【貧乳事態宣言】〜おっぱいが救う世界〜 (仏のマスター)
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番外
マオウセン (過去)



気まぐれロマン? ティック★

2023/02/26 最新更新から最初に移動しました。内容は変わっていません。一度読まれた方はお気になさらず★


「……我は負けたのか?」

「立ってるのは俺達、倒れてんのはお前さん」

 

 長きに渡って繰り広げられてきた魔族と人族の戦争は今この時をもって終わりを告げた……人族の勝利をもって。

 聖女を撃ち殺さんとした一撃をクロモトが魔剣の最大威力で、剣を粉々にしながらも何とか弾き飛ばし、ゲンローグの究極魔法【カタストロフ】の一撃が魔王の魔法障壁を打ち砕く。そして聖女の祈りで神剣と化した勇者の剣が魔王を切り裂いたのだった。

 

 魔力枯渇によりゲンローグはその場で気を失い、勇者は魔王を切り裂いた一撃の衝撃で吹き飛ばされ、そこに駆け寄った聖女によって治療を受けている。尚、ゲンローグはうつ伏せに倒れたままである。

 

「もはや消えて無くなるだけの我になど構わず、仲間のとこに行かぬで良いのか?」

「だからこそ最後の見納めにコッチに来たのさ」

「……??」

 

 クロモトの発言に魔王は何の意味があるのか全く分からなかった。そして体の消失と共に意識も薄れてきた事で次にクロモトの言った言葉を正確に聞き取る事が出来なかった。

 

「こうして戦う運命に無かったのなら俺は……やっと――たの――高の俺のおっぱ――!……消える前に、最後に――せてくれぇ! その――っ、頼む!!」

 

 最後に何かを頼まれたのだけは理解した魔王であったが、肝心なところが飛んでいた。しかし消えかけの魔王にとってそれもどうでも良かったのだろう。

 

「もはや我は動けぬ……好きにすれば良かろう」

「――マジか!?」

 

 ♡モニュン♡×2

 

 後に復活した魔王はこの時の事を一生の不覚。人生の汚点として心に刻みつけたらしい……です。

 

「…………ハッ????」

「――オオァァァァア! 最・高・だ――グフェ!?」

 

 クロモトが吹き飛び、うつ伏せに倒れたままのゲンローグの上に頭から突き落ちた。

 

「――!?#%$@&*=!?」✽ ゚д゚ ✽)←魔王様

 

 まさに火事場の馬鹿力とでも言おうか、消えかけの動けなかった魔王とは思えない魔力弾の一撃でクロモトはゲンローグの上で意識を失ったのだった。尚、聖女は勇者の治療で二人の事は見えていない模様である。

 

「…………(この我の最後がおっ○い鷲掴みにされて終わりとかないわぁぁぁぁ!!)」

 

 

 

 

 こうして世界に平和が訪れた…………。

 

 

 

 

………………

 

 

 

 

「…………(……ムッ? ようやっと新しい肉体に転生しおったか)」

 

 世界に平和が訪れて暫くした頃、魔王の魂は新しい肉体に転生し、生まれ変わったのだ。

 目を開いた魔王の目に見えたのは泣きながら魔王(赤ン坊)を抱きしめながら顔を覗き込む二人の若い男女であった。

 

「…………(こいつらが我の転生体を産んだ者か? 今回は魔族でなく人族に……いや、こやつらの耳の形はエルフか? )」

 

 ここから魔王(幼少期)の苦悩が始ま…………〆

 




とりあえずゲンローグさん…………あはは。

これであのネタバレしちゃいましたね。魔王(幼少期編)も一話か二話あったりしました(笑)
そしてアレによって復活した魔王と魔王戦(現代)になって、クロモトがやらかす訳ですね★

皆様のモヤモヤの一部は解消されたでしょうか? またいつか……気まぐれに書くことが……「無いでしょ?」……助手ちゃん、そんなハッキリ言わなくても。

「果たしてマスターは再び筆を取るのか!?……期待はしない方が良いと思います」

ウォルターまで……(/_;)


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プロローグの章
その一 【第一次貧乳事態宣言】


 なろうに進出して書いてたのですが、ウチキリにして出戻りしてきました(T_T)
 取り敢えずプロローグ部分の四話を本日11:00と18:00、明日朝と昼過ぎくらい?にアップ☆その後、ストック分が切れるまで暫くは毎朝7:00に更新していきます。ストック放出後は随時更新になります。
 おっぱいネタを不快に感じる方は要注意Σ(゚Д゚) R-18要素は……あっ、ありませんからね!?(*_*) 私の作品はあくまでイチャエロの範囲内の……はず!ですから(笑)
 


「余はここに【貧乳事態宣言】を宣言する事とする!」

 

 

 

 

 多くの者は思った……「はっ? 何言ってんのこの王様」……と。しかし一部の者は気づいていた。

 

「やはりオレの眼は間違っていなかった!」と叫ぶレアスキル【バスト·カウンター】を持つA級巨乳好き冒険者。

「やはり私の調査結果に違いはなかった!」と叫ぶ伝説の秘薬【バスト·アッパー】の研究開発を続けるチッパイエルフ魔導師。

 

 騒がしくなる城下の中、本作主人公カイト王子は語る。

 

「マジで宣言出しちゃったのかよ、あのバカ親父」

「カイト様‥‥‥さすがに国王で御父上を『バカ親父』呼ばわりは如何な者かと」

 

 お付きのメイドにツッコまれる主人公が、巨乳と貧乳を巡る冒険に巻き込まれていくファンタジックラブコメディ?【貧乳事態宣言】ここに始まる。

 

 世界から巨乳がいなくなる!?

 

 

 

 

 暫くして国王である父上に呼び出され、メイド長案内のもと会議室へと通される。 

 

「さてカイトよ、ここに呼ばれた理由は分かっておるな?」

「いえ、分かりません父上」

 

 十中八九、さっきの馬鹿げた宣言に関する事だろうが、俺は敢えて白を切る。しかし父上はこちらの返答などどうでもいいかの如く話を続ける。

 

「今、この世界は大変な危機に晒されておる」

「‥‥‥」

 

 敢えて無言を貫く俺に、父上は声高らかにこう言ったのだ。

 

「世界から巨乳が減っている!!」

「‥‥‥」

 

 これ、何て返すのが正解なの? 別に良いじゃん胸の大きさなんて。それよりもっと大事な話ないの? 期日迫る王立祭の計画とか、妹達の婚約者問題とかさぁ? と心の中で叫びながら父上の話を聞き流――聞きながら沈黙を保っていると、会議室の扉が突然開き、一人の冒険者らしき人物と扉をノックしようかとした姿勢で固まる俺付きのメイドの姿が見えた。

 

「邪魔するぜぃ」

「……失礼致します(……このクソ冒険者がっ!)」

 

 笑顔で入ってくる冒険者風男とその彼をジト目で睨みつけるように見ながら入ってくるメイド。俺が見ているのに気づくと表情を正し、いつもの優しい顔へと戻る。

 

「おぉ〜来てくれ――『おぉ〜カイト坊! 暫く見ない内にでっかくなりやがって』――相変わらずかい!」

 

 父上が迎えようとしたのを無視し、今俺の頭をワシワシと撫でているのはクロモトさん。父上や母上と共に魔王を討伐したメンバーの一人で、今も現役で冒険者を続けているA級ライセンス持ちで、俺の剣の師匠でもある。

 そして、黙々と全員分の紅茶を入れ、俺の席の後ろにスッと立ったメイドは、幼い頃からずっと俺の身の回りの世話をしてくれている専属メイドのミク。五つ上のお姉さんで、小さい頃は俺の遊び相手も兼ねていた。クロモトさんから開放され席に着く時にチラッと表情を伺うと、いつもの優雅な微笑みで笑い掛けてくれた。

 

「ミク、お前も座りなさい」

「いえ、私めはこちらで」

「長い話になる。あと今回はミクにも関係のある話だ」

 

 父上にそう言われた為、ミクは俺の隣の席に腰を下ろし、正面に父上とクロモトさんが座る形で話が始まった。

 

「さて、どこまで話したか……まぁ、なんだ。カイトにはこの二人と共に、この世界から巨乳が減っている原因を探り、できればその解決策を見出してきてほしい訳だ」

「……えぇっ!?」

 

 国王より告げられたまさかの依頼に驚き、困り果てるカイト。ニヤリと笑うクロモトに、瞳を閉じ考え込むミク……無事彼らは旅立つ事ができるのか!? 

 

 なんだかんだ有りながらも、旅に出た俺達は、道中新たな仲間を迎えたり、なんだかんだと調査を進めた訳だったが、その旅路は散々なものだった……最終的にその原因を突き止める事に成功はしたものの、魔王復活からのあんな終わり方になるなんて…………。

 

「なぁミク……俺達の旅って意味あったのかな?」

「そうですね……まぁあの二人のキッカケとなったと考えれば意味は合ったのだと思いますよ。それに……」

 

 ミクがくるりと回り、こちらを覗き込むように見てくる。

 

「私にとっては意味のある旅になりましたからね♡ 言質……取りましたから☆」

「…………な、ナンノコトヤラ」

 

 冷や汗が背中を伝うのを感じながらこの旅は終わりを告げた。

 

 

 

 




仏の喫茶店にて

(仏のマスター:以後、マ)「ある程度アップしたとこで登場人物紹介や補足年表とかもアップ予定です」

(助手ちゃん:以後、助)「気に入って頂けたなら作者モチベアップの感想、好評価お待ちしております♪直ぐ読み専に戻ろうとするからこの人^=_=^)」

(仏ことウォルター:以後ウォ)「この作品では私の出番はあまり無さそうですね」

助「あっ、ウォルターさん、オツです!」

ウォ「はい。御無沙汰しております」

助「マスターがサボろうとしたら調キョ……ゲフン! 説教部屋逝きヨロで♪」

ウォ「かしこまりました。今でも糸の手入れは怠っておりませぬ故御安心を★」

マ「いや、安心できないからね!?マジ止めてね!?」

助「そんなこんなで……」

助+ウォ『は〜じまるよ〜☆』

マ「……グスン」
 


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その二 【第二次貧乳事態宣言】

 こっちでは他の作品同様完結までイキたいです!!

 ストックが現状が20話分くらいでしたね。後は作者のモチベ次第です(笑)


「んっ……んみゅ?」

 

 暗い闇に光が灯り、次第に意識が覚醒していくのを感じる。

 

「……様、いい……に起き……下さ……カイト様!」

 

 朝……愛するミクの声で目が覚める。目を開けると朝日が眩しく照らす中、モーニングティーの準備をしてくれているミクの姿が視界に入った。

 

「漸くお目覚めですか。もう昼前ですよ! 今日は国王様より重大な発表があるので、寝坊しないよう言われてましたのに」

「重大な発表?……俺とミクの婚約発表って今日だったっけ?」

「…………なっ!?ニャッ!?!?――あっ!!」

 

 顔を真っ赤にしたミクがプルプルと震えながらこっちを見ていたと思ったら、何かが降って……

 

「……アッチィィィィアァ!!」

「きゃぁぁぁぁ!? カイト様ァァァァ!」

 

 

 

 

 朝から顔面ティーポットの刑を受け、目覚めはバッチリなカイト王子の前に正座するメイドのミク。

 

「申し訳ございません。申し訳ございません」

 

 着替えも済ませ落ち着いたカイト王子の前で、恐縮して謝り続けるミクに対して……

 

「頭を上げてくれ、ミク。別に怒っては無いから。いや朝から俺も変な事? を言って驚かせてしまったようだ。アハハ」

「そのような事……ハウッ!? そ、そそそれより先程の発言の御意味は!?」

 

 先程のカイト王子の発言を思い出し、再び顔を真っ赤にしながらも、詳細を聞きたい願望が勝ったか両手を胸に当て、カイト王子へと迫るミク。

 

「えっ? だって――『余はここに【貧乳事態宣言】を宣言する事とする!』――んっ?んんっ!?」

「あっ、国王様の発表始まったようですね」

 

 何かがおかしい? そんな【貧乳事態宣言】

 

「【貧乳事態宣言】だと? それは俺たちが解決したはずだろ!? またバカ親父が出しやがったのか?」

 

「また? 解決? なんの事ですか? このような宣言は世界初のはずですよ。それよりもさすがに国王で御父上を『バカ親父』呼ばわりは如何な者かと」

 

 

 

 ※カイトの思考とデレデレミクの台詞を並行してお読み下さい。

 

 世界初だと?「それよりもカイト様!」

どういう事だ?「先程の台詞の真偽を!」

 何かがおかしい……「いえ、冗談なのは分かっているのですが」

 おかしいといえばこの気温もだ!「言われただけでも嬉しいというか……」

 さっきまでは吹雪く寒さに堪えながら眠りに着いたはずなのに今は熱いくらいだ!「もう一度! その私とカイト様のこ、コココ婚ニャ――ンニャァァァァァ!! ボンッ」

 それにさっきのミクの台詞もどこかで……

 

「ミク! 何かがおかし――って、うわっ、どうした!?」

 

 目をまわし、顔が蒸気したが如く真っ赤になったミクが正面から倒れてきた。えっ? これはどういう状況?

 

 

 

 

 深い思考の海に入っていたカイト王子にデレミクの台詞は耳に入っていなかったようです――と、どうやら来客のようですね。

 

「カイト様失礼致します」

 

 ノックの後、部屋に入って来た人物は? そして現状に気づきつつあるカイト王子……さぁここからが真のハジマリ……なのか?




 こっちでは需要あるでしょうか? 取り敢えず頑張ります(¯―¯٥)


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その三 ○○ミク

マ「戦闘描写よりラブコメ要素の方が多いかもです」

助「私も頑張るよ〜☆」

追記

 プロローグ部分、もう一気に今日四話とも出しちゃう事にしました(笑)
 飛ばさずに読んでくださーい!
 四話目は21:00アップでーす( ´∀`)



「突然失れ……お取り込み中でしたか?」

 

 視線を反らし、口元に手をやったメイド長の姿を見て、今の自分の状況に気づき、慌てて反論しようとするカイト王子。

 

「いや、これは違うんだ! 気づいたらミクが倒れてきて……そうだ! ミク、大丈夫か!?」

 

 カイト王子の対応を見て、一瞬本当に何かあったのかと心配したメイド長であったが、ミクの表情を見て無事を確信するのであった。

 

「カイト様、大丈夫です……ミク!!!!」

「――ハ、ハイ!! メイド長!」

 

 もはや怒鳴り声に近い口調でメイド長がミクの名前を呼ぶと、まるで訓練された新兵の如く、ピシッと姿勢を正し、無意識に目を覚まし返事をするミクがそこに居た。

 

「はっ? あれ、私……」

「さてカイト様、国王様がお待ちです。ミク、あなたも同席するようにとの事です」

「え、あ、はい。分かりました」

 

 メイド長に導かれるまま国王の下へと向かうカイト王子とミク。薄っすらと自身の置かれた状況になんとなく気づきつつあるカイト王子。

 会議室の前に来て、この後に起こるであろう未来を過去の記憶と照らし合わせていると……

 

「おぉ〜来てくれ――『おぉ〜カイト坊! 暫く見ない内にでっかくなりやがって』――相変わらずかい!」

 

 メイド長が扉をノックする前に扉が開き、冒険者風の男性がいきなり出てきたかと思ったらカイト王子の頭をワシワシと撫で回し、笑顔でカイト王子を抱き上げたのだった。

 

「おっ? ミクも一緒か。んん〜77のAで変わり――グホォォッ!?」

「殴りますよ? あと大事なカイト様に近寄らないで下さい。殺しま…………コホン」ニコッ☆

「殴って……ガクッ」

 

 冒険者風の男性を吹き飛ばし、カイトを抱き抱えたミクはそのまま席に移動し、カイトを降ろし、自身はカイトの椅子の後ろに立つ。カイトがミクの表情を確認しようとした時には、いつもの優雅な微笑みを浮かべているのであった。

 

「さてカイトよ、ここに呼ばれた理由は分かっておるな?」

「はい。それとクロモトさんはあのままで良いのですか父上?」

 

 今回俺は敢えて白を切らず、分かっている事にしてみた。しかし父上は今回もこちらの返答などどうでもいいかの如く話を続ける。

 

「その内目覚めるだろう? それよりも今、この世界は……って、分かっておるのか!?」

「A級ライセンス持ちのクロモトさんと私の影の護衛のミクの三人で巨乳減少の原因調査を冒険者として極秘にしてくる事ですよね?」

 

 チラリと国王がミクの方を見るが、ミクは首を左右に振り、動揺しているように感じる。本来ならここで影の護衛だった事を初めて知らされて、クロモトさんを椅子に張り付けにしてたからなぁ。

 

「い、いつからご存知だったのですか? 少なくともこれまで一度も幸運な事に影の護衛としてカイト様の前で動いた事は無かったはずです」

 

 無言で頷く俺に父上とミクが説明を求めるように見てくる。それといつの間にか復活したクロモトさんが父上の隣に座り、同じように見てきた。

 さて、どこまで説明したらいいのだろう? というか信じてもらえるのか。そんな事を考えながら俺は口を開いた。

 

 




 八月後半は暇予報なんですよねぇ………取り敢えず編集してストック分を放出じゃー( ´∀`)


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その四 ウチキリ

助「第一次貧乳事態宣言で一度目のウチキリ……そしてここで二回目のウチキリでしたね〜」

マ「なろうの頃は忘れよう。アレは黒歴史だ(爆)」

助「こっちでは読者さんおっぱいつくとイイね♪」

マ「…………(あえてツッコまないよ俺は?)」

ウォ「…………(ツッコんであげないのですか?)」

助「――ツッコんでよぉぉぉぉ!?ハズいじゃん!!」

マ+ウォ『あっ、恥ずかしかったんだ……w』



 俺の話を聞いて、三人は驚きを隠せない表情でこちらを見ている。

 過去に逆行してきてこれから起こる事の知識を持っているなんていきなり言われたわけだ。俺がその立場だったとしても直ぐには信用しないだろう。

 

「カイト坊、単刀直入に聞くが、どこまで知ってる?」

「この調査を解決し、冒険から戻ってきて半年くらいでしょうか? 目覚めたら今日この日に戻っていました」

「「…………」」

 

 その後、いくつかの質問を受け、とりあえずは冒険をしながら真偽を確かめるという形で旅立つ事になった。

 

 

 

 

 中略

 

 

 

 

 そして無事に旅を終え、城に戻ってきた俺たち四人であったが、一つだけ前回と大きく歴史が変わってしまった事がある。

 

 三日三晩続いた盛大な凱旋パーティーの後、俺の隣には……

 

……

 

 隣国の王女であり俺の婚約者だというマリン王女がいる。

 

 

 

 

 どうしてこう……いや、どうしてなんて分かりきってる。魔王戦の時に俺が言えなかったからだ。今も部屋の隅には俺付きのメイドとして待機しているミクがいる。しかしその笑顔に昔のような俺が好きだった優雅な微笑みは無かった…………

 

 

 

 

舞台裏(マスターの簡略とマリン姫の簡略の被りに、前のままだったとことかを書き直しましたm(_ _)m)

 

 

 

 

助「マスター。お客さ――キャン!?」

 

(ミク:以後、ミ)「ちょっとこれどういう事ですか!!」

 

マ「アッ……全速離脱ぅ!」

 

ミ「待てや、ゴラァァァァ!!」

 

助「あ〜あ、二人共行っちゃいましたね。とりあえず上がります?」

 

(カイト:以後、カ)「あっ、はい。失礼します」

 

 二人は席へと付き、助手ちゃんの入れた紅茶をすすりながら話を始める。

 

助「なんか形としてはBadEndみたくなっちゃいましたね」

 

カ「どうなんでしょうか? ある意味Badでもあり……」

 

(マリン:以後、姫)「私との婚約がBadEndとは酷くないですか!?」

 

助「うわぁっ!? びっくりしたぁ〜いきなりどっから?」

 

姫「えっ? 普通に入口扉開いてましたよ?」

 

 そんな会話が繰り広げられる中、別サイドは……

 

ミ「ハァハァ……やっと捕まえましたよ!」

 

マ「ぜぇっはぁっ……み、水をくれぇ……」

 

ミ「ちょっと運動不足なんじゃないですか? 少しはカイト様を見習うべきです!」

 

マ「……善処します」

 

 体力不足には勝てなかった……ミクに捕まった仏のマスターは大木に体を縛られ、ハイライトの消えた黒い闇のオーラに包まれたミクに襲……説明を求められている。

 

ミ「なんなんですか、この終わり方は! せっかくこれから私とカイト様の……Happyな未来話を期待したのに、あげて落とすんですね」

 

マ「打ち切り完結なっちゃいましたので……ほんとならこの後ゴニョゴニョ」

 

ミ「フムフム……なるほどそういった話だったのですね♪」

 

 しかし打ち切り完結となった作品にその後は無かったのだった…………

 

 

 

 

PS:実はここまでがホントのプロローグなのでした。

 

 




マ「次からが実質的本編開始ですかね」

助「…………ムスゥ#」

マ「が、頑張っていこうね助手ちゃん!」

助「……プイ(︶^︶)」

ウォ「ヤレヤレ……」


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その五 【第?次貧乳事態宣言】

 第一次で普通にクリアして、第二次でカイトがやらかして、それから複数回逆行を繰り返し、これで最後とカイトが挑んでいきます……
 応援宜しくお願いします!


「余はここに【貧乳事態宣言】を宣言する事とする!」

 

 戻ってきた……窓際で椅子に座り、ミクの入れた紅茶を飲みながら、もう何度目か分からないバカ親父の宣言を聞きながら誓う。

 これが最後だ。この俺に掛けられた何かから解放され、ミクと……

 

「本当に宜しかったのですか? 国王様の隣に立たなくて」

「こんなフザケた宣言出したバカ親父の隣に立ってたら俺まで変な人扱いされそうじゃないか?」

「それは……ですが国王様で御父上を『バカ親父』呼ばわりは如何なものかと」

 

 フザケた宣言という点に関してはミクも思うところがあったのか否定はせずに、これも何度も聞いたセリフを今回も返してきた。

 後少しだから……君を幸せにしてみせる。だからもう少しだけ待っててね。そう意識してミクを見つめ、ニコリと笑う。

 

 

 

 

「んんっ? どうかされましたか?」

 

 突然、真剣な眼差しで見つめられて、微笑まれて、私はその笑顔に……

 

「いや、今日もミクはかわいいなって思って」

「なっ――ニャッ!?」

 

 カイト様の突然のかわいい発言に一瞬ながら気が動転してしまい変な声を出してしまいました。普段はそんな事言わないくせに今日のカイト様はどうしたのでしょうか?……いえ、その、言われて嬉しくないわけではないんですよ? むしろもっと……ゲフンゲフン。

 照れてそっぽを向いた私をカイト様はクツクツと笑いながら見ています。

 

「あ、あまりそうやって、か、からかうものじゃないですよ!」

「別にからかってるつもりはないさ。それに……あっ、来たか」

 

 

 

 

 このタイミングで扉がノックされ、メイド長が俺とミクを呼びにやって来た。さぁ、最後の冒険に向かって行きましょうかね!

 

「どうぞ」

「うぅっ…………(『それに』……なんなんですかぁぁぁぁ!?)」

 

 

 

 

「失礼致します……ミクの様子が変ですが、何かお取り込み中でしたか?」

 

 視線を反らし、口元に手をやったメイド長の姿を見て、そういえば盛大に誤解されたこともあったなぁ〜と思うカイト王子。

 

「大丈夫。ちょっとミクを褒めて、照れてるだけだから」

「ちょっ――カイト様ァ!?」

 

 笑うカイトに、照れるミク……そんな二人に、あぁ〜いつもの事ですかと溜息一つで納得したメイド長は、自身の仕事を果たすべく姿勢を正し二人に向き直る。

 

「カイト様、それにミ……ミク!!!!」

「――ハ、ハイ!! メイド長!」

 

 もはや怒鳴り声に近い口調でメイド長がミクの名前を呼ぶと、まるで訓練された新兵の如く、ピシッと姿勢を正し、返事をするミクがそこには居た。

 

「宜しい。それでカイト様、国王様がお話があるとお待ちです。ミク、あなたも同席するようにとの事です」

「え、あ、はい。分かりました」

 

 メイド長に導かれるまま国王の下へと向かうカイト王子とミク。この後に起こるであろう未来を過去の記憶と照らし合わせたカイト王子は一歩下がり、メイド長の後ろに立つように移動する。

 この後に起こる悲劇を想像しながら、会議室の扉が開くのを待つのだった。

 

 




 カイト君の成長も見せていけたらと思います。


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ヨークランド昔話 その一

 こんな感じで昔話もチョコチョコ挟んでいきます。没ネタ集みたいなのも書けたらなぁと思ってます。
 こういうの好きな人はリクエスト等あればどうぞ☆できる限り対応させて頂きやす★



「ほう、あれが次代の勇者殿にしてヨークランド第一王子のカイト様か」

「可愛らしい子ね。私もあと少し若かったら……♡」

「あれがカイト王子……我が家の為にも今の内からお近づきに」

「我が娘よ……彼が将来お前のお婿さんになるカイト様だ。彼の寵愛を受ける事ができれば我が家は……いや、彼に気に入られるよう頑張るのだぞ!」

 

 今日はカイト王子10歳の誕生日で、公式な場では初めてのお披露目会の日である。国内の伯爵以上の家系の者や、一部隣国の招待客といった小規模なパーティーである。(単に自慢の息子を早く臣下の者達に見せたかった親バカの……ゲフンゲフン)

 参加した貴族の方々がカイトを見て色々とコソコソと話すのを、その地獄耳で聞いていたカイトの母ヨークランド王妃が「コホン」と言ったところで何かを感じたのか、会場が一瞬静まり返ったのは偶然だろうか? ま、まぁ、それは取り敢えず置いといて……実はこの日、カイトとは別に初の社交界デビューを飾る少女が居た。それがミクである。

 今日はメイドの姿でなく、薄い紫のドレスで身を飾り、綺麗にメイクアップした姿での参加である。

 

「フフッ、緊張しているのかいミク?」

「御父様……その、こういったドレス姿は久しくする事も無かったので」

「心配せずとも、とても綺麗だよ。この後、会場の視線はミクが独り占めしてしまうかもしれないね?……勿論カイト王子の視線もね☆」

「御父様!?」

 

 ミクは今日限定で実家のミットガルズ聖王国の侯爵令嬢として参加している。15歳になったミクの社交界デビューもひっそりと兼ねていたのである。

 各家がヨークランドファミリーに挨拶していく中で、未だ10歳のカイトは緊張と不慣れもあってか、ぎこちない対応も多く、紹介された年の近い娘や息子にも一言二言といった返事しか返せていなかった。しかしミクの親子が順番になりカイトの前にやって来た時、正直つまらなくなりかけていたカイトの表情が笑顔になり、ミクに対してカイトが小さく手を振ったことで会場がざわつき始める。

 

「あの令嬢は誰だ!?」や「誰なの? あんな娘初めて見ましたわ!?」などザワザワとする中でミクは父親と共に挨拶をしていく。

 カイトの視線は最早ミクに固定され、着飾った彼女を上から下までジッと見詰めていた。

「カイト様。本日は10歳の誕生日、おめでとうございます!」

「ありがとう。今日のミクはいつもより綺麗だね! 見てビックリしちゃったよ」

「そ、そんニャ……ありがとうございます」

 

 和やかに挨拶は済み、次の家へと移っていった。そして挨拶が終わりを迎えたところで、会場に盛大な音楽が鳴り響き、国王が王妃の手を取り立ち上がる……舞踏会の始まりである。

 ファーストダンスはヨークランド国王と王妃のペアとミットガルズ聖王国から国王代理として来ていた第一王子とその婚約者の公爵令嬢のペアが舞い踊り、場を盛り上げた。本来ならカイト王子も入るところなのかもしれないが、残念な事にカイト王子はダンスが苦手なのとまだ10歳という年齢もあって、実は優しめの曲で一曲踊るのでまだ精一杯な状況なのである。

 その為、出番までは席に座ったまま皆の踊りを眺めているだけで、そうとは知らない令嬢達は熱い視線をカイト王子に送り続けるのであった。

 

「カイト、次の曲だぞ。失敗しても構わん。楽しんで踊ってこい」

「しっかりパートナーをエスコートしてくるのですよ。まぁ、相手は聞かなくても分かってますけどね」

「父上……母上!?」

 

 両親に後押しされ、遂にカイトが席を立つ……令嬢達からの熱い視線は最上級となり、各家の代表は誰を選ぶのかとこちらも注目をする。そんな中でもカイトの歩みは迷う事なく一点へと歩いていく。

 

「宜しければ一曲踊って頂けますか?」

「はい……喜んで♡」

 

 歳を重ねた後になっても、彼女にとって最高の思い出は? と聞くと必ずこの日の事を語ったらしい。

 

 

 

 

「キイィィィィ! だからあの女誰なのよ!」

 

「良いなぁ……二人ともすごく楽しそう」

 

「そんな……わが娘が選ばれないなんて……いや、まだ曲は終わっていない。次の曲では……ブツブッ…………」

 




 この手の昔話の話もいくつかストックあるので、
随時更新していきます。チッパイ教団の話とかです(笑)


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補足年表とヨークランド昔話 その二

 本日三つ目の投稿です。先の二つを先に読み飛ばさない様ご注意を!


 参考までにと作ってみました。これでなんとなく曖昧だった部分も補足できたならと思います。

 

−8年  魔王撃退

−7年  シルフィー生誕

−5年  ミク生誕

−4年  勇者+聖女婚約

−2年  ヨークランド王国建国

−1年  冒険者ギルド支店開業

±0年  カイト生誕

+3年  ミクがカイト付きに

+7年  ミクが専属メイドに

+10年 カイトのお披露目会時にドレス姿のミク(ミク形だけの社交界デビュー)を見たギルドマスターが悟りを開く。※ギルド横にチッパイ教団密かに生誕w

+12年 カイト学園入学+チッパイ教団がミクにバレる

+15年 カイト社交界デビュー+学園卒業

+16年 【貧乳事態宣言】発令

+??年 魔王復活

+??年 カイト+ミク婚約

+??年 クロモト…………w(秘)

 

 

 

 

※教団に飾られし女神像は15歳当時のミクを多少? 美化された形でギルドマスター達有志によって造られた逸品である。(本人非公認)

 

 

 

 

☆昔話 その二★

 

「ふぅ〜ただいまミク。今日の稽古も疲れた……ミク? 何か怒ってる?」

「オ・カ・エ・リ・なさいませ」ドサッ!

 

 ドサリとカイトの机に置かれた封書の束……不機嫌オーラ増し増しなミクが置いたそれらは色とりどりの綺麗な封書であり、物によっては香りの付いた物まであった。

 

「えっと……ミク?」

「良かったですねぇ〜カ・イ・ト・様!^_^# 早速沢山の御令嬢からラブレターの山じゃないデスかっ!-▼-##」

 

 そう……今日はカイトが社交界デビューを果たした次の日にあたり、式典に参加していた貴族の御令嬢達からのアプローチ合戦の始まりとも言えたのである。(カイト君モテモテだねぇ〜♡)

 笑顔でラブレターの束をカイトの前に差し出すミクであったがカイトは知っている……それが唯の笑顔では無いことを…………

 

「ニコニゴゴゴッ^_^」ミシッ――ギリギリギリ。

 

 まさに内に秘めた怒りの炎が表に出てこようとしかけいるミクにカイトは戦慄を覚える。

 

「…………あぁ〜流石にこの人のは一応読んでおいた方が良いだろうって人のだけ選別して渡して貰えるかな?」

 

 入れ物が鈍い音をたてて、震えている様に見えるのは目の錯覚だろうか?

 

「はい。こちらに既に仕分けして御用意しております」

「さ、流石ミクだね! 頼りになる〜やっぱミクにはずっと側に居てもらわないと困るなぁ〜アハハァ……」

「はい♡ 死ぬまでカイト様のお側にお仕えさせて頂く所存で御座います!!」

 

 今度は黒いモヤの消えた素敵な笑顔でそう伝えてきたミク……胸がドクンと波を打つ……

 

 

 

 

舞台裏

 

助「んん〜っ★私こういうの大好き〜♡」

 

マ「程々にね〜(笑;)」

 

?「…………」

 

 




ウォ「ここは仏の喫茶店……今日も迷える子羊達が癒しを求めやってくる…………」カランカラン♪

?「マスターは居らして?」

ウォ「いらっしゃいませ。奥の角席で執筆中ですよ」

?「そうですの……」

 マスターの姿を確認した?様は、内に秘めていた闘気を開放し、マスターへと襲い掛かりました。

マ「……!? なっ――緊急離脱!!」

?「あっ! お待ちなさぁぁぁぁい!!#」

 窓から飛び出していった二人を見送ったところで新たな来客が訪れる。

助「あれっ? マスターまだ来てないんですかぁ?」

ウォ「いえ、丁度旅立たれたところです」

助「そうですか。あっ、アイスティー甘めでお願いしまーす!」

 一言そう言って、助手さんは角席へと向かう。

ウォ「かしこまりました……あの、心配はされないのですか?」

助「心配? その内戻って来るでしょ〜アハハッ☆」

 もはやそれが日常……そんな仏の喫茶店の一日でした。

 この頃全力の追いかけっこが行われているのは言わずもがな(笑)
  


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その六 サイキョウメイド

 最恐現る……


 前回まで同様にメイド長が扉をノックする前に、クロモトさんが飛び出してきて俺を抱きしめようとしたが今回は…………

 

「おぉ〜来てくれ――『おぉ〜カイト坊! 暫く見ない内に……アレ? 小さくなった?――ってか、このお腹に当たる柔らかい感触は…………』――あぁ〜俺知ーらん」

 

 父上が迎えようとしたのを無視し、今俺の頭をワシワシと撫でているつもりのクロモトさん。しかし現実は……隣のミクも顔を青くして、言葉にできず、状況を見守るだけになっている。

 

「…………」

「カイ……ッヒッ!? あ……アァア…………」

 

 これがただのメイドであったなら「クロモト様、お止め下さい。私はカイト様では御座いません」と頬を赤らめ返事していたかもしれない。クロモトさんは性格はアレだが、外見は悪くないから……しかし今回の相手は厳格なるメイド長にして、ミクを影の護衛として鍛え上げた王国最恐メイドのメイド長……彼女だと気づくやクロモトさんの顔から血の気が引き、その顔が絶望へと変わっていく。

 そしてニコリと笑ったメイド長は次の瞬間…………

 

「――グッ、ゲフッ!? あばぁぁぁぁぁ!! がっ…………」

 

 下からの左の掌打の打ち上げが顎に入ると同時に、膝による男の急所の蹴り上げ……状態が浮いたところを空いていた右手で手首を掴み、捻りながらの一本背負いで床に叩きつけ、その反動に合わせて腕を引き、クロモトさんの身体を引き上げたところ(合気)に0距離当身で廊下の壁に吹き飛ばした。当身と同時に首に肘打ちを決めていたのも俺は見逃さなかった。

 クロモトさんは白目をむき、壁からズルズルと滑り落ちる様に崩れ落ち、旅立たれてしまったようだ……メイド長恐るべし…………ブルブル。身体が震えてしまったよ。

 そして何も無かった様に中に案内され、俺とミクは席に着いた。

 

「さてカイトよ、ここに呼ばれた理由は分かっておるな?」

 

「はい全て。それとクロモトさんはあのままで良いのですか父上?」

 

 何度も同じ説明を聞くのに飽きた為、全て分かっている事にして、こちらの返答などどうでもいいかの如く話を続けようとした父上を止め、もはや会話をスムーズに運ぶようになってしまっていた。

 

「その内目覚める……いや、アレは流石にまずそうか。ミク――『嫌デス★』――メイド長」

「はぁ……仕方ありませんね……あっ、呼吸してない」

「クロモトさぁぁぁぁん!?」

 

 その後、なんとか息を吹き返したクロモトさんも席に着き会議が始まる。

 

「三途の川で手を振る親父が見えたぜ……まだ、こっちには来るんじゃねぇってさ」

「「アハハ…………」」

 

 会議は順当に進み、今回も過去同様にA級ライセンス持ちのクロモトさんと影の護衛のミクの三人で巨乳減少の原因調査を冒険者として極秘にしてくる事となった。

 

 

 

 

「い、いつからご存知だったのですか? 少なくともこれまで一度も幸運な事に影の護衛としてカイト様の前で動いた事は無かったはずです」

 

 部屋へと戻る途中、私はカイト様に先程疑問に思った事を聞いてみた。しかしカイト様はニコリと笑い「まだ、秘密☆」と教えては下さらなかった。

 

 

 

 

 今回カイトは過去に逆行して、これから起こる事の知識を持っている事を伝えていません。なるべく一番最初の冒険と同じ状況で進めようとしたからである。

 要はカイトのみ攻略本片手にRPGを進めていく感覚と思って貰えれば良いでしょう。




マ「最狂……最凶……最強……」
 
メイド長:以後、メ「そんな貴方には最恐育を……」

マ「――ピッ!?」

メ「ウフフフフ、ジョウダンですよ?」

マ「…………」ガクガクブルブル


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本章スタート
登場人物紹介


マ「何とか撒いて逃げてきたぜ!」

助「ふ〜ん。で、マスターウシロウシロ」

マ「あん?……あぁ〜ん…………」

?「どうせここに戻るだろうと思ったら案の定★」

マ「再離ダ――『逃しませんことよ#!』――ゲフッ!?」

?「ウォルターさん。奥の部屋カりますわね!」

ウォ「ご自由にお使い下さい」

助「ごゆっくりぃ〜」 

マ「コラ! 助け――ゴフュッ」




パタン


 

助「最新話ぁが、は〜じま〜るよ〜ん♪」

※一部ネタバレ注意だ。




①カイト・フォン・ヨークランド

 

 本作主人公。ジョブは剣士。初期Lv.20。

 ヨークランド王国王子で勇者の資質である光属性を持つ。初めての旅でミクへの愛情に目覚め、魔王戦の最中に想いを伝え、ハッピーエンドにあと少しと言うところまで行くが、再び貧乳事態宣言時に逆行するという呪いに掛かっている。

 本人曰く、胸のサイズはどうでも良い派。

 

 

 

 

②ミク

 

 本作メインヒロイン。ジョブはメイド。初期Lv.25。

 カイト付きのメイドで五つ上のお姉さん。カイトが三歳になった時からの専属で、当初はメイドというより遊び相手といった感じであったが、途中から正式に専属メイドとなる。こうみえてヨークランド王国建国前は武門に秀でた侯爵家の令嬢で、メイド長とも親戚関係の姪にあたる。

 カイト至上主義者。胸のサイズを気にしている。

 

 

 

 

③クロモト

 

 レアスキル【バスト·カウンター】を持つA級冒険者。ジョブはパラディン。初期Lv.70。

 かつて魔王を撃退した四英雄の一人。カイトの両親であるヨークランド王(元勇者)とヨークランド王妃(元聖女)からヨークランド王国建国の際に、騎士団長への勧誘をされるが「俺には自由気ままな冒険者が合ってるから」と断り、冒険者を続けている。

 一冒険者で在りながら、王城にも顔パスで入場できるのはそういった繋がりや、カイトの剣術指南役も兼ねているからでもある。

 巨乳至上主義者。そのスキルのせいもあってか、女性を見るとバストサイズを見てしまう癖がある。カイト曰く「それが無ければ外見も性格も悪くないから直ぐにお嫁さん見つかるだろうに」とのことである。

 

 

 

 

④メイド長

 

 最キョウメイド。

 

 従者部隊の総責任者であり、国王と王妃の影の護衛でもある。ミクをカイトの影の護衛として育て上げたり、カイトと勘違いして抱きついてきたクロモトを瞬殺したりと、その実力は計り知れないものがある。

 以前はヨークランド王国が独立する前の母体国ミットガルズ聖王国でメイド兼影の護衛をしていたのをヨークランド王に引き抜かれた形である。

 ここだけの話であるが、かつては英雄となったクロモトへ恋慕を抱き、告白もしたが……胸のサイズを理由に振られ(サイズはDと決して小さい訳ではないのだが)、それ以降は恋も冷め、クロモトをクズを見る様な目で見るようになる。(←ある意味それがミクにも反映されている節がある)

 

 

 

 

⑤ヨークランド王

 

 元勇者でカイトの父。

 かつて魔王を撃退した四英雄の一人で、同じ四英雄の一人である聖女(カイトの母)と婚約を決めた際に母国であったミットガルズ聖王国から独立し、自らの王国を建国した。ミットガルズ聖王国とは友好国として付き合いを続けている。

 巨乳至上主義者。現在確認される限りで世界最大とされるバストを持つ聖女を嫁に迎えている。

 世界から巨乳が減っている事にクロモトと共にいち早く気づき【貧乳事態宣言】を発表した。

 

 

 

 

⑥ヨークランド王妃

 

 元聖女でカイトの母。

 魔王を撃退した四英雄の一人で、現在確認されている中で世界最大のバストを持っているとされるが、その正確な数値は非公開のままで、【バスト・カウンター】のスキルを持つクロモトも王妃のサイズだけは頑なに黙秘を続けている。本人曰く「俺はまだ死にたくない」との事である。

 魔王撃退後、平和になったとはいえ、次代の聖女が現れない事に危機感を覚えているらしい。

 

 

 

 

⑦マリン姫

 

 本作サブヒロイン。

 隣国(ミットガルズ聖王国)の王女で、カイトの婚約者。逆行した2回目の世界でカイトが魔王戦でミクに想いを伝えられなかったルートのみ婚約者として現れ、表向きは両国の友好関係の為、政略結婚という形で結ばれるBadEnd扱いだが、夫婦仲は悪くなく一応幸せな家庭を築いたそうだ。

 またその後の逆行でもミクの恋のライバルとして登場するが、それは全てミクに負けて片想いのまま終わっている。

 クロモト曰く「あの胸は造――『キャァァァァ!?』――実際のサイズは――『イャァァァァ!!』―だ」との事です……少々雑音が入りました事をここにお詫び申し上げます。

 

 

 

 

⑧魔王

 

 本作裏……ケフン。

 かつてある事を理由に世界を支配しようとしたが四英雄の活躍により撃退された魔界の王。どうやら復活するようですが、今回も世界を支配することはなくカイト達によって…………ケフン。

 いや〜感の良い方は…………ケフン。

 

 

 

 

⑨ギルドマスター ゲン爺ゲンローグ

 

 賢者で冒険者ギルドヨークランド支部の長。

 魔王を撃退した四英雄の一人で、ヨークランド王国の建国の際に冒険者を引退して現在のポジションに付く。光と闇以外の四系統魔法を最上級まで極めた魔法バカ。引退はしたものの魔法に関しては未だ世界最強と言われている。

 ミク曰く「変態ジジイ。嫌いです!」との事である。

 貧乳至上主義者。チッパイ教団の教祖とも言われている。その教団に飾られる女神像はどことなくミクに似ているらしい…………

 

 

 

 

⑩シルフィー

 

 本作……。ジョブは魔術師。初期Lv.30。

 冒険者ギルド推薦の魔術師で、四人目の仲間として今回の旅に同行する事になる。物語冒頭に出てきた【バスト・アッパー】のあの子です(笑)

 主要キャラ中最小のチッパイである。

 

 




?「お邪魔しましたわ☆」

助「お疲れッス! マリン姐さん!」

姫「まだ殴り足りませんが、今日はこれくらいにしといてあげますわ!」

 お怒りマリン姫様★お怒りの理由は……わかりましたか?(笑;)


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その七 タビダチ

 やっと彼女が出せますねー


「よ〜し。準備はできてるようだな!」

 

 王城の裏口から抜け出し、林の中でクロモトと合流したカイトとミク。その姿はいつもの王子とメイドのものではなく、一般的な冒険者の着る様な旅人の服姿である。

 

「二人ともいつもと違った印象で似合ってるじゃねぇか」

「ありがとうございます」

「別に貴方に褒められても嬉しくありません」

「相変わらずつれねぇなぁミクは……カイト坊もそう思うだろ?」

 

 クロモトの指摘にミクを見るカイト。いつものメイド姿とは違い法術師に近い格好で、いつも後ろで束ねていた髪はそのままストレートにおろしている。

 

「いや、このミクも俺はカワイイと思うけどな」

「……カ、カイト様ぁ♡ そのっ……カイト様もお似合いです!」

 

 対してカイトは剣士であるがその姿は斥候、スカウトといった感じの格好で変装の為に帽子を被っている。

 

「実は超接近特化のヒーラーねぇ……騙されて接近したら最後、ナイフでブスリだからなぁ……恐ろしや恐ろしや…………」

 

――シッ。

 

「黙らっ――ケフン。お黙りになられてよろし? クロモト様★」 

 

 笑顔(?)でクロモトを見たミクの手には投げナイフが握られており、またクロモトの後ろの木の彼の首の高さ辺りにもナイフが刺さっている。

 

「殺す気かっ!?」

 

 怒鳴るクロモトを無視し、城下町へとカイトの手を引き進むミク。このパーティー……大丈夫だろうか?

 

「こうしてカイト様と街に出るのも久しぶりですよね!」

 

 笑顔のまま繋いだ手を引くミクに引っ張られるまま街中を進む。市場は賑わいを見せ、国民は皆平和な日常を謳歌しているように見える。

 

「オイ、ミク! 目的地はそっちじゃねーぞ。カイト坊と外に出れたからってデート気分ではしゃいでんじゃねーよ!」

「デート!? そんな……私とカイト様で…………♡」

「俺も居るの忘れんじゃねーよ……ったく、先ずは冒険者ギルドに向かうって話してただろう。それとその『カイト様』って呼ぶの禁止な。あくまで俺らは唯の冒険者として活動すんだから」

 

 クロモトさんの激にミクがピクリと反応する。確かに様付けじゃあそれだけで身分がバレる可能性もある。

 

「ミク。冒険者の間は呼び捨てにしてくれて構わないから」

「呼び捨て?…………カッ、カイトさ…………カイ……ト……!?」

 

 耳まで赤くしたミクが後ろを向いてプルプル震えているが、その口元がニンマリしているのを俺は知っている。お姉さんだけどミクのこういう反応って可愛いんだよなぁ〜

 そんなこんな話している間に冒険者ギルドに到着する。俺とミクの冒険者登録をする為と、今回の旅に同行するギルド推薦の魔術師と合流する為である。

 魔法が使えない訳ではないのだが、俺は火と光の初級魔法。ミクは水と風の初級魔法に回復魔法のみ中級まで。

 クロモトさんは基本の四系統の中級魔法までなら大体使えるらしいが、もっぱら前線で大剣や斧を振るってるのが合ってるのか魔法はあまり使わないらしい。

 

「やっと来たわね! アタシを待たせるとは良いご身分なものね!」

 

 ギルドの入り口からひょっこり一人の少女が姿を現す。もしかして…………

 




 これで四人揃います。

ご報告
 次からお昼頃アップに切り替えますので宜しくお願いします。ストック期間は継続中★


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ヨークランド昔話 その三

 チッパイ教団設立秘話の回★

マ「アナタは巨乳派? それとも貧乳派? 私はカイト王子同様どうでもいい派です(笑)」

助「じぃぃぃぃぃ……=_=」

ウォ「私は美乳派です……そう、イン○グラ様の様な……ゴホン。いえ、何でも御座いません」


「……女神様じゃ…………」

 

 その日、カイト王子のお披露目会に参加していたヨークランド冒険者ギルドのギルドマスターゲンローグは一人の少女にその瞳を奪われてた。

 

 

 

 

 それから暫くの後、とある場所の一室に世界中から集まった有志がその存在の解放を今か今かと待ち侘びていた。

 

「かつて偉大なる先人はこう言った『貧乳はス○ータスだ! 希少○値だ!』と世の女性は何故に巨乳を望むのか……その必要はないのだ。貧乳こそが至高! 貧乳女性よ誇るのだ……そなた達は選ばれた存在なのだと!」

 

 教祖の言葉に先程まで静かに聞いていた信者達が一斉に騒ぎ出す。しかし教祖の二の句が始まるのを察した信者達は改めて静かに傍聴する様に座る。

 

「コホン。さてここに集まりし精鋭達よ。我は長年探し求めていたその女神たる人物に遂に出会う事ができた」

「「「「「!?」」」」」」

「その女神を模した女神像を我らが信仰の神とし、拝める事とする。その女神像がこちらじゃあ!」

 

 教祖の合図と共に布に包まれていた神像が皆の前に姿を表す。

 

「な……なんと」

「これが我らが女神……」

「う、美しい……」

「お、あぁ……」パタリ。

 

 目を瞑り、慈愛の微笑みで両手を天に捧げた聖衣に包まれた白銀の女神像(等身大)……その神々しさに場は歓喜に包まれ、失神する者まで現れる事態となる。

 

「この女神像のモデルが誰なのかは最重要機密とする。そしてもし、女神様本人と会う事があったとしても手を出す事を厳禁とする!」

 

 こうして女神の存在は極秘とされたまま、チッパイ教団は静かに活動を始める事となる。

 しかし、モデルとなった人物が存在する以上、それに気づく信者も何人か出てきてしまうものである。その一人の行動によりミクにチッパイ教団の活動と存在がバレてしまったのが教団設立から二年程経った後だった。

 

 着々と勢力をのばすチッパイ教団に転機が訪れる。それは王宮に務める近衛騎士団の一人だった。多くの武勲をあげ、自身も武門を司る公爵家の三男として身分も高く、努力も重ね、念願の近衛騎士団の一員として選ばれ、王宮に入る事を許された一人の騎士であった。

 

 ある日、警備中に常日頃空いた時間は教団員として女神像を拝んでいた彼の前に、第一王子であるカイトの後ろに付き従うメイドの彼女が姿を表す。

 ピシッとした姿勢で歩くその姿、女神像にそっくりな御尊顔、そして慎ましい○。

 

「…………(居た……本当に居たんだ女神様は!!)」

 

 そんな彼も初めは教団の規律を守り、その存在は教祖であるゲンローグ以外には語らず、たまにすれ違う際にチラリと見たりするくらいであった。

 しかし、ある日……警備の交代時間に遅れそうになり急いでいた時の事である。道が交差する場面で彼は一人のメイドとぶつかりそうになり、咄嗟に避けて、転けてしまうのだった。(因みにこの時彼が転けるほど避けなくてもミクは気づいていて避けてたらしいですが)

 

「う、うわぁ!?」スッテンコロリン。

「……!?」

 

 突然目の前で転けた騎士に驚くミクであったが、心配したのか声を掛けてしまった。

 

「あ、あの、大丈夫ですか?」

「申し訳御座いません! 急いでいた為……アッ……め、女神さ?――ハッ!?」

 

 咄嗟に自身の口に手をやり、自身の言葉を無理矢理に止めた騎士であったが、それは既に手遅れであった。

 

「女神? それって」

「あら? ミク。どうかしたのですか?」

 

 転けたままの騎士とミクの間に割って入ってきた第三者。彼女の登場により…………

 




ミ「やはりあの時に無理矢理にでもぶち壊しとくべきだったんです……ブツブツ」 

カ「…………(ミクはこの事を俺には秘密にしておきたかったんだよな〜最初見た時はビックリしたもんなー)」

 


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その八 ギルドマスターとシルフィー

 連投稿はここまで……にしときます。来週からは……下⬇


 入り口から現れた少女は両手を腰に当て、待ってましたとばかりにカイト一行をジロジロと見ている。

 

「何だ、このチビジャリは……んっ? AAのロクジュ――『ク・ロ・モ・ト・サン?#』――だと!? あっ……グヘッ!?」

「!?」

「うわぁ…………」

 

 余計な事を言おうとしたクロモトにミクからの天誅が下ったようだ。突然自分の胸のサイズを言われ……そうになった少女は腰に当てていた手を、胸を隠すようにクロスさせ、クロモトを睨みつけるように見るのだった。

 

「こんな可愛らしい少女の胸まで凝視して、何を言おうとしてますか#」

「クロモトさん……流石にこんな小さな子どもまでは……」

 

 カイトとミクが少女を守るようにクロモトとの間に入る。当事者の少女はプルプルと体を震わせ、怒りを顕にするように顔を赤らめ、俯いている。

 

「……チビジャリ……子ども……#」

 

 頭を上げた少女は、不気味な笑みと共に猛獣と化した……かと思ったところで、入り口から飛び出してきた誰かによって止められた。

 

「全く会って早々お主らは何をしておるのじゃ! シルフィーも落ち着かんかぁ!!」

 

 止めに入ったのはギルドマスターで、放とうとしていたシルフィーの魔法をディスペルして打ち消し、暴れるシルフィーを後ろから羽交い締めにする形で押さえこんだ。

 

「バッ!?――って、どさくさに紛れてどこ触ってんだ# クソジジイ!!」

「ふ〜む……アレからまた成長しとらん様じゃのう。いや、これで全く問題は無いのじゃが」

 

 幼気な少女を後ろから羽交い締めにして、胸を触る変態ジジイ……うん。ギルティ★

 

「ミク!」

「はい! カイト様!」

「――ウッ!? ヒョ!? ヌオォォォォ!?」

 

 ミクのナイフが少女の胸にのびるジジ……ギルドマスターの腕へと切りかかり、ギル……エロジジイが離れたところにカイトの横凪の一閃が走る……しかし、その攻撃はギリギリのところで見切られてしまった様だ。

 膝から崩れ落ちる少女。その前に武器を構え、ギルドマスターと対峙するカイトとミク。クロモトは……いつもの事なので置いておきましょう。

 

「…………」

「「「…………」」」

「ふむ。また腕を上げたようですなカイト様……それとようこそミク様! 歓迎致します!!」

 

 げんなりとしたミクを横目で見ながら、苦笑いなカイト王子。何かおかしい…………

 

「変態ジ……ギルドマスターは放っといて、彼女を連れてさっさと出発しましょう、カイト様!」

「えっ……う、うぅん――「「ちょっと待てい!!」」――うん?」

 

 ミクがシルフィーの手を取って、出発しようとしたところで、復活したクロモトさんとギルドマスターからのストップがかかる。

 

「出発もなにも先ずは冒険者登録だっつーの!」

「そうですじゃ! それとミク様は手続きの間は是非、教団の方でおくつろぎ下さい!」

「嫌です★ 結構です★ 遠慮します★……でも、仕方ありません……冒険者登録だけは済ませて出ましょう」

 

 仕方なさげに体を180度回転させ、ギルド受付に向かうミク。繋いだ手はそのままにシルフィーもミクに引っ張られていく。

 

「ほら、カイトさ……カイトも早く! あっ、シルフィーは冒険者登録済ませてるの?」

「アタシ? アタシは既にDランクの冒険者よ」

 

 新しい仲間は既に一端の冒険者であったことに驚いているミク。そう考えたら……最初はLvも経験も俺が一番未熟だったよな〜そういえば。それでこの後俺が怒られたんだっけ。ここはあえて怒られときましょうかね。

 

「まだこんな小さな子どもなのにDランクって凄いじゃな――『フン!』――ゴフッ!?」

「『小さな子ども』は余計だよ# それにこれでもアンタらよりかは年上なんだからね!」

「えっ?…………」

 

 そうそう。シルフィーは子ども扱いされるのが嫌な、実はお姉さんなんだよな……見た目は中学生くらいなんだけど。

 ミクが笑顔のまま固まっている。そうなんだよね、ミクよりも年上なんだよな〜

 

「えっ、冗談よね? シルフィーちゃん?」

「いや、事実だから」

 

 そう言うとおもむろにローブのフードを脱いだシルフィー。そしてフードに隠されていた秘密が露わになる。

 

 




 明日からストック切れるまで11:30予定です!


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その九 バストアッパーとモテ男

 チッパイ教団の次は……


「「あっ!」」

 

 フードを脱いだシルフィーを見て、カイトとミクはその理由に気づく事となる。

 

「エルフ界の神童、シルフィー様とはアタシの事よ!」

「神童かどうかはともかく、王と俺以外で唯一巨乳が減っている事に気づいた一人でな、選抜の際に自分から名乗り出てきたらしいぜ、このチビジャリが」

「チビジャリいうなぁー!」 ドゴッ!

「ウゴフッ!?」

 

 シルフィーから放たれた土魔法の【ロックシュート】がクロモトの顔面にめり込む。

 長寿族のエルフは幼少期の期間も長く、50歳を超えたあたりから成人体になっていくのだという。確認したところミクよりも2つ年上だというが、エルフの為若く見えるだけなのであった。

 

「私だって成人体になれば出るとこ出た絶世の美女になるんだから見てろよ〜! それに私の研究する【バスト・アッパー】の秘薬が完成すれば!!」

「【バスト・アッパー】ですって!?」

 

 シルフィーの発言にミクが大きく反応を示す。

 

「ミク様、なりませぬ! そのような激物に手を出されては!」

「黙って下さい★ それでソレ詳しく! シルフィーちゃ……いえ、シルフィーさん!」

 

 ミクの反応にとっさに止めに入ろうとしたギルド……チッパイ教団教祖の手を跳ね除け、シルフィーに駆け寄るミク。

 ミクはカイト父が巨乳至上主義で、カイト母は世界最大の胸を持つだけにカイトも巨乳至上主義なのだろうと思っている。なので胸の小さな自分ではカイトに魅力的に見られていないのではと思っている。

 事実としてはカイトは胸のサイズはどうでもいい派で、大人の魅力というよりは可愛い系の女の子の方が好きだったりする。

 この食い違いが、実はこの物語に大きな影響をもたらしている事を彼らは知らなかった…………

 

「……ったく、痛ってーなぁ。ちっ、あの貧n――『『ギロリ』』――ヒッ……お嬢様方は置いといて、カイト坊だけでも登録するぞ、ゲン爺!」

 

 【ロックシュート】のダメージで鼻血を出しながらもクロモトがカイトを受付に連れて行く。途中余計な事を言わなければ良いのにと思いながらカイトとギルドマスター改ゲン爺が続く。

 

「冒険者ギルドへようこ……え、えっ!? も、もしかして四英雄のクロモト様ですか!?」

 

「ん? そうだが……あぁ、コイツの冒険者登録を頼むわ」

「は、はひ! かしこまりましました!」

 

 カイト達が並んだ窓口に居た少女は、簡潔に登録の仕方と冒険者の説明を行っていく。しかし熱を帯びたその瞳はチラチラとクロモトの方へと注がれている。

 カイトが情報登録用の魔法球に触れた段階で、その少女は意を決し、クロモトへと声を掛ける。

 

 

 

 

「あ、あの、良かったら握手して下さい! 後できたら少しお話を♡」

「ん、あぁ……(8*のBか……ふむ……)」

「新しく入った新人のウリムじゃ。どうじゃ? 中々の逸材じゃろ?」

 

 明るい笑顔が可愛らしい新人受付嬢のウリムさん。後に冒険者内で嫁にしたい娘っ子ランキングで堂々の一位を獲得する彼女は、実は英雄であるクロモトのファンなのであるが、巨乳至上主義のクロモトさんには思い届かずなんだよね……ってかギルドマスター大丈夫か?

 

「英雄であるクロモト様とこうしてお話できてウリム感激です!!」

「あ、あぁ。ありがとう」

「コホンコホン。あぁ〜儂もその四英雄の一人なんだがのぅ?」

「ギルマスはちょっと……」

 

 ウリムさんはちょっと渋めのオジサマが好みで、そのストライクがクロモトさんだったらしい。流石におじいちゃんともいえるギルドマスターには靡かないようだが……今もキラキラとした瞳でクロモトさんを見ている。

 

「あっ、終わったみたいです」

「おう。じゃあ、いい加減あのお嬢様方を読んで来てくれ。俺が行くとまた何か喰らわされそうだから」

 

 それは余計な事を言うからですよ! と心の中でツッコみながら俺はミクとシルフィーの下へ歩いて行った。

 

 




 皆さん恋……してますか?


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その十 ヒンニュウドウメイとメガミゾウ

「ちょっ、近い! 近すぎるからぁ!」

「是非【バスト・アッパー】の事――ひゃん!?」

 

 シルフィーの手を取り、まさに唇が触れ合おうかというところまで迫るミクに、流石のシルフィーも対応に困り、一旦距離を取ろうと腕を伸ばす。その時偶然かシルフィーの手がミクのおっぱいに触れ、ビビビッっとシルフィーの体を何かが走る。

 

「そう……アナタもなのね?」

「シルフィーさん……!」 

 

 それ以上言葉を交わすことなく、二人は頷き合い、そして手を握り合う。ここに貧乳同盟が結ばれた瞬間である。「因みに、後にクロモトさんが巨乳至上主義者と知ったウリムさんもコレに加わるんだよね」とのカイトの話しである。

 こうして熱い絆で結ばれた二人が、熱く語り合っていると、登録を済ませたカイトがミクを呼びにやってくる。

 

「なんか凄く会話が弾んでたようだね。俺終わったから、次ミクの番だよ」

「あっ、はい! ありがとうございますカイト。では行ってきますね」

 

 今度はミクが冒険者登録をするために受付へと向かっていく。その後ろ姿を見つめていると、ふとシルフィーが何かを思い出したかの様に疑問を呟いた。

 

「そういえばアノ娘の顔……どっかで見た覚えが有るのよね?」

「そうなの?」

「どこだったかしら……なんかとっても身近なとこだったと思うんだけど……」

 

 そう悩むシルフィー。カイトもその答えが分からない為、共に悩むのであったが、正解はすぐ側にあるのを二人はまだ気づく事はできなかった。

 

 

 

 

「さぁ! ミク様。登録も済みました事ですし、是非教団――『出発しましょう、カイト★』――そこをなんとかぁ〜『嫌です★』」

 

 笑顔は崩さず、ギルドマスターの誘いを断るミク。その二人の会話にさっきまで悩んでいたシルフィーがハッとした様に思い出す。

 

「そうだ! 女神ゾ――ムグッ!?」

「……メガミゾ?」

 

 何かを発言しようとしたシルフィーの口を瞬時に移動したミクの手が塞ぎ、カイトと距離を取らせる。しかし残念ながら口は他にも存在したのだ。

 

「今もあなたの信者達が女神像の前で祈りを捧げております!」

「クククッ……そういや教団の女神像は……アーハッハッハ!」

「……キョウダン……女神像。あぁ!」

 

 以前ギルドマスターに連れて行かれ見せられた女神像を思い出したクロモトが盛大に笑い出す。カイトも分かったのか納得した顔で思い出したようだ。

 

「そうじゃ! カイト様も是非見て頂きたい!」

「そうだな! カイト坊も一度見とくと良い!」

 

 ギルドマスターとクロモトに両腕を捕まれ、教団へと連行されるカイト。

 

「イヤァァァァ!! カイト様はダメェェェェ!!」

 

 急ぎシルフィーを放し、カイトを奪還しようとしたミクであったが……残念。扉が開きカイト達はその中へと入ってしまった。

 

 



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その十一 ゴコウリン

 ミクちゃんは優しい可愛い女の子です☆ ハイ


 扉を開き、入った中は中サイズの会議室くらいの部屋で奥に祭壇があり、女神像が置かれているのが見える。俺達が入ると同時に中に居た信者と思われる人達の視線が一斉にこちらを向く。

 最初入って来たのが男三人と気づくと信者達は残念そうな顔で下を向く者もいたが、遅れて俺を連れ出そうと入って来たミクを見た途端……場は一転、大盛況、大喝采へと変わる事となった。

 

「め……女神様じゃあ…………」

「女神様が御降臨なされたぁ!?」

「ほ、本物がついに我らが教団に……ウッ、ウウッ……」

「女神様……女神様万歳!」

「「「「「!!女神様万歳!!」」」」」

 

 いざ足を踏み込んでしまった事に後悔しても手遅れな状況に笑顔を引つらせ、鳴り止まぬ女神コールにミクのメンタルは激しい勢いで削られていく。

 

「者共、静まるのじゃ!」

 

 教祖たるギルドマスターの一喝により信者達が一旦静けさを取り戻すが、信者達の息は荒く、嗚咽する声も聞こえる。

 

「さぁ、ミク様。どうかあなたの信者達へお言葉を授けて下さい」

「…………今すぐ解散するか、DELETEされるか選んで下さい★ あっ、カイトは暫く目と耳を閉じといて貰えますか★」

「イエス、マム!」

 

 今のミクには逆らえない……そう察したカイトはそっと瞳を閉じ、両手で耳を塞いだ。

 

「お祈りは済みましたか? 残っている方はDELETE希望でオーケー?…………センメツ★」

 

 何も聞こえない。僕には何も聴こえない。

 男共の野太い悲鳴やミクの笑い声(狂喜地味た)なんてキコエナイ…………

 

 

 

 

「アハハハハハァーー!♪★」

 

 

 

 

 瞳を閉じ、耳を塞いだ状態でどれくらい経っただろう? あたりは静けさを取り戻し、暗闇の中、独り取り残された様な感覚に蝕まれる。

 

「お待たせしました。あっ、まだ目は閉じたままで……扉まで誘導します」

 

 ふと両肩に何かが触れ、ビクリと反応してしまったが、ミクだと分かると俺は肩を押されるままに扉まで誘導され、部屋の外へと出された。

 

「あら、やっと出てきたわね。無事終わったのかしら?」

「ウフフフフフ★ あっ、カイト様もう目も開けてもらって構いませんよ☆」

 

 耳元で囁くミクの声にドキッとしながら目を開けると、ギルドのテーブルで、シルフィーがプリンを食いながら俺達が出てくるのを待っていた。

 

「あぁ〜良いなぁ! 私も食べたいです!」

「一日限定30個だから早く行ったほうが良いわよ」

 

 シルフィーの言葉にミクは疾風の如く売店へと向かっていった。

 

「でっ?」

「『でっ?』って言われても……」

「アンタはあのキモイ連中の同類なわけ?」

「できれば一緒にはしてほしくないかなぁ……別に俺は胸のサイズに拘りはないし」

「そう……ならいいわ」

 

 シルフィーの言葉に、だから入って来なかったのかと納得した俺は、プリンをゲットしてホクホク顔で帰ってくるミクを見て、胸についての話には今後気を付けようと本気で思ったのだった。

 




マ「ミクの雰囲気イメージは鬼がかったリ○ロのRムみたいな感じですかね(笑)」

助「マジュウ……魔獣……キャハハハハハァ!」

マ「……(やべぇ、助手ちゃん怖えよぉ)」

助「はーじま〜るよー☆」


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その十二 モクテキチ 

マ「四人がやっと出発しましたね」

助「ん? 四人? カイト君に、ミクちゃんに、シルフィーちゃん…………!?」

ウォ「あっ、本日ストック連投との事です」


「さあ、行きましょう! カイト、シルフィーさん!」

「シルフィーで良いわよ。変に敬語使われるのも好きじゃないし」

「分かりまし……分かったわシルフィー。これからよろしくね」

「俺もよろしく」

「ふ、ふん。私の足を引っ張らない様しっかり着いてくることね!」

 

 プリンを食べてご機嫌も回復したミクと新メンバーのシルフィー……こうして俺達の旅は始まった。

 

 

 

 

……ん? 何か忘れてる様な……まっ、いっか!

 

 

 

 

「それで? 先ずは何処を目指す気なの?」

「取り敢えず何も分かってない現状だから、情報を集める為に隣国のミットガルズ聖王国で情報収集するつもり。ミットガルズは友好国で、ヨークランド王国の母体国だし、聖王に会見して意見交換をする予定だよ」

「ふ〜ん。聖王にね……って、ウチラみたいなんがそんな簡単に会見できると思ってるの!?」

「「…………」」

 

 城下町から門を出た所でのシルフィーの発言に、アレッ? と思うカイトとミク。てっきり同行メンバーだけにカイトの事は知っていると思っていたミク。そして、そういやギルドマスターが説明する前に今回出てきちゃったんだと気づいたカイト。

 既に会見の申し込みは済んでおり、後は行くだけだったのだが、カイトとミクはお互いを見やり、どうせこの後直ぐに分かる事だからと、自分達の正体をシルフィーにバラす事にした……というかメンバーの事くらい決まった段階で伝えておけよと思った二人なのであった……ん? メンバー?…………!?

 

「はっ!? 王子様に専属メイド!?(って事はコイツが……)」

「「ちょっ……声でかい」」

 

 周りに聞かれてないかと心配した二人であったが、タイミング良く周囲に人影は無かった。

 シルフィーは自身が生活する王国でありながら、その王子の顔を知らなかった。何故ならば研究や調査に没頭するあまり他の事に目を向けていなかったからである。

 

「だから冒険者中はバレない様に王子様とか呼ばないでね」

「なるべく秘密裏に活動する予定ですので」

「ふ〜ん……まぁ、分かったわ」

 

 カイトとの事を上から下までジーっと見つめた後「さぁ、行くわよ」と歩き出したシルフィーであったが…………

 

「シルフィー! ミットガルズはそっちではなく、こっちですよ!?」 

 

 シルフィーの動きが止まり、ギギギと音をたてるかの如く振り向き、何も言わず戻ってきて、正しい方角へ歩みだそうとしたところで、門の内の城下町の方から砂煙を上げながら凄いスピードで走ってくる何かが…………

 

「おぉーい!! お前ら、俺を置いていくんじゃねぇよ!!」

「「「……アッ」」」

 

 合流したクロモトは息を荒くしながら悲しげに語る。

 クロモト、やっとの合流の瞬間であった。

 

「たく……ゴホッゴホッ。置いてけぼりは酷くねぇか?」

「出発時からこんなヘトヘトで大丈夫なの? このお・じ・さ・ん」

「うっせーチビジャリ。これでもまだ30代だってーの!」

 

 再び言い合いを始めた二人にカイトとミクは溜息である。

 




(クロモト:以後、ク)「クロモトです……みんなの俺への扱いが酷かとです……クロモトです……巷では四英雄言われて尊敬、憧れられてるはずの俺ですが最早ただの変態おっさん扱いとです……何処かで名誉挽回せねばと焦ってるクロモトです……クロモトです…………」


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その十三 ケンカスルホド

 ストック 連投中



「またチビジャリって言った……# アタシはエルフだから幼少期が人より長いだけで、成長期に入って成長したらナイスバディな美女エルフになるんだから!」

「でも現状でそのサイズ(AAの*7)じゃあ、期待薄だな」

「なにをぉう!?」

「やんのかゴラァ!?」

 

 取っ組み合いを始めた二人に再び溜息なカイトとミク。クロモトさんももういい大人なんだからとカイトは思いながらも、進まぬ旅路に嘆くのも仕方ないかと思う。

 

「なぁミク。ミットガルズまでなら街道沿いに行けば大して強いモンスターも出てこないし、先に行っちゃおうか?」

「そうですね。私一人でも十分カイトを守り抜ける自信は有りますし」

「お、俺だって戦えるからね普通に!? ミクの事守るから!」

「!?(『守るから!』……キュンキューン♡)」

 

 上機嫌になったミクとカイトは二人を後で追いついて来るだろうと諦め、二人で先に進む事にした。

 

「フン! アンタはいつもオッパイおっぱい、女の胸ばっか見てるからモテないで結婚もできないのよ!」

「うっせー! 俺は理想が高いだけで、別にモテてねーわけじゃねぇかんな! 恋文だって、告白だって……てか、モテないのはそっちの話だろうが!」

「ハン! そんなの信じられないわね!――って、アタシ!? フン! こう見えてアタシ、アイドル並みに人気なんだからね☆ 一緒にしないでよね!」

「な〜にぃー!? 何がアイドルだ! どうせあのチッパイ教団の連中に追いかけられてるだけだろうが!? いいか、あいつらの殆どはお前の胸が好きなのであって、お前自身のファンなわけじゃねーかんな!」

「キィィィィィ〜、そんな事な……あるかもしれない。グウッ…………」

 

 自分に言い寄ってくるチッパイ教団の連中の事を思い出し、心に大ダメージをシルフィーが受けたところで勝敗の勝ちはクロモトに傾く。クロモトはココが攻め時と、さらなる口撃をシルフィーへとぶつける。

 

「それにカイト坊やミクに聞けば、俺の過去の恋愛談の一つ二つは証人として話してくれるさ。俺は結婚できないんじゃねぇ! 理想の女性が現れんのを待ってるだけなんだよ! なぁ、カイト坊、ミク……あれ? 二人ともどこ行った?」

「アタシらが言い争い始めて直ぐ、諦めて先に進んで行っちゃったわよ」

 

 既に見える範囲に二人の姿は無く、完全に出遅れたクロモトとシルフィーである。

 

「馬鹿野郎! それを早く言え!」

「言う間もなくアンタが怒鳴り散らかしてたでしょうが……」

「なにをぉう!?――って、それどころじゃねぇ。ほら立てよ。二人に追いつかねーと」

「ダメ……さっきのショックでアタシもう動けない」

 

 シルフィーは差し出されたクロモトの手を取らず、女の子座りのまま先に進もうとしない。それを見たクロモトは仕方なしと屈み、背中をシルフィーの前へと差し出す。

 

「ダァァァァ、乗れ! 合流するまでだかんな」

「しょうがないわね……運ばれてあげるわ」

「飛ばすからしっかり振り落とされねー様に掴まっとけよ!」

「はいはい。分かっ――って、そう言って背中に当たるアタシの胸の感触――『振り落とすぞゴラァ、このまな板小娘が!』――ま、まな板?……!?#」

 

 始め楽ができるとクロモトの背に飛び乗ったシルフィーであったが、相手がおっぱい野郎だったことに気づいて、余計な事を口走ろうとしたが、それが自分に返ってきてしまったシルフィーであった。(いやぁ〜クロモトさん、それは言いすぎかと笑;)

 

「ちっ、行くぞ!」

「うっ、ウウッ……ウガァ!」ガブリ★

 

 流石にこれ以上離されてカイト達に何かあってはマズイとシルフィーを背負って走り出そうとしたところでガブリと良い音が鳴り響く。

「痛だだだだっ!? バカ、頭噛み付くんじゃねぇー!」

「ふぉれふぁらほぉっひふなふんふぁほん……ひふぁだふぇふぁんだふぁふぁーー!!」カパッ★

「何言ってんか分かんねー!」

「いけぇークロモト号!」

「俺は馬じゃねぇー!」

「キャハハハハハ☆」

 

 この二人大丈夫だろうか?……(笑)

 




マ「因みにシルフィーのセリフ……

『ふぉれふぁらほぉっひふなふんふぁほん……ひふぁだふぇふぁんだふぁふぁーー!!』は『これからおっきくなるんだもん……今だけなんだからぁーー!!)でした」

助「みんな分かったかなぁ?▽?」

 


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その十四 ケイケンシャ 

 ストック 連投中 



 あれは三回目……いや、四回目だっただろうか。正直心が折れそうになっていた。ミクとの婚約が決まり嬉しいはずなのに、また逆行してしまったらと考えると精神不安定になっていた時、俺はクロモトさんに夜呼び出された。

 

「カイト坊……お前何に悩んでんだ? 親しい連中は皆心配してんぞ。これからミクの嬢ちゃんと婚約だってーのにお前がそんな顔してんじゃな」

「……それは」

 

 話したところで信じてもらえるかも分からない……けれどこのままではどうしょうもないとしたカイトは全てをクロモトへと話す事にした。

 

「なるほどな。そういう事だったか」

「信じてくれるんですか?」

「他の連中は兎も角、俺はカイト坊を信じるぜ。お前の瞳に嘘は感じなかったし、言ってしまうとな俺も逆行の経験者だ」

 

 クロモトの経験者発言にカイトは持っていたグラスを床に落としてしまうが、それすらも無視してクロモトへ縋るように側に寄る。

 

「教えて下さい! どうしたらこれから抜け出せるのですか!?」

「落ち着けって。ちゃんと話してやっからくっつくのは止めろ。俺にそっちの気はねーぞ」

「す、すみません…………」

 

 こうしてクロモトの経験談を聞いたカイトは何度かの逆行を繰り返した後、改めてクロモトと話し合い、これで最後と今旅をしているのだ。

 

「…………(今度こそ君を幸せにしてみせる。だからもう少しだけ待っててね、ミク)」

「んっ? カイトどうかしましたか?」

「いや、何でも」

 

 そして僕は再び歩み出した。

 

 

 

 

 クロモトさん達を諦め、街道を進む俺とミク。流石にこの辺はレベルの低いモンスターしか出てこない為問題なく先に進む事ができていた。

 

「流石です、カイト! この辺では一番の強敵のワーウルフも問題なしですね!」

「まぁね……って言いたいけど、こっち見ながら、そのワーウルフ数匹の攻撃を余裕で躱しながら倒してるミクの方が凄いよ」

 

 ワーウルフさん。Lv.12 

 本来なら冒険初心者の登竜門的相手なのだが、俺達にとっては……。

 

「あっ、あそこに休憩所がありますよ! 二人を待つのも含め、一息入れましょう」

 

 そう言って街道沿いにある休憩所にミクが走っていく。こういった休憩所は冒険者のオアシスとして非常に便利な場所なんだけど、だからこそ気を付けないといけない場所でもある。

 

「…………(今回も居るな……隠れてはいるけど)」

 

 休憩所はオアシスであると同時に、冒険者の気が緩みやすい場所でもある為、余計な族達のターゲットにもなりやすいんだよ。

 

「カイトも早く座りましょう。飲み物も用意しますね」

「ありがとう。だけど気を緩め過ぎだよミク。こういう場所だからこそ周りを警戒しないと」

「あっ、すみません。つい――って!?」

 

 ミクも今の現状を悟ったのか、表情が険しくなる。ザコ敵ばかりならいいんだけど。

 

「さて、坊主に嬢ちゃん……素直に金目のモン置いて逃げるなら今の内だぜぇ? あぁ〜嬢ちゃんの方は逃がさねぇけどな! ガハハ!」

 

 下衆な視線でミクを眺める盗賊団のボスに、サブリーダーまで居るし……今までで一番最悪なパターンだな。

 

「カイトに手出しはさせません!」

 

 ミクが俺を庇うように前に出る。その背中に自分の背中を合わせ剣を構える。

 

「背中は任せたよミク。クロモトさん達が追いついて来るまで粘るよ」

「カイト……お任せを!」

「逃げる気はねーか……ならやっちまえ野郎共!」

 

 冒険序盤最大の難所ともいうべき戦いが始まる。

 

 盗賊団。ボスLv.25、サブリーダーLv.20、シーフ達Lv.10〜15

 

 この辺一帯を縄張りとする盗賊団で、ザコは兎も角、ボスはカイトが冒険を始めて最初の自分より格上の敵となる。

 この時点でカイトLv.21、ミクLv.25である。(忘れてる方の為記載)

 




 カイト君は無事ミクちゃんを守りきる事ができるのか!?


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ヨークランド昔話 その四

 戦乙女?……破壊神?……いえ、ただのメイドです(笑)
 ストック 連投中 本日ここまで(´Д⊂ヽ



「あら? ミク。どうかしたのですか?」

「いえ、それが……」 

 

 固まる二人を見つけ、声を掛けたのはメイド長であった。ミクからの説明を聞き、ギラリと光ったその瞳は今だ転けた状態の騎士へと突き刺さる。

 

「……わ、私、警備の任があります故、これにて――『お待ちなさい』――これ……はい」

 

 このままここに居てはマズイ事になると察した騎士はサッと立ち上がり、任務を理由に立ち去ろうとしたものの、メイド長の威圧も込められた言葉に先に進む足が出なくなってしまうのだった。

 

「『女神』とミクを見て、言ったらしいわね? 最近女神信仰なる不穏な者達が増え、謎の活動をしているという情報が上がってきていましたが……あなた、何か知っているのですか?」

 

 嘘は許さない……そういった威圧も込めてメイド長が騎士へと詰め寄る。ミクも騎士の表情が明らかに動揺しているのを見て、これは何かあると察し、騎士をメイド長と挟むように囲い威圧感を出す。

 

「う……うぁ。(教祖様、申し訳御座いません)」

 

 心の中で教祖様であるゲンローグに詫びた後、騎士はその真実を語ってしまったのだった。尚、メイド長の一言もあり、騎士が遅刻した件に関しては不問となるのであった。

 

 

 

 

「ギルドマスターはいらっしゃいますか?」

「失礼ですが、どちら様でしょうか?」

 

 冒険者ギルドのカウンターでのやりとり。突然のギルドマスター指名の呼び出しに不信感を抱いた受付嬢は念の為にと確認を行う。現れたのはミクなのだがフード付きコートのフードを深く被り、顔が余り見えない様な格好だった為、不審者と思われたのだろう。

 

「王宮からの密書をギルドマスター宛に預かっています。本人へと直接渡したいのですが……」

「儂へのお客さんかの?」

「あっ、ギルドマスター」

 

 丁度、ミクが受付嬢に説明したところでギルドマスターが通りかかり声を掛ける。

 

「こちらにお目通しをお願い致します。ギルドマスターのみで」

「ふむ。王宮からの密書と言ったか……どれどれ……!……!?」

 

 密書を読み進めるに連れて、ギルドマスターの表情が厳しく険しいものと変わっていく。因みにこの密書を書いたのはメイド長である。

 

「こちらでは返答に困る内容故、場所を移動しても構いませんかな?」

「構いません」

 

 そしてミクは遂にその部屋へと足を踏み入れる事となったのである。因みに現段階ではゲンローグは密書の使者がミクなのに気づいていません。

 

「さて、文書の件なのじゃが……ん? どうされたかな?」

「…………」

 

 室内に入って教壇に立ったゲンローグが返事をしようとしたのだが、ミクはその教壇の後ろにそびえ立つ女神像に視線を奪われそれどころでは無かった。

 

「あぁ、この女神像が気になりますかな? どうです、素晴らしいでしょう! 我らが女神様じゃ」

「……リート、デ……ト……」

「はっ? 何と?」

「Deリート……DELETE!!」

 

 叫びと共にミクは女神像に飛び掛かり、空中で一回転して女神像の頭から踵落としを蹴り込もうとするが、寸前のところでゲンローグが張った防護障壁に阻まれ女神像は破壊を免れる事となる。

 

「何をなされる!? 使者ど……な、なんと貴女様は!」

 

 空中で一回転した際にフードが捲れその素顔がゲンローグの前にさらけ出され、それを見た彼が使者の正体がミクである事に気づく。

 

「おぉ、我らが女神よ! どうかお静まり下さい!」

「何が女神ですか? 何がチッパイ教団ですか! こんなもの……破壊します#」

 

 キッと女神像を睨みつけるミクを何とか宥めようとする教祖ゲンローグ。しかしミクは聞く耳持たず再び女神像に飛び掛からんといった状況で二人は向かい合ったのだった。

 

 




マ「しかし、当時のミクはゲン爺達チッパイ教団の美辞麗句にのまれ密かに活動する事を条件に許してしまった。まだ若かったのだろう」

助「メイド長(最恐)連れて乗り込んでたら、また違った未来があったんだろうね〜」

 ミク(女神モード)

 全てのステータスが倍になる。笑


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その十五 トウゾクダン

 遂に、クロモトさんの見せ場が!?




「おい、アレって……」

「ちょっ、あの二人盗賊団に襲われてんじゃないの!?」

「チッ! チビジャリの相手なんかしてたせいで!」

「……また頭かじられたいのかしら#」

 

 クロモト達がカイト達を視界に捉えるとまさに危機的状況な事で、何人かは倒している様であるが押され気味な様子が見えた。

 

「そんな事より囲ってる連中に牽制でもいいから魔法ぶっ放してやれ!」

「後で覚えときなさいよ!――ハァァァァァ――【ロックシュート】乱れ撃ち!」

「俺も加勢しとくか。飛んでけ【フレイムボール】!」

 

 

 

 

「ッギャァ!?」

「グッ、アチチ!?」 

「なんだぁ!? 新手か!?」

「来た! こっから押し返すぞミク!」

「お任せを!」

 

 シルフィーとクロモトの放った魔法がカイト達を囲う輪の外側に居るシーフ達を倒していく。

 遠目ながら援軍を確認したカイトとミクは守りに徹していた体制を解き、攻勢へとでる。

 

「新手はたかが二人だ。ビビってんじゃねぇ、こっちの方が圧倒的数で有利だっつーの!」

 

 確かに援軍に現れたのはたった二人だ。しかし、彼らは気づいていなかった……その一人がLv.70を超える四英雄の一人であることを。

 

「しっかり防御障壁張っとけよ!」

「はっ? アンタ何す―『飛んでけぇ!!』――ッキィヤァアァァーーーー!?!?」

 

 担いでいたシルフィーの腰辺りを掴み直したかと思うと、クロモトは槍投げの様にその剛腕でシルフィーを投げ飛ばしたのだった。

 そして、まさに人間ロケットと化したシルフィーはカイトと対峙していたサブリーダーの奇声に反応して振り返った顔面に頭突きという形でめり込む事となった。

 

「「…………」」バタリ。

「…………」

 

 一瞬の出来事にサブリーダーとシルフィーはぶつかった後、声をあげる事も無くその場に倒れた。目の前にいたカイトも衝撃のあまり、言葉に詰まってしまうのだった。

 そんな事になってるとは知らず、クロモトはシルフィーを解放した事で一気に戦闘モードに入り、大地を思い切り踏み込み、シーフ達の目の前まで一瞬で接近すると、豪快に大剣をなぎ払い、近くにいたシーフ複数体をまるごと吹き飛ばした。

 

「オォラァ! どいつがボスだぁ!? かかってこいやぁ!!」

 

 注※Lv.70を舐めてはいけません。

 

「おいおい、嘘だろ? 何で四英雄のクロモトが居るんだよ! オメェ等撤た――グフォ!?」

「よそ見は禁物ですよ★」

 

 まさかのクロモトの出現に、勝ち目が無いと察したボスは慌てて撤退しようとするものの、その隙を見逃すミクではなかった。

 後頭部への強力な一撃でボスの意識は刈り取られ、そのまま地面へと倒れ込む。

 

「アァ!? ボスがヤラれた! に、逃げ……『逃がすと思ってんのか?』――ッヒィ!」

 

 逃げようとしたシーフはクロモトの威圧によりその場から動けなくなる。まさに蛇に睨まれた蛙状態である。

 

「なんだよ、ミクが倒しちまってるじゃねーか」

「お二人が隙を作ってくれましたので」

「しゃあねぇな、残党狩りといくか」

 

 クロモトから離れた位置に居たシーフ達が逃げようとしたところで、炎の壁が立ち昇りシーフ達の行く手を塞ぐ。

 

「【フレイムウォール】の魔法!?」

「……あぁ〜クソ痛いわねぇ。クソモト、どんだけバカ力で投げ飛ばしてくれてんのよ!」

 

 頭を撫でながらサブリーダーと共に倒れていたシルフィーが立ち上がる。ギリギリで防御障壁が間に合ったので大事には至らなかった様である。

 

「おぉ、無事だったか」

「ビキッ# 何が『無事だったか』よ! イタイケな少女を放り投げるとか酷くない!?」

「「それには同意」」

「安心しろ! 他の女の子ではしないから!」

「ふざけんな! お前も吹っ飛んでみろ!」

 

 立ち昇っていた炎の壁が乱回転を始め、近くにいたシーフ達を吹き飛ばしながら、クロモトへと迫る

 

「ッギャァ!」

「ヒイ、助け――グホッ!?」

「おい!? 俺は味方だろうが!」

「知ったことかぁー!」

「…………」

「……ミク、俺達は取り敢えずコイツ等縛り上げておこうか」

「……はい。カイト」

 

 迫りくる炎の渦を避けて逃げ回るクロモトを追うシルフィーを無視し、カイト達は辺り一帯に倒れたまま散らばった盗賊団の捕縛に動くのであった。

 

 チャラッチャッチャチャ〜♪

 

 カイトとミクのレベルがUpしました☆ 

 

 




マ「あまり無かった……(笑)そして、これにてストック放出……」

助「後はマスターのモチベ次第ですね〜」

ウォ「何やらなろうの小説を大量ブックマークされてた様ですが……」

助「うわっ、やな予感……(笑;)」

マ「完結こそ正義!……しかし…………」


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その十六 ウチキリ

 4度目のウチキリとなりました。


「御協力感謝致します!」

 

 王都からやって来た衛兵達に盗賊団の引き渡しが終わり再び出発しようとしたものの、結構な時間が掛かってしまった為、このままではミットガルズに到着しないだろうという話になり、途中にあるオーツ村に急遽泊まっていこうという話になる。

 

「宿が空いてなきゃ、最悪村長家に泊まらせてもらおう。何度かお世話になった事がある」

「オーツ村……オーツさん元気にしてるかなぁ〜」

 

 クロモトは過去の旅で村長と。カイトは学園生時代にグループを組んだ中に村長の息子が居て仲良くなった経緯がある為、むしろ宿が空いてても挨拶くらいは行っていたであろうという話である。

 

「兎に角、そこに行けば野宿しなくても良いのなら行きましょう! 初日から野宿とか私は嫌よ!」

「そうですね。なるべく野宿は避ける方向で(今は冒険者とはいえカイト様に野宿させるのは……)」

 

 シルフィーとミクの意見もあり今日はオーツ村までという話で纏ったのだった。

 

 

 

 

「止まれ! 村に何用だ?」

「俺達はただの冒険者だ。色々あって村の宿に泊まらせて欲しいだけだ」

「ならばギルドカードを――『オーツさん?』――んっ?」

「やっぱりオーツさんだ! 久しぶりです。学園で一緒だったカイトです! 覚えてますか?」

 

 オーツ村に着いたところで門番として立っていた青年に止められる。クロモトが対応しようとしたところでカイトがその青年が自分のよく知る相手なのに気づいて声を掛ける。

 

「カイト?……え、えっ? 何でこんなとこに――いや、何故にいらっしゃるのですかカイト様が!?」

「シィーー!! 今は一冒険者として扱って下さい。それでこの警戒態勢は何かあったのですか?」

 

 カイトの質問に対しオーツが理由を説明するに、最近盗賊団による被害が多くなり警戒態勢を敷いていて、村で一番強いオーツが門番として立っていたらしい。

 

「その盗賊団ってもしかしてさっきの奴ら?」

「ん? もしかして奴らに襲われたのか!?」

「えぇ……まぁ私の魔法で返り討ちにしてやったけどね★」

「オイコラ、お前だけの活躍じゃねーだろ」

「アイタッ! アンタはまたぁ、レディには優しくしなさいよね!」

「レディだぁ? ん〜何処にいんだか、ん〜」

「ピキッ#」

 

 自慢げに語るシルフィーの頭にコツンとゲンコツをクロモトが落とす。また始まった……とカイトとミクは介入を諦め、オーツに詳細を話す事にした。

 

「では盗賊団は既に捕縛されたのですね! いやぁ、そろそろギルドに依頼を出そうかと父と話していたので助かりました。そういえば宿をとの話でしたね。是非、我が家に招待させて下さい。この一報を聞けば、父も喜ぶ事でしょう!」

 

 笑顔のオーツに引っ張られ村長宅へとお世話になる事になったカイト一行。オーツの予想通り喜ぶ村長からのおもてなしを受け、冒険一日目を終えるのであった。

 

 

 

 それからはこれまでと変わることなく冒険を続け、王国へと戻ってきた……今回の旅路に間違いは無かったはず……そして…………

 

 

 




「自分の文才の無さを知り、書き手引退を考えています…………」(追記)引退しました。

助「辞めんのか? 辞めるんかい? じゃあ……暇になる分遊び連れてけー!!(笑)」

ウォ「もはやこれまでか……」

(追記)
マ「お気に入りが100人を超えるとエピローグが、200人を超えると魔王戦が追記予定です(._.)最後のナンチャラ」

助&ウォ「「ムリだな……」」

マ「ひどッ(TロT)!?」


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