アルまど様「干渉できない特殊な宇宙が増えてたので見てみたら自分が犯されてた」 (夜月工房)
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円環の理は今日も平和です
作中の誰にも呼ばれないし多分自覚もないアルティメットまどかという正式名称を持つ通称アルまど様は、ありとあらゆる世界においてソウジェムが濁りきる最期を迎えた魔法少女を魔女になってしまう前に円環の理へと導くことで救済する法則を全宇宙にもたらした神様です。
働き者のアルまど様は日夜たくさんの宇宙でソウルジェムの濁りきった魔法少女を救っています。
ただし、ソウルジェムが砕けた系の最期を迎えた魔法少女には手が出せません。
世知辛いことですが、壊れた魂の修復や時間への干渉といった手段による復元は、宇宙にかける負担が大きすぎて実行できないのです。マギレコのワルプルギス戦で起きた奇跡を想って頂ければご理解いただけると思われます。
仮にできたとしたら、それはもはや
さて、そのマギレコです。
ある時、アルまど様は自らが干渉できない宇宙が存在することに気付きます。
アルまど様は困ってしまいました。これではその宇宙の魔法少女たちを救済することができません。自分の存在意義が揺らぎかねない事態にアルまど様はちょっぴり慌てて、それ以上に救われない魔法少女たちを思って心を痛めました。
一度その存在を知ってしまえば放っておくことなどできません。アルまど様は自分が干渉できないその原因を探っていき、とある一人の魔法少女が基点となって宇宙の歴史が変わっているのだと突き止めることに成功しました。
その宇宙の歴史を眺め続けたアルまど様は、最終的にその宇宙の魔法少女たちが掴み取った未来の果てに新たな円環の理が生まれたのを見届けました。
途中で思わず魔法少女たちを応援するために無理矢理な干渉をして、その宇宙を消滅させそうになるお茶目も起こしましたが、結果的に無事だったので良しとします。正直、その時の応援がなければ魔法少女たちの勝利が怪しかったのも確かでした。
と、そこでアルまど様は思い出しました。これはお隣さんに引っ越してきた新しい円環の理こと∞いろはちゃんが持って来てくれた引っ越し祝い、通称マギア・レコードだったのです。どうやらここまで見届けたことで記憶の封印が解除されたようです。決して物忘れが激しくなったとか、そんなものでは、決して、ありません。こっそり魔法少女で収まる範囲の分身を送り込むという召喚に応じる神霊みたいな真似をしていたことを覚えていない振りをしたことが裏目に出ていますが、別に誰からも追及されないので問題ありません。
謎が解決してすっきりしたアルまど様は日常業務に戻ろうと宇宙の観測を始めます。
いつものようにソウルジェムが濁りきる魔法少女を見付けては円環の理に導いていくのを繰り返していると、再び干渉できない宇宙を見付けました。
一度経験がある以上、慌てることはありません。まずはこの宇宙の自分がどうなっているのかを確認しようと大型のモニターに投影して……停止しました。衝撃の余り、叫ぶことすら忘れています。
少し経つと停止は解けたのですが、心中穏やかなはずはありません。
取り乱してじっとしていることができず、さりとて目的も定まっていないので、あわあわと意味のない動きを繰り返しています。
ですが、このような反応も無理がありませんでした。だって、大型のモニターにでかでかと映っていたのは、懐かしき一般魔法少女時代の衣装に身を包んだ
そんな一般魔法少女姿の
○
し ッ
て
ま お ク
ど り
か ま ス
し
た
亀のように丸まっている自分が、後ろから腰を掴まれ、相手の腰を打ちつけられていました。動きに合わせてどこか猫のような声をあげています。
アルまど様は処女です。なにせ具体的な年齢を出すのは控えますが花も恥じらう中学二年生を境に男旱を通り越した環境に身を置いているのです。男性経験などあろうはずがありません。
性知識は保健体育で学んだ浅く狭い学術的な部分がほとんどです。
友達ともそういった話題で盛り上がった経験はありません。
雑誌などで目にしたときでも気恥ずかしさから基本的に飛ばしていました。一人でこっそり読み耽ったことがないとは言いません。
自慰に関しても、興味はあったけど怖くて試したことがないタイプの処女です。
親友のさやかちゃんに胸を揉まれたりしたことはあっても、ただのボディランゲージで、お風呂で体を洗うようなものです。性的な意識はなく、快楽とも無縁なものでした。
どこかの時空でほむらちゃんから
そんな
果たして
否定から入るべくアルまど様は
神様としての不屈の精神でこれは別人、自分に良く似た別人、と念じながらガン見します。
本人は気がついていませんでしたが、手が胸に伸びていました。この瞬間、アルまど様は性に目覚めたのでしょう。
まず体位。亀のように丸まって踞る
もしやこれは無理矢理な行為で、
涎も垂れてだらしなくはしたない様子はアニマルカフェでもふもふに包まれているそれに良く似ています。幸せ全開ですね。
しかしこの程度ではアルまど様は諦めません。レディースコミックに載っていたコラムで取り扱われていた薬物を使用されているのかもしれません。
ホラ、画面の向こうで
アルまど様は屈しそうな心をなんとか奮い立たせて観賞を続けます。まだです、まだ負けていません。
あーっと、ここで我慢できず自分から動き始めました。積極的。キスもですね。何なら口を開けて舌を突き出しながら顔を近づけました。相手の男の子も優しく抱き締めて受け入れております。わーお濃厚。水音がめっちゃsexuality。しかも合間合間でめっちゃ好き好き言ってますね。これはポイントが高い。ですがそこはかとなく親鳥と給餌される雛のような微笑ましさを感じさせる、実に不思議な光景です。
良く見たらソウルジェムには一点の曇りもありません。見たことないくらいピッカピカのペッカペカです。
本来ならこの現象を不思議に思うべきアルまど様でしたが、余裕を失っているためできませんでした。
なぜなら、
アルまど様は神になった時点で割り切りはしていますが、いわゆる白馬の王子様というものへの憧れそのものが完全になくなったわけではありません。
素敵な男性に愛されたい気持ちがあることは、未だに女の子の姿を保っていることからわかります。周囲もなんとなく察していることでしょう。
わたしの、最高の友達――その存在を忘れたことはありません。ですがそれは友達なのです。性知識に疎いアルまど様は、もちろん○フレなどという概念をお持ちではございませぬ。
と、ここで駄目押しとばかりに一言、赤ちゃん欲しいが入りました。これはもうあきまへん。流石にアルまど様は認めざるを得ませんでした。この宇宙の
繋がったまま体の向きを変えて、両者は動き始めます。
体の揺れに合わせて漏れる甘い声は同性……
そのまま二人は互いに互いを気遣いながらも高め合い、同時に最後の瞬間を迎えました。
アルまど様は途中から夢中になる余り体を動かすことも忘れてしまっていたのですが、画面の中の
本人(本神?)に自覚はまだありませんが、初イキのオカズが自分になるとは流石のアルまど様も見抜けませんでした。見抜きはしたわけですが。
行為が一段落した二人はそのまま優しい笑顔で見つめ合った後で軽くキスを交わし、感想戦に移っています。
この頃にはアルまど様も落ち着きを取り戻しつつあり、自分の失態を認識してしまいました。
半端な落ち着きが悪かったのでしょう。アルまど様はなんということしてしまったのかという自責や、自分の身体と服、床等の惨状に対する感情から、つい叫んでしまったのです。
すぐに自分の口を押さえますが、叫んだ声が戻って来るものでもありません。
ほどなくして、叫んでしまった自分を心配して親友を始めとする円環の理に招いた魔法少女たちが駆けつけてくれました。
その直前、アルまど様は慌ててモニターを消そうとして、しかし運命の悪戯か、自分から垂れた分泌液に足を滑らせてすっ転び、あられもない姿を晒してしまいました。もちろん、モニターには変化なしです。
まぁ、二人とも服は着たままだったしピロートークを続けているなら映っているのは上半身だけ……そんな淡い希望は容易く打ち破られました。
まさかの二回戦突入済でした。
男の子は一度達したら大人しくなるって授業で習ったのは嘘だったのかな。
そんな現実逃避にも似た疑問を浮かべながら、アルまど様は指を絡める形で両手を繋ぎ、馬乗りになって腰を振っている
一応、結合部分はスカートで隠れていたからセーフ……なんてわけには、当然いきませんでしたとさ。
その後、気を遣ったのかもしれないけど大笑いしてからかってきた親友のさやかちゃんに対して、アルまど様は仕返しとばかりにこの宇宙でのさやかちゃんに姿を映してみました。
これにはさやかちゃんも思わず疑問の叫び。アルまど様は苦笑いです。
向こうのさやかちゃんは、向こうの
ですが、アルまど様と違って向こうのさやかちゃんはこちらのさやかちゃんと同じ姿なので、見ている側としてはこちらのさやかちゃんが致しているようにも見えてしまうのです。
その証拠に、百江なぎさちゃんが素知らぬ顔でさやかちゃんからちょっと距離を取りました。こちらのさやかちゃんは泣いていいと思います。
こうなったらついでとばかりに、見滝原市の仲間たちの様子も確認してみました。
ほむらちゃんは眼鏡をかけた三つ編みの姿で、
マミさんは二人きりでしたが、若干光を失った瞳をして馬乗りになり搾り取っていました。
杏子ちゃんは半分白目をむいた感じで吠えるような声をあげていたので一見すると無理矢理されているのかと思われましたが、終わってからは艶っぽい笑顔を浮かべ満足していたので、合意の上で行われていたようでした。
さて、こうなるとアルまど様としてはお隣さんこと∞いろはちゃんの様子が気になります。
本人の許可を取らずにゴメンねと謝りながら映してみると、しっかり魔法少女の肌色面積は少ないのに艶やかなエロはちゃん姿で、やはり
今までは自分たちがまさかこんな行為に……との驚きにとらわれていたので気付きませんでしたが、知人のあられもない姿にも見慣れてきたアルまど様は、ここで男の子が自分達よりも年下っぽいことに気付きます。
こいつぁ一大事とアルまど様はその宇宙に関しての情報を段ボールに詰め着払いで∞いろはちゃん縮めてイろはちゃんへと送ります。なんかマギレコ時空の究極まどか先輩化して来たように思わなくもないです。
そんな届いたレコードを見たイろはちゃんはというと
「な、なんじゃこりゃあー!?」
思わず心身ともにマギレコ時空のいろはちゃん化して叫んでいました。
イろはちゃんはすぐさまアルまど様に連絡を取りました。方法は次元を越えた糸電話二刀流です。ハイテクなんだかローテクなんだかわかりゃしません。
そうして情報を擦り合わせた結果、この宇宙はアルティメットまどか、∞いろはの両名が干渉できないことから、第三の円環の理が存在する宇宙だと結論付けられました。
第一候補というか容疑者は当然のごとく
この新しい宇宙は、イろはちゃん宇宙と同じように、他の宇宙では魔法少女にならなかったはずの少女が魔法少女になっていることが確認できました。神浜市を覆う結界も同じく存在しています。結界の外には
更に、結界が成立する前の時点で魔女になるはずの魔法少女が生き延びていたり、ソウルジェムが砕けて亡くなる運命の魔法少女が存命のまま過ごしていたりもしました。
ただし、それは数年前までが限界です。それ以前の魔法少女は変わらず終わりを迎えていました。やはり鍵は例の男の子のようです。
多分その関係なのですが、神浜市と見滝原市、またその周辺で活動している魔法少女は、ほとんどが例の男の子と行為に及んだ経験を持ち、その半分以上は関係を継続していました。
そんな風紀の乱れを知った円環の理にいる魔法少女たちは阿鼻叫喚。
特に第三の宇宙で存命が確認されている魔法少女たちは崩れ落ちていましたが、その中の何割かは男を知らないまま人生を終えた自分と比較して負けた気分になったからだったそうな。
では、この新しい宇宙の歴史は果たしてどのように紡がれていくのでしょうか。次回からはそこに焦点を当てていきたいと思います。
違うんです。どっかのスパロボ二次でユーゼスが、あいつが突然あんな……予測不可能回避不可能な発言かますから!
でも悪いのはそこからなんの罪もないアルティメットさんを登場させてあんな夢に出演させた私ですからね。えぇ、その辺は反省も後悔もしています。だが制御不能だ。
三人目の戴く冠はE。氏名の片側は久遠。
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アルまど様とイろはちゃんとで新宇宙を眺めるだけのお話
ほぼ毎回マギレコ開始後の時系列で妙に木属性のと魔法少女ばっかり相手にしてるんだけど、今回ようやく原作前確定の内容が当たりました。文字数あるから分割してます。
本作のコンセプトは、性に目覚めたアルまど様がレコードを見終わるまで我慢できるのか、我慢できずにどうにかして乗り込み
よって、男の子は竿役でありオリキャラではありますが、百合の間に挟まる不届き者なので主人公の座は与えられません。主人公は
イろはちゃんは主にストッパー兼アルまど様が使い物にならなくなっているときの実況・解説役。ちょくちょく流れ弾を受けたり、徐々に男の子もありかもと思想が揺らぎそうになったりします。なお、現在は部屋のベランダで羽化している最中のセミを見つけたので眺めているくらいの心境です。
さて、前回はアルティメットまどかと∞いろはとが新しい円環の理(が発生したと推測される、干渉できない宇宙)を発見、観測の継続を決定するに至るまでのお話をしました。
今回は二人が干渉できない新しい宇宙について、第三の円環の理を作り上げると思われる男の子に焦点を当てていきましょう。
何が悲しくて百合の間に挟まる男なんぞを追わなければならないのか。そんな情報など必要ないので宇宙ごと葬ってしまうのが正解ではないのか。そんな念がどこからか続々と届いて来るのを感じますが、うちのアルまど様が性に目覚めてしまい、見る記録の全てで魔法少女を満足させていた男の子という異性に興味津々なのでしゃーねぇーのです。うちの神浜には究極まどか先輩の方しかいませんが。
とはいえ、まずは原因の究明です。調査を始めるにあたり、アルまど様は自分が主導で行うことを主張しました。これは、
これに対するイろはちゃんも、アルまど様の干渉できない
男の子を容疑者にしたのは、アルまど様が知り合いを調べたら
しかし、魔法少女の救済以外には影響を与えない、円環の理による干渉を弾く原因は、救われる対象である魔法少女にあると考えるのが自然です。
もしも男の子に原因を見つけられなかったら、二人は数多の魔法少女に焦点を当てて差異を見つける作業をする必要があるのです。
その場合、未だに人間性を失っていない二人は知り合いを調べるとどうしても詳細まで追ってしまいます。これは
そう、アルまど様は
幸い、男の子は他の宇宙にも存在は確認されておりされました。
ですが、
ちなみに、そこに至るまでの過程で最初に映った
どうにかダメージから回復したアルまど様とイろはちゃんは、改めて調査を行うことにしました。個別に調べるとそれぞれがダメージを受けて倒れた時点で調査が止まってしまうため、今度は
調査は割と直ぐに終わりました。どうやら男の子の転機はわずか6歳の時。亡くなる予定の半年ほど前に、
思った以上に大きなイベントだったため、これには二人とも驚きが隠せませんでした。イろはちゃんは、小石を蹴っただけの私っていったい……と落ち込んでもいましたが。実に因果なことですね。
魔法少女の素質とはその人物が持つ因果の大きさであり、
その意味では、本来なら死んでしまう運命を変えて生き延びているこの宇宙の男の子が持っている因果は小さなものではなさそうです。
ですが、このとき男の子ははっきりとした
そんな男の子ですが、小学校に入学する前日に家族揃って魔女の結界に取り込まれてしまいます。
何事もなければそのまま魔女の被害に遭い帰らぬ人となるのですが、干渉できない宇宙では
そう、あの
結界の外に出ることができた男の子は、しかし自分を助けてくれた
言われた魔法少女は取り乱し激昂します。男の子の言葉は、目の前で事故に遭い自分の手の中で冷たくなっていった『
その魔法少女の思いの丈をぶつけられた男の子は、年上相手にひるまないばかりか憐れみの目を向けて、淡々と、ただ生き返らせるだけじゃなくいつまでも健康に長生きできたり、トラックに跳ねられても死なない頑丈さを与えたりはしなかったのか、と
魔法少女は生き返ったことで再び死を迎える猫を君はかわいそうだとは思わないのか、という男の子の追撃に心を乱され、泣き叫びながら去っていきました。円環の理としては魔女にならないか心配になり、遺憾の意を表明しました。当然、届きません。
男の子の対応に
感情を無視した効率主義的な問いかけに、アルまど様は確かに
この時、流れ弾を受けた
さて、男の子の転機はわかりました。が、不完全ながらキュウべえを認識できる点に関する疑問は解決できていません。今度はここから改めて男の子の歩みを見届ける必要があるのです。そう、
と、その前に、両親を失った男の子が
男の子の名前は
氏名どちらにも使える言葉の縛りは受け手の寛容さに依存するので難しい問題だと愚考する次第。円、樹木という長く生きる命の象徴、そして遠い未来または過去。もはや呪いレベルで狙いました。樹が寿や呪だった案もあったそうです。それぞれ祝いの言葉または長い命、のろいでありまじない。なんとなくでも意味が繋がる日本語サイコー。そんな電波を受信しました、ピピピ。
そんな彼の家族構成は両親と久遠のみ。
父親が
母親は旧姓が柊で、イろはちゃんに関係のある柊ねむとは四代くらい前から別れた遠縁です。その関係で、久遠はねむちゃん相手にお見舞いをした経験があり、同室の里見灯花と環いろは、見舞い時間が重なった環いろはとも面識を持っています。この時点では互いに関係の続かないモブくらいの認識ではあったようですが、やはり因果がぐ~るぐるです。
鹿目家に引き取られていた際は、なんとまどかちゃんからお姉ちゃん風を吹かされていました。風速は少なくとも追い風参考記録になるくらいはあったようです。
まどかちゃんが小学五年生の時、パパさんが体調不良でダウンした日に久遠と二人きりで入浴する機会がありました。
この頃のまどかちゃんは、ママさんの妊娠が発覚したのと、理科で性教育を学んだのとで、生殖というものに強い興味を持っていました。もちろん、二次成長期も始まっていたのでしょう。
そんなまどかちゃんの近くには年の近い男の子。そう、まどかちゃんは久遠を相手に疑問点の確認をしようとしたのです。
結果的に、まどかちゃんは
こんなところか。
キリがいいので、今回はここまで。次回は続きから……両親を失った男の子こと久遠が鹿目家に引き取られるところからになると思われます。はたしてアルまど様は別世界の自分を見て冷静でいられるのでしょうか。期待が高まります。
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アルまど様がダメそうなのでイろはちゃんが調査を頑張る話~復活のアルティメット~
さて、改めて
まどかちゃんは久遠が引き取られてきた段階、つまり魔法少女になる前から久遠にべったりでした。
これは弟がまだ生まれていなかったところにやって来た年下の男の子という存在がまどかちゃんにとって大きな価値を持っていたのが最初の理由です。知らない仲ではなかったので、毎日お泊まり会ができて嬉しい感じですね。
ですが、両親を失った久遠は元気がありません。まどかちゃんはそんな久遠を見ていると自分まで悲しくて苦しい気持ちになってしまいます。
それでも
その上で、弱音を漏らしたり甘えてくれたりするようになったばかりか、やり取りの中で晒したまどかちゃん側のコンプレックスをそれでいいんじゃないかな、と肯定してくれたりもしました。
そのような出来事が積み重なっていき、まどかちゃんは
一方で、落ち込んで無気力気味な久遠の様子はまどかちゃんの庇護欲をかき立てて、年上のお姉さん魂に火を着けました。
着替えやお風呂も積極的に手伝いましたし、少し恥ずかしかったけど両親がしてくれるような
そうした自分の上げた成果を後から出てきた他人に奪われるなんてのは、嫌に決まっています。
この気持ちはちょっぴり暴走して、久遠を繋ぎ止めるための花嫁修行へとまどかちゃんを駆り立てたのでした。その結果が
さて、そんな蜜月を迎えた二人ですが、実は最初のお風呂でのできごとを機に久遠が一念発起。こっそり両親が信頼していた弁護士の先生に資産運用をお願いして地味に増えた分を使って数カ月後にはまさかの起業。色々な申請であったり、雇用であったり、問題の解決に一年前から準備していたのです。
雇用は父の友人を頼ったのですが、父がそれなりに破天荒だったせいで唐突な無茶振りを懐かしいだとかあいつを思い出すだとか言って協力を快諾、人を紹介してもらえました。縁とは大切なものですね。
それに伴い、久遠自身は父個人が所有していたことから相続した神浜市の中央区にあるマンションに住み込むようになります。
まどかちゃんの執着が強まりましたが、
代わりに、週末はそういう妖怪かなにかのように久遠にくっついて離れようとしませんし、剥がされもしません。母の
が、この辺りからこの久遠、自重を止めました。まずマンションが敷地丸ごと異界化しました。何を言っているのかわからないかもしれませんが、言葉の通りです。どうやって、とかは後々明らかになります。メイビー。死に設定の可能性も高いので忘れて大丈夫だと思います。夢ですから。
これにより関係者以外から認識されなくなり、関係者であってもその異常に違和感を持たなくなりました。セキュリティの向上のためだけに行われたそうです。馬鹿です。
さて、
ツテを頼り柊ねむの作品を(無料視聴できる形で)取り扱った事により知名度が上がり、物理的な現物しか流通していなかった母の同人誌や音楽作品を取り扱ったことでも上向きました。また、少年社長ということで炎上気味ではありましたが更に知名度アップ。黒字経営の幸先いいスタートを切っていました。
このとき、ねむちゃんに直接依頼しようとお見舞いに向かったことでいろはちゃんとの初接触が起きました。とはいっても、その時はまだ魔法少女ではなかったので一言二言交わしただけに過ぎませんでしたし、再び会うまで日が空きます。なんなら再会時は普通に忘れてました。とはいえ入院女児三人衆って別室なんですよね。でも知り合った。因果が……因果が……。
そうしてねむちゃんの協力を得ることができた久遠ですが、打ち合わせや納品等はネットを通じて会社の大人とやり取りしてもらっていました。
代わりにお見舞いの頻度が増え、ねむちゃんとその友達二人の三人娘とも自然と仲良くなっていきました。秘訣は勿論おせっせ……ではなく、リクエストに応じた
この時点での経験人数はまどかちゃん一人だけだったのに、二年語には一気に増えて数十人。どうしてこうなった。
というかみんなの体は大丈夫なのでしょうか。イろはちゃんが軽く確認した限りでは一度や二度で済ませておらず、
あと、致す際はどんなシチュエーションでも必ず変身しており、最後まで脱がせてませんでした。これにはイろはちゃんも性癖なのかな、と微笑ましい気持ちになっていました。変身を解除すれば汚れとかは気にならないし、次回に持ち越しもされませんからね。傷が治るように体もリセットされます。
話が逸れました。
ある日、久遠はかつて父が経営していた不動産屋に向かいます。
名目は社会見学で、実際に近い将来グループを起こし、新事業として不動産を扱う会社を立ち上げる予定を立てていたのです。
そうして社員に同行して歩くようになり、市内で疎まれているが故に土地代の安い大東区一帯の買い取りと開発計画を考えていました。
そして、ついに久遠は魔法少女と遭遇し、体験人数を増やすことになるのです。
ところで、年齢を考えればぶっ飛んだ内容ではありますが、魔法少女と縁遠い生活をしていた久遠の軌跡を辿るのは根気がいる作業でした。
この頃にはアルまど様も復活し、イろはちゃんは気晴らしを兼ねてカップラーメンをすすっていました。
そして、久遠がいよいよ道を踏み外すというか道を爆破する時が訪れます。それを見たイろはちゃんは、思い切りラーメンを吹き出してむせてしまいました。アルまど様は思わず体を乗り出して……特にテーブル等はなかったので単純に前屈みになって注目していました。
その日、久遠は大東区にある団地の屋上で風に当たっていました。突風にさらわれてしまった地図を追って来たのですが、全力で階段を昇るのはそれなりに疲れたため休憩していたのです。
その時、久遠の近くに何かがやって来ます。屋上にある唯一の出入口ではなく、別の建物から跳んできたそれは、驚くことに少女でした。しかも二人。更にはコスプレのようなファンタジーな格好をしています。ここでイろはちゃんがラーメンを吹き出しました。鼻から麺が出る事態は回避した模様。
しかし、恐らく久遠には心当たりがあったのでしょう。そう、両親を失った日に助けてくれたが打算っぽいから
とはいえ、久遠はそれ以上の事情を把握できなかったようで、話し掛けたりせずに二人を見守ります。
二人は自分たちの世界を作り上げ何やら深刻なやり取りを続けていましたが、片方の少女が黒い靄に包まれます。ソウルジェムが濁りきり、魔女が孵る瞬間でした。
新たに誕生した魔女は、鏡の魔女。
相方――更紗帆奈が事態を把握して壊れた笑みを浮かべた、まさにその時です。
久遠が背後から鏡の魔女をぶち抜きました。
「「「は?」」」
画面の手前と向こうとで綺麗に声が揃いました。
魔女が魔法少女以外の存在に傷つけられるのは極めて稀です。どこぞの
しかも、久遠は
グリーフシードが弾けてソウルジェムになりました。
「「「は?」」」
またもや声が揃いました。まるで囃子のようです。
ですが無理もないでしょう。魔法少女が魔女になることはあっても、その逆はありません。
だからこそ、
衝撃のあまりアルまど様が
理解できない過程は投げ捨てて、帆奈ちゃんはみことちゃんに駆け寄ります。体格の勝る相手をお姫様抱っこしていた久遠は地味に辛そうでした。
久遠からみことちゃんの身柄を奪い、そっと地面に寝かせながら帆奈ちゃんは呼び掛けています。意識のない人の体を揺するのはおよし。脳卒中だったら大変ぞ。
と、ここで久遠はまたしても予想できない行動に移りました。
帆奈ちゃんに近寄り、首元にあるソウルジェムに口づけしたのです。
その瞬間、帆奈ちゃんから甲高い悲鳴が上がります。どことなく艶やかな声でしたが、それを証明するように背を沿ってビクビクと震えています。驚きに目を開き、涙を浮かべながら、大きく口を開けて舌を突き出している様子は実にえっちぃです。
唐突なお色気要素に思わず消滅の演出を止めて画面に迫るアルまど様。イろはちゃんもまた帆奈ちゃんの変化には注目せざるを得ませんでした。
久遠の口づけを受けたソウルジェムが浄化されているのを確認したのですから。
帆奈ちゃんのソウルジェムは、みことちゃんの魔女化という現実を叩き付けられたにより、凄まじい勢いで濁っている最中でした。
たった一人の仲間が魔女になってしまったことだけでなく、魔法少女が魔女になる事実から自分の未来に対しても絶望するダブルパンチです。苦悩を分かち合う仲間を失い孤独な身となった帆奈ちゃんが
さて、どんな原理かは不明ですが、どうやら帆奈ちゃんは今までに経験したことのない激しい絶頂を迎えてしまったらしく、瞳を収縮させながら体を小刻みに震わせています。
と、情欲を掻き立てる様子から変化がない帆奈ちゃんの側では、奇跡の復活を遂げたみことちゃんが意識を取り戻しました。
ぼんやりと辺りを見回して、目の焦点が合って最初に目にしたのは、驚愕に染まる表情を浮かべ断続的に短い音を漏らしながら体を痙攣させて座り込んでいる
思わず駆け寄ろうとしたみことちゃんでしたが、上手く体が動かせなかったらしく、足をもつれさせて体勢を崩してしまいました。その先にはピクピク帆奈ちゃん。
おわかりいただけただろうか……?
ではもう一度ご覧いただこう。
体勢を崩したみことちゃんは未だ心ここにあらずといった帆奈ちゃんを意図せず押し倒してしまいました。
足をもつれさせるくらいですから、手を上手く突くこともできません。
体を支えることができずに潰れてしまうのですから、驚きから悲鳴をあげてしまうのも仕方のないことです。
ここで思い出してほしいのですが、帆奈ちゃんは口を開けて舌を突き出していました。そこに悲鳴を上げたことで口を開いたみことちゃんが帆奈ちゃんを押し倒す形になり、覆い被さりました。
これ以上は語る必要もありませんね。
何なら帆奈ちゃんがこうなった原因が原因なので、割と規制の緩かった……文学作品の表現として既得権益団体が日和って改訂を放置した昔の小説を読んでいたので知識を有していた帆奈ちゃんは、温かく柔らかい滑りあるものが触れた舌を無意識に動かしてしまいました。川原に捨てられていたエロ本から知識を得ていたみことちゃんも空気を読んで応えちゃったもんだから
画面の前にいる神様連中は文字通り繰り広げられている
それでは現場の久遠はというと……これは携帯電話の動画撮影機能を使っていますね。録画しています。よもや今晩まどか以外の女のお世話になる気か貴様。
ねっちょりすること約十分。舌が疲れたのか自身の口内に戻した二人は、そのまま顔も離して起き上がります。
流石に意識ははっきりしており、体の動きも問題ないようでした。
一度は外した視線を再度合わせて、照れくさそうだけど嬉しそうにはにかむ様子には、同志百合好きの男共も拍手で歓迎していることでしょう。
そんな二人を気にした風もなく、久遠はSFで見るような空間投影ディスプレイをいじっていました。何それ。
落ち着いた二人の魔法少女は、改めて事態の把握をするために情報交換をしました。
今度ばかりは久遠が放置されることもありません。一連の流れ――特に最後の絡みを見られたばつの悪さから、魔法少女二人の態度が少々刺々しくなっていたのはご愛嬌というやつなのでしょう。二人が互いしか信じられない状態に陥っていたことを考えれば、むしろ対応は柔らかくなっていたのかもしれませんが。
一応のお礼と、互いの自己紹介。魔法少女の説明や、久遠の異常な能力および目的の確認といったやり取りを経て、何か二人の魔法少女は久遠の所持するマンションに住むことになりました。
どうやら久遠としては、神浜市に根強く根付いた東西問題が商売の邪魔だと判断しているようです。
民意を変えるには、通常ならば多大なコストを投入しなければなりません。ですが、そんな悩みを一気に解決してくれそうな人材が二人も現れたのです。久遠としてはスカウトしない理由がありませんでした。
そう、久遠が考え付いたのは
おまけに、魔法少女二人の家庭環境は見るも無惨。お互いへの愛が一歩進んだこともあり、未練もなくなっていました。神浜の闇が垣間見える話ですね。
魔法少女側としても、ソウルジェムの濁りに関して
さて、魔法少女とのやり取りによってアルまど様とイろはちゃんは久遠の能力についての情報を得ることができました。
魔女を倒せたのは、久遠が魂に干渉できる能力を持っているから。何故そんな能力を持っているのかは不明のままです。久遠から見て魔女の体は全身が
グリーフシードをソウルジェムに戻したのは、グリーフシードが許容量限界まで絶望が詰まって一部が溢れている魂と見なせるため、魂に干渉する能力を使って絶望要素を口で吸い取って中身を綺麗にしてから元の魂になるよう整えたのが真相。ただし、絶望に染まりきった魔女が異常なのであり、絶望しきっていないのであれば魂が希望に満ちていなくてもソウルジェムに戻るように改造したんだとか。調整屋さんの上位互換なんでしょうか。イろはちゃんはそういえば自分の見た最中のみたまさんは
ソウルジェムの穢れについても、グリーフシードをソウルジェムに戻す工程の一部でしかないようでした。ただ、この部分の補足説明として、魂は非常に敏感なものだという話が出ました。体でいうなら神経の集中した場所や粘膜部分なので、性感帯として機能してしまう、とも。そりゃそんな部分を
綺麗な花が人間で例えると股間丸出しで
魔法少女って二進も三進も行かない状況下で蜘蛛の糸されるパターンはまだしも、基本的に短絡的な願いで契約しちゃうアレな所あるよね。
あの敏腕営業なら因果の都合で簡単な願いしか叶えられそうにないのを考慮した上でその程度の軽い願いしかしてこないだろうなって見抜いて契約を持ち掛けてるんだろうけど。
描写されても誰得でしかないから海イベントとか以外ではナンパシーンないんだろうけど、割と絡まれるの多そう。魔法少女って秘密があるから普通の男女交際は無理だろうけど。とはいえ性欲まで皆無ってことはないだろうし、クソレズシティになるのも仕方ないんだろうなって。戦国の衆道みたいな。そこに死にたくないからって大義名分を掲げて相手の合意を得た上で致せる異性、しかもショタがドーンですよ。結界成立前の、魔法少女の真実(笑)を知った後で。淫獣との契約と構造自体は変わってないんだよなぁ……
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アルまど様だけじゃなくイろはちゃんまで性欲を持て余し始め新宇宙に興味津々な話
前回は……そう、尊い百合の花が咲いたのでしたね。今回はその二人が、こう、椿の花が落ちるような、ごにょごにょ。
それぞれの自宅から最低限の荷物を持ち出した後、久遠に案内されるがまま
今の二人は制服姿です。そのせいで、道中、大東学院の制服を着たみことちゃんを見た人からは厳しい目を向けられたり心無い陰口を聞かされたりしました。
水名女学院の制服を着た帆奈ちゃんもまた、水名に通ってるのに東の奴とつるむなんて……という
久遠は現在の自宅でもある管理人部屋から鍵を持って来て、二人にそれぞれ同じ形状の鍵を二本ずつ渡しました。
個室が与えられるとは思って居なかった二人は呆然としたままです。自分たちより小さな男の子がマンションの管理人室に出入り出来ている時点で住む世界が違うと本気で思っているらしい二人でありました。
久遠は気にした風もなく部屋の説明をしながらそれぞれの……と言っても隣り合った部屋へと案内します。
内装は一緒でしたが、ベッドやカーテンといった家具が、いかにも高価そうなものが備え付けられており、庶民な二人は逆に落ち着きません。
久遠は軽くその内慣れると言っていましたが、二人は揃って無理を連呼しながら首と手を横に振って否定しました。
あ、壁を壊して直通できるようにするか久遠が聞いてますね。バカなんでしょうか。二人は全力で首を横に振っています。このままだと勢いが付きすぎて首が捻り切れ、竹トンボのごとく空へ飛んでいってしまうかも知れません。飛頭蛮かな?
既に夕飯と呼ぶにはやや遅い時間帯でしたが、久遠は二人を奢るからと食事に誘っていました。きっとお酒を飲ませるんだね! 酔わせてどうするつもりなのかな? きゃー! と一人盛り上がる
帆奈ちゃんは色んなことがあって疲れているから早く寝たい、と遠回しに断ろうとしましたが、久遠はそのまま眠ったら悪夢を見るのではないか、と指摘しました。
魔法少女二人はその言葉を聞いて、恐怖からぶるりと体を震わせました。二人は賢いので、眠ったらそのまま悪夢を見てソウルジェムが濁っていき気付かない内に魔女化していた、なんて最悪の事態もよぎります。
久遠はそんな二人に、美味しい物を食べて、お風呂に入って、少しでも気を紛らわしておいた方がいいと言いました。二人は一応の納得をしましたが、最悪の可能性に気づかされてしまったので食事や入浴を楽しめるかは微妙なラインでした。彼は人の心が分からないのでは、とイろはちゃんは思いましたが、可能性を伝えることで逆に不安を煽ってしまう可能性に思い至れというのは小学生に対する要求として適正なのか、自分の過去を振り返ってから、無理無理と首を横に振りました。起業してる小学生が普通かどうかはさておき。
食事に連れて行かれたのは、まさかの飲み屋でした。アルまど様のテンションが動物園の猿みたいなことになっているのを横目に、イろはちゃんは三人の動向を見守ります。
まぁ、なんというか、一言にまとめると、労いとお祝いでした。月並みな内容ではありますが、今までの苦労にも意味はあったと慰め、これからは新しい人生を送るのだから今日を二つ目の誕生日にしよう、と気取った台詞で二人をじんわりさせています。いい台詞だ。感動的だ……だが無意味だ。いえ、二人はしっかり涙ぐんでいました。目の縁に溜まった涙を指で拭う動作ってどうしてこんなにセクシーなんでしょうね。イろはちゃんまで微妙にムラムラしてきました。アルまど様はさっきからふんすふんすと鼻息荒く、しかし一言も漏らさずモニターに釘付けなのでそっとしておきましょう。地味に帆奈ちゃんの計画が先取りされていますが、気付けるのは帆奈ちゃん本人だけです。今は感極まって気づいていないようですが。
食事を終えると、今度こそ解散です。今日は疲れているので早く休みたいと話す帆奈ちゃんに、色々あったもんねと同意するみことちゃん。どうやら疲れからぐっすり眠ってしまうだろうとの予想により、個別に休むことにしたようです。色々ありすぎて眠れない経験を持たない若者には予想も難しいのでしょう。もし悪夢を見て飛び起きたときに一人だと恐怖もひとしおなのですが……久遠は渋りましたが、強制はしませんでした。お風呂は部屋に備え付けられたものとは別に大浴場があることを教えていましたが、二人からすると一緒に入れるメリットことよりも、見知らぬ人が入ってくるデメリットの方が勝ったようです。
さて、
対する帆奈ちゃんですが、目を閉じてはいますが……なんかベッドの上でもぞもぞしていますね。これはまさか……イろはちゃんは視線をモニターから隣のアルまど様に移しました。プラトーンのポーズを決めていました。あれは戦場で散った兵士の最期であってガッツポーズじゃないんだぞ。
アルまど様の反応をから分かるように、どうやら帆奈ちゃんはがっつり
そんなことより帆奈ちゃんです。夜更けに一人で異性を訪ねるとなれば、アルまど様の期待もわかってしまうというものです。
そんな帆奈ちゃんですが、用件を尋ねられると改めてお礼を言っておこうと思ったとのこと。根は真面目と称される帆奈ちゃんらしい気遣いです。その後で言葉だけじゃなく何か別の形で返せないか聞きていますが、久遠は暗示の魔法を使わせること十分だと返します。アルまど様がすっかり
どうやら望む答えを得られなかった帆奈ちゃんは、自分がもう
思い切り
時間を忘れるくらい集中していた二柱は実況解説する余裕がなかったわけですが、いつの間にかたんこぶが三段重ねになっているアルまど様がホクホクとえびす顔を浮かべ、イろはちゃんは凄いものを見てしまったとばかりに腰が引けていますので、内容は
イろはちゃんの感想ですが、帆奈ちゃんは借りてきた猫のように大人しく、それでいて敏感で、途中からは子猫のように甘えん坊でした。最後の方は色々な感情がない交ぜになって自分で何を言っているのかわかっていない様子でしたが、誰かに受け入れてほしい、愛してほしい、離さないでほしいといった内容を駄々甘くした感じのおねだり大放出。その際に
また、今まで見てきた行為が全て魔法少女に変身した後の姿であった理由もわかって大満足です。理屈は納得出来ませんでしたが。
アルまど様は一度ぶるりと体を震わせると、一言てぇてぇ……と呟いたきり名伯楽のような鋭い目付きで情事を見届けていました。或いは
仲を深める狙いを達成した安堵や、そこに至るまでの工程による疲労から、帆奈ちゃんは眠りに就きました。その表情は穏やかで、晴れやかでもありました。これには円環の理もニッコリ。
ですが、一つだけ問題点がありました。帆奈ちゃんは部屋を出ようとしているところを引き留められました。そう
扉が開いたまま
そして管理人室のレイアウトは扉を開けるとベッドが見えるという風通しの良さを誇ります……恐らくは皆さんも想像ができたことでしょう。
開いた扉の隙間からみことちゃんが
何の因果か、夢見が悪く目を覚ましてしまったみことちゃんは、クッションの感覚が気にならないほど孤独感を解消したくなり、帆奈ちゃんの部屋を夜風に訪ねたのでした。が、帆奈ちゃんの部屋は鍵が掛かっておらず、中にも姿が見えません。
マンションに来たばかりの帆奈ちゃんには知り合いらしい知り合いは居ません。自分のところに来ていないのなら、あとは久遠だけです。真面目な帆奈ちゃんのことですから、きっと改めてお礼を言いに行っているのでしょう。そう考えたみことちゃんは相乗りして、ついでにココアでも淹れてもらおうと考えながら管理人室に向かい……
みことちゃんの瞳に映るのは、飼い主にじゃれつく
それはもうイチャイチャラブラブしており、自分の入り込む余地が無いのではと恐怖に駆られるには充分でした。
寝汗とは別の理由で体が冷えていくのを感じて、震えが止まらなくなります。体から力が抜けて座り込み、心まで立ち上がれなくなりそうになった、まさにその時でした。
帆奈ちゃんは
冷えた体とは裏腹に、心が温まるのを感じました。いえ、体も熱くなっていくのを感じました。瀬奈みこと、性の目覚めに御座候。
そこからはもう隙間から見える光景と漏れる声とを肴に宴の時間です。乱入したい気持ちを抑えて慣れない
ところで、世の中には『深淵をのぞくとき、深淵もまたこちらをのぞいているのだ』という言葉があります。二人の行為を燃料にして
みことちゃんは
さて、予期せぬ
帆奈ちゃんが目を覚ましました。
みことちゃんは
そんな二人を微笑ましく眺めると、後は若い二人に任せて
一人では勝てなくても、二人でならきっと……そんな王道的展開にアルまど様はもちろん、イろはちゃんも中止を撤回するほどに期待を高めます。たまにはちゃんとショタに主導権を取られないオネショタも見たかったのです。百合の間に挟まる男なんかいらんと言っていたあの頃の二人は
王道の展開を迎えたラストバトルは終始
迸る熱の全てを体の一部で受け止め続けた帆奈ちゃんがすっかりにゃんにゃにゃんになってしまいましたが、みことちゃんが最後まで立っていたので問題ありません。微妙に乗り遅れた感を覚えてさびしくなったのはみことちゃんだけの秘密です。とりあえずぐったりしている二人とお揃いになるべく自分に暗示を掛けて達しておいたのは、本人と二柱、そしてお月様だけが知っています。
ちなみに
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アルまど様とイろはちゃんが順調に駄目な方向へ進んでいる話
一夜明け、
普通であれば男は搾りに搾られゲッソリグッタリしていて、女はツヤツヤして元気に一日を始めるものですが、どうにも久遠は魔法少女のソウルジェムから穢れを吸い取ってエネルギーに変換できるようなのです。どこぞの
あ、魔法少女二人の母校へは体調不良による欠席の連絡をしてあるのでアフターフォローもバッチリです。
魔法少女二人が目を覚ましたのはお昼近くで、学校をサボってしまった事や昨夜の感想についてお喋りしています……二人とも、笑顔でした。ベッドの上でお互いの体温を感じながら睦み合う少女の様子に
その後、自分たちの部屋に帰らず管理人室で過ごした二人は、学校から帰って来た久遠と三人で今後について軽く話し合いをしました。
まずは転校するかどうか。東への偏見から来る敵意、特に大義名分を振りかざす正義バカの嫌がらせを避けながらの登下校は負担の高いものです。みことちゃんはぶっちゃけ学校に友達も思い入れもないので心機一転するのも選択肢に入ります。
籍はともかく、住所の手続きもしなくてはなりません。
実の家族に対しては、現状をありのまま認めるよう暗示の魔法をかけておけば問題ないでしょう。役所の手続きに使う書類へのサインも楽々です。凄いぞ暗示の魔法。
その中で、みことちゃんは久遠に暗示の魔法を使おうか悩んだことを告白していました。帆奈ちゃんも実は私もと乗っかります。
久遠は至って平静で、繋がった相手を見捨てる事はないから信じて安心してほしいと声を掛け、同時に個人の日記や会社の日誌があるので暗示を掛けられても内容次第では疑問を持ち解ける可能性が高いことも告げました。
魔法の扱いに慣れるためなら協力する旨も伝えられて、二人は勝てないなぁと笑い合いました。それはそれとして、ちょっぴり腹が立ったのでその日の夜は暗示の魔法で久遠に『自分は控え目で大人しい性格であり、初めて
そんなちょっと未来の話はさておき、次の話題はずばり付近で活動する魔法少女への挨拶回りです。
通常、魔法少女は魔女を狩ってグリーフシードを手に入れる必要があります。
そのため魔法少女の多くは縄張りを意識しており、新しい魔法少女の存在を歓迎するとは限りません。狩猟民族の悲しい実態がここにありました。農耕や牧畜は魔女の栽培、飼育に相当するので、一般人の被害的に考えてもなられては困りますが。
瀬奈&帆奈はグリーフシード(意味深)である久遠の存在から、魔女狩りを行うのはストレス発散や人助け、自衛といった理由になり、
久遠に渡してソウルジェムへ戻す戦力増加案も出たのですが、当の久遠から地盤固めを優先するべきと助言されたので後回しになった結果です。小学生ですが企業人でもある久遠の言葉は、魔法少女要素を除けば只の小娘でしかない二人の参考になったようです。アルまど様もそういうものかー、と感心していました。
イろはちゃんは組織の代表をして紛争じみた事をしていたので気持ちは良くわかります。理由があったとはいえ、身内が付近の魔女を呼び寄せてしまったことで各地の満足に遠出できない子供でしかない魔法少女たちがグリーフシード不足という飢饉に見舞われ、共食いしなければ生きていけないヒャッハーな世界を作り上げる原因になってしまいましたからね。これだから理系はと言われるのです。
でも魔法少女って
閑話休題。それから数日、話し合いで決めたあれこれを済ませつつ夜は
そう、久遠の
唐突に告げられたお預けに二人――特にドはまりしている帆奈ちゃんが拗ねましたが、謝罪の言葉とハグであっさり懐柔されました。チョロ。みことちゃんが平日の夜について約束を取り付けるのも忘れません。してなくても勝手に集まって宣戦布告もなしに開戦していた事実からは目を逸らします。これには女神も苦笑い。
念のために確保してあった
女神二柱としては、恐らく二人で慰め合うであろう魔法少女組に後ろ髪を引かれる思いでしたが、振り切って久遠に焦点を当てます。あくまでこれは調査なので。
やって来ました見滝原。そして鹿目家。とはいえ、久遠は何の気負いもなく帰宅の挨拶と共に玄関を開けるのでした……が。
我らが
正々堂々手段を選ばず真っ向から不意討って来たまどかちゃんの成長に女神たちも大満足。既にアルまど様からは同姓同名の他人扱いです。
ギャグ時空とはいえモニターの描写範囲外から謎のポーズを取ったままスライド移動して来てからの画面暗転、後ヤドラン的進化。正直、反応に困ります。
このまどかちゃんが魔法少女になったら、舞台装置の魔女が車をスクラップにするミニゲーム扱いになってしまう予感がして悪寒が止まりません。ほむらちゃんや織子様の行く末にも暗雲が立ち込めていると言っていいでしょう。
おっと、そんな感慨に耽っていたらまどかちゃんから知らない牝の臭いがする発言です。これはヤンデレ
まどかちゃんは久遠相手に一歩も引かない
まどかパパからのお帰りなさいを受けながら洗面所に向かい手を洗い、抱っこちゃんまどかの手を片方ずつ丁寧に洗います。石鹸を使って他人の手を洗うのはどことなく淫靡な香りがしますね。洗われているまどかちゃんもどことなく体をくねらせモジモジしています。アルまど様の目は誤魔化せません、
で、まどかちゃんのお部屋に移るとベッドに座るよう促され、着席と同時にまどかちゃんが! 捕まえて! まどかちゃんが!
そしてそのまま
とはいえ、魔法少女のことは非現実的なのでそのまま伝えるわけにはいきません。特定年齢の少女だけがかかる特別な病気と、その数少ない治療方法という説明で、久遠はまどかちゃんに
こうなると、心優しいまどかちゃんとしては
本音は本音で伝えつつ、それでも久遠の意思を尊重することを告げたまどかちゃん。その目に光る涙の輝きは尊いものでございました。
だからそのまま慰めックスに突入したのも仕方ないことなのです、多分。女神二柱はホクホク顔だったので、それはもう甘々な雰囲気だったのでしょう。
だからって午前中に帰宅してからお昼ご飯をスルーして夕飯前までずっとお部屋で
なお、当然のように声が駄々漏れていたので、夕飯時にご両親からもうちょっと声量を抑える努力はしてね、と言われてしまいました。まどかちゃんは恥じることなく応、と力強い返事をして、ママの
そしてその夜、女神二柱は見てしまいます。義姉弟だけでなく、ひそかに当てられていたご両親もまた
大人って、凄い。
二柱は声を揃えて言いました。この宇宙ではまどかちゃんの弟が一人じゃない可能性も出てきましたね。
それからしばらくは穏やかな日々が続きました。
週末のまどかちゃんは
恐らくまだ
一人暮らしで孤独感を抱えた
さやかちゃんは一途な想いから拒否するでしょうが、場合によっては
アルまど様はそんな彼女らの未来を憂い、せめて強く生きろと念を送ったのでありました。既に未来を確認していたので
隣から向けられるイろはちゃんの視線がチクチク刺さりますが、知らんぷりでした。カウンターで
女神様は今日もとっても仲良しです……最近、すぐ近くに性癖を満たしていて性欲解消を手伝ってくれそうな女神がいるんだよね~と互いに身を思ってはいるけど声には出さない日々が続いているのは内緒です。が、秒読みな気もします。
果たしてアルまど様とイろはちゃんはどのような関係を迎えるのでしょうか。期待が高まり今後も目が離せません。いるのなら急ぐんだ悪魔ほむらちゃん、間に合わなくなっても知らんぞーっ! でもこれだとマギレ
こうして久遠が次にイベントを起こすまで、月単位の時間が流れます。イベント名を付けるなら、そう、
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アルまど様とイろはちゃんが大人しく観賞を続ける話
ある日、久遠は仕事の息抜きにコンビニまで買い物に行きました。そしてその帰り、マンションの敷地内で倒れている珍妙な……お洒落な格好のお姉さんを発見しました。観察してみると、右肩に十字架のようなシンボルのソウルジェムを発見。魔法少女ですね。
ですが何故こんな……というのは失礼ですが、行き倒れるにしても不自然な場所で倒れているのでしょう。
と、ここでイろはちゃんが気付きました。というか、思い出しました。このマンション、地味に久遠が異界化して身内以外への認識阻害効果があるのです。
恐らくは建物の屋根や屋上を伝って移動していたところ、何もないと認識していた場所に見えないマンションの壁があり激突したのでしょう。透明な窓ガラスに気が付かずぶつかる雀の様なものです。それでいいのか魔法少女。
久遠は倒れている魔法少女のソウルジェムに穢れがあることを確認したので、早速
ですが久遠は気にせず話を聞いています。不動産屋の父親は性質の悪い地上げ屋とバチバチにやり合っていた武闘派な側面もあり、神浜市の裏家業な方々とも顔見知り程度には付き合いがありました。
将来有望な久遠も父に連れられて市内全域の夏祭りなんかを通して顔繋ぎはしていましたので、強面な相手にも慣れているのです。
アウトローはマイノリティーだからこそ面子に拘りますが身内を大事にする性質も強く、分別の育っていない子供には判定が甘くなって優しかったりするんですよね。
幼かった久遠も綿飴を作る機械を使わせてもらい、はしゃいでいたのを女神たちは知っています。
魔法少女の名前は雪野かなえ。確認したところ、別の宇宙では魔女との戦いでソウルジェムが破壊され亡くなる運命にありました。
イろはちゃんとしては三日月荘の先輩であり、やちよさんに希望を託していった一人です。思うところがあるのは否定できません。
そんなかなえちゃんですが、久遠はどう見ても魔法少女ではない一般人の子供ですから、魔法少女の事情は伏せて説明をしています。
道を歩いていたら目眩がして、最寄りの建物に助けを求めようとしたが間に合わなかった、と。そして時計を確認すると簡潔な感謝と謝罪、後日改めてお礼に来るとの言葉を告げて去って行きました。
てっきりこのまま介抱のため多少強引に部屋へ連れ込み
見送った久遠は認識阻害効果を強化して無意識にその場を避ける内容を足して、バードストライクの再発防止に努めました。
また別の日ですが、久遠が小学校の同級生達と交流を深めるために参京区の駄菓子屋に来ていると、年上のお姉さんがやって来ました。
将来ネオ・マギウスに所属する飾利潤です。ポロリと謎の光でお馴染みの飾利潤です。自他共に認める駄菓子ジャンキーの、あの飾利潤です。三度名前を出しましたが特に深い意味はありません。ホントだよ? メガミウソツカナイ。
他の小学生が大御所の来訪にはしゃぐ中、初対面の久遠はベンチに座って酢イカをしゃぶしゃぶしながらぼんやりとその光景を見ていました。
ガキ大将気質の潤さんは目ざとく新入りに気づき、取り巻きと化したちびっ子たちを掻き分けながら久遠の前に立つと名乗りを上げました。
目付きの悪さを活かした悪役……むしろ三下のチンピラっぽい雰囲気での紹介を受けた久遠は、串を噛みながら引いて刺さっていた酢イカを食べ切ると、お控えなすってぇから始まる任侠ムーブで名乗りを上げるのでした。
潤さんは軽く引きましたが、すぐに気を取り直して快活に笑い飛ばしながら受け入れました。周囲からは感心の溜め息と新たに交わされた杯を祝う声で歓迎されています。あした屋の店主もニコニコと見守っていました。
おっと、ここで久遠が気付いた模様。お洒落な眼鏡ですね、との褒め言葉。潤さんは一瞬だけ真顔になって目を細め、すぐにニッカリ笑ってさっぱりした礼を口にしました。
その後、場が解散されるより先に、久遠は家の手伝いを理由にして、あした屋を後にしました。
実情はもちろん……スーパーマーケットのタイムセールです。今日は卵とお惣菜バイキングが安い。さらっとやちよさんとの遭遇フラグを立てていく久遠に、イろはちゃんは恐ろしい子……と戦慄するのを止められません。
そしてのほほんと寄り道せずに帰宅する久遠を、背後から潤さんがこっそり尾行します。
これはオネショタの気配とアルまど様が期待を高めていますが、イろはちゃんは普通に怪しんで探ってるだけなのではと首を傾げました。
久遠はマンションまで到着しましたが、潤さんの姿はありませんでした……あぁ、どうやらこれは
どうやら久遠の発言が原因らしいとわかり、潤さんの
まぁ、その後すぐに
グリーフシードを『当たり』だと告げて帆奈ちゃんに放り投げると、他の全てを後回しにしてスーパーマーケットに走る久遠。
グリーフシードをキャッチしてしまい込むと頭を掻きむしり叫び始めた帆奈ちゃん。それを苦笑しながらみことちゃんが宥めます。
帆奈ちゃんが落ち着いてからも呆然としたままの潤さんは、顔を合わせて頷き合った二人によってマンションの管理人室まで
買い物を済ませて帰って来た久遠は、帆奈ちゃんによって正座で説教されていました。みことちゃんに背後から肩を押さえられているので、久遠は逃げることができません。粛々とかつて自分が二人に語った情報漏洩の危険性について言い聞かされるばかりです。
ですが久遠は仕方がなかったと反論します。それほどまでに、10個入りパックのたまご88円は魅力的過ぎた、とも。説教の時間が延びました。みことちゃんの手が握りこぶしとなって久遠のこめかみを押さえつけながらグリグリしてきます。
数十分後、放置されたままポロポロ漏れてくる色々と
当然、
そう、二人はわざと色々聞かせた上でそれを理由に
そして潤さんは
わざわざ暗示の魔法で
ちなみに、行為の途中で解けるかと思われていましたが、どうにも駄菓子好きからレトロ趣味を経由して男女の交わりを原始的な遊びと解釈したらしく、実にノリノリで、暗示は
その様子に思わず漏らしたピンクは淫乱というみことちゃんの台詞が、モニター前の女神を
用意したティッシュは涙と涎を拭くのに使われました。
一方的に秘密を明かされたり弱みを握られてしまったりした潤さんでしたが、義理人情溢れる姉御肌な性格のおかげかあっさりと協力を承諾。ただし親が転勤族なので市外に引っ越す可能性がある事を伝えました。
これには宛てが外れた気持ちになった二人でしたが、釣った魚には餌をやるのを忘れないタイプの久遠は定期的に外れのグリーフシードを提供するので引っ越しの度に連絡をくれるように言いました。
ここで言う当たり外れは、魔法少女の成れの果てなのか、成長した使い魔なのか、という意味です。ついでで
そういえば、久遠は
ソウルジェムの強化です。
ソウルジェムの、強化です。
ソウルジェムの、強化、なんです。
頑丈になって砕けにくくなります。濁る速度も抑えられます。魔力や身体能力だって上がります。
調整屋が息をしていない気もしますが、
なぜこんなことになるかですが、ここで保健体育の授業を思い出して下さい。
健常な人間の男性が起こす一度の射精に関して、わずか数mlの精液に含まれる精子の数は実に億単位です。
つまり一億人以上の命がそこに詰まっているわけです。
そんな可能性を丸ごと生け贄に捧げた儀式と見なしてソウルジェムを強化しています。できるわけが……と言われても、できているのでどうにもなりません。すればするほど色を覚えて……ヒッヒッヒッ、というわけです。
久遠の謎は深まりますが、難しいことは後々に――お約束通りなら取り返しの付かない段階の一歩手前くらいで明かされるでしょう。既に
話し合いは続き、マンションに住めば転校せずに済むとの提案に揺らぐも、潤さんは最近知り合った
潤さんのタフな精神は
他の心残りはあした屋とそこに集まる子供たちだと言う潤さんに、久遠は買収を視野に入れました。察した帆奈ちゃんの無言ハリセンツッコミが光ります。首を傾げる潤さんは、久遠の
説明を受けた潤さんは、みつねちゃんの引きこもりが加速しそうな事業に思うところはありましたが、これが成功しているのなら類似の形態で産業が発展していく未来が見えるので諦めたようです。
むしろみつねちゃんの就職先が見つかったのでは、と前向きな
こうして話は進み、潤さんには引っ越し先で
その地方から魔女=グリーフシードの生まれる数が減ってしまいますが、需要も減るので釣り合いは取れるはず……魔女の存在が人口の調整に一役買っている可能性からは全力で目を背けます。
潤さんの帰り際、これからもよろしくという挨拶に顔を赤くしていたのは、同世代かつ魔法少女の仲間が出来た喜びによるものでしょう。決して
しかし、潤さんは引っ越しした後の処理はどうするつもりなのでしょう。一度知ってしまったばかりに満たされないからと色々試す内に変な性癖を開拓しないことを祈るばかりです。
そんなフラグをアルまど様が立ててしまったので、すぐさまイろはちゃんが折りにかかりましたが、ものすごく柔軟性に富んだフラグの棒だったので、そういう玩具で遊んでいるように見えました。アルまど様はごくりと唾を飲み、イろはちゃんは上り棒ちゃうわとツッコミを入れました。もうすっかり染まっていることにイろはちゃんは気付いていない模様。
そして数日後、久遠は道端でギターを抱えた少女の入っている段ボールを見付けました。少女は服装こそ学校の制服姿でしたが、先日会ったかなえちゃんに間違いありませんでした。段ボールには拾ってくださいと書かれていましたので、久遠は気合と根性で持ち上げて持って帰りました。
当たり前のように管理人室にいた帆奈ちゃんからは元の場所に戻して来なさいとすげなく扱われ、みことちゃんからは命を預かる責任の重さを説かれました。
久遠はお小遣いの増減をちらつかせて二人を沈黙させ、かなえちゃんの養育権を獲得したのでありました。ただの誘拐であり、れっきとした犯罪行為に該当しますので、現実では決して真似しないで下さいね。
この一連の流れの間、かなえちゃんは終始無言でした。それでいいのか魔法少女。
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アルまど様とイろはちゃんがチャンネル争いをする話
現金の力によりかなえちゃんの養育権を獲得したものの、主題である捨て段ボールの処遇を巡る議論が残っていました。
とはいえ、そう思っているのは久遠だけなので、魔法少女二人は茶番に乗ってあげて熱意に負ける形で段ボールを飼うことを認めてあげました。
勝利をもぎ取りガッツポーズを決める久遠を無視して二人が二倍になったお小遣いで何をするか話し合いを始めたのを見計らい、久遠は改めてかなえちゃんの事情を尋ねました。
その時まで無言を貫いていたかなえちゃんですが、久遠の質問に対してぽつぽつと語り出します。
端的に纏めると、家出でした。ロックな事をしてみたくなったかなえちゃんの我が儘で思春期の勢いに任せた喧嘩からの家出コースを体験してみるはずが、何故か犬猫が捨てられるシーンを再現されたそうです。
イろはちゃんがちょっとだけかなえちゃんにスポットを当てて時間を遡って見ると、実行犯のやちよさんが良い人に拾われるのよと道端で段ボールにインしたかなえちゃんへと声を掛けて去って行く様を見せられました。
もちろん、演技は大根です。台詞は棒読みに近い淡々と。振り返ったり走り出したりもしません。表情は終始真顔のままでした。
悠々と歩き去っていくやちよさんの姿に、イろはちゃんは嘆きました。そしてみふゆさんはどこで何をしてるのでしょうかね。あとおばあさんはご存命でしょうか。
語り終えたかなえちゃんは疲れたように深い溜め息を吐きました。恐らく思い出してダメージを受けているのでしょう。
ですが、久遠の前で濁ったソウルジェムを見せるのは迂闊としかいえません。今だってホラ、
かなえちゃんは一瞬だけ可愛らしい悲鳴を上げましたが、即座に歯を食い縛ってその後は耐えました。食いしばりは神スキル。
とはいえ、ご存知のように体力を1だけ残して耐えるのが一般的な食いしばり効果です。久遠の
余韻に浸り夢心地なかなえちゃんは、流れるように小旅行の計画を立てていたはずの魔法少女二人から休ませる必要があるとベッドに運ばれ、二人掛かりで暗示の魔法による
途中までは必至に耐えて普段の無口なキャラを貫いていたかなえちゃんでしたが、自分の気持ちを素直に表現するのがロックなのではとの
ある意味で原点回帰ともいえるロックな体験をしたかなえちゃんは、疲れから寝入ってしまいました。
ソウルジェムが強化されようと、肉体的にも精神的にも負担が大きいので休息を欲する訳ですね。人間でいるための本能的な防衛反応なのかもしれませんが。
そしてお風呂で体を洗われてからシーツ等を替えた清潔なベッドに運ばれゆっくりと休むことになったのでした。
次の日……になるまで待たずに、ショートスリーパーかなえちゃんは約三時間で目を覚ましました。これには一同びっくり。しかしながら、疲れは完全に抜けたわけではないようで、だるそうにしています。
疲れているなら好都合とばかりに帆奈ちゃん主導で説明が始まりました。久遠の目的は東西の軋轢――言ってしまえば重ねてきた歴史を、神浜市を破壊するものです。協力者は随時募集中ただし先走る馬鹿は不要。
どうしても解決したいというほどではなかったので引け目に思ったようですが、帆奈ちゃんは対立を煽りたい人間の味方さえしなければ問題ないと気楽な様子でした。
実際問題、明確な反対派以外であれば暗示の魔法を使うまでもなく、反対派だって幾つか前提となる条件を工夫すれば暗示の魔法で解決できます。そしてその条件は久遠の立ち上げた会社と稼いだ資金で達成できるものなのです。
話し合いを終えて、マンション組はかなえちゃんの行動予定を尋ねました。
魔法少女二人はすっかり当てられたので
かなえちゃんの回答は、カラオケで一晩を明かすつもりとのことでした。次の瞬間にはアへ顔ダブルピースしていましたが。恐ろしく速い暗示の魔法。女神でなきゃ見逃してるね。
と、いうわけで
状況的に久遠の秘密が明かされることにはならないと思われるため、女神二柱は残された二人と去った二人、どちらを眺めるかチャンネル争いを始めました。
男に興味津々なアルまど様、直接の知り合いが性癖なイろはちゃん。熾烈な争いの果てに、多少の時間は無視して両方見れば良いという折衷案で決着です。争いがなければもっと早く済んだはずなのに。いつだって争いは空しいものです。
次の日の朝、なんだかんだでソウルジェムの強化以外にも回せるとかで体力の回復に使ったらしく、元気いっぱいな目覚めを迎えたかなえちゃんは、シャワーを浴びてからそのまま学校へと向かいました。白いハンカチを振って見送ると、久遠や帆奈ちゃんとみことちゃんもそれぞれの学校に行きました。
話は変わりますが、ナレ死なる概念があるのならばナレ姦だってあるのでしょう。有名どころはこのあと滅茶苦茶……です。
久遠のマンションがある中央区は中立地帯でもあり、当初からの縄張りは保証されていました。
そこに東から引っ越して来た二人の魔法少女、当然、何も起きないはずはなく……と言いたいところですが、
更には
まぁ、そんな目立ち方をすると当然のように
他の偶然遭遇した
地味に現時点でも魔法少女歴三年目なベテラン
ただ、どうやら萌え袖と白衣が久遠の性癖に刺さったようです。本人のコンプレックスである
なお、面倒見のいい性格なので仲間に誘いたくはありましたが、面倒見のいい性格だからこそ面倒に巻き込んできそうだと判断され仲間には誘わなかったみたいです。
ほとんどの
ですが原因不明の好調に首を傾げる魔法少女も少なくはなかったようで、特にタイミングの問題で
乙女心の都合で聞くに聞けず悶える様子は女神二柱をもってしてごっつぁんですと言ってしまうほど愛くるしかったそうな。
こうして
ある日、管理人室に置かれた家具の所有率が三割を突破した
内容としては久遠に出逢ったよりも以前、大東団地の屋上で共闘した
同じクッションに沈むみことちゃんも屋上で出会った魔法少女のことは覚えていたらしく、強くて面倒見も良さそうだったと付け足しました。
ここで話が終わりそうな流れでしたが、最後に帆奈ちゃんが暗示の魔法を使って
話を聞いた久遠は考えます。神浜市内では一括りにされますが、東の内部は社会的なはみ出し者にあるまじき纏まりのない無軌道状態です。
そんな中で
魔法少女の真実を知ったことが原因であれば、
とりあえず、久遠はその軍人みたいな白服の魔法少女とやらの人となりを確認してみようと思いました。
そんなわけでやって来ました
久遠としては一人で来るつもりだったのですが、身体能力で勝る
なお、
目の前で人が屋上から飛び降りました。
これには三者共に絶句します。今までで一番やっべー瞬間の到来でした。
現実逃避気味に責任の所在や今後の活動方針について三者が円陣を組んで話し合っている内に、なんか別の少女が
そんな考察は後回しにして、女神は新たな
さて、話し合いを終えた三者は作戦のために一時撤退した風を装うために結界へ突入し魔女を倒しましたが、
そんな
そんな一触即発の空気の中、久遠は
信じら
せいかちゃんは
愛らしい悲鳴と共に
せいかちゃんは垂らされた
帆奈ちゃんの
後は若い男女に任せてとばかりに去って行った帆奈ちゃんとみことちゃんの二人は、屋上の出入り口となる扉を閉めると、どこからともなく取り出した紙コップを扉に付けて耳を澄ませました。
目ざといアルまど様は二人がその場を去ろうとした時点でこの後の展開を予想し、イろはちゃんに別チャンネルの予約を頼みました。が、イろはちゃんはむしろ先に
フルオープンな
久遠とせいかちゃんはすっかり
色々とツッコミを入れたいのを堪える帆奈ちゃんの代わりにみことちゃんの警告が響く中、お前がアレの言っていた小僧か、と威厳たっぷりな声と共に彼女は現れました。白い軍服姿で、片目はガラスの代わりにソウルジェムがはまったモノクルをしています。手に握った短い乗馬鞭で空いた方の手をぺしぺししていますが、その様子が妙に似合っています。
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アルまど様とイろはちゃんが何かする話
何やら剣呑な空気を発しながら乗馬鞭をペシペシしている
これは上がり症とお悩みが同時に来ていますね。
パッと見はものすごく不機嫌そうですが、本人は軽くパニックになっているだけです。割と損をしがちな癖だと思われます。だがそこがいい。
対して、十七夜さんの言う
続いてバイトのリーダー役を任せた場合をシミュレーションしていました。フルメタルなジャケットのワンシーンが再現されました。もちろん軍曹役です。モブ魔法少女が怒鳴られながらも大きな声で返事をしていました。
並行して給料の概算も出しましたが、管理を任せる以上は手当てを乗せる必要がありますので、時給は2000円近い額になりました。正社員の条件で単純計算しますと月額32万円、役員からキレられてもおかしくない額です。役職なしとはいえ学部卒の正社員で25万いってませんからね。
ですが、基本的に癖の強い魔法少女たちを管理して貰う上に、各々の魔法を最大活用する予定を考えたら、一般人の社員を上に置くわけにもいきません。苦学生応援制度みたいな感じで社会貢献をアッピルしてイメージアップさせる方向で役員を無理矢理納得させようと久遠は考えました。
と、ここで十七夜さんが咳込んで膝を突きました。馬鹿な、時給2000円だと……と恐れおののいています。
そう、彼女の固有魔法は読心。そして時期的にまだ
唐突に調子を崩した十七夜さんの姿に、帆奈ちゃんとみことちゃんが疑問を漏らしました。
久遠が心を読まれたみたいだと推測を返すと、帆奈ちゃんは他人を信じられなかった当時の自分が暗示の魔法を掛けたことは正しかったと確信しました。同時に、本心から神浜市の前向きな破壊に協力するつもりの今なら別に大丈夫だとも思いました。
みことちゃんは強くて格好よくて魔法もすごい十七夜さんに劣等感を刺激されながらも、素直な称賛する気持ちも抱きました。
せいかちゃんは新人なので、状況が把握できていません。混乱からは立ち直りましたが、今度はお腹が空いてきたので帰りたい気持ちでいっぱいです。
女神二柱はやるのかやらないのか微妙な流れだったので、ちょっとやらしい雰囲気にしたくて仕方ありません。下手に干渉して世界を壊してしまうわけにもいかず、悶々とするはめになってしまいました。ダメだこの女神ども、早くなんとかしないと。
久遠は心を読まれる前提で、バイトの勧誘から会社……というかお金の力を利用した神浜市の改革に関する計画について、決意した当時を振り返っていたので魔法少女関連を省いてですが、思ったままを声に出して説明しました。
十七夜さんは魔法を使い続けていたので、久遠の言葉が本心からのものだと理解できてしまいます。実現する可能性については微妙に検討できるラインを越えているので半信半疑でしたが。
説明が終わり、そのまま協力を呼び掛けられた十七夜さんは、立ち上がりながら考える時間が欲しいと保留しました。
久遠は了承して、十七夜さんに連絡先を渡すと屋上から去り……そうでしたが、帆奈ちゃんから引き留められて魔法少女の真実を知ったかの確認をするよう言われました。
すっかり忘れていた久遠は気まずそうに十七夜さんへ質問の許可を求めました。が、心の中で魔法少女の真実について思い浮かべていたので、読み取ってしまった十七夜さんは力が抜けてその場に片膝を突いてしまいました。
久遠の思い浮かべた場面がみことちゃんの魔女化からの復帰と、帆奈ちゃんの
この時点で、二人の名前や断片的な外見等の情報を知った事により、十七夜さんはかつてこの屋上で出会った記憶を思い出したので、暗示の魔法が効果を失いました。つまり、十七夜さん視点では唐突な本人登場です。
目が合った帆奈ちゃんは魔法が解けたのだと把握し、みことちゃんは分かっていないので首を傾げて帆奈ちゃんに問いかけてました。
女神二柱は女の子としての属性を強めて行為に持ち込む前準備なのだなと理解して腕捲りをします。どっちも長袖ではなく裾の広い半袖とロンググローブなので滑稽さが目立ちます。こちらも手遅れなくらいのキャラ崩壊どすえ。
十七夜さんが大変なことになっていますが、久遠はマイペースにソウルジェムの浄化と魔女化しても戻す手段があることを改めて口に出して、ついでにソウルジェムの強化も方法があることを伝えました。読心発動中の十七夜さんは
気にした風もなくメリットデメリットのプレゼンテーションを終え、続いてお試し体験するか尋ねる久遠でしたが、十七夜さんは断りました。その様子は気まずいというか、どこか後ろ髪を引かれる思いが見受けられました。
十七夜さんは断る理由として、年下相手にそういった経験をしてしまうと実弟をそういった目で見てしまい襲ってしまいそうだからという、性欲に対する自制心を心配するものでした。
なんでも十七夜さん、今まで性欲をもて余したことはなく、自慰の経験もないそうです。女子の相談事で男子をオナニー覚えたての猿みたいに盛って云々と言っていたのを覚えていたため、女性らしくない性格を自覚する十七夜さんは自分が性欲を自覚したら男子の様に制御が甘い危険物になる可能性を懸念したのです。ピュアっピュアでした。
説得しようにも、暗示の魔法は警戒されていると思われるので使えません。こんなとき頼りになるのが
言われた十七夜さんも勢いに圧されたのか
しかし、無情にもここでタイムアップ。十七夜さんのバイトの時間が迫っていたのです。一気に現実に引き戻された十七夜さんは謝りながら都合の良い日に神浜市の是正計画やバイトについて話を聞きたいと言い残して去っていきました。
これには女神も大荒れ、どこからともなく召喚された馬券のような紙片が辺りを舞います。座布団だって宙を舞ってます。まどか先輩声で物を投げないように注意喚起をするアナウンスが流れましたが、現象は一向に収まる気配を見せません。円環の理は今日も平和です。
久遠としては会えるかどうか賭けだったので、顔繋ぎが出来た時点で目的の半分は達成できたといっても差し支えありません。連絡先の交換も出来たので十分な成果でした。
なので、巻き込まれて拘束されたせいかちゃんを労って、ついでにバイトの募集要項を渡してその日は帰宅する流れとなりました。
が、ここで帆奈ちゃんから魔女との戦いを経験しておいた方が良いと提案が。これにはみことちゃんも同意をしました。
固有魔法は魔法少女になる対価として叶えた願いや、心の底にある本当の願いが反映されると言われています。それを把握しないと、魔力で作った武器を使って戦うしかなくなってしまいます。プライバシーに関わるので詮索はできませんが。
武器についても魔法少女のイメージに左右されるため、個性が出ます。せいかちゃんの場合は……鞭、ですね。微妙に扱いが難しい。これは訓練が必要だと思いが一つになりました。今ならゲッターだって合体できそうです。
と、いうわけで帆奈ちゃんが先ほど確保した外れのグリーフシードを久遠に渡して、久遠が普段しているソウルジェムから穢れを吸い取る逆の動き――つまり穢れを吹き込んで、一気に魔女を孵化させました。これには女神も吹き出さずにはいられません。
今まで時間を遡って別チャンネルを観ることはあっても、久遠に関して見逃している過去はありません。つまり帆奈ちゃんが久遠の見せた能力から推測して、出来るのだろうと振ったら出来そうなので応じた形です。純粋な学力や頭の回転については平凡なアルまど様とイろはちゃんでは思い付きませんでした。見滝原中学校の数学……いえ、何でもありません。あれは恐らくきっとほむら女史のループによる因果の影響だと信じたいところです。
さて、孵化した魔女の結界に捕らわれたマンション組とせいかちゃん。早速わらわらと集まってきた使い魔を相手にせいかちゃんの鞭がどこまで通じるか試してみます。予め魔女には魔法少女が変じたものと使い魔が成長したものがあることをせいかちゃんに教えてありますので、後者であった
そして空気を切り裂く独特の音を立てながら鞭が飛び……久遠の顔面を強かに打ち据えました。これは痛い。身構えていなかったので死神が
気を取り直して再挑戦。今度は久遠の脛にクリーンヒット。久遠は転げ回って悶えます。これには使い魔も困惑しているらしく、一行を取り囲んだまま動きません。初回は心配していたみことちゃんも今回は笑いを漏らしてしまいました。
三度目の正直か、二度あることは三度あるか、運命の再々挑戦。使い魔が一撃で消し飛びました。無事攻撃命中です。せいかちゃん自身もコツを掴めたらしく自信ありげな様子でした。お約束ですが、四度目は久遠の足の小指の先に音速超えの威力を思い知らせる事に成功しました。靴の上からとはいえ、ダメージは計り知れません。油断大敵!
その後、何だかんだで鞭の扱いを物にしたせいかちゃんは、先輩方の手を借りずに魔女を倒しました。固有魔法は判明しなかったので、課題が残る結果と言えるでしょう。戦闘評価があるなら参考元は想像にお任せしますがCランクです。
今回は
週末がやって来たので、久遠は鹿目家に帰省して
なんとまどかちゃん、
久遠が関係する内容に関しては
故に、
どこかで聞いた気もしますが、アルまど様は口笛を吹くのに忙しくて答えられません。イろはちゃんは
ですが、ここでまどかちゃんは気付いてしまいます。久遠や自分の祖先に魔法少女がいて、契約後に出産している可能性があることを。
この願いの結果、
むしろ今後の人生に関係する重要な事なので、一人で決めず
そして今に至ります。話を聞いた久遠は、十中八九まどかちゃんの家族が魔女に狙われると考えました。恐らくまどかちゃんの契約は
実のところ、久遠はまどかちゃんが魔法少女になること自体には反対するつもりはありません。かつて家族を失い失意の底に沈んでいた自分を救ってくれたのは
幸か不幸か、久遠には魂に干渉する能力があります。魔法少女になることで魂を
現在は人間なまどかちゃん、実は久遠との
と、いうわけでまどかちゃんには家族が危険にさらされる可能性と、契約しても助かるわけではなくそのままぶっつけ本番で魔女と戦闘しなければならなそうなことを伝え、願い事はまどかちゃんだけの権利なのでじっくり考えることをオススメしておきました。
まどかちゃんは突き放されたと思ったのか、少しだけ悲しそうな顔をしながら頷きました。察した久遠はそっと抱き締めて人は悩んで成長するものだと諭し、優しいまどかちゃんは他人の意見を優先してしまうとの指摘も追加しました。まどかちゃんは指摘を否定できなかったので、久遠を黙らせつつ憂さを晴らすべく
そのまま日を跨ぐまで
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アルまど様とイろはちゃんが変わらず元気な話
団地から帰った夜、久遠がバイトの募集要項を考えていると、十七夜さんが落ち着いて話をできそうな日を
久遠一行は話し合いの末、なる早がいいだろうと一番近い日付を指名しました。
その際、十七夜さんの固有魔法である読心により秘密が暴かれる可能性を考慮した三人は、暴露大会を決行することに。
辛い過去や醜い本音、恥ずかしい趣味、性癖など、話題は多岐に渡ってまさに大盤振る舞いです。内容が内容なので、互いに多少なりとも傷付き、怒り、涙し、笑い合いました。
そうして秘密を共有した三人は今まで以上に相手を知ることができ、いっそう仲を深めたのです。
大会の締めが本音トークで主に自己嫌悪から濁ってしまったソウルジェムの浄化、からの
普段ならテンション上がりっぱなしなアルまど様ですが、一般的とは言えないプレイの数々に、特殊性癖! そういうのもあるのか、と感心してじっくり鑑賞しており、生唾を飲む音が響いているように感じるほどいつもの騒がしさが鳴りを潜めていました。
イろはちゃんは幾つかの性癖に共感があったらしく、真剣な表情で呼吸を荒くしながらの鑑賞でした。気付くと女神はティッシュに伸ばした手と手が触れ、そのまま握っていたので、禁断の関係に一歩進んだようにも見えます。
そして迎えた十七夜さんへの説明会。わざわざ買い揃えたビジネススーツに服装を統一して挑んだマンション組の姿に、本音が伝わったのでしょう、十七夜さんも思わず姿勢を正しました。ちなみに、どう贔屓目に見てもスーツに着られていて微笑ましい感じです。三人ともまだ学生なので無理もありません。
今回のバイトに関する説明ですが、簡単に言うとVRを用いた配信を行う新事業の立ち上げに伴うスタッフの募集でした。十七夜さんにお願いしようと考えているのはスケジュール管理や細かな連絡の統括です。魔法少女の取りまとめをしてもらうわけですね。
現時点では来年の夏を目処に本格始動となるので、働き始めるのもすぐというわけではありません。
内容的に就業時間が不規則というか時間外労働になる部分が多く、参加人数が増えるほどに管理する人数も増えて負担も増えていくため、時給ではなく出来高制にするかは採用側としても悩みどころでした。
相談の結果、労働時間や時給の条件は久遠側の提案が通ったのでそのまま決定しました。
十七夜さんの反応はまずまず、といったところです。魔法少女にも東西の確執があるため、上手くできるかやや心配な様子。
そんな十七夜さんに、横から帆奈ちゃんとみことちゃんから
この二人もTRPGに参加して魔法少女になりたての頃に苦労した話や慣れてからも悩んだ話をする側になるので、十七夜さんの世話になる形です。
ほとんど話がまとまったこのタイミングで
アルまど様がどこからともなくサングラスを取り出してかけると、簡潔に一言……続けて、と先を促しそうな雰囲気を出していました。そう、この宇宙を観測してから急速に鍛えられたラブコメならぬエロコメに対する嗅覚が
そんな茶番を女神がしている内に、あれよあれよと話が進んでいました。変身中に致しても変身を解除したときの身体は清いままだとか、ちょっぴり刺激の強いマッサージみたいなものだとか、十七夜さんの心配事を二人の魔法少女が解していきます。サイズ的に初めてでも安心とか地味に
そして気付けば十七夜さんは説明会場だった大東区の喫茶店から、中央区の
最初は体に触れられることから慣れていこうと、変身はしないまま普通のマッサージから始まりました。さすがに学院の制服のままではいけないので、久遠の性癖でもあるぶかぶかなサイズの
地味に
用意された折り畳み式のマッサージベッドに乗ってうつ伏せになり、普通のマッサージを受ける十七夜さん。バイト戦士の身体は割と疲労が蓄積していたらしく、凝りを指摘された十七夜さんは少し恥ずかしそうです。たまに漏れる声がセクシーで女神たちの期待が高まっていました。
背中側が終わったので、仰向けになってもらうのですが、そこで十七夜さんの視界に映ったのは変身済で
内容的には相手の指示に疑問を持ちにくく、少しだけ身体が敏感になり、性的な物事への心理的なハードルを低くしました。いずれも効果は弱く、十七夜さんに
そんな暗示の後ですが、マッサージ自体は真面目に行いました。暗示のせいで身体が敏感になった十七夜さんは、マッサージが終わる頃には
後は調理するだけとなった十七夜さんはいよいよ
もちろん、久遠は
基本的にノーマルなプレイだったのですが、普段とのギャップは破壊力が高かったらしく、凄かったと
しばらく時間が経って落ち着いた十七夜さんでしたが、思っていた以上だったと感想を言ってから、知り合いの魔法少女を紹介したいと話を切り出しました。
魔法少女の名前は八雲みたま。何でも戦う能力を持たないそうで、自力では魔女の使い魔すら倒せずグリーフシードの確保が事実上できないため、久遠を頼りたいとのことでした。久遠としては問題ないため、首を縦に振ります。
そんなイろはちゃんに心配されたみたまさんとの出会いでしたが、みたまさんが無気力状態なので反応は薄く、話そのものは比較的スムーズに進みました。
ですが、魂に一家言ある久遠によるソウルジェムの調査と聞き取りから、契約時の願いに応じていると思われる魂の歪みが確認されたことを聞くと、みたまさんは
その際にポロっと漏れたみたまさんの読んだ破かれたノートのページに関する話で
しかもちょうどいいと言った久遠により、そのまま流れでみたまさんが
一人っ子の久遠は満更でもない様子だったので、帆奈ちゃんとみことちゃんは心のメモにしっかりと優しいお姉さんによる常時女性上位オネショタの概念を書き込みました。今夜の晩御飯が決定した瞬間です。ちなみにみことちゃんは絶賛ムラムラ継続中です。
改めて一息ついた後、無気力状態から復活したみたまさんから十七夜さんとの出会いや関係について聞かれたので答えていく内に、バイト――新事業の話になっていきました。
実際の配信内容についてですが、主な内容としては魔法少女を
この事業、採算は考えておらず、狙いは魔法少女のネットワーク構築です。暗に示す程度ではありますが、神浜市の現状をネガキャンして転覆への流れを作る目的もあります。
その内容にみたまさんは自分の願いが影響を与えたのではと疑心暗鬼に囚われましたが、久遠の両親を失った日からずっとという言葉で疑念を霧散させました。
配信ではキャラのなりきりをしている設定で素の魔法少女生を語って貰い、視聴者の中にいる魔法少女にメッセージを送って炙り出します。
また、基本的に魔法少女の真実は当の魔法少女の間ですら広まっていません。なので、TRPGを通して暴露します。
と、ここで初めて魔法少女の真実を知ったみたまさんがソウルジェムを濁らせたので安定の
これには魔法少女各位も女神も
返って来た答えは、強い尿意のようなものに変換されたというものでした。実際に出るようになるわけではないため、トイレに行っても解決されず、妙な焦りが収まらない感じになるそうです。満場一致で禁止されました。
みたまさんがなったように、そのままでは視聴者の中から魔女が生まれるかも知れませんので、魔女になっても戻る可能性という希望を撒いておくのも忘れてはなりません。内容的には聖地巡礼の名目で神浜市まで来いという、遠くに住む魔法少女にすれば無茶振りでしかない希望な訳ですが。このせいで各地から魔女が神浜市に集まる流れが出来るとは、女神の目でも見抜けませんでした。
そして最重要項目なので、
そのため、TRPG内ではモブやネームドのNPC魔法少女にはバシバシ死んだり魔女になったりして、現実の厳しさを伝える教材になってもらうつもりだそうです。
実際問題、みたまさんを除いた三名の魔法少女はある日を境に姿を見なくなった魔法少女を知っているため、警告は必要だろうと声を揃えました。同時に、言葉だけでは止まらないだろうという意見も揃いましたが。
配信内容の説明が終わり、質問者であったみたまさんは知りたいことが知れて満足そうでした。ついでに神浜市の現状に対するヘイトは並々ならぬものを抱えているため、配信に参加したいと立候補、即採用の内示を受けました。
これで協力者は四名……と言いたい所ですが、実はこのマンション、久遠が当たりのグリーフシードから戻した
魔法少女の悲劇を知る者として、新しい
と、いうわけで現状は四名ですが、
そんな話をして、その日は解散となりました。夜は我慢の限界に達していたみことちゃんが
なお、みたまさんと連絡先の交換を忘れていたことに気付くのは次の日の朝のことで、みたまさんは就寝前に気付きひそかに泣いたそうです。埋め合わせで搾られた際は女神の応援が届いたのか、終始優勢を保ったのはここだけの話です。
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アルまど様がイろはちゃんに軽く引いた話
時は流れ、あっという間に来年度を迎えていました。
途中で
当然、女神たちは何がフラグになるか分からないのでしっかり追いかけてじっくり鑑賞しました。魂に干渉する能力を持ち、
その期待を裏切らず、予想通り
イろはちゃんは
突然ですが、久遠は亡き父の立ち上げた不動産会社を継いだ二代目社長さんから気をかけてもらっており、たまに会食して近況報告をし合う仲です。
今回、新年度を迎えた久遠は進級祝いでもある会食で、最近になって悪質な地上げ屋が活発に動いていることを伝えられました。中央区にマンションを持つ久遠にも気を付けるようにということですね。
これを聞いた久遠は、逆にチャンスだと思いました。
久遠は
早速、帰宅した久遠は帆奈ちゃんとみことちゃんに地上げ屋を乗っ取ろうぜと話を持ちかけました。が、反応はイマイチです。
どうやら二人としては余りに突然であったため事態が把握できていない感じで、ついでにどう乗っ取るのか、何より乗っ取る意味が分かっていないようでした。
というわけでまずは任務の説明です。地上げ屋の下っ端を捕まえて暗示の魔法をかけます。トップの居場所を聞き出して暗示の魔法をかけます。恐らくは繋がっている反社会的勢力にも暗示の魔法をかけます。以上です。
反社会的勢力は、他の土地に根を張る同業からの侵略に対する防波堤でもあるため、迂闊に潰すことはできません。暴力と権謀術数の世界に生きるからこそ堅気の人や義理人情を重く考える者も少なくないため、特に土地に愛着を持っているタイプは残しておいた方が得だったりするわけです。
とはいえ面子商売なので地上げ屋に手を引かせるよう説得するのは難しく、
なんてことを話した翌日から、久遠は情報を集め始めました。これでも不動産業者の跡継ぎ候補として
そしてやって来ました神浜市は参京区、孤児院『つつじの家』です。
事業家としての顔も持つ久遠は予約していた時間に
帆奈ちゃんは孤児院生活の経験があるため、横の繋がりで顔を覚えられている
久遠たちを迎え相手にしたのは副院長。つつじの家を売るつもり満々な裏切り者ですね。
しかし、国主導の政策で孤児を別々の新規施設に飛ばして教育してみるテスト……正直な感想を言えば、孤児が溢れていた過去に散々試されていたと考えられますが今はデータが残らない程度の価値しか見出だされなかった手法です。どこをどう切り取っても結果を出せず
まぁそんな国家規模の計画とは関係ないし知りもしない久遠は自分の目的を切り出します。
年齢にそぐわない成功を収めたので、両親を失った身の上として他人事ではないから、慈善事業に還元したい……という建前で資金またはカタログ品の寄付に関する申し込みですね。
こうして金をちらつかせたら悪人は奪えないかと調べるでしょうし、大人がそばにいない小学生なんておいしい環境がわかれば危機感の足りない無知な子供と侮って手を出して来るでしょう。後は食いつくのを待って釣り上げるだけ、簡単なお仕事です。
と、思っていたら微妙に困った顔の副院長。何しろ、本人的にはもうすぐ畳まれる施設です。このまま説明もなしに寄付を受け取るだけ受け取ってすぐに施設を閉鎖したとなれば、寄付金を持ち逃げしたと週刊紙にすっぱ抜かれることでしょう。
更には名刺と自己紹介から、相手はインターネット産業で実績を持っているとわかっています。SNS経由で注目を集めたり、万が一にも計画に辿り着かれたりしたら、身代わりの捨て駒にされる可能性が濃厚です。よって、下手に説明をして断ることも難しい提案でした。
国がバックについているなら寄付金の大半を貢いで国に圧力をかけさせるかと陰謀を巡らせましたが、副院長が迷っている内に久遠は
副院長との会話を終えてつつじの家を後にした久遠とみことちゃんを、帆奈ちゃんが迎えました。その傍らにはぐったりとして動かないスーツ姿の男性。どうやら獲物が網にかかったようですね。
というか、返事を待たずに席を立った理由がこれです。念話で帆奈ちゃんからみことちゃんへ連絡がいき、計画がポロリしたからなのでした。下っ端の地上げ屋かと思ったら神浜市の役人だった。な、何を言っているか以下略。
そしてつつじの家が本来の目的である地上げ屋とは無関係だと判明したので、久遠はちょっぴり恥ずかしく思いながら帰途についたのでした。
それはそれとして政治家の弱みを握れそうなので、神浜市転覆のために証拠を集める決意を固めたそうです。
数日後、返事もないし証拠隠滅に動いたのかと心配になり、つつじの家を襲撃しようかと考えていた久遠が、新聞のお悔やみ欄に院長先生の名前を見付けてお茶を吹き出す悲しい事件が起きました。
その日の夜は予定がなかったので、早速魔法少女二人と一緒にスニーキングミッションのお時間です。マンションにかけてあるのと同じ認識阻害で楽々進行で……つつじの家の庭で新しい魔法少女が三人生まれる瞬間に立ち会ってしまいました。とりあえずの精神で
相手目線では唐突な不法侵入からの契約の対価とはいえ願いを叶えてくれた存在を殺害という言い訳無用な不審者が出現したわけで、当然といえば当然ながら誕生したばかりの
しかし、
まず最初に、よくわからないけどなんとなく怖い話をしているな、と不安になった
色気のないうひゃあという悲鳴を上げて飛び上がった時に浮かべていたのは驚愕の表情でしたが、着地に失敗して放心したまま座り込む彼女の瞳の中には間違いなく悦びが混じっていました。
これは経験も知識も自覚さえも持たないまま性の目覚めを迎えたらしいと、女神たちは即座に
次に、溺愛する妹分に危害を加えられたと
残された葉月ちゃんは冷静ではいられませんでしたが、どうにか質問によって今起きた現象の説明を受けることに成功しました。そして頭を抱えました。
ただでさえ、一足飛びに
そこに
貞操観念を確立させなければ
いっそ自分も堕ちてしまえば楽になるのかと
こういうのもたまにはいいですねと珍しくはしゃいでいるイろはちゃんを、アルまど様が温かい目で見守っておりました。
さて、意識を失った
初めてが外かーと不満そうに漏らしながらも期待が隠せず、正座待機していたのにお預けを食らってしまったイろはちゃんが、もっと熱くなれよとエールを送っていますが、届きはしません。
すっかり染まった
マンションに無事到着した久遠一行でしたが、三姉妹は未だに意識を取り戻さないのでベッドにひとまとめにしておきました。そして話し合いのお時間です。
つつじの家での会話で判明した
それを帆奈ちゃんが元々予定にないイベントだったから損はしていないと正論で励まし、みことちゃんが新しい協力者を得られそうだしと希望的観測で慰めます。
このとき、二人はわざわざ変身して近付きながら言葉をかけていました。ご褒美を要求するんですねわかりますと女神たちは即座に体勢を整えました。いいものは、何回見ても、いいものだ。
そしてお約束ですが、こっそり意識を取り戻して様子を伺っていた葉月ちゃんが近くで繰り広げられる
一通り済ませて満足した帆奈ちゃんが
改めて
と、ここでみことちゃんから三姉妹の話し合いタイムも必要ではと提案が出たので、マンション組は
サッパリホカホカな風呂上がり組に対して、孤児院を出た三姉妹は出した結論を告げました。
このはさんはあやめちゃんの貞操を守るのと本当に行為の効果があるのかの確認という自己犠牲精神から、葉月ちゃんは二人を守る力を欲した上で行為そのものへの興味から、それぞれ
やることは決まったものの、順番争いが勃発しました。片や効果の確認のため、片や我慢の限界により、自分が先にと譲りません。
決めてなかったんかいと呟く帆奈ちゃんの呆れ顔、
結局、二人同時に
止められなかったら自分もあんな風になっていたのかと、二人に感謝しながら安堵のため息を吐いたのですが、その二人に誘われたものだからさあ
元々の興味と、目の前の反面教師との間で葛藤しましたが、素直にさせられているこのはさんの
気合を入れて変身してから
暗示なしのあやめちゃんは子供っぽくも初々しいしっかりした反応を見せていました。久遠も精神的に年下な印象が強すぎるあやめちゃんには思わず
施術が終わって、三姉妹の上二人は暗示にかかった最中の自分を振り返って悶え転がりました。末っ子だけはどこか嬉しそうにしており、悶える姉二人に抱き着いて尊い光景を作り上げています。
落ち着きを取り戻したところで今後についての話をしたのですが、長女が貯金を株で増やす計画をしたので、久遠が社長の顔になり自社への投資話を持ちかけました。ついでに口頭ですが近く募集予定のバイトについても説明。今ならマンション最大一人一部屋もちろん相部屋相談可に住み込みで家賃インフラ全部無料。即決でした。
憐れみや邪な心を見せないビジネスライクな態度がこのはさんの気を楽にしたようです。小学生社長とかいう非常識には呆気に取れればしていましたが。なんなら魔法少女の願いで若返ったんじゃないかと疑惑を向けられたくらいです。
こうして、魔女狩りのために神浜市を去るはずだった三名が市内に残留することになりました。久遠が
あ、つつじの家ですが、聞き出した願い事だけでは施設として残ってもクリーンな運営が確約されているわけではないので、後日ちゃんと
それにより、つつじの家から感謝状を貰いましたし、同じ学校に通う孤児院出身者からも感謝されて交流が始まり仲良くなりました。地味にモブ魔法少女が紛れていたので、施設内では浮いていたらしい三姉妹の許可を得てから捕獲して仲間に引きずり込みました。女神調べでは養子として引き取られて行った先の義兄から
ある朝、久遠と帆奈ちゃんは真っ青な顔色のみことちゃんから怖い夢を見たと告げられました。
内容としては、魔女化する直前の何もかもが憎悪の対象になる心境を更に酷くした状態で、たくさんの魔法少女の悲劇を延々と見せられるというもの。
ソウルジェムの強化が著しい現在のみことちゃんでさえ結構な穢れが溜まっていますので、情常人レベルの精神には相当な負担がかかっているでしょう。
考察や今後の対応といった詳細を詰める前に、まずは浄化を急ぐのでした。
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アルまど様とイろはちゃんが手に汁握る話
みことちゃんが悪夢を見た日、神浜市の魔法少女界隈ではちょっとした事件が起きていました。
東西共に、縄張りを侵犯して来たと自称する魔法少女から襲撃されるというものです。
それだけでも十分に問題ですが、更に問題なのは場所が中立地帯である中央区であったこと。
現場が中央区の魔法少女が縄張りにしていた場所なのかは不明――連日確認しなければわからないことですし、確認のために連日中央区へ侵入するのもほめられたことではありません――ですが、その時は近くに魔法少女の気配がなかったので
どうにもここ最近の神浜市は魔女不足らしく、東西それぞれの縄張りだけではグリーフシードの供給が心許ないのだとか。そこで、大きな後ろだてを持たない中央区が標的にされているようなのです。
まぁ、中央区は
もちろん
そう、魔法少女の真実も暴露されているため、
中央区から生まれる魔女の数は極端に少なく、区外から迷い込んで来たと考えれば、ある意味では東西からの介入は持ち込んだ面倒の責任を取っているだけと見ることもできるのです。
まぁ、そんな事情は
そんな中央区での争いですが、幸いにも死者は出なかったようです。が、縄張りは荒らされていますし、怪我を負った魔法少女は存在します。界隈では元々の確執もあって東西共に緊張が高まり一触即発の状態です。
中央区が表向き私たち被害を受けた弱者なんですぅーみたいな態度をしつつ、内心ではあいつらまだ
と、いうわけで中央区は大魔法少女時代が始まって荒くれ共のはびこる世紀末的な感じにギスってるようです。偶然見かけた魔女の結界に居たので
大変ですねと同情する久遠の慰めを受けて感情が高ぶったのか、
ちなみに、みことちゃんの悪夢は連日続いていました。睡眠中は意識がないので暗示の魔法も効果を発揮せず、変わらずに悪夢を見てしまうということで、割とお手上げな状態です。
夢の内容は相変わらず魔法少女は不幸な存在だと言いたそうな場面の連続ですが、最近になってそんな場面が幾つも映るモニターが並ぶ空間で自分の姿をした相手から延々と説得のような叱責のようなものをされるようにもなったそうで、みことちゃんは自分が心の奥底ではこんなにも呪いを振り撒こうとしているのかと怯えました。
が、大抵は朝御飯を食べると機嫌が復活します。美味しいは正義。ここのみことちゃんは一日三食、朝からしっかり、もやし以外も食べられるのです。
朝の準備に
後日、みやこ先輩から事態の経過を聞きました。東西共に割と喧嘩腰で、まとめ役も勢力の手綱を握れていない話を聞いて、久遠は
念のため
そんなある日、見つけた魔女の結界に飛び込んだ久遠は既知のモブ魔法少女と出会いました。が、言動はおかしいし強さも
すると、なんということでしょう。匠の技で相手の姿が消えてしまいました。負け惜しみの捨て台詞を残していった様はまさに三下のやられ役でした。
これは
もしもこのときに久遠がコピーされていたら鏡の魔女の結界はエロトラップダンジョンへと変貌を遂げるところだったのでは、と女神たちは話をしていましたが、下手をすると触れたら即魔女化するデストラップの溢れる地獄になっていた可能性に気づいてしまい、恐怖に体を震わせるのでした。
しかし、その間も新たな事件は次々と起こり、東西の緊張は更に高まっていました。そんな中でも中央区の魔法少女は基本的に
そんなこんなで情報が集まり、魔女による仕業だと判断した有志による討伐作戦が実施される運びとなりました。みかづき荘と十七夜さんですね。
この頃になると、みことちゃんの悪夢も内容が進んでおり、夢の中で話しかけてくるみことちゃんが別世界の数奇な運命を辿った自分であると判明していました。
そしてその日、
が、
そして魔法少女姿に戻った自分が驚き戸惑いつつも嘆く中、みことちゃんは別世界の自分が歩んだ道程を聞かされて自分が
可愛らしい悲鳴が上がり、混乱しながらの質問が飛びましたが、みことちゃんは止まりません。別世界の自分が知らない
そんな姿を見ながら、聞こえていないのを承知の上で、みことちゃんは奇跡も、魔法も、あるんだよと希望の
自分を相手にするという珍しいシチュエーションを堪能できたと両手を合わせて感謝の気持ちを捧げる女神二柱の横で、ひっそり参戦していた
唯一の差は
そして翌朝、朝の挨拶を交わす際に涙を流していると指摘されたみことちゃんは、夢の内容を語り、お礼の言葉と共に笑顔を浮かべるのでした。めでたしめでたし……嬉し泣きと笑顔のコンボにムラっと来た帆奈ちゃんがみことちゃんを押し倒したり、悪夢と戦闘の影響を久遠に浄化されたりしていますが、綺麗に終わりたいので見なかったことにします。
みことちゃんが夢の中で鏡の魔女を
ですが、この時点で既に
事件が一段落してしばし、みことちゃんが悪夢の中で討伐したにも関わらず未だに中央区に鏡の魔女の結界があることを不思議に思ったマンション組は突撃をかましました。すると、驚くべきことに魔女は全力で逃げ出してしまいました。おかげでマンション組は侵入地点に取り残されてしまい、一同ポカンとしてしまいました。
みことちゃんにプロファイリングをお願いしたところ、自分の夢に出てきた鏡の魔女とはまた別の個体である可能性が出てきました。鏡の魔女が複数の別世界から手を伸ばしてきている……その事態の深刻さに気付けるイろはちゃんは某叫びの様な表情をしていましたが、アルまど様はむしろ片っ端から久遠に魔法少女まで戻されて瀬奈みことが増えていく事態を予測していました。
逃げるものは追いたくなるのが野生の掟。というわけでマンション組は鏡の魔女を追い回しました。
途中、結界内の風景から鏡に関係していそうなことを帆奈ちゃんが推測し、本人(?)から話を聞いたことのあるみことちゃんが肯定したので、試しに
ここで
そうして最終的にマンションの敷地まで誘導し、認識阻害を丹念にかけて人が寄り付かなく――同時に鏡の魔女が移動できる場所を認識できないように――したことで、マンション組を除けば誰にも知られることなく襲撃事件は真の意味で終結したのです。
とはいえ、そんなことを知るよしもない
一応、東西それぞれで集団内の結び付きを強めつつ、
そして初回の定例会で
東西の仲を改善したいのに隠し事をするのは外聞が悪く、しかし個人情報であり内容は劇物なため、せめて本人に確認を取って許可を得てからの紹介をすることとなりました。
ちなみに、
魔法少女密度が高過ぎる空間が形成されたことに、定例会組は何事かと軽く引いています。
地味に悪質な地上げ屋の話から広がって一足早い散花愁章の互換イベントが駆け足で同時進行していたのは、女神たちでも予想外なのでした。
帆奈ちゃんの暗躍がなくても飛蝗は
昏倒事件も
というか、マンション組は気付いていませんが、いつの間にか
なお、久遠は間接的に地上げ屋を牛耳るついでに政治家の弱味を握ることが出来てホクホクですが、逆に地上げ屋を狙っていたら魔女の話に繋がってしまったのをどうしてこうなったと内心で首を傾げていました。
この時点では魔法少女側と面識を持っていなかった
そして定例会組に気付いた久遠でしたが、声をかけず会釈をするに留まり、自分たちの
で、運ばれて来た
そんな濃い集団に当てられてみふゆさんが追従するべきかとメニューを開きましたが、予想していたやちよさんに閉じられました。英断です。
そして何事もなく各々の注文を完食して、集団は去っていきました。ちなみに週末は欠かさず鹿目家へ帰省するため、
と、いうわけで某日、ひなの先輩に呼び出されノコノコ出向いた所を
こうなったら後は
しかしここでまさかの事態。
変身して致して解除すると元通りという説明を聞いても首を縦には振りません。
そうして西の二人はソウルジェムの浄化を体験したので目的は果たしたと言い、帰っていきました。床に染みが点々と続いているのは見なかったことにしてあげるのが優しさというやつなのでしょう。女神たちは既に
そして予想通り、その日の二人はとても熱い夜を過ごしました。
帰ってからは自室にこもり一人で何とかしようと努力したものの収まらず、そうこう(致)している内にやちよさんの部屋にみふゆさんが相談するために訪れます。
聞かされた魔法少女の真実を受け止めきれず弱音を吐いて泣き崩れるみふゆさんを、姉さん女房な性格のやちよさんが慰めの言葉をかけようと抱き締めたら、互いの火照ったままの体がそれはもう大げさに反応してしまいました。
片やモデル、片やアリナ・グレイが絶賛するパーフェクトボディの持ち主、同性から見ても魅力的な二者の体は思考をそちら側へそらしていき、自然とそういう流れに繋がったのでした。或いは、魔法少女の真実から一時的に目を背けたかったのかもしれません。
そんな思惑とは関係なく
紹介も無事に済んだと解散の流れになりはしたのですが、久遠は西の代表二人の連絡先を聞き損ねたと凹み、カラオケの時間も余っていたので、ひなの先輩に
今回は代表二人の相手をして終わるだろうと期待していなかった先輩は、
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アルまど様とイろはちゃんが新境地に達しそうになってる話
東西の溝が深まり……というよりは表面化しながらも、それぞれのトップは歩み寄る姿勢を見せ始めた昨今、久遠とは無関係な部分でも魔法少女の物語が進んでいました。
というか、久遠は夏を目安にしている新事業の準備が最終段階になっていて魔法少女に絡んでいる余裕がなくなっていました。
最初はヴァーチャル空間に受肉した魔法少女たちの囲む卓であったはずが、
魔法少女の活動を参考にしたTRPGも何故か某カードバトルのソリッドなビジョン顔負けなVRなんだかARなんだかハッキリしろと言いたくなるような演出が付け加えられ、
当然ながら
こうして完成した
ついでに、作中では魔法少女という単語は使っていませんが、
余波を受けて、どこぞの
しかしながら、
そうなると一般人の犠牲も大きくなりますが、事故や事件の形を取る場合が多いため話題にならず、宇宙の意思もあって社会的な問題に発展することもほとんどありませんでした。
ただ、魔法少女の間では徐々に
八雲みたまがリヴィア・メディロスに師事して技術を身に付けた事から神浜市に根付いた調整屋として活動を始めたり、鏡屋敷の管理を任されたりは変わりませんでした。
エミリーのお悩み相談所は発足し悩める少女を導きましたし、矢宵きかのこはきのこでした。梨花れんやまさここは尊みが爆発していたので素で女神を尊死させていましたし、他のペアやコンビも次々と出会い絆を深めていました。
そんな中でも“
どちらも純心だったので
そうして時は流れ、秋になり、冬を過ぎて、また春がやって来ました。
神浜市は多少の魔女不足という問題を抱えてはいましたが、魔法少女同士の繋がりが出来ていくに従って久遠に
さすがに母数が増えて来ると、身持ちの堅い魔法少女や尊みが過ぎて手を出せない
別にそこまでする必要はないのでは、と帆奈ちゃんやみことちゃんは言うのですが、神浜市全域をカバーするくらいの手段は欲しいのが本音です。
そんなわけで、一日に割ける時間は極わずかではありますが、グリーフシードから穢れを直吸いして新品同様にリサイクルしたり、逆に穢れを吹き込んで孵化させたり、実験の毎日です。ちなみに主な
現状ですと、弱いけどグリーフシードを残す率の高いボーナス魔女の作成方法が固まって来ました。
これをグリーフシードのまま全国の魔法少女に発送してやれば、その内に孵化した弱い魔女を相手に
ある日、久遠は里見メディカルセンターに
居場所を尋ねると自分の病室にいると返されたので、お土産を二人に置いてねむちゃんの病室へと向かいました。その際、二人の友人から意味深な台詞をかけられたのですが、朴念仁でもある久遠には
そして改めてねむちゃんの病室を訪ねると、そこにはいつになく真面目な様子のねむちゃん。普段とは違うどこか逼迫した様子に首を傾げながらも話をしていると、ねむちゃんからお願いがあると申し出がありました。なんと飛び出して来たのは抱いて欲しいというお願いでした。これには女神たちも口に含んでいた飲み物を吹き出してしまいました。久遠は病人相手に体力使う行為はあかんやろ、と若干ズレた考えをしていましたが、久遠なので仕方ないね。
なんでもねむちゃん、そして灯花ちゃんの年齢間違ってそうな方向性の違う天才コンビは、その賢さ故に自分たちの死期をなんとなく感じ取ってしまったようなのです。そしてねむちゃんはエゴを全開にして終活を始めようと考え、
ちょうど自分達とは更に方向性が違うものの年齢不相応に高水準な能力を持ち、ねむちゃんとしては少なからず想いを寄せる
久遠としては、そんな
と、いうわけで
入院生活が長く看護師さんの噂話やネット経由の情報で
もちろん
おっとここでまさかの暴発。普段から
で、まぁ準備も整ったということでそのまま本番に挑み、イろはちゃんが痛みに耐えてよく頑張った、感動した! と感想を漏らす内容を経て、
その後は魔法少女と違って実際に汚れてしまった身体を綺麗にし、病衣やシーツを取り換える一幕を挟んでから更に一息ついて、ねむちゃんはまず思い出をありがとうとお礼を言い、大丈夫だとは思うけどと前置きしてから自分の死後は引きずられることのないようにして欲しい、と満足そうな様子でした。
思い残すことはあんまりない的な言葉も口にしていますが、この時点で病気は治っていたりします。久遠は未来を知っているわけではないため、契約時に別口の強化がされるような仕込みはしていません。
なお、本人が余り気にしないタイプなので気づいていませんが、お肌もつやっつやです。看護師さんが見回りに来たら三度見くらいはすると思われます。下手をしたら化粧品についての情報提供すら求められかねません。あっさり
そう、
具体的に言うと、
さて、魔法少女としての初陣を飾ったまどかちゃんですが、当然のごとく魔女は瞬殺です。その際、久遠の仕掛けによってそこまでの因果ではなかったはずなのにありえない強さを発揮したまどかちゃんを見た
慈悲深さに定評のあるまどかちゃんはその切り捨てられた個体を
で、週末になって久遠に話を伝えたところ、よく頑張ったねと称賛および慰撫を受けたまどかちゃんは
なお、魔法少女になったからには今後は是非とも着エロを……と主張した久遠ではありましたが、
ちなみに、週末は久遠と熱い時間を過ごす予定が詰まっていると聞かせてあるので
マミさんの笑顔の裏にどこか羨ましそうな空気を感じ取ったまどかちゃんは、しっかりと心の中に書き止めて、マミさんを生贄に捧げるのかマミさんに生贄を捧げるのかはわかりませんが、とにかく準備を始めていたのはここだけの話です。ここのマミさんは3話で
そんなわけで、次回はいろはちゃんがえろはちゃんになることでしょう。イろはちゃんは果たして正気を保てるのか、何となく最近慣れてきたのか地味に性欲よりも愛玩の気持ちが強くなっている気がして困惑気味なアルまど様は自分の問題とどう向かい合うのか、それはまだ誰も知らない――。
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アルまど様とイろはちゃんが泣いたり笑ったりする話
開幕早々ではありますが、モニターにはM字開脚泣き笑いレイ○目ダブルピースの
どうしてこうなったのか。それは久遠が
そう、いつの間にかいろはちゃんは
しかしながら、経験が浅く戦闘能力が高いとは言えない
ですが、
で、苦戦したいろはちゃんのソウルジェムは当然ながらかなり濁っており、事情説明だとかをすっ飛ばして即
そして、これ幸いとばかりにそのまま
事が済み、落ち着いてから改めて説明を受けたいろはちゃんでしたが、魔法少女の真実はやはり精神的に辛かったらしく
いろはちゃんの
そんな優しい世界を守るべく、久遠は手伝いを申し出るのですが、
しかしその理由が
そしてそこに改めて治療行為であるとの認識を前面に押し出され、利用の停止はいつでも受け付けていると説明されたことで、ついに了承したのでした。早速
真の一般人魂を持ついろはちゃんでは、割と規格外な逸般人魂を持つ久遠のプレゼン力の前に屈してしまうのは自然な流れだったと言えます。なんなら女神たちでも普通に納得してしまっていました。ツッコミ役のいない恐怖がそこにはあったのです。
そんないろはちゃんの心配先でもあった年下トリオですが、無事に
そして例のごとく灯花ちゃんとねむちゃんとの間で言い合いになり、どっちが大人の女性かと張り合うことになって、何故かより
そんなわけでお見舞いにやって来た久遠は捕獲され、既にねむちゃんは先攻で出番を終えた扱いなので灯花ちゃんの相手をさせられることになりました。死期がどうとかいう話はどこにいったのかといいたくなるほど
実際問題、
久遠の強化等に用いる儀式はあくまでも妊娠に結び付けた行為で精子を生まれ育った命と見なし生け贄に捧げるものなので、
というか、久遠は特殊な医療行為として認識しているからこそ
帆奈ちゃん辺りは割と遊びの延長っぽい軽い感じで積極的なのですが、今までの経験からどれだけ頑張っても台無しにされるのではないかという不安を抱えていることを告白していますので、
おかげで現在の帆奈ちゃんは出る作品を間違えてるレベルの
そんなわけでこんこんと正論主体のお説教をされた
このままでは人が集まって来てしまい、痴漢冤罪の親戚みたいな流れで悪者にされると推測した久遠は、ごね得と思われるのも癪なので、いくつかの条件を満たしたならアホな真似に付き合うことを約束しました。
と、いうわけで軽く保健体育の授業をした上で洗浄だとか潤滑剤や
その後もにゃあにゃあという鳴き声を上げながら撫でたり抱き締めたり要求して甘える様は完全に子猫で、
灯花ちゃんが意識を飛ばしたので
ですが、そこは抜け目のない
そして倍速したりシークバーを動かして飛ばしたりしながら観賞を済ませたういちゃんは、美味しそうにしゃぶっていたからという理由でねむちゃんに勝利判定を下しました。ういちゃんの観賞中に意識を取り戻して途中から自分も観賞に参加した灯花ちゃんもその結果に異を唱えることはなく、しかしそもそもこんな勝負に意味はないので負けても悔しくないと開き直っていました。そんなんだからおガキ様とか呼ばれるんやぞ、と女神たちは心の中で思ったのですが、顔に出ていたので復帰したウワサの灯花ちゃんは早々に不貞腐れてしまいました。
そんなちょっぴり仲が深まる一幕があってから少しだけ時は流れ、ねむちゃんズのお見舞いにやって来た久遠でしたが、受付の看護師さんから退院済だと知らされました。特に連絡を受けていなかったので首を傾げながらの帰り道、とりあえず退院を祝うメッセージをねむちゃんに送ろうとしたのですが、登録から外れていました。
自分から外した覚えはありませんし、他人に端末を操作もさせていません。誤操作の可能性を考えて確認したところ、灯花ちゃんも外れていました。となると相手方から去っていったことになります。心当たりはありませんが、何かしら思う所があって退院を機に縁切りされたのだろうと受け取って悲しみを覚えた久遠ではありましたが、生きていればいつかまた会うこともあるだろうと冷静を通り越して薄情な気の取り直し方をして神浜市の転覆計画を詰めながらポイント10倍デーなスーパーに臨むのでした。
なお、この日までの間でデジタルコンテンツを取り扱っている事業に対してねむちゃんから作品の手直しをしたいので一度非公開にすることから一度契約を打ち切りたい旨の連絡があり、久遠も了承していたため、完全に繋がりが断たれています。実家の住所や電話番号は会社の取り扱う個人情報として取得したものでもあるため下手に利用できず、そもそもねむちゃんの家族とは不仲なので実家に伺うこともできませんでした。
女神調べでは
その結果、ういちゃんの記録や記憶が世界から失われて、穴埋めをするように入り込んだ悪意で
最近になってゲームのせいで契約件数が伸びないと嘆いていたところに追い打ちで神浜市内で活動出来なくなった
ここで、ねむちゃんは能力的に対等と見ている久遠にバレて邪魔される可能性を考え、連絡手段を放棄することを決めました。灯花ちゃんも口では否定しますが内心では年齢不相応な能力の高さを認めていたので、二つ返事で同意します。そうして、久遠との連絡手段が潰えたわけです。
入院組は
仮に久遠が現場に居合わせていたら、ういちゃんのソウルジェムを浄化し続けて盛大に何も始まらない物語になっていたかもしれません。でも、そうはならなかった。ならなかったんだよ、イろは。だから、この話はここでお終いなんだ。そんな感じにアルまど様が慰めていますが、なまじ
なにせ、いろはちゃんは
さて、マギウスは魔法少女の救済を掲げて
そう、久遠の存在を知って受け入れた面々は既に魔女になる確率もジェムが破壊される確率も極端に低くなっており、別にこのままでも問題ないと思っているのです。
魔女が増えた感はありますが、強くなった感は分からないくらい簡単に狩れていますし、グリーフシードも他の魔法少女に融通する用で確保しておくくらい。余った分は久遠に渡せばそのまま
そんな中でも白羽根黒羽根になった魔法少女はいますし、先んじてみふゆさんが
これにより、やちよさん一行からするとみふゆさんは行方知れずになってしまいました。が、離脱者がいないのでやちよさんが自棄になることもなく、チームは解散しませんでした。一時的にぎくしゃくした感じにはなりましたが、本来なら
そして何も知らない久遠は呑気に
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アルまど様とイろはちゃんが原作を気にしたい話
里見メディカルセンターに用事が無くなった影響で活動範囲から
この配信、ロールプレイのフレーバーという体でゲーム中の正式名ではなく俗称として使われている魔法少女と魔女について設定や妄想に見せかけたリアル情報を垂れ流しているため、視聴者に魔法少女が紛れ込んでいるのです。
配信で取り扱う
ついでに謎の夢やら幻影やらで神浜市に来れば魔法少女は救われると告げられるオカルトじみた現象であったり、神浜市内で活動する怪しい黒ローブ集団の目撃例であったり、どうにもおかしな流れが生まれていると見ざるを得ない情報も上がってきます。
さすがにこれは放置できないと考えた配信面子は配信中に
そして寄せられた情報から導かれる各地のグリーフシード不足とその先にある魔女化や共食い、原因と思われる神浜市への復讐という一連の予測されるに流れについて帆奈ちゃんとみことちゃんから報告を上げられた久遠は、視聴者プレゼントとして
これにより、魔法少女の口コミで視聴者が増えてランキングに乗り、一般人の視聴者も増えて投げ銭も増えたのでいい感じに黒字化したのだとか。
この辺りになるとマギウスの翼にも動画の存在が広まって、羽根のまとめ役をしているみふゆさん経由でマギウスのお三方の耳にも入りました。
早速動画を視聴した
久遠は公私の混同を避ける意味で見舞いの際は実際に取引のあるねむちゃん相手でさえ仕事関係の話題を出さなかったため、ねむちゃんと灯花ちゃんは社長が久遠だとは気付きませんでしたが、興味は持ったのでネットでパパっと調べることにしました。
そしてホームページの取締役挨拶を開いてめっちゃ知ってる顔と名前が出てきたので二名同時に
しかも配信されている動画の内容はゲームをプレイしながらの雑談ですが、ゲームも雑談も随所に固有名詞を変えた魔法少女あるあるをぶち込まれていたり、
堪え性のなさに定評のある灯花ちゃんが発狂するのを横目に、ねむちゃんは久遠の評価を上方修正しながら微妙に興奮しつつ動画のシリーズをモチーフにしたウワサを具現化しようと考え始め、アリナは動画内で交わされているマジカルきりんの議論に対して同意や反論を書き込んでいました。マギウスは今日も平和です(背景のイブから目を背けつつ)。
魔女の減少は神浜市以外の場所――つまりは見滝原市でも起きていますので、魔法少女になったまどかちゃんは久遠に相談を持ちかけていました。具体的には魔法少女仲間の
まどかちゃんのためなら一肌も二肌も脱ぐことをためらわない久遠でしたが、さすがに施術後の人間関係に影響が出ないか心配ではあるので、即答はできませんでした。
ですが驚くべきことに本人たちの意思は確認済らしく、久遠の返事次第ではすぐに集まれるとの回答が返ってきました。どうやって説得したのかは気になりましたが、言及するのは女々しかろうと思った久遠はならば是非もなしと
こうして、言い回しを気にしなかったばっかりに久遠は一対一の連戦ではなく多対一の同時戦闘を強いられることになりました。が、
また、相談時には神浜市
この各地で起きている魔女の減少に関して有識者である
そしてその目的を考えるに、魔女を一ヶ所に集めて連戦させることで精神的に追い詰めて魔女化しやすい環境を作りつつ、魔女がいなくなった土地で魔法少女同士の争いを激化させて精神的に不安定な環境を作り出し魔女化を促進させるという、両面作戦なのではないかとのことでした。
犯人候補は当然
このめんたいこ、初対面時に久遠からは一般
しかしそうなると、姿も言葉も分からないのは不便だと考えるのが常道です。久遠は方法を考えた末に、
どこかのアンケートでは
これは必要なことであり決して無駄撃ちではないと弁明するシーンは
そして
生殖行為で快楽を得る生物は人間や一部の限られた哺乳類だけだという研究結果があるそうですが、果たしてめんたいこは
そんなこんなで性別も不確かなめんたいこは名前の最後がこで終わるからというなんとも言いがたい理由で名実ともに肉体を
見滝原市でそんな一大スペクタクルが繰り広げられた次の週、前の週の時点でたまにはまどかちゃんが訪ねるのもありなのでは、ということでやって来ました神浜市。引率者マミさんと愉快な仲間たち総勢五名によるカチコミです。
人数が増えているのは行方不明扱いだったので戸籍が残っていた
彼女の縄張りである風見野市も魔女不足のあおりを受けていたため、他の地域もそうなのか確認するべく見滝原市に赴いたのですが、その際にマミさんから神浜市の話を聞かされたので早速やって来たのでした。
本来ならば単独行動を好む杏子ちゃんではありましたが、慣れない土地であるところに
なお、
久遠が身柄を引き取った
お邪魔した結界内ですが、複数の魔女が争っている不可思議な場面に遭遇したため、魔法少女たちはそれぞれ担当を決めると変身して立ち向かいました。強化を受けた見滝原組はあっさり風味でしたが、杏子ちゃんは未強化な上にくじ運が良いのか悪いのか比較的強めの魔女と当たったので少々苦戦しました。
そんなことになったら当然ソウルジェムに穢れが溜まりますので、浄化の売り込みが始まります。半信半疑な杏子ちゃんを
フレイム属性の魔法少女は鳴き方が特徴的だと女神たちの間では専らの噂です。知らぬ間に犠牲となっていた胡桃まなかもメスガキムーブからの即堕ちでオホっていましたので間違いないのでしょう。当時の現場には双葉さなもいたのですが、透明だったので
腰を抜かした杏子ちゃんを休ませるためにも中央区のマンションに向かった一同ですが、実は強化の途中で到着が遅かったからと迎えに来たマンション組が合流していました。今の今まで実際に出会う機会のなかった
そして道中で
こうして江田島平八相当の戦力を何人も抱えている中央区は追加でまた一人、戦力も性格の癖も強い魔法少女を迎えたのでした。
一応の顔役であるみやこ先輩の胃が心配になりますが、強化済な上に
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アルまど様とイろはちゃんが見届けられなくなった話
気にしなくなった部分なのですっかり忘れていたのですが、本作はたまたま見た夢の内容を寝ぼけながら古い型のスマホでポチポチ文字にしたのが始まりだったこともあって短編小説です。
なのに気付けば前回で14話……今回で15話です。これはいけません。とある人外も10巻以上続くコミックスは惰性と言っていますし、このままだと惰性で原作をなぞりそうなので面白みに欠けます。よって、ここらで一つ打ち切ろうかと思いました。
と、いうわけで何の前触れもなく宇宙の意思が重い腰を上げました。
どんな感じにしようかと宇宙の意思が該当する宇宙を観測していたら、ちょうど普段通りに過ごしていた久遠が魔法少女相手に100人斬りを達成した瞬間をとらえたので、記念と称して願いを叶える事にしました。
魔法少女の契約とは異なりデメリットはない単純な降って湧いたような幸運ですが、久遠は非現実的過ぎて信じてくれません。行為の最中に突然時間が停止して意識だけで会話している状態なのは、果たして関係があったのでしょうか。今となっては知るよしもありません。
その後も粘り強く交渉し、最終的には願いを叶えない事には首を切られてしまうと泣き落としまで試したところ、その間に用意した契約書を差し出してこれにサインするのなら要求に応えるのもやぶさかではないと言ってきました。
これに宇宙の意思は飛び付きました。内容をよく読まないまましっかりと署名したのです。もう嫌な予感しかしませんが、署名を確認した久遠の告げた願い事を聞き届けた宇宙の意思は一瞬起きたほんの小さな
それと同時に、女神たちの干渉できない新しい宇宙を映していたモニターはプッツリと信号が途絶えて真っ暗になってしまいました。
女神たちは第三の円環の理が生まれるものだとばかり思っていたのですが、残念ながら違ったようです。
アルまど様はせっかくの竿役が手の届かない場所に行ってしまったのでしょんぼりしてしまいました。イろはちゃんはそんなアルまど様に慰めの言葉をかけます。それを受けたアルまど様はなんかこう失恋したところへ優しい声をかけてなびかせる系の効果が働いて、一時的な気の迷いと言えばいいのでしょうか、イろはちゃんに狙いをシフトしました。イろはちゃんはイろはちゃんで自分でするより他人にしてもらう方が気持ちいいという魔法少女たちの声が正しいのか気になって仕方がなかったので、つい出来心で受け入れてしまいました。
そうして二人は幸せなキスをして終了。それがこのお話の終着点になったのです。
久遠の願いは「じゃあ君の好きにしなよ」でした。
宇宙の意思は久遠の願い通りに自分の
こうして切り離された宇宙は、外部の干渉を受けない完全に独立したものになりました。これから先は誰にもわからない未知の歴史が紡がれていくのでしょう。
ただ、宇宙の意思の管轄外に存在する、魔法少女やインキュベーターが存在しない宇宙もまた無数に存在していることは、みんな知っています。
そしてそこの寿命は人間の基準で考えれば遥か未来。その頃には地球も寿命を迎えていますし、人類はその更に前の段階で生きていけなくなって滅びていることでしょう。
あるいは人類やそれ以外の存在がそれを解決するのかもしれませんが、どの道この切り離された宇宙を追うことは切り離した宇宙の意思にすらできません。
まぁ、契約書に明記された『願いを叶えた場合に叶えた側はその持っている能力、資産、権限の全てを願った側へ移譲する』という一文のせいで実質的に久遠が宇宙の意思に成り代わった事実はこの際なので無視しましょう。
何もできなくなった宇宙の意思がどうなったのか、数ある平行宇宙は今後どうなるのか、そんなことは
あくまでも現時点の目標は神浜市の破壊と再生に過ぎず、何より久遠は未だに小学生なのです。
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アルまど様の霊圧が……消えた……?
前回――記念すべき第十話を五話も過ぎて逆にキリ自体は良くなった第十五話にて、アルまど様の物語は観測していた干渉できない宇宙が宇宙意思によって
ですが、物語なんてものは切り取られた歴史の一部分でしかありません。歴史そのものはその後も続いていくものなのです。そう、マジンガーZからグレートマジンガーだったりガンダムからZガンダムだったりみたいに。
まぁ、円環の理って時間の流れが歪んでそうですし、女神なら切り離されて漂流している宇宙であっても、こう、周波数チャンネル的なサムシングを探し出すんじゃないでしょうか。知らんけど。
ところで、平行宇宙だとどうにも平らなので
さてさて、ここで視点をパージされた宇宙からのものに変えてみましょう。
するとあら不思議、まるでS級クランだとかパーティーだとかから戦力不足を理由に追放される冒険者のようではありませんか。部下のミスで経営が悪化しているので部下諸共に責任を取れと解雇された方が近いだなんて言ってはなりません。
そうなると話は簡単です。この物語はアルまど様が制欲を持て余してどこでどう暴走するかのトトカルチョから一転して、オリ主であるパージされた宇宙……君? ちゃん? ここは普遍的かつ無難な敬称である『さん』を使うことにしましょうか。そのパージされた
白っぽい毛を持ち二足直立するアシカ顔のネズミっぽいキメラティックなモンスターが浮かびましたが気のせいでしょう。今一つ面白味に欠ける見た目だったのでチュウ部分を進化系にしてみましたが、同じ系統だったので思わずチベスナ顔をしたのは内緒です。
こほん。そんなわけで、ここからは原作なんてそっちのけでパウチュウさんによる並行宇宙へのざまぁに向けたご都合展開ラッシュの始まりに違いありません。見とけよ見とけよ~。
なんてことを言っても、パージされた宇宙には意思なんて(残って)ないです。
少なくとも契約書に署名したおかげで力も資産も久遠に譲り渡してしまった後なので、あるかどうかも分からない指をくわえて眺めるくらいしかできません。そう考えたら既にざまぁ完了してますねこれ。何なら愉悦の域にまで届いてます。
実のところ、パージされてない数多の並行宇宙も宇宙の意思の資産扱いで現在は久遠の所有物になっているのですが、本人に自覚が全くないので一切管理されていないという地味に全宇宙のピンチだったりします。一応ですが、所詮は数ある
そんな宇宙のピンチに
しかしながら、そもそも
久遠からの認識については
かといって、やらなければ最悪は魔法少女の存在発覚からの迫害、魔女狩りならぬ魔法少女狩りへと発展して数を減らしていき、やがては資源の枯渇による宇宙が緩やかに寿命を迎える未来なので、成し遂げない訳にはいかないのですが。
そんな話はさておき、
ここまでの流れはいろはちゃんがパワフルなことと、見滝原勢が介入していないこと以外は結局のところ
実を言うとこれ、表示は0%ですがこのお話では小数点以下を切り捨てているため実際は小数点以下の確率で……というねむちゃんの職人魂が仇となった結果です。元を正せば父親から言い伝えられた
というか、そろそろ怒りを通り越してボロボロ涙をこぼしながら弱音を吐く灯花ちゃんの姿が見られるのではないでしょうか。
ねむちゃんは自分たちが失敗しても間接的な妨害要因である久遠への屈折した好意を更に拗らせながら自分の見る目が正しいと確信を深めて興奮するようになっているので、その、手遅れです。ある意味、無敵ですね。
アリナはアリナでいつの間にかマンション組と魔女の飼育に関して意見を交換し合う仲になっており、育てた魔女同士を戦わせて成果を確認したりもしています。これに関しては
魔法少女界隈では
パッと思いつく例であろう黒江ちゃんは、久遠が
さて、ウワサは割と自由度の高い存在であるため、
ですが、ウワサを守るために派遣される
なんなら宇宙の意思が仕事
マギウスの翼が補導されたのは一度や二度ではありませんし、身元を押さえられている魔法少女がたくさん現れました。
その際、身元保証人として呼ばれた大人の毒親率が高く、まともな警察官から教育委員会や児童相談所に連絡がいきました。そこを
現在の神浜市は
そのため、タイミング悪く自殺してしまったり精神崩壊を起こして廃人化したりする少女が現れる可能性は非常に高く、そこに環境の変化が起きてストレスが軽減されたことは助けになったとかならなかったとか。
話を戻しましょう。
中央区のウワサを守るように言い付けられた
が、中央区はオフィス街。制服姿の少女が徘徊するのは中々に悪目立ちします。今回の思いつきを実行した面々も見ない顔の集団ということで
しかし幸運はそう続くものではありません。電波塔付近までやって来たらそこには
これにはそこそこ近くにいたチームみかづき荘の面々もびっくり。すぐさま制御を失い暴れるドッペルを抑えるために変身して向かいました。
羽根たちの予想通りに尾行していた地元の魔法少女は
周囲の建物への被害もなく、事態は無事に鎮圧されました。とはいえ、チームみかづき荘からは
いっぱいいっぱいな黒羽根一同は挙動不審になりながら一切知らないと否定しましたが、
と、そこへ待ったが掛かりました。
そんなわけでウワサが
結果は
まぁ、逃げた先では苦笑を浮かべて頬に手を当てるみことちゃんと笑顔で両手を広げた帆奈ちゃんとによる
その後、帆奈ちゃん主導の尋問が行われました。催眠状態になったマギウスの翼から色々な情報を引き出すことに成功したのでホクホクです。
特筆するべきなのはやはりドッペルではありますが、どう考えても副作用がありそうなので使用は控えるべきだと賢い帆奈ちゃんと魔女化の経験を持つみことちゃんとは考えました。そもそも自分達のソウルジェムが濁り切る場面を想像できないことからは全力で目を背けたのは言うまでもありません。
次点でマギウスの翼という集団の上位にマギウスと呼ばれる三名がいること。その名前を聞いて、聞き覚えのあった帆奈ちゃんは
必要な情報を抜き取ったと認識した二名は、最後にちょっとした
なお、帰ってからメッセージアプリを起動した帆奈ちゃんは、
それを見たアリナは少し前の失態を思い出してもんどりうった後で
で、ウワサの結界内にいた魔女は先日の対戦で負けたので二軍落ち予定であり、反省させる意味で配置していました。といっても、アリナは魔女を操作したり意思疎通ができたりするわけではないため、効果は見込めません。ぶっちゃけノリです。
そんなわけで思い入れもそこそこだったので、その魔女がフェリシアちゃんに倒されてしまった後の
一応、魔女とアリナの名誉のために言っておくと、育成の腕が
芸術に対するスタンスとして、作品を無理解無関係な有象無象に破壊される怒りは当然のように大きかったのですが、その前の出来事で気持ちが冷めていたので上手く気分が乗りませんでした。
何があったかと言いますと、ウワサの結界内に入り込んで来たいろはちゃんたちにドッペルを呼び出したものの、常にクライマックスな
なお、軽くパニックになって退き際を見誤ったヨネ、とは冷静になった彼女がマギウスのお茶会でこぼした台詞。これを聞いたねむちゃんと灯花ちゃんの環いろは像はむっちゃマッチョになったのだとか。
今回マギウスの翼はペアで動いていた帆奈ちゃんとみことちゃんに捕獲されたにも関わらず久遠の
ウワサを巡る騒動で中央区がちょっぴり荒れていた頃、久遠はマンションの管理人室でソウルジェムを持たない魔法少女(?)たちの話を聞いていたのです。
彼女たちは、自らを時空管理局と名乗りました。
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アルまど様どこ……ここ……?
その面々が現れたのは実に唐突でした。
もう少し踏み込んで言うと、ある日の夕方、中央区にあるマンションの敷地に何かが墜落してきたのが始まりです。当然、そんなことになれば地響きが起きてご近所の皆さんが集まって来てしまいます……認識阻害がかかっていなければ。
そう、幸か不幸か、現場は久遠の在住しているマンションだったのです。おかげで近所に住む皆さんが謎の衝突音と揺れに恐怖と不安とを抱くことになったのはご愛敬。後日テレビの怪奇現象を特集した番組で取り上げられられたりもしますが、当然のように謎は謎のまま終わりました。
久遠はタイムセール及び割引されたお総菜を狙うべく旅立つところだったのですが、何しろ方向が分かってしまうほどの近い場所に何かが落ちたような音を耳にしてしまったので、管理人として安否確認をしないわけにはいきません。
と、いうわけで向かった先は家庭菜園。魔女化して放浪の果てに神浜市でハントされマンション在住となった
そして、素人なりに整備して精々が雑草扱いでスベリヒユくらいしか生えていないはずのそこには……人間の下半身が生えていました。その様子はまさにイッヌニンジャ・クランが得意としたドトン・ジツの一種、ヨキ・ジツ。これを見た
そんな
あまりにも非現実的すぎたため一周回って冷静さの化身となった久遠が畑に生えた脚へと近寄って確認したところ、靴のサイズから埋まっている相手は自分よりも幼いと判断しました。デザイン的に女の子っぽかったので、スカートの丈が長く捲れていないことが
とはいえさすがに身長差がそこまで大きいとは思えなかったことから引っこ抜くのは無理そうだと判断し、引きこもり組の症状というか現代への適応が比較的
見た目はやはり久遠よりも身長の低い推定下級生。奇抜な服装であり、高所からダイレクトに地面へ降りて来たことから考えても魔法少女と見て良さそうです。
一触即発の空気が流れ緊張感が高まりましたが、どこからともなく申し訳なさそうに英語で助けを求める電子音声が流れたことにより霧散しました。
我に返ると共に焦り始めた金髪ツインテ不法侵入少女に対して久遠が口頭で休戦協定を提案し、少女が合意したため、協力して畑に生えたお仲間さんの
そうして
さてどうしたものかと考えていたら、先程助けを求めて来た電子音声が響きました。発
グレート廃人レイジングハートと名乗ったそれは、インテリジェントデバイスと呼ばれる装置だそうで、待機状態な現在は首飾りの姿を取っていました。しかしながら詳しい話はマスターが戻って来てからと焦らされてしまいます。
そうして生まれた隙間時間でお茶の準備をしつつ宿題を済ませ会社からのメールを確認していると、少女二人がお風呂から上がってきました。
インテリジェントデバイスが
と、いうわけで前回ラストに追い付きました。
必須タグで言えば、主人公はアルまど様と言い張ってオリ主を回避していたのも今となっては怪しく、めんたいこの件で性転換も満たしたようなもの(?)なので、そちらもチェックせねばなりますまい。しました。
閑話休題。
始まった自己紹介で、収穫物の名前は高町なのは、喧嘩腰の名前はフェイト・T・ハラオウンだと判明しました。なのは……とらハ……久遠……うっ、頭が。
続いて事情聴取のお時間。まずは久遠側から不法侵入の経緯について尋ねたところ、二人の所属する組織である時空管理局がいつの間にか増えていた未知の世界を発見したことから、他世界の存在を認識し次元移動が可能な世界という管理するべき次元世界への該当条件を満たしていると見なされため、調査および交渉のために派遣されてきたと答えました。
唐突なSF要素に久遠の顔が宇宙猫になってしまいましたが、二人の説明は続きます。事前に観測した世界が地球や太陽系を持つなのはちゃんの世界と酷似していることや、しかし故郷である海鳴市がなかったり逆に神浜市があったりするためパラレルワールドだと推測されること。更には魔女や魔法少女、次元世界で普及している魔法とは異なる体系の魔法の存在が確認されたものの、世間一般には秘匿されている事実から、管理外世界に属する可能性が出て来たことなどなど。
そう、
フィクションで慣れ親しんだ内容が多分に含まれるので理解はできますが、何故そんなスケールの大きな事態になっているのかさっぱりなため宇宙猫を継続している久遠。
それを見て、空振りを予感しながらも話を続ける二人が神浜市にやって来た理由を計測不能な
そうして宇宙の漂着などという壮大なお話が起きた原因を考え続けた結果、百人斬り達成記念とか言って時間を停止したような状況を作り出して願いを叶えてやるとか言ってきた自称宇宙の意思とやらが
悩み抜いた挙げ句、久遠は推測を語りませんでした。いや、よそう、俺の勝手な予測でみんなを混乱させたくない。というやつです。責任逃れのため? まさかそんな、濡れ衣です。
代わりと言ってはなんですが、時空管理局には
他の理由として、
そうこうしている内に、なのフェイの二人側に通信が届きました。何でも拠点となる船が待機しているそうで、そこにいる上司と話が繋がっているようです。
近未来な感じにワクワクした
幸いにも、上司である巡行艦アースラの艦長リンディ・ハラウオンは会話の通じる理知的な人物でした。が、よく考えなくても時空管理局とやらは
そんな認知バイアスのせいか、彼女との交渉では言葉の節々に老獪さというかそれとない誘導を感じました。とはいえ、常識の違いによる価値観の細かな相違はあるにせよ、所詮は人間の枠を超えない範囲であり理解の及ぶ範疇。久遠を子供と侮ったのか甘い部分が多々見受けられたので、容赦なく責めさせて貰いました。
途中から涙目になっていたリンディさんを見て息子のクロノ・ハラオウンが出張って来るアクシデントがあったものの、越権行為の無礼と咎めて
と、いうわけで調査については可能な範囲で協力することになり、報酬として久遠個人に対する技術や道具の提供を取り付けました。交渉としては完全勝利に近い内容です。何しろ久遠は政治家や商売人ばかりか
ついでに、あちらからは調査員が後から追加で派遣されてくることを告げられましたが、またも小学生だったので、リンディさんは大変恐縮していました。
なお、
ちなみに、なのはちゃんとフェイトちゃんはそれを見て
そして
所変わって見滝原市。久遠から送られてきた
――次週、特に何も起こらない。
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アルまど様はかぷかぷ笑ったよ
時空管理局への協力を決めた翌日、週末になったので久遠は早速
そして到着した駅の建物を出ると、待ち構えていた
そして元ネタと違い中央にはマミさんではなく、
ちなみに真実はまどかちゃんの頭上に乗っている
で、
そのため、久遠は時空管理局の観測した宇宙の漂着に対する見解と共に、次元世界の存在に関する記録の有無と、新規情報であった場合に知った後どう動くのかの行動予測とを知りたくて頼ることにしたのです。久遠は一般キュゥべえが見えないままですし。
とはいえ、順番を間違えてはなりません。まずは
弟としての甘えを前面に押し出しながらも
何はともあれ、機嫌が回復したまどかちゃんに見滝原フレンズも
そうして調査のための話し合いへと移ることにしましたが、
肝心の調査ですが、まず漂着した宇宙に関しては並行宇宙から切り離されて投棄されたのではないかとのことでした。
その実行犯についても、宇宙の意思と呼ばれる存在であることまでは分かりました。ですが、それがどういった存在なのか――その正体に関しては、知っていたはずなのに全く思い出せなくなっていたため不明でした。おそらく感情が生まれて混乱している僅かな隙に
ただし、
そして時空管理局の提唱する次元世界に関しては
これには時空管理局に協力している二人も顔色を悪くします。魔法少女になることは、願いを叶える代わりに以後ずっと命ある限り魔女と戦い続ける宿命を背負うことだと知らされていました。しかも願いが思った風に叶えられなかったり、取り返しのつかない事態を起こしたり、長続きしなかったり、
なお、次元世界とはおそらく規格が違うので無駄足になる可能性も高く、その場合は
ちなみに、
以上の話の中で、無感情だったせいで好奇心も持たず命令遵守していた過去を悔いるめんたいこの姿は、感情の生まれるきっかけとなり育んだ世界である人間に近いものでした。擬人化したわけではありません。ケモナー原理主義過激派への配慮により、めんたいこは
めんたいこが言うには、宇宙の意思に切り離された
実のところ、この宇宙が切り離される前段階で意識誘導業務は
そのため、キュゥべえが活動している地域ではほぼ問題なく日常が続いていました……そう、ここで
神浜市という例外が存在しており、
とりあえず、容疑者である宇宙の意思は時空管理局の縄張りである次元世界とは本来無関係であり、今後も意図的に干渉して来る事はないことと、
久遠は把握した現状を帆奈ちゃんに伝えるためにメッセージを送ると、ドリンクバーに向かいました。当然の様にまどかちゃんも一緒で、まどかちゃんがいる以上はほむらちゃんも一緒です。
そしてドリンクバーのフローズンドリンク容器内に
ここでようやく
これを聞いたまどかちゃんは久遠が遠い所に行ってしまったようなさびしさを覚え、ならば自分から動いて近づけば良いのだと更なる鍛練を己に課すことを決めたのでした……女神化フラグでしょうか。まどかちゃんの覚悟を敏感に感じ取ったほむらちゃんも置いて行かれないよう後を追う決意を固めたのです……悪魔化フラグでしょうか。
さて、どうやら久遠には遠く離れて認識も出来ない並行宇宙とやらの管理業務を引き継いだ責任がある様です。契約書に久遠側は受け取るか自分で決められるという文言を載せなかったが故の強制パワーアップ。策士策に
それなのに
能力の使い方が分からないので
まどかちゃんが冷静さを失わずに止めていなければ、
これはあかんと久遠が引き継いでいたらしい能力に関して自分の中に検索をかけてみたところ、思い切り
この能力を認識した久遠は途轍もない万能感に酔いしれました。今なら
なんということでしょう。チート能力を得て最初に考えたのがエロです。魔法少女相手の治療ではない、一人の女の子を相手にする愛情を確かめ合うためのコミュニケーションを主体としつつも積極的に既成事実を狙っていく
真面目な話、
さすがに
久遠は空気を変えるために魔法少女二人に
ついでに、
おそらく
次元世界なんて大風呂敷を広げるなら、漂着してきた一つの宇宙でしかないパウチュウさんのスキャンなんて朝飯前でしょうから、本拠地……おそらくそこにある生産工場を破壊してもらえれば完璧なのではないでしょうか。
地球に危険が及ぶ可能性はありますが、宇宙の寿命を延ばすための感情エネルギーを生産、回収する牧場でしかない惑星を消滅させたところで
そんなこんなで確保した
どうやら通信ではなくアースラに持ち帰って直接話をするらしく、カラオケボックスを後にした嘱託魔導師二人はお礼を述べて空へと旅立ちました。
あっちの魔法少女は飛べるんだ、と感心しながら見送った見滝原の魔法少女たちは、そのまま流れで
そして次の日……爛れた午前を過ごしてから帰宅した久遠。マンション組に報告して、神浜市の破壊計画への影響や
久遠の考えた
そして業務は引き継ぎ済らしい魔法少女関連の認識阻害や意識誘導などによる隠蔽効果についても、キュゥべえがいなくて神浜市内が危ないなら宇宙の意思とやらから引き継いだ能力を使って久遠が隠蔽すればいいと当たり前な意見を出されました。
面倒だという久遠の反論は、
チョロチョロのチョロだった、と帆奈ちゃんは後に語り、みことちゃんがそういうことは言っちゃだめだよ本当のことだけど、とトドメをさしました。演技だとバラして愉悦した日の夜に反撃を受けた事はすっかり忘れての回想でありましたとさ。
そうして迎えた月曜日。学校から帰って来た久遠がタイムセールへ向かおうと準備していたら、
天丼はギャグの基本だと学んでいた久遠に死角はありません。余裕を持って堂々と畑に向かい、予想通りに
これは助けてからも気まずいと悩んでいると、空から聞いた声がかかりました。そう、なのはちゃん(とフェイトちゃん)です。パンツの前ですぐに助けず考え込む久遠の姿は、
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アルまど様はみんなの心の中に
なのはちゃんの
繊細なハートを理由にされては久遠も何も言えず、許容するしかできません。対抗して自分からパンツを見せつけようと錯乱するなのはちゃんの醜態なんて知りませんし、それをネタにしたはやてちゃんが
ついでに補足しますと、前回のなのはちゃんと今回のはやてちゃんが
肝心の会話内容ですが、結論から述べますと、この
神浜市で魔法少女が認知されるとしても、その規模は次元世界や宇宙といったものに比べて小さく、しかも少女達が大人になる過程で力を失っていくため協力者とするのも難しいと判断されたためです。とはいえ、将来的な可能性を見出だしたので管理はしないが監視はするのだそうですが。
上層部では
そんなわけで、思った以上に何も起こらないままに話が済んでしまいました。
ですが、そうなるとわざわざ人数を増やして知らせに来る理由が不明です。まさか時空管理局には上半身を畑に埋めるコンテストでもあるのでしょうか。そうなると今回新たに合流したはやてちゃんは同じチームだったりチャンピオンだったりするのかもしれません。
興味本位から疑問をぶつけたところ、返って来たのは強烈な
なんとこちらの地球は、なのはちゃん達の地球に比べて時代が進んでいるらしいのです。扱い的には並行世界なので科学技術の進歩にやや違いが見られますが、その分だけ珍しかったり機能が高かったりする品物が多いので参考にしたいのだとか。特に甘味や料理への探求心が非常に高く、女子力を感じさせました。
地味に魔法少女達の固有魔法をはやてちゃんの持つ夜天の書に記録出来ないかの調査も含まれていたのですが、さすがに話題には出ませんでした。
早速マンションを出発し、案内した先は洋食店ウォールナッツ。どうせなら
と、ここで久遠は思いました。別に案内する必要はないのでは、と。
別世界から観光に来た旅行者とはいえ、仲の良さげな女の子が三人で過ごす折角の機会です。一度や二度会っただけの、しかも異性が付き添っては気を遣ってしまうのではないでしょうか。それこそ少女でも女三人寄れば、というやつです。主要なお店や観光用のパンフレットを渡しておけば勝手に楽しい時間を過ごすと思われます。
そうと決まれば適当な用事を理由に後は若い者に任せて……とか思ってたのですが、それより早く弾む会話の中から荷物持ちという重要な役割を任命されてしまいました。必要とされてしまえば身を粉にしたくなる奉仕的な性質を持つ久遠はあっさり手の平を返して一日付き添う覚悟を決めたのでした。
ですが、その道中で一行は黒ローブの集団に囲まれました。言わずもがな
面倒が嫌いな久遠ではありますが、この場合の面倒はどちらかと言えば時空管理局の面々に実力行使させてしまうと罰則がありそうな点です。今後も遊びに来るような話でしたし、それを禁止されそうな事態になるのは避けたいところ。
しばし考えた後、心配するリリカルな面子に用事が出来たのでここでお別れすることを提案しましたが、案内役兼荷物持ちがいなくなるのは困ると引き止められました。対して黒ローブは邪魔をするのかと喧嘩腰で、一触即発な空気に包まれます。
一度は唐突なモテ期に内心テンションを上げた久遠でしたが、主に
控えよ下郎、社長ぞ。我社長ぞ、ん? 予約の一つも取らないとか礼儀をご存知ない? 友達と遊ぶにしても相手の予定くらい確認しますよね? もしや……友達がいらっしゃらない? むしろそんなんだから友達が離れていったんじゃないかなぁ……等々。
崩れ落ち涙する黒羽根たち。久遠の完全勝利です。ドッペルが出る危険もあるので良い子は絶対に真似しないで下さい。なのはちゃんたちは久遠にも、
このまま放置すると補導されたショックでドッペルを召喚しかねないので、アフターフォローとして
そんな一幕も、終わってしまえば笑い話に過ぎません。今は辿り着いたデパートの売り場ではしゃぐ三名をご覧下さい。尊いですね。無駄に思えるほど機能が充実している炊飯器や電子レンジに大興奮です。小学生の姿か? これが……。
そんなこんなでちょっと早めの夕食を済ませ、食後のティータイム。ここまで来ると久遠もすっかり魔導師組と打ち解けたので、普段どうやって過ごしているかなどの会話に混ざっています。全員が小学生で収入を持っているという一種異様な空間でしたが、気にする者はいません。
そんな中、魔導師組が軒並み今回の出張任務を受ける前に慣れないデスクワークで忙殺されていたことが判明し、親切心から久遠が肩凝りの有無を確かめたら……三人とも該当しているという世知辛い結果が出てしまいました。
これには合法的に乙女の柔肌に触れようという下心を疑って久遠をからかっていたはやてちゃんも顔を覆って恥ずかしがっていました。どうやら肩凝りは高齢者の症状だと思っているようです。年齢の話は女性にとって禁句……それは小学生であっても変わりません。
久遠としては肩凝りの原因からすれば小学生だろうと起きるときは起きると考えているので気にしません。が、一般人の認識としては年齢が代表的な理由なのだろうと察したため、嘆き悲しむ三名に対してせめて他の知り合いにバレないよう凝りを解すマッサージを教えようかと提案しました。
実践形式になるので最低一人は犠牲者が必要になると補足したら、当然というかはやてちゃんがエロマッサージかと茶化してきて、それに反応を返す前になのはちゃんが立候補しました。そしてフェイトちゃんがなのはちゃんにさせるくらいなら自分がと身代わりを申し出て、流れに乗ったはやてちゃんがそれなら自分が……と手を上げた瞬間全員からどうぞどうぞと譲られました。
こうしてはやてちゃんは自分で自分の言うエロマッサージの被験者になってしまったのでした。過酷なデスクワークによる凝りは椅子に座っているお尻にも及びますので、まぁエロと言えばエロなのでしょう。久遠に下心がなくても受ける側がそう感じてしまえばそれが
そんなわけでマッサージの施術がされたわけですが、気付けばはやてちゃんが大変なことになってしまいました。とても見せてはいけない体液塗れな笑顔を浮かべています。
当然、なのはちゃんとフェイトちゃんがガン見している状況です。内容自体は本当にセーフだったのですが、はやてちゃんの反応は余りにも性的でした。二人は見学するだけでなく、久遠に手を取って動きや力加減を教えてもらいもしたのですが、そのときも
施術が終了してぐったりびっしょりな姿になってしまったはやてちゃんはお風呂に入れる必要があったのですが、介助が必要な感じだったので、久遠は残る二人にお願いしました。
ですがここで待ったがかかりました。発言したのはフェイトちゃん。言い分としては、お風呂介助からのマッサージを経て再度お風呂という流れは非効率的だとのこと。
ごもっともな意見ではありますが、久遠の考えは汗が引いて体を冷やすことで体調を崩す可能性を心配したものだったので一長一短。ついでに言うと、みんな同じような結果になったら介助する人がいなくなって
しかしフェイトちゃんは引きませんでした。まだ恥ずかしがるような年齢ではないと堂々たる態度です。全力で首を横に振るなのはちゃんの姿は目に映らないご様子。むしろ忘れない内にマッサージの復習をしたいのでなのはちゃんに試したい、はやてちゃんの介助を頼むとまで言い放ちました。強い。
はやてちゃんの意識は遠くに旅立たれているので、返事は期待できません。現状は異なる意見に一票ずつ、つまり結果はなのはちゃんに委ねられました。が、押しの強さはフェイトちゃんが勝っていたため、流されて補習を選択します。マッサージの時点で相当な痴態を晒しているので全裸は誤差だとの考えがあったことや、
さて、なのはちゃんにレイジングハートが、フェイトちゃんにバルディッシュがいるように、はやてちゃんも魔導師としての
それが夜天の魔導書であり、リインフォースⅡです。後者は人格型ユニゾンデバイスと呼ばれ、独立して活動できる優れもの。
そんなリインちゃんですが、はやてちゃんの危機に対してはまさかのスルー。むしろ久遠に対して押せ押せとばかりに発破をかけています。ちっちゃくたって女の子、
さぁ、そんなわけで意識は戻ってきたものの未だ体に力が入らないはやてちゃんをお風呂場に運び込んだ久遠は、遠慮なくその体を洗っていきます。とはいえシャワーを当てて汗を流すだけなのですが。少し前にも綺麗に洗われてましたねこの子。
ですがリインちゃんからダメ出しが飛びました。具体的な場所は伏せますが、マッサージの影響が一番目に見える形で起きていた部位をキッチリ洗うようにとの要請でした。妖精だけに……いえ、何でも。
ついには、えーでもーと躊躇する久遠に業を煮やしてその手を取り自ら指定された部位へと導きました。そこまで動けるなら自分で洗えよと思った久遠は悪くないと思います。が、乞われたならば応えるのが久遠のスタンス。ここから先はR指定な時間が流れ、普段は洗いにくい所までしっかり綺麗にしました。なんなら自分では届かない部分のマッサージ第二部が開演していました。
全てが終わって浴室からお姫様抱っこで運ばれて来た際には、はやてちゃんもリインちゃんも表情はつやつやのてかてかでした。気付けばリインちゃんまで参戦していたのは果たして予定通りだったのでしょうか。サイズ変更ができることに興味津々な久遠でしたが、元のサイズでも全く問題なかった事実を付け加えておきます。なお、ソウルジェムを持たない初
ですがここで知ったことかと言わんばかりにフェイトちゃんから全年齢対称のマッサージについて
そうしてふにゃふにゃに蕩けていたなのはちゃんを浴室へ運び、シャワーで汗を流していったのですが、ここでも思考回路に異常が起きて大胆になっていたなのはちゃんから特定部位の丹念な洗浄についてお願いがありました。
なのはちゃんが言うには、下着同然な姿で肌を触れて良いのは家族や恋人だけ→家族ではないから恋人→恋人はそういう事をするもの。という論法が成立する……なんてことをフェイトちゃんから刷り込まれていたのでした。
久遠は今後なのはちゃんが騙されるとまではいかなくても都合良く使われる未来が見えてしまい心配する気持ちが間欠泉の如く溢れていました。よって強化のお時間です。出会ってからの時間は短くとも、自己犠牲精神が豊富で
あるいは、こうした行為を受け入れるのも、なのはちゃんの自己犠牲精神が発揮された結果だったのかもしれません。性的な目で見られなかったと拗ねたりパンツを見せつけようとしていたことはこの際なので忘れておきましょう。ですが、この入室時に比べて10倍くらい蕩けた
で、一段落したけど
そしてフェイトちゃんはなのはちゃんの様子を確認すると小さくガッツポーズを取り、自分にも同じ行為をするように言ってきました。
なんでも、今回の一件は同じ相手と致すことで間接的に繋がる満足感を得るためにフェイトちゃんが一計を案じた結果なのだとか。正直、頭の心配をしたくなりますが、
ダメ押しに旅の恥は掻き捨てだと予め認識を共有してしたと言われて納得してしまう辺り、久遠も頭のネジは外れていました。
ただ、攻められて前後不覚になっているところでいくつか質問したことで、フェイトちゃんの内心では自らを省みないなのはちゃんを繋ぎ止める精神的な鎖が欲しかっただとか、母親やそれに少しでも近い境遇になれば
こうして次元を越えて観光にやって来た3+1名の魔導師は少女から女になり、ついでに身体能力や運動神経、リンカーコアの質まで上がった状態で帰っていきました。次元犯罪者の皆様におかれましては今後のご活躍を期待しております。
魔法少女とも友誼を結んだので今後も遊びに来ることが確定しており、その度に強さが更新されていくのも確定しています……じ、次元犯罪者の皆さんにおかれましては
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アルまど様リターンズ……ではないけれども
ちょっとした事故で元の並行宇宙から切り捨てられ、
同時にそれは次元犯罪者の暗躍を見逃す危険性を孕んでいるのですが、なんと
そんなわけで大きくは変わらない日々を過ごしていますが、久遠は最近になって知った宇宙の意思から譲渡された
魂に関する適性以外は一般人の領域にしかない久遠には扱いの難しいものだとわかりましたが、諦める理由にはならないと寝ても覚めても思考し試行する毎日。
そんな熱意が
ある朝、久遠が目覚めると、目の前でまどかちゃんと良く似た神々しい少女が神秘的な雰囲気を台無しにするレベルの興奮した様子で見下ろしていました。
そう、アルまど様です(ドキュメンタリー番組のナレーション風)。
厳密には元の並行宇宙で
残念なことに、寝起きの久遠は頭が働かず何が起きたのか予想も上手くできません。が、面影はあっても知らない女の子が息を荒げ頬を上気させながら四つん這いの格好で覆い被さっている事態は割とアウトなのではないでしょうか。
変に刺激してはならないと慎重に、けれども第一印象は大事なので大胆に。覚悟を決めた久遠は、おはようございますと無難な挨拶から始めたのでした。少女がまどかちゃんに似ているのは見た目だけではなく、纏っている
さて、挨拶をきっかけに少女は我に返ったらしく、慌てて体を起こすと挨拶を返しました。そのまま弁明を始めようとする気配があったのですが、頭を下げた視線の先にちっちゃくたって一人前な
余りにもスムーズな流れで視界から消えた少女に困惑する久遠でしたが、同時に怪我はないか心配になり確認の言葉をかけます。不審者への対応にしてはゆるゆるですが、寝起きなのとまどかちゃんに似た相手なのが警戒心を鎮めていたのでした。
言い忘れましたが、普段は管理人室に入り浸りな帆奈ちゃんとみことちゃんは、
軽い情報交換の結果、少女が別世界の鹿目まどかであると確認できたので、久遠は割と辛い人生を歩んでいる
しかし直伝ではありますが本物には及ばない料理でこれだけの
あの家の人間ならばアルまどちゃんを見ても変に取り乱したりせずに、まどかちゃんには違いないとしっかり受け入れてくれるに違いありません。最近になって空気を勢い良く蹴ることで一瞬だけ足場を発生させ空中散歩できるようになったまどかちゃんのご家族ですから、多少の不思議は呑み込んでしまう圧倒的な懐の広さが確約されています。
とりあえず組織を束ねる立場でもある久遠は報連相が大事だとアルまどちゃんの写真を撮らせてもらい、まどかちゃんへとメッセージを送りました。
アルまどちゃんのことは心配ですし、どう足掻いても原因が自分にあることを察している久遠としては学校を休んで世話をしたかったのですが、気丈にもアルまどちゃんから学校にはちゃんと通うべきだと切り出してきました。触りだけですが生い立ちを聞いているので言葉の重みが違います……重みという言葉を浮かべた瞬間に反応があったので久遠は戦慄を隠せませんでした。
ならばせめてもの暇潰しにと久遠はPCを立ち上げ、
とりあえずお昼ご飯はマンションの一部を開放し症状が軽くなった
ですが、気になるのは誤魔化せません。学校でも珍しい
学校を終え帰宅した久遠が見たもの、それは真剣な表情でキーボードとマウスを操りネトゲの攻略wikiを見詰めながらブツブツ独り言を呟いておるアルまどちゃんの姿でした。とりあえず元気そうなので安堵した久遠の取った選択肢はもたろん『そっとしておこう』です。
で、戦利品を両手に買い物から帰って来た久遠は、
そうして説明タイムです。夕食の席を兼任して鍋を囲んでいるのでシリアスさんは空気を読んでクールに去っていきました。悪いな、この鍋四人用なんだ。
とりあえず無駄だと知りつつもアルまどちゃん召喚に関して予想を交えながら無罪を主張しましたが、
また、鏡の魔女の結界が敷地内に堂々とあることに関して事実上の無力化をされていると説明しましたが、
その後は和気あいあいとした雑談タイムになりました。途中で鍋の締めを雑炊にするかラーメンにするかで戦争が起きる一幕もありましたが、最終的にうどんになりました。
そしてアルまどちゃんの今後ですが、久遠が能力を制御できていない以上は元の並行宇宙に帰すこともできそうになく、そもそも叛逆の物語が起きたのでアルまどちゃんの帰る場所がどうなっているのか不明な感じです。ワルプルギスの廻天に期待しましょう。
よって、しばらくはパウチュウさんで過ごしてもらうしかありません。住む場所はマンションの一室を提供しましたが、なんとなく管理人室に入り浸りな未来が見えています。
アルまどちゃんとしては元の宇宙で起きた事件は気になりますが、魔法少女の範疇に収まるまで弱体化している現状では打つ手が見つかりません。強いて言うならのぞき見していた強化を試すくらいだと自分から切り出してきましたが。口では最後の手段的な感じで乗り気ではない風ですが、言いながらチラチラこちらの様子をうかがったり頻りに指を組み替えたり期待を隠せていませんでした。 初対面からして
そうして察したお姉さん二名はお仕事があるからと自室へと戻って行きました。せめて暗示の魔法を、という久遠の呟きを背後に受けながら。
ちなみに、鏡の魔女の結界を通じて宇宙を繋ぐ案も出ましたが、アルまどちゃんの居場所は魔女の存在しない……むしろできなくなった宇宙であるため、ほぼ不可能だと却下されました。
ついでに、久遠の推測である
本命はアルまどちゃん。使いこなせたら自力で帰還できると思われますし、
対抗馬はめんたいこ。感情に目覚めてはいますが感性は人間と少しずれたというか擦れたものを持っており、淡々とした大人の対応が期待できます。人外由来の知識や処理能力的に習熟も早いと思われます。
大穴でまどかちゃん。永遠に閉じた二人だけの世界とか作りそうなので心配の種が尽きないのですが、基本的に自己犠牲精神と責任感は健在なので決して投げ出すことはしないでしょう。裏を返せばアルまどちゃんを見ても分かるように、多少やりすぎる可能性も高いのですが。どうせ無理をするなら
とはいえ、他所の宇宙はともかくパウチュウさんのまどかちゃんはしっかりと他の人に頼ることのできる
と、一通り考えてはみたのですが、押し付けるにもある程度は使いこなせなければならず現状では取らぬ狸の皮算用でしかありません。語感だけならとある
そんなわけで久遠の特訓はしばらく続くのでした。
そしてその日の夜はとってもバーニングだったのです。ほぼソウルジェムなのに
強化効率も渋いため回数をこなす必要がありそうですが、久遠の体は未だに一つしかないので期間も長く見る必要がありました。
なお、予めまどかちゃんという同じ体を持つ相手や、先日の
他には、干渉の難易度が高いおかげでチートの扱いがちょっぴり上手くなったのは嬉しい誤算だったと言えるでしょう。
アルまどちゃんはアルまどちゃんで見るのとヤるのとでは勝手が違って苦労した模様。別の意味で裂けちゃうと叫んだりもしましたが、次の日になっても元気ハツラツです。
後日、まどかちゃんから許可を得ていたのでアルまどちゃんを鹿目家へ連れて行きました。
おおよそ久遠の予想通りに受け入れられてあったけぇ空気が流れていましたが、アルまどちゃんはまどかちゃんの実力が
その時点では久遠が行う魔法少女の強化について知識も経験も持っていたので、アルまどちゃんはそこへ辿り着くまでの
鹿目家の皆さんはアルまどちゃんを引き取る選択肢を提示してきましたが、久遠としては自分に原因があるため責任を取るつもりでした。
とはいえ、一番大事なのはやはり本
そんなわけで確認をしたところ、アルまどちゃんは久遠の世話になる方を選びました。自分の知る鹿目家と比較してしまうのが嫌だという健気な理由を口にしていましたが、
そうして戻って来た日常。地味に神浜市の魔法少女界隈ではチームみかづき荘が快進撃を続けていました。
自慢気に語った
さて、そんな情報を得てしまった
ついでに
万感の恨みを込めて復興素材を落とすエネミーの特徴をマギウスに寄せてもらったのは内緒です。まぁ、
なんだかんだで灯花ちゃんのスペックは高いのでクラッキングしても返り討ちにされそうであり、本来なら仕事があるだろうとそれとなく諦める方向に誘導するべきですが、チートで因果律を操作する練習に使った方が愉しそうだと久遠が判断してしまったので仕方ありません。
もはやデスマーチなのかデスマッチなのか分からなくなりそうな表情で働く皆さんには、お詫びとして以前から
ちなみに、早速配信で帆奈ちゃんたちが先行プレイした結果、MUGENの論外トーナメントに迷い込んだカンフーマンの気持ちを味わえたと大
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アルまどちゃんが呆れる話
神浜市にワルプルギスの夜がやって来る!
そんなサーカスのお知らせみたいなノリで告知されたネトゲの
選択できる最高難易度の戦場は現行のエンドコンテンツ以上とまで言われているのですが、魔の中央区と恐れられるトッププレイヤーたちにとっては楽しい遊び場に過ぎません。
そしてそんな中で綺羅星の如く現れたのが……そう、アルまどちゃんです(ドキュメンタリー番組のナレーション風再び)。
アルまどちゃんは補導されないように、またまどかちゃんと間違われないように、外出を自粛していたので時間を持て余し気味。その結果、人生初のVRゲームにどっぷり嵌まっていました。
『キュゥべえバスターズ』はハクスラ要素が存在するため、直ドロップする装備や素材のエンチャント厳選沼に呑まれる者は少なくありません。ですが、アルまどちゃんは運がバグっているのか最適な組み合わせがポロポロ入手できてしまいました。
そして元よりタイプ:アルティメットと化していたアルまどちゃんはそれなりでは到底済まない高い身体能力の持ち主なため、操作の感覚をつかみ慣れてしまえばプレイヤースキルも超一流。強い人が強い装備を使うわけですから、強くないはずがありませんでした。ランキング上位にがっつり食い込み、意図せずその存在をアピールすることとなっていたのです。
まぁ、対人戦はプレイヤーの性格の悪さが重要なので、純粋無垢に近い性格のアルまどちゃんは勝率が低いのですが。性格が悪くなったら究極まどか先輩になりそうで心配されています。
そんなわけで上位プレイヤー入りしたアルまどちゃんですが、まぁ配信に引っ張り出されました。
この頃には久遠も神浜市内における魔法少女関連のアレコレに対する認識阻害を発動させていましたので、別世界の女神だったことなども当たり前に設定の形で暴露することに。どこかで未来予知の固有魔法を持つ魔法少女が奇声に近い悲鳴を上げている気がしますが気のせいでしょう。
本
そんな緩い解放感溢れる空気に呆れつつも、アルまどちゃんは神浜市での暮らしに馴染んでいくのでした。
余談ではありますが、美国織莉子は既にまどかちゃん襲撃を決行しました。が、残像が見えるほどの速度で避けられた挙げ句に真上からほぼ垂直に
そのまま捕縛され尋問を受けた際に
その結果、なんか自分の弱さと向き合ったりいい感じに和解したりして
話は変わりますが、マギウスの計画により神浜市へワルプルギスの夜と呼ばれる魔女が呼び込まれていることは確実なようです。なんならメッセージでアリサに確認を取ったらイブとやらの餌にする予定だとバッチリ返信がありました。
ワルプルギスの夜は魔法少女の間でまことしやかにささやかれるうわさで語られる
そんなものがやって来たら、当然ですが神浜市は壊滅的な被害を受けるでしょう。上手くやれば神浜市の体制破壊に使えそうではありますが、どう考えても資材がもったいない上に貧すれば鈍するの言葉通り色々と失った者が馬鹿を起こして調子に乗るだけです。
なので久遠は「
こうして
徘徊型のウワサであるホテルフェントホープですが、活動場所が限定されているというハンデがある以上は人海戦術に敵う可能性は低いでしょう。本来なら魔法少女に対する防壁にもなるエンブリオ・イブの穢れも久遠にとっては美味しいご飯に過ぎません。むしろ全部吸われるしイブ自体もしっかりソウルジェムに戻されて計画が
奇しくも神浜市全域で
久遠はイブについて先ほどのメッセージで初めて存在を知りましたが、世にも珍しい半魔女とも言うべき状態であると聞かされ、他の魔女を餌にするという部分に興味津々です。なので魔女モンバトル用に育てた魔女を餌にあげたら計画が早まるのでは、と提案してホテルの大まかな位置を聞き出したのでした。
このとき、実は席を外していたアリナの携帯端末を操作していたのが
なお、アリナ本人であれば久遠の申し出をキッパリと断っていたことでしょう。互いの育てた魔女を戦わせる遊びに興じる同好の志であることから、アリナは久遠――正確には
また、アリナは
良いところは
現実と
そんなわけでやって来ました、北養区の森です。ぶっちゃけ三人で探すには広いので、ウワサを探し出すのは手間な気がして仕方在りません。
古くから森といえば焼かれるのが定番ではありますが、現在市内各地で同時多発の絶賛暴動中な
さてどうしたものかと頭を悩ませながらも森林浴を楽しむマンション組でしたが、そんな三人の視界にあるものが映りました。
黒江です。フルネームに関しては頑なに口を割らない鋼の魂を持つ魔法少女、黒江です。
強さ的にはその辺の魔女や調整済魔法少女などを相手にしても脅かされる様なことはありませんが、周囲に正体を隠しながらの、不定期に発生する魔女との戦いでリズムを崩される生活は強いストレスを発生させるのに十分です。
早い話、疲れてしまったのでしょう。たった一人で木陰に体育座りしながら俯いて塞ぎ込む姿からは哀愁や悲哀が漂っていました。
まぁそんな事情を察しつつも手がかりを逃すほどマンション組は甘くありません。なんなら久遠しか面識を持っていないので、捕虜の扱い? 条約?
情報をまとめますと、上手く行かない焦りや怒りからマギウスが自分たちに従わない魔法少女の抹殺を宣言し、マギウスの翼を洗脳してぶつける計画を実行しているのだとか。目標に対して最低限のエネルギーは足りているという負け惜しみ感の半端ない情報も得られましたが、その理由がまさか
黒江は強化済だったので洗脳が効かず、かといって命令通りに魔法少女を殺す踏ん切りもつかず、ついでに役立たずは処刑だと放たれたマギウスのドッペルでも大したダメージを受けず、最終的には追放宣言を出されてしまったそうです。
そうしてホテルフェントホープを追い出された黒江ちゃんは、山を下り裾の森まで離れた後でこれからどうすればいいのかと途方に暮れていたところを、久遠に
ドッペルカスダメのくだりでマンション組の腹筋が崩壊し、それに対する反応――即ち呆れ気味なねむちゃん、興味深そうなアリナ、そしてキレ散らかす灯花ちゃんという完璧なオチに久遠はすっかりご満悦。黒江ちゃんに絶賛の嵐を浴びせました。それにより黒江ちゃんは自尊心というか自己肯定感を補強させ、立ち上がらせる一助になったのでした。
しかし、強さを認められた上で命令に従わないので追放……真っ当な理由ではありますが、その場で復讐されたら返り討ちにできないマギウスは何を考えていたのでしょう。黒江ちゃんの性格的にやり返すなど考えもしないでしょうが……
多分今頃震えてるんじゃないかと思った久遠は、拭っても溢れてくる涙とちょっぴりぎこちない笑顔を浮かべていたのでダブルピースをさせた黒江ちゃんと肩を組んでいる写真を撮り、アリナ宛に新しく殴り込みに行く仲間が増えました。と、メッセージを送付しておきました。
さて、その頃のマギウスですが、北養区の山中にて本拠地を隠すのに使われていた万年桜のウワサを環いろはに暴かれたことで一波乱を起こしていました。灯花ちゃんのキレ芸が炸裂する中、強化済ないろはちゃんは余裕を持った立ち回りをしながら話を聞いてもらおうと試みていました。お供の二葉さなは透明になって声が届く範囲に隠れて見守る賢いムーブをキメていました。
直前にも黒江に勝てず涙ながらに追放したばかりの灯花ちゃんはいろはちゃんにも軽くあしらわれている現状にメンタルがボロボロです。ねむちゃんは最終的にワルプルギスの夜が到着するまで耐えればいいと冷静に考えて引き際を見極めようと頑張っています。が、戦力差がひどくて中々にタイミングを見出だせませんでした。
二人は善戦しましたが、攻め疲れてダウンしてしまいました。諦め気味にいろはちゃんの話を聞きましたが、環ういを起点とする記憶が根元から断たれている二人には妄想でしかありませんでしたし、そんな妄想で自分たちの願いを邪魔されることに怒りを隠せません。閃きによる
内容的には勝手に他人の携帯端末を操作した上に
そしてそのまま流れで二人はアリナに引き摺られながら退場していきました。いろはちゃんが我に返った時には既に誰もおらず、逃がしてしまった格好です。ゴーイングマイウェイなアリナの性格が他のマギウスを救ったのです。
とはいえ、
仲間の魔法少女を待ついろはちゃんでしたが、マギウスが籠城戦のために呼び戻した黒羽根たちが集まって来てしまいました。幸いにも命令された内容がホテルフェントホープの守りであったためか、いろはちゃんはスルーされましたが。
そんな黒羽根たちの行列に混じって黒江ちゃんを仲間に引き入れた久遠たちも本拠地へと向かっていましたが、人の流れをぼんやり眺めながら仲間の到着を待ついろはちゃんは気づきませんでした。出会ったら即ソウルジェムの浄化が起きていたので、シリアス継続のための仕方ない犠牲だったに違いありません。欠片も存在しないシリアスをどう守るのかについては未来の人々が下す判断に任せましょう。
さて、マギウスの翼が暴れ回っている頃の神浜市では、調整屋に集められた魔法少女たちが情報を共有していました。そこでは覚悟を決めた八雲みたまが魔法少女の真実を暴露しましたが、久遠や配信の影響で魔法少女の真実を既に知っている者がほとんどだったので、それほど衝撃的なイベントとはなりませんでした。
何も知らなかった
しかしこの定番ネタを繰り返す度にツッコミのキレが増していき、テレビ番組のプロデューサーの目に止まったことからバラエティー番組のオファーがかかり、お茶の間を沸かす未来はそう遠くないのでした。
ヘリポートの決戦も十七夜さん無双でピンチに陥ることもありませんでしたし、マミさんは見滝原市の魔法少女仲間とブイブイ言わせてました。
代わりに神浜聖女のウワサを着込んでいたのは白羽根。ボスが弱体化していましたので、そこまで熱い盛り上がりは見せないまま決着を迎えました。唯一フラワースピーカーのウワサは原作通りの強さがぶつかり合ったので白熱していましたが。
そんな感じに
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アルまどちゃんがアルティメットな話
引き続きワルプルギスの夜が来るせいで何かとダバダバしている神浜市。
避難指示が出て学校の体育館や公民館のような建物に人々が集まる中で、久遠の所有するマンションは認識阻害の他にも保護機能が働いているため安全安心な快適空間を提供しています。大雨や強風、飛ばされてくる物に対しては一定の効果に抑える働きでしかないので、ワルプルギスの夜による被害がどこまで影響を与えるかは微妙なところではあるのですが。
サーバーが中央区の社内ビルにあるため、VRゲームはネットワーク障害の可能性があるので緊急メンテ扱いにしますと予防線を張っていました。故に、本日のアルまどちゃんは管理人室で読書に勤しんでいました……が、円環の理としての能力こそ激落ちしたものの誇りを失ったわけではないアルまどちゃんです。風が
アルまど様はこの宇宙に干渉できないことに気づくと、宇宙の意思により並列宇宙から切り離されて廃棄されるまでの間ずっと、原因として最有力候補であった久遠を中心にして眺めてきました。なので、今までの
弱体化した今の自分だからこそできる助力がある――そんな風に考えたアルまどちゃんは、出陣の決意を固めたのです。そして今、
さて、アルまどちゃんの出陣から少しだけ時計の針を戻しましょう。
ホテルフェントホープに堂々と乗り込むために万年桜のウワサ内部で仲間を待ついろはちゃんでしたが、やって来たのは
結果として、マギウスに喧嘩を売りに行くマンション組とは目的が近いものの、親しい仲とは言えない面々では連携に不安があるため、合流することなく先行する形でマンション組は進みました。
つまり
ちなみに、久遠はウワサに遭遇したことがありません。遭遇した魔法少女からはソウルジェムを落とさない魔女のようなものだと聞かされており、ソウルジェムを落とさない以上は魂を持たない――つまり久遠の天敵だと認識しています。もっとも、ウワサはねむちゃんの
そうしていろはちゃんの佇む万年桜の結界から空間の揺らぎを
特に隠れたりもせず堂々と進むマンション組は目立つため、当然の様に
まぁ、そんな覚悟の定まっていない面々ではいくら集まろうと止めることはできません。あっという間に蹴散らされ、ついでに無力化の手段としてソウルジェムを回収されてしまいました。まさに鬼畜外道の所業です。
後から来るであろう
黒江ちゃんは助言したことだけでなく合流したことまでさかのぼって後悔しましたが、後になって悔いるからこその後悔、いつだって先んじて悔いることはできないのです。何なら
そんな嬉しくない
一通り上がったテンションが落ち着いてきたので地下に降りていったマンション組ですが、その頃ホテルの外では合流を果たしたいろはちゃんたちが万年桜のウワサの結界からホテルにやって来たところでした。
一般市民の多い魔法少女たちはホテルの威容に萎縮気味で、数が増えた分だけ統制も緩く収まるまでしばしの時間を必要としました。
ですが、敵の懐に入り込んでおきながらそんな隙を晒すのは言うまでもなく致命的です。ねむちゃんがウワサの内容を変更したことでホテルの扉が完全に閉じて、侵入が不可能となってしまいました。
周囲がいぶかしみながら見守る中、まどかちゃんは迷いませんでした。腰を落として構え、腰の辺りにバレーやバスケットのボールを掴むような形で手を揃えます。フェリシアちゃんを筆頭に何人かの魔法少女がデカゴンボールの代表的な技を期待しましたが、残念ながら拳を極めし者の方なので応えることはできません。
そうして手と手の間に莫大な魔力が集まり、臨海寸前になったそれを気迫のこもった短い掛け声と共に押し出しました。
放たれた強烈な光と巻き起こされた風とに、強化済の魔法少女たちすらも含んだ皆が目を塞いで顔を腕で隠しました。未強化の何人かは堪えきれずに数メートルは吹き飛ぶほどでしたが、余波でそれです。では、本命を受けたホテルがどうなったかと言いますと……まぁ、綺麗に円形にくり貫かれたといいますか、正面から見て地平線の彼方……あるいは結界の端までが更地になっていました。どうやら
余りの光景に一同絶句しましたが、我に返ったやちよさんが巻き込まれた魔法少女がいたら確実に死んでいると注意しました。逆上されたら命はないにも関わらず年長者としての責任を果たしたその勇気ある振る舞い、チームみかづき荘に114514点。寮杯は君たちの物だ。
まどかちゃんは目を伏せて首を横に振りながら魔力とは別の気配を探って誰もいないのを確認した上だと答えました。が、固有魔法の可能性を告げられると途端に視線を泳がせ始め、視線でマミさんに助けを求めました。
助けを求めました求められたマミさんは笑顔で頷くと、やちよさんを安心させる材料を挙げていきます。特にまどかちゃんが固有魔法で透明になった二葉さなの位置を見破った経験があることを述べると、やちよさんは封印していた信じがたい事実を思い出させられて頭痛と目眩を覚えながらも納得しました。その上でせめて行動前に一言欲しいと要望を忘れない辺り、
なお、マギウスがワルプルギスの夜を神浜市に呼び込んだ事実を知って離反を決意したみふゆさんは久遠の存在によるバタフライエフェクトで
掲げる白旗にハンカチとショーツのどちらを使うか悩んでいたら先に進んでいなくなったため、マギウスの野望もここまでだと察してホテルを脱出したのは慧眼だったと言わざるを得ません。
さて、こうしてホテルを脱出したみふゆさんと
まどかちゃんによりホテルはホ◯ルと化していますが、現在地はウワサの結界内です。そしてこのウワサはホテルの存在そのもの。それを成り立たせる法則を破る――つまりホテルを大きく傷付けることは、ウワサの本体を出現させることとなります。
つまり、ホテルが両端をそれぞれ三割ずつ残して中心部が消滅している現状、
ですが、女王グマのウワサを見たまどかちゃんは
対するウワサはというと、果実のごとく実っている兵隊グマがまとめて
こうして見せ場らしい見せ場もなくホテルフェントホープを擁する女王グマのウワサは討伐され、波動◯の影響を逃れた地下でドンパチしていた面々も現実の神浜市は北養区の山……の麓に広がる森へ投げ出されたのです。
ワルプルギスの夜が目前に迫っているため、神浜市は大雨と強風とに
しかしながら、その場にいる魔法少女たちは禍々しい気配を感じ取り、そちらに意識も視線も釘付けでした。そこには、鎖で拘束されているどこか蚕に似た魔女らしき姿。
一部の魔法少女にしか知られていない、マギウスが救済の要としている半魔女であるエンブリオ・イブが巨大な姿を現した瞬間でした。
その足元というかでアヘ顔ダブルピースをキメる灯花ちゃんと、腰を突き上げてうつ伏せになったまま痙攣しているねむちゃんとがいることに、当事者以外の誰も気づいていなかったことは、不幸中の幸いだったのかもしれません。その周りで複数の魔女が同士討ちする大迫力のバトルを繰り広げているのも今は露見していませんし、アリナとマンション組が互いの手持ちを応援している姿も目撃されずに済んでいます。
そのいずれもが、灯花ちゃんとねむちゃんを目的にしている
一方その頃、調整屋に集まっていた魔法少女たちは勇気を振り絞って自分たちの居場所を守ろうと立ち上がり、
ワルプルギスの夜だけでなくイブの使い魔も神浜市全域で動いており、戦いは激しさを増しています。そんな全ての場所が激戦区な状況ではありますが、中央区の魔法少女たちは世紀末なテンションで戦いというよりも狩りと表現される内容を繰り広げていました。余りの温度差にグッピーの命が心配されますが、神浜市の受ける被害の方がよっぽど心配なので気にされることはないでしょう。
こっそりアルまどちゃんも合流……というか道に迷いながら各地を転々として使い魔を退治していたらいつの間にか仲間判定されていました。一部の魔法少女からはまどかちゃんの姉みたいな認識をされていましたが、否定も肯定もせずに曖昧な笑みを浮かべてやり過ごしていたそうな。
なお、一部の配信視聴勢からは正体を見破られておりゲーム内で会おう的な友情を深めていたりするのでアルまどちゃんは誰も死なせないと奮起したのでした。
気合を入れて撃った矢が使い魔を貫通しても勢いを落とさず未だ市街地に到達していないワルプルギスの夜を直撃してしまい、危うく
嘘です。使い魔の動きが乱れたので何人かは本体に何か起きたのではと推測し、アルまどちゃんは
アルまどちゃんは自分の
信じられないものを見たような顔で魔法少女たちがアルまどちゃんに視線を向けていましたが、疑われているような気分になったアルまどちゃんは真剣な表情を
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アルまどちゃんがまどかちゃんに会った話
時系列的にはまどかちゃんがホテルフェントホープを残響ではなく残骸に変える少し前。
普段使いすることを考えてホテル内部の構造を
それを知りながらも、ういちゃんを失って自尊心が肥大化し慢心に磨きのかかった灯花ちゃんとねむちゃんはのんびりマギウスでお茶会を開いていました。二人は久遠の能力を知りませんし、配信も捏造だと信じて疑っていないため、仮に辿り着かれてもイブの穢れが蔓延する地下聖堂では満足に動けなくなり容易く捕縛できると考えていたのです。
アリナはアリナで久遠を説得する材料を有しているため落ち着いたものでした。
環いろはという、話題にする本人以外は誰も知らない――それも灯火とねむの親友だという――妹の存在を口にする魔法少女の存在を知ったことで、アリナはイブが環ういだった半魔女である可能性に辿り着いていました。これも
それが事実かどうかはさておき、環いろはの前でイブこそが環ういだと告げた上でイブを解放した場合どうなるでしょうか。妹を気遣う姉は攻撃できず、妹を守るためなら一緒にここまで来た仲間へ武器を向ける可能性すらあります。一方で妹は意識の有無に関係なく魔女の本能に抗えず姉とその仲間を蹂躙することでしょう。想像するだけで楽しさ満点、ワクワクが止まりません。
魔法少女の真実が配信で暴露されている現状、柔軟な思考ができる魔法少女はソウルジェムが本体であり肉体は活動するための媒体でしかないと割り切った考え方を――少なくとも変身して魔女と戦う際には――しています。なので死亡率は真実を知らない場合に比べて低くなっており、魔法少女が本格的にピンチを迎えるまでなら因縁を優先させて久遠自身は見学に回る公算が高いとアリナは考えていました。
そうしてやって来たマンション組でしたが、まぁ当然のようにイブの穢れが蔓延する環境でも動きに影響はありません。時間稼ぎを兼ねた会話をしていたのに全く問題なさそうな面々に灯花ちゃんが怒りをぶつけていますが、久遠はそんな灯花ちゃんな無言で近付いていき……
アームロックを極めました。
これには思わず灯花ちゃんもキャラを投げ捨てて「があああ」と悲鳴を上げ、見かねたねむちゃんが「それ以上いけない」と止めました。が、久遠の怒りは二人から一方的な縁切りをされたことが根幹にありますので、同罪なねむちゃんもそのまま流れるように
ねむちゃんが痛みに耐えかねて失神する頃には、場の空気はぐっだぐだでした。ですがここになって一人残ったマギウスであるアリナはマイペースなので気にせず口を開き、環いろはの話とイブの正体を絡めた話を久遠たちに聞かせます。
アリナは傷つけ合い和解できないまま終わると予想しているようでしたが、久遠は人の心が見せる可能性の光を信じているので和解する方向で話が終わると予想しました。対立する意見。ならば実際に確かめてみようとなるのは必然でしました。
しかしそうなると到着まで暇です。と、いうわけで魔女を戦い合わせる遊びに興じることになったのですが、ここで帆奈ちゃんから自分の育てた魔女を戦わせたいと自薦がありました。
帆奈ちゃんとみことちゃんもそれぞれ暗示の魔法で人を襲わず指示を受け付ける魔女を所持しており、アリナの育てている魔女と戦わせたのも一度や二度ではありません。単純な強さであれば
そんなわけで見学に回った久遠は自分の中の打ち倒したマギウス二名を安全な場所に運んだのですが、ついでに何故かねむちゃんの魂がめちゃくちゃ磨り減っているので善意から補給しておくことにしました。
ねむちゃんとは既に――それも変身前の姿で――致した仲ですので、ためらいは一切ありません。強いて言うなら、他の人が致す場面を見たことのない黒江ちゃんや綺麗な体のままなアリナには刺激が強そうなので、繋がっている場所が見えないように
こうしてねむちゃんは本人の知らぬ間に寿命問題が解決したのでした。意識を取り戻したら体の調子が嘘のように良くて逆にワンチャン死後の世界だと勘違いするかもしれません。
しかしそれでも帆奈ちゃんとアリナの対戦は終わらなかったため、独りぼっちは寂しいもんな……と灯花ちゃんにも手を出しておきました。意識を失っている間に大事なものも失っているとは本人も思ってもみなかったことでしょう。
こちらは魂が削れはしていなかったものの別物に変異しかけている感があったので調整しておきました。目が覚めたら綺麗なガキ大将ならぬ綺麗なおガキ様になっていると推測されます。
なんて思っていたら一回戦の終わりで気を失った状態から気をやった状態に移り意識を取り戻しました。自分の状況を把握して泣き叫びますが、間髪入れず二回戦目に突入したので段々と叫び声の質が変わってしまいます。
その後もチラリズムの欠片も見られない鉄壁のガードを発揮されながらにゃんにゃん鳴かされた結果、すっかりしおらしく笑顔の似合う女の子になりました。意識は念願の宇宙旅行に出てしまって反応は薄くなっていますが一時的とはいえ性格が改善したので問題ありません。
このときでも
突然の事態にそれぞれが気を取られる中、その隙を突いた帆奈ちゃんの指示が飛びました。そうして帆奈ちゃんの魔女がアリナの魔女へ致命傷と呼んでもいいダメージを負わせ、盤面は一気に傾いたのです。これにはアリナも相手を称えずにはいられませんでした。アリナは結果が見えたと
中々にエグいイブの貴重な食事シーンを見学した一同が次の相手をどうするか選別を始めたところで、いろはちゃんたちが到着しました。そのタイミングでいろはちゃんが持っている枝が桜らしき花を咲かせたことで、いろはちゃんは
が、それの意味を知るマギウス二名は
そこへアリナが目的であるイブ=うい説を高らかに告げました。同じ結論に達していたのでいろはちゃんは驚きこそしませんでしたが、だからこそアリナの予想通りにイブと戦うことに躊躇してしまいます。狙い通りだと笑みを深めるアリナでしたが、このときアリナも予想していなかった事態が起きたのです。
実はこのとき、いろはちゃんと一緒に小さいキュゥべえがやって来たことでイブは首ったけになっていました。いろはちゃんへ執着を見せたのだと判断したアリナは、イブの好きにさせる事を選びました。魂を失い自壊しそうな体を包み込み保護していた、アリナの固有魔法を応用した被膜はそのままに、拘束を解きます。
指向性はあるものの余波で大きな被害を出しながら暴れるイブ。近づきたいけれども傷つけたくもないいろはちゃんたち。隠れて見守りながらもぶっちゃけ焦れったい久遠たち。そんな久遠の様子に気付いてイブを放置する理由であろうアリナとの仲を警戒して『お話』の機会を伺うまどかちゃん。一見するとイブの暴走が目立っていますが、実際の場は混沌としていました。
そこに表れたのがアルまどちゃんでした。これには久遠もびっくり。というか、せっかく隠れていたのにあっさり探し当てられて真っ直ぐに向かって来たので微妙に困りものでした。やはりこやつも鹿目まどかか。
そんなアルまどちゃんを見て最大級の危機感を抱いたのは、言うまでもなく……まどかちゃんです。
自分と同じ顔。だけど自分とは違う自信と余裕を感じさせる表情。スタイルでも少し向こうの方が女性らしい気がします。まどかちゃんは久遠が見た目で判断するような人間ではないと確信していますが、方向性の似ている女性的魅力が上の相手というのは否応なしに警戒せずにはいられませんでした。
一方のアルまどちゃんは久遠に魔女の救済を訴えましたが、姉妹の因縁を見届けるまでは動けないという久遠の意見に少しばかりの同情を覚えてつつ新しい希望の形を見出だしたので見に回ることに。
そうしてできた隙間時間を使い、
さて、イブとの戦闘も佳境に入り、動きを止めたところに小さいキュゥべえをシュート! した結果、イブのコアに閉じ込められていた環ういの肉体が解放され、実は小さいキュゥべえに仕舞われていたういちゃんの魂も戻って復活を遂げました。
それにより世界から消えていた環ういの記憶や記録が舞い戻り、地味に復帰していた灯花ちゃんとねむちゃんも白旗を上げたというか寝返りました。
そしてマギウスのよしみでアリナを説得したのですが、返事は
地味にマジカルきりんをきっかけとして触れていた色々な漫画・アニメ等の影響により好みの幅が広がっていたアリナは、久遠との賭けに負けたことも気にならないくらい、環姉妹の起こした奇跡にテンションが限界突破してきました。同時に、創作家としての血がここはラスボスを姉妹の協力技で倒す流れが必要だと騒ぎ立てるので自分が役目を引き受けるしかないと名乗り出た形です。
なんなら待ちわびていたワルプルギスの夜がすぐそこに来ていることを考えて、大業を受けたら改心ムーブと捨て台詞を吐きながらワルプルギスの夜へ特攻かますプランまで立てました。そういうところだぞ
そんなわけで出番を失った久遠はマンション組を引き連れてまどかちゃん率いる見滝原組と一緒にいたアルまどちゃんとに合流して
ここに来て、久遠はメッセージアプリを通じて
既に使い魔と戦っていた面々や、避難組から次々に参加の返答が届きます。絆の力と呼ぶには少々下世話な繋がりではありますが、久遠は人間関係のありがたみを噛み締めていました。
なお、当のワルプルギスの夜は強化済モブ魔法少女の固有魔法で
後は使い魔を掻い潜るだけと言っても差し支えない状況です。アルまどちゃんが久遠の補助を受けながら救済するもよし、
ワルプルギスの夜は一人の魔法少女が魔女となり他の魔女を糧にし続けた成れの果てという説がありましたので、久遠が端から削り取ってグリーフシードを浄化することでも決着はつけられます。が、基本的に魔女化していた頃の記憶はそのまま残るので絶望ループから抜け出すまでにどれだけの時間が長い必要か分かりません。
中央区のマンションには
なんてことを言ってる間も荒れた天気が続き避難指示が出て経済活動が止まっている神浜市の状況に悪影響が出ていますので、とりまサクッとのノリで久遠により浄化されたのは、魔法少女史に残る何とも言えない結末だったと言えるでしょう。イブ? やっこさん強化いろはちゃんの元気玉クロスボウただし矢は小さいキュゥべえで
戦い終わった神浜市。自然と集まった魔法少女たちの元に、見知らぬ魔法少女らしき人物をお姫様抱っこして歩いてくる久遠の姿がありました。運んでいるのは恐らくワルプルギスの夜と呼ばれ語り継がれた舞台装置の魔女だった魔法少女なのでしょう。その正体は……!
ここで終わると虚無った感が出る気がするので一度切りますね。
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