ・ファルコン(FC-31を艦載機化した上でアビオニクスを強化)×64機、EA18G×4機、E-2D×2機、SH60K×6機、MV22オスプレイ×4機

兵装 ひゅうが型同様のMk41 VLS×2基、75口径30ミリ機関砲×4基、SeaRAM×4基、Mk38 25mm機関砲×4基、ファランクスCIWS×4基、12.7ミリRWS×2基

レーダー類はひゅうが型の発展型

 

 

 

対空装備マシマシの脳筋空母………、トムキャットとか積まないのかって?改造型の量産に時間がかかってしまったから出せない。

 

 

そのうち積み替える(そのうちな)

 

 

 

さて次は航空戦艦逝ってみよう!!

 

 

え?超巡はどうするかって?

 

 

 

わかってるさ、もちろん。

 

 

で、超巡の詳細が以下の通り

 

 

全長 230m

最大幅 35m

機関 艦船用核融合炉

速力 35ノット

兵装 290mm三連装砲×4基(毎分10発)、76mmスーパーラピッド砲×4基、57mm速射砲×2基、75口径30ミリ機関砲×4基、SeaRAM×2基、Mk38 25mm機関砲×4基、Mk41VLS×3基(セル数合計200)、四連装多用途魚雷発射管×2基(短魚雷、長魚雷両方の運用に対応)、対艦ミサイル専用VLS(64セル)×1基、12.7ミリRWS×4基

艦載機 SH60K×2機、UAV×4機

備考 備考イージスシステムの15倍の探知能力、追尾、対処能力を持つアドバンスド・イージスⅡ(量産性重視)を装備、その装備の効果的運用のために艤装内部にスーパーコンピュータを装備

 

 

これを世の中では戦艦という(迷走)

 

 

次、航空戦艦。

 

 

全長 270m(大和よりでかい)

最大幅 80m

機関 艦船用核融合炉

速力 35ノット

兵装 41cm連装砲(毎分6発)、Mk41mod.7/15 VLS、76mmスーパーラピッド砲×4基、57mm速射砲×2基、75口径30ミリ機関砲×4基、SeaRAM×2基、Mk38 25mm機関砲×4基、12.7ミリRWS×4基

艦載機 F35C×15機、E-2D×2機、SH60K×4機

備考イージスシステム搭載、艤装解除時の見た目は虎狼型に類似

 

 

 

うーむチート、てかこれもうこの時点でセイレーンの勝ち目が無いのに、これから更に戦艦が控えているとかいうやばさ

 

 

 

 

この調子で続けたいが

とりあえず次回に回します!!




はい、戦艦と潜水艦、その他は次回に回します。

次回はブレストに所属する提督とKAN-SENに出てもらいますが……、なかなかのぶっ壊れですので覚悟してください。


次回もお楽しみに!


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第3話 戦闘機乗りの指揮官



はい、というわけで、幌筵泊地以外の人外の登場です。

とにかくやばい。

あと、転生者がぶっ倒れますが死にませんのでご安心を。


 

 

 

幌筵泊地飛行場

 

 

ブレストから二機の飛行機が飛んできた。

 

 

1機は、幌筵泊地所有のU4を改良したU4改だ。ブレストからのお客様を乗せている。

 

 

そしてもう一機………

 

 

 

「あれ、確かあれってF-5ですよね?、一体誰が操縦しているんでしょうか?」

 

「確かに、今うちらの航空隊の機体はF/A18Eと、F15Eだけのはずなですが……」

 

「あ、やっぱり乗ってきたんだ……」

 

「うp……、じゃなかった者主元帥!?」

 

「よう、早速色々やっているようで何より、それよりも……、あのF-5戦闘機に乗っている人が知りたいと?」

 

「ええ、一体誰なんです?」

 

「あれはな、人類でただ1人、まともにセイレーンを相手して戦い、勝てる男、ブレストの指揮官、ダイワ指揮官だ。ちなみに今日が初ジェットだ。」

 

「???????????」

 

 

転生者一同困惑している。

 

 

なんせ、F-5戦闘機は第三世代戦闘機の中でも操縦性が良いものではあったものの、いくら超エースパイロットと言えどレシプロ機からいきなりジェット機を乗りこなすなんて、さすがにヤバイ。

 

 

「えーっと、一応確認しますが、人間ですよね?」

 

「当たり前だ。」

 

「うぇ……」

 

 

そして、完璧なまでの着陸を見せた。

 

 

 

中から耐Gスーツを来ていない男が降りてくる。

 

 

「者主元帥、お久しぶりです。」

 

「ようこそ、マドラスへ、ここにいる女性が、新たにこのマドラスの司令にして、あそこの幌筵島の責任者でもある多元実指揮官だ。」

 

「よろしくお願いします。多元指揮官。私はブレスト指揮官のダイワと申します。貴官は最先端の技術をもって、KAN-SENや戦闘機を更新することができるということを聞いております。ぜひ、我がブレストも同じようにお願いしたい。」

 

「全力を尽くします。よろしくお願いします。」

 

 

 

いつものようにあっさりと引き受けた多元だったが、彼女たちは知らなかった、

 

今回の依頼が、多元含めた主要メンバーの多くを病院送りにしてしまうものとなるとは…………

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

「な、なんなんだこのイカれた要求は!!」

 

「どうしてこんな要求してくるんだ?」

 

「おい、これって攻撃機か?」

 

「いや、要求内容は戦闘機だ。」

 

「だとしてもこれは無いだろ!?」

 

「みんな口調、口調!」

 

 

 

設計を始めた転生者達が早くも人外チートの恐ろしい要求を前に本来の口調に戻ってしまう。

 

 

 

なんせ、ダイワ指揮官という人物は大変優秀(キチガイ)なパイロットであり

 

 

・高速移動中の上位個体に250kg爆弾を命中させる

・機銃弾1発で、敵機を落とす

・燃料がギリギリ足りないのに、ダンケルクを守るために出撃し、帰り道は滑空飛行で帰ってくる

・とにかく嫁(ダンケルク)への愛が強いため、無茶を平気で行う

 

 

とか挙げればキリがない。

 

 

 

そんな彼が要求した内容が次の通り

 

 

・旋回性上げろ(96式艦戦並)

・速度上げろ(マッハ3以上)

・弾増やせ(200機以上は落とせるように)

・上位個体を一撃で吹き飛ばせるようにしろ(どんな方法にせよ多分76mm以上は必要)

・航続距離伸ばせ(Su30並に)

・機銃ぐらいは平気で防げ(A-10並に)

・嫁から発艦できるようにしろ(F35B並)

・もちろんレーダーに映りにくいとかいうステルス性も完備するように

・元帥の立てた1ヶ月後の作戦までに間に合わせろ(つまり2週間かそこらで終わらせてくれという意味)

 

 

 

 

結論:どうしろってんだ!?

 

 

 

まず旋回性と速度っていうところが鬼門。F-22ラプターは確か飛燕か隼並の旋回時間だったはずだが、それを満たしたとしても速さに関してはラプターではマッハ3に及ばない。

 

 

一応、マッハ3.3をたたき出したSR-71の戦闘機型のYF-12が無くは無いが、あいつはほぼ直線番長、しかも搭載兵器も少ないと来たからまず論外、実機元にした新型機はまず却下された。

 

 

となれば架空機だが、ここでも問題が起こる。

 

 

 

一体どいつを元にすればいいんやら……

 

 

「おい、こいつならどうだ、トップ○ンで出てきた機体を戦闘機化した奴だ。ダークスターって言うらしい、これでいけるだろ。」

 

「どれどれ……、こいつはダメだ、こいつも直線番長だ。」

 

 

最早口調を気にしていられなくなった多元が即座にダメ出しをする。

 

 

「くそっ、だいたいなんでブラックバード並の速度の機体に失速機動なんて取らせようとすんだよ!頭おかしいんじゃねぇのか?」

 

「知らねぇよ!、だいたいなんで攻撃機でも無いのに防弾性を持たせるんだよ!、それに上位個体向けの装備なんてどうすりゃいいんだよ!」

 

「マッハ3出せて、旋回性に優れた機体どれでもいいからもってこい!!」

 

 

 

如何に第6世代機の設計チームと言えど、さすがに諦めかけたその時、

 

 

 

 

 

 

      幌筵泊地のチートがやってきた

 

 

 

 

 

「失礼します!、提督、これならどうでしょう!?」

 

「ん?これは……、コスモファルコン!?」

 

 

幌筵泊地唯一の古代アケー○アス人(そんなわけない)の真多が持ってきたのは宇宙戦艦ヤ○トの艦載機であるコスモファルコン。

 

 

「おお!、これなら大口径機関砲が搭載されているし、速度もマッハ5は堅い!」

 

「後は76mmクラスのやつだが……、どうする?」

 

「失礼します。お手伝いに来ました。」

 

「平河君、何か案があるのかい?」

 

「ええ、これなんかは如何でしょう?」

 

「76mmレールガンか、これなら威力は申し分ないし、大きさ的にも積めるな。」

 

「機関砲もこの速さでは多分ダメです。威力も考えれば40mmレールガンを積むべきです。」

 

「求められていたのは一撃必殺だな、確かにレーザーよりも確実だな。」

 

「後は素材とエンジンか……」

 

「エンジンは俺が開発していたデトネーションエンジンを転用すれば問題ない、燃費についてもまぁ何とかなるだろう。だが、この熱に耐えられる素材なんてそうそう作れないぞ。」

 

「私に任せてください。」

 

「真多……、何か手はあるのか?」

 

「スペースシャトル計画で使われていたタイルについて、マサチューセッツにいた頃に改良型、新型の研究を進めていました。まぁ、学生生活の片手間にやっていた内容ですが、それでも4300℃以上の熱に耐えられるように設計できてました。今、幌筵泊地地下のスーパーコンピュータ「HOROMUSIROⅡ」で計算したところ、まだ何機も作れる程の量産は不可能ですが、薄く、軽く、しなやかで6000℃まで耐えられる素材の開発が出来ます。」

 

「うっ、嘘だろ……、ロシアですら4000℃が限界だった代物を学生時代の片手間に開発した上、さらに上を行く物が作れるとか……、やっぱり君古代アケーリ○ス人なんじゃねぇの?」

 

「私はちゃんと人間ですって、それに、この素材なら多少設計にゆとりを持って設計することも可能です。」

 

「よし、ならば分担は決まったな。」

 

 

 

 

こうして、全ては決まった。後は作るのみ

 

 

分担は以下の通り

 

 

機体設計チーム(リーダー:腰堀)

エンジン、動力関係(リーダー:多元)

火器管制システム、アビオニクス(リーダー:多元)

機体素材(真多、田城[真多の共同研究者])

各種兵器(リーダー:平河、小玉)

⬆️人手が足りない上、内容的に多元達以外でもこなせるものなので応援を頼んだ。

 

 

 

 

そして、1週間の徹夜の末……

 

 

「これで後は作るだけだ。」

 

 

詳細な設計図の作成と、必要材料の確保に成功、者主並びにダイワよりGOサインが出たため、早速製造に入る。

 

 

 

 

 

・機体骨組みは塊から削り出すことで強度を確保

・耐熱素材と防弾素材、さらに奥に耐熱素材を配置する三重構造によって耐熱性と防弾性を確保

・このレベルでは耐Gスーツは意味をなさないため、液体呼吸を採用、当該パイロット(ダイワ)への訓練を並行して実施

・機体下部の76mmレールガンは固定式とする

・3Dプリンターで部品を作成することで時短

・アビオニクスの一部を多元達転生者が制作していた第6世代戦闘機から流用することで時短

・如何に人外と言えど、さすがに極超音速から生身でバージするのは危険なので、コックピットごと脱出する方法を採用

・バーニアスラスターを各所に配置、フラップ以外でも無理やり動かす。ついでに垂直離着陸もいける

・推力偏向ノズルもちゃんと装備、垂直離着陸は平気でこなせる

・硬さは上げざるを得なかったので35mm(戦後仕様)まで余裕で耐えられる

 

 

 

 

 

で、さらに平河は並行してダイワの嫁であるダンケルクの魔改造もしなければならないのだが……

 

 

 

「超弩級戦艦以外の魔改造パックを流用します。」

 

「ダメだ、ダンケルクが絶対負けないようにしてくれ。」

 

「えぇ……、とんでもない魔改造になりますよ?」

 

「関係ない、やれ。」

 

「うへぇ( ˆᴘˆ )」

 

 

えっ!?、珍しく平河が魔改造なのに依頼主に押されてる!?

 

 

「本当は私が全て守るべきだが、なかなかそうもいかないからな。」

 

 

との発言。(いや、あんた一応指揮官でしょーが!!)

 

 

元々、ビッグセブン等のイレギュラー以外の戦艦については

 

 

 

諸元表

全長 280m

最大幅 25m

機関 艦船用核融合炉

速力 35ノット

兵装 457mm連装砲×4基(毎分4発)、76mmスーパーラピッド砲×4基、57mm連装機関砲×6基、VLS×3基(セル数320セル)、レーザーCIWS×4基

艦載機 SH60K×2機、弾着観測用ドローン×4機

 

 

 

として、そのほかビッグセブン、特別計画艦は

 

 

 

諸元表

全長 320m

最大幅 30m

機関 艦船用核融合炉

速力 35ノット

兵装 510mm三連装砲×4基(毎分3発)、76mmスーパーラピッド砲×6基、57mm連装機関砲×12基、複合CIWS×4基、VLS×4基(セル数480セル)、レーザーCIWS×4基

艦載機 SH60K×2機、弾着観測用ドローン×4機

 

 

 

 

という装備なのだが………

 

 

 

・ダイワが発着艦できるようにする必要がある

・特徴的な四連装砲塔を維持しろとのこと

・対空マシマシ

 

 

 

ということからそうそうに切り替える必要が出てきた

 

 

 

 

んで、その結果が以下の通り

 

 

 

諸元表

全長 300m

最大幅 38m

機関 艦船用核融合炉(高速型)

速力 38ノット

兵装 490mm四連装砲×4基(毎分5発)、76mmスーパーラピッド砲×6基(戦闘機下部のレールガンと砲弾共用)、40mm連装レールガン型CIWS×4基(戦闘機機関砲と同じもの)、レーザーCIWS×8基

艦載機 戦闘機×1機、ドローン×8機

備考 対空に関しては、300機の第4世代機でも突破不可、カタパルトによって戦闘機は射出される

 

 

 

 

うーむ、このやべぇやつ

 

 

 

世界滅びるぞこれ……

 

 

 

なお、ダンケルクとダイワは……

 

 

 

「ダンケルク~、これで戦えるね!」

 

「もう、あんまり無理強いしないの。でも私のためにありがとう。」

 

「( ˶ˆ꒳ˆ˵ )エヘヘ」

 

 

 

 

なんだこのバカップル爆発しろ!!

(うp主はボッチです。)

 

 

 

 

そんなこんなで戦闘機も作られていたのだが………

 

 

 

 

 

「おい、1人倒れたぞ!」

 

「ストレッチャーもってこい!!」

 

「ダメだ、目の前が真っ暗に……」

 

「頑張れ、もう少しで終わるぞ!」

 

「グフッ……」.

 

「うわぁ、先輩が血を吐いた!!」

 

 

 

多元、腰堀なんかは比喩ではなくガチで血を吐くレベルで作業し、他の連中も疲労などからか倒れるやつが続出。機体製造部門だけで3割の人間が病院送りになった。

 

 

最も悲惨だったのは真多の共同研究者である田城である。彼はこのペースに合わせるべく、必死に作業した結果、1ヶ月の昏睡状態に陥ってしまった。

 

 

 

が、大変なのはダイワも変わらない

 

 

 

なんせ、今まで扱ってきたものとは全く異なるものを使わされようとしているのだ、それも1ヶ月以内、戦闘機が完成してからだと2週間あるかどうか。

 

 

対G訓練、液体呼吸対応訓練、各種座学、極超音速機に対応した専用訓練etc……、彼も彼でぶっ倒れそうになった。

 

 

 

 

そして、遂に……

 

 

 

「で、できた……」バタン

 

 

そう言いながら多元が倒れる。

 

 

 

果たしてどんな機体が出来上がったのか……

 

 

(続く)






果たしてどんな機体が仕上がったのか………


次回に絵を描いて載せようと思いますが、クオリティには期待しないように、後投稿が遅れるかもしれませんのでご了承ください。



次回もお楽しみに!


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第4話 それを世の中ではチートと言う



ようやく更新出来ました………、絵もついてますが、クオリティには期待なさらぬように……


それではどうぞ


 

 

「こ……、こちらが今後ダイワ指揮官に乗ってもらうこととなる戦闘機となります………」

 

 

最早立っているのがやっとな転生者(多元などの主要メンバーは既に病院送り)によってお披露目されることとなる新型戦闘機。

 

 

「お、おう……、君は大丈夫なのかね……」

 

「へ、平気です……、とりあえずここまで連れてくれば僕としての仕事は終わりですので………」

 

 

バタン

 

 

不味い、また1人倒れた

 

 

「ストレッチャー!」

 

 

言うが早いか、すぐにストレッチャーが運ばれ、ぶっ倒れたやつが運ばれていく。

 

 

「では………、ここからは私が………」

 

 

あんまり程度が変わらないやつがまた説明を始める。

 

 

今回完成した機体のスペックは以下の通り。

 

 

全長 17m

全幅 8m

全高 6.5m

主機 極超音速機用回転式デトネーションエンジン

速力 マッハ7(機外搭載型兵装搭載時)

   マッハ12(追加兵装なし時)

旋回半径 機体荷重的には96式並、パイロットの耐久力で考えればだいたい零戦並(マッハ5にて)

航続距離 増槽無し4500km、増槽有り(マッハ4の速度制限付き6000km)

固定武装 40mmレールガン×6門(毎分4500発)、装弾数は一門あたり65発で、バースト射撃も可能(ちなみにこの作業で1人倒れた)

搭載兵器 <誘導弾>極超音速中距離空対空ミサイル×8発と近距離用小型極超音速空対空ミサイル×8発、または極超音速対艦ミサイル×4発と近距離用小型極超音速空対空ミサイル×4発、或いは極超音速空対地ミサイル×6発と近距離用小型極超音速空対空ミサイル×6発等々をウェポンベイ内に収容可能、その他もろもろも当然搭載可能だが割愛。

<爆弾>各種爆弾を8t、と近距離用小型極超音速空対空ミサイル4発を同時に運用可能

<ガンポッド等>76mmレールガン×1基または57mmレールガン×2基を装備可能

探知能力 ステルス機を200km先から探知可能、最大探知距離は600km

ステルス性 アクティブステルスを採用しているものの、本機自体もそれなりにステルス性はあり、組み合わせることで60kmでヨナグニサン並

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

うん、チート

 

 

 

ただのチートだよこれ。

 

 

 

これたった数週間かそこらで作ってんのよ!?

 

 

 

何食ったらこうなるのさ!?

 

 

 

どこが急造品だ!?

 

 

 

 

まぁ色々突っ込みたいのはさておき

 

 

 

「き、機体に関して説明が終わったので退場させていただきまs…」

 

 

バタン

 

 

「ストレッチャー!!」

 

 

 

不味い、また1人倒れた。

 

 

そしたら今度は車椅子に乗せられた人が来た。

 

 

「では、ここからは私が説明させていただきます。」

 

「えっと………、どうしてその状態??」

 

「開発3日目で倒れまして………、昨日から点滴を受けつつ作業出来るようになりました………」

 

 

「う、うーむ者主元帥閣下ももう少し部下に気を使った作戦を練っていただきたいものだな……」

 

「全くです………、とりあえずこちらへ」

 

 

転生者からの案内で、格納庫のロッカーに向かうダイワ。

 

 

 

「パイロットスーツも今回新型に更新されていますのでこちらをお使いください。」

 

 

新しく開発されたスーツは、液体呼吸に対応したものとなっており、体にフィットするよう設計されている。(プラグスーツをちょっとばかし実用性のために色とかを無くした感じではある)

 

 

着心地のよい素材などを使用し、長時間の飛行にも耐えられる設計。極寒の海でも体温を3日は維持できるようになっている。

 

(性能高すぎないか!?)

 

 

「では、早速搭乗させてもらおうか」

 

 

早速着替えて搭乗するダイワ、コックピットの中を特殊な液体が満たす。

 

 

 

 

<<ダイワ指揮官、コールサインはヤタガラスとさせていただきます。>>

 

<<了解した、ヤタガラスより管制塔、離陸を許可されたし>>

 

<<管制塔よりヤタガラスへ、離陸を許可する>>

 

 

エンジンを起動し、滑走路へと移動した機体が間もなく離陸する。

 

 

「ねぇ、者主元帥、私の旦那が乗る機体って大丈夫なの?」

 

 

いつの間にかいたダンケルクが話しかける。

 

 

「問題無い、アイツらが頑張って作った機体だ、間違いなく世界最強の機体だ。」

 

「じゃなくて、飛行試験とかやったの?」

 

「そんな暇はあるか」

 

 

ガシッ!!

 

 

 

「あの人に何かあったらどうするつもり!!」

 

 

襟元掴まれて軽く絞まっている状況で、怒鳴られるのはなかなか堪えるものがあるが、冷静に対応する。

 

 

「落ち着け!、飛行試験つっても人を乗せてやるやつはやってないだけだ!」

 

「それが一番大事なやつでしょ!!」

 

「いや、正直言ってあの機体の特性的にはそこまで大事な内容では無い。」

 

「どういうこと?(迫力のある顔)」

 

 

 

いくら睨まれたところで、中枢部とのやり取りをこなしてきたためにさすがに怯まない

 

 

「そもそも、あんなピーキーな機体に人を乗せるようなことが間違ってるんだよ、アイツは君の前ではただの嫁バカだが、医学的見地からしたらとんでもない化け物だぞ!」

 

「私の旦那が化け物だって?(^ω^ )#」

 

「10~12Gにも耐えられるような体、空中分解寸前レベルの速度が出ている零戦の操縦桿をコントロールできる筋力、長期間の着衣泳が可能な体力etc……、はっきり言ってヤバい、正直素手でセイレーン殴れるレベルだ。そんな彼を乗せるあの機体については、設計上考えられる無人機の最大レベルの機動が取れるように設計され、無人飛行試験も済んでいるから、そもそも彼の操縦程度でおかしくなるような機体なんぞでは無い。」

 

「……………」

 

黙って襟元から手を離すダンケルク

 

 

「旦那を心配する気持ちはわかる。だが、俺はアイツらを呼んだことに間違いは無いと思っている。それを今から証明させよう。」

 

 

そう言ってマイクを取り

 

 

「今から戦闘訓練を開始する。Su57が12機、EA18Gが2機だ。相手は幌筵泊地所属、第118戦術航空団だ。健闘を祈る。」

 

 

 

ちなみに名前から察した方もいるとは思うが、こいつらはエ○コンの主人公全員+ミハイとマルコフ(2人はSu57に乗る)という人外だが、果たして……

 

 

 

 

 

 

 

始まって直後

 

 

「既に2機撃墜とは流石だな………、尤も、ここから先の連中に関しては機体の性能差を簡単に覆してくる連中だからそうもいかんが………」

 

 

 

 

 

数分後

 

 

 

 

 

「ようやく一機撃墜か、それでも大したもんだ。」

 

 

 

 

 

 

さらに数分後

 

 

 

「戦術を変えたな、問題は無いが、いささか遅いな、やはりこの手に限るか………」

 

 

 

<<コントロールセンターよりヤタガラスへ、5分でケリをつければダンケルクから膝枕が提供されるぞ>>

 

<<ヤタガラスよりコントロールセンターへ、了解した。三分でケリをつける>>

 

 

 

 

この何気ない会話の間にダイワの機体の機動は大きく変わっていた。

 

 

 

もうそりゃエス○ン7のキチガイ空対空ミサイル以上のめちゃくちゃな機動を取って瞬く間にチート野郎どもの背後を取る。

 

 

 

 

「4機撃墜、早いな」

 

 

その後すぐにまた撃墜報告

 

 

「隊長機撃墜、やべぇなご褒美効果。」

 

 

 

 

 

そして…………

 

 

 

 

 

「エス○ン主人公+α全員撃墜………、やっぱりこいつ人間じゃねぇよ。」

 

 

<<ヤタガラスよりコントロールセンターへ、任務完了。帰投する。>>

 

 

 

 

 

*尚、同じ機体で勝負しても1対1から1対2くらいまでなら倒せるそうです。

 

 

 

やっぱりこいつ人間じゃねぇよ……

 

 

 

「素晴らしい機体です。私の思った通りにすぐに動く上、武装も強力無比なるもでした。」

 

「お、おう……、それは何より……」

 

 

 

終始身の危険を感じていた者主はようやく肩の荷が下りた気分だった…。

 

 

 

 

 

この後、ダイワとダンケルクはお互いに発着艦訓練や、その他もろもろの訓練をした後、個室に篭った。

 

 

 

 

 

 

 

 

ナニをしたかは指摘するな、これ以上言うとタグを変更せねばいけなくなる。

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

次の日、幌筵泊地地下司令部にて

 

 

 

「では、これより作戦会議を始める。」

 

 

 

これから出撃する予定の海域に関する作戦会議が始まった。

 

 

 

出席者は以下の通り

 

 

 

者主(うp主の代わりだからってなんでも都合よく変更できる特殊能力とかは無い、せいぜい乱数調整してメインキャラを死ななくする程度………のはず)

多元(まぁ妥当、ぶっ倒れてたが何とか回復した)

ダイワ(昨日は随分とお楽しみだったようで……)

イラストリアス(一応うp主のケッコン艦だからねKAN-SENの中で1番美人だ、異論は認める)

エンタープライズ(まぁ、秘書艦だからね)

ダンケルク(少し眠そうなのは気のせいか??)

 

 

 

「今回出撃するこの海域、中枢部ではG海域と設定されたこの海域には、多数の上位個体が確認されている。」

 

 

 

一同に緊張が走る

 

 

セイレーンの上位個体は一体いるだけでも厄介な上、普通は複数で活動する。

 

 

故に、ちゃんと艦隊陣容を整えなければ、簡単に撃破されてしまう。

 

 

絶対に侮れない敵である上位個体が、数多く出現するとの情報は、全員の緊張をさらに高める。

 

 

 

「多元、上位個体への対応は?」

 

「SM-6を改良した対上位個体用誘導弾、それにダイワ指揮官専用機の開発時にも流用した極超音速対空、対艦ミサイルなどが挙げられますが、数が少ないです。対空ミサイルで落としてからの艦砲射撃、或いは対艦ミサイル攻撃が主体となるでしょう。ただ……」

 

「それも迎撃される可能性がある、という事だな。」

 

 

何かを思い出したような表情をして、意見するダイワ。

 

 

「確か急降下爆撃の爆弾も迎撃されたことがあったんだな?」

 

「ええ、あれは私が未熟故に引き起こされた事態ではありますが、普通に落として迎撃されることもあるのは少々不味かったですね。」

 

 

尚、ダイワはすぐに装備していたガンポッドで消し飛ばした模様

 

 

(どこが不味いんだ??)

 

 

 

「となると、だいたいCIWS並の迎撃能力はあってもおかしくはありませんね。」

 

「そうだな、攻撃隊についても迂闊に近づきすぎないようにする必要がある。」

 

「で、布陣は如何しますか?、元帥」

 

 

 

そうだな……、とひとまず考え、結論をだす。

 

 

 

「空母機動部隊を中核とする本隊と、戦艦や巡洋艦、航空戦艦中心の遊撃隊に分ける。遊撃隊は先行し、索敵機からの情報を元に敵艦隊を叩く。無論、敵艦隊を発見した場合は独自の判断で叩いて構わん。」

 

「なるほど……、旗艦は?」

 

「ダンケルクだ、まぁ実質君が指揮をとることになる。最強の指揮官としての実力を存分に発揮したまえ」

 

 

「了解!」 「了解!」

 

 

ダンケルクとダイワの反応を確認してから次の指示に移る。

 

 

 

「多元、君は空母機動部隊の指揮を任せる。初めての出撃だが、冷静に、索敵を大事にしてくれ。」

 

「了解!」

 

「俺はイラストリアスに乗艦して全体の指揮をとる。

 

 

 

では諸君、暁の………

 

 

 

おっと失礼、これは違った。

 

 

 

各員奮励努力せよ!、解散!」

 

 

 

 

 

主要投稿作品が艦これだから間違える図

 

 

 

 

 

数日後

 

 

 

「遊撃隊、出撃!!」

 

 

ダイワ座乗のダンケルクを旗艦に、遊撃隊が出撃する。

 

 

 

「空母機動部隊、出撃!!」

 

 

 

遂に大規模作戦発令となった幌筵泊地だが、その海面下にもまた、マッドエンジニアの魔改造艦が潜んでいた。

 

 

 

 

潜水艦

 

 

全長:200m

艦幅:20m

艦高:24m

排水量:18000t

主機関:核融合炉

最高時速:38ノット(通常時)、105ノット(最大値)

潜航深度限界:2000メートル

武装:18式魚雷、極超音速対艦ミサイル、極超音速巡航ミサイル、近距離空対空ミサイルなどを魚雷発射管並びにVLSから発射可能

艦載機:SUAV(要はエスコンのあれ)×16機

 

 

 

 

えっ?、モデル?  

 

 

 

ああ、須佐之男だよ。

 

 

 

ちなみに、全潜水艦KAN-SEN対象なので、当然凄まじい戦力になる。尚伊13に関してはさらなる改造のため現在ドック入りしている。

 

 

 

さて、いよいよ激突する幌筵泊地含めた連合艦隊とセイレーンとの一戦。

 

 

 

 

その前に、あの男が発艦する。

 

 

 

 

「カタパルト正常、発艦準備良し。」

 

 

<<気をつけて>>

 

 

「ああ、わかっている。」

 

 

ダイワが、新たな翼を携え、大空に飛び立つ。

 

 

 

「ヤタガラス、発艦!!」

 

 

 

 

 

 

遂に、大規模作戦が始まった。

 

 

 

 

 

次回更新予定日2023年3月




はい、やたら次回更新が遅いのには理由があります。


現在、うp主自身のやむを得ない事情で、創作にかけられる時間が非常に短くなっています。


よって、今後創作にかけられる時間が無くなることを理由としまして、


投稿している全ての小説に関して、次回投稿が終わったものから順に活動休止とさせていただきます。


(停止期間2022年9月~2023年3月)


尚、コメント欄の返信などについても10月頃を目処に返信を控えさせて頂きます。



ここまで多くの皆さんに楽しんでいただき、暖かい言葉をかけていただいていたのですが、申し訳ございません。



ですが、必ず戻ってきます。


その時までお待ちいただけたらな、と思います。



それでは次回の更新をお楽しみに!



間違い、指摘等はコメント欄にてお願いします。


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第5話 セイレーンの悪夢




さーて、チート級の化け物がチート級兵器に乗って暴れ回るぞぉ!



というわけでダイワ君専用機による初陣です。



あれ?、なんか転生者たちの影薄くね?







 

 

ダイワが発艦してしばらく経った後のG海域

 

 

 

「あーあ、つまんないなぁ!、この間襲った船も結局みんな大したこと無かったし!、ここでこんなことして意味あるの?」

 

「落ち着きなさい、もうすぐアズールレーンとレッドアクシズの艦隊がやってくるわ、これだけ数を揃えたのだから、きっと素敵な戦場になるわ。」

 

 

 

セイレーン上位個体達はこの地に集まった後、片っ端から輸送船や軍艦を沈め、人類に多大なる被害を与えていた。

 

 

その目的は、マドラス基地及びブレスト基地から出撃してくるであろうKAN-SEN達の誘引。

 

 

 

そして、その目的はおおよそ達成できた。

 

 

 

KAN-SEN達の大艦隊がやってくるとの事だった。

 

 

 

 

セイレーン側は推定200を超える上位個体と、多数の量産型を動員し、ブレスト、マドラス連合艦隊を迎え撃つ腹積もりだ。

 

 

 

 

まさに大艦隊同士がぶつかり合う艦隊決戦。

 

 

 

 

だが、セイレーン達は知らなかった。

 

 

 

 

 

控えめに言ってヤバいやつらしか居ないということに

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

その最初の洗礼を受けたのは最も端にいた上位個体だった。

 

 

 

 

キィィィィン!、ドカッ!

 

 

 

突如として、甲高い音が鳴り響いたと思った次の瞬間、標的となった上位個体の体は四散した。

 

 

 

「何事!?」

 

 

慌てるセイレーン達だが、再び甲高い音とともにまた一体の上位個体が喰われる。

 

 

 

「何アレ!、あんなのこの世界の人類が持ってるわけが……」

 

「尾翼(モデルの絵には無し)に八咫烏と蝶……、不味い!

 

 

ヤツが来た!!」

 

「あんな奴に好き勝手させたら不味い!!」

 

 

 

動揺しながらも対空火器を撃ちあげるセイレーンだが、極超音速で飛ぶ機体を全く捉えることが出来ない。

 

 

 

キィィィィン!、ドカッ!

 

 

また一体喰われる。たった数分、いや数十秒程度の時間までに上位個体が三体も殺られるという状況に、完全に混乱しきっていた。

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

「さすがはブレスト……、いや幌筵泊地だったな、によって開発された戦闘機だ、私の想像以上の動きを見せる。」

 

 

初手で76mmレールガンの400kmの長距離狙撃(いや、あの……、有効射程300kmの予定だったんですけど<開発者談>)を決めて一気に接近後、さらに追加で2発を撃ち込んだダイワ。

 

 

そのまま接近し、超高機動運動を取りながら瞬く間にセイレーン上位個体の真上に陣取り

 

 

「喰らえ」

 

 

キィィィィン!、ドカッ!

 

 

 

再びレールガンを発射。

 

 

「こっちも使って見るか」

 

 

そう言いながら、40mmレールガンに武装を切り替えつつ、空中を横滑りしながら量産型の主砲塔弾薬庫を狙う

 

 

 

ドガガガッ!!

 

 

高初速、高貫徹のレールガンの砲弾には、砲塔の装甲なんぞボール紙よりも柔らかい。

 

 

 

あっという間に弾薬庫に引火して大爆発、量産型とはいえ、駆逐艦では無く、量産型戦艦があっさり沈められることはセイレーン達にさらなる絶望を抱かせるのには十分だった。

 

 

 

ビーッ!

 

 

警告音が鳴り、敵機の接近を知らせる。

 

 

 

「なるほど、ではこいつを使ってみるか」

 

 

 

6隻目の量産型戦艦を沈めた後、FCSを素早く対空モードに切りかえたダイワはそのまま敵機の方へ顔を向ける。

 

 

 

「Fox2……、だったかな」

 

 

 

左右下方の胴体ウェポンベイから短距離空対空ミサイルが飛翔し、敵機を捉える。

 

 

 

「2機撃墜、続けて2機、ガンキルで行く。」

 

 

 

40mmレールガンに切り替え、指切り撃ちで命中させる。

 

 

 

量産型や、艦載機では埒が明かないと判断したらしく、上位個体達が次々と集まる。

 

 

 

「上昇だ」

 

 

 

レシプロでは考えられなかった長時間の垂直上昇を行い、一気に敵の上を取る。

 

 

 

76mm残弾は残り4発、敵は6体。

 

 

 

「近いヤツから殺る」

 

 

キィィィィン!、ドカッ! ×4

 

 

 

あっという間に4体を片付け、残り2体。

 

 

 

「コイツを使ってみるか。」

 

 

 

黒と黄色で塗装された部分に囲まれた赤く、明らかに危険そうなボタンを押す。

 

 

 

 

「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 

 

 

目を押さえながら固まるセイレーン。

 

 

 

幌筵泊地では鉄板となったSEAD任務兼用の目潰しだが、今回はさらに悪質な代物になっており、

 

 

 

 

[超強化指向性ECM]

 

 

 

従来のECMをさらに強化した代物で、相手のレーダーの破壊すらも可能な危険なヤツ。もちろん生き物とかが喰らうと、失明したり、火傷する。

 

 

 

これで動きを固めたセイレーンに40mmレールガンを叩き込む。

 

 

 

76mmではあっという間に消し飛んだ身体は、40mmでは悪趣味なオブジェのごとく穴ぼこになり、バラバラになる。

 

 

 

ピッ、ピッ

 

 

レーダーに戦闘機を表すドットが表示される。

 

 

 

「どうやら後続も来たらしいな、あとは任せてダンケルクの元に戻ろう。」

 

 

 

 

マッハ5まで再び加速し、ダンケルクの元へと戻るダイワであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

 

 

「何何何何………!?、こんなこと有り得ない!!」

 

 

 

残された上位個体のうちの一体がパニックに陥る。

 

 

 

確かに機体のマークはダイワのものだった。

 

 

 

まぁ、それはいい、アイツのキチガイっぷりと危険度は誰しもが認める、今回だって無事ではすまないのは予想出来た。

 

 

 

 

だが、

 

 

 

 

この被害だけは予想外だ。以前から機関砲で上位個体を倒したり、空戦機動だけで戦闘機を落としたりするなど、やることなすことがアニメの主人公並だが、わずか1回の、一機の航空機でなされた被害とは到底思えなかった。

 

 

 

・上位個体×10体撃破

・量産型セイレーン戦艦×6隻撃沈

・航空機10機撃墜(帰りがてら6機落とした)

 

 

 

しかも、追加でまた何か来てる。しかも何故か速い。

 

 

 

しかも見えずらい、ステルス機だ……

 

 

 

「なんで、この間までレシプロ機だった奴らがなんでジェット機なんか持ってるの!?」

 

 

 

 

答え:転生者が来たから。

 

 

 

とりあえず直掩機を飛ばしているのだが、先程の混乱のためか中々飛ばせない。

 

 

 

しかも、もう近すぎて出そうにも出せない。

 

 

 

 

「………、撃ってきた………」

 

 

F-31グレイファルコン400機以上から対艦ミサイルが放たれる。

 

 

 

その数なんと1600発。

 

 

「どうして!、どうして!こんなことが!!」

 

 

 

答え:転生者が来たから

 

 

 

そんなことはミジンコレベルでも気づくことの出来ないセイレーン達はとりあえず自らの自衛火器で対艦ミサイルをたたき落とすことにした。

 

 

 

幸いにして亜音速だったが、やはり誘導付きの亜音速の飛翔体を迎撃ミサイル無しで迎え撃つのはかなり厳しく、200発程度の撃墜に成功した辺りから量産型への弾着が相次いだ。

 

 

 

「量産型だけを狙うなんて……、何をする気なのかしら」

 

 

脅威度の高い自分たちを差し置いて、攻撃力こそあれど、KAN-SENからすれば鴨の存在を先に片付ける理由は一体……

 

 

 

「………っ、不味い!!」

 

 

 

今度は超音速の飛翔体が接近してくる。

 

 

 

ドカッ

 

 

 

何体かの上位個体に命中する。

 

 

 

 

避けきれない上、迎撃しにくい対空ミサイルのようで、攻撃によって次々と上位個体が喰われていく。

 

 

「さっきのは陽動も含めた攻撃ってこと!?」

 

 

 

まぁそういう事

 

 

 

 

各空母から発艦してきた艦載機による攻撃の後、ダイワ率いる遊撃隊が敵をレーダーで補足、各艦のSM-6を一斉に発射し始めたのだ。

 

 

 

 

 

対空対艦対弾道ミサイルを兼ねた長距離空対空ミサイルから逃れる術は無い。

 

 

 

 

 

さらに………

 

 

 

 

キィィィィン!、ドカッ!

 

 

 

再び戦場に悪魔が戻ってきた。

 

 

 

速攻で補給を終えたダイワが再び専用機を操り、上位個体を有無を言わぬ物質へと変えていく。

 

 

 

 

 

「ダンケルク、合わせろ!!」.

 

<<任せてダイワ!!>>

 

 

 

ダイワの巧みな回避行動と、ダンケルクの卓越した砲撃能力が組み合わさった時、戦場に悪夢のような結果が現れる。

 

 

 

 

 

「ちょこまかと逃げ回って……「危ない!」

 

 

 

 

ズドーン!

 

 

 

 

ダイワを追跡していて周りが見えてなかった上位個体が複数巻き込まれて消し飛ぶ。

 

 

 

ダンケルクの490mm四連装砲から放たれた時限信管付き対上位個体用榴弾は、ベストなタイミングで起爆。上位個体をまとめて消し去った。

 

 

 

 

 

「おっとぉ、嫁に手は出させない。」

 

 

 

ドガガガッ!!

 

キィィィィン!、ドカッ!

 

 

 

ダイワへの攻撃を諦めた上位個体と、行き場を失った艦載機がヤケクソでダンケルクに襲いかかるが、見逃すわけが無い。

 

 

 

 

 

 

この空は、G海域の空は完全にダイワだけの空だった。

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

 

 

一方、後方では………

 

 

 

「………、うp主、アレどう見ても人間じゃないんだが?」

 

「そうか?、たった数日であれだけの戦力を整える君らも大概だとは思うぞ?」

 

「いや、人間として考えたら間違いなく……」

 

「それと口調、戻ってるぞ?」

 

「うるさい!、中身40手前のオッサンにそんなこと要求して何になる!!」

 

「だってダメでしょうが、艦娘の香取みたいな女性が汚い言葉を使っちゃあ」

 

 

 

 

「誰 の せ い だ と 思 っ て る ん だ?」

 

 

 

 

「こら、銃を出すな、軍規に触れる。」

 

 

 

「あらあら、元帥とは大変仲がいいようで。」

 

「良くない!!」

 

「えぇー、俺はいいと思ってたんだけどなぁ……」

 

「ぶっ殺されてぇのか?」

 

 

 

 

一応言っておこう、今作の多元は女性である。

 

 

 

 

「とにかくだ、敵の動向次第で、こっちも第2次攻撃隊を出すべきだと思うがどうなんだ?」

 

「その心配はないだろう。」

 

「どうして?」

 

「ダイワが全滅させるだろ。」

 

「あー、確かに……」

 

 

 

納得してしまう多元。

 

 

 

 

「それにだ、今から発艦させてもアイツらの邪魔になるだけだ。もう少し……、後30分くらい後に発艦出来るよう用意してくれ。」

 

「了解。」

 

 

 

 

 

とはいえ、彼らに出番はなかった。

 

 

 

 

 

ちょうど30分後

 

 

「こちらダイワ、敵艦隊掃討完了。艦隊帰投する。」

 

「ほらな、これでもしダイワが他のこと言ってきたら、出すつもりだったが、その心配は無さそうだ。」

 

「むしろ、あの数あれだけの少人数で蹴散らせるダイワ指揮官すごい……」

 

「あの人昔は結構ヤンチャなところとかあったんですけど、ダンケルクさんのおかげで落ち着きましたね。」

 

「ほんと、よく出来た夫婦だよ。敵に回したくはねぇよなぁ……」

 

「俺らの技術、練度だけで捻られそうで怖い……」

 

「まぁ何はともあれ、初出撃は無事完了という訳だ。全艦に達す、帰投せよ。」

 

「了解!」

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

 

 

 

マドラス司令部にて

 

 

 

「諸君。諸君らとKAN-SEN達の働きによって、セイレーンの大艦隊を退けることができた。心から感謝する。だが、1度の勝利を次に繋げるためにも、この戦いで得られた教訓を共有しておきたい。立場を気にせず、自分が必要だと感じる内容を自由に発言してくれ。」

 

「では、私からよろしいでしょうか?」

 

「ダイワ指揮官、なにかあるかね?」

 

「ええ、私の専用機なんですが、素晴らしい出来でした。ですが、あれだけではいずれ限界が来ます。」

 

 

 

げっ多元は咄嗟に地獄のような開発作業を思い出した。

 

 

 

またやれというのか………

 

 

 

そのことについては杞憂だった。

 

 

 

 

「ダンケルクの上空哨戒、艦隊攻撃、その他もろもろを1人で担うには少し無理があったので、ダンケルクを航空戦艦に魔改造して欲しい。ただし、砲戦火力はそのままで。」

 

 

 

 

悲報、無茶ぶりその2来る。

 

 

 

 

「平河さん!」

 

「ちょっと待ってください!、真多呼んできます!」

 

 

 

 

 

 

大慌てで真多を呼ぶ平河。果たして、次なる魔改造はどうなる事やら………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ(苦手な人は飛ばして)

 

 

 

 

 

 

 

幌筵泊地に残った腰堀と建御名方

 

 

 

「それにしても腰堀っち綺麗になったね」

 

「えっ、そうかな………(モジモジ)」

 

「うんうん。大人しくて黒髪の良く似合う女の子になれてるよ」

 

「あ、ありがとう建御名方………」

 

「ところでさ……、そんなに綺麗なんだから……、ちょっとイタズラしたくなるんだよね……」

 

 

 

ギャル(建御名方)が地味系女子(腰堀)を押し倒す。

 

 

 

「た、建御名方……、や、優しくして……ね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こいつら夜戦したんだ!!

 

 

 

 

 

 

 

続け(続かない)

 

 

 

 

 

 

 







「あれ?、腰堀は?」

「さっき建御名方の部屋に行ったのを見ました。」


(歩いてくる建御雷)



「ちょっと誰か部屋融通してもらってもいいですか?」

「あ、ああ、別に幌筵泊地はどこでも空いてるから適当な部屋に立札かけてくれさえすれば勝手に入らないよ。」

「ありがとうございます。」



スタスタ……



「えっ…、ちょっ……、何が起きた?」

「恐らく百合の花が咲いたのかと……」

「あっ、ふ〜ん(察し)、薄い本が厚くなりそうだな。」





次回もお楽しみに!、間違い指摘はコメント欄にお願いします。


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第6話 ダンケルク魔改造



さて、前回衝撃的なラストを迎えた幌筵泊地。果たしてダンケルクはどのような魔改造を行うのか?



紅茶とビール、あとワインとかがガンギマリ状態なのでいつもよりはっちゃけます。






 

 

 

 

「平河さん、どうします?」

 

「どうするもこうするも……、これ以上あの人に無茶をさせる訳にはいかないんですよね?、下手をすれば………」

 

「機体がぶっ壊れますって……」

 

 

 

 

何と、あの指揮官、最初は突撃を行って敵部隊を撹乱、攻撃、味方が来た時は殿を務めて後退という戦術を取っていたのだが、あの戦いでは先制攻撃からの制空戦、航空攻撃と直掩、弾着観測に共同攻撃など、普通航空団単位で行うことを単独で行った人外っぷりを果たしているのである。

 

 

 

つまりだ、どうみたって同時にこなすのは不可能だ。ワープとかしない限り無理。(えっ、ワープ?、重力圏内で?、出来るわけないでしょ!!)

 

 

 

つまるとこだ、例えば先制攻撃の最中の艦隊防空とか、補給中の上空直掩機とか、防空中のカウンターとか、そういうことを艦載機に期待しているわけだ。

 

 

 

 

 

ここでビールが到着。一同は呑みながら仕事を開始する。

 

 

 

 

 

「ダンケルクの後部甲板の面積的に艦載機の運用は大丈夫か?」

 

「いやぁ……、きついですねぇ……、垂直離着陸機でもなければ無理ですよ……」

 

「航続距離が落ちるからな……」

 

「飛行甲板作るか?」

 

「砲戦時に弱点になりますよ?」

 

「アウトレンジ前提とすれば……」

 

「いや待て、私は戦闘機開発の技術者、不可能を可能にしてみせる!!」

 

 

 

そろそろ酒が回ってきた多元達。

 

 

 

そういうと多元は、周りにいた戦闘機開発者達を集めて作業に取り掛かる。

 

 

 

「これだ!、こいつをあとは垂直離着陸化するんだ!」

 

「双発機の垂直離着陸機化って正気ですか!?」

 

「いや、いける!、最新のコンピュータを搭載すれば、双発機とて、垂直離着陸化は不可能じゃない!、日本の技術、変態力は世界一ィィィ!、出来ないことは無いぃぃぃぃ!」

 

「シュトロハ○ムみたいになってますって!!」

 

「あと追加でこれも積んでおこう。」

 

 

 

そう言って取り出したのはASFX震電Ⅱの設計図。

 

 

 

「カタパルト対応にしつつ、垂直離着陸も可能にすると……」

 

「指揮官!、真多さんが来ました!!」

 

「えっ!、せっかくいいところなのに!!」

 

 

 

 

 

古代アケーリアス人(絶対違う)の到着で、多元の変態技術の発揮は避けられた。

 

 

 

 

 

 

「ビール呑む?、真多くん。」

 

「あ、呑みます呑みます。」

 

 

 

んでコイツも呑んだ。そしたら手がつけられなくなった。

 

 

 

 

「こんなの回転式甲板にしてしまえば済みます。ついでに艦首をちょっとばかし延長すれば、発艦部分も作れます!」

 

「回転式甲板だと!?、それじゃ実体弾が撃てないのでは!?」

 

「不可能じゃない!、装填部を接続式にすれば、収納可能!!、日本の技術、造船技術、変態力は世界一ィィィ!、出来ないことは無いぃぃぃぃ!」

 

「今日シュト○ハイムが多い!!、てかみんな一応女性なんだから大人しくして!!」

 

「出来るか!、んな事!、一浪していてどこ行くかもわからんうp主なんぞが作った設定なんか知るかぁ!!」

 

 

 

 

 

 

個人情報をばらすな!!、てかお前ら落ち着け!By作者

 

 

 

 

 

 

 

とりあえずアールグレイを飲んで落ち着いた各自

 

 

 

 

「とりあえず、艦載機はCATOBAR式の艦載機で問題無いんで進めてください。」

 

「後部主砲はいじる必要が出てきたがまぁいいだろう。」

 

「艦橋下部にエレベーター設置だな。」

 

「んで、艦底部の整備区域で整備と……」

 

「揚弾機のスペース確保したいんで、もう少し伸ばしていいですか?」

 

「許可する。」

 

 

 

んで、後部に50mくらい伸びた。

 

 

 

「横幅もう少し」

 

 

 

10mくらい広がった。

 

 

 

 

「ダイワ指揮官からワインの差し入れです。」

 

 

 

ソッコーで開けた。

 

 

 

 

「アレスティング・ワイヤーの強度2倍で」

 

 

 

結局2.5倍くらいにした

 

 

 

「俺たちがワクワクさんだ!!」

 

 

何故か着替え始めた。

 

 

 

 

 

(既にビール2缶とワインを呑んでいるため、立派な酔っ払いの誕生である。)

 

 

 

 

「やぁゴ○リ!、今日はダンケルクさんの艤装を改造していくよ」

 

「うわぁーい、ヤッター!、僕たちが彼女を強くし、新しい強さで蘇る想いだね!」

 

「うんそうだよ!、それじゃ早速やっていこうか!」

 

 

 

声真似まで入っているので完全にやべぇ。

 

 

 

「砲弾どうする?」

 

「もういっそここはタングステンにしてしまえ。」

 

「劣化ウラン弾にしなくていいの?」

 

「どーせ改修費はうp主とダイワ指揮官持ちだからへーきへーき」

 

 

 

 

(この後説教された)

 

 

 

「どうせならショックカノン積みたいなぁ」

 

「はい、出来てたァ!」

 

「オイオイ待て待て、エネルギーが問題だ。下げろ下げろ。」

 

「おk、だがレーザーは必須だ。光線級なんて目でもねぇレベルの対空火力を実現させてやる。」

 

「ガン○ム積みたいなぁ」

 

「ガンダリウム合金が無い。」

 

「アーセナルシップ付属させるか」

 

「よし、それもやろう」

 

 

 

読者様から頂いたアイディアをどんどん使っていく創作者の鏡(?)

 

 

 

 

スレイブ・シップ
ベース:アーセナル・シップ(米海軍が計画していたやつ)
全長:280m
全幅:30m
武装
Mk41 VLS mod.HOROMUSHIRO-X(セル数合計500セル、VLSから発射可能な全てのミサイルと、ASM-3の艦対艦ミサイル仕様であるSSM-4の運用能力あり)、大型ミサイルVLS×80セル(48式大型対地・対艦誘導弾 ABM-1専用)
備考:無人艦

戦艦のみが使用可能な艦艇。データリンクを徹底することにより無人での運用を可能とし、その分を武装に振り分けているため、上部構造物が全くない。船体はズムウォルト級と同じような波浪貫通タンブルホームで、ミサイルを輸送・発射することしかできないため、誘導は指揮する艦艇が行う。

 


また、必要があれば敵艦隊のど真ん中でミサイルを誘爆させるといったことも可能。ただし、巻き込まれないように気を付けなければならない。


 

 

 

(DESPAIRED様、アイディア投稿ありがとうございました!)

 

 

 

 

 

Q、ABM-1って何?

 

A、kh-22のアップデート仕様だと思え

 

 

 

 

 

「何隻つける?」

 

「いっぱい!」

 

「4隻だな……」

 

 

 

 

もうみんな呑みすぎて正常な判断ができてない。

 

 

 

「あ、そういえば、ダンケルクさんってケッコン衣装無いらしいよ?」

 

「よし、ここは天城さんのやつも作った私たちが」

 

「いいぞォ、もっとやれ!」

 

「オペラグローブに、黒系のドレス……、フランスの当時の結婚式の衣装のデータ持ってる人いる?」

 

「持ってるよ!、ねえ、作戦会議前に夜戦してたくらいお熱いカップルだからちょっと改造しようよ!」

 

「いいねぇ」

 

「フリルとか取り外せるようにした」

 

「うわっ、絶対喜ばれるやつ!!」

 

 

 

 

 

「おーい、みんなぁ!、北方連合のみんながウォッカ持ってきてくれたぞ!」

 

「よし、飲もう!」

 

 

 

 

夜遅くまでずっと酒呑みながら、練っていた転生者達だが、まぁ、酔っていても図面を引く手はしっかりしており、翌日には図面が完成していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

 

翌日

 

 

 

 

「んで?、ビールと紅茶、それにダイワ指揮官から差し入れで頂いたワインを空けた上で、途中で混ざってきた北方連合の連中と呑みまくりながら作った設計図がこれ?」

 

「は、はい……イデデ……」

 

 

 

呆れ顔の者主元帥(うp主)

 

 

 

「お前ら……」

 

「ごめんうp主……」

 

「者主元帥だ」

 

「申し訳ないです元帥閣下……」

 

 

 

 

最終的に、考えついたものが以下の通り。

 

 

 

 

 

 

全長 350m

最大幅 43m

機関 ケルビンインパルスエンジン(大気圏型)

[どうして開発できたかは謎]

速力 45ノット以上(エンジンの仕様上は音速でもいけるが、多分船体が耐えられない)

兵装 510mm四連装砲塔×2、490mm四連装砲塔×2、203mm三連装荷電粒子砲×2基、76mmレールガン×6基、40mmレールガン×6基、レーザーCIWS×8基、VLS 300セル、複合CIWS×4基、30連装近接対空ランチャー×4基、近距離汎用投射機×4基、艦首魚雷発射管×6門、豆爆雷投射機多数

艦載機 ダイワ専用機×1、ASF-X震電Ⅱ×16機、艦載機型F-3×16機、ME-97サンダーシーガル×2

備考 砲弾にはタングステン他、劣化ウラン弾も使用可能

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   ちなみにまだまだ拡張出来る(ウソダドンドコドーン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「改装費いくら?」

 

「40億くらいですね。」

 

「なんか目の前がクラクラするな………、ちょっと寝ていい?、比叡さん。」

 

「あっ、はい、膝枕をご所望ですね?」

 

 

 

('、3_ヽ)_スヤァ

 

 

 

 

あっ、いかん、物語世界における俺が倒れた(By作者)

 

 

 

 

「指揮官様はこんな感じなので、先にダイワ指揮官の方へお渡しになった方がよろしいかと」

 

「わかりました。」

 

 

 

 

ダイワ指揮官

 

 

 

「こ、これは……、えっと……要するに?、私のダンケルクは艦載機35機程の中型空母並みの航空戦力と、大和型すら超える火力を獲得する見込みであり、その出力に現段階での限界は無いと?」

 

「あっ、はい。」

 

「で、どのようにしてこれを?」

 

「セイレーンの部品なんかを研究してたら、たまたまレアメタル(普通なら存在してないものという意味で今回は使用)が使われていましたので、こちらを。」

 

「セイレーンの素材だけを流用したと?」

 

「ええ、危険性はありません。エンタープライズで確かめましたから。」

 

「なっ……、指揮官!、聞いてないぞ!」

 

「寝てる間に確認させてもらった。」

 

「おい指揮官!」

 

 

 

エンタープライズが後ろから近寄り、ガバッと引き寄せ、多元の耳元で囁く。

 

 

 

「今夜指揮官の体も弄らせてもらおうか?」

 

「ヒェッ……」

 

 

 

 

エンタープライズはそんなこと言わない(多分)

 

 

てかお前らいつからそんな仲良く?

 

 

でも百合(中身男だけど)だからよしっ!( ᐛ )و

 

 

イケメン女子に囁かれる女の子って需要あるよね!(By作者)

 

 

 

 

 

(ダメだ、もう作者すら巫山戯始めてる。)

 

 

 

 

「そして、こちらは我々幌筵泊地一同からの贈り物です。」

 

 

 

丁寧に折りたたまれていたのはドレス。

 

 

 

「これは………、ダンケルク、着てみてくれ。」

 

「わかったわ」

 

 

 

別室にて着替えるダンケルク。

 

 

 

「それで……、改装費用は?」

 

「日本円で40億円です。」

 

「や、安すぎないか?」

 

「材料が安かったので。」

 

「り、利益は?」

 

「出ますよ?」

 

「えぇ……」

 

 

 

 

ダイワ指揮官ドン引き。

 

 

 

 

「ダイワ?、ちょっとこっち来て」

 

 

 

 

そう言うと、ダイワが奥の部屋へと消えていく。

 

 

 

 

「とりあえず作業始めるか」

 

「はい」

 

 

 

 

そんなこんなで、作業を始めた転生者、途中多元がエンタープライズに襲われる、腰堀が建御名方が来た後行方不明になるなど、色々あったが、とりあえず作業は終わった。

 

 

 

 

「うーむ………、転生者の奴ら大分恐ろしい魔改造しているが……、俺も負けてられないな」

 

「指揮官様?」

 

 

 

 

 

イラストリアスが者主元帥の顔を覗き込む。

 

 

 

 

 

「イラストリアス、君と比叡もこのタイミングで改装を行う。」

 

 

 

 

 







なんでこいつら2202の技術平気で発動するんですかね……



それはともかく、者主元帥が2人に施した改装は次回明らかになります。








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第7話 性癖と魔改造と作者権限




タイトルから不穏な空気の漂う話ですが、基本的には前回の続きです。



今度は者主、というよりうp主が暴走します。


吾妻早く作らせて(切実)



今作は作者がなんにも考えずに作っているのでご了承ください





 

 

 

「指揮官様、全員揃いましたわ」

 

 

 

イラストリアスの声で顔を上げた者主元帥。

 

 

 

 

目の前に居たのは

 

 

イラストリアス

比叡

大鳳

 

吾妻

愛宕

ボルチモア

 

 

 

の6人で構成される、元帥直轄艦隊。

 

 

 

(実態は作者の性癖で固められた性癖艦隊)

 

 

 

 

「うむ、ご苦労さま。君たちを呼んだのは他でもない、今後の艦隊運用方針についてだ。」

 

「運用方針?、と言ったってこの直轄艦隊を除いて、マドラスの艦隊運用は基本的に多元中将に一任する方針なんだろ?」

 

「そうよ、しかもそれを決めたのは他でもない指揮官君じゃないの、今更彼女に黙って方針を変えるの?」

 

「まあまあ、落ち着け、今回は我々の方針だ」

 

「あらぁ、指揮官様ったら、焦らすのですね」

 

「あー、すまん大鳳焦らすつもりは無かった」

 

 

 

 

とりあえず全員に詳細を説明した者主元帥。

 

 

 

 

「つまり、セイレーンも私たちと同じような兵器を使う可能性があると?」

 

「ああ、そのためにもこっちに追いつけないような装備を作る必要がある。」

 

「でも、彼女たちに知らせなくていいの?」

 

「君らの装備改修するのなら俺だからな」

 

「お姉さん抜きで1人で大丈夫?」

 

 

     ・・・・・・・

「任せてよ愛宕お姉ちゃん」

 

 

 

 

 

赤くなる愛宕。うーん、これは夜戦不可避

 

 

 

 

「改装内容は追って通達する、下がっていい」

 

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

 

「さて………、まずは比叡からだな」

 

 

 

 

パソコンを起動して、者主元帥が降霊術にかかったかのように作者と一体化して改装設計図を描く。

 

 

 

 

実は、直轄艦隊の旗艦はイラストリアスでは無く比叡なのだ。

 

 

 

 

「機関部換装は確定として、ケルビンインパルスじゃ不安(????)よな、あれ使うか」

 

 

 

亜空間を開いて中から何やら怪しげな機関を取り出す。(????)

 

 

 

「一応水上航行だからね、とりあえずここをこうする。」

 

 

 

とりあえずこの機関を水上艦艇に対応させる。

 

 

 

「さて、お次は艦載機よな」

 

 

 

当たり前のように戦艦に艦載機を載せる。

 

 

 

 

「これが好きだからこれ載せよう、一応大気圏内専用にしておこう」

 

 

 

当然のように亜空間から出される艦載機

 

 

 

「武装は読者の皆さんから頂いたやつを採用してみるか……、がこれはこれで使うところ決まってるからな……」

 

 

 

というわけで、とりあえず後回し

 

 

 

「この機関作ったし、人工重力装置載せるか」

 

(みょうこう様、アイディア投稿ありがとうございます)

 

 

 

これにより、物理攻撃はほとんど通らなくなる

 

 

 

「あとはざっくり決めておくか」

 

 

 

とりあえず次はイラストリアスに回る

 

 

 

「やっぱり空母も戦うべきよな、某青肌の帝国のアレから学ぶか」

 

 

 

当然のように戦闘空母化、ついでに機関も弄る

 

 

 

「艦載機は……、比叡と同じだな、整備性とか確保したいし、いやぁ、とりあえずあれも載せるか」

 

 

 

またなんか追加した

 

 

 

「主砲は……、あれ使うか」

 

 

 

またなんか物騒なやつを積み出した。

 

 

 

 

「ついでに大鳳も似た感じにしよう、こっちはアーセナ○バード参考にするか」

 

 

 

もうダメだこれ

 

 

 

「吾妻は比叡から艦載機カットして火器増やしたバージョンにしてみよう」

 

 

 

「高雄とボルチモアは万能艦になってもらうかな」

 

 

 

そしてなんか色々積み始める。

 

 

 

「機動性が落ちるな、じゃあスラスターいっぱいつけましょうねぇ~」

 

 

 

 

当然のように機動性を上げる。

 

 

 

 

「良し、出来た。」

 

 

 

 

 

 

こうして仕上がった内容が以下の通り

 

 

 

 

 

 

比叡(船舶モード時)

 

全長 444m

最大幅 100m

機関 第1世代式余剰次元復元型無限機関

速力 45knot(通常時)、不明(人工重力発生時に安定した観測地点を確保することが不可能であるため)

兵装 半実体弾式51cm四連装砲塔×4基(毎分20発)、40mm8砲身ガトリング式対空半実体弾式対空レールガン×24基、汎用投射装置×16基、VLS 360セル

防御兵装 人工重力装置(艦載機の発着艦にも転用)

艦載機 99式艦上戦闘攻撃機×32機、汎用機アース・シーガル×6機

 

 

 

 

 

Q.99式艦上戦闘攻撃機ってなーに?

 

A.元は防空戦闘機だが、とりあえずエアインテークとかつけ直したり、艦載機化に向けて色々作り直した機体で、機体塗装は青、デルタ翼が特徴で高い格闘性能と兵装搭載量を誇る機体。(モデルは………、言わなくてもバレそう)

 

 

Q.アース・シーガルってなに?

 

A.対潜、掃海、早期警戒、輸送をこなせる汎用機、垂直離着陸も出来る。モデルは………、上と同じ

 

 

 

 

余剰次元復元型無限機関とは、余剰次元の復元を行う際に放出される膨大なエネルギーをエンジンで取り込み、それを用いて推進や戦闘に使う機関。まだまだ変換効率が悪いため、そこそこ大きいが、その力は絶大。

 

 

 

 

 

 

それはもうwave engineなのよ

 

 

 

 

そんで次はイラストリアスと大鳳

 

 

 

 

 

イラストリアス(船舶モード)

 

 

全長 400m

最大幅 80m

機関 第1世代式余剰次元復元型無限機関

速力 40knot(通常時)、不明(人工重力発生時に安定した観測地点を確保することが不可能であるため)

兵装 356mm伸縮式半実体弾式三連装砲×4基、汎用投射装置×20基、40mm8砲身ガトリング式対空半実体弾式レールガン×12機

防御兵装 人工重力装置(艦載機の発着艦にも転用)

艦載機 99式艦上戦闘攻撃機×32機、78式艦上攻撃機×32機、汎用機アース・シーガル×12機

 

 

 

これ防御も相当あるので、並の戦艦だと逆襲されかねない。

 

 

 

 

 

そして、次が大鳳

 

 

 

 

と言っても対して変わらない。電子装備が充実してるくらいなのだ。

 

 

 

 

そして、次が吾妻

 

 

 

 

吾妻(船舶モード)

 

全長350m

最大幅 60m

機関 第1世代式余剰次元復元型無限機関

速力 50knot(通常時)、不明(人工重力発生時に安定した観測地点を確保することが不可能であるため)

兵装 381mm半実体弾式四連装砲塔×4基、76mm半実体弾式レールガン×8基、40mm8砲身ガトリング式対空半実体弾式レールガン×16基、汎用投射装置×24基、VLS 180セル

防御兵装 人工重力装置(艦載機の発着艦にも転用)

艦載機 アース・シーガル×2機

 

 

 

 

 

 

一応言っておこう、これは超巡洋艦、つまり巡洋艦なのだ。

 

 

 

 

えっ?、どう見たって戦艦だって?

 

 

 

 

おいおい日本人諸君、君たちの海上自衛隊のヘリ空母はなんと呼ばれているかね?

 

 

 

 

ヘリ搭載型護衛艦、下手したらヘリ搭載型駆逐艦と言っているじゃないか。

 

 

 

 

つまり問題は無いのだよ。

 

 

 

 

 

そして、今度は愛宕。

 

 

 

 

「ε=(・ω・ )、ここらで新装備積むか」

 

 

 

おもむろに連装砲を取り出す者主(作者憑依体)。

 

 

 

 

「これをくっつけて………、これはセイレーンも作れねぇだろうよ」

 

 

 

 

愛宕

 

全長 200m

最大幅 40m

機関 第1世代式余剰次元復元型無限機関

速力 55knot(通常時)、不明(人工重力発生時に安定した観測地点を確保することが不可能であるため)

兵装 203mm連装衝撃波砲塔×4基、40mm8砲身ガトリング式対空半実体弾式レールガン×16基、汎用投射装置×24基、VLS 180セル

防御兵装 人工重力装置(艦載機の発着艦にも転用)

艦載機 アース・シーガル×1機

 

 

 

 

次はボルチモア

 

 

 

ボルチモア

 

全長 220m

最大幅 50m

機関 第1世代式余剰次元復元型無限機関

速力 55knot(通常時)、不明(人工重力発生時に安定した観測地点を確保することが不可能であるため)

兵装 203mm連装衝撃波砲塔×5基、40mm8砲身ガトリング式対空半実体弾式レールガン×16基、汎用投射装置×24基、VLS 180セル

防御兵装 人工重力装置(艦載機の発着艦にも転用)

艦載機 アース・シーガル×1機

 

 

 

 

 

 

さて、これで魔改造は終わった。

 

 

 

 

 

「さて、俺はここで元に戻りますか」

 

 

 

者主から作者が離脱し、元に戻る。

 

 

 

「よし、これを元に作るぞ」

 

 

 

 

 

者主が作業場に現れた大量の装備を前に仕事を始めた。

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

数日後

 

 

 

 

「おいうp主てめぇ何作りやがった!!」

 

 

 

顔を真っ赤にして怒鳴り込んできたのは転生者一同

 

 

 

「何って、KAN-SENの魔改z…「どうみたって新造だろアレ!!」

 

「特大ブーメランだよ」

 

「やかましい!!」

 

 

 

 

 

転生者一同が問題視したのは次の通り

 

 

 

 

・半実体弾

▶︎砲弾の基盤となるケースにエネルギーを纏わせることで実質的なエネルギー弾にするというもの。炸薬が不要なため、出力次第では弾数が飛躍的に増える

 

 

指向性重力兵器(人工重力装置)

使用例(艦載)

・レーダードーム型の装置から発せられる重力場を使って物理兵器の無効化

・重力場砲身の形成による射角の大幅増加、射程延長

・装置効果範囲内の敵機の行動抑制

・艦載機の発艦支援

 

 

 

 

重力操れるのはチートってそれ1番言われているから

 

 

 

 

衝撃波砲塔

 

某スペースなバトルシップの外側の白い部分を撃てるようになっている砲塔。破壊力、こうかはばつぐんだ。

 

 

 

 

 

「お前真多の実験装置勝手にくすねたんじゃねぇよな?」

 

「違うよ、俺の体に作者を下ろしてきたんさ」

 

「この製作者チートめ!」

 

 

 

 

怒号飛び交う執務室。

 

 

 

 

 

「失礼します、セイレーンの活動状況について私からも報告…………、

 

 

 

 

 

 

何があったんです?」

 

 

 

 

混乱を鎮めたのはたまたまやってきていたダイワ。

 

 

 

 

 

 

「もうわかった、リミッター解除だ!、真多くん!、ダンケルク向けに波動エンジンの開発を急げ!」

 

「わかりました!、波動砲も用意します!」

 

「パルスレーザーとショックカノンもだぞ!」

 

「何が現代技術者だ!、こっちはヤ○ト世界に留学済みだぞ!」

 

 

 

 

 

 

一気に燃え上がる転生者達だが、ここでダイワの資料を読んでいた者主が顔を上げる。

 

 

 

 

「何?、セイレーンの上位個体と潜水艦で構成された艦隊が近辺に!?、あいつらもう戦力を補填したのか!?」

 

 

 

 

まさかのセイレーンによる大規模侵攻の兆候。

 

 

 

 

「こうしちゃおれん、直轄艦隊と、ダイワの前衛艦隊、それに多元の機動部隊をすぐに出す。全員準備しろ!」

 

「はっ!」

 

「了解!」

 

「多元、基地航空隊も出せ、敵の空襲に備えてスクランブル待機だ。」

 

「了解!」

 

「イラストリアス、比叡を含めた直轄艦隊を直ちに呼んでくれ、俺は比叡で指揮を執る。」

 

「わかりましたわ、指揮官様」

 

「総員戦闘配置!、基地防衛戦を行う!」

 

 

 

 

「「「了解!!」」」

 

 

 

予想以上の早さで戦力を立て直し、マドラス基地に向けて襲いかかってきたセイレーン達。

 

 

 

 

 

「直轄艦隊抜錨!」

 

「機動部隊、出撃!」

 

「前衛艦隊、出撃!」

 

「ダイワ、発艦する!」

 

 

 

 

これに対して、各指揮官の直轄艦隊が次々と出撃、基地航空隊と連携して迎撃を試みる。

 

 

 







○おい者主!、乱数調整しか出来ないとか言ってたくせに話が違うだろ!
▶︎者主の能力では無い、作者の能力だ



相変わらずぶっ壊れが半端ない



さて、次は迎撃戦です。


魔改造されすぎた直轄艦隊含め、3艦隊はどう戦うのか………






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第8話 基地防衛戦




というわけで、基地防衛戦です。


チート級の艦隊vs深海棲艦よりも技術が優れていて、それなりに数のあるセイレーン



果たして勝つのはどっち?








 

 

 

「レーダー、敵の数は?」

 

「およそ数千、上位個体ばかりの精鋭です」

 

 

 

 

多元、ダイワ、そして者主の率いる艦隊は、マドラス基地付近に展開、向かってくるセイレーン侵攻部隊を迎撃する構えだ

 

 

 

 

 

ダイワ指揮官直轄艦隊(制空権確定)

ダンケルク

アクィラ

タイコンデロガ

ブレスト

リノ

アルジェリー

 

 

者主元帥直轄艦隊(全艦重力操れる)

比叡

イラストリアス

大鳳

愛宕

吾妻

ボルチモア

 

 

 

多元直轄艦隊(航空攻撃ガチ勢)

エンタープライズ

ホーネット

ネバダ

ベルファスト

ラフィー

綾波

 

 

 

 

ここに、F-15EXとE767、F-22からなる基地航空隊が加わることとなる。

 

 

 

 

 

「敵戦闘機は?」

 

「多数、ただ、いずれも亜音速クラスにまで加速しています」

 

「奴らもう対応してきたか……、おそらく空中戦となれば超音速にはいくだろう、こちらも艦載機で対応、ダイワに指揮を執らせろ」

 

「了解!」

 

「<<イラストリアス、聞こえるか?、艦載機を出してくれ>>」

 

<<わかりましたわ、指揮官様>>

 

「比叡、艦隊に対空戦闘用意を」

 

「わかりました、全艦対空戦闘用意!」

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

 

 

 

迎撃艦隊上空

 

 

 

 

<<諸君、制空戦の指揮を執るダイワだ、君たちの足元には母艦が居て、後ろには基地がある。万が一抜かれれば、母艦は沈み、基地は爆撃を受け、KAN-SEN達は壊滅するだろう……、何としてもここで食い止めるんだ!、左翼大編隊は多元中将の航空隊、右翼大編隊は元帥の航空隊、艦隊直援はアクィラ艦載機が、基地航空隊は基地に向かう敵機を対処せよ、タイコンデロガは先に敵前衛への攻撃を開始しろ、

 

 

 

 

 

残った正面の敵はダンケルク航空隊と俺が引き受ける>>

 

 

 

 

 

 

早期警戒管制機から送られきたデータによると、どうやら敵も味方機に含まれているような機体を保有しているとの事。

 

 

 

 

「制空戦はガンポッドと、ミサイルにしておいて正解だな」

 

 

 

機体下部の76mmを取り外し、25mmに切り替え、翼下にもミサイルや、ガンポッドを満載したダイワ。

 

 

 

 

<<ダンケルク航空隊全機高度を上げろ!、付いてこい!>>

 

 

 

スロットルを押し込み、推力を上げ、上昇する各機

 

 

 

<<まもなく戦闘開始だ、F-3は中射程ミサイルを敵に照準、ASFXは、艦隊からのミサイルの中間誘導を頼む>>

 

 

<<了解、艦隊に向けて対空戦闘開始との通達>>

 

 

 

 

ダイワ直轄艦隊

 

 

 

「対空戦闘開始!、ダイワを援護します」

 

 

 

 

各艦艇の艦対空ミサイルをいっせいに発射、おおよその位置に向けて発射した後、ASFXの中間誘導と、ミサイル本体のシーカーで敵機を狙う。

 

 

 

 

「ダンケルク達が撃ち始めたか、よし、初撃で相手を崩す。全機ロックオン次第発射!」

 

 

 

 

敵はまだこちらを捉えていない。こちらのミサイルは全て早期警戒管制機とのデータリンクの元、早期警戒管制機からのデータでロックオンする。直接照準では無いため、先手を取れる。

 

 

 

 

<<こちらASFX部隊、ロックオンされました>>

 

<<慌てるな、ロックオンされた位置からミサイルの種類を特定して、直ちに回避しろ>>

 

<<了解!>>

 

 

 

 

ステルス性は高いとはいえ、F-3やダイワ専用機に比べればステルス性に劣るASFX。ロックオンされたものの冷静な対処をさせる。

 

 

 

 

<<チャフを撒け、ブレイク!>>

 

 

 

 

あっさりミサイルをかわし、すぐに編隊を組み直す

 

 

 

「反撃だ、中射程ミサイル発射!」

 

 

 

すぐに中射程ミサイルで反撃、状況的には、ASFXが囮となり、ダイワとF-3が攻撃する形となっている。

 

 

 

 

<<敵機、3割を喪失、残りは依然として突っ込んできます>>

 

<<4割はやれると思ったが、意外に回避したな、全機近接戦闘用意、ペアを組んで囲まれないように立ち回れ>>

 

<<了解>>

 

 

 

ダイワはそのまま速度を上げて敵編隊に突っ込む

 

 

 

 

「まず1機!」

 

 

新たに実装された単発モードを利用する。

 

 

 

「もうちょい………、もうちょい……、ここ!」

 

 

 

ズガッ!、ズガッ!、ズガッ!

 

 

 

羽を吹っ飛ばされた機体が墜落していく。

 

 

 

 

「次、右側の敵機、ここ!」

 

 

 

ズガッ!、ズガッ!、ズガッ!

 

 

 

ドカーン!

 

 

 

命中、燃料タンクに引火したらしい、派手に吹っ飛んだ

 

 

 

 

「まだまだ敵は多い、多元中将達が開発した機体とはいえ、弾薬には限りがある」

 

 

 

 

そう言うと、突然高度を上げ、急降下する中で極超音速に到達し、そのまま敵機をソニックブームに巻き込んで撃墜する。

 

 

 

 

「こういうのはマニューバキルというのか?」

 

 

 

多分違う……

 

 

 

 

が、さすがに接近すれば如何にステルス性が高くても捕捉出来る。

 

 

 

「ミサイルか、チャフなんて要らねぇと思う、こうすれば躱せるからな」

 

 

 

そのまま機体を敵機の近くで動かし、ミサイルが目標を誤認し、敵機を撃墜。

 

 

 

「浮いた分、燃料を積めばいい」

 

 

 

そう言って次の目標を狙うダイワ。

 

 

 

 

 

空戦はミサイルの撃ち合いになったものの、ミサイルの性能や、練度などで上回るKAN-SEN側が有利に進めている。

 

 

 

 

 

 

元帥直轄艦隊にて

 

 

 

「空戦は数に勝るものの、練度と性能の低いセイレーンが押されている形か……、対潜哨戒はどうなってる?」

 

「多元中将の艦隊が対処しています」

 

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

「対潜戦闘用意!、ジャベリンとラフィーは対応せよ」

 

「ジャベリンの活躍、見ていてくださいね」

 

「状態良好、行こう」

 

 

 

ジャベリンとラフィーの持つVLSから一斉に対潜ミサイルが放たれる

 

 

 

 

「対潜魚雷、投下!」

 

「対潜爆弾投下!」

 

 

 

 

発艦したSH60Kや、基地から出撃してきたP-1も対潜魚雷や、対潜爆弾を投下し、上位個体から量産型までやってきていた潜水艦をボコボコにする。

 

 

 

 

 

「者主元帥に通達、潜水艦は蹴散らしたと」

 

「了解した、指揮官」

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

 

「多元からの潜水艦全滅の報を受け取った、艦隊前進、楔を撃ち込む!」

 

 

 

 

元帥直轄艦隊が、対艦ミサイルを発射していっせいに速度を上げて敵艦隊に突入する。

 

 

 

 

「重力シールド展開、敵の対艦ミサイル等はそれで対処せよ」

 

 

 

 

 

と、重力が変わったことにより対艦ミサイルが次々に挙動を変え、海に突っ込む。

 

 

 

 

 

「全艦砲撃始め!」

 

 

 

 

 

「荒波と共に消えなさい!」

 

「聖なる光よ、私に力を!」

 

「指揮官様以外の全てが壊れてしまえばいいのに!」

 

「話を聞かない子にはオシオキしないとね~」

 

「全艦、フォーメーションスタンバイ!」

 

「頑張ります!」

 

 

 

 

普段から主砲をぶっぱなせる比叡、愛宕、吾妻、ボルチモアだけでなく、改修によって砲戦甲板を有するようになったイラストリアスや、大鳳も砲撃戦に参加し、敵をなぎ払いながら前線をこじ開ける。

 

 

 

 

新型の半実体弾…………、折りたたみが可能なカートリッジに、着弾の衝撃によって爆発する粒子を纏わせて発射する、新志向砲弾であり、エネルギーさえ用意出来れば基本的に弾切れを心配する必要は無い程の継戦能力の高さを誇る、まさにチート兵器。

 

 

 

 

これを持つ直轄艦隊は、圧倒的弾幕を展開しながら前線をこじ開け、艦隊を分断していく。

 

 

 

 

 

無論、セイレーン側も黙って見ておらず、激しい砲撃が向けられるものの、それらは艦隊の形成する人工重力の前に次々と防がれ、逆に艦隊のミサイルで沈黙させられる始末。

 

 

 

 

 

だが、数の多いセイレーンは、まだその勢いを失わない。

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

 

 

ダンケルク後部飛行甲板

 

 

 

「ダンケルク、着艦する」

 

「わかったわ」

 

 

 

 

ノズルを切りかえ、垂直着陸を行うダイワ。

 

 

 

 

致命傷にはなっていないものの、被弾した機体が激しい戦闘を表している。

 

 

 

「ダイワ、次はどの兵装で?」

 

「76mmだ、とにかく上位個体の数をとりあえず減らさないと相手は長期戦すら辞さない構えの中で、こちらが息切れしてしまう、いや、むしろそれを狙っているのだと思う」

 

「76mmでどうするの?」

 

「旗艦を殺る、さっきの空戦で旗艦らしき奴を見つけた。おれがそいつを殺るから、ダンケルクはもらったアレを使え」

 

 

 

 

 

アレ、とは出撃前にダンケルクが幌筵泊地の古代アケーリアス人……じゃなかった真多君から貰った新型砲弾である。

 

 

 

 

 

「わかったわ、気をつけて」

 

「ああ、必ず帰ってくる」

 

 

 

 

ダンケルクが艦首のカタパルトから離れ、安全地帯へと下がる

 

 

 

 

<<ダイワ、発艦する>>

 

 

 

 

コンデンサーにエネルギーが充填され、ジェットブラストディフレクターが立ち上がり、エンジンが唸りを上げてカタパルトが射出される。

 

 

 

 

 

 

旗艦への一撃必殺を目論むこの攻撃、

 

 

 

他艦隊も支援に入る

 

 

 

 

多元直轄艦隊

 

 

「エンタープライズ、艦載機を回せ、全力で敵艦隊を叩いて援護する!」

 

「任せてくれ指揮官!」

 

 

 

 

 

 

 

元帥直轄艦隊

 

 

 

 

 

「愛宕、ショックカノンだ、上空の上位個体を殺れ」

 

「わかったわ、指揮官くん」

 

 

 

 

 

青白い光が、上空で次々に上位個体をぶち抜く

 

 

 

 

(イメージ的には宇宙戦艦ヤマト2205のイスカンダル上空での戦闘で、ヤマト含めた第65護衛隊のショックカノンがデザリアム艦隊に突き刺さるシーン、アレを海上からやった感じ)

 

 

 

 

「多目標同時対処能力をしっかり上げておいて良かった」

 

 

 

 

 

 

上空の上位個体が一時的に数を減らし、旗艦への道が開ける。

 

 

 

 

「ダイワ行け!」

 

 

<<支援感謝します!>>

 

 

 

 

ダイワが高度を一気に上げ、そこから急降下して旗艦へ襲いかかる。

 

 

 

 

「行くぞ!」

 

 

 

 

レールガンへの充電を120%、通常時はやってはいけないレベルまで高めていく。

 

 

 

「エンジン全開!」

 

 

 

さらに推力を上げて機体の力学的エネルギーを変化し続ける。

 

 

 

 

事態を悟ったセイレーンは全身にバリアを纏う

 

 

 

「ちっ、バリアを張りやがったか、でもこの速度、このエネルギーならぶち抜ける!!」

 

 

 

 

 

物凄いGがかかる。だが、液体呼吸により、その影響は最小限だ。

 

 

 

 

「ターゲットロックオン………

 

 

 

 

 

 

レールガン、発射!!」

 

 

 

 

 

キィィィィィィィィン!、ドカッ!

 

 

 

 

甲高い音の後に飛翔体が発射される。

 

 

 

 

第一宇宙速度は軽く超えているであろうその飛翔体がセイレーン旗艦に命中する時、轟が戦場を支配する。

 

 

 

 

 

 

元帥直轄艦隊

 

 

「ダイワのやつが決めたな、直轄艦隊全艦ウェポンズフリー、混乱に乗じて敵を叩く。多元にマドラスから出撃可能艦隊を出すように伝えろ!」

 

「了解」

 

 

 

 

 

多元直轄艦隊

 

 

 

「元帥より入電!、出撃可能艦隊を出せとのこと」

 

「了解した、平河さんに連絡を」

 

 

 

 

 

ダイワ直轄艦隊

 

 

 

「ダイワがやってくれたわ!、上位個体でも強力なものを優先してロックオン、試製反物質カートリッジ誘導徹甲砲弾発射用意!」

 

「発射!」

 

 

 

 

ダイワの一撃で穴の空いたセイレーン艦隊に艦隊が攻撃を開始する。

 

 

 

 

果たして、この戦いの勝負の行方は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 







予定より遅れました。すみません








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第9話 スポーツ大会の光と影




公式からの唐突の発表には驚きました……、ですがおかげでネタが膨らみます笑笑



が、それだけでは今後のネタが持たんので別のネタを突っ込みます、









 

 

 

 

 

 

「最後の敵の殲滅を確認」

 

 

 

最後の敵も、やはりダイワの76mmで消し飛んだ。

 

 

 

 

旗艦を失ったセイレーンは敗走していく一方だった。

 

 

 

 

多元の機動部隊からの攻撃で制空権は完全に掌握され、高機動ミサイルにより、撃ち落とされた後、トドメに艦砲や、対艦ミサイルによって沈んでいく………。

 

 

 

 

硬いことで知られるセイレーンの潜水艦部隊も、対潜魚雷の前には無力だった。

 

 

 

 

 

「任務完了、全員戻れ」

 

 

 

艦隊は帰投し、しばしの休息につく………

 

 

 

 

 

はずだったのだが………

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

 

「何?、スポーツ大会だ?」

 

「そうそう、せっかくだからやろうと思ってね」

 

 

 

セイレーンを退けたマドラスではしばしの間落ち着いた雰囲気が漂っていた。

 

 

 

「奴さんも大分被害を食らってはいる。食らってはいるが、こちらも連続の出撃でストレスが溜まっている子も多い。だからストレス解消にちょうどいいと思ってね。多元もダイワもスポーツいけるだろ?」

 

「確かにダンケルクとならなんでも出来ますが……」

 

「俺……、私も一応防衛大学校とかでスポーツはやってきたけどね……」

 

「決まりだ。内容は追って知らせるが、景品付きにするつもりだから奮って参加してくれ。んじゃ、俺はここで失礼するよ」

 

 

 

 

 

部屋から出たところで、多元にエンタープライズが話しかける。

 

 

 

「指揮官、ビーチバレーはどうだろうか、似合う水着を用意してあげよう」

 

「なぁエンタープライズ、中身が野郎だということ知ってて言ってるか?」

 

「何、別に体は女なんだし、いっそ心まで……」

 

 

 

ちょっと怖い顔するエンタープライズ。

 

(いいぞぉ、もっとやれ)

 

 

 

 

「ねぇダイワ、私たちはテニスで出ない?、ちょうど練習していたところなの」

 

「ダンケルクが出たいのなら、なんでもOKだよ」

 

 

 

 

両者それぞれどんなスポーツをしたいか既に考え始めている。

 

 

 

 

んじゃ、元帥はどうなるのかと言うと………

 

 

 

「えっ?、審判兼主催者よ?、出場しないから」

 

 

 

このザマである。

 

 

 

こいつ1回粛清しようぜ

 

 

 

 

まあ、それはさておき、基地のあちこちでスポーツ大会に対して機運が高まっていた

 

 

 

 

「ラフィーちゃん、私たちはバレーボールにしない?」

 

「いいよ」

 

「綾波ちゃんはどうする?」

 

「綾波ですか?、オンラインゲーム部門です」

 

「そんなのある?」

 

「あるわけないだろ諦めろ」

 

「あ、元帥!」

 

「元帥が主催者なんですから、変えたっていいじゃないですか」

 

「別にダンスゲームならいいぞ?」

 

「ダメです。FPSにしてもらわないと」

 

「じゃあVRにする」

 

「なんで体動かさなくちゃいけないんですか」

 

「ほいコレ、大会要項」

 

 

 

 

大会要項に書かれていたのは次の通り

 

 

 

 

・大会での種目は、基本種目5種目の他、KAN-SEN達からの希望で最大18まで増やせることとするが、動きを伴うものとしなければならない

 

・ゲーム系は、全身を使うものでなければならない

 

・公序良俗に反する競技はアウトとする

 

・みだりにカメラを使いすぎないこと(特にアークロイヤル)

 

 

 

 

「わざわざ要項に書かなくちゃいけない程アークロイヤルさん何したんですか……」

 

「睦月型の子達を驚かせた」

 

「えぇ……」

 

 

 

(おい、ジャベリンがドン引きしてるぞ、ドン引き顔が見たい物好き共、集まれー)

 

 

 

 

さすがのジャベリンもこれにはドン引きである。

 

 

 

 

「後は……、えっとぉ……これって……」

 

 

 

 

・大会開催中は食べ物や飲み物などに薬品などを混ぜないこと、不適切な食べ物を出さないこと、出店者は元帥とダイワ指揮官、多元指揮官の面談の上で内容を吟味すること

 

・販売品の過度な高額販売、転売を禁ずる

 

 

まぁ、厄介なヤツらの排除である。

 

 

 

重桜の○○さんとかね!

 

 

 

 

「あ~赤城とかですか………」

 

「お前……、それ他で言いふらすなよ?、バレたらえらい目に遭うのは俺なんだからな……」

 

 

 

 

(まぁ、うp主及び、それに絡むオリキャラはいくら核を喰らっても平気で生きていられるから無問題)

 

 

 

 

 

紆余曲折有りながらも、とりあえず競技は決まりつつあった………

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

数日後

 

 

 

「では、競技を発表する。」

 

 

 

 

屋外部門

 

・サッカー

・テニス

・野球

・ビーチバレー

 

 

屋内部門

 

・卓球

・バスケットボール

・ハンドボール

・柔道

 

 

Eスポーツ部門

 

・仮想空間利用型演習システム

・ダンスゲーム

 

 

 

 

 

「むぅ……、綾波のやりたいスポーツが無いです」

 

「綾波ちゃん………」

 

 

 

ガッカリする綾波だが、今回は体を動かす目的のスポーツ大会なので、Eスポーツはかろうじて認められたようなものである。

 

 

 

「綾波、野球をやらないか?、ユニオンとその他希望者だけだとチームが組めないんだ」

 

「………、嫌です」

 

「新作ゲームあげると言ったらどうだ?」

 

「………、わかったのです」

 

「投手と野手、どっちがいい?」

 

「2本用意してください」

 

「正気か?」

 

「ゲームでよくやったのです」

 

「まぁ、一応みてみるか……」

 

 

 

というわけで早速投げてみることになった綾波。

 

 

 

「まずはストレート、思いっきり投げてみろ」

 

「任せるのです」

 

 

 

いつの間にかピッチャーの格好に着替えた者主、構える。

 

 

 

ブゥン!

 

 

バシッ!

 

 

 

「ジャベリン!、今の何km/h出てた!?」

 

「ひゃ……、150km/hです!」

 

「嘘だろお前!?」

 

「だから……、綾波はゲームで見てたのです」

 

「パ○プロか?」

 

「プ○スピです」

 

「ほ、他に投げられるのか?」

 

「出来るのです」

 

 

 

そう言ってスライダーを投げる。

 

 

 

「ひゃ……、140km/h」

 

「まだまだいくのです」

 

 

フォーク

 

「ひゃ……、165km!?」

 

「大○じゃねぇーか!」

 

 

 

ナックルカーブ!

 

 

「良かった……、105km/h」

 

「いや、おかしいだろ!、野球未経験者がプロ野球選手並の球種とスピードだぞ!」

 

 

 

その後もムービングファースト、カットボール、カーブと続き……

 

 

 

「お化けフォーク……、千○じゃねぇーか!」

 

「ゲームで見たのです」

 

「アホか!?」

 

 

 

この時点で色々できるのが想定外なのだが、この後打球もエグい。

 

 

 

 

「えぇ……、木製で飛ばすのかよ……」

 

「出来るのです」

 

「わかった、無失点でユニオンチームに勝ったらゲーム追加、完全試合ならさらに2本、MVP獲得で追加だ」

 

「やるです」

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

スポーツ大会当日………

 

 

 

「プレイボール!」

 

 

先攻はユニオンチーム、後攻はその他連合である。

 

 

 

先発は綾波、1番バッターはボルチモア

 

 

「さあこい!」

 

 

 

構えるボルチモア

 

 

 

「さて……、綾波……、力を見せてやれ」

 

 

一投目……

 

 

ブゥン!

 

 

バシッ!

 

 

「くっ……」

 

 

 

最初はストレート、速度は……

 

 

 

「160km/h!?、あれまだ本気じゃなかったのか!?」

 

 

諸事情からスタンドから離れた会議室のテレビから見ている者主。

 

 

「おいおい……、作者完全にチート属性盛りすぎじゃね?」

 

 

(うっさい、○ープがサヨナラホームランで負けて憂さ晴らしよ!)

*編集時2023年4月29日

 

 

続けてストレート、今度は162km/h

 

 

 

「くっ……速いな……」

 

 

 

苦い顔をするボルチモア。尚、今回はバスケにも出場予定である。

 

 

 

(だが……、恐らくストレートだけ、コースさえ読めれば)

 

 

 

そして、来た!

 

 

 

「ここだ!」

 

 

思いっきり振ったそのバットにボールは当たらなかった

 

 

「なっ!」

 

 

 

「ストライク!、バッターアウト!」

 

 

 

球審担当のまんじゅうのコールが響く

 

 

 

 

「SFF!?、そんな球種も投げられるのか!?」

 

 

 

続けて2番バッター、クリーブランド

 

 

 

「綾波……、なかなかやるな」

 

 

構えるクリーブランド、彼女はフォークボールや、スプリットもしっかり捉えることも出来る。

 

 

 

 

振りかぶって投げた

 

 

 

 

「球は速い、でもむしろそれなら好都合!」

 

 

 

SFFに備えるクリーブランド。しかし、綾波が投げたのは違う球種だった。

 

 

 

「ストライク!」

 

「スライダー!?」

 

 

ボールは鋭く曲がり、クリーブランドから逃げるように動いた。

 

 

 

「負けられないです!」

 

 

 

闘志滾る綾波、ストライクゾーンギリギリにストレートを投げる。

 

 

 

「ストライク!」

 

 

続く3球目は、外角にフォークを落とす、こちらはボール。

 

 

 

「もう速さには慣れた、次は当てる!」

 

 

 

しっかり構えるクリーブランド、だがボルチモアと同じようにバットにボールは当たらない。

 

 

 

 

「ストライク!、バッターアウト!」

 

「ナックルカーブ!?」

 

 

 

105km/hのナックルカーブで見事に崩されたクリーブランド、アウトである。

 

 

 

立て続けに三振をとった綾波、三者三振に抑えた綾波は、その裏3番指名打者での出場。

 

 

 

 

スタジアムに応援歌が響き渡る。

 

 

 

<<日の丸を背負いいざ! 相手に立ち向かえ!>>

 

<<大和魂見せてやれ! 戦え綾波!>>

 

<<かっ飛ばせー!、綾波!>>

 

 

 

(ラーズ・ヌートバーの応援歌若干修正して、後は丸パクリなのは言わないお約束)

 

 

 

ピッチャー、ボーグ

 

 

ワンアウト一塁

 

 

 

振りかぶった初球!

 

 

 

「打ったァ!、これは大きい!」

 

 

実況担当のまんじゅうが絶叫する中、ボールはスタンドに飛び込んだ。

 

 

 

見事ホームランを打ち、先制。

 

 

 

ユニオンから2点を先制した。

 

 

 

一方、ダイワ&ダンケルクコンビ

 

 

 

「後ろは任せろ」

 

「任せたわ、ダイワ」

 

 

 

テニスボールを叩き込み、相手を振り回す。

 

 

「む、無言!?」

 

 

長く、そして深く付き合ってきた二人の連携プレーの間に言葉は要らない。ダイワが何を考えているのか、ダンケルクが何を考えているのか、それぞれが手に取るように理解した上で、最適な動きを取れる。

 

 

 

戦闘でもベッ……、ゲフンゲフン、スポーツでも相性抜群の2人はまさに最強だった。

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

「おぉ……、すげぇなダイワ、あっという間勝っちまった。やっぱりお前もあっちに送るべきだったか?」

 

「お断りだ!、エンタープライズとならともかく、大衆の面前で破廉恥な格好が出来るか!」

 

「おっ?、エンタープライズとならいいのか?」

 

「ちがっ…、うるさい!」

 

 

(いやぁ、ネタになるねぇ……TSさせると……)

 

 

「まぁ……、それはともかく、ダイワまで向こうに持って行って良かったのか?」

 

 

何とか水着でビーチバレーを回避した多元から飛ぶ質問。

 

 

 

                 ・・・・・・

「いや……、呼ばなくていい、これはこっちの世界の住人に話すのは残酷な事実だからな」

 

 

 

 

もう出てきていいぞ、そう言って出てきたのはオブザーバー……

 

 

「いや……、こいつは違うな……、何者だ?」

 

 

 

突如現れた上位個体。幌筵泊地の転生者達と上位個体が会談しなければならない理由とは………

 

 

 

 

 

 

 

 







というわけで次回にいきます


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第10話 転生者の力




アズレンのデータが吹っ飛びかけた影響で更新が遅くなりました……。

とりあえず再開します。

オリジナル解釈多めですのでご注意を





 

 

 

「コイツ何者?」

 

 

 

転生者達の目の前に現れたのはオブザーバーのように見える何か。

 

 

 

「いやまぁ、オブザーバーであることは間違ってない。俺が偽装するように言っておいたからな、おい、変装用のブツが外せてないぞ?」

 

「あら?、それは失礼」

 

「何故コイツがここに!?」

 

 

転生者達の言葉が全てを物語っていた。

 

 

オブザーバーと言えば、セイレーンの中でも参謀に近い存在。

 

 

滅多に姿を見せない……、ましてや敵地の中枢に来ていること自体がおかしい。

 

警戒ラインの不備を疑うレベルだ。

 

 

「安心しろ、警戒ラインの不備は無い。俺が呼んだ、と言うより引き合いがあった」

 

「俺たちに……か?」

 

「ああ、詳しいことは俺から説明する」

 

 

者主から語られた内容は以下の通り。

 

 

・セイレーンは本来は人類の敵では無い

・目的は人類の進化にある

・人類にとっての敵は通称エックスと呼ばれる侵略者

・別世界線の遥か未来において、敗北した人類と同じ過ちを繰り返さないために、人類を進化させる必要がある

 

 

「じゃあ……、この世界で行われた破壊はやむを得ない犠牲ってわけなのか!?」

 

「そういうことになる」

 

「そんなの許されねぇだろ!、こいつらだってかつての深海棲艦達と同じように、大勢の人々を殺したんだぞ!、それを人類の発展のためだとはいえ……」

 

「多元、落ち着け。この話には続きがある」

 

「………」

 

「話が変わったのは少し前、ちょうどこの基地が魔改造によって戦力強化を行っていた時のことだ。コイツが接触してきた」

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

基地改修工事中

 

 

「貴方が指揮官ね?」

 

「お前は……」

 

「知ってるでしょ?、私の事」

 

「ああ、てめぇらが要らんことしてくれたせいで、レッドアクシズとアズールレーンに分裂しやがったこともあったからな」

 

「でも、それで人類は進歩したわ」

 

「進歩だァ?」

 

「ふたつに割れることで、互いに競争が起こる。競争は新たな力を求め、新たな力は人類の進歩を促すものよ」

 

「完全には間違っては無いが、それをてめぇに言われると癪に障る」

 

「あら、それでも理解しようとするのは流石ね」

 

「こんなことで敵に褒められるとはね……」

 

「それより……」

 

 

貴方、この世界にイレギュラーを起こしてない?

 

その言葉の意味をよく知る者主は当然しらばっくれる。

 

 

「┓(゚~゚)┏さぁ、なんの事だか」

 

「この世界、この技術速度では有り得ない装備……、これ、貴方の手引きよね?」

 

「………、何が言いたい」

 

「手伝って欲しいのよ、人類の進歩のために」

 

「赤城を勧誘したと思ったら、次は俺か?」

 

「違うわ……

 

 

 

 

 

 

 

このままだと間に合わない」

 

「………は?」

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

「俺は多元達をセイレーンに勝つために呼び寄せたつもりだった。だが、俺たちの本当の敵はセイレーンじゃ済まないレベルだってことだ」

 

「とはいえ、ならはじめからそう言えばいい。いくら技術格差があろうと、人類一丸となれば……」

 

「それが上手くいかないのは、お前ら転生者がよく知ってるんだろ?」

 

「ぐっ………」

 

 

多元達は歯ぎしりしか出来なかった。

 

 

確かに、人類というのは人類全体を見通して団結できるほど強くない。

 

 

いや、同盟国、下手すれば同じ国の中でも足を引っ張り合うのだ。

 

 

次期主力戦闘機を決める場で、利益重視の結果、運用面で、日本の状況に合致しない米国製の導入を推し進めた米国政府と、防衛省含めた官僚に辛酸を嘗めることとなった多元達航空部門。

 

明らかに適性が異なるはずの艦艇をアメリカが輸出するためにダンピングすら辞さなかったために、輸出出来なかった過去を持つ平河達艦艇部門。

 

その他多くの者たちが、技術面では優れても、難癖や、足の引っ張り合いで、活躍の場を妨げられたのだ。

 

 

 

 

むしろ、彼らの方が人類の酷い体たらくを知ってると言える。

 

 

 

「こいつらが言うには、後10年……、いや下手したら5年以内にはエックスの侵攻があるらしい」

 

「セイレーンよりも厄介なのか?」

 

「間違いなくな、波動エンジン、戦術機、パワードスーツ、メカゴジラ、機龍、ショックカノン、波動カートリッジ弾、バリアミサイル、アイガイオン、アーセナルバード、シャングリラ、ストーンヘンジ……、ありとあらゆる兵器をぶっ込まないと勝てない」

 

「だったらコイツらが攻撃するのを止めればいい」

 

「運用のノウハウはどうする?」

 

「…………」

 

「俺たちはいい、元々そういうのは得意なタチだ。だがな、この世界の人間全員に兵器について習熟させ、KAN-SEN達を文句無しに魔改造し続けるためには相手が必要なんだ」

 

「コイツらが本当のことを言ってる確証は?」

 

「嘘にしちゃあ出来すぎてる。それに、俺を引き込みたいのならここまでする理由が無い、この状況下で敵ならここにいる全員殺すことだってできるはずだ」

 

「まぁ、嘘かどうかは良いとして、オブザーバー」

 

「何かしら?」

 

「お前は俺たちに何を望む?」

 

「あなた達が本当にエックスに対抗する力があるのかどうか、それを確かめさせてもらうわ」

 

「つまり……、まだまだ攻撃を止めることは無いんだな」

 

「そうね」

 

「なら俺たちとしても、負ける訳にはいかない。お前の言っていたことが本当なら技術で殴るまで、嘘でも技術で殴る。俺は……私は軍人である前に技術者だ。私達は技術で戦う」

 

「期待しているわ」

 

 

 

そう言うと、オブザーバーは消えた。

 

 

 

「ふぅ……、終わったか」

 

「なぁ、もう1つ疑問なんだが、なんでダイワをこの場から遠ざけた?」

 

「理由はさっき説明したが?」

 

「私の舌は元帥の淹れたお茶の僅かな味のブレを感じた。この味は嘘をついている味よ?」

 

 

多元としては手元にあったお茶を飲んでカマをかけたつもりだが、意外にも者主は素直に応じた。

 

 

「はぁぁぁ……、女の子っぽい喋り方に変えたと思ったらそれかよ……」

 

「で?、本当は何?」

 

「アイツはセイレーンに家族を殺されてる。いくらなんであれ、この事実をそのまま受け止めさせるわけにはいかない」

 

「人には科学の進歩だと言っておきながら、いざ周りの人のことになるとそれか?」

 

「いや、そうじゃない。<間違い>が起きては困るからな」

 

「彼がそんなことする質?」

 

「愛する人への感情は、その人の持つ能力を引き出す鍵ともなるが、同時に自らの思考を束縛するために鍵をかけることにもなる」

 

「つまり?」

 

「この状況で彼に奴らを引き合せるのは毒にしかならん」

 

「なるほどね……」

 

 

だが、ここにずっといるわけにもいかんな、こう何人も姿を消しては後々気づかれるかもしれないからな、と者主が席を立とうとすると、先に多元が動いた。

 

 

「ちょっとバレーボール行ってくる」

 

「なんだ?、エンプラのところか?」

 

「う、うるさい!」

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

一方、その頃のダイワ

 

 

 

「ん?」

 

「どうしたのダイワ?」

 

「セイレーンの気配がした気がする」

 

「ホント?、何も感じないけど?」

 

「………、気のせいか」

 

「ほら、そろそろ試合よ?」

 

「ああ、すまない」

 

 

何か引っかかるものを感じつつも、試合に戻るダイワ

 

その後も試合はダイワとダンケルクペアが勝ち進んでいった。

 

 

 

一方、綾波率いる野球チーム

 

 

<<混成チームとユニオンチーム、意地と意地のぶつかり合い、綾波か、ネバダか!?>>

 

 

 

既に試合は最終局面にまで向かい、代打ネバダと綾波の対決となる。

 

 

ここまで4-0、いずれも綾波のホームランやタイムリーで稼いでる。

 

 

さぁ、ここで本領発揮だ!

 

 

 

振りかぶって投げたボールは、バッターから逃げるようにギュインと曲がって、キャッチャーのミットの中に吸い込まれた。

 

 

 

<<スライダーだァ!、空振り三振!、まさかまさかの、綾波、完全試合達成!、野球対決!、混合チーム勝利!>>

 

<<やっぱりゲームがかかった綾波が!、世界一強い!>>

 

 

大会は見事綾波の活躍もあって混合チームが勝利。

 

 

綾波は見事者主からゲーム4本を買って貰えた。

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

一方、ある意味めちゃくちゃ酷い目に遭ってる人物が居た。

 

 

「ね、ねぇエンタープライズ……、本当にこの格好しなきゃダメ……?」

 

「ああ、よく似合っているぞ」

 

「………///」

 

「せ、先輩……」

 

「こ、腰堀……あなたも……」

 

「ま、まさか……」

 

「建御名方にやられました……」

 

「で、今度はここで戦うの……」

 

「嫌ですよ……」

 

 

腰堀はあまり口調を変えなくて済むのか、女性化しても違和感が無い。

 

 

「よく似合っているぞ、指揮官」

 

「そうそう!、よく似合っているよ!、彼ピ!」

 

 

「「褒められたって嬉しくなんかない!」」

 

 

TSっ子の水着需要なんてある訳ないだろ!

 

と言いたいが、既に観客席には人だかり。

 

 

「「負けたらオシオキだぞ?、指揮官(彼ピ)」」

 

「「嫌だァァァァァ!」」

 

 

ある意味全力で戦わざるを得ない??、状況下に陥った両者だが、集中力が途切れ途切れになった多元が負け、見事エンタープライズからのオシオキを喰らって暫く寝室から出てくることは無かった。

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

「ああ……、俺のボーナスが……」

 

「指揮官様……」

 

「綾波もやる時はやるんです!」

 

「ま、楽しんでくれるならよし、部下の士気を維持するのも司令官の務めだからな」

 

「あの……、ところで多元指揮官は?」

 

「エンタープライズの部屋」

 

「あー……」

 

 

裏ではとんでもないことが起こりつつも、KAN-SENにとっては貴重な息抜きになった今回のスポーツ大会。

 

 

経費で落ちなかった部分は者主元帥の貯金から差っ引かれることとなり、暫くもやし生活となったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






さて、以前投稿した日付からだいぶ空きましたがいかがでしょうか、創作全体がスローペースになるため、今後もやむを得ず時間が空きますがご了承ください


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第11話 ダイワ指揮官、南海の海に散る!



何とも不穏なタイトルですね……


スポーツ大会が終わったあとも戦いは続きます。






 

 

スポーツ大会から数日後

 

 

「諸君、これより作戦会議を始める」

 

 

マドラス基地にほど近い元帥府(者主がマドラス基地を退いた後に建設された)に集められた、ブレスト、マドラス両基地の指揮官と秘書艦。そして者主の秘書艦であるイラストリアスが集まり、会議を開いていた。

 

 

「まずは多元君から報告がある」

 

 

そう言うと、者主は多元に発言を促す

 

 

「はい、先日我が基地の早期警戒管制機が大規模なセイレーン艦隊を確認。我が基地の南方350km付近に遊弋中との事です」

 

「数と種別は?」

 

「500以上、うち8割が上位個体です」

 

「かなり上位個体が多いが一体どういうつもりだ?」

 

「恐らく、ここ最近の戦闘で、量産型では効果が薄いと判断したんでしょう、実際量産型は瞬く間に沈められていますし……」

 

「亜音速対艦ミサイルでも量産型は殺れるからな」

 

 

以前も紹介したように、上位個体へは通常対艦ミサイルの攻撃が難しいため、SM-6のような高機動を発揮可能なミサイルが選択される。

 

 

 

多元とダイワが話している間、者主は数日前に言われた内容を反芻していた。

 

 

 

[このままでは間に合わない]

 

 

 

エックスに対抗出来る力があるかどうかを試すために、今後も攻撃を続けるという

 

 

「(だとすれば、今回の攻撃は前より格段に進化している可能性があるのか……)」

 

 

者主がその結論至ったところで、多元とダイワも話がついたようだ。

 

 

「元帥閣下、直ちに迎撃しましょう。奴らが短期間でこれほどの戦力を回復させられるのは脅威です。これだけの物量、放置すればさらに増え、取り返しのつかない事態になりかねません」

 

「閣下、私としても放置する訳にはいきません。上位個体の数が多いということは、それだけ攻撃の手段が限られるということであり、早急の対策が求められます」

 

 

双方共に、早急なる対策が必要との結論に至ったようだ

 

 

「よろしい、これよりブレスト、マドラス基地は南方に新たに確認されたセイレーン艦隊に対して攻撃を開始することを決定する。そのための作戦を話し合おう」

 

 

者主の決定を受けて、早速多元が進言する

 

 

「閣下、ミサイル飽和攻撃はどうでしょう?」

 

 

多元の提案したのは、マドラス基地で考案された一般的なミサイル飽和攻撃だ。

 

長距離から亜音速対艦ミサイルを中心に発射し、その中に高機動の対空ミサイルなどを混ぜることで、量産型と上位個体双方にダメージを与える戦法だ。

 

 

「いや、多元中将の案では今回の相手では無理があります。まずは航空機による直接攻撃をかけるべきです」

 

 

それに対して、ダイワ指揮官は、優秀な母艦航空隊と、基地航空隊による直接攻撃を主張した。

 

 

この案では、航空機に高機動ミサイルや、対艦ミサイルを搭載し、そこから艦隊を突入させることになる。

 

 

どちらにも一長一短があり、前者は大量のミサイルを撃ち込むことで、迎撃能力を飽和させ、敵に打撃を与えることを目的としており、その数は数千発にも及ぶ。一方で、搭載できるミサイルの数の問題からどちらかと言えば亜音速対艦ミサイルに比重を置くことが多いため、今回のような上位個体中心の敵には効果が薄い。(もちろん、ミサイルを変えればいい話ではある)

 

 

後者の場合、航空隊(特に戦闘機)が目標にするのは上位個体であり、3次元運動の可能な上位個体を先に減らすことで、艦隊へのダメージを抑えることができる反面、収容前に艦隊同士の距離が接近してしまえば、艦載機の着艦が難しい、或いは不可能になる恐れがある。

 

 

 

「航空機による直接攻撃では、母艦航空隊も投入されてしまいます!、艦隊防空を艦艇のみに頼るのは危険です!」

 

「前回の戦闘において、ミサイルの迎撃が行われていたことを鑑みれば、飽和攻撃が万能では無いことは明らか、故に先に私含めた航空隊が叩くべきです!」

 

「前回迎撃されていたのは亜音速対艦ミサイルです!、今回はSM-6を中心とする超音速~極超音速対艦ミサイルとなっています。逆に、ミサイルを迎撃出来るほどの対空砲火では、航空隊が危険に晒される恐れがあります!」

 

「だが!……

 

「しかし……!

 

「ストップ、双方共に熱くなりすぎだ。今考えるべきは如何に効率よく敵を叩くかであり、それはどちらか片方の意見だけで統一することは出来ない」

 

 

衝突する意見を一旦収めさせたのは者主。

 

 

「確かに飽和攻撃は万能では無い、故にダイワ指揮官の抱く懸念も間違ってはいないだろう。だが、そもそもの根本的な話として、対艦ミサイル自体が飽和攻撃によってより効果を発揮するものだ。敵艦隊を叩くということだけを見ても、母艦航空隊含めた航空隊による直接攻撃だけで成り立つ訳ではない」

 

 

そこでだ……、と続ける

 

 

「そこで、私は考える。両者の意見をまとめるべきだと、飽和攻撃には母艦航空隊は参加せず、基地航空隊のみ参加、飽和攻撃によって生じた混乱に乗じて、こちらの母艦航空隊が追撃し、艦隊によって掃討する。これなら、万が一迎撃された場合にも対応出来る上、母艦航空隊の高い練度を生かした直接攻撃も行うことが出来る」

 

「なるほど、攻撃を2段構えにするわけですか、さすが閣下」

 

「何、君たちが熱心に議論を交わしたからこそ生まれたものだ。私はそれらを掻い摘んだに過ぎん。マドラス、ブレストの全部隊に通達、2日後の明け方4時に、全部隊出撃。目標は南方方面に展開するセイレーン艦隊、艦隊は輪形陣で出撃、ダイワ指揮官は航空隊の指揮を、多元指揮官は艦隊指揮を、俺は全体の指揮を執る。解散」

 

 

ビシッと敬礼し、全員が退出する。

 

 

 

かくして、1日の準備期間をおいた後に両基地に展開するKAN-SEN部隊と、航空隊が出撃。南方に展開するセイレーン艦隊を迎撃すべく、進路を南にとった。

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

出撃から2日………

 

 

 

「早期警戒管制機からの情報によれば、まもなく対艦ミサイルの射程圏内にはいるようだ」

 

「指揮官様、直轄艦隊派いつでも準備出来ています」

 

「うむ、今作戦も、直轄艦隊の頑張りは必要不可欠だ」

 

 

と、ここで対艦ミサイルの射程圏内に入ったことが告げられる。

 

 

者主:「全部隊戦闘配置!、目標敵セイレーン艦隊!」

 

多元:「全艦戦闘配置、SM-6並びに極超音速対艦ミサイル、SSM-2発射用意!」

 

ダイワ:<<全航空隊、ミサイル発射用意。母艦航空隊は出撃準備!>>

 

 

 

3人の指揮官がそれぞれの立場から指示を出す。

 

 

 

それを受けて各部隊が行動を開始する。

 

 

「早期警戒管制機、敵艦隊の様子は?」

 

<<量産型を全面に出して対応中>>

 

「盾のつもりですか?、そんなことをしても意味は無いのに……」

 

「わからん、連中の考えることだからわかるはずもないが、どの道すぐ攻撃開始だ、相手の動きは攻撃すればわかる事だ。全部隊攻撃用意……」

 

 

 

 

 

 

と、それは突然やってきた。

 

 

 

 

 

 

<<敵艦隊、ミサイル発射!、数、数百以上>>

 

「っ……、攻撃待て、SM-6データ再入力、接近中の対艦ミサイルに向けて照準、完了次第全弾発射!」

 

「待て多元!、ここで攻撃自体を辞める訳にはいかない!、こちらが混乱状態にあることが伝わる上、基地航空隊の燃料から考えて、全弾迎撃を待つ余裕は無い!」

 

 

そう言うと、者主は声を張る

 

 

「SM-6は命令通り迎撃へ、基地航空隊並びに、極超音速対艦ミサイル、SSM-2搭載艦は全弾発射!、こちらの混乱を悟らせるな!、艦隊はECM開始!」

 

 

その指示からすぐに全艦のVLSが開き、SM-6と対艦ミサイルが発射される。

 

 

空では航空隊がミサイルを発射し、速やかに離脱する。

 

 

南方の空に、大量のミサイルが飛び交う大海戦が幕を開けた。

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

「敵対艦ミサイル、SM-6の迎撃を受けて減少……」

 

「指揮官座乗艦に当てさせるな、迎撃急げ!」

 

 

艦隊防空艦のラフィーと、直轄艦隊所属のボルチモアは、指揮官座乗艦の近くに展開し、迎撃を行う。元よりユニオン艦は、イージスシステム搭載艦が多いため、防空の中枢を担う形で対艦ミサイルを次々落としていく。

 

 

「綾波の本気を見るのです!」

 

 

対艦ミサイルを発射しつつ、飛んできたミサイルを主砲で迎撃した綾波。

 

 

イージスシステムを搭載したKAN-SENが、領域全体の防空を担当する一方、対艦ミサイルによる攻撃を行いつつ、自らに飛んでくるミサイルの対応をしているのが綾波などの通常の駆逐艦だ。

 

 

こちらはイージスシステムなんぞ持ち合わせていないので、捕捉したミサイルのうち、自艦や、それぞれの近くにいる空母に飛ぶミサイルを迎撃する。

 

 

「多元、この状況どう見る?」

 

「恐らく量産型と見られていたのはアーセナルシップだったのでしょう、だとすれば数が少ないのは納得できます。アレは単艦運用出来ない代物ですし……」

 

「だとしたら潰すのが妥当だな、これ以上の飽和攻撃をさせる訳にはいかない」

 

「もちろんです。母艦航空隊の発艦準備も急がせましょう」

 

「ああ、そうだな」

 

<<こちらダイワ、航空隊、発艦準備完了、指示を>>

 

「発艦待て、防空射撃に巻き込まれる、艦隊が密集している以上、わざわざ広がって相手のミサイルに高価値目標を晒させる必要も無い」

 

<<了解>>

 

「全艦に達す、こちら者主。空母や戦艦にミサイルを当てさせるな、全て叩き落とせ!」

 

<<了解!!!>>

 

「イラストリアス、俺だ。航空隊はどうしてる?」

 

<<まだ格納庫で待機中です。砲戦甲板は出せますわ>>

 

「よろしい、砲戦甲板を展開し、ミサイル迎撃を支援せよ」

 

 

飛行甲板が回転し、砲戦甲板が出現する。

 

 

「聖なる光を、私に力を!」

 

 

緑色の光線が放たれ、ミサイルを迎撃する。

 

 

「残りミサイルは何発だ!」

 

<<敵ミサイル、空母や戦艦に向かうもの、およそ10発!>>

 

「叩き落とせ!、空母や戦艦に当たれば後々不利になるぞ!」

 

 

如何せん数が多いため、迎撃に近接防空火器も必要になってくる。

 

 

「エンタープライズ、迎撃しろ!」

 

<<任せろ指揮官!>>

 

 

最後に残った対艦ミサイルは、エンタープライズを狙ったもので、距離的にCIWSの対応範囲だ。

 

 

ズババババババババババババババ!

 

 

毎分数千発に上る発射レートで発射される劣化ウラン弾が飛んでくる対艦ミサイルを迎撃する。

 

 

さしもの対艦ミサイルでも、弾幕は掻い潜れるものではなく、何発かの被弾の後、全弾撃墜される。

 

 

「対艦ミサイル、全弾撃墜!」

 

<<こちら早期警戒管制機、量産型の全滅を確認、上位個体は8割が健在>>

 

「とりあえず飽和攻撃だけは回避出来そうだな……、これより作戦を第2段階に移行する。航空隊発艦!、ダイワ指揮官、攻撃は任せる、空母は護衛艦と共に後方にて待機、そのほか主力艦は突入用意!」

 

 

その命令を受けて、KAN-SEN達が次々と艤装を装着していく。

 

 

<<了解した、ヤタガラス、発艦!>>

 

<<全艦載機、エンゲージ>>

 

 

ダンケルクから艦載機と共にダイワ搭乗機も発艦、エンタープライズから艦載機が発艦する。

 

 

<<私も行く、蒼燕、発艦>>

 

「っておい!、多元!、おめぇも行くのか!」

 

<<どの道艤装を装着したKAN-SENには乗れないでしょ?>>

 

「そりゃそうだ、だから俺も飛ぶ」

 

 

そう言うと、いつの間にかエンタープライズに移乗していた多元は、彼女自身が開発したF-3C蒼燕(設定集参照)に乗って発艦し、その直後、者主も座乗していた比叡からイラストリアスに移乗する。

 

 

<<イーグルネクサス、発艦!>>

 

 

飛行甲板甲板に待機していたF-15NEXS(設定集参照)に者主も搭乗し、発艦する。

 

 

<<全部隊データリンク完了、突入せよ!>>

 

 

ダイワ指揮官のデータリンク完了と、突入命令によって艦隊の航空部隊がいっせいに突入を開始する。

 

 

戦闘は次の段階へと移り変わる。

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

キィィィィィィン!、ドガッ!

 

 

「またあの男ね!」

 

「ギャハハ!、ねぇねぇダイワ!、あっそぼー!」

 

 

上位個体に対して、海面ギリギリからの垂直上昇から、レールガン連発によって、蹴散らすダイワ。

 

 

<<全機へ、ミサイル発射、空対空ミサイルで敵を追い落とし、艦隊に攻撃させろ!>>

 

<<Roger、全機兵装自由、攻撃開始!>>

 

 

航空隊が一斉に高機動ミサイルを発射する。

 

射程はそこそこあるこのミサイルを一通り発射し終えた機体は、そのまま格闘戦に突入する。

 

 

「ねぇねぇ、もっと楽しませてよ!」

 

<<嫌な奴らだ、1人残らずあの世に送ってやれ!>>

 

 

ミサイル攻撃を一通り喰らってもまだ生きてる連中もいる中で、再びレールガンを発射。

 

これを受けて、他の航空機も近距離空対空ミサイルや、機関砲で応戦する。

 

 

<<ダイワ、私達も突入するわ!>>

 

<<わかった、いつものように頼む>>

 

 

言うが早いか、空中炸裂弾が次々に飛来し、上位個体に降り注ぐ。

 

 

「艦隊、突入!」

 

 

ダンケルク先頭に、戦艦や重巡を主力とする艦艇が次々とやってきて砲撃を繰り広げる。

 

 

「ギャハハ!、凄い!、いっぱいKAN-SEN達来たよ!」

 

「オブザーバー、この後の方針は?」

 

「試すのよ、彼らを」

 

「試すって?」

 

 

そうこうしている間にも、KAN-SENが次々に上位個体を屠っていく。

 

 

「ヒトは想いを形に、力にするもの、では想いの対象を破壊されたら?、その力は消え去り崩れる。技術はどうにかなっても、ヒトの心はどうにもならない。そしてそれはKAN-SENもまた同じ……」

 

「回りくどいわ、つまりどういうこと?」

 

「殺すのよ、ダイワを」

 

 

そう言うと、オブザーバーは、他の上位個体達にダイワではなくダンケルクを攻撃するように指示する。

 

 

「あの男がいちばん大切にしているものを攻撃するのよ、波状攻撃をかけていれば、いつか破綻する」

 

 

その指示を受けた他の上位個体達がいっせいにダンケルクへ攻撃を始める。

 

 

「ダンケルクさん!、上位個体がこっちに!」

 

「わかっているわジャベリン。援護して!」

 

「わかりました!」

 

もちろんダンケルクと周りの仲間が気づかないわけがなく、ジャベリンのように一緒に迎撃に入る。

 

 

<<不味い、ダンケルクに向かって波のように連続で襲いかかっている。俺も行くぞ!>>

 

 

機関砲とレールガンを駆使して、上位個体を片っ端から攻撃していくが、幾重にも折り重なるようにして襲いかかる上位個体は、弾薬乏しい艦載機と周りのKAN-SENだけでは足りない。

 

 

「ダンケルクさん、上!」

 

「撃てぇ!」

 

 

490mm四連装砲塔が上を向いて砲撃する。

 

 

ドーン!

 

 

「撃破……うっ…」

 

 

ズガーン!

 

 

<<ダンケルク!>>

 

「へ、平気よダイワ……、私だって戦艦だもの……」

 

<<馬鹿言うな、あんな至近距離から喰らって平気なわけないだろ!>>

 

 

ダンケルクの装甲は搭載砲を防ぐ力があるはずで、排水能力などのダメージコントロールもしっかりしていたはずなのだが、片方から、それも至近距離で上位個体の持つ最大火力の一撃を食らったがために、大きく傾くダンケルク。

 

 

「ダンケルクさん上!」

 

「っ……!」

 

 

その様子を逃さず襲いかかるセイレーン。

 

 

まさに絶対絶命のピンチ……!

 

降り注ぐ攻撃を前にして、ダンケルクが目を閉じた次の瞬間だった………

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

<<ヤタガラス、ロスト……>>

 

 

 

 

ダンケルクに降り注ぐ数多の砲弾、ビームが彼女に当たることは無かった……。

 

 

「ダ……イワ……、嘘っ……、でしょ……」

 

<<ダンケルク!、作戦中だ、落ち着け!>>

 

「嫌……、私……を……置いてなんて……、そん…な……いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

ダンケルクの盾となったがために、彼女の目の前で爆散するダイワ指揮官搭乗機。

 

崩れ落ちるダンケルク。

 

 

「嫌だ!、最期まで一緒だって!、言ったのに!、私を庇って死ぬなんて!、私も連れていって!!」

 

 

最早後追いしか考えていないダンケルク。

 

 

<<くそっ!、直轄艦隊、全艦直接戦闘用意!!、ダンケルクを囲め!、彼女を安全な場所に待避させろ!、多元、救難機を回せ!>>

 

 

直轄艦隊は直ぐにダンケルクを中心に輪形陣を構成、大鳳とイラストリアスが両脇から支える形となる。

 

 

「立ちましょう、ダンケルクさん。ここで立ちすくんではダメです」

 

「貴方がここで死んだら、ダイワ指揮官が命を張った意味がありませんわ!」

 

「あ……あ……」

 

 

放心状態のダンケルク

 

 

「ダメですわ、ちっとも動きません」

 

<<無理やりでも連れて帰れ!>>

 

 

 

直轄艦隊が動く中で、多元は基地にいる部隊に連絡を入れる。

 

 

 

 

<<HQ!、至急救難機を!、HQ、繰り返す!、

 

 

 

 

 

ダイワ指揮官が撃墜された!!>>

 

 

 

 









HQを担当しているのは饅頭です。







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第12話 反則技




反則技を使います。

もう一度言います。反則技使います







 

 

 

<<多元、艦載機をまとめてくれ、撤退だ>>

 

<<了解、全機に告ぐ、撤退せよ、空母は艦載機収容を>>

 

 

艦載機が次々に空母に着艦していく。

 

 

<<エンタープライズ、敵艦隊からの攻撃は?>>

 

<<それが怖いくらいにないんだ指揮官。このまま艦載機を収容し続けていいか?>>

 

<<構わないよ、私はまだ降りるわけにはいかないから>>

 

<<無理はしないでくれ指揮官>>

 

<<わかっている>>

 

 

多元はエンタープライズと協力して、艦載機の収容を始める。

 

 

<<比叡、大丈夫か?>>

 

<<私は平気ですが、やはりダンケルクさんが……>>

 

<<わかっている、敵がそっちに集中する前に俺が片付ける。恐らく順番的に最後になるはずだからシールドを展開してくれ>>

 

<<わかりましたわ、指揮官様>>

 

 

そう言うと、者主が機体をセイレーン達に向ける。

 

 

<<俺の部下をよくも!>>

 

「あら、いつも椅子に座っているあなたも来たのね」

 

<<これでもてめぇらが介入したことでなし崩し的に停戦になった第三次大戦では戦時学生編入で、新設された海軍航空士官学校に1期生で入ってるんだよ!、てめぇら全員に落とし前つけてやる!>>

 

「ギャハハ!、なにそれウケる!、やってみなよ!」

 

「いつものが嘘みたいに熱いわね」

 

<<黙れ、まとめて吹き飛ばしてやる>>

 

「核を撃てないあなたにそれができるの?」

 

<<マスターアーム解除!、トリニティ全弾発射用意!>>

 

 

翼下のオレンジ色の巡航ミサイルにデータを送る

 

 

<<悪いな、俺はフリーハンドが大好きな人間でな、使えないのなら他の手を使うまでさ、トリニティ全弾発射!!>>

 

 

4発のトリニティ弾頭搭載巡航ミサイルが放たれる

 

 

「たかが4発のミサイルで何が出来るのかしら」

 

<<それはどうかな>>

 

 

発射後直ちにスクラムジェットに点火し、瞬く間に加速。

 

 

<<被害範囲外に移動を確認。

 

 

 

ぶっ飛べ!>>

 

 

 

超音速まで加速したミサイルは迎撃されることなく最適点火点に到達。

 

 

かつて、第三次世界大戦の欧州戦線でロシアによって使用された秘匿兵器、トリニティ弾頭。

 

その進化、発展した姿がこれである。

 

 

「ぎゃあああああああああァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!」

 

 

最早悲鳴しか上がらない。

 

 

核兵器並みの閃光、爆発、被害範囲はさすがのセイレーンでも無事では済まない。

 

 

<<敵は混乱している。全部隊はこの気を逃さず撤退せよ!>>

 

 

混乱を利用して退却する全軍。

 

 

<<こちら多元、戦闘救難隊の出動を要請する!>>

 

<<サルベージ船も出せ、何としてもダイワを探すんだ>>

 

 

エンタープライズに着艦後、速やかに指示を出す両指揮官。

 

 

「悪い、エンタープライズ世話になる」

 

「構わない元帥、私からも捜索隊を出そう」

 

「頼む。今は一機でも捜索機が欲しい」

 

 

捜索は徹底して行われた、セイレーンは既に撤退または消滅しており、その姿はなく、救難船なども出動した大規模なものになったが、ダイワ指揮官の姿はおろか、機体の破片すら見つからない。

 

 

「見つかってくれ……、せめてなにか、何か見つかって欲しい。何も見つからないのはやめてくれ……」

 

「元帥……」

 

 

悲痛な表情を浮かべる者主に、戸惑いを隠せないエンタープライズと多元。

 

 

 

者主が、この世界において転生者を除き唯一信頼出来る関係にあったのがダイワ指揮官だった。

 

2人の出会いは第三次世界大戦時、極東周辺の制空権の奪い合いの中で、中国軍相手に20機以上をたたき落とすエースパイロットがいるとの話を聞いた当時新米の副司令だった者主がであったことだった。

 

当時、M基地は、中国海軍に対応する海自空母機動部隊の艦載機の受け入れと、米軍の支援などで毎日忙しく、司令が指揮をしている間、米軍との折衝を者主がやっていることもしばしばある。

 

そんなわけで、その時はまだ双方共に基地にいる誰かという認識でしか無かった。一応立場的には上だが、あまり関わりもない上、直接指揮をした、受けた、というわけでもなかったからだ。

 

 

だが、それが変わったのが開戦から1ヶ月が経過したある日のこと。

 

 

数日前に、海自の航空母艦が対艦ミサイル攻撃を受けて横須賀に退避し、南西諸島における制海権や制空権がピンチに陥っていた。

 

 

各方面で対応が検討されたが、原子力空母である中国軍最新鋭空母「北京」を旗艦とする機動部隊を何とか出来なければ戦局打開は望めず、既に宮古島の地対艦ミサイル部隊は、空襲を受けていた。

 

 

そこで、副司令だった者主が立案したのが那覇に前進していた空中給油機部隊と、新型の無人空中給油機を使い、超低空を長時間飛行し続けながら高速で移動し、対艦ミサイルを叩き込むという戦術だった。

 

 

この作戦では、M基地に収容していた海自機動部隊の艦載機によって行うこととされていたが、あまりにも成功確率が低い上、危険性が高かった。

 

 

とはいえ、目下米軍は台湾支援で忙しく、北京相手に「いずも」「かが」では頼りなさすぎる。しかし危険すぎるとして司令は責任回避のため責任を取らなかった。結果、副司令発案となった作戦に最初から賛成し、参加したのがダイワ指揮官、当時大尉ながら飛行隊を率いていた彼だけだった。

 

彼は1人起立して沈黙する会議室の中でこう発言した。

 

 

「この場にいる全員が危険な作戦とは言ってはいますが、これに対する対案が他にあるのでしょうか、P-1対潜哨戒機に対艦ミサイルを積もうにも長距離を攻撃可能なPL-15などがある以上、狙い撃ちは避けられませんし、潜水艦は浅海なので活動が制限されている。地対艦ミサイル部隊は機能不全、米軍は当てにならず、我々の帰るべき母艦は横須賀に戻ったままです。敵の航空優勢下において、単独で探知から攻撃、空戦まで行えるのは戦闘機しか居ない。そしてその戦闘機部隊で最も練度の高く、最も適任なのは誰か、それは我々海上自衛隊空母機動部隊の艦載機部隊にほかならない。一航戦の生まれ変わりとも称される我々がやらなくて誰がやるのか、我々の誇りにかけてこの作戦を遂行すべきです」

 

 

ただ……、とダイワは続けた。

 

 

「ただ、我々も死地に向かう訳では無い。必ず対艦ミサイルを命中させて生きて帰ってくる。そのために作戦の修正、作戦要員の選定などについて我々からも意見させてもらいたい」

 

 

その言葉を受けて、者主は直ちに了承。作戦参加メンバーを募り、最も練度の高かったダイワに隊長職を任せると、全員と膝を突き合わせて穴を探し、埋めた。

 

 

 

 

こうして立案されたのが、オペレーション・ストライダーと呼ばれる作戦だ。

 

 

1、M基地を出撃したF-3戦闘機16機は、高度50mで飛行を続け、沖縄本島沖合で最初に給油を受ける。

 

2、新型の無人空中給油機によって敵の航空優勢下でも空中給油を続け、敵直掩機の哨戒範囲内に入ったところで散開し、同時攻撃をしかける

 

3、敵艦隊50kmで対艦ミサイルを発射、隊長機以下数機による弾着観測

 

 

 

作戦は無事に成功し、ダイワ大尉は、炎上する空母「北京」をバックに僚機から写真を撮ってもらっており、翌日の新聞に大々的に掲載された。

 

これにより中国海軍の空母機動部隊が戦闘不能になった上、米国が退役していた空母を無理矢理曳航して日本に持ってきて魔改造し、編入したことによって機動部隊が再編されて再度制海権を握るに至ったのだ。

 

尤も、すぐにセイレーン戦役が始まってしまい、第三次大戦はあやふやなまま終戦したのであったが……。

 

だが、この時以来、者主とダイワとの信頼関係は強固なものとなり、後のセイレーン戦役でも活躍することとなり、転生者招聘後も常に連絡を取り合っていた。

 

更に言えば、ブレスト着任を勧めたのは者主だ。

 

彼にとって単なる部下でなく右腕、いやその程度では無い。前線のダイワ、後方の者主という形で役割分担され、共に戦い抜いてきた戦友でもあった。

 

そんな彼を失った者主の心中には、何故救えなかったのか!、との悔恨の念があるのは言うまでもない。

 

 

「指揮官様!、ダンケルクさんが……!」

 

「わかった、すぐ行く!」

 

 

だが、彼はそれでも指揮官だ。部下に呼ばれれば行くしかない。

 

ダンケルクの異変を訴えたイラストリアスに応え、すぐに彼女の案内でダンケルクの元に向かった……

 

 

 

 

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「大和……、貴方が居ない世界でどう生きていけばいいの……。あなたを必要としない世界に何があるというの……」

 

 

深い闇の霧が彼女を包む。

 

後悔が、失うことへの悲愴が、次第に彼女の容姿に変化を及ぼそうとしている。

 

 

「おい!、ダンケルク!、ちょっと待て!、META化するな!」

 

 

ちょうどその時、部屋に強引に突入した者主が闇を切り裂きながらダンケルクの元に近寄る。

 

 

「ブレスト指揮官、宮部大和は、ダイワは俺が助ける!、アイツは生きてるんだ!」

 

「見え透いた嘘なんて言わないで!、私の目の前で!、あの人は私を庇って死んだのよ!、機体がバラバラになったの!、私がこの目で見たのに生きているはずが無い!」

 

「ああ、普通の基地なら間違いなく死亡判定だろうな!、だがここは普通じゃねぇ!、俺が、元帥たるこの俺が直々に指揮を執るマドラス基地だ!、どんな手を使っても死人は出さねぇ!、なんのためにアイツらを呼んだかわかるか?、このクソみてぇに長引いて誰の得にもならねぇこの戦争を、これ以上の犠牲者を出さずに終わらせるためなんだよ!、そんな時に犠牲者出すわけねぇだろ!、もちろんダンケルク、君の旦那もな!」

 

 

確固たる自身を示す者主。

 

 

「3日だ、3日後に治療は終わる。アイツは生きてるんだ!、また君の目の前に戦闘機で現れる!」

 

 

その声に一旦霧が収まる。

 

 

「必ず救う、だからあいつを再び変わらぬ笑顔で迎えるために君はそのままの君で居なくちゃダメなんだ!」

 

 

そういうと、者主は退席した。

 

 

「指揮官様もああ言っています。ダンケルクさん、もう少し待ちましょう」

 

「はい……、ありがとうございます。イラストリアスさん」

 

 

 

 

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「………って事を言っちまったんだ……」

 

「「「お前アホか!!??」」」

 

 

真っ青な顔でやってきた者主に多元一同は一斉に罵倒した。

 

既にダイワ指揮官は死亡していることは確定しており、機体の1部は回収されているのだから。死亡届こそ無いが、それは者主が握り潰しているからだ。

 

 

「だってしょうがないだろ!、このままいけばダンケルクはMETA化するんだぞ!、そうしたら彼女は、ダイワの愛した彼女は二度と戻らない!」

 

「巫山戯んなこの世界に連れ戻すのにどんだけ手間かかると思ってんだ、真多くんに過重労働をさせる気か!?」

 

「じゃあ出来ねぇって言うのか!?」

 

 

 

 

「やってやろうじゃねぇか!」

 

 

 

売り言葉に買い言葉である。すぐさま転生者は何やら怪しい動きをして、設備を組み立てていく。

 

 

「時間断層用意!」

 

「CRSブースターは!?」

 

「今作ってます!」

 

「救出媒体は!?」

 

「ヤマトなんぞ作ってる暇あるか!、もっと小さいのでいいだろ!」

 

「ドレッドノートクラスでないとダメです!」

 

「じゃあそれでいい!」

 

 

 

 

 

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それから3日後……

 

 

 

「今日でダイワが帰ってくる……、今日であの人が……」

 

 

期待するダンケルク。

 

 

<緊急司令!、マドラス基地に接近するセイレーン艦隊を確認!、当直部隊は直ちに応戦せよ!、繰り返す……>

 

「行きましょう、ダンケルクさん!」

 

「わかりました」

 

 

 

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「ギャハハハハ!、ねぇねぇ!、遊ぼう!」

 

 

上位個体がKAN-SEN達と熾烈な戦闘を行う。

 

 

「撃てぇ!」

 

 

ダンケルクも主砲とVLSで応戦、量産型を中心に多数の撃破を行う。

 

 

「あら、愛する人を失ったのに、まだ来れるの?」

 

「ダイワは死んでない!、必ず元帥達が連れ戻す!」

 

「機体をバラバラにしたのに生きて帰れるニンゲンがどこにいるというの?」

 

 

ダンケルクに襲いかかる上位個体。再びあの時と同じ光景が繰り返されそうになった瞬間……!

 

 

 

「いるさ!、ここに1人な!」

 

 

「馬鹿な!?、死んだはず……」

 

 

その時、光弾が上位個体のうちの一体をぶち抜く。

 

 

「爆発!?、まさか陽電子弾!?」

 

<<そのまさかだ!、俺の嫁に1度ならず2度までも手を出したセイレーンめ、生きては返さん!!>>

 

 

漆黒のコスモ○ロに乗り込んでやってきたのはダイワ指揮官その人。

 

 

 

 

 

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「よし、これでダイワ指揮官の精神が彷徨う高次元空間への道が開けた!」

 

「時間が無い、行くぞ!」

 

 

ドレッドノート級に急遽設置したCRSブースターに、後方をアスカよろしく飛行甲板にして特注コス○ゼロを載せた救出艦は、大急ぎで高次元空間に突入。

 

 

「おいダイワ、帰んぞ!」

 

「何故ここに皆さんが!?」

 

「説明は後だ、後ろの機体に乗れ!」

 

 

小型波動エンジン搭載の特注機に載せて急いで帰還、早々に武装を取り付けて発進してダンケルクの救援に来たのだ。

 

 

 

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<<全機に告ぐ、こちらダイワ、これより航空部隊の指揮を執る。全機上位個体に向けて集中攻撃!、一体も帰すな!>>

 

 

 

まさかの帰還したダイワ、果たして基地防衛戦はどうなる?、そしてダイワ指揮官帰還までの詳細は一体……

 

 

 

次回へ続く。






テストやら追試やらで休んでいたためリハビリです。次もいつか挙げます


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