やはり俺と小町が暗殺教室の生徒なのはまちがっている。 (フ龍)
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紹介の時間

 俺こと比企谷八幡は次の学期で総武高校の二年。妹の小町は次の学期で椚ヶ丘中学校の三年A組だ。ただ正直俺と小町は学校行く意味はあまりない。大学の課程まで終わらせているので卒業認定資格が欲しいだけである。え?なぜ大学の課程まで終わらせているのかって?それも含めて俺と小町の過去の話をしようか。

 

 

 

 まだ俺と小町が幼くてかわいかったころだ。おい!今でも小町は可愛いぞ!異論反論抗議質問口答えは認めん!まあそれは置いといて、俺が五歳、小町が三歳の時だ。家族で暗い道を歩いていた。用心をすべきだったと今でも思う。その時、連続通り魔殺人事件の犯人に両親が殺されたのだ。俺と小町は必死に逃げた。まだ三歳で幼かった小町を抱えて逃げて逃げて逃げまくった。やっとの思いで逃げ切れたわけだ。ただ心のどこかに穴が空いた。小町はず~と泣きじゃくっていた。この時俺は誓ったのだ、自分自身を、何より小町を絶対守ると。

 

 

 それから俺は全ての武術を極め、身体を鍛えた。学業の方も中学校卒業時点で大学課程を終わらせた。俺に倣って小町も武術を極め、身体を鍛え、大学課程まで終わらせた。小学生までは近くに住んでいた祖父と祖母にお世話になっていた。しかし、これからお世話になるのもあれだと思ったので小学校高学年から株とFXの勉強をして中学校入学時には俺と小町で暮らしていけるぐらいにはお金が溜まったので二人でマンションの部屋を借りて暮らしていた。ちなみに俺と小町は家事のお手伝いをしていたので料理など朝飯前だ。

 

 俺が小町を守るために身体を鍛え始めたのはなにも両親が殺されたからだけではない。両親が殺され、親がいなくなったことによって俺たちがいじめられる可能性も考えられたからだ。幼いころのいじめの理由などくだらないものだ。俺なんてヒキガエルとか言われたりな、まじで中村ふざけんなよ。まあそのいじめが暴力に切り替わる心配もあったから身体を鍛えたわけだ。幸い小町にも俺にも暴力のいじめは無かったのでまだ良かったが、俺には『比企谷菌』だの『ヒキガエル』だの、くだらないものばかりだった。俺は自分を高めるために必死で相手にしなかったためすぐに飽きていたが。

 

 

 まあ結局何が言いたいのかというと、壮絶な人生を糧に、小町と自身を守るために武術を極め、身体を鍛えたが、小町も倣ったため、二人して何においても高スペック人間になったわけだ。 

 

 

 

 

 

 椚ヶ丘中学が始業式だった日の夜、俺と小町はコンビニに来ている。総武高校は明日が始業式だ。会計を小町に任せて店内をぶらぶらしていると、

 

 「ヌッルフフフフ、こっちはD、こっちはF」

 

 店内で聞くセリフではない声が聞こえてくるので、そちらの方に向かって行くと、よく分からん人がいた。・・・コイツ人なのか?どうみても人には見えないぞ。なんだコイツは?」

 

 「にゅや!?しまった!一般人に見られてしまった」

 

小町「お兄ちゃ~ん、なにしてんの?ってうわ!?なにこのタコは!?」

 

 「君たち、ちょっと来てくれませんか?」

 

 とか言いながら俺らが了承する前に触手で俺と小町を抱えて頭が可笑しいスピードでどっかに飛んで行く。

 

八幡「どこに向かってるんですか?」

 

 「行けば分かりますよ」

 

 いや、目的地ぐらい言えよ。もしかしてこれって俺と小町を拉致してるのか?だとしたら、すぐに逃げないととか思っていたらどうやら目的地に到着したようだ。そしてタコは俺と小町についてくるように促す。

 

小町「ここって三年E組の校舎じゃん」

 

八幡「確かE組だけは隔離校舎なんだっけか?」

 

小町「うん、エンドのE組とか言われててね、本当にくだらないよ」

 

 すると、タコによってこの校舎の職員室に連れて来られた。タコは強面の男性に事情を説明して説教を喰らっている。強面の男性は防衛省の烏間というらしく、新学期の初めに起こった月が七割消滅するという世界的事件。その犯人が黄色に無数の触手をもつこのタコであり、さらには来年の三月に地球をも爆破すると言っているらしい。

 

 そしてこのこのタコが逃げ回らない代わりに出した条件が『椚ヶ丘中学校三年E組の担任をする』というものだった。最高時速がマッハ二十にもなる生き物を一か所に定住させることができるという理由で、政府もその条件を飲んだらしい。

 

 一つ疑問が残る、後で調べるか。それはなぜこのタコがE組の担任をするか、だ。そして俺は以前小町からこんなことを聞いたことがある、『E組の担任の雪村あぐり先生と仲がいい」と。まあ小町のコミュ力ならだれとでも仲良くなれそうだが、小町が同級生でもなく、先生と仲がいいことを伝えてきた。その時は深く聞いたりはしなかった。先生と仲がいいことなどよくあることだからな。あ、俺はありえないからな。だが、このタコがE組の先生の担任だという事は雪村あぐりが異動した。いや、それはおかしい。私立で異動はありえないからな。だとしたらだ、やっぱり調べるしかなさそうだ。

 

 

 話を戻して、E組のクラス全員がこの生物を外部には秘密裏に殺そうとしている。生徒が暗殺者、ターゲットは暗殺報酬賞金百億円の先生。おそらく百億に惹かれたことだろうな。俺はいらないが。とまあ椚ヶ丘中学校の三年E組の現状がこういうことらしい。

 

八幡「それで、国家機密を情報を知った俺と小町はどうなるんですか?記憶でも消されるんですか?」

 

 政府が隠したい情報を知った俺と小町を野放しにしておくとは思えない。

 

烏間「ああ、こちらの不手際故に申し訳ないのだが君たちには・・・」

 

 「比企谷君と比企谷さんにはこの暗殺教室に来てもらいましょう」

 

 「「は」」

 

烏間「待て!むやみに一般人を暗殺に参加させるわけには」

 

 「けれど、そうしない場合はこの二人の記憶操作処理をしなくてはいけませんねぇ」

 

 烏間さんに諭すように言うタコ。っていうかそもそもE組の生徒は一般人だろ。

 

 「それにこの二人、身体の鍛え方が違いますからね。E組に来てくれれば暗殺に活躍してくれるかもしれませんよ」

 

烏間「・・・!なるほど」

 

 さすが防衛省に人間と言ったところなのか、服の上から見ただけで鍛えていることが分かるとは。

 

小町「あの~小町は別にいいですよ。E組に来ても」

 

 「本当ですか!?」

 

小町「はい!こっちの方が面白そうですし」

 

 「ありがとうございます。それで、比企谷君はどうしますか?」

 

八幡「別に俺もいいですけど、その場合、高校の出席日数とかはどうなるんですか?正直高校卒業認定資格さえ取れれば授業とかはどうでもいいんですけど留年とかになると困るんですよね」

 

烏間「そこら辺は私がやっておく」

 

 「ヌルフフフフ、よろしくお願いしますね、比企谷君、比企谷さん」

 

小町「あ、分かりづらいので小町でいいですよ」

 

烏間「二人にはコイツ専用のBB弾の込められたエアガンと人間には効かないナイフを渡しておく」

 

 烏間さんは俺と小町にこのタコを暗殺するための武器を渡す。確かにこのプルプルのナイフだと人間には刺さらないし、傷がつかないな。

 

八幡「烏間さん、エアガンとナイフ二つずづもらえませんか?」

 

小町「小町もいいですか?」

 

烏間「分かった」

 

 

 こうして俺と小町は明日から暗殺教室に行くことになった。

 

 

 

 

 

烏間「今日から転校になった比企谷八幡君とその妹の小町さんだ。小町さんはこの学校のA組だから知っている人もいると思う。比企谷君は小町さんの兄で高校二年だが、奴自身が生徒として認識している」

 

八幡「比企谷八幡です」

 

小町「お兄ちゃんの妹の比企谷小町です。よろしくお願いします」

 

 朝のホームルームで烏丸さんに紹介された俺と小町。正直戸惑っている。それは、

 

 「すげー!高校生だ!」

 

 「あれって総武高の制服じゃない」

 

 「この時期に転校してきたってことは暗殺者ですか?」

 

 めちゃくちゃキラキラした目で質問してくる。正直その目で見られるのに慣れていないから対応に困る。

 

小町「小町もお兄ちゃんも暗殺者じゃないよ。昨日兄とたまたま先生を見てしまって、今日からここに参加することになったんだ」

 

 おう、さすが小町、俺が困っているのを察して説明を済ませてくれた。その後のウインクもあざと可愛いです。小町の説明を受けた生徒たちは一斉にタコに向けられる。

 

 「先生何やってんの!」

 

 「国家機密が一般人に見られたらダメじゃん!」

 

 「にゅや!面目ない。先生、国家機密失格です」

 

 生徒にも説教を喰らい涙をハンカチで拭くタコ。国家機密失格ってなんだよ。

 

 「コホン、比企谷君は菅谷君の後ろ。小町さんは原さんの後ろの席に座ってください。授業の妨げになる暗殺はなしでお願いします」

 

 菅谷って誰だよ、原って誰だよと思ったが綺麗に二席用意されているのでまああそこだろうな。俺と小町は菅谷、原の後ろの席に座る。俺と小町が隣か。

 

菅谷「よろしくお願いします」

 

八幡「お、おう、よろしく」

 

 意外にも礼儀正しかった、なにが意外かは知らんが。そのまま一時限の数学に入った。受けても仕方ないから寝よ、お休み。しばらく寝ていると、

 

 「比企谷君!起きてください!」

 

八幡「ん~ん、なんですか?授業終わりましたか?」

 

 「終わってないですよ!真面目に授業受けてください」

 

 っていうか小町は授業真面目に受けてんだな。もう終わってるのに。

 

八幡「分かりましたよ!」

 

 返事と同時にポケットに入れていたナイフを素早く出し、素早く振る。

 

 「にゅや!?」

 

 素っ頓狂な声を出しながら俺のナイフを難なく交わすタコ。まあ一撃だけだから避けられるのは当たり前だ単純な動きだしな。

 

八幡「今のはさすがに単調すぎたな」

 

 「もう少し工夫をしてください」

 

八幡「今のは挨拶代わりですよ」

 

 「そうですか。それはそうと、真面目に授業を受けてくださいね」

 

八幡「はいはい」

 

 まあまた注意しに来て授業を中断したら真面目に授業を受けている人に迷惑だから適当に受けるか。と思い頬杖を突きながらボ~ット授業を聞き流していると授業が終わった。静かだった教室が急に騒がしくなる。横に座っている小町もまだ初日なので話す人もいないようだ。小町のコミュ力ならもう次の休み時間には話す友達出来ていそうだが。

 

 「比企谷さんに・・・それと・・・」

 

 顔を上げると、髪を短いツインテールに結った生徒が俺と小町の間に立っていた。その容姿は如何にも人畜無害そうで、暗殺なんて物騒なことに加担しているとは思えない。だがこいつは殺気を隠すのに長けていそうだ。俺みたいにな。

 

八幡「どうせ小町と同じ歳だから敬称なんてなくてもいいし敬語じゃなくてもいいぞ」

 

小町「分かりやすいように私のことも小町と呼んでいいよ」

 

 「じゃあ、八幡くんに小町さんって呼ぶね」

 

八幡「いきなり名前呼びか」

 

 「ダメだった?」

 

八幡「ダメじゃないぞ。名前で呼ばれたことないからな。むしろ苗字すらちゃんと呼ばれないまである」

 

小町「そもそもお兄ちゃんは人と話そうとしないから呼ばれないんでしょ?」

 

八幡「話そうとしないんじゃない。話す気が無いだけだ」

 

 「アハハ、僕は潮田渚だよ」

 

八幡「お前、よく女子に間違われるだろ?」

 

渚「なんで分かったの?」

 

八幡「なんでと言われてもそのツインテールと単純な雰囲気が間違われる要因じゃねえか?」

 

小町「お兄ちゃんは観察眼が優れてるからね。渚君が男子だという事も見抜いたんだよ」

 

 「へえ~さっきのナイフさばきといい、観察眼といい、すごいね!あ、茅野カエデだよ」

 

 ・・・この茅野、どっかで見たことあるな。それになんか違和感を感じる。

 

小町「よろしく、カエデちゃん!」

 

八幡「よろしくな茅野」

 

 俺たちが自己紹介をしていると、わらわらと集まってきた自己紹介タイムになってしまった。みんなコミュ力高すぎ!え?俺が低いだけだって?それは言わない約束だ。

 

 

 

 

 

 

 

 このまま今日はなにもなく終わり、帰宅となったので小町と下校中だ。高校の方はどうなったのかと言うと、定期試験の日だけ来て受けて赤点を取らなければいいらしい。取るわけないだろ。

 

 あと、『雪村あぐりがどうなったのか?』を調べるか。情報網はあるからな。二人で生きていく時点でどうにかして情報網を作らなければ生きていけないし、それに疑問を疑問のままにしておくのは気持ち悪いしな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 キャラ設定

 

 比企谷八幡 総武高校二年 → 暗殺教室

 

 原作とは違い、他人に疎外されてボッチになってその道を選んだわけではなく、自分を高めるためにボッチにならざるを得なかったわけなので、他人に期待した挙句、失望したということではないので、コミュ力皆無というわけではないです。殺気と気配を自由自在に操れます。八幡気配殺しには単純に自身の気配を殺す効果と、もう一つ効果がある。それは気配を殺している最中に八幡が触れている、もしくは八幡に触れられている物(者)にも気配を消させる効果がある。全て努力で身に着けた、高スペック人間です。

 

 

 

 比企谷小町 椚ヶ丘中学A組 → 暗殺教室

 

 祖父母からの愛情もあったが元々の家族には両親は幼いころに殺されたので兄からの愛情しか知らないため、八幡大好きブラコンです。八幡同様、全て努力で身に着けた、高スペック人間です。 

 

 

 




 ハーメルンってpixivのようにページって付けられないんですかね?どなたか教えてくれると助かります。


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