今日から私が、ベリアル(♀)だっ!! (Tkmraeua2341)
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今日から私が、ベリアル(♀)だっ!!


女体化ベリアル見ったいっ人ー!
はーい!!
誰か書いてー!
私なんかが書いても面白くないからー!
誰かー!



 

転生した。

 

…ああ待ってくれ、私の話を聞いてくれ。

もはや使い回しすぎてこの一言である程度の事情が分かるようになってしまい、本来の宗教的な意味の転生の方が珍しいまである魔法の言葉、それが転生。

それを作品として見てきた者は数多いだろうが、私のように体感してるものなどそうは居ないはず。

そう、私は転生したんだ。

 

きっかけは私の過失が生んだ山道での事故だった。

故郷見たさに都会から帰り実家に辿り着くまでは良かった。

せっかくだから昔遊び回った山の中でも見て回ろうと思ったのがいけなかった。

路肩の崩れた細い片道、急に飛び出す野生動物、申し訳程度にある離合箇所…精神がゴリゴリ削られる行き道に吐き気すら感じ始めた。

そしてとどめに通行止めの看板、こんなとこなんで工事してるんだ、土砂崩れでもあったのか?

なれない山道でのバックに辟易しながら下山する。

踏んだ石が出す不快な音に耳鳴りを感じそう。

あーあ、まさかこんなことになるなんて、後悔先に立たずだ。

 

そうして20分、やっと広い道路に出たと思ったら目の前に鹿の親子、しかも今俺は気の緩みから急停車出来ないほどのスピードを出しちまってた。

不味いと思い必死にハンドルを回す。

 

車の向いた先は、崖。

 

あ…てなったね。

確かこういう事故って案外助かるんじゃなかったっけ、なんて思い浮かべた時には車は滑り落ち、横回転まで始めた。

そして俺の意識が消えた。

 

これが「俺」の最期、こっから俺の転生話。

意識が消えてしばらく。

何となく目の前がぼんやり見える…ような感覚を感じた時、本能的に俺は肉体が死んで、魂だけの状態になったと理解した。

そんな俺がいたのは…木で出来たザルの上だった。

そんで俺を含めた沢山の魂達を昔話に出てきそうなばあちゃんが水で洗い始めた。

ぐわぁぁなんて言ってた気がする、口無くなってたけど。

それから魂1人づつベルトコンベアに載せられていった。

いや世界観!なんで米研ぎ感覚で洗われた後に出荷されるように乗せられたの?!文明開化し過ぎてるよ!!

そんで先の方ではなんかピタゴラスイッチ並にごちゃごちゃしてるし、末端に沢山ある穴の上に看板あるし、え、そういうこと?!そうやって転生先決められてんの?!

てわぁぁああ弾かれたー!!

 

数十回ピンボールにされながら着いた穴の看板は【ウルトラマン】だった。

…は?だよね、ホント困惑した。

困惑してる間に後ろから来てた魂に押される形でその穴に入った俺。

そして辺り一面真っ暗になった後、唐突な息苦しさと圧迫感が俺を襲った。

それらには直ぐに解放された。

代わりに今度は泣き声を止められなくなった。

あれって意図せずに出るもんなんだなってぼんやり思ってたら男の声が聞こえてきた。

 

「頑張ったなリリス…はじめましてだ、ベリアル…我が娘よ」

 

…うん、情報の暴力ぅ。

まあね、ウルトラ世界ってなんか平行世界いっぱいあるみたいな話聞いたことあるよ。

 

でもさ、人間の男の魂をインストールした女体化ベリアルの世界線なんて何処にあるよ…。

 

転生したと同時にどうしようもない自体になったと絶望した瞬間からかなりの月日が経つこの頃。

一人称が俺から「私」になって違和感すら感じない程度には生きてきた。

まだあの赤黒な猫背野郎な面影は無い、せいぜいウーマンなのに男寄りな容姿に作中でもあったツリ目が割と目立っていたように思う。

あとあれだ、髪っぽいのを必死に伸ばしてた。

鍾乳石並のじんわりさにヤキモキしながらウルトラ念力で前髪ありのポニテのようにしている。

ウルトラ族では類を見ないだろう、この平成ヒロイン並の意味不な前髪、これを整えるために念力を強化させてしまうという事故のような成果も上げている。

体術だって鍛えてる、かなり必死。

確かベリアル(本物)ってすげー強かったんでしょ?

もしかしたら私も(性別が違うが)ベリアルだから強くなるかもって思うじゃん?

そんで父に修行してもらったらあら不思議、ガキの時点で圧勝し始めてしまった。

あぁーこれあれだわー無双で「俺Tuee」できるわーハッハッハー…はぁ。

そんな邪心を見抜かれたのか戦闘センスに脱帽したのか、父は私をあるとこに弟子入りさせた。

そこで私は地獄を見たよ、死ぬ寸前まで鍛えられた。

セブンがジープでレオ追い回す修行、この頃から似たのあったんかい。

そんなレオも真っ青な修行時代を終え、立派な大人になった私は今、大戦の真っ只中にいた。

確かにウルトラの星ってよく侵略受ける印象あるけどこんな時から侵略されてたのかよ!

そんな悪態をつきながらも目の前のベムスターを爪で切り裂く。

もう何体倒したか分からないのに目の前にはまだ怪獣がうようよ居やがる。

はは、絶対絶命って奴かね、クソ。

 

そう思ってたら背後からいくつもの光線が飛んできて怪獣達を倒していく。

まじかよ、援軍のタイミングドンピシャじゃねぇの?

後ろを振り向くと想像通り、銀に赤のいかした奴らがいた。

 

「君!大丈夫か!」

 

そう言って走りよる1人のウルトラ族、私は恐らく知っている。

私の記憶より幾分か小さいが、あの大きな角を私は知っている。

ああ、成程、彼とベリアルの出会いはこんなだったんだな。

 

「私の名はケン。よく、頑張ったな」

 

崩れ落ちそうな私を抱えながら彼はそう言った。

 

その日から私はケン…つまり将来のウルトラの父と共闘することが増えた。

流石と言うかなんというか、ケンはホントに強かった。

怪獣をちぎっては投げちぎっては投げ、そんなあいつに負けてられんと私も殴って蹴って切り裂いた。

気がつけばお互いに戦友と呼べるほどの仲になっていてかなり鼻が高かった。

 

そんな私達だが、今喧嘩をしている。

 

「だからな?こいつらを今見逃したからってもう襲ってこない確証にはならないんだぞ」

 

「それでも、無抵抗なものに乱暴を働くなどと」

 

「甘いぞ、私達は今…戦争をしてるんだ。その甘えで誰かが傷つくことになりかねん」

 

ほんとこのニチアサ良い子ちゃん集団がよぉ、相手は卑劣で卑怯な悪の軍団なんだぞ。

もしこれでこいつらが逃げる振りして攻撃してきてもまた同じことしそうだなこの甘ちゃんどもめ。

 

「徹底的に消すべきだ、もしもがあってからでは遅いんだよ」

 

「ではなぜ君の手は震えている!君だって本当はやりたくないのだろう!」

 

ああもう!だからさっさとやっちまいたかったんだ!

そりゃそうだよこれじゃ戦闘じゃねえ、ただの私刑だ!

今まで戦闘の余韻で誤魔化してた「命を奪う」行為にちょっと対面しただけでこれだ!

だから尋問の後は直ぐにやっちまうつもりだったのに!

 

「私は知ってるんだぞ!君は言動が男勝りで荒々しいが何処までも優しい女性だと、毎晩寝る時はうなされ怪獣達に謝罪しながら眠ると!」

 

いやなんで知ってんだよ!

お前いつの間にストーカーになったんだよ!

私やだよ!ウルトラの父がストーカーになってたとか知りたくなかったよ!

 

「もしここで彼らを殺せば、君は自責の念で潰れてしまう!どうか考え直してくれ!」

 

「…だぁああ!!」

 

「ベリアル!!」

 

「「ぎゃぁぁぁあああ!!!!」」

 

何が原因か知らんがケンがストーカーになったというストレスと鬱憤を込めて捕まった2人の敵にぶつける。

半殺しを超えて八殺しってくらいか。

 

「…ベリアル」

 

「こんだけ痛めつけりゃもう二度とここには来ねぇだろ、さっさと宇宙に放り出しちまえ」

 

くそ、結局私も甘ちゃんかよ、反吐が出るぜ。

 

 

 

 

 

 

「なあベリアル、少し休まないか?」

 

「あ?何言ってんだ、今私は抜けれんだろ、今だって怪獣達が攻めてきてるって言うのに」

 

「そうしてまた倒した彼らを背負うのか?」

 

「…」

 

ああ、やはり彼女は強くて弱い。

初めてあった時から戦っていた彼女。

ベリアルなんて物々しい名前なのに、誰よりも殺しを重く受け止めている。

そんな姿が痛々しくて、見ていられなくなりそうだ。

たまに無理やり作った休暇を彼女に与えても、この戦いで殺し、死んでいった怪獣のための慰霊碑に祈っているばかり。

本人はメンタルケアも含めた効率のいい休み方だと言っていたが、そんな女性を戦わせているという事実が私を蝕む。

だから相談した。

同じ女性同士なら私には解決出来ないことも、苦しんでいる彼女を助けることが出来るのではと思った。

 

「無理やりだが君に休暇を取れるようにした」

 

「つまりまた私の担当区域まで掃討活動したのか、むちゃしやがって」

 

そう文句を言いながら私を見る目は心配で満ちていた。

どうしてこんな優しい女性が戦わなくてはならないんだ…!

 

「ああ、だから今日は休んでもらって構わない」

 

「そうかい、じゃあお言葉に甘えて「まあ待て」…あ?」

 

「会って欲しい人が居る、来てくれマリー」

 

「は?」

 

「こんにちは、ベリアルさん。ずっとあなたに会いたかったの」

 

「は?」

 

そういうとマリーはベリアルを抱きしめ、ベリアルはずっと呆気にとられていた。

 

 

「…は?」





ふふ、続くとでも思っていたのか!!


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戦争の終結


まさか投稿して半日で感想に評価貰えるとか思わんやん?
じゃけん休日を執筆作業に溶かしましょうねぇ〜(やっべ父と母のキャラや言葉遣いわがんねどうすっか…捏造すっしかねえべ)



 

あの後なんかむっちゃマリーに甘えさせられた。

抱きしめられて頭撫でられるとか久しぶり過ぎて照れくさかったわ。

いやでもまさか祈りに行くのに着いてくるとか思わんやん、今までそんな奴らいなかったんだぞ(度重なる連戦で疲れ果てある程度まで家族サービスをした後は泥のように眠る戦闘員達+圧倒的な戦闘能力に敵とはいえ命を奪ってしまい慰霊碑まで建てて祈りを捧げるベリアルの姿に悲痛な思いを抱いてしまい近づけない一般市民)。

一緒に祈りを終えたら帰り際に変なことを聞かれた。

 

「あなたは…ケンとどういった関係でしょうか」

 

「ケンと?そうだな…戦友…みたいなもんだと、私は思ってるけど」

 

「そう…ケンはね、治療の間によくあなたの事を話すのよ」

 

「ああ、あのお節介焼きなやつの事だ、どうせ私を皆の輪の中に入れたいとかだろ?」

 

「…わかっているなら何故しないのです?ベリアルさんはこんなにいい人なのだからすぐにな「やめな」」

 

「簡単な話だ、馬が合わねえんだよ、みんなとは」

 

元々地球人だから分かる、ここの人達はあまりに善良すぎる。

助け合いは当たり前、救えるものはとにかく救う、そんだけ中身が善人だと外見までピカピカ光ってるようで眩しくなる。

そんなのに囲まれてみろ、眩しくて目が潰れちまうよ。

だから私は1人でいいんだ、せいぜい戦いの場ではケンに頼らせてもらうからな。

そうだ、1人、薄暗いとこで1人でいる方が私…ベリアルらしいだろ?

 

「ですが、ベリア「ちょっと待て」ル?」

 

「なにかおかしい、怪獣は来てないのに誰かが傷付いてる気がする」

 

「なんですって…っ?!まずい!!ベリアル!!」

 

そういうとマリーは私の手を引きながら地に伏せた。

私も何となく襲撃が来たのだと分かりマリーと同じように伏せると頭上を禍々しい光波が通り過ぎて行った。

 

「ほぉ…今のを躱すか。だが、世の前に立つ時点で貴様らは死んだも当然である」

 

おいおいまじかよ…!

 

「改めて名乗ろう、世はエンペラ星人…暗黒宇宙大皇帝である!!」

 

なにラスボス戦エンカウントしてんだよ!!

 

 

 

 

 

 

「おいマリー、酷なこと言うようで悪ぃが、ケンを連れてきてくれねぇか?」

 

「な、何を!」

 

何を言い出すのですか貴女は!!

それではまるで…!!

 

「ああ、ケンが来るまで私が足止めする」

 

この方は本当に…もう!

そんなだからベリアル応援隊なんていう存在ができるのですよ!

 

「いいですか、生きているなら絶対私が救ってみせます。私の銀十字勲章は飾りなどではないのです、だから…」

 

「分かってる、ああそれとケンになにか武器を持たせてくれ、多分私でも勝てない相手だ。ケンも素手だと辛いだろ」

 

「分かりました、私の一族が管理しているものをケンに渡します、だから貴女も無茶をしてはいけませんよ!」

 

「そいつは無理な約束だろ。あいつ、多分この戦争相手の親玉だろ?」

 

なんですって?!

 

「だから急いでくれ、多分、私じゃそんなにもたない」

 

「話し合いは終わったか?」

 

「あぁありがとよ、遺言頼んでたんだ。だからこいつを皆のとこに行かせろよ」

 

「殊勝なことだな、では…余を止めてみろ!!」

 

「行け、マリー!!」

 

その言葉を合図に私は飛び出しました。

背後で強大な力がぶつかり合う音が響き続け、心の底から恐怖と情けなさで脚が止まりそうでした。

ですが止まりません、ケンの元まで、一族で管理しているあの伝説の剣を渡さなければ!

 

 

そうして、伝説の剣「ウルティメイトブレード」を持ったケンと現場にかけつければ。

 

「なんだ、やっと援軍か?遅かったじゃないか」

 

全身を傷つけられボロボロになったベリアルと、ベリアルを踏みつけ悠々と振り向くエンペラ星人の姿がありました。

 

「そんな…まさか…ベリアル!!」

 

「なんだ、こいつはお前の女だったか?今までの奴らで1番骨のある奴だったぞ」

 

「貴様…エンペラぁぁああああ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

目が覚めたら知らない天井だった。

なんだ、生きてたのか私は。

絶対死んだと思ったのに、存外に私は生き汚いらしい。

 

「…ベリアル!起きたのか!体はどうだ、まだ痛い所はあるか?!」

 

そして寝起きに捲し立てられるというのは案外怖いことがわかった。

 

「ケンか…苦労をかけ…ケン?」

 

「どうした、何があった!まだ何処か悪いのか?!」

 

いや、私が変な訳じゃなくてお前が変だわ。

 

「なんかいつものケンと違う…」

 

果たしてケンのこんなに慌てた姿を今まで見たことがあっただろうか。

心做しか角が大きく、髭も生えている。

私の遠い記憶にあるウルトラの父そのままの姿である。

 

「ケンがそんなに慌てるのを初めて見たぞ。それにそこまで髭が生えてるなんて…私は一体どれほど寝てたんだ?」

 

「3日だ」

 

「そうか3日か…は?」

 

3日で全快したのか?

肉体がチートなのか医者がチートなのか…両方か?

何よりケンの髭が3日でそんな生えるなんて…。

 

「…ケン」

 

「どうした、なんでも言ってくれ、力になる」

 

「お前…髭だけ成長期に入ったのか?」

 

「は?」

 

…。

1拍、互いに沈黙し、奥で誰かの可愛らしい笑いが聞こえてきた。

 

「ご、ごめんなさい、積もる話も、あるだろうと思って、えん、遠慮してたのだけど…ふふ、髭だけ成長期って…ふふふ」

 

そう口元を隠しながらも肩を震わせながら近づくマリーに、日常に帰ったんだと実感した。

てかウルトラの母がこんなにウケる姿はかなりレアではなかろうか、ベリアルは訝しんだ。

 

「ごめんなさいね、とにかく…はい、これが貴女の診断書よ。本当に無茶なことしたわよね」

 

そういって見せてくれた書類には私の治療箇所に自覚してなかった古傷まで書かれ、治ったことが書かれていた。

えーなになに…全身打撲、全身骨折、身体中の裂傷、左手足の粉砕骨折…こいつ骨折ばかりしているな。

何が骨に良いものでもないかと考えてたらケンが話しかけてきた。

 

「改めてベリアル、ありがとう。君があそこで死力を尽くしてくれたおかげでエンペラ星人を倒せたんだ。長老達の尽力によって怪獣達の心配もなくなった。平和を取り戻すことが出来たんだ…本当にありがとう」

 

…こんなに真剣な様子、初めて見るな…なんて場違いに思った。

もちろんケンが真剣な時はよくあったはずだ、それも戦争中だった最近は特に。

なのになんで、そう思ったんだろう。

 

「それでだなベリアル、慰安旅行という訳ではないが、何処か出かけないか?」

 

うん?なんか話の流れ変わったか?

 

「あらいいですね!私も一緒に行きたいです、もう皆さん回復されてますし余裕もありますから」

 

え、マリーも一緒なのか?

つまり私は…

 

「それだと私はおじゃま虫じゃないか?」

 

「は?」

 

「え?」

 

「そういうのは部外者な私なんて連れていかずに2人で行くべきだぞケン」

 

「「………」」

 

どうしたんだ2人して黙って。

 

「ね、ねえベリアルさん…いつから私達をその…こ、恋人だと思ったのかしら」

 

「マリー?!」

 

え?そりゃもちろん。

 

「ケンに紹介された時からだぞ?」

 

「最初からじゃないか!!」

 

そう言って頭を抱えるケンに満更でもなさそうなマリー、あれもしかしてこの2人…まだデキてなかったのか?

 

「お前ら…」

 

「いや待て誤解だ、別に私達は何も…」

 

「まあまあその話は一旦置いときましょう、それでベリアルさん…私達と旅行には行きたくないんですか?」

 

何やらマリーから変な圧を感じたが、気の所為だったようだ。

 

「出来れば行きたくないかな。馬に蹴られたくないし」

 

「ちょっまっ」ゴスッ

 

「あらあらケンったら、夜通しで看病してたからそうやって倒れてしまうのよ?」

 

…一瞬マリーの拳がケンの腹に入ったように見えたが、まあ気の所為だろう、見なかったことにした方がいい。

 

「私は応援するぞ?」

 

「…ありがとう、多分この人の中で貴女が1番になってると思うから」

 

「ここいらで刺しておく、と」

 

「そう…貴女となら第二夫人としてやっていけると思うけど」

 

「それはケンが許さんだろう、ケンはそういう男だ」

 

「…こういう所も、あの人が惚れた理由なのかもね」

 

「やめろ私はただの戦友だ、それ以上になるつもりは無い」

 

勝手にホモにするな。

 





中途半端だけどここまでかけた…
これ大丈夫か?
特に終盤…ヤンママが解釈違いとかハーレム肯定派なんてとか思う人にはまじごめんなさい。
だってこの方が書きやすかっ(ゴシャッ)

もひ次回があれはよほひくね〜


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空白の期間


文才がほすぃ…。
後これどうすんだろってホント思う。
あ、ちなみに今回でベリアルさん現地妻化する可能性が…いややっぱねえわ、うん。



あの後、結局3人で旅行に行った。

 

旅行先で見知らぬ異星人に「両手に花ですなぁ」なんて言われてケンがタジタジになったりマリーと食べさせ合いっこしたり何故か川の字のように3人で寝たりした。

先のことを知っているせいで余計に混乱していると思う、知らなくてもこんなの混乱するだろ。

こんなの夫婦に愛人が一緒に旅行してるのと一緒なんだぞ、私もケンもその気がないけど。

だがまあウルトラ族だからなのか、この2人だからなのか、ケンとマリーはお互い奥手だったようで。

実際ケンはエスコートはしてもがっつくような素振りはなかったしマリーも抱き着いて手を繋ぐ以上のことはしなかった。

やっぱり邪魔じゃないかと思うんだが2人が私を1人にすることはあまりなかった。

別段危険はないだろう…は!

 

私、問題児だと思われている…のか?!

 

そのことを2人に聞いたら同時に微笑んできた。

まさに慈愛に満ちた笑みであった。

殴るぞ。

 

「おい、私をどう思ってるかここで吐け。場合によっては殴る」

 

「いや、すまないベリアル…ただ、君が思ったより…幼い性格をする時があるのがな、微笑ましかったんだ」

 

「そうね、貴女案外子供っぽい所あるわよね」

 

「ぐぅ」

 

ぐぅのねも出ない、出したけど。

いや確かに知能指数が下がるというか気が抜けることもあるがそれは2人の前だけである、決して私の性格が子供っぽいということはない。

 

「私はどちらかと言えばクール系だろ、そんな無邪気になった事などなかったはずだ」

 

「ベリアル、あそこにゴモラのぬいぐるみが売られてるわ」

 

「少し待っててくれすぐ戻る」

 

「「…ふふ」」

 

そこには我が子を見守るような2人のウルトラ族が立っていたそうだ。

 

屈辱である。

あの店主、相当商売上手だ。

元々ゴモラだけのつもりがリトラとエレキングまで買わされた。

どれも愛嬌があるのがずるいし3個合わせてなら1割引すると言われたのが運の尽き、まんまと買ってしまった。

 

…狂気的だろうなぁ。

 

リトラはともかく、ゴモラとエレキングは前の戦争で数え切れない程屠った怪獣にいた。

こんなに可愛いぬいぐるみからでも殺してしまった彼らを連想するのは容易いほど多く殺したんだ。

なのにこの手にあるぬいぐるみを私は可愛いと思える、思うことが出来るのだから、私は相当歪んでるし狂っている。

だからと言ってゴモラやエレキングが特別可愛い訳でも、唯一殺していないリトラがこの中で特別可愛い訳でも無い。

等しくこの手の中にある3匹が、可愛いと思えるのだ。

…やはり私は狂ってると思った。

ひとまず深呼吸、知能を落とせ、今は可愛いこいつらだけ考えろ。

 

…触り心地まで完璧かよおい。

 

 

 

そんな感じに休暇を満喫した私達。

復興や体制を整えるのに時間をくった…訳もなく、以外にも2週間程で戦争前に戻ったウルトラ族、改めてチートな種族だと思った。

そうして余裕が出始めた時、何やらケンが長老達に呼び出された。

恐らくあの「宇宙警備隊」が生まれたのだ。

呼ばれた理由としては…隊長として選ばれたんだろうな。

そうぽけっと思ってたら私まで呼び出された。

…なんか嫌な予感がする。

 

「ウルトラウーマンベリアル…君を宇宙警備隊副隊長に推薦する」

 

長老がとうとうボケたようだ。

ベリアル は あたま が まっしろ に なった !

 

「いや待てやごらぁ!!私なんかにそんな大役務まる訳がねぇ!なぜ私を推薦した!!どうしてそうなった!」

 

「特別な理由がある訳ではない。ベリアル…時に君は民間人からどう言われていると思う?」

 

「ぁあ?せいぜい頭のいかれた戦闘狂じゃねえか?もしくは悪魔か」

 

「剛爪の英雄、慈悲の聖女、ウルトラの守り人」

 

「…すまん、最初以外心当たりないんだが。てか私聖女って柄じゃねえだろ!最後に至っては意味不明だわ!」

 

「それだけ君が守ったものがあったんだ。それに、君が怪獣達のために祈る姿はよく目にする光景だったしな」

 

ぬぉぉおお過去の私が殺しにかかってくるぅぅ!

 

「てかケンからもなんか言えよ!私そんなに強くねえだろ!」

 

「何を言ってるんだ?私の次に強いのは君だぞ?」

 

「今そんな返答求めてなかったわ!」

 

「ベリアル」

 

ケンから声がかかった。

どうせ説得なりなんなりでこの場に残らされたんだろう!

 

「なんだよケン、言っとくがな私は「する気はないんだろう?」…おう」

 

なんだこいつ、何を考えてんだ?

 

「君は副隊長になるだけの素質を持っていると、私も思う。だが君は…他に優先したいことがあるんじゃないか?」

 

「優先…したい…こと。」

 

「いや、自己評価の低い君のことだ、副隊長になる資格などないと考えているだろう。それとは別に何かやりたいことがあるように感じただけだ」

 

ホントコイツは…。

ホントにコイツはよー!!

 

「…どうせ言ったって認めてくれない」

 

「長老達もそんなに頭は固くない。それに、ここには私がいるだろう?」

 

ケンが1番認めてくれそうにないからだよ、このばか。

 

「…長老、私は…怪獣墓場へ向かい、墓地の管理人になりたく思います」

 

「…んん」

 

ほらな、やっぱりケンが1番難しい顔してる。

それに比べて長老達は特になし、これもしかしたら叶うかもしれん。

 

「ベリアル、なぜ、行きたいんだ?」

 

「それが一番の供養になると思ったんだよ、ケン」

 

「…そうか」

 

何よりあそこの怪獣達、なんか利用されて蘇らされてたりした気がするし、そん時に私がいれば早く対処できるからな。

 

「ではベリアルよ、30日後にお主を怪獣墓場へ送ろう。それまでに必要な準備を整えておくように」

 

「…え、行ってもいいんですか長老?!」

 

「それがお主の願いならな」

 

「あ、ありがとうございます!!」

 

あーまじよかった!!

って準備するやつまだ決まってねぇ!

今のうちにノートに書き出して…あ、転移技も習得しとかないと、あれがあれば何かと便利なはずだ!!

あれもいるこれもいる、そう考えていた時のうれしそうな私を見るケンの顔が複雑そうだったのを、私は知らなかった。

 

 

 

 

 

時が経つのは早いもので私が怪獣墓場に降り立ってから1万年は経ったと思う。

最初はホント大変だった。

まずグレイブゲートなるものを通らないと入れないとか知らなかった。

てっきり転移系の技を覚えなくてはいけないんだと勘違いしてたからな、恥ずかしい限りだ。

後で知ったが、そのグレイブゲートが五十数万年前に作られたものだということにさらに驚いた。

住居を作るために浮遊大陸のゲートから1番近い場所に行ったのだが岩だらけだった。

一応資材なんかも持ってきてるし何とかなるかな…なんて思ってたが、家造り舐めてた。

均等に切ったはずなのに揃わない、平らにしようにも均せない、屋根を作るも遠目だともはや豆腐…。

わかった、寺とか神社みたいなのは諦める、とにかく資材を片付けながらそこそこ大きく丈夫な岩山を探す。

探し当てたら光線で深めの洞穴を作り出す。

だがそこで問題発生。

光線に耐えられる岩山がねえ…。

ここでまさかの事態だ、鍛えすぎたのが仇になるなんて…。

 

しょうがないのでプランC、竪穴式住居めいたものを作ることにした。

といっても円錐形ではなくテントのような三角柱を横にした感じに作っていく。

片付けた資材を引っ張り出し、ウルトラ念力もフル活用して出来たのは人間感覚で平屋程の住居。

床を(殴り続けて)凹ませたので頭上にかなり余裕が生まれた。

持ってきたぬいぐるみや飾り棚、作業台に椅子にベッドを並べ終えてひとまず休憩。

休憩後に家の傍に慰霊碑を作る。

 

これが怪獣墓場についてからの1日だった。

 

それから今日まで起床、祈り、鍛錬、見回り、睡眠というサイクルを今まで続けてきた。

時々ではあるが、ウルトラ族の家族や子供が遠足で来ることがありそれがいい娯楽になっていた。

それ以外にも異星人が来ることがあり、亡くなった友の墓参りだという者もいたので一緒に祈らせてもらったりした。

もちろんそんな平和的なことばかりではなく、ここを悪用しようとする奴らもいた。

強力な怪獣の魂を求める科学者にその用心棒の異星人や怪獣…ほんと、反吐がでる。

そういう奴らは隠れてる奴らも含めて全員捕まえてゲートから連れてって連絡入れた警備隊に連行してもらう。

 

そんな毎日を過ごしていた訳だが、今日はいつも以上に異常事態だ。

 

「久しぶりだなベリアル、息子を連れてきた」

 

タロウさんおるぅぅうう!!





これ読み返したけどウルトラの母はどうしたいんだろうって自分でも思う。
第一私ウルトラ特撮にわかなのになんでこんなの書いてんだろう…なんてwikiや動画と睨めっこしながらつくづく思います。


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未知との遭遇…未知?


モチベの霊圧が…消えた…。
せ、せめて完結させたい…そのためにも私は…書くことを強いられているんだ!(誰も強いてない)
とにかく更新が止まってしまい申し訳ありませんでした、思いつき次第投げていく所存であります。



 

タロウとの邂逅からしばらく経つ。

彼との交流内容は…まあ、詳細には語るまい。

簡単に言うと…肉体言語によるコミュニケーションだな。

…私らの種族って、戦闘狂だったか?

まあそんな具合にタロウと過ごした時間は、穏やかではなかったが楽しい時間ではあったと言える。

ちなみにケンからは少々小言を頂いた。

栄養はしっかり取れてるかとか、たまには帰ってこいだとか。

なぁ戦友よ、私はお前の子ではないぞ、なにタロウにベリアル姉さんとか呼ばせてるんだ殴るぞ。

とにかくタロウには私がお前の父と同世代であること、せめて姉さんでなくおばさんと呼んでくれとお願いした。

おい十分若い/十分若く見えますじゃねぇぞウルトラホーン親子、その角片っぽだけ切り落とすぞ。

 

そんな体験をした次の年、最近は滅多に見ない科学者を名乗る異星人がやってきた。

何の因果か知らないがたまたま試作的に作ったワープゲートがここに繋がったのだとか。

見た目は遠い昔に慣れ親しんだ地球人のそれだが服装と科学力から違う星の者だと判断した。

話してみれば割と温厚で私の存在を(若干興奮ぎみに)尋ねてきた。

 

まあそれからは彼に昔話や思い出話しを語ってみせた。

我々ウルトラ族の成り立ち、巨人へ変化した経緯、怪獣達との戦いにウルトラ警備隊の友とその子の話。

意外と長く話してしまい疲れてないかと彼を注視すれば、興奮気味にノートに話した内容をまとめていた。

なんだか研究部のブルー族やレッド族を思い出す。

ブルー族達は発明品の切っ掛け、レッド族は歴史と戦術の記録を求めての行いだったが、その興奮度合いは今の彼に瓜二つだ。

そんな彼が面白く、好感を持ったのでお土産代わりに彼が持てる程に小さくしたぬいぐるみを渡した。

最初は怪獣達のぬいぐるみを見せたのだが何故かゴモラやエレキングよりも私を模した物がいいと言われたので仕方なくその場で作って渡した。

彼が帰る直後に名前を聞き忘れたのを思い出し咄嗟に聞くと故郷の星と共に教えてくれた。

ストルム星のケント、彼はそう言って帰っていた。

 

ケントと別れてさらにしばらく。

別の星から怪獣が移り住んできた。

なんかあれだ、なんだっけ…ほねほねザウルス?みたいな玩具に似た怪獣だった。

全体的に骨だ、骨ばっかりの怪獣で彼が死んだ怪獣のスケルトンだとばかり思っていたのだが、意思疎通をしていくうちに生きた存在だとわかり驚いた。

静かな場所を求めていたようなのでひとまず私の住居から遠目の所に案内した。

そして彼…彼?との共生が始まった訳だが、意外と上手くいっている…気がする。

しょうがないだろ、彼とは頷きや手振りといったボディランゲージでのやり取りなのだ、私の察知能力では分からないこともある。

意外に思ったのが彼も家を欲しがっていたことか。

うるさくせずに建てるためにテントのようなものになったのは少々申し訳なかったが彼は気に入っているようだった。

 

彼が来てから更にしばらく経った。

もう年月が経つ感覚が鈍ってきた。

こういう時は光の国へ帰って感覚を取り戻したりしたのだが今は彼がいる。

もしもを考えると中々帰れないのがもどかしい。

久しぶりにマリーに会いたい気分なんだがなぁ。

…気を紛らわすためにも何か考えるとするか。

 

例えば、怪獣墓場について。

ここには一度も見た事のない怪獣が多くいる。

確かに私の知識不足もあるだろうが、それに関しての理由はわかっている。

多くの宇宙と繋がっているからだ。

そう、怪獣墓場は数多の宇宙と繋がっている。

それにより繋がった先の宇宙でしんだ怪獣の魂がここへ集まるのだ。

 

ではなぜ怪獣の魂ばかりが集まるのか。

これに関しては推測になるのだが、私はこの怪獣墓場に似た宇宙同士が繋がる場所がまだ多くあり、それぞれで集まりやすいものが違っている、と。

そう考えれば他の所では機械墓場やウルトラマン墓場なんてのもあるかもしれない。

そうやってある種の選別が行われているのでは、というのが私の考えだ。

 

だがこれは確定ではない。

当たり前だ、物的証拠もなければ目撃情報もない、ただの妄想なんだから。

それにここ、怪獣以外にも迷い込む形で入ってくるものがあるしな。

例えば今、上空に見えてるロケット。

地球人が作ったと思われるそれは見た所そんなに飛距離を得られるものではないと思う。

せいぜい地球から月までの往復が限界じゃないだろうか。

それに何やら骨っぽいのまでくっつけて飛んでいる、なんて思ってたらもう見えなくなった。

このように突発的に繋がったり切れたりするのだ。

一体何が原因なんだろうな…ん?

 

骨、ロケット、月…なんか引っかかりを感じる、私は何かを忘れてる?

 

ま、いいか。

 





短いけど今はここまで!


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