ボッチ舐めんな!(なお心の声) (剣崎雷太)
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第一部「花園」
ボッチスパイになる


ボッチはスパイとなる


ボッチとは時に災いを呼ぶものである(ソースは俺)現に俺は今は人生最大の窮地に陥っているだって

 

「手を上げてそのまま動くな」

知らない人に銃を突きつけられているから、なんでこうなった確か俺は

 

どんくらいか前

「済まない…比企谷」

「はあ、」

俺は自身が通っていた学校から退学を言い渡された、理由は俺が文化祭を台無しにしたことらしい、最後の委員長の言葉の時に相模を連れ戻ることができず更にグダグダな形になったことにナリそれがPTAから学校にしかもその責任は俺にあると言う始末、コイツラ後で殴ろう頭の中で

「君に非がないのは雪ノ下達も知っているんだが、仕事もろくにできないのはお前のせいだと」

「いいです別に」

 

そのまま俺は学校を退学になった、実家でも俺を同情するように言ってくれたがそこは性格が悪い奴が多いのか最終的に俺は千葉にいられなくなった、途方に暮れる暇もないのでいっそのこと海外にでも行くかと言うような思考になり知り合いがいない所を選びそこでひっそりと暮らす予定なのだが

 

「正直驚いた、世界最強のスパイである僕に気づかせないとはどこの国のスパイだ」

でついたらこの有様だ、流石ボッチ結構な成果をてか今

「あの…」

「なんだ」

「スパイなんですか?」

何いってんだこいつ?みたいな顔をしてきた、そりゃそうかいきなりスパイですかとか通るわけが

「極上だ、僕の正体を見抜くとはな」

なんか許され

「とりあえず一緒に来てもらおう」

 

そうして連れられてきたのは、ある屋敷であった

「ここは陽炎パレス、僕たち灯の本拠地だ」

「灯?」

「ああ、僕が作ったスパイのチームだ」

「そこに入れと?」

「ああ」

さてどうするか、正直俺がスパイになるなんて想像はできないがこの場所まで連れてかれたという事は生きて帰る事は難しいだろう、しかも堂々と入れると言う事は

 

「わかりました、入ります」

「理由は?」

「単純ですよ、俺が生き残れる可能性が上がるからです・・・正直本当にスパイなら自身の拠点をわざわざ晒す真似はしないでしょう?まぁそこまで自身の腕に覚えがあるなら別ですけど、今ここで拒否をすれば情報漏洩防止の為に消されるのが関の山です」

「・・・・希望は無いのだな」

「希望とは信じている人に来るものです、俺みたいな人には来ませんよ、陽キャが大好物ですから」

「極上だ」

「何が」

「何も見えない暗闇から消えている懐中電灯を探し当てるように実に合理的だ・・・君を歓迎しよう灯に」

「灯」

なんだがよくわからないがどうやら成功したらしい

 

 

 

俺とクラウス(脅してきた男)は中央のテーブルで話し合いを始める

「君の事は調べさせてもらった、日本と言う国のハイスクールに通う生徒らしいがふざけたことに退学になったと」

「ええ、親も同情したんですが、まぁ勘当ですね」

そうである可能性は少なくない、俺と小町を比べたら俺の存在を消した方がいい・・・まぁ思わくは分からないけど

「…君がどのような感情を持っているかわからないが、続けるぞ明日には七人の少女が来る、そのメンバーと僕たち二人を合わせて灯だ、そして不可能任務に臨む」

「不可能任務?」

「ああ」

クラウスさんは不可能任務について話し始めた、正直半分も理解はできないが、ここで知ってるふうにしないと危ないと感じたので適当に返事をする。てか

「聞く限りだと、なんかすごい子達が来るんですね」

「ああ、だが恐れる必要はない、恐らく君を上回る者はいない」

そりゃそうだろうよ、養成学校でもボッチがたくさんいたらそこに俺がいないのはおかしい…まぁどうせ陽キャの集まりだが

「したがってこの指令書を読んでほしい、君にもわかるように書いてある」

渡された紙を見たときに一つ気になるの文を見つけたが、クラウスさんを見るとまるで予想通りな顔をした…なるほど

「わかりました、今日はもう帰っていいですか」

「勿論、君は君の拠点で生活するといい」

そうしてその日は解散になった…まさか俺がスパイになるとはな、ステルスヒッキー恐るべし

 

 

「遅刻よ、仮にもスパイなのに」

はい、なんか集まってました、いやね・・・俺は家で寝て起きたらなんか集合時間でね急いで行ったらなんか集まってましたしかも

「お前養成学校の成績は」

俺は認知されなかった、やはり俺のステルスヒッキーは侮れない。

「極上だ」

クラウスも話を進めるし…てか7人?俺はえ、まさか記憶からも消された(比企谷君泣いちゃうよ)しかもこいつら落第生かよ俺よりも優秀じゃんそういえば俺は最終学歴どうなるんだろう、まさかの中卒か?

「今日は親睦を深めるといい」

…あ、話

「じゃあ、7人で夕食を作りましょう」

もうこれ認知されてないじゃん

 

 

「すまない、忘れていた」

「おいこら!」

あの後女生徒たちはパレスの見学と食事に行ったので俺はクラウスのいる部屋にいき事の詳細を言い。なぜ忘れたのかと聞いていた

「でも、流石だなあの人数でも気づかれないとはさすがだなコードネーム「虚無」」

コードネーム虚無、それが俺のコードネームだ、クラウスが俺の過去を聞いたことでつけたコードネームになっている、我ながら厨二感満載で引きたくなるのだが他の奴の聞いたら「あれ、ましじゃね」と思ったり

「授業は明日だ」

「帰れと?」

「いや今日はお前の技術を見ようと」

それで俺は小町に今日は友人の家に泊まると嘘をついてパレスで技術のお披露目になった、カギを開けるのに10分かかったがクラウスからは及第点をもらった(ミツバチが花の何とかとかわかるか!)

 

 

 

「では授業を始める」

気づけば俺は大広間に集められて授業に参加していた、途中で青銀髪が詳細を聞いてきたがクラウスは答える事ができないと言ってきた(まぁ当然だな)最初は鍵開けの授業だが

「そうか、僕は授業が苦手らしい」

当然教える才能がないクラウスは最初の壁にぶつかっていた

「それで良く教えようとしたね」

青銀髪が言う

「八幡には通じたんだが」

「先生!」

「なんだ?」

今度は銀の髪の子だ、胸がでかいのは男に狙われやすい(ソースは由比ヶ浜)

「八幡って誰ですか?」

「?(おっしゃっている意味が分かりませんの顔)」

「「「「「「「いやそんな顔されても」」」」」

何これ、俺が悪いの

 

「最初からそこにいるだろう?」

そうしてクラウスは俺がいるところに指をさす、近くにいた赤い髪の少女が俺を見て

「きゃああああああ」

「「「「変質者!」」」」」

あらぬ疑いをかけられた

 

「………つまり、最初からいたのに私たちが気づかなかったと」

「世界から否定されたかと思ったぞ」

周囲の奴から俺は質問まみれにされていたが何とかなるもんだな

「日本にこんな優秀なスパイがいるなんてね」

「俺様もビックリです」

………違います、ただの人間です

「この人数でも気づけないなんて」

「私も気づきませんでした」

二人目の奴に至ってはまじで気づいてないな

「でも、この人忘れられそうっす」

……………天使か?

「親睦は深まったな」

「どこが?」

「今日は自習だ」

「(ショック受けてるんだろうな)」

 

 

 

この時はまだ知らなかった、俺があの事をやる事に



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ボッチ動物は天使と散歩に出る(仮)

個人的にはヒッキーには小さい子組といて欲しい


 

 授業が自習になり暇になった俺は建物の屋上へと足を運んだ、別に女ばかりの空間が居づらいとかじゃねぇし

 

「あ、あの」

なんで俺とクラウスだけが男なんだ、先生つけないと

「八幡先輩」

ああ、あの頃に戻りたくはないな…結局俺は…「バシッ」いってぇ

「だれだ…鷹?」

「バーナード氏」

近くを見ると茶髪の小さい子がこちらに来ていた、年は15、6と言ったところか弱弱しい雰囲気を醸し出している

「すいませんっす、八幡先輩」

「別にいい、じゃあ」

そうして俺がその場を離れようとしたら

「くぇええええ」

またもや鷹が攻撃してきた

「すいませんっす!」

おのれ許さん、久々におこになったぞ

「何すんだ!この鳥」

「鷹っす、じゃなくてバーナード「くぇええぇ」バーナード氏ぃぃぃぃぃぃぃいl」

俺と鷹の戦闘は2時間にも及ぶ大激闘を見せた、途中鷹が投石をして来たり、桃色の髪が乱入して来たりしたがクラウス先生が騒ぎを聞きつけてきたので鷹を捕獲して俺には鉄拳をお見舞いして事なきを得た、(因みに同じく騒ぎを聞いた灯のメンツも来たが冷たい目線を浴びせてきた、茶髪は泣いていた)

 

「…で?僕たちの時間を邪魔したと」

「俺は悪くないだろ」

「貴方ね…サラが何度も呼んだそうじゃない」

「いいか、読んだら振り返るなんてものは妄想だ」

「・・・・意味がわからん」

「いいだろう、ここからは俺の授業だ」

俺は知り合いの話を元にいかにボッチが優秀と言うことを話していた

「つまり、学園でよくあるねぇ君?なんて言葉は人が人を認識してるから起きることだ、知らん奴にそんなこと言わないし、つい振り返ると、あんた誰といわれる」

あれは心に来るものがある、わざわざ俺の後ろからいう必要があるのか?

「えっと・・・・ご愁傷さまっす」

 

俺とサラはそうして外に出た(サラが憐れんだから)

「八幡先輩すごいっすね」

「そうか?」

サラは少しずつ話していく、自分の事やこれからの状況・・・そのすべてに対して俺は関心を向けていた彼女も俺と同じようにボッチの道を歩んでいた、なら

「自分には戦う事も「それは違う」先輩?」

「少なくとも俺にはあの鷹を扱えない」

これは慰めでもなんでもない、ただの事実なのだから

「少なくとも俺はあの鳥をあやせないしな」

あいつ本当に俺の事嫌いすぎだろ、なんだよ赤ちゃんかよ

「八幡先輩…「くわあああ」「いてぇなこの!」バーナード氏」

この鳥は本当にも「でも」ん?

「自分には目標が無いんです、スパイになる上の目標が」

サラ…ごめん俺も無い!もっと言うなら間違いでスパイになったんだよ、だからこそ

「(どうすればいいんだ?八幡わからない)」

結局答えが出ないまま俺たちは陽炎パレスに戻りその日を後にし

 

 

「極上だ」

クラウス先生が帰ってくるタイミングで俺は出迎えた

「お願いがあります」

「なんだ?」

「俺に戦闘訓練を作って下さい」

「昼間の事を見ただろ、僕には教えられない」

確かに今のクラウス先生には無理な話かもしれない、けれど先生は一つ見逃している

「俺は理解できましたよ、少なくとも鍵開けはできました」

「!」

この反応は驚きよりも呆れに来ているな

「極上だ…だがお前一人にそれはできない」

「明日の朝、僕の部屋に来るといい」

そう言って部屋に戻ったクラウス…え、どゆこと?

 

 

 

結局の所人が命令を聞くのは一種の催眠ではないのか?俺はそう思った

 

「君が?」

「俺もわからん」

俺はクラウスの部屋に行ったあとに戦闘訓練の事を聞いて外に出たら何故かモニカがいた(コードネームでは呼ばない方がいいんだと)でクラウス曰く俺はモニカから足りない物を見たあとに指定の場所に行って訓練をしろと

「行くよ」

なぁ先生…俺素人なんですが!(勿論の事モニカに勝てるわけもなく俺は死にかけた、途中でステルスヒッキーをフルで発動して逃げ切った)

 

「死ぬかと思ったぞ…」

モニカから逃げたあとに指定の場所に向かわずに俺は食堂に…いやキッチンでなにか作るかとみると

「俺様おなかがすきました」

「ちょっと待ってください」

サラが何か作っていたそして

「くぇ?」

バーナードがこちらに向かって「何見てんだこら!ついばむぞ」みたいな感じだったので俺は諦めて指定の場所に向かった

 

 

「でここかよ」

「……問題ないだろ」

ついた場所は、まさかのサラが飼ってるペット達の住処でした、先生曰く一流のスパイなら動物とも会話できるらしいそして

「時に動物の動きも戦闘に逝かせる例えば「バウバウ!」いつにもましてあたりが強いな」

「まぁ…やりますけど」

勿論この後にしっかり失敗しました

 

ーーーーー

 

「やっぱりだめだな」

俺は一人街の湖で空を見ていた、学校にもいられなくなって、海外に来ていきなりスパイになって

「これ以上の不幸は無いんじゃないか?流石八幡」

スパイに対しての目標もない俺ではこれ以上頑張ることは不可能に等しいがクラウス先生という存在を知ってしまった以上は自由にくらすことも不可能なので結局逃げるような選択しかできないのである

「もしこれが雪ノ下や由比ヶ浜なら違ったのか?」

グレーテのように頭脳明晰な雪ノ下ならクラウス先生を倒せたか?いや不可能だ、先生には策が通じないなら由比ヶ浜か?だめだな

「どうすればいいんだ」

「八幡先輩!」

俺が唸っていると後ろからサラが声をかけてくる、むかしなら変な声が出たのだろうが、そこは成長をしてるのでこらえた(てか普段から女が多いからな)

「どうした?」

「いえ、バーナード氏と散歩中に先輩を見つけて…あの!ゆきのしたさんって誰っすか?」

「聞こえていたのか?」

「はい…」

サラは申し訳なさそうに声を抑える、別にいいんだけどな…ただあの時もそうだったな

「まぁ、いいけど」

 

 

 

「比企谷君…私は貴方を守る気にはなれないわ」

 

 

 

 







タイトル「ボッチの未来は何なのか」


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ボッチ 黒歴史を暴露しそうになる


八幡と年少組は人気がありますね

あと書いてて思ったのが、会話とそれ以外が行間開いてないと読みにくいと感じたので開けて書いてみます、開けない方がいいという声が多かったらまた開けずに書きます


 

 よう!俺は八幡スパイさ、なんで俺がスパイかと言うと

「どうしましたか?八幡先輩」

「何でもない…気にするな」

 

 湖で船に揺られながら俺はサラと過ごしている、サラが雪ノ下の事を聞いてきたので話す流れになったのだが(と言うかあの目で言われると断れないし、なんかバーナードが有無を言わせないような目つきなので諦めた)

 

「先輩の学校時代ってどんな感じすっか」

「そうだな…」

 

いきなり雪ノ下の事を聞いてもわからないからか?まぁ学校の事を話しながらの方が俺も良いけど・・・話題がない!いや、ないわけじゃないけど

 

「お前らが思ってるような所じゃないぞ、聞いているかわからないが俺は養成学校のでじゃないからな」

 

これに関しては本当である、実は総部高校が養成学校でした~って落ちならいいけどそんなことないだろうし、てか養成学校なら今頃俺は即刻退学になってるよ(なっちゃうのかよ)

 

「それは聞いてるっす、先生が直接推薦した天性のスパイだって言ってました。確か…彼は花畑にいる蜂のような感じで僕でも気づけなかったって」

 

ダメだ、何言ってるかわからないよ八幡、クラウス先生はどうしてこうも指導ができないんだ?これなら平塚先生の方が・・・あの先生も鉄拳飛んでくるわ

 

「それにちょっと憧れもあるっす」

「憧れ?」

「はい!日本の学校は可愛い制服を着て部活動やカラオケに行くって」

 

サラちゃん!ごめんね、ボッチだからみんなとカラオケとかした事無いの…今よく考えたら俺は部活動に時間を使って

 

「ないな」

「え!」

「あ~すまん、確かにサラのいう通り学校の終わりには部活動をやったりするな」

 

カラオケとか一人で行ったくらいで他人と行ったりは

しないけど

 

「八幡先輩も部活に?」

「ああ、奉仕部だ」

「奉仕部?人助け見たいな部活っすか?」

「そうだな(雪ノ下の言葉を借りると)知恵を与える部活らしい」

「知恵?」

「魚の取り方を知らん奴に竿を与えるのでなく、魚を取る知恵を教えてやるのが奉仕部らしい」

 

サラはその事を聞くと何かを考えるようにしぐさをする、そしてサラは

 

「知恵しか与えてくれないんすか?」

「と言うと」

「あの…例え知恵があっても実行にできなければそれは意味がないんじゃないかと、現に自分たちは養成学校で知恵を与えてられてもそれを扱えなかったっす」

 

サラの指摘は正しいものである、現にサラたちは養成学校でその知恵を上手く扱えなかった、それが知恵不足なのか実力不足なのかと言うと後者に当たるだろう、例え知恵があろうがそれを扱えないのであればそれは宝の持ち腐れだ

 

「(しかも雪ノ下はそれを強引な手で解決しようとした、由比ヶ浜や川崎の件が良い例だ)」

 

由比ヶ浜の時は料理の手順を教えるのでなく料理をする意味を教えるべきであった、サラたちを見てそれがより一層明確な物になっていく、銃やナイフを扱いを教えてもそれが実践で意味があるのかと言うとそうではない、川崎の件も強引に川崎を説得するよりも最初からあいつの状況を聞けばもっと早く解決できたのだから

 俺は今になってそう考えるようになってしまった、もっと早くそういえればあんな事には…

 

「八幡先輩?」

 

サラはボートを漕ぐ手を止めてこちらの顔を覗き込む、コラ!見ず知らずの男にそんなことするんじゃありません好きになっちゃうでしょ!

 

「何でもない…が、恐らくサラの指摘は正しいが間違いでもある。」

「え?」

「矛盾に思えるかもしれないが、道具を扱うにも知恵は必要だし知恵を使うにもその道具は必要だ、どんなに身に着けても身に付かないかもしれないが行うしかない」

 

俺が上手く言えないのを露見しているな

 

「つまり…使えないけど知恵は必要ですか?」

「そういう事にしてくれ、と言ってもサラたちは知恵を持ってるし道具もあるだろ」

「知恵と道具っすか?」

「ああ、しかもお前達専用のな」

 

サラは納得した・・・とまではいかないが何かを理解した、

 

「所で雪ノ下さんって」

「・・・奉仕部の部長だ」

「部長?」

「リーダーだな・・・ただ、リリィのような強さは無かった」

 

サラはその後の言葉を待たずにボートを漕いで岸に向かった、本当にサラはいい子だなんでスパイなんてやっているんだかわからないが

 

ーーーー

 

サラと共に陽炎パレスに戻り夕食の準備とクラウスへの襲撃の準備を進める、今回の襲撃はサラの考案であった。

 普段は襲撃の案など出さないサラであったが、俺の話を聞いて何かを変えたのか?

 

「八幡先輩」

「どうした?」

「自分は先輩たちみたいなスパイになれるでしょうか?」

「それは分かんないが少なくとも、お前らしいスパイになると思うぞ」

 

何もかも中途半端で終わってしまった俺よりもずっと誇らしいスパイに

 

「・・・正直八幡先輩の話を聞いて思ったっす、知恵も使えなきゃ意味ないってでもその話をしている八幡先輩は何か後悔した顔をしてました」

「だから決めたっす、例えこの不可能任務がどうなろうと後悔はしないようにしようって」

 

サラは俺の話を聞いてまるで俺の青春(偽物)を体験したような口ぶりだった、でもその眼は確かに決意にあふれていた、ああお前は立派なスパイになれるさ

 

「八幡先輩、今日の襲撃で自分のサポートをしてほしいっす」

「サポート?」

「はい…勿論だめなら」

 

サラはうつむいて俺の返事を待っていた、恐らく俺を餌にクラウス先生を打ち取るのだろうでも心優しいサラは買勝手のそれをしようとは思わなかったのだろうリリィやジビアなら迷わず俺を囮に使った(なぜだろう二人のあの申し訳なさを見ているとなぜか誰かが頭に浮かぶ)

 

「具体的には?」

「八幡先輩が先生になにか気を引いてくださっす、そのスキに自分が動物を使って先生に攻撃します」

「何でもいいのか?」

「はい!あ、でもできれば先輩たちの気も引ければいいんすけど」

 

…なるほどサラは動物以外にも試したいのがあるのか

 

「年少組もやれるってところを見せたいんす」

「わかった、先生には俺から話を振ってみる他の奴には」

「自分から言うっす、リリィ先輩辺りは納得すると思うので」

 

サラはそう言って食事の準備を終わらせて皆を呼ぶ(俺?味見に徹してました)にしても気を引くね~仕方ない八幡が選ぶ今年の黒歴史を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー

 

「雪ノ下はできない事もできるようにして問題を解決しようとした、その結果壊れたんだ」

「どういう事っすか?」

「俺たちは文化祭をやるべきではなかったんだよ、誰一人その異質なものに気づいてなかったんだ…俺も含めて」

「でも八幡先輩が・・・・それじゃあ悪役じゃないっすか!」

 

「いいかサラ時には必要なんだよ、悪役が」

「だからお前は間違えんなよ、俺達のように」

 

ーーーーー

 

 

「●●●●、俺はお前の味方だ!」

 

「お前が望んだもんは俺が望んだもんだよ」

 

 

 

 




はい…八幡の部活の話になります、まだ二話の投稿ですが八幡の過去話をだしているのは原作のリリィの過去話の代わりだと思ってください。
 
 そして最後には八幡とサラの会話にある人物と人物の会話も載せてみました、この人物の片方は原作キャラでもう片方は・・・そしてお気に入り登録してくださった皆様どうもありがとうございます!そしてこれからも八幡と少女たちの話をどうか楽しみにお待ちください

次回「青春とは嘘であり、実力とは脆い物である」お楽しみに

文字数もかなり増やす予定です 八幡の言いたかったことの真理も次回で明らかにします


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「青春とは嘘であり、実力とは脆い物である」前編




  「虚無」 何もない時間だ


 

 「「「「「「「いやいやいやいやいやいや」」」」」」

 

灯で夕食を食べ終わったときにサラから今回の襲撃の概要を聞いた他のメンバーは驚いていた

 

「いくら何でも」「俺様も無理だと思います」「僕もそう思う」「まぁ気配はすごいけど」「お兄ちゃんはエルナと同類なの」「私も今回は無理だと」「先生も相当ですけど」

 

まぁ見ての通りと言うか絵にかいたような反応だな(因みに俺はサラが作った食事を食べた後にイスに縛り付けられました)勿論俺もクラウス先生を足止めするなんてことはできないし「降参」と言わせるなんてことは無理も良いところだ、けれど

 

「君はいいの?一人でクラウスさんの相手をすることに、僕でも正直無理なんだけど」

「わからん…としか言えないな」

 

文化祭でも似たような返事をしたな、あの時と違って時間内に探すという事ではないから・・・・ん?

 

「足止めと言うよりも意識を俺だけに向けさせるだけなら」

 

リリィたちは「おお~」と声を上げていて最終的に俺が足止めをやることになった、まぁ正直先生の意識を俺だけに向けさせる方法は一つしかない

 

「あの時とは違うな…」

 

一つの問題に対して期限はあるが全員で話し合って解決をする、奉仕部ではなかった光景だな雪ノ下のような合理的な方法でも由比ヶ浜のような体当たりでも俺のような方法でもない、何もかも奉仕部とは違って俺には眩しい光景だな

 

「ではそれで行きましょう!」

 

「「「「「「おおおおお」」」」」

 

え?なんて別の事考えててなんも聞いてなかった、まじでどうして

 

「じゃあ、よろしくね」

 

俺を捕らえていた縄をモニカが断ち切って俺を開放する、そして灯のメンバーはそれぞれの行動を開始した

 

「行くか」

 

何もかも諦めて俺はクラウス先生の部屋に向かった、懐には拳銃がある先生に通じるかはわからないが…てか通じないだろあの人カギを開けるのも直ぐに開けたぞ(三分クッキングかよ)そもそも先生の師匠とかチームメイトはなんでいないんだ?国内最強のスパイチームが

 

「八幡」

「へぁ!」

 

驚いて変な声出ちゃったよ、後ろにはクラウスがいるなんて

 

「僕の部屋で何をしている」

「えーと、あ!俺と勝負しませんか?」

「内容は?」

 

過去がよぎる…雪ノ下はどうするのか?由比ヶ浜はどうするのか?何が正解かのかそれでも

 

「俺が指定する状況を解決してください」

「それだけか?」

「細かいルールは三つです、貴方の立場は部活のメンバーの一人」

 

奉仕部のメンバーは三人である

 

「二つ、貴方のステータスは日本の高校生」

 

何の力もなかった

 

「三つ、貴方と同じメンバーは頭がいいやつと所謂バカが一人」

 

今思えばあの時いたのがリリィとグレーテなら別の解決方があったのか

 

「いいだろう、聞くに話会う必要があるだろ…僕の部屋に」

「ここでいいです」

 

クラウス先生は他に言いたいことがあるように見えたが、何も言わずに受けてくれた

 

「まず先生は生徒の悩みを助ける部活にいます」

「・・・・」

「そこには自分も含めて三人います、そして依頼が届きます」

「ふむ・・・・」

 

周りの奴らも聞き耳を立てているような感じもするがここは無視しておこう

 

「依頼の内容は「噂を収めて欲しい」というものです、噂の内容は一人は暴力を一人は二股をあと一人も似たようなもんです」

 

思えばあの依頼が葉山と初めて話した時だな

 

「先生はこの噂を収めてください」

 

さぁどうする、いくら先生でもこれなら

 

「…極上だ、確かにリリィたちならそういった状況やこういったやり方もできないだろう…それが犠牲になったものであったとしてもだ」

「しかし…いいのかその状況は君の学校での状況だろう」

 

確かに…俺が奉仕部で直面した問題だ、結局俺がとった行動は間違いかもしれないがそれはそれだ

 

「今は俺と先生の勝負の場ですよ、解決できないんですか?」

「ふむ…確かに正攻法では難しいだろう、しかし僕は世界最強の…いやここでは生徒だったな」

「なら取れる行動はいくつかあるが、まず初めにその三人の情報を…」

 

先生が言っている事は正しかった、その三人に関する情報を内部以外にも集めて噂の信ぴょう性を探り最終的に原因となった人物に対して謝罪を要求するという物だった、雪ノ下と同じような物と思えたが先生のやり方は百点と言えるものであった

 

「‥‥流石ですね」

「終わりか?これでは僕の足元にも」

「一問だけなんて言ってませんよ…二問目は簡単です「ある少女が何をしているかを探る」です」

「簡単だ、後をつける」

 

この先生は本当に何でもできるな…もし

 

「‥‥三問目です」

「ああ、ここまでの事に意味があるのか分からないが、いいだろう」

 

先生…貴方ならどうしますか?

 

「目の前に魚の取り方を知らない人がいます、どうしますか?」

 

今までのやり取りで分かった事がある、先生はなんとなくで行動するのに状況の判断能力がずば抜けている事、確かに世界最強のスパイだ・・だから先生は負けます。

 

「魚の取り方を教えるだけだ、まぁ僕の指導力は自他共に認める程の壊滅的な物だが‥今は高校生なら一緒に道具を使いやり方を覚えてもらう、これが一番だろう例え道具が使えなくても共に行う事で魚は入手できるのだから」

 

魚の取り方を教えても知恵が無くては意味がないのよ、雪ノ下はそういったな・・・なんだよ

 

「はははははは!」

「?」

 

俺はおかしくなって笑ってしまった、ここ数年しっかり笑った試しなんてないな、雪ノ下!由比ヶ浜見てるか?先生はちゃんと答えも本物も知ってるぞ

 俺は懐に手を入れて先生に向き直る(銃を取ろうとするしぐさをして)

 

「先生、貴方は最高ですよ」

「そうか…これではお遊びにもならない「だから負ける」どういう意味だ?」

「俺の目的は先生を足止めして、意識を俺に向けさせること…その為の確かな行動が一つあります」

 

廊下の各所ではリリィたちが動こうとしてるのが分かった(ボッチは視線に敏感なんだよ)奉仕部の依頼はちゃんとした答えがあった俺たちのやり方以外にも、ならあの文化祭での方法もあったのだろう、

 

「先生最後の問題です」

 

銃の引き金に指をかける、重たくなる空気に押し付けられるような感覚がs全体を襲う、俺は数歩後ろに下がって先生を見る。臨戦態勢にはなっていないが先生はその体制でも銃を突き付けられても対応できるだろう

 

「では…先生が対処できるのは自分に対する」

 

瞬間に引き金を引く

 

「攻撃ですか?」

「!!ま」

 

パンと耳に響く音が廊下中に蔓延する、拳銃で自殺するときは口にくわえて頭を狙うのが一番いいと言われているが、俺は頭を狙えなった…貫かれた痛みと炎症の痛みがあるのかだんだんと痛みが波のように押し付けてくる先生の意識を俺だけに向けさせる方法と全員の攻撃が先生に入る方法はこれしかなかった…それに俺がいなくなってもあいつらがいるしな

 

「比企谷君…貴方に頼んだ身分で悪いのだけれど、貴方を守る気にはなれないわ」

 

ああ、それでいい雪ノ下お前はそのまま自分が正しいと思う道を歩けばいい俺は俺道を選んでいるしな

 

「もう何も残ってないんで」

 

そのまま意識を手放そうとして、深い闇に沈んでいった

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

「八幡先輩!」

「馬鹿か!何をしている」

 

一瞬何が起こったのか分からなかった、気づけば胸の近くから血を流している八幡さんがいた空砲だと思い近づいたら血が見えた・・・・撃った?

 

「なぜこんなことを、グレーテ救急箱を!」

「あ、あ、」

「早くしろ!!」

「は、はい」

 

普段の先生からは想像できないほどの怒号が飛ぶ、私達も八幡さんに近づこうとしても足が進まなかった今は先生に一番攻撃を与えることができる、けど

 

「リリィ!これが作戦なのか!」

「え、そ」

「この際立案者は誰でもいい!兎に角彼の血を止める事を最優先にしろ」

「は「急げ!」はい!」

 

グレーテちゃんが救急箱を持ってきて先生が治療を始める、私達も自分にできる事を何とかやっている

 

「これが…君のやり方か」

「自分に銃口を向けるなんて、なんで」

 

色んな疑問が灯ないで駆け巡るなか一人泣き続けながら治療をしている少女が一人

 

「ごめんなさい、ごめんなさい」

 

サラちゃんはずっと謝りながら八幡さんの治療をしていました、そして自分達でできる事が無くなると先生は八幡さんを連れて病院に向かいました

 

「ごめんさない、ごめんなさい」

 

サラちゃんはその後もずっと泣き続けて帽子から手を放しませんでした、私達も一瞬の事で何が何だかわからず夜も遅いため結局そのまま解散しました

 

 

ーーーーー

 

翌朝 私たちが目覚めると大広間にはクラウス先生が居ました

 

「あの八幡さんは」

「何よりも出血がひどいらしい、幸い心臓には届いてないが」

 

話を聞くと本当に危ない状況だったらしいが、先生は何とか救急でできる範囲をして八幡さんは一命をとりとめたらしい

 

「正直驚いた、僕はあの時建物のどこかやリリィたちを撃つつもりで空砲だと思ったのだが」

「…わざとでしょうか?」

「リリィはどう思う」

 

私は偶然だと思うと口にできなかった、何よりもスパイは疑う事が基本だと言ってもいい、だけど

 

「八幡さんは普通の学生でした、だから」

「・・・極上だ、と言えればいいのだが、恐らくわざとだろう」

 

なんで

 

「八幡の過去は知っているか?」

「いえ、聞いた事はありません」

「やはり言ってなかったか…彼は総部高校と言う所にいた」

 

それは聞いた事がある先生との駆け引きでも彼が経験した依頼を元にしたと

 

「僕が言うのは筋違いだと思うが、彼は奉仕部と言う部活に所属していて僕との駆け引きの時に言っていたのは彼が体験した依頼だ、だが」

「彼の解決策はクラウスさんとは違うのかい?」

 

モニカちゃん

 

「ああ、彼の解決策はどこか間違っている・・・とも言えない物であった」

「先生はどこで彼の情報を」

「八幡が通っていた学校・・・総部高校の平塚という教師にあってな、彼の学校生活を聞いてきたんだ」

 

先生はいつの間に日本に行ったんでしょうか?にしても

 

「クラウスさんとは違う解決策って」

「最初の噂の解決策は噂の被害者である三人を一緒のチームにするという事、二つ目は実際に彼女のバイト先までいきもう一つの解決策を提示した、三つ目は・・・彼は」

「解決していない?」

「ああ、」

 

八幡君は一体どのような生活をしてきたんですか?彼は一体

 

「クラウスさん、どうするの」

「と言うと?」

「彼の事、自己犠牲をまるで良しと「ぴるるる」ん」

 

電話?ていうかあったんですかこの屋敷に

 

「もしもし」

「国際電話です」

「?どこからだ」

「日本からです」

「日本から?つないでくれ」

 

日本からの国際電話?一体

 

「もしもし、クラウスです」

『お久しぶりです、平塚です」

「平塚さん」

 

平塚!それって

 

「お久しぶりです、今日はどういったご用件でしょうか?」

『いえ、比企谷は元気かと思いまして』

「まぁ、一人で行動しがちですが」

『やはりですか・・・比企谷に伝えてくれませんか』

「何を」

『奉仕部の活動は終わらしていいが、せめて青春は忘れるなと』

「はぁ」

『それと伝え忘れたことがありまして』

「何をでしょうか」

 

私達が一番欲しい物を彼女はくれました

 

『比企谷八幡という人間の考え方です』

 

 

 





ごめんなさい!ちょっと話的にここで区切ります、前後編に分けて八幡君の事をやります

後編は灯メンバーを中心に八幡の奉仕部の話をします、何とか不可能任務の前に八幡の事をやりたいのです、だって原作二巻から灯メンバーがスポットライトを浴びて八幡の過去話はできそうにないので、因みに俺ガイルのキャラクターたちについては鳳の所で出る予定です。

次回は五千文字でなんとか


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「青春とは嘘であり、実力とは脆い物である」後編



「「「チーム灯」」」

 世界を照らす時間です

                        妄想


 

「‥‥わざわざありがとうございます」

 

先生は平塚さんと話し合いを終えて電話を置きます、その表情はどこか悲しくもあり、また痛みについて話している顔をしていました

 

「ああ、全員いるのか」

 

先生は私たちの事にも気づかないほどに疲弊していたのでしょうか

 

「平塚さんはなんて」

「‥‥八幡の性格についてだ」

「八幡お兄ちゃんの性格なの?」

「ああ、ただ僕たちはいくつかの間違いをしていた」

 

いくつかの間違い・・・私たちはそれぞれで顔を合わせるようにして聞く

 

「えっと・・・先生?彼の性格って単独行動が好きな感じじゃ」

「いや、それは違う・・・お前達は何人で行動する?」

「七人だね」

「男は何人だ?」

「ボスと八幡さんの二人です」

 

確かにそうです、勿論ルールの一つに男一人の少女七人の計八人で過ごすと言われていますが何かおかしい所は

 

「そう…そして僕はルールに男一人に少女七人としたが、彼はそれをこう解釈した」

「男一人は僕として解釈して、僕と少女七人の計八人で過ごすという事に」

 

それは・・・普通考えたら違うと思うのですが

 

「通常なら僕を別と考えてお前達と共に過ごすという物を彼は自分を数えなかった、これが彼の解釈だ・・・それに彼が自分を撃った理由もわかった」

「ちょっと待ってよ先生!おかしいじゃない、自分を含めないなんて・・・それじゃあまるで自分はチームの一員じゃないみたいに」

「その通りだ」

 

その通りって・・・何を言ってるんですか?不可能任務に挑むのにその考えじゃまるで自分は

 

「それじゃああいつは・・・アタシらを仲間って認めてないじゃねぇかよ」

「八幡先輩・・・最初から」

 

私達を仲間と認識してなかったんですね

 

「ある意味で正しいよ」

「モニカ!」

「考えてみなよ、僕たちは一か月後には不可能任務に移る‥そこで仲間意識のせいで死にたくはないでしょ」

 

モニカちゃんのいう通りなのかもしれません、確かに不可能任務では何が起こるかわからないそれこそ下手に仲間意識は不必要かもしれませんが、でも

 

「いや…それも違う」

「どういう意味ですか?クラウスの兄貴?」

「彼はお前たちを仲間と見ていないそれは正しい、しかし・・・それは自分側から見ての視点だ」

「どういう事っすか?」

「彼は自分がお前たちの仲間ではないと考えているんだ」

 

自分は私たちの仲間じゃないって・・・そんなこと

 

「ふざけないで!私たちはそんなこと一言も言ってないわよ、先生は真実を隠してるのよね?そうよね?」

 

そうですよ、私達は皆を仲間だと思って灯だって、皆任務を達成する為に

 

「先生・・・それじゃあ、八幡さんは最初から私達と組む予定じゃなかったという事ですか」

「リリィさんのいう通りです、それではまるで最初から一人で任務をやるようにしか聞こえません!確かにあの人の気配の断ち方は勉強になりますけど、それでは任務は」

「リスクとリターン」

 

リスクとリターン?

 

「彼の恩師が言っていた、八幡はリスクとリターンの計算に非常に優れていて一番ダメージが少ない手を取ると、だから彼は自分に銃口を向けたんだ・・・お前たちを導く存在である僕とお前達七人が最大限の力を使えば不可能任務は達成できると」

 

先生は仰ぐように天井を見上げる、私達同様に先生もまた八幡さんの考えを理解できなかった考えれば確かに少量の犠牲で済むなら誰だってそうするだろう、けど

 

「それが・・・それが自分を犠牲にしていい理由にはなりません!」

「リリィ」

「だってそうです、そんなの…意味がないです」

 

それは意味がない・・・そんなことをしても新たな悲しみが増えるだけです

 

「八幡の家族はそれを知ってたの?」

「モニカ?」

「モニカちゃん?」

 

八幡の家族は戦争で

 

「クラウスさん・・・どこで八幡に出会ったの?なんでその情報が他人から出てきたの」

「・・・八幡の家族は生きている」

 

それはそうかもしれませんけど、なんで今それが?

 

「そう・・・じゃあなんでこの国に?月並みだけどこの国に来なければそうならなかった、つまり彼がこの国に来る原因があったんじゃないの?その原因が今回の事を引き起こした八幡の考え方の元になるんじゃ」

 

確かに、八幡さんの考え方の元がわかれば今回のような事をもう引き起こさないようにそしたらサラちゃんも少しは元気に

 

「八幡は僕がスカウトした、お前達と同じように」

「だったら」

「そう言えたらよかったのだが、彼は結果的に自分からスパイになり灯に加入した」

「どういう事でしょうか?」

「あの日」

 

ーーーーーーーー

 

「任務を終えた僕はこの館に帰る前に食材を買おうとしたその時だ、僕の視界に突然八幡は入ってきたんだ、世界最強である僕は日常を過ごす時でも警戒は怠らなかったしかし・・・八幡は僕の警戒さえも潜り抜けたんだ」

 

「僕は直ぐに彼への警戒態勢を強化したんだ、この僕以上のスパイいや・・・まるで存在しないような感じがしてその時僕は彼をスパイに推薦しようとしたが、彼はいくつかの罠をかいくぐったが結局は僕に背後を取られた」

 

ーーーーーーーーー

 

「そこからは彼が自分からスパイになるように志願した、勿論いくつかの話し合いをしたが‥思えばあの時から既にリスクの計算はしたんだろうな、自分の生死を冷静に判断できるのはかなりの頭脳だ」

 

私達は全員あっけにとられた様な表情になりました、だってあの先生の警戒に引っかからず、更には視界からも消える事ができるなんて一体どんな生活をしてきたんですか、流石に開いた口がふさがりませんよ(共和国の眠れる天才でも無理です)

 

「彼がチームに入ってから僕は彼の性格を調べる為に様々な事をした、その一つはあの女性・・・Ms平塚との連絡だ、最初彼女は警戒していたが八幡の事を話したら直ぐに彼の事を教えてくれた」

 

そういえばさっきも電話してましたね

 

「その平塚って人はあいつのなんなんだ?」

「確かに養成学校の先生ではないんでしょ?」

「ああ、平塚と言う人は八幡が通っていた学校の教師で‥彼の事を最後まで見れなかった人だ」

 

そこから先生が話してくれたことは想像ができませんでした、噂を収めることも、料理に関することも。ある生徒の調査も、全部彼が体験した事でした、そして彼が共和国に来た原因となったのは

 

「事件が起こったのは文化祭の当日、彼はある生徒を連れ戻す事を受けたのだが」

「失敗したと、彼はなんで失敗したの?」

「彼の努力は全て無駄になったんだ・・・雪ノ下という女性とその姉は限界と思ったらしい、八幡一人では無理だったいや、無駄にされたんだ、相模という女子生徒は逃げ出した」

 

文化祭の事件は最初から最後まで彼は悪役に徹したのです、でもそれは

 

「おかしいだろ!」

「ジビア」

「なんであいつが悪役になるんだよ!元々できない事を引き受けた奴が」

「落ち着きなよ、もうどうせ終わった事だろ?それに今重要なのは彼が初めからあの考えだという事だよ、こうなると彼はもうやめてもらうしかないんじゃない?」

「でも・・・八幡お兄ちゃんの気配断ちは先生にも通じるの!ここでお別れは」

 

確かに技能はともかく彼の気配の薄さはスパイには必要ですね・・・でもそれは人道的ではありませんね、サラちゃんも会話に最低限しか参加しませんし

 

「先生、いいですか」

「リリィ?」

「今回の件をまとめると、八幡さんは自己犠牲で先生から降参を言わせようとして、私たちは彼の事を理解できなかった・・・そのせいでサラちゃんはふさぎ込んでしまいそうになった」

「そうだな、でも彼の考えを否定しようとしても僕たちスパイやそれを否定できない」

 

確かに私たちはスパイですなら

 

「八幡さんに降参と言わせます」

「「「「「「はい?」」」」」」

 

ふふふ~

 

「いいですか皆さん!八幡さんのあの性格は治らないんですよ。」

「言い切るな」

 

「そこで!私たちが教えてやるんですよ、自己犠牲無く行動ができるという事を」

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

「知らない天井だ」

 

人生で一度は言ってみたいじゃん、八幡だってそういう時期があったんだよ、でなんで俺はここにいるんだ

 

「確かクラウス先生に頭脳戦を申し込んで失敗したから、自分に・・・ああそうか」

 

あの時俺は確か一瞬でも気を引くために自分に銃口を向けたんだったな、仮に俺が死んでも誰も悲しまないし、先生にも勝てて不可能任務も達成できてめでたしめでたし

 

「なのに‥なんで俺はここで生きているんだ?」

 

確かに銃口を自分に向けてたし、玉も入っていたのに何で

 

「起きたか」

 

声がする方を向くとそこにはクラウス先生がいた、いやなに音もなく入ってきた・・・のか?まぁともかく

 

「おはようございます」

「ああ、さっそくで悪いが君には二つ言わなければいけない事がある」

「なんですか?」

「一つ君の過去をリリィたちに話した、二つサラがふさぎ込みそうになっている」

 

なるほど‥まぁあんなことすればそうなるか、しかし

 

「間違ってませんか?」

「何がだ」

「貴方達はスパイですよ、俺一人が死んだとしても何も被害はないはずです」

 

これは俺が初めから分かっていた答えだ、スパイとしての優秀な能力をあいつらは持っている(一部不安ではあるが)なにより俺よりも志があるんだ、俺一人いなくなっても大した問題にはならない

 

「八幡・・・」

「お」「ばかですかああああああ」

「はぁ」

 

突然大声と共に部屋に飛び込んできたのはリリィたちと

 

「ぐえええええ(注1ふざけんなお前!ついばむぞ)」

「なんだよ鳥」

「ぐえええええええ(サラがいつお前が不必要なんていった!あんましなめていると本当に裂くぞ)」

 

バーナードが何を言っているのかはわからないが、恐らく俺に対して同情しつ

 

「八幡先輩ーー」

「おあじゅ」

 

おまけにサラまで飛んできた(他の連中は手を出していなかった)

 

「さ」

「自分があんなこと言ったから、先輩はーーー」

 

おいおい、何を言ってるんだ

 

「それは違うぞ(バーナードを布団で丸めつつ)いいか?あの時俺はお前たちがやってくれると勝手に思ってたんだ、それに」

 

『誰も傷つかない世界の完成だ』

「だれも傷つか・・・・ない世界の」

「ふざけんな!くさり目ボッチ!」

 

瞬間にリリィが枕をこちらに投げてきた、勿論俺は顔面に受けました(だって防げないし)

 

「いいですか?私たちはチームですよ」

「ああ、お前たちはチームだ」

「そこに貴方はいるんですか?」

「はぁ」

 

ーーーーーーーーーー

 

「もう二度と来ないで!」

「ごめんなさい、貴方を入れることが」

「お兄ちゃん!」

「八幡・・・」

 

ーーーーーーーーー

 

「俺はいなくていいんだ」

 

なんであの時のことを思い出したのか、分からないが俺はその輪に

 

「そんなに偉いんですか?雪ノ下さんは?」

「おま」

「私は、私たちはスパイですし普通の学校の事なんてわかりません!でも」

「でもいなくなっていいなんて、絶対に言いません」

 

その姿を見た時に俺はあの時の奉仕部を思い出した、忘れようとしたあの部活を

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

夕暮れの部室に三人の生徒と一人の教師がいた、その近くにはさらに一人の女性が・・・一人は俺自身であとの二人は「雪ノ下」と「由比ヶ浜」で奉仕部の一員であったのだ更に、近くには「平塚先生」と「陽乃さん」がいて今回の文化祭の事の話し合いが行われていた

 

「なんで?どうして彼女に任せたの?」

「だれもやりたがらないは理由にならないよ」

 

陽乃さんは最後の委員長挨拶の時に帰ってこなかった相模の穴を埋めただけでなく同時に総部高校の汚点を隠したのだが

 

「八幡君しかわからなかったのは体系に問題があっただけでないし、ちゃんと動かせなかった彼女に問題があるのは分かってる」

「それは分かってる!」

「わかってないよ!」

 

雪ノ下の言葉に強く返す陽乃さん、その勢いに由比ヶ浜はビックリしたのか少し震えている平塚先生は何も言わずに俺の肩にてをのせた「お前は口を出すな」という事だろう、実際に俺は口を出そうとはしなかった

 

「ゆきのちゃん?今回の事は貴方には非はないし、文化祭実行委員会は一人の男子生徒のせいで全てが台無しになった…でもそれは」

「八幡君を殴っていい理由にならないし、何よりもあなた自身の過失だよ」

 

 

「もう…彼に居場所はないし、仲間はいないんだよ、いなくなっていいなんて…嘘でも言うじゃない!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「いなくなっていい理由なんてないんです」

 

真逆だ、あの時の雪ノ下とリリィは全くの逆だ、人を必要とする存在は人を押しのけて連れもどそうとする、その逆は

 

「魚をとる方法を教えるにはどうしたらいい?私たちはこういいますよ」

(本当にいうの?)

(俺様たまに姉貴が大馬鹿だと思います)

(まぁ確かにこれはいい答えとは)

(エルナ…将来が心配なの)

(自分は言うっす)

(たまに君の根性もどうかしてるね)

(ここまで来たら言うしかないか)

 

(ご愁傷様だな)

 

「「「「「「「「「せーの、知らねぇよバー――カ!」」」」」」」」

 

はい?あまりの突拍子もない発言に思わず固まってしまった、こいつらまさかあれか

 

「言いたいことは分かるが‥これがこいつらの答えだ、特にリリィは魚が無ければお菓子を食べればいいとか答えたぞ」

 

どこの女王陛下だよ(本人が言ってないって言われてるけど)

 

「そんなこと言ってませんよ!ただリリィちゃんは天才で可愛いので優しい先生が代わりに魚を取ってくれると思ってるだけです!あとはサラちゃんのペットが(小声)」

 

今小声で何言った?てかクラウス先生も頭を抱えたよ

 

「正直ここで八幡さんの過去を話させることは可能ですが(できないけど)ここであなたにするのはサラちゃんの心を砕いた罪で殴り飛ばすだけにしときます」

「おい!」

「でも‥私たちのチームはボスのクラウス先生と私達八人の九人ではないんです」

 

いや、俺はスパイでは

 

「スパイとしての目的も目標もないかもしれません…でも同じところはありますよ」

「私達も同じ落ちこぼれですから!」

 

リリィは曇りなき笑顔を俺に向けてきた、なるほど

 

「八幡君は人付き合いの落ちこぼれで、私たちは成績が落ちこぼれですから!同じ落ちこぼれ同士でチームを組むのはいいと思いません?先生も教えるのが下手で、私たちは色々共通点があるんですよ、」

 

リリィが俺の手を取って優しく語り掛ける、まるで

 

「私たちは皆で一緒の仲間です、たった一つのチームです」

「だから…辛いなら言っていいんですよ」

 

ーーーーー

 

実家でディン共和国に向かう前日、妹の小町から一つの言葉を聞いた

 

「辛くなったらいつでも帰ってきてね」

 

いつもどおりの笑顔であった、出国の当日にも両親からも「いつでも帰ってきていいと」言われているが俺はその言葉を記憶の奥にしまっていた

ーーーーー

 

「まぁ…いいか」

 

そうして俺はその手を・・・・

 

 

 

 

 






「俺はやっぱりこっちを選んでしまうのかもしれない」

次回、「虚無」八幡

はい、今回の後半はこのような感じなのですがここでご報告がございます。

まず初めにこの話は必ず書き直します、理由としてはなんか物足りないのからです、全体的な話としては結局リリィたちが受け入れているとは思えませんでした、それにわずか二日、三日にしては感情が入りすぎていると思ったのも理由の一つです

次に物語中にでてくる過去回想は必ず一つの章にします、それと言うのもこの形では話の流れを壊してしまうと思いましたので「総部高校や千葉が舞台のオリジナル」として必ず書こうと思います(絶対とは言えない)
最後に自己満足のような小説を呼んでいただきありがとうございます、そしてこれからもこの作品をどうかお願いします。

追伸 彼ら天才とあの人達、そして在りし日の極上のチームも登場させたいです


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「虚無」 八幡



 最初に謝罪を

灯女性陣「遅れてごめんさない(作者を縛りながら)」

 作者「すいません、リアルに時間が無くて、つなぎのような話と思ってくれれば」



 

 病院を退院して、陽炎パレスに戻ってきた俺は自室で横になっていた。サラの事は何とかするとしてまさかクラウス先生が平塚先生と話していたとはな

 

「奉仕部での行いはこの教室では正直意味がない、かといって今更俺のやり方ではクラウス先生を倒す事は不可能…とすると作戦日時までは皆で連携か、」

 

いやいや、無理ですよこちとらボッチですよ!いきなり連携なんて…ていうか

 

「気になるんだよな、カメラの存在が」

 

俺の部屋もそうだがいくつかの監視カメラが仕掛けられている、ボッチだから目線には敏感なんですよ人と話さないから

 

「あの時の事をやろうとすれば本気でバーナードが殺しに来るし、他の皆も俺を極力使わないようにしてるし…だんだんと居場所がなくなっていく感じ嫌いじゃない」

 

ただのドMだろ、実際問題俺が退院したのもつかの間直ぐにリリィたちは俺を使わない作戦を立ててクラウス先生に敗北しているし、俺自身も働かずに飯は出てくる(クラウスが用意している)ベッドに寝れるし(リリィに寝かされる)この生活最高!とやはり俺のスパイ

 

「少しいいか?」

「なんですか?」

 

この生活に幸福を覚えているタイミングで入ってくるなんてクラウス先生はスパイですか?スパイだったわ、俺はクラウス先生に連れられてなぜか先生の自室に入った、そういえば先生の部屋に入るのはこれが初めてなのか?八幡職員室にいっても「君?誰」としか言われないからあんまり入らないんだよね

 

「ああ、適当にかけ・・・座ってくれ」

「・・・で?なんの用ですか?」

「君のこれからの事についてだ」

 

先生は真面目な顔で俺にそうこぼした、恐らくスパイを続けるか否かなんだろうが

 

「まず初めに君にはこのまま灯にいてもらう」

「・・・やっぱり」

「驚かないのだな」

「消去法ですよ、俺はスパイの専門学校の出じゃないので学校に戻すことはできませんし、日本に帰すとしても先生の存在を知っています野放しにはできませんよね」

 

そこまでいうとクラウス先生は俺の言葉を知っているかのように続けた

 

「かといって今お前に別のスパイをつける事はできない、単純に人手不足だからな…それに君のような存在感を限りなく無にできる人間はそうはいない、ガルガド帝国の手に渡れば確実にこちらの被害は大きくなる」

「今の共和国にそれを防ぐ手はない、先生を除いては」

「その結果、君にはこのままスパイを続けてもらうべく灯所属にするのが良いんだ、勿論君の言う通り消去法に近いが」

 

要するに「手ごろな駒は一つでも多い方がいいんだな」まぁ確かに不可能任務に出向くのだから自国の被害は最小限にしたいな、俺なら家族とも離れているしそんなに重要じゃない、それに他国で外国人は一人事故死になっても大事にはならないしな

 

「八幡には悪いと思っている(いくら焔が壊滅して戦力が無いからと言って他国のそれも一般人を使うか?いくら彼が存在感を消せると言ってもスパイとしての技術は無いに等しいぞ、まぁリリィたちも似たような物だが)」

「可能性の一つとして考えていたんでそこまで驚きません」

 

実際問題で駒は一つでも多い方がいい、リリィたちでも無理ならクラウス先生が出るしかないがそこまでの時間稼ぎに使うつもりだろう、まぁ時間稼ぎなら俺よりも適任がいそうだが

 

「そして君の怪我についてだが」

「はい?」

「自分で撃った銃弾については無事に取り出せた、内臓も傷はついてないが(しかし傷は残った)しばらくは安静にこの国について勉強するといい」

「先生が教えてくれないんですか?」

「‥‥僕には無理だ、例えるなら捕らえる事が不可能な心理楼のように」

 

先生は手で何かを取るような動きもして説明してくる、必死にごまかそうとしているのがバレバレだよ!まぁしばらくは働く心配はないな(働く無くていいなんて最高)

 

「因みに監視にはバーナードとアネットが付く」

「‥‥すいませんよくわかりません」

 

俺は直ぐにベッドから飛び出て部屋から逃げようとした、この時の様子を後に先生はこう語る「とても素晴らしい動きであった、これが灯のメンバー全員でできれば恐らく半分以上の確立で僕を倒せるだろう(僕でも一瞬捉えられなかった)」と(注、八幡の存在感のなさが為せる技)

 

ーーーーーーーーーー

 

八幡が部屋から出た後に僕はある場所向かう為に歩いていたにしても八幡のあの速さは鍛えればかなりの武器になるな

 

「どうせならゲル婆がいる時に彼に会いたかったな」

 

完全にゲル婆の犠牲になるが…やはり僕は何かを勘違いしていないかと思ってしまうな今回の事も彼の学校でのこともそうだ、彼は任務の為なら自信を犠牲にしてしまうのは目に見えている

 

「かと言って彼のやり方を否定できない僕もいる」

 

実際に自分自身を撃つという行為は僕でも見抜けなかった、幸い傷自体は浅く彼の射撃能力の高さから心臓は避けられたがこの事をあの人が来ているとすると最重要で警戒するのは

 

「僕と八幡か・・・」

 

僕は自室の机に置かれていた資料に目を向ける

 

「比企谷八幡 総部高校二年 所属する部活奉仕部 家族構成は、父 母 妹 ペットが一匹」

 

やはり何度見てもどこにでもいる普通の高校生だ、年齢はリリィたちと並ぶな

 

「それでいてあの警戒に存在感の無さか、天性の才能か?もしくは環境か」

 

僕は日本から送られた資料に目を通しながらそんなことを思案していると

 

「ん?これは」

 

ある一文とその内容に目が惹かれた、そこには「青春とは嘘である」といった物が書かれていた、確か平塚教授が課した課題らしいが

 

「・・・・うん、完全に環境と才能だな」

 

余りにも内容があれだったが彼の性格が完全に見えた内容でもあった

 

「わずか17歳くらいか?これだけの物を書くとはな、リリィなら恐らく三行で終わるぞ…いや多分全員だな、しかしこれ以外にも彼の性格上の解決の物はある、千葉村での一件は他人を蹴落とす類だしな」

 

本当にあの頃の焔に彼が居たらどんなことに(おい八幡!この任務変われ)(八幡!いい所に悪いが金を貸してくれ)(八幡、つまみを早く)

 

「なぜだ?頭が痛くなってきた」

 

だが彼のコードネームにはピッタリだな

 

「コードネーム虚無 意味を認めない時間か」

 

そうこぼして僕はリリィ達に八幡の速さを教えにいった

 

 






 八幡「おい、俺のコードネーム連続してないか?」

 作者「いいんだよっと言いたいがこれには訳があってな、まずリリィは「花園」だろ?その続きは咲き狂うじゃん、これは「花園で咲き、狂う時間のように」を意味してると思うのだよ(作者の考察です)で、グレーテの愛娘のは「愛される娘のように笑いたいが為に嘆いている」とかさ、漢字二文字から続く文のような感じになってるのか又は自身の特技に感ずる文が時間として表されていると思うのよ」

 八幡「草原は?」

 作者「草原を駆け回る、もしくは動物が駆け回る」

 八幡「忘我」

 
 作者「忘我は夢中になって忘れるみたいな意味があるから、組み上げることに夢中で忘れてしまう、もしくは発明に心を奪われる」

 八幡「百鬼」

 作者「わかんね、まぁコードネームのいくつかは作中で明かされている物もあるから、あくまでもこのコードネームを思いついた理由とかで」

 八幡「俺のは?」

 作者「虚無の意味の一つは何も無くむなしいだよ」

作者「後、八幡の速さは自身を逃がす為に空気と化して逃げたものです、その後にアネットの罠にかかっています。クラウスがアネットをつけた理由はその為です」


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「灯」彼をねぎらう時間

本編に入るのですが、いったん後日談も加えます


 

「お帰りなさいませご主人様」

 

今何が起こったのか分からない事になっている、俺は休養を終えた後にクラウス先生から病院代の支払いの肩代わりが行われたことをしり流石にそれでは申し訳ないと思い先生からコーヒーの買い出しを頼まれて(アネットはついてきた、バーナードも)それで陽炎パレスに帰ってきたら

 

「体が縮んでいた!」

「兄貴?壊れました?俺様が直しますよ」

「やめて、お兄ちゃん壊れちゃう」

 

アネットがドライバーなどを取り出した瞬間に彼女から距離を取りメイド服を着ているリリィに聞く

 

「なんでメイド服になっているんだ?」

「それはですね~」

 

~回想~

 

八幡の過去を少し知り、彼が病院から退院したその日リリィたち灯は談話室で話し合いをしていたら陽炎パレスに荷物が届く、宛名は「八幡」であり流石に本人がいないのに勝手に見るのもまずいので彼の部屋に持っていこうとしたのだが

 

「もしかして、彼の家族から?でもなんでここに」

 

そう「氷刃」モニカが口をこぼした…確かにこれがここにいる事はディン共和国の対策室とクラウス達しか知らない、その為いきなりここに荷物が届くのは怪しいので彼の荷物を調べる事にした、爆弾の類が無い事をサラの動物で確認したが罠が無いとも限らないので灯の中で一番優秀のモニカが中身を確認した

 

「何これ?」

 

中に入っていたのは彼の服と思われる物と日本食が多数それに

 

「なんですか?これ本?」

「薄くねぇか?」

「暗号文でもあるの?メイド服を着てる女の人が書かれているの」

「こちらには手紙?でしょうか」

 

その手紙を見るや否や直ぐに開封する少女たち(ティアは興奮気味にグレーテとサラは申し訳なさそうに)

 

「えーと、お兄ちゃんへ小町より…これってまさか」

 

そう家族からの手紙であった、リリィたちは直ぐにそれを戻そうとしたのだがタイミングよくクラウスが帰ってきた

 

「お前達、何をしているんだ」

「えーとですね」

「それは八幡の荷物だろう」

「でも…なんで知ってるんですか?」

 

何でもクラウスは八幡の過去をリリィたちに話した後に平塚教授に「一度こちらに来て欲しい」と言われ彼自身も日本に任務があったのでそのついでに寄ったらしい、そこで

 

「彼の家族から渡されたんだ、流石に普通に送ることを避けてね」

 

なんでも日本と共和国ではまだ正式な国交を結んでないらしい、なので

 

「極秘に通したんだ、僕も彼の国に行って分かったがかなり平和な国だったぞ」

 

文句を言うリリィたちにクラウスは小言を少し言って

 

「お前達…もう少し冷静になれそもそもここに荷物を送ることを僕が許可したと思うか?共和国に戻った後にダミーの学校を通してここに運んでもらったんだ、勿論こちらの関係者でね」

 

そうしてリリィたちは荷物を戻して八幡の部屋に運んだが、後にティアが男女が絡んでいる薄い本をひそかに持ち出したのだった

 

~回想終了~

 

「・・・・材木座ああああああああああ」

「「「「「だれだよ!」」」」

 

俺は思わず叫んでしまった、いやね荷物を持ち出すにも悪いけど!絶対その本は材木座の

 

「因みにタイトルは「メイドと俺」よ」

「今から日本に行ってくるか」

 

アネットとサラが勢いで止めてくるが俺は止まろうとしなかった、だってその本は俺がこの国に飛ぶ前日に材木座が

 

「八幡よ!未知の国に赴く汝にこれを捧げよう!」

 

って渡された物じゃん、あの時は直ぐにあいつの顔に投げ返したけど小町ちゃん!だめよあんな奴と付き合っては(安心して直ぐに言って消してくるから)

 

「かなりいい内容だったわ、勢いで日本語を勉強してこの本を読んだけど…これがメイドなのね」

「‥‥一応着てるけど、君にこんな趣味があるなんて」

「激しく否定する!全て材木座の仕業だ」

「だから誰だよ!」

「諸悪の根源の一人だ!」

「もう一人は?」

「ティアだ!」

「なんでよ」

 

「…何をしてるんだ?お前たちは?」

 

この後クラウスによって八幡を含めた全員が軽くのされました、因みに八幡は不可能任務が終わった後に日本に飛んで材木座に痛い目に合わせる事を誓い、ティアは日本の聖地をめぐることを決めました。(次回予告風)

 

 

「はぁ、ひどい目にあった」

「俺様面白いと思います!」

 

一連の騒動の後に俺は先生から荷物を預かると自身の部屋に帰る(なぜかアネットも)ベットの上に座り込んで送ってもらった荷物を確認する

 

「洋服に日本食といくつかの本…それに材木座の同人誌、燃やしてぇ」

「いいんですか!」

「やめなさい、クラウス先生に怒られるわよ」

 

他にある荷物は特にな…これは

 

「兄貴?」

 

俺はいくつかの紙の束を手に取る…これは手紙だ、それも

 

「小町に平塚先生と材木座?よっし戸塚も…これは」

 

雪ノ下陽乃…陽乃さんか、俺が手紙とにらめっこしていると横からアネットが言ってくる

 

「俺様見る必要ないと思います!」

「随分はっきり言うね」

「だめなんですか?」

「いや」

 

確かにアネットの言う通りなのだが、だけど陽乃さんの事は心底嫌いになれないんだよな

 

ーーーーーーーー

 

千葉のとあるカフェ

 

「本当に行くの?八幡君」

 

「はい、どうせこの街にいても俺の居場所なんてないんで」

 

文化祭でのことや、学校生活でのことで俺はもう更生ができないと思われているんでこことは違う場所が良いんですよと自分に言い聞かせているのは俺の弱さか?

 

「君は被害者なんだよ、それなのに」

 

「いいんですよ…結局ここが俺の限界なんですよ」

 

そう言って俺はその場を後にした、出国の前に両親から聞いたのだが陽乃さんは俺が日本を出る前の日までずっと俺の事を謝罪していた、でも

 

ーーーーーーー

 

「俺はその謝罪を聞かなかったんだ…多分逃げてた」

「何かダメなんですか?」

「(ダメなんじゃないと今までの俺なら思うんだが…リリィやお前ら達を見てると思うんだよ、逃げてもいい事は無いってことに)」

 

結局俺はその手紙を机の引き出しにしまって以降その手紙を見ようとはしなかった、アネットも今回は空気を呼んだのか手紙の事を聞かなかった。

 

ーーーーーーー

 

「八幡…お前宛の荷物をまだ渡し忘れていた」

 

大広間から散歩に行こうとしてたがクラウス先生に呼び止められた、クラウス先生は大きな箱と小さい箱を渡してきたちょうどよく近くにリリィとジビアが下りてきたので一緒に運んでもらおうとしたが

 

「これ…手紙ですよ、確かこれって」

 

リリィが落ちていた手紙を取るとその手紙の差出人を見た、俺も見えたが

 

「雪ノ下?なんで急に」

 

雪ノ下からの手紙を俺はリリィから受け取るとその手紙を

 

「いまさら何の用だよ」

 

ごみに捨てた

 

「八幡さん!なんで」

「いいんだ、それよりもそっちの箱を頼む…楽しみにしてたマッ缶なんだ」

「…」

 

リリィはなにか言いたそうな顔をしていたがクラウスは目線で制して荷物を俺の部屋に運ぶ、部屋につけられていた冷蔵庫にマッ缶を入れていく、小さいほうの箱には他にも手紙や写真が入っていたがそれは既にごみに捨てた、既に俺には過去の遺物なので必要ないので見ないようにしている。

 

「八幡…」

「じゃあ行きますね」

「ああ、ありがとう」

 

意識してないのか外は既に夕方になっていた、アネットも飽きたのか消えていたふと俺は過去の自分と今の自分を見比べていた、知識については今の方がいいし、身体能力も今の方がいい、友人関係も…

 

「材木座、戸塚…お前らと川崎だけだな、俺になんも言わなかったのは」

 

ベッドの上に寝転がり目をとじる、ああもし奉仕部にこいつらが居たら変わっていたのだろうか?

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「‥…」

「どうしたのよ?」

「食事がまずくなるんだけど」

 

あの後にアタシたちは夕食の準備をして食事をしていたが、リリィはずっと上の空になっていた、原因は勿論

 

「ティアの姉貴!」

「何かしら?」

「親しい人の手紙って大事ですか?」

「それはそうでしょ、特に愛してる人のは」

 

……親しい人ね、アタシの中での親しい人は教官か?いやダメだな養成学校の生徒は嫌いだしクラウス先生は近くにいるし

 

「俺様兄貴あての手紙を入手しました!」

「でかした!」

「(よくねぇだろ)」

 

アネットはティアにその手紙を渡したが

 

「なんでボロボロなの?」

「初めからです」

「そう、じゃあ読むわよ」

「(読むなよ)」

 

ここからは手紙の文です

 

「八幡君へ、この手紙を読んでくれているかは聞かないでおきます。君のような聡明な人は気づいているかもしれないけど雪ノ下家は最近千葉で更に勢力をましたよ!君の行いを止めたのが雪乃ちゃんってことになってね…本当に反吐が出るね…まぁ今の君には必要ないかもだけど、今更だけどこの手紙の差出人を雪乃ちゃんにしたのは彼女の今の状態がまるで被害者だからだよ!私としてはあの子の頑張りはしょせんそこまでっていう事なんだけど、あの子が君に言いたいことがあるんだって、できれば日本に帰る日を教えて欲しいらしいよ詳しくは手紙の返事をくださいって…ごめんね結局あの子はあの子のままだったよ」

 

 

     P.S今の君がどんな事を思ってどんな風に生きているのかはわからないけど、私は君の味方で居たいと考えてるよ、でも忘れないでね…私も君の敵対者だから

 

ーーーーーーー手紙を終わる

 

「・・・・・・・これは」

 

思ったよりも内容がつかめていないアタシたちはただ考える事しかできなかった、唯一わかるのは「雪ノ下」という人物が「八幡」に手紙を書き「雪乃」という人物について教えたという事だ、雪乃という人物についてはある程度は聞いているが、もう一人「雪ノ下」と言う人がいるとはな

 

「これ本当に八幡宛?なんか怪しくない?」

「確かに…先輩を心配してるというよりは状況を説明してるという方が聞こえが良いですね」

「うーんどう思いますグレーテちゃん」

「そうですね…仮にこの方、雪ノ下と言う方が八幡さんとつながっていて、彼のいた千葉?という所の状況を話しているという事と仮定すると」

「すると?どうなるの?」

 

グレーテは一呼吸おいてから言う

 

「彼はまだ千葉に愛着があり、尚且つ自身を陥れた人物に関して情報を集めているもしくは集める必要があるという事でしょうか?」

「まぁ彼の性格上で考えるなら復讐を考えても可笑しくないけど、違和感がない?」

「どうしてここに来たかという事?それなら先生が」

 

モニカはティアの方を見てその間違いを言う

 

「それは表上の理由だろ?でももしグレーテの言う通り情報を集める必要があるなら国を出る必要があるのかい?だとしても日本とこの国じゃ距離がありすぎる、いくら警戒するとは言えそこまで必要かな?彼がスパイなら別だけど彼は元々一般人だよ」

 

確かに妙だな、この雪乃という人物の事を話したのは完全な善意じゃないとすると情報を提供する必要があるという事だけど

 

「でも文面を見る限りではかなりのお金持ちの可能性がありますよ!このリリィちゃんも一口噛みたいくらいに」

「君…本当の馬鹿だろ?金持ち=権力者とは限らないだろ?そんな方程式が確立するなら世の中の金持ち同士で平和になるよ」

「あ、あのこうは考えられないっすか?この雪ノ下と言う人はあくまでも自分が置かれている状況を話すついでに雪乃という人物について教えておいただけって?」

「その理由は何なの?サラ」

「文面をよく見ると、雪ノ下に対してマイナスの印象を持っている感じがするっす!それにこれ差出人の所と文面の文字がなんか変っす」

 

そう言ってモニカとグレーテは文字を見比べた、悔しいがこういう事はこの二人の方が上だからな

 

「モニカさん、これ」

「うん、文面と差出人で筆圧が違う…それにこれ差出人の所には雪ノ下雪乃だけど、文中に雪乃と言う言葉が出てきているから」

「書いているのは別人ってこと!」

「だとしたら誰がやったんです?」

「簡単だよ、この文を書いたもう一人の雪ノ下さ」

 

   もう一人の雪ノ下

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

????

 

二人の男性がある一室で話していた、一人は刀を担ぎ、もう一人はキノコ頭である

 

「つまり、あの男の情報は無いに等しいのか?」

 

「悪いな!これでも頑張ったんだよ」

 

「いやいいけどよ、聞いたところじゃあいつは気配を消す事しかできないらしいからな、スパイの世界じゃ基本だよ」

 

「揚げ足とられるなよ」

 

「うるせぇよ白蜘、お前さんもそっちの方頼むぜ」

 

「ああ、任せろ!それとも一つあいつのコードネームだが」

 

「それが重要だろ」

 

「本当のコードネームは「虚言」らしいぜ」

 

「なるほど虚言か、ならこの情報も」

 

「ああ、信じられない」

 

刀を背負った男性はキノコ頭からたばこをもらいそれを吹かす

 

「楽しみだな、馬鹿弟子の生徒と存在を秘匿した留学生か」

ーーーーーーーーーーー

 

  これより開始されるのは一流のスパイでも失敗する任務、死亡率九割の「不可能任務」であり少年の新たな始まりでもある

 

「コードネーム「虚無」何も無くなる時間だ」

 

 

 





 ここまでで休息を挟んだ話は終わりになります、次回以降は「不可能任務」の話になります。

 八幡は任務までの一か月を振り返りながら不可能任務とあの男に挑みます、ですが八幡だからと言う理由や主人公だからと言う理由で彼が有利になる動きはしません、彼はあくまでも高校生の男の子です…しかし彼には今まで培ってきた知能と存在を薄くする「ステルス」があります。
 彼と彼女たちのお話をお待ちください

 追伸 これからの話は原作でも中心となっているので平均2000文字から増える予定ですがご了承ください、またアンケートも実施したいと思いますヒロイン決めな無いと



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「不可能任務」虚無の時間


 不可能任務に移ります、更に今回は八幡のスペックを紹介しようと思います。
勿論八幡も訓練自体は受けていますが、すべての数値が極端に低いわけであるかは見てください
 更に時間軸については次回の紹介に移ります。


 

「起きてください!八幡先輩!」

「ん?」

 

朝起きるとそこにはサラとバーナードがいた、あ、そうか今日からガルガド帝国に行くんだったな早めに起こしてくれと頼んだのも俺だな、とりあえずサラにお礼を言って着替えるか

 

「来たか」

 

着替えが終わった後に大広間に集まると既に全員そろっていた

 

「改めて作戦を言うぞ、まず僕たちは二つに分かれてガルガド帝国に向かう…」

 

ーーーー

 

作戦会議が終わった後に俺たちのチームが発表された、リリィにサラとアネット、ジビアであった、クラウス先生の車に他のメンバーが俺たちはなぜかリリィが運転する車に乗り汽車に乗った

 

「改めて確認です」

 

俺達が乗っている車両に盗聴器などの機器がない事は確認済みなのでリリィは小声で言う、曰く、リリィたちは女学院の生徒で演劇を見るためにガルガド帝国に向かうという事だが俺は「女学院の生徒を守るボディーガード」という設定である、電車の中で役割を確認した後に色んな乗客が乗ってきたので雑談を始める

 

「おねいちゃんたちは?どこに行くの?」

「演劇を見に行くんですよ」

「なんで」

「おませさんですね~女性には秘密があるんですよ」

「隣の変なお兄さんは?」

「顔は凶悪ですが、頼もしいボディガードです」

「でも死んでるよ」

「生きてますよ」

 

失礼な会話が続くな!せめて死人の顔にしてね!お兄ちゃん悲しいよ、という事を思うが心に閉じ込めておくが

 

「本当に?同じ人間か?」

「実は…事故に巻き込まれて自分の国に帰れなくなって」

「本当か?犯罪者では無く?」

「泣いていいか?」

 

駅でも取り締まりを受けました…目か!目がいけないのか!畜生、好きでこんなのになってないのに、俺は泣きながら駅を出て近くにイスに座る

 

「極上だ、何とか検問を超えたな」

「ぎりぎりですけどね」

「それでも口から出まかせでごまかせたじゃないか、さてこれからの手順だが」

「計三チームに分かれたあいつらを先生が陰からサポートして」

「お前が表でサポートをしつつ情報を探る…僕たち二人は他のメンバーに比べてかなり負担があるが何とかしろ、説明するならだれにも気づかれない羽虫のように」

「兎に角何とかやります」

 

クラウス先生が音もなく去っていく、俺は買っていた缶コーヒーを飲み干してホテルに向かうその途中で多くの情報を入手することができたこれも訓練のおかげだな

 

ーーーーーー

 

陽炎パレスでの対面にて

 

「まず初めに君の能力についてだ」

「ボッチ?」

「それもそうだが、まず君は他人の視線に敏感だろ?」

「まず初めに、君は他人の視線に関しては無視するんだ、その後に」

 

ーーーーーー

 

「目線ではなく耳を傾けるね」

 

クラウス先生が教えてくれたのは他人に対しての観察眼を利用した他人の話声である、耳だけを向けるなら学校でよくやってたからな、俺はそこら辺にいる人から多くの話を聞きそれを頭に入れ込んだ

 

「やっと着いた」

 

話声を聞きながら迷子になりなんとか滞在予定のホテルに着いた、部屋は真ん中の部屋だがかなり綺麗だな、俺は窓を開けて白紙に日本語で記入していく

 

「(ひとまず、ここ最近外国人観光客が増えていることと、スリが良く起こることだな…それに)」

「ん?」

 

俺の部屋が三回叩かれる、その後に足で廊下を擦った音これは

 

「あ、いいですよ」

「失礼します」

 

そうして入ってきたのはボーイの恰好をした

 

「極上だ」

 

クラウス先生であった、先生は部屋をあらかた見渡した後に変装をとく

 

「流石だな盗聴器の類や監視カメラを確認は既に済ませ尚且つ、廻りの声を聴くようにするとはな」

「窓は開けているように見せているだけですからね」

 

俺は窓を開けるように見せて実はある細工をした、その為ここでの会話は外には響かない

 

「訓練はちゃんと身に付いているようだな、では情報のなかで一番重要だと思うものはなんだ?」

「最近外国人観光客が増えているという事ですね、一見当たり前のように見えますが、この国は規制がかなり厳しいです、俺もかなりの数やられました」

 

まぁ俺の場合顔の問題もありますが、兎に角今回の外国人観光客の目的は

 

「やはりか…お前の事を釣ろうとしてるのだろう」

「あーそうですか、でも情報不足ですね」

 

そう!俺はボッチだぞみんなが行くところに行くわけないだろっとどや顔をすると、先生に軽く怒られた…

 

「とりあえず、そのまま情報収集を頼むぞ」

「了解です」

 

先生が部屋を出たと同時に窓枠に一羽の

 

「ぐえええええ」

「お前かよ!」

 

バーナードが激突してきた、足にはメッセージを巻き付けて

 

「いったい誰だ?サラたちか」

 

足のメッセージの内容は次の通りだった「報告 研究所近くに数名のスパイを発見、通路の確認を急がれたし」作戦に使う通路か、行くか

 

「おいバーナード、この情報は俺がなんとかするからあいつらには秘密にしとけ」

「ち、ぐけ」

 

直ぐにホテルの部屋から出て所定の所に向かう研究所から見て西のルートで更にそこから左に向かったあたりの所で逃走の為に用意した場所の一つである

 

「(見たところ人数は少ないな)」

「あれ八幡さん?」

 

俺が偵察をしているとモニカが姿を現す

 

「何してんだ?」

「ルートの確認、サラたち特殊班とグレーテたち情報班がくれた情報にここの監視があってね、万が一の逃走用だけど…見張りは少ないね」

「ま、ぶっちゃけ逃げれるとおもわれてないんだろう」

たしか先生はこんな事を言っていたな

 

 

ーーーーーー

陽炎パレスより南西の空き地

 

「八幡、少しいいか?」

「はい?」

 

訓練がきつくて逃げていた(さぼり)俺の元に先生が現れる…というかなんでばれてんだ?

 

「なんですか?」

「お前も気づいているが、僕たちの住む陽炎パレスには盗聴器が仕掛けられている、それも」

「焔の仕掛けたやつですか?」

「!気づいていたのか」

「なんとなくですけど」

 

ティアの奴が言っていたな、確かこの国には最強のスパイチームがあり先生もそこに参加していたと、でも不自然な事を考えてしまうのが八幡です!

 

「なぜ気づいた?」

「いえ、半分です。まず初めになぜ先生が生きているのかという事です」

 

これは俺が話を聞いて最初に思ったことだ、壊滅した焔の生き残りである先生は類まれなる才能を持っていた、言うのは勿論簡単だが俺の持論では「完全と思われる人間ほど、簡単に壊れてしまう」と言うのがある、既にこれに関しては実在する物として雪ノ下だ、あいつは文化祭の準備の時に自分でなんでもやろうとした結果体調を崩したのだから

 

「(そういう意味では先生も雪ノ下も同じような物だが、今回は状況が違う)」

 

やだ、八幡君!なんか天才になってない?…やめようまぁ状況の確認のついでに考えただけだが

 

「最悪の状態を考えた上での発言なら素晴らしい目の付け所だな、でもそれだけで半分も確定するか?」

「いえそれだけでは不可能です」

 

実際、先生がまぐれで生き残ったという事も避けられないが、ティアや他の奴からスパイの事を聞いて一つの結論についた

 

「スパイに失敗は許されない、特に先生たちのチームと相対するときは」

 

先生たち最強のスパイチームのメンバーについては知らないが、少なくとも先生とその師匠、焔のボスの実力は他のスパイたちを圧倒する物だ、そんな人をまぐれで逃がすほどの馬鹿は由比ヶ浜位でないとありえない、

 

「つまり、先生をまぐれで生かさないように念入りに仕留めるはずです、俺でもそうします(できないけど)だから考えたんです、先生たちのチームが崩壊した理由について、ただの実力不足なら先生も死んでるはずけれど生きているなら…疑うべきは身内だと」

 

因みに俺はまず最初に身内を疑う、だって俺に話しかけてくるのは小町位だもん、先生はそこまで聞くと拍手をして俺をほめてくれる

 

「極上だ、君の推理は正しい物で視点についてもスパイとしてかなりいい物だ、そして答えとして正解だ!焔の中に裏切り者は確かにいる…まぁ君の場合は状況証拠と言うよりも自身の体験からであろうが」

「ほっといてください」

「では改めて確認と授業だ」

 

その後は俺たちの状況と敵の情報そして…それから行うでき事を俺は教えられた

 

ーーーーーーー

 

「あの時はこんな事になると考えてないんだけどな」

「どうしたの?」

「なんでもない。この人数なら支障はないから情報だけ共有しておこう」

「了解、僕は戻るね」

「ああ」

モニカが帰った後に俺は別の場所に移る、そこにあるのは

 

「これだな」

 

地面に埋めていた小型のカメラである、そもそもこれも材木座が送ってくれた物の中に入っていた物だった曰く「はちまあああん!いいかこれは旧型の小型カメラだ、ここに汝がいく国のアイドル取って送ってくれ、因みにそれはカメラにしては小さいが盗聴型のカメラにしては大きんだ」そこまで聞くと俺は材木座の手紙を読むのをやめた…まさかこんな形で役に立つとはな、後は映像を見るだけだな

 

「もしここが()()()()…また新しい道ができるな」

 

俺は自分の部屋に戻り持ってきていたある機械を使った

 

 

 






 陽炎パレスでの八幡の訓練成績(各10点満点で80点満点)クラウス評価在り(例えはなしでグレーテが分かり易くした)
 
 射撃 5(目線とその付け所はいいが、やはり銃の扱いに慣れてないな)
 
 体術 3(男性である為体格はある方だが、やはり養成学校での彼女たちには勝ちづらいな)

 話術 8(元々の知識や立場からの意見を使い、更に相手の事を立てるような発言が目立つな)
 
 技能 5(いい意味での器用貧乏で悪い意味では不器用だな、得意不得意が目立ちすぎるな)
 
 特殊技術 8(特殊技能については人一倍に慎重であるため逆に器用にしてるな、だからこそだろう)

 知識 6(よくも悪くも数学の分野が目立ちすぎるな、もう少しそちらの分野もあればリリィに近づけるな)

 ??? 10(こちらは彼の代名詞だコメントは控えさせていただく)

 ??? 10(こちらの分野では灯の中でも上位の物であると言えるな、元々の手癖もあってレベルが高いだろう)

合計 55   平均 69点  灯内順位 6位 クラウスの平均点10点 灯平均 60点

(あくまで目安であるため実際の物とは別である、また八幡の下はエルナとサラであり二人は???の所が10点であるが八幡は二つ目が二人よりも上である)

チームの内訳

実行班など他の二チームは原作通り

クラウス単体 

八幡 全体のサポート兼雑務

武器

ハンドガン(二丁) ナイフ(二本) ???(必要数)メガネ ???(彼固有も物)???(二個)


 仮に養成学校にいたらある人に言われます「…よくここまでこれたな、流石に驚きを隠せないぞ」



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不可能任務「虚無 灯」

 
 八幡は何を確認していたのか


 

 「やっぱりか…サラにこの事を話して、新しい道を作るしかないな」

 

俺はこの国の地図を取り出して周囲の確認をする、この国の海流は特殊な物で船での移動はベテランでないと難しい

 

「(仮に船で行こうとしても騒ぎが起きた後だから安全な物はないに等しいな、だからと言って先生がこんなミスを犯すとは難しい…てかあれだな元々できればだからあんまし目をつけてないんだな)」

 

なら、このルートを捨てるのは自己判断で構わないな、後別のルートとしてG6を採用しとくか…あとは今回の情報を簡潔にまとめて先生にこれを渡すだけだが

 

「いや、確か「こんこん」ん?(誰だ?)どうぞ」

 

俺は警戒をして部屋に招き入れるが、入ってきたのはクラウス先生であった

 

「ん?これは」

 

先生は部屋の机に置かれていた「日本語と英語で書かれた文」を見て何かを考えた、その後に先生はある物を置いて話を始める

 

「極上だな…まさかあのルートが使えない可能性があるとはな、いつ気づいた?」

「強いて言うならこのルートを聞いた時からですかね?もしそれがあるならあの人数の監視が理由になります」

 

ただの監視ならそこまでの人数はいらないからな

 

「なるほど、しかしこのルートは優先度は低いぞ」

「‥‥目的がどうであれ必要なのは優先度ではないので」

「ほう、確かに僕も君の立場ならそこに注目するが…なるほどこれがお前達と僕の違いか」

「ええ、でも監視ならですがそれに今回の期間では観察の必要が無い場合は一番の最悪ですが」

 

俺が一番危惧しているのはそこしか使えない場合である、今回俺が調べたルートは「最悪の場合、逃走用に使う海に、面している洞窟を模したものである」このルートを使う場合は海面に面しているのが厄介である、最悪満潮で洞窟が使えなかった場合逃走用の物が一つ減るのである。

 

「(あるのとないのでは違うからな、流石に向こうもあれを使うと思ってないと思いたいが)」

 

初心者の俺が何を考えても意味は無いと思おうが、そこが狙い目だなあいつらは何を思っているか知らんが先生と同じチームの奴がいると仮定するとスパイでの能力は完全にこっちが下だな、でも先生もそうだが自分の能力に自信を持っている奴ほどの弱点として

 

「自分の能力以外の事に関しては必ず観察する」

「ん?」

「先生が用意した手札ですよ」

「きこう」

 

先生はまっすぐにおれの方を見る、先生は予め俺の能力についておしえてくれた、「自身の置かれている状況と他人の状況を天秤にかけてリスク・リターンを計算する」というものだが、俺はただできる事をしてるだけなんですけどでもこの先生はちゃんと能力を見ているからなぜか嫌いになれない

 

「まず先生はリリィの毒の能力についてはある程度知っていましたが実際の威力は分からない、同時にジビアの盗みについては一見わからないけど、あいつの手の動きを見ると実は簡単に見破れる、相手の能力の底を見るには一度観察するしかないんです」

「確かに…やはりあれだな」

「ですね」

 

俺と先生はまた新しく作戦を考えて今日の作業を終える

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「いや~ビビりましたね」

 

どうも~リリィちゃんです!私たちはいま不可能任務を達成する為にガルガド帝国に向かっているのですが

 

「どうします?」

「どうしようもねぇだろ」

 

いま電車で向かってもう少しでつくのですが…今はっきりわかりました

 

「目の腐りぐわい…どうにかなりません?」

「無茶言うな」

 

八幡さんの目がどう見ても腐っているんですよね、人の個性に口を出すつもりはないんですけど流石にどうしようも無いですね

 

「兎に角ここであれを使います」

「先生が作った秘密兵器ですね」

 

ん?秘密兵器?

 

 

「つまり、こいつはお前らの学校のボディーガードをしてる人間だと」

「は、はい!怪しい‥‥人ではないです」

「随分と言い淀るな?」

「目つきが腐ってますから」

「………お前さん泣いていいぞ、というか本当に腐ってるな」

「泣いていいか?どうしてこんなに言われないといけないんだ!」

「目が腐ってるからです(とてもいい笑顔)」

 

あ、八幡さんが泣いた(本当に泣いています)兎に角

 

「では」

「ああ、勿論行っていいぞ…腐ってる奴」

「目がな!目だよ」

「ああすまん、まぁ何回かの職質は覚悟してくれ」

「畜生!」

 

八幡さん…来世ではどうか人気者に

ーーーーーーーーーーーー

 

「ではここで」

「ああ」

 

八幡さんとは別のベンチに行きこれからの事を話す

 

「これから私とジビアちゃんで行動して情報を集める」

「ああ、それと同時に探ってほしいことがある」

「探る?」

「ああ、八幡が日本から送られた荷物の一つを見て何かを考えたようなしぐさをした、その内容を探れ」

「了解」

 

私達二人はその後に駅を出て拠点とするホテルに向かう、八幡さんは遠めですが先生と話をしたようですね

 

「では」

「ああ、作戦開始だ」

 

ホテルに着いた後に街に繰り出した私たちは色んな人にであい情報を集めていた

 

「そこの二人、手を上げて荷物を見せなさい」

「セクハラですか?」

「なわけないだろう」

 

街での行動では先生に助けてもらったことも多いですが、

 

「ああ~だるい」

「流石にね」

 

皆疲れが見えてきてますね

 

「(無理もないですね初めての任務なのに困難な物ですし)」

 

今日は休むとしますか

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「で?朝のはずですけど」

「ああ、どういうことだ?」

 

私達が滞在している部屋にはいくつもの紙がまかれていた

 

「なんですかこれ?」

「さぁな、見た感じ日本語?みたいだが」

 

妙ですね、八幡さんはこのようにメッセージを送るとは考え…ん?、私は足元に落ちている一つを手に取るそこには明らかに殴り書きがされている物を見つけた、これは私たちの国の言語

 

「えっと…登校 ヒヨドリ うの ルーレット とを 角煮 任 んせよ…最後愚痴ですよね!」

 

これ絶対八幡さんですね、一体何の…二枚?

 

「同じ文章が二枚ありますね」

「だな」

 

私の隣に立っているジビアちゃんも床に座って頭を巡らしているが答えが出ていない、試しに別の紙を取ると

 

「ええ、るいてれもはんせくさ…八幡さんは何をしているんですか?」

 

ジビアちゃんもわからないと言ったような顔をしていたが、瞬間的に他の紙を見だした

 

「まじかよ、この文…本当ならリリィが見つけた文の読み方は」

 

私はジビアちゃんに聞いた時…その瞬間自身が壊れそうになった。

 

 

 





今回はここまでです、因みに暗号とか謎を作るのが苦手なので完全に自分流になってしまいました、答えについては次回と行きたいところですが、果たして


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不可能任務「チーム灯、開戦です」

今回はあの人が登場します

更に今回はあの漫画の予言能力のパロディの暗号を作ってみました!勿論どうしよも無いレベルです

「スパイ教室アニメ二期のOPは神」


 

「では…作戦実行前の宴です」

「イエーイ」(×7)

「…」

 

えー俺は今困惑している、だってホテルで待機(飯)してたらいきなり先生が来てここに行けって言われて、リリィ曰く皆をねぎらうのが目的ってらしいけど

 

「(いいのかこんな事をしていて)」

 

まぁクラウス先生も許可したのならいいか、と思い俺は食事に手を伸ばす既に一か月以上にわたり異国の料理を食べているが…やっぱり日本食が恋しい…おにぎり、味噌汁、お好み焼き食べたい

 

「美味しいです」

「俺様これも欲しいです」

「の!それはエルナの」

 

・・・・ただ騒ぎたいだけなのか?まぁそれでもいいけど、俺はちびちびとよくわからない炭酸飲料をのむなんだこれマズ

 

「八幡先輩はみんなの所に行かないんすか?」

 

隅で飲んでいるとサラがこちらに寄ってきた、、エルナとアネットはまだ騒いでいた

 

「不安か?」

「わかるっすか?」

「まぁな」

 

ごめん実際わかってるわけではない!ただ小町を見ていたからなんとなく不安な表情をしてるのは分かってしまうけれどあくまで不安な表情をしてるかなくらいだから…本当の意味でサラが不安にしているとは分からない

 

「これから自分たちは奈落人形を取り戻す為に研究所に向かうなんて、想像できないっす」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「八幡…何をしてる」

 

陽炎パレスのキッチンでマッカンを飲みながらさぼっていると先生に見つかった

 

「今の時間は皆訓練をしているが」

「いや、あれです、けしてさぼっているわけでなく」

「さぼっているな、まぁいいが」

「よ」

「ただし次の訓練は五倍だ」

 

この先生生徒に慈悲は無いのか

 

「お前のせいだろ、自業自得というものだ」

「待ってください先生」

「なんだ」

「取引と行きましょう」

「いいだろう、ただし僕が納得のいくものでない場合は訓練の量は30倍だ」

 

やばいやばい、まじでそれは死ぬ何とかしないと

 

「で、ではサラについてでしゅ」

 

噛んだ

 

「と言うと?」

「一般的な意見では、サラの基礎能力は灯ないでも下位に位置します」

 

ヤバイ、本当になんとかできるか

 

「しかしサラには大きな力があります」

「ほう…」

「その正体は調教です、サラの小屋を見てもわかる通り彼女は動物によく好かれていますし、自身でも動物と心を通わせて操作することができます(小屋に入ろうとした外敵にもすぐ動けるようにしてるしな…俺も噛まれかけたけど)それは灯の戦力を上げる事はできませんが…動ける範囲は大きくなります」

 

注意 実際の力とは違うように考えております、八幡君は自分が楽をするために一時期サラの動物を使おうとしましたが返り討ちにあいました。

 

「ふむ…(まぁ大方サラの力を使えば自分が楽にできるようになると考えていたが失敗したのだろう、しかしこいつの考えは間違いではない、実際問題で手練れとの戦闘では基礎的な能力が統べるとは言うが…決まり手は必ず必殺の一撃だ)」

「確かにサラの個人の能力を考えれば、そういった裏方の方がいいな(にしても八幡は気づいて話してるのか?ここには盗聴器が無いことに…ならやはり目線には敏感だな)」

「………いいだろう、サラの事をお前に任せる、その代わり訓練は三倍で許してやる」

「よかった(あれ?でもサラの訓練って何をすればいいんだ?)」

 

結局その後は俺はサラの訓練をしようとしたら動物たちに報復を受けた、因みにサラとエルナは慰めてくれた(注アネットは楽しんで攻撃してきました)

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

みたいなことをクラウスと話したからな~だからこそ

 

「サラ」

「はい?」

「明日は任務本番だからこそ…俺の経験の中で一番の事を教えてやろう」

「「「「「経験上の一言?」」」

 

おいなんでお前たちが居るんだ?まぁいいが

 

「失敗しても俺は悪くない!連帯責任だ!」

 

「「「「「「「ダメ人間の考えじゃねぇか」」」」」

 

はて?だって俺以外もいるのだから俺以外の責任でもあるだろう…団体行動では仕事をしない奴が責任を持つことになるが、今回は皆で行動してるのだから責任も全員で持つべきだ

 

「八幡先輩…」

「ん?」

「自分頑張ります」

 

その夜、俺は先生からのメッセ―ジを受けた後に人知れず泣いた

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

時は進みついに作戦決行の時間なのだが

 

「流石にひどいですよ先生」

 

俺は先生から渡された指令書を再度見る、この指令書はある文で作られている

 

「えーと?『ある夜の下、人形使いは二つの陰に撃たれる、一つは白虎、一つは青龍‥しかし人形遣いの道は三つある、そして人形を守ろうと焔の光が立ちふさがる。明るく小さな灯はその光に飲まれそうになる…しかし愚かな人による攻撃で光は輝きを光は小さくなるだろう…しかし決して忘れるなその時こそが光が輝き影が強くなる、だからこそ恐れなさい、影は誰にも見つけられないから影である…ゆく道が険しかろうと』…なんでこんな文に」

 

勿論これもあいつの仕業だ…材木座!貴様!何が「日本での新刊を送ってやろう、何決して被った訳ではない」だ間違えて二つ買っただけだろ!まぁ灯だけでなく先生もハマるとは意外だがな

 

ーーーーー

 

「八幡さんこれなんですか?」

「ああ、それか‥‥材木座!」

「え、誰っす」

「気にするな、それは日本の漫画だな」

「僕も興味あるな、マッ缶と言う物も任務での糖分補給には最適だ」

「先生?」

 

ーーーーーーーーー

 

材木座には感謝をするべきなのか?先生がはまったのが人気の漫画で暗号文が詩のようにできてるから…まぁ先生もあまり日本の文化に詳しくないからな(まぁ俺も世界大戦なんて知らなかったし、日本は無関係を装ってたらしいな)でもそのおかげで敵はこの暗号文の意味は分からないけれど

 

「先生は確実に気づいているんだよな」

 

俺はそこまでで諦めて現状を確認する、まず初めに

 

「この絶壁だよな」

 

先生曰く「この壁には見づらいが道ができている、お前なら多分大丈夫だ…具体的に言うなら行き急ぐセミのように走り、クリオネのような冷静さで行け」だっけ?

 

「俺をなんだと思ってんだよ」

 

とか文句を言いつつ行くんですけどね、だって先生怖いし…と言うか本当に歩きづらいな!(イメージ的にはざわざわ漫画の鉄骨のような物)でもこのくらいなら行きそうだがなぜここにこないんだ?

 

----------

 

さてそろそろ八幡は研究所に着くころか…彼の国に行きいくつかの事を理解した、その一つがあれだな

 

「ひとまず僕は僕の仕事をするか」

 

ここからはワイヤーで行くしかないな、研究所にいる師匠はリリィたちと八幡で止めてくれることを分かっている、から僕は奈落人形だな、そう思いワイヤーを駆使して僕は研究所に潜入し情報を写真に収めて目的地に向かうその途中で彼の国での話を今一度思い出そう、僕が彼の国…日本に行き初めて会った女性もな

 

ーーーー

「ふむ、ここが日本か」

 

共和国よりも発展しているな、世界大戦でも表立ってくることも無く特に大きなことも無い国だったな

 

「hello」

「hello」

 

入国審査に荷物検査かかなり厳しいな…いや本国が緩いのか

 

「何をしにこの国へ?(作者が英語の成績が悪いのでここからは日本語で行きます、ごめんなさい)」

「少し観光に」

「滞在期間は?」

「三日ほど」

「滞在するホテルは?」

「○○ホテルです」

「いい旅を」

「ありがとう」

 

良し何とか審査を終えて入国出来たな、武器に関してはこの国で入手するしかないが…今はとりあえず彼女の元に向かおう、僕は空港を出て車を拾おうとしたが驚いた、どうやらバスなる物が空港から出ているらしいこれならいけそうだな

 

「すみません、いいですか?」

「はい?」

「このバスは千葉の××まで行きますか?」

「その近くの●までなら行きますよ」

「ありがとうございます、目的地近くなので乗せてもらいます」

「毎度」

 

バスに乗り揺られる、なるほどなかなかいい物だ、普段は車での移動が多いからなたまにはこういうのもいいかもしれんな、一時間ほど揺られた後に目的の場所の近くについてバスを降りる、そして目的地の方面を確認した後にそちらの方面に向かい歩き出す、共和国とは違い高い建物が多くあるが決して住みづらいという事は無さそうだ、途中で海風を受けたが任務で受けるのとは違いとても心地の良い物であった

 

「国が違うだけでここまで違うのだな…ん?」

 

和やかな気分で歩いていると目的の地である総武高校に着く、僕自身も普通の学校という物に対して興味も

無かったが、いざ見てみると興味深い物であった。

 そこには多くの生徒があらゆる活動をしていた、サッカーをしている者、テニスをしている者などスポーツがメインとなっていた。

 

「(確か彼に関する情報だとあれは部活動?)」

「あ、すいません」

 

僕が学校に目を奪われていると遠くから声をかけられた、その姿を見て八幡から聞いた者と一致した

 

「わざわざ遠くからお越しいただいてありがとうございます、平塚と申します」

「こちらこそ、急に申し訳ございません…彼の担任をしています。クラウスと申します。」

 

普段使ってる宗教の学校の担任、それが今の僕の肩書だ、彼女は僕を学校の中へと案内をする一応警戒はしているが驚くほど警備がなされていない…いや機械化を図っているのか?

 

「驚きました?」

「ええ、私の学校ではこのような運動の機会はあまりないので」

「ははは、私としては彼の通っている所に驚きがありますが?」

 

さっきから何か妙だな、なぜそんなに彼贔屓するような感じを取るんだ

 

「クラウス先生、彼はどうですか?」

「良くも悪くも単独行動が目立ちますね、まぁ自分で何もかもできると思えば優秀ですよ」

「ならいいのですが」

 

平塚は何か言いたそうになったが、何も言わずに僕をある教室に連れていく

 

「ここは?」

「彼が過ごしていた部活の部屋ですよ」

「確か…奉仕部」

「はい」

 

奉仕部の活動はあいつから聞いた物から考えると悩みを解決する部活だな

 

「最も今は活動を停止していますが」

「活動停止ですか?」

「はい、生徒の悩みを解決できずに」

 

平塚から聞いた内容を僕は自分なりに考えてみた「好きな人に告白したいから手伝ってくれという依頼と」「自分たちのグループをこのままにしてくれという依頼」更に「自身を生徒会長にしたい人がいるからどうにかしてくれ」更に

 

「他学校との交流で地域を巻き込んで中途半端ですか?」

「ええ…クラウス先生、私はこの部室に来て毎回思うんですもしも、比企谷が居たら変わっていたのかと」

 

平塚さんはうつむくようにして顔を隠していた、恐らく自分たちの逃した魚がでかかったのか?それとも彼の考えが正しくも間違っていたと思っているのか、どちらかは分からないが一つ分かることがある

 

「この教室はまるで廃墟ですね」

「え?」

「いや失礼、どうもいつも自分がいる教室と比べてしまって」

 

我ながら教師の真似事をしているつもりもあいつらを贔屓にしているつもりもないのだがな、しかしここは似ている誰一人いなくなり、たった一人となった陽炎パレスに…きっと平塚さんは僕たちで言うボスの役割をしていたのだろう、とすると師匠やゲル婆のような者もいたのか?いやしかし

 

「教師として恥ずかしいですね、比企谷はそちらではどのような活動を?」

「そうですね(スパイの事を外すと)よく動物といる後輩と仲良くしていました」

 

最もあの事件の後にひと悶着があったが、そう考えると前回は直ぐに帰ってしまったから改めて彼の学校に来るのは初めてだな、僕は隣に置いたカバンから資料を取り出す、資料と言ってもこれは

 

「このように学年関係なく生徒同士の話し合いも多くあります」

 

僕を倒すための作戦会議だが、前回この人からできれば八幡の授業風景の写真が欲しいと言われたからな

 

「ほう・・・・って!あいつ女子に囲まれているのか!あの男が?」

「不思議ですか?」

「ええ、なんせ比企谷は私がこの部活に入れるまで誰とも話さないですから」

 

八幡…お前が集団行動をとるのはどうやら珍しいらしいぞ

ーーーーーーーーーーーー

 

その後も僕と彼女は八幡について話したな

 

「とまってもらいますよ…燎火」

「ん?」

 

どうやら思い出話に耳を傾けていたら囲まれたらしいな、だが

 

「悪いが…あまり時間をかけたくない」

 

リリィ、ジビア、グレーテ、モニカ、ティア、アネット、サラ…師匠は頼んだぞ

 

僕は僕を狙う者達を片付ける

 

 

 






 前回の暗号解読タイム
まず一つ目

「登校 ヒヨドリ うの ルーレット とを 角煮 任 んせよ」

これはですねそのまま読むと意味がないのですが、いくつかのヒントがございます
ヒント1「同じ文が二つある」2「最後が愚痴」
まぁどういうこっちゃ?という事になりますが、「紙が二枚という事に意味があります」(まぁごり押しですが)
まず紙に変化があるわけでもないですでは「なぜ二枚なのか」それはあること二ずつすると見えてきます、あることとは「二文字読む」という事です。
 この文を二回読むではなく、この文を二つ重ねるという事でもなく「最初の言葉から二文字だけ読む」と言うのは正解です、つまりこれの答えは

「とうこう ひよどり うの ルーレット とを かくに にん んせよ」
         ↓これが
「とう ひよ うの るー とを かく にん んせ」になりますが

もう一つのヒントである「最後が愚痴」についてが「愚痴」がヒントになります「愚痴」の意味の中には「言ってもしょうがない」と言うような意味があります、なのでこれは「最後だけ二個よんでもしょうがない」と言うようになり結果

「とうそうようのるーとをかくにんせよ」
   ↓
「逃走用のルートを確認せよ」になります

二つ目の暗号「るいてれもはんせくさ」はこれは単純に反対から読むと

   「作戦は洩れている」になります

 ごめんなさい!こんなゴリ押しの作戦で、どうやってアニメ制作会社はあんな暗号で来たんだよ

誤字脱字、連続投稿等の不具合がありましたらご連絡ください。



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不可能任務「あ、オワタ」


八幡「アニメでアネットの忘我の意味が出ましたね」

作「ですね~原作は最新刊まで持ってますよ」

八幡「なんであの考察したの?」

作者「だって書くことが無いんだもん」

八幡「正直なのにくそだ」

作者「ぴえん」


 

 突然だが、人生には終わりという物がある、誰しもに与えられるそれは、不平等な世界においてただ一つの平等とも言える所業である。しかしそれはいつ訪れるかは分からない、だから

 

「これは無理だろう」

 

俺が直面している状況を詳しく説明すると三行で終わるだろう、曰く、「リリィ敗北、皆捕まる、俺ピンチ」だ

いやね、思ってたよ勿論俺が強いなんて事は無いと、でも希望位は持っていいかな?実は俺は最強でしたとか、

 

「どこだー八幡つう男は?」

 

だって剣を持った世界最強の男が俺を探しているなんて思わないじゃんか!なんでこうなった、一つ一つ思い出してみよう、確か

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ぜぇぜぇ、ようやくついた」

 

道なき道を進みようやく研究所についた俺は直ぐに行動を開始する、ここで行われている研究を盗み奈落人形を奪還するのだが、焔の裏切り者がここにいるため慎重に行動する必要があるのだが

 

「なんで俺は一人なんですかね」

 

作戦ではクラウス先生と合流するはずなんだが、「八幡」

 

「先生?」

『簡潔に言うぞ、直ぐにリリィたちの元に向かってくれ』

「なんでですか?」

『彼女たとは既に師匠と戦闘を開始した、秘密兵器を投入したいが何か妙だ』

「妙?」

『ああ、まるで』

「とりあえず向かうんで、場所教えてください」

 

いちいち先生の例えを聞いてられるか

 

『わかった、そこからリリィ達の潜入経路に向かってくれ、方角は分かるな』

「大体は、」

『極上だ、相手は焔でも上位の戦士だ、気を引き締めて行けお前なら時間稼ぎにはなる』

「せめて勝てるって言ってくれませんか」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

で、ここに着いたらリリィ以外は捕まってリリィが頑張ってるのか、まずいな

 

「(でも妙だな、なんですぐに拘束しないんだ?)」

「どこにいるんだ?八幡は?」

「言いませんし、知りませんよ、彼は私達…灯のエースですから」

「随分言うな、盗聴器でも聞いたが…あいつはスパイに向いてねぇよ、所詮は訓練も受けていないただのガキだ、怖くて逃げだしてるんじゃないか?文化祭でも似たような感じだろ」

「(どこまで知ってるんだよ)」

 

俺はパイプのなかで身を隠すのが精いっぱいで話があまり入っていないが、リリィは何やら叫びそうな予感が

 

「違います!確かに八幡さんは、ボッチでのろまで歪んでて・・・どこか別の所を見ていますが、それでも私達と同じスパイです」

 

同じか・・・それは違うぞ、俺とお前たちは

 

「私たちは共和国最強のスパイチーム灯です!」

 

リリィのまっすぐな物言いいにおっさんは何かを感じたのか更に警戒を強めながら通信機に向かって話す

 

「聞こえるか?馬鹿弟子、お前の目論見はどうやら外れたらしいな」

『何?』

「分からないか?お前の秘密兵器である比企谷八幡はどうやら来ないらしいぞ、現に俺に啖呵を切ったのはリリィだけだ、あいつは逃げたんじゃねぇか」

 

ギードは笑いながら話しかける、まぁ普通に考えたら俺は逃げたと思うよな…実際に逃げてもいいんだが

 

「(けど、ここで逃げても逃げ道は無いし、この国には俺の居場所は「そんなことない!」!)」

「ああ?」

「八幡さんは逃げるなんて考えません、彼は必ず来てくれます」

「そうか?現にあいつは来てないらしいが」(いえ、来てます)

「だって彼は…灯での立ち位置は、秘密兵器です」

 

リリィはすぅと息を吸うと大きく声を上げる

 

「コードネーム!陰折、闇に紛れる時間です」

 

その瞬間にギードとリリィの間が崩れた、リリィは後ろに飛び避けるがギードは回避が間に合わなかったのか、がれきがいくつか当たるダメージはあまりないが、どうやら予想通りではないらしい…なら、俺は直ぐにギードの元に走るように向かい、ポケットの中の物に手を触れさせる。

 

『リリィ、助けに来たぞ』

「な!」

「え?」

 

その声が聞こえた瞬間に

 

「ごふっ」

 

ギードは軽く息を吐くをする、煙がはれ全員の視界が一気に

 

「八幡さん」

「なぜ…お前が・・・」

 

俺に集まる、良かった上手くいった…俺はがれきが落ちている最中に実は走り出し、ギードの近くまで来ていた、その後にある音声を流すと同時に発砲したのだ、弾丸はギードの頬をかすめる程度だが、その弾丸は

 

「毒か…それも汎用性が高い類の」

「ああそうだよ、弾丸の側面に毒をつけておいたんだよ、流石に弾丸すべてに毒はつけられないからな」

 

俺達の秘密兵器の一つである毒の弾丸だ、アネットが毒をつけられる弾丸を作り、そこにリリィお手製の毒を塗ったのだが

 

「流石だ…が、まだ甘い!」

 

ギードは直ぐに体制を立て直し俺に剣を向ける

 

「スパイなんだ、ある程度は耐性はある、出ないとどんな毒かを試す事はできないからな、流石にリリィ程の耐性は無いがね」

「そうなんですね、てっきり一撃で行くもんかと」

「そうはいかねぇよ、これでも焔の一員だからな、簡単にたおせ!」

 

俺はギードと距離を取るために煙幕を使用した、流石はアネットの発明だ、一瞬のスキがあれば煙を展開できるそして俺はパイプに隠れる

 

「ふぅ、煙か、随分とスパイとの戦いに慣れてんな!俺の弟子に欲しい逸材だ」

「買いかぶりすぎだろ、こちとら逃げるのでいっぱいだわ」

「え、私は置き去りですか?」

 

すまん

 

「いや、実際に一撃離脱はいい方法だ、格上との戦いでは特にな、相手がどんなに手練れでも最初に一撃は読みづらいさ…まぁ俺は少し混乱したがね」

「いや、表情に変わりないじゃん」

「ははは、俺が混乱したのはお前の声だよ!どんな録音機を使ったんだ?日本の技術はすごいな」

「(クッソ)言った方がいいか?」

「教えてくれるんなら、嬉しいな!何せ世界大戦中に日本は合衆国の陰に隠れてほとんど戦争をしてない代わりに技術をかなりの物にしたからな、お前さんの国に言わせれば、俺達がいる所なんて時代遅れだろ?」

「いうわけないだろ」

 

当たり前だろ!なんでこいつに言わないといけないんだよ‥‥まぁここでこのままいるのも問題なんだがまず状況を整理しよう、まず第一に相手の実力だが…完全に負けだな「焔の一員で戦闘では最強クラス」だから俺では対応ができない次に戦略だが「情報と言う点で負けていて他の分野でも負けている」終わったな

 

『八幡…聞こえるか?』

「(先生!)」

「馬鹿弟子か?八幡には恐らく聞こえてるぞ」

『ならいい、よく聞け、いま師匠に勝てるのはお前だけだ…頼んだ』

「切れたか…どうする八幡?俺とやるか?」

 

いやいやいや、先生…それは俺に期待をしすぎで、『あなたに期待した、私がばかだった』俺は瞬間に雪ノ下の言葉を思い出した、お前はあの時、俺を頼って俺に頼んだんだよな?なのにその言葉は俺の心にはかなりの攻撃だったよ・・・まぁ俺もお前と分かれてよかったよ、そのおかげでいつ死んでもいいように

 

「リリィ、聞こえるか?」

「八幡さん?」

「俺が犠牲になるなんて言ったら怒るか?」

「勿論です!私たちは皆で帰るんです…陽炎パレスに!」

 

・・・ああ、そうか俺はずっと思っていた、あの時俺をかばった先生と陽乃さんが最後に俺に向けた表情は本当に俺の事を思っているってことを、俺は自分の武器を確認していた、

 

「(アネット作の爆弾が二つに煙幕が一つ、スマホが一台にハンドガンが一丁、相手は焔で戦闘能力が特に強い人で武器は刀か…ん?待てよ、うまくいけばいいが)」

 

俺はパイプにある物をくっつけて、行動を開始する

 

「(あとは、時間だな)」

 

俺が移動した先にとらわれている、灯のメンバーが見えるトランシーバーをスイッチを入れてと

 

「聞こえるか?」

「なんだ?リリィの方から聞こえるな」

「八幡さん」

「ああ、いまお前の後ろにいる、だからお前の攻撃は俺にも届く」

 

悪いなリリィお前の奥の手もう少し待ってくれ、俺は話ながらゆっくり移動を開始する。勿論俺が動いているのは向こうもわかるだろう、しかしここは音が反響しやすいので実際には動いているか分からないはずだ

 

「ふぅ~何から言えばいいのか?八幡、お前はスパイじゃないだろ」

「ああそうだよ(あと三十秒)」

「なのになんで戦うんだ?お前は平穏を願う権利があるぜ」

 

確かにな、あの時も俺はただ自分が生き残れる確率が高いのはスパイになる事だった、この作戦だって後方待機もできたが、けど

 

「お前は見逃したのか?」

「あん?」

「俺が陽炎パレスに来た時点で少なくともいや、クラウスの正体に気づいた時点でどのみち俺は命を狙われるだろう?だったら比較安全な陽炎パレスにいた方がいい、流石のお前もあの建物は攻撃できないだろう」

「…なぜそう思う?」

 

こいつ、瞬間的にギードの纏う空気が変わった、その空気は重く呼吸するたびに首を絞めつけてくる感覚を与えてくる。こいつまじか

 

「た、たんじゅんな、こひゃえです」

 

怖くてろれつがまわらねぇ

 

「ほう?」

「スパイの本拠地、特に国内最強のスパイチームの本拠地である陽炎パレスにはまだあんたが回収してない情報がある可能性がある、」

「確かに」

「それに…貴方も、あの建物に爆弾を仕掛けなかった、仕掛ければクラウス先生は帰る場所もない、そして」

「そして?」

 

こえぇけど、あと十秒、これは一言で言おう

 

「アンタは何も知らなかった」

「いけリリィ!」

「!」

 

ギードは声のした方向に向かって走り、そこに刀を振り下ろす…が

 

「これは!」

 

そこにあったのはアネットが作ったスマホに似ている録音機であった、よっしゃ!かかった武器としては微妙だが、この一瞬だけは、あいつをだませ

 

「てめぇ!」

 

ギードはすぐさま、リリィに向かう!まじかよ、軽く切れてないか?けど

 

「ギード!」

「!」

 

アイツは声のした方、つまり俺に向かって飛ぼうとするが『パァン』と撃つ音が響いた、その後に

 

「くっ」

 

ギードは足に銃弾を浴び押さえていた、

 

「なぜだ、なぜおまえがそこにいる」

 

ここで問題、いま俺はどこにいるでしょう…答えは

 

「なぜそいつらの上にいる!」

 

捕まっている灯達の上にいます、みんなが捕まっている貯水蔵みたいな奴のとこね、

 

「ありえねぇ、確かにお前の声はこの方向から」

 

ギードはありえないと言う表情をしながらこちらに来る…ちょっと待て!なんでこっちに来るんだよ!(そりゃお前…向こうからしたら敵だから)俺は表面上は落ち着きながら、ギードに近づかれないように声の下方向に行き、あるものを掴む

 

「答えはこれだ…日本の高校生なら基本は持っている物…スマホ正式名称はスマートフォンだ」

「スマホ?」

 

やっぱり、ギードは日本の電話について知らない、それこそが俺の仕掛けた罠だ。

 

「まぁ、先生には通じないがな」

「声に出てます。」

 

まあ、種をいえば簡単なんだが…まず初めに俺は予め持っていたトランシーバーをスマホとともに最初にいた所にくくりつけた、そしてある音声をスマホで流す事を考えた、けれどただ流しただけではこいつに通じない。

 

「そこで俺は考えた、時間を稼ぐ事に」

「あん?」

 

ギード相手にただのトリックは見破られる為、いくつかの条件が必要だった、まずはじめに俺はスマホの録音機能を使って取っていた音声を流した、これには空白の期間が30秒程あるのでそれまでの間に俺はステルスヒッキーを使い、リリィの後ろまで移動したんだ」

 

「声に出てるぞ」

「もういいよ、その後に俺はトランレシーバーのスイッチを入れずに会話をする、リリィの後ろにいるので入れる必要は、ないしな」

「ちょっとまて、確かにあのときお前はスイッチを」

「簡単な話だよ、トランシーバーは2つあったんだ、そして俺が持つこれには一つ細工がしてあった。」

「アネットが遠隔で別のトランシーバーの電源を入れるようにするスイッチだ、勿論お前も知らないな」

 

そしてあとは俺がトランシーバー越しに話しているように見せて本命の方にスイッチを入れて動く、時間になればスマホから音声が流れる仕組みだ、後はその方向に向かったギードを撃って倒すだけなのだが…

 

「まじかよ」

「ああ、正直驚いた…まさか俺にこんな罠を仕掛けるとはな、でも足りないな」

 

クッソ、なんでだ?

 

「お前の作戦自体は間違いじゃない、ただし、それは俺がそこらのスパイならだな!一流のスパイは相手が罠の説明をしてる時に止血くらいはできるさ」

 

こいつ普通に動いてやがる!で

 

 

「ぐっ」

「これであと一人」

 

いってえ!ヤバイ内臓つぶれた?意識が飛びそうになる‥何されたんだ?

 

「(や…ばい)」

 

何とか意識を持つように呼吸で何とかした…が、この状況はヤバイ

 

「はははは!お前はなかなか良かった!八幡…お前はこいつらの弱点を何とか補填したな」

「な…ん」

「こいつらは共和国の技術しかできなんだよ」

 

俺は意識が飛びそうな中その言葉を考えていた、確かにこいつらは共和国の技術しかできないが…それは

 

「一つ聞いていいか」

「なんだ?」

「このお遊びにはいつまで付き合えばいい?」

 

瞬間にリリィの方向から何かの音がした、そしてリリィを囲うように泡が、その泡はギードにも向かって行ったがまて!俺も巻き込まれ

 

「なんだこれ?」

 

流石に警戒するよね、俺もいま逃げようとしているが

 

「待って!辛いこっちも来てる」

 

おおおおおお!何とか走れ俺!じゃないと多分死ぬ

 

「仲間もかよ!おまえ全員で生きて帰るんじゃないのか?」

「八幡さんはどうせ生き残りますよ」

「なわけないだろ」

 

そうして俺は逃げたのだった

 

 





はい!今回はここまでです。

八「おまえ最近更新が無くない」
作「しょうがないでしょ!俺も忙しいし」
八「まぁいいけど(他人事)」
作「まぁそれ以外にも、資格も頑張っています」
八「何を取るんだ?」
作「手に職つけれるやつ…あと動画投稿とかもやりたいかな」
八「やりたいこと多すぎない?あとお前絵なんてかけないだろ」
作「だって、物価の高騰でお金が足りなくてね、最近は動画投稿もしぶいらしいけど」
八「まぁ…お前の人生だし」
作「そゆこと!将来にできるだけ生きやすくするためにできる事はしたいんだよ」
八「vの事務所にオーディション行ったら」
作「ふふふふ、俺はそういうのに対して一歩踏み出せないんだよ」
八「だれかこいつに勇気を与えてくれ」
作「なんかごめん…口だけで」
八「自己分析できてるだけましだろ」
作「八君」
八「次の更新は来週な、あとオリジナルの方も最低八千文字で」
作「レポートよりも多いのですが!」
八「一歩踏み出すために大事な事だ、多分読者もそう思っている」
作「ならそう思っている人はコメントください」
八「二件以上あったらランダムな事務所に応募しろ、強制な!」
作「あ、拒否権なしですか」


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不可能任務「俺が死んでも」side

八「おい!」
作「はい?」
八「なんでこの世界観でスマホがあるんだ?」
作「いやね、これは報告でも書くけど、まず君高校生じゃん」
八「だな」
作「いくら二次創作でも高校生が最強のスパイに勝つことはできないわけじゃん」
八「まぁな」
作「で、君の特有の武器が必要なわけよ」
八「ちゃんと説明しろ!」
作「要するに、お前がこの世界でもある程度戦う為に、お前だけが使える武器を探したわけ」
八「ステルスは?」
作「…紫蟻の所で強化する予定だけど、ギード戦では難しいと判断した」
八「なるほど…リリィの毒泡の枠にスマホがあるのね」
作「まぁ詳しくは、報告で書くから」
八「逃げるなよ」



 

 人間が平等である時は人生で二つしかない、生まれる時と死ぬ時だ、それは人が生きる中で必ず平等である瞬間である

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「くっそ」

 

リリィの毒が迫るなかで俺は諦めのムードを醸し出していた、流石にやばいな

 

「くっそ」

「?…!」

 

俺は気づけば毒泡が来ないところ、パイプの所まで飛ばされていた…誰の仕業だ?

 

「・・・・」

「・・・・」

「ふっ」

「甘い」

 

ん?気づけばギードによってリリィは倒されていた、ギードは手に着いた泡を払って俺を探すようにあたりを見る、がギードの死角であるカバンから人が飛び出るのが見えた、エルナか

 

「ぐっ」

「不幸」

『師匠…貴方は少女を七人倒して終わったと思っただろうしかし、』

 

先生がギードに説明をしているが・・・・俺はそこまで聞いてないのですが?エルナはリリィと共に仲間を開放しに行った、良かったこれで、俺は一人でに動く存在を目にした

 

「後ろだ!ギードだ」

「え?」

「の!」

 

二人はギードの攻撃をよけて他の少女と共に対峙する、ギードに毒は聞いてないのか?

 

「エルナは確かに」

「いや?聞いたぜ、ほら手がしびれてる」

 

あれでしびれてるだけかよ、どうする

 

「極上だ」

 

先生!どうやら先生がギードと戦うようだな、リリィに奈落人形を渡して、皆は逃走を‥‥俺は!」

 

「?八幡いたのか?」

「・・・・そういや、いたな」

 

先生は忘れたようにいい、ギードは普通に言う

 

「まぁ…見届け人です」

「そうか」

 

嘘です、本当は忘れられただけです

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

あの小僧を見た時に思った事は普通のガキという事だった、もしかしたらあいつがここではない別の所にいたらそうなっていたのか、俺はさっきまで対峙していた奴に手当をされながらそう思っていた

 

「すごいですね」

「お前が素直にほめるとはな。いいから手伝え」

「止血しかできません」

「それでもいい、師匠を助けるんだ」

「うっす」

 

おいおい、普通のガキがこの状況でも動けるかよ…でも!」

 

「伏せろ」

 

俺はガキを吹き飛ばし、クラウスに覆いかぶさる。後方より放たれた銃弾は俺を突き破った・・・白蜘蛛か、可能性があるやつは消すに限るな、いい考えだ

 

「(もしお前が俺ならどうしてた?)」

「守り抜け」

 

俺はそうこぼして、クラウスを先に行かせた…これで

 

「せんせーーい!おいて行かないで!」

 

お前なら…きっと

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

よし状況を整理しよう!まず銃で狙われていた(もう大丈夫)次にここは敵地(オワタ)先生はいない(ねぇ~)」

 

 

「比企谷…いいか」

 

混乱する俺に声をかけてきたのは既に致命傷のギードであった、なんですか!どうせ俺もこの後死にますよ

 

「まだお前は生きられる…クラウスは必ず戻る・・・それまで俺の話を聞いてくれないか?」

「アンタは死ぬだろ」

「ああ、だからあと数分だけだ」

 

俺は狙われている可能性があるのでパイプの近くで小さくなっていた、こいつの話を信じるわけではないが、先生が来ないと逃げれないのは事実だ

 

「お前は…日本の高校生だろ」

「ああ、」

「そう・・・か」

 

既に呼吸すらも怪しいこいつに俺は耳を傾けていた

 

「・・・・俺はお前の情報をあいつに教えていない、意味ないからな」

「どうせ戦力にならんからでしょ」

「でもお前は俺を出し抜いた…あいつらの弱点は共和国の技術だ」

「それは知ってる」

 

そう…俺が一番に懸念していた事はそれだった、リリィたちは全員がとびぬけた才能の持ち主であり、それ故に不可能任務での活躍はできるだろうと思っていた…けれど、その根底にあるには「共和国で学んだ事」だクラウス先生は敵にギードがいる事を気づいているかのようにふるまっていた、だから

 

「だからこそ、あんたを倒すためには必要な物がいくつかあった…知識のない物だけでもいいが、それだと警戒が強くなるだろ」

 

例えそれが世界最強の存在であろうと、ギードはもうすぐお迎えが来るのか、こちらに視線を向ける

 

「比企谷…頼みを聞いてくれ」

「なんですか?」

 

「俺が死んでも…あいつを見守ってくれ」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ギードは死んだ…俺の目の前で、今日起こった事を改めて思い返してみよう、昼間は情報を集め、夜に活動を開始した…

 

「アンタがいるから、俺は獣道を進んでここまで来たんだが?」

 

ここに着いたら既に戦闘を開始してて、俺はスマホであんたにトリックを仕掛けて攻撃したが

 

「アンタは俺の攻撃すらも聞いてなかった」

 

俺は動けるようになったので、ギードに近づく、既にこいつの体は死んでいるだろう。

 

「アンタは何がしたかったんだ?俺はあんたが分からないよ、家族を裏切ってまでも…何がしたいんだ」

 

俺の言葉にギードは答えずにいた、更にクラウス先生が戻ってきたが…先生は何も言わずに軽く何かをした後に刀を背負い俺を背負った。

 俺は先生に背負われながらギードの言葉を考えていた「俺が死んでもあいつを見守ってくれ」その言葉を先生に言うか俺は分からなかった、けれど

 

「灯は…新たな家族ですね」

「なぜ?そう思うんだ、お前の学生時代では」

「俺はあいつらと自分を重ねてみる事が無いです、だからこそ」

「あいつらを本当の灯のように見えます」

 

なんで俺がこれを言ったのかは分からなかった、けれど…俺にしてはこの戦闘も一瞬の物だったけれどあいつらは命を懸けた物だったんだな、俺はそれを今身に染みて

 

「八幡?泣いているのか?」

 

俺は気づけば泣いていたらしい…雪ノ下に見限られた時も、家から出る時も泣かなかったんだが

 

「先生、」

「なんだ?」

「人はなんで死ぬんですかね」

「・・・僕が言えるのは一つだ、今の涙は間違いではない」

 

俺は共和国に着くまでの間はずっと泣いていた、先生はそんな俺にないも言わないが…それが俺にはうれしかった。

 

  これが俺のスパイ人生の最初の死亡した人間だった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー少し前 ギード対灯の最中

 

初めてそいつを見た時に思った、「ボス、弱者でも強者には勝てるぜ」ってよ、勿論俺もただそう思っただけで実際に、目にしたわけじゃないが

 

「極上だな、」

 

自分の武器を認識して、どうすれば俺に勝てるか…それを考えたんだろう、こいつは確かに灯の秘密兵器だな

 俺に対していくつの武器で戦うのか気になるな、そうして俺は灯との戦闘を進めるうえでいくつかの発見があった、それをいう事は無いが‥でも

 

「仲間も巻き込むか」

 

俺はその場から避難を開始しようとする、これがどのような毒かは分からない、もしかしたら触れてすぐ死ぬかもしれないからな。

 

「あいつ!」

 

俺は比企谷に目を向ける、あいつは俺の攻撃で動けないのか!

 

「ちっ」

 

俺は比企谷を蹴り飛ばして直ぐに安全地帯まで行く、安全かどうかは分からないが…少なくとも行動はしやすいだろう、

 

「来たか!馬鹿弟子」

 

灯の奴らは既に退避を初めて研究所から出ていく、ん?比企谷だけ残ってるのかよ!まぁいいか、

 

「行くぞ」

 

結果的に俺は弟子に負けた、その要因もわかる…リリィの毒と八幡の銃撃にエルナの攻撃、俺の動きを遅くするのには十分すぎる、俺はその後に白蜘蛛に撃たれて弟子に最後の言葉を残した

 

「(まだ残せるか)」

 

俺は比企谷と話した、少し話して分かった、こいつはスパイに必要な物を持ってる…八幡お前はきっと

 

「比企谷…俺が死んでも」

 

お前に託していいか?いや…託す!もう俺は共和国にもいられない人間だ、けれどお前は聞いてくれるだろう

 

「あいつを見守ってくれ」

 

そうして俺は意識を手放した・・・・

 

 

「ん?どこだここ?」

 

俺は気づけば夜のような空が広がっている空間に立っていた、周りには白い菊が咲いていた

 

「あら来たのね」

 

なぜか目の前にはある人物がいた

 

「久しぶりですね、ボス」

「ええ、何年振りかしら?」

「知らんですよ、それで他の奴は?」

「フフフ、皆先で待ってるわよ」

「そうですか…ボス」

「何かしら?」

「俺は間違ってましたか?」

「どうでしょうね…けれどあの子はそれを悪と断定したわ」

「‥‥そうですね、にしても」

「ええ、まさかスパイになって一か月の子があそこまでやるなんて」

 

俺とボスはそれ以上の言葉を紡ぎながら、光指す方向に向かう…クラウス、お前は何を考えているんだ?俺は

 

「あの時のお前を拾ってよかったよ」

 

進んだ先にはかつての仲間と・・・

 

 

 





 
今回をもって、不可能任務の大部分を終わりにします。
 次回はその後の話をします、勿論原作で一巻ですが…そして今回の話は分かりづらいかもしれませんが、八幡ではなくあの人を書きたくて書きました。前書きとの温度差は申し訳ありません。

 最後に皆様ここまで応援ありがとうございました、来週は「花園のリリィ」の最終話です。 八幡の選択はどうなるのでしょうか



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任務完了「俺が死んでも」


 前回…不可能任務を達成した八幡達灯一行は帰路に付いた、しかし八幡は人の死を直視して何を思うのか


 

 あれからしばらくたった、俺…比企谷八幡が陽炎パレスに着いたのは三日後の事だった共和国には夜明けについていたが、俺の傷の具合や上層部への方向で時間を使ったのだった。

 

「先生!八幡さん」

 

俺達を一番初めに迎え入れたのはリリィであった、話を聞くとエルナを生かすために俺をあえて巻き込んだらしい…その考えは正しく現にギードを倒した、けれど俺はそれを喜ぶ暇はなかった、根本的に俺とこいつらは違うらしいな、そして俺は今

 

「はぁ」

 

自室のベットで寝ころんでいる、既に他の少女たちは荷造りを終えて帰宅をまじかにしていた。まぁあいつらは元々養成学校を仮卒業だからな、この経験があれば今更落ちこぼれる事は無いだろうが、俺はベッドから起き上がりキッチンに向かう、正直腹がすいてるし喉も乾いた

 

「ん?」

「じゃあ先生!お世話になりました」

 

ちょうどリリィたちが養成学校に戻るようだ、サラはこちらに気づき小さく手を振る、おいおいいい子か?これじゃ八幡お兄ちゃんモードになっちゃう!冗談はそこまでにしといて、俺も手を振るか(勿論小さく)

 皆が出ていった後に俺はキッチンに向かおうとすると先生に見つかる

 

「いたのか、もう行ってしまったぞ」

「見ました」

「なぜ?声を掛けない?

「…わかるでしょ、あいつらがここに来る可能性はもうないに等しいです。ここでまた会おうなんて俺は言いません」

 

そう…あいつらは俺よりも上の存在で俺はあいつらよりも下の存在だ、ここでまた会おうなんて言えば俺が努力をしないといけなくなる、そんなのはごめんだ

 

「・・・お前は相変わらずだな」

「ええ、人間そう変わりませんよ、それに俺はここ以外帰る場所が無いですし」

「それはそうだな、しかし一声かけるだけでもあいつらは喜ぶと思うが?」

「でしょうけど、俺は自分からそういった事はしないんですよ(やる機会もないですし)」

「・・・人間関係について少し歪んでいるな」

「今更気づいたんですか?」

 

俺はそのままキッチンで目当ての物を手にいれ部屋に戻ろうとしたら

 

「何してんだ?」

 

なぜかリリィたちがいた、それも私服姿の

 

「静かに!まだ授業は終わってませんよ」

「いや」

「クラウスさんに降参って言わせてないしね」

「おい」

「の!エルナもまだお姉ちゃん達と居たいの」

「おれ」

「ああ、一発位は入れないとな」

「だ」

「自分も皆さんと居たいっす」

「それ」

「先生に私の色仕掛けの新の力を見せてやるわよ」

「ね」

「はい!ボスには成長した私達を見せてあげましょう」

「俺様も!姉貴たちとクラウスの兄貴を爆破させたいです」

「‥‥とうとう俺の声すらも入んないな」

 

「さぁ行きますよ!」

 

「「「「「「「おお!」」」」」」」

 

「聞けよ」

 

まぁ俺にはかんけいな

 

「君も行くよ」

「なん」

「灯は俺様達八人と八幡の兄貴にクラウスの兄貴の十人でチームってリリィの姉貴は言いました」

「そういう事です!ではいざ鬼ヶ島!」

「・・・もうどうにでもなれ」

 

とりあえず俺の人権はどこなんだ?国が違うと無いのか?

 

「作戦は簡単です!八幡さんには先生を攻撃してほしいです」

「なんで?」

「だって気配がないし」

「お前・・・まさか任務の時も」

「「「「「「「「そうだよ」」」」」」」」

「知りたくない事実だ」

 

いくつか言いたいことはあるが…まぁこいつらだし、俺はリリィ達の作戦を聞き行動を開始した

 

「今です」

 

リリィ達は先生を拘束して先生は動くのをやめた

 

「授業は終わったが」

「まだですよ」

「!八幡か」

 

俺は先生の真横から銃を突きつける、先生は特に慌てる様子も無く尋ねる

 

「何が目的だ?」

「灯の再結成です」

「なぜだ?」

「皆で考えたっす、今更他のチームに入ってもって」

「・・・そうか、それで?八幡?なぜ黙っていた」

「というと」

「それを言えば少なくともあの別れはいらなかったはずだが?」

「俺が初めから作戦を聞いていたとも」

「「「「「・・・・・・」」」」

 

やめてそんな目をしないで!八幡悲しくなっちゃうよ!

 

「八幡お兄ちゃん…泣かないの」

「八幡先輩、自分たちがいるっすよ」

「俺様同情します」

「なんか・・・ごめんな」

「流石にリリィちゃんも謝りますよ」

「後で私が慰めてあげましょうか?」

「・・・遠慮します」

「ちょっと!」

 

だってあなたビッチじゃん絶対!後他のみんなも同情する目はやめて!本当に辛いから「所で」ところでじゃねぇよ

 

「このお遊びにはいつまで付き合えばいい?」

 

先生は拘束を直ぐに解いて俺の銃を奪い、手刀を突きつける・・・まじでこの先生何者?世界最強?じゃあ仕方ない(諦め)

 

「お前達では僕の遊び相手にもならないよ、」

「ならこれからも教えてください!先生」

「ああ、これからも教えよう!僕がお前達七人をいや‥灯の九人を鍛えよう、僕たちでこの国を守るんだ」

 

「「「「「「「「はい!」」」」」」」」

 

「はい」

 

こいつらなら知ってるはずだ、本物を

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

と言うわけで改めて「灯」の活動を開始したわけでが

 

「なんで俺は呼ばれたんですか?」

「ああ、リリィたちは各自の部屋でこれからの生活の準備をしているから、このタイミングしかないんだ」

「さいですか」

 

先生が飾ってある刀の所に向かう、あの刀は確かギードの物だな・・・先生は恐らく遺品として飾っているんだろうな

 

「後で焔の皆が眠る所に向かう予定だが、先にお前にこれを渡しておこうと思ってな」

 

そう言って先生が渡してきたのは、ナイフであった

 

「師匠が最後にお前に何を託したかは僕は分からない…が、これは八幡が持っておくべきだと僕は思う」

 

先生がナイフをこちらに渡してくる、これ取るべき?」

 

「声にでてるぞ、あくまでもお守り程度だ、スパイになったのは他のメンバーと違うとしても八幡もちゃんと灯の一員だからな」

「・・・・はぁ~わかりました、とりあえず受け取っておきます」

「ほう」

「自衛の道具としてもね」

「極上だ」

 

ナイフを受け取り俺は部屋を出ようとしたら

 

「そういえば・・・お前の荷物はよく届くが、お前は家族に何か送ってるのか」

「いや、せん」

「何も送ってないな」

「これは」

「ふむ、訓練を倍に」

「送ってません」

 

いやだよ!世界最強の人の訓練倍って

 

「たまには手紙位は送れ、僕が国を通しておく」

「はい(泣き)」

 

俺は墓参りの前にやる事が増えたのだった

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー時は流れ、日本のある一軒家

 

「お母さん!お兄ちゃんから手紙ーーーー」

「あら、珍しい」

「小町ちゃん!お父さんもいるんだけど」

「あ、ごめん」

 

八幡によく似ている女の子が、異国から流れてきた手紙を手に取りその内容を読んでいく

 

「えーと、『あー元気か皆、一応言っておくとこの手紙は近所報告みたいなもんだ、適当に読んだら捨てといてくれ!まず、俺が今いるのはディン共和国という所で昔の感じの街が広がっている所だ、そこの学校に今は通っている。そこでもボッチを極めようとしたら生徒が少ないのか俺に近づく人が多くて困ってるんだ、でも何とかやってるよ、他に書くことも無いからこの辺で終わらせるわ、皆も元気でな、八幡より

 

追伸 小町ちゃん?なんで材木座からの荷物もいれるのかしら?悪影響が出ますよ?・・・あと今世話になってる学校の奴らの写真も入れとくわ、先生が入れておけって言ってるから』だって、これが写真かな?」

 

 少女が手に取って写真には八人の制服を着た笑顔の少女たちと後ろでスーツを着た男性がいた、そしてその中心には淀んだ目をしている少年が照れくさそうに写っていた。

 

「お兄ちゃん、楽しそうだね」

「そうね、いつか帰ってくるときは、この中の一人くらい連れてきて欲しいわね」

「うん、うん」

 

この写真に写る少女と少年は後に日本で起こる「サンシャイン プロジェクト()太陽作戦」を止めたスパイとしてガルガド帝国・・・「蛇」に通じる事になる

 






「俺が死んでも・・・焔の意志は生きていく」

比企谷八幡

道具活用(電子機器) 10

偽装・虚実 10

クラウスコメント

「近代の道具とも言えるスマホという電子機器を使い、敵を欺くのは彼にしかできないだろう、それに元高校生という立場から普通のスパイが考えない事やその生い立ちからの虚言や偽装もまた彼の強さと言えるだろう、もしかしたらその分野の訓練を続けたら並のスパイを超える勢いがあるのかもしれない」

●●●

「俺でも引っかかったんだ、恐らく蛇の連中にも通じるさ」


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