ストライクウィッチーズ×航空救難団 (高浪)
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一話 航空救難隊行方不明
20xx年中東で戦争が勃発、国連は国連軍の派遣を決定これにより日本も自衛隊を派遣することになった。航空自衛隊からは偵察任務のためにF-15戦闘機、輸送任務の輸送機と国連軍、自衛隊の航空機が墜落、撃墜された場合を考えて航空救難団の百里救難隊の派遣が決定した。
ー中東のとある空港ー
空港には多くの輸送機があり、その中に航空自衛隊の輸送機が大型救難ヘリUH-60Jを貨物から出している。その隣に5人の男たちがいる。その1人が両手を空に上げながら言った。
「ウーーーン、やっと着いたよ。」
その隣の男は肩を回しながら言った。
「そうですね機長、かなりの長旅でしたからね。」
一人の30代くらいの両手を空に向けて伸ばし機長と呼ばれた男は小林重則一等空尉
その隣で小林のことを機長と呼んだのはコパイロット(副操縦士)の古川直樹二等空尉である。
すると小林と古川に近付いてきて敬礼をし言った。
「小林一尉、UH-60Jの準備が完了したそうです。それと国連軍司令部からこの空港から北に200kmの米軍が駐留している飛行場に荷物を持って移動せよとのことです。」
40代くらいの男の人が小林機長に敬礼しながら言った。この男はフライトエンジニア(機上整備員)の釜田鉄平《かまたてっぺい》空曹長である。
小林は腕を組ながらUH-60Jを見ながら言った。
「了解しました。それにしても釜田曹長UH-60Jものすごく様変わりしましたね・・・・」
「えぇ、洋上迷彩と増槽はそのままですが、自衛用のためにドアガンに12.7mm機関銃が両側に装備されてます。私と山口、神田は2カ月間ドア・ガンナーのための訓練を陸自で受けましたから、」
小林らの目の前にあるヘリはー完全戦闘用ーっといった感じである。すると段ボールを持ちながら三人の後ろから男が言った。
「小林一尉、古川二尉、釜田曹長、まぁ、これから戦場に行くのですから当たり前ですよ。」
そう言って3人の後ろから声をかけてきた20代後半の男は救難員《メディック》の山口圭介一等空曹である。すると山口の後ろで同じく段ボールを持っている男が言った。
「先輩、話す暇があったら荷物を入れるの手伝ってください。」
山口のことを先輩と呼ぶ20代前半の男は神田裕二三等空曹である、ちなみに神田は救急救命士の資格を持っている救難員《メディック》である。
すると山口は神田に「了解~」と言いながら釜田に聞いた。
「釜田曹長、燃料の給油は終わりましたか?」
釜田は山口の質問に答えた。
「あぁ、終わってるからお前らの荷物が積み終わったら出発しようと思うけど小林一尉はそれでいいですよね?」
小林は釜田から質問に答えた。
「あぁ賛成だな山口、荷物あとどのくらいで積み終わるんだ?」
山口は小林の質問に答えた。
「そうですね・・・10分ぐらいですかね。」
すると小林は
「了解、じゃあ各自10分後には出発できる状態にしろよ、俺はちょっとトイレ行ってくる。」
そう言うと空港の建物に歩いて行った。
ー10分後ー
小林はコックピットで操縦桿を握っている、他の4人も操縦席、フライト・エンジニアの席、左右のドアガンの各自の持ち場についている。
『パッセンジャーズシートベルト』
『・・・・・なし、オール・ドア・ロック』
『ロック』
『コンプリート』
『離陸準備よし』
小林と古川が離陸の準備が整うと管制塔から無線が入る。
『管制塔からライトニング64離陸許可、離陸後は2000フィートまで上昇それからアメリカ軍駐留中の飛行場に向かってください。』
『ライトニング64了解《コピー》』
『よし、離陸』
小林たちが乗ったUH-60Jは陸から離れアメリカ軍駐留中の飛行場に向かうが一向に時間が経っても彼らはアメリカ軍駐留中の飛行場には現れなかった。彼らは行方不明になった。
その二週間後、捜索に出ていた航空自衛隊航空救難隊の救難捜索機U-125A 「ライトニング65」が行方不明になった。
中東に駐留している多国籍軍は「日本の自衛隊は武装過激派に寝返ったのか?」とか「神隠しにあったのか」など色々言われたが、だれも知るものはいなかった。
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二話 スリップから三年後・・・
1941年 パ・ド・カレー基地カールスラント空軍JG3航空団司令室
ひとりの少女が頭が見えなくなるまでつまれた書類が置かれた机で黙々と事務仕事をしている。
ーーミーナ・ディートリンデ・ヴィルトは疲れを感じていた、それは戦闘での疲れもあるがJG3航空団司令としての責任、処理していっても減らない書類、撤退作戦の戦況、戦況に関しては今のところうまくいっているが今現在ガリアから多くの避難民が海を渡りブリタニアに避難している避難民の数は膨大であり、いつか甚大な被害が出るに違いない。
そんなミーナの手元には一枚の書類があった。
どうやら今日、扶桑から航空救難の専門部隊が自分の航空団に来るという書類だった、ミーナはその書類を見ていると
「コンコン」と扉をノックする音が聞こえたので「どうぞ」と言って入室を許可した。すると扉が開いてひとりの少女が入ってきた。
「ミーナ、少しはそろそろ休憩とった方がいいんじゃないか。」
そう少女は言いながら両手に持っていたコーヒーカップの一つをミーナに差し出した。
ミーナにコーヒーカップを差し出したのはミーナの戦友であるーーゲルトルート・バルクホルンである。
「あらありがとう、それにしてもトゥルーデが差し入れなんて珍しいわね。」
「なに、ミーナがずっと司令室にいるから心配してやったんだぞ。」
バルクホルンはそう言いながら自分のコーヒーカップのコーヒーを少し飲んだ。
「うふふふそうね、少し休憩にしましょう。それとトゥルーデこのコーヒってさと「安心しろ、ミーナの口に合うように砂糖多め、ミルクたっぷりだ。」ありがと」
バルクホルンの話を聞いてミーナは椅子に深く腰かけて砂糖多め、ミルクたっぷりのコーヒーを飲んだ。
「聞きたいことがあるんだがミーナ、今日扶桑から来るという部隊はどんな部隊なんだ。」
「どうも航空救難を専門の部隊らしいわよ。」
「戦闘部隊ではないのか。」
するとミーナは机の上に置かれた書類をよく見返した。
「えぇ、戦闘部隊ではなく後方支援の部隊で、あっでも扶桑海変でかなり活躍した部隊って書かれているわねそろそろ来ると思うんだけ「バッバッバッバッバッ」
ミーナとバルクホルンが司令室で話していると外から大ざっぱに風が切れるような大きな音とともに「キィィィィィ」という機械音と細かく風を切るような音がした、ミーナとバルクホルンは司令室の窓から空をのぞき込むように窓の外を見ると
濃い青の機体の上に大きなプロペラを回しながら飛ぶ飛行物体と水色をした剣のように細い機体でプロペラが付いていない飛行機が飛んでいた。
水色の飛行機は滑走路に濃い青の機体は飛行場の上空で空中停止しながら飛行場に着陸した飛行場には珍しいものを見ようと多くの整備員、ウィッチ、航空機のパイロットが集まり、ミーナとバルクホルンも司令室から出て行き飛行場に向かった。
ミーナが飛行場に着いたとき二つの航空機は隣同士に止まっておりその周りを多くの整備員、ウィッチ、パイロットたちがきれいな円になって囲んでいた、ミーナは囲んでいる人達をかき分け航空機の前まで行くとひとりの男がミーナに近づいてきた。
「あなたがJG航空団の司令のミーナ中佐ですか。」
ミーナは「えぇそうよ」と答えた、すると男は敬礼をした。
「扶桑海軍遣欧艦隊航空救難隊隊長、小林重則以下12名ただいま到着しました。」
こうしてスリップした航空救難隊員たちの大きな戦いが始まった。
こんな感じになりました。
投稿はあったりなかったりですが応援よろしくお願いします。
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