透き通る世界に、英雄召喚!? (あきめんmyk)
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大人な先生と可憐な王女
私先生は、先生から初心者小説家もどきにジョブチェンジしました。
誤字脱字、公式の方の設定と違うなどがあれば教えてください
色彩は見ている
そこはキヴォトス
数千もの学園が集まる学園都市、さまざまな謎や神秘に満ちた世界
色彩は、そこに暮らす生徒たちのため今日も忙しく働く1人の先生を見ていた
その男はキヴォトスを終焉に導こうとした色彩の嚮導者をも倒した男であった。
だが、色彩はその男に興味を持ったわけではない。多少なりとも関心がないわけではないが、その男の持つキヴォトス外で得たであろう知識に興味を示したのであった。
色彩が興味を示したもの、それは
聖杯
聖杯とはあらゆる願いを叶える【願望機】
色彩は知らない、それが空想のものであると。だがそれは色彩にとってはどうでもよかった。なぜなら色彩もの力があれば空想のものであろうと実現させることは可能であったからだ。
だが、今の色彩にこちらから干渉することはできない。
色彩の嚮導者を失い、あの別時空から来たという彼女は色彩の嚮導者の指示でしか動かない。
その時、キヴォトスの外の異空間でさまよっている存在を見つけた。異空間で何もできずにたださまようだけのもの。色彩はそれを使い計画を進めるのだった。
そのものこそ、色彩にこの場所を発見させた存在だった。
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「あ〜...今日も疲れた」
そう言いながら私、先生は体を伸ばす。あのキヴォトス全体を巻き込んだ戦いが終わって数週間。あの戦いもその復興も生徒の皆が頑張ったからこそキヴォトスは以前の平穏を無事取り戻したのだった。
「…まぁ、忙しいことは変わりないんだけど」
シャーレの忙しさは相変わらずだった。これまで通り仕事に追われる日々を過ごし、苦労しているのだった。
だが、
「来て後悔はしてないし、投げ出すわけにもいかないしこれからも、頑張ろう」
キヴォトスに来て後悔したことはない。この世界で過ごすことはとても楽しい。それにあのような良い生徒たちと出会うことができたのだ。
心の底から来てよかったと私は思っている。
「後悔と言えば」
そういえばと、
私はキヴォトスに来る前のことを思い出した。
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キヴォトスに行く前日の日私はあることに悩んでいるのだった。
「どうしても!Fate/stay night Heaven's Feel第三章が見たい!!」
私は頭を抱えながら叫んだ
そう、どうしてもヘブンフィール三章が諦め切れなかったのだ。
運が悪いことにキヴォトスに出発する日と映画の公開日が重なってしまったのだった。
Fateという作品に触れたのは動画サイトで映画第一章の予告を見た時だった。その予告の演出、音楽、映像、全てに魅了された私はそこからどんどん沼にハマっていくのだった。
そして、とても!とても!!楽しみにしていた第三章の映画、私は公開日が発表されたその日から毎日がとても楽しいものになったのだった、どんな辛いことがあろうと、映画が待ってると思えばすぐ吹っ飛んでいくのだった。そして、公開日だと思っていた日の一週間前、よく公開日を確認すると...、
日を一週間早く勘違いしていたのである。そして、公開日とキヴォトスに行く日が同じ日だと気づくまで、そう遅くはなかった。
気づいた当初はキヴォトスで見れば良いかと思ったのだが、私はキヴォトスというところをあまり知らない。それで、もしあっちで映画が見られなかったら?
しばらくはここに帰ってくることができないことは、事前に伝えられている。そう、一度あっちに行ってしまうと映画館で見ることができないと思うと、どうしても諦められないのだった。
「やっぱり朝一の見てから...でも時間がギリギリにぃ...」
朝一のを見ても出発の時間にぴったりか、遅刻になるのは脳内計算で何度も導き出した結果だった。
「もう一度よく考えろ、今から私は先生になりにいくのだぞ! そんな私が早々から遅刻なんてしてしまえば!!」
先生は生徒たちの模範だ、そのような存在が早々から遅刻だとか許されることではなかった。でも、それでも!
「やっぱり諦められない!!」
そう意気込んだ明日から先生になるはずの私は、今もてる自分の力を尽くし明日の予定、通る道、動き方を1秒単位で計画したのだった。
「これなら、これなら、いけるはずだ!!!!」
1秒たりとも無駄のない計画を編み出した私は、
明日を楽しみに寝床につくのだった
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「結局、時間ギリギリになってしまったんだよな...」
計画は所詮計画である、映画を心から楽しみ、心から涙を流し感動した。そして私は、気づけば映画のパンフレットを買おうと長〜い列に並んでいたのだった。
ダッテ、映画、ガチ良かった、ここでパンフ買わないと、
一緒後悔しそう、と自分に言い訳をつき続け満面の笑みでパンフを買ったのだった。
その結果時間ギリギリコンマ1秒ぐらいで着くことになったのだった。
「見て後悔はなかった、うん」
「そう言えば、やっぱり思い出せないな、集合場所についてからどうやって連邦生徒会の建物入ったんだろう?」
私が集合場所についてからリンちゃんに会うまでの記憶はいっさい残ってない。そのため、ここにどのように来たのかなどはいっさいわからない。
「まー、映画を見た記憶はしっかり残ってるし気にしなくて大丈夫でしょ、多分」
そう考えてあまり気にしないのだった
「あー今思い出しても、やっぱりFateのセイバーは良いよなー」
そんなこと考えていると一つ思いついた
「今度アリスに光の剣を撃ちながら、エクスカリバー!って叫んでみてもらおう」
アリスの光の剣から放たれるビームのようなものはセイバーから出るビームにも負けず劣らずのパワーを持っているだろう。それを指揮する私はほとんどマスターと言っても過言ではないだろうと、頭の中でポーズを取りながら考えた。
頭で考えたポーズを実際にしようと席を立った瞬間、
急に体が痺れ始めた
手から足体の至る所が痺れてきた
(なんだ!、急に、体が...痺れ..て.きて)
急なことに驚いた私はアロナに助けを求めようと、シッテムの箱を取ろうと腕を伸ばしたその時!
私の体は急にピシッと腕を腰につけ、兵隊のような綺麗な姿勢を取ったのだった。
(なんだ、体がゆうことをきかない...!)
そのまま体を動かさず綺麗な姿勢を取った私の体を、
次襲ったことは、急な眠気だった。
今ここには私しかいない、当番の生徒はすでに帰ってしまったし、
このままでは!
そのまま私は意識を持っていかれそうになる、ここで寝てはまずい!
と私は必死に耐えようとするが、体はゆうことをきかない
そのまま意識が遠のいていく私は朧げなまま前を見た
するとそこには、かつて見たことのある宿敵の姿が、
(べ..ぁア..ト....リーチェ...?)
そのまま私は眠ってしまった
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空は完全に太陽が沈んでしまい、キヴォトスも少ししか建物の灯がついていないような深夜
「ハッッ!」
私は目を覚ました
「先生!先生!大丈夫ですか?アロナの声が聞こえますか?」
シッテムの箱が急に起動したと思うと、その中から私を心配する声が聞こえてきた。
「あぁ、私は大丈夫だよ、アロナ」
私はシッテムの箱を手に取りながら、優しくアロナに答えた。
「よ..良かったです、先生。先生が急に体を震えさせ、手を伸ばした方思うと変なポーズを取りそのまま寝てしまったから、わ..私何事かと..」
とアロナは話す
やっぱり側から見ても変な動きに見えたのか。
「最初は私を笑わせようとあんなポーズをしたのかと、ぷふっ」
アロナは私の動きを思い出してか、つい吹き出したのだった
「何笑ってるの!先生すごく怖かったんだよ!!」
「す.ふっ..すみません、そして、そのあと急に動き出した方思うとシャーレの屋上に向かったと思ったら、30分ほどしてからここに帰ってきたと思ったら、そのまま机に倒れ込んで驚きましたよ」
アロナは思い出すように語る
「え、私そんなことしてたの、やばくない?、寝ながらだよ?」
「や、やばいですね、でもアロナの方には何も影響がありませんでしたよ?」
それを聞いて俺は少しホッとした。私の体に起きたことが、アロナの方にも影響を与えたかもと少し不安だったのだ
「アロナに何もなくて安心したよ、..あと一つ聞きたいことがあって、
私が変な動きしてから、ここにベアトリーチェが現れなかった?」
とりあえずアロナにも聞くことにした。自分が見間違えただけとかの可能性もある。
「ベアトリーチェさんですか?、いえ、アロナは見かけてませんよ?」
アロナは疑問なら様子を浮かべながら答える
「そっか、なら別に気にしなくても良いかな」
私は特に何でもない様子で答えた
ベアトリーチェがあの場にいたのなら、アロナは気づくだろうし、
シャーレの防犯センサーにも反応があるはずだ
そして、ベアトリーチェにもさんを付けるアロナはやっぱり天使だな
そう考えていると体に疲れを感じ始めた
「私はもう休むことにするよ、相当体がやばいんだろうからね」
「わかりました。何かあればアロナに言ってください、それに大変そうなら病院にも行ったほうがいいと思いますよ」
「ありがとうアロナ、おやすみ」
そう言って私は部屋を出た
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明かりも月明かりしかない薄暗い廊下を歩いていると
「クックックッ...」
嫌な笑い声が聞こえてくる
「次は幻覚じゃないし、どうやって入って来たんだよ、お前」
聞こえてきた笑い声の方に体を向け、声をかける
「いえいえ、実にまっとうな方法で入らしていただきましたよ」
嘘つけよ、絶対普通に入って来れるわけないだろ、てことはやっぱり
さっきのベアトリーチェは本物だった?と考えていると
「クックックッ、そうです。先ほどここにきたであろうベアトリーチェにも、関係する話でして」と黒服は笑いながら続ける
「まず、今のベアトリーチェの状態を話すとすると、彼女は今操られているような状態です。そして、その状態で先ほどシャーレに侵入しました」
何、と私は驚く
「そして、彼女はあなたを操り何かをしていたようです」
と黒服は言った
「だから、あんな変な動きを、そしてベアトリーチェは屋上で何かをした...?」
まずいな、俺の体を操っていたってことはその間に何かやられたのか?
だけど今このあたりで問題が発生しただとかの連絡はないし。それでも何か警戒したほうが...そう私が頭を悩ませていると、
「クックックッ、悩んでいるようですね先生、ですが今からもっと大切なことを伝える必要があります」と黒服はまたも笑いながら続ける。
「今このキヴォトスは色彩にずっと観測されています。色彩は何かを企んでいるのでしょう、きっとベアトリーチェを使って」
前の事件も色彩が関係してたてことはまた、前のようなことが起こる?
「...色彩が何を企んでいるのかわかるのか?」と黒服に聞く
正直なんでも良いから情報が欲しかった、前も事前に多少情報があったからあそこまでに抑えることができたのだろうと思っていた。
「いえ、正直言えば...何も、私はベアトリーチェが現れたここにこれば何か手掛かりが掴めると思ったのですが、クックックッ、そう上手くはいきませんでした。あと、あなたにこのことを伝えようとも思いここに訪れたのです」
それについてはありがたいけど、なんでこいつここまで俺に助言したがるんだよ。それにしても、色彩がベアトリーチェを使ってか、前は逆にベアトリーチェが色彩を使おうとしてたのにな。そんなことを考えていると黒服は出口へと向かいながら、
「では私はこれで、まだ彼女を探すことにします、先生今は安静にしてたほうがいいと思います、操られた後なので何があるかわかりませんよ
クックックッ、ではまた」
そう言いながら黒服は姿を消した、
そうだな今日は一旦休もう、そう思いながら仮眠室に行き、寝転びながら
「ベアトリーチェが何かしたのなら今すぐにでも探すべきなのだろうが、色々なことがあったせいで疲労も溜まってるし、今日は...」
そう言いながら眠りにつくのだった
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ベアトリーチェのしたことはすでに効果を表している
先生が疲労を感じたのもそのためだった
それは先生の左手に現れた赤いあざのような模様がそれを証明していた。
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私がこんなことになるなんて
彼女、ベアトリーチェは、考えた
彼女は今縛られて動けなくなっていた
物理的ではなく精神的にだ、彼女の意思は今彼女の体のずっと奥深くに
縛られている
彼女はなんとか自分の身体を取り戻そうとしたが、一向に取り戻せそうな感じはしなかった、
(私がここまで縛られるなんて、まさか色彩の力?でもわからない
なぜ、私の体を使って何を)
そう思いながらも彼女はあがき続けた、その結果からか外の様子を見ることに成功した、何か情報を、得ようと彼女見た光景は
(私の前にあの先生が?)
ベアトリーチェの前には先生がいた、だか彼に意識があるようには感じられないが、ただ何かを呟いているようだった
(彼も同じように操られている?)
そして彼は左手をかざし
何かを言い終わらせるところのようだった、
「汝三大の言霊を纏う七天、
抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」
そう彼が告げた瞬間その場に高いエネルギーが集まるのを感じられた
そしてそれは深くに縛られているベアトリーチェにも感じられるほどだった
(なんなのだ、このエネルギーの集まりは何かが、来る?)
そう思いながら彼女はその光景を見続けた
_何も起こらなかった
集まったエネルギーはまたどこかに消えていくのだった
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チリリリン チリリリン
部屋の固定電話が鳴ってる?
その音で目が覚めた私は、電話をとった
「先生!無事でしたか!良かった!」と電話を耳にした瞬間声が聞こえてきた。寝起きの頭にその声が響く。
「うーん、おはようリンちゃん」
相手はリンちゃんのようだった、私は開ききっていない目をこすりながら答える
「はい、おはようございます、先生今すぐあなたに伝えないといけないことが、」と焦ったような様子で言う
あのリンちゃんがリンちゃん呼びに反応しないなんて一体何が?
ボッーとした頭でそんなことを考える
「今D.U.内で、大きなエネルギー反応が確認されています!、そして、
そのエネルギー反応に一番近いのが、あなたの今いるシャーレです!
今すぐに避難を!」
「なんだって!!!」
それを聞いて私は完全に目を覚ました、大きなエネルギー反応があるってことは、また前のようなことが?それにシャーレが反応に一番近い?私は自分がとても危険な状況にいるのだと、そう考えながら、まず周りの状況を確認しようと私は外の様子を確認して言葉を失った。
「先生!連邦生徒会から救出部隊を送ります!どうしまし」
とりんちゃんは私に話している途中
プツと電話が切れた、大きなエネルギー反応があるため、電波が不安定になっているのだろう。
私は目をつむり、深く深呼吸をした、そして目を開けると
何だ、あれ?
シャーレの周りにホラー映画出てくるようなガイコツのような化け物がたくさん集まっている、手には剣のようなものや、銃のようなものを持ち、シャーレに入ろうとしている、ただの勘だが、あれはキヴォトスに存在するような生き物ではないと思った。
「そうだ!周りに住む人たちは!?」
そう思い、周りの家や店を確認した。すでに人がいるような気配はなかった、さすがキヴォトスの人々、危険だとすぐ判断し、避難したのだろう、そんな中、爆睡していた私は何をやっているんだと思った。
だが、そんなことを考えている時間はない、
「まずアロナに会おう!」
そう思いアロナの元に私は走り出した。
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「アロナ!」
シッテムの箱に呼びかける
「先生!無事で良かったです!
アロナはそう答えながら安堵した。
「ああ、アロナも無事で良かった」
「先生今の状況を説明しますね!今キヴォトス全域に大きなエネルギー反応が確認されてます、特にエネルギーの反応が強いのが、ここシャーレとゲヘナやトリニティ、ミレニアム、アビドス、百鬼夜行、などの学園近くで確認されてます!先ほどからこの件についてのたくさんの連絡がきてます!」
とアロナが早くも聞き取りやすく話してくれる
...待て。今大事なことを言ったような
「待ってアロナ、シャーレ以外にもエネルギー反応が?」
「はい!」と告げる
リンちゃん、私が避難することだけを考えるように、他の学園などのことは話さなかったのか。確かに私がその情報を先ほど聞いていれば他の学園や生徒のことがばかり気になっていただろう
だが、学園に今所属してない子達は?
「アロナ!便利屋やSRTなどの学園に所属してない子達に連絡を」
「はい!わかりました」そうアロナは答え連絡を取り次ぐ
今のうちに彼女たちの状況を確認しておかないと、連絡が繋がらなくなってからじゃ危険だ。特にアリウスのメンバー、彼女たちが今どこにいるかはさっぱりだ、なんとしても確認しておかないと。
「先生!SRTと便利屋の人たちと連絡が取れました!」
「わかった、今すぐ繋いでくれ」
そうアロナに答えると2人の生徒のホログラムが現れる
「先生!大丈夫ですか!?」
「先生!大丈夫!?」
と焦った様子を見せるミヤコとカヨコの姿が見えた。
「私は今のところ平気だよ、心配させてごめんね」
とできるだけ落ち着いた様子で答えた。
「それで2人の方こそ大丈夫?」
「私たちSRTのメンバーは無事です。私たちのキャンプ地にはエネルギーの反応はない状態でして、一応公園周りの見回りを分かれて行っている状態です」とミヤコは答えると、
「こちらRABBIT1、先生と連絡が取れました。皆キャンプ地に集まってください。」と画面の小隊のメンバーに指示を出した。
「了解!」とメンバーの声が聞こえた。
「キャンプ地...?同じような状況の人もいるんだ、私たち便利屋68は今依頼から帰ってきたところで私以外のメンバーは寝ちゃってる。こっちもエネルギーの反応がないから、もう少し寝かしてあげたいけど。」
とカヨコは少し疲れた様子で答えた。
「わかったとりあえず2人とも大丈夫そうだね、それで大変な状況の2人ともたちに、頼みたいことがある」と私はすまない様子で答えた
「今キヴォトスは大変な状況なんだ。キヴォトス各地に大きなエネルギー反応が現れているのは知っていると思う。」
「そして、シャーレに一番大きなエネルギー反応があってね。その影響からか、周りに謎の化け物のようなガイコツが現れていてね。危険な状態なんだ。他の学園も同じような状況にある。そこで、学園に所属してない君たちに頼みたいことがある。」
「私を助けに来てくれないか?」
私は精一杯頭を下げて頼んだ
「当たり前です!私たちRABBIT小隊は先生のためならばすぐに駆けつけます。」とミヤコは胸を張って答える。
「私たち便利屋もすぐ準備して助けに行くよ。先生が危険な状況だと知ったなら、みんなすぐに動くと思う。けど少し気になることが、そのシャーレ周りにいるガイコツというのはどういったものなの?」
とカヨコは冷静そうに聞いてくる。
ミヤコも私に目を合わせてくる。
「私にも一体なんなのかはわからない。けどガイコツたちは色々武装した様子で、今すぐにでもシャーレを襲おうとしている様子なのはわかるかな。」
「要するに先生はとても危険な状況ってことでしょ!!」といきなり大きな声が聞こえる。
「そうだねアルちゃん、私たちで先生を救いに行こーう!」
「せ...先生が危険だとゆうのはま、まずいですよね、す、少し怖いですが、わ、私がんばります!」
と便利屋の皆みなの声が聞こえる。
「先生、私たち便利屋68に任せなさい!!華麗なアウトローのようにバシッと助けにいくわ!!」とアルがドヤ顔で答える
その姿はまさにアウトローのようだった。
「社長、私たちはシャーレから少し離れてるから今すぐに動こう、
先生一応動きながら情報は集めるけど、何かわかればまた連絡して。とりあえず、シャーレに近い安全な場所を目指して動く。着いたら連絡する。そしてSRT?の人たち合流したら、またよろしく。」とカヨコは告げ、連絡を切る。
「あぁ、よろしく便利屋68。」と先生は答えた。
「先生、私たちはヘリがありますので、それで助け出すこともできますがどうしますか?。」とミヤコが
「いや、ヘリはやめておこう、屋上は今近づけない状況でね。」
屋上は昨日ベアトリーチェが何かしたかもしれない。今近づくのは危険だろう。
「わかりました。では、私たちも今すぐ出発します。到着次第便利屋と合流し、先生を救出に向かいます」
「先生私たちに任せておけ。前のように助けてやろう。」
と自信気なサキの声が。
「ガイコツかぁ〜。ミサイル打ち込んだらどんなふうに吹き飛ぶのかなぁぁ!、早く打ち込みたい〜!」
「先生の助けになるのなら...私頑張ります..!」
どSRTの皆の声が聞こえる。
「あぁ頼むよ皆!」と私は呼びかける
「RABBIT小隊出撃!」と小隊の皆は大きな声で叫び、連絡を切った。
とりあえず便利屋とSRTの安全が確認でき、助けに来てくれると言ってくれた皆に私は少し安心した。
そして、他の生徒達からもたくさん連絡が来ているのにも気づく。
そこには各学園の生徒会などからこの状況についての相談や、私の身体についての心配の連絡などだった。皆この状況に不安を感じているようだ。だが、今生徒一人一人に連絡を返す暇はない。そのため私はシャーレ公式のアカウントを使い、一つの投稿をした。これで皆、少しでも不安がなくなってくれれば良いのだが。
そして次は自身の状況から脱するため動くのだった。
「ワカモ!いる!?」と大きい声で呼びかけた。
「はい_あなた様」
と仮面を被った少女、ワカモがどこからか現れる。
「ワカモ、君も無事で良かったよ。」と頭を撫でながら答える。
「あなた様をずっと見守っておりました///」
私としては私のことなど置いて逃げて欲しかったのだが、そこまで私を慕ってくれてるのは素直に嬉しかったし、今この場置いてはとても心強かった。
「ワカモ、君から見てあいつらは強い?」」
「一体一体はそこまでではありませんが、何しろ数が多すぎるもので。本当なら今すぐにあなた様を担いでこの場を離れたかったのですが、私のミス一つであなた様を危険な目に合わせてしまう可能性を考え、あなた様の指示を待つことにいたしました。」ワカモも自分なりに考え、
その結果私に頼るという選択をしたようだった。その期待に応えようと
「わかった、ありがとうワカモ。」と答えた瞬間、シャーレ内に警報が鳴り出した。
[シャーレの防御システムが突破されました、繰り返します、シャーレの防御システムが突破されました。今すぐ避難してください]
「先生!シャーレの防御システムが破壊されました!今先生の居るここに向かって敵の大軍が押し寄せてきています!」とアロナが私に呼びかけてくる
まだ便利屋やSRTの皆が訪れるまで時間がかかる
「...ワカモ。」私は彼女に呼びかける
「.はい、あなた様。」ワカモは私の方を向き自分の愛銃に弾を込めながら答えた。
彼女もそのつもりらしい
私は彼女に近づき、彼女と同じ目線になるよう膝をつき
私は彼女の仮面の奥にある瞳を見つめながら
「皆が来るまで、一緒に戦ってくれないか」と告げる
「はい、あなた様のためならば、この身朽ち果てようと最後まで戦います」彼女は己の仮面を外しながら答えた
「ありがとうワカモ。」
私も覚悟を決め、シッテムの箱とった
「先生!アロナも精一杯サポートします!」アロナも元気に答えてくれる
「ありがとうアロナ。」私はそう告げ、動くのだった。
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「先生!もうすぐ敵が来ます!アロナの方で少しでも時間を稼ごうとしましたが、もう限界のようです。」
「あぁ、ありがとうアロナ。」
アロナにシャーレの中の設備を使って時間を稼いでもらったが、もう限界のようだ
「ワカモ!頼むよ!」
「はい、あなた様私に任せてください。」彼女はそう言いながら銃を構える
「先生!来ます!」アロナが言った瞬間、扉が破壊され、ガイコツの姿の化け物が入ってくる、その姿にまた、息を呑みながら指示を出す
「ワカモ!」
「はい、あなた様!」そうワカモは私の指示に答え、部屋の内側に設置した地雷を撃ち抜く、その爆発で当たりにいたガイコツは吹き飛んだように見えた、しかし
「.やっぱり数が多い!」
すぐに敵の仲間が駆けつけてくる
最初の爆破で多くの敵を吹き飛ばす予定だったが、思ってた以上に敵は頑丈で少し離れた場所のやつらに効果的なダメージを与えることはできなかった
カタカタ体を鳴らしながら敵は近づいてくる、だかワカモはそれを許さんと敵の頭をどんどん撃ち抜いていった。敵は頭が弱点のようで頭を撃ち抜かれると体がバラバラになり、塵になり消えてゆくのだった。
「あなた様は必ず、このワカモがお守りします!」
「あぁ!頼りにしてるよワカモ!」私は呼びかけながらデスクの下に隠してあったドローンを並べていく
「アロナ頼む!」と呼びかけると、ドローンたちは次第に動き出し敵の頭上目掛けて飛んでいった、そして頭上で止まった。すると敵の持っていた武器がドローンに引き寄せられる。その様子を見た敵がつい武器を離してしまうと、ドローンに完全にくっついてしまった。
「よし!作戦成功!」
あのドローンはミレニアムのエンジニア部が作ったものである。ドローン全体が強い磁石でできており、動き出すと周りのものを強く吸い寄せると言うものだった。無駄な争いは避けたいという、私の願いからエンジニア部に頼んで作ってもらった特注品であった
「ありがとうエンジニア部!早速活躍してるよ!」
もしかしたら、敵の武器がくっつかないかと思ったが効果を発揮してくれて良かった。そして武器を失いそのまま突っ込んでこようとする敵をワカモが的確に撃ち抜いていった。
(このまま行けば!耐えられるかも!)
シャーレで弾が足りなくなる心配はないため、ワカモの思う存分戦えるためこちらが優勢に見えた。だが数は相手が圧倒的だ、それゆえ一瞬たりもと油断はなかった。
そして、そのまま耐えること数分、急に敵が部屋に入ってくることは無くなった。(全て倒し切った?いや、予想の半分も敵がきた様子はない)
「あなた様少し様子を見てきます。」そうワカモは告げ部屋の外の様子を見ようと扉のあった場所に近づく。
_その時、急に彼女の足元の瓦礫が動き、そこからガイコツが体を起き上がらせ、彼女に掴みかかった。ワカモは多くの敵を倒した後であり、少し気を緩めていたのだった、そのせいで反応が少し遅れてしまい、敵の接触を許してしまった
「・・・ッ!」彼女は驚きながらも敵の頭に手刀を繰り出し、足元に叩きつけた。彼女は追い討ちを仕掛けようと蹴りを繰り出そうとするがそこで、敵が口に手榴弾を加えているのに気づいた。
「ワカモッ!」私は咄嗟に声をかける。
彼女も離れようとするが敵は彼女の足を掴み、そのまま自爆した。
「ワカモ!!」私はすぐ彼女の元に走った。
「大丈夫!?」
「すみません、あなた様...わたくし、このような失態を...」ワカモは自身の足を押さえながら答える
「いや、謝るのは私だ、1人で様子を見に行かせた私が悪い、私も一緒に行くべきだった。」私は彼女の足の容態を見ながら答える
幸い、深い傷を負った様子はなかった、しかし、万全な状態で体を動かせるようには見えない。私は彼女の足に包帯を巻きながら言う
「ワカモ一度君は休んでくれ、その状態で戦わせるわけにはいかない。」彼女の目を見ながら答える。
「いえ、休むわけにはいきません!あなた様1人でどうやって敵を抑えるのですか!」
彼女のゆうことは正しい、キヴォトスの外から来た私は、とても弱い。
そんな私がどうやってあれほどの敵を抑えることができるだろうか、
大人のカードを使う?だが、前その代償の影響がきたばかりだ今使うとどうなるかわからない、大人のカードを使うことのできない私に一体何ができると言うのか
しかし、
「私は君の先生だ、生徒が傷ついているのに自分だけ体を張らないと言うのはダメだ。」ワカモの体を支えながら告げる
「_ですが!先生は銃弾一発で死んでしまうのかもしれないのですよ!
絶対にいかせませ」とワカモが話している途中
”ドガーーン”と爆発する音が
「まずいです、先生はさがっ...ぐっ_」ワカモが立とうとするが足を痛めているため体勢を崩した。
「ワカモは休んでて!」私は彼女を優しく寝かせる
「あなた様_」
「ワカモ_危険になったらすぐに逃げてね。」私は爆発した方を見ながら告げる。
「あなた様!!」
ワカモの声を背に私は向かっていった
ワカモが逃げられるようにになるまで時間を稼がないと、私は先ほど敵から奪った剣を持ち上げながら、...?重っ!え、こんなに剣って重い物なの?イメージでは軽々振り回してる物だと思ったんだけどなぁ...
もう少し鍛えておけばと後悔したがもう遅い、覚悟を決め剣を構える
そこに出てきたのは先ほどのガイコツたちよりも二回りほど大きなガイコツだった。片手には大きな剣を持ち、こちらに気づいた様子だった。
「でっかぁ...」目の前に出てきた怪物に腰はガクガク、冷や汗もダラダラだった。だが、深く呼吸し、気合を入れる。
「アロナ、サポートを頼む」
「・・・先生、私は必ず先生を守ります!」アロナも覚悟を決めたようだった、ごめんなアロナこんな最後になるなんて
もう一度深く呼吸し、気合をいれるそして、
「はぁーー!」と剣を掲げ向かっていった。
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ボロボロの体で私は屋上の金網にもたれかかる。敵は私が目的のようだからワカモから少しでも離れるよう屋上にまで逃げてきた。屋上にはベアトリーチェが何かしたかもしれないが、ワカモの安全のため屋上まで来たのだが、特に何か私に影響は無かった。そこで敵をむかえうったのだが、
結果はもちろん惨敗、敵に私の剣は全て弾かれた。相手が軽く振った剣を弾こうとしたが力の差で体ごと吹き飛ばされた。
「やっぱり...こうなるかぁ、」私は体の節々が痛むのを感じながら立ちあがろうとする。体へのダメージがこれだけで済んだのはアロナのおかげだった。すでにシッテムの箱は起動しなくなっていた。
だが、
「まだ、おわっ..てない!」私は気合いで立って見せた。
体の節々痛い、立つので精一杯だ
だけどここで倒れたらワカモが危険な目に!
私が傷つくのはいい、先生として生徒を守らなければ
私は体を気合いで動かす、そして相手の目を睨み
「生徒たちを...傷つけるお前みたいな奴に_」
体が熱くなる、何かエネルギーが高まるのを感じる
左手に赤い紋章が浮かび上がる
「私は!_負けるわけにはいかない!!!」
相手が振り下ろしてくる剣を弾こうと剣を振り__
上げようとした瞬間、相手の剣が突如吹き飛ぶ
相手も何があったかわからない様子で見下ろ_
していたはずの怪物は体勢を崩し頭から倒れる
「一体何_」私は驚き見上げた
そこに立っていたのは金髪の少女だった
青いスカートを見に纏い、手には透明な剣を持っていた
年齢は生徒達と変わらないくらいだろうか
それにどこかで見たような?
私は急に現れた少女に驚き、固まっていると
その少女は振り向き_
「問おう、貴方が私のマスターか?」
私が憧れた言葉で聞いてくるのだった
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と、ゆうわけで完全独自の話ですね!
本当はもっと生徒をたくさん登場させたかったのですが、今回はセイバーに登場してもらうため、致し方なく...
セイバー登場までは書いてしまいたかったのですが、私自身こんな長くなるとは思わず...すみません
少し勢いで進めてしまったかもしれないので、何かおかしかったりするかもしれませんが、初めてと言うことで多めに見てもらえれば幸いです
とりあえずはこのまま独自の話を進めていきますが、落ち着いたら色々な生徒とサーヴァントの話を書きたいです。美食研究会とセイバー、ゲーム部とアーチャーなどなど楽しみです
ここまで読んでいただきありがとうございます。
もしよろしければ次回も読んでください!
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生徒とサーヴァント
水着アズサを引に行ったら通常の方が出ました
この先の水着に震えて眠ろうと思います
「問おう_あなたが私のマスターか?」と目の前の少女が言った
私はいきなりのことに驚いた。さっきの敵はこの子が?目の前の子は
ヘイローもついていないただの少女のようにも思えた。
だが、この子の顔つき、立ち振る舞いからどことなく、いくつもの争いを生き抜いたような強いオーラを感じた。それにどこか見覚えが?
「マスター?」私は先ほど彼女が話した言葉を呟く。
マスターそれはfateに出てくるサーヴァントを従える魔術師の事を表す言葉だ。そう思い私はもう一度彼女をよく観察する。
「・・・?これは...」彼女は体を動かしながら何か疑問に思うのだった。
「金髪で...青いスカート...手には透明な剣...ハッ!」
私は彼女の特徴から完全に彼女が誰なのかに気づいた。
「君は...もしかして、セイバー?」と私は彼女に問いかける。
「はい、私はいかにもセイバークラスのサーヴァントです。」彼女は私に手を伸ばしながら答える、
「ま...まじかぁ。」そう私は呟きながら彼女の伸ばしてきた手を左手で掴み、立ちあがろうとしたところある事に気づいた。
「うわぁ!手に変なあざが!」私は左手の甲にある赤いあざに驚く。
「マスター、それは令呪といって私のようなサーヴァントと契約したらできる証のような物です。」と彼女は体を振り向かせながら答える。
「詳しい話は後です。マスターまずはこの状況を切り抜けましょう。」
彼女は屋上に入って来たガイコツ達に剣を構えながら答える
手の甲に令呪、セイバーこれって完全にfateやん...
こんなことが現実に起こるとは思ってもいなかった、これもキヴォトスに起きている異変のせいか?
私はまだこの状況が夢なのではないかと疑いながら
彼女に続くのだった
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「はっ!ぜあっ!はあー!」
セイバーはバッサ、バッサと敵を切り伏せていく、
その姿は先ほどまでの可憐な姿とは違い、1人の騎士の姿であった。
(確かセイバーって、ブリテンのアーサー王...何だよね、)
彼女はかの有名なアーサー王であり、とても強い英雄なのだ。
fateでも数々の強力な英雄と戦い、さまざまな活躍を見せていた。
だが、とても食欲旺盛で負けず嫌い、マスターとなった人物に好意を寄せたりしていた、年相応の少女なのだとゆう側面も私は知っていた。
「マスター、こちらは一度片付きました。」セイバーはそう言いながらこちらに近づいてくる。何ど見てもあのセイバーだった。
「あ...ありがとうセイバー。」私は今だに信じられないとも思いながら
彼女にお礼を伝える。
彼女はそんな私の言葉に
「いえ、私は貴方のサーヴァントです、気にしないでください。
それよりマスター、ここからどうしましょう?」と答えた。
私はその言葉に
「今すぐに様子を見に行きたい子がいる、ついて来てくれるか?」
私は彼女に頼む
「はい、マスター。行きましょう。」そう答えながら彼女は剣を手に
「ありがとう、じゃあ行こう!」
私はセイバーと共に駆け出すのだった。
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セイバーと共に走りながらある場所に向かっていると
「そういえば、マスター様子を見に行きたい子と言うのは?」
セイバーがそう聞いてくる。
「私は先生でね。」私は走りながら続ける
「その子は私の大事な生徒でね。さっきまで一緒に戦っていたんだけど
その子に怪我をおわせてしまってね。」
「何とか敵を引きつけようと彼女の元を離れたんだ。大丈夫だとは思うが、こんな状況だ今すぐにでも合流したい。」
「なるほど、わかりました。」
「マスターがその子をとても大事にしているということが、伝わって来ました。」彼女は私の目を見ながら続ける。
「ならば私もその子ため、全力で戦うと誓いましょう。」
彼女は私をマスターとして認めてくれたようだった。
「ありがとうセイバー!よろしく頼むよ!」
「はい、マスター!」
2人は一緒に進んでいくのだった。
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最初マスターを見た時はとても弱そうだと思った。体はボロボロ、彼自身戦うことは向いてない一般人のように思えた。
だが、彼を観察していくうちにそれは間違いだと気づいた。
彼はとても強い心を持っているのだと思った。それは英雄に負けず劣らずなほどのものを。
彼はいくつもの修羅場を乗り越えて来たのだろう。それほど彼の目は覚悟のこもった物だった。
そして、先ほどの自身の生徒を大事に思う言葉。その一言一言から彼の強い意志が感じられた。
_私はまた良きマスターに出会えたようです。
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「ワカモ!大丈夫!?」私はワカモを寝かせたシャーレのオフィスで叫んだ。
「貴方様!!」
ワカモが私にすごい速度で抱きついてくる。襲われた様子もないし、足の怪我も治っているようだった。
「ご無事で良かったです!!私、私、貴方様を守り切ることができず、申し訳っ」そう謝ろうとする彼女を私は強く抱きしめた。彼女は安心したのか体から力が抜けたのを感じた。
「ワカモが謝ることなんて一つもないんだよ。私の方こそ君に怪我を負わせ、心配かけてしまい、すまない。」
「いえ!わたくし貴方様がご無事で本当に良かったです。」
彼女は泣きながら私の胸に顔を埋める。私はその頭を撫でながら、横に落ちていた彼女の仮面を顔の横につけてあげた。
「先生!!!」
そう声のした方を向くとミヤコ、サキ、アル、カヨコの4人が向かってくるのが見えた。
「そこの子から、先生が敵に1人で向かって行ったと聞いて、もう...私、てっきり...」
「そうだぞ!先生が1人で戦うなんて...危険すぎる!」
ミヤコは泣きそうになりながら、サキは怒りながらも心配している様子で私に近づいてくるのだった。
「ごめんね、私もとても無謀だったのは、分かってたさ。だけど、私の大事な生徒を守るためだったんだ。それにこうして何とか戻って来れたんだ、許してくれ。」そう答える。
「ま..まあ...私は先生なら無事だと信じてたけどね!!!」
「社長も先生のことすごい心配してたでしょ。
_先生とにかく無事で良かった。」
アルはどこか強がりながら、カヨコはとても安堵したように話す。
「あぁ、2人とも心配してくれてありがとう。」
とりあえず皆無事なようでよかった。他のメンバーは離れたところにいるのだろう。これ以上人がいる様子はなかった。
『マスター、』そうセイバーの声が不意に聞こえた。脳内に直接語りかけてくるというやつだろうか。慣れない事に混乱しながらも
「あぁ、セイバー出て来てくれ。」そう声をかけた。
すると目の前にセイバーの姿が現れる。セイバーは私の横に立ち、生徒達に視線を向けた。
「うわ!誰!?」急に現れたセイバーにアルが驚く。
そして、他の皆は驚きながらも銃を構える。
「みんな落ち着いて!この子は敵じゃないよ、」
私はセイバーの前に立ち、必死に手を振る。
「本当ですか先生?見たところ私たちと同じくらいの年ですが、ヘイローが無く、服装も見たことがない物でとても怪しいのですが、」
ワカモは未だ警戒しながら銃を下ろす
「私はこちらの方のサーヴァント、セイバーです。」
セイバーは銃を向けられたのにもかわらず、淡々と自己紹介するのだった。そんな姿に生徒の皆は驚くのだった。
そんな中ミヤコとサキが、
「先生が大丈夫だと言うのなら大丈夫でしょう。」
「ああ、そうだな。」と2人も納得したよう武器を下げ、武器を向けた事を小さく会釈し、謝った。
他のメンバーも信用したのか、武器を構えるのをやめ、小さく会釈し、
謝った。
「..それより、サーヴァントって何だ?聞いたことないぞ?」
とサキが疑問を口にした瞬間、急に地面が揺れた。大きな揺れのため部屋のものがガタガタと震え、倒れていった。
「うわっ!」と私が体勢を崩しそうになるが、セイバーに支えられ何とか立て直す。
「これは、マスターこの辺りに急に大きな魔術が展開されています、
これは...召喚の魔術?サーヴァントの召喚に近い魔術のようです。」
「な、なるほど?」
私が何と無く理解すると、
「マスター!来ます!」とセイバーが叫ぶ
「な!なんなの!?!?」
「社長、落ち着いて。」
アルがあたふたとしていると、
ブン!
「マスター!!」
カンッと何かぶつかった音がした後、剣のようなものがどこかに飛んでいくのが見えた。急な攻撃に私の反応が遅れたところを、セイバーが咄嗟に守ってくれたようだった。急に現れたガイコツが私に向かって武器を投げつけてきたようだ。セイバーが守ってくれてなければ、私はひとたまりもなかっただろう。
「こちらRABBIT3!今シャーレ近くに大きなエネルギー反応が起こり、
多くの敵が出現したのを確認した!警戒を!」
モエからの連絡がミヤコのもつ端末から聞こえる。ミヤコはその連絡を聞きすぐに
「こちらRABBIT1、敵の出現確認しました。先生との合流には成功したので、このまま迎え撃ちます。そちらはそのまま待機でお願いします」
そう返した。
「先生、便利屋と小隊の残りのメンバーはシャーレから少し離れた建物で待機してもらってます。本当は先生を確保次第、その建物まで連れてゆく予定だったのですが...」
「ああ、ここは迎え撃って突破口を開こう。」
私はそう答えながら体の向きを皆の方に向ける。
「ここで敵を迎え撃ち、突破口を開く!」
「セイバー、前線で敵を迎え撃ってくれないか?」
セイバーの目を見ながら頼む。彼女も私の目を見ながら、手に持つ剣を地に突きつけ答えた。
「マスターの頼みとなれば全力で戦いましょう。」
「ありがとう。他の皆はセイバーの援護を頼む。」
と皆にも伝え、シッテムの箱を触りながら答える。だが、そこからアロナの姿が見えることはなかった。アロナのサポートがないのは痛いが、
何とかこの場を切り抜けよう。
「先生の指示だし、信用してないわけじゃないのだけど。あの子1人前線で本当に大丈夫なのかしら?信用してないわけじゃないのだけどね!!!」
とアルが心配そうに聞いて来た。私はそんな彼女に胸を張って答えた。
「大丈夫だよ、彼女はとても強いんだ。」
そんな私の言葉にアルは納得したように、答えた。
「わかったわ。先生がそうゆうのならこれ以上の心配は野暮とゆうものね。それに私も頑張るから任せておいて_!」
彼女は自身の羽織っているスーツをなびかせながら歩いて行った。
「それじゃあみんな!戦闘開始!」
私は皆に戦闘開始の合図を出した。
「はい!!!」
皆元気よく返事し、動き出すのだった。
まず、先行しガイコツの集団にセイバーが飛び込んだ。
その動きに反応した敵が武器を振り上げ、そのままセイバー目掛け振り下ろしてくるが...、セイバーは手に持つ剣を一気に薙ぎ払い多くの敵を一気に切り伏せた。そして足を前へ踏み込み、後ろの敵にも斬撃を喰らわせた。
「...強いですわね、あの子。」
ワカモは未だに敵をどんどん切り伏せていくセイバーを見ながら呟く。
ワカモは身体能力が高いため、近距離の肉弾戦も得意としている。そんな彼女も比べものにならないほどに磨き上げられた剣術。他の生徒達は驚きを隠せないのだった。
そんなセイバーの動きを見てか、敵が彼女狙いに完全に切り替えた。敵達は仲間に当たろうがお構いなしとゆうように乱雑に武器を振り回していふ。その攻撃をセイバーはしっかりと防いでいった。だが、さすがの数の多さに余裕がなくなり少し押され気味に見えた。
「くっ...」
「セイバー!一旦下がれ!」
さすがの敵の多さにセイバーを下がらせる。彼女が下がろうとする時、その動きに合わせるよう敵に前方斜め上空から銃弾が襲う。
ワカモがセイバーを援護をしようと跳躍し、敵を狙ったのだった。その攻撃に敵達は怯む。
その隙を狙いサキとミヤコが斜めから銃弾を浴びせ、アルとカヨコが的確に敵を撃ち抜いていった。敵達に銃弾はしっかり効いているようで、
弾をくらい倒れていった奴らは、体が砂のようになってパラパラと消えて行った。
少し距離をとったセイバーは味方の援護射撃が終わるのと同時に助走をつけ敵を切りかかった。先ほどの攻撃で弱った奴を優先的に狙い、数を減らしていった。だけど、敵の増援に終わりは見えない。
私はそのまま指示を出し続けながら、
「敵が多いな...」
敵の多さに頭を悩ませる。敵が減ったところを一気に押し込み、脱出しようと考えてたのだが...。敵は減るどころか、少しずつ数を増して来ているようだった。そして、急な爆発音が部屋に轟いた。敵が無理やり入り口を広げ部屋に入って来た。そこから見える敵の数は先ほどの倍以上だった。
それを見たセイバーが一度下がり、そこにサキとミヤコがシャーレに備蓄してあった手榴弾などをありったけ投げこんだ。入り口に大きな爆発が起こり、敵が吹き飛んだ。これで時間が多少は稼げるだろう。
「マスター、このままでは突破されるでしょう。敵の数は増える一方です。」
セイバーはそう言いながら、体の汚れを払う。彼女からは、さほど疲労は見えないがあの敵の数を彼女1人で押さえ込むのは難しいだろう。
(このままでは確かに厳しいな、だが今は出口が塞がれているし、どうする?)
私が頭を悩ませているところ、外の様子を確認して来たカヨコが何かを思いついたようだった。
「先生、私に一つ気づいたことがある。」
「敵は完全に先生狙いみたい、敵が出現した瞬間は外にも多くの敵がいたんだけど、今じゃ外には一体もいない。完全にシャーレの中に全員入って来てるみたい。」
「まじか」
「でもそこで良い考え...ではないんだけど、ひとつの賭けのようなことを思いついたんだ。」
カヨコはそのまま続ける。
「まず、先生を何とかシャーレから脱出させ、他の皆の待つところ移動してもらう。それまで私たちはここで少し耐えることになるかもしれない。だけど、先生がこの場を離れたら敵の増援達は先生を狙いならすぐにここを離れて先生を狙いにいくと思う。そうなれば私たちでも倒しきる事ができる。増援の敵達は皆の待つところ、そこで迎え撃てば何とかなるかも。」
「だけど、やはりここから先生を脱出させるのが、一番大変でしょう。それに先生が逃げている間に敵に追い付かれる可能性が高いです。」
ミヤコは銃弾の補充をしながら話す。カヨコもそこが問題だと頭を悩ませているようだった。今私たちの居るところは地上から約20メートルほど離れている。ヘリを使える状況でもないので出入り口からの脱出が求められるのだが、今は敵に塞がれている。それに、私の走るスピードではいずれ追いつかれる。どうしたものか...
「マスター。」
「どうかしたかい、セイバー。」
「私ならこの高さであれば無傷で着地できるでしょう。ならば私がマスターの着地を支えてそのまま離れるのはどうでしょうか。そのまま私がマスターを担いで移動すれば追いつかれることはないでしょう。」
「だが、私が離れたところで敵が完全に私を追いかけてくるからわからない。君が離れてしまえばここでの戦闘が厳しいものなってしまう。」
私が1人で離れ、セイバーが生徒達のもとに残るのならよかったのだが、セイバーが離れてしまうの良くないだろう。何かあった時に強い彼女に生徒達を守ってほしいと思っていた。
「あなた様、ここはそちらの方に脱出させてもらうのが最善だと思います。敵はあなた様を追いかけていくでしょうし、ここに残ったものぐらいなら対処しきれるでしょう。わたくしは最後まであなた様のそばにあるつもりです。そんなところでやられはしませんわ。」
そうワカモが私に話す。ワカモは先ほどの戦いでセイバーになら私を預けても大丈夫だろうと考えたのだろう。だが、ミヤコや他のメンバーはまだ信じきれない様子だった。
「セイバーさんあなたは確かに強いでしょう。ですが、本当に先生を守りきれるのですが?」とミヤコが問う。
セイバーは彼女達にしっかりと体を向けた。
「生徒の皆がをとても慕っている彼を私に預けるのは不安だと思う気持ちはとてもわかります。」
「...私にも先生のようなものがいました。彼はとてもすごい魔術師でありましたが、色々な厄介ごとを生み出すような存在でもありました。
ですが、それでも私は彼を尊敬していました。なので、あなた達の気持ちはよくわかります。」
「ですから、ここは一つ私を信じてはくれないでしょうか。あなた達の大切な先生を、このセイバー
_アルトリア・ペンドラゴンに任せてください。必ずこの身にかえてでも守ると約束します。私は彼のサーヴァントですから。」
セイバーは騎士として先生を必ず守るとそう彼女達に誓った。その姿はかのブリテンを治めたアーサー王として心からの誓いだろう。
「_はい。先生を私からもよろしくお願いします。あなたなら大丈夫だと心からそう思いました。」
彼女はセイバーに任せるとそう答えたのだった。ミヤコの憧れていた正義。それが彼女から強く感じられ、彼女を信用した様子だった。
「ああ、私からも頼む。私達の先生は変態でお馬鹿なやつだが、心から生徒のことを思う、先生のお手本のような奴だ。先生がいなくなってしまえば、悲しむやつは大勢いる。...私もだけど。だから、守ってやってくれ。」
サキも彼女を信用したようだった。
「...うん。先生にはこれからも私は便利屋の皆、他の生徒の皆の子達と
一緒に居て、私たちの成長を見守ってほしい。だから私からもお願い。先生のことを守ってほしい。」とカヨコも答える。
「えぇ!先生には私達のことをこれからも見守ってほしいわ!!まだまだ便利屋やキヴォトスは先生の助けが必要ですもの!!
だから、私_便利屋68陸八魔アルからも先生のことを頼むわ!!」
とアルも答えるのだった。
その言葉を受けセイバーは、
「_マスターは本当に信頼されているのですね。
わかりました。再度あなた達の先生を守ると誓いましょう。」
とセイバーは彼女達に再度誓うのだった。そんなお互いを信用し合う場面に私、先生は涙が止まらないのだった。これが、青春か...
私は涙を袖で拭き、彼女達に
「みんな、心配してくれてありがとう。私も皆を置いて、姿を消すことは無いよ、絶対に。まだまだ成長を見届けてたいからね。だから、ここは任せたよ!みんな!」
私は覚悟を決め、そう呼びかける。生徒達がこうも信頼してくれているのだ、私は必ず今回の問題も解決してやると再度決心したのだった。
「はい!先生!!」
皆の言葉を背に私は動くのだった。
________________________________________________________________
私は皆に感謝し、脱出しようと動く。
「セイバー私からも再度よろしくね。」
私はセイバーに再度頼む。
「はい、任せてください。必ずマスターを彼女達のためにも守ります。」とセイバーは彼女達の言葉を思い出すように答える。
「あと、ミヤコは君を信用してないから、あのような質問をしたわけでは無いと思うんだ。多分、君を本当に信用して良いか君の言葉から答えを聞きたかったんだと思うんだ。」
「はい、それは私もそうなのだろうと思っていました。彼女は冷静に状況を考えることができるのでしょう。これが最善の方法だとわかっていましたが、彼女からマスターが離れてしまうのが怖かったのでしょうし、自分の力で先生を守りきりたかったのでしょう。ですが、私を信頼してくれました。私は必ずその期待に応えます。」
セイバーは剣に誓うように剣をしっかり握りながら答えたのだった。
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セイバーは窓に人が入れるくらいの大きさの穴を開けて、私の横に立つ。
「じゃあ、セイバーよろしく頼むよ。」
「はい、マスター。」
セイバーはそう答えると、私の頭と足を支えて担ぐ。私はシッテムの箱が落ちないようにしっかりと掴んだ。
「じゃあ行きますよ!マスター!」
そうゆうとセイバーは窓の外へと飛び込んだ。
「ひゃああああああああああああああ!!!!」
私は叫びながらセイバーの服をしっかり掴みながら目をつぶった。
(怖えええええええええ!!!!)
そこで急な大きな疲労を感じ、私は気を失うのだった。
________________________________________________________________
シャーレでの話は次で終わる予定ですね
次の話を書くのも楽しみですばい。
生徒達は先生を失うのが怖くなっているイメージで書いてみたのですけど、なんか違う感じがしたら申し訳ないです_正直そうゆう表現書くのがむずくて、他の書いてる人たちが改めてすげーと思う毎日です。
シャーレでのことが終わったら、ゲヘナかミレニアムになりそうですねー、ゲヘナ、ミレニアムを書くのがとても楽しみな自分がいるので、次は早く投稿してーと思います
見ていただきありがとうございました。よろしければ次もよろしくお願いします。
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輝く神秘の奇跡パワー
めちゃ勢いだけで行ってるけど許して
「マスター、着地成功しました。」
そう言いながら手で抱えている彼に顔を向ける。
「…マスター?」
彼に声をかけるも返事が返ってこない。彼は目を瞑ったまま、沈黙を続ける。彼の体をゆすってみるも彼が目を覚ます様子はない。
「…気を失ってしまいましたか、仕方がありません。このまま行きます
よ、マスター。」
幸いマスターを連れて行く場所の位置は事前に聞いていたため、迷うことは無い。この間にもあの怪物達は迫って来ている、早く移動しよう。
そう思った瞬間、セイバーは自身の体にピリピリと魔力が伝わるのを感じた。そして、同時に感じた。キヴォトス中に魔力が流れ、強い魔力が数箇所に集まっているのを。それはセイバーのようなサーヴァントを召喚する魔力の集まりであった。
…やはり、今この世界で何か起こっている。今マスターが敵に狙われているのもそれに関係しているのだろう。
急な魔力の反応に、周りを警戒しながらセイバーは走り出すのだった。
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「ーースター、マスター、おきてください。」
「う、うーん」
誰かが自分を呼ぶ声が聞こえ、私は目を覚ます。
目を開けると目の前で顔を覗き込んでくるセイバーが見えた。
「おはようございます、マスター。」
彼女は微笑みながら私の手を握り、立ち上がらせようと私の体を起こす。その強い力に体を預けて起き上がりながら、
「ごめんセイバー、急に体がどっと疲れてそのまま気を失ってしまった
みたいだ。」
私は体に疲労を感じながら答える。高いところから飛び込んだことで、体が疲れてしまったのだろうか、それ以外にも何か原因があるような?
私は体を少し伸ばしながら
「ここがミヤコの言っていた避難場所はここのことだったのか。」
セイバーに連れて来てもらった場所を確認する。
そこは、RABIT小隊の面々がキャンプしている子うさぎ公園だった。
「ここならSRTの装備もあるし、広いから敵を迎え撃ちやすいね。」
ここにはSRTの皆の迎え撃つための装備や、トラップがあったり、慣れていることもあるからちょうどいいだろう。
だけど、シャーレからは少しばかり離れた位置にあり、移動は大変だっただろう。そう思いながら時間を確認する。だが、シャーレを出てから大した時間は経っていなかった。
「セイバーが私を抱えたまま連れて来てくれたんだよね?」
「はい、あの場所を出てからノンストップで走って来ました。」
…私は改めてサーヴァントというものの凄さを感じた。これほどの距離であれば乗り物使ったりしてでも多少は時間がかかるはず。そのような距離を休憩も取らずに走って来ても彼女は大したこと無いように話す。
「それよりマスター、早く他のメンバーとも合流しましょう。」
「ああ、そうしよう。」
ここでの目的は残りのSRTと便利屋のメンバーと合流し、敵を迎え撃つことだった。私はセイバーの後を追い、公園の中へと進んで行くのだった。
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「先生〜こっちこっちー!」
と元気にこちらを呼ぶ声が聞こえる。
「やっほ〜先生、無事でよかったー。」
「せ、先生...こ..こんにちは。」
便利屋の残りのメンバー、ムツキとハルカがこちらに気づき、声をかけてきた。2人は手に多くの爆弾を抱えているようだ。
「ああ、2人とも無事合流できてよかったよ。2人とも元気そうでなりよりだ。それと、RABBIT小隊の2人は?」
「ふ、ふたりなら..あっちで敵の様子を、か..確認してます。」
ハルカが私の問いに答えながら、自身の後ろを指差す。
「私とハルカちゃんは〜、敵に備えて爆弾をたくさん仕掛けてるんだー
まだ終わって無いから先生は2人のとこ行っててー!」
ムツキがハルカの手を掴み走り出した。
「わかったー!気をつけてね!」
と2人に手を振っていると不意にセイバーが姿を現した。
「敵に備え、自分達で迎え撃つ準備をするとはここの子達はすごいですね!マスター!、日頃からしっかりと敵との交戦を想定した訓練をしているのでしょうか...」
セイバーが感心したらように話す。
「訓練とゆうか、このようなことがほとんど日常茶飯事だからね...」
そう呟きながら、歩き出すのだった。
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「…_オッケー、分かったよ、先生にはこっちから伝えとくー、安心して休んでて、_後は任せてー。」
声が聞こえる方へと進む。そこに見えたのは連絡を取り終えた様子のモエと、そばで装備の準備に勤しむミユの姿が見えた。
「やっほー、2人とも。」
手を振りながら近づくと、2人がこちらに気づいた。すると、2人はどこか安心した様子を見せてこちらに近づいてくる。
「せ、先生…無事到着したみたいで、良かったです。」
「ほんと、私たち結構心配したんだから、安心したよ。」
「私も、2人が無事で良かったよ。」
「それと、シャーレに向かったメンバーから連絡がきてたよ。」
「みんなは無事?」
「先生が離れたことで敵のほとんどはその場を離れて先生を追っかけて行ったみたい。
残った残党を無事に全部倒して今はシャーレで休憩してるって、みんな大きな怪我も無くて無事だって、みんなは少しシャーレで休憩してからここに向かってくるって。」
「良かった、みんな無事なんだね。」
その事を聞きひとまずは安心した。やはり敵は私のことを目標としているようだ。それならば、後は自分のことだ。私は自分の服を整えながら覚悟を決めた。
「今、便利屋のムツキとハルカが爆弾を仕掛けに行ってるんだよね?」
「はい、敵に備えて、仕掛けに行ってもらいました。もうすぐ帰ってくると…思います。」
「2人が帰って来たら…」
そう言いかけたところでどこからか元気な声が聞こえてくる。
「先生ー!帰って来たよー!」
「ぶ..無事仕掛け終わりました…!」
ハルカとムツキがちょうど帰って来たのだった。先ほどまで持っていた大量の爆弾はどこへ消えたのか、2人は身軽な様子だった。帰ってきた2人を合わせてここでの作戦のメンバーは全員揃った。
「おかえり2人とも、ちょうど2人を待とうとしてたところだったんだ。」
「へぇー?先生は私達に何をしてもらいたいのかな〜?なんてね、分かってるよー、あのガイコツ達と戦うんでしょー?。」
「その通りだよ、あのガイコツ達との戦いをここで終わらせたいんだ。
いつまでも追いかけられてては困るからね。」
今キヴォトスでは何かが起きている。各学園の様子が気になるし、一刻も早くあのガイコツとの追いかけっこを終わらせたい。そのためにも生徒達の力が必要だ。
「みんなにはここで私と一緒に戦ってほしい。一刻も早くキヴォトスの問題を解決するためにも。」
「もちろんだよ〜先生、アルちゃん達も気になるし、早く終わらせないとね〜。」
「わ、私なんかが先生の役に立てるとゆうのなら、よ..喜んで戦います。」
「任しといてね先生、私もは..早くあいつらにミサイルを撃ち込みたくてたまらないんだよ〜!」
「先生の役に立てるよう、せ、精一杯頑張ります..!」
みんな各々やる気を見せてくれて良かった。生徒達が協力してくれらのなら、どんなことも乗り越えられるだろう。みんなにはいつも頭が上がらないのだった。それに、
「ありがとうみんな、それとみんなに紹介したい子が、」
私の横でセイバーが実体化し皆に目を向ける。急に現れたセイバーに驚きながらも納得の様子を皆見せる。
「この子がさっきアルちゃんの言ってたすごい強い子か〜。」
ムツキがとても興味を見せ、セイバーの事をとても観察する。セイバーは観察したくるムツキに目線を合わせながら自身の紹介をした。
「私はこの先生のサーヴァントのセイバーです。よろしくお願いします。」
よろしくと各々が挨拶をする。生徒の皆は見慣れない姿のセイバーに興味を見せるのだった。セイバーはじっと観察されるのに慣れているのかあまり気にした様子は無かった。そんな様子の皆の前で私は軽く手を合わせて視線をこちらに集めた。
「みんな挨拶を済ました事だし、この後のことについて話したいところなんだけど、実は一つ作戦は思いついてるんだ。」
「へぇ、どんな作戦?」
「それは...」
私は作戦をみんなに話した。
「ふーん、よくわからないところもあるんだけど、とりあえず私たちは敵をあの広い道路に誘い込めば良いってことー?」
「あぁできれば時間を稼ぎつつ、お願いしたい。」
「せ、先生のお願いなら、が、頑張ります!」
ムツキとハルカには私と一緒に敵の足止めと誘導をするのを頼んだ。2人とも少し疑問に思うところもあるようだったが、了承してくれた。
「あの、私は離れて行動している敵を狙えば、良いんですよね?」
「うん、敵は大体集まって行動してくるんだけど時折、離れて行動してくる奴がいる。そうゆうのを狙ってほしいんだ。」
ミユには離れて行動する敵を狙ってもらうよう頼んだ。敵が多いため少し大変かもしれないが、彼女の腕前ならこなしてくれるだろう。
「モエはさっき言った通り、みんなのサポートと私が合図を出したら
ありったけのミサイルを敵に撃ち込んでほしい。」
「任しといてー!ミサイルが撃ち込めるなら、そこまで我慢して頑張るから!!」
モエはすごいやる気を見せながら、ヘリにミサイルを積みに向かって行った。基本サポートが彼女の役割なのだが、ミサイルを撃ち込みたいと話すとやる気をあらわにするのだった。
セイバーにはすでに作戦のため、移動してもらっている。彼女は最初、作戦を話した時、私が危険だと言っていたが私の必死の頼みに折れてくれたのだった。
「よし、ルートも覚えたし、後は来るのを待つだけだ。」
私は動きやすい格好に変え、軽くストレッチをしながら敵の到着を待つのだった。
________________________________________________________________
ここは公園の入り口前、
私はムツキとハルカと共に並び敵を待っていた。
「先生〜しっかり気をつけてね♪私たちがついてるとはいえ一歩間違えたら、死んじゃうかもしれないからね〜。」
ムツキが冗談をゆうように話しているが、私の緊張をほぐそうとしてくれてるようだった。
「大丈夫だよムツキ、」
そう答えるがまだ少し怖い。今まで前線に立つ経験が少なかったため、不安の気持ちがなくならない。だが、いつも生徒達に守ってもらいっきりだからここで弱音を吐くわけにはいかない。
「あ、安心してください、何かあれば私が、先生の盾になるので、」
「いや、大丈夫だよハルカ、自分の身は大切にね。」
「あははー!それいまの先生が言う?」
そうムツキが話したところ、自身の持つ携帯から連絡が来る。
「敵を100m先のところに確認!みんな準備して。」
そうモエから連絡が来る。その言葉を聞き、私は軽く体を動かした。
少し離れたところに敵の集団を目視できた。敵は少しずつ進んできているようだったが、次の瞬間こちらに気づいたのか猛スピードでこちらに動き出した。
「よし!行くよ!」
そう呼びかけ私達はやつらに背を向けて、走り出した。
_______________________________________________________________
「うわ〜あいつら結構早いね〜!」
ムツキは走りながら後ろを振り向き敵に弾を撃ち込む。走りながらのためうまく命中はしないが、敵の足止めにはなっているようだった。
ハルカは私達の一番後ろで手に持つ爆弾を投げつけたりしていた。
「死んでください、死んでください、死んでください死んでください。」
「ハルカ!あまり遅れないようにね!」
「は、はい!先生!」
彼女はたまに周りが見えなくなるためしっかり見ておかないと。
そう彼女に目を向けていると
「あっ!先生右に2歩ずれて〜!」
「.ん?こう?」
言われたまま私は走りながら右にずれる。
…そういえば、と私は後ろを向く。先ほど通ろうとしたところに敵の集団が走っていくのが見えた。するとその瞬間敵は爆音と共に弾け飛んだ。そして、爆発で倒れた敵を、ミユがどこからか狙撃し、頭を弾かれた敵は体を消滅させて行った。
「この辺は爆弾ゾーンだよ〜!さっき教えた場所は気をつけないと危ないよ〜!先生。」
事前に教えてもらっていた爆弾が仕掛けられてるところを忘れていたらしい。ムツキに注意されなかったら死んでかも…。私はそんな事を考えるのをやめて、爆弾の場所を避けることだけを考えることにした。
________________________________________________________________
そこからしばらく走り続けた私は、公園の反対入り口の近くまで来ていた。走っていた間、何度か爆発に巻き込まれてそうにもなったがなんとか無事だった。上がった息を整えながらモエに連絡を取る。
「モエ!目標の時間までどれくらい?」
「えぇーと、後15分ほどかな。」
「後15分、やはり予定通りここで少し時間を稼ぐことになるか...」
公園内での追いかけっこで時間を稼げばと思っていたが、うまくはいかなかったらしい。
「それに、爆発とかで敵の集団が少しバラバラになりつつあるよ、…敵は可能な限りまとまって無いといけないんだよね?少しリスクがあるけど、ここで少し敵をまとめないといけないよ。」
モエから送られてきたドローンからの映像では、敵の前後で結構間が空いてしまっている。これでは作戦通りにならない。やはりここで少し迎え撃ちつつ時間を稼ぎ、敵がまとまるのを待たないと。
「良いよ〜先生ここで少し戦おうよ〜、事前に言われてた事だし、良い加減逃げ続けるのもムツキちゃん飽きてきちゃった〜。」
良い加減飽きたと言わんばかりに鞄を振り回しながらムツキは言う。ずっと逃げ続けるのが性に合わず、一発喰らわしてやりたいと言わんばかりだった。
「分かった、ここは2人に敵の迎撃をお願いしたい。目標の時間までの敵の足止めだ。ハルカ、ムツキ頼むよ。」
「はい、先生のお願いとなれば一緒懸命頑張ります!」
「あくまで時間稼ぐのが目的だからね。自分の身は大事にね。」
「は、はい!」
ハルカも期待に応えたい思いからか、自身の愛銃を握る力が強くなる。自身の身を大事にと諭したし、あまり無茶はしないだろうがしっかり彼女を見ておかないと。ハルカに気を配りつつ、懐から渡された携帯を取り出し、ミユへと声をかけた。
「ミユ、予定通りここで少し時間を稼ぐよ。ミユにはそのままそこから敵の狙撃をして、敵がバラけないようにしてくれ。難しい事だとは思うけど精一杯頑張ってほしい。」
「はい...精一杯っ頑張ります..!」
そう聞こえたとこで連絡が途切れる。携帯を懐へしまい、前方へ目を向ける。すると、離れたところから敵が向かってくるのが見えた。
「みんな!敵が接近中!迎え撃つ準備を!」
モエからの連絡に皆戦闘に各々備える。私も生徒達に目を向けた。
「みんな頼んだよ!」
「は〜い!任せといて〜!」
「は、はい!頑張ります!」
そう返事をしながら彼女たちは敵へと向かっていくのだった。
________________________________________________________________
ハルカが先行しガイコツ達の正面に立つ。目の前の一体に目標を定めると、手に持つ自身の愛銃であるショットガンで敵の顔を吹き飛ばした。ショットガンの威力の高さに敵の顔は原型を保つことができず、形を崩すとそのまま消滅して行った。ハルカはそのまま消滅した敵の後ろから現れた敵にも続けて撃ち込んだ。どんどん敵を倒していくハルカはそのまま敵に突っ込んでいきそうだ。
「ハルカ!一旦距離をとれ!」
その言葉を聞いたハルカが敵の攻撃を自身の銃で弾き、そのまま少し下がる。敵がハルカを追うように前へ出ようとするが、
「ははは〜!させないよ〜!」
ムツキがハルカを援護するように銃を撃ち放す。敵を大量の鉛玉が襲い、まともに喰らった敵は一瞬にして、姿を消滅させて行った。
「ハルカちゃ〜ん!そのままもう少し下がって〜!」
「は、はい!」
そうムツキは言いながら自身の持つ爆弾の詰まった鞄を敵の集団へ投げつける。敵は鞄を支えきれず、体勢を崩す。そのまま敵の集団を大きな爆発が襲い、一気に倒すことに成功した。
「やった〜!大成功〜!!」
一気に倒すことに成功したムツキは歓喜の声を上げた。そう思っているのも束の間、爆発の煙の中から大勢の敵が現れた。ハルカはその敵の集団を横からショットガンの連射によって、一気に吹き飛ばして見せた。
「死んでください!死んでください!」
そのまま倒れた敵に愛銃による打撃を喰らわせ消滅させて行った。
「...一旦凌ぎきったか?」
一度敵の増援が来なくなったことに、少し安堵し、ついフラグにしか思えないセリフをつい漏らしてしまった。一度ハルカに怪我がないか確認しようと前に出た瞬間、
カタカタカタカタと敵の集団が現れた。その数は先ほどの倍以上の数で少し固まってしまい、反応が遅れた。そんな私をハルカが私の横で素早い反応を見せた。
「先生!」
ドンッ!とハルカが私の体を突き飛ばした。私は飛ばされたことで敵の攻撃をギリギリで避けることができた。
「ハルカっ!ありがとうっ!」
そう感謝の言葉を叫びながら、体勢を立て直し、走って離れようとする。すると、敵はその後を追いかけてくる。私は全力で走り、離れようとする。敵の集団は完全にこちらに目標を変えたようでムツキ達には目もくれず襲い掛かろうとしてくる。
「先生が、どうしよう!?」
ムツキは銃を撃ち、敵を倒そうにも、先生にもあたりかねずどうしようもないと嘆くだけだった。
私は敵に追われつつ時間を確認する。目標の時間は経っている。ならば、このまま作戦の通り行くのが良さそうだ。モエへと連絡をする。
「モエ!作戦通りミサイルの準備して!このまま作戦の最終段階に行く!」
追いかけられながらモエに連絡する。するとモエは動揺したように連絡を返してくる。
「.せ、先生!?流石に危険だよ!!せめて敵との距離を少しとってからのほうが...」
「.良いから!大丈夫!!」
モエからの警告に対して、私は全力で答える。危険な状況であるが、大体は作戦の通りだ。最後は私が頑張る番だ。
「モエ!頼む!」
「ああ〜!分かった!先生を信じるよ!」
モエは頭を掻きむしりながら、最後の作戦に行動を移した。
「ムツキとハルカはこのままここで待ってて!…絶対大丈夫だから。」
そう2人に言い残し、私は公園を飛び出し、追われながら目的の場所に向かうのだった。
________________________________________________________________
広く長い道路の上、私は全力で走る。いつも交通の往来が激しい道路の上、キヴォトスの中でもとても大きな道路であった。いつもなら交通が激しい場所であったが、今では人ひとりいないとても静かな場所であった。
「はぁ.はぁ、もう少し!」
最後の力を振り絞り、走り続ける。後ろには敵の集団がワラワラと後を追ってきている。敵の全てが集まっているため、今までで一番な数であった。その数はこの道路を埋め尽くすほどだった。
「先生!目標の場所はもう目の前だよ!」
モエの声に顔を前に向け、目標の場所を確認する。
「_マスター!よくご無事で!私の方はいつでも放てます!」
前には剣を振り上げたセイバーが見える。彼女の周りには光が集まっており、それはこのキヴォトスでも見たことのないような神秘の輝きだった。_セイバーの準備は万全だ。
私はその姿を見て、叫ぶ。
「モエ!今だ、全て撃ち込んで!」
「待ってました!いけーーー!!」
その声がした瞬間、私の上にモエの操作するヘリコプターが現れ、これでもかとミサイルを敵の集団に撃ち込んだ。
「うはーー!!」
モエがその光景を見て、興奮しながら叫んだ。
敵の集団は撃ち込まれたミサイルにより吹き飛んで行った。この攻撃により、敵達は足を止める。私はその間に、剣を振り上げているセイバーの後ろへと走りこみ、叫ぶ。
「.今だ!セイバー!!いけーーー!!!!!」
「_はい!マスター!」
セイバーが足を踏み出す。その一歩で辺りに強い衝撃がはしる。光が一層強く輝き始め、辺りに強い神秘を振りまく。
踏み出した後、剣を強く握りしめ、大きく頭の上で構える。
その瞬間_辺りの光がセイバーの剣へと集まる。剣が強く輝き、エネルギーをまとわせ、強く光る。そこからは強いエネルギーが溢れて出しそうになる。
敵は体勢を立て直し、こちらへと向かってきていたが、目の前のエネルギーの強さに怯み足を止め始めていた。
セイバーは目を開き、目の前の敵へと狙いを定めた。また一歩踏み込み、剣を強く握り締め彼女の宝具を叫んだ。
「エクス!!カリバー!!!!!!」
セイバーが思い切り振り下ろす。エクスカリバーの刀身からとてつもないエネルギーが放たれる。放たれた衝撃により、地面に裂け目が入り、空気が強く吹き荒れた。
そのエネルギーの光はドンドンスピードをあげながら敵を飲み込んでゆく。ガイコツ達はなすすべなく、ただ立ち尽くすだけだった。そして一瞬にして姿を消滅させていった。
敵の全てを飲み込んだ光は天へと突き上がる光の柱へと姿を変え、そのまま宇宙の彼方へと消えていく。私はその光景を見られた奇跡に心の中で少し感謝した。
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「先生..ご無事で.」
私はどこかで今も戦っているであろう自身の先生の無事を祈った。ついさっきシャーレの公式から出た投稿を再度見る。
その投稿には今、シャーレに謎の敵が現れて先生はその敵と戦っていると書かれていた。その投稿見た瞬間、ここを飛び出しそうにもなったけど、その投稿の最後の言葉で私は自身のやるべきこと考えなおした。
[今キヴォトスは大変な状況だよね、たくさんの強いエネルギー反応が発生してどうすれば良いのか不安になっている人もたくさんいるよね。
_でも今回もキヴォトスの皆なら乗り来れられると私は信じてるよ。そのためにも私は全力でシャーレとして頑張るから、みんなも自分のできることを頑張って。私の生徒達なら乗り越えられるって信じててるから。]
先生は今もキヴォトスのために戦っている。なら私はこのミレニアムのセミナーとし、て先生や生徒達のためにもミレニアムを守りきるんだ!
私、早瀬ユウカは気合いを入れ直す。トイレから戻り、セミナーの部屋へと戻る。
「ユウカちゃん、もう大丈夫ですか?」
「えぇ!大丈夫よ、もう心配はかけないわ!」
「ふふ、いつものユウカちゃんに戻ったようで安心しました。」
ノアからの心配そうな声にに私は元気答える。
「帰ってきてすぐで悪いんだけど、このまま話しを続けるね。」
そう言いながらチヒロは画面を指刺しながら話しを続ける。
今セミナーの部屋はミレニアムに発生したエネルギー反応の対策本部として、ミレニアムの生徒の一部が集まっている。
「今、このエネルギーの反応がどんどん強くなっていってる。このままだと何かがおきる。部長的にはどうなると思う?」
チヒロはそこまで説明すると隣にいるヒマリに話しの主導権を渡した。
「そうですね..前のような虚妄のサンクトゥムが発生する可能性があると考えるのが無難かもしれませんが、今回のエネルギー反応は前の時のものとは少し違っています。」
「前のとは違うってどうゆうこと?」
「前回のものとはエネルギーの集まり方が違っていて、エネルギーが地面に集まってきているんです。それに、小さな反応がミレニアムの学園の外にも多く反応していて、ミレニアムのエネルギー反応が一番大きいんですけど、その反応を囲うように発生しているからです。」
「なるほど..」
「.それにですね…」
こうしてミレニアムでの対策会議は続いて行った。
________________________________________________________________
「なぁ、あたしらはいつまでこうやって待ってなきゃいけないんだよ?」
「そうですね、指示で出されたのはエネルギーの反応にいち早く反応してほしいとのことでしたから、何か動きがあるまではずっとこうなのではないでしょうか。」
「なんだよそれ!あーもー暇!」
ミレニアムの屋上から見下ろすC&Cの面々。彼らはいつでも動けるようにと集められ待機しているのだが、一向に動きが見られず時間を持て余すばかりなのだった。
「待機なんてよくある話しじゃないかリーダー、このくらい耐えれないと。」
「そーだよー、私達はそうゆう部隊なんだからこれくらい_あぁ!蝶々蝶々!待てー!」
「お前達みたいに待つのが得意じゃないんだよ!」
カリンやアスナからの言葉にキレるネル。カリンはスナイパーなので日頃の任務から待つことが多いし、アスナは何にでも興味を示し、飛び込んで行くため暇な時間などないのだ。
「てか、トキのやつはどこいったんだよ?」
「トキちゃんは〜リオ会長と連絡をなんとか取ろうとするセミナーの皆の手伝いをしてるんだってー、」
リオ会長はあの事件の時、連絡をとってきていたようなのだが、その後はまた連絡が途絶えてしまっているようだった。
「ふ〜ん、まっ、なんでも良いんだけどな。」
「そう言わずに心配していると言えば良いのに、」
カリンがネルの誤魔化しにそう呟きつつ、エネルギーの反応の集まってるらしいミレニアムの校庭をスコープで確認する。先ほどから定期的に確認しているのだが、特に何も変化は見られていない。今回も特に無しかと思っていたが、今回は違ったようだ。
「なんだ?あの変な模様は?」
先ほどまでなかったはずの場所に何か変な模様が見られた。大きさとしては直径2mほどの、空想の世界に出てくるような魔法陣みたいな...
「C&C!?そこからエネルギー反応の場所に何か見られる!?」
急に端末からユウカの声が聞こえてくる。
「こちら02、何か変な模様が見られる。」
カリンがスコープを覗きながら答える。
「ええー!ほんと?ほんと?私にも見せてー!」
「落ち着け、なぁ何かあったのか?」
ネルがアスナを落ち着かせつつ、ユウカへと聞く。
「エネルギー反応が急に強くなってきたの!今からそこに何か起こる可能性があるわ!」
その言葉を聞くとネルは立ち上がり、武器を構えた。
「ようやく出番ってわけだな!よし行くぞC&C!」
そうしてC&Cは動き出した。
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ミレニアムの校庭、そこは色々な機械を試したりするためとても広く、頑丈なところだった。いつもなら運動する生徒や機械の試運転をする生徒が見られるのだが、そこには1人の男が立っているだけだった。
「ふむ...マスターがこの場にいないのに召喚されたか、やれやれ...また今回も変わったマスターにでも召喚されたらしいな。」
その男はあたりを見渡し、肌に感じる魔力に違和感を覚えた。
「それに、魔力の流れ方が何か変だな...ここは。それにこの体はなぜ聖杯に願ったわけでもないのに”受肉”しているんだか。」
それにと、この世界に感じる魔力を探ってみる。
「私とほぼ同じタイミングで何体かのサーヴァントが召還されたか、それに全員マスターが同じか?」
この世界のことで彼は頭を悩ませている。
その時だった、彼を狙った銃弾が発射された。
「_フンッ!」
彼は咄嗟に体を反転させ、自身を狙い放たれた銃弾を己の手に持つ剣で弾いた。
「…いきなりの不意打ちとはなかなか良い教育を受けているようだ。」
「へぇ!今のを防ぐとはなかなかやるじゃねえか!」
そう声がした方を向くとこちらへと歩いてくる人影が見えた。少し離れていたが持ち前のスキルでよく見えた。
「ふむ、見たところ...メイド服に銃火器を持つ、頭に輪が浮いている少女…一体どうゆう世界なのだここは???」
余計に頭を混乱させるのだった。今まで行った場所にこのようなものは見たことがない。ここは本当に地球に存在する場所なのか?
「このヘイローが見たことねぇとは、キヴォトスの外からきた人間かよ...それじゃあすぐ終わっちまうなぁ。」
「先生以外の外から来た人だよ!それに剣が急に現れてすごーい!」
「見た目から察するに外の世界の兵士でしょうか?」
メイド服の少女達がそれぞれ自分の感想を話す。
「まぁなんでも良い、あんだけ待たされたんだ軽く暴れてやるか!」
そう言いネルがいきなりトップスピード射程距離まで接近し、銃弾を浴びせた。その動きに男は少し驚きながらも冷静に相手の動きを観察する。
「スピードが普通の人間ではないな、だが!」
男は体にあたりそうな銃弾を剣で弾き、ネルを超えるスピードで彼女に接近した方思うと、彼女に手刀を繰り出した。
「.ッ!」
ネルは咄嗟の反応で自身の二丁の銃で防ごうとするが、防いだ反動で軽く吹き飛ばされてしまった。ネルは受け身をうまく取り、すぐ立ち上がる。
「ほう、今のを防ぐとはやるじゃないか。」
「っ野郎!」
「良い反応を見せるじゃないか、その歳でそこまで動けるのは素晴らしい。」
「うるせえ!お前なんかに褒められても嬉しかねえよ!」
と突っ込もうとするネルの肩をアカネが掴む。
「00落ち着いてください、戦場では焦ったものからやられますよ。」
「そうだけどよ!あいつに一発喰らわしてやりてえんだ!」
「私たちはチームでしょー!リーダーが喰らわしてやりたいのなら私も手伝うよー!」
「そうだリーダー、一度落ち着いて。」
C&Cの面々からの言葉にネルは一度深呼吸をし、自身を落ち着かせた。
「..ああわかったよ。私達は全員でC&Cだもんな!1人いないやつもいるけど。」
その言葉に皆がうんうんと頷き、自身の持ち場へと着く。
「一度落ち着いたか、そう協力し合える仲間がいるのは良いことだ。
C&Cと言ったか全員で向かってこい。別に倒してしまってもかまわんのだろう?」
そう言いながら彼は彼女達へと向きをかえる。
「あんたこそ、名前は?」
ネルが彼へと問う。
「…私はアーチャーだ。」
「へぇ、あくまで言うのは兵の名か、おもしれぇ..お前を倒して、本当の名をいわせてやらあ!」
ネルはC&Cのメンバーと並び、武器を構える。
「いくぞ!C&C!!」
「「「了解!!」」」
ネルの叫びが開戦の合図となり、駆け出していくのだった。
とゆうわけでシャーレ編終わり、ミレニアム編に参りましたー!
てゆうか投稿だいぶ遅れてすみませんでした。初めては投稿頻度が大事だと聞くのに、これからは週一に投稿できるよう頑張ります。
これも社会経験や!
ガイコツを倒す時の作戦わかりずらかったかもしれませんが、ガイコツ達を一部にまとめセイバーの宝具で消し去るという超シンプルなものです。
途中書くのに間が空いたりしたため、先生や生徒達などの言動がおかしい場面があるかもしれません。ひどすぎたら教えてください。
てかYouTubeに上がってる便利屋の錠剤mad知ってます?
あれすごすぎませんか??全員可愛くて最高です。
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戦うメイドと赤い弓兵
「オラオラオラオラァ!」
ネルが銃を乱射しながら走る。その動きに合わせてアスナとアカネも動き、カリンが援護をする。C&Cの基本戦術であり、完璧に洗練された動きだった。
「ほう、動きとしては悪くはない。だが...。」
ネルから放たれる銃弾を弾きながら、アーチャーは前と踏み出し、そのままネルへと正面から向かっていった。銃弾を掻い潜りながら
ネルへと接近しようとする。
だが、その動きを許さんとカリンが校舎の屋上から狙いを定める。
「目標、捉えた。」
カリンがネルへと接近するアーチャーを狙い自身の銃の引き金を引いた。放たれた銃弾はアーチャー目掛け飛んでいく。
「よし、命中っ...!」
カリンが当たったと確信した瞬間、カリンはスコープから除くアーチャーと目が合った。
「なっ」
目が合ったことに驚いてるのも束の間、
アーチャーは自身へと放たれた銃弾を弾いてみせた。
「...そこか。」
アーチャーは放たれてきた銃弾の方向からカリンを見つけ出した。そして、そのままカリンへと向かおうとする。
「っ...!行かせるかよ!!」
アーチャーの動きを止めまいと、ネルが2丁の銃から銃弾を浴びせる。近距離での攻撃のため、アーチャーは身を捻り、ネルの攻撃から避けるよう、ネルを中心に大きく円をかくよう避ける。そして、銃撃が終わったところネルへと向きを変え、踏み出した時。
カチッ、と音が鳴る。
「ハッ!」
とアーチャーが何かに気づいた時、アーチャーの足元の地雷が爆発した。爆発により辺りには煙が舞う。
「..少し..油断したか。」
アーチャーは爆発した瞬間身を捻り、自身へのダメージを減らそうとした。だが、爆発の割にダメージは少なく、そのかわりに煙がとても舞っていた。
アーチャーは自身の体のほこりを払いつつ、辺りを警戒する。だが、この煙だ、煙の外から狙えるとも思えない。
「何か狙いでもあるようには見えんが...」
そう思った瞬間、目の前の煙の中向かってくる銃弾が見える。その銃弾は自身の額を狙ったとても正確な軌道である。
「なっ!?」
その正確さに驚きつつ自身へと向かう銃弾をギリギリで弾く。だが、その後を追うように銃弾が飛んでくる。手、足、胸元、額とどれも正確に次々と銃弾が来る。避けきれないと判断したアーチャーは煙の中から脱出しようと走る。だが、その動きにも合わせて銃弾がどんどん飛んでくる。
「くっ...!なぜこんな正確な射撃が...!」
とてつもない正確な射撃に驚きの声が漏れる。煙の中を動く目標への正確な射撃...何か能力でもあるのか?そう考えながらもなんとか銃弾を避けながら煙の中から飛び出す。
だが、そこには1人の子が待ち伏せていた。
「ふふ、ではお掃除の時間です。」
アカネはそう言うと懐から爆弾を取り出し、アーチャーの足元へと投げつける。今度の爆弾は一つ一つの威力がとても高く、キヴォトスの生徒達でも戦闘不能に追い込むほどのものであった。
「あははーさせないよー!」
咄嗟に避けようとするアーチャーを狙ってアカネは射撃を行う。彼女の正確な射撃はアーチャーの動きを止めるのに十分なものであった。
「くっ...!」
爆弾と銃弾により身動きの取れないアーチャーを大きな爆発が襲う。
威力がとても高いため、アカネとアスナも距離を取ってその爆発を見守る。
「頑丈そうな方だったのですが、流石にやり過ぎでしたかね...。」
「あははーすごい威力ー!」
至近距離でのあの爆発、流石にやりすぎたかとアカネは思いつつ爆発の後を見続ける。爆発の周りでさえ地面が抉れ、煙が上がっている。だが、その煙が上がっていく中何か光るものが見える。まさかと思い目をよく凝らして見ようとする。
「...流石に危なかった。」
そこからは無傷のアーチャーが姿を現した。
「なっ!?」
その姿にアカネだけでなく、C&Cのメンバー全員が驚く。
アカネは無傷で現れたアーチャーをよく目を凝らして見る。だが、どれだけ確認してもアーチャーの体には傷が見られなかった。そして、彼は体を軽く払い爆発による汚れを落とし、こちらに顔を向ける。
「近づくのは危険か、ならば。」
アーチャーは手に新たな武器を現せる。手に出現させたのは弓と矢だった。弓は使い込まれたように見えるものだが、矢はどこか違う。矢にしては少し変わった形をしている。それにその矢からどこかただならない雰囲気をアカネは感じとり、その雰囲気に体が呑まれ動けないでいた。
アーチャーが矢を弓に取り掛け、弓を引いて狙いを定める。
「2、3日寝込むことになるかもしれんが、何、命に関わりはしまい。」
アーチャーはそう呟くと未だ動かないでいるアカネへと矢を放った。狙いは完璧であり、彼女へとすごいスピードで進んでいく。その速さにアカネ自身は反応できず、当たると思い咄嗟に手を顔の前でクロスさせ、防御の姿勢を取ろうとした瞬間、
「危ない!」
声の聞こえた瞬間、アカネの体は横に倒れ込んでいた。その倒れたおかげで矢は当たらず、矢はアカネの立っていたところを通過し、ミレニアムの施設へとぶつかると、辺りを爆発によって消し去った。
「アカネちゃん大丈夫?」
アカネを助けたのはアスナだった。アスナは矢の放たれた瞬間直感により、アカネの体を掴んで横へと倒れ込んだのだった。その行動はまさに間一髪であり、アスナはアカネを助けたのだった。
「ありがとうございますアスナ先輩!私は無事です。」
「えへへ〜良かったー。」
一連の流れを見てアーチャーは驚いた。まさか今の攻撃に反応できるものがいるとは思っていなかった。だが、アーチャーは次こそ仕留めようと矢を新しく手に出現させる。
「まだ来ますか、ならば!」
そう言うとアカネは懐から発煙手榴弾を取り出して、自身の前に転がした。煙がモクモクと辺りに広がっていき、アカネ達の姿を完全にくらました。
「よし、今のうちに!」
この煙の中闇雲に攻撃してくる可能性もある。アカネは自身の姿が隠れているうちにこの場を離れようとする。
だが、アカネはその場を動くことができなかった。必死に足を動かそうとするが思うように動かせない。アカネは疑問に思い自身の足を見て驚く。
「なんですか、これは!?」
アカネの足にまとわりつく黒い影。それがアカネの動きを妨害していたのだ。アカネがいくら強く離そうとしてもそれは離れず、アカネにまとわりつくだけだった。まるで呪いのようにまとわりついており、アカネは怖くなっていく。しかし彼女はC&C、一度深呼吸をし、冷静にこの影を分析しようとする。
「これは私たちの持つ神秘に近いような...しかし..」
アカネは自身にまとわりつく影の考察を進めようとする。しかし、一度考えることをやめなければならなくなった。
「煙幕で姿を隠す判断は良かったが、足の異変に気づいて無かったのは惜しかったな。」
煙の中アーチャーがアカネの前に姿を現すのだった。彼は両手に剣を持ち、こちらへと近づいてくる。そして、アカネの2〜3m前くらいに立つと、自身の両手を思いっきり振り煙を吹き消した。そして、辺りを見渡した後アカネへと目を向ける。
そこでアカネは彼の異変に気がついた。アーチャーの体の周りにも黒いモヤのようなものが見え、しかも最初に彼を見た時と比べて、彼の目が黒い影で覆われているのだった。彼の違いに気づいた時、自身の持つ端末から連絡が来る。
(こちら02、急にみんな動かなくなってどうしたんだ)
「え?」
アカネはその連絡を聞き、辺りの様子を見た。
「くそ!なんなんだよこれ!」
「なんで、動けないの〜!?」
ネルとアスナもアカネ同様に動け無くなっているようだった。彼女たちの体にも黒い影の様なものがまとわりついており、それが邪魔している様だった。
「優秀な部隊の様だったが、こうもあっけなく終わってしまうとはな。」
アーチャーは彼女たちの様子を見て、勝ちを確信した様に呟くのだった。そして、トドメを刺すのかアカネへと近づいてくる。アカネは必死に動こうともがくもやはり動けない。
「おい!やめろ!くそ!こんのモヤみたいのがなければ!」
ネルが形相を変え必死に叫ぶ。アーチャーはその言葉を無視し、アカネへと向かう。
「あなたは何が目的なんですか!?私を殺してなんになるとゆうのですか!?」
アカネがアーチャーへと叫ぶ。彼は今にもアカネを殺そうとしているのが雰囲気で伝わってきていた。この質問の答えも返ってこないだろうと思いながら聞いた。しかし、彼はその言葉を聞き、足を止めた。
「目的?私はここに呼び出され、君たちを殺し...、殺してなんになるとゆうのだ?私はなんのため彼女達を...?」
アーチャーは自身のしようとしていることに疑問を浮かべ立ち止まるのだった。その動きにアカネ達は驚く。彼は目的もわからずに人を殺そうとしているのだ。意味がわからず、ただただ驚くのだった。
「私はここで何をするため..」
アーチャーは悩みに悩んでいる。何度か答えが出そうになるが、その答えは何度も出る前に闇に消されてゆく。まるでその答えに辿り着かれない様に操られている様な。
そう考えていた時、急に遠くで強い魔力を感じた。その力はどんどん強くなっていき、肌に伝わってくるほどだった。それは周りで動けなくなっている彼女達にも伝わってくるほどのもので、未だに力が強くなり続けている。
「なんだこの魔力反応は!だいぶ離れているはずなのに肌にまで感じてく..る?」
アーチャーはこの魔力反応で気づいたことがあった。この魔力はサーヴァントのものであり、そのサーヴァントとは自身と同じマスターと契約していると。そして新たに疑問に思うことができた。
「なぜ私は今までマスターの意識が感じられなかったのだ?たとえ遠く離れていてもマスターの意思や指示は届くはず。なのに一才感じることがなかった。まさか、マスターとの繋がりをどうやってか隠されていた?」
アーチャーはまたも頭を悩ませる。マスターとの繋がりを遮断されていたのに気づくのがこんなに遅くなるとは。違和感ぐらいはすぐ気づくはず、では何者かに意識をいつのまにか操られていたのか?ならば先ほどまで彼女達を殺そうとしていたのもそのせいなのか?
アーチャーは頭をとても悩ませ続けるのだった。それは辺りの様子が目に入らなくなるくらいにも。そのせいでアーチャーは自身への攻撃への反応が遅れたのだった。
突如、銃の発砲音が聞こえる。音はアーチャーのすぐ近くで聞こえたのだった。そして、アーチャー目掛け銃弾は飛んで行く。完全に反応なら遅れたアーチャーは自身を守るため両手の剣を顔の前でクロスさせて、防ごうとする。銃弾が剣に当たった瞬間、剣はガキンッと鉄の弾けるような音をたて砕けるのだった。
「なにっ!」
アーチャーは新しく剣を出現させようとするが間に合わない。銃弾が彼の頭へと着弾する。しかし、銃弾は頭に当たるも頭をえぐることなく、弾かれ落ちるのだった。しかし銃弾からは強い神秘の力が込められており、アーチャーへのダメージはしっかりと入った。
「くっ!」
アーチャーは頭へのダメージで体勢を崩し、後ろへと腰から倒れ方のだった。そして、頭を押さえ静かに座り込むのだった。
その一連の流れを見ていたC&Cの面々はまさかと目を向ける。
「コール04先輩方を助けにきました。遅れてしまい申し訳ありません。」
「トキ!やるじゃねえか!」
「ありがと〜トキちゃん!」
「いえいえ、先輩方の役に立てて良かったです。」
とC&Cの最後のメンバー、トキが現れたのだった。
___________________________________________________________________
「くっ...。」
アーチャーは自身の頭を押さえて俯く。先ほどの銃弾による頭への攻撃は大きなダメージにはなっていない。それどころか、自身の頭の中にいつのまにかかかっていた黒いモヤからの影響を防いでいた。
その理由は頭にぶつかった銃弾に生徒の持つという神秘の力が込められており、その力がアーチャーの頭の中へと流れたからである。
その神秘の力が頭の中のモヤの影響を抑えたため、アーチャーの頭の中へと送られていた一つの強い願いがアーチャーの心へと届く。
"生徒達を守って”
それは自身のマスターである男が無意識のうちに自身のサーヴァントへと送った強い願いであり、指示であった。
その言葉はアーチャーの頭の中で強く響く。それは頭の中のモヤを払いのけるほどのものであった。
「...!」
アーチャーはその言葉で自身の頭の中がスッキリするのを感じた。先ほどまで自身の頭の中にあった"生徒達を殺す”という、いつのまにか植え付けらえていた考えを振り払うことができた。
そして、なぜ自身がここに召喚されたのか、そして今自身のやらなければならないことを認識できた。
「まさか、人を操ろうとする力を強い願いと精神力で押し除けるとは、
私はまたすごいマスターに召喚されたらしいな。」
アーチャーはマスターからの強い願いを叶えるため、立ち上がった。
__________________________________________________________________
「っ!まだこいつ意識が...!飛んだタフなやろうだぜ...!」
ネルが不意に立ち上がるアーチャーを見て、応戦体勢をとる。その動きと同時に他のC&Cのメンバーも武器を構える。先ほどまで彼女達の体の動きを止めていた影は無くなっていた。
その動きに一才動じずアーチャーは自身の正面に立つネルへと顔を向けた。その顔には先ほどまでのどこか冷酷で無機質な表情は消えており、
温かみのあるような顔へと変わった。そして彼は両手から武器を消し、両手を軽く上げた。
「まず、先ほどまで君たちを襲い、殺そうとまでしたことを謝ろう。」
彼は軽く頭を下げ謝った。その動きに彼女達は動揺するが、アーチャーは気にせず話を続ける。
「先ほどまでの私は端的にいうと軽い洗脳にあっていた。いつのまにか君たちを意味も無く殺さなければと言う思考を植え付けられていた。
今は先ほどの頭への攻撃と私のマスターの力によりその洗脳は解けて、自身のやることを認識することができた。」
そうアーチャーがらそこまで話し合えると、ネルが彼へと叫ぶ。
「あ゙あ゙!!急にそんなこと言われて信じられっかぁ!!あたしはよぉ、さっきまでやられっぱなしでイライラしてんだよ!!それが嘘だろうがほんとだろうが関係ぇねえよ!!」
ネルはもう今にも飛びかかってきそうな様子だ。まだ彼女が攻撃を仕掛けてないのは彼が手を挙げ、降参のポーズをとっているからだろう。流石の彼女も無抵抗の敵をいきなりにも殴りかかるのは彼女のプライドが邪魔するのと、何か罠では無いのかと警戒しているからであろう。
「えぇ、私もいきなり信用しろと言われても無理です。私も少し怒ってはいるので。」
「うんうん、結構危なかったんだよ〜!」
「私も来る途中まで映像を見ていたので、先ほどまでの様子を見ると警戒すべきかとは思いますが...ネル先輩はもう少し落ち着くべきですけどね。」
「んだとごらぁ!!」
「後輩ジョークですよ。ピースピース。ちょ本気で殴りかかろうとするのはやめてください。す、すいません先ほど助けた恩で許してください。」
彼女達の様子を見ても未だ警戒する様子が解けない様だった。先ほどまでのことを考えると無理もないが、今は時間がないのだ。なんとか彼女達を一度落ち着かせなければと考え、一つ方法を思いついた。
「やれやれ、少し荒っぽいが今はこれが一番手っ取り早い。」
そう彼は呟くと一度目を閉じ、そして彼女達へと目を見開いた。そしてこう続ける。
「 I am the bone of my sword.」
彼は詠唱を始めたのだった。
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「ねえ!見てみて!みんな!」
モモイがゲーム部の面々へと自身のスマホの画面を見せつけた。ゲーム部の面々がなんだなんだと画面を覗き込む。そこには我が校で有名な戦闘部隊C&Cと赤い弓兵が向かい合い戦っている様子だった。
「今、キヴォトス中で強いエネルギー反応が起きてるでしょ。その場所の様子がネットで見られる様になってる様でね、シャーレの映像は見えなかったんだけどミレニアムの様子は見えるみたいでね、見てみたの。
そしたら見て!このいかにも弓使って戦います見たいな見た目の大人の男!この人見た瞬間、急にゲーム制作のアイデアが浮かんだの!この人は絶対今後のゲーム制作に活かせそうな感じじゃない?」
「はい!アリスもこの人に興味が湧いてきました。こんないかにもない弓兵はゲームの中でしか見たことありません!」
「とは言ってもここで映像見るのが精一杯じゃない?C&Cと戦ってるってるのなら敵っぽいし。お姉ちゃんの言いたいことはわかるんだけどね。」
「でもでも、やっぱり生で見たいよね!」
「はい!アリスはリアルで見て見たいです!こんな機会もう無いと思います。今すぐに見にいきましょう!これはゲーム制作のための取材というやつです。」
「で、でもやっぱり危険なんじゃ...。」
「大丈夫です、ユズ!あの怖つよのネル先輩やC&Cの皆がいます。よっぽど危険なことはないはずです!それにアリス達も戦えます。最悪一緒に戦えば勝利は確実です!」
「だよねだよね!じゃあ早速出発ー!!」
「はい!クエストの開始です!」
そう言いアリスとモモイは部室を飛び出して行ってしまった。ミドリとユズは2人残された部室で焦る。
「ちょっとー!!お姉ちゃん!アリス!安全だった決まった訳じゃ、ユズ!2人を追おう!」
ミドリはそういうと部室を飛び出し、2人を追いかけていった。
「ええ!まっ、まってよ!みんなぁ〜。」
ユズも皆を追って部室を出るのだった。
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「みっ、見て!みんなここからなら良く見えるよ!」
そう言いモモイはみんなを自身の隠れるグラウンドの用具入れの後ろへと招く。そこは数十メートルもしたところにC&Cの背中が見えるところであった。今彼女達は、あの弓兵と会話をしている様だった。だけどC&Cの面々はとても怒っている様で、ネルにいったては今にも飛びかかりそうに見えた。
「うーん。アリスあの弓兵をもっと近くで見たいです!今はなにか会話をしているようですし、今ならC&Cの後ろぐらいまでなら近づいても大丈夫なのでは無いでしょうか!?」
「さすがに危ないんじゃ無いかな。来る道中映像を見てたけどC&Cも結構苦戦してそうだったし。何より来る途中に見た破壊されてた建物の規模を見るになかなかやばそうなぁ...てっ!アリスちゃん!?」
ミドリが気づいた時には遅く、すでにアリスは歩き出していたのだ。今の彼女には目の前のリアルな弓兵のことしか見えておらず、憧れに目を奪われている様だった。
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「 I am the bone of my sword.」
彼が詠唱を始める。急な彼の雰囲気の変化と、当たりのエネルギーの流れの変化を肌で感じとり、彼女達は彼へと視線を向ける。
「Steel is my body, and fire is my blood.
I have created over a thousand blades.」
「こいつ!やっぱりなんかするつもりだな!!そうはさせねぇぜ!」
ネルが武器を構え、足を踏み出す。
「Unknown to Death.
Nor known to Life.」
ネルを筆頭としたC&Cの攻撃体勢が形成される。
「Have withstood pain to create many weapons.
Yet, those hands will never hold anything.」
「いくぜー!!」
ネルがアーチャーへと突っ込む。だが彼は動じず詠唱を続ける。当たりのエネルギーは高まり続け、今にも解き放たれそうである。
そして、アーチャーは詠唱の終わりを告げた。
「So as I pray
unlimited blade works.」
アーチャーを中心に魔力が放出され、辺りの空間が姿を変えていく。先ほどまでいた校庭の面影は無く、ただたくさんの剣が在る世界がどこまでも続いている。
「うわっ!!」
アーチャーへと向かって行っていたネルが声を上げる。自身の目の前に急に現れた、地面へと突き刺さっている剣にぶつかったようだった。そして、辺りの世界の変化に気づき、驚く。他のC&Cの面々も急な辺りの変化を目の前にして動きを止めるのだった。
「ここは私の固有結界だ。」
アーチャーが口を開く。その言葉にC&Cの面々はハッとした様に視線をアーチャーへと向ける。
「簡単に言えば私の持つ独自の結界で、その中に君たちを引きづり込んだということだ。」
「てっことはあたし達をこの世界に引きづり込んで、おめーの有利な状態で戦おうって魂胆だな!!」
ネルがアーチャーの言葉を聞き、叫ぶ。急なことに驚きはしたが、自身の頭の中で相手が何をするためこんなことをしているかと考えた結果、相手が優位に立つためだと結論づけた。
「いや、そうではない。ここで一度冷静に話をするために結界の中へと君たちを引きづり込んだんだ。」
とアーチャーは至って冷静に答えた。だが、C&Cの面々を見ても納得しきれない様子だった。
「じゃあなんでこんな剣がたくさんブッ刺さってる物騒な場所なんだよ!こんなとこに連れてこられて話をしようだとか到底信用できないぜ!」
ネルは辺りの剣を指差しながら叫ぶ。辺りは剣の刺さった世界が無数に広がっている場である。こんな体験したことは到底あるはずも無く、急に起こった魔法のようなことである。数々の戦いを経験してきた彼女達からしたら、まず警戒心が消えることは無いのだった。
そして、彼女達はまた攻撃の体勢を取り始める。アーチャーはその動きを見つつ話を続けようとする。
その時だった
不意に剣の物陰から声が聞こえてきた。
「すごいです!こんな世界、アリス見たことありません!それに、これはRPGなどで見たことある様な剣です!実際に触れる日が来るなんて...アリス感激です!」
と予想外の歓喜の声が聞こえたと思うと、その声の主、アリスが姿を現して、アーチャーへと詰め寄った。
「え、チビ!?なんでいんだ!?おい!そいつはあぶねえぞ!!」
アリスの存在に気づいたネルが声をかけるも遅く、すでにアリスはアーチャーの目の前へと立っていた。
「あなたがこんな魔法を使ったんですよね!もしかして、あなたは魔法使いなんですか?いや・・・さっきは剣や弓も使っていました。一体何個のジョブを使いこなせるんですか??それに・・・」
アリスは目を輝かせながらアーチャーに話続けるが、途中何かに気づいた様子を見せ、改めてといった様子で言った。
「紹介が遅れました!私の名前はアリスです!」
アリスが右手を軽く上げ、自身の名前を言った。
「私の名は、今はアーチャーと答えておこう。」
「アーチャーですか!?かっこいいです!それに今はと言うことは名前
名前を隠してるのですね!アリスもそういうの憧れます!」
アリスは目を輝かせ答える
「ふふ、そうかね。」
アーチャーはアリスへと軽く微笑む。
「モモイやミドリ、ユズそれに先生にもぜひ紹介したいです!皆もとても興味を持ってくれるはずです。特に先生なんかはとても好きそうです!」
そうアリスが話す。その話を聞き、アーチャーは一つ気になることができた。
「その先生と言うのは誰なのだ?」
アーチャーは先生とゆう存在が気になったのだった。確か、聖杯から当たえられた知識ではこの世界の生徒達は授業などをCDで行うらしいしその他の知識からも先生という存在は聞かなかったため、この世界にはその様な存在はないものだと思っていた。
「この世界で先生と言うのは1人だけです。」
アリスの後ろから誰かが答え、そしてアリスの横に立った。
「あ!トキも来ていたのですね!」
「はい、アリス。と言うよりこちらとしてはあなたが来ていたことの方
が驚きなのですが。」
トキがアリスにそう話しながらアーチャーの方を見る。まだ、少し警戒した様子だがさっきほどではなかった。
「先生が1人とゆうのは?」
「先生は外の世界からきた人で、この世界で一番偉かったと言っていい
人、連邦生徒会長に連れてこられました。シャーレという組織を仕切
っています。シャーレと言うのは各学園やこのキヴォトスの問題を解
決するためにできたあらゆる法律や規約が効かない超法規的機関で
す。」
「なるほど。」
アーチャーがトキの話を聞き、自身の頭で今までの情報を整理していると他のC&Cのメンバーも警戒しつつも近づいてきていた。
「おいトキ!こいつに先生のこと話して大丈夫なのかよ。」
「相手は話しをしたがっていましたし、アリスへと攻撃を仕掛けなかったので大丈夫だと判断しました。それに私はあのアーチャーが敵なのかを確認することも任されてきました。」
「ああ?あたし達はただ対処しろとしか指示がなかったぞ。」
「状況が変わったんですよ先輩、皆これを見てください。」
そういうとその場にいるネル、アカネ、アスナ、アリス、アーチャーへと自身の端末の画面を見せた。
「これは、先生じゃねぇか!無事なんだな!」
「これはエンジニア部が作ったドローンが撮った写真をヴェリタスが解析したものです。そして、先生の隣にいるこの人を見てください。」
その写真はDC地区のどこかの公園の様で、1人の男先生とその隣に金髪の剣を持った少女の姿が映っていた。
「...」
アーチャーは隣の少女を良く見る。彼女はサーヴァントだろう。他に召喚されているサーヴァントとがいるのはわかっていたが、この少女の見覚えがあった。理由はわからないが。
「この子、ヘイローがついて無いね〜。先生と同じ外の人なのかなー?」
「その可能性が高いでしょう。そして、彼女は先生とともに戦っているのでしょう。なのでアーチャー、あなたもこの少女と同じでキヴォトスを守るために現れたのでは無いかという考えが出ました。」
写真を覗き考えている素ぶりを見せていたアーチャーはトキに顔を向ける。
「すまないが、この先生という男の右手の部分を拡大してくれないか?」
「...?わかりました。」
そういい写真の右手を拡大して、アーチャーに見せた。アーチャーは写真を見た。
「...なに?」
アーチャーは写真を見て驚いた。驚いたのは右手を見た後、左手を見てからだった。右手にあると思っていた令呪が左手にあったからであった。だがこの場ではそこまで問題なるとは考えなかった。
「私と彼女はサーヴァントと言われる存在だ。簡単に言えば、魔術師の使い魔で、この先生の左手についている赤いアザ、令呪とゆうものが証拠になる。」
「先生も魔法使いだったのですか!?」
「いや、まだわからないがね。」
「そして、私が話したかったことに関係ある。このまま話していいかね?」
アーチャーが皆に呼びかける。皆は小さく頷いた。
「まず、この学校の周りにもたくさんの魔力、まあエネルギーみたいなものだ。それが集まっているのには気づいてはいるな?」
「はい、あなたが現れたところが一番大きくて、その周りを囲む様なエネルギーがたくさん。」
その言葉を聞き、アーチャー自身の考えは合っていると確信できた。
「そのエネルギーの反応だが、私のところのエネルギーの反応は周りのエネルギーの反応が現れてからではなかったかな?」
「はい。その様だったと思います。」
「ならば私がここに召喚された理由はそのエネルギーから召喚されるものを守ることが一つだろう。召喚された原理や他にも気になるところはたくさんあるのだがね。それに、私は君たちのいう先生のサーヴァントだろう。」
あれほどまで生徒を思っているものと言えばこの世界ではその大人であろう。そう確信できたのであった。聞いていた皆は召喚だの、サーヴァントだの聞いた事ないことばかりで混乱していた様だったが、少しずつ理解している様だった。
「てことはおめーは味方ってことでいいんだな。」
ネルは確認する様にアーチャーへと聞いた。
「ああ、そういうことだ。」
「はぁ、まあさっきまでのことは先生のサーヴァント?てことに免じて許してやるぜ。」
ネルはもうアーチャーに鉛玉をぶち込めないことにがっかりしたが、もう切り替えたようだった。
「リーダーがそういうなら私も許す〜。キヴォトスならあんなこともよくあるもんね〜。」
「私たちもあまり話しもせず攻撃を仕掛けたことも悪いですしね。ここはお互い様とゆうことでよろしくお願いしますね。」
アカネとアスナともすでにアーチャーを信頼した様だった。その様子を見ていたアリスは喜んだ。
「パンパカパーン!アーチャーと先輩達が仲直りして、アーチャーが仲間になりました!」
「そうですねアリス、先輩方と仲直りできた様でよかったです。」
トキも無事仲直りできた先輩たちを見て安心した様だった。
アーチャーも生徒達に納得してもらえたことで安堵した。これでこれから起きることに協力でき、先生...マスターの期待に応えられるだろう。
「では、これからの動きで先ほどまでの無礼を払うとしよう。」
そうアーチャーは答え、固有結界を解こうと動く。
「任せておけマスター、必ずマスターの大切な生徒達を守ってやろう。」
そう呟きながら、固有結界を解いた。
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ブルアカ2.5周年おめでとう!
とてもめでたいと思ってたら、水着ハナコ見て爆笑しました。
てか、もう一ヶ月前ほどのことだけど水着SRTめちゃよかったです。
後投稿遅れたのはジョジョ初めて見だしてハマったからです。一気に3.4.5部見ました。これから1.2.6部見る予定で、どれも楽しみです。
てかワザップジョルノってコラだったんですね、本当にアニメに出てくると思ってました。
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大切な生徒とその守護者
誤字脱字があれば報告よろしくお願いします。
「やっぱり...どこにもいないわ!」
ユウカはミレニアムの校庭へと訪れていた。先ほどまでここにいたC&Cのアスナ、アカネ、ネル、トキと謎のアーチャーという男。その姿が一切誰1人として消えたのだった。
「てことはやっぱり、あの謎の男がみんなを連れ去ったってことになるわね...。」
消える瞬間、この校庭にはあのアーチャーという男を中心に発生していた神秘の力の様なものが映像からも、実際に見ていたカリンからも確認できていた。そのため対策本部の結論としては男が謎の力で連れ去ったとゆう結論が出ていた。
「本格的にまずいわね...周囲に広がるエネルギーの集まりは強くなり続けているのに、C&Cをほとんど失ってしまうなんて。」
今後のことに話し合うため、皆のとこに戻ろうとした時不意に声が聞こえてきた。声のする方へ振り向くと、
「ユ、ユウカ〜〜!!アリスが〜〜〜!!!」
「えっ!モモイ!?なんであんたがここに...それにユズやミドリまで。」
ゲーム部のモモイとミドリとユズが、急に用具入れの後ろから飛び出てきてユウカへと泣きそうになりながら飛びついてきた。そしてユウカはその中にゲーム部の残りのメンバーのアリスがいないことに気づいた。
「アリスちゃんは?アリスちゃんがどうかしたの?」
「そう!アリスが!...えと怒らないで聞いてね。」
そうモモイは先に忠告してから話した。
「アリスちゃんが戦いの最中に近づいて、そのまま一緒に姿を消したですって!??」
「と、止めようとしたんだよ。でもアリスが聞く耳を持たなくて...気がついたら、消えちゃったんだよー!!どーしよーユウカ〜!!」
ユウカはもっと頭を抱えた。まさかアリスまでいなくなるとは思ってもいなかった。彼女の安否が気になる上、本部としてはアリスの力を借りるのも考えていた。それがまさか一緒に消えてしまうとは。ユウカは頭を悩ませながらもこのことを伝えないといけないと思い、端末を取り出すとタイミング良く連絡がかかってくる。
「ユウカちゃん!」
「あーノア、ちょうど連絡したいことがあったのよ。どうかしたの?」
連絡の相手はノアだった。いきなりの連絡だったが、彼女の声色から焦りが感じられた。
「ユウカちゃん落ち着いて聞いてください。今周辺のエネルギーの集まりが急に強くなり出しました。今にも何が起こるかわからない状況になっています。一度校舎の方へ帰って来てください!」
「っ!!わかったわ!」
そう言い連絡を切り、未だパニックになっているモモイ達を一度落ち着かせようと体を向ける。だが先ほどとは打って変わって、以外にも皆落ち着いており、モモイの持つ端末の画面を見ている。声を掛けようとしたら先にモモイの方から声をかけてくる。
「ユウカ、これって。」
そう言いながらモモイは自身の持っていた端末の画面を指さした。その画面にはミレニアムの校門からの景色が写されており、そこには見覚えのあるロボット達が校門の遠くに現れていた。ロボットの数はとても多く、このミレニアムへと進んできている。
「あれって、アリスちゃんが暴走した時に動いてたロボットやあの廃墟で動いてたロボット?なんで今...、まさか!」
急いで端末で周辺のエネルギー反応を確認した。そしてその画面には先ほどまで強まり続けていたエネルギーの集まりが放たれ、ミレニアムで何か起こっていると確認できた。
「う、嘘。」
エネルギーの反応はロボット達を召喚するために起こり続けていたことだった。そのロボット達は今戦力がかけているミレニアムにとってとても驚異と言えるものだった。
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「あ、戻ってきました!」
「とりあえず仲間ってことを伝えに行こうぜ。で、そこからこの後のことについて話すことにすっか。」
アーチャーが固有結界を解いたことでミレニアムへと戻ってきたネル達は、辺りの様子を確認していると、どこからかアナウンスが聞こえてくる。
「現在ミレニアム学校敷地外にに敵性反応を感知しました。生徒の皆さんは近づかないようにしてください。繰り返します。_」
不意に聞こえてくるアナウンスは今のミレニアムの状況を把握するのに十分なものだった。アーチャーは辺りの魔力の流れを確認し、遠くに魔力の集まりを感じた。
「...すでに状況は変わっているようだ。先ほどまでの周囲のエネルギー反応がさらに強くなっているのを感じる。」
「皆さん、これを見てください。」
アカネが忙しくしていた手を止め、皆へと自身の端末を見せる。そこに写し出されるのは多くのロボット達。その全てはこのミレニアムへと進軍してきている様子だった。
「これは...ミレニアムの校門近くの映像ですね。こんなにも多くのロボット達が....状況は一刻を争うようです。」
「それによお。このロボットって確か...。」
「はい、アリスも見覚えあります!確かアリスが暴走した時に現れたロボットなどと一緒です!ですが...今アリスの体に異常はありません!アリスが操ったりしているわけでは無いです!」
以前はアリスの力によって動いていたロボット達だが、今回はアリスが関与しているわけではなく他の力によって動いているようだった。だが確実にこのミレニアムへ攻撃を仕掛けようとしているのは分かる。
「何、今この場で考えていてもわかるまい。とにかく実際にその場に行ってみる他無いだろう。」
「ああ、行くぞ!」
ネルの合図で皆走り出し、ロボットの現れた場所へと向かうのであった。
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「エンジニア部!準備はどう!?」
ミレニアム校門近く、ユウカは敵の大群を校門奥に見えたのを確認し、端末へと呼びかける。
「ああ!こちらの準備はもう済みそうだ!後はGOサインが出ればいつでも動かせる!」
エンジニア部の部長、ウタハがユウカの呼びかけに答える。ウタハ達エンジニア部はミレニアムへのいつか起こる危機に備えるためのロボットを作成していた。ベースはカイザーロボに近いもので、その一つ一つにAIが備われているため、指示さえ出せば自動で動いてくれる代物であった。その名を光の騎士:ミレニナイト。
「数は敵の方が多いが性能はこちらの方が上のはず。動かす日がこなければ良いと思ってはいたが、来てしまったとゆうのなら存分に働いてもらおう!」
敵はもう目視できるほど近づいてきており、いつ攻撃を仕掛けてきてもおかしくない。ユウカはチヒロ達にも確認を取ると、ロボット動かす許可が降りウタハに連絡する。
「いいわ!ロボット達を動かして!」
「オーケー!さあ私たちの光の騎士:ミレニナイト達!ミレニアムを守るため共に戦ってくr」
そうウタハが叫んだ瞬間、背後にある校舎の屋上からの謎の攻撃が、今にも攻撃を仕掛けようとしていた敵ロボットの集団を爆発と共に吹き飛ばした。その威力は並の砲撃を優に超えるものであり、敵の集団は足を止めることとなった。
突然の事にユウカは驚きつつも敵の状況を確認して安堵する。そして、自身の端末を確認する。
「ミサイル弾による支援なんか聞いてないわよ?あんなに威力の強い物エンジニア部が勝手に作ってたのかしら。」
そう呟きながらノアに連絡を取ろうとする。その時不意に背後から人の存在を感じた。生徒たちよりも大きな人のようであのシャーレの先生に近いもののようだった。
「そこの君。少しいいかね。」
聞いたことの無い大人の男の声にユウカは驚く。そして自身の武器を両手でしっかり持ち、声の方へ振り返った。
「誰!ってあなたはあのアーチャー!!」
ユウカはしっかりと自身武器をアーチャーへと構え、引き金を絞ろうとする。相手はあのC&Cと正面からやり合える男。そんな男が自身にこんなにも接近して来ていたことに動揺しつつもユウカの目はアーチャーをしっかり捉えていた。その動きにアーチャーは自身への警戒を解いてもらうため、ユウカを落ち着かせようとする。
「まぁ落ち着いてくれ、私は君を襲う気はない。すぐ信じてはくれんと思うが味方だ。」
まあまあと両手を向けて広げ、戦う意志が無いと伝えようとする。だが彼女は警戒を解こうとせず、未だ銃を向けたままで引き金に手を掛けている。
「時間が無いため簡単に話そう。私は君たち生徒を守るため召喚されたサーヴァントという者だ。先ほどまで君たちを襲っていたのは洗脳のようなものに合っていて、我を忘れてしまっていたからだ。」
アーチャーは簡単に自身のことを話した。これで納得してくれれば良いと思っていたが、予想通り彼女の警戒が解けることはなかった。
「その話を簡単に信じてくれと?残念ですが、サーヴァントなんて聞いたことが無いです。それに洗脳をされていた確証も持てません。
それにネル先輩達やアリスちゃんはどこ!?あなたがどこかに連れてったんでしょ!」
「彼女達を連れ去ったのは冷静に話をするためで、すでに彼女達との誤解は解けた。彼女たちもすでにここに戻って来ており、彼女達も今の状況を理解し、ここに向かって来ている。私は先に向かってくれと頼まれたため1人でここまでやって来たわけだ。」
「ふーん本当かしら。それも嘘の可能性があるのよね。実際彼女達からは連絡が来ていないし。無事なのが確認できていないわ。」
やはり彼女は信用してくれる様子が見えない。このまま話していても彼女の信頼を得ることはないだろう。
だがアーチャーはここに来る前、アリスという少女からある助言を貰ってきていた。
________________________________________________________________
〜数分前〜
アーチャーがネル達よりも先に向かうのが決まった時
「あ!待ってくださいアーチャー!」
「ん?どうかしたかねアリス。」
先に向かおうとするアーチャーをアリスが止めた。
「アーチャーだけが先に向かっても他の皆は味方になったと納得してくれ無い場合もあるかもしれません。」
アーチャーは先ほどまでこのミレニアムで有名なC&Cと戦っていたのだ。警戒されるのは当然だろう。それに今ネル達の持っていた連絡用の端末はアーチャーの固有結界に入った影響で電波を飛ばしたりする機能が安定しないため連絡が取れないでいた。なのでネル達からユウカ達にアーチャーのことを伝えることができない状況だった。
「そこで生徒の皆の信頼を得るための攻略法を教えましょう!えーと、アーチャーは先生のサーヴァント?で使い魔とゆうものなんですよね?」
「ああその通りだ。」
「ならば!生徒の皆に信頼してもらうためには先生のことを話してください。先生の指示で生徒を守っていると言えば信頼を勝ち取れるはずです!」
「確かにな。あたしも先生が関係していると言われれば真剣に話を聞いてくれると思うぜ。ミレニアムの生徒は先生の事を慕ってる奴が多いしな。」
「そうですね。このネル先輩でさえ先生の事となれば態度が豹変したりしますからね。もちろん私も慕っていますが。」
その場にいた生徒達はうんうんと納得している様子だった。先生という存在は一体どれほどまで生徒達に慕われていて、信頼を寄せられているのかを理解させられるほどだった。
「特にユウカなんかは先生の事となればすぐ信頼してくれると思いますよ。ちょろすぎて不安になるくらいだとアリスは思います!なのでぜひ先生の事を話してみてください!」
「ああ、話してみるとしよう。」
________________________________________________________________
「そうだな、彼女達の無事は私のマスターとなる先生に誓って嘘では無いと言おう。」
「先生?今先生って言ったの?」
ユウカがアーチャーの先生という言葉に反応を見せた。
「私のようなサーヴァントはマスターという魔術師に召喚される。その私のマスターの言うのが君たちの知る先生とゆう者だ。サーヴァントは使い魔のようなもので、私が君たち生徒を守ろうとするのも先生からの指示に近いものだ。」
ユウカはアーチャーの話に頭を悩ませる。
(先生が魔術師?とりあえずそれはいいとして、本当にこの人は先生を知っているの?確かに先生なら生徒を守るように指示を出したりしそうよね。でもこんなゲームみたいな話しが本当にあるのかしら?)
アーチャーは先生という者が彼女達にとってどれほど大きな存在なのか計り知れないほどのものだと今までの体験、マスターとサーヴァントの繋がりのようなもので感じていた。先生は私の目指した正義の味方に近いようで違う。彼は生徒を守るため自身を犠牲にし、そして先生として生徒達を導く大人なのだろう。
「...私はより大勢を守るため自身の大切な存在を切り捨てる選択をとることが正義だと信じて生きていたことがあった。だが、最近こう思うこともあるんだ。自身の大切な存在のためだけの正義の味方になり、守っていく生き方もあったのだと。」
アーチャーは先生の目指す生徒達のための絶対的な正義となる道、それに近い物をどこで見たのか体験したのかわからないが自身もその考えを認めたことがあったのだろう。
「そして君たちの先生は生徒達を一番大切に思い、一番の味方になり守って行く。そうゆう生き方をしているのだと私は思う。会ったことも無いし、ただそう感じるだけなのだがね。」
「ならば私は彼のサーヴァントとして彼が大事に思っている生徒達を守ること。それはサーヴァントとして、マスターの期待に応えること。それ以上に私は彼の生き方を肯定したい。そのために私は共に君たちと戦いたいんだ。」
ユウカはアーチャーの顔を目を見る、そこからはどこか見たことのあるものを感じる。そう、それは先生が生徒を思い、寄り添おうとする気持ちが伝わってくる温かい目に近いものなのだと。
「だから私を今はアーチャーと名乗っている私を信頼して欲しい。・・・まあ信頼してもらえなくても勝手にするが。私は頑固ものだからね。」
ユウカは完全に警戒を解いていた。彼から感じる優しさそれはユウカの尊敬する大人からも感じていたからだ。
「…いいわよ。あなたの事を信頼するわ。まだまだ気になることはあるけれど今はこの状況を乗り越える仲間は多い方がいいもの。それに先生が関係しているのはなら話は別だわ!」
「だから、よろしくお願いします。アーチャーさん。」
「ああ、任せて起きたまえ。」
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「よお!着いたぜユウカ!」
ネル達が校門近くへとたどり着いた。ユウカとアーチャーは敵の様子を見つつこれからについて話しているようだった。
「どうでしたかアーチャー!アリスの作戦は成功しましたか?」
アリスがアーチャーに結果を聞こうと近寄った。
アーチャーはそのアリスに微笑み話す。
「ああ、大成功だったとも。アリスに助言をもらっておいてよかったさ。…本当に先生の名を出した瞬間態度が変わったことには、何、気づかなかったことにしておこう。」
「やはりですか!ユウカはちょろいです!」
アーチャーの呟きにも、アリスは元気に反応し笑顔を見せる。そんなアリスの背後にユウカが近づいてきた。
「アーリースーちゃーん、勝手に危険な場所に近づいて行ったらダメでしょう?無事だったから良かったけど後でお説教だからね?」
「ごめんなさ〜い。」
アリスはいつも以上に怖い顔をしているユウカに素直に謝った。だけどユウカは皆の安否を確認できたことで心に余裕ができたようだった。
そうしている内に辺りを見渡していたC&Cの面々の内の1人のアスナが
ユウカへと近づいてくる。
「さっきまで危険な状況だって聞いたんだけど今は大丈夫なの〜?ロボットがたくさん見えたはずなんだけど。」
「そうよ!今はさっきの爆発とエンジニア部のロボットによって抑えれているけれど、終わりが見えないのよ。」
ユウカは自身の端末を見せ、説明する。画面には進軍してくるロボットをミレニアムのロボット、ミレニナイトや他の設備などで抑えている状態であった。しかし、画面で確認できない向こうからロボットが次々とやって来ている状態が続いている。
「魔力がとても強いのを一つ感じる。きっとそいつがいる限り攻撃は止まらないだろう。一度私が遠くを確認してみよう。」
そう言いアーチャーはどこかへ行こうとする。
「待って、どうやって確認するつもり!?距離も結構離れているし、敵の集団が邪魔であの学校の屋上からでも見えないわ、それに近づくのはあなたがどれだけ強くても危険よ!」
「何、私はサーヴァントだ。これくらいならお安い御用だ。」
そう言うとアーチャーは校舎の屋上へと走り出した。そして、跳ねたと思うと、そのまま上昇して行って屋上へと着地した。そこにはずっと様子を見ていたカリンがおり、アーチャーの身体能力に驚きを見せる。
「まさかここまで自力で、キヴォトスの生徒よりも身体能力が高いとは
サーヴァントとはここまでのものなのか?」
「私はあちらの世界では英雄とも言われてたものでね。まあ、私はそこまで大それたものでは無いのだがね。それに私としては生身であそこまで動ける子供の方が驚きだ。無論生前の私よりも強いのではないかな。」
そう言いながらカリンから連絡用の端末を借りると、屋上でまた跳躍した。自身の跳べる限りとんだアーチャーは自身のスキル千里眼によって敵を確認する。そこからは見える限り多くのロボットとそれを召喚しているであろう大きなロボットが見えた。その部分を借りた端末で写真を撮り、そのまま着地した。
「あー、ユウカ。やはり一つ大きなロボがおり、そいつがロボットを召喚しているようだった。写真も撮っては見たがこれではぼやけてほとんど見えんだろう。」
「いや、これだけ見えれば十分だわ!カリンその写真をヴァリタスに送ってくれる?今敵の近くに行くとドローンや監視カメラが上手く作動しなくて暇してるから仕事を与えてあげて。」
「了解した。」
「この写真を見えるようにできるのかね?」
「ええ、これぐらいなら出来るはずよ。たまにやらかすけど、能力はとても優秀はずよ。」
ほうとアーチャーは感心する。身体能力以外にも秀でている部分があったりもするのか。そして、ヴァリタスから連絡がかかって来る。
「やっほーユウカ。今チヒロ部長は色々と忙しいから代わりに私が。」
掛けて来たのはハレでチヒロの代わりに連絡をとって来たようだった。
他にも部員がいるが2人は作業に集中し、ハレは休憩を取っていたようだ。
「それにしてもこの写真、どうやって撮影したの?ドローンでこの高度でしかもこんなにブレずに撮るなんて難しいのにすごいね。」
「それはこのアーチャーさんが撮ってくれたのよ。しかも人力で。」
「ああ味方になったんだったね。よろしく〜て人力で!?」
はーすごいね〜と椅子にもたれ掛かる。その時、「「終わった!」」と2人が同時に叫ぶのが遠くから聞こえて来た。
「無事終わったみたい〜、ってこの見た目って確か。」
ユウカの端末にも写真が送られてくる。見やすくなった写真には大きな球体の上な三重のヘイローの見えるロボットが見えた。
「確か資料があったはず、これはケセドっていう奴じゃなかったっけ?」
ケセドは以前キヴォトスに現れたことのある人工知能システム。前はキヴォトスの生徒達と先生の力によって討伐されたはずの存在だった。
「前にも現れた時にとどめまでさせたと思っていたけど、まだ動けるとは思っていなかったわ。」
「いや、前回のデータと比べてみたんだけどもしかしたら、別の個体かも。前のやつと見た目がところどころ違う気がする。」
「なんであれあいつを倒せば全部解決なんだろ?さっさと片付けてやろうぜ!」
ネルなどC&Cの面々はすでにやる気のようで、戦いの準備を進めていた。今は敵の攻撃は抑えられているが何が起こるかわからない。だから、あのロボットを生み出しているケセド本体を倒し、この戦いを終わらせるという考えがその場の皆にあった。
「そうですね。あのケセドを倒すそれが今できる最善の手でしょう。」
「ヒマリ先輩!聞いていたのね!」
「はい、今こちらでしなければならないことをやりながらひっそりと。今こちらの本部はロボット達が現れたことによって起きた問題の対処で忙しくなっています。ですから、あなた達にあのケセドの対処をお願いしてもいいですか?戦力的には問題ないでしょう。」
今この場にはC&Cのメンバーにアリスとユウカ、そしてサーヴァントのアーチャーがおり戦力としては申し分ない。これだけの力が集まれば
可能性はあるだろう。ユウカがメンバーの面々を見渡した。その時遠くから何か叫ぶ声が聞こえた。
「アリスゥーーー!!」
「あっこの声は!!」
声のする方を向くとそこには泣きながらアリスのことを叫ぶモモイとその後ろを同じように走るミドリとユズの姿が見えた。
「よかっだー!アリスが無事でーー!ごめんねー!私が近づこうなんて言い出したせいでー!」
「アリスちゃん!無事でよかった。」
「大丈夫?ケガはない?」
「はい!アリスはHP、MPともに全快です!」
アリスの周りをモモイ、ミドリ、ユズが取り囲むように集まりアリスの無事に安堵した。三人ともアリスが巻き込まれたことに責任を感じており、その後ずっとアリスの無事を祈っていたのだろう。
「ちょっとあんた達!危険だから避難場所で大人しくしてなさいって言ってたわよね!」
「だってだって!アリスが無事だって分かったらいてもたってもいられなくなって...そ、それに戦力は少しでも多い方がいいでしょ!」
ユウカの忠告を無視し、飛び出して来たゲーム部の面々は各々の銃を手に取り自分達も戦えると意思を示した。アリスが戦いに参加するのなら私達も共に戦いたいという思いだろう。ゲーム部は4人で一つなのだから。
「そういうことなら別にいいだろうユウカ?仲間は多ければ多いほどいい。」
「はぁ...それもそうね。でも!あんた達は後で全員お説教だからね!」
「は、は〜い」×4
ユウカの言葉にゲーム部の面々は皆大人しく返事するのだった。その様子を見届けたユウカは改まってメンバーの皆を見渡し告げる。
「よし!改めてケセド討伐について作戦を立てるわよ!そして、ミレニアムを守るのよ!」
そうしてケセド討伐について作戦を立て始めるのだった。自身の学校を守るため、先生とまた会うため、様々な思いを胸にし自身のできることを精一杯頑張ろうとするのだった。
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時はすでに午後に回り、ジリジリと照りつける太陽の日差しの強さもピークを迎えており、ミレニアムの校庭にアーチャーが召喚されてからすでに数時間が経っている。それでも未だロボットの集団は次々と姿を現したと思うとミレニアムへと進軍し、ミレニアムを守るロボット達と戦い続けているのだった。
「良し!みんな準備は良いわね!」
ユウカがみんなの様子を確認し、呼びかける。皆戦いの用意は万全のようで各々の武器を持ちユウカの方へと顔を向けるのであった。
「みんな作戦の通りにね。じゃあ行くわよ!」
「はい!」「おう!」「了解!」など皆それぞれ返事をして動き出した。まず先頭で走りだしたのはC&Cのネルとアスナとアーチャーである。ネルとアスナは動きながらロボット達へと射撃を行う。ネルの二丁の銃から放たれる弾幕により敵を集中砲火し倒していき、アスナは敵の弱点を的確に撃ち抜く正確な射撃により破壊していった。
「はっ、思ったより強くねーなこいつら数が多いだけか?」
そう呟きながら、倒れ込んだロボットを見下ろしていたネルは前方へと顔を向けた。ロボット達はまだまだ進む勢いを落とさず向かってきている。そして、その集団に一つ向かっていく姿が見えた。
「はあっ!」
アーチャーはロボットの集団に突っ込んで行くと、両手に剣を生み出し敵を切りつけていく。相手に反撃させる暇を一切与えない素早い攻撃はロボット達をあっという間に破壊していく。
「アスナッ!あたし達も負けてられねーぞ!!」
「任せて!リーダー!」
その様子を眺めていたネルとアスナは自分達も負けまいとロボット達へと走り出した。
出発してから数分後、ネル、アスナ、アーチャーは勢いを止めずに前線でどんどん敵を倒し進んでいく。その後ろを援護しながら残りのメンバーは追っていた。その中で自身の端末を確認しながら走るユウカは呟く。
「もうすぐ目標のケセドが見えるはずね。」
ケセドが現れただろう座標までもう後数百メートルというところだろうか。もう一度作戦の内容を頭の中で確認し、そして先生のことがふと頭をよぎる。先生のことが心配で不安でそして...と余計なことを考え始めた頭をリセットするため頭を振る。先生の事を考えるのは、まずこの問題を片付けてからだ。そう思い意識を前へと向けると、前線を戦っていたメンバーが足を止めていた。
「目標見えたぜ!」
そのネルの声を聞いた皆は武器を構える。皆の前方に見えるはケセド。前回キヴォトスに現れた時と同じ見た目で、その場に存在していた。しかし、ケセド自体に変化はないがら辺りの地面の様子がおかしい。ケセドを中心とした大きな魔法陣が見えており、それがケセドが現れた原因なのだと一目で理解した。
「ギュオーーーン」
ケセドもこちらに気づいたようで、謎の音を上げると辺りの魔法陣とケセドが魔力で繋がり、光る。辺りに光が走るとケセドの周囲にロボット達が現れる。その姿からは今までのものとは一味違うという事が見てとれる。
「みんな作戦通りにね!行くわよ!」
ユウカの合図と共に皆が動き出す。まず前線へと動いたのはネル、アスナ、アカネ、そしてアビエシャフ装備したトキとアーチャー達で現れたロボット達へと向かっていった。そしてユウカとゲーム開発部はその後ろを追いそして、アリスを囲む様に陣取り援護し始める。
「アリス、光の剣の魔力チャージを始めます!」
ケセドを倒す作戦とは、アリスの一撃により弱点のコアを破壊するというものである。だが、弱点のコアは硬い外装によって守られており、そのコアを破壊するまではロボットが現れ続けるため、コアが現れるまでアリスを守り続ける必要がある。
「オラァーー!」
ネルが銃弾を浴びせながら近づき、ロボットに蹴りを繰り出す。ゴンッと鈍い音をたてロボットの姿勢を崩した、と思ったが逆に前に倒れ込むようにしてネルへと襲いかかる。殴りかかった銃槍がネルへと当たる瞬間、ロボットが後方へと弾け飛び動かなくなる。
「コールサインゼロツー配置に着いた。後方支援を開始する。」
その声を合図にカリンはロボット達へと狙撃を開始する。カリンは敵の関節部分をうちに抜いていき、動きを止めていく。次第にトキやアスナなどが攻撃し、その場を動けなくなったロボット達が多く集まる。そして、アカネがどこからか爆弾を取り出したかと思うと微笑む。
「お掃除の時間です♪」
ロボット達は木っ端微塵に吹き飛び姿を消していった。C&Cの完璧な動きにより、ロボット達を一気に消し去られたケセドはまたロボットを召喚しようと魔法陣と魔力の繋がりを取ろうとする。その一瞬の隙にアーチャーはケセドの前方へと動く。
「この隙を待っていたのだ。」
アーチャーは右手を胸の方へ持って行き、詠唱を始める。
「I am the bone of my sword.」
地面から魔力が流れ始め、アーチャーが詠唱を続けると共に強くなり続ける。ケセドはアーチャーの魔力が流れ始めたことにより、地面の魔法陣からの魔力の供給がしづらいのか、新しいロボットを少ししか召喚出来ていない様子だった。詠唱も終わりに近づき、地面が震え始める。
「So as I pray, unlimited blade works」
アーチャーが腕を突き出し、魔力を解き放つ。アーチャーを中心に地面が割れ始め、辺りが煙に包まれる。そして、気がつくと辺りはどこまでも地面に剣の刺さる以外は何も無い世界が広がっているのだった。
「こ、これがアーチャーの宝具?というものの力?世界といった方が正しいのかしら。」
ユウカは驚きを隠せないまま呆然と辺りを見渡すばかりだった。逆にゲーム開発部は興奮を隠せない様子だった。そして、モモイが近くに刺さる剣を恐る恐る触ってみるとその感触に感激しているようだった。
「すごいよ!これこそ本物の剣だよ!この見た目にこの感触、次のゲームに活かせないか.よく観察しておかなくちゃ!」
その興奮した様子を少し申し訳なく感じながらアーチャーはアリス達の方へと顔を向ける。
「やれやれ、そんなにも良い物でもないのだがね。それよりアリス、準備は良いかい?」
「はい!光の剣はいつでもいけます!」
アリスは光の剣を構えながら、返事する。アリスの手にある光の剣はすでにチャージが完了したようで、今にでも溢れ出そうなエネルギーを感じた。
「ならば、終わらせるとしよう。」
アーチャーが右手をケセドへと構えると、ケセドと周りの数体のロボット達の周りを覆い隠すほどの剣が現れる。アーチャーの固有結界内での武器の大量複製による物で、複製でありながらもその威力は凄まじい物である。そして、アーチャーが右手を下ろすと共にケセドとロボット達へと放たれる。ロボット達は剣によって一瞬にして破壊され、あの頑丈なケセドの外装にも傷をつけた。
「これで、どうかな。」
アーチャーがケセドを観察する。すると、アーチャーの予想していた通り、ケセドの外装が開き始めた。その様子を見たアーチャーはアリスへと攻撃の指示を出そうとしたその時、ケセドから尋常じゃない量の魔力を感じ、振り返る。そして、ケセドのコアの前に集まる魔力を見た。
「全員私の後ろに集まれ!!」
アーチャーは在らん限りの声で叫び、全員に集合を指示した。皆アーチャーの声により、すぐに集まる。アーチャーはケセドの方へと顔を向け、右手を突き出す。
「―――I am the bone of my sword.」
「熾天覆う七つの円環《ローアイアス》――――!」
アーチャーの手から透明な花が現れ、大きくなりアーチャー達を覆い被すほどの大きな盾となる。アーチャーの後ろへと集まってきた生徒達はその盾に気を取られていたがケセドの方へと次第に目を向け始める。
「ギュオーーーン」
ケセドのコアへと集まっていた魔力が高まり、そしてアーチャー達へと放たれる。その勢いの凄まじいまま、アーチャーのローアイアスへと押し寄せてくる。だが、アーチャーは一歩引かずに右手へと魔力を込め続ける。
「アーチャー!」
1人で耐え続けるアーチャーへとアリスは近づき、そして横へと並んだ。アーチャーは軽く微笑み、アリスへと信頼の表情を向けた。
「後は頼んだぞ!アリス!」
「はい!このアリスにおまかせください!_____光よ!!!」
アリスは構えていた光の剣をケセドへ向かって発射した。そのエネルギーはケセドのコアから放たれる魔力とぶつかり、勢いのまま押し込みながらケセドへと直撃する。その直後、光がケセドを飲み込んでいき、光が消える頃にはケセドを消し去っているのだった。
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「...はぁはぁ。」
敵の大群に袋小路に追い込まれ、壁を背にしながらヒナは息を整える。急に現れた人ぐらいの大きさのオオカミのような怪物は、ヒナを見るといなや襲いかかって来る謎の敵であった。見た事も無い敵がそれも大群となって来るため苦戦し、次第に追い詰められていた。
「援軍が来るまでなんとか、耐えないと。」
自身の体よりも大きな愛銃を敵へと手当たり次第に撃ち込むも、長時間の戦闘による疲労で正確に狙えずジリジリと敵の接近を許してしまう。
「グアー!!」
敵が四足歩行でヒナへと突っ込んでくる。素早い動きに上手く攻撃が合わせられず接近を許してしまい、銃槍で殴りかかるも避けられ、その隙に体にタックルを受け壁へと打ち付けられる。鈍い痛みが体に響くも、直ぐに反撃を仕掛け追撃を防ぐ。
「_くっ、はぁはぁ。まだやられるわけには、いかない。ゲヘナや先生がどうなったのか、確認しないと。」
まだやられるわけにはいかない。気合いで体を振るい立たせ、敵へと鋭い視線を向ける。いつのまにか敵の数が増えており、完全に囲まれてしまっていた。敵はヒナへと狙いを定め、今にも飛びかかってきそうである。
「「"グルルーガァー!!"」」
「っはぁーー!」
自身に数匹の敵が飛びかかって来てヒナも自身の愛銃を構える。迎え撃とうと引き金を引きかけたその瞬間
《──────▂▂▅▅▆▆▆▆▇▇▇▇▇▇▇▇!!》
どこからかとてつもない叫び声が聞こえきたと思うと、目の前に何かが空から落ちて来る。それはヒナを覆い隠すほどの大きさの巨人のようであり、丸太のような腕の先にはとても大きな大剣が握られていた。
「──────▂▂▅▅▆▆▆▆▇▇▇▇▇▇▇▇!!!」
「きゃあ!」
いきなりの事に止まっていた体に叫び声が響き、体が震える。だが、直ぐに銃を構え目の前に視線を移すと、あのウルフのような敵が目の前の巨人へと噛み付いている。しかし、その巨人は噛みつかれようが体を一切動かさず、何か命令を待っているよう立ち尽くしている。
「あ、あなた、えっとだいじょうb」
その巨人は守るため敵の前に飛び込んでくれたようにヒナは感じた。そして、噛まれ続ける姿に心配し、ヒナが声をかけようとした瞬間、目の前の巨人は体を大きく動かし、噛みついていたウルフ達を空中へと放り出し、右手に持つ武器で弾き飛ばした。殴られたウルフ達は体を拗らせながら仲間達へと突っ込んで行き、そして二度と動くことは無かった。
「__えっ」
急に動いたと思うと人とは思えない動きで敵を吹き飛ばした。ヒナはいきなりの事に呆然とし、体を止める。すると、巨人は後ろへと振り向きこちらを見下ろして、手を伸ばして来る。(あっやられる)と考え、咄嗟に反撃の体制を取ろうとするも軽くひょいっと体を持ち上げられ肩に担がれる。
「___うわっ、...え?」
「──────▂▂▅▅▆▆▆▆▇▇▇▇▇▇▇▇!!!」
ヒナを担いだまま、巨人ことバーサーカーは叫び声を上げたと思うと、大きくジャンプし空へと飛び上がるのだった。そこで体験した空中の散歩をヒナは一生忘れることは無いだろうと思った。
文字数も多い中、お読みいただきありがとうございます。
これでミレニアム編は終わり、ゲヘナ編へと入ります。
最近のブルアカはコラボがあったり、百鬼夜行の話が始まりそうだったりで中々熱いところですね。特にあのユカリという百鬼夜行の生徒。声を聞いてなんとなくキャラ像がわかったところでとても好きになりました、実装が待ち遠しいです。
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