舞い降りた世界一の男 (シャト6)
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1話

「……またかよ」

 

こんな感じの景色は何度も見た。

 

「フォッフォッフォ。久しい客人がおるのぉ」

 

「お祖父様!そんな呑気な事を!」

 

で、これまたお馴染みの展開。ただ違うのは、珍しく2人いるってとこだ。

 

「まぁ、説明せんでもお主なら勘付いておると思うが、一応名乗っておこうかの。儂はこの宇宙を取り仕切る神じゃ」

 

やっぱり…ってか会ってるよな俺と…

 

神「まぁの。そしてこっちは儂の孫じゃ」

 

「は、初めまして!」

 

女性は紹介され俺にお辞儀する。

 

神「さて、分かっておると思うが…お主は死んだ」

 

でしょうね。

 

神「まぁ本来なら、転生した世界で寿命で死ぬとこじゃったんじゃが…」

 

そう言いながら神様は、自分の孫娘を見る。この展開って、もしかして…

 

神「お主の思ってる通りじゃよ。この孫娘がお主の命のロウソクを消してしもうての。その上何故か自分のクシャミでそのロウソクを吹き飛ばしてのぅ」

 

孫娘「あう……」

 

…ベッタベタなお約束だよな〜。

 

孫娘「本当に申し訳ありませんでした!」

 

孫娘は土下座をしながら俺に謝ってきた。ってか、神様の世界でも土下座は有効なんだな。

 

神「そこでじゃ。お主には新たに別の世界で幸せに生きてほしいんじゃよ」

 

新たな世界ですか?

 

神「そうじゃ。お主の記憶にはないと思うが、お主は何度も転生しておる」

 

だよな。

 

神「これがお主が今まで転生して来た世界の書類じゃ」

 

俺は神様から書類を受け取り確認する。何々…俺ってずっと同じ名前性別で色んな世界で生きてたんだな。HUNTER×HUNTERに鋼の錬金術師、サクラ大戦シリーズ、転生したらスライムだった件、鬼滅の刃…etc。あ〜、こんなに転生してたのか、俺…

 

「俺どんだけの世界を生きてきたんだよ…しかもどの世界でも嫁さん、恋人複数って」

 

神「お主はどの世界に行ってもモテたからの〜。いわばハーレムってやつじゃ」

 

「そうなのか?」

 

神「そうじゃ。だからお主が今から行く世界では、そ奴らもいる。そしてお主と会いある行動を起こせば、お主と過ごした記憶が蘇る事になっておる」

 

「なるほど。んで、その条件ってのは?」

 

神「それについては教える事は出来ぬ。じゃが、ヒントをやろう」

 

「ヒント?」

 

神「そうじゃ。ヒントはそ奴とお主との思い出じゃ」

 

「思い出か」

 

それぞれ思い出があるのか。けど、今は思い出せないんだよな。

 

神「まぁ、そ奴と会えば全部とはいかんが多少は記憶が戻る。そして思い出を思い出すとすべての記憶が蘇る」

 

「なるほど」

 

神「では、そろそろお主を送るとしようかの」

 

いよいよか。

 

神「お主の特典等は、全て引き継ぎしておく。そして孫娘じゃが…」

 

俺と神様は俺を死なせた孫娘を見る。

 

神「此奴にはお主がいつでも呼び出して力を貸せるようにしておく。何なら気に入ったら、そのままお主が寿命をまっとうするまで面倒を見させてもよいぞ?」

 

「ま〜、取り敢えず向こうに行って決めていいか?」

 

神「よかろう。ではお主を送るぞ。因みに世界はONE PIECEの世界じゃからの」

 

「ONE PIECEか」

 

神「まぁ、お主が海兵になり元帥を目指すか、海賊になって海賊王になるのも自由じゃ」

 

そっか…ま、行ってから考えるか。

 

神「それじゃあ、次は良い人生を送るがよい」

 

「孫娘みたいな奴が出ない事を願うけどな」

 

孫娘「それはもう言わないで下さい…」

 

そして俺はONE PIECEの世界へ送られた。さて、どうなることやら…



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2話

「んっ…んんっ…ここは?」

 

俺は砂浜で目が覚める。

 

『解。無事にONE PIECEの世界へ転生したもよう』

 

「うおっ!?大賢者か。お前もいたのか」

 

『告。大賢者ではなく智慧之王に進化済みです』

 

「そうか。ま、流石にいきなりこの世界に来て、しかも無人島で一人は寂しいからな」

 

『告。マスターと私は一心同体です。ですので、離れる事は不可能だと判断します。決して離しません』

 

あれ…なんか智慧之王が軽くヤンデレっぽいんだけど…気のせいだよな?うん…気の所為と思っておこう…俺の心的に…

 

「さて、取り敢えずこの世界でも今までの特典やスキルが使えるか試すか」

 

俺は早速確認する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2時間後…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うん。全部問題なく使えるな」

 

智慧之王『告。スキルの方も問題なく使用できます。ですが、この世界にある悪魔の実の能力に関しては使用できません』

 

そりゃそうか。いくら前の時に使えるといっても、この世界に2つ存在する事になるからそれは妥当だな。

 

智慧之王『告。ですがそれ以外の事は使用できます』

 

そっか。なら安心だな。まぁ、マグマグとかグラグラは結構好きだったんだけどな。

 

智慧之王『解。全てではありませんが、似たような能力ならば数種類使用可能です』

 

なるほど。

 

「色々と助かった智慧之王」

 

智慧之王『否。問題ありません』

 

しかし智慧之王って毎回呼ぶのも面倒だな。いい名前ないか…

 

「う〜ん…いつも助けてくれるし何でも教えてくれる…教える…シエルってのはどうだ?」

 

シエル『ワタシ…私はシエル。神智核であり、能力を統合する者。大輔様の〝魂〟と共にあり、主の補助を行う者です。大輔様、幾久しく宜しくお願いします』

 

大輔「ああ。これからも宜しくなシエル」

 

シエル『はい!宜しくお願いします大輔様(マスター)!』

 

こうして俺は、新たな相棒と共に、このONE PIECEの世界で生きていくことになるのだった。

 

大輔「さて、シエルの名前も決まったし、まずはこの島での寝床とかの確保だな」

 

ま〜寝床っていったって、秘密道具があるから周囲の安全確保くらいなんだけどな。

 

大輔「シエル。この島に生物とかはいるのか?」

 

シエル『この島を検索した結果、かなり多くの生命の反応を感じます』

 

大輔「その反応の中に人間は?」

 

シエル『いません。おそらくですが、この島には主様(マスター)の様に会話が成立する者はいないと思われます』

 

なるほど。それさえ分かれば色々対処できそうだな。けど、ホント流暢に話すようになったよな…シエル。

 

大輔「取り敢えず島を探索するか」

 

俺は島の奥に進んでいった。

 

大輔「……」

 

分かってはいたが…やっぱジャングルだな。

 

大輔「まあ分かってた事だが…」

 

ジャングルなのは置いとくとして、今現在の年月が知りたいな。

 

大輔「シエル、現在の月と年って分かるか?」

 

シエル『否。流石に私もそこまでは分かりかねます』

 

ですよね〜…分かってたけどさ。

 

大輔「どうすっかな〜」

 

シエル『マスター、取り敢えずこの島での拠点を決めませんか?』

 

大輔「それもそうだな。秘密道具のあるから衣食住は困らないしな。やることは場所決めか?」

 

シエル『否、それと周辺の安全確認くらいかと』

 

周辺の安全確認ね。

 

大輔「ってか気になったんだが、俺はこの世界でどれ位の強さなんだ?」

 

シエル『解。マスターの強さは、情報を元に解析した結果、ほぼ敵なしです』

 

大輔「…はい?」

 

今なんてった?敵なし?俺の聞き間違いか?

 

大輔「悪いシエル。もう一回言ってくれ。俺が何だって?」

 

シエル『解。この世界にマスターに勝てる人物はほぼいません』

 

聞き間違いじゃなかったか〜…ん?でも気になる事も言ってるな。

 

大輔「なあシエル。ほぼ敵なしって言ったけど、ほぼは何に当てはまるんだ?」

 

シエル『解。【悪魔の実】の自然(ロギア)系には、多少手間取ると思われます』

 

大輔「あ〜、自然系か」

 

そりゃ確かにてこずるわな。一応覇気使えるから問題ないけどもさ。

 

シエル『告。その覇気ですが、神からの情報によると武装色、見聞色、覇王色の3種類以外に【流桜】というのが存在します』

 

大輔「流桜?」

 

シエル『解。流桜とは、覇気を体に纏い流すことで、攻撃や防御をします。そして、物体に触れずに纏った覇気が敵の内部まで浸透し、敵を内部から破壊する技です』

 

敵を内部から…

 

大輔「それは是非とも習得したいもんだ」

 

とはいえ、どこで習得できるのやら。

 

シエル『解。流桜は主に【ワノ国】と呼ばれる場所が特に盛んという情報です』

 

ワノ国か。行ってみたいが、流石にどの辺にあるかはエコーロケーションでも厳しいな。

 

大輔「取り敢えず船出してこの島を出るか」

 

俺はポケットから船を出す。

 

大輔「ほどほど海賊船〜!」

 

見た目は立派な帆船だが、実際はモーターボートなんだよなこれ。

 

大輔「っと、この海賊マークは消しとかないとな」

 

俺はボタンを押して、帆を真っ白に変えた。

 

大輔「さて、取り敢えずの目的はこの世界に大海賊時代を生み出した、海賊王が生まれた海【東の海】に向かうか」

 

船橋に向かって発信ボタンを押して出発する。

 

大輔「後は…自家用衛星〜!」

 

これを打ち上げて、この世界の世界地図を撮って船に読み込ませれば、ボタン1つで目的地に向かえる。

 

大輔「本当、秘密道具様々だよな」

 

シエル『……』

 

シエルが秘密道具に嫉妬してることを俺はまだ知らなかった…



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3話

自家用衛星で世界の写真を隅から隅まで撮影し終わり、それを船に読み込ませて自動運転にして今日は眠るのだった。んで俺は今現在…

 

シエル「……」

 

大輔「あ〜…いい加減機嫌直してくれよシエル…」

 

現在俺の精神世界で、頬をパンパン膨らませてるシエルの機嫌を直している。なんでも、俺が秘密道具に頼りすぎて、自分に頼ってくれない事に嫉妬したのだそうだ。ってか、見た目がリムルだからそんな風に膨れても可愛いだけだぞ…

 

シエル「…告。可愛いは嬉しいです。ですが秘密道具に嫉妬します」

 

大輔「仕方ないだろ。流石にこの世界の地図がないと、どこに向かえばいいか分からないだろ?地図があれば、船の移動はもちろんどこでもドアも使えるようになるしさ」

 

スキマを使えばいいんだが、これから仲間とかが増えた場合、あの目だらけの中を進むのに根性いりそうだしよ。

 

大輔「…悪かたって。けど、それ以外はお前の力が必要なんだからさ」

 

シエル「…今日一緒に寝ることを要望します」

 

大輔「分かったよ」

 

ふぅ…なんとか機嫌が直ったか。やれやれ…

 

大輔「……」

 

リムル達…どうしてるかな。もしかしたらこの世界にいるのかな?さくら達や、今まで会った連中の誰と出会えるか…

 

大輔「ま、それも楽しみの1つだな」

 

そして俺も眠りにつくのだった。翌朝、昨日から衛生から送られた写真を船に転送していたので、どれくらい進んだか見てみる。

 

大輔「えっと…オシッ!取り敢えず東の海の分は登録できてるな」カタカタ

 

これで当初の目的の東の海に行けるな。

 

大輔「なら目的地をセットしてっと…」

 

取り敢えずパッと見で出てきたこの島でいいか。コンピューターに目的地を入力すると、船は進路を変え発進した。

 

大輔「さて、取り敢えずはこれでヨシッと」

 

 

グゥ〜…

 

 

大輔「腹減ったし、ひとまず飯にするか」

 

材料はないから、暫くはこれに世話になるな。

 

大輔「グルメテーブルかけ〜!和食の朝食セット」

 

そう言うと、炊きたてご飯、味噌汁、漬け物、鮭、生卵、味付け海苔が出てきた。

 

大輔「うんうん。これぞ日本の朝食だ。それでは、いただきます」

 

俺はパパっと飯を食い終わり、甲板に出てパラソルとデッキチェアを出してのんびりする。ポカポカ陽気もあって、俺はいつの間にか眠っていた。普段はこんな事はないんだが、頼れる相棒がいるんで気が緩んだんだろうな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シエル『告。東の海の初めての島に到着しましたよ』

 

大輔「ん…ああ、着いたのか。俺が寝てる間なにか変わった事はあったか?」

 

シエル「告。特に問題はありません。ですが、隣を見て下さい」

 

隣?…って、思いっ切り海賊船が停まってるじゃねぇか!

 

大輔「…どうやら誰も船にはいないみたいだな」

 

シエル『解。船内に気配はなく、すぐそこのBARから複数の気配を感じます。後、この島はドーン島といい港があるフーシャ村に停泊してます』

 

ふ〜ん、フーシャ村ね〜…っておい、って事はここはもしかして…

 

シエル『解。この世界の主人公であるモンキー・D・ルフィの産まれた村です』

 

おいおいおいおい!よりによって東の海最初の島がそこかよ!

 

大輔「…ま、着いたもんは仕方ねぇか。って事は、この海賊船は赤髪のシャンクスの船って事か」

 

取り敢えず俺も人気があるBARに向かうか。船を降りてBARに近付くと、随分賑やかな声が聞こえる。俺はそのまま中に入ると、客は完全に赤髪海賊団の連中だけだった。

 

「あ、いらっしゃいませ」

 

大輔「……」

 

俺は取り敢えず空いてるカウンター席に座る。少し離れた場所には、麦わら帽子を被ったシャンクスと、その隣で肉を食べてる子供。更にその隣には髪の色が半分ピンク半分白の女の子が座っていた。

 

「ご注文は?」

 

大輔「この店のオススメをお願いします」

 

「かしこまりました」

 

若い女性の店主は、料理に取り掛かった。それを見てなのか、シャンクスが俺に話しかけてきた。

 

シャンクス「隣いいかな?」

 

大輔「…ええ、どうぞ」

 

わざわざ俺の隣に座ってきたシャンクス。何の用やら…

 

大輔「…それで、赤髪のシャンクスが私に何かご用で?」

 

シャンクス「なんだ、やはりバレていたか」

 

大輔「ええ。貴方は有名ですからね。懸賞金10億4千万ベリーの赤髪海賊団船長?」

 

シャンクス「ほう…」

 

俺がそう言うと、シャンクスは真剣な表情で俺を見る。他の船員達も、俺達の会話を聞いている。

 

シャンクス「じゃあお前は、俺の首を取りに来たのか?」

 

大輔「…別に特に興味はないですね。取って欲しいなら取りますが?」

 

少し挑発じみた感じで俺は答える。

 

シャンクス「ほう、お前面白い奴だな。俺の首に興味がないか」

 

「お頭相手によく言う小僧だな」

 

煙草をくわえた男がそう言う。

 

大輔「まあ、事実ですから」

 

シャンクス「面白い。どうだお前、少し俺と勝負しないか?」

 

大輔「勝負ですか?」

 

また急な事を…

 

シャンクス「ああ。お前が勝ったら、ここでの飲み食いの支払い、俺達がいる間全てみよう」

 

大輔「それはなんとも魅力的な話で」

 

シャンクス「その代わり、俺が勝ったら俺の仲間になってもらおうか」

 

そうきましたか。ま、飯代がシャンクスがいる間タダならいいか。

 

シエル『注。覇王色等を使う時は用心してください』

 

だな。流石にシャンクス並の覇王色を相手にすると、下手すりゃ周囲がヤバい事になるだろうしな。

 

大輔「分かりました。その勝負引き受けます」

 

シャンクス「決まりだな!」

 

そして俺は、シャンクスと勝負することとなりお互い外に出るのだった。



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4話

外に出た俺とシャンクス。その後を赤髪海賊団の連中と先程の子供二人。更には店の女主人まで出てきた。

 

シャンクス「勝負の内容は、どちらかが参ったと言うか一撃を入れれば勝ちってのでどうだ?」

 

大輔「それで構いませんよ」

 

シャンクス「なら…おいベックマン!合図を頼む」

 

ベックマン「…分かった。このコインが地面に落ちたら始めろ」

 

そしてベックマンはコイントスをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チャリン…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コインが落ちたと同時にですシャンクスが突っ込んで来た。

 

大輔「おっと!」

 

シャンクス「ほう…俺の初手を避けるか」

 

大輔「偶々ですよ」

 

さて、どうするかな…秘密道具は出してる間にやられそうだからパス。となると、俺も刀で対抗だな。

 

大輔「投影・開始」

 

俺はさくらの刀、霊剣・荒鷹を投影した。いきなり現れた刀を見て、シャンクスを始め全員が驚いていた。

 

「どこから刀が!?」

 

シャンクス「お前、悪魔の実の能力者か?」

 

大輔「残念ながら違いますね。私は悪魔の実は食べてません」

 

シャンクス「なんだと!?」

 

そりゃ驚くわな。さて…そろそろ反撃と行くか。行くぞシエル!

 

シエル『了。サポートは任せて下さい』

 

俺は刀を構え、深く呼吸をする。

 

大輔「シイィィィィ…」

 

シャンクス「ムッ」

 

大輔「雷の呼吸、壱の型。霹靂一閃!!!!」

 

シャンクス「!!?」

 

雷の呼吸で、俺は一気にシャンクスに詰め寄る。だが、流石に直線じゃ駄目だったみたいで防がれた。

 

大輔(これを防ぐか。流石は次期4皇。あれは今までは初見殺しだったんだけどな)

 

シエル『解。マスターの攻撃が直線と判断し、武装色と見聞色で対応されたと思われます』

 

なるほどね。この時点で10億の首は伊達じゃないか。

 

シャンクス「……」

 

「…おい、お頭が押されたぞ…」

 

ベックマン「ああ。あの小僧、ただモンじゃねぇ…」

 

「シャンクスが…」

 

「スッゲ〜!」

 

ギャラリー達はそれぞれ感想を言う。

 

大輔「初手で対応しますか。これは驚きですね」

 

シャンクス「ハッ!皮肉にしか聞こえないがな」

 

大輔「ですが…」

 

悪いがもう終わらせてもらうぞ。

 

大輔「ザ・ワールド!」

 

懐中時計を使って時間を停止させた。そして俺はゆっくりとシャンクスに近づき、刀を喉元に近づけた。

 

大輔「…そして時は動き出す」

 

時間を解除した。

 

シャンクス「なっ!?」

 

いつの間にか、自分の喉元に刀を突きつけられてるのに、驚きを隠せないよなシャンクス。

 

「嘘だろ…」

 

ベックマン「お頭が…」

 

「負けた…」

 

「嘘…シャンクスが…」

 

「負けた…」

 

シャンクス「……」

 

大輔「勝負あり…ですね」

 

シャンクス「ああ…参った」

 

こうして、勝負は俺の勝ちで終わったのだった。

 

大輔(ま、流石にあれは卑怯だったか?)

 

シエル『解。これ以上勝負が長引けば周囲に被害が出た可能背もあるため、これで良いかと』

 

ま、そうだな。

 

シャンクス「いや〜参った参った。まさか負けるとは思いもしなかったな」

 

大輔「いえ、今回は運良く勝てたに過ぎませんよ」

 

シャンクス「運良く…か」

 

シャンクスはなにか言いたそうだったが、これ以上何も突っかかってこなかった。ま、それはそれで助かるんだけどな。

 

「お前スゲ〜な!シャンクスに勝つなんてよ!」

 

大輔「ハハハッ、偶々だよ。えっと…」

 

「俺はルフィ!将来は立派な海賊になるんだ!」

 

大輔「ほう、それは随分大変な夢だな。隣の子は?」

 

シャンクス「コイツはウタ。俺達赤髪海賊団の音楽家で俺の娘だ」

 

ウタ「…よろしく」

 

ウタはシャンクスに隠れながらも挨拶してくれた。

 

大輔「ルフィにウタちゃんか。俺は大輔。よろしくね二人共」

 

ルフィ「おう!」

 

ウタ「…よろしく」

 

シャンクス「よし野郎ども!大輔が俺に勝った事を祝して宴だ!!」

 

『おおおおおおおっ!!!!!』

 

負けた癖に勝者の俺を祝うって、余程心が広いのか馬鹿かだな。

 

大輔「ま、悪い気はしないがな…」

 

そう呟きながら、俺もジュースの入ったグラスを持ち、シャンクスやルフィ、ウタと乾杯するのだった。



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5話

シャンクスとの勝負から数ヶ月が過ぎた。俺は未だにシャンクス達と一緒にフーシャ村に滞在している。寝泊まりは最初は少し置くばった所にキャンプする予定だったが、店の女主人マキノが滞在する間部屋を貸してくれると言ってくれたので、俺はそれを甘んじて受けた。だが、流石にタダというのは申し訳なかったので、店の手伝いや買い出し何かを手伝うことにした。本人は別にいいと言ってくれたが、流石にそこまで甘い考えは持っていない。

 

大輔(ま、一番最初の俺だったらラッキーって思ってただろうな)

 

料理をしながらそんなことを考えていた。

 

大輔「マキノさん、お願いします」

 

マキノ「ええ」

 

俺が料理を作り、それをマキノが客に持っていく。最初は連携が取れなかったが、数ヶ月も続ければ阿吽の呼吸よ。今日はシャンクス達も航海に出てて留守だ。ルフィも祖父のガープに連れられ強引に修行に行っている。なのでいつもより酒場は静かだ。

 

マキノ「あ、いけない。調味料切らしちゃってた」

 

大輔「ああ、それだったら自分が買い出しに行きますよ」

 

マキノ「そう?それじゃあお願いしようかしら」

 

大輔「ええ、任せて下さい」

 

そして俺は、調味料の買い出しに店を出た。数種類の調味料を買い店に戻ると店が荒れておりマキノの姿がなかった。

 

大輔「どういうことだ?」

 

村長「大輔!」

 

大輔「村長さん、マキノさんは?」

 

村長「マキノは山賊に連れて行かれた…」

 

大輔「なんですって!!」

 

村長が言うには、その山賊は昔からマキノの事を狙っており、何度も結婚を求めてきたそうだ。だが、そのタイミングでシャンクス達が店に入り浸り、中々手が出せないでいたそうだ。今回シャンクス達が航海に行ってるタイミングを狙って拐ったそうだ。

 

大輔「村長、その山賊のアジトはご存知ですか?」

 

村長「ああ、それなら…」

 

俺は村長から山賊のアジトの場所を聞き出し、急いでそこに向かった。一応念のため、シャンクス達が戻ってきたらそこに来てもらうよう伝言も頼んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゲヘヘへ…きょ、今日こそはこの俺様と結婚してもらうぞ。マキノ」

 

マキノ「やめてください!私は結婚する気なんてありません!」

 

「ゲヘヘへ。そう言ってられるのも今のうちだ!」

 

山賊の人はそう言いながら、剣で私の服を切っていく。

 

マキノ「…やめて…下さい…」

 

「ゲヘヘへ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドッカーン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『!!?』

 

すると外から爆発音が響き渡った。

 

「な、何事だ!」

 

「た、大変です頭ァ!侵入者です!!」

 

頭「ああ?侵入者だと。人数は!」

 

「そ、それが…1人です!」

 

頭「1人だと?だったらさっさと始末しろ!」

 

「で、ですがそいつは尋常じゃない程強…ギャア!!」

 

報告してた部下が、何者かに斬られた。

 

『!!?』

 

「よう…テメェか、ウチの大事な店主を連れ去ったって山賊はよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大輔「よう…テメェか、ウチの大事な店主を連れ去ったって山賊はよ?」

 

ようやく到着した。道中も山賊の部下が多いこと多いこと。だが、俺は更にマキノの様子を見てキレる事になった。

 

大輔「テメェ…マキノになにした?」

 

頭「な、何って…決まってるだろう!これから夫婦の契りをすんだよ!」

 

大輔「夫婦の契り…ねぇ。女を無理やり襲うのが夫婦の契りなのか?」

 

俺は山賊達を睨みつける。

 

頭「くっ…テメェ等!相手は1人だ!やっちまえ!!」

 

残ってた山賊達が俺に襲い掛かってくる。

 

大輔「雑魚が…いきがんじゃねぇぞ!!!

 

俺はマキノを除いた連中を思いっ切り睨み付けた。山賊の頭以外は気絶した。

 

頭「なっ!?」

 

大輔「テメェだけは、直接俺が手を下してやる!」

 

俺は山賊のトップの頭を片手で掴み上げる。

 

頭「は、離せ…!」

 

大輔「離すわけねぇだろうが。あの世で後悔しな…」

 

俺はマキノに見えないように自分で壁を作った。

 

大輔「蛇咬(スネークバイト)!!!!」

 

そして、山賊の頭の頭を握り潰したのだった。

 

大輔「……」

 

俺はマキノの方に行き、着てた上着を着せた。

 

マキノ「あ、あの…」

 

俺はマキノを優しく抱き締めた。

 

大輔「もう大丈夫です。本当に無事で良かった…」

 

マキノ「うぅ…えぐっ…」

 

やはり怖かったのだろう。マキノは緊張の糸が切れたのだろう。俺の胸の中で泣いた。散々泣きつかれたのだろう。そのまま眠ってしまったので、俺はマキノをおぶって酒場に帰った。山賊のアジトを出ると、シャンクス達がいた。どうやら村長から話を聞いて駆けつけてくれたようだ。

 

シャンクス「大丈夫か!」

 

大輔「ああ。本人は泣きつかれて眠ったがな」

 

シャンクス「そうか…」

 

大輔「取り敢えず帰るぞ。マキノを寝かしてやらねぇと」

 

シャンクス「そうだな」

 

俺達は山を降りて行く。

 

シャンクス「その喋り方と、覇王色の覇気について聞いてもいいか?」

 

大輔「ああ。話し方はこれが素だよ。敬語の方が、何かと警戒されにくいんでな」

 

シャンクス「そうか」

 

大輔「んで覇気は全て使える」

 

シャンクス「やはりそうだったか」

 

やっぱり気付いてたか。流石は四皇だな。

 

大輔「ま、なにはともあれマキノの奴が無事で良かった。後は、今回の事がトラウマにならなきゃいいがな」

 

シャンクス「……」

 

俺の言葉に、シャンクスは何も言わなかった。シャンクス自身もそれを心配してたからだ。酒場につきシャンクス達と別れマキノを部屋で眠らせた。俺も自分の部屋に戻ろうとすると…

 

マキノ「いや…やめて…」

 

マキノは寝言で魘されていた。

 

大輔「……」

 

このままにするのもあれだし、悪いが一緒に寝るか。ベットに入り魘されるマキノの頭を撫でると、安心した表情になりスヤスヤ寝始めた。俺もそのまま目を閉じて眠りについたのだった。



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6話

大輔「う…うぅ〜ん…」

 

俺は朝日が目にかかり目が覚める。隣で寝てたマキノの姿は見当たらない。

 

大輔(…取り敢えず下に降りてみるか)

 

ベットから出て下に降りると、マキノは普段通りに店の開店準備をしていた。

 

マキノ「あ、大輔さん」

 

大輔「あ…っと、おはようございますマキノさん」

 

マキノ「昨日はその…ありがとうございました」

 

大輔「いえ、マキノさんが無事で良かった」

 

マキノ「それと…その…マキノって呼んで下さい///」

 

いや、いきなり呼び捨てですか!?

 

マキノ「それと、口調もあの時みたいで大丈夫です///」

 

大輔「…そうか」

 

マキノ「はい!」

 

俺が素の口調でそう言うと、マキノは笑顔でそう言うのだった。

 

シエル『……』

 

んでシエルさん、お前はお前でいいところがあるんだから。

 

シエル『…今日精神世界で一緒に寝ることを所望します』

 

はいはい…取り敢えず今のところはマキノは普通で安心した。そう思いながら俺は外に出てストレッチをする。

 

シャンクス「起きたか」

 

大輔「あ、おはようございます」

 

ストレッチの最中にシャンクスが話し掛けてきた。

 

シャンクス「ああおはよう。話し方は昨日のままで構わんぞ?」

 

大輔「…それもそうだな」

 

既に赤髪海賊団の連中にはバレてんだし、今更感もあるな。

 

シャンクス「しかし、まさかお前があそこまで力を持っていたとはな」

 

大輔「まあな。流石にプッチンときたからな。ま、今のところはマキノの奴は普通にしてるから安心だが…」

 

シャンクス「そうか…」

 

するとシャンクスは俺の横に座る。

 

シャンクス「なあ大輔。お前さえよければ、次の航海一緒に来ないか?」

 

大輔「なんだと?」

 

まさかの誘いに俺は驚く。

 

大輔「どういう風の吹き回しだ?」

 

シャンクス「いや、お前の強さならウタの護衛を任せたいと思ってな」

 

大輔「護衛?」

 

シャンクス「ああ。以前海賊に襲われた時、いつも通りウタは船内で待ってたんだ。だが、俺達の隙をついてその海賊はウタを攫おうとしてな。その時は間に合ったが、またないとは限らない。だから、次の航海でお前にウタの護衛を頼みたい」

 

シャンクスはそう言うと、俺に頭を下げた。まさかこんな奴に頼むなんてな。

 

大輔「ま〜俺はいいが、後はウタ本人から了承をもらってくれ」

 

シャンクス「それに関しては大丈夫だ。ウタ本人に既に了承済みだ」

 

外壁から埋めてんじゃねぇよこの船長!

 

シャンクス「それにな、ウタがお前のことを気に入っててな」

 

大輔「ウタが俺を?」

 

特に気に入られるような事下覚えないんだけどな?

 

シャンクス「ま、歳の近いルフィもだが、お前もウタからしたら年上だが兄貴的存在だろう」

 

大輔「兄貴…ね」

 

確かにここ暫くは、ウタやルフィとの付き合いも長くなったのか、2人は俺に懐いてくれてる。悪い気はしないがな。

 

大輔「ま、本人の了承もあるなら、次の航海の護衛は引き受けた」

 

シャンクス「そうか。よろしく頼む」

 

こうして俺は、次の航海でシャンクス達と一緒に行くことが決まった。

 

大輔「ところで、次の航海はどこなんだ?」

 

シャンクス「ああ。ウタの為に音楽で一番有名な島、エレジアだ!」



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7話

俺は今、赤髪海賊団の船で音楽の島エレジアに向かっている。まだマキノの事が心配だが、万が一何かあった時の為にある物を渡した。マキノに危険が迫れば、すぐに俺に探知できる代物だ。それを渡した後、マキノは…

 

マキノ『ありがとう。大切にするわ。だけど、早く帰ってきてね』

 

そう言いながら、俺達を見送ってくれた。ま、ルフィに関してはいつも通り「俺も連れてけ!」ってだたこねてたけどな。

 

シャンクス「どうだ大輔!俺達の船は!」

 

大輔「流石は有名な海賊だ。立派な船だな」

 

シャンクス「だろう!」

 

俺の答えに満足したシャンクスは、嬉しそうに笑う。んで…

 

大輔「ウタはいつまで俺の膝に座ってんだ?」

 

ウタ「別にいいでしょ…それとも、ダメ?」

 

そんな顔で言われたら駄目なんて言えるか!見ろ!シャンクスが思いっ切り睨んでるし!

 

大輔「…まあ、ウタがいいならいいが」

 

ウタ「やった♪」

 

再び俺にもたれかかり、海を眺めていた。…だからシャンクスさんや、俺は何もしてませんって…

 

シエル『告。シャンクスから微量ではありますが、覇王色の覇気を検知しました』

 

でしょうね…わざわざご報告をどうもシエル…俺とウタをずっと睨んでるシャンクスの視線を無視して、俺は海を眺めるのだった。

 

ベックマン「お頭、目的の島に着いたぞ」

 

シャンクス「…そうか。ウタ、大輔。あれが音楽の島、エレジアだ」

 

シャンクスが指差す方を見て、ウタは目をキラキラさせていた。エレジアは祭りなのか、随分と賑やかだった。船は接岸し、島に降りる。

 

ヤソップ「随分と賑やかだな!」

 

大輔「確かに」

 

すると船員の1人が近寄ってきた。

 

「お頭、何でも今島でコンサートが行われてるみたいだ」

 

コンサートと聞いて、ウタの後ろで結んだ髪がピンと立つ。耳かよ…

 

ウタ「コンサート!シャンクス!私コンサート出てみたい!」

 

シャンクス「それはいいが、途中で参加できるもんなのか?」

 

大輔「どうだろうな。取り敢えずその開催する会場に行けば責任者位いるだろ」

 

シャンクス「そうだな」

 

取り敢えず俺達は、コンサートが行われる会場に向かった。会場は既に人が入っており、今か今かと始まりを待っていた。

 

シャンクス「少しいいか?」

 

「君達は…赤髪海賊団だね。この島に何か用かな?」

 

シャンクス「ほう、俺達が海賊だと知ってるか」

 

「君は有名だからね。私は、ここエレジアを収めている王のゴードンだ」

 

シャンクス「知ってると思うがシャンクスだ。実は俺の娘がコンサートに参加したいと言ってな。飛び入りで参加できるか聞きに来たんだ」

 

ゴードン「おおそうか!音楽好きなら、海賊でも大歓迎だ!もちろん参加できるから、是非とも参加してくれたまえ!!」

 

シャンクス「そうか。よかったなウタ」

 

ウタ「うん!」

 

こうしてウタの参加が決まり、俺達は最前列でステージで歌うウタの歌声を楽しんだ。歌い終わると、会場はスタンディングオベーションに包まれていた。俺も自然に拍手をしていた。

 

ゴードン「素晴らしい!君の歌声はまさに世界の宝だ!ここには音楽の専門家達や、楽器、楽譜が集まっている!是非このエレジアに留まってほしい!国を挙げて歓迎する!」

 

ここまで言わせるとは、本当にウタの歌は凄いんだな。そしてその日の夜、パーティが開かれた。あの後シャンクスとウタは話し合い、ウタ自身がシャンクス達と行くと伝えたそうだ。それを聞いたゴードンもウタの意見を尊重した。その代わり、ここで最後に色んな歌を歌ってほしいとお願いされ、いろんな楽譜を見てウタは歌っていた。

 

大輔「ホントに歌うのが好きなんだな。ウタの奴は」

 

俺は用意された食べ物を食べながらそう呟く。

 

シエル『告。近くで悍ましい気配を感知しました』

 

突然のシエルの報告に、周囲を警戒する俺。周囲を確認してると、ウタが持ってた楽譜から嫌な気配を感じた。

 

シエル『注。あれが悍ましい気配の原因です』

 

俺とシエルの意見は一致し、急いでウタに近づく。

 

大輔「止めろウタ!」

 

だが一足遅く、ウタはその楽譜の歌を歌ってしまった。その瞬間、凄まじい気配が爆発した。楽譜から出てきた化け物は、俺が見ても一目でヤバいと思う奴だった。

 

大輔「このままじゃ島の住人がヤバいぞ!シエル!この島にいる人間全員を感知してくれ!」

 

シエル『了…探知を開始します…成功しました。エレジア中の人間をスキャンしました』

 

流石だ相棒!だったら後は、俺のスキマに暫く閉じ込めとくだけだ。シャンクス達赤髪海賊団以外を全員俺のスキマに閉じ込めた。

 

シャンクス「おい大輔!」

 

大輔「エレジア中の人は安全な場所に避難させた!後はあの化け物を止めてウタを救うだけだ!」

 

シャンクス「分かった…野郎ども、気合い入れろ!」

 

『おおっ!』

 

そして俺やシャンクス、赤髪海賊団の連中でウタを呑み込んだ化け物を退治する。

 

シャンクス「俺の娘を返せ!」

 

大輔(シエル!宝具を使っても問題ないか!)

 

シエル『解。宝具を使っても中にいるウタにはダメージはありません』

 

大輔「だったら…シャンクス!少しだけ時間を稼いでくれ!」

 

シャンクス「なんだと!」

 

大輔「後できれば、コイツを海の方にやってくれ!!」

 

シャンクス「何か策があるんだな。よし、野郎ども!大輔の時間を稼ぎながら、コイツを海の方に誘導するぞ!」

 

『おおう!』

 

シャンクス達は俺の指示で、化け物を海の方に誘導しながら時間を稼いでくれた。

 

大輔「投影・開始!」

 

俺はエクスカリバーを投影し、技を放つため集中する。

 

大輔「……ヨシッ!敵から離れろシャンクス!」

 

シャンクス「お前ら!敵から離れろ!」

 

俺の合図で、シャンクス達全員敵から離れた。敵は離れたシャンクスから俺にターゲットを変えた。

 

大輔「…これで終わりだ!ウタを返してもらうぞ!束ねるは星の息吹。輝ける命の奔流。受けるが良い。約束された勝利の剣(エクスカリバー)!!

 

エクスカリバーを振り、光が化け物を呑み込んだ。

 

「!!!!!!!」

 

化け物は声をあげることすらできず、そのまま消滅し呑み込んでたウタを解放した。

 

大輔「ハァ…ハァ…ハァ…シ、シエル…ウタは?」

 

シエル『告。敵は消滅し無事にウタを解放されました』

 

大輔「そ…そう…か…流石に…体力の…限界だ…力を…使い…過ぎ…た…」

 

俺は最後の力を使って、スキマに入れてたエレジアの住人全員を解放し気絶したのだった。ハハッ、流石にスキマと宝具を一気に使えば体力と空腹がヤバいわ…

 

シエル『お疲れ様ですマスター。後のことはお任せ下さい』



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8話

シャンクス「大輔!」

 

俺は倒れた大輔の元に駆け寄る。ウタは船員のホンゴウに見てもらってる。すると大輔は起き上がりこっちを見る。

 

シャンクス「…お前何者だ?大輔じゃないな」

 

大輔?「流石は赤髪海賊団船長、赤髪のシャンクスですね?一瞬でマスターでないと見抜きますか」

 

シャンクス「何者だ!大輔に何をした!」

 

俺は剣を抜き、大輔?に向ける。

 

大輔?「落ち着いて下さい。私はマスターの相棒であるシエルと言います」

 

シャンクス「大輔の…相棒だと?」

 

シエル「はい。私とマスターは一心同体。今はマスターがお休みの為、代わりに出てきたに過ぎません」

 

シャンクス「…お前は俺達の敵なのか?」

 

シエル「否。それは違います。私はマスターが大切な人、物には何もしません。内側からあなた達とマスターの事を見ています。ですので、あなた達と敵対することはないと思っていただいて構いません」

 

シャンクス「……」

 

俺はシエルの言葉を聞いて、剣を納めた。

 

シエル「ご理解いただいて助かります。後、私の事は貴方だけの秘密にして下さい」

 

シャンクス「…いいだろう。だが、大輔に何かあった場合は…覚悟しろよ」

 

俺は覇王色でシエルを睨みつける。

 

シエル「それが覇王色の覇気ですか。マスターには敵いませんが、流石と言わざる終えませんね」

 

コイツ…俺の覇王色を食らっても平気な顔してやがる…

 

シエル「それでは私はこれで。マスターを休ませたいので」

 

そう言い残し、シエルはゴードンに話しかけ部屋に案内されていった。

 

シャンクス「…大輔、お前はいったい何者なんだ?」

 

俺は起きた出来事に頭を抱えながら、ウタとホンゴウ達の元に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大輔「…んん?」

 

目が覚めると、外は既に明るくなっていた。

 

大輔「…朝か」

 

シエル『おはようございますマスター』

 

大輔「おはようシエル。あの後どうなった?」

 

シエル『告。ウタは特に以上もなく心配はありません』

 

そうか…

 

シエル『後シャンクスに私の正体がバレました』

 

マジか〜…

 

シエル『本人には口止めしてますので問題はないかと。ああ見えて約束は守る人物と思われます』

 

まぁ、シャンクスはそういうのはキチンと守りそうだけどな。

 

大輔「取り敢えず腹減ったし、俺も食堂に行くか」

 

部屋から出て、昨日事件が起きた食堂に向かった。食堂に着くと、ウタを始めシャンクス達は既に飯を食っていた。

 

シャンクス「よう。起きたか大輔」

 

ゴードン「おはよう大輔君」

 

大輔「おはよう」

 

すると俺に気づいたウタが、俺に駆け寄ってきた。

 

ウタ「……」

 

大輔「おはようウタ」

 

ウタ「お、おはよう大輔…」

 

ウタの様子が余所余所しいな。もしかして…

 

シエル『解。おそらくですが、昨日の出来事を覚えているのかと思われます』

 

あ〜なるほど。確かにそれだと迷惑かけたと思ってんだろうな。俺に対して。

 

大輔「ウタ、昨日の事覚えてるのか?」

 

俺の言葉にウタは頷く。

 

大輔「そうか…」

 

俺の言葉を聞いて、ウタを始めシャンクスやゴードンも黙っていた。

 

大輔「気にするな」

 

俺はウタの頭に手を置いて撫でる。

 

大輔「ウタが気にすることはない。建物はあれだが、エレジアの人達は誰も死んじゃいないんだ」

 

ウタ「でも!私があれを歌ったから…」

 

それでもウタは納得しない。そんなウタを俺は抱き上げた。

 

大輔「確かに歌ったからああなったが、遅かれ早かれ、ウタじゃなくてもあれは解き放たれてただろう。人が誰も死なずに終息したんだ」

 

ウタ「……」

 

大輔「お前の歌は人を幸せにする力があるんだ。それを心に秘めてこれから歌っていけばいいんだよ」

 

ウタ「…うん!」

 

ようやく納得したウタは、いきなり俺の頬にキスをした。

 

大輔「なっ!?」

 

ウタ「決めた!私大きくなったら大輔のお嫁さんになる!」

 

大輔「…はああああああ!!!」

 

突然のウタの発言に、俺は驚きを隠せなかった。

 

ウタ「シャンクスもカッコ良かったけど、大輔が一生懸命私を助けてくれたのが嬉しかったの!まるで囚われたお姫様を助ける王子様みたいだった!」

 

だからって、いきなりそんな発言するか!?見ろ!あまりの出来事にシャンクスの奴があしたのジョーみたいに真っ白に燃え尽きてんぞ!

 

ベック「おいおい、お頭の奴大丈夫か?」

 

ホンゴウ「…駄目だなこりゃ」

 

船員のホンゴウが脈を取り、首を横にふる。

 

大輔「いや死んでないだろうに…」

 

シャンクス「ハッ!」

 

なんとか意識を取り戻したシャンクス。

 

シャンクス「…大輔」

 

するとゆっくりと俺に近づくシャンクス。あのシャンクスさん、物凄く怖いんですけど…

 

シャンクス「俺の娘を助けてくれたのは感謝する。だが、娘と交際する事は認めんぞ!」

 

大輔「お、落ち着けシャンクス!子供の戯言だろうが!」

 

ウタ「酷い大輔!私は本気なの!!」

 

シャンクス「大輔〜!!!」

 

ウタの発言を聞いて、更に激怒したシャンクス。俺は今ウタを抱き抱えてるから逃げるしかない。

 

ヤソップ「ハハハハハッ!大輔とお頭の追い掛けっこが始まったぞ!」

 

ベック「やれやれ」

 

「俺は大輔が逃げ切るに酒だ!」

 

「お頭が捕まえるに肉だ!」

 

赤髪海賊団の連中は、俺とシャンクスの追い掛けっこに賭け事を始めやがった。んなことせんで止めろ!

 

シャンクス「待て大輔〜!」

 

大輔「お前!自分の娘を抱えてる男にそんな攻撃するな!!」



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9話

シャンクスとの追い掛けっこが終わり、俺達はいよいよエレジアを出発する…んだが。

 

 

シャンクス「本当に復興の手伝いしなくていいのか?」

 

ゴードン「ああ。元はと言えば、私がトットムジカの楽譜をきちんと管理してなかったのが原因だ。それに、大輔君のお陰でエレジアの民は全員無事だ。それだけでも感謝しきれない」

 

シャンクス「ま〜、ゴードンがそれでいいならいいが」

 

ゴードン「ウタ。またエレジアに来て、皆に歌を聞かせてはくれないか?」

 

ウタ「でも…」

 

ゴードン「大輔君も言ったが、君の歌は人々を魅了し勇気を与える事もできる。それを心掛ければ、君が思う新時代に近づくんじゃないかな?」

 

大輔「ゴードンさんの言う通りだウタ。ウタウタの実の力…悪魔の実もそうだが、力は使う人次第で良くも悪くもなる。今回の件を心に秘めて、その力を良い方向に使っていけばいいんだよ」

 

ウタ「大輔…うん!ゴードンさん!私、もっともっと歌の練習をして、またここエレジアに歌いに来るから!」

 

ゴードン「そうか!その時はまた、国を上げて歓迎する!」

 

そしてウタとゴードンは、別れを惜しむように抱き合った。

 

シャンクス「野郎ども!出向だ!」

 

『おおう!』

 

大輔「あ、シャンクス。そのまま船を走らせておいてくれ。俺は後で追い掛けるから」

 

シャンクス「はあっ!?何いってんだお前は!」

 

大輔「少しだけ復興の手伝いをね。大丈夫、すぐ済むから」

 

俺はそう言い残し、タケコプターで空高く飛んだ。

 

シャンクス「……」

 

ベック「どうするお頭」

 

シャンクス「まあ、あいつがああ言うんだ。何か考えがあるんだろう。そのまま出航だ!」

 

ベック「…分かった」

 

そしてシャンクス達は、俺を置いて出向した。

 

大輔「さてと、さっさと復興させるか」

 

俺はポケットから道具を取り出す。

 

大輔「復元光線〜!それとビッグライト〜!」

 

復元光線にビッグライトをあてて巨大化させる。

 

大輔「おっととと…流石に重いな」

 

俺はしっかりと担いで、島全体に復元光線を浴びせた。すると、破壊された建物等が次々と、トットムジカが暴走する前の状態に綺麗になった。その光景を見たエレジアの民とゴードンは驚きを隠せなかった。

 

ゴードン「君はいったい…」

 

大輔「俺か?そうだな…【輪廻を調整された者】…ってとこかな?」

 

ゴードン「えっ?」

 

大輔「ま、取り敢えずこれでエレジアは元通りだ。ウタが歌いに来るまでに、音楽の腕上げとけよ?どこでもドア〜!」

 

俺はどこでもドアを出して、シャンクスの船レッド・フォース号に戻るのだった。

 

ゴードン「…本当に、不思議な少年だった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大輔「ただいま〜」

 

どこでもドアから出て来た俺を見て、シャンクスを始めとする船員達は驚いた表情をしていた。

 

シャンクス「な、なんなんだそれは!」

 

大輔「ああこれ?俺が作ったどこでもドアだ」

 

ウタ「どこでもドア?」

 

大輔「このドアがあれば、世界中どこでも行ける代物だ」

 

ウタ「どこでも!」

 

大輔「ただ、今のところは行った場所のみだけどな」

 

ベック「それじゃあどこでもじゃなくないか?」

 

大輔「まあそう言われちゃそうだけどね。一応俺が今まで訪れた場所とかを記録してくれてるから、俺が世界を旅していけばいずれはどこでもって感じになる」

 

ベック「なるほどな」

 

ウタ「じゃあじゃあ!エレジアやフーシャ村には行けるの?」

 

大輔「もちろんそれは行けるぞ」

 

まあ、少し修理しなきゃなんないけどな。ドアを開けたら瞬間、あんな軋んだ音がするとは思わなかったが

 

大輔(メンテナンス用の機械を作らないとな。束の奴がいれば簡単にできたのに…)

 

この世界にいるか分からん天災の事を思い出す。そんな事もあったが、船は無事にフーシャ村へと戻ったのだった。

 

ルフィ「シャンクス〜!ウタ〜!ダイスケ〜!」

 

シャンクス「おうルフィ!」

 

ウタ「相変わらずうるさい程元気ね!」

 

大輔「ま、それがルフィのいいところであり駄目なとこでもあるけどな」

 

シャンクス「褒めるか貶すかどっちかにしてやれよ」

 

ルフィが元気に出迎えてくれ、そんな話をしている。すると、マキノの姿が見えた。

 

マキノ「お帰りなさい」

 

大輔「ああ、ただいま」

 

マキノ「無事に航海できたみたいね」

 

大輔「ま〜…無事といえば無事?なのかシャンクス」

 

シャンクス「俺に振るなよ…」

 

お互い微妙な顔をしながらそう言う。

 

ウタ「……」

 

すると、ウタが急に俺の左腕に抱きついて来た。

 

大輔「おっと!なんだよ急に」

 

ウタ「別に〜」

 

マキノ「あらあら♪」

 

マキノは笑いながらも、俺の右側の腕に抱きついて来た。子供相手にムキになるなよ…

 

シエル『……』

 

あ、もう1人いたわ…

 

ヤソップ「ハハハハッ!大輔、両手に花だな!」

 

シャンクス「……」

 

ベック「お頭、もういい加減認めろよ…」

 

ホンゴウ「…ご臨終です」

 

『お頭〜!!!!』



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10話

エレジアから戻ってから、平和な日々が流れている。今日もいつもの様にルフィが何かやろうとしている。

 

シャンクス「おいルフィ、何する気だ」

 

ルフィ「ふん。おれは遊び半分なんかじゃないっ!!もうあったまきた!!証拠を見せてやるっ!!」

 

ルフィは船首に立ち、どこから持ってきたのかナイフを持っていた。

 

大輔「あいつナイフなんか持って何するつもりだ?」

 

ウタ「分かんない。ルフィは偶に訳分かんない行動するもん」

 

樽に座った俺と、その俺の膝に座ってるウタもルフィを見る。

 

シャンクス「だっはっは!おう!やってみろ。何するか知らねぇがな!」

 

「またルフィが面白ェ事やってるよ」

 

ルフィ「ふん!!」

 

するとルフィは、持ってたナイフで自分の左目下を刺した。

 

『!?』

 

ウタ「ちょっ!?」

 

大輔「あのバカ!」

 

ルフィ「いっっっっっっっってェ〜〜〜〜〜〜っ!!!!!」

 

シャンクス「バ、バカ野郎!何やってんだァ!!?」

 

ルフィ「いて〜よ〜〜っ!!」

 

当然だが、刺したルフィは痛がり、シャンクス達は大慌てだ。

 

ウタ「ホント…何やってんのよ…」

 

大輔「根性試しには最適だが、一歩間違えれば失明する位置だぞあそこは」

 

俺とウタは、ルフィの行動に頭を抱えるのだった。

 

シャンクス「野郎共乾杯だ!!ルフィの根性と俺達の大いなる旅に!!」

 

そしていつもの様に宴が始まる。

 

大輔「ホント宴好きだよなお前ら」

 

ウタ「いいじゃん!それが海賊でしょ」

 

大輔「俺は海賊じゃねぇっての」

 

んでルフィはルフィで、いつもの如くシャンクスに航海に連れてってくれって言ってる。すると…

 

 

 

 

 

バキッ!

 

 

 

 

 

「邪魔するぜぇ。ほほう…これが海賊って輩かい…初めて見たぜ。間抜けな顔してやがる」

 

先程まで騒がしかった空気が一変した。

 

ルフィ「?」

 

山賊「俺達は山賊だ。…が、別に店を荒らしに来た訳じゃねぇ。酒を売ってくれ。樽で十個程」

 

マキノ「ご、ごめん…なさい。お酒は…今丁度切らしてるんです…」

 

ヤバイ。山賊と聞いてマキノが震えてる。

 

大輔「ウタ、悪いが少し降りてくれ」

 

俺はウタを降ろし、マキノの側に行く。

 

山賊「んん?おかしな話だな。海賊共が何か飲んでる様だが?ありゃ水か?」

 

マキノ「いえ…ですから…」

 

大輔「すみませんお客さん。つい先程出したお酒で最後なんですよ」

 

俺はマキノの前に割って出る。

 

山賊「なんだお前は?」

 

大輔「この店の従業員です。申し訳ありませんが、この方達がお店にあるお酒を全部飲んでしまいまして。ですので今すぐお売りする事ができないんです」

 

山賊「ほう…」

 

大輔「お手数でなければ、明日樽十個除けておきますので、それでどうか」

 

山賊「……」

 

俺がそう言うと、山賊はジッと俺を見る、

 

シャンクス「これは悪い事したなぁ。俺達が店の酒飲み尽くしちまったみたいで。すまん」

 

シャンクスは山賊の頭に謝る。

 

シャンクス「これでよかったらやるよ。まだ栓もあけてない」

 

シャンクスは、自分が飲もうとした酒瓶を山賊に渡そうとした。

 

 

 

 

 

バリィン!!!

 

 

 

 

 

 

しかし山賊は、シャンクスの目の前でそれを割った。中に入ってた酒は見事シャンクスにかかった。

 

山賊「おい貴様、この俺を誰だと思ってる?ナメたマネするんじゃねぇ…ビン1本じゃ寝酒にもなりゃしねぇぜ」

 

シャンクス「あ〜あ〜。床がびしょびしょだ」

 

山賊「これを見ろ」

 

すると山賊は手配書を取り出して見せてきた。こいつの名前はヒグマか。

 

ヒグマ「八百万ベリーが俺の首にかかってる。第一級のお尋ね者って訳だ」

 

何が【第一級のお尋ね者って訳だ】だよ。第一級どころか底辺中の底辺だっての」

 

ヒグマ「……!!!」

 

ん?

 

「ブフッ!」

 

シャンクス「クククッ…」

 

あれ?何で山賊連中以外笑ってんだ?

 

シエル『解。マスターが思っていた言葉が、後半になって口に出ていました』

 

ありゃ〜…マジかよ。そら山賊怒るわ。

 

ヒグマ「テメェ…よりにもよって、この俺を底辺中の底辺だと!!」

 

ハァ…仕方ない。言ったもんは言っちゃったしな。

 

大輔「ええ。それが何か?」

 

ヒグマ「俺のどこが底辺中の底辺だ!!」

 

大輔「どこが…ですか?実に簡単なお話ですよ」

 

ヒグマ「なに?」

 

大輔「例えば、先程貴方に親切に接していたこちらのお客様」

 

俺は持ってた手配書をヒグマに見せた。

 

大輔「これがこちらの方の懸賞金額です。ご自分の目でお確かめ下さい」

 

ヒグマは乱暴に俺が置いた手配書を見る。すると、見る見る顔が青褪めていく。後ろにいた子分連中も同じだ。

 

ヒグマ「こ…これって…!」

 

大輔「ええ。こちらの方は、つい最近エレジアを襲った事で有名な【赤髪のシャンクス】さんです。懸賞金は十億四千万ベリーですね。そして、今現在この店にいるのは、全て赤髪海賊団の皆様です」

 

そう言い切ると、ヒグマは震える手でゆっくりと手配書を置く。

 

ヒグマ「…も、申し訳ありませんでした!」

 

ヒグマはシャンクスに土下座し、子分連中は足早に店を出て行った。

 

ヒグマ「ま、まさか、あの赤髪のシャンクスさんだとは思いも寄りませんで!」

 

シャンクス「お、おう…」

 

ヒグマ「店主さん!これ先程壊したドアの修理費です!後、明日でいいので樽十個売ってもらっていいでしょうか!」

 

大輔「構いませんよ。では明日、樽十個避けておきますので、私に声を掛けてください」

 

ヒグマ「は、はい!それでは失礼しました!待てお前ら〜!俺を置いてくな〜!」

 

ドアの修理代を置いて、ヒグマは逃げるように店を出て行ったのだった。

 

『おおおおおおっ!』

 

すると赤髪海賊団から大きな声を拍手が起きた。

 

シャンクス「お前凄いな!俺の手配書を使ったとは言え、追い返すとはなぁ」

 

大輔「別にそうでもないさ」

 

ウタ「ちょっと大輔!私の手配書返してよね!」

 

大輔「ああ、悪いなウタ。お陰で助かった」

 

俺は謝りながら手配書を返す。

 

大輔「それに、マキノを助けたかったしな」

 

マキノ「大輔さん…」

 

俺はマキノを優しく撫でる。俺の方が年下なんだけどな…一応…

 

ウタ「ム〜!」

 

すると頬を思いっ切り膨らませたウタを見て、自分もと俺のところに来て頭を撫でさせた。それを見たシャンクスが、頬をピクピクさせてたけどな。

 

ルフィ「けどシャンクスカッコ悪ィ」

 

シャンクス「ルフィ。男はな、喧嘩をする相手を見極めなきゃなんねぇ。ああいう奴等の喧嘩は、買った方が損をする」

 

ルフィ「ん〜…分かんねぇ!」

 

大輔「ま、ルフィにはまだ早かったか」

 

ルフィ「うるひゃい!」

 

ルフィは何かを食べながら抗議する。俺は笑いながらルフィを見ると、なんか隣で宝箱が開いてるんだが…

 

大輔「…おい、シャンクス」

 

シャンクス「…なんだよ」

 

ウタ「ねぇシャンクス。ルフィが食べてるのって…それにその宝箱って、シャンクスが大切にしてたやつなんじゃ…」

 

俺達にそう言われ、シャンクスはルフィを見る。

 

シャンクス「ルルル…ルフィィィィィィィィィ!!!!?」

 

流石のシャンクスも、ようやくことの大事さが分かったみたいだな。

 

ルウ「ないっ!!敵船から奪った()()()()()()が!!!!」

 

シャンクス「おおお、お前もしかしてこの中身食ったのか!」

 

ルフィ「う、うん…デザートに…不味かったけど」

 

大輔「おいおいマジかよ…」

 

ウタ「アハハ。ルフィもあたしと同じだね!」

 

俺は頭を抱え、ウタは自分と同じで嬉しいのか笑っていた。

 

シャンクス「ゴムゴムの実はな!!悪魔の実とも呼ばれる海の秘宝なんだ!!!食えば全身ゴム人間!!!そして()()()()()()体になっちまうんだ!!!!

 

ルフィ「え〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!うそ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

 

シャンクス「バカ野郎ォ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!!」



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11話

悪魔の実であるゴムゴムの実を食べたルフィ。だが、元々泳げないので特に本人は特に気にしてなかった。

 

大輔「普通泳げないからって、特に気にもせず普通に過ごせるもんかね〜」

 

マキノ「ふふっ。それがルフィのいいところよ」

 

いいところねぇ。後、シャンクス達は次の航海でこの島を完全に離れるそうだ。そのタイミングで俺もそろそろ出発しようと思っている。

 

大輔(だが、その話をしたら当然マキノは暗い表情になり、ウタも同じだ。その後、二人で何か話してたが何を話してたのやら)

 

シエル『……』

 

気になってシエルにも聞いたが、特に答えないんよこいつ。そして翌日、いよいよ俺とシャンクスはフーシャ村を後にする日だ。赤髪海賊団の連中も荷物を積んだりしている。

 

ルフィ「シャンクス!ダイスケ!」

 

ルフィが俺達の側にやって来た。

 

シャンクス「…泣くなルフィ」

 

ルフィ「だ、だってよう…」

 

ルフィは必死に涙を堪えようとしている。

 

大輔「ルフィ…」

 

シャンクス「…ならルフィ。この帽子をお前に預ける。俺の大切な帽子だ」

 

ルフィ「……!!!!」

 

シャンクス「いつかきっと返しに来い。立派な海賊になって!」

 

ルフィ「…うん!」

 

大輔「なら俺からはこれをお前に預ける」

 

俺は、どの世界に行っても必ず付けていたネックレスを渡す。

 

大輔「これは俺が今まで、肌見放さずずっと持ってた大切なネックレスだ。シャンクスと同じだが、立派な海賊になって返しに来い!」

 

ルフィ「シャンクス…ダイスケ…必ず返じに行ぐがだ!!」

 

大輔「ハハッ。顔が凄いことになってんぞルフィ」

 

シャンクス「男がそうメソメソ泣くんじゃない。待ってるからな」

 

ルフィ「ゔん!」

 

そしてルフィは、村長達の所に戻る。

 

大輔「……」

 

シャンクス「…大輔。本当に一緒に来ないのか?」

 

大輔「ああ。あんたらにはあんたらの冒険があるように、俺にも俺の冒険があるからな」

 

シャンクス「そうか…」

 

大輔「ま、その内俺も賞金首になると思うしさw」

 

シャンクス「お前なら有り得そうだよ…」

 

大輔「あっという間にあんたの金額抜いてやるよ」

 

シャンクス「やれるもんならやってみろ!」

 

お互い笑いながらそんな話をする。

 

シャンクス「それと…ウタの事、本気か?」

 

先程とは打って変わって、真剣な眼差しで俺を見る。

 

大輔「ああ。ウタ本人がここに残って、今の俺の年齢…6年後に迎えに来るつもりだ」

 

シャンクス「そうか…」

 

昨夜ウタ本人からシャンクスと俺に話があり、この島に残って俺と一緒に冒険したいと言い出した。何故か聞いたら、『好きな人と一緒にいたい』とのことだ。それを聞いてシャンクスは真っ白に燃え尽きた。んで気を取り戻したら、『娘をかけて勝負だ!』とか急に言い出して、シャンクスと勝負した。まあ、結果は引き分けだったが。その後シャンクスは泣きながら『俺の娘に、何かあったら俺がお前を殺すからな!』と言って、ベックマン達に引き摺られながら連れて行かれたのは記憶に新しい。

 

大輔「ウタ」

 

ウタ「大輔」

 

大輔「本当に6年後、俺と来るんだな?」

 

ウタ「うん!女に二言はないよ!」

 

大輔「分かった。なら必ず迎えに来る。マキノもそれでいいな?」

 

マキノ「ええ。6年後一緒に行けるように、二人で準備して待ってるわ」

 

そして、何故かマキノもウタと一緒に6年後、俺の船に乗ることが決まった。どうやらお互い話し合って決めたそうだ。

 

大輔「さて…俺もそろそろ行くか」

 

シャンクス「そうか」

 

大輔「お互い色々あるだろうけど、また会おうぜ」

 

シャンクス「だな。お前の場合いつでも会えるだろうよ」

 

大輔「あんたらが船を乗り換えたりしない限りはな」

 

シャンクス「だははは!それは大丈夫だろ。余程の事がない限りそれはない話だな」

 

大輔「だろうな」

 

シャンクス「錨を上げろォ!!!!帆を張れ!!!出発だ!!!!!」

 

そのタイミングで俺も船を出発させた。

 

ウタ「大輔〜!絶対に迎えに来てねェ〜!」

 

大輔「ああ!俺はルールは破るが約束は守る男だ!必ず迎えに来てやるよ!!」

 

そして島が見えなくなり、久々に一人の時間が訪れた。

 

大輔「…かなり静かだな」

 

シエル『解。ここ暫くは、赤髪海賊団達がいましたので』

 

ああ…1週間の内半分はあいつ等と過ごしてたからな。

 

大輔「さて、取り敢えずまた近くの島に行くか」

 

レーダー等を確認しながら、船旅を満喫するのだった。数日後、新しい島に到着した。

 

大輔「ん〜!着いたか」

 

島に上陸して、お決まりの体を大きく伸ばす。

 

大輔「さてと、ここはフーシャ村より更に静かだな」

 

ブラブラと歩きながら村を見て回っている俺。すると一軒の家を見つけた。

 

大輔「ん?これって…」

 

家は家だが、見た感じこれ道場もあるみたいだな。

 

大輔「随分と懐かしい雰囲気だな…」

 

ま〜、やはり日本人だからかな。こういう建物を見ると落ち着くんだよな。

 

大輔(ウチの船も改造して、和室とか作るかな)

 

掘り炬燵とかも作って…♪

 

「もし」

 

そんな事を考えてると、後ろから声をかけられた。

 

「初めて見る顔だけど。家に何か御用かな?」

 

眼鏡をかけた中年男性が話し掛けてきた。ってかこここの人の家だったのか。

 

大輔「いえ、懐かしい建物だったのと、どんな道場なのか気になりまして」

 

「それはそれは。けど懐かしいと言う事は、君はワノ国出身なのかい?」

 

ワノ国って確か、この世界に来て一番最初にシエルと話した国だったよな?

 

大輔「まあ、似たような場所ですけど」

 

「そうでしたか。あ、申し遅れたね。私はこの道場の師範をしている【コウシロウ】と言います」

 

大輔「これはご丁寧に。自分は大輔と言います」

 

コウシロウ「大輔君か。実は君にお願いがあるんだけれど」

 

大輔「自分にですか?」

 

コウシロウ「会った早々、こんな事を頼むのは失礼と思うが、頼まれてはくれないかな?」

 

俺に何を頼む気だこの人?

 

大輔「取り敢えずお話だけでも」

 

コウシロウ「ありがとう。実はこの道場には私の娘も通っているのだけど、その中で一番強くてね」

 

はは〜ん、なるほどな。この人、俺がそいつと戦って鼻をへし折ってほしいって事か。

 

大輔「…なるほど。娘さんと年齢の近い私が戦って、天狗になってる娘さんの鼻をへし折ってほしい…と」

 

コウシロウ「ああ。贔屓するわけじゃないが、確かに私の娘は強い。けど、それはこの島でのこと。世界の広さを教えてあげてほしい」

 

コウシロウさんはそう言いながら俺に頭を下げる。自分の娘の為に見知らぬ俺に頭を下げる。親とはいえ流石だな。

 

大輔「分かりました。ですが条件があります」

 

コウシロウ「…何かな?」

 

大輔「自分がここにいる間の食住を保証してください」

 

コウシロウ「ああ。それくらいでいいなら私の家に泊まるといい」

 

大輔「交渉成立ですね」

 

コウシロウ「それじゃあ道場に案内しよう」

 

さて、この人の娘がどれくらいなのか、ある意味楽しみだな♪



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12話

コウシロウさんに案内されて道場に入ると、中では数人の子供達が竹刀を振っていた。そして、端の方でその竹刀を振ってる子供達を退屈そうに見てる女の子がいた。

 

大輔「コウシロウさん。もしかして彼女が?」

 

コウシロウ「ええ。私の娘のくいなです」

 

大輔「なるほど。確かにこの中ではかなりずば抜けてますね」

 

コウシロウ「分かりますか(一目見ただけで、くいなの実力が分かりますか)」

 

そして俺とコウシロウさんは、子供達の前に行く。

 

コウシロウ「皆さん、少しこちらを向いて下さい」

 

コウシロウさんがそう言うと、子供達は竹刀を振るのを止めて、正座をした。コウシロウさんの娘も同じ様に正座する。

 

くいな「お父さん、隣の人誰なの?」

 

コウシロウ「彼は大輔君。つい先程この島に来たんだよ」

 

くいな「ふ〜ん…」

 

それだけ聞くと、そのまま黙った。興味なさすぎだろ…

 

コウシロウ「そしてくいな。今から彼と試合をしてもらうよ」

 

くいな「…なんでよ」

 

コウシロウ「彼から世界の広さを教えてもらいなさい」

 

くいな「…分かった」

 

コウシロウ「他の子達は、端に座って二人の試合を見学しなさい」

 

そしていよいよ、俺とくいなの試合が始まる。

 

コウシロウ「竹刀はここにあるのを使って下さい」

 

大輔「分かりました」

 

俺は竹刀を一本取る。

 

コウシロウ「竹刀一本でいいんですか?」

 

大輔「…よく分かりましたね。ですが、ここは一本で対応させてもらいます」

 

コウシロウ「…ありがとうございます」

 

そしていよいよ試合が始まる。

 

くいな「あんたがどれだけ強いか知らないけど、私は負けないわ」

 

大輔「……」

 

くいな「だんまりって訳ね」

 

コウシロウ「それでは…始め!」

 

くいな「やああ!」

 

開始の合図と同時に、くいなは俺に攻撃してくる。だが、そんな攻撃は見聞色を使うまでもなく、動体視力で余裕で避ける。

 

くいな「このっ!」

 

中々当たらない俺に対し、苛立ちを見せるくいな。そのせいで更に攻撃が単調になってくる。

 

大輔「当たらない苛立ちで攻撃は単調。それでは当たるものも当たりませんよ」

 

くいな「馬鹿にして!」

 

俺の言葉に更に苛立つくいな。

 

シエル『解。そろそろ終わりにしてあげる方がいいと思います』

 

だよな。久々にあの技を使うか。

 

大輔「飛天御剣流…龍巣閃」

 

くいな「!!」

 

くいなは龍巣閃を喰らい、その場でうずくまった。ま、当然竹刀であるし威力はかなり抑えてある。アザにはならんだろう。

 

大輔「コウシロウさん」

 

コウシロウ「…ハッ!そこまで!勝者、大輔君!」

 

そう宣言され、俺はくいなに向かってお辞儀をした。

 

「マジかよ…」

 

「くいなが…負けた…」

 

「道場で一番強いのに…」

 

くいなが負けて、他の子達も動揺していた。

 

コウシロウ「ありがとう、大輔君」

 

大輔「いえ。あ、竹刀ありがとうございます」

 

俺は竹刀をコウシロウさんに返す。

 

コウシロウ「これでくいなは、世界の広さの一部を知っただろう。それに、かなり手加減してくれたみたいだね」

 

大輔「まあ。本人には言えませんが、流石に女の子にアザを残すわけにはいきませんから」

 

「お前凄いな!」

 

すると、短髪緑髪の男の子が話し掛けてきた。

 

大輔「君は?」

 

「俺はゾロ!ロロノア・ゾロだ!なあ、俺とも勝負してくれよ!」

 

お〜!まさかのロロノア・ゾロですか!

 

シエル『告。将来はこの世界主人公、モンキー・D・ルフィの仲間になる人物です』

 

だよな。いや〜!なんか感動だわ!

 

コウシロウ「こらこらゾロ。今回は私が無理に頼んだんです。それに彼も疲れていますし」

 

ゾロ「ちぇ〜…」

 

コウシロウさんにそう言われ、渋々だがゾロは引っ込んだ。それと入れ替わりでくいながやって来た。

 

くいな「……」

 

コウシロウ「くいな、どうです。一部とはいえ世界の広さを感じたかい?」

 

くいな「…物凄く強かった。手も足も出なかった」

 

コウシロウ「…そうか。それが分かれば十分だ」

 

そう言いながら頭を撫でる。

 

コウシロウ「大輔君。本当にありがとう」

 

大輔「いえ。自分も久々にいい人物と相手ができてよかったです。くいなちゃん…だったね?」

 

くいな「くいなでいいです」

 

大輔「そうか。くいな、今の状態でははっきり言ってそこまで止まりだ。けど、これからも修行を続けていけば、まずこの東の海では負けないほど強くなる」

 

くいな「!!」

 

大輔「そして世界に出るなら、更に強くなる可能性もある。そこからはくいな、君次第だ」

 

そう言い残し、俺は道場を後にした。さて、これでくいながどうなるか楽しみだな。その日の夜、くいなは自分が使ってる刀を持って、ゾロと戦っていた。その後、お互い海に出て世界一の大剣豪になるって約束をした。

 

大輔「…青春だね〜」

 

シエル『解。オッサン臭いですマスター』

 

ほっとけ!ゾロと別れくいなは自分の部屋に戻ろうとした瞬間…

 

くいな「きゃああああっ!!!!」

 

階段を踏み外し落下した。

 

大輔「危ねぇ!」

 

俺は素早くくいなの腕を掴み、俺が下になる。

 

シエル『告。このままでは危険です。至急ボイスアーマーを張ることをオススメします』

 

分かってるっての!

 

大輔「ボイスアーマー!」

 

俺自身にボイスアーマーを纏わせて、階段を一気に落下した。

 

 

 

 

 

 

ドタドタドタドタ!!

 

 

 

 

 

 

コウシロウ「な、何事だ!」

 

凄まじい音にコウシロウが慌てて出てきた。

 

大輔(ぐっ…いくらアーマーを纏ったとはいえ、衝撃は吸収できなかったか…)

 

そして俺は意識を手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

くいな「しっかりして大輔さん!」

 

コウシロウ「くいな!いったい何があったんだ!」

 

お父さんにさっき起きた出来事を話す。

 

くいな「お父さん!大輔さんが!」

 

コウシロウ「…大丈夫だ。気を失ってるだけだ。命に別条はない」

 

その言葉を聞いて安心する私。

 

くいな「ねえお父さん。前から思ってたけど、この階段危ないと思うの」

 

コウシロウ「そうだな…二階を潰して別に長屋を建てるか」

 

くいな「その方がいいと思う」

 

コウシロウ「そうだな。大輔君がくいなを守ってくれたから、くいなは無事だったが…」

 

くいな「一歩違えば、私がああなってたって事だもんね」

 

コウシロウ「そう考えると恐ろしい…」

 

くいな「大輔さん…」

 

コウシロウ「取り敢えず一階の部屋で今日は寝なさい。大輔君は私が運んでおくから」

 

くいな「うん…」

 

そして父になるお父さんは大輔さんを背負った。

 

くいな「ねえお父さん…」

 

私はある事をお父さんに言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大輔「う…うぅ〜ん…」

 

朝日が部屋に差し込み、俺は目を覚ます。

 

シエル『マスター、大丈夫ですか?』

 

ああなんとか…シエル、俺の体に以上は?

 

シエル『既に解析済みです。どこにも以上はありません』

 

そうか。なんとかボイスアーマーも間に合ったか。

 

シエル『告。それと隣を見ることを勧めます』

 

隣?

 

くいな「うぅ〜ん…」

 

大輔「……えっ?」

 

……どうやら俺はまだ寝ぼけてるらしい。

 

シエル『解。マスターは正常です』

 

ああ、そうか。シエルが言うなら俺は正常なんだろうな。なら質問だ。なんでくいなが俺の布団で一緒に寝てるんだ!

 

シエル『解。昨晩コウシロウに運ばれて、本人が看病すると言い出し、そのまま寝てしまったと思われます』

 

思われますって…

 

くいな「うん…ん?」

 

するとくいなは目を覚まし俺を見る。

 

大輔「えっと…おはようございます…くいなさん」



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13話

大輔「えっと…おはようございます…くいなちゃん」

 

くいな「あっ!無事だったんですね大輔さん!」

 

大輔「ええ。くいなちゃんの方も大丈夫みたいですね」

 

くいな「は、はい。大輔さんが助けてくれたので///」

 

そうか。体を張っただけあるな。

 

コウシロウ「おやおや。朝から賑やかですね」

 

大輔「コウシロウさん」

 

するとコウシロウが部屋に入って来た。するとコウシロウさんは俺に土下座した。

 

コウシロウ「大輔君!くいなを助けてくれて、本当にありがとう!」

 

くいな「ありがとうございます!」

 

くいなもコウシロウさんの横に行き、同じ様に土下座をする。

 

大輔「いえ、気にしないで下さい。くいなちゃんが無事で」

 

くいな「…はい!」

 

くいなは涙を浮かべながら、笑顔でそう言う。

 

コウシロウ「そして大輔君。くいなをもらってあげてほしい!」

 

大輔「…はい?」

 

はっ?シエル、今この人なんて言った?俺の気のせいか『娘をもらってほしい』って聞こえたんだが…

 

シエル『告。聞き間違いではありません』

 

そうかそうか。聞き間違いじゃないか…はぁ…

 

大輔「…それは聞けませんね」

 

コウシロウ「…何故かな?」

 

大輔「今は何もありませんが…6年後に船に乗せる約束をしてる人達がいるんです。しかも一人は、くいなちゃんと同じくらいの年齢ですが、元々海賊船に乗ってたんで」

 

コウシロウ「……」

 

大輔「それに、もしかしたら自分も賞金首にならないとは限りません。そんな危ない事が起きるかもしれない私と一緒に来るのは…」

 

くいな「関係ない!」

 

するとくいなが叫ぶ。

 

くいな「私は…私は大輔さんと一緒に行きたいの!」

 

大輔「くいなちゃん…」

 

くいな「だから、私もその人達と同じ6年後に…大輔さんの船に乗せてください!」

 

大輔「……」

 

コウシロウ「私からもお願いする!」

 

コウシロウさんは、再び土下座する。

 

大輔「……」

 

シエル…

 

シエル『解。くいなの決意は本物です』

 

…そうか。そこまでの覚悟があるなら、仕方ねぇな。

 

大輔「…くいな、コウシロウさん」

 

くいな「…えっ?」

 

大輔「お前の覚悟、しかと理解した。本気みたいだから6年後、お前を迎えに来る。約束だ」

 

くいな「…はい!」

 

くいなは笑顔でそう返事した。

 

大輔「…そういうことだコウシロウさん」

 

コウシロウ「!!」

 

大輔「6年後、俺はくいなを迎えに来る。その間、できるだけ強くしてやってくれ」

 

コウシロウ「……」

 

大輔「船に乗った後は俺が鍛えるが、それまでの間、最低限偉大なる航路前半に対応できる程にはしておいてくれ」

 

コウシロウ「分かった…約束しよう」

 

こうして、自動的に3人目の仲間が決まったのだった。

 

シエル『…仲間と言っても、女性ばかりですが』

 

…そこは…ね



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14話

くいなと約束をした俺は、再び船で旅を再開した。

 

大輔「ん〜!今日もいい天気だな」

 

俺は今日ものんびりと船旅を楽しんでいる。

 

大輔「そうだ。久々に神斧リッタを出して、太陽エネルギーを補給しておくか。投影・開始」

 

俺は神斧リッタを投影し、甲板に出して太陽の光を浴びせる。

 

シエル『告。この近くに人の気配を感知しました』

 

人の気配?俺は辺りを見回すと島が見えた。俺はシエルの意見が気になり、その島に向かった。島に上陸し奥に進んでいくと、そこには驚くべきほど綺麗なひまわり畑が広がっていた。

 

大輔「は〜…これは見事な…」

 

こんだけのひまわり畑、幽香の所以外で見たことないぞ。

 

「あら、この島に人が来るなんて珍しいわね」

 

振り返ると、日傘をさした緑髪の女が立っていた。

 

大輔(おいおい…まさかここで幽香に会えるとはな)

 

まさかの幽香が立っていた。ようやく俺が会ったことある奴と初めて出会ったな。

 

幽香「それで、ここに何か用かしら?」

 

大輔「ああいや、とても凄いひまわり畑に圧倒されて…」

 

幽香「そう…」

 

幽香にそう言うが、何故こちらに敵意剥き出しなのか問いただしたい。

 

大輔「えっと…」

 

幽香「悪いけど、この子達にては出させないわよ」

 

すると日暈を畳んで、俺に向けてきた。

 

幽香「百花繚乱、マスタースパーク」

 

大輔「いきなりかよ!」

 

相変わらずだけど、毎度毎度会う度にその癖直せっての!

 

大輔(ここじゃサンシャインの力は使えない)

 

俺は避けながら考える。

 

大輔「相変わらず出会った瞬間に攻撃する癖直ってないな!恋符・マスタースパーク!」

 

俺は改造した八卦炉でマスタースパークを打つ。

 

幽香「あら。貴方も打てるのね」

 

大輔「ああ!魔理沙ともそうだが、お前のおかげでもあるけどな!」

 

幽香「私の…おかげ?」

 

大輔「ああそうだよ!初めて会った時は、紅魔館異変解決後の宴会!その時にもいきなり襲い掛かってきやがってよ!」

 

幽香「私が…うっ!」

 

すると幽香が頭を抱え出す。

 

大輔「その後、俺が勝ったのち気に入ったか分かんないが、いきなり自分家に招待までしやがってよ」

 

俺は八卦炉をしまい幽香に話す。

 

大輔「あん時は驚いたぞ。家に入れた瞬間いきなり押し倒して『強い貴方と私の子供が出来たら、さぞかし強い子供が産まれるはず』って言いやがって」

 

幽香「ちょっ!///そんな前の事今言わないでよ!結局は襲ってないんだしいいでしょ!!」

 

すると幽香との会話が成り立った。もしかしてこれは…

 

大輔「…思い出したのか?」

 

幽香「ええ。全部思い出したわよ。全く…まるで私が欲求不満みたいな言い方して」

 

大輔「いや、ある意味欲求不満だろうがよ」

 

そう呟くと、幽香は俺に近寄って抱きついて来た。

 

幽香「けど、あなたの事思い出せてよかったわ。ホント久しぶりね…大輔」

 

大輔「だな」

 

ホント久し振りだ…そこからこの世界の事を説明した。

 

幽香「…なるほどね。思い出したけど、あの神がそんな事を言ってたの思い出したわ。しかも、もう既に私以外にも貴方と共に行くのがいるなんてね」

 

あの幽香さん…笑顔で俺の脇腹を抓らないで下さい…

 

「…終わったかしら?」

 

すると今度は、銀髪の女が話し掛けてきた。

 

大輔「って、お前もいたのか…永琳」

 

そこにいたのは八意永琳だった。ってあれ?

 

大輔「お前は覚えてたのか?」

 

永琳「覚えてたっていうより、貴方が出した八卦炉とマスタースパークで思い出したのよ」

 

あ〜…確かに俺と永琳といえば、お互い戦ったのが第一印象だしな。眼の前で八卦炉出してマスパ打ったし…

 

永琳「取り敢えず、私もこれから貴方と行動するから」

 

そう言いながら、俺の腕に抱きついて来た永琳。

 

幽香「……」

 

幽香も無言で反対側の腕に抱き着く。

 

大輔(相変わらず両方とも立派なものをお持ちで…)

 

シエル『……』

 

あ、違うぞシエル。俺は別に大きいのがって訳じゃないから!だから自分の胸を見ながら擦るのは止めなさい!俺が悪かったから!!

 

大輔「ま、まあなんだ…これからよろしくな。幽香、永琳」

 

永琳「ええ」

 

幽香「当然よ」

 

こうして新たな仲間。俺が過去に恋人だった風見幽香と八意永琳が仲間になった。

 

永琳「…けど、私達以外にも恋人関係がいるのが、少し気に入らないけどね」

 

大輔「いや、お前らに会う前や死んでから別の世界での話だし、それは仕方ないだろ。これからも増えるから仲良くしてくれ」

 

幽香「…気に入らないけど貴方が言うならそうするわ。仕方なくよ!」

 

永琳「そうね。この世界は幻想郷じゃないし、啀み合う事もないわね」

 

大輔「ホント頼むぞ…」

 

後、夜になりシエルとの再会も喜んでた二人であった。シエルは俺との付き合いが一番古いからな。精神世界で色んな連中と話してたりして仲良かったからな。ま、俺のことになると、相変わらずその事を理由にマウント取って喧嘩になることもあるけどな…



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15話

以前の仲間…恋人達と合流した俺は、秘密道具を使って船の中を改造して、幽香と永琳それぞれの部屋を作った。

 

大輔「どうだ?使い心地は?」

 

永琳「ええ、とてもいいわ。以前使ってた場所と比べて、設備は乏しいけど」

 

大輔「設備は…追々だな」

 

俺は次に幽香の部屋を訪ねる。

 

大輔「どうだ幽香。使い心地は」

 

幽香「あら、大輔。ええ、バルコニーで花も育てられるし、地下に行けばそれ専用の部屋もある。永琳が使う薬草も育てられるし、言う事ないわ」

 

大輔「だったらよかった」

 

幽香「けど、相変わらず不思議ね。貴方が使う道具は」

 

ま~な。部屋は秘密道具の次元ローラーで引き伸ばして広くしてある。それぞれが部屋の整頓を終わらせると、甲板に出てのんびりする。

 

大輔「ん?」

 

すると、風に乗ってミカンのいい香りがしてきた。

 

幽香「…あら?」

 

どうやら幽香も気づいたみたいだ。

 

大輔「多分、この先の島から香るんじゃないか?ミカンの匂い」

 

幽香「ええ、おそらくそうね」

 

永琳「ってか、よく気が付くわね貴方達…」

 

まあ、俺は鼻が普通の人の1万倍以上だから気づいたし、幽香は花の妖怪だからってのもあるだろうな。

 

大輔「折角だし、その島に寄ってみるか。もしかしたらそのミカン売ってもらえるかもしれないし」

 

幽香「そうね。現物があれば、そのミカンを再現できるわ」

 

大輔「なら決まりだ!永琳、頼む」

 

永琳「はいはい。全く、そういうところは昔から変わらないんだから」

 

俺の指示で、永琳は操縦室に行き、その島に行くよう機械に打ち込んだ。暫くして、ミカンの匂いがした島に到着した。

 

大輔「ここか」

 

俺達は船を港に止め降りる。すると、島の人で帽子に風車を刺した男がやって来た。

 

「君達は旅の物かな?」

 

大輔「はい。この島からミカンのいい香りがしまして立ち寄ったんです」

 

「ミカン?なるほど。ベルメールのところのか」

 

幽香「ベルメール?」

 

「ああ。この島でミカンを栽培してるのは、ベルメールだけだからな」

 

大輔「なるほど。できれば少し売っていただけないかお願いしたいんですが…えっと」

 

「ああ失礼。私はこの村の村長をしてる【ゲンゾウ】という」

 

大輔「私は大輔と言います。そしてウチの船員の幽香と永琳です」

 

幽香「風見幽香よ」

 

永琳「八意永琳といいます」

 

ゲンゾウ「よろしく。売ってもらえるかはベルメール次第だが、君達を案内しよう」

 

大輔「よろしくお願いします」

 

ゲンゾウさんの案内で、この島でミカンを作ってるベルメールって人の元に案内された。山道を登っていくと、一軒家が見えてきた。その周りにはミカン畑が広がっていた。

 

ゲンゾウ「ベルメール!いるか!ベルメール!!」

 

ベルメール「一度言えば聞こえてるよ、ゲンさん」

 

ゲンゾウ「聞こえてるならさっさと出てこい!」

 

ベルメール「それで、何か用なのかい?」

 

ゲンゾウ「ああ。この人達がお前のところのミカンを売ってほしいそうだ」

 

ベルメール「へ~、ウチのミカンを」

 

大輔「ええ。いい値で買わせていただきたいのですが」

 

俺がそう言うと、ベルメールは笑顔になる。

 

ベルメール「勿論!買ってくれるならありがたい!」

 

大輔「そうですか。ではこれ代金です」

 

俺は金貨の入った袋をベルメールに渡す。中身を見て、ベルメールは驚きの顔をした。

 

ベルメール「えっと…これいくらくらい…」

 

大輔「ん?ああ、あれいくら入ってましたっけ?永琳」

 

永琳「はぁ…ここに来る道中襲ってきた海賊から奪った財宝でしょう。その袋には一千万ベリー入ってるわよ」

 

ベ&ゲ「「い、一千万~!!」」

 

金額を着て、二人は驚いた。

 

ベルメール「いや…流石にそんなに貰えないよ!」

 

大輔「いえ、気にしないで下さい。これから子供達に色々お金がかかるでしょう」

 

ベルメールの後ろから顔を出してる二人を見ながらそう言う。

 

ベルメール「…いいのかい?」

 

大輔「ええ、もちろんです」

 

ベルメール「…ありがとう」

 

涙を浮かべながら、俺にお礼を言ってきた。見た感じ、家の中もそんなに裕福な感じもしないからな。

 

ベルメール「ほら、あんた達もお礼言いな」

 

そう言われ、ベルメールの後ろに隠れてた子達が出てきた。俺は彼女達に目線を合わせる。

 

「えっと…ありがとう、お兄ちゃん」

 

「…ありがとう」

 

大輔「どういたしまして」

 

俺は笑顔で、二人の頭を撫でる。二人は笑顔になり俺に抱き着いてきた。

 

大輔「おっとっと…」

 

ベルメール「おやおや♪」

 

ゲンゾウ「はっはっは!ノジコとナミが、初めて会う人にここまで懐くとはな!」

 

笑う二人を見て、俺ナミとノジコを抱きかかえた。

 

大輔「さて、それじゃあミカンをいただきますか?」

 

ベルメール「ああもちろん!ナミ!ノジコ!手伝ってちょうだい」

 

「「は~い!」」

 

大輔「俺達も手伝おうか」

 

永琳「そうね」

 

幽香「…仕方ないわね」

 

ゲンゾウ「私も手伝おう」

 

こうして俺達は全員でミカンを収穫するのだった。



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16話

ベルメールの所でミカンを買ってから数日が過ぎた。ミカンを買って早々と立ち去ろとしたが、ナミとノジコが泣きそうな顔をするので、その日はココヤシ村に泊まった。出航する時も二人は俺の服の袖を中々放してくれなかった。んで、俺はマキノやウタに挙げた物と同じ物を、ナミとノジコにあげた。どんなものかって言えば、ネックレスなんだけどな。これでもしこの四人に何かあったら、マキノは深緑、ウタは紅白、ナミはオレンジ、ノジコは青色と光る。それで、何処に行けばいいか一瞬で分かるからな。んで、俺達は今偉大なる航路に来ている

 

大輔「やれやれ。シエルや秘密道具が無きゃ、こんな馬鹿げた天候の海進めてなかっただろうな」

 

幽香「確かにそうね。なんなのよ…船に穴開ける雨って」

 

永琳「季節も少し進むごとに春夏秋冬に変わったりするし…」

 

大輔「道中で寄った街で、偉大なる航路の気候の資料買って正解だったな」

 

全く…直すのも楽じゃないんだぞ…秘密道具も使いすぎたらメンテしなきゃなんないし…

 

シエル『告。強大な気配を感知しました』

 

はぁ!?何処からだよ!!

 

シエル『前方からです』

 

俺は前方に目を凝らす。すると、クジラの様な船が前方にあった。クジラの様な船…おい…もしかして…

 

シエル『解。三皇の1人である【白ひげ海賊団】の船だと思われます』

 

大輔「はあああああああああっっっっっ!!!!!?」

 

シエルの報告に、流石の俺も大声を出さざる負えなかった。すると船内から幽香と永琳が慌てて出てきた。

 

幽香「いったいなんなのよ…そんな大きな声を出して」

 

永琳「いきなり大きな声出さないでよね。危うく調合してる薬こぼすところだったわよ」

 

大輔「いや、大声出さざる負えんわ!!」

 

幽香「何があったのよ?」

 

大輔「いや、今シエルから強大な気配を検知って報告があったんだが…」

 

永琳「強大な気配?」

 

大輔「ああ…んで聞いて驚くなよ」

 

俺は真剣な表情で二人を見る。

 

幽香「なによもったいぶって。三皇か海軍でもいたって言うのかしら?」

 

大輔「ああ幽香…正解だ」

 

幽香「えっ?」

 

大輔「シエルが報告したのは…三皇の1人の白ひげ海賊団だ」

 

「「はあああああああっっっっっ/ええええええええええっっっっ!!!!!!!!」」

 

俺にそう言われ、流石の幽香も永琳も驚いていた。そりゃ驚くよな普通。三皇連中は、新世界の海に普段はいるはずだからな。

 

大輔「…でだ。このまま行けば十中八九白ひげの船とぶつかる」

 

幽香「…でしょうね。私もようやく見せたわ」

 

永琳「あれが…海賊船白ひげの【モビー・ディック号】ね」

 

永琳も見つけたらしく、白ひげの船を見てそう呟く。

 

大輔「ってな訳で…」

 

永琳「大輔…貴方まさかとは思うけど…」

 

俺の考えに、永琳は頭を抱えた。

 

大輔「ああ。せっかく偉大なる航路にいるんだ。少し挨拶していこうと思ってな」

 

永琳「ああ…やっぱりね。幽香の方もやる気満々だし」

 

幽香を見ると、嬉しそうな顔で日傘をさし始めた。

 

シエル『解。白ひげに負ける事はありませんが、それでも油断は禁物です』

 

分かってるよ。だから、補助は頼んだぞ…相棒!

 

シエル『了。任せて下さいマスター』

 

そして俺達は、白ひげの船に近づいた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全く…オヤジがいきなり偉大なる航路に行くって言いだした時は驚いたよい」

 

「全くだ。たまにオヤジは突然そんな事言い出すからな」

 

「ゼハハハ!いつもの事じゃねぇか。ええ?マルコ」

 

全く、皆勝手だよい。

 

マルコ「けどオヤジ。なんで急に偉大なる航路に行くって言いだしたんだ?」

 

白ひげ「ああ。俺の勘だが、面白い奴と会えそうな気がしてな」

 

勘って…相変わらずだなオヤジ。

 

『!!!!!』

 

すると、突然物凄い覇王色の覇気を感じた。隊の連中はもちろんだが、隊長クラスの俺達まで膝をつくなんて…

 

「失礼。三皇の白ひげ海賊団だった為、威嚇させてもらいました」

 

そう言いながら、男と女二人が船に乗り込んできた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大輔「失礼。三皇の白ひげ海賊団の船だった為、威嚇させてもらった」

 

俺は点滴に繋がれた白ひげを見ながらそう言う。

 

白ひげ「ほう…中々の覇気じゃねぇか。ウチの隊長クラスを跪かせるとはな。そんな覇気、俺が知ってる中でも数えるほどだ」

 

大輔「そうですか。三皇白ひげ海賊団船長である【エドワード・ニューゲート】にそう言われるとは嬉しいですね」

 

白ひげ「生意気な小僧だ。まだ本気じゃねぇくせしてよ」

 

白ひげの言葉に、隊長達が驚きの顔をする。

 

大輔「私が本気じゃないと、よくお気づきで」

 

白ひげ「舐めるなよハナタレ小僧。それくらい分からねぇ俺じゃねぇよ。俺ですら、気を抜けば気絶しそうなんだからな」

 

その言葉に更に驚いた顔をする隊長達だった。

 

幽香「凄いわね大輔。あの白ひげにそこまで評価されるなんて」

 

永琳「本当にね。取り合えず、そろそろ覇気止めたら?」

 

大輔「そうですね」

 

永琳に言われ、俺は覇王色の覇気を止めた。

 

白ひげ「それで…俺になにか用なのか?」

 

大輔「まあ、用事というより三皇白ひげがどのような人物か見てみたかった…それだけです」

 

「おいおい…それだけの為に、あれだけの覇王色を出したのかよ…」

 

白ひげ「…グラララララ!面白れぇ小僧だ。俺がどんな奴か見てみたかっただけ…か」

 

大輔「ええ。あ、もちろん土産を持ってはきてますよ」

 

俺はスキマから作った酒を取り出す。ベルメールの所で貰ったミカンを使った酒だ。白ひげの場合は度数高めのでいいだろ。

 

白ひげ「ほう…」

 

大輔「口に合うかは分かりませんが、よろしければどうぞ。私が作ったお酒です」

 

白ひげ「…いいだろう!野郎ども!宴だ!!」

 

『ええええええええっ!!!!!!!?』

 

「なんでだよオヤジ!」

 

「そうだよい!」

 

「敵対がないとはいえ、船に乗り込んできた奴等だぞ!」

 

白ひげ「やかましい!」

 

白ひげの大声で、部下たちは静まり返る。

 

白ひげ「だったらなんだ。お前らの誰かがコイツと戦うってのか?それで勝てるってんなら俺は何も言わねぇ」

 

その言葉に、隊長を含む全員が黙り込んだ。

 

白ひげ「何も言えねぇなら、さっさと宴の準備をしろ!」

 

そして、白ひげ海賊団の連中は、渋々宴の準備をするのだった。



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17話

「おら~!飲め~歌え~!!」

 

んで、結局あれから酒が入ると、周りの連中は賑やかに宴を始めていたのだった。何人かは、幽香と永琳に手を出そうとして返り討ちにあってたがな…

 

大輔「どうですその酒は?」

 

白ひげ「ああ悪くねぇ。てっきりジュースみたいなもんだと思ってたが、俺好みの度数だ」

 

大輔「一応低いのもありますけど、それだと口に合わないと思いまして」

 

白ひげ「そりゃそうだ。それと…その口調そろそろ止めろ。虫唾が走る」

 

大輔「…見破られてたか。一応年上ってのもあったから、敬意を込めてたんだが?」

 

白ひげ「はん!俺以上の覇気と力を持ってる奴に、そんな口調で話されると気持ちわりぃんだよ」

 

大輔「だったら遠慮なく」

 

お互い酒を飲み、笑いながら話す。

 

白ひげ「なぁ大輔」

 

大輔「あん?」

 

白ひげ「この後、俺と一勝負してくれねぇか?」

 

大輔「……」

 

白ひげ「お前らが俺らより強いのは分かってる。だが、一応部下達のメンツもあるからな」

 

大輔「…いいだろう」

 

白ひげ「なら決まりだ。お前の相手は俺として…あの女達はマルコとジョズに頼むつもりだ」

 

大輔「別にそれでいいぞ。あいつらもそろそろ戦いたいだろうしな。特に幽香が」

 

白ひげ「そこでだ。賭けをしねぇか?」

 

大輔「賭け?」

 

何を賭けるんだ?

 

白ひげ「俺が勝ったらお前、俺の息子になれ!」

 

そうきたか。

 

大輔「息子…か」

 

白ひげ「ああ。」

 

大輔「まあいいけど」

 

白ひげ「なら決まりだ。お前の要望は?」

 

ん〜…いきなり言われてもな〜

 

大輔「ま、今は何もないな。決まったら言うよ」

 

白ひげ「ま、それでもいいか」

 

そして宴が終わり、近くの無人島に移動した。

 

白ひげ「さて…それじゃあ始めるか!」

 

大輔「そうだな。最初はどうする?」

 

ジョズ「オヤジ!俺から行かせてくれ!」

 

向こうはジョズが出てきたか。

 

大輔「さて、こっちは誰が行く?」

 

永琳「それじゃあ、私から行くわ」

 

こっちは永琳が出て行く。

 

大輔「それじゃあ、このコインが落ちたら開始だ」

 

永琳「ええ」

 

ジョズ「分かった!」

 

俺はコイントスをして、地面に落ちた。ここからは結果だけの報告。永琳とジョズの試合は、ジョズの辛勝。まだまだ武装色の覇気のレン度が甘いから、ジョズの悪魔の実ダイヤモンドを貫けなかった。次に幽香とマルコ。これは幽香の圧勝だった。不死鳥のマルコって言われてるが、やっぱり幽香はこの世界でも化け物だな。普通に三種の覇気の威力は凄かったな。マスパも普通にマルコを呑み込んだからな。さて、最後は俺と白ひげ…ニューゲートとか。

 

白ひげ「グラララ!さてやるか…大輔!」

 

大輔「ああ!」

 

そして互いの戦いが始まった。

 

大輔「投影・開始!」

 

俺は双剣干将・莫耶を投影した。

 

白ひげ「グラララ!お前悪魔の実の能力者か!」

 

大輔「残念ながら違うんだなこれが!」

 

白ひげ「グラララ!それが悪魔の実じゃねぇとは、恐ろしい凝った!ムン!!」

 

すると白ひげは、大気中に罅を入れた。おいおい!これってまさか…

 

シエル『解。別世界でマスターが使ってた悪魔の実【グラグラの実

】の力です』

 

だよな…まさか俺が喰らう日がくるとはな!

 

白ひげ「グラララ!避けやがったか…」

 

大輔「んなのまともに食らったらヤバいわ!」

 

すると今度は、持ってた薙刀を振り回してきた。俺は武装色で対応する。

 

白ひげ「ほう…流石武装色も様になってるって事か」

 

大輔「まぁな!」

 

だが、白ひげは俺に触れずに衝撃を与えた。シエル、もしかしてこれが…

 

シエル『解。以前話した流桜と思われます。解析した結果、武器に武装色の覇気ではなく、覇王色の覇気を纏わせる事で使えるようです』

 

なるほど。覇王色の覇気か。なら!

 

大輔「はああああっ!!!」

 

俺は覇王色の覇気を干将・莫耶に纏わせた。

 

白ひげ「ほう…お前も使えるたぁ驚きだ」

 

大輔「初めて使ったっての!」

 

白ひげ「初めて使ってその威力か。相変わらずバケモンだなオメェは!」

 

そしてお互いの武器が触れずにぶつかり、物凄い衝撃波が生まれた。

 

幽香「凄まじいわね」

 

永琳「ええ。見て、空が割れてるわ」

 

マルコ「マジかよい…」

 

ジョズ「俺達じゃあいつの足元にも及ばないって事か…」

 

これ以上続けたらこの島がもたないな。シエル、この島全体を解析してくれ!

 

シエル『解析を開始します…成功しました』

 

なら、この島だけあれを使うぞ!

 

シエル『了』

 

俺は干将・莫耶を消してノッキングガンを取り出し、俺にかけてたノッキングを解く。

 

白ひげ「グラララ!まだ隠してやがったか!」

 

大輔「ああ。だがこれで終わりだ!」

 

俺は拳を大きく上に構えた。そして…

 

大輔「グランドノッキング!」

 

シエルのお陰で、この島だけをノッキングできる。

 

白ひげ「なっ!?」

 

マルコ「こ、これは!」

 

ジョズ「体が…全く動かん!」

 

幽香「っていうか」

 

永琳「私達まで止めないでよ大輔」

 

大輔「あ、わりぃ」

 

しまった。白ひげだけじゃなく当然島にいる永琳達もノッキングしちまった。

 

大輔「取り敢えず…勝負ありだ。白ひげ…いや、ニューゲート」

 

白ひげ「グラララ!ああ、俺の負けだ」

 

こうして、俺と白ひげの戦いは俺の勝利で幕を閉じたのだった。あ、ちゃんと全員ノッキング解除したからね。



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18話

「飲め〜!食え〜!騒げ〜!歌え〜!」

 

勝負の後、再び宴が始まった。今度はあまり乗り気じゃなかったマルコやジョズも、笑いながら参加してる。

 

大輔「ホント海賊って宴が好きだよな」

 

白ひげ「グララララ!それが海賊だ!」

 

シャンクスのとこもこんな感じだったしな。

 

白ひげ「だが残念だ。お前を息子にする事ができねぇで」

 

大輔「それなんだけどさ」

 

白ひげ「あん?」

 

大輔「息子は無理だけど、兄弟にはなれないか?」

 

白ひげ「兄弟…だと?」

 

大輔「そ。義兄弟」

 

俺の提案に、白ひげは暫く考える。

 

白ひげ「…そうだな。お前は俺に勝った。息子はいたが兄弟はいなかった。それもいいかもな」

 

大輔「ならなるか?」

 

白ひげ「ああ!もちろんだ!おいマルコ!大輔の盃に酒を注げ!」

 

大輔「じゃあ白ひげ…エドの盃には永琳、頼む」

 

永琳「ええ」

 

マルコ「分かったよい」

 

そして俺達は、お互いの部下に酒を注がせた。そして俺は、ニューゲートの酒に指先を切って、自分の血を入れた。ニューゲートも意図を理解したのか、同じ様に指先を切って俺の酒に自分の血を入れた。そしてお互い、腕を交差させ酒を飲んだ。

 

白ひげ「…これで、俺とお前は義兄弟だ」

 

大輔「ああ。互いに正真正銘血の分けた…な」

 

『うおおおおおおおおお!!!!!』

 

お互い笑うと、歓声が上がった。とはいえ、殆どが白ひげ海賊団の連中だがな。

 

「ゼハハハ!マジかよ!マジでオヤジと兄弟になりやがった!」

 

マルコ「だが、大輔なら納得だよい!」

 

ジョズ「ああ。オヤジに勝った男だからな」

 

そこから更に盛り上がり、数時間が経過した時には、殆どの船員が潰れていた。

 

大輔「…なぁエド」

 

白ひげ「なんだ?」

 

大輔「お前の病気、どうなんだ?」

 

白ひげ「ああ…今はまだいいが、偶に息苦しくなるな」

 

大輔「そうか…永琳」

 

永琳「ええ。既に出来てるわ。貴方のところの医者にカルテを見せてもらってね」

 

永琳は、既に作った薬をエドに渡す。

 

永琳「これを飲めば、貴方の病気は完治するわ」

 

白ひげ「なんだと?」

 

大輔「エド、永琳の知識は特別でな。その薬で、今お前を蝕んでる病気を治せる」

 

白ひげ「……」

 

大輔「そしてもう一つの薬は…若返りの薬だ」

 

白ひげ「なんだと!?」

 

流石のエドも、若返ると聞いて驚いてるな。

 

白ひげ「本当にそんな薬があるのか?」

 

大輔「ああ、本当だ兄弟。嘘は絶対に言わねぇ。とはいえ。若返ると言っても1錠で10歳だけどな」

 

永琳「ええ。どんな人間でも1錠が限界よ」

 

エドの場合、2錠飲めそうな気がするけどなw

 

大輔「今エドの年齢が62だよな?」

 

白ひげ「ああそうだ」

 

大輔「って事は、この薬を飲んだら52歳。全盛期に近いんじゃないか?」

 

白ひげ「全盛期とは言わねぇが、それでも今より数段マシになるだろうな」

 

大輔「ま、飲むか飲まないかはあんた次第だ」

 

白ひげ「…フッ。せっかく兄弟が用意してくれた薬だ。飲むに決まってるだろう」

 

そう言うと、白ひげは薬を飲んだ、

 

永琳「若返りの方は、少しだけ苦しむけど、それは体の細胞とかが変化するからよ」

 

白ひげ「そうか…グッ!」

 

すると、エドの体から煙が上がった。

 

永琳「少しだけ我慢して」

 

白ひげ「グッ…ぐうっ…」

 

そして煙が収まり、顔をあげると…

 

大輔「永琳の作った薬だから信じてたが、マジで若返ったよ…」

 

永琳「あら?私が嘘を言うとでも思ったの?」

 

大輔「いや、そうじゃないけど…」

 

永琳「取り敢えず…」

 

永琳はエドを診察する。

 

永琳「…うん。病気もバッチリ治ってるわね。体に異常はないかしら?」

 

白ひげ「ああ…今まで苦しかったのが嘘のように体が軽い」

 

永琳「それはよかったわ」

 

大輔「ま、これでまだ当分、白ひげ海賊団は安泰だな」

 

白ひげ「ああ。感謝する」

 

こうして、白ひげの病気を治した俺達も、安心して眠りについた。翌日、俺達は旅を続けるため、エド達を別れる。起きた連中が、エドが若返ってた事に驚いてたがな。

 

白ひげ「行くのか?兄弟」

 

大輔「ああ。そろそろ旅の続きをと思ってな」

 

白ひげ「そうか…おそらく海軍の連中は、俺とお前が戦った事を既に知ってるはずだ」

 

大輔「だろうな。けど、天竜人を崇めてる海軍には協力するつもりはないからな〜」

 

白ひげ「グラララ!だろうな」

 

大輔「ま、海軍の連中が来たら、その時に考えるさ」

 

白ひげ「そうか」

 

大輔「それじゃあな!」

 

白ひげ「ああ。またいつでも来い!」

 

大輔「じゃあな!」

 

そして俺達は、再び旅を始めたのだった。

 

幽香「う〜…頭痛い…」

 

唯一二日酔いの幽香は、俺に膝枕されオデコを冷やして唸っていたのだった…




ちょっと短め。

またそろそろ多作キャラ出したいな〜


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19話

大輔と白ひげが戦い終わった数時間後。その情報は海軍本部にも届いていた。

 

「白ひげと戦っただと!?」

 

「ハッ!白ひげと戦い、その人物は白ひげに勝ったもようです!」

 

海兵がそう報告すると、頭を抱える老人がいた。彼の名前は【センゴク】。仏のセンゴクと言われ、ここ海軍本部トップの元帥である。

 

センゴク「まさかこの時代に、三皇と呼ばれる白ひげ相手に勝てる相手が存在するとは…」

 

「ブハハハハ!白ひげの奴、随分と鈍ったんじゃないのか?ポリッ!」

 

煎餅を食べながら、大声で笑う白髪の老人。彼もまた、海軍の中で英雄と言われる男【モンキー・D・ガープ】。この世界の主人公、モンキー・D・ルフィの祖父である。

 

センゴク「黙っとれガープ!笑い事ではないわ!」

 

ガープ「しかしセンゴク。聞けばそいつは、まだ若造と報告が上がっとるが?」

 

センゴク「ああ…だからこそ問題なのだ。白ひげは、今この海で一番強いと言われている。だからこそ、その小僧が白ひげに勝ったなど、世間に知られれば一大事だ!」

 

ガープ「なんじゃい。いつものお得意の隠蔽工作すりゃいいじゃろうが」

 

センゴク「もちろんそのつもりだ。だが、本人がその話を誰かに話さんとは限らんのだ!取り敢えず、いつもの様に世界新聞にはそう指示を出せ!」

 

海兵「ハッ!了解しました!」

 

報告に来た海兵は部屋を出て行った。そしてゆっくりと椅子に座るセンゴク。

 

ガープ「それで、どうするつもりじゃ?」

 

センゴク「決まっている。懸賞金はもちろんだが、できれば王下七武海に招集したい」

 

ガープ「白ひげに勝った相手じゃぞ?そんな話に応じるとは思わんがのう…バリボリ…」

 

センゴク「黙っとれガープ!」

 

ガープ「あっ!ワシの煎餅!」

 

煎餅をバリボリ食ってるガープから、煎餅を奪い取り一気に流し込んだセンゴクであった。

 

センゴク「バリボリ…ゴックン…問題は、誰に其奴と接触してもらうかだ」

 

ガープ「ワシが行こうか?」

 

センゴク「バカモン!相手は白ひげに勝った男だぞ!万が一海軍の英雄であるお前が負けたら、それこそ海軍の評判は地に落ちる!」

 

ガープ「硬いの〜」

 

センゴク「喧しい!!」

 

そんな話が海軍本部で行われていたのだった。そして数日後…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大輔「おっ、ニュース・クーか。いつものご苦労さん」

 

カモメ「クー!」

 

いつもの様にニュース・クーから新聞を買う。新聞を買って甲板でデッキチェアに座りながら読むのが俺の日課だ。

 

永琳「あら、もう来たのね新聞」

 

大輔「ああ。大体午前中に来るからな。号外以外は」

 

永琳「後で私も読ませてもらうわ」

 

大輔「ああ」

 

そして新聞を見ていくと、やはり書かれていた。

 

大輔「やっぱ載ってたか」

 

幽香「何がよ」

 

幽香も甲板に出てくる。

 

大輔「前のエドとの戦いだよ」

 

幽香「ああ。あの時のね」

 

大輔「そうだ。ま、案の定海軍が情報操作したな。俺とエドの戦いは、両者引き分けだとよ」

 

永琳「まあそうでしょうね。白ひげは今現在、この海で最も強い海賊だしね」

 

幽香「けど、私の戦いも引き分けって書かれてるのは、納得行かないわね」

 

そう。白ひげ海賊団隊長のマルコとの戦いも、引き分けと書かれている。永琳は普通に負けたと書かれていたが。すると、新聞から三枚紙が落ちた。

 

永琳「あら?これって…手配書ね」

 

大輔「手配書?誰が手配されたんだ?」

 

俺達は、落ちた手配書を床に広げる。そこに載ってたのは、俺達の手配書だ。

 

大輔「ま、エドと戦った時点で手配されるとは思ったがな」

 

永琳「皆結構な金額ね」

 

大輔「だな。えっと、まず永琳は…10億8050万ベリーか」

 

永琳「あら、意外と高いわね」

 

大輔「負けたとはいえ、3番隊隊長のジョズと戦って無傷なんだ。それくらいいくだろうよ」

 

幽香「私はいくらかしら?」

 

次に幽香の金額を確認する。

 

大輔「幽香は…15億7140万ベリーか」

 

幽香「…まあまあね」

 

まあまあってあんたね。初の金額でこれは凄いよ普通に…

 

シエル『告。それはマスターの金額を見て、もう一度同じセリフを言って下さい』

 

随分と辛辣だな。俺は結局はエドと引き分け扱いだからな。そこまでの金額じゃねぇだろ。

 

永琳「最後は大輔ね。金額は…えっ?」

 

幽香「どうしたのよ。そんな顔…し…て…」

 

おいおい。永琳だけじゃなく幽香も驚いた顔してるぞ。

 

大輔「おいおい。俺はいくらになってんだよ」

 

俺は二人が見てた手配書を取り、自分の金額を確認した。

 

大輔「…はっ?…マジ?」

 

シエル『マジです』




大輔の金額は、アンケート結果がそこそこ集まってから続きを書きたいと思います。

各自の何千万の部分は、誕生日の日付を基本にしてます。
分からないキャラの場合は、その時に考えます!


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20話

俺達は、俺の懸賞金額を見て固まっていた。

 

幽香「ちょっと…初でどんだけよあんた」

 

大輔「俺に言うなよ…」

 

永琳「まさか最初の懸賞金額が50億1260万ベリーとはね」

 

シエル『そしてマスター。先程幽香達に言ったセリフをどうぞ』

 

いや…言えねぇわ。

 

大輔「まさかエドと同等の懸賞金額になるとはな…」

 

永琳「それに見なさい」

 

永琳は新聞を俺達に見せる。

 

大輔「何々…『三皇の白ひげに戦いを挑み、引き分けた男【ダイスケ】。世界政府は、彼を新たな皇帝と認識つつある。いずれは四皇と呼ばれる日が近い』って、俺が新たな皇帝!!?」

 

幽香「まあ、そりゃそうよね」

 

永琳「はあ…これからどうなるかしらね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マルコ「オヤジ!オヤジ!!」

 

白ひげ「なんだマルコ。朝っぱらから騒がしい」

 

マルコ「大輔達の手配書が出てるよい!」

 

白ひげ「ほう…」

 

俺はマルコから手配書を受け取った。

 

白ひげ「グラララララ!初の賞金が、俺と同等か!」

 

『えええええええええええっっっっっ!!!!!!』

 

俺の言葉に、息子達は驚いてた。

 

白ひげ「いきなり50億1260万か。しかも、時期皇帝か」

 

新聞も見ながら俺は呟く。まさか、ついこないだ会った兄弟が、俺達と肩を並べるとはな。

 

マルコ「時期皇帝…って事は、三皇から四皇って変わる日が来るんだよい!」

 

ジョズ「皇帝か…」

 

ティーチ「ゼハハハッ!オヤジに勝った奴だ!皇帝と呼ばれるのも頷けるぜ!」

 

白ひげ「野郎共!兄弟が皇帝になった事を祝して宴だ〜!」

 

『おおおおおおおおっ!!!!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新世界、万国(トットランド)

 

「マンママンマ!随分と活きが良い小僧じゃねぇか!この小僧や小僧の女達を俺の子達とけっこんさせれば…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新世界、鬼ヶ島

 

「ウォロロロロ!こいつが新たな皇帝だって?…馬鹿言うな!こんなぽっと出の小僧が、この俺と肩を並べる訳ねぇだろうがよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある島

 

「せ、せせせ、船長おおおおおおおっ!!!!」

 

シャンクス「なんだ朝っぱらから!騒々しい」

 

「こ、こここ、これを見て下さい!」

 

俺は部下が持ってきた新聞と手配書を見る。

 

シャンクス「なんだよ…!?…おい…マジか…これ」

 

「マ、マジです!」

 

俺は手配書を見て、驚きを隠せなかった。

 

シャンクス「大輔の初の懸賞金額が、50億1260万って…」

 

『な、なにいいいいいいいいいいいい!!!!!!?』

 

流石にこれは…

 

ベック「あっという間にお頭の懸賞金超えたな」

 

シャンクス「あ、ああ…だが、あいつと別れて間もないんだぞ…」

 

ルウ「モグモグ…まあ、あの時にはお頭に勝ってたしな!」

 

ヤソップ「しかもあいつはまだ若いんだぞ。これから更に強くなるだろな」

 

そうだ。大輔はまだ若い。これからは大輔の時代になるかもな…

 

ベック「それに、海軍の連中が大輔を七武海に勧誘するらしいが…」

 

シャンクス「あいつが聞くと思うか?」

 

ベック「…だな」

 

大輔…お前とはホントすぐに会えそうだな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウタ「ねぇマキノ!見て見て!大輔の懸賞金!」

 

マキノ「フフッ。海に出て間もないのに、こんな金額は凄いわね」

 

ウタ「だよね!流石私達の大輔だもんね!」

 

マキノ「そうね。それに、彼と一緒にいる彼女達とも仲良くしないとね」

 

ウタ「そうだね。あ〜!迎えに来てくれる日が楽しみ!」

 

マキノ「ええ…私も楽しみね」




まさかの50億以上が多かった。白ひげの金額と同等。流石に海賊王の金額超えは無理だったねw


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21話

俺達の懸賞金が世の中に出てから半年が経った。今日も俺達はのんびりと航海している。

 

大輔「Zzzz…Zzzz…」

 

幽香「全く…ウチの船長はのんびりし過ぎよ」

 

永琳「別にいいんじゃないかしら。特に問題もないし」

 

幽香「…ま、別にいいけど」

 

シエル『…告。右舷の方向から海軍の船が近づいて来ます』

 

大輔「…ん?」

 

シエルの報告で俺は目を覚ます。シエルのお陰で、俺はゆっくりと寝ることができるからな。ホントシエルには助かってる。

 

大輔「…あれか」

 

永琳「あら大輔。起きたの」

 

大輔「ああ。シエルの報告のお陰でな。どうやら、右側から海軍が来てるそうだ」

 

幽香「あらそうなの?」

 

永琳「何しに来たのかしら」

 

多分、前に新聞に書いてた七武海の勧誘か?そんな事を考えていると、海軍の船が俺の船の横に停泊する。

 

「貴様がダイスケか」

 

大輔「ええそうですが…海軍の方が何か御用で?」

 

「貴様に七武海の要請を言いに来た」

 

大輔「七武海…ですか」

 

「そうだ。これは名誉な事だ。海賊ではないにしろ、あの白ひげと戦って引き分けたのだ」

 

大輔「名誉…ねぇ」

 

どこが名誉なんだか。あんなゴミ(天竜人)の言う事を聞いてる時点で…

 

大輔「申し訳ないですが、私は七武海に興味ありません」

 

「なんだと!」

 

大輔「七武海になれば、貴方達海軍に協力しなければならない。別にそこはいいんです」

 

「ならば何故断る!」

 

大輔「断る理由ですか?そうですね…貴方達海軍より上の存在に協力するのが嫌なんですよ」

 

「なっ!」

 

俺ははっきりと言ってやった。海軍より上の存在。それは世界政府に天竜人の事をさす。

 

大輔「天竜人…ゴミがこの世界の神だと言い、海賊から一般市民を守る存在のくせに、ゴミがこの人を連れて行くと言ったら、目を背けてそれを受け入れる。そこで奴隷になった家族や恋人に手を出せば、容赦なく殺す。そんな組織がある海軍の七武海に、応じる筈ないじゃないですか♪」

 

「き、貴様!」

 

すると数人の海兵が銃を俺に突き付ける。当然幽香が日傘、永琳が弓を取り出し応戦する。

 

大輔「私に銃を突き付けたということは…交渉決裂って解釈でいいんだよな!」

 

俺は覇王色の覇気を出す。そこらの雑魚海兵はあっという間に泡拭いて倒れたがな。

 

「グッ…」

 

話してた男は、膝を付きながらも耐えていた。ま、耐えれる程度に抑えたからな。

 

「ほう…これが白ひげと渡り合った男の覇気か…」

 

すると奥から、グラサンをかけたおっさんが出てきた。

 

「ゼ…ゼファー先生…」

 

大輔「ゼファー?」

 

シエル『解。元海軍大将で黒腕のゼファーと呼ばれてる人物です。現在は、若手海兵の育成に着手してます』

 

ああ。あの映画に出てきた人か。

 

大輔「へ〜…元海軍大将の黒腕のゼファーか」

 

ゼファー「俺を知ってるか」

 

大輔「ウチには優秀な仲間がいるんでね」

 

ホントシエル様々。後でナデナデしてやろ♪

 

大輔「それで、元海軍大将までいるとは思わなかったが…やるか?」

 

先程より更に覇気の威力を上げる。

 

ゼファー「…いや、止めておこう。ここで戦えば、俺や部下達が無事じゃすまんからな」

 

大輔「……」

 

俺は覇気を引っ込める。

 

ゼファー「海賊ではないにしろ、俺もお前と考えは同じだ。天竜人の下にいる海軍。天竜人のお陰で助けられなかった人も大勢いた!」

 

大輔「そこまで思ってながら、なんであんたはまだ海軍にいるんだ?」

 

ゼファー「できるなら、俺も海軍を抜けたいさ。けど、部下達を路頭に迷わせる訳にもいかん」

 

すると後ろから男女が出てきた。

 

大輔「なるほど。あんたみたいなのが海軍に多くいれば、もっと変わったかもしれないのにな」

 

ゼファー「……」

 

大輔「ま、俺は七武海に入るつもりはないから。上にはそう伝えな」

 

俺は振り返り、自分の船に戻ろうとする。

 

大輔「…ああそうそう。断ってもし俺の大切な女に手ぇ出した場合…天竜人を含めて生きてれると思うなよ?

 

ゼファー「!!?」

 

俺の覇気に、ゼファーですら膝を付いた。

 

ゼファー「…フフフ…ハハハハッ!まさかこの俺が膝をつくとはな!」

 

大輔「ま、これでも半分も出しちゃいないがな」

 

ゼファー「…つくづく化け物だな。白ひげと引き分けた…あれは嘘だったか」

 

大輔「…どうかな。それと、今のまま海軍にいるなら、あんたのいう部下二人…耐えれるのやら」

 

ゼファー「…ああ。だろうな。アイン!ビンズ!」

 

「「はい!」」

 

ゼファー「お前達に聞く!俺に関係なく、このまま海軍であの天竜人の為に正義を貫けるか?」

 

アイン「そ、それは…」

 

ビンズ「……」

 

ゼファー「少しでも戸惑い、違和感があるなら…今すぐ海軍を抜けろ」

 

「「!!」」

 

ゼファーの言葉に動揺する二人。

 

ゼファー「己の信念を…あいつらに何を言われようが貫けるなら…俺と来い」

 

ビンズ「拙者は…拙者はゼファー先生とどこまでも共にするでござる!」

 

アイン「私…私は…」

 

アインは未だに迷っているみたいだな。

 

ゼファー「アイン…その時点で、お前の答えは決まっている」

 

ゼファーは、優しくアインの頭を撫でる。

 

アイン「ゼファー…先生…」

 

ゼファー「ダイスケ…」

 

大輔「…なんだ」

 

ゼファー「悪いが…こいつを連れて行ってくれないか?」

 

大輔「…はぁ!?」

 

何を言い出すんだこのおっさん!

 

大輔「おいおい正気か?海賊じゃないにしても、俺達はお尋ね者だぞ?」

 

ゼファー「ああ分かっている。だが、迷ってるアインには、あの汚れてる世界は酷過ぎる。だから頼む!会ったばかりだが、お前なら信用できる!この通りだ!」

 

ゼファーとビンズは、俺に向かって土下座をしてきた。ホント…ここまで部下のことを考えられると、逆に羨ましすぎるよ…

 

大輔「…アイン…だったな」

 

アイン「はい」

 

大輔「お前自身はどうなんだ?」

 

アイン「私は…私はやはり天竜人の行為を黙認できる自信がありません。なので…貴方さえ良ければ…私を連れてって下さい!」

 

マジで言ったよこの女…

 

幽香「…これは貴方の負けね。大輔」

 

永琳「そうね。ここまで言われて、無視できる貴方じゃないでしょ?」

 

…ったくこいつらは。

 

大輔「…分かった…お前の覚悟、しかと聞き入れた。よろしくなアイン」

 

アイン「…はい!」

 

こうして、何故か元海兵のアインが仲間になったのであった。あ、後、一応部下が連れ去られたって事にしたいから、ゼファーとは軽く戦ったぞ。んで、【観音の大輔】って名前がついた。百式観音使ったからって安直すぎだろ…




かなり…かなり無理やりですが、まずは2番目にアンケが多かったアインを仲間にしました。

こんな話しか考えられなかった


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22話

何故か元海兵のアインが仲間になった俺は、アインと微妙な距離を保っていた。

 

アイン「えっと…」

 

大輔「…使う部屋は永琳に聞いてくれ」

 

アイン「わ、分かりました」

 

大輔「永琳。案内を頼む」

 

永琳「分かったわ。アイン、こっちよ」

 

アインは永琳の後について行った。それと入れ替わりで幽香が出てきた。

 

幽香「流石に、いきなり元海兵を信じる気にはなれないわね」

 

大輔「まぁな。けど、ゼファーの気持ちは本物だ。だが、本人が未だに混乱してるんだ。なら、俺も無理に関わるつもりはない」

 

幽香「そう」

 

大輔「それに、取り敢えず女同士の方が話しやすいだろ」

 

そして俺も自分の部屋に戻る。その日の夜…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……」

 

これが政府の人が言ってた船ですか。

 

「…取り敢えず甲板には侵入できましたね」

 

見た感じ、そこまで大きな船ではありませんし、すぐに見つかるはずです。船内に入ると、私は驚きを隠せませんでした。

 

「…おかしい。船の大きさに比べて、船内が広すぎる」

 

中に入ると、外見からは想像ができないほどの長い廊下と部屋の数。

 

「これは…慎重に行かないといけませんね」

 

少し進んだ先にある部屋の中から、人の気配を感じました。

 

「……」

 

中に入って人を見る。

 

永琳「すぅ…すぅ…」

 

この人は違いますね。私の依頼は、この船の船長である【観音の大輔】の抹殺。他の人は契約に入ってませんので、放っておきましょう。

 

「…この部屋は、人の気配が二人ありますね」

 

ゆっくりと扉を開けて中を確認する。するとベッドに男の人と女の人が寝ていました。

 

(この人ですね)

 

私はスティレットを構えて、一気に詰め寄りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガキン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

「!?」

 

大輔「ったく、人がゆっくり寝てる時に起こしやがって」

 

「クッ!」

 

私は素早く後ろに回避した。

 

「んん…何なのよもう…」

 

大輔「悪いな幽香。どうやら客なようだ」

 

幽香「そう。さっさと終わらせてよね」

 

そう言って、一緒に寝てた女性は寝てしまった。

 

大輔「さて…わざわざ俺の船に、しかも寝込みを襲ったからには、それ相応の覚悟があるんだよな?」

 

「クッ…」

 

観音の大輔から、凄まじい殺気を感じました。流石は次期皇帝と言われてるだけはありますね…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

殺気を女に向けた俺だが、よくよく見ると見知った女だった。

 

大輔(よく見たらヨルじゃねぇかよ!こいつもこの世界にいたのか)

 

別の世界で俺の嫁だったヨル・ブライア。まさか自分の嫁に暗殺される日がくるとは驚いた。

 

大輔「投影・開始」

 

俺はヨルと同じ武器【スティレット】を投影した。

 

ヨル「なっ!?私と同じ武器!貴方、悪魔の実の能力者ですか…」

 

ま〜違うんだけどね。ヨルには、あの時よく同じ武器で戦って指導してやったからな。

 

大輔「それは、俺に勝ったら教えてやるよ!」

 

俺は素早くヨルに詰め寄る。

 

ヨル「クッ…速い!」

 

俺の攻撃をギリギリ回避するヨル。反撃してくるが、焦ってる分速度が遅い。

 

大輔「焦ってる分速度が遅いぞ!冷静になって、相手の動きを見ろ!」

 

俺はあの時と同じセリフを吐く。

 

ヨル「!!」

 

すると、ヨルの動きが止まった。

 

ヨル「今の…セリフは…」

 

どうやら記憶が戻ろうとしてるな。もう一押しか?

 

大輔「力任せもいいが、暗殺ならもう少し周囲の確認と気配を消さないと駄目だな」

 

ヨル「あ、ああ…」

 

そのセリフを聞いて、ヨルはスティレットを床に落とした。

 

ヨル「だい…すけ…さん…」

 

大輔「…思い出したか?」

 

ヨル「はい…はい!私…全部…思い出しました」

 

大輔「そうか…会えて良かった」

 

俺はそう言い、ヨルを抱き締めた。

 

ヨル「私も…会いたかったです!」

 

ヨルは泣きながら、おれに抱き着いたのだった。

 

幽香「……」

 

大輔「あ…えっと…その…」

 

ベッドから俺達の様子をジッと見てる幽香の姿があったのだった。まあ、パンツ一丁で女に抱きついてたら、そんな目で見られるか…

 

シエル『…解。お楽しみでしたもんね!』

 

…ごめんなさい。

 

大輔「と、取り敢えず!今日はもう遅いし、話し合いは明日って事で!」

 

幽香「…まぁそれでいいわ。早く寝ましょう」

 

大輔「ヨルも空いてる部屋、好きなの使ってくれ」

 

ヨル「…私も今日は大輔さんと寝たいです」

 

大輔「ええっと…そ、それは…」

 

今日は幽香の日だし…けど、一応終わってるし…

 

幽香「私は別にいいわよ。やること終わってるし、後は寝るだけよ」

 

幽香から助け舟が出た。

 

大輔「そ、そうか。ならヨルも一緒に寝るか」

 

ヨル「はい!」

 

そして俺達もベッドに入る。因みに、現在ベッドで寝てる幽香の格好を見て、ヨルも同じ格好で俺に引っ付いてきたのは余談である。

 

大輔(ああ…この状況…我慢しかないのか!)

 

シエル『……』

 

シエルさん、なにか言って頂戴!




取り敢えず、まずはアンケ2位だったアインを加入。

1位のモネ&シュガーは決まりで、アインに続くのはたしぎにヒナ。
やっぱり人気ですね。できれば5人ほど入れたいと思ってますが、話の流れ次第です。


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23話

翌朝、食堂に集まった俺達はヨルの事を紹介する。

 

永琳「それで、彼女が昨夜うちの船に忍び込んだ子ね」

 

幽香「そうね。そして、大輔に聞けば別世界でのお嫁さんだったらしいわ」

 

永琳「…なるほどね」

 

大輔「ま、まぁお前らと一緒だ」

 

ヨル「ヨル…大輔さん、どう名乗れば?」

 

大輔「前の名前で頼む」

 

ヨル「分かりました。ヨル・ブライアと言います。以前の世界で大輔さんと結婚してました」

 

幽香「…風見幽香よ」

 

永琳「八意永琳よ。私達も、前の世界では大輔は旦那様だったわ」

 

ヨル「わ〜そうでしたか。でしたら、お嫁さん同士これからよろしくお願いしますね」

 

永琳「ええ、よろしくね」

 

幽香「なんか調子狂うわね…」

 

ま、これがヨルだからな。

 

アイン「……」

 

アインは会話についていけず、黙っていた。

 

大輔「さて、取り敢えずこれからどうするか…」

 

永琳「ねぇ、もし私達みたいに、貴方がいた時の人がいるならどこかいい探し場所ないかしら?」

 

幽香「そんな簡単にあるわけないでしょ」

 

アイン「あ、あの…」

 

するとアインが恐る恐る手を挙げる。

 

大輔「ん?何か心当たりがあるのか?」

 

アイン「心当たりというわけではないんですけど、偉大なる航路前半最後にあるシャボンディ諸島で…その…」

 

ヨル「もしかして…」

 

シャボンディと聞いて、ヨルは何か思い浮かんだようだ。

 

アイン「…はい。シャボンディ諸島には天竜人が来るので、奴隷ショップが存在します」

 

大輔「奴隷ショップか…」

 

ホント、エドやシャンクスみたいな海賊ならあれだが、言っちゃ悪いが、人を襲う海賊は奴隷になろうが構わない。

 

幽香「どうするの?行くの?」

 

大輔「行って万が一天竜人…ゴミクズがいたら、悪いが俺は抑えれる自信はないぞ?」

 

幽香「大丈夫よ。大将が来ようが問題ないわ」

 

幽香は笑顔でそう言う。

 

永琳「まあ、別に問題ないでしょう」

 

ヨル「そうですね」

 

アイン「な、なんで皆さんそんなに自信満々なんですか!」

 

幽香「アイン。あんたもこの船の仲間になったんなら、ウチの船長の実力見ておきなさい」

 

アイン「は、はい!」

 

大輔「なら次の目的地は決まったな」

 

俺達は、シャボンディ諸島に向かったのだった。数日後、無事にシャボンディ諸島に到着した俺達は、取り敢えずヨル達が言ってた奴隷ショップに向かうことにした。船はポケットに入れてある。ホント四次元ポケットは便利だよな。

 

大輔「さて…取り敢えずその奴隷ショップに行ってみるか」

 

幽香「そうね」

 

俺達ははぐれないように固まって行動した。そして例の奴隷ショップに到着し中に入る。中は既に満席な程人で埋まっていた。

 

大輔「……」

 

アイン「こんなに人が…」

 

永琳「…取り敢えず私達も座りましょう」

 

何とか空いてる席を見つけて、オークションが始まるのを待った。

 

「レディース&ジェントルメン!ようこそ奴隷オークション会場へ!」

 

大輔「始まったか」

 

色んな奴隷が紹介されていく。すると会場の扉が開き、天竜人が入って来た。

 

アイン「あれは!」

 

幽香「へ〜…あれが天竜人…」

 

永琳「確かに、見た目も正確も悪そうね」

 

大輔「……」

 

俺達は天竜人を警戒しつつ、奴隷オークションを見るのに戻った。すると、次に紹介された奴隷を見て、俺は驚いた。

 

「次に紹介するのは、この見た目でしっかりとした知識を持つ、トワ・ハーシェルだ!」

 

大輔「トワ!」

 

俺は驚きのあまり立ち上がる。

 

アイン「もしかして、大輔さんのお知り合いですか?」

 

大輔「ああ…別の世界で恋人だった」

 

ヨル「でしたら、することは決まりましたね」

 

大輔「いや、せっかくのオークションだ。こっちの資金を注ぎ込んで買い戻してやる!」

 

「それでは、5,000万ベリーから!」

 

大輔「いち…「10億で買うえ!」なっ!」

 

すると天竜人がトワに、10億の金額を提示した。

 

永琳「嘘でしょ…」

 

ヨル「流石に、10億という大金は私達は持ってません!」

 

幽香「どうすんのよ!」

 

大輔「……」

 

これは最悪の方法で助けるしかないな。

 

大輔「お前ら、今から俺は天竜人からトワを救う。その代わり、この島に大将が来ると思うが心配するな。けど、お前達には雑魚を相手してもらう」

 

永琳「全く…そう言うと思ったわ」

 

幽香「私の相手が雑魚なのが気に食わないけど、我慢するわ」

 

ヨル「周りのことはお任せ下さい」

 

アイン「えっと…」

 

大輔「アイン」

 

俺は真剣な表情でアインを見る。

 

大輔「お前にとっては、戦いづらい相手だろう。だが、ここでお前が俺達の本当の仲間になるか、見極めさせてもらう」

 

アイン「!?」

 

大輔「本気で相手しろ。少しでも気を抜いたと分かれば…ゼファーには悪いがこの島に置いていく」

 

アイン「…分かりました」

 

大輔「なら…行くぞ!」

 

トワを買った天竜人が、イヤらしい目でトワを見ている。

 

天竜人「デュフフフ!わちきのロリコレクションが、また増えただえ〜♪」

 

大輔「悪いが…その女は俺のなんだよ!」

 

俺は天竜人の顔面を思いっきり殴り飛ばした。

 

「キャアアアアアアア!!」

 

「て、天竜人を殴ったぞ!!」

 

「か、海軍大将を至急呼ぶんだえ!」

 

「はっ!」

 

その間、天竜人の護衛連中が襲い掛かってくるが、幽香達が対処する。

 

大輔「大丈夫か!」

 

俺はトワに抱き着いた。

 

トワ「えっ…大輔…君?」

 

大輔「ああ。今首輪を外すからな」

 

俺は覇気を使って、トワに着けられてた首輪を外した。爆発するのですぐに放り投げた。

 

大輔「もう大丈夫だ」

 

トワ「だい…すけ君…怖かったよ〜!」

 

トワは思いっきり泣いた。そりゃそうだ。まさか自分が奴隷オークションに出されるとは思ってないからな。

 

幽香「大輔、終わったわよ」

 

取り敢えず中にいた連中は片付けたようだ。だが…

 

シエル『告。建物の周りからかなりの数の気配を感知しました。その中に一番強い気配が2つあります』

 

強い気配が2つか。ってことは、海軍大将が二人来てるって事か。

 

大輔「こりゃ骨が折れそうだ」

 

ヨル「どういうことですか?」

 

大輔「シエルの報告によると、外には既に大勢の海兵が取り囲んでおり、尚且つ海軍大将が二人お出ましなようだ」

 

アイン「海軍大将が二人ですか!」

 

大輔「これは作戦変更だ。幽香、海軍大将一人任せるぞ」

 

幽香「分かったわ。雑魚ばっかで不満だったから」

 

大輔「んじゃ行くか。トワ。お前は永琳とアインの側にいろ」

 

トワ「う、うん…」

 

トワは俺から離れ、俺はそのまま外に出る。すると銃口をこちらに向けた海兵達と、奥に背の高い男二人がいた。

 

「やれやれ〜。何かと思って来てみれば、まさかの次期皇帝がいるとはね〜」

 

「黙っとれボルサリーノ。次期皇帝だが知らんが、天竜人に手ぇ出した時点で、こいつを殺すことは確定しちょる」

 

ボルサリーノ「サカズキは相変わらず容赦ないね〜」

 

大輔「やれやれ。まさか俺相手に、海軍大将の黄猿と赤犬が来るとはね」

 

さて…どう切り抜けるか…



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24話

この作品で登場する予定の他作の女性キャラ。

私も色々と出したいキャラもいます。
読者の皆様は、このキャラ出てほしいとかありますでしょうか?
漫画、アニメ、ゲーム等に登場するキャラを出してほしいと思う人がいれば、作品を知ってればなるべく出したいナと思ってます。

知ってても出せない場合もありますが、それでもいいなら是非とも教えて下さい。

キャラ、作品の名前などはこちらの方へ

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=287836&uid=55881


大輔「さて…幽香はどっちがいい?」

 

幽香「どっちでもって言いたいけど、流石にマグマの方は厄介そうね」

 

大輔「なら、赤犬は俺が相手をする。とはいえ、黄猿はピカピカの実の能力者だ。速いぞ?」

 

幽香「それくらい対処するわ」

 

大輔「なら決まりだな。投影・開始」

 

俺は刀を投影して、構えに入る。

 

大輔「雷の呼吸・壱の型。霹靂一閃、六連!」

 

俺は周りの海兵を巻き込みながら赤犬に斬りかかる。

 

赤犬「ぬう!」

 

大輔「ホント、この世界はこの技に対応する人が多すぎるっての!」バチバチ!

 

赤犬「この青二才が!」

 

俺は距離を取ると、赤犬が攻撃してきた。

 

赤犬「大噴火!」

 

巨大なマグマの拳が俺に襲い掛かる。ってか、味方の海兵がいるのに、周り関係なしかよ!

 

大輔「お前、味方を巻き添えかよ!」

 

赤犬「正義のためにゃ、多少の犠牲はつきもんじゃ!」

 

大輔「んだと!」

 

こいつ…マジで苛ついた。俺は自分にかけてたノッキングを解く。

 

永琳「駄目よ大輔!」

 

大輔「悪いな永琳。流石にこいつは黙らせないと気が済まねぇ」

 

俺は自分の封印を解いたノッキングガンを永琳に渡す。

 

大輔「いざってときは、昔みたいに頼む」

 

永琳「…分かったわ」

 

赤犬「なんじゃ。たかがデカくなっただけで粋がりおってからに」

 

大輔「……」

 

赤犬「黙ったままか。なら、そのままやられい!」

 

赤犬は再び大噴火を打ってきたが、俺はそれを掴み投げ飛ばした。

 

赤犬「なにィ!?」

 

大輔「ふう…ふう…」

 

黄猿「おやおや〜。まさかサカズキが、投げ飛ばされるとはね〜。けど、隙ありだよね〜」

 

黄猿は幽香から素早く俺の元に来た。が、黄猿の足を掴んでへし折った。

 

黄猿「!!お〜っとっとっと。まさか足を折られるとは、驚いたね〜」

 

幽香「大輔!」

 

大輔「幽香…やはりこの二人は俺が引き受ける…だから、トワ達の側にいてくれ…」

 

幽香「何なのよ急に!」

 

大輔「いいから離れろ…このままじゃ…俺を抑えられん!

 

更に俺の体はデカくなる。

 

幽香「これって…」

 

永琳「幽香!」

 

幽香「永琳!まさかあいつ」

 

永琳「ええそうよ。封印してたノッキングを数か所外してるわ」

 

幽香「やっぱり!あれだと、その内こっちもヤバいわよ!」

 

永琳「それを見越して、大輔は再び封印出来るようにノッキングガンを渡してきたわ」

 

幽香「なら、私がするわ」

 

永琳「ええ、頼んだわよ」

 

大輔「さあ海軍。早く俺を止めたほうがいいぞ?完全にノッキングが解ける前にな!」

 

赤犬「ぬう…この青二才が!」

 

大輔「…フライパンサンドウィッチ!」

 

俺は赤犬の右腕をサンドする。

 

赤犬「ぬああああ!」

 

右腕はミシミシと音を立て、感触的に折れたな。しかも複雑骨折だ。

 

赤犬「ぬう…おんどれぇ!」

 

黄猿「弱ったね〜…まさか、たった一人に、海軍大将二人が、ここまでされるとはね〜驚いたね〜」

 

大輔「フフフ…ハ〜っハッハッハ!どうした海軍大将!その程度か?」

 

俺は倒れてる二人に詰め寄る。

 

大輔「言ってるだろ…このままじゃ俺自身も、制御しきれんぞおおお!!

 

赤犬「舐めおって…」

 

黄猿「とはいえ、手も足も出ないとは、まさにこのことだね〜」

 

大輔「うがあああああ!

 

俺は倒れてる二人にトドメをさそうとする。だが…

 

 

 

 

 

 

ガキン!

 

 

 

 

 

 

大輔「!?」

 

「そこまでだよ!」

 

「ストップです!大輔さん!」

 

大輔「…お前らは…」

 

赤犬「何故賞金稼ぎの小娘二人がここにおる!」

 

俺の前にいたのは、紅美鈴とシズナ・レム・ミスルギだ。

 

美鈴「幽香さん!今です!」

 

幽香「さっさと元に戻りなさい!」

 

俺が驚いてる隙に、幽香がノッキングをしてくれた。俺は普段の大きさに戻り、ようやく落ち着いたのだった。

 

大輔「ふう…助かった幽…グヘッ!」

 

幽香「何が『助かった』よ!あれは余程のことがない限り使わないって、あの時約束したわよね!」

 

俺は幽香に蹴られ、思いっきり踏まれていた。

 

大輔「ちょっ!幽香さん!?ごめん!ごめんってば!」

 

幽香「うるさい!少しはこっちの身にもなりなさいっての!」

 

ゲシゲシと蹴られる俺。マジで痛い!ヒールが特に!シエル!痛覚遮断してくれ!

 

シエル『告。私も幽香達と同じ気持ちです。ですので、暫くはそうしてて下さい!』

 

そんな摂政な!

 

美鈴「ええっと…」

 

シズナ「なんだか、大輔のイメージが変わったて感じ」

 

永琳「…幽香。取り敢えずまずはこの島を出るわよ」

 

幽香「…そうね。今日はたっぷりと絞ってあげるから覚悟しなさい!」

 

永琳「幽香、今日は私の番のはずよ」

 

幽香「人数が増えたんだから、二人相手にすればいいのよ!」

 

永琳「…それもそうね。それじゃあ、今夜はタップリと…フフッ」

 

あ〜…俺明日の陽の目拝めるかな…

 

ヨル「それ以外は、これからのローテーションを組みましょう♪」

 

ヨルさん!そんな事をする前に助けて!

 

アイン「あ、あの…私も…」

 

ヨル「もちろん、アインさんも入ってますので安心して下さい♪」

 

アイン「はい!」

 

はい!じゃない!いつの間にアインまで入ってんだよ!

 

美鈴「アハハ…以前と変わりませんね。大輔さんは」

 

シズナ「そうなの?けど、そのローテーションには賛成かな♪」

 

大輔「…もうどうにでもして」

 

因みに、赤犬と黄猿の大将二人は、幽香とシズナが思いっきりぶん殴って気絶させ、周りにいた海兵達に持って帰らせた。んで、美鈴とシズナも賞金首になったのは言うまでもない…



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25話

他作のヒロイン募集中です

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シャボンディ諸島から出た翌日、俺はゲッソリしていた。なんでかって?…後ろの二人に聞け…

 

幽香「…///」

 

永琳「フフッ♪」

 

両方とも、ま〜ツヤツヤで…

 

ヨル「それでは、お二人と自己紹介をしましょうか」

 

大輔「…そうだな」

 

シズナ「それじゃあ私からね♪私はシズナ・レム・ミスルギ。大輔のお嫁さんだよ♪」

 

アイン「またですか…」

 

美鈴「私は紅美鈴です。私も幽香さん、永琳さんと同じで、大輔さんの…お、お嫁さん…です///」

 

ホント、相変わらず初々しいな美鈴は。

 

ヨル「ヨル・ブライアです。私も大輔さんの妻です」

 

アイン「アインです。元海兵です。そして…」

 

アインは俺をチラチラ見る。

 

シズナ「あれれ?もしかしてアインも?」

 

アイン「はい…大輔さんが好きです」

 

大輔「……」

 

幽香「ま、そうだと思ったわ」

 

永琳「フフッ。これからよろしくね♪」

 

アイン「はい!」

 

ま、別にいいけどさ。

 

シズナ「それで、これからどうするの?」

 

大輔「そうだな〜」

 

これからの事を考えてると…

 

大輔「ん?」

 

俺が持ってた腕輪が、オレンジと青の2色に染まった。

 

大輔「これは!?」

 

永琳「それって確か、大輔がネックレスをあげた子達の色よね?」

 

大輔「ああ。この色はナミとノジコの色だ」

 

幽香「となると、あの子達に何かあったのね」

 

大輔「そうなる…」

 

俺はスキマを開いて、ナミ達の様子を見る。すると、ナミとノジコの親であるベルメールが、魚人に銃口を突き付けられていた。

 

大輔「これは!」

 

シズナ「ん〜、魚の人が銃突きつけてるね」

 

アイン「あれは…魚人ですね」

 

大輔「あれが魚人か。生では初めて見たな」

 

とはいえ、これはヤバイ状況だな。

 

幽香「…助けに行くんでしょ?」

 

大輔「当然だ。幽香、俺がアイツの真横にスキマを開けるから、マスパを撃ってくれ」

 

幽香「分かったわ」

 

大輔「それを合図にシズナ、美鈴、幽香、俺が乗り込む。トワと永琳、アインは船で待機だ」

 

『了解!』

 

大輔「じゃあ行くぞ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こいつらはテメェの娘達だな」

 

「ええそうよ」

 

ナミ「死んじゃやだ!ベルメールさん!!!」

 

「は〜は〜。下等なサルどもが…適当に相手してやれ。殺すなよ」

 

「オウ」

 

アーロンは銃をベルメールさんの頭に突き付けた。

 

アーロン「お前が最初の見せしめだ!!くだらねぇ愛に死ね」

 

ベルメール「……」

 

誰か…誰か助けてよ…そうだ!

 

ナミ「ノジコ、これ」

 

ノジコ「!!」

 

ノジコも私が言いたい事を理解してくれたのか、つけてたネックレスを外した。

 

大輔『ナミ、ノジコ。このネックレスを外せば、お前達に何かあったって事になる。少し不便だが、ずっと肌見放さず付けとけ。これが外れた時は、何かあったと思って俺はお前らを助けに来る。必ずだ!』

 

私とノジコはネックレスを外したんだ。これで大輔さんが来てくれる!

 

ベルメール「ノジコ!!ナミ!!」

 

「「!!」」

 

ベルメール「…大好き♡」

 

ナミ「ダメえええええええ!!!!!!!」

 

「百花繚乱・マスタースパーク」

 

アーロン「!?」

 

すると、突然アーロンが吹き飛ばされていた。

 

大輔「お〜!結構吹っ飛んだな」

 

この声…

 

「そうかしら。これでも周りに被害が出ないように抑えたのよ」

 

私達が待ってた…

 

大輔「それはありがとうございます」

 

助けに来てくれた…!

 

大輔「さて…何処のどいつだ?ウチの大切な奴に手を出そうとした愚か者は?」

 

「「…大輔さん!!」」

 

私達の…救世主…!



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26話

他作で登場する女性キャラ(ヒロイン)募集中

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大輔「さて…何処のどいつだ?ウチの大切な奴に手を出そうとした愚か者は?」

 

「「…大輔さん!!」」

 

「アーロンさん!」

 

スキマから俺を筆頭に、幽香、美鈴、シズナが出てくる。

 

ベルメール「大輔…」

 

大輔「遅くなって悪かったなベルメール。後の事は俺達に任せておけ」

 

ベルメール「ハハッ…」

 

そう言うと、ベルメールは気を失った。

 

アーロン「グッ…誰がやった…」

 

瓦礫からアーロンが起き上がってきた。

 

大輔「お〜お〜。魚人ってのはだいぶ頑丈なんだな」

 

アーロン「…テメェか。この俺様を吹き飛ばしたのは」

 

大輔「ああ、それはこっち」

 

俺は幽香を指差す。

 

幽香「加減したんだから大丈夫でしょ」

 

アーロン「なんだと!」

 

煽るな煽るな。

 

「アーロンさん!そいつは【観音の大輔】だ!」

 

アーロン「!!テメェが…」

 

大輔「まぁ、そうだね。さて…」

 

俺は魚人達を見る。アーロンは置いといて、幹部連中は…パッと見3人か。

 

大輔「幹部の連中は任せるぞ」

 

美鈴「お任せ下さい!」

 

シズナ「ん〜、少し物足りないけど仕方ないね」

 

幽香「ま、所詮は魚だもの」

 

幽香達の言葉に、幹部連中は怒り心頭だ。

 

「ニュ〜!馬鹿にしやがって!」

 

「チュッ。人間に俺達の恐ろしさを教えてやるよ」

 

「そうだな」

 

それぞれ3人が、相手をする相手の前に立つ。刀を持ったタコはシズナ。空手の構えをしてるエイは美鈴。唇が長いのは幽香だ。

 

大輔「あいつらは任せておけば大丈夫だろ。俺の方は…」

 

俺はアーロンの前に立つ。

 

アーロン「下等生物が…コケにしやがって!」

 

コケも何もねぇ…

 

大輔「人間を下等種族と見てる時点で、お前等に勝ち目はねぇんだよ」

 

アーロン「舐めるなあああああ!!!」

 

アーロンは、持ってた銃で撃ってきたが、俺は簡単に避ける。

 

アーロン「!?」

 

大輔「当たるかそんなの」

 

アーロン「テメェ…覇気使いか」

 

大輔「当たり♪」

 

他の連中の様子を見るが、やっぱ既に決着ついてたか。

 

アーロン「ハチ…クロオビ…チュウ…」

 

大輔「流石元々賞金稼ぎをしてた二人に、今のところウチのNo.2だ。これくらい余裕か」

 

アーロン「よくも…よくも同胞を!!」

 

大輔「お前が下等生物と言った人間に負けた気分はどうだよ」

 

アーロン「ふざけるなあああああああ!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゲンゾウ「大輔君!今回は本当にありがとう!」

 

『ありがとう!』

 

ゲンゾウを始めとする、村人達が頭を下げてきた。

 

大輔「気にしないでくれ。今回俺が気が付けたのは、ナミとノジコにあげたネックレスのおかげだ」

 

ベルメール「ネックレス?」

 

大輔「ああ。ベルメールには渡してなかったが、ナミとノジコに何かあった場合、着けてるネックレスを外すと危険が起きたと思って、俺に伝わるようにしてたんだよ」

 

ベルメール「なるほどね」

 

大輔「その代わり、普段からずっと着けてないといけないってのがあるけどな」

 

ゲンゾウ「けど、そのお陰でベルメールも無事だったわけか」

 

ベルメール「本当に大輔には感謝してもしきれない恩ができたね」

 

大輔「ハハッ。気にするな」

 

結局無事だったんだし、アーロンの連中も捕まえたしな。

 

シズナ「大輔〜♪」

 

背後からシズナが抱きついてくる。

 

大輔「今回は美鈴、シズナ、幽香もよくやってくれた」

 

シズナ「えへへ〜♪もっと褒めてもいいんだよ」

 

大輔「はいはい。偉い偉い」

 

俺はシズナの頭を撫でながらそう言う。その日は、村中で無事を祝い宴が行われた。

 

ベルメール「隣いいかい?」

 

大輔「ああ」

 

包帯を巻いてるベルメールが、俺の隣に座る。

 

大輔「怪我は大丈夫なのか?」

 

ベルメール「ま〜多少は傷とかはあるけど、特に大事はないよ」

 

大輔「そうか」

 

ベルメール「ホント、大輔のおかげだよ。ありがとう」

 

ベルメールはそう言いつつ、俺の方に頭を預けてきた。

 

大輔「ナミやノジコにとって、あんたは大切な母親だ。母親と別れていいわけないからな」

 

ベルメール「…あの子達の母親になれて、ホント幸せだよ」

 

大輔「…向こうもベルメールが親で良かったと思ってるさ」

 

幽香やシズナ、途中からこっちに合流したアイン達と仲良く話している姿を見て、俺とベルメールは笑顔になる。

 

ベルメール「…ねぇ大輔」

 

大輔「ん?」

 

ベルメール「あの子達が、もしあんたについて行きたいって言ったら、あんたは受け入れてくれるかい?」

 

大輔「そうだな…あいつらがもし大きくなって、俺と一緒に冒険したいって言うなら乗せてやるよ」

 

ベルメール「…そうかい」

 

大輔「ベルメールも来るだろ?」

 

ベルメール「へっ!?」

 

俺の提案に驚き、乗せてた頭をあげた。

 

ベルメール「あたしは…」

 

大輔「どうするかはベルメール次第だが…俺はナミ達が来るなら、お前も船に乗せたい」

 

ベルメール「…でも私は、あの子達が大きくなった時には40近くになるんだよ」

 

大輔「関係ねぇよ。要は、ベルメールの気持ち次第だ」

 

ベルメール「あたしの…気持ち次第…」

 

ベルメールは暫く考えると、俺の目を見る。

 

ベルメール「…そうね。大輔、あたしもあんたの船に乗せてくれるかい?」

 

大輔「ああ、もちろんだ」

 

ベルメール「…ありがとう」

 

するとベルメールはキスしてきた。俺はそれを受け入れる。

 

ナミ「あ〜!ベルメールさんが大輔さんとキスしてる!」

 

ノジコ「ホントだ!ズルい!私だって大輔さんとキスしたい!」

 

いや、流石に今のお前らの年齢はちょっと…

 

幽香「…モテモテね、大輔」

 

幽香さん、そんなに睨まないで下さい。

 

永琳「フフフッ」

 

笑い方が怖いわ永琳。

 

美鈴「大輔さん…流石に子供に口づけは…」

 

しないからな美鈴!

 

アイン「わ、私が変わりに!」

 

アインは何を言ってんの!?

 

シズナ「ベルメールズルいな〜。私も大輔とする〜!」

 

シズナは俺の顔を掴んで、強引にキスしてきた。

 

トワ「アワワワ…だ、大輔君流石に子供には駄目だよ!」

 

トワさんや、流石に子供にはせんって…

 

シエル『解。マスターはウタとしていると思います』

 

シエル、ウタは向こうから、しかも頬だ!だからノーカンだ!

 

ナミ「シズナズルい〜!あたしもする〜!」

 

大輔「だ〜!二人共大きくなってからだ!」

 

「「ええ〜!」」

 

永琳「あらあら。これは将来が大変ね大輔」

 

永琳、そう言うならその手に持ってる注射器はなんだ…

 

ベルメール「アッハハ!大輔の仲間は面白い連中だな!」

 

大輔「まぁな。そして、全員が俺を好いてくれてるからな。ベルメールを含めて♪」

 

ベルメール「…バカ///」




今現在の仲間

ONE PIECE
アイン

東方Project
風見幽香
八意永琳
紅美鈴

軌跡シリーズ
トワ・ハーシェル(見た目は黎の軌跡Ⅱより)
シズナ・レム・ミスルギ

SPY×FAMILY
ヨル・ブライア


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27話

他作で登場する女性キャラ(ヒロイン)募集中

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アーロンからココヤシ村を救った翌日。俺達はアーロンに壊された建物を直している。とはいっても、復元光線で一発なんだよな。遂に壊れたけど。

 

大輔「エレジアの時から全くメンテしてなかったから、遂にガタが来たか」

 

船に戻ったら修理をしないとな。

 

ゲンゾウ「大輔君、アーロンだけではなく、建物の修理までお願いしてしまって」

 

大輔「別にいいさ。流石に建物がなきゃあんたらも困るだろ」

 

ベルメール「ホントありがとう。私の家も直してくれて」

 

大輔「だから気にするなって」

 

ベルメール「けど、大きさは前と変わらないのに、なんでノジコやナミ、あたしの部屋までできてるんだい?」

 

大輔「ま、そこはおれの力って事で」

 

本当は、船でも使ってる次元ローラーで中を大きくして、そこに職人ロボットの大工の辰っつあんに協力を頼んだ。辰っつあん本人は、もっと立派な家を作りたがってたが、ベルメール達の思い出の家をイジるのはと話したので、納得している。

 

大輔「さてと…そろそろ船に戻るか」

 

一応船には、トワを除いた誰か一人を一日交代で残してある。

 

ベルメール「…もう行くのかい?」

 

大輔「ああ。お前らが海に出てくるのを楽しみにしてるぞ!」

 

ナミ「うん!絶対に大輔さんの船に乗るからね!」

 

ノジコ「約束、忘れちゃだめだよ!」

 

大輔「ああ。俺はルールは破るが、約束は守る男だ!元気でな!」

 

そして俺達は、どこでもドアを使って自分の船に帰ったのだった。因みにどこでもドアを使ったのは、トワがスキマの目を見てきぶんわるそうにしてたからだ。

 

大輔「さて、これからどうするか」

 

船は今現在、シャボンディ諸島から多少離れた場所に停泊させていた。

 

幽香「ん?大輔、船がこっちに近づいてくるわよ」

 

幽香が言う方向を見ると、船首に蛇みたいな生き物をつけた船がこっちに向かってきていた。

 

ヨル「あの船って、確か…」

 

アイン「王下七武海所属、海賊女帝の船です」

 

永琳「あれが」

 

大輔「んで、その王下七武海である海賊女帝が、わざわざ来るとはな」

 

そんな話をしてると、船が横に止まった。

 

「そこの船に乗っている奴に聞きたい。そなたが【観音の大輔】か?」

 

偉そうな口調で女が話しかけてきた。

 

アイン「あれが…海賊女帝、ボア・ハンコック」

 

トワ「あの人が…」

 

大輔「ああ。俺がお前らが言う大輔だ。七武海であるボア・ハンコックが、わざわざ何の用だ?」

 

ハンコック「ふん。本来なら男であるお主に会いに来るつもりはなかったが、少しそなたに聞きたいことがあっての」

 

すんげ〜上から目線…

 

大輔「…なんだ?要件があるならさっさとしてくれ」

 

ハンコック「はう!」

 

「貴様!蛇姫様になんて口の聞き方!」

 

「これだから男は!」

 

大輔「……」

 

これだから男はだと…

 

大輔「男だの一々うるせぇな」

 

「なんて口の聞き方!」

 

「蛇姫様!こんな男に聞く必要なんてありません!」

 

大輔「…さっきからギャアギャアうるせぇな。俺に話を聞きに来たのはそっちだろうが」

 

「なっ!」

 

「失礼な男。その男についてる貴方達もどうかしてるわ」

 

その言葉に、全員が苛立ちの表情をする。

 

幽香「さっきから聞いてれば、ウチの船長を馬鹿にしてくれてるわね」

 

美鈴「そうですね」

 

永琳「その口、二度と聞けないようにするわよ?」

 

ヨル「すみませんが、いい加減黙っていただけますか?」

 

アイン「ヨルさん。お手伝いします」

 

シズナ「ふ〜ん。面白い娘達だね♪」

 

トワ「そ、そうだよ!」

 

シエル『……』

 

ハンコック「なんじゃ?事実であろう。男など妾にとって大したことはない。そう、妾が美しいから!」

 

いや、どんな見下し方だよ!俺見てねぇじゃん!

 

ハンコック「話すだけ時間の無駄じゃったな。メロメロメロウ!」

 

するとハンコックは、俺達に何かの光線を当ててきた。が、特に変化はない。

 

ハンコック「何故じゃ!何故石にならん!」

 

石?

 

シエル『解。海賊女帝ボア・ハンコックは、メロメロの実の能力者です。先程の光線で、殆どの人物が石になります』

 

なるほど。つまりハンコックに見惚れてなければ、石にならないって訳か。ま、今の俺達は見惚れる以前にキレかけてるからな。

 

大輔「残念だったな。テメェの能力は俺達には効かねぇよ。見惚れる以前に、皆キレそうだからな!」

 

俺は覇気を当てる。すると、ハンコックと幹部らしき連中数名だけ残して、後は全員気絶した。

 

ハンコック「これは!?」

 

「姉様!」

 

大輔「どうした?まだやるか…」

 

ハンコック「…どうやら、そなたは今まであった男とは違うみたいじゃな。先程の無礼詫びよう」

 

大輔「……」

 

俺は覇気をおさめる。

 

大輔「それで、七武海が俺に何用だ?海軍の差し金か?」

 

ハンコック「あんな奴らの言い成りになどならぬ。妾がここに来たのは、お主が天竜人を殴ったと聞いたのじゃ」

 

天竜人?

 

大輔「ああ。ウチのトワが、オークションで買われそうになってな。キモい顔で笑ってたから助ける序にぶん殴った。後大将二人もボコったけどな」

 

ハンコック「なんじゃと!?天竜人だけではなく、海軍大将を…しかも二人もじゃと!」

 

大輔「ああ」

 

ハンコック「…やはり、三皇の白ひげと引き分け、次期皇帝という程の実力は本物か…よもや、天竜人を殴るなど、あの方以来のできことじゃ。そんな奴が、まだこの世にいたとは…」

 

ハンコックはそう言いながら涙を流していた。横にいる姉妹らしき二人も同じだった。これってまさか…

 

大輔「失礼を承知で聞くが、お前ら昔天竜人から何かされたのか?」

 

その言葉に、三人は体をビクッとさせた。こりゃ確定だな。

 

幽香「…まさかとは思うけど、貴方達もしかして…元ど…」

 

大輔「ストップだ幽香」

 

俺は幽香が言おうとした言葉を止めさせた。それはここで言うわけにはいかなそうだ。

 

大輔「それ以上言うのは止めろ」

 

幽香「…分かったわ。悪かったわねあんた達」

 

ハンコック「構わぬ。お主の心遣いに感謝する」

 

こりゃ確定だな。

 

大輔「永琳。あいつらのあれ消せるか?」

 

永琳「そうね…実物を見てないからなんとも言えないわね」

 

だよなぁ。噂じゃ焼き印らしいけど、もし彫ってたらまた別だしな。とはいえ、いきなり会った奴に背中を見せろとは言えねぇしな…

 

大輔「…タイム風呂敷使えばイケるか?」

 

模様の部分だけなら或いは…俺はハンコックの側に行き、耳打ちする。

 

大輔「ハンコック。会ったばかりで信用できないと思うが、お前らがもし背中の模様を消したいと思ったら、ここに連絡しろ」

 

ハンコック「!!そなた…」

 

俺は、ウチで使ってる電伝虫の番号が書いた紙をハンコックに渡した。

 

大輔「気持ちの整理とかがついたら連絡しろ」

 

そして俺は船に戻り、ハンコック達から離れた。

 

永琳「…よかったの?」

 

大輔「ああ。俺ができるのはここまでだ。後はあいつらが決めることだ」

 

永琳「そう…私も一応薬で消せないか研究しておくわ」

 

大輔「頼んだ」

 

果たして、あいつから連絡が来るか…



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28話

他作で登場する女性キャラ(ヒロイン)募集中

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ハンコックに渡した、俺専用の電伝虫から連絡はまだない。そりゃいきなり背中の模様を消してやるって言っても、信じれないのもあるし長い間それと付き合って、過去を忘れないようにしたり、自分への戒めで残してる奴も多いからな。ま、気長に待つさ。

 

大輔「さて、そろそろ新世界に行ってみるか」

 

アイン「でしたら、シャボンディ諸島に戻って船をコーティングしてもらった方がいいと思いますよ」

 

う〜ん…確かにそれが正規ルートなんだが、できればウタやナミ達が海に出る時に取っておきたい。ってなわけで…

 

大輔「ウタ達の為に残しときたいから、今回はスキマで移動するぞ〜」

 

そして適当な島に上陸し、船をポケットにしまって、新世界側にある無人島に出た。

 

アイン「……」

 

シズナ「なんか、新世界に入った感じ全然しないね」

 

大輔「そりゃま〜、スキマ使ったしな。キチンとした旅は、ウタやナミ達が仲間なった時だ」

 

幽香「なら今は何なのよ…」

 

大輔「ん?適当にブラブラしてるだけの、行き当たりばったりな旅?」

 

アイン「…頭が痛くなってきました」

 

永琳「即効性の頭痛薬あるわよ」

 

トワ「その頭痛じゃ無い気が…」

 

美鈴「Zzz…」

 

ヨル「美鈴さん、気持ちよさそうに寝てますね」

 

今日もいつもの平常運転である。ウチの船は!

 

大輔「んで、これからどうすっか…」

 

新世界にきたとはいえ、特にすることがない。

 

大輔「……どっかの島拠点にするか」

 

『…はい!?』

 

幽香「突然何言い出すのよ」

 

大輔「いやさ、新世界来たのはいいけど、今すぐ特にやることないだろ?だったら、適当な無人島で暫くはのんびり過ごそうかなと」

 

トワ「ず、随分と急な話だね…」

 

トワよ。そんな呆れた顔せんでもええやんか…そんな事を考えると、とある島に近づいた瞬間、何かが飛んできた。

 

シエル『注。前方からミサイルが飛んできます』

 

はぁ!?この世界にミサイルだと!

 

大輔「ってそんな事考えてる場合じゃない!投影・開始!」

 

俺は斬鉄剣を投影して、ミサイルを斬る。流石に一人じゃ対処しきれないんで、シズナと一緒に全てのミサイルを対処した。

 

シズナ「フフッ。こうやって一緒にやったの久しぶりだね」

 

大輔「まぁな。けど、この時代に存在しないはずのミサイル。これはもしかして…」

 

あのバカがいる可能性があるな。

 

大輔「はぁ…予定変更だ。まずはあの島に上陸して、ミサイル撃ってきた馬鹿に一言言ってやる!」

 

シズナ「ん〜、私は楽しかったけど、大輔が言うなら別にいいよ」

 

そして俺達は、とある島に上陸した。俺とシズナだけが今回上陸する。そして奥に進んでいくと、無人島には似つかない立派な施設があった。

 

シズナ「うわ〜。凄いね」

 

大輔「こんな無人島…しかもこの世界にこんな施設が作れるのは、海軍所属のベガパンクくらいだが…」

 

シズナ「あのミサイルだよね?」

 

大輔「ああ。あんなミサイルこの世界にはない。となると、俺が唯一思い付く馬鹿1人だけだ」

 

すると、施設の扉が開いた。

 

「凄いね〜君達。まさか束さんが用意した防犯用の子達が、あっという間に壊されるなんて…ホントムカつくよ」

 

やっぱりか…

 

大輔「ムカつく…か」

 

シズナ「随分な言い草だね」

 

束「それで、この束さんに何か用かな?」

 

大輔「何か用だと?」

 

俺は束に近づき、そしてお約束のあれをする。

 

大輔「何か用じゃねぇよこのバカウサギ!」

 

束「ぎにゃああああああああ!!!!!!」

 

俺は束の頭を思いっ切りアイアンクローして持ち上げた。

 

束「こ、この痛み!も、もしかして…」

 

大輔「どうやら思い出したみたいだな…束。以前もこんな事して、俺と千冬がどんだけ大変だったか…忘れたわけじゃねぇよな?」

 

束「あ、アハハ…い、嫌だな〜。束さんが忘れるわけないじゃん…」

 

大輔「だよなぁ?なら…この痛みも忘れてないよなぁ!

 

俺は更に力を込める。頭がミシミシと音を立ててるが、んな事は気にしない。

 

束「イダダダダダ!ご、ごめんなさい!忘れてました!出ちゃう!束さんの頭から脳みそが出ちゃう!クチャってなっちゃうから!」

 

大輔「一度くらい出とけこのバカが!」

 

「ああああああああああああ……!!!!!!!!!」

 

束の叫び声が、島全体に響き渡ったのだった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大輔「…さて、全部思い出したか?」

 

束「はい…思い出しました」

 

大輔「そうか…」

 

俺は正座してる束にそう聞いて、ゆっくりと抱き着いた。

 

大輔「また会えて…よかった」

 

束「うぅ…束さんも…会いだがっだ〜!!」

 

俺のことを思い出し、泣き出した束を慰めた。

 

大輔「…落ち着いたか?」

 

束「ズビッ…うん」

 

大輔「鼻水拭け鼻水…ほら、チーン」

 

束「チーン」

 

ホント、慣れ親しんだ奴の前だとポンコツだよなぁ。

 

大輔「ま、ここで束と出会えたのは嬉しいがな」

 

束「も、も〜だ〜ちゃんったら〜♪」

 

シズナ「え〜っと、そろそろいいかな?」

 

あ、シズナの事完全に忘れてた。

 

シズナ「ぶ〜、忘れるのは酷いな〜」

 

心を読むな心を。

 

束「だ〜ちゃん。コイツ誰…」

 

大輔「ああ。シズナは別世界の時の俺の恋人だ」

 

束「そうなんだ。だったら私と一緒だね♪」

 

大輔「まぁ、船には別世界の時に嫁さんだった奴もいるけどな」

 

束「なん…だと…!?」

 

顔が凄い事になってんぞ…束。

 

大輔「まぁそれはいいとして…束、お前も一緒に来るだろ?」

 

束「モチのロンだよ!」

 

大輔「だよな。ま、これからよろしくな」

 

束「うん!」

 

大輔「…船の連中と仲良くしろよな。この世界は、まだ俺の嫁さんや恋人が多くいるみたいだからな」

 

束「え〜…ま、仕方ないね。この世界だと仕方ないか」

 

おっ、やっぱ向こうのときに色々と言い聞かせただけあるな…

 

大輔「とはいえ、船に乗るのはいいが、この施設どうすんだ?ここに残しておくのもどうかと思うが」

 

束「それは大丈夫〜ポチッとな♪」

 

束は取り出したスイッチを押すと、施設が爆破した。

 

「「……」」

 

束「簡単に作った施設だし、データとかは全て束さんの頭にあるしね♪」

 

大輔「ま、まぁ…お前がいいならそれでいいが…」

 

シズナ「な、中々凄い人だね…束って…」

 

大輔「それがこいつだ」

 

そして船に戻ると、何やら騒がしかった。

 

大輔「なんだ?」

 

トワ「あ、大輔君!」

 

トワが俺に気付き、近寄ってきた。

 

大輔「トワ、いった何があった?」

 

永琳「貴方達が島の奥に行ってから、向こうの連中がいきなり襲ってきたのよ」

 

アイン「いきなり『Dr.ベガパンク並の頭脳を持った篠ノ之束がいるはずだ!』って言い出して」

 

大輔「ほう…」

 

俺は睨み合ってる幽香、美鈴、ヨルの前に出る。

 

大輔「篠ノ乃束はウチの船員だが…お前らは何者だ?」

 

「俺達は、三皇カイドウ様の配下だ!」



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29話

現れたのは、三皇の一人である【百獣のカイドウ】の配下か。

 

大輔「で、そのカイドウさんの配下が、なんで束を狙ってる?」

 

「カイドウ様は、いずれ海賊王になるお方だ!その為には強力な兵士が必要。だから、Dr.ベガパンク並の知識を持ってる篠ノ乃束を拉致すれば、さらなる戦力強化になるとお考えなのだ!」

 

大輔「そうか。だが残念だったな。束はウチの…いや、俺の大切な女なんだよ。てめぇ等なんかに渡せるか」

 

束「だ〜ちゃん♥」

 

「そんな事は、カイドウ様には関係ない!邪魔するのであれば、お前らを始末するだけだ!」

 

ほう…つまり無理矢理俺から束を奪い取ると。

 

大輔「なら、死んでも後悔ないよな?」

 

「ハッ!貴様如きにやられる我ら…グヘッ!」

 

『!?』

 

話してる最中に、突然吹き飛んだカイドウの配下。周りの部下連中は驚いている。

 

「な、何が起こった!?」

 

「いきなり吹き飛ばされたぞ!」

 

大輔「……」

 

俺は両ポケットに手を突っ込んだ状態だ。そんな状態で、いきなり吹き飛ばされりゃ驚くか。

 

幽香「大輔、あんたあれやったわね?」

 

大輔「ああ。見えたか?」

 

幽香「見えたけどギリギリよ」

 

美鈴「わ、私も何とか見えた感じです」

 

ヨル「私は全く…」

 

幽香と美鈴でギリギリか。本来の力の半分の威力なんだがな…

 

シエル『…解。相変わらずのバグっぷりですね。マスター』

 

その俺とほぼ一心同体の奴が何言ってんだか。

 

「ひ、怯むな!カイドウ様の為に、篠ノ乃束を捕らえるんだ!」

 

『おおおおおおおっ!!!!!!!』

 

残った連中が俺達に向かってくる。

 

大輔「雑魚がワラワラと。ま、今回はお前達に任せる」

 

幽香「仕方ないわね」

 

美鈴「了解しました!」

 

ヨル「お任せ下さい」

 

シズナ「う〜ん!ちょっとは運動になるかな?」

 

ま、この4人に任せりゃいいか。んで…

 

「イ、イデ〜…」

 

「た、助けて…」

 

「バ、バケ…モノ…」

 

まぁこうなるよな。

 

トワ「す、凄いね皆…」

 

大輔「まぁな」

 

アイン「負けてられません!」

 

永琳「あらあら。あれは見事に折れてるわね…」

 

束「アハハ…だ〜ちゃんの嫁&恋人は、ち〜ちゃん並のバケモノだね…」

 

その千冬や俺と渡り合えるお前が何言ってんだか。

 

大輔「…お疲れさん」

 

幽香「別にそこまでじゃないわ」

 

シズナ「そうだね〜」

 

美鈴「昔やった千人組み手の方がしんどかったです」

 

ヨル「…仕事してた時の方が大変でした」

 

こいつ等もこいつ等だわ…

 

トワ「け、けど、三皇のカイドウの配下なら大変なんじゃ…」

 

アイン「そうですね。向こうは自分達に喧嘩を売ったと思われるでしょうし」

 

大輔「そうだよな〜」

 

どうすっか……うん。

 

大輔「面倒だし、このままカイドウがいる鬼ヶ島に行くか!」

 

『ああ、やっぱり…』

 

声をかける揃えるな声を!

 

トワ「絶対に言うと思ったよ…」

 

アイン「ですね…」

 

シズナ「それが大輔だしね♪」

 

幽香「鬼ヶ島…面白そうね」

 

美鈴「アハハ…流石に萃香さんや勇義さん並の人は、早々いないと思いますし」

 

永琳「ま、カイドウくらいでしょ」

 

束「…そっちの世界でも、ち〜ちゃん並の人いるんだね」

 

美鈴「まぁ、幽香さんもそこに入りますけど…」

 

永琳「後、彼女達は妖怪だから、人間とは別物よ。それに勝つ大輔はそれ以上だけど…」

 

ヨル「それに勝つ大輔さん凄いです!」

 

アイン「私…本当に凄い人の仲間になったんですね…」

 

トワ「大丈夫だよアインちゃん。いずれ慣れるから♪」

 

そんな顔して言うんじゃないトワ。

 

大輔「取り敢えず鬼ヶ島目指して出発だ!」

 

『了解!』

 

鬼ヶ島…確かその近くにワノ国があるんだよな?

 

シエル『告。ワノ国は世界政府にて所属していない為、現在は三皇カイドウの領土になっています』

 

カイドウの領土か。ま、ワノ国の事は後回しだな。そして鬼ヶ島目指して数日後。無事にカイドウの住処である鬼ヶ島に到着した。

 

トワ「す、凄く海が荒れてるね!」

 

シズナ「それに、如何にも何か出てくる感じがするね」

 

大輔「取り敢えず上陸だ。副船長のトワ、束、永琳、ヨルは待機。残りは俺と鬼ヶ島に乗り込むぞ」

 

俺と幽香、シズナ、美鈴、アインは鬼ヶ島に乗り込んだ。

 

「誰だお前ら!」

 

大輔「カイドウは何処だ?」

 

「はっ、お前ら如きがカイドウさんに会えるか!」

 

ハァ…雑魚が鬱陶しい…

 

大輔「…んで、カイドウは?」

 

「ひゃ…ひゃいどうひゃんは…いみゃ…いにゃい…」

 

大輔「なんだよ。今いないのかよ」

 

俺はボコボコにした雑魚を放り投げる。中に入って見たがカイドウがいないんじゃ話にならない。

 

幽香「なんなの?幹部連中もいないって」

 

アイン「普通に考えて、三皇であるカイドウに攻め込むなんて、普通は考えませんから…」

 

美鈴「なんだか拍子抜けですね」

 

大輔「まぁいいか。いないなら帰るだけ…!!」

 

すると、上から誰かが襲ってきた。

 

大輔「まだ雑魚が残ってたか」

 

「君達…何者だ!」

 

煙が晴れると、般若の面をした奴が立っていた。

 

大輔「人に名前を聞くときは、自分から名乗れって教わらなかったのか?」

 

「えっ?そうなのかい?それは失礼した!僕の名はヤマト!カイドウの息子だ!そして、光月おでんになる男だ!」

 

光月おでんって確か…

 

シエル『解。光月おでんとは、ワノ国の久里大名であり、元白ひげ海賊団二番隊隊長です』

 

あ〜そうそう。エドが確かそんな話してたな。

 

シエル『そして、海賊王ゴール・D・ロジャーの船に乗っていました』

 

ハァッ!?って事はもしかして…

 

シエル『告。最後の島ラフテルに行っています』

 

マジか〜…

 

シエル『解。それと目の前にいる個体名ヤマト。彼女は女性です』

 

だよな。普通に膨らみが…

 

 

プルン…

 

 

デ、デカい…

 

幽香「何処を見てるのかしら♪」

 

美鈴「そうですね♪」

 

大輔「イデデデデ!」

 

両方から耳を引っ張るな!

 

シズナ「大輔〜、私もそこそこ大きいと思うけどな〜…」

 

アイン「後でトワさん達に報告ですね」

 

ホントごめんなさい!



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30話

大輔「イテテテ…あ〜痛かった…」

 

シエル『…自業自得です!』

 

…すみません。

 

大輔「ゴホン!ヤマトだな。俺は大輔だ」

 

ヤマト「大輔って…もしかして次期皇帝候補の【観音の大輔】かい!」

 

俺の名前を聞くと、ヤマトは俺にお面越しでも分かる程、目をキラキラさせながら詰め寄ってきた。

 

大輔「お、おう…」

 

ヤマト「君がそうなのか!僕より若いのに次期皇帝候補がドンな人物か、ずっと会ってみたかったんだ!」

 

大輔「そ、そうか…」

 

美鈴「珍しいですね。大輔さんがおされてますよ」

 

シズナ「あんな純粋に大輔の事を尊敬してる人に、今まで会った事なかったもんね」

 

アイン「確かに言われてみればそうですね」

 

大輔「そ、それでヤマト。君はここで何をしてるんだ?」

 

ヤマト「……」

 

そう質問すると、ヤマトの表情が暗くなる。

 

ヤマト「僕は…」

 

ジャラッ…

 

ヤマトの腕を見ると、腕輪が付いていた。

 

大輔「…その腕輪は?」

 

ヤマト「ああ。これはカイドウが付けたんだよ。この島から出れないように…」

 

ヤマトはそう言いながらお面を外す。

 

大輔「外せばいいだろうが。お前なら簡単だろ」

 

ヤマト「無理だよ。この腕輪、僕から外れると爆発するって言ってたから。本当か分からないけど…」

 

大輔「実の娘…いや息子か?そこまでするか普通」

 

シエル。あの腕輪を解析して見せてくれ。

 

シエル『了…解析完了。ヤマトの言う通り、その腕輪は特定の鍵を使わない限り爆発します。100%』

 

マジかよ…

 

大輔「あ〜ヤマト」

 

ヤマト「なんだい?」

 

大輔「実に言い難いが…その腕輪、マジで爆発するわ」

 

ヤマト「……」

 

俺の言葉を聞いて、ヤマトは固まってしまった。そして…

 

ヤマト「あ…あのクソ親父〜!本当に僕を殺す気だったのか〜!!

 

あ〜…そりゃそうだよな。流石に実の父親が、マジで自分の娘を殺すとは思わないよな。いくらカイドウでもよ。

 

ヤマト「もう怒った!もうあんな奴親でもなんでもない!ぶっ飛ばしてやる!!」

 

いや、ぶっ飛ばすって言っても…

 

大輔「今現在、そのぶっ飛ばす予定の奴がいないじゃねぇかよ」

 

ヤマト「…そうだった」

 

大輔「……」

 

意外と馬鹿か、ヤマトって…

 

大輔「ま、まぁいい。んでヤマト、仮にカイドウをぶっ飛ばしたとして、その後はどうするんだ?」

 

ヤマト「…そうだね。やっぱりおでんみたいに海に出て冒険がしたいな!」

 

大輔「そうか」

 

ヤマト「けど、ぶっ飛ばせるかも知れないけど、カイドウ自身を倒せるわけじゃないから、多分このまま一生この島から出られないと思う…」

 

大輔「……」

 

腕輪を見ながら、ヤマトはそう呟く。

 

大輔「諦めんのか?」

 

ヤマト「えっ?」

 

大輔「カイドウに勝てないから、海に出るのを諦めるのかって言ったんだ」

 

ヤマト「そ、そりゃ僕だって海に出たいさ!でも、無理なんだよ!!」

 

大輔「んな諦めるしかできねぇのか!だったら、お前が憧れてるおでんって奴も相当意気地なしだったんだろうな」

 

俺はヤマトを挑発するように言う。ま、エドが乗せた奴だ。そんな奴じゃないのは重々理解してる。だが、コイツの言葉苛つくんだよ。

 

ヤマト「……しろ」

 

大輔「あん?」

 

ヤマト「さっきの言葉…訂正しろ!!

 

『!!』

 

ヤマトがそう叫ぶと、物凄い衝撃波が俺達を襲う。

 

大輔「こいつは…!?」

 

アイン「ま、まさか!」

 

美鈴「覇王色の覇気ですか!?」

 

シズナ「まあ、カイドウの娘だもんね。持っていてもおかしくないか」

 

ヤマト「おでんを…馬鹿にするな!

 

大輔「!!」

 

持ってた棍棒で、俺達を殴りかかってきた。

 

ヤマト「おでんは…おでんは立派な侍だ!」

 

大輔「だったら…その侍になりたいなら少しは意地見せろやボケが!」

 

俺は武装色で腕を黒くし、ヤマトの棍棒に対抗する。拳と棍棒がぶつかり、先程より更に激しい衝撃波が生まれる。

 

シズナ「わわわ!?」

 

美鈴「本気じゃないとはいえ、大輔さんと渡り合ってる!?」

 

アイン「カイドウの息子…伊達じゃありません!」

 

幽香「ってか、ここもつかしら?」

 

大輔「カイドウに腕輪つけられたくらいで、海に出るのを諦めるなら、その程度だろうが!」

 

ヤマト「僕だって海に出たいよ!冒険したいよ!けど…けど!」

 

大輔「なんだ。自分の親がカイドウだから諦めんのか?」

 

ヤマト「そうだよ…カイドウが親だから…仕方ないじゃないか…」

 

大輔「……」

 

俺はヤマトの前に立つ。

 

大輔「親は親。お前はお前だろうが。親は選べねぇんやぞ!ヤマト!」

 

ヤマト「!!」

 

大輔「テメェの親がカイドウだからなんだ!お前の人生やろが!なら、テメェが自分で決めろや!あぁ!!」

 

ホンマ甘っちょろい考えやで。

 

『マジでブチ切れると、関西弁になるのは昔のままだな…』

 

大輔「だ〜面倒や!ヤマト!」

 

ヤマト「グスッ…なんだよ…」

 

大輔「お前は海に出たいんやろ。なら、俺が連れてったるわ」

 

ヤマト「…えっ?」

 

大輔「やから、腕輪とか関係なしに決めろや。俺と行くか、このまま一生カイドウの言いなりになるか!」

 

俺はヤマトにそう言う。俺より年上やのに、この世界の奴らホンマガキやな。

 

シエル『否。今現在のマスターは精神年齢は、スキマ妖怪八雲紫等よりも断然上です』

 

…ほっとけや。

 

大輔「…ふう。ようやく落ち着いた」

 

口調も元通りになったな。

 

大輔「それで、どうするんだ?」

 

ヤマト「…行きたい…僕も海に出たい!もう…カイドウの言いなりになるのは嫌だ!」

 

大輔「…決まりだ!」

 

俺はヤマトの両腕に付いてる腕輪を外した。外してすぐに放り投げると、爆発した。

 

大輔「…威力強過ぎだろ!」

 

自分の子供に付ける威力じゃねぇよ!

 

ヤマト「と、取れた…」

 

大輔「ああ。これでお前は自由だ」

 

ヤマト「…あり…がとう…ありがどゔ!」

 

ヤマトは嬉しさのあまり泣いてしまった。俺はそんなヤマトの頭を優しく撫でてやった。

 

幽香「…とにかく、カイドウもいないならその子連れてさっさと出るわよ」

 

美鈴「そうですね」

 

大輔「ああ」

 

俺は未だに泣いてるヤマトを抱き抱え、自分の船に戻るのだった。

 

大輔「…ウタやマキノ達に何て言おう」



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31話

他作のヒロイン募集中です

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大輔「あ〜今日からウチの仲間になったヤマトだ」

 

ヤマト「僕はヤマト。カイドウの息子で、光月おでんになる男だ!」

 

『……』

 

ヤマトの自己紹介に、鬼ヶ島に行った奴以外は唖然としていた。

 

永琳「…カイドウの息子?娘じゃなくて?」

 

大輔「本人曰く、光月おでんになるから男なんだとよ…」

 

説明する俺も、頭痛くなってきた。

 

永琳「…貴方も色々と大変ね」

 

物凄く同情された。

 

トワ「えっと…ヤマト…ちゃん?」

 

ヤマト「ん?なんだい」

 

トワ「どうして女の子なのに、男って言うのかな?いくらその、光月おでんって人に憧れがあるのは分かるけど」

 

ヤマト「おでんは立派な侍なんだ!侍は男だけがなれる!だったら、僕は男になって、光月おでんみたいな立派な侍になって、そしておでんみたいな冒険をするんだ!」

 

トワ「あ、あはは…」

 

ま〜、こんなふうに言われたらトワも苦笑いだよな。

 

大輔「っと言うわけだ。ま、お前らがヤマトを男と見るか女と見るか好きにしな。俺は普通に女として見るがな」

 

ヤマト「なんでだよ!僕は男だ」

 

んなデカブツつけてて、何が男だよ…

 

大輔「ま、取り敢えずヤマトにも、これから使う部屋に案内してやってくれ」

 

アイン「分かりました」

 

ヤマト「ちょっ、ちょっと待ってよ!まだ大輔には言いたいことが…!」

 

ヤマトはそう言うが、アインと美鈴に引きづられていった。

 

永琳「随分と変わった子ね」

 

大輔「別に光月おでんに憧れるナとは言わないが、自分を男としてとなると無理がある」

 

幽香「でしょうね。貴方も見るほど立派な物を持ってたしね」

 

そんな顔するな…

 

大輔「…ま、まぁそれはあれとして、これからどうするかだな」

 

トワ「そうだね」

 

ウタとマキノを迎えに行くまで、まだ時間はあるしな。すると…

 

シエル『告。前方に海賊船に襲われてる民間船を発見しました』

 

美鈴「Zzz…んぅ…!大輔さん!前の方で海賊に襲われてる船があります!」

 

シエルとほんの少し遅れて美鈴が報告する。確かに、他の連中には見えにくいが、海賊が民間船を襲ってるのが確認できた。

 

大輔「これは、見て見ぬふりはできないな」

 

トワ「行くんだね?」

 

大輔「ああ。お前ら、民間船を襲ってる海賊を根絶やしにするぞ!」

 

『了解!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒャ〜ハハハハハ!金、食料、奪える物は全部奪え!抵抗する奴は容赦なく殺せ〜!」

 

「た、助けて!」

 

「殺さないでくれ〜!」

 

「お姉ちゃん…」

 

「大丈夫…大丈夫だからシュガー」

 

そう叫ぶ海賊船の船長。船内は逃げ惑う人々の声が響いていた。

 

「うん?なんだなんだ。売れそうな奴がいるじゃねぇか!おいお前ら!そのガキ共を船に乗せておけ。後で奴隷ショップに売りゃ高く売れんだろ」

 

「へい!」

 

「おら!こっちへ来い!」

 

「キャア!」

 

シュガー「お姉ちゃん!」

 

「ギャハハハ!奪え!殺せ!俺達が最強なんだ!!ギャハハ…ゴヘッ!!」

 

「誰が…最強なのかな?」

 

「!!」

 

「怖かっただろう…もう大丈夫だ」

 

「う…うぅ…」

 

「何故って?私が来た!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やれやれ。何とか間に合ったか。

 

「ガッ…て、テメェ…なにモンだ!」

 

大輔「私かい?確か【観音の大輔】と呼ばれているが?」

 

『嘘つけ!!』

 

そう言うと、何故か海賊だけでなく船に乗ってる客連中にまでツッコまれた。…なんで?

 

シエル『告。今のマスターの画風では、手配書と違いすぎます』

 

…あ、そうか。今の俺オールマイトモードだった。

 

幽香「ちょっと早いわよ」

 

美鈴「そうですよ!」

 

アイン「私達の事も考えて下さい!」

 

「!?お、お前らは…!」

 

「船長!こ、こいつら…【観音の大輔】の仲間だ!」

 

船長「ってことは…マジでこいつ【観音の大輔】かよ!四皇の!」

 

「それに…【フラワーマスター・風見幽香】!」

 

「こっちは【色鮮やかに虹色な船番・紅美鈴】!」

 

「あっちは【世界の頭脳・八意永琳】までいるぞ!」

 

「あいつは、元海軍大将、黒腕のゼファーの右腕だったアインだ!」

 

シズナ「私達もいるよ♪」

 

大輔「随分と遅かったね」

 

遅れてシズナ達も合流する。

 

束「遅いじゃないよ〜!」

 

ヨル「大輔さんが早すぎるんですよ」

 

「まさかあいつは…Dr.ベカパンクに匹敵する程の頭脳を持つ…【うさ耳Dr.篠ノ乃】!?」

 

「それに、受けた仕事は100%。殺し屋【いばら姫・ヨル・ブライア】!!」

 

「賞金稼ぎで、あの王下七武海鷹の眼に並ぶ【白銀の剣聖・シズナ・レム・ミスルギ】!!」

 

『ほ…本物の四皇だああああああああ!!!!!!!!!!!!

 

幽香達に気付き、海賊達は凄いスピードで逃げていったのだった。…あれ?俺変身した意味ある?

 

『ないわね』

 

ですよね〜…っと、それはそうと、さっき襲われそうになった子達を…

 

大輔「大丈夫だったかな?」

 

折れはオールマイトモードから元に戻り、襲われてた二人の姉妹に話しかける。

 

「は、はい…ありがとうございます…」

 

大輔「間に合ってよかった。知ってると思うけど、俺は大輔。この一味の船長だ」

 

「わ、私は…モネです。この子は妹のシュガーです」

 

大輔「モネにシュガーだね。ご両親は?」

 

「「……」」

 

大輔「…そうか」

 

質問に二人は黙り、俺達はその意味を直ぐに理解した。

 

トワ「大輔くん!」

 

するとトワが慌てた様子でやって来た。

 

大輔「どうかしたのか?」

 

トワ「遠くの方で海軍の船を見つけたの!」

 

大輔「そうか…」

 

どうやらここまでのようだな。

 

大輔「船に戻って撤収だ!」

 

俺がそう言うと、トワ達は船に戻っていった。

 

モネ「あ、あの!」

 

シュガー「お兄ちゃん達…また会える?」

 

大輔「…ええ。二人が無事なら、必ず会えるさ」

 

俺はそう言い残して、客船から離れていった。翌日、新聞に何故か『四皇の観音の大輔。民間船を襲う』と記事に出ていた。

 

大輔「……」

 

ヤマト「酷いよこの新聞!襲ったのは大輔達じゃないのに!」

 

アイン「ホントです!寧ろ襲ってた海賊達から救った側です!」

 

永琳「ま〜こればかりは仕方ないわ」

 

シズナ「そうだよね〜。一般人を救ったのが海軍じゃなくて、海賊なって知れたら、海軍の面子が立たないだろうし」

 

幽香「あいつらの面子はどうでもいいけど、大輔が一般人も襲う馬鹿共と同じにされるのは気に食わないわね」

 

大輔「ま、助けた奴等が分かってりゃいいさ」

 

おれはそう言い、再びデッキチェアに座って、のんびりするのだった。




仲間入りアンケート結果発表〜!

1位・モネ&シュガー

2位・たしぎ

3位・アイン

この上位3名は、仲間にする事が決定しました!
残りの4位ヒナ。5位うるティですが…どうしよう 

この二人はもう少し考えさせていただきたいと思います 

できればこの二人も入れたいな…


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32話

他作のヒロイン募集中です

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あれから時は経ち、俺達はいつもと変わらずのんびり適当に航海している。

 

大輔「んん〜!今日は天気も荒れず、平和な日が来そうだな」

 

キッチンで朝食を作りながら俺は呟く。

 

永琳「おはよう」

 

大輔「おお永琳。おはよう」

 

永琳「コーヒー貰えるかしら?」

 

大輔「ああ」

 

俺はコーヒーを用意する。毎回豆から挽いている。

 

永琳「そういえば、そろそろじゃないの?」

 

大輔「ん?何がだ?」

 

永琳「誰か迎えに行くんじゃなかったの?」

 

ピタッ

 

俺はゆっくりと入れてたお湯を止める。そして、汗がダラダラで出す。

 

大輔「…お前らと初めて会ってから何年経った?」

 

幽香「6年よ」

 

すると幽香もやって来た。その言葉を聞いて、更に俺は冷や汗が止まらなくなる。

 

大輔「……」

 

永琳「その様子じゃ、完全に忘れてたみたいね」

 

幽香「そうね」

 

大輔「し、しまった〜!!」

 

俺の叫び声が響き渡ったのであった…そして俺は、慌ててフーシャ村に戻るのだった。その時の女性陣の視線に耐えれなかった。

 

幽香『約束を忘れるなんて最低ね』

 

永琳『流石にそれは酷いわね』

 

トワ『駄目だよ大輔くん!約束はちゃんと守らないと』

 

ヤマト『そうだよ!約束は大切なんだよ!』

 

美鈴『大輔さん。流石に養護できません』

 

シズナ『約束破るのは駄目だね〜』

 

束『流石の束さんも、それは可哀想だと思うな』

 

ヨル『そうですね』

 

アイン『ウタさんとマキノさん、くいなさんが可哀想です!』

 

シエル『…幻滅します。マスター』

 

と、それぞれからありがたいお言葉をいただきました。俺達はどこでもドアを使って、フーシャ村に戻ってきた。急いでマキノのBARに入ると、大きくなったウタが頬を膨らませてこちらを睨んでいた。

 

ウタ「……」

 

大輔「えっと…ウタさん」

 

ウタ「…遅い」

 

大輔「あ〜…」

 

ウタ「6年後の同じ日に迎えに来るって言ったのに…」

 

大輔「その〜…」

 

ウタ「…嘘つき」

 

大輔「申し訳ありませんでした!」

 

最後の一言で、俺は素直に土下座して謝るのだった。後ろでマキノが苦笑いしてたがな。そして何とか許してもらい、俺達は今、マキノの最後の営業日として、村人の人達とルフィ達が来ていた。

 

ルフィ「大輔!」

 

大輔「おおルフィ。デカくなったな」

 

ルフィ「シシシ!ああ!」

 

ウタ「ぶ〜。私も大きくなったんですけど?」

 

大輔「分かってる。大きくなって…綺麗になったな」

 

ウタ「///」

 

俺がそう言うと、ウタは顔を紅くさせ後ろで結ってある髪が、犬の耳みたいにピコピコ動いていた。

 

大輔「それでルフィ。後ろにいるのは誰だ?」

 

ルフィ「エースだ!俺の兄ちゃんだ!」

 

大輔「兄弟いたのか!?」

 

ウタ「違うよ大輔。本当の兄弟じゃないよ」

 

大輔「ああ、義兄弟か。エドと俺みたいなもんか」

 

ウタ「エドって?」

 

おっと、この話はまずいな。

 

大輔「旅の道中で仲良くなった人だよ」

 

ウタ「そうなんだ!因みに私もエースやルフィ達と盃交わしたよ!」

 

大輔「そうか。となると、俺の弟みたいなもんか」

 

ルフィはホント手の掛かる弟だったからな。

 

エース「ルフィの世話は大変だったんじゃないですか?」

 

大輔「まぁな。ああ後、無理に敬語で話さなくていいぞ。あんまり慣れてないだろう?」

 

エース「ま、まぁな」

 

大輔「あいつらの船長の大輔だ」

 

エース「ポートガス・D・エースだ。まさか四皇の【観音の大輔】がルフィと知り合いだったとは驚きだ」

 

大輔「ハハッ。ま、世間じゃそう呼ばれてるが、別に海賊を名乗ったわけじゃないけどな」

 

エース「そうなのか?」

 

大輔「ああ。その証拠に帆に海賊マークはないだろ?」

 

俺は窓から見える俺の船を指差す。

 

エース「確かにそうだな」

 

大輔「ま、どうでもいいけどな。エースもルフィと一緒で、海賊になって海に出るのか?」

 

エース「ああ!来年には島を出るつもりだ!」

 

大輔「そうか。なら、ルフィと同じで立派な海賊になるのを待ってるぞ」

 

エース「もちろんだ!ワンピースは俺が手に入れる!」

 

ルフィ「俺が手に入れるんだ!」

 

ウタ「ま、どっちも頑張ってね」

 

そこから俺達は、マキノの最終営業日とウタとマキノの旅立ちを祝い、盛大に盛り上がったのだった。翌日、港には村の全員とルフィとエースも見送りに来ていた。

 

村長「大輔、ウタとマキノを頼んだぞ!」

 

大輔「もちろん!俺の大切な二人だ。何があっても命懸けで守るさ」

 

村長「そうか」

 

俺がそう言うと、村長は満足そうな顔をした。因みに、今までマキノがBARとして使ってた場所は、別の人が受け継ぐそうだ。

 

ルフィ「大輔!ウタ!マキノ!」

 

ウタ「ルフィ!エース!」

 

エース「聞いてたけど、改めてマキノが海に出るのは驚きだな」

 

マキノ「そうね。私自身も驚いてるわ。でも、やっぱり好きな人の側にいたいって気持ちの方が大きいから」

 

エース「そうか。大輔さん、いつか会いに行くからな!」

 

大輔「ああ。楽しみに待ってるぞ」

 

ウタ「エースもルフィも、また必ず会おうね!」

 

「「もちろんだ!」」

 

三人は拳を突き合わせて笑っていた。

 

大輔「それじゃあ出航だ!」

 

『おお〜!』

 

「元気でな〜!」

 

「幸せになれよ〜!」

 

「いつか遊びに来いよ〜!」

 

ルフィ「ウタ〜!マキノ〜!」

 

エース「また会おうぜ〜!」

 

ウタ「ルフィ〜!エース〜!絶対また会おうね〜!」

 

マキノ「皆さ〜ん!行ってきま〜す!」

 

そして俺達は、フーシャ村を後にするのであった。



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33話

他作のヒロイン募集中です

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ウタとマキノと合流した翌日、俺達は次にくいなが待ってる【シモツキ村】に向かっている。

 

大輔「飯だぞ〜!」

 

ウタ「やった〜!大輔のご飯美味しいから好き!」

 

大輔「ま、一応どの世界でも料理人だったからな」

 

それぞれ朝食だけは自由にしている。だが…

 

ウタ「!!大輔!またそれ食べてるの!?」

 

大輔「いいだろ別に」

 

ウタ「それ臭い〜!」

 

ウタが臭いと言ってる物。それは納豆だ。俺は根っからの日本人だ。米や味噌等は手作りで蓄えている。ま、幽香や永琳、束は平気だが、それ以外の連中はこの臭いは堪らないらしい。

 

幽香「あら、納豆があるのね」

 

永琳「私も貰えるかしら?」

 

束「私も〜!」

 

シズナ「う〜ん…私の所も似たような食事だけど、流石にこれ(納豆)はキツイかな…」

 

ま、こればかりは慣れてもらうしかないな。ウタは朝食の時に納豆が出た時だけ、俺から離れてしかめっ面でパンケーキを食べるのだった。食事が終わり、各自自由にする。俺も全員の食器を洗い終わった(とはいえ、束が全自動食洗機を作ってくれた)ので、甲板に出ていつもの場所でのんびりする。

 

「クー」

 

すると、ニュース・クーが新聞と珍しく手紙を届けてきた。

 

大輔「手紙?」

 

永琳「私達がいる船に届けるなんて、結構頭がいいのね」

 

俺は受け取った手紙を読む。

 

大輔「……」

 

その内容を読んだ瞬間、俺の頭の中にあいつの事が思い出された。

 

大輔「……」

 

俺は横にあるテーブルに、飛ばないように重しを乗せて船首に向かった。

 

幽香「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は置かれてた手紙を読む。

 

幽香「『中佐、お元気ですか。私は今、世界経済新聞社という場所で、代筆業をしています。初めの頃は、私はただここで働くだけの存在でした。ですが、中佐の手配書を見た瞬間、過去の事を思い出し、手紙を書きました。…会いたいです。凄く中佐…大輔さんに会いたいです』…なるほどね」

 

永琳「どうやら、この娘も昔の彼の恋人、又は妻だったみたいね」

 

幽香「みたいね。けど、あいつの様子を見た感じ、何かあったのは間違いないわね」

 

シズナ「そうだね。手紙を読んでから、大輔の雰囲気変わったもんね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大輔「……」

 

シエル『……』

 

ヴァイオレット…まさかお前がこの世界にいるとはな。お前には…戦いは多いこの世界には来てほしくなかった。

 

シエル『…告。上空より気配を感知しました』

 

大輔「なに?」

 

俺はシエルに言われ空を見る。すると、パラシュートでこちらに向かって降りてくる人影を発見した。誰だ?

 

大輔「…!お前は」

 

降り立った人物を見ると、まさかの人物だった。その人物とは…

 

大輔「…ヴァイオレット」

 

ヴァイオレット「ようやく…ようやく会えました…中佐!」

 

ヴァイオレットは俺を見て、涙を浮かべながら抱きついて来た。

 

ヴァイオレット「会えて…幸せです」

 

大輔「ああ…俺もだ」

 

だけど、こいつをまた再び戦いの世界に戻す事を俺はできない。

 

ヴァイオレット「…中佐?」

 

大輔「ヴァイオレット。ここに来た理由を聞かせてくれ」

 

ヴァイオレット「それは、中佐に会いたかったから…」

 

大輔「それは分かってる。だが、世界経済新聞社にいたお前なら分かってるはずだ。俺が現在、海賊ではないが四皇と呼ばれているのを」

 

ヴァイオレット「……」

 

大輔「俺は…お前を再び戦いの中に戻すつもりはない!」

 

俺はヴァイオレットに真剣な顔でそう言う。

 

ヴァイオレット「…それは覚悟できてます。それでも!私はまた中佐と…大輔さんといたいんです!」

 

大輔「!!」

 

そう言ってくれるのは嬉しい。だが…それでも…!

 

大輔「……」

 

幽香「あんたの負けよ。大輔」

 

大輔「幽香…」

 

すると幽香を始めとした、船員全員が俺達の所にやって来た。

 

幽香「そいつの覚悟、私達と同じよ」

 

永琳「そうね。貴方の為なら、私達は命をかけれる」

 

シズナ「私の前に、ヴァンと一緒にいる君を追い掛けたんだもん。ヴァイオレットの気持ちは充分分かるつもりだよ」

 

ヨル「私も、以前は(前世を含め)殺し屋をしてました…ですけど、それを話した後も、大輔さんは私と一緒にいてくれて…愛してくれました」

 

トワ「帝国が内戦に巻き込まれて、私が危険な目に合っても、大輔君は必ず私を守ってくれたよね?」

 

ヤマト「大輔は、僕をカイドウの呪縛から救ってくれた。彼女もまた、僕と同じなんじゃないかな?君のために、戦うことは厭わない!」

 

アイン「貴方は海軍で迷ってる私を、会ったばかりなのに仲間にしてくれました」

 

美鈴「幻想郷の時も同じですよ。私達は皆貴方の事が好きなんです」

 

束「私が言うのもおかしいけど、だ〜ちゃんはもうちょっと私達を信じてほしいな♪」

 

マキノ「それに、私は戦闘なんて全くできないのに、大輔さんは船に乗せてくれたわよね?」

 

ウタ「だよね〜。だから、今更増えてもって感じになるね」

 

幽香「それに、この世界に来て貴方と共に行く時点で、全員覚悟はできてるのよ。その子もね」

 

幽香にそう言われ、俺はヴァイオレットを見た。その瞳は一切の迷いがなく、真っ直ぐ俺のことを見つめていた。

 

大輔「……」

 

シエル『解。これは完全にマスターの負けです』

 

んな事分かってるよ。ホント、お前を含めて俺の周りにはいい女がいすぎだ。

 

大輔「そう…だな。ヴァイオレット」

 

ヴァイオレット「はい」

 

大輔「お前を再び戦場に戻すが、それでもついてきてくれるか?」

 

ヴァイオレット「!もちろんです、中佐!」

 

大輔「分かった。これからよろしくな」

 

こうして、ヴァイオレットが仲間になったのだった。




吉男様からのリクエスト

ヴァイオレット・エヴァーガーデンからヴァイオレット・エヴァーガーデンを登場させました。

本編を全て見たわけではないので、喋り方とかキャラのイメージが違うかもしれませんがそこは悪しからず。

因みに大輔は、ヴァイオレットエヴァーガーデンの世界では中佐です。


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34話

他作のヒロイン募集中です

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ヴァイオレットが仲間になり、俺達はシモツキ村に到着した。全員は降りず、俺、マキノ、ウタ、幽香、シズナが降りた。美鈴は見張り。永琳は薬の調合。束はヴァイオレットの義手を改造。それに付き合う形になったヴァイオレット。アインは美鈴と一緒に船番。

 

大輔「久々だな」

 

ウタ「フーシャ村とは違うけど、落ち着いた感じは同じだね」

 

マキノ「フフッ、ウタちゃん楽しそうね」

 

さっきからはしゃいでるウタを見て、俺やマキノは笑っていた。

 

「大輔さ〜ん!」

 

すると道場からくいながやって来て、俺めがけて抱きついて来た。

 

大輔「久し振りだなくいな。大きくなったな」

 

くいな「えへへ///」

 

くいなは照れくさそうに笑う。

 

ウタ「……」ギュッ

 

するとウタが、俺の右腕に抱きついて来た。

 

大輔「どうした急に?」

 

ウタ「別に〜」

 

いや、別にって事はないだろうに。

 

マキノ「あらあら♪」

 

抱き着いては来なかったが、マキノも俺の真横に来ていたがな。

 

コウシロウ「おや大輔くん。来たんだね」

 

大輔「ああ。約束通りくいなを迎えに来た」

 

コウシロウ「そうか」

 

大輔「だが、まだくいなの奴がどれくらい強くなったか分からんからな。ウチのシズナと軽く戦ってもらう」

 

コウシロウ「シズナだって!?」

 

やっぱり知ってたか。

 

くいな「どうしたのお父さん。そんなに驚いて」

 

コウシロウ「彼女の名前はシズナ・レム・ミスルギ。あの鷹の目と同等の実力の持ち主だ。白銀の聖剣と呼ばれている」

 

くいな「えええええ!!」

 

大輔「前も誰かが言ってたが、シズナそこまでの実力だったのか」

 

シズナの実力は知ってるが、あの鷹の目と同等だったとはな。

 

シズナ「あ〜、そういえばそんな事もあったね。一度手合わせ程度だけど戦ったね。結局決着はつかなかったけど」

 

大輔「お前の事だ。どうせ本気でやってないんだろ?」

 

シズナ「まぁね。向こうも手を抜いてたしね」

 

だろうな。どうせ場所が場所なだけに、互いに本気になれなかっただけだろな。

 

大輔「ま、どうするくいな。世界一と言ってもいい相手だ」

 

くいな「…もちろんお願いします!」

 

やはり剣士なだけあって、超えたいって気持ちの方が大きいな。そして、シズナとくいなの試合が始まる。

 

大輔「一応言っておくが、相手が参った、武器を失った時点で終了だ。もちろん、致命傷はもってのほかだ」

 

くいな「分かりました!」

 

シズナ「了解〜」

 

大輔「では…始め!」

 

くいな「はああああああっ!!」

 

先制はくいなだった。素早くシズナに詰め寄り、斬りかかる。

 

シズナ「おお〜!」

 

驚きながらも簡単に対応するシズナ。

 

くいな「くっ…やっぱり届かないか!」

 

シズナ「いやいや、初手とはいえいきなり私の間合いに入ったのは驚いたよ」

 

くいな「なんか悔しい。でも!」

 

するとくいなは、刀を鞘に戻して構える。

 

くいな「フゥゥゥゥゥゥ…」

 

ウタ「あの構えって、昔大輔がシャンクスと戦った時に使った…」

 

へ〜。一度しか見せてないが、モノにしたのか?

 

シズナ「それは…」

 

くいな「一刀流居合い…獅子一閃!」

 

素早い攻撃でシズナに襲い掛かったくいな。衝撃波が生まれ、辺りは土煙で見えなくなる。

 

ウタ「うわわわっ!」

 

マキノ「す、凄いわねくいなちゃん」

 

大輔「ああ。まさかここまで成長してるとはな」

 

ウタ「これなら、流石にシズナさんも…」

 

大輔「いや」

 

俺はウタの言葉を否定した。

 

大輔「シズナは、今現在くいなのレベルに合わせて戦ってる。だから…」

 

土煙が晴れると、剣先でくいなの攻撃を防いでるシズナの姿が見えた。

 

ウタ「うそ…」

 

大輔「少し本気を出せばあの通りだ」

 

くいな「……」

 

くいなはシズナから離れ、刀をおさめた。シズナも同じ様に刀をおさめる。

 

くいな「やっぱり、世界は広いですね。お父さんに勝ったから、少しはチャンスがあると思ったけど」

 

シズナ「フフッ。君はまだまだ成長できるよ」

 

くいな「ありがとうございました!シズナさん」

 

コウシロウ「くいな、いい目をするようになったね」

 

大輔「だな。それじゃあ、約束通りくいなを連れて行くぞ」

 

コウシロウ「ああ。大輔くん、くいなをよろしく頼むよ」

 

大輔「もちろんだ」

 

コウシロウにそう約束した。

 

シズナ「ね〜大輔。少し付き合ってよ〜」

 

こっちはこっちで、完全に消化不良なんだよな。

 

大輔「あのな〜、こんな場所でお前とやれば、島が持たないだろうに」

 

シズナ「お願いだよ!一撃でいいからさ〜」

 

大輔「あ〜もう!分かったよ!」

 

俺はくいなと入れ代わり、シズナの前に立つ。

 

大輔「投影・開始」

 

俺はシズナと同じ刀を投影する。

 

大輔「言っとくが、一撃だけだぞ」

 

シズナ「分かってるよ。それじゃあ…こおおおおおおっ…」

 

大輔「はあああああああっ…」

 

「「神気合一!/神氣合一!」」

 

俺とシズナは、お互い自分の体に気を纏わせた。

 

くいな「私と戦った時、全然本気じゃなかったんだ」

 

コウシロウ「悔しいかい?」

 

くいな「お父さん」

 

コウシロウ「くいなが強くなったといっても、それは偉大なる航路前半程度の実力だ。あの二人の実力は、偉大なる航路後半…新世界と呼ばれる海でも相当な実力だ」

 

くいな「……」

 

コウシロウ「…これから強くなっていけばいい。彼も前に言ってただろう。船に乗せたら修行をつけてくれると」

 

くいな「うん」

 

コウシロウ「今は悔しいと思うが、後はお前次第だ。頑張りなさい」

 

くいな「ありがとう…お父さん」

 

コウシロウ「私はお前の父親だ。当然のことだ。それよりもございません今はあの二人を見ていなさい」

 

くいな「うん」

 

シズナ「あ〜、大輔はやっぱり使えるよね」

 

大輔「まぁな。一応俺は【輪廻を調整された者】だからな」

 

シズナ「ホント反則だよねそれ」

 

大輔「ま、今更言っても同じだ」

 

シズナ「だね。それじゃあ…始めるとしようか」

 

シズナは刀を構える。

 

大輔「参る…我が心は不動。しかして自由にあらればならぬ」

 

俺も攻撃的に移る。

 

シズナ「月夜に舞う、我が太刀は虚にして実…そこだっ!皇技・零月一閃!!」

 

大輔「即ち是。無念無想の境地なり。『剣術無双・剣禅一如』!」

 

お互いの覇気がぶつかる。当然周りは物凄い衝撃波が生まれ、木々は揺れ鳥達は飛び立っていく。

 

くいな「す、凄い…」

 

コウシロウ「これが世界だよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パキン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

するとシズナの刀が折れた。

 

シズナ「あああああああああ!!」

 

大輔「あ、悪い」

 

シズナ「わ、私の刀が〜!」

 

覇気を込め過ぎたか。流石に俺の覇気じゃ、いくらシズナでも無理だったか…

 

シズナ「ふえええええ…」

 

大輔「あ、後で直すから!」

 

束に頼んで、復元光線は直ってるから、直ぐに元通りになる。

 

シズナ「……」

 

大輔「えっと…シズナさん?」

 

シズナ「ま、いっか」

 

『いいんかい!』

 

シズナ「大輔!新しい刀作ってよ!」

 

あ〜それもいいかもな。俺と束がいれば、この世界にある最上大業物は余裕で超えるしな。

 

大輔「分かった。その間今使ってた俺の刀を使え。とはいえ、元々はお前のを複製しただけなんだがな」

 

シズナ「それで本物が負けるってどうなの?」

 

大輔「ま、そこは俺とお前のを覇気の差だな」

 

シズナ「これでも、鷹の目より十分強いんだけどな〜」

 

ウタ「仕方ないよシズナさん。大輔がおかしいだけだから」

 

大輔「あれ?俺軽くディスられてる?」




現在の仲間。()は今後入る仲間です。

ONE PIECE
ウタ
マキノ
くいな
アイン
ヤマト
(ナミ)
(ノジコ)
(ベルメール)
(モネ&シュガー)
(たしぎ)

軌跡シリーズ
シズナ・レム・ミスルギ
トワ・ハーシェル

東方Project
風見幽香
八意永琳
紅美鈴

SPY×FAMILY
ヨル・ブライア

インフィニット・ストラトス
篠ノ乃束

ヴァイオレット・エヴァーガーデン
ヴァイオレット・エヴァーガーデン


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35話

他作のヒロイン募集中です

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くいなが仲間になり、俺達は久々にエレジアに寄ることにした。

 

ウタ「でも久し振りだな〜」

 

大輔「そうだな。あれから7年か」

 

ウタ「そうだね。ゴードン元気にしてるかな?」

 

7年前にシャンクス達と行って、トットムジカが出てきた時は焦ったけど、楽譜も燃やしたから今は安心できるな。

 

美鈴「皆さん!島が見えましたよ!」

 

大輔「ホントだな」

 

ホント久々のエレジアだ。俺達は船を港につけ上陸する。街は昔みたいに音楽で栄えていた。

 

ウタ「本当に、元通りになってよかった…」

 

ウタはエレジアの光景を見て、涙を浮かべていた。すると、奥から見知った顔の男がやって来た。

 

「報告を受けて見に来たが、君達だったか」

 

大輔「久し振りだなゴードン」

 

やって来たのは、ここエレジアの王ゴードンだ。

 

ウタ「ゴードン!」

 

ウタは久々に会ったゴードンに抱き着いた。ゴードンも笑顔でウタを出迎えた。

 

ゴードン「ウタ!大きくなったな」

 

ウタ「うん!ゴードンも元気そうでよかった!」

 

ウタ「ああ。あの後大輔君が島の建物を全て元に戻してくれたからね。直ぐに復興ができたよ」

 

大輔「なに、結局はエレジアの住人達の功績だ」

 

ゴードン「そうか」

 

昔の話を懐かしむように話す俺とゴードン。

 

ウタ「ねぇゴードン!また歌わせてよ!」

 

ゴードン「もちろんだ!もうトットムジカの心配する必要もないから、存分に歌ってくれたまえ!」

 

ウタ「やった!」

 

ゴードン「大輔君達も、どうかゆっくりしていってくれたまえ。国を上げて歓迎する!」

 

大輔「なら、少しの間厄介になるぞ」

 

こうして俺達は、数日エレジアに滞在する事が決まった。その日の夜、ライブは明日盛大に開く為、今日は歓迎会が行われた。ウタ達は歌を歌ったり、出された料理を美味そうに食べてたり、それぞれ自由にしていた。俺はゴードンとテラスで話している。

 

大輔「ホント元気そうでなによりだ」

 

ゴードン「ああ。君達も」

 

酒を飲みながら話していると、ゴードンは何か言いたそうだった。

 

大輔「…何かあったのか?」

 

ゴードン「…君にはお見通しだったか」

 

大輔「まぁな」

 

ゴードン「実は、エレジアを新たに世界政府加盟国にしようとしたんだ。だが…」

 

大輔「世界政府に加盟するには、莫大な資金がいると」

 

ゴードン「その通りだ。しかし、7年経ったとはいえ、未だに世界政府に支払えるだけの金額はない」

 

大輔「なるほど…」

 

エレジアが世界政府にて加盟すれば一番安心だが、それができないとなると少し厳しいな。

 

ゴードン「そこで、大輔君に頼みがある」

 

大輔「俺に頼みだと?」

 

ゴードン「そうだ。君は今、世界では四皇と呼ばれている」

 

大輔「そうだな。別に海賊を名乗ったわけじゃないが」

 

ゴードン「そこでだ!ここエレジアを君の縄張りにしてほしい!」

 

大輔「そう来たか」

 

確かに、世界政府に加盟できないなら、今現在最も力がある四皇の俺が、エレジアを縄張りにすれば、他の人海賊や海軍は手出しができない。だが、ここで大きな問題がある。

 

大輔「別にエレジアを俺の縄張りにするのは反対しない。ウタにとっても、ここは故郷みたいなもんだ」

 

ゴードン「なら!」

 

大輔「ただ1つ問題がある。俺は海賊じゃない。だから旗のマークなんてないんだよ」

 

ゴードン「なるほど。確かにそのマークがなければ、誰の領土か分からない」

 

大輔「んでだ。滞在してる間に、旗のマークを考えておくよ」

 

ゴードン「それはありがたい!」

 

大輔「全員集めて話さないとな…」

 

さて、これはどうするか…んで、ゴードンと別れて早速俺は全員を呼び出した。

 

ウタ「どうしたの?急に全員呼び出して?」

 

大輔「ああ。実はさっきゴードンと話してたんだが…」

 

俺は先程話した内容を全員に伝える。

 

幽香「なるほどね」

 

ヴァイオレット「確かに、今の中佐ならエレジアを領土にしても問題ないと思います」

 

美鈴「ですが、その為には今後私達が使うマークが必要と」

 

大輔「そうなんだよ」

 

永琳「マークね〜」

 

全員がウンウンと悩む。そりゃ今まで作ってなくて、いきなり作らなきゃならないからな。

 

「皆様、少し休憩されてはいかがですか?」

 

大輔「ああ、そうするか」

 

「でしたら、紅茶をご用意したしますね」

 

ウタ「やった〜!グレイフィアさんのお菓子美味しいんだよね♪」

 

「ニャ〜」

 

休憩と分かった瞬間、俺の膝の上に黒猫が飛び乗ってくる。

 

大輔「休憩と分かった瞬間来るとは、ホント頭いいな黒歌」

 

黒歌「ニャ~ン♪」

 

俺は膝に乗った黒歌を撫でる。この光景…何処かで覚えがあるんだよな…

 

黒歌「にゃん…」

 

黒歌は俺をジッと見ていた。お前も何か思うところがあるのか?

 

グレイフィア「どうぞ大輔様」

 

大輔「ありがとうございます。グレイフィアさん」

 

彼女の名前はグレイフィア。数年前に黒歌と共にエレジアに流れ着いたそうだ。とはいえ、黒歌と同じでグレイフィアもどっかで会った気がするんだよな〜。

 

グレイフィア「大輔様。この後少しお時間いただけますか?城を出て丘の上で待てますので」

 

大輔「!?」

 

グレイフィア「それでは失礼致しました」

 

グレイフィアはそう言って、部屋を出て行った。黒歌も同じタイミングで出て行く。その後も色々と話をしたが、俺はグレイフィアの言葉が頭に残り、ほぼ後半の話は聞いてなかった。そして夜遅くになり解散し、俺は島が一望できる丘に一人でやって来た。既にグレイフィアが待っており、何故か黒歌もいた。

 

グレイフィア「お待ちしてました」

 

大輔「すみません。お待たせしまして。それで、こんな夜更けに俺に何かご用で?」

 

俺は注意しながらグレイフィアと黒歌を見る。

 

グレイフィア「…やはり覚えてませんか」

 

「仕方ないにゃん」

 

すると黒歌が人に変身した。

 

大輔「お前は!」

 

黒歌の人間の姿を見た瞬間、俺はかなり前の事を思い出した。

 

大輔「……」

 

黒歌「思い出したかにゃん?」

 

大輔「…ああ。思い出したさ。今回は俺が忘れてたけど、まさか二人共こっちに来てたのか」

 

グレイフィア「この黒猫で思い出されるのも、少し複雑な思いですが…まあ、思い出してもらっただけよしとします」

 

大輔「悪いなグレイフィア」

 

グレイフィア「いえ。けど、ようやく思い出したから許すわ」

 

ホントプライベートだと話し方変わるよな。

 

黒歌「にゃ〜♪ようやくご主人様と一緒にいられるにゃん!」

 

黒歌はそう言いながら俺に抱き着く。グレイフィアも俺の右腕に抱きついて来た。

 

大輔「けど懐かしいな。お前らとは、何故かこういった丘で話が多かったからな」

 

グレイフィア「そうね。私を助けてくれたのも、こういった丘だったわね」

 

黒歌「にゃ〜。そうだね。私も白音と話をした時も、こういう場所だったね」

 

懐かしいな。

 

大輔「けど、またお前らとこうして出会えたんだ。素直に嬉しいぞ」

 

「「///」」

 

二人を抱き締めると、顔を真っ赤にさせていた。

 

グレイフィア「…ホントズルいわね貴方は」

 

黒歌「ホントにゃん。これだからご主人は…」

 

大輔「そう言うな。お前らもこれから一緒に来るんだろ?」

 

「「当然です/当然にゃ」」

 

大輔「なら、これからよろしくな♪」

 

こうして、新たにグレイフィアと黒歌を仲間にしたのだった。因みにその日の夜、俺達は城には戻らず自分の船で過ごした。何故かって?言わなくても分かるだろ…翌日、俺達はかなり遅くに起き城に向かった。食堂で待ってた他の連中達は、俺達が入った瞬間物凄い視線で見てきた。ウタや束、シズナは頬を膨らませていたは…

 

幽香「あら、随分と遅いご到着ね」

 

永琳「ホントね」

 

美鈴「……」

 

大輔「あ〜…」

 

マキノ「フフッ。理由は分かりますけどね」

 

マキノ、笑ってるのに怖いんですけど…

 

大輔「その〜…」

 

グレイフィア「改めましてますか本日より大輔様の仲間になるグレイフィア・ルキフグスと申します。生前は大輔様のメイド兼妻でした」

 

黒歌「にゃん!私は黒歌だにゃん。生前は大輔の使い魔兼妻だったにゃん♪」

 

『ああ、やっぱり…』

 

ま、大体俺とイッショに来た時点で察してるよな。

 

ウタ「ま〜詳しい事は後で聞くとして、一応今後私達が使うマークなんだけど、これはどうかな?」

 

するとウタは、大事そうに折りたたんでた紙を広げて俺達に見せた。

 

大輔「なんだこれ?」

 

ウタ「子供の時、ルフィと一緒に考えた新時代のマーク。本人曰く、シャンクスの麦わら帽子みたいだけど…」

 

麦わら帽子…どこがって言っちゃ駄目だよな…

 

シエル『解。個体名赤髪のシャンクスの麦わら帽子と、解析不能です』

 

マジか。シエルですら解析できないって。

 

大輔「ま〜いいんじゃないか?シャンクスやルフィとは長い付き合いだし、ここエレジアも関係あるしな」

 

ウタ「じゃあこれで決定だね!」

 

束「後さ〜、せっかくだ〜ちゃんは観音って呼ばれてるんだし、観音がその帽子を持ってる感じにしたらいいと思うな」

 

『賛成』

 

満場一致で決まったよ。こうして俺達のマークは、百式観音が麦わら帽子であろうマークを持っているマークに決まった。そこからは早く、束がチャチャッと機械で読み取りプロントアウトして、旗と帆にそれを書いた。

 

ゴードン「これが君達のマークか」

 

大輔「ああ。これを城のテッペンにでも掲げとけば、余程の馬鹿か無知な奴以外は来ないはずだ」

 

ゴードン「ありがとう。感謝しかない」

 

大輔「気にするな。あ、それと…」

 

俺はある提案をゴードンだけに耳打ちする。するとゴードンは驚いた顔をする。

 

ゴードン「それは…もし叶ったら嬉しいのだが」

 

大輔「大丈夫だろ。説得には俺とウタが行くし」

 

ゴードン「分かった」

 

大輔「ま、楽しみにしとけ」

 

こうして、マークが決まった俺達の旗がエレジアの城のテッペンに取り付けられ、エレジアが俺の初めての縄張りになったのだった。




ハクエモン様からのリクエスト

ハイスクールD×Dより
グレイフィア・ルキフグスと黒歌を登場させていただきました。


これより前にお答えいただいた方達のキャラが出ないとは限らないので、ドンドン応募して下さい。


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36話

他作のヒロイン募集中です

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=287836&uid=55881


エレジアで数ヶ月過ごした俺達は、そろそろエレジアを出ることにした。本当はもう少しいる予定だったが、今朝の新聞を見て決めた。その理由は…

 

大輔「ゴードン。長い間世話になったな」

 

ゴードン「気にしないでくれたまえ」

 

ウタ「ゴードン!また遊びに来るからね!」

 

ゴードン「もちろんだウタ。いつでも歌いに来てほしい」

 

大輔「さて、そろそろ出発するか」

 

ゴードン「ああ。シャンクスにもよろしく伝えてくれないか」

 

ウタ「もちろん!ちゃんと伝えておくからね!」

 

そう。俺達がエレジアを出発する要因となったのは、シャンクスが新たな皇帝になったからだ。今では五皇と呼ばれている。

 

大輔「それじゃあゴードン、またな。シャンクスの件は俺とウタに任せておけ」

 

ゴードン「分かった。健闘を祈るよ」

 

ウタ「じゃ〜ね〜皆!また来るからね〜!」

 

そして俺達は、ゴードンを始めとするるエレジアの住人達に見送られ出航したのだった。

 

大輔「とは言って出航したのはいいけど、どうやってシャンクスを探すか」

 

アイン「そうですね。ビブルカードがあれば簡単なんですけど…」

 

トワ「ねぇアインちゃん。ビブルカードって何かな?」

 

アイン「ビブルカードは、作った人の居場所を伝える紙なんです」

 

するとアインは、千切った紙を俺達に見せてくれた。

 

幽香「それがビブルカードってやつなの?」

 

永琳「どう見ても普通の紙ね」

 

アイン「はい。見た目は普通の紙ですけど、こうすれば…」

 

掌に紙を置くと、ひとりでに紙が動き出した。

 

ヨル「わわっ!凄いですね」

 

ヤマト「この動いてる方角に行けば、その紙の持ち主がいるんだよ」

 

大輔「なるほど。便利なもんだな」

 

アイン「ですが、これは作った持ち主との繋がりです」

 

美鈴「繋がりですか?」

 

ヤマト「うん。これは持ち主の場所を教えるだけじゃないんだ」

 

シズナ「どういうことかな?」

 

アイン「持ち主に何か異常があれば、紙は徐々に燃えていきます。そして、その人の命が尽きれば…完全に燃えてなくなります」

 

『!!』

 

マジかよ…そんな代物なのかそれ…

 

幽香「便利ではあるけど、その人になにかあって命が尽きたら、その場にいなかった事を後悔するわね」

 

永琳「そうね…便利の裏にはそんな事もあるのね」

 

アイン「はい…」

 

大輔「けど、これは作っておいて損はないと思うぞ」

 

ヤマト「確かにそうだね」

 

シズナ「これって簡単に作れるものなの?」

 

ヤマト「あ、僕作った事あるよ」

 

まさかのヤマトの一言。そんな簡単に作れるもんなのかよ。

 

ウタ「……」

 

マキノ「どうかしたの?ウタちゃん」

 

ウタ「うん、その紙どこかで見た気がするんだよね…」

 

マキノ「そうなの?」

 

ウタ「ちょっと部屋を探してみるね」

 

そう言い残してウタは自分の部屋に戻っていった。

 

ヤマト「それじゃあその間に大輔のビブルカードを作っちゃおうか」

 

大輔「それは助かるが、どうやって作るんだ?」

 

ヤマト「作り方は、大輔の爪の切れ端を本来はお店に持って行って作るんだけど、ま〜島での生活が長かったからね。自分で作れるようになったんだよ」

 

大輔「なるほどな」

 

ヤマト「ってなわけで、大輔の爪の切れ端もらうね」

 

大輔「ああ。ちょっと待て」

 

俺は爪切りで爪を切り、その切れ端をヤマトに渡した。

 

ヤマト「ありがとう。作るのに少し時間がかかるから」

 

大輔「気長に待つさ」

 

ウタ「あったよ!」

 

するとウタが船内から出てきた。

 

ウタ「シャンクスから貰った大切な物の中に入ってた!」

 

ヨル「でしたら、これで赤髪さんの元に行けますね」

 

大輔「だな。ウタ、案内は任せたぞ」

 

ウタ「うん!」

 

こうして、シャンクスのビブルカードを頼りに、俺達の航海は進むのだった。数日後、俺達はとある島に到着した。

 

ウタ「間違いない。ここにいるよシャンクスは」

 

大輔「見た感じ無人島みたいだな」

 

幽香「けど、赤髪がいるのは間違いなさそうね」

 

幽香が言う先を見ると、レッド・フォース号が停泊していたのを発見した。

 

ウタ「あれは…間違いない!シャンクスの船だよ!」

 

大輔「ようやくか」

 

シャンクス達がいると分かった俺達は、レッド・フォース号の横に船を接岸した。島に上陸するのは俺、ウタ、シズナ、幽香、マキノ、ヨルだ。残りのメンバーは取り敢えず船で待機してもらう。

 

大輔「さて…それじゃあ行くか」

 

俺は白い手袋を身に着けてそう言う。

 

ウタ「ん?ねえ大輔。その手袋変な模様が書いてない?」

 

大輔「ん?ああこれか。これは錬成陣だ」

 

ウタ「錬成陣?」

 

大輔「説明してもいいが…多分ウタには理解できないぞ?」

 

ウタ「そんなの分かんないじゃん!」

 

プクッと頬を膨らませながら講義するウタ。

 

大輔「じゃあ聞くけど、錬金術は分かるか?」

 

ウタ「あー…一応聞いた事はある…はず」

 

大輔「錬金術の基本は理解、分解、再構築だ」

 

ウタ「理解、分解、再構築?」

 

大輔「そうだ。例えば宝石があるだろ?宝石を生み出すには、その元物質そのものの性能をきちんと【理解】し、それを新たに作り変える為にも、敢えてその元物質を【分解】し、そのバラバラのものを再び新分解へと【再構築】していかなきゃならない」

 

「「「「……」」」」

 

幽香「大輔、それ以上言ってもこの子達の頭は既にパンク状態よ…」

 

見るとウタとシズナ、ヨル、何故かマキノまで頭から煙を出していた。

 

大輔「…まあこうなるよな。普通は…お前は理解できたのか?」

 

幽香「できる訳ないでしょ。だから途中から一切聞いてないわ」

 

あ〜、それはある意味正解だわ幽香。

 

大輔「ま〜錬金術は化学。それをまず理解しない事には、錬成陣を書いても錬金術は使えないからな」

 

俺の場合は、神様にお願いしてるけどね♪お金や人体錬成を絶対にしない事を条件にだけど。そのおかげで、俺はデメリット一切無しで錬金術が使える。一応この手袋は、昔仲間のロイから貰ったのを複製した物だけどな。結構気に入ってるんだよ。

 

大輔「ま、この話はここまでだな」

 

ウタ「うぅ〜…全然意味分からなかった…」

 

シズナ「あはは〜…」

 

マキノ「凄いですね大輔さん。私には無理ですね」

 

ヨル「私にもとても…」

 

そもそもヨル、お前の場合はまず料理の基本を理解しなさい!

 

シエル『解。それは無理だと判断します。シオンと同レベルと思われます』

 

いや、流石に作った料理で鍋底溶かしたりはしないだろ!?あんな物体Xにはなってないし、まだ…一応…多分…ヨルの方がマシ…だと思う…

 

大輔「おっ」

 

すると、前方の洞窟から人の気配を感じた。懐かしい気配だ。

 

大輔「んじゃ取り敢えず…!!」

 

俺は覇王色の覇気を出して威嚇する。すると、向こうも覇王色の覇気で対抗してきた。

 

シャンクス「おいおい。いきなり覇気で威嚇してきて誰かと思えば大輔じゃねぇか!」

 

ウタ「シャンクス!私もいるよ!」

 

シャンクス「おおっウタ!元気そうで安心した」

 

そして、洞窟からぞろぞろと懐かしい顔が出てきた。

 

ウタ「皆元気そうでよかった!」

 

ベック「ま、お頭が元気なかったのは、フーシャ村出てから数週間だけだがな」

 

シャンクス「おい!余計な事言うんじゃねぇ!」

 

マキノ「その間船長さんが元気なかったんですか?」

 

ルゥ「お頭、ウタが大輔の船に乗るためフーシャ村にウタを置いてきて、そりゃ飯も食わねぇくらい落ち込んでたからな!」

 

ヤソップ「流石にあの時だけは、赤髪海賊団の船長の威厳もなかったな」

 

シャンクス「お、お前らな〜!」

 

シャンクスは、部下達に秘密をバラされ怒ってた。ま、本気で怒ってる訳じゃないがな。

 

大輔「よかったなウタ。これ程自分の事を思ってくれる父親でよ」

 

ウタ「うん!」

 

ウタにそう言われ、柄にもなく照れるシャンクスだった。そしてそこから宴が始まった。ウタは束が作ったステージで歌を歌い、俺達は酒を飲みながら話していた。

 

シャンクス「…マジなのか、その話」

 

大輔「ああ本当だ。俺は白ひげ…エドと義兄弟になった」

 

シャンクス「まさかあの白ひげと対等な関係だけでなく、義兄弟になるとはな」

 

エドと義兄弟になった事をシャンクスに話していると、シャンクスは何かを考え始めた。そして…

 

シャンクス「大輔!お前は今日から義息子だ!」

 

大輔「はぁ!?」

 

突然何を言い出すんだこの人は!

 

シャンクス「義兄弟は白ひげに譲るが、いつかウタと結婚するんだろう?だったら義息子でも問題あるまい」

 

そりゃそうだけど!

 

大輔「確かに、ウタが俺の事を好いてくれてるから、将来はそうなるだろうな。けど、まだ先の話だぞ?それに、俺の船員は全員俺の恋人だぞ?」

 

流石に前世等の話は伏せるがな。

 

シャンクス「それは問題ない。ウタをないガシラにしないなら、どれだけ嫁を貰おうが関係ない。海賊は自由なんだ!世間一般の常識なんか必要ない」

 

大輔「……」

 

シャンクスの言葉に、俺は唖然とした。

 

大輔「…フッ。確かにそうだな」

 

シャンクス「おっ?だったら」

 

大輔「後でエドに連絡は入れとくが、あんたの義息子になろうじゃねぇか」

 

『おおおっ!!』

 

その話を聞いて、ウタは嬉しさの余り後ろで束ねてる髪が犬の尻尾のようにブンブン振れていた。赤髪海賊団の連中も嬉しかったのか何人かは涙を流していた。俺のとこの連中は、最初から分かってたのか、特に反応はなかった。

 

シャンクス「じゃあ今日から俺の事は義父と…」

 

大輔「だからまだ結婚しないんだから言わねぇっての!気が早すぎだこのバカ親父は!!」



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37話

他作のヒロイン募集中です

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あれから俺達は三日三晩宴を続けた。流石の俺も軽い二日酔いだ。

 

シエル『告。解毒作用を発動させますか?』

 

う〜ん。今はいいかな。久々に気分がいいし。ありがとなシエル。

 

シャンクス「あ〜…飲み過ぎた…」

 

大輔「そりゃそうだろ。三日三晩宴続けて、その程度で済んでるアンタに驚きだ」

 

ベック「まあ、お頭がこうなるのはいつものことだ」

 

ウタ「ホント昔から変わらないね」

 

ウタも二日酔いのシャンクスの姿を見てそう言う。さて、俺達もそろそろ行くか。

 

シャンクス「…行くのか?」

 

大輔「ああ。シャンクスは二日酔いが治ったらエレジアだろ?」

 

シャンクス「ああ。けど、まさか五皇になって早々に同盟を組んで同じ島を縄張りにするとは思わなかったがな」

 

大輔「まぁ確かにな」

 

今頃海軍の連中は大騒ぎだろうな…

 

大輔「それじゃあシャンクス、そろそろ…!?」

 

すると俺達以外誰もいないこの島に、物凄い気配を感じた。

 

シエル『告。高密度のエネルギーを感知しました』

 

シャンクス「…いったい何者だ?」

 

大輔「さあな。けど、二日酔いは一気に覚めたな」

 

シャンクス「ああ」

 

シャンクスは愛刀のグリフォンを抜く。俺も手袋を付けて戦闘態勢に入る。

 

「…やはりここにいましたか」

 

すると、甲冑をつけた奴がやって来た。声をかける聞いた感じ女っぽいが…まさか…な。

 

シャンクス「お前さん…何者だ」

 

「これは申し遅れました。私は今現在海軍大将をしているアリアンロードと申します」

 

シャンクス「な、なんだと!?」

 

名前を聞いてシャンクス達は驚いていた。

 

ウタ「シャンクス。海軍大将が凄いのは分かるけど、シャンクスでも勝てない相手なの?」

 

シャンクス「…分からないって言うのが正しいな。俺もこうして面と向かって会った事は今回が初めてだ。だが、彼女は海軍の英雄ガープより強いと聞く。そして…俺の船長だったロジャー船長や、白ひげとたった1人で互角に渡り合える人物だ」

 

『!!』

 

シャンクスの言葉を聞いて、俺以外の連中は全員驚きの表情になった。そりゃ海賊王だったロジャーや、エドと同等と言われれば、誰だって驚くわな。俺を除いて…

 

大輔「それで、その英雄をも超える海軍大将が、わざわざ一人で五皇の二人いるこの場所に何か用か?」

 

まさかここでリアンヌに会うとはな。しかも海軍側で…

 

リアンヌ「ええ。この島で何故か懐かしい気配を感じまして。そして来てみたら、貴方達がいたと言うわけです」

 

シャンクス「懐かしい気配だと?」

 

あ〜、多分俺のことだな。リアンヌとは、あの世界で嫁の1人だったし。

 

シエル『…本当にどれだけ嫁がいるのですか』

 

シエルさん?口調が物凄く普通になってますけど!?

 

シエル『否。気の所為です』

 

絶対気の所為じゃないからね!

 

大輔「それで、俺達と会ってどうするんだ?」

 

リアンヌ「そうですね…」

 

するとリアンヌは、持ってたランスを構える。やっぱこうなるよな〜!

 

シャンクス「やはりこうなるか…」

 

先程より真剣な表情になるシャンクス。リアンヌ相手だ。俺もこれは気合い入れないとな…

 

大輔「永琳!美鈴!ヨル!グレイフィア!黒歌!お前らはウタやマキノ、トワを守れ!」

 

シャンクス「ルゥ!ホンゴウ!お前らも同じ様にウタと大輔の仲間を守れ!それ以外の連中はあいつの相手だ!」

 

大輔「シャンクス!気合入れろよ。相手はただの海軍大将じゃないんだ!別名【鋼の聖女】海軍大将アリアンロードだ!」

 

こうして、俺達はリアンヌ相手の戦いが始まった。

 

シャンクス「はああああっ!!」

 

リアンヌ「赤髪のシャンクス。懸賞金40億4890万ベリーですか。流石は五皇の1人と呼ばれる程の人物ですね」

 

シャンクス「そんな涼しい顔して俺の攻撃を受け止められてもなっ!!」

 

リアンヌはシャンクスの覇気を込めた攻撃を涼しい顔で受け止める。

 

大輔「どけシャンクス!」

 

シャンクス「!!」

 

大輔「幽香!」

 

幽香「ええ!」

 

大輔「最初から全力だ!魔砲・ファイナル…」

 

幽香「喰らいなさい」

 

「「マスタースパーク!!」」

 

俺と幽香のマスタースパークを合わせて、普段の数倍の威力にする。

 

リアンヌ「!流石にこれはマズイですね」

 

マスタースパークは、見事にリアンヌに直撃した。したんだが…

 

リアンヌ「…見事です。我が面を砕くとは…ならば、私も全力で応じましょう!!」

 

幽香「うそ…でしょ…」

 

ウタ「大輔と幽香の攻撃を喰らったんだよ!?」

 

トワ「……」

 

トワは、前世で戦ってる姿を見た事があるので、驚きはしてないが黙ってるな。

 

大輔「さて…仮面は外せた。ここからが本番だ」

 

ヤマト「ど、どういうことなの!?」

 

シズナ「仮面が外れてからが本番?」

 

大輔「ああ」

 

幽香「今まで手加減してたって事?」

 

大輔「いや、そうじゃない。仮面を付けた状態でもあいつは本気で戦ってる。ただ、今までその兜を破壊する程強い奴がいなかったってのが事実だ」

 

シャンクス「ああ。ロジャー船長と戦ってた時も、最初は仮面を付けて戦っていた。が、レイリーさんが隙をついて兜を破壊した後、奴の強さは更に上がり、ロジャー船長とレイリーさんバレット等複数人を1人で相手をしていたんだ」

 

ベック「バケモンだな…」

 

ベックマンの意見に、俺以外の全員が頷いていた。

 

シャンクス「クソッ!どうする大輔。相手はあのロジャー船長と渡り合った人物だ。流石の俺も、ウタやマキノ達を守りながら勝つ自信はないぞ?」

 

大輔「……」

 

リアンヌ「あ、別に今回私は完全にプライベートですので、貴方達を捕まえるつもりはありません」

 

シャンクス「…それを信用すると思うか?アリアンロード」

 

リアンヌ「普通に考えれば無理ですね」

 

大輔「…リアンヌ」

 

リアンヌ「!!」

 

俺は本名でリアンヌに話しかける。

 

大輔「そっちが捕まえる気がないのは最初から分かっていた。だが、タダで見逃すわけでもないんだろ?」

 

リアンヌ「…フフッ…やはり貴方には分かりますか。流石は私達の夫を名乗るだけはありますね」

 

『…はああああああああっ!!!!!!!!!!!』

 

シャンクスを含めた赤髪海賊団の連中は、目が飛び出そうな顔をしながら驚いた。幽香やウタ達には、既に俺の事を話しているから誰も驚かなかった。

 

シャンクス「ど、どういうことだ大輔!お前まだ結婚してないって…」

 

大輔「その話は後で必ずする。まずは…」

 

俺は一歩前に出てリアンヌと睨み合う。

 

大輔「コイツの相手だ。まさか、ここに来て久々に半分以上の力を出す事になるとはな」

 

リアンヌ「フフッ。それでも貴方の全力を出させることは出来ませんでした。ですが、今回は出させてみせます!」

 

リアンヌはそう言い切り、ランスを構える。

 

大輔「俺の全力、出させたいなら出させてみやがれ!」

 

俺はゆっくりと両手を合わせる。

 

大輔「…百式観音!」

 

そう叫ぶと、俺の背後に百式観音が具現化する。初めてそれを見たシャンクスや赤髪海賊団、そしてウタやマキノ達は驚きを隠せなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤマト「あれが…」

 

永琳「ええ。大輔が【観音の大輔】と呼ばれる由来よ」

 

シズナ「あれを出したんだ。だったら、最初から半分の力は出してるんだね」

 

シズナの言葉に、俺とベック達は驚いた。

 

ベック「おいおい…あれはただでさえ凄いと思うが、あれで半分の力だと!?」

 

シャンクス「大輔…お前は本当に何者なんだ…」

 

俺は、エレジアで大輔の中にいたシエルの事を思い出したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リアンヌ「最初からそれを出しますか」

 

大輔「まあな。ここ最近これ以上の力は使ってなかったからな。だが、お前相手なら最低ここからだ」

 

リアンヌ「嬉しいことを言ってくれます。でしたら、私もその期待に答えなければなりませんね」

 

大輔「ったく…俺の周りの連中は、どうしてこう(物理的にも)気の強い女が多いのかね。トワやウタ、マキノとかの存在が余計心に染みるな」

 

リアンヌ「フフッ。それくらいでないと、貴方の隣には立てませんからね」

 

大輔「はぁ…ドライケルスを思ってた時よりそれが強く認識したよ」

 

リアンヌ「…忘れてください」

 

少し機嫌を悪くするリアンヌ。こういうとこがあるからいいんだけどな。




だいさむ様からのリクエスト


英雄伝説シリーズのアリアンロード【リアンヌ・サンドロット】を登場させていただきました。
応募して下さり誠にありがとうございます。


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38話

他作のヒロイン募集中です

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リアンヌ「では…始めるとしましょうか」

 

大輔「そうだな」

 

先程の穏やかな雰囲気とは一変し、互いの覇気がぶつかり合う。空は割れ、大地には罅が入る。

 

ベック「お頭、流石にこれはヤバいぞ」

 

シャンクス「ああ…俺はここに残って見届ける。それ以外の連中は船に避難しろ!」

 

ウタ「嫌!大輔を置いていけない!」

 

シャンクス「我が儘を言うなウタ!」

 

シャンクスはウタに向かって今までにないくらい怒った声で言う。

 

ウタ「シャ、シャンクス?」

 

シャンクス「…分かってくれウタ。これ以上お前達がここにいれば、大輔の邪魔になる」

 

ウタ「……」

 

シャンクス「そもそも、この島がもつか分からない…」

 

マキノ「それ程なんですか!?」

 

シャンクス「ああ…だからこそ、俺以外の連中は船に避難しててくれ」

 

ウタ「…分かった」

 

そしてシャンクスを残し、ウタ達は船に戻っていった。

 

シャンクス「さて、ここに残ってるのは、見届人の俺とお前達だけだ」

 

リアンヌ「…お心遣い感謝します。赤髪のシャンクス」

 

シャンクス「なんか現役の海軍大将に言われるとむず痒いな」

 

大輔「ま、気にするな」

 

リアンヌ「では…尋常に勝負!!」

 

大輔「来い!」

 

そして、俺とリアンヌの戦いが始まった。

 

リアンヌ「行きますよ…シュトルムランツァー!」

 

大輔「百式観音。壱の掌!」

 

百式観音の掌とリアンヌのランスがぶつかり衝撃波が生まれる。

 

シャンクス「おいおい…」

 

その光景を見たシャンクスは、冷や汗を流していた。

 

大輔(うっは〜…やっぱリアンヌのランスは硬いな。百式観音の掌を武器で対抗する奴なんて、今までの人生でも数人だけだったが…その中の1人なんだよな〜リアンヌの奴は)

 

リアンヌ「久し振りの感触ですね。やはり腕が痺れます」

 

リアンヌにも一応ダメージは通ってるみたいだな。

 

大輔「相変わらずだな。百式観音のスピードについて来れるのは」

 

リアンヌ「そちらも相変わらずのスピードですね」

 

お互い笑いながらそう言う。だが、悪いがその隙は見逃さない。

 

大輔「百式観音…参の掌!」

 

俺は両手でリアンヌを挟む。

 

シャンクス「おいおい…いくらなんでも死んだんじゃないのか…」

 

シャンクスからそう聞こえるが、リアンヌがこの程度でやられるはずはない。

 

大輔「…!?」

 

するとにリアンヌを挟んでいる両手が、徐々に開かれていく。

 

リアンヌ「はああああっ!!」

 

そして完全に掌の中から開放された。

 

シャンクス「……」

 

シャンクスは遂に言葉を失っていた。

 

大輔「やっぱりそうなるか」

 

リアンヌ「いえ、流石は百式観音。凄まじい威力です」

 

大輔「その中から普通に脱出されると、流石に凹むな」

 

俺は百式観音を消して、別の技に入る。

 

大輔「はあああああ…だああああ!!!!」

 

俺は気を全集中させ、体が金色に光り輝く。

 

リアンヌ「やはりそうきましたか」

 

リアンヌは予想通りといった反応をする。

 

大輔「ま、そろそろ終わらさないと島が保たないからな」

 

リアンヌ「そうですね」

 

お互い最期の攻撃に移る。

 

大輔「でやあああああ!!東方不敗が最終奥義!」

 

リアンヌ「さあ、耐えてみなさい!はああああぁぁぁ…」

 

シャンクス「さ、流石にこれはヤバいぞ!」

 

シャンクスはそう言い、俺達から離れ自分の船に避難した。それが正解だ。

 

大輔「俺のこの手が真っ赤に燃える!勝利を掴めと轟き叫ぶ!」

 

リアンヌ「我は鋼、全てを断ち切る者!これで…終わりです!」

 

大輔「石破!天驚けええええええええん!!!!!!!!!」

 

リアンヌ「聖技、グランドクロス!!!!」

 

お互いの最大の技がぶつかり、俺達を中心に物凄い規模の爆発が起きたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウタ「うそ…」

 

ベック「おいおい…島が消えたぞ…」

 

私達は、走ってきたシャンクスの指示で、かなり沖合いまで避難していた。

 

幽香「これは赤髪の指示がなかったら、完全に巻き添え喰ってたわね」

 

永琳「そうね。大輔の強さは知ってるけど、まさかそれに対抗する人物がいたのに驚いたわ」

 

幽香「そうね。私との戦いでも、あそこまでならないわ」

 

ウチの船で、大輔の次くらい強い幽香さんが冷や汗を流しながらそう言ってた。

 

シャンクス「……」

 

ルゥ「お頭、大輔達を探しに行かねぇと!」

 

シャンクス「分かっている。お前ら!大輔を探しに行くぞ!」

 

トワ「私達も大輔君にを探しに行くよ!」

 

『おう!』

 

爆発が収まり、元島だった場所に船を近付けた。

 

グレイフィア「まさか、島1つ消えてなくなるとは…」

 

黒歌「御主人様の攻撃の威力は、相変わらず桁違いにゃ」

 

ヴァイオレット「中佐!返事をして下さい!」

 

小舟を下ろして、それぞれ島だった場所の近くを探す。

 

「…ぃ」

 

ウタ「ん?今何か聞こえたような…」

 

「…ぅぃ」

 

ウタ「やっぱり聞こえた!あっちから聞こえたよ!」

 

私が指差した方に向かうと、木にしがみついてる大輔と海軍大将の人がいた。

 

大輔「ここだ〜!」

 

ウタ「大輔!」

 

シャンクス「無事だったか!」

 

大輔「なんとかな。リアンヌも無事だ」

 

海軍大将の人は、気を失っているのか大輔にもたれ掛かっていた。

 

大輔「いや〜、まさか島1つ消し飛ばすのは想定外だった」

 

美鈴「想定外って…」

 

大輔「一応半分は残しとく予定だったんだがな…」

 

シャンクス「半分って…」

 

ベック「お頭、俺達の娘は、とんでもない奴を好きになって、俺達の義息子になるとはな」

 

シャンクス「全くだ…」

 

大輔「取り敢えず引き上げてくれ。流石に気を使い過ぎて体がだるい」

 

ウタ「全くもう…」

 

大輔と海軍大将の人を引き上げ、船に戻り両方永琳さんの治療を受けたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャンクス「さて、話してもらうぞ大輔」

 

大輔「ああ。俺とあいつの関係だろ?」

 

シャンクス「そうだ。なんでまだ結婚もしてないお前の事をあいつは夫と言ったんだ?」

 

大輔「…今から言う事は全て事実だ。その事を頭に入れて聞いてくれ」

 

シャンクス「分かった」

 

そして俺は、リアンヌとの関係と他の連中の事、そして俺が何度も転生してることを説明した。

 

大輔「っと言うわけだ」

 

シャンクス「…にわかに信じ難い話だな」

 

ベック「けど、大輔が言う事を聞けば辻褄が合うのも事実だ」

 

ルゥ「俺は大輔を信じるぞ」

 

ヤソップ「俺もだ」

 

シャンクス「別に俺も疑っちゃいねぇよ」

 

ベック「ま、本来ならあり得ない話だからな」

 

シャンクス「けど、以前俺があったシエルのこともあるからな。信じないわけにはいかないさ」

 

大輔「シャンクス…」

 

シャンクス「流石にお前の船に乗ってる全員が、過去にお前と関係を持ってたのは驚いたがな。ウタやマキノは知ってたんだろう?」

 

ウタ「うん。大輔の船に乗った時に説明してくれた」

 

マキノ「それを聞いて納得しました」

 

シャンクス「それならいいさ。大輔、こんないい女達を泣かせるなよ?ウタを含めて」

 

大輔「当たり前だ。海賊だろうが海軍だろうが天竜人だろうが、俺の女に何かした時点で生きてる事を後悔させるさ」

 

シャンクス「お前だったらできそうでこえぇよ…」

 

シャンクス、できそうじゃない。できるんだよ。

 

ウタ「けどあの人はどうするの?」

 

シャンクス「そうだな。いくら前は大輔の女だったとはいえ、今現在は海軍大将だ」

 

リアンヌ「その心配は必要ありません」

 

するとリアンヌが永琳と出てきた。

 

シャンクス「アリアンロード、その必要がないとはどういうことだ?」

 

リアンヌ「私の事はリアンヌと呼んで下さい。そして、心配ない理由ですが、私は既に海軍を退職しています」

 

『…はいいいい!?』

 

シャンクス「だったらなんで俺達と戦ったんだよ!」

 

リアンヌ「その方が、赤髪海賊団の実力を測れるからです」

 

シャンクス「お、お前なぁ…」

 

リアンヌの言葉に呆れるしかないシャンクスだった。

 

リアンヌ「ですので、私は今後大輔の船に乗りますので、皆さんよろしくお願いします」

 

大輔「ま、だろうと思ってたよ」

 

束「また部屋を増やさないとね〜」

 

シズナ「ローテーションの組み直さないとね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃の海軍本部…

 

海兵「た、大変ですセンゴク元帥!」

 

センゴク「何事だ騒々しい」

 

海兵「ア、アリアンロード大将からこ、この様な手紙が!」

 

私は海兵から手紙を受け取る。そこにはこう書かれていた。【退職届】と。

 

センゴク「な、なんだと!?」

 

私は慌てて中の手紙を確認する。

 

『センゴク元帥殿。私は本日を持って海軍を辞職します。理由は五皇の1人である【観音の大輔】は私の夫ですので彼の元に向かいます。元々天竜人との関わりも疲れましたので。長い間お世話になりました』

 

センゴク「……」

 

海兵「セ、センゴク元帥…」

 

センゴク「巫山戯るな!」

 

私は余りの出来事に、声を荒らげてしまう。

 

センゴク「退職理由が、五皇である大輔の元に向かう為だと!しかもそいつが夫だと!そんな馬鹿げた話があるか!彼女は、我が海軍に取って、私やガープを凌ぐほどの実力者だ!次期元帥と言われていたのに、よりにもよって…悪党の元へ行くなんぞ…」

 

海兵「い、いかがされますか…」

 

センゴク「直ちに手配書の作成だ!金額は45億ベリーだ!」

 

海兵「ハッ!」

 

センゴク「ただでさえ、エレジアが観音の縄張りになった事で頭を抱えて追ったのに、更なる事態を引き起こしおって…!」

 

こうして、元海軍大将で鋼の聖女であるアリアンロードは、全世界に手配されたのであった。



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39話

他作のヒロイン募集中です

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俺の前の世界での嫁で、元海軍大将のリアンヌが仲間に加わった俺達は、次こそシャンクス達と別れる。

 

大輔「次こそ本当にお別れだな」

 

シャンクス「そうだな。全く、出航前になんであんなことに…」

 

大輔「それは…夫として謝っとくわ」

 

素直に謝らして。マジでホントに…

 

シャンクス「別にいいさ。それより、ウタと結婚する時は必ず呼べよ」

 

大輔「当たり前だろ。誰がウタとバージンロード歩くんだよ」

 

シャンクス「そうか…そうだよな」

 

俺がそう言うと、何故かシャンクスは涙を浮かべていた。

 

ベック「おいおいお頭。まだ泣くには早いぞ」

 

ヤソップ「こりゃ本番はボロボロ泣いてるだろな」

 

ルウ「そん時は、五皇の威厳は全くねぇだろうな」

 

シャンクス「うるせ〜!」

 

仲間にからかわれてシャンクスは怒った。

 

大輔「ま、その時はしっかりとエスコートしてやれよ。花嫁姿のウタをな」

 

シャンクス「ああ、もちろんだ!」

 

大輔「それじゃあな」

 

そして俺達は別れた。シャンクス達はエレジアに向かって、俺と同じようにエレジアを縄張りにする。

 

大輔「さて、リアンヌも新たに仲間になったし、俺達も行くか!」

 

『ええ/はい』

 

そしてシャンクス達とは反対方向に俺達は進んでいったのだった。シャンクス達と別れて数週間が過ぎた。リアンヌは幽香達と仲良くなり上手くいってるみたいだ。すると、海軍の軍艦が海賊船を襲っていた。

 

ウタ「どうするの大輔?」

 

大輔「本来は無視したいところだが…」

 

シエル。あの海賊船誰が乗ってる?

 

シエル『告。解析の結果、個体名ニコ・ロビンが乗っているのを確認しました』

 

大輔「なんだと?」

 

ニコ・ロビン…

 

リアンヌ「どうしました?」

 

大輔「ああ。シエルの報告によれば、あの海賊船にはニコ・ロビンが乗ってるみたいなんだ」

 

リアンヌ「ニコ・ロビンですか…」

 

大輔「海軍大将だったリアンヌなら、何か知ってるだろうと思ってな」

 

リアンヌ「ええ。彼女は僅か8歳で懸賞金をかけられたのです」

 

マキノ「8歳でですか!?」

 

リアンヌ「そうです。彼女はオハラの生き残りなんです」

 

アイン「オハラ!」

 

美鈴「アインさん、何か知ってるんですか?」

 

アイン「私もゼファー先生に聞いた程度ですが、オハラは海軍…世界政府により調査が禁止されている空白の100年や、ポーネグリフに関する研究をしていたそうです。そして、その島にいた考古学者を始めとする一般人全員が、バスターコールで島全体を攻撃して、世界地図からオハラは消えました」

 

ウタ「バスターコール?」

 

リアンヌ「海軍における命令の1つで、それが発令された場合は、海軍本部中将5人と軍艦が10隻が出動し、無差別攻撃が始まります」

 

『!!』

 

リアンヌの発言に、バスターコールを知ってるアイン以外は驚きの表情をする。

 

ウタ「無差別攻撃って…それじゃあ関係ない一般市民は!?」

 

リアンヌ「一応避難する事は可能です。ですが、現場の判断で殲滅しても不問とされます」

 

ウタ「不問って…」

 

トワ「そんなのあんまりだよ…」

 

ヨル「酷すぎます!」

 

リアンヌ「正義の為には、多少の犠牲は仕方がない。海軍本部の皆はそう割り切っています」

 

マキノ「リアンヌさんも…そうだったんですか?」

 

リアンヌ「そう…ですね。割り切ってたつもりではいましたが、やはり無理でした」

 

マキノ「そうですか…」

 

リアンヌの言葉を聞いて、少し安心した表情になるマキノであった。

 

大輔「んで、そのオハラの唯一の生き残りであるニコ・ロビンが、今現在襲われてる海賊船に乗ってるって訳だ」

 

幽香「おそらく、あの海賊船を隠れ蓑にしてたんでしょうね」

 

グレイフィア「ですが、その海賊も海軍には勝てない実力だったみたいですね」

 

大輔「まあいい。取り敢えずニコ・ロビンを助けるぞ」

 

黒歌「助けるのかにゃ?」

 

大輔「ああ。勝手に世界政府が禁止してる空白の歴史を調べただけで、ガキの頃から手配される奴をほっとくことは出来ねぇ」

 

ヴァイオレット「でしたら、やることは決まりですね中佐」

 

大輔「ああ!あの軍艦を壊す又は撤退させるぞ!」

 

『了解!』

 

そして俺達は、海賊船を襲ってる軍艦をあっという間に撤退させた。幽香や束は破壊させたかったみたいだけどな。肝心のニコ・ロビンは気を失っている為、今は永琳が医務室で対応している。

 

永琳「…特に何処にも異常は見当たらないわね」

 

大輔「なら、目が覚めるまでほっとくか」

 

永琳「そうね。束が監視カメラを仕込んでるし、目が覚めれば気付くわ」

 

そして俺達は寝ているニコ・ロビンをそのままにして、医務室を後にした。甲板に出ると、俺はあることを考える。

 

大輔「う〜ん…」

 

ウタ「どうしたの大輔?」

 

大輔「いや、流石に全員が甲板に出ると、流石に狭いと思ってな」

 

美鈴「言われてみれば確かにそうですね」

 

シズナ「元々の船の大きさは数人程度乗れる大きさだからね」

 

束「船内の方は、だ〜ちゃんや束さんの力でどうにかなってるけど」

 

一応全員が甲板に出てぎゅうぎゅう詰めって訳では無いが、やはりもっと余裕がほしいな。

 

大輔「いずれ船を新しく作るか。この世界に合わせた」

 

グレイフィア「そうですね。この世界の船は基本帆船ですし」

 

大輔「ま、基本は帆船で航海して、今みたいなエンジンとかも付けとけば、いざってときは助かるしな」

 

束「一応こっちで色々と設計してみる?」

 

大輔「そうだな。内部とかはそっちでいいとして、外観はどこかで作ってもらうか?」

 

リアンヌ「それでしたら、ウォーターセブンがいいと思いますよ」

 

アイン「そうですね。ウォーターセブンは水の都と言われてますし、昔から造船が盛んな島です」

 

ウタ「水の都か〜。ねえねえ大輔!私言ってみたい!」

 

ウォーターセブンか…確かに造船となるとそこが一番だが…

 

永琳「確かウォーターセブンの近くには、エニエス・ロビーがあったはずよ」

 

マキノ「エニエス・ロビーですか?」

 

黒歌「確か世界政府の直轄地だったはずにゃ」

 

アイン「はい。世界政府が直轄する裁判所が設置されてます」

 

大輔「そこなんだよな〜」

 

流石にそんな場所に、五皇である俺が行けば大騒ぎだ。となると、やはり束に任せるしかないか。

 

大輔「束。なんとかこの世界基準の船の見た目を再現しつつ、最新技術を詰め込む事できるか?」

 

束「できるよ。ただ、カタログ的なのがあれば一番いいけどね」

 

マキノ「あ、それなら古いのでいいなら持ってます」

 

なんでマキノがそんなの持ってんだよ?

 

マキノ「昔ルフィやエース達が、将来自分がどんな船に乗りたいか決めるのに、皆でお金を出し合って買ったのがあるの。それを私が貰ったの」

 

なるほど…って!勝手に俺の思考を読み取らないですもらえます!?

 

マキノ「フフッ。好きな人の考えてる事は分かるんですよ♪」

 

恐ろしいなおい…そして部屋からカタログを持ってきたマキノは、それを束に渡し、束は早速中身を確認していた。

 

束「なるほど…この世界の船は大体こんな感じなんだね」

 

大輔「なんとか出来そうか?」

 

束「ばっちし♪束さんにお任せ!」

 

こうして、俺達の新しい船の誕生が決まったのだった。

 

「…ここはどこかしら?」



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40話

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「…ここはどこかしら?」

 

永琳「あら、目が覚めたのね」

 

ニコ・ロビンの目が覚めて、デッキに出てきた。

 

永琳「悪いけど、少し診察するわね」

 

すると永琳は簡単な診察を行った。

 

永琳「うん…大丈夫みたいね。また少しでも気分が優れなかったりしたら言ってちょうだい」

 

ロビン「え、ええ…ありがとう」

 

ロビンは戸惑いながらも永琳にお礼を言った。さてと…

 

大輔「ようこそニコ・ロビン」

 

俺はデッキチェアから立ち上がり、ニコ・ロビンの正面に立つ。

 

ロビン「貴方は!?」

 

俺の顔を見て、とても驚いていた。

 

大輔「改めて名乗らせてもらうよ。五皇の1人の大輔だ。ようこそ我が船へ」

 

ロビン「……」

 

俺の言葉に、ニコ・ロビン…ロビンは何も言えなくなっていた。そりゃそうだ。目が覚めて自分が乗ってる船が、五皇の船じゃあな。

 

ウタ「も〜大輔、そんな風な言い方したら相手がビックリしちゃうじゃん!」

 

トワ「そうだよ大輔君!」

 

ウタとトワに怒られてしまった。だって一応五皇だし、それなりに威厳を出さないとさ…

 

マキノ「それは分かるけど…」

 

シズナ「相手が驚いてちゃ、話も何もないと思うけどな」

 

御尤もです…

 

大輔「あ〜、驚かせて悪かったな」

 

ロビン「い、いえ…気にしないで」

 

大輔「改めて五皇と呼ばれてる大輔だ。この一味の船長をしてる。そして副船長のトワと永琳とだ」

 

トワ「こんにちは。トワ・ハーシェルです。ごめんね、大輔君が驚かせちゃって」

 

永琳「仕方ないわよトワ。大輔は五皇の1人。それなりの立場があるもの。副船長兼船医の八意永琳よ」

 

大輔「さてロビン。一応確認だが、お前は今現在も海軍に追われてる立場だよな?」

 

ロビン「そうね。だから、これ以上貴方達といると迷惑がかかるわ。だから、近くの島に降ろしてほしいの」

 

大輔「それなんだが…ロビン。お前俺達の仲間にならないか?」

 

ロビン「!!急に何を言い出すかと思えば…」

 

リアンヌ「大輔は本気でそう言ってます」

 

ロビン「…本気なの?」

 

大輔「ああ本気だ。世界政府が調査する事を禁止してる空白の100年。それにポーネグリフ。俺はただ真実を知りたいだけの奴に、あんな馬鹿げた懸賞額と追われる理由がムカつくんだよ」

 

俺は少しだけ覇王色の覇気を出す。

 

大輔「天竜人が神だ?あんなゴミ共を神と思い、それを守る海軍と世界政府。悪いが俺は、ここにいる仲間…俺の女に手を出せば、海軍だろうが世界政府だろうが天竜人だろうが、問答無用で助けるし、拐った奴は問答無用で殺す」

 

ロビン「!!」

 

大輔「改めて聞くぞ。ニコ・ロビン、お前は俺達の仲間になるか?それともこのまま政府共からずっと逃げる生活を送るか?」

 

ロビン「私…は…生きてちゃいけないのよ…」

 

その言葉に、俺は更に覇気の威力を上げてしまった。

 

大輔「生きてちゃいけないだと?お前…本気で言ってんのか?」

 

ロビン「…ええ。本気よ」

 

大輔「…巫山戯んなよ。この世に生きてちゃいけねぇ奴なんて、誰一人としていねぇんだよ!今度その言葉を言ってみろ。俺がお前を殺すからな!」

 

ロビン「私は…生きてていいの…?」

 

大輔「当然だ!生きるのは当然の権利だし、それを脅かす奴がいるなら、俺が倒してやる。誰にも文句は言わせねぇ!」

 

ロビン「私は…生きたい!」

 

ロビンは泣きながら、俺達に本当の気持ちを言ってくれた。

 

大輔「そうだ。それがお前の本心だ。安心しろ。お前に何があっても、俺が必ず助けてやる」

 

ウタ「ちょっと大輔!私達だよ!」

 

くいな「そうですよ!仲間になって、尚且つここには大輔さんの事が好きな人がいるんです!好きな人が助けると決めたなら、それは私達にも言えることです!」

 

シズナ「そうだよ。大輔1人が背負う必要はないよ」

 

グレイフィア「大輔様が決めた約束。ならば、私達も約束したのと同じ事です」

 

皆其々ロビンの事に対してそう言ってくれた。

 

大輔「そうだな。誰かに何か起きれば、全員で対処する。それが俺達だもんな」

 

『当然!』

 

大輔「って訳だロビン。お前になにかあった場合、俺たち全員がお前を助けるし、逆に俺達に何かあった場合、お前も助けてくれ」

 

ロビン「…ええ。もちろんよ!」

 

大輔「なら決まりだ!ようこそ俺達の仲間へ」

 

ロビン「ええ。よろしくね…大輔」

 

こうして、ロビンが新たな仲間に加わったのであった。



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41話

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ロビンが仲間入りした情報は、すぐに海軍の連中にも伝わったらしく、CPとか名乗る連中まで襲い掛かってくるようになった。まあ、オレの仲間になった時点で、ロビンには手も出させないけどな。

 

ロビン「…本当に強いのね」

 

大輔「ま、これくらいでなきゃ五皇は名乗れねぇよ」

 

五皇の俺だが、年齢的に一番若いので簡単に狩れると勘違いしてる海賊、海軍を含めた連中が多いのも事実なんだよな。

 

アイン「大輔さん、島が見えましたよ」

 

大輔「おっ!ようやくか」

 

やっと食料やら物資とか補充できるな。

 

大輔「よ〜し!そんじゃあ上陸するぞ!自主的に残りたい奴いるか?」

 

これは毎回確認している。今回手を上げたのは幽香と束、そしてトワと黒歌だ。

 

大輔「それじゃあ船に残る奴は船番任せるぞ。残りは各自グループで行動だ!」

 

『了解!』

 

そして其々買い出しに向かった。俺と一緒に来てるのはウタ、ロビンそしてヨルとくいなだ。ロビンにはリアンヌとグレイフィア、アインがついている。マキノにはシズナ、永琳、美鈴がいる。基本戦えない奴や多少腕には自身がある連中には、それ以上の連中と回るのがウチの決まりだ。

 

ウタ「うわ〜!大きな街だね!」

 

くいな「本当ね!」

 

ウタとくいなは、街の大きさや賑わいを見て目をキラキラさせている。

 

ヨル「確かに、ここ最近で寄った中ではかなり大きいですね」

 

ロビン「ここは貿易が盛んな島で、4つの海や新世界からも物資が持ち込まれているのよ」

 

大輔「そうなのか。そこまで詳しくは知らなかったから助かったぞロビン」

 

ロビン「フフッ、気にしないで。私も久し振りにのんびりとお買い物が出来て嬉しいわ」

 

大輔「まぁ、保護者としてあいつらの面倒見るってのもあるけどな…」

 

少し目を話すと、ウタとくいなは露店に立ち寄っていた。

 

ロビン「フフフッ。大丈夫よ」

 

大輔「ならいいが。コラお前ら!勝手に行くんじゃない!」

 

くいな「ごめんなさい大輔さん」

 

ウタ「だって〜!」

 

大輔「だってじゃない!俺達は一応お尋ね者なんだぞ。それに、お前らはそこらのチンピラとかなら対処できるが、それ以上のヤツがいた場合どうするんだよ」

 

ウタ「…ごめん」

 

謝るウタとくいなの頭を撫でる。

 

大輔「賑わってて色んな場所に行きたいのは分かるが、俺達の側を離れるな。それは皆で約束しただろ?」

 

「「は〜い」」

 

大輔「ほら、そこで売ってる綿あめ買ってやるから」

 

綿あめを買って2人に与えると、美味しそうに食べていた。ったく、図体はデカくなってもまだ子供だな。そして再びブラブラしてると、周囲の人達が全員正座をし始めた。まさか…

 

シエル『注。すぐ近くに天竜人がいます』

 

やっぱりか。

 

大輔「ウタ、くいな、ロビン、ヨル。すぐに俺に掴まれ」

 

ウタ「えっ?何かあったの?」

 

大輔「説明は後だ!」

 

俺はウタとくいなを抱えて、建物の屋上に上った。ヨルもロビンも後に続いてきた。

 

くいな「一体何があったんですか?」

 

大輔「そっと下を覗いてみろ」

 

俺に言われウタとくいなは下を見る。するとそこには天竜人が左右で正座をして土下座してる人達のど真ん中を奴隷を連れて歩いていた。

 

くいな「あれって!」

 

大輔「あれが天竜人だ。腐ったゴミ共だ」

 

ウタ「あれが…天竜人」

 

ロビン「これは厄介な相手と出会ったわね」

 

ヨル「そうですね。幸い私達の事は気付かれませんでしたけど」

 

大輔「取り敢えず、あれが通り過ぎるまでは大人しく…!?」

 

俺は天竜人が過ぎ去るのを待とうとしたが、ゴミが連れてる奴隷を見て驚きを隠せなかった。

 

大輔(あいつが奴隷にしてる女…レンにアリサ、それにティアーユじゃねぇか!)

 

そう。前の世界で嫁だったレン・ブライトとアリサ・ラインフォルト、ティアーユ・ルナティークだったのだ。

 

大輔「……」

 

くいな「大輔さん、どうかしたんですか?」

 

俺の様子に気付いたくいなが話しかけて来た。

 

大輔「ああ。あそこで鎖に繋がれてる奴は、俺の前の世界の嫁達だ」

 

『!!』

 

そう聞いて、ウタ達は驚いていた。まさか、自分が愛してる人の前の嫁が、天竜人の奴隷になっていたのだから。

 

大輔「悪いがお前達は今すぐ船に戻れ」

 

ウタ「…助けるの?」

 

大輔「当然だ。人の嫁を奴隷にして、ただで済むと思うなよ…あのゴミが!」

 

俺は覇王色の覇気を無意識に出していた。

 

ウタ「ちょっと!落ち着いてよ!」

 

大輔「大丈夫だ…俺は十分落ち着いてるぞ?」

 

駄目だ…言葉ではそう言ってるが、マジで今にも殺しそうだ!

 

大輔「一応船に戻ったら、リアンヌ呼んでおいてくれ」

 

ロビン「…分かったわ」

 

そしてロビン達は船に戻り、少ししてリアンヌがやって来た。

 

リアンヌ「先程から感じてましたが…なるほど。あれが原因ですか」

 

大輔「ああ。あの三人は俺の大切な女だ。それを我が物顔で鎖を着けて歩かせるとは…」

 

リアンヌ「落ち着きなさい」

 

大輔「悪いがリアンヌ。俺はもう止まれねぇんだよ!

 

リアンヌ「!!」

 

リアンヌに覇気を当ててしまい、流石に怯んでいた。

 

リアンヌ「…分かりました。彼女達は私の方で助け出します」

 

大輔「ああ。その後船に乗せてそのまま先に出航してろ」

 

リアンヌ「…分かりました」

 

そして俺達は、天竜人の前に立ち塞がった。

 

「ああ?誰だえお前達。何でわちきが歩いてるのに、平然と立ってるだえ?」

 

大輔「テメェみたいなゴミに、何で頭下げなきゃなんねぇんだよ」

 

「ゴ、ゴミだと!此奴を殺すんだえ!」

 

周囲にいた護衛が俺達に襲い掛かるが、リアンヌが対処した。そしてそのまま3人を連れて離れていった。

 

大輔「さて…後はゴミ掃除だな」

 

「だ、誰か助けるんだえ!わちきらは選ばれた者だえ!」

 

大輔「テメェみたいなのを誰が助けんだよ。そのクセェ口さっさと閉じろ!」

 

俺は思いっきり天竜人の顔面を殴った。そのせいで、天竜人が被ってるのが割れた。

 

「い、痛いんだえ〜!お父上様にも殴られた事はなかったんだえ…」

 

大輔「ハッ!親が親なら息子も息子だ!どっちもゴミだな」

 

さて、そろそろ終わらせるか。

 

大輔「投影・開始」

 

俺は1本の槍を生成した。

 

大輔「うおおおおおおおっっっっ…嗤え。人間無骨!!

 

俺は天竜人を串刺しにして、そのまま槍を地面に突き刺して放置した。俺が振り返ると、集まってた人々は恐怖に震えていた。

 

大輔(ま、そりゃそうだよな)

 

だが俺は気にしない。大切な女を助けれたんだからな。俺はスキマを使って自分の船に移動した。

 

ウタ「おか…えり…」

 

俺の姿を見たウタが、少し恐怖の顔をしていた。

 

グレイフィア「大輔様。血が付いておられます。お湯を沸かしてますので、どうぞ浴場の方に」

 

大輔「悪いなグレイフィア。いただくとする」

 

俺はタオルを受け取り、風呂場へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウタ「……」

 

くいな「…少し大輔さんが怖かったです」

 

幽香「そりゃそうよ。聞いたけど、あいつの嫁だった奴が奴隷になってたんでしょ?」

 

永琳「そうみたいね。束、後であの子達の背中の模様が消えるか手伝ってちょうだい」

 

束「いいよ。だ〜ちゃんの大切な人だもんね。それに、私達奥さんの仲間になるんだもん!」

 

永琳「そうね。だからこそ、刻まれた奴隷のマークは消さないといけないわ」

 

アイン「あれが…ゼファー先生が言ってた海軍や世界政府の闇なんですね」

 

リアンヌ「そうですね」

 

美鈴「ですが、あの時の大輔さんの覇気は凄かったですね」

 

シズナ「そうだね。一緒にいなかった私達でも感知できるほどだったもんね」

 

ロビン「あれは仕方ないと思うわ」

 

ヨル「そうですね。近くにいた私達も気を失いそうになりましたし」

 

トワ「やっぱりそれ程怒ってたんだね」

 

幽香「だけど、あれでも本気じゃないわよ」

 

リアンヌ「そうですね。もし大輔が本気で自分覇王色を出した場合、この島全体の人々が私達を含めて全員気絶してるはずです」

 

リアンヌさんの言葉を聞いて、私達は驚いた。確かに大輔はシャンクスより強いのは知ってたけど、まさかシャンクスの覇気以上だなんて…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大輔「…ふぅ」

 

俺は血で汚れた体を洗い、湯船に浸かっている。

 

大輔「…あいつらには悪い事したな」

 

シエル『告。そこまで気にする必要はないと思われます。皆、私を含めどれだけ大切に思ってくれてるか理解しています』

 

シエルがそう言って励ましてくれる。分かっちゃいるがな…

 

大輔「ま、これで海軍大将とかが出張って来るなら…ヤルだけだ」

 

俺はそう心に決め、風呂を上がったのだった。食堂に行くと、美鈴が料理をしていた。となると今日は中華料理か。

 

美鈴「大輔さん」

 

大輔「悪いな美鈴。夕飯を任せちまって」

 

美鈴「いえいえ、気にしないで下さい。私も久々に料理したかったですし」

 

大輔「そうか…」

 

美鈴なりに気を使ってくれたんだな。すると食堂のドアが開き、永琳と助けたアリサ、レン、ティアーユが入ってきた。

 

大輔「……」

 

アリサ「本当に…」

 

ティアーユ「大輔くんなの?」

 

レン「お兄さん?」

 

大輔「無事で良かった。アリサ、レン、ティアーユ」

 

俺は3人を抱き締める。すると3人は、我慢してたのか涙を流してワンワン泣いた。

 

レン「ありがとう…またあの時みたいに助けてくれて」

 

アリサ「夢じゃないのね…本当に…」

 

ティアーユ「嬉しいです…またこうして…会えるなんて」

 

大輔「俺もだ」

 

その光景を見て、永琳や料理を止めた美鈴は温かい目で俺達を見ていたのだった。だが、そんな空気を壊す存在はあるもので…

 

トワ「大輔君!海軍の船が来たよ!」

 

トワの報告で、俺は3人から離れてデッキに出る。すると、軍艦が10隻あり、海軍大将とかが乗っていた。前回とは違う奴だな。

 

リアンヌ「あれは…大将青キジですか。それに…」

 

リアンヌは乗ってる奴の事を見て、少し驚いていた。

 

「ぶわはははは!アリアンロード!まだわしとの戦いに決着がついてないじゃろが!」

 

リアンヌ「貴方も来ましたか。ガープ」

 

まさかの海軍の英雄ガープもいた。

 

青キジ「あ〜なんだ…悪いが天竜人から拐った奴隷と、ニコ・ロビンを渡してもらおうか」

 

大輔「ほう…」

 

この大将は、奴隷になった俺の女を渡せって言ったよな?

 

大輔「悪いが、ロビンを含めここにいる連中は…俺の大切な女だ。それを奪うつもりなら…死ぬ気で来い!!!!!!!




レイザム様より
英雄伝説シリーズのアリサとレン

龍神*様より
To LOVEるからティアーユ

その3名を登場させて頂きました。ご応募ありがとうございます。



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42話

他作のヒロイン募集中です

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大輔「悪いが、ロビンを含めここにいる連中は…俺の大切な女だ。それを奪うつもりなら…死ぬ気で来い!!!!!!!

 

俺は今までの中で最も強く覇王色の覇気を出した。すると、当然中将以下の海兵達はあっという間に気絶した。しかも…

 

青キジ「おいおい…マジかよこりゃあ」

 

ガープ「わしらに膝を付かせる程の覇気か…ロジャーなんか目じゃないぞありゃ…ロジャーと戦ったわしですら、気を抜けば意識を持っていかれそうじゃわい…」

 

海軍大将の青キジと、海軍の英雄ガープまでもが膝をついていた。その光景を見たロビンやアイン、ウタ、リアンヌといった青キジやガープの強さを知ってる連中は驚きを隠せなかった。

 

ロビン「まさか…大将である青キジや英雄ガープまでもが膝をつくなんて…」

 

アイン「ゼファー先生も膝をついてましたが、まさかガープ中将までもが…」

 

リアンヌ「ガープの強さは私も知っています。ですので、大輔の覇気がどれほど強力かが分かります」

 

ウタ「シャンクスに聞いた事あるけど、ルフィのお爺さんにはシャンクスですら勝てるか怪しいって言ってた…」

 

幽香「まあ、これくらいやってくれないと船長交代ね」

 

永琳「これだけ個性がある私達を纏めれるのは大輔だけよ」

 

シズナ「だよね。私も大輔じゃないと誰の命令も聞きたくないもん」

 

それぞれがそんな感想を言っていた。

 

大輔「それで…まだ続けるか?」

 

青キジ「……」

 

ガープ「いや、止めておこう」

 

ガープの言葉に、俺は覇気を収めた。

 

青キジ「俺もガープさんに賛成だ。言っちゃ悪いが、あいつら2人を無傷で倒してる時点で、俺には勝ち目がないのは分かってたからな」

 

ガープ「それに、あいつらの命令を聞く気にならんからのう!」

 

大輔「いや、確かにアイツラはゴミだが、海軍でしかも英雄のあんたがそれ言っちゃマズイだろ」

 

ガープ「そんな細かい事気にせんでええわい」

 

青キジ「いやガープさん、一応俺達にも立場がありますから…」

 

ガープ「そんなの知らん!」

 

するとガープは、どこから取り出した煎餅を食い始めた。自由すぎるだろ…

 

大輔「ルフィの自由さは、まさにあの爺さん譲りだな…」

 

俺の言葉に、ウタとマキノは頷いていた。

 

青キジ「ま〜なんだ…俺がこう言うのはお門違いだが…ニコ・ロビンを頼む」

 

大輔「当然だ」

 

俺はロビンを抱き寄せ、青キジにそう言った。

 

大輔「俺が惚れた女だ。命懸けで守るさ」

 

ロビン「大輔…」

 

大輔「コイツ等含めて、いつか俺の嫁になってくれるか?」

 

ロビン「ええ…もちろんよ」

 

そして俺とロビンはキスをした。後で物凄く他の連中が睨んでるけどな。

 

青キジ「あらら…俺は何を見せられてんだ?」

 

大輔「俺とロビンの熱いキス」

 

青キジ「…ブラックコーヒーが飲みたくなったな」

 

ガープ「ぶははははは!流石は五皇!白ひげと戦って勝ったらしいが、今日会って確信したわい!!」

 

青キジ「でしょうね。あれだけの覇気を出せる奴が、白ひげ相手に勝てるはずですよ」

 

ガープ「ま、センゴクの奴も気づいておるが、報告はせんでええじゃろ」

 

いやいいのかそれで…

 

リアンヌ「相変わらずですねガープ」

 

ガープ「ふん!悔しいがお前さんとの勝負はもうしまいじゃ。流石にこんなバケモン相手にお前さんと勝負できるとは思えんしの」

 

大輔「いや、捕まえない事を条件にするなら、俺は手を出さないぞ?」

 

ガープ「本当か!」

 

大輔「あ、ああ…」

 

俺の言葉に、ガープは子供のように目をキラキラさせていた。隣りにいる青キジも苦笑いしてた。そしてガープ達は、船員を起こして帰って行った。

 

大輔「なんていうか…嵐のような爺さんだったな」

 

俺の言葉にリアンヌを含め全員が頷いたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「またしても失敗か」

 

「やはり五皇である【観音の大輔】に手を出すのは、些か無理ではあるまい?」

 

マリージョアの1室、【権力の間】で話し合ってる男5人。彼等は五老星と呼ばれ、天竜人の最高位にして、世界政府最高権力者である。

 

「しかし、また天竜人が襲われ連れてた奴隷が奪われたのだ」

 

「だが聞けば、その奴隷は観音の大輔の女だったという話だが?」

 

「そして海軍の報告によれば、オハラの生き残りであるニコ・ロビンも、あやつの船に乗っていると報告がある」

 

「う〜む…益々手を出せんな」

 

5人は頭を抱えていた。本来なら五皇の1人である大輔には手を出したくないのが本音だ。だが、他の天竜人達から大輔に奪われた奴隷を取り返せと言われている手前、手を出さざる負えない状況だ。

 

「それに、彼の後ろには同じ五皇の白ひげや赤髪がいる」

 

「まだ確証はないが、聞けばその3人は観音を中心に同盟を組んでいるそうじゃないか」

 

「少なくとも、赤髪は確実に観音と同盟を組んでいると見て間違いない」

 

「エレジアの件か…」

 

当然、エレジアが大輔の縄張りなのは、既に世界政府の五老星にも報告は来ている。だが、更に厄介なのがそのエレジアを赤髪も縄張りにしたのだ。

 

「赤髪と観音。同じエレジアを縄張りにしてる時点で、あの2人が同盟を結んでいるのは確実だ」

 

「ああ。だが確固たる証拠がない分、公にも出来まい」

 

「…あいつを行かせてみるか」

 

「…銀か」

 

「そうだ。海軍本部の方で、いばら姫を行かせたらしいが、あっという間に返り討ちだ」

 

「いばら姫か。成功率100%とはいえ、その内容はそこまで大きくない」

 

「その分、銀ならばどんな任務でもこなせる逸材だ」

 

「今は二代目だったか」

 

「そうだ。だが先代と腕は比較にならん」

 

「試してみる価値はある…か」

 

「だがいくら銀とはいえ、成功するとは思えん」

 

「だろうな。向こうには観音以外にも強者揃いだ。中でも元海軍大将だったアリアンロード。それに鷹の目と互角の白銀がいる」

 

「…絶望的だな」

 

「だな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「海軍の連中、また失敗したみたいね」

 

「そんなの分かりきってた事だろ」

 

暗闇で話すのは、男と女だった。

 

「世界政府の連中もさぞ慌ててるでしょうね」

 

「だろうな」

 

「フフッ…それに向こうは銀を使うみたいじゃない」

 

「銀か…となれば、向こうも本気にならざる負えない状況か」

 

「だったら…こっちもこの子を使いましょ」

 

女性はソファーで鯛焼きを食べてる少女を見る。

 

「あれか。お前が拾ってきた奴か」

 

「ええ。悪魔の実の能力者でもないのに、髪が色んな物に変形する。いくら五皇とはいえ、私でさえ手に負えない子よ」

 

「フン!まぁお前の好きにしろ」

 

「そうさせてもらうわ。フフッ、金色の闇ちゃん。お仕事よ♪」

 

金色の闇「…了解です」




龍神*様(2回目)、Morita様より
To LOVEるから金色の闇。

レイザム様(2回目)からリーシャ。

この2名を採用させて頂きました


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43話

他作のヒロイン募集中です

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海軍大将青キジと、英雄ガープとの出会いから数ヶ月が過ぎた。一応シャンクスやエドには報告してある。束が開発した同時通話出来る電伝虫を渡してあるので、3人で会話ができる。エドもシャンクスも笑ってたがな。んで、一応俺を中心に俺達3人は同盟を結んだ。お互い何かあれば助けに入る事になった。

 

ウタ「♪〜♬〜」

 

今ウタが、映像電伝虫を使ってライブ配信を行っている。ウタ自身も配信には意欲的で、ここ最近でファンの数は鰻登りである。

 

大輔「こりゃホントに世界の歌姫って呼ばれる日も近いな」

 

マキノ「ホントね。ウタちゃんの歌は昔から上手と思ってたけど」

 

シズナ「私も初めて聞いた時は驚いたよ。あれ程歌が上手な人初めてだからね」

 

ライブ配信を行ってる為、当然歌声が聞こえてくる。それを聞いて、それぞれ聞きながら自分の作業をしているのはもうこの船の恒例行事である。

 

アリサ「ふぅ…気持ちのいい風ね」

 

レン「フフッ、そうね」

 

ティアーユ「まさかまた大輔くんとこうして過ごせるとは思ってなかったわ」

 

奴隷として捕まってた3人。今ではすっかり元気を取り戻していた。3人の背中にあった奴隷の証は、俺のひみつ道具【ダッピ灯】で綺麗さっぱり消えている。永琳や束も色々と考えてくれてた分申し訳ないがな。

 

大輔「船旅はこれも醍醐味だからな」

 

レン達とティータイムを楽しんでる俺達。ホント無事で良かった…

 

ヴァイオレット「束博士。もう少し武器を調整したいです」

 

束「そうだね。義手に色々仕込んでいるけど、普段使いできるやつも調整しないとね」

 

少し離れた場所で、ヴァイオレットと束が話している。何やら嫌な予感がするんだが…

 

レン「ヴァイオレットさん、大輔の為に戦いたいって気持ちは分かるけど…」

 

アリサ「あの義手に、どれ程武器を仕込んだのかしら…」

 

ティアーユ「ま、まあ束さんですし」

 

シズナ「完全に義手部分だけロボットだよね〜」

 

マキノ「あはは…」

 

マジで程々で頼むぞ。こないだなんか試し打ちで義手がガトリングガンに変形した時は、流石に驚きを隠せなかったぞ。その内ミサイルとか発射しそうだな…

 

シエル『告。左右から気配を感知しました』

 

なに?すると船内からリアンヌが出てきた。

 

リアンヌ「大輔、左右から気配を感じました」

 

大輔「ああ。そうみたいだな。マキノ達は船内へ避難しててくれ」

 

俺がそう言うと、マキノは船内へ避難した。入れ替わりで幽香とくいなが出てきた。他の連中は中で待機みたいだな。

 

幽香「敵かしら?」

 

大輔「そうみたいだな」

 

すると、左右から感じた気配が強くなった。どうやら到着したみたいだな。

 

「お前が/あなたが【観音の大輔】か?/ですか?」

 

乗り込んで来た奴を見て、俺とティアーユ、アリサ、レン、シズナは驚いた。

 

ティアーユ「もしかして…ヤミなの?」

 

シズナ「驚いたね〜」

 

レン「ええ。まさかここで銀に会うなんてね」

 

アリサ「そうね」

 

大輔「マジか〜…」

 

それぞれがそう呟く。

 

ヤミ「?私の事を知っているんですか?」

 

銀「ほう…私を知っているか」

 

知ってるも何も…

 

大輔「やれやれ…やっぱ記憶は封印か。とはいえ、ティアーユの事も忘れてるとはな」

 

ヤミ「ティアーユ…」

 

おっ?もしかしてヤミの事はティアーユに任せりゃいけるか?

 

大輔「ティアーユ。ヤミの事任せていいか?」

 

ティアーユ「もちろん」

 

大輔「護衛に幽香、ヴァイオレット、束をつける。頼んだぞ」

 

ヤミはティアーユに任せて、俺は銀…リーシャの方を相手するか。

 

大輔「さてと…待っててもらって悪いな」

 

銀「気にするな」

 

大輔「んで、銀は俺の首でも取りに来たか?」

 

銀「その通りだ」

 

すると銀は巨大な剣を取り出した。暗器・雷禅か。

 

シズナ「やっぱり銀はその武器だよね〜」

 

そう言いながらシズナは刀を構える。

 

大輔「ま、言われてみりゃそうだな。投影・開始」

 

俺も武器を作る。だが、当然リーシャ相手に使う武器はこれだ。

 

銀「!!私と同じ武器だと!?」

 

大輔「驚いたか?」

 

そりゃ驚くわな。まさか相手が自分と同じ武器を出してくるとは思わないしな。

 

銀「…同じ武器を使うか。ならば、どちらが上か教えてやる!」

 

リーシャは俺目掛けて襲い掛かってきた。が…

 

 

 

 

ガキン!

 

 

 

 

銀「!?」

 

シズナ「流石にいきなり大将は取れないよ?」

 

レン「フフッ、そういうことね」

 

アリサ「流石に譲れないわね」

 

大輔「どうやら、俺の出番は今のところないみたいだな」

 

俺は3人から少し離れ、いつものデッキチェアに座る。

 

銀「馬鹿にして!」

 

大輔「別に馬鹿にしてないさ。ただ、いきなり大将と一騎打ちは無理だろどう考えても。まずはアリサ達を倒してからだ」

 

銀「クッ、いいだろう」

 

そう言うと、リーシャはアリサ達と戦い始めた。シズナはいいとして、アリサとレンは束と俺、アリサと共同開発したあっちの世界で一番最新の【Xipha(ザイファ)】をモデルとした機械を作ったのだ。お陰であっちの世界で出身のアリサ、レン、シズナにはそれを持たせており、見事にアリサとレンは戦術リンクを使っているのである。となれば、いくらリーシャが共和国での暗殺者・銀であっても、歴戦を生き抜いてきたアリサやレン、更には白銀の剣聖のシズナが相手では勝てるはずもなく…

 

銀「クッ…ここまでか」

 

まあそうなるよな。んで、向こうも終わったみたいだな。

 

大輔「そっちも終わったみたいだな」

 

ティアーユ「ええ」

 

ヤミ「すみません大輔さん」

 

ヤミは記憶を取り戻したみたいだな。

 

幽香「ってか、なにあんたは寛いでんのよ」

 

大輔「いや、偶には幽香達に任せるのもいいなと思って」

 

ヴァイオレット「中佐も偶にはゆっくりして下さい」

 

束「そうだね〜。こういう時くらいは、のんびりしてもいいと束さんも思うな」

 

ま、そゆこと。んで、そっちは?

 

シズナ「こっちも終わったよ」

 

アリサ「無事にリーシャさん思い出したわ」

 

レン「とは言っても、殆ど白銀のお姉さんがやったけどね」

 

リーシャ「アハハ…流石にあれだけの闘気を当てられたら、流石に思い出しますよ…」

 

大輔「…なんていうか…ドンマイ」

 

ま〜、共和国では有名な2人だからな。何度も殺りあったからこそってか?

 

大輔「ま、2人とも思い出したならよかった」

 

リーシャ「改めてお久し振りです。大輔さん」

 

ヤミ「ご無沙汰してます」

 

大輔「ああ。元気そうでよかった」

 

幽香「んで、例の如く2人も関係を持ってるんでしょ?」

 

はい、そうです…

 

シズナ「ま〜、今更言っても始まらないしね」

 

レン「フフッ。大輔はタラシだからね」

 

アリサ「それは…否定できないわね」

 

リーシャ「同じ男性のランディさんに『このブルジョワジーめ!』って言われてましたし…」

 

懐かしいな…

 

ティアーユ「えっと…こっちでも似たようなもの…かな?」

 

ヤミ「はい。結城リトに負けず劣らずでしたので…」

 

止めてヤミさん。そんな目で俺を見ないで!

 

大輔「ま、ま〜なんだ。2人ともこれからよろしくな」

 

「「はい!/よろしくお願いします」」




現在の仲間

ONE PIECE
ウタ
マキノ
くいな
ロビン
アイン
ヤマト
(ナミ)
(ノジコ)
(ベルメール)
(たしぎ)

英雄伝説シリーズ
トワ・ハーシェル
シズナ・レム・ミスルギ
アリサ・ラインフォルト
レン・ブライト
リアンヌ・サンドロット
リーシャ・マオ

東方Project
紅美鈴
八意永琳
風見幽香

To LOVEる
ティアーユ・ルナティーク
金色の闇

SPY×FAMILY
ヨル・ブライア

インフィニット・ストラトス
篠ノ乃束

ハイスクールD×D
グレイフィア・ルキフグス
黒歌


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44話

他作のヒロイン募集中です

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あれからリーシャとヤミが仲間に加わったのはいいが…

 

大輔「……」

 

ウタ「どうしたの大輔?」

 

大輔「…流石に限界だ」

 

ウタ「限界?」

 

大輔「船が狭すぎる!」

 

俺はとうとう思っていた事を叫んだ。流石にこれだけの人数が乗ってるんだ。マジでどうにかする他ない。

 

マキノ「そうね〜。確かにこの人数じゃそうなるわね」

 

大輔「だろ?そこでだ…束!」

 

束「ん?どうかした?」

 

大輔「この船に転送装置作れないか?」

 

束「?作れるけど、何処と結ぶの?」

 

大輔「エレジアだ」

 

ウタ「エレジアと?」

 

大輔「ああそうだ」

 

エレジアは、今では俺とシャンクスの縄張りだ。となれば、馬鹿な連中も襲って来る可能性がある。俺の仲間を何人か残しておけば、防衛にもなる。

 

大輔「取り敢えず一旦エレジアに行くぞ!詳しい事はゴードンを交えて話す」

 

そして俺達は、エレジアに向けて進路を変えた。数週間後、俺達は再びエレジアにやって来た。

 

ゴードン「急に来ると聞いた連絡をもらった時は驚いたが…」

 

大輔「悪いなゴードン。実は少し頼みがあってな」

 

俺はゴードンにある事を話した。

 

ゴードン「なるほど。確かに見た感じ、君の船ではこれ以上乗ることは不可能だろう」

 

大輔「ああ。だから何人か交代制になるが、この島に置いてほしいんだ」

 

ゴードン「もちろん構わない。ならば、城の西側のスペースを自由に使うといい。あそこは手つかずで何もないからね」

 

大輔「助かる。後、一応その場所に束が作った転送装置があるから、何か起きた場合俺がいなくても応援に行けるから」

 

ゴードン「…つくづく、君の仲間である束くんは、Dr.ベガパンクの頭脳より優れているようだね」

 

何故かゴードンは遠い目をしていた。こうして、エレジアの西側部分は俺達のエリアになったのだった。んで、早速俺や束が整備して家を出して、すぐに住めるようにした。後、元々いたエレジアの住民も来れるように道を舗装しておいた。

 

大輔「…取り敢えずこんなもんか。後は…」

 

誰がこの島に残るかだが…

 

大輔「取り敢えずウタとマキノ、くいなは連れて行くとして…」

 

これは約束した事だからな。ウタやマキノ、くいなに世界を見せるって。すると、マキノから提案される。

 

マキノ「私は今すぐじゃなくてもいいわよ?」

 

大輔「いや、でも約束したし…」

 

マキノ「別に二度と乗らないって言ってないでしょ?あくまで今回はって事よ」

 

大輔「マキノ…」

 

マキノ「その分、ウタちゃん達に色々見せてきてあげて」

 

大輔「ああ、分かった」

 

幽香「私は今回は残るわ。ここで花達をお世話したいし」

 

永琳「私はついていくわよ?じゃないと、誰かが病気になった時困るでしょ?」

 

美鈴「私は残ります。またここで門番でもします」

 

幽香「必要かしら?」

 

美鈴「そんな〜!」

 

ま〜確かに、基本寝てるしな。

 

ヨル「私も残ります。まずはここのお掃除もありますし」

 

お掃除…ね。

 

ティアーユ「私も残ります」

 

ヤミ「博士が残るなら私も残ります」

 

ヴァイオレット「私はまだ束博士に義手の改造をしてもらってから合流します」

 

大輔「あ、そう…」

 

ヴァイオレット自体も改造って言っちゃってるよ。

 

トワ「私は残るね」

 

アリサ「私は残るわ」

 

レン「レンはもちろん大輔と行くわ」

 

シズナ「私も行くよ〜。くいなの修行もあるしね」

 

ロビン「私ももちろんついていくわ」

 

ヤマト「僕もついていくよ!」

 

グレイフィア「私は大輔様のメイドですので」

 

黒歌「私は残るにゃ」

 

リアンヌ「私も残りましょう」

 

リーシャ「わ、私も残ってお手伝いします!」

 

アイン「今回は私も残ります。あまり多くなってもあれですし」

 

大輔「なら俺と来るのがウタ、ロビン、くいな、ヤマト、シズナ、レン、永琳、グレイフィアか」

 

ま、こんなもんだろ。

 

大輔「それじゃあ、船に転送装置があるから、何かあれば呼んでくれ。トワ、副船長でもあるお前に任せるぞ」

 

トワ「うん!大輔君達も気を付けてね」

 

そして仲間を振り分け、再びエレジアを後にした。船は束の奴が色々と備え付けていた。

 

大輔「…だいぶ人数が減って、ようやく広く使えるな」

 

ウタ「確かにそうだね〜」

 

やはりウタも、あれだけの人数が乗ってたのでは狭く感じていたようだ。

 

大輔「ま、いつでも向日に戻れるし問題ないだろ」

 

ウタ「そうだね。ゴードンも住民が増えて嬉しそうだったし」

 

万が一、あの島になにかあった場合でも、の乗ってる連中で対処できるしな。

 

 

 

 

バサッ

 

 

 

 

大輔「ん?」

 

振り返ると新聞が落ちていた。どうやら号外みたいだな。

 

大輔「号外か。珍しいな」

 

俺は落ちてた新聞を広い中を見る。すると俺は驚いた。

 

大輔「おいおい…マジかよ」

 

くいな「どうしたんですか?大輔さん」

 

大輔「ああいや、知り合いが手配されてたから驚いてな」

 

くいな「知り合い…ですか?」

 

大輔「ああ。ウタ!見てみろ!」

 

ウタ「なになに〜?」

 

俺はウタに新聞のあるページを見せる。

 

大輔「見てみろ」

 

ウタ「うん?…あ〜!エースだ!」

 

そう、そこに載ってたのはウタの義理の兄であるエースが載っていた。

 

ウタ「ねえねえ!何て書いてあるの!」

 

大輔「落ち着け。何々…『スペード海賊団元船長【火拳のエース】が、五皇の白ひげの2番隊隊長になる!』だってよ」

 

ウタ「凄〜いエース!五皇の海賊団に入っちゃうなんてね♪」

 

いや、お前も五皇の船団の一員だからな?更に言うと、五皇が親父&旦那なのもヤバいからね?

 

くいな「ウタさん…私達も五皇の船員の一員ですけど…」

 

そうだくいな。もっと言ってやれ!

 

ウタ「あ、そうだったね」

 

グレイフィア「補足しておきますと、ウタ様含め私達全員五皇の妻です」

 

大輔「まだ結婚してないがな」

 

永琳「それにウタ、貴方は父親も五皇でしょ?」

 

ウタ「言われてみれば…」

 

コイツ完全に忘れてたな…

 

永琳「因みに言っておくけど、大輔は白ひげエドワード・ニューゲートと義兄弟よ」

 

「「「「「えええええええ!!!!!!!!!?」」」」」

 

永琳の言葉に、普段はクールのロビンまでもが驚いていた。

 

ロビン「大輔…本当なのその話?」

 

大輔「ん?ああ、本当だぞ。あの時は仲間も少なかったけど、幽香と永琳が立会人だ」

 

グレイフィア「まさか…驚きの事実です」

 

永琳「更に言っておくけど、大輔は白ひげに勝ってるからね」

 

くいな「…大輔さん、この世界で敵う人いるんですか?」

 

ウタ「だよね〜。白びげ?って人と義兄弟ってだけでも驚いたのに、その人に勝ったなんて」

 

シズナ「確か白ひげって、今一番海賊王に近い存在って言われてた気がするんだけど?」

 

永琳「まぁ、それも大輔が現れるまでの話ね」

 

シズナ「だろうね」

 

グレイフィア「今現在、最も海賊王に近い存在は大輔様です。間違いなく」

 

ヤマト「僕のくそオヤジにも勝てると思うよ」

 

ウタ「…こうして聞くと、つくづく規格外だよね、大輔って。シャンクスにも普通に勝ってたし」

 

んな事言われても知らねぇよ…




大輔のヒロイン(嫁)達が多すぎて混乱すると意見をいただき、急展開ではありますが、ヒロイン達を今後入れ替えていこうと思っています。

皆様の意見や気に入ってたヒロインキャラがいたら、大変申し訳ありません。

二度と出てこないということはありませんので、それでも宜しい方は、今後もよろしくお願いします。




大輔に着いて行った人達

ウタ
くいな
ロビン
ヤマト
永琳
シズナ
レン
グレイフィア


エレジアに残った人達

マキノ
アイン
幽香
美鈴
黒歌
ティアーユ
ヤミ

ヴァイオレット
トワ
アリサ
ヨル
リアンヌ
リーシャ

以上となっています。


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