【悲報】ワイが転生した世界、ワイの特典で滅びそう (アリス・オラクル)
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【悲報】ワイが転生した世界、ワイの特典で滅びそう
よりにもよってCCさくら×モンハンなんていうトチ狂った組み合わせの小説を書いたのは世界でも私一人だけだと思う()
このわけわからん小説の行き着く場所は果たして何処だ⁉︎
1:エスカトンジャッジメント
スレタイ通り。たすけて(切実)
2:以下、名無しの転生者でお送りします
コテハンでもうヤバさが滲み出てますねぇ…
3:以下、名無しの転生者でお送りします
煌黒龍の能力はヤベェよ…ヤベェよ…しかも助けを求めるって事は能力制御出来てないっぽいし
4:以下、名無しの転生者でお送りします
というかイッチの特典が
5:エスカトンジャッジメント
いやもう余りにも対処方法がなさすぎて本当に困ってるんや、この世界の人皆優しいからしっかり能力制御したいんやけど…
現時点では特典が暴走したら公園近くの森の奥深くに行って頑張って抑えてる(なお授業中は行けないので放課後まで気合で抑制している)
この前は森の一部が消し飛んだけど人的被害はまだ出てない
6:以下、名無しの転生者でお送りします
とりあえず(人的)被害は出てないと…良かった…いやよくはねえが
7:以下、名無しの転生者でお送りします
というかイッチが転生した世界って何なんや?話聞いても何の世界に転生したのかが候補多すぎてサッパリ予想出来ないんだが
8:エスカトンジャッジメント
ああ…ワイが転生した世界は
『カードキャプターさくら』の世界や…
9:以下、名無しの転生者でお送りします
10:以下、名無しの転生者でお送りします
11:以下、名無しの転生者でお送りします
12:以下、名無しの転生者でお送りします
13:以下、名無しの転生者でお送りします
14:以下、名無しの転生者でお送りします
……は?
15:以下、名無しの転生者でお送りします
はは…冗談にも程があるぞ?(ガクブル)
16:エスカトンジャッジメント
残念ながら冗談じゃないです…!ワイも信じたくなかったけど昨日
17:以下、名無しの転生者でお送りします
ギャァァァァァァァッ⁉︎
18:以下、名無しの転生者でお送りします
ウソダドンドコドーン‼︎
19:以下、名無しの転生者でお送りします
【悲報】やさしすぎるせかい終了のお知らせ
20:以下、名無しの転生者でお送りします
いやこれシナリオ崩壊するってレベルじゃねぇぞ⁉︎いや本当に‼︎
21:以下、名無しの転生者でお送りします
み、皆一旦落ち着け!まずイッチは何でそんなことになったんだ?神様転生ってまず最初に行く世界を決めるだろ?
22:以下、名無しの転生者でお送りします
そうだよ!ワイの転生時の記憶が正しければその後に特典の選択だった
23:以下、名無しの転生者でお送りします
ああ、ワイはそうすることで神様(仮)が転生者を送り込む世界のシナリオをより良く出来る確率を上げていると思ってたんやが
24:エスカトンジャッジメント
いや…それが…
25:以下、名無しの転生者でお送りします
どうした?…いやまさか
26:エスカトンジャッジメント
そのまさかです…ワイを転生させたのは神様(仮)じゃなく【邪神(仮)】だったんですよ…こことは別のスレで存在を知ったけど
27:以下、名無しの転生者でお送りします
あっ(察し)
28:以下、名無しの転生者でお送りします
ワイ新人転生者、邪神(仮)って何?ワイらが神様(仮)と呼んでいる存在とは何が違うんや?
29:以下、名無しの転生者でお送りします
>>28
まぁ簡単に言うと【神様(仮)】が物語のシナリオを良い方へ変えたり前世が悲惨だった転生者を救う存在。【邪神(仮)】は負の感情を増幅させた転生者を送り込んで逆にシナリオを悪い方へ変える存在や。
30:以下、名無しの転生者でお送りします
そしてシナリオの悪改変によって神様(仮)の立ち位置を奪おうとしてるらしいんや…まぁそれもあくまで目的への『過程』やしそもそもの『目的』が分からんのだが
31:以下、名無しの転生者でお送りします
しかも邪神(仮)は転生者に『転生する世界だけしか選ばせない』から邪神転生者は前世よりもかなりハードモードな人生を送らされる事が多いんや。しかも邪神転生者は自害もできんからな
32:以下、名無しの転生者でお送りします
まぁ、
33:以下、名無しの転生者でお送りします
話が逸れたがとりあえず整理すると
1.イッチはCCさくらの世界に転生した
2.しかし邪神によって世界を壊しうる特典を押し付けられた
3.だからCCさくらの世界を壊さないように助けを求めた
という事でおk?
34:エスカトンジャッジメント
その通りです、本当にどうしたものか…邪神(仮)とはコンタクト取れないし…おまけにワイはCCさくらって主人公とケロちゃんしか知らないし
35:以下、名無しの転生者でお送りします
というか確認したいんだけどイッチの特典はWORLD準拠?
36:エスカトンジャッジメント
はい、しかも特典自体にアルバトリオンの自我が芽生えているというおまけ付きです
37:以下、名無しの転生者でお送りします
そんなおまけ要らない()
38:以下、名無しの転生者でお送りします
それアルバが竜大戦経験した個体の思考植え付けられてたらマジで世界終わりかねんぞ⁉︎大丈夫なのか⁉︎
39:エスカトンジャッジメント
幸いにも竜大戦を経験した個体とは別の個体の思考が植え付けられていたので大丈夫です
アルバ自身も自らの不安定な力で世界が滅びるのは良くないと言ってますし
40:以下、名無しの転生者でお送りします
とりあえずワイらが考えてた最悪の状況ではない事が分かったな。…てかイッチ大丈夫?話し方が途中から変わってるけど結構メンタル的にヤバい?
41:エスカトンジャッジメント
このスレを立てた時点で割と大丈夫じゃないですよ…ハハッ
42:以下、名無しの転生者でお送りします
邪神(仮)の影響をモロに受けているな…まずはこの状況を打破しないとマズいか
43:以下、名無しの転生者でお送りします
でもイッチの話を聞く限り今打てる手は無いに等しいんだよな…カードを集めてるということはさくらちゃんはまだ魔術師としては未熟だし…あ〜‼︎こんな時に《クロウ・リード》がいればいいのになぁ‼︎
44:以下、名無しの転生者でお送りします
>>43
…待て、今何と言った?
45:以下、名無しの転生者でお送りします
え?だから《クロウ・リード》がいればなんとかって…あ
46:以下、名無しの転生者でお送りします
>>45
良くやった!
イッチ喜べ‼︎もしかしたら何とかなるかもしれん!
47:エスカトンジャッジメント
ええと…どういう事?ていうかクロウって誰…?
48:以下、名無しの転生者でお送りします
《クロウ・リード》は作中最強クラスの魔術師でさくらちゃんが集めているカード…《クロウカード》の製作者や
49:以下、名無しの転生者でお送りします
名前は言えないがこの後彼の転生体も出てくるんやけど…ここからがイッチにとって重要な所や
50:以下、名無しの転生者でお送りします
クロウは転生しても衰えることのないほどの魔力のせいで《未来を視る事を強制》されているんや
51:エスカトンジャッジメント
という事は…
52:以下、名無しの転生者でお送りします
ああ、もし特典による《最悪の未来》が視えているのならクロウが何らかの対策を練っている可能性がある
53:以下、名無しの転生者でお送りします
それまでイッチが特典を制御し続けられれば何とかなる…かもしれない
54:エスカトンジャッジメント
そうか…!それならまだ希望はある‼︎
ならそれまでは何をしたらいい?現状では結構頑張って抑えてもかなりエネルギーが漏れて周囲が酷い有様になるんですが
55:以下、名無しの転生者でお送りします
それなんやけど…
56:以下、名無しの転生者でお送りします
イッチ、さくらちゃんのカード集めの手伝いをするんだ
おそらくその過程である程度の《属性エネルギー》制御術は手に入れられるだろう
57:以下、名無しの転生者でお送りします
本当に制御出来るかは分からないしワイらも行動の押し付けは出来ないが…やらないよりはマシだと思うぞ
58:エスカトンジャッジメント
分かりました…やってみます!特典のせいでこの世界を終わらせてたまるか‼︎
59:以下、名無しの転生者でお送りします
その意気や!
60:以下、名無しの転生者でお送りします
ワイらも可能な限りサポートするし相談にも乗るから沢山頼ってくれ!
あと口調はワイらに合わせてくれ違和感が凄い(ボソッ)
61:エスカトンジャッジメント
分かった、スレ民の皆ありがとう!ワイ、これから頑張るわ!
______________________________________________
「ううん…」
スレ民に自らの悩みを相談した翌日、イッチと呼ばれた少年は久方ぶりにほんの少し幸福感を感じていた。
「『沢山頼ってくれ』…か。手を取ろうとしてくれる【仲間】がいるのは本当に頼もしいな…いや、きっと
その少年は前世ではある一時を除いてずっと《独り》であった。それ故に転生した世界でも自らが感じる他の人物との隔絶感からその余りにも強大な力の事を今まで誰にも話すという選択肢を取れなかった。
しかし、《独り》で出来る事が底をつき、苦渋の決断でスレ民の助けを求めた所、少年は自分が思っているよりも多くの
そんなひとつまみの幸福感を得た少年が起きてから最初に取ったのはー
「さっさと起きろ寝坊助姉貴ィィィィッ‼︎」バサァッ!
「ほええええっ‼︎」
隣の部屋の
「もう!何するのバカ
「五月蝿いぞさくら。ってかもう時間的にヤバいぞ、学校」
「ほえ?ホントだ⁉︎もうこんな時間!
「さっさと飯食え。見た感じあと2、3分で兄貴家出んぞ」
「ほええええ‼︎待ってぇ!」
「…ったく、あいつももうちょい落ち着きがあれば兄貴に怪獣なんて言われねえのに…ってかあれで
「
「わーってるよ‼︎だから急かすな!」
(この優しい世界は絶対護り抜いてやる…たとえその最果てに俺が
そんな事を思いながら少年、《
追記 主人公の過去編のプロットが出来たのでストーリーを一部改稿しました。設定が少し変わってますが大まかな流れは変わりません。
やはりこの最初の話は一週間後の自分から見ても未熟な所が多いですね…
この時はプロットも作らずに書いたからしょうがないと言えばしょうがないですが。
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プロフィール《木之本彼岸》
こんなの(続きを)書くしかないじゃない‼︎(歓喜)
えー、本当にありがとうございます。まさかこの小説にこれだけの応援が寄せられるとは作者自身も想像してませんでした。
今後ともワイ滅を宜しくお願いします。
それとこの作品を評価してくれた方と感想をくれた人にも感謝を。
あ、今回は主人公君のプロフィールですよ。
《
コテハン:エスカトンジャッジメント
※画面左
誕生日 4月1日
好きな科目 体育・音楽(どちらかと言えば音楽が好き)
嫌いな科目 なし
所属クラブ なし(小学生ダンスチームに所属)
好きな色 紅色・ベージュ・白
好きな花 彼岸花・桜・木蓮
好きな食べ物 ハンバーグ・麺類
嫌いな食べ物 ゴーヤ
得意な料理 ハンバーグ・菓子類全般
今欲しいもの ボーカロイドのソフト(独自に製作中)
《CCさくら》世界(漫画版。原作開始時は1996年春とする)に主人公、木之本桜の双子の弟として転生した元令和に生きる男子高校生。
家族や友人に対しては少しぶっきらぼうな話し方をするが内心では皆の事をとても大切に思っている。
スレ民の皆に対しては掲示板独特のエセ関西弁で話すがさくら達と話す時とは一転物腰も柔らかく尚且つスレ民のノリにもよく乗っかる。
実はさくら達と話す時の口調も後述する自らの異能によってさくら達を傷つけるかもしれないという潜在的な恐怖からくるものである。
前世では軽めのオタクで特にアニソン、ボカロを好んで聞いていた。しかしCCさくら世界では彼岸が前世で見ていた見ていたアニメが軒並みない上にボーカロイドができるまで10年近くかかる(前世基準)という事を理解して軽く絶望したが友枝町の小学生バンドグループ《EDEN》のギターボーカルとなって平成後期〜令和のアニソンとボカロを広めんとしている。
ゲームもよくやっており、格ゲーを好む。モンハン歴は浅いもののWORLDシリーズのミラボレアスを不屈スキルありでソロ討伐できるぐらいの実力はある。
交友関係としてはクロウカード編に出てくるネームドキャラ全員と過去に一度以上接点を持っている。特に知世とはさくら達よりも遥かに早く知り合っており、知世の唯一の異性の親友と言える間柄になっている。
ニスレ目で前世では両親に捨てられて孤児であった事が発覚。その後《組織》と呼ばれる所に引き取られたようだが彼岸本人はあまり良い思い出が無いのかスレ民にすら《組織》について詳しくは話さない。
特典:
名前が示す通り《モンスターハンター》における《禁忌の黒龍》の一角、煌黒龍アルバトリオンの力を身に宿す異能。
アルバトリオンはモンハン世界に存在する火、水、雷、氷、龍の計5種類の属性エネルギーを全て使えるという異常とも言える特性を持っているのだが、それ故に不安定であり、一度暴走を始めると周囲一帯(大体RISEシリーズの闘技場位の範囲)を灰塵に帰したり凍てつく世界に塗り替えてしまう。
原作開始時において彼岸が制御出来ているのはオリジナルのたった2%程の力であるが実は転生者基準でもかなり能力を制御できている部類。
この異能を使用すると四肢の一部が《逆鱗》に覆われる。この《逆鱗》はクロウカード程度の術式なら容易く受け止めきれる程の魔術耐性と隕石衝突にも耐えうる物理耐性を持つ。
《逆鱗》を纏ってない部位も全属性耐性+10くらいに属性防御力が上昇する。ただし物理耐性と魔術耐性は《逆鱗》を纏ってない部位は皆無に等しい。上がるのはあくまで属性防御力だけである。
能力にはまだ未知の部分がある様だが…
こんな感じです。プロフィールにある《EDEN》のメンバーとの絡みとか知世との出会いとかは今後書いていく予定です。
なお設定の追加に応じてプロフィールの方も随時更新していきます。
追記 設定を一部変更しました。《EDEN》がダンスチームからバンドグループになりました。これもぼっ○・ざ・○っくというものの仕業なんだ…
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第一巻 The Beginning of Alatreon
ヒガンとさくらと幽冥の星
という訳で遂に原作介入です‼︎
「うーむ…」
学校からの帰り道にて悩んでいる少年の名は木之本彼岸。
つい先日、彼は自分の特典と特典が暴走する問題についてスレ民に相談して『原作介入して特典をある程度制御出来るようにするべき』とのアドバイスを貰ったのだが…
「そもそもどうやって原作に介入したらいいんだ…?」
という根本的な問題にぶち当たっていた。
『いきなり「実はさくらがクロウカードを集めているのを知っている」とか「カード集めを手伝いたい」とか言ってもさくらを困惑させるだけだし、「ねぇ…」かといって偶然を装ってカードの捕獲現場に突撃するには原作知識が足りないし…どうしたものか…「ねぇ!」こうなったらスレ民に原作の流れを聞k「ねぇってば‼︎」…ッ⁉︎』
「あ、ああどうした?さくら」
「やっと気づいた…どうしたの?朝からずっとこ〜んな厳しい顔してるけど?はっ!もしかして調子悪いの⁉︎」
「いや、そういうワケじゃねぇから安心しろ。ただちょっとした悩みがあるだけだ」
「そうなの⁉︎だったら私や知世ちゃんに相談してよ!」
「本当に大丈夫だから‼︎そんなに心配するなって!」
「…でも」
「まあまあ、落ち着いてくださいな、さくらちゃん。ヒガン君も本当に困った時には私達を頼ってくれますから」
「…そうだね。ごめんねヒガン、無理矢理聞き出そうとして」
「別にいいよ。それと知世もさくらを落ち着かせてくれてサンキュな」
「それぐらいお安い御用ですわ。では私はこれで失礼します。また
「うん!またね!」
「また明日な〜…ん?」
「じゃあ私達も帰ろっか!」
「…そうだな、早く帰ろう」
______________________________________________
582:エスカトンジャッジメント
…という会話があったんだがこれってもしかしてそういう事?
583:以下、名無しの転生者でお送りします
せやな。十中八九クロウカード絡みやな
584:以下、名無しの転生者でお送りします
良かったじゃんイッチ。悩み事爆速で解決して
585:エスカトンジャッジメント
いやそれはいいんだけどさ…なんだかなぁ
586:以下、名無しの転生者でお送りします
まあまあ、得したと考えればイージャン!
587:以下、名無しの転生者でお送りします
あのクソコラ思い出して紅茶(貰い物)吹いちまったじゃねぇか‼︎586ニキぜってぇ《黒き闇》に堕としてやる‼︎
588:以下、名無しの転生者でお送りします
>>587
いや草。てか587ニキは厨二病かよ
589:漆黒のショコラティエ
違うわ!《黒き闇》ってのはワイの能力じゃ!
590:以下、名無しの転生者でお送りします
ショコラティエ…《黒き闇》…もしかして漆黒ニキの世界って《ショコラの魔法》?ちゃお作品に転生とは珍しいな
591:漆黒のショコラティエ
そうだよ‼︎イッチの世界と違ってクソ思考の人物が多すぎて困るわ…数少ない癒しはワイの妹(本来の主人公)と
592:以下、名無しの転生者でお送りします
まあそういう作品やからな、強く生きろ
593:以下、名無しの転生者でお送りします
話を逸らすな…それで?イッチはここから原作に参加すんの?
594:エスカトンジャッジメント
せやな。このチャンスは逃したらダメやと思う
595:以下、名無しの転生者でお送りします
まあそれがええわ。しかしどのカードが出てくるんやろな
596:以下、名無しの転生者でお送りします
攻撃用カードならイッチも積極的に捕獲に参加出来るけど優しいカードならイッチは参加できないからな…
597:エスカトンジャッジメント
待って?カードに感情があるの?
598:以下、名無しの転生者でお送りします
おう、それどころかカードは全て一応の知性を持っとる。カードによって知性レベルに差はあるけどな
599:以下、名無しの転生者でお送りします
攻撃用カードは気性が荒いものが多くて逆に拘束用カードや非戦闘用カードは心優しいものが多いんや。実際はかなり細かい性格の違いがあるが
600:エスカトンジャッジメント
ほーん…じゃあ気性が荒いカードだったらカード集めに直接参加してそうでなければ偶然通りがかってしまったという事にすればいいか
601:以下、名無しの転生者でお送りします
それがええわ。じゃあ方針も決まったことだし行ってこい!健闘を祈る!
602:以下、名無しの転生者でお送りします
( ̄^ ̄)ゞビシッ
603:以下、名無しの転生者でお送りします
( ̄^ ̄)ゞビシッ
604:以下、名無しの転生者でお送りします
( ̄^ ̄)ゞビシッ
605:漆黒のショコラティエ
( ̄^ ̄)ゞビシッ
606:エスカトンジャッジメント
ありがとう!行ってくる!
____________________________________
その日の夜、木之本桜は大道寺知世と共に東京タワー付近の某所にいた。
「はう〜、本当にこの服で捕まえに行くのぉ…?」
「ええ!とても可愛いですわ、さくらちゃん!」
「せや!とっても似合っとるでぇ〜!」
いや、もう一匹いた。その存在の名は《封印の獣 ケルベロス》。さくらが集めているカードの守護をしている見た目ぬいぐるみライクな生命体である。
「でもこの服を着てこんな所にいたらご近所さんに変な噂立てられちゃうよ〜!」
そう言うさくらの今の格好は控えめに言っても《魔法少女》と言っても過言ではない程の可愛らしい服装であった。
「大丈夫ですわ!皆さんドラマの撮影か何かだと思ってくれます!」
「ほえ〜!」
「まあまあ、ええやないかさくら。今回のカードは最初の2枚と違って少し好戦的なカードやから気合入れてかんと!」
「うう、分かったよ…それにしてもどこにいるんだろう?」
「…あら?」
「?どうしたの知世ちゃん」
「いえ…あんな所にうさぎさんのぬいぐるみが」
そう知世が指差す方は至って普通の歩道だったがそこにはピンク色のうさぎのぬいぐるみらしきものがあった。
「ホントだ。誰かが落としちゃったのかな?」
「…!いやあれは!」
《
______________________________________________
673:エスカトンジャッジメント
到着‼︎ヨシ‼︎(現場猫)
674:以下、名無しの転生者でお送りします
乙。それにしても今回のカードはジャンプか
675:以下、名無しの転生者でお送りします
程々に好戦的なカードやな。イッチの今の実力を見るには丁度ええと思うわ
676:以下、名無しの転生者でお送りします
しかもケロちゃんの発言からイッチの世界は漫画版だと分かったな。でもこれはイッチ的にはどうなんだろうか
677:エスカトンジャッジメント
どういうこと?
678:以下、名無しの転生者でお送りします
CCさくらって媒体によってカードの枚数が違うんや。漫画版では合計19枚やな
679:以下、名無しの転生者でお送りします
ちなみにアニメ版は52枚プラスアルファや
680:エスカトンジャッジメント
結構差があるんやな
681:漆黒のショコラティエ
ああ。イッチ、今の流れで分かっていると思うが一回一回の経験を大事にしろよ?ただでさえカード枚数少ないのにそこに非戦闘系カードも考慮するとイッチがガッツリ参加できる数はかなり限られるぞ
682:エスカトンジャッジメント
分かった、気をつける!
683:以下、名無しの転生者でお送りします
お、そんな話をしてたらジャンプが巨大化したぞ
684:以下、名無しの転生者でお送りします
よし今だ!ゆけっ!イッチ!(ポ○モン並感)
685:エスカトンジャッジメント
Yes,sir!YAHAAAAAAAAAAAAAA‼︎
686:以下、名無しの転生者でお送りします
いやどこのハウ○ア族よwwwあ、あと《実況モード》オンにしといてな!
_______________________________________________
「やっと追いついたわ!」
そう言うさくらの目線の先にはうさぎのぬいぐるみ…もとい《
「さくら!」
「うん!闇の力を秘めし《鍵》よ!真の姿を我の前に示せ!契約のもとさくらが命じる…」
その呪文と共にさくらの手に現れたのはさくらを《カードキャプター》たらしめる魔法具の一つ…《封印の杖》である。
「さくら!カードを!」
「分かってる!《クロウ》の創りしカードよ…我が《鍵》に力を貸せ…カードに宿りし魔力をこの《鍵》に移し我に力を!」
《
そうさくらが言うとさくらを中心にして暴風が発生した。
「風よ!戒めの鎖となれ!」
そしてその暴風は《
「汝のあるべき姿に戻れ!」
そう言いさくらは《
「クロウカー…きゃあっ⁉︎」
《
「「さくら(ちゃん)⁉︎」」
「捕まえ、られない…?あ、ああ…」
その現実を直視してしまったさくらは恐怖でそこから動けなくなってしまう。そして《
「さくらちゃん!逃げてえええっ‼︎」
「さくらぁぁぁっ‼︎」
振り下ろした。
「人の姉に何しとんじゃボケカスがぁぁぁぁっ‼︎」
バキィッ‼︎
しかし、その凶爪がさくらに振るわれることはなかった。
「「「…え?」」」
二人と一匹は眼前で起きた事が理解出来なかった。その凶爪をさくらに振るおうとした《
時間が経って正気を取り戻した二人と一匹は《
「ひ……
「ヒガン君⁉︎」
「ヒガン⁉︎さくらの弟かいな⁉︎」
そう、我らがイッチこと木之本彼岸である。しかし、その風貌はさくら達が知るものとはいささか違うものだった。
まず目につくのはとても長い尻尾、更に空を覆う程大きい漆黒の翼、加えて天を貫く程集合した数多の角、そして何よりも特徴的なのが…
「「「
そう、手先から肘、爪先から膝にかけて生えていた無数の鱗、否…《
「さくら!大丈夫か⁉︎怪我は⁉︎」
「う、ううん。怪我はないよ…ない…けど…」
「?ああ、この姿か…これは話すと少し長くなるからさ。
…説明はアイツボコボコにしてからでいいか?」
はい、第2話でした。ヒロイン予定なのに知世ちゃんのセリフ少ねぇ…!
ちなみにジャンプ君は主人公君にボコされた後きちんと捕獲されました。
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宵闇の煌黒星
それではどうぞ。
879:漆黒のショコラティエ
イッチ、自分が何をやらかしたか言ってみ?怒らないから♡(がちぎれ)
880:以下、名無しの転生者でお送りします
さっすが漆黒ニキ!速攻で矛盾した発言をかましていくゥ!
881:以下、名無しの転生者でお送りします
そこにシビれる‼︎
882:以下、名無しの転生者でお送りします
憧れるゥ‼︎
883:以下、名無しの転生者でお送りします
>>881
>>882
いやシビれねぇし憧れねぇよ。まぁそれはそれとして、だ
884:以下、名無しの転生者でお送りします
イッチ…これは…戦犯ですよぉ…?
885:エスカトンジャッジメント
……マジですみませんでした(土下座)
886:以下、名無しの転生者でお送りします
今回のイッチの戦犯行動
1.さくらちゃんの《お友達》になるはずの
2.特典の暴走とかを考慮せずにアホ程能力を使ってカードを攻撃する
3.漆黒ニキが一回の経験を大事にしろと言ったばかりなのに速攻で忘れる
887:以下、名無しの転生者でお送りします
1はまぁさくらちゃんが危なかったからしょうがないとしても2と3は擁護できんわ
888:以下、名無しの転生者でお送りします
処す?処す?
889:以下、名無しの転生者でお送りします
まあまあ落ち着けよ皆。こう考えるんだ。イッチの立ち位置にお前らがいたら皆はどうしてたんだ?
890:以下、名無しの転生者でお送りします
…まあ、イッチと同じ行動を取ってたかも…
891:以下、名無しの転生者でお送りします
せやろ?それにイッチの特典にはアルバの自我もあるからイッチがキレて我を忘れててもおかしくないしイッチもしっかり反省しとるから次から頑張ればええんや
892:以下、名無しの転生者でお送りします
アルバの自我の事すっかり忘れてたわ。アルバはゲームでもキレやすいしもしかしたらイッチの精神に何か作用してるんかもな
893:以下、名無しの転生者でお送りします
それ言われたらもう怒れないじゃないか!
894:漆黒のショコラティエ
ハァ…分かった。もうこれ以上はワイらは何も言わない。だが次から気をつけろよ?
895:エスカトンジャッジメント
寛大なる処置、感謝します…
896:以下、名無しの転生者でお送りします
話はジャンプの事になるんだけどさ、アイツ原作でウィンディの拘束解いてなかったよな?
897:以下、名無しの転生者でお送りします
そうだな…そうなるともう既に原作崩壊が起きていると考えていいだろうな
898:以下、名無しの転生者でお送りします
というかさ…
899:以下、名無しの転生者でお送りします
>>898
どうした?
900:以下、名無しの転生者でお送りします
イッチがジャンプボコってたときにさ、ジャンプも少し抵抗してたじゃん?その時の行動が《ヌシ・アオアシラ》の攻撃モーションに良く似てたんだよな…
901:以下、名無しの転生者でお送りします
…え?
902:以下、名無しの転生者でお送りします
ちょ、ちょっと実況動画確認する!…ってマジかよ!確かに良く似てるモーションだわ…!
903:以下、名無しの転生者でお送りします
これ…どう言う事だ?
904:以下、名無しの転生者でお送りします
仮説だけど《最悪の未来》を見たクロウがイッチの特典を制御するための手伝いと称してイッチ経由で見たヌシ・アオアシラのモーションをジャンプの攻撃モーションに取り入れた…とか?
905:以下、名無しの転生者でお送りします
奇人の類のクロウならまあやりかねないな
906:以下、名無しの転生者でお送りします
こればかりはクロウの転生体に会って直接聞き出すしかないか…
907:以下、名無しの転生者でお送りします
まあ兎に角イッチはこの後さくらちゃん達に力の説明をするんやろ?どこまで話すつもりなんや?
908:エスカトンジャッジメント
それなんやけどただ能力の事を説明するだけでなく
909:漆黒のショコラティエ
ケロちゃんに警戒されているなら後腐れがないようにした方がええからな…良いんじゃないか?
910:以下、名無しの転生者でお送りします
それなら《力を何者か(邪神(仮))に押しつけられた》という説明もプラスしたらイッチの目的である《能力をある程度制御できるようにする》にもより協力的になってもらえると思うで?
911:エスカトンジャッジメント
>>910
せやな。じゃあさくら達には1.自身の能力 2.アルバトリオンの存在 3.力を押しつけられたこと の3つを話してカード集めに参加できるかとワイの目的の達成に協力してくれるかを聞いてみるわ
912:以下、名無しの転生者でお送りします
おう!じゃあしっかり説明してこい‼︎
913:以下、名無しの転生者でお送りします
あとアルバトリオンの事を知ったさくらちゃんの反応も知りたいから《実況モード》オンにしといて!
914:以下、名無しの転生者でお送りします
913ニキ抜かりないなwww
______________________________________________
《
「さっきの
「ケロちゃん静かにして!お兄ちゃんに聞こえちゃう!…でも本当に何だったの?すごい数の雷が落ちたりおっきな氷の柱がカードさんを追い込んだと思ったらヒガンがすごい速さでカードさんに近づいて片手でおっきくなったカードさんを持ち上げて地面に叩きつけたりして…ホントにびっくりしたんだよ?」
「そうだな。順番に話すわ。まず俺はさくらやそこのマスコットが言ってるような魔術と呼ばれているものを使った訳じゃない」
「マスコットやないわ!ワイの名前はケルベロスや‼︎…って魔術じゃないやてぇ⁉︎」
「えぇ⁉︎じゃあヒガンってホントに何者なのぉ⁉︎」
「俺は…そうだな。名付けるなら《異能者》と言ったところか。まぁつまりは魔術を行使せずとも常軌を逸した力を振るう事ができるんだ。まだ未知の部分があるがな」
「そ、そうか…いやでもそれならその力は一体どうやって…」
「手に入れたか…ってか?生憎と魔術師達と違って望んで手に入れた力じゃない。誰かに
「「ルーツ?」」
「ああ。俺の力はこことは異なる世界にいる《古龍》という存在…さくらにも分かる様に言えばドラゴンの力だ」
「ドラゴン⁉︎それってアニメに出てくる様なやつ?」
「その通りだ。しかし、俺の力のルーツであるドラゴンはアニメとかで出てくるドラゴンなんか足元にも及ばない程の力を持っている」
「…信じがたい話やけどその話が本当なら昔ワイがクロウと一緒に行った世界のドラゴンよりも強いっちゅうことか…そのドラゴンってどんな奴なんや?」
「ソイツがいる世界では
《アルバトリオン》
「「アルバ…トリオン…?」」
「《暗黒の王》、《闇夜に輝く幽冥の星》、《黒き光を放つ神》と言った異名を持ち、その余りに強い力から《神をも恐れさせる最強の古龍》とまで言われているドラゴン…それが俺の力のルーツとなる存在だ」
「それはまた…凄まじい異名のオンパレードやな…」
「しかし何ら間違いじゃない。実際奴はそう呼ばれてしかるべきと奴の世界の人間に言わせる程の《異能》を持っている。それこそがさくらが言った《雷や氷を操る力》だ。…だが実は使えるのはこれだけじゃない。奴、そして奴の力を押しつけられた俺は奴の世界に存在する火、水、雷、氷、龍の合計5つの《属性エネルギー》を全て操る事が出来るんだ。これが出来るのは地球でも奴の世界でも俺と奴しかいない」
「ほえ…な、なんか話が大きすぎるよぅ〜…」
「(ヴッかわいい…⁉︎)ま、まぁこの力にも欠点…というか《欠陥》があるんだけどな」
「欠陥やて?」
「それってどんなの?」
「単純だよ。操れる5つの《属性エネルギー》…その全てが余りにも大きすぎるが故にほんの少しエネルギーのバランスが崩れただけでも力が《暴走》する」
「「…⁉︎」」
「アルバトリオンは生まれつき持っている力だからかエネルギーのバランスを取る事は朝飯前だ。寧ろ意図的にエネルギーを暴走させて外敵を排除する程だ。…だが俺は違う。俺は奴の様にエネルギーを制御する事が出来ない。前にも暴走した事があるしな。2ヶ月前に起きた怖い幽霊の噂がある森の奥で大きい爆発が起きた事件、さくらは覚えてるか?」
「うん。かなりニュースで取り上げられてたし…もしかしてその時の爆発って!」
「俺が力を暴走させちまった時に漏れ出た《属性エネルギー》によるものだ。あん時は爆発と共に半径数百メートルが凍える世界と化してしまったからな…」
「ヒガンが時々早めに学校を出たのに家に帰ってくるのが皆より遅い時があったのって森の奥で暴走してる力をなんとか制御しようとしてたからなんだね…」
「それ…色々とヤバいんとちゃうか?」
「ああ。ケルベロスが言う通りヤバい。現状のままだと確実に死人が出る…そこで頼みがあるんだけどさ。今後さくらのカード集めに俺も参加出来ないかな?」
「え?別にいいけど…どうして?」
「実は俺の力をなんとか出来るかもしれない人を一人だけ知ってるんだけどその人とは今コンタクトが取れなくてな…その人と会うまでに力をある程度制御できる様にしたいんだ。俺の力の制御の仕方ってさ、魔術における魔力の制御の仕方と似通ってる部分が少しはあると思うんだよな。だからカード集めに参加してさくらが魔術を使っているのを見て力の制御方法を学びたいんだ!」
「そう言うことならワイも賛成や。カードを集めきる前に下手すると《クロウカードの災い》よりもヤバい事が起きても困るからなぁ」
「私もケロちゃんと同じで賛成!…それに私、ヒガンのお姉ちゃんだもん。
「ケルベロス…さくら…本当にありがとう。それと、これからよろしくお願いします‼︎」
「「ああ(うん)!こちらこそよろしくな(ね)‼︎」
こうして彼岸花の少年は遂に原作というステージに躍り出る。全ては自らの力から世界を護るため。
「後さ。お前をケルベロスって言うのなんか癪だからさ、これからはさくらと同じようにケロちゃんって呼ぶわ」
「なんでや⁉︎」
______________________________________________
「…おい。さっきから何を見ているんだ白トカゲ」
「喧嘩売ってるなら買うよ?
「ああ、彼か。本当に可哀想に。
「うーん…本当にそうかな?」
「?どういうことだ?」
「私さっきスレを見てみたんだけどね。彼、スレ民や
「…ほう?」
「しかもね。彼、前世のデータを見る限りメンタル面が彼の全盛期と比べるとかなり弱くなっているんだよ。それこそ常人のメンタルと変わらないくらいにはね。それでも過去の苦い経験があるからか
「…そうか、そうか‼︎ククッ、クハハハハハハッ‼︎それは良い事を聞いた! …なら、我々も彼を導いてやろうではないか」
「そうだね〜!今は無理だけどさくらちゃんが真にカードの主に認められた後…
「ああ…‼︎あのアホに
「頑張ってね!
「頼むからくたばってくれるなよ?この世界の英雄候補!フハハハハハハ‼︎」
そう言う東京タワーの天辺にいる2人の男女。彼らはとても特徴的な白いドレスや赤衣を身に纏っていた。
最後の二人は一体誰なんだ()
それはそうと前回紹介しきれなかった漆黒ニキの解説をドォォォォオーンッ‼︎
コテハン:漆黒のショコラティエ
《ショコラの魔法》の世界に転生した元男子大学生。特典はfateシリーズの
超が付くほどのシスコンでありショコラが傷つけられたなら《黒き闇》と《泥》を付与したチョコを持って全力でお兄ちゃんを遂行しに来る。
ちなみに邪神転生の被害者。
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さくらとヒガンと《
【WARNING‼︎】
ストーリーの展開上今回から後、《大道寺知世》が《キャラ崩壊》する事が有ります。それが認められない場合、速やかにブラウザバックする事を推奨致します。もしそれでも良い場合、自己責任でこの作品を閲覧して下さい。この件に関しては作者は一切の苦情を受け付けません。
宜しいですね?
では今度こそ本編をどうぞ。
ジリリリリリ!
「あや…この音か〜」
わたし、木之本桜。友枝小学校に通う小学四年生!
好きな科目は音楽と体育、嫌いな科目は算数。とりあえず元気がとりえの女の子です!
「おそよーさくら!」
「おはよう。…またそのビデオ見てるの〜?」
「ここ!この顔や!いや〜やっぱモデルがええとええ
「それ《
「うっ…それはそれ、これはこれってやつや!それよりも学校はええんか〜?」
「ほえ?きゃ〜!遅刻しちゃう〜!」
そうそう、まだ家族構成を話してなかったよね!
「お…おはよう!…うっ!」
「何ばたばた暴れてんだ?さくら」
「暴れてないもん!」
「お前が歩くだけで怪獣が闊歩してるみたいな音がするんだな」
「さくら怪獣じゃないもん〜‼︎」
このいぢわるなのが
年が離れているせいか何回けんかしても勝てないの!ちょっと背が高いからってくやしいいいい!
いつか電柱くらい大きくなって踏んでやる!
「朝から仲良しさんだねぇ」
そしてわたしのお父さん、
あと一人双子の弟もいるんだけど…え?お母さん?お母さんはわたしと弟が小さいときに亡くなったの。三つのときだからお母さんのことはあまり覚えてないんだ。でもさびしくないよ?お父さんもいるし、いぢわるだけどお兄ちゃんもいるし、ケロちゃんや弟もいるし!
「ごっそさん」
「あれ?もう出るの?」
「サッカー部の朝練だ」
嘘でしょ⁉︎早くしないと‼︎
「モグモグ…
「えっと…大丈夫?」
「(コクコク)…そういえばヒガンは?」
「桃矢くんよりも早く出てますよ」
「ええ〜⁉︎お兄ちゃんはともかくお姉ちゃんを置いて行くなんて信じらんない!い、いってきま〜す!」
「行ってらっしゃーい!」
早くお兄ちゃんと合流しないと!じゃないと
「ちょ、ちょっと待って〜!」
「お前もうちょい遅く出ても大丈夫だろーが?」
「だって!…だって」
お兄ちゃんいつも
「おっ、
「えっ…あ〜!」
「おはよう」
目の前の人…わたしの初恋の人はステキな微笑みを浮かべてそう言った。
「よっ!」
「おはよう桃矢。さくらちゃんも。早起きだね」
「は、はい///」
「フッ…怪獣は五分で朝飯食えるからな」
わたしは鼻で笑いながらシツレーな事を言うお兄ちゃんのスネを蹴り飛ばした。まったく、デリカシーってものがないんだから!
それを見て微笑むステキな人の名前は
「そういえばさくらちゃん。最近お寝坊さんなんだって?」
「え?え?どうしてですか⁉︎」
「桃矢に聞いたんだ。最近夜更かししてるのか朝なかなか起きてこないって。夜眠れないの?何か心配事?」
「のうてんきに心配事なんてねえな」
お兄ちゃん!わたしの代わりに答えないで!割とその通りだけど‼︎
「…ってもう学校に着いちゃった…」
「ふふ…またね、さくらちゃん」
そう言って雪兎さんはわたしに飴をくれました!うれしいよう‼︎
「ああ…雪兎さn「やりますわね」…うわぁっ⁉︎知世ちゃん!」
「去りぎわにプレゼントとは…やるヤツですわね!」
「お…おはよう知世ちゃん…」
「はい!おはようございます、さくらちゃん」
この子が
「あっ、昨日はビデオ貸してくれてありがとう!」
「きれいに撮れてましたでしょ?」
「うん…でもなんかてれちゃうよ〜」
「てれてはいけませんわ!あなたはこの世に災いをなす《クロウカード》を集める地球でたった一人の勇敢な少女でs「声デカいわ知世」あいたっ⁉︎」
「あ、ヒガン」
「やっと来たか姉さん…朝めっちゃ体揺らしたのに全く起きる気配が無いから心配したぞ」
「えっそうだったの⁉︎ごめんね‼︎」
「別に謝らんでいい。いつもの事だしな」
知世ちゃんの頭を小突きながらやって来たのはさっき言ってた双子の弟の
「イタタ…何するんですのヒガン君!」
「いや、あそこでお前止めないと延々とさくらの秘密が学校中に垂れ流されるしさくらがハズいだろうがバカなの?バカなんですかそーかバカなのか」
「いくら5年の付き合いと言えどもバカバカ言われるとさすがに傷つきますわよ⁉︎」
「アーハイハイソウデスネー(耳ほじ)」
「…ッ‼︎(般若の如き顔)」
友達思い…だよね…?
「コホン‼︎…それはそうとヒガン君って結局何者だったんですの?私から見てもさくらちゃんの使ってる魔法とは違う力を使っていたのは分かるんですが…」
「それなんだけどね…」
カードキャプター説明中……
「なるほど、煌黒龍アルバトリオン…。魔法の話だけでもびっくりしますのにまたとんでもない話が出てきましたわね…」
「そうなの…でも!そんなすごい力を持っているヒガンがカード集め手伝ってくれるのはとても心強いよ‼︎」
「まあ俺が捕獲に参加できるカードには限りがあるがな。俺の異能はゴリゴリの戦闘系だし」
「それでもさくらちゃんの負担が減るのはいいことですわ。最近のさくらちゃん、授業中ぼーっとしてる事も多いですし」
「ほえ⁉︎そうなの⁉︎」
「自覚してなかったのかよ…そういえばさくらがカード集めする経緯をケロちゃんから聞いたんだけどさ…これカード散らばった原因ケロちゃんの職務怠慢だろ。よくカード集めする気になったな」
「いや…思えばわたし、ケロちゃんにだまされたのよね…」
「ええ…(困惑)」
「あら、なかなかできることではありませんわよ?《クロウカードの災いからご町内を守るカード
わたしは知世ちゃんとは三年生のときから同じクラス。頭がよくて美人で大道寺なんとかかんとかコーポレーションっていうすっごい大きな会社の社長さんのお嬢さんですっごいお金持ちなんだけどとってもいい子だよ。幼馴染のヒガンと喋る時は時々口調が荒くなるけど…
わたしが《クロウカード》を集めてるのを知ってるのは元々は知世ちゃんだけだったの。知世ちゃんはその時からいろいろ協力してくれてるんだけど…
「そういやさくら。今カードは何枚持ってるんだ?」
「まだ三枚だよ〜…」
「がんばって!さくらちゃん!あなたの陰なる活躍がこの近辺の平和を守っているんですわ!」
「知世ちゃん…」
「で、次もぜひビデオに撮らせてくださいねっ♡」
ズコーッ!
…そうなの。わたしがカードを探しに行ったときの服は全部知世ちゃんが作ってくれたものなの…フリフリが多い服がほとんどだから結構、いやかなり恥ずかしいんだよ…
そんなわたしの心を知らない知世ちゃんは「衣装も派手にいきましょうね〜!」ってすごく張り切ってます。でもこれ以上知世ちゃんがエスカレートしていくと少しマズいかも…さっきからヒガンが真顔で知世ちゃんを見てるし。
「やはり特別なことをするときにはそれなりの服を着るべきですわ!そして記念のビデオ撮影はお約束ですわ〜っ!そうですわ!ヒガン君もカード集めに参加しますしヒガン君用の服も用意しm「知世?」…え?」
あ、あ〜あ…知世ちゃんヒガンの地雷思いっきり踏み抜いちゃった…早めに退散しておこう…
「知世。俺前にも言ったよな?さくらや俺を着飾るのは別にいいが大衆の目が存在し得る場所でお前好みのあまりにも過度な装飾をつけた服を着るのはシンプルに恥ずかしいと。よもやよもや、忘れたとは言わないよなァ?」
「え…あ…ハイ。モチロンワスレテマセンワヨ?(目逸らし)」
「ふ〜ん。じゃあさっきの発言は?さっきお前はこう言ったよな。『衣装も派手にいきましょうね〜!』と。これってさ、とどのつまりは『自重する気ナシ』ってことでいいんだよな?」
「 」
「沈黙は肯定と受け取るぞ。それを踏まえて判決を下す。
お前を極限デコピンの刑に処すッ!!」
「待ってください冗談ですわよね⁉︎ちょっ、あれ⁉︎周りに誰もいないんですが⁉︎もしかして孤立無援ってやつですの⁉︎ごめんなさい‼︎私少し調子乗り過ぎましたわ‼︎だから許して…くれませんわよねぇ⁉︎待って⁉︎助けて‼︎待ってください⁉︎お願いしまーー」
バチコォーンッ‼︎
______________________________________________
「
「自業自得だろ。ってか別に公衆の面前でなければ俺らはお前の服いくらでも着てやるからいい加減泣き止めって…」
はいどーも。木之本彼岸ですよ。只今
「ほ"ん"と"う"…?」
「ホントホント。自分が泣かせといてアレだけどもう泣くな。綺麗な顔が台無しになるぞ?」
「グスッ…分かりましたわ…私も調子に乗ってすみませんでした…」
「うむ、よろしい。…あ、それはそうと今さくら跳び箱8段跳んだぞ」
「え⁉︎ホントですわ!あいかわらず素晴らしい運動神経ですわ〜!」
「えへへ…体育は好きだもん♪…知世ちゃんデコピン痛そうだったけど大丈夫…?」
「ええ!さくらちゃんの勇姿を見たら痛みなんてすぐに吹き飛びましたわ‼︎」
「コイツは姉さんの事を見ればどんな痛みも苦しみも吹き飛ばせるから全く問題ないぞ」
「そ…それならいいんだけど…」
《ワーーーーッ‼︎》
おー、
「ご兄弟そろってステキですわね〜」
「お兄ちゃんはサッカー部だもん。とうぜんよ」
そう言って顔を赤らめる知世。もしかして兄さんの事が好きなのか…?5年来の幼馴染とは言うが俺は知世の恋愛事情は全く分からん…俺が知っているのは知世には好きな人がいるって事だけだし。
そして姉さん?いくらいつも
あっ、そんな事思ってたらゆきにぃがこっちに気づいて来てくれてる…ってあの人何も無い所で盛大にコケたけど⁉︎大丈夫か⁉︎
それを見た兄さんがゆきにぃを助け起こ…さねぇ‼︎ってかゆきにぃの頬を引っ張るな!ガキじゃねぇんだから‼︎ほら姉さんをよく見ろ!今にもアンタに殴りかかりそうだぞ⁉︎あーマジでコレどうしたらーー
ビュオオオオッ‼︎
「「きゃああああっ‼︎」」「うおおおおっ⁉︎」
…いやいやなんなんだ⁉︎こんな凄まじい突風は!モンハン基準だと風圧《大》くらいはあるぞ…ってあれは…
「鳥?それもかなりデカいぞ」
「さくらちゃん!ヒガン君!大丈夫でした?お怪我は⁉︎」
「大丈夫。無いよ」
「俺も特には。ていうかあれってもしかして…」
「うん。多分アレは…」
クロウカードだ!
今回はここまでです。
ヒガンと知世の絡みを多くしたかったけれどそれには多少の知世のキャラ崩壊は現時点の作者の力量では必要不可欠でした…不快になったなら謝罪致します。
次回、《
追記 極限デコピンの下りがある行の色を赤から紫に変えました。こっちの方がモンハン的に極限感出るので…
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さくらとヒガンと《
それと総UA数一万件突破ありがとうございました‼︎今後もワイ滅を宜しくお願いします!
あと感想欄でアルバトリオンに関する質問を受けたので後書きにwikiへのリンクを貼っておきます。
【《翔》を】モンハン部CCさくら支部活動記録【捕獲せよ】
1:漆黒のショコラティエ
ここは世界滅亡級の特典を邪神に押し付けられたイッチを全力でサポートするスレです。
雑談可。前スレはこちら
『http://…』
2:以下、名無しの転生者でお送りします
漆黒ニキ乙。
3:以下、名無しの転生者でお送りします
ついに二スレ目か…ここまで来るのに凄く時間がかかった気がするな
4:以下、名無しの転生者でお送りします
気のせいでしょ。
5:以下、名無しの転生者でお送りします
本題になるがイッチ、見たのは大きな鳥の様な何かで合っているんだよな?
6:エスカトンジャッジメント
おう。ソイツが起こしたと思われる風も凄かったぞ…危うく飛ばされるかと思った
7:以下、名無しの転生者でお送りします
間違いなくそれはフライのカードやな。カードの使用時能力はその名が示す通り『空を飛べる様になる』や
8:エスカトンジャッジメント
…正直に言っていいか?ワイ今一瞬あの鳥を揚げて食べられるようにするカードかと思った
9:以下、名無しの転生者でお送りします
ブフォwww
10:以下、名無しの転生者でお送りします
そっちのフライじゃねーよwww
11:以下、名無しの転生者でお送りします
あれ、もしかしてイッチって少し天然?www
12:エスカトンジャッジメント
分からん、前世ではそういうの指摘してくれる人いなかったし。ワイ前世では一人の時が多かったからな
13:以下、名無しの転生者でお送りします
そうか…ボッチだったのか…ワイらと一緒やな
14:以下、名無しの転生者でお送りします
唐突にマップ兵器パなすのはNG
15:以下、名無しの転生者でお送りします
ヤメロォ!(建前)ヤメルルォ‼︎(本音)
16:エスカトンジャッジメント
あー…なんか勘違いしとる様だから言っとくけど一人ってボッチっつー意味やなくて孤児って意味や。前世の両親の顔とか全く知らんしな
17:以下、名無しの転生者でお送りします
ファッ⁉︎
18:以下、名無しの転生者でお送りします
マジで⁉︎
19:以下、名無しの転生者でお送りします
親の顔も知らんとか何があった⁉︎
20:エスカトンジャッジメント
>>19
理由は知らんけど前世の両親はワイが生まれてすぐにワイを捨てたんや。両親は親族とも縁を切っていたから生まれてすぐに天涯孤独になったって訳。なんとなく分かってると思うがワイは親の写真とかも見たこと無い。
ちなみにワイはその後色んな孤児院を転々としながら生きとったんやけど生まれて10年ぐらいたった時にとある《組織》に拾われたんや。…でもこの事は詳しくはまだおまいらにも話せんわ。ごめんな
21:以下、名無しの転生者でお送りします
お…おう…
22:以下、名無しの転生者でお送りします
二スレ目からこんな重いカミングアウトが来るとはワイも想像してなかったわ…
23:デザイア・リコイル
チラッと今の話に出た《組織》ってやつもしかして
24:以下、名無しの転生者でお送りします
やめろ
25:以下、名無しの転生者でお送りします
それは流石にシャレにならんて
26:漆黒のショコラティエ
これ以上話を広げると収拾がつかんから一旦この話は置いといて、だ。イッチ、今回はどうするんだ?フライのカードはウィンディと同じくらい優しいカードだぞ?
27:エスカトンジャッジメント
え、そうなん?風めっちゃ撒き散らしてたけど?
28:以下、名無しの転生者でお送りします
それはフライのカードが怪我をしているからや。その傷の痛みに耐えきれずに暴れているだけなんや
29:エスカトンジャッジメント
そうなんか…それってどうやったら治る?
30:以下、名無しの転生者でお送りします
簡単や。フライを捕まえてカードにさくらちゃんの名前を書いてクロウカードのケースに入れるだけ。それで傷が治るで
31:エスカトンジャッジメント
良かった。それならワイも安心して念願のアレができるわ
32:以下、名無しの転生者でお送りします
アレとは…?
33:以下、名無しの転生者でお送りします
まさか…‼︎
34:エスカトンジャッジメント
そう…安価の時間じゃあ‼︎
35:以下、名無しの転生者でお送りします
キタ───(゚∀゚)────‼︎
36:以下、名無しの転生者でお送りします
ついに掲示板らしい事が出来るぜ‼︎(歓喜)
37:エスカトンジャッジメント
安価の内容は今回のカード捕獲の時にワイがどのように手伝うか。
ちなみに前回の様にカードを攻撃するのはNGで。前にワイの能力を説明した後、カードを攻撃した事でこってり絞られたからな…
38:以下、名無しの転生者でお送りします
残当。
39:以下、名無しの転生者でお送りします
あの時は酷かったから…(前スレ参照)
40:エスカトンジャッジメント
オニィサンユルシテ
41:漆黒のショコラティエ
オニィサンユルスヨ
42:デザイア・リコイル
許されたイッチ
43:以下、名無しの転生者でお送りします
や さ し い せ か い
44:以下、名無しの転生者でお送りします
や さ い せ い か つ
45:以下、名無しの転生者でお送りします
こ こ ま で テ ン プ レ
46:以下、名無しの転生者でお送りします
こ こ か ら テ ン プ ラ
47:エスカトンジャッジメント
気を取り直して…ほんじゃあいくでー。>>54
48:以下、名無しの転生者でお送りします
ちょい遠いな。k s k
49:以下、名無しの転生者でお送りします
ksk
50:以下、名無しの転生者でお送りします
ksk
51:以下、名無しの転生者でお送りします
アルバの能力でフライを囲んで動きを制限する
52:以下、名無しの転生者でお送りします
それじゃあ前と一緒やろ。
イッチも空を飛んで挟み討ちにする
53:以下、名無しの転生者でお送りします
それだと作戦として弱いしイッチの経験値が少ないな…
51ニキと52ニキの作戦の複合とかどう?
54:デザイア・リコイル
基本はさくらちゃんに任せてイッチは不測の事態が起きた時のサポート
55:以下、名無しの転生者でお送りします
お、無難なやつきたな。
56:以下、名無しの転生者でお送りします
不測の事態が起きたなら戦闘が必要かもしれないし、起きないならイッチの経験値は減るけどカードはさくらちゃんが何とかしてくれるしな。デザリコネキナイスっす。
57:エスカトンジャッジメント
じゃあその方針でいくわ。他になんか捕獲時のポイントある?
58:漆黒のショコラティエ
ウィンディだけは使わすな。系統一緒やからフライとは相性最悪や
59:エスカトンジャッジメント
おけ。さくらちゃんにはあらかじめ言っとく。じゃあいってきまーす
60:デザイア・リコイル
いっちがんばえー!ワイはたきなちゃん達と水族館デートしながら報告待っとるわー!
…後さりげなく女扱いされとるがワイは男やで
【男が二人の少女に手を引かれている画像】
61:以下、名無しの転生者でお送りします
は?(憤怒)
62:以下、名無しの転生者でお送りします
は?(憎悪)
63:以下、名無しの転生者でお送りします
は?(殺意)
64:漆黒のショコラティエ
ほーん?百合の間に挟まったのか…それはそうとデザリコニキチョコは好きか?歓迎の意を込めてワイが作ったチョコやるわ(にっこり)
65:以下、名無しの転生者でお送りします
ヒエッ
66:以下、名無しの転生者でお送りします
デザリコニキ逃げて超逃げて
67:以下、名無しの転生者でお送りします
歓迎する気全く無くて草
68:以下、名無しの転生者でお送りします
漆黒ニキのチョコは(基本)マズいですよ⁉︎
69:漆黒のショコラティエ
失礼な!めっちゃ美味いわ‼︎
70:以下、名無しの転生者でお送りします
そういう意味じゃなァァァァいッ‼︎
______________________________________________
「悪い知世!待たせた!」
「ごめんね知世ちゃん!」
「いいえ。ちょうど今来たところですわ」
掲示板が軽くカオスになっている頃、夜の友枝小学校に集まったのはさくら、知世、ヒガンの三人。
「…お嬢様。では」
「はい、ご連絡したら迎えにきてくださいな」
そう言って同じスーツとサングラスを掛けた女性たち…知世のボディガードは去っていった。
「…いつ見ても壮観だな。知ってるかさくら。今来たボディガード全員、知世の護衛のためだけに雇われてるんだぞ」
「夜出るときはごいっしょしないと母が心配するんです」
「すっごいー!ボディガードがいる小学生なんてあんまりいないよー!」
「あら?魔法や異能が使える小学生もあまりいらっしゃいませんわ」
「そ…そういえばそかも…」
(まぁ前世の記憶がある小学生も稀だがな…)
当然である。むしろ
「?どうしたのヒガン。なんか変な顔してる」
「なんでもねぇよ。と言うかケロちゃんはカードいるか分かったか?」
「おるな。確かにこの学校ん中に《クロウカード》がおる」
「そうか。…さくら、捕獲の前にちょっといいか?」
「ほえ?どうしたの?」
「単刀直入に言う。今回のカードは十中八九《
「え?でも《
「そうかもな。だが今回はあのカードが凄まじい暴風を起こしていた事から今までと違って《
「え⁉︎分かった気をつける!」
「助かる。それはそうとさくらは知世の衣装着てるんだな。……恥ずかしくないのか?」
「かなり恥ずかしいけど…わたしもヒガンも知世ちゃんの衣装を着ないのは知世ちゃん悲しむと思うから…」
「すてきですわ、さくらちゃん!」
「……そうか、さくらがそう言うんなら俺は何も言わねぇよ…ッ⁉︎来るぞ‼︎」
ビュオオオオオオオッ‼︎
「凄い風…!体育のときもこんな感じだった!」
「こいつは…‼︎《
「さくら!早く《杖》を起動させろ!」
「分かった!
「「さくら⁉︎」」
「さくらちゃん!」
《
「樹々よ!緑に覆い茂り我の助けとなれ!《
さくらは機転を効かせて《
「よ、良かった…でもあの風を何とかしないと捕獲できないか…」
「えっとそれなんだけどね?さっき飛ばされた時に
「(それってさっきスレ民の皆が言っていた事と同じ…!なら‼︎)ケロちゃん‼︎カードの怪我の治し方は⁉︎」
「簡単や!名前書いてクロウカードの本の中に入れたら怪我は治る!」
「(ビンゴ!スレ民が言ってた事と完全に一致した!)なら俺の《異能》である程度動きを制限してあの暴風を止める!その間に《
「分かった!」
「じゃあいっちょやりますか‼︎
ビュゴオオオオッ‼︎
ビシャーンッ‼︎
ヒガンが叫ぶと彼を中心に吹雪が吹き荒れ、雷鳴が轟く。
その吹雪と雷が収まるとヒガンはさくら達二人と一匹が初めて彼の力を見た時と同じ、黒く輝く《逆鱗》を纏った姿になっていた。
「すごい…!」
「ものすごくカッコいいですわ〜!」
「変身しただけなのにこの圧倒的威圧感…!ヒガン、なんちゅう強い力を持っとるんや⁉︎」
様々な反応を示すさくら達。その反応には形は違えど全てヒガンの力に対する畏怖の感情が感じ取れた。
「(目には目を、歯には歯を。なら暴風には
ヒガンは背中に展開させた黒翼に蒼雷を纏わせる。
彼がやろうとしている事は至極単純。黒翼に雷を纏わせる事で黒翼を極めて強力な磁石へと性質を変化させ、地球が有する磁力と黒翼が得た磁力を反発させてその勢いで《
されどその突進のスピードは桁違いの速さを誇る。故にー
ドパァァァァァァァァンッ‼︎
「キェェェェッ⁉︎」
「「「うわぁぁぁっ⁉︎」」」
突進の余波で先程までの暴風が足元にも及ばない程の《風》が吹き荒れる。その風圧は飛行していた《
「さくら!《
「う…うん!樹々よ!彼の者を受け止めよ!」
さくらはヒガンが言う通りに《
「……もうだいじょうぶだよ…ヒガンが怖がらせてごめんね?」
さくらがそう言うと《
「ふう…何とかなったな…ってあれ?もしかしてさk…いや姉さん、かーなーり怒ってらっしゃる?」
「ううううう…!もう!何であんな事したのかな⁉︎バカヒガン!」
「ええ⁉︎今回はカードに攻撃してねーでせうが⁉︎」
「でもカードさんを怖がらせたじゃない!あの子怪我もしてたのよ⁉︎罰として一週間家の仕事変わってもらうからね‼︎」
「ちょっ⁉︎ごめん確かに悪かったよ!だからどうかお慈悲を…‼︎」
「や り な さ い ‼︎」
「ギャァァァァッ!不幸だー‼︎」
ヒガンは某幻想殺しのセリフを吐きながらガックリと項垂れた。姉より(立場が)強い弟などいないのである。
「…それはそうとケロちゃん。このカードは何ができるの?」
「ふふふ…!それは使ってみてからのお楽しみや!」
「そうね!じゃあ…《
さくらは捕まえたカードを早速使ってみる。すると杖の先端の羽の装飾品が大きくなり、さくらを乗せて杖が浮き上がった。
「わあー!」
さくらは空を飛ぶと楽しそうに声を上げた。
こうしてヒガンが初めて本格的に参加したカード捕獲は無事成功を収めた。
デザリコニキ初登場なのに殺意めっちゃ向けられてる…まあ百合の間に挟まったので当然ですが。
とりあえずデザリコニキの設定をば。
コテハン名:デザイア・リコイル
《リコリス・リコイル》の世界に転生した少年。特典は《仮面ライダーギーツ》の全アイテム(7話時点、コアIDはギーツのもの)。
一般家庭に転生したがリコリスをなるべく多く救いたいと思い仮面ライダーになる。その過程で電波塔事件に参加して錦木千束ともコンタクトをとっているが当時は変身していた為成長後喫茶リコリコに通っていても千束には自身がリコリスの間で噂になっている存在である《ギーツ》だとは見抜かれていない。
このスレのやりとりがあった翌日、DA管轄の医療機関に地下鉄爆破で負傷したリコリス全員が《ギーツ》によって担ぎ込まれ、一命を取り留めている。
ちなみに最推しはたきな。「さかなー!」のシーンで心を奪われたらしい。
今更ですが評価・率直な感想をお待ちしてます!ダメ出しも受け入れておりますが誹謗中傷はおやめください。
https://wikiwiki.jp/nenaiko/
↑モンハン大辞典のページです。アルバの事をもっと知りたい人は閲覧を推奨します!
ページ下のメニューから《モンスター》→《禁忌のモンスター》→《アルバトリオン》と移動したら見られます。
活動報告も更新しています!よければ見てください!
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少し仕事落ち着いたんで初投稿です。
久しぶりに小説書いたからキャラ設定とか所々忘れてたZOI☆
それではどうぞ!
279:エスカトンジャッジメント
【速報】ワイ、またなんかやらかしたらしい
280:以下、名無しの転生者でお送りします
オメーいつも何かやらかしてんだろ()
281:以下、名無しの転生者でお送りします
>>280
間違いない
282:以下、名無しの転生者でお送りします
で、今回何やらかしたんや
283:エスカトンジャッジメント
えー…?ワイがした事といえば《
284:以下、名無しの転生者でお送りします
>>283
絶対それだけやないやろ‼︎
285:以下、名無しの転生者でお送りします
イッチの事だ、何かとんでもないやらかしを忘れてるんじゃないか?
286:以下、名無しの転生者でお送りします
>>283
>>284
もっとワイを信頼して?
287:以下、名無しの転生者でお送りします
無理
288:以下、名無しの転生者でお送りします
不可能
289:以下、名無しの転生者でお送りします
Impossible(ネイティブ)
290:以下、名無しの転生者でお送りします
>>287
>>288
>>289
ナンデサァ!
291:以下、名無しの転生者でお送りします
自分の胸に手を当てて考えて、どうぞ
292:漆黒のショコラティエ
今北把握
293:以下、名無しの転生者でお送りします
漆黒ニキ!
294:以下、名無しの転生者でお送りします
把握早杉www
295:漆黒のショコラティエ
>>294
別に三行で説明する程の事起きてないからな
イッチ、やった事は本当にそれだけなのか?
296:エスカトンジャッジメント
漆黒ニキまで⁉︎神様に誓ってそれしかやってません‼︎
297:以下、名無しの転生者でお送りします
なおイッチを転生させたのは邪神である模様
298:以下、名無しの転生者でお送りします
うーんこの
299:漆黒のショコラティエ
そうか…ならなんでイッチは自分がやらかしたと思った?
300:以下、名無しの転生者でお送りします
まずはそこやな
301:以下、名無しの転生者でお送りします
別にそれだけじゃやらかしとは言えんやろ
302:エスカトンジャッジメント
えーとですね…龍風圧で《
303:以下、名無しの転生者でお送りします
あー…
304:以下、名無しの転生者でお送りします
まぁあの優しいさくらちゃんやからな、カードが傷付けられるかもしれないって思ったんやろ
305:漆黒のショコラティエ
しかしこれは…マズいんじゃないか?
306:エスカトンジャッジメント
ですよねぇ…力限界まで抑えてコレなんでこれ以上はどうしようも…
それにもし暴走したらさくらちゃんに止めてもらわなきゃなんですがワイの力の本質をさくらちゃんが知らない以上どうしようもないですし…
307:以下、名無しの転生者でお送りします
そして力の本質を知ってもらう為には少なくとも一枚クロウカードがイッチによる被害を被る必要があると…あれ?コレもしかして詰んだ?
308:デザイア・リコイル
チョマテヨ(キ○タク)
309:以下、名無しの転生者でお送りします
>>308
生きとったんかワレェ!
310:以下、名無しの転生者でお送りします
てっきり漆黒ニキにチョコ(《黒き闇》付与済み)食わされたのかと…
311:漆黒のショコラティエ
>>310
アレは冗談に決まっているだろう…まぁ百合の間に挟まった事は許さんが
312:デザイア・リコイル
ヒェ…(戦慄)
313:以下、名無しの転生者でお送りします
しかし、ここで来たという事は何か策があると言う事やな!
314:以下、名無しの転生者でお送りします
勝ったな風呂入ってくる
315:デザイア・リコイル
(残念だが)無いッ‼︎
316:以下、名無しの転生者でお送りします
あ ほ く さ
317:以下、名無しの転生者でお送りします
はーつっかえ
318:デザイア・リコイル
ちょっと待って⁉︎まだ話の途中だから‼︎
319:以下、名無しの転生者でお送りします
だったら要件をキリキリ吐け、今すぐにな
320:デザイア・リコイル
>>319
イェッサー!この状況を打開できるかもしれない人を連れてきました!以上!
321:漆黒のショコラティエ
成程…まぁ俺もどうしたらいいのか思いつかない以上その人に賭けてみるしかないか
322:エスカトンジャッジメント
こちらからも頼みますデザリコニキ!
323:以下、名無しの転生者でお送りします
アイアイサー!Help us! MEBUUUUUUUUUU‼︎
324:パルデア四天王メブー
喧しいわよデザリコニキ。後某えーりんみたいに呼ぶな
325:以下、名無しの転生者でお送りします
ネキだ!ついに待望のネキが来た!
326:以下、名無しの転生者でお送りします
イヤッフゥゥゥゥゥゥゥゥ!
327:以下、名無しの転生者でお送りします
名前と年齢、スリーサイズを教えてクレメンス!
328:パルデア四天王メブー
>>327
もしもしポリスメン?
まずは自己紹介からね。今世の名前は『クスノキ・メブキ』。『楠芽吹は勇者である』の主人公…の並行同位体となる人物に憑依転生した感じね。私が居るのはポケモン時空だから勇者であるシリーズの敵キャラであるバーテックスや天の神は居ないしおかげで毎日平和なもんよ。ちなみに今はポケモンSVに出てくるポピーちゃんの前任の四天王やってる。
329:漆黒のショコラティエ
憑依転生者とはまた珍しいな…まぁ色々とおかしいのは置いといて
330:以下、名無しの転生者でお送りします
何故メブーがポケモン時空にいるのだろうか、ボブは訝しんだ
331:パルデア四天王メブー
>>330
こっちが聞きたいくらいよ…勇者であるシリーズの他のネームドキャラもいるし…何で西暦組と神世紀組がどちらもポケモン時空にいるのよ…
332:以下、名無しの転生者でお送りします
ゆゆゆいかな?
333:以下、名無しの転生者でお送りします
そういえばゆゆゆいサ終しちゃったな…
334:以下、名無しの転生者でお送りします
まだ…まだコンシューマー版が出るから…!
335:エスカトンジャッジメント
…あのー?話を戻してもよろしいでしょうかー?
336:以下、名無しの転生者でお送りします
おっと、イッチの事を忘れてたな
337:パルデア四天王メブー
そうだった。これからよろしくお願いするわね、イッチさん
338:エスカトンジャッジメント
いえいえこちらこそよろしくお願いします!早速何だけどワイはこの後どうすればいいのでしょうね…
339:パルデア四天王メブー
それなんだけど…いっそ思いきって一回イッチの力を実践形式で見せたらいいんじゃないかしら。今イッチができる全力で
340:以下、名無しの転生者でお送りします
いや…それはさくらちゃんが許さないのでは…
341:パルデア四天王メブー
確かにね。でも、さくらちゃんに事の重大さを正しく理解してもらうには必要不可欠よ。イッチの力が彼の禁忌由来ならば一度の暴走が命取りになる。その為にも無理言ってでもさくらちゃんにイッチの力について知見を深めて貰わないとね。それに、もしも暴走したらイッチを傷つけてでも暴走を止めないとさくらちゃん自身も危ないし
342:以下、名無しの転生者でお送りします
そうか…禁忌の黒龍の力を止める為には原作さくらちゃんのスタンスを否定せにゃならんのか…
343:以下、名無しの転生者でお送りします
しかしその作戦を実行するにせよ、強い力を持つカードじゃないと説得力が無いんじゃないか?
344:デザイア・リコイル
そこは問題ないやろ。次のカードは《
345:以下、名無しの転生者でお送りします
あっそうか。四大元素カードは上位カード…それも《
346:以下、名無しの転生者でお送りします
しかもクロウカードの中でもトップレベルで好戦的やからな。多少傷つけても問題はギリ無いんやないか?
347:以下、名無しの転生者でお送りします
あ〜さくらちゃんのメンタルが削れる音ォ〜
348:漆黒のショコラティエ
>>347
致し方ないだろう。イッチという特級の異物がいる以上、さくらちゃんには原作より魔力的にも精神的にも強くなってもらわないといけない。とりあえず今はさくらちゃんに禁忌の力の本質を理解してもらう事が最優先だ
349:以下、名無しの転生者でお送りします
何れにせよイッチの力はワイらやなくてイッチとさくらちゃん達が何とかしないといけないからな
350:漆黒のショコラティエ
>>349
そう言う事だ。
そうと決まればイッチ、覚悟を決めろ。イッチ自身の為にもさくらちゃん達の為にもな
351:デザイア・リコイル
イッチ、恨むなら邪神を恨め。そんな力を押し付けた邪神をな
352:パルデア四天王メブー
さくらちゃんの事を身近に知っているイッチさんには辛いかもしれないけれど…正念場よ
353:エスカトンジャッジメント
はい…ワイ自身も覚悟をしっかり決めてさくらちゃんを説得します
______________________________________________
「…彼岸くん?」
「ん?…おお悪い千春。ボーッとしてた(危ねー…スレ民と話しててうっかり生返事する所だった)」
「大丈夫?昨日ちゃんと眠れた?」
「あはは…今日の授業が楽しみで少し早起きしてしまったよ」
「そうだよね!今日はなんと言っても…」
「「プールの日だもん(ね)!」」
今日はこの友枝小学校でプール開きがある日。水泳が好きなさくらはこれ以上無い笑顔だ。それはもうニッコニコだ。
「さくらちゃんも彼岸くんもほんとうに運動神経いいもんね!」
「そんなことないよー」
「まぁ人よりはちょっと上だとは思ってるが極端に運動神経良いわけでもないぞ?」
「二人ともそんなに謙遜しなくてもいいのに。あ…でもわたしちょっとこわい話聞いちゃった…」
「ほえ?」
「?」
怖い話?何かあったのか?
「うちのお姉ちゃん六年生でしょ?おとといプールだったんだ。そしたら…」
引っぱられたんだって、足を。
「それはまた…妙だな」
「誰かのいたずらじゃありませんの?」
「ううん。ぜったい違うって。それにきのうプールの時間があった三年生も手とか足とか引っぱられたって」
うーん…聞けば聞くほど妙だな。もしかしてさっきデザリコニキが言っていた《
まぁそれはとりあえず置いておいて、だ…
「だいじょうぶですか、さくらちゃん?」
知世がもはや顔面が青を通り越して真っ白になっているさくらに声を掛ける。大方幽霊の仕業じゃないかと思ったんだろう。さくらは昔から幽霊とか大の苦手だからな…というかさくら、本当に大丈夫か?
「だ、だ、だ、だ、だいじゃうぶうぅ」
全く大丈夫じゃないな…はぁ…
______________________________________________
いやー、それにしても久しぶりの水泳だ。ん?さくらはどうしたって?ああ…さっきまで千春の話を引きずって軽く泣いていたけど今は楽しく泳いでるよ。
さて、準備運動もしっかりしたし、俺も泳g「きゃあ!」…って何だ何だ⁉︎
「千春ちゃん!」
おいおいちょっと待て⁉︎千春が溺れてる⁉︎千春も泳ぎはそれなりに得意なはずなのに‼︎
…良かった、さくらが助けに行ったか。なら問題は…
「嘘⁉︎さくらちゃんが!」
近くにいた知世が声を上げる。それも無理は無い…千春は何とかなったがそれと入れ違いにさくらが溺れているのだから。
「知世!俺がさくらを助けに行く!お前は寺田先生を呼んできてくれ!」
「分かりました!お気をつけて!」
俺は急いでさくらの元へ向かう。そこで見たのは…
(さくらの足に
物理的に起きうる事の無い事象。間違いなくクロウカードの仕業であった。
(クソっ!水が流れる所為で対処がしにくい!こうなったら…)
特典:《
バチバチッ‼︎
俺は特典を限定解除し、龍属性エネルギーを手に纏う。龍属性エネルギーは龍属性以外のあらゆる属性エネルギーを無効化できるからあるいはーー!
(よし!渦が止まった!後は引き上げるだけだ!)
俺はさくらをプールサイドに引き上げる。それと同時に知世と体育の先生で俺達の担任である寺田先生が来た。
「大丈夫か、桜、彼岸⁉︎」
「何とか無事ですよ先生…あーもう疲れた…」
「…さくらちゃんも気絶しているだけで外傷はありませんわね。ありがとうございました彼岸くん」
「別にいーって。知世は十メートル以上泳げないししょうがないだろ」
その後さくらの意識が戻り、さくらの身に何事もなかった事を確認し安堵したのはまた別の話。
______________________________________________
「溺れかけた⁉︎さくら運動神経だけはええのに!」
「だけってなによう!もうホットケーキあげない!」
「ああ!さくらさまー!」
「別にケロちゃんも悪気があって言ったんじゃないんだから許してやれよさくら」
所変わって俺達の家。俺達は水泳の時に起きた事について話していた。
「幽霊とかじゃないと思うのよ」
「そりゃなんで?」
「幽霊だったらわたしぜったいだめだもん!」
「自慢する事じゃないだろ…というかアレはクロウカードだ。間違いない」
「あ、やっぱり?」
「あれ、さくらも分かってたのか」
「分かってたというか…こわい感じがしなかったんだ。もっと…なんか知ってるみたいな……」
「カードキャプターになった影響だろうなそれは。何となく雰囲気でクロウカードかどうかが分かるんだろ」
「ほえー…じゃあ彼岸は何で分かったの?」
「千春やさくらを拘束してた渦が俺の異能に引っかかった。俺の異能には様々な属性エネルギーを無効化する力なんてのもあるからな。それを使った時に渦が消えたからアレはクロウカードだ。それも多分かなり高位の」
「そっか、やっぱり彼岸の力は凄いね」
「ああ…」
昔からそうだった。さくらはいつも俺を導く一番星に…『希望』になってくれた。さくらが居なかったら俺は凄惨な
…いや、そんな事を言ってる場合じゃない。どっちにせよ必ず通らなければならないプロセスだ。ならば覚悟を決めるしかないだろう。
「ただいまー」
おっと、桃矢兄さんが帰ってきたようだ。ケロちゃんを(バレてるとは思うが一応)さくらの部屋に行かせる。
「お、おかえりー」
「おかえり桃矢兄さん、早かったな」
「早めに部活が終わったからな。…お、ホットケーキ」
ひょいっ
「あ⁉︎勝手に食べた〜っ!せっかくおこづかいでホットケーキミックス買ったのに〜‼︎」
桃矢兄さんがさくらのホットケーキを一切れパクる。あのなぁ兄さん…その行動の積み重ねがさくらのフラストレーションを溜めるんだぞ…?
「おいしそうだね」
あれ、今の声は…
「雪兎さん‼︎」
「おー、ゆきにぃ久しぶりですね。こんにちはー」
「こ…こんにちは」
ゆきにぃを見ると即座にさくらが乙女モードに入る。…態度変わるの速すぎじゃね?さっきまで桃矢兄さんと喧嘩してたのに…恋する乙女ってのは皆こんな感じなのか?
「お邪魔します。さくらちゃんお料理上手なんだね」
「そ…そんなことないです!」
「うん、ほんとにそんな事ねぇ」
おい桃矢兄さんそんな事を言ったら…ああ…足を踏まれるに決まってるよな…
「彼岸くんも久しぶり。この間初めて彼岸くんのバンドのライブ見たけど、カッコよかったよ」
「見に来てくれたんですか!ありがとうございます!」
「聞いた事のない曲ばっかりだったけどもしかしてあれ全部オリジナルなの?」
「うーん…厳密に言えば違いますがまぁそんな所です」
俺がライブで歌ったのは前世で好きだったアニソンやボカロ曲だからなぁ…まぁそんな事を言っても信じてはもらえないからちょっと濁しとくけど。
「凄いね!僕はあれ、『一途』って曲が特に好きかな。ラスサビの歌詞がグッときたよ!」
成程、『最期にもう一度力を貸して その後はもう何も要らないよ 僕の未来も心も体も あなたにあげるよ全部全部』ってとこか。あの歌詞は俺も天才的だと思う。まさかこの曲が使われてる映画の台詞と歌詞をリンクさせるとは…
「お、分かります?俺もあのフレーズお気に入りなんですよ」
「…彼岸お前本当に小学生か?曲聴いて思ったけどお前が作る曲って何というか…かなり先の流行を見据えて作られている感じがするんだが…」
「いやいやそんな事ないって。後、俺は歴とした小学四年生だ」
「うーむ…俺はそう思えないけどな…」
やべー…幾ら何でも時代を先取りし過ぎたか…?めっちゃ桃矢兄さんに不審がられてるんだが…
「確かに彼岸が作ってる曲は私が聴いてる曲とはちょっと…いやかなり違う雰囲気の曲ばっかりだけど良い曲ばかりだよ!」
「ま、それは確かにさくらの言う通りだな。というか寧ろ彼岸の曲は音楽界に新しい風を吹かせるんじゃないか?なんてな」
「わあ!そうなったらいいね!」
セェェェェフッ‼︎ナイスフォローださくら!このお礼に今度新作スイーツ奢ってやるよ!
「じゃあそろそろ俺達も勉強するからまた後でな、さくら、彼岸」
「OK、了解」
「あ、あの!雪兎さん、よかったらホットケーキ…食べませんか?」
「いいの?お小遣いで買ったんでしょ?」
「いいんです!あとでお兄ちゃんの部屋に持っていきます!」
「じゃあ俺はさくらの部屋で待ってるわ」
______________________________________________
数分後。
「しあわせー♡」
「……」
さくらが何かへにゃへにゃになってるんだが…いやお前この数分で何があった。
「おいコラさっさと起きろ。カードのせいでプールで泳げなくなったらどうする」
「それはやだ」
「ヨシ。じゃあ早速作戦会議するぞ」
「まーしかし…今回はちょっとやばいかもしれんな」
「うみゃ?」
「さくら、水ん中で悪さされたんやったな」
さくらが首を縦に振る。
「んでなんか見えたか?」
「ううんなんにも。水がうず巻いてただけ。彼岸が見たのもそうでしょ?」
「そうだな。確かにそれだけだが…あの渦そのものに明確に《力》があった」
「そりゃたぶん《
「やっぱりクロウカードなんだ。じゃ捕まえてカードにもどせばまた泳げるね!」
「そう簡単にはいかん。《
「う…」
「さくらが持ってるカードじゃまったく歯が立たんで」
スレ民の言う通りか。なら…
「なぁケロちゃん。カードを捕獲する時に気をつける事はあるか?」
「せやなぁ…まず、同じ高度魔法でも《風》では《水》に勝てん。《
「それなら問題ないか…さくら、ちょっといいか?」
「?どうしたの彼岸?」
「今回、俺がメインで行動する。さくらはそのサポートに入ってくれ」
「いいけど…彼岸は何をするの?」
「…今回、俺は《
「ッ⁉︎ダメだよそんなの!何を考えてるの⁉︎」
「そう言うと思ったよ。だけどごめん。いつか必要になる事なんだ。
「分からないよ!そんな酷い事しなくてもカードは捕獲出来るじゃない!」
「確かにそうだ。けど、俺の力についてさくら達はまだ完全に把握してる訳じゃないだろう?今後の為にも俺の力について可能な限り共有しておきたいんだ。知識も経験もな」
「でも、でも!だからってカードさんを傷つけるなんて…!」
「…言っておくが目的は《カードを傷つける》事そのものじゃない」
「じゃあどういう事なのよ!」
「デモンストレーションだ、俺の力が暴走した時のな」
「!」
「もし俺の力が暴走した場合、俺はおそらく見境なしにさくら達を襲う事になるだろう。全力を持ってな。今そうなったら…分かるだろう?そうならならない為にも《
「…いやっ!彼岸を傷つけるなんて…そんなの、もっとできないよ!」
「いいかさくら、出来る出来ないの話じゃない。やらなきゃいつかは世界が終わる。……分かってるよ。さくらが誰も傷つけたくないのは俺も分かってるんだよ。俺だって自分がさくらに無理言っている自覚はある。けど俺は
「彼岸…?」
「……さくら達には話しておかないとな。俺は昔一度小さな間違いを起こした。そのせいで俺は命より大事な物を失った…ああ、あの時の俺はどうしようもないくらい愚かだったよ。今はさくらのお陰である程度立ち直ってるけどその時の深い後悔は今でも忘れた事は無い。だからこそ俺はもう一つたりとも失いたくない。
…
嗚呼、今の俺はきっと、誰にも見せられないような酷い
ヤベェ…初めてシリアスとか書いたけどこれでいいのかな…?良ければ感想欄でアドバイス下さい…
使用楽曲
映画『呪術廻戦0』より『一途』King Gnu
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