転生したら早川アキだった件 (つりーはうす)
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転生したら?早川アキだった件

「・・・君、早川アキ君。話聞いている?」

人間は緊急な場面に立ち入った時、どういう対応をするのだろうか?

例えば、登山中に足を踏み外したり、運転中に歩道から子供が飛び出してきたり、人生を左右するような時等etc

しかし人間にはそのような場面に対応する力がある。

登山経験者なら応急処置やSOSなどその後の対応力があるだろう。

普段から運転している人なら危険な場所を予測して、急に飛び出してきてもブレーキをかけれるだろう。

寝坊をした人ならすぐに受け入れてもう一度寝るだろう。

 

だが、変化に対応する・受け入れるには今までの経験や時間が必要なのも事実だ。

そして今、俺にはそのどちらも足りていない。

いや、一つだけあるとしたら知識だろうか。

俺のことを呼んでいる目の前の女性が次に何を言うのかも俺にはわかっている。

そしてこれから起きることも。

 

「彼の名前は早川アキ。デンジ君より三年先輩。今日は早川君についていきなさい。」

「・・・俺マキマさんと一緒に仕事すんじゃないんすか?」

俺が1人この場面をどう乗り越えるべきか考えている最中も、無慈悲に物語は進んでいく。

仕方がない、考えるのは後だ。

とりあえず1巻で死ぬことがないのは分かっている。

やるしかないか。

「お前とマキマさんとじゃ格が違う。見回り行くぞ」

「やだー!、マキマさぁーん!」

とりあえず、マキマさんから一時的に預かったコイツと共に部屋を出た。

 

 

 

 

「なあ先輩よお、マキマさんて男いるの。なあ、なあ、なあ」

・・・コイツ、漫画より煩くないか?

コイツのせいで全く思考が纏まらない。

そういえば最初に起こるイベントがそろそろ始まるか。

よし、それでコイツのせいで溜まっていたストレスを発散しよう。

思い立ったが吉日、早速コイツに話しかける。

「おい、ちょっとこい」

コイツは不思議がらず俺の後をついてきて路地裏へと入っていった。

 

「おい、先輩。路地裏なんかに悪魔なんている・・・」

コイツは何か言おうとしたが俺がコイツの顔面をぶん殴ったことにより言葉は続かなかった。

続けて腹に蹴りを入れると、勢いのままコイツは倒れ込んだ。

「お前、仕事辞めろ。明日から来るな」

「なんでだよ・・・」

「俺がムカつくからだよ」

「なんだよ、それ・・・」

「マキマさんには悪魔にビビって逃げたって伝えておくからそのまま消えろよ」

そう言い、俺はその場を立ち去ろうとコイツに()()()背を向けた。

「オラっ!死ねっ!」

そう言いながらコイツは俺の急所(金玉)目掛けて蹴りを入れてきた。

本来なら蹴りが入るのだろうが、俺には予習済みだ。

「アメえよ、バカが」

俺は蹴りを躱すとお返しとばかりにコイツの急所(金玉)に蹴りを入れる。

「ふぐぅ」

豚の鳴き声みたいな声をあげたコイツは急所(金玉)を抱え込みながら倒れた。

「オラッ!、オラッ!」

2発、3発と顔面、腹部、急所に蹴りを入れるとコイツはまるで息を引き取ったかのように動かなくなった。

追撃が来ないことを確認すると、俺はその場を立ち去って考案へと戻った。

 

 

 

「あれ、早川君だけ戻ったの?デンジくんは?」

「アイツなら悪魔怖さに逃げ帰りましたよ。やはりチンピラもどきは役に立ちませんよ。さっさと首にー」

「誰が逃げ帰ったって先輩?」

俺がマキマさんに報告している最中に後ろから聞いたことがある声がした。

後ろを振り返る間もなく、急所(金玉)に衝撃が走る。

「ヨッ、先輩。さっきはよくもやってくれたな」

倒れ込んでいる俺の上からそんな声が聞こえた。

上を見ると俺の顔面に向けて足が振り抜いてくるのが見えた。

このままだと俺の顔面に蹴りが入るのだろうがそうはならなかった。

「デンジ君、待て」

マキマさんがそう呟くとコイツの蹴りは俺の顔面目前で止まった。

もちろん急に止まったため、コイツもバランスが崩れたようで俺に倒れ込んだ。

2人とも地面に倒れ込んでいる中、マキマさんは2人の目線に合わせるかのように体を屈めて話しかける。

「どう、仲良くなれそう?』

「全然・・・」

「見た通りコイツはクズですよ・・・」

俺とコイツは同じ意見だったようだ。

とりあえず体を休めて今後のことを考えたいのだが物語は待ってくれないようだ。

 

 




YouTubeでチェーンソーマンの反応集を見て書いて見ました。
キャラの口調等が変だったら指摘してください


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