異世界転移じゃなくて異世界化?! (RAINBOW12K)
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始まり

「異世界転移じゃなくて異世界が転移してきたのか、、、」

 

俺はそう言葉を漏らした

 

 

 

 

 

「ここが旅館か」

 

俺の名前は月詠零、今年の春に高校2年生になった未来ある若者(友達無しのオタク)だ! 

 

今俺は住んでいる横浜の福引で当たった温泉旅行で箱根に来ている。ちなみに親戚は俺が高校に入ると同時に全員飛行機事故で死んでしまった。幸い、生命保険と遺産のお陰で大学卒業するまでは普通に生きていけそうだ。

 

 

 

ガラガラガラ

 

「おー、風情があっていいな」

 

旅館に入ると木が主体の風情のあるロビーが目に入った そして

 

「ありがとうございます」

 

右から50代ぐらいの女将さんが出てきた

 

「予約していた月詠です」

 

「月詠様ですね、、、お部屋にご案内しますね」

 

俺が名前を言うと女将さんは部屋に案内してくれた

 

 

 

 

 

「ではご夕食は18時、温泉は深夜2〜3時の間以外は入れます。では、どうぞごゆっくりお過ごし下さいませ」

 

「ありがとうございます」

 

女将さんから案内を聞き、俺は一息つくことにした

 

「温泉は部屋から直ぐか。今は14時だし、、、少し街を観光するか」

 

そうして俺は箱根の街を観光することにした

 

 

 

 

 

 

「黒卵美味いな」

 

 

 

「硫黄の匂い少しキツいな」

 

 

 

「木刀買ってこー」

 

 

 

 

 

このように零は箱根(木刀は箱根以外でもある)ならではの体験をしたのだった そして

 

「さーて、温泉入りましょ!」

 

旅館に戻ってきた零は温泉に入ることにして、脱衣所にやってきた

 

「お!誰も居ない、ラッキー!」

 

脱衣所の衣服入れには誰の服も無かった

 

「よし!入ろ!」

 

 

 

ガラガラ

 

パシャン

 

チャプン

 

「ふー、、、熱っつ!!」

 

温泉に足を入れた零はコンマ5秒で温泉の熱さにそう声を上げた

 

「ゆっくりと入ろ」

 

 

 

「ふー」

 

熱さに慣れた零は温泉を堪能としていた

 

「ここの効能は、、、まー、ありきたりだな」

 

(にしても、温泉旅行が当たるなんて運が良かったなー、、、これから何か起きないといいけどw)

 

零がそう考えていると

 

ザワザワ

 

「ん? だれか来たな、、、もう出るか」

 

そうして零は温泉から上がったのであった

 

 

 

 

「あー! 美味かった」

 

温泉から上がった零は少しして夕飯を食べ、今は食後に月を見ていた

 

「にしても、山なのにあんな美味い海魚が食えるとはなー、、、女将さん曰く、鎌倉の市場からその日の朝に買って来て旅館で捌いているらしいけど、、、凄いもんだなー」

 

そして

 

「そろそろもう一度温泉行くか、今なら空いてるだろうし」

 

零はもう一度温泉に向かうことにした

 

 

 

 

「ふー、、、月が綺麗だな」

 

零が再び温泉に入りながらそう漏らした

 

その時だった

 

ガタガタガタ

 

「ん? 地震か、、、デカいぞこれ!!」

 

突然(地震は突然くるものなのでおかしい)大きな地震が起こった

 

ガタガタ ガタ カタ

 

「よ、し。収まったな」

 

地震は15秒ほどで収まった

 

「にしても変な揺れだったな、、、一先ず上がろ」

 

零が温泉から出ようとして、右足を湯船から出したその瞬間

 

[ステータスインストール、、、完了しました]

 

零の頭に無機質な声が響いた

 

「は?」

 

零は突然のことに唖然としたが無機質な声は続いていった

 

[対象名 月詠零は スキル 鑑定 思考加速レベル1を取得しました]

 

「、、、俺異世界転移した?」

 

(ザ・ラノベの展開なんだか)

 

零は一周回って冷静になった頭でそう考えた しかし

 

「いや、、、旅館そのままだし、異世界転移した感じではないな」

 

周りを見渡した零はそう分析した そして

 

「異世界転移じゃなくて異世界が転移してきたのか、、、」

 

そう結論を出した だが

 

「いや、そんな訳ないか、、、そんなことあってたまるか!」

 

いくらラノベ好きの零でも、異世界が、転移してきたなんでことを受け入れることはできなかった そして

 

「ひ、ひとまず、さっさと部屋に戻ろっと」

 

ガラガラ

 

零は脱衣所に戻って、脱衣所の棚は先ほどの地震で倒れていたので服を出すのには手間取ったが速攻で着替えた。

 

そうして零は脱衣所の扉を開け、まず左を見たそこには

 

「普通、、、やっぱり俺が疲れてたんだな」

 

全くおかしいところは無かった そして零は安心して部屋のある右を見た そこには

 

「、、は?」

 

小学生低学年程度の背丈の緑色の生物が女将さんを食べていた

 

バタン ガチャ

 

零はそれを確認すると即座に脱衣所の扉を閉め、内鍵を閉めた そして

 

ガガガ

 

倒れた棚を扉の前に引きずってバリケードを作った それと同時に

 

バン

 

零の存在に気がついた緑色の生物が扉に突進してきたようだ

 

(待て待て待て! ゴブリン!? 女将さん食われてた?! は?!)

 

零は今見た光景に混乱していた だが

 

「落ち着け俺。一先ず、世界が異世界化したことは確定だな」

 

零はなんとか冷静になった そして

 

(さっきの変な声を信じるなら、俺はスキルを手に入れたはず、、、となると)

 

「ステータスオープン」

 

零がそう言うと

 

 

 

 

月詠零

 

 

 

物理攻撃 6

 

魔法攻撃 10

 

物理防御 7

 

魔法防御 9

 

敏捷 8

 

魔力量  9/9

 

スキル

 

鑑定>

 

思考加速 レベル1>

 

 

 

 

零の目の前に上の情報が半透明のボードに記されて出てきた

 

「なるほど、、、」

 

(これ、、、初期ステータスは自身の身体能力がそのまま適用されるっぽいな。俺筋力無いしなー)

 

「ん、スキルに説明あるのか」 

 

 

 

鑑定

 

 

 

無機物の情報を得ることができる

 

自分の力量を超えるものは不可 

 

 

 

 

 

思考加速 レベル1

 

 

 

自身の思考速度を2倍に上昇する

 

 

 

 

「なるほどねー、、、さて、どうするか」

 

(物理攻撃は恐らくかなり低い、、、魔力攻撃が高いけど魔法使えないんだから意味ない。 思考加速でどうにかするしか無いな)

 

「部屋に木刀あるよな、、、部屋の窓割って入るか」

 

そうして零は温泉の垣を越えて部屋に戻った

 

 

 

 

バリン

 

「よし! 木刀は?」

 

窓ガラスを割って零は部屋に入った そして

 

「あった!」

 

木刀を手に取った それと同時に

 

「ギャャ」

 

窓を割った音に気がついたゴブリンが一体現れた

 

「さて、、、最初のバトルにゴブリンとは王道だな」



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箱根脱出編
旅館戦 1






「よし」

 

零は木刀を正面に構えゴブリンと向き合ったそして

 

(思考加速、、、よし、発動した)

 

思考加速を発動させた 

 

「ギャャ」

 

ゴブリンが突っ込んで来た しかし

 

「遅いな、小学校のドッチボールみたいな速度だな」

 

思考加速のお陰で零にはゴブリンの突撃速度が小学生のドッチボールの球と同じくらいの速度に見えた 

 

「よっと」

 

零は冷静にゴブリンの突撃を交わし

 

「おら!」

 

隙だらけのゴブリンの首筋に木刀を一閃した

 

「グギャー」

 

ゴブリンは断末魔を上げて灰になった

 

「い、一撃?!」

 

零は一撃で討伐出来たことに驚愕の声を上げた

 

「いくら背後から隙を付いたとはいえ、俺の物理攻撃力でいけるものなのか?」

 

(木刀の火力か?、、、見てみるか)

 

「鑑定」

 

零は木刀に鑑定を使った

 

 

 

木刀

 

物理攻撃 15

 

魔法攻撃 5

 

 

 

 

「ならほど、、、いや、普通に強いな」

 

(武器大事だなぁー、、、)

 

零は鑑定で得た情報を分析した 

 

「これからどうする、、、」

 

零はこれからの行動について考えていた

 

(一先ず、こんな山奥に居るのは不味いな。

 

となると装備をしっかりと固めたいな、、、)

 

「流石に夜に外に出るのはキツい、、、となると…

 

 

 

 

今夜  旅館制圧

 

明日  旅館近くの街の探索

 

明後日 箱根からの脱出

 

 

 

っていったところだな」

 

零はそう予定を立てた

 

「さて、動きますか」

 

そう言うと零は部屋にあった服を動きが鈍らない程度に着て靴を履いた それと同時に

 

「そう言えば、この旅館防音だから悲鳴が聞こえないけど、、、ほかの人どうなってるんだ?」

 

(ドッチボールの球の最高速度はプロで90〜100km/h、一般的な小学生はそこ四分の一だとすると実際には40km/hぐらいであのゴブリンはつっこんでくると、、、スキル無しでいきなりそんなのに襲われたらほぼほぼ助からないな、、、)

 

そんな恐ろしい事態を予測した

 

「この旅館は2階は無いが面積がかなり広い、、、さっきのゴブリン以外来て無いのをみると多分数はそこまで多く無いはず、、、一先ず、刃物のある調理場に向かうか」

 

そうして零は割れた窓から外に出た

 

「調理場は食材の搬入があるはずだから外から回れるはず。 さて、、不意を突かれないやうに行きますか」

 

そうして零は木刀を構えながらゆっくりとベランダを歩いて行った

 

 

 

 

「居ないな、、、」

 

3.4部屋見て見たが死体はあるけどモンスターは居なかった

 

(扉が開いていることを見ると悲鳴に釣られて旅館中にいるっぽいな)

 

零がそう考えてあると

 

「ん、あれは、」

 

零はの目線の先には

 

「魔法陣?」

 

いかにもな魔法陣が出てきた そして

 

「ギャャ」

 

「ゴブリンか、」 

 

ゴブリンが魔法陣から現れた

 

「なるほど、あれがモンスターの出現方法か」

 

零はモンスターの出現方法を目の当たりにし、驚きと感心を覚えた

 

「あいつ背後向いてるな、、、やっちまうか」

 

そういって例は木刀を改めて構えながら静かに近づいていった そして

 

ボコ

 

「ギャ!」

 

「良しと」

 

ゴブリンを潰した

 

「結構楽だな、、、思考加速があるからか」

 

(2個もスキル取得できるって、、、運が良かった、、、そんな簡単に片付けていいのか?)

 

零はそんなことを考えながら再び足を進めた

 

 

 

 

 

「良し、着いた」

 

数度ゴブリンと戦闘をしたが、いずれも単体だったので無傷で戦闘を終えることが出来た

 

「さてさて、中はどんな感じかな」

 

そう言って零は窓から調理場の中を覗いてみた すると

 

「、、、えっと、1.2.3.4.5.6体かー、、、多いな」

 

調理場には6体のゴブリンが料理人を食い散らかしていた

 

(6体はキツすぎるだろ!しかも全員刃物持ってるじゃ無いかよ!どうする?)

 

「一先ず、ステータスオープン、鑑定」

 

 

 

 

月詠零

 

物理攻撃 12+15

 

魔法攻撃 15+5

 

物理防御 7

 

魔法防御 9

 

俊敏   11

 

魔力量  8/11

 

スキル

 

鑑定>

 

思考加速 レベル1>

 

 

 

 

「ステータス上がったな、、、思考加速って魔力使うのか、危ないな」

 

(仮に増えた魔力量があるとして15分間使って3減るのか、、、となると危ないな)

 

零は自身のステータスを見てそう結論を出した

 

「ゴブリンのステータスが今までと同じことなら、包丁とかの間合いが小さいのはどうにか、、、いや複数来られたら危ないぞ」

 

「多少の損傷はもう避けれないか」

 

零はそう言って扉に手をかけた  そして

 

ガラガラガラ

 

「おら!」

 

調理場につっこんだ 同時に

 

「「ギャャ!」」

 

中にいたゴブリンは一斉に気づいたが

 

「まずは一匹!」

 

ドカン

 

「ギャ!」

 

例は扉付近にいたゴブリンを一体討伐した そして

 

「次!」

 

ズパン

 

「ギャ!」

 

その勢いのまま次に近くに居たゴブリンも討伐した そして

 

「よし!」

 

零は壁を背にして残りの4体のゴブリンに目線を飛ばした

 

「「ギャャ」」

 

ゴブリン達は包丁を持ったゴブリン3体が前にその後ろに刺身包丁を持ったゴブリン1体というか布陣だった

 

(前三人を躱して、後ろの刺身包丁を潰すか)

 

零がそう考えると同時に

 

「「「ギャ」」」

 

前の3体が、一斉に突っ込んで来た

 

「さて、、、よっと!」

 

シュ

 

零は前に大きく跳んで3体を躱すと刺身包丁持ちのゴブリンに切り掛かった そして

 

バキ

 

「塞がれたか」

 

ゴブリンは刺身包丁で木刀を受け止めた  だが

 

「ギャ!」

 

衝撃で刺身包丁持ちのゴブリンは吹き飛ばされた

 

(よし!一気に方をつけるか)

 

零はそのまま刺身包丁持ちのゴブリンに襲いかかった。

 

刺身包丁を持ったゴブリンは何とかただ上がったがその時には

 

「おら!」

 

零は木刀を振り下ろそうとしていた だが

 

グサ

 

「え?」 

 

突然零の左足に激しい熱さが襲った そして

 

ガタ

 

零は体勢を崩して刺身包丁持ちのゴブリンを通り越して転んでしまった

 

(何だ?!)

 

零が熱さに耐えながら左足を見ると

 

「包丁?」

 

そこには包丁が10cmほど刺さっていた

 

「投げられたのか!」

 

そう先ほど躱した普通の包丁持ちゴブリンの一体が零に向かって包丁を投げそれが零の左足に当たったのだ

 



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旅館戦 2

(くそ、足をやられた!)

 

左足をやられた零の顔に焦りが浮かんだ

 

「ギャャ」

 

そしてゴブリンが刺身包丁を振り下ろしてきた

 

「危!」

 

バキン

 

零は間一髪木刀で受け止めた が

 

「くそ!弾き飛ばされた」

 

ほぼ不意を突かれたうえ、物理攻撃の値を上げてやっと一般のレベルになった握力では握っていた木刀は吹き飛ばされてしまった

 

「くそ!」

 

バコ 

 

どうにか蹴りを入れてゴブリンを弾き飛ばし距離を取ったが

 

「この足で素手でやり合うとか無理だろ」

 

(何か武器になる物は、、、足に刺さってるこれだけか)

 

運悪く周りに武器になりそうな物は無く目に入るのは左足に刺さった包丁だけだった

 

「ぐぅ、、良し」

 

零は左足から包丁を抜いて構えた

 

しかし

 

(今の俺が包丁装備で戦えるか? 流石に無理がある。 せめて相手の動きを止めないと)

 

間合いが小さく素早い動きの必要な包丁では残ったゴブリンを討伐するのはかなり厳しい

 

(何か無いか?)

 

零がそう考えていると

 

「「ギャャ」」

 

包丁を持ったゴブリン二体が襲いかかってきた 思考加速をもってすれば避けれるのだが

 

「危っ、痛っ!」

 

怪我のせいで躱し損ね

 

シャ

 

「くっ!」

 

左頬を切られてしまった さらに

 

「ギャャ」

 

先ほど包丁を投げてきたゴブリンが突進してきた

 

ドン

 

「く!」

 

幸い受け身を取ることはできたが

 

「ギャャャ」

 

「しまっ!」

 

刺身包丁を持ったゴブリンが隙だらけの零に包丁を振り下ろした

 

ザシャ

 

「グァ!!」

 

(く、そ。重ね着していた服のお陰でそこまで深く無いが利き手をやられた)

 

零の右手に浅くは無い切り傷が出来てしまった

 

(マズイ、どうする、、、利き手をやられたんだ、包丁で攻撃を受け止めることすら厳しいぞ)

 

零の顔にさらに深い焦りが出た 

 

「くそ、、、ここまでか」

 

(怪我したせいか寒くなってきたし、、、)

 

「ん?、、、あ、」

 

零が寒さを感じる右を見た目線の先には

 

「、、、これなら、、行けるな!」

 

零がそう言葉を漏らすと同時にゴブリン達が再び襲い掛かってきた

 

「「ギャャ」」

 

「、、、そこだ!」

 

ガタン

 

シュー

 

そうすると零は自分の右にあった密閉された箱の中身をゴブリン達にぶち撒けた すると

 

「「ギャ、ギャャ!」」

 

ゴブリン達は悲鳴を上げた

 

「魚を冷やすためのドライアイスをぶっかけられたらたまったもんじゃ無いよな!」

 

そう言うと同時に零はゴブリン達に突撃し

 

「まずはお前だ!」

 

零はまず体勢を崩した刺身包丁持ちのゴブリンに襲いかかった 

 

ズパン

 

「ギャャ」

 

「武器貰うぞ」

 

そして凍傷と斬撃によって絶命したゴブリンから刺身包丁を奪い取った さらに

 

「隙だらけだな!」

 

ズパン ズパン

 

「「ギャャ!」」

 

包丁持ちのゴブリン二体を二太刀で切り伏せた

 

(刺身包丁結構深く切れるな、、、マグロ解体する力は中々だな)

 

「ラストはお前だ! 返すぜ」

 

シュ

 

零は包丁を自分に投げてきた素手のゴブリンに左手で投げつけた  

 

しかし左手で投げたためゴブリンには当たらなかった だが

 

「意識逸らしたな! そこだ」

 

ズパン

 

意識を逸らさせれたので仕留めることができた

 

 

 

 

「はー、はー、はー、、、良し、勝った」

 

死線を潜り抜けた事で緊張の糸が切れた事で零は息を切らしていた さらに

 

(勝てたとは言え、かなりの大怪我したな、、、初日から予定が崩れたな)

 

左足と右足を深く切ってしまい戦闘への影響はかなり大きい

 

「一先ず、一回部屋に戻るか」

 

そうして零は一度部屋に戻ることにした

 

 

 

 

 

「にしても痛いな、、、刺身包丁とか衛生的にやばいし、消毒液とか絆創膏、貼っとくか」

 

部屋に戻ってきた零は持っていたものを使って応急処置をしようとした

 

「そういや、絆創膏とか消毒液ってどれくらい効果あるんだ?、、、鑑定」

 

 

 

 

絆創膏 

 

持続回復 レベル1

 

 

 

消毒液

 

毒回復 レベル1

 

 

 

 

「、、、しっかりと効果あるんだな」

 

身近な治療器具にファンタジーな効果があることに驚いていた すると

 

「ん? これ、、、温泉にも何かしら効果あるんじゃ」

 

零はふとそう漏らした

 

 

 

 

 

温泉

 

魔力回復 レベル3

 

肉体回復 レベル3

 

精神回復 レベル1

 

異常回復 レベル2

 

 

 

「うわ、、、凄いな」

 

温泉に二人訪れた零は鑑定して判明した温泉の効能に驚嘆の声を上げた

 

(これならある程度回復出来るか?)

 

そう考え、零は服を脱いで温泉に浸かった

 

 

 

 

30分後

 

「ふー、かなり回復したな」

 

(これなら、旅館制圧に行ける)

 

温泉に浸かった零の体の傷はかなりの回復を遂げた

 

 

 

 

「さて、、、行くか!!」

 

服を着た零は声を上げて今度は脱衣所から旅館内に入っていった

 

 

 

 

 

2時間後

 

「はー、はー、よし! 制圧完了」

 

慎重に制圧していたので時間は掛かってしまったが零は遂に旅館の制圧を完了した

 

「一先ず、目標である達成だな、、、ただ、生存者は俺だけか」

 

零は目標を達成した事を喜ぶと同時に生存者が自分だけだった事に焦りと鎮魂の念を浮かべた

 

 

 

 

「今日はもう寝るか、、、明日は街の探索だな」

 

そうして零は鍵の掛けれる部屋に閉じこもって睡眠をとることにした

 

 

 

 

 

翌日 6時

 

チュンチュンチュン

 

「、ん、、んん、朝か、」

 

零は雀の囀りと共に目を覚ました

 

「世界が変わっても朝は変わらないな、、、さて、、、行くか!!」

 

 



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温泉街探索

「まず、旅館を探索して使えそうな物を探すか」

 

 そう言うと零は旅館内を探索することにした

 

 

 

 45分後

 

「結構色々と見つかったな」

 

 旅館内を探索して見つかった物は

 

 

 

 ・包帯や絆創膏などの外傷治療品

 

 ・解熱剤や鎮痛剤なとの内傷治療品

 

 ・2ヶ月分の保存の利く飲食料

 

 ・2週間分の保存の利かない食料

 

              等だ

 

「ここまであるとは運が良いな。 後は」

 

 そう言うと零は朝飯のおにぎりを食べながら温泉街の地図を広げた

 

(俺が今いる旅館は温泉街から少し北の場所だ。温泉街に行くまで、200メートル、、、温泉街にモンスターが集まってると思うけど、注意は必要だな。 そして肝心の温泉街だが一周2キロのドーナツ状の構成だ。 お土産店や飲食店がほとんどだがどちらもこれから必要な物を得られる、、、問題は硫黄の匂いに毒が付与されてないかとどこまでモンスターがいるかどのレベルのモンスターがいるかだな)

 

 零は温泉街探索の目標と問題点を洗い出した そして

 

「ひとまず、1回ステータス確認後するか、、、ステータスオープン」

 

 

 

 月詠零

 

 物理攻撃 35+45

 

 魔法攻撃 30

 

 物理防御 35

 

 魔法防御 9

 

 俊敏   20

 

 魔力量 25/25

 

 スキル

 

 鑑定

 

 思考加速 レベル2

 

 

 

「かなりステータス上がったな、、、」

 

 零のステータスは昨晩の命懸けの戦闘でかなり上がっていた

 

 ちなみに思考加速のレベルが上がっているのは寝ようとしたときに上がった

 

 

 

「さて、行くか」

 

 ガラガラガラ

 

 零は旅館の玄関口から一歩ニ歩と歩みを進めた しかし三歩目を歩んだ瞬間突如旅館に振り返り

 

「安らかに寝てください」

 

 そう言って静かに黙祷した

 

「さて、行くか」

 

そうして零は再び歩みを始めた

 

 

 

「今のところ大丈夫そうだな」

 

(やっぱり、モンスターは温泉街に貯まってるのか)

 

温泉街に繋がる一本道を半分ほど歩い見たがモンスターとのエンカウントどころか気配すら感じない

 

「どんだけいるんだろ

 

ガサァ

 

「っ!」

 

零の右前から突如草が揺れる音がした

 

(何かいるな、、、ゴブリンにしては音も草の揺れも大きすぎるな、、、何だ)

 

零が音のした草の場所に目を向け、道に落ちてた小石を掴み

 

「おら!」

 

投げつけた

 

ボコ

 

「グゥエ!」

 

草むらに落ちた石に当たったモンスターが声を上げた そして

 

「グゥエ」

 

草むらから一匹の大型犬のようなモンスターが現れた

 

「狼、、、というよりは犬だな。 だとしても体長70cm近くあるとかやばすぎるだろ」

 

(思考加速、、、レベル上がって4倍になったんだから対応は出来るだろうけど、初見は怖いな)

 

零が思考加速を使いそう考え終わると同時に

 

「グゥア!」

 

モンスターが突っ込んできた

 

「よし、、、っ!」

 

シュ

 

(早!?)

 

進化した思考加速ですら犬型のモンスターの速度に初見で追いつけず紙一重で躱すのが限界だった

 

(犬型だし、早いとは思っていたが、、、ここまで早いとはな)

 

零は体勢を立て直しながらそう考えた

 

「だが、次は躱しざまに一太刀浴びせる」

 

そうして刺身包丁を構えた

 

同時に犬型のモンスターも体勢を低くして構えた そして

 

「ギャ!」

 

モンスターが突進してきた

 

「、、、そこだ!」

 

ズパン

 

「ギャ!」

 

突進を避けすれ違いざまに腹に一太刀浴びせた

 

「よし!これで終わりだ」

 

そしてトドメを刺すために体勢を崩したモンスターに突撃をした

 

(あの傷だ避けられたいだろうし、避けられても追撃できる! 反撃も牙か爪のどちらか。 防げる!)

 

そう考え零は刺身包丁を振り上げた

 

だか次の瞬間とんでもない技が零を襲った なんと

 

「グゥア!」

 

モンスターが口から炎を吹き出したのだ

 

「な!」

 

零は即座に回避行動を取るが

 

「グゥ!」

 

右足のズボンに引火してしまった

 

「熱!」

 

(火を吐いてきただと!)

 

零は持っていたペットボトルの水を振りかけて鎮火した しかし

 

「グゥア!」

 

その隙を突いてモンスターが飛びかかってきた

 

(不味い!だか!)

 

零はモンスターの爪を皮一枚で避け

 

「そこだ!」

 

モンスターの顎に思いっきりアッパーを食らわした

 

「グゥア!」

 

腹の傷もあったモンスターはその攻撃で絶命した

 

 

 

「はー、火を吐いてくる犬とかさしずめヘルハウンドだな」

 

零はそう言いながら自身の右足に目を移した

 

(問題はなさそうだな)

 

そう考え絆創膏を足に貼って再び歩みを進めた

 

 

 

だか零は知らなかった この先に絶望があるということを

 

 

 

 

温泉街

 

「、、、嘘だろ」

 

零の視線の先には

 

100体は優に超えるモンスターが温泉街を闊歩していた

 

「ゴブリンにヘルハウンド、、、あれはオークか。二足歩行で槍を持った爬虫類はリザードマンか?」

 

零は絶望的な光景に現実逃避していた

 

だかそこでとあることに気がついた

 

「ん? 各種族、別の種族を襲い合ってる?」

 

各種族、別の種族を襲い合っているということに気がついた

 

「ラッキー! あれなら行け、、、違う!」

 

零は一瞬笑みを浮かべたが次の瞬間絶望した 何故ならば

 

「各種族、長みたいなのがいる、、、ということはかなりの個体差があるってことだ。恐らく、モンスター同士でやり合って強化されて入ってるぞ」

 

というさらなる絶望を味わったからだ



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予定の見直し

旅館

 

「くそ、最悪だ」

 

旅館に戻ってきた零は悪態をついていた

 

(あの温泉街を突破するのは不可能だ)

 

「どうする? 食料は普通に食べるとしたら2ヶ月と2週間、最大限伸ばせば半年待つといったところだか、、、、裏を返せばそれまでに最悪温泉街を探索できなきゃ終わりだ」

 

最大で半年近く持つと普通のサバイバルだったら超絶イージーなのだが、今の状況では意味をなしていない

 

「レベリングするとしてもあのモンスターの海を突破するのは半年じゃ恐らく不可能だ、それに、、、温泉街全体は毒が充満してやがる」

 

温泉街から旅館に帰る前に鑑定で温泉街の大気を見た結果

 

 

 

毒 レベル2

 

 

 

ということが分かった

 

「こういう世界になったんだから毒耐性とか取得できるだろうけど、、、レベル2ってのがきついな」

 

(消毒液は毒回復があるとはいえ、、、レベル1だし毒になったときに回復する物なんだから多分意味は無い)

 

「現象俺が箱根から脱出する方法は二つ。だかどちらも絶望的問題がある」 

 

 

 

1 箱根温泉街を通り抜けて舗装された道を通る方法  

 

問題点

 

・100体越えの強化されているであろ 

 

 うモンスターが、温泉街にいる

 

・毒レベル2が温泉街を覆っている

 

 

 

2 舗装されていな山道を通っていく

 

問題点 

 

・道が分からない

 

・どれだけモンスターがどこから出て  

 

 くるか分からない

 

・体力負担が大きい

 

「確実な死かほぼほぼの死かの選択肢だな、、、どうする」

 

(山道を使う場合、道が分からないのがヤバすぎる、、、それに今のステータスも心許ない)

 

零はそう考えながら零は地図を広げた

 

「俺が今いる旅館は箱根山の南側の中腹だから温泉街ルートを使うなら熱海に向かうことになり、直線距離め30㎞ぐらいは余裕であるが、温泉街を出れば車を使えば問題は無い。山道は小田原に向かうことになり25㎞ぐらいはあるが世界が変わった時は夜だったこともあり車は使えない可能性が高い」

 

地図からそう情報を摂ると少し思考した 

 

 

 

そして

 

「よし、これしかないな」

 

零はそう言うと温泉街に持って行った鞄の中から紙と筆記用具を出して再び刺身包丁を腰に差して外に繰り出した

 

 

 

「さて、生きるか死ぬかの三か月と行きますか」

 

零の目的はこうだ

 

1 山道をマッピングしていく

 

2 レベリングしていく

 

3 毒耐性をレベル1を習得する

 

                の三つだ

 

 

 

「毒耐性は取れる目処があるから後回しとして、、、問題はレベリングとマッピングだな」

 

(どちらもリスクがかなり大きい、、、ゴブリンやヘルハウンドとかなら対処はできるけど、オークやリザードマンとかは対処できる自信がない。 それに草むらのから襲われたらゴブリンやヘルハウンドでも危ない、、、分の悪すぎるか賭けだな)

 

そう考えながら零はもう一度地図を広げ、温泉街の方向をにらんだ

 

「東の山を抜けて小田原まで行くルートはほぼほぼ無理だから捨てよう。 狙うのは温泉街を迂回して熱海まで歩いていくための道をどうにか見つけ出すこと。温泉街のモンスターは多少のばらつきはあれど

 

北西  ゴブリン

 

南西  オーク

 

北東  ヘルハウンド

 

南東  リザードマン

 

といった配置だから迂回して温泉街の奥の舗装された道さえたどり着ければ多少気づかれたとしても逃げ切れるはずだ。それに毒も薄まっているだろう」

 

零の作戦は

 

温泉街の周りの山道から迂回して温泉街の後ろにある舗装された道まで行ってそこから熱海まで徒歩で向かうという作戦だ。 現状有る食料は三か月で使うことにし、さらに2週間分ぐらいの食料を持ち運ぶという戦法だ

 

「基本的にはマッピング、怪我したら温泉で回復してそれでもカバーできないような怪我をした場合には毒耐性の取得に力を入れる、、、これが俺の今できる最善の作戦だな」

 

そう締めくくって東の草むらに足を進めていくのであった

 

 

 

現在の零のステータス       目標のステータス

 

 物理攻撃 40+45         300    

 

 魔法攻撃 32           200

 

 物理防御 37           280

 

 魔法防御 13           150

 

 俊敏   22           120

 

 魔力量 28/28          180/180



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強化期間 1

今日から四か月間の強化期間で記録をつけていこうと思う

 

 

 

1日目

 

東の山道のマッピングだ。出てくるモンスターはゴブリン5に対してヘルハウンド1といったところだ今日進んだ60mでゴブリン15体ヘルハウンド3体と戦闘をしたが、ゴブリン10体とヘルハウンド3体倒したところでほとんど怪我せずに済んでいたので物理防御を上げるために問題がない程度にダメージを負ってみた

 

 

 

2日目

 

昨日マッピングした場所では戦闘はほとんどなかったが今日進んだ40mで2度ヘルハウンドとゴブリンを同時に相手取ることになってしまい少し焦ったが昨日と同じような流れになった。 それとヘルハウンドを倒した際、牙を落とした。ラノベであるならば武器にするだろうがそんな技術はないので保管しておこう。

 

 

 

3~7日目

 

やっと東側の山道で温泉街の入り口までの道までマッピングができた道中一度だけオークに出くわしたが背後から奇襲したおかげで無傷で討伐に成功した。 だが温泉街外周を回ろうとしたところで急激にモンスターの数が増え物量で押されてしまい、腹の骨にヒビが(おそらく)入るなかなかの怪我をしてしまった

 

 

 

8日目

 

腹の怪我が治らず毒耐性を得るための特訓を始めることにした。 方法は温泉をろ過して取り出した硫黄を飲むといった方法だ。 硫黄は適度に飲めば健康にいいが大量に飲めば毒になる。これを使って毒耐性を会得しようという方法だ。 我ながらなかなかにえげつない方法だと思うが最悪消毒液を飲むか温泉に入って解毒する方法があるので命の危機はない(と思う)

 

 

 

9~11日目

 

かなりきつかったが、なんとなく体制がついてきている気がする。これなら近いうちに毒耐性を取得できるかもしれない。 それと同時に(行けるかもなー)と思って温泉で泳いだり息止めしたりしていたら{超呼吸 レベル1}を習得できた。 効果としては酸素の消費量が半分になるようだ。つまり呼吸の持続が2倍になるということだ。思わぬ広いものに笑みが浮かぶ

 

 

 

12~17日目

 

怪我が全快したので今度は西の山道のマッピングに出かけた。ステータスが上がったので5日で温泉街の入り口までの道までマッピングができた。 17日目にオークと奇襲でなく正面から殺りあってみた。 攻撃の速度が遅く容易くた避けることができたが、一撃でも食らったら骨がボッキボキに折れるほどの威力と数撃切らないと討伐できないタフさもあってなかなかの強敵になるだろう

 

 

 

18~30日目

 

レベリングのために西の山道から温泉街外周に回ってマッピングをゆっくりと始めた。 東側と同じようにモンスターの量は多かったが東側に比べて2,3割数が少なかった。 これがこの先も続くなら西の山道から迂回することになるだろう

 

 

 

31~35日目

 

温泉街周辺西側のマッピングを進めていった結果迂回ルートの3割をマッピングすることができた。 だがその先の少し開けた場所にゴブリン15体が固まってその中にオークがいたため一度撤退してきたのだった

 

 

 

36~40日目

 

ここ最近連戦続きだったので、一度毒耐性を得ることにした。 硫黄を作り出すのに苦労するが遂に{毒耐性 レベル1}を獲得することができた。 

 

ちなみに毒耐性の説明によると

 

同レベルの毒は無効化でき上位の毒であっても1÷(レベル差×2)軽減ができる。

 

つまり温泉街に充満している毒の効果を半減できるということになる

 

 

 

41日目

 

西側のモンスターのたまり場を再び訪れてみたところゴブリンの数が20体に増えていた。 このまま増えられてはまずいので早急に対処したいがあの数を相手にするのは少し怖いので策を講じることにした。旅館に戻り準備した。ペットボトルのところどころに傷をつけておけば終わりだ。にしてもなぜあそこにモンスターがたまっているのだろうか?

 

 

 

42日目

 

保冷バックにドライアイスをを入れて俺はたまり場に向かっていった。たまり場につくと数は昨日から変わっていなかった。俺はペットボトルにドライアイスと小石を詰めた。完成した8本を数分待ってペットボトルからビキビキと音がしてきたら次々にたまり場に投げつけた。

 

 

 

コツコツコツ

 

ペットボトルが落ちた音でモンスターたちがあたりを振り向いたが次の瞬間

 

ドカン ドカン ドカン

 

ペットボトルが爆発した

 

「「ギャ!」」

 

「グォ!」

 

 

 

「ペットボトルにドライアイスを入れて密封すると爆発する、、、これだけでもかなりの威力だが中に石を入れてるせいで簡易式の手榴弾になる。 さて、どうなったかな」

 

零が草むらから顔を出して確認すると

 

「ゴブリンは15体討伐で残りの五体も大なり小なり負傷と、、、オークもまあまあ負傷してるね。 さて、潰すか」

 

そういうと零はモンスターたちに襲い掛った

 

「「ギャ?!」」

 

「ウォ?!」

 

ゴブリンたちが驚愕の声を上げた そして

 

スパン スパン スパン

 

零は負傷したゴブリンを全滅させた

 

「良し!」

 

そしてオークに切りかかった

 

「グォ」

 

オークは棍棒で殴り掛かってきたが

 

「よっと!」

 

零は易々と避け

 

スパン

 

オークの首に一太刀浴びせた

 

「グゥオ!」

 

「良し!」

 

 

 

そうして溜まり場にいたモンスターは一掃された

 

「さてなんでここにモンスターが集まったのかしらべますかね」

 

 

 

ステータス

 

 物理攻撃 150          

 

 魔法攻撃 120           

 

 物理防御 120         

 

 魔法防御 80          

 

 俊敏   70        

 

 魔力量  100/100 



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強化期間 2

43日目

 

昨日は危うく死にかけた。ドライアイス爆弾の爆発音で周りにいたモンスター達が集まって来たしまい、爆速で逃走する羽目になった。ヘルハウンドには追いつかれてしまったので切り捨てたが10体ぐらい相手だった上、複数戦になったせいでかなりの火傷などの怪我をしてしまったうえ、刺身包丁が刃こぼれしてしまった。もう二本残っていたので良かった。あと、思考加速がレベル3に上がった。

 

しかしあの場所にモンスターが集まっていた理由は分かった。あの場所には見たこともないような植物があったのだ。 それを鑑定すると

 

 

 

中位薬草

 

肉体回復 レベル4

 

異常回復 レベル2

 

魔力回復 レベル2

 

 

 

と出たのだった。 しっかりと回収していたのでこれを利用すればこれからの活動に役立つだろう。薬草は全部で5本採取できたので結構使えるだろう

 

 

 

44〜50日目

 

薬草を3本持った上で西山道のマッピングに出かけた。 モンスターの量は前に進めば進むほど多くなって来ているがやっと温泉街の4割までマッピングが終わった。だが、流石に怪我と疲労が酷くなって来たので少し休むことにした。少し気になることもあったのでちょうどよかった。

 

 

 

51日目

 

薬草の効果を調べた時から気になっていた物をつくることにした。まず薬草をすり潰してドロドロにしたら、ペットボトルに温泉水と混ぜ合わせてみた。 満遍なく薬草と温泉が混ざったらろ過していって濃度を高めておいて寝ることにした。

 

 

 

52日目

 

ろ過した薬湯を鑑定してみた、すると

 

 

 

中位薬湯

 

肉体回復 レベル6

 

魔力回復 レベル4

 

異常回復 レベル5

 

精神回復 レベル2

 

 

 

というとんでもないものが生成されたのだった。ちなみにそれを見た時の俺の反応は

 

「、、、チートスキルじゃなくてチートアイテム手に入ったな」

 

だったのだが冷静に考えたら俺の持っているスキルもまあまあチートな気がするのは気のせいだろうか。

 

一先ず、すべての薬草を薬湯にすることにした。

 

ちなみに完成した薬湯は50mmだったので普通のペットボトル一本で10杯入れれる

 

 

 

53~65日目

 

西山道のマッピングがついに温泉街の半分まで終わった、、、というより温泉街からの道がう回路の山道とぶつかり、その場所にモンスターが大量に闊歩しておりオークも複数体いた。だが恐らくここさえ抜くことができればそこからはモンスターの数は進めば進むほど減るだろう。よってここを抜くことができれば箱根脱出が叶うことになるだろう。

 

 

 

66~80日目

 

西側に薬草が生えていたことから、東側の山道にも何かしらないかと思い探索をしてみたところところどころに小さなモンスターのたまり場があった。規模としては西側と比べて小規模だったがたまり場の数は15日で8個見つかった。そしてそこにあったものは

 

 

 

下位薬草

 

肉体回復 レベル2

 

異常回復 レベル1

 

魔力回復 レベル1

 

 

 

というものだった。

 

これもすべて温泉と合成したところ

 

 

 

下位薬湯

 

肉体回復 レベル4

 

魔力回復 レベル3

 

異常回復 レベル3

 

精神回復 レベル1

 

が生成された。 薬草は50本ほど見つかったのでかなりかさばるのが難点だがまともな回復手段が手に入ったのは大きい。 ちなみに温泉の肉体回復 レベル3の効果は上半身をを軽くやけどしても即時回復するぐらいなので下位薬湯でもかなりの効果があるので、中位薬湯に至っては大けがを負ってもどうにかなるだろう。

 

 

 

81~88日目

 

下位薬湯ペットボトル2本分を使って西側のマッピングに向かった。回復手段があったのでついに箱根脱出の目途が立った。明日を使って準備をしてあさって箱根脱出を目指していく。ちなみに温泉街近くに車が止まっているかもしれないがそれはリスクがあるので使わないことにした。そして懸念点だった独の大気もレベル1だったので問題はない

 

 

 

81日目

 

今日一日は準備と休息に全力を尽くすことにした

 

 

 

下位薬湯 30回分

 

中位薬湯 10回分

 

解熱剤  10回分

 

鎮痛剤  10回分

 

飲食料  2週間分

 

包丁   3本

 

刺身包丁 1本

 

包帯   9m×5本

 

衣服

 

これが俺が持っていくものだ、そして最終的な俺のステータスは

 

 

 

ステータス

 

 物理攻撃  295        

 

 魔法攻撃  210        

 

 物理防御  280        

 

 魔法防御  180         

 

 俊敏    135         

 

 魔力量  185/185

 

スキル

 

鑑定

 

思考加速 レベル3

 

毒耐性  レベル1

 

超呼吸  レベル1

 

 

 

といったものだ。 総合的に見て想像以上の結果になったのでうれしい限りだ。

 

 

 

90日目

 

遂に今日は箱根脱出の日だ。気力も体力も満ち溢れている。この日記はここに残しておくことにした。いつかまたここに戻ってきたときに読めることを願いたい。 

 

 

 

 

 

「さて行くか」



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箱根脱出 1

 

「さて行くか」

 

零はそういうと歩みを進めた

 

 

 

今回の脱出経路は大きく分けてつの過程がある

 

 

 

1 旅館から温泉街外周まで

 

  モンスターの数はそこまでいないので問題はないだろう

 

 

 

2 温泉街外周前半の650m

 

  モンスターの数は前進すればするほど増えていく今回の工程で最も危険な場所だ

 

 

 

3 温泉街外周後半の650m

 

  モンスターの数は前進すればするほど減る(はず)が外周前半で敵に見つかった 

 

  場合それに追いかけられることになるので油断はできない

 

 

 

4 温泉街を抜けた先にある山道

 

  追ってくるモンスターとその場で出てくるモンスターとの鬼ごっこになるだろう

 

 

 

この四つの過程を突破してまずは箱根神社に向かおうと思う。 そこで夜を過ごした後に熱海に向かおうと思う

 

 

 

 

「「ギャ!」」

 

「もう、ゴブリン程度だったら複数でも全然倒せるな」

 

温泉街外周までの道のりを歩いている零だったが3か月の成果はすさまじく敵の少ない道や背後などの奇襲をできやすかったり逆にされにくい場所を通っていき、出会った敵も速攻かつ無傷で討伐していった

 

「グァ!」

 

ヘルハウンドが前から突進してきて炎を吐いてきたが

 

「草薙!」

 

零は刺身包丁を斜めに振り下ろして炎の進行方向を斜めにそらした そして

 

「影打」

 

振り下ろした刺身包丁を即座に振り上げてヘルハウンドの首を切り裂いた

 

「グェ!」

 

「我流の剣技とかあこがれてたけどいざ習得してみると一個一個にかなりの時間と収れんが必要なんだな」

 

そういいながら歩みを進めた そして

 

 

 

「さて、温泉街外周の山道に入るとするか」

 

零は温泉街外周に足を踏み入れた

 

 

 

「ウォ!」

 

「よっと」

 

スパン

 

「「ギャ!」」

 

「遅い。影打」

 

スパン

 

「オークもしっかりと倒せるようになってきたな」

 

(あの、巨体の化け物を一撃で倒せるようになったのは正直言ってうれしいな。いくらモンスターとの戦闘で現状ほぼ無傷とはいえ腕や足に疲労などがたまっていくからな、、、今のところ問題はないが、温泉街の前半でどこまで削られるか、、、どうなるかだな。最悪手が使い物にならなくなるのはまだいいが足をやらかしたら一気に積むことになるからな)

 

「ま、頑張りますかね。さて、、、見えてきたな」

 

そういう零の目線の先には温泉街から伸びた道と迂回路がぶつかる場所 つまり

 

{最大の難所}に着いたのである

 

「さて、、、戦闘は最低限、あそこを抜けてたら少し逃げて追ってきたヘルハウンドだけ討伐する。問題はどこまで戦闘を減らせるかとヘルハウンドとほかのモンスターの距離をどれだけとってヘルハウンドを討伐するかだな」

 

そういうと零は下位薬湯を一回分飲み

 

バサッ

 

突撃していった

 

「「ギャ?!」」

 

「「グゥ?!」」

 

「「グォー?!」」

 

ゴブリンとヘルハウンドとオークがそれぞれ驚愕の声を一斉に上げたがそのすきに

 

スパン スパン スパン 

 

「10人切りと」

 

7体のゴブリンと2体のヘルハウンドと1体を討伐した それと同時に

 

「「ギャ」」

 

「「グゥ」」

 

ゴブリンとヘルハウンド、合計15体が襲い掛かってきた

 

(いきなり多いな!)

 

スパン スパン 

 

「くっ!」

 

(一発もらっちまったな、、、まー、物理防御上げてたからそこまで問題はないけど何度ももらったりすれば隙を作られかねないな)

 

突っ込んできたモンスターは全員斬り捨てたがヘルハウンドの爪を一撃食らってしまった。 怪我自体は浅いので先頭には問題ないと判断し、零は進んでいった

 

「「ウォォ!」」

 

続いてオークの群れが向かってきた

 

(ところどころにゴブリンとヘルハウンドがいるな、、、あれやるか)

 

零はまず前に来たヘルハウンドとゴブリンを多少の負傷を無視して一気に潰し

 

「ウォォ!」

 

オークのこん棒での一撃を次々に躱してそのまま前進していった するとオークの後ろにいたヘルハウンドが炎を吹き出し、躱したオークたちが後ろから殴り掛かってきた。

 

零はそれに対して

 

まずヘルハウンドの炎を

 

「草薙」

 

草薙でそらした そしてそらした炎は

 

「「ウォ!!」」

 

後ろにいたオークに当てた そして

 

「影打」

 

影打でヘルハウンドを切り裂いた

 

(よし! 第一ウェーブは抜けた!)

 

そうしてモンスターの波をいったん切り抜けた だが

 

「ちっ! こんだけやってまだいんのかよ」

 

零の目の先にはさらに多くのモンスターがいたのであった

 

(想像以上に多いな、、、もう、薬湯だよりで一気に抜けるしかないか)

 

覚悟を決めた零は捨て身で突撃をかました

 

(戦闘は最低限にしろ! ひたすら前に突っ込め)

 

零はどんどんと前に進んでいった。 



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箱根脱出 2

「走れ、走れ、走れ!」

 

モンスターの海を超えた零は全速力で山道を走っていた。後ろには

 

「「「グェ!」」」

 

ヘルハウンド約20体が追いかけて来ている

 

さらに

 

(後ろからゴブリンも来てるな)

 

ヘルハウンドの後ろにはゴブリンが多数来ている

 

(せめて500mは離さないと戦うのはきつい。離せるかか?)

 

ヘルハウンドは零より早いが零は草むらを飛んで避けたり、避けれなくても下半身しか当たらないのに対してヘルハウンドは全身でぶつかるのでどうにか距離を保っている。また、温泉街の南西付近なのでオークがあることで速度が落ちているのも理由の一つだ。しかしこの速度で走り続けるのは不可能であることからどこかで全滅させないと終わりだ。

 

(くそ、想像以上に数が多い上にオークの数も想定外だった)

 

「こうなったら、、、温泉街の先に行くしかないか」

 

零は山道でヘルハウンドと戦う事はやめ、温泉街を抜けた先の正規の道で戦う事を決めた

 

「にしても、最初見た時は一番やばいと思ったオーク一番マシになるとはな!」

 

零は悪態をつきながら走っていく そして

 

 

 

「ここを曲がれば、、、よし!着いた!」

 

温泉街から伸びている正規の道にたどり着いた

 

(さて、、、数増えてるな)

 

ヘルハウンドの数は山道をを走っている間に増え30体近くに膨れ上がった

 

「どうすっかなー、、、同士討ちさせれればいいんだけど、、、効果薄そうだしなー」

 

(できる限り、多対一にならないように立ち回るしかないか)

 

そう零が考えると同時に

 

「「グァ」」

 

ヘルハウンドの群れが襲い掛かってきた

 

「やるしかないか」

 

スパン スパン スパン

 

「グッ!」

 

零は一呼吸のうちに5体のヘルハウンドを斬り捨てたが同時に右足と左横腹をかまれてしまった

 

(くそ!厄介すぎる)

 

「「グァ」」

 

「くそ! 遠距離とか反則だろ」

 

後方にいたヘルハウンド約10体が一斉に炎を吐いてきた

 

(あの量は草薙じゃ対応しきれない、、、しょうがない、あれやるか)

 

そうすると零は下位薬湯をできる限り口に含んで

 

「おらおら!」

 

炎に刺身包丁を振りまわした

 

(熱い! 熱い!)

 

ヘルハウンドの炎が零の体を焼いていく

 

だが

 

ゴク

 

「はー! 復活」

 

零は口に含んだ下位薬湯を飲み干してやけどを回復させた そして

 

「おら!」

 

火を吐いてきたヘルハウンドに鬼気迫る表情で切りかかった そして

 

スパン スパン スパン

 

「「グァ!」」

 

8体を斬り捨てた

 

「残りは15体ぐらいか」

 

(ここまでの流れは悪くはないんだが、、、今の炎で負傷はどうにかなったが体力消費が少しまずい)

 

零はそう考えると

 

「次で一気に決めるか」

 

そういって構えると同時に

 

「「グァ」」

 

残りのヘルハウンド全員が一斉に襲い掛かってきた

 

それに対して零は

 

「、、、そこだ!」

 

狙いを定めて普通の包丁を投げつけた

 

「グェ」

 

包丁は一体のヘルハウンドに命中した それだけでは普通戦況は変わらないが

 

「「グォ?!」」

 

包丁によって体制を崩したヘルハウンドによって他のヘルハウンドが巻き込まれていきほとんどのヘルハウンドが大勢を崩してしまった そこを零はまず体勢を崩さなかったヘルハウンドをすべて片付け、その勢いのまま体制の崩れているヘルハウンドの波に飛び込んでいった

 

「おら!!」

 

スパン スパン スパン

 

そしてヘルハウンドたちを次々に切り裂いていく しかし同時に

 

(体勢を崩しているとはいっても犬型だ、、、攻撃はしてくるよな)

 

零の体も次々に傷ついていく

 

(どっちが先にくたばるかの勝負だな)

 

零は唇に付いた薬湯をなめとって気合を入れなおす

 

 

 

そしてついに

 

「はー、はー、はー、勝った!!」

 

すべてのヘルハウンドを討伐した

 

(あぶね~、、、飲むか)

 

零は薬湯を飲みながら息を整えていた すると

 

{炎耐性 レベル1を取得しました}

 

無機質な声がそう告げた

 

「お! いいね!」

 

(炎耐性はこれからも役立つだろう)

 

零は思わぬ広いものに喚起したのであった

 

「さて、、、ここからは山下りだな」

 

そうして零は箱根の山を下っていくのであった

 

 

 

「くそ! モンスターの数は想定内の量だが、飛行系のモンスターがいるとはな!」

 

バリバリバリ

 

山道を降りていく零に襲い掛かってきているのは雷を放つ鳥だった

 

(さしずめ サンダーバードってところだな。 にしても、こいつらのせいでこのまま行ったら夕暮れじゃないかよ)

 

「こんな山の中で夜を過ごすとか無理だぞ、、、ん?」

 

零の目線の先にとある施設が見えた

 

(ロープウェイか、、、サンダーバードも複数いるし使えな、、、待てよ)

 

零の頭に一つの名案が浮かんだ

 

 



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箱根脱出 3

「おらー!」

 

「キェ」

 

皆様いかがお過ごしでしょうか俺は今

 

「雷を放つ鳥から逃げています」

 

(早いな、、、ヘルハウンドに比べればかわいいものだけどそれでも引きはがせないか)

 

サンダーバードから逃げる零は現在進路を変えてロープウェイの駅に向かうことにしたのであった。 そして

 

「見えた!」

 

ロープウェイの駅の扉が見えた

 

バタン

 

「はー、はー、雷って威力は低いけど速度が速すぎるだろ、、、電気を避けるって相対性理論どこ行ったんだ」

 

駅の扉を閉めて零はそう愚痴を漏らした

 

「さ、さてと、、、」

 

コツコツコツ

 

零は駅の最上階まで上がり外を見た すると

 

「うわぁー、、、めっちゃいるー」

 

零の目線の先にはリザードマン以外の今までに見たことのあるモンスターが闊歩していた

 

「密度は温泉街のほうがやばかったけど、、、量は数倍多いな」

 

(まー、こんなモンスターの海を馬鹿正直に突っ込むわけないんだが。 そもそももうすぐ19時なんだから今から二キロ近い道を走ることすら自殺行為、、、)

 

「そこで使うのが目の前にあるロープウェイをありがたく使わしていただきますかね」

 

そういうと零はリュックサックから包帯をだした そして

 

バタン

 

ロープウェイのレールワイヤーを軸に輪っかを作った 同時にサンダーバード達が突進してきた 

 

「さて! 行くか!」

 

そういうと零は自分にも包帯を巻きつけ、、、ジップラインのようなことをやってロープウェイの道を超高速で下って行った

 

 

 

「早!」

 

(え、待って、、、こんな速度出るの?!)

 

想像の3倍近く速度が出たためサンダーバードの追跡を振り切るどころか電撃攻撃すら当たらなくなった しかし

 

「そういえばこれどうやって止まればいいんだ?」

 

止まり方もなくなった

 

(やっべ! どうしよう!)

 

零がそう焦っていると

 

バリバリバリ

 

「うぉ!」

 

前のサンダーバードが攻撃を仕掛けてきた 

 

「痛って! こんな時に」

 

バリバリバリ

 

バン

 

「躱せないし剣で弾くしかないか!」

 

そうして零は一心不乱に電撃を切り裂いていった

 

 

 

「よし! もう鳥はいないな、、、あとはどうやって停止するかなんだが」

 

(過去最大級にピンチなんだが、、、いや、結構真面目に積んでね)

 

「こうなったら、斜面への胴体着陸で行きますか」

 

零は一か八かの斜面への滑り落ちで停止することにした ただし

 

(確実に大けが間違いなしなんだよな、、、中位薬湯でどうにかなるかだな)

 

零は中位薬湯を口に含んだ

 

(さて、、、そろそろだな、、、今!)

 

ズパ

 

零は包帯を切断した そして

 

ドカン

 

(イタ!!!)

 

着地の時点で両足にひびが入った

 

ガガガガガガ

 

そして斜面を滑り?落ちていく 

 

前にモンスターがいるが

 

ズパン

 

ズパン

 

ズパン

 

勢いのまま一刀両断していく、、、というか、刺身包丁が当たった時点でゴブリンは即死する

 

まー、同時に零の足も死んでいく なので

 

ゴクッ

 

中位薬湯を飲み込んだ 結果

 

「うぉ! スゲー! 治った、けど痛い!!」

 

回復はしたがすぐに足にひびが入っていった

 

「止まれ!」

 

零がそう叫ぶが確実にこのままでは止まりきれずに何かしらにぶつかることになるだろう

 

(やばい! ど、どうする?!)

 

零は大焦りで考える そして

 

(もう、全身使って止まるしかねー!)

 

そうして零は体勢を崩して

 

ゴロゴロゴロ

 

全身で斜面を滑り落ちることにした つまり

 

「イッター!!!」

 

全身を強打&挫傷すると言うことである

 

「これ止まれるだろうけど生命活動も止まらないか?!」

 

と零は愚痴っていた

 

 

 

「死ぬかと思った」

 

なんとか停止して山下りを終えた零は中位薬湯を飲んでそう漏らした

 

(昔の俺がやったら一発で死んでたな、、、これから先もっとイカれたことが出来そうだな)

 

そうして零は街に歩いていった

 

 

 

「ガァ!」

 

「ふー、そこまでモンスターいなくてよかった」

 

ロープウェイの町にはモンスターはそこまでおらず零は易々と街を歩いていた

 

そして

 

「ここなら堅牢そうだな」

 

モンスターの襲撃に対抗できそうな建物を見つけそこで一夜を明かすことにした

 

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箱根観光

「さて、、、出るか」

 

死線を何度も潜り抜けた昨日から一夜明け、零は歩き出すことにした のだが

 

「もともと熱海に行く予定だったんだが」

 

(箱根の山を軽く通る自動車道を使ってそのまま東京に行ったほうがよさそうなんだよねー、、、自動車道なら奇襲されることはほとんどないからものすごく安全なんだよな)

 

零はもともとの予定であった市街地を通って熱海に行く予定から自動車道を使って一気に東京まで行くルートを新たに考えた

 

(熱海クラスの都市だととんでもないレベルのモンスターが出てきかねないうえ数も多い上に行くまでにもなかなかのリスクがある、、、その点自動車道を使うなら行くまでのリスクは相当低いだろうし、東京まで行けば誰かに会えるだろ、4か月も誰とも話さないのきついし、、、)

 

「よし! 自動車道ルートで行くか」

 

自動車道を使うことを決めた

 

「じゃ、行くか!」

 

そうして零は歩みを進めていった

 

 

 

「いやー、、、モンスターが少ないおかげで観光できるな。芦ノ湖きれいだなー」

 

零は芦ノ湖に沿って移動しているのだがたまに(結構出てる)出てくるモンスターもあっさりと倒して、もはや観光気分だった

 

(なんで俺こんな世紀末な世界で観光してんだろ)

 

そんなことを考えながら零はふとあることに気が付いた

 

「世紀末状態になったら自衛隊とか動きそうなものだけど、ヘリですら見ないんだよな、、、なんでだ」

 

4か月間で一度もヘリを見ていなかったのだ

 

(自衛隊とかが機能してないということがありうるのか? いや、空を飛べない理由、、、例えばドラゴンとか、、、いや、そんなもの見たことないな)

 

「これ、東京に行く前に横須賀の海軍基地にでも行ってみるか」

 

そういうと零はカバンから地図を出した

 

(うーん、横須賀に行くとなると自動車道を使っていくとかなり回り道になるな、、、一先ず今は進むとするか)

 

零は道を見て一先ず進むことにした

 

「にしても、そろそろまともな武器が欲しいものだな。 刺身包丁は確かに悪くはないんだが、せめて日本刀ぐらい手に入らないかな」

 

いくらマグロなどを解体できる刺身包丁といえどさすがに零もまともな武器が欲しくなってきた 結果

 

(通り道にある箱根神社に一本ぐらいないかな)

 

神聖な神社からパクるという結構罰当たりなことを考えてしまった 

 

結果この後零は神罰を食らう羽目になるのだった

 

 

 

「よし! ここが箱根神社だな」

 

時速100キロ近くでで走れるようになった零は町を出て30分ほどで箱根神社に着くことができた

 

「さーて、失礼します」

 

零は宝物殿に入った(侵入) のだが

 

「使えそうなもの弓だけしかないな、、、いや、遠距離手に入ったのはうれしいんだが」

 

(矢ほとんどない上にかさばるよなー、、、弓とか学校行けば弓道部からパクれるしやめておくか)

 

現状使えそうなものは宝物殿には全くなかったのだった そして

 

 

 

「何もない!!」

 

神社を一周して探してもなにも見当たらないのであった

 

「神頼みはまずかったか」

 

神社でパクろうとしている時点で神頼みもくそもない

 

「はー、せめて平和の鳥居だっけ湖に刺さってる鳥居でも見に行くか」

 

(てか、冷静に考えてたら日本刀なんてものが神社にあるわけないか)

 

鳥居に向かいながらそんなことを考えいると鳥居が見えてきた

 

「おー! きれいだな」

 

零は鳥居に向かって走っていった 

 

そして鳥居の先端に到達したときだった

 

ザバン

 

「は?」

 

湖からリザードマンが飛び出てきた

 

 

 



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神罰(当たり前)

(奇襲かよ!)

 

突然の奇襲に零は虚を突かれてしまった

 

「ジュア!」

 

ドゴン

 

「ガァ!」

 

ドボン

 

リザードマンの槍を背中から食らってしまった零は湖に落ちてしまった

 

(あっぶね、リュックサックがなかったら貫かれてたぞ!)

 

幸いリュックサックを背負っていたことで槍に貫かれることはなかった だが

 

(水中はまずいな! 早く上がらないと)

 

あの速度で水中から出てきたリザードマン相手に水中にとどまることは確実な死を意味する 零はいち早く陸に上がろうとした しかし

 

ドボン

 

(くそ! 降りてきやがった)

 

リザードマンが水中に飛び込んできた そして

 

「ジュア!」

 

目を疑う速度で突っ込んできたのだ

 

(ヤバ!)

 

ガキン

 

リザードマンの槍を零は寸前のところで刺身包丁で防いだ しかし

 

「ごほぉ!」

 

(くそ! なんて威力だ)

 

えげつない威力であったため防いだというよりもそのまま吹き飛ばされてしまった

 

(超呼吸なかったら今の一撃で窒息死てやがったな、、、この威力なら)

 

零は超呼吸のありがたみと同時にある活路を見出していた 同時に

 

「ジュア!」

 

再びリザードマンが突撃してきた 対して零は

 

自分が上になるようにして攻撃を受けるようにした すると

 

ガキン

 

ザバン

 

「がはぁ! よ、よし!」

 

攻撃の一撃で一気に陸に上がることができた

 

「危なかった」

 

(水場に近づくもんじゃないな、、、ヘルハウンドに囲まれた時と同等クラスに死にかけたな)

 

零は荷物を降ろしながら水場の危険性に身震いしながらあたりに注意した

 

「さて、、、どこからくる」

 

刺身包丁を構えた

 

・・・ザバン

 

(右!)

 

零は素早くバックステップをし、刺身包丁を下から振るった だが

 

カキン

 

「な!」

 

リザードマンは槍で刺身包丁を防ぎそのまま水に戻った

 

(おいおいおい! あの状況で防ぐってリザードマンここまでやばいのか、、、いや、待てよ)

 

零はリザードマンの圧倒的力に一瞬唖然としたがとあることに気づいた

 

(箱根であんなにいたのに一体一帯がこんなに強いか? それに箱根で見た時より二回りぐらいデカい、、、あれ、ただのリザードマンじゃないな)

 

そう考えた零は荷物を拾い上げると全速力で後ろに下がっていった

 

(あんな化け物と今やりあったら死にかねないからな、逃げさせてもらいましょうかね)

 

零は一目散に神社の境内に戻っていった

 

 

 

「はー、はー、神社で盗みしようとしたことでのばちでも当たったかこれ?」

 

神社の境内に戻ってきた零は息を切らしながらそう反省の弁を漏らした

 

(罰当たりなことはするもんじゃないな、、、謝っておくか)

 

零は本殿に深く頭を下げた

 

「さて行くか」

 

零が振り返ろうと思った

 

その瞬間だった

 

ぺちゃ

 

「え?」

 

内路から水滴の垂れる音が聞こえた

 

そして例がゆっくり後ろを振り向くと

 

「ジュアー」

 

そこには先ほどの超強いリザードマンが居た

 

「嘘だろ、、、」

 

零が唖然としていると

 

「ジュア!」

 

リザードマンは槍を突き出して突進してきた

 

「危ね!」

 

シュ

 

零は寸前のところで横に飛び避けた

 

(水上に比べて二速ほど落ちてたから何とか避けれたけど、だとしてもとんでもない速さだな、、、化け物が!)

 

水上と比べればはるかにマシだがだとしても過去見たこともない速度で突っ込んできた

 

「やっぱり、ただのリザードマンじゃないな、、、差し詰めエリートリザードマンってところだな」

 

零がそう言うと同時にリザードマンが槍を再び構えた

 

(逃げ切るのは無理だな、、、やるしかないか)

 

零も覚悟を決め刺身包丁を構えた

 

そして

 

「ジュア!」

 

リザードマンが突っ込んできた

 

シュ

 

零は攻撃をかわすと今度は刺身包丁を振り下ろして攻撃した

 

ガキン

 

「くぅ!」

 

だがリザードマンは左腕で攻撃を防いだ だが

 

「ギャウ、」

 

「浅いとはいえ一撃入ったな」

 

リザードマンの左腕に浅く切り傷が入った

 

(攻撃は一応通ると、、、防御捨てて攻撃したら結構効きそうだな。 多少のダメージ覚悟で突っ込むか)

 

そう考えた零は自分からリザードマンに突っ込んでいった)

 

「おら!」

 

零は刺身包丁を横降りした

 

ガキン

 

対してリザードマンは槍で受け止めた しかし

 

シュ

 

「そうなるよな」

 

刺身包丁を手放し、普通の包丁を握ってリザードマンの懐に潜り込み

 

「おら!」

 

ザシュ

 

「ギャウ!」

 

零の一撃がリザードマンの懐を抉った

 

タッタ

 

零は素早く後ろに下がった

 

「結構深く切ったけど、これで死んでくれないかな?」

 

零が期待を込めてリザードマンに目線を向けると

 

「ギャアゥ!!」

 

完全にブちぎれてるリザードマンの姿があった



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初めての

「うわー、、、バチコリキレてますね」

 

リザードマンのブチギレた姿を見た零はいやそうにそう漏らした

 

(腹にあのレベルの傷だ、、、動きは確実に落ちるだろけど、そもそもの差がかなりあるからな。同じ方法はもう使えないし、力業でつぶすしかないか)

 

零がそう考えると同時に

 

「ギャウ!」

 

リザードマンが突っ込んできた

 

(さっきと同じ、、、ではないな)

 

零は冷静にそう分析すると

 

シュ

 

横ではなく上に飛んだ 

 

同時にもともと足のあった場所に槍が振るわれた そして

 

「おら!」

 

零はリザードマンの横っ面に一閃を振るった

 

「ギャウ!」

 

リザードマンは片足を浮かせるほどよろめいた

 

「良し」

 

零は確かな手ごたえに声を漏らした だが次の瞬間

 

「グォ」

 

リザードマンの持つ槍が光った

 

「ん?!」

 

(なんであれ光ってるの、、、え、やばくない)

 

零がそう唖然としてリザードマンの行動に最大限の注意を向けると

 

「グォォ!!」

 

そしてリザードマンは大きく槍を振るった すると

 

ザバーン

 

とんでもない速度でとんでもない量の水が放たれた

 

「な! 草薙!」

 

零は即座に草薙で水流を断とうとしたが

 

ボン

 

「ぐぁ!」

 

あまりの威力にほとんど意味をなさない状況で零は吹き飛ばされてしまった

 

「く、くそ。なんちゅう威力だ!」

 

吹き飛ばされた零はそう悪態をついた さらに

 

(肋骨これやったかも、、、やったなこれ)

 

肋骨を完全にへし折られてしまった

 

(一気に形勢逆転だな、、、どうする。 動きはかなり制限されるうえに力技ももうできない、、、ほんとにまずいな)

 

零がそう考え焦っていると

 

「ギャウ!」

 

リザードマンが突っ込んできた

 

「くそ!」

 

零はすかさず刺身包丁を前に出した しかし

 

バキン

 

「グァ!」

 

負傷している零が防げるわけもなく神社の境内に吹き飛ばされてしまった さらに

 

「、、、嘘だろ」

 

零の目線の先には

 

「折れやがった」

 

折れた刺身包丁の姿があった

 

(嘘だろ、、、さっきの水流でダメージ負って今の打ち合いでか)

 

「ギャウ」

 

リザードマンがゆっくりと零に歩み寄ってきた その動きは一見価値を確信した商社の歩みのようだがその顔には最大限の警戒が表れていた

 

(刺身包丁は7割の刃が折れて、肋骨は全てて折れてると、、、絶望的状況だな)

 

零は絶望的状況に泣き言の一つでも言いたくなっていた だが

 

「ここであきらめれるほど俺は諦めがよくはないんでね」

 

零はカバンから普通の包丁を取り出した

 

「あっちも重症なんだ、、、一撃で落とせる」

 

そういうと零は立ち上がり構えた

 

(とはいえただ突っ込むだけで勝てるとは思えないな、、、普通のリザードマンなら無理だろうが、あいつならいけるか?)

 

そのまま突っ込むだけでは勝てないと判断した零はある策を考えた そして

 

「掛け金は俺の命オールイン、狙う対価はお前の命だ!」

 

そう叫ぶと零はリザードマンめがけて突っ込んでいった

 

「ギャウ!」

 

対してリザードマンはその場で立ち止まり槍を構えた

 

そして

 

「そこだ!」

 

零は包丁をリザードマンの腹部めがけて振るった だが

 

シュ

 

リザードマンは紙一重で交わした さらに

 

「ギャウ!」

 

零めがけて槍を振り下ろした

 

「っ!」

 

零は右前に飛んだが

 

ザシュ

 

「がぁぁ!」

 

零の左肘から先を切り落とされてしまった  しかし次の瞬間

 

「ふっ!」

 

零はそのまま体制を崩さずに包丁を突き刺そうと突っ込んだ  だが

 

「ジャ!」

 

リザードマンはそれにも対応して今度は槍を使って攻撃を防ごうとした そして

 

カキン

 

包丁と槍がぶつかった 

 

結果包丁は大きく飛んで行った 

 

 

 

そう 大きく飛んで行ったのだまるで誰も持っていなかったように

 

「そこだ!」

 

「ギャウ?!」

 

零の声はリザードマンの後ろから聞こえた

 

(やっぱり引っかかった! 突きを防ぐときの槍の動きなら一瞬俺から目が離れる、、、その瞬間に死角を通って後ろに回れば!)

 

「がら空きだ!」

 

零は折れた刺身包丁を思いっきり振るった そして

 

ズバン

 

「ギャウ!!」

 

リザードマンの首筋に確かな一撃を与えたのであった



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新しい武器

「はー、はー、はー、勝った!!」

 

リザードマンの絶命を確認した零は雄たけびを上げた だが

 

「イッタ!!」

 

零は体を九の字に折った

 

(そういえば俺全身ボロボロだった)

 

そう考えると零は切り落とされた左手を切断面に押し付けながら中位薬湯を飲んだ

 

すると

 

「マジか、、、肋骨の骨折は治ると思ってたけど、、、切断された腕ですら完治とまではいかなくても動かせるレベルで回復するのかよ」

 

肋骨だけでなく切断された腕すらも動かせるレベルまで回復したのである

 

(このレベルの回復アイテムを持ってるって俺結構恵まれてるな、、、いや!あんなっ化け物と出会ってる時点で恵まれてはないな!うん!)

 

零がそう自己解決をした時だった

 

ゴトッ

 

「ん?」

 

何かが落ちる音がした

 

音がした場所はリザードマンの死体があった場所だった そしてそこには

 

「宝箱?」

 

大きめの宝箱があった

 

「え?あー、ボスキャラ的なの倒したからか」

 

零はそういうと宝箱に近づき

 

パカ

 

宝箱を開けた 

 

その中身は

 

「刀?」

 

薄い青色の光を放つ刀が入っていた

 

「、、、え、マジ! 最高じゃん!」

 

零は欲しかった剣を手に入れたことで大喜びだった

 

ガチャ

 

「お! ずっしりと重いな、昔の俺だったら持てなかったな」

 

零は刀を握って軽く振るった そして

 

「鑑定」

 

零は剣に鑑定を使った

 

 

 

龍刀・清流    等級・希少級レア

 

物理攻撃 500

 

魔法攻撃 300

 

俊敏   50

 

魔力量  30

 

魔法

 

水斬>

 

 

 

「、、、チートだなこれ」

 

鑑定結果を見た零はそう漏らした

 

(俺のステータスは現状)

 

 

 

ステータス

 

 物理攻撃  340        

 

 魔法攻撃  235       

 

 物理防御  340       

 

 魔法防御  240         

 

 俊敏   180        

 

 魔力量  210/210

 

スキル

 

鑑定

 

思考加速 レベル3

 

毒耐性  レベル1

 

超呼吸  レベル1

 

 

 

(なんだが、、、これ、俺のステータスバカ上がるんだが?)

 

零は手に入った刀のやばさに唖然としていた

 

「あと、水斬、、、武器に魔法が付与されてて使えるってことなのか? 説明見てみるか」

 

そういうと零は水斬の説明を見た

 

 

 

水斬

 

魔法攻撃250%+物理攻撃50%の水属性攻撃 消費魔力20

 

 

 

「なるほど、、、つまり今までの俺の本気の剣の5倍越えの一撃が出せると、、、しかもこれ遠距離だろうからサンダーバードとかの飛行系相手にも効くな」

 

零は魔法のエグさに現実逃避していた

 

「一先ず一回使ってみるか」

 

そういうと零は神社の外に出て刀を構えた そして

 

「水斬」

 

そう唱え零が刀を振るうと、刀は薄い光を一瞬出すと次の瞬間

 

ザバン

 

水の刃が刀に沿って放出された そして

 

ザシュ

 

神社に生えていた巨木を切断した

 

「うひょー、これはすごい威力だな」

 

零は手に入れた魔法の強さに興奮した

 

 

 

そして数分後

 

「行くか」

 

零は再び進むことにした

 

(今はちょうど昼だから、、、今日中に箱根湯本まで行くとするか)

 

零は今日中に17キロ先の箱根湯本まで行くことにした

 

(正直行こうと思えば今の俺でも小田原まで行けそうな気もするが、万全の状態で動きたいし、またさっきみたいな化け物とかち合ったら今度こそ死にかねないからな)

 

零はしっかりと地道にいくことにした

 

「にしても、、、あのリザードマン一体何だったんだ?」

 

先ほどのとんでもなく強かったリザードマン、通称 エリートリザードマンがあの場所に出現した理由について考えていた

 

(正直、あのレベルのモンスターが出てくること自体はもう四か月経ってるんだからおかしくはない、、、問題は何かしらの理由があってこんな山奥に出たならいいが、何の理由もなかったなら、、、もっと規模の大きいところにはさらにやばい化け物が出てきかねないということになる。 正直言って俺は最上位とはいかなくとも上の下はあると思う。その俺が死闘を繰りひろげてやっと勝てたのが田舎のボス程度だったら、、、)

 

「これは本格的にまずいかもな」

 

零は一歩目を踏みしめると同時にそう漏らしたのであった



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絶望か

スパン スパン スパン

 

「「「グォ!」」」

 

「オークが豆腐みたいに切れるな、、、やばすぎるだろ」

 

手に入れた刀でオーク3体を斬り捨てた零はそう漏らした

 

(オークって耐久力高いモンスター代表のイメージがあったんだが、、、それを豆腐感覚で一刀両断できるとか今の俺にあっているのか?)

 

あまりのやばさに自分が持っていていいのかすら心配になってきた零だった 

 

そんなことを考えてながら走っていくと

 

「お! 見えてきたな」

 

箱根湯本の町が見えてきた

 

「モンスターの量は、、、うん、多いな」

 

町には温泉街の6割ぐらいのモンスターが闊歩していた

 

(というかなんで温泉街あんなモンスターいたんだ? 毒が充満してたからなのか?)

 

零は温泉街のモンスターの多さの理由を考えながら箱根湯本に入っていくのであった

 

 

 

 

「今の俺なら温泉街でも突破できそうだな、、、」

 

湯本の中心に向かう道筋でモンスターの群れを難なく討伐した零はそう漏らした

 

そして

 

「お!役場が見えてきたな」

 

探していた役場に着いた

 

(温泉街のモンスターの量と神社のエリートリザードマンの件、、、何かしらヒントがある治すれば役場とかにある情報が一番使える)

 

「たまたまあそこに生まれたなんてあってたまるか。あんなのがたまたま生まれるとか悪夢だろ」

 

零はそう悪態をついて役場に入っていった

 

 

 

 

「書類が散乱してやがるな」

 

役場の奥に入るとそこには書類が床にぶちまけられていた

 

「紙に血がにじんでるってことはここで死んだ人もいるのか、、、死体は残らずに」

 

神に血がにじんでいることからここで人が死んだことは間違いないだろう、しかし死体はなかった そのことから零は

 

(モンスターに食い殺された、、、にしてはいくら何でもきれいすぎる。となるとモンスターを倒したときみたいに灰になったな)

 

その残酷な結論に達した

 

「、、、探すか」

 

零は静かにそう漏らした

 

 

 

「ここが保管庫か」

 

書類などがある保管庫に着いた零は

 

「ひとまず観光案内の資料でも見るか」

 

観光案内の資料をまず見ることにした

 

「えーと、、、{温泉観光おすすめ} {箱根山登山} {モンスターの種類} {箱根美食100選}、、、といったところ、、、ん?!!」

 

(おい待て、、、{モンスターの種類} だと)

 

とんでもない題名の本が見つかり零は爆速でその本を取った

 

そして開くとそこには

 

 

 

 

 

モンスターの種類

 

モンスターにはいくつかの種類がある。種類には{通常モンスター} {レアモンスター} {ボスモンスター}{エリアモンスター}{レギオンモンスター}{カントリーモンスター}{ハザードモンスター} {ディザスターモンスター}

 

{カタストロフモンスター}がある。

 

 

 

{通常モンスター}

 

一般的に現れるモンスター。 強さはその場所による

 

 

 

{レアモンスター}

 

通常モンスターと何かしらの特徴が違うモンスターであり、強さは通常モンスターを上回る。 討伐時に確実にドロップする

 

 

 

{ボスモンスター}

 

モンスターの群れを統率するモンスター。 存在する限り統率下のモンスターの出現速度を上げ、一定のバフを与える

 

 

 

{エリアモンスター}

 

その地帯に一体だけ現れるモンスター。 その地帯の発展度や属性力によって強さが変わる

 

 

 

{レギオンモンスター}

 

その地方に一体だけ現れるモンスター。その地方の発展度や属性力によって強さが変わる

 

 

 

{カントリーモンスター}

 

その国に一体だけ現れるモンスター。その国の発展度や属性力によって強さが変わる

 

 

 

{ハザードモンスター}

 

まさに災害といえるような凄まじい力を秘めたモンスター

 

 

 

{ディザスターモンスター}

 

まさに災禍といえるような絶望的力を秘めたモンスター

 

 

 

{カタストロフモンスター}

 

まさに天災といえるような終末的力を秘めたモンスター

 

 

 

 

 

と書いてあった



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冒険編 1
希望か


「おいおいおいおいおい!」

 

零はとんでもなさすぎる情報に人生史上最大の驚愕をしていた

 

(いや! まさにほしかった情報だけど!)

 

「こんな形で得ることになるとは考えてもなかった」

 

零は興奮した様子でそういった しかし次の瞬間あることに気が付いた

 

「待てよ」

 

(これ、ほかの情報も本であるんじゃないか?)

 

さらに本などがある場所を探せば更なる情報が手に入るんじゃないかと零は考えた

 

「探すぞ!!」

 

そういうと同時に零は思考加速と敏捷をフル活用して新たな本を探すことにした

 

 

 

3時間後

 

「ない!」

 

三時間かけて役場中を探したが他にそのような本は無かった

 

「さすがにないか、、、というか、これ鑑定したら何か結果出るんじゃないか?!」

 

なかったことで頭が覚めた零はそのことに気が付いた そして

 

「鑑定」

 

 

 

情報書インフォメーション・ブック

 

世界の真実に触れることのできる本

 

 

 

「なるほど、、、すごいな。 もっと欲しいなこれ。どこかないかなー?」

 

(この辺図書館とか博物館、、、、)

 

「役場の向かいに資料館あったよな」

 

そしてちょうどよく箱根役場の向かいには資料館があった

 

「行くか!」

 

そういうと零は爆速で向かいにある資料館に向かっていき今度は鑑定を使って情報書を探し出した その結果は

 

「情報書じゃなくて魔導書見つかったんだが?!」

 

情報書でなく魔導書が見つかった

 

 

 

「さて、、、もう一回鑑定してみようかな。 鑑定」

 

 

 

魔導書グリモア レベル3

 

読んだ者にランダムでそのレベル帯の魔法を習得できる

 

 

 

「うーん、、、大当たりだな」

 

零はそう総括を述べた

 

「さっそく読んでみるとしますか」

 

そう言うと魔導書を開いた すると

 

{月詠零は魔法・エアリアルを習得しました}

 

という無機質な声が頭に響いた

 

「ヒュー! 早速どんな魔法か見てみますかね」

 

そういうと零はステータスボードを開いてエアリアルの説明を見た

 

 

 

エアリアル 付与魔法・風  消費魔力 10 

 

魔法攻撃の100%付与

 

自身に付与する場合は魔法攻撃の150%俊敏を上昇させる 継続時間は使用者の技能に依存する

 

 

 

「うぉ! 結構えげつないな」

 

零は説明文を見てそう漏らした

 

(万能だな、、、攻撃にも移動にも、、、防御にも使える)

 

「ここまでしっかりとしてるなら、もっと進むか?」

 

(現時刻は15時30分、、、小田原あたりまで行こうと思えば行けるな)

 

零は少し考え

 

「やめておこう。 小田原はおそらくとんでもない量のモンスターがいる、、、その付近で一夜を明かすのはまずいことになる」

 

安全を取ることにした

 

「とはいえ、、、これから何しよう?」

 

日が暮れるまでかなりの時間があることから零はこれからの行動を考えた

 

(この辺の探索はするとしても、それだけだとすぐに終わりそうだな、、、)

 

「ついでに魔法の試運転でもするか」

 

新たに手に入れた魔法の実験をすることにした

 

 

 

「さて、エアリアル!」

 

零が剣に向けてがそう唱えると

 

シュルシュル

 

剣に風の渦が纏われた

 

そして同時に

 

「グォォ」

 

オークが一体現れた

 

「お!いいところにオークが来たな」

 

零はうれしいそうにそう言うと

 

「おら!」

 

切りかかった すると

 

「グォ!」

 

一刀両断どころか一刀爆断してしまった

 

「うぉ、、、マジか」

 

零はその威力に唖然とした

 

「これ水斬に付与したらどうなるんだ、、、」

 

零は一瞬悩むと

 

「水斬」

 

そう唱えた すると

 

ザビュン

 

かまいたちを纏った水の斬撃が放たれた

 

「、、、あれ、当たったらあのリザードマンでも一発だろうな」

 

そう言って零は現実逃避するのだった



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神奈川激走 1

「さて、、、このまま進むか、左に曲がるか、、、」

 

 

 

 

 

「行くか!」

 

零は東京に行くための神奈川県激走を開始することにした

 

「今日中に平塚まで行くか」

 

零は30キロ先の平塚まで行くことにした

 

(海岸上の自動車道を通るうえで、下手な所で止まるわけには絶対に行かないからな)

 

リザードマンの経験から零は水辺を通ることの危険さを理解している

 

「さて、、、エアリアル」

 

奏斗は風を纏い駆け出した

 

 

 

 

「うーん、、、量は馬鹿みたいに多いんだが、、、だとしても一撃で三体ぐらい余裕で消し飛ばせるから脅威じゃないんだよな」

 

自動車道にいるモンスターを零は易々と討伐していく

 

(これなら、一気に江の島まで行けるかもな)

 

そう考え零は速度を上げた

 

 

 

ここからの旅路は変わり映えしないつまらないものなので、新たな発見などを説明しよう

 

 

 

1 道中に出てきたモンスター

 

まず、普通どころでゴブリン・ヘルハウンド・オーク・サンダーバードが現れた また、海岸に近い自動車道なのでリザードマンが表れることもあったが、リザードマン以外はすべて一瞬で倒すことが、リザードマンは秒殺することができた。

 

続いてサンダバードが数度襲ってきた。 以前は空中にいたので対処ができなかったが今は水斬で一発だし、エアリアルを使うことでほぼ飛行状態をすることができ近接でつぶすこともできた。

 

 

 

2 モンスターの名前の推測

 

道中一度川を渡るための中規模の橋を渡ったのだがその真ん中で箱根神社と相対したエリートリザードマンと遭遇した。 戦闘自体は少しけがはしたが倒すことができたのだが戦闘中に{鑑定}を使ったところ名前だけ表示され、名前がドラゴニュートと表示された。ここで気になるのだが名前はどう決まっているかどうかだ。最初から決まっていると思っていたがそれは違うようだ。

 

 

 

3 発見した新たなモンスター

 

戦闘をしたわけではないか自動車道から海を見たときに海辺にバカデカい青い蟹と青い大蛇のモンスターがいた。それに鑑定をしたところ両方とも{無名称}と表示された。そこで俺が蟹の方にブルークラブ。大蛇の方にシーサーペントと名付けると{無名称}がそのまま名付けた名前に変わった。 にしても、ブルークラブはまだいいとしてシーサーペントとか結構強いんじゃ、、、当分水辺には近づかないでおこう

 

 

 

 

 

というような旅路だった  そしてついに零は

 

 

 

「江の島」

 

運命の分岐点 江の島に着いた

 

(この交差点を左に曲がれば都心に向かうことができる。そのまままっすぐに進めば横須賀海軍基地に向かうことができる。 都心に向かえば誰かと会えるだろうが。海軍基地に行けば軍隊が全く動かない理由がわかるだろう)

 

「さて、、、このまま進むか、左に曲がるか、、、」

 

零は深く考えた

 

(正直言って情報書の件と魔法と刀の取得がなかったら都心に向かっていただろうけど、、、その二つのがあると、軍が動かない理由を調べることはできるはずだし、それはおそらくとても重大なことだと思う、、、)

 

「よし! 行くぞ!」

 

そう決めると零は交差点をそのまま前進した



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神奈川激走 2

「くそ! 横須賀にも森林あるのかよ!」

 

横浜の下にある神奈川県の出っ張ったところを移動している零はそう叫んだ

 

(箱根以外にもこんな自然が豊かなところあったのかよ!)

 

舗装された道を通っていけると思ったところ森林を通らないとかなりの大回りになるということがわかった零は森林を突破していこうと考えたのだが

 

「どんだけ深いんだよこの森! しかもモンスターの数が多すぎるだろ!」

 

量は温泉街の裏道の最も多かった場所と同等クラス、モンスターの質は今までの

 

1.3倍ぐらいすべてのステータスが高いため時間がかかる。 

 

そして何より

 

「待て来やがった!あのクソ、ゴーストが!」

 

物理攻撃が一切聞かないモンスター{ゴースト}が現れたのだった。

 

(一応エアリアルを纏わせれば少し当たるが3回ぐらい当てないと潰せないのでかなりきつい

 

「水斬・乱」

 

零は水斬とエアリアルの合体技で一掃した

 

「よし!」

 

(どうにかなった)

 

そうして零は足を進めていく 

 

そしてついに

 

「よし! 森を出るぞ!」

 

森から抜けることができた  だが

 

「は?」

 

森を抜けた零が見たものは

 

温泉街を大きく上回る量のモンスターだった

 

「おいおいおい、、、どんだけいるんだよ?」

 

零が信じたくないといった様子でそう漏らした

 

「森と同レベルでこの量はまずい、、、ん?」

 

森と同レベルで出会った場合勝ち目がないと絶望しかけた時、零はあることに気が付いた

 

「負傷している?」

 

モンスターの一部が負傷していたのだ さらに

 

「多いといってもゴブリンがほとんどだし何よりあの忌々しいゴーストがいない、、、行けるかあれなら?」

 

今の自分ならモンスターの海を通ることができると零は考えた そして

 

「よし! 行く!

 

零は突っ切ることにいた

 

(とはいっても、馬鹿正直にあの海に突っ込むのはまずいからちょっと飛んでいきますかね)

 

零は思いっきり加速すると

 

「エアリアル」

 

自身にエアリアルを付与して

 

ビュン

 

風に乗って空に飛びあがった

 

(空なら敵は少ないからな)

 

「「キュア!」」

 

サンダーバードが零に気が付き電撃を浴びせてくるが

 

「邪魔だ! 水斬・乱!」

 

水斬で一掃する そして

 

カタ

 

零は高い建物の屋上に着地した

 

「ヒュー! なかなかにエクサイティングだったな」

 

(下にはモンスターが集まってくるな、、、的当てするか)

 

そう言うと零は

 

「水斬・乱」

 

ズバン

 

下にいるモンスターに向けて魔法を乱射した

 

「うおー! 見ろ!モンスターがごみのようだ!」

 

某3分間おじさんみたいなことを言いながら零はどんどんと打ち込んでいく さらに

 

ゴクッ

 

「薬湯注入!」

 

薬湯を飲んで魔力量を回復してどんどん打ち込んでいく

 

 

 

20分後

 

「よし! そろそろ行くか!」

 

この時間で零は数百体のモンスターを倒した

 

「ドロップアイテムをたんまりだな、、、いや!そんな余裕はないな」

 

これからの旅路を考えドロップアイテムの回収はあきらめることにした

 

「さて、減ったとはいえまだまだモンスターはいることだしできる限り上から行きますかね」

 

そう言って零は空をかけていく

 

 

 

「おっと! あれだな、、、」

 

遂に海軍基地が見えてきた

 

(あそこは、戦艦の発艦する所か、、、ん?)

 

零の目線の先には

 

「海兵?!」

 

海兵が居た

 

「まさか、アメリカ海軍は生きてるのか?!」

 

零がそう思い海兵に向かって走っていく

 

「HEIP!」

 

零がそう叫ぶと海兵は振り向いた そして次の瞬間

 

カチャ

 

銃を構えた

 

「え?」

 

ドン

 

「危ね!」

 

零はぎりぎりで交わした

 

「違う!敵じゃ、、、え?」

 

零が敵対の意思がないことを告げようとするが、海兵の顔見て唖然とした

 

「化け物」

 

顔色は青白く目の焦点はあっていない、、、まるで操られている



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横須賀海軍基地の始まり

「どうなってるんだ?! っ!」

 

シュ

 

ドン

 

「鑑定」

 

零が海兵に鑑定を使う だが

 

 

 

{???}

 

 

 

反応は出なかった

 

「、、、人間とも出ないだと? まさか! マリオネット!」

 

零がそう叫んだ そして

 

「鑑定!」

 

もう一度鑑定を使った すると

 

 

 

{マリオネット}

 

 

 

と、結果が変わった それが意味することは

 

「こいつ、モンスターか!」

 

海兵がモンスターだということだ

 

(モンスターが人間に化けてるのか? それとも、死体が操られてるのか? 

 

名付けができた時点で生きてるってことはない、、、やるしかないか)

 

零は人間の肉体に攻撃をすることの覚悟を決めた そして

 

「おら!」

 

スパン

 

「グォ!」

 

一瞬のうちに海兵を切り伏せた

 

「よし! にしても、、、だれが死体をいじりやがったんだ?」

 

(軍人を壊滅できるモンスターの時点で相当やばいが、、、それ以上に死体を支配できるか死体に入り込むモンスターがいるっていうことがやばいな)

 

零は海軍基地に巣食うモンスターに最大限の警戒をした

 

「って! 艦隊からうじゃうじゃ出てきやがったな」

 

海に停泊している艦隊から次々に海兵が出てきた

 

(おそらく、統率が取れている分、支配してるモンスターを潰そうとしても邪魔されるな、、、ここでできる限り撃退するか)

 

そう考えると零は建物の上に飛んで上がった

 

「銃相手に遮蔽物がない場所は普通自殺行為だが、、、この量相手には包囲されかねないからな。 壁を上ってこないでくれれば、扉は一つだけだからいいんだけど」

 

零はそう考え構え

 

「、、、水斬、水斬、水斬」

 

海兵に向けて攻撃を開始した

 

(さっきの的打ちがまさか役立つとはな、、、それもこんな早く)

 

先ほどの的当ての経験が速攻で生かされ、効率よく海兵のなれの果てを救済執行していく  

 

「というかこれ、一人が支配してるな。 いくらなんでも統率が取れすぎてる、、、どう考えても一人が指示を出してるとしか考えられない。運がよかったのは操られてる海兵のステータスが低いうちに操られてるから対処ができる」

 

 

 

そんなことを言いながら零は迎撃しつづけ

 

「、、、打ち止めか」

 

戦艦から出てくる海兵はいなくなった

 

「さて、、、いよいよ中に入ってみたいんだが、、、中にいるのがボスと海兵だけならいいがそれ以上のが居たら管内で奇襲されかねないんだよな、、、どうするか?」

 

(さすがにあそこに突っ込むのは無理がある、、、沈めるか)

 

零は選管に突っ込むのではなく船底に穴をあけて鎮めることにした

 

「さーて、、、一先ず行きますか!」

 

ビュン

 

そういうって零は飛び上がった

 

 

 

コト

 

「よーし!」

 

戦艦の前まで来た零は剣を構え

 

「水斬・乱!」

 

船底に魔法を打ち込んだ

 

ドカン

 

「、、、うん! 結構入ったな」

 

攻撃は戦艦に穴をあけるのには及ばなかったが確かなダメージを与えていた そして

 

「さてさて、何発持つかな? 水斬・乱」 

 

零はどんどん攻撃を打ち込んでいく

 

ドカン ドカン ドカン

 

ボコン

 

「よし! 穴空いた!!」

 

唯に船底のに穴が開いた

 

「さーて、沈め!」

 

零が元気よくそういう

 

 

 

20分後

 

「全然沈まねー!!」

 

船がほとんど沈まなかった

 

(なんでだよ、、、あ、戦艦ってなん中にもブロック分けされてるから簡単に沈まないのか! というかあんな簡単に沈んだらやばすぎるか!)

 

零はそういうことに気が付いた

 

「、、、だったら沈むまで打ち込んでやるよ!」

 

そう言うと零はさらに戦艦に攻撃を打ち込んでいく

 

 

 

そしてさらに30分後

 

「よ、良し!! これで沈むだろ」

 

戦艦の船底は穴だらけになり、周りの側面も空いた穴からどんどん水が入っていく

 

「さーて、、、海兵を操ってるご本人は船とともに沈むか、それとも出てくるか、、、」

 

零がそんなことを漏らした その時だった

 

ドカン

 

「おっと?」

 

戦艦の側面が突然爆発した そしてそこから

 

「グルゥ」

 

2.5mぐらいの背丈の骸骨が現れた



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最初のボス戦 1

「デカいな」

 

骸骨を見た零はそう漏らした

 

「操ったものを指揮するもの、、、コンダクターってとこだな」

 

零がそう言って名付けした それと同時に

 

ピュン ピュン ピュン

 

「うぉ!」

 

コンダクターが魔法弾を放ってきた 零は即座にそれを躱す

 

(沈むまではあそこから遠距離で攻撃仕掛ける気か、、、にしても、とんでもない威力だな)

 

零はコンダクターの動きを推測するとともにその魔法の威力に唖然とした 

 

「こっちから接近するのも悪くはないんだが、、、どうせこっちに来るんだから、一先ず逃げるとするか」

 

零は戦艦が沈むコンダクターの攻撃を耐えることにした

 

「ま、こっちからも攻撃しますけどね! 水斬・乱!」

 

コンダクターに向けて攻撃を仕掛けた

 

対してコンダクターは

 

キューン

 

エネルギーを溜め

 

ピューン

 

放った

 

そして零の魔法とぶつかると

 

ドカン

 

「嘘だろ!」

 

コンダクターの魔法がそのまま零に飛んできた

 

「クソ!」

 

零は素早く後ろに下がり攻撃を避けた

 

ドカン

 

「ぶつかってるのにあの威力かよ?!」

 

(これ、沈むまで持つのか?)

 

零の額に汗が浮かぶ だが状況さらに悪化する

 

「おいおい、、、米兵まで出てきやがったな」

 

沈みかけている戦艦から一気に海兵が出てきた

 

(別にコンダクターは海兵なんて駒なんだから同士討ち覚悟で魔法打ち込んでくるだろうな、、、一先ず壁に隠れて向かい討つか)

 

そうして零は建物の陰に隠れた

 

(こういう時に銃があると楽なんだが、、、米兵の持ってる銃は倒すと消えるからそれは無理だからなー、、、魔法の直線状に出て消し飛ばすしかないよな)

 

「はー、、やるか」

 

そういうと零は建物の陰から出て

 

「水斬・乱!」

 

速攻でそう唱えて前にいた海兵を吹き飛ばした

 

そしてすぐに建物の陰に戻った

 

「よし!これなら」

 

零はそう考えもう一度同じ技を使おうと建物の陰を出ようとしたその瞬間だった

 

ピュン

 

「魔法?」

 

零がそうつぶやいた その時

 

ドカン

 

「グァ!」

 

零の目の前に魔法が着弾した

 

ボン

 

「ゴフゥ!」

 

その衝撃で零は壁にたたきつけられた

 

(う、嘘だろ、、、魔法の曲射だと?!)

 

想定外の攻撃に零は大きな負傷を負ってしまった

 

「くそ! 一先ず回復を、、できそうにないな」

 

回復をしようとしたが海兵が迫ってきていた

 

(幸い、骨はぎりぎりやってないからまだ問題はないか)

 

そう考えると同時に海兵が零の前に現れた

 

「動くしかない!」

 

零は素早く海兵たちの懐に潜り込み

 

「エアリアル、、、蘭!」

 

風を纏った零は神速の一閃を放った

 

「「ガァ!」」

 

そして一気に海兵を切り裂いた

 

ドン ドン ドン

 

後ろに控えていた海兵が銃を撃ってくるが

 

ビュン

 

零は即座に上に飛んで躱し

 

「水斬・乱」

 

魔法でその場にいた海兵を一掃した

 

こと

 

「よし! 回復もしないと」

 

そう言って零は下位薬湯を飲んだ

 

「さーて、、、そろそろ船が沈むはずなんだが」

 

零がそう笑って言うのと同時に

 

バタ バタ バタ

 

残っていた海兵たち突然倒れだしたのだ

 

「ん?」

 

(これは、、、来たな)

 

そう考えた零は建物の陰から出て戦艦に向かっていく

 

「おっと! 沈むねー」

 

零の目には今にも沈みそうな戦艦とコンダクターが移った そして

 

ドン

 

コンダクターが戦艦から飛び降りた

 

ドゴン

 

2.5mあるコンダクターの着地は地面を大きく揺らした

 

「さーて、、、第二ラウンドの始まりだ」



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最初のボス戦 2

「あいつまでの距離は100mといったところだな、、、そこまでの遮蔽物は無いが、今の俺なら一瞬のうちに距離を詰めれる」

 

今の零のステータスにエアリアルが重なれば瞬間で時速200キロ、継続するとしても150キロは出すことができる。

 

「エアリアル」

 

零は風を纏いなおした そして

 

ビュン

 

一気に駆け出した

 

ドン ドン ドン

 

コンダクターも一瞬の間に五発魔法弾を放ってきた

 

「さて、、、」

 

(一発目は躱す)

 

一発目の魔法弾は躱した

 

ドカン

 

(どんな威力なんだよ?!)

 

わかっていたとはいえ、とんでもない威力に戦々恐々としていると

 

(二発目は? 右からか)

 

二発目が右から来た さらに

 

(三発目が左から?!)

 

左からもま弾が飛んできた

 

(くそ!)

 

シュ

 

零は飛び上がりながら空中で体をひねって二発の魔法弾を躱した

 

(よし!)

 

どうにか交わすことのできた零が内心ガッツポーズをする しかし

 

「え?上から」

 

四発目の魔弾が空中に飛んでいる零目掛けて飛んできた

 

(おいおいおい! しかも!)

 

五発目の魔弾が一発目と同じ軌道で迫ってきている

 

(これ、四発目避けたら五発目確実に当たるぞ!)

 

零は選択を迫られた そして

 

「五発目と真っ向勝負するしかないか。エアリアル!」

 

零はエアリアルを使って即座に地面に落ちるとその衝撃で急加速して四発目の直撃を防いだ しかし

 

ドカン

 

「グゥ!」

 

着弾したときの爆発は躱せず躱したときの加速と合わさって爆速で五発目の魔弾に向かって行く

 

「さーて」

 

対して零は刀を構える

 

「水斬・蘭」

 

水斬・乱を発射する構えをした

 

そして

 

「おら!!」

 

ドカン

 

魔弾とぶつかると同時に魔法を放った

 

「グゥ!」

 

(魔法だけなら勝ち目はなかったが、加速とゼロ距離でぶつかればまだ勝ち目

 

がある)

 

零のゼロ距離攻撃とコンダクターの魔法がぶつかっていく  そして

 

ドカン

 

「よし!!」

 

零が競り勝ちそのままコンダクターに突っ込んでいく

 

「グギャ?!」

 

コンダクターは驚嘆の声を上げ一瞬隙をさらした

 

「そこだ!」

 

その隙を零は見逃さず

 

「水斬・蘭!」

 

もう一度ゼロ距離での水斬・乱をコンダクターに放った

 

ドカン

 

「グガァ!」

 

コンダクターはその攻撃の威力で海に転落した

 

「はー、はー、勝った!薬湯、薬湯」

 

零の体は全身ボロボロだったので速攻で薬湯を飲んだ

 

「ふー。強かったな。さて、、、次は

 

ドン

 

「え?」

 

零が次の場所に行こうと考えたとき海から砲撃音が聞こえた

 

「まさか!」

 

零はその場から全力で離れる 同時に

 

ドカン

 

零がいた場所が爆散した

 

「くそ!生きてやがったのか」

 

そして、爆散した地面の穴から

 

「グギャャ!」

 

コンダクターが這いずりあがってきた

 

「水斬・乱!」

 

ドカン

 

零は遠距離から魔法攻撃を仕掛けた しかし

 

「グォ」

 

あまり効いてないなかった

 

「嘘だろ、、、」

 

(魔術師的な感じだから、魔法防御も高いのか)

 

魔法防御の高さに気が付いた零は

 

「近接で行くしかないな!」

 

そうして零は踏み込んだ

 

(さっきの一撃でコンダクターも軽くはないダメージを負ってる)

 

コンダクターの胸あたりに遠目でもわかるほどのひびが入っている

 

(あそこにもう一度強い、一撃を叩き込めれば堕とせる!)

 

しかし

 

シュンシュン

 

コンダクターは自身の手に魔力を溜め

 

「ギャァ!」

 

一個一個が子供の頭ぐらいある魔法弾の散弾銃が放たれた

 

「くっそ!やってやろうじゃねーか!」

 

零はそう言うと速度をほんの少し緩め同時に

 

「水斬・蘭」

 

剣に魔法を待機させ魔法弾の海に突っ込んだ

 

シュ シュ ドカン

 

零はできる限り躱しながらも、一部の魔弾を斬り捨てて進んだ

 

「ぐぅ!」

 

零の全身、特に腕に相当の負担が掛かる  だが

 

「よし!」

 

零はついに魔弾の海を抜け

 

「そこだ!水斬・蘭」

 

ドカン

 

「グァァァ!」

 

ついにコンダクターを倒した



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常識と知識

「え?そんなに高いのか?」

 

零が疑問そうにそう聞くと

 

「「高いなんてもんじゃないぞ(よ)(わよ)(ですよ)」

 

その場にいた全員がそう突っ込んだ

 

「4桁いってるとか、どんなステータスよ、、、」

 

宿木が唖然とした様子でそう漏らす

 

「しかもスキルもすごい量だな、、、質も悪くない」

 

林田がスキルをみてそう簡単の声を上げる

 

「えっと、、、皆さんのステータスって?」

 

零が恐る恐る聞くと

 

「俺のステータスがこれなんだが」

 

 

 

渡部陸真

 

物理攻撃  500

 

魔法攻撃  250

 

物理防御  250

 

魔法防御  150

 

敏捷    200

 

魔力量   100/100

 

スキル

 

鷹の目

 

視力を上昇させる 上昇率は物理攻撃に依存

 

思考加速 レベル3

 

勇者の卵

 

全ステータス50% 損傷・魔力回復速度高上昇

 

魔法

 

エアスラッシュ

 

魔法攻撃150%の風攻撃

 

 

 

「、、、なるほど」

 

(ここの頭である渡部のステータスの合計が1450に対して俺は合計4750。三倍の差があるのか。勇者の卵っていうなかなかのチートがあるとはいえこれは)

 

「確かに、これは驚くよな」

 

零はそう言葉が漏れた  すると

 

「これ、宿木ちゃんと同等のチートじゃない?」

 

立花月花がそう漏らした

 

「え?宿木もそんなチート持ちなの?!」

 

零がその言葉に反応してそう聞くと

 

「宿木は月読と同じレベルでチート」

 

早坂がそう答えた

 

「私はね」

 

 

 

宿木麗奈

 

物理攻撃  150

 

魔法攻撃  1600

 

物理攻撃  250

 

魔法防御  300

 

敏捷    100

 

魔力量   780/780

 

スキル

 

勇者の卵

 

{特異}神樹守護  

 

治療・防御行動時、効果を500%増加 魔力消費量1/10  

 

思考加速 レベル2

 

 

 

魔法

 

アークヒール

 

詠唱式

 

我が身に宿りし癒しの力よ、傷つき戦士に癒しを

 

魔法攻撃の200%負傷回復(最大5人)   消費魔力 100 

 

 

 

神樹の盾

 

詠唱式 

 

我が身に宿りし神樹の力よ、古より繋がりし神樹の恩恵よ、我が身を守りたまえ

 

魔法攻撃と魔法防御の200%の結界生成  消費魔力 250

 

 

 

神樹の光槍

 

魔法攻撃の300%の光攻撃  消費魔力  20

 

 

 

 

「やばいな、、、」

 

宿木のステータスを見た零はそう漏らした

 

(魔法攻撃と魔力量が馬鹿みたいに多い上にスキルも勇者の卵ともう一つやばいスキルあるし、魔法もとんでもないものばかりだな)

 

「サシでやる分にはまだいいが、、、集団戦闘とかになるとえげつない戦力になるんだよ」

 

渡部がそう説明する

 

「ところで、治療者の隣にある{特異}ってなんなんだ?」

 

零がふとそう聞くと

 

「あー、それは、スキルのレベルだな。武器に等級があるようにスキルにも投球があるんだと思ってる」

 

渡部はそう答えた

 

「了解」

 

「さて、、、これからなんだが、まず、零のその力を一度把握したい。そこでどこかに遠征に行ってほしい。大体1キロぐらいを行って戻ってきてくれ」

 

「あー、なら、近くに俺の家があるからそこまで行くってのはどうだ?」

 

渡部の依頼に零はそう返した

 

「おお、いいぜ!場所はどこなんだ?」

 

渡部がそれに了承場所を聞く

 

「桜木町駅の奥にある神社の近くだ」

 

「、、、え?それは少しまずいな」

 

零の発言にほかの全員が顔をしかめる

 

「ん?何か問題があるのか?」

 

零がそう聞くと

 

「ランドマークタワー付近はモンスターの量と質が段違いなのよ。エリアモンスターが居るから」

 

宿木がそう説明した

 

「嘘だろ、、、マジか」

 

零は横須賀での大敗を思い出し顔を下に向ける

 

「、、、いや、宿木が居れば、死ぬことはないだろうし、行けるところまで行ってみてくれ」

 

渡部は少し考えそう言った

 

「了解!宿木よろしくな」

 

「ええ!」

 

そう言って二人は部屋を出ていった

 

 

 

 

「さて、、、零のことどう思う?」

 

零と宿木の消えた部屋で渡部がそう切り出す

 

「俺としては、ひとまず問題はないと思うぜ」

 

林田がまずそういう

 

「自分も同じく、、、でも、裏切られたら結構まずいと思う」

 

早坂がつづいてそういう

 

「私は大丈夫だと思う!問題なさそうだし!」

 

陽花が問題ないというばかりに元気よくそういう

 

「私は少し怖い、、、この異世界化した世界で一人で5か月近く生きてけるなんてありえないと思う」

 

月花が姉と逆に問題ありげにそう言う

 

「「そこなんだよなー」」

 

全員がそう漏らす

 

「5か月、、、この期間を一人で暮らすのは無理があるだろ」

 

渡部がそう漏らす

 

「、、、よし、月花!頼む」

 

渡部は少し考え月花にそう言葉をかけた

 

「了解です、ボス!」

 

そう言うと月花は足元にある狙撃銃と短めの剣を二本持って会議室を出た

 

「さて、、、どうなるか」



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横須賀海軍基地 探索1

「マジで危なかったな」

 

戦闘を終えた零はカバンから薬湯を取り出しながらそう漏らした

 

(にしても、ボスモンスターかと思ってたけどモンスターの出現がなかったことを見ると、違ったのか?)

 

零がそんなことを考えていると

 

ぽこん

 

何かが落ちたよう音がした

 

「ん?おー!」

 

振り向いた零の目には

 

「宝箱じゃん!」

 

宝箱が現れた

 

(コンダクター討伐のだな)

 

零は薬湯を飲ん見ながら近づき

 

「オープン!」

 

宝箱をあけた

 

そして中には

 

「服?」

 

真っ黒の服が入っていた

 

「、、、鑑定」

 

零が鑑定を使うと

 

 

 

黒衣の魔道衣  等級・希少級レア

 

魔法攻撃  200

 

物理防御  400

 

魔法防御  600

 

魔力量   150

 

スキル

 

魔法攻撃上昇 レベル2

 

魔法防御上昇 レベル2

 

 

 

魔法攻撃上昇

 

{レベル×100%}魔法攻撃時の値を増価させる

 

魔法防御上昇

 

{レベル×10%}魔法被攻撃時の値を減少させる

 

 

 

「、、、あれ、相手なら妥当な気がするな」

 

結果を見た零はそう漏らした

 

「えっと

 

 

 

「着てみるか」

 

そう言って零は着ることにした

 

「うん、いい着心地だな!」

 

魔導衣を着た零はそう感想を述べた

 

「、、、さて、海軍基地の中心に行くか」

 

そう言って零は足元のリュックサックを背負い歩いていった

 

 

 

 

「さて、色々と探ってみますかね

 

(ひとまず、一番奥の軍事基地まで行ってみるとするか)

 

零は海軍基地の前まで来てそう計画を立てた

 

「隠密ができるといいんだが」

 

そう言って零は海軍基地に忍び込んでいく

 

(ひとまず森林に入っていけば一気に軍事基地まで隠れ潜んでいける)

 

零は海軍基地の森林を通って一番奥まで進むことにした

 

(にしても、コンダクター強かったが、、、あのレベルで海兵が負けたとはさすがに考えられない、、、どこかに海兵が、、、現代兵器を使っても勝てない、もしくは現代兵器をここにいた海兵の誰かが使う前に全滅させるほどの化け物がいる)

 

零は森林を歩きながらその化け物に注意した  すると

 

「おっと、、、道路か」

 

森林が一度終わり道路が現れた そして

 

「海兵いるな」

 

そこには海兵、つまりマリオネットが居た

 

(あれがいる時点で少なくともコンダクター以上の化け物が居るのは確定か、、、今日は厄日だな)

 

零は悪態をつく

 

「それで、、、どうやってあの海兵の目をごまかすか」

 

道路には二体の海兵が居た

 

(見つかった瞬間に、操ってるやつが俺に気づく、、、そうなれば援軍が来て一気に袋の鼠だ!)

 

零はどうやって海兵の目をごまかすかを考えた

 

(空を飛んで渡るか、、、いや、さすがにばれるな。止まってる車を陰に進むしかないか)

 

そう決めた零は海兵が自分の姿を捉えらない状態になった瞬間

 

シュ

 

零は素早くも静かに一番近かった車の陰に入り込んだ

 

(よし、、、車は全部で2台。今ちょうど後ろに一体海兵が、その先に後ろを向いてるもう一体、、、一瞬で次の車に移れるから、一瞬のスキを突いて移る)

 

そう考え零は静かに息を殺してその瞬間を待つ そして数分後

 

(っ!)

 

遂に二体の海兵に隙ができた 

 

その瞬間

 

シュン

 

零は最速最短で二台目の車の下に滑り込んだ

 

(よ、よし!)

 

零は成功したことに喜んでいた さらに

 

{スキル 隠密行動 を獲得しました 思考加速がレベル4になりました}

 

スキルの獲得とレベルアップが起こった

 

(ラッキー!)

 

零はさらに大喜びした

 

(どんなスキルなんだ?)

 

 

 

隠密行動

 

出音半減 気配半減  

 

 

 

(ヒュー!いいねー!)

 

零は獲得したスキルの効果に笑みを浮かべた

 

(気配半減もうれしいが、出音半減、、、つまり俺から発せさせる音の大きさが半分になるってことだからな。今みたいな状況なら爆発的効果を発揮する)

 

零はそんなことを考えながら先の森林までばれずに突っ込む方法を考える

 

(さっきまでは、どうにか海兵のスキを突こうと思っていたが森林に入るときに音が鳴るとかの問題があったが、、、今のスキルがあるなら、、、よし!これで行くか!)

 

零は少し考え次の動きを決めた それは

 

「、、、目線を外した。エアリアル」

 

まず風を纏い

 

スー

 

静かに車の下から上に上った

 

そして

 

シュン

 

海兵を大きく飛び越えながらも周りから察知されない程度の高さで飛び上がった

 

そして、海兵を飛び越える少し前に

 

シュン

 

踏み台にした車に風の太刀を飛ばした

 

ポン

 

車に風が当たり音が鳴る

 

「くぅ?」

 

海兵がその音に振り向いた

 

結果

 

ザワ

 

零は海兵に見つからずに森林に潜り込んだ 音もスキルによって半減したので

 

(よし!ばれずに通り抜けたぞ!)

 

海兵にバレずに道路を渡り切った



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横須賀海軍基地 探索2

「隠密行動手に入れたおかげで、進む速度が格段に上がったな」

 

出音半減の効果によって多少荒く進んでも草木の音を半減できるため零のスピードは格段に上がった 

 

さらに

 

「道路か、、、海兵は二体か。一気に抜けるか、エアリアル」

 

気配半減とエアリアルを用いた超高速移動の合わせ技を使えばちょっとした道路ならば

 

シュン

 

「よし!」

 

監視のスキを突いて一瞬でバレずにわたることができる

 

「さて、さっさと行きますか!」

 

そして零はどんどん進んでいく 

 

 

 

そして

 

「ここが軍事基地か、、、馬鹿みたいに海兵居るな」

 

零は目的の横須賀海軍基地・軍事基地に着いた

 

(おそらく、ここに海兵を、、、海軍基地の全力を軽々打ち破った化け物が居る。ここまでの道筋で海軍基地に破損がないことを考えると、少なくともここにいた海兵を瞬殺できるほどの手数を持った化け物ってことだな)

 

そう考えた零は気合を入れなおした

 

「さて、、、正面突破はさすがにこの量の海兵相手には無理。前はスポーツコートだから身を隠すこともできない。となると、、、水道管が伸びてるならそこから地下を通っていけるんじゃないか?」

 

零は軍事基地の屋上から伸びている水道管につながっている軍事基地のはずれから地下に降りて中に潜入する策を考えた

 

「ほかに方法も思いつかないし、それで行きますかね!」

 

そうして零は自身の右手にある水道管などの接続口に向かった

 

「よっと」

 

ぴょい

 

零は柵を乗り越え

 

「えっと、、、お!ラッキー、整備用の地下はしごあるじゃん」

 

整備用の地下はしごを通って進むことにした

 

 

 

「うわぁー、、、怖!」

 

地下道は明かりこそついているが薄暗く、どこか匂う

 

(ここ、モンスター出てきたらめっちゃ怖いな。というか、、、ここで出てくるモンスターも親玉の支配下にあると考えると、結構大変な旅路になりそうだな)

 

零はそんなことを考えながら歩みを進める

 

「ひとまず、モンスターが出たら天井張り付いてごまかしますかね」

 

(それよりもこれ道どうなってるんだろ?)

 

海軍基地の地上の地図はわかっているのだが、地下の道などまったくもってわからない。 

 

そのため

 

「多分ここを右に曲がると大きい方のスポーツコートの真下に行けるはず」

 

自分が今どこの上を通っているかを考えて歩いている 

 

そのうえ

 

「また、崩壊してる」

 

ところどころ道が崩壊しているのである

 

「中心が倒壊しているのを見るとここの中央に何かいるのか? だから、モンスターの気配ないのか?正直それはかなり助かるが」

 

地下道にはモンスターの気配が全くない

 

(正直言って、天井に張り付いてごまかすってのは結構無理あるからなー、、、よかった)

 

零はそのことに複雑に喜びながらどうにか進んでいく 

 

 

 

「多分ここだよな?」

 

十数分後、零はおそらく軍事基地の真下に着いた

 

「はしごあるし、、、場所も多分ずれてないだろうから問題ないと思う、、、たぶん」

 

零は自信なさげに梯子を上っていく

 

 

 

「よし、ここをあけたら」

 

ガラ

 

零は天井の蓋をずらす

 

ピカ

 

「う!まぶしい」

 

蓋を開けると光が差し込み零が目を覆う

 

「ど、どこ、だ?」

 

零ははしごを上がって隙間からあたりを見渡す

 

「ん、、、軍事基地の屋上か?」

 

零はあたりにある管の形状と数からそう推理した

 

「ということは、外に海兵はいないはず」

 

そう気づいた零は蓋を外し外に出る

 

「ふー!空気がきれい、、、ではないな」

 

零はそんなことを漏らしながらあたりをもう一度見渡す

 

(どこかになかに入り込める場所はないか?)

 

内部に入るための穴を探していると

 

「お!定番の排気口さんがあるじゃないですかー」

 

排気口らしき穴が見つかった

 

零は排気口に近づき

 

「よし、この大きさなら入れるだろう」

 

細身の自分なら通れると考え背負っていたカバンから二本中位薬湯を懐にしまってカバンを外して、零は廃気口に入っていった

 

 

 

 

 

「うわー、、、匂うな」

 

零は排気口の悪臭に顔をしかめながら進んでいく

 

(どこだ?)

 

零は排気口を腹ばいで動いて探っていく すると

 

「ん?あそこ壊れてる?」

 

排気口の一部が大きく破損してるもである

 

「なんだ?」

 

零がそこから下を見た

 

「っ!!嘘だろ!」

 

そこには

 

 

 

限りなく黒に近い紺色の龍が鎮座していた



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「おいおいおいおい、、、想像を絶するような化け物が居ることは覚悟していたけど、、、ある意味一番想像しやすい化け物が居やがったか」

 

零は龍という伝説上の超超ビッグネームのモンスターに唖然を通り越してある意味感動を覚えていた

 

(周りには、、、コンダクターに、、、小型の龍?、、、ワイバーンかって感じか)

 

龍の周りには先ほど死闘を繰り広げたコンダクターが数体、そして小型の龍、ワイバーン十数匹が中心にいる龍の周りに闊歩飛翔している。

 

ちなみにワイバーンを小型の龍と言っているが、ワイバーン自体1mは優に超す体格である。中心に鎮座している龍は優に50mは超えているだろう。その巨体のほとんどは地面に埋もれている

 

(あれがいたから、地下が倒壊していたのか)

 

「さすがにあれとやりあうのは無理だな、、、あれが、エリアモンスターか?」

 

零は龍をこのあたりの地帯を統べるエリアモンスターと推測した

 

「あの龍にはディープオーシャンドラゴンって名付けておくか。それで、あれどうしようかな?」

 

龍に名付けをした零はこれからどうするかを考えた

 

(というか、あれ見る感じコンダクターはボスモンスターではなさそうだな、、、その癖に案内慰問ドロップするって偶然だとしてもエグイな)

 

「一先ず、今は逃げた方がよさそうだな」

 

零がそう考え来た道を引き返そうとしたその時だった

 

「ぐぉおおお!」

 

ディープオーシャンドラゴンが突然雄たけびを上げた

 

「ぐぅ!」

 

零はあまりの声の大きさに耳をふさいだ

 

だから次に起こった音に気が付かなかった

 

バキッ

 

「なんだいきなり?縁起悪いしさっさと逃げよ」

 

零が引き返し始めた が

 

ガタ

 

「え?」

 

次の瞬間

 

バラバラ

 

零の居た排気口が崩壊した

 

「っ!」

 

零はいきなりすぎて何も手を打てないまま下に降りてしまった

 

ボコ

 

「ぐぁ!」

 

零は地面に背中を強打した 幸い物理防御のおかげで少し痛かった程度で済んだのだが

 

「「ギャァァ!」」

 

「「グギャャ!」」

 

ワイバーンとコンダクターが零に気が付き今にも襲い掛かってきそうだ 

 

しかし

 

「グォオオオ」

 

ディープオーシャンドラゴンがうなる声をあげるとほかのモンスターは静まった

 

「おいおいおい、、、いくらなんでもやばすぎるだろ」

 

零はもはや恐怖を通り越した名状し難い感情になった

 

(一片たりとも戦おうと思えないレベルだな、、、逃げる以外の選択肢が存在しないな)

 

零はそう考え

 

「エア

 

エアリアルを唱えようとした しかし

 

「グルゥァ!」

 

ディープオーシャンドラゴンの口から漆黒の炎が吐き出された

 

ドカン

 

「ガバァ!!」

 

炎は飲み込んだ零を吹き飛ばしながら軍事基地の壁を溶かしながら一気に打ち抜いた

 

 

 

 

「っ!」

 

(く、クソ!意識飛んでた!どこだここ?)

 

零は炎を食らった衝撃で意識を飛ばしてしまった さらに

 

「っ!」

 

(おいおい!全身やけどしてるじゃないかよ。それに、骨もいくつもイってやがる)

 

炎の熱で全身の至るところでやけどを負っており、炎が当たった時の衝撃で骨も大きなダメージを負った)

 

「薬湯、、、おい、嘘だろ」

 

零は薬湯を飲もうと懐を見たが

 

(一本溶けてやがる)

 

ペットボトルが一本熱で溶けて中身がすべてこぼれていた

 

(掛った部分は無傷になってるのはうれしいが)

 

零はそうぼやきながら薬湯を一気に飲む

 

「よし、、、ではないな」

 

零の体は一先ず回復したのだが

 

(今ので薬湯残り1/3か、、、まずいな)

 

まともに体の傷を治すのに2/3ほど使ってしまった

 

「さて、、、逃げるぞ!エアリアル!}

 

零は風を纏った それと同時に

 

ドカン!!

 

「うぉ!!!」

 

軍事基地が木っ端みじんに吹き飛んだ そこから

 

「グゥァァ!!」

 

ディープオーシャンドラゴンが翼を広げ現れた さらに

 

「「ギャァァ!」」

 

「「グギャャ!」」

 

ワイバーンとコンダクターも吹き飛んだ軍備基地から現れた

 

「うわ」

 

(前は一体一体が強敵の壁。後ろは海と、、、背水の陣だな)

 

零の後ろには海に囲まれており前もモンスターの海なので背水の陣というより全水の陣である

 

「泳いで逃げるのは、、、どう考えても追いつかれるよな、、、」

 

モンスターの海で泳ぐよりは普通の海で泳ぐ方がマシだが、そうした場合後ろから魔法や炎の花火が撃ち込まれかねないので零は海を肩で見ながらここから逃げ出す方法を考える

 

(どこかにクルーザーとか無いか?いや、あっても運転できるわけないか。モンスターの攻撃をうまく使って、、、そんなことやったら間違いなく死ぬな。正直ってコンダクター倒した時の魔導着なかったらチリひとつ残らずに消し飛んでいたような威力をもう一度食らったら海に沈むことになる)

 

「そもそも、海に入ったら海のモンスターとやりあうことになるよな、、、同士討ちも期待できないし」

 

海には海でやばいモンスターが出かねない

 

「クソ!俺にも翼があればいいのに。エアリアルじゃ精々100mしか飛べない。一番近い陸地でも4~500mぐらいある」

 

零がそう絶望をした時だった

 

「グルゥァ!」

 

再びディープオーシャンドラゴンが炎を吐いてきた

 

「やばい!」

 

(クソ!一か八かだ!)

 

零は海に飛び込んだ



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横須賀海戦

横須賀海中戦

 

ドボン

 

(危ねー、、、熱っつ!)

 

零は寸前のところで海に潜って炎を躱した しかし炎の熱量があまりにも高く水温を上げていく

 

(一先ず、逃げないと)

 

零は泳いで海軍基地から離れようとする

 

(泳げるとは言え俺泳ぐの早くないんだよな) 

 

零がそんなこと考えながら零は泳ぎ始めた

 

だが次の瞬間

 

ビュン

 

(ふぁ?)

 

零はとんでもない速度で海中を進んだ

 

(ど、どうなってるんだ?ステータスが上がったとはいえいくら何でも早すぎる)

 

零は自分の泳ぐ速度の高さの理由に見当つかず、混乱した

 

(一先ず、逃げないと!)

 

零はそう言って後ろを振り向いた すると

 

(なんだこれ?!)

 

自分の体からとんでもない勢いの水流が発生していたのだ

 

(どうなってやがる?!、、、エアリアルか!)

 

水流の原因はえありあるによって発生する風の渦だった

 

(、、、これなら、海を横断して逃げれる!!)

 

零はそう考えると

 

バシュン

 

エアリアルを水中活動に適した形に操作して一気に速度を上げた

 

(この速度なら、海中生物相手からも逃げれるか?)

 

零がそんなことを考えていると運良くか悪くか

 

「「ジュルァ」」

 

バカデカいピラニアが襲ってきた

 

(うぉ!)

 

零はその凶悪な牙に一瞬焦るが

 

(俺の方が速い!)

 

零の方が速くどんどん距離が離れていく

 

(よしよしよし!)

 

零はどんどんピラニアを躱して進んでいく しかし

 

ドカン!

 

突如背後からとんでもない爆発が襲ってきた

 

(なんだ?!)

 

零がもう一度振り向くと

 

(嘘だろ、、、)

 

そこには焼け死んだピラニアが居た

 

(あの龍の炎で水蒸気爆発したのか、、、早く陸に上がらないと俺もやられかねないな)

 

そう考える零はもう少しで対岸の島の陸地に着く

 

(ぎりぎりまで近づいたら一気に飛び上がってその勢いのまま一気に駆け抜ける)

 

零はそう考え、構えた

 

そして

 

(いまだ!)

 

ザバン

 

零は海から一気に飛び上がった だが

 

「は?!」

 

零が目指していたはずの島が黒い炎で大炎上していたのだ

 

(まさか、ディープオーシャンドラゴンの炎がここまで届いてやがったのか?!)

 

なんとディープオーシャンドラゴンの吐いた炎が400m以上離れた島まで届いてその島を焼き尽くしていたのだ

 

「クソ!」

 

零は即座に体を右に捻り海に戻る

 

ドボン

 

(クソ!この先の対岸なんて1キロはあるんだぞ!いくらエアリアルがあるって言っても、付け焼刃みたいなもんだ、どこかで確実にぼろが出る)

 

零はそう絶望に悪態をつきながら進んでいく。

 

周りにはピラニアが居るが

 

(水斬・乱)

 

零は一気に斬り捨てる

 

(もうやけくそだ!!)

 

零は一周回って吹っ切れて海を泳いでいく

 

(あ?!新種か?)

 

零の目に新種のモンスターが現れた それは

 

(タコ?、、、ってデカ!)

 

体長10m超の大ダコだった

 

(デカすぎんだろ!!)

 

タコも零に気が付き墨を吐いてきた

 

(おら!)

 

零は風を纏わせた刀を振るって墨を切り飛ばした しかし

 

シュル シュル

 

タコの足が二つ零に向かってきた

 

(水斬・蘭)

 

零は二本とも斬り捨てた だが

 

(結構ぎりぎりだったな、、、馬鹿正直に戦うのはやめておこ)

 

中々にやばそうな敵だったので相手にせずに先を急ぐことにした

 

 

 

 

(よし!対岸が見えてきた!)

 

数分海中生物とのレースを行った零の目にはっきりと陸地が見えてきた  だが

 

「ギャルァ!」

 

(な!シーサーペント!)

 

海の龍といっても差し支えないシーサーペントが突如、後ろから零に襲い掛かってきた

 

(クソ!)

 

零は爆速で逃走しようとするが

 

「ギャルァ」

 

(速い!)

 

シーサーペントの方が速く徐々に距離を詰められていく

 

(クソ!潰すしかないか)

 

零は一度浮上し呼吸を整えると

 

(水斬・乱)

 

シーサーペントに向かって魔法を打ち込んだ だが

 

シュン

 

「ギャバァ!」

 

シーサーペントは魔法を器用に体をひねり避けた

 

(嘘だろ?!)

 

零は唖然としながら全速力で逃げる

 

(まずい!逃げれるか?)

 

しかし非常にもシーサーペントはどんどん近づいてきている そして

 

「ギャルァ!」

 

遂に零のすぐそばまで来てしまった

 

(やばい!)

 

万事休すか

 

と思ったその時

 

{スキル 水中行動 レベル1 を習得しました}

 

突如零の頭に沿う無機質な声が告げた すると

 

(お、、、お!!)

 

徐々に零とシーサペントの距離が開いていく

 

(よし!!)

 

 

 

 

そしてついに

 

ザパン

 

「しゃー!陸だ!」

 

陸に着いたのであった

 

 

 

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横浜編
冒険の終わり そして始まり


「えっと、、、ここはどこだ?」

 

海から上がった零はあたりを見渡す

 

(車が多いな、、、輸入するためのやつだな)

 

あたりには輸入されるためであろう車が多くあった

 

「横須賀でこんだけ車があって、海軍基地からほぼ直線的に行けるところだと、、、日産の車工場の近くか」

 

零は現在地を割り出した

 

(もう今日は遅いからここらへんで寝るとして、、、明日どうするか)

 

零は次に明日の予定を考える

 

(、、、ここから、北に一直線に進めば首都高に合流できる。一度海に飛び込む必要があるが、、、シーサペントから逃げきれる現状、下手に地上でやばい敵にあるる可能性を考えると、、、ここは、一直線に行って海を渡る方が安全だな)

 

「よし!寝床探すか」

 

そう考えた零は今日寝る場所を探し、見つけた場所で一夜を明かした

 

 

 

 

翌日

 

「さて、、、行くか!」

 

ドボン

 

朝一番、零は海に飛び込んだ

 

(にしても、、、海がきれいだな)

 

水中行動を持っている零には水の中にいてもきれいに見ることができる

 

(さて、、、行くか)

 

ビュン

 

零は海を渡り始めた

 

 

 

「「ギャァ!」」

 

(おっと、クレイジーピラニアか)

 

昨日追いかけっこをしたピラニアをクレイジーピラニアと名付けた

 

ビュン

 

(遅い遅い!)

 

零はクレイジーピラニアからどんどんと距離を離していく

 

(戦闘は無しだ! 今日中に横浜を通るんだ、確実に化け物とかち合うことになる)

 

大都市に向かうことから最悪、強敵と戦闘する可能性を考え零はできる限り温存したいと考え戦闘を避けている

 

そんなかんじで進んでいると

 

(ん?)

 

零の目線にとあるものが写った

 

(八景島?)

 

神奈川が誇る横窯・八景島シーパラダイスがあった

 

(、、、あそこやばいの居そうだな)

 

バカでかいテーマパークということで零はジェットコースターを横目に見ながら警戒感を出した

 

(いつか来る時があったら気を付けよう)

 

そう考えた零はそのまま進んでいく 

 

そして

 

ザブン

 

「ひゅー!目覚めにいい運動だった」

 

海から上がり零は首都高速を目指した

 

 

 

 

「首都高を足で走るとか、、、罪悪感が凄いな」

 

首都高にたどり着いた零はそう漏らしながら走り出した

 

(それにしても、、、神奈川県のエリアモンスターはおそらく横須賀の龍だと思うんだが、、、関東地方のレギオンモンスターってどこにいるんだ?)

 

走りながら零はこのあたりのモンスター事情について考えていた。

 

一定の地帯に現れるエリアモンスターは神奈川県の場合横須賀海軍基地に居るディープオーシャンドラゴンだと考えられるが、一定の地方、日本だとそのまま各地方がそれにあたる。そのモンスターの場所が推測できないのである

 

(関東地方で有名な所だと、富士山以外だとここだってところがないんだよな。富士山はカントリーモンスターが居そうだから近寄れないからな、、、うーん?)

 

零はそのことを考えながら走っていく

 

 

 

2時間後

 

「そろそろ中華街だな」

 

ところどころでモンスターを討伐した零は遂に横浜の中心部に入った

 

(やっぱり地元はいいな)

 

零はそんな感傷に浸った

 

「さて、、、この先どうするかな」

 

(このまま首都高に沿って行って東京に行くのもありなんだが、、、一回家に帰ってお母さんたちの仏壇をどこか安全な所に移せるなら移したい)

 

零の家はみなとみらいのランドマークタワー近くにある

 

「、、、一回戻るか」

 

少し考えた後、零は家に一度戻ることにした

 

ピョン

 

そうして零は首都高から一度降りた

 

「町に入るのは最小限にしたいし、山下公園みたいな海岸線をできる限り通っていきますかね」

 

そう言って零は歩いてく

 

 

 

「ん?」

 

山下公園に着いた零は少し歩いてある違和感を覚えた

 

(モンスターが居ない?)

 

モンスターが全くいないのである

 

「どうなってるんだ?」

 

零が困惑している その時だった

 

「貴方?! 何してるの?!!」

 

零の後ろからそんな女の子の声が聞こえた

 

 

 

 

現在のステータス

 

月読 零

 

ステータス

 

 物理攻撃  520       

 

 魔法攻撃  480       

 

 物理防御  400       

 

 魔法防御  450         

 

 俊敏   320        

 

 魔力量  350/350

 

 

 

スキル

 

鑑定

 

無機物の情報を得ることができる

 

 

 

思考加速 レベル4

 

自身の思考速度を16倍にする 消費魔力 10分・16

 

 

 

毒耐性  レベル1

 

レベル1の毒の無効 レベル2以上の毒の軽減

 

 

 

超呼吸  レベル2

 

酸素の消費量が1/4になる

 

 

 

水中活動

 

水中行動時、物理攻撃と俊敏を100%増加

 

 

 

 

装備

 

 

 

龍刀・清流    等級・希少級レア

 

物理攻撃 500

 

魔法攻撃 300

 

俊敏   50

 

魔力量  30

 

 

 

魔法

 

水斬

 

魔法攻撃250%+物理攻撃50%の水属性攻撃 消費魔力20

 

 

 

 

黒衣の魔道衣  等級・希少級レア

 

魔法攻撃  200

 

物理防御  400

 

魔法防御  600

 

魔力量   150

 

スキル

 

 

 

魔法攻撃上昇 レベル2

 

{レベル×100%}魔法攻撃時の値を増価させる

 

 

 

魔法防御上昇 レベル2

 

{レベル×10%}魔法被攻撃時の値を減少させる

 

 

 

 

 

 

合計ステータス

 

ステータス

 

 物理攻撃  1020      

 

 魔法攻撃  980     

 

 物理防御  800     

 

 魔法防御  1050         

 

 俊敏   370       

 

 魔力量  530/530

 

スキル

 

鑑定

 

思考加速 レベル4

 

毒耐性  レベル1

 

超呼吸  レベル2

 

水中活動

 

魔法攻撃上昇 レベル2

 

魔法防御上昇 レベル2

 

魔法

 

水斬

 

 

 

 

さて、これから始まる第二章  修羅場を潜り抜けた零にチートの兆しあり?



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運命の出会い

「貴方?!何してるの?!」

 

後ろからの大声に零は思わず

 

「誰だ!!」

 

そう威嚇して刀を構えた

 

「それは、こっちのセリフよ! 貴方、どこの隊の所属?!」

 

声をかけてきた女の子も持っている杖を構えそう声を張った

 

「所属?」

 

零が眉をひそめてそう言葉を漏らすと

 

「え?、、、待って!貴方、まさかどこかからここまで来たの?!」

 

女の子は信じられないといった様子でそう聞いた

 

「、、、俺は箱根から来た。名前は月読零だ」

 

零は少し探る眼をした後そう言った

 

「は、箱根から?!噓でしょ?!」

 

女の子はそう叫んだ

 

「俺は名乗ったぞ、、、お前の名前はなんだ?」

 

「え?あ、えっと、、、私は宿木麗奈よ」

 

女の子はそう名乗った

 

「そうか、、、宿木さん、さっきどこの隊に所属しているかと聞いてきたが、もしかして生存者の集まりがこの辺にあるのか?」

 

名前を聞いた零は宿木にそう聞いた

 

「え、ええ!」

 

宿木はどこは上の空にそう返した

 

「そうか、、、威嚇して悪かった、すまなかった」

 

零は刀を鞘にしまい、宿木に謝った

 

「え?あっ!私もごめんなさい!まさか5か月近く経っているのに一人で、、、え?一人?!えっと、月読さん、まさか箱根から一人で来たの?!」

 

宿木も杖を下ろして、零に謝った そしてもはや信じたくないといった様子でそう聞いてきた

 

「ん?ああ、一人だな」

 

「よく生きてたわね」

 

「3回は死にかけたな、、、というか、昨日おそらくエリアモンスターとかち合って全身大やけど骨折したな」

 

零はそういえばといった様子でそういった

 

「え、エリアモンスターと一人で、、、噓でしょ」

 

宿木はうわ言のようにつぶやく

 

「えっと、、、できれば、宿木さんのアジトに連れて行ってもらえると嬉しいんだが」

 

零が少しばつが悪そうにそう言うと

 

「え?!あ!そうね!是非!というか来て!」

 

宿木は顔を赤くしてそういった

 

 

 

 

「ここって、赤レンガ倉庫とかあるところだよな?」

 

宿木の後ろを着いていく零がそう聞くと

 

「ええ、赤レンガとかがあるここを新港っていうんだけど、ここは埋め立て地でね。新港に入るには北西3本・西1本・南西1本・南東2本の合計7本の橋があるんだけど

 

北西の2本、西の1本を破壊して渡れなくしているのよ」

 

宿木はそう答えた

 

「なるほど、、、海からのモンスターはどうしてるんだ?」

 

「島の中心に民間人を入れていて辺りを24時間警備しているわ。安全とは言い切れないけど現状ほかの手段が思いつかないの」

 

宿木はどこか悲しそうにそう言った

 

「まー、さすがにな、っとあれ門番か?」

 

南東の橋にを歩いている零は目線の先にいる人影に気がついた

 

「ええ!」

 

宿木がそう言うと同時に

 

「「宿木ちゃん?」」

 

門番の人たちも宿木に気が付き声を上げた

 

「みんなお疲れ様です!」

 

宿木はそれに笑顔で返す

 

「えっと、後ろの方は?」

 

門番の一人が零のことを見ながらそう聞く

 

「あー、この人なんだけど、、、ごめんなさい、まだ話せないの。渡部君はどこにいるかわかる?」

 

宿木が申し訳な誘いそう返し、そう聞くと

 

「渡部さんなら、、、会議しているかと」

 

門番はそう答えた

 

「会議ってことは、、、ワールドポーターズね。ありがとう、がんばってくださいね」

 

「「はい!」」

 

そうして零と宿木は新港に入っていく

 

 

 

「結構人いるんだな、、、」

 

新港に入った零はあたりを見渡してそう漏らした

 

「大体500人ぐらいだね。ほとんど全員戦えるから防衛力は問題ないのよ」

 

宿木はそう返す そして

 

「さて、ここがこの拠点の運営本部よ」

 

二人は建物の前に立つ

 

「さて、、、行くか!」

 

そうして二人は入っていく

 

 

 

ワールドポーターズ 6階

 

ピコン

 

「ここが会議室よ」

 

「きれいだな」

 

そんなことを言いながら二人は奥に進んでいく 

 

そして

 

コンコン

 

「はい?」

 

ドアの奥から男の声が聞こえる

 

「宿木よ!少しいいかしら」

 

「宿木か?大丈夫だけど」

 

ガチャ

 

宿木は扉を開けた



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仲間

「どうしたんだ? 宿木って今日は休暇で散歩行ってるんじゃなかったのか?」

 

ドアの奥から聞こえた男が部屋の奥で立ち上がりながらそう聞いた

 

「その予定だったんだけどね。渡部にあってほしい人が居て」

 

そう言うと宿木は零を部屋に入れた

 

「ん?その人は?」

 

渡部と呼ばれた男がそう聞くと

 

「始めまして。俺は月読零です。どうやらすごいらしいこの世界でのサバイバーらしい」

 

零はそう自己紹介をした

 

「「っ!」」

 

その紹介に渡部だけでなく部屋にいた他4人も驚いた様子だった

 

「サバイバーって、、、あの日から5か月近く経ってるんだぞ。生き残りが居たのか?!」

 

渡部がほか四人の声を代弁するかのようにそう言うと

 

「私も驚いたわよ、どうやらね・・・

 

そうして宿木は零のことを説明した

 

結果

 

「「嘘だろ(でしょ)」」

 

部屋にいた全員が唖然とした

 

「一人で、、、エリアモンスターとやり合うとか何考えてるんだよ」

 

「あれ?そういえば、エリアモンスターとかの区別知ってるんですか?」

 

零がふとそう聞くと

 

「ん?ああ!情報書が4冊あってな。そちらこそ知っているとは、、、あ!自己紹介がまだだったな。俺は渡部陸真。一応、ここの頭をやらせてもらってる。これからよろしく」

 

そう言って渡部は右手を出してきた

 

「こちらこそ」

 

零はその手を握り返した

 

 

 

 

「、、、それで、ここはどういうところなんだ?」

 

零が少し気まずそうにそう聞くと

 

「ん?あー!すまん!えっと、、、」

 

「ここに500人居て、橋を数本潰してることは聞いてある」

 

「そうか、、、ならまず、ここの名前なんだが、トラベラーズを名乗ってる」

 

渡部がそう言うと

 

「、、、え?」

 

零は目を点にした

 

「ん?どうした?」

 

「いや、、、なんでそんな中二病臭いネーミングなの?」

 

零がそう聞くと

 

「、、、俺の趣味」

 

渡部はそう返した

 

「、、そうか。次頼む」

 

零も深堀してはいけないと気が付き次に進んでくれと頼む

 

「ここの人間の動きなんだが、、、まず、幹部が6人居る。今俺と宿木含めてこの部屋に6人揃ってる。右から林田一郎」

 

「これからよろしくな、坊主!」

 

30代ぐらいの男が笑顔でそういった

 

「次に早坂蓮」

 

「よろしく」

 

次に大学生ぐらいの男がクールにそう言ってきた

 

「その次が立花陽花と月花」

 

「よろしくね!」

 

「よろしくお願いします」

 

元気な女の子とおとなしげの女の子がそう言ってきた

 

「あと、俺と宿木だな」

 

「あと一人は?」

 

零がそう聞くと

 

「そこが次の話だな。一応俺たちは農業はやってるんだが、、、どう考えても500人も食ってけるような量を収穫できないから探索して食料を取ってくるんだよ。普段は幹部が率いる10人隊が外に出て探索・採集をしてるんだ。今居ないもう一人の幹部はその探索に出てるんだよ」

 

渡部はそう答えた

 

「なるほど、、、、ありがとう」

 

「さて、それでなんだが、渋谷さんは、これからどうする?」

 

渡部がそう聞くと零は

 

「そちらが問題ないならここでお世話になりたいと思っている。戦闘は最低限出来ると思っているからごく潰しにはならないと思う。あと、渋谷でいいよ」

 

即座にそう返した

 

「了解した。俺のことも渡部でいいよ。見た感じ同年代みたいだし」

 

渡部は嬉しそうに了承した

 

「ありがとう、渡部」

 

「ただそれなら、渋谷のステータスを見させてもらっていいか?」

 

「ああ!」

 

そう言うと零はステータスを全員に見せた

 

 

 

ステータス

 

 物理攻撃  1020      

 

 魔法攻撃  980     

 

 物理防御  800     

 

 魔法防御  1050         

 

 俊敏   370       

 

 魔力量  530/530

 

スキル

 

鑑定

 

思考加速 レベル4

 

毒耐性  レベル1

 

超呼吸  レベル2

 

水中活動

 

魔法攻撃上昇 レベル2

 

魔法防御上昇 レベル2

 

 

 

魔法

 

水斬

 

 

 

 

「「、、、えっ?」」

 

零のステータスを見たトラベラーズ幹部全員が唖然とした



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港町戦線

「さて、改めてよろしく!」

 

「こちらこそ」

 

基地の南門を出た零と宿木は改めた挨拶をかわす

 

「それでなんだが、、、どう戦う?」

 

零が少し気まずそうにそう聞くと

 

「え?あー、そっか、渋谷君は一人でしか戦ったことないのか」

 

宿木は少し困った顔をした だが

 

(渋谷君の怪しさを考えるに、誰か、、、というか、月花ちゃんがどこからか監視してるだろうし)

 

「私のことを置いてかなければあとは好きにしてもらって構わないわ」

 

月花が監視に来ると考えた宿木は自分のことは考えなくていいと言った

 

「え?自衛できるのか?」

 

零がそう聞くと

 

「大丈夫よ」

 

(基本的に問題ないし、最悪月花ちゃんが守ってくれるからね)

 

宿木はそう答えた

 

「わかった、、、じゃー、行くか」

 

「うん」

 

そうして二人は進んでいく

 

 

 

「あ、動いた」

 

遠くから二人を見ていた月花がそう漏らす

 

(麗奈ちゃんも私が監視していることは気づくだろうし、バレないように距離を結構離して監視しよ)

 

そうして月花も二人の後を追っていく

 

 

 

 

スパン スパン

 

「よしと」

 

「す、すごい」

 

零が即座にモンスターを斬り捨て、それを見た宿木が驚嘆の声を上げる

 

「これぐらいなら問題ないな」

 

(ここまで戦ったのは今まで見てきたヘルハウンドやらオークやらサンダバードやらだから問題ない。それに数もそこまで多いものじゃないから全然戦える)

 

零達は今、ランドマークタワーから1キロほど離れた都市街を進んでいるがモンスターの種類も量も問題はなくどんどん進んでいく  だが

 

(質が少し高いな、、、ボスモンスターが居るとかのレベルではないと思うけど)

 

モンスター一体一体の強さが今までより少し高くなっているのだ

 

零がそんなことを考えていると

 

「月読君、すごいわね!」

 

宿木が少し興奮気味にそう言う

 

「ありがと。そういえば、他のみんなの場合ならどれくらいの先頭になるんだ?」

 

零がふとそう確認すると

 

「え?あー!なんて言うのかね、、、これぐらいなら、幹部は出張らずに、他の人にやらせて、全員を強化してるわね。でも、そうね、、、この程度だったら幹部税なら私含めて余裕よ」

 

宿木はそう説明した

 

「おー、それはよかった」

 

零は嬉しそうにそう返した

 

「でも、ここまで早く、圧倒的には無理よ」

 

「そこは、経験と修羅場の数が違うからな」

 

宿木の言葉に零はそう返す

 

「なるほどね」

 

そうして二人は進んでいく

 

 

 

 

「うわ、、、強い」

 

(この辺のモンスターなんてもはや敵になってないわね)

 

「確かにあそこまで強ければ一人で生きてこれたのも納得ね、、、だとしたら、どうやってあの力を得たの?スキルは確かに強かったけど、、、圧倒的じゃない」

 

そう月花はつぶやくと再び二人の後を追った

 

 

 

 

「うわ、、、なんだあれ?」

 

桜木町近くまで来た零達の目の前にサソリのモンスターが現れた

 

「っ!噓でしょ、、、厄介なのが来たわね

 

宿木は一瞬息を飲んでそう漏らす

 

「なんなんだあれ?」

 

零が横目に見ながらそう聞くと

 

「あれは紅蠍、、、防御と敏捷がとんでもなく高い上に物理攻撃も低くない、厄介な敵。私の攻撃でもあまりダメージを与えられない」

 

宿木はそう説明した

 

「なるほど、、、じゃー、俺が動きを止めるからそこを撃ってくれないか」

 

「了解」

 

そうして零は初めての連携をするのであった



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ただいま

「エアリアル」

 

零は風を纏う  そして

 

ビュン

 

一気に赤蠍との距離を詰める

 

ガキン

 

「っ!硬いな」

 

零の刀が赤蠍に当たるがほとんど聞いていない

 

「神樹の光槍」

 

ピュン

 

「グェ!」

 

宿木の閃光は赤蠍に少しダメージを与えた

 

ドコン

 

零は蹴りを入れて赤蠍との距離を取る

 

「あの蠍に傷を負わすなんてすごいな」

 

「、、、あ!ありがとう」

 

宿木は周俊沈黙した後に零の賛辞に返答した

 

「そんな感じで次も頼む!」

 

そう言うと零は再び蠍に切りかかった

 

「、、、」

 

(あの蠍に物理攻撃で傷を付けるって、、、あなたも十分すごいわよ)

 

零の背を見ながら零はそう心の中で呟いた

 

 

 

ガキン ガキン

 

「水斬・蘭」

 

ズバン

 

「ギャウ!」

 

零の必殺の一撃が赤蠍の体に深く傷を付けた さらに

 

ピュン ピュン

 

「ギャウ!」

 

宿木の閃光が追撃をする

 

「おー!ナイス」

 

連携が決まったことに零は嬉しそうにそう言う

 

「え、ええ!」

 

(いや、、、赤蠍の体にあんな深い傷を負わせるなんて、、、敵対されたらまずいことになるわね)

 

宿木は顔は笑顔だが内心唖然としている

 

「とどめ刺すか、、、宿木さん!今俺が付けた傷にもう一度攻撃するから、そこに集中砲火してくれ!」

 

「わかったわ!」

 

零の指示に宿木は構える

 

ビュン

 

「水斬・蘭」

 

スパン

 

「よし!」

 

零の一閃は赤蠍の右手を切り落とした  そこに

 

ピュン ピュン

 

宿木の閃光が突き刺さる

 

「ギャウ!」

 

赤蠍は絶叫を上げて絶命した

 

「ふー!地味に強くて焦ったな」

 

零は絶命を確認するとそう感想を漏らす

 

「、、、そうね」

 

(赤蠍を一刀両断するって)

 

宿木は返答に声を震わせながら戦々恐々とした

 

「、、、一回休憩します?」

 

宿木を心配した零はそう聞く

 

「え?あ、大丈夫よ!月読君の強さに唖然としていただけだから」

 

宿木はそう返す

 

「そうか?ならいいけど、やばくなったらすぐに言ってくれて大丈夫だからな」

 

零は心配そうにそう言うと歩みを進めた

 

「ありがとう」

 

宿木もそれについていく

 

 

 

「、、、麗奈ちゃんはスキルチートだったけど、月読さんはステータスチートね。というか、戦闘技術が卓越してる」

 

(集団戦闘の指揮をしてる渡部君ですら話にならないレベルって、、、どうゆう過程であんな力から得たのかしら、、、まー、どこかの協力を得てるのか、個人でその領域にまで行ったのか、、、)

 

「あそこまで行くと、もはやどこからか協力を受けていてほしいわね」

 

月花はそう漏らす

 

 

 

 

「さて、、、着いた」

 

「ここが?」

 

「ああ、、、俺の家だ」

 

二人は遂に零の家に着いた

 

「ここの三階だから」

 

そう言って零はアパートに入っていく

 

 

 

ガチャ

 

「ふー、帰ってきたな」

 

「片づいてるのね」

 

「まあな」

 

二人は部屋に入っていき

 

「母さん、父さん」

 

仏壇のある部屋に入る

 

「っ!」

 

後ろからついてきていた宿木は仏壇を見て驚いた

 

「、、、写真だけ持っていくか」

 

そういうと零は仏壇にあった両親と自分が写った写真を懐に入れた

 

「両親、なくなってたのね」

 

宿木がそう言う

 

「ああ、、、お金はあったから困らなかったけど、、、やっぱり少し寂しかったな」

 

零は寂しそうにそう返す

 

「そうよね」

 

宿木もどこか悲しそうにそう返す

 

「ま、もう気にしてないけどな」

 

零はそう言うと家を出ていこうとした

 

「来てすぐに帰っていいの?」

 

宿木がそう聞くと

 

「一回帰ってきたかっただけだからな。付き合わせて悪かったな」

 

零はそう言うと外に出た

 

「気にしなくていいわよ」

 

宿木もそう返しながら後についていく



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零への考え

トラベラーズ 本部

 

ガチャ

 

「お!お帰り」

 

宿木がドアを開けると渡部がそう返した

 

「ただいま」

 

宿木もそう返す

 

「デート楽しかったか?」

 

林がからかうように聞いてくる

 

「きゃー!あこがれるー!」

 

それに陽花が黄色い悲鳴を上げる

 

「陽花うるさい」

 

早坂がそれに文句を言う

 

「なにしてんだよ、、、さて、報告を、、、と行きたいんだが、もうすぐお昼だし、月読を連れてお昼行ってきてくれ。」

 

(月花から話聞くからむしろいないほうが嬉しいからな)

 

渡部はそう考え宿木にそう伝える

 

「わかったわ」

 

(、、、本当に昼ごはん食べていていいとは思ってるだろうけど、それと同時に月花ちゃんの報告を聞こうと考えてるわね)

 

宿木も渡部の考えを察して了承した

 

「ついでに月読に自分の部屋も案内しといてくれ。これが鍵。」

 

ヒョイ

 

「了解、、、結構いい部屋ね。じゃー、月読君行きましょうか」

 

「はーい」

 

廊下にいた零がそう返答する

 

そうして零と宿木は下に降りていった

 

 

 

 

零達が去って数分後

 

コンコン

 

「お!いいぞ」

 

渡部がそう言うと

 

「ただいまもどりましたー」

 

零を監視していた月花が部屋に入ってきた

 

「お疲れ様」

 

「おかえりー!!」

 

月花は自分の席に座る

 

「じゃー、報告を頼む」

 

「はい。まずなんですけど、月読さんは皆さんの予想通り、、、それ以上の戦闘力を持っていました。もちろん、ステータスの高さもありますが、それを十全に扱う戦闘技術を持っていました」

 

月花はそう説明する

 

「なるほど、、、具体的にはないがあった?」

 

渡部がそう聞くと

 

「、、、赤蠍の腕をほぼ二撃で切断していました」

 

月花は今でも信じられないといった様子でそう答えた

 

「「赤蠍の腕を両断?!」」

 

その言葉にその場にいた全員が驚愕の声を上げた

 

「月花?!それ本気で行ってるの?」

 

姉の陽花がそう聞き返す すると

 

「私だって信じられないわよ!麗奈ちゃんですら少し傷を付けるので精いっぱいだった赤蠍を両断するなんて!」

 

おとなしい性格の月花が声を荒げてそう返す

 

「「、、、」」

 

その事実にほか全員が真実であると確信する

 

「、、、宿木との連携はどうだった?」

 

渡部が確認するようにそう聞く

 

「連携は初めてにしては相当うまかったですね。ただ、慣れているとは言えないかと」

 

「なるほど、、、それを聞くと危険性は一見下がったような気がするが、、、赤蠍を切れる技量となると、それすら偽装している可能性すらあるよな」

 

月花の返答を聞いた渡部は難しそうな顔をして考え込む

 

「俺としては一先ず信じるでいいと思うぞ。これ以上はどうもできないからな」

 

「自分もこうなったら以上どうもならないと思う」

 

「そうよねー、、、私も信じるに一票」

 

「私も」

 

他幹部全員がひとまず信じるということに賛成した

 

「そうだな!よし、信じてみよう!」

 

そうして渡部も信じるということを決定した

 

「ま、一応探索に行ってる蓮花姉さんの意見も聞いてみるかな」

 

「そうだな。というか、こういうことは蓮花の姉ちゃんがこういう問題の専門だろ。俺たちで話し合っても意味ないだろ」

 

「それもそうですね」

 

「「人任せ」」

 

「そういうなよ。さて!俺たちも飯食いいくか」

 

そうして幹部勢も会議室から出ていく



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新港案内 1

「ご飯の場所はこの建物の5階よ」

 

「会議室の真下にあるんだな」

 

会議室を出た二人は動かないエスカレーターを下って四階の食堂へ向かう

 

「そういえばここの飯事情ってどうなってるんだ?」

 

零がふと聞く

 

「あー、朝はおにぎり、昼と夜は白米と魚料理と野菜、、、たまにほかのおかずが出るわね。量は普通の量よ」

 

宿木はそう説明した

 

「おー!凄いな!」

 

「でしょ!」

 

零の驚きと称賛の混じった言葉に宿木も嬉しそうに鼻を鳴らす

 

そして

 

ガヤガヤガヤ

 

「おー!にぎわってる」

 

食堂に着いた

 

食堂は百数十人が食事をとっていた

 

「ん?宿木ちゃん!」

 

「え?宿木さん?!」

 

そして食堂にいた何人かが宿木の姿に気づいた

 

「こんにちは」

 

宿木はそれに手を振りながら返す

 

「あれ?宿木ちゃんの後ろにいるのは?」

 

そして零の姿にも気づいた

 

「今日からここのメンバーになった月読零君です」

 

「初めまして。今日からお世話になえう月読です」

 

宿木の紹介に零はそう言って頭を下げた

 

「「こちらこそ!」」

 

「さて、紹介はまた後にするとしてこっちよ零」

 

「ほーい」

 

二人は食事の受取場に行く

 

「おばちゃん!今日のご飯は何ー?」

 

宿木が厨房の奥にそう声をかけると

 

「あら!宿木ちゃん。今日は焼き魚とほうれん草の和え物よ」

 

食堂の奥からおばちゃんが出てきた

 

「はい、どうぞ!新しいお友達にも」

 

そう言っておばちゃんは二人分の昼食をトレーに乗せて二人に手渡した

 

「ありがとう」

 

「ありがとうございます」

 

二人はお礼を言って空いた席に座った 

 

そして

 

パク

 

「うん!普通にうまいな」

 

「でしょ!」

 

二人は昼食を食べ進める

 

 

 

「あ、これからの予定なんだけど」

 

「ふっん?ふぁに?」

 

「飲み込んでから話しなさいよ」

 

宿木があきれた様子でそういう

 

「っよし、いいぞ」

 

「これからなんだけど、ひとまずこの基地を紹介するわ」

 

「あー、頼む!」

 

零が嬉しそうにそう言う

 

「その後に零君の部屋を紹介してって感じね」

 

「了解!」

 

そうして二人は食事を進めていく

 

 

 

 

「さて、観光と行きましょっか」

 

昼食を終えた二人は基地の観光を始めることにした

 

「最初はどこに行くんだ?」

 

「まず、この建物の紹介かな」

 

「おお!」

 

宿木の言葉に零が声を上げる

 

「じゃー、上から順に行きましょう」

 

そうして二人は進みだした

 

 

 

4F

 

「ここは食料庫ね」

 

「うぉ、、、すごい量」

 

4Fは食料庫なのだがその量が信じられないほど食料が積まれていた

 

「ここにはざっと、1月分の食料があるわ」

 

「に、1月分、、、」

 

零が唖然とする

 

「ふふ、食料関係はもう二つあるけどそれはこの後にね」

 

「は?!後二個も食料関係あるの?」

 

零は仰天といった様子でそう聞き返す

 

「ええ。まー、また後でね。次三階行くわよ」

 

そう言って宿木は歩みを進める

 

「え、えー?」

 

零は困惑した様子でそれについていく

 

 

 

 

3F

 

「この階は重篤者用の病院ね」

 

「びょ、病院?!」

 

(え?病院てあの?!)

 

病院というある意味再現するのが難しいものが出てきたことに零は混乱する

 

「い、医者は?」

 

「外科医2人薬剤師1人居るのよ」

 

「な、なるほど」

 

(こことんでもなく設備整ってるな)

 

「あと、この下の二階は薬などの保管庫ね基地外にあった医療器具や薬をここに引っ張ってきたから、問題なく機能してるわ」

 

「はぁー、、、すげ」

 

零の口からそんな言葉が零れ落ちる

 

「ふふ、じゃー、最後に1階ね」

 

 

 

 

1F

 

「ここは主に軽症者の治療と中で人が集まる時に使うわ」

 

「お、おう」

 

(ふ、普通だな)

 

上階との温度差に零は何か安心していた

 

「地下は武器とかの戦闘用具を保管しているわ」

 

「お、おう」

 

(なんかこの建物の使い方スゲー効率的だなー)

 

零はそんなことを考えながらボーっとして辺りを見渡していた



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新港案内 2

「さて、、、これから、建物の案内をするわね」

 

「OK」

 

ワールドポーターズから出た二人はほかの建物の見学に向かう

 

「まずはどこに行くんだ?」

 

零がどこか楽しそうにそう聞く

 

「まずは、南西の橋を見てもらうわ。そこでここの防衛について教えるわ」

 

「なるほど。確かに知らなかったな」

 

零は言われてみればとそう漏らした

 

「じゃー、行きましょう」

 

「おう!」

 

 

 

 

南西の橋

 

「橋の防衛は六班で持ち回り。橋は全部で三本あるから防衛と休みを交互に取ることができる上、緊急時の防衛力も強化できる」

 

宿木が橋を指さしながらそう説明する

 

「一班の人数は?」

 

「15人よ」

 

「サンキュ」

 

「防衛の仕組みだけど、橋の前に5人中間に5人、そして後ろに5人といった形でやってるわ」

 

「なるほど。覚えとかないと」

 

零がそう言って目を凝らして見ようとする だが

 

「いや、月読君は防衛なんかの楽な仕事には就けないわよ」

 

宿木があきれた様子でそういう

 

「え?」

 

「え?じゃないわよ、、、月読君は探索班よ。現状、戦闘力という点ではここの最強クラスなんだから」

 

「、、、え?マジ?」

 

「マジよ。さーて次行くわよ」

 

「、はい」

 

そうして二人は次の場所に向かう

 

 

 

 

新港東

 

「ここが、倉庫ね」

 

次に二人が訪れたのは赤レンガ倉庫だった

 

「あ、そのままなんだな」

 

零がそう突っ込む

 

「立地も建物自体も向いてるのよ。この基地は最低限分の資材は本部とかにおいてるんだけど、それを上回るものはここに保管してるの」

 

「どれくらいあるんだ?」

 

宿木の説明を聞いた零がそう聞くと

 

「うーん、、、具体的に説明するとかなり時間かかるから、わかりやすくいうとねー、3か月分の食料があるわ」

 

「、、、えぁ?」

 

零が気の抜けた声を漏らす

 

「まー、ここら辺の食料を根こそぎ回収したから、今じゃ遠征しないとなんだよね。ちなみに農業できる場所では野菜を作ってるわ」

 

「の、農業もやってるのか」

 

(いわれてみれば魚は周り海だからいくらでも出てくるだろうけど、野菜は出てこないわな)

 

零はそんなことを考えながら倉庫を見上げる

 

「あと、倉庫の東に防衛拠点があるからね」

 

「あ、了解。説明は無しか?」

 

「あとで一気に教えるわ」

 

「了解」

 

そんな会話をしながら再び二人は動き出す

 

 

 

 

新港北

 

「ここから二つの大きな建物が見えるわよね」

 

「ああ」

 

零の目線の先には大きな建物が二つ左右に存在している

 

「あそこは海からのモンスターから防衛する拠点になってるの」

 

「、、、相当きついだろ、あそこ」

 

海のモンスターの恐ろしさを知っている零はそう漏らす

 

「ええ、、、拠点防御は北側に6割戦力を割いてるわ。人数にすると240人ぐらいね。さっきの東には3割、南西は残りの1割」

 

宿木も慎重な面持ちでそう答える

 

「、、、」

 

(防衛は見回りを除くと、約350人体勢ってことか。すごい人数だな)

 

防衛に割かれている人数に零は驚嘆を覚える

 

「ちなみに残りの人は食堂とかの内政班と探索班に分かれるわ。探索班は1+9人で構成されてるわよ。全体では90人ほどね」

 

「なるほど、結構多いんだな」

 

零がそう言うと

 

「そうでもないわよ。基地の見回りも担当だから」

 

宿木は苦笑いしてそう説明する

 

「あ、そうなるとそうでもないな」

 

「でしょ。最後に南西の防衛拠点を紹介するわね」

 

「りょうかーい」

 

そうして二人は南西に向かって行くのであった

 

 

 

 

新港南西

 

「ここが南西防衛拠点。ここは基本的には他と変わらないけどここだけの重要な機能があるわ」

 

宿木がそう言うと

 

「モンスターの監視だろ。観覧車からの」

 

零は即座にそう返す

 

「正解!よくわかったわね」

 

宿木が驚いたようにそう言う

 

「観覧って名前がついてる高建築物があればふつう使うかなって思ったんだよ」

 

「なるほどね。なら、紹介は簡潔に、、、観覧車に人員を配置してモンスターの襲撃に即座に反応できるようにしているのよ」

 

「なるほど」

 

零は観覧車を見上げながら

 

(あれなら、相当と遠くまで見れるな)

 

そう考えた

 

 

 

そして

 

「さて、、、これで、紹介は終わりよ」

 

そうして新港紹介が終わった



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案内と結論

「あ、最後に月読君の住む場所の案内しないとね」

 

「あ!確かにそれは頼む」

 

世界が異世界化したときは暖かな5月だったが今は10月、これから冷え込むのに下手な寝床で寝ようものなら凍死とはいかなくとも確実に体調を崩すことになるだろう

 

「そういえば、月読君ってここに来るまでどこで寝てたの?」

 

宿木がふとそう聞く

 

「え?あー、最初の四か月は元々異世界化したときにいた箱根の旅館で寝泊まりしてたな。箱根を出てからは道中の家に入って休んでたな」

 

零はどこか懐かしみながらそう言った

 

「、、、四か月箱根にいたの?」

 

宿木が一瞬ほんの少しだけ顔をしかめ、そう聞いてきた

 

「ん?ああ。箱根の町にとんでもない量のモンスターが居て、レベリングしなくちゃならなくてな。それに四か月かかったんだよ」

 

零はそう返す

 

「な、なるほどね。じゃー、行きましょ」

 

「よろしく」

 

そう言って二人は歩き出す

 

 

 

(箱根に四か月居て、そこでレベリングしてたねー、、、それならあの異次元の力も納得はできる、、、しかも箱根に行って確認することもできるから、嘘とも思えない)

 

先ほどの零との会話の内容から宿木はそう考えていた

 

(一先ず、渋谷君に家を教えたらみんなと話さないと)

 

「さて、見えてきたわね。あれが月読君の住んでもらう場所よ」

 

宿木はそう言いながら一軒の建物を指さした

 

「あー、カップラーメンの博物館じゃん。、、、ん?ここって人住めるのか?」

 

零がそう漏らすと

 

「改装工事したのよ。今はしっかりと住めるわよ。さ、入りましょ」

 

宿木は安心してといわんばかりにそう言った

 

「あ、よかった」

 

そう言って二人は建物の中に入っていく

 

 

 

 

「ここが月読君の部屋よ」

 

そう言って案内された部屋は建物の最上階の一室であった

 

「おー、広いな」

 

部屋は大きなリビングにベッド一個と収納が一個ある簡素な部屋だった。しかし冷暖房はしっかりとあるなど生活するのにはまったく困らないだろう

 

「お風呂は下の階に供用のがあるから、そこに入ってね。足りないものがあったら言ってちょうだい」

 

「ああ!ありがとう」

 

「じゃー、私は帰るから、今日はゆっくりしてね」

 

そう言って宿木は零と別れた

 

 

 

 

コンコンコン

 

「結論はもう出たの?」

 

零と別れた宿木は幹部会議室に戻って開口一番そう言った

 

「おかえり。結論としては蓮花さんの意見を聞こうってことになった」

 

「了解、、、あと、進展情報が一つあるわ」

 

「、何?」

 

渡部は一瞬面白そうといった顔をして宿木の話を聞く

 

「月読君、どうやら異世界化してから4か月ぐらいは箱根にいたみたいよ」

 

「なるほど」

 

宿木の発言を聞いてその場にいた全員が考え込む

 

「まー、嘘かどうかはわからないが、これで一先ず月読君のこれまでは分かったな」

 

まず林がそう言う しかし

 

「いや、箱根にいたっていうことを私たちが確認しに行ったときにボロが出るかもなので、嘘の可能性はほとんど無いかと」

 

月花がそれに反論する

 

「いや、それすらも組織ぐるみでごまかされるかもじゃん」

 

それに陽花が待ったをかける

 

「そこまでやる必要が、、、あのレベルだとそれもあり得るか」

 

「あの強さは普通にあり得ると思う」

 

渡部と早坂がそう言う

 

「「うーん」」

 

再び全員が頭を悩ます

 

「結局、蓮花姉さんに判断してもらう以外方法ないな」

 

「「だな(ね)」」

 

そうして全員は会議室から出ていった



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朝の散歩 1

 

 

「うーん、、、朝か」

 

渡部たちとあった記念すべき日から一日 零は目覚めた

 

「えっと、、、今日は、、、どうするんだ?」

 

(昨日、何も言われてなかったんだよな)

 

今日の予定を聞いていない零はこれからの予定を知らなかった

 

「、、、ひとまず、顔洗ったりするか」

 

そうして零は部屋を出て共用水道に向かった

 

 

 

「ふー」

 

顔を洗った零は

 

「今は、6分45か、、、朝飯の時間までかなり時間あるな」

 

(今までは、起きたら即行動だったからこんなことで悩むことなかったけど、ここは安全だからそんなきびきび動かなくていいから暇だな)

 

やることの無さに零はこれからの行動を考える

 

(うーん、、、朝飯は8時だから1時間以上時間空くからなー、、基地内散歩するか)

 

そして零は朝飯の時間まで基地内を散歩することにした

 

「じゃ、着替えていきますか」

 

零は部屋に戻った

 

・・・

 

「さて、まずは北の防衛拠点言って海でも見に行くか」

 

刀と魔導衣を装備した零はそう言って北の防衛拠点へ向けて歩き出す

 

 

 

 

(、、、少し肌寒くなってきたな。氷風呂に漬かってれば温度関係のスキル取得できないかな?)

 

「今日やることなかったらドラム缶と氷貰ってやってみるか」

 

そんなバカげたことを考えていると

 

「ん?そこの君、この先は危ないぞ」

 

北の防衛拠点の左側の入り口に居た30代ぐらいの男がそう零に行ってきた

 

「あ、ありがとうございます。でも大丈夫ですよ!俺、昨日からここでお世話になることになったんですけど幹部全員から引かれるレベルで強いので。今日は一番の激戦地の北の防衛拠点の見学をしたくて来たんです」

 

零はそう説明した

 

ちなみにただの散歩をそれらしく見学といったのは

 

(さすがにこんな危険地帯に散歩しに来たといって入れるわけないからな、、、まー、見学も嘘ではないし)

 

といった結構クズな考えのためであった

 

「あー!君が渋谷君か!噂には聞いてるよ。幹部達が昨日ドタバタしてたから、結構噂になってたんだよ」

 

そうとは知らず男は笑顔を浮かべてそう言ってくる

 

「え?昨日の今日でそんなに?」

 

零が驚いた様子でそう聞くと

 

「こんな状況だからな、みんな情報には敏感なんだよ」

 

男はそう返した

 

「なるほど」

 

零は納得した様子で首を振る

 

「あ!話が長くなったな。ようこそ、第一北防衛拠点へ」

 

そう言って男は歓迎するように右手を広げた

 

「ありがとうございます」

 

零は感謝を伝え中に入っていく

 

(さて、、、どんなものなんだ?)

 

中に入った零の目には

 

「す、すごい人数だな」

 

海をにらむ多勢の武装した人が居た

 

(50、、、いや、60人入るな。厳重だな)

 

「この戦力なら海からの襲撃も対処できるかもな、、、でも、化け物来たらこれでもすぐに全滅しかねないぞ」

 

エリートリザードマンと戦ったことのある零は一体の強敵の恐ろしさからその事態を想像する

 

「あとで幹部の誰かに言っておくか」

 

そう決め零は足を進める

 

「でも、普通のリザードマンとかの基本的な襲撃には問題なさそうだな。渡部のステータスを考えると、一般兵でも800ぐらいはあるだろし」

 

零の目算ではリザードマンは個体差はあれど基本的に

 

物理攻撃 300

 

魔法攻撃 不明

 

物理防御 400

 

魔法防御 150

 

敏捷   300

 

といった感じなので、対象は可能である。

 

「岸壁が見えてきたな」

 

零は海にせり出した道に近づいていく

 

「あれ?人が居ない」

 

そして人が居ないことに気が付く

 

(どうしてだ?)

 

零が内心困惑していると

 

「そりゃ、こんな危険な場所に人なんて配置しないよ」

 

後ろから落ち着いた声が聞こえてた

 

「あ、早川さん!」

 

そこには幹部の一人である、武装した早川が居た



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朝の散歩 2

「おはよう。昨日はよく眠れた?」

早坂は軽く笑みを浮かべてそう聞いてくる

「あ、はい。おかげさまで」

零も返答する

「それで、なんでここに?」

「早く起きちゃってやることもなくて、、、それで、この基地の一番の危険地帯であるここを一度見学しようと思って」

早坂の質問に零はそう答える

「なるほどね」

(まー、おかしくは無いね)

早坂はそう考えた そしてふと

「そういえば月読君は水系モンスターをどこまで知ってるんだ?」

零にそう問う

「えっと、、、知ってるかはわかりませんけど、リザードマン、クレイジーピラニア・ブルークラブ、、、あとシーサペントと大タコですかね」

零がそう返す

「あー、なるほどね。大タコ以外は全部こっちも把握してるな。名前からしてこっちの想像してるのと同じだろうから問題ないとして、問題は大たこだな。それってどんなモンスターなんだ?」

早坂はそう分析し、零に再び問う

「えっと、、、10mぐらいの大きさでしたね。特徴そのままの。接敵してすぐに逃げたので詳しいことは分からないですけど」

零は一瞬考え込みそう答える

「いや、10mのタコが居るって情報だけでもありがたい。一応ここで海鮮を採る時にはとんでもない力を感じ取ったらすぐに道具を話せって言ってるんだが、、、そのレベルが居るってなると仕組みを見直さないと」

そう言いながら早坂は辺りを見る

「、、、うん。当初の予定通りこれで行くか」

そして何かを決めた様子になった

「あ、あと月読君が知らない水系モンスターが居るから教えておくね」

「え?ありがとうございます」」

早坂の提案に零は驚きながらも嬉しそうにそうに感謝を告げる

「まず、マーメイド。まー、想像通り人魚だよ。能力も有名どころの歌声で洗脳をかけてくる。これにかかるとマーメイドの意のままにされるから、本人はもちろんのこと周りの人間も巻き込まれるからかなり被害が出る」

早坂は少し顔をしかめながらそう説明する

「、、、洗脳への対抗策は?」

零が恐る恐る聞くと

「、、、、、、俺と今居ない最後の幹部以外は無理だよ」

早坂はかなりの沈黙を経てそう言う

「なるほど、、、ちなみに、その対抗策ってなんです?」

「そうゆう関連のスキルだよ。それ以上は言えない」

「了解です、、、ただ、確認なんですけど俺は防げます?」

早坂が詳しく説明しないことには対して気にせず、自分が防げるのかを確認する

「確実なことは言えないけど、たぶん無理だと思う」

早坂はそうはっきりと告げる

「マジか、、、っていうことはもしかして俺ここにいるのかなりまずいです?」

自分が洗脳されたことを考えそう聞くと

「あ、それは大丈夫。マーメイドは出現率かなり低い上にマーメイドさえ倒せばすぐに収まるから今なら対処できる」

早坂はそう返す

「あ、よかったー」

零は安心した様子で息をつく

「、、、それにしても、ここに見学だなんて中々に度胸あるんだな。いつ襲われるかわからないこんなところに、ここにきて1日も経ってないのに」

「水系はそれこそ昨日までにいやというほど苦しめられましたから逆に」

「なるほどな、、、そういえば、渋谷君は何か武道でもやってたのか?」

早坂がふとそんなことを聞く

「いや、まったくやってませんね。我流ですよ」

零は苦笑いしながら返すが

「、、、俺の武器はこれでな」

そう言って早坂は腰から剣を抜いた

「レイピア?」

「ん?あー、細剣のことか。ああ、もともと自分はフェンシングしてたから、その名残で」

「なるほど!」

早坂の説明に零は感心した すると

「ふふ、喜んでくれてうれしいよ」

早坂はその美しい顔をほころばせてそう言った

「そろそろ、食堂に行けばご飯食べれると思うよ」

「え?ありがとうございます!では、また今度」

「ああ」

そうして零は拠点を出ていく

 

 

 

「、、、裏切り者じゃないでくれよ」



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次の指針

食堂

 

「もう大丈夫かな?」

 

北の基地から戻ってきた零は食堂に入った零はあたりを見回す

 

「うん、大丈夫そうだな」

 

食堂にはまだらながら人が朝食を取っている

 

「俺も貰うか」

 

そう言って零は食堂に入り

 

「すいません、朝ごはんって?」

 

食堂の担当にそう聞く

 

「あら、君は、、、あ、ごめんなさいね。今日の朝ごはんどうぞ」

 

そう言って米と焼き魚とみそ汁をお盆にのせて零に渡した

 

「ありがとうございます」

 

そうして零は近くの席に座り

 

「いただきます」

 

朝食を取り始めた

 

(うまいな)

 

そんなことを考えながらどんどん朝飯を食べていく

 

 

 

数分後

 

「ふーっ!美味かった。ごちそうさまでした」

 

朝飯を食べ終わった零はお盆を返そうと立ち上がろうとする しかし

 

「あ、やっぱりここにいた」

 

零の背後から声がかかる 声の主は

 

「ん?あ、宿木!おはよう」

 

「おはよう。昨日はよく眠れた?」

 

「おかげさまで」

 

「よかったわ。朝ごはん食べ終わったようだしちょっといいかしら」

 

「ああ、全然いいけど」

 

そうして二人は会議室に向かって行く

 

 

 

会議室

 

会議室には二人しかいない そして

 

「さて、呼んだ理由なんだけど、一週間後に遠征があるの」

 

宿木はそう切り出した

 

「なるほど」

 

零がうなずく

 

「月読君にはそれに参加してもらうことになったわ」

 

「っ!マジか」

 

零は宿木の発言に零の顔がゆがむ

 

「ん?そんな顔をしかめるほど?月読君ほどの戦闘力なら問題ないよ」

 

宿木が不思議そうにそう聞くと

 

「モンスターの戦闘って問題じゃなくて、連携が取れるかの心配がなー」

 

零はそう返す

 

「あー、そこは安心していいよ。月読君が入る班は林田さんのところだから」

 

「林田さんというと、、、あの、陽気な男の人か。確かに安心感はあるな」

 

林田という安心感のある名前が出てきて零の顔のこわばりが消える

 

「それに、林田さんの班は連携というよりは個々の実力を振るってそれをサポート役が軽く支援する感じだから問題ないよ」

 

宿木もそう言う

 

「今回の要件はそれの通達と説明なんだけど、最後に質問ってある?」

 

「特にないかな、、、あ!林田さんって普段どこにいるんだ?あって詳しい話を聞きたいんだけど」

 

「あー、林田さんなら、、、今日は昼から外でモンスター狩るって言ってたっけなー。多分南西の橋から出ると思うよ」

 

零の質問に宿木は少し考え、答える

 

「そうか、ありがと」

 

「じゃー、話も終わりだし、あとは好きにして大丈夫だよ」

 

「OK!じゃ、また今度」

 

そう言って零は会議室から出ていった

 

 

 

 

南西の橋

 

「ここで待ってれば会えるよな」

 

宿木から分かれた零は武装していたのでその足で南西の橋まで来ていた

 

(具体的な遠征の情報を貰わないと)

 

そんなことを考えていると

 

「あれ?君は確か、、、月読君か。元気そうだね」

 

「ここでの暮らしはどうかしら?」

 

橋の防衛をしていた男女が話しかけてきた

 

「はい、今まで一人で過ごしてきたのでゆっくり出来て過ごしやすいです」

 

零はそう答える

 

「よかったわ!それでそんな武装して一体どうしたの?」

 

「少し、林田さんに用があって、林田さん今日この橋通って戦闘に出ると聞いたのでここで待ってるんです。ついでに俺も外で鍛えようかなって」

 

女の質問に零はそう答える

 

「あー、なるほどな。ならちょうどさっき出ていったな。確かここから東に2キロの倉庫群辺りに行くって言ってたな」

 

「そうですか!じゃー、行ってきます」

 

男の話を聞いた零は駆け出していく

 

「「ちょ!」」

 

二人が止める声も聞こえず零は橋を渡っていくのであった



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技の必要性

スパン スパン 

 

「ふんふっふふー」

 

零は鼻歌を歌いながらモンスターを狩っていく

 

(正直普通のモンスターならもはや敵じゃなくなってきたな)

 

零にはもはや普通のモンスターは敵ではなくなってきた

 

「エリアモンスターの恩恵を受けたモンスターってどれくらい強いのかはわからないが今の俺ならいけるかもな」

 

零がそんなことを考えながら進んでいく

 

(そういえば、早坂さんはフェンシングやってって言ってたな、、、俺も何かしら技術を取得できないかな?)

 

「現状俺ができる技といえるものって、、、草薙だけだよな」

 

零には炎や水などのような攻撃を刀などの刃で受け流すことのできる草薙ぐらいしか技が無いという状態なのだ

 

(居合でもやってみるか?エアリアルもあるしできそうだよな、、、ちょっとやってみるか)

 

そう言うと零は刀を鞘にしまい

 

「っ!」

 

刀から剣を一気に引き抜こうとする

 

だが

 

ガキ

 

「くそ!抜けねー」

 

多少刀を使っているだけの零では高速で刀を抜くことはできなかった

 

「さすがに練習しないと無理だな。練習は、、、林田さんに会ってからにするか」

 

そう言って零は歩みを再開する

 

 

 

「ここか」

 

数分歩いた零は林田が居るという倉庫群にたどり着いた

 

「にしても広いな」

 

倉庫群はかなりの大きさだ

 

(見た感じ基地と同等クラスの広さだよな)

 

「これは、林田さんを探し出すのは骨が折れそうだな」

 

そんなことを考え零が探そうとしたその時だった

 

ドカン

 

「あん?!」

 

倉庫群の奥から爆発音が聞こえた

 

(なんだ?煙とかは上がってないけど)

 

「一先ず行ってみるか」

 

零は爆発があった場所に向かう

 

 

 

 

「この辺だろうけど、、、」

 

爆発があったと思われる場所まで来た零は辺りを見回す すると

 

「ん?」

 

一つの人影が複数のオークと戦っていた その人影は

 

「居た!林田さん」

 

林田であった

 

(戦闘中に声をかけるのはまずいし見てるか)

 

零は戦闘が終わるのを待つことにした

 

「さてさて、幹部の実力見させてもらいますかね」

 

「「グォ!」」

 

オークが一斉に林田に襲い掛かる

 

対して林田は

 

「おら!」

 

持っていた大剣を一閃する

 

ズバン

 

「「グァ!」」

 

オークは一気に一刀両断された

 

「うぉ、、、すごい力だな」

 

(俺の通常攻撃よりも威力が上だな)

 

早坂のパワーに零は驚く

 

「早坂さん!」

 

零は物陰から出て林田のことを呼ぶ

 

「ん?おー!月読君じゃないか!」

 

林田は零に気が付きこちらに駆け寄ってくる

 

「どうしたんだ、こんなところまで?」

 

「今度の遠征で林田さんの班に配属になったんで、そのことでどうゆう流れなのかとか詳しいことを聞きたくて」

 

「なるほどな、、、まず、今回の遠征は小遠征という小規模、、、30キロくらいまでの距離で行われる。遠征での動きは指揮を執る人間によってさまざまだが、俺の場合は完全に殲滅役とサポート役を分けてるな」

 

「あー、なるほど、、、俺は、、、」

 

零が探るように聞くと

 

「もちろん、殲滅だ」

 

林田は笑顔でそういう

 

「ですよねー」

 

零はあきらめたようにそう言う

 

「そういえば、宿木から戦いぶりは聞いてるが、実際に見たことがないのは怖いな。少し戦ってみてくれないか」

 

「え?ああ、わかりました」

 

そうして零は1時間ほど倉庫群でモンスターとの戦闘を繰り広げた

 

 

 

 

「さて、、と」

 

「はい」

 

「バカクソ強いな、月読君」

 

零の圧倒的力を目の当たりにして林田はそう漏らす

 

「普通なら謙遜するべきなんでしょうけど、正直普通のモンスターならもはや敵なしですね」

 

「これなら、、、今度の遠征ちょっと月読君に負担かけてもいいか?」

 

「、、、いいですけど」

 

「、、、助かるわ。じゃー、俺はもう少しここにいるけど月読君は?」

 

「俺は帰って鍛えます。少し習得したい技ができたので」

 

そうして二人は別れることになった

 

 

 

「さて、、、1週間で覚えれるかだよな」

 

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次のエピソード

初めての遠征 1

 



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初めての遠征 1

「さて、、、全員揃ってるか?」

 

「「はい!」」

 

宿木からの通達から1週間が経ち遠征の日になった

 

「今回の遠征では川崎まで行き、様々な物を取得しようと思う。道中様々な困難があるだろうが一歩づつ進んで絶対に生きてここまで戻ってくるぞ!」

 

「「おー!!」」

 

林田の掛け声に今回の遠征に同行する10人が鬨の声を上げる

 

「そして今回は運がいいことに信じられないほど強い新しい俺たちの仲間、月読君がこの隊に配属になった」

 

「今回同行することになった月読例です。不慣れな身ですがよろしくお願いします」

 

パチパチパチ

 

「さて、そんな月読君が居る今回の遠征だが、いつもは全員固まって動いていたが今回は月読君に先導してもらって索敵してもらおうと思う」

 

「「え?」」

 

「あー、なるほど」

 

林田の発言に零を除く9人は唖然を、零は納得をした

 

「ま、待ってください!1人で索敵させるって正気ですか?!」

 

零と同年ぐらいの少年がそう叫ぶように聞く

 

「安心しろ、1人でも全く問題がないと判断した!というか、その方が月読君も戦いやすいだろうからな」

 

「確かに連携を考えなくていですからそこは楽ですね、、、それで具体的にはどうすれば?」

 

零がそう聞くと

 

「月読君は俺たち本体の50mぐらい先に進んでもらってそこで基本的にモンスターを討伐して進んでもらう。そうしてもらえれば前に割く意識を周りに回せるからありがたい。そして、対処が厳しい問題ができた場合は即座に戻ってきて本体と一緒にその問題を解決する。といった感じだが行けるか?」

 

「、、、ルートは?」

 

「JRの路線に沿って行く。横浜市までなら既に何度か行ったことがあるから採集なんかはしなくてもいいが、川崎市に入ったら採集していくことになる」

 

「なるほど、、、都市部を歩くとなると四方からモンスターに攻め込まれますけどそれはどうするんですか?」

 

零がそう聞くと

 

「本来の俺たちなら前3横2後ろ1荷物持ち真ん中2って感じで進んでるんだが、その場合はしっかりと対処ができる。ただし、一方からとんでもない量で奇襲に来られるとそこに穴が開く」

 

「それを?」

 

「今回は前を俺だけで横を固めるから崩れにくくなる。まー、うまくわからないと思うが月読君前だけ見てくれればいいから大丈夫だ」

 

「ず、随分とざっくりしたプランですね、、、」

 

零が引き気味にそう言うと

 

「「はは」」

 

周りにいた他のメンバーから乾いた笑いがこぼれる

 

「下手なこと考えても、あっちはそれを超えてくるんだからしっかりと固めとくのがいいんだというのが俺の班の味だ!」

 

林田は自信ありげにそういう

 

「まー、死亡率低いからな、、、それが正義だな」

 

「だねー」

 

班員もそう言って笑みを浮かべる

 

「なるほど、、、100言われるよりもこの反応を見た方が安心できますね。了解です、先行役務めさせてもらいますよ」

 

その反応見た零もそう言う

 

「ああ!頼むぜ。じゃー、、、出発だ!!」

 

「「おー!!」」

 

 

 

そうして零にとって最初の遠征が始まる



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初めての遠征 2

ザシュ ザシュ ザシュ

 

「よし!この辺りのモンスターはこれで一先ず、一掃したな」

 

遠征から出発して3時間、零達は横浜市を抜け川崎市に入った遠征隊は周囲の店や建物にある使えそうな物を採取している。零はその間辺りのモンスターを掃討している

 

「月読君!一回会議するって」

 

「了解です」

 

隊員に呼ばれた零は本隊に合流する

 

 

 

「さて、ここまでは月読君のおかげもあって問題なく進むことができた」

 

ここまでの道のりは先行していた零によって進行方向全てのモンスターが狩りつくされた

 

(あの紅い蠍も出なかったから苦戦もしなかったし、、、案外楽だな)

 

零も苦戦することなくどこか気の抜けた状況になった だが

 

「だが、ここからは一つ恐ろしい問題がある」

 

林田のこの言葉に零含めメンバー全員の意識が切り替わる

 

「ここから何かあるんですか?」

 

零がそう聞くと

 

「ああ、、、ここは川崎市、、そう市だ!つまりエリアボスがどこかにいると思われる」

 

林田はそう返答をした

 

「なるほど」

 

その返答には零は納得する

 

「エリアボス、、、月読君は一度戦ったことがあるからわかると思うが、、、出会った瞬間、死が確定する化け物だ」

 

「、、、勝ち目はもちろんのこと、逃げることすら困難を極めかねないですね」

 

横須賀で竜と戦ったことのある零はそう言葉を漏らす

 

「ああ、、、そして、おそらくエリアモンスターは川崎駅近辺にいると考えられる。今回は川崎のエリアモンスターの情報も持ち帰りたい」

 

「なるほど、、、ちなみに横浜市の、、、俺たちに真上にいるエリアモンスターってどんな奴なんです?」

 

零がふと気になった様子で林田に聞く

 

「基地近くのは、バカデカい蜘蛛だな。糸吐いてきたりするから厄介なんだよな」

 

「蜘蛛、、、絶対厄介じゃないですか」

 

「厄介だよ、、、さて、じゃー、進むとするか」

 

「「了解」」

 

そうして遠征隊は進行を再開する

 

 

 

 

「左右にめぼしい敵はいない、、、前も掃討完了と」

 

(索敵役は正直、楽な仕事になったな、、、モンスターを倒すのは問題ないと思ってたけど、索敵もゆうてそこまで大変じゃないし経験値稼ぎもできるから結構おいしい立場だよなー。問題は川崎のエリアモンスターが何かだよなー)

 

「横須賀の竜みたいなのが居ると考えるときついなー」

 

そんなことを考えていると

 

「月読さん!」

 

後ろから零を呼ぶ声が聞こえる

 

「はい?」

 

「林田さんが最終会議したいって」

 

「了解です」

 

 

 

 

「さて、もう少しで目的の川崎まで着く。今回の遠征では資材の確保も重要だがそれ以上に川崎のエリアモンスターの情報を手に入れたい」

 

林田はそう切り出す そして

 

「そして現状資材の確保は想定以上に進んでいる。ということで現状の問題はそう安全にエリアモンスターの情報を得るかだ。それでだ、、、エリアモンスターの情報を得る方法なんだが、俺と月読で川崎駅前を探索、他は周りで資材の確保をしてくれ」

 

そうプランを告げた

 

「「了解」」

 

零含め全員がそれに同意する だが

 

「あ、待ってください」

 

零が唐突に声を上げる

 

「ん?どうした」

 

「戦闘はしないとはいえさすがにエリアボスとかかわるんですから林田さんのステータスが知りたいんですけど、、、」

 

「あー!なるほどな!それはもっともな意見だ。これだな」

 

そう言うと同時に林田の前にステータスボードが表れた

 

 

 

林田一郎

 

物理攻撃  530

 

魔法攻撃  70

 

物理防御  300

 

魔法防御  370

 

敏捷    130

 

魔力量   30/30

 

スキル

 

防御転換

 

防御の値を物理攻撃に転換する

 

思考加速 レベル2

 

自己再生 レベル1

 

魔法

 

パワーブレイク

 

物理攻撃の300%の無属性攻撃 防御半無視

 

 

 

「なるほど」

 

(俺は水斬・蘭で5、600ぐらいの威力が出せるが、、、林田さんも3600ぐらい出せるってことになる。威力は俺の方が圧倒的に上だが、防御半無視は刺されば相当デカい)

 

「俺に負けず劣らずの火力が出そうですね、、、これなら心強い」

 

「さーて、ひとまず川崎まではもうすぐだ!気張っていくぞ」

 

そうして遠征隊は進みだす

 

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初めての遠征 3

「見えてきたな」

 

エリアボス調査の会議から15分後先行していた零の目線の先に川崎駅が見えてきた

 

(モンスターの数は、、、少し多いな。エリアモンスターの影響受けてるのか?)

 

零の目線の先にはかなりのモンスターが居た

 

「ひとまず、報告に行くか」

 

ビュン

 

零は一瞬で後ろの本体に合流する

 

「早!で?どうだった?」

 

林田がそう聞く

 

「少しモンスターの数が多いですが、、、まー、行けると思いますよ」

 

「お、おう」

 

(それ、月読君ならじゃないだろうな)

 

林田はそう考えるが

 

「じゃー、俺と月読君でエリアボス調査行ってくるから他は周りでの採集を。危険になったら即座に逃げろ」

 

「「はい!」」

 

「さて、、、行くとするか。準備はいいか、月読君」

 

「もちろん」

 

そうして零と林田はお互いの武器を鞘から抜いて川崎駅に向かう

 

 

 

 

 

川崎駅

 

「うわ、、、多いな」

 

川崎駅のモンスターの数を見た林田がそう言葉をこぼす

 

「そうです?」

 

「いや、、、多いだろ」

 

零が首をかしげたのに林田はあきれようにそう言う

 

「そうですか、、、それでどうします?」

 

「十中八九、川崎駅か隣のショッピングモールにいるだろうからそこを攻める」

 

零の質問に林田はそう答え

 

「潜入方法は上から攻め込む感じで行きたいんだが、、、足場の悪い高所を歩くのって大丈夫か?」

 

零にそう質問する

 

「最悪ちょっとなら飛ぶことできるんで大丈夫ですよ」

 

零はそれにそう返す

 

「、、、跳ぶ?」

 

「飛ぶです」

 

「、、、マジで?」

 

「マジです」

 

「、、、俺のこと運べる?」 

 

「、、、やってみます?」

 

「、、、やるか」

 

「、、、よっと」

 

ヒョイ

 

零は林田のことを背負う

 

「おっと、、、数年ぶりに背負われたな」

 

「ミスったら許してくださいよ!」

 

そう言って零は思いっきり駆け出した  そして

 

「エアリアル!」

 

そう唱え全身に風を纏った

 

ビュン

 

「うおぉ」

 

林田は初めての飛行に声を上げる 

 

対して零は

 

(クソ!人一人担いで飛ぶだけでこんなに動きにくくなるのかよ)

 

初めて人を担ぎながらでの飛行に四苦八苦している

 

(よし!あそこまで行けば)

 

零は川崎駅の天井に着地足場を見つけ

 

ガタッ

 

そこになんとか着地した

 

「い、行けたー」

 

「お疲れ様、、、この高さを」

 

(30mはあるな)

 

林田は零の背を降りながら飛び上がった高さに驚愕していた

 

「これ、駅は外れみたいですね」

 

駅の天井から内部を見ている零がそう言う

 

「ん?どうし、、、あー、なるほど」

 

林田も下を向いて理解した

 

「エリアモンスターが近くにいるなら結構特徴的なモンスターが出るのにいるのは普通のモンスター」

 

「しかも、モンスターの数も他とさほど変わらない、、、外れだな」

 

モンスターの種類と数から少なくとも川崎駅にはエリアモンスターがいないと二人は考えた そして

 

「じゃー、本命は駅の窓なりにあるショッピングモールかな?」

 

「十中八九そうだろうな、、、じゃー、行くか」

 

「ですね」

 

二人はそういうと駅の天井を足場に隣接しているショッピングモールに向かう

 

「完全ではないですけど隣接しているのは助かりますね」

 

「ああ、飛行系が居ないから空からの奇襲もないしな」

 

飛行系のモンスターが現状居ないので二人はモンスターとの戦闘を避けることができている

 

「にしても、どこにエリアモンスター居るんですかね」

 

「さーな?開けた場所にいると思うんだが、、、ん?」

 

零の言葉に反応した林田が突然目を細める

 

「どうしたんですか?」

 

零が立ち止まってそう言うと

 

「あの、屋外の広場、、、なんか見覚えのないモンスターがいるんだが、ツクヨミ君は見たことあるか?」

 

林田はそう聞いてきた

 

「え?」

 

零も広場に目を向ける そこには

 

「鬼?」

 

頭に日本の角を生やした真っ赤な体の3mの大男が居た

 

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初めての遠征 4

「鬼、、、ですよね」

 

零が信じられないといった様子でそう漏らす

 

「鬼、、、だな」

 

林田も信じられないといった様子でそう返す

 

「あれがエリアボス、、、じゃないな!複数体いる!」

 

「嘘だろ、、、赤に青に黒と、、、種類が豊富すぎるだろ」

 

広場には赤い鬼だけでなく青い鬼と黒い鬼も存在していた

 

「各色、10体は居ない感じですね、、、エリアボスは居ないな」

 

「、、、横浜のエリアボスが蜘蛛って話はしたよな」

 

「え?はい」

 

突然林田がそういってきたのに零は反射的に返答する

 

「そこの眷属は主にエリアボスの蜘蛛にバフや回復をしたり、敵に毒を掛けてきたりっている感じなんだよ。あの鬼たちもそんな感じかもな」

 

そして林田はそう説明した

 

「、、、あの鬼たちもそんな感じかもと、、、マジか」

 

「ひとまず、エリアボスがどこにいるかだな、、、ん?」

 

林田はおもむろに双眼鏡を取り出した そして

 

「なるほどな」

 

そうつぶやいた

 

「どうしたんですか?」

 

零がそう聞くと

 

「これ使って広場のステージを見てみな」

 

そういって林田は零に双眼鏡を手渡す

 

「ん?」

 

手渡された双眼鏡を使ってステージを見る

 

(えっと、、、ん?)

 

そこには

 

「魔法陣?あれってモンスターの召喚の魔法陣だよな?」

 

箱根でも見たモンスターの召喚陣に酷似しているものが広場のステージ上にあった

 

(箱根のは青色だったけど、あれは赤いな)

 

「ああ。ただ、あれは通常のものじゃない、、、強力なモンスターが出てくるタイプの魔法陣だ。昔宝箱の前にいきなりあの魔方陣が出てきて危うく全滅しかけたという経験があるんだよな」

 

林田は苦虫を噛み潰したような顔でそう言う

 

「となると、、、あれがエリアボスの召喚陣とか、、、」

 

「あるな、、、というか確実にそうだろうな」

 

「「、、、」」

 

二人の間に沈黙が訪れる

 

「、、、俺が広場に突っ込んできましょうか?」

 

零がそう言って沈黙を破る

 

「っ!さすがにやばいだろ」

 

林田はそう言って止める しかし

 

「情報、必要でしょ」

 

そう言って零はショッピングモールそばの建物から飛び降りる

 

「お、おい!」

 

林田はそう言って止めようとするがすでに時遅し、零は地面に着地した

 

「くっ!生きて帰って来いよ!」

 

 

 

バタッ

 

「よし!竜の次は鬼が相手か、、、ああ、言ったが正直バカ怖いな」

 

零は恐怖に震えながらも進んでいく

 

(まー、鬼なんだ、物理攻撃は馬鹿みたいに高いだろう。となると、回避が絶対だな)

 

そう考え零は

 

「エアリアル」

 

風をまとった そして

 

「さて!行くぞ!」

 

ビュン

 

広場に突入した

 

「「グォ?!」」

 

鬼たちは突然の襲撃に驚愕の声を上げる

 

その隙を付いて

 

「居合・白蘭」

 

零は刀を鞘から一瞬のうちに引き抜き風をまとった刀筋を鬼の首を切り落とした

 

「よし!」

 

(練習した甲斐が合った!)

 

「ぐぉ!!」

 

零の近くにいた青鬼が零に殴りかかってくる しかし

 

「よっと」

 

ビュン

 

零は閃光のようなバックステップでその攻撃をかわす そして

 

「おら!」

 

ザシュ

 

「グォォ!」

 

素早く青鬼に一太刀浴びせた

 

「一撃は無理だったか、、、まー、良い」

 

ビュン

 

零は一気に加速してステージに向かう

 

「「グォオ!!」

 

オークが次々に攻撃してくるが

 

「遅い遅い!」

 

零はあっさりとかわしていく

 

(火力は高いが、速度はそこまで早くない、、、一気に抜ける)

 

零は鬼の速度が遅いと考えているがステータスに表したら200以上はあるので十分早いのである。

 

ちなみにこのステータスは箱根で零が戦ったエリートリザードマンと同等の敏捷である

 

「よし!そこだ」

 

そうこうしている内にステージまで残り30mまで迫っていた

 

「「グルォ!」」

 

だがステージの前に黒鬼二体が立ちはだかる

 

(あれは、避けれないな、、、しょうがないか)

 

零は刀を鞘に納めた そして

 

「居合・水蘭」

 

水斬・蘭と居合を組み合わせた新たな必殺技を放った 

 

そしてその一撃は

 

ザバン

 

「「グェェ!」」

 

黒鬼二体を切り裂き、吹き飛ばした

 

「よし!」

 

そして

 

「着いたぞ」

 

ステージ上についた



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初めての遠征 5

 

ピカン

 

「おっと、、、鬼が出るか蛇が出るか、、、出てくるのは鬼か」

 

そんなことを言いながら零は刀を構える

 

(あの竜と同等のバケモンなんだ、、、ディープオーシャンドラゴンのブレスを食らったときは魔導着の恩恵で魔法防御爆増してたから致命傷で済んでたけど今回はそれよりも200もバフが減ることになる。下手打ったら行動不能の大怪我を負うことになる)

 

「薬湯は残り一回分、、、さて!」

 

零がそう気合をれると同時に

 

「グゥァァ!!」

 

魔法陣からモンスターが雄たけびを上げて現れた

 

「来やがったか!」

 

零は今一度刀を構える

 

そして

 

「デッカ、、、5mはあるだろ」

 

5m以上の黒と紅が混ざった大鬼が現れた

 

しかも

 

「なんか、大剣持ってるし!」

 

大剣を帯剣していたのだ

 

そして

 

「グォオ!!」

 

大鬼は大剣を振り下ろしてきた

 

「うぉ!」

 

零は即座に躱す

 

ドカン

 

大鬼の一撃はステージを粉砕する威力だった

 

「ひゅー!すごい威力だな」

 

(攻撃の速度も段違いだが、、、それ以上に威力が馬鹿みたいに高いな)

 

大鬼の攻撃の威力に驚愕する零 だが

 

「なんか、想定よりかなりまともだな」

 

零はそう言葉を漏らした

 

(正直、モロに食らっても行動不能になるほどじゃないな、、、あの竜に比べればはるかに弱いな。なんだ?)

 

零は大鬼の想定外の弱さに困惑している

 

「、、、戦ってみるか」

 

そう言って零は

 

「水斬・乱」

 

遠距離技で大鬼に攻撃を仕掛ける

 

スパン

 

「グォ!」

 

その一撃は大鬼の体に傷を付けた

 

「攻撃が効くか、、、やっぱり変だな」

 

そんなことをつぶやいていると

 

「「「グゥア!」」」

 

取り巻きの鬼達が零に襲い掛かってきた

 

「うわ、、、差しならまだしもこれはきついな」

 

零の顔に陰りが生まれる

 

(もうすこし、情報が欲しいんだよなー、、、取り巻き狩るか)

 

そう考えた零は

 

「水斬・蘭」

 

鬼達に襲い掛かる

 

(あの巨体だ、集団戦はできないはず)

 

そう考え零はあえて鬼の懐に忍び込む 

 

結果

 

ドン ドン ドン

 

「ふっ!そこだ!」

 

鬼の攻撃をかわしながら反撃をしていく

 

スパン スパン

 

「「グェェ!」」

 

零の刃が次々に鬼の体を切り裂いていく  

 

だが

 

「致命傷にならないな、、、さすがにじり貧になるな」

 

致命傷を与えられないことによりじわじわ追い詰められていく零 さらに

 

「ウォオオ!」

 

「なんだ?!」

 

大鬼が剣を天に掲げて雄たけびを上げた すると

 

「剣が光ってる?」

 

大鬼の剣が突如光りだした そして

 

「な!」

 

次の瞬間、鬼達の傷が治った

 

「嘘だろ」

 

(これが大鬼の力か、、、厄介にもほどがあるだろ)

 

零は大鬼の力に唖然とする

 

「さすがに、これは戦ったらまずいな」

 

零がそう考えると同時に

 

「月詠君!もう情報は手に入った!ずらかるぞ!」

 

林田がそう大声で伝えてきた

 

「了解!!」

 

零もそれに同意して

 

「エアリアル!」

 

ビュン

 

風を纏い、一気に空に飛びあがる

 

(空に逃げれるって相当の安全だよな、、、一番のチートだよなー)

 

飛んでいる零には鬼達も攻撃ができない 

 

と思っていた

 

「ぐぉお!」

 

大鬼が剣に

 

バリバリバリ

 

電撃を纏わせた そして

 

「グァア!」

 

剣を零に向かって振るった すると

 

バリバリバリ

 

零に向かって電撃が飛んできた

 

「は?!」

 

(やばい!躱さないと!)

 

いくら飛べるといっても完全に飛べるわけでない零は回避行動は取るが

 

バリバリ

 

「がぁ!」

 

完全には回避できずに被弾してしまった

 

ドカ

 

零は何とか広場の周りにあった建物の屋根に落ちることができた

 

「くそ、油断した。鬼なんだし妖術的なもの使えるよな」

 

零が寝そべりながらそう後悔していると

 

「月詠君大丈夫か?!」

 

林田が大慌てで零に近づいてきた

 

「大丈夫ですよ。そこまで威力高くなかったですし、直撃は避けましたから」

 

そう言って零は立ち上がった

 

「よかった。よし!ずらかるぞ!」

 

「了解!」

 

そうして二人は川崎駅から出ていくのであった



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初めての遠征 6

「エリアモンスターって厄介なんですね」

 

遠征隊の本隊に合流するため道を歩く零はそうつぶやく

 

「ああ。1対複数ができるなら良いんだが、、、エリアボス相手だと連携の取れた複数対複数ってことになるからな」

 

林田が零のつぶやいた言葉に反応する

 

「今まで戦ったことがないタイプですね、、、基地に帰ったら連携鍛えないと」

 

「にしても、エリアモンスターと戦えてたのはさすがだったな。正直エリアボスに立ち向かったときはやばいと思ったが」

 

「横須賀で戦った竜と比べたらはるかに楽でしたよ」

 

「はは!心強いと同時に横須賀のエリアモンスターが怖くて仕方がないよ。もしかしてレギオンモンスターだったりしてな」

 

林田がそう笑って言う

 

「確かに体長50mもある竜とかだったからレギオンだったりして」

 

零も笑ってそう返す だが

 

「、、、ん?」

 

林田の顔が固まる

 

「どうしました?」

 

零が足を止めてそう聞く

 

「5,50mもある竜、、、それは、レギオンだろ」

 

林田は唖然とした顔でそう言う

 

「え?」

 

「え?じゃないぞ!お前、レギオン相手に生き残ってきたのか?!」

 

林田が悲鳴のようにそう言う

 

「い、いや。レギオンモンスターって日本でいう都道府県を代表するモンスターですよ。横須賀は避けえていないとは言いませんけど、神奈川の中心は横浜とか川崎とかでしょ!」

 

零が反論を口にするが

 

「いや、、、歴史的観点から見てみると、あの辺りはかなりの重要拠点だ。それこそ、横浜や川崎なんて言う若い街なんて目じゃないレベルでな」

 

林田はその反論を否定する

 

「、、、確かに」

 

そして零はそれに何も言えなかった

 

「これは、思わぬ収穫が手に入ったな、、、早く合流して拠点に戻ろう」

 

「ですね」

 

そうして二人は足を速める

 

 

 

 

「あ!全員無事かー?」

 

本隊を見つけた林田がそう声を上げる

 

「あ!林田さん!」

 

「どうでした?」

 

本隊も林田たちに気が付き声を上げる

 

「とんでもない成果が出たよ。そっちはどうだ?」

 

「「おー!」」

 

林田の言葉に本隊のメンバーは歓声を上げる

 

「こちらは、医療品や保存の効く食品の確保ができました。想像以上に多くて林田さんと月詠さん以外が全員荷物持ちになることになりますがどうしますか?」

 

「うーん」

 

報告を聞いた林田は少し考え

 

「よし!全部持って帰るぞ!戦闘は俺と月詠君で請け負う!行けるよな月詠君!」

 

そう結論を出した

 

「もちろん!傷一つ付かせませんよ!」

 

そう言って零は刀を構えた

 

「さー!帰るぞ!」

 

そうして遠征隊は帰路に着いた

 

 

 

 

(横須賀のディープオーシャンドラゴン、、、レギオンモンスターなのか?確かに大きさも攻撃力もその地方に一帯の代表と言われても違和感は全くない、、、あの時の俺はとんでもない敵と戦いかけてたのか)

 

「待ってろよ、、、いつか、お前を倒してやる」

 

「ん?何か言ったか?」

 

「いえ、何も」

 

(今は自分を鍛えないとな)

 

零は横須賀の方向を向いてそう心に誓った

 

 



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遠征の成果

「お!見えてきたぞ」

 

「もう夕方ですね、、、おなか減ったー」

 

「だなー」

 

川崎から帰路に着いていた遠征隊からそう声が上がる

 

「全員、荷物を倉庫に入れたら今日は終わりでいいぞ」

 

林田はそう言う

 

「了解です」

 

「あ、でも、月詠君は俺と一緒に来てくれ」

 

「え?あ、わかりました、、、けどなんで?」

 

零が疑問に思いそう聞くと

 

「ほかの幹部への報告に付き合ってくれ。実際に戦闘をした経験とそこからの情報が欲しいからな」

 

林田はそう説明する

 

「あー、なるほど」

 

零もそれに納得する

 

「じゃー、そういうことで」

 

それと同時に遠征隊は拠点に到着した

 

「お帰りなさい!全員無事ですね」

 

橋の防衛をしている人間がそう声をかけてく

 

「ああ!月詠君のおかげでな」

 

「はは」

 

林田の言葉に零は照れた様子だ

 

「じゃー、ここで別れるか。今日はみんなお疲れ様!」

 

「「お疲れさまでした!」」

 

そうして遠征隊は解散するのであった

 

 

 

 

会議室

 

コンコン

 

「誰かいるか?」

 

林田が扉をノックしてそう聞くと

 

「いるぞー」

 

中から渡部の声が聞こえてきた

 

ガチャ

 

「今戻ったぞー」

 

林田と零が会議室に入ると

 

「おっかえりー」

 

「おかえりなさい」

 

立花姉妹と渡部が室内にいた

 

「その様子だと、遠征は成功っぽいですね」

 

「ああ!大大成功だ!」

 

月花の言葉に林田は興奮した様子でそう言う

 

「お!報告ヨロ」

 

それを見た渡部も楽しみそうに報告を聞く

 

「まず、川崎のエリアボスが川崎駅隣のショッピングモールの屋外エリアに居た。種類は鬼だった。取り巻きにも鬼が出てきて、エリアボスはその取り巻きにバフを掛ける、、、まー、ありがちな力だな」

 

林田はまずそう説明を始めた

 

「「「なるほど」」」

 

三人はうなずく

 

「川崎とここのエリアボスはどっちのほうが厄介そう?」

 

渡部がそう聞くと

 

「それはわからん。戦闘したのが月詠君だからどこかでボスタラテクトと戦ってもらって脅威度図ってもらおうかなって考えてる」

 

林田はそう発言した

 

それを聞いた四人は

 

「ん?」

 

零は硬直を

 

「「え?」」

 

立場姉妹は唖然を

 

「は?」

 

渡部は茫然をした

 

「「、、、」」

 

会議室に沈黙が走る

 

「、、、えっと、、、つまり、俺にエリアモンスターと闘えと?」

 

沈黙を破ったのは零だった

 

「いや、さすがに安全を期していってもらうよ。すでに川崎のエリアボスと闘ってた時に月詠君の伸びしろはもう見つけてるからな」

 

林田は安心しろといった様子でそう言う

 

「あ、安全だよな?」

 

渡部が確認するように聞く

 

「9割方問題無い。残りの一割はとんでもないレベルの予想外のことが起こった場合だが、、、その場合でも前みたいに最悪窓ガラス割って逃げれば行けるだろうし問題ない」

 

林田はそう説明する

 

「、、、月詠?できればこの提案飲んでくれないか?」

 

渡部がすまなそうにそう言う

 

「いいけど、、、さすがに死にたくはないからな」

 

零は一応了承する

 

「安心しろ、絶対に死なせないから、、、というか、レギオンモンスターの攻撃を食らって生きてるんだから」

 

そう言って林田は元気づけようとする

 

「「「ん?!」」」

 

だが、他の幹部勢が固まる

 

「ちょっと待って!レギオンってどういうこと?!」

 

陽花が驚愕の声を上げてそう聞く

 

「あ、俺が横須賀で戦った、、、出会ったエリアボスだと思ってた竜なんですけど、大きさや強さを考えるとエリアじゃなくてレギオンの可能性が高いって結論が出たんだよ」

 

「「「はー?!」」」



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裏話

 

「つまり、、、横須賀に神奈川県のレギオンモンスターがいる可能性が極めた高いってことだな」

 

渡部が確認するように聞く

 

「ああ。場所と大きさ、、、あとは、零が歯が立たなかったことを考えるとほぼ確実にレギオンモンスターだと思うぞ」

 

林田はそう答える

 

「なるほど、、、月詠はどう思う?」

 

「俺は、レギオンだと思う。川崎で戦った大鬼は恐怖を覚えなかったが、横須賀の竜には心の底からの恐怖を覚えた、、、次元が違う」

 

渡部の質問に零はそう答える

 

「、、、なるほどな。まー、レギオンどころかエリアモンスターすら倒せずにいるんだ、、、今は気にすることじゃないな。じゃー、ひとまず、少しの間は休んでいてくれ。何か用があったらこっちから出向くから」

 

渡部はそう結論を出し、零にそう言う

 

「了解。じゃー、またな」

 

そう言って零は会議室から出ていく

 

 

 

 

「月詠をボスタラテクトと闘わせるって、、、どうやって安全にする気なんだ?」

 

零が会議室から出たのを見て渡部がそう口火を切る

 

「蓮花に技術を叩き込んでもらう」

 

対して林田はそう答えた

 

「あー!そういうこと」

 

「確かにそれなら格段に戦闘力が上がるかもだし、月詠君の信用調査も一気にできますから一石二鳥ですね」

 

話を聞いていた立花姉妹が納得する

 

「月詠、戦闘技術低いのか?」

 

渡部が不思議そうにそう聞く

 

「いや、高いな。早坂と同等と俺は見てる」

 

「なら、蓮花さんが師事してもあまり意味ないんじゃ?」

 

「我流だからだよ。しっかりとした型を習得すれば格段に強くなると俺は考えてる」

 

渡部の疑問に林田はそう答える

 

「なるほど、、、てか、我流で早坂と同等の戦闘技術を身に着けてるって、マジで化け物だろ」

 

林田の説明に納得した渡部は同時に零のヤバさにあきれた様子だ

 

「味方になってくれればとんでもなく心強いけど、、、」

 

「敵になったら最悪なことに」

 

立花姉妹は恐怖を覚える

 

「そこは、もう俺たちじゃどうもできないだろ。そういえば、蓮花さんっていつ帰ってくるんだっけ?」

 

「えっと、、、今回の遠征は東京の調査で出たのは1か月前だから、、、そろそろ帰ってきそうですね」

 

渡部の質問に月花がそう返答する

 

「蓮花姉と月詠ってどっちが強いんだろ」

 

ふと陽花がそう言葉を漏らす

 

「ステータスは圧倒的に月詠のほうが上だけど、、、」

 

「蓮花お姉さんの戦闘技術もすごいから、、、どっちだろ?

 

渡部と月花も考え込む

 

「蓮花だな。蓮花の戦闘技術の差はステータス差を上回る」

 

林田はそう断言する

 

「どうなるんだろ?」

 

「まー、そろそろ帰ってくるだろうからそこで一回闘ってもらおうかな。にしても、零のバカみたいなステータスに蓮花さんのバカみたいな戦闘技術が付いたら無敵なんじゃないか?」

 

「最強になるだろうねー」

 

「間違いないと思います」

 

「だろうな」

 

「さーて、、、これからどうなるか」

 

渡部は笑みを浮かべてそうしめくくった



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幕章 凛 蓮花

スパン

 

「右班、一回下がって後班と合流!そこから反撃!」

 

「はい!」

 

「左班は前進して一気に攻め込みなさい!」

 

「了解!」

 

モンスターが蠢く戦場に凛とした女性の声が響き渡る

 

「グゥオ!!」

 

「ワイバーン、、、めんどくさいわね」

 

女性の前から1体のワイバーンが飛んでくる

 

「百花流・苧環オダマキ」

 

そうつぶやいた女性は刀を突きの型で構え

 

シュン

 

ワイバーンめがけて飛び上がり

 

「はっ!」

 

グサッ

 

刀身を微震させながらワイバーンの脳天に突き刺した

 

「ぐぇ」

 

ワイバーンはその硬い鱗を貫かれたことに驚愕しながら絶命した

 

「よしと、、、まだまだいるわね。ここまで死者ゼロなんだから誰も殺させないわよ」

 

そうして女性はモンスターの海を切り裂いていく

 

「百花流・楓カエデ」

 

「「グェェ!」」

 

女性が振るう刀は変則的な動きをしてモンスターを切り裂く

 

そして

 

カチャ

 

刀を鞘にしまった女性は

 

「百花流・霞草カスミソウ」

 

零を上回る速度で居合を繰り出した

 

スパン

 

「「クェ!」」

 

その一閃で女性の周りにいたモンスターは全滅した

 

「よし。左班、残りをせん滅して」

 

そう言って女性は押されていた右班の援護に向かった

 

 

 

 

数分後

 

「よし!この辺りはもう問題ないわね」

 

あたりのモンスターを全滅させた女性はそう漏らした

 

「お疲れ様です、蓮花さん」

 

近くにいた少年が話しかけてきた

 

「そちらこそ、、、けがは大丈夫?」

 

「ええ。全員治療終わりましたよ」

 

「そう、なら今日はもうここで休むわ」

 

「え?まだ、15時ですよ?早くないですか?」

 

蓮花の発言に疑問を持った少年がそう言う

 

「今の戦闘で相当消費したし、別に急いでないからいいわ」

 

蓮花はそう返す

 

「急いでないって、、、横浜から出てもうすぐで一か月ですよ。そろそろみんな心配してますよ」

 

少年が心配そうにそう言うと

 

「それもそうね、、、まー、今日は休むとして、確かにそろそろ帰らなとまずいわね。結構調査に時間割いてたし、もう帰らないとよね」

 

蓮花はそう言って考え込む

 

(確かにそろそろ帰らないと、みんな心配してるわよね、、、帰らないとまずいわね)

 

「そろそろ帰るかしらね。東京のエリアモンスターの情報は分かったことだし」

 

そう言って蓮花は手帳を取り出す

 

 

 

大田区  羽田空港      アークドラゴン  

 

品川区  品川駅       アークゴーレム

 

世田谷区 世田谷公園     アルラウネ

 

渋谷区  明治神宮      ホーリーナイト

 

新宿区  新宿駅       アイアンゴーレム

 

墨田区  東京スカイツリー  不明

 

台東区  浅草時       日ノ巫女

 

世田谷区 世田谷美術館    ファントム

 

目黒区  都立大学      ベノムアイ

 

 

 

 

「23区中9区のエリアボスの居場所と種類が分かったわ。酢、抱くは種類は分かってないけど。そしてなにより」

 

 

 

東京駅  レギオンボス・黒竜

 

「レギオンボスが分かったのは大きいわね。正直東京のどこにいるかわからなかったから場所の特定ができたのはうれしかったわね」

 

そう言って蓮花は手帳を閉じる それと同時に

 

「蓮花さん!拠点構築できました!」

 

先ほどの少年がそう蓮花に声をかける

 

「わかったわ!今行くわ」

 

(さて、渡部君たちはどうしてるかしらね)

 

 

 

 

 

凛 蓮花

 

物理攻撃 800

 

魔法攻撃 0

 

物理防御 600

 

魔法防御 500

 

敏捷   500

 

魔力量  0/0

 

スキル

 

思考加速 レベル6

 

超呼吸  レベル1

 

守護   レベル3

 

天剣   

 

 



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海岸防衛 1

スパン

 

「よし!次は?!」

 

そう言うと右から手を上げる女性が居た

 

「了解!」

 

ビュン

 

それを見た零は即座にそちらに向かう

 

スパン

 

「ヒュー!」

 

遠征から一夜明け零は

 

「これが海岸防衛か、、、地獄とは言わないが、重労働だな」

 

海に面する北拠点の防衛に参加していた

 

「中々にキツイな」

 

そう言いながら零はモンスターを狩っていく

 

 

 

なぜ零が北拠点の防衛に参加しているかというかと、それは今日の朝までさかのぼる

 

 

 

 

朝 食堂

 

「今日何しようかな?」

 

朝起きた零は食堂でそうつぶやいた

 

(特訓しようにも、現状できることはモンスター狩りぐらいなんだよなー)

 

そんなことを考えながら朝飯を食べるいると

 

「あ、居た居た」

 

後ろから声がかかった

 

「ん?早坂さん?」

 

その声の主は早坂だった

 

「おはよう」

 

「おはようございます、、、何か用でも?」

 

零が首をかしげそう聞く

 

「ああ。まずは昨日の遠征お疲れ様。エリアボスとも戦闘したと聞いたが、、、さすがだな」

 

「ありがとうございます、、、俺としては横須賀で接敵した竜がレギオンの可能性がほぼ確実だってことのほうが驚きでしたけどね」

 

早坂のねぎらいに零は苦笑いしてそう答える

 

「それで要件なんだが、林田さんから聞いたが他者との連携を鍛えたいんだってな」

 

「え?はい」

 

「そこでなんだが、北拠点の防衛に参加しないか?あそこの防衛は連携が大事だから、鍛えることができるはずだ。だから1週間来ないか」

 

早坂はそう言って軽く笑みを浮かべた

 

「なるほど!確かに北の拠点防衛は相当な激戦になるだろうから鍛えるにはいい環境ですね!でも、セイレーン来たらまずくないですか?出現頻度は低いとは言っても出てきて俺が洗脳されたらトンデモに事になりますよね。俺、ここで最強クラスですから、、、いくら洗脳されて判断力とか失ったとしても、、、」

 

対して零は納得しながらも心配そうにそう言う

 

「それは自分も思ったから、対策を用意した」

 

そう言って早坂は服のポケットからあるものを取り出した それは

 

「耳栓?」

 

耳栓だった

 

「セイレーンの精神支配は歌声さえ聞かなければうこうかできるんだよ。耳栓つけて戦えば問題ないんだよ」

 

早坂は少し得意げにそう説明する

 

「、、、いや、それでどう連携取れと?というか、音聞こえないって俺に死ねと?」

 

それを聞いた零は嘘だろといった様子でそう言う

 

「大丈夫でしょ、エリアボスと差しでやってるんだし。個人戦じゃないから背中を守る仲間もいるし、問題ないよ」

 

「そう、、、ですか、、、」

 

早坂の言葉を聞いて零は少し考えこむ

 

(さすがにやばいか?いや、今の俺なら問題ないか。それにもっとやばいことやってるし)

 

そう結論を出した

 

「じゃー、お願いします」

 

「了解!じゃー、ご飯食べ終わったら北の左拠点に来てくれ」

 

そう言って早坂は去っていった

 

 

 

「さーて、、、個人戦はやめて集団戦のお勉強と行きますか」

 

そう言って零は笑みを浮かべた



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海岸防衛 2

北右防衛基地

 

「えっと、、、どこにいるんだ?」

 

北基地に着いた零は早坂を探す

 

「ん?月詠君だよね」

 

あたりを見渡していた零に女性の声がかかる

 

「え?あ、はい!」

 

「早坂君なら奥にいるわよ。今日からよろしくね」

 

「あ、ありがとうございます。こちらこそよろしくお願いします」

 

女性に案内された零は奥に進んでいく

 

(一週間ぐらい前に来た時も思ったが、個々の空気の圧力はすさまじいな、、、命の危機がある場所はやっぱり違うな)

 

基地の奥へ進む零は進みながらそう考える

 

(そういえば、ここの一般メンバーの戦闘力ってどれくらいなんだろうな、、、渡部が1400ちょいとなると)

 

「どうなんだろうな」

 

零がそう漏らす

 

それと同時に

 

「ん?どうしたんだ?」

 

声がかかる

 

「あ!早坂さん」

 

「さっきぶりだな。それで一体どうしたんだ?」

 

「いや、ここの一般メンバーの戦闘力が気になって。リーダーの渡部が合計ステータスが1400ちょいとなると、、、どうなるのかなーって思って」

 

零がそういうと

 

「あー、、、」

 

(これ言っていいのか?)

 

早坂は言っていいのかを考えこむ

 

(もう信用していい気がするけど、、、万が一を考えるとなー。でも連携を鍛えるって言ってるの知らせないのもやばいよな、、、問題ないか)

 

問題ないと判断した早坂は

 

「所属している場所にもよるんだけど、、、例えば橋の防衛隊は400~800ぐらいだな」

 

零にまずそういう

 

「400~800って相当振れ幅ありますね」

 

零が少し驚いた様子でそう言う

 

「積極的に拠点の外に出て鍛えてるメンバーなら800ぐらい行くんだが、ほとんど防衛だけのメンバーだと400ぐらいってのが普通だな」

 

「なるほど、、、他の場所は?」

 

「ここの防衛メンバーは800~1000ぐらいで、遠征組も同じくらいだ。ただし例外がある」

 

「例外?」

 

零が首をかしげる

 

「今大遠征に出ている蓮花さんっていう幹部がいるんだが。それに参加しているメンバーは一か月前の時点で900~1000、、、スキルも中々のものを持っていたから、今は幹部以上のステータスもいるだろうな」

 

早坂がそう言葉を締める

 

「蓮花さん、、、あー、林田さんが言ってた人か。その人が率いている部隊、、、やばすぎません?一人一人が幹部と同等の戦闘力を持ってるって、、、」

 

零はその話を聞いて驚嘆していた

 

「はは、今は東京のエリアボス探しに出ているんだよ。一か月前にここを出たからそろそろ帰ってくるだろうな。蓮花さんが帰ってきたら一回闘ってみたらどうだ?あの人他の幹部全員で挑んでも負けるほど強いからな」

 

早坂は少し誇らしげにそういう

 

「か、幹部全員でも負けるって、、、どんなバカみたいなステータスなんですか?」

 

零が少しビビった様子でそう聞くと

 

「いや、ステータスはもちろん高いが、蓮花さんの強い理由は圧倒的な戦闘技術だよ。どこかの剣術流派の長だったらしくて、その流派を完全習得してるからものすごい強いんだよ」

 

早坂はそう説明した

 

「剣術流派の長、、、それは、確かにものすごく強そうだな」

 

「ホント、強いよ、、、エリアボスと一対一で時間稼ぎできるぐらい」

 

そう早坂が言うと同時に防衛拠点の奥に到着した

 

「さて、蓮花さんが帰ってくるまでにどこまで成長できるかな、月詠君?」

 

「勝てるぐらいまで成長させてもらいますよ」

 

早坂の言葉に零は笑みを浮かべた

 

(さーて、やってやろうじゃないか)



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海岸防衛 3

「じゃー、この耳栓つけて」

 

そう言って食堂で見せた耳栓を零に手渡した

 

「了解です」

 

スポっ

 

「おー!波の音が一切聞こえない」

 

零が耳栓の効果に驚いていると

 

「          」

 

早坂が何かを話した

 

「え?なんて?」

 

スポっ

 

零は耳栓を外して聞き返す

 

「あー、俺の声が聞こえないなら問題なさそうだな」

 

「あ、なるほど」

 

「ここのメンバーには押し込まれたら手を上げろと言ってる。余裕があったらそこに向かってモンスターを殲滅、特にどこも問題がなければ自由に殲滅してくれ」

 

「了解です」

 

そうして零は刀を構え耳栓を再びはめた

 

(さて、、、モンスター切り落としますか)

 

そうして零は海岸防衛に参加することになった

 

 

 

そして2時間後

 

「これが海岸防衛か、、、地獄とは言わないが、重労働だな」

 

冒頭に戻る

 

「中々にキツイな」

 

モンスターを切り裂いていく零はそう漏らす

 

(というかこんなのと毎日戦っても合計ステータス1000ぐらいなのに俺、4700ちょいって、、、俺どんだけヤバい橋わたってきたんだ?箱根脱出の時ですでに1300近くあった俺って、、、うん。考えるのはやめよう)

 

零は自身のヤバさに気が付いたが考えないことにした

 

「今のところ、問題がある場所はないな、、、少し自由にいかせてもらうか」

 

そう言うと零は刀を鞘に入れ

 

「居合・水蘭」

 

水斬と風を纏わした居合を繰り出し

 

「「グェェ!」」

 

辺りにいたモンスターを一掃した

 

「「!!!!」」

 

周りにいたメンバーが驚愕の声を上げる

 

「よし!」

 

そうして零はほかの場所に向かって行く

 

 

 

「つ、強い!」

 

「あの数を一瞬で、、、」

 

「一撃で切り裂くなんて、、、」

 

零の一撃を見たメンバーは唖然としていた

 

「あれは、未来の幹部だろうな」

 

「ああ」

 

零の背中を見つめながら皆つぶやいた

 

 

 

 

スパン スパン スパン

 

「やっぱり、陸のモンスターよりも少し強いな。普通に一撃で殺せるけど、他のメンバーはきついだろうな」

 

水系モンスターを切り裂いていく零はそう漏らす

 

(クレイジーピラニアは攻撃力と速度が高いの300~400、ブルークラブは防御言って特化の400~500とこの辺はまだいいんだけど)

 

「リザードマンはバランスの取れたステータスで800~1000。この時点でこちらのメンバーと同等になるし、、、シーサーペントに至っては2000はあるんだよな、、、下手したら2500言ってる可能性もあるし。出現率低いからまだいいけど、、、出てくると複数人で戦わなきゃならない、、、えぐいな」

 

零がその恐ろしさにおどろいてそう漏らしていると

 

「「!!!」」

 

「ん?」

 

突然周りにいたメンバーが焦りだした

 

「なんだ?」

 

周りのメンバーが見ている方向に目を向けると

 

「っ!そういうことか!」

 

そこには

 

「人魚、、、マーメイドか」

 

マーメイドが居た そして零が気が付くと同時に

 

「♪~」

 

マーメイドが歌声を響かせた

 

「「!!!!」」

 

すると歌声を聞いたメンバーが次々に苦しみだす

 

「おいおい、これはまずくないか?」

 

(この場合ってどうすればいいんだ?)

 

零が少し焦っていると

 

「ドン!」

 

「!なんだ!」

 

耳栓を貫通する音が聞こえた 同時に

 

「!!!」

 

マーメイドが絶命していた

 

「え?」

 

零が音のした方向を見ると

 

「なるほど、、、すごいな」

 

そこには拳銃を構えた早坂が居た

 

(フェンシングでの近距離だけじゃなくて、遠距離の攻撃もできるって、、、すごいな)

 

零は早坂の多技に驚嘆する

 

「俺も頑張らなくちゃな」

 

そう言って零は気合を入れなおした



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海岸防衛 4

「ふー、今日で一週間か」

 

海岸防衛に零が参加して一週間が経った

 

(連携力、、、特に、援護する技術が上がったな)

 

零はこの一週間で連携力を大きく上げた。特に他者が戦っているときの援護に至ってはすでに連携と呼べるものまでになった

 

「シーサーペントは俺が水斬で遠距離から大ダメージ与えてほかのみんなで処理できる。マーメイドは早坂さんが狙撃するから問題ないと」

 

零がそう漏らすと

 

トントン

 

零の肩が叩かれた

 

「ん?」

 

零は耳栓を取りながら後ろを振り向く

 

「今日で一週間だが調子はどう?」

 

後ろには早坂がおり、そう話しかけてきた

 

「目的の連携力を鍛えることができました」

 

零は嬉しそうにそう言う

 

「それはよかった、、、今日でひとまず海上防衛に参加するのは最後になるな」

 

「ええ。一週間お世話になりました」

 

「、、、少し相談なんだが、月詠君の戦闘スタイルは近接主体だよな」

 

早坂は空気を入れ替えてそう聞いた

 

「え?そうですね。一応魔法での遠距離もできますけど、基本的には近接ですね」

 

零はそう返す

 

「なら、ガンカタやってみないか?」

 

そして早坂はそう零に告げた

 

「え?ガンカタ?」

 

零は目を点にした

 

「あ、ガンカタって言うのは

 

早坂は零がガンカタを知らないと思い説明しようする

 

「いや!ガンカタ走ってますよ。銃と武術を混ぜたやつですよね」

 

「お!知ってたんだ」

 

「知ってますけど、、、え?俺にガンカタをやれと?」

 

「どうせなら、やってみてもいいかなって思ってな」

 

そう言って早坂はなんと

 

「は?!け、拳銃?!」

 

拳銃を手渡した

 

「警察の拳銃だ。これ使ってガンカタやってみたらどうだ?」

 

早坂は零にそう勧める

 

「なるほど、、、」

 

零は深く考え込む

 

(拳銃は火力も利点だが、それ以上に攻撃速度の点が大きすぎる。物によるが秒速340mの攻撃はとんでもなく強い。だけどなー)

 

「俺のスタイルに合ってると思えないし、将来的に使うことないだろうし、、、うん。やめておきます」

 

そうして零はそう答え拳銃を早坂に返した

 

「なるほどな、、、確かに、将来的に拳銃が聞かない相手が出てくるだろうな。それは自分も気になっていたんだよな、、、自分は当分の間は有用だからと割り切っているが、、、ま、ほしかったら言ってくれ」

 

そう言って早坂は苦笑いした

 

その時だった

 

「「マーメイドだ!!」」

 

桟橋の奥からそう叫び声が聞こえた

 

「マジか!」

 

「行くよ!」

 

「はい!」

 

ビュン

 

零は一瞬のうちに桟橋の奥にたどり着く

 

「よし、、、ん?」

 

そして零は海を見たのだが

 

「あれ?」

 

零は首を傾げた 同時に

 

「とんでもない速さだな」

 

早坂も桟橋の奥に到着した

 

「あの、、、あれって」

 

零はマーメイドを指さしてそう言う

 

「ん?どうした、、、ん?」

 

早坂がマーメイドを見ると

 

「なんか普通のと違う?」

 

普通のマーメイドよりも二回り体形が大きく、どこか覇気のあるマーメイドだった

 

「レアモンスターだな」

 

「噓だろ、、、まずくないですか」

 

早坂の言葉に零は唖然とした

 

「マーメイドのレアはダメだろ」

 

早坂はそう言うと

 

「耳栓つけな」

 

ガチャ

 

零にそう指示を出して拳銃を構え

 

ドン

 

発砲した

 

「うぉ!」

 

耳元で爆音が鳴った零は悲鳴を上げる

 

「あ、ごめん」

 

「いえ、、、効いてるみたいですね」

 

銃弾はマーメイドの頭部に当たり出血した

 

「よし」

 

「一撃で、、、すごいな」

 

早坂の腕前に零が驚嘆の声を上げる だが

 

(レアモンスターがあんなあっさりと討伐できるか?)

 

零はそう考えた だからこそ

 

「!、水斬」

 

ドカン

 

その攻撃に対応することができた



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海岸防衛 5

「なんだ?!」

 

突然の攻撃に早坂は声を上げる

 

「やっぱり生きてやがったか!」

 

対して零はやはりといった様子で悪態をつく

 

「生きて、、、マーメイド生きてたのか?!」

 

早坂が驚愕の声を上げてマーメイドを見る そこには

 

「再生して、、、る?」

 

撃ち抜かれたマーメイドの額が再生している姿があった

 

「うわ、、、強敵あるあるの再生能力か」

 

「ひとまず、撃ち込むか」

 

ドン ドン ドン ドン ドン

 

早坂は拳銃に残っていた銃弾をマーメイドに撃ち込んだ だが

 

「これで、死んでくれると助かるんだが」

 

「ダメみたいです、ね!」

 

ズパン

 

零たちに向かって水のレーザーが再び飛んできた

 

「どうします」

 

「うーん、、、用は遠距離持ちのゾンビだよな」

 

早坂は考え込む そして

 

「あー、、、ゾンビが再生するかは疑問ですけど、その考えでいいかと」

 

「なら、再生できなくなるまで攻撃するか」

 

早坂はそう策を考えた

 

「なるほど、、、脳筋過ぎません?」

 

零はそう突っ込むが

 

「勝てばいいんだよ」

 

そう言って早坂はリロードして銃撃を始める

 

「了解!じゃー俺も!」

 

零は耳栓をし

 

「水斬・乱」

 

遠距離技をマーメイドに放った

 

スパン

 

「「よし!」」

 

二人の攻撃はマーメイドの胴体を風穴だらけにした

 

「これで死んでくれると助かるんだが、、、」

 

早坂が水しぶきの奥にいるマーメイドを見つめる だが

 

「そううまい話は、、、ないみたいですね」

 

水しぶきが晴れマーメイドを見ると

 

「傷だらけは傷だらけですけど、、、」

 

「風穴はふさがってるな」

 

零と早坂がダルそうにそう言う

 

「どうします?」

 

零が片耳だけ耳栓を外して早坂にそう聞く

 

「あの再生力の燃料は魔力か体力かのどっちかかなと思う。となると、再生にも限りがあるはずだ」

 

「なるほど」

 

早坂の推理に零も同意する

 

「問題は再生の限りがなくて、再生が追いつく前に規程以上を消し飛ばさないといけない場合は、、、」

 

「骨が折れるなんてものじゃないですね」

 

二人はそうじゃないことを願いマーメイドを見る

 

「一先ず、攻撃打ち込むか。遠距離できるメンバーはあのマーメイドに攻撃を打ち込んでくれ!」

 

「「了解!」」

 

早坂の号令に一斉にマーメイドに向けて攻撃が放たれる

 

「40人くらいか、、、結構魔法使える人いるんだな」

 

魔法を打ち込む人数に零はふとそう漏らす

 

「遠距離がないとかなり不利になるから結構みんな習得してるんだよ」

 

「あー、なるほど」

 

早坂の説明に零は納得する

 

「さて、、、撃ち方やめ!」

 

早坂の号令に砲撃は止む

 

「さて、、、よし!」

 

マーメイドは原型がなくなるほど肉体が欠損していた だが

 

「これなら、、、ん?」

 

「、、、くそが!」

 

マーメイドは再び再生を始めた

 

(どうする?)

 

零はマーメイドの再生を突破する方法を考える 

 

だが状況はさらに悪化する

 

「っ!月詠君!耳栓をつけて!」

 

早坂が突如息をのむトレイにそう命令した

 

「え?はい!」

 

零は素早く耳栓をつける それと同時に

 

「♪~」

 

マーメイドが歌いだした 結果

 

「「ぐぁーー!」」

 

歌を聞いたメンバーが突如苦しみだした いや、苦しみだしたメンバーはまだましな法で

 

「「ぐぉ!」」

 

完全に操られ同士討ちをし始めるメンバーまで出てきてしまった

 

「嘘だろ、、、まずいなんてものじゃない」

 

さすがの零にも焦りが顔に浮かぶ

 

(どうする?どうする?!)

 

零の思考が乱れる

 

その時だった

 

トントン

 

「え?」

 

早坂が肩をたたいた そして

 

ビシッ

 

マーメイドを指差し首を切るジェスチャーをした

 

「!」

 

{倒せばすぐに収まる}

 

「大ダメージさえ与えれば洗脳は切れる」

 

早坂の言葉を思い出した例がそういうと

 

コク

 

早坂は首を縦に振った

 

「了解です」

 

零はマーメイドに向かい合い

 

「エアリアル」

 

ドボン

 

風を纏い海に飛び込んだ

 

(再生力持ちのモンスターも竜並みに王道な物だ、、、乗り越えなくちゃな)



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海岸防衛 6

「さて、、、」

 

(マーメイドは別に防御力が高いイメージは無いが、、、実際はどうかな)

 

海に飛び込んだ零は数瞬のうちにマーメイドとの距離を詰める そして

 

(水斬・翠蘭)

 

水流を纏った刀でマーメイドに襲い掛かる

 

ザパン

 

「キュアー!」

 

斬撃はマーメイドの体に深い傷を与えた  さらに

 

「追加だ!水斬・乱」

 

ズパン

 

「キュルアー!」

 

追撃を与えて上空に飛び上がる

 

(想定よりは堅かったが、結構なダメージが入っただろ、、、あっちの様子は)

 

零は基地の方向を向く

 

「、、、徐々に弱まってるな」

 

どうやら洗脳は収まっているようだ

 

(再生に力を使うから、洗脳が解けるんだろからこのまま攻撃し続ければ洗脳問題はどうにかできる)

 

「問題は再生をどうするか、、、魔力や体力依存の限りがあるのなら良いんだが、、、そうじゃなかった場合、一瞬で肉体を吹き飛ばすほどの威力を出せる方法なんて思いつかないぞ」

 

零はそうじゃないことを願い再び攻め込む

 

(ある程度攻撃が通るなら、、、あれやるか)

 

零は刀を斜めに構えると

 

「水斬・蘭満開」

 

水斬・蘭を連続でマーメイドに打ち込む

 

ズパン ズパン ズパン 

 

「ァー!」

 

マーメイドは声帯も欠損したため悲鳴すら上げない

 

さらには

 

「っ!再生が遅くなった!」

 

再生速度が目に見えて落ちたのだ

 

(再生限界!来た、これなら潰せる!)

 

零の目の色が変わる

 

「早坂さん!再生に限界が出ました!!」

 

零は早坂に向けてそう叫ぶ

 

 

 

 

「限界があってくれたか」

 

零の叫び声を聞いた早坂は笑みを浮かべる

 

(再生の限界があるなら倒せる!)

 

「全員!遠距離攻撃で仕留め

 

早坂は遠距離でマーメイドを仕留めようと指示を出そうとする 

 

だが

 

「な!モンスターが!」

 

精神支配の対処によってできた時間で海中からモンスターが大量に押し寄せてきたのだ

 

「全員、マーメイドを攻撃する前に目の前のモンスター掃除するよ!」

 

早坂は仕方なく眼前のモンスター討伐の指示を出した

 

「月詠君!悪いんだがマーメイドと少しの間戦闘しといてくれ!」

 

そして零にそう告げる

 

 

 

 

「了解です!」

 

早坂の指示に零はそう返す

 

「さーて、、、少しの間と言わずに、俺一人でこの人魚を一本釣りと行きますか」

 

そうして零は攻撃を再開する だが

 

「こっちにも結構他のモンスター来てるな」

 

マーメイドだけでなくほかのモンスターも零に向かってきた

 

(海中戦、、、本格的にやるしかないな)

 

零は海中戦を行うことに覚悟を決めた

 

「箱根ではリザードマンと死闘を繰り広げ場所であり、横須賀では死の淵になって逃亡した場所、、、そこでついに戦闘行為をするとはな」

 

ドボン

 

(さてと、、、敵は蟹が10匹、トカゲも10体で龍は3体、、、そしてピラニアは無数にいると、、、面白い、騎士を倒してお姫様を落とさせてもらいますかね)

 

 

 

そうして海岸防衛線最後の戦闘が始まる



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海岸防衛 7

早坂Said

 

「モンスターは陸地までおびき出して一気に叩け。シーサーペントは特にだ!」

 

早坂は海岸防衛の指示を出す

 

(マーメイドの洗脳は零が戦っている間は影響しない。となると自分たちは目お前のモンスターに対して全力を尽くせばいい)

 

早坂はそう考えると細剣を構え

 

「風を断ち切る音速の1槍よここに顕現せよ、、、スプライト・スラスト」

 

そう詠唱し大きく一歩を踏み出し細剣を突き出した

 

ドガン

 

細剣から半径1mの水流がすさまじい速度でモンスター達を切り裂いていく

 

そしてその一撃は

 

「一先ず辺りのモンスターは討伐できたな」

 

早坂の周りにいたモンスターは全滅した

 

「「す、すごい」」

 

周りに居たメンバーは驚嘆の声を上げる

 

「みんなもどんどんモンスター討伐してくれ」

 

「「了解!」」

 

「さて」

 

(ひとまず、この防衛線が壊滅することはなさそうだが、、、できる限りけが人は減らしたいし本気で行くか)

 

早坂はそう考えるとモンスターの攻勢が激しいところに向かって行く そして

 

「破槍」

 

ズパン

 

「曲槍」

 

スパン

 

「跳槍」

 

シュパン

 

フェンシングの突きを基礎とした技を連続で繰り出してモンスターを切り裂いていく

 

ちなみに

 

 

 

破槍 全力で一点突きを繰り出す一撃必殺の突き

 

曲槍 細剣のしなりを利用して繰り出す変則的な斬撃

 

跳槍 一度当てた細剣も跳ねさせて再び攻撃する斬撃

 

である

 

 

 

「さてと、、、あっちはどんな感じかな?」

 

早坂はそう言って零のほうを向く すると

 

「え?」

 

そこには信じられない光景が広がっていた

 

 

 

 

 

零Said

 

ズバン ズバン

 

「「ギュガー」」

 

(シーサペント以外はほぼ一撃で仕留めれるけど、数が多いな、、、マーメイドの再生が完了したら、精神支配の歌をばらまかれて今度こそ、とんでもない被害が出る)

 

モンスターを順調に片づけながらもそう考え焦る

 

(居合・白蘭)

 

スパン

 

「ゴフッ」

 

(良しと、、、にしても、一気につぶせないかな?ちまちま一体づつ潰していくのは時間的にまあまあなリスクがある、、、万が一にも歌えるほどの再生されたら積む。ちょっとやってみるか)

 

そう考えをまとめると零は

 

ビュン

 

マーメイドの周りを風を纏って高速で回り始めた

 

「「グォ?」」

 

辺りにいたモンスターは零の行動に困惑した様子だ 

 

だが次の瞬間

 

「「グォ!?」」

 

モンスター達が驚愕の声を上げた 

 

何故なら

 

(よっしゃ!モンスター達が水流に飲まれた!)

 

モンスター達はマーメイドの周りに発生したすさまじい威力の水流によって水流の内部に流し込まれた

 

(計算無しの完全なカンだったがうまくいってよかった、、、さーて)

 

零は笑みを浮かべると

 

(居合・海嵐)

 

水流と風を纏い一気に下からモンスター達に突進を仕掛けた

 

ドカン

 

「「「ギャバ!」」」

 

「おら!!」

 

零の一撃はマーメイドはもちろんのこと、中心に集めさせられたモンスターも一気に空へ吹きとばした

 

「お!あっちも片付いてきたな。早坂さんが目を丸くしてるな、、、もっと驚かせてみるか」

 

そう言うと零は纏った風を使って飛行し

 

グサッ

 

マーメイドの胸元に刀を突きした 

 

そして

 

「嵐爆」

 

そう唱えた すると

 

ドカン

 

マーメイドの体が爆散した

 

「うぉ、、、」

 

零は目に掛かったマーメイドの血を拭いそう漏らす

 

(体内で纏った風を体内で爆発させるとここまでヤバいことになるのか)

 

「マーメイドは、、、絶命したな」

 

そしてマーメイドは今の一撃で完全に消滅した



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希望の光

ザシュ

 

「グェ!」

 

「よし!これで最後だ!」

 

ブルークラブを切り裂いた零はそう叫んだ

 

「「おー!!」」

 

その声を聴いた防衛隊のメンバーも雄たけびを上げる

 

「ふー、何とか破られずに済んだな」

 

早坂も安心したように息をつく

 

「マジで疲れたな、、、もう帰っていいですか?」

 

「ああ、、、本当に零が居てくれて助かってよ」

 

早坂は零にそう返した だが

 

「ん?」

 

零は少し驚いた様子でそう漏らした

 

「どうしたんだ?」

 

早坂も零の反応に不思議そうに聞く

 

「あ、いや、今俺のこと月詠じゃなくて零って」

 

「ん?あー、、、確かに」

 

零の言葉に早坂は少し驚きながらもそう返し

 

「死線を潜った仲だからな、距離が縮んだんだよ」

 

笑顔でそう零に言った

 

「はは!ありがとうございます早坂さん」

 

零も嬉しそうに笑みを浮かべる

 

「自分のことも蓮でいいよ」

 

「さすがに年上にそれは無理ですよ」

 

零は苦笑いしてそう断る

 

「あー、確かにきついかもな、、、なら、代わりに自分のステータスでも見せるよ」

 

そう言って早坂はステータスを零に見せた

 

 

 

早坂蓮

 

物理攻撃 650

 

魔法攻撃 225

 

物理防御 350

 

魔法防御 125

 

敏捷   160

 

魔力量  95/95

 

スキル

 

止水

 

精神攻撃に対する超対抗 水属性攻撃の威力200%増加 水属性耐性レベル2

 

思考加速 レベル5

 

魔法

 

スプライト・トラスト

 

詠唱 風を断ち切る音速の1槍よここに顕現せよ

 

魔法攻撃100%物理攻撃100%の水属性攻撃   風属性に対しては300%威力上昇

 

 

 

 

「うぉ、、、」

 

早坂のステータスを見た零はそう漏らした

 

(なるほど、、、止水。これがマーメイドの洗脳を受けなかった理由か、、、魔法を行使すれば2700クラスの威力か、、、火力は林田さんに比べれば見劣りするが、戦闘時に横目で見た感じでは範囲攻撃の上、かなりの貫通性があるんだから相当だな。風属性に対しては8100っていうとんでもない威力になるんだからこれはえげつないな)

 

「ステータスは渡部よりも近接特化ですね。その上思考加速のレベルがすさまじい」

 

「ここで指揮を執っていると、自然とね。自頭も悪くなかったし」

 

「へー!何の大学行ってたんですか?」

 

零が興味深そうにそう聞く

 

「水産の養殖関係だね。もともと家がそういうことに携わってたし。まー、この異世界化で家族は全員死んだけど」

 

対して早坂はそう返した

 

「なるほど、、、そういえば、異世界化で人口どれくらい減ったんですかね」

 

零がふと気になった様子でそう聞くと

 

「ん?正確には分からないが、少なくとも神奈川県では零みたいな頭のおかしい奴はそこまでいないと仮定して、さらに東京都の1/3がここまで来たと考えると2022年の神奈川県と東京都の人口は合計で約13900000人。そしてここにいるのは約500人だから生存率は0,0036%ってとこだな」

 

早坂はそう絶望的な結果を告げてきた

 

「は?0.0036%?!」

 

零が愕然した様子でそう叫ぶ

 

「てことは、日本の総人口は大体1,2億から1.3億だから、、、えっと」

 

「4500人ぐらいだね」

 

「計算早!って4500人しか生き残ってないってことですか?!」

 

零が再び叫ぶ

 

「いや、それは少し早計だね。0.0036%っていう数字は日本の首都と次席クラスの首都の数字だ。そんな場所な分、相当モンスターの強さが高い。神奈川と東京でもそれがはっきりとわかるレベルだ。現に500人のうち東京からここまでたどり着いたのは10人だけだ。そうすると神奈川県は0.0053%、東京都は推定になるが0.00005%ということになる」

 

対して早坂は冷静にそう説明した

 

「な、なるほど。どっちにしても絶望的ですけど神奈川は東京に比べて生存率は100倍を超えるそれなら都市から離れた場所、、、例えば避暑地で有名な長野県とかなら!」

 

零が希望に目を輝かせそう言うと

 

「ああ!かなりの生存者がいると自分は考えてる」

 

早坂餅からずよくそれを肯定した

 

「よかった、、、」

 

「ああ、、、だから自分たちの現目標はここのエリアボスを倒すこと、そして山梨や長野といった東京・神奈川の周りの県に進出して生存者を発見することなんだ」

 

「なるほど、、、俺も全力を尽くしますよ」

 

「ああ!頼むよ」

 

そうして二人はこぶしを合わせた



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偶然にして必然の出会い

海岸防衛から一夜や明け

 

「今日も生きてることに感謝をして、いただきます」

 

零は食堂で朝食を取り始めた

 

「随分と丁寧なあいさつだな」

 

その零に声をかける人物がいた

 

「渡部か。おはよ」

 

「ああ。昨日は大活躍だったそうだな。ここの頭としてありがとな」

 

渡部はそう言って頭を下げた

 

「良いんだよ。俺もいろんなことを学べたしな」

 

「そうか、、、今日はないか予定あるのか?」

 

「今日は、、、リフレッシュもかねて横浜駅まで行ってみようかなって」

 

渡部の問いに零はそう答えた

 

「リフレッシュで横浜駅まで行くって、、、あそこはボスモンスターすでに討伐されてるとはいえ、モンスターの数多いから気をつけろよ」

 

渡部はあきれた様子でそう言った

 

「そういえば今の零のステータスってどれくらいなんだ?」

 

そして零にそう聞いた

 

「ん?えっと」

 

 

 

月詠零

 

物理攻撃 1280

 

魔法攻撃 1100

 

物理防御 830

 

魔法防御 1100

 

敏捷   450

 

魔力量  570/570

 

 

 

「おー!かなり伸びたな」

 

「すごいな」

 

二人はステータスの伸びに嬉しそうだ

 

(合計で500ちょい伸びたのか、、、まー、遠征に海岸防衛と結構いろいろとやったからな)

 

 

 

数分後

 

「じゃー、いってくるわ!」

 

食事を終えた零は北西の橋で渡部にそういった

 

「ああ。行ってらっしゃい」

 

渡部も零を送り出す

 

「さて、、、行くか」

 

零はそう言うと

 

「エアリアル」

 

風を纏い

 

ビュン

 

走り始めた

 

 

 

 

横浜駅

 

「昔からよく使ってた駅だが、、、結構原型残ってるな」

 

新港から十数分、多数のモンスターを道中殲滅した零は横浜駅にたどり着いたが5か月たっても横浜駅はさほど損壊しておらず十分駅として機能しそうだ

 

(渡部曰く探索しつくして使えそうなものは全て回収したらしいけど、、、なんかないかなー?)

 

零は何か面白いものがないか楽しみに横浜駅に入っていく

 

 

 

 

「一先ず一番近かったデパートに入ってみたが、、、カバンや香水といった物しかないな。服もほとんどないし」

 

デパートに入った零は駅に来るまで道中と同じく各階をモンスター殲滅しながら探索していくが実用的なものは何もなかった

 

「となると、、、本屋に行ってみるか」

 

零はひとまず取り残された情報本などを探し出すことにした

 

 

 

 

本屋

 

「鑑定」

 

本屋に着いた零は鑑定を使って本を探す  だが

 

 

 

数分後

 

(、、、無いな)

 

情報本などは発見できなかった

 

「元々無かったのか、渡部たちがしっかりと回収したのか、、、どっちにしろ回収できそうな物はなさそうだな」

 

そう考えた零は本屋の外に出て近くにあった館内案内を案内を見た

 

「大体全部、服やらカバンやらの装飾品だな、、、雑貨もあるけど時にめぼしいものはなかった。ここは外れだな

 

そう考え零はデパートから出ようとした しかし

 

ん?」 

 

ある項目が目に入った  それは

 

「宝石店?」

 

宝石店だった

 

(宝石店ってことはダイヤとかあるよな、、、某ゲームみたいにダイアモンドの剣でも作るか?)

 

「いや、さすがに無理だな、、、でも、あれならあれ」

 

そうつぶやくと零は宝石店に向かって行った

 

 

 

 

宝石店

 

「すごいな、、、ここにあるものだけで下手したら億超えるんじゃないか?」

 

宝石店に着いた零は思わずそう漏らす

 

「まー、今じゃ、札束なんて暖を取るかケツ拭く紙にしかならないんだが、、、あ、あったあった」

 

皮肉を言いながら零はお目当てのものを発見した それは

 

「銀のネックレスに金の指輪」

 

銀のネックレスと金の指輪だった

 

「さーって、鑑定!」

 

零は即座にその二つに鑑定を使用する

 

 

 

銀のネックレス

 

対魔 レベル1

 

闇属性 魔属性に対して被ダメージ10%ダウン 与ダメージ100%アップ レベル1以下の術式無効 2以上は減少

 

 

 

 

金の指輪

 

魔法攻撃上昇 レベル2

 

魔法防御上昇 レベル1

 

 

 

「やっぱりか」

 

(銀は昔から吸血鬼とかの化け物を倒す有名な物質だし、金は魔法系で触媒に使うとかいうからな、、、こんなファンタジーン世界なんだからこういう効果が出るよなー!)

 

零は嬉しそうにそう漏らす

 

「さーて!これが分かったんだ、金と銀は片っ端から回収しますか!」

 

そう言って零はその店にあったすべての金と銀を回収し、次の店に行こうとする 

 

だがしかし次の瞬間だった

 

「こんな世界になって金やら銀に執着するってどんだけ強欲なのかしら?」

 

突如零の右からそんな凛とした女の声が発せられた



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師との出会い

「こんな世界になって金やら銀に執着するってどんだけ強欲なのかしら?」

 

「え?!」

 

チャキ

 

いきなりの声に零は距離を取りながら刀を構える

 

「あら、動きが機敏ね。即座に臨戦態勢に入る点も素晴らしいわね」

 

声を掛けてきた女性は感心した様子でそう言う

 

「どちら様で?」

 

零は敵対心をむき出しにそう聞く

 

「そんな殺気を出さないでよ、、、君、トラベラーズのメンバーでしょ。私もなのよ」

 

「、、、基地の海岸防衛をしている山田ちゃんのやっていた部活は?」

 

零は名前も性別も変えたひっかけ問題を出すが

 

「基地の防衛をしているのは早坂君で部活はフェンシングね」

 

女性はあっさりとそう答える

 

「、、、本物っぽいな。すいません」

 

カチャ

 

零は非礼を詫び、鞘に刀を収めた

 

「こちらこそごめんなさいね、私は凛 蓮花よ」

 

蓮花も謝罪し自分の名前を明かした

 

「蓮花、、、あ!林田さんたちが言ってたとんでもなく強いあの」

 

蓮花という名前に覚えがあった零は即座にそう聞くと

 

「おそらくあってるわね。私あそこでダントツに強かったからね」

 

蓮花は笑みを浮かべてそう言う 

 

だが次の瞬間

 

「それで、パーティーから離れて金や銀に目がくらむとはずいぶんと甘ったれた考えのようね?」

 

蓮花の目が鋭く零を貫く 声色には明らかに怒気が含まれている

 

「っ!」

 

零はその圧に後ずさる しかし

 

「俺はここに一人で来たし、金と銀を集めようとしている理由も纏う名考えがあってだ」

 

視線を潜ってきた零は圧に負けずにそう返した

 

「、、、え?」

 

蓮花は数瞬沈黙し、目を点にしてそう漏らした

 

「い、いくら私たちがボスモンスター倒したとはいっても、こんな大駅まで一人で来た、、、え?」

 

蓮花は混乱していた

 

「いや、、、ちょっと死線を潜りまくってたんで、例えば、、、

 

そして零は異世界化した後の軌跡を蓮花に説明した

 

 

 

 

「うそでしょ、、、」

 

話を聞いた蓮花は唖然とした様子でそう漏らす

 

「自分も改めて振り返るとちょっと血迷ってた気がしますね」

 

「なるほどね、、、それで次なんだけど、金と銀を集めてた正当な理由って?」

 

蓮花は次の質問を繰り出す

 

「金と銀は昔からファンタジー的力の伝説があるので何かしらの効果があるんじゃないかなって自分が持ってる鑑定を使って調べたら備後だったので集めようと思って。例えば、銀を集めて銀の弾丸を作って再生能力の妨害をしたりとか」

 

「なるほど、、、ものすごくちゃんとした理由ね」

 

零の説明を聞いた蓮花は納得した様子でそうつぶやく

 

そんな感じで蓮花の圧が消えると同時に

 

「、、、そういえば、蓮花さんって遠征に出てるって聞いてましたけど、他の人は?」

 

零は蓮花が遠征に出ていることに気が付きそう質問する

 

「あー、みんななら今、ここで特訓してるのよ。ここならいざという時にすぐに拠点に戻れるからね。私は少しあたりを歩いてたら戦闘跡があったからここに来てみて君に会ったのよ。そういえば君名前は?」

 

蓮花は説明すると、零に名前を聞いてきた

 

「月詠零です」

 

「零君ね、、、ここまで一人で来れた力見せてもらっていいかしら?」

 

「え?」

 

蓮花の言葉に零は素っ頓狂な声を上げる

 

「今から、下に降りてほかの遠征メンバーと合流して少し闘ってみて。じゃー、行きましょうか」

 

そう言って蓮花は歩き出した

 

「え、、、まー、いっか」

 

そう言って零も後ろについていく



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蓮花班の実力

「あ、居た」

 

「オークにヘルハウンドと、、、それぞれ5体いますね」

 

デパートから出てきた二人は別れた遠征メンバーを見つけた

 

「ちょっと見てみるか」

 

「ふふ、結構強いわよみんな」

 

そうして二人は遠征隊の動きを見ることにした

 

 

 

 

 

「豚に犬か、、、緩急が付けられてていいな」

 

「野球少年らしい意見ね、、、それでどうします?」

 

丸坊主の中学男児とショートヘアの女子高生がそう言うと

 

「一先ず前衛は近接5人」

 

「「了解!」」

 

少年2人とアラサーぐらいの男性2人に20代の女性が指示を出す

 

「中衛は遠距離持ち3人」

 

「「はい!」」

 

続いて先ほどの女子高生含めて女子高生3人が元気よく返答する

 

「後衛はヒーラーの二人でお願い」

 

「はい!」

 

「任せてください!」

 

最後に小学生ぐらいに男の子と中学生ぐらいの女の子が返事をする

 

 

 

 

「おいおい、、、あの後ろの男の子、小学生じゃないか?」

 

零が顔をしかめてそう言う

 

「あー、、、あの子は回復魔法持ってる上に自己再生スキル持ってるし、自衛能力もあるからパーティーに入れてるのよ、、、まー、あんまり気のいいものではないけどいないと結構困るから仕方なくね」

 

蓮花も少し顔をしかめながらそう言う

 

「まー、見てて。個々の力尾高水準だけど連携能力もかなり高いから」

 

 

 

 

「さーってと」

 

坊主頭の少年は腰の重剣を構え前に飛び跳ねると

 

「グラウンド・インパクト」

 

ズバン

 

一体のオークを

 

「グジャー!」

 

頭から一刀両断した 

 

「グシャ!」

 

しかしヘルハウンドが下から襲い掛かる だが

 

「アイスショット」

 

キュイン

 

「グギャ!」

 

ショートヘアの女子高生が氷の鋭片でヘルハンドの腹を貫いた

 

「サンキュ、絵里」

 

坊主頭の少年は素早く後ろに下がると

 

「ほんと、気をつけなさいよバカ陸翔」

 

二人は言葉を掛けあう

 

「ヒュー、青春だな。俺たちも行くか、鷹君に羽倉さん行きますよ

 

「了解ー」

 

「わかりました」

 

続いて両手斧を持ったアラサーの男性と大鎌を背負った少年、一本鎗を持った男性が一斉にモンスターの海に突っ込み

 

「おら!」

 

斧を持った男は大きく横薙ぎでヘルハウンド3体を吹き飛ばす

 

「黒穴」

 

続いて大鎌を持った少年がそう唱えると鎌が黒く染まり

 

「「グォ?!」」

 

体勢を崩したヘルハウンド達が鎌に引き寄せられ

 

「黒狩り」

 

鎌を素早く横に振るってヘルハウンドを一掃した

 

「よし!雷の一槍よここに。雷槍」

 

そして目の前のオークにめがけて槍を持った男が雷を纏った槍でオークに襲い掛かり

 

ドン

 

「グォォ!」

 

オークの頭を吹き飛ばした

 

 

 

 

「おー!確かに連携力がすごいな」

 

戦闘を見ていた零はそう漏らす

 

「今回はモンスターの質も量も高くないからヒーラーは動いてないけど、本来はその連携もすごいわよ」

 

「そういえば、回復系の魔法持ちってどれくらいいるんですか?」

 

零はふとそう聞く

 

「7人ね。ここの班に2人、海岸防衛に2人、フリーが2人で最後に麗奈ちゃんね。フリーの子は遠征についていくこともあるわね」

 

「なるほど、、、回復魔法はかなり貴重なのか」

 

(となると、回復薬って結構重要なんじゃ?これ言わなくていいのか?)

 

そう考えていると

 

「終わったみたいね」

 

モンスターとの戦闘が終了したようだ

 

「じゃー、合流しましょ」

 

「あ、はい」

 

(まー、また今度でいいか)

 

そうして零は蓮花の後を追っていくのであった



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零の実力

「みんなお疲れ様」

蓮花が後ろからそう声を掛ける

「あ!蓮花さん!」

「蓮花の嬢ちゃん!」

蓮花の声に気が付き全員が駆け寄ってくる が

「「ん?」」

全員が蓮花の後ろに目を向ける

「えっと、、、後ろの人は?」

坊主頭の少年が代表してそう聞く

「この人は月詠零君。拠点から一人でここまで来た超強い人よ。なんと・・・

そうして蓮花は零の説明を行う

 

 

 

説明後

「「、、、は?!」」

説明を聞いた全員は唖然とした

「私も最初効いたときは唖然としたわよ、、、それで今から零君の戦闘力を見てみようかなって思ってるわ」

蓮花もどこかあきれた様子でそう言う

「えっと、、、よろしくお願いします」

「「あ、よろしくおねがいします」」

零とメンバーは多岐に挨拶をし終わると同時に

「「グゥア!」」

「「ガァウ!」」

「お!ちょうど、オークとヘルハウンドが、、、合計で20体ね」

先ほどの倍のオークとヘルハウンドが背後から現れた

「さすがに、援護しないとまずいわね。何か、要望はありますか?」

ショートカットの少女がそう零に聞く  しかし

「うーん、、、あれぐらいなら一人でどうにかできますね」

零は少し気まずそうにしながらもそう答える

「「え?」」

「へー、、、面白いわね。やってみてよ」

「了解」

そう言って零は刀を抜いてモンスター達と相対する

 

 

「さてと」

(まずはヘルハウンドを落とすか)

そう考えると零は鞘から刀を抜き

「エアリアル」

いつも通り風を纏った そして

「水斬・乱」

風を纏った水の斬撃を正面から襲い掛かってきたヘルハウンド2体に打ち込んだ

ズバン

「「グェェ!」」

斬撃はヘルハウンド達を易々と切り裂くとさらに

スパン

「グォォ!」

奥にいたオークも上半身と下半身を分けさせた

「よし!」

零はそれを見ると同時に

ビュン

右のヘルハウンド4体との距離を一瞬で距離を詰め

「水斬・竜巻」

体を思いっきり捻りとんでもない威力の剣を横払いを放った

ズバコン

「「ギャ!」」

その一撃で一気にヘルハウンド達は絶命した さらに

「おら!水斬・乱」

回転し終わると同時に斬撃を放ち正面にいたオークを

スパン

「ギャ!」

真っ二つに切り裂いた

「良し」

そうして一瞬の間に6体のヘルハウンドと2体のオークを抹殺したのであった

 

 

「「、、、え?」

「あら、、、すごいわね」

零に戦闘を見た遠征隊のメンバーは唖然を、蓮花はその力に大きく感心した

(あの戦い方、武術由来の戦闘技術というよりも経験からくる戦闘技術でやってるわね、、、あのレベルとなると相当な戦闘を、、、それも、ただモンスターを狩ってきただけじゃない。格上との戦闘も何度か経験してるわね)

武術流派の長らしい目線で蓮花は零の戦闘技術を分析する そして

「私の物理攻撃のステータスは完全に上回ってるわね、、、敏捷は私のほうが上だろうけどあの風の魔法があるならイーブンってとこね。魔法も使える上に威力も発動速度もあの速度となると、、、これは私でも苦戦()()するわね」

零と闘えば苦戦()()するた判断した

(あの子に百花流の剣技を教えればとんでもないことになるわね)

「拠点に帰ったら叩きこもっと」

蓮花は軽く笑みを浮かべてそう呟いた

 

 

「さて」

(残りはヘルハウンド4体にオーク8体か、、、余裕で倒せるとはいえめんどくさいな)

「よし、一気に切り捨てるか」

そう言うと零は刀を鞘にしまうと

シュ

体勢を低くし

「居合・白蘭

ザシュ

風を纏った刀でオークの首を刎ねた さらに

8連」

切り落としたオークの体を足場に次のオークに切りかかり

ザシュ

首を刎ねた

そうしてそれをさらに6回やると最後に

「水斬・竜巻」

もう一度体をひねり一気にヘルハウンドを切り裂いた

「よし、、、戦闘終了と」

そうして零は1分もかからないうちにヘルハウンド10体とオーク10体を討伐したのであった



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新しいステージへの導入

「終わりましたー」

モンスターを討伐し終えた零は蓮花達に駆け寄りそう言う

「お、お疲れ様。零君強いわね」

蓮花は零の強さに称賛を伝える

「慣れてるだけですよ」

「それでもすごいものよ。じゃー、帰りましょうか」

「「はい!」」

そうして遠征隊は帰路に着こうとするのであった だが

「あ!そういえば零君はこの辺りで金と銀を集めるの?」

蓮花は零が金と銀を集めてることを思い出すそう聞く

「あー、自分はこれから集めようかと」

「なら手伝うわよ。みんなも手伝ってあげて」

「「了解」」

蓮花の声にメンバーも同意する

「あ、ありがとうございます!」

零は嬉しそうにお礼を言う

「じゃー、私と零君は一人で探索、みんなは固まって探してちょうだい。2時間後に集合しましょうか」

「「はい!」」

そうして零達は分かれたのであった

 

そうして二時間後零達は横浜駅近辺にあった金と銀を回収してみなとみらいの拠点に戻るのであった。

なお、帰路の道中に出てきたモンスターはすべて零と蓮花が潰したので他のメンバーは談笑する余裕すらあったことを追記する

 

 

 

 

               蓮花班の情報

 

矢水 陸翔  17歳

物理攻撃   630

魔法攻撃   50

物理防御   420

魔法防御   250

敏捷     280

魔力量    130

スキル 

友愛の加護

指定の人物と共闘時、全ステータス15%増加

思考加速  レベル3

魔法

グラウンド・インパクト

物理攻撃の200%の攻撃  スタン付与

 

特徴

根っからの野球少年。絵里とは幼馴染だが恋愛感情は今のところ()()()()()無い。しかし絵里にはとても優しい

 

早風 絵里  17歳

物理攻撃 300

魔法攻撃 500

物理防御 250

魔法防御 350

敏捷   250

魔力量  250

スキル

愛の加護

指定の人物と共闘時、全ステータス25%増加

思考加速 レベル3

魔法

アイスショット

魔法攻撃の170%

 

特徴  ショートカットの女子高生。趣味は料理である。陸翔とは幼馴染であり、好意を寄せている。料理も陸翔のために習得した。最近の悩みは奏斗を直視できないこと

 

 

戸倉 炎  40歳

物理攻撃  700

魔法攻撃  5

物理防御  500

魔法防御  340

敏捷    180

魔力量   3

スキル

思考加速 レベル2

魔法

 

特徴

蓮花班の最年長にして班員の心の支柱。いつも正面に出て大剣を振っているので物理防御の値が高い

 

 

千鳥 鷹   21歳

物理攻撃 450

魔法攻撃 400

物理防御 250

魔法防御 200

敏捷   150

魔力量  200

スキル

思考加速 レベル3

空間察知 

魔法

黒穴

魔法攻撃の30%の無属性攻撃  引力付与・魔法攻撃依存

 

特徴

大鎌という扱いずらい武器を扱っているが、特に武術を習っていたわけではないのに扱える上に魔法の扱いもうまいので才能は蓮花を上回る。

 

 

羽倉 道   29歳

物理攻撃  560

魔法攻撃  350

物理防御  400

魔法防御  350

敏捷    220

魔法量   180

スキル

思考加速 レベル2

魔法

雷槍

魔法攻撃・魔法攻撃100%の雷属性  魔法攻撃に依存する麻痺付与

 

特徴

 

高校卒業から建設で食ってきた生粋の建築家。その経験から縦長い得物扱うことがうまくそこから槍を武器に使っている



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蓮花と早坂

新港

「おー!一か月ぶりの拠点!」

拠点に入るための橋の前に着いた零はそう言う

「「やったー!!」」

メンバーも嬉しそうにそう言う

その声に気が付き

「「っ!蓮花さん!!」」

橋の防衛をしていた人が蓮花達の帰還に気が付いた

「ただいま」

蓮花は笑みを浮かべてそれに返答する

「今、渡部君居る?」

「あ、今日は夕飯まで帰ってこないと。陽花ちゃんと月花ちゃんもそれに付いていってますね」

蓮花の質問に防衛の人はそう返した

「成程ね、、、なら、私は早坂君に挨拶してくるから、みんなは零君の金と銀を、、、部屋でいいかしら?」

「大丈夫です!ありがとうございます」

零は嬉しそうにお礼を言う

 

そうして蓮花と零達は別れた

 

零の部屋

ドン

「ふー、、、これで全部だな」

「ありがとうございます、、、どれくらいあるんだ?」

零がそう漏らすと

ガチャ

羽倉は金の入ったカバンと銀の入ったカバンを持った  そして

「金が一つのカバンで8Kgで銀は3Kgだな」

そう言った

「よ、よくわかるな」

零が驚嘆の声を上げると

「建設で建材とか運ぶ時の経験で分かったんだ。金の入ったカバンは3個銀の入ったかばんは1個でそれで金は大体1立方センチの重さが19.5gだから金は大体1.2立法メートルで、銀は1立方の重さは10.5gだから0.29立法メートルだな」

「なるほど、、、ぶっちゃけ金はそんな要らないんだよな。銀が欲しい」

零がそう言うと

「いったい何に使いたいんですか?」

絵里がそう聞いてきた

「金は魔法系強化の効果狙いで、、、銀は魔殺しと再生阻害に使いたくて。特に銀はほしいんですよ」

「成程ね、、、ところで魔殺しっていうからには武器にしたいんですよね?」

「ええ」

「じゃー、どうやって銀を武器にするんですか?」

「え?」

絵里の質問に零は顔が固まる

「そういえば確かに」

「金はまだしも銀を溶かす設備もないし、、、何よりそれを武器にできない」

「あ、、、」

陸翔と炎と千鳥が気まずそうにそういう

「、、、ナイフぐらい作れないかな」

そう零はつぶやくのであった

 

 

 

海岸防衛基地

「あ、居た居た」

防衛基地を訪れた蓮花は早坂を発見し声を掛ける

「ん?っ!蓮花さん?!」

早坂は突然の蓮花の訪問に驚愕の声を上げる

「今帰ってきたのよ」

「お、おかえりです、、、」

そうして早坂と蓮花は談笑を始めた

 

 

 

「そういえば、少し前からとんでもなく強い少年がここに来たんですよ」

早坂はふと思い出した様子でそう言う

「それって零君のこと?」

「ん?知ってたんで、、、あー、帰り道で会いましたか?」

早坂は一瞬驚いたがそう考えた

「ええ。あの子ホントに強いわね、、、我流であそこまで戦えるのはほんとにすごいわね」

「、、、サシでやったらどっちが勝ちます」

早坂は少し沈黙してそう聞いた すると

「確実に私が勝つわね」

蓮花は即座に断言した

「断言できるんですか?零君、魔法も使えますし結構厳しいと思うんですけど?」

早坂は怪訝そうにそう聞く

「確かに魔法は厄介かもね、、、まー、それ自体は受け流せばいいし。近接戦になったらステータスの差はあっても見た感じ私の技術で軽く上回れるわ」

「なるほど、、、明日にでもやってみてくださいよ」

「いいわよ、、、技術教えるのに元々一度闘う気だったしね」

「あれ、教えるんですか?」

早坂は意外そうにそういう

「ええ、あの子ならしっかりと着いてけそうだからね。まー、地獄を見るだろうけど」

そう言って蓮花は笑みを浮かべた

「はは」

(零死んだな)

早坂が乾いた笑いをすると

「あ、蓮花さん!渡部君たちが帰った来ました」

防衛基地に一人の青年が走ってきてそう伝えた

「あー、もう夕暮れか。零のこともあるし俺も行くか」

「ありがと。じゃー、行きましょうか」

そうして蓮花と早坂は会議室に向かうことにした



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肯定か否定か 1

会議室前

「あ、居た居た」

渡部たちを見つけた蓮花は渡部達に声を掛ける

「おかえりなさい、三人とも」

「「「え?」」」

声を掛けられた渡部たちは驚愕の声を上げる

「帰ってきてたんですか?!」

渡部は驚愕の声を上げる

「今日の昼にね、途中で零君にもあったのよ」

「おー!それはよかった。零のことで蓮花さんの意見を聞きたかったんですよ」

「え?私に?いいけど」

蓮花が困惑してると

「渡部たちに蓮花もおかえり!」

「おかえりなさい!」

階段から林田と宿木が現れそう言ってきた

「あ!林田さん。ひと月ぶりですね」

「元気そうでよかった。全員揃ってることだし幹部会議と行きますか」

そうして渡部たちは会議室に入った

 

 

「さて、まず東京のエリアボスとレギオンボスの情報だけど、これね」

そう言って蓮花はボスの情報が書かれたメモを机に置く

 

大田区  羽田空港      アークドラゴン  

品川区  品川駅       アークゴーレム

世田谷区 世田谷公園     アルラウネ

渋谷区  明治神宮      ホーリーナイト

新宿区  新宿駅       アイアンゴーレム

墨田区  東京スカイツリー  不明

台東区  浅草時       日ノ巫女

世田谷区 世田谷美術館    ファントム

目黒区  都立大学      ベノムアイ

 

「なるほど、、、どれもやばそうだな」

「アーク、、、つまり上位ってことだけど、自分達まだ普通のドラゴンもゴーレムも戦ったことどころか会ったこともないんだが」

「となると、川崎のエリアボスは差し詰めアークオーガって言ったところか」

「なるほど」

男三人組がそう話す

「そして」

 

レギオンボス 東京駅  黒龍

 

「レギオンボス、、、おそらくは最強クラスの」

「ヤバいわね」

立花姉妹が戦々恐々と言った様子でそう言う

「まー、それはまだ置いておこう。一先ず今は個々のエリアボスを倒さないと、、、それに必要なのは」

「「零(月詠)君」」

渡部の言葉に全員がそう言う

「そこで話したいのが零を信じれるかどうか、、、一応、蓮花さん以外は零と少しの間だが一緒に生活してみてどう思う?」

そう言って渡部は全員の顔を見る

「俺はあいつのことを信じる。あいつと一緒に遠征に出て戦って分かったが、あいつは裏切りをすることのできる力はあるが、あいつはそれができないほどに不器用だ。よって俺はあいつを信じる」

まず、林田が肯定の意見を述べた

「自分も肯定です。零君はとてもスパイであるように見えません。こないだのレアマーメイド戦でも先頭に立って戦っていたし、その行動に打算は考えられなかった」

続いて早坂が肯定の意見を述べる

「、、、私は完全には信じられないです。やっぱり、あんな力を持ってるのは怖いですし、、、どう考えても一人で武術も覚えてない未成年があそこまで強くなれるとは思えなくて」

次に月花が否定の意見を言う

「私も月花の意見と同じ。武術を少しでも何か習得してるならあの強さは納得できるけど、、、それがないとなると」

「私も同じく」

最後に陽花と宿木が否定の意見を言う

「なるほど、、、否定の意見の理由は武術を何も知らない零があそこまで強いのが理由だよな」

「「ええ(うん)」」

渡部の質問に立花姉妹は首を縦に振る

「では、専門家のご意見を。蓮花さんどうぞ!」

「雑な振りね」

渡部の雑な振りに蓮花はあきれた様子だ

「まずだけど、確かに武術を習得していないのにあのレベルは私としても少し考えずらいわね。でも戦いぶりを見るに零君は元々の才も少しあるけど、死線を潜った回数が違うのよ」

蓮花がそう言った



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肯定か否定か 2

「確かに零はものすごい修羅場を通ってきてるな」

蓮花の言葉を受けて渡部がそうつぶやく

「まずは異世界化が起こってから3か月の間箱根の山の中に一人で生活して、そのあと山を抜けるために大量のモンスターとの追いかけっこ」

「その後はここまで一人で来た。その道中ではレアモンスターのリザードマン、とんでもない火力持ちの魔導士、コンダクターと戦闘し辛勝」

「そして最後にはレギオンモンスターとの接敵。そして一撃をモロに受けそのまま海中を通っての逃亡。そこからここにたどり着いた」

林田と早坂がそう追随する

「確かにそのことを考えると」

「あの力も、、、納得が」

その意見に立花姉妹も同意する

「ここまでの情報を加味して私は零君は問題ないと確信しているわ。あの強さも納得できるから問題ないわ」

そうして蓮花は零の信用への肯定の意見を述べた

「戦闘力の説明がつくなら、、、」

「「私たちも賛成かな」」

そして立花姉妹と宿木も零のことを信用するに肯定した

 

そうして幹部全員が零を真の仲間として迎え入れることを決定した

 

「さて、そうなると本格的にボスタラテクトの討伐を考えたいな。林田さんが零に一度タラテクトと闘ってもらって強さを図りたいと言っていたが蓮花さんはどう思います?」

「良いと思うわよ。零君を鍛えて、私と一緒に行けば問題ないわ」

渡部の言葉に蓮花がそう返答する

「、、、蓮花さんの剣技、、、百花流を習得した零君とか」

「ヤバいことになるだろうね」

「絶対ヤバいだろ」

「下手したら一人でエリアボス倒せたりして」

「私以上のチートになるんじゃ?」

上から立花姉妹、林田、早坂、宿木の反応だ

「まー、一回模擬戦でもしてみようかしらね」

「普通に見ごたえありそうだな、、、」

「確かに」

蓮花のつぶやきに周りも同意する すると同時に

コンコン

会議室のドアをノックする音が部屋に響いた 

「ん?どうぞー」

渡部がそう言うと

ガチャ

「あ、全員居たのか」

零がドアを開けて入ってきた

「どうしたんだ?」

渡部がそう聞くと

「少し聞きたいことがあって、ここの拠点に居るメンバーの中で剣とか一から作れる人っているか?」

零はそう答えた

「ん?あー、俺は覚えがないが」

「俺もだな」

「自分も覚えはないですね」

「「私たちも」」

蓮花を除く全員が覚えがないという だが

「あー、あの金と銀のことね」

蓮花は零が金と銀を集めていたことを知っていたので納得した

そして                    

「ナイフぐらいだったら最低限レベルだけど作れるわよ。金銀一本ずつで3.4日かかるけどいいかしら」

蓮花はナイフ程度なら作れると言った

 「おー!ありがとうございます!!」

零は嬉しそうにお礼を言う

「金と銀って何のこと言ってるんだ?」

「あー、それは・・・

そう言って零は金と銀の使用用途を話した

 

「なるほど、、、確かにそれは」

「私とか月花ちゃんみたいにヒーラー・魔導士は金装備は欲しいね」

「そうですね、、、銀装備も強いかもね」

宿木と月花がそう言う すると

「ん?月花さんって魔導士だったのか?」

零は少し興味深そうにそういった

「あ、はい」

月花がそう答えると

「あ!というかもう全員のステータス教えていいんじゃない?」

陽花が気が付いた様子でそう言う

「あー、確かにな。俺と宿木のステータス以外知らないもんな」

渡部もそれに追随する

「「、、、自分(俺)もう話したんだよな」

「、、、おい」

早坂と林田の漏らした言葉に渡部が突っ込む

 

 



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零と幹部勢の現在ステータス 1

月詠 零  武器・刀  役職・魔法剣士  合計ステータス5190

物理攻撃 1300

魔法攻撃 1120

物理防御 830

魔法防御 1100

敏捷   260

魔力量  580

スキル

鑑定

思考加速 レベル4

毒耐性  レベル1

超呼吸  レベル2

魔法攻撃上昇 レベル2

魔法防御上昇 レベル2

水中活動

隠密行動

魔法

・水斬

魔法攻撃250%+物理攻撃50%の水属性攻撃

エアリアル

風の付与  威力は魔法攻撃依存 効果時間は15分

 

装備 

龍刀・清流    等級・希少級《レア》

黒衣の魔道衣   等級・希少級《レア》

 

説明

我らが主人公!何度も修羅場や死線を潜ってきたのでステータスはトラベラーズでダントツ。ちなみに装備抜きにしてもトップ。ステータスに目が行きがちだがスキルの量と質もヤバい。武術習得なしでここまでなのでここから蓮花に鍛えられてどう化けるか。

 

 

 

渡部陸真  武器・剣  役職・剣士  合計ステータス1595

物理攻撃  550

魔法攻撃  230

物理防御  300

魔法防御  170

敏捷    230

魔力量   115

スキル

鷹の目

視力を上昇させる 上昇率は物理攻撃に依存

思考加速 レベル3

勇者の卵

全ステータス50% 損傷・魔力回復速度高上昇

魔法

・エアスラッシュ

魔法攻撃150%の風攻撃

 

装備

ロングソード 

戦士のライトアーマー

 

説明

トラベラーズの頭。一見トップにふさわしくないように見えるが、他が運営できないのと元々かなりのオタクでその知識をフル活用しているので普通に優秀である。ただし勉強はからっきしである。戦闘面ではステータスこそ幹部勢で一番低いが、圧倒的な知識と発想力でそれを補う。その点が零と似ている

 

 

宿木麗奈   武器・杖 役職・ヒーラー  合計ステータス 3250

物理攻撃  160

魔法攻撃  1730

物理攻撃  255

魔法防御  310

敏捷    130

魔力量   795

スキル

勇者の卵

{特異}神樹守護  

治療・防御行動時、効果を500%増加 魔力消費量1/10  

思考加速 レベル3

魔法

・アークヒール

詠唱式

我が身に宿りし癒しの力よ、傷つき戦士に癒しを

魔法攻撃の200%負傷回復(最大6人)

・神樹の盾

詠唱式 

我が身に宿りし神樹の力よ、古より繋がりし神樹の恩恵よ、我が身を守りたまえ

魔法攻撃と魔法防御の200%の結界生成

・神樹の光槍

魔法攻撃の300%の光攻撃  

 

装備

癒しの魔杖 希少級《レア》

無地の魔導衣

 

特徴

チート どう考えてもとんでもなく強力な力を持っている。そんな力を持っている理由は才能も大きくかかわっているが理由の一つに家系が巫女である点があげられる。

ちなみに武器の癒しの魔杖は効果で結界の大きさと回復魔法の効果人数を1人増やす効果がある

 

 

 

林田一郎  武器・重剣 役職・戦士  合計ステータス1500

物理攻撃  550

魔法攻撃  70

物理防御  340

魔法防御  375

敏捷    135

魔力量   30/30

スキル

防御転換

防御の値を物理攻撃に転換する

思考加速 レベル2

自己再生 レベル1

魔法

パワーブレイク

物理攻撃の300%の無属性攻撃 防御半無視

 

装備

ヘビーソード

 

説明

最年長で性格も兄貴分といった感じなので幹部含め全員から慕われ頼られている。

戦闘時も一番前に出てた戦うので自己再生という結構な強スキルを獲得している。

一撃の火力がトップクラスで、赤蠍ですらたまに一撃で葬る

 

 



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零と幹部勢の現在ステータス 2

早坂蓮   武器 細剣  役職 指揮官・魔法剣士  合計ステータス1605 

物理攻撃 650

魔法攻撃 225

物理防御 350

魔法防御 125

敏捷   160

魔力量  95

スキル

止水

精神攻撃に対する超対抗 水属性攻撃の威力200%増加 水属性耐性レベル2

思考加速 レベル5

魔法

スプライト・トラスト

詠唱 風を断ち切る音速の1槍よここに顕現せよ

魔法攻撃100%物理攻撃100%の水属性攻撃   風属性に対しては300%威力上昇

 

装備

鋼のレイピア

 

特徴

トラベラーズの参謀。海岸防衛の指揮を一人でとっているので思考加速のレベルが蓮花に迫るレベル5という破格の力。幹部勢では蓮花の次に強い。海岸防衛で戦っているのでステータスの上がり方もかなり高い

 戦闘スタイルは高校からやっていたフェンシングを基礎とした百花流の剣技の応用を使って戦う魔法剣士

 

 

 

凛 蓮花   武器・刀  役職・剣士

物理攻撃 1000

魔法攻撃 0

物理防御 600

魔法防御 500

敏捷   650

魔力量  0

スキル

思考加速 レベル6

超呼吸  レベル1

守護   レベル3

味方守護時に全ステータス90%増加 

天剣

装備車の魔法使用不可 魔法攻撃に対して物理攻撃500%増加 魅了耐性レベル3   

 

武器

名刀・百花 希少級《レア》

四季の着物 希少級《レア》

 

特徴

百花流剣術の継承者。百花流とは花からヒントを得て作られた剣術である

装備している刀と着物は家宝である。希少級が二個もある家というのが怖いが、蓮花の強さのほうが怖いので気にしないでおこう。

 戦闘スタイルは百花流の剣技を使用する。天剣の力によって魔法攻撃も切り落とせるので魔法攻撃なら10000を超えなければ有効打にならない。近接もよほどの物理攻撃か技術がないと歯が立たない

 

 

立花 陽花  武器・双剣 役職・戦士・  合計ステータス1850

物理攻撃 420

魔法攻撃 400

物理防御 200

魔法防御 100

敏捷   500

魔力量  230

スキル

思考加速 レベル4

連撃

連続攻撃回数×2%物理攻撃増加  連続攻撃回数×1%魔法攻撃・敏捷増加

魔法

炎花

火属性の付与 敏捷・物理攻撃30%増加

 

武器

ツイン・ソード

 

特徴

月花の姉。元気っ子で運動神経抜群、特に足の速さは全国クラスの速さ。ただし勉強は渡部以上にできない。非常に明るい性格で社交的。しかし妹のことを馬鹿にされるとブチぎれる。

戦闘スタイルはスキルと足の速さを生かした超連撃。あまりの速度に魔法攻撃が当たらず魔法防御のステータスが上がらず万が一、魔法攻撃を食らった時のことを考え、月花が魔法攻撃を打ち込んでどうにか100まで上げた

 

 

立花 月花   武器・杖  役職・魔導士 合計ステータス1530

物理攻撃 60

魔法攻撃 490

物理防御 230

魔法防御 300

敏捷   200

魔力量  250

スキル

思考加速 レベル2

隠密行動

出音半減 気配半減  

魔導

魔法攻撃威力100%増加 消費魔力20%減

魔法

ムーンレイ

闇属性の150%

ライトブレッド 

光属性の100%

アイスバインド

氷での拘束 強度は魔法攻撃に依存

 

特徴

陽花の妹。読書好きで内気な内向的な性格。部活もやっていなかったがその分バイトで稼ぎまくっていた。渡部ほどではないが異世界系の知識があったので陽花と協力して生き残った。ムーンレイとライトブレッドは自力で習得するという中々のチート

 戦闘スタイルは後衛から魔法を打ちまくるスタイル



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今後の予定

「「、、、なるほど(ね)」」

零と幹部勢のステータスを見た会議室の全員が頷く

「まずは、、、零は唖然とするステータスだな」

「ええ、、、合計ステータスも5000。スキルも魔法も強い、、、やばいわね」

渡部と蓮花がそう漏らす

「いや、、、渡部達もヤバいだろ。宿木は言うまでもないし、蓮花さんも魔法切り落とせるし。ほかのみんなも強い、、、すごいな」

零も渡部達の強さに驚嘆の声を改めて上げる

「蓮花さんの班には今10人いるけど、どうゆう役割分担なんですか?」

「近接5、魔導士3、ヒーラー2よ」

早坂の質問に蓮花はそう答える

「そうすると、、、零と蓮花さんがボスタラテクト倒して、他の前衛全員で取り巻きを倒す。魔導士で援護してながらヒーラーの護衛、、、これならボスタラテクト行けるか?」

早坂はボスタラテクと討伐の方法を考える

「おー!ついにエリアモンスター討伐!」

零は嬉しそうに言う しかし

「魔導士の人数が少なくないか?」

「取り巻きも今の近接メンバーで掃討できるのかな?」

渡部と陽花は疑念を浮かべる

「ん?ここにいる全員恐ろしいほど強いし、蓮花さんの班員もかなりの強さだったぞ。さすがに行けるんじゃ?川崎のエリアボスと闘った感じ行けそうだったけど」

零がそれを疑問に思いそう言うと

「ボスタラテクトは取り巻き自体の強さはそこまで強くないから取り巻きを掃討できる可能性があるが。川崎のアークオーガは出てくる取り巻きの強さがやばいから取り巻きの掃討に戦力が割かれるからどっちも強いんだよ」

林田がそう説明した

「え?別に取り巻きは強くなかったけど?」

「「それはお前が強すぎるからだよ!!」」

零の発言に何人かが突っ込んだ

「りょ、了解」

零はその剣幕に押され黙る

「それで話を戻しますけど、もちろんここから全員レベリングをして連携も考えてというのが前提ですよ。それでも、リスクはありますがこのまま動かないでいると、食糧問題もありますし、住居もこんな海辺ではなくある程度内地にしないとこれから先守り切れるかわかりませんから、、、こないだのレアマーメイドで確信した」

「「なるほど」」

早坂の考えを聞いた渡部と蓮花が納得する

「仮定としてどれくらい持つんですか?」

月花が心配そうにそう聞くと

「食糧問題よりも先に海上の敵問題がやばいですね、、、1月は持つでしょうけどそれ以上になるとどんどんとリスクが上がると思う、、、1月半。俺たち幹部が討伐に出て抜けることを考えるとそれが限界、それもかなりヤバい賭けになる。運が悪ければ拠点のメンバーが帰ったら全滅してたなんてこともある」

早坂は深刻そうにそう言う

「となると、、、1月でどうにかするしかないか。零に剣技を教え込むのに1月でできます?」

渡部はそう言って蓮花を見る

「零君の習得速度にもよるけど、、、多分零君なら1月あれば最低限の基礎は教え込めると思うわ」

蓮花は少し考えてそう言う

「なら、1月後をにエリアボス討伐、、、それでどうだ?」

「それがいいですね、、、では11月の初めに攻め込むということでいいですね?」

早坂がそう言って全員の顔を見る

「「ああ!」」

「「ええ!」」

全員が大きく頷く だが

「ん?ちょっと待て、、、零に剣技を教えるってどういうことだ?」

零が渡部達の発言に首をかしげる

「あー、零今我流で戦ってるから、蓮花さんに剣技教えてもらえば格段日曜なると思ってな」

渡部がそう返答する

「あー、了解。じゃー、蓮花さんお願いします」

「私が手取り足取り教えてあげるわよ」

蓮花がそう言って会議は終わった



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蓮花VS零 1

エリアボス討伐決定から一夜明け

 

「じゃー、今日から一か月間、私の剣術・百花流を教えていくわね」

「はい!」

蓮花と零は基地の外れで特訓を始めることにした

「そういえば、百花流ってどういった剣術なんですか?」

零がそう聞くと

「百花流は自然からヒントを得て作られた剣術よ。技には花の名前が付いていて花言葉に合わせた動きや軌道を繰り出す技だから百花流よ」

蓮花はそう説明した

「なるほど」

そして零が納得すると同時に

「まず、一回闘いましょうか。時間も限られてるから零君に合った技を教えるわ」

そう言って蓮花は鞘から刀を抜いた

「え?!模擬戦って大けがしますよ!」

零がお焦りしてそう言うが

「さすがに模擬刀よ。それに魔法でケガしても、、、

「私が回復するから大丈夫よ」

早坂の後ろから宿木がそう言って現れた

「あ、それなら。宿木ありがとうな」

「いいのよ。これが模擬刀」

そう言って宿木は模擬刀を零に渡した

「サンキュ、、、じゃー、やりますか」

「ええ」

そうして二人の間に圧が生まれる

 

「さて」

(ひとまずは)

「エアリアル」

零はまず風を纏った そして

「水斬・乱」

水と風の斬撃を蓮花の前の地面に打ち込んだ

ドカン

その一撃で蓮花の前に砂埃が舞う  そこに

「居合・白蘭」

一瞬で距離を縮め、居合の一閃を蓮花に打ち込む

(さすがに受け止められはするだろうが体制は崩すだろ)

そう零は考えた だが

キンッ

「え?」

刀は金属に受け止められた

砂埃が晴れるとそこには

「な?!」

右手だけで刀を使って止めた蓮花の姿があった

「百花流・山茱萸《サンシュユ》、、、花言葉は「持続」「耐久」「気丈な愛」ね。この技は筋肉で衝撃を吸収して物理攻撃を受け止める技よ」

蓮花は軽い笑みを浮かべてそう説明をする

「嘘だろ、、、」

それを聞いた零が愕然としていると

「今度はこっちから行くわよ。百花流・苧環《オダマキ》」

そう言うと同時に蓮花は刀身を微震させ零の胴体にめがけて突き技を繰り出した

「うぉ!」

ガキン

零は寸前で刀を間に入れて防いだが

「ぐぅあ」

(なんて重さだ!)

突きの重さに大きく吹きとばされた

「くそ!」

(物理攻撃は俺のほうが高いのにここまで押されるとなると、これが技術差か)

「普通に近距離戦で行けば勝負にすらなさそうだな、、、勝ち目があるとすればエアリアルだが」

(それだけじゃ、攻撃は通らない)

零がそう熟考していると

「そんな考えこんでる暇はないわよ」

「なっ!」

蓮花がいつの間にか距離を詰めていた

「百花流・楓《カエデ》」

変則的な軌道を描く剣撃が零を襲う

「くそっ!」

ボコ

「っ!」

零は上後ろに飛び上がって衝撃を殺した だが

(痛い)

完全にはいなすことができるず少し食らってしまった

「あら、結構いなしたわね、、、風を纏えば瞬発力は私と互角ね」

蓮花は興味深そうにそう言う

「それはどうも!」

そう言うと零は蓮花に襲い掛かる そして

「水斬・蘭!」

魔法を纏った刃を下から上に切り上げた

ガキン 

「おっと、私の体制を崩す気だったのね、、、でも山茱萸《サンシュユ》は抜けたいわよ」

零の刀は先ほどと同じように受け止められた だが

「風昇!」

零はそう叫んだ すると

ビュン

「え?」

蓮花の全身に強烈な上昇気流が襲った 

その結果

「しまった!」

蓮花の体は完全に浮いてしまった

「そこだ!水斬・蘭!!」

零はそこに全力の一撃を打ち込んだ

ドカン

「きゃ!」

蓮花の体は大きく吹き飛んだ

「よし!」

零の顔に笑みが浮かべた

 



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蓮花

ドカン

「がぁ!」

零の渾身の一撃を受けた蓮花は地面に叩きつけられた

(肋骨がほとんど折れてるわね、、、幸い内臓には刺さってないからまだ動けるけど。これは少しまずいわね)

蓮花がそう焦っていると

「まだまだ!」

動きが鈍った蓮花に零は追撃を与えようとする

「居合・白蘭」

スパン

「っ!」

蓮花はそれをどうにかかわそうとしたが食らってしまった だが

「っ!!」

ガタッ

攻撃をした零の顔も歪がみ膝をついた 何故なら

(よ、横腹に一撃もらったのか)

攻撃を食らった蓮花が食らうと同時に零にカウンターで一撃打ち込んでいたのだ

しかも

「こひゅ、、、こひゅ」

(こ、呼吸が)

急所に撃ち込まれたので呼吸機能に異常をきたしたのだ

「こひゅ、、、こふ、、、ふー」

零はどうにか呼吸を正常に戻し立ち上がる

「あら、もう少し倒れてほしかったのだけど?」

その間に蓮花は体勢を戻していた

「まさかあの刹那にあんな正確無比なカウンターを打ち込んでくるとは、、、あれも何か技名が?」

「射干《シャガ》、、、花言葉は「反抗」よ。絶妙な点をついて相手の急所に打ち込む技よ」

そう言って蓮花は刀を鞘にしまった

「零君、居合できるみたいね、、、白蘭ね。中々いいけど、本物を見せてあげるわよ」

そう言って蓮花は体勢を低くした

「本職の居合はまずいだろ」

零はそう言いながら防御の構えをする だが

(防御なんてできるわけない、、、エアリアルでの回避以外ありえない)

零は防御でなく、回避することにした

「行くわよ」

(来い)

零は回避の準備をする

百花流・霞草《カスミソウ》」

(風しょ

ドカンッ

「ぐごぉ!」

しかし蓮花の居合は回避できるような速さでなくほぼモロに食らってしまった

(は、早すぎる、、、何だあれ、まるで閃光みたいな速度だし、霞と見間違えるほど自然な動きだった)

そう考え終わると同時に零の意識は闇に落ちた

 

 

 

 

「う、うん?」

(負けたのか?)

意識を取り戻した零はそう考えて目を開ける だが

「ん?なんだ?」

零の目線の上に何か物体があるのである しかも

(なんか首のあたりが温かいし柔らかい)

首元が温かく柔らかいのだ

「あ、起きた。大丈夫?」

すると

「横から声がかかる」

「あ、蓮花さん」

「30分ぐらいで起き上がるなんて中々にタフね」

蓮花は嬉しそうにそう言う

「はは、一矢報いれてよかったですよ」

「ふふ、じゃー、そろそろ起きたらどうかしら。麗奈ちゃんの膝枕が気持ちいのは分かるけど」

「、、、、、は?!」

蓮花の発言に零は反射的に起き上がる だが

ボヨン

「ぶへぇ!」

「きゃ!」

宿木の胸にぶつかり跳ね返ってしまった

ボコ

「ぐへぇ!」

そして宿木の思いっきり突き飛ばされたのであった 

「何やってるのよ」

蓮花があきれた様子でそう言う

「いや、なんで俺膝枕されてんですか?」

「じゃんけんで麗奈ちゃんが勝ったら金を使った武器を作った上げるって言ってその代わりに負けたら零君が起きるまで膝枕っていう感じのゲームをして麗奈ちゃんが負けたのよ」

零の質問に蓮花は楽しそうにそう言う 

「な、なるほど」

そう言って零は立ち上がる

「体は麗奈ちゃんが回復魔法で直してるから大丈夫よね?」

「あ!確かに言われてみれば」

零は体の調子が蓮花と戦う前に戻っていることに気が付く

「サンキュ、宿木」

「っ!これが私の役割だからね」

零の感謝の言葉に宿木は顔を少し赤らめてそう返す

「へー、、、それじゃー、特訓を始めましょうか。わたしのことは師匠と呼びなさい」

蓮花は一瞬面白いものを見たといった顔をしてそう言った

「よろしくお願いします。師匠!」

そうして零の百花流剣術習得 基礎編が始まるのであった



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特訓の内容

「まずなんだけど、この一か月で零君に学んでもらうのは三つよ。

一つ目は全身の筋肉を100%使うことができるようなる技術。これを習得できれば物理攻撃と敏捷はもちろんのこと、防御にも使うことができる必須の技術よ」

「なるほど、、、確かにそれができれば一気にパワーアップできますね」

蓮花の説明に零は頷く

「二つ目は敏捷の増加。零君はすべてのステータスが高いけど、敏捷だけ他に比べて見劣りする。もちろん零君の敏捷の値も十分高いけど、どうせならほかのステータスと同等までもっていきたい」

「、、、攻撃ステータスは対応する攻撃をやれば上がる。防御ステータスは対応する攻撃を受ければ上がる、、、敏捷はどうすれば上がるんです?」

「走ったり俊敏な動きをすればいいのよ」

零の質問に蓮花はそう答える だが

「え?でも俺箱根からここまで来たのにこれですよ?」

箱根からここまで走ってきていた零はそう疑問を口にする

「多分それは戦闘じゃないからね。確定ではないんだけど戦闘でないといわゆる経験値が余り入らないのよ。それが原因ね。あと、元々のセンスもかかわるのよ」

「なるほど、、、確かにそれは納得ですね。ここまでくる道中でそこまで走りながらの戦闘や素早さでほんろうする先頭無かったですし、俺足遅いですから」

蓮花の説明に零は苦い顔をして頷く

「まー、それはこれから解決していくから問題ないわ。そして最後の三つ目は百花流の剣技をいくつか習得してもらうわ」

「おー!」

剣術を習得できると聞き零は興奮した様子だ

「今回習得してもらうのは、防御技の山茱萸《サンシュユ》・突き技の苧環《オダマキ》・斬撃技の楓《カエデ》の三つよ」

「全部さっきの模擬戦で見せてくれた技ですね、、、どれも習得できれば一気に先頭の幅が広がりますね」

「ええ、今後の予定としてはまず筋肉を100%使う技術の特訓と敏捷のステータス上げをやっていくわ。そこでも3つの剣技は教えるけど本番はそれがある程度できたらね」

「了解、師匠!」

零は元気よくそう返答する

「じゃー、まずは敏捷上げと筋肉使用の技術上げのために私の攻撃を回避するか防御してもらうわ」

「、、、え?」

蓮花の言葉を聞いた零は固まる

「ん?どうしたの?」

「え?あの?もっと技術的に指導してくれるんじゃ?」

零がおずおずとそう言うと

「いや、そんなの無理よ。体で覚えてもらうわよ」

蓮花はないを言ってるんだといった様子でそう宣告する

「、、、これ、物理防御ものすごく上がりそうだな」

そうして零の特訓が始まるのであった



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特訓 1

シュ シュ ガキン

「ぐぅ!」

ビュン

「うん。やっぱり今まで戦いまくってたことで筋はものすごくいいわね」

特訓を始めて1時間蓮花はそう言った

「はー、はー、一時間ぶっ続けで戦い続けるって、、、死ぬ」

零は疲労困憊だ

「これぐらいで音を上げちゃダメよ。別に死なないんだから気は楽でしょ」

「それとこれとは話が別ですよ!!」

 

蓮花の暴論に零はそう叫ぶ

「でも、本当に想像よりはるかに筋は良いわよ。足捌きも良いし、常に動いている。視野も広いしさすがね」

「そうは言いますけど、敏捷はともかく筋肉使用は全然つかめないんですけど?」

蓮花の称賛に零は顔色を暗くしてそう返す

「それは明日からよ。今日は筋肉を酷使してもらって筋肉痛になってもらわないと」

「はぁ?!」

蓮花の口にした言葉に零は驚愕の声を上げる

「いやいやいや?!どうゆうこと?!」

「筋肉を十全に扱うのには筋肉の場所や動きを理解しなくちゃダメよね。でも、素人にそんなことできるわけないから、筋肉痛になって力づくで知るしかないのよ」

零の質問に蓮花は苦笑いしてそう言う

「え゛?」

そしてそれを聞いた零の顔が青くなる

「さて!もう一時間行くわよ」

「はー!?」

そうして特訓は再開するのであった

 

 

1時間後

「かひゅー、かひゅー」

「じゃー、一回休憩ね、、、聞いてないか」

零は意識がもうろうになっていた

「麗奈ちゃん、今回は回復しなくていいわ」

「了解です」

麗奈はそう返答する

「それにしても零君、本当に筋が良いわね」

蓮花は海を見ながら                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                   そう漏らす

(模擬戦であそこまで追い込まれること自体が驚きよね。そもそも発想力がずば抜けてるわよね、、、箱根の山中に一人で取り残されてそこから生き残れなんて技術や気持ちだけじゃ無理よね。どんな動きをしたのか、、、参考に聞いてみたいわね)

「予定では3日ぐらい掛けて、足捌きを教えようと思ってたけどあれは教えるほどではないし、教えるよりも我流でやっていった方がいいだろうしね」

そんなのことを言ったり考えたりしていると

「蓮花さん」

「あら?どうしたの麗奈ちゃん?」

宿木が蓮花に声を掛けた

「今言ってたこと聞いてたんですけど、零君ってやっぱり相当レベル高いんですか?」

宿木がそう聞くと

「良いわね。むしろ下手に百花流を教え込むよりも基礎と技だけ教えてそれを自分の剣技に生かしてもらおうかなって考えてるのよ」

蓮花はそう返した

「え?百花流をそのまま教え込まないんですか?」

「ええ。零君は我流の剣術を作れるわね。我流の剣術を編み出すには圧倒的戦闘経験と想像力、そして剣術の基礎が必要だけど最初の二つは零君持ってるからあとは剣術の基礎だけ教え込まないとね」

宿木の疑問に蓮花はそう返した

「そんな簡単にできるものなんですか?」

「作ること自体は簡単よ。それが実用的かは別としてね。零君はたたき上げの剣技だから実用性は抜群よ。水斬・蘭に白蘭、、、どちらもかなりのものだったわ」

「へー、、、蓮花さんがそういうってことは本当にすごいんですね」

「ええ」

そう二人が話し終わると同時に

「じゃー、そろそろ再開しましょうかね」

蓮花は再び特訓を始めることにした



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