ISーもう一人の男性操縦者 (ホークス馬鹿)
しおりを挟む

設定

設定です。


安達純

 

 

 

身長:174センチ

 

体重:66キロ

 

誕生日:9月4日

 

趣味:寝る

 

容姿:『名探偵コナン』に出てくる松田陣平で、普段はサングラスをかけている。

 

制服:一夏と同じ服装で、左手首にはめてる腕輪がISの待機状態。

 

専用機:打鉄・改

 

本作の主人公。織斑一夏がISを起動させてから、全国の男子が起動できるかの調査が進められ、その中で彼が偶然起動した事がきっかけでIS学園に入学することになった。

普段はクールで大人しいが、内には熱い心を秘めており、言いたい事も誰であろうとハッキリ言う性格。

武術は、主に剣術に優れており、篠ノ之箒曰く、『まさに剣豪、いや剣聖に相応しい腕の持ち主』『時代が違えば、その異名に相応しい名声を上げただろう』と言わせるほどの腕。剣術以外にもその他の武術も優れているほどの身体能力を持っており、IS操作でも、それが良く生かされている。その実力は、織斑千冬曰く、『私でも勝てるか微妙な線だ。』と言わせるほどの実力。

狙撃は苦手だが、基本をマスターしているため、そこまで苦では無い。

篠ノ之箒とは、中学からの付き合いで所謂『セカンド幼馴染』である。

その為、彼女の家の事情についてそれなりに知っている。

最初は友達の感情だけだったが、触れ合う度にその凜々しさの中にある繊細な心に惹かれ、深い愛を抱くようになった。

箒も、最初はクールで大人しく、剣の腕に長けた数少ない友達という感じだったが、一緒に触れ合う度にその内に秘めた熱い心を持っている彼に惹かれていき、やがてそれは愛に変わっていき、その愛はIS学園に入学を決め再会してから深くなっていった。

篠ノ之束には、彼女の夢を応援するという立場を取っており、それを気に入った彼女からは『じゅー君』と呼ばれている。

 

 

 

 

 

打鉄・改

 

 

 

 

世代:第3世代

 

武装:日本刀『村正』

 

   アサルトライフル『焔備』

 

色:黒色

 

単一仕様能力:一ノ太刀 絶閃

 

本来日本純国産ISの打鉄を、純本人がカスタマイズしつつアレンジを加えた機体。本来の打鉄は防御に特化したISだが、そこにスピードと攻撃力が加えられている。

他にも、機体が人間と全く同じ動きが出来るため無駄な動きも無く、細かい動きが可能。

単一仕様能力は、『一ノ太刀 絶閃』であり、上段に構えてから縦一閃の攻撃を放つ一撃必殺型。その際、ブレードが緋色に光る。

アサルトライフルは、本来のISと同様『焔備』のままだが、これは本人曰く、『自分でやってみて、射撃が得意で無いと気付いたからせめて基本的な銃を使う』という理由で、そこはアレンジを加えなかった。

因みに打鉄をカスタマイズした理由は、『和風って感じで良かったから』という理由。




投稿出来ました。

内容は、凄い適当です(笑)

打鉄の本来の色ですが、原作では黒、アニメでは銀灰色でありますが、

この物語では銀灰色を採用致します。

それでは、また。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

1話

1話です。


純(うへぇ~。本当に女子だけだな・・・アイツも顔真っ青じゃん・・・)

 

サングラスの中にあるキリッとした目つきと癖のある髪をしてる少年は今、スマホを弄りながら入学した学校の教室で、自分と同じ男子の身に突き刺さる視線を感じていた。

その視線の殆どは、好奇の視線だ。その中で、ポニーテールの見知った顔がいた。目を合わせると

 

箒「・・・。」

 

ぷいっ

 

視線を逸らされた。

 

純(まっ、まさかこんなとこで再会するなんて思わねーだろうな。俺もだが・・・)

 

その時、教室の扉が開き、入ってきたのは

 

山田「皆さん入学おめでとう。私は、副担任の山田真耶です。」

 

私服姿の女性だった。

 

純(あれ、教師か?随分と童顔だな・・・)

 

見てそう思った純。

しかし、教室の女子生徒は、純ともう一人の男子に集中していたため、彼女の自己紹介を流されてしまった。

 

山田「あ・・・え・・・。あ、今日から皆さんは、このIS学園の生徒です。この学園は全寮制。学校でも、放課後も一緒です。仲良く助け合って、楽しい3年間にしましょうね。」

 

それでも立ち直った山田先生は、その後もそう生徒達に言ったが、流されてしまった。

 

山田「じゃ、じゃあ自己紹介をお願いします。えっとぉ、出席番号順で。」

 

その空気に耐えきれず、山田先生は自己紹介を始めさせた。

そして

 

山田「次、安達純君。」

 

純「うぃーっす。」

 

純に回ってきた。

 

純「あ~、2番目にISを起動した安達純です。趣味は寝る事で、武道を一通りやってて特に剣道をやってました。まあ、宜しくお願いします。」

 

そう、サングラスを取って当たり障り無い自己紹介をした。

すると

 

「「「キャーッ!!!」」」

 

教室に女子の黄色い歓声が響いた。

 

女子A「イケメン!!イケメンよ!!」

 

女子B「クールでぶっきらぼうな感じだけど、それが良い!!」

 

女子C「細マッチョで良いわー!!」

 

これには

 

純(うわぁ~。スゲー喚声・・・。)

 

純も少し引き攣った表情で苦笑いを浮かべていた。

そして

 

山田「織斑君?織斑一夏君!」

 

一夏「あ、はいっ!」

 

最初に男子としてISを起動した男子、織斑一夏の自己紹介が始まった。

 

山田「あのぉ~、大声出しちゃってごめんなさい。でも、『あ』から始まって今『お』なんだよね。自己紹介してくれるかな?駄目かな?」

 

一夏「いや、あのぉ~、そんなに謝らなくても。」

 

一夏「えー。えっと・・・織斑一夏です。よろしくお願いします。」

 

そして

 

一夏「以上です!」

 

変な締め方をしたため

 

ドテッ!!

 

どこかの新喜劇のように女子生徒はずっこけた。

 

一夏「え?あれ?駄目でした?」

 

その時

 

ゴツーン!

 

一夏「アダッ!」

 

一夏の頭から拳骨が落ちた。

 

一夏「げっ!千冬姉!」

 

すると

 

ゴツーン!

 

千冬「学校では『織斑先生』だ。」

 

再び拳骨が落ちた。

 

山田「先生。もう会議は終わられたんですか?」

 

千冬「ああ、山田君。クラスへの挨拶を押し付けてすまなかったな。」

 

そして、その者が教壇に立つ。

 

千冬「諸君!私が担任の織斑千冬だ。君達新人を1年で使い物にするのが仕事だ。」

 

すると

 

「「「キャーッ!!!」」」

 

純の時と負けず劣らずの黄色い喚声が響いた。

 

女子D「千冬様!本物の千冬様よ!」

 

女子E「私、お姉様に憧れてこの学園に来たんです!北九州から!」

 

これには

 

千冬「はぁ~・・・毎年よくもこれだけ馬鹿者が集まるものだ。私のクラスにだけ集中させてるのか?」

 

千冬は頭を抱え、溜息をつき呆れた表情でそう呟いた。

 

女子F「お姉様!」

 

女子G「もっと叱って罵って!」

 

女子H「時には優しくして!」

 

純(おーお、スゲー人気。まぁ、そうだよな。ISの元日本代表で世界一にもなり、公式戦の無敗記録を保持したまま引退しちまった。ある意味レジェンドだよな・・・)

 

それを、純は冷静に見ていた。

 

千冬「で?そこのグラサンと違って挨拶もまともに出来んのか、お前は?」

 

一夏「いや、千冬姉。俺は・・・」

 

ガシッ

 

千冬「『織斑先生』と呼べ。」

 

一夏「はい。織斑先生。」

 

これに

 

女子I「えっ。織斑君って、あの千冬様の弟?」

 

女子J「それじゃあ、世界で最初に男でIS使えるっていうのも、それが関係しているのかな?」

 

女子がそう一夏に対して話していたら

 

千冬「静かに!」

 

千冬「諸君らには、これからISの基礎知識を半年で覚えて貰う。その後実習だが、基本動作は半月で染み込ませろ。」

 

千冬「良いか?良いなら返事をしろ!良くなくても返事をしろ!」

 

「「「はいっ!!!」」」

 

千冬が教壇でそう生徒達に凛とした声で言った。

 

山田「皆さんも知っている通り、ISの正式名称はインフィニット・ストラトス。日本で開発されたマルチフォームスーツです。」

 

山田「10年前に開発された当初は、宇宙空間での活動が想定されていたのですが、現在は停滞中です。」

 

山田「アラスカ条約によって、軍事利用も禁止されているので、今は専ら競技種目。スポーツとして活用されていますね。」

 

山田「そしてこのIS学園は、世界で唯一のIS操縦者育成を目的とした教育機関です。世界中から大勢の生徒が集まって、操縦者になるため勉強しています。」

 

山田「様々な国の若者達が、自分達の技能を向上させようと、日々努力しているんです。」

 

山田「では、今日から3年間しっかり勉強しましょうね!」

 

「「「はいっ!!!」」」

 

そう、山田先生は言い、千冬と共に教室を後にしたのであった。




投稿出来ました。

アニメを見て、少しアレンジしてみました。

小説も少し参考にしようかな・・・?

考えてみます。

それではまた。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

2話

2話です。


休み時間に入ると、皆遠巻きに純と一夏を見て話していた。

 

女子A「あの二人よ!世界でISを使える男性って!」

 

女子B「確か織斑君が入試の時にISを動かしちゃって、もう1人の男子の安達君が、その後の調査で動かせたんだってね!」

 

女子C「やっぱりあの2人入ってきたんだ!」

 

女子D「あなた話しかけなさいよ!」

 

女子E「私行っちゃおうかしら?」

 

女子F「待ってよ!まさか抜け駆けする気じゃないでしょうね?」

 

それを横目に

 

一夏「なぁ、あんたが安達純だろ?俺は織斑一夏だ!これから宜しくな、純!」

 

そう、一夏は純に馴れ馴れしく接してきた。

 

純「えっと・・・宜しくな、織斑君。つーか、初対面の人を馴れ馴れしく下の名前で呼び捨てにすんなよ。」

 

一夏「何でだ?同じ男子同士なんだから気にする事ないだろ?」

 

純「例え同じ男子でも礼儀っつーもんがあんだろうが。」

 

一夏「そんな細かい事良いだろ。男らしくないぜ!」

 

この時

 

純(んだコイツ・・・マジムカつくんだけど。俺が間違ってんのか・・・?)

 

そう思っていたら

 

??「今のはお前が悪いぞ、一夏。」

 

一夏の後ろで、ポニーテールをした女子が立ってそう言った。

 

一夏「箒?箒か!久し振り!」

 

箒「ああ、久し振り。それより純、ちょっと良いか?」

 

すると、箒が純にそう言ってきた。

 

純「ああ。構わねーが、彼は良いのか?」

 

箒「別に良い。お前に用がある。」

 

純「そうか・・・そんじゃあな、織斑君。」

 

そう言い、純は箒と一緒にその場を後にした。

 

一夏(なんか箒、丸くなったか?つーか、何で純は俺にあんなに素っ気ないんだ?箒も俺が悪いって言ってたし。何が悪いんだよ?)

 

この時、一夏は何が悪いのか全く分かっていなかった。

 

 

 

 

 

屋上

 

 

 

 

 

純「久し振りだな、箒。」

 

箒「う、うむ・・・。まさか、純もISを動かせるようになるとはな。」

 

純「んなの、俺も驚いてるよ。まさか、こんな形で再会するなんて思わねーしな。2年ぶりか?」

 

箒「ああ・・・」

 

純「そうか・・・。ああ、言い忘れた。」

 

箒「何だ?」

 

純「剣道全国大会優勝おめでとう。」

 

箒「そちらもだろ。おめでとう。」

 

そう言い、お互いそう讃えた。

 

純「それと・・・」

 

すると、サングラスを取った純は箒を真っ直ぐ見て

 

純「ホント・・・会いたかった。」

 

そう、箒に言った。

 

箒「フフッ・・・それは私もだ。」

 

すると、箒も真っ直ぐ見て柔らかく微笑み

 

箒「私も、お前に会いたかった。」

 

そう言った。

 

純「でも、さっき視線を逸らされた時、ちょっとショックだったんだが・・・」

 

これに

 

箒「あれは、お前があまりにカッコ良くなったから・・・!」

 

箒は顔を赤くしてそう言った。

 

純「そうか・・・。てっきり嫌われちったかと・・・」

 

箒「そんな事無い!私が・・・お前を嫌いになんて・・・!」

 

純「わーってるよ。箒、綺麗になったな。」

 

箒「なっ!?いきなり不意討ちとは、卑怯だぞ!!」

 

純「ははっ!でも、本当だぞ。」

 

これには

 

箒「~っ!」

 

箒の顔は真っ赤になった。

その時

 

キーンコーンカーンコーン

 

チャイムが鳴った。

 

鷹月静寐「あ~あ。鳴っちゃった。」

 

女子G「何あの子?安達君の知り合い?」

 

女子H「凄く雰囲気良かったね。」

 

この時、2人をこっそりつけてきた一部の女子が、様子を見ていたのだった。

 

純「戻んぞ。」

 

箒「あっ・・・んんっ。わ、分かっている!」

 

純と箒も一緒に教室へ戻った。

 

箒(口調は以前と変わらず荒々しいが、優しく真っ直ぐな目は変わらない・・・)

 

箒(やっぱり私は・・・純の事が・・・)

 

その際、箒は純をそう見ながら心の中で思っていたのであった。




投稿出来ました。

途中、凄い甘々な展開になりましたね(笑)

まあ、そこは恋愛系なのでお許しを(土下座)

それでは、また。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

3話

3話です。


授業が開始された。

この時間は、ISの基礎理論だった。それは、入学前に渡された参考書にも同じ内容が載っていたものであり、『必読』とデカデカと書かれているから多少なりとも知っていて当然だ。

 

山田「ではここまでで質問のある人?」

 

しかし

 

一夏(このアクティブなんちゃらとか、広域うんたらとかどういう意味なんだ?まさか全部覚えないといけないのか?)

 

彼だけ、顔を真っ青にしながらテキストを見ていた。

 

山田「織斑君何かありますか?」

 

これに、山田先生はそう一夏に尋ねた。

 

一夏「あ、えっと・・・」

 

山田「質問があったら聞いて下さいね。何せ私は先生ですから。」

 

そう、山田先生が優しく言うと

 

一夏「・・・先生。」

 

山田「はい。織斑君。」

 

一夏「殆ど全部分かりません。」

 

と涙声で言った。

 

山田「え、全部ですか?」

 

これには、山田先生も動揺し

 

山田「今の段階で分からないっていう人はどの位いますか?安達君は大丈夫ですか?」

 

そう尋ねると

 

「「「・・・。」」」

 

皆ちゃんと参考書を読んでいるため、皆無反応だった。

 

純「大丈夫ッスよ。先生の説明は丁寧で分かりやすいので助かります。」

 

純も、そう山田先生に言った。これに、一夏は「何で!?」という目で純を見ていた。

 

千冬「織斑。入学前の参考書は読んだか?」

 

これに、千冬はそう一夏に尋ねると

 

一夏「えー。あの分厚い奴ですか?」

 

千冬「そうだ。『必読』と書いてあっただろう?」

 

一夏「古い電話帳と間違えて捨てました。」

 

と言ったため

 

ドカッ!

 

出席簿で殴られた。

 

千冬「後で再発行してやるから、1週間以内に覚えろ。良いな。」

 

そう一夏に言った。

 

一夏「いや。1週間であの厚さはちょっと・・・」

 

これに一夏はそう言ったが

 

千冬「やれと言っている。」

 

姉の威圧感に

 

一夏「・・・はい。やります。」

 

ただそう言うしか無かった。

 

山田「では授業を続けます。テキストの12ページを開いて下さい。」

 

純(何で『必読』と書かれてある物を電話帳と間違えんのかね~、アイツは?相当のアホだな・・・)

 

これに、純はただただ呆れた表情で見ていた。

 

 

 

 

一夏「純!勉強教えてくれ!」

 

純「はぁ?嫌だね。」

 

一夏「何でだよ!友達だろ!」

 

純「まず、俺はテメーとダチになった覚えはねー。それに、人に教えを請う態度じゃねーんだよ。」

 

一夏「別に良いじゃねーかよ。細かい事気にするなんて男らしくないぜ。」

 

純「意味分かんねー事言ってんじゃねーよ。」

 

一夏「何怒ってんだよ?」

 

これには

 

箒「おい一夏。今のはお前が悪い。何事にも礼儀という物があるだろう。」

 

箒がそう一夏に注意し、純に助け船を出した。

 

一夏「何で箒も怒ってんだ?」

 

その時

 

??「ちょっと宜しくて?」

 

声をかけられたため振り向くと

 

一夏「へ?」

 

純「ん?何かな?オルコットさん。」

 

金髪の縦ロールの女子生徒がいた。

 

セシリア「まあ!あなた、汚い言葉遣いをしておりましたけど、とても礼節のある殿方ですわね!それに引き換え、何ですの!あなたのそのお返事は?」

 

一夏「悪いな。俺、君が誰だが知らないし。」

 

これに

 

セシリア「私を知らない!?セシリア・オルコットを!?」

 

彼女はそう机を叩いて言った。

 

純「セシリア・オルコット。オルコット家を立て直した女傑で、現イギリスの代表候補生だ。」

 

その横で、純はそうフォローした。

 

セシリア「あら!こちらの殿方は私をちゃんと知っているなんて!流石ですわ!でも、女傑とは大袈裟ですわ。」

 

純「んな事ねーよ。傾きかけた家をその年で立て直すたあ、女傑に相応しいってもんだよ。」

 

セシリア「フフッ・・・お褒めに預かり光栄ですわ。」

 

一夏「あ。ちょっと良いか?」

 

すると、一夏がそう手を挙げ

 

一夏「代表候補生って何?」

 

そう頓珍漢な事を聞いた。

これには、皆ずっこけた。

 

純「テメー、言葉で察しろよ。」

 

一夏「はっ?」

 

純「代表候補生っつーのは、国家代表IS操縦者のその候補生として選出された人だよ。まあ、別の意味で例えんなら、オリンピック候補生みてーなもんだよ。」

 

一夏「ああ、成程。」

 

セシリア「そう。つまり、エリートなのですわ!」

 

一夏「ふぅん・・・」

 

純(何というか・・・馬鹿過ぎんだろ・・・コイツ。)

 

セシリア「大体、この殿方と違って何も知らない癖によくこの学園に入れましたわね。男として一番最初にISを起動し操縦した男と聞きましたけど、期待外れですわね。」

 

一夏「俺に何かを期待されても、困るんだが・・・」

 

セシリア「まあ良いですわ。所であなた。」

 

純「ん?」

 

セシリア「あなた、もしISでやる時がきましたら、宜しくお願いしますわ。」

 

純「ん。こちらこそ、宜しく。」

 

そう言い、純とセシリアはお互い握手を交わしてそう言った。

 

キーンコーンカーンコーン

 

すると、チャイムが鳴ったため

 

セシリア「それでは、また。」

 

純「ああ。」

 

箒「少し気位が高そうだな。」

 

純「そうだな。さて、席に戻るか。」

 

箒「ああ。」

 

それぞれの席に戻ったのだった。

一夏は、途中から置いてけぼりを食らっていた。

そして、授業も終わり、放課後を迎えた。山田先生から寮の部屋の鍵を貰った純と一夏はそこに向かっていたが

 

純(マジかよ・・・)

 

一夏「初日からこれじゃあ、先が思いやられるな・・・」

 

後ろについて行く女子連中を見て、そう言ったのだった。

そして、純は『1025』と書かれた扉の前に立ち

 

純「ここね?」

 

2回ノックをした。

しかし

 

純「・・・誰もいねーのか?もう一度。」

 

もう一度2回ノックをし

 

純「安達だが誰もいねーのか?」

 

と言った。

すると

 

箒「その声、じ、純か!?す、少し待っていてくれ!」

 

扉の向こうから箒の声が聞こえた。

 

純「ここは箒の部屋か・・・。別に慌てなくて良いから、ゆっくりな。」

 

箒「す、すまない。」

 

そして、暫くして

 

箒「待たせたな。入っても良いぞ。」

 

純「ああ。」

 

扉が開き、純は部屋に入った。ちなみに一夏は一人部屋だった。

何故純は箒と同じ部屋なのかは・・・とある兎さんが関わってるのかもしれないな・・・多分。

そして、純と箒は一緒にベッドに座った。

 

箒「で、どうしたんだ?私に何か用か?」

 

そう、箒は疑問の表情を浮かべながら純を見つめ言った。

 

純「ああ。実は俺も今日からこの部屋なんだ。」

 

箒「な、何と・・・そうだったのか!」

 

純「ああ。お前が一緒で良かった。」

 

箒「そ、そうか・・・」

 

この反応に

 

純「もしかして・・・嫌・・・だったか?だったら、今すぐに・・・」

 

純はそう言ったが

 

箒「ち、違うんだ!まさかお前と一緒になるなんて思わなかったからびっくりしたんだ!」

 

箒は慌てて純に弁明した。

 

純「・・・そっか。それは良かった。」

 

純「箒。」

 

箒「はい!」

 

純「一緒の生活、宜しくな。」

 

そう、純は端整な顔をニヤッと浮かべ言った。

 

箒「っ!」

 

箒(もう・・・駄目だ!抑えきれない!)

 

これに、箒はそう思い距離を縮め

 

箒「んっ!」

 

純「んっ!?」

 

純にキスをした。

 

純「ほ、箒?」

 

お互いの口が離れた後、純は目を見開いていたら

 

箒「・・・なんだ。」

 

純「えっ?」

 

箒「お、お前の事が・・・好きなんだ!2年前からずっと・・・!」

 

そう、箒が顔を真っ赤にしながら告白した。

 

純「えっ?」

 

箒「お前の強く優しい、熱い心に・・・私はどんどん惹かれていった・・・。抑えきれないんだ・・・!」

 

箒は、胸に手を当てて、純にそう言った。

すると

 

純「・・・俺も、お前の事が好きなんだ。」

 

箒「えっ?」

 

純も、箒にそう告白した。

 

箒「純?」

 

純「普段凜々しいんだけど、内面はスゲー繊細で、スゲー誰よりも優しいお前に惹かれたんだ。気が付いたら、好きになってた。」

 

これに

 

箒「本当・・・なのか?」

 

純「ああ。」

 

箒「私で・・・良いのか?」

 

純「ったりめーだろ。」

 

箒「このような・・・武骨者でもか?」

 

純「お前は武骨者なんかじゃねー。お前は可愛くて綺麗だよ。」

 

何度も純に尋ね、その度に純にそう言われると、箒は目に涙を浮かべ

 

箒「純!」

 

純「っと!」

 

純に抱き付いた。それを、純はしっかり受け止め

 

純「宜しくな、箒。」

 

箒「ああ!」

 

2人でそう言った。

その時

 

千冬「もう消灯時間だぞ。早く寝ろ。」

 

「「「す、すみません!」」」

 

外から千冬の声が聞こえた。

 

純「・・・寝るか。」

 

箒「そ、そうだな。」

 

そう言い、純はベッドに入ろうとしたら、箒がそわそわしていた。

 

純「どうした?」

 

これに、純はそう尋ねると

 

箒「あ、あの・・・だな・・・」

 

純「ん?」

 

箒「わ、私達はその・・・晴れて恋人同士になったわけだ。」

 

純「あ、ああ。」

 

箒「だから・・・その・・・い、一緒に・・・寝ないか?」

 

と、箒がそう言った。

 

純「え?」

 

箒「い、いや・・・!何を言ってるんだ私は!忘れてくれ!」

 

これに、箒は顔を真っ赤にしながら慌てて言ったが

 

純「・・・良いよ。ほら、来な。」

 

純は優しく言った。

これに、箒は嬉しそうな笑みを浮かべ

 

箒「失礼する。」

 

と言い、純と一緒にベッドに入った。

元々1人用の為、狭いベッドに入った2人は自然と抱き合う形となった。

 

箒「純。」

 

そう、箒が純のおでこに自分のおでこをくっつけて幸せそうな笑みを浮かべた。

純も、箒と同様幸せそうな笑みを浮かべていた。

 

純「箒。」

 

箒「ん?」

 

純「手、繋ごっか?」

 

箒「ああ。」

 

純がそう言うと、箒は了承し純の手に自分の手を重ねた。すると、自然と恋人繋ぎになり

 

純「ははっ。」

 

箒「ふふっ。」

 

お互いに笑みがこぼれた。好きな人と共にいられる幸せがお互いを包み込んでいた。

 

純「箒・・・」

 

箒「ん・・・?」

 

純「キス、しよう?」

 

箒「ああ。」

 

そう言い

 

純・箒「「んっ・・・」」

 

お互いに唇を触れ、くぐもった声が部屋に響いた。純は、繋いだ手に力が入るが、箒はそれに優しく握り返した。

 

互いに唇を離すと

 

箒「純・・・」

 

箒の目はトロンとし、とても色っぽかった。

 

純「箒・・・んっ。」

 

箒「んっ!?・・・んっ。」

 

それを見た純は、再びキスをし、箒は最初驚いたがすぐにキスを受け入れ、ウットリとした顔をした。

そして、唇を離すと、2人はそのまま眠ってしまい、その顔はとても幸せで一杯の顔であった。




投稿出来ました。

何か、最後の方書いてる自分も恥ずかしいです(汗)

甘々ですいません・・・(土下座)

そ、それでは、また。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

4話

4話です。


告白を受け、付き合うことになった純と箒。

その翌日

 

箒「んっ・・・」

 

箒は昔からの習慣で早起きした。その隣には、手を握ったまま離さない純がいた。

彼の寝顔を観た箒は

 

箒「ふふっ・・・」

 

柔らかい笑みを浮かべ、頬を撫でた。

 

箒「いつもの格好いい顔と違って、可愛い寝顔だな・・・」

 

箒(こんな私を・・・好きになってくれて・・・ありがとう・・・)

 

箒(これからも・・・ずっとお前と一緒に・・・)

 

そう思いながら、頬を撫で続けた。

すると

 

純「んっ・・・」

 

純が目を覚ました。

 

純「もう起きてたのか・・・」

 

箒「ああ・・・いつもの習慣でな。」

 

純「そうか・・・。箒。」

 

すると

 

箒「ん?」

 

純「おはよう。」

 

純は箒に優しい笑みを浮かべそう言うと

 

箒「ああ。おはよう。」

 

箒も同様の顔を浮かべながら言い

 

純・箒「「んっ・・・」」

 

互いに口付けを交わしたのだった。

その後着替えた2人は食堂で朝食を取った。

 

純「腹減った~。」

 

箒「うむ。あそこの席が空いてる。あそこにしよう。」

 

純「ああ。」

 

そう言い、2人は朝食を乗せたお盆を持って移動した。

純は、初日の自己紹介で女子から黄色い喚声を受けたように端整な顔立ちをしており、サングラスが非常に似合っている。

その横に後頭部で結ってポニーテールにした黒髪を揺らし、凜々しい姿勢で歩く箒は、日本の大和撫子を体現するかのような美貌と日本人離れした抜群のスタイルをしており、それは同性をも羨望の眼差しが向けられるほどだった。

そして、そのまま同じテーブルに座った。

 

女子A「ねえ。あの子って、安達君とどういう関係なんだろうね?」

 

女子B「何か、距離が近い感じだね。」

 

女子C「もしかして2人とも、付き合ってるのかな?」

 

女子D「だとしたら、美男美女カップルだねー!」

 

女子E「だねー!」

 

この様子に、周りの女子はそのような事を言っていた。

 

純「これ美味ーな、箒。」

 

箒「ああ。この鮭の塩加減は絶妙だな。」

 

純「ああ。何杯でも食えんぞ!」

 

箒「フフッ!全くお前は・・・」

 

そして、朝食が終わり、授業が始まった。

その間、一夏は授業について行くのに苦労していた。

それから3限目に入ると

 

千冬「これより、再来週行われるクラス対抗戦に出る代表者を決める!」

 

という一言で始まった。

 

千冬「クラス代表者とは、対抗戦だけで無く、生徒会の会議や委員会の出席など・・・まあ、クラス長と考えて貰って良い。自薦他薦は問わない。誰かいないか?」

 

すると

 

女子F「はい。織斑君を推薦します!」

 

女子G「私もそれが良いと思います!」

 

早速一夏を推薦する声が上がった。

 

一夏「お、俺?」

 

千冬「他にはいないのか?」

 

すると

 

女子H「私は安達君を推薦します!」

 

女子I「私も同じく安達君を推薦します!」

 

純も推薦の声が上がった。

 

純(やはり俺も推薦されたか・・・大方、男子だからっていう理由だろうな・・・)

 

この時、純は冷静に理由を察していた。

 

箒(男子だからっていう理由で純と一夏を推薦したのだな・・・。全く・・・そんなくだらない理由で推薦するなど・・・!)

 

同時に、箒は静かに怒っていた。

 

一夏「ち、ちょっと待った!俺はそんなのやらな・・・」

 

そう、一夏が断ろうとしたその時

 

セシリア「納得できませんわ!」

 

セシリア「そのような選出認められません!」

 

セシリアが机を叩いて反論した。

 

セシリア「クラス代表者とは、ISの実力がトップの人間がなるべきですわ!イギリスの代表候補生であるわたくし、セシリア・オルコットを差し置いて、ただ珍しいというだけで男なんかが代表になるなんて認められませんわ!」

 

しかし、気が高まったのか

 

セシリア「大体、文化としても後進的な国で暮らさなきゃいけない事自体、私にとって耐え難い苦痛で・・・!」

 

日本を侮辱する発言をしてしまった。

すると

 

一夏「イギリスだって、大したお国自慢無いだろ?『世界一マズイ料理』で、何年覇者だよ?」

 

一夏もカチンときたのか、イギリスを侮辱する発言をしてしまった。

 

セシリア「美味しい料理は沢山ありますわ!あなた、私の祖国を侮辱しますの?」

 

一夏「先に侮辱してきたのはそっちだろうが!」

 

山田「あ、あの・・・!2人ともそれ以上は・・・!」

 

この白熱する2人の口喧嘩を山田先生は必死に止めようとし

 

純(ったく、レベルの低い口喧嘩だな~。つーか、オルコットの発言、あれヤベーだろ。止めようとした山田先生はともかく、何で織斑先生は止めねーんだよ。寧ろ、楽しんでんのか?)

 

この様子を純は呆れた目で見ており、それは千冬にも向けられていた。

それを尻目に

 

セシリア「決闘ですわ!」

 

一夏「おお、良いぜ!四の五の言うより分かりやすい!」

 

決闘という事になった。

 

セシリア「そうですか。」

 

一夏「ハンデはどの位つける?」

 

セシリア「は?あら早速お願いかしら?」

 

一夏「いや。俺がどの位ハンデつけた方が良いかなーっと・・・」

 

すると

 

「「「あはははは!」」」

 

周りの女子が大笑いした。

 

女子J「織斑君。それ本気で言ってるの?」

 

女子K「男が女より強かったのって、ISが出来る前の話だよ!」

 

そう、一夏に言った。

 

一夏「クッ・・・おい純!お前も何か言ってやれよ!」

 

すると、一夏は純に話題をふって来た。

 

純「は?」

 

一夏「『は?』じゃねぇよ!お前は何とも思わないのかよ!あれだけ言われて男として腹が立たないのかよ!」

 

純の反応に、一夏はそう興奮しながら言った。

 

純「・・・ったく。さっきから聞いてれば、マジくだらねーな。」

 

これに、純はサングラス越しながら呆れた顔でそう発言した。

 

一夏「なっ!?」

 

セシリア「何ですって!?」

 

純「まずオルコット。テメーは代表候補生だろ?テメーの発言は、イギリスの発言だと取られてもおかしかねーんだぞ。」

 

セシリア「え?」

 

純「そして、日本の事を文化としても後進的な国だって言ったよな?じゃあ聞くが、ISを作った人は誰で何処の国の出身だ?それと、ISの世界大会『モンド・グロッソ』初代優勝者は誰で何処の国の出身だ?」

 

セシリア「あっ!」

 

純「篠ノ之束と織斑千冬は共に日本出身。テメーの発言が、もし第三者の耳に入ったら一体どうなってしまうか分かってんだろ?」

 

これに、セシリアの顔が真っ青になった。

 

純「テメーが代表候補生の座に就くまでどれ程の苦労を重ねたかは知らねー。だがな、それを理由に傲慢に振るって良い権利なんてねーんだよ。その肩書きは、テメーの自尊心を満たすための道具じゃねー。」

 

これに、セシリアは言い返す事も出来ず、口をパクパクしていた。

その様子を見た一夏は、ざまぁといった表情を浮かべたが

 

純「次に織斑。テメーもだ。」

 

純に声をかけられると

 

一夏「お、俺もか!?」

 

驚きの表情を浮かべた。

 

純「ったりめーだろうが。テメーの発言も問題だ。テメーさ、イギリス料理を食った事あんの?」

 

一夏「え?」

 

純「イギリス料理を食った事あんのかって聞いてんだよ!聞こえてねーのか?ああ!」

 

この怒りの声に

 

一夏「・・・な、無い。」

 

とビビりながら弱々しく答えた。

 

純「ほお?テメーは食った事もねー料理を『世界一マズイ料理』つって、馬鹿にしたのか?」

 

一夏「だ、だって・・・雑誌やネットとかじゃ・・・」

 

純「テメーは雑誌やネットの意見を鵜呑みにして、自分では食った事もねーイギリス料理を馬鹿にしたのか?」

 

純「それと、マズイっていう意見は世界中全ての人の意見だったのか?」

 

一夏「そ、それは・・・」

 

これに

 

セシリア「安達さん・・・」

 

セシリアは目を少し潤ませており

 

箒(純らしいな・・・。しかし一夏の奴・・・日本を侮辱され怒るのは分かるが、だからといって相手の祖国を馬鹿にするなど、人としてどうなんだ。)

 

箒は純を尊敬の目で見て、一夏に対しては呆れた目で見ていたのだった。

 

純「食う人によってはよ、日本料理をマズイって言う人もいる。イギリス料理を美味いって言う人もいんだよ。味覚っつーのは人それぞれだ。ちげーか?」

 

一夏「・・・。」

 

純「それにテメーらはクラス代表の事で喧嘩してんだろ?食い物の話題を出す必要あんのか?」

 

一夏「うっ・・・」

 

純「それと織斑、テメーいくつだよ?テメーの言ってる事は幼稚園児の悪口と一緒だ。幼稚園からやり直せ!」

 

これに

 

一夏「ううっ・・・」

 

一夏も項垂れ黙り込んでしまった。

 

純「それと、今回の2人の喧嘩。全ての原因はテメーらにもあんぞ。」

 

すると、今度はクラスの女子にも純は怒りの感情を向けた。

 

女子L「えっ?」

 

純「そもそもテメーら、オルコットが何故ここまでキレたか分かってねーだろ?」

 

純「テメーらはオルコットのこれまでの努力を踏み躙りつばを吐いたんだよ!」

 

女子M「な、何を言ってるの!?」

 

女子N「私達は何もやってないわよ!」

 

純「分かんねーなら教えてやろう。テメーらはオルコットがどれ程の苦労を重ねて代表候補生になったか知ってんのか?偉そうに言ってっけど、俺だって正確には分かんねー。俺はコイツのダチでも身内でもねーからな。けどな、苦労を重ねてきたんだろうっていう事くらい分かる。家を立て直し、血の滲むような努力を重ね、代表候補生という栄誉を勝ち取った。この学園の入試だって、努力を惜しまず首席合格を果たした。」

 

純「そして意気揚々とこの学園に入学してみれば、男で最初にISを動かした奴とその次に動かした奴がいて、それだけなら良い。だが、珍しいという理由でクラス代表に選出される。どうだ?真面目にやって来たオルコットが頭にくる状況だと思わねーか?」

 

すると、クラスの空気が珍しさから純と一夏の2人を推した事への反省の空気に変わった。

 

純「それと・・・アンタはいつまで黙ってんだよ、織斑先生?」

 

これに

 

千冬「何?」

 

まさか自分に矛先が向けられるとは思わなかった千冬は、目を丸くして驚きの表情を浮かべた。

 

純「これ、問題はアンタにもあんだぞ。」

 

これに周囲が絶句した。

 

純「2人の喧嘩を止めようとした山田先生は、教師として当然の事をしたと思う。けどアンタは何だ?このクラスの担任だろ?」

 

千冬「・・・そうだが。」

 

純「だったら何で、オルコットの日本を侮辱する発言を止めなかった?教師だったら、あの発言を止めるべきだったんじゃねーのか?くだらねー低レベルの喧嘩かもしんねーよ。俺もそう思った。」

 

純「けどな、国を見下し、侮辱する発言はすぐに注意すべきじゃなかったのかよ?まさかアンタ、オルコットの先程の発言は間違ってねーと言うつもりか?」

 

千冬「・・・違う。」

 

純「じゃあ何で言わなかった?つーかさ、俺そん時のアンタの顔チラッと見たけど、楽しんでたよな?何でだ?」

 

千冬「・・・。」

 

純「気付かなかったと思ったか?いい加減にしろよ。一応言っとくが、アンタには失望してんだよ。教師として最低限の事をしてねーんだからな。今のアンタは教師失格だ。」

 

純「初代ブリュンヒルデだったからって、調子こいてんじゃねーのか?ああ?」

 

これに、千冬は拳を握り締め、殺気を込めた視線を純にぶつけた。しかし、純はそれを軽く受け流し、遙かに上回る殺気を千冬にぶつけた。

山田先生は、この状況をオロオロしながら2人を見つめていた。

 

千冬「・・・そうだな。全てお前の言う通りだ。」

 

どれ程の時間が経ったのか、先に声を上げたのは千冬だった。

 

千冬「今回の件、止めなかった私に全責任がある。オルコット、もし今回の件が外に漏れ、問題となった場合、私が全力で弁護する。済まなかった。」

 

そう言い、千冬は頭を下げ謝罪した。これには、皆驚きの顔をし

 

一夏(あの千冬姉が・・・頭を下げて謝った・・・!?)

 

オルコット「い、いえ!?私こそ、くだらない事でこのような騒ぎを起こしてしまい、申し訳ございません!」

 

一夏とオルコットも、同様の顔だった。

 

千冬「そうか。」

 

そして

 

セシリア「皆さんも、祖国を侮辱してしまい、申し訳ございませんでした。」

 

セシリアも、クラスに謝罪した。

これには

 

女子O「頭上げて、オルコットさん。」

 

女子P「こっちこそ、気持ちを踏みにじってごめんね。」

 

女子の方も謝罪した。

しかし、一夏は謝る事はしなかった。

 

純(コイツは謝んねーのか・・・。まぁ、俺にはどうでも良い・・・。それより・・・)

 

純「オルコット。」

 

セシリア「・・・はい。」

 

純「さっきは言い方が悪く、怖がらせてしまった。済まなかった。」

 

そう言い、純はセシリアに頭を下げ謝罪した。

 

セシリア「お顔を上げて下さいな、安達さん。あなたの謝罪、確かにお受けしました。そして私からも謝罪させて下さい。くだらない喧嘩を起こしてしまった事を。そして、ありがとうございます。私の国の料理を弁護してくれた事を。」

 

純「別に良いよ。それで織斑先生。今回のクラス代表、ISの決闘で決めるんすか?」

 

千冬「ああ。勝負は1週間後。第3アリーナで行う。3人とも、それぞれ準備をしておくように。」

 

純「うぃーっす。」

 

セシリア「はい!」

 

一夏「・・・ああ。」

 

そして、クラス代表を決める代表決定戦が来週に予定されたのであった。




投稿出来ました。

今回ですが、ちょっとアニメを観て思った事を書きました。

何か不快に感じたらお許し下さい。

それでは、また。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

5話

5話です。


クラス代表の話し合いがあったその日、全ての授業を終えた純は、寮の部屋で調べ物をしていた。

 

純「・・・。」

 

その様子を

 

箒「純。」

 

箒は声をかけた。

 

純「んー?」

 

箒「何を調べているんだ?」

 

純「ああ。オルコットの専用機についてだ。」

 

箒「オルコットの?」

 

純「ああ。ええっと・・・彼女の機体の名は『ブルー・ティアーズ』。第3世代型のISで、遠距離射撃特化型のISか。俺とは対照的だな。」

 

箒「お前も専用機を持っているのか?」

 

純「ああ。実はお前の姉貴の束さんから貰ったんだ。」

 

これに

 

箒「ね、姉さんにか!?」

 

箒は驚きの表情を浮かべた。

 

純「ああ。あの人に会って、それからISを起動しちまった後にあの人から貰ったんだ。」

 

箒「そ、そうか・・・。」

 

純「後、お前の事を常に気に掛けていた。」

 

箒「姉さんが・・・」

 

純「ああ。実はお前と会って仲良くしてた時、あの人が俺に会ってさ。最初はスゲー警戒してたんだよ。」

 

箒「何故だ?」

 

純「妹を誑かす奴ではないか否かを確認したかったんだよ。」

 

箒「全く・・・純はそのような事をしないのに・・・」

 

純「はは。お陰でそうではないと分かってくれたんだけど。それで、あの人がISを作った理由は、何も今のような世界を作ろうという理由で作ったわけじゃねーって知ったんだ。」

 

純「本当の理由は、宇宙開発の為だった。だから、あの事件を起こしてしまった事を、そして妹のお前をこのような目に遭わせてしまった事をスゲー後悔してたんだ。」

 

箒「姉さん・・・」

 

純「それで、俺はその夢を応援するってあの人に言ったんだ。すると、あの人に変なあだ名をつけらちったな。」

 

箒「そうなのか・・・」

 

純「ああ。それで、あの人にISを貰ったんだ。」

 

箒「そうなのか・・・。」

 

箒「それで、お前のISはどのような物なんだ?」

 

純「『打鉄』って分かるよな?」

 

箒「ああ。日本純国産の第2世代型のISで、防御に特化した機体だと。他にも、性能が安定しているため、初心者に非常に扱いやすいと。」

 

純「それを貰って、あの人の協力を元にカスタマイズしたんだ。」

 

箒「成程な・・・それで、お前の打鉄は攻撃特化型なのか?」

 

純「ああ。攻撃と機動に特化した物にカスタマイズした。」

 

純「つっても、俺は上手く扱いきれるほど強くはねー。寧ろ、よえー方だ。けど、やるからには、俺に出来る事をやるつもりだ!」

 

そう、純は熱い心を込めた目で言った。

これに見惚れた箒は

 

箒「ああ!私も応援してる!頑張れよ!」

 

そう言った。

 

純「ああ!」

 

箒(私には、ISを扱えるほどの技量は無い。知識も専用機持ちと比べて何も無い。あるとすれば、姉さんの妹の肩書きただそれだけ。)

 

箒(だが、そのような肩書きは全く意味が無い。だから、今は研鑽を積み、皆と肩を並べられるように努力するのみだ!)

 

箒(その時は、お前と共に・・・)

 

箒も、決意を込めて純を見たのだった。

その翌日のSHR

 

千冬「織斑。お前のISだが、準備まで時間が掛かるぞ。」

 

千冬は織斑にそう言った。

 

一夏「へ?」

 

千冬「予備の機体が無い。だから、学園で専用機を用意するそうだ。」

 

これには、クラスの生徒達はざわめきだした。

 

クラス女子A「専用機?1年のこの時期に?」

 

クラス女子B「つまりそれって、政府からの支援が出るって事?」

 

クラス女子C「凄いなぁ!私も早く専用機欲しいなぁ!」

 

しかし

 

一夏「専用機があるって、そんなに凄い事なのか?」

 

肝心の一夏は分かってなかった。

 

純「・・・織斑。テキストの6ページを読め。」

 

純にそう言われ、一夏はテキストを開いた。

 

純「ISの『コア』は467個。つまり、ISは世界に467機しかねー。その『コア』を作れるのはたば・・・篠ノ之博士だけで、今は『コア』を一定数以上作ることを拒否ってる。」

 

純(多分だけど・・・これ以上軍事目的で作られるのを恐れてんだろうなぁ・・・。)

 

千冬「本来なら、IS専用機は国家あるいは企業に所属する人間しか与えられない。が、お前の場合は状況が状況なので、データ収集を目的として専用機が用意される。理解できたか?」

 

一夏「な、何となく。」

 

すると

 

鷹月静寐「あの、先生。安達君には専用機は・・・」

 

鷹月の質問に

 

千冬「彼だが・・・」

 

純「俺は既に持ってる。」

 

と千冬が言う前に純が答えた。

これに

 

「「「えええーっ!!!」」」

 

クラスの女子は皆驚きの声を上げた。

すると

 

セシリア「それを聞いて安心しましたわ。クラス代表の決定戦。私とあなたでは勝負は見えていますけど、流石に私だけ専用機、あなたは訓練機ではフェアではありませんものね。」

 

セシリアが一夏の前に現れそう言い

 

セシリア「そして安達さん。あなたも専用機をお持ちでしたのね。何処で手に入れましたの?」

 

純には先程の高飛車な態度とは違い、淑女に相応しい物腰柔らかに聞いた。

 

純「とある知り合いに貰ってな。それを好きにカスタマイズしたんだ。」

 

セシリア「そうですの。」

 

純「つっても、代表候補生のオルコットと比べたら、腕の差は歴然だがな。けど、最大限出来る事をやるつもりだ。」

 

セシリア「フフッ・・・分かりましたわ。なら、来週の代表決定戦。楽しみにしてますわ。」

 

純「ああ。」

 

その時

 

クラス女子D「あの先生。篠ノ之さんって、もしかして篠ノ之博士の関係者なんでしょうか?」

 

クラスの1人が千冬にそう質問した。

 

千冬「そうだ。篠ノ之はあいつの妹だ。」

 

これに

 

「「「えええーっ!!!」」」

 

クラス女子E「嘘!?お姉さんなの!?」

 

クラス女子F「篠ノ之博士って、今行方不明で・・・」

 

クラス女子G「世界中の国や企業が探してるんでしょう?」

 

クラス女子H「何処にいるのか分からないの?」

 

クラスの女子が色々箒に聞いた。

その時

 

ガタンッ

 

突然大きな音が響き、静まりかえった。女子達は、物音がした方へ視線を向けた。

音の正体は、純が椅子を引いて立ち上がった音だった。

 

純「皆、それ以上彼女の家の事情を聞かないであげてくんねーかな。気になる気持ちも分かるけど、彼女も恐らくあまり言いたくねー何か特別な理由があると思うからさ。出来ればあまり詮索しないであげて欲しい。」

 

純「それと、んな事言っちまったら偉そーかもしんねーけど、出来れば『篠ノ之博士の妹』じゃなくて、『篠ノ之箒』個人として付き合ってくんねーかな。」

 

そう言い、純は頼むような素振りを見せた。

すると、女子達は

 

クラス女子I「そうだね・・・」

 

クラス女子J「ごめんね。無神経に尋ねちゃって・・・」

 

そう箒に謝り

 

箒「大丈夫だ。気にしてはいない。これからも、仲良くな。」

 

箒も、クラスメイトにそう優しく言った。

 

千冬「・・・山田先生、授業を。」

 

クラスが落ち着いたのを確認した千冬は、山田先生を促し

 

山田「は、はいっ!」

 

授業が始まった。

 

一夏(何で純は箒を庇ったんだ・・・?別に庇わなくたって良いのに・・・)

 

この時、一夏はそう思いながら純を見ていたのであった。




投稿出来ました。

上手くアレンジできたか分かりませんが、読みにくい、もしくは読んでて不快に感じたら申し訳ございません。

それでは、また。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

6話

6話です。


山田「IS、インフィニット・ストラトスは、操縦者の全身を特殊なエネルギーバリアで包んでいます。」

 

山田「ISには意識に似たような物があって、お互いの対話、つまり一緒に過ごした時間でわかり合うというか、操縦時間に比例してIS側も操縦者の特性を理解しようとします。」

 

この山田先生の解説に

 

一夏「サッパリ分からない・・・」

 

一夏は全く理解できなかった。

 

山田「ISは道具では無く、あくまでパートナーとして認識して下さい。」

 

山田「ここまでで質問のある人は?」

 

すると

 

谷本癒子「質問!『パートナー』って、彼氏彼女のような感じですか?」

 

谷本の質問に

 

山田「そ、それはその・・・どうでしょう?私には経験が無いので分かりませんが・・・ええっと・・・どうですかね・・・」

 

山田先生は赤面した。

これには

 

クラス女子A「赤くなったー!」

 

クラス女子B「先生可愛い!」

 

クラスの女子はそう山田先生を弄った。

 

純(あはは・・・これが女子校のノリか・・・)

 

これには、純は苦笑いを浮かべた。

そして、午前の授業が終わり、昼休みとなった。

 

純「箒。一緒に飯食わねーか?」

 

純は箒を昼飯に誘った。

 

箒「うむ。一緒に食べよう。」

 

箒もそう言い、純と一緒に食堂へ向かった。

その際、2人は自然と手を繋いで向かったのだった。

 

 

 

 

 

食堂

 

 

 

 

日替わり定食を食べていると

 

箒「あの・・・その・・・先程は・・・ありがとう。」

 

箒が突然お礼の言葉を言った。

 

純「あ?」

 

箒「先程クラスの皆が私を質問攻めしてた時だ。私を庇ってくれたのだろう?」

 

これに

 

純「・・・大した事じゃねーよ。寧ろ、余計な気遣いだったかな?」

 

純は少しそっぽを向いたが

 

箒「そんな事無いぞ。本当にありがとう。」

 

その様子を箒は柔らかい笑みを浮かべた。

 

純「さて・・・来週の代表決定戦、どうしよっかなぁ~。」

 

すると、純は話題を変え、セシリアと一夏の代表決定戦の話にした。

 

箒「すまんな。一夏の勝手に巻き込まれてしまい・・・」

 

純「過ぎた事だ。今はやるべき事をやる。」

 

箒「そうか・・・。それで、どうするんだ?昨日調べた限りでは、オルコットは射撃型だ。お前はどう立ち向かうつもりだ?」

 

純「一応射撃は基本をマスターしている。」

 

箒「射撃をか?」

 

純「ああ。俺のISは近距離特化型だ。俺は剣術が得意だからな。」

 

純「けど、射撃は苦手でね。でも、ある程度の基本をマスターしとけば、近距離戦闘も活かせるんじゃねーかなって思うんだ。だから、苦手なりにマスターしてる。」

 

箒「確かに、近距離だけじゃ無く射撃という遠距離攻撃も加われば、戦いの幅も広がるな。」

 

純「ああ。とはいえ、オルコットはISの稼働時間を優に300時間を超えてる。腕の差は歴然だ。」

 

純「だが、先程も言ったように、出来る事をやるだけだ。」

 

箒「そうか・・・」

 

そう、純と箒が話していたその時

 

一夏「箒!探したぞ!」

 

一夏が突然現れた。

 

箒「・・・どうした一夏?」

 

これに、箒は落ち着いて聞くと

 

一夏「ISの事教えてくれ!このままじゃ何も出来ずにセシリアに負けそうだ!頼む!」

 

そう、一夏は箒に言った。その際必死だったのか、純には気付いていなかった。

 

箒「お前がくだらない挑発に乗るからだ。」

 

一夏「そこを何とかっ!」

 

箒「そもそも、何故私なのだ?お前には、千冬さんがいるだろう?」

 

この尤もな問いに

 

一夏「その・・・なんて言うか・・・千冬姉には頼りたくないって言うか・・・迷惑を掛けたくないって言うか・・・」

 

一夏はそう複雑な表情を浮かべながら言った。

 

箒(全く・・・何故そのような事を考える。千冬さんも、お前が頭を下げて頼めば、出来る限りの事をしてくれるはずだと思うのだが・・・)

 

箒「すまないが、私には無理だ。私には知識が足りない。それに、ISを乗りこなしてるわけでもないし、専用機持ちでもない。千冬さんに頼め。」

 

そう、箒は一夏に厳しく言った。

 

一夏「け、けど・・・!」

 

箒「話は終わりだ。」

 

そう言い、箒は無視した。

それを見た一夏は、とぼとぼとその場を後にした。

 

純「・・・良いのか?」

 

それを、純は箒にそう言った。

 

箒「良いんだ。アイツ、姉の千冬さんに頼むのは男として情けないというくだらんプライドが邪魔してるのだろう。それじゃあ、どんな相手でも勝てない。」

 

箒「誰かに頼るのは別に恥ずかしい事では無い。ただ、誰にも頼らずに何も出来ず終わるのはもっと恥ずかしい事だ。これは男として以前に人としてだ。」

 

すると、箒はそう凛とした表情で言った。

 

純「そうだな。」

 

箒「うむ。それより純。今日の放課後、剣道場に行かないか?」

 

純「ん?何でだ?」

 

箒「久々に剣を交えたい。良いか?」

 

これに

 

純「ああ。良いぜ。」

 

純はそう了承したのであった。




投稿出来ました。

うーむ、結構難しい。

読んでて違和感、不快を感じたらお許し下さい(土下座)

それでは、また。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

7話

7話です。


時間は放課後。場所は剣道場。そこには、ギャラリーが集まっていた。

その中心にいるのは、防具を着け竹刀を構えている純と箒だった。

何故この2人にそこまで人が集まるのかと言うと、この2人は昨年の剣道全国大会の優勝者であり、その者同士の試合を見るために集まっていたのだ。

 

箒「準備は良いか?」

 

純「ああ。いつでも良いぞ。」

 

箒「では尋常に・・・参る!!」

 

先に仕掛けたのは箒。上段から振り下ろされる袈裟斬りを純は受け止めた。

 

純(流石にあの頃と違い、スピードとキレは格段に上がってんな。)

 

そう思った純は、そのまま竹刀を押し返すと小手を打ちに行った。しかし、箒はそれを素早く受け止め、流した。

剣道全国大会優勝同士の迫力ある攻防に、ギャラリーも思わず息を飲んだ。それほどまでに凄まじかった。

そんな中、箒はそのまま胴を打ちに行くと、純もそれを受け止め流し、両者はつばぜり合いとなった。

 

純「流石箒。腕は格段に上がってんじゃねーか。」

 

箒「お前もな。」

 

純「どう、もっ!」

 

すると、純が一押しすると、箒はそれに耐えきれず、倒れた。

それを見た純は、一気に突きを入れた。

 

箒「グッ・・・!私の負けだ。」

 

すると、箒はそう言い降参した。

そして、箒は立ち上がり、元の位置に戻ろうとしたのを確認した純は、同じく元の位置に戻り、蹲踞をし、竹刀を納めて立ち上がり、下がって礼をした。

 

純「ふー。強くなったなぁ、箒。」

 

箒「お前こそ。あの時より更に強くなったのを感じたぞ。」

 

純「ったりめーだ。」

 

純はそう言うと

 

純「・・・じゃねーと、お前を護れねーからな。」

 

と小声でそう言った。

 

箒「ん?何か言ったか?」

 

これに、箒は反応したが

 

純「気にすんな。ただの独り言だ。」

 

と純はそう返した。

 

箒「そうか。」

 

純「それよか、すげー観客だな。」

 

箒「そ、そうだな・・・。」

 

純「帰ろうぜ。」

 

箒「ああ。」

 

そう言い、ギャラリーからの質問攻めを軽く流しながら2人は更衣室に向かったのだった。

 

 

 

 

 

女子更衣室

 

 

 

 

 

1人着替えていた箒は、先程の試合を思い出していた。

 

箒(あの頃から強かったが、また更に強くなった・・・)

 

箒(それに・・・本当に格好良くなって、思わず見惚れてしまうところだった・・・)

 

箒(2年・・・言葉にするのは簡単だが・・・長かった・・・)

 

箒(でも・・・私達は会えた・・・そして恋人同士になった・・・)

 

そう思うと、箒は自らの身体を抱き締めた。

 

箒(もっと感じたい・・・もっと触れたい・・・もっと・・・一緒にいたい・・・)

 

箒(純・・・)

 

そう、箒は顔を赤くしつつも蕩けた幸せな笑みを浮かべていた。

そして、着替え終わると純と一緒に寮の部屋に戻ったのだが

 

純「おい箒。」

 

箒「ん~?」

 

純「いつまで匂ってんだよ・・・。それに、シャワー浴びてねーから汗くせーぞ。」

 

箒は純を抱き締め、顔を純の胸に当てて擦り寄せ匂いを嗅いでいた。

 

箒「良いのだ・・・もっと嗅がせろ。」

 

箒(それに・・・汗の匂いに純の匂いもある・・・)

 

箒「はぁぁ~・・・」

 

その間、彼女の豊かな胸が純の身体に密着しており

 

純「・・・ったく。」

 

純は気付かないフリをしていたのであった。




投稿出来ました。

少しオリジナルを加えました。

最後の方は、ご想像にお任せを(土下座)

また、僕自身剣道には詳しくないので、そこはご勘弁下さい(土下座)

そ、それでは、また。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

8話

8話です。


クラス代表決定戦の日がやって来た。

第3アリーナのピットには純と一夏がおり、純は目を閉じ腕を組み、壁に背を預けている。

 

千冬「織斑・・・お前の機体なんだが、まだ届いていない。だから先に安達とオルコットの試合を行う。」

 

すると、管制塔にいる千冬が、2人にそう言った。

 

一夏「え!?そうなのか・・・」

 

千冬「安達。準備は?」

 

純「何時でも出れるっすよ。」

 

千冬「そうか・・・」

 

その時

 

山田「織斑君!織斑君!」

 

山田先生の声が聞こえ

 

山田「来ました!織斑君の専用IS!」

 

今専用機が届いたと言った。

 

千冬「織斑。すぐに準備をしろ。」

 

純「じゃあ、俺はそれまで時間を稼ぎますよ。」

 

千冬「頼む。」

 

山田「安達君。ISを起動させ、カタパルトへ移動して下さい。」

 

純「うっす。」

 

そう言い、純は左腕についている自身のISの待機状態の腕輪を起動させた。

すると、瞬く間に光が彼を呑み込んだ。

そして現れたのは、日本純国産のISの打鉄だがどこか違う機体だった。

その色は、本来の銀灰色とは違って黒い打鉄で、本来の打鉄は防御特化のISだがこのISはどこか攻撃的で尚且つ独特な雰囲気を醸し出していた。

 

純「良いっすよー。」

 

山田「それでは安達君。ベストを尽くして下さい!」

 

そして、カタパルトに射出され、純はアリーナへ飛び出した。

アリーナの空中には、既に青い装甲が特徴的なIS、ブルー・ティアーズを纏ったセシリアがライフルを保持しながら待ち構えていた。

 

セシリア「あら?まず最初はあなたからですのね。」

 

すると、プライベートチャンネルでセシリアは純にそう言った。

 

純「織斑のISが今来たんだよ。それで予定変更となって俺が最初ってわけ。」

 

セシリア「あら、そうですのね。」

 

純「ったく、用意した連中も時間くれー守ってくんねーとな。」

 

セシリア「全くですわ。」

 

そう軽く雑談しながら、セシリアは改めて純の機体を観察した。

 

セシリア「それがあなたの専用機ですのね・・・。」

 

純「そうだ。」

 

セシリア「機体の色といい、雰囲気といい、ただの打鉄では無さそうですわね。」

 

純「まあな。んじゃあ、始めるとすっか。」

 

セシリア「ええ。」

 

そして、純はアサルトライフルの焔備を、セシリアはレーザーライフルのスターライフルを展開し、それぞれ撃ち合いが始まった。

 

箒(頑張れ!純!泥臭くても良い!ベストを尽くせ!)

 

その様子を、箒は観客席で見ながら純を応援していた。

連射性で優れているアサルトライフル『焔備』を保持する純は、一定の距離を保ち連射を行い、それを巧みに躱しながらライフルで狙いを付けるセシリアは純と同様連射を繰り返す。

しかし、純のような乱れ撃ちでは無く、相手の予測進路を計算に入れた偏差射撃だ。

 

純(まあ、んなもんか・・・。俺と彼女じゃ、射撃の腕の差は月とすっぽんだ。このままじゃ、俺の方がシールドエネルギーが尽きる。)

 

そう思いながら、純はチラッとシールドエネルギーの残量を見ていた。

 

セシリア「流石ですわ。このブルー・ティアーズを前にして、ここまで耐えたのは初めてですわ。」

 

純「そうか。それは光栄だな。」

 

セシリア「ですが、最後まで本気で参りますわ!」

 

そう言うと、ブルー・ティアーズから4機のBT兵器が一斉に襲いかかった。

それを純は巧みに躱しつつ

 

純「ふっ!!」

 

近接ブレードである日本刀『村正』を展開し、1機を斬り落とした。

 

セシリア「っ!?」

 

セシリア(何ですの・・・あの剣は・・・!?どこか・・・禍々しさを感じますわ・・・)

 

その際、セシリアは純の『村正』にどこか寒気を感じた。

 

純(やっぱり、思った通りだ・・・!コレを操ってる間、コイツ本人はコレの制御に集中しなきゃなんねーからそれ以外の攻撃が出来ねーんだ!)

 

その時、何か感じた純は残りのBT兵器を片付けた。

 

セシリア「くっ!流石ですわ!ですが、4機だけではありませんのよ!」

 

これにセシリアはミサイル2基を展開し、純目掛けて放った。

 

純「フンッ!『村正』の斬れ味を舐めんじゃねー!」

 

しかし、純はミサイル全てを斬り捨て

 

ドンッ!

 

セシリア「えっ!?」

 

真正面から一気に距離を詰める、所謂『瞬時加速(イグニッション・ブースト)』を使った。

 

セシリア「まだ・・・っ!インターセプター!」

 

これに、セシリアは咄嗟にショートブレードを展開したが、あっさり弾かれた。

そして、純は村正を上段に構えた。

 

セシリア「私の負けですわ。さあ、トドメを!」

 

それを見たセシリアは、覚悟を決めた顔をした。

 

純「なら、行くぞ!」

 

セシリア「はいっ!」

 

すると、純の村正の刀身が緋色に光り

 

純「『一ノ太刀 絶閃』!!」

 

打鉄・改の単一仕様能力『一ノ太刀 絶閃』を発動し、縦一閃に振り下ろした。

その鋭い斬撃で、ブルー・ティアーズの残りのシールドエネルギーが一気に枯渇し

 

山田『セシリア・オルコット、シールドエネルギー残量ゼロを確認。試合終了。勝者安達純。』

 

山田先生のアナウンスが聞こえ、その後に一気に歓声が沸き上がった。

 

箒「純・・・!」

 

これに、観客席で応援していた箒は自分の事のように喜んだのであった。




投稿出来ました。

相変わらず戦闘描写が拙いです・・・(泣)

わかりにくかったらお許し下さい・・・(土下座)

そ、それでは、また。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

9話

9話です。


第1試合の余韻がまだ冷めやまぬ中、一夏の専用機『白式』は最適化を終えた。

それは、どこか西洋の騎士を思わせる雰囲気の機体で、色も純白で純の打鉄・改とは対照的だった。

 

千冬「織斑。準備は出来たな?」

 

一夏「ああ。何時でも良いぜ!」

 

そう言う一夏の目は、どこか燃え上がる闘志を感じるような目だった。

 

千冬(ほお?先程の試合を見て刺激になったのか・・・?)

 

そう思った千冬だったが

 

一夏「あんな卑怯者!俺がブッた斬って正してやる!!」

 

一夏の発言に

 

千冬「・・・はっ?」

 

千冬は一瞬理解が追い付けず

 

一夏「行って来るよ、千冬姉!あんな卑怯者、俺が正して来るから!!」

 

千冬「お、おい一・・・!?」

 

問いただす前に一夏はアリーナへ飛び出していったのだった。

 

 

 

 

 

 

一方の純は、機体の修理とシールドエネルギーの補給を行っていた。

 

本音「だーちー。修理と補給終わったよ~。」

 

すると、終わったのか、純のクラスメイトの布仏本音がダボダボの袖で手を振って言った。

 

純「サンキュー。さて、行くか。」

 

そう言い、純も機体を纏いアリーナへ飛び出していった。

そこには、既に一夏が最適化を完了し機体を纏っていた。

すると

 

一夏「来たな純!俺はお前みたいな卑怯者、絶対に負けない!」

 

一夏がオープンチャンネルでいきなりそのような事を言った。

 

純(何言ってんだ、コイツ?)

 

この発言で、先程まで歓声が聞こえていたアリーナが嘘のように静まり返った。

これに純は

 

純「管制室連絡取れますか?」

 

管制室へ連絡を取った。

 

山田『はい。管制室です。どうぞ。』

 

純「先程のオルコットとの試合で、俺は卑怯と罵られるような行為や反則をやりましたか?」

 

これに

 

山田『いいえ。そんな事はありません。両者共実にクリーンな戦い振りでした。』

 

山田先生はそう答えた。

 

純「ありがとうございます。つー事なんだが織斑、何を根拠に俺が卑怯だと?」

 

一夏「何をだと!?女相手に最後あんな風に痛めつけるなんて!!アレが男のやる事かよ!!」

 

純「・・・テメー、何が言いてーんだ?」

 

一夏「女相手に本気出すなんて、男として恥ずかしくないのかって言ってんだよ!!」

 

純「・・・するってーと、テメーは互いに全力を尽くして戦っていたオルコットに対して、手を抜くべきだったと。そう言いてーのか?」

 

一夏「そうだ!!女は守られて当然の立場なんだ!!手加減しねーなんて、お前は男の風上にも置けねークズだぞ!!」

 

そう、一夏は純を非難した。

 

純(コイツ・・・マジ頭にウジ沸いてんじゃねーのか!!)

 

純(オルコットは、自らの信念と誇りのために専用機持ちとして未熟な俺相手に最後まで全力で戦った。まさに女傑だ!!)

 

純(そんな人を、コイツは侮辱するってのか!!)

 

これに、純は怒りの感情が湧き

 

一夏「この『白式』でお前を正し・・・」

 

純「テメー。黙りやがれ。」

 

ドンッ

 

一夏「なっ!?」

 

瞬時加速で一気に一夏に距離を詰め、村正を展開し、一気に斬り刻んだ。

 

ズバババババババッ!!!

 

一夏「ぐわあぁぁぁっ!?」

 

そして

 

山田『織斑一夏、シールドエネルギー残量ゼロを確認。試合終了。勝者安達純。』

 

純が勝ったのだが、後味の悪い勝利だった。

この様子を観客席で見ていた箒は

 

箒(一夏・・・お前はそんな目で私を見ていたのか・・・見損なったぞ!!)

 

箒(男女の関係は、男が女を守って当然じゃない!!互いに守り、助け合うのが本当の関係なのだ!!)

 

箒(貴様のような男として、いや人として最低な奴に、守られる筋合いは無い!!)

 

一夏を軽蔑した目で見ていたのだった。

ちなみに次の第3試合はセシリアの圧勝で、遠距離から一夏を狙い撃ち、何もさせないという完封劇だった。その時のセシリアの顔も、終始一夏を軽蔑したような表情であった。




投稿出来ました。

今回のお話、読んでて中には不快に感じる方がいるかもしれません。

もし不快に感じたら、お許し下さい。

それでは、また。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

10話

10話です。


代表決定戦終了後、純はすぐに更衣室に戻り制服に着替えた。

そして、更衣室から出ると

 

箒「純・・・。」

 

箒が外で待っていた。

 

純「箒か・・・。」

 

箒「ああ・・・一緒に部屋へ帰ろう。」

 

純「ああ・・・」

 

そして、純と箒は一緒に寮の部屋へ戻った。

その道中

 

箒「純。」

 

純「ん?」

 

箒「その・・・すまなかったな。」

 

箒が純に謝った。

 

純「何が?」

 

箒「一夏の事だ。あんな事を純に言うなんて・・・。それに・・・」

 

純「別にお前のせいじゃねーよ。気に病むな。」

 

箒「しかし・・・」

 

純「俺も悪い。あんな風に怒りに身を任せてやっちったからな。マジで悪かったな。お前の大切な幼馴染をあんな風に・・・」

 

すると

 

箒「あんなの、私の幼馴染じゃない!!」

 

箒が怒りの表情を浮かべながら言った。

 

純「箒?」

 

箒「純はこの1週間、自分に出来る事をやり、オルコットとの試合で代表候補生相手に全力で立ち向かったのだ!その努力を、あいつは卑怯だと罵り、お前を、オルコットを侮辱した!これは男以前に人として最低だ!」

 

箒「考えは人それぞれかもしれない!だが、女だからという理由でお前を卑怯だと罵るのは間違っている!」

 

箒「お前は何も悪くない!!悪いのは全てあいつだ!!例え全ての人間があいつと同じ考えだったら、私がお前の味方になって、あいつらを・・・!」

 

純「箒!」

 

純の一喝に

 

箒「っ!」

 

純「それ以上言うな!」

 

箒「・・・すまない。」

 

箒は謝罪した。

 

純「考え、主義主張は人それぞれだ。それも、身に置かれた環境が原因で決まる事もある。」

 

純「織斑があんな考えなのは、過去に何かあったからそのような考えに至ったんだろうよ。」

 

箒「純・・・。」

 

純「さあ、早く部屋に戻ろう。」

 

そう言われ、純は箒の手を優しく取り、指を絡めた。

 

箒「・・・。」

 

それを、箒は嫌がることはせず、自身も純の手を優しく絡め返した。

 

箒(何があっても、私はお前の味方だ・・・)

 

箒(決して・・・お前を1人にはしない・・・。例え・・・世界中を敵に回しても・・・その中に、姉さんがいても・・・!)

 

その時、箒は決意を秘めた表情を浮かべながらそう心に誓ったのだった。

 

 

 

 

 

セシリアの部屋

 

 

 

 

 

同時刻、セシリアは1人シャワーを浴びていた。

その時、先程の試合を思い出していた。

 

セシリア(今日の試合、今まで感じた事の無い感覚ですわ・・・)

 

2人目の男性IS操縦者である純との試合。結果は前評判とは打って変わって自身の敗退に終わった。

勿論、悔しい気持ちもある。が、それとは違う気持ちを抱いた。

それは

 

セシリア(彼と・・・本当の友人になりたいですわ・・・)

 

友になりたいという気持ちだった。

 

セシリア(彼と友人になり、共に研鑽を積めば・・・強くなれますわ・・・)

 

しかし、それと同時に

 

セシリア(しかし・・・あの目・・・どこか寒気を・・・感じますわ・・・)

 

純に対しどこか恐れを抱いてる自分もいたのだった。

 

 

 

 

 

千冬の部屋

 

 

 

 

 

千冬は、1人で先程の試合での純を思い出していた。

 

千冬(安達のあの剣の腕・・・まさに剣道全国大会優勝者に相応しい・・・。)

 

千冬(しかし・・・クラス代表を話し合ったあの日、安達に睨まれ返された瞬間、一瞬金縛りにあったかのような感覚に陥った・・・)

 

千冬(あの殺気・・・並の人間ならあのような殺気を出せない・・・)

 

千冬(あれは・・・人を殺した事があるような殺気だ・・・)

 

千冬(一夏に侮辱された後に一気に切り刻んだあの太刀筋も、『剣道』で得た腕では無い・・・)

 

千冬(安達純・・・お前は一体・・・過去に何があった・・・?)

 

そう思い出しながら、ビールを飲んでいたのであった。




投稿出来ました。

代表決定戦終了後をオリジナル話で書いてみました。

最後の方は上手く書けず、グダグダですがお許しを(土下座)

それでは、また。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

11話

11話です。


クラス代表決定戦の翌日のSHR。

 

千冬「さて、クラス代表だが・・・」

 

セシリア「織斑先生。」

 

千冬「ん?何だ?」

 

セシリア「私セシリア・オルコットは、クラス代表を辞退致します。」

 

この意見に

 

千冬「ほう?何故だ?」

 

と千冬は尋ねた。

 

セシリア「『クラス代表者とは、ISの実力がトップの人間がなるべき』。あの時私はそう言いました。であれば、代表決定戦であれだけの実力を発揮した純さんが代表になるべきですわ。」

 

これに

 

千冬「ふむ・・・」

 

千冬は考え込む格好をし

 

千冬「安達、どうだ?」

 

と純に尋ねた。

 

純「どこまでやれるか分かんないっすけど、引き受けます。」

 

千冬「そうか。なら、クラス代表は安達とする!」

 

純「皆、これからよろしく頼む。何か至らぬ点があれば、遠慮無く言ってくれ。改善する。改めて、よろしくお願いします。」

 

そう言い、純は頭を下げた。

すると

 

パチパチパチパチ

 

クラスの皆から拍手を受けた。しかし、拍手した中に一夏は含まれておらず、彼はずっと純を睨んでいたのだった。

それどころか、あれだけの暴言を吐いたにもかかわらず出席している事に女子達は疑問に思っていたのだった。

そして、学科が終わり、実習の時間となった。

皆ISスーツを着てグラウンドに集まり、千冬と山田先生はジャージを着ていた。

 

千冬「では、これよりISの基本的な飛行操縦を実践して貰う。安達、織斑、オルコット。試しに飛んでみろ。」

 

純「うぃーっす。」

 

セシリア「分かりましたわ。」

 

千冬の指示を受け、純とセシリアは瞬時に展開する。その場に、純の『打鉄・改』と、セシリアの『ブルー・ティアーズ』が並び立った。

しかし

 

一夏「あれ・・・?」

 

一夏のみ、展開できなかった。

 

千冬「早くしろ!熟練したIS操縦者は、展開まで1秒とかからないぞ!」

 

そう千冬に言われ

 

一夏「集中・・・来い白式!」

 

一夏はようやく展開できた。

 

千冬「良し。飛べ!」

 

純「うっす。」

 

セシリア「はい!」

 

そして、千冬の指示に純とセシリアは瞬時に飛んだ。

一夏はまだ使いこなせていないのか、上手く飛べていなかった。

 

千冬「遅いぞ織斑。スペック上の出力では、白式はブルー・ティアーズより上だぞ。」

 

すると、通信回線から千冬の指示が飛び、ようやく純達に追い付いた。

 

一夏「そう言われても・・・なあ、何で純はそんなに上手く飛べるんだ?」

 

すると、一夏が純にそう馴れ馴れしく聞いた。

 

純「おい織斑、誰が名前で呼んで良いって言った?肉親と大切な人、それとダチ以外に名前で呼ばれたくねーんだよ。」

 

一夏「別にそう硬くならなくて良いじゃないか、男らしくないぜ。それに俺達、もう友達だろ?」

 

純「何言ってんだお前?俺、お前とダチになった覚えはねー。」

 

一夏「そう恥ずかしがるなって。男じゃねーよ。なっ?」

 

しかし、何言っても耳を全く貸さずにいる一夏に怒りを覚えてきた純達。

すると

 

千冬「安達、オルコット、織斑。急降下と完全停止をやって見せろ。」

 

千冬から新たな指示が来た。

 

純「うっす。」

 

セシリア「了解です!」

 

そして

 

純「そんじゃあ、お先に。」

 

セシリア「はい、純さん。」

 

純は急降下を開始し、セシリアもそれに続いた。

 

一夏「おい、ちょっと待ってくれよ!置いてくなよ!友達なんだから待ってくれよ!」

 

その後ろで、一夏はそう喚いていた。

純とセシリアは、危なげなく降り立ったが

 

キューン・・・ズドォォン!!!

 

一夏のみ、地面に激突してグラウンドに大きなクレーターを作ってしまった。

 

一夏「んぐぐっ・・・いってー、死ぬかと思った!」

 

一夏は何とか無事だった。

 

千冬「馬鹿者。グラウンドに穴を開けてどうする!」

 

一夏「・・・すみません。」

 

この叱責に、一夏は項垂れた。

そして、その後は武器の展開などを行い、実習は終了した。

一夏は、開けてしまった大穴を塞ぐよう千冬に言われ、純にも手伝いを求めようとしたが仕方なく1人で穴を埋めたのだった。

その日の夜

 

相川「安達君。クラス代表決定おめでとう!」

 

食堂の一画で、純のクラス代表就任を祝うパーティーが開かれた。

 

純「あはは・・・どうも。」

 

テーブルには購買で買ってきたお菓子やジュースの入った紙コップが置かれ、立食形式で皆思い思いに談笑していた。

その途中、新聞部の者が乱入したが、無事楽しくパーティーを満喫したのだった。

因みに一夏は、別件で欠席していた。

パーティーを終え、それぞれ部屋に戻った皆だが

 

純「お、おい箒・・・」

 

箒「んっ・・・んちゅ・・・」

 

箒は純に抱き付き、自らの胸を押し当てて首筋にキスをしたりしていた。

 

純「おい・・・部屋に戻って急に何だ?」

 

そう聞いても

 

箒「んちゅ・・・すぅぅ~・・・はぁぁ~・・・」

 

箒はキスをし、匂いを嗅いでトロンとした目を浮かべながら恍惚していた。

 

箒(良い・・・やはり純と2人っきりは・・・心と身体が・・・幸せでいっぱいになる・・・)

 

箒(このまま・・・浸っていたい・・・)

 

そう思いながら、箒は純から離れなかったのであった。




お久し振りです!無事投稿出来ました!

とはいえ、上手く書けたか分かりませんが・・・(汗)

それでは、また。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

12話

12話です。


1年1組

 

 

 

朝、純は箒と一緒に教室へ向かうと

 

相川「あっ。おはよう、安達君。篠ノ之さん。」

 

純「ああ、おはよう。」

 

箒「おはよう、相川。」

 

谷本「そうだ!2組のクラス代表が変更になったって聞いてる?」

 

鏡「何とかって転校生に変わったのよね。」

 

転校生の話で話題になった。

これに

 

純「今の時期に転校生・・・?」

 

純は疑問を抱いた。

 

谷本「うん。中国から来た子だって。」

 

その時

 

一夏(中国か・・・アイツ・・・元気にしてるかな・・・)

 

純達の話を聞いていた一夏は、とある女の子を思い出していた。

 

セシリア「ふん!私の存在を今更ながらに危ぶんでの転入かしら?」

 

それを聞いたセシリアがそう言うと

 

相川「はいはい。」

 

セシリア「流さないでいただけます事!」

 

相川に流された。

 

純「どんな人だ?」

 

箒「気になるのか?」

 

純「まあな。もしかしたら代表候補生の可能性も無きにしも非ずだからな。」

 

箒「確かにそうだな・・・」

 

純「ああ。そういや、クラス対抗戦って、優勝したら何が貰えるんだっけ?」

 

相川「学食デザートの半年フリーパスだよ。」

 

純「成程ね・・・俺も甘い物は嫌いじゃねーし、頑張ってみるよ。」

 

箒「うむ。健闘を祈るぞ。」

 

セシリア「はい!頑張って下さいまし!」

 

鷹月「けど、今のところの情報だと、専用機を持ってるのって、1組と4組だけだから、余裕だよ。」

 

これに、鷹月がそう言うと

 

??「その情報、古いよ。」

 

教室の入口からふと声が聞こえたため、皆振り返った。

するとそこには、小柄でツインテールの髪型をした勝ち気そうな少女が片膝を当ててドアにもたれていた。

 

??「2組も専用機持ちがクラス代表になったの。そう簡単には優勝できないから。」

 

その時

 

一夏「鈴・・・?お前、鈴か?」

 

一夏が驚いたような顔を浮かべ、立ち上がった。

 

鈴音「そうよ。中国代表候補生、鳳鈴音。今日は宣戦布告に来たってわけ!」

 

これに、鈴音はフッと小さく笑みを漏らし、指を指して言った。

 

「あれが2組の転校生・・・」

 

「中国の代表候補生・・・」

 

すると

 

一夏「・・・鈴。何格好付けてるんだ?スゲえ似合わないぞ!」

 

一夏にそう言われ

 

鈴音「んなっ・・・!?何て事言うのよ、アンタは!」

 

鈴音は素を出した。

その時

 

ゴツン!

 

鈴音「いったー!何すんの!」

 

誰かに拳骨を食らったため、振り返ると

 

千冬「もうSHRの時間だぞ。教室に戻れ。」

 

千冬が立っていた。

 

鈴音「ち、千冬さん・・・」

 

千冬「織斑先生と呼べ。さっさと戻れ邪魔だ。」

 

鈴音「す、すいません・・・」

 

これには、鈴音は謝罪してどき

 

鈴音「また後で来るからね!逃げないでよ、一夏!」

 

そう一夏に言って

 

鈴音「フンッ!」

 

自分の教室の戻っていった。

 

一夏「アイツが代表候補生・・・」

 

これに、一夏はそう呟き

 

純(中国代表候補生か・・・なーんか、勝ち気そうな感じの子だな・・・)

 

純(はてさて・・・初戦で当たるか否か・・・まあ、どっちにしろ、手強いだろうな・・・)

 

純はそう思っていたのであった。




投稿出来ました。

今日は鈴を登場させました。

ちょっとこの先がまだ纏まってないので、途中で区切りました。

読みにくかったら、お許しを(土下座)

それと、今回のお話で、今年最後の投稿とします!

このような拙作にもかかわらず、多くの方に読んで下さって、本当に感謝しております!!

来年もよろしくお願いします!!

それでは、良いお年を!!



目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。