ブルーロックRTA チームZチャート【参考記録】 (Damned)
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#1 キャラメイク〜入寮テスト

 世界一のエゴイストになるRTA、はっじまっるよー!

 今回プレイしていくのは、キャラメイクの柔軟さとストーリーのボリュームからホモの欲張りセットと名高い『ブルーロック 青き監獄の中で』の『チームZシナリオ』です。原作ストーリーに最も近いものであり、初心者の方はここから始めることになります。

 

 それではNEW GAMEを選択しキャラクリを開始しましょう──と言いたいところですが、このゲームの冒頭はブルーロックの世界観に関するオープニングからです。くたばれ日本サッカー! 残念ながらここはスキップ不可なので、タイムには含めません。ムービーが終わるまでの間に、このRTAについてご説明致します。

 当初の予定では糸師凛強奪RTAだったのですが、あいつ強すぎんよ……(全敗)。いや、技術的には可能らしいんですが、パラメータ、AIの挙動、仲間とどこを見ても非の打ち所がないんですよね。ゆえに、糸師凛率いるチームをしばいて彼を強奪した最初で最後の動画は必見でしょう。

 なので、チームXのエースにして王様を自称する馬狼照英こと傲慢野郎──なんと呼んでも可愛くないので『ママ』と呼びましょう。彼を二次セレクションで分からせることを第一目標としましょう。最終的には二次セレクションを簡単、かつ最短でクリアしていきたいと思います。

 え? 一次セレクションでやらないのかって? チームXとの試合は糸師凛強奪兄貴レベルでないと拮抗するとこすら不可能な負けイベなので……。(全敗)

 人生、必要な敗北もあります。

 ついでに糸目にリーダー枠という、登場した瞬間から裏切り者の匂いがプンプンする『ホンモノ』のエゴイスト──もとい久遠渉も改心させましょう。理由? (特に)ないです。

 おっ、そんな事を話しているうちにキャラメイクの画面になりましたね。椅子に座った不気味な男が出てきました。台詞が表示されてからが計測開始です。イクゾ〜!

 なんだこのおっさん!? と思ったホモとレズがいらっしゃると思いますので説明しますと、この人がクソメガネこと青い監獄の計画の全権を握る男、絵心甚八です。(おっさんでは)ないです。

 まずは性別の選択から。ブルーロックはホモゲーなので男を選びます。当たり前だよなぁ?

 女性にするともれなく選手にはなれないので初心者兄貴姉貴は気をつけましょう。ちなみにテキストが増えたり、全く違う関わり方が出来たりとホモにもノンケにも優しい仕様です。やったぜ。

 ここから、クソメガネの質問に答えていく形でキャラクリが進んでいきます。質問がキャラの性能に関わることはあまりないので、ランダムで進めていきましょう。最後は名前の入力です。こちらもランダムでつけてもらいます。

 ──秋穂木蘭(あきほ・もくれん)。略してホモですね。RTAにはぴったりの名前です。勝ったな、風呂入ってくる。

 続いてステータス画面になります。(こちらは先程の選択である程度操作できますが、後々振るポインヨのおかげで関係)ないです。

 さてそんなホモくんのステータスはっと……。

 

 すごく……大きいです……。(驚愕)

 初期からかなり高いステータスの持ち主です。ごく低確率で出現する《天才型》というやつですね。確率で言うと、某型月ゲーでダブルピックを同時に引くくらいの確率らしいです。絵心からの質問に対する回答で多少確率変動するそうですが、はっきりいってかわいいもんです。

 ──ウッソだろお前通常プレイでも見た事ねぇよ!?!? 何だよそれ! ワッカワッカしい!!

 

 ……大変失礼致しました。ステータスは高い方が有難いですが、些か不味いかも知れませんねクォレハ……。理由については後ほど説明します。

 気を取り直して容姿をチェック。ウホッいい男〜。ウェーブ掛かった紫髪の美人になりました。同じ紫髪でも紫サイコホモ、もとい御影玲王とは違った良さがありますね。いいゾ〜これ。それからサンプルボイス十五のCVは……福山潤ですね。明るいお兄さんの予感がしますねぇ!

 属性は……《先導者》です。属性によって、ストーリーが進むごとに得られるパッシブの傾向が変わります。ストライカーとして優秀な能力が付きやすいのは《エース》や《キャプテン》なのですが、どちらも場面によってはクソデバフがかかるのでクビだクビだクビだ! 他にも《俯瞰者》や《希薄》といったものがあり、狙いはそちらだったのですが……こっちの事情も考えてよ(棒読み)。

 もう一つ属性がありますが、こちらはストーリーが進むと明らかになります。変なのでなければいいんですが。

 ちなみに《先導者》ですと司令塔向けのスキルが手に入ります。嘘ですストライカー向けのスキルも手に入ります。どっちつかずなので選ばれることが少なく、よほどの事が無ければリセです。えぇ……と思ったホモの皆様もいるかもしれませんが続行します。もう低ステータスばかりのリセットは嫌だ……嫌だ……。

 次にパッシブを見ていきましょう。経歴からして何を貰っても大体なんでも出来るのですが、あれだけステータスが高いととんでもない事に──

 

《FW適正》

《MF適正》

《空間認識能力》

《エゴイスト》

《サディズム》

《精神依存》

《諦観》

《仮面》

 

 やめてくれよ……(絶望)。えっ、なにこれは……(困惑)。お前もメンヘラサイコホモかよぉ!?

 下三つが上と合わさると大変なことになります。紫サイコホモは二人もいらねぇんだよ!(御影くんへの熱い風評被害)

 と、とりあえずパッシブの説明をば。

 

《FW適正》《MF適正》

 言わずもがなの必須パッシブ。特にRTAでは《FW適正》が無い場合即リセです。今回は《MF適正》もあるので両刀(意味深)になれるでしょう。

 《先導者》も含めてなんでも出来るなぁ……ホモくんは運がいいなぁ(白目)。

 

《空間認識能力》

 これは潔くんや二子くんのようなキャラクターの標準装備です。ホモくんは《先導者》があるので低い可能性としては高い方でしょう。

 

《エゴイスト》

 読んで字のごとく、このゲームでの最重要パッシブの一つです。自分がゴールを決めるとステータスが上がります。強スギィ!

 

《サディズム》

 あぁん? なんで? 

 このパッシブを持つキャラはドSになる──叩かないで叩かないで! このパッシブがあると、敵を抜く♂度に累積でステータスが上がります。シュートを外す度に累積数がマイナスされるので、丁寧なプレイングをしましょう。

 これのどこが加虐体質だよと思ったホモとレズの皆さんに説明致しますと、先程申し上げたように敵を抜く度に精神的に高揚し、ステータスにプラス補正が入ります。

 デメリットは《エゴイスト》や後述の《仮面》と合わさり、試合の際に性格が著しく変容する上、累積数が一定以上になると仲間の指示を聞かなくなり、ひたすら一人で戦うようになってしまうことです。そのあたりはオートからマニュアルに変え(彼の操作権を奪え)れば無問題です。ついでに次の試合へのモチベーションを勝手に維持してくれる神アビです。

 

 さて、ここから先が問題児たちの紹介です。

《精神依存》

 特定のキャラクターと親密度を高めすぎるとデバフがかかります。そのキャラを優先してしまい、行動の幅が狭まったりトラブルの元になったりと、面倒なイベントを引き起こしやすいのでタイム的にまずあじです。

 

《諦観》

 『あきらめ、悟って超然とする』という意味を持つ言葉です。何もかもに諦めがついているので心を揺るがすような何かがなければ本気を出せませんが、心を揺るがす何か=《精神依存》のトリガーを引く何か、というクソ面倒なパッシブです。一定以上になると別のパッシブに変わりますが、それまでの辛抱が長く……苦しい……!

 

《仮面》

 本来の自分とは違う性格の仮面を被ります。それによって、表の顔はマトモでも本性がアレだと顕になったら最後、どうなるかわかりません。

 実質的にスキルが無いのと同じ、いやそれ以下じゃないですかヤダー!

 

 あ゛ぁ゛ーーッ(タイムが)痛いっ痛いっ!痛いんだよォォオ!!

 なんでこう、タイムだけを的確に攻撃してくるんですかね!? どう足掻いてもチームがバラバラになるだけじゃないですか!? え……こんな奴をあのチームZに入れるの……? マジで……?(不安)

 

 つ、続いてアクティブ──必殺技ですね。こちらを見ていきましょう。三十レベルまでは十レベルごとに一つ、それ以降は十五レベルごとに一つ獲得できます。複数の選択肢から選ぶスタイルですが、最初の一つだけは選ぶことが出来ません。

 どんな効果かもランダムですが、今回の場合《シュート上手》か《トラップ上手》がもらえれば、個人的には御の字──

 

《偽閃》

 威力20%up

 命中率40%up

 アクティブ貫通

 

 ファッ!? 何だこれ!? 点入れる気しかねぇ! 糸師凛並のアクティブやぞ!? ふざけんな!(声だけ迫真)

 これ、既存のアクティブだと《アクティブ封印》くらいでしか防ぎようが無いんですがそれは。なんだお前(素)。パッシブ貫通しないだけマシですね(白目)。

 うーん、どうしましょうかね。逆にレアなスキル構成になってしまいましたし、タイム短縮は難しくても面白そうだなぁ……。なんでこんな所で運使っちゃうかな? ま、いっか!(ポジティブ)

 

 よし、じゃあ(青い監獄にこいつを)ぶち込んでやるぜ!

 

 

 

 場面が変わって、生着替えタイムです。よくあるブレザーから青いラインの入ったピチスーに衣装チェンジ。おっほ、いい身体してんじゃ〜ん。

 それでは、チュートリアルとなり、ここからは原作と同じく、『鬼ごっこ』が始まります。イクゾー!デッデッデデデデ!

 ルールの説明という名の操作方法チェックが終わりました。メンバーを確認しましょう。キャラクリをするということは他の人間が一人代わりに消えているということなのですが、今回居ないのはイガグリくんのようですね。やったぜ(最低)。

 腕に表示されている順位は三百、原作ではイガグリくんに与えられていた順位です。あれ……? 吉良くんより低いですね。というか最低位です。蜂楽くんに狙われることがなくなるのでいいですが。

 先程も申し上げた通りチュートリアルステージなので、余程のことがなければ失敗はしません。また、任意のキャラクターを脱落させることが出来るので、吉良くんがいる時は彼を落としましょう。(彼のアンチでは)ないです。冗談です。

 ただこの時に久遠くんを脱落させるとチームの纏まりが無くなりやすく、難易度が格段に跳ね上がるので気をつけましょう。

 という訳で開始。オニはホモくんです。ボールを寝ている相手(蜂楽くん)にシュウゥゥーッ! 超! エキサイティン! 卑怯とは言うまいね!

 それなりの威力で撃ったはずですが、起き上がった蜂楽くんの足がこちらの顎を狙ってきます。咄嗟に回避を入力、操作も問題なく受け付けてくれますね。テキストが流れ始めました。

 

>な……。

 

>ふわあ……。

 

>あれ、ファウルじゃないのかよ……。

 

 この辺りのセリフも、あまり原作と変わりませんね。この流れになるのは、まだ寝転がっている蜂楽くんを狙った時だけです。こちらは原作通りに進めた方が早いため、原作通りに蜂楽がっ!!! をぱぱぱっと回収して、お終い!

 

>ダメなのはハンドだけでしょぉ……? おはよ。

 

 めちゃくちゃ眠そうです。可愛いですね〜。とりあえず傍観しましょう。

 

>おい。汚いやり方は嫌いだ、正々堂々と戦え。

 

>真面目くんですかぁ〜?

 

 二人のやり取りに割り込むようにシュートします。國神くんに当てると怒るので、ぜひ当てて差し上げろ(丁寧語)。

 

>ふふ。

 

 ホモくん、随分品のある笑い方ですねぇ? 堕とし甲斐があります。

 

>野郎……。

 

 青筋を浮かべた國神くんがこちらを睨んできます。煽ってあげましょう。

 

>ふっ、鬼さんこちら。

 

>潰す……!

 

 こちらに放たれたシュートは潔くんの身体を盾にして受けましょう。この人間のクズがよ……。

 呻き声を上げて倒れ込む潔くんに微笑みながら、ごめんねとでも言ってみましょう。彼は優しいので許してくれます。

 

>あっ、悪い。お前じゃねぇ。

 

>っぇ、ハッ、ガハッ……。

 

 しばらく荒い呼吸をしたあとに、潔くんがこちらを狙ってきます。追いかけ回されるのを適当にいなしていると、蜂楽くんが國神くんを捕まえて来てくれます。

 

>てめぇ、こら! 下りろっ、おい……!

 

>あははっ、チャンスだよ〜。

 

>てめぇ、こら離せっ。

 

>ほら、あっちに行ったらどう?

 

>だからっ……、正々堂々やれっつってんだろうが!

 

 國神くんが蜂楽くんを放り投げるので、それを華麗に抱きとめます(ホモは紳士)。蜂楽くんを床に降ろしてから、潔くんと対面しましょう。葛藤した後に吉良くんに振り返ったらほぼ大丈夫です。狙われる吉良くんを見ながら、イレギュラーが無いか見ていきましょう。大丈夫だろうと思ってトイレに行くとリセ案件になります(一敗)。

 原作通り、蜂楽くんが潔くんからボールを奪い、吉良くんの方に走ります。最早サッカーというより喧嘩に近い蹴りで振るわれた足を回避した吉良くんですが、諦めろ、お前の未来は死だ。吉良くんの頭を超えて飛んで行ったボールを、潔くんが撃ち返しました。彼はもう終わりですね。

 

>えっ、なに、どういう事……?

 

 現実を認識できない吉良くんが何か呟いていますが、そこに拍手が割り込みます。

 吉良涼介、失格。

 絵心兄貴の言葉に喚く吉良くん、ここまで来るとスキップ出来るため飛ばしましょう。彼のヤバい顔芸が見たい人は走って♡

 という訳で、入寮テストは合格です。今回はここで終了とします。

 ご視聴いただき、ありがとうございました。

 

 

 

 



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#2 体力テスト〜1次セレクション

時間がかなり空いてしまったので初投稿です。


 妙な人間。

 秋穂木蘭に対するチームZの印象は概ねそうだった。

 まず、『鬼ごっこ』に対する態度からしてどこか達観したような佇まいで、寝ている蜂楽に喜色を露にするでもなく、あくまで冷静にボールをぶつけようとしていた。結果として秋穂のボールは蜂楽に蹴られることはなく、逆に蹴りを入れられそうになって回避したわけだが。

 反応速度速ぇ。潔世一は入寮テストの後に、そう判断を下した。もしも自分があの蹴りを放たれていれば、回避できた自信はない。

 秋穂の行動の結果として、潔は腹に意識が遠のくほどのシュートをもらった挙句、知り合いのサッカー人生を終わらせる『トドメ』を刺してしまったのだが。彼はそれを気にはしていない。

 ──ごめんね。

 そういった彼の表情は、本当にどこか別の場所を見ているようだったから。この青い監獄(ブルーロック)で生き残るとか、誰かを蹴落とそうとか、そんなことは眼中にないような、そんな瞳をしていた。

 だからこそつい、彼は許してしまったのだ。ここがブルーロックであることも手伝って。

 秋穂木蘭。自分より体格もよく、運動能力も高いのに、なぜかこの伍号棟で最もランキングの低い男。

 決められた食事を取り、隅の席へ座った彼に、潔は一瞬だけ視線を向けるのであった。

 

 

 

 

 チーム総当たり戦のRTA、はっじまっるよー!

 前回は吉良くんが退場した所までやりましたね。これからトレーニングルームにぶち込まれての体力テストが始まります。ここでは先程のストーリーで得られたポイントを振るほか、テストの後の空き時間で練習をすることによってさらに経験値を得ることができます。では、ここからしばらくは同じことの繰り返しですので倍速で。体力テストの後に一次選考が始まるまでは、特にイベントもありません。その間時間を持て余してしまうみ な さ ま の た め に ぃ 。

 このゲームのステータスの仕様を説明させていただきます。ステータスはスタミナ、スピード、フィジカル、テクニック、賢さ、キックの六種類。スタミナは名前の通り試合中の体力、およびアクティブを使用できる回数に、スピードはフィールドの移動速度、フィジカルはDFやGKでのブロックの成功率、テクニックは各種スキルの習得やボール運び、賢さはチームへの指示出しの成功率と突破率に、キックはシュートの威力や速度に大まかに影響します。

 それらがまず、ポ〇モンのように割り振られる初期値、続いてレベルアップにより得られるポインヨが努力値と呼ばれます。ポ〇モンかな?

 スタミナとキック、あとはスピードにでも割り振っておけばストライカーとしてある程度活躍できます。ですがそうなると、どうあがいてもFWでプレイするしかないため、チームメンバーによっては苦しくなります。もしもやりたいプレイがあるのならばそれも考慮しなければいけません。均等に振るのはクソオブクソの劣化型御影玲王になりますし、雷市くんのようなスタイルにしたいのにカス体力とかお前舐めてんの? なステも論外です。当たり前だよなぁ?

 余談ですがこの初期値と努力値、少ない時は本当に少ないです。どうあがいてもなんでお前それでブルロ来たん? みたいなのも存在します。もちろんリセット案件です(1145141919810敗)。

 じゃけんステータスを振っていきましょうね~。今回は当然ですがFW、およびMFを目標として割り振っていきます。上げるのはスタミナ、スピード、テクニックです。それ以外に少しだけ振っておき、あとは三つにおっしゃ! (ポインヨを)ぶち込んでやるぜ!

 ここだけ聞くと器用貧乏に見えるかもしれませんが、基礎値のおかげで器用大富豪です。《サディスト》の獲得が野獣先輩の枕並みにデカいので、抜いて抜いて♂シュート(意味深)して、《エゴイスト》との併用で最強のストライカーになってもらいましょう。お前をストライカーに仕立てや・・・仕立てあげてやんだよ! お前をストライk……にしたんだよ!

 お前をストライカーにしてやるよ(妥協)

 さてさて、体力テストの結果が出るようですね。ランキングが一七五に上がるはずですが、特に何か変わるわけではありません。これは脱落した人間の分上がっただけで、ぬか喜ぶだけなので。

 ホモくんも部屋に戻りますが、潔くんと蜂楽くんに鉢合わせました。ナニしてたんでしょうね~?

 順位が上がったことに喜ぶメンバーをよそに、ムービーが始まったのでスキップ。チームZルート特有のジャンケンでのポジション決めです。ここでは潔くんがまず潔くんが勝ち、そのあとは主人公です。原作主人公への配慮なのかはわかりませんが、これだけは変わらないんですよね。

 適当に手を出して、今回はFWをもらったらおしまいです。はいじゃーんけーん──ファッ!?

 勝ちました。えっ……なにそれは……(困惑)。そんなことしなくていいから(良心)。

 ………………(言葉を失う)。

 (無言で過去の実例を探す音)

 (無言で自分のデータを漁る音)

 (何も見つからない音)

 ヌゥン!ヘッ!ヘッ!(助走)

 ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ア゛↑ア゛↑ア゛↑ア゛↑ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!!!ウ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ!!!!!

 フ ウ゛ウ゛ウ゛ゥ゛ゥ゛ゥ゛ン!!!!フ ウ゛ゥ゛ゥ゛ゥン!!!!(大迫真)

 

 

 

 何してんすか、やめてくださいよ本当に!

 ……実例が見つかりませんね。というかこれって絶対に負けると思っていたのですが、何かのステータスで変わるのでしょうか? その割には他の天才型の動画で見た事がないのですよね。伏線の匂いがプンプンするんですが、怖くて頭に来ますよ~(錯乱=ザラ)。

 

>じゃあ、勝った秋穂くんから順番にやりたいポジション決めてこう。

 

>私はFW。

 

 短く告げて、ホモくんは引っ込みます。次に勝った潔くんもフォワードを希望したので、センターフォワードを譲ってあげましょう。

 

>いいのか?

 

>ええ。

 

>おいおい、それでいいのかよ。せっかくジャンケン勝ったてのによ。

 

 一人称私で、丁寧な言葉遣い……なんだかミステリアスですね。言葉が少ないのはタイムのためですが、ちゃんと喋ったらめちゃくちゃいいキャラしてそうです。

 というわけで、ポジションは原作とほぼ変わらないですね。潔くんを中心にゲームメイクしていきましょう。

 

>ランキングしょぼい潔中心で勝てんの~?

 

 成早くんがからかい交じりで言いますが、最終的に脱落するお前にそんなん関係無いでしょ(正論)(ハイパー無慈悲)。

 

>おまけに最下位の秋穂がST。今からでも変えたがいいんじゃねぇの?

 

 反論する選択肢は出てきません。どうしてでしょうね? ホモくんのステータスなら、覚醒前の凪くんに通用する程度のものがあると思うのですが。こういうのを面倒だと思う気質なんでしょう。

 他にもDFやりたくないとか勝てばいいんだろとか言ってる人がいますがスルー。それはそれとして、どうしてホモくんが最下位なんでしょうね? ステータスで考えれば吉良くん(顔芸野郎)より上か、一つ下だと思うのですが。

 というわけで試合が始まります。チームXのメンバーがデフォルトと相違ないことを確認し、違うメンバーがいればそれに応じたチャートで試合を運んでいきます……と言っても、これは負けイベなのであまり関係ないのですが。

 

>よろしく、秋穂。

 

>こちらこそ。

 

 淡白ですね~。そもそも、選択肢自体がシンプルでした。というわけでキックオフ。早速囲まれてしまった潔くん、三人に勝てるわけないだろうと一度ホモくんにボールを戻してきますが、それを雷市くんが奪っていきました。我が先にとヤグラに乗りたがる短射程のような発言をする彼から、さらにボールを奪っていく仲間が一人。例によって國神くんですね。あのさぁ……。

 何が正々堂々と一人でやらせてもらうですかね。それでヒーロー名乗るの恥ずかしくないんですか? やめたらこのサッカー(ゲーム)

 相手にボールを取られてしまい、お団子サッカーが双方に起こります。皆己の勝利に目が眩んでるからね、しょうがないね。

 その中で、凄まじいスピードとテクニックでボールを奪っていくのは馬狼くんです。何と言ってもこの試合だけ、馬狼くんのスペックがいかれたステータスに変更されています。何としてでも負けてほしいという制作陣の狂った覚悟を感じますね。(でももう何も感じ)ないです。今回は試合のチュートリアルを兼ねているのでスキップ不可。何度も走っている大抵の人は慣れてしまっているでしょう。

 ディフェンスを抜いて突っ走る馬狼くんが、流れるようにシュートを決めます。ちょっと伊右衛門くん仕事してよ~。

 

 ボールを球体下僕扱いし、キングを自称する馬狼くん。と沸き立つチームメイト。おっそうだな、さすが運営に愛された男は違うぜ!

 何やってんだテメェと伊右衛門くんを問い詰める雷市くんを、久遠が宥めます。

 

>まだ一点取られただけだ、心を整えよう!

 

>そうだよ、ポジション回ってパス回せば……。

 

 みんなエゴイストなので、自分にパスを回せと主張してきます。はえーすっごい(白目)。試合を再開しろと急かされてようやくポジションにつきました。レッツお団子サッカー!

 さっきそれでボールを取られたにも関わらず、雷市くんがボールを奪ってきます。懲りないやつですねぇ……。じゃけんホモくんには奪い返してもらって、蜂楽くんに渡しましょうね~。

 潔くんがいる限り、蜂楽くんは基本的に信用できます。巧みなドリブルで敵を抜いて、ホモくんか潔くんにボールをくれるでしょう。ってファッ!? 成早くんがパスカットして、相手に突っ込んでいきました。君そんなキャラだっけ? あっさり取られて対面のボールになります。ふざけんのも大概にsayよ!

 馬狼くんのおかげで纏まってきたチームXにみんなが敗北を悟り始めます。馬狼くんを自由にさせられないのに、数枚マークを付ければほかの人間がシュートを打つのでどうしようもありません。現在四対ゼロ、どうせ負け試合なので、こ↑こ↓はホモくんの実力を試しがてらいろいろやってみましょう。

 潔くんからもらったボールで走り出します。あれ……? 思ったより足が早くないですね。ですが、ディフェンス二枚を鮮やかに抜き去ります。やりますねぇ。そしてゴール前に馬狼くん。

 

>おい十三番。寄越せ。

 

>……あ、

 

>邪魔だ。俺より目立つな。

 

>い、嫌っ。

 

>テメェに拒否権はねぇぞ、ヘタクソ。

 

 馬狼くんとの一連の駆け引きのあと、ホモくんはボールを奪われてしまいました。会話を聞くにさてはお前A下げS上げ(性格:おくびょう)だな? そうだろ? (ちなみにこのゲームにあからさまな性格補正は)ないです。

 これ本当に《天才型》なんですかね? いや時光くんのようなキャラもいますし性格だけで断ずるのは早計なのですけど……。覚醒前(負けイベ仕様)とはいえもう少し手応えあると思ったんですが、馬狼くんそんなに魔改造されてるんですかね。やめたくなりますよ〜RTA。

 

>何やってんだよ秋穂ォ!

 

>ご、ごめんなさい。

 

>そんな事よりディフェンスだっ。

 

 雷市くんの怒号に、ホモくんがあからさまに怯えます。やっぱおくびょうじゃないか(憤怒)。ホラホラホラホラ(鬼畜)と突っ込んで来る馬狼くんに、ディフェンスラインも突破されてまた一点。

 相変わらずチームが纏まらず、雷市くんが詰め寄りますが、誰も止めません。同じ気持ちなんでしょうが、あのさぁ……。

 

>テメェ本当にやる気あんのか!? 俺に回さねぇから点取られんだよ!

 

>いや、俺に回してくれよっ。

 

>俺だろ!

 

>う……。

 

 唾がかかりそうな距離で怒鳴られているホモくんですが、胸倉を掴まれそうになって思わず避けてしまったようです。それが余計に雷市くんを怒らせ、殴り掛かる勢いで踏み込んで来ました。

 

>避けんじゃねぇ!

 

>触らないでっ、あっち行って……!

 

 これまで怒鳴られようとも反論しなかったホモくんですが、ここで漸く拒否しますね。そんな可愛い言い方しないでよ〜(ニチャァ)

 

>チームZ、試合を再開しなさい。

 

>チッ。

 

 アナウンスに急かされて、雷市くんは苛立ちを隠さず離れていきます。お前一番態度悪いって言われてるゾ。

 潔くんがホモくんに大丈夫か聞いてきてくれます。ホモくんに盾にされた事もあるのに、優しいですね。

 

>秋穂、大丈夫か?

 

>……わた、しは。

 

>……秋穂?

 

>大丈夫。やれるわ。

 

 ……へ? 今なんて?

 

 

 



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#3 一次セレクション・チームY戦前まで



ブルロ映画が激アツなので初投稿です。




 ホモくんに腹筋破壊されるRTA、はっじまっるよー!

 前回、突然語尾に『わ』が付いた時には呆然としました。オネエって……コト!?(ちいかわ構文)

 潔くんも蜂楽くんもびっくりしてます。そら(数少ないまともな人間が女言葉話し始めたら)そう(いう反応もしたくなる)よ。

 

>ずーっと走らされてるだけだし、あと三分で五点取るのは無理ゲーだね。でも、一点ならいけるかな。

 

>相手も五対ゼロで気ぃ抜いてるし、ノーマークの一回こっきりなら決まるかも。

 

>私も協力するわ。それで、やり方だけど。

 

>俺と秋穂で引きつける。縦ポン一発でお前が決めろ。走れ潔──ゴール前で会おう。

 

>オーケー、蜂楽。

 

>……ふ。

 

>何だよ、秋穂。

 

>ごめんなさいね。ただ、二人が『仲間』って感じがして、格好良かったから。

 

>かっこいい?

 

>いいね。三人で格好よく点取ろ!

 

>ええ。……それじゃあ。

 

 潔くんが走り出します。ボールを受け取ったホモくんと蜂楽くんもそれぞれ。先程抜かれたのにも関わらず、対面するのは二人だけ。まぐれだとでも思っているのでしょう。

 体系化された技術では名前が付けられない挙動ですね。二対一で抜けないことへの焦りから突っ込んできた相手を冷静に回避して突破。次の動きをさせないギリギリのタイミングで避けるのですが、これどうやってるんでしょうね?

 さらに三枚ディフェンスがやって来たところで、蜂楽くんにボールを渡します。オッスお願いしま~す! 蜂楽くんのヤベェドリブル技術見とけよ見とけよ〜。

 いや本当にサクサクッと抜きますね。ホモくんの動きとは全く違います。ホモくんの方は何と言うか……何も考えてなさそうなんですよね。

 ボールは更に潔くんへ。馬狼くんとの一対一でのマッチアップですが、恐らく彼は國神くんにボールを渡すでしょう。

 

>──。

 

>(どうする……?)

 

>潔ちゃん!

 

>秋穂っ?

 

>自分を信じなさい!

 

 それをどう解釈したのかは分かりませんが、潔くんは反射的に國神くんへパスします。そこからゴールへ突き刺さるシュート。多少の違いはあれど、原作通りに試合終了。五対ゼロでチームZの敗北です。ここからはとっととスキップして、作戦会議に備えるのですが……。

 

>幾度にわたって訪れる、絶望とも焦りともつかない感情の波……。

 

 おや? イベントが入ったようです。本人に関するイベントですかね。スキップできるらしいのでスキップしますが。

 

 夕食が終わって、作戦会議の時間です。それぞれの武器を上げていく事になるのですが、それぞれが原作に相違ないことを確認していきましょう。違いがあればチャートにそって進めていきます。今回は問題なさそうですね。

 それが終わって、久遠が作戦を提示してくれたらおしまいです。

 今回もご視聴、ありがとうございました。

 

 

 

 

 ──自分を信じなさい。

 その声が、未だに耳に残っていた。

「何やってんだよ潔! ふざけんなよ!? 何で國神にパス出してんだよ!? 俺の方が明らかフリーだっただろうが!!」

 胸倉を捕まれ、揺さぶられていても、潔はぼんやりとそれを聞いているだけだ。秋穂の重い叫びには遥かに劣るその言葉では、彼の意識には響かない。

「シュート打とうと思ったんだよ。でもなんか、咄嗟に体が……」

「お前は馬鹿か、馬鹿なのか!? シュート撃つ気でパスする奴がいんのかよ!?」

「それは、その……」

 小さくなっていく潔の声に、雷市は苛立ちのままに拳を握った。殴られそうな勢いと言っても、本当に殴られるとは考えていなかったのだろう、振り上げられた腕に潔は反射的に目をつぶって──

「やめなさい」

 ぱし、とその手が受け止められた。秋穂だった。先程怒鳴られた時とは別人のような力で雷市の腕を掴み、冷たい表情で彼をにらむ。

「いい? もう一度だけ言うわ。やめなさい。これ以上やると言うのなら、容赦はしないわ」

「てめぇ!」

「やめろ雷市、一点取っただろ!?」

「お前も馬鹿か!? 自分以外の奴が点とって五対一で負けて、何が楽しいんだよ!

 ルール聞いてたか、俺たちみたいな弱小チームじゃ普通にやったって負けるってこの試合で分かっただろ!? 最終的に一番点取った奴が生き残るんだよ! なのにあの場面でパス!? どういうつもりでここに来たんだよお前ェ!」

 しかし、怒鳴りつける雷市は止まらず、ぽそぽそと呟く潔に「あぁ?」と聞き返す。

「だってあのパスは……無意識で……」

「はぁ?」

「──おい十一番」

 割り込んできた声に、潔は振り向いた。呆れ返ったようないろを含むのは、馬狼の声で。

「ゴール前でビビるヤツに、ストライカーの資格はねぇぞ。……才能無ぇよ、お前」

 それだけ言い捨てて、馬狼は踵を返して行ってしまう。

「チッ」

 興が削がれたように雷市が潔を放った。乱暴な動作に尻餅をついてしまい、秋穂が心配の言葉をかけるが、今の潔にはそんな事を気にする余裕は無い。

 ──何をやってるんだろうか、俺は。

 馬狼の言葉が、突き刺さる。

「俺がゼロを、一にするんじゃなかったのかよ……」

 ──自分を信じなさい。

 ──才能無ぇよ、お前。

 二つの声が、頭の中でこだましていた。

 

 

 

 幾度にわたって訪れる、絶望とも焦りともつかない感情の波。

 それが時折から頻繁になり、日常の一つとなったのはいつだったのか──秋穂木蓮はもう、覚えてもいない。

 心当たりが無い訳では無い。サッカーを愛したその日からのような気がする。殊更に酷くなったのは、自分が仲間たちを引っ張っていく立場になってからか。

 この先も人生が続くのならば、いい加減慣れてしまわなければ行けないのであろうが、しかし、秋穂にはそれさえできない。

 ただ、恐怖した。

 そして、逃げることも立ち向かうことも出来なくなった彼に残された道は、諦めることだけ。

 だがそれでも、自分の全てが引きずり込まれそうな程の吸引力で、それがまとわりついてくる。始めは夜から、今は昼夜関係なく深淵から伸びる腕が見えるような錯覚がある。寝ても醒めてもどこにいようとも、安らげる時など無い。

 そんな自分を見られたくなくて、『今のままでは生き残れない』と囁くそれをどうにかすることも出来ず、『秋穂木蓮』の仮面を被る。その仮面が維持できているかどうかは──他人の反応を見ればわかる事だが。

 今の自分では、生き残れない。捕食者の餌になって、終わり。

 まるで、呪いであった。

 秋穂木蓮がサッカーをする限り永遠に続く、死ぬまで踊らされるような呪い。

 私は、そう思っていた。

 

 だからこそ──信じられなかった。

 自分にまだ、こんな声を上げる力があることが。

「自分を信じなさい!」

 歪んだ世界に罅が入るような認知で以て放たれたシュートが、ゴールネットに突き刺さる。

 生き残れない、と囁く声が、その一瞬だけ止んだような気がした。そして、いつも自分を引きずり込もうとする『何か』が満足気に手を振った気がして、秋穂は無意識に笑んだ。

「──ぁは」 

 傍から見れば、惨敗の現実を受け止められないように見えただろう。監獄の理不尽さに絶望したように見えただろう。しかし、そのどれもが違った。

 これこそが私の求めた物なのだと。もっとだ、もっと寄越せと、求める声が歓喜に満ちていた。

 得点(あれ)が欲しい。

 國神(あいつ)が見せたような、一点(もの)が欲しい。いいや違う。あらゆるものを締め上げ破壊し、絶対的な捕食者として君臨するための力が。

 そうだ。

「ずっと、教えてくれていたじゃない」

 壊れて、壊して、殺し(あいし)て。

 ぐちゃぐちゃにして。

 折れた心を貫いて。

 屍の山に座す魔女となるのだ。

 

 ──そこからの秋穂の記憶は曖昧だ。試合が終わり、いつの間にか少しだけ纏まったチームができ、シャワーや食事を済ませ。気がつけば、並べられた布団の上にいた。

 絵心の言葉を余り噛み砕けていないことと、これから何をするかを聞くと、久遠が丁寧に説明してくれる。己の武器を上げていくらしい。『己の武器を持て』。それが一次選考を勝ち抜く取っ掛りなのだそうだ。

 試合の時と違い、他人事のように聞いている自分に苦笑する。

 蜂楽はドリブル、雷市はシュートテクニック──座右の銘はセクシーフットボール、だそうだ──、我牙丸は肉弾戦、成早は裏への飛び出し。伊右衛門はオールラウンドなところ、國神は左足のシュート、今村はスピードとテクニック、そして久遠はジャンプ力。潔はというと、己の武器が分からず後回しになった。

「秋穂は?」

 久遠の問いに、どこか関係ないような思考でいた秋穂は口篭る。

「私は……」

「秋穂も分からなかったら、後で大丈夫だけど」

 しかしそれに、秋穂は首を振った。「いいえ」

「私の武器は心理戦ね。相手の次の動きが何となく読めるわ。と言っても、ほとんど勘のようなものだけど」

「了解。心理戦、ね。ラスト、千切は?」

 ややあって、千切は答えた。

「言いたくない」

「えぇ……? 千切ちゃん、それぞれの武器を言っていこうって事じゃないのかしら」

「……分かってる。ごめん。でも、言いたくない」

 取り付くシマもない、無気力な声が拒絶だけを伝えた。

「何だよそれ、こんなワガママ女王様放っといて話進めようぜ」

「そうね、無理に聞き出すのは良くないと思うわ。ねえ? 久遠ちゃん」

「く、久遠ちゃん……。

 仕方ない。とりあえず、ストライカーには強力な武器が必要で、それを基盤にしてチームを作れ。これが勝つ方法だって絵心は俺たちに言った。つまり……」

「それぞれが如何に武器を生かすか、それが重要って事ね。……呼び方が嫌だったら変えるわよ?」

「いや、いい。秋穂の言う通りだ」

 しかし、それぞれがやりたいことをやっては先の試合の再現である。武器があったところで、バラバラでは意味が無い。

 なにか方法が──何か、それぞれが輝ける方法が、あれば──否。これならば、全員に平等な機会を与えられるのでは。

 一人でぶつぶつと呟き始めた久遠に、秋穂が尋ねる。

「どうしたの、久遠ちゃん?」

「──この作戦なら、勝てるかも」

 

 

 

 



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