彼らの言う本物 (Resto)
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設定集(随時更新予定)
設定 ※最新話までのネタバレを含みます


ポカやらかして秘密が何だったか忘れたアホ作者はこちらです。


比企谷八幡:基本的には原作と同じ。

実は主人公とはゲーム仲間。主人公にボカロを布教された。

ゲームでのプレイヤー名はHachi。観察や予測等にたけている。ランカー

今まで毎日四本飲んでいたマックスコーヒーを減らすように言われた。

 

佐藤太郎:

いかにもモブっぽい名前だが主人公である。総武高校には高1の三学期に転入

趣味は読書とゲーム。言わなかった、というより言うのを忘れているが歌(ボカロ)

秘密にしていることが多くある。カプ厨。

得意教科:主要五教科と音楽等 苦手教科:書道、

座右の銘 聞くは一時の恥聞かぬは末代の恥

八幡のくさったような眼をきれいと感じている。

八幡に勧められマックスコーヒーを飲んだことがある。感想は「コーヒーを飲む必要があるならこれを飲むが、飲んで1日1本。」とのこと。

ゲームでのプレイヤー名はLento。その名前とは裏腹に速攻で沈めてくる。ランカー

Hachiと相性が良く、強すぎて裏ボスとか言われている。(本人たちは知らない模様)

甘党だがチョコが嫌いである。ツッコミ役に回ることが多いが、しれっとぼけてくる。

意外とネタだけ知っていることが多く、常識枠がほかにいると、基本乗っちゃうタイプ

最近ウミガメのスープとクイズにはまったとか。

人の趣味、嗜好を否定するつもりは基本ない。

人の隠しているものに気付きやすい(重いもの限定)

嫌いな人:嘘をついてまで自分をよく見せようとするタイプ(つまり葉山隼人)

     人の話を聞かずに勝手に進めるタイプ。

     価値観や趣味、嗜好を押し付けてくる人

秘密:1,佐藤太郎は偽名。本名はRest•Fort(レスト・フォート)

小学生の頃までは外国にいた。日本語を勉強したことがあり普通に話せる

偽名を使う理由は名前で馬鹿にされるから。

わざわざWCに変換して馬鹿にするような人を警戒して偽名を使う。

どこかのタイミングで八幡と由比ヶ浜さんにも知ってもらおうとは思っているが、由比ヶ浜さんは口を滑らせてしまいそうなので後回し。

        2,まぁまぁ酷いじめがあった。(程度のみ非公開)

        3,Unknown(現在非公開)

 

雪ノ下雪乃:かわいいものが大好き。でも信頼していない人にはその姿を見せず、毒舌を放つ。姉の勧めでいつの間にか、ゲームにはまる。主人公のお隣さん。

 

雪ノ下陽乃:主人公とはゲームのリアイベで知り合う。八幡、主人公両名に初対面で仮面を見破られた。逆に主人公の本名を見破った人。

 

葉山隼人:チェーンメールの対応により葉山グループ消滅。正直残当。

 

川崎沙希:原作よりも早く八幡を気にしだす。主人公曰く「あいつまた無自覚にタラシスキル発動したな……あいつ普通にイケメンだからな……いやぁ応援しようかな!八沙希てぇてぇ!」とのこと。

 

平塚静:普通に主人公と仲が良い。主人公の恩人に当たる。偶にアニメ談義をチャットとかでしてるとかなんとか。

ちなみに結婚したいを言わなくなったのはそれすると婚期が遠のくと言われたから。

 

一色いろは:主人公が転校前の学校で一番仲がいいと思っている後輩。

正直旗から見ると付き合ってても違和感ないらしい。(八幡談)

しかし、本人も主人公もどっちかというと仲の良い兄妹のような付き合いとのこと。恋愛感情は全く無い。

他キャラは“基本”原作通り

 

奉仕部:公認部活ではあるが、部員数1名。もちろん部員は雪ノ下雪乃。本来3人以上で同好会、5人以上で部活と公認されるがとある理由で公認されている。

不平不満が出る可能性があることや、名前の関係からあまり公になっていなかった。

ボランティア同好会に名称変更。現在部員四名。

 

HachiLen:HachiとLentoのコンビ名(俗称)。一応ペア部門で組んでからというもの王座に居座り続けている。漢字では八煉、又は八連

最近のゲームは3人プレイ、4人プレイのものが増えてきており、誰か勧誘したいと思っているらしい。

 

とりあえず年代としては2020年くらいのイメージで書こうと思います。

八沙希の予定。

 

作中常識枠【予定】

比企谷八幡(シスコンを除く)

佐藤太郎

雪ノ下雪乃(対人関係を除く)

川崎紗希(シスコン、ブラコンを除く)

戸塚彩加

三浦優美子

由比ヶ浜結衣(というより基本ツッコミ役?)

 

 

裏話

最初は八雪にしてオリ主とはるのんでいじるみたいなことも考えてた。

その過程でオリ×陽にするとか言う感じだった。

でも八沙希とかのSSとか見てしまってどれにするか聞いた。

 




更新のたびに設定追加予定。
オリキャラの関係で葉山アンチあるかも。
オリキャラはコテキャ件垢名でもあるので少し作者に似ています。


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本編(〜二年一学期)
二度目で一度目の出会い


―――Side 太郎―――

「はぁ……」

転校は2回目だが、やはりなれない。

今日から僕は総武高校という学校に転入することになった。

1年生とはいえ、3学期に転入するのは

知り合いを作りづらいんじゃないか。グループとかいやだ。というナーバスな気持ちにさせる。

せめて知り合いでもいればよかったんだろうけど…まあいるはずもない。

担任の先生の「入ってきてくれ」という声が聞こえた。

自己紹介をする。

「佐藤太郎です。趣味は読書とゲーム。

 座右の銘は聞くは一時の恥聞かぬは末代の恥です。

 三学期からになりますが、よろしくお願いします。」

先生の指示で、比企谷八幡という人の隣の席に座る。

「よろしくね、比企谷君。」

「ああ、よろしく。」

どこかで聞いた声だなぁと思いつつも、そんな挨拶をして僕のここでの生活が始まった。

 

 

休み時間、みんなから一斉に質問をされる。

何を言っているのかわからず、困っていると、

「みんな一度落ち着こう。佐藤君が困ってるじゃないか、」

という声が聞こえ、みんなが少し静かになった。

「ありがとう、二人ならまだ、同時に話を聞けるけどこの人数はね…

 そういえば君の名前は?」

「葉山隼人です。さすがに困惑したよね。」

そこからみんなに自己紹介をされた。

この様子を見るに、どうやらこのクラスは葉山君が中心のようだ。

その後、いったんみんなの顔と名前を一致させたいからと、みんなに席に戻ってもらった。

そうしてどうにかほとんどの人を覚えた。

 

5時間目、教科は数学だ。

ふと横を見ると…寝ている。

「比企谷君、起きて、授業中だよ。」体をゆすった。

「数学はどうも苦手でな、いつも寝てるんだ。」

「教えてあげるから。ほらおきて。」

「拒否k..「ない。」

「初対面なのに食い気味かよ…」

「ごめんごめん、ゲーム仲間になんか似ててさ。」

「まあいいが…。それじゃあ気が済まない。」

「じゃあもし得意だったらでいいんだけど国語教えてくれない?どうしても苦手で…」

「それならいいぞ」

 

こんな会話をしつつ1日が終わった。

 

家にて。

 

「ゲームするか。」

Lento がlogin

Hachi がlogin

《Lento》今日ボイチャどうする?

《Hachi》連携しやすいしつなぐか。

「ハチ、今日高校どうだった?」

「ん?ああ、転入生が来た。」

あれ?それにこの声…少しカマかけ行くか

「へぇー、始業式の日から6時間で授業あるんでしょ?」

「ああ、しかもいつも寝る時間にあててた数学で転入生に起こされてな。」

ほとんど確定。

「勉強はしなきゃでしょ。」

「そうなんだがな。」

「わざわざ声かけてくれたってことは八幡のこと心配してるんでしょ。」

わざと八幡って言って…

「そうなんだろうけど苦手だからさ。」

「苦手だからってだめでしょ。比企谷くん。」

「え、何で名前、てかその声…」

「気づいたみたいだね。八幡だからハチって安直だね」

「うっさい。」

「でもよかったー。ゲームのとはいえ知り合い高校にいて。」

「ま、これからはよろしく。」

「こっちこそ」

 

こんな会話をしつつ三学期は過ぎていった。



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新学年の始まりと告げられた依頼

比企谷八幡の誕生日により、更新


「あぁ、そういえば佐藤と比企谷は平塚先生のところまで行くように。」

と先生に言われ、職員室へ行くことになった。

「失礼します。2-Fの佐藤と…「比企谷です。」現国の平塚先生はいらっしゃいますか」

「ああ来たか、それぞれ別の用事がある。とりあえず比企谷、この作文はどういうつもりだ?」ピラッ

『高校生活を振り返って 比企谷八幡

 青春とは嘘であり悪である。

 青春を謳歌せし者たちは常に自己と周囲を欺き、

 自らを取り巻く環境のすべてを肯定的にとらえる。

 彼らは青春の二文字の前ならばどんな一般的な解釈も社会通念も捻じ曲げて見せる。

 彼らにかかれば嘘も秘密も罪科も失敗さえも青春のスパイスでしかないのだ。

 仮に失敗することが青春のあかしであるのなら、

 友達作りに失敗した人間もまた青春のど真ん中でなければおかしいではないか。

 しかし彼らはそれを認めないだろう。全ては彼らのご都合主義でしかない。

 結論を言おう。青春を楽しむ愚か者ども砕け散れ!』

「これはさすがに怒られて当然だね…さすがに。」擁護できない。

「わかってるとは思うが書き直せ。再提出だ。」

「そういえば、僕は何で呼び出されたんですか?」

「こいつもだが、もう一人性格の面で問題があるやつがいてな…」

「それで、少しでも性格を変えてほしい。ということですか?」

「そういうことだ。そのためにそいつが入部している奉仕部に入部してほしくてな。」

「ほかの部員はどうなんですか、その感じだとなじめなさそうですが」

「いないぞ?」…えっ?

「非公認ということですか?というか、その依頼の対象を教えてほしいのですが…」

「いや。公認部活だぞ、あと名前は雪ノ下雪乃だ。」

「公認な理由そういうことですか…」頭を抱える。

「その態度からして何となく気づいてそうだな。」

「じゃあ比企谷君も入部させて、客観的にも正式に同好会、という形にしたいんですが…」

「何で巻きもんでくるんだよ。」

「お前の妹今年受験生だろ?学年1位のあいつなら教えてくれるんじゃないか?」

「そういうことなら…」

「あと単純に思考回路ほぼ真逆の二人がいるほうが部活としていい。」

「そっちが本音だろ…」

「入部届ここで書いてくれ。」

「あと奉仕同好会という名前に変わると思いますがそれって名前大丈夫なんですか?元の意味的にはいいんですけど、その、なんというか、一部の人が卑猥なものと捉えてしまうのではないかと。」

「そういえばそうだな、ボランティア同好会にでもしておく。」

書き終わり、案内された。

ガラッ

「はいるぞー。」

え?ノックは?

「ノックをしてくださいと何度も…」あ、いつものことなのね

「ノックしたって返事しないじゃないか。」

「返事する前にいつも開けてますよね。で、依頼ですか?」

「いや。奉仕部からボランティア同好会に名前が変わったことの報告と入部者だ。」

「あら、あなたは2年F組の佐藤太郎くんと…誰かしら?」

「比企谷八幡だ。」

「で、新入部員の件なんだが…」

「お断りします。その男の下卑た目を見ていると危険を感じます。」

「すみません。雪ノ下さん…って呼べばいいんですかね?なんとなくその毒舌の理由は予想ができますが、さすがに言いすぎでは?」

「そうね…さすがに少し言い過ぎたわ。」

「そういえば平つk...っていないんだけど…部活の内容説明してほしかったのに」

「あの先生説明してなかったのね。それなら私から説明するわ。この部活は魚を与えることではなく魚の取り方を教えることを理念としているわ。」

「つまり、解決の手助けをするが、やり方とかを教えるだけで、やってあげるわけではない。依頼がない日は自由にしてていいですか?」

「部室でなら基本問題ないわね。」

「なるほど。ありがとう。」

 

下校中…

 

「雪ノ下さんのこと、どう思った?」

「周りを見下すようなイメージは受け取った。」

「だよねぇ。多分先生の話はその部分だと思うんだけど…ね。」

「誰か事情を知ってそうな人h..「それだ!」またかよ」

「そういえば前にゲームのリアイべで仲良くなった人の苗字も雪ノ下だったから連絡してみる!」

「それはいいが人の話あんま遮んなよ」

 

帰宅後、チャットにて

 

太郎:陽乃さん、妹に、雪ノ下雪乃という名前の人いませんか?

 

陽乃:確かにいるけど、どうしたの?

 

太郎:今日とある先生から雪乃さんの性格を何とかしてほしい、と依頼されまして…

   もしかしたら事情を知っているのかなと思って

 

陽乃:通話で説明してもいい?

 

「説明始めちゃっていいかな?」

「お願いします。」

「簡単に言えば小学生の時にいじめられていて、幼馴染がいたんだけど…

「あぁー、もう何となく理解しました。多分その幼馴染って葉山隼人くんですよね?」

 顧問弁護士の子供だとすればつじつま合うんだよなぁ

「もう理解しちゃったかー。」

「あ、あと奉仕部から名前変わってボランティア同好会になりました。3人なので問題ないですし。」

「その話だともう一人いるよね?」

「まあ、ゲームでの相方、と言っておきます。」

「今度そっち行くねー。誰なのか気になるし。」

「了解でーす。」

 

ゲーム

「で、どうだった?」

「やっぱり知ってた。なんとなく事情聞いた感じめんどくさい。あとその人今度来るって。なんとなくあの人2,3日後には来そう」

「なんか嫌な予感がする。」

「そう?あと相談だけどあと1,2人くらいほしくない?固定の仲間。」

「3人とか4人だと勝手がいいからな。でもゲーム好きな知り合いで両方と仲いい人いないしな。」

「個人的にだけど15歳以上くらいのほうが誘いやすい。時間とか個人個人で考えられるから。」

 



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仮面と初の依頼者

キョロキョロ スッ ガシッ

「どこへ行こうというのかね?」

「チッ てかそのネタ何で知ってんだよ。」

「なんか知ってた。あとせめて昨日言ったあの人が来るまではいてもらうから。ね?」

 

「遅かったわね。佐藤君とさぼり谷君。」

「勝手に名前を変えるな。谷しか合っていないじゃないか。何で佐藤には言わないんだよ。」

「それはそうだけど、さぼろうとしてた事実は変わんないよ?それに先に比企谷君連れていくために少し遅れるって連絡してたし。」

「ほんとにさぼろうとしてたのね。」

「お恥ずかしながらね。」

コンコンコン 「どうぞー」

「ひゃっはろー」

「「あれ今日は仮面をつけてないんですね。」」

え?なんでハモったの?

「今日はって二人とも姉さんにあったことあるの?」

「まさか比企谷君も知ってるとは思わなかったけどね。僕はゲームのリアイベであった。」

「事故の時に少しだけ…な」

「二人とも初対面で仮面見破ってきて驚いたよー」

「言い方悪いですけどなんか多くの人がよく言う“理想”ってものにものすごくあってて逆に不自然で不気味に見えたんですよね。」

「初対面で見抜ける人なんてなかなかいないはずなのに、この場所に二人もいると逆に恐ろしくなるわね。」

「マジでそれはそう。」

「でも仮面かぶってるとなんか威圧感感じる気がしてどうも苦手なんですよね。」

「もう少し言葉を考えなさい。失礼谷君。」

「雪ノ下さんもその名前罵倒あんましないほうがいいですよ。さぼろうとしてたのはこいつが悪いとはいえ。」

「そういえばだけど、二人って仲良さそうだけどいつから?」

「確か去年の6月あたりだったと思います。たまたまゲーム中に息があってフレンドになってった感じですし。そのせいでリア友じゃなくてまだゲーム仲間って解釈してるらしいですが。」

「何もそこまで言わなくてもいいだろ。」

「高校生活を振り返って」

「すみませんでした。」

「なんて書いたの?お姉さん気になるなー」

「印象的過ぎて最後の一文は覚えてるんでそこだけでいいなら。『結論を言おう。青春を楽しむ愚か者ども砕け散れ!』って書いてあって笑いそうになりました。」

「それはちょっとwww」

陽乃さんはもうケラケラどころか大笑いしている。

「これ読んだ時思いましたね。発言と雰囲気を直せ!と。今思ったけど二人ともいいところがあるのに言動で印象ぶっ潰してるからそれさえって感じだと思うんですけど。」

ほんとに本質だけ言えば完全にいい人な分もったいなく思っちゃう。

「なんか微妙に褒められてるのかけなされてるのかわからないわね。」

 

コンコン 「どうぞー。」

「し、失礼しまーす。」

「あら、確かあなたは、2年F組の由比ヶ浜結衣さんよね。」

「名前知ってもらえてたんだ。というよりそこで笑ってる人はだれ?」

「雪ノ下さんの姉の陽乃さん。で、依頼だと思うんだけどなんの依頼か教えてくれない?」

「一年前、入学式の日に、逃げたペットをかばって引かれた人がいて、お礼をしたいんだけど…」チラッ

「あー、いったん席外す。俺がいると相談しにくそうだし。」

「私も帰るねー。」

 

「で、たぶん比企谷君にお礼がしたかったけど、誰も知らなくて探してほしいってのが一つ、あとはお礼で何か送りたいってこと?」

「そう!」

「よくわかったわね。」

「入学式のお礼って言ってる時点で気配消してて見つかってなかったのわかったからね。あの捻くれやろう。」

「いつもなんだね。」

「お礼で送るものって言っていたけれど何を送るつもりなのかしら?」

「クッキーを送りたいんだけど、失敗したのはちょっと…」

「なるほど。材料買ってくる。家庭科室の利用許可取って家庭科室行っといて。」

 

 

「荷物もってどこ行くんだ?」

「依頼者がクッキーを送りたいって言ってたから家庭科室に。」

「俺はかえって「いいはずないでしょ。」「はいはい。」

 

「材料を買ってきてくれたことだしとりあえず一度作ってみてくれない?」

完成後

「うーんこれは…」

「比企谷君に味見してもらいましょうか。」

「これは味見ではなく毒見っていうんじゃ?」

「ほんとごめんだけど、ジョ〇フル本田で見たことある。」

「失敗だよね…やっぱりあたし才能ないのかな?みんなみたいにうまくできないし…」

「言わせてもらうけど才能なんて持ってないよ。普通はね。才能があったほうがその道において優位である、というだけで、才能がないとできないのは命にかかわるようなことだけ。努力しないならただの傲慢な嫉妬だからね。シチューにセミの抜け殻入れてるわけじゃないんだし、アレンジよりも基本から、だよ。レシピ通りにやった結果失敗したんじゃなくて思いっきり目を離したすきに桃缶入れるようなことしたからだと思うし。」

「それにみんなみたいに?そんなのできるわけがないじゃない。誰もあなたじゃないんだから全部同じなんてそれこそ不気味よ。その周囲に合わせようとするのやめてくれるかしら。ひどく不愉快だわ。自分の不器用さ、無様さ、愚かしさの遠因を他人に求めるなんて恥ずかしくないの?」

「・・・」

「二人とも言いすぎだ。由比ヶ浜が黙っちまったじゃねえか。」

「「そうね(そうだね)。言い過ぎた。ごめんなさい。」」

「か…かっこいい。」

「「「へ?」」」

「なんか二人とも本音って感じがする。」

「ならよかったけど…どうすればいいと思う?」

「料理しない。」

「ヒッキーひどい!」

「それは最終手段よ。」

「それで解決するんだ!?」

「さっき言ったじゃん。アレンジなしで作らせるって。」

 

完成&試食

「うーん。おいしいんだけど…」

「質問なんだが、送りたいのっておいしいクッキーなのか?それなら市販のクッキーでいいだろ。」

「確かに。黒焦げとか、グルテンフリー中の人にあげようとしたとか、アレルギーでないならお礼の品としては十分だよね。」

「食べ物のプレゼントはこういう地雷みたいなのが多いから少し送りずらいのよね。」

「たろっち、アレルギーはわかるけど、グルテンフリー?って何?」

「読んで字のごとくなんだがな…」

「要するに、グルテン、つまり小麦粉を使用した料理を食べないようにする、一種のダイエットみたいなもの。食べ物の贈り物で一番地雷になりやすい上に、気まずくなりやすい。」

「黒焦げは嫌がらせと取られても文句は言えないものね。」

「三人ともありがとう!」

「ちょっと待て、せっかく作ったやつその恩人に渡さなくていいのか?」

「もう渡せたからいーの!」

「何であそこまで空気を読めるのにそこだけ気づかないのかしら。」

「それが比企谷クオリティ。」

むしろなぜハチは気づかないんだ?

ここまでくるとハチも闇抱えてそうなんだけど…

これどうにかして相談乗れたりしないかな?




あだ名とりあえずたろっちになりました。
ヒッキー発言に言及がなかったのは、大笑いしていた陽乃さんに気を取られて最初に八幡がいることに気づかなかったことで部室で呼ぶことがなく、家庭科室では言ったもののツッコむタイミングもなかったので言及ありませんでした。
ここからは投稿頻度絶対下がることを報告します。


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転用と乱入者

屋上

「またマッ缶飲んでるし」

「コーヒーくらい甘くてもいいだろ」

「病気になるぞ」

「たろっち、ヒッキー!」

「ヒッキーは引きこもりという意味になるからハチとかにしときな」

「由比ヶ浜はどうしたんだ?」

「それそれっ!実はね、ゆきのんとゲームでジャン負けしてー罰ゲームってヤツ?」

「罰ゲームって何するんだ?」

「ジュース買ってくるだけだよ!ゆきのんってば『そんな行為で征服欲を満たして何が嬉しいの?』って渋ってたんどけどね」

モノマネ似てないなぁ

「それで『自信ないんだ?』って言ったらノッてきた」

「あいつらしいな」

「そんで勝った瞬間に小さくガッツポーズしてて、もうなんかすっごい可愛かった!なんか初めて罰ゲームが楽しいって思った」

「なるほど内輪ノリってヤツか」

「ハッチはそういうの嫌いなワケ?」

「一度こいつとやってマッ缶飲む量減らされた」

「絶対病気になるから減らしただけでしょ」

 

「あー?あっ!おーい、さいちゃーん!」

由比ヶ浜さんは手を振って誰かの名を叫びながら向こうの方へと走っていった

「さいちゃんはテニス部の練習?」

「うん、昼練。由比ヶ浜さんと比企谷くんと佐藤くんはお昼なのかな?」

この子可愛いけど男なんだよねぇ。

「由比ヶ浜は通りかかって俺とこいつはここでご飯食べてるんだ」

「そうなんだ。自己紹介がまだだったね。戸塚彩加です。よろしくね。こんな感じだけど僕男です」

「な…ん…だ…と」

「さいちゃんの事女の子だと思ってたの?」

「あぁ…戸塚には見た目が女の子そのものだからな」

「戸塚くんは同じクラスだよ。少しはクラスメイト知る努力したら?」

「悪い戸塚」

「別に良いよ」

「何だそのありがとな」

「うん」

「それにしてもテニス昼休みにしてるってことはテニス部か?」

「そうだよ。そうそう、二人共、テニス上手いよね」

「そーなん?」

「うん。体育がテニスでよくラリーしてる姿見るけど落とすとこあんまり見ないから」

そんな話をしていたら

キーンコーンカンコーン……

昼休み終了前の予鈴が鳴った

「あ」

「戻ろっか」

「そういや由比ヶ浜。お前ジュースのパシリの方はいいのか?」

「あっ!」

 

どうやら由比ヶ浜さんは雪ノ下さんに頼まれたジュースの事を忘れていたようだった。

そして次の日の体育の時間。

月が替わると体育の種目も変わる。今月からはサッカーとテニス。いつもどおりテニスを選んだ。

まぁ、どっちでもいいんだけどね。

そして二人でラリーしながらもある方向を見る。そう…何故かこのテニスを希望した奴の中には葉山くんたちもいた。

確かあの人たちサッカー部だよね?何でサッカーにしないんだろ?練習にもなるのに…そんな事を考えながらラリーをしてると

「ふたりとも!」

「戸塚くんか、どうしたの?」

「今日ペアの人がお休みでよかったら一緒にさせてもらいたくて……あ、あと名前で読んでほしいかな」

「じゃあローテ組んで少しやるか」

しばらく彩加と打ち合ったあと

「ちょっと休憩しようか?」

「ああ(だね)」

 

そうして3人でベンチに座る。

 

「やっぱり二人とも、テニス上手だよ。もしかして経験者?」

「いや、したことないぞ。やったのは授業だけだぞ」

「同じく」

「そっか…じゃあ、少し相談してもいいかな?」

「相談?」

そう言うと彩加は話し出す。

 

どうやらテニス部で初心者の多い一年生に対して先輩が弱いとモチベーションが上がらなく俺みたいな初心者でも上手い人がいると皆の刺激になるからテニス部に入部してくれないか?とのことだった。

「二人と一緒なら、ぼくも頑張れるし……」

「えっ!?」

「あっ、あの!変な意味じゃなくて!ぼくも強くなりたいから……」

「努力すれば強くなれるかもな」

ハチらしくなく思わず本音が出てしまっていた。

「そうかな?」

「まぁ助けてやりたいのはやまやまなんだが俺たち部活に入ってるからな……」

「そっか…ごめんね」

「それは良いんだが…昼休みってずっとやってるのか?」

「うん。やってるよ」

「俺がお昼に手伝うのでも良いか?」

「いや、雪ノ下さんに話して同好会として練習のサポートしたほうがいいんじゃない?」

「たしかにな。そういうことだから放課後同好会の部室に来てくれ。」

 

放課後

 

「……ってことで昼休みに練習のサポートしたいんだけど…」

「とりあえず本人が来てからね。一度見てみないとわからないわ。」

「3人とも!依頼者連れてきたよ!」

「なんで由比ヶ浜さんが?」

「私も部員だから!」

「そうなのか?雪ノ下。」

「いいえ、そもそも顧問の承認が必要だもの。」

「なら平塚先生に入部届もらって書いてもらわないと。」

「じゃあもらってくる!」

「とりあえず、戸塚彩加さんよね?ある程度は佐藤くんから聞いたけど…」

「受けてもらえるの?」

「ええ。とりあえずコートの使用許可をもらわないとよね?」

「うん。あとラケットとかも使うからテニス部の顧問の先生にもだね。」

「なら二人は彩加とテニス部の先生に話して同好会として許可をもらってきて。

 生徒会にコート使用許可貰いに行ってくるから。」

 

次の日

 

「とりあえず、前授業でラリーした感じ、体力とか技術が課題になるだと思うから、そこを中心にメニュー組んだほうがいいと思う。」

「筋力もつけたほうがいいが、家での筋トレとかが中心になるからやりすぎに気をつければって感じだな」

「なら、とりあえずラリーかな」

少し練習していると…

 

ドサッ!!

「!」

彩加は疲れたのか足がもつれてこけてしまった。

 

「さいちゃん!大丈夫!?」

「大丈夫だから、……続けて」

「でも、血が出てるよ?」

「その前に応急措置だな」

「これぐらい大丈夫だよ」

 

「まだ、やるつもりなの?」

「うん。皆が付き合ってくれるから、もう少し頑張りたい」

「そう……じゃあ、比企谷君達あとは頼むわね」

「了解」

そう言って雪ノ下さんはコートを出ていった。

「もしかして呆れられちゃったのかな?」

「気にすんな。あいつはいつもあんなもんだ」

「そうだよー、それにゆきのんは頼ってくれる人を見捨てたりはしないもん」

 

確かにね……まぁ、おおかた保健室に救急箱でも取りに行ったんだろう。

「とにかく休憩だね」

 

そんな時…

「あー、テニスしてんじゃん、テニス!」

「三浦さん?どうしたの?」

「あーしもテニスしたいんだけど」

「悪いが今日は無理だ」

「何でだし?」

「僕から説明するね。まず、彩加はテニス部で、その練習を僕たちは同好会として手伝ってる。ここまでは、多分見てわかったと思う。確か三浦さんって中学生のときテニスで全国行ったことがあったよね。だから、手伝おうとしたと思うんだけど、一応、昼休みは本当は部活の時間では無いわけで、先生や、学校に許可をもらってやらせてもらっているから、今日、生徒会と、テニス部の顧問の先生に許可を取ってから明日手伝うってことならできると思う。あとはバレたら三浦さんは停学になるかもしれないし。頑張っている彩加にも責任が発生して処罰される可能性があるから。努力してる人を邪魔することになったら悪いでしょ?」

「確かに可能性はあるし。ごめん邪魔したし。あと、明日から手伝わせてもらってもいいし?」

「分かってくれたから良い。それに今戸塚ケガしてるから応急処置するまで休憩中だから」

「そうなん。なら良かったし」

 

そんな時もう何人か来た。

「優美子何してるんだい?」

最悪だ。こいつ絶対めんどくさい。

「戸塚のテニスの練習手伝おうかと思って……」

「じゃあ、皆でやらないか?そっちの方が良いだろ?」

「三浦さんにも話したんだけど……」

「色々許可がいるみたいだから今日は帰ろうと思うし」

「でも、彼らだってやってるじゃないか」

「こっちは部活の依頼でこっちはちゃんと許可取ってやってるのだが」

 

それから三浦さんに説明をした事をもう一度説明した。

「それがなんだって言うだい?それにヒキタニ達だって部外者じゃないのかい?」

「は?」

こいつまじかよ。

「人の話も聞けないの?それとも何?言われたことすぐに忘れる鳥頭なの?しかも先生はひきがやって読んでるよね?わざと馬鹿にするような名前で読んでるの?みんな仲良くっていう人の行動じゃないよね?言わせてもらうけど、校則で定義されてます。破るなら停学や反省文になることは間違いありません。それに、その場合、頑張って練習していた彩加にまで被害が来ます。そこまで考えました?それにあなたの親雪ノ下建設の顧問弁護士ですよね?この先あなたが継ぐことになったらと思うと怖いです。みんなが楽しければ校則を破っていいんだったら殺人だって起きるでしょう。」

「どうしてそんなことが言えるんだい?」

「言い方悪いけどサイコパスとか快楽殺人者がいるなら楽しむために人殺すよ?」

「だが「だがもクソもあるか。このことが周りに知れ渡った場合お前のお父さんクビになる可能性だって十二分にあるよ?」

「あと、僕陽乃さんから君の話、聞いてるんだ。」

「!!?」

「本当に昔から変わらないようね…」

「あ、雪ノ下さん。」

「それじゃあ僕は失礼するよ」

「雪ノ下さん事の顛末話したほうがいい?」

「なんとなく予想できるけれどお願いするわ。」

 

少年説明中…

 

「で、しかも謝らなかった。ということね。」

今回ので反省しないようなら陽乃さんに報告案件かな

というか最近陽乃さん連絡ないなぁいつもなら連絡よくしてくるのに

「とりあえず、今日は解散。三浦さんは、許可を取るか、テニス部に入部すること。って感じでいいよね?」

「ええ。あと、今日は部活無しで下校にしましょう。」

 

放課後

「ひゃっはろー!」

「陽乃さん、最近どうしたんですか?」

「お母さんがお見合の話してて、断るのが大変でねー」

「陽乃さんお母さんのことどう思ってます?」

「怖い&冷たい」

言葉足らずな人ってどこにでもいるものなのか。

「もし陽乃さんが、お母さんが自分をコマとしてみてると思ってるなら間違いですよ。もし、駒として見られてる断っていいなんて言いません。多分言葉足らずなだけですよ。そうなるとあいつもかな?」

「そういえばそうじゃん!」

「今度さり気なく聞いてみたらどうですか?あと、もしお母さんの前でも仮面つけてるなら見破られてるかもですよ?」

「ありがとう。それで、君の名前教えてほしいんだけど…」

「え?だから佐藤太郎って…「ちがうちがう。君の本当の名前だよ。」

「まさか、そんなことまでバレてたんですね。だから佐藤太郎って呼ばなかったのか。」

「そういうこと。」

「情報収集能力じゃ絶対かなわないなぁ。

…レスト。レスト・フォートって言います。」

「スペルは?」

「restfortです。知り合いがいないときならこの名前でもいいですよ。」

「このこと知ってるのは?」

「ハチは偽名であることは気づいてました。あと学校の先生はもちろん知ってます。」

「他なんかない?」

「葉山くん警戒くらいじゃないですかね」

「もしこのあともひどいようだったら連絡してくれれば…」

「今回まぁまぁ圧かけたので、流石にないとは思いますけどね。」

 

そうともいかなそうだけど…




カプ厨なんでハチを誰かとカップリングさせたいです。
とりあえず展開かけそうな中からアンケ取ります。
取りました。八沙です。


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行動に対するリスク

「はぁ……。」

またチェーンメールか…

『戸部の奴は稲毛のカラーギャングで西高狩りをしていた!』

 

『大和は三股かけている最低の屑野郎!』

 

『大岡は相手校のエース潰しをしている!』

ほんと馬鹿すぎる…

戸部くんと大岡くんのはありえないでしょ……

最近クラスの雰囲気少し悪いのもあってこれほんとに進学校か?ってなるんだけど

少なくとも戸部くんは迷惑そうだし、否定しようとしてるから後で少し話聞きたいかなー

 

放課後…部室にて

今日は由比ヶ浜さんがお休みらしい。

コンコン

「どうぞー」

「葉山くんか…どうしたの?」

「ちょっとお願いがあってさ、平塚先生に悩み事ならここにって言われてね。いやー、部活中々抜け出させてくれなくて」

「能書きは良いわ、用があるからここに来たんでしょ?葉山隼人君」

「あ、あはは…」

「それで、なんの用なのかしら?」

「実はこれを見て欲しいんだ」

 

『戸部の奴は稲毛のカラーギャングで西高狩りをしていた!』

 

『大和は三股かけている最低の屑野郎!』

 

『大岡は相手校のエース潰しをしている!』

そこには朝にも見たチェーンメールがあった。

 

「これが出回ってからクラスの雰囲気が悪くてさ、友達の事が悪く言われていて腹が立つし…、あ、でも犯人探しがしたいわけじゃないんだ。丸く収める方法を知りたい。頼めるかな」

「ほんと、アホらし」

「友達の事を悪く言われているのに犯人探しをしないのか?」

「ああ、丸く収まってくれればいいんだ」

「なら大和くんのはともかく戸部くんと大岡くんのは葉山くんでも否定できるけどなんでしてないの?普通におかしくない?」

「そんなこと言われたって…」

「否定しないとみんなから事実として取られるよ?みんな進学校だからって気を抜いてるからね。」

「その根拠は何なんだい?」

「二人のは犯罪行為だよ?少なくとも事実なら学校からなにかあるでしょ?しかも、それでクラスの雰囲気が悪くなってるとか信じてるからって考えられる、ここまで言ってわからないわけじゃないでしょ?」

「少なくとも公の場でなくともこんなことしないように釘を刺すくらいはしないとだしな」

「一応方法がないわけではないけど…」

「教えてくれないかい?」

「犯人はチェーンメールの三人にいそうと思ってる。

理由としてはチェーンメールが来た時期が職場見学のグループ決めのとこだから。3人一組でグループの男子が四人。ひとりあぶれるからとすれば辻褄が合う。

この上であるとすればチェーンメールの三人とは組まないって方法。ただしデメリットが大きい。まず、葉山くんがそれを事実として認めているようなものだから。あとは女子からの不信感を買うだろうね。

2つ目、これは依頼に合わないけど、犯人を見つけるっていう方法。手っ取り早いのは先生への報告だね。どちらを選ぶかは任せるけど、2つ目のほうがいい方法ではあるよ。」

まあ多分こいつは1つ目だろうな。

「分かった、ありがとう」

そう言うと彼は帰っていった。

「まぁ3人の中にいる場合出したやつは考えなしだね」

「確かにな、だってどうせ同じ場所行けるんだから一緒に回ればいいのにな」

「そうよね。それに犯人の目星は付きそうね。」

「だよねー。」

『十中八九大和くんだろうね(でしょうね)(だろうな)』

「一人だけ犯罪じゃないし、自慢とも取れる可能性があるんだから。なぁ?」

「もしくは葉山犯人かなと思う。雪ノ下さんに接触する目的でやってそう。

大和くん犯人なら頭悪いと言わざるを得ないね。ほか二人と違って否定材料一つもないし。もし自分がハブられたくないという理由でするなら軽犯罪くらいにしとくけど。」

「ありそうだな」

「あ、そういえば雪ノ下さんに話したいことあったんだった。放課後とかで時間取れる?」

「今ここで言うのじゃだめなのかしら?」

「できれば避けときたい。」

「そういうことならいいわ。」

「じゃあ今日は解散かな?」

 

下校中

「言いたいことは2つあるんだけど、とりあえず、過去に何があったか深くまで聞くつもりはないけど、もう少しいい方とか柔らかくしてみない?それこそ葉山みたいに陽乃さんの粗悪品とかでいいから、仮面つけてみるとか。」

「たしかにそうよね……由比ヶ浜さんの依頼のとき、事故の話があったじゃない?

あれ、乗っていたの私だったのよね…。」

「それはあいつ気にしてないし、これ以降の発言気をつければいいと思うけどね。」

「それでもう一つの話って何かしら?」

「多分だけど雪ノ下さん、雪ノ下さんのお母さんのこと勘違いしてるんじゃないかって思ってね。陽乃さんにも勘違いされてたし。」

「どういうことかしら?」

「あの人言葉足らずなだけだと思うよ。雪ノ下さんと同じでね。」

「やっぱり気のせいじゃなかったのね…」

「どういうこと?」

「何故か入部してきた日あなたからすごい気配を感じたのよね…なにかしたら潰されるんじゃないかってくらいに。」

やばい間違ってないから何も言えない(警戒心異常)

「まぁ事実ひどすぎたら陽乃さん経由で親に連絡行ってた可能性はあると思う。」

「今考えるとあそこで暴言止めてほんと良かったわ……」

「あ、そういえば今日の依頼の件で戸部くんに少し助け舟出そうとしてるんだけど問題あったりする?」

「言う内容によるわね。」

「きっぱり否定すべきだってこと伝えて、あと否定材料教える。」

「それくらいなら問題ないわ。」

「じゃあ、話したいことももうないから解散かな?」

「そうね」

「じゃ、また明日。雪ノ下さん」

「ええ、また明日。佐藤くん」



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彼は孤立の扉を見る

次の日の朝

「戸部くん、こんな朝早くにいきなり呼び出したりしてごめんね」

「どうしたっしょ?」

「チェーンメールの話。あれ、100%嘘だよね?」

「当たり前っしょ。否定はしたいけど否定材料が無いからできないっしょ」

「否定材料あるよ。」

「どういうことっしょ?」

「だって戸部くんのと大岡くんのは犯罪じゃん。それに、事実なら学校から呼び出しあるでしょ?」

「そういえばそうっしょ。」

「ただ、一つ忠告。同じグルーブの女子に好きな人がいる、もしくは今まで通り仲良くしたいならたとえ見つけられなくても犯人を探す素振りは見せるべき。同じグループにいたら今度は自分たちが標的にされるって考えるのが普通だからね。好きな人への印象上げにもなるかもだし。いるならだけど」

「すごく納得したっしょ。犯人少し考えて見るっしょ。何かヒントないっしょ?」

「ヒントになるかわからんけど回り始めたのが職業体験の話が出たあたりであることとかじゃない?」

「あー、有り得るっしょ。グループの人数が葉山くん含めて四人。だけど同じ班なのは3人。って考えたらグループ内にいそうっしょ。」

「あと、今回の件葉山くんがわざとグループから外れることで解決に向かわせようとすると思う。というか40人だから四人グループ一つできるよね?」

「まあ、最悪それで解決させればいいっしょ。わざわざ教えてくれてありがとっしょ。」

 

皆が登校してきた。

心做しか三浦さんたちが少し距離を取ろうとしているように見える。

あ、戸部くん話しかけられてる。

「これってほんと?」

「真っ赤な嘘っしょ!だって犯罪行為だし、事実なら先生に呼び出しされてるっしょ。」

「確かにそうだよね。」

なんで外野が気づいてないんだよ。

あ、葉山またなにかしようとしてる。絶対やめたほうがいいけど…

「ごめん、三人とは組まない。」

「やっぱっしょ。こんなこと言いたくないけど大和、お前が犯人っしょ?もし全部ウソだとしたら一人だけ犯罪とは言えない行為なのはおかしいっしょ。動機はグループ分けっしょ?」

「違う!それは関係ない!」

あ~あ、墓穴掘った。」

こちらに視線が向く。もしかしなくても声に出てたか。

「どういうことっしょ?」

「だってそれは関係ないって動機を否定してるでしょ。犯人でないなら動機だけ否定しないし。犯人二択までは絞ってたけど、まあ、順当に考えればね。というか、周りも周りだよ。当事者は視野が狭くなるのは当たり前。でも、周りの人がこんな大きな違和感に気づかないのはおかしいと思う。同じグループなら別の理由があるとしてもね。そうでしょ?三浦さん、海老名さん、由比ヶ浜さん。」

「あーしたちの言いたいことわかってるんだ。まぁ、佐藤くんならなっとくっちゃなっとくだけど。あーし達、このグループから抜けるし。多分戸部もでしょ?」

「どうしてだい?」

「昨日の話全く分かってなかったんだね。」

「どういうことだし?」

「比企谷、声真似して昨日の葉山の依頼いって」

ハチは昨日依頼のために共有したチェーンメールを出しながら…

「これが出回ってからクラスの雰囲気が悪くてさ、友達の事が悪く言われていて腹が立つし…、あ、でも犯人探しがしたいわけじゃないんだ。丸く収める方法を知りたい。頼めるかな」

「え?どういうことだし?」

「僕はその依頼に対してこういったんだ。

犯人はチェーンメールの三人にいそうと思ってる。

理由としてはチェーンメールが来た時期が職場見学のグループ決めのとこだから。3人一組でグループの男子が四人。ひとりあぶれるからとすれば辻褄が合う。

この上であるとすればチェーンメールの三人とは組まないって方法。ただしデメリットが大きい。まず、葉山くんがそれを事実として認めているようなものだから。あとは女子からの不信感を買うだろうね。

2つ目、これは依頼に合わないけど、犯人を見つけるっていう方法。手っ取り早いのは先生への報告だね。どちらを選ぶかは任せるけど、2つ目のほうがいい方法ではあるよ。…ってね」

「あの短時間でここまで考えてるとかヤバすぎっしょ……」

「因みにそこで話を聞いただけの他クラスの人もこのチェーンメールの内容が嘘であることも犯人が大和くんであろうことも気づいてた。あと、朝気づいたけどこんなことしなくてもクラスの人数に対して三人組だとひとり余るから多分それで入れる。」

「的確すぎて、あーしたち何も言えないし。というか、ヒキオ声真似すごすぎだし」

ヒキオ語呂いいな

「佐藤くんまじでありがとっしょ。」

「お礼はいいよ。見てて不快だからしただけだし」

「たろ×かけキマシタワー」

「おい。」

「海老名擬態しろし。はい、ティッシュ。」

そんなこんなで葉山は一部の人から避けられることとなっていった。(謎の語り部口調)




本格的に葉山アンチ入りそう。残当だと思うけど。
修学旅行原作ルート通らないこと確定です。


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勉強はとても大事です

なんか違う気がするけど何がちがうかわからないので投稿します。
アドバイス、解釈違い等ご指摘いただけると幸いです。
一応活動報告の方に指摘場所作りましたのでよろしくお願いします


 数日後…

 

「そろそろテストだけど勉強する?」

「俺に理数系を聞くんじゃねーぞ」

「大丈夫だよ。中間考査で理科も数学も100とってるから。国語はTHE普通だけどね」

「じゃあカバーし合うか。サイゼ行こーぜ」

 

 そんなこんなで到着

「とりあえず、わからないところは聞く感じで」

「おう」

 

 少しすると…

 

「あら、比企谷君に佐藤君。二人もテスト勉強?」

「ヤッハロー」

「お前らもテスト勉強か?」

「こんー」

「そうよ。由比ヶ浜さんが少しね」

「なるほどー」

「納得しちゃった!?」

 いや、だってみんなと会話してると色々ツッコミされてんじゃん。主に三浦さんに。

「じゃあ、一緒にするか?」

「良いのかしら?」

「もちろん」

 

 勉強を再開すると、由比ヶ浜さんが「うーうー」どうなりだした。

 そこで雪ノ下さんが問題を出し始める。

「次に続く言葉を答えなさい。  風が吹けば?」

「京葉線が止まる?」

「桶屋が儲かるだよ。なんで千葉が答えになってんの千葉県横断ウルトラクイズじゃないんだから。あとハチ、最近は違ったよね?」

「最近は徐行運転だな」

「そのとおり不正解…というかそこまで聞いてないわよ…。では、次の問題。地理より出題。  千葉県の名産を2つ答えよ」

「みそピーと、…ゆでピー?」

『この千葉県には落花生しかない(ねぇ)の?(かよ)』

 半年くらい前に千葉に引っ越してきたやつですら突っ込む酷さ。

 伊勢海老や醤油の生産量が1位だったはず。

 そんなところに…

「…あ、お兄ちゃんだ」

 聞いたことのある声。

 声のしたほうを見ると、ハチの妹と思われる人が制服姿でこちらを見ていた。

「…お前、ここで何してんの?」

「や、同級生の大志君から相談を受けてて」

 そう言う彼女の後ろには、確かに学ラン姿の男子中学生がいる。

 大志くん、というらしい。

「そういえばお兄ちゃん。3人は誰なの?」

「ああ、自己紹介してなかったね。はじめまして。でいいのかな?佐藤太郎です。ハチのゲーム仲間で友達です。名前はモブっぽいけど気にしないで」

「あー!Lentoさん?」

「あたり」

「佐藤くん、話したことあったのね」

 みんなの自己紹介も終わり、依頼の話になった。

「相談というのは俺の姉ちゃんが総武高校に通ってるんですけど最近帰りが遅くて」

「姉の名前は?」

「川崎沙希って言います」

 あーあいつ。

「だいたいどれ位に帰ってくるの?僕も結構遅くなる時あるからさ」

「そうね。どれぐらいの時間に帰ってくるのかしら?」

「それが5時頃に帰ってくるんすよ!」

「五時なら早いだろ」

「朝の5時っす…」

「遅いっていうレベルじゃねぇぞ!」

「それにエンジェルって名前の店から電話がかかってきて!絶対やばいお店っすよ!」スッ

「朝5時ならホテルのバーだね」

「え?」

「今調べた。この近くはそこくらいしかない」

「理由考えるべきか」

「大志くん心当たりない?最近変わったこととか…」

「俺が塾に行きだしたことくらいですかね」

「大志くんの姉は塾とか予備校って行ってたりする?」

「確か行ってたはずです」

「それってどこかわかるかしら?」

「〇〇ですね」

「俺が通ってるとこかよ」

「なら多分錬金術で解決すると思う。勉強依頼増えるかもだけど」

「てかそういえば小町、お前の受験勉強大丈夫か?」

「場合によっては教えてあげましょうか?」

「それなら今はいいけど、今度お願いします!」

「とりあえず、解決だね」

 

 次の日

「川崎さん、ちょっと話したいことが…」

「どうしたんだい?」

「学費とバイトって言ったらわかる?」

「大志が何か話でもしたのかい?」

「学生は法律で10時以降のバイトが禁止されてるんだ」

「だったらどうしたってんだい」

「スカラシップって知ってる?成績優秀者の学費免除とかになるんだけど…」

「えっ!こんなのあったんだ…」

「とおんなくてもボランティア同好会来れば勉強は教えるよ。だからバイト辞めな」

「ありがとね」

 

 またまた次の日の放課後

 

「そういえば、錬金術って何したのかしら?」

「スカラシップ」

「スクラップ?って何?」

『はぁ〜』

 ため息が重なる。

「スクラップじゃなくてスカラシップ。成績優秀者の学費免除制度のこと。ハチのクソ親父が小遣い全然くれないからってスカラシップで小遣い作ってるから錬金術ってこと」

 

 コンコン

「どぞー」

「どんどん適当になっていくわね」

「順位一つ足りなかった……」

「あー、勉強ね」

「そういえば、ゆきのんとたろっちとハッチーって順位どれくらいなの?」

「前回ので言えば、私は主席」 

「僕は確か四位くらい」

「俺は十位だな。川崎は?」

「十一位…」

「あと、前回五教科個別でみたときの主席が揃ってることになるかな。

 国語は雪ノ下さんとハチ、数学は雪ノ下さんと僕、英語が雪ノ下さん、社会が雪ノ下さんとハチ、理科が僕。因みに英語の次席は僕とハチ、理科の次席は雪ノ下さん」

「すごすぎ」

「適当に問題出してよ。数学なら問題とくまでのタイム測ってもいいよ」

「なら1問出すよ。…………………問題。次の式の解を求めよ。7x^2+17x+13≧0(7x2乗プラス17xプラス13大なりイコール0)

「すべての実数」

「せ、正解。読み始めから8秒弱」

「佐藤くんはやすぎないかしら?」

「数検対策で勉強したときに間違えたから気をつけるようにしてた。判別式は覚えるもんだし。中学2年のときに20の二乗まで暗記させられたから」

「だとしてもよ。4acはどうやったのかしら」

「17の二乗が289だから、7×4して28,28×13だけど、280+28×3と言えるわけだから絶対に4acのほうが大きくなるって考えた」

「理論上間違ってないけど、ふつうそう考えないのよ」

「とにかくすごいのはわかったから。勉強したい」

 キャパオーバーが目に見える。

「隣で千葉県横断ウルトラクイズ始まるだろうけど気にすんなよ」

「なんだい。それ」

「今日も問題出すわよ。 川崎さんのためにもウルトラクイズになりそうなので問題 およその距離を求めよ。 99里」

「うーん…66km?」

『誰も九十九里浜の長さは聞いてない(ねぇ)』

 予想通りすぎる回答。

「なるほど…こういうことか」

「ちなみに答えは396km。1里はおよそ4キロだね」

「じゃあなんで九十九里浜って言うの?」

「昔1里の単位が統一されてなかったときに、ここの図り方で99里だったから。確か1里665mくらいだったはず。覚えてないけど」

「とりあえず、こっちはこっちで勉強するか。これで成績落ちたら悲しいからな」

 ハチにそう言われ、とにかく勉強をした。

 テストの結果は

 由比ヶ浜さんは赤点も回避したし、補修も無し。

 ハチと川崎さんも2つくらい順位が上がってた。

 雪ノ下さんは今回500点満点で主席だったらしい。

 自分は国語が国語、社会で点数を伸ばした結果490点で次席だった。というか、中学生のときガチで勉強して20点とかだったから(ガチ)中学の問題むずすぎたんだなって思った。




因みに勉強したのに国語32点くらいだった実話があります。
私は詩の授業が嫌いでした。(隙自語)
このあとはルミルミ行って文化祭の予定ですが、さがみんの結末どれがいいかのアンケート取ります。択はアンチ、救済、非アンチの3つです。


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彼はまた悪手を取ろうとする。

更新しなさ過ぎてすみませんでしたぁ!
多分これよりは早く更新できると思います。
そろそろ閑話入れるかもです。
今回残酷気味により閲覧注意


 明日のボランティアあいつ来ないまであるよなぁ。

 まぁ小町ちゃんに連絡すればいいかな?

 

次の日……

「せっかく夏休みだってのに……」

「そんなんだからごみぃちゃんとか言われるんでしょ?」

「流石に比企谷くんが悪いわね」

 平塚先生が言うにはもうひとり来るらしいけど……

「あっ!さいちゃんだ!」

「先生、この5人で行くんですか?」

「ああ、そうだな。だが、他のグループも来ているらしい」

「あ、由比ヶ浜さん料理しないでね。またジョイフル作られても困るから」

「酷い!」

「申し訳ないとは思うのだけれど、小学生になにかあったら危ないからやめたほうがいいと思うわね」

「そんなに酷いんだ……」

「クッキーがジョイフル本田の炭」

「もういいでしょ!いくよ!」

 

 移動中……

 

「着いたー!」

「あとの人達は……?」

 

 キキッ!

 そこへもう一台ワンボックスカーが止まり中から出て来たのは、鶴見先生と三浦さん、海老名さん、戸部くん、葉山、川崎さん……え!?川崎さん!?

 

「なんで川崎さんが……?てっきり予備校とか行くと思ってたのに」

「こういうのも何だけど、推薦とかも見かねてって感じ。(本当はそれだけじゃないけど……)」 

カプの予見を察知!!

 

 ──Side 八幡──

 

「葉山いんのかよ……」

「何事もなければいいのだけれど……」

「多分無理だよね……」

「あ、あははは……」

 

 ──Side out──

 

「とりあえず挨拶ですか?」

「ああ、そうだな」

 

 挨拶はカット

 

『それではオリエンテーリング、スタート!』

 

 合図と共にグループが一組ずつ時間おきに目的地へとスタートする。僕たちはそのグループが行き詰まってしまった際のフォローをするだけなんだが。

 そして各自でフォローしていたのだが、いつの間にか僕は一人になっていた。まぁ、合流地点でみんなとも会えるだろう、とそのまま進み開けたところに出てみれば……

「って、あれ……二人だけ?」

「各自小学生が道に迷ったりしないようサポートに回りにいったわ」

 そう、そこにいたのは雪ノ下さんとハチであった。

「後方回りすぎた……」

「とりあえず3人で行きましょう。何かあったら別れて対応しましょう」

 ということで後ろから追いかける形です。

 

「お兄さーんっ」

 

 などと声が聞こえて見れば一つのグループが出てきた。

「葉山か……?流石小学生にもモテモテだな」ヒソヒソ

 ん?よく見れば一人だけグループからハブられてるような感じの子がいた。何となくで雰囲気で分かる。葉山が見て何もしなかったら良いが……

「チェックポイントは見つかった?」

「いいえ」

 そんな中、そのハブられている子に声をかけている葉山の姿があった。

 嫌な予感しかしない……!

「そっか、じゃあみんなで探そう。君、名前は?」

「鶴見……留美」

「俺は葉山隼人。よろしくね。あっちのほうとか隠れてそうじゃない?」

 そして何気にその子の名前を聞き出し、さり気なく元のグループに戻していた。

「「「はぁ……」」」

 3人して頭を抱える。

「あいつはバカか?誰が見ても明らかにハブられているような子を強引に元のグループに戻してるぞ」

「そうね。あのようなやり方は流石にいただけないわね。と、いっても葉山くんはああいう性格だから特に手に負えないわね……」

 何やら葉山を嫌悪するがごとく雪ノ下さんが言う。

「学んでない証拠でしょ。というかあの存在が勉強ができるだけでは意味がないっていうことを体現しているようなものだけどね。あそこまで行くと」

 案の定、葉山を先頭に歩み始めたグループの中からまたさっきのハブられている子だけが孤立したようにグループから離れて歩いていた。今度は葉山の後方を。

「やっぱり……」

「小学生でもああいうの、あるもんだな」

「小学生も高校生も変わらないわよ。等しく同じ人間なのだから」

「これはひどくなるよね……名前的に考えて鶴見先生に一度確認する?」

「ありだな」

 やっぱりハチもか……

 

 

「まぁ、ざっとこんなところだな」

『『おおーっ』』

 僕たちは今、オリエンテーリングを終えて次のプログラムである野外調理の準備へと取り掛かっていた。そんな中、平塚先生が薪に火をつけると子供たちが大きな声を上げる。

「小学生の野外炊飯としては妥当なところね」

「やっぱりカレーは定番でしょ」

 そこへ先ほどのグループからハブられているであろう女の子が『ポツン』と一人でいたのだが……

「カレーは好き?」

「はぁ……」

 またしても先ほどと同じように声を掛けている葉山の姿があるのだが、声をかけられた鶴見さんとそれを見ていた雪ノ下が溜息を吐く。同感、葉山のあのやり方は悪手でしかない。

「……別に。カレーに興味ないし」

 女の子はそう言ってその場を離脱した。いい答えだな。この場は戦略撤退しか手がない。

「しかし、葉山の奴も相当なバカだな」

「ホント、バカばっか……」

 いつの間に来たのか先ほどの女の子がハチの独り言に賛同してきた。

「まぁ、世の中大概がそうだ。早めに気付けて良かったな」

「そこまでではないでしょ。まぁ期待値はこの状況よりマシの人が多いのは確かだけどさ……」

「名前」

 そんなことを話していると、いきなり女の子から声を掛けられる。

「ん?名前がどうした?」

「名前聞いてんの。普通さっきので伝わるでしょ」

 ああ、僕たちの名前が聞きたかったのか。主語だけじゃ普通分からんって……

「人に名前を尋ねる時はまず自分から名乗るものよ」

「それ社会に出てからの常識!なんでこんなところで

 はじめまして佐藤と申します」

「これはご丁寧に比企谷と申します」

「なんてやらなきゃいけないんだよ!」

「よく、比企谷くんは合わせたわね……」

「そんなことはどうでも良くて……名前だけじゃ普通わからないし、失礼に当たるから今度からは名前なんですか?とかっていうようにしてみてね」

「……わかった」

「じゃあ僕から、自己紹介するね。僕は佐藤太郎」

「俺は比企谷八幡」

「私は雪ノ下雪乃よ」

「鶴見留美」

 鶴見さんってやっぱり鶴見先生の娘さんかな?

 そんな感じで自己紹介すると今度は鶴見さんが無言で僕、ハチ、雪ノ下さんを他の人と見比べるようにして言った。

「なんか、3人は違う感じがする。あの辺……の人たちと。私も違うの。あの辺……と……」

 

 そんなこんなで夕食……

 

 チキッ……

「大丈夫、かな……」

 手に持っていたスプーンを皿の上に置き葉山が口にする。

「ふむ、何か心配事かね?」

 葉山の言葉に平塚先生がそう訊くと

「まぁ……ちょっとグループの中で孤立しちゃってる生徒がいたので……」

「違うぞ葉山。お前は問題の本質を理解していない。孤立すること一人でいること自体は別にいいんだ。問題なのは、それが悪意によって孤立させられているってことだ」

「それは好きで一人でいる人間と、そうじゃない人間がいる。そういうことかな?」

「うん、だいたいそんなところだね」

 僕は葉山の言ったことを肯定する。

「それで、君たちはどうしたいのかね?」

「それは……」

『『『……?』』』

 平塚先生の言葉にみんなが無言になる。そんな中、沈黙を破る者がいた。

「俺は……できれば、可能な範囲でなんとかしてあ「あなたには無理よ。だってそうだった……でしょう?」

 葉山の言葉を途中で遮るようにして雪ノ下さんが言う。

「雪ノ下さん。そう、だったかもしれない。……でも今は違う」

「そう?葉山くん、あなたオリエンテーリングでその孤立していた子をグループに強引に戻したわよね?あの後その子は更に距離を取るようにしてあなたたちの後ろを歩いていたわよ」

「え?それはどういう……」

 雪ノ下の言葉にどういうことかわからず口にする葉山。

「つまりアレだ。葉山、お前がグループに戻した際、イジメていた子たちがどう思っていたか考えたことあるか?」

「え?それはみんなが仲良くできて喜んでいるんじゃないのかい?」

 いやいや、さっきの雪ノ下さんの話聞いてたの?

「それは違うな。葉山くん、君がグループにその子を戻した時点でイジメていた子らはその子が君に自分たちがイジメていることをチクったと思ってしまっているんだ。葉山くん、はっきり言って君の行動は、より状況を悪化させていただけだ」

「……そ、そんな事はない」

「小学生のときにも同じことしてたよね?ストレートに言うけど学ばないとただの愚者だよ」

「それになにかして悪化させたとき俺らでは責任取れないわけだしな」

「そうね。鶴見さんへのいじめが悪化したとき不登校になったら……って思うとあまりしないほうがいいわね」

「本人、そうでなくても親とかから相談がないと」

「話しているところ悪いが、話が進まないなら意味がない。私は寝るぞ」

「僕もそうします。葉山くんはこれ以上余計なことしないでね」

 平塚先生と僕の発言でとりあえずは解散となった。

 

 部屋に戻ってハチと二人で話していると……

 コンコンとノックの音がした。

「入ってもいい?」

「鶴見先生?どうされたんですか?」

「さっきの話……本当?」

「てことはやっぱり鶴見先生が鶴見瑠美さんの……」

「ええ。そういうことよ」

「端的に言えば本当です。もし、解決できるかどうかなら良くて50%くらいですね」

「あー。解決できる可能性があるとすれば流行りで起きてたのが自分で止まっただよな?」

「それが一番やりやすいのは事実だね。いじめられたことのある人数にもよるけど、半分超えてたら数の力でって感じかな。そうでなくてももし止めようとしていたってことならもっと楽だね」

 褒められたやり方で解決は難しいんだよね。これ。

 同年代だったら自己犠牲もありだけどね。ああいうタイプの人になら以降のいじめ参加もないだろうしそれが早い気はするけど。

「他はないの?」

「どうにかしてその現場を動画で撮るとかですかね……それで担任の先生に報告という形とか?」

「動画で撮れれば、明日僕たちが作り話でいいならいじめの怖い話でもしてするわけ無いとか言い出したら見せるもありだよな?」

「ハチの言う通り、それも解決はしやすいと思う。話すチャンスがあればだけど」

「とりあえず現場を押さえられるようにするってことね?」

「はい。あとこれだけは絶対ですが、葉山くんには何もさせないでください。絶対悪化させる未来しかないと思いました。あれだけはだめです」

 

次の日……

 なんかこんな感じのホラゲあったななんてメタいこと考えつつ証拠はある程度集まった。

 葉山たちが肝試しの準備をしている間少しの時間だが怖い話をしてくれとの事だったので。少し事実を交えながら話すことにする。

 

「僕には」

「幽霊なんかより」

「死ぬことなんかより」

「怖いものがある」

「人それぞれ同じなんて、普通あり得ない。でも、その違いを忌み嫌う」

「そんな人間が僕は怖い」

「例えば。勉強が得意なだけでいじめられた人がいた。その子は、その環境から逃れるために受験をした。中学受験だ。そんな彼はなんとか合格した。しかし、待っていたのは同じ環境でしかなかった。彼ははじめは親に相談していた。しかし返ってくるのは決まって『いじめられる方にも原因がある』だった」

「無理な話だ。勉強ができるのが原因でいじめられているのに自分が原因だと言われたのだから。そんな彼は先生に泣きつくことはしなかった。チクられたと思ったものは酷いいじめをするのはすでに知っていたから」

「彼は日に日に感情を隠すようになった。親にもバレないほどに。いつしか友人と呼べるのはリアルでは数人。あとはネットで知り合った人しかいなくなっていた。そんな彼は不登校になった。でも親に無理やり学校に行かされるようになった。

 その後、彼は自殺していた。親でなく、友人に遺書を送って」

「共通の趣味を持っていた友人は、遺書の最後に残っていた曲のリストを見てゾッとしたという。全ていじめられた存在を綴っていた曲だからだ。彼女は警察にこの遺書を送った。教育委員会にも知られることとなり、社会問題にまでなった。

 彼の遺書は先生をかばっていた。心配してくれていたのを知っていたから。しかし彼はいじめてきた存在とその内容をすべて書いていた。結果的に彼に関わった先生は減給処分になっただけですんだ。いじめていた人は高校にも入れず、バイトぐらしのようだ」

「こんなこと。ないとは言えない。だってすでにこの場、このときもいじめは起きているのだから」

 何人かは泣き出している。

「これで僕の怖い話は終わり。これに懲りたらいじめなんてしないように……ね?」

 その時……留美を虐めてる一角のやつが、

「そんなバカな事しないですよ。馬鹿にしないでください」

 と言っていたが、

「じゃあこれはなんていうんだ?」

 と、ハチがいじめているところを撮った動画をながす

「やっぱりか……」

「お気づきになってたみたいですね」

「あぁ……下手に口を出すと悪化させかねないからな……どうしたものかと考えていたんだ」

「雰囲気で分かりましたよ。悪化させようとするバカもいましたが」

「そうか……ありがとう」

「さて、小学生のみんな。あまり年上なめないでね。んながどんなに上手くやってると思っても見てる人は見てるんだ。それに此処に鶴見留美のお母さんもいることも知らないみたいだからね」

「……!!」

 嘘だろって顔で見ていた。

「鶴見先生これどうしましょうか?」

「そうね。学校とその子たちのご両親とちゃんとお話しさせてもらいます」

「先生に証拠はお渡しします。一応プライバシーの観点からお二方に連絡帳以外全てお見せします」

 

「さて。なにか言うことは?」

 みんな鶴見さんに謝ったようだ。

「担任の先生。少しお願いがあります。今回の件は解決済みでお知らせの作り。後、全学年に虐めの調査実施」

「学校が大変な事になるんだが」

「今のご時世いじめ問題はナイーブでしょうね。でも、それを先生が発見し止めたとなると学校の評価も上がるでしょうし。それに学校全体の抑止力にもなるのでは?」

「だが、それだと君たちが集めた証拠は俺の手柄になってしまう」

「えぇ。そうなりますね。ですがそれで良いんですよ。はじめに発見したのは先生です。しかも悪化させることを心配して口を出してこなかった。そんな人の手柄になるというのなら僕もハチも嬉しいので。それで良いよな?」

「ああ、そうだな。それに、もし全部手柄にするのが嫌だというのなら下手にすると悪化させかねないのでボランティアのときにいた高校生に協力を頼んだ。とかにすればいいと思います」

「本当にありがとう!」

 

 そんなこんなでボランティア活動は終わった。

 なんか川崎さんがハチにアピってる気がする。いじってやろうかな……(カプ厨)

 




怖い話に出した例え話は自殺より前が全て作者の経験談です。この世界線の主人公はいじめられたこと。先生に相談しなかったことだけが事実になっています。


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閑話 今までの裏側には……

さがみんアンチと救済がほぼ同率なので先にこっち出します。
もし票の差が変わらなければIf√作ります。
因みに
非アンチはそもそもやらせずに川崎沙希を入れるでした。
アンチは途中追放
救済は裏で何かしら起こします。
つなぎとして今まで出た話の間をダイジェストにします。



 転用と乱入者のあと

 ゲームにて

 Lento がlogin

 Hachi がlogin

 何試合かゲームした後……

「奉仕部の話になるけど部室トイレだと思ってる人多くない?」

「あー、トイレが2回、日本は3回外国4回だよな?」

「そうそう。」

「あれなんでなんだ?」

「ノックの文化の元は外国で、日本はふすまが主流だったからノックの分化が根付かなくて3回になったらしいよ」

「ノック一回の場合は?」

「知らんな。てか普通に失礼な人になるだろそれ。あ、そうそうノックの仕方にもルールがあるらしいね。日本は均等に3つなのに対して、外国のは2連を2回の形らしいよ」

「言い方がリ○ム天国なんだが。あとそういう情報どうやって仕入れてんだ?」

「クイズが趣味でそういうののネタ探してたときに知ったんだよね。三浦さんが全国経験あるって知ってたのもそれが理由」

「どんなの作ってんだ?」

「最近は専らウミガメのスープ作ってる」

「なんだそれ?」

「別名、水平思考問題なんて言われるもので、話だけ聞くとわからない問題に回答者がはいかいいえで答えられる質問してそれをもとに答えにたどり着くって感じかな。一応答えは一つに定まるけど、答え方はこうでなきゃだめみたいなのはない。あとは出題者や場合によって補足がついたりするくらいかな」

「なんか例題ないのか?」

「超有名なやつ出す。

 ある男が、とある海の見えるレストランで「ウミガメのスープ」を注文した。男はそのスープを一口飲むと、シェフを呼び、「すみません、これは本当にウミガメのスープですか?」と質問した。「はい……ウミガメのスープに間違いはございません」そう聞いた男は勘定をすませ、レストランから帰宅した後、自殺した。一体どうして?」

 

「もし男がウミガメのスープを注文していなかったら自殺しなかったか?」

「はい」

「男が注文した理由はあるか?」

「はい。いい質問です」

「いい質問なんてあるんだな」

「回答に近づける質問につくね。あとは関係ないってのもあるね」

「ウミガメのスープじゃなかった場合、現代日本でありえるのか?」

「いいえ。とてもいい質問です」

「男はこれより前に、『ウミガメのスープ』というものを飲んでいたのか?」

「いい質問です。どちらともとれます」

「どういうことだ?」

「男がこれより前にウミガメのスープを飲んだことがあるでも飲んだことがないでも解釈によっては成立するってこと」

「ということは、男が昔に飲んだウミガメのスープはウミガメが使われていなかったか?」

「いい質問です。はい」

「そのスープに使われていたのは人肉か?」

「いい質問です。はい」

「男は昔、食べ物に困ることがあったか?」

「はい」

「それは遭難、もしくは漂流?」

「いい質問です。はい」

「わかったかもしれん」

「ではどうぞ」

 

「男の乗っていた船が遭難し、救難ボートで難を逃れたが漂流。食料がなく、体力のないものから死んでいった。他のものが『これはウミガメのスープだ』と言って人肉で作ったスープを振る舞った。その後生還したが、ウミガメのスープの味が忘れられなくてレストランで注文した。しかし明らかに味が異なっていた。そこで食べていたのが人肉だったと気づき、自殺した」

「正解」

「こんなのよく作れるな」

「ホラーである必要ないし、実体験から作ってもいいからね」

「これ今度部室でできないか?」

「作ってある問題でいいなら」

 

 彼は孤立の扉を見るのあと

「それで、昨日の件はどうなったのかしら?」

「戸部くんにアドバイス、葉山組まない宣言、戸部くん大和くん追及、葉山グループ女グループ抜けを宣言。で、何があったか言った感じ」

「だいたいわかったわ」

 ガラガラ

「すまん遅れた」

「大丈夫だ。問題ない」

「ボケんでいい。それよりウミガメしようぜ」

「ウミガメ?何かしら、それ」

「ウミガメって、動物の?」

「そうだけどそうじゃない。水平思考問題とかって言われたりもするやつでウミガメのスープっていう問題が有名になったからそれが俗称になったって話だったと思う。やったほうが早いから問題」

(拙作より正答既出問題を出題)

「『つけられた経緯』

 男は氏名にや、ゆ、よが含まれないのにもかかわらず、友達にYというあだ名をつけられた。自分のことをワイとも言わないのになぜ友達はそんなあだ名をつけたのだろうか」

「解けなくない?」

「これを出題者に質問して答えていくってやつ。協力ゲーだね。20の扉っていう20個しか質問できないやつもあるらしい」

 

「早速質問。あだ名は男に関係ない理由でつけられたのか?」

「いいえ。男に関係していなければ流石に理不尽です」

「氏名にや、ゆ、よが含まれないとはゃ、ゅ、ょも含む?」

「はい。もし入っていたらあだ名を無理やりYにしようとした人の被害者の話になるでしょう」

「男はつけられたあだ名に納得したの?」

「はい。『あぁー!なるほど!』と言ってしまうくらいには納得しました」

「男の名前に関係ありますか?」

「はい。男の氏名から考えられています。……多分いい質問?」

「男以外にもこのような感じのあだ名になることはあるの?」

「はい。Kや、鯛など色々考えられます」

「このあだ名が成立する人は彼だけかしら?」

「いいえ。人は限られますが、この方法であだ名をつけたとき、Yになる人はいるでしょう」

「このあだ名は、必ず存在する2文字の単語になるのか?」

「いいえ。いい質問です。さみ、えか等になることがあります」

「このあだ名にとって重要な要素は『Y』ではなく『わ』と『い』か?」

「はい。とてもいい質問です。『わ』と『い』であることが必須です」

「回答いいかしら?」

「どうぞどうぞ」

「男の名前が『ワタナベ イチロウ』であり、名字と名前の頭文字をそれぞれ取ったから」

「正解」

「男の名前は『ワタナベ イチロウ』であった。

友達が何故かいきなりYとよんできたため少し戸惑ったが由来を聞かされて思わず、『あぁー!なるほど!』といったという。

余談ですが、このあだ名をつけた人はその後男から消しゴムの名前で呼ばれたらしいです。」

「「「M○N○だな(だね)(でしょうね)」」」

「こんな感じ、ちなみにこの問題は名字と名前が『わ』と『い』であればよかったから、『ワダ イツキ』とかでも正解になるね。名前が『わ』から始まる人がいるなら、『イシダ』とか『イグチ』とかでも成立するね。」

 

その後暇なときにやるものにウミガメのスープが追加されたとかなんとか




ウミガメのスープは実際に書いてますので気になった方は私のマイページから飛んでみてください。はいそこダイマ(ダイレクトマーケティング)とか言わなーい


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本編(文化祭共通ルート)
「いい加減学b学んでよ……」


ちょっと前話にネタ追加しました。進行にはなんの関係もありません。
以降話に関係ない修正はサイレントで行います。ご了承ください。


昨日休んじゃった……ハチに後で実行委員どうなったか聞かなきゃか

 

「はぁ!?」

「うるせえ……」

「なんでそうなったんだよ!?」

「多分お察しの通り」

「ッチ……葉山?」

「舌打ちしたし敬称も着けなくなったな。」

「それでいいでしょ、あれに社交辞令一応してるけど形だけだし。で、クラスではキマシタワーさんの台本で星の王子さまだっけ?」

「語呂いいの何なんだよ……俺は委員会あるからって逃げるけどお前どうする?」

「彩加がやってくれるならって言うと思う。あいつならBLでもまだなんとかって感じだけど。あと周りにBLっぽさ強く感じさせなくしたいし。」

「それはわかる。」

「もしクラスで手が空いてたらそっち手伝う。台本なら暗記すれば行けるし、そうでなくても流石に30人くらいで完成しないとは思えないから。」←暗記ガチ勢

「まぁそうだな。」←同じく暗記ガチ勢

駄目でも押し付けるのが悪いからみたいに言えば抜けれるでしょ。

 

放課後

「えっと、二人が文実なんだよね?」

「えぇ、それで部活をとりあえず一旦休止しようと思うのだけれど……」

「りょーかい。あ、そうそう手が空いてたら手伝い行くからよろしく!」

「それなら報告するわね。実行委員長は相模さんに決まったわ」

「嫌な予感すんだけど?」

コンコン

「相模さんでしょ?」

「どうぞー」

「失礼しまーす」

やっぱり。

 扉を開けた人は、先程から話に出ていた相模南さん。

 

「依頼は?」

「雪ノ下さんも居たから知ってると思うけど、うち実行委員長やる事になったじゃん? でもぶっちゃけ何やっていいか分かんないし、できれば助けて欲しいなって」

 貼り付けたみたいな軽薄な笑みを浮かべたまま、軽率に相模さんは言った。

 ノリでやるとか言ったんだろうな。はっきり言って仕事とその責任舐めてる?

 

「つまりあなたの補佐をすればいいという事かしら」

「そうそう」

「それなら、構わないわ。私も実行委員なわけだし、その範疇から外れない程度ならお手伝いするわ」

「本当に⁉︎ ありがとう、すっごい助かるっ」 

 

絶対こいつ自分のカーストあげようとしてるだけでしょ。

 このまま行けば、とんでもないミスするようにしか見えない。

 今は言えないから後でこの意見踏まえてもう一回考えるべきか。

「じゃあ、よろしくね」

 

 そう言って相模さんは友人と言っていいのかどうか分からない二人を引き連れて、奉仕部の部室を後にした。

「受けちゃっものはしゃーないとして多分魂胆見え見えだけど?」

「場合によっては依頼破棄するのは考えているわ」

「ならまぁいいのか?」

「雪ノ下さんはあんま出しゃばらないほうがいいかも。見てる感じあれダメだわ。カースト上げたいようにしか見えない。」

「そうね。前までなら姉さんのこと考えてやってしまったかもしれないけど、今は大丈夫よ。」

 

 




票数に一向に差がつかない。とりあえずアンチから始めます。
展開考えてるけどご都合になり始めてるよなぁと思う今日このごろです。
それでもいいよっていうような方はこれからも見てくださると幸いです。
アンケート画面を消したため
さがみんどうする?
(19) アンチ(途中までは原作と同じ)
(17) 救済(原作と大筋は同じ?+何かあるかも)
(2) 非アンチ(原作通らず)


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用意周到すぎる彼

今回から試験的にタグ入れます。不評ならもちろんやめます


雪ノ下さんへの忠告じゃ意味なかった……

なんであの委員長遅れてくるんだよ!

今日多分陽乃さん来るのにあーもうめちゃくちゃだよ。

「ひゃっはろー!」

あーもう陽乃さん来たよ。頭痛が痛いってこういうときに使うんだろうなぁ。

「有志の申し込みに来たんだけど誰に言えばいいのかな?」

「委員長はまだ来てないので少し待っててくれませんか?」

「あれ?雪乃ちゃんが委員長じゃないの?」

「違うわよ。相模さんって子よ」

「ふーん。そっか。私的には雪乃ちゃんがやると思ってたんだけどね。あと大穴で佐藤くん。」

「僕はとりあえずは手伝いできてるだけなので。」

「私は辞退したわ」

「最近こんな感じなの?」

「えぇ」

「そうよ」

「お恥ずかしながら……とりあえず仕事始めますか」

 

それから少しして……

相模さんが遅れてきた。

「ふーん。委員長が遅刻ねぇ」

やばい目が笑ってない…

「何でしょうか?」

「せっかくの文化祭だからクラスも楽しむのは良いけどさ。遅刻はどうかと思うな。文実の仕事をしっかりとしないとクラスも楽しめないようになるよ」

よくぞ言ってくれた!後でお礼しとこう。

それから文実の終わり際に相模さんが…

「皆さんに提案ですが大分余裕が出来たのでクラスを優先にしたいのですが皆さんはどうですか?」

馬鹿らしい……全体でもまだ四分の一しか終わってない。今からクラスを優先すると完全に間に合わ……いや、むしろこっちで本気出せばいいか?そのほうが楽そう。

そうと決まれば……

 

太郎が雪乃、陽乃、八幡を招待しました。

 

太郎:えー、ご協力お願いします

 

八幡:何をだよ

 

陽乃:文化祭でしょ?このメンツなら

 

雪乃:協力って言われても何をすればいいのかしら?

 

太郎:ちょっと本気出してみたいなぁと。

 

八幡:マジ?

 

陽乃:何かわからないけどなんで協力?

 

太郎:多分このあと十人とかそんくらいで仕事することになると思うから

   そういう意味で。ちなみに平塚先生はこの状況知ってるから。

 

雪乃:どういうことかしら?

 

太郎:実は自分抜けるかわりに平塚先生が教室手伝ってる。

   だから逐一状況は伝えてる。

 

陽乃:静ちゃんと君って仲いいんだ……

 

太郎:陽乃さんとは違うイベであったんです。

   僕が助けてもらったんですけどその話は置いといて

   これ見といてください

   PDF:文化祭相模さん抜けたとき用

 

八幡:用意周到とか言う話じゃねぇな。

 

太郎:とりあえず明日やることだけまとめます。

   ・全員に対し一度戻ってこないか確認。

   ・代役として雪ノ下さん委員長になる。

   この2つが絶対に必要です。よろしくお願いします。

   陽乃さんは時間があるとき手伝いに来ていただければと思います。

PDF

一人で抜ける想定

その場合は先生に言って呼び戻してもらう、もしくは本気でやってみるしかたぶんないです

 

クラス優先などと言い出した場合

1、全員に対し一度戻ってこないか確認

2、戻ってこないなら抜けた人がいないクラスにボランティアの打診

3、雪ノ下さんを委員長に置き続行する。委員長のハンコは渡された場合先生に報告したうえで、雪ノ下さんに回す

4、スローガン決定の会議にて戻ってこなかった人全員を追放

 

2は僕がやるか、城廻先輩に頼む予定です。3のはんこはハチがお願いします。

4までに作業しようと戻ってくる人がいたらその人の追放は保留でお願いします。

 




一度アンケートは締め切ります。
原作より早いけど後輩を出します。主人公と関係を持たせるため、変更点があります。


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文化祭 相模アンチルート(一応IF)
諦観とボランティア募集


用意周到すぎる彼ですが、共通ルートに組み込みます。
それにつき、一文追加しています。救済入る前に一度ご確認ください。
また、前に行ったことを裏切ってしまいますが、アンチルートの進行がどうしても思いつかないので申し訳ございませんが、救済で進行します。
この話は一応IFということにしといてください。



「で、呼びかけたわけですが」

「戻ってきたのは2、3人だな」

 ええと、今いるのが20人弱だから、

 1年が1クラス、2年が1クラス、3年が2クラスってまじかよ。

「雪ノ下さん、想定よりましだわ。4クラスしかズル休みしてないクラスがない」

「流石にここm……え?」

「だって10人くらいの可能性危惧してたのに全然マシじゃん2倍だよ想定の2倍」

「だとしてもボランティアはお願いしに行ってもらっていいかしら?」

「りょーかい」

「城廻先輩。とりあえずサボりがいないクラスにヘルプ頼みに行っていいですか?先生にはすでに許可取ってます」

「いいよー」

 やっぱ癒やされるなあ。

 

 とりあえず1年の教室からかな。

 えっと1年C組は……

「あれ?先輩!」

「え?一色さん?なんでここに?」

「前みたいにいろはでいいですよ先輩!引っ越したんですよ。そういう先輩こそ1年の教室になんの用事ですか?」

「いやカクカクシカジカで」

「なるほどー、私説明しときます」

「ありがとーじゃあ別回ってくるからよろしくね」

「その前に連絡先交換しませんか?」

「オケ」

 少年移動&説明中……

 

「とりあえずお願いしてきました。少なくとも1年C組は何人が来てくれそうです」

「そう。とりあえず今日は終わりにして明日からお願いしましょう」

 

 数日後

 ──Side 八幡──

 

「相模文実の委員長だろ」

「私こっちやってるから」

「お前がやんなきゃならん仕事が溜まってるんだが。そのせいで進まないやつも多いし」

「判子渡すからそっちで勝手にやっちゃって」

 

 ──Side out──

 

 2週間後

「城廻先輩。一つ聞いていいですか?」

「何かな?」

「いや、仮で置かれてるであろうスローガンが危なくないかと思いまして……」

【面白い! 面白すぎる! 潮風の音が聞こえます。総武高校文化祭】

「どこがなのー?」

「これでは十万石饅頭のパロディーですし、埼玉になるんで。千葉関係なく流用どうこうって問題になる未来しか見えないっす。そもそも順番も違いますね」

 正しくは【風が語りかけます。うまい、うますぎる。十万石饅頭】である。

 ……書いたの誰やねん。

「やっぱだめですかー」

「いろはお前埼玉から引っ越してきたのは分かるけど、にしてもだろ」

「じゃあなんのパロなら?」

「まずパロディーから離れろ」軽くデコピン。

「あたっ!」

 なんでこいつこんなあざとくなったんだろ。ここじゃ逆効果だろ。

「仲いいのね」

「一応後輩とはいえ中学で仲良かったやつなんで」

「とりあえず、ボランティアのみんなのお陰でなんとか進んだんだからいいんじゃないかな?」

「まぁ、そうですね。話がずれました。とりあえず来週の頭にスローガンの会議を行う旨を明日放送という形にしましょう」

「あ、城廻先輩。相談というか提案があってボランティアの方で十分進められるので、ここでサボり戻すよりサボりを首にしたいのですがいいですかね?一応先生には許可を頂いています」

「まぁいいかな?」

「一応今週戻ってきた人は保留しますね」

 

 次の日の放送

「来週の月曜日、放課後に会議室にて文化祭スローガンを決定する会議を行います。文化祭実行委員は来週の月曜日、放課後に会議室に集まってください。また、ある程度スローガンの案をまとめてください。繰り返します。

 来週の月曜日、放課後に会議室にて文化祭スローガンを決定する会議を行います。文化祭実行委員は来週の月曜日、放課後に会議室に集まってください。また、ある程度スローガンの案をまとめてください」

 

 会議室

 今日はボランティアの人はいません。

「それでは委員会を始めます。本始末の議題ですが、放送にて連絡があった通り、文化祭のスローガンについてです。仮で書いてありますが、問題が出そうと指摘がありましたので変更が必須です。なにか案がある方は今から配布する紙に書いて提出をお願いします」

 

 黒板に記載されたスローガン

 八紘一宇、ONE FOR ALL、etc……

 

 最後に相模さんが発表する。

「じゃあ、最後。うちらの方から『絆 〜ともに助け合う文化祭〜』っていうのを……」

 だめだ、こいつやばい。

「っっ…………」

 失笑が漏れた。

「何かな?なんか変だった?」

 自分に来たと思ったらハチが詰められていた。

「嫌ならなんか案出してよね」

「『人 〜よく見たら片方楽してる文化祭〜』とか」

 だめだ面白すぎる

「ぶふっ「あっははははははっ!」」

 陽乃さんとハモる。あー腹痛い。

「間違っ……ww間違ってないけどストレートすぎでしょwwwwww」

「じゃあなんかあるか?」

「あーおもろい……『学 〜ブラック企業を学ぶ〜』?」

 あ、陽乃さんツボっちゃった。

「なんで……ww知ってるのwww」

「うちの両親がブラック企業に転職してすぐホワイトにしたから話聞いてただけです」

「二人共、説明を」(気持ちは分かるけど)

「いや、人という字は人と人が支え合って、とか言ってますけど片方寄りかかってんじゃないっすか。誰か犠牲になることを容認しているのが『人』って概念だと思うんですよね。だからこの文化祭、この文実にふさわしいんじゃないかと」

「今年のは自分たちはサボるくせに手柄だけ横取りするようなブラック企業のクソ上司の典型例みたいな文実だと思ったからですね。クラスで文実の仕事行かなくていいのか聞いた人がいるならその人には申し訳ないですけど。こういう奴らに限って隠ぺいがうまかったりしますからそんなことさせねぇぞの意味も込めました」

「二人共……却下」

「だとしてもサボりを許したくはないです。ほぼ一ヶ月ズル休みするような方々がいるとなるとやりたいとも思えません」

「なら出席していた人にアンケートを取りましょう。賛成多数ならばクビなどにすればいいでしょうか?」

「私は異論ありません」

 投票シーンはカットォ!

「ということで投票者が23名。賛成21で賛成多数のため残りはボランティアの方とここまでで戻ってきた方、参加を続けていた方のみで行うこととします。これにつき、以降私が実行委員長を行わせていただきます」

「副会長はどうするんですか?」

「佐藤くん。あなたにお願いしていいかしら?」

「はい。あと数日ですがよろしくお願いします」

 

 太郎:こんなうまくいきます?

 

 陽乃:普通ないね。

 

 八幡:正直ここまで来ると何があっても問題ないだろ。

 

 太郎:それ、フラグっていうんだよ?

 

 雪乃:ここまで来るとむしろきれいね。

 

 太郎:どっちに言ってる?

 

 雪乃:どっちもよ。

 

 太郎:フラグ立ったから一応回避用に表彰状のコピーとか色々できそうな

 ことやっとかないと

 

「そういえば先輩、なんで佐藤って呼ばれてたんだろう。今度聞いてみようかな?」

 




作業中なんて書けない。
そういえばなんか調べてたらノック一回は遠慮がちなどうたらこうたらってありました。まぁ正しいかは知らんけど。


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本編 (文化祭 相模救済?ルート)
良かった……の?


原作に近い形で進行します。
ボランティアの募集は先出ししたルートと丸かぶりします。
カットしたい人用にリンク貼ります。
飛ばしたい方向け


「とりあえずサボりがいないクラスにヘルプ頼みに行ってきます」

 とりあえず1年の教室からかな。

 えっと1年C組は……

「あれ?先輩!」

「え?一色さん?なんでここに?」

「前みたいにいろはでいいですよ先輩!引っ越したんですよ。そういう先輩こそ1年の教室になんの用事ですか?」

「いやカクカクシカジカで」

「なるほどー、私説明しときます」

「ありがとーじゃあ別回ってくるからよろしくね」

「その前に連絡先交換しませんか?」

「オケ」

 少年移動&説明中……

 

「とりあえずお願いしてきました。少なくとも1年C組は何人か来てくれそうです」

「そう。とりあえず今日は終わりにして明日からお願いしましょう」

 

2日後

「数人戻ってきて相模さんがハンコでの確認しに来るのは意外かも」

「なに想定してたのかしら?」

「誰も戻ってこず、相模さんもはんこ渡してほっぽりだす」

「そこまで想定してたのね…というかそれ終わるのかしら?」

「僕が徹夜してなんとかくらい?

まあボランティアもクラスのこともあって少ないしまじで頑張らないとかな。」

「ええそうね」

 

更にその2日後

「ハチ、雪ノ下さんは休み?」

「らしいな。」

「誰か見に行ったほうがいいんじゃない?」

「お前がいけよ。多分お前が一番話しやすいと思うんだが」

「平塚先生、こういうことなので行ってきます。多分由比ヶ浜さんには住所知ってると思うので。」

 

電話をかける。

 

『たろっちいきなりどうしたの?』

「今日雪ノ下さんが体調崩してるらしいからお見舞い行きたいんだけど住所知ってるか聞きたくて。」

『あたしも行く!』

「じゃあ校門前集合で。」

 

少年少女移動中……

 

「ここだよ」

「僕もここに住んでるんだけど」

「じゃあご近所さん?」

「そういうことでいいのかな?雪ノ下さんには連絡してあるけどとりあえずベル鳴らさないと。」

 

『…はい』

「ゆきのん!?あたし、結衣。大丈夫?」

『…ええ。』

「とりあえず、話があるから入れてくれない?」

『佐藤くんもいるのね。……10分、待ってもらえるかしら?』

「りょーかい。10分したらそっち行くから。」

 

由比ヶ浜さんがボタンを押し、エレベーターで15階に登る。

由比ヶ浜さんについて行き自分の隣の部屋である表札のない場所に止まった。

由比ヶ浜さんがインターホンを押した。

少しするとガチャガチャと鍵を開けるような音がした。

遠慮がちにドアが開かれ雪ノ下さんが出てくる。

「どうぞ、上がって」

雪ノ下さんに案内され、リビングに入る。

「そこへ掛けて」

僕たちは素直に従った。

「それで、話って何かしら」

「あ、えっと……今日、ゆきのん休んだっていうから、大丈夫かなって」

「ええ。1日休んだくらいで大袈裟よ。連絡もしていたのだし。」

「でも一人暮らしなんだから心配もするよ。」

「それにすごい疲れてるんじゃないの?まだ顔色悪いし」

言われて雪ノ下さんはその顔を隠すように、そっと下を向いた。

「多少の疲れはあったけれど、問題ないわ」

「それが問題だから休んでるんでしょ?」

僕の言葉に痛いところを突かれたからか雪ノ下さんは黙った。

「ゆきのんが一人で背負い込むことないじゃん。他の人だっていたわけだし」

「わかっているわ。だからちゃんと仕事量は割り振ったし、負担は軽減するように……」

「できてないのに?」

「少しはマシになったけどまだまだかな。そりゃ雪ノ下さんは普通の人よりも仕事はできる。でも体力は人一倍ないわけでしょ?それなのに普通よりも詰め込んだら体調も悪くなるに決まってんじゃん。全部みんなと協力しろとは言わないけど僕たちにだって任せてくれてもいいじゃん。同じ部活の仲間で、友達でしょ?」

「そうだよ。私だってゆきのんがこんなに大変そうなら手伝いたいもん。」

「でも、まだ時間はあるし、家でも仕事はしていたから実質的な遅れはないの。由比ヶ浜さんが心配することではないわ。」

「そういうことじゃない。ゆきのんが一人背負い込んで、体調を崩しているのが嫌なの。それに遅れはないから気にしないでなんてそんなのおかしいよ。」

「そう、かしら…………。……どう思う?佐藤くん。」

「誰かを頼る、みんなで助け合う、支え合うってのは一般的には正しい模範的な回答だと思う。でも、理想論でしかない。それで世界が回っているならいじめも、犯罪も戦争だって起きない。政治とかお金とかそういうのだって必要なくなる。必ず誰かが貧乏くじを引いて、押し付けられて、誰かが泥をかぶらなきゃいけないのが現実。だからみんなに頼れ。とは言わない。でも雪ノ下さんのやり方はおかしい。」

「じゃあ、正しいやり方を知っているの?」

「絶対正しい回答なんてありえない。でも、雪ノ下さんの今までの行動とは少し、いやだいぶ違ってる。そこにおかしいと言えただけ。そりゃ今回の場合雪ノ下さんが舵を取るのが最善ではあるからあんまり強くは言えないけど、弱音を吐いたって今攻める人はここにはいない。それこそ由比ヶ浜さんに話を聞いてもらうとか色々やり方はあったでしょ?」

「……そう、ね……」

「あのね……少し、考えてたんだけどさ、たろっちの言う通り、誰かとかみんなとかじゃなくて……。あたしたちを頼って?何ができるかはわからないけど、それでも絶対一人で抱え込むよりは楽になるはずだから……ね?」

「…………」

沈黙が流れる。これ以上話すこともないと思い帰ることにする。

「じゃあ、僕は帰るね。」

「え、あ、あたしも……」

玄関へと向かうと、雪ノ下さんも見送りのために玄関まで来た。

「二人共」

「なに?」

「っその……。今すぐは、難しいけれど。きっといつか、比企谷くんも含めてあなた達を頼るわ。だから……ありがとう。」

「っっ……うん!」

「じゃあ、また明日。」

「うん。またね。ゆきのん!」

 

そう言って雪ノ下さんと別れ、一度マンションを出た。

「送っていったほうがいい?」

「ううん。大丈夫。それより、同じマンションにいるなら偶に、ゆきのんが無理してないか見に行ってほしいな……なんて。」

「僕も心配だし、たまには見に行くよ。ほんとにやばそうだったら陽乃さんとかにも連絡するつもり。」

というか隣の部屋から僕が出てきたら表札と違うのにってなると困るから早いうちに説明しとかないといけない以上今日にでもと思ってるわけだし。

「じゃあ、またね」

「うん。またね」

 

着替えてすぐに隣の部屋に行きインターホンを押す。

するとまた、少ししてから雪ノ下さんが出てきた。

「佐藤くん?なんでまた?」

「今年の1月に隣の部屋に引っ越してきたものです。表札もなく、いないと思って挨拶をしていなかったので。」

「え、でも表札は佐藤じゃなかったはずじゃ……」

「そういうのも含めて説明するから入れてくれない?」

「いいわ。でも……しっかり説明してもらうわね?」

少年説明中……

「だから姉さん頑なにあなたの名前を呼ばなかったのね。」

「やっぱそこでバレるか」

「姉さんは気に入った人の名前は絶対に覚えるはずだもの。それを呼ばないなんてなにか事情がありますって言っているようなものね。」

「因みになんでレストって名乗らないんだと思う?」

「それ言っていいのかしら?」

「もう気にしないことにした。因みに答えは便所ってあだ名がつけられたから。」

「restroomなら休憩室と判断できるんじゃないかしら?」

「いや、WC」

「アウトね。」

「それはさておき、もしこれからもここで作業するって言うなら僕を呼ぶこと。隣の部屋だからすぐに行くから。いい?」

「ええ。心配かけれないもの。」

 

ちなみにこのあと普通に作業して解散した。

以降雪ノ下さんが文実が原因で体調不良になることはなくなった。




葉山嫌われすぎですね……
というか八沙希まだが大量にいるの普通に驚くんですが……
あ、葉山アンチにするかは次の話が更新されるまでを期限とします。
葉山アンチの場合多分オリ雪です。


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「……相模さんなんで落ち込んでんの?」

スローガン決めからです。
例によって展開がかぶるので飛ばすボタンが本文内にあります。



「そういえば文実主催のって何かあったりする?」

「確認した限りなかったと思うのだけれど……」

「他校っていうか転校する前にいた高校はクイズ大会とかのど自慢とかやってたからそういうのあってもいいのかなって」

「確かにそうかもしれないわね。平塚先生と城廻先輩に聞いてからにはなるけれど。」

「平塚先生、城廻先輩。一つ質問よろしいでしょうか?」

「なんだ?」

「他校のように文実主催で企画ができないものかという提案がありまして」

「やるのは別に構わないが、間に合うのか?」

「佐藤くん、間に合わせられるのかしら?」

「はい。現状から鑑みると明日までに企画を決められれば来週中に参加者を募集、という形で行けば問題が起きない限り最低でも3日は猶予が作れると思います。」

「ということだそうです。」

「なら明日来た人のみで何があんがないか会議をする形になる。決まらなかった場合はなしだがいいか?」

「全員が参加してない以上しょうがないと思います。」

あ、そういえば……

「城廻先輩。僕も一つ聞いていいですか?」

「何かな?」

「いや、仮で置かれてるであろうスローガンが危なくないかと思いまして……」

【面白い! 面白すぎる! 潮風の音が聞こえます。総武高校文化祭】

「どこがなのー?」

「これでは十万石饅頭のパロディーですし、埼玉になるんで。千葉関係なく流用どうこうって問題になる未来しか見えないっす。そもそも順番も違いますね」

 正しくは【風が語りかけます。うまい、うますぎる。十万石饅頭】である。

 ……書いたの誰やねん。

「やっぱだめですかー」

「いろはお前埼玉から引っ越してきたのは分かるけど、にしてもだろ」

「じゃあなんのパロなら?」

「まずパロディーから離れろ」軽くデコピン。

「あたっ!」

 なんでこいつこんなあざとくなったんだろ。ここじゃ逆効果だろ。あそこならともかく。

「仲いいのね」

「一応後輩とはいえ中学で仲良かったやつなんで」

「とりあえず、ボランティアのみんなのお陰でなんとか進んだんだからいいんじゃないかな?」

「まぁ、そうですね。話がずれました。とりあえず来週の頭にスローガンの会議を行う旨を明日放送という形にしましょう」

「あ、城廻先輩。相談というか提案があってボランティアの方で十分進められるので、ここでサボり戻すよりサボりを首にしたいのですがいいですかね?一応先生には許可を頂いています」

「まぁいいかな?」

「一応今週戻ってきた人は保留しますね」

 

 次の日の放送

「来週の月曜日、放課後に会議室にて文化祭スローガンを決定する会議を行います。文化祭実行委員は来週の月曜日、放課後に会議室に集まってください。また、ある程度スローガンの案をまとめてください。繰り返します。

 来週の月曜日、放課後に会議室にて文化祭スローガンを決定する会議を行います。文化祭実行委員は来週の月曜日、放課後に会議室に集まってください。また、ある程度スローガンの案をまとめてきてください」

 

ちなみに企画はクイズ大会になった。クラス対抗とかでもいいなぁ

 

 会議室

相模さんが落ち込んだ様子で会議室に入ってきた。それにしても相模さん何で落ち込んでんの?

そんな様子を気にもとめず、会議が始まった。

「それでは委員会を始めます。本会議の議題ですが、放送にて連絡があった通り、文化祭のスローガンについてです。今書かれているものが問題が出そうと指摘がありましたので変更が必須です。なにか案がある方は今から配布する紙に書いて提出をお願いします。また、本日平塚先生は急用のため、欠席しています。代わりとして現在大学生で元文化祭実行委員長をしていた私の姉でもある雪ノ下陽乃さんが代理で来てくださっています。」

そうして紙が配られた。多くの人はやはりここでもふざけている。そして回収されたが、被ってしまうことを考慮しても15は出てくると思っていたが、案としては10にも届いていない。しかもしっかり文実に来ていたなら出てこないであろうスローガンが多い。そして残りは一枚と相模さんの分だけである。

 

 黒板に記載されたスローガン

 ・八紘一宇 ・ONE FOR ALL ・絆 ・ALL FOR ONE 

 ・友情 ・努力 ・勝利

 

どう見てもALL FOR ONE(みんなは一つの目標のために)は皮肉である。ちょっと笑いかけた。

最後の案が明かされた。

『人 〜よく見たら片方楽してる文化祭〜』

「ぶふっ「あっははははははっ!」」

 陽乃さんとハモる。あー腹痛い。誰が書いたのかすぐ分か……wwww

なんとか笑いをこらえて周りを見ると、相模さんは落ち込み、陽乃さんはまだ笑っている。ツボったな。こうなると数分は笑い続ける。

「誰が書いたのかだいたい予想がつくわ。比企谷くん、説明を」

「なんで俺なんすか、いや合ってるけど……人という字は人と人が支え合って、とか言ってますけど片方寄りかかってんじゃないっすか。誰か犠牲になることを容認しているのが『人』って概念だと思うんですよね。だからこの文化祭、この文実にふさわしいんじゃないかと」

「比企谷くん……却下」

そらそうだ。()()()()()表せないんだから。(まぁまぁお怒りの模様)

「却下はするけど……」

「相模さん?どうしたのかしら?」

「いや、あとででいいよ」

「全員分言ったので最後にうちらというか、うちの方から『ALL FOR ONE』を言おうと思ってたんだけど、先に出ちゃったからとりあえず、最後のを抜いた7個から選びまーっす!」

あれ、7個強調した?まじで相模さん何があったんだ?

投票結果

・八紘一宇   4票

・ONE FOR ALL 9票

・絆      15票

・ALL FOR ONE 20票

・友情     7票

・努力     4票

・勝利     6票

 

サボっていなかったメンツがほぼ全員ALL FOR ONEに投票した。

これ僕が遅れた日に裏で決めてたな?流石に全員が入れるはおかしいもん。

ということで解散になった。みんなぞろぞろ帰ってく。このあと作業あるのに。

因みに進行状況に関しても通達しておいた。

90%終わってるから今までと同じでいい。と。

相模さんは残ってます。何でも話したいことがあると言われましたけど

「ごめんなさい!」

「あの、うち委員長になったのに、雪ノ下さんに嫉妬して、あせって、雪ノ下さんのお姉さんの言葉を勘違いして、クラス優先なんて言って先が見通せてませんでした。本当にごめんなさい!」

依頼解決、だね。

「僕はこんなにやりがいのあるし仕事も久々で楽しかったし、思いがけない接点で仲のいい人も増えたからいいけど、こんなこと次からはしないでよ?みんな大変だったんだから。」

「「「「「一番仕事してたお前(先輩)が何を言う!!!!」」」」」

「いちばん大変なはずのお前が許すなら全員許すしかないだろ。まあ、ここのひとたち()許すだろうけどな。無論、俺も許す」

「ハチがデレた!?捻デレだ!」

「ふざけんな」

「というかそもそもだけどさ、クラス優先とは言ったけど文実来なくていいなんて、誰も言ってないと思うんだけどなんでみんな来ないの?」

「「「「確かに」」」」

「さっきも言ったけどそりゃ相模さんが悪いところもあったけど相模さん以外はクラス優先なら文実こなくていいなんて考えてる人たちなんだし正直8:2で相模さんが悪いって僕は評価する。もちろん2の方ね」

「というか一ついいか?」

「何?」

「なんでお前文実じゃないのに文実みたいな面してんの?というか相模は何があったんだ?」

「二つじゃん。相模さんのに関しては多分みんな気になってるだろうからまぁいいけど。そもそも二日目からずっと手伝ってたから文実じゃないの忘れてた。ってのが一つ。あとは副委員長の体調管理ずっとしてたのが理由。」

「ちょっと佐藤くんなんで今言うのよ」

「うちはクラスの人にキツめに諭されただけ。ホントなら気づいてなかった。」

「由比ヶ浜さんが言うなんて珍しいこともあるのね」

「違う。川崎さんがうちに言ってくれたの。『勝手に嫉妬して迷惑かけて、真面目にやっている人に反省もしない。なんで委員長なんてやったの?』って」

「言いそう。」すっげー解釈一致した。川﨑さんオカン属性ついたんか?それとも……

「まぁ、これでこの件は終わりでいいよね?」

「ええ。問題ないわ。」

「じゃあ、クイズ大会に関してだけど、クイズは誰が作るか、クラス対抗か、立候補制かを今日のうちに決めたいです。個人的には自分は回答者になりたいです。」

みんなから少し笑いが漏れた。

「ジャンルはどうするのかしら?」

「千葉、常識、多答、フリップとか?あと普通によくあるようなやつ。」

「何問くらい考えればいいかしら?」

「参加人数にもよるけど150〜200はほしいかな。」

「参加者はどうすんの?クラス対抗なら30チームでしょ?文実入れれば31チーム」

「だから、参加したい人はここで受付をお願いします、とかにしようかなと。」

「あとは回答者をどうするかよね。」

「チーム戦、四つ巴のトーナメント、全員同時のどれでやるかってこと?」

「そうなりますね。15までなら多分全員同時でいいと思うんですけどね。」

「私から提案です。一番仕事をしていた佐藤くんには恩があると思うので、私達で問題を作ったり正誤判定を行ったりして、佐藤くんには回答者として楽しんでもらいたいのですが、どうでしょうか?」

 

なんかいつの間にか参加者で遊ばせてもらえることになった。普通に楽しみだなぁ




葉山アンチで確定なので報告です。葉山との接点がこのままの場合無くなりそうですので、オリ雪にしようと思います。よろしくお願いします。


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イタズラと急な代役

文化祭一日目です。


文化祭当日

なんかいつの間にかクラスメイト含めて文実として認識されてた。

しかも何故か文実副委員長みたいな立ち位置。なぜだ。

今は裏方で開会式の最終準備中

「―――開演3分前。開演3分前」

ハチの声が聞こえた。

『―――雪ノ下です。各員へ通達。オンタイムで進行します。問題があれば即時発報を』

片耳に嵌めたイヤホンにノイズが走り、雪ノ下さんの声が聞こえた。

そして立て続けにノイズが走り、各部署から連絡が入る。

『―――照明、問題なし』

『―――こちらPA。問題ないです』

『―――楽屋裏、キャストさん準備やや押しです。けど、時間までには間に合いそうです』

すべて把握した。こちらからも連絡を入れる。

「こちら佐藤です。とりあえず全て把握しました。時間的に問題無さそうですのでこちら側のキュー出しまで各自待機です。キャストさんの準備に関しては遅れそうなら連絡をお願いします」

開始まで残りは1分を切り、騒がしかった体育館も静かになる。

舞台に立つ先輩方様々な方と比べればなんてことはないのだろうが、やはり少し緊張してしまう。インカムのボタンを押した。

「―――10秒前」

「8」

「7」

「6」

「5」

「4」

「3」

「2」

 

そして、ステージに光が爆ぜた。

急いで別の仕事に回るため、式を見ている暇はない。

バミリは貼ったから多分問題はないはずだけど…………

キーン!!

マイクのハウリングが聞こえた。

インカムで状況を確認する。

「今の状況は?」

『相模さんの挨拶でいきなりハウリングが出ました!』

「立ち位置はめぐり先輩と同じでしたか?」

『いえ、少し前気味だったような……』

「了解です。イタズラがあった模様です。一度止めるかどうかは現場に任せます。」

バミリはハウリングの範囲から離れた場所に少し余裕を持って貼っていたはず。

少しずれたくらいで問題になる位置に貼るのは想定が甘すぎる。誰かがバミリをずらしたか、音響をいじったおフザケ野郎がいるのか……

どちらにせよ後でおはなしですね。

もしものとき用に別セットで相模さんに聞こえるように連絡しといて良かった。

「相模さん、聞こえますか?」

「返事は要りませんので、落ち着いて、手持ちのでなくステージ前のカンペを見ながら話してください。大丈夫です。あなたの責任ではなく、イタズラした馬鹿がいただけです。イタズラがいたことをネタにしても大丈夫です。」

カンペは……ハチか

インカムに持ち替え即座に報告する

「比企谷くん、今相模さんにステージ前のカンペを見るように伝達しました。すでに元の文は書いてあるのでいらない部分だけ切って見せてください。また、それでも時間が過ぎそうならインカムで報告をお願いします。」

とりあえずはこれで良さそうかな……

あ、そうだ

「場合によっては取り返しの付かない可能性までありました。音響はもう一度設備の確認を。問題ないようならバミリをずらした愉快犯がいるはずです。後で先生に頼んで防犯カメラ等で状況確認します。」

 

―――Side 相模―――

やらかしてしまった。

みんなに笑われた。確認したとおりにやっていたはずなのに……

「……では、気を取り直して、実行委員長、どうぞ!」

めぐり先輩の声が聞こえ、焦ってカンペを開こうとした。

けど、焦ったのがだめだった。うちはカンペを取り落とし、また笑われる事態になった。

「がんばれー」なんて声かけないでよ。余計惨めに感じるだけじゃん。

頑張って読もうとするが、噛み噛みでまた惨めに感じてしまう。

その時、

「相模さん、聞こえますか?」

と声が聞こえた。

「返事は要りませんので、落ち着いて、手持ちのでなくステージ前のカンペを見ながら話してください。大丈夫です。あなたの責任ではなく、イタズラした馬鹿がいただけです。イタズラがいたことをネタにしても大丈夫です。」

そう言われると少しだけではあるが、心が軽くなった気がした。

ようやく落ち着いて話し始める。また、迷惑かけちゃったな……

―――Side out―――

 

ようやくオープニングセレモニーが終わり、文化祭が始まった。

今日は校内のみだが、明日は一般公開もある。クイズ大会は明日だ。

クラスは公演に向けての準備の真っ最中。

急に空きができたとかで台本を読み込んでおります。脳が理解を拒否してくる……

「すみません、空いてる人読み合わせお願いしていいですか?」

 

少年読み合わせ中

 

「海老名さんこれでだいじょぶですかね?」

「うん、というかこの短時間でセリフ覚えたの?」

「ええまぁ、まさかキツネやるとは思ってなくてちょっとビビってますけど」

まじで改訂版で良かった。なんでレイティング入るBL学園祭でやろうと考えたのか……

なんて遠い目をしていたらみんなが円陣を組んでいた。

「たろっちも入んないと」

「少しボーッとしてました」

僕が入って周りを見る。やはりというか相模さんの表情が暗い。さっきの失敗と参加率を考えているのだろう。

海老名さんが一声かけ、みんなでそれに続く。そろそろ開始だ。

 

自分の出番が近づく。よし。演るか。

彩加扮する王子様と自分のやり取りは彩加の一言で始まる。

「僕と一緒に遊ぼうよ。僕は、今すごく悲しいんだ……」

これ「やらないか?」という第一稿からよくここまで……

「君と俺は遊べないよ。……俺は、飼いならされていないから」

演技だけはしっかりとしながら考え事をしていると最後のシーンが終わる。

後で総評聞いてみよ。あと何回かやるわけだし。

安堵のあまり気を抜きすぎており、いつの間にか劇は終わっていた。

 

「海老名さん。僕の演技ってどうでした?」

「すっごく良かったよ!話し方とかすっごくそれっぽかった!」

「なら良かったです」

「多分あそこだけ印象に残ってる人もいるんじゃないかな?」

「それむしろだめなことした気が……」

演技っていうか実体験込めただけだし。

「正直キツネがはまり役過ぎて他だと弱い気がする」

と誰かの声。

「まぁみなさんがそういうのであればいいんですが……」

 



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探しに行かなきゃ……か。

初日が終わり、2日目となった。

今日やることは見回りである。雪ノ下さんとハチと行動することになったのだが、ハチが鶴見留美(ルミルミ)に捕まり、二人で見回りをすることとなった。

捕まるって表現なんか変だな……

「ちょっと待ってください、あれって……」

「勝手に変わってるわね。」

「はぁもうめんどくさいことしないでほしい……すみません」

「やべぇ!実行委員の雪ノ下さんと佐藤くんだ」

「報告書と内容が変わっておりますがこれはどういう事でしょうか?」

「話を聞かせてくれるかしら?」

「押し込め!」

は?

声を上げる間もなくいきなり押し込まれてしまった……

「ちょっと佐藤君!」

手にかなり柔らかい物がある気がする……

これって確実に胸だよね…

「ごめん雪ノ下さん…」

「わざとじゃないから許すわ…」

「無理やり乗せるのは注意して後は書類の再提出を言って終わりで良いかな?」

「そうね…」

 

終了後……

 

「報告とは違うから書類の再提出をしてください。又、危ないから人を押し込むことはしないでください。した場合アトラクション関係なく出し物を止めなければなりませんので」

言外にそうなったら困るのはあなた方もでしょう?と含めて忠告をした。

 

「佐藤くん胃薬いるかしら?」

「まだ大丈夫ですかね……」

「とりあえずほかは大丈夫そうだし、仕事はこれで終わりかしらね」

「とりあえずはそうですかね……」

そんな会話をしながらハチと合流することにした。

「比企谷くん」

「どうしたんだ?」

「仕事が終わったから合流しに来ました。隣りにいるのは……小町さんだよね?」

「あ、Lentoさん、雪ノ下さん!お久しぶりです!」

「ええ、久しぶりね」

「僕は偶にメールとかでやり取りしてるからそんな感じはしないけど……」

「たしかにそうですね!いつも愚兄がお世話になっております!」

どこで覚えたんだそれ

「いえいえただ学校での話をしてるだけですのでお気になさらず」

「いつも思うのだけれどよくすぐに適応できるわね。というか小町さんはそれどこで覚えたのかしら……」

「えーっと……お兄ちゃんから?」

「なんで疑問符なんですか……そして八幡お前がか」

「なんでブルータスお前もか、のノリで言うんだよ……」

「なんとなく」

「コントみたいよね……」

「自覚はしてます」

そんな茶番を繰り広げていたらいつの間にかクイズ大会の時間も目前になった。

 

少年少女移動中

 

クイズ大会ダイジェスト

早押し

「日本一流域面積の広い川は利根川ですが、日本一川幅gピンポーン 佐藤くん」

「荒川」

「正解です」

「四重奏はカルテット、五重奏はクインテット、では、六重奏ピンポーン佐藤くん」

「sextet」

「正解です」

「シャーロック・ホームズシリーズで有名な暗号ピンポーン 佐藤くん」

「踊る人形?」

「正解です」

フリップ

「日本国憲法第25条の全文は何か」

佐[(1)すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

(2)国は、すべての生活部面について社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。]

「佐藤くんのみ正解です」

 

そんなこんなでクイズが終わって……

 

「誰か相模さんの行方を知っている方はいらっしゃいませんか?」

誰もわからないような反応をしている。

「……そういえば、賞状とかって誰か持ってるかしら?」

「多分相模さんが……」

「城廻先輩、相模さんに連絡していただけませんか?」

「うん…………電波の届かないところにいるみたい……」

「そうですか……皆さんで時間稼ぎってできませんか?10分くらいできると嬉しいのですが……」

「私もやろっか?」

「陽乃さん、いいんですか?」

「まぁね……あの話聞いた感じプレッシャーで時間見えてない感じもするから……」

「確かにそうかもしれませんね。とりあえず、自分と比企谷くんで探しに行きます。皆さんにはどうにかして時間を稼いでもらえればと……」

「早く行きなさい。時間がなくなるわ」

「そうですね。探してきます。ほらハチ、行きますよ?」

「はいはい……何で俺まで……」

そう言っといて隠れて探しに行くんでしょ?

とは思ったが声には出さないでおく。

もしものため、台本の変更も考えつつ校内を探し回るが見当たらない。

誰かに話を聞くべきかな……

ん?あれは……

「川崎さん?なんでここに?」

「なんとなく歩いてただけなんだけど……」

「そういや、相模を見なかったか?」

「あいつならさっきすれ違ったよ。多分屋上にいると思う」

「屋上……ですか?」

「確かに探してなかったな」

「というか時間がそろそろやばいです。ハチ、急ぎますよ!」

「あ、ちょっと待てって!…あーもう、サンキュー川崎、愛してるぜ!」

「んなっ!」

後ろから声だけが聞こえてくる。

聞くだけで分かる。完全に落としたね。これは。

 

屋上にて

 

川崎さんの話だとこの辺に……

「相模さん、やっと見つけた…………」

「え?佐藤くん?どうしてここに……」

「ハチもいますよ。相模さん、時間、忘れてませんか?」

「…………あっ!」

「その様子だと気づいてなかったみたいだな」

「そうみたいですね。失敗とかも含めて緊張とプレッシャーでストレスマッハなのはわかりますが……」

「う……というかだとしてもなんでウチを探しに?」

「相模さんが持ってるそれです」

「それって……賞状……」

「そうです。ほんとに最悪の場合代役も考えたのですが、流石に賞状後日は怪しいですし……」

「ほんとッ……ごめん…なさいッ……ウチ……迷惑、…かけてばっかだ……」

「もし自分がその立場だったらと思うと理解できますし、ほんとに取り返せないミスでもないんですからいいんですよ。同じようなミスを繰り返さなければ、ですけど」

「そろそろ行かないとかもしれん。急ぐぞ」

「りょーかい。相模さん、とりあえず講堂に向かいましょう」

「ほんとごめん……それと、ありがとう。ウチ、感謝してもしきれないや」

「それは真面目に来てた人と川崎さんに言ってください。川崎さんのおかげでなんとか見つかったので」

 

急いで戻りギリギリセーフのラインで閉会式も行えた。

ほんとに良かった……




謝罪
最近pixivで書いてる二次創作に集中しすぎてこちらを更新できる可能性が限りなく低くなってしまいました。本当に申し訳ございません。
一応思いついたら更新するかもしれませんが期待はしないでください


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閑話 ここまでにあった諸々のこと

とりあえず未完ですが、ここは思いついたので見てくださった方々のために更新させていただきます。
○INE風にしようとは思ったのですが入れなきゃいけない空白の量が馬鹿にならないのでやめます。一回作るのに空白30以上は流石につらいので。
葉山アンチにするには葉山の性格を変えるしか無いのですが、どう変えればいいかを思いつけず、更新が停止しております。案などございましたら、お手数ですが、運営様からのルール上、活動報告もしくはメッセージの方に書いていただけると幸いです。
葉山の性格についての案を思いつく、もしくはいただくことができましたら、遅筆ではございますが、更新を再開できればと思っております。
申し訳ございませんでした。


小町とレストのやり取り

 

小町

そういえばですけどなんて呼べばいいんですか?佐藤さん?Lentoさん?

佐藤

好きに呼んでもらっていいよ

小町

じゃあこれからLentoさんって呼びますね!書くときはカタカナですけど

佐藤

まぁそれは良くて、何が聞きたいの?

小町

基本的には兄の学校での行動とか恋愛とかですかね

佐藤

友達に話しかけられたら反応するくらいで基本僕以外とは話さないかな

小町

では恋愛は!?

佐藤

明らかな好意が向けられてるのはすごいわかる。

小町

誰からですか!?

佐藤

川崎さんって言えばわかる?

小町

あー!同級生の大志くんのお姉さんの?

佐藤

そうそう。

 

中略

(時系列 文化祭終了後)

佐藤

【朗報?】比企谷八幡無意識に告白【川崎沙希陥落】

小町

なんでニュース調なんですか?それはそうと詳しく教えてください!

佐藤

とある事情で閉会式までに探さなきゃいけないものがあって、それについて川崎さんに聞いて、情報をもらったらハチが「サンキュー川崎、愛してるぜ!」と言ってしまって……川崎さんの顔が真っ赤に染まってました

小町

兄は自覚してない感じですか?

佐藤

ほぼ確実に自覚してないと思う

小町

………ごみぃちゃん

佐藤

流石に残当すぎる反応。流石に男の自分でも朴念仁と言ってやろうと思ったから、小町さんとそのお母さんがその反応なら納得。

小町

どうして惚れされるだけ惚れさせてしまうんですかね……

佐藤

顔も普通に整ってる方だし、性格も捻くれてはいるけどいい。でも好意をネガティブに考える鈍感だからまじで「スケコマシ」がしっくり来るという

小町

実際目さえ光があれば家族の贔屓目抜きにしてもイケメンに入ると思いますからね……

佐藤

ひねくれた優しさが伝わればその人からは好印象だし、多分川崎さんがだめだったら由比ヶ浜さんか雪ノ下陽乃さんがアタックしそうだけどね

小町

雪乃さんの方は……?

佐藤

友人としての好意であれば100ある。けど、直近での関わりは自分のほうが近いから普通に由比ヶ浜さんとかに譲りそう?あとは普通に自分がタイプだから付き合いたいっていう欲。

小町

応援しますね!

佐藤

ありがとう。それはそうと、どうしてあいつは好意にだけ鈍感なのかって分かる?

小町

ごめんなさい……ちょっと私にはわかんないです……

佐藤

ありがとう、一応確認だけどハチに彼女ができたりするのは別にいやじゃないんだよね?

小町

はい、むしろ性格的に……将来の夢専業主夫って言っているところとか含めてなんかこっちからアクションさせないとかなって思ってますね

佐藤

オッケー、今川崎さんから好きなものとか聞かれてて普通に応援とか性格的にこうしたほうがいいかもみたいなアドバイスとかしちゃっていい?

小町

いいとは思いますけど、アドバイスの方は程々にしてくださいよ?

佐藤

流石にリスクだし好意に鈍感なやつだって話とかをしとくだけに留めればいいよね?

小町

そうですね、それくらいなら

佐藤

重ね重ねほんとにありがとう。なんか進展あったら報告するし、付き合うことになったら報告させるから

 




更新が再開でき、完結まで持っていくことが出来たら恋愛的な意味のIFもかければとは思っております


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