転生したら原作前だったので好き勝手やって覇権国家になってやる (阿鬼羅)
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原作前だと?仕方ないやってやろうじゃねえか

発掘したから取り敢えず載せます


某所

 

中津「ふう、こんどはガンダムかよそれもseedって主神よ恨むぞ、くじ引きで決めやがって。とりあえず東アジア共和国から日本を独立させないとな、クローン軍を召集して東アジアを叩き潰すか。後モビルスーツも作らんとな、GMが最適だろうな。パイロットは徴兵とクローンパイロットで数は確保できる、後は訓練だな、とりあえず独立戦争の支度だ」

 

1月1日

 

中津(仮面姿)「同志戦友諸君!遂にこの日がやってきた!かの戦争以降、我が帝國の神聖なる大地は犯させてきた。幾人もの先人達は抵抗運動を起こし、その度鎮圧と名を打った虐殺により無垢な市民たちが犠牲となった。そして奴らは圧政に圧政を繰り返してきた。だがその圧政ももう終わりだ。今こそ武器を取れ!狼煙を上げろ!今こそ解放の時だ、総員、侵略者共を叩き出し帝國を取り戻すのだ」

 

そしてC.E.58年1月、東アジア共和国旧日本列島全域において独立運動が発生、反乱鎮圧のための艦隊が旅順より出港するも独立同盟艦隊により1隻残らず撃沈された。勢いに乗る独立同盟軍は日本列島の本州・北海道全土を解放、そして東アジア共和国軍が立て籠もる沖縄に上陸しようとしていた。

5月27日、艦艇72隻陸戦兵員12万名で編成された東アジア共和国沖縄救援艦隊が独立同盟第1潜水艦隊により壊滅、同日東アジア共和国沖縄守備隊が降伏。これにより東アジア共和国は日本の独立を承認、6月3日までにユーラシア連邦、大西洋連邦も独立を認め国交を樹立した。

そして6月15日、独立同盟政府は国号を四季島帝國とし、立憲君主制を敷く帝国として成立、初代皇帝には中津ではなくシモン・アカギが就いたが、彼はクローンかつ中津の傀儡であった。

 

8月1日、四季島帝國は宇宙警備隊を組織、そして低軌道に宇宙ステーション飛梅を建設、そしてL3にコロニー20基を建設し同時にL3近辺に小惑星改造の宇宙拠点ルナツーを設置(宇宙世紀におけるルナツーと同一位置)した。

 

C.E.59年4月、四季島帝國宇宙警備隊を宇宙軍に改名、薩摩型巡視船、浪速型警備船、桃型警備艇を薩摩型戦艦、浪速型巡洋艦、桃型駆逐艦に改名する。

 

11月、四季島議会に置いてコーディネーター管理法が可決。四季島国籍を保有するコーディネーター全てに管理チップを埋め込むこととした。プラント評議会はこれを批判したが、ブルーコスモスはこれを擁護するとともに地球各国に同様のチップのコーディネーターへの埋め込みを推進すべく活動を開始。

 

C.E.60年1月、昨今の情勢を鑑み四季島帝國各軍は軍備拡張を議会に訴える活動を開始。3月、5年間で軍備再建拡張を行う5ヵ年計画が議会を通過。陸軍における大型戦車計画、RTX計画を皮切りに軍全体の増強が開始された。

 

C.E.61年3月、強化外骨格1型が陸軍強行重装歩兵隊に採用、40㎜ハンドキャノンを装備する3m程の兵器であった。

 

C.E.63年5月、磯風型突撃駆逐艦1番艦磯風(ヤマト2199イソカゼ型と見た目一致)が戦列入り、同年中に24隻が戦艦薩摩を旗艦とするルナツー駐留艦隊に配属。翌年以降も多数の同型艦が戦列入を果たした。

 

C.E.64年1月、村雨型宇宙巡洋艦1番艦村雨(ヤマト2199ムラサメ型と見た目一致)が戦列入り、先の磯風型駆逐艦同様にルナツー駐留艦隊に配備された。同年6月鳳翔型航宙機母艦1番艦鳳翔(葉巻型船体の両側に飛行甲板を装備着艦時は艦後方の着艦用甲板を利用)が戦列入り、ルナツーでは無くL3コロニー防衛隊に配属、同年内に4隻が戦列入りし2隻がサイド防衛隊、2隻がルナツー駐留艦隊に配備される。同時に航宙戦闘機ブラックタイガーが正式採用(ヤマトブラックタイガーと見た目一致だが翼下に短距離レーザー誘導ミサイル装備)。

 

C.E.65年1月、RTX65(オリジン版ガンタンク初期型)が陸軍及び宇宙軍コロニー防衛隊に正式採用。6月、金剛型宇宙戦艦1番艦金剛が戦列入りし同年中に8隻が戦列入りした。

 

同年8月マスドライバータネガシマ完成

 

11月四季島帝國宇宙開拓本部は月面都市開拓を開始、第1都市フォン・ブラウン、その裏側に第2都市グラナダ完成させた。同年に駐留艦隊駐留飛行隊結成。

 

C.E.69年、L5事変の結果を考慮し四季島帝國にて人形機動兵器開発計画、通称RX計画が発動、同年中にRX70(歩行試験機下半身のみ)RX71(射撃管制装置搭載機、なお非密閉式コクピット、パイロットはノーマルスーツ着用の上ベルトで機体に固定)RX72(スラスターなど機動性試験機、やっと密閉式コクピットに)RX73(初等練習機)RX74(初めての戦闘型、なお武装は60㎜マシンガンとヒートホーク、シールド)が完成。年が明けた70年1月1日、RX75(ジ・オリジン版ガンタンク)を重力下支援機として採用、1月10日にRX76として武装ポッドを開発するも廃案に、そしてRX77Aとしてガンキャノン(ジ・オリジンでシャアなどにやられた初期型、なおマニピュレータは五本指)正式採用。武装として90㎜マシンガン、左肩にキャノン砲、そして近接武器としてヒートホークもしくはヒートスピア、シールドを装備。

 

そしてC.E.70年、コペルニクスの悲劇による理事国の困窮に対して四季島政府は可能な限りの物資の輸出を開始。

 

 

四季島帝國帝都東京

 

中津「軍の準備は?」

 

マックレーネ「できております。命令さえあれば何時でもプラントに攻撃が可能です」

 

シモン「本当にやられるので?」

 

中津「当たり前だよシモン君、我々はそのためにここにいるのだから。プラントがNジャマーを投下したら報復としてプラント本国に直接攻撃を行う」

 

シモン「ですがモビルスーツ隊の練兵は」

 

中津「攻撃艦隊は全てクローン兵で固める、練兵は問題無い」

 

シモン「ならば良いのですが」

 

中津「マックレーネ、艦隊の編成は?」

 

マックレーネ「第1艦隊の金剛型8、鳳翔型4、村雨型12、磯風型36、を前衛に後方に第3艦隊の大鷹型12(オリジン版コロンブス)、金剛型4、村雨型8、磯風型36を機動部隊として展開させます」

 

中津「航宙機、モビルスーツの数は?」

 

マックレーネ「前衛艦隊がブラックタイガー96機ガンキャノンA2型(キャノン非装備の機動型)48機、機動部隊がガンキャノンA1型144機、A2型288機となります」

 

中津「半数は帰ってこないだろうな」

 

マックレーネ「はい、特に対空火器の少ない磯風型はほぼ帰ってこないかと」

 

中津「新型駆逐艦は?」

 

マックレーネ「陽炎型突撃駆逐艦(ヤマト2駆逐艦に見た目が一致なおパルスレーザー砲は4連装)24隻が建造中です」

 

中津「他の新型艦は?」

 

マックレーネ「出羽型宇宙戦艦(主砲を41㎝収束圧縮型高圧増幅光線砲に換装し全長が30m延長されたドレッドノート級戦艦)、出雲型重巡洋艦(ヤマト2巡洋艦)、雲龍型航宙機モビルスーツ母艦(2205のヒュウガとは違い完全な全通甲板を持った空母)そして旗艦型戦艦として安芸型宇宙戦艦(アンドロメダ級戦艦)が建造開始しています」

 

中津「それとRX78の方は?」

 

マックレーネ「1号機がロールアウトしています」

 

中津「8号機まで建造してくれ」

 

マックレーネ「了解しました」

 

中津「さてどうなるかな、それは誰にもわからんものだ」

 

マックレーネ「主よ、いかなる未来をお考えで」

 

中津「さあな、だが少なくとも帝國が地球の大国になるのは間違い無い。それは決まっているよ」



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発動心臓作戦

C.E.70年2月緊張が高まるプラントと理事国の間で交渉がもたれることとなっていた爆弾テロにより会議参加予定の地球側理事国の代表者と、国際連合総長を含む国際連合首脳陣が死亡した事件。 なお、同じく会議に参加する予定であったプラント代表のシーゲル・クライン議長は、シャトルの故障により到着が遅れていたため難を逃れた。この事件により国際連合は崩壊し。新たに地球連合が成立同時に宇宙艦隊がプラント侵攻を開始数に物を言わせ一挙プラント本国制圧を目指した

 

そして2月14日バレンタインの日に地球艦隊は攻撃を開始モビルスーツ、ジン相手にモビルアーマーしか持たぬ地球軍は多数の艦艇を撃沈されたが1機のメビウスが防衛線を突破ブルーコスモスの思想を受けていたこともあり核ミサイルを使いプラントを攻撃ユニウスセブンが崩壊することとなった

 

2月17日四季島帝國帝都東京

 

シモン「参戦要請かバルマー軍務大臣」

 

バルマー「はい」

 

シモン「モビルスーツ相手にはモビルスーツというのが当たり前になりそうだな」

 

バルマー「そうなります」

 

シモン「宣伝大臣我軍がモビルスーツを発表した際の影響は?」

 

ゲッベルズ「国内においては政府の先見の明を示す良い機会となりましょう、しかし国外においては連合各国からの参戦要請か要求に変わるやもしれません。技術的なことはわかりませんが、プラントのモビルスーツ開発が早まる可能性もあります」

 

シモン「その事についてどう思う中津首相」

 

中津「可能性は高いかと連合各国も開発を急ぐでしょうから」

 

シモン「現状は中立を取るだがプラントの動き次第では連合に加入せずの開戦を考慮してくれ」

 

「「「御意」」」

 

2月19日積極的中立勧告を受け入れた南アメリカ合衆国に連合軍が侵攻全土併合した

翌20日大洋州連合は地球連合軍の中南米侵攻を批判すると共にプラント支援を表明し親プラント国家となった。

これに対して四季島帝國は28日絶対的武装中立を発表どちらにも付かないが連合、プラントどちらが攻撃もしくはそれに匹敵する行為が行われた場合単独で報復行為に移ると表明した。

 

これに対して連合プラント両国は外交的圧力を加えていた。連合はプラント利権を餌に連合加入と参戦を要請世界樹攻防戦により失った3個艦隊の損失を増強激しい四季島宇宙艦隊で埋める狙いがあった。

対するプラントはモビルスーツの供与や技術の寄与プラントとの優先的交易権利を武器にプラントとの交易解放やL2コロニー群からの食料輸出を要請していた

 

そんな駆け引きが続く中4月1日プラント側がNJ(ニュートロンジャマー)を地球に投下地球全土に対するエネルギー不足と通信障害による厭戦気分の拡大を狙ったものであるがそれに足して四季島帝國に対する軍事的圧力でもあった。7日にプラントは親プラント国家となれば電気などのエネルギーを安価で輸出すると四季島帝國に伝えてきた。これに対して四季島帝國はプラントに対して中立国にすら攻撃する彼の国を信じぬことなどできぬと断言4月19日にプラント対しての懲罰行動に出ると宣言した。

 

同日フォン・ブラウンからヤキン・ドゥーエ攻撃艦隊前衛艦隊として第1艦隊が出撃宇宙艦隊司令長官飯島俊彰大将は将旗を第2戦艦戦隊旗艦比叡に掲げた、同日月のグラナダより戦艦三笠を旗艦とする攻撃艦隊機動部隊の第3艦隊が出撃艦隊は合流するとすぐさまヤキン・ドゥーエに進撃を開始した

 

発進した艦隊を捉えたザフト上層部はパニック状態に陥っていた、何故なら

 

「グラナダ、フォン・ブラウン、ルナツーから9個艦隊だと」

 

「敵はどこに来るのだ」

 

「ヤキンだろ、最短距離でヤキンを抜く気だ」

 

「いや、その艦隊は囮で我が方の部隊を引き付けルナツー方面から来るのではないか」

 

「そもそも本当に本国攻撃か!?そう見せかけて地球降下部隊をカーペンタリアに降ろすのではないのか?本国艦隊も動いているというし」

 

「いや、真の狙いはカーペンタリアから打ち上げられる食料だ、奴らは我々の胃袋を締め上げる気だ」

 

9個艦隊と四季島が保有する艦隊数より多い理由は囮として出したダミーバルーンとそれを操作する操作艦、護衛艦隊であった、実際はフォン・ブラウン、グラナダの2個艦隊がプラント攻撃艦隊であったのだが四季島本国から水上艦隊や揚陸部隊が動いていた、それによりザフト宇宙艦隊は1部を地球軌道上に派遣したが、パナマ等から打ち上げられる地球軍の物資輸送隊と接敵、護衛隊と交戦している所に宇宙ステーション飛梅の航空隊と小型艇が襲来ザフト艦を撃沈するなどザフトの艦隊戦力を削いでいた、そんな中攻撃艦隊では最後の打ち合わせが行われた

 

 

 

艦隊総旗艦戦艦比叡艦内

 

飯島「諸君知っての通り3日後には我が艦隊はヤキンにたどり着く作戦は知っての通りヤキンに大穴をあけその後帰還することであるモビルスーツ隊の面々には機動部隊の直掩と突入する前衛艦隊の露払いを行ってもらうランパルト中将頼んだぞ」

 

ランパルト「お任せあれ」

 

飯島「第1艦隊は戦艦隊を中央に横一文字後方に空母両翼に第1第2宙雷戦隊を配置頃合いを見て両宙雷戦隊を突入させる第3宙雷戦隊は部隊を2分割し空母の直掩と周辺警戒を務めともらう、突撃こそできんがとても重要な任務だ、いいかね?ウェーマス少将」

 

ウェーマス少将「了解しました、空母には指一本触れさせません」

 

 

 

 

そして4月25日ヤキン・ドゥーエ宙域に四季島艦隊は展開事前のザフト軍のブリーフィングでは四季島帝國にモビルスーツはなく航空機やモビルアーマー程度が主力とされていたそのためザフト軍パイロット達は舐めてかかっていたしかしそれは四季島艦隊からモビルスーツが発艦したとき驚きに変わった

 

ザフトパイロット1「な、ナチュラルがモビルスーツだと」

 

ザフトパイロット2「そんな馬鹿ななにかの間違えだろ」

 

 

ヤキン・ドゥーエ司令部

 

司令「ま、間違いないのか四季島軍がモビルスーツを出したのは」

 

オペレーター「間違いありません、映像入ります」

 

司令「な、ナチュラルにナチュラルごときにモビルスーツが作れるのか、ええい撃墜しろどうせハリボテだすぐに破壊できる」

 

 

ザフトパイロット1「そ、そうだ、ナチュラルの人形など」

 

ザフトパイロット3「く、喰らえ」

 

ダダダダダダダダ

 

四季島パイロット1「効くかよそんなヘナチョコ弾。喰らいやがれ」

 

ダダダダダダダダ

 

ザフトパイロット4「ぐうぁ」

 

ドカーーン

 

四季島パイロット2「ぶった斬ってやるぜえぇーコーディー」

 

ザシュ

 

ドカーーン

 

想定されていないモビルスーツ戦にザフト軍部隊はよく抵抗したがこの日のために訓練されパイロットとしての素質を高く持ち生み出されたクローンパイロットを相手にするのは厳しかった

 

飯島「よし前衛艦隊前進ヤキンにデカい穴を開けてやれ」

 

「「「了解」」」

 

飯島「全艦主砲3斉射撃て」

 

ドドヒューーン

ドドヒューーン

ドドヒューーン

 

四季島艦隊の猛攻にザフト艦隊は押されていた金剛型の36㎝高圧光線砲の直撃にはローラシア級は耐えきれず当たりどころによってはすぐさま中破していた

 

ローラシア級ケプラー

 

オペレーター「デカルト撃沈されました」

 

副長「レンツ戦列を離れる」

 

艦長「撃ち続けろここを抜かれれば本国は目と鼻の先なんだぞ」

 

ドカーーン

 

副長「左舷スラスター破損」

 

艦長「ダメコン急げ」

 

砲術士「火器管制システム大破砲撃不能です」

 

艦長「くそ、後退だ」

 

ヤキン・ドゥーエ司令部

 

オペレーター1「ケプラー戦列離脱」

 

オペレーター2「左翼戦列薄くなります」

 

司令「べバル隊とファンザス隊を回せ近隣からの援軍は?」

 

オペレーター2「警戒中のナスカ級4ローラシア級8が急行中していますが」

 

司令「なんとしても持たせろ!ここだけはなんとしても死守せねばならんのだ、2度目のプラント本土攻撃など許してはならん」

 

オペレーター1「敵駆逐艦隊突っ込んでくる」

 

司令「近づけるな叩き落とせ」

 

号令とともにヤキンの各ビーム砲レールガン、ミサイルランチャーが火を吹く

 

 

駆逐艦暮風艦橋

 

オペレーター「涼霜轟沈、マニュリス戦列離脱」

 

副長「司令いかがいたしますか?」

 

中村「決まってるじゃないかね副長前進だ通信士他の駆逐隊や宙雷戦隊司令部に伝えろ『第3駆逐隊ハ突撃ヲ続行セリ他ノ戦隊モワレニツヅケ勝利ハ我ラノ働キニアリ』とな」

 

副長「司令」

 

中村「今は艦長と呼び給え副長、にしても艦長と駆逐隊司令を兼任するのは楽しいね艦の指揮を取りながら隊を率いるのは」

 

観測員「正面敵ローラシア」

 

中村「魚雷発射すぐさま再装填、僚艦にも伝えよ」

 

砲雷長「照準よし」

 

中村「叩きつけろ!」

 

観測員「敵ローラシア轟沈」

 

副長「流石は61㎝対艦大型魚雷ローラシアでは2隻合計6本全てが突き刺されば持ちますまい」

 

観測員「上方よりローラシア近づく」

 

中村「対空防御」

 

 

ダダダダダダダ

 

 

ケプラー艦橋

 

艦長「行かせるな」

 

副長「艦長直接照準では精度が」

 

艦長「砲が当たらんならこの艦をぶつけろ」

 

 

暮風艦橋

 

副長「敵艦突っ込んでくる」

 

中村「上部VLS開けミサイル斉射」

 

中村がそう命じた瞬間ローラシア級ケプラーが大破した

 

中村「何だ?」

 

観測員「後方より味方艦これは、巡洋艦ユークロイヤルと村雨、第1巡洋艦戦隊です」

 

通信士「戦隊旗艦春日より入電『我貴隊ヲ援護スル要塞に穴を開ケラレタシ』です」

 

中村「そいつは最高だ」

 

副長「司令、離脱したマニュリスが戦列に戻りました」

 

中村「よろしい。全艦突撃ヤキンに穴を開けるぞ」

 

 

第3駆逐隊を最先頭として20隻の駆逐艦と4隻の巡洋艦がヤキン突撃を敢行、対するザフト艦隊でこの部隊に対抗出来たのは補修工事中でドックに係留されていたナスカ級サミュエルと金剛型の艦首48㎝高圧増幅光線砲により損傷後退していたローラシア級ブランバーグの2隻であった

 

サミュエル艦橋

 

艦長「撃て近づけさせるな」

 

ドカーン

 

副長「モビルスーツカタパルトに直撃火災発生ダメコン間に合いません」

 

艦長「総員退艦」

 

ドカーーン

 

艦長「ぐわぁ」

 

 

ヤキン司令部

 

オペレーター3「サミュエル轟沈」

 

オペレーター4「ブランバーグ大破要塞砲の27%が使用不能に」

 

司令「くそ、総員衝撃に備えろ、来るぞ」

 

司令官がそういった矢先にヤキンに72本の61㎝対艦大型魚雷と160発の46㎝対艦ミサイルの大半が直撃20本程は開いていた艦艇発進ゲート内に入り込み発進中のローラシア級レーダーバーグの艦橋に命中操舵不能となったレーダーバーグはメインゲート上擱座補給が終わり発進準備中のローラシア級3隻とナスカ級1隻を閉じ込めることとなった。更に他の魚雷、ミサイルもモビルスーツ発進ゲート内で爆発し置かれていた弾薬に誘爆するものもあった

 

オペレーター1「第7ゲートに敵大型ミサイル命中発進不能に」

 

オペレーター2「レーダーバーグメインゲート上に擱座艦艇発進不能です」

 

オペレーター3「第3ゲートにミサイル直撃、誘爆発生」

 

司令「な、なんと言う被害だ、復旧を急がせろ」

 

オペレーター4「敵艦隊後退していきます」

 

司令「なんだと!?」

 

攻撃成功を確認した飯島は全艦に後退を指示ゆっくりそして大量の宇宙機雷をばら撒きながら後退する四季島艦隊をヤキン守備隊は追撃することができなかった

 

 

 

 

艦隊編成

第1艦隊

第1第2戦艦隊金剛型8隻

第1直掩航空戦隊鳳翔型4隻

第1第2第3宙雷戦隊村雨型12隻磯風型36隻

宙雷戦隊編成

1個巡洋艦戦隊4隻3個駆逐隊12隻

 

第3艦隊

第5戦艦戦隊金剛型4隻

第1第2第3機動戦隊大鷹型12隻磯風型12隻

第7第8宙雷戦隊村雨型8隻磯風型24隻

 

囮部隊編成

金剛型バルーン8基

大鷹型バルーン4基

村雨型バルーン12基

磯風型バルーン36基

コントロール艦1隻

薩摩型戦艦1隻

浪速型巡洋艦2隻

桃型駆逐艦8隻

輸送船改装型空母1隻

モビルスーツ12機



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月面の戦い

4月28日アプリリウス市プラント最高評議会

 

この日プラント最高評議会は四季島から送られてきた講話条件に話し合いが持たれていたその夜シーゲル・クラインとパトリック・ザラは話し合っていた

 

シーゲル・クライン「私はこの条件を飲み四季島との講話をするつもりだ」

 

パトリック・ザラ「反対だナチュラル共に屈する事など出来ない。シーゲル考え直してくれ」

 

シーゲル「だがなパトリック先のヤキンの戦いで四季島はモビルスーツを大量に投入しヤキン守備隊に多大なる被害を与えている。それどころか地球軌道上では飛梅から発進した航宙機部隊がカーペンタリアから打ち上げられた貨物を攻撃したり護衛の艦艇を撃沈しているぞ。それにルナツーに展開していた第4艦隊が後退した四季島第1第3艦隊と合流していた。それに地球からさらなる艦隊として第5艦隊を打ち上げている。今回のはバルーンではないしっかりとした艦隊をだ。これらが統合され侵攻を開始すれば今度こそヤキンは抜かれプラント本国に四季島の旗が掲げられるのだぞ?それにプトレマイオスの地球軍艦隊が動く可能性もあるのだ。すでにパナマやカオシュン、ビクトリアから打ち上げが始まっている。我々が地球軌道を押されられぬからな、それに地上軍は補給不足になるかもしれん」

 

パトリック「だが」

 

シーゲル「幸い四季島からの要求は厳しいものではない。四季島政府に対する公開謝罪と賠償金の物納特にエネルギーや電気などの物納を要するとな。プラント最高評議会の解体やザフトの解散等は書かれていない。それにこの話を蹴れば確実に四季島はモビルスーツを連合各国に輸出するだろうな失われた財の補填として」

 

パトリック「仕方ないか」

 

 

4月29日プラント最高評議会は四季島帝國との講話締結を採択、全会一致で承認されアイリーン・カナーバ最高評議会議員をトップとした使節団が四季島帝國月面都市フォン・ブラウンに進発そして5月1日フォン・ブラウンの和睦が成立内容は

1.プラント側は四季島帝國に領域内へのNJ投下について謝罪する。

2.プラント側は四季島帝國にNJ投下による被害補填として物納で賠償する。

3.プラント側は食料品に限り四季島帝國への関税を優遇する。

4.四季島帝國側はプラントに対して食料を輸出する。

5.四季島帝國側は月面都市アンマンにプラント船籍の貨物船の入港商取引を認める。

6.四季島帝國側はザフト艦艇に条件付きでアンマン市への入港を認める。

7.四季島帝國はC.E.70年8月末まで連合国に加盟せず中立を維持する。

8.四季島帝國側はフォン・ブラウン市に在プラント公館用地を用意する。

 

 

これによりプラント船籍の貨物船はフォン・ブラウン郊外のアンマン市(建設途中)に入港出来ることとなり、また戦闘艦であっても武装に封印してい場合48時間の期限付きで入港食料品等の非軍事物資の補給が可能となったが、連合側へのモビルスーツ貸与や売却阻止に関しては何もできなかった。

 

 

そして5月3日ザフトは月の連合軍司令部たるプトレマイオス基地攻略を目指し、月の裏側、ローレンツ・クレーターに基地設立その設営資材の中にはアンマン市で入手されていた物品があったことにより連合は四季島帝國に釈明を要請。四季島帝國政府はプラント船籍の民間船をザフトがアンマンでの補給出港後徴用積み込まれていた物品を設営に使用したと釈明した。そして四季島帝國政府はプラントの今回の一件を抗議するも黙殺されたことを受け大西洋連邦にを極秘裏に対モビルスーツ兵装としてモビルタンク(4足歩行上部に155㎜レールガン砲塔4連装ロケットポッド2基砲塔側面に装備40㎜チェーンガン砲塔上部と車体に装備)120機譲渡。譲渡された大西洋連邦は四季島帝國を擁護すると同時に彼の国の献身によりヤキン損傷を与えザフトに被害を与えたことを強調し四季島帝國を弁護していた。

 

5月14日月のグリマルディ戦線に展開する連合軍部隊にモビルタンク隊が展開掩体壕に展開し機動砲台として活躍していた。

 

 

6月2日

 

エンディミオンクレーター基地

 

フラガ「なんだかなぁ~」

 

MAパイロット1「中尉どうしたんですか」

 

フラガ「いつの間にか我軍は月面戦車なんて作ったんだ?」

 

MAパイロット1「誰にも言わないでくださいよ」

 

フラガ「訳ありか?」

 

MAパイロット1「アレ戦車じゃなくてモビルタンクて言うものらしいんですが四季島帝國が売ったらしいんですよ」

 

フラガ「四季島帝國は中立だろ?」

 

MAパイロット1「ほらローレンツクレーター基地建設にアンマン市で作られた資材が使われてたじゃないですか」

 

フラガ「そういえば一時期利敵行為って批判してたな」

 

MAパイロット1「少ししたら東アジアとユーラシアは抗議してましたけどうちは抗議止めて擁護してたじゃないですかその件で裏でこれを貰ったって話ですよ」

 

フラガ「それでいいのかよ」

 

『敵機来襲、モビルアーマー隊モビルタンク隊発進急げ』

 

整備士「フラガ中尉いつでもいけます」

 

フラガ「おう、行くぞ」

 

 

ナスカ級ソクラテス艦橋

 

司令「全モビルスーツ発艦。今日こそここを落とすぞ」

 

艦長「主砲ミサイル準備よし」

 

司令「全艦攻撃開始」

 

オペレーター「モビルスーツ隊発艦完了」

 

司令「艦長、出てくると思うか?敵未知の兵器」

 

艦長「確実に出てくるかと、四季島帝國が売り払ったんでしょうか」

 

司令「それ以上は言うな裏切り者の同胞の可能性もあり得るからな、それに四季島が売り払ったにしてもフォン・ブラウンの和約に違反していないからな。市民には知らされぬほうがいい。もし、もし仮に反四季島運動が起きてみろ連合は四季島を陣営に加えようと画策するだろうからな、それだけは避けねばならんそうなれば今度こそヤキンは抜かれる」

 

オペレーター「敵モビルアーマー接近」

 

司令「叩き落とせなんとしてもこの基地を落とすのだ」

 

この日ザフト側はナスカ級4隻ローラシア級12隻徴用輸送船(1隻あたりモビルスーツ24機搭載)12隻モビルスーツ384機(内約シグー24機ジンハイマニューバ48機ジン312機)

対する連合側アガメムノン級3隻ネルソン級24隻ドレイク級71隻モビルタンク48機モビルアーマ697機(メビウスゼロ15機メビウス550機ミストラル132機)基地防護兵装多数。

 

数の上では連合側に優位があるように見えるこの戦いはエースパイロットを大量に投入したザフト優勢となっていた。

 

ダダダダダダダダダダダダ

 

ザフトパイロット1「当たるかよそんなへなちょこ弾に、喰らえ」

 

ダダダダダダダダ

 

ドカーーン

 

ザフトパイロット2「つまらん的だな、こんなもんしかないのか」

 

ドカーーン

 

ザフトパイロット2「何!?敵の新兵器か!?」

 

クルーゼ「ほお、アレが地球軍の新兵器かなんと鈍重な」

 

地球軍モビルタンクパイロット1「お、落ちろ」

 

ダダダダダダダダ

 

パスパスパスパス

 

ドカドカドカドカーン

 

クルーゼ「当たらんよ、ハァァ」

 

ザシュ

 

ドカーーン

 

 

連合軍司令部

 

「敵モビルスーツ隊第1防衛線を突破」

 

「護衛艦ドランヴァロ轟沈」

 

「戦艦ネメリス戦列を離れる」

 

「戦艦ファランシア大破」

 

「護衛艦ロドス、ゲルネイド撃沈されました」

 

「モビルアーマー隊の損耗率12%に増大」

 

「第3ミサイルランチャー破壊されました」

 

「第5砲台陣壊滅」

 

副官「司令いかがなさいますか」

 

司令「怯むな!我が方の残存艦隊は?」

 

副官「空母3、戦艦10、護衛艦29です」

 

司令「生き残った艦艇で戦列を再編する怯むな!この一戦に全てがかかっているぞ」

 

 

パスパスパスパス

 

ヒューーウ

 

ドカドカドカーン

 

フラガ「数が多いぞ喰らえ」

 

ドカーン

 

ザフトパイロット3「な、なにもないところからだと、敵機は1機なのに、ぐ、ぐわぁ」

 

ドカーーン

 

フラガ「ふう、これで4機目」

 

クルーゼ「ほぉ、動きがいいな堕ちろ」

 

ダダダダダダダダ

 

フラガ「なに!?この感覚なんだ」

 

クルーゼ「この感覚はもしや、ハハハ、私はツイているなここで君と出会えるとはこれが宿命というわけかムウ・ラ・フラガ」

 

フラガ「誰だか知らんが落ちろ」

 

パシュパシュパシュパシュ

 

クルーゼ「当たらんよ」

 

ダダダダダダダダ

 

クルーゼ「なに!?」

 

モビルアーマーパイロット1『中尉無事ですか』

 

フラガ『バカ、なんでついてきたさっさと下がれお前じゃあれはキツイ』

 

モビルアーマーパイロット1『ですが』

 

クルーゼ「邪魔だ、落ちろ」

 

ダダダダダダダダ

 

モビルアーマーパイロット1「う、うわぁーー」

 

ドカーーン

 

フラガ「くそ、そろそろ落ちろ」

 

ドンドン

 

クルーゼ「当たらんよ、落ちたまえ」

 

ダダダダダダダダ

 

両機が戦闘を続ける間にも戦局は変化していた

 

 

連合司令部

 

「戦艦マドゥライ轟沈」

 

「護衛艦ハンブルク撃沈フェリーネ、シグナルロスト」

 

「モビルワーカー隊半数が撃墜されました」

 

副官「司令、いかがなさいますか?」

 

司令「致し方ない、サイクロプス起動だ。バレぬように、私は脱出する。貴様も急げ」

 

副官「はい、司令は前線で監督に行かれる。私もついていくゆえ、戦線を維持させろ」

 

「「「了解」」」

 

護衛艦レオ艦内

 

司令「すまんな、これも勝つためだ」

 

副官「司令準備出来ました」

 

司令「艦長、出してくれ」

 

レオ艦長「ですが」

 

司令「これも勝つためだ」

 

レオ艦長「わかりました、出港する、進路プトレマイオス」

 

 

 

司令と副官を乗せた護衛艦レオは基地を離脱したそしてサイクロプスが起動エンディミオンクレーター基地と守備隊そしてザフト軍の大半を消し飛ばした。



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C.E.70年四季島帝國宇宙軍観艦式

C.E.70年8月1日ルナツー宙域

 

この日四季島帝國宇宙軍は前身となった組織の創立記念として諸外国を招き大規模な観艦式を敢行していた

 

参加艦隊部隊

 

観閲艦隊

観閲官帝國宰相中津

本国艦隊

改安芸型旗艦1

出羽型宇宙戦艦4

日向型航宙機モビルスーツ戦闘母艦3

出雲型宇宙重巡洋艦8

陽炎型宇宙駆逐艦24

モビルスーツ72機

航宙機36機

 

 

受閲艦隊

第1艦隊

安芸型旗艦級宇宙戦艦1

出羽型宇宙戦艦8

雲龍型航宙機モビルスーツ母艦3

出雲型宇宙重巡洋艦12

陽炎型宇宙駆逐艦36

モビルスーツ144機

航宙機36機

 

第2艦隊

安芸型旗艦級宇宙戦艦1

出羽型宇宙戦艦8

雲龍型航宙機モビルスーツ母艦3

出雲型宇宙重巡洋艦12

陽炎型宇宙駆逐艦36

モビルスーツ144機

航宙機36機

 

第3艦隊

安芸型旗艦級宇宙戦艦1

出羽型宇宙戦艦8

雲龍型航宙機モビルスーツ母艦3

出雲型宇宙重巡洋艦12

陽炎型宇宙駆逐艦36

モビルスーツ144機

航宙機36機

 

第1機動艦隊

日向型航宙機モビルスーツ戦闘母艦4(出羽型側面にカイラム級のようなカタパルトデッキを装備した航空母艦)

雲龍型航宙機モビルスーツ母艦8

出雲型宇宙重巡洋艦12

陽炎型宇宙駆逐艦36

モビルスーツ480機

航宙機144機

 

ルナツー第1駐留艦隊

安芸型旗艦級宇宙戦艦1

出羽型宇宙戦艦8

雲龍型航宙機モビルスーツ母艦3

出雲型宇宙重巡洋艦12

陽炎型宇宙駆逐艦36

モビルスーツ144機

航宙機36機

 

ルナツー第2駐留艦隊

金剛型宇宙戦艦8

鳳翔型航宙機モビルスーツ母艦4

村雨型宇宙巡洋艦12

磯風型突撃艇36

モビルスーツ48機

航宙機96機

 

第1パトロール艦隊

金剛型改モビルスーツ搭載型宇宙戦艦3

村雨型改モビルスーツ搭載型宇宙巡洋艦6

球磨型哨戒型宇宙巡洋艦3

陽炎型宇宙駆逐艦12

モビルスーツ36機

 

第2パトロール艦隊

金剛型改モビルスーツ搭載型宇宙戦艦3

村雨型改モビルスーツ搭載型宇宙巡洋艦6

球磨型哨戒型宇宙巡洋艦3

陽炎型宇宙駆逐艦12

モビルスーツ36機

 

国外参列艦

大西洋連邦

アガメムノン級ネメシス

ネルソン級戦艦2

ドレイク級6

 

プラント

ナスカ級4

 

オーブ首長国連邦

イズモ級1

 

ルナツー駐留部隊

第1航宙飛行隊52機(ブラックタイガー装備)

本部小隊4機

4個飛行中隊48機

 

第2航宙飛行隊52機(ブラックタイガー装備)

本部小隊4機

4個飛行中隊48機

 

外周警戒部隊

第1哨戒中隊

モビルスーツ1個中隊12機

小型艇6艇(モビルスーツ2機運搬可能)

 

第2哨戒中隊

モビルスーツ1個中隊12機

小型艇6艇(モビルスーツ2機運搬可能)

 

第3哨戒中隊

モビルスーツ1個中隊12機

小型艇6艇(モビルスーツ2機運搬可能)

 

第4哨戒中隊

モビルスーツ1個中隊12機

小型艇6艇(モビルスーツ2機運搬可能)

 

 

観閲艦隊

艦艇40隻

モビルスーツ72機

航宙機36機

 

受閲艦隊

艦艇432隻

モビルスーツ1176機

航宙機486機

 

 

観閲艦隊旗艦アマデウス艦橋

 

幕僚「宰相閣下、左舷方向よりルナツー第2駐留艦隊が単縦陣を組進んできます」

 

中津「そうか、総員左舷向け、敬礼」

 

マックレーネ「敬礼」

 

中津「やはりこれだけの艦艇が集結するのは迫力があるな、今頃諸外国の参加者たちは畏れているかね?」

 

マックレーネ「畏れていると思われます」

 

中津「そうか、なら招き行った甲斐があったというものだ」

 

 

 

 

ネメシス艦橋

 

ハルバートン「四季島のモビルスーツ技術がここまでのものだとはな、それにこれだけの艦艇を保持しているとは」

 

士官「恐ろしいものです提督、機体もそうですがパイロットの練度も恐ろしいかと、先程から編隊飛行をしています」

 

通信士「提督広域通信で四季島帝國の観閲官の演説が始まります」

 

ハルバートン「通信回線を開け、何を言うのか期待するとしよう」

 

中津『この通信を聴くすべての皆様こんにちは、今回の一大観艦式の観閲官を務める中津だ、今から12年前、C.E.58年この年我々は独立し新たなる歴史を紡ぎ始めた、独立と改革の苦難を乗り越え宇宙に上がり艦隊を作り上げた、そして今日この日に宇宙(そら)の一大ページェント観艦式を挙行できることは帝國の歴史上素晴らしいことである。

しかし、今だにこの宇宙(そら)で地上では連合各国とプラントの間で戦闘が続いている、コペルニクスの悲劇を始まりとし2/14の悲劇4/1事件とその戦火は留まることを知らない我が帝國も4/1事件で被害を受け報復として精強なる宇宙艦隊を用いヤキン攻撃を行いフォン・ブラウンの和約を結んだのは将兵諸君らの記憶にも新しいであろう。

私は四季島帝國皇帝補佐兼宰相として全権委任状所持者としてここに誓う、連合各国、プラント、それ以外の如何なる国が我が帝國の臣民を国土を法を侵したときは全力を持ちこれに対処することを誓おう。』

 

ハルバートン「警告か」

 

ホフマン「提督今なんと?」

 

ハルバートン「この演説は警告だよ、8月末でフォン・ブラウン条約の不戦規定はなくなるのは知っているな」

 

ホフマン「はい、その後頃合いを図り連合加盟を迫ると噂に」

 

ハルバートン「威圧すれば向こうに着くとそう言ってるんだよ、それもこれだけの艦隊とモビルスーツを見せつけて、プラントには人的資源が不足している、だからこそ月や地上などに戦線を広げにくい、だが四季島帝國があちら方に着けば我々は宇宙から完全に追い出されるだろうな」(それどころか太平洋の制海制空権も怪しい、それこそカオシュンやアラスカ、流石にJOSH-Aは落ちんと思いたいが四季島の新造艦は皆大気圏内での活動も可能と聞いている、危ういか)

 

このハルバートンの考えは当たりでありハズレでもあった、確かに四季島帝國は威圧行為を受け開戦やむなしとなれば開戦するのは間違いないがプラントに組することはあり得なかった、それはプラント側の威圧行為に対しても同じでありあくまで第3勢力中立国としての自衛戦争の優先とされていた

 

中津『しかし私のこの宣言は将兵諸君らに無駄な犠牲を無駄な血を流せと言っているわけではない、そのような無駄な時は残されていないのだ人類が宇宙(そら)に上がったのはなぜか!

それは新たなるフロンティアを作るためではない。

地球が人類の重みに耐えかねて沈むことを防ぐためだ。20世紀末葉から指摘されてきた人口問題、石油等の天然資源の枯渇、環境破壊による熱汚染、我々人類は地球を労らなければならない。地球という揺り籠を壊してはいけないのだ。この場を借りて私は世界に発言しよう、この戦争を早期に終わらせなければ後戻りできなくなると』

 

ナスカ級ソクラテス艦橋

 

艦長「議員?」

 

エザリア・ジュール「ふん、中津宰相は地球至上主義のナチュラルだと思ったのだがな、にしても地球の寿命か」

 

艦長「議員、四季島帝國はフォン・ブラウン条約の不戦規定終了後も中立を保つのでしょうか?」

 

エザリア・ジュール「今の宣言通りならばな、それに今開戦したら先の宣言を破ることになるからな、四季島との同盟は難しいだろうな」

 

 

 

中津のこの宣言通称8月1日の平和宣言は各国に影響を及ぼしたプラント側においては四季島帝國の早期参戦は無いと判断、ルナツー監視艦隊の引き上げと重力戦線の早期終戦を目指し各地で攻勢を強めた。

これに対して連合各国は活発に動くザフト軍に四季島帝國より購入したモビルタンクを大量に投入し森林部山岳地帯にて機動防御を敢行これにより陸戦モビルスーツ隊の損害は増大していった、撃破されなくとも脚部を破壊され擱座する陸戦モビルスーツ隊、対策として動員したバクゥ隊は重攻撃ヘリにより上部にAMSMを叩き込まれ撃墜される、援護のディンを動員すれば隠匿された対空砲や地対空ミサイル更には戦闘機隊により損害を被るなど進軍は遅々として進まなかった。しかし少しずつ着実にザフトは全身を続けていた、その脅威に怯え四季島に目を向けるものがまた一人

 

?「彼の国を併合すればいい」

 

平和を取り戻しつつある四季島に悪意の手が迫る

 



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東アジア共和国の蛮行アンマン沖会戦

C.E.70年9月12日月近海

四季島帝國宇宙海軍第3パトロール艦隊旗艦航宙戦艦リーパルス艦橋

 

艦長「異常は無いか?」

 

副長「レーダーに異常は見受けられません」

 

艦長「なら良いが、最近どうにも東アジアの連中がきな臭い、先日もフォン・ブラウンに向かう第5輸送隊を追尾していた」

 

副長「なにかしてくると?」

 

索敵手「左舷に感あり」

 

艦長「識別は?」

 

索敵手「識別コードは地球連合軍第8艦隊」

 

通信手「連合軍艦より入電、第8艦隊所属の戦艦サウスダコタと名乗っています」

 

艦長「こちらも名乗り返せ」

 

通信手「こちら四季島帝國軍所属戦艦リーパルス」

 

副長「なにもないようですな」

 

艦長「近くにいたから確認したのだろうな」

 

このような会話が持たれていた時期連合加盟国の1国東アジア共和国内で四季島帝國打倒と領地制圧の案が可決された

 

9月18日東アジア共和国は四季島帝國に政府解散皇帝の引き渡し軍備解体を含む要求を出した

 

 

9月19日四季島政府東アジア共和国の要求を拒否、国家総動員法を布告すると同時に全軍に非常事態宣言を発令

 

翌20日大西洋連邦、ユーラシア連邦は四季島帝國政府に対して今回の一件は東アジア共和国の暴走であると通達すると同時に四季島帝國の東アジア共和国侵攻を阻止しないと宣言した

 

そして9月24日プトレマイオスクレーターより東アジア共和国宇宙艦隊41隻各地の小惑星に停泊していた艦隊27隻傭兵海賊等の艦艇20隻の合計88隻モビルスーツ39機モビルアーマー314機が四季島帝國領月面都市アンマンに向け進撃を開始、

対する四季島帝國宇宙海軍はアンマン駐留の第4パトロール艦隊及びグラナダに展開している第4艦隊及び近海に展開していた第2パトロール艦隊と試験航海中の親衛隊所属超弩級航宙戦闘モビルスーツ母艦建御名方神とその護衛艦隊等艦艇128隻モビルスーツ288機航宙機88機が出撃、艦隊はアンマン市前面に展開すると中央に第4艦隊左翼に第2パトロール艦隊右翼に第4パトロール艦隊中央後方に建御名方神と護衛艦隊を展開させた

 

対する東アジア共和国艦隊は隻数不利を承知で中央に戦闘艦全艦を展開させ両翼には雇った傭兵や海賊の戦闘艦20隻余りを展開させた

 

 

第4艦隊旗艦戦艦アストラーネ艦橋

 

斯波氏定「全砲撃て」

 

艦長「砲撃開始」

 

ドドヒューーン

ドドヒューーン

ドドヒューーン

 

ドカーーン

 

 

東アジア共和国艦隊旗艦宇宙母艦遼寧艦橋

 

劉張駿「怯むな傭兵と海賊共を前に出せモビルアーマーもだ乱戦に持ち込んで勝機をつかめ」

 

参謀「閣下、左翼が崩れてきております」

 

劉張駿「構うな、金を払わんですむ、さっさと出せ、なんとしてもアンマンを奪い返すのだ」

 

 

 

アストラーネ艦橋

 

索敵手「敵艦隊からモビルアーマー発進、一部モビルスーツも居ます」

 

参謀「何だと!?まさかザフトが」

 

斯波「機種は?」

 

索敵手「熱紋照合、プロトタイプジン数15」

 

斯波「傭兵か海賊のレストア品だろうな、こちらもモビルスーツで迎撃しろ、それと空母雲仙の新型もだ」

 

参謀「よろしいのですか、アレは」

 

斯波「せっかくの新型置物にしておくには勿体なかろう」

 

参謀「了解しました」

 

 

傭兵隊長「にしてもついてねえなまさか四季島とやり合うことになるとは、せっかくレストアした15機全滅させるわけにもいかんが、仕事ほっぽりだして逃げるのもな、雇われたからには仕事するしかねえな、各機聞こえているな生きることだけ考えろ、戦果は二の次三の次でいい」

 

傭兵1『了解』

 

この傭兵団は艦艇5隻プロトタイプジン15機メビウス7機を保有する大傭兵団であった、東アジア共和国からではなく連合軍に雇われ月司令部から各部隊に派遣されていたのだが、派遣されていた部署の部隊がアンマン攻略作戦に参加彼らも仕方なく参加していた

 

傭兵2『前方に四季島のモビルスーツ隊、ガンキャノンじゃねえ、未知の機体だ』

 

東アジアパイロット1『構うな突撃』

 

四季島パイロット1「落ちろカトンボ」

 

バキューン

 

ドカーーン

 

傭兵隊長「ば、バカな、モビルスーツがビーム兵器を持っているだと」

 

傭兵2『た、隊長、どうします』

 

傭兵隊長「なんて数のモビルスーツだ、引くぞ、全機後退」

 

傭兵2『いいのですか?』

 

傭兵隊長「司令部を守るふりをしつつ少し離れて四季島艦隊に降伏する」

 

傭兵1「了解」

 

 

遼寧艦橋

 

オペレーター「敵の新型モビルスーツ接近」

 

劉張駿「な、何をしているんだ、迎撃しろ、それと切り札の彼奴等も出せ」

 

参謀「し、しかし、調整は完璧では」

 

劉張駿「なんのための戦闘コーディネーターだ今出さねばやられるのだぞ」

 

参謀「了解しました」

 

 

アストラーネ艦橋

 

索敵手「敵旗艦から新手のモビルスーツ、これは、速い」

 

艦長「どうした」

 

索敵手「敵の新手です、熱紋からジンのカスタムタイプですが、速度は通常機より速い、この速度ナチュラルどころか対G用にコーディネートされたコーディネーターでも耐えれません」

 

艦長「どういうことだ」

 

参謀「機材の故障ではないのか!?」

 

索敵手「機材に異常はありません」

 

艦長「そんなバカな」

 

斯波「なるほど、使い捨ての戦闘用コーディネーターか、噂には聞いていたがな」

 

参謀「噂の」

 

斯波「仕方あるまい、空母建御名方神に要請、神罰を依頼してくれ」

 

参謀「了解しました」

 

 

超弩級航宙戦闘モビルスーツ母艦建御名方神艦橋

 

大村一鉄「神罰を依頼ね、第1第2中隊発進」

 

艦長「司令よろしいのですか?」

 

大村「せっかくの新型機出さんわけにもいかんだろ、それに雲仙のRX79いやRGM79だったか、そいつも出てるなら精鋭部隊たる本艦のRX78共も実戦参加しないとな」

 

艦長「了解しました」

 

艦橋要員「1号機1番カタパルトに」

 

艦長「よろしいですかな?」

 

大村「出し給え」

 

艦長「1号機射出」

 

艦橋要員「射出よし、続いて2号機2番カタパルトに」

 

艦長「射出」

 

 

建御名方神から発艦した新型モビルスーツRX78ガンダム24機は東アジア共和国の戦闘用コーディネーターの操るジンカスタムブースト30機と交戦瞬時に3機を撃墜した

 

戦闘コーディネーター1「何だコイツラ」

 

戦闘コーディネーター2「構わん殺すだけだ」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

 

親衛隊パイロット1「舐めるな、GMとは違うんだよGMとは」

 

親衛隊パイロット2「落ちろ、卑劣漢共も」

 

バキューーン

 

ドカーーン

 

遼寧艦橋

 

オペレーター「特務隊押されています」

 

劉張駿「あ、ありえん、戦闘用に改造したコーディネーターが負けるなど認めれるものか!!」

 

参謀「閣下お気を確かに」

 

オペレーター「護衛艦勇武轟沈」

 

ドカーーン

 

副長「左舷カタパルト大破」

 

オペレーター「両翼の敵艦隊接近しつつあり」

 

艦長「ダメコン急げ、なんとしても立て直すのだ」

 

オペレーター「敵艦隊前進してきます」

 

劉張駿「怯むな突撃を敢行しろ」

 

副官「直撃来ます」

 

劉張駿「この俺がこんなところで」

 

 

ドカーーーン

 

 

戦艦青島艦橋

 

オペレーター「旗艦遼寧撃沈されました」

 

白陳円「なんだと、オペレーター残存艦艇数は?」

 

オペレーター「識別を確認できるのは本艦含め24隻と傭兵らの艦艇7隻モビルアーマー隊は80機モビルスーツは12機程度かと」

 

白陳円「くそ、致し方ない、信号弾発射引くぞ」

 

副官「よろしいので」

 

白陳円「勝てないのなら引くしかない、とはいえプトレマイオスにつけるのかね」

 

副官「プトレマイオスの勢力圏に入れば四季島とて」

 

白陳円「ならいいが、プトレマイオスの勢力圏ギリギリに大西洋とユーラシアの艦隊が砲を並べて待ってるかもしれんぞ我々は離反艦隊だからな」

 

副官「そ、それは」

 

白陳円「まあいい、全艦後退急げ、無駄死にはするなよ」

 

 

指揮権を継承した白陳円の動きは速かった信号弾を打ち上げるとビーム撹乱膜とありったけのミサイルを撃ち放ち四季島艦隊の追撃を防いだのだった、だがアンマン沖を脱した彼らに次の魔の手が襲いかかった

 

ドカーーン

 

白陳円「何事だ!!」

 

オペレーター「こ、攻撃です3時方向から、護衛艦漢武轟沈」

 

艦長「周辺警戒敵は何処だ」

 

レーダー手「艦隊上方に敵小型艦多数接近」

 

艦長「迎撃主砲撃て」

 

ドーーンドーーン

 

副長「左舷に被弾火災発生」

 

艦長「ダメコン急げ」

 

白陳円「敵の正体は!?」

 

オペレーター「熱紋からイソカゼクラスかと」

 

白陳円「突撃艇か厄介な」

 

 

この時艦隊を襲ったのはグラナダに本拠地を置く第1宙雷艇隊第1梯団24隻であった

 

白陳円「被害報告」

 

オペレーター「戦艦遼東轟沈、遼陽総員退艦発令、護衛艦7隻撃沈されました」

 

そして艦隊はどうにか立て直しながらプトレマイオス基地の勢力圏にたどり着いたが

 

白陳円「ふん、やはりか」

 

オペレーター「前方に多数の友軍艦艇、閣下メネラオスのハルバートン提督から電文です」

 

白陳円「読め」

 

副官「嫌な予感がします」

 

オペレーター「前方に展開する反乱艦隊に告ぐ直ちに機関を止め降伏せよ、こ、これは、降伏勧告です」

 

参謀「そんなバカな、我々は正義の連合のために四季島の叛徒を」

 

オペレーター「後方に四季島艦隊接近数約100以上」

 

この時後方に出現したのはフォン・ブラウンに展開する戦艦アガートラムを旗艦とする第3艦隊とフォン・ブラウンにGMを運ぶためにやってきていた航宙機モビルスーツ戦闘母艦日向を旗艦とする第1機動艦隊の2個艦隊120隻であった

 

白陳円「全艦機関停止降伏する」

 

 

宇宙での会戦が収まりつつある9月29日旅順軍港から空母3巡洋艦9駆逐艦21フリゲート艦12強襲揚陸艦7輸送船多数で編成された上陸部隊が出撃一路沖縄を目指し東シナ海を南下していた



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東シナ海海戦

9月30日東シナ海中部四季島侵攻艦隊旗艦空母山西艦橋

 

鄭奉新「艦長異常は?」

 

艦長「ありません」

 

鄭奉新「ならばいいが」

 

参謀長「敵が接近したとしても索敵機が艦隊と各地から出ておりますので」

 

鄭奉新「それは知っているが、前回の沖縄救援作戦で出撃した艦隊は潜水艦による飽和攻撃で全滅したのだぞ、その時も我々は多数の索敵哨戒機を出していたのにだ、それに我が艦隊の練度不足は目を覆いたくなるほどひどい、特にパイロット達などその殆どが総飛行時間300時間程度の新兵ではないか」

 

参謀長「それは」

 

オペレーター「緊急電、索敵機が四季島艦隊を捕捉しました」

 

鄭奉新「数は」

 

オペレーター「そ、そんな」

 

参謀長「どうした!?はっきり報告しろ」

 

オペレーター「て、敵は安芸級戦艦1出羽級戦艦4日向級航空戦艦3出雲型巡洋艦8陽炎型駆逐艦24、帝國親衛隊です」

 

鄭奉新「なるほどな、四季島の宇宙艦隊は重力下での運用も可能か、水上艦隊は?」

 

オペレーター「はい、播磨級戦艦4ガイガンゼ級空母4ケールラント級巡洋艦8夕顔型駆逐艦24を確認したとのこと」

 

鄭奉新「地上基地に航空隊の派遣を要請しろ、それとすべての戦闘機を発艦させろ」

 

 

10時10分艦隊上空にスピアヘッド等戦闘機隊120機が展開したそして11時丁度ブラックタイガー208機と対艦攻撃機ブラックシャーク100機(見た目は機体が長く翼が延長されたブラックタイガー対艦ミサイル6発搭載)が襲来

 

 

山西艦橋

 

オペレーター「敵機大編隊で襲来」

 

鄭奉新「対空戦闘用意、戦闘機隊迎撃開始、それと電子戦開始目耳を奪わせるな」

 

 

 

マデュロ中佐「グラードリーダーからオールファイターズアタックポジション、オールファイターズ、FOX2」

 

『『『FOX2』』』

 

東アジア指揮官『全機散開散開』

 

東アジア戦闘機隊に208発の空対空赤外線誘導ミサイルが迫る

 

東アジアパイロット1『敵ミサイルを回避反撃するミサイル発射』

 

東アジアパイロット2『こちら殲6ケツに喰い付かれた助けてくれ』

 

東アジアパイロット3『殲6、滅2だ今行くからもう少し持たせてくれ』

 

東アジアパイロット2『感謝する滅2』

 

このように一部の熟練兵達はどうにか連携し対処していたが大半の新兵達は小隊単位で襲いかかる四季島軍機に鴨撃ちの鴨のごとく撃ち落とされていった

 

 

山西艦橋

 

オペレーター「敵攻撃機防空網を突破」

 

艦長「迎撃しろ」

 

鄭奉新「対空ミサイル全機発射だ、敵を取り付かせるな、それと迎撃ミサイル用意」

 

オペレーター「閣下敵の電子妨害が激しく命中精度が下がります」

 

鄭奉新「チィ、仕方あるまい、ならば当たるまで撃ちまくればよい」

 

 

ヒュー少佐「スエサイドリーダーから命知らず共、敵がミサイル飛ばしてきたぞ高度5mまで下げろ」

 

スエサイド1『スエサイド1了解』

 

スエサイド2『スエサイド2了解』

 

スエサイド3『ス、スエサイド3了解』

 

ヒュー「スエサイド3怯えるな、弾は臆病者が好きだからな、気張っていけよスエサイドの命知らず共」

 

スエサイド9『スエサイド9からスエサイドリーダー一番槍を所望する』

 

ヒュー「スエサイド9、了解した貴様の小隊を穂先にしてやるその代わり当てろよ」

 

スエサイド9『スエサイド9了解予定通り敵の巡洋艦の土手っ腹に大穴を開けてご覧に入れよう』

 

 

山西艦橋

 

オペレーター「て、敵機高度5mで飛行」

 

艦長「ありえん、あの敵部隊に構うな、あの高度からミサイルなど撃てん」

 

鄭奉新「そうだ、それよりも他の敵攻撃部隊を叩かせろ」

 

確かに高度5mからミサイルは!撃てないだがスエサイド部隊13機はミサイル以外のものを搭載していた

 

スエサイド9『スエサイド9投下』

 

スエサイド10『スエサイド10投下』

 

スエサイド11『スエサイド11投下』

 

スエサイド12『スエサイド12投下』

 

 

巡洋艦高炎艦橋

 

観測員「左舷に魚雷多数観測」

 

艦長「なんだと、か、回避、とそれ対潜警戒潜水艦が居るぞ」

 

操舵手「回避ま、間に合いません」

 

ドカーーーーン

 

 

空母山西艦橋

 

鄭奉新「何事だ」

 

観測員「じゅ巡洋艦高炎轟沈」

 

副長「なんと」

 

観測員「左舷に雷跡多数」

 

艦長「両舷増速取舵15」

 

操舵手「取舵15」

 

機関員「両舷増速」

 

観測員「駆逐艦順河被雷、巡防艦忠南轟沈天安爆沈」

 

オペレーター「敵魚雷接近」

 

艦長「迎撃爆雷投下」

 

オペレーター「間に合いません」

 

ドカーーーーン

 

艦長「被害報告」

 

オペレーター「左舷中部と後部に1本ずつ被雷破孔から浸水」

 

艦長「応急修理班出動」

 

副長「応急修理班状況を知らせ」

 

応急修理班長『こちら応急修理班です、応急修理ですが無理です孔がデカすぎて手持ちの機具では』

 

艦長「なんとしても持たせろ」

 

鄭奉新「艦長」

 

艦長「なんでしょうか、提督」

 

鄭奉新「この艦は持たんかね?」

 

艦長「最善は尽くします」

 

鄭奉新「そうか」

 

ズーーーーン

 

艦長「なんだ!」

 

オペレーター「浸水により艦が傾斜します」

 

艦長「対処急げ、右舷注水だ急げ」

 

応急修理班長『こちら応急修理班、もう持たない』

 

オペレーター「艦内排水機停止主電圧低下」

 

艦長「予備電源を使用しろ」

 

オペレーター「駄目です、先程の衝撃で作動しません機関推力低下」

 

鄭奉新「………艦長」

 

艦長「……提督」

 

鄭奉新「参謀長将旗を空母雲南に移す、艦長あとは任せる」

 

参謀長「了解」

 

艦長「提督……総員退艦だ」

 

副長「よろしいので」

 

艦長「うむ、提督よろしいですかな」

 

鄭奉新「ああ、総員退艦でいい」

 

艦長「そういうことだ、総員退艦」

 

オペレーター「総員退艦」

 

 

応急修理班の懸命な努力虚しく空母山西は浸水により転覆、将旗を雲南に移した鄭奉新は空襲を退けたあと移乗までの情報を整理させた

 

 

雲南艦橋

 

雲南艦長「被害ですが空母1巡洋艦3駆逐艦9巡防艦に至っては12隻全てが撃沈されております」

 

鄭奉新「たった一度の空襲でここまでやられるか」

 

雲南艦長「いかがしますか」

 

鄭奉新「引くしかないだろうな」

 

オペレーター「て、敵機来襲」

 

雲南艦長「数は!」

 

オペレーター「約40」

 

鄭奉新「残存戦闘機隊全機発進」

 

オペレーター「これは…」

 

雲南艦長「どうした!?」

 

オペレーター「敵部隊航空機ではありません、このサイズの熱紋は、も、モビルスーツです」

 

雲南艦長「ばかな、空戦型モビルスーツだと、四季島めそんなものまで持っていたのか」

 

参謀長「ザフトからプレゼントされたのでしょうか?」

 

鄭奉新「熱紋はディンと一致するか?」

 

オペレーター「一致しません、それどころか未知の熱紋です」

 

参謀長「もしや、アンマン会戦出てきた新型でしょうか」

 

鄭奉新「だろうな、だからといってやることは変わらん戦闘機隊発艦急げよ」

 

 

このとき襲来したのは親衛隊所属のGM3個中隊36機であり空戦型のF型であった、空戦型には汎用ミサイル6発が装備されており、また対艦攻撃用の360㎜バズーカを装備した機体も存在した

 

 

司馬一鉄「よし、各機攻撃開始魚の餌にしてやれ」

 

『『『了解』』』

 

司馬「喰らえ」

 

ブイーーン、ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーン

 

司馬「このジャイアントガトリングなかなか使えるな、落ちろカトンボ共」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーンドカーーンドカーーンドカーーン

 

司馬「次はあの駆逐艦だ、沈みはせんだろうが、穴だらけにしてくれる」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

90㎜の弾丸が付近居た駆逐艦鴨緑江を襲う

 

鴨緑江艦橋

 

オペレーター「主砲大破、ミサイル発射管全損、対空兵装使用不能」

 

火器管制官「火器管制システム大破戦闘不能です」

 

レーダー手「レーダー破壊されました」

 

観測員「光学センサー大破」

 

副長「か、艦稼働率ていか、か、艦長!?」

 

艦長「クソが、総員退艦、さっさと脱出するぞ」

 

副長「り、了解」

 

 

雲南艦橋

 

オペレーター「駆逐艦鴨緑江に火災、総員退艦」

 

参謀長「提督、既に我が艦隊は艦列を維持出来ません」

 

鄭奉新「だな、仕方ない全艦に命令、艦隊反転これより旅順に帰還する」

 

 

この後東アジア共和国領旅順やその周辺地域に沖縄に展開する第1航空団及び第1水上機動艦隊による7波に渡る航空攻撃が行われた。これにより旅順やその周辺拠点は壊滅的な被害を受けた。

そして、10月2日に2個海兵上陸戦闘団が台湾に上陸、5日にはカオシュン宇宙港が陥落、東アジア共和国は大西洋、ユーラシア両国に講話の仲介を依頼、両国は顔を顰めながらも四季島帝國にコンタクトを取った、そして四季島帝國政府は以下の要求を突きつけた

1.東アジア共和国政府は今回の一見に対して公開で謝罪として土下座する

2.賠償金として150兆円を一括で支払う

3.台北、南沙諸島及び西沙諸島の主権ならびに該地方にある城塁、兵器製造所及び官有物を永劫四季島帝國の物と認めると共に住民をすべて退去させる

4.カオシュン宇宙港に、C.E70年内の四季島帝國軍進駐を認める事

 

この4つであった、10月18日東アジア共和国政府はこの条件を受諾、これによりもカオシュン宇宙港は東アジア共和国の手に戻ったが四季島帝國陸軍の進駐を受ける羽目となった




そろそろ原作入りたいな、今のところ出てきた原作人物、シーゲル・クライン、パトリック・ザラ、エザリア・ジュール、ラウ・ル・クルーゼ、デュエイン・ハルバートン、ムウ・ラ・フラガ、ホフマン、なんだろ、ムウとクルーゼ以外ぱっとせんキャラしか出てないな


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崩れ落ちる大地

おう、遂に原作だ


C.E.71年オーブ首長国連邦コロニーヘリオポリス管制室

 

職員1「四季島艦艇接近、艦数3、ヘリオポリス首脳部との会談予定の外交官を乗せていると」

 

管制室長「了解した、4、5、6番バースに接舷するように伝えろ、それと武装封印と案内の為のタグボートを出せ」

 

職員2「了解、にしてもこんな時期に何故ですかね」

 

管制室長「さあな、さっさと片付けるぞ」

 

四季島帝國親衛隊航宙機モビルスーツ戦闘母艦伊勢艦橋

 

艦長「マックレーネ秘書官殿、本艦は定刻通りヘリオポリスに入港しました」

 

マックレーネ「ご苦労艦長、私は予定通りヘリオポリスの商務担当者と会合してくるゆえ、半舷上陸を許可する」

 

 

同日ヘリオポリス空域ザフト艦ヴェサリウス艦橋

 

 

アデス「隊長、四季島艦3隻ヘリオポリスに入港」

 

クルーゼ「そうか、ふむ、潜入部隊は取り付いたかね」

 

アデス「もう少しで取り付くかと」

 

クルーゼ「そう難しい顔をするな、アデス」

 

アデス「はっ。いえしかし、評議会からの返答を待ってからでも遅くはないのでは」

 

クルーゼ「遅いな。私の勘がそう告げている。ここで見過ごさばその代価、いずれ我らの命で支払わねばならなくなるぞ。地球軍の新型機動兵器、あそこから運び出される前に奪取する。モビルスーツ隊には四季島船籍の船舶と停泊している四季島の軍艦には手を出すなと伝えろ、流石に四季島と開戦するのはまずい、それにそれをナチュラル共に漬け込まれるのも困る」

 

アデス「はっ」

 

 

オペレーター「部隊取り付きました」

 

クルーゼ「時間だな」

 

アデス「抜錨!ヴェサリウス発進する!」

 

 

ヘリオポリス管制室

 

職員1「ザフト艦接近」

 

管制室長「ええい、ザフト艦に呼びかけ続けろ」

 

職員2「こちらヘリオポリス、接近中のザフト艦、応答願います。ザフト艦、応答願います」

 

職員3「管制長!」

 

管制室長「落ち着け、えーい!アラートを止めんか!

接近中のザフト艦に通告する。貴艦の行動は我が国の中立を大きく違反するものである。

直ちに停船されたし。ザフト艦!直ちに停船されたし!」

 

職員1「強力な電波干渉、ザフト艦より発信されています。これは明らかに戦闘行為です!」

 

管制室長「なっ、直ちに行政府にこの事を報告、それと停泊中の伊勢以下四季島艦隊にもだ」

 

 

航宙機モビルスーツ戦闘母艦伊勢艦橋

 

艦長「どうなっている、ヘリオポリスからの情報は」

 

オペレーター「ザフト艦2隻接近、戦闘行為を開始していると」

 

艦長「なんてことだ、マックレーネ秘書官殿は?」

 

オペレーター「未だに連絡が着きません」

 

艦長「副長、直ちに陸戦隊を投入して秘書官殿の安全を確保しろ」

 

副長「了解しました」

 

艦長「さて、どうしたものか」

 

オペレーター「司令入られます」

 

艦長「うん?べリスト少将」

 

べリスト「ヘリオポリス行政府と管制室に通達、非常時につき本戦隊は戦闘配備につくと」

 

オペレーター「了解」

 

艦長「よろしいのですか!?」

 

べリスト「構わん、僚艦の駆逐艦秋月と照月にも出港準備をさせろ、それと半舷上陸した連中を呼び戻せ」

 

艦長「了解しました」

 

オペレーター「連合艦発進しました」

 

艦長「港を抑えられる前に出港したか」

 

べリスト「モビルスーツを飛行甲板に出せ、カタパルトには乗せるなよ、戦闘行為見られる真似だけはするな、ライフルも腰にマウントさせろ、GMの装甲では厳しいかもしれんが隊長機のガンダムの装甲ならザフトの76㎜など屁でもないわ」

 

艦長「了解、第1中隊を出します」

 

オペレーター「ザフトが港に入ったようです」

 

べリスト「モビルスーツは」

 

艦長「1小隊上げれました」

 

 

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカドカドカドカドカーン

 

ザフトパイロット1「つまらん的だな」

 

ダダダダダダダ

 

ミゲル「おっと、あぶねえ、くたばれナチュラル」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーン

 

ザフトパイロット1「ミゲル、アレを」

 

ミゲル「四季島のヒュウガクラス、それに新型か?」

 

ザフトパイロット1「噂のアキヅキクラスとやらかもしれん」

 

ミゲル「写真撮っとけ」

 

ザフトパイロット1「ヒュウガクラスの甲板にモビルスーツ、GMタイプ3機とガンダムタイプ1機」

 

ミゲル「様子見で出してやがるな、撃つなよ」

 

 

べリスト『接近するザフト軍機告ぐ我々は四季島帝國親衛隊、貴軍との戦闘の意志はない』

 

 

ミゲル「了解している、隊長からも四季島艦隊には手を出すなと言われていてな」

 

べリスト『ならばいいが、それとヘリオポリス内に帝國宰相府首席秘書官のマックレーネ秘書官殿がおられる、そこに留意されたい』

 

ミゲル「了解した、我々は工場区画以外で発砲する予定は無い」

 

べリスト『そうか、ならよいのだがな、あまりこんなことは言えんが幸運を』

 

ミゲル「そちらこそ、全機行くぞ」

 

 

ヘリオポリス内

 

マックレーネ「状況は!?」

 

護衛「秘書官殿、不明としか」

 

マックレーネ「艦に戻るぞ急げ」

 

護衛「はい」

 

マックレーネ「現在地は?」

 

護衛「工場区画の近くです」

 

マックレーネ「そうか、うん!?」

 

護衛「あ、危ない」

 

ドカーーン

 

マックレーネ「くっ、防衛部隊のミサイルか、うん!お、おい起きろ、死んでやがるか」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカドカドカドカドカーン

 

マックレーネ「痛っ、脚をやられたか、く、これでは、致し方なし、渡された救難信号発信機を使うとするか」

 

 

イザーク「なんだ、四季島重臣救難信号だと」

 

ディアッカ「どうするよ、見捨てるか?」

 

ニコル「見捨てるって!」

 

イザーク「………助けるぞ」

 

ディアッカ「珍しいな、お前が人助けなんて」

 

イザーク「母上がな、四季島の重臣を死なせると四季島が宣戦布告するかもと言われたからな、アレか」

 

ディアッカ「滅茶苦茶美人じゃねえか」

 

マックレーネ「くっ」

 

イザーク「貴様が四季島の重臣か」

 

マックレーネ「そうだ、四季島帝國宰相府首席秘書官のマックレーネ・ウェスタハーフェンだ」

 

ディアッカ「おいおい、超大物じゃねえか」

 

イザーク「乗れ」

 

マックレーネ「頼む」

 

イザーク「掴まれ、揺れるぞ」

 

 

 

伊勢艦橋

 

オペレーター「救難信号ロスト、救助されたようです」

 

艦長「陸戦隊は見つけれてないと」

 

べリスト「陸戦隊を引き上げさせろ、それと連合、ザフト両軍に情報提供要請、急げよ」

 

艦長「はっ」

 

 

ディアッカ『イザーク、ガモフに連絡ついたか?』

 

イザーク『今入れる、ガモフ応答願う』

 

オペレーター『こちらガモフ、作戦成功か?』

 

イザーク『作戦は成功したが、荷物が一つ増えた、受け入れ用意を願う、可能ならば貴賓室を』

 

ゼルマン『貴賓室だとこの艦にそんなもんはない、イザーク、何を拾ってきた』

 

イザーク『ヘリオポリス内にて四季島帝國重臣救難信号を確認、救助したところ宰相府首席秘書官のマックレーネ・ウェスタハーフェン殿と判明した、脚を負傷している様子、軍医の手配を求む』

 

ゼルマン『了解した、急ぎ支度させる、護衛は必要か?』

 

イザーク『周辺に敵影は無い』

 

ゼルマン『なんとしても帰ってこい』

 

イザーク『了解』

 

マックレーネ「そう言えば貴官の名前を聞いていなかったな、勲章を申請するのに必要なのだが」

 

イザーク「イザーク、イザーク・ジュールだ」

 

マックレーネ「うん?ジュール、エザリア・ジュール氏の弟か?」

 

イザーク「エザリア・ジュールは俺の母親に当たる」

 

マックレーネ「そうか、そうするとエザリア氏は見た目が若く見えるのだな」

 

イザーク「そっちだって相当若いだろ」

 

マックレーネ「私は宰相が革命軍に合流する前からの付き合いだ、そこまで若くない」

 

イザーク「そうか、着艦する少し揺れるぞ」

 

マックレーネ「慣れている」

 

 

ガモフ艦橋

 

オペレーター「ジュール機着艦」

 

ゼルマン「軍医急げよ、それとこの事をクルーゼ隊長に報告、後部屋の清掃は終わったか!?」

 

副長「終わっております、ホコリ1つないです」

 

ゼルマン「副長指揮を頼む、出迎えに行ってくる」

 

副長「お気をつけて」

 

 

ヴェサリウス艦橋

 

クルーゼ「四季島の宰相府首席秘書官を保護しただと」

 

アデス「はい、先ほど出港して周辺警戒している四季島機は保護されたであろう首席秘書官を捜索しているのかと」

 

クルーゼ「怪我は?」

 

アデス「避難途中に防衛部隊のミサイルが至近で炸裂護衛が死亡その後の戦火で脚を負傷しているとのことです」

 

クルーゼ「ゼルマンには首席秘書官の世話は厳しいだろうな」

 

アデス「だと思います」

 

クルーゼ「ふむ、四季島艦に軍使を派遣しろ、無論白旗を掲げてな」

 

アデス「了解しました、出せる機は?」

 

オペレーター1「隊長のシグーと直掩に残してある機が1機」

 

オペレーター2「オロール機大破、緊急帰投。消火班、Bデッキへ」

 

アデス「オロールが大破だとっ!こんな戦闘で!」

 

クルーゼ「どうやらいささか五月蠅い蠅が一匹飛んでいるようだぞ」

 

アデス「はっ?」

 

オペレーター2「ミゲル・アイマンよりレーザービーコンを受信。エマージェンシーです!」

 

クルーゼ「ミゲルが機体を失うほどに動いているとなれば…最後の一機、そのままにはしておけん、アデス直掩の機体を軍使として出せ、私も出る、それとランチを1隻出せガモフから四季島の重鎮をこちらに移せ、ゼルマンの胃が荒れるやもしれんからな」

 

アデス「はっ」

 

 

ガモフ艦内

 

ゼルマン「はじめまして、ウェストハーフェン首席秘書官、小官がこのガモフ艦長のゼルマンです」

 

マックレーネ「艦載機による救助感謝しますゼルマン艦長」

 

ゼルマン「いえ、こちらこそ作戦に巻き込んでしまい」

 

マックレーネ「みなまで言うなゼルマン艦長、取り敢えず、伊勢に通信をと思っていたが、電波障害は強力か?」

 

ゼルマン「はい」

 

通信士『艦長』

 

ゼルマン「どおした」

 

通信士『ヴェサリウスからランチがそれとクルーゼ隊長機が被弾帰還したと』

 

ゼルマン「なんだと!!」

 

マックレーネ「ゼルマン艦長情勢は思ったより悪いようですね」

 

ゼルマン「はい、そうなります、つきましてはヴェサリウスに移動していただければと、降り立たれたばかりですが」

 

マックレーネ「いえ、独立戦争時にはよくありましたから、ではゼルマン艦長、感謝します」

 

 

 

 

 

航宙機モビルスーツ戦闘母艦伊勢艦橋

 

べリスト「そうか、秘書官殿はザフト艦に」

 

艦長「そうなります」

 

べリスト「アチラはなんと言ってきている?」

 

艦長「こちらに渡すと」

 

べリスト「そうか、ランチとMS1個小隊を出せそれと秋月と照月はヘリオポリスに戻り市民の救護を」

 

艦長「了解」

 

オペレーター「RX78RG(Royal Guard)カタパルトに固定」

 

べリスト「射出しろ」

 

艦長「発艦」

 

オペレーター「発艦、続いてRGM79RG(Royal Guard)発艦」

 

べリスト「ランチの発艦急げよ」

 

艦長「了解」

 

 

ヴェサリウス艦内

 

アデス「お初にお目にかかります、ヴェサリウス艦長を務めるフレデリック・アデスであります」

 

マックレーネ「アデス艦長、この隊の指揮官は?」

 

アデス「ハッ、クルーゼ隊長は先程出撃されました」

 

マックレーネ「クルーゼ殿か、この隊はラウ・ル・クルーゼ殿の部隊ですか、戦績は聞いていますからお会いしたかったのですが、後、私はどちらかといえば親プラント派ですので、あまり言えぬが四季島政府内の反連合派閥、特に反東アジア、反大西洋派閥は多いからな、独立戦争当時や併合時の結果だろうな」

 

アデス「そ、そうですか、そのようなことを言っても」

 

マックレーネ「構いません、そもそもあの戦争で大西洋連邦、いやその前身となった合衆国のやらかしによるものですから、あちらも頭を下げればいいものを、宰相閣下もどちらかといえば親プラント派ですし、でアデス艦長、伊勢はなんと?」

 

アデス「護衛のモビルスーツとランチを回すと」

 

マックレーネ「そうですか、では短い間ですがお世話になります」

 

 

 

同時刻秋月艦橋

 

艦長「なに、ザフトが?」

 

レーダー首「はい、ジン3機及び未確認機、おそらく奪取した連合機がヘリオポリスに侵入」

 

艦長「ヘリオポリス内で救助に当たっているモビルスーツ隊と陸戦隊に通達急げよ」

 

 

 

ヘリオポリス内

 

ミゲル「アレは四季島のモビルスーツ、全機撃つなよ」

 

四季島パイロット1『こちらは伊勢第2中隊だ、現在ヘリオポリスでの救助活動中だ、そちらの接近の理由は?』

 

ミゲル『こちらは未だにヘリオポリスに展開する連合艦の拿捕撃沈任務だ、そちらと敵対する予定は無い』

 

四季島パイロット1『了解したご武運を』

 

ミゲル『そっちも安全に』

 

 

 

アークエンジェル艦内

 

パル「ラミアス大尉!ラミアス大尉!至急ブリッジへ!」

 

マリュー「何!?」

 

フラガ「ザフトが来やがった、今四季島機から発光信号が来た、数までは教えてくれなかったが」

 

 

 

マリュー「ヘリオポリスからの脱出を最優先とする。戦闘ではコロニーを傷つけないよう留意せよ!」

 

トノムラ「んな無茶な」

 

マードック「3番コンテナ開け!ソードストライカー装備だ!」

 

キラ「ソードストライカー?剣か。今度はあんなことないよな。」

 

トノムラ「接近する熱源1。熱紋パターン、ジンです!」

 

フラガ「なんてこったい!拠点攻撃用の、重爆撃装備だぞ!あんなもんをここで使う気かっ!?」

 

 

 

四季島パイロット2「おいおい、ザフトはコロニーごとやる気かよ、隊長脱出しますか?」

 

四季島指揮官機「仕方ない、全機ずらかるぞ救助隊も急げよ」

 

 

 

伊勢艦橋

 

ズイーーン

 

従卒「少将入られます」

 

べリスト「状況は!?」

 

艦長「内部にジン等が侵入奴らD装備を使っているようです」

 

べリスト「なんだと、マックレーネ秘書官のランチは」

 

艦長「先程収容しました」

 

べリスト「ヘリオポリス内の人員の脱出を急がせろそれと崩壊の危険もある、各艦ヘリオポリスから距離を取れ全周囲警戒、それと発射されたシェルターの位置のマーキングの準備だ、ランチ発進用意、それと現在捜索に当たっているランチは直ちに帰還、遭難等させるなよ」

 

「「「了解」」」

 

ズイーーン

 

オペレーター「うん?、ま、マックレーネ秘書官殿」

 

艦長「け、敬礼」

 

マックレーネ「いや構わん、べリスト少将現状は?」

 

べリスト「先程ヘリオポリス内にザフトのモビルスーツ隊が侵入したD装備で」

 

マックレーネ「内部の部隊は?」

 

べリスト「既に脱出命令を出してあります、さらにヘリオポリス崩壊後にはランチを発進させ射出されたシェルターを回収する予定ですが、残念ながら全ては」

 

マックレーネ「私の名で近隣に展開している警備隊やパトロール隊それに輸送隊を呼び集めろ、中立国の市民、無駄に死なせるわけにはいかん」

 

べリスト「了解しました」

 

通信士「ヘリオポリスから部隊撤退完了しました」

 

艦長「そうか」

 

オペレーター「これは、ヘリオポリスに異常振動、ヘリオポリスが崩壊します」

 

べリスト「なんだと!?」

 

艦長「い、いかん機関最大巻き込まれるぞ」

 

 

 

ドカドカドカドカーン

 

オペレーター「へ、ヘリオポリスほ、崩壊」

 

べリスト「なんと、周辺警戒を厳とせよ、破片との衝突を回避」

 

レーダー手「正面に未確認艦艇、おそらく地球軍艦、衝突コースです」

 

艦長「なんだと!面舵15左舷スラスター限界まで吹かせ、回避だ」

 

べリスト「衝撃に備えろ」

 

 

アークエンジェル艦橋

 

マリュー「回避面舵一杯」

 

ノイマン「は、はい」

 

 

 

伊勢艦橋

 

べリスト「あれが地球軍の新型か」

 

艦長「ダメージレポート」

 

べリスト「秋月と照月は!?」

 

オペレーター「シグナル確認、モビルスーツ隊も全機無事です」

 

べリスト「全艦より救助ランチ発進周辺部隊も呼び寄せよ」

 

通信士「第4パトロール艦隊到着は25分後ルナツー第2駐留艦隊は37分で到着すると」

 

べリスト「そうか、ザフト艦はどこに?」

 

レーダー手「ヘリオポリスの残骸で探知不能」

 

べリスト「そうか、救助急げよ」

 

 

ヘリオポリス崩壊の報告を聴いた中津は思う、遂に原作が始まったかと



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突入大気圏

2月地球近海

 

この日伊勢を中心とした艦隊はヘリオポリスから救助した避難民を輸送していた

 

伊勢艦橋

 

オペレーター「もうすぐ地球軌道です」

 

艦長「周辺監視を厳としろ」

 

レーダー手「左舷前方に多数の艦影、これは地球軍艦隊です」

 

べリスト「規模は」

 

レーダー手「正規艦隊規模」

 

べリスト「まさか、第8艦隊か」

 

艦長「識別は第8艦隊です」

 

レーダー手「本隊後方に艦影確認、これはヘリオポリスで観測した連合の新型です」

 

べリスト「なるほど、合流か、通信士第8艦隊旗艦のメネラオスに通信回線を繋げてくれ」

 

通信士「了解」

 

 

 

第8艦隊旗艦メネラオス

 

ハルバートン「なに!?四季島艦隊だと我々とアークエンジェルの間にか」

 

オペレーター「はい」

 

通信士「閣下、四季島艦隊の旗艦から通信が入っております」

 

ホフマン「閣下、いかがしますか?」

 

ハルバートン「回線を開け」

 

べリスト『久しぶりですなハルバートン准将』

 

ハルバートン「べリスト少将!?航宙親衛隊の貴方がなぜここに」

 

べリスト『我々は今ヘリオポリスの避難民を地球に降ろす途中なのですよ』

 

ハルバートン「なるほど、で我々に何か?」

 

べリスト『我々の後方から来るあの船、あの中に避難民がいないかと思いましてね』

 

ハルバートン「確かに、いるかもしれませんが、それで?」

 

べリスト『別々に降ろすのも面倒でしょうにこちらにお渡しいただけたらと思いまして、ここで降ろすにしても月でシャトルを用意するにしても戦時で忙しいでしょうに。こちらに引き渡してくれるのなら一括で降ろせますからね、そちらも面倒が減るでしょ』

 

ハルバートン「確かに減りますが」

 

べリスト『どうですかな?』

 

ハルバートン「………では、そうしましょう、ですが避難民はアークエンジェルに居ますので時間が」

 

べリスト『アークエンジェル?』

 

ハルバートン「あの船の名前です」

 

べリスト『そうですか、それと、もうすぐそちらの艦隊は飛梅の迎撃制宙圏内に入りますが、こちらに許可を?』

 

ハルバートン「な、なんと、ホフマン、現在位置は!?失礼、一度通信を」

 

べリスト『何か手違いがあったようですな、こちらも避難民に説明しますので、アークエンジェル合流後もう一度』

 

ハルバートン「ええ、では」

 

ホフマン「閣下、針路ですが左舷に4度ずれていました」

 

ハルバートン「つまりここは」

 

ホフマン「はい、四季島帝國宇宙ステーション飛梅の警備宙域にぎりぎり入らない場所です、それと多分アークエンジェルはそろそろ領域入るかと」

 

ハルバートン「なんということだ、アークエンジェルを呼び出せ!アラスカの連中に知られてみろ、責任を取らされるぞ」

 

 

 

アークエンジェル艦橋

 

チャンドラ二世「右舷より熱源接近、これは航宙機です、その後方に艦影13」

 

ナタル「なんだと!どこの機体だ」

 

チャンドラ二世「識別は四季島帝國軌道防衛隊、通信入ります」

 

 

土岐義継『私は宇宙ステーション飛梅所属第3軌道防衛隊指揮官の土岐義継中佐だ接近中の地球軍艦艇に告ぐ、現在貴艦は飛梅警備宙域に侵入している、すぐさま針路を変えられたし、このまま針路変えられぬ場合は敵対の意志ありとみなし撃沈する』

 

 

マリュー「え!?」

 

ナタル「しまった、針路を見誤ったか、艦長転進を」

 

マリュー「そうね、針路転進」

 

チャンドラ二世「え、これは友軍から通信です」

 

マリュー「回線を開いて」

 

ハルバートン『アークエンジェル直ちに針路を変えろ、それと避難民の移動準備もだ近隣の四季島艦隊に移動させる』

 

マリュー「なぜですか提督」

 

ハルバートン『向こうもヘリオポリスの避難民を運んでいる途中だならば危険のある本艦からでなく安全な四季島艦隊に移動させるほうが確実なのだ、わかってくれマリュー・ラミアス』

 

マリュー「了解しました、針路転進飛梅の警備宙域より離脱」

 

 

ヴェサリウス艦橋

 

アデス「ツィーグラーとガモフ、合流しました」

 

クルーゼ「発見されてはいないな?」

 

アデス「艦隊は、だいぶ降りていますからねぇ…」

 

クルーゼ「月本部へ向かうものと思っていたが…奴等足つきをそのまま地球に降ろすつもりとはな」

 

アデス「降下目標はアラスカですか…」

 

クルーゼ「なんとかこっちの庭に居るうちに沈めたいものだが…どうかな?」

 

アデス「ツィーグラーにジンが6機、こちらにイージスを含めて5機、ガモフも、バスターとブリッツは出られますから」

 

クルーゼ「知将ハルバートン…そろそろ退場してもらおうか…」

 

オペレーター「通信です」

 

クルーゼ「どこからだ」

 

オペレーター「いえ本艦宛ではありません周辺宙域に広域で」

 

アデス「なんだと」

 

クルーゼ「内容と発信元は?」

 

オペレーター「発信元は四季島宇宙ステーション飛梅、内容は………四季島艦隊が足付きからヘリオポリス避難民を回収するため接近すると」

 

クルーゼ「ふむ、流石にヘリオポリスでやりすぎたからな、あまり波風を建てたくない、ゼルマンやイザーク、マックレーネ秘書官の治療を受け持った軍医や看護師の受勲を妨害するのもまずい、仕方ない仕掛けるのは四季島艦隊が離脱してからだ、アデス各艦に通達」

 

アデス「ハッ」

 

クルーゼ(あまり四季島帝國が無傷で入られても困る、とはいえ、下手に砲火を交えるのも拙い、いささか、いやかなり厄介な国だ)

 

 

 

アークエンジェル艦内

 

四季島二等兵「皆さん一列に並んで、ランチはまだありますから」

 

四季島中尉「その紙に名前と出身地、年齢とヘリオポリスに居た時の住所を書いてください」

 

四季島軍曹「お嬢ちゃん、書けるかな?」

 

四季島中尉「わからないときは聞いてください」

 

 

 

ナタル「あの少年達は残ると」

 

ホフマン「うむ、今降りたとて機密を知りすぎたからな、その件でちと突いたら、な」

 

ナタル「仕方ないでしょう、アラスカで昇進できるように」

 

ホフマン「うむ、取り計らっておこう、で例のコーディネーターは」

 

ナタル「彼等が残るというと残ると」

 

ホフマン「彼には少尉として任官してもらう、アラスカで中尉だ、最近は四季島に配慮してからコーディネーター憎しでなくプラント在住コーディネーター憎し変わってきている、それにコーディネーターの部隊も出来たからな」

 

ナタル「独立第2機械化混成部隊ですか」

 

ホフマン「うむ、あそこはコーディネーターが多い、それにモビルスーツもな」

 

 

 

伊勢艦橋

 

べリスト「最後の便の収容は?」

 

艦長「大淀、仁淀両艦に収容終わりました」

 

べリスト「そうか、全艦大気圏突入用意、僚艦にも伝えよ」

 

通信士「了解」

 

艦長「第8艦隊離れます」

 

べリスト「うむ、多分アークエンジェルをアラスカに降ろすのだろうな」

 

艦長「降りれますかな」

 

べリスト「妨害がなければ降りれるだろうが」

 

レーダー手「これは、ザフト艦隊発見、第8艦隊と戦闘コース」

 

副長「飛梅駐留部隊発進、領宙警護に向かいます」

 

べリスト「旗艦セント・リーアはなんと言ってきている?」

 

通信士「司令のマリア・テレジア中将は任務を果たされたしと」

 

べリスト「そうか、………通信士輸送隊旗艦の護衛宙母サンガモンのレティ・パーマー大佐を呼び出してくれ、もし乱戦になれば旧式艦の多い飛梅駐留部隊は大被害を受けるぞ」

 

通信士「パーマー大佐でます」

 

レティ『何事ですかべリスト少将』

 

べリスト「レティ大佐、地球軍艦隊とザフト艦隊が交戦を始めた、飛梅のテレジア中将は降りろと言っているが乱戦で艦隊に被害が出るとも限らん、よって本艦と長良、秋月以下4隻は降下を延期し戦況を見守る」

 

レティ『ですが』

 

べリスト「介入の予定は無い、だが我らの庭を荒らされる訳にはいかん、皇帝陛下や宰相閣下に申し訳がたたんのだ」

 

レティ『了解しました、レティ大佐船団な指揮を引き継ぎます』

 

べリスト「頼む」

 

艦長「閣下、モビルスーツ隊発進準備よし」

 

べリスト「セント・リーアに通信、我戦列ニ加ワルとな」

 

通信士「了解」

 

 

セント・リーア艦橋

 

セント・リーアレーダー手「伊勢以下艦隊戦列に加わります」

 

参謀「よろしかったのですか閣下」

 

マリア「ふん、構わんよにしても航宙親衛隊にあんな熱血漢が居たのか」

 

「ザフトモビルスーツ3機警備宙域に入ります」

 

マリア「ザフト、連合両軍に警告、その後威嚇射撃当てるなよ」

 

 

 

ディアッカ「ああ?警告、四季島の警備宙域だと、おいおい」

 

 

マリア『私は四季島帝國飛梅駐留部隊司令マリア・テレジア中将だ連合、ザフト両軍に告ぐ、現在貴軍らは飛梅警備宙域に侵入しているすぐさま離脱せよ、侵入を続ける場合我々実力を持ってこれを排除する』

 

 

クルーゼ「アデス、艦隊転進、それと砲火を地球軍艦隊に集中させろ、できる限り四季島の警告宙域に動くように」

 

アデス「隊長、それは」

 

クルーゼ「四季島をこちらに引き寄せたくてね」

 

アデス「………了解しました、主砲牽制射」

 

 

カサンドロス艦橋

 

艦長「回避」

 

オペレーター「艦長、四季島の警告宙域に」

 

艦長「なんだと」

 

オペレーター「四季島艦発砲」

 

 

 

マリア『再三の警告にも関わらず侵入を続ける諸君らに対し我々は実力行使に出ざるをえない、全艦砲撃開始』

 

 

ドドヒューーン

ドドヒューーン

ドドヒューーン

 

ハルバートン「しまった、嵌められたか、アークエンジェルは!?」

 

ホフマン「降下を開始しております、おそらく攻撃は届かぬかと、しかしアラスカには」

 

ハルバートン「そうか、降ろせただけ良しとする、

四季島艦隊に通信オープン回線でだ、我降伏スと」

 

ホフマン「か、閣下それは、」

 

ハルバートン「捕虜交換はあり得るだろうからな、機関停止、無駄死にはするなよ」

 

 

 

ヴェサリウス艦橋

 

クルーゼ「なんだと、ハルバートンめ、やりよる、仕方ない、攻撃中止」

 

アデス「隊長、イザークとディアッカが足付きを追って大気圏に」

 

クルーゼ「仕方ないか、ジブラルタルに救助を依頼しろ」

 

 

帝都東京宰相府

 

中津「そうか、第8艦隊が降伏したか、とはいえ10隻ばかりは月にか、捕虜変換の支度をするかね」

 

 

 

艦隊編成

 

間接護衛艦隊旗艦航宙モビルスーツ戦闘母艦伊勢

 

航宙親衛隊第3戦闘航宙団第1分隊日向型1

航宙親衛隊第5防空戦隊改出雲型巡洋艦1、秋月型防空駆逐艦4

 

直接護衛隊旗艦護衛宙母サンガモン

 

第5護衛航宙機動戦隊海鷹型護衛空母3、改村雨型護衛巡洋艦5.磯風型駆逐艦12

第5護衛戦隊球磨型哨戒型宇宙巡洋艦1、村雨型改モビルスーツ搭載型宇宙巡洋艦3、占守型護衛艦16

輸送船48

 

 

飛梅駐留部隊

 

第1駐留部隊旗艦戦艦セント・リーア

第1機動警備戦隊改出羽型航宙戦艦1、大鷹型航宙モビルスーツ母艦2、浪速型宇宙巡洋艦2、桃型駆逐艦8

 

 




ゼルマン
ハルバートン
それにヘリオポリスの難民が生き残ったな
これで相当飛びます


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オーブ戦役、交差する運命

相当とんだな、多分次回でseed編終了


中津「そうか、パナマのマスドライバーは破損したか、さて彼らはどう出るかね、マホエル、君の艦隊でオーブから脱出する避難民を回収してくれ」

 

マホエル「了解しました」

 

中津(オーブか、原作ではマユ・アスカなどシン・アスカの家族が皆死んでいたな、…………私としてキラ・ヤマトよりシン・アスカ派だからな、救助させるしかないな、マックレーネ聴こえるかい?)

 

マックレーネ(聴こえますが、何事で)

 

中津(オーブに例の機体とともに向かってくれ、マユ・アスカを筆頭とするアスカ一家の救助だ)

 

マックレーネ(それは)

 

中津(私は悲劇は好きじゃなくてね)

 

マックレーネ(わかりました)

 

中津(頼むよ)

 

 

中津「にしてもザフトはパナマは相当な被害を受けているな、史実のストライクダガーでないモビルスーツか、それにこのモビルタンク」

 

中津の手元には左肩にキャノン砲を装備したストライクダガーやフライトユニットを装備したストライクダガー、榴弾砲を装備したモビルタンクが写された写真があった

 

中津「これらは多分ガンキャノンA1型やジムF型を手本に作られた機体、考えたなアズラエル、制空権をダガーフライトで抑えノーマルのストライクダガーを前衛に中衛にダガーキャノンとこの新型モビルタンクを投入するか、これでザフトは史実より被害を受けた、潜水母艦4隻の喪失とグングニール投下とその護衛のために展開していた艦隊からナスカ1ローラシア4この被害は拙かろうな、それにグングニールも半数程しか降ろせていない、マスドライバーも損傷したが修復可能、これは史実より状況は連合有利か、まさかハルバートンが生き残った結果こうなるか」

 

 

 

数日後オーブでは地球軍の要求に拒否する意志を示していた、そんな時航宙戦艦アークナイトを旗艦とする四季島艦隊が特使を乗せて入港していた

 

マホエル「にしてもオーブも頑固だな連合に入らぬなら我々との相互防衛協定を締結すればいいものを」

 

マックレーネ「仕方あるまい、オーブは昔、再構築戦争の折我々を見捨てたからな、見捨てた国の後継国に助けられたくないのさ、だがその考えが国民を多数死なせるのだがな、マホエル」

 

マホエル「何か?マックレーネ卿」

 

マックレーネ「私の機体は出せるようにしておけ」

 

マホエル「はぁーーーわかりました、その代わり地球軍が認めた範囲から出ないでくださいよ」

 

マックレーネ「わかっている、港一帯からはでんよ」

 

 

数日後オーブ沖地球連合軍揚陸艦パウエル艦橋

 

アズラエル「拒絶ですか」

 

ダーレス「はい」

 

アズラエル「仕方ありませんね、四季島艦隊は?」

 

ダーレス「避難船の出港まで待機すると」

 

アズラエル「………そうですか、やりにくいですね、宰相に主席秘書官と軍務秘書官の3人がいる以上誤射しましたすいませんですみませんし。攻撃には最大の注意を払い、非戦闘域に一発も当てず近づかず、近づいたら無警告で撃ち落とすらしいですが、とにかく時間です、攻撃開始」

 

ダーレス「ハッ、全艦攻撃開始」

 

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ヒューーーーーウ

 

ドカドカドカドカドカドカドカーン

 

 

アークナイト艦橋

 

オペレーター「地球軍攻撃開始しました」

 

マホエル「第二種戦闘配備、対空対艦対モビルスーツ戦闘用意、避難民の収容状況は?」

 

オペレーター「まだ7割程と」

 

マホエル「宰相閣下は?」

 

オペレーター「護衛と共にこちらに戻ってきています」

 

レーダー手「地球軍空戦型モビルスーツ出撃」

 

マホエル「護衛のロイヤルガードを出せ。接近する機体は叩き落していい」

 

副官「よろしいので?」

 

マホエル「オーブ、連合両軍には伝えてあるからな」

 

レーダー手「!?これは、アークエンジェルをオーブ艦隊に確認、未確認モビルスーツ発進、ガンダムタイプか?」

 

マホエル「未確認だと、データ取っておけよ」

 

観測士「了解」

 

 

パウエル艦橋

 

アズラエル「あまり芳しくありませんね」

 

ダーレス「港湾部にいる四季島艦隊の防空網を迂回してミサイルを撃たなければなりませんから、命中率が、それにアークエンジェルとあの新型が」

 

アズラエル「そうですか、全くアラスカで沈んてくれればよかったというのに、それに未確認の新型モビルスーツ、アストレイと系統が違いますね、それにあの出力、バッテリーで出せるものなのか………もしや、………あれを出します」

 

ダーレス「よろしいので?」

 

アズラエル「使える手札は使わないと………たとえどんな結果になるのであれ」

 

ダーレス「ハッ、例の3機の支度を」

 

士官「了解」

 

 

 

アズラエル「ああ君たち、マスドライバーとモルゲンレーテの工場と四季島艦隊とそのモビルスーツ隊は壊してはいけません。特に四季島艦隊には近づいてもいけません、それと民間人も出来れば撃たないように分かってるね?」

 

シャニ「他はいくらやってもいいんだろ?」

 

クロト「ですね。」

 

オルガ「うっせーよ!お前ら!」

 

アズラエル「………もう少し上に対する話し方とか道徳とかそういった教育をすべきでしたかね、どう思います?」

 

ダーレス「………確かに話し方位は変えさせたほうがいいかと」

 

このときダーレスは思う、この人思ったより苦労されてると

 

アズラエル「まあ、仕事してくれればいいんですが、とにかく発進させなさい」

 

 

港への道

 

ブーーーーン

 

中津「アギリル、最短でと頼んだが誰も道なき道をこんな山道を行けとは言わなかったと思うがね!!」

 

アギリル「仕方ないでしょう閣下、てか地図上じゃこれが最短なんですよって!?」

 

中津「危ない」

 

キューーーーー

 

?「う、うわぁ」

 

中津「大丈夫かね少年」

 

?「は、はい」

 

中津「君は避難している途中か?」

 

?「はい」

 

中津「怪我はないようだな、君名前は?」(この見た目もしや)

 

?「シン、シン・アスカです」

 

中津「そうか、私は中津、四季島帝國宰相をしている、君一人か?」

 

シン「宰相!?ええと、俺、いや自分だけじゃなく家族も」

 

中津「俺でいい、変に固くなるな、アギリル、バイク動くか?」

 

アギリル「………タイヤ逝ってます、それにエンジンもご機嫌斜めです」

 

中津「歩くか、シン君、道わかるかね?」

 

シン「はい」

 

中津「案内を頼む、君の御家族も心配しているだろう」

 

 

ブーーーーン

 

アギリル「閣下頭を低く」

 

中津「今のはどっちの機体だ」

 

アギリル「多分ですがオーブかとアークエンジェルから出たやつだと」

 

中津「あんなにバカスカ撃ちよってからに、ここは戦闘禁止領域だぞ、大丈夫かね?」

 

シン「は、はい」

 

中津「もう少し歩けばモビルスーツ隊の警備圏内だ。そこまで行けばオーブや連合も手はだせん」

 

シン「こ、こっちです」

 

ドカーーン

 

中津「戦況はやはり地球連合有利か」

 

アギリル「恐らくですが、そもそも島国で上陸されている時点で察するしか、島国の主力機が陸戦型なのも問題ですが、制空権を空戦型ダガーに抑えられているのが問題かと」

 

中津「だから我々との相互防衛協定を結べばいいというのにあのわからず屋め」

 

シン「それってどういう」

 

中津「民間人は知らんのだろうな、パナマの一件以来連合が中立国に加盟を迫ると見て中立国に相互防衛協定を呼びかけたのだ。連合は我々から食料やエネルギーを買い付けているからな、我々と戦いたくはないのだ、それなのに手を組まぬ孤高の中立を貫くだの国民はアスハの玩具ではないのだと、なぜわからんのだ」

 

シン「そんな、俺達は玩具なのかよ」

 

中津「道を誤るとどうなるかこれで学んでくれればいいのだがな、それもできぬ相談か

!?シン君、あれが君の家族か?」

 

シン「そうです、父さん、母さん、マユ」

 

マユ「お兄ちゃん!」

 

中津「妹さん、走ると危ないぞ」

 

アギリル「閣下!伏せて」

 

中津「何!?」

 

ドカーーーーーン

 

中津「馬鹿な!こんなところで!?」

 

 

 

マックレーネ(御父様!?)『マホエル、出るわよ今のは禁止区域への攻撃』

 

マホエル『わかった!でも撃たないでね』

 

マックレーネ『わかっている、マックレーネ、ガンダムロイヤルガードカスタム出る』

 

 

 

中津「大丈夫かね、シン君?」

 

シン「は、はい、!?マユは!?父さん母さん!?」

 

中津「………!アレを見ろ」

 

シン「マユ!?大丈夫か」

 

マユ「お兄ちゃん?」

 

中津「シン君………残念だがご両親は」

 

シン「く、クソお!!、なんでなんでだよなんで」

 

アギリル「閣下ご無事で」

 

中津「無事だよアギリル、虚しいものだ、アレはマックレーネか」

 

 

マックレーネ「閣下!」

 

中津「私は無事だそこの遺体を運んでくれ」

 

マックレーネ「了解」

 

中津「シン君、行こう、今は泣くのではない、妹さんが助かったことを喜ぶしかない、それにここに居てはまた攻撃が来るかもしれない」

 

シン「はい」

 

 

 

アークナイト艦橋

 

マホエル「そうか、閣下は無事に、撃った機体は!!特定できたのか!?」

 

参謀「映像ではあのオーブの羽つきの攻撃です」

 

マホエル「オーブ政府にパイロットの引き渡しを要求しろ、回答なき場合は連合側に立ち速やかに参戦すると、おそらくアズラエルも乗ってくるだろうな」

 

 

 

中津「収容急げよ、トダカ一佐どんな状況か?」

 

トダカ「収容はほぼ終わっていますが今出すと」

 

中津「そうか、それとあの羽の付いたオーブ軍モビルスーツのパイロットは誰だ!?アレの流れ弾で死にかけたぞ」

 

トダカ「なんと、確認させます」

 

オーブ軍士官「収容完了しました」

 

中津「アギリル」

 

アギリル「ここに」

 

中津「私はアークナイトに戻る、後を任せた」

 

アギリル「ハッ」

 

 

アークナイト艦橋

 

副長「避難船団出港」

 

マホエル「我々も出港する錨揚げ」

 

艦長「錨揚げ抜錨、機関出力上げ」

 

機関長「機関出力上げ、ヨーソロ」

 

艦長「マホエル様出港可能です」

 

マホエル「両舷増速!避難船団の先頭につく」

 

艦長「了解」

 

 

避難船団が出港した翌日オーブは陥落した、しかしマスドライバーカグヤは破壊されモルゲンレーテの工場は自爆、そして四季島政府により宰相暗殺未遂事件の首謀者とされた羽つきモビルスーツとその搭載艦アークエンジェルも宇宙に上がり行方知れずとなった、これに対して四季島宇宙海軍は捜索を開始、連合プラント両国もアークエンジェルの捜索をしていた

 

 



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放たれた神の炎、崩れ落ちる石柱

四季島帝國宇宙海軍要塞ルナツー司令部

 

篠江影達大将「遂にか、フォン・ブラウンの観測データは!?地球軍艦隊規模は」

 

参謀長「ここに、艦艇約100隻〜120隻。編成は確認できただけでもアークエンジェル級1隻アガメムノン級9隻ネルソン級約30隻ドレイク級約50隻補給艦約10隻それと未確認の新型艦らしき物10隻を確認」

 

篠江「僅か90隻〜100隻モビルスーツも600機前後だろうな、これで落とせるのか、ボアズが?あそこには30隻程度の艦隊と多数の防御火器、それに強力なモビルスーツ隊が多数展開しているというのに」

 

参謀長「陽動でしょうか、アルテミスは観測圏外ですのでそちらから大回りでプラント本国を突く可能性も」

 

篠江「参謀長、その場合ヤキンと本国の防衛隊が出てくるぞ、それと新型の写真は?」

 

参謀「ここに」

 

そこに写されたのは

 

篠江「コンテナ?」

 

対艦ミサイルを大量に詰め込めるであろうコンテナを満載した

 

参謀「閣下、本国から電信」

 

篠江「読め」

 

参謀「地球軍が、か、核兵器を持ち出したと」

 

篠江「そうきたか、参謀長荒れるぞこれは」

 

 

 

 

ボアズ沖

 

空母シュトロピア艦橋

 

フレデリック・ウォーリック「マスドライバーシップ、攻撃開始」

 

司令官ウォーリックのその檄に4隻のマスドライバーシップから80個の岩石が射出された

 

 

ボアズ司令部

 

司令官「この距離で撃つだと、当たるわけ無いだろ」

 

レーダー手「レーダーに機影、速い!」

 

司令官「なんだと!?ミサイルか!」

 

レーダー手「いえ違います、これは隕石、隕石です!」

 

司令官「迎撃しろ、急げ」

 

オペレーター「間に合いません、直撃来ます」

 

 

ズーーーーン

 

ドカーーーンドカーーーンドカーーーン

 

「「「う、うわぁ~~~」」」

 

司令官「被害報告!!」

 

オペレーター1「第3第5ゲート損壊」

 

オペレーター2「第2第3第9ミサイルランチャー使用不能」

 

オペレーター3「ボアズ天頂方向レーダー探知不能」

 

司令官「なんだと!?」

 

それはボアズが上方からの攻撃に対処できないと同意義であった、そしてメインゲート上にローラシア級が擱座し艦隊にも被害を受けたことによりボアズ司令部のキャパシティはオーバー、これによりボアズ守備隊の動きは緩慢なものになっていた

 

 

それを好機とみたウォーリックの檄が飛ぶ

 

ウォーリック「今だ第6第7機動艦隊全艦攻撃開始、特務隊全艦火力の滝でボアズに穴を開けろ」

 

 

特務隊に所属するミサイル艦は16連装ミサイルランチャーを艦に6基装備し、総計96発を一度に発射できた、10隻の特務艦はありったけのミサイルをボアズに叩きつけたのであった

 

ドカドカドカドカーン

 

ボアズ司令部

 

司令官「被害を報告しろ!」

 

オペレーター1「ボアズ各所にミサイル命中、要塞砲稼働率61%に低下」

 

オペレーター2「モビルスーツ隊にも多数の被害を確認」

 

司令官「なんということだ、本国に増援を要請しろ、なんとしてもこのボアズを保たせろ、ここを抜かれれば本国は目と鼻の先だぞ」

 

「「ハッ!」」

 

 

ドミニオン艦橋

 

アズラエル「まさか、ピースメイカー隊を出す必要がないとは思いませんでしたが、出したいですね」

 

ナタル「それは」

 

オペレーター「戦線膠着のもよう」

 

アズラエル「ウォーリック提督はなんと?」

 

オペレーター「切り札の使用要請を」

 

アズラエル「そうですか、サザーランド大佐に繋いでください」

 

 

サザーランド『どうやらあと一歩が抜けないようで』

 

アズラエル「そのようです、まあ道は開いたのでアレを」

 

 

オペレーター「護衛のダガー隊発進完了」

 

 

ボアズ司令部

 

オペレーター2「別方向より新手、アークエンジェル級1アガメムノン級3ドレイク級6接近、モビルスーツ、モビルアーマー発進してきています!」

 

司令官「新手だと、カイザー隊とウェルム隊を向かわせろ、それとヒュームとニーチェもだ」

 

 

 

クロト「あーん、きたきた、堕ちろ!撃滅!!」

 

オルガ「ほらほらどうした!」

 

ドカーーーン

 

 

ボアズ司令部

 

オペレーター4「ウェルム隊壊滅!!ニーチェ轟沈、ヒューム大破」

 

司令官「なんだと!?馬鹿な、ウェルム隊は全機ゲイツだぞ、ナチュラル如き、カイザー隊は!?」

 

オペレーター4「残存機3機」

 

司令官「馬鹿な僅か10分で21機のゲイツとジンが撃墜されたというのか、僅か3機のナチュラルに、ゼスト隊とウォン隊をを向かわせろ、アムル隊の補給は!?」

 

オペレーター5「アムル隊補給完了まで後5分」

 

司令官「完了次第新手の地球軍部隊向かわせろ!」(精鋭揃いのゼスト隊が抜かれるとは思えんが、なんだあの3機、ただの新型ではないのか)

 

 

 

前線

 

ウィルヘルム・ゼスト「堕ちろ!」

 

バシューン

 

ドカーン

 

ゼスト「全員生きてるな!?」

 

ゼスト隊パイロット1『生きてます隊長』

 

ゼスト隊パイロット2『こっちも生きてます』

 

ゼスト「全機今から新手の地球軍部隊迎撃に向かう、どうやらウェルム隊とカイザー隊が抜かれたらしい、厳しい戦いになるが生き抜けよ」

 

ゼスト隊全機『『『了解』』』

 

 

地球軍MSパイロット1「落ちろ!」

 

地球軍MSパイロット2「ピースメイカー隊を守れよ!」

 

地球軍MSパイロット3「う、うわぁ!!」

 

ドカーーーン

 

ゼスト「堕ちろ、未熟者め、アレが例の3機か、喰らえ!」

 

バシューンバシューンバシューン

 

プオーーンプオーーンプオーーン

 

ゼスト「ビームを弾くのか、ならば、レールカノンで」

 

ドカン

 

シャニー「なんだよ、コイツは、喰らえ」

 

ビシューーン

 

ゼスト「ビームが曲がる!?、それにレールカノンも効かぬか、なれば、ビームサーベルで」

 

ザシュ

 

シャニー「くそ、片方持ってかれた、落ちろよ」

 

ゼスト「当たるものか、その盾もう一枚貰うぞ」

 

ドカーーーン

 

ゼスト「なに、後ろか!?」

 

オルガ「なにやってんだ、シャニー」

 

シャニー「オルガ、邪魔するなよ」

 

ゼスト「もう1機来たか、だが、こいつらを引き付ければ」

 

 

 

クロト「くそ、シャニー、オルガ、戻ってきやがれ!数が多い、ダガーどももしっかり仕事しやがれ!!」

 

3個部隊約30機のゲイツの迎撃で多数のシールドダガーや重装型ダガーの過半数が撃墜された、それどころかピースメイカー隊にも迎撃の手が及んだが、シールドダガー隊の身を挺した護衛により遂に

 

ドカーーーーーン

 

リー・ウォン「こいつら身を盾にして、くそ、落ちろよ!」

 

 

クロト「落ちろ!!」

 

バシュバシュ

 

ドカン

 

ウォン「くそ!」

 

 

 

 

ボアズ司令部

 

オペレーター3「敵モビルアーマー防衛線を突破!」

 

司令官「近接防御!」

 

 

地球軍MAパイロット1「安全装置解除、信管、起動を確認」

 

地球軍MAパイロット2「おおし!くたばれ!宇宙の化け物!」

 

地球軍MAパイロット3「青き清浄なる世界の為に!」

 

ドカーーーンドカーーーンドカーーーン

 

司令官「なんだ、この威力は」

 

オペレーター1「この熱量は核!?」

 

 

ピユーーーン

 

ドカーーーン

 

 

ゼスト「なんだ、あの光は、ま、まさか」

 

ゼスト隊パイロット2『核!?』

 

ウォン『おのれナチュラル共め、許さんぞ、ウォン隊各機続け、奴らを生かして返すな!!』

 

ウォン隊各機『『『おお!!』』』

 

ゼスト「ま、待て」

 

ミン・レスト『どうしますか、隊長』

 

ゼスト「レスト副長、君は部隊を率いて友軍の脱出を援護しろ、1兵でも多くヤキンに脱出させるのだ」

 

レスト『了解、隊長は?』

 

ゼスト「ウォンを追う、見殺しには出来ん」

 

レスト『ご武運を』

 

 

 

ナスカ級ホッブズ

 

艦長「信号弾を絶やすな、友軍を助けるのだ」

 

副長「艦長、ですが」

 

艦長「船乗りは沈みかけているものを見捨てない、直掩のMSは?」

 

副長「ゼスト隊が展開しています、ですがゼスト隊長はまだ前線かと」

 

艦長「指揮は?」

 

副長「副長のミン・レストが取っております」

 

オペレーター「フッサール臨界点突!破沈みます!!」

 

艦長「友軍の脱出はどの程度進んだか!?」

 

通信士「確認できているのは全体の3割程です」

 

副長「艦長、選ばねばなりません…救える命の量を」

 

艦長「後30分だ、30分後に艦をヤキンに向ける、それまで一人でも多くの友軍将兵を救うのだ!」

 

 

ゼスト「落ちろ!」

 

バシューンバシューン

 

ドカン

 

ゼスト「これで何機目だ?数えるのも億劫だ…」

 

 

ザフト兵1『ゼスト隊長、この小型艇に掴まってください。もう限界です!』

 

ゼスト「だが」

 

ザフト兵1『ここで貴方が死んだら、撤退部隊は総崩れです』

 

ゼスト「致し方ない、引くぞ」

 

 

 

ゲイツゼストカスタム

 

エクステンショナル・アレスターの廃止とレールカノンの装備した機体、それ以外にもスラスターの増設ビームサーベルの装備銃剣の設置など色々といじられた



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放たれるジェネシス、狙われた宇宙要塞グランドアーク

C.E.71年9月ボアズを攻略した連合軍は補給を受けた後ヤキンに攻めかかったがラクス・クライン率いる三隻同盟により第一次攻撃は失敗、その後ザフトの秘密兵器ジェネシスより艦隊の4割を喪失、第二次攻撃をする直前増援艦隊に魔の手が迫った

 

 

ヤキン、月航路上連合増援艦隊旗艦空母セントヘレナ艦橋

 

デヴィネイション・ハディー少将「戦況は?」

 

オペレーター「我が方は4割程失われたと」

 

ハディー「そうか、勝てるのか、我々は」

 

参謀「そのための核弾頭かと」

 

ハディー「そうだな」

 

オペレーター「高エネルギー体接近」

 

艦長「回避」

 

ハディー「なんだと!

回避それと全艦散開、一隻でも本隊に合流せよ」

 

 

ドドドドドドドドドドドドドドド

 

ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカーン

 

 

艦長「間に合わない」

 

ハディー「こんなところで」

 

ドカーーーン

 

 

 

 

 

 

ヤキン宙域近海四季島宇宙海軍移動要塞グランドアーク要塞司令部

 

ジョン・ブルーナー大将「戦況は?」

 

参謀長「はっ、現在地球軍は主力艦隊の4割及び先程の2射目で増援艦隊の旗艦空母セントヘレナと艦隊3割さらにプトレマイオス基地を喪いました、またセントヘレナで指揮を取っていたデヴィネイション・ハディー少将も戦死したようです、しかし連合は未だに多数の核弾頭を保有しヤキン攻撃を続けていますが」

 

ブルーナー「落ちんだろうな」

 

参謀長「はい、逆にザフト側はあの大型戦略兵器で地球艦隊を全滅させれますが、チャージに時間が掛るようです」

 

ブルーナー「ふむ、………参謀長アレはガンマ線レーザーだったな」

 

参謀長「技術部はそうだと」

 

ブルーナー「空間エネルギーシールドの用意を。パトリック・ザラにとってフォン・ブラウンの和睦は都合が悪いらしい。この要塞と駐留する3個艦隊をあれで攻撃する必要がある」

 

参謀長「では、まさか、この指示書は」

 

ブルーナー「そういうことだろうな、総員第一種戦闘配備、第2艦隊は外だな?」

 

参謀長「はい、要塞前面に展開しています」

 

ブルーナー「第4艦隊と駐留艦隊も出港用意」

 

 

ブルーナーがそう命じた時戦局は動き始めていた、史実よりモビルスーツ隊の質、量を誇る地球軍は三隻同盟を無視しプラントへの攻撃を集中

 

空母メテオレーア艦橋

 

ハルバートン「開放されて艦隊を率いて核をプラントに撃ち込むか、……これなら四季島に拘束されていたほうがよかったかもしれんな」

 

ホフマン「閣下」

 

ハルバートン「アークエンジェルの位置は?」

 

ホフマン「この位置です、閣下、離反を?」

 

ハルバートン「馬鹿なことを言うな、離反などせん、モビルスーツ隊を前に出せ、取り付かせるなよ」

 

 

捕虜返還により再び艦隊指揮をとることになったハルバートン、弟子の離反を知りつつも、致し方無しと戦線突破を目指していた

 

 

ザフトパイロット1「堕ちろナチュラル」

 

バシュバシュ

 

ドカーーン

 

ザフトパイロット2「数が多いんだよ、てか戦況は」

 

ザフトパイロット3『くそ弾を、誰か弾をよこせ早く!』

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

連合MSパイロット1『怯むな、青き正常なる世界のために』

 

 

連合戦艦艦長「か、回避、回避だ!」

 

操舵手「間に合いません」

 

ドカーーーン

 

連合護衛艦艦長「コリントス撃て」

 

パスパスパスパス

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

バシューンバシューン

 

 

四季島帝國第2艦隊旗艦戦艦アストロイデ艦橋

 

参謀長「連合軍は無理矢理にでもヤキンを抜こうとしていますな」

 

高須成久「必死だな、だがこれは抜けるか?」

 

参謀長「微妙ですな、既に月のプトレマイオスは喪われました、とはいえアルテミスや軌道上に仮設された拠点から補給は受けれてますから、それに部隊もどうやらビクトリアや修復の終わったパナマからさらに上がっている様子」

 

高須「とはいえ今上げたとして決戦には間に合わんか」

 

オペレーター「要塞司令部より入電」

 

高須「読め」

 

オペレーター「え、ええ!ざ、ザフトから通達あり!大型戦略兵器制御不能、この要塞に照準と!!」

 

高須「全艦前進!突撃してあの大型戦略兵器を叩く、ザフト部隊は無視して構わん、突撃を妨害するものは破壊せよ」

 

 

ヤキン・ドゥーエ司令部

 

ザフトオペレーター「どうなってる!?制御出来ない!」

 

 

パトリック・ザラ「何をしている、制御不能だと!どういうことだ!?」

 

ザフトオペレーター2「不明です、こちらからの制御を受け付けません!」

 

技術士官「ジェネシスミラーをスキャンした結果謎の突起物を確認、大きさは1m程、これによりジェネシスの制御ができない模様!」

 

ザフトオペレーター3「四季島艦隊戦闘宙域に突入、ジェネシスを目指しています」

 

パトリック・ザラ「全軍に伝えろ!四季島艦隊の妨害を禁止すると、それと四季島艦隊に原因を伝えろ!」

 

「「了解‼」」

 

 

ローラシア級艦橋

 

通信士「艦長代理、司令部から緊急電、ジェネシス制御不能!」

 

サー・ウィリアム・コイル艦長代理「何!?ジェネシスが制御できないだと?」

 

通信士「はい、四季島艦隊はジェネシス破壊のため進撃、これを阻止するなと」

 

コイル艦長代理「なんと、ええいとにかく地球軍を攻撃しろ、核兵器を通すな!」

 

 

 

四季島パイロット1「アレは、羽つき!?」『各機オーブの羽つきがいるぞ!叩き落して名を揚げろ!!』

 

 

『『『了解!』』』

 

四季島パイロット2「堕ちろ国事犯!」

 

バキューンバキューン

 

キラ・ヤマト「なんだ、四季島機!?」

 

ラウ・ル・クルーゼ「なに!?」

 

キラ・ヤマト『止めろ、僕は君たちと』

 

四季島パイロット3『黙れ!宰相閣下暗殺未遂事件の実行犯め、その首討ち取って我が名を上げてみせようぞ!』

 

クルーゼ「なるほど、噂通りか…」

 

 

 

第2艦隊第4戦艦戦隊旗艦戦艦グライフ艦橋

 

エドワード・ルーマン少将「なに!?国事犯機だと、MS隊はそっちにか?」

 

オペレーター「はい」

 

ルーマン「仕方ないな、第4戦艦戦隊全艦横一文字戦隊。全艦データリンク、艦首砲照準目的ジェネシスミラーの突起物だ!」

 

砲術長「照準よし!」

 

通信士「僚艦よりデータリンク完了!」

 

ルーマン「艦首収束圧縮高圧増幅光線砲撃て‼」

 

ドドヒューーーンドドヒューーーンドドヒューーーンドドヒューーーン

 

 

 

ドカドカドカドカーン

 

 

ルーマン「どうだ?」

 

技術士「突起物の反応未だ健在」

 

ルーマン「だめか、ええい、撃ち続けろ!機関長、機関が焼きつくまで回せ。艦首砲に余剰な全エネルギーを回せ、ジェネシスを撃たせるな!!」

 

機関長「無茶言わないでください!艦首砲は連射するように設計されてないんですよ!?」

 

副長「司令、第3戦艦戦隊が位置についたようです」

 

ルーマン「よし、2個戦艦戦隊共同だ!第3戦艦戦隊とデータリンク、目標はさっきと同じ場所だ、砲術長しっかり当てろよ」

 

副長「データリンク確認!」

 

砲術長「照準よし、撃てます!」

 

ルーマン「撃て‼」

 

ドドヒューーーンドドヒューーーンドドヒューーーンドドヒューーーンドドヒューーーンドドヒューーーンドドヒューーーンドドヒューーーン

 

ドカドカドカドカーン、ドカーーーーーン

 

ルーマン「どうだ!?」

 

 

 

ヤキン・ドゥーエ司令部

 

オペレーター「エネルギー反応消失、ジェネシス停止しました」

 

パトリック「そうか、全軍攻撃を続けろナチュラル共を叩き潰せ、それとジェネシスの制御は可能か?」

 

オペレーター「可能です」

 

パトリック「そうか、ミラー交換急げ、自走不能なら曳航させろ、第三射用意だ、目標地球大西洋連邦首都ワシントンだ」

 

ユウキ「議長閣下!?それは」

 

パンパン

 

パトリック「何度も話したはずだ、ワシントンに照準を合わせ」

 

パン

 

パトリック「ぐうぁ、ユウキ、貴様」

 

ユウキ「地球を焼かせるわけには、ぐはぁ」

 

オペレーター「ぎ、議長閣下!」

 

 

 

ジェネシス近隣

 

四季島パイロット2「堕ちろ、羽つき!」

 

バキューンバキューン

 

キラ・ヤマト「なんで、こんなことに」

 

アスラン・ザラ『キラ!』

 

キラ・ヤマト『アスラン』

 

アスラン・ザラ『四季島軍機!?ジェネシスを止めに来たのか、だがなぜキラと…』

 

 

クルーゼ『わからんかねアスラン君、オーブ戦役の折にフリーダムの攻撃で四季島帝國宰相が負傷されたのだよ、それ以降、四季島帝國はフリーダムとそのパイロットを宰相暗殺未遂の実行犯、アークエンジェルの指揮官を暗殺未遂事件の首謀者としているのだよ』

 

アスラン・ザラ『そんなばかな、キラ、やるしかない、隊長を倒すためには、堕ちろ!』

 

バキューンバキューン

 

ドカーン

 

四季島パイロット3「中隊長、くそ中隊長の仇!」

 

バキューンバキューン

 

キラ・ヤマト「くそ、やるしかないのか、堕ちろ!」

 

バキューン

 

ドカーン

 

キラ・ヤマト「くそ、こんな」

 

 

第4宙雷戦隊第4巡洋艦戦隊旗艦巡洋艦グランドカナル艦橋

 

レーダー手「国事犯機移動中」

 

司令「仕方なしか、艦隊司令部はなんと言っている?あのデカブツは処理できたぞ」

 

通信士「後退せよと」

 

司令「なら帰るかねえ家に、艦長転舵面舵針路をグランドアークに、通信士戦隊全艦にも伝えい!」

 

艦長「了解、転舵面舵」

 

操舵手「ヨーソロ!」

 

その後パトリック・ザラの戦死とプラントでのクーデターにより停戦となった、そして中津は語る

 

 

中津「準備は終わった、次が本番だな、マックレーネ、支度は?」

 

マックレーネ「終わっております、次の戦争は」

 

中津「うむ、艦艇、航空機、モビルスーツ、大量消耗戦だ時間断層は?」

 

マックレーネ「動かせます、既にAI制御の艦艇600隻モビルスーツ2400機製造が終わりました、それと改出羽型も」

 

中津「そうか、面倒なことにロード・ジブリールは未熟ながらクローン技術を完成させている、脳髄を乗せたモビルスーツとモビルアーマーらしいがね、にしても酷い研究だ。脳髄とロボットを組み合わせたアンドロイド、いや機械人間を作るらしい、これで作られた艦隊でも作る気かね」

 

 

出羽型航宙戦艦

全長:280 m

全幅:62.3 m

全高:99.0 m

艦首91㎝収束圧縮高圧増幅光線砲

41cm3連装収束圧縮型高圧増幅光線砲3基9門

艦首底部4連装魚雷発射管2基8門

艦側舷ミサイル発射管片舷8基両舷で16基

57㎜4連装近接防護レーザー機銃36基144挺

C.E.70年代の四季島宇宙海軍の主力戦艦、1個艦隊の指揮能力を持つなど、量産艦でありながら相当の能力を持つ

 

改出羽型戦闘母艦

全長:320 m

全幅:69 m

全高:104m

艦首91㎝収束圧縮高圧増幅光線砲

41cm3連装収束圧縮型高圧増幅光線砲2基6門

艦首底部4連装魚雷発射管2基8門

57㎜4連装近接防護レーザー機銃36基144挺

モビルスーツ24機搭載

搭載機GMコマンドもしくはGMキャノン

 

通常の出羽型の後部にモビルスーツ搭載能力を付与したモデル、艦両舷にカタパルトデッキを保有する日向型に類似する艦艇、着艦は日向型と違い新たに付けられた艦後部フライトデッキを使用、日向型との違いはモビルスーツ隊の指揮能力向上のために艦橋を安芸型の物に換装された



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始まる第二幕、アーモリー事変

 

C.E.72 一年半に渡った地球、プラント間の戦いは、ヤキン・ドゥーエ宙域戦を以てようやくの集結をみた。やがて双方の合意の下、かつての悲劇の地、ユニウスセブンにおいて締結された条約は、今後の相互理解努力と平和とを誓い、世界は再び安定を取り戻そうと歩み始めていた。

 

そして四季島帝國もプラントとの宥和関係構築のため動いていた。そしてそんな四季島帝國では新型艦の建造が急がれ、次の大戦に備え始めていた。そんな中、帝國宰相の中津は首席秘書官のマックレーネを連れアーモリーワンに向かっていた

 

アーモリーワン港湾局

 

職員「四季島帝國航宙親衛艦隊航宙モビルスーツ超甲型巡洋艦秩父、駆逐艦秋月、冬月、スヴェトラーナ、マインリフ入港します」

 

管制官「聴いていたがあれが秩父型かデカいな」

 

職員「200mクラス、ですからね。改装された金剛型より少し小柄なだけですから」

 

管制官「なるほどな、金剛型が220これが210だったか?」

 

職員「そんなもんですかね、にしてもアレ宰相旗ですよ」

 

管制官「そうだな、にしてもあの主砲噂の速射砲か?」

 

職員「かもしれません」

 

 

秩父艦橋

 

艦長「閣下、秩父は定刻通り入港しました」

 

中津「ご苦労、なにか異常があった場合直ぐに出港するように。最近なにかとキナ臭いからな」

 

艦長「ハッ」

 

 

アーモリーワン内部

 

マックレーネ「閣下。デュランダル議長との会談は予定通りで、との事でしたが、オーブの姫が…」

 

中津「ああ、厄介なことだ。全く、デュランダル議長は?」

 

マックレーネ「基地施設内だと、ザフトからは案内付での基地訪問をと」

 

中津「それでいこう」

 

 

 

アーモリーワン基地内部

 

ガヤガヤ

 

中津「おや、デュランダル議長。どうやら出直したほうがよいかね?」

 

ギルバート・デュランダル「これは中津宰相……そうですね」

 

中津「そこに居られるのはオーブのアスハ代表ですか、お久しぶりですね」

 

カガリ・ユラ・アスハ「中津宰相、何故ここに」

 

中津「今日デュランダル議長と会談の予定でね、予定時刻に訪ねたら不在と言われてしまってね」

 

カガリ「それは失礼した、我々がねじ込んだせいだ。そちらが構わなければ共に会談をしたい」

 

中津「デュランダル議長が構わぬなら私は構わない」

 

デュランダル議長「我々も構いません」

 

 

話していると

 

ブゥーーーーーーー

 

ザフト士官「警報!?」

 

ザフト下士官「第6ハンガー!?まさか」

 

ザフト兵「急げ急げ!」

 

 

中津「何事だ!?」

 

マックレーネ「閣下!」

 

中津「何!?」

 

ドカーーーン

 

中津「あれは、ガンダムタイプだと!?」

 

マックレーネ「いかがしますか?」

 

中津「マックレーネ、秩父に通信、緊急出港だ。デュランダル議長、秩父のモビルスーツ隊を中に入れたいのだが?」

 

デュランダル議長「緊急出港はいいとしてもモビルスーツを内部に入れるのは出来れば控えてほしいのだが」

 

中津「そうだな、やめておきましょう」

 

デュランダル議長「それと避難を」

 

中津「この程度の鉄火場独立戦争で経験済みだ、それに弾丸は真の勇者を避け、逃げ回る者に突き刺さるからな、避難してもこの混乱では避難路で死にかねんよ」

 

デュランダル「そうですか、ではこちらへ」

 

 

ザフト士官「MSを出せ!第6ハンガーの新型が何者かに奪取された」

 

 

ザフトパイロット「いったいどこのバカが!?」

 

 

 

 

 

アーモリーワン宙域

 

秩父艦橋

 

艦長「ビームかく乱幕をばら撒け、モビルスーツ隊発進!」

 

副長「了解!」

 

管制官「ジムカスタム1号機2号機発進、ジムキャノンⅡ小隊も発進させます」

 

通信士「スヴェトラーナ、マインリフのジム改全機発進!」

 

艦長「うむ」

 

通信士「ザフト艦フーリエ轟沈、ハーシェルもやられた模様。ザフトモビルスーツ隊にも被害拡大!」

 

艦長「近隣友軍は!?」

 

通信士「第2強襲巡航戦隊が向かってきています」

 

艦長「あの新型か、なんとしても持たせろ!主砲3式、撃て!!」

 

ドン

 

ドカーーーン

 

ネオ・ロアノーク「四季島艦め、厄介な位置に」

 

 

ガーティ・ルー艦橋

 

イアン・リー「ゴットフリート撃て!」

 

ドヒューーン

 

バシュー

 

リー「やはり弾かれるか、コリントス撃て!」

 

パスパスパスパス

 

 

 

秩父艦橋

 

艦長「AMM(迎撃ミサイル)連続発射!近接防護、叩き落とせ!」

 

副長「秋月被弾!」

 

艦長「秋月の状況は!?」

 

副長「3番砲使用不能!」

 

艦長「モビルスーツ隊は!?」

 

副長「現在ダガー及びモビルアーマーと交戦中!」

 

管制官「ジムカスタム第2小隊は左翼に展開しダガー隊と交戦中!」

 

 

ネオ「全く厄介な、そろそろ堕ちてくれ」

 

バシューンバシューンバシューン

 

四季島パイロット「当たるものか!」

 

 

バシューンバシューン

 

 

ガーティ・ルー艦橋

 

オペレーター「新手の四季島艦接近!」

 

リー「何!?艦種は」

 

オペレーター「未確認の新型です。数3!」

 

リー「くそ」

 

オペレーター「これは、コロニーから部隊脱出!」

 

リー「成功したか。ゴットフリート照準、撃て!」

 

ドヒューーン

 

ドカーーーン

 

オペレーター「四季島艦に命中!」

 

リー「タンクを切り離せ!」

 

 

秩父艦橋

 

艦長「ダメージレポート!」

 

副長「後部3番砲大破、左舷着艦デッキ使用不能!左舷ミサイルランチャーに火災発生!!」

 

艦長「ミサイルランチャーを切り離せ、誘爆を防げ!機関は!?」

 

機関長「出力70%までダウン!」

 

砲術長「左舷第3第4近接防護火器群使用不能!」

 

レーダー手「敵艦退きます。それとアーモリーワンより出航する艦あり!」

 

艦長「アレがザフトの新型か!」

 

 

ミネルバ艦橋

 

中津「グラディス艦長、秩父は?」

 

タリア・グラディス「損傷しているようです、メイリン回線回せる?」

 

メイリン・ホーク「可能です」

 

タリア「会話なさいますか?」

 

中津「いや、それは後でもできる。今はあの船を追うほうが先だろう」

 

デュランダル「だいぶ手強い部隊のようだな」

 

タリア 「ならば尚の事このまま逃がすわけにはいきません。そんな連中にあの機体が渡れば…」

 

デュランダル「ああ」

 

タリア「今からでは下船いただくこともできませんが、私は本艦はこのままあれを追うべきと思います。議長の御判断は?」

 

デュランダル「私のことは気にしないでくれたまえ、艦長。私だってこの火種、放置したらどれほどの大火になって戻ってくるか…それを考えるのは怖い。あれの奪還、もしくは破壊は現時点での最優先責務だよ。中津宰相貴方は?」

 

中津「私も同感だ。やられた秩父の事もある、逃げ出すわけに訳にはいかない」

 

 

タリア「ありがとうございます。トレースは?」

 

バート 「まだ追えます。」

 

タリア 「では本艦は此より更なるボギーワンの追撃戦を開始する。進路イエローアルファ、機関最大!」

 

マリク・ヤードバーズ「進路イエローアルファ、機関最大!」

 

メイリン「本艦宛に通信」

 

タリア「相手は?」

 

メイリン「四季島帝國宇宙海軍第2強襲巡航戦隊アーガマと名乗っています」

 

中津「アーガマがこっちに来ていたのか!?アーガマ単艦か?」

 

バート・ハイム「レーダーでは3隻確認」

 

中津「2隻か、マックレーネ」

 

マックレーネ「多分ですが戦隊旗艦の強襲戦艦のラーディッシュと同型艦のニカーナかと。同戦隊のアイリッシュは整備ドックに居ますから」

 

中津「ふむ…グラディス艦長、済まないが数分回線を借りてもいいかね?追撃にあれ等を加えたい」

 

タリア「構いません、メイリン」

 

メイリン「はい、回線繋がります」

 

 

中津「ラーディッシュ応答願う、三木少将」

 

三木太白少将『宰相閣下!?秩父に居られませんでしたがご無事で』

 

中津「うむ、ラーディッシュは損傷した秩父と秋月を護衛の冬月を連れてアンマンに帰投してくれ。それとアーガマとニカーヤはスヴェトラーナ、マインリフと共にこのミネルバと共に所属不明艦追撃に参加せよ」

 

三木『ハッ!』

 

30分後

 

中津「済まないねグラディス艦長」

 

タリア「いえ、こちらも各種確認がありましたので」

 

中津「そう言ってもらえると助かる。にしてもいい船だ、流石はザフトの最新鋭艦、デュランダル議長が私を招くわけだ」

 

デュランダル「こんな形でない状況で乗ってほしかったのですが、残念です」

 

アーサー「全艦に通達する。本艦は此より更なるボギーワンの追撃戦を開始する。突然の状況から思いもかけぬ初陣となったが、これは非常に重大な任務である。各員、日頃の訓練の成果を存分に発揮できるよう努めよ」

 

タリア「ブリッジ遮蔽解除。状況発生までコンディションをイエローに移行」

 

アーサー「ブリッジ遮蔽解除!」

 

メイリン「コンディションイエローに移行」

 

タリア「議長、それに宰相閣下も少し艦長室でお休み下さい。ミネルバも足自慢でありますが、敵もかなりの高速艦です。すぐにどうということはないでしょう。レイ、御案内して。」

 

レイ「はッ!」

 

中津「私は適当な士官室で構わんよ、後アーガマと打ち合わせをしたいので通信を繋いでくれ」

 

ルナマリア『艦長』

 

タリア「どうしたの?」

 

ルナマリア「戦闘中のこともありご報告が遅れました。本艦発進時に格納庫にてザクに搭乗した2名の民間人を発見。」

 

タリア「え?」

 

ルナマリア「これを拘束したところ2名は…オーブ連合首長国代表カガリ・ユラ・アスハとその随員と名乗り、傷の手当てとデュランダル議長への面会を希望致しました。」

 

タリア「オーブの…」

 

デュランダル「彼女が…何故この艦に?」

 

ルナマリア「僭越ながら独断で傷の手当てをし、今士官室でお休みいただいておりますが…」

 

デュランダル、タリア「んー…」

 

中津「これは困り事ですな」

 

メイリン「アーガマに通信繋がります」

 

中津「ああ、感謝する。アーガマ聞こえるか、ノア中佐」

 

アドルフ・ノア『聞こえます、宰相閣下』

 

中津「艦載機の状況は?」

 

アドルフ『現在本艦は24機搭載しております、機種は新型のリックディアス4機ネモ8機GMⅡ12機、ニカーヤも同じです、しかしパイロットの練度は…』

 

中津「仕方あるまい、生産の始まったばかりの新型だ。ろくに動かす暇も無かったからな…船も機体もとにかく追撃だ。最悪沈まないよう努力をしてくれ」

 

アドルフ『………了解』

 

 

デュランダル「中津宰相、よければ艦内を」

 

中津「よろしいのかね?最新鋭艦の中を案内して、いや艦橋に入っている時点であれかもしれんが」

 

 

艦艇紹介

アーガマ級

全長350m

全幅78m

モビルスーツ24機搭載

兵装41cm単装収束圧縮高圧増幅光線砲5基5門

艦側面91㎝収束圧縮高圧増幅光線砲2基2門

57㎜4連装近接防護レーザー機銃24基96挺

ミサイルランチャー1基

艦底部汎用魚雷発射管4門

 

中津の記憶により建造された強襲巡洋艦、実際より大型にかつ搭載可能数は3倍にされた

 

秩父型

全長220m

全幅72m

全高64m

モビルスーツ12機

航宙機12機

モビルスーツ支援移動システム12機

兵装

31㎝3連装速射収束圧縮高圧増幅光線砲3基9門

57㎜4連装近接防護レーザー機銃96基384挺

外付け式ミサイルランチャー2基

 

旧式化しつつある改金剛型の後継艦、単艦で長距離航海や索敵任務や強行偵察を遂行するため近接防護火器を充実させた

 

スヴェトラーナ級航空駆逐艦

全長155m

全幅28m

モビルスーツ4機

兵装

10.5㎝連装速射高圧増幅光線砲3基6門

57㎜4連装近接防護レーザー機銃12基48挺

57㎜連装近接防護レーザー機銃12基24挺

ミサイルランチャー1基

艦橋後部4連式VLS1基

 

秩父型に随伴するために建造されたモビルスーツ搭載型の航空駆逐艦




ということでSEED DESTINY開幕です


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追撃ガーティ・ルー

アーモリーワン近海ミネルバ艦橋

 

中津「グラディス艦長、先程スヴェトラーナが逃走するボギーワンを捕捉した、どうやらデブリにまぎれて追跡を撒こうとしている、グラディス艦長どうするのかね?私としては快速自慢のアーガマらに包囲してもらいたいが」

 

タリア「ですが、それでは戦力の分散に」

 

中津「なるが、この先はデブリ地帯だ、艦隊行動は難しい。それも俄作りの混成艦隊ではなおさらだ。それにアーガマ級やスヴェトラーナ級はタフだそう易々と撃沈されん」

 

タリア「とはいえスヴェトラーナ級は駆逐艦、ボギーワンの火力相手では」

 

中津「確かに………ならアーガマを左翼に右翼にはニカーヤを展開させ正面はこのミネルバとスヴェトラーナ、マインリフを置いて半包囲するのはどうか」

 

タリア「それならば」

 

中津「ではそれでいこう」

 

アーガマとニカーヤを分離させた本隊ではマインリフモビルスーツ隊とザク1機が艦隊直掩、スヴェトラーナモビルスーツ隊とミネルバ隊4機の計8機がボギーワン追撃と決まった

 

 

デブリ地帯

 

発進したスヴェトラーナのモビルスーツ隊4機はミネルバモビルスーツ隊4機に僅かながら先行していた

 

南部忠岡大尉「そこの赤いザク、心配すんな。アーガマやニカーヤからもモビルスーツが出てるから敵の数倍の戦力がいるからな」

 

ルナマリア『は、はい』

 

モビルスーツ隊を指揮するは前大戦にも参加し経験豊富な南部忠岡大尉であった

 

 

 

ミネルバ艦橋

 

バート「モビルスーツ隊、ボギーワンまで1400」

 

アーサー「未だ針路も変えないのか?どういうことだ?」

 

チェン・ジェン・イー「何か作戦でも!?」

 

中津「妙だな、気づかれていないわけでもないだろうし」

 

マックレーネ「確かに、ここまで動かないのは」

 

アスラン「ハッ!?デコイだ」

 

中津「してやられたか」

 

タリア「しまった」

 

 

 

 

南部「この嫌な予感は、まさか各機散開!!」

 

ビシューーンビシューーン

 

ドカーーン

 

ルナマリア「ショーン!?」

 

南部「くっ、待ち伏せかスヴェトラーナ応答願う、我敵のモビルアーマーの待ち伏せを受けた」

 

四季島パイロット1「ジャン!後ろだ」

 

ジャン・クロニクル「な、く、くそ」

 

ビシューーン

 

ドカーーン

 

南部「くそ、ジャンが」

 

ビシューーンビシューーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

突如の奇襲に戦列を乱すモビルスーツ隊

 

 

ミネルバ艦橋

 

バート「ボギーワン、ロスト!」

 

アーサー「何ぃ!?」

 

メイリン「ショーン機もシグナルロストです!

イエロー62ベータに熱紋3!これは…カオス、ガイア、アビスです!」

 

タリア 「索敵急いで。ボギーワンを早く!」

 

中津「なんということだ、」

 

バート「ブルー18、マーク9チャーリーに熱紋!ボギーワンです!距離500!」

 

アーサー「ええッ」

 

バート「更にモビルスーツ2」

 

タリア「後ろ?」

 

中津「罠だったか、私の直感も鈍ったもんだ」

 

タリア「アンチビーム爆雷発射、面舵30、トリスタン照準。」

 

バート「駄目です!オレンジ22デルタにモビルスーツ!」

 

タリア「機関最大!右舷の小惑星を盾に回り込んで!」

 

ミネルバブリッジ一同「うわぁぁ!」

 

タリア「メイリン!シン達を戻して。残りの機体も発進準備を!」

 

メイリン「はい!」

 

中津「マインリフにもモビルスーツを出すように伝えろ、頭を抑えられていては何もできんぞ」

 

メイリン「わ、わかりました」

 

タリア「マリク!小惑星表面の窪みを上手く使って直撃を回避!」

 

 

アーガマ艦橋

 

アドルフ・ノア「何!?敵はミネルバの方か、前進しているリックディアス隊を急がせろ、対空監視厳にジムⅡ隊発進急げ」

 

 

 

ニカーヤ艦橋

 

ルージュ・カナーネ「何?前方にドレイク級2隻?」

 

オペレーター「はい」

 

カナーネ「妙だな、前方のドレイクに通信を」

 

オペレーター「ドレイク級ミサイル発射」

 

カナーネ「回避、下げ舵5近接防護、それと広域通信、ドレイク2隻の攻撃を受けたとオープン回線で喋り続けろ」

 

操舵手「下げ舵5」

 

通信士「広域通信開始します」

 

カナーネ「主砲照準、モビルスーツ隊攻撃開始」

 

 

 

レイ・グッドマン大尉「各機敵のモビルスーツだ、食われるなよ」

 

ニカーヤパイロット1『敵はストライクダガー2機』

 

バシューンバシューンバシューン

 

 

カナーネ「2機?4機でなく?」

 

オペレーター「はい」

 

カナーネ「周辺警戒厳にせよ、GMⅡ第3小隊を呼び戻せまだ!いるぞ」

 

砲術長「敵ドレイク2隻とも撃沈」

 

カナーネ「よろしい、にしてもストライクダガーとは海賊か?」

 

副長「わかりません、ですが海賊を偽装している可能性もあります」

 

カナーネ「そうか、まあよい、警戒厳にしろ。ここで沈む訳にはいかん」

 

 

ミネルバ艦橋

 

中津「何!?ドレイク2隻だと、………この嫌な予感、バート索敵官、スヴェトラーナとマインリフの位置は!?」

 

バート「待ってください、本艦からみてマインリフがイエロー41スヴェトラーナがイエロー59」

 

この瞬間中津の脳裏に敵の策が浮かび上がる

 

中津「しまった、敵の狙いはスヴェトラーナとマインリフか!?」

 

 

ミネルバを援護するため全力で砲撃を敢行するマインリフとスヴェトラーナ、しかしその2隻に魔の手が伸びる

 

マインリフ艦橋

 

艦長「主砲照準、ボギーワンに当たらなくてもいい、主砲牽制3斉射」

 

砲術長「照準よし」

 

艦長「撃て」

 

ドドヒューーンドドヒューーンドドヒューーン

 

艦長「右回頭15度、後部VLS開け対艦ミサイル撃て」

 

ドドドドン

 

ヒューーーーウ

 

ドカドカドカドカーーン

 

艦長「当たらんか」

 

オペレーター「敵機出現!6時上方レンジ2」

 

艦長「6時方向!?レンジ2だと」

 

オペレーター「はい」

 

艦長「近接防護!!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

オペレーター「直撃来ます」

 

ドンドンドンドン

 

艦橋内「「「う、うわぁーーー」」」

 

 

スヴェトラーナ艦橋

 

艦長「マインリフが!?」

 

オペレーター「敵機こちらに来ます!」

 

艦長「近接防護だ!、ミサイルランチャー対MSミサイル装填、装填次第撃て近寄らせるな!!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーン

 

オペレーター「ダガー1機撃墜、もう1機来ます!」

 

艦長「主砲高速射モード!上部スラスター吹かせ、焼き付いても構わん!!」

 

ドドヒューーンドドヒューーンドドヒューーンドドヒューーン

 

ドカーーン

 

オペレーター「敵機撃墜!」

 

艦長「マインリフは!?」

 

通信士「通信不通」

 

艦長「発光信号は?」

 

通信士「応答無し」

 

艦長「ミネルバに通信、我マインリフ救援二向ウと」

 

副長「よろしいので?」

 

艦長「見捨てるわけにもいかん」

 

 

 

南部「くそ、この機体では」

 

ジム改も悪い機体ではない。スラスターの増設や射撃管制システムの変更にOS更新により前大戦時の主力機GMやジムコマンドに比べて機動力は5%、肩部にミサイルポッドの装備を可能にするなどの強化されていたが所詮はGMの改装機体、セカンドシリーズのガンダム3機を相手にするには約不足としか言えなかった

 

南部「くそ、落ちろ、堕ちろよ、このまま宰相閣下を落とさせるわけには」

 

 

アウル・ニーダ「うざいな、そろそろ落ちろよ」

 

アビスが南部のジム改を撃とうとした瞬間

 

ドカーーンドカーーン

 

シン「な、なんだ!?」

 

スティング・オーグレ「新手だと!?」

 

 

アポロ・ベム「待たせたな南部大尉」

 

南部「ベム少佐!?アーガマ隊、来てくれたのか」

 

 

島昭次「ザフトの連中はいくつか食われたか、落ちろ」

 

アポロ「スヴェトラーナ隊とミネルバ隊下がれ!後は俺たちアーガマ隊とニカーヤ隊が受け持つ!」

 

南部「しかし!」

 

アポロ「とにかく下がれ、その機体であの3機には勝てんぞ!」

 

南部「…………了解した、スヴェトラーナ隊全機戻るぞ!」

 

 

アウル「逃がすかよ!ここで死ねえーー!!」

 

 

 

アポロ「やらせんぞ」

 

パスパスパス

 

ドカーーンドカーーンドカーーン

 

アウル「ふうせん!だと」

 

アポロが乗るリックディアスから放たれたのはダミーバルーン、このダミーバルーンにはビーム撹乱剤が充填されていた

 

ビーム撹乱剤により拡散させられるビーム、ニカーヤのリックディアス隊やネモ隊もばらまき始めたことによりビームを無効化され追い込まれ始める3機、ここにダメ押しと言わんばかりにアーガマのネモ隊8機が散弾バズーカを装備して戦場に現れた、それどころか

 

アーガマ艦橋

 

アドルフ・ノア「そうだ、被害を恐れず前進、ビーム撹乱膜をばら撒け!」

 

 

船体のあちこちをデブリにぶつけながらもアーガマが随伴のジムⅡ隊とともに前進、ビーム撹乱剤をばら撒きながらモビルスーツ隊を援護したが

 

 

ネオ・ロアノーク「四季島め、やってくれるな、リー、ガーティ・ルーを彼らのところに近づけろ、四季島の新型はこっちで相手する」

 

リー『しかし』

 

ネオ・ロアノーク「やるしかないでしょ、生き残るためにはさ。とにかく一撃与えればそれで済む。頼むぞ、最悪俺が戻ってこなくても離脱しろよ」

 

リー『た、大佐!?』

 

 

アーガマ艦橋

 

オペレーター「敵MA急速に近づく」

 

ノア「対空防御!ジムⅡ隊で迎撃」

 

57㎜レーザー対空砲とジム隊の射撃がネオ・ロアノークの操るエグザムを襲う

 

ビューーーーンビューーーーンビューーーーンビューーーーン

 

 

ネオ「なんつう濃密な対空砲火だ、喰らえ」

 

ドンドン

 

 

ミネルバ艦橋

 

中津「遅かったか、グラディス艦長、流石に無理か?」

 

タリア「艦のことを考えると……、」

 

中津「致し方無しか、アーガマに繋いでくれるかね?」

 

タリア「メイリン、つなげる?」

 

メイリン「は、はい」

 

中津「手酷くやられたなノア中佐」

 

ノア『申し訳ありません閣下』

 

中津「勝敗は兵家の常、次がある、アーガマはこのまま損傷したマインリフと共に地球に進路を取り第3輸送戦隊を警護しながら富士宇宙港にて整備を受けた後地上試験を行ってくれ、あとマインリフは飛梅に預けていくように」

 

ノア『ハッ!!』

 

 

 

同日ユニウスセブン宙域

 

『全機設置完了』

 

サトー「これで、全てが変わる、この偽りの世界で笑う者たちよ、これが我らの怒りの剣だ」

 

『我らの嘆きを載せ羽ばたけ箱舟よ』

 

『サトー、艦艇の準備も終わったぞ』

 

サトー「そうか、感謝するアドゥ提督。にしてもいいのか?貴様は下手をすれば祖国をオーブを撃つことになるぞ」

 

アドゥ『問題はない、我らはすでに国を追われた身、何がアスハだ、国を焼いた責任すら取らぬものらが、裁きをくださねばならん』



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世界を穿つ剣

これ後でタグにキャラクロスオーバーつけるべきかな


ユニウスセブン近隣

 

戦艦ミョルニル艦橋

 

アドゥ「ユニウスセブンが動いたか」(見ているか、忌々しいアスハを打ち払う剣が進むぞ)

 

ユニウスセブンが地球に向かったとの報告は各国にパニックを齎した。連合各国は月から艦隊を出撃させたがとうてい間に合うはずもない。プラントもジュール隊を始めとする部隊を派遣、四季島帝國宇宙海軍も地球に向かっていた第3輸送戦隊の護衛艦8隻護衛空母1隻を派遣、これに随伴していたアーガマも針路を変えた、そして飛梅駐留艦隊から戦艦サン・ドミンゴ、パーシヴァル空母ホースルック巡洋艦3駆逐艦12隻特務工作艦オーレスが出撃後続も次々と出撃、またザフト艦ミネルバも向かっていた

 

 

ミネルバ艦内

 

 

中津「にしてもまさかユニウスセブンが動くとは」

 

マックレーネ「はい」

 

中津「艦隊は?」

 

マックレーネ「予定では出羽型戦艦サン・ドミンゴを旗艦に出羽型戦艦パーシヴァル雲龍型空母ホースルック村雨型巡洋艦鞍馬、エルゼ出雲型巡洋艦アドラー陽炎型駆逐艦8隻秋月型駆逐艦4隻モビルスーツは48機それにアーガマと護衛艦8隻護衛空母海鷹モビルスーツは48機展開します、そして先程ミネルバ、ニカーヤと合流した村雨型巡洋艦夕霧、磯風型駆逐艦ハーゲ、ウェルリンこれが動ける全てです」

 

中津「にしてもこの時期にユニウスセブンが動くとは、偶然とも考えられんが」

 

マックレーネ「………まさか」

 

中津「アズラエルが引退してジブリールが後についたからな、あの過激派だ何をやるかわからんぞ」

 

マックレーネが絶句していると

 

通信が入る

 

メイリン『中津閣下、先行したジュール隊がアンノウンと接敵しました、すぐブリッジに』

 

中津「なんと、今向かう」

 

 

 

ユニウスセブン宙域

 

ザフトパイロット1「う、うわぁーーー」

 

ドカーーン

 

ディアッカ・エルスマン「とにかく下がれ、くそなんなんだよこいつら!」

 

 

 

イザーク・ジュール「ゲイツのライフルを射出する、ディアッカ、メテオブレイカーを守れ。俺も出る」

 

艦長「隊長!?」

 

イザーク「ボルテールとルソーは前に出すぎるなよ。ミネルバや他の部隊、それに四季島艦隊も時期に来る、それまで現状を維持しろ」

 

 

 

 

戦艦サン・ドミンゴ艦橋

 

艦内で通信士の悲鳴のような声が響く

 

通信士「提督!!!」

 

アレクサンドル・ビュコック「艦隊増速、それと艦首収束圧縮高圧増幅光線砲のチャージを。表面を焼くくらいしかできんが少しでも剥離させよ。オーレスにも準備させろ」

 

砲術長「了解」

 

ビュコック「ホースルックに打電、モビルスーツ隊発進用意。戦闘宙域突入と同時に発進」

 

「「「了解」」」

 

ビュコック(にしても何者だ?ユニウスセブンを動かすなど…)

 

 

 

ユニウスセブン宙域近郊の暗礁地帯カーペント隊旗艦ナスカ級ジョン・ロック艦橋

 

オペレーター「隊長、ユニウスセブンにてジュール隊アンノウンと戦闘中の模様」

 

ジョナサン・カーペント「なんだと!?モビルスーツ隊発進急げ、ジュール隊を援護するんだ」

 

カーペントが指示を出したその瞬間艦左舷にいたローラシア級プロティノスが爆沈した

 

艦長「何!?」

 

カーペント「なんだ!?何がいったい!」

 

オペレーター「オレンジ、アルファー20にアンノウン艦隊数5!!急速に近づく」

 

カーペント「艦隊左90度回頭怯むな撃ち返せ!!」

 

バシューーーンバシューーーンバシューーーン

 

艦長「隊長!このままでは、敵は暗礁地帯を盾として使っています」

 

カーペント「そんなことはわかっている、テロリストごときに負けるな撃ち返せ!!!」

 

ドカーーン

 

「左舷スラスター破損!!姿勢制御が!」

 

「僚艦との通信途絶!!」

 

「残存艦本艦のみです!!」

 

カーペント「な、なんなんだ、何なのだ!!!これは!!!」

 

ドカーーンドカーーンドカーーンドカーーーーン

 

 

ミョルニル艦橋

 

艦長「ザフト艦隊壊滅です。それと後衛20隻合流しました」

 

オペレーター「ザフト艦隊の残骸後方に四季島艦隊」

 

アドゥ「大物が来たな、よし全艦砲撃撃て」

 

バシューーーンバシューーーンバシューーーンバシューーーンバシューーーンバシューーーンバシューーーン

 

 

戦艦サン・ドミンゴ艦橋

 

索敵士「前方にザフト艦隊の残骸多数」

 

艦長「何!?」

 

ビュコック「……………砲戦用意。全艦艦首エネルギーシールド最大出力、来るぞ!」

 

エネルギーシールド展開完了とアドゥ艦隊の砲撃の到着はほぼ同時であった

 

ドカーーンドカーーンドカーーン

 

ビュコック「被害は!?」

 

通信士「全艦健在」

 

ビュコック「敵の数と艦種は!?」

 

索敵士「艦種不明。いやライブラリーに該当艦種無し、数15」

 

ビュコック「こやつらがユニウスセブンを動かした連中か!!砲撃、主砲3斉射撃て」

 

ビュコックが手を振り下ろすと同時に各艦の高圧増幅砲が火を吹く

 

ドドヒューーンドドヒューーンドドヒューーンドドヒューーンドドヒューーンドドヒューーン

 

 

アドゥ「被害報告!!」

 

オペレーター「駆逐艦ジョンコーネル轟沈、戦艦レコン・キスタ戦列を離れる」

 

艦長「巡洋艦マルトー大破」

 

アドゥ「怯むな撃ち返せ、例の部隊は!?」

 

オペレーター「到着まで後10分!!」

 

アドゥ「なんとしても持たせろ」

 

「戦艦リベンジェンス前に出ます」

 

「駆逐艦クローバー敵艦に体当たり、…………爆沈しました」

 

アドゥ「…………見事だ、その犠牲無駄にはせんぞ」

 

 

 

 

サン・ドミンゴ艦橋

 

通信士「駆逐艦ハーフェン轟沈、駆逐艦ハッテ戦列離脱」

 

ビュコック「少数だがなかなか手強いのう、それにこの布陣、両翼を広げて半包囲、いやそれにつられて我々の戦列を広く薄くする気か?………まさか!全艦周辺警戒!敵の別働隊が来るぞ!!」

 

索敵士「上方レンジ3に小型艇多数」

 

ビュコック「対空防御!!近寄らせるな」

 

ビュコックの激と共に各艦の57㎜レーザー対空砲が火を吹く

 

ビューーーーンビューーーーンビューーーーンビューーーーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

 

アドゥ「クッ!!だがこの艦隊を足止め出来ればユニウスセブンは」(ここまでの粘り強さ、そして老練さは貴方ですかビュコック提督、アスハを…無能な政府を嫌って居られた貴方がなぜここに)

 

 

ビュコック「拙いな」

 

従卒「すぐに入れ直します」

 

ビュコック「うん?…………コーヒーではない、戦局じゃ、完全に足を止めさせられた」

 

参謀長「如何なさいますか?」

 

ビュコック「どうにもならんな。敵は我々より戦艦の数で勝っておる、単艦の能力では負けてはおらんが、これは厳しいな…ミネルバに現状を伝えてくれ」(この戦い方、そしてあのカラーリング、お主かアドゥ、儂の教え子よお主は救われなかったのだな)

 

通信士「了解」

 

 

ミネルバ艦橋

 

中津「そうか…………テロリストに艦隊が」

 

マックレーネ「にしてもこれ程の規模を持つテロ組織とは」

 

タリア「とにかく本艦はこのままニカーヤらと共にユニウスセブンに向かいます」

 

中津「にしてもこれほどの組織がねえ、敵の艦種はわかるかね?」

 

メイリン「未確認の艦とのこと」

 

中津「どこの連中だ」

 

バート「これは、上方から所属不明艦接近」

 

タリア「艦種は!?」

 

バート「熱紋照合、オーブのイズモ級」

 

カガリ「なんだって!?なぜここに」

 

バート「イズモ級発砲!!本艦にです」

 

タリア「回避!!」

 

中津「メイリン通信士、護衛艦隊に撃沈を許可すると伝えろ」

 

メイリン「は、はい」

 

カガリ「待ってくれ!中津宰相、これは何かの」

 

中津「手違いだと!?アスハ代表、すでに発砲しているのにかね!?」

 

マックレーネ「夕霧発砲」

 

マックレーネが静かに告げると同時に艦首を敵艦に向けた夕霧の28㎝艦首収束圧縮高圧増幅光線砲が青白い光を発しながら放たれた

 

ドドドヒューーーーーン

 

ドカーーーーン

 

艦首から貫かれ撃沈されるイズモ級、しかし最後に放たれたミサイルがミネルバを襲う

 

タリア「迎撃」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーン

 

マックレーネ「キャ!」

 

中津「マックレーネ!?」

 

ドサ

 

タリア「!?中津宰相!?」

 

デュランダル「!軍医を」

 

中津「わ、私のことはいい、………まずはユニウスセブンをどうにか………ぐふぁ」

 

吐血する中津、その瞬間医務室から軍医が飛んできた、運ぶ前に応急処置をする軍医

 

中津「全治にどのくらいかかる?」

 

軍医「宰相閣下は不死身であられますな、所見ですが肋骨が折れております」

 

中津「そうか、私の墓にはそう書き入れてもらおう、で完治はどのくらい」

 

軍医「2ヶ月はかかります、すぐに医務室に」

 

中津「いや、今から戦闘だ。ここで応急処置を頼む」

 

マックレーネ「閣下!?医務室に」

 

中津「いい。頼む、軍医よ」

 

軍医「わかりました、しかし無理と判断すれば医務室に」

 

中津「それでいい、苦労をかけるな」

 

軍医「患者様のご厄介事には慣れております、これでもザフト建軍前から船医をやっておりますので」

 

中津「そうか…………長いのだな」

 

艦橋で中津の治療が進む中戦況は動くミネルバ隊4機とニカーヤ隊12機がユニウスセブンに到着さらにアーガマを旗艦とした第3輸送戦隊護衛隊のモビルスーツ隊36機もユニウスセブンに到着、戦線の巻き返しを経った

 

 

ジョセフ・コーナー「海鷹隊各機敵が見えたぞ、2機1編隊で叩き落とせ」

 

 

ディアッカ「四季島の援軍か!!よし押し返せ」

 

 

 

アドゥ「サトーの方の戦局が悪くなっているか、同士ジョロニモの部隊を投入させろ」

 

 

 

ユニウスセブン秘匿係留地

 

戦艦マルティーノ艦橋

 

ジョロニモ「よし、偽装解除!くたばれクラインの犬、主砲撃て!!」

 

ジョロニモの号令により赤く塗装されたナスカ級1隻ローラシア級2隻にアドゥ艦隊にもいた新型の巡洋艦2隻が設置されかけていたメテオブレイカーを破壊するために出現した

 

 

イザーク「ナスカ級だと!?テロリストめどこからあんなものを」

 

 

シン「クソオォォォ、また戦争がしたいのかよアンタ達は!!!」

 

ドカーーン

 

テロリスト1「戦争をまたする?、違うなこれは天罰だ」

 

テロリスト2「そうだ、ここで散った命の嘆きを、それを忘れた不忠義者に対する怒りの一撃ぞ!!!」

 

 

 

ミネルバ艦橋

 

バート「ユニウスセブン内からナスカ級1ローラシア級2アンノウン2出現、全てテロリスト艦隊と思われます」

 

アーサー「ええええぇ!!!」

 

デュランダル「なんだと!!」

 

中津「ま、マックレーネ」

 

マックレーネ「閣下!!」

 

中津「合流した第4戦艦戦隊と駆逐隊を………ユニウスセブンに向かわせよ………それで敵艦隊を、排除するのだ」

 

マックレーネ「はい!」

 

 

指示を受けた第4戦艦戦隊と2個駆逐隊計12隻は最大船速でユニウスセブンに進出

 

第4戦艦戦隊旗艦戦艦グライフ艦橋

 

エドワード・ルーマン少将「最大船速!急げよ、なんとしてもあれを止めるんだ!!」

 

 

マルティーノ艦橋

 

ジョロニモ「なに!?新手の四季島艦隊だと!!!」

 

索敵士「はい!数12」

 

ジョロニモ「そうか、砲撃戦用意、最大射程で砲撃!!!当たらんでもいいぞ」

 

砲術士「当ててやりますよ、同士」

 

バキューーーンバキューーーン

 

ビシューーン

 

戦艦扶桑艦橋

 

艦長「あの距離で当ててくるのか」

 

副長「エネルギーシールド出力安定」

 

砲術長「射程圏内に入りました」

 

艦長「戦隊司令部は!?」

 

通信士「砲撃を開始せよと」

 

艦長「撃ち方、始め!!!」

 

その号令とともに戦艦隊の41cm3連装圧縮高圧増幅光線砲が火を吹いた

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

 

ジョロニモ「怯むな撃ち返せ!!」

 

バキューーーンバキューーーン

 

 

ルーマン「全軍に伝えろ、我が部隊が敵艦隊を抑えているうちにメテオブレイカーを設置しろと」

 

通信士「了解」

 

 

ルーマン戦隊がジョロニモ艦隊を抑えたことによりメテオブレイカーの設置は進む、そしてついに

 

ザフトパイロット2『設置完了』

 

ザフトパイロット3『起動確認』

 

ドドドドドドドドドドドドドド

 

ドカーーーーンドカーーーーンドカーーーーン

 

 

アドゥ「やってくれたな、ザフトめ。なんとしても前方の艦隊を片付けろ、これ以上ユニウスセブンを砕かせるな」(おのれおのれおのれ!!!!また邪魔をするか四季島!!!

忌まわしきアスハが戻るのを妨害せず復興に手を貸すなど、赦さぬ、オーブをアスハを焼いたあと貴様らも焼き払ってくれるわ!!!!)

 

 

ビュコック「やってくれたか。よし砲火を集中しろ、畳み掛けるぞ!」(中津宰相、貴方に救われた私の命、少しはあなたのお役に立てているのでしょうか)

 

元オーブ軍人の2人、片やテロリストに組みし世界を焼かんとし、片や四季島に亡命し艦隊を率いて世界を守らんとする。2人共アスハを国を焼く原因を作った者たちを憎む気持ちは大いにある。しかし片や誰にも救われず、片や中津に救われた。もはやこれは意地のぶつけ合いであった

 

 

アドゥ艦隊編成

 

ゼバレウス級戦艦9隻

 

ガーゼベルク級巡洋艦12隻

 

カットリー級駆逐艦24隻

 

別働隊

 

小型艇36艇

 

 

ビュコック艦隊編成

 

出羽型戦艦2隻

 

雲龍型空母1隻

 

出雲型巡洋艦1隻

 

村雨型巡洋艦2隻

 

秋月型駆逐艦4隻

 

陽炎型駆逐艦8隻

 

工作艦1隻



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燃える世界、2人の提督の戦い

6千文字、なんでここまで長くなったのか、私にはわからない


ユニウスセブン近郊宙域戦艦ミョルニル艦橋

 

バシューーーンバシューーーンバシューーーン

 

ドカーーーーン

 

オペレーター「巡洋艦ジットラン轟沈!」

 

参謀長「艦隊の損耗率が上がってきております。このままでは…」

 

アドゥ「くそ、まだ無理か」(流石はビュコック教官、伊達に長年指揮はしていない。だが、同士ジョロニモの艦隊も危うい、このままでは…切るか切り札を!)

 

「小型艇部隊壊滅!!!」

 

アドゥ「仕方ない…戦艦カサドラニスに打電、二の矢を放てと」

 

参謀長「よろしいので!!!?あの部隊は………」

 

アドゥ「ここで抜かれるよりはよい。それにさっさと切り上げてユニウスセブンに向かわねば同士ジョロニモの艦隊がもたんぞ!」

 

アドゥは迷う

 

アドゥ(このままビュコック教官の艦隊を釘付けにしたとしても厳しいことには変わらんが、それに打ち破ることは釘付けにするよりも難しい)

 

後世の歴史家、そして戦略家はこの時カサドラニス隊をアドゥ艦隊にではなくジョロニモ艦隊に送ればユニウスセブン落下の被害を拡大させれたと言うものは多いが、その場合ビュコック艦隊が保有するオーレスの61インチ超大型重エネルギー複合魚雷4本がユニウスセブンに叩きつけられることになった。これは核ミサイルには及ばなくとも相当な破壊力を持っていた

 

 

四季島帝國宇宙海軍戦艦サン・ドミンゴ艦橋

 

ビュコック「まだ堅いか、ユニウスセブンの破砕状況は?」

 

参謀長「未だに2割と」

 

ビュコック「………そうか、拙いのう、まだ2割、衛星軌道と地上のシルバーシャークで少しは砕けると思いたいが、あまり大きければ砕けるもんも砕けんぞ」

 

参謀長「閣下、ならば少し攻勢を強めますか?」

 

ビュコック「出来れば無駄な死人は出したくないんじゃがな、仕方ないかのう。………攻撃を強めよそれと巡洋艦隊は艦首砲のチャージを行え、チャージし終わるまでこの艦とパーシヴァルで戦線を支えきるのじゃ!」

 

索敵士「敵の新手です!」

 

ビュコック「なんじゃと!?」

 

参謀長「規模は?」

 

索敵士「ネルソン級戦艦6新種の巡洋艦2、ドレイク級護衛艦12と武装輸送艦12です!」

 

参謀長「地球軍だと!?」

 

観測士「熱紋からネルソン級戦艦の1隻はカサドラニスです」

 

艦長「カサドラニス…確か低軌道会戦で大破、放棄された艦ですな」

 

ビュコック「儂としてはジャンク屋が後ろにおるとは考えたくないんじゃがな…」

 

参謀長「閣下、どうなさいますか?戦力的に劣勢になりました」

 

ビュコック「耐えるしかあるまい、ルナツーや各地からの増援を待つしか…」

 

通信士「これは…閣下!」

 

ビュコック「どうした?」

 

通信士「友軍です!飛梅や各地の基地からの増援が!」

 

ビュコック「なんじゃと!?」

 

ビュコックのもとに駆けつけたのはカーラ少将やジョリス准将ら何名かの将校達が率いる出羽型戦艦摂津、モーニングランド、金剛型戦艦三笠、朝日、薩摩型戦艦薩摩、月夜、村雨型巡洋艦筑紫、加古、フェアウェイ、クリームポープ、出雲型巡洋艦ランドリーズ、ブロードライン、浪速型巡洋艦浪速、ランドスター、グリッチ、秋月型駆逐艦8隻陽炎型駆逐艦12隻磯風型突撃艇24隻大鷹型空母大鷹、沖鷹で混成された新旧混合艦隊であった

 

ミッチェル・カーラ少将『ビュコック中将ご無事で?』

 

ビュコック「なんとかじゃがな、カーラ提督来援感謝するぞ」

 

カーラ『戦艦摂津以下艦隊、ビュコック提督の指揮下に入ります』

 

ビュコック「カーラ提督、ちょうど手数が足りなかったとこじゃ」

 

 

カーラ艦隊が加わったことにより戦局は動く。戦艦の数では未だに四季島艦隊が負けているが正面火力は四季島艦隊が圧倒していた。アドゥ艦隊の主力たるゼバレウス級戦艦の正面指向可能門数は主砲6門副砲3門、ネルソン級戦艦が主砲4門。対する四季島宇宙海軍の出羽型は主砲6門金剛型9門薩摩型主砲9門副砲6門と門数では勝っていても総合火力面で遂にアドゥ艦隊は敗北を決することとなる

 

アドゥ「敵に援軍か。ならば勝てずと全艦陣形転換、!撃ちまくれ」

 

 

ビュコック「敵もやる気じゃな、砲火を集中しろ!撃ち負けるなよ」

 

アドゥとビュコックの艦隊戦が佳境に入り始めた時、ユニウスセブンで交戦を続けるジョロニモ艦隊も終わりが近づいていた

 

ユニウスセブン、ジョロニモ艦隊旗艦ナスカ級マルティーノ艦橋

 

「機関出力低下!」

 

「ミサイル全弾消耗!」

 

「左舷SIWC全滅!」

 

「ダメージ・コントロール急げ!!」

 

「艦下部で火災発生!」

 

ジョロニモ「残存艦は、何隻だ?」

 

オペレーター「………本艦が最後です」

 

オペレーターの小さくか細い声が艦内に響くなかジョロニモが口を開く

 

ジョロニモ「そうか、そうか、皆逝ったか、私も……」

 

ジョロニモがいいかけたとき運命の一弾がマルティーノに突き刺さる

 

ドカーーーーン

 

艦長「ぐはぁ!」

 

副長「艦長、ハッ、し、司令!!!」

 

生き残った副長が見たものは艦橋内に倒れ伏し血を流すジョロニモの姿であった

 

副長「司令!!!司令!!」

 

ジョロニモ「…………副長か、か、艦、艦長は?」

 

副長「………戦死なさいました。閣下は脚が完全に潰れておりますぞ」

 

ジョロニモ「そ、そうか、副長、貴様の報告は、何時も正確だな、いつも助かっていたぞ、だが今回は、無理だ、助かりそうにない、…………拳銃を貸せ、私のは使い物に、ならん」

 

副長「ジョロニモ司令、しかし…」

 

ジョロニモ「どうせ、助からぬのだ…………ならばいっそ、楽に」

 

副長「…………介錯いたします」

 

ジョロニモ「撃ったら退艦しろ、最期の、命令だ」

 

副長「はい、失礼します」

 

副長はそう言うとジョロニモに拳銃を向け、撃った

 

パン

 

ゴア・ジョロニモ、ユニウスセブン会戦にて座乗艦内にて副長の手を借り自死。享年37歳であった

 

妨害を排除した四季島艦隊は攻撃を強める

 

ルーマン「ありったけのミサイルと魚雷を撃ち込め!少しでも削るのだ!!」

 

パスパスパスパスパスパス

 

ドカドカドカドカーーーン

 

艦長「司令、ミサイルが欠乏寸前です!」

 

ルーマン「構わん、使い果たせ!」

 

艦長「ですか………」

 

ルーマン「ここでミサイルを惜しむのと地球が焼かれるのでは価値が違う!」

 

艦長「………失礼しました」

 

ルーマン「構わん」

 

ミサイルと魚雷を叩き込み続けるルーマン戦闘団であったがやはり破砕には至らない。衛星軌道のシルバーシャークやミサイル衛星も攻撃を開始するが表面を少し削ることしかできていなかった

 

そしてアドゥ艦隊にも

 

 

アドゥ「くそ、まずいぞこれでは!」

 

参謀長「閣下!左翼のガバディ提督の部隊が戦艦ルガール巡洋艦カスティリャ、クリグラウゼと駆逐艦4隻まで撃ち減らされました」

 

アドゥ「なんと!!?僅かな間に過半数を喪ったか」

 

これは増援として来たビッテンフェルト艦隊の攻撃であった、まさに猪突猛進とでも言える猛攻により左翼は崩壊寸前に陥っていた

 

ビッテンフェルト艦隊旗艦戦艦モーニングランド艦橋

 

ビッテンフェルト「撃ちまくれ!そのまま食い破るのだ!!!」

 

艦長「照準よし」

 

ビッテンフェルト「撃て!!撃て!!撃ちまくれ!!」

 

ドドヒューーンドドヒューーンドドヒューーン

 

戦艦モーニングランド、三笠、朝日を中心とするビッテンフェルト艦隊は熱したチーズを裂くがごとくアドゥ艦隊左翼を突き崩した

 

アドゥ「くそ、戦艦バララステに繋げ!」

 

通信士「通信繋がります!」

 

アドゥ「ガドレイ!!左翼に貴様の隊を向かわせろ!あそこを抜かれると半包囲されかねん!!!」

 

ガドレイ『了解しました』

 

 

ガドレイ隊旗艦戦艦バララステ艦橋

 

ガドレイ「続け、奴らを入れるな!」

 

バシューーーンバシューーーンバシューーーン

 

ビッテンフェルト「やるな、テロリストめ、よし、全艦総攻撃だ!このまま眼前の敵部隊を叩き潰して敵を一網打尽にするのだ!!」

 

オイゲン参謀「閣下!!他の隊と共同せねば!!!」

 

ビッテンフェルト「駄目だそれでは敵を取り逃がすぞ!!!!」

 

オイゲン「しかし!」

 

ビッテンフェルト「貴様の言うことも一理あるが、今は攻撃だ。心配するな、ケツはビュコック提督が持ってくれる」

 

オイゲン「なら良いのですが…」

 

安全策を進言するオイゲンを言いくるめた事でビッテンフェルト艦隊の攻撃は加速する

 

ドドヒューーンドドヒューーンドドヒューーンドドヒューーン

 

ドカドカドカドカーーーン

 

ガドレイ「くそ、陣形を再編しろ!」

 

副官「ダメです!被害が大きすぎて…」

 

「護衛艦ロド轟沈!」

 

「護衛艦ゴアリス爆沈!」

 

「仮装巡洋艦ランテファーム通信途絶!」

 

「護衛艦シュミー航行不能!」

 

「戦艦マレーネ大破!」

 

「仮装巡洋艦ランダグリーレ轟沈!」

 

「なんでこうなる!?数はこっちが上なのに!」

 

艦長「怯むな、撃ち返せ!」

 

副長「仮装巡洋艦ファーゼンが漂流、ぶつかります!!!」

 

艦長「上昇!!下部スラスター吹かせろ!」

 

「ぶ、ぶつかるぞ!!」

 

ガガガガガガ

 

ドカーーーーン

 

艦長「ダメージレポート!」

 

「左舷下部アンテナ群全滅!」

 

「て、敵艦隊突貫してきます!!」

 

ガドレイ「げ、迎撃しろ!!」

 

「ダメです!」

 

「ちょ、直撃来ます!!」

 

ドカーーーーン

 

「う、うわぁーーー!」

 

ガドレイ「こ、こんなところでぇ!!!!」

 

ドカーーーーンドカーーーーンドカーーーーンドカーーーーン

 

 

戦艦ミョルニル艦橋

 

オペレーター「戦艦バララステの………撃沈を確認…」

 

アドゥ「そうか…………」

 

参謀長「閣下、戦列が…」

 

「右翼旗艦戦艦ディケイオス轟沈!」

 

参謀長「マトレ提督は!?」

 

「僚艦の巡洋艦べートライは脱出者を確認していないと」

 

参謀「なんてことだ…」

 

参謀長「クソ!!!」

 

アドゥ「仕方ない、全艦密集陣を取れ!敵を跳ね除けるのだ!!」

 

 

左翼を食い破られ右翼旗艦を喪い密集陣を組むアドゥ艦隊。しかしそれはさらなる窮地に追い込まれる事となる

 

 

ビュコック「………ここじゃな、全艦ありったけのビームとミサイルを敵に叩きつけろ!!!!」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

パスパスパスパスパスパス

 

ビュコック指揮下の全艦からビームとミサイルを雨霰と受けたアドゥ艦隊は次々と撃沈艦を増やしていった

 

アドゥ「………ここまでか」

 

参謀長「閣下、一度引いて態勢を」

 

アドゥ「通信回線を敵旗艦に繋げ」

 

参謀長「閣下!!?」

 

アドゥ「早くしろ」

 

通信士「りょ、了解」

 

 

 

ビュコック「敵から通信じゃと?」

 

艦長「はい」

 

ビュコック「………繋げ」

 

 

アドゥ『………やはり教官でしたか。お久しぶりです、ビュコック教官』

 

ビュコック「やはりお主じゃったかアドゥ候補生。あの時、オノゴロが焼けた時オーブで別れたきりじゃな………なぜ、なぜテロリストになった!!」

 

アドゥ『私もなる予定はなかった、忌まわしきアスハが政権を取るまでは!!!』

 

ビュコック「恨んでおるのか、アスハを」

 

アドゥ『当たり前です、国を家を家族を焼いた原因を作ったアスハを赦すことなど』

 

ビュコック「そうか、……アドゥ候補生、いやウォーガン・アドゥ、降伏しろ。無駄死は教えておらんぞ」

 

アドゥ『教官。ご好意には感謝しますが、私は腐っても武人、テロリストになったからは覚悟の上です。では失礼、先に逝って宴席の支度をしますので』

 

艦長「通信途切れました」

 

ビュコック「……」

 

参謀長「閣下、ご指示を」

 

ビュコック「………」

 

参謀長「閣下!!」

 

ビュコック「………そうじゃな参謀長」

 

そういうとビュコック提督は手を振り下ろし

 

ビュコック「全艦砲撃」(………先に宴席の支度をしておるか…まだ先は長いぞ、儂が行くまでに酔っ払っておるなよ、教え子よ)

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

 

 

アドゥ(教官、すみません。お世話をおかけしました)

 

ドカーーーーーーーン

 

 

参謀長「敵艦隊の壊滅を確認」

 

ビュコック「………そうか、陣形再編。ユニウスセブンに向かう」

 

アドゥ艦隊を破ったビュコック艦隊は損傷艦をジョリス准将に預け最大船速でユニウスセブンに向かう

 

 

ユニウスセブン宙域

 

ルーマン「ミサイルは!!?」

 

砲術長「残弾無し、閣下!!」

 

ルーマン「メテオブレイカーは!?」

 

通信士「残数2」

 

参謀「これでは砕ききれません」

 

通信士「これは、友軍です!!ビュコック提督の艦隊が来援しました」

 

ルーマン「来てくれたのか」

 

 

ビュコック「オーレスに打電!銛を放てと」

 

ビュコックの命令で61インチ魚雷がユニウスセブンに突き刺さる。これによりユニウスセブンの破砕率は史実と同程度まで進んだが、

 

ルーマン「限界高度か」

 

 

ビュコック「最後に主砲3斉射、ミサイルと魚雷は速射。残弾を残すなよ」

 

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

パスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパス

 

 

 

 

 

 

ミネルバ艦橋

 

タリア「議長、我々は決断すべきかと。救える命とそうでない命の選抜を」

 

デュランダル「あまり命に優劣をつけたくはないのだがな」

 

タリア「議長達は退艦を」

 

デュランダル「ミネルバはどうするのかね?」

 

タリア「艦首砲で少しでも削ります」

 

中津「グラディス艦長、私とマックレーネは残るよ」

 

タリア「しかし」

 

中津「今軍医と話したのだがね、まだ移乗には耐えれないそうだ、なら大気圏突入のほうが耐えれると言われてね」

 

タリア「………わかりました。アスハ代表、退艦を」

 

カガリ「私も残る」

 

タリア「わかりました。本職が最大の努力をし身の安全を保証します」

 

中津「そう言ってもらえると嬉しいよ、グラディス艦長」

 

タリア「大気圏突入用意。それとタンホイザー起動、破砕作業を行っている部隊に退避勧告」

 

 

勧告により各隊は帰還を始める、インパルスとザクを除いて

 

アーサー「えええ、インパルスと彼のザクが!?」

 

メイリン「はい、帰還していません」

 

中津「他の艦が、収容しているのでは、ないかね?」

 

メイリン「シグナルはユニウスセブンに」

 

タリア「………タンホイザー照準」

 

アーサー「ええええぇ、でもまだ2機が」

 

中津「2機よりも地球、そうだろう?グラディス艦長。それに運が、良ければどうにでもなる」

 

タリア「はい、アーサー早くしなさい」

 

アーサー「は、はいタンホイザー照準よし!」

 

タリア「タンホイザーてえぇぇぇぇ!!」

 

 

ドドドドドドドーーーーーン

 

中津「だ、だめか」

 

ガタン

 

マックレーネ「か、閣下!!!!」

 

軍医「この状態では移動は」

 

マックレーネ「とにかく治療を」

 

軍医「は、はい」

 

 

 

ユニウスセブン落下の被害は史実より低くなった。地上からシルバーシャークによる破砕作業と四季島第1水上艦隊の迎撃ミサイルや危険を承知で発進迎撃活動を行った超高高度迎撃航空隊により航空隊の被害も出たが、四季島の勢力圏では被害は最低限に抑えらこそしたが、地球全体の被害は莫大であった。

そして、テロリストの存在が表に出るとオーブに対する批判が高まった。

特に大気圏内突入時気を失い、目を覚ましていない中津宰相に一撃を与えたのがオーブのイズモ級と判明し、なおかつテロリスト艦隊率いていたのが元オーブ軍のウォーガン・アドゥであると判明したことにより、地球各地からの支援、特に四季島帝國からの支援はほぼないに等しかった。そして中津を乗せたミネルバはオーブに入国した。オーブに憎悪を抱くマックレーネ等を乗せて

 

 

ガドレイ隊

 

ネルソン級戦艦3隻

 

ガーゼベルク級巡洋艦1隻

 

ドレイク級護衛艦6隻

 

仮装巡洋艦6隻



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導火線に火はついた

四季島帝國宇宙海軍第1輸送戦隊旗艦護衛艦弦月艦橋

 

「物資投下コースに乗った」

 

艦長「投下用意、マチャース司令よろしいですかな?」

 

カレン・マチャース大佐「構いません、全艦投下!」(これでこの隊だけでも3回目、切りがない。6個輸送戦隊を総動員しても物資は足りない、いつまで続くというのよ…いくらルナツーやコロニーに物資があるからと言って、このままでは………)

 

ユニウスセブン落下から3日地球各地には四季島帝國宇宙海軍による物資の空間投下が行われていた、しかし標準型輸送艦1隻で20万トン1戦隊12隻240万トンの補給物資も地球全土に投下すれば微々たる量であった

 

 

ルナツー司令部

 

斯波氏定大将「キャゼルヌ中将、厳しいことを言うがまだ足りん」

 

キャゼルヌ「ですがすでにルナツーの備蓄は…」

 

斯波「それはわかっているが、………はてさてどうしたものか」

 

キャゼルヌ「コロニーの備蓄を放出するしか…」

 

斯波「仕方ない。キャゼルヌ中将、各コロニーの備蓄とソロモンや各地の基地の備蓄を確認してくれ」

 

各地の余剰備蓄約1200万トンがかき集められたさらに地上から最新鋭の50万トン級輸送艦36隻がルナツーに向け出港、そのまま物資を投下しないのは輸送艦に投下能力が無いためであった

 

キャゼルヌ「これでも足りない…全く地球の連中はどれだけ物資を要求してくるんだ!」

 

 

地球全土の大半が被災した今回の事件、特に欧州では落ちた破片により発生した津波により沿岸部農業地帯が浸水、そして塩害が発生し回復までは年単位の時間がかかることになった。それにより食料の不足は決定的となり四季島帝國に対する食料支援要請は日に日に増加した

 

そして時間断層工廠と隣接する時間断層農場では毎日数百トンの穀物が生産されていたが、全くと言っていいほど不足していた

 

 

四季島帝國帝都時の離宮

 

デイムロラン「メリアーネ、いくら言われてもこれ以上の増産は現状出来ない、時間断層の増設はお父様が居られなければキケンが大きすぎる」

 

メリアーネ「わかってるけど、でもやらなければ、国内の穀物はどうにかなるとしても他国への援助が…」

 

デイムロラン「もらって当然という顔をする連中にくれてやることはない、とにかく量を絞らせて、でないと破綻するわよ!!!」

 

 

四季島による物資投下により食料支援は少しずつ減少した。それに対する世界の反応はあまりなかった

 

 

ジブリール私邸

 

ロード・ジブリール「また減ったのか。仕方ないとはいえ、どうにもならん。にしてもこんな時に中津宰相意識不明とは、運がない。それにオーブ、あの忌々しい国家が!!!」

 

パリーン

 

ジブリールの怒りも最もであった、連合参謀本部の見解ではアドゥ艦隊の妨害がなかった場合ビュコック艦隊は早急に到着し破砕作業に参加してユニウスセブンの82%を破砕できたと結論づけられていた

 

中津が倒れたことで四季島帝國の政情は混乱。特に宰相府秘書官部と各省庁の跳ねっ返りが激突し、特に反宰相派の急先鋒たる外務省は外務次官が宰相解任を声高々に主張するほどであった。それに対して皇帝シモン1世は強権を発動し外務次官を解任、しかし混乱は収拾しなかった。そうこうするうちに、オーブよりマックレーネ首席秘書官が帰還、これには反宰相派が震え上がることになる。

帝國憲法の宰相に関する条項では宰相が病欠などで政務不能の場合その代行は首席秘書官と明記されていた。そしてマックレーネの二つ名は宰相府の猟犬…猟犬に慈悲を求めることはできなかった、

 

帰国したマックレーネは宮廷警察、憲兵、宰相府情報統括局を総動員し反宰相派、特にその中でも強硬的な者たちを現代日本で言うところの外患誘致罪もしくは内乱罪として検挙。拘束したその中には宇宙海軍第5艦隊司令官ジョン・ジーク・ブルトハウゼン中将や同艦隊参謀長エドワード・クレランボー少将、第2機動艦隊副参謀長ウィリス・ウォーカ・クロイスト准将、設立予定の第1機動遊撃艦隊司令官の白原氏平中将、同艦隊副司令官ミカ・ドナス・ケーンマン少将と参謀の大半といった、宇宙海軍の実働部隊を率いる提督達やそのスタッフすら検挙拘束された。

各職の後任としては第5艦隊司令官はアレクサンドル・ビュコック中将(現飛梅第2駐留艦隊司令官)が新旗艦として改安芸型戦艦リオ・グランデと共に着任。第1機動遊撃艦隊司令官は先のユニウスセブン沖会戦でアドゥ艦隊の一翼を崩しアドゥ艦隊包囲殲滅のきっかけを作ったとして昇進したフリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト中将(現第3地球周回艦隊司令官)が新旗艦として改安芸型高速戦艦ケーニヒス・ティーゲルと共に着任するとともに艦隊の戦艦と空母が高速型に変更した。そして……

 

数日後オーブ首長国連邦ミネルバ艦内医務室

 

中津「………………う、こ、ここは」

 

ナース「!!気づかれましたか!宰相閣下、せ、先生を」

 

軍医「お気づきになられましたか閣下」

 

中津「私は、何日寝ていた?」

 

軍医「約1週間です」

 

中津「そうか、マックレーネは?」

 

軍医「すでに帰国なされました」

 

中津「そうか。すまぬも、う少し寝るとするよ」

 

軍医「はい」

 

 

中津目覚めるの報は政務不安をおこした四季島帝國の反宰相派の壊滅とともに知れ渡った

 

ミネルバ艦内医務室

 

タリア「中津宰相閣下、お怪我の方は」

 

中津「まだ痛むが一時期よりはよい。随分と腕のいい軍医だな彼は」

 

タリア「ならよいのですが」

 

中津「すまんが四季島本国に通信回線をつなげるかな?」

 

タリア「落下の影響で通信に乱れが」

 

中津「………そうか」

 

 

中津の意識が戻るとともにオーブ首長国連邦から自国の脱走兵により負傷させたことに対する謝罪の使者としてユウナ・ロマ・セイランが訪れていた

 

ユウナ「ご回復、おめでとうございます、中津閣下」

 

中津「そちらもご婚約おめでとうと言うべきかなセイラン殿」

 

ユウナ「…、はい」

 

中津「………あまり、上手く行っていないのかな?まあ夫婦間の話は昔から馬に蹴られるという、踏み込んではならんな」

 

ユウナ「いえ、カガリは彼女は恥ずかしがり屋。そうでした、本題ですが、此度は我が国から脱走した兵士がこのような怪我を負わせたことの謝罪に参りました。大変申しわけありませんでした」

 

そういうとユウナ・ロマ・セイランは頭を下げた

 

中津「………頭をあげたまえ、ユウナ・ロマ・セイランよ。この件は脱走した兵士によるもので貴国が関わっている証拠は薄い。まあ、あの未知の艦艇をどこが造ったのかはわからんが貴国ではないのだろうな」

 

ユウナ「はい、我が国ではないと思われます」

 

中津「そうか、貴国ではないとするとどこなんだろうね。あれだけの艦隊を作れるのは、考えたくないのだがな、して貴国の被害は?」

 

ユウナ「沿岸部は大波で相当、支援もなかなかあの件で届かぬ状況です」

 

中津「そうか、あまりよろしくない状況だな。支援に関しては私の方で手を回しておこう」

 

ユウナ「ありがとうございます」

 

 

中津とユウナ・ロマ・セイランの会談ののち四季島本国から中津の身辺警護と本国帰還のための護衛艦共に来た輸送船数隻による支援物資輸送が開始された。地球の復興が始まったがブルーコスモスが播いた反プラント感情は少しまた少しと高まり始めた。そんな時ユーラシア連邦の護衛艦がデブリベルトで放棄された造船ドックを発見、そこにはテロリスト艦隊に所属していた戦闘艦と同系列の艦艇の残骸や未完成の船体を発見。そしてこれの開発建造にザフト及びプラントが手を貸した証拠があると、ユーラシア連邦は世界に発表した

 

 

ユーラシア連邦の発表は世界に激震を走らせた、そして地球各地で反プラントデモが発生。謀略を主張するプラントに対して懲罰をと叫ぶ民衆、そんな中中立的立場からプラント、四季島、連合各国による調査をしてはどうかと、四季島帝國政府は提案するも、もとより対四季島帝國感情が悪かった東アジア共和国はこの件に四季島帝國が関係していると発言、対して四季島帝國は東アジア共和国に対する支援の中止を宣言すると同時に謝罪を要求したが東アジア共和国側は四季島帝國に対して

『軍事施設に対しての立ち入り調査』

『軍備解体』

『政府解体』

『賠償金の支払い』

を請求した。

 

対して四季島帝國政府は言い掛かりとし、3個水上艦隊を領海ギリギリの位置に展開させ宇宙空間に第4艦隊と空間降下猟兵部隊も展開し臨戦態勢を整えた。

 

これに驚いたのは引退したムルタ・アズラエルら前大戦時四季島の中立維持のために尽力したブルーコスモスの元老達であった。そしてブルーコスモスの現盟主ロード・ジブリールも反四季島を唱え始めた下部組織や構成員達の締め上げを行い始める。全員の考えは一つ、『四季島帝國の永続的な中立姿勢の維持』であった。

 

しかし反四季島、反コーディネーターの坂を転がり始めた民心を止めることはできず、遂に統制を取っていたロード・ジブリールの暗殺とブルーコスモス元老院に対するクーデターによりブルーコスモス新盟主劉孟権により宣戦布告が決定、月基地から主力艦隊がプラントに向けて出撃、そして東アジア共和国、旅順、大連から水上艦隊が発進、さらに前大戦で生き残ったアルテミスからもルナツーに向け艦隊が出撃、狙いはルナツーに貯蔵されている食料などの物資であった

 

オーブ首長国連邦軍港四季島帝國MS航空戦闘母艦ザンドリフ艦橋

 

参謀長「クライスラー少将、開戦間近と」

 

メイビス・ラーナ・クライスラー「そのようですね。ミネルバに出港可能か聞いて下さい。あくまで本艦隊の目的はミネルバを無事にカーペンタリアに送り届けることです」

 

参謀長「ハァッ!」

 

 

翌日オーブ国防本部

 

ユウナ「ミネルバや四季島艦隊を領海ギリギリまで送り届けるために護衛艦を派遣しろ!」(にしても開戦って連合は本気か!?)

 

オーブ士官「ユウナ様、その後命令には従えません」

 

ユウナ「なぜだ?僕の命令だぞ!!」

 

カチャ

 

オーブ士官「貴方はここで囚われますからね」

 

ユウナ「なんのマネだ、これは反乱だぞ!」

 

オーブ士官「いえ、反乱ではありません、正義の、大義の執行です!!!」

 

ユウナ「………なるほど、アドゥを支援していたのは君たちか」

 

オーブ士官「連れて行け!」

 

この日ミネルバと護衛の四季島艦隊が出撃したあとオーブ各地で決起が発生、ユウナ・ロマ・セイランを中心にセイラン家や複数の氏族家が囚われた

 

オーブ士官「連合にミネルバ出港を伝えろ。護衛艦群出撃、さあ始まるぞ大戦が!」

 

 

ミネルバ護衛艦隊編成

 

マーティリナ級MS航空戦闘母艦1隻(MS24機航空機12機)

 

播磨型戦艦1隻

 

レデリス級防空巡洋艦2隻

 

夕顔型駆逐艦12隻

 

第1機動遊撃艦隊編成(所属艦、MS、航宙機は全て黒く塗装されている)

 

改安芸型高速戦艦1隻

 

改出羽型高速戦艦8隻

 

改出羽型高速MS航宙戦闘母艦3隻

 

妙高型高速巡洋艦12隻

 

陽炎型駆逐艦24隻

 

秋月型防空駆逐艦12隻




原作が音を立てて崩れていく、勢いでここまで書いたが、はたして私はこれを完結させられるのだろうか


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ギャラルホルンは鳴った

時は少し巻き戻り11月プラント沖に地球軍艦隊が展開対するプラント艦隊とプラント側に立ち参戦することを決めた四季島宇宙海軍は第1第6連合艦隊と3個の独立部隊を派遣、開戦に備えた、またルナツーにも2個駐留艦隊と在地艦艇で編成された特務警備艦隊、航宙親衛隊第2艦隊が展開

 

ルナツー司令部

 

斯波氏定「来るか」

 

丹羽長氏「はい、すでにアルテミスから発進したと」

 

斯波「そうか、全艦発進、ルナツー前面に展開、中央は駐留第1艦隊左翼に駐留第2艦隊、航宙親衛隊第2艦隊は右翼に展開、砲艦、ミサイル艇ら特務警備艦隊は中央後方に展開させよ」

 

丹羽「了解」

 

 

11月21日ルナツー前面に連合軍艦隊戦闘艦147隻揚陸艦20隻が展開対するルナツーの戦力は第1駐留艦隊60隻第2駐留艦隊40隻航宙親衛隊第2艦隊40隻、特務警備艦隊80隻の計戦闘艦220隻

 

布陣

 

地球軍は両翼に40隻ずつ、中央に67隻を展開させた

 

対して四季島は両翼40隻ずつ中央前面60隻中央後方に80隻と双方中央を厚くした布陣となった

 

 

 

総旗艦筑紫艦橋

 

砲術長「敵艦隊有効射程に入ります」

 

砲術長の言葉に斯波は手を振り下ろし叫ぶ

 

斯波「全艦主砲斉発、撃てぇ!!!」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

 

ドカドカドカドカーーーンドカドカドカドカーーーンドカドカドカドカーーーン

 

索敵手「敵艦隊からMS隊発進」

 

斯波「こちらもMSの発進用意、それと特務警備隊全艦敵MS隊に攻撃、ミサイルとビームを叩きつけてやれ」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

パスパスパスパスパスパス

 

ドカドカドカドカーーーン

 

まさか艦砲がこちらを向くとは思っていなかった連合軍MS隊はろくな回避運動を取れずにビームとミサイルにより隊列を崩されたそこに

 

大野「航宙機隊各機突っ込むぞ、続け!!!」

 

大野勝平大佐率いる航宙機隊104機が416発のAMSMを叩きつける

 

そして

 

斯波「MS隊発進、残り物で悪いが駆除させろ」

 

隊列と指揮系統をずたずたにされた連合MS隊にGMⅡやネモを主力とするルナツー駐留MS隊が襲いかかる

 

戸部喜次郎大尉「堕ちろ、卑劣漢共」

 

バシューーーンバシューーーン

 

四季島MSパイロット1「くたばれクソ野郎!!」

 

バシューーーンバシューーーン

 

連合MSパイロット1「怯むな、続け」

 

ドカーン

 

連合MSパイロット2「く、来るな、来るな」

 

バシューーーンバシューーーン

 

四季島MSパイロット2「狼狽え弾が当たるかよ」

 

ザシュ

 

ドカーン

 

航宙親衛隊第2艦隊旗艦戦艦カーラマイン艦橋

 

ウォレス・ホーガン中将「攻撃だ、敵陣の中央部に砲火を集中風穴を開けろ」

 

そこに冷静無比のホーガンが一点集中砲撃で連合右翼に猛圧を加えた

 

 

 

 

 

筑紫艦橋

 

丹羽「敵右翼が崩れ始めました」

 

斯波「そのようだな」(流石は航宙親衛隊といったところか敵左翼も崩れてはいないが脆くはなってきた)

 

 

両翼を崩され、中央が突出しはじめた連合軍では旗艦ネモネウス艦橋で司令官バウアー中将が指揮を取っていた

 

バウアー「MS隊を前に押し出せ、怯むな砲撃を続けろ」

 

参謀長「閣下両翼が完全に崩れております、このままでは包囲殲滅の危険が」

 

バウアー「多少の危険は承知の上だ、このまま中央を突き崩せ、両翼は装甲の厚い艦を前面に出して防御を固めろ」

 

通信士「右翼から如何に防御を固めるべきかと」

 

バウアー「なんのための陽電子リフレクターだ、それを盾に使うんだ……………全くその程度の事を中級指揮官が思いつかんとは、………だから速いといったのだ、まだ士官の質も確保できていないというのに、」(それにしても航宙親衛隊とやり合っている左翼のゲーレン准将とペッシェン准将はいいとしてもルナツー駐留艦隊とやり合っている最右翼のジェーマン准将の失態が目立つ、このまま押し切れればいいのだが、ミスしたな、一番外にはローガス准将を置くべきだった)

 

前大戦で多数の練達した熟練士官を喪い戦中にその穴を速成教育の士官が埋めた、それが紙面上戦力をもとに戻したに過ぎない、実数や戦闘能力面では質の強烈な劣化が連合軍を襲っていた

 

 

新装備の使い方やそれを生かした戦術を思いつくどころか、マニュアルに書いてある事にしか使えない士官が大量に存在したのが当時の連合宇宙軍の実態であった

 

そして初陣を迎える指揮官や艦長も少なからずいた、そんな彼等はこの戦況に狂乱に陥る可能性も高く、実際陥っていた

 

護衛艦グラディエーター艦橋

 

「護衛艦ゼアリズ轟沈」

 

艦長「………、と、突撃!!!」

 

「今なんと!?」

 

艦長「突撃だ!突撃するんだ!!!」

 

操舵手「りょ、了解!」

 

 

戦艦マルタ艦橋

 

オペレーター「ご、護衛艦グラディエーター突出」

 

艦長「なんだと」

 

副長「戦艦エゴリス、テルモピュライ、護衛艦ブラウン以下9隻それに続きます」

 

艦長「突撃命令は来ていないぞ、なぜ」

 

 

護衛艦グラディエーターを基点とした突撃は相対するルナツー第2駐留艦隊を押し戻した

 

戦艦テーベ艦橋

 

ジェーマン准将「敵が崩れたぞ、全艦突撃このまま押し崩せ」

 

参謀「しかし、司令部からの命令を待ったほうが」

 

ジェーマン「戦況が混乱しているのだ、とにかく突撃押し切ればいい!!」(そうだ、押し切れば俺は出世できる、正規艦隊の司令官として今よりも多い艦艇と大量の将兵を指揮出来るのだ)

 

 

 

ルナツー第2駐留艦隊旗艦戦艦サリッサ

 

カニンガン中将「………無様な、もう少し後退だ、敵を引きずり込むぞ」

 

参謀長「ハァッ!」

 

カニンガン「それとビーム撹乱膜をばら撒け囮ミサイルも前面に射出しろ、無駄な犠牲を払う必要はない、後突撃艇を移動させておけ」

 

 

戦艦アイゼンヘルツ艦橋

 

通信士「ジェーマン艦隊突出を続けます」

 

ローガス准将「何をしているのだジェーマンはこれでは我が艦隊の射線を遮っている」

 

参謀「如何がなさいますか?」

 

ローガス「艦列を整えながら後退、この狂乱に巻き込まれてたまるか」

 

参謀「了解」

 

「全艦後退」

 

 

戦艦テーベ艦橋

 

オペレーター「ローガス艦隊後退します」

 

ジェーマン「なんだと!?まあいい突撃しろ」(ジェーマンめ日和りやがったな、まあいい功績は俺が独り占めだ)

 

 

 

ジェーマン艦隊が突撃を開始するとルナツー第2駐留艦隊は戦列を整えながら後退、そして殺し間に招いていた

 

ドカーーーーーーーン

 

ジェーマン「なんだ!!どうした!?」

 

オペレーター「右側面より敵突撃艇多数襲来」

 

ジェーマン「なんだと!?艦隊右回頭」

 

参謀長「閣下!!ダメです、そうすれば我々は正面の敵に」

 

「戦艦コロッサス轟沈!」

 

「戦艦マイネンベルト通信途絶!」

 

「護衛艦ブラウン撃沈されました」

 

ジェーマン「…あ、あぁ」

 

参謀長「閣下!閣下!!」

 

ジェーマン「あ、さ、参謀長か」

 

参謀長「閣下、如何がなさいますか」

 

ジェーマン「こ、後退だ!!後退して艦列を立て直せ!!」

 

 

参謀長「ダメです後方にはローガス艦隊が」

 

ジェーマン「なら右に転身して敵の突撃艇部隊を突破しろ」

 

参謀長「しかし、戦列が伸び切りかけている現状では至難の技かと」

 

ジェーマン「ここで死ぬよりはいい、全艦右回頭!!急げ!!!」

 

 

艦隊の半数近くを喪い転身した

 

突撃艇T1号艦橋

 

永瀬晴朝大佐「よし全艦散開敵を通してやれ」(ようこそ次の殺し間に)

 

オペレーター「了解」

 

 

ジェーマン「敵が道を開けた!?よし、前進、このまま敵の側面を突き直せ」

 

ジェーマンがそう叫んだ時突如

 

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

ドカーーーーンドカーーーーン

 

ジェーマン「なんだ、何がいったい」

 

 

オペレーター「正面に敵の新手です」

 

 

それは嚮導巡洋艦オーロラを基点とした特務警備艦隊の中でも大型の艦艇をかき集めた挺身攻撃隊であった

 

嚮導巡洋艦オーロラ艦橋

 

ジェニー・ファッジ准将「主砲斉射、敵を突き崩せ!!」

 

「敵戦艦撃沈」

 

「駆逐艦ロバート戦列を離れる」

 

「突撃艇隊敵両翼より再度襲撃」

 

ファッジ「よし!!これで」

 

戦列を乱し転身を敢行したジェーマン艦隊はファッジ隊に足を止めさせられ両翼より突撃艇の攻撃を受け壊滅、これによりルナツー駐留第2艦隊はローガス艦隊に猛攻を仕掛ける

 

戦艦アイゼンヘルツ艦橋

 

ローガス「艦列を乱すな!陽電子リフレクターで壁を作り耐え抜け!!時期に本隊から援軍が来る」(兵達を騙すのは心苦しいが、にしてもジェーマンの馬鹿野郎が勝手に突出して全滅するなど)

 

副官「戦艦オクラホマ轟沈、戦艦アイダホ通信途絶」

 

「護衛艦ローガン爆沈」

 

「陣形崩れます」

 

連合軍右翼の崩壊に中央本隊も引き摺られるように崩壊を始めるのはすぐのことであった

 

 

空母ネモネウス艦橋

 

バウアー「怯むな!!陽電子リフレクター艦を前に出せ!各艦リフレクターに隠れながら上下運動を繰り返し反撃、陣形を立て直せ!」

 

「敵のMS隊接近」

 

バウアー「近接防御!!!残存MS隊は両翼に展開し敵の浸透を防げ!怯むな、ここは耐えろ!耐え抜き、勝機を見出すのだ!!」

 

 

バウアーの激により戦線を立て直し始める連合軍に対して四季島宇宙海軍は乱戦を避け数的優位を活かすために長距離からの集中的ビーム攻撃を徹底した

 

筑紫艦橋

 

丹羽参謀長「敵はまるで甲羅に籠もった亀のように防御しながらの攻撃を徹底しております、これによりも我が方は戦艦シュガーライフ、巡洋艦ベリーフォレスト、バッフェ、駆逐艦5隻が撃沈され

戦艦ブラウンシュガーが大破、巡洋艦オクシミリア、ケープベルト、グラッフェが戦列を離れました、他にも戦艦2隻巡洋艦5隻駆逐艦11隻突撃艇17艇ミサイル艇9艇が何らかの損傷により中破以上の判定を受けております」

 

斯波「なかなかやるものだ、MS隊と航宙機隊の被害は?」

 

丹羽「撃墜されたものはMS27機航宙機19機、帰投後廃棄処分判定はMS隊49機航宙機59機修理可能機体がMS57機航宙機19機となります」

 

斯波「手酷いな、特に航宙機隊は1個飛行隊強が失われたか、航宙機隊を呼び戻せ、この戦局では被害が馬鹿にならん」

 

丹羽「了解」

 

砲火を交え始めて12時間が経過すると双方一時補給のために陣を下げていた、この時何故連合軍がアルテミスもしくは月に撤退しなかったかは後の世の歴史家や軍事評論家によって解釈が分かれるが、一致していることはひとつあった、「ここで下がればあれだけの大被害を被ることははなかった」と

 

両軍が再度砲火を交えたのは日付が変わると同時であった

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

バシューーーンバシューーーンバシューーーン

 

2時間に渡る長距離砲撃戦は両軍に被害と言える被害を与えぬまま少し、また少しは油断する将兵が増えていた、そして2時17分

 

 

バウアー「、………突撃!!!本隊全艦敵陣を食い破れ!!!両翼は敵の両翼を抑え込める」

 

バウアーの激が飛ぶ

 

突如バウアーの直属艦隊57隻がルナツー駐留第1艦隊49隻に突撃、これに一瞬呆気に取られた斯波の命令は1つだった

 

斯波「総力戦だ!!全砲門開け特務警備艦隊も本艦隊上下に展開しありったけのビームとミサイルを叩きつけろ、両翼艦隊も攻撃を開始、特に両翼はその翼を伸ばし一挙敵艦隊を半包囲、殲滅せよ!!!」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

パスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパス

 

ドカドカドカドカドカーーーーン

 

なぜバウアーが突撃をさせたのか、それはバウアーにしかわからない、だが駐留第1艦隊は自艦隊より少なくその後方も警備艇等の小型艇で編成されていたのを見たバウアーが乾坤一擲の突撃を敢行したというのが後の評価であった

 

そしてバウアーの乾坤一擲の賭けは失敗に終わる連合軍の両翼が四季島宇宙海軍の両翼の圧力に耐えられなかったのだ

 

両翼を食い破られ包囲されるバウアー艦隊

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

パスパスパスパスパスパスパスパスパス

 

ドカドカドカドカドカーーーーン

 

バウアー「抜けなかったか、全艦後退しろ」

 

麾下の艦隊の過半数を喪い撤退を始めるバウアー艦隊を四季島宇宙海軍は逃がすはずがない

 

空母ネモネウス艦橋

 

「戦艦ザンデルリンク轟沈」

 

「戦艦クワイアッド通信途絶」

 

「護衛艦カール、護衛艦ファンゼント撃沈されました」

 

「空母オクシタリア轟沈、副司令官モネラ少将戦死!!」

 

参謀長「閣下…」

 

バウアー(すまんな、こんな拙い指揮で)「全速前進如何なる犠牲を払おうとも月に戻るぞ」

 

参謀長「アルテミスでなく!?」

 

バウアー「アルテミスから来るはずの後詰めがこんからな、多分そういうことだ」

 

参謀長「アルテミスが包囲されたなど」

 

バウアー(包囲で済んでいればよいのだがな、落ちているとは思いたくない)

 

 

バウアーの予想は当たったのか、それは次回分かるであろう

 

 

 

 

 

 

 

オーロラ型嚮導巡洋艦

全長152m

武装

15㎝有砲身型3連装高圧増幅光線砲3基9門

艦首魚雷発射管4

57㎜連装レーザー対空砲12基24門

 

 



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オペレーションディアーナ・シュート

ルナツー会戦同日ユーラシア連邦宇宙要塞アルテミス司令部

 

「空母ハーメルン発進します」

 

副官「ガルシア司令、よろしかったので、空母ハーメルン以下20隻だけを後詰めとして出してしまって、本部からの命令は全力出撃ですが」

 

ジェラード・ガルシア中将「構わんよ、全く、ここを空にして落とされでもしたらどうするのだ、本部のアホどもは」

 

副官「しかし、アルテミスの傘は鉄壁です」

 

ガルシア「前大戦の時私もそう思っていたのだがな………」

 

ガルシアの脳裏に前大戦でアルテミスの傘を破壊したブリッツの姿が浮かぶ

 

ガルシア「兎に角警戒を強めろ」

 

「「「了解」」」

 

 

ガルシアが警戒を強めるなか発進した空母ハーメルンを中心とした艦隊はアルテミスの索敵圏外にいた

 

増援艦隊旗艦空母ハーメルン艦橋

 

ジョセ・ムーア准将「全く、要塞司令は臆病者だ、全力出撃と言われているのに駐留艦隊15隻と増援艦隊27隻をアルテミスに留め置くなど、帰還してたら本部に言いつけてやる」

 

参謀長「閣下、滅多なことは言わぬほうが」

 

ムーア「何が滅多なことか!!!」

 

オペレーター「先見艦ボーアからレーダが接近する艦影を捉えたと」

 

ムーア「味方か?」

 

参謀長「こんなところに?」

 

オペレーター「ボーアから通信です、繋ぎますか?」

 

ムーア「繋げ」

 

ヴェーゼ艦長『ボーア艦長のヴェーゼ少佐であります』

 

ムーア「艦長間違いなく接近しているのだな」

 

ヴェーゼ『間違いありません、敵だと推測されます』

 

ムーア「馬鹿な!ここはアルテミスの警戒線に近いのだぞ我軍の領域である、兎に角味方だ確認しろ」

 

ヴェーゼ『………しかし、予定には』

 

ムーア「………通信を切れ、確認するまで通信をつなげるな!!」

 

ヴェーゼ『閣下、お待ちを!』

 

通信士「通信切れました」

 

ムーア「よし前進」

 

参謀長「よろしかったので?」

 

ムーア「構わん!」

 

 

 

護衛艦ボーア艦橋

 

ヴェーゼ「通信は!繋がらないのか!?」

 

通信士「繋がりません」

 

索敵士「所属不明艦接近、もうすぐ目視圏内です」

 

ヴェーゼ「さて何が来る」

 

観測士「あ、アレは!」

 

ヴェーゼ「そんな馬鹿な!」

 

索敵士「艦種識別、四季島帝國宇宙海軍アキクラス!!!後続も多数確認!!」

 

ヴェーゼ「せ、戦闘用意!!それと司令部に報告!」

 

通信士「ダメです!!通信繋がりません!」

 

副長「敵艦隊発砲」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

ヴェーゼ「迎撃しろ!撃ち返せ」

 

副長「了解、ミサイル撃て!!」

 

パスパスパスパスパスパスパスパスパス

 

副長「直撃来ます!!」

 

ヴェーゼ「く、クソタレが!!」

 

ドカーーン

 

戦艦リオ・グランデ艦橋

 

艦長「敵先見艦撃沈」

 

参謀長「ビュコック提督、このまま前進を?」

 

アレクサンドル・ビュコック中将「うむ、全艦最大船速少々迂回して敵の左側面を衝く」

 

「「「了解」」」

 

ビュコック(にしても儂が正規艦隊の司令官とは、大分出世したもんじゃ)

 

 

ムーア艦隊旗艦空母ハーメルン艦橋

 

ムーア「先見艦からの通信は!」

 

通信士「ありません」

 

ムーア「なんだと!!!くそ俺の命令を!無視したのか!!」

 

レーダー士「左舷に反応あり艦隊クラス」

 

ムーア「何!?」

 

参謀長「先程先見艦が確認した部隊でしょうか?」

 

ムーア「友軍か、問い合わせろ」

 

この状態でもムーアはこの艦隊が友軍であり、護衛艦ボーアのヴェーゼ艦長が命令無視をしていると思いこんでいた

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

ドカーンドカーンドカーンドカーン

 

ムーア「な、なんだ何が起きた!!!?」

 

艦長「左舷の艦隊から攻撃です」

 

ムーア「馬鹿な!!こっちは味方だぞ」

 

参謀長「閣下、もしや、アレは敵では」

 

ムーア「そんなことがあるかここはアルテミスの警戒圏内だぞ、どこの馬鹿だ通信を繋げろ」

 

通信士「駄目です、電波妨害酷く通信繋がりません」

 

観測士「艦種識別、アレは!……、四季島帝國宇宙海軍デワクラスの宇宙戦艦です!!!」

 

ムーア「馬鹿な!!何を言っている、そんなはずないだろ!!!」

 

参謀長「閣下反撃せねば」

 

ムーア「そ、そうだな攻撃開始、MS隊MA隊発進」

 

「戦艦ターンボア轟沈」

 

「MS隊発進します」

 

「空母ホークウッド轟沈、MS隊は半数が発艦」

 

 

 

連合軍MSパイロット1「くそ、落ちろ」

 

バシュバシュバシュ

 

四季島MSパイロット1「当たらんよ、落ちろ」

 

バシューーーンバシューーーン

 

ドカーン

 

連合軍パイロット2「敵は速いこの旧型ダガータイプでは太刀打ちできん」

 

確かにタガーLやストライクダガーカスタムはダガータイプとしては高性能であったが所詮ダガー、高機動高性能なリック・ディアスを中心とする第5艦隊MS隊の機動戦闘にはなすすべがなかった

 

リオ・グランデ艦橋

 

ビュコック「ここが決め場所じゃな、全艦ありったけのビームとミサイル敵に叩きつけろ」

 

艦長「了解、全砲門撃て」

 

ビュコックの激に第5艦隊全艦60隻から大量のビームとミサイルがムーア艦隊に叩きつけられた

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

パスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパス

パスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパス

 

ドカドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカドカーーーーン

 

この猛攻により旗艦空母ハーメルンは轟沈アルテミスに帰投出来たのは僅か3隻であった

 

 

アルテミス司令部

 

ガルシア「警戒レベルを更に上げろ、全艦隊発進用意、MS、MA隊もだ!!

敵が来るぞ」

 

副長「あ、アルテミスの傘をと、閉じれば!!」

 

ガルシア「味方を見捨てるのか!!貴様は!!」

 

オペレーター「MS隊発進します」

 

馬鹿なことを口走る副官を見ながら前大戦で戦死した前任者の優秀さを改めて思いさらされるガルシア、彼を喪ったことはどれだけの損失かを思いながらも彼の指揮は苛烈で冴え渡る

 

ガルシア「全砲台起動、ヘルダート発射用意、囮ミサイルもだ!敵は近いぞ」

 

「ヘルダート発射用意よろし」

 

「全砲台オールグリーン」

 

「MS隊全機発進完了」

 

「駐留艦隊全艦展開完了」

 

展開完了するとほぼ同時に護衛艦3隻が隊列を崩しながら敗走してきた、そしてそれを追い抜く速度で戦艦ケーニヒス・ティーゲルを旗艦とする第1機動遊撃艦隊と第1第2装甲艦隊が突っ込んできた

 

副長「あ、アルテミスの傘を閉じろ!!!」

 

ガルシア「閉じるな!!!!!

撤退艦は降下

全砲台攻撃開始」

 

馬鹿なことをまた口走る副官に怒りを覚えながらも指揮を取るガルシア、いつものなんとも言えない雰囲気を吹き飛ばし精力的に指示を出すガルシアにあっけ取られながらも指揮に従い戦闘態勢を取るアルテミス司令部要員達

 

「撤退艦隊降下完了」

 

ガルシア「全砲台敵最先頭に砲撃を集中」

 

「狙点固定よし」

 

ガルシア「全砲撃て」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

パスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパス

 

 

 

戦艦ケーニヒス・ティーゲル艦橋

 

フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト中将「………!?いかん全艦上昇!!!」

 

艦長「え!?」

 

ビッテンフェルト「敵の動きが早いぞ!!」

 

グレゴーン・グレーブナー「急上昇だ全艦に伝えろ!」

 

リヒャルト・オイゲン「第1第2装甲艦隊に伝えるように」

 

通信士「了解!」

 

警告は遅くそして軽く受け止められた

 

 

第2装甲艦隊旗艦重装甲戦艦レ・ディタリア艦橋

 

カルロ・ペルサーノ中将「急上昇だと!?そんなことする必要はない前進だ、なんのための重装甲だ」

 

参謀長「前進すべきです」

 

ペルサーノ中将「そうだ、前進だ、いや突撃だ!!!」

 

 

ケーニヒス・ティーゲル艦橋

 

通信士「駄目です!第2装甲艦隊はこちらの静止を受け入れません!」

 

グレープナー「閣下」

 

ビッテンフェルト「………致し方無し、第1装甲艦隊に救助の用意をするように伝えろ」

 

このビッテンフェルトの選択は間違ってなかった

 

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

収束圧縮高圧増幅光線砲を手本に開発された連合軍の切り札陽電子収束砲であった、必要なエネルギー量と整備性からアルテミスに4門配備されただけであったがその1発がペルサーノの座乗艦レ・ディタリアに直撃した

 

レ・ディタリア艦橋

 

「装甲艦バトレア轟沈」

 

「敵弾多数来ます!!!」

 

ペルサーノ「怯むな艦首シールド出力上げろ」

 

「間に合いません!?」

 

「直撃来ます」

 

ペルサーノ「シールド出力上げ、いや回避だ!!回避!!!」

 

「間に合いません!!」

 

ドカーーーーーン

 

ケーニヒス・ティーゲル艦橋

 

観測士「………レ・ディタリア轟沈、司令官ペルサーノ中将戦死」

 

ビッテンフェルト「全艦分散して突撃だ、穴を開けろ!!!」

 

ビッテンフェルトの突撃は最良の選択であった、陽電子収束砲のチャージ時間が長いということを一瞬にして見抜いたビッテンフェルトの野生の勘は素晴らしかった

 

 

ガルシア「………チャージ時間が長いことを見抜かれたか、怯むな1個艦隊は叩き潰せたのだMS、MA全機奮闘せよ、落ちたとしてもよい、敵を1兵でも死地に送り込め」

 

パスパスパスパスパスパスパスパスパス

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

「艦隊の過半数が撃沈されました」

 

副官「閣下、いかがしますか!」

 

ガルシア「怯むな、撃ち続けろ」

 

第1機動遊撃艦隊は被害を受けながらもアルテミスに取り付いた、そして揚陸部隊を降ろし始めた

 

「敵兵侵入」

 

「白兵戦になります」

 

ガルシア「白兵戦準備急げ!それと私にもライフルを」

 

「閣下、こちらを」

 

ガルシア「うむ、逝くぞ」

 

 

 

 

上陸した装甲擲弾兵部隊は次々と抵抗する連合軍を撃滅

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ワルツァー・パーシヴァル准将「どんな状況だ!?」

 

装甲擲弾兵1「敵の抵抗が増えてきております、どうやら敵司令官のジェラード・ガルシア中将が指揮を取っているようです」

 

パーシヴァル「面倒だな、外の敵を対処すれば第1第2装甲艦隊の揚陸部隊も到着する、それまで少しずつ敵を削れ」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーン

 

装甲擲弾兵2「閣下!身を低く」

 

その瞬間衝撃がアルテミスをおそった

 

装甲擲弾兵3「閣下!!第1第2装甲艦隊が突入しました」

 

パーシヴァル「よし、総員突撃」

 

 

連合兵「閣下、もはや」

 

ガルシア「……………総員退去だ」

 

ガルシアは退去中に装甲擲弾兵数名を射殺し奪い取った片手剣で8人を切り捨てたがその後2個中隊に包囲される降伏した

 

遂にアルテミスは陥落したのであった




皆様今年は良いお年でしたか?
今年は私的に色々忙しかったです、就職やらPixivでのイベントやら、実りある年でありました
では皆様良いお年を


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激闘のプラント沖会戦

あけましておめでとうございます(相当遅刻)
本年もよろしくお願いします


ルナツー、アルテミス会戦同日プラント沖

この日四季島宇宙海軍第1艦隊旗艦アンドロメダ艦橋にて山南修第1艦隊司令官兼第1第6連合艦隊司令長官兼プラント救援軍司令官が開戦の報告を聞いていた

 

山南修「そうか。全艦発進、戦闘用意!」

 

このとき山南の元には2個正規艦隊120隻3個独立部隊60隻が隷下にあった各艦隊編成は

1個正規艦隊が

戦艦9隻

MS航宙戦闘母艦1隻

MS母艦2隻

巡洋艦12隻

駆逐艦36隻

MS120機(第1艦隊は+48機)

航宙機36機

1個独立部隊が

戦艦3隻

MS航宙戦闘母艦1隻

巡洋艦4隻

駆逐艦12隻

MS24機

航宙機12機

 

これによりも山南の隷下には戦艦27隻MS航宙戦闘母艦5隻MS母艦4隻巡洋艦36隻駆逐艦108隻MS324機航宙機108機

 

そしてプラントに向けて航行していた第2警備艦隊と第5輸送戦隊と在プラント大使に与えられていた大使隷下の艦艇やプラント駐留部隊も戦列に参加することになった

 

12時17分四季島・ザフト連合艦隊出撃、陣容は

四季島艦隊

総旗艦兼第1艦隊旗艦安芸型旗艦級大型戦艦アンドロメダ

安芸型旗艦級大型戦艦3隻

出羽型航宙戦艦28隻

改出羽型戦闘母艦6隻

翔鶴型航宙機MS母艦1隻

雲龍型航宙機MS母艦3隻

大鷹型護衛空母2隻

出雲型航宙巡洋艦28隻

村雨型航宙巡洋艦16隻

球磨型哨戒型航宙巡洋艦2隻

陽炎型航宙駆逐艦80隻

秋月型航宙駆逐艦40隻

占守型護衛艦16隻

伏見型航宙砲艦3隻

磯風型宙雷艇12艇

隼型航宙ミサイル艇4艇

合計

艦艇244隻

MS492機

航宙機120機

MP48機

 

ザフト艦隊

総旗艦航宙母艦ゴンドワナ

ナスカ級高速MS巡洋艦29隻

ローラシア級MSフリゲート57隻

ジーランディア級MS護衛艦24隻

合計

艦艇111隻

MS746機

 

両軍合計

艦艇355隻

MS1238機

航宙機120機

MP48機

 

対する地球連合軍の戦力は3個機動艦隊を投入

総旗艦アガメムノン級上海

アガメムノン級空母15隻

ネルソン級戦艦45隻

ドレイク級護衛艦120隻

補給艦50隻

艦艇230隻

MS1680機

 

 

 

 

アンドロメダ艦橋

 

山南修大将「数が多いな」

 

田沼意次中将「しかし艦艇数では我が方が勝っております」

 

山南「確かに数は勝っているよ参謀長。しかし知っての通りこっちの艦隊は俄作りの混成艦隊、うちと第6は演習したことがあるが残りは今日がはじめましての艦隊、それにザフトとの共同も未経験、戦争は数と言うが、これじゃあな」

 

田沼「では艦隊を分けますか?」

 

山南「兵力分散の愚は避けたいが、………取り敢えずプラント駐留部隊と第2警備艦隊を極軌道に廻すか」

 

田沼「よろしいので?」

 

山南「正面は分厚いが極軌道はナスカ級3隻とローラシア級6隻ジーランディア級4隻だけだからな、そこを突かれると手痛い被害を受ける」

 

田沼「なるほど」

 

 

両軍艦隊の布陣が終わり、遂に会戦が始まる、

 

先に動いたのは四季島艦隊であった

 

山南「全艦艦首砲照準、撃てぇ!!!!」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

戦艦、戦闘母艦、巡洋艦に装備された艦首収束圧縮高圧増幅光線砲は艦自体を砲身とすることで通常以上の射程を獲得していた、それは連合軍艦隊の射程の倍を誇っていたのだった

 

 

連合軍旗艦空母上海艦橋

 

観測士「敵艦隊発砲!!」

 

黄老延中将「間合いが遠いわ」

 

ドカドカドカドカドカーーーーン

 

「戦艦ランド轟沈」

 

「護衛艦ファーゼン、護衛艦龍弦轟沈」

 

黄老延「な、何だと!?奴らの砲はここまで届くのか」

 

参謀長「閣下ご指示を」

 

黄老延「全艦最大船速、MS隊発進用意だ!急げ!!!」

 

「「「了解!」」」

 

 

艦首収束圧縮高圧増幅光線砲は速射こそ出来ないがザフトや連合の艦艇の主砲と同程度の発射速度を誇っていた、これにより連合軍艦隊がMSを発進させるまでに戦艦7隻護衛艦19隻を戦列から脱落させることができた

 

 

ゴンドワナCIC

 

オペレーター「敵MS隊発進」

 

ザフト司令官「こちらもMS隊を発進させろ!」

 

 

空母翔鶴

 

管制官『第1中隊第1小隊各機カタパルトデッキに』

 

杉見利治少佐「カタパルト接続よろし、2番機大丈夫か?」

 

四季島パイロット『問題無いです』

 

管制官『発艦タイミングをパイロットに譲渡』

 

杉見「確認、杉見利治リック・ディアス出る」

 

 

ガシューーー

 

ガシューーー

 

管制官『続いて3番機4番機発艦位置に』

 

 

アンドロメダ艦橋

 

田沼「MS隊発進完了しました」

 

山南「そうか、にしても敵MSも多いな…MS隊には敵MSを叩き落とすことに専念させろ。敵艦隊にはこっちも艦隊で対処するぞ」

 

田沼「よろしいので?下手をすると砲戦が得意でないザフト艦隊が抜かれますが」

 

山南「そこは側面に置いた2個独立艦隊に抑えてもらう。最悪は大使の艦隊でせき止める」

 

沼田「なるほど。確かにそれならば」

 

山南「全艦砲撃始め!!正面の敵艦隊を叩き潰す!!!」

 

「「「了解!!!」」」

 

山南の号令に従い2個正規艦隊と1個独立艦隊がありったけのビームを叩きつけた

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

 

上海艦橋

 

「戦艦ザンバード轟沈」

 

「護衛艦エルムーリア通信途絶」

 

「護衛艦ジギスムント戦列を離脱」

 

「空母ドロイドラゴン爆沈、ジョセフ・ガルモリア・ジュニア少将戦死!!!」

 

「MS隊損耗率4%まで上昇」

 

黄老延「怯むな!!!陽電子リフレクター艦を前に出し防御陣を貼れ!!」

 

参謀長「閣下、ザフト艦隊の砲火は低調です、ここに砲火を集中して突破を経っては?」

 

黄老延「………よし、その手で行こう」

 

 

ゴンドワナCIC

 

オペレーター1「四季島艦隊少しずつ前に出ます」

 

司令官「よし、このまま我々も前進して敵艦隊を叩き潰せ」

 

ドカドカドカドカドカーーーーン

 

司令官「何事だ!?」

 

オペレーター2「クレオメデス轟沈」

 

オペレーター3「これは、地球軍艦隊の主攻がこちらに向いています!大半の戦艦と空母が四季島艦隊でなく我が方に集中して…」

 

ドカーーン

 

オペレーター4「左舷被弾、火災発生!」

 

艦長「ダメージ・コントロール班出動!」

 

司令官「怯むな、撃ち返せ!!!」

 

連合軍艦隊は火力の弱いザフト艦隊に狙いを定め砲撃を敢行、また四季島艦隊に対してはミサイルの乱射と輸送船改装のマスドライバーシップから発射される隕石による時間稼ぎを敢行していた。これは無視をすればプラントに当たる可能性を秘めていたため四季島艦隊も放置できずある程度のMSと艦艇を処理に割かざるを得なかった

 

アンドロメダ艦橋

 

「戦艦ハーヴェスト大破」

 

「巡洋艦ベルクス、巡洋艦カールマチア戦列離脱」

 

「駆逐艦陽炎、不知火戦列に復帰」

 

「駆逐艦新月中破、第6防空戦隊の防空網に穴が」

 

山南「………旗色が芳しくないな」

 

田沼「極軌道の艦隊をこちらに回しますか?」

 

山南「それは最後の手だ」(敵の左翼の第4機動艦隊と中央第3機動艦隊の連結は薄い、………あそこを突ければ、勝機は上がる)

 

田沼「閣下?」

 

田沼の問に山南は間を開けて答えた

 

山南「敵左翼と中央の連結点に主砲斉射3連、左翼を中央から分断して殲滅する」

 

 

四季島艦隊各艦艦長「「「主砲斉射3連撃て!!!」」」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

 

ドカドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカドカーーーーン

ドカドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカドカーーーーン

 

田沼「敵陣に穴が!!」

 

山南「穴の周りにミサイルと魚雷を叩き込め」

 

パスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパス

パスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパスパス

 

 

戦列に穴を穿かれ、陣形を再編しようと周辺艦艇が動き陣が薄くなったところに魚雷とミサイルが雨霰と降り注いだ、

 

左翼第4機動艦隊旗艦空母ハーミーズ艦橋

 

エドワード・グリーン・オルゴーレ少将「怯むな、艦列を立て直せ」

 

「護衛艦リバー轟沈」

 

「戦列が維持出来ません」

 

「戦艦ロイヤル・オーク轟沈!!副司令官パリグリッド准将戦死!!!」

死!!!」

 

「護衛艦フラワー通信途絶、護衛艦パンジー轟沈」

 

「ミサイル接近!!」

 

艦長「取舵15だ!!急げ」

 

操舵手「駄目です!護衛艦ロガリスとぶつかります」

 

艦長「降下角5度最大船速!」

 

機関長「無茶だ!!機関が焼け付くぞ」

 

艦長「ここで沈むよりはマシだ!閣下退艦を!」

 

オルゴーレ「なに!?何故か」

 

艦長「この艦は長く持ちません、指揮系統のことも考えて脱出を」

 

オルゴーレ「………すまんな」

 

艦長「閣下の退艦まで持たせろ」

 

「「「了解!!」」」

 

オルゴーレの第4機動艦隊司令部は空母イラストリアスに移乗、その後直ぐに空母ハーミーズの撃沈が報告された

 

司令部移乗の通告は戦闘の混乱によりうまく伝わらず指揮系統は混乱。さらに移乗したイラストリアスが撃沈され司令部が戦艦ダンケルク、さらにダンケルクから空母ダニエラに移乗、その後戦艦クルーべに移乗最終的には空母ジョッフルに居着いた。この間僅かに2時間とその間に艦隊は20隻にまで撃ち減らされていった

 

その頃主戦場からある程度の距離の宙域空母ネタヤニフ艦橋

 

司令官「そろそろだな、全艦前進」

 

オペレーター「MS隊発進完了」

 

司令官「マイクを」

 

艦長「どうぞ」

 

司令官『コーディネーターなどこの世に存在してはいけないのだ。自然の摂理を無視し、我等に歯向かい、地球を焼き払おうとした悪魔達に正義の!!!神の鉄槌を下してやれ!!!!』

 

 

ザフト哨戒兵「あれは?

て、敵機か」

 

機長「よく観測しろ」

 

哨戒兵「あ、あいつら!!!」

 

機長「核弾頭、くそたっれが」

 

 

 

ゴンドワナCIC

 

オペレーター1「敵左翼潰走」

 

司令官「どうにか一息つけるな」

 

オペレーター2「極軌道哨戒機より入電。敵別働隊にマーク5型、核ミサイルを確認!?」

 

司令官「なんだと!!」

 

参謀長「数は!?」

 

オペレーター2「不明ですがかなりの数のミサイルケースを確認したとのことです」

 

参謀長「いかん、あそこには四季島の在プラント駐留艦隊と少数の艦艇しか」

 

司令官「全軍、極軌道からの敵軍を迎撃せよ!奴等は核を持っている。1機たりともプラントを討たせるな!」

 

 

イザーク「核攻撃隊?極軌道からだと!?」

 

ディアッカ「じゃあこいつ等は囮か!?」

 

 

アンドロメダ艦橋

 

山南「……、してやられたな、後備の第2独立艦隊と大使艦隊を急がせろ!!!

それと前方の敵艦隊に砲火集中!!」

 

田沼「!?よろしいので?」

 

山南「どうせ艦隊では間に合わん、ならば敵艦隊を削ることを考えろ」

 

田沼「了解!」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

 

プラント駐留部隊旗艦戦艦厳島

 

中江晴信少将「くそ、なんて数だ、主砲斉射だ!撃ちまくれ!!砲身が焼き付くまで、焼き付いたとしてもこの艦をぶつけるんだ」

 

艦長「しかし、それでは本艦は」

 

中江「プラントを守るためだ」

 

艦長「………了解」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

ビュイーンダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

 

パスパスパスパスパスパス

 

 

ドカーーンドカーーンドカーーン

 

確かに出羽型は優れた対空兵装を装備していたが、僚艦の砲艦やミサイル、宙雷艇の対空兵装は貧弱であった

 

中江「だめか」

 

艦長「後方のナスカ級が何かをしています、見たこともない装備を」

 

観測士「ナスカ級何かを照射!!」

 

 

ババババババババババババババババババババババババババババ

 

 

ドカドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカドカーーーーン

 

観測士「核ミサイル及び敵艦隊消滅」

 

中江「なんと、末恐ろしい」

 

 

 

核ミサイル撃滅の報告を受けた山南は徹底殲滅を命じた

 

 

それに従い2個独立艦隊が中央本隊の第3機動艦隊に肉薄雷撃を仕掛けた61cmプラズマ融合魚雷は、一撃で総旗艦空母上海を轟沈せしめた。指揮系統を喪失した地球軍艦隊にアンドロメダ以下各砲戦艦艇の猛撃が突き刺さる、これにより230隻中149隻を喪失MS隊も帰還できたもの716機と過半数を喪失した、対する四季島・ザフト艦隊の被害は

 

四季島艦隊

戦艦3隻

巡洋艦7隻

駆逐艦18隻

護衛艦2隻

MS87機

 

ザフト艦隊

 

ナスカ級13隻

ローラシア級24隻

ジーランディア級2隻

MS172機

 

遂に地獄の門は開かれたのであった

 

大使館艦隊

安芸型旗艦級大型戦艦1隻

出羽型航宙戦艦2隻

改出羽型戦闘母艦1隻

出雲型航宙巡洋艦4隻

陽炎型航宙駆逐艦8隻

秋月型航宙駆逐艦4隻

MS48機

 

 

プラント駐留部隊編成

出羽型航宙戦艦1隻

伏見型航宙砲艦3隻

磯風型宙雷艇12艇

隼型航宙ミサイル艇4艇

MS96機

MP48機



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オーブ沖の死闘

プラント会戦後オーブ沖領海外地球連合軍空母ジョージ・ワシントン艦橋

 

通信士「オーブから暗号文」

 

司令官「読め」

 

通信士「巣を抑えられ鳩は巣から飛び立った、しかし鷲も飛び立った、です」

 

司令官「………そうか、全艦戦闘用意、アレの支度もしておけ」

 

副官「了解」

 

司令官(オーブでクーデター成功か、これでよい、そうよいのだ)

 

 

 

ミネルバ艦橋

 

タリア「降下作戦はどうなってるのかしらね。カーペンタリアとの連絡は?まだ取れない?」

 

メイリン「はい。呼び出しはずっと続けているんですが」

 

タリア「警護の四季島艦隊にも確認して。あちらにはなにか伝わっておる可能性があるわ」

 

メイリン「はい」

 

バート「本艦前方20に多数の熱紋反応。

これは…地球軍艦隊です。ステングラー級8、ダニロフ級16、未確認の新型艦1、他にも30隻ほどの中小艦艇を確認。本艦前方左右に展開しています」

 

メイリン「警護艦隊旗艦ザンドリフからです。」

 

タリア「読んで頂戴」

 

メイリン「〈降下作戦は成功、カーペンタリア攻囲は解かれた〉です。また風穴を開けるためその間に逃げろと」

 

タリア(護衛の任を果たすきね、でもいくら精強な四季島艦隊とはいえ空母8隻が相手では)

 

バート「後方オーブ領海線にオーブ艦隊、本艦及び四季島艦隊に主砲旋回中」

 

 

タリア「領海内に戻ることは許さないと。つまりはそういうことよ。どうやら土産か何かにされたようね。正式な条約締結はまだでしょうに。やってくれるわね、オーブも」

 

アーサー「艦長」

 

タリア「コンディションレッド発令。ブリッジ遮蔽。対艦、対モビルスーツ戦闘用意。大気圏内戦闘よアーサー。解ってるわね。」

 

アーサー「はい!」

 

メイリン「コンディションレッド発令。コンディションレッド発令。パイロットは搭乗機にて待機せよ」

 

タリア「艦長、タリア・グラディスよりミネルバ全クルーへ。

現在本艦の前面には空母8隻を含む地球軍艦隊が、そして後方には自国の領海警護と思われるオーブ軍艦隊が展開中である

地球軍は本艦の出港を知り、網を張っていたと思われ。またオーブは後方のドアを閉めている。我々には前方の地球軍艦隊突破の他に活路はない。これより開始される戦闘はかつてないほどに厳しいものになると思われるが、本艦はなんとしてもこれを突破しなければならない。このミネルバクルーとしての誇りを持ち、最後まで諦めない各員の奮闘を期待する。」

 

メイリン「四季島艦隊から通信、ミネルバは右翼に集中されたし、中央と左翼は四季島艦隊が相手するとのことです」

 

タリア「そう、少しは楽になりそうね、後シンには艦からあまり離れないように伝えて」

 

メイリン「はい」

 

 

MS航空母艦ザンドリフ航空甲板

 

整備士「急げ急げ」

 

ガードル大尉「MS隊の発艦及び航空隊発艦2分前まで艦砲による援護が行われる、航空隊、MS隊は敵艦隊には目を向けず敵MS隊の相手してくれ」

 

「「了解」」

 

ザンドリフ艦橋

 

メイビス・ラーナ・クライスラー「敵艦隊の解析は!?」

 

観測士「新型艦は戦艦のようです、全長250m主砲口径は14inと推測されます、主砲基数は3連装4基12門ミサイル発射管も確認」

 

クライスラー「………そうか敵戦艦には筑波に対処させろ」

 

参謀長「戦艦同士の砲撃戦、見ものですな」

 

クライスラー「見る暇があればいいのだがな」

 

 

クライスラーから戦艦の相手を任された筑波艦橋では艦長以下一兵卒に至るまで歓喜の声が上がっていた

 

筑波艦橋

 

アンドレイ・マカロフ大佐「よし、野郎ども無駄弾撃つんじゃねえぞ!!!敵戦艦を血祭りに上げてやれ!」

 

「「「おうよ!!!」」」

 

 

 

空母ジョージ・ワシントン艦橋

 

観測士「敵艦隊に播磨級戦艦を確認」

 

参謀長「そんな旧時代の遺物で」

 

司令官「………」

 

参謀長「閣下、MS隊の第一目標をあの播磨級に!」

 

司令官「命令、戦艦アイダホは敵播磨級に対して砲撃戦を実施せよ、なお他の艦、MS隊の介入を禁止する」

 

参謀長「しかし!!」

 

司令官「参謀長、黙れ!!砲術屋の何も知らぬ若造が、知ったような口を聞くな!!」

 

参謀長「失礼しました」

 

司令官「恐らくだが播磨級にビームは無意味だ」

 

参謀長「それはどういう」

 

司令官「東アジア共和国の大連要塞にはビーム砲が配備されていた、大連に攻め寄せてきた四季島艦隊にも撃ったと報告が来ているが、播磨級は無事だったと、そう報告されている、要塞砲でも抜けぬのにMSの豆鉄砲で抜ける訳無いだろう、だからこそ戦艦には戦艦なのだ」

 

参謀長「、な、なるほど」

 

司令官「………それに、せっかくの戦艦だ戦艦同士の殴り合いを見たいと思わんかね?」

 

参謀長「………いや、思いませんが」

 

司令官「………君はミサイル万能派だったか、だがミサイルでは戦艦は沈まんぞ」

 

 

そう司令官が言うと参謀長は黙ったそしてアイダホが前進を始めると播磨級も前進を始め針路をずらし始める

 

アイダホ艦橋

 

ジョナス・ゲイル艦長「面舵左舷砲撃戦用意、ミサイル発射管から深部弾薬庫にミサイルを移せ、どうせ当てても意味がないからな、誘爆を防ぐ支度をしとけ」

 

「アイサー!」

 

副長「砲術長、準備は?」

 

砲術長「出来てますぜ」

 

ゲイル「初弾から命中させて行けよ」

 

砲術長「おうともさ」

 

 

 

12時17分双方35000mで砲撃を始めた、ここに今次大戦初の水上砲戦艦同士の砲撃戦が幕を開けたのである

 

マカロフ、ゲイル「「撃て!!!」」

 

筑波の41㎝砲弾9発アイダホの35.6㎝砲弾12発が交差する

 

ドカーーンドカーーンドカーーン

 

マカロフ「被害報告!?」

 

副長「右舷後部に2発被弾!」

 

マカロフ「ダメコン急げよ、砲術撃ち返せ!!」

 

「装填急げ」

 

「諸元再入力」

 

「2番砲下げ1」

 

砲術長「照準よし」

 

マカロフ「撃て!!」

 

ドンドンドン

 

 

ヒューーーーウドカーーンドカーーンドカーーン

 

アイダホ艦橋

 

ゲイル「被害報告!!」

 

副長「後部ヘリ格納庫に直撃、ヘリ大破!!」

 

ゲイル「なかなかいい腕をしているな四季島の砲術屋は、怯むなよ大西洋連邦魂を見せてやれ」

 

砲術長「アイサー!」

 

ドンドンドンドン

 

 

ドカーーンドカーーン

 

マカロフ「被害報告」

 

副長「敵弾夾叉するも被害無し」

 

マカロフ「転舵右1点機関黒20(ふたじゅう)肉薄して叩き込んでやれ」(敵もなかなかやるな、これがヤンキースピリッツか)

 

筑波とアイダホの砲戦が激化する中空の戦いも少しずつ激化する

100機以上のダガー、ウィンダムでゴリ押しする連合軍に対して機体の質とパイロットの腕で対処する四季島軍リック・ディアス隊その練度にシンは気後れする

 

シン「これが無敗の四季島MS隊」

 

ピピピ

 

シン「ハッァ!!」

 

?『後ろだ』

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

インパルスの後ろから迫るウィンダム3機を瞬時に撃墜した白く塗装されたリック・ディアス

 

 

シン「え!?」

 

?『無事か?』

 

シン「は、はい、ありがとうございます」

 

四季島パイロット1『レイ大尉!!』

 

シン「レイ大尉?、じゃああの人がアムロ・レイ、帝國の白い流星」

 

アムロ『落ちろ』

 

バキューーーン

 

ドカーーン

 

シン「なんて早業だ、くそ俺だって」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ドカーーン

 

アムロ『インパルスのパイロット、後ろにも目をつけるんだ』

 

シン「そんな無茶な!」

 

アムロ『やってみせろ、君ならできる』

 

シン「………や、やってやるさ俺だって」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ドカーーンドカーーン

 

ジョージ・ワシントン艦橋

 

司令官「なるほど。確かになかなかやる艦だな。ザムザザーはどうした。あまりに獲物が弱ってからでは効果的なデモは取れんぞ」

 

技術士官「はっ。準備でき次第発進させます」

 

司令官「身贔屓かもしれんがね、私はこれからの主力はああいった新型のモビルアーマーや重装甲高火力な戦艦だと思っている。ザフトの真似をして作った蚊トンボのようなモビルスーツや豆鉄砲を積んだ艦艇よりもな」

 

艦長「ザムザザー1〜3号機リフトアップ、司令発進可能です」

 

司令官「ザムザザー隊発進」

 

 

四季島パイロット2「なんだ、アレは」

 

四季島パイロット3「MA!?…なんだあのデカさは」

 

ラーケン少佐「小隊AMSM照準」

 

四季島航空パイロット1『どれをやります?』

 

ラーケン「先頭やつだ各機2発の計8発叩きつけろ」

 

「「「了解」」」

 

ラーケン「くらいやがれ」

 

パスパスパス

 

ドカドカドカドカドカーーーーン

 

ラーケン「どうだ!?」

 

四季島パイロット4『無傷だと!?』

 

ザムザザー機長「無駄だザムザザーの陽電子リフレクターはそんな玩具で抜ける訳無い!!

落ちろ」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

「う、うわぁ~~~」

 

ラーケン「各機回避だ散開しろ!」

 

 

ザムザザー隊の出現は空母ザンドリフにも入っていた

 

 

ザンドリフ艦橋

 

クライスラー「なんだと!?新型のMA!?」

 

参謀「はい、すでに航空隊の過半数が撃墜されております」

 

クライスラー「音に聞こえたラーケン隊の過半数が、………レイ大尉に対処させろ」

 

参謀「了解」

 

 

 

馬鹿にならない被害にクライスラーはエースのアムロ・レイ率いる小隊に対処を命じた

 

 

アムロ「全くクライスラー提督も無茶を言う、小隊続け」

 

『『『了解』』』

 

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

アムロ「アレか、2機、後の1機はインパルスの方か」

 

四季島パイロット1『大尉、どうやります?』

 

アムロ「取り敢えず俺が仕掛ける、お前たちは周りのウィンダムとダガーの相手だ」

 

『『『了解』』』

 

 

アムロ「そこ!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

バシュバシュバシュ

 

アムロ「ビームを弾く!?、陽電子リフレクターか、なら近づくまでだ」

 

ザムザザー機長「せ、接近してきたぞ近接防御」

 

ザムザザー火器管制士「あ、当たりません速すぎる」

 

ザムザザー機長「ならクローだ、3番機がザフトの機体にしてるようにやるんだ!!」

 

ザムザザー火器管制士「は、はい」

 

アムロ「当たらん、そこ!」

 

ザシュザシュ

 

ドン

 

 

 

ザムザザー機長「そんな、馬鹿な!!」

 

ドカドカドカドカドカーーーーン

 

懐に飛び込み前足を切り落としバズーカを機体の下に潜り込み叩きこみ、撃破したアムロは狂ったように砲を撃ちまくる2番機に迫り下に潜り込みサーベルで叩き切った

 

 

ジョージ・ワシントン艦橋

 

艦長「ザムザザーが」

 

司令官「そんなばかな」

 

観測士「3番機もやられました、敵機こちらに来ます」

 

通信士「アイダホから緊急電、被害多く戦闘の継続不可能、総員退艦後自沈すると」

 

司令官「やはり格上相手は無理であったか、兎に角対空迎撃、救助したくとも敵機が居るのでは出来んぞ!!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

バシューーーンバシューーーンバシューーーン

 

接近するシンのインパルスとアムロ率いるリック・ディアス隊に対して打ち上げられる対空砲と直掩のスカイダガーの弾幕

 

連合パイロット1「あ、当たれ当たれよ」

 

連合パイロット2「なんなんだこいつ等は後ろから撃ってるのに」

 

しかしそれはSEEDに覚醒したシンとニュータイプとしての才能を覚醒させこの世に生まれ落ちたアムロ・レイとそれに鍛え上げられた精鋭部隊を相手にするには不足していた

 

 

 

巡洋艦オハイオ艦橋

 

オペレーター「敵MSが甲板に」

 

艦長「迎撃しろ撃ちまくれ!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

シン「はァァァ!!」

 

ザシュザシュザシュ

 

 

甲板要員「う、うわぁ~」

 

艦長「総員退艦」

 

 

ジョージ・ワシントン艦橋

 

「巡洋艦オハイオ総員退艦発令」

 

「駆逐艦フレッチャー轟沈」

 

「駆逐艦クローバー傾斜します」

 

「四季島艦隊急進してきます」

 

参謀長「閣下、撤退を」

 

司令官「………そうだな、撤退だ信号弾を上げろ」

 

 

パンパンパン

 

 

連合パイロット3「撤退信号?」

 

連合パイロット4「ここまで来てか?」

 

連合パイロット5「て、か、艦隊に敵MSが!?」

 

連合パイロット3「撤退だ!急げ」

 

 

ザンドリフ艦橋

 

参謀長「敵が引き上げます、追撃は?」

 

クライスラー「追撃は不要だ、せっかく引いてくれたのだ、藪をつついて蛇を出すのは御免だ、ミネルバにもそう伝えよ」

 

通信士「了解」

 

クライスラー「負傷者の救助急げ、敵味方の隔てなく一人でも多くの人命を救うのだ!」

 

「「「了解!!」」」

 

 

 

最上甲板

 

「艦載艇降ろし方始め」

 

「医療班はまだか!?」

 

「衛生兵!!こっちだ」

 

「バイタルが安定しない」

 

100機を軽く超える敵MSとの戦闘でザンドリフMS隊は相応の被害を受けていた24機中撃墜されたものは0機だが大破判定7機中破判定9機無傷なのはアムロ・レイ率いる小隊4機のみという状況であった、航空隊は撃墜されたもの7機帰還後放棄2機と稼働機3機まてうち減らされてしまった。

 

対する地球軍艦隊も空母ワスプ、ヨークシャ、ブラックホースの3隻に戦艦アイダホ、巡洋艦オハイオ、パ・ド・カレー、キャニスト、キール等9隻駆逐艦フレッチャー以下17隻とMS98機を喪う大被害を出していた




これで原作の13話目、終わるのいつになるんだろうな


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合流新たなる力

カーペンタリア軍港

 

司令官「ミネルバと護衛の四季島艦隊は無事にたどり着けそうか?」

 

副官「護衛の四季島部隊は大被害を被ったようですが、無事にたどり着けると」

 

司令官「ならよいが、にしてもこの命令書は」

 

副官「ミネルバの修理と補給は最優先させます」

 

司令官「そうしてくれ、それとこっちからも護衛をつけよう、それと彼は?」

 

副官「機体の慣らし運転をしています、演習としてバビ隊や四季島のリック・ディアス隊と模擬戦もしてますので問題無いかと」

 

司令官「そうか、………にしてもザラ、な」

 

副官「司令はザラはお好きでないので?」

 

司令官「どうだろうな、この大戦の原因と糾弾するのは楽なのだろうが、なんとも言えんよ、子は親を選べんのだからな」

 

プラント国内でのザラ派に対する反感はパトリック・ザラの子たるアスラン・ザラにも向いていた、そんな状況に対して一部有権者からは【親が子を選べぬように子もまた親を選べん】のだという反論が出るなどザラという言葉は今やタブー視されかけていた、しかし戦時となった今、ザラかザラで無いかは重要にあらず、勝つための最善手を取ることを優先する、それがデュランダル議長の発表であった

 

通信士「哨戒線にミネルバと護衛の四季島艦隊が接近」

 

副官「司令」

 

司令官「直掩のディンとバビを回せ、エスコートさせろ、それと四季島軍にも伝えておけ、あちらも直掩機を出すと思うからな」

 

 

四季島軍カーペンタリア駐留艦隊司令部

 

エドワード・グリーン中将「巡洋艦カリーニン以下第3哨戒隊を迎えに行かせろ、MS隊は!?」

 

参謀長「ドダイ改に乗ったネモとGMⅡの混成中隊が出撃しています」

 

グリーン「そうか」

 

 

カーペンタリア沖四季島軍空母ザンドリフ艦橋

 

航海長「カーペンタリアの哨戒圏内に突入」

 

メイビス・ラーナ・クライスラー「全艦警戒レベルを1段階下げろ」

 

参謀長「了解」

 

観測士「前方に艦隊、艦種識別バトル型重巡洋艦1駆逐艦4、カーペンタリア駐留の警備隊と謂われます」

 

通信士「前方の艦隊より通信」

 

クライスラー「繋げろ」

 

通信士「繋がります」

 

クライスラー「ミネルバ護衛艦隊司令官メイビス・ラーナ・クライスラーだ」

 

 

?『小官は第3哨戒隊司令官オットー・シュタイナー大佐であります、艦隊のエスコートのため参りました』

 

 

クライスラー「ご苦労シュタイナー大佐、来援感謝する」

 

シュタイナー『にしても手酷くやられましたな』

 

クライスラー「空母8隻が相手だからな沈んだ艦が居ないのが奇跡だ、そう言えば直掩機は?」

 

シュタイナー『カーペンタリアから出ているはずです』

 

索敵士「前方上空にMS隊確認我軍のネモとGMⅡザフトのディンとバビ合わせて24機」

 

クライスラー「アレか、通信士、直掩感謝するとMS隊に伝えろ」

 

通信士「了解」

 

 

ミネルバと護衛艦隊が入港した頃四季島帝國帝都宰相府では戦略会議が開かれていた

 

中津「停滞してしまったな、ハルバートンの第8機動艦隊が厄介すぎる、あやつの艦隊だけでアルザッヘルの防衛を担っておる」

 

マックレーネ「はい、それに例のミラージュコロイド艦や小部隊による通商破壊も厄介です、地球軌道警備隊や飛梅駐留艦隊それにグランドアークの駐留艦隊とそこに展開する2個正規艦隊は発進する輸送船団の護衛に宙域警戒と休む暇がありません」

 

中津「軍務尚書どうにかならんか?」

 

長塚権次郎「もう少し持たせてください訓練中の第7第8宇宙艦隊が出揃えば少しは楽になります」

 

当時四季島宇宙海軍は艦隊決戦の為の正規艦隊や機動艦隊以外の地球〜プラント航路、地球〜コロニー航路、そして危険性の高い地球〜月航路の防衛戦力が不足していた、6個輸送戦隊と3個警備艦隊、3個パトロール艦隊が投入可能な兵力であった。

特に問題となったのは警備艦隊の火力不足であった球磨型哨戒型航宙巡洋艦を旗艦に大鷹型空母1隻占守型護衛艦12隻で編成されたこの艦隊はネルソン級1隻とドレイク級6隻で編成された通商破壊隊相手に苦戦を強いられていた。

これにより四季島宇宙海軍司令部は地球〜月航路に正規艦隊を投入、しかしそれにより地球軍も機動艦隊を投入する動きを見せるなど緊張の増加に繋がった、現在四季島宇宙海軍の艦隊決戦戦力は正規6個艦隊と2個機動艦隊、そして5個独立艦隊であった、この内アルテミスに2個独立艦隊(内1個艦隊は再編成中)、ルナツーに1個正規艦隊、地球〜月航路に2個正規艦隊、地球軌道に1個正規艦隊、月のグラナダ、フォン・ブラウン、アンマンに1個正規艦隊と1個機動艦隊と2個独立艦隊、プラントに1個独立艦隊コロニーに1個機動艦隊と余剰戦力は航宙親衛隊2個艦隊のみ(内1個は再編成中)と戦力不足であった、

 

中津「アーガマ級やラーディッシュ級を警備艦隊に編入できないか?」

 

長塚「ですがそれでは、船団襲撃に穴が空きますぞ」

 

中津「仕方あるまい、船団襲撃はザフトに依頼するしかない」

 

長塚「了解しました」

 

中津「………そう言えばミネルバは?」

 

長塚「カーペンタリアで整備と補給を受けているかと」

 

中津「……、カーペンタリアに停泊しているアウセンザイターを護衛につけてやれ」

 

長塚「しかしアウセンザイターにMS隊は」

 

中津「レイ大尉を少佐に昇進させ部隊を回してやれ、後リック・ディジェもな」

 

長塚「了解いたしました」

 

マックレーネ「次に東アジア共和国ですが」

 

中津「旅順に未だに多数居るか」

 

マックレーネ「はい」

 

長塚「旅順及びその周辺に水上艦艇80隻余り、潜水艦は探知しているものだけでも20隻を数えます」

 

中津「第1艦隊だけでは厳しいな、ジブラルタルに展開する第2艦隊とカーペンタリアの第3艦隊が必要か?」

 

長塚「はい、それに航空隊による空爆もです」

 

中津「どうにか釣り出したい物だな、あそこにあれがいては四季島海の通商安定は望めん」

 

長塚「一番良いのは成層圏からの空挺なのですが」

 

中津「流石に無理だ、それだけの部隊をどこから捻出するのだ、親衛隊でも引き抜かねば手が足りぬぞ」

 

長塚「、ではこのまま、しかし」

 

中津「手を一応考えてみるが何かあればよいのだが」

 

マックレーネ「閣下、例の隊を出しては?」

 

中津「亡命義勇軍か、使い物になるのか?」

 

片山陽加外務次官「外務省としては亡命義勇軍の参戦に賛成します」

 

ヨーゼフ・ゲッベルズ宣伝尚書「宣伝省としても亡命者や予備的亡命候補者に対するプロパガンダ効果は非常に高いと思われるために優先的に投入していただきたい」

 

中津「………そうか、軍務尚書、亡命義勇軍はどの程度出せる?」

 

長塚「MS隊としましては3個部隊歩兵ならば1個師団、宇宙海軍は艦隊、いや戦隊規模でならばどうにか、海軍は駆逐艦数隻空軍なら2個飛行隊程度です」

 

中津「そうか、ダッチハーバーに義勇MS隊と航空隊を派遣、渡洋爆撃を敢行する大西洋連邦軍機迎撃を行わせよ」

 

長塚「了解いたしました」

 

中津「これで兵力不足が少しは解消されると良いのだがな」

 

中津の脳裏にはクローンの大量製造という言葉が思い浮かぶ、亡命者として入国させ亡命義勇軍に入隊、戦力を拡充する、思い立った中津の行動は早い、すぐさまクローン製造部に増員を命じるとともに海外の特務隊に亡命者として亡命させる準備とカバーストーリーの作成を命じた

 

5日後にはカバーストーリー通りアフリカ解放戦線だの民族解放戦線だのに所属していた元軍人とか政府側で脱走して亡命してきたとされるクローン達が約1万5千人が入隊、それ以外にも普通の亡命者約8千人も入隊、その中でのクローン2500人亡命800人はMSの操縦経験があるとされ旧式のGM改やGMキャノン改を支給され、前大戦での併合地たるアリューシャン列島やフィリピン、マリアナ諸島に配属された、また一部はコロニー防衛隊やルナツー警備に回されていった

そんな中、カーペンタリア基地からミネルバ、ニーラゴンゴ、アウセンザイターの3隻と巡洋艦1隻駆逐艦8隻が発進、アウセンザイターにはリック・ディジェを受理したアムロ・レイ少佐が乗り込んでいた、目的地はアフリカと中東の連結点スエズ攻略を目指すザフト・四季島中東派遣軍司令部の置かれている中東アデン湾マハムール基地、そして支援艦隊として潜水艦伊601潜水艦以下24隻の潜水艦が参加、また援護として第3艦隊所属の第6起動戦隊(空母2MS搭載型空母2巡洋艦4駆逐艦12)と豪州各地の飛行場から盛んに航空機を飛ばし揚陸部隊を準備したあたかもミネルバらの迎撃のために部隊を引き抜けば艦隊と航空隊で叩き潰して揚陸するように見せかけてミネルバらの援護を行っていた、そして突如活発化した戦線に大慌てで対処する連合軍、これによりミネルバらから目を背けさせれた、そう思われたのだが。

数日後ミネルバから【敵の攻撃を受けたと】電信が届く、それはファントム・ペインとそれにより強引に動員されたウィンダム、ダガーL約50機それに対艦攻撃機40機によるものであった、情勢定まらぬインド洋に今火の手が上がる



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激闘のインド洋

インド洋洋上MS搭載型戦艦アウセンザイター艦橋

 

ビーファンビーファン

 

副長「何事だ!?」

 

レーダー士「索敵レーダーに反応、敵機襲来」

 

副長「戦闘用意だ!艦長を呼んでくれ、それとミネルバや僚艦にも伝えろ!!」

 

通信士「了解」

 

ビュイーン

 

「艦長入られます」

 

バルツァー・シュタイエルマルク艦長「敵機だと!?」

 

副長「はい、MS及び航空機多数接近しています」

 

シュタイエルマルク「MS隊発進急げ、僚艦には知らせたか?」

 

副長「はい」

 

ミネルバ艦橋

 

バート「熱紋照合…ウィンダム、ダガーです。数50それに航空機40!」

 

タリア「MS50に、航空機?」

 

バート「内1機はカオスです」

 

タリア「あの部隊だって言うの、一体どこから?付近に母艦は?」

 

バート「確認できません。」

 

アーサー「…!またミラージュコロイドか?」

 

タリア 「海で?有り得ないでしょ?」

 

アーサー「あぁ…」

 

タリア「あれこれ言ってる暇はないわ。ブリッジ遮蔽。対空対モビルスーツ戦闘用意。アウセンザイターやニーラゴンゴとの回線固定。」

 

アスラン『地球軍ですか?』

 

タリア「ええ。どうやらまた待ち伏せされたようだわ。毎度毎度人気者は辛いわね。既に回避は不可能よ。本艦は戦闘に入ります。貴方はどうする?私にはあなたに命令する権限はないけど」

 

アスラン『いえ私も出ます』

 

タリア「いいの?」

 

アスラン『確かに指揮下にはないかもしれませんが、今は私もこの艦の搭乗員です。私も残念ながらこの戦闘は不可避と考えます。』

 

タリア「そう、なら発進後のMS隊の指揮は任せるわ」

 

 

 

アウセンザイター艦内

 

『MS隊発進急げ』

 

整備士「少佐、準備出来てますぜ!」

 

アムロ・レイ少佐「ありがとう」(にしてもインド洋でここまで部隊を出せるのか、腐っても鯛と言う事か)

 

シュタイエルマルク艦長『艦長からMS隊各機、死ぬな!生きて帰ってこい、命令は以上だ』

 

アムロ・レイ「全機出るぞ、生きて帰るぞ!」

 

『『『了解!』』』

 

 

シュタイエルマルク艦長「主砲斉発3連、速射ミサイル5連射対空砲狙わなくていい、火線を張って敵を近づけるな!!!」

 

「「「了解」」」

 

 

兵装として装備された48㎝連装収束圧縮型高圧増幅光線砲3基6門と15.5㎝連装収束圧縮型高圧増幅光線砲2基4門、24基の速射ミサイル発射管に57㎜4連装近接防護レーザー機銃48基192挺とまさにハリネズミのようなアウセンザイターによる防空網が構築される

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

パスパスパスパスパスパスパスパスパス

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーンドカーーンドカーーン

 

ネオ「なんつう弾幕だよ全く」

 

地球軍MSパイロット1『怯むな、突撃』

 

『『『おおー!!』』』

 

ネオ「おいおい、ありゃ死んだな」

 

ドカーーンドカーーンドカーーン

 

突撃してくるMS隊は瞬時にインパルス、セイバーに叩き落された

 

スティング『あん?なんだあの機体は?』

 

ネオ「また新型か。カーペンタリアで?ザフトは凄いねぇ。」

 

スティング『ふん!あんなもの!』

 

ネオ「おいおいスティング。まいっか。俺は馴染みのあっちをやらせてもらう」

 

シン「くそこいつ等、どっから」

 

バキューーーンバキューーーン

 

ネオ「当たらんよ、落ちろ」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

シン「くそぉ」

 

ネオ「あんまりいい気になるなよ、ザフトのエース君!ボヤボヤするな!連携して追い込むんだ!

四季島は!?」

 

 

アムロ「そこ」

 

バキューーーン

 

アムロ「ふたつ、みっつ」

 

バキューーーンバキューーーン

 

アムロ「対艦攻撃機を通すなよ!」

 

『『『了解』』』

 

 

ネオ「ええーい、とにかくまずはこいつを」

 

 

アスラン「シン!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ダダダダダダダ

 

スティング「余所見してんなよ新顔!!落ちろ」

 

バキューーーンバキューーーン

 

アスラン「くそぉ!」

 

バキューーーンバキューーーン

 

 

ミネルバ艦橋

 

アーサー「ランチャー1、ランチャー2、てぇ!」

 

タリア「敵艦隊が居ない!?そんな、では敵はどこから来たというのです!この規模は艦隊規模です」

 

ニーラゴンゴ艦長『そんなことは解っている。だがこちらのセンサーでも潜水艦は疎か、海上艦の一隻すら発見できてはいないのだ。』

 

タリア「では彼等はどこから来たと言うのです?付近に基地があるとでも?」

 

二ラーゴンゴ艦長『こんなカーペンタリアの鼻っ先にか?そんな情報はないぞ。』

 

ニーラゴンゴオペレーター『ソナーに感!数一!』

 

ニーラゴンゴ艦長『なに!?』

 

ニーラゴンゴオペレーター『早い!これはモビルスーツ…アビスです!』

 

ニーラゴンゴ艦長『グーンをだせ、急げ』

 

タリア「レイとルナに水中戦の準備をさせて。完了次第発進」

 

アウセンザイター艦橋

 

シュタイエルマルク「アビスだと!」

 

聴音士「はい!」

 

シュタイエルマルク「駆逐艦にアクアネモを出させろ」

 

通信士「了解」

 

 

駆逐艦朝潮艦橋

 

朝潮艦長「アクアネモ投下急げ」

 

副長「了解」

 

「アクアネモ1番機投下、続いて2番機投下」

 

 

アクアネモパイロット1「くそ、いきなり実戦か、全機ハープーンガンと魚雷は持ってきたな?」

 

『持ってます』

 

『問題無し』

 

アクアネモパイロット1「なら行くぞ、陣形を乱すなよ」

 

 

アウル「堕ちろよ!」

 

ドカーーン

 

グーンパイロット1「くそ、速い!」

 

グーンパイロット2「駄目だ、この旧型では」

 

アウル「あっはっはっ!ごめんね、強くてさッ!」

 

アクアネモパイロット1「居たぞ、全機ハープーンガン斉射撃て」

 

ドドドドドド

 

ドカーーンドカーーンドカーーン

 

アウル「あぁん?新しいやつか!堕ちろよ!」

 

ドンドンドンドンドンドン

 

アクアネモパイロット1「全機散開」

 

アクアネモ2「あいよ」

 

 

 

ドカーーンドカーーン

 

 

朝潮艦橋

 

朝潮艦長「取舵15」

 

観測士「左舷に敵対艦攻撃機多数接近」

 

朝潮艦長「手空き用員左舷機銃座にしがみつき対空射撃!!近づけるな」

 

朝潮等の所属する朝潮型駆逐艦には何箇所かに20㎜連装対空機関銃が取り付けてあった

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

無論レーダー連動でないために諸元はいい加減だが弾幕を貼るだけならこれでよかった

 

観測士「敵機3機撃!!4機防空網を超えた!!」

 

朝潮艦長「右舷機銃座!!」

 

観測士「間に合いません!」

 

 

突破した対艦攻撃機から24発の対艦ミサイルがミネルバに向かって発射される

 

 

タリア「回避!」

 

マリク「間に合いません!」

 

 

朝霜艦橋

 

朝霜艦長「ミネルバをやらせるな、両舷増速」

 

航海長「ヨーソロ、両舷増速!」

 

砲術長「各砲座自由射撃」

 

 

ドンドンドンドンドンドン

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーンドカーーンドカーーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

朝霜艦長「総員退艦!」

 

 

朝霜艦長が退艦を命じるのと同時に19本の大型対艦ミサイルが朝霜に突き刺さった

 

ドカーーーーーン

 

 

ミネルバCIC

 

バート「………朝霜轟沈」

 

アーサー「ミネルバを庇って、」

 

タリア「……クッ」

 

対艦攻撃機の攻撃は続く、朝霜が沈んだことにより朝霜や朝潮達が担当していた左舷方向から殺到してきた、そして勅令としてミネルバ堅守を命じられた駆逐隊各艦は自らの身を犠牲にそれを成し遂げようとしていた

 

矢矧艦橋

 

矢矧艦長「怯むな、主砲対空弾装填、当てなくていい水柱で引っ掛けてやれ」

 

観測士「左舷からさらに15」

 

副長「夕霜が!」

 

副長が叫んだ瞬間味左舷に展開し朝霜の抜けた穴を埋めていた夕霜が16発の対艦ミサイルにより撃沈された、その位置はミネルバを庇ってのものであった

 

 

アウセンザイター艦橋

 

シュタイエルマルク「……やってくれたな地球軍め!!!奴らを生かして返すな!!主砲焼け付くまで撃ち続けろ」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

「多数の敵対艦攻撃機を撃墜」

 

「フェーベ轟沈」

 

「荒波戦列を離れる」

 

シュタイエルマルク「敵基地は!?シーガルからの報告まだか!?」

 

通信士「未だありません」

 

 

ネオ「ここまでして落ちんかあの艦は」

 

連合軍MSパイロット2『大佐、航空隊が!』

 

ネオ「わかってる!とにかくこっちも仕掛けるぞ!」

 

 

 

アムロ「これ以上やらせん」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ドカーーンドカーーンドカーーン

 

 

ネオ「瞬時に3機!!なんつう腕だよ、全く」

 

ステラ『ネオ!!!』

 

ネオ「ステラ!?」

 

 

シン「ガイア!?」

 

アムロ「強奪された機体か、落ちろ」

 

バキューーーンバキューーーン

 

ネオ「ステラ!避けろ!!」

 

 

ステラ「クッ、白いやつ!!」

 

バキューーーンバキューーーン

 

アムロ「インパルス!?」

 

シン「レイ少佐、ガイアは自分が」

 

アムロ「わかった、こっちの紫は俺に任せろ!」

 

 

 

シーガルパイロット「アレは、基地だ!?」

 

シーガル機長「シーガルよりアウセンザイター、我敵基地を発見」

 

 

アウセンザイター艦橋

 

通信士「シーガルが敵基地を発見しました」

 

シュタイエルマルク「艦隊でなく基地だと!?、こんなカーペンタリアの鼻っ先に、カーペンタリアに攻撃隊を要請できるか?」

 

副長「恐らく可能かと」

 

通信士「カーペンタリアから緊急電!!」

 

シュタイエルマルク「読め!」

 

通信士「ハワイから太平洋艦隊主力出撃、カーペンタリア方面に向け進出しつつあると」

 

副長「艦長」

 

シュタイエルマルク「攻撃隊は来れそうにないな、我々でやるぞ」

 

「「「了解!!」」」

 

アウセンザイターが基地に進路を取ろうとしていたとき基地では

 

 

 

基地司令部

 

司令官「対空砲急げ!戦車隊出撃!動かせる艦艇とストライクダガーも全て出せ。ロアノークの奴!何をやっているか!」

 

対空砲や戦車隊しかいなかった史実と違い巡洋艦1隻駆逐艦3隻ストライクダガー12機が残されていたこの基地、接近するインパルスやリック・ディジェ迎撃のために出撃して行った

 

 

シン「なんだよ!今度は基地!?」

 

アムロ『落ち着け、敵が来たぞ』

 

バキューーーンバキューーーン

 

シン「ストライクダガー?」

 

アムロ「落ちろ」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

シン「俺だって」

 

バキューーーンバキューーーン

 

12機のストライクダガーではリック・ディジェとインパルスを防ぐことはできなかった

 

連合兵「総員退避だ」

 

 

民間人「う、うわぁーーー」

 

連合兵「逃げるな」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

 

 

ネオ「そろそろ限界か。ステージが悪かったかな?ジョーンズ!撤退するぞ!合流準備!

アウル!スティング!ステラ!終了だ!離脱しろ!」

 

アウル「ぇ?」

 

ネオ「借りた連中が全滅だ。拠点予定地にまで入られてるしな。」

 

アウル「えー、何やってんだよボケ!」

 

ネオ「言うなよ。お前だって大物は何も落とせてないだろう?」

 

アウル「く…ならやってやるさ。」

 

 

そう言い放つとニーラゴンゴに接近するアビス

 

ニーラゴンゴオペレーター「アビス急速接近!距離2000」

 

ニーラゴンゴ艦長「取り舵いっぱい!機関最大!躱せ!」

 

ニーラゴンゴオペレーター「駄目です」

 

 

アウル「これで終いだー!!」

 

 

アクアネモパイロット1「やらせんぞ!」

 

アクアネモパイロット3「好き勝手やりやがって!」

 

パスパスパス

 

アウル「邪魔すんなよ!」

 

アクアネモパイロット1「ぬおーーーーー!!」

 

ガシ

 

アウル「組み付いた!?」

 

アクアネモパイロット1「性能で勝てないなら、こうするまでだ」

 

アウル「まさか!?離れろよ」

 

ビューーン、ドカーーーン

 

アクアネモパイロット4「隊長!?」

 

アウル「くそおーー」

 

ネオ「気は済んだな、引くぞ」

 

 

 

アウセンザイター艦橋

 

レーダー士「敵部隊撤退していきます」

 

シュタイエルマルク「………被害は、」

 

副長「……駆逐艦朝霜、夕霜、フェーベ轟沈、荒波、磯波大破、巡洋艦矢矧中破、駆逐艦フォルム中破、アクアネモ隊、隊長機未帰還です」

 

シュタイエルマルク「手酷くやられたな」

 

副長「はい」

 

シュタイエルマルク「ニーラゴンゴは?」

 

副長「MS隊を喪ったものの健在です」

 

シュタイエルマルク「そうか、………進路そのままMS隊を収容しマハムール基地に向かうぞ」

 

「「「了解」」」

 

こうしてインド洋の会戦は終わる、地球軍インド洋前線基地は陥落、このあと四季島海兵隊による接収が行われたのであった

 

両軍被害

四季島・ザフト軍

撃沈

駆逐艦朝霜、夕霜、フェーベ

大破

駆逐艦荒波、磯波

中破

巡洋艦矢矧

駆逐艦フォルム

MS

アクアネモ1機喪失

グーン4機喪失

 

地球軍被害

撃沈

巡洋艦クイーン・メリー

駆逐艦カノン、キャッスル

大破

駆逐艦マオリ

MS

ウィンダム27機喪失

ダガーL25機喪失

ストライクダガー12機喪失

航空機

対艦攻撃機40機喪失

戦車

リニアガンタンク24両喪失

リニアキャノン12両喪失

基地設備

対空砲27基喪失

砲台18基喪失

兵員2764名捕虜

 



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激突ソロモン沖会戦

インド洋沖会戦から数日後インドネシア連合軍基地

 

司令官「航空隊の発進を急がせろ、今度こそカーペンタリアを叩き潰してやる」

 

前大戦で破壊され大戦終結後に密かに再建されたインドネシアとその周辺の飛行場、それは超大型爆撃機を100機単位で運用できるようになっていた

 

通信士「シンガポール艦隊主力から暗号電」

 

司令官「読め!」

 

通信士「予定ポイントに到着上空支援機を送られたし、です」

 

司令官「ウィンダム隊発進、今度こそラバウルとカーペンタリアを叩き潰すぞ!!」

 

 

同日ソロモン諸島ニューブリテン島四季島帝國南洋方面軍ラバウル基地

 

鮫島幻龍斎晴久中将「戦闘機隊全機発進だ!リック・ディアス隊もすべて上げろ!」

 

通信士「豪州からの援軍が燃料の補給を求めております」

 

鮫島「第3飛行場で補給させろ」

 

副官「にしてもにこれだけの大規模飛行場があったとは」

 

鮫島「前大戦でもあったらしいな、破壊したらしいが再建したのだろうな」

 

レーダー士「敵第一波をレーダーが捕捉」

 

鮫島「迎撃!!」

 

鮫島の号令に従いブラックタイガー52機新型のコスモファルコン24機そして切り札のコスモゼロ4機リック・ディアス24機が緊急発進、同時にGMⅡやネモ隊も対空兵装を携え陣地に展開した

 

 

レーダーが捉えた第一波は護衛のスピアヘッド48機と重爆撃機96機ダガーL24機ウィンダム12機の戦爆連合軍であった

 

空中式管制機大鷲機内

 

九十九景久大佐「大鷲より全機、敵は高度4500mに展開。MS隊ブラックタイガー隊は同高度、コスモゼロ隊コスモファルコン隊は1000上空から被られたし」

 

『『『『了解』』』』

 

九十九「全機交戦を許可する」

 

九十九の許可とともにコスモゼロがその推力を活かし突撃をかけたそれと同時に52発のAAMが連合軍飛行隊に叩きつけられた、同時にコスモファルコン隊が上空から一撃離脱を敢行する

 

 

連合軍指揮官機パイロット「?前方からミサイル接近!それに上からもだ!!」

 

指揮官「回避!直掩機は迎撃しろ!!」

 

『3番機被弾!』

 

『7番機1機そっちに行ったぞ!』

 

『被弾した、高度を維持出来ない!』

 

『消火不能、区画ごと持ってかれた!』

 

コスモゼロの機首57㎜砲は対重爆撃機、軽艦艇用に設計されたものであった

 

『弾幕を貼れ!!』

 

『直掩機!?何してる!?』

 

直掩機の中でスピアヘッド隊はブラックタイガー隊との空戦に手一杯、MS隊は数で劣るリック・ディアス隊とコスモファルコン隊の連携に身動きが取れなくなっていた、それにより連合軍攻撃隊はコスモゼロ隊に好き勝手されることになった

 

 

指揮官「くそおーー!!速度を上げろ!なんとしてもラバウルを焼き払うのだ!」

 

パイロット「無茶です!!敵に食いつかれます!」

 

指揮官「なんのための防護機銃だ!!撃ちまくれ!」

 

機銃手「上方敵機!!」

 

ブオーーンダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

NJにより誘導ミサイルが無力化されたことにより設置された2基の20㎜機銃、しかし高速で機動し一撃叩き込んでくるコスモゼロな追従することは出来なかった

 

攻撃隊の過半数はパプアニューギニア島上空で撃墜された、一部機体はパプアニューギニア島に建設され地上部隊が展開していたラエ基地付近の飛行場に着陸したが、ほとんどの爆撃機がオーバーランし、飛行不能、これによりインドネシア基地の爆撃機隊の実に9割が喪われた

 

翌日シンガポールから発進したMS空母3通常型空母2戦艦3巡洋艦11駆逐艦25で編成されるシンガポール主力艦隊はビスマルク海の入り口にいた

 

ビスマルク海海上空母チャクリ・ナルエベト艦橋

 

通信士「閣下、偵察機が敵艦隊を捉えました。し、しかし、至近!1時間で接敵します!!」

 

リャ・リュ・ペリエス提督「攻撃隊を、いや砲雷戦用意!!数的優位を活かし敵艦隊を叩き潰しつつMS隊及び航空隊はラバウルを空襲せよ!!」

 

 

この時偵察機が捉えたのは第3艦隊所属の第3打撃戦隊(戦艦4隻MS搭載型航空巡洋艦1隻巡洋艦3隻駆逐艦12隻)であった

 

戦艦生駒艦橋

 

山村清次中将「そうか、敵は砲戦を挑んできたか…………愚かな」

 

参謀長「MS隊は直掩に?」

 

山村「そうだ、砲戦でけりをつける」

 

戦艦の数で勝る四季島艦隊が戦艦4隻を2列に並べた2列縦陣を組むのに対して艦隊の絶対数で勝る連合軍艦隊は3隻の戦艦と9隻巡洋艦を横に並べた3列縦陣を敷き両翼に駆逐艦隊配置したこれは四季島艦隊を包み込むように動かす予定でもあった。そして空母と巡洋艦2隻駆逐艦6隻は進路を変え退避した

 

 

戦艦ペナン艦橋

 

ペナン艦長「上手くいくもんかねえ、包囲戦」

 

ペナン副長「やるしかないかと」

 

ペナン砲術長「照準よし」

 

ペナン艦長「射程までの距離は?」

 

ペナン砲術長「後600です」

 

ペナン艦長「機関長、増速の支度だけしておけ。操舵士回避運動用意、来るぞ敵弾が!」

 

ペナン操舵士「え?」

 

ペナンの操舵士がそういった直後四季島艦隊から24発の41㎝砲弾が中央の戦艦忠南に降り注いだ

 

ペナン観測士「忠南被弾!!」

 

ペナン砲術長「しょ、初弾命中!?そんなばかな!」

 

ペナン艦長「忠南との通信は?」

 

ペナン通信士「………通信途絶、戦隊長の生死不明です」

 

ペナン艦長「………そうか、機関長機関出力上げ、増速、距離を詰めて敵に一撃を加える」

 

ペナン機関長「了解」

 

ペナン観測士「忠南から旗信号、我指揮能力無し、です」

 

ペナン艦長「僚艦に通信!我に続け、このまま敵艦隊に接近して有効弾を浴びせてやれ」

 

ペナン通信士「了解」

 

ペナン艦長「機関長、機関出力最大、最大船速で突っ込め!」

 

ペナン機関長「了解、機関出力最大」

 

ペナン砲術長「射程に入った!」

 

ペナン艦長「主砲、撃て!!」

 

その号令とともにペナンの34.3㎝4連装砲2基8門が火を吹く

 

 

ドンドンドン

 

ヒューーーーウ

 

ドカーーンドカーーンドカーーン

 

ペナン観測士「初弾夾叉!!」

 

ペナン艦長「お返しが飛んでくるぞ!総員何かに掴まれ!!」

 

 

ヒューーーーウドカーーンドカーーンドカーーンドカーーンドカーーン

 

ペナン艦長「ダメージレポート!!」

 

「後部ヘリ格納庫大破!」

 

ペナン観測士「巡洋艦ヘリム轟沈!!」

 

ペナン艦長「撃ち返せ!!」

 

ドンドンドンドン

 

ドカーーンドカーーン

 

ペナン観測士「命中!!」

 

 

戦艦生駒艦橋

 

生駒副長「左舷2番対空速射砲大破!」

 

生駒艦長「消火急げ!!」

 

山村「撃ち返せ!!」

 

参謀長「なかなか敵もやりますな」

 

山村「だな、特にあの左側の戦艦がな、中央の奴は沈黙した、右翼のやつは弾をろくに当てる腕を持たん、だが左側の奴は」

 

参謀長「はい、初弾夾叉、次弾命中と、相当な腕前です」

 

山村「厄介だな、鞍馬に伝えろ、右のやつを任せると、本艦は初瀬と八島の共同であの左のやつを叩くぞ!戦列変えよ!本艦と初瀬、八島で単縦陣!左砲戦用意!!

面舵30!副砲!対空砲!敵駆逐艦共を蹴散らせ!」

 

「「「了解!!」」」

 

 

ペナン艦橋

 

ペナン艦長「敵が来るぞ、同行戦だ!取舵30巡洋艦隊も続けるものは続け!駆逐隊も突撃を要請!」

 

「「「了解」」」

 

ペナン艦長「主砲の数はこっちが勝ってるんだ!落ち着いて狙え!」

 

ドンドンドンドン

 

ドカーーンドカーーン

 

「巡洋艦鎮遠北轟沈!!」

 

「忠南撃沈されました!!!」

 

ペナン艦長「戦隊長は!?」

 

ペナン通信士「チェ戦隊長は脱出されていないと」

 

ペナン艦長「そうか、戦隊長の敵討ちだ!!副砲、対空砲撃ちまくれ!!」

 

距離が近づいた為副砲の12.5㎝砲や75㎜砲が四季島艦隊に撃ちかけられる、対する四季島艦隊も戦艦は側面にケースメイト方式で設置されている15.5㎝砲や12.7㎝砲が撃ちかけられる、さらに巡洋艦、駆逐艦戦隊からは高速魚雷が投射され連合軍は戦列を乱す

 

2時間の砲戦で前衛艦隊はペナンと巡洋艦ロストフ、駆逐艦3隻を残し壊滅、そして遂にペナンのマストから戦闘旗が降ろされ機関停止の後白旗がマストに掲げられた

 

 

そして空母チャクリ・ナルエベト以下本隊は退避中に潜水艦伊101潜ら伊号潜12隻の雷撃を受け全艦撃沈された、これにより開戦以来シンガポールに閉塞していた赤道連合主力艦隊は全滅した。

これにより撃沈された赤道連合に残された大型艦は軽空母イリアン以下軽空母2巡洋艦4駆逐艦11フリゲート7潜水艦3と基幹戦力の大半を喪失することになった。

 

そしてシンガポール艦隊と共同でカーペンタリアを攻める予定だった太平洋艦隊主力もシンガポール艦隊敗走の報告を受け反転したが追撃してきた四季島第3艦隊第5第6機動戦隊やザフト潜水艦隊の猛撃を受け大型空母ハリー・S・トルーマン、マーク・アンドリュー・ピート・ミッチャー、MS母艦ホーネット、レキシントン、戦艦ニューメキシコ巡洋艦クリーブランド以下5隻の他に駆逐艦27隻を喪失、これにより太平洋艦隊の行動圏内はミッドウェー以東にまで狭まることになった



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燃えるガルナハン

ガルナハンローエングリンゲート、それは地球軍の大規模拠点かつ四季島・ザフト軍のスエズ攻略を防ぐための前線基地であった。

 

開戦劈頭マハムール基地部隊が攻撃を仕掛けるもローエングリンにより大被害を受けた。それ以降は中東に派遣された四季島第2航空団による戦術爆撃と補給路遮断攻撃による消耗漸減作戦による弱体化攻撃が主になっていた。

 

しかし、連合の物量とガルナハンの街の現状を鑑みた四季島・ザフト両軍はミネルバとアウセンザイターを派遣、これにマハムール基地部隊と第2航空団、四季島中東派遣軍岡支隊及び重装甲戦艦バルドロイ、宇宙巡洋艦摩耶、宇宙駆逐艦3隻を動員してガルナハン攻略を図ることになった

 

 

回想

 

第2航空団団長カトリーヌ・マトリエス大将「ガルナハン基地の周辺には後詰めとしてのMS隊、航空隊が展開する基地が複数ある、特に我々がベース1と仮称しているここはガルナハン基地からそれほど距離もない、ガルナハンローエングリンゲートに近づけば必ずMS隊と航空隊による支援を開始するだろう、また、基地を落としたあとも奪還のために戦力を吐き出す可能性がある、よって、空軍はベース1及びその周辺設備の破壊を第1とする、無論ローエングリンゲートに対する攻撃も行うがな。それと空挺部隊も用意してある、可能ならば敵の後背に部隊を降ろす予定だ。無論予定でしかないが」

 

アウセンザイター艦橋

 

バルツァー・シュタイエルマルク艦長「時間だな、バルドロイ、摩耶、不知火、舞風、時津風、ミネルバ、レズモンド、バグリィーに伝えろ、空軍の攻撃が始まると」(にしても500機を超える攻撃隊か…マトリエス大将、いやその後ろにいる中津宰相もやるものだ)

 

 

ガルナハン近郊飛行場

 

飛行場指揮官「発進急げ!!敵が来るぞ!」

 

「1番機発進!!」

 

参謀「定期便ですな」

 

飛行場指揮官「いつも通りのな。恐らく回廊を通過している増援部隊を叩きに来たのだろう、やらせるなよ!何があってもだ!!」

 

参謀「了解!!」

 

定期便、それは四季島第2航空団毎日のように飛来してトーチカや補給路を爆撃する攻撃であった、この攻撃は12機の中型爆撃機と24機のコスモファルコン4機のコスモゼロそして最新鋭機アッシマー4機を1セットとして運用されていた

 

対する地球軍はスピアヘッド36機スカイダガー12機ウィンダム4機を出し追い返すのが何時もの事であった。そう昨日までは…基地を出撃した迎撃隊が見たのは通常の10倍を超える中型爆撃機104機大型爆撃機52機コスモファルコン104機ブラックタイガー104機コスモゼロ52機アッシマー36機さらに75㎜砲を機体下部に装備した対地攻撃機メテオーレ52機にSFSに載ったネモ48機の554機が襲来したのであった

 

連合軍迎撃隊指揮官「敵機多数接近!!なんて数だ!定期便じゃないぞ!!」

 

連合軍戦闘機パイロット1「多いなんてもんじゃねえぞ!?」

 

連合軍戦闘機パイロット2「とにかく1機でも敵を落とせ!」

 

連合軍迎撃隊指揮官「指揮官機より司令部!敵は数百機単位!増援を!増援を!!」

 

基地司令部要員『現在発進中!持ちこたえられたし!』

 

連合軍戦闘機パイロット3『無茶だ!』

 

連合軍戦闘機パイロット4『やるしかねえ、行くぞ!』

 

連合軍迎撃隊指揮官「全機交戦を許可する!!突撃せよ!」

 

指揮官の一言に突撃を開始する迎撃隊、しかしそれに対して四季島軍はウィンダムとタガーにはアッシマーやネモをスピアヘッドにはコスモファルコンやコスモゼロを向かわせ叩き落しにかかった

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーン

 

四季島戦闘機パイロット1「1機撃墜!」

 

連合軍戦闘機パイロット5「後ろに食いつかれた!誰か援護してくれ!」

 

連合軍戦闘機パイロット6『無理だ!援護してやりたいがこっちも手一杯だ』

 

四季島戦闘機パイロット2「落ちろ」

 

ドン、ヒューーーーウドカーーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーン

 

連合軍パイロット達も連日の戦いで練度も上がり実戦慣れはしていた、しかし数の差は覆し難く防空網の崩壊は早かった

 

連合軍迎撃隊指揮官「突破されるぞ!!」

 

連合軍戦闘機パイロット7「間に合え!!」

 

連合軍戦闘機パイロット8「だめか!!」

 

 

 

 

 

 

飛行場管制官「発進急げ!発進、た、退避!退避だ!」

 

対地攻撃機メテオーレ12機から発射された144発のロケット弾は駐機されていた爆撃機や発進待ちをしていた戦闘機部隊に降り注ぐ

 

ドンドンドンドンドンドンドンドンドン

 

ドカドカドカドカドカーーーーン

 

さらに追い打ちをかけるように爆撃機隊が500㎏爆弾を雨霰と叩きつけた、これによりもベース1は壊滅。さらにすかさず投入された空挺部隊により周辺の小規模拠点もローエングリンゲートとスエズを結ぶストラエスト基地を残し陥落、更には回廊を通過していた陸戦型MSとリニアガン・タンクを中核とした機甲旅団は戦力の92%を喪失、これによりガルナハン基地は不完全ながら包囲され、増援部隊をも喪った。しかしガルナハン基地司令部の危機感は薄い。

 

ガルナハン基地司令官「この基地が落ちねば空挺部隊などすぐに排除できる、スエズからの援軍も来るだろうからな」

 

副官「はい」

 

楽観的な会話がかわされる司令部に敵艦隊来襲の方が入ったのは直ぐであった

 

オペレーター「敵部隊接近!」

 

ガルナハン基地司令官「数は!?」

 

オペレーター「識別、ザフト軍地上戦艦レセップス級1、ピートリ級1、改出羽級ファミリー2、出雲級1、陽炎級3。それと…これはミネルバです!」

 

ガルナハン基地司令官「奴らめ、全く性懲りもなく。新型艦など持ってきたところで同じことだ。ローエングリン起動!ゲルズゲー全機発進!」

 

 

オペレーター「敵艦陽電子砲発射体制です!」

 

ガルナハン基地司令官「ふん!自分等も陽電子砲を以て上空と地上から揺さ振ろうという腹か。ま、狙いは悪くないがな。だが貴様には盾がない。ローエングリン照準!目標、上空敵戦艦!」

 

 

 

ミネルバCIC

 

バート「敵砲台本艦に照準!!」

 

タリア「機関最大!!降下!!」

 

メイリン「バルドロイから通信!盾になると!」

 

アーサー「えぇぇぇ!」

 

 

バルドロイ艦橋

 

島井正大佐「機関最大!艦首シールド出力最大!ミネルバをやらせるな!!」

 

バルドロイ副長「了解!」

 

バルドロイ機関長「機関出力最大!」

 

バルドロイ航空管制官「MS隊全機退避!」

 

バルドロイ観測士「陽電子砲来ます!!!」

 

島井「総員耐衝撃防御!!」

 

ドカドカドカドカドカーーーーン

 

 

アウセンザイター艦橋

 

シュタイエルマルク「バルドロイは!?」

 

アウセンザイター副長「バルドロイは、………、健在です!」

 

シュタイエルマルク「………そうか、バルドロイは退避させろ!」

 

 

バルドロイの被害は艦首収束圧縮高圧増幅光線砲大破、艦首底部4連装魚雷発射管全損2番3番砲電源喪失、そして艦首から10m程が完全に消し飛んでいた

 

バルドロイ操舵士「艦首喪失!」

 

バルドロイ機関長「機関出力低下!」

 

島井「下部スラスター吹かせ!姿勢を維持!」

 

バルドロイ砲術長「FCSダウン!」

 

島井「主砲光学照準に切り替えろ!」

 

バルドロイ砲術長「了解!」

 

島井「主砲1番3式撃て!!」

 

ドンドンドン

 

島井の号令に唯一射撃可能な1番砲から3発の3式実体弾がガルナハン基地に叩き込まれる

 

 

ドカーーンドカーーンドカーーン

 

 

ガルナハン基地司令部

 

オペレーター「敵弾命中、ローエングリンへのエネルギー供給ラインに被害発生!!」

 

ガルナハン基地司令官「なんだと!?修理急げ!予備のシステムを立ち上げろ」

 

バルドロイのなけなしの力を込めて叩きつけた一矢がローエングリンへの送電設備を破壊した

 

そしてMS隊の攻撃も激しさを増す

 

アムロ・レイ「そこだ!」

 

バキューーーン

 

ドカーーン

 

数の上で連合軍MS隊は優勢だった。ウィンダム、ダガーL合わせて70機と四季島、ザフト軍の43機の倍とまでは行かないが数で勝っていた。しかし、アムロ・レイを始めとする精鋭のアウセンザイターMS隊は1機で2〜3機相手に勇戦する程の質を誇っていた

 

ガルナハン基地司令官「MS隊は何をやっている!?ゲルズゲー隊は!?」

 

オペレーター「敵MSと交戦中!!」

 

ガルナハン基地司令官「呼び戻せ!ローエングリンのチャージは!?」

 

技術士官『予備システム接続完了!』

 

ガルナハン基地司令官「チャージ急げ!」

 

 

 

アウセンザイター艦橋

 

アウセンザイター観測士「ローエングリンにエネルギー反応!?」

 

シュタイエルマルク「!?インパルスはまだか!?」

 

アウセンザイター観測士「まだです!!」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

アウセンザイター砲術長「主砲右15度旋回撃て!」

 

ドドドヒューーーーーン

 

ドカーーンドカーーンドカーーン

 

アウセンザイター副長「左舷にミサイル命中」

 

シュタイエルマルク「ダメコン急げ対空防御!!」

 

アウセンザイター観測士「敵リフレクター型1機撃墜!!」

 

シュタイエルマルク「よし!そのまま押し込め!」

 

 

アムロ「そこだ!」

 

バキューーーン

 

ビュシュ

 

ゲルズゲー機長「無駄だ!!」

 

アムロ「ならば!」

 

ドン

 

バスドカーーン

 

ゲルズゲー機長「う、うわぁーーー」

 

 

ドカーーーーーーン

 

 

ガルナハン基地司令部

 

オペレーター「…………ゲルズゲー2号機撃墜されました」

 

ガルナハン基地司令官「1号機を呼び戻せ!!」

 

 

 

ゲルズゲー機長「無茶言いやがる!」

 

ゲルズゲー火器管制官「くそ!落ちろ!」

 

バシューーーンバシューーーン

 

接近するリック・ディジェに対して迎撃するゲルズゲーと援護のダガーL、しかし、リック・ディジェを止めるには弾幕が薄かった

 

バキューーーンバキューーーン

 

ドカーーンドカーーン

 

瞬時に撃墜されるダガーL。そしてゲルズゲーもついに追い詰められた

 

アムロ「堕ちろ!」

 

ザシュザシュザシュ

 

ドカーーン

 

 

ガルナハン基地司令官「ゲルズゲーが!なんと」

 

オペレーター「ゲルズゲー隊壊滅!!」

 

怒号と悲鳴の木霊する司令部、そしてその時

 

ドカーーーン

 

オペレーター「敵!?敵戦闘機!?接近!!」

 

ガルナハン基地司令官「何処だ!?」

 

オペレーター「ローエングリンの真下です」

 

ガルナハン基地司令官「なんだと!?ローエングリンを格納しろ!MS隊!対空砲!迎撃近づけるな!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

オペレーター「敵戦闘機がMSに変形!!」

 

その言葉を聞いた司令官の脳裏にインド洋基地を襲ったザフトの新型MSの話が思い浮かぶ

 

ガルナハン基地司令官「迎撃だ!!トーチカも撃ちまくれ!!」

 

 

ドンドン

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

シン・アスカ「落ちろ!!」

 

バキューーーンバキューーーン

 

ドカーーーンドカーーーン

 

坑道を抜けたインパルスは迎撃に来たストライクダガーやタガーLを撃破

 

ガシャーーーーーン

 

格納作業を開始するローエングリンを見つけるシン

 

シン「アレか!」

 

バキューーーンバキューーーン

 

シン「邪魔をするな!!」

 

ガシャンガシャンガシャン

 

ザシュ

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

飛び出てきたダガーLにフォールディングレイザー対装甲ナイフを突き刺しそのままローエングリンとその格納庫に叩きつけついでとばかりに20mmCIWSを叩きつけた

 

ドカドカドカドカドカーーーーン

 

ガルナハン基地司令部

 

オペレーター「ローエングリン被弾!?」

 

技術士官『予備電源室火災発生!!』

 

副官「応急処置急げ!ダメコン出動」

 

ガルナハン基地司令官「………」

 

副官「司令官ご指示を!!」

 

ガルナハン基地司令官「………」

 

『弾薬庫に引火!!』

 

副官「退避を!」

 

オペレーター「総員退去!!」

 

ガルナハン基地司令官「……間に合うものか…」

 

ドカドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカドカーーーーン

 

ドカーーーンドカーーーンドカーーーン

 

連合軍兵士「逃げろ逃げろ!」

 

「母さん」

 

ローエングリンの爆発はガルナハン基地の厚く硬い岩盤の下に作られた基地坑道内を蹂躙し弾薬庫や燃料庫を破壊して基地全体を吹き飛ばした

 

連合軍士官「総員退避だ!」

 

多数のヘリが輸送機がガルナハンの街や陣地から逃げ始める。しかし取り残された将兵達はガルナハンの街のレジスタンス達に袋叩きにされていた

 

これによりアウセンザイターとミネルバそれに中東方面軍よりジブラルタルへの移動を命じられた摩耶と駆逐艦3隻は地中海に突入した

 

ガルナハン攻防戦被害

四季島・ザフト軍

ガルナハン基地攻略軍本隊

大破

戦艦バルドロイ

小破

陸上艦バグリィー

MS14機大破

 

第2航空団

撃墜

コスモファルコン7機

ブラックタイガー27機

メテオーレ2機

大破

メテオーレ28機

中型爆撃機7機

その他被弾機

メテオーレ15機

コスモゼロ3機

中型爆撃機89機

MS28機

 

地球軍

ガルナハン基地守備隊

ローエングリン砲台大破

基地設備全損

MS57機

MA3機

 

前哨基地

MS27機

リニアガン・タンク197両

スピアヘッド142機

爆撃機76機

 



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連合軍の秘密兵器!衛星BY477沖会戦1

遅くなりました


ガルナハン陥落の数日前宇宙プラント〜ザフト前哨基地航路

 

輸送艦カーペリア艦橋

 

カーペリア航海長「異常ないか?」

 

カーペリア操舵士「はい、異常ありません」

 

カーペリア航海長「ならいいが、知っての通り最近この辺で行方不明の艦が増えてるからな警戒してくれ」

 

カーペリア索敵士「了解」

 

輸送艦カーペリアは戦時に徴用された民間船であった、単艦で10万トンの積載量と月〜地球航路を無補給で往復出来る航続距離を活かし各地に設置された監視所への補給に投入されていた

 

ギューイーン

 

カーペリア艦長「異常は?」

 

カーペリア航海長「ありません艦長」

 

カーペリア艦長「ならいいが」(にしても最近は人的資源も増えたろうに護衛の1隻でも付けてほしいものだ)

 

開戦以降、いやユニウスセブン落下以降地上から迫害を逃れプラントに亡命してくるコーディネーターは増加しておりその数は約300万人を超えていた。それにより地球〜プラント航路には四季島から購入したジーランディア級MS護衛艦が哨戒部隊として展開し連合軍の通商破壊艦隊を迎撃していた

 

しかし連合軍の小規模部隊の浸透戦術に対処するために大量に設置された監視所への補給は独航船に委ねればならなかった

 

ビーコンビーコン

 

カーペリア観測士「!?これは!」

 

カーペリア艦長「どうした?」

 

カーペリア観測士「後方から高エネルギー体接近!!」

 

カーペリア艦長「回避!!」

 

艦長が叫ぶが間に合わなかった、直撃したエネルギー体はカーペリアのエンジンブロックを吹き飛ばしそのままカーペリアを撃沈した、このような独航船の撃沈は既に17件発生していたがプラント内で行方不明事件として扱われていたが四季島帝國内特に宇宙海軍空間防衛総隊司令部内ではこの事件を連合軍の通商破壊作戦と考えていた

 

 

しかしザフト軍司令部はこの件を危険宙域での事故として処理、同航路を航行する船舶にはデブリなどへの警戒を強めるように通達した

 

しかしこの後この宙域を航行していた輸送船3隻が撃沈された事を受けザフト軍司令部はローラシア級ツィーグラーを旗艦にローラシア級4ジーランディア級8調査船4を派遣

 

ローラシア級ツィーグラー艦橋

 

ツィーグラー艦長「全くこんな宙域で事故るとは、そう思いませんか?カイエス司令?」

 

エドワード・カイエス「………単なる事故ならいいのだがな」

 

ツィーグラー艦長「まさか地球軍だと?」

 

カイエス「可能性は捨てきれんよ。警戒レベルをを上げろ、MS隊は何時でも出れるように」

 

 

カイエスの予想は当たる今回の1件は地球軍の秘匿部隊通称A任務部隊の仕業であった、

 

A任務部隊旗艦空母エーデルワイス艦橋

 

エーデルワイス艦長「閣下、敵艦隊接近ローラシア級4ジーランディア級8調査船4」

 

ジョセフ・グローザー少将「戦闘用意、砲艦全艦陽電子収束砲照準、目標はローラシア級4隻これを叩き沈めたあとジーランディア級を袋だたきにしろ」

 

砲艦それはアガメムノン級やネルソン級の艦首に陽電子収束砲を取り付けた改装艦であった、主機の出力不足から陽電子収束砲チャージ時は他兵装の使用は不可能と使い勝手の悪さは折り紙付きであったがその射程は四季島帝國宇宙海軍の収束圧縮高圧増幅光線砲に劣るもののザフト艦の主砲射程の倍近い射程を誇っていた。

そして遂に陽電子収束砲が火を吹く

 

エーデルワイス艦橋

 

エーデルワイス砲術長「諸元入力よし!」

 

エーデルワイス艦長「閣下!」

 

グローザー「艦首陽電子収束砲撃てええぇ!!!」

 

ヒューーウドドドヒューーーーーン

 

 

 

ツィーグラー艦橋

 

ツィーグラー観測士「エネルギー反応!?こ、高エネルギー体接近!!」

 

ツィーグラー艦長「何!?」

 

カイエス「!?回避!回避だ!」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

ドカーーーーン

 

カイエス「ダメージレポート!!」

 

ツィーグラー副長「護衛艦バンカー轟沈!!」

 

「調査船アウステル爆沈!」

 

「調査船マウテル、アウステルの爆発に巻き込まれました!!」

 

カイエス「敵は!どこからの攻撃だ!?」

 

ツィーグラー観測士「レーダーに反応無し!」

 

カイエス「そんなばかな!MS隊発進用意!」

 

ツィーグラー観測士「第二波来ます!!」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

ドカドカドカドカドカーーーーン

 

「ピーリス轟沈!」

 

「正面左にピーリスの残骸!」

 

ツィーグラー艦長「上部スラスター吹かせ!降下!!」

 

「間に合いません!!」

 

カイエス「衝撃に備えろ!!」

 

ドカーーン

 

「艦左舷上部に衝突!!」

 

「左舷エンジン出力低下!」

 

「左舷砲使用不能!!」

 

カイエス「全艦左舷回頭!!反転!!陣形を整えつつ後退!!」

 

ツィーグラー艦長「しかし!それこそ至難の業かと」

 

カイエス「ここで全滅するよりはいい」

 

ツィーグラー艦長「了解」

 

陽電子収束砲によるアウトレンジ攻撃を受けたザフト艦隊の被害はローラシア級2ジーランディア級7調査船3、16隻中12隻を喪う大被害を被ったザフト軍司令部はさらなる艦隊を増派、更には大洋州連合宇宙艦隊にも出動を要請、これに答えた大洋州連合宇宙艦隊は四季島より購入したケインズ級戦艦3隻シドニー級巡洋艦5隻メルボルン級母艦1隻タスマニア級駆逐艦17隻の計26隻MS48機それにナスカ級4隻ローラシア級12隻ジーランディア級8隻が参加、更に四季島帝國宇宙海軍もアーガマとラーディッシュMS48機その護衛として巡洋艦鳥海、秋月型駆逐艦4隻を派遣した

 

艦隊は展開位置の都合上四季島艦隊を待たずにザフト・大洋州連合宇宙艦隊の合同で攻撃を開始した

 

 

 

戦艦ケインズ艦橋

 

ハロルド・ブルース・ファーンコム中将「些か早急すぎんかな?参謀長」

 

ジェフリー・キャンベル参謀長「仕方ありますまい、ザフトにも面子がありますので」

 

 

ファーンコム「面子か、面子のために我々は死ぬのかね?」

 

キャンベル「閣下!滅多なことを」

 

ファーンコム「そうだな、だがな、」

 

ファーンコム提督はその後言葉を出さなかった、大洋州連合内では高圧的なコーディネーターに反感を覚える者達が多く存在した。前大戦終盤には大洋州連合各地に大挙して押し寄せる地球連合軍に対して、大洋州連合軍は各地で奮戦したがザフト軍はカーペンタリアに引きこもり大洋州連合軍を見捨てていた、もし、四季島の停戦軍が来ていなければブリスベン守備軍20万人は戦死していたであろう。

無論政権が交代しMSの供与などを受けた大洋州連合、しかし国内の疲弊も相当なものであった。

 

ファーンコムや前大戦の地獄を経験した士官達は心のどこかでザフトがまた見捨てるのではないか、捨て石にされるのではと危機感を持っていた

 

ファーンコム(捨て石にされるのは勘弁だぞ)

 

混成艦隊内に不和を抱えながらも進撃するザフト大洋州連合混成艦隊、最初に異常を検知したのは大洋州連合艦隊の先見艦パースであった

 

パース艦橋

 

パース観測士「レーダーに反応!敵艦隊と思われます」

 

パース艦長「戦闘用意!各艦に伝えろ!」

 

パース観測士「敵艦隊ネルソン級戦艦1ドレイク級護衛艦5デブリ内に後退していきます」

 

デブリ群内に後退する連合軍艦隊を追いかけザフトMS隊24機が急進する

 

迂闊だと判断し隊列を整える大洋州連合MS隊そしてザフトMS隊の先頭がデブリ群内に入ったらとたん

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ドカーーンドカーーンドカーーンドカーーン

 

デブリ群内部に設置された自動砲台が一斉に火を吹いた

 

ザフト隊長「回避!回避だ!!」

 

派遣されたザフト軍MS隊24機の内15機が撃墜された

 

そこにダガーLやストライクダガーカスタムで編成されたMS隊が襲いかかる、自動砲台のビーム攻撃に隊列を乱し混乱している所に奇襲を受けたことで劣勢に陥るザフト部隊、これを見てザフト艦隊司令官は突撃を指示

 

これによりザフト艦16隻が突撃を開始する、対する大洋州連合艦隊は周辺警戒を厳重にし待ちの体制をとる。

この大洋州連合艦隊の消極的な姿勢に臆病者と心の中で吐き捨てるザフト司令官、しかし彼が急ぎすぎていたことを知る代価は彼の命であった

 

ドカーーンドカーーンドカーーンドカーーンドカーーンドカーーン

 

旗艦ナスカ級ホイジンガー艦橋

 

ザフト司令官「何事か!?」

 

ホイジンガーオペレーター「機雷です!機雷多数発見」

 

ザフト司令官「対空迎撃!!叩き落とせ」

 

機雷、それは古くから使われる安価な対艦兵装で地球連合軍はこの狭い回廊に多種多様な自走式機雷を敷設していた

 

ホイジンガー副長「熱探知式自走機雷です!」

 

ザフト司令官「やってくれるな、ナチュラル共め」

 

機雷の第1陣を処理したザフト艦隊に陽電子収束砲が叩きつけられる

 

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

ドカーーーーン

 

「マキャリズム轟沈!!」

 

「ペロポネソス爆沈!!」

 

「ヘルダーリン大破!!」

 

瞬時に2隻のナスカ級が撃沈され1隻が戦列を離れた、大洋州連合艦隊に支援を要請しようとしたザフト艦隊に交戦中、増援不能と返信されたのはすぐのことであった、大洋州連合艦隊も側面より現れたアガメムノン級1ネルソン級4を中核とした艦隊と殴り合っていた

 

 

パース艦橋

 

パース艦長「怯むな、撃ち返せ!」

 

パース艦長の激に主砲の10.2㎝高エネルギー回転式速射砲が吠える

 

ビューーインビューーインビューーインビューーインビューーインビューーイン

 

 

ケインズ艦橋

 

ファーンコム「………艦隊転進!デブリ群を迂回!回廊の出口側より進撃して敵の後背を衝く!!」

 

「「「了解!!」」」

 

狭い回廊に突入してザフト艦隊と同じ愚を犯すまいとファーンコムはデブリ群を迂回する選択した

 

 

エーデルワイス艦橋

 

参謀長「大洋州連合艦隊がデブリ群を迂回し回廊の出口側より進撃して来ようとしています」

 

グローザー「第2梯隊を回せもう一方の出口は!?」

 

参謀長「そちらは気づかれていないようで」

 

グローザー「ならいい」

 

砲術長「陽電子収束砲撃て!!」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

 

オペレーター「敵ローラシア撃沈!」

 

エーデルワイス艦長「このまま防げそうですな」

 

グローザー「そのようだな、このまま押し切れ!!」

 

 

ケインズ艦橋

 

ケインズ観測士「正面回廊入り口に敵艦隊発見!!」

 

ケインズ艦長「何!?」

 

ファーンコム「砲戦用意!撃て!!」

 

ビューーインビューーインビューーインビューーイン

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ドカーーーーン

 

「巡洋艦ホバート轟沈」

 

「敵護衛艦2隻撃沈!!」

 

ファーンコム「そのまま押し込め!」

 

ケインズ観測士「これは、自走式機雷接近!!」

 

ファーンコム「迎撃!!」

 

ビューーインビューーインビューーインビューーイン

 

ドカーーンドカーーンドカーーンドカーーンドカーーンドカーーン

 

ザフト艦と違い大量に対空砲を搭載し主砲も速射性の高い8連回転式速射砲を搭載している大洋州連合艦隊相手に自走式機雷の大量投入は悪手であった

 

 

第2梯隊旗艦戦艦サウスダコタ艦橋

 

サウスダコタ艦長「何だ!?あの速射力は」

 

ローガス准将「距離を取れ!射程はそう長くはないぞ」

 

 

ローガスの言う通り回転式速射砲の射程は短いだがその欠点を大洋州連合艦隊は速度で補っていた

 

四季島から購入した艦艇を検分した大洋州連合軍士官達はこの艦艇をそれぞれ強襲型戦艦、砲戦型空母、突撃型巡洋艦、襲撃型駆逐艦と分類した

 

そして彼らの戦術はそれを活かせるように肉薄し大量にビームとミサイルを叩きつけるものとなっていた

 

ビューーインビューーインビューーインビューーインビューーイン

 

ドカーーンドカーーンドカーーン

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

パスパスパスパス

 

ケインズ艦橋

 

「駆逐艦パース戦列を離れる」

 

ファーンコム「押し切れんな、戦線を再編する!全艦艦首大型拡散魚雷発射!!発射後後進!回廊入り口を半包囲する!」

 

ケインズ砲術長「了解!!」

 

パスパスパスパスパスパス

 

大型拡散魚雷、それは12発の小型魚雷と5発の大型魚雷を内包した特殊魚雷であった。バラけることにより迎撃を困難にしたこの魚雷は回廊内に展開する第2梯隊を機雷原毎葬りに掛かった

 

ドカドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカドカーーーーン

 

そして遂に

 

ケインズ艦橋

 

ケインズ観測士「後方に艦隊発見!!」

 

キャンベル「敵の増援か!?」

 

ケインズ観測士「いえ、これは艦種識別、アーガマ級、四季島艦隊です!!」

 

開戦から7時間遂にアーガマを旗艦とした第2任務部隊が到着したのだった



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騎兵隊の到着衛星BY477沖会戦2

また遅刻です、次回はいつもの予定通り出せたらと思います


衛星BY477沖デブリ群アーガマ艦橋

 

クラウド・ブルーナー准将「全砲門開け!!撃て!!」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

ドカドカドカドカドカーーーーン

 

戦局が膠着したこの盤面で遂に四季島帝國宇宙海軍第2任務部隊が到着した

 

ブルーナー「友軍の状況は!?」

 

アーガマ索敵士「ザフト艦隊の残存艦はナスカ級1ローラシア級4ジーランディア級4」

 

ブルーナー「手酷いな、大洋州連合艦隊は?」

 

アーガマ索敵士「ケインズ級3シドニー級4メルボルン級1タスマニア級11です、こちらは回廊から脱出を行っています」

 

ブルーナー「こちらもそこそこ持ってかれたな、敵は?」

 

アーガマ索敵士「回廊内にアガメムノン級2ネルソン級6ドレイク級15と推測されます、それとネルソン級3ドレイク急進する11が大洋州連合艦隊を追撃中」

 

ブルーナー「仕切り直させるぞ側面収束圧縮高圧増幅光線砲照準!大洋州連合艦隊を追撃している連合軍艦隊の先陣を挫け!!」

 

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

ドカドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカドカーーーーン

 

 

青白い光の線がネルソン級1隻ドレイク級3隻を宇宙の塵に変えた

 

ホイジンガー艦橋

 

ホイジンガーオペレーター「敵の火線が弱まりました!!」

 

ザフト艦隊司令官「後退だ!回廊の外に下がれ!!」

 

ホイジンガー艦長「了解」

 

四季島艦隊の来援により戦闘は一時的に収まるしかし後退を主張する大洋州連合、四季島両艦隊に対してザフト艦隊は再度の攻勢を主張

 

アーガマ艦橋

 

ザフト艦隊司令官『とにかく、再度の攻勢を!』

 

ブルーナー「しかし現有戦力では!!それに誰が先陣を切るというのだ」

 

ザフト艦隊司令官『そんなもの四季島に決まっているわ』

 

ブルーナー「なぜかね?」

 

ザフト艦隊司令官『遅れてきたからな!!そのくらいしろや』

 

ブルーナー「合流時間はまだですがな、それとも、先走って全滅しかけたから焦っておられるのかね?」

 

ザフト艦隊司令官『とにかく!!攻勢を!!』

 

ブルーナー「私は皇帝陛下から無理をするな、敵が多勢ならば引けと命じられておりましてな」

 

双方の意見がぶつかり合う四季島とザフト、大洋州連合から折衷案が出される

 

ファーンコム『ならば増援を呼んで戦力を補充しては?』

 

ブルーナー「………それならば私としてはいいですが」

 

ザフト艦隊司令官『………攻勢に出るのならば異存はないぞ!』

 

ファーンコム『ならばそうしましょう』

 

とはいえすぐさま増援が来ることはない、3日かけて3軍には増援が到着陣容としては

四季島

強襲戦艦アイリッシュ旗艦、オアシス、強襲巡洋艦ニカーヤ、アレキサンドリア、MS母艦エルベ、巡洋艦ユイリン、ナッシュビル、マドラス、マダガスカル、駆逐艦12隻、工作艦関東

 

ザフト

ローラシア級ツィーグラー旗艦以下ナスカ級4隻ローラシア級8隻

 

大洋州連合

戦艦オーストラリア、ニュージランド、巡洋艦アデレート、キャンベラ、ケント、駆逐艦9隻

 

工作艦関東、それはエネルギーフィールドを広域に張るために建造された特務艦であった、そして、そのエネルギーフィールドは陽電子収束砲を理論上防げる物であった

 

アーガマ艦橋

 

参謀長「後3、2、1、開始時刻です!」

 

ブルーナー「工作艦関東に打電フィールドを展開!全艦表面シールド出力最大回廊に突入する!!MS隊は先程探知した新手の連合軍艦隊に攻撃を敢行せよ!!」

 

「「『『『了解』』』」」

 

 

エーデルワイス艦橋

 

エーデルワイスオペレーター「四季島艦隊回廊内に侵入!!」

 

エーデルワイス通信士「増援艦隊が四季島MS隊と交戦!」

 

ジョセフ・グローザー「陽電子収束砲照準!叩きつけろ!!」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

カーン

 

エーデルワイスオペレーター「陽電子収束砲弾かれました!!!」

 

グローザー「そんな馬鹿な!!?」

 

エーデルワイス艦長「敵艦隊突っ込んでくる!!」

 

グローザー「全兵装使用自由(オール・ウェポンズ・フリー)敵を近寄らせるな!!陽電子収束砲は再チャージだ!!それと例の奴を!!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

パスパスパスパス

 

 

 

ブルーナー「全砲門開け撃ちまくれ!!」

 

アーガマ艦橋でブルーナーが叫ぶ

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

アーガマ観測士「左舷に機雷原です!」

 

アドルフ・ノア艦長「近接防護!!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカドカドカドカドカーーーーン

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

アーガマ副長「マドラス大破!!」

 

「敵ネルソン級1隻撃沈」

 

参謀長「このまま押し込みますか?」

 

ブルーナー「うむ」

 

 

エーデルワイス艦橋

 

「戦艦オタワ轟沈!!」

 

「護衛艦フレッチャー撃沈されました」

 

「護衛艦カノン撃沈されました」

 

グローザー「特大型陽電子収束砲のチャージは!?」

 

エーデルワイスオペレーター「後15秒!!」

 

グローザー「チャージ完了次第撃て!!」

 

ビューーーンドドドヒューーーーーーーーーーーーーン

 

 

 

ドドドドドパリン

 

ドカーーーーーーーン

 

 

アーガマ艦橋

 

ブルーナー「何!?」

 

ノア「ユイリンが」

 

アーガマ観測士「ユイリン轟沈、そんなシールドが」

 

アーガマ通信士「関東より電信、シールドの貼り直し完了と」

 

ブルーナー「最大船速!!2度目を撃たせるな!!」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

ユイリンの仇とばかりに攻撃は強まる砲撃

 

 

グローザー「ビーム撹乱膜をばら撒け!!ミサイルと砲台の実体弾で攻撃するんだ!!」

 

パスパスパスパス

 

ドンドンドンドン

 

 

ビーム撹乱膜で高圧増幅砲を防ぎつつミサイルと実体弾を叩きつける連合軍艦隊に対して同じく魚雷やミサイル、実体弾で対処する四季島艦隊しかし遂にチャージが終わる

 

 

エーデルワイスオペレーター「チャージ完了」

 

グローザー「第2射撃て!!!!」

 

ビューーーンドドドヒューーーーーーーーーーーーーン

 

ドドドドドパリン

 

ドカーーーーーーーン

 

アーガマ艦橋

 

ノア「ナッシュビルが、クソ!!」

 

ドン

 

ブルーナー「砲火を集中させろ!観測、射点は?」

 

アーガマ観測士「特定できました!敵艦隊後方の小惑星に設置されています」

 

ブルーナー「全艦突撃!!被害を恐れるな!!」

 

ブルーナーが吠える、そしてその激により艦隊の士気は天頂に登り連合軍艦隊を圧する

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

 

エーデルワイス艦橋

 

「戦艦サウスカロライナ轟沈!!」

 

「左舷に直撃!!」

 

「27〜45ブロック閉鎖」

 

エーデルワイス砲術長「FCSダウン」

 

エーデルワイス機関長「機関推力低下なるも航行に支障なし」

 

エーデルワイス艦長「………閣下、もはや」

 

グローザー「そうだな、大洋州連合艦隊と交戦中の第2梯隊は?」

 

参謀長「一進一退ですが少し押され始めました」

 

グローザー「ザフトとやり合ってる第1梯隊は?」

 

参謀長「どちらかといえば優勢です」

 

悩んだ末にグローザーは決断する

 

グローザー「全艦第1梯隊と合流しザフト艦隊を突破月基地に帰投する!!!」

 

「「「「『『『『『『了解!!!!』』』』』』」」」」

 

グローザー「全自動砲台撃ち方始め!!機雷原全弾始動敵の足を止めろ!!最大船速特大型陽電子収束砲は第3射発射と同時に爆破痕跡を残すな!!!」

 

エーデルワイスオペレーター「了解!!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ビューーーンドドドヒューーーーーーーーーーーーーン

 

ドカーーーン

 

アーガマ艦橋

 

ノア「今度はマダガスカルが」

 

アーガマ観測士「敵艦隊引き上げていきます!?」

 

ドカン

 

ブルーナー「何事か!?」

 

「ニカーヤが!?」

 

アーガマ観測士「ニカーヤ触雷!」

 

ノア「機雷か、近接防護!!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカンドカンドカンドカンドカン

 

 

「駆逐艦新月触雷!」

 

「駆逐艦花付触雷!!」

 

ブルーナー「怯むな!!」

 

参謀長「閣下、」

 

ブルーナー「ユイリン以下大淀型防空巡洋艦の巡洋艦戦隊を喪った事を後悔するな、あれらの12連装回転式対空速射砲はこういった場面では比類なき力を発揮しただろうに」

 

参謀長「はい」

 

 

大淀型防空宇宙巡洋艦

 

それは対空砲として12連装回転式対空速射砲を24基搭載した艦であった、今会戦にはユイリン、ナッシュビル、マドラス、マダガスカルの4隻が参加していたが既にマドラス以外の3隻が戦没、マドラスも戦列を離れていた

 

ブルーナー「致し方なし、艦隊防空陣形を敷け!!大洋州連合及びザフト艦隊に連絡、敵艦隊移動せり、注意されたし」

 

アーガマ通信士「了解」

 

 

ザフト艦隊旗艦ホイジンガー艦橋

 

ホイジンガーオペレーター「敵が攻勢を強めました!!!」

 

ザフト艦隊司令官「怯むな!!おのれナチュラル共め!!!」

 

ザフト艦隊司令官がいくら悪態を吐こうとも戦局は変わらない、残存する連合軍艦隊はアガメムノン級2隻(砲艦型1)ネルソン級11(砲艦型6)ドレイク級25の38隻対するザフト艦隊はナスカ級3ローラシア級9ジーランディア級4の16隻

 

数的劣勢であり艦載MS隊も消耗し尽くしていた、現在ザフト艦隊で戦えるMSはザクウォーリア12機ゲイツR17機、対する連合軍艦隊はウィンダム37機ダガーL22機とザフト艦隊は数的不利に陥っていた

 

ザフトパイロット1「クソ!堕ちろよ!」

 

バキューーーンバキューーーン

 

ドカーーーン

 

ザフトパイロット2「数が多すぎる!増援は!?」

 

バキューーーンバキューーーン

 

 

ホイジンガー艦橋

 

「敵艦隊前進を継続!!」

 

ザフト艦隊司令官「怯むな撃ち返せ!!MS隊は!?」

 

ホイジンガーオペレーター「数に圧倒されています」

 

ザフト艦隊司令官「前大戦では倍程度の敵を軽くあしらえたというのに」

 

前大戦と今大戦の違いそれは戦術とMSに搭載されたOSとCPUの違いであった前大戦時泥縄的に作られた地球連合軍ナチュラル用OSに対して戦後に全ての戦闘データをデータベースに集約、解析、反映と前大戦に比べ相当な進歩していた、それにより遂にザフト軍はOSでも遅れを取りかけていた

 

機体の性能とパイロットの腕で戦うザフト、制御OSと戦術で戦う連合軍、そして遂に崩壊のときはやってくる

 

ホイジンガー艦橋

 

ホイジンガーオペレーター「敵MS防衛線を突破!!」

 

ザフト艦隊司令官「怯むな!!」

 

ホイジンガーオペレーター「続いて敵艦隊MS隊を突破してきます」

 

ホイジンガー艦長「いかんぶつかるぞ!!左舷スラスター吹かせ!!焼き付いても構わん!!!」

 

プースプースプース

 

ホイジンガーオペレーター「敵艦隊突破!!!!」

 

ザフト艦隊司令官「なんと!!!!無様な!!!!ーーーーーーーー」

 

 

 

ザフト艦隊を突破した連合軍艦隊の残数はアガメムノン級2隻(砲艦型1)ネルソン級7(砲艦型2)ドレイク級11の20隻MS24機であった、大きな犠牲を払ったがこれにより補給路の安定を一時的に取り戻したザフト、しかし新兵器陽電子収束砲艦に対する対策を急ぐこととなった

 

 



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人物、艦艇紹介

紹介物です、乗せ落としは少しずつ乗せていきます


四季島

 

中津阿鬼羅

本作の主人公(と言いつつも出てこないほうが多い)

肩書は四季島帝國宰相兼全権委任状保持者

全権委任状により皇位継承権以外の全ての事柄を指示変更が可能

 

その正体は転生に転生を繰り返し神格を得た神様

 

マックレーネ

肩書は宰相府首席秘書官

 

正体は中津により産み出された天使階位は熾天使にして天使長、中津が原作に介入させるときに投入される

 

シモン・赤城

四季島帝國皇帝だが中津により作成されたクローン、正直作者もそう言えばこんなやつ居たなと言われるほど登場していない

 

 

アルフレッド・バルマー

C.E.70年の軍務大臣東アジア共和国との戦争時前線視察中に座乗していた巡洋艦エステアンヌと共に海中に没した享年62歳

 

飯島俊彰

C.E.70年の宇宙艦隊司令長官にしてヤキンの英雄、フゥン・ブラウンの和約後に元帥号を授与され統合作戦本部長に就任C.E.71年2月に病気療養のために退役した

 

エドワード・ランパルト

C.E.70年当時の宇宙海軍第3艦隊司令官

C.E.73年時は第2機動艦隊司令官

 

中村景龍少佐

宇宙海軍第1艦隊第1宙雷戦隊第3駆逐隊司令官、ヤキン戦役時はヤキンに戦隊を率いて突撃魚雷とミサイルを叩きつけた、戦後はこの戦果により大佐に昇進第5艦隊宙雷参謀に就任した

 

斯波氏定

東アジア戦役時代の第4艦隊司令官でC.E.73時のルナツー鎮守府司令官

 

大村一鉄

航宙親衛隊所属の大佐

超弩級航宙戦闘モビルスーツ母艦建御名方神艦長としてRX78の運用試験の試験官を担当

 

バレン・マデュロ

四季島帝國空軍中佐、東シナ海海戦での航空隊指揮官

 

ヒュー

四季島帝國空軍少佐、東シナ海海戦では雷撃隊スエサイド中隊を率いて空母山西を撃沈した

 

司馬一鉄

四季島帝國軍のMSパイロット、東シナ海海戦ではGM空戦仕様のF型部隊を率いて参戦、駆逐艦鴨緑江を撃沈した

 

べリスト

四季島帝國航宙親衛隊少将

ヘリオポリスに会談のために訪れたマックレーネを護衛する護衛隊司令官後にヘリオポリス難民を地球に降下させる際にアークエンジェルから難民を引き取った、低軌道会戦では領海警護のために発進したマリア・テレジア中将率いる飛梅警備隊と合流した

 

マリア・テレジア

四季島帝國宇宙海軍中将

低軌道会戦時の飛梅駐留艦隊司令官連合軍第8艦隊の接収を行った

 

篠江影達

四季島帝國宇宙海軍大将C.E.70時のルナツー鎮守府司令官

 

ジョン・ブルーナー

四季島帝國宇宙海軍大将にして移動要塞グランドアーク要塞司令官、クラウド・ブルーナー准将は弟

 

高須成久中将

第三次ヤキン・ドゥーエ戦役時(史実第二次)の第2艦隊司令官暴走したジェネシスに対処するために艦隊を突入させた

 

エドワード・ルーマン

四季島帝國宇宙海軍少将、第4戦艦戦隊を率いて第三次ヤキン・ドゥーエ戦役に参加、またユニウスセブン破砕作戦にも参加していた

 

三木太白

アーモリーワン事件時の第2強襲巡航戦隊司令官ラーディッシュに座乗し救援に駆けつけたが秩父ら損傷艦を引き連れアンマンに帰投した、その後は士官学校校長に就任

 

アドルフ・ノア

アーモリーワン事件時のアーガマ艦長、ガーティ・ルー追撃戦に参加その後はユニウスセブン破砕作戦に参加、その後は地上試験を行い開戦後宇宙に上がり船団護衛に務めBY477会戦に参加した

 

南部忠岡

スヴェトラーナ級航空駆逐艦スヴェトラーナのMS隊指揮官ガーティ・ルー追撃戦に参加カオス、ガイア、アビスの奇襲に対処したが機体の性能差で戦死しかけた

 

ジャン・クロニクル

スヴェトラーナのMSパイロット、奇襲時に戦死

 

 

ルージュ・カナーネ

アーガマ級ニカーヤ艦長、ガーティ・ルー追撃戦に参加しガーティ・ルー援護のために展開していたドレイク級2隻を撃沈BY477会戦にも参加した

 

レイ・グッドマン

ニカーヤMS第2中隊第1小隊長ガーティ・ルー追撃戦に参加しストライクダガーと交戦

 

 

アポロ・ベム

アーガマMS隊隊長、リック・ディアスに乗りアビスに奇襲を仕掛けた

 

 

アレクサンドル・ビュコック(銀英伝)

元オーブ軍将校、オーブ陥落後は磯城島に亡命、少将として飛梅駐留艦隊の一部を指揮しユニウスセブン破砕作戦に参加、そこでオーブ時代の教え子アドゥ率いる艦隊と壮絶な艦隊戦を展開した、ユニウスセブン落下後は第5艦隊司令官としてオペレーションディアーナ・シュートに参加、どう作戦の最高司令官として采配を振るい、アルテミスより発進したムーア艦隊を撃滅した

 

フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト(銀英伝)

ユニウスセブン破砕作戦に参加した提督の一人アドゥ艦隊左翼を切り裂きガドレイ、ガバディ両提督を討ち取った

オペレーションディアーナ・シュートではアルテミスに取り付き攻略作戦の主力として活躍した

 

 

ジョセフ・コーナー

四季島帝國宇宙海軍護衛空母海鷹MS隊隊長ユニウスセブン破砕作戦に参加した

 

ミッチェル・カーラ

四季島帝國宇宙海軍少将、第2地球機動艦隊司令官ユニウスセブン破砕作戦に参加

 

カレン・マチャース

四季島帝國宇宙海軍第1輸送戦隊戦隊長、ユニウスセブン落下後の地球補給作戦に従事

 

メイビス・ラーナ・クライスラー

四季島帝國海軍少将、ミネルバ護衛作戦を指揮しオーブ沖海戦に参加

 

アムロ・レイ(宇宙世紀)

四季島帝國軍MSパイロット、初登場時は大尉、その後少佐に昇進し機体もリック・ディアスからリック・ディジェに変更された、現在はアウセンザイターMS隊指揮官

 

エドワード・グリーン

四季島帝國海軍カーペンタリア駐留艦隊司令官、同格の山村清次中将率いる第3水上艦隊に対する指揮権を持つ

 

山村清次

第3水上艦隊司令官、将旗を戦艦生駒に掲げリャ・リュ・ペリエス提督率いる赤道連合艦隊を迎撃した

 

バルツァー・シュタイエルマルク

四季島帝國宇宙海軍大佐改出羽型MS搭載型戦艦アウセンザイター艦長としてカーペンタリアよりミネルバ護衛作戦に参加インド洋、ガルナハンと各地を転戦した

 

カトリーヌ・マトリエス

四季島帝國空軍第2航空団団長、中東方面の航空団総司令官にしてガルナハン基地攻略を中核としたスエズ打通作戦の立案者

 

島井正

四季島帝國宇宙海軍大佐、ガルナハン作戦に座乗艦バルドロイを指揮し参加、ローエングリンからミネルバを庇い艦首から10mほどを喪い退避した

 

クラウド・ブルーナー

第2任務部隊司令官、BY477会戦に参加、麾下の巡洋艦3隻を喪うも連合軍艦隊を撃退した

 

大洋州連合

 

ハロルド・ブルース・ファーンコム

大洋州連合宇宙艦隊司令官BY477会戦に参加、前大戦にも参加した歴戦の勇士

 

ジェフリー・キャンベル

大洋州連合宇宙艦隊参謀長

 

地球連合

 

ムルタ・アズラエル

史実と違い生存、現在は幽閉されている

 

ロード・ジブリール

暗殺?現在生死不明

 

ハルバートン

生存、現在は第8機動艦隊と壊滅した各艦隊から引き抜いた戦力で月面基地を守備中

 

デヴィネイション・ハディー

第三次ヤキン戦役に参加

増援を引き連れプトレマイオス出撃するもジェネシスの走射により麾下の艦隊の3割と共に戦死した

 

フレデリック・ウォーリック

ボアズ攻略作戦の指揮官通常兵器だけでボアズを陥落寸前まで追い込む

 

 

ザフト

 

ウィルヘルム・ゼスト

精鋭ゼスト隊指揮官当時の愛機はカスタムされたゲイツ、二次大戦にも参加、フォビドゥンのゲシュマイディッヒ・パンツァーを切り落としカラミティとも交戦、核攻撃後はリー・ウォン率いるウォン隊を追いかけ撤退する友軍部隊の退路を開いた

 

ミン・レスト

ゼスト副官核攻撃後のボアズでウォン隊を追いかけたゼストに変わりせる隊の指揮を取った

 

サー・ウィリアム・コイル

第三次ヤキン戦役に参加したローラシア級の艦長代理、現在は地上軍指揮官

 

 

艦艇

 

四季島

 

安芸型旗艦級大型戦艦

全長450m

全幅114

全高140

艦首91㎝収束圧縮高圧増幅光線砲2門

41cm3連装収束圧縮型高圧増幅光線砲4基12門

艦首底部4連装魚雷発射管4基16門

1番主砲前部艦舷垂直式ミサイル発射管16基

艦側舷ミサイル発射管片舷8基両舷で16基

57㎜4連装近接防護レーザー機銃60基240丁

 

アンドロメダ級を元に建造された四季島帝國宇宙海軍の旗艦級大型戦艦各正規艦隊旗艦や航宙親衛隊に配備されている

代表的なものはアマデウス、リオ・グランデ、ケーニヒス・ティーゲル、アストラーネ、アストロイデ、筑紫

 

 

出羽型航宙戦艦

全長280 m

全幅62.3 m

全高99.0 m

艦首91㎝収束圧縮高圧増幅光線砲

41cm3連装収束圧縮型高圧増幅光線砲3基9門

艦首底部4連装魚雷発射管2基8門

艦側舷ミサイル発射管片舷8基両舷で16基

57㎜4連装近接防護レーザー機銃36基144丁

 

C.E.70年代の四季島宇宙海軍の主力戦艦、ドレッドノート級を元に建造された1個艦隊の指揮能力を持つなど、量産艦でありながら相当の能力を持つ、C.E.73年では改装を受けた重装甲型や高速型、少数のMSを搭載した機動戦艦型が建造されている

代表的なものはグライフ、アウセンザイター、サン・ドミンゴ、パーシヴァル、カーラマイン、サリッサ、シュガーライフ、ブラウンシュガー

 

 

出雲型重巡洋艦

全長200 m

全幅51.3 m

全高72.0 m

艦首28㎝収束圧縮高圧増幅光線砲

20cm3連装収束圧縮型高圧増幅光線砲3基9門

艦首底部4連装魚雷発射管2基8門

艦側舷ミサイル発射管片舷4基両舷で8基

57㎜4連装近接防護レーザー機銃24基96丁

 

出羽型重巡洋艦クラスまで落とし込んだ重巡洋艦、各艦隊に配備されている

 

秋月型防空駆逐艦

全長142 m

全幅30.3 m

全高38.0 m

10.5cm3連装収束圧縮型高圧増幅速射光線砲4基12門

艦首底部4連装魚雷発射管2基8門

艦橋前8連装ミサイルランチャー1基

57㎜4連装近接防護レーザー機銃36基144丁

 

対空火器を満載した新型駆逐艦、各艦隊に少数配備されている



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死闘!ダーダネルス海峡会戦

ダーダネルス海峡近海アウセンザイター艦橋

 

バルツァー・シュタイエルマルク艦長「そろそろか」

 

アウセンザイター索敵士「レーダーに反応!!敵艦隊発見」

 

シュタイエルマルク「ミネルバ及び第4水上任務部隊にも通達!全艦戦闘用意!!」

 

この日アウセンザイターを旗艦とするミネルバ護衛隊、ミネルバ、それに黒海方面に展開する四季島帝國海軍第4任務部隊(MS搭載型航空巡洋艦1巡洋艦1駆逐艦8)は連合・オーブ混成艦隊を発見、遂に砲火を交えようとしていた

 

 

数日前ミネルバ艦内

 

タリア・グラディス「シュタイエルマルク艦長、知っての通り、ミネルバは連合・オーブ艦隊の迎撃のために出撃します、アウセンザイター以下ミネルバ護衛隊の目的は地中海側にミネルバを送り届ける事、つまり」

 

シュタイエルマルク「作戦は成功し我々がどうするか、そこを聞かれたいと」

 

グラディス「はい」

 

シュタイエルマルク「実は先日新しい命令書が届いた」

 

グラディス「内容は?」

 

シュタイエルマルク「ミネルバを護衛しジブラルタルに迎えと、全く上も無茶を言うものだ、つまりはまだご一緒することになる」

 

グラディス「そうですか、では迎撃には?」

 

シュタイエルマルク「ミネルバが出るの言うのなら出るのが仕事だ、それに黒海艦隊も出撃すると言ってきているからな我々だけここで休むわけにもいかん」

 

本来ならばミネルバを地中海に送り届けた時点で作戦は終了する予定であったが、シュタイエルマルクの元に届いた命令書は2枚1枚にはジブラルタルと書かれ2枚目は白紙、これは好きにしろ、行くならジブラルタルに行け、とそういう意味であったこれによりミネルバ護衛隊はこのままミネルバを護衛しジブラルタルに向かうこととなる

 

 

ミネルバ艦内格納庫

 

アムロ・レイ「あれが新型のグフか」

 

副官「そのようです、あそこに居るのがパイロットみたいですね」

 

?「うん?四季島?」

 

シン・アスカ「レイ少佐!」

 

アムロ「やあシン、そちらは?」

 

?「アムロ、アムロ・レイ!帝國の白い流星か、俺はハイネ、ハイネ・ヴェステンフルスよろしく頼む」

 

アムロ「そうか、よろしく頼むヴェステンフルス」

 

ハイネ「ハイネでいい」

 

アムロ「そうかハイネ、なら俺もアムロでいい」

 

ハイネ「じゃ、そうさせてもらうぜ、どうだグフはいい機体だろ」

 

アムロ「ああ、近接能力に特化させたいい機体だ」

 

ハイネ「そっちの新型もいい機体だろ?」

 

アムロ「リック・ディジェはいい機体だ」

 

副官「でも少佐は例の新型が気になるんでしょ?」

 

アムロ「確かに新型のZは気になるが」

 

ハイネ「Z?」

 

副官「はい、噂なんですけどなんかすごいらしいです」

 

アムロ「おいおい、あんまり言うなよ」

 

ハイネ「ま、仲良くやろうな、おたくらもジブラルタルだろ?」

 

アムロ「だろうな、ジブラルタルで部隊の再編だと聞いている」

 

ハイネ「ま、そこまで仲良くやろうぜ、メシでも行くか?」

 

アムロ「いいな、行くぞ」

 

副官「了解!」

 

 

穏やかな空気の流れる空間、そして交流を深める両者、遂に艦は征く血塗なれた海峡に

 

 

ブリーフィングルーム

 

説明者「これよりダーダネルス海峡突破作戦について説明します、敵艦隊の戦力はオーブ艦隊が空母1護衛艦8補給艦3連合軍が航空機搭載型空母4MS搭載型4戦艦2巡洋艦12駆逐艦25とのことです、また近隣の飛行場に対艦攻撃機が集結しているとの情報もあります」

 

シュタイエルマルク「うむ、こちらも空軍の支援を期待したいが、無理だろうな」

 

空軍士官「はい、残念ながら地中海や黒海を担当する第3航空団は連日の出撃で疲弊しており満足な上空援護は難しいと」

 

シュタイエルマルク「仕方あるまい、一応黒海艦隊付属航空隊の支援は取り付けてある、しかし彼我の戦力比は1対5乃至6であるとのことだ、無論数的には劣勢であるが諸君らの総力を結集しダーダネルス海峡を突破、マルマラ海基地の勢力圏にたどり着く!」

 

 

「「「了解!!!」」」

 

 

ダーダネルス海峡近隣地球連合軍飛行場

 

基地司令官「発進急げ!!すべて上げろ!」

 

管制官「第2中隊滑走路へ」

 

「第2飛行隊の装備は対艦ミサイルを」

 

 

ザフト・四季島連合艦隊がダーダネルス海峡に迫る中近隣の連合軍飛行場からは多数の対艦攻撃機や戦闘機が発進していった、そして艦隊も前進を開始した

 

タケミカヅチ艦橋

 

ロバート・ベイ提督「来たか、トダカ一左第一次攻撃隊全機発進させろ航空隊と共に奴らを叩く!!」

 

トダカ「……了解、全機発進」

 

タケミカヅチオペレーター「連合軍MS隊も発進」

 

ベイ(これで片を付けれればいいんだがな)「第二次の準備もさせろ、第二次発進と共に帰還した第一次と予備機で第三次攻撃隊を編成!帰還の遅い機体は第四時に編入しろ!波状攻撃だ!敵に休む暇を与えるなよ!!」

 

「「「了解!!」」」

 

数で勝るオーブ艦隊は波状攻撃でミネルバや四季島艦隊を削り切ることを選択した、これはタケミカヅチが史実より大型化したことと後方に居る3隻の補給艦にムラサメとパイロット達を載せていることも理由であった

 

 

シュタイエルマルク「全砲門開け敵機の接近を許すな」

 

アウセンザイター砲術長「主砲弾種3式対空炸裂弾」

 

シュタイエルマルク「撃て!!!」

 

シュタイエルマルクの号令に遂に戦闘が始まる

 

 

ドンドンドン

 

ドカーーーンドカーーーンドカーーーン

 

アムロ「各機敵を艦隊に近寄らせるな!」

 

アウセンザイターパイロット達『『『了解!!』』』

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

 

オーブ軍隊長機「全機小隊毎に散開して防衛網を掻い潜れ」

 

オーブ軍各機『『『了解』』』

 

 

MS搭載型巡洋艦ゴトランド艦橋

 

ゴトランド艦長「対空砲撃ちまくれ!敵を近寄らせるな!」

 

 

ドンドンドンドン

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ゴトランド観測士「左舷ミサイル来ます!」

 

ゴトランド艦長「落とせ!!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカンドカンドカンドカン

 

ゴトランドを先頭に対空輪形陣を組む水上艦隊しかし数に物を言わせる連合・オーブ両軍これに対してミネルバ艦長タリア・グラディスは決断を下す

 

 

ミネルバCIC

 

タリア「取り舵30。タンホイザーの射線軸を取る」

 

アーサー「え?」

 

タリア 「海峡を塞がない位置に来たら薙ぎ払う。まだ後ろに敵の新手がいるはずよ」

 

アーサー「ぁ、はい!」

 

タリア「四季島艦隊にも通達」

 

メイリン「は、はい」

 

 

アムロ「そこ!」

 

バキューーーン

 

ドカン

 

アムロ「ミネルバが陽電子砲を撃つだと!?全機退避!」

 

 

アーサー「タンホイザー、軸線よろし」

 

タリア 「よし!起動!照準、敵護衛艦群!」

 

アーサー「は!」

 

チェン・ジェン・イー「タンホイザー起動。照準、敵護衛艦群。プライマリ兵装バンクコンタクト。出力定格。セーフティ解除。」

 

バート「MS隊退避完了」

 

アーサー「タンホイザー、てえぇ」

 

バキューーーン

 

ドカーーーン

 

タリア「何事!?」

 

アーサー「タンホイザー被弾!FCSダウンしました!」

 

タリア「消火げ!FCS再起動!ダメージコントロール班待機!」

 

 

 

巡洋艦阿武隈艦橋

 

阿武隈艦長「ミネルバが着水するぞ!輪形陣を再編しろ!」

 

着水するミネルバを囲うように輪形陣を再編する四季島艦隊、そんな中広域通信でカガリ・ユラ・アスハを名乗る人物がオーブ軍に引くように命じていた

 

アウセンザイター艦橋

 

アウセンザイター副長「か、艦長どうしますか?」

 

シュタイエルマルク「落ち着け、1番不利なのは我々だ」(とはいえどうしたものか)

 

ビュイーーン

 

?「攻撃だ」

 

「え?」

 

シュタイエルマルク「し、しかし閣下!」

 

シュタイエルマルクや艦橋要員が戸惑う中艦橋に入ってきた人物が攻撃を指示する、それは

 

中津「復唱はどうした?宰相命令だ、目標オーブ、連合軍艦隊、アークエンジェルが邪魔をするのならば叩き落とせばいい」

 

帝國宰相中津であった

 

シュタイエルマルク「…了解しました、主砲照準目標オーブ艦隊弾種特弾」

 

アウセンザイター砲術長「だ、弾種特弾装填」

 

 

 

カガリ「オーブ軍聞こえていないのか!?」

 

キラ『カガリ、多分だけど』

 

 

ドンドン

 

ヒューーーウ

 

パン

 

ドカドカドカドカドカーーーーン

 

 

アムロ「特弾!?」

 

アウセンザイターパイロット『少佐!?』

 

アムロ「仕掛けるぞ戦闘続行だ!」

 

アウセンザイターパイロット『『『了解』』』

 

 

ベイ「アレはカガリ様ではない!!カガリ様ならこのようなことはなされん」

 

トダカ「しかし」

 

ベイ「第二次攻撃隊を出せ!ミネルバを沈めるんだ!!」

 

言い争うベイとトダカ、しかしその時ある士官がアウセンザイターに新たに掲げられた旗を確認した

 

タケミカヅチ士官「あ、アレは!!」

 

タケミカヅチオペレーター「宰相旗、四季島の宰相旗です!!!」

 

タケミカヅチだけでなく四季島、連合、ミネルバ全てで驚きが上がる、四季島帝國内に居るとされた宰相がここにいるのだから

 

 

ネオ・ロアノーク「MSを前に出せ!あの船を沈めるぞ!」

 

「「「了解!!」」」

 

 

ミネルバCIC

 

タリア「アウセンザイターに中津宰相が!?」

 

メイリン「はい、アウセンザイターから間違い無いと」

 

タリア「残りの機体も出して頂戴、それとできる限りアウセンザイターを援護して、宰相を目の前に死なせたらジブラルタルにつく前に殺されるわよ」

 

アーサー「え、ええぇ!そんな事は」

 

タリア「ありえないと言える?ある意味プラントの戦争経済を支えているのは四季島でそれを指揮しているのは宰相府なのよ、正直ここに居てほしくない人よ、彼は」

 

宇宙巡洋艦摩耶艦橋

 

摩耶艦長「摩耶を前に出せ!主砲、副砲撃ちまくれアウセンザイターをやらせるな!!」

 

摩耶副長「了解!!」

 

ドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーンドドドヒューーーーーン

 

パスパスパスパス

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

宰相の登場に戦意高揚し士気は当に天を衝くと言わんばかりに上がった、対する連合、オーブ両軍はミネルバでなくアウセンザイターに攻撃目標を移す

 

この時丁度連合軍対艦攻撃機隊が到着しかし連携の不手際からアウセンザイターでなくミネルバを狙うことに

 

アウセンザイター索敵士「敵飛行隊ミネルバに!!」

 

シュタイエルマルク「後部主砲照準敵を近づけるな!!」

 

ドン

 

ヒューーーウ

 

ドカーーーン

 

 

ベイ「第三次攻撃隊は!?」

 

タケミカヅチ管制官「後7分下さい現在ミサイル装備中です」

 

ベイ「………出せる機体から出せ小隊単位でもいい、最悪単機でも出せ!ミネルバを!宰相旗付きを沈めるんだ!!!」

 

トダカ「無茶です!五月雨式に攻撃しても意味は!」

 

ベイ「トダカ一佐これは命令だ!」

 

ドカーーーン

 

「味方巡洋艦撃沈された!!」

 

「護衛艦クラミツキ被雷!!」

 

ベイ「トダカ一佐!!」

 

トダカ「…了解、しました」

 

タケミカヅチオペレーター「これは、新手です!!MS隊飛来!!」

 

ベイ「何!!」

 

トダカ「なんだと!」

 

この時飛来したのは黒海艦隊付属航空隊のアッシマー2個中隊であった

 

ブラン・ブルターク「全機気張ってけよ!」

 

『『『了解!!』』』

 

ブラン・ブルターク少佐率いるアッシマー2個中隊の戦線への到着は戦局を変えた

 

ドキューーンドキューーンドキューーン

 

ドカーーーン

 

アッシマーの大型化ビームライフルは対ビームコーティングを施されたシールドを貫通、更にはブラン小隊はキラ・ヤマトの駆るフリーダム相手に勇戦

 

キラ「く、止めるんだこんな事」

 

ブラン「止めろと言ってもなあ、これが仕事なのだよ!!」

 

ドキューーンドキューーン

 

ダダダダダダダ

 

カンカンカンカン

 

ブラン「バルカンではなぁー」

 

キラ「硬い!!なんて装甲だ!」

 

重装甲のアッシマー相手に苦戦するフリーダム、そこに

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

アスラン・ザラ「キラ!止めるんだこんな事」

 

キラ「アスラン!」

 

ブラン「アスラン・ザラか、フリーダムは俺に任せておけ貴様はミネルバを守れ!」

 

アスラン「しかし」

 

ブラン「ここはこの俺ブラン・ブルタークに任せておけ」

 

ドキューーンドキューーン

 

キラ「クソ!」

 

バキューーーンバキューーーン

 

可変式のアッシマーに圧倒されるキラ、キラとの関係に悩むアスラン、それを見てミネルバを守れと言い放つブラン、戦局は少しずつ四季島方に傾いていく

 

ハイネ「堕ちろ!」

 

パパパパパパパ

 

ドカドカドカドカーーン

 

バキューーーンバキューーーン

 

ドカーーーン

 

ハイネ「お!?」

 

アムロ「危ないぞハイネ」

 

ハイネ「すまん助かった後で1杯奢らせてくれ」

 

アムロ「なら無事に帰らないとな」

 

四季島パイロット『摩耶が!!!』

 

アムロ「何!」

 

摩耶艦橋

 

リリリリリリリン

 

「左舷第2対空砲群壊滅」

 

「FCS再起動確認」

 

摩耶副長「ミサイル発射」

 

摩耶艦長「副長、どんな、状況、か、」

 

摩耶副長「艦長、お傷の方は!」

 

摩耶艦長「なんとかだ、で、状況は?」

 

副長は語る現在の摩耶の状況は2番砲旋回不能、対空砲の半数が破壊され推力も低下していた

 

また摩耶以外の艦も沈んでこそいないが各艦傷付いていた、しかし連合、オーブ両軍も多数の被害を受けていた

 

ネオ・ロアノーク「………信号弾上げろ!引き上げるぞ」

 

副官「よろしいので?」

 

ネオ・ロアノーク「抑えられてるはずの四季島黒海方面航空隊が来てるんだぞ、下手すると制空権を取られかねん」

 

副官「なるほど」

 

 

パンパンパン

 

連合パイロット1「撤退信号!」

 

連合パイロット2「引くぞ!」

 

オーブ軍パイロット1「全機後退だ!」

 

 

アムロ「引き上げたか」

 

ハイネ「お互いなんとか生き残ったな」

 

アムロ「ああ」

 

 

黒海侵攻を経った連合、オーブ両艦隊は後退した、とはいえ、ミネルバや四季島艦隊の被害は甚大と言えた、特にタンホイザーを破壊されたミネルバと艦橋基部に被弾し艦長以下艦重役の大半が死傷した摩耶の被害は相当であった。

対する連合、オーブ両軍も巡洋艦3駆逐艦11が撃沈され戦艦1巡洋艦2MS搭載型1航空機搭載型空母1駆逐艦7御詠歌ん2が何らかの被害を受けMS72機航空機45機を喪失した

 

そして同日

 

ドン

 

欧州、フランス方面に砲声が響き渡る遂に四季島欧州方面軍の攻勢が開始されたのであった



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砲声響く欧州陸戦の始まり

ダーダネルス海峡海戦同日深夜ユーラシア連邦領トゥールーズ基前線地哨戒塔

 

哨戒兵「異常無し」

 

指揮官「異常ないか?」

 

哨戒兵「ありません。静かなもんですよ、戦時だと忘れそうです」

 

指揮官「ならいいが、旧アンドラ公国辺りに四季島の欧州方面軍が展開しているとの話だ。なにもないとは思うがな」

 

ブーーーン

 

哨戒兵「うん?味方の哨戒機か?」

 

指揮官「この時間に飛んでいるのは不思議だな」

 

 

ヒューーーウ、ドカーーーーーーーン

 

哨戒兵「うわ!!」

 

指揮官「砲撃!!何だ何事だ」

 

哨戒兵「た、隊長、あ、アレを!!」

 

兵が指差す先を指揮官が見た、そして見たものはとんでもない状況であった

 

 

それはビッグ・トレー級やヘビィ・フォーク級で編成された陸上戦艦戦隊や580㎜連装砲を装備したペガサス級統合戦闘母艦やそれを護衛する護衛艦艇の集団であった

 

大陸打通作戦、それは旧ドイツや東欧に発生したユーラシア連邦からの独立運動により当該地域に駐留したザフト軍とジブラルタルの陸上連絡線構築作戦であった、

 

駐留当初はアンドラからフランスを通過しドイツへの連絡線が構築されていたがガルナハン戦前に連合軍のABC作戦によりフランス全土が開放されイタリア半島に上陸したザフト軍部隊は壊滅しアペニン、アルプス両山脈を超えた少数部隊が生き残っただけであった、これによりザフトドイツ駐留軍は補給不足を起こしかけていた

 

これに対してプラント最高評議会は四季島欧州方面軍に救援を依頼、依頼を受けた欧州方面軍は参謀本部の指示により本作戦を開始したのであった。投入される戦力は第1第2第3陸上戦艦戦隊12隻、歩兵48個師団、戦車12個師団、砲兵12個師団、MS混成旅団12個。ペガサス級4隻、出雲型4隻、秋月型12隻、3個航空団を投入した

 

トゥールーズ基地司令部

 

基地司令官「状況は!!」

 

基地オペレーター「敵の大攻勢です!」

 

基地司令官「そんなことはわかっている!戦況は!」

 

基地オペレーター「前衛防衛線は崩壊!」

 

ドカーーーン

 

「第2トーチカ陣地破壊されました!」

 

「飛行場に敵空挺降下しました!」

 

基地司令官「近隣の部隊に救援要請!!」

 

基地オペレーター「駄目です!近隣の第102師団司令部通信途絶、第241師団司令部は撤退を命じたと」

 

基地司令官「なんだと!!MS隊は!」

 

基地オペレーター「準備砲撃でハンガーが破壊されたため既に壊滅状態です」

 

基地司令官「なんということだ」

 

 

ドカーーーン

 

基地司令官「今度は何だ!」

 

「敵兵侵入!」

 

「警備隊と交戦」

 

基地司令官「なんだと!迎撃しろ、この基地を落とさせるな」

 

基地オペレーター「しかし」

 

陸戦士官「司令官既に1階は制圧されました。敵は連隊規模の重装歩兵、我々の装備では!」

 

基地司令官「だがここが落ちればボルドーやリオン、マルセイユに敵が迫るのだぞ!」

 

ドカーーーン

 

基地司令官「何事!?」

 

 

?「四季島陸軍空挺団のロイ・オング大佐だ基地司令官とお見受けする、降伏していだだきたい」

 

そこには、ロイ・オング大佐に率いられた空挺部隊が居た

 

基地司令官「………わかった、降伏する」

 

こうしてトゥールーズ基地は陥落、四季島陸軍はリオンに向け進撃を開始する

 

リヨン前方50km防御陣地

 

指揮官「急げ!敵は近いぞ」

 

連合兵1「っても塹壕なんて効果あるのか?」

 

連合兵2「ぼやくなよ」

 

連合下士官1「MS隊が来るぞ」

 

連合下士官2「ここだ、ここの壕だ」

 

連合士官「旧型のストライクダガーにキャノンをつけてトーチカか。これで戦えるというのか?」

 

 

同時刻最前線

 

ドカーーーンドカーーーンドカーーーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

「第1塹壕線を抜かせるな!」

 

「戦車を前に出せ!」

 

対MS特技兵指揮官「目標正面の赤の1つ目」

 

「装填よし」

 

対MS特技兵指揮官「同時弾着、撃て!」

 

パスパスパス

 

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーーンドカーーーン

 

ヒューーーウドカーーーン

 

「右腕をやりました!」

 

対MS特技兵指揮官「クソ!撃破出来ず、ずらかれ!お返しが来るぞ」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

頭部バルカンで掃射するリック・ディアス

 

「う、うわぁ~」

 

まさか四季島軍が攻撃してくるとは思っていなかったユーラシア連邦を中心とする連合西欧方面軍は兎に角ありとあらゆる火器を投入、その中には歩兵携行型対MSミサイルリベレーターすら投入されていた

 

しかしいくら旧式兵器を投入したとしてもリック・ディアスやホバー式移動可能な機動型ネモに戦線は食い破られた

 

この時西欧方面軍の指揮を取っていたのはユーラシア連邦屈指の愚将と知られるグレゴリー・グリゴリエヴィッチ・ガムラン上級大将であった。ガムラン大将は敵の大攻勢の報告を聞くとすぐさま司令部をリヨンからトロアに後退させるという敵前逃亡を行った。更にこのことは前線で戦う各部隊には通達されず、各部隊はリヨンに救援要請を出し続けていた。そしてトロアに四季島の重爆撃機が迫ると更に司令部を更に後退させグレートブリテン島に近いリールまで下がらせた。

この後退は参謀達にも極秘であり撤退したのは副参謀長ら20人にも満たず司令部スタッフの10%程度であった。特に普段からソリの合わない西欧方面軍総参謀長ウィリアム・ド・ゴール大将はリヨン後退時にはリヨンの最前線視察中であり置いていかれ、副司令官のアルゴス・ジューコフ大将はストラスブールに麾下の部隊と共に視察の名目で追い出されるなど指揮統制は崩壊していた

 

攻勢開始から4日でリヨンは陥落。残存部隊は各地に散り散りとなったがド・ゴール大将はトゥールーズからリヨンの補給路襲撃のために部隊を掻き集めた。ジューコフ大将はストラスブールに撤退してきた部隊を集結させるとストラスブールで徹底抗戦の構えを取る。これに困ったのが大陸打通作戦の総司令官として派遣されたマックレーネであった

 

ビッグ・トレー級あきつ丸艦橋

 

マックレーネ「………まさか敵前逃亡した司令官の下にこんな傑物が複数居たか、さてどうしたものか」

 

ゲラート・ブラッドマン作戦参謀「後者は兎も角前者に関しては補給路襲撃が主目的ですので囮を使っては?」

 

マックレーネ「それも手ではあるが、………ボルゴ大佐を呼んでくれ」

 

ワルター・G・F・マイントイフェル総参謀長「では」

 

マックレーネ「ブラッドマン作戦参謀の意見具申通り囮部隊を使う」

 

 

翌日ボルゴ大佐率いる鉄道輸送隊が出撃そしてその報告はしっかりとド・ゴール大将の元に届いていた

 

ド・ゴール「やるぞ!罠の可能性もある、だがここでやらねば総参謀長としての名が廃る」(ジューコフの野郎、いくら先任といえどストラスブールに立て籠もらず俺に援軍を出しやがれ)

 

共においていかれたといえどド・ゴールとジューコフの間には確執があった。共に階級は同じ大将だが先任のジューコフと西欧方面軍総参謀長としてNo.2のド・ゴール。ジューコフは気にしていなかったが、日頃から兵達の信望の厚いジューコフをド・ゴールは嫌っていた。そしてストラスブールに居る部隊の指揮権を渡すようにド・ゴールは伝えていたが、返答は帰ってきていなかった。これは無視したのではなくストラスブールに届かなかったのであるが、ゴールは仲の悪い自分の要請を敢えて無視したと受け取った

 

この時ゴールの手元には第182歩兵師団と第5戦車師団の内1個戦車大隊、ウィンダム17機があった、その中からゴールは部隊を2つに分けMS隊と戦車隊で護衛を撃破し歩兵師団から抽出した1連隊で補給物資を強奪するとした、そして残りの連隊も予備として周囲に伏せた

 

 

 

翌日鉄道は護衛の鉄路装甲車と見慣れないMSを無天蓋貨車に載せながら補給列車は進む

 

ドカーーーン

 

ド・ゴール「今だ!突撃」

 

ブーーーン

 

四季島指揮官「敵襲だ!迎撃しろ」

 

ダダダダダダダ

 

ドン

 

装甲車の12.7㎜機関砲と列車に取り付けられた105㎜砲で反撃する四季島軍

 

ド・ゴール「予想以上に抵抗が激しいな、予備も出せ!」

 

ド・ゴールの命令により予備も出撃したがその時

 

ドカーーーンドカーーーンドカーーーン

 

列車の貨車から緑の見慣れぬMSが出現した

 

「ザフトのザクか?、いや似ているが違う!」

 

ハイザック。それはアフリカ解放を願うアフリカ解放戦線を中心とする親四季島勢力に輸出されたMS。四季島が安価で整備性の良い機体を作るためにザクウォーリアを輸入し、ザクの頭部にGM系列の技術を胴体に詰め込んだ機体として完成、武装にマシンガンや脚部ロケットポッド等実弾兵器を搭載することで整備性と量産性を向上させた。そしてこの機体は大洋州連合等の独自にMSを生産出来ない、若しくは生産出来ても開発出来ない勢力に安価で売却された。この戦場に投入されたのは四季島軍戦技教導隊24機であった

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカドカドカドカドカーーーーン

 

ド・ゴール「MSだと!?」

 

「ウィンダム隊壊滅!」

 

ド・ゴール「引くぞ!」

 

副官「え!?」

 

ド・ゴール「嵌められた!罠だったんだ」

 

 

ドカーーーンドカーーーンドカーーーン

 

ド・ゴールが後退を決意したのとほぼ同時に近くに進出していた第3陸上戦艦戦隊の艦砲射撃が行われる、それは待機していたド・ゴールの予備連隊を吹き飛ばし、ド・ゴール軍団の継戦能力を損なわせた

 

ド・ゴールはなんとか生き延びトロアまで撤退したがトロア守備軍はその時には壊滅寸前、定数割れを起こした3個師団がすべてであった。仕方なく英仏海峡まで後退するド・ゴール軍を第7第8歩兵師団と第3MS混成旅団が追撃する。潰走中に部隊を増やし戦力増強を行うド・ゴールの下にダンケルクに撤退部隊が集結しているとの報告が入る

 

ド・ゴール「遺憾ながらダンケルクに撤退する、全軍無期限行軍を開始せよ」

 

参謀「しかし、それは至難の業です。昼は大量の航空機が乱舞し我々は夜間の移動以外マトモにできません」

 

ド・ゴール「だが敵主力に追いつかれるよりはいい」

 

非常な決断をするド・ゴール

 

しかしド・ゴールの予想を裏切り翌日からの航空攻撃は低調な物であった

 

それはストラスブールに展開するジューコフ軍が一斉攻撃に出たためである

 

次回ジューコフの反撃!欧州方面軍の苦戦



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ジューコフの反撃、欧州方面軍の苦戦

大陸打通作戦最中旧フランス領ストラスブール

 

現在ここにはジューコフ大将率いる西欧方面軍の残存部隊が展開していた

 

ストラスブール司令部

 

ジューコフ「現在の戦力は?」

 

参謀長「第101師団を中心に歩兵11個師団と2個MS師団、5個機甲師団と航空機472機、陸上戦艦ナポレオン、カジミールです。他には定員割れを起こしている師団が3個と中破した陸上戦艦ジョセフもありますが」

 

ジューコフ「………仕掛けるぞ、狙いはコルマール近郊の敵師団だ!ストラスブールには第172及び第199師団と陸上戦艦ジョセフと定員割れ師団3個を守備とする」

 

「「「了解!!」」」

 

翌日ジューコフ軍は前進を開始、これに相対するは鬼の第9の勇名で知られる四季島陸軍最精鋭金沢第九師団であった

 

第九師団本部

 

「ストラスブールから敵の大軍が出撃!!」

 

寺内景政中将「全軍戦闘用意!!空軍にも支援を要請!!MS隊発進用意だ!!」

 

「「「了解!」」」

 

この時第九師団の陣容は歩兵3個連隊、1個砲兵連隊、1個戦車連隊、3個MS大隊、本部警備隊の兵員1万9千名、戦車260両、MS300機(整備隊所属機36機を含む)、203㎜榴弾砲12門、155㎜榴弾砲24門、迫撃砲多数

また空軍はコスモゼロ2個飛行隊104機とアッシマー24機である

対するジューコフ軍は9個歩兵師団、火砲324門、MS254機、戦車装甲車等1000両、強陸上戦艦2隻、航空機400機、兵員17万人強と兵数では約9倍、火砲は10倍、航空機戦力約3倍、MSの数でこそ負けていたがそれ以外では圧倒していた

 

 

あきつ丸艦橋

 

マックレーネ「ジューコフ軍が動いた!?」

 

「はい!」

 

マックレーネ「………第11師団と第2MS混成旅団を増援に向かわせろ!第3航空団から1個戦闘飛行隊を向かわせろ!ザフトドイツ駐留軍にも支援要請!」

 

「「「「了解!!」」」」

 

 

マックレーネの命令により第11師団と第2MS混成旅団はそれぞれバーゼルとミュールズからコルマールに向けて北上を開始、またザフトドイツ駐留軍もサー・ウィリアム・コイル率いるコイル隊を派遣した。またアフリカ解放戦線のブリンク支隊も急行していた

 

 

コルマール市北

 

ジューコフ「突撃!!」

 

「「「「「わぁーーーーーーー!!!!」」」」」

 

ジューコフの命令により3個師団が突撃を開示

 

 

寺内「撃て!!!」

 

対する四季島軍は各種火砲を叩きつけた

 

 

ドカーーーーーーーンドカーーーーーーーンドカーーーーーーーン

 

炸裂し散らばる破片により死傷する歩兵隊

 

陸上戦艦ナポレオン艦橋

 

「第1454連隊壊滅!」

 

「敵の重砲で前進が頓挫しています」

 

ジューコフ「怯むな!こちらも撃ち返せ!!なんのための陸上戦艦か!」

 

 

陸上戦艦の305㎜臼砲が火を吹く

 

ドーーンドーーン

 

 

ドカーーーーーーーンドカーーーーーーーン

 

 

「駄目です!!敵の砲兵陣は射程圏外の模様」

 

ジューコフ「やはり臼砲ではむりか、だとしても、突撃を続けろ!!第82及び第341師団を両翼から進ませろ!敵陣を強引に突き崩せ!!MS隊は強行突破だ!!」

 

「了解!」

 

「敵円盤MS接近!!」

 

ジューコフ「副砲対空散弾装填!!撃て!!」

 

ドンドン

 

ドカドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカドカーーーーン

 

ドカーーーン

如何に頑強なアッシマーといえど203㎜対空散弾には無力であった

 

 

寺内「増援は?」

 

参謀長「第11師団は既に到着し左翼に展開しております。第2MS混成旅団は後1時間は掛かるかと、敵の航空攻撃は広範囲に広がっておりますので」

 

寺内「そうか」

 

「第27連隊から救援要請!」

 

寺内「増援としてきたブリンク支隊を回せ!」

 

「更に2個師団相当の敵が戦線に!」

 

「第11師団第32連隊が突破されたと」

 

寺内「なんだと!!クソ空軍に爆撃機を要請!1機でもいい、とにかく航空支援を!MS隊は整備隊の機体も出せ!敵歩兵を蹴散らさせろ!」

 

 

戦力の劣勢な第九師団と第11師団は司令部警備隊や整備隊のMS隊すら前線に出し抗戦、MS隊の火力で持って歩兵の突撃を防ぎ時間を稼いでいた

 

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

連合大尉「クソ!軍曹!」

 

連合軍曹「はい!」

 

連合大尉「あの忌々しい機関銃トーチカを吹き飛ばせるか!?」

 

連合軍曹「直ちに、バズーカ狙え、………撃て!」

 

ヒューーーウドカーーーンドカーーーン

 

連合大尉「前進だ!進め」

 

「「「わあーーーー」」」

 

犠牲を出しつつも少しずつ前進する連合軍、しかし被害は少しずつ積み上げられていった

 

ジューコフ「第52第55師団を投入しろ!!第121師団の再編は!」

 

「現在第101師団の残兵と合流させました」

 

参謀長「閣下!既に5個師団相当の兵力を喪っております、このままでは」

 

ジューコフ「わかっているが」

 

ドカーーーン

 

ジューコフ「何事か!?」

 

「敵の空中戦艦接近!!」

 

参謀長「閣下!」

 

ジューコフ「仕方あるまい!後退だ!ストラスブールまで下がるぞ!」

 

参謀長「しかし殿はどの部隊に?」

 

ジューコフ「例の抗命部隊と囚人兵共だ!アイツラなら幾ら死んだとしてもいいからな」

 

参謀長「しかし、例の部隊にはアレがおります」

 

ジューコフ「無能将軍の息子だ、父の名を上げるために志願したといえば良い。死んだとしても国では美談になるだろうからな、いや死んだほうがマシか」

 

キング・ウラジーミロヴィチ・ガムラン、グレゴリー・グリゴリエヴィッチ・ガムラン上級大将の実子で長男、親の名前と権力でその椅子を得た将校であった、本作戦前に抗命罪で投獄されるもなにかに使えると思ったジューコフにより抗命罪者や囚人兵で編成された第141特務隊に配属されていた

 

ジューコフ「急げよ、敵は待ってはくれんぞ」(さてどのくらい生きて帰れるかな)

 

 

コルマール市防衛司令部

 

寺内「敵が下がるだと!?」

 

「はい、1部殿を残し後退しております」

 

長柄夏菜子第11師団長「寺内中将、追撃をすべきです」

 

寺内「長柄中将、たが両師団とも被害は甚大だ、このまま追撃するのは厳しいだろうな」

 

長柄「………確かに我が第11師団は歩兵1個連隊を除き壊滅状態、MSも30機程が稼働状態といえど、その内17機は整備隊所属機、………しかしこのまま逃がすのは!」

 

寺内「………わかった、第2MS混成旅団に追撃を依頼する、到着して早々だが、戦果のためだ我慢してもらおう」

 

 

ミケーネ・ポーン旅団長「全軍前進!敵を食い尽くせ!!」

 

第2MS混成旅団、それはハイザックを主力機とするアフリカ戦線からの転属部隊であった

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドンドンドンドカーーーン

 

『連合軍は算を乱して逃げ惑ってやがる』

 

『逃がすなよ』

 

ジョン・コリーン大尉「死ねうじ虫共!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーーンドカーーーン

 

ドンドン

 

『正面敵戦車隊数12』

 

『足を止めるな、撃ちまくれ!』

 

 

ダダダダダダダ

 

ドカーーーンドカーーーン

 

ハイザックの持つ120㎜マシンガンの直撃はリニアガンタンク次々と破壊していく

 

ジョン「敵のMSはどこだ?」

 

『左翼に敵MS隊数7、いや9』

 

ジョン「ストライクダガー?あんな旧式で」

 

バキューーーンバキューーーンピシュンピシュン

 

『そんな豆鉄砲でどうしようってんだ?』

 

バキューーーンバキューーーン

 

ジョン「当たるかよ」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

幾らビーム兵器を持っているとしても対ビームコーティングをしたハイザックのシールドを破ることはできない

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

お返しの120㎜徹甲炸裂弾はストライクダガーのシールドや装甲を貫通し機体内部炸裂する

 

ドカーーーン

 

 

ナポレオン艦橋

 

「敵MS隊殿部隊と衝突」

 

「殿部隊の戦況は不利」

 

ジューコフ「周辺警戒怠るなよ!ザフトの連中がいつ襲いかかってくるかわかったものではない」

 

参謀長「にしても、四季島にこの規模の予備戦力があり、それを投入しなかったとは」

 

ジューコフ「参謀長、予備戦力はそうだが、投入しなかったのではない。出来なかったんだ」

 

参謀長「……!つまり」

 

ジューコフ「到着したばかりだろうな、撤退を決断するのが少々、本当に少々遅かったようだ」

 

参謀長「それは…」

 

ジューコフ「今は何も言うな、兎に角生きて帰るぞ」

 

 

しかしそのジューコフの願いも虚しく遂に側面にザフトドイツ駐留軍コイル隊が襲いかかる

 

コイル「砲撃!敵の中央だ!敵を前後で分断しろ!」

 

 

ドカーーーーーーーンドカーーーーーーーンドカーーーーーーーン

 

 

ドカーーーーーーーーン

 

ジューコフ「何事だ!?」

 

「ああ、カジミールが!」

 

コイル隊の旗艦コントリーアの主砲弾は陸上戦艦カジミールの後部に直撃、主砲塔を破壊し弾薬庫で信管が起動、カジミールは1本の火柱となった

 

「………カジミール通信途絶………閣下」

 

ジューコフ「カジミールの犠牲を無駄にするなよ、全速で逃げろ!」

 

「ザフトの三つ首犬多数接近!!」

 

「迎撃急げ!」

 

ドンドンドン

 

ジューコフ「空戦MS隊に対処させろ!」

 

 

襲いかかるケルベロスバクゥハウンドの集団に攻撃を仕掛けるウィンダム隊、しかし

 

「さらにバビ接近!」

 

ジューコフ「ウィンダム隊はバビの相手だ!スカイダガーとダガーLは犬を叩かせろ!」

 

歴戦の猛者ジューコフの指揮により瞬時に対応する連合軍、しかし前後で分断されかけた戦況は変わらない

 

コントリーア艦橋

 

コントリーアオペレーター「敵の分断に成功しましたが前側は抵抗が頑強で被害が増え始めております」

 

ジェニー・カイエス副長「コイル司令、分断には成功しましたのでこのまま後衛部隊を殲滅しては?」

 

コイル「……、そうだな、ケルベロス隊を突入させろ!自走砲とガズウート隊は頑強に抵抗する連合軍の前衛を叩かせろ、少しでも弱らせるんだ」

 

コイルの策により突入するケルベロス隊そして狙われたのはキング・ウラジーミロヴィチ・ガムランの所属する141特務隊と999栄誉戦隊*1であった

 

 

 

キング・ウラジーミロヴィチ・ガムラン大尉「クソ!ザフトの犬っころだと!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ドカーーーンドカーーーン

 

『く、来るな!!』

 

バキューーーンバキューーーン

 

ガキン

 

『う、上に犬が!』

 

キング「や、やめろ!!!」

 

ザシュザシュザシュザシュザシュザシュ

 

『う、うわぁ!た、助けて』

 

ドカーーーン

 

飛びつきビームの牙を突き立てストライクダガーを撃破するケルベロス隊に狂乱となる栄誉戦隊と特務隊、そして次の獲物はガムランの駆るダガーLカスタムであった

 

キング「近づくな!」

 

バキューーーンバキューーーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ケルベロス隊員「当たらねえよ、くらいな!」

 

ドス

 

キング「クソ!どけよ」

 

ダダダダダダダ

 

倒され組み付いてきたケルベロスバクゥを振り払おうとトーデスシュレッケン12.5mm自動近接防御火器を撃ちまくるダガーLカスタム

 

ザシュザシュザシュザシュザシュザシュ

 

キング「や、やめろ!やめてくれ!」

 

ザシュザシュザシュザシュザシュザシュザシュ

 

ドカーーーン

 

 

ジョン「よし、後は片付けだ、1人も逃がすなよ」

 

『『『了解!』』』

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

特務隊や栄誉戦隊は壊滅、更には撤退の遅れた第57師団の過半数が戦死することとなる。これによりジューコフ軍の戦力は7個師団にまで低下、そしてこれによりジブラルタルから東欧までの補給連絡線が開通することとなる

*1
囚人兵部隊の部隊名、流石に懲罰だの囚人だのとつけると人権団体に叩かれるために栄誉隊と呼ばれていた



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クレタ沖の包囲網

なんとか出せたわ、切るに切れず大分多くなりました


クレタ島西方沖潜水艦伊17司令塔

 

聴音士「聴音に感あり」

 

艦長「数は?」

 

聴音士「……4軸大型艦8、2軸小型艦7速力14」

 

艦長「輸送隊だな。雷撃するぞ、タンクブロー、アップトリム10、雷撃深度に」

 

副長「了解」

 

艦長「距離2万5千で雷撃!魚雷発射管1番〜8番に63式誘導魚雷装填。すべて大型艦に叩きつけてやれ。機関長、魚雷発射と同時に機関最大、逃げるぞ」

 

機関長「了解」

 

操舵士「雷撃深度です」

 

艦長「発射管開け、撃て」

 

パスパスパスパスパスパスパスパス

 

艦長「急速潜航ダイブ!ダイブ!機関最大!」

 

ドカーーーンドカーーーンドカーーーン

 

聴音士「水上にて爆音多数、命中したようです」

 

艦長「お返しが飛んでくるぞ、デコイ射出急げよ!」

 

火器管制官「デコイ射出」

 

聴音士「うん?」

 

艦長「どうした?」

 

聴音士「聴音に反応ですが、遠くて」

 

艦長「新手か?」

 

聴音士「そのようですが、音が遠い」

 

艦長「先程の艦隊からの距離は?」

 

聴音士「概ねですが約7万5千、数は不明本艦からは4万8千」

 

副長「艦長、新型のアレを使いませんか?」

 

艦長「魚雷型偵察カメラか、よしそれでいこう」

 

火器管制官「1番に装填よし」

 

艦長「撃て!」

 

パス

 

 

魚雷型偵察カメラ、それは旧型の60式魚雷に暗視カメラや送信システムを搭載した偵察道具であった

 

 

艦長「送信は?」

 

火器管制官「なんとかです、全体を捉えれました」

 

艦長「よし、回収しろ」

 

火器管制官「はい」

 

艦長「鬼が出るか蛇が出るか」

 

 

回収されたカメラ画像にはとんでもないものが写っていた

 

 

副長「艦長、これは」

 

艦長「うむ、どう考えても、タケミカヅチ級だ。それにこれは戦艦級だな、3隻居るぞ」

 

解析士「他にも空母や巡洋艦、駆逐艦を多数確認できます。つまりこれは………」

 

艦長「そうだな、連合軍地中海艦隊の主力だ。そして針路は」

 

副長「東進ですな」

 

艦長「通信士、直ちに司令部に報告だ」

 

通信士「了解」

 

伊17潜の報告はジブラルタルに司令部を置く四季島帝國大西洋・地中海艦隊司令部に伝わる、

 

 

ジブラルタル司令部

 

「敵艦隊クレタ島方面に進出!!」

 

「クレタ近郊の潜水艦隊は全艦出動」

 

「黒海艦隊航空団出撃不能!!」

 

マーク・ギルドヴァー大将「アウセンザイターにも伝えろ!恐らくだが敵の狙いはアウセンザイターに居られる宰相閣下だ」

 

「「「了解!!」」」

 

ギルドヴァー(もはや祈ることしかできんか)

 

 

クレタ島沖アウセンザイター艦橋

 

索敵士「敵艦隊発見!!タケミカヅチ型空母1巡洋艦2駆逐艦8護衛艦6が前衛グループを作成、後方にMS搭載型空母4航空機搭載型2戦艦3巡洋艦駆逐艦多数」

 

バルツァー・シュタイエルマルク艦長「閣下、如何なさいますか」

 

中津「シュタイエルマルク艦長、この隊の指揮官は貴官だ、責任は私が取るから好きにしたまえ」

 

シュタイエルマルク「了解しました、MS隊発進!対空対艦対MS戦闘用意!主砲3式対空散弾装填、艦首魚雷発射管開け、敵艦隊を射程に収め次第発射だ!」

 

「「「了解」」」

 

このときの艦隊の編成はアウセンザイターを旗艦に宇宙艦が戦艦2巡洋艦2MS搭載型巡洋艦1駆逐艦8水上艦がMS搭載型巡洋艦1巡洋艦1駆逐艦8それにミネルバであった

 

戦艦霧島艦橋

 

霧島艦長「砲戦用意!久々の艦隊戦だ!気張ってけよ」

 

霧島砲術長「了解!!!」

 

霧島観測士「敵艦まで7万8千」

 

霧島艦長「砲術長!初弾から当ててけよ」

 

久々の艦隊戦に戦意高揚する霧島搭乗員達、前大戦前からの旧式艦だがその性能は折り紙付きであった

 

 

タケミカヅチ艦橋

 

ロバート・ベイ提督「来たか、トダカ一佐。第一次攻撃隊全機発進させろ、航空隊と共に奴らを叩く!!」

 

トダカ「……了解、全機発進」

 

タケミカヅチオペレーター「連合軍MS隊も発進」

 

ベイ(前回はミスしたが今度は逃さんぞ、アークエンジェルが出てきたとしても、なんとか叩くしかない、最悪は地球軍に任せるか)

 

 

ベイ「主砲8式弾目標はミネルバだ!撃て!!!」

 

トダカ「8式撃て!」

 

 

ドンドンドン

 

ヒューーーウ

 

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーーンドカーーーンドカーーーン

 

パンドドドドカーーーーン

 

アウセンザイター艦橋

 

アウセンザイター観測士「ミネルバ被弾!!!」

 

中津「これが彼等の切り札か、厄介だな、シュタイエルマルク艦長、オーブ艦隊から処理するかね?」

 

シュタイエルマルク艦長「宰相閣下、それも手ではありますが、連合の戦艦もおりますので本艦でなく霧島に処理をさせます」

 

中津「霧島か、まだあの艦は戦っていたのだな」

 

シュタイエルマルク艦長「……、そう言えば霧島の進宙式は」

 

中津「ああ、ルナツー第1ドックで私が担当した、そうか、まだ浮いていたか」

 

中津が感傷に浸る間も距離は詰まる

 

霧島艦橋

 

霧島艦長「主砲、撃て!!!」

 

 

ドドヒューーン

ドドヒューーン

ドドヒューーン

 

 

 

ドカーーーン

 

タケミカヅチ艦橋

 

「イワツグミ轟沈!!」

 

「敵金剛型こちらに接近!!」

 

「ムラサメ隊の損耗率上昇!!」

 

ベイ「怯むな!!砲火を集中しろ!!」

 

トダカ「提督、このままでは全滅します!艦を下げませんと」

 

ベイ「駄目だ!今下がればそこから崩れるぞ」

 

トダカ「しかし」

 

ベイ「今は耐え抜け!もう少しだ、もう少し耐え抜け」

 

タケミカヅチオペレーター「ポイントTです!!」

 

 

タケミカヅチのオペレーターが叫ぶのとほぼ同時にクレタ島の影からアウセンザイターに向けてビームが突き進む

 

アウセンザイター艦橋

 

アウセンザイター観測士「高熱源体接近!!ビームです!!」

 

シュタイエルマルク艦長「シールドを貼れ!!!」

 

バキューーーン

 

中津「砲台か!」

 

アウセンザイター索敵士「クレタ島海岸線に敵アストレイタイプ!!並びに戦車、砲台を多数確認、隠匿されていたもよう」

 

中津「シュタイエルマルク艦長」

 

シュタイエルマルク艦長「何か?」

 

中津「私の機体の準備をしてくれたまえ」

 

シュタイエルマルク艦長「それは!」

 

中津「この状況で使える機体を遊ばせておくこともないだろう」

 

シュタイエルマルク艦長「しかし!閣下が出られずとも親衛隊の方に使わせれば」

 

中津「あの機体は、私にしか動かせないのだよ。その様にプログラムされている、艦長、私が死んでも貴官の責任にはならんよ、頼むぞ」

 

シュタイエルマルク艦長「………閣下、生きてお戻りを、」

 

 

中津「この手で機体を動かすのはいつ以来だろうな、ガンダムMk-Ⅳカスタム出る!!」

 

親衛隊「ガブスレイ出る!」

 

親衛隊「「マラサイ出ます」」

 

 

アウセンザイター航空管制官「宰相閣下と親衛隊、全機発進しました」

 

シュタイエルマルク艦長「そうか…」(閣下、ご無事で)

 

 

航宙親衛隊MS搭載型巡洋艦サチワヌ艦橋

 

サチワヌ艦長「閣下が出られた!?」

 

サチワヌ副長「はい!」

 

サチワヌ艦長「第1小隊を援護に回せ!!怯むな!撃ちまくれ!!」

 

サチワヌ隊はマラサイ3機ハイザック9機で編成されていた

 

 

アスラン・ザラ「くっ」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ハイネ・ヴェステンフルス「数だけ立派に居たってよ」

 

パパパパパパパ

 

ドカドカドカーーン

 

 

アムロ・レイ「そこだ!」

 

バキューーーンバキューーーン

 

ドカーーーン

 

アムロ「全機生きてるな?」

 

『生きてますよ』

 

『死んでたら話せませんからね』

 

『新手の友軍機?この識別は、親衛隊?それにあの機体は!!』

 

アムロ「!!ガンダムMk-Ⅳ!?宰相閣下が出られたのか!?」

 

中津「堕ちろ!!」

 

ドキューーン

 

ドカーーーン

 

 

連合パイロット1「何だ!新手か?」

 

連合パイロット2「数16!ハイザックと………新型だと!」

 

 

親衛隊パイロット「堕ちろカトンボ!!」

 

バキューーーンバキューーーン

 

ドカーーーンドカーーーン

 

親衛隊の参入で押され始める連合・オーブ両軍そしてそこに介入者が現れる

 

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

中津「何!?」

 

アスラン「キラ!?」

 

親衛隊パイロット「フリーダムだと!?」

 

カガリ・ユラ・アスハ「オーブ軍!ただちに戦闘を停止して軍を退け!」

 

 

中津「全く邪魔をしよってからに。シュタイエルマルク艦長、主砲照準!目標アークエンジェルだ!!前大戦と先の戦いからみてアレは敵だ!」

 

シュタイエルマルク艦長『了解しました』

 

カガリ「オーブはこんな戦いをしてはいけない!」

 

馬場「ぬぅ…」

 

シン・アスカ「あいつらまた!」

 

アスラン「うぅ…」

 

カガリ「これでは何も守れはしない!地球軍の言いなりになるな!オーブの理念を思い出せ!それなくして何のための軍か!」

 

シン「何であんたは…そんな綺麗事を…いつまでもぉッ!!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

パスパスパスパス

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

アスラン「やめろキラ!」

 

キラ・ヤマト「アスラン!」

 

アスラン「こんなことはやめろと、オーブへ戻れと言ったはずだ!」

 

キラ「でも!」

 

ミネルバCIC

 

アーサー「か、艦長!」

 

タリア「こちらに敵対する確たる意志はなくとも本艦は前回あの艦の介入によって甚大なる被害を被った。敵艦と認識して対応!」

 

アーサー「はい!」

 

ミネルバブリッジ一同「はい!」

 

アウセンザイター艦橋

 

シュタイエルマルク艦長「主砲照準、撃て!!!!」

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

アークエンジェル艦橋

 

マリュー・ラミアス「回避!!」

 

アーノルド・ノイマン「は、はい!!」

 

マリュー「ゴットフリート照準!撃て」

 

ドキューーーーン

 

シュタイエルマルク艦長「回避!!」

 

アークエンジェルとアウセンザイター、双方の砲戦は互角であった

 

機動戦に持ち込むアウセンザイターに対処するアークエンジェルの被弾が目立ち始める

 

「第8ブロックで火災発生!!艦長」

 

マリュー「なんとか持たせて、ウォンバットてえ!!」

 

パスパスパスパス

 

 

シュタイエルマルク艦長「迎撃!艦首空間魚雷撃て!!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

パスパスパスパス

 

双方がビーム、ミサイル、空間魚雷を撃ち合う、双方の防御力や近接防空火器がなまじ強力なために千日手となるまでにさして時間はかからなかった

 

 

中津「アークエンジェルとアウセンザイターは互角か、……!?」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

中津「アビスか、堕ちろ」

 

ドキューーンドキューーンドキューーン

 

アウル・ニーダ「いい加減堕ちろよ!!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

中津「当たるものか!!」

 

ドキューーンドキューーンドキューーンドキューーン

 

シン「中津宰相!!」

 

ドーーーーン

 

中津「アスカ少年か!」

 

シン「コイツは任せてください」

 

中津「いいだろう、無事に帰ったら好きなものを好きなだけ奢ってやる。死ぬなよ!」

 

シン「はい!」

 

中津「!対艦攻撃機か!ミネルバはやらせんぞ!!」

 

ドキューーンドキューーンドキューーン

 

対艦攻撃機隊指揮官「全機散開!!散開!!!各個に攻撃だ!!」

 

指揮官が叫ぶがその叫びは少しずつ悲鳴に変わっていく、中津の射撃技能はTRPG的に言うなら95程度、これはアムロ・レイに僅かに劣る程度と対艦攻撃機の防護機銃の妨害程度で外すような腕ではなかったのだ

 

 

ネオ・ロアノーク「………想定外過ぎるぞ、これは」

 

「対艦攻撃機隊の損耗率30%を超えます!!」

 

「!?アビスシグナルロスト!!」

 

ネオ・ロアノーク「何!?」(アウル)

 

「四季島艦隊なおも前進!!」

 

「クレタ島の堡塁壊滅!」

 

ネオ・ロアノーク「タケミカヅチに繋げ!!」

 

「繋がりました」

 

ネオ・ロアノーク「何をぼんやりしている、ベイ」

 

ベイ、トダカ、アマギ「ん!?」

 

ネオ「先の言葉を忘れたか?叩き落とすんだ!!」

 

 

 

 

ベイ「そ、そうだ!ミネルバを沈めろ!!」

 

タケミカヅチオペレーター「オーブ全軍はミネルバを攻撃せよ。繰り返す、オーブ全軍はミネルバを攻撃せよ。」

 

馬場「ぅ…小隊各機、俺に続け!」

 

ムラサメパイロット達「は!」

 

カガリ「やめろー!!」

 

馬場「あ!カガリ様!」

 

カガリ「あの艦を討つ理由がオーブのどこにある!」

 

馬場「く…」

 

カガリ「討ってはならない!自身の敵ではないものを!オーブは討ってはならない!!」

 

ムラサメパイロット1「カガリ様!やはり…」

 

ムラサメパイロット2「いやしかしあれは…」

 

馬場「く…そこをどけ」

 

カガリ&ムラサメパイロット「達ぁ…」

 

馬場「これは命令なのだ。今の我軍の指揮官の!」

 

カガリ「ぁ…」

 

馬場「ならばそれが国の意志。なれば我等オーブの軍人はそれに従うのが務め!」

 

カガリ 「お前!」

 

馬場「その道、いかに違おうとも難くとも、我等それだけは守らねばらなぬ!お解りか!!」

 

カガリ「ぁぁ…だが…!」

 

馬場「お下がりください!」

 

カガリ「ぅ…」

 

馬場「国を出た折より我等ここが死に場所と、とうに覚悟は出来ております!」

 

カガリ「それは…」

 

馬場「下がらぬと言うなら力を以て排除させていただく!!」

 

カガリ「ああぁぁぁ!」

 

マリュー「カガリさん!」

 

キラ「カガリ!!」

 

アスラン「ん?」

 

馬場「我等の涙と意地、とくとご覧あれ!」

 

ムラサメパイロット達「おお!!!」

 

戦意高揚し突撃を開始するムラサメ隊、その覚悟は遂にゴトランド以下護衛艦隊の鉄壁の防空網をくぐり抜けた

 

 

ゴトランド艦橋

 

ゴトランド艦長「取り付かせるな!!」

 

ゴトランド副長「敵機更に接近!!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドンドンドン

 

ルナマリア「このー!!」

 

カガリ「お前たちー!!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーーンドカーーーン

 

 

ルナマリア「ああぁぁッ!!」

 

レイ「ルナマリア!」

 

メイリン「おねえちゃん!!」

 

アーサー「うお!?」

 

シン「こんのー!!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

カガリ「ぁ…ぁ…」

 

アスラン「キラ!」

 

バキューーーン

 

キラ「く…」

 

バキューーーンバキューーーン

 

馬場「んんん!」

 

レイ「ええい!」

 

バキューーーンバキューーーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

アーサー「あ!」

 

タリア「機関最大!取り舵!!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

カンカンカンカン

 

馬場「いやあぁぁぁぁッ!!!」

 

ドカーーーーーーーン

 

ミネルバブリッジ一同「うわぁぁ!」

 

カガリ「ぁ…ぁぁ…」

 

アーサー「主砲、及び右舷カタパルト被弾!火災発生!消火作業急げ!」

 

チェイ「CIWS稼働率40%!」

 

メイリン「ルナマリア機大破!収容します!」

 

タリア「く…体当たりか、やってくれるわね」

 

 

 

ネオ「よし、あと一息だ!兎に角ミネルバだけでも沈めるぞ!」

 

 

 

ベイ「そうだ!ミネルバを血祭りにあげろ!!」

 

 

大被害を受けたミネルバに攻撃を集中する連合、オーブ両軍

 

ゴトランド艦橋

 

ゴトランド艦長「これ以上やらせるな!!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドンドンドンドンドンドン

 

ゴトランド観測士「右舷から対艦攻撃機多数接近!!」

 

ゴトランド艦長「クソ!!このままでは!」

 

「駆逐艦キャリー前に出ます!」

 

キャリー艦橋

 

キャリー艦長「ミネルバをやらせるな!!全速前進!」

 

「ミサイル来ます!!」

 

キャリー艦長「この艦を盾にしろ!!ミネルバを守れ!!」

 

ドカーーーーーーーンドカーーーーーーーンドカーーーーーーーンドカーーーーーーーンドカーーーーーーーン

ドカーーーーーーーーーン

 

アウセンザイター艦橋

 

「キャリー………轟沈」

 

シュタイエルマルク艦長「そうか………くそ」

 

 

シン「ミネルバ!ソードシルエットを!全艦叩き切ってやる!」

 

メイリン「はい!」

 

 

 

中津「アスカ少年!援護するぞ!」

 

シン「ありがとうございます」

 

ドキューーンドキューーンドキューーン

 

 

キラ「アスラン!!」

 

アスラン「仕掛けてきているのは地球軍だ!じゃあお前達はミネルバに沈めと言うのか!!」

 

キラ「どうして君は!」

 

アスラン「だから戻れと言った!討ちたくないと言いながらなんだお前は!!」

 

キラ「でもカガリは、今泣いているんだ!」

 

アスラン「え!?」

 

キラ「んなことになるのが嫌で、今泣いているんだぞ!何故君はそれが分からない!なのにこの戦闘もこの犠牲も仕方がないことだって、全てオーブとカガリのせいだって、そう言って君は討つのか!今カガリが守ろうとしているものを!」

 

アスラン「ぅ…キラ…」

 

キラ「なら僕は君を討つ!」

 

バキューーーンバキューーーン

 

ザシュザシュ

 

メイリン「アスランさん!!」

 

タリア「え!?」

 

メイリン「セイバーが…」

 

バート「オーブ軍空母接近してきます!12時の方向!距離2千!ミサイル来ます!」

 

タリア「回避!迎撃!ええい!空母が前面に出て何を!」

 

バート「巡洋艦ゴトランド本艦の前に」

 

 

カガリ「やめろ!やめるんだタケミカヅチ!」

 

ベイ「うわうわぁぁ!おま、お前!何をやっているんだトダカ!これでは…」

 

トダカ「ベイ提督はどうか脱出を!」

 

ベイ「えぇ?」

 

トダカ「総員退艦!」

 

アマギ 「は!」

 

タケミカヅチオペレーター「総員退艦。繰り返す、総員退艦。」

 

カガリ「タケミカヅチやめろー!」

 

シン「くッ!」

 

バキューーーンバキューーーン

 

カガリ「ぁ…うわ!」

 

バキューーーン

 

ムラサメパイロット「カガリ様!どうかお下がり…」

 

ドカーーーン

 

カガリ「ぁぁ…」

 

キラ「カガリ!」

 

トダカ「ミネルバを落とせとのご命令は最期まで私が守ります!」

 

ベイ「ええ…」

 

トダカ「艦及び将兵を失った責任も全て私が!」

 

ベイ「え…ええ…だだが」

 

トダカ「これでオーブの勇猛も世界中に轟くことでありましょう!くッぬぅ!」

 

ドス

 

ベイ「うわうわぁ!ぅ…」

 

トダカ「総司令官殿をお送りしろ!貴様等も総員退艦!」

 

タケミカヅチブリッジ一同「しかし」「ですが」

 

トダカ「これは命令だ!国を守るために!」

 

タケミカヅチブリッジ一同「はい!」

 

アマギ「私は残らせていただきます。」

 

トダカ「駄目だ。」

 

アマギ「聞きません!」

 

トダカ「駄目だ!!これまでの責めは私が負う。貴様はこのあとだ。」

 

アマギ「く…いえ!」

 

トダカ 「既に無い命と思うのなら、想いを同じくする者を集めてアークエンジェルへ行け!」

 

アマギ「ぁ…」

トダカ「ええい!それがいつかきっと道を開く!」

 

アマギ「ぁ…トダカ一佐…」

 

トダカ「頼む!私と、今日までに無念に散った者達のためにも!」

 

アマギ「くく…」

 

トダカ「行け!」

 

ドスドスドスドス

 

トダカ「……、来たか」(中津宰相、どうやらお約束は守れそうにありません、カガリ様、お元気で)

 

シン「ううおおぉぉぉ!!」

 

ザシュ

 

ドカーーーーーーーン

 

中津(逝ったかトダカ一佐。心配するな、オーブの一件は私がなんとかする。だから、向こうで待っていろ)

 

タケミカヅチの撃沈により地球、オーブ両軍は後退した。被害は連合軍戦艦3MS搭載型空母2航空機搭載型空母1巡洋艦5駆逐艦19が撃沈。巡洋艦4駆逐艦12が中大破。MS79機未帰還航空機102機未帰還

オーブ艦隊は旗艦タケミカヅチ轟沈。護衛艦4隻撃沈2隻中破MS57機未帰還

対する四季島、ザフト艦隊は

航宙戦艦霧島中破

航宙巡洋艦羽黒大破

航宙駆逐艦3隻大破2隻中破

水上巡洋艦ゴトランド中破

水上駆逐艦キャリー、ヘレナ、ジョンストン撃沈、4隻中大破

MS7機喪失19機損傷

ザフト

ミネルバ大破判定

セイバー喪失

ザク(ルナマリア機)大破

ザク(レイ機)中破

グフ少破

 

大被害を受けつつもミネルバは遂にクレタ沖を突破、四季島海軍の工作艦明石等の待つ海域に向かうこととなる、またこの海戦により連合軍地中海艦隊の基幹戦力の大半が喪われることとなった。これは旧フランス領マルセイユ〜イタリア半島への補給線、更にはストラスブールに立て籠もるジューコフ軍に対する航空支援に多大なる影響を与えることとなった。欧州戦線は今過渡期を迎えようとしていた、次回燃えるベルリン、コイル司令の戦い



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燃えるベルリン、コイル司令の戦い

クレタ島沖海戦翌日パリ欧州方面軍司令部

 

マックレーネ「知っての通り、先日の海戦により地中海艦隊の基幹艦艇の大半を撃沈した、これにより連合軍の聖域アドリア海に対して潜水艦隊の進出が予定されている」

 

「しかし、潜水艦隊だけで可能でしょうか?あの辺りは対潜哨戒機の巣窟です」

 

マックレーネ「それについてはジブラルタルから艦隊が出撃する、またクレタ島とマルタ島等に飛行場を設置して航空漸減作戦を行うことが決まった」

 

 

ワルター・G・F・マイントイフェル総参謀長「可能なのですか?敵の妨害も」

 

マックレーネ「それに関してはジブラルタルの第2艦隊が援護することになっている」

 

マイントイフェル「だとしても、いえこれ以上はやめておきます」

 

マックレーネ「そうか」

 

連合軍地中海艦隊の壊滅と100機単位の対艦攻撃機、それも対潜哨戒機としても運用可能な機体の喪失は欧州全域のミリタリー・バランスの変容を意味した。これにより連合軍のバスタブと言われたアドリア海に四季島潜水艦隊が侵入、開戦以来初のアドリア海に置ける潜水艦被害を皮切りにクレタ島から発進する長距離戦闘機によるファイタースウィープ戦術によりイタリア半島上空では双方の戦闘機、空戦型MS隊による空戦が続いていた。しかし、第2艦隊航空団やアフリカ方面から転戦してきた航空隊やAI制御の航空団によりイタリア半島南部の制空権を喪失し対潜哨戒機の活動を不可能にされた連合軍は遂にイタリア半島北部に立てこもらざるを得なくなった。これによりイタリア半島南部や周辺海域は四季島航空隊や潜水艦隊の跳梁跋扈を許すこととなった

 

 

各方面での苦戦によりユーラシア西側で起こり続ける独立運動に遂にブルーコスモス、いや、ロゴスのトップ劉孟権は、ネオ・ロアノークに新兵器デストロイを使ったユーラシア西側平定を命じた。遂に悪魔が動き出す

 

 

 

某日ワルシャワ近郊ザフト軍駐屯地

 

この日駐屯地では地球軍接近の報告を受け陸上戦艦を中心とした戦闘団が出撃の準備を行っていた

 

 

ザフト軍司令官「行ったか」

 

副官「は、行きました」

 

ザフト軍司令官「さっさと蹴散らしてもらいたいものだな」

 

副官「はい」

 

 

 

ザフト軍陸上戦艦バッカニア艦橋

 

ヘルベルト・アーキタイプ司令「見えたか?」

 

バッカニア索敵士「見えました!地球軍のMS多数、それと………大型、非常に大型のMAなのか?」

 

アーキタイプ「報告は正確にしろ!まあいい敵は小勢だ。包囲せず殲滅せよ!!」

 

 

アーキタイプのこの指示は早急で迂闊であると後世の戦史家、戦術家は語る…敵情をよく解析せずに数的だけを見て優位と感じ包囲殲滅陣を捨てたことにより陣形を悪戯に小柄に密集することとなった。そこをデストロイがそして指揮を取るネオ・ロアノークが見逃すわけもなかった

 

ネオ「ステラ!」

 

 

ステラ・ルーシュ「死んでしまえ!!!!」

 

ビューーーーンドカーーーーーーーン

 

 

「か、回避!」

 

ドカドカドカーーンドカドカドカーーンドカドカドカーーン

 

瞬時に戦力の7割を喪失し同時に指揮系統を喪うことになった

 

進撃を続けるデストロイ部隊に次に立ち向かったのは四季島空軍第101航空隊の対地攻撃機52機とアッシマー24機であった

 

 

四季島兵「クソ!見境なしか、各機分散して仕掛けろ!」

 

『『『了解!!』』』

 

ドキューーンドキューーンドキューーン

 

パンパンパン

 

「弾かれる!?」

 

「ビームじゃ駄目だ!ミサイルか実弾を!」

 

護衛のMS隊の半数を撃墜するも航空隊の過半数とアッシマー隊の半数を喪う被害を受け、その後に展開した陸戦MS隊と戦車第5連隊、自走砲大隊の混成部隊が展開防衛戦を貼るも圧倒的な火力の前に骸を晒すことしか出来なかった

 

 

この報告は工作艦明石等地中海工兵艦隊より整備と補給を受けているアウセンザイターやミネルバにも伝わっていた

 

アウセンザイター作戦室

 

中津「酷いものだな…幾ら反戦、独立運動を起こした地域といえど住民毎焼き払うとは」

 

バルツァー・シュタイエルマルク艦長「如何なさいますか?」

 

中津「艦長、本艦は動けるか?」

 

シュタイエルマルク艦長「はい、可能です」

 

中津「サチワヌと増派としてきたボスニア、ブルネイと共にベルリンに向かうぞ」

 

シュタイエルマルク艦長「ベルリンですか?しかし敵はまだワルシャワを通過したばかりですが」

 

中津「うむ…だが、いやだからこそだ。現有の欧州方面軍の戦力ではこれを食い止めることはできん、ならば防衛線を構築できるであろうベルリンに向かうのだ」

 

シュタイエルマルク艦長「了解しました」

 

 

中津の予想は外れることになる、ワルシャワからベルリンの間にはアフリカ解放戦線の戦車隊や大洋州連合のMS隊が存在した。確かに存在していたのだが、デストロイの勢いの前に撤退を決意ベルリンまでの防衛線はオーデル川沿いに構築されたオーデルラインであった。ここには四季島陸軍第19師団とアフリカ解放戦線の精鋭ビルジャッコ戦隊が展開していた、また欧州方面軍司令部では大陸打通作戦司令官のマックレーネと欧州方面軍司令官のエドワード・コリーン大将の連名で大型爆撃機隊の投入が決定されていた

 

オーデル川西岸防衛線司令部

 

オースチン・レギメリス第19師団師団長「防備は?」

 

参謀長「可能な限り固めてありますが、あの火力の前にどこまで耐えれるか」

 

レギメリス「耐えるしかない。フランス方面から増援がベルリンに入城するまで、ベルリン市民が皆脱出するまで、我らに既に退路は無い此処を我等の死地と定めよ」

 

参謀長「了解!!」

 

死地と定めた第19師団の士気は高く一歩も引く気概を見せなかった。そして遂に悪魔が現れる

 

 

ネオ「川沿いに防衛線か、厄介だな、とはいえアレの火力なら渡河も簡単か?ステラ」

 

ステラ『うん!』

 

 

砲兵指揮官「撃て!!!!」

 

デストロイが攻撃体制を取ろうとした瞬間師団の持つ全ての火砲や掻き集められた定数外の旧式砲が一斉に火を放つ

 

ドカドカドカーーンドカドカドカーーンドカドカドカーーンドカドカドカーーン

 

ネオ「!?ステラ!!」

 

ビューーーーンドヒューーーーーーーン

 

 

ドカドカドカーーン

 

陽電子リフレクターを装備したデストロイに砲弾は無力であった、砲弾が効かぬなら近接戦をと多数のネモやハイザックが接近する

 

「これ以上やらせるものか!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

「効かねえなら接近戦だ!」

 

ビューン

 

ドキューーンドキューーンドキューーンドキューーン

 

ドカドカドカーーンドカドカドカーーン

 

「うわぁーーーー」

 

「彼我の火力が違いすぎる」

 

「怯むな!撃て」

 

ドンドンドン

 

ドカーンドカーンドカーン

 

「敵部隊上空、全機投弾」

 

ヒューーーーーーウドカドカドカーーン

 

欧州方面航空団も苛烈な対空砲火にさらされながらも爆撃を敢行、その代価は損耗率78%を支払うことになる。そんな苛烈な攻撃を食らってもデストロイは前進を続け、遂にオーデル川を渡河、そしてそれに挑むはサー・ウィリアム・コイル率いるコイル隊であった

 

 

 

ドカドカドカーーンドカドカドカーーンドカドカドカーーン

 

ベルリン市民避難のために部隊を分散させていたこともありコイル隊の被害は膨大な物になっていた

 

 

 

ベルリン前面陸上戦艦コントリーア艦橋

 

艦橋要員「左舷被弾、推力低下!」

 

砲撃手「主砲塔動力切れました!」

 

ジェニー・カイエス副長「コイル司令、この船は…」

 

サー・ウィリアム・コイル「そうか、あのデカブツは?」

 

ジェニー「未だに前進中、モビルスーツ隊の過半数は撃破されました。残りも応答がありません、戦車隊や四季島の航空団も」

 

サー・ウィリアム・コイル「そうか、もうダメか…総員退艦、私は最後までこの艦で敵を撃つ。たとえ命に変えたとしても奴の脚を止める、特注で装備させたワンマンシステムが役に立つとはな…」

 

サッ

 

コイル「何をしているカイエス副長、さっさと船を降り給え」

 

ジェニー「この艦を御一人で動かすことは不可能です、いくらワンマンシステムがあるといえど砲類の照準は」

 

コイル「わかっている、ワンマンシステムでは主砲もミサイルも対空火器ですら使えん、そんな状態のこの船で戦おうなど不可能ということも、だがな、あの街には未だに避難しきれていない市民がいる、それに時間稼ぎ程度なら私にもできると思うんだ、他の部隊がこの街に来るまでな」

 

ジェニー「小官もご一緒します」

 

コイル「生存は絶望的だぞ」

 

ジェニー「構いません、ですよね?皆さん」

 

整備士「水くせえですよ司令」

 

ヘリパイロット「ヘリ出せますぜ、取り敢えず突撃しますわ」

 

ガズウートパイロット「俺とジョンのガズウートはまだ動けます、最後まで戦い抜きます」

 

機関長「機関出力回復。動けますよ」

 

砲撃長「主砲電力接続。撃てます」

 

コイル「お前たち、すまん…命を預かるぞ」

 

操舵手「アンタになら俺たちの命預けれそうだ」

 

 

コイル「全く救えない馬鹿ばかりだ」

 

ジェニー「ですが、司令はそんな大馬鹿者が大好きでしょ?」

 

コイル「だな。主砲照準撃て!砲身が焼きつくまで撃ちまくれ!!」

 

 

コイル率いるザフト・ドイツ駐留軍はベルリンに迫るデストロイを食い止めるべく死戦を演じていた。既にフランス方面に展開していた四季島第5航空団は壊滅し、駆けつけていた第3MS混成旅団は司令部ごと壊滅。ベルリンを守る為の礎となっていた。そんな中欧州方面軍航宙隊所属の巡洋艦が遂にベルリンにたどり着く

 

 

 

ベルリン南方四季島帝國宇宙海軍航宙モビルスーツ巡洋艦最上艦橋

 

副長「ローマン艦長!」

 

アルフレッド・ローマン「なんということだ…モビルスーツ隊発進!航空団司令部を呼び出せ」

 

通信士「通信不通、航空隊も確認できません!」

 

オペレーター「ネモ1番機カタパルトに」

 

ローマン「発艦完了後主砲3斉射!」

 

 

 

ベルリン上空

 

ネオ・ロアノーク「うん?敵の新手か、ステラ!」

 

ステラ『落とす』

 

ビュイーーン

 

ドヒューーーーーン

 

四季島隊長『全機散開』

 

ジョンソン「なんて火力だ、地球軍め、自国領内でこんなものを」

 

マーク『こいつビームが、アレはコンプトン級!?何を』

 

 

 

コイル「前進、いや突進!ザフトの底力見せてくれるわ!!」

 

レーダー手「ミサイル来ます!」

 

ジェニー「対空防御!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

 

ジョンソン「何をするつもりだ!!あのコンプトン級は」

 

 

ドカーン

 

「艦後部被弾!!」

 

「火災発生!!」

 

ジェニー「消化急げ!!」

 

コイル「怯むな!まだ市民の避難が終わっていないのだ!!」

 

 

機関長「機関出力低下!!」

 

コイル「機関長、機関室を呼び出せ」

 

機関長「機関室応答願う、こちら機関長!!………機関室全滅!」

 

コイル「そうか」

 

ジェニー「後方部隊から市民の避難完了と」

 

コイル「そうか、総員退艦だ。機関長、総員退艦出来るところまで機関をもたせられるか?」

 

機関長「やってみましょう」

 

コイル「頼む」

 

 

「デカブツがこっちを向きました!!!」

 

ジェニー「なんですって!!」

 

コイル(ここまでか、ジェニー、愛しているよ、それを伝えることすらできずに死ぬことになるとはな)

 

コイルが覚悟を決めたその時

 

 

ドドヒューーーーン

 

パシューーーーン

 

コイル「何だ!」

 

 

中津「知っているかね?シュタイエルマルク艦長、真打ちは遅れてやってくるのだよ」

 

シュタイエルマルク艦長「では、我々が真打ちですか」

 

中津「そうなるな、指揮権を貰うよ」

 

シュタイエルマルク艦長「どうぞ、お好きに」

 

中津「全艦総力戦だ、弾を惜しむな!自らの国を焼く愚か者共に正義の裁きの鉄槌を食らわせてやれ!!!!」

 

「「「「「おおおおーーーーー!!!!!!」」」」」

 

コイル達が窮地に陥ったその時遂に中津率いる救援軍が到着したのであった



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激突デストロイ

ユーラシア連邦領ベルリン

 

ドカーーーーーーーンドカーーーーーーーンドカーーーーーーーン

 

ブルネイ艦橋

 

ブルネイ艦長「砲身が焼き付くまで撃ちまくれ!!これ以上の無法を許すな!!」

 

ドカーーーーーーーン

 

「駆逐艦メリーベル轟沈」

 

「駆逐艦隊残数3隻!!」

 

ブルネイ艦長「怯むな!無法者を叩き潰すんだ!」

 

中津率いる救援軍は旗艦アウセンザイター以下MS搭載型巡洋艦3隻と途中合流した駆逐艦8隻とミネルバで編成されていたがデストロイの圧倒的な火力の前に既に駆逐艦5隻を喪っていた

 

アウセンザイター艦橋

 

中津「………なんという火力だ、これでは」

 

アウセンザイター通信士「ザフト軍部隊退避完了」

 

中津「全艦砲火を集中させろ!シュタイエルマルク艦長、指揮を任せる」

 

バルツァー・シュタイエルマルク艦長「御出になられるので?」

 

中津「そうだ、機体を遊ばせてはおけんよ」

 

シュタイエルマルク艦長「ご無事に」

 

中津「未婚で死ぬことは恥だからな」

 

ビュイーン

 

シュタイエルマルク艦長「閣下が出られるぞ、砲術!当てるなよ!」

 

 

 

中津「全く、原作を知っているとはいえどあれ程のものとは、各機接近戦だ!それ以外考えるなよ」

 

『アークエンジェル出現!!』

 

中津「ほっておけ、あのデカブツを優先しろ」

 

『『『了解!!』』』

 

中津(やはり来たか、だが今日は手を組ませてもらうぞ)

 

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

 

ネオ・ロアノーク「ええい、鬱陶しいな、ステラ!」

 

ステラ・ルーシュ「うん、」

 

ドキューーンドキューーンドキューーンドキューーンドキューーンドキューーン

 

ドカドカドカーーンドカドカドカーーンドカドカドカーーン

 

中津「ボスニア隊が」

 

「ボスニア隊残数5機」

 

「指揮官機撃墜!!」

 

中津「ボスニア隊は今後ブルネイ隊の指揮下に入れ!怯むな!撃ち続けろ!銃身が焼け付くまで撃ちまくれ!」(ミネルバはまだか、それにフリーダムも)

 

ミネルバは機関出力の都合上少し遅れていた

 

『フリーダム出現!その後方にオーブ軍ムラサメ!?』

 

中津「捨て置け、我々の敵はあの眼前のデカブツとその護衛だ」

 

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

ドカーンドカーンドカーン

 

アムロ・レイ「足を止めるな!堕ちろ!」

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

瞬時に6機のウィンダムを叩き落とすアムロ

 

スティング・オークレイ「毎度毎度邪魔なんだよ、お前は」

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

それに立ち向かうカオス

 

 

しかし機体性能の差とパイロットの能力差で押され始める

 

スティング「くそ、何なんだよコイツは!」

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

アムロ「そこ!」

 

バキューーン

 

ドカーン

 

スティング「ライフルが!」

 

ネオ「スティング!一度引け!」

 

アムロ「逃がすか!」

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

ドカーンドカーンドカーン

 

スティング「う、うわぁーーー」

 

 

ネオ「クソ!救難ヘリ急げ!」

 

少しずつ護衛機を喪っていく連合軍対して救難軍の戦列にはミネルバが到着、インパルスと修理の終わったグフが投入された

 

 

シン・アスカ「クソ!!こんな事、よくも!!」

 

ハイネ・ヴェステンフルス「穏健な俺でも流石にキレるぞ、これは」

 

パパパパパ

 

カンカンカンカンカン

 

ハイネ「弾いた!?なんて装甲だ!」

 

アムロ『ハイネ、接近戦しか手はないぞ』

 

ハイネ「らしいな、あれは?」

 

 

中津「上から叩かせてもらうぞ!」

 

ドヒューーーーーーーン

 

 

ドカーン

 

中津「ズレたか!?やはり試製大型ライフルでは精度が」

 

アムロ『閣下!』

 

中津「レイ少佐か、見ての通りだやつ相手にはこのクラスの大型ライフルでないと対処しきれんぞ」

 

中津の機体に装備されていたのは新型MS用に開発されていたロングライフル、通称バスターライフルの試作品であった、火力は艦砲に少し劣る程度と携帯火器としての火力は高かったがデストロイの陽電子リフレクターや分厚く塗られた対ビームコーティングを剥がし切ることは出来なかった

 

中津「全艦撃ちまくれ!やつのビームコーティングを焼き剥がせ!!」

 

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

キラ・ヤマト「く!」

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

ドンドン

 

シン「フリーダム!?こんな時に」

 

中津「アスカ少年、フリーダムの事は捨て置け。家族の仇と、思うかもしれないが、今は眼前の敵を、あのデカブツを倒すことに全神経を動員しろ!」

 

シン「は、はい!」

 

ドヒューーーーーーーンドヒューーーーーーーン

 

ビービー

 

中津「!?冷却不足!試製ライフルじゃこんな物か」

 

親衛隊隊長「閣下!御下がりを」

 

中津「駄目だ!ここで引けばまた罪無き市民達が意味もなく殺されるのだぞ、それがたとえ他国の、つい先日まで我等に銃口を突きつけていた者だとしても、続け!それが我等の仕事だぞ!」

 

親衛隊隊長『了解』

 

中津(とは言えども、アレをどうするものか、恐らくパイロットはステラ・ルーシュ、うまくフリーダムに殺らせねば)

 

 

アウセンザイター艦橋

 

アウセンザイター副長「艦長、よろしいのですか?アークエンジェルは」

 

シュタイエルマルク艦長「………仕方あるまい、アークエンジェルよりあのデカブツの方が脅威度が高いのだからな」

 

アウセンザイター副長「…………了解しました」

 

「ボスニア被弾!」

 

シュタイエルマルク艦長「何!?状況は!」

 

「カタパルト破損、推力低下!戦列を離れると」

 

シュタイエルマルク艦長「そうか」(不味いな、このままでは戦陣が崩されるぞ)

 

アウセンザイター観測士「これは、友軍艦隊です!」

 

シュタイエルマルク艦長「来たか、増援が」

 

駆けつけた増援は病院船や砲艦を中核とした支援隊であった

 

シュタイエルマルク艦長「負傷者を病院船に収容しろ、砲艦隊を両翼に展開させて戦列を立て直せ!」

 

 

ネオ「チィ、ええいまた増えたか」

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

ネオ「ムラサメ!?面倒な、そもそもどっから来た?こいつ等、………アークエンジェル、またあの船か」

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

ネオ「今お前達の相手をしている暇は無いんだよ」

 

 

イケヤ「行くぞ!ゴウ!ニシザワ!連携攻撃だ!」

 

ゴウ、ニシザワ「「おうよ!!」」

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

ネオ「上か!」

 

バキューーンバキューーン

 

ゴウ「今だ!決めろニシザワ!」

 

ニシザワ「うぉーーーー!」

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

ドカーンドカーンドカーン

 

ネオ「何!?ぐ、ぐわぁ」

 

 

 

シン「ステラ、ステラ!」

 

ステラ『……シ、ン?』

 

シン「そうだ、ステラ、わかるか!?」

 

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

キラ「的になりたいのか!?」

 

シン「!?フリーダム!また邪魔を、また俺から奪うのかよ!!あの時みたいに」

 

中津「アスカ少年!!無事か!」

 

シン「ぶ、無事ですでも、アレには」

 

中津「鹵獲するにしてもどうにかして動きを止めないと」

 

ドキューーンドキューーンドキューーンドキューーン

 

ドカーン

 

中津「しまった、左脚を持っていかれた」

 

親衛隊隊長『閣下!!』

 

中津「アスカ少年、無念だが私は下がる、好きに、好きにするんだ、その責は私が取ってやるからな」

 

シン「……、はい、ステラ、止まるんだ!こんな事しちゃいけない」

 

キラ「く、これで!」

 

デストロイが止まった一瞬の隙をついてたもう接近しとどめを刺そうとするフリーダム

 

シン「やめろ!!!!」

 

静止するシンの声も届かず遂に

 

ザシュ

 

ドカーンドカーンドカーンドカーン

 

ステラ「シン…会いに…来た?」

 

シン「…うん…」

 

ステラ「シン…ステラ…守る…ぅ…って…

シン「ステラ!」

 

ステラ「シン…好き…」

 

ドカーーーーーーーン

 

 

アウセンザイター艦橋

 

アウセンザイター副長「敵デカブツ、撃破しました」

 

シュタイエルマルク艦長「そうか、救難機を出せ!負傷者の回収と要救助者の捜索だ!」

 

デストロイは破壊されパイロットのステラ・ルーシュは死んだ、この事がシンの心に忘れ去られていたフリーダムへの思いが再び再燃することは容易であった、この日復讐に取り憑かれた鬼が誕生したのだった

 

ユーラシア西部防衛戦による損害

四季島軍

第19師団1万9千名中1万4千名弱戦死

航宙駆逐艦5隻撃沈

航空機107機喪失

第3MS混成旅団壊滅

その他戦死、行方不明者3万7千名相当

 

ザフト軍

陸上戦艦4隻

MS106機

戦死、行方不明者2万名弱

 

大洋州連合、アフリカ解放戦線

MS72機

戦死、行方不明者7千名弱

 

地球軍

デストロイ撃墜

MS48機喪失

ネオ・ロアノーク大佐MIA

 

民間被害

7都市壊滅

死者、行方不明者算出不能

 



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ユーラシア西側の惨状と集結する力

デストロイ撃破数日後アウセンザイター艦内

 

中津「手酷いな、……欧州方面軍の余剰航空戦力の大半が喪われたな」

 

参謀「そうなります、現在第5航空団で動かせる航空機は戦闘機1個中隊12機となります」

 

中津「そうか、………とにかくアフリカ方面に戻した第4第6航空団のうちの第4航空団を呼び戻してくれ」

 

参謀「よろしいのですか?第4航空団を引き抜きますとアフリカ南部に対する圧力が」

 

中津「それについては問題あるまい、最近アフリカ戦線南部の抵抗が減り、またアフリカ解放戦線の航空戦力も出揃い始めた、ここは彼等に任せてユーラシア西側を固めよう、二度目はないと思いたいのだがね」

 

参謀「はい、では防衛体制は」

 

中津「そのあたりは欧州方面軍司令部に一任するが、恐らくストラスブール包囲部隊が廻されるのだろうな」

 

参謀「確かに、ストラスブールは開城しましたからな」

 

中津「それに関してはこんな愚策を用いた劉孟権に感謝だな」

 

ストラスブール開城、それはデストロイの惨事を聞いたアルゴス・ジューコフの決定であった

 

ジューコフ「護るべき市民を焼き払うような政府の旗のもとで戦うことなど御免被る」

 

そう言うとジューコフは包囲軍の司令部がある久留米第十八師団本部に出向き城門の鍵を師団長、柴田斉彬中将に手渡した、古臭い風習であるが、これは降伏を意味するものであった

 

 

ストラスブールの陥落により第十八師団を中心に4個師団の余剰戦力を得た欧州方面軍司令部は部隊移動を実行、カーンに第十八師団司令部と本部守備隊を移動させ各連隊をルーアンからサン=マロに展開させ、ブリテン島からの上陸に備えさせた一方、第2第3師団は東欧方面に移動させ第2のデストロイに備えることとなる、また第13師団はベルリンに展開し救助活動を開始させた

 

ベルリン

 

「テント持って来い!」

 

「ドラム缶に薪を焚べろ!暖を取るんだ!」

 

四季島士官「違う、そのコンテナは第5ブロックだ」

 

「負傷者だ!軍医を!早く!」

 

「仮設トイレは第3ブロックに」

 

師団指揮所

 

アンドレイ・ナヒーモフ師団長「状況は!?」

 

副官「インフラとライフラインの約9割は破壊され残りも機能不全を起こしております」

 

ナヒーモフ「とにかくキャンプ区画周辺のインフラとライフラインを復旧させろ!師団工兵で手が足りぬだろう、第39連隊を投入しろ、近隣の師団や同盟軍部隊にも支援を依頼するんだ!」

 

100万都市ベルリン、そう呼ばれるほど市民が住んでいたのだ、無論市民の殆どは避難し無事であった、しかしそれを支えるライフラインやインフラの殆どが破壊され尽くしていた

 

これによりベルリンだけでも100万人近い人間がその他の都市も含めれば数百万人の人間が衛生的に危険な状態に陥っていた

 

この為四季島帝國欧州方面軍司令部はブリテン島攻略作戦、通称ゼーレヴェ、あしか作戦の無期限延期を決定。侵攻作戦のためにフランス各地に展開していた部隊から第1第5第6師団を引き抜き、また第3陸上戦艦戦隊とミニトレー級で編成された第1第2陸上巡航戦隊を壊滅した各都市に派遣し臨時医療設備として運用を開始した。特に第3陸上戦艦戦隊各艦には手術設備を備えているため、移動式の病院とし利用させることなった。

 

また物資不足に対処するために20万トン級大型航宙輸送艦が動員され目標ポイントに向けて軌道上からの物資の投下を開始、特に組み立て式プレハブキット1万基や簡易手術設備コンテナ500基、簡易浴槽2千基を降ろすことになる。

 

しかし、ここでとんでもないことが起きる。

バルト海に面する街グダニスクで独立派が決起、直ぐ様ユーラシア連邦軍や連合軍各国軍が鎮圧に当たるが、その鎮圧軍の主力はファントムペインであった。ファントムペインはグダニスクの街を徹底的に破壊、殺戮の限りを尽くした、その中にはユーラシア連邦恭順派や罪のない市民達が大量に含まれていた他に前線で鎮圧に当たっていたユーラシア連邦軍も居た

 

これによりヴェスト、オスト両プロイセン地方やワルシャワを中心に旧ポーランド全土で反連合運動が激化、これに驚いたのは旧ドイツ領からワルシャワに向かってゆっくりと前進していた四季島軍各隊であった。

 

鎮圧のために爆撃を敢行する連合軍航空隊、対抗するはアフリカから緊急移動した第4航空団520機の内4個戦闘機飛行隊208機を派遣、旧ポーランド上空で熾烈な空中戦を繰り広げることとなった

 

パリ欧州方面軍司令部

 

中津「3日か、たかだか3日で航空機27機、連合軍も必死だな」

 

マックレーネ「はい、すでにアフリカ戦線から第6航空団と黒海方面から第3航空団を引き抜いております」

 

中津「黒海方面の防空は?」

 

マックレーネ「第7航空団と海軍の第2航空艦隊が展開しております、また黒海方面艦隊付属航空隊も防空に参加しております」

 

中津「このままではジリ貧だな、だが攻勢に出るにもポーランド近辺のインフラは壊滅状態。雪で進めんだろうな」

 

マックレーネ「はい。それとポーランド方面から難民が次々と西に西にと進んできています」

 

中津「困ったものだ、ゼーレヴェ用の資材を吐き出したとしても焼け石に水だろうな」

 

マックレーネ「はい。難民の総数は約400万〜700万と推測されます」

 

中津「マックレーネ、本国に補給を依頼するとして、どこでけりをつける?このまま資材を吐き出し続けることは不可能だ、如何に、如何に時間断層があるといえ、輸送の手間がな」

 

マックレーネ「宇宙から降ろすとしても一度上げねばなりません」

 

中津「……、どうしたもんかね。とにかく当座は欧州、アフリカ両方面軍の備蓄で耐えてくれ」

 

マックレーネ「了解しました、しかし長くは」

 

中津「持たんだろうな」

 

マックレーネ「如何なさいますか?」

 

中津「………、船便を増やすしかあるまい。マックレーネ、精鋭部隊を掻き集めてくれ」

 

マックレーネ「何を?」

 

中津「イタリア半島を落として地中海の通商路を確保し物資輸送の安定を行う」

 

マックレーネ「了解しました」

 

 

イタリア半島攻略作戦、通称ト号作戦の準備を進める中、中津の下にザフトによるアークエンジェル撃沈作戦、通称エンジェルダウン作戦への参加依頼が来ていた

 

 

中津(どうしたものか、手持の部隊で動かせるのはMS搭載巡洋艦のモンブラン1隻のみ、流石にこれでは心許ないが、ブルネイ、ボスニアはジブラルタルドック、アウセンザイターとサチワヌはポーランド、欧州方面軍の余剰戦力は各地の救命活動、………どうしたものか、いや、キリシマか、キリシマとモンブラン、それに駆逐隊を派遣するか、それに航空隊をどうにか捻出すれば問題はあるまい

指揮官はスイーティ・シュガー少将に頼むか。ついでだあやつの座乗艦マンハッタンと同行しているシチリアと筑摩も参加させるか)

 

翌日スイーティ・シュガー少将率いるアークエンジェル討伐艦隊が出撃

 

同日デュランダル議長の対ロゴス演説

 

翌日四季島宇宙海軍通信艦コーンウォール艦橋

 

コーンウォール艦長「設備は大丈夫か?」

 

コーンウォール技師「はい」

 

ルミナス・ルージン宇宙海軍艦隊総司令部副参謀総長「準備はできてますか?他の艦とのリンクは?」

 

コーンウォール艦長「これは副参謀総長、できております!」

 

ルージン「まもなく始まります、頼みましたよ、艦長」

 

コーンウォール艦長「お任せあれ!」

 

コーンウォール技師「全艦リンク完了」

 

コーンウォール副長「護衛隊展開よし」

 

コーンウォール艦長「回線開きます」

 

ルージン「オペレーション・フォーチューン開始!!」

 

 

 

地球各地

 

中津『この放送を聴く全ての皆さん。こんにちは、こんばんは。

私は四季島帝國宰相にして皇帝陛下より全権を委任された四季島

帝國の統括者中津阿鬼羅です。

先日のデュランダル議長の演説を覚えている方も多数おられるでしょう、ブルーコスモス、いえその中核を担うロゴス!

彼らは自らが何をしたのか、今私の横には大戦勃発を防ごうとした元ブルーコスモス盟主にして元ロゴスのメンバーであったムルタ・アズラエル氏やユニウスセブン落下時のロゴス盟主で暗殺事件により亡くなられたと思われていたロード・ジブリール氏が居られます、彼等は本大戦が起きぬように尽力をしておられました。

しかし、劉孟権やその取巻き達は彼らを暗殺、幽閉し、戦争を勃発させ、更には私の隣りにいるユウナ・ロナ・セイラン氏らオーブ中立派に対する軍事クーデターを起こしオーブを戦火の渦に巻き込んだのです。彼等ブルーコスモス過激派を現ロゴスのメンバーを赦してはならないのです!

また、それを庇い立てしたり、匿うような国家、組織、団体、そういった物を我々四季島帝國は許さないでしょう。世界の平和のために、明日を生きる子供達が笑って健やかに過ごせる世界の為に!!我々は如何なる犠牲を払おうとも!!どんな姿になろうとも!!平和を乱す者たちを決して許さない!!

我々と志を同じくする者達よ、我々は君たちを待っている』

 

後世に中津の反ロゴス宣言と言われるこの演説により集結ポイントに指定されたジブラルタルに戦力が集結し始める、その中には地球連合軍を脱走した部隊やセイラン派のオーブ軍部隊や傭兵が集結、その数は四季島やザフト、その同盟国軍など膨大な戦力であった

 

四季島帝國軍戦力

第2第4水上艦隊

戦艦8隻

航空機搭載型空母8隻

MS搭載型空母8隻

MS搭載型航空巡洋艦2隻

巡洋艦22隻

駆逐艦72隻

水上艦計120隻

潜水艦36隻

艦載航空機800機

艦載MS216機

航宙親衛隊第3艦隊

航宙戦艦4隻

航宙MS母艦4隻

航宙巡洋艦8隻

航宙駆逐艦24隻

艦載MS384機

 

ザフト戦力

ミネルバ

ボスゴロフ級41隻

MS751機

 

セイラン派戦力

護衛艦7隻

改装空母2隻

MS27機

航空機14機

 

連合軍

戦艦4隻

航空機搭載型空母2隻

MS搭載型空母7隻

巡洋艦29隻

駆逐艦52隻

MS421機

航空機107機

 

大洋州連合

汎用型空母2隻

巡洋艦1隻

駆逐艦12隻

フリゲート艦9隻

MS48機

航空機48機

 

アフリカ解放戦線

改装空母4隻

巡洋艦2隻

駆逐艦7隻

MS24機

航空機24機

 

そして

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

ドカーンドカーンドカーン

 

「アークエンジェル針路変わらず」

 

「モンブランMS隊10機が被弾!」

 

シン・アスカ「あんた!俺が討つ!!今日!ここで!」

 

キラ・ヤマト「こんな…これは…」

 

シン「メイリン!ソードシルエット!」

 

メイリン「はい!」

 

キラ「アークエンジェルは!?」

 

インパルスの相手をしながらアークエンジェルの様子を確認するキラ、しかしその隙をついてインパルスが突撃する

 

キラ「は!?」

 

シン「よそ見なんか!してる場合かよ!!!」

 

ザシュ

 

 

ドカーーーーーーーーーン

 

アーサー「タンホイザーてえ!!!」

 

バババババババン

 

ドカーーーーーーーーーン

 

 

その日遂にフリーダムが撃墜されアークエンジェルは海中に没した

 

次回出撃反ロゴス連合軍



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出撃反ロゴス連合軍

アークエンジェルが沈み、ジブラルタルで整備と補給を受けるミネルバ

 

そんな中ロゴスの幹部達がアイスランド島のヘブンズベースに集結しているとの情報が入る

 

中津「………マックレーネ、宇宙艦隊は?」

 

マックレーネ「現在旧プトレマイオス基地に脱出してきた反ロゴス派の連合軍艦隊と合流、また反ロゴス派ながら政府に忠誠を誓う艦隊はハルバートン提督指揮下で旧エンディミオンクレーター基地に集結しています」

 

中津「アルザッヘルは完全にロゴス派か」

 

マックレーネ「はい」

 

中津「これでは第1第2第3第5艦隊を月から動かせんな」

 

マックレーネ「はい、更に第1機動艦隊や各地に分散している各独立艦隊も動かせません」

 

中津「動かせるのは?」

 

マックレーネ「第4第6第7の3個艦隊に第3第4無人艦隊と軌道警備艦隊かと」

 

中津「第8艦隊と第2機動艦隊それに第1第2無人艦隊を火星方面に進出させたのはまずかったな」

 

マックレーネ「しかし、火星方面にロゴスの例の施設があるので、仕方ないかと」

 

中津「全く、ジブリールめあんなところに施設を作るなというのに」

 

マックレーネ「仕方ないかと、あの辺りにでも作らなければ第1第2無人艦隊に破壊される可能性がありましたから」

 

中津「とにかく遠征艦隊はこのままにするしかない、とするなら、宇宙艦隊からの支援は難しいか」

 

マックレーネ「ルナツー駐留艦隊を引き抜くわけにはいきませんからそうなるかと」

 

中津「流石にコロニーから艦隊を出してコロニーを破壊されるわけにもいかんからな、とはいえど、ジブリールの話が確かなら例の物はある程度ヘブンズベースに運び込まれてしまったか」

 

マックレーネ「諜報部のレポートでは最低でも約1000ユニットが運び込まれたと」

 

中津「拙いな、ただでさえ難攻不落の要塞だ、そこに約1000機のMSが増えたとなると」

 

マックレーネ「攻略難易度は跳ね上がります」

 

中津「………第5無人艦隊をコロニー警備に回して第4艦隊を引き抜けないか?」

 

マックレーネ「厳しいですが、やってみるしかないかと」

 

中津「………仕方ないな、第4第6航空団から空戦MS隊を引き抜いてくれ。それで多少増やせるだろ?」

 

マックレーネ「両飛行団合わせて104機……、厳しいことには」

 

中津「変わらんと言いたいのだろ?」

 

マックレーネ「はい」

 

中津「………親衛隊第52独立強襲団を地上に降ろしてくれ。彼らのギャプランと新型のメッサーラに期待しよう」

 

マックレーネ「はい」

 

翌日第52独立強襲団52機がジブラルタルに到着、翌日

 

ジブラルタル基地施設内

 

マホエル「おっと!」

 

ザフト保安士官「失礼」

 

「こっちにはいません」

 

「なんとしても探し出せ!」

 

マホエル「何があったのだ」

 

マックレーネ「マホエル」

 

マホエル「マックレーネか、何が?」

 

マックレーネ「分からないが各地にザフトの保安員が、先程私の部屋にまで来たからな。さっさと追い返したが」

 

マホエル「………問い詰めるぞ、他国の秘書官私室まで来るなど通常ではない」

 

 

保安員「居ないのか?」

 

 

マックレーネ「ザフト保安員の諸君、この騒ぎは何事か!?」

 

ルナマリア・ホーク「マックレーネ秘書官!?」

 

ドカ

 

マックレーネがザフト保安員達に詰め寄ってる中ドアが開きバスタオル姿のメイリン・ホークが出てきた

 

保安員「あっ、」

 

マックレーネ「全員目を瞑れ!!瞑らんと目を潰すぞ!!」

 

ルナマリア「メイリン!やだなんて格好よあなた」

 

メイリン「ぁ、お姉ちゃん。だってシャワー浴びてたらドンドンドア叩くんだもん」

 

ルナマリア「むぅ、いいからあんたはさっさと服を着なさい!みっともない。だいたいなに?これは何の騒ぎなの?」

 

マックレーネ「そうだな。ザフト保安員の諸君何事なのかね?私の部屋にまで押しかけてきた無礼者達もいたが」

 

ザフト保安員「あ、あのその……」

 

話していいか言い淀むザフト保安員達にブチ切れるマックレーネ

 

マックレーネ「もうよい!今回の件正式に抗議させてもらうからな」

 

マホエル「マックレーネ!」

 

マックレーネ「同盟国の重臣相手にこれだぞ?」

 

マホエル「……、」

 

マックレーネ「行くぞ」

 

マックレーネ達が立ち去った後基地内に警報が鳴り響く

 

リリリリリリリリリン

 

保安員「港か!?」

 

「急げ!」

 

「くそ、いつの間に」

 

 

 

中津「何事か!?」

 

ジョン・コーウェン少将「警戒!!」

 

 

しばし経って中津の元に状況の報告が入った

 

 

中津「!?何!アスラン・ザラが脱走!?」

 

参謀「はい!グフを強奪し逃亡!」

 

中津「何と言うことだ、追撃を!」

 

参謀「既にブラン隊が発進しております!」

 

中津「そうか、コーウェン少将どうする?」

 

コーウェン「更に部隊を上げるべきかと」

 

中津「第52独立強襲団を出撃させろ!」

 

命令に従いメッサーラ4機ギャプラン12機が出撃

 

 

ジブラルタル沖上空

 

ブラン・ブルターク「まさか裏切るとはな、アスラン・ザラ」

 

『前方で戦闘光!』

 

ブラン「ザフトの追撃隊か、各機戦闘用意だ!いくら単機といえど前大戦の英雄、油断してると食われるぞ」

 

『『『了解』』』

 

 

 

アスラン・ザラ「やめろ」

 

パパパパパ

 

シン・アスカ「なんで!なんで!!こんなことを!」

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

アスラン「やめろシン、レイも」

 

レイ・ザ・バレル「アスランあなたが悪いんです、ギルを裏切るから」

 

バキューーンバキューーン

 

パパパパパパパパパパ

 

 

ブラン「加勢するぞ!」

 

ドキューーンドキューーンドキューーン

 

アスラン「アッシマー!?こんな時に」

 

レイ「堕ちろ!」

 

バキューーンバキューーンバキューーンバキューーン

 

ドカーン

 

左腕を破壊され怯むグフに迫るデスティニー

 

シン「アンタってやつは!!!」

 

ザシュ

 

ドカーーーーーーーン

 

 

シン「はあ、はあ、はあ」

 

レイ「よくやったシン」

 

ブラン「どうやらお邪魔だったか?お前さんたちはさっさと戻れ、残骸の回収とその護衛は俺達と後ろから来てる部隊でやるからな。それとシン・アスカ」

 

シン「な、なんですか?」

 

ブラン「宰相閣下が呼んでたぜ、なんでもうまいもんをたらふく食わせてやる約束をしたのにいつまで経っても何を食べたいのかの連絡が来ないとよ」

 

シン「………あ、」

 

ブラン「帰ったら連絡してやれあの人は寂しがりやだ」

 

シン「は、はい」

 

 

アスラン・ザラが撃墜された数日後ミネルバを総旗艦とした対ロゴス連合軍が出撃

 

陣容は四季島帝國軍戦力

第2第4水上艦隊

戦艦8隻

航空機搭載型空母8隻

MS搭載型空母8隻

MS搭載型航空巡洋艦2隻

巡洋艦22隻

駆逐艦72隻

水上艦計120隻

艦載航空機800機

艦載MS216機

母艦級潜水艦12隻

標準型潜水艦24隻

艦載MS48機

航宙親衛隊第3艦隊

航宙戦艦4隻

航宙MS母艦4隻

航宙巡洋艦8隻

航宙駆逐艦24隻

艦載MS384機

基地MS隊156機

第4宇宙艦隊

航宙戦艦9隻

航宙MS母艦3隻

航宙巡洋艦12隻

航宙駆逐艦36隻

MS288機

航宙機36機

 

ザフト戦力

ミネルバ

ボスゴロフ級41隻

MS751機

 

セイラン派戦力

護衛艦7隻

改装空母2隻

MS27機

航空機14機

 

連合軍

戦艦4隻

航空機搭載型空母2隻

MS搭載型空母7隻

巡洋艦35隻

駆逐艦69隻

フリゲート艦37隻

MS421機

航空機107機

 

大洋州連合

汎用型空母2隻

巡洋艦1隻

駆逐艦12隻

フリゲート艦9隻

MS48機

航空機48機

 

アフリカ解放戦線

改装空母4隻

巡洋艦2隻

駆逐艦7隻

MS24機

航空機24機

 

またこの他に宇宙空間にザフト艦隊ナスカ級12隻ローラシア級24隻降下揚陸母艦24隻と飛梅警備艦隊の内航宙戦艦2隻航宙MS母艦1隻航宙巡洋艦4隻航宙駆逐艦12隻が展開。またアルザッヘル監視のために4個艦隊が展開していた

 

 

ミネルバ艦橋

 

総旗艦ミネルバにはデュランダル議長やザフト軍高官、さらには中津宰相やマックレーネ首席秘書官兼軍元帥、ルミナス・ルージン宇宙海軍艦隊総司令部副参謀総長ら四季島帝國軍の重役が詰めていた

 

中津「この艦に乗るのは2度目だがやはりいい船だ、そう思わんかね?マックレーネ」

 

マックレーネ「はい」

 

タリア・グラディス艦長「そう言ってもらえて光栄です、中津閣下」

 

周りのクルーを見渡しながら中津は話す

 

中津「見違えたな、アーモリーワンの時は自信のなさが雰囲気から伝わってきたが今はしっかりとした自信を感じる。連戦で一皮向けたようだね」

 

タリア「ええ、アーモリーワンから今まで連戦続きでしたから」

 

中津「そうか」

 

まるで我が子が成長したような顔を見せる中津に少し和む艦内

 

そんな時マホエルが艦橋に飛び込んでくる

 

マホエル「閣下!!」

 

中津「何事だ?」

 

マホエル「アルザッヘルから艦隊発進!

大半は監視艦隊と相対していますが一部はその間隙をすり抜けて地球軌道に!」

 

中津「あくまで徹底抗戦の構えを解かぬか、デュランダル議長、どうするかね?」

 

デュランダル「相手が戦うというのなら、それも仕方ないことでしょう。しかし、手を出して来ないというのなら時間まで待つしかないかと」

 

中津「そうですな、ルージン副参謀総長」

 

ルミナス・ルージン「はい」

 

中津「宇宙艦隊には敵が手を出すか、時間までは距離を取り監視することを第一と伝えてくれ。可能な限りこちらから手を出すのは控えたい」

 

ルージン「了解しました」

 

中津「話し合いで、対話で事が片付くのならそれが1番なんだがな」

 

デュランダル「難しいと?」

 

中津「同盟領内であれだけのことをしてはね」

 

ザフト高官「確かに」

 

「あれだけのことをやったのだからな」

 

中津(なんだ、このざわつきは、嫌な予感がする………)〈マックレーネ聞こえるか?〉

 

マックレーネ〈聞こえます〉

 

中津〈親衛隊はミネルバに乗船していたな?〉

 

マックレーネ〈はい、1個中隊が、また艦内にはルージン副参謀総長付きの空間騎兵隊や各軍の護衛も〉

 

中津〈暗殺を得意とする奴らのことだ…何を仕出かすかわからん、警戒させておけ。マホエルにも伝えてくれ〉

 

マックレーネ〈はい〉

 

中津の不安をよそに艦隊は進む、その先に何が待ち受けているかも知らずに

 

次回、激闘ヘブンズベース攻防戦

 



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ヘブンズベース攻略戦1.ロゴス派の奇策、中津危うし

ヘブンズベース沖ロゴス派艦隊潜水艦艦内

 

艦長「間もなくだな、副長準備を」

 

副長「了解」

 

艦長「全員聞け、目標はデュランダルと中津の頸だそれ以外には目をくれるな」

 

「「「「「了解」」」」」

 

 

 

ミネルバ艦橋

 

中津「遂にか」

 

ギルバート・デュランダル議長「ええ、ついにです」

 

中津「マックレーネ、全軍の配置は?」

 

マックレーネ「完了しています」

 

ルミナス・ルージン宇宙海軍艦隊総司令部副参謀総長「宇宙艦隊、位置に付きました」

 

ザフト高官「艦隊位置固定完了」

 

「降下揚陸部隊展開完了」

 

 

タリア「要求への回答期限まであと5時間」

 

デュランダル「やはり無理かな。戦わずに済めばそれが一番良いのだがね」

 

中津「アルザッヘルから出た艦隊はアルザッヘルに戻った、とはいえ本当に全て戻ったのか、そもそも前から出ていたのか、恐らく」

 

デュランダル「そうなったらやるしかあるまい」

 

 

 

ヘブンズベース司令部

 

劉孟権「ふん、通告して回答を待つか。奴らはさぞや今、気分の良いことでしょうよ。」

 

ロゴス幹部1「だがこれで本当に守りきれるのか?孟権」

 

劉孟権「守る?何を仰ってるんですか!我々は攻めるのですよ。奴らに、今日ここから。我々を討てば戦争は終わり平和な世界になる?はんっ!そんな言葉に易々と騙されるほどに愚かです。確かに民衆は。だが、だからこそ我々が何としても奴を討たなければならない!

本当に取り返しの付かないことになる前に、この世界は四季島とコーディネイター共のものになる前にです。」

 

ロゴス幹部2「確かにの。我等を討ったとてただ奴らが取って代わるだけじゃわ」

 

ロゴス幹部3「正義の味方や神のような人間などいるはずもないということを我々は知っていますがね」

 

劉孟権「準備が出来次第始めます。議長殿や宰相殿が調子に乗っていられるのも、もうここまでだ。格好を付けてノコノコと前線にまで出てきたことを奴にたっぷりと後悔させてやりましょう。あの世でね。」

 

ロゴス派将校「準備完了」

 

劉孟権「攻撃開始だ、全て叩き潰せ!」

 

司令官「んー…だが本当に…」

 

劉孟権「先手必勝というやつだ、どうせ戦うつもりだ、向こうは追い込んだつもりかもしれないが、実際そうではないのだから」

 

司令官「………攻撃開始!!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ヒューーーーーーウ

 

 

ミネルバ艦橋

 

バート「敵軍ミサイル発射!?」

 

中津「何!?」

 

タリア「え!?」

 

デュランダル「なんだと」

 

 

ドンドンドンドン

 

ドカーンドカーンドカーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ヒューーーーーーウドカドカドカドカーーーーン

 

「戦艦ルソー被弾!?」

 

「第4水雷戦隊旗艦巡洋艦畝傍被弾!!」

 

バート「MS及びMA多数確認!!」

 

タリア「未だなんの回答もないというのに」

 

マックレーネ「あれは!ベルリンの」

 

バート「同型機20機確認!!」

 

アーサー・トライント「アレが20機も……」

 

中津「迎撃しろ!デュランダル議長!」

 

デュランダル「ああ、こちらも反撃を開始せよ!!」

 

 

「オペレーション・ラグナロク発動。降下揚陸隊は直ちに発進を開始せよ。」

 

 

ヘブンズベース司令部

 

「上空にザフト軍降下部隊出現」

 

ヘブンズベース司令官「ニーベルング起動」

 

ヘブンズベース将校1「現時点を以てニーベルングシステムの安全装置を解除する。退避命令を発令せよ」

 

ヘブンズベースオペレーター1「偽装シャッター開放」

 

ヘブンズベースオペレーター2「直上にザフト軍降下ポット現出、ルート26から31に展開」

 

ヘブンズベースオペレーター3「照射角調整、ニーベルング発射準備完了」

 

ヘブンズベース司令官「発射!」

 

ビューーーーン

 

ドカーーーーーーーー

 

ババババババババババババババ

 

ドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカーーーーン

 

「う、うわぁー!」

 

ドカーンドカーンドカーンドカーンドカーンドカーン

 

ミネルバ艦橋

 

マホエル「なんてこと」

 

中津「これが、奴らの切り札か」

 

シン『艦長!行きます!早く発進を!こんなこともう許しておけません!』

 

タリア「でも」

 

中津「グラディス艦長、行かせてやれ、戦士としてこの状況で戦うなと言う方が酷だ」

 

デュランダル「タリア」

 

タリア「…デスティニー、レジェンド、インパルス発進!」

 

アビ・ウィンザー「シン・アスカ、デスティニー発進スタンバイ。全システムの起動を確認しました。発進シークエンスを開始します。ハッチ開放。射出システムのエンゲージを確認しました。カタパルトオンライン。射出推力正常。針路クリアー。デスティニー、発進どうぞ」

 

シン「シン・アスカ、デスティニー、行きます!」

 

アビ「レジェンド、発進どうぞ」

 

レイ「レイ・ザ・バレル、レジェンド、発進する!」

 

アビ「コアスプレンダー、発進どうぞ」

 

ルナマリア「ルナマリア・ホーク、コアスプレンダー、行くわよ!」

 

アビ「デスティニーカスタム、発進どうぞ」

 

ハイネ「ハイネ・ヴェステンフルス、デスティニーカスタム行くぜ!」

 

シン「行くぞ!」

 

ルナマリア「ええ!」

 

レイ「ああ!」

 

ハイネ「おう!」

 

 

ドンドンドンドン

 

「連合戦艦ジミー・カーター轟沈!」

 

「連合MS空母ロズウェル撃沈されました」

 

中津「いかんな、左翼艦隊が崩れかけている、マックレーネ、航宙親衛艦隊を左翼に回してくれ、MS隊も押し出せこのままでは」

 

マックレーネ「しかし、親衛艦隊を動かせば中央が薄く」

 

中津「左翼艦隊が崩れれば、総崩れになりかねんぞ」

 

ルミナス・ルージン宇宙海軍艦隊総司令部副参謀長「ならば、第4宇宙艦隊から兵力をどうにか抽出し送れば」

 

中津「ルージンくん、頼めるかな?」

 

ルージン「お任せあれ」

 

ルージンの尽力とその敵の濃淡を見極める能力を総動員した結果戦艦ランドグリーズら7隻を左翼に回すこととなった、ランドグリーズの長砲身51㎝連装砲はデストロイの陽電子リフレクターをぶち破ることに成功したが砲撃サイクルは毎分1発と低いことも影響して押し止めることはできても押し返すには至らなかった

 

そんな中海底で

 

艦長「征くぞ、狙うはミネルバ」

 

ドン

 

ミネルバ艦橋

 

マホエル「何!?」

 

中津「何事だ!?」

 

『艦底部に何かが衝突!!』

 

リリリリリリリリリン

 

アビ「!?て、敵兵侵入!?」

 

タリア「え!?」

 

デュランダル「なんだと!?」

 

 

ミネルバ艦底部付近

 

ザザザ

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

「ぐわぁ」

 

ミネルバMP「敵兵侵入!敵兵侵入、持ちこたえられない増援を、ぐわぁ」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

タンタンタンタン

 

ロゴス派兵「進め!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

 

 

中津「親衛隊を回せ!」

 

ルージン「空間騎兵隊を」

 

マホエル「閣下、私が装甲擲弾兵隊を率いていきます」

 

中津「任せる」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーン

 

「敵兵は格納庫と動力炉に移動中」

 

中津「敵の狙いは動力炉を破壊することか」

 

四季島軍幕僚「足を止めさせあのデカブツの的に、ということでしょうか?」

 

ルージン「可能性は高いです」

 

 

格納庫

 

パンパンパンパン

 

整備兵「ぐわぁ」

 

ダダダダダダダ

 

ドカーン

 

バキュンバキュンバキュン

 

親衛隊隊長「怯むな!なんのためのビーム突撃銃か!?」

 

ババババキュンババババキュンババババキュン

 

ロゴス派兵「ぐわぁ」

 

親衛隊「喰らえ」

 

ババババキュンババババキュン

 

ビーム突撃銃、それは中津直属親衛隊に配備された新式銃であった、150発分のエネルギーをいれたEパック式のため1兵辺り8個1200発分のエネルギーを携帯していた

 

ババババキュンババババキュン

 

親衛隊隊長『こちら格納庫、敵兵撃退、整備兵7名戦死、親衛隊の死者無し、敵兵30名を射殺』

 

 

 

中津「………敵の動きがおかしいな、本当に狙いは動力炉か?艦の動きを止めるなら、手当たり次第に破壊すればいいのに」

 

タリア「たしかに」

 

デュランダル「狙いは艦ではない?」

 

中津「………まさか、狙いは私とデュランダル議長か!

武器を!!早く」

 

ドカーン

 

ロゴス派兵「うおぉ!!!」

 

ドアを吹き飛ばしトマホークや長剣片手に突っ込んでくるロゴス派兵達

 

マックレーネ「閣下!!」

 

キン

 

中津「せい!」

 

カン

 

間一髪でマックレーネが投げ渡した軍刀でそれを受け止める

 

?「中津宰相とお見受けする」

 

中津「如何にも、そちらは?」

 

?「私は姓は馬、名は低、字は翼長その首をいただきに参った」

 

中津「貴様ごときがこの首を取る?貴様程度で取れるほど私の首、けっして安くはないぞ」

 

馬翼長「てえええい!!」

 

カンカンカン

 

 

馬翼長「文官のくせになかなかやるな!」

 

中津「伊達に独立戦争を生き抜いていないのでね!はぁ!!!」

 

キキキキキキキキン

 

馬翼長のトマホークをいなしながら軍刀を振るう中津、そんな中津を援護しようと拳銃を抜いて狙いを定めようとするアビ

 

アビ「え、く」(う、撃てない)

 

マックレーネ「やめろ!閣下に当たる」

 

カンカンカン

 

タッタッタ

 

ロゴス派兵「馬中佐!!」

 

中津「新手か!?」

 

アビ「えい」

 

パン

 

パス

 

ロゴス派兵「ぐわぁ」

 

馬翼長「何!?」

 

中津(いい援護だ)「でええええい!」

 

ザシュ

 

馬翼長「ぐわぁ」

 

一瞬の隙をついて馬翼長のトマホークを切り落とす中津

 

馬翼長「ク、」

 

パス

 

ナイフを構え斬りかかる馬翼長

 

中津「当たらんよ」

 

カンカンカン

 

中津(ここだ)「せえええい!」

 

ザシュ

 

馬翼長「ぶはぁ」

 

一瞬の隙を突き袈裟斬りにする中津、倒れ伏し息途絶える馬翼長、その時マホエル率いる装甲擲弾兵達が飛び込んできた

 

マホエル「閣下!ご無事で!?」

 

中津「なんとかな、死体を処理しろ、残敵を掃討!!一人たりと生きて艦内から出すな!!」

 

マホエル「ハァ!」

 

中津「デュランダル議長、少し下がるか?」

 

デュランダル「それこそ敵の思う壺でしょう」

 

中津「マックレーネ」

 

マックレーネ「はい」

 

中津「Z弾の使用を許可する」

 

マックレーネ「よろしいので?」

 

中津「うむ」

 

マックレーネ「了解しました、ウィンザー通信士、親衛隊全艦に通信回線を繋いでください」

 

アビ「は、はい、つ、繋がりました」

 

マックレーネ「親衛隊全艦Z弾の使用を許可する、繰り返すZ弾の使用を解禁する!!」

 

 

戦線をこじ開けるためついに中津の切り札が飛び出す!!

 

次回ヘブンズベース攻防戦2.前線突破、中津の切り札

 



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ヘブンズベース攻防戦2.中津の切り札前線突破

ヘブンズベース沖

 

航宙親衛隊第3艦隊旗艦アイアース艦橋

 

マックレーネ『親衛隊全艦Z弾の使用を許可する、繰り返すZ弾の使用を解禁する!!』

 

ホフマン・ジェダ参謀長「マーチ提督!」

 

マリカ・マーチ「全戦艦Z弾装填!!目標は目の前の敵戦略要塞!!撃て!!!!」

 

ドンドンドンドン

 

Z弾、それは中津が開発させた新式徹甲榴散弾であった、

 

砲弾を薄い対ビームコーティングで覆うことで陽電子リフレクターを貫通しPS装甲を砲弾から噴出するビームカッターでこじ開け内部で炸裂する、まさにデストロイを破壊するための新式砲弾であった

 

ヘブンズベース司令部

 

オペレーター1「デストロイ7.8.9.13.17号機撃破されました!!!」

 

ロゴス幹部「なんだと、孟権!!耐えられるのか!!」

 

劉孟権「例の部隊を前に出せ、全機投入するんだ!!」

 

ヘブンズベース司令官「……了解」

 

劉孟権「それと、宇宙艦隊に救援要請だ!」

 

 

パパパパパ

 

ドカーン

 

グフパイロット「つまらん的だな、ロゴスにはこんなものしかないのか?」

 

ドカーンドカーンドカーン

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

『うわぁー』

 

グフパイロット「新手か!?」

 

パパパパパ

 

グフパイロット「は、速い!!」

 

ザシュ

 

ドカーン

 

ボスゴロフ級マラート艦橋

 

マラート艦長「何!?本艦のMS隊との通信が途絶した!?」

 

マラートオペレーター「はい」

 

マラートソナー士「高速移動体接近!!」

 

マラート艦長「ダウントリム30、回避!!」

 

マラートソナー士「駄目です!!」

 

ドカドカドカドカーーーーン

 

ドカーーーーーーーーーン

 

ミネルバCIC

バート「先程の敵潜水艦撃沈」

 

マックレーネ「自爆は防げたようです」

 

中津「そのようだな」

 

ギルバート・デュランダル「にしてもこのような手を取るとは」

 

中津「決死隊か、狂ってるな本当に」

 

タリア・グラディス「はい」

 

中津「………うん?なんだ、この嫌な雰囲気は」

 

「潜水母艦マラート轟沈!!」

 

アビ・ウィンザー「連合巡洋艦プリンツ・オイゲンから救援要請!!」

 

タリア・グラディス「なんですって!?」

 

中津「敵の後詰めか、まさか、予備戦力を残していたのか」

 

「まさか、あり得ない」

 

マックレーネ〈閣下、もしや〉

 

中津〈だろうね、特務隊を〉

 

マックレーネ〈はい、アギリル、アギリル、聞こえる?〉

 

 

アギリル〈マックレーネ様、聞こえます〉

 

マックレーネ〈出撃よ〉

 

アギリル〈はい〉

 

 

アギリル『全機続け、強行突破よ!!』

 

特務隊各員『『『了解』』』

 

アギリル「堕ちろ!!」

 

ドキューーンドキューーンドキューーン

 

ドカーンドカーンドカーン

 

ロゴス派パイロット「なんだ、あのデカいのは」

 

「なんだ、あの黄色いの」

 

「接近戦なら!!」

 

ロゴスAI「戦闘力判定、推奨、接近戦」

 

ザシュ

 

ガキーーーン

 

ロゴス派パイロット「何!?」

 

アギリル「隠し腕よ!!」

 

ザシュ

 

ドカーン

 

 

中津「やはりジ・Oを出したのは間違いなかったな」

 

マックレーネ「はい、ですが未だにあのデカブツが」

 

中津「あれの対処はミネルバの子らに期待しよう」

 

マックレーネ「はい」

 

 

戦局が膠着する中とんでもない報告がミネルバに飛び込んでくる

 

アビ「軌道上の通信艦コーンウォールから緊急電!!」

 

タリア「え?」

 

マックレーネ「内容は」

 

アビ「ロゴス派艦隊輸送船と共に軌道上に進出!!」

 

デュランダル「なんだと!!!」

 

中津「なるほど、やはり戻っていない艦隊があったのか、ルージン副参謀総長」

 

ルージン「はい」

 

中津「伏せていた飛梅警備艦隊全艦で迎撃!!」

 

ルージン「はい!!」

 

 

軌道上

 

飛梅警備艦隊旗艦戦艦クリシュナ艦橋

 

エリザベート・リーテ提督「全艦砲撃戦用意!!」

 

エドワード・ウォレス参謀長「ザフト艦隊退避完了」

 

リーテ「撃て!!」

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

アルザッヘル基地の各艦隊から参集したロゴス派混成連合艦隊戦闘艦48隻輸送船12隻に対して増援を得た飛梅警備艦隊は有人艦20隻それに無人艦のレイピア級巡洋艦7隻サーベル級駆逐艦14隻合わせて41隻と戦闘艦の数的には互角に近い状態であった

 

その状態ならば勝敗の分け目は個艦の性能と兵の練度が物を言う

 

そして、優劣はすぐについた

 

左翼に展開した無人艦隊の正確かつ強力な攻撃に相対するロゴス派艦隊はボール紙のように脆く引き裂かれていった。

20.3㎝3連装砲を艦上部及び両側面に3基づつ計9基27門と出雲型3隻分の火力と金剛型戦艦に匹敵する対ビームコーティングや装甲と、居住区画を完全に廃することで浮いたスペースにこれでもかと動力炉と武装を詰め込んだレイピア級の重火力と陽炎型5隻分の武装を搭載したサーベル級の速射性にロゴス派艦隊は潰走するしかなかった

 

 

リーテ「このまま突き崩せ!!」

 

リーテの命令に従い無人艦隊が突撃する

 

 

 

ロゴス派旗艦スターライヤー艦橋

 

ロゴス派司令官「怯むな!!応戦しろ!」

 

「護衛艦グラディエーター轟沈!」

 

「戦艦鎮遠轟沈」

 

「敵艦隊突っ込んできます!!!」

 

「艦列が維持できません!!」

 

 

バキューーンバキューーンバキューーンバキューーン

 

パスパスパスパス

 

ダダダダダダダ

 

司令官の激に応えるようにロゴス派艦隊の視線と砲火は無人艦隊に集中する

 

「レイピア9撃沈されました」

 

「サーベル4、サーベル11戦列離脱」

 

ウォレス「敵は突撃隊に砲火を集中しているようです、戦列に歪みが」

 

リーテ「今だ!!敵中央に砲火を集中させろ!!」

 

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

 

ドカドカドカドカーーーーン

 

 

ロゴス派司令官「な、何だ!!!何が!?」

 

「戦列崩壊!!」

 

「ちょ、直撃来ます!!」

 

ロゴス派司令官「な!」

 

ドカーンドカーンドカーーーーーーーーーン

 

 

ウォレス「敵旗艦撃沈!!」

 

リーテ「一気に押し出せ!!」

 

旗艦を喪い指揮系統を寸断されたロゴス派艦隊、ここで混成艦隊の弱みが出る。戦隊、個艦単位で抗戦と撤退を決意し艦列は崩れ壊滅するここになった

 

ロゴス派は宇宙艦隊を喪い成層圏からの攻撃に怯える羽目になった

 

 

ヘブンズベース司令部

 

「宇宙艦隊壊滅!!」

 

ロゴス幹部「も、孟権!?本当に大丈夫なんだな!?」

 

劉孟権「も、問題はない、まだ前線は崩れていないのだ!、何をしている予備も出せ!!」

 

ヘブンズベース司令官「了解」

 

 

孟権の激に次々と出撃するAI型ウィンダムカスタム、その数約500機

 

 

バート「敵MSさらに出現!!!」

 

中津「奴ら、どれだけのMSをヘブンズベースに展開しているのだ」

 

マックレーネ「閣下」

 

中津「致し方ない、後方に待機している空母ボルナフトらブラックバード隊を投入しろ」

 

マックレーネ「よろしいのですか!?」

 

中津「致し方無し」

 

デュランダル「ブラックバード隊というのは?」

 

中津「自立稼働型AIを搭載した航空隊だ、あまり投入したくはなかったのだがな」

 

中津の命令に従い航宙母艦ボルナフトら特務航空兵団から520機のコスモゼロ53型と520機アドバンスドコメットが発進した

 

マックレーネ「空母ボルナフト、ベルンフォード、ケントラン、カラーネン航空団全機発進」

 

中津「さて、この1手どうなるかな」

 

マックレーネ「戦線を突破出来るかと」

 

中津「頼んだぞ」

 

 

ヘブンズベース司令部

 

オペレーター「新手の航空兵力約、1!?」

 

司令官「どうした?」

 

オペレーター「敵の航空兵力約1000!!!」

 

司令官「なんだと!?」

 

オペレーター「敵機高速で接近!!高度7500から8500に展開!!!」

 

ロゴス派将校「MS隊を回せ!!」

 

オペレーター「間に合いません!!!」

 

司令官「全対空砲を指向せよ!近づけるな」

 

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドンドンドンドンドン

 

バキューーンバキューーンバキューーンバキューーン

 

パスパスパスパス

 

苛烈な対空砲火に撃ち落とされるブラックバード隊だが過半数を超える827機(コスモゼロ274機アドバンスドコメット453機)が攻撃態勢に入る

 

 

ブラックバードAI「全弾投下」

 

ブラックバードのコスモゼロには4発の1トン誘導爆弾がアドバンスドコメットには28発の500kg無誘導爆弾が搭載されていた

 

 

地上設備付近

 

ロゴス派将校「は!?総員退避!!!」

 

 

ヒューーーーーーウ

 

ドカドドカドカドカドカドカーーーーーン

 

7430トンの爆弾を叩きつけられたヘブンズベース基地設備は壊滅的な被害を受ける。切り札のデストロイも3機が破壊され上陸阻止のために配置されたダガーキャノンやリニアガンタンク、トーチカの97%が破壊、港湾に停泊していた巡洋艦7隻駆逐艦19隻が撃沈、さらにAI指揮システムの15%が破壊されMSハンガーや整備所の大半が灰燼とかした

 

 

 

整備設備を喪い補給と整備不良に襲われ始めるロゴス派部隊

 

「クソ!ライフルがイカれやがった」

 

ダダダダダダダタンタンタン

 

「ジャムりやがった」

 

『空母上海が沈む!』

 

『俺達は何処に降りればいいんだ!!』

 

『誰かエネルギーパックを寄越せ!!速く』

 

 

そこに中津の次の手が襲いかかる

 

四季島航空隊指揮官『全機投下』

 

 

『敵航空隊高高度に!!』

 

『くそ間に合わん!!』

 

 

ヒューーーーーーウ

 

ドカドカドカドカーーーーン

 

確かに艦上機の投弾能力はそれほどではないが要塞防衛線の1画を破壊するには充分であった

 

 

「第1沿岸防衛線被害多数!!」

 

「第11歩兵隊通信途絶!!」

 

司令官「戦線を再編しろ!!予備の整備所に部隊を下ろすんだ!!

工兵隊を出せ!!少しでも復旧させろ!」

 

オペレーター「デストロイ20号機破壊されました!」

 

司令官「クソ!!」

 

アムロ・レイやアギリルといった四季島の精鋭やミネルバから発進したガンダムタイプの猛攻はデストロイを次々と引き裂いていった

 

シン・アスカ「ルナマリア、ソードに換装するんだ!!エクスカリバーを!レイにも!」

 

ルナマリア・ホーク「は!わかったわ!」

 

 

シン「うぉおおーー」

 

ザシュ

 

ドカーーーーーーーーーン

 

 

「7号機、撃破、されました」

 

司令官「の、残っているのは!!」

 

「1、4号機です!!」

 

ロゴス幹部「たったの2機だと?」

 

 

スティング・オークレイ「クソ!!堕ちろよ」

 

バキューーンバキューーンバキューーンバキューーンバキューーンバキューーンバキューーンバキューーン

 

 

シン「こいつ!くっそー!」

 

回想

 

遺伝子操作を忌み嫌う連合、ブルーコスモスが薬やその他の様々な手段を使って作り上げている生きた兵器。戦うためだけの人間

 

一定期間内に何か特殊な措置を施さないと、身体機能を維持できないようでもある。

 

彼等の行いはやがて世界に取り返しの付かない悲劇を生むだろうな

 

シン「こんなことをする、こんなことをする奴等!ロゴス!許すもんかーっ!」

 

ザシュザシュザシュ

 

ドカーンドカーンドカーン

 

スティング「う、うわぁー」

 

ドカーーーーーーーーーン

 

司令官「デストロイが、全滅…」

 

ロゴス派将校「第5特戦隊壊滅!!」

 

「巡洋艦鎮北沈没!」

 

「巡洋艦鎮南通信途絶」

 

「沿岸トーチカ陣壊滅!?」

 

司令官「くそ、手詰りだ」

 

 

ロゴス幹部「も、孟権!?」

 

ロゴス幹部2「孟権はどこだ?」

 

「え!?」

 

 

劉孟権「急げ、出港するんだ!!」

 

「りょ、了解!!」

 

幹部を見捨て脱出する孟権、次回ヘブンズベース攻防戦3.陥落ヘブンズベース、消えた劉孟権



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ヘブンズベース攻略戦3.陥落ヘブンズベース、消えた劉孟権

ヘブンズベース沿岸部

 

ドカーンドカーンドカーン

 

ブーーーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

四季島兵「突撃!!」

 

「「「「わあーーーーー」」」」

 

デストロイを喪い戦意喪失仕掛けているロゴス派を降伏させるために四季島海兵隊や対ロゴス連合軍地上部隊が上陸

 

次々と大発や強襲揚陸艦から降り立つ地上部隊にトーチカの殆どを吹き飛ばされたロゴス派はなすすべなく潰走

 

 

ヘブンズベース司令部

 

「沿岸部に四季島海兵隊上陸!!」

 

「第2防衛大隊が交戦!!」

 

ロゴス派将校「第8戦車隊を廻せ!!これ以上進ませるな!」

 

司令官「MS隊は!?」

 

オペレーター「なんとか海上で踏ん張っております」

 

司令官「そうか、………なんとしても持たせろ!!」

 

オペレーター「は!!」

 

司令官「しばし外す、指揮は任せた」

 

ロゴス派将校「はい」

 

 

司令官「幹部の皆様には脱出をお願いしたく、今ならまだ間に合います」

 

ロゴス幹部「何処に逃げろと、君は言うのかね」

 

司令官「四季島の警戒線に引っかかればそのまま他のロゴス幹部と合流できましょうぞ」

 

ロゴス幹部「確かに、四季島でなら正当な裁判を受けれるだろうな、この間捕まったあやつみたいに」

 

ロゴス幹部2「確か懲役15年に執行猶予1年半と相当恩情はありましたな」

 

司令官「ならば」

 

ロゴス幹部「だが、駄目だ、孟権のクソが逃げたせいで私達は逃げれんよ」

 

ロゴス幹部2「私達が逃げたら責任は君達軍人に押し付けなければならない、我々の我儘で始まったこの戦、責任は我々が取らなければならんのだよ」

 

司令官「………」

 

ロゴス幹部「我々は逃げ出さない、ここで踏み込んでくる兵士達にロゴスここにありと、その信念を見せつけてやるのだ」

 

司令官「わかりました、最善を尽くさせます」

 

ロゴス幹部「頼んだぞ」

 

 

ミネルバCIC

 

バート「敵小型艇多数接近!!」

 

タリア・グラディス「近寄らせるな!!蹴散らせ!!」

 

中津「頑強だな、あのデカブツを喪っていてもここまで硬いか」

 

マックレーネ「しかし、海兵隊や同盟地上部隊が上陸しましたので今しばらくすれば落ちるかと」

 

中津「だといいのだがね」

 

「連合戦艦ストラスブール被雷!!」

 

「連合駆逐艦レーベレヒト・マース大破!!」

 

「四季島巡洋艦平戸戦列を離れる」

 

「地上部隊敵防御陣地を突破できず」

 

中津「手酷いな、ブラックバード隊は再出撃可能か?可能なら地上部隊を妨害している陣地を破壊したい」

 

マックレーネ「混戦ですので誤爆の可能性が高いかと」

 

中津「そうか」

 

マックレーネ「艦隊直掩隊を前進させますか?」

 

中津「いや、このままでいい、ジャニカン参謀」

 

ジョセフ・ジャニカン陸軍中将「何でしょうか?」

 

中津「金沢第九師団を上陸させ前線突破を図れ」

 

ジャニカン「了解しました」

 

中津「これで抜ければよいのだがな」

 

少しずつ前進を続ける対ロゴス連合軍地上部隊だが爆撃から短時間で急遽敷設された地雷や機雷に引っかかり被害を出していく海兵隊や揚陸部隊

 

「東アジア共和国第154連隊壊滅!!」

 

「東アジア共和国戦車揚陸艦山西轟沈!!」

 

「連合第5戦車連隊司令部通信途絶!!」

 

ギルバート・デュランダル「まずいな」

 

中津「押し込んではいるがこのままでは地上部隊がすり潰されてしまう、第九師団は?」

 

ジャニカン「現在揚陸艦豊津丸、羽田丸、黒潮丸、報国丸、ああるぜんちな丸、ぶら志゛る丸の揚陸艦6隻と強襲揚陸母艦出雲丸に分乗し後2時間もすれば上陸が完了するかと」

 

中津「時間がかかるな、第1空挺団のヘリボーンは厳しいか?」

 

ジャニカン「前線からの報告では携帯式地対空ミサイルや移動が容易な20㎜クラスの軽対空機関砲が点在しておりますので」

 

中津「下手をすると敵の的になるか」

 

ジャニカン「恐らくは」

 

中津「MS隊は?」

 

マックレーネ「敵MS隊と交戦、どうやら隠匿された整備設備があったようで押しきれません」

 

戦況は一進一退であった

 

AI制御のMSの数で押し返そうとするロゴス派とパイロットの腕でカバーする対ロゴス連合、しかし東アジア共和国やユーラシア連邦の部隊は押し切られる場面も見られていた

 

アムロ・レイ「そこ」

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

ブラン・ブルターク「数は立派だがな!」

 

ドキューーンドキューーンドキューーン

 

アギリル「そうやすやすとやられるものか」

 

ドキューーンドキューーンドキューーン

 

 

 

アムロ「にしても、これがZか、凄いものだ」

 

バキューーンバキューーンバキューーンバキューーンバキューーン

 

ドカーンドカーンドカーンドカーンドカーン

 

宇宙世紀において望んでも手に入らなかったZガンダムを駆りロゴス派MSを撃ち落としていくアムロ、その戦いぶりは神がかっていた

 

ロゴス派パイロット「しゅ、瞬時に5機が」

 

「つ、強すぎる」

 

『怯むな!包囲して叩き潰せ』

 

「そ、そうだ、囲め」

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

「あ、当たらない!!」

 

バキューーン

 

ドカーン

 

ザシュ

 

ドカーン

 

「く、くそ、く、来るな!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

「嘘だろ、なんで当たらないんだ!!」

 

ザシュ

 

ドカーン

 

 

中津「………ここが攻めどきか、マックレーネ、親衛隊全艦を突入させろ!艦砲で敵の第二線を突き崩させろ!、それと特戦隊を」

 

マックレーネ「はい」

 

 

 

アイアース旗艦

 

マリカ・マーチ提督「前進!!」

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

ドカーンドカーンドカーン

 

 

命令に従い前進を開始する第3親衛艦隊

 

 

ヘブンズベース司令部

 

「敵艦隊突っ込んできます!!」

 

司令官「く、陽電子収束砲照準!!」

 

ロゴス派技官「りょ、了解」

 

ロゴス派砲術士官「沿岸砲撃ちまくれ!!」

 

ドンドンドン

 

ドカーンドカーンドカーン

 

沿岸に備えられた250㎜砲が火を吹く

 

ピュイーーンピュイーーン

 

エネルギー防壁でそれを弾く親衛隊各艦

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

お返しとばかりに火を吹く高圧増幅砲により吹き飛ばされる沿岸砲

 

 

ロゴス派砲術士官「クソ!!」

 

司令官「陽電子収束砲撃て!!」

 

ロゴス派技官「しかし、チャージが!!」

 

司令官「構わん撃て!!」

 

ビューーーンドドドヒューーーーーーーーーーーーーン

ビューーーンドドドヒューーーーーーーーーーーーーン

 

 

ピュイーーン

 

ピュイーーンパリンドカーン

 

 

アイアース艦橋

 

「戦艦アドミラル・シュペー大破!!」

 

アイアース観測士「シュペーより発光信号!」

 

アイアース艦長「読め!」

 

アイアース観測士「被害甚大なるも未だ戦闘可能!」

 

マリカ「シュペーを下がらせろ!戦列を再編する」

 

「「「了解」」」

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

ドカーンドカーンドカーンドカーン

 

戦列を再編し砲火を集中させる親衛隊

 

 

ヘブンズベース司令部

 

「戦艦オクシアナ轟沈!!」

 

「巡洋艦ケベック大破底着!」

 

「敵艦隊突っ込んできます!!」

 

司令官「陽電子収束砲のチャージは!?」

 

ロゴス派技官「現在17%!!」

 

司令官「まだ撃てないのか!?」

 

ロゴス派技官「無理です!!」

 

「第2防衛線突破されました!!」

 

「第8戦車隊壊滅!!」

 

「第5防空隊戦力20%までダウン!!」

 

「港湾部に四季島水陸両用MS部隊接近!!」

 

司令官「クソ!!」

 

ドカーーーーーーーーーン

 

ロゴス派将校「何事だ!?」

 

「第2ミサイルランチャー群にて火災発生!!弾薬庫にも引火したもよう!!」

 

ロゴス派将校「ダメコン急げ!!」

 

司令官「………」

 

ドカーーーーーーーーーン

 

ロゴス派将校「何だ!!」

 

オペレーター「て、敵兵侵入!!」

 

ロゴス派将校「馬鹿な!?まだ敵は遠いぞ!」

 

司令官「コマンド部隊か」

 

オペレーター「………侵入区画は潜水艦ドックです。て、敵は水中から侵入したようです」

 

司令官「警備隊を廻せ、敵を近寄らせるな!」

 

 

 

潜水艦ドック内通路

 

パパパパンパパパパンパパパパン

 

警備兵「敵兵侵入!敵兵侵入!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ザシュ

 

警備兵「ぐはぁ」

 

ザトエル「進め!!」

 

コマンド兵「了解!」

 

特殊揚陸潜航艇24隻は露払いのアクアネモ特戦型の先導の元ヘブンズベース海底潜水艦ドック内に侵入、注水されていた洞窟内を通りゲート爆破し侵入した

 

コマンドコマンダー「将軍、全員侵入に成功しました」

 

ザトエル「よし!各員所定の手筈通り進め、コマンダー貴様の隊は動力炉だ、私の隊は司令部とロゴスの幹部共をやる、さっさと済ませるぞ、今の我々にとって砂時計の砂粒は同量の純金より貴重だ」

 

「「「はい」」」

 

侵入した240名のコマンド部隊は二手に分かれ攻撃を開始、さらにその後ドックを確保するために特戦隊40名が侵入した

 

 

ロゴス派中佐「急げ!ドックに侵入したぞ!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーン

 

「ぐわぁーー」

 

 

司令部

 

「敵兵は二手に別れてここと動力炉に向かっています!!」

 

「第8ブロックで交戦中」

 

司令官「司令部警備隊は直ちに第8ブロックに急行!第5歩兵隊を動力炉付近の警備につかせろ!陸上は!?」

 

「第3防衛線に敵が取り付きつつあります」

 

「新手の上陸部隊が上陸、規模は約1個師団規模」

 

司令官「……そうか、………総員聞け、第3防衛線の後方、司令部、動力炉、このどこかに敵が侵入した場合、降伏する」

 

そう告げると司令官は周りを見渡し、こう告げた

 

司令官「脱出を希望する者、先に降伏をしたい者は司令部から出てもらって構わん、これは私の意地だ」

 

少し立ってからある将校が1歩前に出て発言する

 

ロゴス派将校「そんな卑怯者や軟弱者はここにはおりません」

 

「そうだ!俺達の意地を見せてやる!!」

 

「ライフルだ!!ライフル持って来い」

 

各々に気概を上げ武器を手にする兵士達に司令官が告げる

 

司令官「そうか、ありがとう、皆、ありがとう」

 

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

タタタンタタタンタタタン

 

ザトエル「くそ、進めんな」

 

コマンド兵1「はい」

 

コマンド兵2「後3ブロックで司令部だというのに」

 

ザトエル「重擲弾筒は!?」

 

コマンド兵3「ここに」

 

ザトエル「狙え」

 

コマンド兵3「よし」

 

ザトエル「撃て」

 

パス

 

 

ドカーーン

 

うわぁー

 

タタタンタタタンタタタン

 

ザトエル「突撃!!」

 

タタタンタタタンタタタン

 

ザシュザシュザシュ

 

先頭を進むザトエルが舞うように片手剣で敵兵を切り裂いていく

 

ロゴス派中佐「うおーーーーー!!!!」

 

カンカンカン

 

ロゴス派中佐「これ以上やらせるもんか」

 

ザトエル「なかなかやるな」

 

カンカンカンカン

 

片手剣とトマホークを振るい合う両者しかし腐っても天使のザトエルの一撃がトマホークの柄を切り裂き返す刀でロゴス派中佐を切り裂く

 

ザシュ

 

ロゴス派中佐「見事」

 

ザトエル「誰か、この勇士の名は?」

 

ロゴス派兵「え?」

 

ザトエル「この勇士の名を聞いている」

 

ロゴス派兵「ジャクソン、ジャクソン・マールバラ中佐です」

 

ザトエル「そうか。中尉、勇士の遺体だ、丁重にしてやれ」

 

コマンド中尉「はい」

 

ザトエル「進め!」

 

ザシュザシュザシュ

 

 

司令部

 

「マールバラ中佐戦死!!」

 

「敵兵は既にゲートの眼の前に!!」

 

ロゴス派将校「これ以上進ませるな!」

 

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーーン

 

司令官「うぉ」

 

ザトエル「ここの司令官だな?」

 

司令官「貴様は!?」

 

ザトエル「私は四季島帝國特務隊のザトエル中将だ、降伏を勧告にしきた」

 

司令官「そうか、………降伏する、全軍に降伏を宣言してくれ」

 

ロゴス派将校「………はい」

 

 

15時過ぎ遂にヘブンズベースに白旗が掲げられた、捕らえられたロゴス幹部達は厳戒態勢の中四季島帝國特別高等裁判所に護送される、しかしその中にロゴス盟主の劉孟権の姿はなかった、そして宇宙ではある追撃戦が行われようとしていた

 

次回エターナル追跡

 

ロゴス派被害

水上艦艇47隻

潜水艦7隻

航宙艦艇57隻

MS・MA2452機

航空機273機

戦車、装甲車等734両

戦死者3万8421名

 

対ロゴス連合軍被害

地球軍

艦艇134隻

MS372機

航空機89機

地上部隊

戦車87両

歩兵2751名

 

ザフト軍

艦艇21隻

MS521機

 

セイラン派

艦艇4隻

MS12機

航空機9機

 

大洋州連合

艦艇13隻

MS27機

航空機34機

 

アフリカ解放戦線

艦艇12隻

MS12機

航空機18機

 

四季島帝國

航宙艦艇12隻

水上艦艇24隻

MS249機

航空機327機

ブラックバード572機

戦車49両

歩兵3751名



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エターナル追跡

ヘブンズベース陥落3時間後大西洋上空四季島帝國航空隊対潜哨戒機機内

 

『こちらカーチス2、鰻は探知出来ていない』

 

『了解した。カーチス2そのまま南下して捜索を続行せよ』

 

『カーチス2了解』

 

機長「見つからんな」

 

操縦士「はい、どこに消えたのやら」

 

搭乗員「左前方に小船多数」

 

機長「カメラを」

 

撮影士「はい」

 

パシャ

 

撮影士「漁船の群れですね」

 

機長「見つからんな」

 

搭乗員「第3対潜艦隊が北上してますし時期に見つかるのでは?」

 

機長「出来れば我々の手で見つけたいもんだよ、もう少し飛んだらソノブイを落とすか」

 

搭乗員「準備しておきます」

 

こうした懸命な捜索にも関わらず孟権の乗った潜水艦を発見することは出来なかった

 

孟権の乗った潜水艦はまず最短距離で北米に向かわず北上し、グリーンランドで高速潜水艦に乗り換えラプラドル海を通過、途中隠れロゴス派の大西洋連邦第5潜水艦隊と合流し政府派の第3艦隊の包囲網を通過、そしてオーブに向かっていた

 

 

そんな中ジブラルタルで受勲式が開かれる、メインとなるのはデストロイ撃墜に功績のあったシン・アスカ達4人とアムロ・レイやブラン・ブルタークらパイロット達であったそれぞれが所属国家に合わせてネビュラ勲章や金鷲十字勲章を受勲することとなった、そして、

 

式部官「ザフト軍、アビ・ウィンザー殿前へ」

 

アビ・ウィンザー「は、はい!」

 

中津「ザフト軍ミネルバ通信士アビ・ウィンザー、貴官は先の会戦にてミネルバ艦内白兵戦闘に置いて大いなる勇気を振り絞り敵に痛撃を与えた事を表彰ここに金大鷲柏剣付十字勲章を授与する」

 

アビ「あ、ありがとうございます」

 

 

このように艦内戦闘での功績者も称されるなか、宇宙で動きがあった

 

グラスコー率いるシャトル強奪事件調査隊がエターナルを発見、追撃を開始したのである、これに呼応するように四季島帝國宇宙海軍第3巡視隊も出撃、整備完了により地球から発進したアイリッシュ級オアシス、改サラミス型ブルネイ、軌道上で新型MSの試験中だった試験支援艦グランドホーカーと駆逐艦8隻が予定進路上に展開する動きを見せた

 

第3巡視隊旗艦改サラミス型巡洋艦モンブラン艦橋

 

モンブラン観測士「戦闘光収まりました」

 

モンブラン艦長「通信は?」

 

モンブラン通信士「依然不通です」

 

モンブラン艦長「……、壊滅したと思われますか?中村司令」

 

中村景龍准将「だろうな。総員戦闘配備だ!主砲チャージ急げ!!MS隊全搭乗員は機体で待機!!」

 

この時第3巡視隊の戦力は改サラミス型3隻改大淀型1隻陽炎型駆逐艦8隻の12隻、中村は大淀型と駆逐艦4隻をザフト艦隊救助に向かわせると部隊を加速させた

 

 

エターナル艦橋

 

エターナル索敵士「!?後方から艦影多数接近!!」

 

マーチン・ダコスタ「え!?新手か!隊長!!」

 

アンドリュー・バルトフェルド「慌てるなダコスタ、数は!?」

 

エターナル索敵士「サラミス級3陽炎級4」

 

バルトフェルド「四季島艦隊か。ダコスタ、船を任せるぞ、脚を止めるなよ!!」

 

ダコスタ「は、はい」

 

キラ・ヤマト「バルトフェルドさん!!」

 

バルトフェルド「出る準備急げよ!四季島艦隊に捕まった」

 

キラ「え!?」

 

 

 

モンブラン艦橋

 

モンブラン砲術長「エターナル射程に入った」

 

モンブラン艦長「司令」

 

中村「撃て!!」

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

モンブラン観測士「敵艦回避!」

 

モンブラン索敵士「敵艦ジャミング開始」

 

モンブラン艦長「レーザー測距急げ!ECCM開始!!」

 

中村「光学照準もさせておけ!!」

 

モンブラン観測士「敵艦からMS発進!数2機」

 

中村「MS発進、敵を近寄らせるなよ!」

 

モンブラン艦長「了解」

 

中村「オアシスは?」

 

モンブラン艦長「概ね1時間以内に敵艦の真正面に出現するかと」

 

中村「そうか、よし!砲撃はエターナルの針路を妨害するようにしろ」

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

中村の指示で全艦の主砲はエターナルの進路前面に投射される

 

中村「各艦の副砲と対空砲はMSを狙え!敵の推進剤を消費させろ」

 

ドドヒューーンドドヒューーンドドヒューーン

 

巡洋艦底部に設置された12.7連装副砲や駆逐艦の7.6㎝速射副砲や57㎜対空砲がガイアとストライクフリーダムに火線をはる

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

バルトフェルド「クソ!なんつう厚い火線だ!」

 

そこにモンブランらから発進した36機のGMⅡとGMⅢが襲いかかる

 

キラ「新型!?」

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

ドカーンドカーンドカーン

 

バルトフェルド「クソ!新型は対艦攻撃能力を向上させてるな」

 

キラ「このままじゃ」

 

バキューーンバキューーン

 

バルトフェルド「堕ちろ!!」

 

バキューーンバキューーンバキューーン

 

キラ「クソおぉ!!」

 

パリン

 

バキューーンバキューーン

 

ドカーンドカーン

 

四季島パイロット「こいつ急に動きが!?」

 

 

 

モンブラン艦橋

 

中村「なかなか押しきれんな」

 

参謀「そのようで」

 

中村「フリーダムの発展版、厄介なものだ」

 

参謀「しかし、オアシス隊が展開すれば押しきれるかと」

 

中村「ならよいのだがね」

 

モンブラン通信士「オアシス隊到着まで後15分」

 

モンブラン索敵士「!?フリーダム接近!!!」

 

モンブラン艦長「何!?」

 

中村「対空迎撃!!!近寄らせるな!!」

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

パスパスパスパス

 

ドカーンドカーンドカーンドカーンドカーンドカーン

 

 

キラ「当たれ!!!」

 

ピュインピュイン

 

バキューンバキューンバキューンバキューン

 

カンカンカンカン

 

 

中村「エネルギー防壁の出力を上げろ!!」

 

ドカーーン

 

「駆逐艦巻雲機関沈黙!!!」

 

「巡洋艦シスコ航行不能!!」

 

「艦左舷火災!!」

 

モンブラン艦長「ダメコン急げ!!空気の流出を防がせろ!!」

 

エネルギー防壁でストライクフリーダムのドラグーン攻撃を防ぐ第3巡視隊各艦だがすこし、また少しと被害が増え始める

 

バルトフェルド「よし、これなら、キラ、引くぞ」

 

キラ「は、はい」

 

 

ダコスタ「ふう、これで」

 

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

ビービービー

 

エターナル索敵士「前方に新手の四季島艦隊!!!!」

 

ダコスタ「何!?」

 

エターナル索敵士「アイリッシュ級1サラミス級1貨物船1駆逐艦8です!」

 

ダコスタ「なんだって!?」

 

 

バルトフェルド「クソ!誘い込まれたか」

 

 

ダコスタ「砲撃!撃て!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

パスパスパスパス

 

 

オアシス艦橋

 

オアシス観測士「エターナル発砲」

 

オアシス艦長「回避、司令撃ち返しても?」

 

エドワード・グルップリン少将「うむ、撃ち返せ!」

 

オアシス艦長「砲撃!」

 

オアシス砲術長「諸元入力よし」

 

オアシス艦長「撃て!!」

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

グルップリン「MS隊発進!!」

 

オアシス管制官「アズナブル大佐発進どうぞ!」

 

シャア・アズナブル「シャア・アズナブル、リック・ディアス・ドライ出る!」

 

シャア「オアシス第1中隊各機続け!!」

 

『『『了解』』』

 

リック・ディアス・ドライ、それはリック・ディアスにファンネルを搭載した試作MSであった、少数が生産されシャア・アズナブルにも渡されていたのだった

 

バルトフェルド「待ち伏せ!!クソ!おい、こっちは俺がなんとかするお前はエターナルを!!」

 

キラ「はい!」

 

 

グランドホーカー艦橋

 

グランドホーカー艦長「こちらも試験機を出せ!」

 

グランドホーカー副長「よろしいのですか?いまだにジェダは」

 

グランドホーカー艦長「技術中尉、出せるかね?」

 

オリバー・マイ技術中尉「可能です」

 

グランドホーカー艦長「ならばよし、護衛に本艦のネモⅡをつけろ」

 

「了解」

 

オアシスらからMS44機が発進、遂にエターナルは追い詰められることになる

 

 

キラ「クソ!」

 

ピュインピュイン

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

 

シャア「ファンネル!」

 

ピュインピュイン

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

 

オアシス艦橋

 

グルップリン「これなら押し切れるだろうな」

 

参謀「はい」

 

グルップリン「駆逐艦の半数を第3巡視隊の救助にむかわせろ」

 

「後方に艦影」

 

オアシス艦長「識別は?」

 

「ザフト軍ローラシア級、数2」

 

参謀「援軍?しかしそんな情報は」

 

グルップリン「………警戒しておけ、一応な」

 

「「「了解」」」

 

 

エターナル艦橋

 

エターナル索敵士「さらにローラシア級2接近!!」

 

ダコスタ「なんだって!?」

 

エターナル通信士「これは、ローラシア級2隻から暗号文、暫し持ちこたえられたし、と」

 

ラクス・クライン「わたくし達にお味方してくださるのですね」

 

 

ブルネイ艦橋

 

ブルネイ艦長「砲火を集中しろ!今日こそ沈めるぞ!!」

 

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ドカーンドカーンドカーンドカーン

 

「駆逐艦磯波被弾!!」

 

「後方のローラシア級の攻撃です!MS隊接近!!」

 

ブルネイ艦長「馬鹿な!味方だぞ!こちらは」

 

ブルネイ副長「まさか、隠れクライン派」

 

ブルネイ艦長「なんてことだ、司令部は何と言ってきている?」

 

ブルネイ通信士「本艦と駆逐隊でローラシアを沈めろと」

 

ブルネイ艦長「そうか、ビーム撹乱膜を貼れ!充分に貼ったら180度回頭反乱分子を血祭りにあげてやれ!!」

 

「「「了解!!!!」」」

 

 

奇襲を受けたといえ練度に勝る四季島艦隊を突き崩すことは叶わなかった2隻のローラシア級は追加のMS隊を発進する暇もなく次々と被弾、さらに磯波の仇とばかりに駆逐隊の61㎝プラズマ魚雷を喰らい轟沈した、しかし一瞬の隙を付いてエターナルは離脱に成功、四季島艦隊はエターナル討伐任務を失敗したのだった

 

次回燃えるオーブ



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燃えるオーブ

ジブラルタル基地内

 

ギルバート・デュランダル「何?逃亡中の孟権が見つかっただと!?で、彼は何処に」

 

この日デュランダル議長の元に逃亡していたロゴス盟主劉孟権がオーブに滞在しているという情報がもたらされた

 

これを受けオーブに対して劉孟権の引き渡しを要求するとともにカーペンタリアから艦隊を発進、さらに四季島帝國もカーペンタリアから本国に帰投中であった第3水上艦隊と幾つかの独立部隊を派遣、さらに

 

タリア・グラディス艦長「閣下もこのミネルバでオーブに向かわれると?」

 

マックレーネ首席秘書官「はい、ミネルバなら安心して身を任せられると。一応親衛艦隊から護衛艦をつけますが」

 

タリア「信頼されるのは光栄ですが、本艦はヘブンズベースの折に」

 

マックレーネ「そのことをお伝えしたのですが、勇敢な兵卒が多い艦故に心配はいらぬと」

 

タリア「そうですか、しかし」

 

マックレーネ「グラディス艦長、理解できぬかもしれませんが、よろしくお願いします。私は同行出来ませんので」

 

タリア「秘書官は残られるので?」

 

マックレーネ「このまま第4宇宙艦隊と共に宇宙に上がることになっています」

 

タリア「そうですか、わかりました。小官が責任を持って宰相閣下の御身を御守りします」

 

マックレーネ「頼りにしています、グラディス艦長」

 

 

補給を済ませたミネルバは護衛の四季島艦隊と共にジブラルタル基地を発進、一路オーブにむかった

 

 

オーブ沖ザフト軍艦隊旗艦潜水母艦セントヘレナ艦内

 

司令官「返答は?」

 

「未だありません」

 

副官「このまま返答しない気でしょうか?」

 

司令官「既に最後通告はした、期日までに返答しないのなら………そういうことだ」

 

副官「大戦前までは中立でしたが、あの件以降は」

 

司令官「うむ」

 

 

オーブ国防本部

 

オペレーター「領海ギリギリにザフト連合混成艦隊展開、数37」

 

ロバート・ベイ司令「行政府はなんと言っている?」

 

ソガ「まだなにも」

 

ベイ「ソガ一佐、第二種警戒体制。行政府は回答しないかもしれない」

 

ソガ「そんな」

 

ベイ「革命という熱にうかされた連中だ。そして、私もその一人だったのだからな」

 

ソガ「護衛艦隊の発進準備を急がせます」

 

ベイ「頼んだ」

 

ロバート・ベイ、オーブ本土防衛隊司令官

元地中海派遣艦隊司令官としてタケミカヅチに座乗しクレタ沖海戦で錯乱するも、敗戦後は残存艦隊を纏め上げて快速艦による地中海周辺でのハラスメント的攻撃を敢行、ロゴス宣言以降は1部部隊をユウナ・ロマ・セイラン率いるオーブ解放同盟に派遣する、隠れセイラン派の一人であった。

敗戦後解任を予想していた彼であったが、反革命派や親セイラン派の高級将校の離反や氏族将校の粛清により司令官級人材が不足していたオーブ革命政府に彼を処断するだけの人的資源は残されておらず、減俸と外洋艦隊設立後は閑職とでも言えるオーブ本土防衛隊副司令官に任命されていた。しかし相次ぐ外洋戦力と渡洋航空隊の喪失によりオーブ本土防衛隊はまた実戦職としての位置づけを取り戻しつつあった。そしてヘブンズベース攻防戦の前日、前任者が亡命したことにより司令官に任じられたのであった

 

そして、回答しないと考えたベイの感は間違っていなかった

 

オーブ革命政府は度重なる官僚や役人の逃亡とオーブ解放同盟への亡命により機能不全を起こしていた。また行政からの氏族の排除により統治能力は低下、さらに四季島からの支援の停止により経済は少しずつ崩壊しかけていた。無論対処には当たっていたがロゴス宣言により遂に崩壊の序章が始まってしまった。そしてその対策として革命政府が決めたのが未だに東アジア共和国に基盤を隠し持ち続ける劉孟権の受け入れであった

 

そして

 

セントヘレナ艦内

 

副官「期日ですが回答ありません」

 

司令官「………致し方なし、全軍、攻撃開始!!!」

 

 

ドドドドドド

 

 

 

国防本部

 

「ミサイル発射!!」

 

ベイ「迎撃!!」

 

 

ドドドドドド

 

パスパスパスパス

 

ドンドンドンドン

 

バキューンバキューンバキューン

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

「迎撃ミサイル発射!!」

 

「囮ミサイル発射」

 

 

12隻の護衛艦が対空網を形成しミサイルを防ぎつつ、本土に残されていた旧型潜水艦5隻と戦前四季島より購入した水中用MPアクアボールを投入その奮戦は楽観的な戦況を予想したザフト連合混成艦隊を驚かせる

 

セントヘレナ艦内

 

「敵航空隊接近!!」

 

「迎撃!!」

 

司令官「抜けんな、存外持ちこたえるものだ」

 

副官「はい」

 

 

 

ベイ「航空隊は高高度から無誘導爆弾を投下、狙わなくていい、兎に角敵のリソースを迎撃に振らせるのだ」

 

ベイの取った作戦は補給拠点である本土が近いことを生かした物量戦と波状攻撃であった。史実と違い戦闘態勢を整えていたオーブ軍は粘り強く、戦線の突破は容易ならざることであった

 

 

戦艦生駒艦橋

 

山村清次四季島帝國海軍第3水上艦隊司令官「状況は?」

 

参謀長「お味方不利と」

 

山村「そうか、航空隊の発進可能距離まであとどのくらいか?」

 

航空参謀「後1時間程かと」

 

山村「そうか」(持ちこたえてくれよ)

 

 

 

山村の願いは叶いそうにない。高高度を飛行し艦隊上空で小型爆弾を雨霰と落としていくオーブ軍航空隊にザフト連合混成艦隊は苦戦していた。通常なら空戦MS隊と連合戦闘機隊による防空網を形成するのだが、孟権を逃さないように急ぎ出撃したため脚の遅い航空母艦を引き連れていなかった。その為高高度の防空能力が著しく低下していたのだった。無論それを防ぐためにグフを高高度に向かわせていたのだったが、ムラサメ隊によるインターセプトが行われたことにより航空隊はなんの妨害を受けずに攻撃態勢に入れたのだった

 

無論水平爆撃の命中率など0.1%程度であろうとしても0%ではない、そして今回のオーブ軍飛行隊の練度は神がかっていた

 

「駆逐艦フラワー被弾!!」

 

「巡洋艦サンフランシスコに至近弾9!!!」

 

この時飛来したのは四季島帝國から購入した中古の69式爆撃機50機であった。古めかしいデザインの4発重爆であるがその搭載量は30トンと膨大で小型爆弾を満載できる爆弾倉の広さを誇る機体であったため、各機体から30トン分の50kg爆弾が艦隊に降りそそいだのであった

 

ドカーンドカーンドカーンドカーン

 

 

50kgの小型爆弾といえど高度7000mから投下された爆弾は小型艦艇の水平装甲板を突き破り艦内で爆発していく

 

そして

 

ドカーーーーーン

 

「駆逐艦キャリー爆沈!!!」

 

駆逐艦キャリーに直撃した爆弾はミサイル発射管区画の装甲を突き破り艦内で起爆、大量のミサイルの誘爆とともに撃沈したのであった

 

 

セントヘレナ艦内

 

司令官「艦隊防空を厳重にしろ!!攻撃に回した部隊も呼び戻せ!」

 

副官「しかし、孟権に逃げられるのでは」

 

司令官「捕まえる前に我々が全滅したのでは話にならん!」

 

史実では総崩れだったオーブ軍だが、しっかりとした軍事的な指揮官の下で防衛戦の準備を整えていたこともあり、勇戦していた

 

交戦開始から2時間遂に四季島艦隊航空隊が到着した

 

 

ベイ「来たか、爆撃機隊は退避、戦闘機隊は一撃離脱を掛けながら敵を引き込め!対空砲は予定地点に砲火を集中しろ、いいか、単独で敵と当たるな」

 

オーブ主力戦闘機スピアヘッドでは四季島海空軍の主力機コスモ・ファルコンやコスモ・ゼロ相手には2対1でも荷が重かった

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドカーン

 

「四季島機は対空砲の射程に近づきません!!」

 

ベイ「ファイタースウィープか…古典的だが嫌な手だ。ザフト艦隊は抑え込めたか?」

 

ソガ「はい、アクアボール隊の襲撃に右往左往しております」

 

ベイ「そうか、このまま抑え込めれば良いのだが、………ソガ1佐、行政府は?なにか動いているのか?」

 

ソガ「………いえ」

 

ベイ「そうか、ここからは小声で話すことになるが、カガリ様は?」

 

ソガ「!?………何故それを」

 

ベイ「伊達に古狸は決めておらん、動くのだろ?アスハ派の君達は」

 

ソガ「政府はしって」

 

ベイ「おらんよ、私は確かに以前は親革命政府派閥の一つ改革派だったが基本的には反革命派だよ?

それにせっかく元に戻りつつある町並みを焼かせたくはないのさ、私がここに左遷された時メンバーをすべて親改革派で隠れ反革命派を掻き集めたのもそのためさ、さてソガ1佐君はどう動くのかな?君が伏せていた兵士達は動かないよ」

 

ソガ「……、そちらの要望は」

 

ベイ「ユウナ様の無事な帰国とセイラン家の存続だよ」

 

ソガ「………何故そこまでセイラン家を」

 

ベイ「ウナト様の先代、つまりセト様にはとてもお世話になってね、士官学校の学費やそこでの交友費を負担してもらったのさ。だからこそ私は革命派に恭順した。いずれユウナ様がお戻りになられたときにあの革命派達を捕らえれるようにね」

 

ソガ「わかりました、可能な限り便宜を図らせます」

 

ベイ「その言葉信じているよ」(セト様、どうやら貴方様の恩に少しは報いれるのかも知れません)

 

ベイとソガの密談が終わった頃戦線が少しずつオーブ軍劣勢に陥り始めた

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

改サラミス級シチリア

 

シチリア艦長「撃ちまくれ!敵を押し込むのだ!!」

 

シチリア副長「艦長、旗艦ドゴス・ギアからです」

 

シチリア艦長「司令は何と?」

 

シチリア副長「このまま押し込み孟権を捕縛しろと」

 

シチリア艦長「そうか、よしMS隊を前に出せ!!一気に決めるぞ!!!」

 

それはドゴス・ギアを中核とした四季島帝國特別遊撃隊が戦場に到着したためであった

 

次回カガリの決意



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カガリの決意

オノゴロ島沖上空

 

ムラサメパイロット1「四季島機多数接近!!」

 

ムラサメパイロット2「クソ!敵艦の火力が強すぎる」

 

ドゴス・ギアを中核とした四季島帝國空中艦隊の介入はオーブ軍航空隊に多大なる被害を与えていた、特にドゴス・ギア級はMS1個大隊に相当する48機を搭載でき、搭載されている機体もバーザムやガブスレイなど高性能機体で編成されていたこともあり次々とオーブ軍航空機や空戦MSを撃ち落としていった

 

そんな中オーブ秘匿ドック内アークエンジェル艦橋

 

ミリアリア・ハウ「四季島軍の猛攻で防衛線が崩れ始めました」

 

マリュー・ラミアス「本艦はまだ動けないの!?」

 

コジロー・マードック「無理ですよ!まだエンジンが終わってねぇーんですから」

 

 

カガリ・ユラ・アスハ「アマギ、ムラサメ隊は出られるな?」

 

アマギ「ぇ…はい無論です」

 

カガリ「なら行こう艦長、スカイグラスパーを私に貸してくれ」

 

マリュー「え?」

 

アマギ「カガリ様…」

 

カガリ「我々だけでも発進する」

 

マリュー「そんな無茶よ!スカイグラスパーでなんて!」

 

カガリ「オーブが再び灼かれようとしているんだ!

もう何も待ってなどいられない!」

 

キサカ「カガリ…」

 

アマギ「キサカ一佐!」

 

マリュー「エリカさん」

 

カガリ「行くぞアマギ!機体はお借りする!」

 

キサカ「待てカガリ」

 

カガリ「もう待たんと言っている!離せ!」

 

キサカ「いいから一緒に来るんだ!」

 

カガリ「嫌だ!このままここで見ているくらいなら国と一緒にこの身も灼かれた方がましだ!」

 

キサカ「ふそれでは困るから来いと言っているんだ」

 

カガリ「五月蝿い離せ!」

 

エリカ・シモンズ「はいはいはい、だから行くのはいいけど、その前にウズミ様の言葉を聞いてと言いたいの」

 

カガリ「ぇ?お父様の?」

 

エリカ「そう遺言を」

 

カガリ「ぇ…」

 

アカツキ島地下秘密施設

 

エリカ「そこに言葉が彫ってあるでしょ?読んで」

 

カガリ「この扉、開かれる日が来ぬことを切に願う」

 

エリカ「この扉が開かれる日、それはこのオーブが再び炎に包まれる日かもしれないと、そういうことよ

そしてこれが封印されていたウズミ様の遺言よ」

 

カガリ「うぅ…あ!」

 

アマギ「黄金の…モビルスーツ?」

 

カガリ「あぁ…」

 

ウズミ・ナラ・アスハ『カガリ』

 

カガリ「あ、お父様」

 

ウズミ『もしもお前が力を欲する日来たれば、その希求に応えて私はこれを贈ろう。教えられなかったことは多くあるが、お前が学ぼうとさえすればそれは必ずやお前を愛し、支えてくれる人々から受け取ることができるだろう故に私はただ一つ、これのみを贈る。力はただ力多く望むのも愚かなれど、無闇と厭うのもまた愚か守るための剣、今必要ならばこれを取れ道のまま、お前が定めた成すべき事を成すためならば』

 

カガリ「お父様…うぅ…」

 

ウズミ『が、真に願うのはお前がこれを聞く日の来ぬ事だ。今この扉を開けしお前には届かぬ願いかもしれないがどうか幸せに生きよ、カガリ』

 

カガリ「うぅ…お父様…お父様…」

 

キサカ「カガリ、暁に乗るか?」

 

カガリ「あかつき?うん」

 

エリカ「ORB-01暁、システム起動発進どうぞ」

 

カガリ「カガリ・ユラ・アスハ、暁、発進する!」

 

ドカーンドカーンドカーン

 

国防本部

 

オペレーター「護衛艦イワツヅミ轟沈!!」

 

「四季島MS隊第1防衛線を突破!!」

 

「戦闘機隊の損耗率37%まで増大!!!」

 

「サラミス級と未知の新型艦の砲撃で戦列が維持できません!!」

 

ベイ「防衛線を再編する!残存部隊を第2防衛線に下がらせろ!市民の避難は!!」

 

「オノゴロ島の8割で完了しましたが、他の島はまだ平均4割ほどです」

 

「!?これは、ベイ司令沖合上空に新手の友軍機確認!」

 

ベイ「どこの機体だ、識別は」

 

「この識別コードはタケミカヅチ搭載機のものです」

 

ソガ「なんだと」

 

「加えてアンノウンMS1ムラサメとともに来ます!!」

 

ベイ「モニターに映像を!!」

 

カガリ『私はウズミ・ナラ・アスハの子、カガリ・ユラ・アスハ

国防本部、聞こえるか?突然の事で真偽を問われるかも知れないが指揮官と話したい。どうか…』

 

ベイ「………、」

 

ソガ「司令」

 

ベイ「通信回線を開け」

 

「はい」

 

ベイ「私はオーブ本土防衛隊司令官ロバート・ベイである、アンノウンMS聴こえているな?」

 

カガリ『聞こえている、ベイ司令官』

 

ベイ「私は貴官がカガリ・ユラ・アスハであることを認める、ダーダネルスとクレタ沖では無礼なことをした」

 

カガリ「ベイ司令官、私を本物と、オーブ連合首長国代表首長カガリ・ユラ・アスハと認めるか?」

 

ベイ「認める!」

 

カガリ「ならばその権限により指揮系統を預かる」

 

ベイ「了解した」

 

カガリ「反乱分子を逮捕しろ!」

 

ベイ「特務電狐は巣穴に戻った!急げ!」

 

「「「はい!」」」

 

カガリ「オーブ全軍、これより私の指揮下とする!いいか!」

 

ベイ「はい」

 

「「「「はい」」」」

 

カガリ「残存のアストレイ隊は海岸線から後退しろ!ムラサメの2個小隊をその上空援護に!国土を守るんだ!どうかみんな、私に力を!」

 

 

オーブ兵「カガリ様」

 

オーブ士官「行けるぞ!押し返せ」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ドカーンドカーン

 

 

ドゴス・ギア艦橋

 

ドゴス・ギア管制官「第2中隊後退!」

 

ドゴス・ギア艦長「何!?立て直しただと」

 

ドゴス・ギア副長「先程まで崩れかけていたのに」

 

参謀長「ジャマイカン司令いかがなさいますか?」

 

ジャマイカン・ダニンガン大佐「第3中隊を前に出せ!それとフランとカーメネアのMS隊も前進させろ!増援は?まだ来ないのか!」

 

ドゴス・ギア通信士「後10分でミネルバ隊が到着します」

 

ジャマイカン「そうか、編成は?」

 

参謀長「旗艦ミネルバ、随伴は戦艦霧島、MS搭載型巡洋艦ルネ、巡洋艦高雄、駆逐艦曙以下12隻です」

 

ジャマイカン「確か、ミネルバには宰相閣下が搭乗されておるのだな?」

 

参謀長「はい」

 

ジャマイカン「そうか、他は?」

 

参謀長「数刻前に第3艦隊前衛が来た以降増援は無いかと」

 

ジャマイカン「そうか、………なんとか落としたいものだが」

 

そう戦況を映すモニターを見ながらジャマイカンは呟いた

 

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

「ビームが弾かれる!?」

 

「ぐわぁーー」

 

ドカーン

 

「ビームを反射しているぞ!!」

 

「実弾だ!マシンガンを」

 

 

 

カガリの駆るアカツキのヤタノカガミにビームを弾かれる反射される四季島MS隊

 

「どけ!!」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

カガリ「クソ!」

 

カキンカキンカキンカキン

 

四季島指揮官「盾か、各機包囲しろ!!どうやら敵さんは実弾は対処できないようだ、全方向から撃ちまくれ!!」

 

攻略の糸口を見つけアカツキに迫る

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ムラサメパイロット3「カガリ様!!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

四季島パイロット「ムラサメめ、邪魔をしやがって!!」

 

ムラサメパイロット3「カガリ様、ここはお下がりを!」

 

カガリ「だが!!」

 

ムラサメパイロット4「敵の新手!!」

 

ザシュザシュザシュ

 

ドカーンドカーンドカーン

 

カガリ「あれは!」

 

 

ザフトパイロット「ミネルバ隊!?来てくれたのか!」

 

シン・アスカ「クソ!落ちろよ!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

カガリ「く、こいつに来られたらオーブは…くそ」

 

シン「ビームを弾く!?」

 

「ザフト軍機、気をつけろ!そいつはビームを弾くか反射してくるぞ!実弾か近接で!!」

 

シン「そうか、なら!」

 

ザシュ

 

シン「アンタか隊長機かよ、大した腕もないくせに」

 

ドゴス・ギア艦橋

 

ドゴス・ギア通信士「ミネルバ隊到着しました」

 

ジャマイカン「そうか、これで落ちてくれればいいが」

 

 

ミネルバCIC

 

艦隊司令『遠路御苦労だったな、グラディス艦長』

 

タリア・グラディス「いえ、しかし目標は?まだ押さえられないのですか?」

 

艦隊司令『ああ、四季島軍の到着で突破寸前まで崩したのだがな、だいぶ立て直されてな。さすがの底力と言うところか』

 

タリア「はぁ…」

 

艦隊司令『ミネルバとその護衛隊は左翼にポジションを取りグリード隊を支援してくれ、くれぐれも宰相閣下と共に沈んでくれるなよ』

 

タリア「了解しました

取り舵10、機関減速、着水用意。最前線ではないが油断するな、対空監視厳に」

 

「「「はい」」」

 

中津「グラディス艦長、ドゴス・ギアに通信回線を回せるかね?」

 

タリア「アビ?」

 

アビー・ウィンザー「なんとか」

 

中津「回してくれ」

 

アビー「回線繋がります」

 

中津「こちら宰相、ドゴス・ギア聞こえるな?」

 

ジャマイカン『聞こえております閣下』

 

中津「状況は、特務隊は出ているのか?」

 

ジャマイカン『出てはおりますが濃密な対潜防御網に阻まれ上陸できておりません』

 

中津「あまりよろしくないな」

 

ジャマイカン『第3艦隊本隊の到着とともに大攻勢に出る予定です』

 

中津「そうか、………わかった。それまでは現状を維持してくれ、後4時間もすれば軌道上の封鎖も完成する。それまでは奴を逃がすなよ」

 

ジャマイカン『はい!』

 

中津「なんとしても奴を捕らえねば」

 

ピピピ

 

タリア「なに?」

 

バート「これは、敵の新手です、熱紋識別、え?」

 

タリア「はっきり報告しなさい」

 

バート「識別アークエンジェル!!」

 

アーサー・トライント「ええええ!!そんな、沈んだはずじゃ」

 

タリア「やはり沈んでいなかったのね」

 

中津「厄介なことだ」

 

タリア「中津宰相、霧島に移乗を。本艦はアークエンジェルを討つために前進します」

 

中津「お気遣い感謝するが、グラディス艦長それでこちら側に被害を出す可能性がある。私のことは気にせずアークエンジェルを討ってくれ。なに、私は悪運の強い男でね、未だに乗艦した船が沈まぬ事を誇っているのだよ、今回もそのジンクスにあやかろうではないかね」

 

タリア「………わかりました。だいぶ揺れますが、よろしいですね?」

 

中津「やってくれ、艦長」

 

タリア「離水上昇急げ、これよれアークエンジェルを討つ!!」

 

「「「はい!!!」」」

 

蘇った大天使を討つために遂に戦女神は動く、その戦いの最中蘇った翼が降り立ち今戦史にその名を刻む、次回降り立つ翼




アンケートの結果、出来たらすぐ出してほしいとのことなので、次からは出来上がって校正し次第投稿となります


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降り立つ翼

おまたせしました


オノゴロ島沖海中特殊潜航艇甲標的丁23号

 

艇長「また対潜ネットか」

 

「はい」

 

艇長「右転舵3点」

 

操舵士「よーそろー」

 

艇長「だからアクアネモ隊の居ない作戦は嫌なんだ」

 

空中で熾烈な戦闘が続く中海中では四季島海軍特殊潜航艇甲標的24隻によるコマンド部隊の揚陸作戦が展開されていた、しかし濃密な対潜ネットにより進出は困難を極めていた

 

 

アークエンジェル艦橋

 

ミリアリア・ハウ「オノゴロ島、光学映像出ます!」

 

ダリダ・ローラハ・チャンドラ二世「敵陣熱紋照合。ボスゴロフ級5、ベーレンベルク級8、イサルコ級13、播磨級4、バゼラード級1、ケールラント級3、夕顔級12、金剛級1、サラミス級1、出雲級1、陽炎級12それとミネルバです」

 

アスラン・ザラ「ミネルバ!?」

 

アーノルド・ノイマン「なんでここに…ジブラルタルじゃなかったのかよ」

 

チャンドラ二世「孟権を追いかけてきたのか」

 

マリュー・ラミアス「………カガリさんは?」

 

ミリアリア「アカツキは前方でザフト軍機と交戦中!!」

 

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

カガリ・ユラ・アスハ「く、」

 

シン・アスカ「はあぁぁぁ!!!!」

 

ザシュ

 

シン「これで終わりだ!!」

 

ピピピ

 

シン「え!?」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

四季島パイロット1「上!?」

 

アカツキにとどめを刺そうと接近したデスティニーに上空からビームが正確に降り注ぐ

 

シン「何なんだよあれは!!」

 

?「カガリ大丈夫?」

 

カガリ「え、キラ、キラか?」

 

キラ・ヤマト「ここは僕に任せて、カガリは国防本部に」

 

カガリ「わかった」

 

四季島パイロット1「逃がすか!!!」

 

四季島パイロット2「邪魔をするなら貴様ごと」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

キラ「やらせない」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ドカーンドカーンドカーン

 

シン「フリーダム?、なんで、アンタはあの時俺が!!!」

 

 

ミネルバCIC

 

中津「フリーダムの改良機か、厄介な。レイ中佐やアズナブル大佐を連れてくるべきだったかもしれんな」

 

タリア・グラディス「アレはシンに任せて我々はアークエンジェルを討ちます」

 

中津「そうしてくれ。ウィンザー通信士、霧島に伝えてくれ、護衛隊はオノゴロ島に針路を取り防衛線に風穴を開けろ、と」

 

アビー・ウィンザー「は、はい」

 

中津「グラディス艦長、一騎打ちをお望みなのだろ?なら護衛は邪魔だな」

 

タリア「ありがとうございます、必ず討ちます」

 

アーサー・トライント「ランチャー1、10、ディスパール装填。トリスタン、イゾルデ、照準アークエンジェル!」

 

 

アークエンジェル艦橋

 

マリュー・ラミアス「ミネルバが来るわよ、いいわね?」

 

「「「「はい!」」」」

 

アマギ「後部ミサイル発射管、全門ウォンバット装填。ゴットフリート、バリアント、照準ミネルバ!」

 

 

「「てえ!!!」」

 

 

ドンドン

 

パスパスパスパス

 

ドキューーーーン

 

ダダダダダダダダダダダダダダ

 

 

中津「流石の大天使、そうたやすくは落ちんか」

 

アビー「霧島から入電。道は開けた!」

 

中津「そうか、後は時間との戦いか」

 

タリア「そうなるかと」

 

 

 

オーブ士官「防衛線決壊!!!」

 

「オノゴロ島に敵が」

 

 

カガリ「クソぉ!!!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ドカーンドカーンドカーン

 

アストレイパイロット1「うわぁ!!」

 

ドカーン

 

アストレイパイロット2「ナガヌマ二尉!!

うわぁ!」

 

ドカーン

 

ドンドンドンドン

 

 

ガシャン

 

ザフトパイロット1「よし、取り付いた」

 

ザフトパイロット2「上陸!」

 

 

 

国防本部

 

オペレーター「敵MS隊上陸!!!」

 

ソガ「アストレイ隊を回せ!!」

 

ロバート・ベイ「アストレイ隊は第2線に下がらせろ!特科隊は砲火を集中!!敵を海岸線から進ませるな!!!」

 

ソガ「敵の上陸を許せと!!」

 

ベイ「上陸させれば四季島艦隊の艦砲による援護は止む、いや止めざるをえんだろう、ならばそこで反撃するのだ!!」

 

ソガ「了解」

 

ベイ「ここが正念場だ、ここで持ちこたえれば反撃の狼煙もあげれる、沿岸砲も撃ち掛けろ!!敵に頭を上げさせるな!!」

 

ドンドンドンドン

 

ドカーンドカーン

 

 

ドゴス・ギア艦橋

 

ドゴス・ギア副長「連合戦艦アパラチア戦列を離れる!」

 

ドゴス・ギア通信士「カメーネアで火災発生!!」

 

ジャマイカン・ダニンガン司令「参謀長、艦隊後退の上戦列を整えさせろ、このままでは敵のエサになるぞ」

 

ドゴス・ギア索敵士「、これは、上空にザフト軍降下ポット出現、数1」

 

ジャマイカン「1?間違いないのか?」

 

ドゴス・ギア索敵士「間違いありません」

 

ジャマイカン「増援としても何故1基?」

 

ドゴス・ギア観測士「降下ポットからMS3機出現、………しかし、これは、データバンクに無い未知の機体です!!」

 

ジャマイカン「なんだと!!!!」

 

参謀長「もしや、クライン派か!?」

 

ジャマイカン「各隊に通達!!」

 

 

ザフトパイロット3「降下ポット?」

 

ザフトパイロット4「増援か?聞いていないぞ」

 

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

 

アストレイパイロット3「ザフトの増援か?」

 

 

ドン

 

ドカーン

 

ザフトパイロット5「うわぁーー」

 

四季島パイロット「敵だ!叩き落とせ!!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ヘルベルト・フォン・ラインハルト「やはり鬱陶しいな、地球の重力は」

 

ヒルダ・ハーケン「何言ってんだ。ほら行くよ野郎共!」

 

マーズ・シメオン「おう!」

 

ヒルダ「ラクス様のために!」

 

 

霧島艦橋

 

霧島副長「クライン派3機ですか」

 

霧島艦長「厄介なものだよ、砲術長、砲火を沿岸砲に集中してくれ、突破口を複数作っておけばあの暴れ回ってる3機も手が回らなくなるだろうからな」

 

霧島砲術長「了解」

 

霧島艦長「さっさと落ちてほしいものだ、この国も」

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

パスパスパス

 

 

ドカドカドカドカーーーーン

 

 

四季島艦隊の猛砲撃は少しずつオーブ軍砲列を破壊し始める

 

 

 

国防本部

 

「第6航空隊は海岸線に展開する敵部隊を攻撃、繰り返す第6航空隊は海岸線に展開する敵部隊を攻撃」

 

「第1特科中隊通信途絶!!」

 

「第5沿岸砲陣地壊滅!!」

 

「第5機甲師団から支援要請」

 

「第4航空隊は後退せよ」

 

ベイ「対艦攻撃隊は!!」

 

ソガ「水上艦艇は防空能力が高すぎて接近不能、飛空艦艇は護衛のMS隊が邪魔です!」

 

ベイ「………遺憾ながら防衛線を最終防衛線まで後退させろ!!」

 

ソガ「よろしいのですか、敵を内陸に入れるなど」

 

ベイ「全滅するよりはマシだ」

 

 

少し、また少しと戦線を下げていくオーブ軍に血気盛んに前進、いや突撃するザフト軍

 

ザフトパイロット6「手間取らせやがってこれでおわ」

 

ドカーン

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

カガリ「こんな内陸まで、これ以上やらせないぞ!!」

 

バキューーーンバキューーーン

 

キサカ「カガリ、どうする?」

 

カガリ「国防本部に降りる、ついてこい」

 

キサカ「ああ」

 

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

ドンドンドンドンドンドン

 

ガシャン

 

 

バン

 

ソガ「カガリ様!」

 

カガリ「状況は!?どうなっている!」

 

ベイ「革命政府の要人は全て捕縛しております、カグヤも封鎖しておりますが、未だに孟権を見つけておりません」

 

カガリ「なんとしても捕まえるんだ、そうすれば停戦の道も見えてくる」

 

 

 

オーブ秘密宇宙港

 

劉孟権「発進はまだか!!!」

 

オーブ士官「まだ燃料が積み終わっていませんよ」

 

「それに、ヨナイ首席も、未だに」

 

劉孟権「重要なのはヨナイではない!!!この私だ!!さっさと発進させろ!!!!」

 

「…………了解」

 

 

ミネルバCIC

 

タリア「デスティニーの補給は?」

 

アビー「終わったとのことです」

 

タリア「そう、この現状で出せば的になるわね。孟権は?まだ見つからないの?」

 

アビー「その報告はまだ」

 

バート「アークエンジェル、離れます!」

 

中津「グラディス艦長、今しかないが」

 

タリア「デスティニー、レジェンド発進!!インパルスは待機!」

 

中津「ジブラルタルでハイネを降ろしたのは悪手だったか?」

 

タリア「かもしれませんが、今は過ぎたことを言うよりも」

 

中津「最善を尽くす、か」

 

タリア「はい」

 

 

ドゴス・ギア艦橋

 

ジャマイカン「特務隊は取り付けたのか?」

 

ドゴス・ギア通信士「はい、取り付いたとのことです」

 

ジャマイカン「後は時間の問題であればいいのだが」

 

コマンド部隊の上陸を許したオーブだが未だに暴れまわるストライクフリーダムに苦しめられていた

 

キラ「なんで、こんな事に」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ドカーンドカーンドカーン

 

レイ・ザ・バレル「見つけたぞフリーダム、キラ・ヤマト」

 

バキューンバキューンバキューンバキューンバキューン

 

キラ「くっ!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

シン「うおおーーー!!!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

キラ「くそ」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

デスティニーとレジェンドの猛攻に劣勢に陥るストライクフリーダム、遂にデスティニーの刃がフリーダムに届く、まさにその時

 

ピピピ

 

ザシュ

 

カキン

 

アスラン・ザラ「もう止めるんだ!!!こんな事」

 

シン「アスラン?、そんな、アンタはあの時、俺が」

 

アスラン「自分が今、何を討とうとしているのか、お前本当に分かってるのか!

引かぬから、だから討つしかないと、あの国に刃を向けることが!

本当にお前のやりたかったことなのか!!!」

 

 

シン「え、…………」

 

レイ「シン!敵の戯言に耳を貸すな!!今の彼は敵だ!!」

 

シン「そうだ、邪魔をするな!!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

アスラン「レイ!邪魔を」

 

バキューーーンバキューーーン

 

ミネルバCIC

 

中津「ジャスティスの改良機か。全く厄介な」

 

バート「アークエンジェル潜行!!」

 

中津「潜れるのか?アレは」

 

アーサー「艦長!!」

 

タリア「潜られたらこちらに攻撃オプションはないわ。離脱上昇、急いで!」

 

ドカーーーーーン

 

「「「うわぁーー」」」

 

中津「ウィンザー通信士!水上艦隊に警報!!!」

 

アビー「は、はい!」

 

 

駆逐艦満潮艦橋

 

満潮艦長「対潜爆雷投下!!急げ!!!」

 

ポンポンポン

 

ドカーンドカーン

 

 

タリア「我が方が圧倒的に不利です!!一時後退を!」

 

司令官『しかし、うん!?』

 

ドカーーーーーン

 

『う、うわぁーー』

 

バート「旗艦セントヘレナ、シグナルロスト!!」

 

中津「なんだと!!」

 

潜行したアークエンジェルの攻撃は続く

 

「駆逐艦満潮被雷!!」

 

「巡洋艦淺間戦列を離れる!!」

 

水上艦隊旗艦戦艦生駒艦橋内にアークエンジェルによる被害報告が次々と入ってきた

 

「連合駆逐艦ロバート轟沈!」

 

「戦艦初瀬損傷!!」

 

山村清次中将「対潜監視厳重にしろ!!」

 

参謀長「アクアネモ隊を出しますか?」

 

山村「出しても意味はない。航宙艦の装甲にアクアネモの魚雷では効果が薄いだろうからな」

 

そんな時、

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

「何事!?」

 

生駒索敵士「シャトルを確認!!!」

 

山村「!?しまったアレか」

 

 

ルナマリア・ホーク「堕ちろ!!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

 

ドゴス・ギア艦橋

 

ジャマイカン「照準急げ!!!!」

 

ドゴス・ギア砲術長「角度が悪すぎます!!!!」

 

ジャマイカン「兎に角撃て!!」

 

ドゴス・ギア砲術長「了解」

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドド

 

ドゴス・ギア索敵士「シャトル、成層圏を、突破」

 

ダン

 

ジャマイカン「逃げられたのか……」

 

ドゴス・ギア観測士「ミネルバより信号弾!!」

 

ジャマイカン「撤退だと!!」

 

参謀長「旗艦セントヘレナ撃沈によりミネルバが臨時旗艦となると」

 

ジャマイカン「そうか、全艦撤退!」

 

 

 

孟権は宇宙に上がった…衛星軌道に向かっていた艦隊はタッチの差で間に合わなかったのだ。オーブより撤退した後、どうにか停戦にたどり着いた両者。そして数日後四季島、ザフト両軍が出撃、目指すは月の要所アルザッヘルであった



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奏でられる鎮魂歌

月近海四季島帝國宇宙海軍第1艦隊旗艦アンドロメダ艦橋

 

山南「にして2個艦隊と3個独立部隊でアルザッヘルを落とせ…か。上も無茶を言ってくれるな」

 

参謀長「ザフト艦隊おりますので、そこまで苦戦するかは未知数です。案外早めに片がつくかと」

 

山南「ならいいんだがね」

 

山南の脳裏にプラント沖会戦や各地の小規模戦で連合軍の砲撃で崩れるザフト艦隊の姿が浮かぶ

 

山南(陽電子収束砲を叩きつけられればザフト艦隊は崩れかねんな…艦隊障壁を持たないザフト艦艇がどこまで持つのか、それに独立部隊もこれだけの会戦は初めてのはずだ。下手に崩れられたら拙いな)

 

オーブより宇宙に上がった劉孟権は月に逃げ込んだことが確認された。これに対して四季島、プラント両国は孟権捕縛と残存するロゴス派制圧のために艦隊を出撃、艦艇総数228隻が一路アルザッヘルに向かっていた

 

 

アルザッヘル沖ロゴス派艦隊旗艦空母シャルル・ド・ゴール艦橋

 

エドワード・ハリス大将「来るか、」

 

参謀長「はい」

 

ハリス「砲艦全艦砲撃開始!!!」

 

参謀長「了解!!!」

 

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

 

ドカーーーーーンドカーーーーーン

 

山南「撃ち返せ!!艦首砲、撃てえぇぇ!」

 

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

 

ドカーーーーーンドカーーーーーンドカーーーーーンドカーーーーーンドカーーーーーン

 

会戦の始まりは両者共に長距離砲による熾烈な砲撃戦であった

 

 

「戦艦シルバーバレット轟沈」

 

「護衛艦ポケットスター撃沈されました」

 

「護衛艦ポートモレスビー轟沈」

 

参謀長「閣下、彼我の火力が違いすぎます!!」

 

ハリス「怯むな!!砲火をザフト軍に集中しろ!!四季島軍の前面には撹乱幕をばら撒け!!!MS隊発進急がせろ!!

艦隊はゆっくりと後退!浮遊砲台の射程に敵を誘い込め!!!」

 

アンドロメダ艦橋

 

アンドロメダ索敵士「敵艦隊後退!!」

 

参謀長「閣下!これは」

 

山南「………、追撃、いやこのままだ!!進むとしてゆっくり前進せよ!!」

 

アンドロメダ索敵士「ザフト艦隊突出!!!」

 

山南「なんだと!!」

 

スクリーンには後退するロゴス派艦隊を追いかけて突出するザフト艦隊の姿が映る

 

「第2警務艦隊が!!」

 

山南「引きずられたか!!!」

 

参謀長「閣下、第4警務艦隊も追従します!!!」

 

山南「両艦隊を呼び戻せ!!!逆撃に合うぞ!!!」

 

アンドロメダ通信士「りょ、了解!!」

 

山南(敵も考えたな。恐らく偽装退却して引きずり込む気だな)

 

 

ザフト軍ローラシア級デモクリトス艦橋

 

デモクリトス艦長「よし、追い詰めろ!!」

 

デモクリトス副長「MSを出されないので?」

 

デモクリトス艦長「この状況で出せば置いてきぼりになるぞ、速度では艦艇の方が速いのだからな」

 

デモクリトス副長「なるほど」

 

デモクリトス火器管制官「敵、射程に入ります!!!」

 

デモクリトス艦長「よし、うっ」

 

ドカーンドカーンドカーンドカーン

 

ビビビ

 

デモクリトス艦長「な、なんだ!」

 

デモクリトスオペレーター「こ!これは、ここは敵艦隊のクロスファイヤーポイントです!!!」

 

デモクリトス艦長「な、なに!!!

急速回頭!!後退するんだ!!」

 

デモクリトスオペレーター「ちょ、直撃来ます!!!」

 

ドカーーーーーン

 

四季島軍戦艦ペルタ艦橋

 

ペルタ艦長「閣下!反転を!」

 

ガリウス・ルフェービル提督「全艦降下!!艦列そのまま敵に背を見せずに後退するんだ!!!」

 

「巡洋艦マイヤー轟沈!」

 

「巡洋艦ノルトハウゼン推力低下」

 

「駆逐艦ハーネス大破!!」

 

「駆逐艦ボルトロング轟沈!」

 

「MS戦闘母艦ハルノーツ轟沈!!MS隊壊滅!!!」

 

ルフェービル「後退しつつ反撃!!!」

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

参謀長「閣下!このままでは!」

 

ルフェービル「わかっている!!なんとか耐えるのだ」

 

「戦艦ヘレナ轟沈!副司令官バスク・オム准将戦死!!!」

 

ルフェービル「そうか、惜しいやつをなくしたな」

 

思ってもないことを口にしつつも彼は指揮を続ける

 

ルフェービル「共に前進した第2警務艦隊は?」

 

参謀長「旗艦戦艦チェーホフの撃沈を確認」

 

ルフェービル「司令官のカンテス少将は!?」

 

参謀長「僚艦の戦艦サンクチャは確認してないと」

 

ルフェービル「なんということだ!

第1第8艦隊からの援護は!?」

 

参謀長「すでに始まっています!!」

 

ルフェービル「山南長官は何と?」

 

ペルタ通信士「早急に後退せよ、と」

 

ルフェービル「そうか」(こりゃ、俺は解任だな…だが、せめて残存艦隊を纏め上げて下がらねば、本国に帰ることもできんか)

 

参謀長「閣下?」

 

ルフェービル「砲撃を続けろ!!!

主砲3連!!下がりながら敵の1角を切り崩せ!!!!」

 

「「「了解!!!」」」

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

パスパスパスパス

 

ドカドカドカドカーーーーン

 

ルフェービル「よし後退だ!!!!逆進1杯!!!!」

 

 

ロゴス派戦艦マトリョシカ艦橋

 

マトリョシカオペレーター「敵艦隊後退!!!」

 

ホフマン・ハナーシャ少将「逃がすか!!!追いかけろ!」

 

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

 

「敵艦隊潰走!!」

 

「ハナーシャ隊敵艦隊を追撃!」

 

ハリス「なに!?、いかん!!ハナーシャを呼び戻せ!!これは罠だ!」

 

参謀長「閣下!」

 

ハリス「嵌めたつもりがこちらが嵌められるぞ!」

 

参謀長「敵は潰走しておりますが」

 

ハリス「潰走しているのは殆どがザフト艦隊だ!

それによく見ると四季島軍の主力はゆっくりと動いている、これは逆撃の準備だ!」

 

「駄目です!ハナーシャ隊に釣られて他の部隊も追従しています」

 

ハリス「流石は四季島主力艦隊、簡単には引っかからんか」

 

参謀長「閣下、いかがなさいますか?」

 

ハリス「………味方を見捨てるわけにはいかん。砲火を左側の四季島主力艦隊に集中せよ」

 

参謀長「了解」

 

ハリスが指示した目標は改安芸型クリシュナを旗艦とする四季島第8艦隊であった

 

クリシュナ艦橋

 

参謀長「アップルトン提督、敵の砲火が本艦隊に集中しております!!」

 

ジョセフ・アップルトン中将「怯むな!砲火を敵に集中しろ!このクリシュナの4連装砲の威力を見せてやれ!!」

 

「了解」

 

春藍を元に建造されたクリシュナは41㎝4連装砲9基36門と通常型安芸型3隻分の火力を保有していた

 

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

「戦艦ファーレン轟沈」

 

「護衛艦グラン轟沈」

 

「護衛艦ストラスリア轟沈」

 

「護衛艦キャッスル爆沈」

 

「航宙母艦ストラスブール爆沈!!!

ザーレス提督戦死!!」

 

ハナーシャ「な、なんなのだこの火力は」

 

参謀長「閣下!戦列が寸断されております!!!」

 

ハナーシャ「怯むな!!撃ち返せ!!!MS隊発進急げ!!!」

 

参謀長「しかし、今出せば敵のエサになりますぞ!!」

 

ハナーシャ「構わん!!出せ!!!!」

 

 

 

クリシュナ艦橋

 

クリシュナ索敵士「突出した敵艦隊からMS発進」

 

アップルトン「なに?」

 

参謀長「この状態で出しても的になりますな」

 

アップルトン「………巡洋艦戦隊の照準を敵MS隊に向けろ、それと艦首砲門群も撃ち方始め」

 

参謀長「了解!」

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

 

ドカーンドカーンドカーン

 

『ジョンがやられた!』

 

『なんでこんな事に』

 

『とにかく回避行動を取れ!!!』

 

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

クリシュナの艦首には通常型に装備されている91㎝収束圧縮高圧増幅光線砲ではなく主砲と同口径の41㎝砲が固定砲として24門装備されていた、この大量の主砲の連射のためにエンジンを通常型の3倍搭載し、出力も30%上げたものに換装していた、そんなクリシュナの砲火にロゴス派部隊は次々と討ち取られていったのである

 

「MS隊壊滅!!!」

 

「本艦隊残存艦は9隻!!」

 

「戦艦パトレア爆沈」

 

「修正します。残存艦8隻です!」

 

ハナーシャ「な、なんなのだ!たったあれだけの艦隊に」

 

「直撃来ます!!」

 

ドカーーーーーン

 

 

シャルル・ド・ゴール艦橋

 

「戦艦マトリョシカ轟沈、ハナーシャ提督戦死」

 

参謀長「閣下」

 

ハリス「艦隊後退!」(そろそろのはずだ、まだなのか鎮魂歌は)

 

 

 

少しずつ押し込まれるロゴス艦隊を尻目にアルザッヘルの裏側では

 

劉孟権「まだ撃てないか?」

 

司令官「しかし、本当に撃つのですかな貴方はこれを」

 

孟権「変なことを聞くな、撃つに決まっているだろ」

 

司令官「それは頼もしいお言葉だ。嬉しく思いますよ。ならば我々も懸命に働いた甲斐もあるというもの。こんなところでもね」

 

孟権「うん?」

 

司令官「最近は必要だと巨費を投じて作っておきながら肝心なときに撃てないという優しい政治家が多いものでね。それでは我々軍人は一体何なのかと、つい思ってしまうのですよ」

 

孟権「私は臆病者ではない!!撃つ時は断固として撃つ、それが自らを守り世界の安寧をもたらすのだから」

 

司令官「目標は?」

 

孟権「アプリリウスだ!最初から中枢を潰す!!その後は東京だ!!!四季島も焼き払ってくれる!!」

 

司令官「はい」

 

オペレーター「レクイエム、エネルギーチャージ完了」

 

孟権「レクイエム撃て!!!」

 

ビュイーーーーーーン

 

ドカーーーーーーーン

 

 

プラント近海四季島帝國宇宙海軍第9艦隊旗艦アルテミシオン艦橋

 

アルテミシオン索敵士「!?シュトラハイエス中将!!」

 

エリザリーナ・シュトラハイエス提督「何事!?」

 

アルテミシオン索敵士「月から高エネルギー体接近!!!」

 

シュトラハイエス「全艦回避!!!」

 

アルテミシオン索敵士「エネルギー体はプラントに!!!」

 

シュトラハイエス「なんですって!?」

 

 

ドーーーーーーーーーーーン

 

ドカドカドカドカーーーーン

 

シュトラハイエス「なんてこと、全艦反転!!!針路プラント!!救援に向かう!!」

 

その日遂にプラントは血のバレンタイン以来のプラント本体への攻撃を許すことになった

 

 



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戦女神宇宙へ、月沖会戦

プラント宙域四季島プラント駐留艦隊旗艦戦艦厳島艦橋

 

中江晴信少将「ありったけのランチを出せ!!周辺警戒を厳重にしろ!!救援は!?」

 

参謀長「戦艦アルテミシオン以下第9艦隊が急行中です!!また大使館付属艦隊やザフト艦隊も救助作業に参加しております!」

 

中江「参謀長、被害はどうなっている?」

 

参謀長「ヤヌアリウス・ワンからフォーに直撃し、その崩壊に巻き込まれる形でディセンベル・セブン、エイトが崩壊しております」

 

中江「6基か、たった一撃で」

 

参謀長「はい」

 

中江「我々に出来ることは救助作業だけだな?」

 

参謀長「そうなります」

 

中江「………山南長官が早期にあれを壊すことを祈ろう」

 

参謀長「はい」

 

 

レクイエムの攻撃を受けたプラントの被害は甚大であったヤヌアリウス・ワンからフォーに直撃し、その崩壊に巻き込まれる形でディセンベル・セブン、エイトが崩壊。死者行方不明者の集計不能、また崩壊したプラントの残骸によりナスカ級4隻とローラシア級7隻が爆沈、四季島の航宙練習艦香取が中破、駆逐艦ウィリス以下5隻轟沈するなど相応の被害を受けていた

 

ノイ・カザエフスキー評議会議員「市内はどこもパニック状態です!とても収拾のつくものではありません!」

 

ギルバート・デュランダル最高評議会議長「分かっている。だがそれを治めるのが我々の仕事だろ!泣き言を言うな!」

 

ザフト将校「議長閣下!」

 

デュランダル「どうした!」

 

ザフト将校「四季島第9艦隊が到着しました」

 

デュランダル「そうか、ミネルバは!?」

 

ザフト将校「後少しで軌道上に到着するかと」

 

デュランダル「そうか」

 

 

ミネルバ艦橋

 

タリア・グラディス(にしても、こんなものを預けて行かれるなんて…中津宰相、貴方はこの艦に何を見出したのです)

 

アーサー・トライント「艦長、発進準備完了しました」

 

タリア「みんな連戦で疲れてると思うけど、正念場よ。ここで頑張らなければ帰る家がなくなるわ。いいわね?」

 

「「「「はい!!」」」」

 

タリア「ミネルバ発進!!!」

 

ドドドドドド

 

 

 

中津「ミネルバが行ったか」

 

四季島将校「はい」

 

中津「我々も宇宙に上がるぞ」

 

「「「ハッ!!」」」

 

 

 

地球軌道ミネルバ艦橋

 

タリア「四季島からの援軍は?」

 

アーサー「先程MS搭載型巡洋艦モンブランが合流、後5分でMS搭載型巡洋艦サラミス及び駆逐艦4隻が合流します。後戦艦ザーレベルク、フランケン、巡洋艦高雄駆逐艦4隻も合流します。にしてもいいんですかね」

 

タリア「なにが?」

 

アーサー「指揮権ですよ、さっきのモンブランとかこの後合流する艦隊の指揮権を艦長に預けるなんて」

 

タリア「それだけ我々に期待しているということよ、その期待に答えないといけないわよ」

 

アーサー「そ、それはそうですが…」

 

タリア(にしても、ミネルバを含めて14隻、四季島ならささやかな艦隊かもしれないけど、ザフトなら複数個の部隊を統合した連合部隊になるのよね)

 

増援艦隊と合流したミネルバは月軌道で交戦中の本隊と合流せずにそのまま一路ダイダロスへと向かっていった、そしてそんなミネルバに気づかせないように本隊は猛攻撃を敢行していた

 

アンドロメダ艦橋

 

参謀長「第3第5第7艦隊合流」

 

山南修長官「全砲門開け!!敵を食い破る!!」

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

山南の激に答えるように5個艦隊約300隻の艦艇の砲門が火を吹く

 

 

 

ロゴス派艦隊旗艦空母シャルル・ド・ゴール艦橋

 

エドワード・ハリス大将「後退しつつ反撃!!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

「戦艦マレー轟沈!」

 

「戦艦クレセント爆沈!戦艦ハルトレール通信途絶!!」

 

「戦艦オクシタリア機関被弾、漂流します!!」

 

参謀長「閣下!」

 

ハリス「わかっている!!!増援は!?」

 

シャルル・ド・ゴール通信士「既に第3第7艦隊が出撃したと連絡が」

 

ハリス「そうか、最終防衛線まで戦線を下げろ!!このままでは全滅するぞ!」

 

参謀長「了解」

 

ドカーーーーーン

 

「護衛艦マーガレット轟沈」

 

ハリス「MS隊はどうした!?」

 

参謀長「敵MS隊に苦戦しております」

 

確かにウィンダムやその高性能モデルのウィンダムカスタムはザフトのザクや四季島のGMⅡ相手には優位に戦えたであろう、しかしグフやネモ相手には互角、リック・ディアスやGMⅢには苦戦、今会戦に少数が投入されたジェダ相手には2機がかりでも苦戦していた

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

 

ロゴス派パイロット1「うあー!何機の敵がいるんだよ!」

 

ロゴス派パイロット2「2時方向に新手の四季島MS隊!!!」

 

ロゴス派パイロット3「冗談だろ!」

 

 

山南「来たか」

 

その時襲来したのは空母ドロス、ドロワ、ミドロの3隻で編成されるグラナダ特務機動軍のMS隊1440機であった

 

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ドカーンドカーンドカーンドカーンドカーン

 

ハリス「第1第5機動団と後方の無人機隊を奴らに回せ!!!これ以上進ませるな!!」

 

「「「了解!」」」

 

 

アンドロメダ艦橋

 

「敵MS隊約300グラナダ隊に向かいます」

 

「新手の敵MS隊です、数約900!」

 

参謀長「動きが機械的ですね」

 

山南「………恐らくAI制御の無人機だろう」

 

参謀長「無人機隊約900機に有人機300機、下手をすると押し込まれるかもしれません」

 

山南「問題はない、グラナダ特務機動軍はそう脆弱ではないからな」

 

 

『ライデン少佐!新手の敵MSです』

 

ジョニー・ライデン「来たか、各機遅れるな!」

 

ロゴス派パイロット4「こ、こいつ速い!」

 

ジョニー「遅い!」

 

バキューーーン

 

ドカーン

 

ロゴスAI機「敵戦闘力高、目標決定、突撃」

 

『少佐!敵の無人機』

 

ジョニー「人形など」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ダダダダダダダ

 

ザシュ

 

ドカーン

 

ジョニー『人形なぞ恐れる必要はないぞ!!!』

 

四季島パイロット1『堕ちろ!カトンボ!!』

 

四季島パイロット2『ポンコツAIめ、演習の的のほうが動いてたぞ!』

 

ドカーンドカーンドカーン

 

もし、もし仮にこの時の無人機に搭載されたAIが四季島帝國で開発されているMDシステムであれば互角に戦えたであろう

 

 

参謀長「む、無人機隊圧倒されています!!!」

 

ハリス「四季島のMS技術とそれを操るパイロットは恐るべき存在だな」

 

参謀長「はい、ザフト機は無人機隊で完封に近い状態ですが、四季島相手では」

 

ハリス「性能の差か、奴らめまた新型を投入しやがったな」

 

「戦艦パトリッケン沈みます」

 

「空母ホーネット撃沈!」

 

参謀長「閣下!第2艦隊が!」

 

ハリスの目に映ったのは四季島第8艦隊の猛砲撃を受け戦列をズタズタに引き裂かれ壊滅していく第2艦隊の姿だった

 

ハリス「デストロイは!?アレは!まだ出てないのか!?」

 

参謀長「全てダイダロスに回されたと」

 

ハリス「なんだと!!」

 

ドン

 

ハリス「拙いな、このままでは突破されるぞ!」

 

参謀長「しかし、我々にはどうすることも」

 

ハリス「………、陽電子収束砲台は何基残っている?」

 

参謀長「概ね20基程かと」

 

ハリス「………艦隊は後退しつつ戦線を再編、乾坤一擲を考え、最後の抵抗を行う、ダイダロスにもその事を伝えろ!!!」

 

参謀長「了解!!!」

 

 

ドドヒューーーーン

 

ドカーーーーーン

 

アンドロメダ艦橋

 

「駆逐艦ホーク爆沈!」

 

「巡洋艦妙高、戦列を離れる」

 

参謀長「閣下、このまま進みますか?」

 

山南「このままだ、進まずに敵に長距離砲撃を集中させろ」

 

参謀長「了解」

 

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

ドカドカドカドカーーーーン

 

 

 

ハリス「クソ!」

 

参謀長「閣下!!」

 

ハリス「どうした!」

 

参謀長「だ、ダイダロスに敵が!!」

 

ハリス「そんなバカな」

 

 

 

数刻前、ダイダロス基地外縁部監視拠点

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

ドカドカドカドカーーーーン

 

ロゴス派将校「な、なんだ!なにが一体!!」

 

「て、敵襲!!」

 

「敵艦隊襲来!!!」

 

 

ダイダロス基地司令部

 

司令官「敵艦隊だと!!!」

 

オペレーター「はい、ミネルバ以下8隻が襲来」

 

劉孟権「なんだと!!」

 

司令官「スクランブルだ!!艦隊出撃」

 

 

ミネルバCIC

 

バート「ダイダロス基地から敵艦隊発進!」

 

タリア「戦艦ザーレベルク以下艦隊はこれを迎撃、MS隊発進急げ」

 

「「了解!!」」

 

ザーレベルク艦橋

 

ザーレベルク艦長「よし、やるぞ!砲戦用意」

 

「「「了解!」」」

 

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

ドカーーーーーン

 

 

「敵ネルソン級撃沈」

 

「サラミスMS隊左翼に展開」

 

ザーレベルク艦長「よく狙えよ!!ミネルバを無傷で返すんだ!!」

 

ドドヒューーーーンドドヒューーーーンドドヒューーーーン

 

 

ダイダロス基地駐留艦隊戦艦コンステレーション艦橋

 

コンステレーション艦長「クソ!火力が違いすぎる」

 

「護衛艦バックレイ沈みます」

 

「護衛艦クリストファー大破!!」

 

ドカーン

 

「左舷に被弾!!」

 

コンステレーション艦長(そう言えば、ザフト機はどこだ、3機居るはずなのに2機しか、居ない、まさか)「ザフトの機体はどこだ!!」

 

コンステレーション索敵士「え!?」

 

コンステレーション艦長「3機居るはずだ!2機しか見当たらないぞ、残りの1機はどこだ!!」

 

コンステレーション索敵士「み、見あたりません!!!」

 

コンステレーション艦長「やられた、基地に報告!!ザフトがそちらに向かっている可能性があると!!!」

 

コンステレーション索敵士「ザフト機2機突破!!!」

 

コンステレーション艦長「なんてことだ」

 

 

ダイダロス基地司令部

 

司令官「デストロイを出せ!!!」

 

オペレーター「敵MS接近!!!」

 

司令官「迎撃!!!」

 

 

孟権「くそ」

 

側近「脱出を?」

 

孟権「そうだ、ガーティ・ルーを出す準備をしろ」

 

側近「直ちに」

 

陥落が近いと思い逃亡の準備を孟権が始めた頃デストロイの半数が撃墜されたのであった

 

オペレーター「レクイエム発射口に敵MS接近!!!」

 

司令官「迎撃!!!」

 

オペレーター「駄目です!侵入されました!!!」

 

 

ルナマリア・ホーク「ええい!!!」

 

バキューーーンバキューーーンバキューーーン

 

ドキューーーーンドキューーーーンドキューーーーン

 

ドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカーーーーンドカドカドカドカーーーーン

 

司令官「う、うおぉーーーー!」

 

「「「う、うわぁーー」」」

 

ドカーーーーーン

 

ガーティ・ルー艦橋

 

孟権「急げ!アルザッヘルに」

 

「敵MS接近!」

 

ガーティ・ルー艦長「対MS戦闘用意!!」

 

「間に合いません!!」

 

レイ・ザ・バレル「堕ちろ!!」

 

バキューーーンバキューーーン

 

ザシュザシュ

 

ドカーーーーーン

 

孟権「そんな、馬鹿なあぁ!!!」

 

ドカドカドカドカーーーーン

 

遂にロゴス盟主劉孟権は死んだ、そして、これを好機とみたギルバート・デュランダルは世界に声明を発表した、

 

デスティニープラン、それは遺伝子により人の歩むべき道を決めるというものであった、世界はまた混乱の渦に巻き込まれるのであった




次回はもしかしたら制作に時間が掛かるかもしれません


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デスティニープランに対する4者対談

永らくお待たせいたしました、今年もpixivでとある企画に参加しますので投稿が減ります、すいません


地球衛星軌道上四季島宇宙海軍通信艦コーンウォール艦橋

 

コーンウォール艦長「設備は大丈夫か?」

 

コーンウォール技師「はい」

 

ルミナス・ルージン宇宙海軍艦隊総司令部総参謀総長「準備はできてますか?他の艦とのリンクは?」

 

コーンウォール艦長「これは総参謀総長閣下、前回同様できております!」

 

ルージン「まもなく始まります、頼みましたよ、艦長」

 

コーンウォール艦長「お任せあれ!」

 

コーンウォール技師「全艦リンク完了」

 

コーンウォール副長「護衛隊展開よし」

 

 

司会者『全世界の皆様聞こえていらっしゃるでしょうか、こちらは四季島国営放送です、これよりデスティニープランに対する4者通信対談の放送を開始します』

 

 

中津『全世界の皆様ごきげんよう、私は四季島帝國宰相、中津です、本日は先日デュランダルプラント最高評議会議長の発表したデスティニープランについて、プラント、ギルバート・デュランダル議長、大西洋連邦、ジョセフ・コープランド大統領、些か前に復帰なされたオーブ首長国連邦、ガガリ・ユラ・アスハ代表、そして私中津の4人でお送りさせていただきます』

 

ガガリ・ユラ・アスハ『率直にデュランダル議長、貴方は何故デスティニープランを行おうとしておられるのか、その真意をお伺いしたい』

 

ギルバート・デュランダル『アスハ代表、何故私がデスティニープランを導入しようとしているか、それはそれを行うことにより無駄を省けるから、とでも答えましょうか』

 

カガリ『無駄!?どのような無駄を省けると!』

 

中津『落ち着かれよアスハ代表、デュランダル議長、続けてもらえますかな?』

 

デュランダル『ええ、職業選択において適性が無い、若しくは限りなく少ない職種につくために行動する時間、これを無駄と、私は考えています』

 

ジョセフ・コープランド『なるほど、しかし、それは人の持つ可能性や夢を踏みにじる行為では?』

 

デュランダル『しかし、夢やぶれて自ら死に走る若者を見過ごすことはできません』

 

コープランド『なるほど、………確かに夢やぶれて自ら死に走る若者や、非行走る若者は多い』

 

カガリ『だが!それで強制するなど!』

 

コープランド『中津宰相はどうお考えか?』

 

中津『ふむ、その前にお聞きしたいが、コープランド大統領、アスハ代表、デスティニープランの実行にご反対かな?』

 

カガリ『当然だ!』

 

コープランド『どちらかといえば反対、とするべきかな』

 

中津『そうですか、私としては限定的導入は正直アリと、考えております』

 

デュランダル『限定的、ですか?』

 

中津『そうです。デュランダル議長、何分このような検査とそれを活用した制度は有史以来始めてですからね。完全導入はやはり慎重になるべきだと。そう私は思っております。ですので刑務所で適性検査を行い、若年収監者が出所後また罪を犯さぬように適正のある職場を政府が提供し再犯を可能な限り防ぎたいと、そう考えております』

刑務所で行い、若年収監者が出所後また罪を犯さぬように適正のある職場を政府が提供し再犯を可能な限り防ぎたいと、そう考えております』

 

コープランド『なるほど、確かに若年犯罪者の犯罪動機は自らに合った就労場所を手にすることのできなかったことによる金銭的トラブルが原因の物も少なくない』

 

中津『そうです。若年層の更生に使える可能性は非常に高い、またそれで実績を出せば、そうですな、適正検査の1つとして就学前に行なう事を検討しましょう、しかし、結果による就労場所の強制はいかなる場合とて認めることは出来ない』

 

コープランド『確かに、考え方を変えれば適正検査、なら四季島の結果を元に導入を考える余地も、無くはない』

 

ドン

 

カガリ『認められるか!!』

 

中津『認めるもなにも、新しい検査システムです、今までもやってきたでしょう、職業適性検査を、今回は遺伝子を使って行なうだけ、今までの検査はよくて今回のが駄目とはどのような了見か』

 

デュランダル『………あくまで結果の強制はしないと?』

 

中津『うむ、なにせ現行の検査システムでも100%の適合が確認できんのだ、それに元となる遺伝子データをどこまで信じれるのか、その点に疑問符が付いている、だが、けしてデスティニープランを拒絶するつもりはない、正味革新的な検査システムであるのは間違いないが、遺伝子ではその人間の生い立ちを反映できんのではないか、その点を考えると強制は二の脚を踏んでしまう』

 

デュランダル『つまり、四季島と大西洋連邦は就労先の強制はしないが実施はされると』

 

コープランド『検討するとしか言いようがない、すぐさまの実施は………議会を通らんだろうからな』

 

中津『確かに、貴国は議会を通さないと動けませんからな、だとすると我が国とプラントの結果を参考にと?』

 

コープランド『そうなるだろう』

 

ドン

 

中津『先程からドンドンとアスハ代表、貴方はどうやったら納得するのですかな?』

 

カガリ『そもそも、なぜ導入されると!?今のままでいいではありませんか!!!』

 

中津『今のままでは若年層の非行や自死を防ぎきれていないから今回検討しているのです!!それを妨げ現行制度を維持しようなどと、国民を死に追いやりたいのですか!!!貴方は!!!!!』

 

ドン!!!

 

カガリ『……、』

 

中津『……さて、このことから四季島としましてはデスティニープランの導入に部分的賛成とさせていただく』

 

コープランド『大西洋連邦としては四季島、プラント両国の結果を見ながらも、新式職業適性検査システムとして導入を推進していきたいと思います』

 

デュランダル『プラントは予定では今年中には完全実施していく予定です』

 

カガリ『………オーブはデスティニープランを導入しないことを宣言する!!!』

 

デュランダル『やはり、我々は分かりあえませんか、アスハ代表』

 

カガリ『そうなる』

 

 

ザーザーザー

 

中津『何事!?』

 

司会者『何者かが回線に!』

 

通信スクリーンに映し出されたのはラクス・クラインであった

 

中津『ラクス・クライン、なんの御用か?』

 

ラクス・クライン『この件について、そして、中津宰相、貴方に問いただしたいことがありましたので、今回介入させていただきました』

 

中津『問いただす、ですか、はて何を問いただすのか、一応聞きましょうか』

 

ラクス『デスティニープランをなぜ受け入れると』

 

中津『それは先程も話しましたが、若年層の自死を防ぐためです』

 

ラクス『他に手を打てばいいではありませんか、なぜ遺伝子で相性を決めるなど』

 

中津『おかしなことを言われる、貴方の父君、亡きシーゲル・クライン元プラント最高評議会議長時代にも遺伝子相性での婚姻統制を敷いていたではありませんか、アレはよくてこちらは駄目と、理屈が通りませんな』

 

ラクス『それは、……、ではもう1つ、平和になりつつある世界でなぜ軍拡を推し進めるのですか、平和を乱すおつもりですか』

 

中津『平和な世界ね、731件、この数字が何を表すのか、おわかりですかな?』

 

ラクス『何を』

 

中津『昨年我軍が発見、戦闘になった宇宙海賊との戦闘数です、そして、今年も既に300件以上海賊と交戦し数十隻の民間船が襲われているのです。これでも宇宙は平和になったと?軍備を縮小して民間人を見殺しにしろと?』

 

ラクス『それは………どうしても軍拡を止めないと』

 

中津『少なくとも海賊被害を抑えきれる戦力を保持するまでは拡張は続けさせていただく、クライン嬢、これは我々四季島だけではない、この宇宙に住む全ての人類のためなのです。そして、まだロゴス過激派は滅んでいない、まだ残党も居るのです。彼らを倒さねば枕を高くして眠られんのです。』

 

カガリ『そんな事!なぜ話し合おうとしない!なぜ軍を持ち相手を攻めようとする!!中立を保てば』

 

中津『話し合いで解決できるのならば軍は不要と?ナンセンスだ、非武装国家が中立国家が生き残れると?ではなぜ前大戦時オーブは攻め込まれたのか?武装国家ですら戦争に巻き込まれるのに、非武装国家など餌にしかならんと、何故わからんのか!!!

話し合いで解決できるのならば今次大戦も前大戦も起きないと、そのことが何故理解できんのか!!!』

 

カガリ『そ、それは、だが!大きすぎる力はさらなる争いを呼ぶ!!』

 

中津『しかし力無き声は掻き消される!!!中世、中立を唱えたルクセンブルクやベルギーの様に非武装、もしくは軽武装国家は大国の養分にされるのだ!!!なぜそのことがわからんのだ!!!!!』

 

コープランド『中津宰相、少しは落ち着かれて』

 

中津『すまんなコープランド大統領、デュランダル議長もご迷惑をおかけした』

 

デュランダル『いえ、宰相、私としても海賊対策としての軍備維持、拡張は考えねばならぬ問題と考えております』

 

コープランド『人が宇宙に住む以上、海賊対策は早急に行なうべき問題であるのは間違いないだろう』

 

カガリ『デュランダル議長にコープランド大統領まで、これ以上軍拡を進めるなどと!!そう言われるおつもりか!!』

 

コープランド『アスハ代表、我々も過度な軍備拡張は行いたくはない、しかし、情勢がそれを強いているのです、今軍備を削減すれば宇宙は海賊の跳梁跋扈を許しかねんのです、それに我が大西洋連邦宇宙軍は今次大戦で相応の被害を受けている、これの補填を軍拡と言われても困るのだよ』

 

デュランダル『アスハ代表貴方は海賊対策に手を抜けと?

それは我々プラントが最も被害を受けるのです、地上から物が入ってこなければプラントは干上がるのです、そう思われませんか?ラクス・クライン』

 

カガリ『クッ』

 

ラクス『それは、そうですが……、』

 

中津『さてと、軽い乱入もあったが、デスティニープランについてこれ以上意見はありますかな?』

 

コープランド『こちらとしてはとても有意義な対談となった、導入については前向きに検討したいと考えております』

 

デュランダル『デスティニープランについてお聴きになられたいことがあるのならば専用窓口を用意しますのでそちらに聞いていただけると幸いです』

 

 

数日後世界に衝撃が走る、大西洋連邦首都ワシントンDCにてジョセフ・コープランド大統領が暗殺されたというのであった、そして、副大統領ヒューイ・ホークランドは大統領に就任するとともにこれをプラントによる仕業と宣言しプラントに対して最後通牒を叩きつけたのであった



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