もしも東方世界がドラゴンボール世界にくっついたら (きんとん)
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プロローグと崩壊

初投稿です。


 

 

 一体どれくらいの時間がたったのだろうか何年たったのだろうか…

        それはゆっくりと目を覚ました

  

  無限地獄 それ以外に何も言うことができないような空間

  

  何もない暗黒の異空間 光の一つもない世界で死ぬこともできない

 

  そんな世界でそれ ガーリックJrは目覚めた 

  彼はドラゴンボールによって永遠の命を手に入れることに

  

  成功している しかし自分の作りだしたデッドゾーンに飲み込まれて

  死ねないまま何年も何年もそこにいる

 

  そしてその世界では彼と戦ったものも彼を知っているものもすべて死んでしまった

  

  そう彼は精神を守るために永遠に眠ることを選択した理由がそれだ

 

  外部からの干渉がない限り永遠に眠り続けるはずだった…

 

  そう彼は「忘れ去られている」そのために何が起きたのか

 

  幻想郷には忘れ去られたものがやってくる…

  

  しかし 彼はデッドゾーンの中にいるために外部には干渉できないはずなのだ

  

  そのためにデッドゾーンの中にいる状態で彼は幻想郷にやってきた あり得ないことだが

 

  異空間と幻想郷の空間が重なってしまったのである

 

  2つの空間が重なってしまった…その場合はお互いがぶつかり合い対消滅する…はずだった

 

  ガーリックJrは死なないなのでデッドゾーンは消えないのである

 

  つまり…消滅はお互いしない しかし存在はできない

  

  内部からの圧力に耐えきれなくなった幻想郷は…

 

 

  幻想郷は弾け飛んだ

 

  デッドゾーンは本来ならば普通の空間にはない技だ しかし幻想郷に来てしまった

 

  これは通常ならあり得ない事である

 

  弾けた幻想郷はいく場所を失いこのままでは消えてしまうだろう

 

  しかし彼女がここで気づいた 彼女の名前は「八雲紫」幻想郷がゆがみはじけ飛んだ後に 

  異常なことが起きているのは察していた しかし正確に把握することはできてはいない

  

  「なにが…一体なにが起きたというんですの!?」

 

   正確に把握できていない 否 正確に把握はできるはずがない

 

   そこで彼女は奥の手を切るという判断をせざるを得なかった

 

   「あと二つほど出来ることがある」 と昔彼女は「魔理沙」に言ったことがある

 

   その手の1つ 過去に戻るという能力である

 

   発動条件は無い しかしこの能力は発動範囲が広すぎる 幻想郷全体を巻き込む上に 

   時間軸までは指定できない しかしその広すぎる範囲も今ではむしろメリットだった

 

   「けれど…今回は何が起きているかもわからない…今発動は危険すぎる…」

    こんな時に周りに偵察能力持ちがいたら…

    なんて言ってられない事態なのは彼女もわかっている

 

    発動条件こそないが発動までに時間はかかるのだ

    紫は早急な判断を迫られている 今どういう状況なのか 

    

    どこに飛ぶかわからない能力を使うほどなのか

 

   その時紫の視界に何かが映った 「あれは…」

 

   それは幻想郷の1部だった まるで風船のように それは浮かんでいた 

 

  「これは…一体…」はじけ飛んだ幻想郷は空間を漂っているのだが

    理解しろというのが無理な話である 

   

   何度も言うようだがこれは普通ならあり得ない事態なのだ

 

  「チッ これはもう理解できるとかできないではないですわね…」

 

   発動させるしかない 

   空中に浮かんだ幻想郷の1部は不気味なノイズのような音を響かせながら

   明らかに消えかけている幻想郷の1部を見て紫はそう判断した

 

「この能力は時間軸を指定できない…けれどもこのままではどう頑張っても幻想郷は…持ちませんわ」

     

   紫は覚悟を決めた

   

   紫は能力を発動した…彼女を中心に紫色の炎のようなものが発射された 

 

    それは幻想郷の空一面に広がるとゆっくりと地上に向かって降りてきた 

 

    「さて これでどこにいくのか…こればかりは運ですわね」

     

    紫はそういうと紫色の炎に包まれた 

 

 

 

    幻想郷全体を包み込んだ炎はすべてを過去に飛ばした 

 

 

 

 

 

 

 

      しかしここで紫の誤算が起きる

    

      幻想郷はバラバラになっておりすべてが同時に飲み込まれるわけではない

 

      つまり それぞれの場所が時間こそ同じところに飛ばされるが

      

      場所まで同じ場所には飛ばされない ということだ

      時間は能力初同時にランダムで決まる

      ただ場所は発動後に炎の中に入るまでは決まらない

      つまり地面がつながっていないために入るたびに決まるのである

 

 

      そして幻想郷は完全に飲み込まれた

 

      ガーリックJrは出れたのかと思ったが自分が今も暗い空間にいるのを見て

      

                 また眠りについた…

 

 

 

 

 

 

 

      




ここまで読んでいただきありがとうございました 
プロローグだけなのでできれば明日明後日にまた投稿したいです


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序章
初めての出会い・・・霊夢サイヤ人に会う


霊夢はいきなりやってきた世界に戸惑いながらもある男に出会う・・・


「うわわわわわ」彼女「博麗霊夢」はいきなりの事態で驚いていた

 

 「一体何が起きてるのよ…」

  急に地響きが起きたと思いきや自分の神社の周りの地面もろとも

  空に浮き おまけに紫色の炎に包まれているので無理もないだろう

 

  「一体ここはどこなのよ…?」よくわからない空間 としか言いようがなかった

   周りは鈍く光っていておまけに歪んで見える

   たびたび映るのはどこかの建物だろうか

  「ここは一体どこかしら?見た感じ間違いなく幻想郷ではないわね…」

 

   一方そのころ

 

 

 

  「ハヒー…オラ腹減っちまったぞ…」

   

   この男の名前は「孫悟空」戦闘民族サイヤ人の、生まれでありながら

   穏やかな性格である 

   これまでも地球の危機を何度も救ってきた英雄でもあるのだ

   ただ…あまり真面目に働かないのが欠点だろう

   

   今日もライバルである「ベジータ」と戦ってきたのであろう

   ところどころボロボロである

   地球に復活したフリーザがやってきてから数週間がたっているので

   戦いたくもなるだろう

    

   そんな悟空の家はパオズ山にあり息子が1人と妻1人で暮らしている

   息子はもう1人いるが今はもう家にはおらず結婚している

   そんな彼の弱点といえるものは…

 

   「悟空さーー!」  「いっ!?」

   そう最強の奥さん「チチ」である

   「まったくもう…そんなボロボロになっちまって…服の替えがいくらあっても足り ねぇだよ!もう!治すよりも早くボロボロにしてきちまうし…」

 

  「わ、悪いって…」

 

   「まったく…それに悟空さ、おめぇ卵はどこやっただよ」

   「あ!わりぃおいてきちまった!」

   悟空はチチからお使いを頼まれていたのだがどうやら忘れてきたらしい

 

   「…」チチからの無言の圧力で悟空はたまらず家を飛び出した

  「いやーやっちまった ブルマん家に置いてきちまった…」

 

   そしてとりに行こうと思ってふと思い出す

   「そういやー悟飯じいちゃんの家にニワトリがいたような…」

 

   幼少期 彼の育て親である損悟飯は悟空の家のすぐそばにある崖のところに

   家を構えていた 悟空もずっと過ごしていた家である

 

   「あそこのニワトリから卵もらってきたほうがはぇぇかもな!」

    悟空はそういうと文字通りすっ飛んでいった

 

 

   「うーん」一方そのころ霊夢はというと

   「一体どこなのよここ…お腹もすいたし…」

 

   さっきからその空間で止まってしまっている博麗神社のなかで寝そべりながら

   霊夢はうなっている 

 

   そしてガタン!という大きな音で飛び起きた

 

   「おお!?これはもしかして出れるんじゃない!?」

    確かに神社の淵から下を見ると下に小さく穴が開き始めた

 

   「やった!これでやっと出れる!」

 

 

   そのころ悟空は…

 

   「悟飯じいちゃんの家 ずっと放置していてすまねぇな…」

    悟飯じいちゃんの家についていた

    「おっあったあった卵だ!」

    嬉々として卵を集めていると悟空は上に気配を感じ見上げてみた

 

    「ん?あれなんだ?」

    そこには小さな紫色の穴が開いていた その穴は少しづつ広がっている

    一方霊夢は… 

   「あれ?ちょっとまってよこの下お家があるじゃない!?」

    このままではぶつかってしまう 下敷きになった家はもちろんおんぼろ神社も耐えれるわけはない

   もちろん悟空も気づいていた

   

   「いぃ!?家が降ってくっぞ!?」

    悟飯じいちゃんの家がこのままでは潰れてしまう 

    「やべぇ!削りすぎないように…」

    悟空は細い気弾を連続で出すことによってレーザーカッターのようにしながら

    悟飯じいちゃんの家の周りを削り取っていった

    「よっと!」悟空はその家を土地ごとくりぬいて楕円形にして持ち上げた

     あまりにも脳筋な思考だが腹が減って正常な判断ができないのだろう

    「にしても…なんだあの穴?」

    しかもよーく見てみると家というよりは神社だった

    「なんだありゃあ?」

     

   一方霊夢はというと

   「うーんあそこにいるやつ…気配が感知できないわね…臨戦態勢ってことかしら?」

    

   …こちらもこちらで腹が減って冷静な判断ができないようだ

 

   そして博麗神社はきしみながらもゆっくり降りてきた

 

 

   「ふう!やっとでれたわね…ところであなた なにもの?」

 

   「おめぇこそなにもんだ?」

 

   「「…」」

   「よくわからないけどあなた ただモノではないわね どうやって私をここに連れてきたの?」

 

   「えぇ!?オラじゃねぇよ!」

   「…怪しいわね…」

   

  どうやらお互い腹が減り知能指数が著しく低下しているようだ…

 

   「白状しなさい!なんで私をこんなところに連れてきたのよ!」

   「いや だからオラは知らねぇって…」

   「むむむむむ…いやあなたこの辺でも一番強い気配を感じるわ!」

   「へーすげぇな…オラ気を消してたのに気づくなんて…」

   「シッポを出したわね!あなたがやっぱり原因だわ!」

   「いぃ!?オラじゃねぇってば!」

   「問答無用!あなたを倒して全部話してもらうわよ!」

   

 

 

   …やはり腹が減ると冷静な思考ができなくなるのだろう…

   




思った以上に早くかけたんで投稿します

補足説明をしておくと霊夢は約2日の間何も食べていません

悟空はベジータと全力戦闘後何も食べていません
 
とりあえず空腹は冷静な思考を邪魔するのは間違いないでしょう
お互いの知能がとても下がっています


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「巫女VS戦闘民族」 空腹時の決戦! 

1週間に1回投稿予定だったんですけど
最低でも1週間に1回投稿になるかもしれません


「いくわよっ!」霊夢は勢いよく地面をけりそのまま悟空に突進していった

 

 悟空はガードの姿勢をとったが霊夢はそのまま「空を飛ぶ程度の能力」

 を発動した 霊夢の体は突進した体勢のままいきなり宙に浮かび上がった

 

 「おめぇ…すっげぇなぁ!気を出さずに空を飛べるんか!」

 「感心してる場合かしら? さっきの動きを見る限りあなた目で終えてないようよ?」

 

 「うーんオラも舐めてかかったら危なそうだな…よしっいっちょやってみっか!」

 

 悟空は気を解放した 空気がビリビリと震え木がミシミシと音をたてる

 

 「チッ 思った以上の力ね…こっちも全力でかからないと…」

  霊夢も気を解放した しかし…

 「ん?おめぇなんで気を消したんだ?」

  そう 霊夢は気を解放したはずなのに気が大きくなるどころか感知しにくくなっていた

 

 「フン 何言ってんのよ あまり人を馬鹿にするのも大概にしなさいっ!」 

  

 霊夢は空から急降下した それは悟空の想定よりも早かった

 霊夢の手刀が悟空の首に命中した

 「ぐぁッ…おめぇ不思議な奴だな…一切気を感じねぇ…」

  

  そう霊夢の攻撃には一切気配がない 気で感知するのが基本の悟空にとって

  それはとても珍しいことであった

 

 「フン 対してダメージが入ってないわね あなたも不思議な奴よ」

  

  霊夢は再び浮かび上がった 

 

 「あなたは知らないかもしれないけどね「霊気」は増幅させることが可能なのよ」

 

 「ん?おめぇ今「気」じゃなくて「霊気」っていったんか?」

 

 「なんですって?あなた霊気も知らないのに私を連れてきたの?」

 

 「いやだからオラじゃねぇよ…それよりも霊気ってのは何のことだか教えてくれよ!」

 

 「あなたね…今私たちは戦っているのよ?敵に向かって教えを乞うなんてどうかしてるわよ」

 「ああ 確かにそうかもしんねぇ… オラがおめぇに勝ったら教えてくれっか?」

 

 「…あなた本当に変なやつね なんか疲れてきちゃった」

 霊夢は2日の間何も食べていないので多少ふらつきながらそう言った

 

 「まぁいいわよ ただ私に勝てるなんて思わないほうがいいわよ…」

 霊夢はそういうと再び急降下した

  

 急降下と同時に再び手刀を放つが…

 

 「ぐぇッ もう対応したっていうの!?」

 霊夢の攻撃は防がれた上にカウンターのパンチを霊夢は腹にもらった

 「へへへ おめぇさっきもまっすぐ突進してきたよな 2度は食らわねぇ」

 

 「チッ 確かに動きは単純なのは認めるわ…けどスピードについてこれているというのはおかしいわ…あなたさっきまで手を抜いていたわね?」

 

 正確には気が感知できなったために反応できなかっただけだが 

  霊夢はこれを挑発だと受け止めた

 「いいわ…今度こそ本気で行かせてもらうわよ」

 再び霊夢は空に浮かび上がった 

 「さーてオラもいっちょ行かせてもらうぞ!」

 悟空も空に浮かび上がった

 「…あなた空も飛べるのね…こりゃ長引くと不利だわ…」

 霊夢は空にいる悟空を見てさらに上に浮かび上がった

 

 「行くわよ」

 そういうと霊夢は再び急降下した

 「同じ手はくらわねぇぞ!」

 

 しかし霊夢は急降下しながら体に霊気をまといそれを発射した

 

 「夢想封印・散!」霊夢の体中から赤い玉が発射された

  

 至近距離で発射されたその玉は回避不能…

 霊夢はそう考えていた しかし

 「いやー危なかったぞ おめぇ面白れぇやつだなぁ」

 「なんですって!?どうやって…どうやってあの攻撃を避けたの!?」

 「へっへっへっ オラには「瞬間移動」があるんだ これは気を感知して…」

 「いやどうでもいい!」

 「いぃ!?おめぇが聞いてきたんじゃ…」

 「本当になにものよ!もう!お腹減ったし強いやつは出てくるし最悪!」

 

もはや霊夢に正常な思考は出来ていないようである

 

「もうあなたに勝てる気がしないわ お腹も減ってるし」 

 「え?もうおしめぇか?」

 悟空は戦いが終わって残念だ という意味で言ったのだが

 霊夢からすると煽られているように感じたのだろうか 青筋が額に浮かんでいる

 「ぐぎぃぃ…そんなに言うんだったら私の奥義を受けてみなさい!

耐えれたらあなたの勝ち!耐えれなかったら負け!」

 悟空側にはほとんどメリットのない話である しかし悟空はそれを承諾した 

  こんな面白れぇやつの奥義なら見てみてぇ!そんな思考なのである

 

 霊夢は深呼吸をしたそして霊気で造られた球を体から7つ発射した

 

「…いくわ…夢想封印 滅」

 

 この技は霊夢の技で最も殺意の高い技である 発動時に霊夢の周りには

 7色の球が浮かび上がる その球が全て相手に向かって飛んでいく

 ここまでならただの「夢想封印」である しかし相手に飛んでいくと

 封印の代わりに相手を7つの球相手を飲み込み、押しつぶし、最後には爆発する

 もはや封印からはかけ離れた技である これは基本対人で使う技ではない

 7つの球は近くにいる霊夢が敵だと認識した相手に飛んでいく

 つまり複数相手に使う技なのである

 これを単体に使うとどうなるのか 7つの球は重なり合い通常の7倍の威力で

 相手を押しつぶし爆発する そもそも1つでも確殺をとれる技だ

 7つも出すのは霊気消費も激しいのでわざわざ7つ出すこともない

 しかし冷静な(以下略)霊夢はよりにもよって個人に向けてはなってしまった

 霊夢自身もただでは済まないだろう 7つ重なった時の爆風は半径10メートルも

 あるためにこの技を発動させてすぐには動けない霊夢もただでは済まない技

 なのだ 冷静になれていないのが問題だった

 

  

 とてつもない破壊力を持つ「夢想封印 滅」は悟空を飲みこんだ…

 かに思えた

 「うおらーーーーっ!!」悟空の手の周りには赤い気がまとわれていた

 「神の気」それは文字通り普通の気とは違う性質を持っている

 

  悟空はそれを手にまといながら「夢想封印 滅」を逆に押しつぶしたのであった… 

  

 

 




明日も多分投稿します

口調が難しい…これであっているのかがわからないので
間違っている点がありましたらご指摘願います…敬語もこれであってるのかわからない…


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和解 そして出会い

明日投稿と言ってしまったので0時になるまで投稿できなかった…

とりあえず明日も投稿すると思います いや今日かぁ


 ガチャリ と音を立てて悟空の家のドアが開いた

 

 「お父さん、お帰りなさーい」

 彼の名前は「孫悟天」悟空の次男である

 「あ、ああただいま悟天」

 「ん?お父さんどーしたの?その担いでる女の子」

 「ハハハ…まぁ色々あってなぁ…」

 「悟空さ、お帰りだ…ってなんだべ!?その女の子は?」

 「い、色々あったんだよ けんどもーオラ腹が減ってしょうがねぇ…」

 「わかっただよ…」

 チチは長年の経験からこういう時の夫には何を言っても無駄なことは承知していた

 「ところで悟空さ 卵はどこだべ?」

 「ああ…じっちゃんの家のニワトリからとってきた」

 「悟空さ…あそこの卵は独特な臭みがあってだな すぐには食べれねぇんだべよ…」

 「いぃ!?わりぃわりぃ」

 「まったくもう…悟天ちゃんはその子の事見ておいてくれ」

 「はーい でもこの人ケガもなーんにもしてないよ」

 「ああ…オラと戦ってるときに奥義っちゅーのを打ってからぶっ倒れちまった」

 「え!?悟空さと戦ってよく無事でいられただなこの子!」

 「そりゃオラだって加減はできるさ けども最後の攻撃はすごかった…

それに「霊気」とかいうよくわからない能力も使ってきてよ!」

 「あーもうわかっただよ すぐに飯にするだよ ちょっくら待っててくれ」

 

 ・・・・・・・・・・・

 

 霊夢は夢を見ていたいつも通り妖怪たちが宴会をして騒いでいる

 そして朝が来るといつものように「魔理沙」が遊びに来るそんな光景を…

 

 「んん…ってここはどこ!?」

 「あ、おとーさーん!おかーさーん!目を覚ましたよー!」

 「え!?さっきの奴!なんで小さくなってるのよ?」

 目が覚めたばかりの混乱もあるのだろうか 霊夢はとりあえず深呼吸をして

 また隣をみた…「なんであんた縮んでるのよ…」

 「ええ?あっお父さんと間違えてるの?違うよー僕は悟天だよ」

 「え、違う人?あいつ家族がいたのね…」にしてもそっくりすぎやしないだろうかと霊夢は思った

 

 「あ、目ぇ覚めただか?ほれお水だ 飲めるか?ゆっくり飲むんだぞ」

 「あ、あなたは…」霊夢はそう聞きかけたがその貫禄から察するにおそらく

  母親だろうと思った 母は強し

 

 「おお 目ぇ覚めたか! おめぇあの技の後ぶっ倒れちまってたんだ」

 「あの技…って私あんな危険な技を…ってどうやってあれを耐えたのよ!?」

 「ああ 気を使って自分を守りながら押しつぶした あれは危なかったぞ~」

 「んん…自信なくすわ…そういえば名前を聞いていなかったわね 

  まず私の名前は博麗霊夢 素敵な巫女よ」

 「ああ オラ悟空 孫悟空っちゅうんだよろしくな!それで隣にいるのが悟天でオラの息子だ そんでもってもう片方はチチだ オラの妻なんだが料理がうめぇぞ」

 霊夢はとりあえず自分が助かっていることとお腹が空いて仕方ないことを把握することには成功したらしい

 ようやく彼女もまともに思考できるようになっていた

 

 「ところで…ここは一体どこなの?私のいたところではないのは確かだけど」

 「ああ ここはオラの家だ」

 「いや悟空さ 多分そういうことじゃないべ」

 「そーだよお父さん ここは今はいないけど悟飯お兄ちゃんの部屋だよ」

 「いや悟天ちゃん 多分そういうことでもねぇべ」

 

 霊夢はなんだか張り詰めた精神が緩んでいくのを感じながらもまだ警戒はしておくことにした

 「あ、チチ、飯できたんだよな 霊夢 おめぇも一緒に食おうぜ」

 

 霊夢の警戒心は一瞬でどこかにに飛んで行った…

 

 

 「なるほどなぁ…おめぇも大変だったんだなぁ…」

 「霊夢ちゃん…そんな腋が見えるような服を着て巫女を頑張っていたんだべな…」

 「おねぇちゃんすごいんだね!トランクス君に今度話してもいいかな?」

 

 「いやいや…あなたたちもとんでもない事態に何度も陥ってるのに…すごいですね…」

 

 お互いの今の状況 過去の出来事を一通り話たためにお互い警戒心はきれいになくなっていた

 まぁ悟空も悟天も楽観的なので チチと霊夢だけが警戒をしていただけではあったのだが…

 

 「霊夢ちゃんはどこに住むつもりだべ?家に1部屋空きはあるだけど…」

 「いえそれはとてもうれしいのですが神社ごとここにやってきてしまったので…」

 「おねぇちゃんのお家も今度見せてよ!」

 「あ うんいいわよ といっても何もないけどね」

 

 こんな簡単に信頼関係を築いてしまっていいのだろうかと思いながらも霊夢はどこか懐かしさを感じていた

 家族…幻想郷では仲間も友達もいたが家族はいなかった 昔の記憶なのだろうか まだ小さいときの…

 

 霊夢は進められるがままに風呂に入ることにした 家の外にドラム缶がありそこまでかなり寒かったが

 つかると全身の筋肉がほぐれるようだった

 「魔理沙も…みんなもどうしてるのかな…」

 博麗の巫女として異変に対処できなかったことを悔やんでいるわけでもなくただみんなが心配だった

 

 空に広がる星を眺めながら霊夢はこれからどうするか どうしたらいいかを考えていた…

 

 

 

 

 

 

 

 「イテテテ…ここは一体どこなんだぜ…あの炎…魔法ではないみたいだったが…」

 魔理沙は起きて周りを見渡してみた 「ここはずいぶんと都会って感じがするが…」

 周りを見る限りビルという建物…のはずである 本でしか読んだことがないから断定はできなかった

 

 「ここは一体どこなんだぜ…ここは…」そして魔理沙は自分がどこにいるかにようやく気付いたようだ

 

 「あれ?ここって人の家の敷地内か?けどここは家らしくないからセーフなのか?」

 

 確かに幻想郷の家には似ても似つかないような建物がそこにはあった

 まるでお椀をひっくり返したような…

  

 その建物にはこう書いてあった 「Capsule Corporation」と…

 

 

 

 

 続く…

  

 




いったん霊夢目線は終わり

ここで今度は魔理沙目線でやっていきます

そして補足説明を1つ 霊夢たちはランダムに飛ばされています

ただ時間だけは同じところに飛ばされています

つまり地球に全員飛ばされているわけではないのです


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王子と魔法使い

魔理沙編スタートです 多分3~4話くらいだと思います


おわんをひっくり返したような形をしているがここは世界でもトップクラスの大企業

 

カプセルコーポレーションである

 

 「ひぇー…ずいぶんでかい建物だなー霊夢にも見せてやりたかったぜ」

 

 魔理沙はその建物に向かって歩き始めた

 

 

 「む…」

 その男の名前はベジータである 宇宙最強クラスの戦闘種族サイヤ人の王子。本名は「ベジータ四世」

 母星・惑星ベジータの名を冠し、生まれた時から戦闘能力が高い超エリートで、

 それに裏打ちされたプライドも非常に高い。

 それも今ではだいぶ丸くなり

 家庭を持ち家族で暮らしている

 今は悟空との全力の組手を終えた後のトレーニングの最中だったらしい

 ベジータは自分を追い込み続けてこそ先があると考えるのである

 

 「妙な気だな…」

 今回は限界まで追い込んでいたのがあだになってしまったようだ

 外に妙な気配をした人間が1人いることにベジータが気づいた

 

 「くそったれ…だいぶ弱っちまってるときに…」

 魔理沙はというと

 

 「うっひゃぁ…近くで見ると大きいな…幻想郷じゃなかなか見れないぜ」

 観光気分である まぁ魔理沙の住んでいたところには何もなかったのでしょうがないだろう

 それに魔理沙は紫色の炎に包まれたときには空を飛んでいたので周りに物もない

 そのため霊夢より事態を軽く見ているのもあるだろう

 

 そしてカプセルコーポレーションの入り口から妙な男が出てきたのを魔理沙は見ると

 話しかけてみることにしたようだ

 

 「えーと わ、私は霧雨魔理沙だぜ!よ、よろしく」

 「…何者だ貴様は」

 「えーと…だから霧雨まり」

 「そういうことではない!なぜそんな妙な気配でここにいるのかを聞いているんだ!」

 「ああ そういうことか えーと話すと長くなるんだけど大丈夫なのか?」

 「…貴様が何者かわからないが いいだろう ただ妙な動きをするんじゃないぞ」

 

 

 そして魔理沙は語りだした…

 生まれてきたときのことから 普段は人間だけでなく妖怪すらも近寄らない「魔法の森」で 何でも屋「霧雨魔法店」を経営すること 日々魔法の研究にいそしんでいること  時々、妖怪退治に喜び勇んで出かけること

 

 

 

 「長いわ!! 舐めてるのか貴様!」

 「ええッ!? は、話していいと言ったのはそっちだろ!」

 「要点をまとめろ 要点を! 生まれからすべて話せなどとは言ってない!」

 

 そして魔理沙は再び話し始めた…

 

 紫色の炎に包まれたことから都会は本で読んだことしかないということ…

 

 

 

 「まぁいいだろう だが結局貴様はなぜそんな妙な気配なんだ ただモノではないな」

 

 「へへへ わかるか? まぁ私は魔法使いだしそこらのやつらとは一味も二味も違っても無理はないんだぜ」

 

 ベジータはそうではないような気もしたが戦ってもいないのに断定はできないと判断した

 

 真面目なのである

 

 「それで貴様…強いのか?」

 

 「そりゃ 滅茶苦茶に強いぜ そこらの魔法使いが束になっっても火力なら負けない自信があるぜ」

 

 「ほほう…貴様は火力…ようはパワーに自信があるというんだな?」

 「ああ、もちろんだぜ 高火力で星好きな魔法使いって呼ばれてるのは伊達じゃないんだぜ」

 

 「純粋な火力 か…」

 最近のベジータは気を操ることに重点を置いているため純粋な火力を上げていたのはかなり昔の事である

 

 「面白い…貴様 手合わせを願いたい」

 「ほほう!? この魔理沙も戦いが好きなんだぜ 急に言い出すってことはあんたもそういう口なんだろ?」

 

 「フン サイヤ人は戦闘民族だからな」

 「野菜だか洗濯だか知らないけど 手加減はできないぜ?」

 「安心しろ ちょっとやそっとでやられるほどこのベジータはヤワじゃない」

 

 「じゃあ…この辺をめいっぱいぶっ飛ばしても大丈夫なのか? ビルまであるけど大丈夫なのか?」

 

 「そうだな…場所を移すぞ…魔理沙だったか…ついてこい」

 

 「フ―…やっと仕事が終わったわ…」

 彼女の名前はブルマ ベジータの夫である

 カプセルコーポレーションの社長を務めていて子供も1人いる

 

 「アラ?ベジータ だれよその子?」

 「あ、魔理沙といいます よろしくお願いするぜ」

 「ああこちらこそ…って結局誰なのよ!?」

 「本人が言うには魔法使いで強いらしいからな 戦ってみるんだ」

  

 ブルマは納得した しかしあの子が夫と戦って無事に済むのだろうか

 

 「大丈夫なの?家の夫はかなり強いわよ?」

 「大丈夫だぜ 私もかなり強いからな むしろ建物が心配なくらいだぜ」

 

 本当に大丈夫なのかしら? ブルマは一応この前作ったメディカルマシーンを起動しておくことにした…

 

 

 

 続く…




ベジータも魔理沙も口調が難しいせいでめっちゃ時間かかりました…
 
後30分で明日になるところでした アブナイアブナイ
 
口調へのご指摘がありましたら是非教えてください
 
おそらく明日も投稿できると思います


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魔法使いVS戦闘民族

魔理沙はベジータに言われるがまま

カプセルコーポレーションの中にある

妙な機械のついている部屋に行くのであった…


ブゥゥーーンという音とともにさっきまでの部屋から

 

岩の多い平野のような場所に景色が変わった

 

「ほえぇ… こりゃすげぇな 霊夢にも見せてやりたかったぜ」

 

 急に変わった景色に魔理沙は軽く感動も覚えながらそう言った

 

 そしてふと思った

 一体今霊夢はどこにいるのだろうか

 

冷静になって考えると今はとてもまずい状況なのではないだろうか

 

 魔理沙は心配になってきた

 

 「準備はいいか?魔理沙」

 

 「えっあ、ああ準備OKだぜ」

 

 ベジータは少し魔理沙の様子に違和感を感じたが すぐにそれを考えるのをやめた

 

 今のベジータはかなり体力を消耗しているので残りの気をやり繰りしなければならないのだ

 余計なことなど考えてはいられなかった

  

 

 「では…行くぞッ魔理沙!」

 「おう!望むところだぜ!」

 

 

 魔理沙は箒をつかむとすぐに飛び上がった

 

 箒がなくても飛べるのだがあったほうが多少操作しやすいうえに 魔力を消費しないのがメリットなのだ

 

 「私からいくぜ! 恋符 マスタースパーク !!」

 

 初手からとんでもない大技である 魔理沙は戦闘も火力重視であり小手調べはしないのであった

 

 「なにっ!?」

 とっさにベジータはガードの姿勢をとったがそんなもので防げる技ではなかった 

 

 すさまじい爆音と爆風がベジータを中心に巻き起こった

 

 あたりが土煙で何も見えない 徐々に煙が晴れてきた そこには少し服が破けたベジータの姿があった

 

 「ぐぅ… やるな 貴様はどうやら本当にパワーがあるらしい」

 

 「あれー? まともに食らったはずなのに…あんためっちゃ強いな…こっちも余裕はなさそうだぜ」

 

 お返しとばかりにベジータは手と手を合わせた 

 ベジータの周りにピンク色のオーラが出てきて彼を包んだ

 

 「いくぞ…ギャリック砲!!」

 

 彼を包んだオーラの手を構えている部分から とてつもない勢いでビームが発射された

 

 「あれはまずいのぜ!」

 

 魔理沙はとっさにある魔法を発動した

 

 「魔符 スターダストレヴァリエ !! 」

 

 魔理沙の周りに星が大量に出現した 本来ならそれを発射するのだが魔理沙はそれを

 自分の周りに固定した 

 

 バヂッバヂッ!!

 

 星がギャリック砲をはじいたのである

 

 「ふい~… あ、危なかったのぜ…」

 

 「ほう…ギャリック砲を防いだのか」

 

 ギャリック砲は範囲攻撃ではなく単体に向けて使用する技である

 そのため何かにぶつかるとそこで止まる 魔理沙は瞬時にその性質を見抜いたらしい

 

 とはいえ…星が破壊されたら魔理沙はもろにギャリック砲を食らっていただろう

 そのため本当にギリギリの判断だったのである

 

 「いや 今のはマジで危なかったぜ そんなため無しで発射するとかどういう魔法だ?」

 

 「魔法…魔法が何だかは知らんが今のは気を使った技だ」

 

 「…気? 霊夢の霊気みたいなものか?」

 

 「霊気…なんだそれは」

 「私もわからない…のぜ」

 

 

 お互いに疑問がわいてきたせいで2人とも相手が気になってきたのだろうか

 

 ここでお互い決着をつけることにしたらしい

 

 「じゃあ こっちもマジで行くぜ」

 

 「よかろう こちらも今出せる全力を持って相手してやろう」

 

 

 魔理沙の周りに赤い粒のようなものが集まり彼女の体に吸い込まれていった

 

 そしてベジータは手を両側に広げた 彼の手が黄色に光っている

 

 

 「魔砲! ファイナルスパーク‼ 」

 

 「ファイナル…フラッシュ!!」

 

 お互いの技がぶつかりあった

 

 

 すさまじい轟音とともに周りの景色が乱れ始める

 この空間がお互いの攻撃による影響を食らっているのだ

 

 「ぐぎぎぎぎぎ…あ、あんたもファイナルってつく技だな…」

 

 「ぐ…そんなことはどうでもいい!貴様のこの技…気を一切感じないではないか!」

 

 そう魔砲「ファイナルスパーク」 は自分のエネルギーを集めて発射する技である

 ただしその集めるエネルギーは「気」でも「霊気」でもない

 

 魔力なのである。 魔理沙は「マスタースパーク」には自分のエネルギーと魔力を合わせて打っている

 

 魔理沙は知らないがそのエネルギーが「気」なのだ

 

 しかし魔砲「ファイナルスパーク」は純粋な魔力のみで打つ技なのでベジータは気を感知できなかったのだ

 

 「く クソったれが…」

 

 (よし!いける!このまま押し切るのぜ!)魔理沙はそう思いさらに火力を上げた

 

 しかし

 

 「ハァ!」

 突如ベジータの髪が金色に変わった 

 その衝撃で空気が揺れるのを魔理沙は感じた

 

 「でぇぇ!? なんなのぜその頭!?」

 

 「フン これが超ベジータだ… 簡単に言えば俺はさらに強くなったということだ… はっ!!」

 

 ベジータはさらにファイナルフラッシュの威力を上げた

 

 「ぐぅぅぅ…そんな…なんてやつなのぜ…まだ余力をのこしてたなんて…」

 

 「いや 俺は少ない気でお前に勝とうとしていた 誇れ 貴様は俺に本気を出させたのだ」

 

 「ぐぅ… ぎぃぃ…そ、そりゃあどうも… でもこのまま負けてられないのぜ!」

 

 魔理沙も負けじとさらに火力を上げた

 

 しかし超サイヤ人になると全ての力が50倍になる かなうはずもなかった

 

 「ぐぅ…ぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 魔砲「ファイナルスパーク」 は魔理沙ごとベジータのファイナルフラッシュに飲み込まれたのだった…

 

 続く…

 

 

 

 




ここでいうベジータの本気

というのは 消耗した状態で出せる本気

ということです ややこしくてすいません

それと火力なら魔理沙 スピードや応用なら霊夢

という解釈で書いています


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魔法使い 弟子になる

前回のあらすじ

魔理沙はベジータとの火力勝負に敗北したのだった…


「ゴ ゴポポポ…」

 

 魔理沙は目を覚まして最初に自分のいるところに違和感を感じていた

 (こ、ここは…水の中!?まずい 溺れちまうのぜ!?)

 

魔理沙は抜け出そうともがくも 妙に力が入らない

力が抜けるというか 妙に気持ちがいいのである

 

「あ、ママー! おねぇちゃんが起きたよー!」

 

 彼の名前はトランクス ブルマとベジータの息子である

 自分の父親が連れてきた妙な魔法使い と本人は言っているような人のことが

 気にならないわけないのだろう

 

 「アラ 起きたのね? 今開けるわね」

 

 プシュー

 

 空気の抜けるような音とともに魔理沙の入っていた妙な装置が開いた

 

 「プ八ッ… ありゃ一体何なのぜ? なぜか息もできたし…」

 

 「ああ あれはメディカルマシーンっていう機械なのよ 要は回復装置ね」

 

 (と、都会にはそんなものまであるのか… 

           これはかなり幻想郷から離れていそうなのぜ…)

 

 実際はもう幻想郷ははじけ飛んでいるのだが 彼女は知るはずもなかった

 

 

 (にしても… あいつの技…とんでもない火力だったのぜ…)

 

 魔理沙は思う 

 あれを自分の魔法に合わせればさらに火力を上げれるのではないか と

 

 「それにしても…あなた一体どこからここに来たのよ どうもこの辺の人ではなさそうだし…

 そもそも 空を飛べる人なんて あまりいないものよ?」

 

  (な、なんて 言えばいいのぜ…)

 

  魔理沙は悩んでいた 正直に言うべきか 嘘をつくべきか

 

  魔理沙は結論を出した  正直に言おう と どのみち隠す必要はない 魔理沙もさっぱりだからだ

 

 「えーと…ブルマさん だったか? 長くなるけど いま話すぜ…」

 

 

 そして魔理沙は再び話し始めた

 

  生まれてきたときのことから 普段は人間だけでなく妖怪すらも近寄らない

  「魔法の森」で 何でも屋「霧雨魔法店」を経営すること 

  日々魔法の研究にいそしんでいること  時々、妖怪退治に喜び勇んで出かけること…

 

 

 「長いわよっ!!要点をまとめなさい要点を!」

 

 「ヒェッ すまんぜ!」

 

 魔理沙は似たもの夫婦だなぁと思いながら要点をまとめて話し始めた

 

 夫婦じゃなくてもこれには怒るだろう 霊夢もこれでたびたび怒らせていたのを彼女は知らない

 

 

 

 「なるほどね… そんなことが…」

 

 急に炎に飲み込まれた といっても信用はできないだろう しかしブルマは会社のトップである

 嘘か嘘ではないかは顔を見れば大体の場合は判断がつく 

 

 ブルマの出した結論は 嘘をついていない だった

 

 (一応後で孫くんたちにも連絡をしておいた方がよさそうね…)

 

 そんなことをブルマが考えていると魔理沙が言った

 

 「あの…ベジータって人はどこにいるのぜ? ちょっと話したいことがあるのぜ」

 

 「ああ ベジータなら今は外にいるわよ それとホラ さっきまで預かっていた あなたの

 持ち物 それと着替えておいた方がいいわよ メディカルマシーン用の服はあまり可愛くないもの」

 

 魔理沙は初めて自分がいつもの服ではなく緑一色の服を着ていることに気づき

 慌てて着替え始めた…

 

・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 「…何の用だ」

 

 (さすがだぜ…見ないでもこっちを認識してやがる…)

 

 「あ、ああ 頼みがあるんだぜ」

 

 魔理沙は一度深呼吸をした

 

 最後にベジータが見せたあの火力…魔理沙はあれを自分のものにしたかった…

 

 「わ、私を 弟子にしてくれないか?」

 

 「何… なぜだ なぜ貴様は俺の弟子になろうとしている」

 ベジータは内心かなり動揺していた 

 なぜ自分を師と仰ごうとするのか

 ベジータからしたら自分はまだまだ強くなるため人に教えるような立場ではない 彼はそう思っていた

 

 「わ、私はもっと火力をあげたいのぜ! だ、だから 技を…教えてほしいのぜ!」

 

 「…貴様と俺の攻撃手段は違う… 俺の技を学んでも 火力が上がるとは限らんぞ」

 

 「… それでも私はあんたの技に惚れたのぜ! 私の魔法でも歯が立たなかったあの技に!」

 

 「… なぜ 貴様は火力を上げようとするのだ」

 

 

 

 「それは… 派手でなければ魔法じゃない 戦いはは火力 それが私には一番向いてるからだぜ!

 

   というか…私は火力で押し切る戦いが…大好きなんだぜ! 」

 

 「…戦いが好き か…」

 

 最近ベジータは伸び悩んでいた まだまだ強くなれる 自分には限界はない

 

 それでも心の奥には少しの心配があった

 

 本当にそうなのか  

 

 それは少しの心配ではあったが彼の心にこびりついて離れなかった

 

 

 しかし…

 

 (俺は忘れていたのかもしれんな)

 

 カカロット…悟空と戦っているときのような高揚感を

 昔なら実戦でも感じていた 今では守るものに気を取られすぎていたのかもしれない

 

 「… 良いだろう」

 

 「え… いいのか!? ってことは今日からあんたは私の師匠か!?」

 

 「フン そういうことだ 覚悟しろよ 俺様のしごきは甘くないぞ」

 

 

 「あ、ああ わかったのぜ! 師匠!」

 

 

 

 ここに妙な師弟関係が生まれたのであった…

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「う…」

 

真っ暗だ そんなところで彼女は目を覚ました

 

「少し計算違いでしたわ…」

 

彼女は八雲紫 幻想郷とともに彼女もどこかに飛ばされていた

 

「…思っていた以上に…消耗が激しい…いや 激しすぎますわ…」

 

そう 紫色の炎は発動には条件は無い

 

しかし発動後に紫はかなりのエネルギーを持っていかれる

 

それは「気」でも「霊気」でもない 純粋な生命力 要するに生きるための力である

 

「回復に…どれくらいかかるのか…」

 

紫はあたりが真っ暗なのか自分の目が見えていないのかはわからなかった

 

手を動かしてみる 硬いものに手が当たった

 

「これは…木?」

 

どうやら紫は木のうろのようなところにいるらしい

 

その木はとても大きいようだ すさまじい生命力を感じさせる そんな木だった

 

「ちょうどいいですわ…ここで…少し…   休ませてもらうとしましょう」

 

紫は木に触れた 彼女の腕が木にくっついた

 

「少し…生命力を分けていただくわ…… ありがとう もう少し…ここで休ませてもらうわ…ね…」

 

バタリ

 

彼女は再び眠りについた

 

彼女が目覚めるのは一体いつになるのだろうか… 

 

 

続く…

 

 

 

 

 




明日投稿できるかわかりませんが

次は霊夢と緑色の人が出てくるかもしれません

追伸

熱を出してしまったので次はもうちょい後になります


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霊夢の修行 その1 緑の人との出会い

よくわからないまま 霊夢はパオズ山で生活をしていた…


「うーん…」

  

 朝8時頃 霊夢は起きた こちらに来てから起きる時間が遅くなってきている

 

  何もすることがないのでさぼり癖がついてきているのだろう

 

 霊夢がここに来てから1週間がたっていた

 

 霊夢はまずはここらの地形や建物を確認しようとしたのだが…

 

 何もない まさに THE 山 といった様子であった

 

 霊夢の神社が落ちてきたところ 

 

 悟飯じいちゃんの家跡地

 そこは小高い丘のようになっているが神社の後ろは崖であった

 そこからすぐ下に降りて道なりに進むと悟空の家があった

 

 悟空の家の周りには特に何もなし

 

 まさに山である

 

 とはいえ北に進むと「オレンジシティ」という名前の小さな町があった 

 

 それだけである

 

 「…なんていうか私…ずいぶん田舎に来たものねぇ…」

 霊夢はそうつぶやいた とはいえ幻想郷にい住んでいた時も特に変わらないのだが…

 

 

この前悟空の息子である悟天が遊びに来たのだが

 

「うーん…おねぇちゃんのお家何にもないね!」

 

という無邪気な1発を食らってしまい家具を買うことにしたのだが…

 

「…お金がないわ…」

 

霊夢はそもそも幻想郷にいた頃も金欠気味であった

しかしこちらの世界ではそもそもその通貨が使えないのでどうしようもない

困った霊夢は悟空にお金を稼ぐ方法を聞いてみたのだが…

 

「お金が欲しい? オラは畑で作った野菜を作ってるからおめぇも作ったらどうだ?」

 

今必要なのでこの案はだめだった

 

結局 その辺にいる野生動物の肉や果物をオレンジシティに持っていき 売り飛ばした

 

しかし特にほしい家具もなかったのでとりあえず冷蔵庫という食べ物を保存できるらしい

モノを買ったがそれっきりである

 

霊夢は幻想郷に変える方法も一切わからずとても暇だった…

 

もっとも幻想郷はもうないのだがそれを彼女は知らない

 

霊夢は布団から出ずに天井を見上げながら考えていた

 

(あいつの…悟空の使った妙な技…気って言ったかしら?あれの詳細を教えてもらえないかしら…)

 

霊夢は悟空に霊気を教える約束もしていたので一石二鳥だろう

霊夢は布団から出ると いそいそと着替え始めた…

 

 

「えっ?オラに気を教えてほしい?」

ぶっちゃけ悟空はかなり困っていた 戦いなら教えることはできる

「セル」という敵が来た時も「悟飯」に戦いを教えれていたことからそれは確実だ

 

しかし悟飯の場合は基礎ができていた まったく何も知らない状態では悟空が教えるのは難しい

あまりにも力が離れているというのもあるが 悟空の最近の使う気は「神の気」でありなおさら

教えるには難しかった

 

「ち、ちょっと待ってくれよ オラよりも教えるのがうめぇやつがいるからさ!」

 

「え…あんたよりも強い人がいるって事なの? どうなってんのよのここ…」

 

悟空は急いでその気を探ると瞬間移動した…

 

「ってわけなんだよ ピッコロ おめぇ霊夢を教えてくれねぇかな?」

 

「…なぜ俺がそんなことをしなければならんのだ 貴様が教えればいいだろう」

 

「でもよ…気を教えることに関してはおめぇのほうがうめぇからなぁ…」

昔からのライバルにこういわれては悪い気はしないだろう とはいえそれとこれとは話は別である

 

「とにかく俺が教えるメリットがない 貴様の話を聞く限りでは俺より弱いらしいしな」

 

「…それはわからねぇぞ?霊夢は面白れぇ技を使うからな」

 

「お前がそこまで言うとはな… 少し気になってきた 今すぐ連れてくることはできるか?」

 

「ああ、ちょっと待ってろよ」

 

ピシュン!という軽い音とともに悟空の姿が消えた

 

(孫があそこまで言うとはな…少し興味がわいてきた… フン 俺も戦いが好きなのは変わらんな)

 

ピッコロは久しぶりにワクワクしてきたようだ…

 

 

続く

 




お久しぶりです

熱が回復してからすぐ書き始めたのですがこんな時間に書きあがりました

すいません


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霊夢の修行その2 ピッコロとの勝負

霊夢は悟空にピッコロという人物を紹介されるらしい…


ピシュン!

 

という軽い音とともに悟空が霊夢の目の前に現れた

 

「うわっ あんた急に出てくるわね… それで例の人とは話がついたの?」

 

「まぁついったちゃあついたな とりあえずおめぇとあってみたいらしいぞ」

 

「うーん… それって話がついたって言えるのかしら…」

 

「とりあえずオラにつかまれ 瞬間移動で連れてってやる」

 

「あ、私も連れて行けるのね その能力 便利過ぎない?」

 

「まぁオラこれ覚えるのに1年はかかったからな…」

 

「ふーん まぁいいわ というかそのあなたより教えるのがうまい人ってなんて名前なの?」

 

「ピッコロ ピッコロちゅうんだ」

 

「ピッコロ…変な名前ね 男の人?女の人?」

 

「えーと… オラもしらねぇな… というかあるのかどうかわかんねぇ」

 

「ええ…一体どんな人なのよ」

 

「えーとまずは肌が緑色で…」

 

「ちょっと待ちなさい!み、緑色!? それって人なの!?」

 

「いんや あいつはナメック星人だ」

 

「なによそれ!?」

 

というわけで説明しよう!ナメック星人とは

 

身体の構成は地球人やサイヤ人と変わりはないが

 

体毛が無い緑色の肌 額から生えた1対の触角、尖った耳、龍の胴体のような腕脚を持つ 血の色は紫色で、

 

そのせいか口の中も紫色

 

大きさも様々で 地球人と変わらぬ背丈の者から最長老のような巨体の者までいる。

 

上腕や腹や脚側面など筋肉にあたる部分に筋のような模様があるが 若者はピンク 

 

年かさのいったナメック人は薄いオレンジとなっている。体毛が存在しないので 

 

人間でいうところの白髪のように年齢ごとに色が変わっていくものと思われる  

 

そして性別がない おまけに水を飲むだけで食事を終えれる

 

このようにハイスペックでまったく人間ではないのである

 

しかし悟空はこの説明をほぼ全て省いてしまっている

 

それは霊夢も混乱するだろう

 

 

「まぁ とりあえずピッコロあんま待たせちまうといけねぇし…」

 

 

「いや…ナメック星人って結局…説明はないの…」

 

結局霊夢は悟空に押し切られる形でしぶしぶ 悟空の腕につかまった…

 

 

 

 

ピシュン!

 

軽い音とともに霊夢は驚いた 

 

「うわぁ…高い所ねぇ…」

 

そこは崖のようなところだった そばには滝がある そしてそのそばには…

 

 

「あ、あなたがピッコロ…さんって人? あ、私は霊夢 よろしく」

 

「…孫 こいつがお前の言っていたやつか? なんの強さも感じないぞ」

 

「ヒヒヒ そこがこいつのすげぇところなんだって オラもたまげたんだけどこいつ気を感じとりにくいんだ」

 

「む…確かに…いや微弱ながら気を感じる しかし潜伏技術は確かに高いな」

 

「いやピッコロ こいつはまだ気を隠せるんだ 霊夢 オラと戦った時みたいにしてくれ」

 

「え まぁ分かったわ 「気」ってのを教えてくれるならそれくらいしてやりますとも」

 

霊夢の体から完全に気配が消えた

 

いや霊気を解放したのである 霊気は「気」を隠し 感じ取りにくくする性質があるのである

 

「なるほど…まったく気を感じなくなったな…面白い 貴様は気を教えてほしいのか?」

 

「ええ 私はもっと強くなりたいのよね(あとヒマだし)」

 

「なるほど…ではなぜ強さを求める?」

 

「え… えーと… あ、ああ 仲間を守るためよ 一応博麗の巫女だし (それとヒマだし)」

 

実際に霊夢は巫女として仲間を守りたいとは思っている しかし今はその仲間がいないのである

 

「ほう… まぁいい まずは一度俺と戦ってもらいたい 教えるかは戦って決める いいな?孫」

 

「ん? ああ オラは構わねぇけんど 霊夢 おめぇは戦ってもいいのか?」

 

「もちろん 「気」ってのを教えてもらうためならそんぐらいするわ 」

 

「分かった では霊夢 この俺に1発 攻撃を当ててみろ そうしたら合格だ」

 

「…舐めてるってことかしら?」

 

「いや あくまでも俺に対する縛りのようなものだ 俺も最近戦っていないから ちょうどいい」

 

「ああ (それを舐めプっていうのよ!) なるほどね…攻撃を当てればいいのかしら?」

霊夢は内心怒っていたが 悟空と初めて会った時ほどではなかった いま彼女は満腹である

「ああ 手段は問わない それと俺も反撃をする」

 

「私も1発もらったら負けなの?」

 

「いや 気絶か降参したら 負けだ」

 

「‥‥ (私をずいぶん甘く見てるようね…上等だわ 何が何でも1発入れてやるんだから!) 」

前回悟空と戦った時を思い出し 霊夢はめらめらと闘志がわきあがってくるのを感じた

 

「孫 貴様は審判をやれ」

 

「ええ!? オラも戦うんじゃねぇのか!?」

 

「そんなわけないだろう! なぜそうなるんだ! まったく… では行くぞ霊夢 かかってこい 」

 

 

こうして戦いの火蓋は切って落とされたのだった…

 

 

続く

 

 

 




遅くなりました すいません


どうしても会話が増えてきて 「 」が増えてきてしまって…

読みづらかったらぜひご指摘お願いします   


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霊夢の修行その3 決着 ピッコロVS巫女

霊夢はピッコロに気を教えてもらうためにピッコロと戦うことになった

しかし霊夢は勝利条件には納得がいかないらしく…


「じゃあ私からも条件を付けるわね」

霊夢はそういいながら地面を蹴った

「それは…あんたの顔面にパンチをぶち込む!それを私の勝利条件にすることよ!」

 

そしてそのままピッコロにパンチを叩き込む しかし…

「フン 好きにしろ」

 

「あでっ パンチをあっさりつかむんじゃないわよ!」

霊夢はつかまれた手を振りほどくとそのまま空に飛びあがった

 

(前はこのまま急降下攻撃をしたんだけど…)

霊夢は悟空と戦った時のことを考えた あの時は1回目は攻撃を成功させた

(1回なら… いや あの時はあいつもだいぶ弱っていた…と 思う 私と同じようにお腹空いてたし)

 

ならばこのピッコロという男‥‥男? にも通用しない可能性が高いと霊夢は判断した

「なら…夢想封印 瞬!」

 

「夢想封印 瞬」これは高速移動をしつつ移動した場所に赤い球を残していく

さらにその球は霊夢が敵と認識している人物に自動追尾していく

弱点としては霊夢自体の移動に「空を飛ぶ程度の能力」ではなく自分自身の霊気を使用するので

消耗が激しい それと認自動追尾は霊夢の認識が及ぶ範囲までしか届かない点である

「いくわよっ!」

霊夢は急降下をした 霊夢の体から大量の球が放たれる そしてそれはピッコロに向かっていった

「ほう…自動追尾か… 撃ち落すまでだ!」

 

ピッコロは両手を突き出した

「魔光砲!」

両手からエネルギー波が発射された 

エネルギー波は球を飲み込んでいった

「うわ あれを全部防ぐのか… やっぱとんでもないやつね あいつも」

霊夢は急降下をしたり急上昇をしたり 飛び回りながらそう考えていた

この技をこのまま続けても こちらの霊気を無駄に消耗するだけだろう とはいえエネルギー波は

直線上に発射されている 360°包み込むようにすれば…と霊夢が考えたその時だった

 

「だりゃっ!」

ピッコロがエネルギー波を曲げた

「えっ!曲げれるの!それ!?ぐぎぉ!?」

霊夢にエネルギー波がクリーンヒットした

「イテテ… こりゃこっちも出し惜しみしてらんない…てかただのビームでこの威力か…怖いわね…」

 

「その程度か それでは弟子になどしてやらんぞ」

「いや…まだまだよ こっちもマジでやったげるんだから!」

 

再び霊夢は上昇した そして体に霊気を貯める…

「いくわよ… 夢想分身!」

霊夢の体から7つの赤い球が飛び出してきた 

「これは私の分身…けど全員私みたいに攻撃できる… けどこれだけじゃだめよね」

霊夢は再び霊気を体に貯めた 

「夢想封印 霞!」

霊夢の体から細かい球が大量に飛び出した

それはピッコロに向かって飛んで行った

「甘い! 細かくした分速度も下がっているぞ!」

再びピッコロは撃墜をしようとエネルギー波を貯めようとした すると球がピッコロの目の前で弾けた

 

「なにっ… これは霧か? しかも気の探知ができない…まさかこれ1つ1つが霊気か!?」

 

そう 夢想封印 霞 は霧を発生させるだけの技である しかし霊夢はこれまでの悟空たちの発言から

霊気が気の探知を妨害することを察していた 

そのため気を主体に戦う者たちにはかなり恐ろしい技である

 

「さらに…うぎぎぎぎ…ぐぎぃ! これで「私」 が完成したわ」

ピッコロからは見えないが先ほどの赤い球はすべて霊夢の姿に変わっていた

 

「何も見えん…なるほど 孫の言う通りだ 面白い戦い方をしやがる」

 

「では今度もこっちから行かせてもらうわ…行きなさい!私たち!」

霊夢の分身達は霧の中に飛んで行った

 

ビリリリ… 空気が揺れた

「あれ…これもしかして気を解放してる? 一体なぜ… 何かが来るのは間違いないわね 戻りなさい!」

 

次の瞬間ピッコロを中心に爆発が起こった

 

ズズズン… 地響きと共に土煙が巻き起こる

 

「うわ…何あの技 霧が吹き飛ばされちゃった… 分身は…よし1人もかけてないわね けど…」

 

「これは 爆裂魔波 と言ってな これも気は気を貯めて爆発させる…中々いい技だったな 霧は」

 

「いやいや…もし私が突っ込んでたら死んでたでしょ… 褒められてもうれしさより怖さが来るわ」

 

「安心しろ 精々致命傷だ 死ぬことはない」

 

(冗談じゃないわ…けど これを覚えたいのも事実ね…)

霊夢は考えた (霊気は感知できない…てことはどれが本体かはわかっていないのね…)

霊夢は分身を見た そっくりである上に霊夢と同じ動きをしている

「まぁ…そんじゃあ突っ込むしかないわね…」

 

「待て 突っ込んでも返り討ちだぞ おめぇじゃ近距離戦はピッコロに勝てねぇどころか一方的だ」

「外野はすっこんでなさい!」

「 孫 一回黙ってろ!」

 

悟空が静かになったのを見て霊夢はまた考え始めた

 

(そうだ…考えるんだ しかしあまりにも隙だらけだな…そこをまずは直すか…)

ピッコロはすでに指導方法を考え始めていた

「よし!やっぱ突っ込む!」

「待て!なんでそうなるんだ!」

しかし霊夢達ははもう急降下を始めていた

「チッ絶対に直さないといけない癖だな…」

 

「夢想封印 霞! 霧はあなたを覆いつくす!」

「わざわざ説明するな…いや 露骨だな 何を狙っている」

「あ、流石に説明まではだめか… まぁ正直 ただ突っ込むつもりはないわ!」

「嘘をつくならせめて突き通せ! まったく… 貴様を指導するのは骨が折れそうだ…」

「えっ指導して…いや まずは決着をつける!いくわよ… 突っ込む!」

霊夢達は霧の中に突っ込んでいった

「なるほどな 爆力魔波はためが必要だ…だが!勢いよく来たのは失敗だ!」

ピッコロはナメック星人である ナメック星人は耳がとても良い

霊夢達の突進時の風の音で霊夢達の位置を割り出した

「ギェェ!? まだ別の探知方法持ってたって事!?…けど 時間は取れた!」

 

(…1、3、5、7… 7人!? ということは本体は…)

 

霊夢はできるだけ高く飛んでいた 高く 高く 高く

 

「もっと…もっと早く…分身が時間を稼いでる間に…」

霊夢は雲の上まで飛んでいた

霊夢の固有能力といっても過言ではない「空を飛ぶ程度の能力」

これはエネルギー系統を一切消費せずに空を飛ぶことができる

そのため気配をつかまれることもない 霊夢が瀕死の状態では飛べないがスタミナを使わないため非常に

強いのには変わりがない しかもこの能力 加速が可能である 飛べば飛ぶほど早くなる

止まるとまた最初から加速しなければならないが この能力の強みは他にもあった

 

それは分身もこの能力を使えるということ

霊夢が分身を出すと霊夢のエネルギー パワーは8分割される

しかし 空を飛ぶ これだけは全く弱体化しない 霊夢の取った作戦は分身で時間を稼ぎ

今自分の使える一番の力で攻撃することだった

 

「なるほど…分身の気配は全くわからない…音もしない… 霧も霊気 分身も霊気か… 爆力魔波を打つタイミングもつかみずらい 霊夢 あいつはかなり センスのあるやつだ…」

 

霧の中でピッコロはそう考えながら霊夢の分身の攻撃を防いでいた

「「「いや…あんたなんで攻撃防げてるのよ…」」」

「分身もしゃべりだしたな…ということは…音を聞かせないため…上で何をしている? 気配がつかめん」

 

霊夢はできる限り上に上がりそこで回転していた

「うわ…もう気づかれてるのね…あとどれくらい加速できる… いや もうできなくても行くしかない 最後の手だもの」

 

霊夢は分身の見たり聞いたりした情報も聞き取れる むしろそこが分身の強みである

 

「よし…加速は十分 霊気もすべて使い切る…これが最後の1発ね…絶対顔面にぶち込んでやる…」

 

霊夢は大きく旋回した 霊夢は雲に突っ込んだ

 

「来たな 霊夢! 悪いが分身はすべて壊させてもらうぞ… 爆力魔波!」

 

再び大爆発が起こった 

 

「うわっ 爆発か!? 霧が晴れて見やすくなった…正面からはあんたも望むって事ね!」

「こい 貴様の全力を試してやる」

 

霊夢とピッコロは正面からぶつかり合った

 

霊夢の右拳をピッコロの手が受け止めた

「うぎぎぎぎぎ…加速も十分貯めた…霊気も絞り出してる…まだまだぁ!」

「ぐぅ…重い拳だ…やるな 霊夢!」

 

しかし霊夢の速度が落ちてきていた このままでは霊夢は止まってしまうだろう

 

「ま、負けてたまるもんですか! 私は!もっと強くなりたい!それと今の生活は暇すぎる!」

 

「フン 暇つぶし感覚か? そんな理由で力を求めるのか?」

 

「いや 私は今の生活は暇でもあるけどね… もう守れないのはごめんなのよ だからもっと力が欲しい」

霊夢はすでに察していた 幻想郷が今もあるならば 紫が迎えに来るだろう

しかし 一向に来ない 巫女として守り切れなかったのは察してはいた

 

「だからね…私はあなたに認めてもらう!お祓い棒!伸びろ!」

霊夢の腰に挟んであった棒 「お祓い棒」が伸びた

 

棒の先端がピッコロの手に当たった

「何!? チッ まだ隠し玉があったのか… よくやったな 」

 

「ええ! 私の勝ちよ!」

 

 

霊夢の拳がピッコロの顔に深く突き刺さった…

 

 

続く…




ちょっと文字数を増やしてみました

ピッコロさんの口調が難しい…

そろそろ魔理沙と霊夢を再開させたいところですが いつになることやら


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 霊夢修行編 ようやく修行開始…?

霊夢はピッコロに一発入れたが 疲労によりぶっ倒れていた…


日が沈み始め オレンジ色になりつつある空の下 霊夢は目覚めた

 

「う、うーん…体が…動かない…」

「起きたか… 先に言っておくと合格だ 貴様は十分教えるに値する…」

 

霊夢の横にピッコロが座っていた

「ああ、ってあんな良い一発入れたのになんで平然と… やっぱ本気じゃなかったの?」

 

「確かに本気ではなかった しかし最後の攻撃は本気で防いだ… お前はすごいやつだ 霊夢」

ピッコロに気を教えてもらえることに霊夢はやっと気が付いた

 

途中からもはやピッコロを殴ることが目的になりかけていたのだろう

 

「よし まずは基礎から始めるぞ 霊夢 立て」

 

「あ、あの…今からやるの?」

「ああ、すぐにでも始めるぞ さっき俺の攻撃を食らっているだろう? 今ならそれに近い感覚で行けばいい」

 

「あ、私霊気を使いすぎると 3日ほど動けなくなっちゃうのよ… 今全く動けないわ」

 

「なに… チッ おい 孫 仙豆を取ってきてくれ」

「いぃ!? 仙豆か!? ちょっと霊夢の休憩もかねて休ませたらどうだ」

「いいや 仙豆も一回食べさせておいた方がいい これからここで暮らしていくならな…」

 

「ああ…まぁそういわれりゃあ そうだけんど…まぁ行ってくる」

ピシュン!

 

「あ、消えた あいつのあれ便利過ぎない?」

「お前の空を飛ぶのも大概だがな 孫が仙豆を取ってくるまでの間に 気 それと貴様の霊気について話しておこう もっとも霊気は俺の憶測にすぎんがな…」

ピッコロは変なオブジェのようなものに入り 水を持ってきた

「飲め まぁただの水だがな」

(あ、あれ家だったんだ…)

 

「まず 気とは何か そこからだな」

ピッコロは気について説明を始めた

 

気とは体内エネルギーの事である

戦闘に用いる場合、気功波として放つ以外にも 体の一部分に込めることで攻撃力や防御力を上げたり 

意思を持った気のオバケを作り出したり 

手から気の剣を出したりと用法は様々である 気の弱っている者に別の者が気を受け渡すことも可能 

また体内の気を放出 コントロールすることで飛行も可能であり地球ではこの技術を舞空術 と呼んでいる 

知人の気を感知して瞬間移動を行うことが可能な 気を使用した技を持つ者もいる それが悟空の瞬間移動だ

 

訓練すれば相手の気の強さや位置を感じることが可能で

数億キロ離れた相手の場所さえ分かってしまう 気の強さをコントロールすることで気配を隠したり 

強さをカモフラージュすることができる 訓練次第では気を完全に消すことができ

その場合肉眼で探すしかなくなる

 

「だが霊夢 お前はその気が一切感じる事ができなかった そしてお前の言う霊気 おそらくこれが原因だ」

 

「えーと…つまり私の霊気は生きているようなエネルギーじゃないの? 私死んでるの!?」

 

「そんなわけないだろう 恐らくだが 霊気の習得方法が原因だろう どうやったんだ」

 

「それは…生まれつきなのよね…」

「生まれつき…だと?」

 

「ええ 悟空に教えるって言っちゃったけど 私もぶっちゃけよくわからないのよ これ」

「そんな得体のしれないもので戦ってたのかお前は…」

 

2人の間に微妙な間が出来上がったころ悟空は…

 

 

ピシュン!

 

「オッス カリン様 いきなりでわりぃけど仙豆をもらえねぇかな」

「本当にいきなりじゃなお前は… 仙豆は今はないぞ 」

「いぃ!?なんでだ!? あ、特別な肥料が必要だっちゅってたなぁ オラがとってこようか?」

 

「いいや ヤジロベーにとりに行かせておる あいつはすぐにサボるが それが原因ではないぞ」

 

「じゃあなんでなくなっちまったんだ?」

「ベジータが全部持っていきよった」

「べ、ベジータが? いってぇどうしたんだ… えーとベジータベジータ… 見つけた! サンキューカリン様」

 

ピシュン!

 

「本当にあいつは自由やつじゃな… 仙豆を多めに作るか… 肥料をもっとヤジロベーに作らせて…」

 

ピシュン!

 

「…なんの用だカカロット」

「いやぁ仙豆が欲しいんだけどよ おめぇが全部持ってっちまったからさ ちょっと分けてくれよ」

 

「断る 貴様のケガなんぞほっといても治るだろう… あいつのエネルギーはメディカルマシーンでは回復しない」

 

「あいつって誰の事だよ こっちも気を与えても回復しねぇんだ エネルギーが」

 

「…貴様も弟子を取ったのか?」

「いやオラじゃなくてピッコロが… まぁオラが押し付けたようなもんだけどな」

 

「ほう…面白い 俺と貴様ではいつまでも決着がつかんからな 弟子同士で戦わせてみるのはどうだ」

 

「いやオラは自分で戦いてぇしオラの弟子じゃねぇし…」

 

「無論 俺たちも戦う そして弟子たちで戦わせ勝敗を決めるのはどうだ」

「うーん オラも戦うなら別にいいけどよ… ってオラの弟子じゃあねぇんだった」

「そんなの大した問題じゃない 1週間後はどうだ 戦うんなら仙豆を分けてやってもいい」

 

「うーん… まぁいいか よし1週間後な! ところでその弟子ってのは誰だ?」

 

「フン 1週間後にお披露目と行こうじゃないか その方が楽しみが増える…」

 

「うーん…まぁいいか じゃあな!」

ピシュン!

 

「フン 魔理沙の奴がどこまでやれるか見ものだな…」

 

ピシュン!

 

「あ、帰ってきた… (気まずかったしちょうどいいわね)」

 

「遅いぞ孫 仙豆はどうだった 」

 

「もらえたけども…1週間後によ…」

 

悟空は霊夢達に説明した

 

「な、なんだと…1週間だと!? 霊夢早く仙豆を食え!すぐに始めるぞ!」

 

「え、ええ なんで勝手に…」

 

「いいから早くしろ!」

 

ピッコロも負けず嫌いなのであった…

 

 

続く‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 




まったく関係ありませんが
ドラゴンボールザブレイカーズのシーズン2が始まりましたね

それはさておき

霊夢の修行編が始まりますが 魔理沙の修行バッサリカットになっちまうので

魔理沙側の修行も書くんすよ


なのでかなり戦うのが後になるかもしれません


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気のコントロール! 霊夢宙に浮く…

霊夢と魔理沙は1週間後に備えて 本格的に修行を開始するのであった…


霊夢は仙豆を食べた

 

「…味は普通の大豆ね… ってあれ?」

 

少し体が動くことに霊夢は驚いた

 

「どうだ霊夢 もう動けるようになっただろう」

「いや…動くには動くんだけど…全回復はしてないかなぁ」

 

「フム…いや 霊夢 貴様の気は回復してきている… だとすると…」

 

「あっ 動ける! か、体が軽い めっちゃ軽くなってるぅ!」

 

「どうやら遅れて回復するらしいな…だとすると霊気は気から作られているのか?」

「え?どういうこと?ピッコロせんせ…師匠」

 

「ただのピッコロでいい」

「あ、はいただのピッコロ」

「そういうことではない!… 霊夢 今時間差で回復しただろう?」

「いやいや 時差って…ほんとならもっと早く回復するって事?」

「そうだ 仙豆は食べると気も体のケガなどもすべて一瞬で回復する…しかし霊夢今お前は時差回復だった」

「ってことは…えー…あ… わかりませんわ」

「無理に敬語は使わんでいいぞ… つまり気 もしくはケガを回復した後に霊気が回復していることがわかる」

「ああ 確かにそうかも…けどケガが治っても動けなかった…ってことは…」

「そうだ 気を回復すると霊気も回復する 霊気はおそらく気で造られている」

 

「なるほど…ってことは霊気が回復してる今なら気を感じやすい…のかも」

「まぁようは生命エネルギーだ 霊気というよくわからないエネルギーを使えてるお前ならすぐ習得するだろう」

「うーん ってことは習得したら師弟関係解消?」

「そんなわけないだろう 技も教える まだ教えることは山積みだ」

 

「うぇぇぇ… あんまし努力はしたくないけど まぁ私から頼んだことだし… いや頑張りますっ!」

「ああ では早速始めるぞ 孫のやつ勝手に約束をしてきたからな…とはいえ 勝ちに行くぞ 霊夢」

 

そしてオレンジ色になった空が完全に暗くなったころ

 

魔理沙はというと…

 

「ええっ 師匠の ライバルの弟子と試合をする!? そりゃ大変なのぜ…」

もしも負けたらきっとベジータは怒るだろう それだけならいいのだが

魔理沙自身も負けず嫌いなのでどのみち負けたくはなかった 

「でも師匠… 相手の強さがどんぐらいだかとかわからないなら 私が戦っても勝てるかは…」

「フン 甘いな魔理沙 俺は貴様が負けたら 貴様に教えるのはやめようと思っている」

「ええ!? そりゃまたなんで!」

「俺様が勝つからだ 完全勝利を目指すなら貴様が勝たなければならないが…貴様が負けたら 貴様はその程度だということだ 魔理沙」

「うう…どんな奴かわからないのに そりゃあんまりだぜ…」

 

魔理沙がカプセルコーポレーションに来てから ベジータと何度も組手をしたのだが

万全のベジータには全く歯が立たないどころか 攻撃すら当たらないこともあった

そのため魔理沙はかなり弱腰になってしまっているようである

 

誰か俺意外と戦わせたい そうベジータが思っていた時 悟空がやってきたのである

 

(フン カカロットの奴がどんな弟子を育てているかは知らんが 勝っても負けても魔理沙の経験にはなるだろう…だが 俺様の弟子である以上 勝っては欲しい… しかし こんな弱腰ではな…)

「あんまり だと? 実戦で相手が強く 負けたらそのあとに待っているのは 死 だ 」

「うう…んなこといったって…」

「魔理沙!この先を見ろ!まだ見ぬ敵を… お前が俺の弟子ならば 誰にも負けることは許さんぞ!」

 

「うう…う! ああ!わかったのぜ! 私はあんたの弟子なんだ… 絶対に負けないように頑張る…

いや 絶対に負けない! 絶対勝つ! …つまり前向きでいろってことだよな! 」

 

「うむ そういうことだ…」

ベジータは内心 魔理沙の気持ちの切り替えの早さに驚きながらそう答えた

 

「じゃあ もっかい組手をお願いするのぜ 今度こそギャリック砲を当ててやるのぜ!」

「何度も言うが ギャリック砲にこだわりすぎるのはあまりよくないことだが その心意気は勝ってやる…

全力でかかってこい! 魔理沙!」

「おうよ!ぶちかましてやるのぜ!!」

 

一方そのころ霊夢は…

 

瞑想を始めていた

「も、もうやめたい… 疲れるぅ… 気を感じたのはいいけど私空飛べるのになんでこんな風に空を…」

 

「気をコントロールするんだ そうすればそこから落ちることはないぞ とは言っても 空を飛ぶ能力を

使っていないのは なかなかマジメじゃないか」

 

「い、いや 気を使ってるとほんとに疲れる…飛んでる場合じゃないくらい…」

 

「安心しろ まだ未熟者だから気を垂れながしてしまってるだけだ なれたら楽になるぞ」

 

「ええ… きっキツイ!落ちる落ちる!」

 

「まったく…先が思いやられるな…」

 

霊夢は崖っぷち…いや 空に浮いていた 

 

気を感じとれた霊夢は 気のコントロールもすぐに覚えて有頂天になっていたが

 

それを長時間 なおかつ 空を飛ぶ能力を使わずに 空中に浮くのはつらいことであった

少しミスったら崖の下に真っ逆さまである 死にはしないだろうが とても痛いだろう

 

「うう…やばい! 限界! って うわぁぁぁぁぁぁ!」

 

霊夢は落っこちてしまった

 

「やれやれ すさまじい上達速度だが 1週間でどこまで伸びるか だな…」

 

上達速度はすさまじいが 時間のなさに焦り始めるピッコロであった…

 

 

続く…




相変わらず口調がつかめない…

気のコントロールは悟空たちの強みなのでぜひ2人とも覚えてもらいたいものです


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修行だ!修行だ!

霊夢は気をコントロールする修行を始めた

そして今は限界まで気を使用する修行を始めたのだが…


落っこちた霊夢がヨタヨタ飛んで戻ってきたころ

 

悟空は仕事をしていた 彼は今農家をしている

 

彼曰く 適度にサボり 修行をしたいとのこと 

仕事自体は嫌いではないが 修行や戦いはもっと好きなのであろう

 

そんな彼が違和感を感じたのは霊夢が修行を始めてから3日が経過したころであった

 

「…霊夢の気が減っている…おかしい 霊夢はもう気の修行に入ったってピッコロが言ってたはずなんだが…」

 

ピシュン!

 

高い音とともに悟空が消えた トラクターのエンジンを切り忘れてしまってはいるが…

 

瞬間移動した悟空はピッコロを確認 しかし霊夢が見当たらない…

 

いや 霊夢は倒れていた

 

「孫!瞬間移動か!まずいぞ…霊夢の体が…ぼやけている…」

「ほんとだ!?ピッコロおめぇどんな修行を付けてたんだ!?」

「気を全て絞り出す修行だ…霊気を使ってはいないから原因は霊気にあると思う…」

「まずいぞ…どうすりゃいいんだ…いやオラが仙豆を…」

「実体がないんだ…霊夢に仙豆を食べさせれないんだ…」

 

「ピッコロ 一体霊夢はどうしたんだよ… 気を感じられねぇ 今霊夢は霊気だけだ…」

「空を飛んで戻ってきたんだ…そしたら気を使い果たした…そしたらこうだ 透けてしまっている…」

「空を飛ぶ能力を使わなかったんか? ってそういう修行だったちゅうことか」

「ああ…クソ… 霊気について理解できていないのに 気の修行をしたせいだ…」

「ピッコロおめぇのせいじゃねぇ… 仙豆なしでどう回復を…」

「そもそも今の霊夢はどういう状態なんだ… いや待てよ 孫 俺をたどって瞬間移動したのか?」

「ああ そうだ 気の修行を始めてから感じてた霊夢の気が一切感じれなくなっちまってな…」

「なるほど… となると気がなくなったのが原因なのは確実か…いや待てよ… 孫!神殿に瞬間移動できるか?」

「ああ 問題ねぇ…デンデか!あいつは触れずに回復できるぞ!… どうやって霊夢を連れていけば…」

「デンデを連れてくるんだ それならいいだろう」

「ああ わかったすぐに戻ってくる… デンデの気…あった!」

ピシュン!

「霊夢… クソ! 霊気とは一体なんなんだ…」

 

 

 

 

ピシュン

 

「うわあわ!…って悟空さん!お久しぶりです!」

「ようデンデ! わりぃがすぐに来てくれ!」

「えっ…は、はい!わかりました!ポポさん留守を頼みます!」

地球の神であるデンデのそばにずっといる ポポ 彼は前の地球の神の来る前からいたらしい

正体も素性も不明ではあるが 一応味方である

 

ピシュン!

 

 

 

「うぉっと ついたぞピッコロ!」

「あっピッコロさん!?最近来てくれないけどその女の子は…」

「悪いなデンデ 話はあとだ… こいつを治してくれないか?」

「あっハイ!もちろんです!」

 

デンデが霊夢に触れずに手をかざした

 

すると霊夢の体がどんどん実体を取り戻していった…

 

 

「う、うう…ピッコロさん…って悟空!?一体全体何があったのよ!」

 

「こっちが聞きてぇぐらいだぞ…」

「霊夢…説明をするからよく聞けよ…」

 

 

ピッコロの説明が始まり終わるころには霊夢の表情は暗くなっていた

 

「え、えーとつまり…私って気を使うの 向いてないの?」

 

「…推測にすぎんが 気が霊気を作っている そして気がなくなると 霊気のみが体に残る…

すると 普通なら気を使い果たしてもそんなことはないが 霊気のみ残っていると 実体がなくなり体が薄くなり始める… つまり 霊夢 貴様は気を主体にするべきではない」

 

「そ、そんな…せっかく新しい技とか 色々出来そうだったのに…」

 

「しかし 霊夢 主体として使わなければいい 要はサブ技だ」

「ああ そりゃいい考えだな オラも「神の気」を最近は主体にしてるし ちょうどいいんじゃねぇか」

 

「えっ つまり…まだ気を習えるって事?」

「ああ まだ修行を続けれるということだ…しかし またああなると危険すぎる…」

 

「な、なら 僕の神殿に来ませんか?」

 

「うひゃっ あんたダレ!? ってピッコロさんと顔が似ているわね…」

 

「ああ そいつはデンデだ 地球の神様やってんだ」

 

「ええ!?神様ぁ! ってことは間接的に私の主なの?」

「そういやおめぇ巫女だったな…まぁそうなるかもな」

 

「い、いや別に大丈夫ですよ… それはさておき 神殿にいれば僕がすぐに回復できますし 結構いいと思いますよ!」

「フム・・・それもそうだな しばらく神殿に戻るか…」

 

「戻るって…ピッコロさんもしかして元神様?」

「…まぁそうとも言えるな…」

 

「け、経歴が分からない…ピッコロさんといい 悟空といい…」

 

「ま、まぁ一回神殿に飛ぶか みんなオラに捕まってくれ」

 

ピシュン!

 

 

 

「ってうゎ!た、高くないここ! 雲の上じゃない!」

 

「はい ここは雲の上にあるんですよ…って霊夢さんボロボロじゃないですか ピッコロさんに服もらったらどうですか?」

「服を…もらう? 服まで作ってるって事?」

「違うな…まぁいだろう 今と同じでいいな」

 

ピッコロの指先からビームが発射された 

それは霊夢に当たると たちまち霊夢の服が新品同様になった

 

「うわっ!すごい…それ教えてくれない?」

「…まぁ教えてやれるが もう時間がないぞ 早速修行に移ったほうがいいだろう…いや まずは飯にしておけ…俺たちは水だけでいいが 霊夢 お前はそうはいかないだろう」

 

「ちょうどいいじゃねぇか そろそろオラん家も夕飯だろうし 霊夢 おめぇも来るか?」

 

「えっいいなら もちろんお言葉に甘えて…じゃあ行ってきますピッコロさん」

 

「ああ わかった…帰ってきたら修行を再開するぞ」

「はーい 行ってきまーす」

 

ピシュン!

 

「ってやっちまた!お、オラのトラクターが…」

 

「ああっ!畑の奥に突っかかってる!」

 

カギをかけ忘れたトラクターが畑の方にぶつかったらしい

 

幸い大した被害はなかったという…

 

 

 

・・・・・・・・・・・・

 

 

「う…」

 

木に取り込まれるようにして 彼女は眠っていた…

その取り込まれるように眠っている彼女の手が 少し動いた

 

そう紫の意識が戻りつつあるのだ

 

「よし…ようやく周りの景色もわかるように…」

 

周りは 何もなかった 比喩でもなんでもなく 大地のみが周りには存在していたのであった…

 

 

 

 

続く

 




1日投稿が遅れてしまいました すいません

そしてドラゴンボールスパーキング! 最新作発表わっしょい! 

3月18日 サブタイトル入れ忘れを修正しました 申し訳ありません


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修行!休憩!修行!

霊夢は悟空の家に来ていた…


「なるほど…霊夢ちゃん消えかけちまっただか…」

 

「おねぇちゃんあんま無理すると危ないよぉ」

 

 

「もしかして消えかけたりするのも体験済みなんですか・・・?」

 

「いや 流石に消えたりはしてねぇけど… チチはお菓子にはされてるし…」

 

「一体全体どういう家族なのよ…って今に始まったことじゃないか」

 

霊夢は悟空家で夕飯をごちそうになっていた

近況報告もかねて話をしていたのだが 悟空家の昔の話はどれもこれもぶっ飛んでおり 霊夢は半信半疑だった

「うーん…もしかしてなんですけど 結構ぶっそうなところですかね…ここら辺って」

 

「うーん…オラはそう感じたことねぇけど…」

「いいや 危険だべ オラ昔買い物帰りにイノシシに襲われて卵5つほどつぶしちまっただよ」

 

「…イノシシに追いかけられたのに卵5つで済むあたりやっぱりチチさんもお強いんですか?」

 

「いやぁ 昔のはなしだべ 悟空さに会うためにちょっと鍛えただけだよ 今じゃなまっちまってるだ」

 

「なるほど…ロマンある話ですねぇ…」

 

話してるうちにずいぶん時間がたったのだろうか 悟天が眠そうになっている

 

「ああ 話過ぎちまった… 霊夢ちゃん今夜は止まっていくか?」

 

「ああ お言葉に甘えて…」

 

「お泊りだね 久しぶりだなぁ トランクス君が前に来た時以来だよ」

 

「じゃあオラは布団だしてくる… ってベッドがあるからいらねぇか 毛布はねぇから持ってくる」

 

「あ、ありがとう悟空  あ チチさん食器洗い手伝っていいですか? 何もしてないの悪いので…」

 

「ああ 助かるべ ありがとな 霊夢ちゃん そっちの食器たのむべ」

 

こんもりと食器が山を作っているのを見て チチの強さを見た気がした霊夢であった

 

・・・・・・・・・・・・

 

2回目のドラム缶風呂に入りながら霊夢は考えていた

(なーんかゆっくりしちゃってるけど 今なーんにも解決はしてないのよね…)

空を見ると霊夢の微妙に曇った心とは違いきれいな星空が浮かんでいた

(結局 幻想郷に帰れるめどもつかないし…やっぱり幻想郷は…いいや そんなはずないわよね)

少し 不安になりつつも きっとまだ幻想郷はあると 彼女は信じていた

(にしても敬語ってなれないわ…でもチチさんには敬語 使いたくなる)

母は強し とでもいうのだろうか そんなことを考えつつ 夜は過ぎていった

 

・・・・・・・・・・・・・・

 

新しい朝が来た 希望の朝なのだろう 

霊夢は朝早くから 悟空に瞬間移動でピッコロのもとに届けてもらった 

 

「早いな霊夢 いきなりだが貴様に合わせたトレーニング方法は考えないことにした」

 

「ええ!?そりゃまたどうして!私消えちゃうんじゃ…」

 

「いいや 気のコントロールが主なトレーニングだ むしろこれを続ける方が消えにくくなる…」

 

「なるほどなぁ 霊夢おめぇ大変かもしんねぇけど これがおめぇにあってるっちゅうことだから 頑張れよ!」

 

ピシュン!

 

「あ 消えた… まぁそうよね 頑張んなくちゃ!」

 

「それと霊夢 お前に教える最初の技が決まった… 霊気と合わせて使うと 強い これが最適解だろう」

 

「え、マジですか!? もう私覚えていいのね! 素晴らしい!」

 

「…敬語を無理に使わないほうがいいな 言語がめちゃくちゃになってるぞ」

 

 

一方そのころカプセルコーポレーションでは‥‥

 

 

「魔理沙今日はもう終わりにするぞ」

 

「ああ わかったのぜ 師匠」

 

魔理沙の修行はとにかく実戦形式で学ぶ気の探知であった

 

ベジータは最初に地球に来た時に覚えた気の探知に思い入れがあるのかもしれな

 

 

「んでどうなのよ ベジータ 魔理も1週間で足りるの?練習期間」

 

夕飯を久しぶりにみんな集まり食べながらブルマは言った

 

ベジータの特訓が長引くと食事の時間がずれることがあるのだ

 

「フン どんなに泣き言言っても 俺が提示した期間だ…足らせなければならん

 

「ていうかパパ なんで魔理沙おねぇちゃんと同じくらいの強さだとわかったの?」

 

「気配だ… 一瞬だがカカロットが来る前に気を感知した 魔理沙ほどの気だった」

 

「ええ 俺なーんにも感じなかったのに なんでパパはわかったの?」

 

「あの時俺はかなりの範囲を索敵していたからな いつもより感知で来ていた」

 

「ちょっとベジータなんでそんな事してたのよ もしかして やばい奴がいたとか?」

 

「魔理沙がいきなり来たからな 何か異常なことが起こっていたのは違いないだろう」

 

「なるほど…師匠ありがとうなのぜ 変なのがいたら私罪悪感で死んじまってたのぜ」

 

「フン口が減らんやつめ 明日これまでのを踏まえて修行を1段落させるぞ 気合いを入れ直せよ」

 

「わかったのぜ それと師匠それ食べないなら…」

 

「後で食べるだけだ!」

 

意外と平和なカプセルコーポレーションであった

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

一体全体どこなのか紫は見当もつかなかった

 

視界は取り戻したがまだ体は動かない 身の安全を確保したかったが

この木はかなりエネルギーがあるためここから離れると回復が遅れる可能性があった

 

別に紫にエネルギーを吸収する能力があるわけでもない ただ木に「スキマ」をくっつけ自分とつなぎ

木が吸う栄養をエネルギーに変換しているだけである

そのため下手をすると木が枯れてしまうのだが 木はぴんぴんしていた

 

「この木といい…このあたりといい…本当に何がなんだがさっぱりですわね…」

 

しかし困惑している紫に近づく軍団の姿があった

 

「まさか…人?それとも妖怪?徒党を組んでいる…今はまずい 敵だったらどうしようもない…」

 

紫の「来てほしくないな」という気持ちとは裏腹にその軍団は紫のいるところに向かってくるのであった…

 

 




1週間休んですいませんでした 

ちょっとした事情がありまして…次回からいつも通り投稿を再開します



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再開

修行を再開した霊夢 修行を続ける魔理沙 とうとうその日がやってきた…


「さてと…」

まだ空が暗い頃 霊夢はいつもより早く起きていた

 

「うー緊張してきた…てか一体全体なにと戦わせられるのよ…」

冷静に考えても なんで得体のしれないものと戦うのか 霊夢はわからなかった

「まぁこれも修行の一環…修行の一環だから… ヨシ!」

霊夢は気合を入れ直した

 

そう 今日はベジータとの約束の日なのである

 

正確には 悟空とベジータの約束ではあるが…

 

まぁそんなことはもはやみんな忘れていた 

 

みんなというのはデンデでありピッコロであり悟空でもある

霊夢も今気にしないことにしたので関係はない… と思う

 

「後は悟空を待つだけね…」

霊夢は悟空を呼び捨てにしている 彼が呼び捨てでもよいと言ったからである

霊夢はあまり敬語は得意ではないので彼女からしたら万々歳であろう

 

ピッコロはあまり眠らない ナメック星人はあまり眠らなくてもよいからである

 

霊夢は修行の合間にピッコロからいろんな話を聞かせてもらった

 

ピッコロの昔の頃についても聞きたかったのだが 本人があまり話したがらなかったので

あまり触れないようにしていた

(それにしても…ここにきてもう半月も経ってるのね…)

考えてみれば こちらに来てヒマな1週間 そして修行の1週間である

意外と濃密な日々を過ごしているのかもしれない

 

そして確かにここは過ごしやすい だが霊夢は幻想郷が好きだった

帰りたい 我儘を言うならここと行き来できるような感じであってほしい

 

ここに来てから半月ほどではあったが 霊夢はここも好きだった

 

「まぁ考えていても仕方ない! 今は今のことを考えてりゃいいのよ!」

 

霊夢は率先して努力するタイプではない しかし一度始めると結構のめりこむタイプである

 

始めるまでやる気が出ない それが彼女である

 

 

霊夢が気合いを入れ直し ストレッチをしていると

 

 

ピシュン!

 

悟空が瞬間移動してやってきた

「よっ 霊夢 ピッコロはついてくるんか?」

「あーついてくるわよ けどなんか珍しく寝てるから声かけづらくて…」

「ああ ナメック星人はあんまし寝なくていいからな… 普段は寝てねぇんだ ピッコロ」

 

「…孫か」

「なーんだ ピッコロおめぇ起きてたんか! 出発するぞ オラに捕まれ!」

 

「あ ピッコロさん起きてたのか… ってちょい待ち! そんな遠くないし飛んでいきたい!」

「え?まぁいいけんどよ どうしちまったんだ霊夢」

「ちょっと緊張してきたからクールダウンもかねて飛んでいくわ…先に行ってていいわよ」

「まぁどうせだしオラたちも飛んでくかぁ! いいだろ?ピッコロ」

「好きにしろ… 体力が持たんから「能力」の方で飛べよ…」

 

霊夢 ピッコロ 悟空は 3人で空を飛んで移動を始めた…

 

 

「あのさ よーーく考えたら私ベジータさんの事ほとんど知らないんだけど…」

 

「ああ 確かにオラあんまし話してねぇな」

「話してないとは…孫 どこまでなら話したんだ?」

「えーと…確か最初に地球に来た時は話してて…そこからはあんまし詳しく話してねぇや」

「アホか!そこだけだとどんな悪人の弟子と戦うんだろうかって緊張もするわっ! 孫 貴様もっと詳しく話せ!」

 

そこから悟空はベジータについて話し始めた…

彼がどんな奴か 何と戦ってきたのか そして彼の家庭などを話した

 

「…ずいぶんとややこしい人ね… 地球に攻めてきたのに今じゃ地球の守る人ね…」

 

「…まぁあいつにはあいつなりの色々があったんだが…オラ要約すんのは得意じゃねぇや」

「…まぁいいだろう 大体やつがどんな物かわかっただろう…霊夢 体に不調はないか?」

「ああ ばっちりよ ピッコロさんは戦うの?」

「俺は見るだけだ… 悟空はベジータと お前はベジータの弟子と戦うんだ 俺の戦う相手はいないからな」

 

「なるほど…私こんな風に試合形式であんま戦ったことないからちょっとだけワクワクしてるんだ… これっておかしいことなのかな?」

「へへへ おめぇもワクワクしてきてんのか オラもさ なーんにもおかしくねぇさ!」

 

「まぁ今回は孫に同意だ ベストを尽くせよ 霊夢」

 

霊夢達の眼前にカプセルコーポレーションが見えてきていた…

 

 

 

「準備はいいか?魔理沙」

 

「もちろんOKだぜ 師匠… やばいちょっと緊張してきたのぜ」

 

「カカロットの弟子だ…楽な相手ではないだろう だが魔理沙 負け犬にはなるなよ…」

カカロット…悟空の弟子ではないのだがベジータは知らない

「負け犬…わかってるのぜ 絶対に勝つ!そんな気持ちで挑む…気合入れて頑張るのぜ!」

 

(一体どんな相手なのか…わからないけどな 幻想郷仲間だったりしてな…まぁそれはないか あり得ないのぜ)

 

(一体どんな相手か…わからないけど ピッコロさんと修行したんだ 絶対勝つ!)

 

 

 

 

 

霊夢達がカプセルコーポレーションに到着した

 

「カカロット…瞬間移動で来なかったとはな」

「へへへ まぁ大した理由はないさ」

 

地球で最強の2人が対峙した あたりに張り詰めるような気配が漂う

 

「場所を変えようぜ 俺たちはともかく 霊夢達じゃ地球をえぐっちまうかもしれねぇ」

「同感だ カカロット あそこに行くぞ…魔理沙!ついてこい!」

 

「ああ!師匠…って霊夢って…聞き間違えじゃ…」

「魔理沙…まさか‥‥いやまさか…‥‥」

 

悟空とベジータが空に浮かんだため2人はお互いを完全に視認できた

 

 

「ま、まさか…」

「ま、マジで…」

 

 

「魔理沙!?」

「霊夢!?」

 

 

 




ここまで霊夢 魔理沙 紫 以外の東方キャラを出せていませんが
今後ほかのキャラも登場予定です
まぁ結構後になるかもしれませんが…

追記 またサブタイトルを付け忘れていました 申し訳ありません


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ガチンコ勝負 巫女VS魔法使い

霊夢と魔理沙はいきなりの再開にぶったまげていた…


2人はまさかの再開にしばらく愕然としていた

 

2人が固まってしまったのを見てピッコロが声をかけた 

「おい どうしたんだ霊夢 魔理沙」

 

「い、いやだって…ピッコロさんこいつは…魔理沙は私の…」

 

更にベジータも魔理沙に声をかけた

「おいどうした魔理沙 さっさと場所を移すぞ」

「い、いやでも師匠…霊夢は…私の…」

 

「友人なのよ!」

 

「親友なんだぜ!」

 

 

「「…」」

 

 

ちょっとした認識の違いだと魔理沙は思い込み霊夢に話しかけた

 

「えっえーと霊夢 お前もこっちに来てたのか!」

「い、いや私も知りたいくらいよ… わからんのよ 何も」

「なーんにも?」

「何にも」

「本当になーんにも知らないのか?」

「本当になにも知らない」

「本当の本当の本当に知らない?」

「いい加減しつこいわね!しまいにゃ怒るわよ!」

「ああ ごめんだぜ…また霊夢を怒らせちまったけど なんか懐かしいな」

「…それはそうね というか正直かなり安心した」

「そりゃまたどうして?」

「私以外だーれもいないのよ?幻想郷の人は1人も 心配にもなるわよ」

「ははーんつまり寂しかったのか なんだか霊夢らしくないぜ」

「…まぁ 寂しくはなかったわね なんだかんだで回りの人たちに恵まれてたし」

 

「…まぁお互いいい師匠にで会えたってことだな 霊夢の師匠はカカロットさんであってるよな」

 

「え?カカロットって誰の事よ?私の師匠はピッコロさんよ」

 

「な…なんだと!」

隣で話を聞いてたベジータが大声をあげた

 

「カカロット貴様…お前が弟子を取ったんじゃなかったのか!」

「い、いやオラとってねぇって言ってんのに 全然おめぇが話を聞かなかったんじゃねぇか」

「くそっ まさかピッコロ 貴様2人目の弟子を取るとは…悟飯はどうした!」

「ああ 悟飯なら最近は学会のための資料作りで忙しいらしい… そろそろ鍛え直してやった方がいいな」

 

霊夢達は話についていけなくなってしまったので とりあえず質問することにした

「あ、あの…ピッコロさん 悟飯ってもしかして悟空の息子の…?」

 

「ああ そうだ お前にはまだ言っていなかったか お前の兄弟子に当たるな」

「なんだよピッコロ おめぇも全然霊夢に教えていないじゃねぇか オラの事いえねぇぞ」

「お前よりはましだ!お前よりは!」

しばらく言い争っていた3人だったが 霊夢達をほっぽり出していることに気づき言い争いをやめた

 

 

「あーなんだ オラたちが悪かったな 全然情報がいきわたってなかったみてぇだ」

 

「あーハイ…ところでカカロットさんだよな?なんで悟空って名前も持ってんだぜ?」

「あーオラ昔はカカロットって名前だったみてぇなんだけどよ 今じゃ悟空なんだ ベジータはカカロットって呼ぶけどな」

「ああ…よくわかんないぜ」

「魔理沙やめときなさい 結構なんでもありだから」

「ありならしょうがないのぜ」

何とか全員が納得した時 ピッコロが言った

「ところでこんなにも色々なことが起きたが 手合わせはするのか?」

 

「私はやりたいけど…霊夢はどうだ?」

「うーんせっかくここまで頑張ったんだし…やってみたいわね」

 

「分かった 孫 ベジータ 場所を移すといったな 移動するぞ」

 

「ああわかった みんなオラに捕まってくれ」

 

ピシュン!

 

カプセルコーポレーションの庭から一気に気が一本も生えていないような荒野に移動したため魔理沙はぶったまげた

 

「げげぇ!なんだこりゃ!もうわけがわからんのぜ…」

「瞬間移動よ 私も原理は知らないけどね」

 

ここは中央原野…悟空とベジータが最初に戦った場所でもある

 

魔理沙は軽く体を伸ばし 霊夢は軽く跳ねた

 

お互い戦う準備が整ったのだろうお互いに構えを取った

 

「お互い降参するか気絶したら試合終了だ 悟空 ベジータ お前らは離れて見てろ審判は俺がする」

ナメック星人は耳がいいので 降参を聞き取りやすいのである

 

「さて…霊夢 お前と戦うのは弾幕ごっこ以来か? ガチバトルは久しぶりなのぜ」

 

「魔理沙…前回の結果は覚えてないけど ガチバトルは久しぶりなのは確かだと思うわよ」

 

お互い構えを解いた 次の瞬間魔理沙と霊夢は空中に飛び上がった

 

「肉弾戦は鍛えたか?霊夢」

「あんまりね…でもある程度ならいけるわよ」

間を置かず霊夢と魔理沙がぶつかった

魔理沙は近づきざまパンチをみまう 霊夢は交差した両腕でそれを受け止めた

そこへ魔理沙の2撃目が撃ち込まれた 霊夢はそれを受け流しながら右足で魔理沙に攻撃を仕掛けた

魔理沙はそれをよけつつこう言った

「チェッ なにがある程度 だよ 全然強いじゃないか けどここからが本番なのぜ…」

お互いがはじかれるように離れた

「望むところよ 飛ばしていくわ」

 

お互いが気を解放した 霊夢は霊気を 魔理沙は魔法のエネルギー…魔力を解放した

 

「ほほう…魔理沙も感知できないタイプの気を持っているのか…」

ピッコロはそう呟くと 2人の戦いを再び見始めた

 

再び2人がぶつかり合った

 

今度は霊夢のパンチが魔理沙に直撃した 魔理沙はそのまま地面に落下していったが

途中で止まり 霊夢に再びパンチをお見舞いした

今度は霊夢に当たりその勢いのまま魔理沙は霊夢を地面にたたき落とした

「ぐぎゃ! イテテテ… 魔理沙あんただいぶやるわね…」

「まだまだなのぜ… 恋符 マスタースパーク!」

地面に落下した霊夢に向かって極太の光線が飛んで行った

「ちょ!? あぶなぁ!」

霊夢は横に飛びそれをよけた

 

地面には大きな穴が開いていた

「ま、魔理沙あんた…それそんな軽く打てるようになってんのね…」

「ヘヘン 修行の成果なのぜ」

ピッコロは悟空が場所を変えたがった理由はおそらく周りへの被害を気にしたのだろうとは思ったが

いくら何でも壊しすぎではないかと思った とりあえずは黙っておくことにした

 

「飛ばしていくのぜ 魔符 スターダストレヴァリエ !! 」

魔理沙の周りに小さな星が浮かび上がった それはすべて霊夢の方向に飛んで行った

 

「げげっ まずいわね…でも全部撃ち落とす!夢想封印・散!」

赤い気弾が周りに発射され星を撃ち落した しかし何発かはうち漏らし霊夢がお祓い棒ではじいた

 

その星はあたりに飛び散り地面をえぐった

「あれま 私のスターダストレヴァリエが…やるな霊夢」

「あんたこそ技連打しまくり戦法が 結構板についてるじゃないの」

 

実力はほとんど互角であると2人は察した

 

しかし2人とも相手に勝っている部分も見つけていた

「霊夢…私はお前よりも!火力で勝っている!」

「魔理沙…私はお前よりも!スピードで勝っている!」

魔理沙はスターダストレヴァリエのうち漏らしからそれに気づいた

霊夢はマスタースパークをよけれたことや 最初の肉弾戦でそれに気づいた

「つまり私は…正面からは戦わないほうがいいわね…」

「へへへ そうはさせないのぜ この辺を焼き野原にしてでも 当ててやるよ」

物騒なことを言いながら2人は再びぶつかり合った

 

 

続く‥‥




やっと再会した2人 これからできれば投稿ペースを上げたい…

とりあえず絶対に金曜日には投稿します


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巫女VS魔法使い②

霊夢と魔理沙の手合わせは周りに甚大な被害をもたらしていた…


「恋符 マスタースパーク×三!」

 

魔理沙の手からエネルギー波が発射され空中で3つに分かれた

 

「げげげ! 同時にも出せるのか!魔理沙めっちゃ強くなってる!」

「そいつはありがとうなのぜ それはそうと これは操作もできるのぜ… よけれるかな?」

 

3本のエネルギー波が曲がりながら霊夢に向かっていった

 

「まずいわね… 夢想封印 霞!」

霊夢の周りに細かい球が飛び出し霧を作った 

以前ピッコロと戦った時よりも濃くなっている

「霧か…フン!全部まとめてぶっ飛ばしたるぜ!」

魔理沙は手を顔のあたりに構え 右の手のひらを霊夢のいるであろうところに向け

左手で右手を抑えた

魔理沙の周りにピンク色のエネルギーが漂っていた

「師匠直伝の…ギャリック砲!」

次の瞬間とてつもない爆風と爆音と共に霊夢の隠れていた霧のあたりが消し飛んだ

 

「ありゃま…ち、ちょっと火力調整をミスったのぜ…」

霊夢のいた所を焦がす位の威力を想定していたのだが

久しぶりの再会や楽しい勝負に興奮していたのかは知らないが

魔理沙は少しやりすぎたのである 彼女もそれを察していた

「お、おーい霊夢ー」

空中からクレーターができてしまった地上に向かって魔理沙は声をかけた

「あ、危なかった…」

「おお!無事だったか霊夢… ってなんで避けれてんだ!?」

「分身よ分身…よけるというか 分身を出してそれで衝撃を吸収したのよ」

ギャリック砲が飛んできた瞬間霊夢は受けきれるはずがないことを悟り

夢想封印 分 を発動 分身でクッションを作ったのであった

「はへーなるほど…霊夢すごいなぁ! 私の方が強くなっちゃったのかと思ったぜ」

「へッ よく言うわね…ダメージ殺し切れてなくて普通に致命傷だったんだから…」

確かに霊夢の体や服はボロボロになっていた 

「皆当たり前のように消し飛ばしてるけどね 夢想封印 霧にも衝撃吸収効果があんのよ…

細かい球で守ってんのよ それをふつーに上から消し飛ばして…」

「へへへ 火力なら負けないのぜ」

 

「じゃあ今度はこっちからね…」

そういうと霊夢は消えた 比喩や超スピードではなく文字通り消えた

「なっ… って分身か!危うく消えちまったのかと思うとこだったのぜ」

魔理沙は考える

(ということは霊夢の本体はどこだ…? ガレキが邪魔でよく見えないぜ…こうなったら!)

霊夢はガレキの裏に隠れていた 

(たまったもんじゃないわね… 新技使う暇がないわ)

 

「見つけた!」

突如魔理沙の声が聞こえた

(見つけた…見つかったってこと!? ってことはまずい!)

霊夢が飛び上がるのと同時にさっき霊夢がいた地面で爆発が起こった

「ま、また危なかった・・っておっと!」

魔理沙が突っこんできたのでそれをかわしながら霊夢は言った

 

「どうやって見つけたの?魔理沙 肉眼ではないのは確かね」

「うーん教えると気の探知ってやつだ さっきまで霊夢の探知は出来なかったんだけど今はできるのぜ 気っていうのを探知して探せるのぜ」

「ハッ!しまったぁ!気が漏れてる… ダメージ受けすぎた!?」

どうやら潜伏に必死になり結果として気の制御に失敗したようである

ピッコロの修行で気が増えたので コントロールに失敗すると霊夢の気配は駄々洩れなのであった

「かなーりミスってたわ…私 巫女としてどうなのよ それ」

「今更気にするか?そんなこと」

「まぁ… もうこうなったら短期決着しかないわね…」

「敵の前で堂々とそれを言ってる当たり相当自身があるようだな… まぁ私はそれを全部押し切るけどな!」

「フン!それはどうかしらね!」

霊夢は再び距離を取った

「そもそも もう私は攻撃しているの 魔理沙 周りを見て見なさい」

「周りを…っていつのまに!?」

魔理沙の周りを気弾が囲んでいた

「それが私の教えてもらった1つ目の技…魔空包囲弾!」

霊夢は逃げながらも周りに気弾をばらまいていたのである

「もう逃げ場はないわよ魔理沙 降参したらどう?」

「…いいやまだやってやるよ! 私はまだまだあきらめんぜ!」

魔理沙が体を縮めるように気を貯めた

「私は気とそれ以外のエネルギー…魔力を持っている…全部ぶちかましてやる!」

魔理沙の全身が光り輝いた 次の瞬間魔理沙の全身からエネルギー波が発射された

魔理沙の全身から発射されたエネルギー波は周囲を焼いて破壊し最後は空中に集まり上空に飛んで行った

「ハァ… チッ 包囲は解いたけど… もう体力が残ってないのぜ」

「イタタ… ちょっとかすっただけなのに…そんな切り札を隠し持ってたのね魔理沙」

「へへへ 師匠の爆発する奴にマスタースパークを混ぜたオリジナル技だぜ」

「とんでもない技だけど…今回は私の勝ちね」

魔理沙の周りの地面から大量の気弾が打ち出された

「私が覚えたこの技…気で使うのよ 普通はね だから目に見えるもの 探知できるものはまずそれで終わりだと思う けどね 私はこれにみんなが感知できない気弾も混ぜれるのよ」

ピッコロが霊夢に魔空包囲弾を教えた理由 それは気でできた球と霊気でできた球の2種類によって

見える包囲 見えない包囲により回避を困難にするためだったのである

「私の勝ちよ 魔理沙」

魔理沙の周りにある気弾が魔理沙に向かって正確に発射された

「うぎゃややぁぁ!… でも霊夢 私もまだ手があるのぜ…でも 引き分けだな」

霊夢達のいるところの上空から大量のエネルギー波が降り注いだ

最後に魔理沙が打った技は空中に行ってから戻ってくる タイムラグ技だったのである

「うわぁ!? マジで…マジですごいじゃん!魔理沙!」

霊夢と魔理沙は2人同時に 意識を失ったのであった…

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

気配が完全に自分の目の前にあることに気づき紫は木にくっつけていた手を離した

 

「…先に聞いておきますけど あなたたちは何者ですの?」

 

「…そんな事俺たちが聞きたいぜ…とりあえず嬢ちゃん その木から離れてもらおうか…大切なんだ」

 

「私は あなたたちが何者かを 聞いてるんですの」

「…話を聞かねぇ嬢ちゃんだな… おいアモンド!こいつをやっちまえ」

「へッ 俺がやんのか…悪いが消えてもらうでっせい」

「これだから幻想郷の外は嫌いですわ…」

アモンドと名乗る男が紫に近づいたと思ったその時

紫が軽く手を振った

 

たったそれだけ それだけでアモンドは消えた

 

それは軍団に対して十分すぎるほどの恐怖を与えた

 

「なっな…アモンド!? まさか…こんなバカな!」

 

「安心なさい どっかに飛ばしただけよ 生きてはいるはずですわ」

 

「そんな…もう俺たちでは勝てない…ボスを呼べ!」

「ボス…親玉ねぇ 面白くなってきましたわ おいそこのやつ」

紫は適当にその辺にいる弱そうな兵士に声をかけた

「お前たちは何なのか 答えるか さっき見たいになるか 選びなさい」

「ヒ…ヒィェ!お、俺たちは…クラッシャー軍団と言います!」

 

クラッシャー軍団 これから紫と長い間行動を共にすることになるのだが今は誰も知らない…

 

 

 

 

 

続く…

 




霊夢と魔理沙の戦いが終わったので次回からは悟空とベジータの戦いです

紫の話はできるかぎり同時に進めたいのですが 難しい

追伸 作者急用により投稿が1日遅れます

申し訳ございません


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2人の蒼き戦士

霊夢と魔理沙の戦いが終わり 悟空とベジータの戦いが始まろうとしていた…


霊夢は妙な気配で目を覚ました

「ありゃ ピッコロさん どうしたのよそんな顔して」

 

「どうもこうもないぞ… ギリギリにもほどがあるだろう あと少しで また消えるところだったんだぞ」

霊夢は自覚はしていたが やはり気を使いすぎてしまったらしい

「といってもねぇ… せっかく魔理沙も全力だしたんだし 私が出さなきゃ失礼ってもんよ」

「とは言ってもな… あくまでもこれは組手だ… 消えてしまっては元も子もない」

「でもさぁ ピッコロさんだって全力でどうこうって言ってたじゃないのよ」

 

「それは…だがな霊夢確かによくやったんだが それはそれというやつなんだ」

どうやら褒めたくもあり 怒りたくもあるらしい

「へへへへ 心配してくれてるのは嬉しいけどね 私は面倒くさがりなのよ」

「…それが今の話と何の関係があるんだ」

「土壇場での気の調整面倒くさいなーってね」

「…まったくよー 霊夢 私がそれだと片手間で倒されたみたいみたいじゃないか」

「ああ 魔理沙が被害を受けるわね この言い訳」

「言い訳を言い訳と言ったら意味がないだろうに… まぁいいだろう 今回は許してやろう…だがもう無茶はするなよ」

「というかピッコロ…さん?はなんでそんなに気にしてんだ? 別に体力切れ程度じゃ霊夢は死なんのぜ」

「ああ それがね魔理沙 私強くなったのはいいんだけど 代わりにデメリットも増えちゃって…」

 

霊夢は気を使いすぎると消え始めることを魔理沙に話した

 

「ええ!?マジで言ってんのか! うへぇ…そりゃ大変だとかそういうレベルじゃないのぜ」

「でしょ?私だって大変なことはあんのよ」

 

「それはそうと…霊夢 魔理沙 始まるぞ… しっかり見ておけ」

ピッコロの目線の先には 空中に浮かぶ悟空とベジータの姿があった

 

「間違いなく今地球でもっと強い2人だ…きっといい経験になるだろうな」

 

2人を中心に空気が引き締まっていくのが霊夢達にも分かった

 

「魔理沙 気の探知は意味をなさんぞ 霊夢 分身を撒くな 定点カメラに使用としてるのかもしれんが間違いなく余波で消し飛ぶぞ」

 

一通り注意をしたピッコロは2人に声をかけた

 

 

2人のの顔からはこれからの戦いにワクワクしている様子が見て取れた

 

「初めてもいいぞ」

 

「だりぁやぁああ!」

悟空がまず最初に突進した

どんどん加速していきその勢いのままベジータに右の拳を叩き込んだ

 

ベジータはそれを余裕でかわし間髪入れず肘でカウンターを叩き込んだ

悟空はそれを首を傾けて避けそのままラッシュを叩き込んだ

すさまじい連続攻撃だったがベジータはそれをいとも簡単に避けて見せた

しかしそれでも悟空は攻撃の手を緩めるどころかさらに速度を上げていき

その勢いのまま回転しながらかかと落としを叩き込んだ 

ベジータがそれをさらりと避けると 悟空のかかと落としの余波が地面を引き裂いた

 

「ひゃああ…よく私戦えてたわね…」

「あの時は相当腹が減っていたんだろうな…おそらくベジータも」

「なーに私は普段から師匠にシバかれてるからなんてことないぜ… 目で追える程度だけどな」

 

2人がはじかれるようにして離れた

 

そして2人が気を高め始め 気が爆発したように空に立ち上った

 

空気が揺れ 大地がきしみ 霊夢達は砂埃から目を守った

 

光がやむとそこには髪の色が黒から金色に変わった2人がいた

 

「ええ!? 何あれ! 髪色どうしたのよ!」

「へへへ私は知ってる~ 霊夢に知識で勝っちまったな」

「しょうもない事言ってる場合か…どうやら2人ともお前らに教えるために変身を段階ごとにしているようだぞ」

 

次に2人からスパークが放たれた 髪が増えさらに輝きを増している

 

「これが超サイヤ人2だ… そしてこれがベジータにはできないが…」

悟空の気がさらに高まっていった そしてそれに応じて悟空の髪が伸びていく

「これが超サイヤ人3だ」

そこには髪が腰辺りまで伸び より一層気配が強くなった悟空がいた

「できないは余計だカカロット やらないだけだ…そしてこれが 超サイヤ人ゴッドだ!」

2人の髪がもとに戻り 気が感じられなくなった 

代わりに赤く発光し 2人とも若返ったかのように すらっとしたいでたちになり 気は感じなくともすさまじい気配を感じさせた

 

「そしてこいつが最強の…超サイヤ人ブルーだ!」

2人の体から青い光がまるで間欠泉のように吹き出し天高く登って行った

 

その強い光が止んだ後そこには青い髪をした2人がいた

 

「待たしちまったな ベジータ 1度霊夢達に見せておきたかったんだ」

「まぁいいだろう 俺も見せてやりたかったんだ 魔理沙に上の世界をな」

 

一方霊夢達はというと何も言えずに呆然としていた

(…悟空たちは今のうちに見せてやりたかったのか だがここで心が持つかは賭けだぞ…打ちひしがれないとは思うが…)

「す、すごいわね…もう私自身無くなっちゃった…」

「何言ってんだ!霊夢!私もう興奮が止まらんのぜ!まだまだ大きい世界があったって事だろ!」

「まぁそれもそうなんだけどさぁ… 追いつけるのかな ピッコロさん?」

急に話を振られたがピッコロは迷いなく答えた

「ああ 超えれるさ お前たちならきっとな」

 

その言葉を待っていたといわんばかりに霊夢もやる気満々な目をしていた

 

それを見計らったかのように 悟空とベジータは再びぶつかり合った…

 

 

続く

 

 

 




東方獣王園! 発表来ましたねぇ

今年はスパキンといいなんと言い すごい年だ

紫の話も載せたかったのですが

このままだとまた明日になりそうだったので投稿しました 重ね重ねすいません


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いざ界王星 留守番の巫女と魔女

悟空とベジータの戦いは クライマックスを迎えていた


2人のぶつかり合った衝撃があたりに広がった

 

ベジータの拳が放たれその拳を悟空が受け止める

たったそれだけの事なのに それだけでも腹の奥まで響くような衝撃が霊夢達にも伝わった

 

「うへぇ! なんかビリビリすんだけど」

「神の気だな…一応霊気で守っとけ 魔理沙もだ」

「分かったのぜ てか師匠やべぇ…私よくこれまで生きてたもんだ…」

「あいつはああ見えて 意外と加減ができるんだ…今度は孫から仕掛けるぞ」

 

悟空が距離を取り ベジータからどんどん離れていった

 

もちろんベジータは悟空を追いかけ始める

しかし次の瞬間悟空の姿が消えた

「瞬間移動か!カカロットの奴 どこに行きやがった!」

 

ベジータは気の探知ができるので位置はすぐ把握できた ベジータの背後である

すぐさまベジータは後ろに振り向いた しかし防御の姿勢を取らず そのまま拳を振りぬいた

悟空にベジータのパンチが直撃したが悟空もその体制のまま拳を振りぬいた

まさに互角の攻防が続いていた

2人の動きはさらに加速していく 

 

もはや霊夢達は目で追えなくなり 殴り合いの音と衝撃波しか辺りには残っていなかった

 

「今回あいつらは気弾の類は使っていないな… 本気でやるためか」

「ああ… 気弾使うと 地球がやばいって事?」

「ああ 地球を壊すなんてことはないだろうが 地形への被害が問題だ… 現にお前たちの戦いの後でこの辺りはめちゃくちゃだ」

「…すまんのぜ それはそうと段々目で追えるようになってきたかも」

「ああ 奇遇ね 私もよ」

「…流石に早いな お前たちはまだまだ強くなれそうだ」

とうとう悟空のパンチがベジータに直撃した

「うぐっ!」

しかしベジータは楽しくて仕方がないかのようにニヤリと笑った

それにこたえるように悟空も笑った

そこに悟空が加速しながら蹴りを入れてきた ベジータは受け流しの姿勢をとるが 寸前悟空が消えた

ピシュン!という音と共に悟空がベジータの背後に回り込んでいた瞬間移動である

すぐさまベジータは背中側をガードするも間に合わず 重たい一撃を受けてしまった

しかし悟空はそれで止まらなかった 距離を詰めてさらに蹴りとパンチを連続で打ち込む

なおもベジータはガードを続けていたが 突然目の端をつりあげながら悟空の手をつかんだ

「調子に…」

そのまま悟空を地面に投げた

「乗るなよ!」

そしてそのまま地面にたたきつけられた悟空に向かって頭突きを叩き込んだ

「カカロット!」

そしてさらにラッシュを悟空に打ち込んだ

「だぁ!」

たまらず悟空が横方向に飛んだ

地面が削り取りながら悟空はラッシュから逃れることに成功した

 

お互いに満身創痍といったところである

 

「次の攻防で決着がつくな… もう俺はどちらが勝つか見当もつかん」

 

お互いが笑いあいながらも 攻撃を仕掛けようとした瞬間

悟空とベジータの間の空間がゆがんだ

「おーい 悟空 ベジータ悪いけどついてきてもらうよ… ってどうしちゃったのよ君たち ボロボロじゃん」

 

「「「ビ… ビルス様!?」」」

この痩せた猫のような男の名前はビルス 破壊神である

 常に付き人兼目付役の天使ウイスを従えている。

宇宙全体のバランスを保つために存在する神で その気になれば宇宙そのものを破壊するほどの実力も持っている

 

「悪いんだけど ちょーっとシャンパと揉めちゃってね… 武道大会にでてもらいたんだよ」

「でもよビルス様 オラたちあとちょっとで決着つきそうだったのにそりゃねぇだろ」

「それに関しては悪かったよ でもさ 今からやるんだよねその大会」

「い…今から… 霊夢 魔理沙 あの方はビルス様と言ってな…いやとにかく下手な言動はとるなよ…孫! 」

「分かってるって まぁ強いやつと戦えんならいいんだけんどさ 急すぎだろ ビルス様」

「そりゃ僕もそう思うんだけど なんでも第10宇宙に変な館が急に出ただのなんだの その処理で忙しいからやるならさっさとやれだってさ まったく ヤな奴だよシャンパは」

「なるほどな… そうだ 霊夢と魔理沙を連れてってもいいか?」

「…この2人がそうかい? ダメだね 全然力不足だ…代わりにそこのナメック星人を連れて行こうかな」

「なッ… まぁいいだろう 問題は俺たちがいない間の霊夢達だが…」

「家に帰せばいいだろう 重力装置で基礎トレーニングでもやってろ」

「いや オラいいこと思いついた…ちょっと待っててくれ… 霊夢魔理沙 つかまってくれ…」

ピシュン!という高い音と共に悟空が消えた

そしてすぐにその音と共に悟空が帰ってきた

「待てカカロット お前どこに預けてきた?」

「ああ 界王星だ あそこなら鍛えることもできるしちょうどいいだろ」

「準備はいいかい まぁ傷はウィスが治すさ 行くよ」

 

 

 

 

 

「悟空の奴…まーた変なのを押し付けよってー!」

「変な奴って…」

「こっちのセリフなのぜ…」

皆状況についていけていなかった  界王様のペットの 猿のバブルス君も

 

続く‥‥‥

 

 

 

 

「あんたも苦労してんのね…」

紫はつい丁寧語をやめてしまいながらもため息をついた

 

ここはクラッシャー軍団のアジトである あの後紫はクラッシャー軍団に連れられてここまでやってきたのである

 

「まぁそんなもんだ お前も大変そうだがな」

そしてこの男の名前は ターレス

戦闘民族サイヤ人の生き残りである

サイヤ人はある1人の男によって 滅ぼされたのだがそれは別のお話である

「お前も俺も 帰る場所がねぇ‥ ここは手を組まないか?」

「手を組むって…別に目的もないんですけどね…ただ 幻想郷を戻さなければならないわ」

「まぁそれもいいだろう… どうせ 行く当てもないからな それはそうと アモンドを戻してやってくれ 一応仲間なんだ 」

「ええ もう戻しといたわ 今はあの木のあたり位じゃない?」

「ああ お前に教えとこうか あの木は神聖樹…簡単に言うとあの実を食べれば強くなれるんだ…」

 

「へぇ…まぁ私は眠らさせてもらいますわ… もう眠くて眠くて」

「へッ口調を戻しやがった 悪いが まずはこの星から出るぞ もうそろそろ限界だろうからな」

「限界とは・・・どういうこと?」

「あの木は星の栄養を吸うんだ お前が力を半分誓う取り戻せたのもあの木の実のおかげだ」

紫はターレスにもらった実を食べたとき 力を半分ほど取り戻していた

「俺たちが植えるよりも前からあったらしい…あの木が生えると星は消える 段々周りも荒廃していく最後は木も枯れる」

 

「段々 荒廃していく… ちょっと待って… 最初の頃あの木は栄養豊富で私はあれで生きながらえていた… 」

「なんだと? 木に栄養があるのは少しの期間だけだ あとは実に吸われる…」

「だとすると… 私は いつからあの木で眠っていたの?」

 

 

紫の炎は時間は同じ場所に飛ばす… しかし紫は幻想郷を飛ばした後に あの炎に入った

 

ここは過去である まだ幻想郷がはじけ飛び くっつく前の 過去である…

しかも ここで普通の歴史ならあり得ない事… 紫とターレスが出会ってしまった

「だとすると…ここで幻想郷を戻してもパラレルワールドが生まれるだけ… もしかしたら これは非常にまずい… 幻想郷を 戻せないかもしれない…」

 

 

 

続く

 




紫だけは過去に飛んでしまったため
歴史が変わってしまい 紫が今いるところはパラレルワールドです
紫が幻想郷を救うにはまずそこから出ることが必要なのです


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幕間
過去と未来


紫は 並行世界に飛ばされたのであった…


今の段階で紫は最悪の可能性を2つ考えていた

1つは眠りすぎによる時間の経過である

ターレスの話から推測するに 紫はこちらの世界に来てからかなりの時間がたっている

幻想郷がバラバラになってから一体どれくらいの時間がたっているのか

その時間によってはいくら紫でも元に戻すことはできないし 解決のしようがない

 

そして2つ目は紫が幻想郷のあった世界とは別の世界…並行世界に飛ばされている可能性である

紫は幻想郷から出ることができる そのためサイヤ人が滅んだことも

そのあとフリーザが倒されたことまで全て知っている

しかしターレスの口調から察するにおそらくまだフリーザは倒されていない

この場合紫のいるところは 紫が元からいた世界ではないことになる

本来なら紫はターレスに会うことはないのだ つまり 並行世界に飛ばされていようがいまいが 

もはやここは並行世界なのは間違いないのである

 

「もうわけわからんですわ… クソったれみたいな炎のせいで もうめちゃくちゃ…」

 

「…話を聞く限り お前の能力なんだろうが… まぁ同情はしといてやるぜ」

ターレス 今のところは紫に対して好意的だが狡猾な男なために完全には信用しきれない

それが紫の正直な気持ちではあった

もともと紫は趣味で幻想郷の外を見ていたのだが 元の世界でのこいつの最後と言ったら

元気玉という攻撃を食らい一発は耐えたが

今度は神精樹からエネルギーを吸収したと思われる2発目の元気玉が直撃し 神精樹もろとも消し飛ばされ死亡

皮肉にも自ら蔓延させた神精樹を利用されるという自業自得とも言える最期を迎えた

狡猾でありながら最後の最後に失敗するところもあり

紫としてはあんまりお近づきになりたくなかったのだが…

(こうなってしまってはしょうがないですわね…どうにかしてこいつを 悟空という男に殺させなくちゃあ…)

できるかぎり本当の歴史に近づけなくてはならない

紫は一度見たことがある タイムマシン… 話を聞く限りでは 過去にさかのぼれる道具…

それを使い紫が最初にこの世界に来たタイミングまで戻ることができればあとはどうとでもなる

紫色の炎を使うという手もあるが 非常に疲れる上にそのタイミングに行ける確率は低い

 

簡単に言えば 紫はタイムマシンを手に入れ 最初にこの世界に来たタイミングまで戻ることができれば

元の世界に帰ることができる 

 

だがしかし 紫はすでに本当の歴史から外れてしまっている

 

どうにかしてできる限り本当の歴史に戻さなければいけない

 

紫はずっと外の世界を見ていたわけではないが ある程度の流れなら見てはいる

 

その少しの知識でやらなければならない

 

まずはこの目の前にいる男を 孫悟空という男に殺させなければならない…

 

紫は覚悟を決めるように 眠い目をかっぴらいた

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

1人の青年が 荒廃した町の中を走っていた

「ハァ…ハァ…  クソッ」

突如青年の後ろのボロボロの建物から小さな破片が落ちてパラパラと音を立てた

青年は驚いたように後ろを振り向くと 何もいないことを確認してからまた走り始めた

しかし走り出してからすぐに 青年の後ろで爆発が起こった

青年は大きく吹き飛び壁にぶつかり止まった

 

そこにさらに追撃とばかりに気弾が飛んできた

青年はそれを背に背負っていた剣で切り飛ばした

 

しかし 次の瞬間さらに大きい爆発が起こった

 

「ま…まずい‼」

 

町が一つ ガレキになってしまった

そのガレキの中から 青年は這い出してきた

 

「また…また町が… ちくしょう… 遠回りするしかないか…」

 

青年の名前はトランクス…未来のベジータの息子である

 

悟空も孫悟飯もベジータも死亡してしまった絶望的な未来の世界から 命からがらタイムマシンに乗って 

現代の世界へ助けを求め そのまま平和を取り戻した… はずだった

 

トランクスはあるビルの地下に来ていた

 

そのまま奥の方に進むと何個かの扉があった

もとは居住地だったのだろう

トランクスは迷わず3番目のドアをノックした

「マイ…俺だ…トランクスだ…」

 

すると扉が開いた

「トランクス‼ よかった…無事だったのか!」

するとさらに奥から声が聞こえた

「トランクス…よかった また私より早く 人が死んだのかと思ったよ」

 

「ああ…なんとかまた生き延びることができた…でも…母さんが…」

 

トランクス マイ そして彼女の名前は藤原妹紅(ふじわらのもこう)…

 

3人は話を始めた

マイは言った「ブルマさんに…何があったの?」

 

「母さんは…見つかってしまった… ソーラーパネルのホコリを払いに行って…」

 

「まさか… 私がいれば 肉壁にはなれたのに… ブルマが…」

妹紅は悔しがるように顔を伏せた

「でも母さんのおかげで…タイムマシンのエネルギーがやっとたまったよ…」

 

「おお…それがブルマの言っていた 過去にさかのぼれる機械…」

「いやこれは燃料… これをカプセルコーポレーションに残っているタイムマシンに入れて起動するんだ…」

 

彼らは再び 孫悟空たちに助けを求めようとしていた

それがこの世界にとって 最後の希望だった

「暗くなったら出発するんだ…17年前に…父さんたちが生きている並行世界の過去に!」

 

「なるほどな…私もついていくぞ 急にやってきたうえに…やつら「ブラック」たちと一緒に来た私を信用はしてくれないかもしれないが 恩は返したい… それだけなんだ 信じてくれ」

「何言ってんだ妹紅 私たちはもう十分一緒に逃げてきた 今更裏切るなんて考えてもいないよ」

「マイ… トランクス 君たちを守る壁になろう 私は不死身さ 欲しくはなかったが 今は不死身でよかったと つくづく思うよ」

 

目で追いにくくなる夜に作戦を実行する

普通ならばよい作戦だろう

しかし 思わぬ誤算になることをトランクスたちは知らなかった…

 

 

続く

 

 

 

 




少しややこしいので簡単に説明します

幻想郷のあった世界→紫ワープ→ 霊夢達のいる世界(ドラゴンボールの世界)  
            ↓
         紫のいる世界

というわけでございます 紫は周りとは違うタイミングで炎に包まれたため
別の世界にすっ飛ばされてしまったわけです


未来編 次回からスタート予定です!

モチベにつながるので ぜひ評価と感想をよろしくお願いいたします!


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未来編
絶望の未来の再来


トランクスたちの未来世界は再び危機に陥っていた…


少し時間はさかのぼる

 

妹紅は竹林の中にいた

「いてて… なんだここ? それにあの炎は… 皆は無事だろうか…」

辺りはいつもの竹林に見えるが 周りの気配がいつもとは違った

竹林を抜けると断崖絶壁であった 

どう考えてもいつもの場所ではない

「… いやどこだよここ」

妹紅が呆然としていると

唐突に悪寒が走った

 

すぐにしゃがんだのが功を制した

妹紅の真上に紫色の閃光が走り 空の上でそれは爆発した

「ほう… ただゴミを掃除しようと思っただけだが ただのゴミではないらしい」

そこには黒髪の男が立っていた

友好的どころか邪悪なオーラを垂れ流したような男がそこにはいた

 

「お…お前は一体何モンだ? というか何故今攻撃をした?」

 

「お前は見苦しい虫がいたら潰すだろう 同じことだ…人間」

 

次の瞬間妹紅の右肩から左の腰に掛けてぱっくりと斜めに切り傷ができた

 

「うぎぃぁ…! お、お前どこからその刃物を…」

 

そいつは今度は答えずに

 

再び妹紅に攻撃を仕掛けてきた

男の手から紫色のオーラが出ており まるで刃物のようになっていた

 

「火の鳥-鳳翼天翔-」

しかし妹紅も攻撃の姿勢に入る

 

炎の鳥…不死鳥を模した炎が男に向かって発射された

 

「なんだとッ!?」

予想外の反撃に男はすぐに回避の耐性を取った

しかし必要最小限の動きで回避したのがあだとなった

 

避けられたかと思った不死鳥が空中ではじけ飛び あたりに火を飛び散らせたのである

 

「ぬぅ… これは間違いなく炎…人間風情が…いい気になるなよ…!」

 

「人間ではあるんだけどな… 人間かどうか怪しいけどよ!」

そのまま妹紅は追撃に出た

滅罪「正直者の死」

スペルカードに殺意を乗せた 本気の技である

相手の周りに米粒のような玉を打ち移動を制限しそのまま相手に炎のレーザーを突き刺す

威力は絶大であり避けることも難しいはずだった

 

だがしかし 移動できないはずの男の姿がかき消えた

 

「なッ… いや 近くに入るはずだ! どこから抜け出したんだ…! どこから…」

しかし予測など意味はなかった 突如として男は妹紅の背後に周りそのまま彼女の胸を手で突き刺した

 

「うぐ…‼ お、お前…は一体…そして何を…何より…ここはどこだ…畜生 ハチャメチャだよ…」

その言葉を最後に 男の放った気功波によって妹紅の肉体は灰になって散った

 

「妙に時間がかかってしまったな… ここには界王神が… チッ ハズレだ 次に行くぞ… おい聞いているのか」

「‥‥」

 

「…ハァ もう1人の私を連れてくればよかったな…」

 

 

 

 

 

「ぶはぁ…! ってどこだここ!」

そこは海だった とはいえ陸が見えたため妹紅はそこまで泳いでいくことにした

(もしかして…灰があの男に付着したのか? だとすると好都合…正体を暴いてやろう)

妹紅は軽い気持ちで泳ぎ始めた…

 

 

「あの後 トランクスたちに会って…」

トランクスもマイも眠っていた

 

「久しぶりに 守りたいと思うもんが増えた…」

 

妹紅は寝ることができるが もう眠ることは飽きていた

 

「私が来たタイミングで…奴は…ブラックは動き出した…」

 

妹紅は考える 幻想郷から妙な場所 そこからさらにこの荒廃した世界へ

幻想郷に帰れるのだろうか

 

「いや 今はそんな場合じゃないな」

妹紅はカーテンをめくった だんだん暗くなり始めている

それに今にも雨が降り出しそうな天気だった

「こりゃ隠密には良さすぎるな 起きろお前ら 出発するぞ」

 

 

 

ぴちゃりぴちゃりと音を立てながら3人は歩いていた

「くさいな」

妹紅はそう言いながら顔をしかめた

「しょうがないさ で トランクス後どれくらいで着く?」

 

「えーと よし!思った通りだ!」

トランクスは下水道の壁面についている梯子から上に上がり マンホールを外した

 

そこにはカプセルコーポレーションがあった ひび割れて ズタボロではあるが 原型はとどめていた

 

「クソ…鍵が壊れてる」

トランクスはカギに手を当て気功波で吹き飛ばした

「バカ!気づかれたらどうすんだ!」

「ここまで来たのなら大丈夫だ… 幸い雨で音も消えているはずだ…」

 

しかし ここで3人の見立てが甘かったことを思い知らされることとなった

 

「やはり 戻ってきたか」

 

「くッ! ブラック! まさか…気の探知を…」

 

トランクスは振り向きざまに気功波をぶちかました

 

「今のうちに奥に! もう隠れても無駄だ! 妹紅さん!マイを!」

妹紅はマイをすぐに担ぐと奥に走っていった

「仲間に見捨てられたぞトランクス… それにしても ずいぶんてこずらせてくれたな」

 

「勝手に言ってろブラック!」

「いや違う…貴様がにげろと言ったのに 帰ってきてしまったようだぞ」

 

銃弾がブラックに向けて飛んできた

 

「トランクス!逃げな! 助からなきゃいけないのはあんただ! この隙に行くんだ!」

 

「人間風情が… 神に武器を向けるな」

ブラックがマイに向けて気功波を打ったが それは妹紅によって阻まれた

 

「…? お前はまさかあの時の… まぁいいだろうお前では俺には勝てない」

 

「勝つことは出来なくても 時間稼ぎなら永遠にできるぞ 私はな 不死身なんだ」

 

 

 

続く




今回は短めなのでまた明日投稿します

時間は・・・23時までには投稿したいっすね


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敗走

トランクスたちは見つかってしまった…


「どっせぇぇぃ!」

魔理沙が気合いを入れつつ何かビームのようなものを飛ばした

 

「どうよ!これくらい朝飯前なのぜ」

「違う それは元気玉じゃない というか玉だっつーの! 気功波じゃないわい!」

界王星に来てからすでに約2日が経過していた

「というか悟空はいつになったら帰ってくんのよ…」

 

「わしにいわれても… というか悟空の奴あーんまりにもひどいぞ! いつになったらわしらは生き返れるんだ…まったく」

「…もう死人ていどじゃ 驚かないわ 私」

「死人じゃなーい! いや 死人でもあるのか…」

彼?は界王様 偉い人らしいが霊夢達は詳しく知らなかった

 

それにしても悟空たちはすぐに帰ってくるはずなのに 一体何をしているのだろうか

 

「とにかく 私らをこんなに大変なとこに師匠たちは置いていったんだ きっと鍛えろって意味なのぜ」

「そうかなぁ… いやそうかも」

「納得してる当たり 悟空がどんな奴かも知ってるな」

「ええ 大体は 一言で言うなら滅茶苦茶 2言で言うなら滅茶苦茶な戦闘好き」

「まぁ… まぁ大体あってるな 悟空の話なんて一気に聞いて 理解なんてできるはずないもんな」

「できるはずないわ…正直 半信半疑」

「…まぁ界王拳と元気玉 この2つを悟空に教えたのは・・・」

「あなたなんでしょ でも使ってるとこ見たことないわよ」

「‥‥ わし もう帰っていい?」

 

「ここがあんたの家なのぜ」

 

 

 

3人がしょうもないやり取りをしていた 何気ない平和だった

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

「クソッ!」

 

妹紅は復活したタイミングで腹に何か鋭利な刃が突き刺さるのを感じた

 

「ほう…まだ死なないか もしやお前も… 面白い」

 

「妹紅さん!ちくしょう… マイ!戻ってきたらダメだ!」

 

「いや私は戻るさ! トランクスあんたは希望なんだ! 今ここであんたを殺しちまうのは一番よくないと私の勘が言ってる!」

「ああ…そうだ! すぐに逃げろトランクス!私がいるからマイは平気だ! なんんたって私は…」

 

「不死身 か」

言葉を途中で遮るように妹紅の背中から胸にかけて大量のとがった赤い気弾が刺さっていた

 

「痛… クソったれめ!」

すぐに炎を打つもそれはあっさりとよけられた

 

「…ちくしょう ちくしょう!」

トランクスは走り出した

 

「いいぞ…それでいい…生き延びるんだ… トランクス!」

「だまれ 不死身とはいえ私と同じ… 痛覚はあるのだろう」

ブラックは妹紅の背中に赤い剣を突き刺した

「固定してしまえば 貴様は永遠に死ぬ やくたたずだ」

 

(対処が速い… というか私と同じで不死身…だと!?)

 

その時マイの放った銃弾が転がっていたドラム缶に当たり 漏れ出したオイルに引火した

 

辺りが一気に明るくなる

それと同時にブラックの顔が映し出された

 

トランクスは必死にタイムマシンを起動していた

そしてブラックの姿が浮かび上がるのを見て 顔をゆがめた

「ッ…」

そこには 忘れるはずもない 孫悟空の顔が浮かび上がっていた

 

「来いブラック!私が相手だ!」

 

「ただの人間風情が… くだらん」

 

ブラックは軽く手を振るようにして気弾を打った

 

軽い爆発音とともに マイの体が舞い上がった

 

「…!」

トランクスは覚悟はしていたマイが一度やると言ったら聞くはずがない きっと生き延びる そう信じていた

 

もちろんただの願望であったし あり得ないこともわかっていた

しかし 考えるのと実際に体験することは全く違った

 

「マイ‼」

タイムマシンから飛ぶようにして駆け寄る

 

マイを抱き上げたが とても生きているとは思えなかった

 

「ト…トランクス… 戻ってくんな…さっさと…いけ!」

その一言を言った後 マイの体が トランクスの手からずり落ちた

「そ…そんな…」

涙を浮かべたくはなかったが 抑えきれなかった

 

「次はお前だ」

 

ブラックが近づいてきた

「今度こそ息の根を止めてやる トランクス」

 

「キサマ…よくも…よくもマイを!」

怒りに任せ トランクスの髪が金色に輝いた

「フン やけくそか…醜いものだ」

 

「うおぉぉお!」

トランクスが細いが力強い気功波を放った

魔閃光 昔の師匠に教えてもらった技だ

 

「むっ…」

ブラックはガードの姿勢をとりそれをはじくと

すぐに攻撃に移ろうとした しかしトランクスが突っ込んできた

 

「おおう…」

強い怒りを感じさせる突撃だった

 

「うらぁぁ!」

剣を振りかざし 吹き飛ばされている悟空ブラックの後ろに回り込むとそのままトランクスは剣を叩き込んだ

 

しかし ブラックの姿が消えた

 

「倒せるわけないだろう この程度で」

 

そのままトランクスを張り倒すと 彼の剣を手に取った

「さぁて 貴様の大好きなこの剣でとどめを刺してやろう… これで 戦士は全滅だ… おしまいなんだ トランクス」

 

しかしそこに炎の鳥が飛んできた

 

「何っ!」

 

妹紅の姿があった

剣が胸に刺さったままであることから抜けなかったことがわかる

しかしそのまま再生を続けながら ゆっくりではあるがこちらに向かってきていたらしい

 

「だぁぁぁ!」

すぐさまトランクスは足元に向かって気弾を連射した

 

「目くらましか…」

土煙があたりに舞い上がる

そのままトランクスは自分の剣を拾い上げると すぐ妹紅のもとに走り寄った

 

「お…お前なぁ…おいてけよ もう 私不死身なんだってば」

 

「でも…あなたは痛覚はある! 死ぬよりもそれは恐ろしい事なんだ!」

 

そしてトランクスはそのままタイムマシンに飛び乗った

 

「チッ 目くらましなんぞくだらない真似を… 自分で飛ぶこともできなくなったのか?」

そこには妙な機械が浮いていた

 

「逃がさんといっただろう…」

しかしブラックが気功波を打つ前にその機械は消えた

 

「…!」

 

「なんだ…?何が起こった?」

 

タイムマシンの中で妹紅の腹から剣を引き抜いてトランクスは泣いた 

 

マイを失ってしまった自分の未熟さに そして失った悲しみに

 

妹紅はそれを何も言わずに 見つめていた…

 

 

 

 

続く

 




霊夢さんたちの出番がなさ過ぎたので 序盤に入れた所 

11時どころではなくなってしまいました

いやもう…昨日11時までには…なんて言っていましたが大幅に遅れてしまい申し訳ありません

明日こそ11時までに投稿しますのでどうかよろしくお願いします


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再会②

トランクスと妹紅は命からがら逃げ伸びたが
精神的ダメージは計り知れなかった…


カプセルコーポレーションの庭をブルマは歩いていた

 

その表情はお世辞にも機嫌がよさそうとは言えないようなものだった

 

ベジータは急にいなくなり帰ってこない 魔理沙もだ どうやらチチさんのところも同じらしい 一体全体どこに行ったのやら 長い間家を空けることはよくあるが 

その前にいつもは一言言ってから出ていくのに 今回はそれがなく心配でもあった

おまけにピッコロまでいないと来た 

 

それでは機嫌も悪くなるだろう

 

その時庭の一部が光りだした

 

ズドッ!

 

という何かが落ちるような音を立てながら キューブ型の宇宙船が着陸した

その中からベジータ達が現れた

 

「…お帰り ベジータ」

 

「おおブルマ…  すまんな」

 

一瞬で怒りを感知したのだろう そこには一戦終えた後の戦士ではなく ただの夫の姿があった

 

「なーんで何も言わずにどっか行っちゃったのよ!」

 

「ああ それはビルス様のせいだ ベジータは悪くねぇし オラもピッコロも悪くねぇ」

 

「…覚えてろよ悟空 ボクはどうもあの女が苦手なんだ」

 

しばらく彼らが話をしていると

ピッコロがこういった

「霊夢達をさっさと連れ戻すぞ 修行を再開したい」

もう霊夢達を預けて2日がたっていた

「いやオラはもうちょい預けてた方がいいと思う 界王拳と元気玉覚えたらきっとあいつらは…」

 

「いいやすぐ連れ戻せカカロット 俺の弟子に貴様と同じ技なんて覚えさせんぞ!」

「やっぱ頑固だなぁベジータ すぐ連れ戻してくるからちょっと待ってろよ」

 

ピシュン!

悟空の姿が消えた

 

 

 

 

 

「そうそうその調子! 魔理沙より霊夢のほうが上手いぞー!」

「ヤなこと言うなぁ… 私はこういうのあんま得意じゃないんだよ!」

「…得意じゃないからって お家吹き飛ばしたり 界王星に穴開けたりしちゃダメでしょ」

「わざとじゃないって!霊夢までそんなことを言うのか! あんまりなのぜ」

「でも魔理沙の方が重力に対応するのは早かったな 2人ともギャグのセンス以外は完璧だ! ではここでワシのとっておきのギャグを…」

 

「それはそうとピッコロさん達まだかしら ここのご飯お腹膨れるけどたいしておいしくないのよね」

「急に押しかけてきて 飯食わせてるだけ感謝してほしいなぁ…」

 

ピシュン!

 

「よう! どんくらい強くなった?」

 

「悟空!迎えに来て一言めがそれってどういうことよ! まぁいいわ だいぶ強くなったわよ」

 

「悟空…急に押し付けるのはやめてね」

「ああ わりぃ界王様 ありがとな!」

ピシュン!

2人を連れて悟空は帰っていった

 

「はぁ…まったく勝手な奴じゃわい」

 

 

 

ピシュン!

「うぃー…やっと帰ってこれたぁ…」

「霊夢 2日しかたってないぞ」

「あらピッコロさん 2日でもピッコロさんとの修業期間合わすと 私ずっと神社に帰ってないのよ そろそろ心配」

「何言ってんだ霊夢 人なんかどうせ来ないだろう」

「こっち来たからにはわからないじゃないのよ!」

 

全員でこれまでの事を擦り合わせ始めた

 

「…今度は 時間を飛ばす? 時間を止めるやつなら知り合いにいるからあんま驚かないわ …にしても…全王様ってのが出てきて… もういいわキャパオーバー」

「おう にしても霊夢 おめぇ だいぶキャパ上がってきたんじゃねぇのか?」

 

「魔理沙 悪いがすぐに修行は出来そうもない」

「ああ さすがの師匠もつかれてきたんだな 当たり前か!」

「…やっぱするぞ魔理沙」

「ええ!?」

 

そんな会話をしているとまた庭の空に光の玉が現れた

「あら? ベジータ知り合い? それともウィスさんの知り合い?」

「…いいえブルマさん私は天使ですし 知り合いではなさそうです」

 

光がじょじょに収まり それが地面に降り立った

 

煙なようなものを出しているその機械にブルマは見覚えがあった

「あ…あれって… もしかしてタイムマシン!」

 

2人の子供がそのタイムマシンに恐る恐る寄って行った

「ちょ!危ないわよ悟天!トランクス!」

遊びに来ていたらしい

2人はタイムマシンの表面についている霜のようなものを取ると大きな声を上げた

「「だ、誰かいる!しかも倒れている!」」

ブルマは駆け寄ってこう言った

 

「も、もしかしてあなたと同じ髪の色をした男の人じゃない?」

「え、えーと?そうかも あと女の人も倒れてる!」

「大変…孫君! 仙豆とりに行ってくれる?」

「お…おう!」

ピシュン!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「カリン様 じゃあ仙豆もらっていくぞ!」

 

「それにしても久しぶりだな悟空!ゲームやっていかねぇか!」

彼の名前はヤジロベー 悟空の戦友である

「わりぃ急がねぇといけねぇんだ」

「…またやばいことでも起こったんか?」

 

「いやまだわかんねぇ じゃあな今度はお土産でも持ってくるよ」

 

「ピザがいいな!」

「分かったピザだな!…ところでそれ面白れぇんか?」

カリン様とヤジロベーはツイスターゲームをしていた

 

「まぁ…男2人では盛り上がらんな」

 

 

ピシュン!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

まだ2人はタイムマシンの中にいた

「あかないのよ… 孫君 瞬間移動で中に仙豆だけ届けてくれない?」

 

「おうよ… そんなことしないでもこじ開ければいいんじゃねぇのか?」

 

「ダメなのよ…今にも壊れそう 元は2人乗りじゃないし…」

 

一応万全を期してということなのだろう

悟空は仙豆だけ トランクスともう1人の女の口に押し込んだ

 

「はっ!」

トランクスは目を覚まし タイムマシンを内側から開けた

 

「こ…これは…成功したのか…?」

そして目の前に悟空がいた

 

「よ!久しぶりだなトランクス でぇじょうぶか?」

 

「こ…この野郎!」

トランクスは拳を悟空に向かって振りぬいた

「うぉッ!どうしたんだよトランクス オラのこと覚えてねぇんか?」

それを最後にまたトランクスが倒れた

 

「ええ!仙豆食べさせたよな!なんで意識が戻らないんだ?おかしいのぜ!」

「…もしかして精神的ダメージのほうがでかいのかも…かわいそうに」

 

そしてタイムマシンから 女が立ち上がった

 

「うぐぐぐぐ… なんだこの豆」

女は仙豆を吐き出した

その女は一糸まとわぬ姿な上に胸に大きな赤い剣が刺さっていた

「いてぇ… クソッ…あの野郎…マイを…」

女はそれを引き抜いて地面に捨てた

その剣は邪悪なオーラを放っていた

 

 

霊夢達は驚きのキャパがオーバーしているのを感じたが それよりもいうことがあった

 

「「というか それ以前に…」」

 

「「あんたもしかして藤原妹紅!!」」

 

「おう 霊夢と魔理沙…って霊夢と魔理沙ぁ!」

 

また幻想郷出身がここで再会した

 

 

 

 




12時になっていないからセーフ!

いやアウトですね 申し訳ございません

妹紅さん 全身を消し飛ばされたらどうなるのか…
まぁ彼女の不死身の性質的に服までは再生しないでしょう 
次回から未来編本格的にスタートです 

評価や感想やお気に入りををいただけるとモチベにつながるのでどうかよろしくお願いします!


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生まれ生まれて死に死んで

何とかトランクスたちは再会することに成功し
また幻想郷出身のものが再開した…


まずは事情確認 それが大切だと霊夢達はこれまでの経験で思い知らされていた

まずは意識のある妹紅から話を聞こうということになり霊夢達は質問を始めた

「えーと…いや何から聞けばいいのよ」

 

「…霊夢 とりあえず服を着させてくれ…って替えは未来か」

「安心しなさい ピッコロさんが好きな服をくれるわよ」

「人を仕立て屋みたいに使うんじゃない…まぁいいだろう どんな服だ?」

「やってくれんのか… 案外優しいんだな 霊夢の師匠」

いつもの服装…上は白のカッターシャツで下は赤いもんぺのようなズボンをサスペンダーで吊っており 

その各所には護符が貼られている

 

「…冷静に考えると変な恰好ね」

「そんな巫女服着てるやつには言われたくないが…」

険悪とまではいかないが微妙な雰囲気を感じた魔理沙とピッコロは質問を再開することにした

 

魔理沙に質問させると変な方向にズレていくと霊夢から聞いたピッコロは 魔理沙には質問させず

自分で質問することにした 3人いるのに結局働いているのは1人だけという奇妙な状態が続いていた

 

 

「…分かった 害はなさそうだ… それにしても何故不老不死に… 苦しみも永遠に続くんだぞ…」

「あの時の私は幼稚だった そして馬鹿だった それだけだ」

 

空気がどんよりとしている 

 

「…ああそうだ!妹紅 せっかくだし博麗神社に泊まればいいじゃない!」

 

「いや急だな 師匠ん家でいいじゃないか 広いし」

 

「いや…神社に行きたい 久しぶりに幻想郷の建物に行きたい」

「…相当なホームシックだなこりゃ」

「というよりは…トランクスとご両親だけにしたいんだ… 相当心が傷ついているのは間違いない」

妹紅は大きく伸びをした

「まぁ私も流石に疲れた 今日はゆっくり休むよ」

ピッコロはこっそり霊夢に耳打ちした

(あいつも相当参ってるぞ)

霊夢も耳打ちし返した

(わかってるわ…栄養を取ったり休むより苦痛を我慢した方が自分の性に合うとか前言ってたし相当参ってるわ)

 

その時だった 以上に巨大で冷たい気配を霊夢達は察知した

 

「なッ…これは…孫!?いや違う…だがこれは…」

「こっこれって悟空の…」

「これは…カカロットさんの!?」

気の探知ができない妹紅ですら なぜかこわばっていた

「これは…まさか…」

 

外で黒い雷が落ちた そこに大きな穴が1つ開いた

そこには孫悟空と瓜二つな男…トランクスたちはゴクウブラック…通称ブラックと呼ぶ 憎い男の姿があった

 

「見つけたぞトランクス…なんだここは?こんなところまで…ん?」

超サイヤ人になった悟空がそこにいた

「おめぇがブラックか!強いんだって?少しオラとやろうぜ」

 

「孫悟空か…光栄ですね 私もこの体できみと戦ってみたかったのです」

 

「ブラック…貴様どうやってここに来た!」

 

「トランクスか…お前の通った道をたどってきたんだ… お前が呼んだのか?殺してほしいと」

 

外でぶつかり合うような音が聞こえた

「わ、私たちも…」

「待て」

ピッコロが3人を止めた

「格が違いすぎる…俺ならともかくお前らでは足手まといだ」

 

「…まだ 流石に足りないか…修行」

「まだ修行を初めて1月程度だ 抑えろ どうしても戦いたいなら…まぁこの戦いが終わってからだ」

 

しばらく殴り合いが続いていたが一瞬の隙を悟空が突いた

「かめはめ波!」

悟空の手から青い光が強烈な威力を伴いながらブラックに突き刺さった

「ぐぅ… 何ッ!」

 

ブラックが穴に吸い込まれていく

 

「時空のゆがみが戻っていく… クソっ」

ブラックは一発の気弾をタイムマシンに向かって発射した

「ッ…うぉぉぉぉ!」

ブラックは穴に吸い込まれていった

 

 

 

 

「まさか…タイムマシンを狙うとは…」

 

「安心しなさいトランクス!私がパパっと治してあげる!」

流石の天才である タイムマシンはブルマに任せればいいだろう

 

「それにしても…ブラックは時間を移動できるのか…」

 

「時間を移動…道具を使ってるとか?」

霊夢はそう言った

 

 

「道具?そりゃまたどうしてそんな突拍子もないことを言うんだ? わけわからんのぜ」

「だってさ あいつ変な指輪付けてたし それをかばいながら戦ってたじゃない」

 

「指輪か…ちょっとオラ界王様に聞いてくる…いや腹減っち待ったし一回帰るか!」

というわけでその日はそこで解散となった

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

「汚い」

妹紅は開口一番そういった

だいぶ神社は荒れていた

「しょうがないじゃないの!ずっとかえってなかったんだから…」

霊夢はそう言いつつ賽銭箱を開けた

中から30円が転がり落ちてきた

「あれっ?私が言うのもなんだけどなんでお賽銭が?」

「巫女がそんな事言い出したら終わりだぞ…」

 

2人そろって悟空家でごちそうになることになった

 

妹紅は久々のおいしい料理が嬉しかったらしく珍しく何回かおかわりをしていた

 

そして夜

 

霊夢は尿意を感じふすまを開け廊下に出た

すると妹紅の泊っている部屋から妙な音がした

こっそりと音をたてないように飛びながら霊夢は確かに聞いた

 

妹紅は泣いていた

 

もう何年も生きていて悲しいこともうれしいこともたくさんあり

強く感情を押し出すことが少ない妹紅がである

 

 

「生まれ生まれ生まれ生まれて、生の始めに暗く 死に死に死に死んで、死の終わりに冥し」

 

妹紅本人が読んだ言葉である 自分の身についての思いを吐き出したような言葉である

 

彼女は長い間生きているためにあまり人前で感情を吐露しない

 

だからと言っても そんな風につらく思い 死ねないことに虚無感を感じ 他人の死に悲しむ

 

なんということはない 彼女もただの人間なのだから

 

霊夢はそっと部屋から離れると また自分の部屋に戻って言った

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 




一応整理して書いているのですが 
結局削りまくるせいで時間がすごいかかる…

明日投稿できるか… ぶっちゃけ怪しいですが 明日おそらく1本だけ投稿します

追伸

間に合いませんでした…

いやもう開きなおって明日の11時頃に投稿します!

本当に申し訳ありませんでした!


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精神と時の部屋

霊夢は久々に神社に帰っていた


朝霊夢はすがすがしいとは言えない気分で目覚めた

 

トイレに行かずに寝たため なかなか寝付けなかったのである

 

「うーん…久々の我が家は…汚い」

 

それもそのはず訳1月ほど帰っていなかったので

ホコリはたまり その辺にいるニワトリは上がり込み悲惨であった

 

「…久々に掃除でもするかな」

霊夢が掃除をしていると妹紅が起きてきた

「おはよう妹紅 よく眠れた?寝不足は健康に悪いわよ」

「おはよう まぁ眠らなくても健康は保てるんだが…まぁ眠れたよ」

そんな話をしていると魔理沙がホウキに乗ってやってきた

「よう霊夢」

 

「ああ魔理沙 あんた箒に乗らなくてもいいんじゃないっけ」

「まぁ日課みたいなもんさ それはそうとなんか昨日お前と別れた後 ピッコロさんに呼ばれたんだが…」

 

「ピッコロさん?私は知らないわねそんなこと」

「お前はさっさと帰っちまったからな… 気を使ったんじゃないか」

 

「気を使う?… ああ妹紅か…」

こそこそ2人でしゃべっていると向こうからピッコロが飛んできた

 

 

「まったく気を探すのに苦労したぞ…霊気を探知するのに最近はなれたがそれでも難しいんだ」

 

「ああピッコロさん…そういえば私の家教えてなかったかも」

 

 

「…まぁいい 昨日言った戦う方法…いや簡潔に言えばただ鍛えるだけだが…」

 

「まぁそりゃそうよね…でもなんで 言い淀んだの?」

「1日で強くなれる…いや お前たち側からすれば1年だがな」

 

「?なぁ霊夢 お前の師匠疲れてんじゃないか?顔も緑色だし」

「失礼ね元からああいう色よ あんたの師匠だってあんな強面じゃないのよ」

「それは関係ないだろ!… いや強面ではあるな 師匠は」

 

「何をごちゃごちゃ言っている ついてこい… お前も来るのか?」

「ああ私も行くよ 守るためにも強くならなきゃあな…」

妹紅もついてくるらしい

 

「けどさ あんた飛べるの?」

 

「一応飛べるぞ 弾幕ごっこの時 よく飛んでただろ」

 

「いや 結構な速度よ」

霊夢はその場でグルグル回った

 

「…無理」

仕方がないので妹紅はピッコロにおんぶしてもらう形で着いてくることになった

 

 

 

「今更だけどさ 世界って広いのに案外 幻想郷出身とよく再会できてると思うんだよな」

 

魔理沙がそう言った

 

「確かに 宇宙が何個もあるって悟空から聞いてるし 結構会える確率低いんじゃないの?」

 

「なんかまるで引き寄せられてるみたいだな…トランクス達と会えたことも奇跡的だし」

「海を漂流してたんだって? 私じゃ耐えれないぜ」

「泳いでたんだよ! まぁ後半戦はほとんど漂流だったが」

 

そんな話をしている間に目的地が見えてきた

 

「なんだあの建物 変な形なのぜ」

 

空中にぽっかり浮かんだ神殿があった その神殿に霊夢には見覚えがあった

「神様の神殿?どういうこと?」

 

「あそこには精神と時の部屋というものがあるあそこの中はこちらよりも時間の流れが遅い… ここでの一日があそこでの一年だ」

「なるほど…そういうことね 私たちは1年だけど 外は1日ね もうそんなことじゃ驚かないわ」

 

4人は神殿に着地した

 

「ただ4人入ると 一年ではなく半年ほどになる ふつうは2人しか入れないからな」

 

神殿の前に見覚えのある2人がいた

「って師匠!?それにカカロットさんまで!

 

「ローテーションを組む 1月に一回 先生が変わる というわけで 修行開始だ」

 

「てかピッコロさん なんで私の修行の時これ使わなかったの?」

 

「中はとても苦しい とても寒くなったり とても暑くなったりする 前のお前じゃすぐばててるさ 1月でずいぶん強くなったお前なら大丈夫だろう」

 

なんやかんやで 霊夢 魔理沙 妹紅の3人は半年ほど修行をすることになったのであった

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

紫たちはある星を歩いていた

 

「つまり 姉さんの炎に吸い込まれた人たちはバラバラになった後一か所に集まるんですか?」

 

「そういうこと 姉さんって呼ぶのはやめてくださる? 殴るわよ」

 

「もう語尾が安定してないぜ紫」

「ターレスあんたはあんたでもうちょい固めで行きなさい 口調」

 

「つまるところ…お前の炎で吸われた者たちは 段々集まってくるってことだな?」

 

「まぁ 多分 でもかなりゆっくりよ 無理やりではなくて 日常や生活に合わせて集まるんだもの 私もよくわかんないし」

 

紫たちは話しながら 町に向かっていった

 

 

 

 

続く

 

 

 




いきなりですがすいませんでした

間に合いませんでした…
というより書いた後投稿を忘れてしまいました…

投稿を忘れるのは流石にまずいので 予約投稿を使ってみようかな…

それと章分けをしてみました
これからもどうかよろしくお願いします

諸事情により投稿時間が明日になります 重ね重ねすいません


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精神と時の部屋②

精神と時の部屋はつらい環境ではあったが 霊夢達はどんどん強くなっていた


大体3か月が経過した

霊夢達の中では だが 外ではまだ数時間しかたってないだろう

 

霊夢達はともかく妹紅はついていけるのか…と思われたが

 

すぐに追いついた 長年生きているので呑み込みが早い

 

精神と時の部屋は寒暖差がとても激しく

辛い環境であった

しかし何よりも辛いのは食べ物が白い粉と水しかない

別に白いからって危ないものではないが

味気ない食事である つらくないはずがなかった

外から食べ物を持ってこれないことはないが

時間の流れが違うため 精神と時の部屋の中での1日は外の世界の数分間

いちいち食べ物を取ってくる暇はない

なかなか大変ではあるがめきめきと強くなっているのを実感する霊夢達であった

 

「うー…つかれたぁ」

霊夢が文句を言った

「何言ってんだ霊夢 ちゃんと睡眠時間は確保できてるぜ」

「でもさぁ まともな食事がしたいのよね」

「私は食事がいらないとはいえ…たまにはおいしいものが食べたい」

「妹紅…あんた変わったわね 未来でいろいろあったみたいね」

 

「…ああ あった 楽しかったよ あいつらと過ごすのはさ」

妹紅は顔を隠すようにうつむいた

「マイ… 何故 何故私ではなくマイなんだ 私ならいくらでも死ねるのに」

「…まだわかんないじゃないの 未来に帰ったら案外生きてるかも…」

 

ピッコロが歩いてきた

「霊夢」

 

「ああ ちょっと待っててね」

霊夢はピッコロの方に走って行った

「楽観的にならないほうがよかった?」

「違う 界王拳の話だ 俺も昔習ったことがある」

「えっ?ピッコロさんも使えるの?」

「いいや使えん すぐに生き返ったからな…いやお前は死なずに界王星に行っているが」

「生き返る…?」

 

「簡単に言うと界王星はあの世にある 行くためには死ぬしかない」

「…?」

「孫の瞬間移動はあの世とこの世も移動できる だからお前らは行けたんだ」

「ずいぶん無法な技なのね あれ まぁ これくらいじゃ驚かないけど それはそうと界王拳ならどうってことないわ」

「体への負担だ あの技は確かに強い だが持続すると体に負担がかかる それも特大のな」

 

「うーん…2倍 3倍なら問題はないわ」

「魔理沙たちは使えないから注意はいらんが とにかく気をつけろよ霊夢」

「分かってるわよ 安心してちょうだい そんな限界ギリギリまで使うことなんてそうそうないわ」

そういうと霊夢は2人の所へ戻って行った

 

 

そしてまた部屋の中で1月が過ぎた

 

「師匠!」

「魔理沙か どうした」

「私もうちょい火力が欲しいんだけど…どうすりゃいいか教えてほしいぜ」

「全員に教えるから安心しろ 俺はお前だけ特別扱いはしない」

「でもさぁ…じゃあ!せめてコツとか!霊夢達は火力特化じゃないんだし 私にも長所が欲しいんだ!」

「2人は納得しているのか」

「無論だ!むしろ2人ともなんでそんな火力を求めるのか半分くらい引いてそうな顔してるぜ」

「浮いてないだろうな… 分かった 睡眠時間を削るぞ」

「うげぇ!…まぁしゃあないぜ 分かったのぜ!めっちゃ火力出せるようになるためだ! 寝ないくらいどうってことは…」

「そこまではいっとらん!眠ることも大切だ… 俺も昔 思い知っている ナメック星でな…」

「ナメック星?」

「まぁ今度話してやる」

 

そしてまた1月が過ぎた

「オッス!うひゃあ!かなり強くなった見てぇだな!」

「悟空!久々ね いつか超えてやるといったけど案外すぐ追いつけそうよ」

「へへへ 早々にはおいつかせねぇぞ 魔理沙と妹紅!そっちの調子はどうだ?」

「ああ バッチリなのぜ!」

「…正直 心配だ」

「妹紅?どうしたんだおめぇ 十分つぇぇぞ」

 

「私は…今度こそ守り切れるのか?」

純粋な疑問だった 一度守れなかったという事実は彼女の心を大きくえぐったのだろう

これまで長い間生きてきたが初めての経験だったのだろう

「…オラにもわかんねぇ」

「そうか…」

「でも今のおめぇたちは前よりもずっと強い オラだって昔はあんまし強くなかった」

「お前もか?そんなに強いのに」

「オラだって最初っから強かったわけじゃねぇ…でも諦めなかったんだ…いやあきらめかけた事もあったっけ」

「…」

「でもさ オラ戦いが大好きなんだ だから続けられたんだ おめぇは守りたいんだろ? 仲間を、それをオラの戦い好きと同じようにすればいいさ」

「あ… ああそうさ 私は守りたいだけだ」

「守りたいって思ってりゃいいさ それを行動に移せればいいさ オラはずっとそうだった」

「なんかあんたに言われると 説得力があるな ありがとう 何とか自信を取り戻せたよ」

「そいつは良かった! それはさておき ほんとはオラが戦いてぇんだがよ」

「どういうこと? 悟空が組手するんじゃないの?」

「悟飯が… ああオラの息子だ 戦いたいらしくってよ あいつそんなに戦い好きでもねぇのにさ 珍しいんだ」

「ごはん… ゴハン… 悟飯… ああ!ピッコロさんが言ってたあの!」

「そういうことだ!っちゅうわけで オラはまた外出るけんどよ 3人で戦ってくれ」

「ええ!?さすがにそれは…そんな強いのか?私の火力が通じるか楽しみだ」

「というか… あいつはずんずん強くなるんだ 面白れぇとおもうぞ」

そういうと悟空は出て行った

 

「あの悟空が戦いをゆずる ねぇ…」

きっと息子だからという理由ではないはずだ

「ずんずん強くなる…成長する敵との戦闘になれとけって事かも」

霊夢はストレッチを初めた 

「まっ考えてもしょうがないか!」

霊夢は久々のマジ戦闘にワクワクしていた

 

続く

 

 




最近リアル事情が大変でして…

1週間に1回投稿は出来そうですが 遅れちゃいます…すいません

明日はちょっとした予定しかないので
投稿できると思いますが…投稿できないかもしれません

ああ曖昧だぁ!

追伸
結局間に会わなかったうえに急用が入りまして…
日曜日には投稿できると思います
最近よく遅れてしまっていて本当にすいません
追伸
間に合いません すいません

今回これまでの急用とは違い 冠婚葬祭関係でして…
何度も遅れてしまい本当に申し訳ありません


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孫悟飯

孫悟飯 それはピッコロの弟子であり悟空の息子でもあった…


眼鏡をかけた青年が精神と時の部屋に入ってきた

「…あなたが孫悟飯? 初めまして 私は博麗霊夢 ステキな巫女さんよ んでこっちの白黒魔法使いが魔理沙 シャツ着てリボンいっぱいつけてるのが妹紅よ」

 

「よろしくお願いします! 僕は孫悟飯です ピッコロさんから話は聞いてますよ」

 

この青年が孫悟飯なのだろうか 強いと言われたら微妙な気配である

 

「…うーん 本当に3人がかりで大丈夫なの? 悪いけど私には強そうには…」

 

「最近トレーニングをちょっとだけサボって… あっピッコロさんには言わないでくださいよ!」

 

とても強そうには見えない 緑のジャージを着ているのもなおさら強そうには見えない要素になっていた

 

(でも… なんだか恐ろしい 底知れなさがある…)

霊夢は悟飯の底知れなさを同時に体感していた

 

「なあ霊夢 ほんとに3体1でいいのか? 私の気の探知じゃあ 全く強そうには…」

「私もそう見える…でも 同時に恐ろしさも感じてるの こりゃ言われた通り3対1でやっても平気そう」

「うむむむむ… まぁ霊夢の勘はよく当たるし 3対1でもいいか」

 

「よし…じゃあ3人ともかかってきていいよ 僕も久々に全力で行かせてもらうよ」

 

まず動き出したのは妹紅だった

「不滅「フェニックスの尾」」

悟飯に向かって上下に移動する大量の炎の玉が飛んで行った

 

「うわわわ… あちゃ! あちち!」

悟飯は袖に燃え移った火を振り回して消した

「おっとと 魔閃光!」

細く素早い気功波が炎を蹴散らした

 

「危なかった…ってうわ!」

 

「不死「火の鳥-鳳翼天翔-」」

 

妹紅が発射した炎の鳥が悟飯に向かって体当たりをしてきた それだけではなくその鳥が通った範囲に小さい炎の玉が散らばった

 

「退路も断たせてもらったわ… 霊夢!魔理沙!」

 

「おっけー! 任せときなさい 魔理沙あれいくわよ!」

「あれか!分かった!」

2人が力を貯めるようにしゃがみ霊夢は赤い光球 魔理沙は白い光球になった 

そしてその場で円を描くようにして回転し始めた

 

それは光の帯を描き きれいな渦巻きになった

 

ピンクコメットクラッシュ

 

偶然にも悟飯が昔戦ったギニュー特戦隊が使用した技にとても似ていた

 

ピンク色の星が渦巻きから大量に発射された

しかも的確に悟飯のいる位置に飛んでくる

 

「ま、まずい! 渦巻きを止めなきゃ… かめはめ…波!」

 

太く力強い気候波が放たれた

 

しかし渦巻きによってそれはあらぬ方向へと弾き飛ばされた

 

「くっ もっと強い攻撃じゃないと…」

 

「でもそれはさせない!」

「うわっ! あちっ!」

気を抜くと妹紅の炎 気を抜かずとも霊夢と魔理沙の小型気弾

かなり厳しい包囲網が完成していた

 

「これは… でも そろそろなれそう… 」

 

「なれそう…?」

 

「さっきまで 変身したくてもできなかったんですよね…はっ!」

悟飯の髪の色が金色に変わった

「これが…超サイヤ人です」

そういうと悟飯はメガネを投げ捨てた

先程とは比べ物にならない気配 

そう表現するしかなかった

「まずい…霊夢!魔理沙!」

 

「かめはめ…波!」

先程とは比べるのも馬鹿らしい威力の気の塊が発射された

しかし霊夢たちは2つに別れるようにしてそれを避けた

「霊夢!距離を…」

「界王拳!」

霊夢はピンクコメットクラッシュを解除と同時に悟飯に体当たりを仕掛けた

「うおっと!」しかしそれは間一髪で避けられてしまった

「あー惜しい 次は当てるわ」

「やっぱ強いな君たち…僕も頑張らないと…」

 

「よし…今ならなれそうだ」

悟飯を中心にして気の爆発が起きそうなほど

濃い気が集まっていった

「ううう…あ…どりゃぁ!」 

気が爆発するような気配とともにそこには

金色の髪と周りに金色のスパークが浮かんだ悟飯の姿があった

 

「さて…第二ラウンドだ…」

 

 

続く

 

 




お久しぶりです
いやはや久しぶりすぎて…なんとか全ての用事が一段落したので
日曜日にもう一本投稿します!
今回ちょっと短めですいません!


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孫悟飯 ②

孫悟飯はとてつもないパワーを持つ超サイヤ人2に変身をしたのだった…


「あ…あれって超サイヤ人2? マジか…」

魔理沙はそう呟いた

 

「ん?知ってるのか なら話は早いね…かなーり強いぞ 今の僕は」

 

「うーむ…妹紅にも簡単に言うと全ての能力が上がったって事よ」

「そんなん分かってるって… というか事前に教えといてよ霊夢 遅い」

力強い気だった 仲間ならとても頼もしいだろう

だが今は敵である 絶望する対象でしかなかった

「…霊夢 お前って何倍まで界王拳使える? とりあえずどこまで耐えれるんだ?」

「えー… 安定した出力で出せるのは5倍くらい…無理したら10倍だけど 終わったら動けない」

「なるほどな…じゃあ妹紅 お前はまだ炎出せるか?」

「当たり前だ 私の炎はスタミナ消費しない 無尽蔵さ」

「なら… 時間を稼いでくれ 私が最高火力を出せるほど 力を貯めるまでな…」

「…分かった 正直あんたの最高火力を知らないんだけど 通用すればいいんだけど… よし いくか!」

 

霊夢の体が赤い気で包まれた

「5倍界王拳!… だりゃあ!」

そしてその勢いのまま体当たりをぶちかました

「このままぁ… できる限り! 魔理沙からぁ… 距離を取る!」

「うぉぉ! そやっぱりそういう作戦か!でも…まだまだパワーが足りないぞ!」

悟飯が霊夢を押し返した

「うぅ…!妹紅援護!」

「今やってる!上乗せする!「パゼストバイフェニックス」」

この技は妹紅本体に不死鳥を憑依させる技である

肉体を再構築せずに 魂だけになった状態の妹紅 それが不死鳥なので本来ならば耐久技である

 

しかし今回は霊夢に憑依することによって無理やり突進力を上げ更に少しだけ再生も付与していた

 

「うぐっ… おあ! お…押されてる…すごいじゃないか!」

「褒めてくれてありがとうって言いたいとこだけど あいにくそんな余裕はない!」

「僕だってまだ…うぉぉぉ!」

悟飯の気がまた一段上がった

「なぁっ!? でも…妹紅!再生力に振って!」

「いいけど…お前1人で押し返せるのか?」

「無理するから平気! 界王拳…10倍だぁ!」

 

「うぉぉぉ!す…すごい力だ! 大丈夫なのかい!?」

「無理してるって言ってんでしょうが! 大丈夫なわけないじゃない!」

そのまま霊夢は悟飯を抑えた 

「ぐぎぃ…魔理沙ぁ!まだ?」

「もうちょいだ…もうちょいで打てる… 今だ! 離れてろ!霊夢!」

「おっけ! うぎぃ!」

バチン!という大きい音と共に弾けるように霊夢が悟飯から離れた

「恋符「ギャリックスパーク」!」

ピンクと黄色の光線が螺旋を描きながら発射された

「なッぁ!… うぉあ!」

悟飯は正面からそれを受け止める形になった

「こ…これは…」

今の自分でも出せない火力 悟飯はそう判断した

「な…何とか… 耐え…耐えきる… 」

 

「今のあんたじゃ到底受けきれない! 師匠との修業の成果ってやつだぜ!」

 

 

「今の…今の僕じゃ… でも… やるしかない!」

 

悟飯の髪の色が 金と黒になったり戻ったりを繰り返し始めた

「スタミナ切れ…? 魔理沙! 妹紅! なんか変…なんかおかしい!」

 

「分かってる…スタミナ切れとは違う…なにか もっと恐ろしいものに! 魔理沙!距離とれ!」

 

「うおおおぉお!」

すさまじい爆音と共に悟飯の髪の色が深い黒の変わった

「こ…こんなもの!」

そういうと悟飯は光線を両腕で弾き飛ばした

 

はじかれた光線は精神と時の部屋の… 壁がないのだ… 見えなくなるところまで吹き飛ばされた

 

 

「ふぅ…」

ニヤリ という音が付きそうな笑みだった

 

「ハッ! いけない!いけない! どうもこの変身すると 荒っぽくなるんです」

 

「ま…まだ隠してたの?力を? それとも私の界王拳みたいな感じ?」

「いや…さっきまでなれなかったんですよ… ギリギリまで追い込まれて ようやくまたなれました」

 

「…半端ないな… 私の炎でも歯が立たんわけだよ」

「…妹紅 もう憑依やめて」

「 ああ分かった」

妹紅が憑依を解除するとともに霊夢のいる場所から少し離れた場所に炎の渦巻きができ始めた

そしてその中から妹紅の体が出てきた

 

「ふぅ なんとかかんとかって感じだな」

 

「ちょ! 妹紅さん服!服!」

 

「ああ 元の肉体に受肉すればよかったか…えーと元の体は…あったあった」

 

肉体を作り直しても 無機物までは作り治せないらしい

 

「うへぇ! 妹紅の死体が残ってる」

「死体って言うな… 焼くから安心しろ」

 

 

 

「にしても 私のあれが通用しないとは… 自信なくしちまうのぜ」

 

「いやいや あれは正直やばかったよ… あの姿はアルティメットって言うんだけど あれじゃなきゃきっと…」

 

「正直私も あそこまでとは… あんたが界王拳覚えたらどうなんのよ」

 

「霊夢大概だろ 私の炎があったとはいえ あそこまでの強化ができるとはな」

そんなことを言いながら4人は精神と時の部屋の外に出た

 

「ってあれ? お父さんは…」

 

「ありゃ? 悟空のヤツどこに行ったのよ」

 

「孫悟空なら ビルス様のとこ行った」

 

「ああ! あんた久々ね ミスターポポ!」

 

「…誰だ?」

「私にもわからん… 霊夢め あとでくすぐってやる」

 

 

「でもなんで父さんはビルス様の所へ?」

 

「なんでも ゴクウブラックの正体をつかめたかもーって」

 

「あらデンデ あんたもいたのね!… って神様だから敬語使ったほうがいい?」

「デンデでいいですよ! ああ そうそう 悟空さんがお弁当だって言って食べ物を置いて行って…」

 

言い終わる前に 3人は神殿内に飛び込んでいった

「…悟飯さんの分もあるらしいですよ」

 

「僕は… 残ったら 食べようかな」

なんとか霊夢達は修行を終えたのであった‥‥

 




ちょびっと遅れました…

すいません チョビっとどころではないですね

さて次回からいよいよ未来世界に突入です ちゃんと金曜日に更新します!!


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いざ未来へ

修行を終えた霊夢達はカプセルコーポレーションに戻っていた…

一方悟空は 手がかりをつかんだというビルスと共に界王神界へと向かっていたのであった


ピシュン!という音と共に 悟空とビルス そしてウィスの3人は妙な場所にいた

「界」という形の鳥居の奥に 家のようなものがあった

 

「いいか?悟空 ここには ゴワス と言う界王神がいるが…」

「分かってるって! 余計なことは言うな 戦おうとするな だろ?」

「絶対だ!絶対だからな!… いくらオレが強いといっても 破壊神とポンポン戦っては大変なんだからな!」

 

そんな2人を無視して ウィスは先にゴワスの神殿の扉をノックした

 

すると中から黄色い肌の初老の老人が出てきた

 

「おや…あなた方は…」

 

「ご無沙汰しております 第10宇宙の界王神様」

 

「これはこれはようこそおいで下さいました ウィス様に…ビルス様はどこへ?」

ビルスは悟空に向かって言い聞かせるのをやめ ゴワスに向かって歩いて行った

「…フム」

「お久しぶりですな…ビルス様 ウィス様そしてそちらの方は…」

「孫悟空さんと言うんですがそれはさておき…あなたの門弟に会いに来たのです」

 

「門弟? ザマスの事ですかな?」

 

「ここにいるのか?」

「それが…ここにはいるのですが今朝から出かけているようで… 許可を得ず出かけるなど初めてのことで 心配をしているところだったのですが…」

ビルスはチラリとウィスを見てからこう言った

「嘘は ついていなさそうだな… では戻ってくるまで待たせてもらおう」

 

そして悟空を見てこう言った

「悟空 お前はお前の用事を済ませてこい 特別にオレがこの用事は片づけてやる!」

 

「おう 分かった 一応霊夢達にも話しとくけど問題ねぇかな?」

「問題はない!」

「サンキュービルス様!」

そういうと悟空はピシュンという音と共に消えた

 

 

 

 

 

カプセルコーポレーションではブルマと魔理沙が話していた

「おっ! 直してくれたのか! というか直せるなんてすごいのぜ!」

 

「あったりまえよ! …でもこれって誰が作ったのよ まったく見たことない機械…」

「まぁこれは私にとって大切な品なんだ…作ったヤツは変な奴だけどな!」

「答えになってないわよ! 火力の底上げも大概になさいね」

 

「おーい霊夢!妹紅! やっとミニ八卦炉が直ったんだ!」

「最近使ってないと思ってたけど 壊れてただけだったのね」

 

「一応試運転してみたらどうだ? 私なら一応食らっても平気だが」

「いくら不死だからってそんなサンドバッグにはできんのぜ」

そんなことを話していると 悟空がやってきた

「オッス! 悟飯と戦ってみて どうだった? オラも戦いたかったんだけど ちょっとだけブラックの正体がわかりかけてきたんだ 」

「…相変わらず唐突に現れるわね あんた」

「それはそうと ブラックの正体が分かった!? 早く教えてくれ!」

「がっつきすぎなのぜ 妹紅」

「そりゃがっつくでしょ 普通」

 

悟空の話によると

 

破壊神と界王神の命はつながっている

 

そのため界王神はとてもえらいのである

そして宇宙は何個もあって 1つにつき1人の破壊神と 1人の界王神がいるのだ

 

 

その中の1つの宇宙の界王神の弟子が 最近おかしいらしいのだ

その弟子の名前はザマス しかも彼はとても強いらしい

界王神見習いどころか界王神の中では一番強い可能性がある

 

「オラも一回戦ったんだけど どうもブラックと気の使い方が似ててなぁ…」

 

「… で どうなったの?」

「留守だったから とりあえず帰ってきたんだ もう未来に行かなきゃなんねぇし」

「まぁ あんたほど心強い味方もいないし 妥当ね… ベジータさんもだけど」

 

皆が集まっているのを見てベジータが向こうから歩いてきた

 

「おっ ベジータおめぇもずいぶん強くなったな… よし!いくか!」

 

「え? ビルス様たちを待たなくてもいいの?」

ブルマがそう心配そうに言った

「まぁ正体が誰だろうとぶっ倒さなきゃなんねぇのには変わりはねぇからな 早ぇ方がいいだろ」

「フン 貴様らしいな いいぞ準備は出来ている」  

 

「トランクスもだいじょぶか?」

「はい! 大丈夫です…悟空さん 父さん 霊夢さん達も よろしくお願いします!」

「一応聞いとくけんど 霊夢達も行けるか?」

「無論 行けるわよ」

「私も行けるぜ」

「行かないわけないでしょうよ」

 

「はぁ…もう…まったくサイヤ人ってのは…いやサイヤ人以外も大概ね」

ブルマはそういうとため息をついた

 

「トランクス 上手くいっても行かなくても 一回帰ってくるのよ?」

「はい! わかりました」

 

6人は庭に出た

「タイムマシン…ちょっとだけ大きくなってない?」

「霊夢もそう見えるのか… 私もそう見えるのぜ」

「普通に拡張しただけよ だから時間かかったんだけどね」

 

そうして6人は次々タイムマシンに乗り込んだ

「あっ! ピッコロさんは置いてくの?」

「誰もこっちにいないのは危険だからな ピッコロは留守番だ オラ達だけじゃなくて ピッコロや悟飯までこっちの世界からいなくなったら大変だしな」

「なるほどね… ちょっとだけ不安」

「師匠離れしろよ 霊夢」

「そういうことじゃないんだけどさぁ…」

 

「カカロット 仙豆は持ったんだろうな?」

「ああ ばっちりさ」

そういうと悟空は仙豆の袋を揺らした

「あんた達!気をつけなさいよ! 勝っても負けても戻ってきてよね!」

 

「ああ!じゃあ行ってくんぞ!」

 

そう言い残すとタイムマシンは消えた

 

 

 

 

 

「うえー…」

「どうしたんですか?」

「そ…外見てたら酔った…」

「ガキか! ほっとけトランクス」 

6人は未来にたどり着いたようだ

「うげぇ…」

「うっぷぇ…」

「霊夢!魔理沙!お前らもか!」

「ガキしかいないのか!ほっとけ!妹紅!」

 

そういうとベジータは周りを空から見渡した

 

「これが…未来の世界か くそったれめ…」

見渡す限り ガレキの山だった

 

「ひぇー…こりゃ 確かにひどいもんだな…」

遅れて悟空も周りを見渡した

「思った以上というか なんというか…」

「こりゃ気合入れ直した方がいいぞ 霊夢」

 

 

「…! あの山の所に 強い気があるな…あれがブラックか?」

「えっ!? ほんとだ… 流石というかなんというか 気づく速度早いわね 悟空」

 

「… 動き出したぞ 俺たちに気づいたのかもしれん」

「… うーん感知しづらいが 確かに…動いてるかも? 気配消してるっぽいのぜ」

 

「とりあえずタイムマシンを隠してここを離れよう トランクス!」

「分かりました 妹紅さん 」

そういうとトランクスはタイムマシンの横のスイッチを押した

煙と共にタイムマシンが一つのカプセルへと変わった

「便利なもんね」

「のんきなもんね 霊夢」

 

するとそこに一匹の黒い猫がやってきた

「…? お前…!」

トランクスはその猫を知っていた ずっと昔から一緒にいた猫だ

 

「ニャーン」

猫はそう鳴くとカプセルコーポレーションのがれきの下に入っていった

「ま…待って…」

そしてトランクスはある気配に気づいた

 

「…まさか! そんな…確かに…」

あの時 確かに段々冷たくなっていくのを感じた どんどん弱っているのを感じていた

 

ガレキをできる限り崩さないように避ける 

「トランクス…? 一体…いや待って…この気配って…」

妹紅もガレキをどかし始めた

「何をやってるんだあいつらは…ここで戦うことになってしまうぞ…」

 

「ご…悟空さん!仙豆を…仙豆を! まっマイが!生きているんです!」

ガレキの下には かろうじて息をしているマイの姿があった

 

 

 

 

 

続く

 




ギリギリアウトですね

本当に毎回毎回すいません…

そして投稿時間がいつもは金曜日なのですが 今度から土曜日に変更します

ちゃんと1週間に1回投稿します!そこは変わりません!

日曜日あたりにもう一本投稿できそうです


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ベジータVSブラック 

未来に帰ってきたトランクスは マイが生きていたという事に喜んでいた…


マイが生きていた 

 

無論うれしい うれしいなどという言葉では表せないぐらいにはうれしい

 

 

だがそれと同時に疑問も浮かび上がってきた

なぜマイは生きているのか 

あの時マイは瀕死だった それは間違いない

トランクスがブラックから逃げ切った後ではない 昼間だからだ

 

「マイ… 一体なぜ…」

しかしそんなことを考えている場合ではなかった

トランクスは悟空からもらった仙豆をすぐに噛んで柔らかくし マイに口移しで与えた

 

 

「うひゃあー あいつよくクチとクチをくっつけるなぁ…」

 

「お前…したことないのか?」

「ん? 何をだ?」

「その…キスを…」

「したことはあるけど… そんな軽くするもんじゃあるめぇし…」

「状況を考えろ状況を!」

「私はそれよりも 師匠がキスしたことあるってのが驚きだぜ」

「だまれ!」

 

「ねぇ…」

大真面目にキスについて話している魔理沙たちに向かって遠慮がちに霊夢は言った

「目 覚めたみたいよ」

 

ガバッ と音がしそうなほどの勢いでマイが飛び起きた

 

「トランクス!妹紅!」

 

3人は再会を喜んだ

「よかった…本当によかった…」

妹紅は泣きそうになりながらそう言った

「マイ…本当に良かった… 俺は…俺は…」

「気にすんな… それより なんでここにいるんだ? 過去に戻ったんじゃ…」

 

「いや 過去には行けたよ あっちの母さんのおかげで何とか戻ってこれたんだ…」

 

「そうか 上手くいったんだな 本当に 良かった… って! ご…ゴクウブラック!」

 

「違う違う この人は孫悟空 トランクスの言っていたやつだ」

「オッス!」

「…見覚えがあるな その女… 家にいるガキの未来の姿か」

 

魔理沙は妹紅にささやいた

(私たちの紹介は?)

(ああ 忘れてた)

「んでこっちが霊夢とま…」

 

「うわ! 結構近づいてきてない!?」

霊夢の大声によって 紹介は遮られたがそんなことを言っている場合ではなかった

「とりあえずお前たちは隠れていろ俺たちは離れた場所で戦う」

「え? 父さん 俺も戦います! いや 戦わせてください!」

「いや ピンチになったら頼むかもしれんが それまではタイムマシンを守れ」

「でも…」

「俺たちが万が一やばそうになったら その女を連れて元の世界に戻れ いいな」

 

「‥‥」

「あいつああいう事言うようになったんだよ 進化しただろ?」

悟空はそうトランクスにささやいた

「え ええ…」

 

「よし 始めるぞカカロット 魔理沙」

「おう! 妹紅はここに残るのか?」

「ああ 残っている奴らも心配だ…」

「え?まだ生き残りいんの? そういう大切なこと もっと早くいってよね…」

 

そういうと4人は一気に飛び去って行った

 

「… 行けるのか?」

「行けると思う」

「そうか そんなに強かったんだな」

「それもそうだけど… やっぱり世界を救うのはあの人たち そんな不思議な感じがあるんだ…」

 

 

 

 

 

「よっと! この辺は誰もいないし ちょうどよさそうだ 町もこれ以上壊さなく済みそうだな」

「そう簡単に終わるとは思えんがな… 来るぞ 構えろ 魔理沙 霊夢」

 

 

「お前たちか…」

そこには一度見て それ以降忘れられない存在になった男の姿があった

「ブラック… へっ ムカつく面のやろうだぜ」

「おいベジータ それってオラの顔がムカつくって事か?」

「フン 当たり前だ」

「… まぁいいか オイ!ブラック! おめぇは結局なんなんだ! おめぇはオラか!」

「…」

「おい! なんか言ったらどうだ!」

 

「孫悟空… ベジータ… あとは… あとは… なんだ あいつらは…」

 

「なんだか 私たちで悩んでいるっぽいのぜ」

「まぁ 面識ないだろうしね 私たち」

 

「まぁいいだろう 簡単に言ってしまえば 私はお前ではない」

 

「じゃあ… 体を入れ替えちまったって事か!」

「ほう… まぁ正解だ よく 分かったものだな」

「まぁ オラ一回体入れ替えられてるしな… オラはどうした!入れ替えたって事は おめぇの体のオラがいるって事だろ?」

「安心しろ もう殺してある」

「…くそ オラの敵討ちもしねぇと」

 

「トランクスはどうした? 後お前らはなんだ? 紅白と白黒 お前たちはなんだ?」

 

「もういい 俺たちは話し合いに来たんじゃない てめぇを退治に来たんだ!」

そういうとベジータは金髪になった

「超サイヤ人… まぁ当然なれるだろうな」

ベジータは一気に距離を詰めると ブラックの顔を思いっきり殴りつけた

 

「オイ!ベジータ! まだどっちがやるか決めてなかっただろ!」

「へッ あいつの面を見ていたら 我慢来なくなってな!」

「しょうがねぇな…霊夢達じゃ流石に辛そうだし オラの顔じゃオラがやりにくいから… まぁいいか」

 

「チッ…  だが 調度いい トランクスや 炎には飽きてきたところだ」

そういうとブラックの気が膨れ上がり ブラックも金髪になった

「フン!金髪か」

「やっぱあいつも 超サイヤ人になれたんだな」

「まぁ あの程度じゃ話にならんがな!」

そういうとベジータは再び距離を詰めた

「近接戦闘が好きなようだな ベジータ」

「へっ! ムカつく面にできるだけ拳を叩き込んでやりたいからな!」

 

そういうとお互いにぶつかり合った

しかし パワーもスピードもベジータのほうが上だった

「はっ!」

気合と共にベジータはブラックを殴り飛ばした

「うぉっ… ハッ!」

お返しと言わんばかりに飛ばされた体制のままブラックは気功波を打ち返したが ベジータはそれをはじき飛ばした

そのままブラックはビルの残骸に突っ込んでいった

「あーあ ベジータのヤツ せっかく建物壊さないように場所変えたのに 意味ねぇじゃねぇか」

「いや… やっぱ師匠は強いのぜ」

「…ピッコロさんも負けてないからね」

 

 

「は…始まった!」

少し離れた場所でトランクス達も轟音を聞き 戦いが始まったことを悟った

「… 霊夢 魔理沙 負けんなよ… って戦ってないな あいつら棒立ちで見てやがる」

妹紅はそう呟くと 避難所への道を飛ぶように走っていった

 

 

続く




いきなりですけど
悟空はキスしているけど照れ隠しでああいっているという解釈ですよ 私は
だって…だってアニメでしてたじゃん!キス!


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ベジータとブラック

「どりゃあ!」

気合を込めたドギツイ一撃がブラックに突き刺さった

「ぐぉ… これほどまでとは…貴様どこの時代のベジータだ?」

「フン てめぇで考えろ」

 

 

「す…すっげぇ! 見ろ霊夢!あれ!私の師匠!」

「知ってるわよ…すごいわね 私たちの出る幕なさそう」

「そうでもねぇぞ… あいつまだ余裕そうだ… 何か隠してそうだ」

「…変身を残しているとか?」

「いや それでもオラとベジータを同時に相手は出来そうにねぇ… まだ何か隠しているはずだ…」

 

 

 

「そういえば貴様の体はあそこにいるカカロットの体より未来の体だったはずだ… ということは貴様もブルーになれるな?」

「‥‥」

「ではお互い最終形態で決着をつけるとするか」

そういうと静かにベジータの髪色が青に変わった

 

(ベジータのヤツ かなり静かにブルーになれるようになったなぁ… 安定した気だ オラも負けらんねぇ)

 

「どうした?お前は変身しないのか?…殺してしまうぞ」

「私は… まだその姿にはなれない」

 

「なれないだと? はっはっは 思った通りだ」

そういうと同時にベジータの拳が再びブラックの顔面に突き刺さった

「その体はな…細胞の隅々まで ヤツが長く激しい戦いで作り上げたものだ」

そういうとベジータはブラックを空に蹴り上げた

「キサマにはしょせん借り物…」

そういうとベジータも空に飛びあがった

「ヤツのような純粋な馬鹿にしか使いこなせない…」

ベジータのラッシュが次々とブラックに突き刺さった

「純粋なサイヤ人の細胞があるんだよ!」

そのままブラックを地面に向かってたたきつけた

土煙が舞い周りにガレキが飛び散った

 

 

「…なんかオラがやられてる見てぇで複雑だ」

「私も同感」

「私もだぜ」

 

 

 

「フン 借り物どころか まがい物だな」

「ベジータ… こんなところで 貴様なんかに計画を潰されてたまるか… だぁぁぁ!」

ブラックは再びベジータに向かって突撃した

ベジータの拳を右手で流し そのまま左手で殴りつけた

「フン へなちょこめ」

当たりはしたが そのパンチは効果をなさなかった

「パンチってのはこうするもんだ!」

再びベジータの拳がブラックに突き刺さった

 

 

・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「大変申し訳ございませんゴワス様 今戻りました 私の後任の界王から…」

 

「お前が ザマス か」

「?… あの あなた方は…」

「帰ったか ザマス 第7宇宙の破壊神様とそのガイド天使であるウィス様だ」

「…どうも 初めまして ザマスと言います」

「今まで どこに行っていた?」

ビルスの問いに一瞬だがザマスに動揺が見られた

「…私の後任の界王から連絡が来まして…」

「ズノーの所に行っていたな?」

ザマスに動揺が再び見られた

 

ズノー 第7宇宙の件じゃと言われるほどの知識を持っている 彼に知らないことはないが 

彼に物を訪ねるときにはいろいろと面倒くさいことになる

 

「さ…流石は破壊神様 何もかもお見通しで…」

 

「なぜドラゴンボールの事や 悟空について聞いていた?」

「そ…それは… 神チューブで大会を見て…」

「フン シャンパか? あの試合を神チューブに上げたのは… じゃあ 何故 体の入れ替えについて聞いた?」

「それは…単に可能性について…」

「ザマス!どういうことだ!説明しなさい!」

ゴワスもザマスに質問をした

 

そしてその場に急に1人の男が現れた

 

「遅かったな 界王神」

「こ…これは 第7宇宙の界王神様!」

 

「第10宇宙界王神様 先日はどうも… ザマス 私はあなたの未来を見てきました」

「…!」

「あなたの数々の悪行もね…」

「あ…悪行とは一体! まさかザマスがそんな…」

「残念ながら我々の想像通りでした ビルス様」

「やれやれ これで貴様を正当な理由で破壊出来るな ザマス」

 

「どうした!ザマス!何か言いなさい! 何かの…何かの間違いなんだろ!」

 

 

 

 

「悪行 だと?」

驚くほどよく通る声だった まるで…

「正しい行い の間違いではないか?」

自分に間違いはないと 言い切れるものだけが発せるような 声だった

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「人間が支配するこの世界は間違っている 人間は必ず過ちを犯し星を食い荒らす…」

ブラックはがれきの中から立ち上がった

「この世界に人間はいらぬ!人間の存在こそ悪! それを正す私こそが…」

ブラックは手に剣のような形の気をまとわせた

「正義なのだ!」

そしてベジータに切りかかった

 

「へッ 戯言言いやがる」

ベジータはそれを躱しつつ言った

 

「正義だかなんだか知らんが俺たちには関係ない」

ベジータはブラックを捨てるように投げた

「さっさとこの世界からいなくなれ」

「この世界に神はいない…私だけが神だ… 神はルールだ…」

「それがどうした? 歪んだルールを押し付ける神なんて こっちから願い下げだ」

 

「だまれ…だまれ人間 神は絶対だ! 神である私は…正義なんだァァァァ!」

「フン ずいぶんと無様な神だな」

そういうとベジータはブラックに向かって気功波を打ち込んだ

 

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 




めっちゃ遅れてすいません
神チューブというのは神様の間でのユーチューブのようなもので
ザマスが神チューブを見ているところにゴワスが来て
「なんだ 界王神をやめて神チューバにでもなるのか?」
と茶化すシーンが好きなのですが どこに入れたらいいのかわからず書けませんでした
ああ無念


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番外編
番外編 ドラゴンボールを集めよう


七夕記念みたいなものです


「ドラゴンボール?」

霊夢はそう聞き返した

「ああ すげぇんだよ 7つ集めるとどんな願いもかなうんだ オラもそれで生き返った」

「へー… もしかして私幻想郷に帰れる?」

「うーん…まぁたぶん行けると思うぞ まぁオラでも1人じゃ探せねぇんだけどさ」

「え?なんか方法とかあるんじゃないの? 気を探るとか」

「方法はあるけどオラ1人じゃ無理だ ドラゴンレーダーがなくっちゃな」

「ドラゴンレーダー? なにそれ?」

「ドラゴンボールを探せるんだ すげぇんだぞ?」

「へー… どこで手に入るの?」

「ブルマに貸してもらってこい オラが借りてきてもいいけど…」

「畑仕事 あるんでしょ? 私がとってくる」

そういうと霊夢は文字通り飛んで行った

 

 

 

「ドラゴンレーダーを貸してほしい? 何に使うの?」

「幻想郷に帰れるかもって思ったのよね 死人を生き返させるんだし それぐらいできるでしょ」

「なるほどね… ちょっと待ってて えーとレーダー レーダー… あったあった」

 

「面白そうな話してるな 霊夢」

「魔理沙 丁度いいわ あんたも手伝ってよ」

「おお いいぜ どうせ今ヒマだしな」

 

そして2人はドラゴンレーダーを手にドラゴンボールを探し始めたのであった…

 

 

 

 

「‥‥ 大変ね これ」

「文字通り世界中だな・・・飛んでくのも楽じゃないぜ」

熱い砂漠から寒い場所まで 文字通り地球の隅々までドラゴンボールは散らばっていた

 

「うえー… 海の中よ 次の玉」

「やだな… 霊夢行けよ」

「やだ」

「…」

 

「「ジャンケンポン!」」

 

「チェっ 負けた」

「魔理沙はいつもグーね ワンパターン魔法使いめ」

 

ドボン!

と飛び込んだ魔理沙がすぐに浮かんできた

「割と浅いとこにあったぞ」

「さんきゅー さ 次行こ次」

 

 

 

 

「さて なんだかんだで7つそろったけど… どうやって呼ぶんだっけ」

「‥‥」

 

2人は一度カプセルコーポレーションに戻ることにした

 

「神龍(シェンロン)の呼び方?」

「神龍? ああ それが願いをかなえてくれるのか」

「簡単よ ボールを7つそろえて いでよ神龍! って言うだけ そのあと3つ願いが叶うのよ」

 

「3つ!? 3つも叶うなんて… なんで悟空は教えてくれなかったんだろ」

「話聞いてなかったんじゃないのか? 霊夢そういうとこあるし」

「…」

 

カプセルコーポレーションの庭で 2人はドラゴンボールを並べた

「どっちが呼ぶ?」

「私呼びたい」

「私も呼びたい」

「「‥‥」」

本気のジャンケンが行われ 終わった後 魔理沙は地に膝をついていた

「ま… 負けた…」

「やっぱ最初はグーね… じゃ 行くわよ… いでよ神龍! 」

空が黒くなり ドラゴンボールが光り輝いた

そしてその中から緑色の竜が飛び出てきた

「さぁ 願いを言え どんな願いでも3つだけ かなえてやろう」

「幻想郷に私たちを…」

霊夢の頭の中に こっちに来てから世話になったものの顔が浮かんだ

「… 挨拶ぐらい した方がいいか… じゃあ 幻想郷に帰る方法を教えて!」

「無理だ その願いはかなえられない」

「‥‥ え?」

「私の力をはるかに超えている願いは ダメだ 別の願いを言え」

「‥‥ 何 このトカゲ」

「失礼な 私は神龍だ かなえれない願いなどほんの少ししかない」

「そんなに難しいのね 帰るの… もういいや」

「じゃ 私がかなえてもらうか!‥‥ 何もねぇや 私が叶えたい願い」

 

するとそこにメガネをかけた青年がすっ飛んできた

「あ!霊夢さんと魔理沙さん! 神龍を呼んだのはあなたたちだったんですね… お願いがあるんです!」

「何? お金は出せないけど…」

「パンが熱を出して… サイヤ人特有らしく 治し方が…」

「パン… ああ!娘さん! 大変じゃない! 治してあげて!神龍」

「それならたやすいことだ」

「早くしなさいよ!」

「もう治したぞ」

「…すごいけど そんなに帰るの大変なんだ…」

悟飯はお礼を言うとパンのもとに帰って行った

「さぁ 次の願いを言え」

「待って…今考えてるから… うーん…」

「早くしてくれ つらくなってきた」

「待つくらい頑張りなさいよ… うーん…魔理沙は?」

「私も無いなぁ… うーむ」

「は、早くしてくれ もう限界だ」

「ちょっと待ってって…」

「無理だ!」

そういうと神龍ははじけて7つの玉になり どこかに飛んで行った

「え…?」

ブルマがカプセルコーポレーションから歩いてきた

「神龍は時間制限があるのよ 今度集めるなら 願いを先に決めときなさいよね」

「… はーもう! なんっか悔しい!」

「私も! ヒマを何とかしてくれって頼めばよかったかもしれんのぜ!」

「ほう ヒマなのか 魔理沙」

ベジータが魔理沙の後ろに立っていた

「あ…」

「修行だ ついてこい」

「… ヒマは解消されたな じゃあな 霊夢」

「じゃあね 魔理沙… まぁしばらくはここで暮らすことになりそうね」

そういうと霊夢はパオズ山へ帰っていた…

 

 

終わり




七夕→7
7と言えばドラゴンボールということで 番外編を出したのですが…

今は7月8日 いつものごとく間に合いませんでした…

本編とは関係はないです
初期案ではドラゴンボールを探してるときに魔理沙と再会するというのも考えてましたが…
ふ、複数人いると誰が誰だかわかりにくい! すいません!

追伸 本編は日曜日投稿予定です… つまり間に合わない! 本当にすいません


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未来編
ザマスとザマス


ベジータはブラックに気功波を撃ち込んだ…



撃ち込まれた気功波が自分の体を焼いているのをブラックは実感していた

(だが… この痛みが… また… 私を…)

しかし意識を保つことはできない

(だが…まだ手は残っている 楽しみだ…)

そう思うと同時にブラックの意識はプッツンと途切れた

 

 

 

 

「終わった…の?」

「あっけなかったのぜ… いや 師匠が強かった…」

「ベジータおめぇずいぶん強くなったなぁ あとでオラともやろうぜ」

「フン 当然だ 俺はもう貴様を超えている」

「やってみなきゃわかん… ? いや!何か来てるぞ! ベジータ!」

ベジータの背後に黒い刃が現れ  それは一瞬で1人の緑色の男になった

「神掌裂破」

男は手のひらをベジータに向けその手から紫色の衝撃波が飛び出した

「なっ!?」

ベジータは吹き飛ばされた

「ベジータ! 霊夢達…少しだけ待てるか?」

「…舐めんじゃないわ」

「そうか サンキュー!」

ピシュン!という音と共に悟空は消えた

「…師匠を回収しに行ってくれたのか…感謝だな」

「言い方気をつけなさいよ… そして状況は 最悪ね」

 

男は倒れているブラックに近づくと手のひらを向けた

「起きろ…私」

するとブラックの傷が消えていった

「ふう…ありがとう 兄弟…」

ブラックが立ち上がった

「ベジータと孫悟空は… いない 妙な紅白と白黒だけか…」

 

「…名前を憶えときなさい 私は博麗霊夢」

「私は霧雨魔理沙… ちょっとくらい足止めを食らわせてやる奴らの名前だぜ」

 

「フッ 面白い奴らだ… ベジータを追っていったのか ならしばらくは帰ってこない」

「あの技は吹き飛ばしに重点を置いている… そうそうは戻ってこれん」

 

「あんたは何なの? 緑色 あんたナメック星人?」

「…人と神を同じにするな」

「神? 霊夢の信仰対象かなにかか?」

「絶対違うって 私本人が言っておく」

 

「もう名乗ってもいいだろう 我が名はザマス…神だ」

「私もザマス…同じく神だ」

 

「神…」

 

「会話は終わりだ 少しでも神と喋れたことを光栄に思うがいい」

 

「ごあいにくさま! 私たちはもう何回も神様と会ってるわよ」

「勝負もしてるしな!」

 

「思いあがるなよ 人間」

そういうとザマスと名乗った男は再び姿を刃に変えた

 

「どうする霊夢?」

「撃ち落す! 魔空包囲弾!」

「魔符!スターダストレヴァリエ!」

大量の気弾と大量の星が暗くなってきた未来の空を明るく照らした

 

 

 

 

 

 

「おい!マジかよ!」

避難所までやってきた妹紅ではあったが空が見覚えのある光で満たされたことに驚いていた

 

「大丈夫?妹紅姉ちゃん?」

「顔色悪いよ?」

避難所の子供たちに大丈夫だといいながら妹紅は動揺していた

(おいおい!霊夢と魔理沙が戦ってるって事は… まさかやられたのか!あの2人が!)

そう考えた後 妹紅はその考えを捨てた 

(流石にそれは無いか… 2人の気もつかめた… すごい勢いで離れて行ってる!? なにが…)

想定外の連続だ 長年生きていてそういうことは多々あった だが今回あれだけ強いものがいたのだ 動揺もする

「私が行くしか…いやトランクスが…」

そういって口に言葉を出してしまったのに妹紅は気が付いた

「やっば…」

しかし奥からヘルメットをかぶった男たちがやってきた

「妹紅さん…トランクスさんもマイさんも 危険なんですか?」

このものたちはレジスタンスと呼ばれている 一般人でありながらブラックたちに抵抗するものたちである

「…ああ そうだ」

「ここは私たちに任せてください… 心配かもしれませんが 逃げるくらいやって見せますよ」

 

「‥‥ 分かった ありがとう」

心配ではあったが前線の崩壊が一番危険だ お礼を言うとすぐに飛び去った

 

 

 

 

「まだまだァ!」

霊夢と魔理沙は文字通り弾幕を張りザマスを打ち続けていた

「ダメージが入らないならぁ!打ちまくるってのが正解だな!霊夢!」

 

「ぬぅ…」

ザマスは不死身だ

 

先ほど魔空包囲弾とスターダストレヴァリエをもろに食らったがダメージは一切入らなかった

霊夢と魔理沙は単純に力の差だと思っているのだろう

しかし本当はザマスが不死身なため食らったが再生したというだけなのである

しかしそれを知らない霊夢達はちょうど最適解をついている

「厄介な… おい私! いや…紛らわしいな ブラック! 手を貸せ」

 

「まぁ待てよ兄弟… 今は力を温存したいんだ…それに まずは奴らだ」

 

金属の剣と ブラックの気の刃がぶつかる音が響いた

「ブラック…! 今度は俺の番だ!」

「久しいなトランクス…」

ブラックの背後から大きな不死鳥が現れ 体当たりを仕掛けてきた

「そして…妹紅」

ブラックはそれをもう片方の手で止めた

「不意打ち失敗! 霊夢魔理沙!もう少し耐えろ!悟空さんたちは吹っ飛ばされてはいるけど合流は出来てる!」

 

「ほほう 堂々とそれを言うか… まだ孫悟空たちがいれば何とかなる そう思っているのだろうな」

「…何が言いたい」

「トランクス お前ならわかるんじゃないか? 私は死の淵から復活したことで 更に神として磨きがかかった」

「…」

「所詮人間であるお前たちには到底たどり着けない世界に 私は到達したんだ…」

「何を言ってるんだ!」

ブラックの髪が金色に変化した

「これは知っているだろう」

次は赤色に変化した

「これもまぁ 知っているだろう そして…」

ブラックの体から まるで間欠泉のように空に向かっておぞましい気が流れ出た

ブワッ!という風と共に ブラックの髪がピンク色に変化した

「お前らのセンスに会わせて これは超サイヤ人ロゼと呼ぶことにしよう」

 

 

 

 

 

 

 

「ベジータ!」

悟空はベジータのもとに瞬間移動を繰り返していた

「くそったれめ! 弟子や息子を危険にさらして何が…  カカロット! お前なぜこっちに!」

「いいから早くオラの手を…って早いな!」

「いいから魔理沙たちの元に帰れ!」

「だめだ!オラはもう聞いている!あいつらは耐えると言った!」

「… 何とかして俺の背後に回り込め!そして俺ごと瞬間移動しろ!」

 

 

 

 

 

続く




一応「神掌裂破」はドラゴンボールレジェンズのザマスの技です

今更ですが口調これでいいのかなぁ…(色々なキャラを見ながら)


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ザマスとブラック

「おお!これは素晴らしい!」

ザマスは大量の気弾を食らいながらそう声を漏らした

「神が超サイヤ人ゴッドを超えると 青ではなく薄紅色になるのか… 美しい!」

 

「クッソ! こいつ全然余裕そうだ!」

「魔理沙落ち着いて!あくまでも足止め!」

そういいつつ霊夢の額には青筋が浮かんでいた

「とはいえムカつく!そもそも神ってなんだテメェ!」

 

「野蛮な… 神は神だ その程度の事もわからぬとは…愚かなり」

 

「真面目にムカつく!」

そんな戦いを尻目に妹紅とトランクスは必死にブラックと戦っていた

「この前よりはだいぶマシになったようだが… 今の私の敵ではない」

ブラックの戦い方は腹が立つほどキレイだった

妹紅やトランクスの攻撃を必要最小限の動きで避け

紫色の気で覆われた手刀で鮮やかに反撃をした

 

ベジータを相手していた時の必死さなど もはや感じられなかった

 

「クソッ! トランクス!挟み込むぞ!」

「分かった!」

妹紅はブラックの背後に トランクスはブラックの正面に 

それぞれ同時に攻撃を仕掛けた

 

「おっと 人間にしてはよくやるじゃないか」

後ろに目がついているのかと思うほどブラックはそれをきれいに避けた

 

「しかし… 所詮は人間よ」

紫色の光が2回煌めくと同時に

トランクスは右肩 妹紅は首から血を吹き出し倒れた

「片方は不死身… だが首からの出血ではすぐには立てまい」

ブラックはそういうとザマスに顔を向けた

「今行くぞ 兄弟」

そういうとブラックは霊夢と魔理沙に赤く細い気弾を飛ばした

 

「うぉ! 回避!」

魔理沙は転がってそれをよけたが霊夢は何本かよけきれず食らってしまった

 

「うぎぃ! 妹紅!トランクス!」

「他人の心配をしてる場合なのか?」

ブラックはまるで最初からそこにいたように霊夢の背後に立っていた

(見えなかった…!? いや 流石におかしい… まさか!)

「瞬間移動!?」

「おっと バレてしまったか まぁ 無駄使いはするべきではないな」

そういうとブラックは笑みを浮かべた

「予定変更!魔理沙 普通に戦う!!」

「流石にそりゃわかってる!」

 

「10倍界王拳!」

初手から全身全霊  体をいたわる余裕など無かった

 

 

「スターダスト…」

「甘い!」

ザマスは魔理沙の目の前に急に現れると片手をかざした

「神掌裂破」

魔理沙も吹き飛ばされ…なかった

「師匠の時は…不意打ちだったけど 2度目は無い!」

魔理沙の背中からジェット噴射のようにエネルギー波が放たれていた

「やっぱすごいな!私のミニ八掛炉は!」

ジェット噴射の容量である

「ほほう 私のこの技… 道具は対象外だ」

そういうとザマスの右手が紫色の気で覆われた

「…キッツいなぁ…」

 

 

 

「ふん!」

「おっと パワーは中々だ…だがな」

霊夢の足から血が噴き出た

「まだまだ甘い… 孫悟空とベジータは 油断しすぎたようだな」

飛んでくる霊夢の打撃 射撃をよけながらブラックはそう呟いた

「こんなひよっこを 連れてくるとはな」

次は霊夢の右わき腹から血が噴き出た

「私の攻撃を見切れていない… トランクスは急所を外すように 受けたというのに」

次は霊夢の頬が切れた

 ブラックもバカではない 当然 異変に気付いた

(攻撃の手が止まらない… この戦い方…どこかで見た… これは…)

次は霊夢の首の端が切れて血が噴き出た

「ツぅ!」

霊夢は首の端の切れた部位をつかんで傷を無理やり閉じた

 

「思い出したぞ…この戦い方はナメック星人に近い! 貴様の師はナメック星人か!」

「お前… ナメック星人まで殺したのか!」

 

ナメック星人は高い再生能力を持っているために

被弾を前提として立ち回る ピッコロの技の貯めが長いのもそういうことだろう

 

「再生能力を持たぬただの人が同じように戦うとは! なんとも空しい!だが…」

霊夢の傷は浅い場所ならばすぐに治っていた

「気を使った血止め… 」

「耐久スペカの要領よ… あんたにはわからないでしょうけど」

そういうと霊夢は再びブラックにようやく一発パンチをねじ込んだ

 

 

 

 

ピシュン!

という音が響いた

 

 

「悪い! 遅くなっちまった」

「… 食い止めは しといたわよ」

 

「師匠! 割と楽に足止めれたぜ!」

そういう魔理沙はところどころ焦げていた

手刀と 自分のジェット噴射である

「…あとは俺たちに任せろ 仕切り直すぞ ブラック」

「いいだろう… 次 焼かれるのは お前だ ベジータ」

 

「お前は… ザマスって言うのか」

「え? 何で分かるの?」

「悪い 霊夢 ちょっと記憶を読み取らせてもらった」

「………」

「おいザマス! おめぇらの目的も知らねぇし 神が何だかも知らねぇが… オラが相手になってやる」

「いいだろう… 孫悟空!」

 

 

再び空が明るくなった

「てりゃあ!」

悟空はザマスに接近するとすぐにつかみ放り投げた

「おめぇはブラックに比べると 大した事ねぇな」

「…」

ザマスは近くにあったガレキに手をかざした するとそれは浮かび上がり 悟空に向かって飛んで行った

「…わりぃが オラはそういう技を使うやつとももう戦ってる」

悟空はそれを手で振り払うことすらせず ガレキ吹き飛ばした

「気合砲って言うんだ 初歩の初歩だぞ」

ザマスは無言で手に紫色の気をまとわせた

「…近接戦はオラも得意だぜ」

しかしザマスは接近せずに手にまとわせた気をとがらせそれを悟空に飛ばした

悟空はそれを手で弾き返した

その気の剣はザマスの腹に深々と突き刺さった

「今からでも遅くねぇ…こっちの世界のドラゴンボールで地球を元通りにするんだ!」

ザマスは胸に刺さった剣を引き抜くとそれを捨てた

「残念だがもうこの世界のドラゴンボールは全て破壊してある ボールを作れるナメック星人も全て殺してある」

そういい終えると同時にザマスの腹に開いた穴が閉じた

「…どうなってんだ お前の体」

「私はお前たちよりもはるかに非力だが… 回復や特殊能力ではお前たちよりも秀でている だから私は不死身になったんだ」

 

「ひでぇな なんでもありかよ お前ら」

ザマスは再び手を悟空に向け 手を引いた

するとザマスの手には袋が現れた

「そいつは… オラの仙豆!」

 

「便利だろ? 神の力は」

ザマスは仙豆を握りつぶした

「それに力がなくとも神なりの戦い方がある」

そういうとザマスは両手をかざした

「な…なんだ!?体が動かねぇ…」

ザマスは悟空を吹き飛ばした

 

「クソ… 厄介だな 不死身で回復持ちか…」

悟空はザマスに向かって一気に距離を詰めた

「何を…」

「悪いが頼んだぞ ベジータ」

そういうと悟空とザマスが消えた

 

ザマスと悟空は何もない星にワープした

「瞬間移動か!」

「人の技ってのも 便利だろ? カミサマ」

 

 

 

 

 

「ピンクか…趣味悪い色合いだ」

「ほざけよベジータ」

お互いに煽りあうと同時に再び肉弾戦が始まった

 

 

ベジータの拳に合わせてブラックの拳が

ブラックの拳に合わせてベジータの拳が

 

実力は同格 お互い回復役がいない正真正銘の本気バトルが始まった

 

 

 

 

 

続く

 

 

 

 

 




遅れてすいません!(定期)
もはや遅れなかったことの方が珍しいのでは…

ナメック流爆裂進撃…
ピッコロさんの技名です それがナメック星人の格闘術なのかなぁ…と

まぁ被弾前提というのは個人的解釈ですが…
ピッコロさんの技ってタメが長いのが多いので 私はそう解釈してます


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孫悟空VSザマス ベジータVSブラック

ザマスと悟空は戦場を離れ戦い
ベジータとブラックも戦いを始めた


ベジータの腹部にに深々とブラックの拳がめり込んだ

「グゥ…おお!」

ベジータの反撃はブラックには当たらず 無意味なものとなった

「…ベジータ どうやらもう私の方が強いらしい 無駄な抵抗はやめるんだな」

そういうとブラックは楽し気に笑った

「な…舐めるなよ!」

ベジータはブラックに向けて気弾を放った

何発も何発も 

まるで嵐のように 大地は揺れ 雲は吹き飛んだ しかし…

 

「ふん 無駄だと言っているのに」

ブラックにダメージは見られなかった

「…クソったれめ そのピンク髪…ブルーと同じぐらいの強さか!」

「残念ながら ハズレだ」

ブラックは両手を合わせ そして気を貯め始めた

「この姿の方が 青髪よりも 優れている」

そういうとブラックは両手をベジータに向け 十分にたまったエネルギー波をぶつけた

「クソッ!」

ベジータは両手を組み 守りの姿勢に入った

暴力の塊のようなエネルギーがベジータを襲った

「フン! 大したことはないな」

今度はベジータも無傷だった

「…どうも調子がでないな 昔の体と同じ使い方ではダメそうだ…」

「ほざけ!」

お互い空に飛びあがり ぶつかりあい そして離れた

青いエネルギーと薄紅色のエネルギーが尾を引きながらぶつかり合い 暗くなった空を照らした

 

「や やべぇ! 一回逃げるぞ!霊夢!」

「待って!妹紅達を…」

「当たり前だ! 回収して逃げるぞ!」

倒れていた妹紅とトランクスをひっつかむと霊夢達は花火のように輝く戦場から離れた

 

 

「妹紅さん!トランクスさん!」

「誰!?」

「ああ! あなたたちが助っ人… 私たちはレジスタンスと言って…」

「要は味方ね!妹紅達を頼むわ」

そういうと2人はすぐに飛び上がった

「あ!あの… 行っちゃった…」

 

「状況はとんでもなく悪いけど 明るいおかげですぐに駆け付けられるから便利ね」

「まぁ光ってなくてもクソ強い気のおかげですぐにわかるけどな!」

「そうね… 私は悟空の方に行く」

「んじゃ 私は師匠だ」

そういうと2人は左右分かれて飛び上がった

(遠ッ! やっぱし瞬間移動ってぶっ壊れ…)

 

 

 

 

バチンッ という音と共に混ざりあっていた2つの気が離れた

「くぅ… ベジータ…」

「どうした!お前は俺より優れているんじゃなかったのか!」

ベジータの振りぬいた拳がブラックに直撃した

「お前の体は所詮は借り物だ! 経験が圧倒的に足りん!」

そういうとまたブラックにパンチが直撃した

「どんなに優れた体でも 使うのがお前じゃ 可哀そうだ」

連打 連打 連打 次々とブラックに吸い付くようにパンチが当たっていく

 

「ベジータ…いや! サイヤ人め…!」

「おあいにくだが お前の体もサイヤ人だ!」

そういうとベジータはブラックを殴り飛ばした

「ぬぐぅ! 舐めるな…」

「舐めるわけないだろう お前はここで 殺されるんだからな」

吹き飛ばされたブラックの後ろにベジータは回り込み今度は下方向に殴り飛ばした

「うぎぃ…!」

更にベジータは下に回り込み 今度は連続でエネルギー弾を食らわせた

 

まるで 地上から空に降り注ぐ 雨のようだった

「終わりにしてやる!」

「うあ…! ベジータ…お前は!」

「ビッグバンアタック!」

ブラックに向けた手のひらから 巨大な気弾が出現し ブラックを飲み込み 空高く打ちあがっていった

 

「…うぐ」

ベジータのダメージも小さくはない しかし この勝負 ベジータの勝ちであった

空高く舞い上がった気弾はより一層光り輝くと 大きく爆発した

 

「へっ 汚ねぇ花火だ」

 

 

 

 

「でりゃあ!!」

悟空の蹴りがザマスに突き刺さった

「クソっ!」

ザマスは逃げるように 距離を開けた

「逃がすかぁ!」

瞬間移動で悟空は回り込むとザマスの足をひっつかんだ

「いっよいっしょお!」

ザマスの足をひっつかみぶん投げると ぶん投げた位置に向かって移動し 今度はパンチをくらわした

吹き飛んだザマスに向かって 悟空は両手を合わせ腰に当てた

「かめはめ…波!」それを前に押し出すと 力強い気功波が飛び出し ザマスの体を焼いた

「ウッギャァァッァ! …貴様ァ!」 

「…もうあきらめろ! 降参して ドラゴンボールを使って 全て元通りにしたら 命はとらないでやる」

「ふん もう全て破壊したと言っているだろう… それに勝ち誇るのはまだ早いぞ 孫悟空」

ザマスは薄紅色と青色が交差している空に目を向けた

「私の目には 私の方がベジータに勝っているように見える」

「…果たして そうかな?」

悟空は2つの意味でザマスにそう伝えた

「おそらくだが…おめぇらはまだこの世界のドラゴンボールを全て破壊できてねぇ」

「…なんだと?」

「それにな… オラの目には ベジータが勝っているように見えるぞ?」

そう悟空が言うと同時に空から薄紅色の色が消えた

「なっ…」

「もうあきらめろ ザマス」

「…」

「…もう オラはおめぇを殺すしかない」

「ハッタリだろ?」

「…」

「私は不死身だ 殺す手段など…」

「封印だ」

「な…まさか!」

「オラの師匠が 封印を使えるんだ おめぇはずっと 封印されることになる…」

「…」

(まずいぞ…ここで私たちの夢を終わらせるわけには…)

ザマスは悟空に手を向けると こう叫んだ

「神掌裂破!」

不意を突いたのが効いたのか 悟空は紫色の気に包まれた

「強化版だ… さらばだ!孫悟空!」

飛び立とうとしたザマスの手を 誰かが握った

「なっ…お前は…」

「博麗霊夢… まっ 私がつかむまでもなかったけどね」

霊夢の後ろには悟空が居た

「まさか…クソっ!瞬間移動か!?」

「もうあきらめろ…ザマス おめぇたちはおしまいだ」

ザマスは逆転の手を探す 必死で考える

(こんなところで 我々の計画が… 終わってたまるか!)

皮肉にも必死のザマスの願いはかなうことになった

「ハッ…! 孫悟空と…博麗霊夢 お前らは 人間とはなんだと思う?」

「…」

「…?」

「人とは 不要なものだ 私は常々そう思ってきた」

「…何が言いたい」

「しかし 人は生き物だ 私はそれに触れたくもない その結果私は生き物を引き寄せれなくなった」

「…悟空 嫌な予感が する さっさと封印を…」

「だが 死んだ人間はモノだ それは腹立たしいが 神も同じこと… 死んだら モノだ」

そういうとザマスのつかまれていないほうの手に 黒く炭化した何かが出現した

「ぎぇ!」

流石の霊夢もほんのすこしだけ ザマスをつかむ手が緩んだ

ザマスはその隙を見逃さなかった

「死んですぐなら! 私はいくらでも蘇生ができる!」

黒く炭化した塊が薄紅色に輝いた

「まずい! さっきとは比べものにならねぇ…!? 霊夢! つかんでる手を放してこっちにこい!」

霊夢は言われた通りにしようとしたが 間に合わなかった

霊夢をつかんだ気味の悪い塊からポロポロと黒いかけらが落ち始めていた

「クソっ!」

悟空は塊を蹴り飛ばそうとしたが その蹴りはザマスに防がれた

「ハハハ!! やったぞ!」

ザマスは大声で笑った

黒い塊から肌が見え 薄紅色の髪が見えた

(まずい!まずいまずい!)

霊夢は必死で逃れようとした

「無駄だ!帰ってきた神は さらなる高みへと!!」

霊夢は界王拳を全力で使用した

「無駄だと言っているだろう!」

しかし霊夢の狙いは力づくでの脱出ではなかった

 

霊夢の足が透明になり 消えた

「やりぃ! エネルギー切れ作戦成功!」

エネルギー切れを起こした霊夢の体は薄くなり始めていた

「霊夢!」

ギリギリのところで悟空は霊夢の手をつかむと 瞬間移動した

 

 

 

 

 

「師匠!やべぇ!」

「分かっている!」

遠くで また憎い野郎の気が膨れ上がっているのを感じた

「クソッ…たれめぇ…」

 

「父さん!」

トランクスと妹紅が飛んできた

「お前ら!もう動けんのか?」

「魔理沙 私は不死だ ちょっとひるんだだけだ トランクスは…」

そこに悟空と霊夢が瞬間移動でやってきた

「おう 霊夢…って霊夢!?」

「わ…私の仙豆が… うちポケットに…口が消える前に…早く…」

魔理沙は急いで仙豆を取り出すと霊夢の口に放り込んだ

「ふぅ…ってそれどころじゃない!」

 

「みんな!乗ってください!」

トランクスはタイムマシンをカプセルから放り出した

力を使い果たしかけているベジータは悟空に担がれタイムマシンに半ば強引に放り込まれた

「早くのれ!」

魔理沙は復活したての霊夢を担ぐとタイムマシンに飛び乗った

「…私は残る」

そういうと妹紅はストレッチを始めた

「…僕も残ります」

そういうとトランクスの髪の色が金色に変わった

「ま 待って! あんたたちも…」

「ワープ時間中に 攻撃されるでしょう? しんがりは任せな」

タイムマシンが光始めると同時に 薄紅色の気と紫色の気が尾を引きながら接近してきた

「ベジータァァ!!」

怒り狂ったブラックとそれについてくるザマスがそこに現れ攻撃を仕掛けたが

妹紅が盾となり防いだ

「逃がすかぁ!」

ザマスの斬撃をトランクスが防いだ

「またお前かァ!トランクス!」

 

ブラックが手を合わせ それを腰に当てた 

「か…め…は・・・め」

そしてたまった気を悟空たちに向けてはなった

「波ァァぁァアぁ!」

いびつながらも見慣れた技だった

「頼みましたよ… 父さんたち」

タイムマシンが消えると同時に 紫色と薄紅色の混ざった爆発が あたり一帯を薙ぎ払った‥‥

 

 

 

 

 

続く




遅れました(定期)
言い訳さしてください…
流石にテンポがあれなので 
一気に書いてしまおうとしたのです
そしたらこうなりました すいません…


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封印とハッタリ

「うーう…」

霊夢は重い体を持ち上げた

「あっ! お母さーん!おねぇちゃんが起きたよ!」

どうやらここは悟空の家のようである

その証拠に急いで走ってきたチチの足音が聞こえた

「霊夢ちゃん!…良かっただ…本当にもう 悟空さも心配して…あ!お腹すいてないか?」

「いや…平気ですけども… 私どうなってんですか?」

「ちょっと待っててな ピッコロが心配してんだ 説明もしてくれるはずだ」

そういうとチチはそそくさと外に出て行った

「ピッコロさんはね ずっと外で待ってたんだよ」

悟天がそう口をはさんだ

「お兄ちゃんもいたんだけどね もう仕事があるから行っちゃったの」

 

そしてドアが開く音と共にピッコロも駆け込んできた

「霊夢…うむ 気の流れも正常…問題はなさそうだ」

「うん なんかむしろ元気なくらいよ んで私はどんだけ寝てたの?」

「その点については安心しろ 半日ほどしか寝ていない」

「安心するべきなのかなぁ…だって私仙豆食べてたし…」

「問題はそこだ なぜ仙豆を食べたのに お前の体はダメージを受けて昏睡状態になったのか」

ピッコロは自分の考えを語りだした

「まず最初の説はブラックの攻撃だ お前は復活した後のブラック…というより復活しかけのブラックに捕まれている その時にやつの攻撃を食らってしまったという説だ」

「うーん…攻撃できるような状況には見えなかった あいつもズタボロだったし」

 

「そして本命の説はこっちだ お前は 気と霊気 2つの気を合わせ持つ」

「うん でも今更どうして?」

「最後まで聞け… お前は脱出のために気を全力消費してあの消えかける状態になった」

「我ながら結構さえてたと思うわよ」

「ああ それはさておき あの状態を避けるように俺は言ってきた 今回のような緊急時は一度も訪れていないから最初の1回以降 1度も体験はしていないはずだ だがこの前とは違い 今回お前はとても強くなった」

「へへへ 褒めれるなんて思ってもなかった」

「しかし 強くなったことで気と霊気のバランスが崩れた可能性がある つまり気よりも霊気のほうが増えると お前は消えかける可能性がある」

 

「つまり… 霊気のほうが多くなると私は消えかけるって事?」

「そういうことだ 今のところその説が有力だ そして仙豆では霊気は回復しないのではないか」

「ああ… なるほど つまり気は仙豆で回復したから消えはしなかったけど」

「霊気の使い過ぎは 回復しなかった だからお前はしばらく昏睡状態になったってわけだ」

 

「うひぃ… って事は霊気は時間経過でしか回復しないのか…」

「あくまでも仮設だがな…」

2人が小難しい話をしているところにピシュンという音が鳴り響いた

「霊夢ぅ! 良かったぁ…私は師匠に間に合わなかったからお前だけ戦ってそのせいでダメだったらどうしようかと…」

「あーもう!何言ってんのかわからない! 悟空 魔理沙も連れてきたの?」

「ああ そうだ 会いたがってたからな… ベジータはついてこなかったけんども 伝言はあるぞ「無理はするな」って伝えろって言ってたぞ 」

「へぇ…以外ね」

「へへへ ベジータも案外いい奴なんだよなピッコロ」

「俺に話を振るな!」

しばらく話た後に霊夢は布団から起き上がった

「さてと… ピッコロさん 修行をつけてくれない?」

「…もう再会するのか?」

「未来 もっかい行くもの リベンジは絶対にしてやる」

「そうか… 今回は俺のとっておきを教えてやる」

 

 

 

「だめだ!」

チチが現れてそういった

「霊夢ちゃんは安静にしねぇとだめだ せめて1日は寝ておかねぇと…」

「でもチチさん私はもう動けるし…」

「だめだったらだめだ! 半日昏睡状態で起きてすぐご飯も食べずに修行だなんて…」

「うん チチのいう通りだぞ霊夢 無理は良くねぇし 無理してるわけじゃなくても 飯くれぇは食ってけ」

「…だってさ霊夢 私も腹減ったし やすもうぜ」

「‥‥ピッコロさん やっぱ休む」

「フン いいことだ」

 

 

 

 

 

 

「さてと」

霊夢は布団から立ち上がると軽く伸びた

「あっ 洗濯してくれてる…」

いつもの巫女服が洗濯して おまけにほつれた部分は縫ってあった

「ありがたい… ほんとチチさんには感謝ね」

霊夢は玄関に立った

「霊夢ちゃん」

朝早いのにチチはもう起きていた

「はい お弁当だ」

「ありがとう チチさん じゃあ行ってくるね」

「いってらっしゃい」

目をこすりながら悟天も起きてきた

「ありがと 行ってきます」

 

 

 

 

「霊夢か」

「私以外に来ないでしょ 基本」

「それもそうだな…早速修行を始めたいところだが まずは打ち合わせだ」

ピシュンという音と共に悟空現れた

「うし 大丈夫そうだな 話し合いをすんぞ 霊夢」

霊夢とピッコロは悟空に連れられカプセルコーポレーションにやってきた

そこにはいつもの未来に行ったメンバーとブルマ そして破壊神ビルスと天使ウィスがいた

 

「よう霊夢」

「おはよ 魔理沙」

 

「よし みんないるわね じゃ 作戦を立てましょうか」

そうブルマが言った

 

「まず最初にオラから言うと オラは封印は出来ねぇ」

「えっ? あれってハッタリだったの?」

「封印事態はあるんだけんども オラは使えねぇんだ 1日あれば覚えてくる」

「1日ならギリセーフね タイムマシンがまた使えるようになるまで 後1日 早くしないとブラックたちがこっちに来ちゃうかもだし」

 

今度はビルスがしゃべりだした

「やはりザマスはクロだった あいつが未来のお前と体を入れ替えたやつで間違いない」

「ザマス…そいつはどうなったの?」

「もう破壊してやったよ まったく 未来の俺は何をしているんだ」

「多分だけども…死んじまったと思うんだ」

悟空はそういった

「未来のトランクスが界王神様と一緒に ブウと戦ったんだけども 界王神様はしんじゃって…」

「なぁっ… クソう なんで俺は寝ていたんだ…」

破壊神と界王神の命は連動しているため 界王神が死んだということはビルスも死んだということなのである

「ねぇ魔理沙 ブウってなに?」

「ああ 魔人だ」

「魔人? 魔人ってなに?」

「昔は敵だったんだってさ」

「…さっぱりわからない」

 

「つまり ほんとにオラ達だけでなんとかするしかねぇんか…」

「ベジータ達はどうするの?」

「俺と魔理沙は精神と時の部屋で修行だ ピッコロと霊夢はどうするんだ」

「私は…どうしよ」

「フン 霊夢 俺も封印技が使えるんだ… むしろ悟空の師匠よりもより高度にな どれ 見せてやろ…」

「よし!大体決まったな! オラはじっちゃんの所に行ってくる」

ピシュン!

 

「‥‥」

「じっちゃんって師匠の事ね まぁピッコロさん 私はちゃんと見るから落ち込まないで」

「ところで… ブルマさんまでなんで会議をしてんだ? 気になるのぜ」

「ああ 次の未来きは私も行くからよ」

 

 

「えええーー!?」

 

 

 

続く




今回の話はこんがらがってしまうかもしれませんが
要約すると
霊気が気よりも多くなると霊夢さんは消えかけるということです

日曜日も1本投稿しますのでよろしくお願いします


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修行と旅行

「なぁっ…なんでブルマさんが…」

霊夢はそうつぶやいた

「あっちの世界 まだ生き残ってる人がいるんでしょ?」

ブルマは軽くそういった

「えっ!? 知ってたんならなんで教えてくれなかったんだ…」

「そもそもの計画ではベジータ達が黒幕を倒しちゃってるはずじゃない」

「‥‥」

ベジータは悔しそうな顔をした

「まさかベジータ達が負けるだなんて 思ってもなかったのよ… ここで一回作戦変更!」

ブルマは手にカプセルを持ち放り投げた

中から煙と共にタイムマシンが出現した

「まずは一般人民の救助をしときたい でも人数足りないでしょ?」

 

「ぴ ピッコロさんとかでも…」

「こっちの世界に戦える戦力は残しとかないと」

「う、うーん…」

魔理沙は助けを求めるようにベジータを見た

「…無駄だ魔理沙 一度決めたらてこでも動かん」

ベジータはそういうと立ち上がった

「いくぞ魔理沙 精神と時の部屋だ… ブルマも行く以上 生半可に鍛えるだけではいかん」

「お…おうよ! んじゃ先に行ってくるのぜ」

霊夢にそういうと魔理沙とベジータは飛んで行った

「んじゃ私たちも行かないと…」

「待て霊夢 その封印技にはツボと札が必要だ… とりに行くぞ」

そういうとピッコロは霊夢を連れて飛び去った

 

 

 

 

「ピッコロさんの家に置いてあるのね…何?このぬいぐるみは」

「気にするな よし あったぞ霊夢 精神と時の部屋で修行開始だ」

 

 

 

 

「おう 霊夢 どうだ?だいぶ強くなってないか?」

魔理沙は少し汚れた顔でそういった

「うーん あんまわかんない」

「チェッ」

「くだらん話をしてる場合ではないぞ… では封印技 魔封波を教える」

ピッコロはぬいぐるみをとりだし床に置いた

「魔封波 これは相手を殺さずに容器に封印する技だ」

ピッコロはそういうとツボを地面に置いた

「見てろよ…魔封波!」

ぬいぐるみを中心にまるで竜巻のように気の渦ができた

「うわ!なにこれ!?」

「まだだ…まだこれからが本番だ」

気の渦はぬいぐるみを包み込みどんどん小さくなっていく

ピッコロが腕を大きく振ると 小さくなった渦がツボに吸い込まれるように消えた

「そして最後は札がついたフタで閉じる これが魔封波だ」

「へぇ… 私の夢想封印とは別系統の封印技ね… 」

「何? あれは技名じゃないのか?」

「全部1つの封印技からの派生なのよね」

「なるほど…それと組み合わせるのも良いかもしれないな…少しやってくれ」

「ええ いいわよ 博麗の巫女としての技なんて 久々に使うわね…」

霊夢は手を伸ばした

「夢想封印!」

ぬいぐるみを囲むように色とりどりの光の玉が飛び出した

そしてその光の玉は次々とぬいぐるみに飛んでいった

「そうして…」

光の玉はぬいぐるみに当たると1つ1つ爆発した

ぬいぐるみの手足がその辺に飛び散り ワタがピッコロに飛んできた

「あっ」

気づいた時にはもう遅い

無残な姿になったぬいぐるみは光の玉に包まれるとどんどん小型化していき

しまいにはとても小さい光の玉になった

霊夢はそれを拾い上げると申し訳なさそうな顔をした

「…無機物に使うと こうなるんだったわ」

「‥‥」

ピッコロは妙な顔をした後 光の玉を指で開き 無残な姿のぬいぐるみを治し始めた

「まったく 人に使ったらどうなるんだ」

「いやぁ…妖怪用の技だったんだけども 強くなったからか ちょーっと 殺傷能力が…」

「ちょっとなわけあるか!」

「ごめんなさい…」

「‥‥ 次からは 気をつけろよ」

「はい」

「気を取り直して… 対人にも使えるのか?」

「ええ 気を混ぜれば使えそう」

「なら魔封波と同時にこれも鍛えておくとするか…」

ようやく修行方針が決まった瞬間である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

「ううぅ…」

ブラックはトランクスの顔を握る力を強めた

 

「フン 威力を抑え過ぎたか… まだ肉体の原型をとどめているとはなぁ…」

「どうする? 私たちの邪魔になるが ただ殺すだけでは気が済まないだろう」

「まぁ落ち着け ここは一思いに殺してや…」

ブラックの話を遮るかのようにブラックの背中を炎が焼いた

「‥‥不死身 すばらしいじゃないか」

ブラックは笑いながらそう言った

「少しは頑張ってみたらどうだ? もしかしたら私を倒せるかもしれないぞ?」

妹紅は無言で炎をぶつける

「しかし…悲しきかな お前では私を倒すことはできないのだ」

ブラックがそういったその時であった

ブラックは右手に鈍い痛みを感じ手を離した

「つぅッ…トランクス…なぜあの状態で動けるのだ?」

そして1つブラックは気づいた

「お前…傷が治っている…なぜだ?トランクス お前は一体どうして…」

ブラックの言葉をさえぎるためのように炎が飛んできた

「‥‥しつこいぞ 妹紅 私を倒せるとでも?」

「‥‥倒す つもりなんだけどね 私は」

妹紅がそう呟くと同時に地面から火が噴き出てきた

「ため込んでたんだけど… 神を 焼き殺せると思う?」

次の瞬間あたり一面が炎に包まれた

炎の柱が何本も立ち

さながら星の爆発のようだった…

 

 

 

 

「…どいつもこいつも…不死身ィ…貴様は何がやりたい!」

ブラックは妹紅の腹を蹴り上げた

「おうっ… へへへ」

「何がおかしい!」

「待て兄弟… トランクスが!」

ザマスの声でブラックが振り向くとトランクスの姿はなかった

「キサマぁ… トランクスを逃がしたのかァ!」

妹紅はただ笑うだけだった

「クソっ…クソっ! どいつもこいつも不愉快な…」

ブラックは何回も 何回も妹紅を殴りつけた

「落ち着け兄弟 たかが羽虫を1匹取り逃がしただけだ」

「だがなぁ兄弟 羽虫1匹でも 不快なものは不快だ… そうだ」

ブラックは妹紅をつかみ上げた

「お前は宇宙旅行に 行ったことはあるか?」

「…あいにく ないわ」

「そうか…ならおもう存分楽しむがいい」

ブラックの姿と妹紅の姿が消え ブラックの姿だけが再び戻った

「…宇宙に捨てたのか?」

「ああ 不死身にはちょうどよい 終わりだ」

「…」

「兄弟 お前は別だ… 神と人間を比べるものがいるか?」

「…それもそうだな」

ザマスはそれでも落ち着かなかった

別に不死身についてブラックが言ったことに気を悪くしたわけではない

(トランクス…やつは何故 あの状況から回復した上に 逃げおおせたのだ…)

 

 

考えは いつまでたってもまとまらなかった

 

 

 

続く…

 




あれっ!間にあった!
間に合うほうが珍しいって変な話ですけどね

さて未来編もそろそろ折り返し地点です

感想などをもらえるととてもうれしいです!

追伸 続く を終わり と書いてしまいました… なんで気づかなかったんだ…

申し訳ございません


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絶望の未来 

「フンッ!」

気合の叫びと共に ぬいぐるみが凄い勢いでツボの中に叩き込まれた

「そしてぇ…!」

ツボの周りに光の玉が集まり ツボを飲み込んだ

「うし! どうよ? 2重封印」

「いらないと思うぞ 俺は」

「…」

霊夢は悔しそうな顔をしながら光の玉を割った

 

魔封波は素晴らしい技だった 霊夢がもともと封印技を持っていたこともあり 上達もしている しかし…

「悟空もほぼ同じ技を覚えて来るから… 片方が通じないと 両方とも通じないのよね…」

霊夢は最初から自分が封印を行うつもりはなかった

悟空の封印が失敗した時のための保険になるつもりだった

「…どうしよ」

「一度、休憩を入れるか」

休憩中も 弁当を食べるときも 霊夢は考えていた 魔封波とは違った封印…

「魔封波が通じない場合って どんな時?」

「基本必中だが 例外はある 1つ目は魔封波返し 気の流れを読まれ 逆にこちらが封印されてしまう」

「うわっ…それやられる事って どのくらいある?」

「そんなポンポン使う技ではない 断定は出来んが 俺は出来た」

「ああピッコロさんが返した側なのね」

「まぁ元から対策として用意していたからでもある 土壇場でできるものではない それともう1つ」

ピッコロはツボを指さした

「ツボの破損や ツボに叩き込む前にツボの位置をずらされることだ」

「それは結構ありそうなのが怖いなぁ…」

ザマスの他にも ブラックもいるのだ うかつに使うと失敗するどころか 自分が封印されるかもしれない

「結構つらくない? この技当てるの」

「正直な話 この技はややこしい 孫ほどの気の扱いを持つものなら 確実だが お前ではまだ難しい」

「んじゃ なんで教えてんのよ」

「最初は一応覚えさせて損はないと思っていた 習得時点で練習をやめるするつもりだったんだが…」

ピッコロは霊夢が話しながらいじくっていたボロボロのぬいぐるみを見た

「この技を見て考えが変わった お前は封印系統の技が上手い」

「褒められて うれしいけど 魔封波を覚える理由には…」

「組み合わせると言っただろう」

「なるほどねぇ…」

霊夢は考え始めた 夢想封印と魔封波 どう合わせるのか

「範囲はぶっちゃけ夢想封印のほうが広いからなぁ…」

霊夢はさらに考える

「夢想封印の気弾1つ1つに魔封波の性質を移してみるか…」

霊夢はそう呟きながら 修行に戻って行った

「‥‥」

ピッコロは霊夢が忘れて言った人形を眺めながら小さくため息をついた

(霊夢は前とは比べ物にならないほどに強い… 俺が抜かされるのも 時間の問題だな…)

ピッコロは霊夢が置いて行った人形をつかんだ

(だがまぁ… まだまだ教えることはある)

ピッコロは霊夢の所に ゆっくりと歩いていった

 

 

 

 

「なぁ 師匠 私って 強い?」

 

唐突に魔理沙がそう尋ねた

「…前よりは 強くなっている だがまだまだひよっこだ」

「だよなぁ…」

魔理沙は残念そうな顔をした

「だが…火力はなかなかのものだ」

落として上げるようなベジータの言葉に魔理沙は嬉しそうな顔をした

「だよな!だよな! 実を言うと 一回火力ではなくて精密性について鍛えたことがあったんだけど…」

「ほほう」

「結局 出た結論は 精密性を持った高火力が一番って事になったんだぜ」

「へっ よく言うぜ 相当な努力を積まねば できることではないだろう」

「まぁな… でもさ 火力って正直で私は好きなんだ」

「まぁ…好きだということは 悪いことではない」

ベジータは意味ありげにそう言った

「ふーん…師匠で言うところの家族とか?」

「フン 修行に戻るぞ 魔理沙」

「へいへい この話になると すぐこうなっちゃうのが師匠の難点だぜ」

 

 

 

 

 

 

 

「ハァー…ハァー…」

トランクスは息を弾ませながら 下水管を歩いていた

「う…クソ…」

彼の眼は 憎しみにあふれていた

「妹紅さん…また俺のために…人が…」

思い浮かべるのは彼の師匠 短い間ではあったが一緒に戦っていた 界王神 タイムマシンで希望をつないだ母

そして共に戦ってきた妹紅の顔…

 

もはや彼にとって 共に戦うものは1人しかいない

「マイ…もう 危険な目に合うのは 俺だけで十分だ…!」

重い体を引きずりながらも トランクスはかすかな気を感じた

「生き残り…! 逃げ遅れていたのか…」

それと同時に 邪悪な気も感じていた

「これは…ザマスか…!」

トランクスはすぐさま救助を開始した

逃げ遅れた人は 建物内にいた 

「もう大丈夫… ああ…!」

中にいたのは子供だった

「大丈夫だよ… もう大丈夫…」

泣き叫ぶ子供と 昔の自分を照らし合わせ トランクスはまた師匠の事や 母のことを思い出していた

 

「はい トランクスです… 西の例の場所にて 救助をお願いします」

単純な無線だが これはある意味気の探知を覚えたブラックたちには有効だった

「ごめんよ… 今から俺が言うところに 走るんだ… ヘルメットを着けた おじさんのところまで」

子供は泣くのをやめた さすがのトランクスでも 驚く胆力だった

「泣かないで 偉いなぁ… よし 行ってこい!」

トランクスはそういうと 自分は反対に向かって駆け出した

少しでも 時間を稼ぐために

 

 

 

 

「トランクス…」

ザマスはそう呟いた

「ザマス… お前らは なんで 人を殺すのか 俺は考えてみたが さっぱり分からなかったよ」

「分かるわけがないだろう…神の崇高な意思が お前ら地を這いつくばる塵などに理解できるわけがない」

「…」

トランクスは静かに しかし激しく 自分の怒りが膨れ上がっていくのを感じた

「そうだな…お前はなんとなく察しているとは思うが… お前を庇ったあの女はなぁ…」

ザマスは笑いながら言った

「今頃宇宙旅行中だろうなぁ… さぞ 寒いだろう」

「ザマス…!貴様ァァァ!」

激高したトランクスの髪が金色に輝いた

「超サイヤ人か…今更その程度で勝てると 思うなァ!」

ザマスの斬撃を剣で切り飛ばし 隙をついて剣を突き刺す しかし それは何の意味もなさなかった

 

ザマスとブラックが 憎い

大切なものを 奪う モノたちが憎い

自分の大切な人たちは みんなみんな自分を残して死んでいく

トランクスの中で 何かがプツリ切れた

 

急に強くなった攻撃にザマスは驚き距離を取った

「ほほう… パワー特化か?」

トランクスの目から黒目が消え 白目だけになっていた もはやモノを移す目ではない

彼の髪は金色のままだが 体をまとう気は青も混ざっており まるでブルー形態のよう…

「うぉおぉおお!」

トランクスの攻撃でザマスは大きく吹き飛ばされた

「ぐぉうぅ! パワー特化ではないな… トランクス やはり貴様はあの時殺しておくべきだった…!」

「グオオオおぉォ!!」

怒り狂いに叫ぶようにトランクスは攻撃を続ける

「ぬぅ! 不死身とはいえ… クソッ!」

ザマスは激しい攻撃により防御をするしかなかった

「ファイナル…! フラッシュ!」

トランクスの手から膨大なエネルギーが発生し あたり一面を飲み込んだ

「ぐぅギャァァィ!! クソ! これは… 流石に援護を頼むしか…!」

しかしエネルギーが途切れると同時にトランクスは姿を消した

「‥‥クソ 逃げ足も相変わらずか…」

ザマスは不機嫌そうに服のホコリを払った

 

 

 

 

「と トランクスさん!ご無事で…」

戦場から逃げ切ったトランクスを見ると レジスタンスは言葉を失った

全身ボロボロで 顔色も悪く… 限界は近そうであった

「せ…せめて休息を!マイさんが心配をしていますよ!」

「…大丈夫です マイにもそう伝えてください タイムラグがあるとはいえ…もうすぐ 父さんたちが戻ってきますから…」

トランクスはそういうと 痛む体を無理やり動かし どこかに飛んで行った

きっと生き残った者たちへの救助へ…

「トランクスさん…」

 

 

 

続く‥‥




今回のトランクスさんの形態…

実は正式名称がないんですよね…
一応ヒーローズで 超サイヤ人怒り 
という名前はついているそうです…

それにしてもいい加減 紫の話進めないといけないので 多分明日 
もう一本投稿します

追伸 日曜日追加投稿予定でしたが… とても間に合わない!
月曜日に投稿します…本当にすいません


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封魔陣

「封魔陣!」

気合の叫びと共に 床一面が光輝き 光り輝く竜巻発生した

「ふう… どうよ?」

光が収まるとそこには光の玉に包まれたぬいぐるみの姿があった

「上出来だ あとは成功率を上げるだけだな… それにしてもよくこの短い期間で仕上げたものだ」

「へへへ 元ネタがあったからね」

そういいながら霊夢は光の玉を割った

「霊夢 お前の目標は…故郷に戻ることだったな」

「…?今更どうしたのよ」

「いや なんでもない…」

少しだけ寂しそうなピッコロの背中が霊夢の記憶には強く残っている

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「ど!どわぁーー!」

アモンドの悲鳴と共に食事をしていた紫とターレスは少し驚いた顔をした

「どうしたのよ 一体全体 もう少し落ち着きをもって行動しなさいとあれほど…」

「い、いや姉さん!それどころじゃないでっせ!」

アモンドの慌てぶりを見かねたターレスが声をかけた

「まぁ 落ち着けアモンド… そう慌てちゃあ 伝わるものも伝わらないぞ」

アモンドは少し落ち付いた顔になった

「え えっと… フリーザ軍が!フリーザ軍が来ちまったんでっせ!」

「何…!? よく報告してくれたな アモンド」

そういうとターレスは引き上げる用意を始めた

「…そんなに強いの?」

「まぁそうだなぁ… 悔しいが アリが像に勝てると思うか?」

「…戦い方によっては ね」

「フン 相変わらずだな… まぁ逃げるぞ…」

彼らは宇宙船に乗り込むとすぐに出発した

「まったく せっかちな奴ら…」

紫はそういうと店主に金を払おうとした

「はい どうぞ おいしかったわよ」

「あ…あんた それどころじゃないよ! あ…あのフリーザ軍がとうとうこの星にも…!」

「ふーん そんなにお強いのね 」

「知らないのか!? そりゃもう強いなんてもんじゃ…!ってあんたおいてかれてるよ!」

「あの人たちには私が来なかったらおいていけと伝えてありますから…」

紫はそういうと立ち上がった

「ごちそうさま」

 

 

「フム なかなか良い星じゃないか…」

宇宙船の着地地点から1人の男が出てきた

長髪の男でただモノではないだろう

 

彼の名前はラディッツ 皮肉にもターレスと同じサイヤ人だった

「あら サイヤ人 フリーザに滅ぼされたはずなのに おかしな話ですわ」

「…なんだ お前は」

妙なことを口走りながら 妙な恰好をした女が 妙な気配でやってきたのを見てラディッツは疑問に思った

「あら 見覚えあると 思ったらラディッツか… 残しておかなくちゃ いけませんね」

そう言い残すと 紫の姿が描き消えた

「何ッ!? ワープか… 妙なヤツだったぜ」

 

「よう紫 遅かったな」

ターレスはそういった

「姉さん…ワープできるからって いっつも遅れてこられると…」

「文句ある?」

「…でっせ」

 

妙な関係は今も続いている

 

 

続く

 




かなり短くてすいません…

少し用事がありまして…本当にすいません


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師弟関係

新技 封魔陣の安定した命中率と高火力はかなり強かった

しかしかなり大き目な欠点もあった

「うーん 霊気系統の技が使えない… まぁ魔閃光とかなら使えんだけど…」

「攻撃と封印を同時に行うようなものだからな その分負担も大きい」

ピッコロは軽く手を振った

「肉弾戦の方も 鍛えておいた方がよさそうだな」

「そうね… 再生力もあげなくちゃ」

「…再生力だと?」

「前までは傷がふさがる程度だったんだけど 霊気を経由した回復なら…」

霊夢は腕を振り回した

「見ての通り 軽い骨折程度なら治るの」

「ちょっと待て いつの間に骨折したんだ」

「軽いたとえみたいなもんよ」

霊夢はそういいながらストレッチを始めた

「無茶は するなよ」

ピッコロの表情は真剣だった

「まだまだ 教えることが山のようにあるんだからな」

その言葉に霊夢は軽くうなずいた

 

 

 

 

 

「ガンマバースト… フラーッシュ!!」

魔理沙の放った攻撃は地面から空に向かって大きな柱を作った

「よっしゃ! 成功成功っと」

「その技はまだ使わないほうがいいな」

ベジータのその一言に魔理沙は軽いショックを受けた

「ええ!? せっかく覚えたのに そりゃないのぜ」

「一発撃つごとにいちいち隙を晒すのか?」

実際魔理沙はかなり疲弊していた

「うう…確かにそうだ チェッ せっかくの新技が…」

「まぁ どんどん慣らしていけばいいだろう」

ベジータはそういうと組んでいた手を離した

「それに…」

ベジータが軽い勢いで放った気功波が地面を突き破り大きな柱を作った

「火力でも 俺の劣化版だ」

「‥‥まぁいいのぜ! これから超えていくんだ!こ れ か ら!」

「フン 超えてみやがれ」

割とこの2人の関係性はうまく続いているようであった

 

 

 

 

「まさか魔封波が今になって役に立つとはの…」

彼の名前は亀仙人 悟空の師匠である

「今回の敵は不死身なんで 封印するくらいしか手が思いつかなかったんだ」

悟空はそういいつつウリゴメ…ではなくウミガメをツボに叩き込んだ

「相変わらず とんでもない奴と戦ってるみたいじゃな」

亀仙人はウミガメをツボから出しつつそういった

「悟空よ よく動き よく学び よく遊び よく食べて よく休む 人生を面白おかしく張り切って過ごせ 実行できてるかの?」

「ああ もちろんだ! いや学びはできてねぇかもな…」

亀仙流の教えは 今でも悟空にとっては大事なものである

 

 

 

 

 

 

 

 

「フリーザ軍と接触した?」

ターレスは思わず聞き返した

「まぁそんなたいそうなもんじゃないわ ちょこっと話したくらいよ」

ターレスの気が ほんの少しだけ変化したのを紫は見逃さなかった

「どうしたの? 少しだけ 動揺したわね」

 

「…お前に隠したって しょうがねぇか…」

ターレスは話し始めた

「まず俺たちサイヤ人は滅びた それは知ってるな?」

紫は軽くうなずいた

「だがまぁ 勝手に滅びたわけじゃねぇ 俺たちの住んでいた星に でっかい隕石が激突したんだ」

ターレスはそこで少し笑みを浮かべた

「だったらまだ良かったんだがなぁ… 実際は違った 俺たちは1人の男に滅ぼされたんだ」

「フリーザ でしょ?」

紫はそういった

「流石だな… なんでもお見通しだな お前は」

ターレスは妙な顔をした 警戒をしつつ 信頼をしているような顔だった

「フリーザは俺たちサイヤ人の上司みたいなものだったんだ… だが あいつは俺たちを裏切った」

(‥‥なぜ それをあなたが 知っているの? ターレス)

紫は話を聞きながらも ずっと思考を巡らせていた

(やはり 私の知っている歴史とは所々違う… 一体どうして?)

「俺はぎりぎりのところで逃げ出せたんだよ… ダチのおかげでな」

ターレスは目を伏せた

「バーダック あいつは気の合う いい奴だったよ… あいつのおかげで 俺は星に帰らなかった」

(やはり違う…!フリーザ軍所属のはずのクラッシャー軍団が何故かフリーザ軍相手に逃げていた理由はこれか!)

「あいつはスカウターで俺に連絡をしてきたんだ… 俺は半信半疑だった」

「‥‥」

「だがまぁ 休憩をとるのにもちょうどよかった 俺は帰る日を1日ずらしたんだ」

 

「なるほどね 悔しくは ないの?」

「…だからこそ この苗だ」

ターレスは神聖樹の木の苗を指さした

「こいつを使うのさ… これになる実を食えば 俺たちは強くなれる…これでフリーザを…」

 

「悪いけど あなたたちでは 勝てない」

紫は 正直にそう言った

「…だろうな」

ターレスはそういうと 自分の部屋に戻って行った

 

 

(まいったまいった… 少し 愛着がわいてきてしまったのかも)

紫はそう思うと同時に別の事も考えていた

(どこかで コソコソと 何かをやっている奴がいる… 舐められたもんね)

恐らくタイムパトロール… 時空を正しく導く者たち… から隠れて何かをしでかそうとしている奴がいる

(私がいまだタイムパトロールと一度も接触していないのは…)

紫は静かに考える

(それにしてもまぁ いい度胸ですわね)

紫は軽く手を握った

「幻想郷の賢者を ずいぶんと舐めてらっしゃる事」

紫を含め 全てをコマのように扱うものがいる 

 

そう分かったことは 紫の闘志を高める事となった

 




遅れました…

紫さんの話もようやく本番に入れそうです…


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再突撃!未来世界

「遅いわね…」

ブルマは時計を見ながらつぶやいた

 

「後5分で24時間がたつので もう少しですよ」

デンデが横から声をかけた

「タイムマシンの用意はもう万端…カプセルも用意してきたし救助用の…」

ブルマが持ち物を確認し始めたタイミングでピシュンという音がした

「アラ 孫君 早いじゃないの」

「おお ブルマか! へへへ オラが一番早いかと思ったんだけどな ベジータ達は…」

「あと少しで 出てくるはずです」

3人が待っていると いきなり精神と時の部屋の扉が飛んできた

「うぉ! あぶねぇぞベジータ!」

扉の奥から 全身傷だらけのベジータと魔理沙がゆっくりと歩いてきた

「フン 霊夢たちもすぐに出て来るぞ」

ベジータがそういった数十秒後に 霊夢達ものっそりと出てきた

「ふぃ~… 久しぶりの 外…」

「孫 もう来ていたのか 霊夢には封印と格闘 他にも色々と教えてある」

「サンキューピッコロ! 霊夢 おめぇもよく頑張ったな!」

「ありがと… とりあえず着替えたい…」

霊夢がそう言ったとたんに 服が新品に変わった

「ありがと ピッコロさん」

「ベジータ お前たちの服も作ってやろう」

「いらん心配だ」

そういいながらベジータはブルマから新しい服を受け取った

「準備は万全のようですね」

デンデがそう言った

「界王神様はあとから来るらしいからな オラ達だけで出発するぞ」

「…ちょっと待て 孫 お前またなにか俺たちの知らない所で話が進んでいないか?」

「おめぇ達が精神と時の部屋の中に入ってから割とすぐに魔封波は習得できたんだが…」

悟空は紫と黄色の色のスイッチのようなモノを取り出した

「全ちゃんと友達になったり…まぁいろいろ あったちゅうことだ 」

「待て 全チャンというのはまさか…」

「ああ 全王様だ」

ピッコロが笑ったような泣いたような顔をした後 わめきはじめた

 

 

 

「全王様って ダレ?」

霊夢は魔理沙に聞いた

「覚えてないのか? 全てを消せる 偉い人のことだぜ」

 

ピッコロが落ち着き 懐から何かを取り出した

「修行用の仙豆だ 数はないが とっておけ」

「サンキューピッコロ! じゃ 行ってくる」

タイムマシンが宙に浮かびあがり 発光を始めた

「気をつけろよ 霊夢」

「分かった! 気を付ける!」

「軽いな…」

軽口をたたいた後に タイムマシンが空中で消えた

「気をつけろよ…」

 

 

 

 

 

 

「でりぁやあああ!!」

トランクスの斬撃がザマスに直撃するも ザマスはそのまま距離を詰めてトランクスをつかみ 空高く飛んだ

「今度は… 逃がすものか!」

その勢いのままトランクスを叩き落すと ガレキを浮かせ たたきつけた

「クソっ!」

トランクスは全て切り飛ばし 間を縫って気功波をぶちかました

「ぐぉっ… 効かぬわ!」

再びザマスが距離を詰めてくるのを見ながらトランクスは後悔しかけていた

救出対象を見つけた後 ろくに回復をしていないにもかかわらず ザマスと戦うことになったことを

だがそれでも救助は成功したのだ 

トランクスは向かってくるザマスに合わせて剣を突き出した

ザマスはそれをかわし トランクスに手刀を突き立てた

「おしまいだ!トランクス!」

トランクスは剣を手放し 転がって避けた

「クソっ…まずい!」

強大な気を感じる… ブラックだ ブラックがとうとうやってくる…

「せめてお前だけでも…!」

トランクスはザマスをつかんだ

「無駄だ! 私は不死身… 私を殺すことはできない!」

トランクスの気が爆発的に膨れ上がるのを見ても ザマスは笑っていた

「それはどうかな…!貴様が妹紅さんにしたように…!」

ザマスの笑みが そこで止まった

「もう二度と 地球に戻ってくるな!!」

空に向かって 力強い光の柱が立ち上った

「チェンジザ… フューチャー!」

「うおぉおぁ!!」

光の柱がザマスを飲み込み 天高く舞い上がった

「ハァ…ハァ…」

消耗が大きすぎる 恐らく自分は死ぬであろうと トランクスは考えた

もはやブラックから逃げる事さえかなわないだろう

「だが…」

トランクスは空を見上げた

「ザマスは… もう…」

希望が 少しだけ見えた

「あとは…父さんたちが…」

もはや立つことすらできなかった

自然と膝から力が抜けた

しかし

ピシュン!目の前にはブラックと…ザマスがいた

 

「し…瞬間移動か…完全に負けだ…」

「ひやひやさせられたぞ トランクス…人間の分際で よくもまぁ ここまで抗ったものだ」

ザマスは冷や汗を流しながらそう言った

「瞬間移動が間に合わなかったらと思うと…」

ブラックはそう呟いた

「俺ではダメだった…だが! まだ父さんたちが…まだ希望は…」

「…良い知らせを教えてやろうか トランクス お前言う 希望が 今来たようだな」

ブラックはそう言うと 目線を遠くに向けた

「あそこか…」

ブラックはそういうと 軽く手を振った

ブラックの手から発射された気弾が目で追えないような速度で飛んでいくと 遠くの方で小さく爆発音がした

するとブラックの目線側から先で とても大きな爆発が…まるで地球が半分焼けたような熱風があたりを襲った

「人間以外も巻き込むが…いたしかたがない」

次の瞬間 文字通り大陸が吹き飛んだ

実際に見れるわけではない ただ 地球の反対に残っていた気が… すべて 消えた

 

「あ…」

 

トランクスが声にならないような声を上げた

「最初から こうすればよかったんだ…そうだろ 兄弟」

「…仕方がない これも神のつとめ… 不要なモノを排除するために出た 多少の犠牲だ」

 

「うお…! うおおおおおお!」

トランクスがブラックに向けて 立ち上がり 剣を振り下ろした

「フン」

ブラックはそれをつかみ へし折った

「サイヤ人の肉体こそ神の恵み… 先ほどまで動けなかったキサマが 怒りだけでまた立ち上がったのだ」

ブラックはそういうと 自分の手を眺めた

「私もそうだがな 無駄話はおしまいだ… 死ね!トランクス!」

ブラックの作りだした気弾が直撃しようとした瞬間…

トランクスの姿が描き消えた

「何ッ!? 孫悟空か!」

しかしその場にいたのは違った

「ッ お前は!」

神…昔トランクスと共に戦った…

「東の…」

ザマスはつぶやいた

「界王神…様…」

トランクスはそういうと 気を失った

「‥‥」

東の界王神の表情は とても冷たかった

「…お前ひとりで来てどうするつもりだというのだ」

ブラックはそう言った

「戦うのは 界王神の仕事ではありません 見守り 正しい方向に導くのが 仕事なのです」

東の界王神…シンはそういった

「頼みましたよ…」

そういうとシンの姿が消えた

「まさかッ!界王神界に!? クソ!追えないではないか…」

そう悪態をつくブラックはある気配を感じとった

「2人…いや4人!」

そういうとブラックの髪の色が 鮮やかなピンクに変わった

「やはりあの程度では死ななかったか…ベジータ!」

飛んできた4人が 地に降り立ち ベジータがゆっくりと歩みを進めた

「前回に続いて キサマの相手は俺がする… 今度こそ 息の根を止めてやる」

「やってみろ…やってみろよ! ベジータァァ!」

 

 

続く




いやはや めちゃくちゃに遅れました

さて第2ラウンドのスタートです
感想とお気に入り登録をしていただけると モチベーションが上がります!
月曜日に追加更新するので お楽しみに
追伸 
月曜日に投稿予定だったのですが
直す箇所が多すぎるため火曜日に延期します
本当にすいませんでした


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増殖

ベジータとブラックはお互いの力量を測るように向き合った

 

「2人でやろう それなら我々に分がある」

ザマスはそういい加勢に入ろうとした

「おいコラ!ザマス!」

悟空が口をはさんだ

「おめぇも昔は界王神候補だったんだろう?1対1をジャマすんじゃねぇ!」

ザマスは悟空に向かって歩き始めた

「…お前がまた私と戦うのか?」

「そうだ オラが相手だ!」

「仲間はどこへ行った?最初は5人の気配を感じたぞ?」

「おめぇには関係ねぇことだ」

「…そうか」

ザマスはチラリと後ろにいる2人…霊夢と魔理沙を見た

(手を出すつもりはなさそうだ…カバー要因か?)

そして悟空の抱えているツボに目をやった

(あれは一体…)

 

 

 

 

(あれは一体…)

ブラックもまた妙なツボに対して疑問を抱いていた

そこに数発の気弾が飛んできた

「キサマは他を気にする余裕があるのか?」

「…今は なさそうだな」

そういうとブラックは自分の手を前に差し出し

もう片方の手で突き刺した

「…?何をするつもりだ」

ブラックはその問いに答えるように

突き刺した手を引っ張り上げた

するとそこには奇妙な…薄紅色の鎌が握られていた

「お前に殺されかけ…いや 殺されたことによって また私は新たな力を手に入れた」

ブラックは手に持った鎌を軽く回した

「我が怒りを知れ…」

「知ったことか!」

ベジータの放った気功波を避けブラックは鎌をふるった

「当たるか!」

ベジータは上に飛んで避け そのまま大量の気弾を撃ち込んだ

ブラックは鎌を持ち体をひねると先ほどよりも強く鎌から斬撃を飛ばした

気弾をすべて打ち消しながら飛んできた斬撃をベジータは下に飛び避け

ベジータの避けた斬撃は上空で爆発した

「へっ妙な技を使いやがる」

「ここからが本番だ…!」

ブラックがそういうのと同時に斬撃が爆発した箇所の空が パックリと割れた

「なっ!?」

空に浮かぶ裂け目からピンク色の煙が流れ出ている

「視えているのは別の宇宙か? 遥か未来か、過去か? 或いは私が抱え込んだ底無しの怒りそのものかもしれん」

ブラックがそういうのと同時に

煙が固まりブラックとまったく同じ姿になった

「強さもさほどは変わらないぞ 煙を止めない限りは 永久に増え続ける…」

「くそったれめ…」

ベジータは悪態をつくと青色に…超サイヤ人ブルーへと変わった

「素晴らしい力じゃないか ベジータ だがこの程度じゃあ無限に増える私から逃れることは…」

「どわぁ!なんじゃこりゃあ!」

魔理沙の大声でブラックの言葉はかき消された

「‥‥お前たちにも同じような相手を用意してやろうじゃないか」

ブラックは再び鎌をふるい裂け目を生み出した

「この煙がなんなのか私はわからない だが…」

煙の形が変わりそこには霊夢と魔理沙にそっくりなモノが2人いた

「こんなこともできる」

 

「んな…バカな!」

魔理沙はそういいつつ戦闘態勢に

霊夢は動じずに戦闘態勢に入った

分身の霊夢と魔理沙…レイムとマリサは攻撃態勢に入る

「ファイナル…」

「ちょっ!? まずい霊夢流石にこれは…」

「回避!」

 

「スパーク!」

 

霊夢と魔理沙がそれぞれ右左に避けると同時に

2人の立っていた場所から光の柱が立ち上った

「あっぶね…ってまずい!」

霊夢達の回避を見越すかのように周りには気弾が配置されていた

「神霊 夢想封印 瞬」

大量の気弾が雨のように降り注いだ

 

 

 

「あっぶな」

「た…助かったぜ霊夢」

霊夢と魔理沙の周りには数体の霊夢が倒れていた

「久々に使ったわ…分身」

 

「まさか…自分たちと戦うことになるとはな…」

「まぁ…負ける気は しないけどね」

魔理沙と霊夢が並び立つように立ち上がった

「わたしたちも まけない」

「・・・・・」

 

「…しゃべんのね お前ら」

「偽物のくせに生意気な口きいてんじゃないわよ!」

 

 

 

 

 

「うわ!なんだこりゃ!」

悟空は大量のブラックを見てそう言った

「すばらしい…まさに神の怒り!」

「怒りてぇのはこっちだぜ ザマス」

そういうと悟空の髪の色が金色に変わった

「…まさか普通の超サイヤ人で戦うつもりか?」

「おめぇ相手に消耗なんてしてらんぇからな」

「…ぬかせ!」

悟空はザマスの手刀を片手で受け止めそのまま地面にたたきつけた

「うぐぉ…!」

「いまだ!魔封波!」

ザマスを中心に大規模な竜巻が発生した

「なっ!まさかこれはぁ!」

竜巻は周りにいるブラックもどきも巻き込んでいく

「でりぃゃあ!」

そのままツボに叩き込み 悟空は気づいた

「しぃ…しまった! 札が…あの土壇場で札をタイムマシンに…!」

手でツボを押さえながら悟空は考える

(瞬間移動…いや無理だ!ブルマの気がねぇ…多分避難を…)

ブラックの最初の気弾を回避し なおかつブルマをタイムマシンごと避難所に移動 そして戦場へ

最初の先制攻撃を回避するのに手いっぱいで札を忘れてしまったのだ!

「やべぇ…これはまずい!」

がたがたと揺れるツボがとうとうはじけ飛んだ

 

 

「き…貴様らどいつもこいつも不死身を…今のは危なかったぞ!」

激高したザマスが悟空に向かってとびかかってきた

「やべぇ!」

悟空の姿が描き消えた

「おのれ…いや待て なぜヤツは撤退した…? あの技は消耗が大きいのかもしれんな…」

ザマスは考える

「ならばあの技を乗り切れば ヤツは弱りきる… あの技の性質を利用してやろうではないか!」

 

 

ピシュン!

「あ…アッぶねぇ…」

「悟空さん!?」

トランクスがとても驚いた顔をした

「界王神界…ここまでは追ってこれねぇだろう」

「一体何が…」

「封印に失敗しちまった」

「封印を…!?」

「しかもブラックが増えてきちまった…一度体制を立て直しに…」

「俺も連れて行ってください!」

トランクスは口をはさんだ

「でもおめぇはもう限界じゃ…」

「界王神様が!回復してくれたんです!」

「キビトほどではありませんが 私も習得したんです 回復の術を」

キビトとは 界王神の腹心であり 瞬間移動や回復技を使える 便利な男である

「なら行けるか… よし捕まれトランクス!」

「はい!」

そういうと2人はまた戻って行った

「あ…あの!回復は!」

界王神が声をかけたが もう遅い

2人とも行ってしまったのだ

「…応援することしか できませんよ…」

界王神は1人 そう呟いた

 




延期した上に遅れました…

次回は普通に土曜日に更新します


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ニセモノの自分

「うわぉぉわぉああぁぁ!」

魔理沙は変な悲鳴を上げながら下に引っ込んだ

その瞬間魔理沙の立っていた位置に大量の気弾が降り注いだ

「やべぇ…外に出られねぇぞこれ…」

魔理沙はそう呟いた

「…ゴリ押しするしかなさそうね」

霊夢はそう呟いた

2人とも戦い始めは良かったのだが なにせ数が多すぎる

「私たちの偽物だけならいけるけど…」

「ブラックが 多すぎる」

ブラックが無限に増えるため ろくに戦えはしない

2人とも一度逃げ出すことにしたのだが…

「まさか下水道に隠れることになるとはね」

霊夢は情けなそうに言った

「破壊すると一気に崩れて私たちを見失うからか攻撃はしてこないが…」

魔理沙は焦げた服の裾を見た

「出るとハチの巣だ」

 

「でもさ 崩れるの怖いのか低威力じゃない」

霊夢はそういった

「…ちょっと待て ほんとにゴリ押すのか?」

「当たり前じゃない らちがあかないわ 準備しときなさい」

霊夢はそういと界王拳を発動した

「まぁまずは10倍って所ね」

「10まで余裕… だいぶ強くなってんな霊夢も」

「あんたも十分強いわよ」

そういうと霊夢は一気に床を蹴り上昇した

霊夢達の隠れていた下水道の天井を突き破ると霊夢はとんでもない勢いで地上に射出された

もちろん霊夢に向かって大量の気弾が打たれた

「うぎぃ!効くかぁ!そんなモン!」

そのまま霊夢は急加速し そのままレイム…ニセ霊夢をひっつかむと 一気に飛び去った

それとほぼ同時に地面から光の柱が立ち上った

「ふぃー ガンマバーストフラッシュはもったいなかったな」

魔理沙はそういうとマリサ…ニセ魔理沙に向かってにやにやとした笑みを向けた

「お前にできることは とーぜん私もできんだぜ」

露骨な挑発である

「‥‥」

しかし偽物は一切しゃべらなかった

「…?なんか変だな お前… ニセブラックとは違う」

明らかに違うのだ レイムの方はしゃべったのに マリサはしゃべらない

「ブラック軍団もしゃべらなかったが…お前はなんかおかしいような…」

魔理沙はブラックの言ったことを思い出した

(あいつにはあの煙の原理が分かってない… こいつらは2つめの裂け目から出てきた)

しかし 煙で構成されたように見えたのは事実だ

「でももしも作ってんじゃなくて別の世界から連れてきてんなら… さっさと倒さないとまずいのぜ」

魔理沙は自分の成長を思い出した

もしもそうだった場合 今いるブラックたちもロゼまで成長するかもしれない

「さてと… 私もひと暴れしてやるか!」

 

 

 

 

霊夢はレイムをつかんでる間もずっと気弾をぶつけられていた

「いて いて いった!」

「あんた…かたい!」

「ああもう!自分と同じ見た目のヤツと話してるとおかしくなりそう!」

そういつつ霊夢は持っていたレイムを強くつかむと地面に向かって投げつけた

受け身もとらずレイムは地面にたたきつけられた

「…いたい」

「私なんて ずっと痛かった」

「つらい」

「…?」

「なんで ここにいるの?」

「…そうとう 舐めてるわね 私の事を」

「すぐに 戻らなきゃ… でも戻らなくてもいいかも」

「…」

「戻りたくないや」

「ああそう もういいわ 喋ってるから特別製? だかなんだか知らないけど あんたは嫌いよ」

「私も嫌いよ」

「ああそう 私たちは今から戦うけど 自我があんならやめたほうがいいわよ」

「それはどうして?」

「あなたが痛い思いをして負けるから」

その一言を皮切りにして 魔理沙とマリサ 霊夢とレイムの戦いが始まった

 

 

 

「戻ってきたか 孫悟空」

ザマスはそういうと大げさに 困ったしぐさをした

「トランクスまで… おお罪深い神にあだなすものが2人もここにいるとは」

 

「…ザマス おめぇ何考えてやがる」

「…舐めた真似はよすとしよう 孫悟空 もはやお前らに勝ち目はないのだ」

ザマスは何故わからないのかと見下すような表情をした

「悟空さん さっさと封印してしまいましょう」

「だめだトランクス 札がねぇんだ」

「タイムマシンにあるんでしょう? じゃなきゃそもそも忘れてることになります」

「まぁそういうことだ トランクス死ぬなよ」

「はい!」

悟空の姿が消えた

「…またキサマかトランクス」

「ザマス…お前を 今度こそ倒す!」

「倒すのはお前ではないだろう 孫悟空だ」

ザマスはそういうと手に紫色の気をまとわせた

「お前はすぐにそうやって他人に助けを求める 次はだれに助けを求めるんだ?」

「‥‥」

「つくづく情けない 人間はそうやってみじめに擦り付け合う」

「違う! 人間は助け合うものだ!」

トランクスは過去に自分と戦い そして死んでいった者たちを思い出した

「俺はこの世界を絶対に守って見せる!」

「他人だよりの蛆虫め…キサマごときがこの私に勝てると思うな!」

「勝つつもりはないさ…悟空さんが戻ってくるまで 絶対に耐えきってみせる!」

そういうとトランクスは剣を構えた

「やってみろ!トランクス!」

ザマスと大量のブラックが一斉に襲い掛かった…

 

 

 

「だりゃあああ!!」

ブラックはべジータのパンチを腕で受け止めもう片方の手で鎌をふるった

ベジータはそれを飛びのいて避けると再び殴りかかった

「二度目はないぞ!」

ブラックは今度は飛んでくるパンチに合わせて鎌を振った

「チッ」

ベジータは舌打ちと共に無理やり体ごとパンチの軌道を変えて鎌を避けた

ブラックはそのパンチを受け止め 姿を消した

「瞬間移動か!」

後ろに回り込んだブラックは再びベジータに向かって力を込めて鎌をふるった

「さてベジータ避けたらまた裂け目が増えるぞ!」

「させるか!」

ベジータは腕を十字に組むと正面から斬撃を受け止めた

「ほほう たやすく受けるかベジータ」

「こんな斬撃で俺を倒せると思うなよ」

2人の戦いもとうとう佳境に入っていく…

 

 

 

続く




遅れましたぁ!!

まさかのドラゴンボールドッカンバトルの新しいCPテーマが未来編…
すごい!奇跡だ!


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オレンジと赤

ブルマは必死でタイムマシンを操作し 

未来と現代 もとい悟空たちのいる世界を往復していた

「よし 次の人たちを…」

タイムマシンで一度民間人を避難させる それがブルマのすることである

「…にしても直で降りなくて良かった…」

こちらにつくときに気でばれないように 避難所とは反対の位置に降りたために

ブラックの広範囲攻撃を避けることができたのだ

「さえてるわ 今日の私も」

そんなことを言いつつ次の民間人を乗せるため

一度未来に戻ってきたのだが…

「孫君!?なんでここに!」

「わりぃなブルマ! 札を忘れちまって…」

そういいつつ悟空はタイムマシンの中を探った

「あ!あったぞ! よし…待ってろトランクス!」

そういうと悟空は消えた

「‥‥気を取り直して 次の人!早く乗りなさい!」

 

 

 

時間は少し前に戻る

ブルマが帰ってくるまでの間 トランクスは戦い続けていた

 

「どうした!トランクス まだ孫悟空を向かわせるべきではなかったのではないか!」

「黙れ! お前に妨害されてとりに戻れないのが…」

「一番まずいと! ハハハ! だからお前ひとりで私の相手をすると!うぬぼれるなぁ!」

ブラック軍団が一斉に襲い掛かってくるのを見ながら トランクスは仲間の事を考えていた

(絶対に守り切る…絶対に守って見せる!)

仲間がいたから ここまでこれたのだ 本来ならもう自分は死んでいる

(でも生き残ったからこそ…)

散って行った仲間たちの願いは1つ この世界を守ることだ

「たった1つの願いだ…それを守れずにいられるか!」

トランクスは剣を構えた

「うおぉぉぉ!」

ブラックの大群が トランクスに突っ込んでいった…

 

 

 

 

 

 

 

「あっぶな!あっぶね!」

魔理沙は次々と飛んでくる星をよけていた

「お返しだ!」

星を打ち返しては打ち返される その繰り返し

絶妙なバランスでこの戦いは成り立っている…が

「ああ!まどっろこしい! 戦いも弾幕もぉ!パワーが大事だってのに!」

そういうと魔理沙は星を打つのをやめた

「新技のお披露目だ… お前も派手に行こうぜ? お前も好きだろ? だってお前は私だし」

そういうと魔理沙は 腕を十字に組むと 踏ん張り 大きく息を吸った

小さい爆発と共に魔理沙の周りにポンポンと小さめのとがった気弾が6つ形成された

「まぁこれは飛ばす技だ 覚悟しとけよ? 6発 耐えきれるかな?」

魔理沙はそういうと1つの気弾を自分の前に出して 指で狙いを定めた

 

天儀「オーレリーズソーラーシステム!」

とがった気弾が勢いよくマリサに向かって飛んで行った

「‥‥」無論ただ食らうわけもなく それを受け止めたのだが

「こっからが本番! 接触爆撃だぜ!」

つかんだ気弾が大きく爆発し 暗くなりつつある未来世界を明るく照らした

「…!?」

「驚いてるようだが… ちょっと焦げただけか… まだまだ行くのぜ! 次は2本を同時に!」

2本の気弾が旋回しながら飛んできたのを見てマリサの表情が少し焦りを見せた

「避けてもむだだ! 霊夢の技みたいに追尾すんだ!

避けれず 受けてもダメージ マリサの取った行動は迎撃だった

「スターダストレヴァリエ」

細かい星が気弾にぶち当たり小さく爆発を 起こした…が

 

 尖った気弾は星を飲み込み 先ほどよりも強く爆発が起こった

轟音を立てながら 近くの建物が崩れるのを見ながら 魔理沙はさらに話しかける

「さて 私の新技が地味ながら強いことはわかっただろうな… で も」

魔理沙は大げさに手を振った

「地味だよな!弾幕じゃないから ある程度は仕方がないが…」

魔理沙は気弾を指さしながら言った

「でも 複数なら きっときれいさ」

魔理沙の周りにどんどんとがった気弾が増えていく

「これがオーレリーズソーラーシステム 追尾するし避けれんが 代わりに威力は落ちる… 数でカバーさ」

魔理沙はニヤッと笑った

「きれいだろ?」

大量に浮かびあがった気弾は 沈みつつある日に照らされオレンジ色に輝いていた

「‥‥きれい かもね」

「…ようやくしゃべったな 今ならやめてやらんこともないが…」

「打ってこい」

「…お前がその気なら 打ち込んでやるが… 後悔すんなよ!」

「‥‥」

「なんかしゃべれや!」

「わん」

「適当にしゃべんな!」

そういいつつ魔理沙は気弾を一塊にした

天儀「オーレリーズソーラーシステム!」

大量の気弾がまるで花火のように

一本一本がオレンジ色の尾を引きながら襲い掛かった

飛んでくる気弾を見ながらマリサはうずくまるような姿勢をした

(…? 撃ち落す…?いや刺し違えるつもりか!)

魔理沙は回避姿勢をとった

次の瞬間 マリサの体中から細く赤いレーザーが大量に放たれた…

 

続く




短めでございます…

すいません 土曜日投稿予定だったのですが 日曜日に今回は投稿させていただきます


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それぞれの思惑

頬に鈍い痛みを感じながら霊夢は右手を振った

「ふんぬ!」

叫びながら霊夢はレイムを殴り飛ばした

レイムは派手に吹っ飛びながらもきれいに両足で着地した

「…いまのはきいたよ」

霊夢は殴られた頬を撫でながら レイムをしっかりと見据えた

(私もどきも結構固い… しかも結構強めのパンチ打ち込んでくるし 攻撃も正面から受けられるし…)

レイムがとびかかってくるのと同時に霊夢も防御の姿勢をとった

レイムの両手にはほとばしるようで量のエネルギーが込められていた

「くらえ」

レイムのパンチが飛んでくると同時に少しとがった気弾が霊夢に向かって突き刺さった

 

腕に気弾が深々と突き刺さり思わずガードを緩めた霊夢の腹に

今度は深々とパンチと気弾のセットがぶち壊れた

「ぐぅ…おぉぉお…!」

気弾の爆発で霊夢は吹き飛び ビルに当たって止まった

「痛ッ… ちょっと腕が…」

霊夢は気弾が刺さっていない右腕で左腕に刺さった気弾を引き抜いた

「痛て… 動きはするから…戦闘継続で行くかぁ…!」

霊夢はビルの床を蹴り上げ 追撃をかけてきたレイムと真正面からぶつかった

「今度はぁ!」

霊夢はレイムの腕をひっつかんだ

「私の番だ!」

霊夢は勢いのままにレイムを思いっきり地面に向かって投げつけた

レイムは勢いのまま地面にぶつかりそのまま跳ねて姿勢を立て直した

霊夢はが上 レイムが下にいる状況は 久々にこの技の生かせるときでもあった

 

「夢想封印 滅」

霊夢の周りに浮かび上がった7色の球が全てレイムに向かって飛んで行った

「…!」

初めてレイムが回避行動をとったが球はレイムを追いかける

 

「うざい!」

そういうと霊夢はくるりと夢想封印 滅の方を向き 正面から受け止めた

「ぬぅ…!」

流石にレイムの動きが止まった

「つまりチャンスは…今って事!」

レイムを中心にして床一面が輝き 竜巻が発生した

「ぬぁっ!?」

レイムは抵抗空しく 竜巻に包まれ 光の玉に封じ込められた

 

レイムを封印したために霊夢はかなり体力が削られたいた

「ふぅー 悪いわね このまんまじゃらちが明かないから封印させてもらったわ」

タイマンだから許してねと霊夢は心の中で呟きながら球を拾い上げた

「もうちょい殴り合いたかったけど しょうがないわね」

そして魔理沙の援護に向かおうと 霊夢は空に浮かび上がった

「さてと…」

次の瞬間霊夢の胸に拳が突き刺さった

「…え?」

霊夢はそういうと ゆっくりと地面に落ちていった

 

「悪いな…博麗霊夢と言ったか 私にはもう余裕がない…」

 

 

 

 

 

 

 

魔理沙は体中に穴が開いているのを感じていた

「お…おぅ…」

最後の最後にマリサの放ったレーザーはとんでもない広範囲攻撃だった

「くぅ…痛てぇ…」

魔理沙はそうぼやきながらマリサの事を見た

「‥‥」

「まだ…意識残ってんのか タフだなお前も」

魔理沙はそういうと手をぐっぱぐっぱと動かした

「私はまだまだやれるぞ! さぁかかってこい!」

魔理沙が構えを取った瞬間

目の前にバカでかい気が出現した

「悪いが遊びはおしまいだ」

そういうとブラックは手刀で魔理沙の腹を貫いた

しゃべる暇もなく 魔理沙はふっと倒れた

 

無言でそれを眺めているマリサは若干 不満げだった

 

「お前らは特別だ… 我々が唯一存在を許している人間でもある」

ブラックはそういうと首を横に振った

「だからと言っても我々の命令はちゃんと聞け… 結果がこの状況だ」

 

力強い気が ブラックの目の前に着地した

 

「孫悟空…もはやキサマだけだ 我々の計画の邪魔になるものは…」

「おめぇの相方は封印させてもらったぞ… 一応聞いとくが もうあきらめろ オラ達も無駄に殺したくねぇ」

「虚勢だ… ベジータを倒し 博麗の巫女とその相方も始末した もはや私とお前ぐらいだろう まともに戦えるのはな」

「バレちまってんならしょうがねぇ… いっちょやるか」

「さぁこい孫悟空 キサマを倒し 私たちは永遠の理想郷を…」

「隙ありッ!」

悟空の不意打ちが見事に決まり ザマスは大きく吹き飛ばされた

「ぬぉっ… 卑屈なり…人間!」

「もう戦いは始まってんだ! それにオラの体で気持ちわりぃこと言ってんじゃねぇぞ!」

悟空の蹴りを避け ブラックは再び鎌をふるったがそれはあっさりと受け止められた

「うぎぎぎぃ…ぬぁっ!」

悟空はつかんだ鎌をそのままへし折ると その勢いのままブラックの顔を殴りつけた

もろに食らったブラックは再び吹き飛んだが すぐに回転しながらブラックは地面に着地した

「ベジータが正面から戦って勝てねぇんならオラも無理するしかねぇ!」

すでにブルーになっている悟空の体から力強く大きい気が流れ始めた

「界王拳…10倍だぁぁ!」

まるで空気が爆発しているような気だった 力も段違いだ

「ほほう…神の気をまとったサイヤ人の体に神の技を合わせるとはな…」

「次もオラから行かせてもらうぜ!」

バチンという地面を蹴る音と共に超スピードで悟空がブラックに飛んでいき 顔面を強く殴りつけた

「うぐぉぁ!」

ブラックの意識が追いつかないうちに 2発3発4発と 次々と拳や蹴りを悟空は当てていく

ブラックも殴られっぱなしではない 飛んできた悟空の拳に当たりわざと大きく後ろに飛んでいき 止まった

「調子にのるなよ!」

再びブラックは鎌を作りだした

飛んでくる悟空に合わせて鎌を振る

「もう通用しねぇぞ!」

悟空は正面から鎌をつかむとへし折り そのままブラックの腕をつかんだ

「うおりゃぁ!」

地面にたたきつけ そのまま地面倒れたブラックに向かってパンチを何発も何発もぶち込んでいく

殴りつけた腕の力で無理やり上昇した悟空は 全身にみなぎるエネルギーを手に集めた

「『かめはめ波!』」

何度も何度も打ってきた 熟練のそれは 力強く ブラックに向かっていく

「ぬぐぁぁぁ!」

ブラックは再び作りだした鎌でその青い力の本流を真っ二つに切断した

「ふぅ…」

ブラックは軽く息をついた

悟空側も安心はしてられなかった

(界王拳は奥の手だ…限界を超えたら 倒れちまう… さっさとケリをつけねぇと!)

「孫悟空…やはり貴様のほうが危険だった…!」

そのまま飛んできた悟空に合わせて鎌を振ることをブラックはやめ 

悟空のパンチを鎌の側面で受け止めた

「ぬぅぅぁぁぁあああ!」

ブラックの守りを悟空は力づくでこじ開け ブラックのみぞおちに深々と拳を突き刺した

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ…ハァ…」

トランクスは息を荒げながら必死で走っていた

必死でブラックの大群とザマスを切り飛ばしていたトランクスのもとに悟空が到着した後 決着は一瞬でついた

 

 

目の前に迫ってきている次のザマスの前に悟空が瞬間移動で現れた

「待たせたな! トランクス!」

そうしてそのままブラックの大群を片手で消し飛ばしてしまった

「こいつらは強い奴と組むと厄介だが… こいつらだけなら大したことねぇ ザマス おめぇみたいなやつと一緒にいてもだ」

「…フン 私は戦うつもりはそもそもなかったのさ」

「ザマス オラは今札を持っている」

「分かっている… 改心しろ 殺したモノを生き返らせろとでも言うんだろう?」

ザマスはクックックと笑った

「安心しろ そんなことをするつもりは絶対に ない 」

 

「そうか… なら仕方がねぇ… 『魔封波』!」

再びザマスを飲み込まんとする力の竜巻にザマスは身をゆだねた

 

(これは策だ…私がこのままでは 『合流』 できることは絶対にない!)

ザマスは考える

(だがもしも… これはかなりの博打だが… 私は絶対に勝つさ… 神は唯一…無二!)

 

そのままザマスを封印した悟空はすぐに次の戦いへ向かった

今トランクスのやることは…

(父さんや霊夢さんたちの救出… どうかみんな…無事でいてくれ…)

トランクスは走る 今度こそ 失わないために 走るのだった

 

 

 

続く‥‥

 

 




必殺技の表現を変えてみました
「『魔閃光!』」
みたいな感じです ちょっとは見やすくなりましたかね?
見やすくなってたらとっても嬉しいです

土曜投稿予定でした今回諸事情により日曜投稿になります
申し訳ございません


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「復活パワー」

トランクスは近くにいた霊夢をかつぎあげ走っていた

(魔理沙さんは… 悟空さんとブラックがどんどん離れて行ってる…)

戦いの位置は徐々にずれていき 魔理沙の倒れている位置にはもう悟空たちはいなかった

「よし!これならすぐに…」

トランクスが魔理沙のもとに文字通りすっ飛んでいき

魔理沙を右肩に 霊夢を左肩に背負うと 再び走り出した

(…今なら飛べるな 気を察知してもブラックは手が出せない)

トランクスが飛ぼうと思い霊夢を紐で腰に括り付けた

「よし… これで落ちないな」

生気のない霊夢がぶらぶらと揺れて不気味ではあるがそんなことは言ってられなかった

しかし飛び立とうとしたトランクスの耳にガラガラという台車を引っ張るような音が聞こえた

「…?」

括り付けてある霊夢をがれきの陰に置き トランクスは剣を抜いた

しかしガラガラ音を立てた人物に会うとトランクスは剣を落としてしまった

「マ…マイ!? 逃げたんじゃなかったのか?」

大声を出したトランクスを落ち着けるようにマイは笑った

「いっぺんに避難できるわけじゃないさ… 私は最後の方に逃げるだけさ それに…」

マイはそういいつつ荷台に倒れてる魔理沙を指さした

「見ず知らずの人間が私たちのために戦っているんだ サポート位はさせてもらうよ!」

荷台に霊夢ものせるとトランクスはベジータを回収するために文字通りすっ飛んで行った

 

「父さん…! 傷が深いぞ… しっかりしてください!」

霊夢達は胸を貫かれたとはいえ 息はあったがベジータは息も絶え絶えといった様子だった

トランクスはベジータをできる限り動かさないようにそっと担ぐとマイの元にすっ飛んで行った

 

 

 

「んで…どうするの?」

「これまでおかしいと思っていたことがあるんだ…」

トランクスは死んだと思っていたマイが生きていたことを思い出した

「明らかに動けないほどのケガだったのに動けたことが何度もあった」

トランクスはブラックに殺されかけたとき 妹紅に助けてもらい何とか逃げ切ったことを思い出していた

「あの時完全に動けなかったはずなのに… 妹紅さんに逃げろという合図を受けて必死にもがき続けたら…」

トランクスは言いよどむようなしぐさをした後言葉をつづけた

「急に体が軽くなって 傷が治ったんだ」

マイは妙な顔をした

「…精神的に どうたらこうたらみたいな感じじゃなくて…ほんとに傷が治ったのか?」

「ああ 間違いなく治っていた… 多分マイもそれで治ったんだと思う」

つまりトランクスには回復能力がある 

そうトランクスは言っているのだ

「でもさ…そんな唐突にそんな能力が出るなんてあり得ないと思うんだ」

マイはあくまでもそう主張した

「…まぁ普通に考えてそうなんだけど…試してみる価値は…」

トランクスたちが言い合っていると唐突に目の前に青年が現れた

「うぉぁ!?… って東の界王神さま!?」

いきなり現れた界王神にかなり驚いているトランクスに界王神は話しかけた

「話は聞いていました…おそらくあなたは 私の弟子なんですよ」

「‥‥え?」

「こちらの世界の私と一緒に戦ったことがあるんでしょう?」

「あ…!」

トランクスは何年か前に 界王神と共に戦ったことがある その時界王神は死んでしまったのだが…

「その時 恐らくですが 私の弟子 判定を得たのかもしれません」

「…弟子になるとどうなるんですか…?」

「復活パワーを使えるようになるんです」

「復活…パワー?」

「ザマスやキビト…私の弟子です 彼らのように他人を回復させたり 色々と便利な技を使えるようになるんです」

「…つまり俺はその…復活パワーとやらを使えるんですか?」

「ええ 他の能力も鍛えれば使えるはずですが…今は回復だけでも十分でしょう」

界王神はビシッとベジータ達に指をさした

「さぁトランクスさん! 彼らを治してあげましょう!」

トランクスは気まずそうに言った

「あの…治し方が いまいちよくわからないんです…!」

 

 

「え?」

界王神の笑顔が固まってしまった時だった

「私が教えましょう」

黄色い顔に白いモヒカン 顔にはシワが刻まれている男…

「あの…誰ですか?」

マイは訪ねてみることにした

「うあ…あなたは!第十宇宙の界王神様…!」

「第七宇宙の界王神様 お久しぶりですな」

そういうとゴワスはトランクスとマイの前まであるいていくと 90度に頭を下げた

「ザマスは…私の弟子なのです…!この度はまことに申し訳ない…!」

「ちょ…!界王神様がそんな…!」

うろたえるトランクスを尻目にゴワスは言葉をつづけた

「事情は第七宇宙の界王神様から伺いました… 私がザマスを弟子に取ったばかりにこんなことが…」

「と…とにかく頭を上げてください!」

「そうですよ!ゴワス様のせいではなく元から歪んだ考えを持っていたんです…」

トランクスと界王神がなだめてもゴワスは頭を下げ続けた

「いや それを見抜かなかった私の落ち度です…責任の所在は明らか…!」

3人が揉めている中マイが遠慮がちに口をはさんだ

「あ…あの…責任とかも大切ですけど3人を…」

「あ…! ゴ…ゴワス様!早速教えてください!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どぅえりゃぁ!!」

悟空がブラックの右足をつかむと地面にたたきつけた

「ぐふぅ…! だがこの痛みがまたぁ!」

たたきつけられた体制のままブラックは悟空に向かって気功波をぶちかました

「私をぉ…!強くする!」

悟空をそのままつかみ頭突きをぶち当てた

「ぐぅッ! まだまだぁ!」

お互い限界ギリギリでの戦いである

(孫悟空…やはり強い…何とか隙を作れぬものか…!)

ブラックは1つ思い出した

「なぁ…孫悟空 貴様の体を奪った後 私の体をどうしたと思う?」

「…おめぇの事だ きっとオラも殺しちまったんだろうな」

「‥‥ほほう 流石にお見通しか…私も最初はそういうつもりで貴様の所に向かったのだがなぁ…」

ブラックは鎌を再び作りだした

「‥‥貴様の家族が一緒にいたんだよ…実に残念なことだが…」

「待て!おめぇ…まさか…!」

「もう分かっているんだろう?孫悟空」

「お前は…!チチと…悟天まで殺した…?」

ブラックはただ笑っていた

「怒ったぞ…オラ本当の…本気で怒ったぞ…おめぇはもう…許さねぇぞ!」

 

悟空の気が 更に倍以上にぶちあがった

「界王拳…! 20倍だぁ!」

先ほどとは比べものにならない速度でブラックは吹き飛ばされた

「うぐおぁ!!」

思わず悲鳴に近いものを口から漏らしながらもブラックは考える

(来た…だがここまでとは…!だがこれはきっと諸刃の剣…! これを耐えきった時が…)

薄れかける意識を気合で保ちながらブラックは笑顔を作り上げた

「私のぉ!勝ちだ!」

「耐えれると…思うなぁ!」

もはや目で追いきることすら難しい速度!

ブラックはそれを必死でガードをつづけた

「どおりぃゃあ!」

ガードした右腕が折れる感覚と共にブラックは再び大きく弾き飛ばされた

(ぬぉぅうあ…! だが…もう一つの策だ…)

ブラックは服の下にある玉に触れた

(私は負けぬぅ!神はぁ…!)

「絶対だぁ!」

「ぬぅおりゃあああ!」

再び拳と拳の打ち合いが始まった…

 

 

 

続く‥‥




めちゃめちゃに遅れました…
最近また忙しくなってきてしまい…
今回も中途半端なところで終わってしまい…


すいませんでしたぁ!


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誤算

怒りながらも悟空はどこか冷静だった

(20倍を使ったからにはここで決めねぇと… 終わったらオラは間違いなく動けねぇ!)

しかしブラックもそれを分かっているらしい

先ほどから防御を重視した動きをしている

「くそっ…!」

気を抜くとすぐに鋭い蹴りが飛んでくるため思考も固められない

「へへへ こいつぁ…結構まずいかもしんねぇな…」

そいいいつつ悟空はブラックを蹴り飛ばし距離を取った

しかし背後にブラックが現れた

「瞬間移動だ」

その勢いのまま悟空に振り下ろされた鎌は何もない場所を切った

「オラも瞬間移動だ」

そのままブラックをつかみ再び地面に向かってたたきつけた

「でりゃあ!」

その勢いのまま突撃し

顔面にパンチをねじ込む

「まだまだぁ!」

何発も何発も何発も

殴り続ける

急に拳が抜ける感覚と共に

悟空の後頭部にすさまじい衝撃が走った

「ぐぎぃ…!」

飛びそうになりつつある意識で無理やり離れた場所にある位置に悟空は瞬間移動した

「ちくしょう…本当に強いな… 普段ならワクワクしてたかもしんねぇ」

「孫悟空やはり貴様は強かった… だが神たる私に勝てる理由にはならない…」

「…もう何言ってんのかわかんねぇぞ」

「人間が理解できる言葉ではない…神にのみ伝わる福音!」

「…まぁいいや」

軽口を叩ける体力すらもはやなくなりかけていた

(あいつ結構タフだな…もう体力は残ってねぇ…一か八か 次に全部込めてみっか…!)

悟空が手を構えその手に気がたまり始めた

「…貯める位置を間違えたんじゃないか? そこだとお前の攻撃が星に当たるぞ?」

ブラックの問いかけにも悟空は無言だった

「…瞬間移動か」

「…ちぇっ 当てられちまったか」

「…分かっていても防げないと思っているのかもしれないが… 私には通じない」

「…本当にそうか?」

お互いの間に緊張感が走る

次の一発がこの戦いに終止符を打つのはほぼ確定していた

 

「か…め…」

ブラックの手に鎌が現れた

「は…め…」

空気がヒリつき 悟空を中心にすさまじい力の流れができていた

次の瞬間 力の位置がブラックの背後に移動した

((今だ!))お互いの考えが合致した

ブラックは鎌と共に持っていた玉を割った

出現したレイムをブラックはひっつかむと かめはめ波の位置に向かって構えた

「何っ!?」

青い光と共に力の本流が放たれると同時に あたり一面が爆炎で包まれた…

 

 

 

「復活パワー!」

「別に掛け声はいりません 引き出すような感覚を…」

「はい! 引き出すような…引き出すような…」

ゴワスとトランクスは寝かせてあるベジータの横で苦戦していた

一方マイと東の界王神は…

「妹紅さん…という方は宇宙に飛ばされたのは間違いないんですか?」

「ええ… トランクスはそう言っていたから間違いない… そうだよね!トランクス」

「えっ? ああ うん!」

「‥‥どうも苦戦してるみたいだけど 大丈夫なんですか?ゴワス様」

「復活パワーを完璧にコントロールするのは非常に難しい… 」

 

「ふんっ!」

 

パチリ とベジータの目が開いた

「…いや! すばらしいじゃないですか!トランクスさん!」

喜ぶ東の界王神の横でゴワスは妙な顔をしていた

「いやはや…ザマスですら苦労していたのですが… すごい人だ」

起き上がったベジータは悔しそうな表情をしていた

「戦っているのは…カカロットか…クソったれめ…」

「父さん…」

しかし気を使ってる場合ではなかった

「魔理沙さんと霊夢さんも…」

2人の背中に手を付けてトランクスは気づいた

「なんというか…重さが違う…!」

「重さ…?ああ回復させるものの力によって回復にかかる負荷が変わるのです」

「なるほど…ゴワス様たちは使えないんですか?」

トランクスの問いには東の界王神が答えた

「界王神になると使えなくなるんですよ… 時の指輪が足りれば キビトも連れてこられたのですが」

「…時の指輪?」

「界王神が使えるタイムマシンみたいなものです 指輪になっていて… 恐らくザマスたちもこれを利用しています」

「…」

「時間の移動は基本的に罪となるのですが… この指輪なら罪を免れれます」

「あ…あの タイムマシンは?」

「…正直に言えば ダメですが…私たちが注意できるような状況ではありません」

界王神たちは意外と温情だった

そうこう話しているうちに霊夢と魔理沙が起き上がった

「イテテテ…おい霊夢 大丈夫か?」

「…大丈夫に見える?…トランクス…さん ありがとう」

「トランクスでいいですよ 良かった…霊夢さん達にもこの力は効いて」

 

「肉体を直接回復させる技なんです…ザマスはこれが得意だった…」

ゴワスは寂しそうな顔をしていた

「ゴワス様…」

「失礼 あなた方からしても 私からしても もはやザマスは…倒すべき敵でしかない」

そういいつつゴワスには迷いが見えた

 

暗くなりつつある空気の中魔理沙がぴょこんと立ち上がった

「さてと…まーた負けちまったけど… 次は絶対勝ってやんのぜ」

「…ポジティブね」

そういいつつ霊夢もあきらめた顔はしていなかった

「さてと…まずは封印してある私のニセモノを…」

しかし どこを探しても球は見つからない

「まさか… もうすでに奪還されてる!」

霊夢がそれに気づいた瞬間悟空たちが戦っている方角で巨大な爆発が起こった

「悟空さんの気だ…!」

霊夢は1人 慌てていた 

「まさか…まさか!」

霊夢は急いでブラックの方角にすっ飛んで行った

「ちょ!?霊夢?」

魔理沙も急いですっ飛んで行った

「界王神様達はここでマイと待っててください!」

トランクスとベジータも飛んで行った

 

 

すっ飛んで行った霊夢が見た光景は 倒れている悟空と 右手と左の足は焦げ 全身傷だらけのブラックだった

「ちくしょう!私のせいだ!」

今のブラックなら仕留められる…

しかしブラックの目の前に落ちていた黒い塊がボロボロと崩れ中から自分にそっくりの…

「ニセモンがぁ!邪魔してんじゃないわよ!」

しかしレイムの首をひっつかみ投げ飛ばそうとした瞬間

霊夢の右耳が吹き飛んだ

「いってぇ!レーザー…!」

マリサもゆっくりではあるが向かってきていた

「くそう…本当なら…悟空が勝っていたのに…!」

追い打ちをかけるように 大量のブラックまで奥の方から歩いてきた

 

「博麗…霊夢…」

ブラックはそう呟いた

「トランクス…魔理沙…ベジータまでか…! 流石に分が悪い…お前たち 時間を稼げ」

ブラックは焦げていないほうの手でツボを握りつぶした

「封印は…やはり孫悟空が持っていたか…!」

「おお…!」

ツボの中から出てきたザマスは涙を浮かべていた

はっきり言って 気持ち悪い

「私は賭けに勝ち…」

「私は勝負に勝った…」

しかしザマスもブラックも笑ってはいなかった

「私たちは…とんでもない思い違いをしていたようだ」

「人間はただの虫けらなどではない…」

ブラックが言葉を継いだ

「我々の理想も…」

「我々の計画も…消えてしまう」

「だが私たちには 最後の手段が残っている…」

ザマスが右耳につけていたイヤリングを 左耳に移した

「無知故に神を冒涜し続ける人間共に……神の 真の力 を見せるときだ」

ザマスとブラックが 吸い寄せられるようにお互いに向かっていき ぶつかり 白く光り輝き… 消え

そこには…緑色の肌に白い髪 ザマスの服とブラックの服を上書きしたような衣服…

そして先ほどまでとは比べ物にならない気‥‥

そいつの背中に光輪が出現した

そいつは…手を動かした

「すばらしい…」

そいつは高笑いを始めた

「気高くも美しい、不死にして最強の神」

まだそいつは笑いを辞めない

「この身で世界を照らす太陽…宇宙の智慧、宇宙の法、宇宙の力…!」

 

笑いは最高潮に達していた

「そして!永遠の正義を謳う者!」

両腕を天にかざすように あげ そいつは名乗りを上げた

「ザマス!」

「くそう…肝心な名乗りはあっさりしてるわね…!」

もはや霊夢の事を無視するように ザマスはしゃべり続ける

「感じるぞ……我が身一つに 二つの力が融け合って行く……」

逃げるなら今しかない こいつが自分に酔っているうちに 悟空を連れて逃げるのだ

霊夢は急いで悟空をひっつかむと これまでにない速度で 逃げ出した…

 

 

続く

 




遅れましたが…
とうとう未来編もクライマックスです!

感想やお気に入り登録をしていただけると とてもうれしいです!

作者諸事情により1日遅れて投稿します
申し訳ございません


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ポタラ

魔理沙は遠くでとてつもなくでかくて不気味な気が発生するのを感じた

「うぉっ!な…なんだあれ!?」

ベジータ達も飛ぶのを止めた

「ここまで一瞬で強くなる方法は…ザマス…ポタラを使いおったか…!」

ゴワスは絞り出すような声で呟いた

 

膨れ上がる気から逃れるように1つの気が飛び出してきた

「あっ…!霊夢だなこれ…! おーい!霊夢―!」

「撤退!撤退!あれはもう…どうにかなるとかいう問題じゃない!」

反論しようとした魔理沙だったがた魔理沙だったが霊夢の片耳がなくなっていることに気づき 

 

魔理沙たちはすぐに撤退行動に入った

界王神たちのいる場所につくと

東の界王神が叫んだ

「掴まってください!界王神界に移動します!」

霊夢達が東の界王神に捕まると たちまち姿が消えた…

 

 

ここは界王神界…の池

ざぶんと音を立てながら魔理沙が川から出てきた

「ずぶぬれなのぜ…なんで川なんかにワープを…?」

「‥‥すいません まだまだ未熟なので…焦るとミスをしちゃうんです」

次々とみんなが川から上がってきた しかし悟空は上がってこない

「魔理沙手伝え…!私だって傷が浅いわけじゃないのよ」

文句を言いつつ霊夢が悟空を背負って川から出てきた

「ああ すまんすまん トランクス―!霊夢と…」

「悟空さんを治せばいいんですね わかりました…!」

トランクスが2人に手を置くとあっという間に傷が消えた

「すごいじゃないかトランクス!…トランクス?」

「ん? あ ああ…とてもすごい力だ…こっちの界王神様に感謝しなきゃ…」

「少し 疲労がたまってきているようですな…」

ゴワスがそう言った

「力が強い人を治すと 体力を消耗してしまう… 気を付けて使ってください」

東の界王神が言葉を継いだ

「…?東の界王神様もこの能力について知っていたんですか?」

「かなり昔にキビトが疲れてしまったことがあったんですよ」

 

むくりと悟空が起き上がった

「…あり? なんで体が治って…仙豆を使っちまったのか?」

「あら お目覚めね」

「よう霊夢…とトランクスと…ベジータと…界王神様まで! ちゅうことはここは…」

「はい 界王神界ですよ 悟空さんの体はですね…」

界王神と悟空が情報のすり合わせをしている間に霊夢達は作戦を組み立てることにした

 

「えーと今の戦力は俺と魔理沙さんと霊夢さん 父さんと悟空さん…」

「うーん…全員で挑めばなんとか…」

「いや絶対に無理 私なんて耳飛ばされたし」

状況を理解した悟空がやってきて作戦の輪に加わった

「そういえばトランクス 妹紅はどこにいったの?」

霊夢の問いに対してトランクスは暗い表情を見せた」

「妹紅さんは…俺を逃がすために…宇宙に放り出されました」

「…死ねないだろうけど…ねぇ悟空 ちょっと探してみてよ」

「おう ちょっと探してみる…」

悟空が気を探り始めたので いったん休憩をはさむことにした

魔理沙はブルマからもらった食料品が入っているカプセルを取り出して ふと気づいた

「あ… ブルマさんは…いったいどうなったんだ?」

先ほどから何も言っていないベジータが少し動揺の色を見せた

「…ヤツはまず俺たちを始末しようとしているだろう…おそらく大丈夫だとは…」

ベジータの心配が伝わってくるようだった

少し暗くなってきた場の空気を察知したマイが全員に弁当を配り始めた

「あ こっちには2つちょうだい 悟空に渡してくる」

霊夢は弁当を2つもらうと少し離れた場所でも妹紅を探している悟空に歩いて行った

「ほい 弁当」

「おっ サンキュー霊夢 正直オラ腹減っちまってたんだ」

「相変わらずね 少し安心したわ… どう?」

「…さっぱりわからねぇ どこまで飛ばされたのかすら…」

「万事休すね」

霊夢は弁当の梅干を口に放り込みながらそう呟いた

「いや…まだ希望はある」

悟空は弁当に入っていたシュウマイを口に放り込みながらそう言った

「フュージョンとか… 一応切り札はあるんだけどよ…ベジータが嫌がるんだよなぁ…」

「フュージョン…?何それ」

「オラたちが合体して…めちゃくちゃ強くなるんだ…まだオラたちは合体したことねぇけどな」

霊夢はトマトを落としかけた

「が…合体?」

「おう 合体だ ポタラって道具を使ってなら合体したことはあるんだけどよぉ…」

「合体…合体?」

霊夢は思考がまとまらなかった

その隙をつくように悟空が弁当をかき込む様に食べ始めた

質問が終わるまで待っていてくれたのだろう

あっという間に食べ終わると悟空はまた妹紅を探し始めた

 

 

 

「師匠さぁ…なんで負けたのか私わからんのぜ」

「…」

「カカロットと互角なのは間違いないとは思うんだ… なんでブラックに負けちまったのか…」

「‥‥」

「私たちに気を使って 裂け目を出す攻撃全部受け止めてたんだろう?」

「‥‥‥」

「まったくも~ 私たちに気を使ってくれるなんてずいぶん優しい師匠を持ったもんだぜ」

ゲンコツが魔理沙にぶつけられた

「…どちらにせよだ 俺が攻撃を受けたかっただけだ」

「…流石にうそつきがすきるのぜ」

 

 

皆の食事が終わったころ

界王神は耳につけていたイヤリングを外した

「悟空さん これを使ってください」

「界王神様 これは…」

「悟空さんたちも合体すればザマスなんかに負けません!」

「…ベジータ オラ達もポタラを使えるけどよ…どうする?」

「…フン 冗談じゃない キサマと合体なんて 二度とごめんだ」

「そう言うとは思ったぜ…正直オラもそのまんま戦いてぇけど…」

っもめている悟空たちを尻目にトランクスたちは話していた

「が…合体?」

「そ 合体できるんだってさ」

「合体って…合体?」

「そそ 合体」

「人間って合体できるもんなのか…?」

悟空たちの会話も佳境に入りつつあった

 

「一時間だけです…一時間だけ耐えることができれば…!」

ゴワスの訴えにベジータが驚いた顔をした

「一時間だと? 二度と解けないんじゃなかったのか?」

「界王神以外のものが使うと1時間で解けるのです」

トランクスが会話に割り込んだ

「よくわかりませんが…一時間稼げばザマスの合体も解けるんですね?」

魔理沙も加わった

「時間稼ぎなら私たちにもできそうだな 霊夢」

「…勝手に厳しいことに巻き込まないでよ」

「お何を言ってるんだ!お前らはここにいろ!」

「父さん…ここは俺たちの世界なんです こっちの世界で父さんたちを死なすわけにはいきません」

トランクスはやんわりと霊夢達にもくぎを刺し 言葉をつづけた

「死んだこちらの世界の母さんや…悟飯さん達のためにも」

「…! 死んだ…ブルマのためだと?」

「はい… 父さんを早くに亡くした母さんは 1人で俺を育ててくれながらも 寂しそうでした」

マイがそっとトランクスの肩に手を置いた

「俺はタイムマシンで過去の父さんに会って以来 母さんはよく父さんについて 話していました」

トランクスは辛そうに言葉をつなげた

「ブラックに殺されなければ…母さんも過去に行くはずだったんです」

 

「ブルマ…」

 

「母さんのためにも… そして父さんの帰りを待っているあちらの世界の母さんのためにも 父さんを死なせるわけにはいかないんです」

 

ベジータは舌打ちをした

「…そんなセリフは一人前に戦えるようになってから言いやがれ…!」

 

ベジータは悟空に向かってい言った

「カカロット! わたせ…!」

「仙豆の事か?オラはもう持ってないぞ」

「違う… ポタラの事だ!」

「…へへへ そうこなくっちゃ!」

 

悟空が左耳に ベジータが右耳にポタラを付けた

 

「…一時間耐えてやる!」

「…ありがとな ベジータ」

耳につけたポタラが引き合うように 悟空とベジータの体が引き寄せられ…ぶつかった

 

髪の生え際が悟空 髪はベジータ 服は悟空の道義のインナーを反転させた紺色

ベジータの靴と手袋…

 

「それが…合体?」

霊夢は口から 言葉が上手く出なかった

あまりにも圧倒的で そこが一切見えない 味方であって良かったと霊夢は心からそう思った

声は2人が一緒にしゃべっているような声で…

[ベジータとカカロットの合体…ベジットだ]

ベジットは額に手をやると 瞬時に消え 今度は手に何かをもって現れた

「それは…妹紅!?」

 

[手当してやれ…それじゃあ行ってくる]

再びベジットが消えた…

 

 

続く…

 




とうとうここまでやってきました…

なんやかんやで結構時間がかかってしまいました

感想やお気に入り登録をしてもらえると モチベが上がります
すいません 日曜日更新になります
最近間に合わないことが多く 本当に申し訳ありません


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天下無敵の合体戦士

心地よい万能感がザマスを満たしていた

[無数に散らばる惑星の神 東西南北の界王 12宇宙の界王神 …そして破壊神]

声も重ねるような音質になり 合体は完全に成功したのだ ザマスは両手を上げた

[すべて必要ない! 私以外の知性はすべて…消え去るがいい!]

ザマスの手から大量のエネルギー波がまき散らされた

それらは飛翔し ブラックの鎌のように裂け目を作るとそれに吸い込まれていった

[ははは…はははははははは!はーっあははーはは!]

ザマスは笑い止むと 隣にいるレイムとマリサを見た

[もはや貴様らも…いや…まぁいいだろう お前たちは…存在することを許可しよう]

レイムとマリサは頭を下げた

 

 

 

 

 

 

「どわーっ!」

魔理沙が思わず叫んだ

界王神界にいた霊夢達もその対象だった

「ふんぐぅ!」

2人の界王神を狙い正確に飛んできたエネルギー波を霊夢は正面から受け止めた

取りこぼしたエネルギーはトランクスが切り飛ばした

「これってザマスの攻撃!? いや…ここ界王神界…!」

霊夢の言葉に対して界王神たちは何も言えなかった

「トランクス悪いけど治してくれない? 腕動かない」

「あ…分かりました」

トランクスには若干疲れが出てきていた

 

「…仙豆食べる?」

「いえ…まだ大丈夫です」

一応ピッコロからもらったあまりの仙豆はあるが

1粒だけである

「私たちが食べるより トランクスが食べたほうがいいと思うのよね」

霊夢は倒れている妹紅を見た

可哀そうではあるが 妹紅本人の再生で治るまで 彼女は放置である

「いや大丈夫です 割と体力は残っているので それに…」

トランクスは界王神を見た

「界王神様の瞬間移動も 体力を使うんですよね?」

界王神は首を横に振った

「いえ…あの瞬間移動はカイカイと言って 文字通りどこにでも瞬間移動ができます」

悟空の瞬間移動ではいけない場所もあるらしいのだが カイカイならどこにでも行けるらしい

「代わりに体力や気ではなくて神力を使います… 簡単に言えば 仙豆じゃ回復できないんです」

「いやちょっと待ってくれよ あと何回使えるんだ?」

魔理沙の質問にたいして 今度はゴワスが質問に答えた

「…私の見立てでは 後1往復ほどかと」

「…思ったよりも少ないようですね…私だけでは残り回数を確認できないのも弱点なのです」

 

「それじゃあ…全員で一斉に地球に戻るしかないわけね…」

霊夢が呟いた

「ベジットが今地球に向かっていますが…ベジットと合体ザマスが激突したタイミングで移動しましょう」

界王神は霊夢達の座っている近くに生えている木に近づいた

「確かこの辺に…」

界王神は変なガラスの玉を取り出した

「どうやらこっちの世界の私も同じ場所に置いていたようです」

界王神とゴワスがガラス玉に手をかざすと ガレキの山が映った

「あっ ここって…」

マイの言葉に続くようにトランクスも呟いた

「地球だ…」

 

 

 

 

 

もはや敵はいない ザマスはそう思っていた時

近くにあるビルの中から程度強い気が出現するのを感じた

[孫悟空かベジータか…いやどちらの気でもある…]

ザマスは片手をあげた

[隠れているつもりか? それともまた過去へ逃げ帰る相談でもしているのか?]

返事は無かった

[‥‥‥ では仲良くそこで死ぬがいい]

ザマスは片腕に生み出したエネルギーをぶつけようと手をかざした

その時 ビルの中の気が 大きく膨れ上がった

[…ん?]

次の瞬間ザマスの片腕が消滅した

[ぬあっ…!]

ザマスの片腕を エネルギー波が貫いたのである…

ザマスの片腕を貫いてもなおエネルギー波の勢いは止まらず そのまま天高く飛んで行った

[ぬぅ…? はぁっ!]

ザマスの片腕が一瞬で再生した

ビルから発生した爆炎の中の人物が 重なるような声を出した

[腕を吹っ飛ばしても やっぱりまた戻っちまうんだな]

ザマスは地上にゆっくりと降り立った

[キサマぁ…なんだその姿は…]

 

[俺はベジット…キサマと同じ 合体戦士だ]

[人間が…合体だと?]

[ん?もしかして人間が合体できるのを知らなかったのか? ははは どうりで高笑いしてられるわけだ]

ザマスは黙り込んだ

[そんじゃもう1つ教えてやるよ ポタラでの合体は1時間でとけちまうらしいぜ]

[なんだと… ゴワスめ…黙っていやがったな…!]

ザマスは奥歯をかみしめ すぐにいつもの調子に戻った

[まぁ… キサマを片付けるくらい 1時間もあれば十分だろう…]

[…勘違いしてもらっちゃ困るぜ オレに勝てるなんてよ]

ベジットの気が 急激に跳ね上がり 髪色が金色になった

「こいつが超ベジット…」

[それが…どうした!]

ザマスの放った気弾を ベジットは片手で受け止め 握りつぶした

[こうなっちまうんだぜ カミサマ]

ベジットの姿が消えたようにしか ザマスは見えなかった

ただ次の瞬間 後頭部に強い衝撃が走り ザマスは大きく吹き飛んでいた

 

 

 

 

「来たッ!」

マイの声で 全員が界王神のそばに走り寄った

「すぐに飛びますが…それぞれ作戦通りに!」

「おう!」

霊夢たちの姿が界王神界から消えた…

 

 

 

 

 

 

[そ…そんなバカな!]

吹き飛ばされたザマスはガレキの山に倒れていた

しかし考える暇もなく 遠くから金色の気をあふれさせながら 高速でベジットが距離を詰めてきていた

[ぐぅっ…!]

ザマスは両腕にエネルギーを貯め 大量のエネルギー弾をばら撒いた

 

しかしベジットはそれらをすべて弾き飛ばすと再び顔に蹴りを叩き込んだ

[ぐぅあ…!]

蹴り飛ばされた先にはベジットがすでにいた

そのまま蹴り飛ばされ またその先にいるベジットに蹴り飛ばされ 更にその先にいるベジットに蹴り飛ばされ…

[ぬぅあぁあぅ…! ぐっあ!]

このままでは一方的にやられると判断したザマスは背中にある光輪を光らせた

[おっと!]

ベジットは蹴るのをやめ離れた

次の瞬間ザマスを中心にして 広範囲に雷がばら撒かれた

[めんどうな技使いやがるぜ]

[調子に乗るなぁ…!]

ザマスがしゃべり終わる前に ベジットがザマスの頭上に瞬間移動していた

[遅いぜノロマ!]

そのまま頭上からザマスは地面にねじ込まれた

ベジットは上に移動すると 手から一つ気弾を生み出した

[よっ]

その気弾はザマスのいる穴に入り込むと 地面が膨張して破裂した

 

その一部始終を 丁度到着した霊夢達は見ていた

「な…なんと サイヤ人同士の合体がここまで強いとは…!」

ゴワスは思わずそう言葉を漏らした

 

ベジットは破裂した地面にひょいと降り立った

[おーい 出て来い ザマス 時間稼ぎで得をするのは俺の方なんだぜ]

ベジットの足を2本の腕がつかんだ

[ふん!]

ザマスはそのままベジットを投げ飛ばそうとしたが…

[おいザマス 腕を忘れてるぜ]

投げ飛ばそうとした腕はもうなかった

そのままザマスは蹴り飛ばされた

[…クソ こんなことはあってはならない…あってはならないぃ…!]

ザマスは倒れる体制のまま 腕を再生した

[聖なる雷よ…我を打て! 人を裁けぬ神は…不要なり!]

背後にあった光輪が光輝き ザマスに向かって雷を落とした

 

 

[おいおいどうした 自殺願望か?]

ベジットがそういいつつ近づくと もはやザマスの半身はやけただれていた

しかし 力はむしろ増していた

[おっと… ずいぶん不気味な見た目になったな]

ザマスの半身はドロドロに溶けかけており

紫色のゲル状になっており ゲル状になった腕は異様に肥大化していた

[おお…我ながら何とも…]

 

[美しい姿だ]

 

[は?]

 

[知性を消し去るという我らが大いなる使命を果たすため…このような姿に…!]

[知るか!]

再び蹴り飛ばそうとしたベジットの足を ザマスはガードもせず受け止めた

[…もはや 貴様らの攻撃など 効かぬ!]

そのまま今度はベジットを 肥大化した片腕で殴りつけた

今度はベジットが吹き飛んだ

 

[おおっと…今のは効いたぜ]

ベジットは口元の血をぬぐった

[さて…こっちも奥の手だ]

金色の髪色が 赤く変わった

そして赤が チカチカと青に変わり…

髪色が完全に青になった

[こいつが…ブルーベジット!]

 

崩壊したザマスも再び地上に降りた

[それがキサマの全力か?]

[…そうだ 今度は出し惜しみなしだぜ]

二人のが同時に攻撃をしかけた

 

世界どころか宇宙 宇宙どころか 別の次元までも その衝撃はなり響いた…

 

 

続く




遅れてすいません!
普段より文字数が多くなりました‥‥
最近リアルが色々と忙しいのです…

作者体調不良により間に合わず日曜日に投稿します
最近1日遅れが非常に多く申し訳ございません
追記 体調が回復しません…
1週間更新が遅れます 本当にごめんなさい


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神の使途と神の巫女とただの魔法使い

界王神の手によって到着後

霊夢達は一気にザマスたちから距離を取った

巻き込まれてしまったらたまったもんじゃないのである

 

霊夢と魔理沙はすぐに目標を見つけた

「いたぁ!ニセモノォ!」

見た目通り ザマスの近くに2人固まっていた標的を見つけ

2人は一気に気を開放した

「いまは…じゃまをしないで」

レイム側も臨戦態勢を取り 

お互いが激突しようとしたしたその時

すさまじい衝撃が未来世界を襲った

ベジットとザマスの拳の打ち合いである

「うぉっと…!一応聞いとくけどだいしょぶか?霊夢!」

「無論!」

グラつきながらも霊夢は標的…レイムとマリサに掴みかかった

「久しぶりねぇ!ブチ殺す!」

床にレイムを擦り付けながら霊夢は更に気を高めていく

「界王拳!」

(さっきは邪魔が入ったけど 今回は入らない…なら私たちで一気に撃破が目標…)

その勢いのまま霊夢は敵を地面にたたきつけると一気に距離を取った

「魔理沙!」

「おう!」

待機していた魔理沙はあらかじめ貯めておいた気を一気にぶつけた

 

 

「『ガンマバーストスパーク!』」

地面に突き刺さった光線は七色に光りながら 大きく渦巻いていく

「うし!直撃…だけど…」

渦巻きが収まり 土煙の中に2人の人影が見えた

「まぁ…耐えるかぁ…」

土煙が耐えると

レイムがマリサを庇うような形で立っていた

「…あんたも不死身持ち?」

 

「いえ わたしはさいせいもち」

「…ちょっと劣化してて助かったわ」

 

「あー…私の方のニセモンは相変わらず無口ね」

「……」

「またどでかいモンぶつけて喋らせてやるからな」

 

霊夢と魔理沙が同時に地面に降り立った

「息を合わせるわよ」

「…おうよ てか前までならあんま考えれないなぁ こうやって共闘すんの」

「まぁ…こっち来てから ある意味関係性が変わったような気もするわ」

霊夢は再び界王拳を発動させ レイムに向かって全力蹴りを撃ち込んだ

 

「うけきれ…ないな カバーよろしく」

なされるがままに吹き飛ばされるレイムを尻目にマリサも気功波を撃ち込む

「おっとこっちのカバーは私だぜ」

魔理沙はそれをはじくと気功波を打ち返した

「‥‥」

再び打ち返そうとしたマリサの手を霊夢がつかんだ

「距離詰め成功っと… オラぁ!」

グシャリと嫌な音と共にマリサの腕が握り潰された

霊夢はマリサを腕ごと引きよせ顔面に頭突きを叩き込み 羽交い絞めにした

「ほら今よ!」

「了解ぃ!」

魔理沙の周りに小さめの6発の気弾が現れた

「『オーレリーズソーラーシステム』!」

鋭い気弾が次々とマリサに向かって飛んでいくも

「あぶない」

帰ってきたレイムがそれをすべて受け止め マリサを羽交い絞めしている霊夢を引きはがし そのまま抱き着いた

「うぉ!マジかい!」

霊夢はレイムの爆発に巻き込まれ大きく吹き飛ばされた

「ぐぉ… あぶな…! 味方の攻撃だからなおさら痛い…」

「私のせいじゃないかんな! 次いくぞ次ぃ!」

再び魔理沙の周りに気弾が形成された

「『オーレリーズソーラーシステム』を…!」

「夢想封印 滅」

7つの気弾が 6つの気弾を包み込んだ

「あら とんぼ玉みたいでキレイね」

「即興の割には 上手くできたもんだ…さぁいくぜ!」

一気に飛ばした6つの気弾はすべてレイムが受け止めた

しかし彼女の体を貫通し 気弾は進み続けた

「な…!」

「あんたが受けれるわけないでしょう 悟空ですら受け止めるのに苦労した技の応用よ…」

マリサに到達した気弾は分離し 12つの玉となりすべてが同時に着弾した

 

「さて今度こそ1人…ってありゃ?」

マリサの手前で玉はすべて止まっていた

「気の膜…か? なんだありゃ」

薄く率い伸ばした気を何重にも重ねがけて作る 薄い壁のようなもの…

「‥‥‥バリア」

「…やっとしゃべってくれたか 私は嬉しいぜ! …まぁ結果は嬉しくもなんともないが」

「魔理沙 次いくわよ」

霊夢は分身を出現させた

「…どうする?」

「もう作戦ないの? あきれたもんね」

「いや霊夢も考えとけよぉ…でも分身出したって事はなんか作戦あんだろ?」

「ええ あるわ ゴリ押し」

「…ああ そうかい」

霊夢の分身の内の一体が唐突に爆発した

「触れるとドカン!よ」

「…なるほど べつのわたしって とっても クソったれね」

「舐めんなニセモン」

次々と向かってくる分身をレイムは次々と気弾で撃墜していく

それを後ろで眺めながらマリサは考える

(…耐久力はそこそこある 攻撃力は無い… だが自爆持ち…触れないのは間違いない)

マリサは気弾を出現させた

「『オーレリーズソーラーシステム』」

「おぅっ? パクリか? パクったぜあいつ!」

「‥‥パクリではない オマージュだこれは」

6つの気弾が打ち出されずにマリサの周りを浮かび続ける

「へぇ…防御に使うのか 我ながら勉強になるなぁ…マジで我ながらだけども」

「…やっぱ あんたも気づいてる?」

「…ああ あいつら 多分私たちだ」

 

魔理沙はレイムに狙いを定めて気弾を放った

霊夢もそれに合わせるように気功波を連射した

 

2人分の攻撃を1人で処理するのは不可能と判断したのか レイムはマリサにアイコンタクトを送った

マリサがソーラーシステムを前面に移動させるとレイムがそれをつかんで前に構えた

「はぁ!?」

気弾をレイムはすべて撃ち落とし 今度はそれを魔理沙に向かって投げつけた

「うぉ!?」

警戒よりも早い速度で飛んできた気弾に当たりそうなタイミングで 霊夢が割って入った

霊夢の腕に深々と気弾が突き刺さった

「‥‥引き寄せる」

腕に突き刺さった気弾が移動し それに引っ張られ霊夢も前に押し出された

押し出された前にはレイムが 拳を固めていた

「さて…おしまい」

拳をふるう寸前

霊夢は口を開けた

 

 

先ほど7つ生み出した 夢想封印 滅 残り一つは隠し持っていたのである

だが ここまでの近距離で食らえば霊夢も耐えれるかは微妙である

「…自爆は 初めてよ」

霊夢が吐き出した気弾は 大きく爆発を起こした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[でりゃあああぁぁぁ!]

ベジットの振りぬいた拳がザマスの顔面をとらえた

[そのような矮小なる拳など…効かぬわ!]

ザマスの振りぬいた拳がベジットに当たり ベジットは大きく吹き飛ばされた

[うぉっと! 今のは中々効いたぜ やればできるじゃないか]

ザマスは背中の光輪を回転出せると 鎌を作り崩壊していないほうの手に鎌を持った

[懺悔は聞かぬぞ 人間]

[…こいよカミサマ ごちゃごちゃ言わずにかかってこい]

崩壊したザマスの手のひらから小型の気弾が投げるようにして発射され

それをベジットは避けた 避けた方向にはザマスがすでに鎌をふるっていた

 

[うぉっと!]

ベジットは腕でそれを受け止めた

 

気弾の着弾地点はすさまじい爆音と共に大きくえぐれていた

(あれをブルマたちのいるところに打たれたらひとたまりもねぇな…)

ベジットは両腕に黄色の気をまとわせた

[貴様は剣か…]

「刃物を作るくらい 俺にだってできるんだぜ」

いわゆるビームソードである 名前はスピリッツソードというらしい

 

ザマスの鎌から発射される斬撃をスピリッツソードで受け止めながらベジットは考える

(まずは背中の光輪を破壊する…あれは合体したから出たもんだ…多分再生はしないだろう)

 

ザマスもまた 思考を固める

(忌々しいが…ヤツは強い…どうにかして 鎌を通さねば…)

お互いがぶつかり合うたびに世界が揺れる

2人の戦いのはさらに 白熱していく

 

 

続く

 




お久しぶりです
投稿がかなり遅くなってしまい申し訳ございません…
体調は回復したので
また通常通り投稿していく予定です


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怒れ 怒り 怒る

「霊夢ぅ‥‥おーい」

ぽかりと空いた穴の中にその辺のビルが崩れて入り込み

霊夢はなかなか見つからない

「うう…あんなしょぼい自爆で死ぬなぁ!」

 

「失礼ね…」

ガレキの中から声が聞こえると同時に霊夢の腕が地面から生えてきた

「でもこのままだと死にそう」

「ああ 生きてたのか 泣き損だぜ」

「泣いてたの?泣き顔拝めなくて残念だったわ…とにかく出して 私が死ななかったって事は…」

魔理沙が霊夢の手を引っ張った

「そりゃもう一人のお前も生きてるに決まってるよな… で どうする?」

「封印する 今度こそ封魔陣を…」

「なるほどな やっと封印が役立ちそうだ…」

霊夢を引っ張り上げ

魔理沙は一息ついた

「しかしなぁ…パクられたとたんに私より上手く技を活かしやがったよあいつ」

「まぁそうね あんたも柔軟な思考が大事よ」

霊夢はそういいつつ 封魔陣を発動しようとしたその時であった

「‥‥!?」

フリー状態であった魔理沙は真っ先に異常に気付くと霊夢を殴り飛ばし 自分も地面に伏せた

 

次の瞬間 2人の頭上を見覚えのある鎌が通り過ぎていった

「痛い! 何を…って」

 

鎌の突き刺さった場所に レイムが立っていた

 

 

「いつの間に抜け出したのか… いやあの鎌か!」

 

 

 

 

 

 

ザマスはもう1つ鎌を作りだすとそれをベジットに向けて投げつけた

[おっと! そうはさせないぜ!]

ベジットは避けずにその鎌を叩き斬った

ザマスは再び鎌を作りだした

[2つ…いや6つならどうだ?]

6つの鎌がまとめて飛んでいき それを再びベジットが叩き斬った

[単調だな 何をしようが無駄だぜ]

 

ザマスは再び鎌を出した

 

(‥‥流石に妙だな 別にあいつは馬鹿じゃない 何を企んでいる‥‥?)

ベジットは思考を回す

彼は間違いなく最強であり それは自他共に認める事である

絶対的な自信 しかし彼は油断せず 冷静に思考を回す 

しかし 今のザマスの意味深な挙動は読み解けなかった

 

そのため彼は慎重に 行動する それが今回はあだとなった

 

ザマスが再び鎌を投げ それを弾くために再び剣を構えたベジットに対してザマスは背を向けると

後方に向かって 鎌を投擲した

 

だが まだそれまでなら対処 可能

 

速攻で鎌を叩き斬り

 

鎌が投擲された直後に ザマスの前に 移動 

 

そしてそのまま鎌を叩き斬る‥‥

 

[甘いぞ… 人間ん…]

ベジットが鎌を叩き斬る瞬間 ザマスは崩壊した腕を振った

 

 

どろどろとした腕を突き破るようにして もう何本目かもわからない鎌が射出された

 

鎌はベジットの横を通り過ぎると 

そのまま霊夢達のいる 場所に飛んで行き 着弾した

 

[しまった!]

[今度こそ…私のぉ…勝ち]

[でりゃああ!]

 

ベジットの振った剣が大きく伸び ザマスを真っ二つに割った

[だからどうしたというのだぁァ!]

[してやられたが…こっちも同じさ]

 

ザマスの背後の光輪が真っ二つに割れて 

光を失い その場でボロボロと崩れた

 

[…クソッ]

 

 

 

 

 

 

(なにかが… くる )

レイムは土に埋もれながら そう思った

 

ああ なんでこうなったんだろう マリサはぶじなのだろうか

なんにもわからない わかりようがない 

ただ わかるのは 幻想郷は もうないし なかまはみんな…

そこまでなかがよいわけでもなかったはずなのに なぜだろう

なぜだか かなしい なぜだか つらい

てをのばしてくれたのが… ザマス ブラック

かれらがただしいとは おもえなかった ただ…

 

「うう… ううああ… うがぁ!」

土の中から全身全霊で右腕を突き出し

確かに何かを つかんだ感触があった

鎌から妙な力を感じる

この鎌が何かは 誰にも分らないが

ブラックの言う通り 怒りが原動力ならば 

底なしの怒りそのものならば

 

今の彼女以上に 鎌の力を引き出せるものはいないだろう

 

彼女を中心に バックリと 大きな裂け目が現れた

 

 

「‥‥行けるか 霊夢」

「行くしか…ないね!」

 

第二ラウンドが 今ここで始まった

 

 

続く…




短めでございます…

ドラゴンボールの新作アニメ「DAIMA」
いやぁ…本当に楽しみィ…!

すいません投稿1日延期します…
もう日曜日投稿でもいいかもしれません…


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違った未来 

「ぬあああああ!」

レイムがもう一度鎌を振るった

「どわーっ!」

魔理沙は霊夢を思いっきり蹴とばし自分も横に飛びのいた

魔理沙たちの立っていた場所に亀裂が入り次の瞬間 

空間が割れた

 

「イテテ…ってやばい!あれは…まずい!」

 

手が空間の亀裂から現れた

1本 いや2本 更に…

「ちくしょう…またかよ…」

ブラックが再び大量に現れた

レイムは更に鎌を振る

「まずい…これは非常にまずぅい!」

魔理沙が叫ぶと同時に ブラック達が手を合わせた

見慣れたフォーム…

「あれは…かめはめ波!?一斉に…操作が可能になってる!」

紫色の気が暗くなった未来世界で光る

「さよならわたしたち」

レイムの声が冷たく辺りに鳴り響いた

 

一斉に発射された気功波が…何かにぶつかり大爆発した

 

「ガア…ァ…ああ!」

彼女の背中の火はとても見覚えのある…

「も…妹紅!サンキュー!」

「うぐ…いきなりとんでもねぇモン受止めたわ…」

レイムの動きが止まった

「へぇ…反応するんだ」

霊夢がそう呟いた

「もこう…もこう…?」

彼女の目が驚きで見開いた

「ああ…しんでないのかぁ…ぁあぁ…」

レイムが頭を抱え うずくまった

「…あいつは何だ?」

「私にもわからんが…特別性の分身とかじゃなくて…」

「多分 私達そのものだと思う」

「長年死にながら生きてきたが…わけがわからない」

 

「ゔゔゔ…うあ」

苦しんでいるレイムを尻目にブラック達は再び動きだした

 

「来るぞ!構えろ…?」

ブラック達は霊夢たちを素通りした

「まさかベジットに向かっていった…?」

「…誰?」

「あー…師匠とカカロットさんが  うーむ」

「合体した」

 

「…………え………え?」

「違う!」

「いいから早く行ってこい!ここは私達が受け持つ!」

「……あっああ!任しとけ!」

妹紅が飛び立つと同時に 土の中からマリサが這い出てきた

「…ストップ 止まりなさい…撃つわよ 魔理沙が」

「私? まぁ撃てはするが…」

霊夢達の言葉を無視してマリサはレイムの肩に手を置いた

 

「どうする?撃つか?届くけど…」

「もう少しだけ…様子を見ましょう」

 

「マリサ…なんでこうなったのかなあぁあ…」

レイムは低い声でそう呟いた

「ようかいとぉ…にんげんのぉ…すみわけもぉ…」

鎌が再び輝くと同時に レイムの気が爆発的に跳ね上がった

「ぜんぶ…こわれて…こわれて…壊れて壊れて壊れて壊れて壊れて壊れて壊れて」

眼がらんらんと輝き血走り 嚙みすぎた唇から血が流れ落ちた

 

「もうやだぁ…」

 

レイムの体中に穴が開き そこから大量の斬撃が飛び散った

 

「ぬわぁぁぁぁ! やっぱ撃つべきだった!」

魔理沙の目の前に霊夢が降り立った

「受け止める! 私が撃たせなかったのが悪い!」

霊夢の肉体が赤く光る

後のことは考えない界王拳20倍を…さらに引き上げ25倍に

霊夢の肉体に気と霊気が満ち溢れ 高速で循環する…

大量の刃を魔理沙に届かせてはならない…魔理沙には受けるほどの耐久はないのだ

「うぎぎぎぎぃぃ!」

斬撃は霊夢の皮膚を削っていく

削られたそばから気で血を止め 霊気で傷を塞ぐ

ぶっつけ本番である これまでピッコロに習い 

ナメック星人特有の再生能力を無理やりまねてはきたが

気と霊気を同時に使用し 受け止めるのは困難を極める

 

だが霊夢は持ち前の才能とこれまでの修業の成果をフルで活用し 見事に耐えきり

「う…うがぁ!」

それどころか 未だにフルパワーで活動可能である

 

「霊夢ぅ! マジで助かった…動けるっぽいな?」

「うん まだまだイケる… もっと撃ってこい オラァ!」

レイムの全身の穴が塞がり レイムは再び鎌を手にした

「殺す」

たどたどしい言葉遣いはどこかに消え 表情も 今はただ殺意に満ちていた

「‥‥」

マリサは一瞬 悲しそうな表情を見せた

いや 見間違えもしれない 

その次の表情は また 死んだ魚のような目…濁った目をしていた

 

「仕切り直し…ね」

「何度も何度も仕切り直しやがって… ここで倒し切るわよ!」

 

最初に動いたのはマリサだった

 

彼女の右腕が緑色に光り どろどろとした物質が発射された

(ここは私が受け…いやまずい!)

魔理沙を突き飛ばすと霊夢は 大きく息を吸った

「『爆力魔波』!」

飛び散った緑色の物質は地面を溶かした

「継続ダメージはいただけないわ… もう技名すら言わないのね」

魔理沙が立ち上がり 一気に気弾を連射した

レイムがそれをすべて ノーガードで受けると

彼女の鎌がまた輝いた

「させるかっつってんのよ!」

霊夢が一気に距離を詰めて 鎌を叩き折ろうとした

「ぐぇっ!」

しかしレイムが蹴りをぶち込みそれは阻まれた

「今度こそ…」

レイムが鎌を振ろうとしたとき 今度はレイムの腕に尖った気弾が突き刺さった

「ソーラー…いや今は言ってる場合じゃないわ…」

霊夢が離れるのと同時に 気弾が爆発を 起こした

 

土煙が晴れると レイムは地面に突き刺さった鎌を引っ張り上げた

同時にマリサものろのろと立ち上がった

 

「…霊夢 ちょっと耐えてくれ」

「分かった… 何を撃つの? ギャリック砲? それともガンマバースト?」

「いいや…もっとドデカいもんだ」

そういうと 魔理沙は後方に飛び去った

「待て…ぐぇっ」

レイムの喉を霊夢がつかんだ

「自分の首絞めてるって変な気分ね」

マリサが魔理沙を追いかけようと飛び上がった

「させるかって…言ったでしょうが!」

霊夢は気弾を投げつけ マリサを撃ち飛ばし 掴んで地面にたたきつけた

 

レイムが暴れ 霊夢の右目に爪が突き刺さった

「うぐ…う にしても…想像より とんでもねぇもん隠してたわね…アイツ」

 

魔理沙が放れた理由は単純な話である

 

ここで貯めると それだけで霊夢を巻き込んでしまうのだ

界王星で学んだ元気玉

魔理沙はどうにもこうにも苦手でだった

だが界王星には 植物や 数人の人しかいなかったのである

「私は…生きているものから元気を集めんのは得意なんだ…」

 

ベジットに合流しようとしていた妹紅は ブラックたちの足止めに会っていた

「ちくしょう…って魔理沙! ちょっと手伝っ…」

「すまん! ちょっと力を引き出させてもらう!」

妹紅は不死身なので いくら元気を…力を奪っても平気である

「ちょっ 何腰に手を…ふぎゃあ!」

だからとは言っても 無限に力があるわけではない

魔理沙はその辺を理解しつつ 限界以上にすっぱ抜いた

ここまで抜いたらほぼ植物人間である

「ごめんな! あとで治してもらおうぜ!」

妹紅を小脇に抱え 

魔理沙は膨大な力を練り上げる

これまで自分が最も多用してきた 奥義を 練り上げ 更にこっちの技術も混ぜて…

 

「待たせたなぁ!」

「全くね…で それを私まとめて?」

「無論だ! と言いたいとこだが…」

魔理沙は耳につけたインカムをいじった

「出番だぜ 界王神様!」

瞬間 現れた界王神は霊夢をつかんでまだ消えた

界王神界にはもう戻るつもりはなかった

ここで負ければ 確実に おしまいなのだ

 

「これで…心起きなくぶちかませるってもんだ」

魔理沙が引き抜いたエネルギーが脈打つように揺れた

 

 

「『マスタースパーク』!!」

 

鍛えあがれらた光線が ねじれながら2人に突き進んでいった

 

 

 

 

ああ なんで なんでこうなんだろう

レイムは考える 死の直前だからか 頭はよく回る

しにたくないのかもしれない

レイムはもうどうなっているのか さっぱりだった

 

全て 悪いのは… まるで実験のように自分たちを…

 

 

「ト…ゆ…ミ…」

 

その掠れて途中途中消えた言葉を残し

レイム達は光線に飲み込まれた‥‥

 













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一時休憩 by 未来

「よっしゃあ!」

魔理沙は片手を振った

「霊夢ぅ―勝ったぞ…ってどこに瞬間移動したんだあいつら」

とりあえず気を探るとビル群の地下辺りにトランクス達の気を感じた

「まぁとりまアッチに移動しとくか…よっと」

床に落ちていた妹紅を拾い上げると魔理沙は飛び去った

 

 

 

 

「…出口がないなぁ おっここか?」

魔理沙がガレキを蹴散らしながら進んでいくと 扉がいくつかあった

「…私も界王神様の瞬間移動で回収してくれりゃあいいのに いやもう出来ないのか」

魔理沙はぐちぐち言いながら扉を開けた

「なんだ部屋か…」

魔理沙はそっと扉をしめた

「って事はこっちか」

しかしこちらも部屋である

「‥‥待て待て待て」

もう一つも何の変哲のない部屋である

ただしこちらにはまだ生活感が残っていた

「…一休みでもするか?」

当然妹紅からは返事が返ってこなかった

「さて どうしたもんかなぁ 霊夢と合流しなくちゃならんけど…」

 

魔理沙は頭をこんこんと叩いた

 

その時後ろの方でバカっと何かが開く音がした

「やっぱり魔理沙さんだ!」

マンホールが開き中からトランクスがはい出てきた

「おうトランクス …そっちか」

「部屋の中に地下に潜れる所なんてありませんよ…説明しておけば良かったですね すいません」

魔理沙は妹紅を背中の背負ってマンホールに飛び込んだ

 

「…冷静に考えるとそりゃ部屋から降りれはしないな… うっかりしちまったのぜ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[ちぇりゃあああああ!]

スピリッツソードがザマスの右目に突き刺さった

[ぬぅぁああああ!]

右目が割けるのもお構いなしにザマスは溶けかけた腕でベジットを殴りつけた

ベジットはそれを片足で受け 距離を取った

 

ザマスは何かに気づいたように手を振った

[ああ…! 何ともまぁ罪深き業を背負いし人間よ!我が使途を…我が使途を!]

ザマスは右頬を強くぶん殴られた

[うるせぇ!]

頬を殴られ ザマスは大きく吹き飛ばされた

[だが…私を倒すことは…]

[ほらよ!いいもんやるぞ!]

ベジットの指一本一本から気弾が飛び出し 交差しながらビル群ごとザマスを吹き飛ばした

 

とは言ってもベジット側にも余裕があるわけでもなかった

(後何分だ…?思った以上に耐久がある…削り切れるか?)

だがベジットは退くことはない 彼がここで勝てなければ もはや希望は無いのである

両耳につけたポタラからピシリという音が鳴った

[‥‥さぁこいよ カミサマ 今度こそ決着をつけてやるよ]

 

 

 

 

「よう魔理沙」

「よう霊夢…傷はどうだ?」

「トランクス温存のため自力治療中よ…ブルマさんなら今も運搬中」

レイムがそう言った直後に魔理沙の後ろにタイムマシンが出現した

「ふぅー エネルギーは足りそうね…って魔理沙!あんたも無事に帰ってこれたのね」

ブルマはそういいつつタイムマシンから降りた

「ずっと行ったり来たりしてるのよ…あーツライ」

「…なんかスンマセン」

「魔理沙が謝る必要はないわよ 強いて言うなら…ザマスに謝ってもらいたいくらいよ」

そういいつつブルマは隣の部屋に移って行った

「隣の部屋には避難民がいるんだってさ」

「だってさってなんだ? 見てたんじゃないのか?」

「悲しいことにさっきまで目を治してからね…今も見えてないわ」

「…ホントに治してもらわなくていいのか? トランクスもまだ余裕そうだし…」

「大丈夫よ…片目はもうすぐ…ほら治ってきた…妹紅治してもらってないの?」

「あっやべ すまんちょっと治してもらってくるのぜ」

魔理沙は妹紅を抱えてトランクス達のいる方に歩いて行った

トランクスたちの役割はここの警備である

ある意味今回の未来世界突入の最大の目的である民間人の保護だ 失敗は許されない

「はぁ~あ …アイツらは 結局…」

霊夢はレイム達の事を思い出していた

「家帰ったら…もうちょい同郷の…幻想郷の住民を探すのにも力入れたほうがよさそうね」

霊夢は服の裾から飴を取り出すと口に放り込んだ

 

 

 

「どうだ?妹紅は治りそうか?」

「…いや ちょっと治しにくい…かも…?」

「えっ…!いやそれはちょっと…私が殺したみたいで寝覚めが悪いというかなんというか…ナイショにして…」

「…何がナイショだ」

妹紅が起き上がった

「今度からはアレやるとき一言声かけろよ…変な声が出たわふざけやがって」

「ごめんって…今度…私にできることはなさそうなのぜ」

「おいこら」

小競り合いが始まりそうな気配を感じてマイが間に入った

「ストップストップ…避難してる人たちが不安になるからさ ね?」

「…まぁいいか」

(ホッ なんとか丸く収まったのぜ)

「じゃあ魔理沙 今度永遠亭探すの手伝えよ」

「うげぇ~結局ダメか 観念するよ」

そんな会話をしつつ 2人は傷を癒す…いや癒されるのであった

 

続く

 




遅れました(定期)
これはまずい 非常にまずいですよ
もう投稿日を日曜日にするのも…アリなのでしょうか?

一日投稿が遅れます

作者諸事情によりもう一日投稿が遅れます
本当に申し訳ございません


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乾坤一擲の大勝負

ザマスが次々と放つ攻撃はもはやベジットにはかすりもしなかった

[クソ…!]

ザマスは手から生やした剣で何度も何度も切りつけるも

切りつけるたびにザマス自らの腕が飛んで行った

[でりゃああああああ!]

ベジットの剣が再びザマスの顔に深々と突き刺さった

ベジットはザマスの顔面を縦に掻っ捌いた

[ぬがぁぁぁあっぁ!]

ザマスが叫びながら膨れ上がった

[ちぃっ!]

ベジットは舌打ちしながら後方に飛び下がった

ザマスが大爆発を起こし あたり一面が火の海に変わった

[あぶないあぶない ポンポン爆発しやがって…]

[クソ…]

ザマスの顔に焦りが現れ始めたとき 霊夢達はというと…

 

 

 

水晶玉にベジットの姿が映し出されているのを霊夢達は見ていた

「いける…いけるぞ! ベジットなら…」

東の界王神のつぶやきを聞きながら霊夢は口をはさんだ

「でもさ…ザマスが合体してからもうそろそろ1時間経ってるはずなのに…」

「確かに…妙ですね」

東の界王神がゴワスに視線を向けた

「…私にもわかりませんが… ザマスとブラックは肉体以外全くおんなじ存在です」

「何かしらのイレギュラーが起きてるって事か…」

妹紅がさらに横から口をはさんだ

「ちょっと せめてなんか羽織りなさいよ」

宇宙に放り出される前にブラックの攻撃を食らいまくるわ ボコされるは 自ら自爆するわである

妹紅は見るも無残な姿であった…肉体以外は

霊夢はその辺に落ちてた布を拾い上げると妹紅にかぶせた

「ありがと… 全く同じ存在 ね…」

ちょっと離れた位置に座っていた魔理沙は急に立ち上がると首をポキポキ鳴らした

「うし いくか」

そう言った魔理沙に石が飛んできた

「‥‥正気か!」

石を投げた妹紅は思わず叫んだ

「あぶないな! でもよ いないよりはマシだろ?」

「いやいやいや 居てもジャマでしょうよ」

「でもよ…間違いなく今 おかしなこと が起こってるよな」

「まぁそりゃそうだけどさ…悪いことになるってのも いくら何でもよ…」

霊夢が口を開けた

「まぁ確かに嫌な予感はするわ」

「予感ってお前…」

「だよな!するよな!」

魔理沙ははしゃいだ

「…まぁ確かに 最悪は予想しといたほうがいいのは間違いないです」

トランクスまで賛同した

「おいおいおい!」

「大丈夫ですよ…遠くから邪魔にならないように 一応地上にでるだけです」

妹紅はチラリと水晶玉を見た

ベジットが速すぎるがためにほぼ画面には映っていなかったが

ベジットが相も変わらあず優勢であり 負けるような要素が見つからなかった

だが ポタラには無数のヒビが入っていた

「…確かにまぁ 嫌な予感はするな」

予感に ここは一度賭けてみる事にしよう

妹紅はそう判断した

 

 

ブルマと民間人の護衛は 妹紅 マイ 界王神たち

そして地上に出るのは霊夢 魔理沙 トランクス

強い奴らを全員を地上に送り出す形となる

「マジで気をつけろよ…いやマジでさ」

妹紅の言葉を受けながら3人はこっそりとマンホールから地上に出た

 

 

 

「うへぇ…」

辺り一面火の海である 地面はえぐれ 夜にも拘わらず明るかった

「思った以上にひどい…まぁ仕方がないけど」

霊夢がそう呟いた

 

 

 

 

[うおぉぉぉぉぁぁああぉ!]

ザマスが雄たけびを上げた

もはやそこにはお互いの目的をかけた純粋な暴力のみが存在していた

 

[だりゃあああ!]

ベジットが全身全霊で振りぬいた拳と

ザマスのすべてを賭した拳がぶつかり合った

ぶつかりあった拳は 一度も起こったことはなかったであろう衝撃で世界を満たした

 

[ファイナル…!]

ベジットが両手を重ねた

[来るか…来てみろ…!何をしようが…このザマスは倒れぬ!]

[かめはめ波ぁあ!]

 

黄金と藍が混ざり合い螺旋を描きながらザマスを飲み込みながら突き進んだ

 

大気圏を突破してもなお 勢いを衰えさせることはなく 螺旋は進み続ける

 

[こんな…こんなもので…やられて…たまるかぁぁァァァァ!!]

 

宇宙に飛びだした螺旋からザマスは逃れようともがき続け 脱出することに成功した

 

しかし ピシュンという聞きなれた音がザマスの頭上で聞こえた

 

[くたばりやがれぇぇぇぇぇぇぇ!!]

 

『サーべ―ジストライカー』

 

青く光る拳がザマスの体に深々と突き刺さった

[でりゃあああああ!]

ベジットが拳をザマスに突き刺しながら 更に速度を上げていく

 

[まさか…!このまま…地球に…!]

ザマスはそう考えるとほぼ同時に ザマスの体に火が付いた

[ぬおおおおおおお!]

ベジットが全身全霊を賭け すべての力を拳に集めようとしたとき 

 

ベジットのポタラから小さい破片が飛んできた

 

(ポタラに先に限界が来たか!  だが このままザマスを…倒し切ってやる!)

 

ベジットの速度がさらに上がっていく

 

[やはり…やはり貴様も限界なのだろう!]

ザマスの体がぐにゃりと歪んだ

 

次の瞬間ザマスの体から複数の剣が飛び出し とうとうベジットの体に致命傷を与えることに成功した

 

だが それでもベジットは一切身動きひとつしなかった

[俺がこのまま耐えきれずに死んじまうか…それともお前が死ぬか だ だが不死身は死なないよな?]

 

ベジットはそういうとニヤリと笑った

[まぁ…俺が死ぬのはもっとありえないがな]

ザマスは憎悪を込めた目で ベジットをにらみつけた

[くそう…ちくしょう…おのれぇ…おのれ人間めぇぇぇぇぇ!]

ザマスがそう叫ぶのとほぼ同時に

ベジットとザマスが地面に突き刺さった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とんでもない爆風であった

 

魔理沙は吹き飛びそうになったし

霊夢は吹き飛んだ

そんな2人に手を貸しつつ トランクスはとんでもないものを見ていた

 

遠く離れた場所に光の柱が立ち上っている

光の柱の下には 大きな受け皿のようなものも見受けられた

「…決着が つきました」

3人は息を飲んだ

どちらが勝ったのかわからないからである

 

おっかなびっくり3人は爆心地に近づいて行った

 

 

 

地面は大きくえぐれているが あまり周辺への被害は無かった

恐らく着地の寸前 ベジットが周りにバリアを張ったのだろう

 

霊夢がクレーターに向かってしゃべりかけた

 

「おーい」

クレーターの中から1人の男が手を挙げ

その人影が2つに割れた

 

「よう霊夢 ずいぶんボロボロじゃねえか」

「トランクスと魔理沙か ずいぶんと薄汚い恰好じゃないか」

 

3人は安心のあまり 腰が抜け 地面にへたり込んだ

 

 

 

続く




2日も遅れました…
最近も忙しくて…

ちなみに今回のタイトルはドッカンバトルから引用しています

1日遅れます
年末を越えれば投稿も安定しそうです


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絶望

魔理沙はベジータの

霊夢は悟空を横から支えながら5人は歩いていた

「にしても…あの合体戦士って ずいぶん強いのね」

霊夢がそう言った

「ああ…あんまし使いたくはねぇけどな」

「なぁ師匠 もっかいポタラ見してくれよ~」

「嫌に決まってるだろう!それに…ポタラはもう真っ二つだ」

ベジットの力に耐えきれなかったのだろう

変身解除後 ポタラは割れてしまい使い物にならなくなってしまった

「チェッ残念無念」

魔理沙がそういいつつ石を蹴った

「…やはりいやな予感がする」

トランクスがそう呟いた

ザマスを倒した後もトランクスだけは表情が明るくなることは無く ずっと剣を握りしめていた

「警戒しすぎじゃない?もう気配はないし…」

霊夢がそうトランクスに向かってしゃべりかけた時だった

魔理沙の腹を細い気弾が貫いた

 

「‥‥は?」

魔理沙はそのまま 倒れ伏した

 

後ろには 崩壊していない合体ザマスがいた

 

(ふざけんなよ…!)

霊夢は心の中で悪態をついた

恐らく霊夢以外も 皆おなじ心境であっただろう

最初に動いたのはベジータだった

「ぐ…こ…この…くそったれが!」

ベジータの髪色がより深い青に変わった

「ガンマバースト…フラーッシュ‼」

先ほどよりも高い威力の光線がザマスを飲み込んだ

 

「いてて…い…今の体力でこの攻撃は…私よりも先に師匠が死んじまうって…」

足を震わせながら魔理沙が立ち上がった

 

「ダメだベジータ きっとまた…復活する…」

悟空がそう言葉を漏らすとほぼ同時にばらばらになったザマスがくっつき始めた

ビシュン ビシュンという音が2つ悟空たちの後ろに現れた 界王神たちである

「この隙に逃げましょう!ベジータさん!悟空さん!」

「逃げるって言ったって…このままザマスたちを放っておくには…」

悟空と問答が始まりかけた瞬間

状況はさらに悪化した

「え”」

「ちょっと待てよ…」

界王神と悟空がそう呟いた

 

「なんでまた…増えてやがんだ…!」

バラバラになったザマスは再生すると2人に増えていた

 

界王神は交渉不可能とばかりに悟空と霊夢の腕をひっつかんだ

「ベジータさんも!早く!」

 

ザマスは微笑んで 界王神達の後ろを指さした

馬鹿正直に振り返るわけにはいけなかったが 唐突に出現した 後方から突き刺すような気を無視することはできなかった

 

夜空いっぱいにザマスがいた もはや数え切れる量ではなく 全員崩壊すらしていなかった

 

 

「な…」

ベジータの動きが止まった 

「ベジータさん!早く…ちッ」

界王神は急いでベジータの腕をつかんだ

ビシュンビシュンと2つの音が聞こえた

[…フン]

 

 

 

 

 

「やったー! 避難は完了っと…あとはベジータ達を待つだけね…」

ブルマがそういいつつ隣の部屋の妹紅達を見に行くと

妹紅達は驚愕の表情で固まっていた

「は…?」

妹紅がそう呟くのとほぼ同時にビシュンという音が鳴り響いた

「きゃッ!なによベジータ達…もうちょっと静かにねぇ…」

「それどころじゃないんですよ!」

界王神が珍しく大声を出した

「私たちは時の指輪で逃げます…悟空さん達はタイムマシンで逃げてください!」

「でもよ…アイツらを放置してこのままま帰っちまうのか…?」

「こうなったら…もうそうするしか…」

霊夢が口をはさんだ

「でもアイツらは時の指輪を持ってるんでしょ…?このまま追いかけられたら…」

 

[その通りだ 博麗 霊夢]

地下室までその声は響き 天井が吹き飛んだ

 

風通しがよくなった地下室から見える空は ザマスで埋め尽くされて暗かった

 

[結局また…タイムマシンで逃げるつもりか?]

界王神が身構えた

[…貴様はきっとこう思ってるのだろう…時の指輪では 過去にはいけない と]

 

「…な なぜそれを…!」

[死ぬつもりだったのだろう…? もしくはドラゴンボールで生き返るつもりだったのか…]

ザマスはさらに言葉をつづける

「それに…貴様らを追うのに時の指輪を使うと 誰が言った? タイムマシンなら 我々も持っているんだ…」

「なぁっ…!ま…まさか…」

ゴワスのこわばった表情を見てザマスは笑った

[はっはっはっ安心しろ ゴワス! 貴様が教えてくれなくとも いずれたどり着いたさ…現に今我々の目の前にあるのだからな…]

「まさか…別の世界の俺たちのタイムマシンを…!」

[賢いなァ!トランクスゥ…なんとでもない…貴様らは!最初から!詰んでいたのだ…!]

ザマスが腕を大きく広げた

「忠実なしもべを失っても…過去でも未来でも!人間0計画は…実行されるのだ!」

ザマスがそういいつつ地上に降り立った

[手始めに…貴様らのいた世界から…滅ぼしてくれよう]

 

「…つまり 逃げても何にもならねぇっちゅうことか…」

[そういうことだ…諦めてここで殺されろ]

 

ベジータが前に一歩進み出た

 

「…カカロット 俺はここに残る…貴様らは過去に逃げ帰って奇跡を祈ってろ…」

「‥‥ベジータ フン おめぇが残るなら オラも残るさ…霊夢 魔理沙 ピッコロやオラの家族によろしくな!」

「え…ちょっと待ってよ!」

先ほどの爆発でブルマは気を失っていたが 霊夢はもちろん 全然意識がある だからといってどうすることもできなかった

「待って…待ってよ!師匠…それは…!」

魔理沙が泣きそうな声でそう言った

「泣くなよ…魔理沙…トランクス!」

「お…俺も嫌ですよ!と…父さんたちを見殺しにするなんて ま…また父さんたちが死ぬだなんて…」

「…お前は未来を守るんだろ?トランクス 向こうには…未来の人間がいる…」

 

「ぐぅ‥‥‥!」

 

「早く行け ブルマたちを頼んだぞ」

 

「と…父さん…」

 

「待って!待て!待てよ孫悟空!」

暴れる霊夢を妹紅が羽交い絞めにした

「落ち着けよ…落ち着け…お前らしくないじゃねぇか…」

「あんたが!私の今の!目標なの!もう…元の世界には帰れそうもない…もう私には…!」

「…霊夢 なら今度はオラの家族や…オラの友達を頼んだぞ」

あっけらかんと 相も変わらず自由なヤツ でも根は意外とマジメだし とてもいいヤツ

そんな孫悟空はいつもと違って諭すような言葉遣いで霊夢にそう言葉をかけた 

「う…ゔぅうゔ…」

霊夢は口を開けられなかった ただただその優しさがどこか懐かしくて…

「じゃあな みんな」

悟空はベジータの隣まで歩いて行った

 

「ベジータ どこまでやれそうだ?」

「…もう超サイヤ人にすらなれはしないだろうが…アイツらが逃げるまでの時間は稼いでやる」

 

「作戦はあるか?」

「あるわけないだろう…死ぬまで暴れるだけだ」

「「はぁっ!」」

2人の気が強く 強く光り輝いた

「まさかこんな最後になるとはな…」

「俺は…憎たらしい貴様の死に顔が見れるんだ…満足だぜ」

「言ってくれるぜ…」

2人が身を寄せるように構えを取った

そんな悟空のポケットが 怪しく にぶく一瞬だけ 光りを放った…

 

 

続く…












作者諸事情により今週の投稿をお休みさせていただきます
※もう1日遅れます 
次回の更新は12月9日です 
1日伸ばしてしまい申し訳ございません


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Inherited Hope

トランクスは震える手でタイムマシンのボタンに手を伸ばした

2人の意思を無駄にしてはならない 何とかしてでも民間人を守らなければ

俺がやらなければならない ここまでトランクスに託してきたものの意思を…

トランクスがボタンを押す寸前

悟空のポケットから妙なデザインのボタンが落っこちた

「ん?これは…」

悟空はそのボタンを拾い上げた

「…界王神様 こっちの世界の全王様って…まだいるんか?」

界王神は少しまごつきながら答えた

「え…全王様ですか?もちろんおいでであるとは思いますよ 何者であっても全王様を倒すことはできませんが…」

「…なるほどな」

悟空はその妙なボタン…全王ボタンを手に取った

「トランクス!ちょっと待ってくれ!オラ達も一緒に帰るぞ!」

「悟空さん…それはまさか…」

悟空がボタンを強めに押し込んだ

ボタンは軽くカチッと言う音を鳴らすと消え その場所に カラフルな色合いのおチビが現れた

[あ…あれは…全王様…!]

ザマスたちはおびえるような声を出した

 

全王は悟空に向かって話しかけた

「キミ 誰? 僕の事呼んだの?」

「オラ孫悟空だ…オラ別の世界の全王様と友達なんだ」

そういいつつ悟空は考えを回していた

(このまんまじゃ全滅だったとは言え…っぱとんでもねぇモンを呼び出しちまったのかもしれねぇ…)

 悟空の友人である全王とは明らかに違い 今の全王からはどこか哀愁を感じさせるものがあった

「…これ ひどいね」

全王の視線は ガレキではなく 空を見つめていた

「他の星や宇宙まで ボロボロだよ」

「あ…あいつらがやったんだ」

 

何か無駄に考えても無駄だということを感じた悟空はさっさと伝えてしまうことにした

[ま…まずい…まずいぞ…!]

 

「へぇ…ムカつくね」

全王は怒っているような悲しんでいるような声を出した

 

「こんな世界…消えちゃえ」

「せっ!?」

悟空が止めるよりも早く 

トランクスがタイムマシンから飛び降りて全王にぶつかった

「ああああっ!!!」

界王神が情けない悲鳴を出した

 

 

 

「ねぇ 何するのさ」

「ま…待ってください!お願いだから…世界を…」

トランクスの懇願を 全王は聞いてから答えを返した

「‥‥もう意味がないよ」

 

全王は言葉をつづけた

「もう破壊神も 天使も 知性を持っている生き物も君たちだけだよ」

全王は悲しそうに話し続ける

「それどころかあいつら 他の世界まで行こうとしてるよ」

「…でも」

「でも何?」

トランクスは 何故自分がとびだしたかすら分からなかった

もう生き残った人たちは脱出しているのだ この世界を守る理由なんて…

 

1つだけ あった 最後の心残りが

 

「…大切な人たちがいたんです 今はみんな…死んでしまいましたが」

トランクスは拳を固く握りしめた

「みんな優しくて…強くて…俺はそんな人達が大好きでした」

全王は表情一つ変えずにトランクスを見つめていた

「だから…だから俺はそんな皆が守りたかったこの世界を…皆の魂を 消したくは…ないんです…」

「…でもさ」

全王の声は冷たく澄んでいた

「それを思っているだけじゃ なんの意味もないよ…他の世界にまで行きかけちゃってるよ」

 

「…もう迷わない」

トランクスは背中に背負った剣を抜いた

「敵う敵わないではない…俺は今 ここでザマスを…倒す!」

 

無謀な叫びだった

 

だが その無謀な叫びは奇跡を呼ぶことになる

 

 

 

「魔理沙…肩貸して」

「…えっ? ああ支える方か…お前傷は治ってなかったか?」

「いや違う…元気玉よ元気玉」

「?なんで今更そんな…」

「私は自然とか 生き物じゃない奴らから元気を集めるのが得意なの」

「いやだからなんで…」

「見て見なさいよ」

トランクスの剣は気で形作り無理やり保たれているような状態ではあったが

その剣に 一つ 青い玉が吸い込まれた

 

そしてまたひとつ 飛んできた小さい小さい玉は剣に吸い込まれていった

 

出どころをたどると…ザマスたちが暴れて開けた裂け目…次元の裂け目から その玉は現れていた

「あれは…」

「なんだかはわかんないけど…最後の最後の手段 なんでできたのかわからないし 味方かも怪しいけど…」

霊夢は髪をかき上げた

「あれが何らかの意思で ザマスを倒したがってるのなら…」

 

妹紅が口をはさんだ

「んでもそんなバカな話が…」

 

「バカでもいいからそこをどいて 私はやる」

霊夢はタイムマシンから飛び降りた

「…夢も希望もマシマシの作戦だな…まぁ私もやるが」

魔理沙も続く形でタイムマシンから飛び降りた

 

「ああ もう…」

そういいつつ妹紅も飛び降りた

 

様々な思いを紡いできた戦いは

とうとう最終決戦へと突入する

 

 

 

続く

 

 

 




ちょっと遅れてしまいました…

未来編は何とか今年の内に終わりそうです

次回更新2日遅れます
2日連続で遅れてしまい申し訳ありません


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無限ザマス

(何故だかわからんが…全王様の動きが…今逃げるしかないな)

ザマスは時の指輪をつけている方の手に視線を向けた

 

しかし右腕はなかった

[なっ…!]

トランクスの剣がザマスの1人の腕を斬り飛ばしていた

[‥‥だがこの程度の傷…すぐに…]

しかし再生は一向に始まらなかった

「どりゃあああああ!」

戸惑っているザマスの頭上から降ってきた魔理沙がザマスの首をつかみ地面に叩きつけた

「やれ!トランクス!」

魔理沙が押さえつけたザマスの首をトランクスが青く輝く剣で斬り飛ばした

[…それがどうした そいつも不死身だ…すぐに生き返る…]

他のザマスが口をはさんだ

 

しかし首を落とされたザマスは再生が始まらない

それどころか身じろぎすらしない

[…まさか]

「隙ありぃぃぃぃ!」

上から降ってきた霊夢がザマスの内の1人に肘鉄をくらわしながら着地しながら盛大に足をひねった

 

「イッたァ…私の方が早く飛び降りたのにさ…一切減速せずに飛び降りんなって…」

 

ストリという軽い音と共に妹紅が着地した

「なんでだかは知らんがトランクス お前の剣によくわからん青い粒が付着していってる」

「え?ってほんとだ…」

「気づいてなかったのかよ…」

悟空が口をはさんだ

「それは多分元気だ…元気玉を作るときに集める元気見てぇなもんだ…」

「元気…?ってもどこから?」

霊夢の言葉を聞きながらトランクスは考えた

「…あ」

トランクスは空を見上げた

 

空は一面の星空ではあるがところどころ裂けていた そこから出てきた青い粒がまたトランクスの剣にくっついた

「…ザマスが開けた次元のスキマから 力が…元気が届いているのか」

トランクスは剣を握り直した

「みんな…皆さん オレに力を貸してください!」

青い粒がさらに大量に降り注いだ

 

「よし…とりあえずやることは決まったな…私はガード 魔理沙と悟空たちは妨害 そして霊夢が…」

「元気玉作りつつ敵の妨害」

「おう そんじゃあ…行くぞ!」

妹紅達が散開するのと同時にザマスも一気に散らばった

[確かにあの剣はまずい…が まずいのは剣だけだ…このままじわじっわと囲んで弱らせ…]

「隙ありぃぃぃぃ!」

またしてもザマスに霊夢の足が突き刺さった

[クソが!またかお前は…!]

しゃべっている途中でザマスの首が飛んだ

「ナイストランクス!そんじゃ私も…」

霊夢は一気に集中した

周りの音すらも 気配も 何もかもが聞こえなくなった

自然に呼びかけるように 木々や草花ひとつひとつに語りかけるように

霊夢の意識はさらに深く 深くと沈んでいった

 

 

 

「ぐぉっ…」

「師匠!?」

ザマスの攻撃を食らいベジータが派手にぶっ飛ばされた

(くそう…師匠たちの消耗がヤバすぎて…トランクスがいないとまともに時間稼ぎも…)

「どりゃああああああ!」

妹紅が雄叫びを上げつつザマスを足でつかんだ

妹紅の足は鳥の足のように炎で形成されており 掴むだけで切り傷 しばらく持てば火傷とかなり殺意が高かった

「スペカや技はもう打てねぇ!今はとにかくガードと妨害に集中しろ!」

そういいつつ妹紅はザマスを半分に引き裂いた

 

ザマスは考える 確かに奴らはこの土壇場で出し惜しみなく暴れている

だがそれでも 先ほどはベジットと戦えたにも拘わらず 今ではこいつらですら倒し切れない

[何故…?]

「おめぇ達は最初のザマスと違ってまともに戦ってねぇからだ」

[孫…悟空]

「どうにもおかしいと思ってたんだ…崩壊は別に弱くなるわけじゃねぇ むしろ強化だ」

[‥‥]

「多分だけんども…おめぇらはまともに戦わず合体しちまったんじゃねぇか?」

[チッ]

「…まぁ そういうことだ」

[だが…瀕死のお前を仕留めるぐらいなら なんのわけもないわ!]

ザマスが飛ばした斬撃を悟空は横跳びでかわした

「今だ!」

「『ギャリック砲』!」

完璧な不意打ちが成功し ザマスは吹き飛んで行った

「へへっ サンキューベジータ」

「…フン 次に行くぞ…俺たちはあくまでも 時間稼ぎだ…」

その通りである

ギャリック砲で吹き飛ばしたザマスはうぞうぞとうごめきながらまた人の姿に戻った

[‥‥]

ザマスは無言で悟空たちを見つめると飛び去った

「えっ?逃げちまったぞ?」

「…なぜだ? なにか目的が…」

 

見ればザマスたちは一か所に集まり始めていた

 

 

「…魔理沙」

「分かってるって…トランクスもこっちこい…霊夢のそばにだ」

 

ザマスたちは一か所に集まると 文字通り一つに なり始めた 

まるで小さな粒子のように 混ざり 散らばり そしてまた混ざった

そこにまるで緑色の竜巻と言えるようなザマスの波が生まれ…天高く登って行った

 

「…?」

 

「神が人間に敗れるなど……有ってはならない……ハハハハッ!! アハハッ アーッハハハハハッ!!……」

ザマスは高笑いをしながら一人一人とまた消えていった

 

 

 

界王神たちは顔を見合わせた

「ゴワス様…これは…?」

「ザマスは…宇宙に成ろうとしているのかもし知れん…最早神の容姿さえも捨てて正義と秩序 『そのもの』 に成ろうとしているのだ…」

 

ザマスたちの姿が消え 空いっぱいにザマスの顔が浮かび上がった

地球の表面は狂気に満ちたザマスの顔が浮び上がり おまけに暗闇で覆いつくされた

地表から見た空にはザマスの顔が大量にあり いずれも合体前のザマスを象っており もはや正気の沙汰ではなかった

 

「無限ザマス」 

人どころか生き物ですらないソレは トランクス達にニヤリと笑みを浮かべた

 

 

 

トランクスはもう一度 剣を深く握り直した

 

 

続く

 

 

 

 

 

 

 




2日遅れましたが…なんとか今年中には終わりそうです…多分


3日遅れます 申し訳ありません


これまでで一番遅れてます…
いやもう明日には必ず投稿します
申し訳ございません


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青い風のHOPE

「剣を握り直すクセがあるな」

ある時妹紅がトランクスにそう言った

「ああ…つい まぁ治すほどでもないんですけど」

「まぁそれはそうだな なんで握り直しちまうんだ?」

「…力を入れたいときとか ついつい昔のことを思い出してしまって」

「…例の「悟飯」って人か」

「…死んでしまったんです 俺の代わりに…でも彼のおかげで今の世界が…俺がある」

「…そうか まぁ…いい人なんだな」

 

あの時妹紅はどう返せばいいのか分からず 半分流す形で会話を終わらせていた

 

今妹紅は剣を握り直すトランクスを見てついちょっと前の出来事を思い出していた

「‥‥やることは 変わりない…時間を 稼ぐぞ」

妹紅が跳躍するのと同時に 空に浮かび上がったザマスの中でもひときわ大きい顔が口を開いた

「…?」

そいつが口を開くと同時に空に浮かぶザマスが次々と口を開いて行った

「…!やべぇ!」

妹紅が炎の羽を大きく広げるのと同時にザマスの口から赤黒い光線が発射され 妹紅の体に次々と突き刺さって行った

 

[貴様は不老不死だったな…だが所詮はまがい物の不死身だ…これは…薬か?]

ズタボロになりながら妹紅が口を開いた

「正解だ…今でもあの時の行動を 私は後悔している」

[後悔か…所詮は人の身で永劫の時を過ごそうなどという 身の程を知らぬモノだ]

妹紅の体は再生を始めなかった

[不死身はもう私の前では…このザマスの前では不死身などではない]

「…より強い何かで中和したのか?蓬莱の薬を」

[その通りだ 藤原の妹紅 原理が分かればもう貴様はウドの大木]

「着弾面積を広くしたのは…間違いだったのか…もな」

自信の再生が始まらないのを察するのと同時に

自信の魂の傷ついてはいけない部分まで傷ついたような

取り返しのつかない部分に穴が開いてしまったような感覚

「だがまぁ…」

景色がかすれる

音ももはや聞こえない 

走馬灯だろうか 古い和風建築の大きな屋敷が脳裏に思い浮かぶ

 

 

「行動はともかく…なんだかんだで 楽しかったのかもな」

 

 

ゆっくりと妹紅が落下し とうとう彼女の体の炎が消えた

 

 

 

 

 

 

「妹紅!」

霊夢達が駆け寄ろうとするも再び放たれた光線によってそれは阻まれた

「クソがっ!愛着沸いてきたのに死ぬんじゃねぇよ…!起きろトランクス!急に倒れるな…!お前しか…!」

魔理沙の叫びとほぼ同時にベジータの気が膨れ上がった

「や…やめろベジータ!」

「ガンマバースト…フラーッシュ‼」

力強い波動に近いものがザマスに…空に直撃した

「ぐぉ…あ…」

「もうそれ以上それを撃つな…おめぇが先にくたばっちまうぞ!」

「くそったれ…が…!」

ベジータも悟空も限界を超えているような状態である

霊夢は動けず 魔理沙もすでに精神面でも体力面でも限界が近い

もはやまともに戦えるのはトランクスのみであった

 

 

 

 

 

「妹紅…さん?」

青い剣を握り直した時 トランクスの意識は剣に吸い込まれ

気づくと何もない真っ白な空間に放りだされていた

「なんでここに…?ザマスは一体…?」

妹紅は何も言わなかった ただ真顔でこちらを見ていた

「あれ…なんで俺は…剣は一体どこに…」

トランクスが剣を探して振り向くと後ろに東の界王神がいた

「界王神様…バビディ達と戦った時 俺たちの世界の界王神様は死んでしまったんじゃ…」

 

更に奥にはには死んでしまった母もいた

「母さん…ここは危険です 早く…」

そして顔を上げると目の前には片腕のない青年が立っていた

「ご…悟飯さん…」

青年…悟飯はただ黙ってトランクスを見ていた そして上を指さした

真っ白だったはずの空間が 汚い緑色で満たされていった

「…ザマス」

気づくとトランクスは剣を握っていた

それでいいんだとばかりに どんどんこの空間にいる人物が剣に吸い込まれていった

 

「力を…貸してくれるんですか?」

返事はない

「…皆さんの力を 僕に…貸してください!」

青い光はさらに飛んでくる ザマスを倒せと 励ましと共に呼びかけて来る

トランクスはもう一度 剣を握り直した

「ありがとう…みんな!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「ホープソード…」

トランクスの剣が 大きく 大きく なった

「…オラ達も」

悟空たちも手を上げるとそこから青い玉が出現し 吸い込まれていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カプセルコーポレーションの庭でピッコロはずっと宙に座っていた 

唐突に空間が割けるとピッコロは余りにも驚き 思わず尻もちをつきかけた

「これは…」

片腕を上げると 青い塊が出てきて裂け目に吸い込まれていった

 

 

 

 

ザマスが開けた裂け目から次々と青い玉が生まれては吸い込まれていく

 

希望だ これは希望なのだ みんなの 世界の希望だ

 

トランクスはそれを一心に背負い 剣を 強く握った

 

 

[な…!]

初めて ザマスは心の底から恐怖した

全王の時とは違う恐怖

人間という見下していた存在が 今まさに自分を超えるものになっていくという恐怖を 

ザマスは目の当たりにしていた もはや今の彼は…

 

 

[神が人間に敗れるなど……有ってはならないぃ!]

宙に浮くザマスに手が現れた 地球よりも巨大な手はトランクスを押しつぶそうと大きく動いた

 

「とりゃああああああああ!!」

トランクスの振ったホープソードが その手と真正面からぶつかり合った

 

[ぬうううううううう!!]

 

霊夢は完成した元気玉を右手に宿らせた

「魔理沙ぁ!」

魔理沙は霊夢の呼びかけと同時に動いた

霊夢のぶん投げた元気玉を魔理沙は正確にトランクスに向かって弾き飛ばした

 

元気玉はトランクスに取り込まれ トランクスの気はさらに高まり もはやその気は一時的ではあるが

ベジットに並ぶレベルまでの気になった

 

[まさか!そんな…!そんなことがァ…!]

トランクスに集中しすぎたザマスは気づいていなかった

自信の顔に当たる部位に近づくタイムマシンに

 

「食 ら え !」

マイが放り投げた閃光弾は 自身の肉体強度を極限まで引き上げ 視力も高めていたザマスの目に一時的にではあるがダメージを与えることに成功した

これにより 完全にザマスとトランクスの力関係は 崩壊したのである

 

 

「人間が…神に… 正義 に仇なすのかァァァァァァァ!?」

 

 

「貴様の正義など…! 知った事かあああああああーっ!」

 

 

 

 

 

ザマスの手が切り裂かれた

 

 

 

 

 

割かれた傷はどんどん広がっていき…

 

 

 

空に亀裂入り 空をかたどるザマスがボロボロと崩れていく もはやその傷は癒えるものではなかった

 

 

 

「馬鹿な…!!こんな…!! アアアアアア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

完全にザマスが崩れ去り 未来世界に青空が広がっていた

 

 

 

「太陽だ…やったよ みんな」

トランクスはそう声を絞り出すとゆっくりと地面に向かって 倒れ伏した‥‥

 

 

 

 

 






















1日投稿が遅れます


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さらば未来

「やった…」

トランクスは段々と明るくなっていく空を仰向けになりながら見つめていた

「みんな…終わったよ…」

ザマスと直接戦っていなくても これまでトランクスと共に未来世界を守り散っていった仲間たちが力を貸してくれたのだとトランクスは思った

トランクスは何とか半身を起こした

「妹紅さんの所に…マイの所にも…父さんたちと合流しないと…」

トランクスはしぱしぱと瞬きをした

その時だった 

 

少しトランクスと離れた位置にあるガレキの上に隻腕の男がにこやかな笑みで座っていた

「あ…」

その男はトランクスに向かってグッドサインを出した後 

煙のように消えた

「ご…悟飯…さん…」

青年…孫悟飯もきっと力を貸してくれていたのだろうと トランクスは少しだけしんみりとした

 

 

 

 

 

 

 

「霊夢~!妹紅~!」

魔理沙はガレキを再びかき分ける羽目になった

 

トランクスとザマスの激突が生み出した爆発は思った以上に広く

ただでさえめちゃくちゃになっていた未来世界はさらにひどい有様であった

「ちくしょうめ… 気の探知にも引っかかんないし…」

 

その時だった ガレキの山が一つ吹き飛び霊夢が飛び出してきた

「うぃ…」

「…お前いつもガレキから出てくるな まぁ無事で何よりだ…妹紅を探そうぜ」

「…いや 無理」

「え?」

「元気玉と言い 界王拳使用後のフルパワーと言い 体はともかく 霊気やら気がもうガッタガタよ…死にそう」

「…安静にしとけよ 妹紅は私が探す」

霊夢を木陰に…木はもう一本もなかったのでガレキが日陰になっているところに霊夢を寝かして魔理沙は飛んだ

 

その頃の妹紅は、瓦礫の山の一つに背を預けて息を切らせていた

「げほっ……くそ…もう動けん…てか何で生きてんだ…?」

「じゃあしばらく休んでいたらどうだ?」

突然の声と共に瓦礫の山からザマスが現れた

「!?」

「もっとも、休んでいる暇などないだろうがな」

そう言ってザマスが妹紅に向かって腕を伸ばす 拳でそのまま潰す気なのだろうと妹紅は確信していた

しかしザマスは妹紅を乱暴にはねのけ 妹紅の後ろのがれきをかき分け始めた

 

「…何が目的だ?」

「……」

やがてザマスは2人の女性を掘り出した

「レイムと…マリサか」

「おい」

ザマスの声かけで2人はかすかに反応した

「お前らは…そうだな…」

ザマスは言葉を探しているようだった

「…達者でな」

ザマスは握りしめていた1つの指輪と自分の指輪を彼女らにはめ起動させた

 

 

「…情け か?」

妹紅の問いに対してようやくザマスは答えた

 

「…神にはなれずとも 我らのやったことは残ることだろう」

「ブラックは死んだのか?」

「まぁ そういうことになる」

「へっ 少しは情けがあんのかよ ふざけやがって」

「気まぐれだ ただの 気まぐれだ」

「あっそ」

「貴様は死ねなかったようだな」

「…まぁな もうちょい生きるとするよ」

「…そうか」

「精々苦しめ 永劫の時を」

ザマスはそう言い残すと さらさらと砂状になり消えた

「‥‥へっ」

妹紅は悪態をつきたかった

だが悪態をつこうにも なんとも言えない気分

「最後まで…気味の悪い野郎‥‥だ…」

妹紅の視界がチカチカと点滅するなか見覚えのある帽子が視界に移った

 

「おお!生きてたのか…マ~ジで良かった…ほんとに良かった…」

 

「…よう魔理沙 私を連れてけ」

「おうよ…霊夢も回収してくかんな」

 

 

 

 

 

 

 

未来世界は結局の所 ダメージが多すぎたドラゴンボールも存在しないのである 

そのため一度トランクスたちは現代…

悟空たちのいる世界にしばらくの間おいとますることになった

 

「超ドラゴンボール」

 

これを使えば時代を超えてもなお願いをかなえることができるのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「トランクス?」

「マイ…結局の所 俺は皆に助けられてばかりだったよ」

「…それの何が悪いんだ」

「……」

「助け合って生きる それが人間だろ?」

「………」

「お前はそういう気持ちだったから ザマスを倒せたんだ 胸張って生きろ」

「…ありがとう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「しばらくの間 頼みます」

トランクスはおそらくその場にいるであろう死んでしまった仲間に語りかけた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

未来編  おしまい













未来編はこれにておしまいです…大体一年?で完結です

とは言ってもここから先…まだまだお話は続きます 
来年もどうかよろしくお願いします
そして新年早々2日投稿が遅れます…申し訳ありません
追加でもう1日遅れます…


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修行と日常
全王様


カプセルコーポレーションの庭でピッコロが歩き回っていた

不可解な裂け目から元気玉に近いモノの気と

悟空たちの気を感じとるのとほぼ同時に裂け目は閉じてしまった

「一体全体どうなってやがる…」

ピッコロがそう呟くのと同時にタイムマシンが出現した

 

「た…ただいま」

「霊夢…よく無事で戻ってきたな…!」

ピッコロは嬉しそうに霊夢をタイムマシンから引っ張り上げた

タイムマシンはまさに満員であり

悟空とベジータはタイムマシンの外側に張り付いていた

「よう ピッコロ」

「孫 お前も無事だったのか…あの光や裂け目はなんだ?」

「まぁ話すと長くなっけど…まずはメシを…」

「まぁ そうだろうな」

 

ブルマがタイムマシンからはい出てきて言った

「確か食べ物詰めてあるカプセルが…あったはず…ピッコロ とってきて…」

「なんで俺が…まったく…どこにあるんだ」

「研究員に聞けばわかると思うから…お願いね?」

ピッコロはうなずくと正面玄関の方へ飛んで行った

「…ふつーに裏口から入ればいいのに」

 

ほぼ全員が体力を使い果たしていたので

割と動ける霊夢とマイそして妹紅が残りをタイムマシンから引っ張り上げた

「トランクス…あんたさっきまで動けてたのに…」

「なんだかどっと疲れが…復活パワーの使い過ぎかもしれないけど…」

マイとトランクスがそう話していると魔理沙が変な声を上げた

「ちょっとどうしたのよ魔理沙」

「ミ…ミニ八卦炉が…ない!」

「…いつ失くしたのよ」

「わからん…ザマスと戦ってた時点では使い倒してたから…多分タイムマシンに乗った時…」

霊夢はため息をついた

「しょうがない…とってきてあげる」

霊夢は立ち上がってタイムマシンをコンと小突いた

「と言うわけでちょっとタイムマシンを借りたいんだけど…」

ブルマは心配そうな目で霊夢を見つめた

「いいけど…でも危なくない?」

「まぁザマスも倒せてるし 多分行けるでしょ 妹紅も連れてくし」

「え?」

「まぁ妹紅がついていくなら大丈夫かもだけど…」

「いやちょっと待ってくれよ」

「んじゃ行ってくるわ」

「…わーったよ 体力多いからって酷使しやがって こちとら死にかけたんだぞ 真面目に」

「待ってくれ!ちょっとオラも行かなくちゃなんねぇ」

「えっ?あんたも用事あるの?」

「ああ ちょっとな 霊夢も来るか?」

「…まぁちょっと気になるけど そんじゃ3人で」

「操作方法わかるんですか?」

トランクスがそう言った

「あ…」

と言うわけで操作を知っているトランクスとそれを支えるマイが同行することになった

「…結局5人ね」

霊夢はタイムマシンにへばりつきながら言うと タイムマシンは消えた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いきなり戻ってくることになるとは…」

トランクスはそうつぶやいた

「えーっと八卦炉…」

霊夢はガレキをほじくり始めた

「ねー用事済んだら手伝ってよご…」

霊夢が放り投げたガレキが何か柔らかいものに当たる音がした

「ごめん誰かにあた…」

そこには全王がいた

「どわーっ!」

思わず後ろに向かって思いっきり飛び出した霊夢はガレキをほじってた妹紅にぶつかり止まった

「ぜ…」

 

「キミたち 失礼だね」

全王はそういいつつ頭のがれきの破片を落とした

 

「いたいた!全ちゃん!」

悟空はそういいつつ全王に向かって駆け寄った

「ってこっちの方は全王様か」

「あ ソンゴクウ」

 

全王はそういうと霊夢達から視線を外した

 

「オラがいいところに連れてってやるよ!」

「ほんと?」

 

 

 

 

 

 

 

なんとかミニ八卦炉を回収した霊夢達がカプセルコーポレーションの庭に帰ってくると大騒ぎしているのが見えた

 

 

 

「なんだなんだ 一体どうしたの」

霊夢は先にタイムマシンから飛び降りた

「お前ら…次から次へと世界のルールを無視しやがって…」

どうやら怒っているのは破壊神ビルスらしい

「うるさいわね!そもそもあんたがキチンと仕事してればこんな大変なことにはならなかったじゃないの!」

そしてさらにブルマがそれに怒っている

界王神が仲裁に入っているのだが怪獣の前のトカゲのようなものである ほぼ役には立っていなかった

「ずいぶんとうるさいね ここがいいところ?」

「いや違うぞ…あっいたいた おーいビルス様ー!」

「悟空!お前こいつを何とかし…」

ビルスの表情が固まった コーニッシュレックスのような耳は後ろにたれあごは外れんばかりだった

「ぜ…ぜ…ぜ…全王様…!」

ビルスは頭を下げ界王神も頭を下げた

「ぜ…全王様 この度は…」

「界王神様」

悟空がビルスをスルーしつつ界王神に声をかけた

「連れてってくれ あっ 霊夢も行くか?」

「…まぁ 行きたいけど」

「よし そんじゃ霊夢とオラと全ちゃんをこっちの全ちゃん家に連れてってくれ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇宙とは別の場所にあり 界王神 破壊神とその従者しか行く事ができないとされる場所…

全王の宮殿に霊夢達はいた

超巨大な青いクラゲの上に、「全」という文字を模した宮殿が立っており

宮殿の周囲には12本の石柱が立ち 石柱の上には12の宇宙が浮んでいた

「ここが宮殿…」

霊夢達は横一列になって歩いて行った

霊夢はとりあえず悟空の横から離れないよう心掛けた

 

「おー!」

扉を開けしばらく歩くと聞き覚えのある…というかさっきも聞いた声が聞こえてきた

「悟空!」

「オス!全ちゃん」

 

「約束どおりいい友達を連れてきてやったぞ」

 

未来の全王と 現代の全王がお互いに顔を見つめあっていた

 

「やぁ」

「やぁ」

 

「あそぼ」

「うん」

全王は2人並んで楽しそうに走り回った

「ひひひ 上手くいったぞ」

「約束って…どんな約束よ…」

「いやオラは意外と忙しくてさ ずっと遊べる友達がいないかって言われてたんだ」

「ああ そう…」

 

 

 

霊夢達がまたカプセルコーポレーションに帰ってきたとき 

今度はもう暗くなっており 庭にはバーベキューセットが置かれていた

「なんか…寒暖差でおかしくなりそう…」

「…まぁ風邪ひかないように気をつけろよ」

 

「あっ お帰り霊夢 ほいこれおまえの分」

魔理沙に手渡された肉をかじりながら霊夢は思った

 

帰ったら掃除や神社の事や修行の事もすべて忘れて泥のように眠ろうと

 






2日遅れました 

レイムとマリサの過去話を書こうと思っていたのですが 
書く暇も入れ込むスキマも無かったので 
番外編に入れ込もうと思っています

追記次回更新は1日遅れます
追記 もう二日遅れます
最近遅れてばかりで申し訳ございません


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シャンパとヴァドス

霊夢が目を覚ますと 見覚えがある というかもはや懐かしい茶色が視界に広がった

「神社…掃除…」

立ち上がろうとすると 冷たい風が吹いた

「‥‥」

神社は隙間だらけである 隙間風はとてもひどい

霊夢はもう一度寝ることにした 今日だけはきっと 二度寝も許されることだろう

もう一度布団に潜り込み寝返りをうつと横に妹紅がいた

「のわーーっ!」

思わず妹紅を外に蹴とばしてしまってから霊夢は気づいた

行く当てのない妹紅を仕方がないので神社に停めることにしたことを

「やっべー…」

寒空の中頭から地面に突き刺さっている妹紅を見て霊夢は声を漏らした

「…あれ」

妹紅が何かを言うのかと思ったのだが返事が無い

霊夢は布団からでて地面に突き刺さった妹紅を引き抜いた

「気絶してんなこれ…バレてないって事ね」

霊夢は妹紅の髪についた土を払いもう一度布団にねじりこんだ

「目ぇ覚めちゃった…」

仕方がないので掃除でもするかと霊夢が着替えをすました時だった

 

玄関前が光りだしたのである

 

「!?」

霊夢がうろたえているうちに光は収まり そこには2人組がいた

 

「おーっ!いたぞヴァドス!」

「ええ いましたね」

 

太ったビルスのようなやつと どことなくウイスに似た気配の2人組が光の中から現れたのである

 

「やっぱしビルスの野郎め 隠していやがったな…」

その男は体をゆさゆさと揺らしながら高笑いをした

「だ が ! このシャンパ様から隠し続ける事なんて不可能!」

「手当たり次第に探しましたからね かなり大変でした」

そんなやり取りをしている2人を尻目に霊夢は考えていた

「そういえば…別の宇宙の破壊神にシャンパとか言うヤツがいたような…?」

霊夢がそう呟くのと同時にシャンパが霊夢をにらみつけた

「シャンパ様だ! それはそうとお前 別の世界から来たやつだろ」

霊夢ははいとは答えられなかった

(なんで他の宇宙の破壊神がここに…?目的も分からないし…)

「…いや ここに最近引っ越して来ただけよ」

「ふぅん?じゃあどこから引っ越して来たんだよ」

「あ…」

霊夢はこの世界の地理など全く知らなかった

「ナメック星…」

「ナメック星人にはとても見えないぞ! あんま嘘をつくなよ 今ならまだ許してやる」

「‥‥‥」

「シャンパ様 本題に入りましょう ウイスに気づかれたようです」

「おお 気づかれたか…まぁいい 率直に言うぞ お前第六宇宙に来い」

「え?」

次の瞬間強い光と共にビルスとウイスがその場に出現した

「何のつもりだシャンパ!勝手に僕の宇宙に来やがって…!」

「おお 遅かったなビルス…お前やっぱり幻想郷出身を隠してやがったな!」

「…霊夢!お前話したのか!」

「いやいやいやいや!話してない話してない」

「…チッ それでシャンパ!何の用だ!」

「この前にも言っただろ?変な館の件だ」

「…お前約束が違うじゃないか お前試合に勝ったらお前が超ドラゴンボールを使い!僕らが勝ったら僕らが使う!」

「フン それはまぁそうだがな…あの変な館だが どこから来たのかが分かったんだ」

「何?それでその館は一体どこからやって来たんだ?」

「ふふん どうしよっかな~ 教えてやろうか それともやらまいか…」

「ぬぬぬぬぬぬ…!お前…!」

 

「幻想郷ですよ」

ヴァドスと言う名前の天使がそう言った

「あーっ!ヴァドスお前…!言っちゃダメだろ!」

「だってシャンパ様 めんどくさいんですもの」

「おま…お前…!」

「と言うわけなのです これで手伝いたくなったのでは?」

ビルスが顎を撫でながら言った

「なるほどな 確かに霊夢達なら行きたいだろう…悟空は貸してやらんぞ!」

話がとんとん拍子に進む中 ようやく妹紅が起きてきた

「なんだなんだ!一体どうした!」

起きた妹紅が見た光景はあり得ないレベルで人のいる博麗神社である

「なんだ 夢か」

「失礼ね あんたも行くでしょ?」

「…?」

「ああ 今起きてきたのね てっきり聞き耳でも立ててたのかと」

「耳に土が詰まってんだよ 何でだろうな」

「まぁそんなことはともかく…」

霊夢は妹紅に説明を始めた

 

 

 

 

「まぁとにかくだ 手伝うんだろ?俺たちを」

「…ちくしょうめ」

「まっそういうことだ!精々頑張って手伝ってくれよ!帰るぞヴァドス!」

シャンパは笑いながら光に包まれていった

 

 

「なるほどな」

妹紅はうなずきつつ言った

「まぁ察してるとは思うけど あの厄介な館よ」

「だろうな…私行かなくてもいい?」

「ダメ」

「はぁあぁぁ…」

 

霊夢はビルスの方に歩いて行った

「そんでもってあのシャンパって人とずいぶん仲悪いみたいね」

「…ああ 兄弟なんだが どうにも馬が合わん」

「…そういえばあの人いつ迎えに来るとか言ってなかったけど」

 

再び庭が光始めた

 

 

「ちなみに迎えに来るのは一週間後だ!それまでに準備でもしておくんだな!」

再び現れたシャンパは再び高笑いをしつつ帰ろうとしたがビルスに声をかけられた

「おい なんでお前が消さないんだ」

「…めんどうくさいのもあるが お前の所の新戦力の力も知っておきたかんだ あっそうだ」

シャンパは思い出したかのように手を打った

「お前らが何人かは知らんがヒットも来るぞ」

「なっ…ヒットがいるなら霊夢達いらないだろ!」

「お前達の強さを知りたかっただけだよ~ん!そんじゃあな!」

また光に包まれてシャンパが消えた

「あ!の!や!ろ!」

ビルスが神社の灯篭を蹴とばした

この前買ったばかりの灯篭である

「霊夢!お前もっと強くなれよ!ヒットをほぼ働かせないでやって奴に無駄金を使わせるんだ!」

むちゃくちゃなことを言いながら暴れようとしているビルスにウイスが手刀を当てた

「あんまし暴れられると困りますよ それではまた」

ウイスたちも光に包まれて消えた

 

霊夢はため息をつくと 神社に戻り昨日ブルマにもらったスマホを操作した

 

「何やってんだ?」

「ピッコロさんに連絡 もう修行つけてもらわないと」

妹紅は言いづらそうに言った

「スマホの持ち方もうちょいなんとかならないのか?」

霊夢はスマホをこわごわ指先で持ち上げ画面をタップしていた

 

 

 

 

 

ピッコロはスマホをこわごわ指先で持ち上げると メッセージを確認した

「ほう やる気十分じゃないか」

ピッコロは嬉しそうに呟くと冷蔵庫を開いた

「…水しかないな 霊夢用の食料を買うのもいいかもしれんな…」

 

 

 

 

神社に残っていたわずかな食材で何とか作った食事を霊夢と妹紅がちゃぶ台で食べていた

「そう言えばあんたって寝なくてもいいし 食べなくても良かったはずよね」

「気分によるんだ 昨日はぐっすり眠りたい気分だった…寝すぎたのか頭が痛いよ」

「…寝すぎには気を付けたほうがいいわね」

霊夢は漬物をかじりながらそう言った 

 

 

 

続く




3日遅れました…
次こそは…次こそは遅れずに…
ダメでした…1日遅れます


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それぞれの日常 そして修行

早速ピッコロの元へ出かけようとした霊夢に妹紅が声をかけた

「おい 私出かけるんだが戸締りとかどうすればいい?」

「ああ 鍵ないのよ こっち来た時に割れちゃって それ以来かけてない」

「…防犯意識どうなってんだよ」

「だってこの辺恐竜とかイノシシとかうろついてるからにカギは意味ないでしょ」

「確かにここまで来れるんならカギは意味ないか…んじゃ開けっぱでいいのか」

妹紅との会話を終え霊夢は飛び上がった

「そんじゃ一週間後」

「そんなに帰ってこないのかよ」

「ええ 今のところは」

そういうと霊夢は飛んで行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

ターレスたちと過ごしながら紫は異常に気付いていた

自分の力が回復しないのだ

減った体力や力が戻らないのである

 

彼女は一日に12時間は寝る

最近では取れない疲れとけだるさのため一日14時間は寝ている

それでも体力は戻らない むしろ落ちてきている気さえする

別に寝すぎて体力が落ちているわけではないと思うのだが…

「式神」すら出すことができないのだ

こんな調子ではフルパワーを出せるのはいつになることやら…

 

 

「どうした そんなシケた面して」

ターレスは何故かなれなれしい

まぁ怖がられたり 威張られたりするよりはマシであろう

「いやまぁ なんでも」

噓である

まもなくとある日がやって来る

「神聖樹の苗…色んな星に飢えてきたが 2,3しか取ることが出来なかった…こいつはすぐに星を枯らしちまう」

ターレスはやけに大きい丸型のパネルに映し出されている星を指さした

「今度はこの星…地球…この星は驚くほど栄養が詰まっている」

ターレスは苗を指先でいじりながら話をつづけた

「ここには俺と同じサイヤ人…カカロットもいるはずだ」

ターレスはそういうと苗を机に置いた

「…そのカカロットが敵になるリスクは?」

紫の言葉にターレスは即答した

「その時は殺す」

「ああ そう」

紫とターレス そしてクラッシャー軍団を乗せた宇宙船は地球へ向かう‥‥ 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

魔理沙は昨日霊夢から届いた霊夢を眺めていた

「館ねぇ…」

魔理沙は携帯電話を放り投げた 霊夢よりは扱いが上手いらしい

「まっあそこしかないわな…」

魔理沙は伸びをすると階下に降りて行った

魔理沙が居候しているのはカプセルコーポレーションの二階である

一階に降りると重力制御室が稼働していた

「もう修行再開したのか やっぱタフだな 師匠は」

重力制御室はその名前の通り重力を制御してくれる部屋である

10倍や20倍 それどころか数百倍まで重力を上げることができるのだが…

「まっ私はやらんが」

重力制御室の扉が開いた

「いいところに来たな 魔理沙 トランクスもいる まとめてかかってこい」

「…はいはい」

 

 

 

 

 

「そんでもってどうしたって言うのよ」

「冷蔵庫を使ってみようとしたんだが…今思うとこの家には…」

「コンセントが無いと」

「…まぁそんなところだ」

「この量の食料…どうすりゃ…てかよくこれまで気づかなかったわね」

「水しか入れていなかったからな…よく考えてみれば冷えないのはおかしいとは思ったんだが…」

「まぁ悟空でも呼べばいいか…って悟空って携帯持ってるの?」

「…多分持っていると思うが アイツがここまで難しい機器を使いこなせているかどうか…」

 

 

 

 

 

 

「そんじゃ また!」

「はーい ごくろうさん!」

とある市場に悟空は自身の畑で育てた野菜を売りに来ていた

パオズ山の肥沃な大地で育てられた野菜は人気である

野菜を売り終わった悟空はとりあえず家に帰ることにした

悟空はトラックに乗り込むと軽快な曲を流しながら帰路についた

 

 

 

悟空がトラックで去って行った後 市場の人はひそひそ話を始めた 

「ありゃ最新型のエアトラックでねーか?」

「こんな田舎に珍しい…相当儲かってるんじゃろなぁ…」

 

 

 

悟空が一本道を通っていると 一台のトラックが田んぼに突っ込んでいた

「なんだ?故障か?」

悟空が声をかけるとその男は困った顔をして見せた

「そうなんです」

男は手を擦り合わせながら悟空に頭を下げた

「近くの駅まで乗せていってくれませんかね~」

「おお 構わねぇぞ」

「ああ~よかった!」

男はそういうと田んぼの方に手を振った

 

すると太った男が1人 細い男が1人銃を持ち 這い上がって来た

田んぼの泥でひどい姿である

「オイ お前 トラックを置いてとっととうせやがれ」

太った男がそう言った

「え?なんだって?」

「まだ理解できてないらしいな…俺たちは強盗だ このトラックはもらっていく」

「強盗?なんだよ 強盗を駅まで乗せていくのは気が進まねぇな…」

「違う!お前のトラックをもらうって言っただろ!バカかお前は」

「ああ オラのトラックを奪うって事か」

「そうだ!」

細い方がトラックを指さして言った

「ボス!見てください!こいつはダブルウィングの最高級トラックですぜ!」

「ほほう! まったく今日はついてやがるぜ…がっはっはっはっ!」

「あっはっはっはっ!」

細い方と困り顔が上手い方も一緒になって笑い始めた

「はっはっはっはっ」

悟空もとりあえず笑い始めた

「…オイお前何笑ってやがる」

「このトラックはちゃんと働くって約束でブルマからもらったんだ おめぇらにやるわけにはいかねぇよ」

「フン!まだ状況が分かってないみたいだな…バカな奴め」

太った男が右腕をぐるぐる回し始めた

 

「俺たちに逆らうとどうなるか…教えてやる必要があるな!」

漢のパンチは人差し指で止められた

そのまま悟空は男を持ち上げると 田んぼに向かって放り投げた

「どわあああ!」

男は田んぼに突き刺さって動かなくなった

「こ…このやろ!

細い方と困り顔は悟空に向けて発砲をしたが それはことごとくはじき返された

「げげげ!」

細い方を悟空はつかむと 首を指先で叩いた

それだけで細い方は倒れた

 

「バカな事やってねぇで働け…ってオラが偉そうに言えたことじゃねぇか…」

「ひ…ひぃ!化け物だぁ!」

困り顔は銃と仲間を見捨てて逃げて行った

「あーあ 仲間置いて言っちまったよ…どうしたもんかな…ってありゃ?」

腕に違和感を感じた悟空が腕を見ると 擦り傷が出来ており血が出ていた

「ありゃ ずいぶんとなまって…いやなまってるわけねぇか…」

悟空はとりあえず傷を放置して強盗達をトラックの荷台に乗せた

そしてトラックの運転席に置きっぱなしで音楽が流れている携帯を見るとメールが来ていることに気が付いた

「おっと 霊夢からか…おお!あいつもう修行再開したのか…うし オラも行ってみっか…」

そこで悟空は今の惨状に気づいた

「やべ…トラックもなんとかしねぇと…」

仕方がないので自分のトラックを右手に 強盗のトラックを左手に持ち 悟空は飛んでいくのであった

 

続く‥‥

 




一日遅れます
更にもう一日遅れます
もはや最近一週間に一度出せてない…


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不調

「うわととと…」

飛んでいる最中に悟空は少しバランスを崩した

「おかしいな…なんだか体の調子が…」

しばらく飛んでいると交番が見えてきた

「おっ ついたついた… よっと」

交番にて事情を話すと いくらか賞金がもらえた

賞金首だったらしい 思わぬ収入に悟空は喜んだ

「ラッキー!これでしばらく修行してもチチにどやされずに済むな」

悟空はトラックに乗り込むと一度家に帰ることにした

 

 

 

 

 

「服を出すヤツ?」

「そうそう あれを教えてほしいのよね」

ピッコロは頭をかきながら答えた

「あれは…あれは教えられるものなのか…」

「多分いけるとも思うのよね…というかいけなきゃ困る」

ピッコロは霊夢の発言に首を傾げた

「困る?そりゃまたどうしてだ」

「妹紅…」

「なるほど」

 

妹紅の戦い方は非常にお金がかかる

ぶっちゃけ全裸で戦っていてほしいレベルである

「私が払う筋合いも無い気がするんだけど…アイツ多分しばらく家に居候するでしょ?」

「なるほどな…確かに 大きい問題だ」

「でしょ?だから教えて…」

「いやそもそもナメック星人以外が覚えれるのか?」

「…確かに」

とはいえやってみなければ分からない

ひとまずピッコロは霊夢に教えてやることにした

「まずは腹に力を入れる」

「こう?」

「次は気を指先に集める」

「こう?」

「今度はイメージだ どんな服を着せるか…」

「うーむ」

「気を形作る感じだ それを意識外に押し出す…」

「うーん…とらっ!」

霊夢の指先から発射された光線はぬいぐるみを貫いた

 

「まぁ 予想はしていたが」

「これじゃただのビームよ ビーム」

ピッコロはぬいぐるみを拾い上げた

「おお?」

よく見てみるとぬいぐるみにはスカートのような穴が開いていた

「これは…」

ピッコロは霊夢のビームが着弾した場所を見た

するとそこには小さいスカートが地面に突き刺さっていた

「…行けそうだな」

「だね」

とりあえず繰り返しやろうと方針が決まったころ 魔理沙はというと…

 

 

 

 

 

 

「…痛い」

今日はトランクスも交えての修行だったので 

いつもよりベジータは張り切っていたのだろうか 

とても痛い思いをしたし 一方的に殴られたと言ってもいい

「ははは…父さん 楽しそうでしたね」

トランクスはフォローにもならないことを言った

「それに…魔理沙さん 最後のほうまで父さんのパンチをまともに食らっていなかったし」

「そりゃ師匠が全力じゃないもん…ブルーどころか通常形態だったのぜ」

「なら父さんもちゃんと修行をしてたって事じゃないですか」

「防御の修行ってことね…防御…」

魔理沙は少し元気になった

「って事は私はとても固くなったってわけだ」

「まぁそういうことですね」

「じゃあもっと火力上げても体が持つ訳だ」

「え?まぁはい」

「ひひひ…どんどん強くなってるぜ」

魔理沙はそう言いつつ 箒をつかんだ

「まぁこれ無くても飛べるんだが…まぁいつもと変わらん方がいいか」

トランクスはスポーツドリンクを飲みつつ魔理沙に尋ねた

「どこかへ行くんですか?」

「ああ ちょっとな」

そういうと魔理沙は箒にまたがると飛んで行った

 

 

 

 

 

 

「おかしいな…」

悟空は氷山の上に立っていた

「ピッコロの家ってこんな場所だっけかな…」

悟空はもう一度瞬間移動をした

ピシュン!

という音と共に今度は家に戻ってきてしまった

「ありゃ?もう帰って来ただか?」

「いや間違っただけだ…えーっとピッコロピッコロ…」

ピシュンという音と共に 今度はカプセルコーポレーションの上に悟空は現れた

「ありゃ?どうなってんだこれ?」

仕方がないので飛んでいくことにしたのだが

飛び上がってからも異変を感じた

「…?」

どことない不安感というか なんというか

微妙に安定しないのである 常時ふらつくのだ

「…走っていくか」

悟空は超スピードで走りだした

「な なんだこれ?」

まるで感覚がつかめない

いつもの様に気をコントロールできないのだ それどころか気を出すのも難しかった

(どうなってんだこれ…?)

もはや訳が分からないまま悟空が歩いていると空から見覚えのある帽子をかぶった少女が降りてきた

「やっぱりカカロットさんか」

「よう魔理沙…何してんだ?」

「霊夢の家に行ったんだが…誰もいなくてよ 今帰って来たんだ」

「ああ そんなら多分ピッコロの家にいると思うぞ」

「まじ?教えてくれてあんがとな!」

魔理沙が飛び立とうとしたのを悟空は引き留めた

「待ってくれ!霊夢の所行くんならオラも連れて行ってくんねぇか?」

「え?いいけど…そりゃまたどうして?」

「どうも力が出なくてよ…」

「なるほど…治るといいな」

魔理沙はそういうと箒の尻の方を悟空に向けた

「はいよ」

「サンキュー」

悟空は箒をつかんだ

「そんじゃ場所教えてくれ」

「おうよ まずは右の方だ…」

 

 

 

 

 

 

「遅いわね 悟空」

もう夕方を超えて日は沈み始めていた

「…やっぱりあいつはメールの見方が分からないのか…」

「でも既読ってのはついてるのよね…」

「…待つか」

「…そうね」

 

 

 

続く













今回も短めとなっています
おかしいな…年末超えたのに 未だに投稿頻度が…







あんのじょう1日遅れます
もはや不定期にした方がいいのでは?
とも思いますが 不定期にすると更に遅れそう…
更に1日遅れます


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遅延性乱気症

しばらく待っていると

箒に乗った魔理沙と箒にぶら下がってる悟空がようやくやって来た

 

「オッス」

「遅かったわね…仕事?それと魔理沙 わざわざこんな所まで遊びに来たの?」

「いや神社にいなかったから諦めてたんだがカカロットさんとバッタリ」

「こんな所とはなんだ…」

「さんはつけなくてもいいわよ」

「いやオラが決める事じゃねぇかな…まっいっか」

 

「こんな所とはなんだ…」

 

とりあえず話がとっちらかってきたので霊夢は一度話を切り上げ遅刻の原因を聞くことにした

「なんでこんなに遅れたの?瞬間移動は?」

「それが…なんか気が上手く使えねぇんだ」

「いやちょっと待ってよ」

 

瞬間移動の不調

さらには空を飛ぶことも走ることも難しいらしい

体調は悪くないらしいが…

 

「一体全体どういうことだ?」

ピッコロが呟いた

 

「なんか見てくれる所とかないの?病院じゃダメだし」

「それもそうだな んじゃ界王様の所に…どうやって行けばいいんだ?」

「…一度死んでみるとか」

「それはちょっとヤだな…」

 

話し合いの結果何回も瞬間移動をするしかないということになった

 

「そんじゃまたな!」

悟空の姿が消えた

 

「やっと来たと思ったら爆速で去って行ったわね」

「…まぁ気を取り直して修行の続きを…」

「遊びに来てすぐで悪いが私も帰るよ 居場所も分かったしな」

魔理沙も飛んで帰って行った

 

「騒がしいと思ったら すぐに静かになっちゃった…」

 

 

 

 

 

 

 

「…?」

悟空は大きい部屋のベッドの上にいた

「界王様の家じゃ…ないよな…?」

 

ガチャリと扉が開き中からタオル一枚のブルマが出てきた どうやら風呂上りらしい

 

「オ…オッス」

「キャアアアァァァァ!」

辺りに悲鳴が鳴り響いてすぐに扉がもう一度大きな音を立てて開いた

 

「どうした! カ…カカロット…!?」

駆け付けたベジータまでもが硬直した

 

「い…いやぁ…うげぇ!」

悟空が状況を説明する前に部屋中からロボットアームが飛び出した

全てにレーザー銃が握られており 今の悟空ではまともに食らったら死んでしまうだろう

「覚悟はいい?」

「わ…わざとじゃねぇって…」

「じゃあ!なんなのよ!」

「オラにもわかんねぇよ…オラ わざわざ垂れた乳見に人ん家来ねぇよ…」

「カ…カカロットォ!」

つい口を滑らしてしまった

「ご…ごめん!」

悟空は逃げるように瞬間移動をし…

「どうなってんだ?」

「なんだよ いきなり」

親友であるクリリンの目の前 

おまけに机の上に現れた

夜勤だろうか 彼は警察の仕事をしている

 

次は…

 

「めぇったなぁ…思ったより重症みてぇだぞ…」

カリン塔のてっぺんに立ちながら悟空はそう呟いた

 

 

 

 

「や…やっとついた…」

とてつもなく苦労したがなんとか界王星についた悟空はさっそく見てもらうことにした

 

界王様が

界王様が聴診器を悟空の胸に当てた

「…それ意味あんのか?」

「………」

「どうなんだ?」

「‥‥…」

「やべぇんか?」

「‥‥‥‥」

悟空は補聴器をつかむとそこに向かって思いっきり叫んだ

「界王様ーー!!」

「うわわわわっわ! 殺す気か!」

「もう死んでんじゃねぇか」

「よくそういうこと言えるよね…」

気を取り直し 界王は診断結果を出した

「遅発性乱気症ってやつじゃな」

「遅発性…?」

「気をでたらめに使いすぎると気のコントロールが上手くできなくなることがあるんじゃよ」

「でたらめって…界王拳か?それとも…」

「…まぁ筋肉痛みたいなもんじゃからしばらくすれば治る じゃがなぁ界王拳は10倍とか20倍とか無茶して」

「しばらくって…どんくれぇだ?」

「さぁ~の」

「はっきりしてくれよー霊夢の修行にも付き合わなくちゃだし」

「あのなぁ…界王拳もしうじゃが…霊夢はヒットと会うのか!?」

「ああ そうらしいぜ」

「全く…時飛ばしもそうじゃが あんな風に時間をずらされ続けたりすると 感覚と肉体が一緒に動かなくなるぞ」

「それはまずいな…」

「まぁ格闘家を引退して孫をかわいがるとか そういうんならいいんじゃがな…」

「あ…あんましビビらせねぇでくれよ…」

「やーいおぬしがビビってるのを見ると ちょっと気分がいいのぉ」

「ひでぇな…オラになんか恨みでもあんのか?」

「ものすごくあるわーい! まぁ霊夢にも伝えておけよ 時飛ばしと界王拳には気を付けろとな」

 

 

 

悟空の家ではチチが悟空の帰りを待っていた

 

 

どうも調子が悪いらしいのに ピッコロの所で修行に行くらしい

しかも昼ご飯を半分しか食べなかったのである

食べなかったというより食べれなかったというのが正解か…

悟空は体調は悪くないと言い張るが 心配なものは心配である

 

「…だいじょうぶだべか 悟空さ」

チチは心配そうに膝で眠る悟天を撫でた

「でもこんな時こそオラが強くならねぇとダメだ! 悟空さが平らげるようなうまいメシを…」

 

玄関がとてつもない轟音と共に吹き飛んだ

「………」

「わりぃな… 上手く飛べなくって…」

「‥‥…悟空さ」

「‥‥ごめん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新しい朝が来た

「服ビーム 習得っと…」

「いや早いな…そもそも出来るとは思っていなかった」

 

流石の才能である

まだ粗削りではあれど服を出すビームを霊夢は習得することに成功していた

「でもまぁ…肝心の戦闘面…何もやってない!」

「いや基礎が鍛えられているぞ」

「いやいや…基礎だけじゃどうにもなんないでしょ」

「基礎をもとにして技を覚えるんだ」

ピッコロはそういうとどこからともなくホワイトボードを取り出した

「服を出すことができるなら多分これもできるだろう」

「いや…あと数日で…」

「何とか物にするぞ 孫が帰ってくる前に始めてしまおう」

「りょーかい…早く帰ってきてよね 悟空…」

 

 

 

続く

 

 

















2日遅れます
もしかしたら明日投稿できるかもしれませんが…
それどころか更に1日遅れます…
どうもこうも話が進めにくく…申し訳ございません


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いざ第6宇宙へ

新技を覚えるには精密な気のコントロールが必須であった

 

「…あ」

だが霊夢はいとも簡単にそれをやってのけた

「もう出来たのか…やはり才能の塊だ」

霊夢の気のコントロール技術はかなり高く

実戦経験は文句なしであった

幻想郷時代から異変をいくつも解決してきたのだ

おまけにこの前ザマスと戦ったばかりである

 

実戦経験は十分であり持ち前の才能も合わさってとんでもない速度で実力がついていく

 

「あ メール」

悟空からのメールには家を壊したので悟飯の家にしばらく住ませてもらうと書いてあった

 

「え?」

 

他には特に書かれてはいなかった 壊しちゃったもんは壊しちゃったんだろう

 

「いやどういうことよ」

「まぁ俺は明日悟飯の家に行く用事があるんだ その時に詳細を聞いてきてやる」

「用事って?」

「まぁ野暮用だ」

「いいじゃん 教えてよ」

「む…子守りだ」

「へ?」

「パンの子守りだ」

 

霊夢の笑い声の後に鈍い打撃音が暗くなった空に響いた

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわっ!ととと‥‥」

魔理沙は手に持っている気弾を落としかけた

「なんですか?それ」

トランクスの問いに魔理沙はにんまりとした顔で答えた

「超圧縮気弾ってんだ 落とすと大爆発!」

「‥‥そんなモンを落としかけちゃだめでしょ!そもそも何に使うんですかそれ」

「私たちは弾幕ごっこ…ああ幻想郷の疑似戦闘みたいなものだな あれを元に技を作ってるんだが それを一つやるために研究してんだ トランクスもやるか?」

「俺は遠慮しときます 主に剣が主体なので…」

2人がそんな会話をしているとタオルを肩にかけたベジータがやってきた

「明日も修行だ 早く寝ろよ」

「はーい」

 

魔理沙は適当に答えると自分の足元に置いてあるミニ八卦炉を手に取った

「館となると…まぁあいつらも強くなってんだろうなぁ…」

 

 

 

 

一週間の準備期間はすぐに終わった

悟空とも組手をしたかったのだが悟空は絶対安静らしい

あの悟空が戦いをしたがらなかったのだ

 

いや正確には我慢していたのである 相当な重症なのだろう

それと界王様からのありがたい忠告とやらをもらったが 特に霊夢は気にしなかった

 

 

 

 

 

「…来ないわね」

一週間後とは言われたが正確な日時は聞いていなかったことに霊夢は気づいた

 

「んでもって私以外いないし」

 

妹紅どころか魔理沙もいない 

皆そろって寝坊でもしたのだろうか…

「げげぇ! 集合場所伝えてなかったや…」

急いで魔理沙にメールを送ってる間に妹紅が文字通りすっ飛んできた

「よう!遅れたか?」

「いや早いくらいよ 魔理沙なんて今から来るし」

「ずいぶんと適当な奴だな 日時は守れよ」

「まぁ…許してあげましょう」

 

そんな会話をしているうちに魔理沙が飛んできた

 

「1分24秒 メールから到着までの時間よ」

「お前のメールが早けりゃ もっと早く来てたのぜ」

 

「オッス」

 

「ありゃ悟空 いつの間にいたのよ」

「気を出来る限り抑えてんだ… 遅延性なんちゃらってヤツがなぁ… 怖えぇぞ この病気」

「界王拳…気を付けなきゃね」

 

その時唐突に庭が光りだした

 

「シャンパ…様が来たわね… 一応身構えときましょ」

 

しかし光は出現したがシャンパは一向に出てこない

「これって…入れって事か?」

魔理沙がそう言うと 妹紅は嫌そうな顔をした

「…自分たちから危険地帯に行く感覚 未来のせいでキライになっちまったよ」

前までは結構好きだったのになと妹紅はつぶやいた

 

「んじゃ 言ってくるわね…ピッコロさんによろしく」

ピッコロは今日も今日とてベビーシッターである

一週間の間に悟空一家が増えたが

ピッコロ曰く チチ以外は役に立たないどころかむしろ状況を悪化させるらしい 哀れ

 

「おう 頑張ってこいよ!」

原因は笑顔で手を振った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んで どこよここ」

 

霊夢達はギラギラとしたビルの路地裏の とびきり汚いところにいた

 

「シャンパ…様どころか 誰もいないじゃん どうすんのよこれ」

 

「いや いるぞ ここに1人な」

コツリ コツリとブーツの音を響かせながら 一人の男が路地裏の奥から歩いてきた

 

紫色の肌をしており顔も人間というよりは悟空に見せてもらったことのある異星人のような風貌をしており

衣服は黒いロングコートのようなモノを着ていた

そして何より ただモノではない気を漂わせていた

 

「…あんたが ヒット?」

「そうだ…博麗霊夢だな?」

「ああ 私が博麗霊夢だ こっちが魔理沙 あれが妹紅だ」

「そうか 移動するぞ」

そういうとヒットの姿が消えた

「え…いや違う!消えたんじゃなくて…」

ヒットはいつの間にか霊夢達の後ろにいた

「移動…?だとすると早すぎる…師匠よりも早いかも…!」

「走るぞ ついてこい」

今度は目でヒットの動きを追えた だが追うのと実際についていくのとでは話が違う

 

「はやっ…」

ヒットの動きは独特であった

走るというよりは滑るという表現の方が正しい気さえする

そんな移動方法であった

 

 

 

 

 

 

「…遠いって」

霊夢達の速度で30分は走ったのだろうか

そもそもこの星は地球の比にならないほど大きい

 

「…最初からこの近くに出してくれりゃあよかったのにさ」

妹紅が愚痴を言った

「まぁ…ずいぶんと懐かしい建物が見えるぜ」

 

田舎というか田んぼみたいなものだろうか?

とにかく自然豊かなこの土地になじんでいる西洋風の館がそこにはあった

「ほんっと久々だな 紅魔館…別宇宙にも飛ばされてるのか」

魔理沙はそう言った

「って事は懐かしの…いたいた!」

門の前で居眠りをしている華人服とチャイナドレスを足して2で割ったような服装の…

「めいり」

パコォーン と鐘のように腹のそこまで響く音が鳴った

 

「はうっ」

美鈴は特に何も言葉を発する間も無く ヒットに一撃を入れられダウンした

 

「…いやいやいや」

「気配から察するにかなり強いと判断した さっさと仕留めておいた方がいい」

「いや…でもさ…」

「普段の俺ならやらない だが仕事なら話は別だ 割り切れ」

「いやそもそも調査なんじゃ…」

「‥‥‥しまった」

「「………」」

 

「う…うぐぐぐぐ」

腹を抑えながら美鈴が立ち上がった

「な…なんなんですかあんたら… 目…目が見えない…」

 

「ヒット!?まさか目を!」

「いや しばらく待てば治る」

 

「くそ…わけわからん… 背水の陣だ!」

美鈴が何かを準備しているのが見えた

「しまった!あいつ気を読めるんだった!」

 

美鈴を中心に気が固まり

美鈴の腕には膨大なエネルギーが集まっていた

「虹符!『烈虹真拳』」

 

必殺の威力を持った拳打が…発動することはなかった

 

またしても鐘が鳴るような音と共に

美鈴が倒れ伏した

 

 

「い…今のが時飛ばしってヤツ?」

「そうだ こいつの能力… 俺とはとことん相性が悪かったな」

 

美鈴は気を操る程度の能力がある

 

悟空たちとはまた違う気なのかは分からないが

攻防一体のかなり強めの能力なのだが…

 

「時飛ばしなら コントロールさせる暇も与えん」

「…妹紅 一応 美鈴拘束しとくから手伝って」

「おうよ 紐でも持ってんのか? そんなもんじゃ厳しいだろ」

「新技よ新技… そおい!」

霊夢の指からひょろひょろとビームが飛んでいき 美鈴に当たった

「…特に変わりないぞ」

「いや滅茶苦茶に重くなったはずよ 服が」

「…もしかしてピッコロの服ビームか!?」

「ピッコロさんね まぁ正解よ」

魔理沙は美鈴をつついた

「まぁ…終わったら解放してやるからな 悪く思うなよ」

 

 

続く

 






かなり遅れました…
そして1日遅れます
もう日曜日投稿でもいいんじゃ…

はい もう一日遅れます
本当に申し訳ございません

作者インフルエンザによりしばらくお休みさせていただきます
いやもう…本当に申し訳ございません
更新はいつになることやら…


明日には投稿できそうです


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紅魔館大騒動

門を無理やりこじ開けるヒットに霊夢は話かけた

「結局美鈴やっちゃったけど 良かったの?てか結局目的はなんなの?」

「最後に発動させかけていた技の阻止の方を優先しただけだ…今回の目的は視察と友好関係を結ぶ事」

 

ガタンと大きな音が開くのと同時に右側の門が破壊された

 

「それが俺の今回の仕事だ…一筋縄ではいきそうにない相手だ」

「知ってるわよ 知り合いだもの…んで結局壊すの?」

「錆び付きがひどすぎる 仕方がないからこじ開ける」

「…門番を殴り倒して門を無理やり引きちぎったヤツと友好関係結びたいと思うの?」

「まぁ…不可能では…ないだろうな」

「そうかなぁ…」

 

座り込んでいた魔理沙がが立ち上がりヒットに文句を言った

「おい 美鈴起きないぞ」

 

「だいぶ強めに殴ったからな しばらくは起きない」

 

とりあえず妹紅も話かけることにした

 

「何年も生きてるが初めて見る技だな」

「お前は… 見覚えがあるな」

「…マジ?」

 

「ずいぶんと昔の話だが妙な場所に迷い込んだことがある 恐らくあの時会っている」

 

(…って事はこっちの世界と幻想郷は繋がってんのか? てかそれ以前に何歳だよこいつ)

 

無理やりこじ開けられた扉の先にある廊下はやけに長かった

 

「外から見た大きさより明らかに内部は広い…」

「咲夜ね… あ 紅魔館の…あここの名前ね そこのメイド長」

「つまり…」

魔理沙が口をはさんだ

「そりゃ拒絶もされるよ 霊夢の言う通り私たちはともかくヒットは…」

 

「門番を殴り倒して門を無理やり引きちぎったヤツ」

妹紅がそう言葉をついだ

 

その時だった 館の奥から一人の女が滑るようにやってきた

赤い長髪で頭と背中には悪魔然とした羽 

白いシャツに黒のベストと同じ色のロングスカート そしてネクタイを着用している

 

「今紅魔館は面会謝絶です みんなおかしくなっちゃってます」

 

「おっ小悪魔 久しぶり」

魔理沙の挨拶はスルーされた

小悪魔が真正面に据えているのはヒットである

「それに…ここにいるということは門番を…」

 

「ああ… あれは事故だ」

 

「お帰り下さい」

「…仕方がない」

 

ヒットが再び拳を構えた

 

「待て待て待て」

妹紅がヒットの腕をやんわりつかんだ

「ここは穏便に…な?」

ヒットは拳を下した かに思えたが次の瞬間 妹紅の手からヒットが消えた

「なっ!?」

 

急いで小悪魔の方を見たが…

「何も…されていない?」

しかし紅魔館の奥の方から悲鳴が聞こえてきた 1人ではなく何人もの悲鳴である

 

「時飛ばしか!」

妹紅がそういうのと同時に3人は小悪魔を押しのけた

 

「ちょ…ちょっと!面会謝絶ですってば!」

「うるさい!」

「ええ…」

霊夢の怒鳴り声に思わず小悪魔は引いてしまった

その開いた隙間から霊夢達は滑り込んだ

「すまんな!」

魔理沙の一言を残してあっという間に3人は消えた

 

「え…ちょ…ええ…」

そしてその場には壊れた扉と小悪魔のみが残されていた

 

 

 

 

「やれやれ」

本に囲まれている彼女の名前はパチュリー・ノーレッジ 魔女である

 

長い紫髪の先をリボンでまとめ 紫と薄紫の縦じまが入ったゆったりとした服…寝巻のようだが…を着ている

ドアキャップに似た帽子を被っており はたから見ると変なヤツである

 

「ただでさえ忙しいのに…小悪魔め」

飛んだとばっちりではあるが実際今館内に侵入はされてほしくない

「…さてどうしたものか」

「大変そうだな」

「…うそぉ」

 

 

パチュリーの目の間に先ほどまでいなかった男が立っていた

「…あんたが侵入者?」

「…まぁ そうとも言う」

 

パチュリーは読んでいた本を閉じた

「…ここに来るまでに妖精メイドたちがいたけど…どうしたの?」

「無視して突っ切ってきた」

「…目的は?」

「目的は…友好関係を結びたい」

「はぁ…?あいにくだけど今紅魔館の主は面会謝絶状態…出直してきてくださる?」

「それは無理な話だ 破壊神からの仕事なんでな」

「破壊神…破壊に関しちゃね…」

「先ほどから異様な気配を感じる 主というのはこの真下にいるのか?」

「ああそれは違うわ…主は…」

 

その時だった

館の壁がギシギシときしみ 壁をぶち破る乾いた音が鳴り響いた

 

「…来たわね」

パチュリーは急ぎ足で壁際から離れた

「あなたも離れといたほうがいいわよ 彼女 とっても強いの」

 

次の瞬間 図書館の壁が崩れ 奥から小さな顔がひょこりと出てきた

青白い銀髪に赤い眼 身長は低く 背中には大きな羽が生えていた

服はピンク色であり同色のナイトキャップも被っている

 

「ああ 落ち着いてよレミィ…紹介するわね これが主…レミリア・スカーレット」

 

「うー…うー…」

 

「見ても分からないと思うけど吸血鬼よ…普段はこんな感じじゃないんだけど…」

 

「シャアアア…」

 

「なんでも数日前からおかしくっておかしくて…」

「見れば分かる」

「えと…ねぇ」

レミリアは頭を押さえながらヒットを一瞥した

「…殺す」

レミリアの体から黒い気が立ち上り始めた

 

「見ての通り たびたび黒い気を垂れ流しながら狂暴化するのよ」

「どうやったら治る?」

「…似たような症状になった妖精メイドがいたのよ…そいつらはぶちのめしたら戻ったわ」

「そうか」

 

ヒットの姿が消え 

パチュリーが瞬きする間も無く ヒットの拳がレミリアの腹に深々と突き刺さった

鈍い音と共に図書館の本がばらばらと落ちてきた

「うぉぐぅ…あ…」

バタンと倒れたレミリアにパチュリーは急いで駆け寄った

「あんたずいぶんと強いのね まぁレミィを…レミリアの事よ? 助けてくれてありがと 誰も止めれなかったのよ」

 

「いや待て」

ヒットが再び構えを取った

「まだ何かいる…来るぞ」

 

次の瞬間ヒットの頬に白い腕が深々と突き刺さった

 

「‥‥」

 

「あ…咲夜 いやこの人は…」

「ウルル…ウ…」

「ま…まさか…」

咲夜の体からも黒い気が立ち上り始めた 

「最悪ね…ヒット!」

 

吹っ飛ばされた先にあった本をどかしながらヒットが歩いてきた

「何をされたのかさっぱり分からん」

「言ってもいいのかしら…まぁ言っちゃうと 時間停止よ」

「なるほど」

再び咲夜に向かおうとしたヒットをパチュリーがつかんで止めた

「いや早いわよ 詳細も教えてないじゃない」

「俺の能力もまぁそれに近い いや あいつの種族はなんだ」

「多分人間…ところでどうして聞いたの?」

「吸血鬼の内臓の位置など知らん」

 

レミリアがのっそりと立ち上がった

人というより獣に近いその姿は前の彼女を知っているパチュリーからするとなかなか来るものがある

 

「そんじゃ 任せたわよ」

「…お前は戦わんのか」

「ちょっとね…そんなに得意じゃないのよ ガチバトル」

「そうは見えんがな」

そう言ってヒットは一気に跳んだ

 

図書館の屋根がぶち破られ 夕日が差し込んできた

 

「…後で治してもらうってのは 都合よすぎかしらね」

 

 

 

 

紅魔館上空に飛んだヒットの視界に傘を差したレミリアともう一人

 

 

髪は銀髪のボブカットにもみあげ辺りから三つ編みになっている

髪先には緑色のリボンを付けている

青と白の二色からなるメイド服を着ており なんか貫禄がある

 

「…こいつか?」

ヒットが咲夜に狙いを絞った瞬間咲夜が消えた

(時間停止か!)

ヒットはここで時飛ばしを使用した

 

ヒットの時飛ばしを簡単に説明すると

自身以外の時間を約0.1秒ほど止める技である

たったの0.1秒ではあるがヒットにとって0.1秒は大きなアドバンテージである

 

ヒットは自分を殴る直前で停止した咲夜の急所に寸分狂わず拳を叩き込んだ

 

そして時間は再び動き出した

 

「なっ…」

驚きに似た声をのこして咲夜は落下していった

 

「次」

「あーあ…咲夜やられちゃった」

レミリアはそう呟くと指を鳴らした

「神槍『スピア・ザ・グングニル』」

 

彼女の手には赤い槍が握られていた

 

(先ほどの発言から察するに 少しではあるが自我が戻ってきているのか…?)

ヒットは元の彼女を知らないが 最初にうーうー言ってた時と比べると明らかに言葉が知的である

 

「一度殴り飛ばしたから…か?」

それともこの妙な気は誰かの差し金か

(まぁ考えるだけ無駄だ)

情報が少なすぎるのだ ヒットは考えるのを止め 拳を構えた

 

 

 

 

 

 

 

「はぐれちった」

妹紅は一人廊下を歩いていた

唐突に館内部の空間がねじれ あっという間に3人ははぐれてしまった

館内部の空間を管理している咲夜が殴り倒されたため 空間がめちゃめちゃになってしまったのである

 

 

「どこだよここ」

じめじめとしているので恐らく地下であることは分かる

「ん?」

廊下の突き当りに扉が一つあった

「…なんかいやな予感がするな」

とは言っても他に行く道も無い 意を決し妹紅は扉に手をかけ開けた

 

「…あ」

 

部屋の奥には大きいベッドがあり

部屋には紅い絨毯が敷いてあった

そして部屋のベッドの上には10歳にも満たないような幼女が座っていた

深紅の瞳に薄い黄色の髪 それをサイドテールにまとめ その上からナイトキャップをかぶっている

背中には翼…というよりも八つの結晶が下がった一対の枝 そう呼ぶ方がしっくりくるものが生えていた

「…すまんな」

扉を閉めようとした妹紅は何か違和感を感じた

「‥‥?」

ぬるりとしたドアノブ 

顔に手をやるとぬるりとした感触

「これは…?」

見れば全身が割れ血が漏れ出していた

「…お前か!」

すると今度は右目が見えなくなった

「ちょっ…なんだこりゃ!」

体が何かに耐え切れず壊れていく

「これは…一体…」

妹紅がそういうのと同時に首の骨がきしみ始め 折れた

 

ずしゃりという音と共に妹紅が倒れ その体が破裂した

 

「…あら もう死んじゃった」

 

「つまんない」

そいつは立ち上がると妹紅の左目をえぐりだした

「あはは 気持ち悪い」

それを右手の親指と人差し指でぐにぐに遊んでいると不意に手をつかまれた

「…返せよ私の左目」

「へぇ…あなた名前は?」

「…藤原妹紅」

「私はフラン フランドール・スカーレット」

 

彼女の背後から黒い気が立ち上り始めた

 

(ちくしょうめ…霊夢達だったら即死だろこれ)

ある意味こいつと戦うのは自分でよかったのかも知れない

 

だがそれはそれである

(来るんじゃなかった…)

未来での戦闘のせいで妹紅は戦闘に対しても消極的になりかけているのである

一方霊夢と魔理沙はと言うと…

 

 

 

「妹紅の気が消えちゃったんだけど…」

魔理沙は肩をすくめた

「どうせすぐ復活するよ」

そう魔理沙が言うのと同時に妹紅の気が現れた

「…助けに行く?」

次の瞬間 上からも轟音と共におぞましい気が流れてきた

「…どっち行く?」

「…勝ったほうが上 負けたほうが下な」

2人はジャンケンを始めた 2人曰くこれまでで最も白熱したというが そんなことはどうでもよかった

結果としては魔理沙が下 霊夢が上に行くことになった

 

「んじゃ後でね」

「おうよ」

 

2人は急いで現場に向かうのであった

 

 

続く




お久しぶりです
インフルエンザきつかった…
皆さんも体調管理にはお気をつけて

1日遅れます







鳥山先生のご逝去の報に接し

謹んでお悔やみ申し上げます

鳥山明先生の漫画が私は大好きです
とても悲しい 寂しい気持ちです

天国でもどうかお元気で


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紅魔館大騒動②

「ちょっと!」

 

霊夢達が別れて向かおうとした瞬間声がかかった

 

「おっ パチュリー! 本は…どっかにいっちまった すまん」

魔理沙は幻想郷にいたころ よくパチュリーから本を借りていたのである

まぁ返してはいなかったが

 

「そんなことはどうでもいいから!あんた達も来ててほんとよかった」

パチュリーはぜぇぜぇ息を切らしながら館の現状と黒い気について話した

 

「…なるほどね そりゃ面会謝絶だわ」

「分かってくれたならいいのよ…つまり今の…」

「ガチで殺しに来るって事ね…了解」

「話が早くて助かるわ」

「…本の件なんだが」

「それは後で聞くわ」

 

 

今度こそ2人は急いで現場に向かうのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

段々と暗くなっていく紅魔館上空で

ヒットとレミリアは激しい近距離戦を繰り広げていた

 

「チッ」

舌打ちをしつつヒットがレミリアの槍をつかみ止めた

「あら これでもダメなの」

するとレミリアの開いた片手にもう一本の槍が現れた

その槍をつかみ取ろうと腕を伸ばした瞬間 伸ばした腕にナイフが突き刺さった

「…!」

違和感を感じすぐさまヒットは上へと飛んだ

するとヒットのいた場所に大量のナイフが飛んできた

(時止めか!)

咲夜の姿は見つからない 上空のため見つけられないはずがない

だとすると時止めによる攻撃 それから離脱まで同時に行っている

(ヤツの停止時間がわからん以上 うかつに攻撃もできんな」

今度は距離を詰めてきたレミリアの攻撃を受け流しつつヒットは目を凝らす

 

戦闘中にどんどん上空に上がってきており

紅魔館ははるか下にある

 

時止めはそう続けれるモノではない

 

息を止めたまま走ると普通に走るより疲れるように 時止め中に移動をするのは負荷がかかる

 

咲夜の隠れる場所をどんどん減らしていくしかない

 

「あら ずいぶんと上に逃げるのね」

 

レミリアのしなやかな羽が大きく広がった

 

『天罰「スターオブダビデ」』

 

六芒星が暗くなった紅魔館の空に広がった

浮かび上がった六芒星から丸い弾とリング状の弾がいくつも発射された

 

「…まずいな」

 

時飛ばしが再び発動した

 

ヒットは大きく右へと離脱したのだが すでにそこにはレミリアがいた

 

『神槍「スピア・ザ・グングニル」』

 

複数の弾と共に槍がヒットの左腕に突き刺さった

 

「クソッ」

 

再び時飛ばしを発動しようとしたが今度は時飛ばしを発動出来なかった

 

「…咲夜ね」

 

時飛ばしを時間停止で潰された

 

0.1秒時間を止めたがそれを上回る時間ヒットの時間は止められていた

 

「ぐぅ…」

うなりながらヒットは腕に刺さった槍を引き抜いた

「…俺の動きを読めているのか」

「まぁね ちょっとした 未来予知よ」

 

未来予知 レミリアの能力の一端である 彼女の能力は少々複雑であり

彼女自身も全て把握できていない

だが未来予知は自在に使用できるし 何より使い勝手がいい

 

 

「………」

ヒットは考える 相性は最悪だ

だからとはいえ 引くわけにもいかない どうしたものかと考えるヒットは 下からもうスピードで飛んでくる何かを察知した

 

「…まずい!」

レミリアも予知したらしい

 

その猛スピードで突っ込んできたヤツは レミリアに激突し 吹っ飛ばした

 

「先に行かれたら困るって言ったでしょうに」

霊夢はそう言いつつ服の乱れを治した

 

「…そんなことを言われた覚えはない」

「あら そう」

 

よろよろとレミリアが飛んできた

「あら…霊夢 久しぶりね」

「…ずいぶんと気味悪い事になってるそうね」

「…パチュリーから聞いたの?」

「あら もう治ったの?」

「いやそれがね 冷静な思考とあなたたちをぶち殺したい思考が同時にあるような…」

「とても変な状態って事ね」

「まぁ そういう事よ」

 

霊夢が構えを取った

「相性的にはこっちが有利よ」

「それはどうして?」

「あんたの攻撃は私にかすり傷すら与えれないからよ」

「…クソガキが」

 

「霊夢」

ヒットは霊夢に声をかけた

「レミリアへの対処は頼んだ 俺は咲夜を止める」

 

「了解!」

 

ヒットは一気に急降下した

 

レミリアの未来予知の情報を咲夜がつかみそのタイミングで発動させている

 

霊夢とレミアリアが戦いだした今 咲夜を叩く絶好のチャンスである

 

咲夜は紅魔館の屋根の上にいた

 

ヒットは先制攻撃を止め 屋根に降りた

 

「先制で止めなかったということは あなたもちゃんと決着を付けたがっているということ」

 

「まぁな…今のお前は どこまで意識がある」

 

「微妙ね 自分半分知らんヤツ半分」

 

「そうか」

 

「あなたの事は私は知らないけど どうせなら正々堂々戦いたかった」

 

「それはお前の本音か?」

 

「今の私の本音よ」

 

次の瞬間 咲夜とヒットの姿が消えた

 

次の瞬間お互いに庭へ 次の瞬間には紅魔館の廊下に さらに次の瞬間にはまた屋上に戻っていた

 

「時止めだけじゃない」

咲夜はそう言うとナイフを取り出した

「あなたの時飛ばし あれは時止めだけではない もっと他の何かも 隠し持っている」

 

咲夜の周りに咲夜が3人ほど現れた

 

「それは私も同じことよ」

 

再び2人の姿が消えた

 

 

 

 

 

 

魔理沙が地下に降りようとしたとき 紅魔館の右半分が爆発した

 

「うげっ 何があったんだよこれ」

 

妹紅の気と懐かしい気を感じる

 

べちゃりと魔理沙の横にボロ布のようなモノが落ちてきた

「よう妹紅」

「…アイツも知り合いか?」

「おう」

 

魔理沙は帽子をかぶり直すと 知り合いに近づいて行った

 

「ようフラン 久しぶりだな」

「だれ?」

「…分かっててもへこむぜ」

 

妹紅が起き上がった

「…あいつの能力」

「ありとあらゆるものを破壊する程度の能力」

「…最悪だ」

 

フランが手を握りしめると 妹紅はまた崩れた

 

「…条件は手を握ることか」

 

「まぁ私が攻撃する」

「私は守りゃあいいんだな」

 

妹紅はまた立ち上がった

 

確かにフランの攻撃はフワッとなったりヒヤッとするくらいに痛い

 

だがザマスに食らった妙な攻撃よりはいくぶんかマシである

 

「さてと 幸運だな妹紅」

「…現在進行形で不運だ」

「いや私の新技を特等席で見れるんだ 結構ラッキーだと思うぜ」

「ああ そう」

 

2人が構えるのと同時にフランの手には一本の紅い槍が握られた

 

『禁忌「レーヴァテイン」』

 

 

 

 

 

 

 

「…厄介なことになりそうだな」

「まぁ何とかなると思うぜ 私は」

 

紅い剣の斬撃によって館のもう半分が吹き飛んだのを見ながら 2人はそう会話を交わした

 

 

続く

 















1日遅れます 申し訳ありません
更に1日遅れます


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紅魔館大騒動③

(クソが!)

レミリアはへし折れた槍を捨てながら心の中で悪態をついた

 

スピードもパワーもこちらが上だ

だが硬すぎる 霊夢に一切ダメージが入らない

 

 

「呪詛『ブラド・ツェペシュの呪い』」

レミリアの発動したこの技もまた弾幕を基礎にしている

 

飛ばされた刺からほとばしる玉はその場に残り 

 

相手の行動を阻害する…はずなのだが

 

「うっとおしい!」

 

霊夢に取っては何の障害にもならなかった

 

文字通り飛びかかってきた霊夢を避けつつレミリアは考える

 

(何とかアイツにダメージを通さねば…!)

 

頭の中で目の前にいる霊夢を殺せと大声で命令をされていような感覚

 

しかもそれは抗えない それが当然であるかのようにレミリアは動く

 

『神術「吸血鬼幻想」』

 

レミリアが上げた片手に巨大な球が生まれた

 

「くたばれ霊夢!」

 

 

その玉を霊夢は真正面から受け止めた

 

「うおらーーーーっ!!」

 

霊夢はその球をそのまま両手で押しつぶした

 

 

 

「ふぅ 少しは効いたわ」

霊夢の両手は少し焼けていたがすぐに再生が始まった

 

「再生能力…一体どこで手に入れた?」

 

「今は話したくないわね あんた敵だし」

 

レミリアの周りの黒い気が更に大きくなった

 

「ならば無理やり話させるまでよ…!」

 

「‥‥‥なんか変ね 正気を失ってる割には…」

(明らかにおかしい…なんか目標が変わってるというより…)

 

「変えられてる?」

 

 

 

 

 

 

「おとなしく…してろっ!この…ボケ!」

妹紅はフランに飛びついて抑えていた

 

「発動条件は手を握ること…!なら握らせなきゃいい!」

 

「うぐぐぐ…」

フランの左腕が変な方向に曲がった

「うぉい!なんだそりゃ!」

 

『禁忌「カゴメカゴメ」』

 

フランの人差し指から発射された籠のような形の球は妹紅を包み込んで無理やりフランから引きはがした

 

「うぎぎぎぎ…」

 

その籠はどんどん小さくなり妹紅を押しつぶすと小さい球になった

 

「…なんか見たことある技だなっ!」

魔理沙が貯めに貯めたエネルギーをフランに発射した

 

 

『禁忌「フォーオブアカインド」』

 

エネルギー波がフランに当たる直前にフランは4人に分かれ攻撃を回避し 同時に気弾を打ち返して来た

 

魔理沙はそれを両手で弾き返した

 

「…なんか強くね?」

確かに吸血鬼と人間では基本スペックが違う

 

だからと言ってフランは鍛えるような性格でも無い引きこもりである

流石に鍛えに鍛えた魔理沙の攻撃をあっさり避けれるはずがない

 

「その黒いヤツ 強さまで上がんのか?」

 

「「「「さぁね?私も分からない」」」」」

 

(ありゃ?さっきと違って話が通じる…妹紅が飛びついたからか?)

 

「「「「今の私はとってもあなたを殺したいのよ」」」」

「ああ そうか…殺されるわけにゃいかんぜ」

 

4人同時に話すのでうるさくて敵わない

 

「「「「レーヴァティン」」」」

 

 

4本の剣をどうやって対処するものか 魔理沙は悩む

 

そして結局簡単な結論に落ち着いた

 

「まとめて吹き飛ばす!」

魔理沙の周りに尖った球が現れた

『天儀「オーレリーズソーラーシステム!」』

 

その気弾を2つ魔理沙はつかむとフランに向けて放り投げた

こちらに向かって距離を詰めていた 右のフランに

 

「!?」

気弾は命中した

 

「さらにもう2本!」

今度は右のフランを助けようとしたフランに突き刺さった

 

取り逃がした二体のフランの剣を魔理沙は無理やり受け止めた

 

「あぢぃ…!だが!」

 

今度は自動で気弾が動き更に2人のフランに突き刺さった

 

「やっぱしそこまで頭は回ってねぇな!」

 

魔理沙が一気に空に飛びあがった

 

 

 

「うし…新技見せてやる!」

魔理沙の右手に気が集まり一つの気弾が出来上がった

 

「こいつが私のビックバンアタックだ!」

 

固定されていたフランたちに飛んで行った気弾は地面に当たるのと同時に大爆発を起こした

 

ほぼ崩壊していた紅魔館は今度は地面を大きくえぐられる事になったのである

 

 

 

「‥‥‥」

「いやすまん お前は死なないし…」

「‥‥フレンドリーファイヤとか言うレベルじゃねぇだろ!」

「でもまだ頭が回転してないうちにフランを倒しとかないと…」

「…殺しちゃいないのか」

「多分生きてる」

 

ボゴッという音と共にフランが出てきた

「あら 魔理沙 久しぶり」

「…治ったっぽいな 良かった良かった」

魔理沙はフランに近づいて行った

 

 

「‥‥」

妹紅はそれを眺めていたがふと悪寒が背中を走った

(違和感…何かを見落としているような…)

妹紅は直観に従い フランに向かっていく魔理沙を蹴り飛ばした

 

次の瞬間魔理沙がもといた地面が吹き飛んだ

 

 

「…外したか」

 

「フラン…」

 

「種明かしをしてやる 今のは分身だ」

 

「やっぱりな…何か妙だと感じたよ」

しかし妹紅はここでまたしても引っかかる部分があった

(何で私は悪寒を…?まるで未来を教えられたような…)

 

『 495年の波紋」』

フランの一言と共に地面がフランを中心に赤く染まった

 

「今度こそ念入りに殺す」

 

地面からは絶え間なく気が漏れ出していた

 

「…技というよりは力の解放か?」

「わからん!考えるのは後だ!」

 

 

 

 

 

 

赤い地面に沈んでいきフランの姿が消えた

 

地面にフランが沈むのと同時にどろどろと赤い壁が魔理沙たちの周りに形成され 空まで見えなくなった

 

 

「これは…何が来る!答えろ魔理沙!」

「弾幕の時と同じなら…フランが消えた状態で攻撃だけが飛んでくる!」

 

妹紅の足元から赤い斬撃が飛んできた

 

「うぎゃっ…レーヴァテインか!」

「気を付けろ!どんどん来るぞ!」

 

斬撃と気弾に気功波 すべてが雨のように降り マグマのように噴き出る

 

攻撃が止んだときにはもう… 何も残らない

 

『秘弾 そして誰もいなくなるか?』

 

 

 

 

「She died by the bullet and then there were none」(一人が弾幕を避けきれずそして誰もいなくなった)

 

そう呟きながらフランが地面から出てきた

 

それと同時に赤い地面も色が抜けていき 

夜の紅魔館に戻った

 

「…終わった」

「終わってねぇよ」

 

切り傷多数 気弾もいくつも刺さっているし 服や体も穴だらけ

 

それでも立っていた

 

「驚いた ずいぶんとタフね」

魔理沙は帽子を地面に置くと 再び気を集めだした

「そんな隙を与えるとでも?」

 

フランが剣を手にした時 また体が動かなかった

 

「今度…こ…そ 捕まえた…!」

「チッ…!だがボロカスのあんたの拘束なんて…」

 

フランは腹に何かが突き刺さるのを感じた

 

「ま…まさか…」

 

「オーレリーズソーラーシステムだ 今度こそ…やってやる…!」

 

魔理沙の両手に気がほとばしる

 

「死なない程度にぶつけてやるぜ…!『マスタースパーク!』」

 

 

 

 

 

「…手ごたえ あったぜ」

 

今度こそフランが倒れた ついでに妹紅も

 

「…上でもドンパチやってんな 霊夢だいじょぶか…?」

 

 

 

 

 

「…あなたとっても強い 敵わなかった」

「お前もな 今は武闘家として敬意を示そう」

 

廊下の中腹あたりで咲夜は仰向けに倒れていた

ヒットも無傷とは言えず ところどころ傷が見えた

「ねぇ…最後にあなたの能力について教えてくれない?」

「…それはだめだ」

「あら…そう ごめんなさい おぜうさま…」

 

そう言い残すと咲夜の瞼が閉じた

 

 

次の瞬間その姿が消えた

 

「なっ!?」

ヒットが素早く振り向くのと咲夜が拳を振りぬくのはほぼ同時だった

 

ガードが間に合わずモロパンチを食らい ヒットはよろめいた

「これは…!」

 何発も何発も拳を叩き込んだのだ 立てるはずがない

 

「…動かされているな!」

 

呼びかけに咲夜は一切答えない まるで人形のように生気無く咲夜は動く

 

「…誰だか知らんが 真剣勝負に水を差すな」

 

咲夜は目を閉じている ピクリとも動かないのに 体だけは動いている

 

とてつもなく不気味であり 馬鹿にしたような動きでもある

 

「…止めをさしてやろう」

 

ヒットはそう言いつつ滑るように飛んだ

 

続く




サイヤの日でございます

ギリッギリだったのですぐに誤字修正などが入ると思われます…すいません




2日遅れます 申し訳ございません


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紅魔館大騒動④+α 

「効かないっての」

レミリアの攻撃を全て真正面から受けながら霊夢はそう言った

 

「修行の成果ってヤツね 久々に実感した」

そういいながら霊夢はレミリアを殴り飛ばした

「うがっ…」

レミリアは妙なうめき声と共に後方に吹っ飛ばされた

 

「さてと これで正気に戻ったはずね…久しぶりね レミリ…」

 

「ぐがぁあああ!」

レミリアの叫び声と共に槍が飛んできた

 

また先ほどとは違う 知性を失ったような動き

今度は狂暴になっている 一体全体どういう仕組みなのか

 

「殴れば治るんじゃなかったの!?」

 

急いでもう一度ひっぱたこうと霊夢が右腕を上げたときだった

 

霊夢の腕に変な気弾が飛んできて付着した

 

「ちょっ」

 

腕はまるでその場に固定されたように固まった

 

「うっじゃああああ!」

とうとうレミリアの槍が霊夢にクリーンヒットした

 

「あっぶなぁ…!」

 

左手で受けたのはいいものの手のひらに大穴が開いた

 

「かすり傷どころか…カッコつけたのに…」

左手はしばらく使い物になりそうもない

 

霊夢は一度レミリアと距離を離すべく飛び上がった 

それを追いかけてレミリアも飛んだ

 

 

「界王拳…」

霊夢はその時悟空の言っていた遅延性なんとかをぼんやりと思い出した

 

「…はやめとくか」

 

まだ使うほどではないと霊夢は思い直した

 

別に界王拳のみを使うならば別にそこまでの問題は無いのだが話を軽く流していた霊夢はそれを知らない

 

 

「どうしたもんか…」

 

そもそもあの気弾はレミリアのモノなのだろうか

 

(黒い気もそいつの仕業か…)

 

レミリアたちがあっさりと黒い気の手に落ちているあたり 一筋縄ではいかない第三者…

 

(だとするとやっぱり界王拳で一気に倒し切るのがベスト…いや待てよ?)

 

霊夢は今度は真下に向かって飛んだ

 

 

下降は霊夢の方が早く 霊夢は一足先に地面に降り立った

 

追いかけて来るレミリアの動きは単純で 一直線に霊夢を目指してくる

 

(ぶん殴っても治らないなら…)

 

『封魔陣!』

 

一直線に飛んでくるレミリアを光の竜巻が飲み込んだ

「うがぁ!?」

 

「こうやって封印しちゃえばいい」

 

あがくレミリアを無視するかのように竜巻はどんどん小さくなっていき 収まった時には一つの玉が残された

 

「…最初からこうすればよかったかもね」

霊夢は玉を拾い上げると気を探った

 

(今残ってる気は…ヒットと…ん?)

気が感じ取れないレベルの何かとヒットは戦っていた

 

「…とりあえず向かってみるか」

 

霊夢は玉をポケットに入れると崩壊した紅魔館に飛んで行った

 

 

時間は少し前に戻る

 

 

 

 

(まずいな…)

ヒットは焦っていた

個人的にも咲夜を殺したくはない 仕事も友好関係を結ぶことだ

そのため仕事でも個人の情でも咲夜を殺したくはない

 

だが完全に意識を失ってもなお咲夜は向かってくる

 

まるで操り人形のようだった

 

が いきなり咲夜が前のめりで倒れた

 

「…なんだ?」

警戒をしつつ咲夜に近づいた

 

「‥‥‥」

ピクリとも動かない 殺してはいないはずだが…

 

その時強い気をヒットは探知した

上空でレミリアが『吸血幻想』を発動させてのである

 

時間を止め続けながら戦っていたので思っていたよりヒット達の決着は早かったのである

 

「援護へ向かうか…」

 

その時だった 再び咲夜が立ち上がるとヒットにつかみかかってきた

 

「…やはり操られているな」

そういいつつヒットは咲夜に拳を打ち付けた

(…上と下の決着がつくまで俺はここで足止めを食らう形になったわけだ)

咲夜の放置はまずい

かと言って殺すのもまずい これは厳しくなるぞと思った時だった

 

下で大きい気がはじけその2分後に上でも大きい気が消えた

 

「…思ったいたより優秀だな」

 

友好関係を結ぶ仕事など普段はやらない

ただ悟空とつるむ奴らが気になったから今回の仕事を受けた

 

どうやら受けて正解だったらしいな とヒットは思った

 

 

 

 

 

 

 

 

「…レミリアはこの中」

「フランは…やべ 妹紅と一緒に置いてきた」

 

魔理沙はフランを回収に行った

 

二人からの報告を受け ヒットは抑え込んでいる咲夜を霊夢に向けた

「こいつも封印してやってくれ」

「了解」

 

咲夜 レミリアがそれぞれ封じ込められたいる玉をヒットは受け取った

 

「友好関係を結ぶどころではなくなってしまったな」

ヒットはそう呟いた

 

崩れた館から1人が這い出して来た

「全く…想像よりもずいぶん派手にやってくれたわね」

パチュリーはそう言いつつ服についたガレキをはたいた

 

「あっパチュリー 久しぶり」 

霊夢の挨拶をスルーしつつパチュリーはヒットに近づいて行った

「あらら 咲夜…レミィ…とりあえずこれは私たちが預かっておくけど…いつ治る事やら…」

 

そういいつつ玉に手を伸ばしたパチュリーの手をヒットは手刀で切り落とした

 

 

 

 

 

「ちょっ!」

驚きで顎が外れかけている霊夢を尻目にヒットはパチュリーに向き合った

 

「やはり黒幕は貴様か」

 

「なんの事やら…腕が…」

 

「あまり無駄に足掻くな そもそもお前は本物か?」

 

「‥‥‥」

 

「おかしいとは思っていた まず俺が吹き飛ばされた時 お前は俺の名を呼んだ 何故お前は俺の名前を知っていた?」

 

「…それだけ?」

 

「それだけならお前から腕は取らん」

ヒットはそう言うとパチュリー?の腕を霊夢に投げ渡した(うげっという声が聞こえた)

 

「お前は戦いが得意ではないと言ったな?」

 

「‥‥ええ」

 

「その割に妖精メイドを倒している」

 

「それは…彼女たちが弱かっただけよ」

 

「黒い気で強化された咲夜は倒しても倒せなかった 殺すまでは動き続ける だがお前は妖精メイドをぶちのめしたら治った と言っている」

 

「フランは普通に倒れたでしょう…個体差がある」

 

「…確かにそれもそうだな だが何故フランが倒れた事をお前が知っているんだ?」

 

パチュリーの動きとしては

図書館から霊夢達の居た渡り廊下 そして最後はガレキの下からはい出てきた

 

フランとの戦いを見るすべは無い

 

「私は魔法使いだからね…戦況を確認できる魔法くらいあるさ…」

パチュリーは指先から妙な物体を出した こいつらが戦況を確認するのか

 

 

「だとすると更に矛盾が生じる」 

ヒットは光の玉を指さした

 

「全く中身が見えないこの玉の中身をレミリアと咲夜だと何故断言した?」

 

「…言ったでしょ?こいつらで見れるって」

 

「俺は そいつらを見ていない」

 

「…小さいからね 見逃したんでしょう」

 

「何度も言わせるな…俺が 見ていないんだ」

 

自信に満ち溢れたヒットの言葉に パチュリー…いやパチュリーもどきは口元に笑みを浮かべた

 

 

「正解よ ヒット やるじゃない…どの世界でもあんたは似たような事を言う」

そいつの右手に杖が現れた

 

「勘違いしないで…あなたを言い負かす事なんて簡単よ ただ…時間が来たのよ」

 

そいつの杖の周りからドス黒い気が立ち上った

 

「その玉を寄こしないさい ヒット」

 

「断る」

 

ヒットが拳を構えた

 

「全く…実験台ごときが…!」

そいつが力を解放する直前だった

 

光が突然紅魔館の庭に発生した

 

「やっばーーーーい!!」

 

大騒ぎでシャンパが光の中から飛び出して来た

 

「やばいやばいやばい…!ああ!よかった!」

 

シャンパはヒットに抱きつきそうな勢いでヒットに駆け寄った

 

「本当に良かったぜ…お前と連絡を取るのには3日はかかるからな…タイムリミットを超えちまう」

 

「…シャンパ様じゃん」

霊夢はそう呟いた

 

 

一方パチュリーもどきは焦っていた

 

「破壊神…まずいわ ここは…撤退!」

そう言い残してパチュリーもどきは消えた

 

「あっ 逃げられた!」

霊夢がそう叫ぶのと同時に魔理沙がふよふよ飛んできた

 

「…どういう状況だ?」

「知らん」

 

 

 

 

 

 

 

 

黒幕…は逃げたのでもう大丈夫だろうと霊夢達は光の玉を割った

 

 

「う…あら霊夢久々ね」

 

「…今度は槍投げないでね」

 

すると今度はシャンパがレミリアに近づいてきた

 

「…何あんた」

 

「アンタとはなんだ!アンタとは!おいヴァドス!こいつ生意気だぞ」

 

「落ち着いてくださいシャンパ様…必要な人材でしょう」

 

「必要な人材…?さっきからほんとに何を話してるの?」

 

「あー…お前たちはもう第七宇宙に帰れ」

 

そういうとまた庭の一角が光りだした

 

「いやまだ全然話とかできてないし…本物のパチュリーも探さないと…」

 

「…ヴァドス!」

「はいはい」

 

ヴァドスが杖を突くと 猿ぐつわをかまされ寝巻姿でぐるぐる巻きにされたパチュリーが現れた

 

「これでいいだろ!」

 

「いやちょっ…」

 

「ビルスに言っておけ!俺なりの優し…情けだとな!」

 

そうシャンパが言うと霊夢達は半ば強引に光に入れられた

 

「いや…ちょっ…ああ もう!」

 

ほぼ話せていないしわけも分からない とんだ話である

 

ヒットとも手合わせしたかったのになと霊夢は思った

 

 

 

「もう帰ってきちゃった」

 

ぶつくさ言いながら霊夢達は光の中から出てきた

 

「…ありゃ?」

ピッコロたちがいない いやかなり時間は立っているのだがピッコロはいると思っていたのだが…

なんか神社もいつもよりさびれて見えた

 

「腹減ったな」

妹紅がそう呟いた

「私も」

魔理沙は少し強めに呟いた

「…夕飯食べていく?」

霊夢が神社を指さした時だった

 

またしても光がいきなり現れ ビルスが大慌てで出てきた

 

「やっばーーーーい!」

 

 

 

 

 

 

 

霊夢達に抱きつきそうな勢いのビルスを避けながら霊夢達はまた光の中に入れられた

 

「あのう…お腹すいたんだけど…」

恐る恐る魔理沙が訪ねたがビルスは無視を決め込んだ

 

「…私も腹が減ったんだが」

妹紅のつぶやきも黙殺された

 

 

 

 

 

 

 

 

カプセルコーポレーションの一室に霊夢達は出現した

 

「オッス! ずいぶんと久しぶりだなぁ!」

そこには悟空とベジータと界王神 そしてお腹が大きくなったブルマとピッコロがいた

 

「オッス…ってブルマさんおめでた?」

「ええ 女の子よ」

霊夢とブルマを見つつ

魔理沙は過去最高に頭をフル回転させ考える

 

(え?いつだ…未来から…え…?)

時系列的に合わない 別に耳をすませていたわけではないので悪しからず

 

未来であんなに元気に活動してたブルマがたった数日で…

 

「…」

 

言いにくそうな顔でピッコロが霊夢に話しかけた

 

「…1年と16日だ」

 

「え?」

 

「お前たちが第6宇宙にいた時間だ」

 

「………」

霊夢は頭を押さえて倒れた

 

魔理沙も倒れた

 

妹紅は倒れなかったが妙な顔をした

 

 

 

 

 

 

 

とりあえず食事をしながら情報を擦り合わせることにした 

 

「つまり私たちのいた星って精神と時の部屋の逆バージョン?」

 

「まぁそうだ」

 

「…嘘ぉ」

霊夢は肉をかじった

 

「ほんとだ」

 

「嘘だァ…」

霊夢はパンを口にねじ込みながらそう言った

 

「…ちゃんと噛めよ」

 

「魔理沙」

 

ベジータが少し不機嫌そうに言った

 

「あ ハイ」

 

「一年も留守にするなら先に言え」

 

「いや私も知らなかったし…」

 

「分かったか」

 

少し寂しそうな声だった

 

「…はーい」

 

妹紅は何とも言えない顔をしていた

 

「どうしたのよ」

 

霊夢の問いに妹紅はため息をつきつつ答えた

 

「…こういう時ってさ 私の年齢的に1年なんて短い!とか言うべきなのかなぁって」

 

「あっそ」

 

 

「んで…」

今度は悟空が話し始めた

 

「全宇宙からつ強い奴らを集めて戦うことになったんだ」

 

「…いや経緯が分かんないって!」

霊夢の叫びに魔理沙と妹紅はうんうんとうなずいた

 

「話すと長くなっちまうんだけど…」

 

悟空は経緯を話し出した

 

 

 

第六宇宙と第七宇宙でやった親善試合 あれを全王はとても気に入ったらしい

 

そしてまたいつかそれを開催することを悟空と約束していたのだが…

 

「なんか全然やらないから 忘れちまったんじゃないかと思って…」

 

全王様のいる宮殿に悟空は向かったらしい

 

 

しかし思ったよりも全王は大きい大会を開くつもりだったらしく

 

第1宇宙から第12宇宙の破壊神 界王神全員が徴収されたのである

 

そこで破壊神どうしの戦いが行われたのだが…

 

「つまんない」

 

らしいのである 破壊神同士の戦いは規模が大きすぎて一周回って見ごたえが無いらしい

 

 

「というわけでオラが第11宇宙のトッポってヤツと戦ったんだけど…負けちまって」

 

霊夢はこれまでで一番の衝撃を受けたらしい

 

思わす加えていた骨を口から落としてしまった

 

「そこからバランスとか考えて 今度こそ大会が開かれることになったのはよかったんだけんど…」

 

負けた宇宙は 全王に消されるらしいのである

 

「…はぁ」

「反応が薄くなってきてるぜ霊夢」

「お前も薄いぞ魔理沙…私はもう…どうしたもんかって感じだ」

 

ザマスの騒動や 宇宙が増えすぎたのもあってか 一度レベルの低い宇宙を消すことになったらしい

 

もともとはレベルの低い宇宙は全て消す予定だったのだが せっかくなので大会で優勝した宇宙は残す事になったらしい

 

悟空の大会への欲が生存へのチャンスを生み出したのである

 

 

 

 

「…私たちの数時間は1年で ブルマさんは妊娠して 宇宙すべてを巻き込んだデスゲームが開催されるらしくて 悟空が負けた と」

 

「…別にオラは無敗でもねぇからなぁ」

 

「でも…なんか負けてほしくないのよ…」

 

「んな無茶な…」

 

気を取り直して霊夢は悟空に尋ねた

 

「それで…どんな大会なの?」

 

「各宇宙10人と…幻想郷出身の人物2名をチームとして それでバトルロワイヤルだ」

何故かピッコロが答えた

 

 

「って事は久々に会ったとたん殺し合いに発展するのね…」

 

「殺しと武器の使用は禁止らしい」

 

魔理沙はミニ八卦炉を握りしめた

 

 

「‥‥はぁ もう 何が来ても驚かない自信があるわ…大会はいつ?」

 

今度はウイスが答えた

「5チック後です」

 

「…地球時間では?」

 

「約40時間です」

 

「ぜんっぜん時間ないじゃん!!!!」

 

霊夢は驚きのあまり吐きそうになった

 

 

果たして 40時間以内に残りのメンバーをかき集めることは出来るのだろうか…

 

 

 

 

続く







と言うわけでようやく新章突入でございます

文字数が増えてきてる…

1日遅れます…
もう日曜日投稿かも…
更にもう一日遅れます 
重ね重ねすいません


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プライドトルーパーズ

とにもかくにも状況を整理することにした

 

必要な人数は10人+幻想郷出身が2人

 

現時点では 悟空 ピッコロ 霊夢 魔理沙 が確定している…

 

「えっ!?」

魔理沙は驚きを隠せなかった

「師匠…なんで出場しないんだよぉ…」

「…オレは行かんぞ いつ産まれてもおかしくないんだ」

 

「おいおい勘弁してくれよ! ベジータ無しだなんてありえねぇぞ」

 

「知ったことか!」

悟空の言葉にも耳を貸さないベジータを見ていたブルマにウイスが話しかけた

 

「ブルマさん ちょうどいい毛布がありました」

ウイスは清潔そうな毛布を手に持っていた

 

「え?なに?」

ブルマがそう聞き返すと同時にウイスが目を見開いた

 

するとブルマのお腹がしぼみ 空中に小さな赤ちゃんが現れた

 

ウイスはその赤ちゃんを毛布でキャッチした

 

「え!?うそっ」

困惑するブルマをよそにウイスはブルマに赤ちゃんを渡した

 

「はいどうぞ ブルマさん」

 

赤ちゃんの血色はよく 特に問題もなさそうだった

 

「これで出場できますね ベジータさん」

 

「えっ…あ…」

珍しい動揺の仕方をしているベジータをよそにブルマは喜んだ

 

「キャー!ありがとうウイスさん! 楽で助かったわ!」

 

「へぇ…赤ちゃんが産まれっとこ初めて見たぞ…チチもこうやってたんか…」

 

「…い いや これは普通じゃないと思いますよ 悟空さん」

界王神がそう声をかけた

 

「あんた2人も子供いるのに一度も立ち会った事ないのね…」

 

「まぁ悟飯の時は普通に遅れちまったし 悟天の時はオラ死んでたから…」

 

霊夢と悟空を裏腹にベジータと魔理沙も盛り上がり始めた

 

「ほ~ら パパと居候でしゅよ~」

 

「おお…女の子か!」

「も…もうちょい私の紹介の仕方を…」

 

 

「これなら何人も産めそうね!またウイスさんにお願いしようかしら!」

 

「かまいませんよ この宇宙が消滅しなければね」

 

「…そうだった」

 

結局ベジータを足したところでとても足りない

 

 

 

「そういえば妹紅!幻想郷枠とは別枠で…」

 

「無理 今度という今度はパスだ…ルールとしても厳しいし 私の戦い方と大会ルールがかみ合わなすぎる」

 

 

「…んじゃ悟空たちの人脈だよりね」

 

ウイスが顔が書かれた玉をいくつか生み出して机に浮かせた

 

「まず前回の親善試合から 悟空さん ベジータさん ピッコロさん そしてブウさん」

 

「…ブウって誰だっけ」

「…私も覚えてない」

 

魔理沙と霊夢のコソコソ話をよそにウイスは玉を2つ追加した

 

そこには霊夢と魔理沙の顔があった

 

「幻想郷枠はもう埋まっていますが…後6人」

 

「…悟飯は戦えるか?」

 

「さぁどうだろ…あいつ忙しいしすぐに戦えるかどうか…」

 

「数少ないサイヤ人だぞ ちゃんと修行させとけ!」

 

「あいつ戦うの嫌がるんだよな~… 悟天とトランクスはどうだ?」

 

「ガキを巻き込むな いいか このことも絶対に知られるんじゃないぞ」

 

ベジータと悟空の会話にピッコロが入り込んだ

「悟飯は戦える」

 

「…即答だな」

 

「他の宇宙の奴らと戦うならあいつの力が必要不可欠だろう あいつがその気になればこの世で一番強い」

 

「…ちょっとジェラシー」

「以外とめんどうくさい性格してんなお前」

霊夢は無駄に妹紅に煽られる羽目になった

 

 

 

と言うわけでピッコロは一度離脱するらしい

 

「霊夢も来るか?」

 

「私は…後で行く」

 

「分かった いつもの場所にいる…まぁ気で分かるか」

 

 

 

悟空は更に悩む

「うーん そうすっと亀仙人のじっちゃん…天津飯…クリリン…あっクリリンだったら嫁さんの18号の方が強いか」

 

悟空の師匠や友達の名前が混じり始めたのを聞いて霊夢は少しワクワクしていた

 

 

「人造人間だろ?いいのか?」

ベジータがそう言うとブルマが口をはさんだ

 

「大丈夫でしょ もともと人間だったのを超人に改造しただけでしょ?」

ブルマはビルスと目を合わせた

「人間よ!ねぇ」

 

「…俺は聞かなかったことにする」

 

「そうか…だったら17号もいたな」

 

ベジータの口から霊夢が一度も聞いたことのない名前が飛び出した

 

「…17号か!」

 

「あれ?17号って悪者でしょ?大丈夫なの?」

 

「今はそんなことねぇみたいだぞ」

 

 

悟空はブルマにそう返すと額に指をあてた

 

 

「居場所は分かるのか?」

 

「いやぁ…あいつ気がねぇしな…18号に聞いてみるか」

 

「そうか…おい!あと仙豆をたくさんもらってこい! いつもそれで苦労しているからな…」

 

「ダメですよ」

ウイスが悟空とベジータにクギを刺した

 

「仙豆はあの体力を回復する豆ですよね 選手の能力ではないから禁止です」

 

「そうなんか…やべぇな仙豆なしか」

 

「悟空さん 大丈夫ですよ  ブウさんがいらっしゃいますから!ブウさんは回復魔法が使えます!」

 

界王神の言葉にベジータは少し表情が明るくなった

 

「おお そうか」

ベジータはそう言うと魔理沙をひっつかんだ

 

「…特訓?」

 

「ああ」

 

「…そういや トランクスも」

 

「ダメです」

またウイスがそう言った

 

「そもそも別の世界の人間がここにいること自体がおかしいんですよ」

 

確かにそれもそうである 魔理沙は引きずられながら霊夢に手を振った

 

 

「そんじゃまずクリリンの所行ってくる」

 

「あっ私も連れてって」

 

霊夢が悟空にしがみついた

 

今回はビッといういつもより鋭い音で悟空と霊夢が消えた

 

 

 

 

 

17号と18号とは 昔悟空たちと戦った人造人間である

 

悟空を恨んでいた悪い天才科学者 ドクターゲロの手によって生み出された彼らは

同じ人造人間の16号と共に悟空を殺そうとしていたらしいのだが

紆余曲折あり今では悟空の親友であるクリリンの嫁さんになっているらしい

 

だいぶわけが分からないが 昔霊夢は悟空からそう聞いた‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

霊夢達の居る第7宇宙でそんなことが起きている時

 

 

第11宇宙 惑星バス――のとある町

 

 

「ぐふっぐふふふふ やはり現れたなプライドトルーパーズ!」

 

 

 

ザリガニとエビを足して2で割ったような見た目をしているどでかいザリガニの化け物はそう言った

そいつの周りにはそいつを小さくしたような奴らもわらわらといる

 

そいつの前には黒と赤を基調としたボディスーツに白い手袋とブーツをまとった集団

 

プライドトルーパーズが戦闘態勢を取っていた

 

 

「いくぞ!みんな!」

 

中央にいたビルスのような見た目をしたやつがそう言うとプライドトルーパーズは一斉に化け物たちと戦い始めた

 

 

 

しかし逃げ遅れた市民がいたのだろう

犬と人間のハーフと言ったところだろうか

そんな見た目の子供が小さいザリガニに目を付けられた

 

「きゃあ!」

必死で逃げようとするが無駄である

 

「ぐひひひひぎぃっ!」

 

そいつはビルスのような見た目をしたやつに蹴り飛ばされビルに突き刺さり動かなくなった

 

「大丈夫かいお嬢ちゃん」

 

「あ…ありがとう」

 

化け物は怒りに震えた

 

「よ…よくも私の息子たちを…」

 

しかしそいつが振り上げた腕は細いビームで吹き飛ばされた

 

「!?」

 

「加勢するぞ ディスポ」

 

ビルスのような見た目のヤツはディスポと言うらしい

 

「フン!リーダーが今頃現れやがって…どこへ行っていたんだ?トッポ」

 

巨漢で特に手が大きく 白いヒゲを蓄えた第11宇宙の正義の戦士

 

それが悟空を倒したトッポである

 

「ベルモッド様の飛び出してちょっとな…」

ベルモッド この第11宇宙の破壊神であり ピエロのような見た目をしているが強さは一流である

 

「…破壊神候補も大変だな」

 

「ジレンはどうした?」

 

「あいつはトワレ星だ…また銀河刑務者から脱獄犯が出たらしい」

 

「ちっ…あの辺境の星か…」

 

 

 

「俺を…無視してんじゃねぇーぞぉ…!!」

 

ザリガニの化け物は口が口を開くとそこから大量の泡が吐き出された

 

 

その泡はたちまち町中を包み込んだ

 

「し…しまった!」

「くそっ身動きがとれん!」

 

ザリガニの化け物は手当たり次第に泡を吐き始めた

 

色々な所で悲鳴が聞こえる

 

「くそっ!」

ディスポが気弾を撃とうとしたがトッポに止められた

 

「やめろディスポ! 下手をしたら泡の中の市民を巻き込んでしまうぞ!」

 

「ぐぅ…」

 

「ぐひひひひひ…」

 

ザリガニの化け物は子供たちとそっくりな笑い方をした

 

その時だった

 

空からキーンという音と共に1つの光の玉が飛んできた

 

「…あ あれは!」

 

その光の玉はザリガニの化け物に突っ込むと 一瞬で片側の腕を全て吹き飛ばした

 

「なっ!」

 

その光の玉は人だったらしい ザリガニの化け物を空中に放り投げた

 

すると次の瞬間 もう一つ光の玉が突っ込んできてもう片方の腕も全てすっ飛ばしてし そのまま泡に突っ込んだ

 

最初に来た人影は右腕につけていた装置をザリガニの化け物に向けるとビームを照射した

 

するとそのビームに包まれザリガニの化け物は小さなカプセルになってしまった

 

 

 

「…ジレンか ずいぶんと早かったな」

トッポがそう言うとジレンは振り返った

 

「トワレ星の件は片付いたんでな だからこっちに来た」

 

宇宙人のような容姿と筋骨隆々な肉体 

そして無駄のない気がその体から立ち上っていた

 

「…宇宙船も使わずにか 相変わらずぶっ飛んでるな お前」

そう呟いたディスポの横の泡が吹き飛んで中から人影が出てきた

 

「…お前もずいぶんとぶっ飛んでるよな」

ディスポはそう呟いた

 

 

金髪ロングで頭には赤い角が1本 角には黄色い星のマーク 目の色は真っ赤

 

そして青い着物に重そうな金棒を片手で持っていた

 

「うーむ やはり武器は性にあわん」

 

そういうとそいつは武器を置いた

 

「にしてもジレン…やっぱり気に入った! もっと愉しませてあげるから 駄目になるまでついてきなよ!」

 

「…何度も言うが無駄に戦うつもりも酒を飲むつもりも俺にはない「星熊勇儀」特にお前相手にはな」

 

「あらあらつれないねぇ 私がマジで戦う事なんてほぼないのに」

 

ゴンゴンと勇儀は金棒を床にこすりつけた

 

 

 

続く‥‥

 

 






リアル事情が忙しいのもあり更に1日遅れます…
明日こそ…明日には投稿します…


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クリリンと18号

とある家のリビングで3人の家族がテレビを見ていた

 

机には食べ終わった食器が置いてあった 食後なのだろうか 

その時その家のインターホンが鳴った

 

 

「おーい!クリリンいるかー?」

「悟空じゃないか どうしたんだ?こんな時間に…後ろにいる女の子は誰だ?」

 

「ちょっと用事があってさぁ…あ こいつはこの前話した霊夢ってヤツだ」

 

「なるほどな まぁ上がれよ」

 

「サンキュー」

「おじゃましまーす」

 

二人がクリリンの家に上がると

本を読んでいる女の子と携帯をいじっている女性がいた

 

「オッス マーロン」

「おっす」

(あっちがクリリンさんで…こっちが18号さんで今挨拶してたのがマーロン…)

霊夢が顔を照らし合わせてるとクリリンがキッチンに向かっていった

 

「俺たちは食べ終わったけど何か食うか?」

 

「ブルマん家でたっぷり食ってきたからな…じゃあちょっとだけ」

 

 

 

悟空が三杯ものカレーを平らげたので霊夢は気が気じゃなかった

だがクリリンは怒るどころかそれが当然のような顔をしていた

多分なれっこなのだろう

 

 

「おかわりいいか?」

「ちょっと!」

 

「もうないよ 三杯も食べれば十分だろ」

 

「そうか…いやぁうまかった 18号おめぇ料理うめぇんだな!」

 

「クリリンが作ったんだよ」

 

「悟空それで 用事ってなんだ?」

「あ そうそう 実はよ…」

 

 

悟空がクリリンに説明をしている間暇な霊夢は18号とマーロンのボードゲームを眺めていた

ルールは知らないが今度買ってみるのもいいのかもしれない きっと説明書もついて来るだろう

 

 

「ってわけなんだよ」

 

「へー …で負けた宇宙にペナルティとかあるのか?」

 

「あ…いや… どうだったかなぁ…」

 

 

『負けたら宇宙が消滅する件は伏せておけよ ビビッて誰も参加せんからな』

ビルスからそういう口止めをされていた

 

「…まぁ面白そうだし出てみるか」

「本当か!サンキュー!」

喜ぶ悟空を尻目に霊夢は18号に問いかけた

 

「…18号さんは?」

「私は出ないよ ただ働きはごめんだね…マーロンもいるし」

 

「マーロンはブルマの家で預かってもらえよ 喜ぶぞ 水族館や…遊園地だってある」

悟空がそう言ったが18号は納得しなかった

「なんでそこまでしなきゃならないんだ 賞金も出ないゲームに参加するつもりなはいね」

 

(まずい…18号さん確保できなきゃ人数が…)

 

「あ…そうだ!買ったら1000万ゼニーもらえるらしいぞ!」

 

「10人で分けたら100万ゼニ―じゃないか」

 

「ひ…1人1000万さ」

 

「ふーん…本当だろうな?」

 

「お…おう もちろんさ!」

 

霊夢は悟空の太ももを思いっきりつねった

(ちょ…ちょっと!1000万なんてお金ないわよ!)

(でもここで18号が参戦してくれなきゃ人数が足りねぇし…)

 

「じゃあ出てやるよ 2人合わせて2000万ゼニ―だ」

 

「よっしゃーーー!」

「よ…よっしゃーー!」

 

「…2人してなんで俺の時より喜んでるんだよ」

 

 

「そうだ!17号の居場所って分かるか?」

双子の18号なら居場所が…

 

「17号?知らないね」

 

「‥‥‥」

 

「前に動物保護区で働いているとは言っていたけど…場所は聞いてなかったからな」

 

「神様なら空から色々見ているし分かるんじゃないか?」

 

「そうか!デンデか!その手があったな…サンキュー クリリン!」

悟空は霊夢の手を掴むと ビッという鋭い音と共に消えた

 

 

 

 

 

 

「よう!ポポ!」

 

「おっす」

悟空がポポの挨拶を聞いたのか神殿の中からデンデが出来てきた

 

「悟空さんに霊夢さん お久しぶりです」

 

「ようデンデ…またちょっと大きくなったじゃねぇか デンデ」

 

「こら カミサマと言え」

ポポは相変わらずである

 

「霊夢さん あれ以降体はどうですか? また透けたり…」

 

「ああ あれ以降は無いわね…やっぱり気のコントロールが上手になってきたんでしょうね」

他人事みたいではあるが本人としてもわからないのだから仕方がない

 

「それにしても大変な事になりましたね…」

 

「え?知ってるの?」

 

「わたしは神ですよ 界王神様達がいらしたのに気づいたら聞き耳を立てます」

 

「へぇ…すごいじゃん」

 

「そうなんだよなぁ…やべぇんだよ」

 

「お前のせいだろ」

 

「そんなことまで知ってるのか…へへへ」

ポポは辛辣である

 

「でも宇宙が残るための道を残してくれたのも悟空さんです」

 

デンデはそう言うと神殿の端まで歩いて行った

 

「17号さんの居場所が知りたいんですよね?」

 

「そうそう…知ってんのか?」

 

「南の大きい島にいますよ…ご案内しましょうか?」

 

「ありがてぇ!」

 

悟空がそう言うと宮殿が床事動き出した

 

「わっわっわっ…なんだなんだ!」

 

「地球をくまなく見守るために宮殿はどこにでも行けるんですよ」

 

(…見守るって物理的に見守ってたのね…)

ってきり魔法でも使ってるのかと思っていたが 思っていたよりもゴリ押しだった

 

 

「しかしどうして17号は生き返ったらいい奴になったんだろうなぁ…」

 

「なんなら殺そうとしてたもんね」

 

「人造人間はもともと悪い心を植え付けられただけです」

デンデはそう言った

「クリリンさんが人造人間たちの爆弾を取り除いた時が良い心を取り戻すきっかけだったみたいですよ」

 

「本当になんでも知ってるのね」

「まぁ神様ですからね」

 

悟空たちはそんな会話をしつつ 17号のいる南の島に向かっていった

 

 

続く

 










かなり短めです…時間が足りぬ…と言うわけで1日遅れます…
というか次回から日曜日投稿に変更します 時間が足りない…

いや本当にすいません更に1日遅れます
もう不定期投稿に近い…


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17号という男

南に向かって飛んでいく神殿が急停止した

「早いわね もう着いたの?」

 

「いや 悟空さんに見せたいものがあるんです」

宮殿の下には小さな村があった

 

「この小さな村にとんでもない武術の才能を持った少年がいるのを知っていますか?」

 

「少年…いや知らねぇけどな」

 

「天才ですよ 本人も気づかないほど まふぁ小さな子供ですけどね…」

 

「もう少し大きくなったら 悟空さんが力の使い方を教えてあげてください」

 

「なんで?オラ向いてねぇんだよ そういうの」

 

「生まれ変わりなんですよ 魔人ブウの」

 

魔人ブウ 霊夢達が来る前に悟空たちが戦った恐ろしい魔人である

最終的に悪い心と優しい心に分かれ

悪い心を持ったブウは悟空たちによって倒された…

「その魔人ブウの魂が浄化されて人間として生まれ変わったんです」

 

「マ…マジか…」

 

「名前はウーブと言います 覚えておいてください」

 

下に見える小さな村の小さな家から一人の男の子が出てきた

黒い肌にモヒカンで 籠と赤ちゃんを背負っている 家の手伝いであろうか

 

「…そうだな 覚えておくよ」

 

「そのためには全王様に消されないようにがんばっていただかないと」

 

「お…おう そうだな」

 

悟空たちの会話を遠くから聞いていた霊夢は村をもう一度覗き込んだ

少年は不思議そうな顔でこちらを見上げていたが 気のせいだと思ったのか どこかへ走って行ってしまった

 

またしばらくして宮殿の動きが止まった

 

「到着しました あの島です」

 

大きい山が二つあり自然豊かな島が海の上にぽつんと浮かんでいた

 

「あそこか…サンキューデンデ!」

悟空と霊夢は宮殿から飛び降りた

 

 

 

「なんだここ?モンスターがいっぱいいんぞ…」

 

「いやモンスターって何よ」

 

島の中には変な生き物が大量にいた

首が兎の亀 ウーパールーパーのような顔のネズミ そして恐竜

 

「まぁいいか 今はそれどころじゃないし」

別に変な生き物なら幻想郷にもいた 今回はそこまでの新鮮味は無いなと霊夢は思った

 

「さてと…探すとするか…ああ!しまった‼オラ17号の顔知らねぇ‼」

 

「えっ!?いや知り合いなんじゃ…」

 

「いや…よく考えたら17号が来てからセルにやられるまでオラずっと寝込んでたんだ…」

 

「いや行く前に気づきなさいよ!いやもう…気を探れば行けない?」

 

「いや…人造人間には気がねぇんだ…ベジータが来りゃよかったんじゃねーかよ!」

 

「もう手当たり次第探すか…いや私が島に残るからその間に17号の顔を知っている人を…」

 

その時爆発の音と共に森の中から何台もの車が飛び出して来た

 

「さぁ進め!ミノタウロスはこの森の奥にいるぞ!」

車に乗っている者たちは全員覆面をかぶっており 銃を持っているものまでいた

「狩って狩って狩りまくれ!明日からは大金持ちだ!」

 

「…あいつが17号か?」

「いや違うでしょ 多分」

 

悟空は一台の車に飛び乗った

 

「オッス!17号」

 

悟空が男の覆面を剥ぐと 太っている上に禿げた男の顔が出てきた

 

「だ…誰だキサマ!」

「…オラ孫悟空だ なんだこのマスク?」

 

「キサマ…さてはあの保護管の仲間か!」

 

「やっぱ17号じゃねぇんか…」

 

「ん?そいつ今保護管って言った?」

 

「うわっキサマ!いつの間に乗っていたんだ!」

 

「18号さんが17号は保護管やってるって言ってなかった?」

 

「ちゅうことは…」

 

先に森に向かっていた車が飛んできた

飛んできた方向には小さい人影があった

 

「たっ隊長!あいつが現れましたァ!」

 

「ひるむな!打て―!」

禿げた男の掛け声と共に不審者たちは一斉に人影に向かって発砲した

 

「森を破壊するな クソども」

 

人影はそう言うと玉を全てはたき落とした

 

「ぐ…ぐぬぬぬぬ…」

 

土埃がやむと1人の青年が姿を現した

 

切れ長のツリ目とストレートヘアー 顔立ちは整っている

そこからは早かった

 

青年は男たちをひっつかみ片っ端から放り投げ 車を踏みつぶした

 

「…あれが17号?」

霊夢が悟空のいる方を振り返ると悟空の姿は無かった

 

「え?」

 

見てみると覆面を被っていた男と17号は激しい近接戦闘を繰り広げていた

 

「いや あいつがそんなに強いわけ…っておい」

覆面を被っていたのは悟空だった

男から取った覆面を付けているせいで敵だと思われているらしい

 

17号のパンチを悟空は首だけを動かして避けていた

「…おめぇ強いな」

17号の表情が憎しみを込めた表情に変わった

拳のキレが変わり 一発一発が早くなった

「うぐぐ…はっ!」

悟空の髪色が黒から金色へと変わった 超サイヤ人だ

 

上に避けた悟空を17号は頭突きで霊夢のいる方へ突き飛ばした

 

 

「あいつが17号か…確かにとんでもねぇ力だ」

 

「いや覆面取りなさいよ まず誤解を解かなきゃ」

 

悟空は覆面を外すと更に力を入れた

「はあっ!」

 

超サイヤ人3 髪が伸び眉毛が消え 人相が悪くなった

 

「なんでよりによってソレ!?」

 

 

悟空は更に上空に飛び立った

それを17号が追撃し気弾を連射した

「効かねぇぞ」

避けるまでもなく気弾は悟空に当たって弾けた

「…チッ」

更にもう一段17号の攻撃速度が速くなった

(…どうやら気が無いってのは本当らしいわね…パワーが上がってる気配がしない)

 

17号は悟空に蹴りをくらわすとそのまま地面に悟空はすっ飛ばされた

 

「し…しまった!森が…!」

17号が地面に急降下する最中に悟空の姿は消えた

 

「うわっビックリした」

 

「わりぃわりぃ 強い力のそばの方が飛びやすいもんでな」

 

「強い?ふーん」

 

悟空は地面に今度はゆっくり降り立った

「17号!おめぇに話が…」

 

「はっ!」

17号が両手を前に突き出すと悟空は吹き飛ばされた

「うおっととと」

 

17号が片手をあげると大きな気弾が形成された 気が読めないためどれほどの威力か分からないが 恐らくまともに当たればヤバイ

 

「い”っ!?ちょ…ちょっと待ってくれ!オラだよ!孫悟空だ!」

 

「ん?」

17号は気弾を消した

「なんだ 聞き覚えのある声だな」

 

「ふぅ…なんだ オラの声は知ってんのか」

流石に本気でやりあう暇はないのである

「オラおめぇと会ったことねぇから最初わかんなかったぞ」

 

「俺は始めてじゃない セルの中でお前のことは見ていたし 話も聞いている」

 

(セルって何だっけ)

(今はそれどころじゃねぇから後で話してやるよ)

 

お前が言うなと霊夢は思ったが口には出さなかった

 

「それよりなんだ お前は密猟者の仲間にでもなったのか…それとそこのお前は何だ」

 

「密猟者?ああさっきの奴ら密猟者だったのか 違うよ オラおめぇに会いに来たんだ」

「私?博麗霊夢よ 以後よろしく」

 

「用事なら後にしてくれ 仕事の邪魔をするな」

「ちょっちょっと待ってくれよ!」

 

「まだ仲間がいるはずだ…暇だったら手伝え ただし森は傷つけるな」

 

「…二手に分かれよ」

「おう」

 

 

 

 

夕日が沈み始めたころ 島の港に文字通り人の山が出来た

 

17号はそれを片っ端から船に乗せ 蹴っ飛ばした

「2度と来るんじゃねーぞ」

 

「…あいつら何しに来たんだ?」

「だいたいはミノタウロスの角目当てだ…高く売れるからな」

「ミノタウロス?」

「絶滅危惧種なんだ」

「私は動物保護管やってるって聞いてたんだけど」

「モンスターだって動物だ」

「ふぅん 確かに」

 

 

 

 

焚火の周りに3人は座っていた もう当たりは暗かった

「…でオレにその大会に出ろと」

 

「あぁ!頼むよ」

「断る」

「え!なんでだよ!勝てば1000万ゼニ―…」

「金ならある この仕事は結構な高給なんだ」

「そう言わずにさぁ…頼むよ…」

「この島を離れるわけにはいかない」

「だったら代わりに悟天とトランクスに変わってもらうからさ!オラの息子だ」

「…妹紅も行けるでしょ 多分」

 

「…他を当たってくれ」

「頼むよ…みんなの運命も決まって…」

悟空は霊夢につま先を思いっきり踏まれた

 

「運命?」

「あ…いや…その…」

「やっぱり何かを隠してるな?」

「あ…」

「言え わざわざ俺を誘いに来た理由を」

 

 

 

 

「…って事なんだけどさ」

「‥‥‥」

「消えちゃうのヤだろ?頼む チームに入ってくれ」

 

「負けて消えるのはどうでもいい」

「え?」

「みんな揃って消えちまうならしょうがない」

「おいおい…18号やクリリンも出るんだぜ? 久しぶりに会いてぇだろ?」

 

「クリリンか…アイツには借りがあるからな」

 

「なんだって?」

「なんでもない…もう一つ聞かせろ」

「なんだ?」

 

「その最優秀選手の賞品の超ドラゴンボールってのは本当になんでも叶うのか?」

 

「えっ何それ初耳」

 

「ああ そうだ」

「えっ」

 

「じゃあ そいつでボートでも狙うかな」

「別にいいけど…ボートくらい買えるだろ さっき結構稼いでるって…」

 

「俺が欲しいのは50億くらいのクルーザーだ」

 

「ごっ…なるほど そういえば家族ってのはどこにいるんだ?」

 

「近くの島に住んでいる 危険だからな 俺の単身赴任だ」

 

「そうか…でもそうだったら地球のドラゴンボールでも願いは叶えれるだろ?」

 

「だからボールを集めている暇がないんだ」

 

「そっか 全世界を手にいれたいとかじゃなくてよかったよ」

 

「俺をなんだと思ってる」

 

「よしOK!そんじゃ最優秀選手になって超ドラゴンボールを手に入れちまえよ!オラは叶えてぇ願いないし」

 

「ずいぶんと自信があるんだな…しょうがない じゃあ行ってやろう」

 

「サンキュー!」

 

17号が仲間に加わった

 

 

 

「超ドラゴンボール使えば幻想郷に帰れるんじゃ…」

最優秀選手を狙うのも悪くないかも知れないが…

 

「いやまだやっておきたいことあるし…まだ帰んなくていっか」

 

とりあえずは今の事だ 霊夢は気合を入れ直した

 

 

続く

 



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