知らん地で送るポケモンスローライフ (ノリと勢い)
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事前情報の有る無しがデカすぎんだろ…





ペパーの「デカすぎんだろ…」がツボにはまってさあ大変、ガケガニでてきて(‘ △`)<コンニチハ…
坊っちゃん♂一緒に遊びましょ?(意味深)


なーんてこんな事言っとりますがこれでもSV全クリ[してません]。当たり前だよなぁ?
大体世界観把握したんでせや書こうと。ガバガバすぎるだろ。
政治家でももうちょっと考えるでオイ。


んじゃまぁ茶番はここらで置いといて、と
では本編どぞ。






ニャオハにはクララと名付けました。
あっ、ふぅん………(察し)




 

 

 

 

 

 

 

 

「センキ、お前にあげたい物があるんだ。」

 

「あぇたいもの?」

 

「………ほら、ポケモンのタマゴだよ。

まだ早いんじゃないかなって思ったけど、母さんも小さい頃から絆を育んだ方がいい、って言うしね。」

 

「……やった!」

 

「気にいってくれたかい!?ありがとう…!

…そうだ!とくせいパッチやおうかんも買っておこう…!それとテラピースも色んなタイプの分たくさん…!必要になる時がいつかきっと来るもんな!うん!」

 

 

 

 

………え?早くね?

 

…あ、どうもセンキです。

まぁ察した人多いだろうけど転生者です。

たいよろ。

 

転生してから早4年。

自我が芽生えたと思えば大きな山が眼前に二つそびえ立っている光景が記憶に焼き付いてからかなりの時間も過ぎました。

 

 

 

さて言いたいことがある。

ここ、どこ。

 

ポケモンが居ることから、前世でマリオと並びゲーム市場を牛耳っていた"ポケモン"シリーズであるとは簡単に推理できる。

 

 

駄菓子菓子(だがしかし)ッ!!!

こんな地域なんて俺は知らんッ!!!!!

 

図鑑にはディグダの亜種みたいな白いのが載っているし鼻毛が生えた蟹も載っている。何のポケモンのリージョンかすらも知らん。

 

得られた情報は家にあったポケモン図鑑と様々なサンドウィッチの作り方くらいで大した情報は未だに得られない。

 

ドラパルトがカッコ良かったからこの地域にも固有の600族居るかなと期待していたが肝心のそいつは禿げ散らかしているこおりドラゴン複合ッ!

 

パルデア地方ってお前それパルキアとディアルガ混ぜたんかー?wあいつら出てくるんか〜?ww

とか笑ってられたがここまで情報が良くわからないと不安になるものでワロエナイ。

 

というか多分自分が本編の主人公ではないので補正頼みでストーリーに入るのも狙えなそう、と。

 

あとこれ俺が知らない新作だな?

そうだな?そうか………

 

 

 

……ただ、言い方は少し悪いが親ガチャの結果は良いようで、ある程度裕福な上毒親というわけでも無いらしいので暮らしていくことには心配は要らなそうだ。

 

 

っというかパッチって言ったか?

おうかんとも言ってたな。

育成環境はゲームの剣盾と同じか?

っつーかテラピースって何それ知らない。

そもそもタマゴもらったばかりなのに育成用のアイテム手に入れるのやっぱ気が早すぎでは?おい待てあなほり兄弟の役割どこいったんや?

うーん情報不足。

 

4年間生きてきてこれとかやめたら転生者?

はい…はい…、すいません、はい……

 

正直俺、ポケモンシリーズに手を出したのも一年以内の初心者なんだが?剣盾のブーム過ぎた頃に剣買って、伝説環境の中黙々と一人ストーリー攻略してたんだが?まだタイプ相性すら覚えきれてないんだが?

 

………改めて、なんで俺が転生者に?

さらに分からなくなったわ。

 

 

 

 

で…、さて、

気になるのは何のポケモンのタマゴなのかだ。

しかしタマゴの柄はゲーム内と同じ汎用タマゴ。

中から鳴き声が聞こえるわけもない。

やはり待つしか無いということだろうか……

 

 

まあ仕方ないとして、そこはちゃんとしたポケモンの卵を持ってきてくれていると自分の親を信じよう。きっとなんとでもなるはずだ。そうに違いない。

 

というか信じないとやってられん。

初手引くのがシビシラスとかならまあGOODだが、ケイコウオなんて出たら目も当てられん。

技無し・特性無し・種族値無しだぞ。

切実にやめてほしい。

 

ヨクバリスに言えば600族……特にドラパが欲しいがいくら何でも高望みしすぎだろう。

技有り・特性有り・種族値有りの究極形みたいな奴だからな。は?欲しいんだが?

 

欠点が、強い物理ゴーストの技がゴーストダイブくらいな事以外は完璧に近いポケモンだ。

完璧といえばザシアンだが、あいつ多分ここには居ないだろうし…そもそも伝説だし…

 

強いて言えば最終進化系の合計種族値が500は越えていてほしい。無理なら400でも可。

デリバードはよせ。本当に。

 

 

何が生まれるか分からないというのが何とも言えないワクワク感と同時にここまで不安を煽るとは…ああ、胃薬がほしい。純粋に喜べる精神性が欲しかった。しかし当たり前だが4歳児に与える胃薬などあるはずもなく、赤子特有の睡魔に襲われ意識を徐々に手放した。

 

 

 

 

……そういやタマゴっていつ孵化すんの?

 

 

 

 

 

 







ゲームみたいに、孵化してからの数分間で大量のアメ食わせて大量の強化薬飲ませてバトルに挑ませるなんてのは現実じゃできないんやな、って…思うんだ……


まぁ現実なら孵化厳選しただけで動物愛護団体に訴えられそうなんですけどね!!!



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タマゴの中身



ようやくレジェンドルートを全クリしたので初投稿です。仕方ないんや……一日のゲームの限界許可時間が30分だから妥当では??(開き直り)



ナンジャモかわいい。






 

 

 

一日目

 

とりあえず孵化させるためのカプセルの中に入れて様子を見ていると眠くなってきたので寝た。

生まれたあとが楽しみだ。

 

カプセルはいつでも触れられるくらいの位置にはあるので、孵化を見逃すなんてことはないだろう…というか見逃したくない。普通に孵化見たい。

 

 

二日目

 

朝起きて横を向き卵を見ても、何も変わっていなかった。まぁそりゃそうだということでご飯を食べさせてもらい寝る。

当たり前やろ4歳時やぞ。眠いわ。

食っちゃ寝は楽しい。(真理)

 

 

三日目

 

食べて寝てたまに勉強をするくらいしかすることが無く退屈で、なんとなく卵を見てたら少し動いた……様な気がする。その後じっと見てても動かなかったので見間違えかもしれない。

とりあえずなんか書いとけ。

 

 

四日目

 

きょうは とても いいひ だった。

 

ポケモン構文的に言うと大体の言葉がかなり怖くなることに気づいた。上のは元から怖いけども。

思ったより面白い。

 

卵が動いているところは確認できなかった。

 

 

五日目

 

母親に連れられてママ友と思わしき人と会った。なんか…すごく…髪型が……ワイルドだな…

いや、ポケモンのキャラって基本そうか。

…そうでもないか。

 

帰ったら卵が動いていた。

オラワックワクすんぞ。

 

 

六日目

 

なんで生まれてないねん。

今の生まれる流れだったろ。

早くその顔を見せてくれー頼むからー…

ウッ、頭が……

 

 

七日目

 

眠い。寝る。

 

寝た。

一日がもう終わりそうなんだが?

やはり赤子の睡眠力は凄い。

前世に欲しかった。

 

卵が割と大きく動いた。

顔見せろって言ったすぐ後に言うの少し恥ずかしいけど早すぎでは?ウッソだろオイ。

 

まぁ育て屋かなんかで生まれてから時間が既に経ってたのなら不思議ではないが。

 

 

八日目

 

あ、生まれた。

 

 

 

 

黒色の角ばったフォルムの頭部に橙色の突起が付いている、ビジュアルからしてthe・岩なポケモンが出てきた。

 

 

[カラコロ?]

 

 

いずれ"ギガイアス"となる、"ダンゴロ"だ。

 

ギガイアスの合計種族値は確か515。

前世でも割と使っていた奴だ。

特性"すなあらし"での運用はしたことが無いためわからんが、そうなると"すなのちから"が良いのではなかろうか。

 

ここがどんな世界観か分からないからなんとも言えないが、アニポケを見るに"がんじょう"はあまり強くない……もしくは仕様が変更されている可能性が高い。と思う。

 

 

「らん、ころ?」

 

[カラ、コッ!]

 

 

石を転がした時の様な、軽快な鳴き声。

少なくとも敵意は抱いてなさそうだけども…

ポケモンにも刷り込みとかあるのか?それとも卵の中から外の状況が見えていた?

 

体の構造が明らかな別種族なのに懐くとは、ポケモンは本当に不思議な生き物だ。楽で良いけど。

 

 

……触れて…良いのだろうか、こいつに。

嫌がったりしないだろうか。

 

 

[カラッ!]

 

「…………」

 

 

▼ダンゴロ は 期待しているように

 こちらを 見ている!

 

 

………撫でるか。

 

…そーっと。そっと。

 

 

……うん。岩だ。

ひんやりと、少しざらざらとした感触。

だが、しっかりと鼓動の様な物も感じる。

 

 

…………ペット。いや、相棒…?

命を育てるという事の重大さを改めて理解できたような気がする。命自体の重みも。

 

 

なんというか、当たり前だが、

【ポケモン】も生き物なんだなと思った。

 

 

 

 

「ごめんねぇ〜センキぃ〜、戻ったよ〜。

……………孵っとる…!?!?!?!?

父さん〜!!!!??孵っとるよ〜!!!?」

 

 

え〜〜??なにがぁ〜〜???

 

 

「卵!!卵がぁーー!!」

 

 

「フェァッ!?!?!?今すぐいくから!待ってて!!!」

 

「ッッッッどこ!?!?!?」

 

 

「そこ!!そこ!!孵っとる!!」

 

「あぁ〜ほんとだ孵ってる〜……!!!

 っあ、動画撮れなかったかぁ……!」

 

 

………両親も見つけたようだ。少し騒がしい。

でもダンゴロが生まれたことで謎の興奮物質が出てて気にならない。嬉しさが脳を支配している。

 

 

「とりあえず、センキと一緒に撮ったげようか。」

 

「そうだねぇ……

 おぉ〜い、ロトム〜〜!!!」

 

[ロトロトロト~ー~ー!!!]

 

 

……うちの業務用オーブンからロトムが飛び出てきて、父さんのスマホ(空)に入る。するとロトムのお陰でスマホも浮かび、楽に写真や動画も撮れる。

 

これに関しては前世より快適だ。

俺はまだ使ったこと無いけど。

 

 

「じゃあ撮るよ〜!ポーズ…とれる…かな…?」

 

「センキー!ダンゴロ抱えてくれる…か!?」

 

 

はいはい…………………分かりました…と。

 

 

 

「笑ってー?笑ってー?

 はい!にー!!!」

 

「おぉ!上手く撮れてるぞォーッ!!」

 

 

 

 

……まずは、ダンゴロの状態でどれだけ強くなれるかとかも調べながら生きたいな。

 

とはいえ4歳。まだ慌てるような時間じゃない事はよーく分かってるので、じっくりコトコトこいつと強くなってみよう。

 

 

とりあえず、わざマシンの"すなあらし"をゲットしてもらえるか親に頼んでみようか。できればダンゴロの頃から練習しときたいしな。

 

 

あー、ドーパミンどっぱどぱやぁ^〜

 

 






補足。

センキの両親はそれぞれパンヤァ!!とケーキ屋です。というかそういう感じで頼む。

家の場所としてはセルクルタウンをイメージしてますねぇはい。








カエデさんさぁ、ちょっとさ、えっすぎません?



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嗚呼、ニート生活よ、さようなら。



えっ…………………?







パルデアにダンゴロ族居ないって…………
マ…………???(驚愕)






…………………マッ????(残酷な現実)






 

 

 

 

「ギル、ヤスリかけるからこっち来て。」

 

[カコロッ!!]

 

「あーうん、今回は少し強めね。了。」

 

 

 

ダンゴロが生まれて早6年。

あのダンゴロはシャワーの代わりにヤスリがけをせがむような良い子に育ちました。

 

岩タイプだからね。水弱点だからね。

しょうがないね。

体削られるのはええんか?

ボディパージできるくらいだしええか。

 

ちなみにニックネームは未来で良い仕事をしてくれると信じて"ギル"と名付けた。

ガント【ル】と【ギ】ガイアスな。

どこぞの王じゃねぇぞ。

 

 

さて、話を変えるが俺がやりたかった事は正直もう達成できた。それはァ………

 

 

「じゃ、ギル。一回ボール戻ってね。」

 

[コロロッ!!!]

 

 

 

 

「スゥゥゥッ…」

 

 

そうだ、恥を捨てろセンキ。

これは皆やってる事だ。

 

 

 

「聞いて驚け見て騒げ!!!

 

 

 ッスー……………出てこい…ギガイアス。」

 

 

 

あー恥ずった。もう駄目だぁ…おしまいだぁ…

親に「決めゼリフ考えとけ」的な事言われたんで今から特訓しているんだが、

……お前らも現実で言うの想像してみ?

 

 

…………割とキツイぞ?(戒め)

 

 

はい。まぁやりたかった事はこれじゃないんですよ。あれ見てくださいよあれ。

パンッパンですよパンッパン(幻聴)

 

 

[グゴロロロ…ッ!!!]

 

「っっしゃァ成功ッ!!!」

 

 

何が起きたって?説明しよう!!!

 

 

まず、ダンゴロ族が、未進化状態でも割と優秀な変化技を覚える事は知っているかな?

てっぺき?いや、違う。ステロ?違う。

ねむる、ねごと、まもる?全部覚えるが違う。

 

俺が目をつけたのは"重力"と"砂嵐"。

 

その2つの技をダンゴロが場に出た瞬間にどちらも発動させて、自分達に有利な状況を一瞬で創り出したいという願望から生まれた悪魔のコンビネーション。

 

 

技"じゅうりょく"とは!

5ターンの間、すべてのポケモンの命中率が5/3倍(約1.67倍、1.6倍の説もあり)になる。また、特性『ふゆう』や、ひこうタイプのポケモンにじめんタイプの技が当たるようになる。技『そらをとぶ』『はねる』『とびげり』『とびひざげり』『とびはねる』『でんじふゆう』『フライングプレス』『フリーフォール』が使えなくなり、使用している場合は解除される。『テレキネシス』を受けなくなり、受けている場合は解除される。技『Gのちから』の威力が1.5倍になる。byポケ轍

 

というものである。

 

 

"すなあらし"は多分皆知ってるからスルーで。

 

 

で、だ。

この現実でのポケモンバトルはターン制じゃない。な、なんだってー!!!

知ってた。

 

そして思ったのだ。

あれ?登場と同時に場を整えれば最強じゃね?

と。

 

やったね!俺天才!

まぁ技4つしか使ってはいけない公式戦じゃあんま使えないらしいんですけどね。

 

しかも登場と同時に変化技使うのも反則らしいです。ウッッソだろお前。妥当だけど。

 

シザクロでトリルぶち壊すアニポケはやっぱやりたい放題すぎたんやなって……思うんだ………

 

 

そのためにダンゴロには頑張ってもらった。

え?何?ダンゴロ族の"じゅうりょく"はタマゴ技だろって?遺伝経路がナット以外存在しないだろって?

 

知らん。気合だよ気合。要するに長い時間かけて練習すれば良い訳だ。(脳筋)

 

公式戦で使わんこんな技のためにどれだけ時間かけたと思ってる。6年間中の2年だぞ。

馬鹿じゃねぇのかお前。

 

それでも尚成功率は低いけどね。

そもそも2つの技を同時に使うのが難しいらしく生物の限界がどこなのか気になるところ。

ギル、色々とありがとうな。

 

 

ちなみにわざマシンは全部親が買ってくれた。というか気づいたら買ってきてた。ダンゴロが覚えるらしいのを基本全部調べて持ってきたらしい。

 

買ってきてもらった分際で言わせてもらうけども頭おかしいんかあんたら。

いくらすると思ってんだよ。バカ高えぞ。

というか素材集めクソ面倒だったろ。

なんでそんなやってきたんだよ。

嬉しいけども!

嬉しいけどもッ!!!

 

ということで俺のこのダンゴロは未進化ポケモンにあるまじき技を持ってます。エッジやらじしんやら物騒すぎるわ。子供に渡すなこんなモン。

 

 

んでじゅうりょくで鳥を地に落としてから威力がバカ高い地震をブチ当てるコンボを開発したんですけどもここで一つ悲報があります。

 

【悲報】学校の制服クソダサい【登校嫌だ】

 

ニートの様な食っちゃ寝生活もそろそろ終わりを告げ、俺も学校行くかと腹を決めていた時にこれだよ。オレンジ縦縞てお前……

 

まぁパルデアにある学校なんてそこくらいしか無いから行くしかないんですけどね。

でもおっさんと一緒に勉強するのなんかやだな…

なんで年齢上限無いんやろか……?

別にどうでも良いけど。

 

 

 

「センキ〜!そろそろ学校よ〜!!」

 

 

あ、呼ばれた。

うぇー嫌だぁぁ……

でも行くしかないんやろなぁ…

つれぇなぁ……

友達できるかなぁ……(純粋)

かわいい人いるかなぁ……(穢れ)

 

 

…とりあえず制服着るか………

 

 

 

「戻ってくれ、ギル。」

 

 

[ココロロ]

 

 

 

発動してしまった砂嵐は……

…ま、まぁ父さんと母さんが日照りか雨にしてくれるだろう。うん。

 

重量に関しては諦めてる。

対処方法があるかもしれないが被害としては体が動かしづらくなるくらいだからな。発動継続時間も砂嵐より短いしなんとかなるだろう。

許してもらいたい。

 

 

 

因みに俺は防塵ゴーグルを常に付けてるので砂嵐による被害は服がザラザラしてくる事以外無い。それ割と大事では?玄関で毎回はたき落とすの何気に大変なんよな…

 

 

 

一応プロトレーナーのポケモンは自由自在に天候やフィールドを付けたり消したりできるらしいから、今のところはそこを目指している。

 

それと"じゅうりょく"が公式戦で使われた記録はこのパルデアでは一度もありません

 

なんでや"じゅうりょく"強いやろ。まぁ他の技の方が使いやすいし強いんですけどね。

ほなしゃーないか。

 

 

 

 

 

…………さ、グダグダ話してる間に準備も終わったし、そろそろ出陣しますかな。

 

 

それではいざ学校(牢獄)へ、初登校(ドナドナ)!!

 

 

 

「…行きたくないなぁ……」

 

 

 

 

 






ギガイアスの変化技の器用さ知ってるかい?
()内は重複技


レベル技

どろかけ かたくなる ステルスロック
てっぺき すなあらし


わざマシン

ねむる まもる メロメロ (すなあらし)


わざレコード

みがわり こらえる ねごと
(てっぺき) (ステルスロック)


タマゴ技

のろい じゅうりょく
ワイドガード ボディパージ


過去作で覚えられた技

どくどく かげぶんしん いばる
しぜんのちから ロックカット
ないしょばなし ロックオン
とおせんぼう


どうだい?凄いだろう………
実践で使えるのかって?



……ノーコメントで♡(クソキモ)


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友達百人できるかな()



ナンジャモやネモばかりがpixivで作品数ずば抜けて高いこの世の中をか"え"た"い"!!!

どうも、お待たせしました。
お待たせしすぎたかもしれません。


メロコをすこれ。







 

 

 

 

 

俺の家があるセルクルタウンの周りには草タイプのポケモンが割と多いのでそいつらは避けつつ、学校まで走っていく。

 

そういえばダンゴロってまだ進化しないな、

なんでだ?

 

流石に6年もあったから進化レベルは行ってる筈だしな……なんか追加されてたりするのか?

 

それか"バトルして"レベルが上がらないと進化できないとか…?なんだその面倒なシステム。

かわらずの石は持たせてないしな……

 

 

………パーティメンバーも一匹だけだと流石に心元ないしもう一匹くらい誰か捕まえるか。うん。

 

っとォ〜〜良い〜ところにコ・ジ・オ・君が居ィるじゃァないかぁ〜〜〜!!

 

 

背後に向かってボールをシュートすると、不意を付かれたコジオは大人しくボールの中へ吸い込まれていった………が、

 

 

「ふむ、まぁ流石に無理だよな。」

 

 

案の定出てきてしまった。

 

マリオシリーズのキノコみたいなビジュアルから進化するとマイクラ味を帯びた形と目になり、さらに進化すると頭にビーコン&鉱石を乗せた害悪ポケモンになるこのコジオ。ニックネームは決めてある。

 

 

 

「よし、弱らせターンか」

 

 

ギルをボールから出して戦闘へと備える。今回は岩タイプ同士の戦いなのでギルにはすなあらしは撒かないでもらった。

 

ボールを爪で軽く叩く回数で、出陣時にすなあらしを撒くか撒かないかを判断してくれるの有能。天才。流石俺の相棒。

 

因みに1回が何も無しで、2回がすなあらしのみ。3回がじゅうりょくのみで4回がどちらもだ。

 

は?うちのギル頭良すぎだね偉いねヨシヨシ…

 

 

としたいがバトル中なので我慢するとして、コジオの体力を赤バーの辺りまで削り取りたいけどギルのレベルが分からないからダメ感*1が不明。

 

とりあえず、舐めプすぎる可能性もある気がするが、ギルにはずつきをしてみてもらおうか。

 

 

「ギル、"ずつき"。」

 

[グッゴッゴ…ロォ!!!]

 

 

……………あっ(察し)

 

 

「あ、いや、ちょ、そのずつきじゃなくてだな、普通に体で突進するだけで……」

 

[ッッロォ!!]

 

[シォズゥン…⤵⤵]

 

 

やりすぎだお前!?

まぁ"ずつき"という名目で"じゅうりょく"を掛ける向きを変えて速度&威力マシマシにした岩石砲を教えたのは俺だがな!?でも相手見ろよ!?

 

あっやべコジオの頭の一部が削れて吹き飛んでる。(冷静)キズぐすり使わなきゃ。テロレン♪(回復)

 

んで……プレミアボール使うか。

色合いが合っているプレミアボールを脳天にトンと当てると、コジオは無気力に吸い込まれる。

 

そりゃ回復したとはいえ頭の一部吹き飛ばされたら気分悪いわな。というか人間なら死んでるし。

これはほんとすまんコジオ。

 

さて。コジオ?贅沢な名だねぇ!!

お前の名前は今日から『ヨシマ』だよ。

『ヨシマ』。良い名だろう?

ほら、返事をし、『ヨシマ』。

 

尚名前の元ネタはなんでもないよ。

コジオと聞いたら某芸人の姿が思い浮かんだから

その名[○○○○]−[コ]と[ジ]と[オ]=ヨシマ

にしたとかじゃないよ。ホントダヨ。

 

 

なんとなく気に入ったからこいつを捕まえたが、冷静になって考えるとこいつも岩タイプ……

弱点が一貫しすぎてつらい。

 

まぁ鋼と水に対してはヨシマ(が将来覚える予定)の"しおづけ"とかいうぶっ壊れ技があるから打点は持てるし、地面技はなんならギルの"じゅうりょく"の応用でハイジャンプをすれば多分大丈夫。

 

しかも両親が用意してくれたテラピースを使わせてもらったお陰でギルは草テラス。

なので草は半減にできる。勝ったな。(確信)

 

改めて、ウソッキーって生物としては正しい進化したんだなって。草に擬態する岩とか………

 

 

………ギル、進化しなかったな……

レベル足りてなかったのか?

というかただの特訓でレベルって上がるのか?

上がらないならギルまだ1、2レベル辺りか。

旅に出るってレベルじゃねぇぞオイ。

 

 

 

……とりあえず手持ちも増えたし、そろそろ学校に行くとするか。…はぁ、憂鬱。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

ワイワイ、ガヤガヤ。

 

 

 

 

入学式と始業式をなんとか乗り越えた俺は、とりあえず自室で自分の荷物を解いていた。

 

なんだよ寮なんて聞いてねぇぞ。

後で服とか下着とか買っておかねぇと……

 

 

 

んで、自分の金はある。

モンボがあと数個しか無いけど、近々戦うつもりも無いので大丈夫だ。

 

そうだ。誰か知識のある先生か何かに聞けば、ギルが進化しない理由、または進化方法を教えてくれるのではないか?

 

ただ、調べたところパルデアにダンゴロ族が現状生息していないというのが懸念点だな。

パルデアの博士でも他の地方のポケモンは知らない、なんてのは普通に思いつく仮説だ。

 

 

まぁ進化できなくても、ダンゴロのままだとしても可愛いから良いけど。

 

 

「よ〜しよし〜、今日も良い手触りだなギル〜」

 

 

とりあえず家を出る前から決めていた任務を遂行する。砂嵐と重力の同時発動をしてくれたご褒美だ。

 

正直少し手のひらもジンジンしてきたが、まぁ俺の気分も安らぐので安いものだ。指の先を使ったマッサージがギルのお好みのようで、せがむ回数はヤスリより多いような気もする。それほど気に入っているらしい。

 

岩にマッサージ必要あるんか?

とか言ってはいけない。ポケモンやぞ。

人間の価値観当てはめんな。

因みに俺は必要無いと思う。

 

 

〈ッポンッ!!〉

 

 

……おっと…

 

 

「おお、出てきちゃったか。よろしくヨシマ。」

 

[ヅッ!!!](警戒)

 

[ゴロロッロ!!!!!](威圧)

 

[…ヅ、ヅッ!!……ヅッ……](怯え)

 

 

「あ、ちょ、ギル、怯えさせちゃ駄目だって。

 え…っと、よろしくな、ヨシマ。

 あと、ごめん。痛かったろ?」

 

[………ヅッ!シオォヅ……!!]

 

「ごめん。」

 

[ヅッ、……オッヅ………]

 

 

 

許してくれた…ようだ?

警戒を解いたとは言えないが、敵意は無くなってくれたと見える。ありがたい。

 

何事もまずは信頼から、だからな。

初対面最悪だけど。

 

あと重力+頭突きの実験体になってくれてありがとな。君のこの功績は忘れないよ。

効果いまひとつの筈でもあの威力だとは…

 

アイへでやったらどうなるんだ……*2

 

とりあえず重力コンボ系はしばらく封印だな。

強すぎる。死人が出るぞ。

重力ボディプレとかどうなるのか考えたくない。

 

 

 

 

 

 

 

………明日はとりあえずヨシマに母さん直伝の、テラスタイプを変えられる料理つくって食わせて……あとは友達だな。フレンド。

交友関係は広いほうが良いし。

一人ぼっちは………寂しいもんな…………

 

 

 

 

 

 

さーて、明日からが楽しみであり不安であり……なんか虐めとかも無くは無いらしいからそれにも注意が必要か。

 

楽しい毎日が待っていますように。

 

 

 

 

 

 

[コロロッ!!!]

 

「?…あ、ごめんギル、手が止まってたね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

……いやほんとマジで。

 

 

 

 

 

 

*1
ダメージ感覚

*2
アイアンヘッド:鋼タイプ威力80。ずつき:ノーマルタイプ威力70。 岩タイプへのダメージ倍率を入れるとノーマルから鋼へのダメージ差は4倍となるので、アイへだったら間違いなくコジオが文字通り消し飛んでた。ナイス判断。







スター団の中でもビワ姉の太ももの魅力がバカ高太いせいで比較的注目されていないメロコを救いたい。






そばかす要らんとか言ったやつ。









あとで校庭集合な。




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女子の争いはドロドロらしいって話。




今回は割とリアルめな話。



そして始まる性癖語り。

メロコがpixivで思ったより人気だった。いうて現時点で作品数200くらいだけど良くわかってるじゃないかお前ら。(何様)










ところで。
ビワ姉さんの作品数が極端に少ないのは……














どういう事だ?














 

 

 

 

この学校へ来てから約半年が経過し、周りの皆も続々とグループを完成させていった。

 

が、しかし。俺はこの人生を勉強もしくはバトルの練習へと費やしていたため、社交性は愚か人との会話さえ簡単に取れなくなっていた。

まさかこんな弊害ができるとは思わなんだ。

 

しかもそんな堅物の雰囲気を纏っていたためか、とある糞教師に『んー、じゃお前真面目そうだから生徒会長な。断わんなよ、面倒だから。』とか言われて生徒会長を押し付けられた。

 

なんなんだこの学校の教師。

クズしかおらんのか?

 

目の前で酷い虐めがあっても見て見ぬふりをし、そのまま何事も無かった様に立ち去るだけ。

 

思っていたよりもかなり酷い環境だ。

不登校生徒もかなりの数出ているそうだしそろそろ完全に表に出ていてもいいくらいの悪事だとは思うが、出ない事を見ると教師が生徒に何か言っていたりするのだろうか。

 

 

それはともかく、この半年での収穫はあったためマシと言えよう。こればかりは俺を生徒会長にした屑に感謝しても良い程だ。

 

 

生徒の個人情報が纏めてある保管庫に入りたい場合は頭と性格が悪い教師に

 

『これこれがこうなので、これをこう〜〜』

 

とでも長話をしておけば、

 

『あ"ー、鍵渡すから黙って行ってろ。あ、すみません教頭、うちのクラスの生徒が〜……』

 

とか、簡単に貸してくれた。チョッロ。

警備しっかりしろよ。

 

 

さて。生徒名簿の保管庫の鍵を貸してもらったのは、生徒の中から主要キャラを探し出すためだ。

 

大体髪の色とキャラが濃ゆい奴が主要な人物だと思うので手早く探していき、そして5人ほど個性が強い奴を絞る事ができた。

 

そしてそのデータを元にさりげない尾行などを重ね、情報も集めた。多分こういうことしてるから友達未だに居ないんやろな。

 

無駄なスキルばかりついてゆく……

 

 

 

そして、主要な人物の候補がこちらだ。

 

 

 

 

メロコ 女

 

赤に黄色が入った髪色をしており、風貌や手持ちから炎タイプが好きそうというのが分かる。実際学校で飼っている"ボウジロウ"ともかなり仲が良く、高頻度で遊んでる様だ。

 

そばかす貧乳は俺に刺さる組み合わせだ。

ただ、他人に対する扱いが辛辣なため友人と言える存在は極端に少ないらしい。

 

その見た目をイカツくしている理由は女子間のドロドロを回避するためとも言われ、まぁ根は良い子なのかなとも思う。

 

一度向こうからぶつかってしまったときに、一番最初に『ごめん』と言おうとしていた様に見えたのを俺は見逃さなかった。あっこれ良い子だ。

 

結局彼女は謝らずに舌打ちだけして俺が来た道の方へと歩いていった。

 

 

 

 

ビワ 女

 

中の良い人からは"ビワちゃん"呼び、慕ってくれる知り合いくらいの人達からは"ビワ姉"と呼ばれる姉御的な存在。

 

ガタイが良く、この学校にはスポーツ特待枠として入学したらしい。強烈なキックは岩をも壊すとか。

 

少しベージュ掛かった白い髪を持ちとても清楚な印象を受けるが、手持ちはかくとうタイプで統一しているらしい。進化後にかくとうの弱点の一貫を防げる複合タイプのポケモンを持っており頭も良さそうときた。

 

ただ、その美貌や才覚から女子の妬みなどを買っているようで、今はまだ軽いが、物を隠されるなどの虐めじみた事をされている様だ。

 

…ただ、根が優しそうな子なのでいざ本格的に虐めをされても反撃をしなさそうなイメージがある。

 

何なら陰ながら支えるか。

 

単純にタッパがデカい女は好みです。

 

 

 

 

 

オルティガ 

 

最重要項目:ショタ

それもご丁寧に髪色がピンクで制服に付けているアクセなどもピンクでできている。

一人称がショタの癖に"オレ"なのもピンク。

口が悪いのもピンク。

 

ピンク。  ピンク。  ピンク。

 

 

おめでとう!!!!

 

(妖怪ピンクババア感)

 

 

 

 

 

 

ピーニャ 男

 

カエンジシの上半分みたいな髪型の男。

BGMを作ることを得意としている。

因みに割と好みの音色だった。

 

他にも手に入れた情報はあるがガチの♂はあまり趣味じゃないんだすまない。あんま興味無いし…

 

 

 

シュウメイ 男

 

なんかござる口調をしてる濃ゆい奴。

こいつも少し虐められているらしいが、その風貌と話し方のせいでは?とは思わずにいられない。

 

オタクオタクした言動もたまに見られるため俺と気が合うタイプのオタクならいつかOHANASIしてみたいものだ。

 

上に同じくガチ♂にこれ以上言うことは無い。とんでもねぇ中性顔かショタか女になって出直してくるんだな。

 

 

 

 

といった感じだ。うーん、濃ゆい。

 

他にも、ペパーとかいう料理できる系男子も派手めな髪色をしていた上に、灯台の鍵付きの部屋の中へと入っていく目撃情報もあるらしいが………

まぁクリーム色の髪色をした奴に悪い奴は居ないだろうしオーケーだ(偏見)。

 

え?何?オリーヴ?

なにそのオリーヴァみたいな名前の奴。

あいつはほら…メタボ体型のリーグ委員長に従ってただけだからノーカン。

 

 

一応あと少しで学期も変わるし、そうなれば生徒会長の座ともおさらばだ。面倒事をもう押し付けられなくて良いのは実にGOODだが、それの代わりに融通も同じくらい効かなくなるだろう。

 

調べられる事は今のうちに調べておかねば。

 

…あと偽善とはいえ、後継のために何か残してもおきたいのだが…いじめっ子側にそれが渡ったら割と問題になりそうだしやめざるを得ない、か。

 

仕方ない。次の奴が良い奴そうだったら媚び売りも兼ねてサンドウィッチか何か持っていこう。

 

尚俺はカレー派。

だが米の需要が少ないないため、この学校内で食べられる学食は大体毎食パンか麺類である。

こればかりは剣盾に戻してくれゲーフリ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて…………と。」

 

 

経過報告………というか日記はこれくらいで良いかな。まぁゲーフリとか書いても他の奴には見せんし大丈夫だろう。見ても分からないだろうし。

 

んじゃ、ギルとヨシマのマッサージとヤスリがけして寝るかな。ヨシマも気に入ったらしいし、岩タイプってヤスリがけが風呂みたいなもんなのか?

 

すなあらしで特防上がるくらいだしな……

そう考えると違和感は無いか。

 

 

あー、ねみぃ。

 

んじゃ、明日もまぁ………、頑張るかな。

 

 








微胸糞注意



当時中学生の時の母親の双子の姉の話だったか、
筆箱の中に水入れられた事があるらしい。
…………え……怖ぁ…………(ガチ)


あと同じく中学生時の母親の友人は、(割とガチめに)虐められたから先生に告げたらなんとかしてやるって言われて安心してたけど、
いざもう一度呼ばれてみれば先生の横に虐めた奴ら(2人)が居て『ほら、何が悪かったか言ってみ。』と奴らに告げたら、その後30分ほど悪口を言われ続けたらしい。
んであらかた言い終わった後に言ったのが、


『だってさ。』


だとよ。
キチガイじゃねェか……







実際の女子がどうかとかは知らんけどこれ聞いてとりあえず俺は男で良かったと思えた。




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やっと退任。だがすぐ就任。






はぁ〜〜〜〜〜〜…………(クソデカため息)



っぱビワ姉なんだよなぁ……
(スター団クリア)







 

 

 

 

 

 

やぁ。ついに生徒会長の任期が終わって雑務から開放された俺だよ。や"っ"た"ね"ェ"ッ"!!!!

 

あーもうやりたくねぇ。

ただ大量の事務作業を通して自分の要領の良さなども強化されたのも真実。

 

なんだかんだ慣れ始めてたし、

次のやつが嫌がってたら引き受けてもいいかもしれんな。何かお礼の品も貰えるかもしれんし。

 

 

して、新しく生徒会長となったのは前から俺が目をつけていた"ピーニャ"という男だ。

なんとこんな名前をして悪タイプ使いである。

お前オルティガと交換しろ。

 

 

だが、どうやら校則が割と厳しめらしい。俺が居た前世の学校では制服を着用するのとかは当たり前だったが、ここでは着けてない奴が大量に居るのを見るに当然ではない、と。

 

俺は元々それくらいちゃんとしてたから被害はほぼゼロ。なのでやれない奴等の程度が低いだけですね。はい。

 

そういう奴らの事を否定はしないが、向こうがちゃんとしてないのを否定されてキレるのは幼稚すぎると思うんですがどう思います?

 

元々のマナーが悪すぎただけの癖に難しすぎるやら厳しすぎるやら言われても響かん。出直せ。

 

まぁピーニャとやらに一度会ってみるか。

校則はキツいが良いやつそうだというのは既に調べ上げているし賄賂渡せばなんとかなるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

コンコン…

 

 

「失礼します。」

 

「………何の用だ。」

 

 

うわなんやこいつ感じわるっ。

なるほどこりゃ悪タイプや。

 

 

「ほう、タメ口ですか…………

 自分もやっていいですか?」

 

「どうでもいい。」

 

「あいよ。」

 

 

後から文句言っても知らんぞ。

つか初対面は敬語ちゃうんかオイ不良。

 

 

「さて。どうもこんにちは。

 前期生徒会長の"センキ"だ。」

 

「…………前期の生徒会長がどうしたんだ。」

 

「おや、随分と暗いじゃないか。

 どうしたんだい?話聞こか?」

 

 

纏っているオーラが見るからに暗い。

どしたん話聞こか?

失恋、挫折、勉学全てに答えるから言ってみ。

尚責任は持たんがな。

 

 

「………お前には関係無い。」

 

「そういうの面倒だから早よ言え。」

 

 

うわぁ〜〜〜めんどくせぇ〜〜〜〜〜〜

関係ないとか言ってっけどそれ本気か?

我前期生徒会長ぞ?前期生徒会長ぞ!?!?

 

 

「前期の生徒会長に向かって良く言えるなそれ。どうした?業務が難しいか?先公が苛つくか?

半年耐えりゃ他の奴に押し付けられる。

それまで我慢するしかないぞ。」

 

「そういうことじゃない。

 ………校則が厳しすぎるって、皆に。」

 

「っはぁーん?」

 

 

ちょっと何言ってるか分かんないっすね。

直ぐに変えれば良いのでは?

 

……正直えりあし3センチとかかなりウザかったのは間違い無いからなんも言えんのよなぁ……

 

 

「じゃあその校則変えれば?」

 

「変えようとしてるし、反省もしてる。ただ、もう一度変える、と他の皆に言ってもボクへの反感は収まらないらしくて、その………」

 

「   」

 

 

あ ほ く さ

 

やめたらこの仕事?

というか人の上に立つなら反感くらいものともすんなよ。俺なんて微塵も気にしてなかったぞ。

 

 

「……なら、もっと反感を買う前に、早く生徒会長を辞任すれば良いんじゃないか?」

 

「……いや、ボクは生徒会長になりたかったんだ。まだ、まだやり直せる。筈だ。」

 

「あっ、ふぅん………(呆れ)

なら、精々足掻いてくれ。

くれぐれも、すぐに辞めて俺に押し付けるなんて事は無いようにな。」

 

「はっ……、分かってんだよ。」

 

「へー(無関心)。じゃ、またねー。

 ……あ、忘れてた。はいこれ差し入れ。」

 

「………今の流れで渡すか?」

 

「知らんがな。わざわざ用意したのを渡さなかったら処理が面倒だろ。」

 

「……お…おう…………」

 

 

 

卵ハムレタスの神器が揃ったサンドだ。

ありがたく受け取っておけ。

ハムカツサンドもあるぞ。

 

 

「今更だけど、卵アレルギーとかある?」

 

「いや、無いけど」

 

「よし、じゃあ受け取れ。

入れ物のバスケットは適当に処分してもらって大丈夫だ。捨てて構わんぞ。」

 

「……はあ………」

 

 

 

 

なんだよ、親切にしてんだからそれなりの反応を示せよ。ったくこれだから思春期はよぉ……

 

 

「なんか困ったら相談来いよ。

そのバスケットん中にスマホのアドレス入ってるから授業中と真夜中以外ならいつでも掛けて来るが良い。」

 

 

ッファー↑!!

先輩風吹かすのキモチェー↑↑www

 

 

「……助けなんて要らない。」

 

「ああそうかい。ならアドレスも処分してくれや。コピーしてバラまいたりすんじゃねぇぞ?

じゃあなー。」

 

 

 

 

ガチャン。

 

 

とりあえず初コンタクトは最悪、っと。

んー…、バトルしたら仲直りできる戦闘狂だったりしない?無理か。あいつ成績っつーか頭良いもんな。そもそも無駄に争わんか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

「…………何だったんだ、あいつ。」

 

 

 

 

「………………」

 

 

……サンドウィッチ、か。

 

 

………捨てるのは…勿体ない……か………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………うっま。」

 

 

 

 

 

 

 

 

………本当に何だったんだあいつ……

 

 

 

 

 

 







テラスタルオーブは校長が変わってから生徒会長へ渡される事にしました。

クズ教師たちが生徒会長程度にタダでオーブ渡すわけ無いだろあれめっちゃ高そうなんだぞ。

一応正規ルートでも、扱うための授業を終わらせてからなら手に入れられる事は判明してますけどまぁ長いですし。いや半年間の中に入れときゃ良かったのか。

っはぁーこれが見切り発車よ。







あと高評価してくれた方ありがとうございます。これって読み上げたほうがいいのかな………





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本編が始まった………のか?





どうも。ゲーム機を封印された俺です。
ちなみにスカバイの旅パは

マスカーニャ(♂)(残念)
デカヌチャン(♀)
ラランテス(♀)(重要)
ファイアロー(♂)
バンギラス(♂)
サーナイト(♀)(重要)

です。
対戦よろしくお願いします。





ブロロローム使ってみたいけど地面4倍は不意のどろかけとかで死ぬんよ。
同じ理由でジバコも使ってません。
ガチ対戦時は使ってやるからな………










 

 

 

 

ヤァミンナ!!(裏声)

俺の朝は割と早い。

 

 

6:00には早起きした暇を持て余したギルとヨシマによって腹を頭突かれて起床する。

 

起床後、7:00頃まで2匹がてっぺき相撲をして遊んでる間に自分は色々と朝の支度を済ませ、朝食ができると同時に2匹が争いながら食卓につく。

 

まぁ大体ヨシマが押し負けてるけどな。

 

調べてみたところ、ポケモン……少なくとも岩タイプのポケモンはサンドウィッチ以外の人間用の食事も食べられるらしいので、今日の朝食は検証も兼ねてボロネーゼにしてみた。

 

材料がセールで安く売られてたからこれにした。

 

我ながら良い出来だ。

心なしか2匹も笑顔になっている。気がする。

 

ボロネーゼのソースがたまに飛び散るが、まぁそこはご愛嬌ということで。対策として床やら壁やらにシートも被せてあるわけだし。

 

ただ、どうやって食べているのかは食事シーンを見ても良く分からない。口と思われる部位は無いのに、皿に顔?の下部を押し当てればみるみる内に消えてゆく。

 

なんだかんだで、ストーリーよりも転生してからこれがずっっと一番気になっていることだ。

 

こう言ってはなんだが、俺のキャラデザはあまり派手じゃない。普通の黒髪に数か所赤いメッシュが入っているくらいだし、顔も悪くはないが良くもない。

 

 

故に。俺がわざわざ本編に関わらなくてもなんとかなるやろ!!の信念で楽観的に見ている。

なんとかなるやろ。うん。

 

 

さて、食後は少しストレッチをした後、ボールをずつきし合っている2匹を横目に、協力を要請してきたクズ教師に共有された仕事を数十分でこなす。たまに校内の掃除やらも任されるが大体それでも1時間かからないくらいだ。

 

 

 

そうすれば俺の新しい一日が始まる………

の、だが。

 

どういう訳か、

今日は1時間経ってもクズ教師が来ない。

 

ここ一週間程の間、ずっと任せに来てたからそろそろ仕事が尽きたのか?

 

なんにせよ、このまま清々しいままにさせてくれるのは嬉しいが…………昨日何かと騒がしかった校内が嘘のように静まり返っている。

 

マトモな先生に怒られたか?

いや、この学校にマトモな先生なんて居ないか。

絶対に何かある。

 

 

 

 

 

………とりあえずドアの外を見てみたが、通常日の比では無いほどに音が無い校内はとても不気味だ。

 

なんとな〜く嫌な予感に襲われたのでギル達にはボールへ戻ってもらい、教科書とノートが入ったバッグを持って少し早いが教室へ向かう。

 

 

テロか事故かなんなのか、一応教室へ向かう途中に居た数人の真面目そ〜〜〜うな生徒へ聞いてみたところ、失踪者に共通点があるらしい。

 

それは漏れなく"虐めっ子"だという点。

 

にしては失踪した人数が多い気もするが………

 

虐められていたらしいこの生徒に依れば、数日前に前期生徒会長であるピーニャに、『君虐められたりした事ある?』と聞かれ、あると答えれば『そうか……なら、〇日後の□□時に、その人を呼び出してもらえるかな……。』と頼まれたという。

 

ごん、おまいだったんか。

 

情報提供に感謝してから走り出して他の数十人から話を聞き出せば、皆口を揃えて同じような事を口走る。

 

とある女子諸君からはそばかす赤女子やビワ、

とある男子諸君からは例のピンクショタやヲタクに、前述のカエンジシDJの名までもが出た。

 

 

やはり複数人での犯行。

目的は明確では無いが、手持ちの情報だと学校中のいじめっ子への復讐だと思われる。

 

嘘を吐いている様にも見えないしドッキリなら手間が込みすぎている。というかいじめっ子が協力するかって話だ。

 

……くそ、こんな時にエスパータイプのポケモンでも持っていれば良いんだが、生憎手持ちは岩タイプオンリー。

 

何か新しい技を応用できそうにもないし、重力はこの件に少しの影響力も持っていない。

 

 

………いや、まずは職員室に行けば良いのでは?

天才か、俺。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

と思い立ったものの、

このアカデミーの教師の中に、この状況をなんとかできる様な賢い奴が居るはずもなく。

 

職員室に着いたは良いものの収穫はあまりにも無かったし担任に聞いても『知らない』の一点張りで話にならなかった。本当に知らないのかもしれないが、奴が教師でなければ重力アイへをブチかますところだった。危ない危ない。

 

 

 

 

 

ひとまず、誰か隠れていそうな場所を探すか。

 

確かこの3教室先を曲がった所に、使われていない職員待機室があった筈……………

 

え?なんで知ってるかって?

生徒会長だから。(説明放棄)

 

 

 

 

……………ん………?

あれは…もしやピーニャか?

あの特徴的な髪はあいつだな。間違い無い。

 

ふむ…………最近良く見る組み合わせだな、と思っていたが、(くだん)の5名が揃い踏みしている。

 

とりあえず非常用の梯子で屋根裏紛いのフロアへ上がり、上から様子を見る。

 

 

 

 

……………?

要するに、いじめっ子にやり返しただけ?

え?こいつら悪くねぇじゃん。

 

 

 

ッハ!!!!天地明察ッ!!!!????

 

こいつらの中の一人、もしくは全員がそれぞれ

"主人公"だと!?!?

 

……うーん……割とアリエール……か?

 

虐められてて、髪色が派手で、服装も派手で、いじめっ子に復讐して、んで5人組……???

 

なんだ、こいつらが主人公だったか(確信)

 

これらから予想するに、おそらく、オムニバス形式のポケモンだと思われる。ポケダンとかいう番外作も確か別のポケモンたちをそれぞれ操作出来た筈だ。

 

しかもそいつらは全員同じ時空で、プレイヤーが操作した者同士でも意思疎通していた筈……

 

ふむ。そう思うと妙に合点が行くな。

 

ござる口調やらオレっ娘やら趣味性癖が混ざりに混ざったナリやキャラしてるだけあるわ。

 

 

……………待てよ…?

だとすると、俺はピーニャに対して『生徒会長やめろ』と言う小物ムーヴをしていた、という事になる。となれば、俺の行動がストーリー本編そのものの動きならば、俺は……………。

 

 

 

 

 

 

 

俺は、悪役側だったのかもしれない……??

 

 

 

 







自分だったらこんな状況ならこう思うね。
多分。おそらく。間違いない()


宝石の国のアニメを全話見ました。
     す こ    (詰まった二文字)


あと、かぐ告もやっと全巻読破しました。
眞妃ちゃんを幸せにしたい自分と、
眞妃ちゃんは不憫でいてほしい自分と、
眞妃ちゃんを泣かせたいハァハァな自分が
戦っててとても困る。


あと俺とした事が藤原書記を可愛いと思ってしまった。すいませんでした自害してきます。



おッッッぱァいプルゥンプルン!!!!!(迫真)







ちなみに俺は貧乳派です。
対戦よろしくお願いします。



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進化の神秘



今話めっちゃ長くなって困惑してる。













 

 

 

 

俺が悪役側なのかも知れないと思い至ってから数日後。どうやら校長が変わるらしい事が判明。

 

しかもその校長は校内に就職している教師を全員退職させるそうだ。これだけでも絶対に賢いのが分かる。

……まぁ教員探しは面倒そうだったが。

 

そういやピーニャ君がいつの間にか生徒会長を辞退してしまっていた……俺割とあの子気に入ってたのに……絶対良い子だよあの子………

 

ってか辞めてしまったせいでまた俺が生徒会長をすることになってしまった。そのお陰で校長が話しかけに来てくれて会う口実を作る手間が省けたので利になったんだけどね。

 

とはいえ、虐めっ子撃退事件をきっかけにピーニャ君を含めたあの主人公組は本格的に不登校になってしまった。というのも主人公組がブロロロームというポケモンを改造した車を用意したところ、それを見た虐めっ子達は情けない事に逃走の一手。

 

暴力沙汰になるとそれはそれで面倒だったので虐めっ子達が腰抜けのヘタレ軍団で助かったのではあるが、虐めをしたくせにそれしか制裁が無いのは個人的に許せなかったので少しだけだがOHANASHした。

 

言うまでも無く殺してはいないので無問題。

……………の筈だ。

しかし、俺の調べでは数人の学生を自殺に追い込んだゴミクズも居たので容赦は無いが。

 

内容は色々な制裁のフルコースになっているが、一部を例として出すとギルの自在な"重力"による人体シェイクや、順調に進化してくれたヨシマの"しおづけ"などなど…………と、選り取り見取りな個性を活かした拷もnゲフンゲフン……お仕置きなどである。

 

勿論一部の虐められた人達も精算現場に呼んでいたのだが、その現場を見ていた人のさらに一部は、どうやら俺こと生徒会長の事を鬼だとか悪魔だとかハピナスだとかカイリューだとかキノガッサだとかとあだ名が広まっているらしい。

 

なんてこった。

俺みたいな聖人はそうそう居ないぞ?

 

 

…………すまん、心当たりはある。

 

 

さて、これに懲りて真っ当になってくれれば何も言うことは無いんだが、屑は腐っても屑なので制裁するのを繰り返すのも効くと思われる。

 

正直自分より優秀、もしくは劣等な奴を虐めて何が楽しいか微塵も理解できないが、多分まぁ脳がそういう造りになってるんだろう。

 

自身の能力が負けているからって他人を落とすことでしか自尊心を保つことができない悲しき生物があれほどまでに居るとはおっそろしい世だな。

 

……で、だ。

 

今俺が居るのは、現役研究者?にしてこの学校の教師に抜擢されたジニア先生という人物が居るらしい教室の前である。

 

同格以上の野生ポケモンと複数回戦った上でほぼ確実にガントルに進化できるくらいの経験値は持っている筈なのに、進化の兆候を全く見せないギルの事がそろそろ心配になってきたからというのが主な理由だ。

 

パルデアにダンゴロ族は居ないにせよ研究者ならどうにかできると信じたい。いや、ギルはダンゴロの状態でも強いし可愛らしいんだけどな?

 

どっかで聞いた俺への陰口の中に、一回も進化していないポケモン(通称:種ポケモン)が相棒だというのが気に入らない的なのや、あろうことかギルを"弱そう"などとディスっている的なのがあったのだ。

 

そんな事を言うならお前らが"弱い"と言ったポケモンの重力アイへ食らってみるか?トぶぞ。肉片が。やらんけども。

 

俺はネームドっぽくも無い他人どもからの評価なんてあまり気にしていないが、手持ちのポケモンがディスられるならば話は別。

 

その場で殴りかかりそうになったがなんとか堪えたぞ。ジオヅムに取り押さえられてようやく落ち着けたけどなんとか堪えたぞ。

 

って事で、別に進化できなくても良いっちゃ良いけどギルが進化したいならさせてあげたいという親ごこ……いや、この場合は相棒心か?相棒心によってここへ来た。

 

 

 

 

 

 

 

てな訳で……………

 

 

 

たのもぉぉぉ!!!!

 

 

 

ガチャリ。(ドアを開ける音)

 

 

 

「失礼します。ジニア先生は居ますか?」

 

 

ま、外面は生徒会長の猫被りなんですけどね。

でジニア先生ジニア先生〜っと。

居た居た、六角形の眼鏡のあの人だ。

 

 

「はいは〜い、…………あっ、生徒会長くんじゃないですかぁ〜!今回はどんなご要件で〜?」

 

「はい、俺の相棒のギルについてなんですが……進化レベルの条件を達成してるはずなのに進化の兆候を少しも見せないんです。」

 

「へぇ〜!その黒くて小さいポケモンがギルくんですね〜?ふむ、ふむ……これ、パルデアに居ないポケモンですよね…?密入国じゃ……」

 

「あぁ、それについては校長へ既に話を通しているので後でそちらへ聞いていただければ。」

 

 

この人、ほんわかしすぎて微妙に相手取りにくいんだよなぁ……まぁ以前の教師陣と比べれば月とスッポン通り越して太陽とハエだから良いんだけど。

 

 

「なるほど、わかりましたぁ〜。えーっと、いきなりなんですけど良いですか〜?」

 

「はい。余程の事でさえなければ。」

 

「ありがとうございます〜。……まずですね、このポケモンにも適用できるかは置いておくんですけど、ポケモンが進化できない理由は主に3つ程あります。」

 

「割とありますね。」

 

「はい〜。あ、変わらずの石とかの外部干渉による不進化の強制などは無しでお願いしますね〜。まず1つ目の理由としては心理的外傷………つまりトラウマです。例としては弱いかもしれませんが、親が進化中に死んでしまったのが記憶から離れない、等になります。」

 

「ギルは………生まれてからずっと一緒なので、その線は薄いと思われます。」

 

「分かりましたぁ〜。次に、養分不足で進化の為のエネルギーが足りないという場合ですね。ギルくんは明らかに健康なので、この線も恐らくありませんねぇ〜。」

 

「成る程。」

 

「そして3つ目。『進化したい』と思っていない、もしくは進化という現象を知らない、といった理由です。要するに、気持ちの問題ですね〜。一応症例の報告が少ない場合ならまだありますけど、おそらくギルくんはこれなのではないでしょうかぁ〜。」

 

「…………進化したいと、思っていない……」

 

「……あ、えぇっと……君の名前ってなんて言うんでしたっけ……?」

 

「…っあ、言ってませんでしたね。

僕の名前はセンキです。」

 

「ありがとうございます〜!…センキくん、ちょっと待っててくださいねぇ〜!!」

 

 

あ、準備室の方へ駆けて行った。

…慌ただしいな……見てる方が不安になるぞ。

 

 

「っわっ!あいたっ!?」

 

 

あ、転んだ。憎めない人だなこの人。

 

 

え〜っと、たしか、ここらへんに〜……

っと、あったぁ〜!」

 

 

あっやべ、なんかニヤける………

っと、平常心、平常心。

 

 

「センキくん〜!この本は進化したがらないポケモンの子に、進化の利点と欠点を教えるための教科書なんですけどぉ、ギルくんに読んであげてくれませんか?僕よりも、相棒のセンキくんが読んだ方が効果が高いと思うので〜……」

 

「ありがとうございます。分かりました。

 ……ギル。一緒に読もうね。」

 

[カラコロ……? コッ!! カラコッ!!!]

 

「……え、ついでにヨシマも?良いけども…」

 

 

ギルはどうやら、ヨシマとも一緒に読みたいらしい。

別に不利益は無いし、分かった。

 

 

〈ッポン!!〉

 

 

[シオヅッ!!!………オヅ?]

 

「戦いじゃないよ、ヨシマ。

ギルがこの本を一緒に読みたいんだって。」

 

[ヅ……? オヅッ!!!]

 

「ありがとう。」

 

 

快く承認してくれた様だ。

では、仲良く読も……って、なんだその目…

何を期待してるんだ二人とも……?

 

 

[………コロッ]

 

[………ヅムッ]

 

「………………膝貸せって?」

 

[コロッ!!!]

 

[ヅムッ!!!]

 

「いやいや、いっくらなんでも足が痺れ……

…………今回だけだぞ。」

 

[コロ~ッ!!!]

 

[ヅム~ッ!!!]

 

 

 

膝を貸したら確実に感覚は逝くだろうけどもこの純真無垢な瞳には勝てなかったよ………

ギルの目どこにあるか知らんけど……

 

 

………あーかわいい……ずっと撫でてたい……

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

本も終盤に差し掛かった頃、

二人に変化が訪れた。

 

 

体内から漏れ出る青い光に包まれながら体がじわじわと大きく、逞しくなっていく、前世の世界ではありえない様な現象をじっと見つめる。

 

光が収まった時にはそこに元の姿のギルはおらず、一回り大きくなり、ずっしりとした重量感を手に入れた"ガントル"が居た。

 

 

その隣には、この世界で害悪としても割と名を馳せている強ポケモンである"キョジオーン"が静かに佇んでいた──────

 

 

 

 

 

……………いや、なんでお前は進化した!?

ヨシマ!お前はジオヅムに割となったばっかだったろ!?キョジオーンに進化するにはいくらなんでも早すぎやしないか!?

 

……まさかこの本の力…?

 

…つっても結局は気持ちの問題らしいし……

 

 

まぁいいか。進化したのは良いことだ。

ただ、今までの姿を愛でる事ができなくなるのは……若干悲しいな。

 

いや、良いんだけどさ、良いんだけどさ……

 

良いんだけどさ……

 

 

[ゴッ、ゴロ…?]

 

[オヅ……?]

 

 

あ、心配してくれてる。

うちの子やさしい…かわいい…

 

 

「大丈夫だよ、二人とも。

ちょっと考え事をしてただけだから。」

 

[ゴロ!]

 

[ヅム! ……ヅ? …!

ヅ? ヅ?]

 

[…ゴロ]

 

[ヅ~??? シオヅ~?]

 

 

……おい、煽るなってヨシマ。

ギルは…煽られたくらいで怒るくらい短気じゃなかったはずだけど……

 

 

[ッロ~~~……ゴロ。 ガット……]

 

[オッヅ? オッヅ? ッオヅ?]

 

[……ガァ?]

 

[ヅッ!! シオヅ、シオヅゥ…!]

 

 

ちょっと威嚇されたくらいで怯えて俺の体に隠れるくらいなら煽らなきゃ良いのに………

ってかでかすぎて隠れられてないし……

 

 

 

会話の内容は大体、

 

『え?え?』

 

『……なんだ。』

 

『あれ〜?まだ最終進化なってないの〜?』

 

『っハァ〜……私に勝った事など一度も無いというのに。よくそんなにも驕れるものだな。』

 

『え〜?ほんとは悔しいんじゃないんすか?最終進化に勝てるわけないじゃないですかぁ〜?』

 

あ"ァ"?

 

『ひぃ!!ご、ご主人、お助けぇ…!』

 

 

といった感じだと思う。なんで分かるかと言われても知らん。本当になんとなくニュアンスが分かるんだよなぁこれが……まぁこれといったデメリットは無いし手持ちの意図がすぐ分かるのはもメリットしか無いから良いけど。

 

イエローかよ……

皆が分かるか分からんけど…

 

因みに誤解されないために言っておくとギルは♂だしヨシマも♂らしい。

♀ならば前世で割とよく見たポケモンの擬人化でハーレム風パーティになってただろう。

 

ギルは礼儀正しいので意訳させてもらった。

あとヨシマはお調子者なのでこれも意訳だ。

………っと、何だ?

 

 

「……ん?どうしたんだギル?」

 

 

ギルがゆっくりとこちらへ近づいている。

のでこちらからも寄ってとりあえず撫でる。

お〜よ〜しよしよしよしよしよしよし……

 

 

[〜♪………ゴロッ!!]

 

「え、違う?」

 

[ゴッ…ゴロ!!]

 

「………もしやもう一回進化したい…?」

 

[ガットォォォル!!!]

 

「……いや、一応まだあるけど、うん……

……出来ると思うよ。」

 

[(ブンブンブンブン((( ゚Д゚))]

 

 

ヨシマがめっちゃ嫌がってるけど……

でもギル本人はしたいらしいからさせるか。

 

 

「ジニア先生。」

 

「…ん〜…?交流はもう大丈夫ですか?」

 

「それが、ギルがもう一度進化したいらしくて……で、少しそれについて相談がありまして。」

 

「へぇ〜!……でも、進化レベルより上ならさっきの進化に続けて進化している筈ですし、レベルに至ってないのでは?」

 

「いえいえ、ほら、なんかありましたよね。」

 

「特殊進化ですか……」

 

「そう、それでした。特殊進化の場合なら、種類に依っては今この場でももう一度進化できますよね?」

 

「そうですねぇ〜、……しかし、僕はこのポケモンの進化方法を知りませんしぃ〜……」

 

「あー、一応交換進化ということはもう判明してますね。色々と調べたので。」

 

「なるほど………僕に話しかけたという事は、進化条件のためですか。」

 

「はい。協力していただけないでしょうか。」

 

「ぜんぜん大丈夫ですよぉ〜!

むしろ貴重な進化に立ち会わせてもらって、お礼をしたいくらいですし〜!!」

 

「なら宜しくお願いします。」

 

「はい〜!」

 

 

んじゃ、一旦ギルをボールに戻……

さなくても良いのか?いや戻すのか。

 

 

「…あ、ポケモンは別にボールの中へ入っていなくても大丈夫ですよ〜。」

 

「そうですか。ありがとうございます。」

 

「では、僕のゴクリンと一度交換で。」

 

「はい。」

 

 

 

♪〜(例のBGM)

 

 

 

 

「あ!進化を始めました!

進化の前にもう一度交換して持ち主……トレーナーの所持判定を戻しておきましょう!」

 

「あっ、はい。」

 

 

 

 

♪〜(例の(ry

 

 

 

 

テレレテッテレー!!

 

 

ギル は ギガイアス にしんかした!

 

 

……ギルがゆっくりとヨシマを睨む。

えぇ…ギルと並ぶとヨシマちっさ……よくよく見たら俺と同じくらいの高さやん……

 

ってかこれギルがバカでかいだけだな。

ギル230センチくらいあるんじゃね?

 

ヨシマは160くらいかな。

 

ガントルがキョジオーンの二分の一くらいの大きさだった時に気付けたろ。でかすぎんだろ…

 

あー、わかった、わかったってヨシマ。

わざわざ俺の後ろ来て肩掴んで揺らすなって。

ギル落ち着かせるからさ。

 

 

「ギル。かっこいいな。」

 

[ギガッ!? ……イァ、ギガ!!]

 

「おお〜!良い子だな〜!!

……でもガタイでかくなったから膝はもう乗せる事できないけどな。」

 

[ガイ………アス……??]

 

[ジオッ!?!? キョ、キョジオッ!!! キョジオッ!!!]

 

「いや、ヨシマも無理。」

 

[キョン………ジオ……??]

 

「流石にでかいって……」

 

[ガイ、ア…!]

 

[ジオッ!? ジ、ジオ!!]

 

「いや君らどっちもちいさくなる使えないだろ」

 

[ギィガイアァ(もうダメだぁ)ガイガイアァ(おしまいだぁ)…]

 

[キョジオジキョジキョジィオ(勝てるわけが無いYO)……!]

 

「ベジ○タの真似しても無駄だぞ…

ってか諦めよう…?な……?」

 

 

[ギガッ!!!!!!]

 

[ジオ"ッ!!!!!!]

 

 

「えぇ………(困惑)」

 

「……センキくん、

 彼らはなんて言っているんですか…?」

 

「あぁ…どうやらエスパーポケモンとかを仲間に入れてほしいみたいです。……というか自分(ギル&ヨシマ)たちを小さくできるポケモンが欲しいみたいですね。」

 

「へぇ〜……………

…ところでセンキくん、学園が配布しようとしている3匹のポケモンの件、ご存知ですかぁ…?」

 

「……御三家のアレ、ですか。」

 

「そうですねぇ。学園の周りに居るポケモンより扱いやすく、少しだけ珍しい初心者用のポケモン達を、学園側が在校中の方と新入生の皆さんに配布するというものです。」

 

「……それがどうしたんです?」

 

「実はまだ、全員分のポケモンは用意できていないんですけどぉ………学園で色々と頑張ってくれている君には一足早く、少しだけ貴重なポケモンをあげても良いんですけど……貰ってくれますでしょうか〜…?」

 

「えっ………え?勿論です。」

 

「そうですかぁ〜!じゃあ、この3匹の中から1匹だけ選んでくださいね〜!」

 

 

ジニア先生がスマホロトムを弄り写真フォルダのアプリを開くと、3種類のポケモンの映像が目に入る。

 

 

「ほのおタイプのホゲータくん。」

 

[ホゲ~?]

 

「みずタイプのクワッスくん。」

 

[ワッス!!]

 

「くさタイプのニャオハくん。」

 

[ニャオ~ン]

 

「勿論配らせてもらう分、食性などを纏めた資料もお渡ししますけど…金銭的に厳しかったりといった場合は学校で管理する、もしくは拒否しても良いですよ。」

「ニャオハで。」

 

「……えっ、決めるの早くないですかぁ!?

もうちょっと考えたり……」

 

「………猫、飼いたかったんです。」

 

「…ならしょうがないですね。」

 

少し眉を困り眉にしてにへらと笑うジニア先生。

その人相の良さくれよ。

絶対この人生徒人気高いじゃん。

 

俺が笑ったらヤの人みたいだねって親父に言われたんだぞ信じられるかよ。なぁ。

 

……?っおいおい、二人とも暴れんなって。

なんだ?エスパーじゃないのは嫌だって?

いやちょっ…でも俺猫好きなのに前世猫アレルギーだから一度たりとも猫吸いしたことすらねぇんだよ……だから許してくれよ……な…?

 

あ、そうだ。

 

 

「ジニア先生!!このポケモンが進化したらエスパータイプを複合したりは………」

 

「え、うーん……悪タイプですねぇ……」

 

「悪かぁ…草に悪かぁ〜〜〜〜〜〜〜〜……」

 

 

いや攻撃する分には強いんだけども。

でも虫技4倍かぁ〜〜〜〜〜〜〜〜………

 

っつーか全身弱点みたいな耐性してんだが〜?

あでも妖テラスとの相性良いからええか……

 

タイプ的に、うちのパーティの地面タイプへの打点がギルのソーラービームか草テラスくらいだから正直心もとなかったし噛み合いはするけども…

 

うん。ニャオハだな。

 

って危なっ…落ち着けってヨシマ塩ばら撒くなておい…片付けるの地味に大変なんだぞ塩って。

 

 

「……あぁ、でも進化すると色々なマジックを使えるようになるので、教えれば他のポケモンを小さくすることもできるかも………?」

 

「え、ほんとですか!?」

 

「はい〜。」

 

 

……この人、今良い感じの嘘吐かなかったか?

なんとなく言葉に含みが……

 

 

[ガイッア~!!!][ジオッヅ~!!!]

 

 

……でも宥めるために言ったっぽいし、なんにせよ善人なのには間違いなさそうか………

 

ただ、な〜んか気が抜けないなこの人の相手な。

 

 

 

……ッッッあ!!言い忘れていた!!!!

 

 

先生

 

「……はぁ〜い、なんですかぁ〜?」

 

 

……すぅぅぅぅぅ……

言わねば。

 

 

「ニャオハは絶対に♀をください。」

 

「……え?」

 

「ゴリマッチョにならないための願掛けです。」

 

「え、えっと…進化後の写真見ます…?」

 

「それはいりません大丈夫ですネタバレ無理。」

 

「あ、あはは〜…、そうですか〜。」

 

「……ニャオハは♀でお願いします。」

 

「わかりましたよ〜!期待して待っていてくださいね!おそらく明日あたりには届けられると思いますのでぇ〜!」

 

「ありがとうございます。」

 

 

よし、順調。

あとはニャオハがガオガエンの如く立って、筋肉モリモリマッチョマンの変態にならないことを祈ろう。俺にはそれだけしかできない。

 

ガラル御三家は最終的に全員立ってたから正直えげつねぇ不安感じるけどそれは無視する。

 

 

「……えっと、今日はありがとうございました。」

 

「いえいえ〜。興味深い場面を見させてもらって光栄でしたぁ〜!こちらこそありがとうございました〜。」

 

 

 

でー、二人をボールに入れて、と。

 

[キョジオ~]

 

[ガイア~]

 

 

さよならって言ってる……//!!!

かわいい…かわいい………///!!!!

 

 

「……では、失礼しました。」

 

「は〜い。」

 

 

 

ガチャン(ドアを閉める音)。

 

 

 

 

くっ、最後にあんな攻撃をくらうとは想定外だった。表情筋を保つために舌を一部噛み切ってしまった。でもまぁこれくらいならこの世界だと1日くらいで治るからまぁ…痛いけど別に良いか。

空気にプロテイン入ってるもんなポケ世界。

 

今日の晩飯はぁ……薄味のにするか。

塩系辛いから生姜焼き辺りか…?

……うーむ、それも染みるか。

 

コンソメあたりと合う何か……

冷蔵庫ん中何あったっけなぁ…

 

 

 

〈ユラ…ユラ…〉

 

……む、モンボが揺れている。

 

えー、何々…?

あ〜〜………カルボナーラか……

 

でもまぁ染みなそうだし良いか。

 

 

〈ユラ…ユラ…〉

 

今度はヨシマのボールか。なんだ…?

 

うっそだろお前……

麻婆豆腐って今の俺にDirectAttackなんだが。

 

 

「……今晩はカルボナーラかな。

うわちょっ…暴れんなってヨシマぁ……」

 

 

 

あぁ〜、平和。

でもまぁ、なんだ。こんな風に寛ぐことは、原作始まったらおちおちできないんだろうか。

 

……俺の周りの環境を壊されたら癪に触るし、なんなら主人公組に加担しても良いかもな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



 

 

 

おまけ

 

とある生徒たちの生徒会長

 

 

 

 

「……なぁ。」

 

「おう。どした。」

 

「生徒会長って鬼なの?」

 

「…………何からそうなった?」

 

「なんでも、虐めっ子達への制裁がえげつない拷問みたいなのばっかだったんだろ?お前、あの時グラウンドに呼ばれてたんじゃねぇのかよ。」

 

「行ったけど……でもちゃんとやった虐めと同じくらいのお仕置きのえげつなさを選んでやってたし、そんな酷い物じゃなかったと思うぞ。」

 

「……だからキノガッサとか言われてんのか…」

 

「え、んな呼び名あんの…?」

 

「おう。らしいぜ。……でも、あの人凄そうな割にまだ手持ちが謎の種ポケモンっぽいのとシオヅムだけなんだよな。なんでだろ。」

 

「あ、それは俺も思ってたわ。もっとオノンドとかの、生徒会長に相応しそーなポケモンいっぱい居るのになんであんな弱そうなポケモンなんだろうな。」

 

「あー…、なんかあの黒い方は生まれたときからずっと一緒らしいよ?」

 

「誰だお前。」

 

「おんなじクラスのナギサ。よろしく。

で、生徒会長の相棒だってさ。あのポケモン。」

 

「えー?でもあんま強そうに見えなかったぞ?」

 

「でも岩タイプっぽいのにサイコキネシスみたいな技を使っていたし、強いのかも。」

 

「いくら強くても種ポケモンじゃ限界あるだろ。」

 

「進化したらくそかっこよくなるに賭けるね。」

 

「何を?」

 

「うーん、じゃあサイコソーダにする。」

 

「乗った!俺もかっこいいポケモンになるに賭けるね!!!サイコソーダおいしいし。」

 

「へー。じゃあ俺はダッサいポケモンになるに賭けるわ。二本のソーダを俺に貢いでくれよ。」

 

「あーあ。またいつものあまのじゃくだ。」

 

「後悔するよ?」

 

「はっ!後悔するのはお前らだって!」

 

「それフラグだよケンくん……」

 

 

 

「………なんか、廊下に人だかりできてね?」

 

「あ、ほんとだ。珍しい。」

 

「どーせくだらないことだろ。」

 

「…ちょっと俺見てくるわ。」

 

「いってらー。」

 

「行ってらっしゃいー。」

 

 

 

「……あ、帰ってきた。」

 

「なんかニヤニヤしてね?」

 

「…なぁケンタ。お前フラグ回収の才能あるよ。」

 

「は?」

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

「うっそだろ…」

 

「言わんこっちゃない…」

 

「乙。」

 

「ちょっと僕状況聞いてくるね。」

 

「…おう。」

 

「いってらっせー。」

 

 

 

 

「グラウンドで熱中症で倒れた人を、ポケモンに乗せて保健室まで運んだんだってさ!」

 

「なんかあのポケモン巨大なのに浮いてたんだけど……どういうこっちゃ?」

 

「本人に聞いとけ。」

 

「んで賭けで見事に負けたケンタくん。」

 

「……」

 

「サイコソーダ頼んだよ。」

 

「………わーってるよ。」

 

「僕のもね〜」

 

「お前割と強かだよな。」

 

「そう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 








そして唐突に終わる。



おまけの三人組はモブです。
なんかモブの台詞書くの楽しくない?

ゲーフリは早くツイノアギトを実装してもろて。
クチートを救え。


んでミモザ先生のお陰でドヒドイデのファンアート増えてきてるのいいゾ~これ。
興奮しちゃうじゃないか……♠


次回もぜひご覧くださいな。



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大穴に入ったドアホが居んだってよ①





ポケモン小説増えろォォォォォォォ!!!






なんか全然スローなライフじゃないんですけどこれってなんかのバグですかね?


あと今話からポケモンが発する声を半角にするのやめますのでご了承くださいませ。
迫力が出なくて………ね………




ではご覧ください。





 

 

 

『──との事です。』

 

「……はい!?」

 

『すみません、こちらも立て込んでおりまして……申し訳ありませんが、不満は上司におっしゃってください。可能であれば救助への助力を頼みます。では。』

 

「いや、ちょっ……切れたか…!クッソ…!

毎度無茶振りを…………ッ!!!」

 

 

やぁ、初っ端からきっっつい状況だぜ。

センキだぜ。

 

とりあえず時間もないので出動の準備をしながら説明させてもらうのだが、まず今電話していたリーグ本部と俺こと生徒会長は割と業務連絡をし合っている。

 

正直オール首チョンパした教師の補充も終わっていないし虐めっ子&糞教師どものせいで学内の環境はかなり悪くなっているしで、そのせいで生徒たちの成長が阻害されていた。

 

お陰で人手不足含む前期職員達の怠慢のしわ寄せによる無数の問題が発生。勿論リーグ本部は仕事漬け。俺まで大人の仕事が回ってくる始末。

 

その分しっかりとRP(リーグペイ)とかいう通貨は貰っているので個人的にはアルバイト的なイメージだったのだが……どうやら現在掛かってきた電話の内容の様に馬鹿な奴等の尻拭い的なのも来る事も判明したのだ。

 

まぁそーいうのを知った上でこの業務を受け付けていたのは俺の責任ではあるが、どうやらパルデアの大穴と呼ばれる"エリアゼロ"に、学園にもリーグにも無断で入り込んだドアホが居るらしいというのが今回の事件の内容のあらすじである。

 

本人からの通報があったのでリーグ側がタクシーとそれに乗り込む人間を迅速に手配できたらしいのだが、それの補佐を頼まれてしまった訳だ。

 

向こうが言うには任意。

行くも行かないも俺の自由と言われたのだが、ここで行かない事とはすなわち向こうからヘタレの烙印を押されるのだ。

 

実際にはそんな事で烙印を押されないのかもしれないが、それとは別に俺も気にしてしまう。何を隠そうこの俺は割とナイーブ。自分のミスで何かあったりすると思ったよりすぐ罅が入るガラスハートの持ち主だ。

 

俺が行かなければ通報したとやらのドアホが間に合わずに死ぬかもしれない。なんならそいつを助けに行った勇気ある英雄も死ぬかもしれない。

 

それを気にするのが俺クオリティだ。

なんだかんだ言って割り切る事ができないのは俺自身が一番知っている。なのでこの話を持ち掛けられた時点で俺の出動はほぼ確定。

 

予測可能回避不可能みないなものだ。

 

 

幸い俺には友達が居ないので(泣)

毎日毎日仕事と特訓により俺も手持ちも経験値と金がガッポガッポ。

 

んでそれを元にし経験値アメを買い漁ったりさらなる筋トレ器具を買ったりと効率は良くなるしなんならそれが趣味と化した訳だが……

 

そうして死にものぐるいで肉体強化に努めた結果が俺のスーパーパルデア人化と手持ちのレベルアップだ。

 

新しく貰った♀のニャオハはギルたちに尊敬と畏怖を向けている様で、一応トレーニングは一緒にさせてあげているが個体値が低いのか伸びがいまいちだ。おそらくあと少しで進化できる直感は感じるがまだニャオハ状態である。

 

一方ギルのレベルはついに62レベルになり大体のジムリーダーを越したらしい。しかし、キョジオーンはまだ54レベルほどだ。

 

だが、大穴近くを飛んでいるジバコイルやガブリアスのレベルを見てみれば大体65レベルほど。大穴の中に至っては恐らく70レベルが当たり前の次元だろう。

 

……まだレベルは足りないが、大穴に居るバカとそこへ向かうタクシードライバーと俺自身の心の健康のためにも行くしかない。

 

 

…などと話している間に準備が終わった。

この間わずか11秒。

微妙に10秒は切れなかった。

 

 

かなり俺の財布に負荷を掛けた数個のハイパーボールと数十個のすごいキズぐすりを入れた四次元バッグを携え、部屋のちょっと広い所でいつもの様に鉄壁相撲をしている二人をボールに収め、電話中にあらかじめ開けておいた窓から外へ脱出。

 

窓の隣に置いてあるものの中から、ついでに数種のアイテムも拝借してバッグへ突っ込んでおく。

 

俺の部屋がある階はそこそこ上だが、鍛えたこの体のお陰で五点着地をそこそこのクオリティで達成。

 

あとは短時間とはいえ全力疾走すればブロロロームとタメを張れるこの脚力に身を任せて学園を囲っている巨大な柵の目前まで走るのみだ。

 

 

 

「ッ…はっ…!はッ…!!はァ……ッ!!」

 

 

っ……そろそろだ。

見れば分かるが大穴の周りは巨大な崖で囲まれているため、突破するにはくり抜かれた通路を使い正規の方法で入るか飛ぶかしか無いだろう。

 

 

さて。これなのだが………

居るだろう、手持ちに()()()()が。

 

 

 

 

 

「出てこいッ……!!ギル!!!

 

 

 

〚ガァァァァァァ!!!〛

 

 

 

因みに視界が悪くなると跳躍に支障が出るかもしれないので、今回は爪でボールを叩くのは3度だ。

 

俺の個人的な研究結果。その最たるものは、殺気というか気合を込めてポケモンが叫ぶと、特定のポケモンが持つ"威嚇"という特性によって引き起こされる現象とほぼ同じ効果を発生させる事だ。

 

そして、この場面ではギルが叫ぶことにより、弱いポケモンはこちらから逃げ、強いポケモンは叫びに引き寄せられまんまと寄って来た訳だが……

 

 

さて。この雄叫び。『強いポケモンが寄ってきては駄目では?』とでも言いたそうな皆さんの為に、効果的な戦法を紹介してさしあげましょう。

 

先程俺が窓から出る時に拝借したものの中にはとある道具がありました。それは何でしょうか……

 

そうですね、"パワフルハーブ"です。

そしてついでに"じゃくてんほけん"です。

 

ここで研究成果その2を紹介しましょう。《人間がポケモンの技を()()()()()()()弱点補正、今ひとつ補正、天気補正、道具は発動する》です。

 

分かる人にはもう分かると思いますが……

何が言いたいかお分かりでしょうか。(暗黒微笑)

 

 

……っと、まずは跳ばないと。

 

 

「ゲホッ…ギル、足元から最速エッジ。重力。」

 

〚ガィアッ!!!〛

 

 

足元から最速でストーンエッジを出し、その勢いに乗ったまま逆向きに重力を掛ける事で一気に空中へ発射される。

 

 

さぁ!実践使用は初めてだけどするとしよう!

はい、ギルちょっとこれ食べて。そうそう。

あ、これ甘いの?後で俺も舐めてみよ………

でちょっと弱保持ってね。

 

 

「ギル、俺が攻撃したらやってくれ。」

 

〚ガァッ!〛

 

 

すまんっ!!なるべく弱くする……!

 

「【からてチョップ】!」

 

〚グオッ…!〛

 

「ごめんっ!」

 

 

ギルには本当に申し訳ないが、これで弱点保険を発動させる事ができた。そして準備はこれを以て万端となった!!!

 

 

「っはァ!薙ぎ払え!!!……行けるかギル?」

 

〚ガァッ!!〛

 

「良し!!【メテオビーム】っ!!」

 

 

〚ギィィッ…ガアアアァア!!!!!!!〛

 

 

〚ジバッ!?〛〚ジッ…コッ!?〛

〚ガ…リァッ!?〛〚グルルァッ…!!〛

 

 

「………ッしゃア…!!!!」

 

 

……った!………ってかバトル……と今のを呼んでいいのかは分からんが、やはりバトルが楽しいというのは分からんでもない。

 

というかこの場合は自分の考えた戦法で相手を手玉に取れたのが楽しいだけかもしれないが……

 

 

それはともかくだ。

まだ勢いが残っているせいで上昇中なので、落ちるまでの滞空時間で"てっぺき"をできるだけ積んでおきたい。"てっぺき"の練習数はほぼ皆無だが着地の被害を少しでも減らすためだ。

 

着地時にも当然"じゅうりょく"を使い被害の最小化に努めはするが……万一の場合もある。

 

ギルにやってもらわねばならない。

 

 

「ギル!」

 

〚ガイアッ!!〛

 

「っ……そうか、ありがとう。」

 

 

……さすが、俺の相棒だ。

言う前にもうやってくれていたとは。

 

ならば俺もこの滞空時間中に何か……

 

 

 

──────後ろ。

 

 

ギルの頭部にしがみついていた腕を一度離して瞬時に足を掴み直し、下側へリーチが伸びた足で後ろに居る何かを蹴り落とす。……どうやら倒しきれていなかったガブリアスらしい。

 

一匹しか居ないのは僥倖だったな。

 

…仕方ない。あまりやりたくはなかったが……

 

 

「ヨシマ、やっていいか。」

 

 

えぇ…という引き気味な反応の後に、勇ましいやる気で満ちた反応が返ってくる。

 

 

「ありがとうな。………ギル、一瞬だけ頼む。」

 

〚(コクッ)〛

 

 

 

〈ポンッ!〉

 

と小気味良い音と共に、態勢を立て直したガブリアスの真上にヨシマが出現する。うちのヨシマは通常のキョジオーンよりかなり小さめの個体とはいえ、密度は並の生物ではない。

 

よって、"じゅうりょく"で下へブーストを掛けた状態で一気に打ち出せは……

 

 

〚グギャオッ!?!?〛

 

 

当然、強力なダメージになる。

 

あとはスマブラのガオガエンの如く地の底へ落ちていくヨシマを、モンボから出る赤色の回収光で戻して終わりだ。

 

………あぁ、使いたくなかったというのはモンボへの回収をミスするのに日和っていたからだ。

 

……できたので先は考えない事にしてくれ。

こう見えてかなり考えた上での判断なんだ。

 

 

…おっと……こうしている内に、上昇から下降へと移動する方向が切り替わり始めたようだ。

本格的に覚悟しよう。

 

 

ここまで、できるだけ最速で来たと思うが……

タクシードライバーの操縦士の方と例の馬鹿がまだ野生ポケモンの餌になっていないのを祈るばかりだ。

 

 

……あぁ、帰ったら今回の事について馬鹿を叱って、他の生徒への注意喚起と貼り紙の印刷&貼り付け、あとは入り込んだ本人への事情聴取と……

 

 

…………はは、仕事増やしやがって。

絶対に、生きて償わせてやろう。

 

 

 







どうも。
起点作成型ドラパルトとふしょく型エンニュートでカイリューとキョジオーンぶち殺すのが楽しすぎて頭パッパラハッピーセットになってきてるノリと勢いです。よろしくお願いします。

まぁドラゴンタイプの中だとドラミドロが一番好きなんですけどね!!!!!!!

てきおうりょく強いんだけどハバカミとツツミどうしよう問題が収まんねぇからよ、使えねんだわ。おう。どうすれば良いんだってばよ……!




そうだ。サーフゴー使おう。(自明の理)







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大穴に入ったドアホが居んだってよ②






キハダ先生ってくさそうだよね。(唐突)











だがそこが良い。













 

 

 

 

 

「着陸準備ィ!!」

 

〚ィアアァス!!〛

 

 

 

ズゥゥゥゥゥゥゥゥン…………

 

 

と、大きな音と共に草葉と砂埃が舞う。

積めたのは2回のみだったらしいが、スマホロトムのスキャン機能を見るに数ダメージしか食らってはいないらしい。

 

落下よりも強い他のポケモンの攻撃をバカスカ受け切る事も多い故に少し分かってはいたが、やはり積みをしっかりすると無事と言って相違無い程の耐久力だ。すごい。(小並感)

 

さて。ガラルではアーマーガアがタクシーをしているが某蛮族に襲われるせいでこのパルデアではイキリンコタクシーが使われている。

 

なんにせよ飛んでいるので足跡とかの道標は無いが、電話で助けを求める辺り相当深くへ潜っていったのだろう。とはいえ落ちている途中で急停止することができない重力落下ではやや精密性に欠ける。

 

こんな時、本当にひこうポケモンが欲しくなる……っていうか近くにアーマーガア飛んどるやんけェ!?!?

 

え、なんでここにアーマーガアが……

……あぁ、蛮族に住処を追われたのか。

 

うーん、捕まえたいけど……

でも地上に戻った時に大穴の中のポケモンを捕まえたとなると更に書類が増えるのでは…?

 

……っ…そう、書類はくっっそ面倒だ。

 

…てか飛ぶより落ちるほうが絶対早い。

もう飛び降りた方が早いのでは…?

 

 

「ギル、まだいけるか…?」

 

〚ギガァ………ッアァス……!〛

 

「っ…!!PP切れか……!」

 

 

 

まずい。本格的にまずい。

キズぐすりは持ってきたが、情けない事にピーピーエイドは持ってきていなかった……ッ!!

 

 

………では、どうする。考えろ俺。

想定外の事態が起きないように尽くすだけでは三流。さらにその先の策を講じているのが二流。それが通用しなくても二の手三の手を講ずるのが一流。

 

そして俺は三流だった。馬鹿かな?

 

それはそれだ。今すぐ講じれば良いだけだ。

えぇー…………スゥー…っとぉ…………

 

 

………いっそ積みまくって飛び降りるか…?

 

いや安全性に欠け過ぎだろぉ!?

……あぁ、"無謀"と"勇敢"は違うんだよなぁ〜…

 

あーでもない、こーでもない……

くっそ、んな事考えてる間に8秒も経ってやがる。

 

こうなりゃ書類なんでどうにでもなれだ…!

もうアーマーガアを捕ま……居ないんだが?

 

 

「……ギル、あそこに居た鳥ってどこいった?」

 

「ギァ〜………」

 

 

あっちに飛び立っていった、って…?

えぇ…どうすれば良いのぉ…?…泣きそう…

あっやべメンタルが崩壊してきた……

落ち着け、落ち着け、落ち着け……

なんとかなる、なんとかなるから……

 

 

 

 

 

 

 

〚グルルァアァッ!!!……ガッ!?!?〛

 

〚ィア……ガァ〜〜??

 

〚ガッ…ガブ…リァ……!!〛

 

〚……ギガ?〛

 

〚ガリァ……〛

 

〚ィア。〛

 

 

 

「…………?ど、どうしたギ……どうした?」

 

〚ギガィア。〛

 

「…そうか。ありがとう。」

 

 

俺がぶつくさ考えていて、上から先程追ってきた個体のガブリアスがさらにしつこく来ていた事に気が付かなかったので独断で黙らせたらしい。

 

……追ってきた方が悪いと思いはするが、立場を存分に分からせられたガブリアスは少し可哀想に思ってしまう。流石に回復してやろうか………

 

 

………あれ…、こいつに乗れば良いんじゃね?

 

 

まずはこいつにキズぐすりをぶっかける。

大分手荒ではあるが、この世界のキズぐすりは値が張る物ほど即効性だし効能が高い。故に前世なら馬鹿みたいなこの行動も意味がある物となる。

 

これ完全にRPGやらの回復ポーションだな?

それはそうと……

 

ギルが既に怯えさせたお陰で、そのトレーナーである俺にも畏怖の感情を抱いている可能性がある。そのため、少々心は痛いが本気で脅させて貰うとしよう。

 

 

「なぁ、ガブリアス。」

 

〚ガッ、ガブッ…?ガ…ガブリャア!!!〛

 

〚ギィ…??〛

 

〚……リ、ア…〛

 

「ちょいと頼みたい事があるんだが……

良いよなァ?

 

〚ガ…ブ……〛

 

「よしよーし、ありがとなー。」

 

 

一応不良に絡まれたりした時の追い返し方…というか威嚇の練習を俺もしておいて良かった。

つか自分の事を殺しかけた相手の保護者的な存在から、顔面掴まれながらドスの効いた声で睨まれたら誰だって怖いよな。そらそうよ。

 

 

「じゃ、乗るからな……いけるか?

あっ、ギルは流石に戻すけど大丈夫か?」

 

「……ガィア。……イアス、ギィガァ。(おい鮫 抗うなよ。)

 

〚ガッ…リア!!リア!!〛

 

「うん、ありがとう。じゃあ後でな。」

 

ガィアスギアァァス…(怪我させたら命は無いと…)ギアス(了解だ)ギア()。〛

 

 

〈シュゥゥゥゥゥ…ポンッ〉

 

 

これでガブリアスが暴れなければ勝利だ。

 

 

〚ガッ、ガブリァ…?〛

 

 

……やっぱり少し気の毒だが、調教と呼んでもいいのかも憚られる程手荒な躾は効果を成したらしい。成してもらうまで回復して繰り返すので早く済んで良かったとは思うけど……

 

多分愛護団体にバレたら書類エグいよな…

秘密にしとこ……

 

 

「さて、行くぞ。時間がない。」

 

〚ガリァ!?ガッ、ガブッ!?〛

 

「大丈夫だ。そう簡単に俺は落ちない。」

 

〚……ガブ…〛

 

「じゃ、頼んだ。【ドラゴンダイブ】!!」

 

〚…ガブ!!〛

 

 

 

アイキャンフラァァァァァァァァァァァイ!!!

 

 

……っおわっ……!

思ったよりもずっと速い!!

そりゃ重力で無理やり跳んでた速さとは比較になんてならないんだろうけどさぁ…!

 

えーっと、一層目居ない、二層目居ない………

…って何だ?変な質感のポケモンが居るな。

凶暴そうで、俺が知っているポケモンよりも一回り大きい感じのポケモンがたまに居る。

 

……全層の様子が全体的に変だな。

言葉には表せないがなんかこう…違和感がある。

 

それはそうと、もう最下層に到達しそうなんだがどうしよう。もう救出し終わってるとか無いよな?そうしたら俺にはエリアゼロ無断侵入くらいしか残らないんだが……

 

って言ったらこれだよ!今タクシーあったよ!!

 

 

「ガブリアス!止まれ!!」

 

〚ガリャ!?〛

 

「そう、偉い!俺が指さしてる方向に行けるか?とにかく速くだ!!」

 

〚ガリャッ!!〛

 

「えちょ速」

 

 

マジで一瞬だなガブリアス…!

これが素早さ種族値102か!

ジェットポケモンの名を持つだけある。

 

そして〜?

タクシーが飛び立とうとしてる横からそれを襲おうとしてるドンファンに似てる謎ポケモンに対して〜?

 

 

「ガブリアス!あの象に【ドラゴンクロー】!」

 

〚ガッ、ガブリァァァ!!!!〛

 

〚グォォォォォッ…!!〛

 

 

良し!!偉い!!!

こんな状況で思っちゃ駄目かもしれないけど正直ガブリアス使うの楽しすぎるだろ!!!

 

で、面食らった様子のタクシー運転手に簡潔に経緯の説明をせねば…というか通報したドアホってペパーお前かよ。帰ったら説教……できる感じじゃなさそうだな。相棒のー…なんだっけ。なんかこの犬ポケモンが死にかけてる。

 

キズぐすり使える…よな、これ。

ポケモンの怪我はキズぐすりで全部治る筈…

 

 

「運転手さん!!」

 

「っ!?あんちゃん、どうしてんな所に…!」

 

「助力を頼まれました生徒会長センキです!

キズぐすりを持参してきましたが使用してよろしいでしょうか!!」

 

「い、いや、キズぐすりはこの怪我に効かなかった!一時も早く地上へ連れてかねぇと…!」

 

「了解しました。行き先を塞ぐポケモンは僕が全て追い払うので続いてください!」

 

「あぁ…!了解した!!」

 

 

話が済んだのですぐに振り返り……

これガブリアスに命令すんの間に合わないな。

 

 

「おらァ!!!!」

 

 

ガブリアスの背中からジャンプし、後ろから襲いかかろうとしていた目つきが大分いやらしい感じのムウマの顔面に思い切り飛び蹴りを食らわせる。人間もやりゃあできんだよ!!

 

……おっと。今の飛び蹴りが格闘技判定を受けたのかすり抜けた。って事はこいつはゴーストタイプは確定…!っつか元々ムウマがゴーストだろが考えてから攻撃しろ俺!

 

そして今すり抜けたせいで落ちそうなのでとりあえずこのムウマに"まとわりつ"いた後に背を踏み台にし再度ガブリアスの背に乗り……おいなんで振り向いてんだよ!!

 

となるも関係なくガブリアスの頭部に手をついて一回転し背に回り込んで定位置を掴む。なんかガブリアスが『お前本当にニンゲンか…?』みたいな目線で見てくるが俺は人間だ。

 

 

「ガブリアス、こいつに【ドラゴンクロー】!」

 

〚グルルァッ…ガブッ!?〛

 

「はぁ!?こいつゴーストフェアリーかよ!?」

 

 

タイプ的にクソ強じゃねぇかァ!!!!

正直欲しいけど絶対書類面倒!嫌だ!!

 

えー…!ガブリアスが覚える中でゴーストとフェアリータイプに有効な技は確か…!!

 

「ガブ!!【メタクロ】か【シャドクロ】!」

 

〚グギャア!?〛

 

「そうだな技マシンだったよ【かみくだけ】!」

 

〚ガ、リャア!!〛

 

 

あ"ーもう霊&妖への抜群技が軒並み技マシンでしか覚えられないのキッツ!!悪竜地無でどうやってやりゃあ良いんだよ!まぁやるしかねぇんだけどさぁ!

 

 

〚ハ……バァッ……!!〛

 

 

んでもってなんでお前はそんな声が艶めかしいんだよ反応に困るだろうが!!耐久が低いのか今のだけで落ちて行ってくれてありがとうな!!!!もう来んな!!!!!

 

タクシーは…もう上行ってるな…!

生で初めて見たけど割と速いのなアレ!

 

 

「ガブ!!【とっしん】!!!」

 

〚グルルァァァァァ!!!〛

 

 

あと今更だが、この世界の"技"とは普段の行動にそのタイプのエネルギーを使って威力や速さを強化する感じなので、"ダイブ"なら下へ行くのが速くなったり、"とっしん"なら(下への移動はダイブの方が速いが)全方位への移動が速くなったりするのである!!

 

しかもギルが"じゅうりょく"を5回使っていないのにPP切れになった様に、その技にPPを多く込めることにによってダメージも影響もでかくなる。

 

故に、(まぁやりはしないが)例えばメテオビームを撃つとしたらPP全て(10回)を使えば、溜め時間が10倍になる代わりに威力も10倍になる、といった感じだ。因みにこの世界のダメージ計算ツールによるとバンギラスの破壊光線の3倍ほどの威力になるらしい。わからん。バンギ強すぎだろ。

 

あと"とっしん"は通常は反動技だが、発動中に『攻撃』にならなければ被ダメは喰らわない。しかもその勢いのまま別の技を出せば勢いも乗って威力が上がる。いつか転生した時のために覚えておいた方が良いゾ☆

 

 

"とっしん"で突き進んでタクシーを追い抜くと眼前にはおそらく【ほのおのまい】を発動しようとしているのであろうウルガモスが居る。だが……

 

蝶舞してないお前は大して脅威じゃねぇんだよ!

 

 

「やれ。2回【ドラクロ】。」

 

〚リ"ャアッ!!!〛

 

〚ガモォス…!!!〛

 

 

ついさっきも略称を用いてしまっていたが、ちゃんと通じるみたいだ。略称も普通に認識できてるのかな。

 

…あっ!さっきいつの間にか居なくなってたアーマーガアの群衆じゃねぇか!!なんでこんな時だけお前らから寄ってくるんだよ遅ぇんだよ!!

 

67如きが素早さ種族値102を倒そうだァ!?

抜 か し お る

 

 

「全員【かみくだ】け!!!」

 

〚ガブリャァァァァァ!!!〛

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

「……………」

 

「………………」

 

「うぅ……っ…マフィティフぅ……っうぅ…」

 

 

くっそ気まずい……

とりあえず大穴から出て最寄りのポケセンへ直行した訳なのだが、タクシーの運転手と泣き崩れてるペパーと共に居るわけで滅茶苦茶気まずい。

 

 

「……あんちゃん、助けに来てくれてありがとうな。あんちゃんが来てくれてなかったら間に合わなかったかも…いや、俺も死んでいたかもしれねぇ。この恩は忘れねぇよ。」

 

「……過ぎた事ですし、もう大丈夫ですよ。」

 

「…そうか?なら、その言葉に甘えさせてもらうが……本当に、ありがとうな。」

 

「………ああ……はい。」

 

 

いやぁ……話しかけて貰えたのは嬉しいんですけども…ね、業務連絡以外で大人と話した事が無くて…ね、ほんとね、すみませんね……ほんと…

 

 

「ペパーさん、マフィティフくんにはできるだけの事はしましたが──────」

 

「──────ぁぁ…ぁぁぁぁ……

ごめんっ……!!ごめんよマフィティフ…!」

 

 

怪我したというマフィティフは一応生きてるらしいとはいえ後遺症がすさまじいらしく、ポケセンのカウンターでシリアスな空気が流れているが…正直無駄なお助けに来た他人である俺からするとどうにも居心地が悪いのだ。

 

……もう帰っていいかな………

でも最後まで見届けとかないとメインストーリーかなんかに絶対出てきそうなこのイベントスルーする事になるんだよな……

 

すると原作の手がかりがいよいよなぁ…

いや主人公組は見つけたは見つけたけども…

 

あと髪の毛がSwitchのJoy-Conみたいな食べたら体に悪そうな色してるボタンとかいう眼鏡女子は見つけたが………あいつ………

……スター団とやらのボスでは?(名推理)

 

ずっと引きこもってるし…というか良く考えてみたらスター団の面々にスマホロトムを通して話してた人物と声同じだし間違い無いと思うんだが…というか絶対メインキャラだろ。

 

良し!分かった!

この地方では、スター団の皆やペパーの鬱要素を全て解消しながら自らの出不精とコミュ障を解消していくというボタンを主人公にした物語だろう!生徒会長の俺が言うんだから間違い無い!!(迷推理)

 

 

……さて。現実逃避もここらへんにしてそろそろ現実に戻るか。ペパーもなんとか泣き止んだみたいだし。

 

 

「運転手さん……と、生徒会長…。

本当に……、ありがとうございました……。」

 

「……おう。次からは…気をつけてな。

じゃあな、学生達。」

 

 

…先に帰られたんだが……?

えっ…気まずっ……はよさよならしよ……

 

 

「……エリアゼロの危険性を理解した上で行ったのだと思うが……まぁ、これから気を付けてくれるのなら良い。くれぐれも、死なないようにな。」

 

 

とりあえず俺は敵キャラっぽいから強キャラ感出して帰ろっと………

 

 

 

 

 

 

うーん、今17時か…何をするにも微妙な時間だな……

 

 

 

 

部屋戻ったらとりあえず飯を〚グギャ!〛ん?

あ、さっきのガブリアス……

さっき別れた筈なのに追ってきたのか。

…………なんで土下座してんの?

 

 

〚ガブリャア…!!〛

 

 

……仲間になりたそうにこっちを見ている……

 

 

「……ちなみに、なんで仲間になりたいんだ?」

 

〚ガブリャア〜…ガブッ!!アス…!〛

 

「…要するに強さに憧れたと。」

 

 

えぇ……どうしよ……

 

…あ、そうだ(唐突)

多数決で決めれば良いのでは?

丁度うちの今のパーティ3匹だし……

 

 

「ん〜……んじゃ、多数決ならどう?」

 

〚ガブ……リャッ!〛

 

「おk。」

 

 

了承得たしみんな出すか。

出てきてくれみんな〜。

 

 

「ほいっ、と。」

 

 

〈ポポポンッ!!!〉

 

 

〚ガィア…?〛

 

〚ジオ〜ン?〛

 

〚…ニャ…?〛

 

「えー、今から多数決でこのガブリアスを仲間に入れたいか入れたくないか決めたいと思います。」

 

〚……ィアス。〛

 

〚キョジ。〛

 

〚ニ"ャ"ァ"〜?〛

 

「はい、賛成2反対1という事で仲間に入る事になりました〜。ガブリアス、挨拶してね。」

 

〚リアァァァァス!!!〛

 

〚ニ"ィ"ッ"!!〛

 

「ニャオハ、威嚇しすぎな…?」

 

 

なんかニャオハの人(?)当たりが強いが、一緒に過ごしてたらいつか仲良くなっていくだろうしそれほど気にすることでもあるまい。

 

……しっかし、ドラゴンタイプは多少種族差はあるものの、総じて気性が荒く手懐けるのは至難の業だと聞いたが……そう考えるとこいつはかなり落ち着いている。

 

俺を騙して寝首を掻こうと画策している様には見えないし、なんというかこのガブリアスは頭が悪いと言えば良いのか……まぁ、賢さが低そうだ。

 

だから裏表が無いと判断するとして……敵意が俺達に対して全くと言っていいほど無いのは、ただ力を認めた"だけ"の理由からだろうか。

 

………もしやこいつ♀なのでは?

…との気も頭を過ぎたが、そもそもガブリアスは♂しか背ビレに切れ込みが入っていない筈なのだ。

 

こいつは少し小さめとはいえしっかりと切れ込みが入っているし、体中に凄まじい数の古い傷跡が残っている。

 

これで♀というには、少なくとも今の状態では確定などできそうにもないだろう。

 

……帰ったらポケセンの人にでも判別してもらおうかな。餅は餅屋って言葉もあるし。

 

……あ、報告書書くの忘れてた。

っつか事情聴取まだじゃね?

ッッファー↑↑↑きっっっっっ…しょ!!

 

い、いや、そもそも元々はリーグ運営に掛かってきた電話だから報告書書くのもあっちだろ。

そうに決まってるさ!ははっ!……ん…?

 

 

……メール、来たな。

…………嫌な予感がする。

 

 

 

17:24 〘拝啓、センキ様〙

〘度重ねて申し訳ありませんが、今回の件での報告書の筆記へ助力を願いたいのですが〙

ピッ(スマホロトムの電源を落とす音)

 

 

 

………………うん。

 

 

 

 

「っっふぅ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜……」

 

 

 

 

 

……今夜は焼肉かな。

 

 

 

 

 








あのさぁ……ハバカミちゃんの目つき……
えっちすぎませんかぁ?

ドヒドイデも同じくえっちすぎると思います。



それはそれとしてちょい本編の補足しましょうかね。普通【じゅうりょく】はフィールドを5ターンの間"じゅうりょく"状態にする技ですが、ギルは幼少期からの長き特訓のお陰で一瞬に圧縮して"じゅうりょく"を扱える様になってるので、威力…というか影響力も他のポケモンの"じゅうりょく"と比べ物にならないです。

これでPP考えずにぶっ放したら5倍になる訳でこれもう一部の準伝は敵じゃないんじゃないですかね?

ちなみにギルもセンキくんも特訓中ずっと"じゅうりょく"の発動下でやってるので重力が重くなってもどうってことないです。

あと原作の話になりますけど"じゅうりょく"発動下だと命中率が70の技でも必中になるので"かみなり""ドロポン""鼠算""ハープラ"撃ち放題です。


どうでしょうか。こんくらいで重力パの魅力伝わったかなーどうかなー。まぁ重力張る起点役でいっちゃん優秀なのはトリルも壁も張れるドータクンなんですけどね。

ギガイアスの合計種族値590にしてHP種族値に75プラスしてくれゲーフリ。
ついでに両壁とトリルと鬼火と電磁波と自己再生とド忘れと挑発とフリドラと雷とドロポンとハープラとアクセルロックと影打ちと神速とカウンターとミラコと清めの塩とメガシンカとSV入国権くれ。






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やっぱ食物連鎖ってのはあるわけで。





マジでツイノアギト来ねえかなぁー!!
ドヒデにねっとう復活しねえかなぁー!!
ギガイアス強化されねえかなぁー!!












……………………ハバカミえっちだ…(小声)







 

 

 

 

「いやぁー、良い眺めだなみんなぁ!」

 

〚イアス。〛

 

〚ガブッ!!!〛

 

〚ジオーンッ!!〛

 

〚ンニャッ!!〛

 

 

今日は手持ちのみんなとピクニック……まあちょっとしたパトロールも込み込みではあるけどもせっかくの休日なので、思い切ってオージャの湖まで遠征しに来たのだ。

 

というのも。当たり前だが、この世界だと人間が簡単に死ぬ。俺自身は鍛えているから多分一般人の域を普通に越していると思うし大丈夫だと思うが、ポケモンの攻撃を受ければ頭は飛ぶし体は裂けるし焦げるし溶けるし鼓膜破れるし爆発するしで人間とはとても脆い生き物だ。

 

ドロポンなんて食らった日にはそりゃぐっちゃぐちゃである。

 

んでここからが本題なのだが、安易に野生ポケモンに近づいたらどうなると思う?そう、単純明解だね。死ぬだけだね。

 

一見パラダイスの様なポケモンの世界にも当たり前に食物連鎖は存在している。知っていて当然な事だが、実際にこれを常に意識できている奴は多くない。ここの湖では意識しないと死ぬくらい大切だ。

 

それも、こっちの食物連鎖の頂点は人間様じゃない。死んだ遺体が発見されれば良い方。嚙み砕かれて原型すら分からなくなったり、跡形もなく溶かし尽くされるのも珍しい事じゃ無い。

 

道端で軽く爆発しているビリリダマやマルマインに子供が巻き込まれればたちまち肉片と化す。周りに人が一人も居ない場所で手持ちのポケモンが全員野生ポケモンにやられれば、その手持ち達もトレーナーもまとめてその日の晩ご飯だ。

 

弱肉強食。一端の日本人だった俺には遠い話だと思っていたのだが、案外すぐに食物連鎖のサイクルに馴染んでしまった様だ。

 

……あっ、クレベースに襲われそうな人発見。

 

 

「ギル。【ロックブラスト】。」

 

〚イアース。〛

 

 

広い範囲を見渡せる場所に前線基地(キャンプセット)を構え、これまたみっちりと修行したギルのエイムから繰り出されるロックブラストはまさに百発百中。見事にクレベースの背中にぶち当たりヘイトを買った。

 

二撃目のロックブラストで振り向いたクレベースの頭部、しかも目の辺りを的確に打ち抜き、その後前足を2つとも撃ち抜く。

 

……襲われていた人は無事に逃げれたか。

 

 

…とまぁ、こんな感じで死にかける人は割と多いので私的に巡回しているのだ。

 

あー、また襲われてる奴が………

いや、やばいな。あれ本格的にヤバいやつだ。

 

 

「ルカ、全力であそこへ【とっしん】。」

 

〚リァッス!!〛

 

「皆はサンドイッチ机の上出しといて。」

 

〚ギァ。〛〚キョ。〛〚ニャ!〛

 

 

"とっしん"を発動し俺が指を差した方向へ加速し始めたガブリアスの背中へ飛び乗りしがみつく。

因みに『ルカ』というのはガブリアスの名前だ。ええ、♀でしたよ。背ヒレに切れ込みが付いていたのは縄張り争いのせいなのだろうと言われた。解せぬ。

 

いやだからどうって事は無いんだけども……

 

それはともかくシャリタツだ。

 

シャリタツは賢い生き物だ。ドラゴンタイプで一番とも言われる知能を持っているため、人間の食べ物である寿司そのものに化けている。

 

さて、ここの問題点とは、シャリタツの"擬態"は逃げるための擬態ではなく()()()()()擬態だという事だ。

 

通常野生ポケモンは『人間』という環境を変える群衆を恐れているため、都市の外の通路には近寄らないのだが……シャリタツは一般人の通過が多い日曜日を狙い、通路に大量発生する。

 

これがどういうことかと言うと、

 

わーシャリタツだーかわいいー騙せてないよー!

      ↓

〚スシー!スシー!〛(相棒を呼ぶ)

      ↓

怖がってるー!かわいいー!

      ↓

え……なんで、ヘイラッシャ…が…〈グシャッ〉

 

となる。本当にあるんだよなぁこれが(白目)

この湖周辺に人骨が転がっている事が異常に多い事から狂気を感じ取られないためにか、さらにシャリタツはこの人骨を水中へ落とし一般人の視界に入らないようにし警戒させない努力までする。

 

引っ掛かるのは子供が多くを占めており、その習性の残酷さと狡猾さがとても良く分かるだろう。

 

……最近引っ掛かるのはバズりに目が眩んだ馬鹿が多いが、そいつらは自業自得なので助けない。というかんな奴らまで助けてたらまともな人達を助けられないだろ。

 

俺は他人の命を悪びれもなく天秤に掛けるタイプのクズなのでそういうのは知らんし。

 

罪悪感が湧かないのか?と聞かれても、罪悪感が湧かない奴らだけを見殺しにしていると言った方が正しい。

どうか許して頂きたい。

 

 

さて。ルカが飛び立ってからわずか約2秒。

いかにも無警戒に近付いていく幼女の声が早くも聞こえてきた。さすがジェットポケモン。

 

…っ…!やはり、シャリタツの後ろの深い部分にヘイラッシャが隠れていた…!!

というかこれ"ウェーブタックル"の予備動───

 

 

「ルカ!!殺れ!!!2連【ドラクロ】!!!」

 

〚ガブリアア"ァ"ァ"ァ"ァ"ッ"ス!!!!〛

 

〚スシッ!!〛

 

〚ラッ……シャァ……ッ!!〛

 

「っえ…!?」

 

 

くっっ…そ、シャリタツには躱されたか…!

 

……そして、分かってはいたが一撃食らわせただけでヘイラッシャという異常な耐久力を持つポケモンを倒し切ることはできなかったらしい。

 

何より厄介なのが、ヘイラッシャと組んでいるという事はこのシャリタツの特性が"しれいとう"だという事で…!!

 

 

〚ラッッシャイ!!!!〛

 

〚オレスシー!!!!〛

 

 

ヘイラッシャの口の中にシャリタツが入り、特性の文字通りシャリタツが"司令塔"となれば……

 

 

〚ラッッッッッ…シャァァイ!!!〛

 

 

なんと、ヘイラッシャの全ての能力が倍になる。

くそウザい。(本音)

 

……っつかヘイラッシャ居るって事予想できたんならヨシマも連れてきたら良かったじゃねぇかよ。あーもうなんで毎回考えが足りないんだ……

 

 

それはともかくだ。

個人的には2体から別々の方向から攻撃をされる方がキツかったので、全能力が倍になる今回の方がマシだとは思う。まぁ一番欲しかったのはシャリタツしか居なかったパターンなんですけどね!

 

水タイプの弱点は確か、草と電気だけとかいうくっっっっそ優秀なタイプだったと思う。その弱点の少なさ岩と草にくれや。なぁ。

 

そしてガブリアスの技を改めて調べてみたらこのパルデアでは技マシンで"かみなりのキバ"を覚えられる様になったのだ。これは僥倖…!!

 

さっきはシャリにもラッシャにも等倍以上で殴れる"ドラクロ"を使用したが、むしろラッシャ一体になってくれたお陰でこちらの技の抜群だけを打ち続けられる。

 

戦いは数なんだよなぁ……

 

その数を捨てたならば普通に勝てるわ。

絶対に勝つ。

 

俺の後ろで身を縮こまって泣いている少女は正直言って只の足手まとい。とはいえ、下手に逃がそうとすれば高速で口から飛び出てきたシャリタツに撃ち抜かれてお陀仏だろう。

 

となれば、まず先にこいつらを倒し隙を作り出すしか無い。驕っている訳ではないが、幸いにも負ける気がしない。ガブリアスを手に入れてなければどうなっていたか分からないが……

 

まずはこの少女を守り抜くために鍛え抜かれた肺活量を使いうちの守護者を呼ぶとしようか。

 

っすぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ………

 

 

「ヨシマァァァァァァ!!!!」

 

「っふぇ……」

 

「っ…!あぁ、ごめんね、ちょっと呼んで…」

 

 

驚かせてしまったのは悪いが、おそらくこれで俺の狙った事ができるだろう。というかやはりヨシマ……キョジオーンはチートだと思うんだよな。

 

 

ンジィィィィィィィイイイイオオオオオ〛

 

 

あ、来た。

 

 

キョッ!(俺っ!)ジィッ!(がぁっ!)オォッッ!!(来たっ!!)……キョジ(痛い)…〛

 

 

ギルの"じゅうりょく"を使ったのであろうその超速移動でズシーン、と重量感のある音を立てて到着したのはヨシマその奴である。流石に痛かったようで早速自己再生をしているらしい。

 

うちのヨシマの努力値はHDぷっぱ余りBなのだが、元々の性能が高いためラッシャも自己再生で受け切れるだろう。

 

 

「ヨシマ。この少女を護ってくれ。」

 

〚キョジッオーン!!〛

 

「良し。」

 

 

こちらは済んだのでヘイラッシャの方向を見る。

突然の大声に脳が揺らされたらしく、軽い混乱状態になっているが……流石強ポケ。もう治ったらしい。

 

 

………はぁ、さて。

ガブリアス、もといルカにきちんとした指令を出して戦わせるのはトレーナー的に楽しいのだが、ルカはずっと大穴周辺で野生で生き抜いてきたからか『命令を受けて実行する』という行動に、ギルよりも迷いが大きいのが感じられる。

 

よって試しに"訓練"と称してクラベル校長に頼み込んで1対1のタイマンへこじつけた時にルカに何試合かしてもらったのだが、その結果ある程度の『このポケモンにはこの攻撃やこの動きが強い』などの知識だけを与えた上で自由に動いてもらうのが一番良い反応をしていたのである。

 

やっぱ野生の勘ってやつなのかなぁ……

ちょっと寂しい気もする。

 

 

「ルカ、こいつには【なりキバ】、

高速で翻弄しながら切りまくれ。」

 

〚グルルルルァァッ!!!〛!

 

 

 

うおぉっ……思ったよりえげつねぇ……

 

指示を出したのは確かに俺だが、なにもここまでせんでも……みたいな速度で噛みつきまくっている。

 

やはり種族値は力。

 

スキャン機能で見るとみるみるラッシャのHPが減っていくのが目に入る。

なんかスカッとするなこれ。

 

 

そして一撃も食らわず勝利………

え?本当に?いや、まぁ素早さ種族値は力だし高速で翻弄しろとか言ったけどここまでとは思わんやん……一応キズぐすり持ってきたのに……

 

……まぁとにかく勝てばよかろうなのだァ!

傷ついたポケモンを放っておくのも心が痛む俺はキズぐすりをラッシャにぶちまけてから帰………

 

いや待てよ。シャリタツどこ行った?

 

 

 

〚グルルルルルァァァァ!!!!!〛

 

「ルカ。()()だ。」

 

〚ァァァ!!……ガブッ?〛

 

「っ…後ろ!!」

 

〚リァ〜ス?〛

 

 

〈ブォンッ!!!!〉

 

〈ドゴォッ!!〉

 

 

〚ッ…オ…レ…スシィッ…!〛

 

〚ラッシャァ…ッ!?〛

 

 

ルカが振り向いた際の尻尾が"ドラゴンテール"と判定されたためか、それが胴体にクリーンヒットしたシャリタツは勢いよく跳ね返されラッシャの顔面に直撃した。

 

………片手間に倒されたのを見ると少し不憫だ。

だが襲いかかってきたのは君らなので許してもらいたいものだが、ひとまず今は逃げねば。

 

 

「ヨシマ、俺がこのキズぐすりを奴らの頭上に投げたら、そのタイミングで【うちおと】して」

 

〚ジオ!〛

 

「ルカ、ヨシマが【うちおと】したらすぐに飛び立ってくれ。スピード少し落として。」

 

〚ガブッ!〛

 

「よしやるぞ」

 

 

自然界では負けて瀕死の奴は普通に食われるのでキズぐすりでちょくちょく回復してからクールに去っているのだがこれがまぁ懲りない。

 

何度倒して回復しても襲ってくるやつは襲ってくるが、自然の摂理に俺という人間が関与した以上それの尻拭いも俺がしないといけない、と思う。

 

それならさっきのクレベースにもキズぐすりかけてやるべきだって?いや、クレベースはなんとも不思議な事に、水を凍らせて自身の体と接続すればその部位が復活するのだ。なので奴にはキズぐすりをかける手間は必要ない。

 

そのせいで異常な大きさのクレベースがたまに発生してパルデア一の学校であるうちの学校に通報が来るんだけどね。

 

 

それはさておき、鍛え抜かれた俺の腕力とコントロール力でラッシャ共の頭上へ投げたキズぐすりを見事ヨシマが撃ち抜き、その中身がかかり復活した奴らが困惑する。

 

この隙に…!

 

 

「ルカ」

 

〚リァッ〛

 

 

……おっと、もう混乱から冷めたようで、単体で速いシャリタツが追ってくる。やはりドラゴンタイプの中で一番賢いとか言われるだけはある。

 

だがその素早さ種族値は82…だったな。

残念だがガブリアスは102。

勝ったな(確信)

 

レベルもこっちのルカの方が上であるため、少しスピードを落としているといってもだんだんとこちらと距離が離れている。

 

サスガダァ…

 

とりあえず一度最寄りの街に寄ってこの少女の親を探さねばいけないな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

「ユリ!!どこへ行ってたの!?!?

心配して………っ…!!無事で良かった……!」

 

「しゃっ、しゃりたつがいて………ちかづいたらおおきいのもいて………」

 

「シャリタツ!?シャリタツは危ないっていつも言って………!っ…はぁ………………

助けてくださり、ありがとうございました。」

 

「いえ………近くを通りがかることができて良かったです………では、これで。」

 

「そんな、助けてくださったお礼を……」

 

「申し訳ありませんがこちらも時間が押していますので……よろしければオレンジ学級に『生徒会長へ』と連絡して頂ければ。失礼します。」

 

 

お礼と言いだすような人はおそらく断っても『私の気が済まない』だかなんとか言って諦めない事が多いので、早く戻らねばレタスの質が落ちてしまう今まさに天敵となる。

 

 

ってことで俺はまたクールに去るぜ……

 

 

 

「おにいちゃーん!ありがとー!」

 

 

 

 

 

……………感謝は受け取っておこう!!!

次は気をつけろよ!!!マジで!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

キキーッ!!!!!(急ブレーキ)

 

 

「戻ったよー」

 

〚ニャロ〜!〛

 

「おーニャオ……………ハ………??」

 

〚…ニャロ?〛

 

「…え?」

 

 

 

………お、おい……(震え声)

なんで、ニャオハが、立ってる…??(ライナー感)

 

 

 

……い、いや、問題はそこじゃない…ッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ショタじゃねェかァ"ァ"ァ"!!!!」

 

〚ンニャロッ!?〛

 

 

 

 

ショタだった…ッ!!

 

ショタだったんかァ……ッ…!!!

 

ショタだったかぁ………

 

 

 

 

 

 

チラッ……

 

 

 

 

 

………………ショタだったかァ……!!!

 

 

 

 

 

 

 

……うん、まずは落ち着こう。

心の準備ができていなかったため滅茶苦茶混乱したが進化自体は良いことだ。立つのもまあいい。

 

 

………………だが、ショタだった。

 

ロリじゃなかった。ショタ猫だった。

 

 

ガオガエンの様になって欲しくないという願いを込めて♀を受け取ったがこの進化後形態がショタだと知っていたら♂にしていただろうに。

 

男の娘……は、正直嫌いではないがオスガキはなんか違う気がするのは俺だけだろうか。

 

とにかくだ。こうなった以上このニャローテ状態のまま変わらずの石により進化を止めるかアメをあげて早く進化させていっそガチムチ♂(♀)レスラーにしたほうが良いのではないか…?

 

 

〚ニャッ、ニャ〜?ニャロ……〛

 

「…………ニャオ…いや、ニャローテ。」

 

〚ンニャッ!?ニャロ〜……?〛

 

「進化、したいか?」

 

〚…………………ニャッ。〛

 

 

ニャローテは少し悩む仕草を見せてから、力強く頷いた。………そうか。進化……………

 

 

「…………なら、まぁ。うん。分かった。

自室に戻ったら頑張ってアメ舐めような。」

 

〚ンニャア〜〛

 

「よしよ〜し……」

 

 

……まぁ、今世のポケモンは実際に生きてるわけで結局は本人の意思だよねっていう………

逃げとも言う。

 

オレンジ学級の俺の自室には、生徒から討伐依頼が来て倒した結晶内のポケモン達が隠していたけいけんアメが冷凍庫に大量にしまってあるのでレベル上げはすぐ済みそう……ではある。

 

いや、ほんと嫌な予感しかしないんだけど、

ニャローテの進化先……

 

進化先によって似合う名前も変わるから予想の付かないこのニャローテの名付けは保留してたんだけどなぁ………やっぱ付けないとだよなぁ……

 

 

 

 

あ"ー頭爆発しそう。頼んだわ明日の俺。

とりあえずピクニックだピクニック!!!

呑んで現実逃避だオラァ!!!(アマカジジュース)

 

 

 

 

ゴクッゴクッ………

 

 

 

 

美味い!!!!もう一杯!!!!!

 

 

 

 

 

 

……やっぱジニア先生に進化後の写真貰っとくべきだったかなぁ………?

 

 








シャリタツのタイプは竜・水。
ラッシャのタイプは水単ということで、タイプ的に有利なガブが負けるわけ無いんだよなぁ……
(ガブ信者)




感想、高評価お願いしまする。



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願い続けたその先に




マスカーニャの花粉爆弾ってエグない?
普通にバイオテロなんだが?











 

 

 

 

部屋の空気がヒリついている中、神妙な面持ちで自らのニャローテにアメを差し出す人間が1人。

 

……そう。俺である。

 

 

「これを舐めたら、お前は進化できる。」

 

〚ニャ。〛

 

「………いくぞ。」

 

〚ニャッ。〛

 

 

覚悟を決めてアメを差し出した俺の手からゆっくりと取り、口の中にニャローテが放り込む。

 

 

ガリッ、とアメを噛み砕いてから少しずつ舐めて溶かすのが口の隙間から見える。そして大半は飲み込んだかなという頃に、ニャローテが蒼い光に包まれていく。

 

 

体が大きく、さらに縦に長くなっていく。

……ッ────この体格はマッチョじゃない。

 

 

これは────────────

 

 

 

〚ニャァ〜ン〛

 

 

 

「ッしゃァ"ァ"ァ"ァ"ァ"!!!」

 

 

〚ニャッ!?〛

 

 

「ごめんなニャローテうるさかったなよ〜しよしよしよしよしよしよしよし良くやった!!」

 

 

おっともうニャローテじゃなかったわ。

図鑑図鑑〜スキャンスキャン〜

何っ!?マスカーニャ!?ん^〜良い名ァ〜↑

 

 

……よし。君の…名前は………

 

 

「ニャローテ改めマスカーニャ。」

 

〚ニャア〜ン?〛

 

「名前は、"スタン"」

 

 

 

由来は"ペンタス"という花から。

ギリシア語で"五"を示すこのペンタスの名を冠する花が前世にあった筈なのだ(うろ覚え)。

 

花言葉は「希望がかなう」「願い事」などで、見事にアシレーヌ方面へ進化してくれたこのマスカーニャに敬意を評しこの名を付ける。

 

それにペンタス自体の由来が5枚の花びらを持つからその名が付けられたのでマスカーニャの近くに浮遊している花爆弾の花びらの枚数も5枚だし…

 

…………これ花びら6枚じゃね?

 

 

……うん!なんでもねぇや!

とにかく前世のいらねぇ雑学をまだ覚えていて良かった。どうでもいいことに限っていつまでも忘れられないのってあるあるだよな。

 

"スタン"には麻痺るなって意味も込めたぞ。

 

本当は一番最初にマスカーニャを見て思いついた花としてはスミレとかツバキとかあるんだけど、スミレは花言葉がアレだしツバキはポケレジェであいつの名前だったし………

 

ってなわけで"スタン"です。

何?♀に付ける名前じゃねぇって?

知るか!!!!

ペンタスの並びからかっこいい名前取ろうと思ったらこれくらいしかないだろ!!!!

 

え?ならペンタスやめればいいって?

……それはそう。

 

 

〚カニャ〜ン〛

 

 

ほらスタンは気に入ったらしいぞ!!!

これでこの話は終わりだな!!!

勝ったな風呂食ってくる!!!

 

 

 

「なぁスタン」

 

〚ンニャ?〛

 

「吸っていい?」

 

〚ニャ…?????〛

 

「良いんだなありがとう」

 

 

すぅぅぅぅぅぅぅ………!!!

あぁ!これが前世の猫飼い民達が見ていた景色!吸っていた景色!!!あぁ!見事!!!

 

 

〚ンニャッ!?…ンニャッ…ン…ニャ…〛

 

 

おっとそうだった♀なんだった……

一応そろそろやめとこう。

マスカーニャ警察なるものがあるかもしれんがあったら確実に俺は捕まるだろうなこれ。

 

 

「ふぅ……ありがとうスタン。」

 

〚ンニャァ……〛

 

「ごめんて……ゴハァッ!!!!」

 

 

ウボァッ!!!ナンナンディス!?

後ろからえげつい衝撃がどーんとぐお…ォ…

 

 

「どっ……どうし、た…ヨシマ…ぁっ…」

 

〚ジオ!?キョジオー!?!?ジオッ!!〛

 

「なにをうお"ぁ"ぁ"」

 

 

大量の塩を口の中に流し込まれた。

塩分過多にも程があるだろが!!!

 

うわしょっぱ………思ったより平気だな…

 

というか今絶対肋骨折れたろって感覚したのに触ってみると治ってる……今の塩……?ということはもしや………

 

 

「お前の塩ってキズぐすりと同じくらいの回復効果持ってたりする?」

 

〚ジオッ……?オ、キョジオー!〛

 

「うっそだろ………」

 

 

いや、ちょ、え……?

あ、やばい、なんか精神ダメージがやばい。

俺すごいキズぐすりに何円溶かしたんだよ…

めっちゃ買っちゃったよ………

 

…まぁええか……後でピーニャに押し付けよ……なんか最近悪タイプのポケモン探ししてるしなんか消費してくれるだろ。スター団も居るし。

 

キョジオーンの塩の謎は一旦置いておいて、なんで今肋骨を折られたのか聞こう。

 

 

「…んで、どうしたんだヨシマ…?」

 

〚ジオッ!!!〛

 

「は?スタンばっかりずるかった?」

 

 

なるほど、要するに構ってほしかったと。

は?可愛いか?可愛いね…よしよししてあげる…

 

………ナズェミテルンディス!!

部屋の広いところを陣取って寝ていたはずのギルと、寝っ転がったまんまのルカがじっとこちらを見ている。

 

 

なら…やることは一つだよなぁ…?

 

 

114(良いよ)!!!514(来いよ)!!!

 (この)胸に掛けて胸に!!!」

 

〚ギィア!〛

 

〚リィア〜!!〛

 

〚ニャァ〜!!!〛

 

「えちょスタンは二度目だろア"ーッ♂!!!」

 

 

その時俺は正直死を覚悟したが、正面から来るならいくらでも勢いの殺しようはあるので4人からの攻撃である【じゃれつく】を受け流し続けた。

 

そして今日の日は俺の筋力がサイヤ人的速度で再生&強化されていた事にビビったくらいで静かに過ぎていった……

 

 

 

 

だが、真の地獄は次の日の朝だったのである。

 

 

 

 

 








次回!!センキ死す!!!
デュエルスタンバイ!!!




ドヒドイデに抱きつかれたまんま毒殺されたい………されたくない??(クレイジー)





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花粉症。それは人類の敵である。





クチートの後ろの鋼成分の方の口の舌を揉み揉みしてくすぐったさで悶えてほしい同士おる?



異形最高!!!!!!!



 

 

 

いつもの時間に起床し、いつもの様に朝の準備を色々とし────ようとした時、俺の体に異変が現れていることに気付いた。

 

頭に締め付けられる様な痛みが断続的に響き、体はだるく動かすのも億劫になる。鼻から液体が垂れ、くしゃみがしたいほどムズムズしてくる。

 

 

………これは──────

 

 

 

「ふぁっ…ブァックショイ!?!?」

 

 

 

【花粉症】だ………

 

説明しよう!(唐突)

体内へ入り込んできた花粉を菌判定して過剰攻撃するせいで自分の体を逆に壊す大馬鹿免疫機能が引き起こす現象、それが花粉症!!

 

死ね。(直球)

 

そんなこんなでこの始末☆

理由は少し察してる。なんたって俺の目の前で爆睡してるはずのマスカーニャがさっきのくしゃみに驚いてビクッと震えたから。

 

 

「……スタン。」

 

〚……………〛

 

「………寝てる間になんかした?」

 

〚……………〛

 

「答えなきゃ今日の朝ご飯半分ね。」

 

〚………ニャ。〛

 

「良し。」

 

 

 

 

 

 


 

 

 

話を聞いてみたところ、自分の新しい体にはしゃいで色々試しまくった結果ポンポン花粉爆弾とやらを爆発させまくって遊んでたという。

……テロリストかな?

 

正直な事を言うのなら二度とその技を使わないでほしいとまで思うが、これも"マスカーニャ"というポケモンの生態であるのだろう。ならば無理に規制や矯正をするのではなく俺個人が対策しなければならない。

 

まずマスク買わないとな。…でも昨日じゃれつかれまくったせいで体がボドボドだし疲れは癒えたとはいえ筋肉痛で今も膝から崩れ落ちそうだ。

 

外出たくない。歩きたくない。

ギルよ、乗せてくれ。

いやすばやさ種族値25だったなギル。

俺が歩いた方がまだ速いわ。

 

わざは使う側はどんなに慣れてても割と疲れるっぽいしギルに頼むのはやめておこう。

となればもう歩く…か。

 

しゃーなし。必要経費。コラテラルダメージ。

 

幸い目への花粉症による攻撃は元々常備している『ぼうじんゴーグル』で完全にシャットアウトできてるしまぁ…うん。

 

なんにせよマスクかぁ………

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「まいどぉ〜」

 

 

 

良し!!

とりあえず紙マスクの50枚入のを箱買いしたがまたもや金があって良かったと思える。

やはり金…!金は命よりも重い……!!

でも正直命も金も大事だよね()

 

にしても俺の顔面の装備品がまた一つ増えてしまったな。防塵ゴーグルは正直人間が掛け続けるには形が合わなかったので少々弄らせてもらった俺オリジナルの改造品だから負荷も無いに等しく使えるので問題は無し!!

 

くっそ…!猫吸いを強制的にやめさせられるとは考えていなかったな……!!!

 

…ハッ……!!風呂上がり…!!

奴が体を洗ったすぐ後ならば問題無………

……やめとくか。

 

いや、そもそもスタン含め全部のポケモンが裸なんだけどさぁ。流石に……なんか…駄目っぽくない?これを越えればもう戻ってこれない気がする。

 

…断念するしかないか………

 

にしても花粉爆弾か。

拷問のカバー範囲がさらに広がったな。

 

明日はきっと良い日になるよねギル太郎……

 

 

夕焼けきれい…

 

 

 

 

 







ちなみにカイリキーが腰に付けているのは実物のベルトらしい。お前どこで調達したァ!!!






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砂浜の悪魔




どうも。『NIKKE』でI-DOLL・オーシャンのケツが他のキャラと比べて異様にでかすぎねぇ???
と思ったので投稿です。

やってる人は見て下さい。飛ぶ↑ぞぉ↓





今回は対戦でも小説でも活躍の場が少ないあのポケモン君が参戦してきたようです。
ちなみに仲間にはならないのでご了承を。

割と前から目ぇ付けてたんすよねぇ〜…
え?うん。勿論悪役としてだけど。



………このポケのファン様許してください何でもしますから…(何でもするとは言っていない)















 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ……うっわ……酷いな………」

 

 

俺は遺体が偶然発見されたという、シロデスナが生息する海岸の砂浜へ来ていた。

これについて話すには、まずシロデスナの凶悪さ、そしてこの世界における危険性を説明する必要がある。

 

ジニア先生が作ってくれたポケモン図鑑を見れば大体分かると思うので、そこから引用しよう。

 

二つあるのでまずは一つ目から。

 

『小さなポケモンを砂の中に引き摺り込み、好きなときに生気を吸い取る恐ろしいポケモン』

 

と、記載されている。文字通り恐ろしい生態をしているのだが、この前提知識を頭に叩き込んでいない命を粗末にする脳カラ共は無駄にある特性知識から『地面タイプなのに"みずがため"乙www』やら『こんな間抜け面に俺のセグレイブが負ける訳ないじゃ〜んww』やら調子に乗って普通に魂を啜られる事となる。

 

 

いと哀れ。無知は罪。はっきりわかんだね。

 

 

さて。遺体を見つけた知人とやらによれば死んだ奴は"ササハラ シン"……資料を見てみればそこそこ名の知れた奴で、セグレイブが相棒である事からそこそこの実力はあるエリートトレーナーだったらしいが……名前と顔の特徴の無さからメインキャラではなさそうなので、まぁ………不運だった、とだけ言わせてもらおう。合掌。

 

 

さて、まあまあ今ので腹一杯になったと思うが、ここでもう一つの図鑑説明も見てほしい。

 

『生命エネルギーを吸い取り干からびた者達の骨を腕のへこみから発射する。』

 

………だってよ。(震え声)

 

正気かゲーフリ?(原文ママ)

 

まぁそんな設定が現実になっているのがこの世界なわけで、シロデスナを捕まえた後信頼関係を築けた奴以外は大体砂が体の中に入ってきて窒息死か海に引き摺り込んで溺死か小さなポケモンを砂の中に埋まりながら生で食わせられ続けてむりやり生かされ生命エネルギーのドリンクバーとして一ヶ月弱の生き地獄を味わうか好きなのを選べ。

 

クオンガタリかな?(白目)

 

皆もメイドインアビス、見よう!!!

 

 

まぁ逆に言えば精神ダメージがエグい以外は3番目の地獄の場合なら多少砂食ってるくらいであまり後遺症は無いので救いでもある。

 

まぁ、とある経過データでは砂を見るだけで目が虚ろになり言葉とも言えないようなうわ言を呟き続ける機械になるそうな。

 

ちなみにこのデータでの被害者は12歳の少女。

フフ…その…下品なんですが……

勃起する訳ねぇだろこのド外道がよ!!!

 

 

……つーか、さっきは"死んだ"人間としてシンとかいう奴を紹介したけど、俺はまだ生きてると思うんだよな。

 

だって、今俺の前にあるこの景色さ、

生首が砂から無数に生えてんだぜ?

 

んで、俺の視界に居る奴らは少なくとも全員息がある。それはこの酷い絵面の中ではたった一つの光明だ。視界に居ない奴らは、だって?

 

正直に言うけど、多分死んでるだろうな。

 

……ふと思ったんだが、シロデスナってこんなに頭良かったっけ?

 

この地獄みたいな光景は、人間で言うところの"畑"だ。食料の自給自足ができる程の知能を持っているという事になるが……となればその時点で長期戦は不利だ。戦いの最中にこちらの戦法を対策される可能性がある。

 

…良いだろう。全力で迎え撃とうではないか。

 

 

「みんな。出てきてくれ。」

 

 

もはや聞き慣れた小気味良い音が4回響き渡り目の前に仲間たちが現れる。

 

ほなみんなドーピングしましょうね〜

なりふり構ってるとなんなら負ける可能性も消しきれないので持てる力を全て用いて叩き潰す事にする。

 

負けたら死だからね。しょうがないね。

…ん、エネルギーが強すぎて人間が飲むと筋肉が痛むとか言われてたけど、これ味ほぼエナドリだったのか。

 

しかも俺全く痛くならないし…まぁポケモン並の身体能力持ってりゃそりゃあ平気か。

 

たまに飲んでも良いかも。

 

 

〚ギアァァァァイッ!!!!〛

 

〚ニ"ャ"ア"ァ"ァ"ァ"〜?〛

 

〚……………リァ"…〛

 

〚ジ、ジオヅ……〛

 

 

おっ、みんなハイになってる。ルカとスタンにはSアップ、ギルにはCアップ、ヨシマにはBアップのクスリをあげた。

 

ギルのCアップもちゃんと考えた上であげてっから安心してくれよな!!!

 

副作用は無い筈なのでヨシ!!!

ではイクゾー!!!

 

\デッデッデデデデッ!/\カーン!/\デデデデ!!/

 

 

おっと…あなたは何度か俺とも話した事があるリーグ職員じゃないですか。なんで埋まってんの?

 

 

「カヒュー…カ…ヒュ…コホッ…」

 

「パルデアオレンジ学校より参りました生徒会長センキです。直ちに救助を開始しますのでその間にできれば情報提供を宜しく頼みます。」

 

「セ…ンキ…様…?逃…げ…カフっ…ヒュ…」

 

「すみません、何故ですか?」

 

「こ…こら、一帯…っコフッ…縄ぁ…張り…ィフっ…」

 

 

了解。もう喋んなくて大丈夫です。

 

基本自身の周りの砂しか操れないシロデスナがこの砂浜一帯を根城…?あぁ、なるほど。

不定形なポケモンにたまにある融合かな?

 

……んじゃ、そろそろ狩るか……♤

 

 

これより討伐を開始する。

標的は異常個体(イレギュラー)シロデスナ。

 

うちの地面対策がスタンで良かった。みずタイプだったら使用を控えねばならなくなる所だった。

 

…つーか、できればうちのフルメンの能力上昇を全部MAXにしてから戦いたいんだが、…まぁ一分一秒が命を決めるこの瞬間において何回もキメるのはあまりにも時間が無駄になる。

 

しゃーなし。

 

 

「スタン突撃。【影分身】しながら救助合間に【トリフラ】連打。ギル【鉄壁】しながら【ソラビ】待機できればこれ飲んで。ヨシマ【鉄壁】しながら攻撃来たらそっち側の人の【守り】に集中。ルカは俺乗せて救助。」

 

〚ブリァッ!!!〛〚ニャ!!〛

〚ィア。〛〚ジオーン!!〛

 

 

ギルにはソラビの溜め時間を無駄にさせないよう特攻アップのボトルをもう2本隣に置いておく。その隣には二撃目用にパワフルハーブも添える。

 

人命が掛かってて公式戦でも無いのなら、できる事ならなんでもやって理不尽に倒し尽くすのは当然のことだよなぁ?

 

甘い奴から死んでいくんで。(戒め)

 

 

 

「ルカ、引っこ抜いた人俺に渡してくれ。」

 

〚リャッ。〛

 

 

 

この世界の住民はポケモンの前では弱いとはいえ前世の人間よりは余裕で丈夫なのでルカに開放してもらい渡された人をヨシマへ【なげつける】。

 

おーナイスキャッチだヨシマ。

次行くからな。おらよーっと。 

 

ちなみに言い訳しておくが人の扱いが雑ってわけではない。しっかり優しく投げてるしヨシマも完璧に受け取ってるんだからヨシ!!!!

 

あれって【守る】で投げられた人を覆ってるよな?そんな使い方があったとは………ヨシマも頑張ってるし、俺も頑張らないと!!

 

 

 

……スタンも終わったらしい。

 

ってことであっという間に地上に出ている範囲では全員救い出したのだが、砂の中に完全に埋まってる奴はさっき言った中で言う砂で窒息した奴だけなので全身全霊で攻撃せざるを得ない。

 

まったく、これだからポケモンバトルはやめられねぇんだ。いっくらやっても飽きないねぇ。

 

総攻撃じゃオラァン!!!!!

 

 

 

唐突に付近一帯の砂が盛り上がり、砂の城を形成していく。そしてようやく姿を現したのは………

 

 

「城ですなぁ………」

 

〚………………〛

 

「……………ごめん。」

 

 

ルカに『えぇ…(困惑)』みたいな目をされた。

うっまヂむりリスヵしょ………

 

まぁんなこた置いといてシロデスナだ。

 

奴は餌を根刮ぎ取られたのとスタンの攻撃をちまちま食らい続けたせいで大変ご立腹だそうだ。

 

怒りは生物の生存率を著しく低下させるというのをご存知で…………ない?そらそうよ。

 

随分と痛かったのか【すなあつめ】*1で回復している。……そうそう。これが厄介極まりない。

 

そしてここには砂がほぼ無尽蔵。

どうなるか…お分かりですね?

 

ということで耐久型を無に帰す戦法がありますね。え?【ちょうはつ】?知らない技ですね()

 

んなの一撃で葬れば良いんだよ!!!

 

うちのスタンは丁度覚えるが、奴は回避盾の要だ。正直スタンに躱してもらって時間稼いでギル達にパーンとやって貰った方が早いし強い。

 

なのでギルに特攻アップのヤクをキメて貰う必要があったんですね。

 

ギルの後ろに無事に戻ってこれたので、スタンも回収する事にする。これは簡単と。

 

 

「スタン!!【蜻蛉(とんぼ)】!!!」

 

〚ニャッ!〛

 

 

凄まじく早いスピードでモンボに戻っていく。

俺じゃなきゃ見逃しちゃうね。

 

さてさて、皆さんお待ちかねの必殺技のお時間でございます。このために打ち合わせしたんや。

 

ご唱和ください。せぇ〜のぉっ?

 

 

 

「ギル!!」

 

〚ィアッ。〛

 

 

 

 

ブラックホ━━━ル!(重力)

 

「そして波動ビ━━━ム!(ソラビ)

 

 

 

 

こっ!これはぁー!!!

スマブラSPパルテナ様のクソダサ切り札!

 

 

〚スナ"ァ"ァ…ァ"…ッ!!〛

 

 

 

( ^ω^)おっ 効いてる効いてるゥ。

そりゃそうか。6段階弱点ソラビだもんな。

ゲームなら耐えてる方が頭おかしいって。

 

今の攻撃でえげつない風圧で風が吹き荒れてるけど、俺はルカに、スタンはヨシマにしがみついて耐えてる。あとなんかヨシマがめっちゃ怯えてる。いやまぁ掠れば死ぬ攻撃なんだから当然か。

 

まぁ体力についてはアニメみてぇな世界なので普通に敵もまだ意識保ってんですけどね初見さん。

は?キレそう。

 

体の砂を一部盾に……文字通り"盾"にしてダメージを抑えたらしい。まぁここら一帯が体なら本体守るために盾でも身代わりにでもなるわな。

 

そんなあなたのために!

テッテレー!お馴染みパワフルハーブぅ〜!

 

さっきギルの横に置いておいたのはもう持ってくれたっぽいのでもっかい撃ちましょうソラビ。

 

まだビーム系のやりたいネタはあるぜぇ!?

 

 

 

 

王虚の閃光(グラン・レイ・セロ)ッ!!!!」

 

 

〚イ"ア"ァ"ァ"ァ"ッ"!!!!〛

 

 

 

〚シッ…!シロデ……!!〛

 

 

 

…ッふゥン……これも耐えるか。

流石に知能が高い。倒すのも惜しくなった。

まぁパーティメンバーの地面枠はもうルカで埋まってるから仲間にすんのは諦めるけどさ。

 

ちなみに王虚の閃光ってのはBLEACHのアレね。

 

はい、ギルもう一枚。

 

 

 

 

「火葬砲ッ!!!」

 

 

〚ガィアッ!!!〛

 

 

〚ス…ナァ…ッ!〛

 

 

 

 

え?フェンスオブガイア?(難聴)

なんなんあのクソ雑魚技(爆弾発言)

 

それはそうとまだシロデスナは倒れないらしい。が、そろそろ限界の様にも見える。

ではラストにぴったりなあの技で締めよう。

 

はい、ギルこれ三枚目。

 

 

 

 

 

「ティロッ……!」

 

 

〚ギィィ……ッ!〛

 

 

 

 

"ティロ"まで言ったら『・』の分溜めるのがプロの言い方。はいここテストに出ます。

 

 

 

 

「フィナーレッ!!!!」

 

 

 

〚ガアッ!!!!!〛

 

 

 

〚デスナァ…ァ…〛

 

 

 

 

ミッションコンプリート!!

テテテテテテテン♪テテテン♪テテテッ♪(幻聴)

 

おっと…倒したシロデスナが十数体のシロデスナ&スナバァに分裂した。…というよりかは元の姿に戻ったの方が正しいか。

 

やはりこちらに怯えている様にも見える。

 

 

「懲りたか?シロデスナ達。」

 

〚(ブンブンブンブンッ!!)〛

 

 

首?を高速で上下に揺らすシロデスナ達。

…こいつらには今の俺達はさぞ怖〜い悪魔に見えているのだろう。……全く。どっちが悪魔だよ。

 

 

「人間をもう襲わないか?……あぁ、『人間を虐めている人間』の事は襲っても別に良いし、向こうから襲われたら食うのは駄目だが戦って良いぞ。」

 

 

……全員で向き合って会議みたいなのをしている様に見える。

 

……まぁ、食物連鎖の中に生きてたのに突然来た自己中な人間様にいきなり制限されたら反抗するのも仕方ないし、そこらは俺も理解してる。

 

だから、なるべく更生はさせたい。

つか元々リーグには『殺せ』って言われてたけど要するに何もしてない人間を捕まえたのが悪いだけだ。なんならこいつらは何も悪くない。

 

ただ食物連鎖という仕組みのままに餌を捕らえて日常を過ごしていただけなのに、それだけなのに殺すのはいくら何でも我儘が度を越している。

 

 

なので。お前達にはこの海岸の治安をなるべく保ってくれるようにしてもらいたい。ポイ捨てする馬鹿も居るし密猟者や略奪者も割と居る。そこまではリーグも俺も見きれないから、この海岸を見てくれるだけで相当助かる。

 

強者を殺せるのは優秀だが味方に付ける事ができるのはさらに優秀だってばあちゃんが言ってた。

ちなみにご存命中だ。御歳97歳である。

 

てな事も聞いてみたんだが……

 

 

 

〚デスナァ!!〛

 

 

……どうやら承認してもらえたらしい。

正直シロデスナ族は割と好きな種族だしね。

そりゃ可愛がりたいよねっていう。

 

んで頼みがある。

 

 

「早速だけどちょっと触ってみても良い?」

 

〚〚……スナァ…?〛〛

 

〚ニャァー……〛

 

 

スタンが『ご主人さぁ……』みたいな目をしている。なんだ何が言いたいんだ……分からんぞ!()

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

許可は取れたので思う存分撫で回した。

ちょっと水を掛けるとしっとりとしてより滑らかな手触りになってかなり良かった。

 

これみたいなクッション作れば売れんじゃね?とも思えたが、港町ではシロデスナはオージャの湖付近の町にとってのシャリヘイみたいな扱いらしいし無理かな……生態考えたら妥当だけど。

 

名残惜しいけど一度お別れだな。

帰ってからやりたいこともあるし……

 

 

「んじゃ、たまに来るから。」

 

 

〚〚〚スナァ〜!!!〛〛〛

 

 

 

凶悪な生態とは裏腹なボケーっとした顔…うーんギャップ。この顔で数十人殺してんだぜ?

 

 

 

……あ、捕まってた人達は気を失ってる間にポケセンから来たタクシーに乗せて病院行きです。

 

外傷無くても魂欠けてたら死ぬんだわ。

なにこのクソゲー。

 

でもどうにかなります。そう!ポケセンならね!

なんで人間も治せるのかは職員に問うてくれ。

 

 

んで蛇足だけども、シロデスナ達に頼んで一帯の人骨を探してもらったんだが…出るわ出るわ老若男女。これ始末書面倒だなぁーと未来の自分が容易に想像できる。

 

俺って【みらいよち】使えたんだな。ははっ!!

 

笑えんわ。

 

 

 

どうでもいいけどシンとやらはやっぱ生きてた。皮膚腐りかけてたけど。風呂無しだもの。

その上排便物も垂れ流しだもの。きったね。

 

まぁ排便物はまた別の生息ポケモンが処理してくれるんですけどね。これが生態系かぁ……

 

 

 

そんなこんなでこの事件終わり、と。

 

 

 

 

乙。めでたしめでたし。

 

 

 

 

*1
シロデスナの専用技。無天候時に使うと体力の半分を回復し、砂嵐中に使うと体力の3分の2を回復する。強くね?










〜今回のボス〜

[異常個体シロデスナ]
餌となる小型ポケモンの度重なる大量発生による養分過多と複数個体の衝突合体により誕生した。時代が違えば災害とも言われる程。

普通のトレーナーの場合クソ強い鳥ポケモンやらの暴風とかで砂を飛ばし本体を露出させ倒すか、水をわざと掛けて固まらせこちらの攻撃の影響を大きくするかやらの攻略法を使わないと突破が困難な敵。

要するにめっちゃ時間がかかる。

一応過去にも何回か発生したデータもあるため上の人達は『どうしようこいつ…』『強いんだよなぁシロデスナ…』『せやあいつ(センキ)クソ強いやん!命令聞いてくれるしぶつけよ!』『それや!』みたいな感じの流れで押し付けた。英断。

チンパンソラビはゴリ押しにも程がある。

というかかなり高いドーピングアイテムを爆買いする時点でこの世界からすれば頭のネジがちょっと飛んでる。普通なら娯楽とかに使う分も『うるせぇ!食事と水と電気と癒しさえありゃ生きれんだよ!!』の精神の下暮らしてるので金を使うのに躊躇が無い。

あと何気にパワフルハーブの使用方法もあまり普及してないのでガンガン使うこいつがおかしい。

前記の内電気も水もルカが出せるので食事と筋トレグッズ以外は全部色んな道具を買うのに使う。ちなみに最近ルカの技範囲に気付き始めたので若干ルカに甘くなってきてる。













高評価・感想は遠慮せずにゲッタバンバン来てくださいね。


んで低評価付けてる人に言いたいんだけどもさぁ……低評価付けるのはまぁ、良いよ。いや良くはないんだけど良いとしよう。

でも理由言ってくれませんかねぇ?

それがマジで直した方が良いとしても直しようがないし評価1やら2やらって一つあるだけで平均評価ガタ落ちしますんで…

いやぁ………うん。

しつこい様だけど正当な理由があれば低評価残してくれて構わないからよ、教えてくれ。

まぁそれだけで………
ってことでホワイトチョコ食ってきます。





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実家に帰らせて頂きます



時間が無ェ!!金も無ェ!!
毎日ゲームがぐーるぐる!!
時間が無いんだが?









 

 

 

 

 

 

「ここがあの両親のハウスね………(ボソッ)」

 

 前世で聞いた事のあるうろ覚えのネットミームを呟きながら眺めているのは俺の実家。

 メールで『そろそろ顔合わせようぜ!』的な内容が送られてきたので、両親の居るここへと舞い戻って参りましたFooooo↑!!

 

 丁度『宝探し』っていう謎の長期休みみたいなのも始まったし、いい機会かなと思って帰ってきたわけですね、はい。ちなみに去年の宝探しの時は俺が何してたかっていうと学校から出ずゲームと仕事とポケモンの世話漬けです。

これが生徒会長クオリティか……

 

 

 

 

 まぁこ ん な と こ ろで後込みしていても何も進まないのでインターホンを押す。ピンポーンと懐かしい音が鳴り響き、なんとなく目に涙が上ってくる感覚がした。

 

……久々だな…とはいえ1年か。

こうして見ると早かったな、1年って。

 

 

 

 ガチャリと眼の前のドアが鳴る。

先にインターホンで出てからドアを開けた方が絶対安全だと思うんだが無警戒すぎでは…?

この無警戒さは母さんかな?なんとなく。

 

 

「センキ!?センキ!!!」

 

「あっ、うん。ただいまぁ、母さん。」

 

「ひぁぁぁぁ!!!あなたぁぁぁぁ!!!

 

 

 

………走り去っていった。

…え…っと……入っていいのか?これは……

 

 

……………入るか……日差し強いから暑いし…

 

 

 

ん?なんか赤ん坊の泣き声のような……

泣き声?

 

ふと思い浮かんだ可能性。

そして視界に入れた時に、カイジ…!確信ッ!

 

 

「んぎゃぁぁぁぁ!!んぎゃぁぁぁ!!」

 

「あぁあぁ、泣き止んで〜!ほら!ほら!」

 

「なんで泣き止まないんだぁ〜…?

 ……ハッ!!お腹か!?お腹がすいたか!?」

 

「それよ!取ってくるわ!!!」

 

「分かった!!」

 

 

………弟か妹………………だと………!?

なるほど、電話越しでも伝わってきた『直接伝えたい』という熱量の源はこれ……!!

 

うむ、我が弟or妹かわいい。

きっと美人となるだろう。

 

 そっちの考察は置いておきーの、これは原作での俺の扱いのの考察にも役立つ筈の情報だ。それも、俺とこの下の子との年の差はなんと15歳以上。このパルデアの中心となっているオレンジ校を舞台とする物語とするならば個性の強いスター団のボス達やペパーが学生である内に何かある、と考えると………原作開始時は早ければすぐ。遅くても3年以内と考えられる。

 

ここからが新たな考察だ。もし俺がゲームを作るとして、そのゲームのネームドキャラに兄弟姉妹を設定するとして。そのキャラに『俺には年の離れた弟が居てな……』と説明されるだけという扱いでは勿体無いと思うのだ。

 

だからといって妹を出すといっても今の理論で行くとせいぜい3歳。歩き始める程度の年齢だ。

いやぁ…(原作に出すの)キツいでしょ……

 

よって俺が導き出した結論は、

『"俺"が原作に居ない』、または、

『"俺の妹"が原作に居ない』

のどちらか。

 

考えが飛躍した、と言われてもまぁ言い逃れようがないんだが、なんだかんだこの生で培ってきた勘ってものも侮れない。

 

ちなみに天気を予想してみたら大体7割の確率で俺の予想は当たるぞ!!

…ドロポンかぁ……かみなりかぁ……

 

下の子を使うならもっと1、2歳差にすると思うのでとりあえずこの話は終わり。

 

 

「良し!!泣き止んだ!!」

 

「叫んじゃ駄目よ!」

 

「あっ」

 

「うぅ…!んぎゃぁぁぁ!!」

 

 

無限ループって怖くね?

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

また寝かしつけた後、部屋を変えて感動の再会を再開することになった。

 

 

「改めておかえり、センキ。」

 

「おかえり。」

 

「ただいま。驚いたよ、兄弟ができてたなんて」

 

「今日は泊まっていくの?それとも日帰り?宝探し期間なら一週間くらいは大丈夫だと思うけど……他にしようと思っていることはあるの?」

 

「え?いや…………」

 

「……センキ、ジムバッジは何個手に入れた?」

 

「え、0だけど…」

 

 

やっべ、そういや『各地回るの面倒くさいなー。』って思って全くしてなかったわ。

 

 

「良し!じゃあ目標!この今期の宝探し中に全ジムとリーグを制覇すること!!!」

 

「え…流石に無理が……」

 

「行ける行ける!あっ、でもできなくても大丈夫よ?そもそもそれが頭おかしいのは分かっているしあなたの糧になればってだけだからね。」

 

 

あら優しい。いや優しくないわ。

ええ…そんな期待?されても困るんすけど…

()()()()()()()()()

その言葉が俺を駆り立てるんすよね。

 

…でも主人公はするんやろな、一期で全制覇。

であれば(一応)敵としてかなり強くなければならない。というか学園モノで生徒会長なんて強くなけりゃ許されないからな。

 

強さの証明。正直戦えば分かると思うけど捨て置き、それはバッジの数だ。

 

何個バッジを持っているかでそのトレーナーがどれくらい強いかが簡潔に分かる。うわ、これで陰口叩かれてそうだな……よし、制覇すっか。

 

別に驕ってる訳じゃなく、俺のポケモン達のレベルは平均で75を超えているしそう簡単には負けんよって事は理解してるからこその余裕。

 

油断と余裕は全然違うからね。

 

 

「よし!じゃあバトルしよっか!」

 

 

あれ?俺今何か聞き逃した??

 

 

「なんで?」

 

「今の力がどのくらいか調べておきたいからな。単純に俺達が気になってるし。」

 

「あ〜…」

 

 

忘れてた。この人達も戦闘民族なんだった。

いやバトル楽しいから良いけどさ。

 

この世界の住民はえっぐいトラウマでも抱えてない限り全部バトルでなんとかしようとする脳筋だからね。しょうがないね。

 

 

「…別に良いけど。」

 

「どっちとやる?」

「父さんで(食い気味)」

 

「よっしゃあ!」

 

「なんで!?」

 

「母さんの戦法害悪なんだもの……」

 

「だってさ」

 

「今夜」

 

「アッハイ」

 

 

父さんを睨みつけた母さんからえげつない威圧感が放たれた後、冷や汗を流しながら従う父。

 

親父ィ……(ブロリー感)

 

んで父さんを選んだ理由としてはさっき言った通り母さんが害悪水を使いこなすプロだからだ。

 

父さんももちろん強い……

のはそうなんだが、そっちは炎タイプのエキスパート。水に対して相性不利かつ基本害悪に弱いのが多いため母さんにあまり勝てないっていう。

 

あと、今更だがタイプが違えば世話方法も習性も好きなものも違うため同じタイプを使うのがトレーナーの鉄則だ。鉄則のはずなのだ。だが。

 

俺はほぼ全員別タイプ。この意味が分かるか?

そうだね、プロテインだね。

 

プロテインってのは半分冗談、半分本当。

筋力があるお陰で世話できるしポケモンとの力比べもある程度できるし数多くの仕事とかもやった上で料理や掃除含め家事も完璧。

 

なんだこの完璧超人!?(困惑)

バケモンかよ!?(自己紹介)

 

 

「じゃあ早速外出ようか。」

 

「ビデオ撮らなきゃ…」

 

 

あっはい。お手柔らかに…

 

 

 




更新の遅れが甚だしいねェ〜!スマブラとスプラとポケモンが面白いのが悪いんや………


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ほのおタイプつかいの ハヤト



おしゃれなタイトル思いつかなかったぜ……









 

 

 

 

 

家の外で待っていたのは街の皆……皆?

 

 

「……父さん、これ………」

 

「ん?皆にも知らせたぞ!!

 息子とのバトルがあるってな!!!」

 

 

何やってんだ親父?

そしてそれで集まる奴らも奴らなんだが?

いや、まぁこの世界の常識なんだけどさ野次馬…

 

頑張れよぉー!坊主ぅ! 良いバトル見せてね!

などのヤジが飛び交う中でバトルなんて…

俄然燃えてきたね。

やっぱ俺も戦闘民族の血が流れてんよなァ!

 

 

バトルコート……というより荒野だが、

大分広い範囲が確保されている。

思い切りやって大丈夫だな。

 

……まぁ、それは相手も同じことか。

 

 

 

「両方準備は良い〜?」

 

「はい!」「おう!」

 

 

「じゃあ始めるよ〜!ッスゥゥゥゥ~…

 

 

      バトル開始ィー!!!」

 

 

 

 

♪〜(お好きなBGM)

 

 

 

 

「出てきてくれ、グランク。」

 

「出番だ、スタン」

 

 

 

幾度と聞いた軽快な音が二つ鳴り響く。

相手………父さんが出したのはバクーダか。

昔にも戦った記憶がある。確か特性は──

 

 

「グランクッ!!最初っから飛ばしてくぞ!

 『ふんか』ァッ!!!!」

 

〚バックゥゥッダッッッ!!!!〛

 

 

バクーダを中心とし、放射状に広がっていく炎の嵐。相変わらず馬鹿げた攻撃範囲だ。初手に突っ込んでたらたちまち燃やされていただろう。

 

素早いポケモンはその速さの自信故に先手必勝が癖になっている事が多いので、こう見えて割と理に適っている戦法だ。

 

おまけに持続も長く、炎の壁の向こう側で何を準備してるかも見えず対策もしにくい。

 

 

「スタン躱せ、『トリフラ』は絶対に封印。」

 

〚ニャッ。〛

 

 

…特性はいわゆる"夢特性"の、〈いかりのつぼ*1〉だ。

 

本来マスカーニャがかなり優位なこの対面なのだが、いかりのつぼのせいで耐えられたときにリスクが発生する。しかも父さんのバクーダは変態型だった筈だ。

 

どんな変態型なのか、気になるだろう。

幼少期にビビった記憶があるからこそ分かる。

『ふんか』をしてる時に攻めなければ……

 

文字通りの"詰み(積み)"だ。

 

 

 

とはいえ『ふんか』は致命傷にも程がある。

逃げねばやられていた為この行動は必要だった。

 

 

「『ひやみず』撒きながら『せっか』!!」

 

〚ニ"ャ"ッッ!!〛

 

 

 

『ひやみず』を撒き、浴び、『でんこうせっか』で突進する。炎が一時的に弱点じゃなくなると同時に『ふんか』も突破できるし、4倍弱点である水技をバクーダにも当てられる…!!

 

 

「おっ…と、来て良いのかぁ〜?

 ……グランク。

 

 

 ──────ニトロチャージ。」

 

 

「──ッ…!!スタン!『まもる』……!」

 

〚ニ"ャ"ア"ァ"…ァ"ッ…!〛

 

 

突進したスタンに真正面から父さんのバクーダがぶつかり、スタンが弾き飛ばされる。…『ひやみず』の分のダメージは稼げた筈だが、相手はさほど弱っていない。

 

『ニトロチャージ』自体のダメージが低いこともあり、技の『まもる』は発動できなかったがスタンもあまり疲労はしていない。

しかし、これは……間に合わなかった、か。

 

 

 

「よ〜しよしグランクぅ、ちゃんと発動時間短くできてんじゃんか、『にほんばれ』〜!」

 

 

 

……()()()()()*2

 

通常の天候とは違う"晴れ"状態では炎タイプが強く、水タイプが弱くなる。母さんなら天候を『あまごい』で上書きしていた所なのだろうが……

 

あいにく俺達ができる天候は主に『すなあらし』。

練習もしてないしスタンには使いこなせない。

 

…だが、バクーダは『くさわけ』もできるため、俺の相棒のギルはもっと不利。ヨシマも不利。ルカはこの後にとって置かなければ負けがほぼ確定するというクソゲー。

 

なのでこのバクーダへの対抗策はスタンのみ。

 

っはー、きついバトルだ。たまらねぇなぁ?

 

とはいえ水タイプがうちにいないのがキツすぎるのがいつまでも尾を引くバトルな事は間違いない。慎重に勝ちを、もぎ取りに行く。

 

 

それと関係ない余談だが、ダブルバトルならこいつの隣に"ようりょくそ"の炎草複合も出てくる。

やばいなこの人。

 

 

そして、素早さが上がった変態型バクーダ。

こいつをどう突破するかだが……

まぁ、正直もう勝ち筋は決まってる。

 

にほんばれを発動させてしまったのは本当にキツくはあるが、元々折込済みではある。

コラテラルダメージ、ということにしておこう。

 

 

 

「グランク、あと少しだ。

 ぶっ飛ばせ!!『フレアドライブ』ッ!!!」

 

 

 

 

さて…少し辛いだろうが……

 

 

 

「スタン、頑張ってくれよ……!!!

 『こらえ』てくれ!!」

 

〚ニ"ィ"ッ……!!〛

 

 

「ッ…!?まずっ──

 今すぐ退……」

 

〚グッ…ダ…!!?〛

 

 

そうだよなぁ………

突進の勢い、殺しきれねぇよなぁ…?

 

 

ちゃんと掴んだの、偉いなスタン。

 

…捉えたぞ。

 

 

 

「『けたぐり』ッ!!!」

 

『カァ"ァ"ァァァ……ニ"ャ"ア"ッ!!』

 

 

「っ…『こらえ───』」

 

 

 

 

ドォォォンッ!!と轟音を立て、バクーダが倒れ込む。土埃が立ち昇り風に飛ばされた後に立っているのは………うちのスタンだ。

 

 

 

 

「…………バクーダ、戦闘不能。」

 

 

母さんがバクーダへ寄り、意識の確認を行う。どうやら本当に勝てたらしい。が………

 

まだ一体目なんだよなぁ、これが。

 

 

〚カニャッ!!カニャ〜ン!!〛

 

「おー、よしよし、……まだ終わってないぞ?」

 

〚ニャ?………ニ"ャ"ア"〜…?〛

 

 

宇宙猫の後にガンを飛ばし始めた。

しょうがないだろほぼフルパだぞ……

というか1対1なら絶対ルカ出してたけど、スタンはそれでも良い?

 

 

〚ニャア〜…?ニッ、ニャァ……!〛

 

「タイプ相性的に、ね!!スタンが嫌いとかじゃないから拗ねんないでって!!!な!?」

 

 

なんか両親含め周りの人はニヤニヤしながら眺めてるしさぁ……はよ次の相手出してくれない?

 

 

「……次!ポケモン何出すの!!」

 

「あぁ、悪い悪い!…えっと、そうだな……

 ………イレア!!」

 

 

〈ッポン!!〉

 

 

 

……ふむ、スコヴィラン、か。

炎草複合。さっき俺が言ったやつだな。

 

そして天候が晴れなので父さんのスコヴィランの特性である"ようりょくそ"が発動し素早さが上がる。『素早さは力』を俺に教え込んだ人はやっぱそうなるか。

 

とりあえずさっきは余裕がなくてできなかったあの技を使って……

 

 

「スタン、『はたきお───』」

 

「『火炎』」

 

〚ヴィラッ!!〛

 

 

は!?ちょっ……

 

 

「スタン『まもる』!!」

 

〚ニャア!?〛

 

 

っぶね……間に合った…………!!!

 

 

「……不意打ちはずるくね、父さん…?」

 

「…ははっ、すまん、油断してたからつい、な。」

 

 

……やばいな。目がガチだ。

完全に"勝負"の目になっている。

 

 

 

「さぁ!続きを楽しもうか!」

 

 

なにそれ…怖………

唆るじゃねぇか………

 

 

「受けて立つ…!」

 

 

 

 

 

*1
自分への攻撃が急所に当たると、『こうげき』ランクが最大まで上がる。

*2
ほのおタイプの技のダメージが1.5倍になり、みずタイプの技のダメージが半減する。『こおり』状態にならない。









親父ィ……の手持ち紹介


  種族  性別  性格  特性

バクーダ   ♂ せっかち いかりのつぼ
 [グランク]

スコヴィラン ♂ わんぱく ようりょくそ
 [イレア]





親父のバクーダはHSぶっぱの変態型。
ちなみに持ち物は"あついいわ"です。
(持たせると、技『にほんばれ』と特性『ひでり』の効果が8ターン持続するようになる。)

尚公式戦ではないので技はいくらでも使えます。

スコヴィランはCSぶっぱの通常型。
比較的良心的な育成を施されてます。
持ち物は"こだわりスカーフ"。
(持たせると、同じ技しか出せなくなるが、『すばやさ』が1.5倍になる。)


そもそも俺がポケモン自体初心者なんでそっち方面の評価は甘めでお願いします。

ほなまた。




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速さこそがパワー、はっきり分かんだね。






ちなみに前話のバクーダのふんか時に攻めるのが怖いからと放っておくと地面にニトチャ撃ち続けながらきあいだめとドわすれとせいちょうとたくわえるとのろいを使って要塞化してくので初見は詰みます。のみこむで回復もできます。
にほんばれせいちょうのシナジーがえぐい…

最終的にABCDS3倍とかマ?


Q.親父はなぜ一回ちょっかいかけられた後ふんかでもう一度籠らずフレドラを仕掛けてきたの?

A.センキの指令とスタンの身のこなしの練度とニトチャへの反応を見てこのまま耐久するといつか壊されると察した上に、ふんか中に一回とスタンに一回で合計2回ニトチャ発動したからスタンの速さも抜いてると確信したので。











 

 

 

 

 

 

「受けて立つ…!」

 

 

……とは言ったものの。

正直この高速スコヴィランに良いようにされる未来しか見えないのがとても辛い……ッ!

 

"ようりょくそ"の上に"こだわりスカーフ"まで加わるとマスカーニャですら速さを抜けないだろう。そしてその後ろに居るのは岩!岩!地面!

 

どうしろと?

 

『いやいや、竜入りのガブリアスが居る』だと?

ところがどっこい…!もし痛手負ったら父さんの切り札キツすぎワロタになるんだわ。なにこれ。

 

やはり水+草対策タイプ持ちを手に入れておけばこんなことにはならなかったであろう。

ボルケニオンちょっと来てくんない?

無理か。知ってた。

 

無いもの強請りをしても何も変わらないのは知っているが何度悔いても変わらぬ後悔。

 

とにかくここはスコヴィランに少しでもダメージを与える事に専念せねば。この間僅か0.2秒!!

 

 

 

 

…………まぁ…まだいけるんすけどね。

 

 

 

 

「スタン、『グラス』『くさむすび』『どろかけ』」

 

〚ニャ……ニャア"ッ…!〛

 

 

グラスフィールドで生やした草を使い広範囲の草を無数に結び、地上での高速移動を困難にさせる。だが、それだけでは不十分なのは百も承知だ。

 

 

〚ニャッ。〛

 

 

なので、どろかけをする必要があったんですね。

この場合のどろかけは敵に当てる必要は無い。

ここで思い出してほしいのがさっきのひやみず。

荒野にかかればあら不思議(不思議じゃない)。

地面がぐっちゃぐちゃになりますね?

 

そ こ で

 

Q.地面タイプ以外が泥をかけるにはどうするの?

 

A.知らんのか。地面を抉って飛ばす。

 

すなわち地面を緩くする。

この説明でわかった人は天才です。

誇ってください。

 

 

「『ひやみず』追加」

 

 

デメリットとしてこちらの機動力も削がれるが、こちらとしてはもう動く必要は無い。

 

せいぜい積んでもらっても良いが……

 

 

「………『火炎』」

 

 

拘ってるよねって話だ。

とはいえ走れば足をぬかるみや草に取られるし跳べば着地をこちらはタネマシンガンなどで狩れるからそっから攻撃するしかないやろ?

 

さて。動きは強制できた訳だが炎によって草は燃えているし地面も乾いてきた。そもそも攻撃に使う水量があまり多くないひやみずをPPを大量に使うことで強引に増やしていたためそろそろこちらのPP切れが来るだろう。

 

そうすれば持続が長くPP切れも来ていない火炎放射に焼却されるのがオチだ。

 

なので少しの間だけ好き勝手させてもらう。

 

 

「イレア、火力を上げろ…!」

 

 

…やっべ………

ペースアップすんのは考えてなかった……

まそりゃそうか……

 

だっさ……好き勝手とか言う割に好き勝手できなかったんだけど……え…だっさ……凹むわ…

 

よし!んじゃやるか!(暗黒微笑)

 

 

「………スタン、『ねむる』。」

 

〚…ニャ。〛

 

「……!?何を──────ッ…!!」

 

 

ほぉ〜?今更気付いた様ですなぁ、父さんは。

 

あ、そうそう。そういえば………

まだ持ち物を言ってなかったなァ?(ニチャア)

 

 

「さっき倒せてれば良かったね、父さん。」

 

「っ……あぁ"あ"ぁっ、やられたぁ"!!」

 

 

選ばれたのは、ラムのみ*1でした。

 

 

〚( ˘ω˘)スヤァ…………(´~`)モグモグ〛

 

 

う〜ん、良い寝顔。んで寝てるのにどうやってきのみ食ってんだろうなこれ。目は瞑ってるのに一瞬で食べ尽くしたぞおい。

 

 

〚ン〜〜〜ニャッ!!〛

 

 

おっ、投げキッス?

調子乗るとやられるぞ、本当に……

 

 

「当てて退け!『かえんほうしゃ』ッ!」

 

 

対策ゥ?それが退くだけって?

逃さんよ……

 

 

「『こらえる』!『花吹雪』ッ!!!

 敵の下から『ハプラ』ァッ!!」

 

 

ここで仕留めねば勝ち目は薄いだろう。

 

 

全快してくれたということはとても喜ばしいが、奴がスタンより速い限りスタン自身の勝ち目は薄い……それは本人も分かってくれている筈だ。

 

なんとか『かえんほうしゃ』を再度こらえた後『はなふぶき』をばら撒くスタン。引火を恐れて『かえんほうしゃ』を止めたスコヴィランへ、地面から生えた『ハードプラント』が襲いかかる。

 

もちろん、炎草複合であるスコヴィランには等倍ダメージの4分の1しか食らわせられない。が、それはそのまま攻撃した場合だ。

 

この場面でのハプラも足止め用だ。

これで一瞬時間が出来ればこの一つで退場。

仕事を完遂してくれる。

 

 

「ッ…蹴り解きながら『火炎』!!」

 

 

あぁ!やっちゃったねェ!!

 

 

「『トリックルーム』」

 

〚ニャア〜ン……ニ"ッ〛

 

 

そして天才スタン。

きちんとこなしてくのプロやん。

後でおやつあげよ…

 

 

「…はぁ……大分やってんな、センキ。」

 

「これでも母さんの方が害悪なんでしょ?」

 

「その通り。まぁこういうのは慣れてるよ。」

 

 

母さんの眼の前で慣れてるとか言ってどやされないか、とか一瞬心配しかけたが、母さんはなんか満足そうな顔をしている。

あ…害悪は褒め言葉ですか、そうですか。

 

 

「…で、裏は誰なんだい?」

 

「相棒。」

 

「…エース出すの随分と早いじゃないか。」

 

「そっちの裏が裏だからね。」

 

「うーん、手持ちバレしてるのが重い。」

 

 

恐怖と興味がどっこいどっこい☆

ならいざ?

 

 

「尋常に。」

 

「来い。」

 

 

 

出番だ、相棒。

 

 

「砂塵を制す大地(ガイア)の力、とくと見よ!

 

 出てきてくれ、ギル!」

 

 

 

〚グルォアァァァァッ!!!!〛

 

 

 

う"ぉ"あ"うるっさ!?!?

耳おかしなるでホンマ!!!

い、いや、しかし口上は上手く決まった。

ここで耳を塞いじゃあいけない。

 

どうした?最近バトルしてなかったから退屈してたんか?ならそう言ってくれれば……

 

あ、ちゃうわ。俺が『ボールから出たときに爆音で叫んで相手の隙作って』って頼んだままだったわ。野生ポケから戦闘させてなかったからそのままやっちゃったんかぁ仕方ない仕方ない………

俺のせいじゃねぇか!?

 

……ごめん、マジでごめん。

でも口上言った後だから許して…

部屋に戻ったら全力土下座な俺!

 

さて。公式戦ではないので俺らはアレができる。そう!!それこそ!!!

 

 

 

重力(グラヴィティ)砂塵(ダスト)!!(ネイティブ)

 

 

 

ウッ…古傷が…

 

 

 

「……なるほど。家に居た頃に練習していたのはそれだったか。先を見すぎだろ息子よ……」

 

「強くなっても損はないからな。」

 

 

 

戦いたいのに自分と対等な相手が居ないとかなら損はあるが、俺はそんなヒソカじゃないし。

守りたいものを守れる力が欲しいだけだ。

とはいえバトルは楽しいから仕方ないね。

 

先程の叫びでまだ少し怯んでいる様に見えたスコヴィランももう回復。やはり"強い"。

 

本来ならばエナボなりで消し飛ばされる所だが、この場合は………違う。真逆だ。

 

ッフゥ↑↑↑トリル最高!!!!!

 

 

 

「ギル………」

 

 

 

そして自分で研究した成果がある。

【じゅうりょく】での加速は、トリルの素早さ処理が行われた後に起きる。

……………お分かり頂けるだろうか。

 

 

 

「行け、【ずつき】。」

 

 

 

突如吹く突風。

……発生源は明白だ。

 

 

 

 

 

 

「…………スコヴィラン、戦闘不能。」

 

 

「……はははっ…!!!やってんなぁお前!!」

 

 

 

 

 

 

 

本当に、ポケモンバトルは…………

 

 

 

 

 

 

 

 

「楽しい………!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

*1
持たせると、戦闘中に状態異常や『こんらん』になった時に自分で治す。











Q.こらえて差し返すのを繰り返せばどんな相手でも勝てるんじゃないの?

A.体力=HPに直結するので、ゲームでの赤ゲージ時(体力の極限状態)ではこらえる事ができる程の体力が残ってないのでこらえられない。


Q.なんで親父は拘ってて好き勝手されてるグラスフィールドの時スコヴィランを一旦引いて別のポケモン出さなかったの?

A.向こうからすればセンキの残り2体(ギルとスタン以外)が分からないので、目の前の敵(スタン)に対し圧倒的に有利なスコヴィランをまずぶち当てて倒そうという魂胆。スコヴィラン残したら裏からドラパ出てきましたーとか目も当てられないからね。しょうがないね。








コウヒョウカ…コウヒョウカ…(亡者)






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