ただの変態が凍った星を救っちゃう話 (ハナホジン)
しおりを挟む

変態と書いて、紳士と読む

こういう変態なキャラが強かったり、たまにカッコいいところみせると惚れるよね。





ヤリーロ-VI

 

およそ700年前、星核と呼ばれる正体不明の物質が惑星の表面に落下したことで氷河の星へと変わってしまった不憫な星である。

アリサ・ランドが建造を主導した都市、「ベロブルグ」はこの星に残っている唯一の安らぎを得れる場所であった。

都市から少しでも離れると裂界造物と呼ばれる人ならざる者が蔓延る地獄の世界が広がる。

 

星核による寒波でこの人類希望の都市も雨に削られる岩のように少しずつ摩耗していっているのも事実。

このままではこの星に未来はないだろう。

救世主と呼ばれる者が来なければだが。

 

 

 

 

 

 

こじんまりとした狭い部屋に一人の男がベッドに座っている。

ホテルの部屋のほうが万倍も豪華といえるほどの部屋の廃れ加減は常軌を逸していた。

本棚らしき物は欠けていたり腐りかけていたりもし、机は破損しすぎでなんなら鉛筆一本通るほどの穴が空いてある。

そんないつ崩れるかもわからない場所で男は何をしているのか。

 

「ふぃ〜、気持ちよかったぁ〜…。やっぱ禁欲してからのスプライトは快感が3億倍にも登るわ」

そう、彼は自慰行為をしていたのだ。

持っていた淫本は破りに破れ顔がギリギリ見えるだけ、登場している局部や隠すべき場所を露わにしているであろう女性は首から下がキレイに見事に無い。

彼は見えない物を見える特別な目を持っているのだろうか。

 

否、ただの妄想癖変態野郎なだけである。

 

「さぁ、マイベイビー。体をキレイにちまちょうね〜」

男はティッシュを複数枚取り出し、排出するために刺激を与えたホースをキレイに割れ物を扱うかのように拭く。

その姿はまるで愛する我が子の純白なる体を洗っているかのように感じさせる。

 

「うしっ、んじゃあ今回も先にオカズから摂取しにいきますか」

男はズボンを履き直し、自分に気合を入れ込んだ。

そしてベッドから降り、数歩先にあるドアノブに手をかけて回し、外へ出ると

 

「おい変態、アンタの気色悪い音が私の耳に聞こえてくるんだけど? キモい、死になさいクズが」

黒髪だがほんのちょっぴり紫がかっている長髪の女性が男に会ってそうそうに罵倒を浴びせてくる。

 

「うっせぇな処女ちゃん、オメェだってどうせ一人でアンアンオナってんだろ?w」

男は暴言をそよ風のように受け流して、半笑いのバカにしたような顔で鋭い言葉のカウンターフックをくらわせる。

相手の女性はそれに顔を真っ赤にさせて、口が半開きになり「な、な、な」となにかを言おうとしている。

 

「う、うるさいわね!!アンタだって童貞じゃない!!どうせ今日もひとり悲しくセコセコとヤッてたんでしょ!?」

女性は顔を真っ赤な林檎のようにして、大声で女性が言うべきではない羅列を並べて叫びだす。

 

「黙れ小娘!!お前だって痴女みてぇな格好しているくせに男誰一人寄ってきてねぇじゃねぇか!!」

男も反撃するように公共の場で言うべきではない事を言う。

 

「も〜あったま来た!!! 一回その節操もない使い道もないそれを切り落としてやるわ!!去勢よ!!去勢!!!」

すると女はどこからか同じ身長くらいの大きな鎌を取り出して刃を男へと向ける。

 

「ふん、レスバに負けた雑魚はそうやってすぐ暴力に頼るんだよ。頭おサルさんか?」

男はそれに恐怖をせずに煽る態度は止めない。

 

「っ…!! 死ね!!!!」

そして女の刃が男に振り下ろされ、血が吹き出すと思った瞬間。

 

「やめなさい、ゼーレ」

また新たな声が響いた。

女は勢いをつけていた鎌を止めて、声がした方へ振り向く。

するとそこには暗い青色の髪を持っているおっとりとした目をした女性がいた。

 

「な、ナタ…、これはまたあの変態デイルが…」

ゼーレは慌てながら弁明しようとするが、

 

「うわぁぁぁんママぁぁぁ!!! またゼーレがボクチャンを虐めてきたんだよぉ!!」

変態が上から塗りつぶすように大きな声量でナターシャへと飛びつく。

 

「ゼーレ、デイルも思春期のお年頃なんだからそれくらいはするの。デイルもデイルよ、貴方はもう少し大人の対応というものを取りなさい」

ナターシャは飛びついてきたデイルの頭を両腕で包みながら頭を手のひらで撫でてくる。

 

「ぬ、ぬぐぐ…」

ゼーレは納得のいかない顔つきをしているが相手は自分の母親のような人、そう簡単に反論などできないものである。

だが、そんな親のような人に性を吐き出す変態がいる。

 

「やっぱ、ママのが一番プヨプヨしていて気持ちいい…」

デイルはナターシャの強調された豊満な胸に顔を押し付けて、左右の乳を優しく紳士のようにフヨフヨと揉む。

形がスライムのように押し付けては元に戻るように反発し、離すと前に突き出していつもの胸に戻る。

ただの脂肪だが、これに興奮しされど安心感を与える。

今はいない繁殖の星神、タイズルスにこの一瞬だけ称え崇めた。

 

「これが30代こうは」

デイルが何かを言おうとした時にはそこにデイルはおらず、何故か木でできた壁に頭から突っ込んでいた。

パラパラと煙と破片が落ち、ナターシャは投げ終えた体制を取っていた。

 

 

 

 

 

場所は変わってとある大部屋の中、そこにはベッドが横並びで複数並んでおり薬品特有の匂いがする。

ベッドには赤ん坊のようにスヤスヤと寝ているデイルとその隣に優しい表情をしているナターシャの姿があった。

 

 

 

この子は私がまだ孤児院の母となっていた頃の子の一人。

小さい頃は元気で外を、いや青空のない外をよくゼーレと走り回っていたわ。

私が大事に育てた子供達の何人かは色々な事柄のせいで死んだけど、今生きているこの子達だけでも自由になってほしい。

 

デイルは少し欲に忠実な子だけどちゃんとした優しさというものを兼ね備えているわ。

でもその優しさが自分に対する優しさとして向いてほしい。

ある日、診療所内のアルコールが無くなりかけた時に私はデイルにお願いした。

 

少し消毒用アルコールを取ってきてほしい、と。

 

デイルは地炎の中でも一番の強さといえるほどの実力の持ち主、ゼーレといい勝負をしているらしいけど私としては戦いなんてしてほしくない。

まぁ、そんなだから私はデイルなら大丈夫でしょといった愚かな楽観的な判断をしてデイルを危険な場所へと送ってしまった。

 

帰ってきた時のデイルは血を体中の至るところから吹き出しており、歩いてきた道には真っ赤な水溜りができていた。

私はデイルが命がけで持ってきてくれた物と薬品を使って治療した。

肉は裂け、体は火傷を負い凍傷を負い、死んでもおかしくないほどの怪我だったが何とか一命を取り留めた。

 

私はデイルに頭を地面に擦り付けて謝った、尊厳など何もない私の今まで見せたことのない格好でデイルに謝った。

そこからなのか分からないがデイルは昔の元気なデイルではなく、今のデイルに変わっていったと思う。

 

私がデイルにできることなら何でもすると言うと、

「じゃあ、俺と寝て」

と思ってもいないことを要求してきた。

 

勿論私は断ろうとしたけど、引き寄せられてベッドに押し付けられてそのまま流されるがままに一線を超えてしまった。

初めてではなかったけど、初めてした時よりも気持ちよくて我が子のように扱っている人の目の前でよがりによがって、その姿はただのメスだった。

 

避妊はしたけど、デイルの性欲は底なしで6回も連続でヤッた時は腰がくだけてしまい、終盤動けなくなった私をただの玩具のように使われて巨根を打ち付けられた。

でもデイルは乱暴にやらずにちゃんとお互いに気持ちよくなれるやつでしてくれるからまだ優しさが残っているんだなと思ったりした。

 

看病を続けてデイルの怪我が治っていつもの日常に戻る、というわけでもなく女の体の味を知ってしまったデイルは時間が空いた時、私を犯してくる。

それを受け止めてしまう私もあれだけど、デイルの大きな体と甘いキスが私を狂わせてくる。

フックや子供達の前の私と、デイルとシている時の私のギャップにフックの目の前で下腹部の底が反応してしまう。

ゼーレはデイルを変態と罵っていたけど、私のほうが変態なのかもしれない。

 

 

 

少し回想を挟みながら今の現状を頭の中でまとめていると、ふと見たベッドで寝ているデイルは子供の頃のデイルを想像させる。

ついデイルの頭を撫でたらサラサラとしている真っ赤な髪質の肌触りが良い。

 

「ナターシャ先生、患者さんが診察を望んでいますが…」

「ええ、今行くわ」

お手伝いさんが私にそう伝えてきたため、私は席を外して待合室の方へと向かっていった。

 

 

 

 

 

 

もう本当にイライラする、私が一生懸命誘惑しているのにあのバカデイルはなんでか私にそういう目で見てこない。

いつもアイツに私の胸を見せつけているのに興味無さそうに無視してくる。

一瞬アイツは男にしか興奮しないヤツなのかとも思ったけど、ナターシャや他の子に堂々とセクハラをするからただ単に私をそういう目で見てこないだけらしい。

それが一番腹が立つ、本当にムカムカする。

 

ちっちゃな時にアイツ

「ゼーレをお嫁にしてやるよ!!」

って啖呵を切って言ってた癖にそれが処女だの痴女の格好しているアイアンメイデンだの、なんなのよアイツ!!

 

アイツの持て余している性欲なら私はちゃんと受け止めてあげるのに…。

 

まぁ良いわ、アイツがバカでマヌケで鈍感アホ変態野郎っていうのはずっと前から知っていたし、私が本気出したらすぐにアイツ如きイチコロよ。

 

絶対アイツを私のに…。

 

 

 

 

 

 

「変態と書いて紳士と読むと思うんだ」

「貴方は何を言っているのですか?」

デイルは腕を組み、壁に寄り掛かりながら隣にいるサンポという怪しさ満点の顔をした男に話しかける。

 

「いやなチンポ君、俺はいつもゼーレに変態変態と言われているじゃないか」

「私はサンポです、人の名前を下ネタとして変えないでください」

デイルは真面目な顔つきのまま堂々と下ネタを言い、サンポにツッコまれる。

 

「でもさ、俺は別に強要をしている訳ではない、だろ? チビ共にはそういう接し方はしていないんだ。変態と書いて変態と読むのは相手をレイプ同然に迫って犯す奴のことを言うんだ!!」

「バカみたいな持論を振り回さないでください」

熱のこもった声量で叫ぶデイルを貶す目で見るサンポ。

今すぐにここから離れてしまいたいと思うサンポの気持ちなど無視して、デイルはギャーギャーと身勝手で自己中な論文を叫ぶ。

勿論これは通行人にも聞かれており、ある者は気持ち悪いと思いながら避け、ある者は一理あると考えながら歩き続け、意味のわからない事を親に聞こうとする子供の姿もある。

 

しかし、これら住民は総じてデイルの事を信用しているし信頼しているし尊敬している。

変態思考な性格ではなく、業績と強さとたまに見せる優しさである。

 

彼は強い、変態の癖に知将だし、変態の癖に武将である。

ある時は子供に数学や歴史を教え、見たこともないアーティファクトを自在に操る。

ある時にはボルダータウンに攻め込んできた無数とも思う裂界造物を薙ぎ倒し、スヴァローグと呼ばれる人類に敵対視している人工知能ロボを破壊寸前まで追い込んだりもしたらしい。

あとイケメンである、彼を知らない人が彼を見たら全員が彼を格好良いと思うほどの美人なのである。

 

天は人に二物を与えずというが彼は二物も三物も与えられている。

倫理観、常識といった物を取られているからプラマイゼロなのかもしれない。

 

「んでだサンポ、余談なんだがこの後地上まで連れてってくれ。物資を回収しに行かなきゃならないんだ」

「そっちが本題ですよね!?さっきの変な戯言の方が余談でしょう!?」

急に話を変えたデイルにサンポは驚きを隠せないでいたがそれでもツッコミをしないという選択肢はなかった。

サンポは根っからの芸人なのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

「久しぶりに外に出たけど、やっぱ寒いな」

「そりゃあそんな格好でいるからでしょう!?」

デイルの格好はなぜか裸、下着など勿論履かずに魔羅を自慢するようにぶら下げている。

赤髪の佳人が粗品を曝け出す、正に残念美人だ。

 

「さぁ、行くぞチンコ。こんな場所にいては我の約束された勝利の剣(エクスカリバー)傷つける魔の杖(レーヴァテイン)になってしまうからな」

「何を言っているのかわかりませんが、速く行くことについては同意します」

サンポは若干諦めながら筋骨隆々のデイルの後をついて行くことにした。

 

 

 

 

 

足場が雪の場所から変わって、石造の地面を裸足で歩くデイルとそれについて行くサンポ。

寒かった空気と風が少しずつ暖かく過ごしやすい空気へと変わっていくのを二人は肌で感じる。

 

「デイルさん、ここからは流石に服を来ましょう。その状態で行ったら悪目立ちしすぎて目標が達成出来なくなりますよ」

「うん、じゃあ服を着るとしようか」

サンポは心をホッと撫で下ろして、持ってきたカバンを漁ってデイルの服を探す。

 

二人の目標は上層部にある在庫から薬、食材を掻っ攫うことである。

地下は資源が限られている、地上よりも薬の数も食料も治安維持のための人材も少ない。

捕まってしまったら二人は永遠と陽の目を浴びることが出来なくなるであろう。

このことを地炎のリーダーオレグと真のボス、ナターシャには言ってはいない。

聞いたら二人は猛反対し、ゼーレの鎌が胴体を切断するからである。

 

「おや?着替えがない…?」

「キャアアァァァァァァァァァァァ!!!!」

サンポがカバンをいくら探しても服が見つからず、最悪の展開を考えてしまっていたその時に女性の叫び声が聞こえた。

サンポはその最悪の展開が起こってしまったのではないかと思い、慌てて声がした方へ振り向くと…。

 

そこには見慣れた引き締まった臀部と背筋がなんと我が道を行くかのように道のど真ん中を突っ切っているではないか。

時間帯は昼、勿論人は横行しているしなんなら目の見える範囲でシルバーメインが普通にいる。

サンポは今すぐ逃げるように伝えたいが、そんなことしたら作戦が全てパァになってお陀仏だ。

 

「おい!!貴様何をしている、今すぐその裸体を隠せ!!!」

シルバーメインの一人が槍先をデイルに向けながら命令する。

デイルはゆっくりと青々とした美しい空に顔を向けて、

 

「チンポォォ!!!先に取りに行けぇ!!!」

デイルは空に叫び、シルバーメインを更に引き寄せた。

サンポは彼が囮になったのかと考え、持ち前の速さと忍びの技で溜め込んでいるであろう倉庫へと疾走っていった。

 

「なんだこいつは!!! イカれてんのか!?」

「違うだろ!! こいつただの変態だぜ!?」

シルバーメインはデイルを取り囲み、銃口を、槍を、斧を構える。

 

「悪いが俺は男の趣味は無いんでね、さっさとイカせてやるよ」

デイルはそう言って、足を広げ腰を落とし、左手を前に出し右腕を後ろへと引いた。

ソレは重力に従い下へと引っ張られる。

 

「ドオォラ!!!」

デイルが覇気を込めた叫びを上げるとタックルのように前へと突っ込んで、道を無理やり作り出した。

タックルを喰らったシルバーメインらは後ろに吹き飛ばされ、地面に背中から着地したり電柱に体をぶつけて下に落ちるといった惨状が繰り広げられた。

 

「クッ…!!殺れぇ!!」

男の合図に合わせてシルバーメインがデイルを攻撃しようと近寄る。

 

「遅いぞ!!遅漏共が!!」

デイルは根拠もない偏見を叫んで武器を持つ相手に裸で真っ向から挑んだ。

ぶらぶらとソレを振りながら。

 

デイルは目の前に来た兵士に下からの蹴りを顎に喰らわせて、宙へと舞う。

更に攻め込んできた兵士の武器を躱し、拳を頬に直撃させる。

遠くから銃を撃ってきた兵士の弾を当然かのように避け、寄ってきた兵士にドロップキックをブチかます。

そうやって避けては攻撃し、避けては攻撃する方法で40人ほどいるシルバーメインをお手玉に取っていた。

 

「オリャ!!!」

一人の兵士の槍がなんとデイルの背中に刺さった。

全員がやったとかチャンスだとプラス思考で考えていたら

 

「えっ!? は、入らない!?」

刺した兵士はそう言い出してくる。

兵士がどれだけ力を入れてもこれ以上刃が奥へと入っていかない。

 

「変態はな」

するとデイルは何かを言い出して後ろへと振り向く、

 

「最強でジャスティスなんだよ」

マヌケの真骨頂を言い出したデイルに刺した兵士はあんぐりのまま呆然にしていたら腹に拳が飛んで当たり、後ろへ飛んでいった。

大砲かと思うほどのデイルの拳の一撃は周りの兵士達に格別な強さを分からせた。

変態は最強なんだとそう思わせるほどに。

 

「総員!! 捕縛対象を囲め!!」

兵士達が怯んでいる時に一喝が耳の鼓膜を揺すり、兵士たちは体を動かし即座にデイルの周りを再度囲んだ。

 

「貴様のような不埒な者など、このベロブルグには必要ない!!即刻捕まえて投獄させよ!!」

デイルの目の前に銀髪に近い髪色と丸っこい形のイヤリングをした、とても長い銃を持っている女性がデイル相手に言う。

デイルは何を思ったのかその女性の目を見つめながら、

 

アソコをいきり勃たせてきた。

 

周りがザワザワと騒ぎ出してきた。

で、デカすぎると言う者や負けた…と勝手に勝負して敗北宣言する者やよくもブローニャ様にあんな穢らわしい物を!!と怒りだす者もいた。

 

被害者、ブローニャ本人は…

 

「なんだあれは?内蔵武器?」

なんと彼女は勃っているソレを知らないという。

ブローニャは小さい頃から勉学、訓練に勤しみ男と接する機会なんて無かった。

勿論、親から性知識を教えられずにシルバーメインの頂点に立ってしまったのだ。

そんな純白な彼女を見た、ソレは新たな武器かと思うほどにピュアで穢れなき心の持ち主なのだ。

 

デイルは巨塔を勃たせながら、ゆっくりと両腕を広げてブローニャへと近寄る。

シルバーメインらはブローニャの前に立ちふさがり、仮面越しから見えるその目は護ることを誓った漢の目をしていた。

 

「フフッ…。お前らのその覚悟、見させてもらおうか」

デイルはシルバーメインらの殺気を正面から受け止め、相手に向かってまた突進をかまそうとしていた時に、目の前に白煙が急にボワッと現れた。

 

「デイルさん!!目標は達成致しました!!逃げますよ!!」

するとサンポが煙と同時に現れて、デイルの肩を掴んで逃げることを促すが

 

「チンポ…、このはち切れそうな我が朕をどうすれば良いというのかね?」

デイルはこめかみにシワよせて、漫画のようにキレてしまいそうな雰囲気を醸し出している。

 

「後で風俗の代金を奢りますから!!」

「よし行こう今すぐ行こうさっさと行くぞぉ!!!」

目の色が変わり、デイルはサンポの腰を脇に抱えて比喩表現だが光の速度で走っていった。

 

 

 

 

 

 

次の日、サンポとデイルは無事に上層部が溜め込んでいる食材や必需品を盗むことに成功した。

上では指名手配犯として悪人になっているが、地下では英雄呼ばわりされている。

称賛の嵐、絶賛の雨、デイルは高笑いになりながら両手に風俗の売女を抱えている。

 

はずだった。

 

地下では英雄呼ばわりというよりもやってくれたな精神が強く反映しており、現在デイルはパンツ一張羅の正座でナターシャとゼーレとオレグに説教を受けている。

 

「やったわね」

「やってくれたわね」

「やってくれたな」

三人は怒りを隠すことは出来無さそうに顔が引きつっている。

 

「英雄じゃないの…?」

デイルは脳内で描いていたハーレムドリームが作られないことに疑問を抱いていた。

 

「今、上層階と下層階の関係性わかるわよね? あなたがバカみたいな事をしてくれたおかげで余計劣悪になったのよ」

「これで上と下の関係性を回復させることは不可能になったな」

ナターシャとオレグは憤怒をため息と一緒に吐き出している。

 

「ごめん☆」

「死ね」

デイルは反省の色を全く見せずにテヘペロっと相手の神経を逆撫でしてくる。

ゼーレはそれに反応しデイルの顔面を容赦無く蹴ってくる。

 

「これからどうしましょう…」

「やはり、一度あの貨物エレベーターを復活させるしか…」

ナターシャとオレグは真剣な表情でこれからどうするかを議論している。

一方バカの変態な本人はというと、

 

「みんな裸になって踊れば平和になると思うんだ」

「黙りなさいアンタは!!!」

「いだだだだだだだだだだ!!!!」

ゼーレはデイルの本気の提案を一蹴し、一枚の布越しに竿を握りつぶそうと力を入れる。

流石にデイルも泣きそうな表情で藻掻き苦しんでいる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

救世主が来るまで、残り数日。




人物紹介
デイル:オリ主、キレイな赤髪で身長は186cmとクソデカいしメチャクチャイケメン。
でもなぜか変態でプラスがマイナスと絡み合っていい感じにプラマイゼロになった。
好きなことは裸でいること、エッチなこと。
嫌いなことはしつこい奴、苦い食べ物。
チン長は30cmっていう本から出てきたと思うほどの化け物。
座右の銘は「ロリに手を出すやつは死ね」
経験人数は一人だけ。

ナターシャ:元孤児院のママ、そこで育てたデイルやゼーレを実の子のように愛している。
でもその大事な子に犯されて脳みそが破壊された。
ある日を境に自慰行為の回数が週0から週2になった。
経験人数は2人。

ゼーレ:ツンデレ幼馴染みキャラ、デイルと小さい頃からの仲。
エッチな格好しているのに処女。
処女をコンプレックスとしているが簡単に捧げたくない。
自慰回数は週8。
デイルが好き。

サンポ:ツッコミ役、主にボケはデイル。
デイルにチンポと言われて嫌がるが、他の人にもチンポと言われてもうムリリスカシヨ。
自慰回数は月1。
童貞ではない。

オレグ:オッサン、最近誰かのせいでストレスが溜まってハゲてきた。
自慰回数は年0。
精子が枯れた。
童貞ではない。

ブローニャ:純白系のお姫様、処女だがゼーレとは違うタイプの処女。
下ネタ用語は一切知らない、男のアレも見たことが無いし名前を聞いたことない。
好き。
自慰回数は週0、というかしたことないし知らない。

シルバーメイン共:処女厨、ブローニャ様の処女を命をかけて護っている。
なおデイルが初めてを奪ったら脳味噌が破壊される(予言)。
全員童貞。


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

変態は真理を知っている

ヤリーロの歴史とか知らんので感覚とフィーリングだけで書いてます。





ベロブルグのどこを探しても彼を超える変態はいないだろう。

その人物の名はデイル。

強姦、露出、セクハラ、女性が聞いたら身を震わすほどの性犯罪の数々はもはや数え切れるものでもなくなっていた。

 

そんな変態犯罪者がナターシャの躾を受けた後、彼は風俗の利用の禁止とボルダータウンでの慈善活動、週に一度にナターシャによる診断(なおただの性処理である)を余儀なくされた。

 

そして躾から数日が経ち、今の彼は

 

「ちょ!! バカローグ!! ヤバいって死ぬって!!」

「排除目標への優先度を新たに開拓、脅威度レベル12即刻排除目標へと変更」

彼は機械が至るところで廃棄されている岩場を足場にして飛び回りながら、3m近くある巨大なロボから放たれる誘導ミサイルを避けていた。

 

事の発端は数時間前…。

 

彼は日課になりつつある慈善活動とセクハラをこなした後にボルダータウンの外に位置する機械集落へと赴いていた。

セクハラについては自重するように釘を刺されたがすぐにその釘を抜き、セクハラは通常運転でしている。

 

機械集落では放浪人や暮らす場所が無い人、何やら怪しい事情があって滞在せざる負えない人が集まっている場所である。

ここのリーダーというよりも管理者はクラーラという年端も行かぬ少女が取り締まっている。

クラーラは小さい頃からスヴァローグと呼ばれる自動コントロールユニット、わかりやすく言うと自己判断AIと暮らしており、ロボと家族のように暮らす優しい内向的な子だ。

 

スヴァローグはこのヤリーロを滅びる運命を避けるために奮闘しているが、その過程で人類は星核による私利私欲のために使うというこれまで数百年間のデータで判断し人間を信用してはならないという考えができている人、いやロボなのである。

 

スヴァローグはクラーラ以外の人間を信用していない、だが彼には彼なりの人類の助け方というものがあるため一方的に決めつけることはできない。

 

スヴァローグは感情よりも計算結果を重視して行動する、このままではヤリーロは計算通りに滅びの運命を辿るだろう。

変数を加えなければならない。

 

 

 

「クラーラちゃ〜ん、遊びに来たよ〜」

デイルは機械集落を越え、大きな鉄の門の前で大声で喋る。

子供のようだが彼は成人をしているれっきとした大人だ。

まともではないが…。

 

「認証中、認証失敗、認証を受けていない者は許可を得てから」

「うるせぇよバカロボ!!! 俺だよ俺!!デイル様だよ!!!」

認証ロボが淡々とプログラムされた言語を言うとデイルはそれに怒り狂ったようにロボの体をグワングワンと前後に振る。

 

「警告、警告、今すぐこの場から…。攻撃を受けました、敵対反応を確認、迎撃体制に移ります」

「へっ?」

すると目の前の膝くらいまでの大きさのロボが機械特有の音をたてながら、どんどん高く大きく変形していく。

 

「目標、地炎幹部デイル、排除レベル2から変更、排除レベル7へと置換します。補足:スヴァローグを破壊したへんた」

「誰が変態だコノヤロー!!!」

ロボが喋っている最中に容赦なくデイルはガントレットグローブを装着して、目の前の巨大な機械を吹っ飛ばした。

吹っ飛ばした数秒後、どこかにぶつかったであろう反響音が聞こえ爆発音が辺り一帯に木霊した。

 

「一体なんの音ですか!?」

すると入れなかった門が開き、僅かに空いた隙間からキレイな白髪の女の子が心配と驚嘆が混じり合った表情でこちらを覗いている。

この少女がクラーラ、スヴァローグへの唯一の架け橋である子である。

 

「クラーラちゃ^〜ん、あのね、急にロボが煙を出して僕ちゃんを襲ってきたの。なんとか直そうと頑張ったんだけど無理だったからしょうがなく壊しちゃった、ごめんね☆」

「は、はい、怪我が無くて良かったのですがもうちょっと真面目に反省した方がいいと思いますけど…」

年齢は勿論デイルのほうが高いが、このシーンだけでキモいクソガキ6歳と優しい母親の25歳の関わりのように見える。

 

「うんうん、クラーラちゃんは良いママになれると思うな」

デイルは急に笑顔でそう言うと屈んで、クラーラの流れるような髪に触れて頭を撫でた。

 

「へっ!?/// わ、私なんかがま、ママになれるなんて…////」

クラーラは照れているが満更でもないようだ。

 

「もう、可愛すぎてクラーラちゃんをママにしたい♡」

デイルのセクハラを超えた、ド級のキモさを醸し出したセリフはデイルの背後にいつの間にか立っていたソレの逆鱗に触れた。

 

「あ、スヴァローグ!!」

クラーラは笑顔でデイルの背後へと視線をやる、デイルも釣られて背後へ振り返るとそこには1つ目が異様に紅色に光っている巨人がいた。

 

「録音完了、再生、可愛すぎてクラーラちゃんをママにしたい♡。再確認」

背後いた巨人はスヴァローグ、アーティファクトの人工知能でありクラーラの親のような者だ。

彼から先程デイルから言われた品性を疑うような文章が流された。

 

「確認完了、目標地炎幹部兼性犯罪者デイルの脅威度レベル8をレベル10の最高レベルへと変更」

スヴァローグはデイルを見下したまま機械音声を喋り続ける。

 

「ねぇクラーラちゃん、レベル10ってどれくらいかな?」

「大体星核と同じくらいですね、先にクラーラは避難しておきます〜」

「はいは〜い」

クラーラはいつもの日常のように強張ったような雰囲気でもなくラフな喋り方で門の先にあるクラーラの家へと帰っていった。

 

「変更完了、目標を補足、排除する」

スヴァローグはそう言い、赤い1つ目を光らせると右手の平をこちらに向けてきた。

その手は関節毎に切れ目があり手の平には丸い穴がぽっかりと空いていた。

そしてその穴は徐々に熱を帯びて光だし、ピュンとデイルの頭目掛けて光線を放ってくる。

デイルはその光線を頭を左に傾けて躱し、紙一枚ほどの近さでスレスレで躱すという常人ならざることを難なくこなす。

 

「俺にボコられた童貞が倒せると思ってんのか?」

「スヴァローグに生殖機能はない、そのため童貞という定義には外れる。そして犯罪者を排除するための計画はすでに始まっている」

デイルは半笑いで馬鹿にするようにスヴァローグを煽るがスヴァローグはそれを律儀に受け答えし、その間にデイルの背後には新たな影が現れる。

 

ガチャン!!と機械特有の音が発生するとデイルの体に冷たい金属が拘束してくる。

後ろを見るとそこには大きな手がデイルを人形のように掴んでいる。

そして奇怪な音が聞こえるとその手を中心に電磁波が発動され、デイルは体に雷が落ちたと錯覚するほどの電圧を体験する。

 

ガチャガチャガチャン!!

前方を見るとそこにスヴァローグが体を小さく縮めており、腕を体で隠すように屈んでいる。

そしてその体が大きくデイルに向かって開かれると大きく振りかぶった腕が拘束され身動きが取れないデイルの顔面に直撃した。

 

メキョォという人から出てはいけない音が出て、デイルは巨大な手に掴まれたまま後ろへ吹き飛んでいった。

ガンガンガンガンガンと岩場にぶつかりながら吹っ飛ぶが減速する様子は見られない。

そしてそのままデイルは人工光が届かない奥底へと落ちていった。

 

マニピュレーターが一つ無くなったが、先行投資として考えれば安価なものだ。

スヴァローグは口に出さずに人間的思考風に文章をCPUに書き込んだがすぐにそれを削除する。

 

「スヴァローグ!!」

すると大きな豪邸からクラーラが草履をカサカサと音を立たせてスヴァローグの元へと走る。

 

「クラーラ、破損箇所はないか?」

「大丈夫だけど、デイルお兄ちゃんは?」

「それはもう排除完了した、もう危険はない」

クラーラはそれを聞くと首を横に振って否定の意を示してきた。

 

「スヴァローグ、知ってる?デイルお兄ちゃんはね、絶対に死なない変態さんなんだよ」

クラーラがスヴァローグに笑顔でそう言うと、遠くの方から何かが崩れる音が聞こえた。

スヴァローグはすぐに危険を察知し、指を合わせて弾いて音を立てるとわらわらと小さな機械達が音がしたところと自分のいるところに肉壁ならぬ機械壁を作り出す。

 

そしてその壁はすぐに壊されて、壁が真ん中から崩壊する。

 

「このバカ野郎!!俺のイケメンフェイスに傷をつけた代償取ってもらうぞ!!!!」

デイルが足からライダーキックのように壁を壊した後、スヴァローグに向かって怒りの形相で叫び散らかす。

 

「危険度レベル上昇、レベル11に変更」

なんとスヴァローグの計算ではデイルの存在は星核をも超える危険度があるということを示した。

もう一度言うがスヴァローグの第一優先はクラーラである。

 

つまり、スヴァローグにとってクラーラの処女が奪われるという危険度を現しているのだ。

正に親バカ、機械の溺愛とはこの残酷な世界では実に滑稽な話だ。

人類と一人娘を天秤にかけて、圧倒的に後者を選ぶのは親である者の当たり前の行為なのかもしれない。

 

スヴァローグは再び巨大な手をデイルの真上に出現させ、それを振り下ろしてデイルを捉えさせようとするが

「消えろや!!!」

デイルはそう叫び、片足で地面を蹴り逆足でオーバーヘッドシュートをボールではなく巨大な手をボールとして蹴り飛ばした。

蹴り飛ばした手は地面に勢いよくぶつかり、小さなクレーターを作り出し、その手は故障した音を立ててしばらくしてから爆発した。

 

デイルは地面に着地した後、「蝶のように舞えぇ!!」そう言ってスヴァローグの方へと飛んでいった。

スヴァローグは腕を交差させてデイルの攻撃を防ぐ。

はずだったが、攻撃の衝撃が伝わることはなかった。

 

隣を見てみるとそこにいるはずのクラーラの影も形もなかった。

「クラーラ!?」

スヴァローグは慌てて周りを見渡すと少し遠くにデイルにお姫様抱っこされているクラーラの姿がそこにあった。

 

「で、デイルお兄ちゃん…!?」

「貴様…、クラーラからはな」

「知っているか?スヴァローグ」

スヴァローグが言い切る前にデイルはそれに被せてきてそのまま言葉を続ける。

 

「キャラを完凸すると全員のキャラが変態になったのかと錯覚するほど、なぜか全員裸になる。だがある特定のキャラだけそれには該当しないものがいる」

「それは、ロリキャラだ」

「今現在バージョン1,1でのロリキャラは白露とフックしかいないがその二人のロリは完凸すると裸ではなく服を着たままになる」

「ロリキャラ=完凸イラストは服を着る、とするとクラーラの場合はどうなると思う?」

「クラーラの完凸イラストは裸だ、そう裸になるんだ」

「つまり!!! クラーラはロリではないということになる!!!」

デイルはスヴァローグに言うがスヴァローグとクラーラは目が点になって何を言っているんだコイツという目でデイルを見ている。

 

「結論を言おうか、クラーラはな」

そう言ってデイルはクラーラのお腹を擦りながら

「赤ちゃんを産める体になっているんだ」

 

「クラーラから離れろ!!!!」

 

スヴァローグは激怒した、かの邪智暴虐ならぬ邪チン暴チンの変態を殺さんと思いながらスヴァローグはデイルに向かって手のひらから光線を放つ。

デイルはその光線を身軽に躱す、スヴァローグは更に追撃しようとしたがその攻撃は放つことができなかった。

 

デイルはなんと両手で掴んだクラーラを前に突き出し、クラーラを盾のように使っている。

なんとプライドのないクズなのだろうか。

 

「…」

スヴァローグは勿論人質に取られたクラーラに向かって残虐非道な攻撃なぞできずに両腕を前方に構えることしかできなかった。

 

「クラーラちゃん、赤ちゃん欲しいかい?」

デイルは前に突き出したクラーラを自分のお腹に寄せて人形のように抱きしめながら鳥肌が立つ言動を放つ。

クラーラはデイルの目を暫く見つめてスヴァローグへと目線をやる。

スヴァローグの真っ赤に光っている目を見ながら、再びデイルへと顔を見やると

「うん、欲しい…」

と真っ直ぐな瞳で、されど少し顔を紅くさせてデイルの目を見つめた。

 

「エラー、エラー、エラー、エラー、エラー危険です、シキュウハナレてくだサイ、ジンたイコうセエエええええええええエエエエラーエラーえラーラーラーエエエえエエええええ」

スヴァローグは膝から地面へと前のめりに倒れて、頭から黒い煙を放出している。

体中から静電気のような雷を放出しながら、火の匂いが漂う。

 

「す、スヴァローグ!?」

クラーラは慌ててデイルの元から離れて、壊れかけているスヴァローグの元へと駆けた。

 

「やはりNTRは禁忌の呪文であったか…」

デイルは地面に平伏すスヴァローグを見ながらそう呟いた。

 

「デイルお兄ちゃん!!スヴァローグを運ぶのを手伝って!!」

「オケマル水産省!!」

デイルはクラーラのお願いを喜んで行い、300キロほどあるスヴァローグを少し苦戦しながらもメンテナンス室へと運んでいった。

 

 

 

あれから数時間が経ち、スヴァローグのエラーは治ったが少し主記憶装置に障害があったのかあの時の出来事を覚えていないようだ。

気絶した時の出来事をクラーラから聞いたスヴァローグは思い出したかのように、誘導ミサイルを体の中に収めてどこかへと出かけていった。

 

そして冒頭へと戻る…。

 

 

 

 

 

「やめろって馬鹿!! そんなに怒ることでもないだろ!!」

「クラーラの貞操を奪う者は即排除する」

スヴァローグは地面を走りながら逃げまくるデイルを誘導ミサイルで追いかける。

デイルの目の前に雑魚機械がワラワラと虫のように溢れ出てくるが、デイルは腕に纏わせてた篭手を走り殴りの要領で周りの雑魚共をぶち飛ばす。

すると殴った機械の一体が殴った瞬間に急に光出してきた。

 

「あちょやば」

ドォォォォォォォンン

 

機械の一体が爆発しそれに連動するように他の機械らも爆発連鎖が起きた。

辺り一帯、戦争が起きたのかと思うくらい土埃が舞って何も見えなかった。

 

「…………」

常人ならば肉片すらも残らないだろう、だが相手は最強の変態。スヴァローグは決して油断することはなく更に警戒度を上げる。

 

ブワァ!!

 

そして土埃の空気を切り裂き、スヴァローグの正面から丸い何かが突っ込んでくる。

スヴァローグはその何かに向かって握りこぶしをぶつけようとするがそれは阻止される。

埃が晴れるとそこには頬や服を炭で染めたデイルが片腕でスヴァローグの巨大な腕に対抗していた。

すると急にデイルから風が吹き荒れる。

スヴァローグはデイルの腕を掴んで上へと投げ飛ばすと空中で身動きが取れないデイルに向かって再び数多くのミサイルを背中に携えた滞納場所から撃つ。

 

「マッパで終わらせる、俺の息子のルーティンが崩れてしまうからな!!!」

デイルは撃ち込まれているミサイルらの軌道を読み、そのほんの隙間を針の穴を通すくらい正確に真っ直ぐにスヴァローグへと下降していった。

足に小さな竜巻を作り出し、ソレを破裂させると瞬間速度は目に捉えられないほどの速度まで急激に速くなる。

 

「!!!」

スヴァローグは予測していなかった方法でこちらに来るとは思っていなかったのか少し動揺が見えるが、すぐに反撃の体制に入る。

スヴァローグへと下降していくデイルはすべてのミサイルを躱し、スヴァローグとデイルの一対一になる。

スヴァローグはデイルに向かって腕を突き出し光線を撃ったがデイルは自分の体の隣に風を自分に吐き出して、無理やり自分の軌道を曲げた。

 

そして一度スヴァローグの隣の地面に着地し、スヴァローグの隙である横腹に強烈なフックを食らわせた。

更にそこからラッシュをスヴァローグの腹に顔に足に腕に何度も殴り殴り殴って、腹に一撃を与えたらスヴァローグはギギガガと音を立てて片膝を地面につけて少し体を震わせている。

 

「オメェを壊したらクラーラちゃんが泣いちゃうからな、俺もそこまで非道じゃねぇ」

片膝をつけているスヴァローグを見下ろしながらそう言うとデイルは踵を返して歩き出した。

 

「まて」

スヴァローグから出された音はデイルの足を止まらせた。

 

「なぜ貴様はそこまで強い」

スヴァローグは壊れてしまいそうだがそれでもデイルに謎を問いかける。

それが人類を救うためなのかクラーラのためなのかは誰も知らない。

 

「簡単さ、変態は最強だからな」

デイルはそう言って両手をズボンのポケットに入れてかっこつけながら帰っていく。

スヴァローグは脳内で何度も思考するがその言葉がどういう意図があるのか、答えが出ることはなく残量エネルギーが無くなり強制シャットダウンした。

 

「やべ、速くお世話しなきゃ育児放棄で捕まってしまう」

デイルは独り言を言って、ボルダータウンへと風のように走っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここがヤリーロ-VI…、さむぅ…」

淡いピンク色の髪をしている少女が体を小さくしている。

 

「一面雪景色だが、座標によるとあっちへ行けば人に会えるだろう。その寒さも一時的だ」

真っ黒髪の青年がスマホ見ながら吹き荒れる方へと顔を上げる。

 

「さむぅ…」

灰色の髪の少女、よりかは背が高く女性は裏声で少女のマネをし始める。

 

「ちょっとぉ!!真似しないでよ!!」

「良いから速く行くぞ」

少女が女性に文句を言いたそうだが青年は少女の首根っこを掴んで引っ張る。

女性はそれに微笑みながら二人の後へとついて行く。

 

 

 

救世主が今、ここに現れた。




人物紹介

クラーラ:バブミを感じれるママ様、裸足ではなくデイルからもらった草履を気に入って履いている。
普通の靴では足を挫いてしまうから苦手らしい。
あの事件の後、本から赤ちゃんの作り方を知って顔が真っ赤になった。
デイルのことは兄として見ている、家族として好き。

スヴァローグ:親バカロボット、クラーラのNTRで脳味噌が破壊された可哀想な犠牲者。
デイルが金髪褐色テニサー大学生並に大嫌い。

謎の三人衆:仲良しグループ


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

変態、運命の出会いで溢れる

この変態(マタギ)スケベすぎるっ!!!

銀狼ちゃんカワイイ♡




最強の変態、その名はデイル。

全世界を探しても彼以上の華麗で、可憐な、そして頭が可笑しい変態は居ないだろう。

そう断言できるほどに彼は可笑しい、そう可笑しいのだ。

だがその可笑しい変態デイルはこの日、運命の共鳴体と会うことになる。

 

「ナターシャママ、今日も俺のマイサンをお世話してくれ」

「はぁ…、また?」

デイルはナターシャが経営している診療所へ行き、ナターシャにセクハラ発言をする。

ナターシャはため息を付いているがそれほど嫌という表情はしていなかった。

 

「今週だけで4回よ、流石の私もちょっと疲れてきちゃうわ」

「じゃあ風俗禁止令を廃止にしてくれ」

「そ、それはダメよ」

ナターシャは患者のカルテをカルテでぎゅうぎゅう詰めになっている棚に戻し、患者用のベットへと腰をかけて、背中からゆっくりと倒れる。

 

「もうおばあちゃんに肉体労働は可哀想だって」

「誰がなんだって?」

ナターシャはベットの近くに寄ってきたデイルに靴を脱いだタイツ越しの両足でデイルの顔を挟んだ。

 

「にゃんでもごじゃいまへん」

「ならよろしい」

デイルは頬を潰されたまま謝り、ナターシャは足をデイルから離そうとしたがその足をデイルは掴んできた。

そしてあろうことかその足を口元へと運んできて舐めてきたのだ。

 

「ひぃゃ」

ナターシャは一瞬ビックリしたのか体をビクリと跳ねさせる。

タイツ越しに伝わる相手の味覚の感覚器官、自分の汗を気にするがデイルはそんなことなどただのスパイスだと思っているようだ。

 

「カワイイ声を上げるんだね」

「…/// あまり大人を誂ったらダメよ…///」

通常の変態デイルが言うのと今のような大人な香りがするデイルが言うのとでは感じ方が天と地の差である。

ナターシャは顔を少し赤く染めながら手の甲で口元を隠しそっぽを向く。

 

「誂ってないよ、ただ少し」

そう言ってデイルはベットの上に乗っかり、更に上にいるナターシャの顔の近くへと這って行く。

そしてナターシャの顔の真上まで自分の顔を持ってきて、そっぽ向いた相手の顔の頬を優しく触れて、こちらへ向くように先導する。

お互い少し影がついているナターシャとデイルがお互いの顔を見つめ合うと、

 

「キュンってしちゃった」

笑顔でそう言うとデイルはナターシャの口へ自分の口を落としてきて、合わせあった。

 

「んっ…♡」

ナターシャは自ら口を開いて、親鳥から餌をもらう雛鳥のように求めた。

デイルはそれに答えるように自分の舌をナターシャの口の中へ入れて、掻き回した。

舌と舌の擦り合い、泡が発生しクチュクチュと音を立てながら、相手の舌を押したり、引っ込んだり、歯の裏を舐めたり、舌を吸ったりを繰り返した。

そのループを5回ほど繰り返すとデイルから折れたのか、頭を持ち上げ見下げるようにナターシャを見ると、そこには艶麗な顔付きのナターシャが吐息を漏らしながら口を開けっ放しでいる。

 

「はぁ…♡はぁ…ん♡」

口から出された液を飲みながら、ナターシャは目が虚ろに雌の顔へと変わっていた。

デイルはナターシャの上着の薄青色の布を剥ぎ取り、お腹に手を這わせて下地のシャツを上へ引っ張り上げる。

すると臍が見えて真っ白な美しい穢れのない肌が眼前に露わになる。

デイルは臍に親指を立てて、軽く押す。

 

「ここが赤ちゃんの作る場所、子宮だよね」

「んあっ♡ ちょっと♡」

デイルはニヤケながらもう片手を肌着と肌の隙間に入れて、胸の方へと手を侵入させる。

そしてぶつかった山に優しく手を広げて揉みほぐしてくる。

 

「あっ♡ちょ…♡ ダメよデイル♡」

「今更でしょ。ほら、もっかいチューしよ」

そう言ってデイルはまたナターシャの口を蹂躙するために舌を中へと挿入してくる。

 

「ふっ〜♡ んっ♡」

ナターシャは甘美な甘声を上げながら体をビクビクと痙攣している。

 

「もう我慢出来ないから、もうしちゃってもいいよね」

デイルは糸を引いた口から離れてナターシャの下腹部に目を移した。

 

「んっ…♡」

ナターシャは嫌ではないが喜ぶことでもない、そんな声を出して自ら股を潰れた蛙のように横開きで開脚する。

陰部には透明な粘着性のある液体が肌着をすり抜けて滴り、そこからは卑猥な、されど人を誘惑する甘い匂いが漂い、デイルの鼻孔を貫き脳ミソにハンマーで殴ってくるような衝撃を受けた。

 

「それじゃあ、いただきま」

「ちょっとナタ!! 頼まれてた物だけどもっ…て」

デイルがナターシャの下のタイツを脱がそうと腰に触れた時にドアがバンッと勢いよく開かれた。

振り向くとそこには木箱を脇に抱えているゼーレのこちらを見て固まっている姿がそこにあった。

 

「あ、ゼーレ!!ち、これは違うの!!」

ナターシャは体をベットから起き上がらせて乱れた服装を慌てて直す。

がゼーレは木箱を持っていた腕のちからが弱まり、木箱を地面に落とした。

そして赤面して逃げるかと思ったが、

 

「う、うぅぅぅ…、ばかぁ!!」

ゼーレはなんと泣き出してしまい、その場から走って離れてしまった。

デイルは勃起していた朕が更にビキビキに際立ってせせり立つ。

 

「ぜ、ゼーレ!! きゃっ!!」

ナターシャはゼーレに言い訳をするために後を追おうとしていたがデイルに肩を掴まれてベットにレイプ犯のように押し倒される。

 

「まってデイル!! あの子は秘密にしているけど、貴方が好んっ!!」

ナターシャがデイルに言おうとしていたがデイルをそれを阻止するように口で塞ぎ、また口の中を荒らし回った。

 

「まって、本当に今はダメ…ぇ!!」

「もう、俺は焦らされたらママを壊したくなっちゃうよ」

そう言ってデイルは嫌がるナターシャを無理やり犯した。

お互いにお互いの体液を浴びて飲んで、肌を重なり合いながら絶頂し合った。

 

 

 

 

 

 

「ふぃ〜、今日も大変な一日だったわ」

時が経ち、デイルはナターシャと愛を交わしあった後に自身のボロい部屋へと帰って行った。

天井は穴が空いて外が見える、壁はブルーシートで隠している、窓はガラスなどなく風が容赦無く入り込んでくる。

 

「んじゃおやすみぃ〜」

デイルは独り言を空中に吐き出して、ベットに飛び乗り薄い掛け布団を体に乗せて目を瞑った。

もちろん風呂やシャワーなどは浴びていない、服も着替えていない。

不潔、不潔オブザキングの称号を差し上げたいほどだ。

 

 

 

 

 

「ん?」

寝に入った時にデイルは目が覚めた。

なにやら変な気配と体中に風が疾走り、そして何故か服を着ておらずにいたのだ。

眠い目を瞬きしてボヤケた視界をハッキリさせると目の前には紫がかった髪の幼馴染みゼーレがデイルの腹に美しい肌を露出させて跨っている。

ゼーレの顔は怒りと悲しみを兼ね備えた表情をその見慣れた顔の上で描かれており、目の下には涙が伝ったであろう痕ができていた。

 

「ゼーレさん?なにしてんすかアンタ」

「うるさい…」

そう言うとゼーレはデイルの顔に自身の顔を近づけさせて唇と唇を合わせてきた。

2、3回優しい合わせるだけの接吻をしたらゼーレの顔が紅く染まっていき、目がハートの形をしているような気がする。

 

「アンタが悪いんだからね」

そう言ってゼーレは体を持ち上がらせて、いつの間にか勃っていたデイルのソレを手に取り、自らの割れ目に合わせて…。

 

 

 

 

 

それから、ゼーレは初めての時を過ごした。

痛みと共に挿れた所から血が出て、涙ぐみながら腰を上下に振っていたが玩具とされていたデイルが強制的にゼーレを止めて、ナターシャにしたように同じことをゼーレにした。

ゼーレはデイルの名を何度も呼んで、お互いに抱き合って時間的に一夜を明かした。

 

「やっちゃった」

デイルは裸で抱きついて幸せそうな表情で寝ているゼーレを尻目に穴が空いている天井を見つめて小言を溢した。

彼は変態だがそれでも超えてはいけない線をしっかりと自覚している。

セクハラ、性犯罪は当たり前のようにするがそれでもセックスといったレイプ紛いのことは決してしないと心に決めていた。

女性達にも愛する人や伴侶となる人がいずれできる。

その彼女らの神聖なる処女を自身の凶暴な獣で散らす訳にはいかないというプライドを持っていたからである。

そのため彼は最初の人、ナターシャ以外の女性には手を出さないと決めていたのだ。

だがその心意義はすぐに打ち砕かれた。

 

ゼーレによる嫉妬の性交、幼馴染みによる逆レイプが彼の心を壊した。

もう自らの節操をどうにかする彼は死んだ。

彼はもう一度、自身の欲望に従った猛獣となる。

 

「でいるぅ…」

穢れた覚悟を決めたデイルに絡められていた腕に力がはいり、少し苦しさを感じる。

ゼーレはデイルの名を呼んでこちらを向くように催促する。

 

「へへへっ、こっちむいたぁ…」

デイルがゼーレの方へ顔を向けるとゼーレは砕けた笑顔をデイルに晒した。

いつものワンワン吠える犬のような勇ましい顔付きではなく、母親に甘える子犬のような顔でデイルの頬に頭をマーキングのように擦り付ける。

 

「やべぇ、ちょっと惚れそう…」

ゼーレのギャップを感じたデイルは他所に体を向かせて頭の中でいつもの自分ではないとツッコミながら心頭滅却させた。

 

 

 

 

 

デイルとゼーレの仲はこの日を超えても変わらなかった。

デイルがバカをやるとゼーレはデイルを殴り罵り、デイルも負けじと応戦するような関係だ。

しかし夜では今まで関わりの無かった関係が肌を擦り合う関係へと変わり、心の中では二人の絆はより強固に硬く、太く、強い綱のような繋がりができた。

 

そしてそれから数日が経ち、ベロブルグ下層部では新たな物語を繰り出す者が現れる。

 

その名は星、三月なのか、丹恒、話によれば三人はこの星を星核から救うために遥か遠い場所からやってきたというなんとも胡散臭い奴らだ。

その三人は上層部のシルバーメインのリーダー、ブローニャを連れて何があったのかわざわざ下まで落ちてきたというのだ。

 

そして街の見回っていたゼーレと偶然会い、三人は下層部のボスと会わせてほしいと懇願するがゼーレは他人を容易に信用しない。

ボスへ会うためだったらなんでもするのよね?と睨みを効かせて緊急事態となっている採掘場へと強制的に駆り出されたのであった。

 

「んにゃあ!!、なんでこんなにもロボットが沢山いるの!?」

「言ったでしょ!!多分スヴァローグが手下のロボを連れて率いてきたの!!たくっ、放浪者のバカもいるのに!!」

ゼーレは長い鎌を優雅に振り回し、人よりも半分ほど小さいロボを切り裂く。

なのかも弓を構えて、飛んでくる敵を撃ち落とし、丹恒と星も近づかせないように武器を振る。

 

「クソっ!!埒が明かないわ!! さっさと先に進むわよ!!」

ゼーレがそう言うと更に下へと続く下り道を塞いでいる敵たちに鎌を構え、体から紫色の蝶が飛んで出てきた。

 

「蝶のように舞え!!」

ゼーレは体を飛ばした矢のように真っ直ぐにして飛んでいき

 

「スタールインファントム!!!」

ゼーレの分身が複数人現れて、ゼーレ本人はいつの間にか道を塞いでいた敵の背後に立っており、鎌の振ったであろう軌道が肉眼で見え、敵は体が粉微塵になり爆発した。

 

「わぁ〜、キレイ〜」

なのかはゼーレの美しい攻撃に見惚れている。

 

「なのか!!行くぞ!!」

惚けているなのかの背を押すように丹恒が声をかけてゼーレの後を走ってついて行く。

 

「早く行こう」

星も同じようにバットを振り回しながら追いかけていく。

ただブローニャは何も言わずに辺りを見回しながらついて行った。

 

 

 

 

「スヴァローグ!!ここでいい加減に決着をつけるわよ」

機械の群衆から抜け出した5人はそのまま走り、最下層の目的地に着くと超巨大鉱脈の前に陣取っているスヴァローグがクラーラと向き合って話し合って居た様子だった。

 

「地炎所属のゼーレか、貴方達の抵抗に意味はない。この下層部で慎ましく暮らしていくのが人類に取っての最善策だ」

スヴァローグはゼーレの方へと向き合って音声データを使うとゼーレはそれに嫌気が指したのか

 

「またアンタのくだらない計算だとか結果とか興味は無いわ、早くアンタの手下共を引かせなさい」

ゼーレの怒りは顕著に現れており、明らかにイライラしているのは誰でもわかる。

 

「見ろ、クラーラ。追い込まれた人類はこれでも己の欲求を解消しようと闘争を繰り返す」

「でも、スヴァローグ…」

スヴァローグとクラーラはゼーレを全人類の模範となるように仕立て、クラーラに人類の愚かさを訴える。

 

「他のロボットよりも強そう」

「なんか着こなしもセンスが見えるし…、あれ?でもあの赤い女の子は一体?」

星となのかはスヴァローグの印象とそれに隠れるようにしている小さな知らない女の子は何者なのか話し合っている。

 

「行くぞ、クラーラ。邪魔な変数が入ったため計算をやり直す」

スヴァローグはそう言い、クラーラを持ち上げて肩に乗せる。

そして近くに待機していたグリズリー製のロボが5人の前に丸鋸を出して立ち塞がる。

 

「はっ、そろそろ雑魚に飽きてきた所よ。ちょうど良いわ、付き合ってあ」

 

ヴァギョォォォォォン!!!

 

ゼーレが鎌を再び取り出して目の前のロボに向かって走り込もうとしたら、そのロボの形が急に歪な形へと変形した。

ロボの上には人が立っており、その人の片足がロボの外装を中へとめり込ませている。

ロボの体が凹の形になって、ビィガガガガと変なエラー音を上げて横に倒れるとその上に立っていた人はジャンプして5人の前へ変わりに立ち塞がる。

 

「ふん、良いところだけ取って英雄気取りのつもりかしら?バカデイル」

ゼーレは鎌を複数の蝶にしてバラけさせ、目の前に躍り出た赤髪の長身の男を貶す。

 

「あの時のゼーレは何処に行ったんだか…、やれやれだわ」

男らしい低い声を出し、ため息をたてながら肩を上げる。

 

「デイル…」

スヴァローグはクラーラを肩に乗せたままデイルに向かって射殺さんと睨んでいる。

 

「そこまで恨みを持つほど俺やったか?」

「…行くぞクラーラ、奴は…危険だ」

何が危険なのか、デイルの強さか、デイルの貞操観念の無さが危険なのか、スヴァローグは述べることは無く、そのまま去っていった。

 

「チッ!行かせ」

「待ちなさいゼーレ君」

ゼーレがスヴァローグの後を追おうとしていた時にデイルはゼーレの長い髪を掴んで後ろへ引っ張る。

痛っ!!とゼーレの髪は物のように扱われ、ゼーレは背後からデイルに抱かれるような形になり、後ろへ倒れることはなかった。

 

「…♡、もうちょっと優しくしなさい」

「ベッドでは激しくとか言ってたのにか」

今度はゼーレがデイルの髪を引っ張って、痛い痛い!!と唸らせる。

 

「も、もしかして二人って…///」

「きゃー」

「あの人は…」

なのかは顔を若干赤らめながら二人の様子を見て、星は棒読みで声を上げる。

ブローニャは顎に手を置いてなにやら考え込んでいる。

丹恒は興味無さそう遠い目で二人を見つめていた。

 

 

 

「んで、今のがスヴァローグとクラーラについてよ」

「はいは〜い!!しつも〜ん!!」

ゼーレがスヴァローグとクラーラについて4人に説明した所、なのかが手を上に上げて大きな声で言う。

 

「その人の説明もお願いしま〜す」

なのかがデイルに指を指してそう言うとデイルはニヤァと気色の悪い笑みを一瞬浮かべて名乗りを上げた。

 

「俺はデイル、ただの一般地炎だ」

短く簡潔に言うとデイルはなのかの前に近づき、手を差し出した。

なのかはそれが握手だとわかると自身も手を広げ、近づけさせるとデイルの手はなのかの豊満な胸を揉んだ。

 

「良いハリだ。大きくもなく小さくもなく、可もなく不可もなくといった感じか。やはり極めるとこれが一番良いと思うんだよね」

デイルは何回か揉んでは緩め、揉んでは緩めを繰り返して専門的な事を口にするがそれはただの変態行為だということに変わりはない。

 

「へっ…!?///、嫌ぁ!!」

なのかは最初は何があったのか意味不明な顔付きだったが、段々と理解していくと顔がさっきよりも更に赤く染まっていき自身の胸を両腕で隠すように後ろへ退却する。

 

「丹恒君だったかな?、君は男だけど良い胸をしているね。こ一朝一夕では成り立たない努力が詰められた胸だ、誇りを持つといい。そして俺はクール系ならイケるよ♡」

デイルは目にも留まらぬ速さで丹恒の背後へと回り込み、胸を後ろから被せるように揉む。

女性ではない男の硬い胸も彼に取ってはただの個性の一部であり、彼にとって男か女かはただの性の違いだけであって微々たるものだった。

 

「触るな!!」

丹恒は槍を出し、背後へ刺そうとするがそれは空を切り、デイルは既にそこにはいなかった。

 

「ブローニャたん、久しぶりだね。君の胸はまだ小さかった俺を大きく成長させてくれたんだよ。ありがとうね」

今度はブローニャの前へと現れ、再び胸を揉むが彼女はそれを嫌がる様子ではなかった。

 

「これが彼なりの挨拶か…、下層部と上層部ではこんなにも文化の違いができていたのだな」

ブローニャは冷静に胸を揉まれていることを解析していた。

彼女は性についての知識がない。

胸を揉まれてもそれが彼なりの挨拶だと自己解釈して許容していた。

 

「えぇ…、これは純白すぎるニョ…」

デイルは変な語尾を使ってブローニャを可哀想な目で見つめていた。

性の気持ち良さを知らないなんてという、哀れみの瞳で。

 

「最後は君だ…、っ!!!!!!」

デイルはブローニャから星の前に歩み寄って目を合わせると彼の瞳孔は大きく開かれた。

するとデイルは星の胸を揉むことはせずに星の間近まで来て、こう言った。

 

「裸になることは?」

デイルは真面目な表情で星を見つめて言うと星もデイルと同じように驚嘆の表情を浮かべて、

 

「快感への第一歩」

と答えた。

 

「ゴミ箱は?」

今度は星がデイルに質問を仕返すとデイルは迷わずに

 

「ママのお腹の中」

と即答した。

 

この答えに二人は両腕を広げて、お互いに抱き合った。

変態と変態との共鳴、彼と彼女は生まれてから今まで出会うことのなかった同種に逢えた運命を尊び、二人の頬には涙が流れる。

それはそうだろう、人は自身の個性という物を持っている。

それが今まで生きてきたから会った人達に受け入れてくれないことなど、常人なら既に脳が破壊され廃人になっていただろう。

その二人がこの広い宇宙のたったちっぽけな星で会うことに泣かずに居られるだろうか。

少なくとも私は軽視の目で見る。

 

「「「えぇ…」」」

二人以外は抱き合う二人を見つめて困惑の声を上げる。

 

「星…」

「デイル…」

二人はお互いの名を呼び、密着の状態から離れる。

 

「俺の子を孕んでくれ」

「もちろん」

 

「オラァァァア!!!!」

「フンッ!!!」

ゼーレはデイルの背後から股間目掛けて足を思いっきり蹴り上げ、実が潰れたような音が聞こえる。

丹恒は手刀で星の首筋を破壊しそうな威力で攻撃した。

 

星は気絶するように倒れて、デイルは鶏の首を締めたような金切り声を上げて泡を吐き出しながら白目になって倒れる。

 

「…これはなんの状況だ?」

後からきた地炎のボスことオレグがこの惨状を見てつい口から溢れた。




これR18にしたほうが良いのかもしれない(今更)

なんか言われた移動するけど、面倒だからしたくないなぁ(怠惰の神)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

変態の意思は誰にも負けない

もしかしたら歴史改変してるかもしれないけど許してください。




「うぅ…、私のお胸がぁ…」

「減るもんじゃないんだし良いでしょ別に」

「メンタルがすり減るの!!」

なのかと星とその他は下層部唯一のホテルで話し合っていた。

あの後、気絶した星はなのか、丹恒、ブローニャがホテルへ運び、デイルはゼーレが運んでいった。

星が目覚めた後、二人から気絶していた内容を聞き次の目標は地炎を厄介者としているスヴァローグと話し合うことと決め、後日出発することにした。

次の日までは時間があるのでしばらく自由時間が設けられた。

 

「というか、星はなんであんな泣きながら抱きつきあったの?」

なのかがお世辞にも豪華とは言えない薄いベットへ寝転がりながら横目で椅子に座っている星を見る。

 

「あれは…、私の中の心が共鳴したんだと思う」

星は胸に手を置き、自身の心、いや星核の鼓動を感じながら感傷に浸った。

 

「なにを言っているのか分からないけど、まぁ感動的だったんだね」

なのかは苦笑いを浮かべながら自身のポケットにあるスマホを取り出した。

 

「それじゃあ、先に私は寝るね」

「うん、おやすみ〜」

星が椅子から立ち上がり、部屋から出ようとドアへと向かい、ドアノブに手をかけて自分の部屋へと帰っていく。

 

丹恒はすでに自身の部屋へ戻っており、ブローニャは見張り役として外で安全を確保している。

星はなのかと同じ広さの部屋で固いベッドの上に転がり、胎児のように膝を畳ませて眠りに落ちた。

 

 

 

 

 

視点は変わって、外で見張りをしているブローニャは今どうしているかというと…。

 

「で、デイル殿、これがここの風習なのか?」

「そうだよブローニャちゃん、郷に入りて郷に従えと言うしちょっと我慢してね、大丈夫すぐに気持ちよくなるよ♡」

暗い裏路地でブローニャは纏っている長い服の端を持ち上へ持ち上げて、デイルは足を折ってしゃがんでいる。

ブローニャの黒いタイツの奥の局部にある更に黒いブラックホールへとデイルの顔が近づいていく。

そしてデイルはブローニャの局部へ顔を捻り込ませると鼻で思いっ切り空気を吸い込んだ。

 

「んっ///、デイル殿、少しくすぐったいのだが」

「ちょぴっと我慢してねぇ〜、あぁ〜白米10合くらい食えそう」

デイルはブローニャの腰に手を回し、自分の頭を中へ入れ込もうとする勢いで押し込む。

ブローニャのソコから香る匂いがデイルにとっては白米に合うおかず、夜のオカズという意味もあるのだろうがそれにしてもただただ気色が悪い。

汗ばんだ少し鼻につく匂いと地上で使っていたであろうボディソープの甘い匂いが見事に調和している。

 

「あっ//// デイル殿!!それは不潔です!!」

「不潔じゃないよ、てか猛獣に肉を与えるとか無謀にも程があるでしょ」

変態はブローニャの局部に舌を這わせて、その味を咀嚼する。

ブローニャは辞めるように両手をデイルの頭に乗せて、離れさせようとするがデイルは岩のように一寸たりとも動かなかった。

 

「で、デイルどのぉ/// なんかへんなかんかくがぁ/////♡」

「ほら快楽に身を任せて、イッちゃえ♡」

ブローニャの顔は舌を垂らして、瞳が虚ろになって焦点が合わなくなっている。

 

「らめぇ!!//// えんになっひゃっう!!/////」

ブローニャの舌は回らなくなるほど麻痺していき、呼吸速度も速くなっていっている。

顔がほんのり赤く染まり、初めての絶頂の快感を味わおうとしていた。

 

「大丈夫、ほらほらほブァ!!!」

するとデイルの頭になにか巨大な鉄の塊が落ちてきて、デイルは地面にキスをする形で頭から倒れる。

ブローニャは腰に手を回していたデイルの手が緩み、デイルの頭の上に自身の臀部が乗っかる形で座り込み、吐息を漏らしている。

 

「流石にそれはライン超えよ」

そこには巨大なグレネードランチャーを持っているナターシャの姿があり、その目は真っ黒に染まって顔が真顔だが鬼の形相を思い出させるような、フックが見たら失神するレベルの怒りの表情がそこにあった。

 

「な、なにをしているの?」

すると音に吸い寄せられた星が覗くようにその現場を見るとそこに映るのはナターシャが鈍器でデイルを殺し、今からブローニャを殺害しようとしている様子があった。

 

「安心しなさい、あれが通常運転だから」

星の後ろから生えるようにゼーレが現れ、ナターシャがデイルを殺すのが普通だと言う。

この後、ナターシャは腰が砕けたブローニャを背負って診療所へと戻り、ゼーレは星にデイルは変態のイカれ野郎だと説明しながらデイルを引きずりながらナターシャの後を追うように後ろからついて行く。

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあゼーレ、頼んだわね」

「わかったわナタ、アンタ達二人も私の足手まといにはならないでよね!!」

「大丈夫、自分の身は自分で守れる」

体が回復したブローニャは少なくなった消毒液を探すためにゼーレと星と共にリベットタウンへと同行することにした。

 

「行ってらっしゃい、私はデイルのお世話でもしているわ」

ナターシャがそう言って手を振るとゼーレはそれにムッとした顔になり、ナターシャの側へと近づく。

 

「お世話って言っても、変な所のお世話は別にしなくてもいいわナタ。代わりに私がしてあげるから、休んでおきなさい」

ゼーレはナターシャの顔に自身の顔もズイッと寄せて、強く警告するように言うと、ナターシャは嘲笑うように。

 

「ごめんね、でも私も我慢ばっかりしていられないの。それに私は仮にもあの子の母なのだからちゃんと愛さなきゃダメでしょ?」

ナターシャは下に見るように嘲り微笑む。

 

「チッ!!、でも覚悟しなさい。今この瞬間だけは譲ってあげる、でも最後は絶対に私の物にするから」

「あらそうなの? ふふふっ、頑張りなさいな」

ゼーレとナターシャの間にはバチバチと火花が散っている。

一体なにがあればあの変態を手元に置いておきたいと思うのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

立ち塞がる敵や問題を薙ぎ倒してリベットタウンの孤児院に着いた一同は、目的通りに消毒液を探していた。

その間にゼーレは独り言のように語り出す。

 

「ここじゃあ、私とアイツは未来のことなんか知らないでバカみたいに走り回っていたわ」

「走って、転んで、笑って、喧嘩して、何も知らなかったあの頃が一番楽しかった」

「そういえば昔のアイツ、喧嘩するときによくダサいことを言っていたわね」

「確か…、俺は疾うに嵐に踏み入った。『守るべきもののために、敵を打ち崩せ』 えっ!?」

ゼーレが思い出すように言葉を弾けると、ブローニャはゼーレの声に被せて声を発してきた。

 

「な、なんでアンタが知ってんの!?」

ゼーレが驚きながらブローニャに迫ると、

 

「いや、わからない。ただ私はいつも自分を決起付けるために言っているだけなのだが」

ブローニャは迫るゼーレに押し込まれながら言う。

ブローニャはこの孤児院で育った子であり、幼い頃に今の大守護者であるカカリアに養子として引き取られたのだ。

しかしブローニャには孤児院で育った頃の記憶が何故か無いのだ。

 

「何故だろうか、ここで過ごしたというのはわかっていても、何をしていたのかが分からない」

ブローニャは空を見ながら、自分の考えを巡らせた。黒い岩の空を見ながら。

 

「でもおかしいわね、それだとデイルは小さい頃のアンタを知っていると思うんだけれど」

デイルとゼーレは同い年の19、ブローニャは2年年上の22だ。

デイルとブローニャの面識があれば、ゼーレとの面識もあるはずだが何故か無い。

 

「まぁ聞いてみればわかるんじゃない?」

星は木箱の中を漁りながら、横目で二人に伝える。

 

「そうね、あのバカ記憶力は良いし多分覚えているでしょ。それと、ブローニャ!!!」

ゼーレは急に大きな声で叫びだし、人差し指をブローニャに向けると声高らかに言ってきた。

 

「アイツは変態のクズだから、できるだけ関わらないほうがいいわ。 もうあんなことされたくないでしょ?」

ゼーレはそう言うとブローニャは少し顔を赤らめながら下を向き、

 

「いや、されたくない訳じゃないが…///」

と少し照れながらも口元を手で隠す乙女らしい動作をする。

それを見たゼーレは何故かナターシャに言ったような怒りに染まった言動を言えず、それでも絶対に近づかないことと強く忠告した。

 

 

 

 

 

 

「ナターシャママさん、気持ちよかったけどすごいキスマつけてきましたね貴方」

「…そういう気分だったのよ」

大きなベッドの上でデイルとナターシャは生まれた姿のまま密着しあっていた。

デイルの顔や首や胸にはナターシャがつけたであろう唇の痕が赤く、ハッキリと写し出されている。

ナターシャはデイルの胸を枕替わりにして寝転んでいる。

 

「安心してね、俺はママ一筋だから」

「…えぇ♡///」

デイルは自身の上にいるナターシャの体を包み込むように手を後ろに回して抱きつくとナターシャはそれに応えるように抱き返した。

そしてお互いの目が合ったが、二人は何も言わずとも顔を近づけさせて愛を確かめた。

 

「それじゃ、そろそろ私は患者のお世話をしなきゃならないから行くわね」

ナターシャは名残惜しそうにデイルの頬を軽く撫でて、デイルから降りる。

肉付きが良く出る所は出て、引っ込む所は引っ込んでいるモデルのような美しい体をしているナターシャは近くに置いていた下着を履き、服を着て、いつもの医者の格好になる。

 

「じゃあ行くけど、戸締まりはお願いね」

「うぃ」

デイルは大の字で寝ながら、手を上に上げて左右に振る。

ドアがバタンと閉められ、デイルがいるこの部屋には静寂が訪れた。

自分の呼吸音しか聞こえず、外から聞こえるはずの騒がしい子供の声や熱気がある大人達の声はまだこの時間には聞こえない。

デイルはそれに若干の違和感を感じながら目を閉じて深淵の底へと沈んでいった。

 

 

 

 

夢を見ている。

デイルは宇宙空間に彷徨っているがしっかりと下に重力を感じるためこれは夢なのだとすぐにわかった。

だが足元を見てみると完全に空を飛んでおり、岩石が宙に浮いたまま漂っている。

目の前には台風のような上へ向かっている何かがそこに顕現している。

 

渦巻きの中心には炎が真上へ直流している。

デイルは惹かれるようにその渦巻きの中心へと歩を進めた。

 

 

中心へと辿り着くとそこには人と同じくらいの高さがある槍が見えない地面に突き刺さっている。

人工物とは思えない、自然が作り出した、いや神が作り出したかのような異様な雰囲気がその槍に宿されている。

 

『我々は失敗した』

その槍に触れようとする時に急に声が聞こえた。

否、伝わった。

耳から波紋を感じ脳へ伝わるのではなく、その中継地点を飛ばし直接脳に情報を送り込ませてきた。

後ろへ振り返るとそこには年端もいかぬであろう幼子がデイルへ鋭い眼光を飛ばしている。

見た目は子だが、歴戦の猛者のような覇気を感じ取る。

 

『我らの罪が今の子らに背負わせてしまっている』

名を名乗らない子は淡々と言葉と紡ぐ。

 

『この700年間、裂界は広がり続け、守護の意思が消え去ろうとしている』

『存護の志を持つ、異端者よ。勝手な願「うるせぇよ」いだが』

子が声を頭に入れているのを拒否するように低い声で唸った。

 

「テメェが俺に何を望んでいるのか知らねぇがな、んなもん俺からしたらどうでもいい」

デイルの表情は歯ぎしりして目を鋭くして眉間にシワを寄せている、怒りを現していた。

 

「俺はただエッチなことがしたい、女の子の色んな所を沢山ペロペロして気持ちよくなって楽しくなりたい」

デイルは自分の右手を顔の前まで近づけて握り拳を作り出す。

 

「それだけよ、それだけが優越感よ!!」

握り拳を言動と共に振り下ろし、その威厳あるポーズを取る。

 

「それとだなお前、いやお前達は子供じゃないよな」

「ロリには手を出さないが、合法ロリは俺のストライクゾーンだ」

そういってデイルは目に見えない速度で服を脱ぎ、その子に飛び付く。

 

『!?!?』

子は目を大きく開き飛んでいるデイルに驚嘆の表情を浮かべている。

 

 

 

 

子は、いや守護者達の意思は犯された。

この地獄のような星を救ってくれると信じた彼女達17人は犯されている快感を感じながら、思考を泥沼の中へと沈殿させていき、精神を疲弊させていった。

 

デイルと彼女達がいる世界はデイルの夢と彼女達の作り出した精神世界が織り混ざった世界。

意思が強い方がこの世界を好きに作り出せる。

デイルの変態的な意思は17人のベロブルグの大守護者の強靭な意思を踏み潰し、薙ぎ倒し、犯し、屈服させていった。

84年と4ヶ月27日、21時間04分39秒間。

この膨大な時は彼らがこの世界を作り出していた時間だ。

つまりこの間ずっと、彼らは交尾をしあっていたということになる。

 

まずは2年ほどで3代目大守護者アレキサンドラ・ランドが屈服し、3年には11代目と16代目がデイルの玩具となることを求めた。

そこから何年もかけて彼らは開拓されていき25年には最後の一人だった初代大守護者アリサ・ランドもついに堕ちた。

25年も耐えた彼女の精神には拍手を送りたいほどだが、その彼女ら一人残さずに喰らったデイルの意思は神なのではないかと錯覚するほど彼女たちは身を持って感じた。

 

慈母、鉄腕、叡者、奇跡、愚者、様々な二つ名を持っている17人の彼女らは歴史に載るほど有名人であり、偉人であり、罪人でもある。

そんな彼女達はデイルの愚物に拝むただの獣と化した。

 

完全にデイルが満足すると世界に亀裂が入り、デイルは朧な夢から覚める。

 

 

 

 

「…なんかめっちゃいい夢見た気がしたけど」

デイルは目を擦りながら独り言を言う。

外は子供の声と大人の盛んな声が聞こえる。

彼はもちろん、どんな夢を見たのかは覚えていない。

 

「うわっ、夢精ヤバすぎ」

 

 

 

 

 

 

 

 

時と場所が変わって、機械集落では。

 

星、ブローニャ、なのか、丹恒、ゼーレ、ナターシャはスヴァローグと交戦していた。

話し合いでスヴァローグと和平を結ぼうとしたが、スヴァローグは星核を知っている星達を危険視して今のような戦いが発展していったのだ。

 

「ガ、ガガガ…」

「これで終わりよ!!」

ナターシャが持っているグレネードランチャーにエネルギーを貯めて、膝をついて体から火花と煙を出しているスヴァローグへ銃口を向けている。

 

そして銃口から銃弾が放たれると思っていたその時に、

「待って、待ってください!!スヴァローグを傷つけないでください!!」

クラーラがナターシャ達の前に立ちはだかって懇願してきた。

クラーラは目に涙を浮かべながら、しっかりとした意思を示している。

 

「クラーラ?君…」

ナターシャは持っていた武器を下ろす。

 

「スヴァローグはもう戦えません…、お願いですからもう彼を傷つけないで!!」

クラーラは頬に涙を流しながら頭を下げる。

 

「そうよ!! ここまで傷つけるなんてサイテーよ!!」

すると何処からか男が無理矢理女の声を出しているような声が聞こえ、ここにいる全員が辺りを見回すとスヴァローグの後ろから赤髪のデイルの姿がニョキっと出てきた。

 

裸で。

 

「お、お兄ちゃん!?」

クラーラは顔を赤くさせて、デイルの素体を見ないように手で目を覆っているが指の隙間からチラリと覗いている。

 

「ちょっとなんて格好でいるのよ!!」

なのかも星の後ろに恐れるように隠れながら叫ぶ。

 

「今さっき起きて駆けつけてきたんだよ」

「おまいらの危険に、な」

デイルはダサいポーズを取って見ている全員にキメ顔を拝まさせる。

が全員白けた目で見ている。

 

「とりま、俺ぐらいの脳ミソならロボを直すなんてちょちょいのちょいだし、修理しておくから世間話でもしていてどうぞ」

デイルはそう言って何処からか持ってきた工具箱を取り出し、スヴァローグの背中にあるネジを外して内部の修理を始めた。

 

「取り敢えず、スヴァローグさんを今のうちに説得してみてはどうです?」

サンポが空気を変えるように話題を作り出して、クラーラを加えた新体制で再度スヴァローグに変数であることを証明する。

 

 

 

 

 

 

そしてスヴァローグの説得に成功した。

クラーラのお願いが効いたんだろう、スヴァローグは少し沈黙して決定権を部外者に移すことを決意した。

全員はスヴァローグに残っているデータ化された星核の音声データを聞いて、彼らは静まり返った。

内容だけを解釈すると初代大守護者アリサ・ランドがあろうことか星核を起動させ、今の大寒波が起こっているというのだ。

 

そして続けられる星核の破壊に関する実験、しかしそれは成功することはなく民衆に秘密にしていたことが一気に暴露された。

それだけではない、なぜ星核を破壊しようとしていた大守護者達の意思に背いてカカリアは星核との共存を望んだのか。

これを聞いて、ブローニャは人一倍頭を抱えているようだった。

 

「どうして…、お母様…」

ブローニャはそう言って体をよろめく。

 

「ブローニャ、自分を騙すのはもう終わり。向き合う時が来たのよ」

ゼーレがふらつくブローニャに体を貸して、倒れないように支えながらブローニャに言う。

ブローニャは何も言わずただ黙り込んでいた。

 

「ちょっと待ってくれませんか?」

するとサンポが手を挙手して質問する。

 

「スヴァローグさんは星核による人類滅亡を防ぐために行動していたのですよね?」

「そうだ」

スヴァローグはサンポの問に関して肯定すると、サンポは更に頭を捻らせた。

 

「デイルさんは確かスヴァローグさんを何回も倒しているほどの強者なのに、どうして御三方が貴方様を倒すとその星核に関する情報を話したのですか?」

サンポはそう聞くと、スヴァローグは黙秘を決め込んだ。

決して言いたくないという意思が見え隠れしている。

 

「確かに…、ねぇスヴァローグ、どうしてなの?」

クラーラはスヴァローグに聞くと物凄く考え込んでいるような雰囲気を醸し出してきた。

そしてようやく口無き口を開くと。

 

「音声データ34721、再生」

とだけ言いそこからカセットテープが動き出した音が聞こえる。

 

『え?星核を壊すから手伝え?』

するとデイルの声が最初に聞こえてきた。

だが今とは違うちょっと若い声質で今よりも前の出来事なのだとわかる。

 

『そうだ、手を貸せば星核の破壊は1.321%まで上がり、封印では2.816%上がる』

スヴァローグの声が聞こえるとガチャガチャと金属が小突き合う音が響いてきた。

 

『オーケーだが、一個条件がある』

『お前の所にクラーラっていう子がいるよな?たしか』

『肯定、今年で8歳になる』

『だよねぇ』

するとスヴァローグとデイルが近距離で話しているからか声が大きくなってくる。

 

『じゃあさ、クラーラちゃんを俺のお嫁さんにくれない?御父様』

『データ変更、地炎幹部デイルを友好対象から敵対対象へと変更。排除する。』

そしてキィィンと機械音が聞こえると激しい爆発が響く。

 

『ちょやめろオメェ!!』

デイルが最後にそう言って完全に爆発音と岩が落ちるような音しか聞こえなくなった。

 

「再生終了」

スヴァローグから出ていた音が切れて辺りにはまた静寂が訪れた。

スヴァローグと地炎は長年敵視関係にあり、協力することなど不可能だと考えていた。

だがもし仮にデイルが馬鹿みたいな要求をせずに依頼を受けていたらこの関係も変わっていただろう。

この変態のせいで地炎は本来よりも更に何倍も苦労することになったというのは全員理解した。

 

「アンタがアホをしなければ…」

ゼーレがデイルの方を睨んで向かってくる。

 

「いや若気の至りなんで…、ユルシテェ…」

「蝶のように舞え…」

ゼーレがデイルの前まで行ってから言うとしゃがんできて。

 

「オラァ!!!!」

デイルの顎目掛けてアッパーをブチかます。

デイルは宙に浮き上がり、真上に飛んでいった。

 

空を舞いながらデイルは思った。

 

あの岩、おっぱいみたいだなぁ…。




そういえばルカっていう新キャラ情報出ましたよね。
赤髪の青年?

あっ(察し)


目次 感想へのリンク しおりを挟む


しおりを挟む

変態のストライクゾーンは広い

最近、投稿飽きてきたけど下ネタは大好きだからまだマトモにあげれるかもしれない。
小説はまともじゃないけど。




「ああ、友よ。出発の時間ですか?」

サンポが星となのかと丹恒が来たことに気づいて声をかける。

 

「うん、行こう」

星が髪を靡かせて、行く決意を固めた表情へと変わった。

これからサンポとゼーレと三人は地上へ行くための道を昇る。

スヴァローグと対話したことで、閉鎖されていた道が解除されたのだ。

再びカカリアと話し合って星核を排除できるのは自分たちだけだと伝えなければならない。

 

「再度確認しておくがデイルは上で待機しているのか?」

丹恒がデイルに問うとサンポは半笑いで困りながら首を振って答える。

 

「あの御方がジッとできて作戦を完璧にこなす方だと思いますか?」

三人はあぁと納得した。

あの変態狂人が人の話を聞いて誘惑にも負けない精神を持っているとは到底思えなかったからだ。

 

「取り敢えず行きましょうか、道は長いので飲み物や食べ物を用意してくださいね」

サンポは先陣を切り、上へと続く道へと歩を進めて他の皆も道案内人の後へとついて行く。

 

 

 

 

 

 

「う〜〜ん…、久しぶりの外の空気美味しい〜」

なのかが腕を上に伸ばして猫のようにしている。

 

「サンポったら、自分の隠れ場所を聞かれるとわかってて行政区についてすぐ居なくなったみたいね、本当に頼りにならないヤツ」

ゼーレは服を風で靡きながらイライラしているようだ。

 

「次の目的地はどうする? 泊まる場所を決めたほうが良いと思うけど、もうゲーテホテルには泊まりたくないかな…」

「俺は先にセーバル・ランドゥーを訪ねた方がいいと思う」

丹恒はなのかが悩んでいるのを救済するように助言を下す。

 

「ブローニャが手紙で記していただろう? 彼女なら信頼していいと」

ここには載せていないが星達がまだ地下にいる頃、ブローニャは母のカカリアを説得しようとするために一足先に地上へと向かっていっていたのだ。

そして彼女が行く前に渡された手紙には先程のようなセーバルを信頼しろということなどを記していたのだ。

 

「…んっ?どうしたのゼーレ?」

なのかが丹恒から視線を外してゼーレの方へ移すとゼーレは街並みを見ながら呆けていたように見える。

 

「なんでも無いわ、ちょっと…見慣れないだけ」

「前に来た時には、まだワタシは子供だった。今目に映るすべては記憶にない見知らぬ光景」

ブローニャは少し寂しそうな顔をして通過する人、走る路面電車といったいつもと変わらぬ日常の光景を眺めていた。

 

「じゃあデイルもこの光景を見て驚いているかもね」

なのかはそう言うとブローニャの泣きそうな表情から一変、怒りに染められた顔へと変貌した。

 

「アイツはアンタ達が来る前に先にサンポと地上に来たことがあるのよ」

「そしてバカをやったせいで更に地下と地上は険悪な状況に陥ってワタシの業務が倍以上になったのよ!!」

と言いながらゼーレは子供のように地面をダンダンと片足で壊そうと踏んでいる。

 

「どうどう」

星はゼーレの肩を叩きながら落ち着かせる、さながら暴れる馬を扱うように

 

「と、取り敢えずセーバルの家に行こう?」

なのかはゼーレの苦労に困惑しながらも率先してセーバルの工場へと連れて行くことにした。

 

 

 

 

 

 

 

「失礼しま〜す、セーバルさ〜ん」

なのかが扉を開けるとチリンチリンと鈴の音が響く。

しかし中には主人のセーバルどころか誰もおらずもぬけの殻だった。

 

「あれぇ〜、留守なのかな〜」

なのかはどうしようと困りながらも図々しく中へとズカズカ入っていく。

 

「おいなのか、マナーがなっていないぞ」

丹恒が礼儀のなっていないなのかに叱ると、

 

「もう!!一応お店なんだから良いでしょ!!」

となにが一応なのか分からないことを言うが全員中へと入ることにした。

 

「てか、本当にそのセーバルっていう人居ないのね」

ゼーレが物珍しそうに辺りにある機械とか小物を見回す。

 

「待って、何か音が聞こえない?」

すると星が皆を静止させるようなジェスチャーを出して耳を澄ます。

一同一言も少しも動かずに集中すると確かに何処か遠くから音が聞こえている。

パンパンと肉と肉が叩き合っているような音が。

 

「こっちから聞こえるよ」

なのかが小さな声で伝え、忍び足で奥の部屋へと進んでいくととあるドアがそこにあった。

なのかが遠慮なくゆっくりと開けて中を覗くと急に顔を林檎のように真っ赤に染め上げた。

どうしたのかと全員がなのかの方へと行き同じ隙間を覗き込んだ。

 

そこには白い肌をお互いに晒し合っているデイルとセーバルがそこにいた。

セーバルは口からヨダレを垂らし、汗が体中から湧き出しながら犬のような四つん這いの状態でおり、デイルはそのセーバルの臀部に自身の腰を合わせて前後に振っている。

 

「ま、まっで♡ もうイッでるからぁ♡」

「ちょっと待って、まだ俺がイケてないからもうちょっとだけ!!」

デイルはやめてと懇願しているセーバルを無視するように更に腰の振るスピードを速める。

するとセーバルの声は更に大きくなっていき、正に獣同士の交尾を体現しているようだった。

 

「はわわわわわわ////」

なのかは顔を手で隠しているが少し指の隙間を開けてしっかりとガン見しており、星は真顔で見つめていて、ゼーレは顔を激怒で滲ませている。

丹恒はもう覗いておらずに少し離れた場所で精神を統一させていた。

 

 

 

 

 

「アハハハハハハ!! いやぁすまないねぇ、あんな恥ずかしい光景を見せてしまうなんてね」

セーバルは汗をかきながらお客様に対応していた。

 

「ちょっと前外を散歩していたら急にデイルに『そこのお姉さん、ちょっとボクチャンと愛を確かめあってみないかい』とかナンパされてねぇ、暇だったからOKしたっけ結構話が合っちゃってさ、そして流されるままにヤッちゃったってわけ」

セーバルは笑いながら経路を説明する。

なお、ナンパした変態は今…。

 

「やめてくださいゼーレさん!! 息子が無くなったら私もう生きていけません!!!」

「死ね!! 生きんな!!! 死ね!!!!!」

ゼーレの鎌を真剣白刃取りで受け止めて息子の精子を賭けた、否、生死を賭けた格闘していた。

なおデイルは裸のままだ。

 

「まぁ指名手配になっているあんた達がここに来た理由はわかっているよ、星核の位置を知りたいんだろう?」

セーバルは格闘している二人を横目に三人に説明を続ける。

 

「昔、カカリアと同期の頃は星核の研究をしていたからねぇ。そういう特殊な磁波を読み取ればおおよその場所は当てることができるよ。そうねぇ、場所は北部の雪原だろうね」

セーバルは机の引き出しから箱のような紙束をドサッと取り出して、素早く紙をめくりだす。

 

「場所がわかったとしても行く事は容易ではないよ、北部のほとんどは裂界に飲み込まれているし向かうとしてもシルバーメインの前線区域を突破しなければならない」

セーバルは分かりやすい図が書き表せている紙を見えるように置いて説明をした。

 

「ん〜、ウチら達だけじゃ無理かなぁ。地炎の人達に協力してもらう?」

「時間が許してくれればな」

なのかは名案を思いついたかのように言うと丹恒は即論破させた。

なのかはまた頬を膨らませて丹恒を睨んでいる。

 

「なら私を連れて行くのはどうだい?」

セーバルは机に肘をつけて頭を手で支えながら言う。

 

「あっちの方達とは昔馴染みでね、私なら顔パスでも簡単に侵入できるさ」

「本当!?やったぁ!!」

なのかはセーバルの申し出にその場でジャンプをして喜びを体現した。

 

「アハハハ!! 私も星核を見てみたいからねぇ、10年間もけんきゅ」

 

コンコン

 

セーバルが笑いながら自語りを始めようとした時にドアを叩く音が聞こえた。

 

「ま、まずい! 弟が今日来るって言ってたのを忘れていた…」

「あんたたちはどこかに隠れてて、わたしが対応しておくから…」

セーバルは目を大きくさせて焦った表情を顔に移している。

丹恒はなのかと星を連れて部屋の奥へと引っ込んでいき、ゼーレもそれについていくように小走りで音を立てずに隠れた。

ドアが開かれるとそこにはセーバルと同じ金髪の好青年、シルバーメインの戍衛官であるジェパードが現れた。

 

「ジェ、ジャパード来たんだね!前線が緊張しているから来ないと思ってたよ、あはは……」

セーバルの方が緊張しているのか乾いた笑いしか出ないことにジェパードは少し違和感を覚える。

 

「今はモンスターの攻撃も落ち着いている、一旦街に戻って用事を済ませて後で前線に戻るつもりだ…、これは前にも言っただろう?」

「…姉さん、様子がおかしいが何かあったのか? 汗もかいているし、体を動かす仕事でもないだろう?」

ジェパードはセーバルの顔をまじまじと見つめてセーバルが何か疚しい事を隠しているのではないかと怪しんでいる。

 

「いや!!ただバンドの活動があるから少し練習してたんだよ!!」

セーバルは手でエレキギターを引く手真似をして、ジェパードの懐疑を晴らそうとしたがここでまた余計なことをしでかす者が現れる。

 

「んああぁぁ、キツすぎだろほんとに。あんなガツガツ来るとは思わなかったぜ」

部屋の奥からデイルがパンツ一枚の姿で二人の前に躍り出た。

 

「……お前は」

ジェパードは一瞬驚いた顔になったがすぐに怒りに染まった顔へと変貌した。

今頃彼の脳内には露出狂の指名手配犯が姉を無理矢理犯したという勝手な物語を作り出しているだろう。

 

「まっ…まってジェパード!!違うんだ!この人は道端で倒れていて…」

「えぇ〜、セーバルさんそんな他人みたいに接さないでよぉ〜、もう体を交わった仲でしょ♡」

セーバルはデイルを背中で隠すように振る舞うがデイルの方が頭一つ分大きいため隠し切ることは不可能であった。

必死にジェパードに説明をするセーバルの好意を踏み潰すようにセーバルを背後から抱きしめた。

デイルの両手はセーバルの胸をぐにゃぐにゃと形を変えるように動かす。

 

「貴ッッッ様ァァァァァァァ!!!!」

ジェパードは愛する姉を目の前で汚させぬために大声で般若の叫びを上げデイルの方へ走り込む。

彼の頭はすでに破壊されているだろう。

今思えば、なぜ不自然に汗をかいているのか、なぜ何かを隠そうとしていたのか、なぜ少しだけ服が乱れているのか、それらの謎が全てこの男のせいで解消された。

 

「おっと、レディに掠り傷一ミリでもつけたら俺の中の男が廃る」

そう言いながらデイルはセーバルを瞬時に横抱きで持ち上げ、大きくジャンプをしジェパートの居た位置とデイルの居た位置を交換する。

 

「ごめんね、セーバルちゃん。請求は後で支払うから、勿論俺の体でね」

デイルは抱いていたセーバルを地面に立たせて近くの窓へと走り込み、飛んで足で窓ガラスを割った。

そのまま外へ出たデイルは周りを見回してすぐに逃げていった。

一張羅のままなため、女性の阿鼻叫喚をベロブルグに響かせながら。




人物紹介

セーバル:絶対30歳は行ってるのにエロ過ぎる乙女な少女(矛盾)
多分年齢は36くらいだろ(独断の偏見)
エッチなのはどちらかというと好き寄り。
毎日1回は致している。
結構前から初めてを散らしている。
経験人数は8人。

ジェパード:多分セーバルの年齢の1こか2こ下だと思うけどだとしたらブローニャとタメにならないし、なんなら青年じゃなくてオッサンになってしまう。
公式で年齢公開してくれれば一番楽なのに…。
自慰回数は1年に1回するかしないかくらい、毎日忙しいからね。
経験人数は20人、金髪テニサー系とかではなく相手から擦り寄ってくるからしょうがなくしている感じ。
姉と妹が大好き。
姉がほぼNTRみたいなことをされたことによって殺意の波動が目覚めた。
脳が破壊された。


目次 感想へのリンク しおりを挟む




評価する
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10についてはそれぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に
評価する際のガイドライン
に違反していないか確認して下さい。