ピンク玉のヒーローアカデミア (星の戦士ピンク玉)
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キャラ設定

追記していきます。


名前:星乃 火灯(ほしの かーびぃ)

 

Birthday: 4月27日

 

Height: 164cm(入学時点) ピンク玉:20㎝ほど

 

好きなもの: マキシムトマト

 

嫌いなもの: 毛虫

 

見た目: 人型:黒髪ショートにピンクのメッシュとアホ毛。母親そっくりの女顔(初見では必ず女性と間違われる)細身

     ピンク玉:20㎝程のピンクボールに赤い足。腕も短く、腕立て伏せやコサックダンスはできない。

 

 

”カービィ”

 

複合型?の個性。 ピンク玉の状態の時多種多様な能力を発揮する。 人型でも身体能力は変わらない。

名付けはプププランドの伝承の伝説のヒーローから。

 

デメリット:食事に対して満足感は得られても満腹になれない。空腹時などは行動不能になる。 月にランダムで1日ピンク玉になれなくなる。

本人談、毛虫が苦手になるもデメリット(戦えるが戦闘能力が激減する。) デメリットが多数あるがそれを超えるメリットを持つ。

 

個性能力

 

コピー能力:口に含んだもの(吸い込んだもの)からカービィの選択で戦闘能力の強化を行える。

意外とおおざっぱで一つの物から複数の選択が出来たりする(例 ナイフ→ソードorカッター

 

召喚能力:ワープスターなどを呼び寄せる。 ケータイを使ったりする。

 

ディメンションゲート:異空間の穴をあける。そこからスーパー能力などを召喚。 1日一回開けられる(USJ襲撃時点)

 

 

他追記(体育祭時点)

 

 

身体能力:サイズから考えられないスピードで走る。空をホバリングで飛ぶ。軽い、良く伸びる。

体に見合わない怪力を持ち、人型時でも身体能力は劣化しないがコピーなどの力が使えない。

 

 

設定:

 

ヒロアカの世界に転生した少年。前世時代から”星のカービィ”が大好きでなぜかその力に目覚めた。いろいろとあるようだが理想の人物像がカービィであるものの自分にはそう離れないと思っているので自分らしく生きて行こうと思っている。

しかし幼いころからの理想像である故かほとんど似たような性格になってしまった。

基本あまり物事を深く考えてはおらず、楽しいことはみんなで楽しみたいと思っている。 行動は一応考えて行動しているつもりだが基本即実行。

誰にも基本毛嫌いとうはしないが、問題を起こせば容赦なく叩きのめす。

好きな言葉は『明日は明日の風が吹く』 転生や力の目覚めなど目まぐるしい環境の変化に一瞬困惑するもこの言葉を思い出し、自由に過ごすことにしている。

独自の正義感を持っており、たとえ寸前先まで味方だろうと敵対すれば全力で殴る。

しかし同時に困ってる人や直前まで敵対している人物であろうと助けを求めるものは全力で救いに行く。

葉隠透や波動ねじれとは幼馴染で彼女達を泣かせようものならさぁ大変。 地の果て海を渡った先……宇宙を超えても追い詰める。

 

母親似の完璧の女顔、高くとても男性には聞こえない声から初見は確実に女性と勘違いされる。

女性とみられることは困っているが別に顔を嫌ってはいない。

突然言われた時などは驚くものの基本すぐ立ち直る。

 

時と場合によって必要な時は口移し等の行動にためらいはなく、必要な時の透の脱ぐ行為や八百万の格好も仕方ないことと認識している。



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プロローグ
覚醒のピンク玉「星のカービィ」


続くかな?つづかないかな?

追記(6月2日)
カービィのデメリットというか弱点を追加(書き忘れてました)


中国で”発光する赤子”が生まれたとの報道以来世界各地で超常現象が報告され、世界総人口の約8割が超常能力”個性”を持つに至った社会。 いつしか個性があることが普通であり、無い者は”無個性”と言われるそんな社会。

超常的な力は人を惑わせ悪事を働くもの(ヴィラン)が現れ、逆にヴィランや災害等の不幸から人々を守る”ヒーロー”という職業が生まれた世界。

 

自分が転生したのはそんな世界だった。窓から眺めることしかできなかった自分が、何もできなかった自分がそんな超常が普通となり始めてる世界……「僕のヒーローアカデミア」の世界に転生して4年が経とうとしていた……

と言ってもヒロアカってのをあんまり知らないんだけどね?

ただ自分の置かれた現実を受け入れ……いや、信じられずに鏡の前で叫ぶのだった。

 

 

ぽよ~~~~~!!!???(夢じゃなかったあああああああ!!!???)

 

 

鏡に中には目をまん丸くし、驚きに口をぽかんと開けるスイカほどの大きさのピンク玉……僕”星乃火灯(ほしのカービィ)”がいた。

 

 

_______________________________

 

 

 

 

星乃火灯にとって転生した時点で意識はある程度はっきりしており、情報と親の名前と個性……また自分の名前からこうなるかな?という期待はあった。

彼にとって自身の狭い前世の世界の中で”カービィ”は特別なものだった。 

 

 

いつものんびりとしたゆるキャラのような姿

 

食べる、寝ることが好きなキャラ

 

よく考えずその場のノリでデデデ大王をぶっ飛ばすキャラ

 

 

でも困っている人は見逃せない優しいヒーロー

 

たとえ直前まで敵だったとしても、助けを求めるものを救うヒーロー

 

無限の力を持つ伝説のヒーロー

 

 

 

そんな彼が今目の前にいた。

 

 

「あれ? 僕普通に寝たはずじゃ……」

 

 

カービィは昼寝をしていたはずだった。

しかし今そこはよく晴れた草原で、目の前にはピンク玉こと”カービィ”がいた。

 

「ハ~~イ!!!」

 

 

《カービィ》は笑顔で手を挙げると火灯(かぶらないように分けます)に走りよると周りを駆け回り、腕をとると飛び跳ねる。

火灯にとってカービィとは今世では同じ名をもらい、前世……いや”今”でもあこがれるヒーローだった。だからこそうれしくもあり、恥ずかしくもあった。

同じ名をもらった。 可能性のある世界に転生した。 しかし……

 

 

「カービィ……僕は君の名を名乗っていいのかな?」

 

 

正直意味が分からないことを言っている自覚が火灯にもあり、カービィにもよくわからず首?をかしげていた。

最初は名前を聞き、個性という超常があるこの世界に喜びはした。 しかしそれはすぐに重しに近いものに変わった。

 

果たして自分は彼のようになれるだろうか?

 

果たして自分は彼のように勇気あるものになれるだろうか?

 

いろいろな思いが火灯の頭をめぐり膝を折る。 カービィはそれを不思議そうに眺め……

 

 

「ん? 何を……へぶっ!!???

 

 

火灯にアッパーをかました。

なんで? と目を白黒させる火灯にカービィは首を振り笑顔を浮かべると離れステップ……ダンスを踊り始める。

 

 

「~~~~~~~ハーイ!!!」

 

 

最後にジャンプしポーズをとると火灯に目を輝かせながら何かを催促する。

それはダンスのようで火灯は不慣れながらステップを踏むとカービィもあわせてステップを踏み、タッチという形で決めポーズをした。

 

 

「えっと…… 僕なんで殴られたの?」

 

「ぽよ?」

 

 

まるで何がというようにカービィは首を傾げ、そしてまた笑顔を浮かべると自分を指さし、そして火灯を指さして回転する。

その行動に火灯意味が分からないと首をかしげるが、ここであることに気が付いた。

何やら視線が低い。何ならカービィと視線が同じで、さっきのタッチも違和感なくできた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ぽよ~~~~!!??(なにこれええええええええ!!??)」

 

 

がばっと音が鳴るほどの勢いで飛び起きるとそこは自分の部屋だった。

夢だったのか? と息をつきベッドを降りる……というよりも落ちてしまう。

 

 

「ぼよ?」

 

 

ベットはそんなに高かっただろうか? そんなことを思いながら声を上げると何やらおかしい。 恐る恐る鏡を目を向けるカービィ。

そして冒頭の悲鳴につながるのだった。

 

 

「ぽよ!? ぽよぽよ!! ぽよよ!!!!(なにこれ!? 何さこれ!! なんでこんなことに!!!!)」

 

 

カービィは慌てたように頭を抱え部屋を駆け回る。 途中机にぶつかり、ぽよんっとバウンドしながら吹き飛んだ。

その音に気が付いた誰かがドアをノックし入ってくる。

 

 

「ドタバタしてどうしたの? なんだかすごい音がしたけど……」

 

 

 

そこに立っていたのはピンクのくせっけのある長髪をした女性、カービィの母である”星乃衣織(ほしの いおり)だった。

彼女はカービィが見えず部屋を見渡し、そして視線を下げると二人は目が合った。

今のカービィはピンクのボールのような姿であり、果たして自分だと気が付くだろうか? とカービィは考えていると突然衣織は涙を流し始めた。

 

 

「ぽ、ぽよ!?(か、母さん!?)」

 

「あっ何故かしら…… それよりもカービィちゃん!! 個性が発現したのね!!!」

 

 

衣織はすぐに涙をふくとカービィを抱き上げる。

 

 

「ぽよ……ぽよぽよ?(えっと……僕が分かるの?)」

 

「ふふっ当たり前でしょ? 私は貴方のお母さんで、あなたは私のかわいい子供なんだから」

 

 

衣織はカービィの言ってることが分かっているようであり、抱きしめほほを擦り付ける。

 

 

「これは今日はお祝いね!! 隣の波動さんもよばなきゃ!! それとそれと……!!!」

 

 

衣織は準備しないとと大急ぎで部屋を出て行った。 カービィはぽかんとし、そして涙をぬぐう。 父親の個性も複合型だが、あんなにあっさり受け入れてくれたことがうれしかった。

 

 

「ぽよ……ぽよ!!(なったものは……仕方ないよね!!)」

 

 

カービィは手伝いをすべく部屋を飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはひょんなことから転生をし、カービィの力を得た少年の夢に向かって走ったり、飛び回って怒られたり、おいしいものを食べたいがために頑張る始まりである……

 

 

 

 

________________________追記

 

 

名前:星乃火灯(ほしの かーびぃ)

 

個性「カービィ」

 

カービィの能力+αを行うことができる個性。何ならワープスターを呼び出したり、ある条件で能力召喚などもできる。

大きさがスイカ並み(20cmほど)になり、女の子でも片手でつかめるほど軽くなる複合型?

人の姿に戻ることができるが、どっちかというと人型の方が疲れる(寝るときなどは自然とピンク玉の姿に戻る)

デメリット?としては食事で満足感は得られるが満腹になることがなく、月に1日一切能力が使えない日がある。

毛虫が大の苦手になる。(戦うことはできるが、吸い込めないし戦闘能力が下がる。)

 

いろいろあって転生し、カービィになった主人公。

僕のヒーローアカデミアについては少し知ってる程度で物語やキャラはあまり知らない。 

 

 

 

 

 

 

 




詳細設定は別で。

なお主人公が人型に戻れるとした理由ですが……
カービィのサイズが20cmほどであり、その高さだといろいろとやばいから(峰田は喜びそうな理由)
早い話覗きと痴漢になっちゃうためです。


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雄英高校入試編
孤高の騎士とインビシブルガール


連投

プロローグから時間軸が飛びます。

早速原作改変…… 1話でしてたとは言わないでください


時が経ち、カービィは15歳になった。

もうそろそろ中学を卒業を控え、高校入試も考えなければならない。そんなカービィは家の道場にて父親の星乃騎士(ほしの ないと)と共にいた。

55歳でありながらナイトのその姿はよくて30台であり、180㎝ある体格は鍛え抜かれていた。ちなみに伊織も同じ年であり、カービィは結構な高齢での出産で、一人っ子だった。

 

 

「カービィ、本当に雄英高校を受けるのだな?」

 

「うん、父さんの卒業校ってのもあるけど…… 約束もあるしね」

 

 

15となりカービィも成長した。身長は165cmと少し小柄だがまだ伸びており、黒髪にピンクのメッシュとアホ毛。その顔は母親似で女顔なのは少し気にしていたが……

ちなみにナイトも元プロヒーローで個性は”メタナイト”である。 そう星のカービィに登場するメタナイトである。

大きさはカービィより少し大きい程度だが、その戦闘能力は最強の剣士の一言だったとのこと。 ヒーローとしては元№3であったものの順位には興味がなく、現役時代には№1のオールマイトとともに事件を解決することもあった。

 

 

「現役を退いた私が言うことではないが…… 知っての通りヒーローとは過酷だ。 それはほかのヒーローやオールマイトを知ってる(・・・・・・・・・・・)お前なら覚悟の上だろう」

 

「……うん」

 

 

ナイトはカービィが生まれたのを機に現役を引退したものの後世育成も行っており、オールマイトとも仲がいいためカービィはよくあっていた。

 

 

「……いや、今更深く何度も言うことでもないな。 構えろ!! カービィ!!」

 

「!!」

 

 

ナイトは立ち上がるとマントが覆い、その姿をメタナイトへと変える。 カービィもすぐさま飛び退くと光が体を包みピンク色の姿へと変える。

 

 

「いつも通り言葉は不要だ。 全力で来い!!」

 

「ぽよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

「痛つつ……」

 

「あはは、今日は結構手痛くやられたね」

 

 

 

登校中訓練でナイトから頬に手痛い一撃を食らったカービィに少女が笑いながら頬を突っつく。

その少女は少し癖のあるグラデーションのかかった髪、色白の……いや少し透けた肌をしていた。

その少女【葉隠透】は個性”透明化”をもつ透明人間であり、周りからは制服とカバンだけが宙に浮いてるように見えていた。

周りから見えないがゆえに感情表現が擬音が出てると感じるほど派手である。

なおカービィにとっては東京に引っ越してきてから小学校でできた友達、俗に言う幼馴染であり……何故か彼女が見えていた。 考察としては”カービィ”の適応力が理由だろう……彼女の両親も透明人間でどちらも見えている。

 

 

「白熱しすぎて母さんから怒られたしね…… ちょっとワドルディたちにも悪いことしたかも」

 

 

ちなみにワドルディたちもいた。 ただ彼らは本当に正体がわからず、ナイトの地元に住む住人らしいとのこと。

家の床下収納下から地下に住居を作り、それ以外の場所でもどこからともなく現れる。戦闘能力はないというか戦闘をする意思があまりないものの、すさまじい技術力を持っている。

ただいま家では壊れた道場の修繕と伊織のお手伝いをしていることだろう。

 

カービィの驚いたことだが、この世界には一部だが星のカービィの人物がいたりするみたいだ。 何なら国として”プププランド”が存在したり、在籍する毛糸中学にはなんと例の彼もいる。

 

 

「透こそ大丈夫そうなの? 試験明日だけど」

 

「うっ…… ひとまず試験はいいとしても実技がどうなるかだよね」

 

 

葉隠は大げさに痛いところを突かれたというような反応をするが握りこぶしを作る。

 

 

「でも大丈夫!! カービィとなら無敵だし、何なら本気(・・)を出す!!!」

 

「あっうん…… 全力でやるのはいいことだけど全裸にはならないでね。 いやマジで」

 

「え~~!! でも本気でやるならそれが一番なんだけど」

 

「いや、そうなんだけどさ。本当にこの子に羞恥心はないのか……

 

 

幼いころより露出癖の気質を感じさせる発言をする葉隠にカービィはため息をつく。 いかんせん付き合いが長いせいかみえてるカービィに対する羞恥心も薄いようだ。

 

 

「一緒に合格できるようがんばろーーーー!!」

 

 

葉隠はおーーと腕を上げ、カービィもおーー拳を掲げる。

試験は過酷かもしれない。しかしこの幼馴染と一緒なら大丈夫だろうと隣で笑う彼女にカービィは笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ところでさ、透はいつまで口にご飯粒つけてるの?」

 

「えっ!!?? 気づいたなら早く言ってよ!! 恥ずかしい……」

 

 

幼馴染の恥ずかしがるところがやはりよくわからないカービィはご飯粒をとってあげるのだった。

 

 

 




星乃騎士

個性”メタナイト”

元№3だが順位等に興味があまりない。 オールマイトと組むことがよくあり仲が良く、解決した事件等から実はオールマイト並みに強いのでは?と噂されていた。
高齢出産での妻伊織のことと息子のカービィのことであり、二人を何より優先してしまうであろうことを懸念して引退した。
メタナイト同様かなりの甘党。


葉隠透

原作改変1名。
カービィとは幼馴染で言っちゃうとヒロイン候補。
カービィにより露出等の癖の矯正が行われているものの、一人で寝る時は全裸になったり、服を脱ぐことにためらいはあまりない模様。
カービィに見られるのは一応恥ずかしいらしい。 状況に応じては仕方ないとカービィの方が根負けしつつある。


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試験当日 一口目

アンケートはもう少しあげておきます。


試験当日、カービィは葉隠と共に雄英高校へと向かった。

道中緊張からか落ち着かない雰囲気の葉隠をからかいながら、受かったら通学どうしようかなど話していた。

そんなある意味のんびりした感じのまま到着し筆記試験を一通り受けた現在……

 

 

「あぁ、疲れたよ……」

 

「お疲れ様。どうだった?」

 

「大丈夫だと思う。 何なら今までで一番いいかも」

 

 

そう言ってブイサインする葉隠。

カービィは持ってたパン(5個目)を飲み込むと試験資料を見る。

 

 

「あとは実技だけだね」

 

「うん!実技って何をするんだろ?」

 

「個性を使った試験だろうけど、そこまで複雑な内容にはならないと思う。 シンプルに戦闘能力を測るテストになるんじゃないかな」

 

「そっか〜 ならコンビの見せ所だね!!」

 

 

葉隠はよしと意気込み……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うう…… なんで同じ中学で共闘出来ないように演習場をズラすのさー」

 

「ルールだから仕方ないよ…… ほら、落ち込んでないで話し聞こう?」

 

 

試験の進行役を務めるプロヒーロー『プレゼント・マイク』からの実技試験の説明に肩を落とす葉隠の頭を撫でながらカービィは

 

 

(そもそも個人で試験とか思い浮かんでなかったのかな……?)

 

 

と考えていた。

なお試験内容は指定された演習場に分かれて仮想敵ヴィランのロボットを戦闘不能にし、倒したロボットの種類ごとにPポイントが加点される仕組み。

試験途中に妨害する0Pロボットが出現するが、仮に撃退しても0Pの為加点はされない。

 

ちなみに説明の途中で眼鏡をかけた真面目そうな男子が確認と私語が目立った他の受験生に対して注意をしていたが、葉隠の対応にカービィは追われていたので聞き流していた。

 

 

 

ふざけてまるで今生の別れみたいにする葉隠と別会場に向かったカービィはビルが多く建てられた一つの街のような巨大なドーム型の演習場えと到着する。

バス移動の時点で広さを予想していたが、予想以上だった為カービィはおぉと少し声を上げた。しかしすぐに“カービィ”へと姿を変えスタートラインの最前列で合図を待つ。

ちなみに周りの受験生は小ささに驚いていた。

 

 

『はい、スタート!』

 

 

突然のアナウンスだったがすぐにカービィは駆け出した。

 

 

『どうしたぁ!? 実戦じゃカウントなんざねぇんだよ!! 走れ走れぇ!! 対応したのは一人だけだぞ!!」

 

 

そんなプレゼント・マイクの声を背にカービィは駆け出し、近くにいたロボットが何かを言う前にドロップキックで物言わぬ鉄塊へと変えた。

”星のカービィ”といえば吸い込みからの星型弾だが、現実ではそれが厳しいことがある。 その為生みの親が同じである”スマブラ”の戦闘ができるようにカービィは訓練をしてた。 ファイナルカッターやバーニング、ストーンはできなかったが身体能力のみでできるようなものは行うことができる。

 

カービィは倒れ伏すロボットに近づき、吸い込んで飲み込む。 すると一瞬体を光が包み、能力【コピー】が発動する。

その身を機械で覆い、【アーマー】の能力が発動した。 すぐさまカービィは離れた位置に見えた相手にブラスターキャノンを発射する。

 

 

「ぽよ……(意外と柔らかいな……)」

 

 

ロボットはほぼ一発で粉砕される為、カービィはホバーダッシュで駆け回りながらすれ違いざまにインパルスナックルで…… 離れていればブラスターキャノンで薙ぎ払っていく。

しかしそれだけでは限界があると判断したカービィはホバーフライトを使い上空をかけることにした。

時折下で囲まれているものがいればでんげきトラップで倒すのを補助したり、流石に難しそうだと判断すれば倒していく。

 

 

「ぽよぽよ~~~!!(じゃあ囲まれないように気を付けて~~~!!)」

 

「えっあっうん……」

 

 

まだ周りで音とかがするのでカービィはダッシュでそちらへと向かっていく。 その時彼の中ではロボを倒すより、倒すのを手伝うことに秤は傾いていた。 それでもひき逃げしたりなど、圧倒的なスピードで倒してるのは事実だが。

 

 

「えっと、あんな人いたノコ? 小さかったから気づかなかったノコかな……」

 

 

助けたほかの受験生からは助けたことやロボットを倒したことよりも、その小ささとたまに聞こえるぽよぽよという足音などのコミカルさがその脳裏に印象付けていた。

 




追加事項

星乃火灯
人型時は吸い込み、コピー、ホバリングなどできなくなる制限があります。
ただし身体能力はほぼ変わらず、ダッシュ(サイズ関係上)など一部人型の方が高いです。
ノーマル時のスマブラのような攻撃はコピー時の攻撃より0.7倍くらいの威力(カービィ談)技次第で射程も短い。 星型弾飛ばした方が圧倒的強いともいえる。

母親似でかなりの確率で女の子と間違われる。(知っているときにならない

原作で口移し(仲間の回復)がありますが、必要な状況であれば致し方なしと考えている(ゆえに状況下で葉隠の全裸も仕方ないが容認している)

ちなみに助けた子はスタートの時カービィに気づいていませんでした。


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試験当日 二口目

アンケート終わります


ほかの受験者の手伝いをしながらカービィは周りを見ていた。

 

 

「ぽよ……(そろそろじかんかな?)」

 

 

どれだけ倒せば合格なのかはわからない。 ただ他の受験生の速さから考えると順調だろうとカービィは考えてると離れた場所から轟音が響く。

 

 

「!! ぽよ!!!」

 

 

カービィはダッシュでその現場であろう場所へと駆け出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はっ、早く逃げろ!!!」

 

 

そこでは巨大な敵ロボット、プレゼント・マイクの言っていた0Pのお邪魔虫。

しかしその大きさは受験生の想像の規模を超えており、その腕の一振りより起こった被害は明確な命の危機を受験生たちに意識させた。

 

 

「慌てちゃだめよ!! 手を貸せる人は手を貸して!!」

 

「ケロッ!! できるだけ大通りに行って!!」

 

 

その恐怖心から半狂乱になる受験生の中で蛙吹梅雨は何とか落ち着きある者たちと共に安全な場所への誘導をしていた。

 

 

「ケロっ!!!」

 

 

個性”蛙”により蛙のできることは大概できる蛙吹はその伸びる舌でほかの受験生に降りかかろうとしていた瓦礫をはねのけた。

しかしそれはその受験生に意識が行くことになるということで、

 

 

「君、危ない!!!」

 

「えっ……」

 

 

その眼前に降り注ぐは0Pロボットの拳だった。 よくて骨折、運が悪ければ……

そんな考えが蛙吹の脳路を駆け抜け、次に朝送り出してくれた両親。弟と妹の顔がまるで走馬灯のように駆け抜ける。

 

 

「い……やっ……」

 

 

そんな言葉が漏れ出て、覚悟を決める時間もなく…… 周りの悲鳴を気にながらなすすべなくその圧倒的な暴力にさらされようとした瞬間

 

 

 

「ぽよ!!!」

 

 

蛙吹の横をピンクボール、カービィが駆け抜ける。

 

 

「ハッ!!!!!!」

 

 

カービィはそのままロボットの拳に向かってインパルスナックルを叩き込んだ。

20cmほどのカービィの拳などこの巨体に果たして効くだろうか? そんな考えがよぎる一瞬、

 

 

 

 

 

ーガコンッ!!!!!!ー

 

 

 

カービィの拳はロボットの拳を砕き、ロボットはたたらを踏むようにして後退した。

 

 

「「「「「えっ……」」」」」

 

 

その場にいたみんなが逃げていたことを忘れ唖然とする中、カービィは反動を利用してバックする。 そしてその背にある砲身が光を纏い、ロボットをロックオンした。

 

 

「くらえぇぇぇぇぇ!!!!!!」

 

 

カービィの掛け声とともに放たれたフルチャージブラスターは轟音と共にロボットの上半身を飲み込んだ。

やがて砲撃は細くなっていき、そこに残ったのは上半身を失ったガラクタだった。

カービィはさらっと周りを見、そして蛙吹に近づく。

 

 

「ぽよ?(大丈夫?)」

 

「えっ、えぇ大丈夫よ」

 

「ぽよ!!!(ならよかった!!)」

 

(ケロ? なんでこの子の言ってることわかるのかしら?)

 

 

蛙吹はぽよとしか言っていないカービィの言葉を理解できることに驚きながら立ち上がろうとする。

しかしその膝は先ほどまでの恐怖で震えていた。

 

 

「……ぽよ!!」

 

「どうしたの?」

 

 

コピー能力を解いたのち何かを決意したような声を上げたカービィに蛙吹の、いや周りにいたみんなの目が集まる。

カービィは少し離れると……

 

 

 

どこからともなく曲が流れ始め、カービィはダンスを始めた。

まるでムーンウォークのような動きをしたかと思うとその弾力性を使って飛び跳ねる。かと思えばスピンのように回転し、後ろにバク転しステップを踏むように前進すると、

 

 

「ハーイ!!」

 

曲の終わりに合わせるように左手を上げポーズを決めた。

 

 

「……ふふっ、貴方ダンスが上手なのね」

 

 

蛙吹は微笑んでカービィに声をかけ、ほかの受験生もいきなりのことに驚きながらも拍手したりする者がいた。

カービィはそんな中蛙吹に手を差し出す。蛙吹はその時恐怖からくる震えがなくなっていることに気が付いた。

 

「ケロっ……もしかして安心させるためにダンスしてくれたのかしら?」

 

「ぽよ!(どうだろうね!)」

 

 

真意を隠すようなごまかしをするカービィの手を取る。

 

 

『ハイ、終了ーーー!!!』

 

「あら、おわっちゃったわね」

 

「ぽよ~(だね~)」

 

 

手を取ると同時に流れた試験終了のアナウンスを聞いてカービィはフラスコを取り出し、コピー能力を発動させるのだった。

 

 

 

 

 

 




さて、最後カービィは何してるんでしょうね


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”オールマイト”

原作改変点あり。

アンケート締め切りました。

「ぽよ(内容)」

の形式でピンク玉のセリフを書いていきます


 

試験を終えた次の日。 カービィはベットから起き上がると帽子を外し、背を伸ばす。

 

 

「ぽーよ、ぽよ!!(うーん、いい天気!!)」

 

 

体を光が包み、人型になると台所へと向かう。

冷蔵庫からお茶をとり、飲んでいるとドアが開く。

 

 

「うん? カービィ、起きたのか」

 

「おはよう、父さん」

 

 

振り返らずナイトに挨拶をし、冷蔵庫にお茶を入れる。

 

 

「あぁ、おはよう」

 

「おはよう!! カービィ少年!!」

 

「おはようございます。 あっお茶いりました?」

 

「ハハハ、大丈夫だよ」

 

 

流石にと思ったカービィはお茶を再度取り出し、二人分注ぐと席に着く。

 

 

「ふぅ……

 

 

 

 

 

 

 

 

ってオールマイト!!??

 

いまさらかい!!??

 

 

カービィの驚きの声にオールマイトはすかさず突っ込みを入れる。しかしその姿は筋肉粒々のヒーローからは程遠く、細いというにもガリっとしたまるで髑髏を連想させる。

 

「あっ今は”八木さん”って言った方がいいんでしたっけ」

 

「まぁどっちでもいいけどね」

 

 

オールマイトは世界でも有名な……いや世界最強ともいえる№1ヒーローだ。 しかし6年ほど前にあるヴィランと交戦、その戦いで臓器の大半を失う大けがを負っている。

しかしすぐに引退するには世界は弱すぎた。 彼という支柱を失ってはすぐにでも平和の維持が難しくなってしまうほどに…… いや言い方次第では彼という存在にすべてを押し付けてしまってるとも言えるし、彼もそれを良しとしてしまっている部分もあるが。

 

 

「しかし久しぶりですね。1年近く来てなかったんじゃないですか?」

 

「ハハハ、ちょっと忙しくてね!!」

 

「あぁ、後継者(・・・)見つかったんですね」

 

「……ナイトくんもそうだがそんなにわかりやすいかい?」

 

「まぁ……」

 

 

ナイトとオールマイトは意外と個人的付き合いも長く、仲もよかった。それ故にカービィも昔からオールマイトのことを知っており、その個性のことも知っていた。

”ワン・フォー・オール”…… その異常性というものはオールマイトを見てわかるものだが、これは継承を行える特殊な個性だった。

カービィも昔そのことを彼から直接聞いてたものの、原作をあまり知らない彼でもこれを継承する”主人公”が居て尚且つ、カービィも自分の個性で手一杯だったので拒否していた。

 

 

「当たり前だ。 昔よりも力が…… いや個性の力が激減してるのだからな」

 

「いや、当たり前に言ってるけど機械で調べるようなことを何で君達は普通にできるんだい!!??」

 

「「??」」

 

「なぜだ!!! 何故私がおかしいことを言ってるような反応をされなければいけない!!!???」

 

 

なぜわからないんだ?というように首をかしげる二人にオールマイトは突っ込みを入れ、吐血した。

 

 

「あまり興奮するんじゃない。 いくら”回復していってる”とはいえ無茶すれば意味がないぞ?」

 

「いや、興奮させてるの君たちだけどネ!!??」

 

「てか僕的にはあともう少し無茶の度合い下げた方がいいと思うんですけど…… だからいつまでも治らないんですよ?」

 

「だな、本来ならもう少し治ってるだろうに…… 貴様の性格は知っているが無茶をしすぎだ」

 

「あれ? いつの間にかこれ、私の説教になってる!?」

 

 

ぐちぐちと文句や反省点を二人から言われていたオールマイトはいつの間にか正座になっており燃え尽きていた。

するとまたドアが開き、ヒーロースーツを持った衣織と何やらたくさんのものが入った紙袋を持ったワドルディが現れた。

 

 

「あら何やってるの3人とも……」

 

「「説教」」

 

「衣織くん、助けてくれ……」

 

「あらあら…… わかるけどそこまでにしときなさいな。 はい八木さん、補修しといたわよ」

 

「おぉ…… ついでに来ていただけなのにありがとう。 これから静岡に戻らなくてはいけなくてね」

 

「うん? オールマイト、拠点を決めたのか?」

 

「えっ、あぁ!! 流石にそろそろ定住もかんがえないといけないからな!!」

 

 

明らかに動揺しているオールマイトに二人はジト目になる。 カービィは『あぁ、多分後継者の人がそこにいるんだな』と結論付けるとワドルディを見る。

ワドルディはこくりと頷き、

 

「わにゃ!!」

 

「おっとすまないね。 何時もこんなに貰って」

 

 

オールマイトに紙袋を渡した。 その中にはマキシムトマトやいろいろなワドルディ達の作った野菜が入っていた。

胃のほとんどを摘出しているオールマイトであるが、ワドルディ達の作る食材等は異例ともいう回復力がある。 そして少量でもかなりの栄養価なので6年前のケガ以来おすそ分けをしていた。

 

 

「住んでる場所が決まっているなら住所を教えろ。 定期的にワドルディ達に野菜を送らせる」

 

「いやしかしそこまでしてもらっていいものか……」

 

「友のためなら構わん」

 

 

腕を組みあっさりとそう返事をするナイトにオールマイトは笑みを浮かべてありがとうと答えた。

 

 

「カービィちゃん、もうそろそろ時間じゃないの?」

 

「あ~~ まだあるけど用意してくる」

 

「もしかしてお出かけだったかい?」

 

「うん、試験終わったんで友人達と」

 

「そうか……道中気を付けるんだよ」

 

「うん」

 

 

オールマイトは笑顔を浮かべ、カービィに声をかける。 カービィはそれに返事をし、部屋へと戻るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう言えば昨日高速で星が飛んでたそうでね。 なんでも二人?その星に乗ってたと証言があって……」

 

「……(ダッシュで部屋へと向かう)」

 

「こらカービィ少年!! やはり君だったか!!!」

 

 

 

 

 




オールマイトの変更点
原作では胃の全摘出だったが半分くらいの摘出に変更。
またマキシムトマトなどのワドルディ産アイテムのおかげで行動時間なども増え、ある程度回復している。 しかし無茶をするので思ったほど回復してないとのこと(星乃家談

衣織

個性”裁縫”

名前と違いいろいろなものから”糸”を作り出し、補填または布にすることができる。
それは金属だったり、体毛等からも作れる。
体毛等の場合その人物の個性の影響を受けることができ、また普通の衣類が着れない人用の服も作れるためヒーロースーツなど衣類を製作する仕事についている。


ワドルディの作る食材

栄養満点でとてつもない回復能力が得られるぞ!!
一部機関ではその情報を得たくて躍起になってるらしい。
ちなみにカービィの大好物は原作通り”マキシムトマト”




彼らの料理もすさまじく一部の人だけだが効果を発揮する”無敵キャンディー”を作ることもできる(ワドルディ達の気まぐれで作られる



ちなみに星に乗ってた二人とはワープスターに乗った葉隠とピンク玉のカービィ。
遅くなったので早く葉隠を家に送るため乗っていた。

葉隠は乗れないって? ワープスターはデカくなれます。


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結果発表 

 

勝手に個性を使ったということで少し注意を受けて数日後。

 

 

「カービィちゃん来てたわよ、結果通知」

 

 

衣織が持っていた白い封筒には赤い封と雄英高校簡素なもの。 カービィはそれを受け取ると封を切る。

 

 

「機械?」

 

「今はこうなってるのね~」

 

 

丸い小さな機械のみ入っており、いじっていると映像が投影された。

 

 

『私が投影された!!!』

 

 

何故かヒーローのオールマイトが現れた。

 

 

『何故私が受験生の合格通知に参加しているのかって?その答えはだね、私が雄英高校に教師として赴任することになったからだよ。驚いたかい?』

 

「へぇ、静岡に定住したのそれも理由なのか」

 

「考えてみたら雄英高校も近かったわね、忘れてたわ」

 

 

カービィは特段驚くでもなくどちらかというと『あの人教師できるのかな?』という考えが頭をよぎった。 ヒーローとして有能でもそれがイコール教師としても有能とは限らないのだ。

 

 

『それではカービィ少年。君の試験結果を発表しようか!! 筆記は問題なく合格だ。やはり彼の子だ、勉学もきちんとしてるね!!!』

 

 

カービィはふうと息をつく。自己採点では90は超えていたけどどういったミスがあるかわからない。 事実中学2年のときに書く欄を間違え葉隠にいじられ、尚且つ勝負もしてたのでおごることになった過去がある。

 

 

『次に実技!! 敵撃破71P!! 全体で2位でありさすがのポイントだ!! もうこの時点で十分合格と言ってもいいのだが……』

 

 

オールマイトはまるで咳払いをするよにし、後ろを向く。

 

 

『私たち試験官が見ていたのはそれだけではない』

 

 

そう言って振り返ると手を広げ声を上げた。

 

 

『見ていたのは敵ポイントだけにあらず!実は審査制の救助活動レスキューポイントも存在していた!! 綺麗事? 上等さ!! ヒーローってのは命懸けで綺麗事を実戦するお仕事だ!! 

 

 

 

 

 

 

人助けを、正しいことした人間を排斥しちまうヒーロー科などあってたまるかって話だよ!

 

 

カービィはあーと考え救助ってしたっけ? と考えていた。

 

 

『因みにカービィ少年はほか受験生の戦闘補助。 そして0Pロボット破壊後の治療。

あとあのダンスもだね。 あんな形で恐怖を取り除くとは恐れ入ったよ』

 

 

オールマイトはハハハと笑うと後ろにボードが現れる。

 

 

『救助活動ポイントは70P!! 合計141Pで主席合格だ!! この点数は過去君の父ナイトくんがたたき出した得点121Pを超える!!』

 

「……昔の父さんを超えた……」

 

 

 

 

 

『来いよ少年、雄英(ここ)が君のヒーローアカデミアだ!!!』

 

 

そう言うと映像が終わりを告げた。 するといつの間にやら見に来ていたナイトは告げる。

 

 

「お前が超えたのは昔の私だ」

 

「うん、でもここでは終わらないよ。 まだ始まったばかりだから」

 

「……それでいい」

 

 

ナイトはカービィの返事にぶっきらぼうに答えながらも口元には笑みを浮かべていた。

 

 

「早速お祝いの準備をしなきゃね!! 葉隠さんたちも誘わなきゃ…… ってまだ透ちゃんの結果聞いてなかったわね……」

 

「問題ないよ。 透が落ちるって思わないし」

 

 

どうこうと言いながらも少し心配になっていたカービィは葉隠に電話をし、結構な大音量の涙声で合格を伝えてくる彼女に耳をやられた。

またもう一人に電話をし、その相手もカービィの合格を嬉しそうに祝福するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

それはカービィに結果が贈られるより前。

雄英高校で教師陣は今回の受験の結果について話し合っていた。

 

 

「しかし、まさか救助P0で2位とはなあ!」

 

「後半が鈍っていく中で、派手な個性で迎撃し続けた。タフネスの賜物だな」

 

「ああ、その反面敵P0で、救助Pのみで合格の者もいるな。どちらも極端な点の取り方だ」

 

「救助Pだけのあの子も、 0P倒すまでは典型的な不合格者の動きだったのに、最後のは痺れたわねぇ」

 

「俺ァあいつ気に入ったぜぇ!!」

 

「だが問題はこいつか……」

 

 

そう言った男性は画面に映る一人、カービィを指す。

 

 

「途中までは順調に倒していたのにいきなり救助に回っていた」

 

「まるで見方によっては試験内容を知ってたみたいだな」

 

「いや、それはないと思うんだけど……」

 

「それはないと思うよ」

 

 

一瞬疑惑の目を向けられるカービィだったが、一人だけ人ではない存在が笑いながらそれを否定する

 

 

「状況からみて戦うより救助を優先してるだけだし…… 何より元プロヒーロー【メタナイト】の子だしね!」

 

「えっこいつメタナイトの息子さんなの!?」

 

「あぁ、確かにあの人なら教育的に救助を優先しろって教えそうね」

 

 

教師陣の大半は現役時代のナイトを知っている、もしくは教育をうけた者がいた。 中には過去の特訓を思い出したのか身震いする者もいた。

 

 

「しかし本当に多才ね。 医療にもほしいくらいだわ」

 

 

老婆と言ってもいい女性はある映像を出しながら言う。

 

 

そこには白衣とずれた眼鏡を付けたカービィがいろいろな薬を混ぜて黄色い薬を作って首を傾げたのちそれをしまい、もう一度混ぜてできた緑の薬を怪我した者たちにぶっかけて治療する映像が映っていた。

 

 

「マジだよな。 これであの0Pを吹き飛ばしてるんだから驚きだぜ」

 

「あの殴り飛ばしたところは私も驚いたわ。 サイズ的にも危ないから介入を考えたくらいだもの」

 

 

そう言って再度映される0Pの巨体を殴り飛ばし、その上半身を消し飛ばすカービィ。

 

 

「YEAH!!何度見てもすごいぜ‼︎あれだけの破壊力。プロでも出せる奴はそういねーぜ!?」

 

「今年の生徒は見所が多い。 だけどまだまだなところも多い。 だからこそ僕たちがちゃんと導かないといけない。

その為にも彼らの入学までに準備の方たのんだよ?」

 

「「「「はい!!!」」」」

 

 

そう言って解散する教師陣の中一人は再度映像に目を向ける。

 

 

「………合理的じゃないな」

 

 

彼は映像を消すと部屋を出ていくのだった。

 

 

 

 

 


 

 

因みにカービィと葉隠の状況。

 

 

カービィ←携帯で葉隠に電話をする

 

携帯つながる。

 

 

「あっ透? 結果どうだった」

 

「……た……」

 

「えっ?(声が小さいので少し心配になる)」

 

「ゔかっだよ~~~~!!!!! およがっだ~~~~~!!!(超大音量)」

 

カービィ←耳に大ダメージ

 

 

 

 

こんな感じ




コピー能力ドクターかわいいよね(全部好きだけど


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卒業式と入学に向けて

卒業式、練習とかもしてて泣くことかな?と過去の私は思いました。
しかし当日になるとなぜか不思議と喪失感?というべきか、友人達と泣いたのを覚えています。


 

卒業式。 カービィ達は雄英高校に合格したことを伝えると教師達、クラスメート達は大きな歓声を上げていた。

そんな彼らは今卒業証書を受け取り、教室に戻っていた。 そんな中号泣しカービィに抱き着く大男がいた。

 

 

「うおおおおおおお!! カービィ、俺様のこと忘れるんじゃないぞ!!!!」

 

「わかったから…… 暑苦しいよオウダイ」

 

 

(しろがね)オウダイ、190cmほどの男子であり……

 

個性”デデデ”を持つ『プププランドの王子』である。 そう個性はデデデ大王なのだ。

自称大王ではなく本当の王様候補。 カービィ達が小学4年ほどの時に留学生として来日し、この日……帰国することになっていた。

 

 

「もう、オウくん泣きすぎだよ~ 時期王様候補なんでしょ?」

 

「そう言うが透よ、俺様だけそう簡単には会えんのだぞ!?」

 

 

そう言いながら何処からともなく現れたワドルディにハンカチをもらい顔を拭く。

 

 

仲良く話す(一人は少ししかめっ面になってたが)3人だが初コンタクトは最悪だった。

入学当初のオウダイはわがままであり、ガキ大将。 いたずらや物取り、挙句には人のものを壊すこともあった。

しかし異国の王子でありその国が”プププランド”であったのが問題で教師陣も注意することができなかった。

 

ここでこの世界でのプププランドについて少し話すと、あきれ返るほど平和な島国。 個性というものが少し話題になったころに発見され、当初は国としては認定されていなかった。

しかし交流の末、学者や国のトップたちは驚愕することになった。 そのいい例がマキシムトマトの回復力などが上がる。

ここでもちろん【侵略】というものが行われもした。 しかしそのすべてが失敗に終わり、プププランドは一つの国としての席を得た。

日本はこの侵略に(個人の暴走はあれど)比較的無関係であり、ほかの国よりも友好的で交流があった。

 

そんなこともあり学校は下手な注意で国際問題になるのではと頭を悩ましていた。 そんな時事件が起こった。

葉隠とカービィはほかのクラスであり、関係ないとしていたのだがその日教室があらされていた。そして泣き崩れる葉隠。

誕生日でもらっていた髪留めを授業のため外していたのだがその騒動に巻き込まれて壊されていたのだ。

 

 

「透を泣かせたのはお前かぁあああああああああ!!!!!!!!」

 

 

そんな当時誰も聞いたことのない怒声と共にカービィは犯人であったオウダイをボコボコにしたのであった。

これには教師陣も大慌て…… しかしこの問題はすぐに解決することになった。 なぜならカービィの両親、ナイトと衣織はもとプププランドの住人であり、現国王と繋がりがあったからだ。

これでこの件は終わり……かと思ったが今度はオウダイがカービィにちょっかいをかけるようになった。

何度も何度も…… その度に返り討ちに会いながらもあきらめず。

そんな時、葉隠はオウダイを見てこう言った。

 

 

「オウダイ君って友達が欲しかったの?」

 

 

オウダイは驚き、泣き崩れていた。 王子であるが故親しいものが少なかったこと、親とも仕事の関係でなかなか会えず……異国の地への留学。

度は過ぎたとはいえ子供の癇癪そのものだった。 幼さゆえの暴走であり、訴えだった。

たとえ悪さをして暴れても注意をしない、だがそんな中カービィはその立場など無視して本気でぶちのめしてきた。

 

 

「……ごめん、おま……君も大事なもの壊してごめん」

 

 

そう言って涙ながら帰ろうとするオウダイをカービィは引き止める。

 

 

「こんな悪さより面白いことがあるから……行くよ」

 

 

この日よりオウダイの素行の悪さはへった。 葉隠にも後にちゃんと謝罪をしたことでよく遊ぶようにもなった。

ただカービィにはライバルと公言しよく挑戦状をたたきつけ、ある種の名物となっていたり。

 

 

 

「カービィ、何かあれば教えるんだぞ、すぐに力を貸すからな!!!」

 

「いやいや、そんな友達の権力振りかざしたりする気ないよ?」

 

「そして負けるなよ!! お前は俺のライバルなんだからな!!!」

 

「いや話聞きなよ…… 早くしないと時間なくなるから出掛けるよ?」

 

「うん? どういうことだ?」

 

 

オウダイは何かあるのか?と疑問符を浮かべると葉隠は笑顔で答える。

 

 

「オウくん国に帰っちゃうんでしょ? なら遊びに行こうよ!!」

 

「……うおおおおおおおおお!!! 透っカービィ!!」

 

「わかったから、泣かないで行くよ」

 

 

カービィ達は時間いっぱいまで遊び、そして三人の卒業式、お別れ会を終えた。

 

 

 


 

 

時間は飛んで静岡のマンション。

そこのカービィと葉隠はいた。 雄英には実家から行くには遠く一人暮らしをすることにした葉隠がのっかったのだ。

ナイトの紹介で済む場所はすぐ決定し、衣織はそこを葉隠家に紹介した。 最初は葉隠両親は娘の一人暮らしについて悩み、住む場所についても悩んでいた。

しかしカービィが隣の部屋に住むということでこれを了承、現在に至る。

 

 

「カービィ、忘れ物ない?」

 

「どっちかと言うと透はないの? 寝ぐせついてるけど」

 

「えぇ!!?? どこどこ!!??」

 

 

そんないつも通りの話をしながら二人は入学式のために雄英高校へと向かった。




カービィくん基本物事どこ吹く風って感じですが、幼馴染がかかわると少し感情的になります。

プププランド。 あきれ返るほど平和な島国…… でもその技術や生態などは学者等がのどから手が出るほどのすさまじさ。

ナイトは強くなるため……実は幼馴染の衣織を守り抜ける力をつける為雄英に。
衣織もそんな彼を追いかけてサポート科にという過去。







ちょい話でエンデヴァー最初原作より曇るかも……(エンデヴァーがプロになるまでナイトが2位。でナイト
は順位自体は興味がない……


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雄英入学〜USJ襲撃事件編
教室と個性把握テスト 1口目


年下ヒロインって壊理ちゃんと映画の名前思い出せないけどあの二人だけなのかな?

誤字等がちょっとひどい件


雄英高校へと入学が決まり、住む場所も決まって……カービィ達は初登校として学校を見上げる。

それは入試としてきた時よりもはるかになぜか大きく見えた。

 

 

「大きいね、カービィ」

 

 

葉隠もそう思ったのか見上げながらほへ~と声を上げていた。

 

 

「異形型の生徒でも入れるようにしているのかも。ほら体が大きい人とかいるし」

 

「あぁ確かに!!」

 

 

二人は話しながら資料にある教室へと移動し、またその扉と1教室の広さに驚く。教室に入ると21人分の机と椅子が並べられており、数人が既に指定された席に座っていた。

 

 

 

「おはよう!君たちもA組だな」

 

 

 

自分たちの席が何処なのか確認しようしていたら、眼鏡を掛けた男子生徒が話しかけてきた。

 

 

「おはよう!! 今日からよろしくね」

 

「おはよう。 席ってどうなってるか知ってる?」

 

「あぁ、50音順みたいだ。 おっといけない、ぼ……俺は飯田天哉だ」

 

 

カービィはちょうど話しかけてきた生徒、飯田に席を聞くと彼は律義に前を指さしながら答えてきた。

 

 

「私は葉隠透!! で彼は……むぎゅっ……」

 

「自分で言えるよ…… 僕は星乃火灯、気軽にカービィって呼んでね」

 

「葉隠さんに星乃さんだね」

 

 

勝手に自身の自己紹介をしようとする葉隠の口をつかみ名を言うカービィに飯田は一瞬悩むそぶりを見せ、

 

 

「ところで星乃さん、なぜ君は男子制服を着てるんだい?」

 

「……」

 

「ぶっ!! アハハハハハハ!!!!!!!」

 

 

飯田の一言にカービィは硬直、葉隠はよくある光景に大笑いする。

なおその後ほっぺをつままれて伸ばされるというお仕置きまでがこの流れのワンセットである。

 

 

「えっと……母親似だからだけど、僕男ね」

 

「なっそれはすまない!! 気にしてたかもしれないことを……」

 

「いや、いいよ。よくあることだし」

 

「む~~~~~~」

 

「えっと見えないけどそろそろ離してあげた方がいいのでは?」

 

「問題ないよ、いつものことだから」

 

「そ、そうなのかい?」

 

 

その後少しカービィは飯田と話し、その間葉隠はほっぺをつままれ手をじたばたとさせていた。

席を確認後カービィは着席すると、葉隠は席の横に立ち頬を揉む。

 

 

「もーう、女の子の柔肌を何だと思ってるのさ……」

 

「至らんことを言うからです。 透も学習しようよ」

 

 

そうやってボチボチと席が少し離れたねーとかなど話していると前の席に誰かが座る。

そしてドカッと席に足をのせる。 この行動を飯田が見逃すはずがなかった。

何やら言い合いに近い状況になるが、ちょうど扉が開き緑髪の生徒緑谷 出久が入ってきたことで飯田は彼との会話を開始。

その後もう一人、麗日 お茶子も加わり会話をしていた。 その間何やらカービィの目の前の生徒爆豪 勝己は何やらイライラした感じでその様子……いや緑谷を見ていた。

 

 

「なんだろう、この空気の温度差」

 

「わかんない。というか飯田君達そこどかないと誰か来てるみたいだよ」

 

「「「「えっ??」」」」

 

 

カービィの声に緑谷達だけでなくほかのクラスメイトも反応し、ドアの方を見る。 そこには

 

 

「お友達ごっこしたいなら他所へ行け。ここは…ヒーロー科だぞ」

 

 

寝袋に入った不審者(教師ヒーロー)がいた。

みんなが驚き言葉を失ってる中、カービィはすっとポケットから携帯を取り出し110と打ち込み、

 

 

「あっ警察ですか? いや雄英高校に堂々と侵入している不審者が」

 

「こらそこ、警察に電話をかけるな。 れっきとした教師だ」

 

「「「「教師だったの!!??」」」」

 

「そうなんですか? ……あぁよく見たらいましたね。 すいません僕の勘違いだったようです、大変ご迷惑をおかけしました」

 

 

カービィは出た警察官にそう謝罪すると携帯をしまう。

そして8秒ほど経ち、

 

 

「ハイ静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君達は合理性に欠くね」

 

((((何事もなく続けるんだ!!???))))

 

「担任の相澤 消太だ。よろしくね」

 

((((担任だったの!!!???))))

 

 

淡々と話しを続ける担任相澤に心の中で突っ込みを入れる生徒達。 いきなりこんな形での気持ちの一致である。

 

 

「早速で悪いが、全員、運動着に着替えて、グラウンドに集合しろ」

 

「入学式やガイダンスは?」

 

「そんな悠長なことしてる暇はない…1分1秒を争ってるんだ…ここは生徒もそうだが、先生も自由なんだよ…ようこそヒーロー科へ」

 

「先生」

 

 

そう言って出ていこうとする相澤をカービィは呼び止める。

 

 

「なんだ? 時間は……」

 

「いや、流石に更衣室くらい教えてください。 僕性犯罪者になりたくないんで」

 

 

何を言ってるんだ? と言うほかの生徒の視線を感じるカービィ。

 

 

「……僕男なんで、女子の着替えを見たとかでわいせつ行為だとか言われたくないんでお願いします」

 

「「「「男だったの!!!???」」」」

 

「……はぁ、男子はついてこい」

 

性別の誤解を解いたカービィは隠れてやり過ごそうとする男子生徒の首をつかみ相澤の後を追いかけた。

 

 

 

 


 

 

 

「「「個性把握テスト!!?」」」

 

 

着替えを終えて集まったカービィ達に相澤は機械を操作しながら説明し始めた。

いきなりのテスト開始にクラスメイト達は驚愕し顔を見合わせる。

 

 

「中学の時にやった事があるだろ?個性使用禁止の体力テスト。国の決めた平均的な数値をとるためのテスト。合理性に欠ける。まあ、文科省の怠慢だな」

 

「しかしガイダンスをせずにこんな……」

 

「雄英は『自由な校風』が売り文句。そしてそれは教師側もまた然り」

 

 

すると相澤はカービィを見る。

 

「実技入試トップは星乃だったな」

 

「はい」

 

 

その瞬間驚きの声と殺気立った視線(1人しかいないが)がカービィを襲う。

 

 

「中学でのソフトボール投げの記録は?」

 

「わかんないです」

 

「? どういう事だ?」

 

「僕の個性の身体能力は変わらないんで……測定ができてないです」

 

「わかった。ひとまず今から個性を使ってコレを投げてみろ。円から出なければ何をしても良い」

 

 

そう言ってディスプレイが搭載されたソフトボールを渡される。

 

 

(……さながらミニゲームのメガトンパンチかな?)

 

 

 

 

 

 

 

「大丈夫かな……」

 

 

円の位置へ向かっていくカービィを見ながら葉隠は少し不安そうに言葉を漏らした。

 

 

「ねぇねぇ、えっと葉隠さんだっけ?」

 

「えっ? 私?」

 

「うん、教室で名前言ってたけど間違いないよね?」

 

 

そう言って声をかけたのはピンク色の肌をした少女芦戸 三奈とカービィと会場が同じであった蛙吹だった。

 

 

「うん、葉隠透だよ」

 

「私芦戸三奈!!よろしくね」

 

「ケロっ私は蛙吹梅雨、梅雨ちゃんと呼んで」

 

「わかった。 でっどうかしたの?」

 

「いやなんか星乃と葉隠って仲良さそうだったから何か知ってるかな~って」

 

「何やら結果を知らないって言ってたものね」

 

「あぁ、それは……」

 

 

ほかの生徒も気になっていたのだろう。聞き耳を立てるもの、普通にガン見してる者たちがいる。

葉隠が説明しようとした瞬間カービィを光が包み、ピンク玉の姿へと変わった。

 

 

「えっ、ちっさい!!!」

 

「何やらかわいらしいですね」

 

「チッ可愛さ狙いかよ」

 

 

などなどの評価が上がる中、蛙吹だけはカービィをじっと見つめていた。

 

 

「あれってまさか……」

 

「えっと続きなんだけどカービィって人の姿でもあの姿でもそんなに力とかかわらないんだって」

 

 

カービィはう~んとボールを振りかぶり、溜めるようにしている。

ほかの生徒は本当に飛ばせるのか? と見ている中、蛙吹は先ほどの力が変わらないという部分を考え、葉隠はハハハと見えていないが呆れたように笑う。

そして、

 

 

「えい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バシュンッ!!!!!!

 

 

とてもえいという掛け声とはかけ離れた空気を割く爆音と共のボールは空の彼方へと消えていき、

 

 

「焼失したな。とりあえず無限でいいか」

 

「カービィ手加減知らないもんなぁ……」

 

一瞬驚いた顔をするもすぐに結果を言った相澤の声にクラスメイト達は言葉を失い、葉隠はまたかと苦笑の声を漏らすのだった。




カービィは手加減を知らない(人には一応するけど

状況で言うとメガトンパンチのすべてパーフェクト出した感じ。
ギャラクティックホームラン王でも可

クラスメイト減らしたくなかった。


因みに首根っこ捕まった男子がだれか皆ならわかってくれるはず


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個性把握テスト 2口目

オールマイトは入ってないのかときましたが、彼は出久君のヒロインです(えっ


「驚きすぎたけど無限ってマジかよ!?」

 

 

「『個性』を遠慮なく使えるなんて流石ヒーロー科だぜ!」

 

 

「すげぇ面白そう!」

 

 

カービィの記録にクラスメイト達はざわめく。 しかしその中で相澤の中で何か引っかかることがあったのだろう、彼は少し表情をゆがめる。

 

 

「面白そう、か…… ヒーローになるための3年間を、そんな腹づもりで過ごす気でいるのか?」

 

 

「えっ……」

 

 

「ではこうしよう。トータル成績最下位の者はヒーローの見込み無しと判断し、除籍処分とする」

 

 

「「「ええええっ!!?」」」

 

 

殆どの生徒が突然の除籍通告に相澤を抗議していると、葉隠の近くに戻ってきたカービィに蛙吹が話しかけてきた。

カービィは少しあちらが時間かかるか? と思い人の姿をとる。

 

 

「久しぶりね、覚えてるかしら?」

 

 

「うん、試験の時の子だよね?」

 

 

「ケロっ、あの時はありがとうね。私蛙吹梅雨、梅雨ちゃんって呼んで」

 

「僕は星乃火灯、カービィって呼んで梅雨ちゃん」

 

「ふふふ、よろしくね、カービィちゃん」

 

 

そう話してる対面で相澤が話を打ち切りテストの続行が決定したようだった。

 

 

(それにしてもあの目、本当に可能性ないと切るつもりなんだろうな……)

 

 

カービィはもう一人の幼馴染から2年のヒーロー科が”全員除籍”になってると聞いていたので、多分それを実行したのはこの先生だろうと目星をつけた。

 

 

「さぁ、さっきも言ったが時間は有限だ。続けるぞ」

 

 

 


 

 

【50m走】

 

 

「ぽよっ!!!」

 

 

再度変身したカービィは尾白猿夫とであり、挨拶も済ませてた。

その小柄からは想像できないスピードで駆け抜け、測定器がタイムを打ち出す。

 

 

「5.15」

 

 

「はやいな、カービィ……ってどうしたんだ!?」

 

 

カービィは膝から崩れ落ち(そんな感じに見える)ており、尾白は驚きながらもカービィに駆け寄る。

 

 

「ぽよ……(短かった……)」

 

「えっ?(あれ、なんか言ってることわかるんだ?

 

「ぽよ……ぽよぽよ……(足が……足が短かった……)」

 

「そっそうか……」

 

 

その後カービィは人型で走り、4.27秒をたたき出した。

ただカービィ的にはもうちょっと早くなりたいと思っていた。

 

 

【握力】

 

 

「ぽよ……」

 

「アハハハハ!!!!!!!」

 

 

カービィの姿では指が届かない。(そもそも指はあるのか?)

その姿に葉隠大笑いし、女子たちはほんわかした感じで見ていた。

 

 

「ひとまず人型でやってみろ」

 

「はい」

 

 

カービィは人型になると握力計を握りしめる。

めきめきという音が鳴り響き、はなすとグリップ部分が一本になっていた。

 

 

「えっと…… これどうしたらいいでしょうか?」

 

「複数あるから弁償とかはいい。 測定不能でいいか(10トンまで図れるのを渡したんだが……)」

 

「了解です」

 

 

カービィは葉隠にチョップを叩き込む。 その様子血眼で見ている男子がいたのだが、何かに気が付いたのか悶絶してしゃがみ込む葉隠をのぞき込もうとした。

 

 

「み、見え……ひっ!!!???

 

 

峰田実は透明なら服の中が見えるのでは?とのぞき込もうとしていたのだが…… 凄まじい殺気の視線に声を上げ、顔を上げる。いや、上げてしまった。

そこにはハイライトのない能面のような表情で峰田を見るカービィがいた。

 

 

「初めまして……でもないかな。 僕は星乃火灯ね」

 

「あっみ……峰田実です」

 

「うん、そういやさっきも着替えの時隠れようとしてたね」

 

「えっとーそのー」

 

「とりあえず鉄拳制裁ね」

 

「ちょまっ!! へぶしっ!!!

 

 

カービィが葉隠を立たせ移動するとそこには、体が地面に埋まり、頭にたん瘤のできた峰田がいた。

 

 

 

【立ち幅跳び】

 

ジャンプ後ホバリングで飛んでいたところ確認があり、体力が続く限りと言ったら無限になった。

 

 

【反復横跳び】

 

 

それなりの上位になる。峰田が個性で高速反復横跳びをしていたのを普通にすごいな~と拍手。

 

 

【ボール投げ】

 

 

人型で投げるもまたボールが焼失。ほかの生徒を眺めていると緑谷の番が来たようだった。

 

 

「大丈夫かなあの人。今のとこほとんどパッとしてない感じだったし」

 

「うん、確かにね」

 

 

緑谷は何かを決意し、ボールを投げる。しかしボールは平均的な距離しかとばず、彼は驚きの表情を浮かべた。

しかしカービィはすぐに相澤を見、納得した。

 

 

「なんかすごく驚いてるね」

 

「多分先生が個性を打ち消したんだろうね」

 

「ケロっ、どういうこと?」

 

 

いつの間にか話に加わった蛙吹だったがカービィはたいして驚くこともなく答えた。

 

 

「いや、あの先生の個性は【抹消】。プロヒーローの【イレイザー・ヘッド】だよ」

 

 

葉隠と蛙吹は疑問符を浮かべていたが、あまり表舞台に立たないヒーロー(取材等お断り)のため認知度は低いようだ。

実際カービィーも思い出すのに少し時間がかかった。

そうこう話していると再度緑谷がボールを投げる構えをとる。

 

 

「!!」

 

 

その時カービィはすぐに気が付いた。彼の手、いや指にかかるその個性(ちから)。それは……

 

 

(そうか、彼が後継者(・・・)なんだね……)

 

「SMASH!!」

 

 

緑谷の掛け声とともに空気を引き裂きボールが空を舞った。ただその代償か、目に見えて彼の指が変色する。

 

 

(体が個性に追い付いていないみたいだ。 いや、ほかの記録を見ても体が全然できていない。良くて1年(・・)…… 短期間の間合わせで鍛えたみたいだな……)

 

 

カービィはそう判断し、同時に視界の端に映る異様な空気を纏う爆豪に気が付く。

 

 

「あれは危ないな」

 

「「えっ?」」

 

 

 

「どーいうことだこら ワケを言えデクてめぇ!!」

 

 

爆豪は駆け出し緑谷へと詰め寄ろうとする。しかしその手は明らかに個性が発動しようとしていた。

 

 

「うわああ!?」

 

 

緑谷の悲鳴にみんながあっと声を上げようとした瞬間だった。

 

 

「いや、それはだめでしょ。けが人相手どうこう関係なく」

 

 

突如並走したカービィに足をかけられ爆豪の体は宙を舞う。

 

 

「なっ……!?」

 

 

そしてそのまま手をつかみながら地面に押し倒し、カービィはその上に座った。

葉隠はあまり驚いたふうでもなく早いな~と言い、蛙吹は先ほどまで隣にいたカービィが離れた位置で爆豪を取り押さえたことに驚く。ほかクラスメイトもいきなり爆豪の隣に現れ並走していたことに驚愕していた。

 

 

「あれは……縮地!?」

 

「えっ縮地?」

 

 

尾白は驚いたように声を上げるが、武術が廃れた時代の今、知ってる人は少ないようだ。

 

 

「てめぇ、放しやがれ女男!!!!」

 

「なんというか本当に口悪いね、君。あと放すわけないでしょ?」

 

 

爆豪は何とかカービィをどけようとするも、カービィは体重のかけ方を変えながら爆豪を動けないようにする。

 

 

「なにより、君さ……ヒーロー志望なんだよね? なに人を……けが人を攻撃しようとしてるのさ」

 

「っ!!!」

 

 

カービィのさめたような視線に爆豪は暴れるのをやめ、相澤はため息をつく。

 

 

「星乃、もう退いていいぞ。 助かった、俺はあんま個性は使いたくないんだ……

 

 

 

ドライアイだからな

 

 

「「えぇ……」」

 

 

なんともしまらないものであった。

 

 

その後もテストは続く。 途中カービィがワープスターを呼んだ時は囲まれたものの問題なくテストは終了した。

結果、カービィは1位になり、緑谷は21位になった。

 

 

(最下位……か)

 

 

緑谷の頭には除籍の二文字が浮かぶ。

 

 

「ということでテスト終了な

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに除籍はウソな

 

 

「「「え?」」」

 

「君らの最大限を引き出す合理的虚偽」

 

「はーーーーーーーーーー!?」

 

 

「あんなの噓に決まってるじゃない…ちょっと考えれば分かりますわ……」

 

 

皆が驚きながらも八百万の言葉に納得しかけるが、

 

 

「それがそうでもないとおもうよ」

 

「?どういうこと、カービィ」

 

「相澤先生でしょ? 去年のヒーロー科……全員除籍」

 

「「「「!!??」」」」

 

「……」

 

 

カービィの言葉にクラスメイトは息をのみ、相澤はため息をつく。

 

 

「ここは雄英高校ヒーロー科。プロヒーローの登竜門だ。中途半端な覚悟と力じゃヒーローにはなれない」

 

「ってことは一応合格点にはいったと?」

 

「ギリギリだ。 たとえ高得点者だとしてもプロの血縁者だとしても……見込みなしと判断すれば切り捨てる」

 

 

そう言って一部の生徒を見る。

 

 

「制服に着替えて教室で待機しろ。今後のカリキュラムの説明をする。あと緑谷は保健室へ行け。リカバリーガールの治療を受けてから教室に戻って来い」

 

「は、はい!!」

 

 

そう言って相澤は準備のためグラウンドを後にする。 後には少し暗い雰囲気が立ち込める。

カービィはため息をつき、

 

 

「相澤先生はあんな風に言ったけど、要するにそんな厳しい目で見たうえで皆には可能性があるって言ってくれてるんだと思うよ」

 

「星乃君……」

 

「じゃなきゃ去年の生徒のように除籍すればいいんだもん。

 

 

だからこそ僕達は先生の難題に食らいつけばいい」

 

「「「!!」」」」

 

「そしてびっくりさせよ? 僕らは乗り越えていくぞって!!」

 

 

カービィはそう言うと周りを見る。そこには先ほどの雰囲気はなかった。

 

 

「さぁ早く着替えて教室戻ろう!! またなにいわれるかわからん!!」

 

 

そう言ってみんなそれぞれの場所へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ峰田と……たしか上鳴だっけ? 行かせないよ?」

 

「「ぎゃっ!!??」」

 

 

流れる様に女子の着替える教室に向かおうとする二人の首をつかみ、男子更衣室に向かうカービィであった。

 

 

 

 




最後に口出したけど暗い雰囲気になってやらかしたと思ったカービィくんなのでした。

カービィはデメリットの件もありますので武道もやってます。
個性使えないから今日は休みですとかは言えなさそう。


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雑談と後継者について

追記


実はヒロイン候補2名は考えてます(もう一人は気づいてる人は普通にいると思う



作者現状

甘いものが恋しい…… 味噌汁が……(コロナの味覚障害で甘みとだしのうまみが感じない)

鶏肉が食えない(なぜか敏感になってて生臭く感じて他にの肉は食えるようになったが鶏肉はまだ駄目

似たような症状はよく聞くけど、みんなも気をつけようねb
特に今なるとお金かかるらしいから、検査


 

「えっ葉隠と星乃って家近いの!?」

 

 

カリキュラムの説明も終わり、少し時間が空いたので自己紹介したのち雑談ををしていると芦戸が質問を投げかけてきた。

先ほどで登校のことを話しているときに葉隠がカービィと一緒に来ていることを話したためだ。

 

 

「同じマンションでお隣だよ」

 

「なんだと!? 幼馴染が女子ってだけでうらやましいのにお隣だとおおおおおお!!??」

 

 

ほかに一部生徒が興味本位に聞いてる中突如狂乱した峰田が参加したが、カービィはそれを無視して話を続ける。

 

 

「東京の実家からだと遠いからね。 父さんの紹介でマンション借りてるんだ」

 

「でっついでだからってことで私の部屋も借りてくれたんだ~ お父さん達最初反対だったけど、カービィが隣の部屋ならいいって」

 

「なんというか親同士も仲いいんだな」

 

 

赤髪の生徒”切島鋭児郎”は男子と隣の部屋を許可する葉隠の両親に少し唖然とする。

 

 

「付き合い長いからね」

 

「小1からの幼馴染です!! お泊りとかもよくしてたし」

 

「へー…… てかさ今更なんだけど……」

 

 

瀬呂範太ちょっと考えたのちカービィを見、

 

 

「星乃ってさ、葉隠見えてんの?」

 

「えっ今更? ……見えてるけど……」

 

「えっどんな見た目!? えr どぐはっ!!??

 

 

すぐさま反応し、セクハラ発言をしようとした峰田に瀬呂の膝蹴りが入った。

 

 

「すまん、こいつの暴走ネタだったか…… 星乃の個性って見た感じ異形型みたいなのだろ?でも今は普通に人の見た目だしなんか能力多いよなって」

 

「あぁ……これね」

 

 

カービィは光に包まれピンク玉に変わり、

 

 

「ぽよぽよ、ぽよよ(こっちが基本、あっちが変身)」

 

「なんか不思議な感覚。 言ってることわかるってのが」

 

 

再度人型になるとカービィはため息をつき、

 

 

「まぁそこはわかんないけど…… 個性に目覚めてからあっちが基本になったんだよね、まぁすぐこっちにも慣れたけど」

 

「でも寝る時とかピンク玉になるよね~」

 

「そうなんだな…… しかし小回りだとあの姿のほうがよさそうじゃね?」

 

 

もんだいj…… 上鳴電気の言葉にカービィは机に倒れこみ、

 

 

「意外と問題が多いんだ。言葉がたまに通じないときがあったり、あの姿だと字もきれいに書けないんだ。 それに……」

 

 

カービィはもう一つの問題について言葉を濁してると、葉隠は昔言っていた言葉を思い出す。

 

 

「スカートの中が見えちゃうから」

 

「透!?」

 

「昔言ってたよね、カービィちっちゃいから。 それで基本的にあの姿にならないようにしてるって」

 

 

話を聞いていた女子達はあぁ、と納得する。 体長20㎝ほどしかないカービィは膝より下だからこそ普通にしてても危ないのだ。

 

 

「そっそんなうらやましいじゃねぇk ……ぶふっ!?」

 

「そんな天国を見ないなんてお前あっちk……へぼっ!?」

 

「人の悩みに馬鹿な考えを言うな!!」

 

 

すぐさま反応した変態二人にボーイッシュな女子”耳郎響香”の耳たぶのプラグが刺さり、個性”イヤホンジャック”により心音が叩き込まれる。

 

 

「しかし星乃の個性は何なんだ? あの姿的に異形型かと思ったんだが……」

 

 

少し輪から外れていたものの気になったのか、障子目蔵がそう質問する。

 

 

「う~ん、一応複合型で個性名は【カービィ】だよ」

 

「ん? 名前と同じなのか?」

 

「うんまぁ、よくわからない個性だから父さんの地元の伝承の人?と似た能力だからってこの名前らしい」

 

 

うん、まぁ地元の伝承にもなってるから問題ないとカービィは考える。

するとドアから相澤が顔を出し、

 

 

「ほらお前ら、早く帰って明日の準備しろ。 無駄話は合理的じゃないぞー」

 

「親睦会は無駄じゃないですよ~!!」

 

「ならクラスメイト全員いる時にやれ」

 

 

気にしていなかったが爆豪をはじめ、意外と帰ってる人がいた。

 

「あぁそうだ透」

 

「なに?」

 

「ちょっと用事あるから先に帰っててくれる?」

 

「えっ別に待つよ?」

 

「個性とかの件で先生に報告しないとだからさ」

 

「そっか……」

 

「あっじゃあいっしょに帰ろうよ」

 

「そうだね、じゃあ先に帰ってるね」

 

「うん」

 

 

カービィは葉隠たちと別れるとある人物……オールマイトを探し始めた。

 

 

 


 

 

「でっ私はこうして連れてこられたと……」

 

 

ちょうど教員室にいたオールマイト…… 一応で八木先生を発見したカービィは給湯室へ問答無用で拉致する。

 

 

「ちょうど話したいことがありましたので」

 

「うん、ナイトくんもそうだけど君たちアグレッシブ過ぎないかい?」

 

オールマイトはため息をつき、お茶を飲む。

 

 

OFA(ワン・フォー・オール)、緑谷に継承したんですね」

 

「ぶふっ!?」

 

 

カービィのいきなりの切り出しにオールマイトはその飲んでいたお茶を噴出した。

 

 

「いっいきなりだね……」

 

「いや、めんどいんで」

 

「めんどいって…… そうだよ、緑谷少年がOFAの後継者だ」

 

「そうですか……」

 

 

カービィはお茶を飲み、

 

 

「貴方に似た向こう見ずで周りを見なくてひとり暴走しそうなタイプですね」

 

「カービィ少年!? 君はわたしのことをそんなふうにみてたのかい!?」

 

「え?」

 

「あぁ!!! 君達親子は私に辛辣過ぎないかな!?」

 

 

オールマイトは頭を掻き息を整える。

 

 

「でっ君から見て緑谷少年はどう見えた」

 

 

その質問にカービィはう~んと少し考え、

 

 

「まず体ができていない。 どうもヒーローに憧れてたみたいだけど……彼”無個性”だったんでしょ?」

 

「そうだよ」

 

「まぁ憧れながらもあこがれだけって感じだったのかな。この頃まで鍛えてなかった感じ……

おそらくオールマイトが即興で鍛えたんじゃないんですか? 1年くらいかな」

 

「そこまでわかるのかい!? まぁOFAを継ぐににしても昔の状態だと四肢が吹き飛びかねなかったからね」

 

「でしょうね。しかし今の風潮のせいかな…… 無個性は何をしても無駄みたいな。 バカみたいですけど……」

 

「しかし危険なのは確かだ」

 

 

個性もちに無個性が立ち向かうのは危険…… これは常識であり、個性により何故だか武術が廃れているのがこの現代。

 

 

「僕からしたらあほらしいだけですけどね。 実際ヴィジランテって言われてる人達の中には個性のない人はいますし」

 

「……」

 

「何より戦うだけがヒーローじゃないんですが…… 今はこの話はいいや」

 

 

カービィは話を戻すため咳ばらいをし、

 

 

「後は……危険ですかね?」

 

「危険!? why!?」

 

「これは貴方と同じだ。 ケガとかに無頓着すぎる」

 

「っ!!!」

 

「本来なら怪我をするってわかってるならためらいってのが生まれます。 だけど聞いた話では緑谷は試験の時右腕と両足の骨折したのにかかわらず、今日のあれだ」

 

 

オールマイト的にはさすがと思ったところだがカービィ的には違った。

 

 

「まぁヒーローになれば選択しないとだけど彼の場合はそうじゃない。自分に無頓着というか自分の安全が考えに入ってない。

あれじゃあすぐ潰れますよ」

 

「うむ……」

 

「だからちゃんと教育してくださいね」

 

「え?」

 

 

カービィはお茶を飲み、

 

「継承したのならちゃんと責任取らないとでしょ。先代は貴方でどうも彼のあこがれなんですから」

 

「……そうだね、いや~ますますやる気が出たよ!!!」

 

 

オールマイトは笑顔を浮かべると緑谷少年の為のトレーニングを考えねばと思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっでも正直オールマイトの使命感とかは受け継いでほしくないかな……

それにオールマイト、教えるの下手だし」

 

「なんで上げて落とすかな、カービィ少年!?」

 

 

ここで一言

 

 

すばらしい選手だからと言って、すばらしい教育者になるとは限らない

 

 

 




カービィにとってオールマイトは気の知れたおじさん。

オールマイトはナイトより少し年上ってことにしてます。








峰田君のセクハラ発言書くのが難しい


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午前とコスチュームの不安

入学当日から個性把握テストと除籍の危機と来た翌日。

もちろんカービィ達は学生であり、勉学も必須である。 なのでヒーロ科ののカリキュラム、午前中は勉学にいそしみ……

 

 

「んじゃ、この中で間違っている英文はどれだ?」

 

(((普通だ……)))

 

「Everybody,heads up!!盛り上がれ~!!」

 

 

入試試験での司会などをしていたプレゼント・マイクが英語の担当教師を務めていたりなど、プロヒーローが各科目を担当をしている。

なんとも贅沢……いや、それほどまでに教育に力を入れているのだろう。

 

 

昼休憩にはクックヒーロー・ランチラッシュの料理を安価で楽しむ為に食堂が人で溢れていた。

安く出してるからと言って彼が手を抜くことはないので……

 

 

「えっと、これ」(10人前ほど

 

「よく食べるね!! 量増やすかい?」

 

「あっお願いします」

 

 

カービィは数回に分けて料理を運ぶと席に着いた。

ちょうど食堂に葉隠と来た時に緑谷と飯田……麗日と並び、一緒に食べないかということで相席させてもらった。

 

 

「あっ透、つまみ食いしたでしょ」

 

「まだ食べてないよ、もらっただけ!!」

 

「いや、もらうにしても言ってからにしてよ。 別にダメって言わないんだからさ」

 

「えへへ、ごめんね。 美味しそうだったからさ」

 

 

カービィの料理を少しずつ取っていた葉隠に彼が注意していると麗日が驚いたように声を上げていた。

 

 

「うわ~ 星乃君ってすごく食べるんだね」

 

「しかしこんなに食べて大丈夫なのかい? 午後は実施訓練だったはずだが……」

 

「問題ないよ。 僕の個性のデメリットってやつでさ、食べても満足感はあっても満腹にならないんだよね。 食べてないと動けなくなるし」

 

「あの凄まじい個性効果でデメリットが食事関係。 と言うことは星乃君は食べたエネルギーを高純度で力に変換するってことなのか? いやしかし……ブツブツブツ……」

 

 

いきなり思考の海へと沈み始めた緑谷にカービィはどこからともなく取り出したハリセンを振りぬく。

 

 

「あいたっ!?」

 

「暴走してないで早く食いなよ」

 

「カービィ、このミニコロッケ美味しかったからもう一個頂戴!!」

 

 

カービィは何も言わずミニコロッケを掴むと葉隠へ差し出しだす。

その光景を見ていた飯田は少し驚きながらも、

 

 

「しかし驚いた、本当に星乃君には葉隠さんが見えているんだね」

 

「あぁ、まぁね。 こら、自分の食べきってからにしなよ」

 

 

カービィは横から取るにしても食い切れと注意しながらも食事を続け、

 

 

「もともとは見えなかったんだけどね、なんか見えるようになった」

 

「えっなんとなくで見えるようになったの!?」

 

「そういえば確かになんとなくだね。 特に問題なかったから気にしてなかった」

 

「星乃君の個性ってさ身体強化系なの? ほら葉隠さんが見えるようになったの視覚の強化みたいな感じで」

 

 

緑谷の予想にカービィは首を振り、口に入れていたものを飲み込む。

 

 

「違うよ。 どっちかと言うと異形かな? でっ個性の強みって言うと【コピー能力】かな」

 

「「「コピー能力?」」」

 

「僕の意思次第で口に入れたものによって能力を得て、それを行使できる力。 まぁ偶にそうはならんやろってものもあるけど」

 

「コピーか~ えっじゃあ私とか吸い込んだらコピーできたりするのかな~ なんて」

 

「たぶんできるよ」

 

「えっ!?」

 

「まぁ大半は飲み込むけど、コピーだけして吐き出すこともできるし。 ただあのピンク玉の状態じゃないとできないよ」

 

「もし出来たらどうなるかな?」

 

 

カービィは少し考え、首をかしげる。

 

 

「人に試したことまだなくてさ、わからない。 多分個性と似通った感じで能力が使えるんじゃないかな?」

 

「うわ~!! すごい能力じゃないか!! しかしなんでかな…… 星乃君のあの姿、前に見たことあるような……」

 

「緑谷、早く食った方がいいよ?」

 

「えっ? ってもうみんな食べ終わってたの!? と言うより星乃君食べ終わるの早い!!」

 

 

 

 

 


 

「わーたーしーがー、普通にドアから来たッ!!!」

 

 

確かに普通に来たなとカービィが考えていると教室がざわめき立つ。

 

 

「オールマイトだ!!?」

 

「本当に雄英の先生やってるんだ!?」

 

「あの戦闘服コスチューム、銀時代シルバーエイジの物ね」

 

「1人だけ画風違うよ。思わず鳥肌たった」

 

 

 

オールマイトの登場にクラス全員がテンションを上がる。カービィはよく彼を見ているので不安でテンションが下がっていく。

 

 

「私が担当するのは"ヒーロー基礎学"!それはヒーローの素地をつくるため、様々な訓練を行う科目!1番単位の多い科目でもあるぞ!早速だが、今日やってもらうのは戦闘訓練だ!!」

 

 

「戦闘! 訓練ッ!」

 

 

オールマイトがリモコンを操作すると、壁から1年A組全員の出席番号が書かれたアタッシュケースが現れる。

 

 

「入学前に送ってもらった『個性届』と要望に沿ってあつらえた戦闘服コスチュームだ!着替えたら順次グラウンドβに集まるように!!」

 

 

 

「「「はいッ!!」」」

 

 

カービィはアタッシュケースを取ると考える。

 

 

(要望は出した、何ならその時々(・・・・)で修正点とかも報告したけど……)

 

 

なぜか今になって無駄に変な機能が付いたりしていないだろうかと不安になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜなら作ったのはあの過保護な母、衣織であるからだ……




コスチュームの機能は考えてます。 ただ見た目が難しい……


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コスチュームと親

皆ハーレム好き。

コスチューム、機能は考えてたけど見た目が困ってました。


 

 

アタッシュケースの中身を見て一応要望以上の過剰な改造をされていないことのカービィはほっと息をつく。

そして更衣室で着替え、グラウンドβへ移動途中、カービィは障子に声を掛けられる。

 

 

「カービィのコスチュームは結構簡素なんだな」

 

「いや、結構見た目より機能あるよ?それに障子の方が簡素だと思うけど」

 

 

障子のコスチュームは正直ただのノースリーブである。

障子の複製椀から飛び出していた口はははっと苦笑し、

 

 

「俺の個性だと下手に着たりできないからな。どうしてもこの腕を出さないとだし」

 

「そっか…… となるとコスチュームに機能を付けないとか」

 

「それが問題だ」

 

「なら聞いてみようか?」

 

「えっ知り合いでもいるのか?」

 

「知り合いというか……まぁ、うん」

 

 

するとほかの男子たちも会話に参加してくる。

 

 

「おっカービィ達のコスチュームもすげぇな!!」

 

「そう言う切島こそ…… なんで前全開?」

 

「俺の個性は【硬化】だから俺自身が防護服みてぇなモンだからな!!」

 

「へー」

 

「そういうカービィは熱くねぇの? ロングコートぽいけど」

 

 

カービィのコスチュームはシルバーのラインが入り、首元に流星のマーク付きの黒いロングコートであり、背中にはバックが付けられていた。

 

 

「肩ひもととかねぇけど…… もの出せるのか?」

 

「問題ないよ、ボタン式だから。 と言うかあの姿になると普通に出せるし、この格好での戦闘ならはずしておいとく形になるかな」

 

「なるほどそれなら問題ないな」

 

「それにこのコートもどっちかと言うと救助アイテムでね。すぐ脱げるし、簡易的な救助者用の防護服にできるし」

 

 

耐刃、対弾……耐熱防水などの多機能搭載のコートはどちらかと言うと救助時用。 救助対象者は無防備であり、それをカバーするためのもの。

バッグの中身はコピー発動できるもの(ライターとか)などが入っており、ピンク玉の姿だと普通にどこからともなく取り出せる。

腕、足には籠手がついており、腰のベルトにはいろいろとものを付けられる仕組みになっており、そこには伸縮式の棒、鞭、有事の際のための(ロープを切るなど)ナイフなどが付いている。

 

 

「中には簡易医療キットも入ってるから大丈夫!!」

 

「なるほど対ヴィランだけでなく救助の際のことも考えられているとは……流石だな!!」

 

「そう言う飯田はメカメカしいな!!」

 

「あぁ、最大限に速さを使えるためのものだ。瀬呂君も個性ゆえの腕出しかな?」

 

 

などなどみんなで話していると(爆豪、轟除く)女子生徒も合流する。

そして緑谷と麗日がなんかラブコメしてたり、峰田が、

 

 

「ヒーロー科サイコー」

 

 

したり、八百万の格好について突っ込まれたりしてる中、

 

 

「カービィ見て見て!!」

 

 

葉隠は腕を広げコスチュームを見せびらかすように手を広げカービィの前に立つ。

しかしその光景を見ていたクラスメートはおかしいことに気が付く。

 

 

「あ……あの葉隠さん」

 

「なに、八百万ちゃん」

 

「コスチューム来てないのですか?」

 

「えっ? 着てるじゃん、ちゃんと!!」

 

「えっコスチュームって手袋とブーツだけ?」

 

 

芦戸の一言にクラスメイト達は…… いや、男子は騒然とする。

 

 

「えってことは裸? やばくね?」

 

「あぁ……」

 

 

上鳴と峰田が何やらやばいことを言っているが、その中瀬呂が爆弾を投下した。

 

 

「あれ? 星乃って葉隠見えてなかったっけ?」

 

 

カービィ←葉隠が見てと言っていたので見ていた。

 

葉隠←カービィに見せるため手を広げた?ポーズ。

 

 

「星乃てめぇーーーーーー!!!!!」

 

 

峰田は血の涙を流しカービィに詰め寄るが、カービィは手刀を決めながらため息をつき、葉隠を再度見る。

 

 

「透、力でスーツが消えてる」

 

「え?あっ本当だ!!」

 

 

カービィの一言に驚く葉隠。 するとまるでぼやける様に、ボディースーツとポーチが現れる。

因みにカービィは見えていたが葉隠がやらかしそうな気はしていた。

 

 

「えへっ、失敗失敗」

 

「あっ消えてたんだね…… ってどうやってるの!?」

 

 

高ステルス機能を持つスーツに流石に驚き声を上げ、また気になるように見てくるクラスメイトに葉隠はスーツに触れ、

 

 

「うん、このスーツとポーチに私の毛とか使われててね。消えるんだ」

 

「正確には遺伝子情報ね。一応耐寒とかの機能もあるけど……」

 

「うん、まだちょっと気をぬくと消えちゃいそ~」

 

「えっと星乃なんだか詳しいんだな」

 

 

耳郎の言葉に二人は見合わせ、あぁと葉隠は手をポンはと鳴らす。

 

 

「そりゃそうだよ、カービィと私のコスチューム作ったのカービィのお母さんだもん」

 

「えっそうなの!? すごいね!!」

 

「うん、星乃衣織さんって言ってすごいんだよ!!」

 

 

 

 

 

 

「星乃衣織!!!???」

 

「「「「「えっ、なに!!??」」」」

 

 

いきなりの大きな声にみんなはびっくりし、それが緑谷の声だと気が付くのに少し時間がかかった。

 

 

「ほ、星乃衣織ってあのプロヒーローコスチュームだけでなく個性のせいで普通の服とかが着れない人のための服の制作をしてオールマイトのコスチュームにも携わっているあの人!?

あっでもあの人のコスチュームなら納得か、個性【裁縫】であらゆるものから糸を作り出す力なら葉隠さんの髪から糸を作り出せるだろうし……

尚且つその遺伝子情報から相性もいいはず。そして二人のコスチュームには流星のマーク…… あれは彼女が作った作品に好んでつけてるマークで間違いない。

それに星乃君の幼馴染なら……ブツブツブツ……」

 

 

叫んだと思ったらいきなりぶつぶつ言い始めた緑谷にクラスメイトはドン引きし、カービィはどこからともなく取り出したハリセンで緑谷の頭をひっぱたく。

 

 

「いきなりブツブツブツ言い始めないで、怖いから」

 

「ごっ、ごめん。 でもその……」

 

 

緑谷は何か言いたそうにカービィを見る。

 

 

「衣織さんが母親ってことは…… 星乃君のお父さんって【メタナイト】?」

 

「そうだけど……」

 

「「「メタナイト?」」」

 

 

聞いたことのない名前に疑問を覚え、中には知っているのか驚きの顔をするクラスメイトに緑谷は興奮するように

 

 

「元ヒーロービルボードチャートJP№3”孤高の騎士 メタナイト”!!

”フレイムヒーロー エンデヴァー”が現れるまで№2を誇っていたヒーローだよ!! そっか~星乃君を見た時に感じたのはこれか~

またの名を最強の剣士と言われるほどの剣の達人で、サイドキックを取らなかったり謎の多い人でもあったんだ!!

それにオールマイトと組むことも多くて仲がいいんじゃないかと言われてたり、かかわった事件とかからオールマイト並みの強さを誇るんじゃないのかと噂もあったり…… でも16年ほど前にいきなり引退をしてその後については話題も上がってなかったから知らない人もいるかもしれないけどすごいヒーローなんだよ!!!」

 

「えっと、うん。 とりあえず緑谷は落ち着こうか…… それにヒーロービルボードチャートJPに乗ってはないけど資格は持ってるから…… 調べたら出るよ」

 

 

実は完全に引退しようとしたのだが有事の時のためにと資格だけは持ったままになったらしい。 政府等も手放したくない…… いや、プププランドとの繋がり(・・・・・・・・・・・)を切りたくなかったのだろう。

 

 

「けどいきなりの引退って何があったんだろう?」

 

「あぁ、聞いた話だと衣織さんが妊娠したからだって!!」

 

「「「えっ?」」」

 

 

皆の視線にカービィは余計なことを言った葉隠の頬をつまみながらため息をつく。

 

 

「母さんが高齢出産だったかららしいよ。 全然子供ができなくてやっと出来たから…… 父さん的には家族をちゃんと守らなきゃだからってことで…… 

 

 

 

 

 

【私はきっと何かあった時、妻と子を優先する。 そんな場合によって周りを救えない私はヒーローにふさわしくないと思っている】

 

 

 

 

って言ってやめたんだってさ」

 

「「「「なっ、なるほど……」」」」

 

 

なんと言うか結構堅物?な人だったんだろうとみんなが考えていると飯田が、

 

 

「と、とりあえず少し急ごうか……」

 

 

と言うと少し足早にグラウンドβに向かった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ブツブツブツ……」

 

「君はいい加減に現実に戻ってきなさい」

 

 

またブツブツと言い始めた緑谷から決して目をそらしたかったわけではない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




一部道具がベルトについているのは人型での戦闘時でも使えるように。
月一で人型固定で、コピーとかの一部能力が使えないので。


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初 実践訓練 1口目

少しカービィの口悪いかもですが、作者自身も思ったことです。


グラウンドβに全員到着した生徒たち、そしてガチガチになった緑谷を引きずるカービィ。

一瞬オールマイトは茫然としかけるが、すぐに気を取り直し笑顔を浮かべる。

 

 

「戦闘訓練のお時間だ!! さぁ始めようか!! 有精卵共!!」

 

 

そして再度緑谷を見たオールマイトが自分をリスペクトして作られた耳のような部分、笑顔のようなマスクを見て笑いをこらえるがカービィ以外は気が付いてないようだ。

 

 

「先生!ここは入試演習場ですがまた市街地演習を行うのでしょうか?」

 

「いいや、もう二歩先に踏み込む!! 屋内での対・人・戦・闘・訓・練・さ!!」

 

 

戦闘訓練、その言葉に色めきだす。 カービィは周りを観察し、やはり雄英の財力はすごいなと考える。

 

 

(ヴィラン)退治は主に屋外で見られるが統計で言えば屋内のほうが凶悪敵出現率は高いんだ。 監禁・軟禁・裏商売……このヒーロー飽和社会……真に賢しい敵は屋内(やみ)にひそむ!! 君らにはこれから【敵組】と【ヒーロー組】に分かれて2対2の屋内戦を行ってもらう!!」

 

「基礎訓練もなしに?」

 

「その基礎を知るための実践さ!! ただし今度はぶっ壊せばオッケーなロボじゃないのがミソだ!!」

 

 

そして早く内容を知りたいのか生徒たちが口々に質問をする。ただし……

 

 

「勝敗のシステムはどうなります?」

 

「ブッ飛ばしていいんスか」

 

「また相澤先生みたいな除籍とかあるんですか……?」

 

「分かれるとはどのような分かれ方をすればよろしいですか」

 

「このマントヤバくない?」

 

 

 

 

 

「んんん~~聖徳太子ィィ!!!」

 

 

中には関係ない一言もあるがいきなりの質問の量にオールマイトも苦笑し、考えると何やらメモを取り出す。

 

 

「いいかい!? 状況設定は【敵】がアジトに”核兵器”を隠していて【ヒーロー】はそれを処理しようとしている!!」

 

「ヒーローは制限時間内に【敵】を捕まえるか”核兵器”を回収すること、【敵】は制限時間まで”核兵器”を守るか【ヒーロー】を捕まえること、コンビ及び対戦相手はくじだ!」

 

「適当なのですか!?」

 

 

いや、流石にカンペは見えないようにして見ようよ、とあまりにも堂々と出すオールマイトにカービィが呆れている間に緑谷が飯田に突然でのチームの訓練になると説明しているが……

 

 

「いいよ、早くやろう!!」

 

(あっ、そこまで考えてなかったな)

 

 

ところどころ粗を感じるカービィであったが、新人と言うとこを踏まえて仕方ないかとも考える。 それと同時になんでサポートの教員がいないのだろうか?とも考えながらくじを引いた。

 

 

「このクラスは21人だからね。1チーム3人になるところがあるが…… 確認した上で決めよう!!」

 

 

そしてくじの結果。

 

 

Aチーム:緑谷・麗日

 

Bチーム:轟・障子

 

Cチーム:八百万・峰田

 

Dチーム:飯田・爆豪

 

Eチーム:芦戸・青山

 

Fチーム:砂藤・口田

 

Gチーム:耳郎・上鳴

 

Hチーム:蛙吹・常闇

 

Iチーム:葉隠・尾白・星乃

 

Jチーム:切島・瀬呂

 

 

となり、カービィのチームは連絡の取り合いが対面時しかできなくなった(縛りすぎれば訓練にならないため)。

そして最初の試合、

 

 

【ヒーロー組】AチームVS【敵組】Dチーム

 

 

なんともハラハラしそうな対戦カードだが……それは現実となる。

開始から周りを確認しながらAチームは探索していたのだが、そこに爆豪が襲撃。

一部不意打ちについて苦言を言うものがいたものの、

 

 

「ヴィランはそんなこと普通にしてくるかもでしょ。 なら爆豪のしてることも間違いないし……

それに不意打ちで助けられる確率が上がるならやるのもヒーローだと思う」

 

「ハハハ、確かにそうだね!! 不意打ちもれっきとした作戦!! 汚く見えるっていう人もいるかもだけどそこは考えようだよ!!」

 

 

そうこう話していると爆豪は麗日をそっちのけで緑谷を追尾し、麗日はその内に核を探し始めた。

途中各近くで挙動不審な飯田を発見し、吹き出してしまった麗日が飯田に発見されるなどあり……

 

 

「なんか飯田の挙動が不審すぎるけど…… 瓦礫とか麗日の武器になりそうなものを片付けてるのは考えてるね」

 

「うん、飯田君の速さもあって麗日さんやりにくそうだね」

 

(声が聞こえなくてもそう判断できるのは流石…… しかしできるならほかの子たちも意見出し合ってくれるといいんだが……)

 

 

現時点意見を出し合ってるのはカービィと葉隠だけであり、ほか生徒は画面をじっと見ていた。

そんな中、場の流れが怪しいものとなった。

 

 

「!! オールマイト!!」

 

爆豪少年ストップだ!!殺す気か!?

 

オールマイトの発言と共に画面の一つが赤……爆風に染まった。 そしてそれが晴れると座り込む緑谷、それに何かを言う爆豪。

見える限りでも建物が破壊されており、明らかに過剰な攻撃が加えられたのが分かった。

止めるべきでは? というカービィの視線にオールマイトは悩み、

 

 

「爆豪少年、次それを撃ったら……強制終了で君らの負けとする。屋内戦において大規模な攻撃は守るべき牙城の損壊を招く!ヒーローとしてはもちろん敵としても愚策だそれは!大幅減点だからな!」

 

 

試合続行を宣告。

結果として爆豪はあれほどの爆破は行わなかったものの、捕縛テープを使わず執拗な攻撃。 緑谷も個性を発動するもそれは爆豪に向けてではなく天井、核のある部屋まで貫く一撃となり……それを起点に麗日が核へと振れたことでAチームの勝利となった。

 

 


 

負けたチームはほぼ無傷、勝ったチームがけが人……運ばれる緑谷というなかなかない試合の後講評の場となり、八百万に予想以上の勢いで意見を言われ若干落ち込むオールマイト、ベストに選ばれ高評価の意見に感動に震える飯田がいた。

勝ったというのに反省点の多さと個性のデメリットから顔の青い麗日、そして黙ってじっと立っている爆豪。

 

 

「えっと……ほ、他に意見等あるかな?」

 

 

オールマイトはざっと周りを見、そしてカービィと目が合う。 付き合いが長いために何か一言ぐらい言うだろうと思っていた彼がじっと黙っていたため見たのだが……彼は手を上げ、

 

 

「なら言っていいですか?」

 

「あっ、うん……問題ないよ?」

 

「えっと、最初にオールマイト……先生に苦言から……」

 

「「「「苦言!?」」」

 

 

いきなりの始まりにクラスメイトは驚きの声を上げる。 しかしカービィはそれを無視し、

 

 

「カンペを見るのはいいですが、隠す努力してください。 それとダメな点などはちゃんと説明してください」

 

「あっ……はい」

 

「後……なんであの時点で止めなかったんですか?」

 

「!! それは……」

 

「……まぁそこは先生の判断ですが…… 無用な大けがを防ぐのも先生の仕事だと思います」

 

「そうだね……すまない」

 

それは僕に言う事じゃないと思いながらカービィは次に飯田を見る。

 

 

「飯田に言うことは特にないかな。八百万がほとんど言ってたし…… とりあえず不測の事態に弱いことくらい?」

 

「そうだね、今回の敗因はそれだろう」

 

「麗日は…… 飯田と同じく言われちゃってるからな…… しいて言うなら現場だよりじゃなくて途中で瓦礫集めするとかした方がいいかも……くらいかな?」

 

「確かにそこら辺考えんとだね……」

 

 

そして最後に爆豪を見てカービィは息をつき、

 

 

「爆豪に対しては…… 君はヒーローになりたいのか、それとも敵を攻撃したいだけなのか……かな」

 

「……」

 

「正直、今日の行動は敵役である事を抜きにしてもひどいと思う。 あの大規模攻撃もだけど、その後の捕縛テープがあるのに執拗な攻撃とかね」

 

 

カービィの言葉にうつむき黙り込んだままの爆豪。

 

 

「最後の攻撃…… 明らかに火力が高すぎだ。 君達の間に何があったのかは知らない。けど個性把握テストの時も感じたけど……君は本当にヒーローになりたいの?」

 

 

それでも黙り込む爆豪にカービィはため息をつき、

 

 

「僕からは以上です。 続きをしましょうか」

 

「そうだね、じゃぁ次の対戦は……」

 

 

授業は再開された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本来これ、オールマイトが言うべきことですからね?」

 

「す、すまない……」

 

「と言うか新任なのに補佐につく先生とかいないんですか?」

 

「えっ?」

 

「ん?」

 

 

 

 

 

 

 

 




オールマイトって新任と言うより実習生レベルだと思った。


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戦闘訓練 2口目

ちょっと先に報告。
カービィ64の能力ですが、ほぼほぼ出ない可能性はあります。
一部同じ技にしてはぐろい(ブーメランで顔部分とばすとか)奴はないに等しいです。
後ドロッチェのコピーパレットも腹の中の話なのでちょっと変える予定。


 

「次の組み合わせはヒーローは“B”で、ヴィランは“I”。大きく損壊したから場所を移して二戦目開始!!」

 

 

オールマイトの言葉に移動を開始し、敵側になるカービィ達は準備を始める。

 

 

「しかしどうするんだ、星乃。 正直建物内だと不利の確率が高いぞ?」

 

「どういうこと?」

 

 

葉隠はよくわからないと尾白を見る(見えてないが)。

 

 

「これは俺の予想だが…… アイツ50m走の時、足元から氷を連続して生やして速度出してたんだ。連続して出せんなら多分範囲攻撃も…… 最悪この建物もいけそうなんだよ」

 

「確かに、推薦では入れたってことはヤオモモ並みにすごく鍛錬してるかも!!」

 

「「ヤオモモ?」」

 

「八百万ちゃんのこと!!」

 

 

あだ名付けるくらい仲良くなったんだ~と考えていると耳につけた教師との連絡手段である無線からスタートコールが聞こえる。

そしてその瞬間、ひんやりとした空気が流れた。

 

 

「!! 飛んで!!」

 

 

カービィの声と共に二人は跳躍、カービィもピンク玉になりながら跳躍。

建物は一瞬で白銀、先ほどまでいたところも凍結した。

 

 

「む~~~~~~~!!!!!!!!」

 

「が、頑張って、カービィ!!!」

 

「す、すまん星乃!!」

 

 

そんな中カービィはホバリングし、葉隠はそれに抱き着く。 尾白も何とかカービィの足につかまり、3人は浮いていた。

そして凍結が収まったタイミングで3人は着地し、カービィは息をつく。

 

 

「ぽよぽよ、ぽよよぽよぽよ……(流石に、流石に二人分はきつかった……)」

 

「その、すまん。 いや本当に」

 

「ぽよぽよぽよよ!!(いや逆にナイスだよ!!!)」

 

「けどどうする? 正直寒いし、相手有利って言ってもいいよ?」

 

 

葉隠は素肌がさらされた部分を擦りながら聞いてくるので、カービィはコートを取り出して渡し、

 

 

「ぽよ、ぽよぽよ(そりゃ、罠にかける)」

 

 

そう言うと二人に作戦を伝える。

 

 

 


 

 

『轟、3つ着地する音が聞こえた。 どうする?』

 

「(まさか、3人とも避けたのか?)そのまま待機しててくれ」

 

 

轟はまさか全員に回避されたことに少し驚きながらも、障子をそのまま待機させる。

たとえ回避されたとしても核の移動は不可能なはず、そう考えながら最初に障子から設置場所の可能性があると聞いていた場所に入ると……

 

 

 

 

 

 

 

 

コートを着た葉隠(見えてはいないが)と尾白、そして頭の部分に炎が揺らめくカービィ(ファイアカービィ)がどこから出したのか……

 

 

焚き火で暖を取っていた。

 

 

一瞬の空白、いや混乱ともいうべき間がその部屋にて時を刻み、

 

 

「ぽよ…… ぽよ!!(ヤバッ……散開!!!)」

 

 

カービィの掛け声と共にそれぞれの場所へ行動する。 轟の視線にはコートを脱ぎ消える葉隠、別の出口へ向かう尾白がうつる。

妨害しようとするもそれはカービィが火を噴出したことで防がれた。

 

 

「オジロ!!」

 

「おう!!」

 

炎を防いだ氷の壁の向こうで聞こえた声にすぐに反応した轟は障子へと無線を飛ばす。

 

 

「そっちに尾白が行った!!」

 

『なっ、わかった。 尾白だk……』

 

 

何か言葉を続けていた障子だったが、轟はそれを聞く余裕がなかった。

なぜなら氷の壁を炎の弾丸(バーニングアタック)が貫いてきたからだ。

 

 

「ぽよ!!!」

 

「ちっ!!!」

 

 

轟はすぐさま飛び退くと氷を槍のように伸ばした。 しかしカービィも回転火吹きでその氷を溶かし、蒸発させてしまう。

 

 

「くそっ!!! どういう火力だ!!??」

 

「ぽよぽよ!!(おほめありがとう!!)」

 

 

時折聞こえる音に集中をそがれながらも攻防を繰り返す轟の中である火が灯り始める。

 

 

ーまるでその炎は奴のようだった。

 

ーその炎に自分は打ち勝つことはできなかった。

 

 

(……やめろ……)

 

 

ーその炎はいつも家族を……

 

 

(やめろ……!!)

 

 

ーその炎は母を……

 

 

「やめろ!!」

 

「ぽよ!?」

 

 

 

轟の突然の叫びと共に氷が乱雑に発射され、カービィは驚いて飛び退く。

 

それを俺に見せるな!! それを俺にふるうな!! それを母さんに…… そんな考えが轟の頭を駆け巡る。 しかしそれは突如として襲った衝撃に中断された。

眼前には馬乗りになったカービィ。 錯乱しかけた轟をカービィは投げ飛ばしたのだ。

 

 

「ぽよぽよよ(落ち着いて息を吸って)」

 

「……!!」

 

「ぽよ(吐いて)」

 

 

数回それを繰り返すと濁っていた轟の目に光が戻る。

 

 

「ぽよ?(だいじょうぶ?)」

 

「……すまん、迷惑をかけた(そうだ、コイツはクソ親父(ヤツ)じゃない……)」

 

 

何とか轟が息を整えたのと同時に障子の捕縛のコール、そしてオールマイトの判断により試合はヴィランチーム”I”の勝利宣言で幕を閉じた。

 

 

 


 

 

「さて、先ほどの試合はどう評価する?」

 

 

オールマイトの言葉に今度は皆が悩むようにする。 先ほどはきはきと評価した八百万も考える様にしながら、

 

 

「私的には葉隠さん……でしょうか? 尾白さんも障子さんの気を引くという意味では素晴らしかったですが、その中やるべきことを全うしてましたので」

 

「そうね、隙とができるまで全く気配を悟らせないでの奇襲……すごかったわ」

 

 

先の試合、障子と尾白は互いに白兵戦を得意とするためほぼ殴り合いのような状態だった。 しかし障子が距離を取った瞬間、彼の手に捕縛テープが巻かれていた。

物陰に潜み、そこに近づくのを待っていた葉隠の手によって。

 

 

「うんうん!!! それに尾白少年も葉隠少女の近くまでの誘導、すばらしかったよ!!!」

 

「あっ、ありがとうございます」

 

「障子少年も戦いながらも探索できるようにならないとね」

 

「はい、葉隠のブーツに気が付きませんでした……」

 

 

見えない尾白のためにブーツが置いてあったことに捕縛された後に気が付いた障子は反省点として受け止めた。

しかし……

 

 

「「「なんで暖取ってたの???」」」

 

 

轟に発見された時の状況があまりにも不自然すぎてクラスメイト達は気になっていた。

 

 

「そりゃ気になるよな……」

 

「ふつうあんな作戦考えないって」

 

 

尾白は苦笑し、葉隠は笑いながらカービィの肩をたたく。

 

 

「か……星乃少年、作戦の詳細を聞いていいかな?」

 

「えっ、あぁ…… 轟、あの光景見てどう思った?」

 

 

いきなりのカービィの質問に轟は少し驚きながらも考え、

 

 

「驚いた……な。 何やってるんだコイツらって」

 

「うん、まぁ、凍結させられたから間違ってないんじゃない?って意見もあるけど…… その後どう見た(・・・・)?」

 

「(見た?)……尾白と星乃……コートを着た葉隠を見たな」

 

「そうそう。透のこともちゃんと見えてたよね」

 

 

カービィはニコニコと笑顔になると轟は何かに気が付いたのか驚いた表情をし、八百万がすぐに気が付く。

 

 

「まさか、轟さんに葉隠さんがいることを見せる為ですか?」

 

「正解!!」

 

 

カービィはグッジョブと親指を立てると説明を始めた。

 

 

「まず回避した僕はカバンから薪を出して、ライターを吸い込んでコピーの能力を発動。 それで焚き火を作ったんだ。

まぁ、焚き火は冷えた体を温める意味もあったけどね」

 

「轟はいきなり不可解なことをしてることに驚いた。その時に僕の号令で透はコートを脱いで消える。 尾白は下にいる障子のところへ向かう……」

 

「カービィは俺に攻撃してきてたな」

 

「うん、でもその時轟は思ったんじゃない? 『まだ葉隠がいるかもしれない』って」

 

「……あぁ、途中途中物音がしたからな」

 

「普通の状態だったら多分それが僕の投げたものの音って気が付いただろうけど…… あの時の君にはそれができなかった」

 

「……まさか……パニックにさせられてたのか?」

 

「そうそう、いきなり変な光景からたくさんの情報。 物音と注意しなきゃいけない透と言う存在で轟は冷静でいたようで冷静じゃなかったんだよ」

 

「確かに俺は葉隠がいると勘違いしていた。 そして焦っていた」

 

 

まぁ、そのせいであんなことになったのかもだけど、と心の中でカービィは付け加えた。

 

 

「実は私ちょっとだけあそこにいて、問題ないようだったから尾白君を追いかけたんだ」

 

「……だけどそれだけじゃないな……俺は慢心してた。 だから星乃の作戦にまんまと引っかかった」

 

「うむ!! 今回の轟少年の障子少年に対する待機は十分理にかなってた。 しかしそこに慢心があったのが敗因だね!!

星乃少年もパニックさせるという手段とは言えあれはさすがに私も驚いたよ!!」

 

「まぁ、結構賭けだったので……」

 

「となるとMVPは……」

 

 

 

 

「星乃」

 

「カービィ」

 

「透」

 

 

 

……

 

「ってことで透です」

 

「「「「多数決じゃないのかよ!!??」」」」

 

 




結構無理やりに感じるかもですが似たような実体験(パニックになるという意味で)をもとにしました


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マスコミ

 

その後、戦闘訓練は滞りなく進み終了した。

大急ぎで撤退するオールマイトに生徒達は頭にクエスチョンを浮かべながらも放課後反省会をしようと言うことになった。

しかしカービィはスーパーの安売りがあるということで先に帰ることにした(ワドルディの支給もあるが買い物もしている)。

 

そして次の日、校門近くまで来たカービィと葉隠は唖然とする。

 

 

「なんだろう、あれ」

 

「パパラッチ?」

 

「マスコミって言おうよ!!??」

 

「どう考えても許可取ってなさそうな時点でパパラッチでいい気がする」

 

 

まるで門をふさぐように集まる集団にカービィは呆れたように声を出す。

オールマイトが教師になったということで記事にしたいのはいいが、こっちの事情そっちのけで許可なしのこれはいただけなかった。

カービィはある人物に電話をかけていると、

 

 

「あっ飯田君と緑谷君……後麗日さんが捕まった」

 

 

カービィの視線の先では緑谷と麗日がてんぱり、飯田が律義に答えてるのが見えた。

 

 

「はい、ですので許可が欲しいんですけど…… 了解です。 透」

 

「どうしたの?」

 

「あの三人拾ってくるからばれないように先行ってて」

 

「りょうか~い!!」

 

 

カービィはまっすぐ群衆を付きっ切り、

 

 

「まず一人」

 

「うわっ!!??」

 

 

緑谷を掴むとピンク玉に変わる。そしてそのまま跳躍すると空から星が降ってきた。

 

 

「「「えっ?」」」

 

 

ふってきた星、【ワープスター】にマスコミたちが驚いている中、カービィはワープスターに飛び乗る。

 

 

「ぽよぽよ(二人とも星につかまって)」

 

「えっ、うん」

 

 

ちょうど近くにいた麗日にも声をかけ、緑谷と麗日はワープスターに摑まる。

 

 

「ぽよ」

 

「うおっ!?」

 

 

そのまま飛び立つついでの飯田の襟首をつかむと校門をくぐった。

 

 

「あっ!! ちょっとオールマイトについて……」

 

 

マスコミがいきなりのことで驚いていたところから回復したようだが、校門は壁【U・A・バリア】によって塞がれた。

 

 

「星乃君、流石にあの人達に失礼では!?」

 

「許可貰ってるならだけどこっちの事情無視ならあの人達の方が失礼だよ、飯田君」

 

「むっ…… 確かに葉隠さんの言う通りか」

 

「ほらお前ら~早く教室に行け。 こっちはこっちでやるから」

 

 

そう言いながら相澤が現れる。 カービィは相澤に個性使用許可の連絡を取り、相澤も遅刻して授業に支障が出るくらいならと許可を出していた。

 

 

「ぽよぽよぽ~よ?(まだ人いましたけど回収しますか?)」

 

「……できるのか?」

 

「ハ~イ!!」

 

「なら俺らがマスコミ散らす間だけ頼む。 だからと言って遅刻は許さないぞ?」

 

 

カービィはこくりと頷くとワープスターで飛び上がり、相澤はマスコミの対応へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわっ、面倒になってるわねあれ」

 

「Oh~ 人だかりができてるネ!!」

 

 

ちょうどタイミング悪く登校していた複数人の生徒は障壁に囲まれた門と、騒いでるマスコミにどうするかと考えてると……

 

 

「ってえちょっと!?」

 

 

空からワープスターに乗ったカービィが降ってきた。 カービィはちょうど前に立っていた女子生徒、拳藤一佳の目線位置で止まるとは~いと手を振った。

 

 

「えっなに?」

 

「あっ、試験のときいた人? ノコ」

 

「えっ小森知ってるの?」

 

「うわ~柔らかいですヨ!!」

 

 

小森希乃子は試験にいたというのでここにいるということは生徒? と拳藤が考えていると角取ポニーにぷにぷにと頬を弄られてたカービィが立札を取り出す。

 

 

【ただいまマスコミによる校門封鎖の為 雄英高校行ワープスター便 ※学校に許可をもらっています】

 

 

と書かれており他にもどうしようかと考えていた生徒達にも見えるようにする。

 

 

「えっと連れて行ってくれるってこと?」

 

「ぽよ!!」

 

「えっ、でもどうやって?」

 

 

個性でだろうか? 正直お世辞にもワープスターはよくて30cmほど……人一人乗ることも無理だ。

 

 

「ぽよよ~」

 

 

しかしカービィがポンポンと数度たたくとワープスターが巨大化し、数メートルほどになった。

 

 

「ぽよぽよぽよよ」(数回に分けて運ぶね)」

 

「あっうん」

 

「お星さまに乗れるなんて夢のヨウネ!!」

 

 

その後数度に分けてカービィはその場にいた生徒達を運び、運び終わるころにやっとマスコミたちは落ち着きながらも散らず、

 

 

「まったく、許可を取ればいいものを…… 合理的じゃない……」

 

 

相澤はマスコミの対応に呆れながらも授業の準備のために校舎へと戻っていった。

 

 




ワープスターは巨大化する。 分裂もする。 砕けても再生する。 呼ばれたらどこにでも駆けつける。

流石カービィの相棒。


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会いに行くことを忘れると彼女からやってきた

委員長決定部分は変わらないからカット!!!


 

朝、まず相澤からの戦闘訓練の評価だった。 爆豪については独りよがりの行動について、緑谷についてはまた個性制御の失敗で腕を壊したことについて。

カービィはその評価を聞きながら、

 

 

(相澤先生ってよく見てるよな…… 酷評はするけどなおす点、伸びしろになりそうな点をちゃんと指摘していってくれるし)

 

 

カービィにとって相澤は、口は悪いが(見た目もとは言わない)ちゃんと生徒を見て評価する先生と言う立ち位置になっていた。ちなみにカービィの行動についてだけは触れてもらえなかった。

その次に学級委員長を決める話になり、それぞれやりたい人が声を上げていく。 そんな中高々と手を上げながらも投票による多数決を飯田が案として挙げこれを実行。

結果は委員長は緑谷になり副委員長に八百万となった。ちなみに自分に票を入れる人もいる中、飯田は違う人に入れてたようだ。

 

 

 

 

 

その後のお昼。 カービィはご飯を障子、そして……

 

 

「……星乃よく食うんだな」

 

「ん? ンぐ…… これでも全然足りないけどね」

 

 

轟と3人で食べていた。 最初はカービィと障子の二人だったが、丁度轟を見つけたカービィが捕まえてきたのだ。

そしてあまりに多かったため障子に手伝って持ってきてもらいかつ丼の大盛と山のようになっている蕎麦などを食べるカービィ。周りの視線が集まっているがカービィはそれを無視しながら蕎麦をつゆにつけ啜る。

 

「けどこの蕎麦おいしいね」

 

「……あぁ」

 

「昨日も轟蕎麦食べてたよね。 一人で食べてたから見えたけど」

 

「好き……なんだ」

 

「「?」」

 

「蕎麦。好物なんだ」

 

 

へ~と返事しながら麺つゆが手作りなので後で作り方聞けないかなとカービィは考える。

 

 

「……障子」

 

「どうした? 轟」

 

 

そうこうしてると複製椀で作った口でちょうどパンを食べている障子に轟が話しかけていた。

轟は何度か考えるそぶりをすると、

 

 

「昨日は悪かった。 俺の慢心のせいで……」

 

「それを言ったら俺もだ。 あの時轟に任せっぱなしで周りの状況観察不足な所あったしな」

 

 

相澤からの評価から思うところがあったのだろう、轟は障子に謝罪する。 障子もまた轟に任せっきりになっていたところを謝罪していた。

それを眺めていたカービィの方に轟は向き、

 

 

「星乃もあの時は……ありがとう…… 後……」

 

 

カービィは口に物が入っていたので声を出さず、何? という意思表現で首をかしげる。

 

 

「お前は……メタナイトの息子、なんだよな?」

 

「…… そうだよ?」

 

「なら…… ありがとうって伝えてもらえないか?」

 

「? なんかあったの?」

 

「昔な。 一度だけ会ったんだが…… 助けてもらったんだ」

 

「そっか、わかった」

 

 

障子は物静かであまり率先して会話することはないものの返事はする。 轟には所々何やら天然気を感じながらカービィは3人と話していると……

 

 

「あっ見つけた~~!!」

 

 

そんな声が食堂に響いた。 結構な数の生徒が声の先を見る中、カービィはビクンッ!! と震え、そちらを見る。

そこにはねじれた水色のロングヘアを持つ少女がニコニコと笑顔(・・・・・・・)で立っていた。

 

 

「ご飯の時間帯だったらいると思って探したら正解だったね~!!」

 

「えっと……久しぶりです、ねじ…… 波動先輩」

 

 

笑顔でこちらへと向かってくる少女”波動 ねじれ”になぜかカービィはまるで滝のような汗を流し、少し目線をそらす。

そんなカービィに波動はむっとしたような表情になり、

 

 

「なんで呼び方変えるの~? それいやだ!!」

 

「…… とりあえず落ち着こう、ねじれ」

 

「よし!!」

 

 

再び笑顔に戻るはどうだが、

 

 

「でも不思議~!! 合格したって聞いたから来るかなって思ってたのに来なくてさ~」

 

「……」

 

「おまけに連絡もくれなくて…… なんでかな~?」

 

 

笑顔なのだが何やら圧を感じる波動にカービィは……

 

 

 

 

 

ピンク玉の姿になると器を持ち、(器を飲み込まないように)残りの料理を飲み込んだ。

 

その後、波動はニコニコでカービィを抱えるとその席に座り、ご飯であるサンドイッチを置く。

いきなりの行動に障子と轟は茫然としているとカービィは波動にされるがままの状態から、

 

 

「ぽよ……(自己紹介……)」

 

「あっごめんね~ 私3年の波動ねじれ!! カービィとは幼馴染なんだ~」

 

「えっと障子目蔵です……」

 

「轟焦凍……です」

 

 

波動はニコニコと…… いやどちらかと言うと不思議そうに障子の方を向くと、

 

 

「君は何でマスクしてるの? 風邪? オシャレ?」

 

「こ、これは昔……」

 

 

障子は少し言いにくそうにしていたが、波動の視線は次のターゲット()に向いていた。

 

 

「轟くんは何で顔に火傷の跡があるの? もしかして個性の影響?」

 

「ッ!これは──」

 

「二人ともカービィと同じクラスなんだよね!! クラスでカービィって…… むぐっ……

 

 

言いにくそうなことをずかずかと聞き、話を続ける波動にカービィは彼女のサンドイッチを口に突っ込む。

 

 

「……ねじれ……」

 

「あぁ、ごめんね~ 二人とも!! つい気になっちゃったこと聞いちゃうんだ、私!!」

 

 

カービィの声にやらかしてたことに気が付いた波動はサンドイッチを飲み込むと二人に謝罪した。

 

 

「問題ない……です」

 

「だ、大丈夫です……」

 

 

大丈夫だという二人だが、何と言うか個性の強い人だと認識していた。

その間波動はカービィをなでたりしており、カービィはどこか達観したようにされるがままの状態で微動だにしなくなった。

因みにそれは警報が鳴った時でも変わらず、波動に大丈夫だと言われ座ったままでいることにした二人はカービィを少し同情するような視線で見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まぁ、連絡等していなかったカービィが悪いのだが。




実は名字だけプロローグに出てた波動さん登場。

カービィがされるがままなのはなんとなく悪いのは自分と思っているため


波動ねじれ

カービィの2つ年上(3年生)の幼馴染。
元の家が隣だったこともあり、カービィが転校する小学生前まではよく遊んでい……た?(年下のはずのカービィがいろいろと気になるねじれをたしなめていた。
引っ越し後も連絡は取っており、葉隠のことは互いの存在は知っている(あったことはない。

久しぶりに会えるということで楽しみにしていたが来なかったので探すことにした。


轟焦凍

メタナイトに救われる?


エンデヴァー「あれらのことより訓練だ!!」

メタナイト「何をやっているこの愚か者!!」


という感じで原作より早く冬美たちとの交流は持てた。
ただし訓練とかは厳しくなったというか、エンデヴァーがさらに……






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USJ襲撃 一口目

さて少し考えてることがあって、アンケート(短い時間)やります


 

マスコミが学園内に侵入してくるという出来事があった次の日の午後、

 

 

「今日のヒーロー基礎学だが…… 俺とオールマイト、そしてもう1人の3人体制で見ることになった」

 

「ハーイ!何するんですか!?」

 

「災害災難なんでもござれ、人命救助訓練だ」

 

「ちっ、めんどくせー……」

 

「バカおめー、これこそヒーローの本分だろ!腕が鳴るぜ!!」

 

「水難なら私の独壇場。ケロケロ」

 

「今回のコスチュームの着用は各自の判断で構わない。訓練場は少し離れた場所にあるからバスに乗っていく。以上準備開始」

 

 

そう言うと相澤は出て行き、カービィ達も更衣室へと向かう。

緑谷のコスチュームが戦闘訓練で破損状況がひどかったりで体操服になってたりがあったものの彼等は移動用のバスへと向かい、

 

 

バスに乗り込んだ一同の中、飯田は落ち込んでいた。

実はマスコミの事件の時に避難誘導であることがあり、緑谷は飯田を委員長に指名。 問題なくその意見は通り飯田は頑張らなくてはと張り切っていたようだ。移動用バスに乗り込む際に番号順で座るよう皆に指示を出したが、バスの構造が飯田の想像していた前向き2席だけでなく、対面式の席もあったため座る順番が自由となっていた。

 

 

「意味無かったね」

 

「グフッ!!」

 

「芦戸言い過ぎ……」

 

 

芦戸の容赦の無い一言で余計に飯田は落ち込む。

カービィはそれに突っ込みを入れながら席の隣、窓際に座る葉隠がはしゃぐ度に窘めていた。

そんな中、蛙吹が緑谷に声を掛ける。

 

 

「私、思ったこと何でも言っちゃうの。緑谷ちゃん」

 

「なっ…、は、はい、蛙吹さん」

 

 

突然の事で緑谷はテンパっていた。女性耐性が皆無なのだ。

 

 

「あなたの個性、オールマイトに似てるわ」

 

「え!?そ、そうかな!あ、あはは」

 

「おいおい、オールマイトは自分の力でケガしねぇだろ。似て非なるものだよ」

 

「そ、そう!僕の場合上手くコントロール出来なくって、早く何とかしないといけないんだけど」

 

 

隠す気あるのだろうか? あまりにも挙動不審の緑谷にカービィはため息をつく。

そんな中切島は自分の手を見ながらため息をつく。

 

 

「それを言ったら俺もだよ。ただえさえ地味な個性だし、もっと上手く使っていかないと後々キツくなるしよ」

 

「けど切島くんの個性は凄いよ!攻撃と防御が一体になってる個性はそう無いし、アレンジ次第でバリエーションが増えると思う!」

 

「そうか? ありがとな!」

 

「派手で強えっつったら、やっぱ轟と爆豪そして星乃だな」

 

「……」

 

「ケッ」

 

「うん? 呼んだ?」

 

 

轟と爆豪と順番に反応する中、カービィはバックをあさくっておりよく聞いてなかった。

 

 

「いや、個性の派手さと言うか強さだよ」

 

「ふ~ん」

 

「星乃って派手だし見た目あれなら子供に人気でそうだな!!」

 

「あっ後女の子!!」

 

「クソッ…… モテ男め……」

 

「ちょっと待ってどこにモテ男繋がりがあったかな?」

 

「爆豪ちゃんはキレてばっかだから人気出なさそ」

 

「んだとコラ出すわ!!」

 

「ホラ」

 

 

かなりドストレートな蛙吹の言葉に爆豪は言い返す。 バス内はあまりの的を言った一言に笑いが起きていた。

 

 

「この付き合いの浅さで既にクソを下水で煮込んだような性格と認識されるってすげぇよ」

 

「てめェのボキャブラリーは何だコラ殺すぞ!!」

 

「オイ、もう着くぞ。いい加減にしとけよ……」

 

「「「ハイ!!」」」

 

 

しばらくすると訓練所に到着し、降りた先に宇宙服のようなコスチュームを着た人物が待っていた。

 

 

「皆さん、待ってましたよ。早速中に入りましょう」

 

「スペースヒーロー13号だ!! 災害救助でめざましい活躍をしている紳士的なヒーロー!」

 

「わー!! 私好きなの13号!!」

 

 

緑谷はいつも通りだが、今回は麗日もかなり興奮したようにしていた。

そんな中カービィは相澤と13号が何やら話しているのを聞きながら、その中にオールマイトと遅れてくるという言葉にきっといつもの寄り道したんだろうな……と思う。

そして周りを見渡し、何とも言えない感覚を覚えていると、

 

 

「すっげー!!USJかよ!!?」

 

「水難事故、土砂災害、火事…etc.あらゆる事故や災害を想定し、僕が作った演習場です。その名も……U(ウソの)S(災害や)J(事故ルーム)、略してUSJ!!」

 

(本当にUSJだった…… 色々と怒られたりしないのかな……)

 

「えー始める前にお小言を一つ二つ……三つ……四つ……」

 

(((どんどん増えてく!?)))

 

「皆さんご存じだとは思いますが、僕の個性は『ブラックホール』。どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます」

 

「その個性でどんな災害からも人を救い上げるんですよね」

 

「ええ……しかし簡単に人を殺せる力です。みんなの中にもそういう個性がいるでしょう。超人社会は個性の使用を資格制にし、厳しく規制することで一見成り立っているようには見えます。しかし一歩間違えれば容易に人を殺せる、いきすぎた個性を個々が持っていることを忘れないでください。相澤さんの体力テストで自身の力が秘めている可能性を知り、オールマイトの対人戦闘でそれを人に向ける危うさを体験したかと思います。この授業では……心機一転!人命のために個性をどう活用するかを学んでいきましょう。君たちの力は人を傷つける為にあるのではない、救たすける為にあるのだと心得て帰って下さいな。以上!ご清聴ありがとうございました」

 

 

それは当たり前のことでありながら誰もが忘れてしまいそうなこと。 それはとても重要なことで大事なこと。

先ほどまでソワソワしていた生徒達も静かに、真剣に13号の言葉を聞き、拍手していた。

そして相澤が開始を言おうとした瞬間、”それ”は来た

 

噴水近く、一瞬空間がゆがみ、カービィは飛び出る様に皆の前に立った。

 

 

「相澤先生!!」

 

「星n……!!」

 

 

いきなりのカービィの行動に相澤は注意しようとしたがすぐに異変を察知し、噴水を睨んだ。

 

 

「一塊になって動くな!」

 

「え?」

 

「13号!!生徒を守れ!!」

 

 

「はい!!」

 

 

相澤の指示で13号は行動を起こそうとする中、ゆがみは大きくなり霧のように広がった。

 

 

「何だアリャ!?また入試ん時みたいなもう始まってんぞパターン?」

 

「動くな!あれはヴィランだ!!!」

 

 

中から体中に手のような装飾をした男が出て来ると続くように次々と人……いやヴィラン達が現れ、霧も人型を取った。

 

 

「13号にイレイザーヘッドですか…… 先日頂いた教師側のカリキュラムでは、オールマイトがここにいるはずなのですが……」

 

「やはり先日のはクソ共の仕業だったか」

 

(マスコミ騒動はこいつ等が先導したってことかな?)

 

 

「どこだよ…… せっかくこんなに大衆引き連れてきたのにさ……オールマイト、平和の象徴……いないなんて……

 

 

 

 

 

子供を殺せば来るのかな?

 

 

 

悪意は今ここに不吉な笑みを浮かべ、降り立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや、ですから問題ないですって!!」

 

「分かってるけどまず時間を君は考え…… うわっ!?」

 

「あれは…… カービィ少年のワープスター……!!!」

 

ーバタンッ!!!ー

 

「校長!! 学園内一部区間に不法侵入……ヴィランです!!!」

 

「……どうも君の説教をしてる暇はなさそうだね」

 

 

学園にも魔の手は向かっていた。




学園にも他教員の妨害のためのヴィラン派遣


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USJ襲撃 二口目

アンケートお答えありがとうございます。


 

「ヴィランっ!? バカだろ!? ヒーローの学校に入り込んでくるなんてアホすぎるぞ!!」

 

 

ほか生徒が騒いでいる中、カービィは携帯を操作してみるが反応はなかった。 すかさず次の手をと行動する。

 

 

「先生、侵入者用センサーは!!」

 

「もちろんありますが…!」

 

「携帯が通じないところからして個性のジャミングやハッキングかな…… 」

 

「ちっ!! 星乃の言うとおりだな。 センサーが反応しない時点で予想はしてたが……」

 

「相澤先生、勝手ですが一応ワープスターを飛ばしました。 しかしこれで気づいてくれるか……」

 

「本来なら説教モノだが今回は見逃してやる。 きっと校長なら気づいてくれるはず……」

 

 

カービィと相澤と話している中、クラス全員の顔が少し青くなる。

 

目的がなんであろうと、本物のヴィラン……”悪意”が目の前にいる。最悪、ここで命を落としてしまうかもしれないのだから。

 

 

「13号避難開始!学校に連絡試せ!センサーの対策も頭にあるヴィランだ。星乃だけでは不安だ、上鳴お前も個性で連絡試せ」

 

「っス!」

 

「先生は!?一人で戦うんですか!? あの数じゃいくら個性を消すって言っても!! イレイザーヘッドの戦闘スタイルは敵の個性を消してからの捕縛だ、正面戦闘は……」

 

「一芸だけじゃヒーローは務まらん。任せた、13号」

 

「行くよ!! 緑谷!!」

 

 

それでも何かを言おうとする緑谷を掴みカービィは走り出す。

その後ろで相澤がヴィランの群れへ飛び出していく。

“個性”の抹消、そして捕縛布を駆使して異形型など素の身体能力の高いヴィランですら殲滅していく。

 

 

「すごい……多対一こそ先生の得意分野だったんだ!!」

 

「解析してないで走って!! 後君はプロを何だと思ってるのさ!!」

 

 

みんながみんなそうとは言えないが、明確に弱点が分かっててそこをフォローしないプロがいるわけがない。 正直それができなければ長くプロなんて難しいはずだ。

 

 

「させませんよ」

 

「!!」

 

 

突如進行方向に靄のようなヴィランが姿を現す。

 

 

「初めまして、我々はヴィラン連合。僭越ながら……この度ヒーローの巣窟、雄英高校に入らせて頂いたのは、平和の象徴オールマイトに息絶えて頂きたいと思ってのことでして」

 

(うわっ、こうしてオールマイト目当てなんて珍しいな。 でも確かに一体(・・)異様な奴いたな……)

 

「本来ならばここにオールマイトがいらっしゃるハズ…ですが何か変更あったのでしょうか?まぁ…それとは関係なく…私の役目はこれ」

 

 

ヴィランが何か行動を起こそうとしたその時、爆豪と切島が動いた。瞬時にヴィランの下へ駆け寄り、強烈な一撃をお見舞いする。

 

 

「あっ、バカ!?」

 

「その前に俺達にやられることは考えてなかったか!?」

 

「ヴィランがなめんじゃねぇ!!」

 

 

手を硬化した一撃と爆破。一瞬やったか? というような気配が生まれるが、

 

 

「バカ、早く下がって!!」

 

「「!?」」

 

「危ない危ない……生徒とは言えど優秀な金の卵」

 

 

しかし、ヴィランの体には傷一つついていなかった。恐らく靄状故に物理攻撃はほぼ効かないのか、ワープ?の応用か……

しかも二人が射程内に入っているせいで13号先生が”個性”が使えない。故にカービィは切島と爆豪に向かって叫ぶが、

 

 

「散らして……嬲り殺す」

 

 

霧は爆豪と切島だけでなくほか生徒を包み込もうとする。 カービィはすぐさま掴んでいた緑谷を峰田へと投げ、

 

 

「しゃらくさい!!!」

 

「!!」

 

 

拳をふるうと飯田達を覆いつくそうとした霧が風圧で弾き飛ばされる。しかし、

 

 

「でたらめな!! しかし一部は飛ばせたのでいいとしましょう」

 

 

カービィはそのまま霧に飲み込まれた。

 

 


 

 

場所は火災ゾーン。そこにカービィと尾白は飛ばされていた。

 

 

「いや~まさかの戦闘訓練以来だね」

 

「いやいや、そんなこと言ってる場合か!?」

 

 

あはは~と笑うカービィと突っ込みを入れる尾白。周りはヴィランに囲まれており、火を気にせず行動してることから……

 

 

「個性相性でおかれたヴィランだろうね…… 尾白」

 

「どうした、星乃?」

 

「背中任せるね?」

 

「了解!!」

 

「はっ!!! 話し合いは終わりか!? じゃあ死ねや!!!!」

 

 

とびかかってきたヴィランにカービィは腰から鞭を取り出すと振るう。 すると先端はヴィランの胴へと巻き付く。

 

 

「なっ!?」

 

「どっせい!!」

 

「「「ぐえっ!!??」」」

 

そのままほかのヴィランを巻き込んで吹き飛ばす。 そのままスナップするとまた持ち上げて他のヴィランに投げ飛ばした。

そして鞭を引く力で横に飛び、鞭から解放されたヴィランを蹴り飛ばしながらほかの相手を巻き込んだ。

 

 

「てめぇ人を武器にするなんてそれでもヒーローか!!!」

 

「まだヒーローじゃないし…… ひとまず面倒だからぶっ飛ばして、そのあと考える!!!」

 

 

 

 

 

「「「「ヒーロー科の言う事じゃない!?」」」」

 

 

なぜか突っ込みに尾白まで混ざっていた。

 

 

 

 

ここだけではない。 ほかの場所でも戦いは始まった。

 




緑谷を峰田に投げたのは考えたうえでのこと。


カービィのクラスメイト人物評価

緑谷→危うい。 オールマイトに似た危うさを感じている

麗日→いい子。 でもどこか芯の強さを感じてる

飯田→結構堅物。 しかし自分の悪いところがあればちゃんと反省できるやつ

蛙吹→しっかり者。 よく周りを見てる子

峰田→変態。 個性は直接戦闘向きではないが補佐としてはかなり有能

轟→天然。 何やら家族観での問題がありそう

爆豪→ヤンキー。 口が悪いけど実は結構好感的なとこはある、口が悪いけど

芦戸→かなりフランクな子。 どんな人にもさほど差をつけず対応するいい子

障子→いい奴。 口数は少ないがいい奴

尾白→ウマが合いそう。 武術関連で話も合う

他→まだかかわりが薄いので様子見

葉隠→幼馴染。何があろうとこれ以下になることはない


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USJ襲撃 三口目

2話目投稿


雑魚掃討は飛ぶ。


三人称から個人視点です。


火災エリアの掃討は終了を迎えようとしていた。

 

【カービィ】

 

 

 

 

少しばかり頑丈なヴィラン。相手は個性で衝撃を流せるようだが、対処のしようはある。

鞭で振り上げ、ヴィランを空に飛ばす。 衝撃を逃す場所をなくせばいい!!

 

「合わせるよ、尾白!!」

 

「任せろっ!!!」

 

 

尾白は回転するように尻尾をうならせ、僕は勢いよく鞭を振るう。 鞭はヴィランから外れるがその反動で相手の体は回転を加えられる。

 

 

「はっ!!」

 

 

そこに回転の加えられた尻尾の殴打がヴィランの頭部をとらえ、勢いよく建物の壁に叩きつけられた。

壁に叩きつける前に意識を刈り取られていたらしく相手は衝撃を逃せないまま崩れ落ちた。

 

 

「これでラスト……か?」

 

「うん、気配とか感じないしラストだと思う」

 

「いや気配って…… 俺も訓練積めばできるかな……」

 

 

尾白が何やら悩んでいるけど、それを無視して僕は中央の方角をじっと見る。

 

 

「星乃、どうかしたのか?」

 

 

「いや、どうしてもあの時いた一体が不安でさ。 正直このヴィラン達じゃオールマイトに傷すら付けられない。

ならあの一体がオールマイト対策なんじゃないかって」

 

 

「なっ!? それがマジならやばいぞ!!」

 

 

僕は腰にもつけていたポーチから二本のボトルを出す。

 

 

「尾白、まだ近くのクラスメイトの手伝いに行って。 これもしもの時の回復薬」

 

 

僕はワープスターを呼び、ピンク玉になると飛び乗る。

 

 

「星乃はどうするんだ!?」

 

「ぽよ!!(行ってくる!!)」

 

「いや、返事になってない!!??」

 

 

尾白のそんな突っ込みを背に、中央…… 相澤先生が戦っている場所へと飛び立った。

そしてすぐに見えた光景にスピードを加速させた。

 

 


 

 

緑谷は考えを誤っていた。自分たちの力がヴィランに通用した、いや通用してしまったからこそ何とかできるのではと考えてしまった。

目の前でプロヒーローであるイレイザーヘッドが地面に叩き伏せられ、明らかに致命傷であることが見える。

恐怖に身が硬直していることを感じていると死柄木の近くに霧が集まる。

 

 

「死柄木弔……」

 

「黒霧、13号はやったのか?」

 

「行動不能に出来たものの散らし損ねた生徒がおりまして……一名逃げられました」

 

 

13号はもしものことを考え飯田を学校の方へと向かわせていた。黒切りもそれを妨害しようとしたが生徒に邪魔され、しかし13号を行動不能にできたということでこちらに来たのだ。

 

 

「は?はーー…… 黒霧おまえ……おまえがワープゲートじゃなかったら粉々にしたよ……」

 

 

死柄木は考える。 一人逃げたということは確実に応援が来るということ。 あちらもヴィランは送ったが時間稼ぎにしかならないし、場合によってオールマイトが向こうにいるということ。

 

 

「ちっ、さすがに何十人ものプロ相手じゃ敵わない。ゲームオーバーだ、あーあ……今回はゲームオーバーだ。帰ろっか」

 

「い、今帰るって言ったよな?」

 

「えぇ、言ったわね……」

 

 

その言葉に峰田が喜び、こんな状況で蛙吹の胸を触るというセクハラで沈められながらも不審な点がいくつもある。だんだん気味が悪くなる緑谷と蛙吹。

 

 

(オールマイトを殺したいんじゃないのか!?これで帰ったら雄英の危機意識が上がるだけだぞ!?ゲームオーバー?何だ…何を考えてるんだ!?)

 

 

「けどもその前に平和の象徴としての矜持を少しでも

 

 

 

 

 

 

へし折って帰ろう!!

 

 

緑谷達が気づいた時には目の前まで来ていた。イレイザーヘッドの肘をボロボロに崩した手が蛙吹の顔に迫り、掴んだ。

 

 

「……あ~…… ほんと、かっこいいぜ…… イレイザーヘッド」

 

 

それは脳無に腕を砕かれながらも個性を発動させたイレイザーヘッドによって防がれた。

しかしすぐさま脳無はイレイザーヘッドの頭部を轟音と共に地面に叩きつける。

 

(ヤバヤバいヤバい!違う……!さっきのヴィラン達と全然違う!助けないと……!!)

 

 

 

「SMAAASH!!」

 

 

 

反射的にワン・フォー・オールを右腕に発動させ、死柄木に殴り掛かる。振るった拳に手応えを感じながらも、個性を発動した右腕がいつもの様に破壊しなかった事に緑谷は気づく。

 

 

(壊れていない!?力の調整がこんな土壇場で!?)

 

 

突然の事に驚きながらも死柄木を見るも、そこに立っていたのは死柄木ではなく脳無であった。

 

 

(いつの間に!?というか…効いてない!?)

 

「動きが違うな、お前。しかも"SMASH"ってオールマイトのフォロワーかな? ……まあ、良い……脳無」

 

「!!! ケロッ!!

 

死柄木の命令で脳無はイレイザーヘッドを一撃で沈めた威力の拳を緑谷へと振るった。 それを蛙吹は死柄木の右手をはじき、舌を伸ばして緑谷を回避させようとする。

 

 

「いいね~ ヒーローの卵でもやっぱ人を優先すんだな~

 

 

 

 

けどそれが命取りって思わないわけ?

 

 

そう言って再度伸びる死柄木の左手。 先とは違いもうイレイザーヘッドの個性の妨害はない。崩壊という死を直前に蛙吹はなぜか冷静でいられた(・・・・・・・)

別に死が怖くないというわけじゃない。 相手の個性が効かないというわけじゃない。

 

(何故かしら…… なぜか思っちゃうのよね…… あの時みたいに

 

 

 

 

 

 

 

彼は来てくれる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぽよ!!!!」

 

「!!!! がっ!!???」

 

 

それは流星の如く。

脳無にワープスターが突撃し、死柄木の横っ面にカービィのドロップキックが突き刺さる。

死柄木は吹き飛び、すぐさまそれを体勢を立て直した脳無が受け止める。

 

 

「カービィ……ちゃん……」

 

「ぽよぽよ!!(待たせたな!!)」

 

 

星のカービィは友達のピンチにはどこからでも駆けつける。

 

 




ピンクの悪魔は敵には容赦しないし、仲間でも容赦しない。
でも友達を傷付ける奴にはより容赦をしない。


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USJ襲撃 四口目

一言

流石にとどめで飲み込むはないよ!?


 

「なんだよお前……? さっきいたか?」

 

 

死柄木は蹴られた頬を擦り、血を吐き捨てる。カービィはゆらゆらと体を振り、少し離れた時に倒れた相澤を見て再度死柄木達を見る。

 

 

「まぁどっちでもいいや……脳無、あのピンク玉をやれ」

 

 

死柄木の命令を聞き次第行動する脳無。 離れていたところから見ていた緑谷達にはまるで瞬間移動をしたかの如くカービィの前に現れ拳を振り下ろす。

しかしカービィはまるで横に回転するようにそれを回避すると、複数の瓦礫を吸い込んで吐き出した。その吐き出された”星型弾”を脳無は腕で弾こうとするが、

 

 

「……はっ?」

 

 

星型弾は腕をはじき、胴をとらえるとそのまま数m吹き飛ばす。死柄木はその光景に驚きともとらえられる声を上げ、

 

 

「おいおい、どういうことだよ…… オールマイト対策用脳無だろ!? なんであんなのに吹き飛ばされてんだ!?」

 

「ぽよ!!」

 

 

カービィは駆け出し、脳無に接近すると再度振るわれた腕を避けると腰を掴み投げる。そのまま上をとると連打で踏みつけた。

 

 

「ぽよ?(あれ?)」

 

 

地面にめり込むほどの連打を叩き込みながらも感触がおかしいことに気が付いたカービィはそのまま脳無を蹴り飛ばすとだいぶ近づいた相澤に近づき担ぎ上げる。

 

 

「何やってんだ脳無!! 早くそいつを殺せ!!」

 

 

すぐさま飛び起きた脳無はカービィを追いかけようとする。

 

 

「ぽよぽよよ~!?(起き上がるの早いね~!?)」

 

「はっ!! ”ショック吸収”の個性にそんなもん効くかよ…… そんなお荷物抱えて今度は避けれるかな?」

 

 

あと数歩。あと数歩でカービィに拳が届くという所でカービィは走りながら上を見る。

 

 

「ぽよぽよぽよ(ターゲット忘れてるよね)」

 

 

それは突如天井を突き破り、脳無とカービィの間の轟音とともに現れた。ゆっくりとワープスターも穴から降りてくる中、彼は上着を脱ぎ、声高々に宣言する。

 

 

「……もう大丈夫

 

 

 

私が来た!!

 

 

砂埃を振り払いオールマイトが現れたことに、その声の聞こえる範囲の人物は安堵の感情があふれる。

 

 

「あーーーーーーコンティニューだ……」

 

 

死柄木は頭を掻き、オールマイトはそのまま離れるカービィに担がれる相澤を見る。

 

 

「ハハハ、やっと来たか…… 社会のゴミめ……」

 

「粗方あちらを片付けてワープスターに捕まって飛んできたが……まにあわなかったか」

 

 

相澤だけでなく離れた場所に倒れている13号の方もちらりと見、上着を投げ捨てながらオールマイトはネクタイを引きちぎる。

 

 

(オールマイトが……笑っていない!!)

 

「や、やべぇぞ…… 生で見ると気迫が違う……」

 

「怯むな!! お、オールマイトをやれば」

 

 

表情を見て驚く緑谷。 ヴィラン達は気迫に押されながらも立ち向かおうとするが、

 

 

 

次の瞬間には一撃のもとに叩き伏せられていた。

 

 

「すっげぇ……っておわっ!?」

 

「ケロっ!?」

 

「うわっ!?」

 

 

そしてそのまま驚き峰田と蛙吹、そして緑谷を抱えながらある程度離れたカービィの横に着地するオールマイト。

 

 

「星乃少年、治療はできるかい?」

 

「ぽよ……」

 

 

カービィはためらうことなく相澤を突っつく。するとかすかに反応したのを確認する。

 

 

「えいっ」

 

 

何処からか取り出したドリンクを相澤の口に突っ込んだ。

 

 

「ちょっと何してるの、星乃君!!??」

 

「けが人にそれってやべぇぞ!!??」

 

「…… 二人とも落ち着いて見て」

 

 

驚く二人を蛙吹は窘め、相澤を見る。 そこにはかすかにだが息が落ち着き、出血が収まった相澤がいた。

 

 

「ぽよぽよよよ……(効き悪いな……)」

 

「いや、それで大丈夫だ。さあ、相澤くんを連れて皆入り口に向かうんだ」

 

 

ドリンクはワドルディ特製の物だったが、やはりプププランドの関係者でなければそこまで効きは強いわけではないようだ。

しかし相澤の息が落ち着いたのを見てオールマイトは避難するように指示をした。

 

「オールマイト駄目です!! ワン…… 僕の腕が壊れない程度ですけどびくともしなかった!! あいつきっと……」

 

「緑谷少年……大丈夫!!」

 

 

緑谷はOFAについて言いかけるも蛙吹達がいることで言葉を濁す。 オールマイトは笑顔で返事をすると、ブツブツと独り言を言う死柄木に注意しながら相澤のまだ折れている腕を固定していたカービィは、

 

 

「オールマイト……」

 

「星乃少年?」

 

「ぽよぽよよい、ぽよぽよぽよよぽよ(アイツショック吸収って言ってたし、なんか自己回復してるように感じた)」

 

「……情報ありがとう、さぁ行くんだ!!!」

 

「……やっぱり……本当なんだな……

 

 

 

 

 

 

弱ってるって話

 

 

カービィ達は入口へ、オールマイトは目の前のヴィラン達を倒すために前へ。

そんな中死柄木の声は静かに、しかし確かな冷たさを持って響いた。

 




ワープスターで高速で飛んで、天井突き破って登場するオールマイト。

ワドルディ特製アイテム+マキシムトマトなど

プププランド関係者ならとてつもない回復力を発揮するが、普通の人には効きが悪い。
しかしそれでも異常なレベルに回復するので高価であり、一般ではあまり知られていない。
市販されても加工されたものであり、ワドルディ作よりさらに効果は薄い。
プププランドだと普通に売られてたり、畑になっている。


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USJ襲撃 五口目

オリジナル設定ありです。

久しぶりにトリプルデラックスやっててやっぱ最終戦のあの曲は素晴らしいと思いました。


 

オールマイトの指示通り、カービィ達は相澤を連れ入口へと走る。

そんな中カービィは自身の中にある脳無に対する違和感を拭えずにいた。

 

 

(なんだろうこれ…… ストンピングの時に感じた違和感。 超回復? そんなのじゃない。

まるで心のうちに響くような…… 何かを求められるような感情だった)

 

 

カービィはそんなことを考えながら走っていると後ろで爆音、地を衝撃が響く。

 

 

「なんでバックドロップが爆発になるんだろうな…!! やっぱダンチだぜオールマイト!!」

 

「授業はカンペ見たりで怒られるような新米なのにね」

 

 

その光景に驚きながらも喚起を上げる峰田と冷静に見つめる蛙吹。そして不安そうに見つめる緑谷。今のオールマイトは無敵……ではない。

明確な弱点がある。 それを知るのはこの時点では緑谷とカービィだけだった。

 

 

 

 

 

 

そしてその不安は的中したかのように……土煙が晴れた先ではバックドロップの格好で、黒霧の力でコンクリートに叩きつけられるのを防いだ脳無に脇の傷跡を握られたオールマイトがいた。

 

 

「蛙ス……っ……ユちゃん!!」

 

「頑張ってくれてるのね、何かしら?」

 

「相澤先生担ぐに代わって!!」

 

「うん…… でもなんで……」

 

 

代わりながら聞き返す蛙吹を無視し走り出す緑谷。

 

 

「オールマイト!!」

 

「ぽよよ!!??(何やってるの!!??」

 

 

カービィが声を上げるがそれを無視し、緑谷はオールマイトのもとへと向かう。

しかしその前に黒霧が現れ、

 

 

「浅はか……」

 

 

霧を広げ、緑谷を飲み込もうとする。 緑谷はそれを無視して付きっ切ろうとした瞬間、

 

 

「どっけ、邪魔だ!!」

 

 

爆豪が黒霧の体の部分を抑え込み、それを防いだ。

そしてオールマイトの方も轟の個性により、脳無の体の一部が凍結されて力が緩んだ隙に拘束から逃れる。

 

 

「ぽよ!?」

 

「どうしたの、カービィちゃん?」

 

 

カービィはまたもや違和感を感じ頭を押さえる。 先ほどよりも強く、そして脳無が凍結した場所を崩しながらも立ち上がる光景に……

 

 

い……い……

 

 

「ぽよ?(なに?)」

 

 

もう……ヤダ……

 

 

(何この声?)

 

 

頭に響き始めた声にカービィは少し呻きながら……

 

 

 

 

それを見た

 

 

超再生で……いたい……半身を回復した……誰かお願い……

 

脳無の姿だった。

 

 

タスケテ……

 

 

 

 

 

 

脳無は駆け出し、オールマイトを無視し、爆豪へと迫る。

爆豪はそれを反応できず見つめ、振るう腕が爆豪を砕こうとした瞬間、巨大な星型弾が脳無を吹き飛ばした。

 

 

「なっ!? またかよ!!! このピンク玉があああ!!!!!」

 

 

死柄木の怒りの声を無視し走り寄ってきたカービィは爆豪をかばおうとしていたオールマイトへと走り寄る。

 

 

「……オールマイト……」

 

「カービィ少年?」

 

「ぽよ……ぽよよ?(時間……稼いでくれませんか?)」

 

「何を言ってるんだい?」

 

 

カービィはうつむきげな顔から顔を上げる。 その表情は勇ましく、しかし憂いも帯びていた。

 

 

「ぽよぽよよ(アイツを……倒します)」

 

「それなら私が……」

 

「ぽよ……ぽよぽよぽよよ(あれは……あれは死人です)」

 

「……What!?」

 

 

そう、先ほどカービィに聞こえてきた叫び…… それは本来意思もなき人形(デク)であった脳無の叫びだった。

その声を……叫びを聞いてカービィは彼を助けると決断したのだ。

 

 

「ぽよ、ぽよ。ぽよよぽよぽよぽよ(力だけじゃ、ダメ。 それだけじゃあの人は救えない)」

 

 

オールマイトはカービィのその言葉を聞いて考え、そして決断する。

 

 

「カービィ少年、救えるんだね?」

 

「ぽよぽよ!!(絶対終わらせます(助けます)!!)」

 

「OK!! 後に起こる問題は私に任せなさい!! 君はまっすぐ決めなさい!!」

 

「ぽよ!!」

 

 

カービィは力をためる様にし、そして空へと手をかざす。

オールマイトは脳無へと急接近すると連打を叩き込み、脳無もそれに応戦するように空気を割くような殴り合いが始まる。

 

 

「なんなんだよあれ!! ショック吸収を貫通して吹き飛ばすってありえねぇだろ!? 脳無は対オールマイトなのに……

くっそ!! ありえねぇだろ!!!」

 

「HAHAHA!! ”無効”ではなく”吸収”なのだろ!? なら答えは簡単さ!!これは私の100%を耐えられるというのなら彼はそれを超えたということ!!」

 

 

脳無の攻撃はオールマイトを傷つけていくが、オールマイトはそれを超えていく。

 

 

「生徒ができたこと…… 本物である私が100%を超えられないのでは平和の象徴は名乗れない!!

 

 

次々と拳が脳無に叩きこまれる中、カービィにも変化があった。

カービィの頭上、そこに光が集まり始め……

 

 

 

 

 

星型の穴、ディメンションゲート(・・・・・・・・・・)が現れた。

 

 

そしてそこから一つの輝く赤い星が落ちてくる。

これはオリジナルのカービィにはない能力。 今の彼では1日1回しか開けないが、特殊なコピー能力を呼び出せる彼だけの力。

 

カービィは勢いよく跳躍するとその星に触れ、まばゆい光がカービィを包み込んだ。

 

 

 

その頭部からまばゆい炎が猛り

 

カービィが力を込めると炎がうねる。

 

星と4つの赤き角の冠をかぶり

 

輝きはまるで星のようにカービィを包む。

 

あらゆるモノをすべて焼き尽くす

 

 

ヤァッ!!!

 

 

腕を突き出すようにポーズをとる。

スペシャル能力、ドラゴストームへと姿を変えた。

 

 

「ぽよ!!」

 

 

「あぁ、なら私も決めねばな!! ヌオォォオオオオオオ!!!!」

 

 

先ほどの連打すらも超える勢いで叩き込まれる拳打にショック吸収の許容を超え脳無がボロボロになってゆく。

 

 

「ハァアアアアアア!!!

 

 

 

Plus Ultra!!!!

 

 

勢いよく振り上げられたアッパーに脳無の体は軽々と打ち上げられる。

カービィは腕を振り上げると頭の業火は勢いを増しうねり、ドラゴンの形をとる……

 

 

「ハァアアアア…… !!

 

 

 

 

 

ドラゴ ストーーーーーム!!!!!

 

 

 

業火のドラゴンは熱波を放ちながら脳無を飲み込み、地へと叩きつける。

その紅蓮の中で脳無は必死に振り払おうとするも、身は超再生を上回る速度で焼き尽くしていき……ふとカービィを見る。

 

 

……ありがとう

 

 

そしてそのまま倒れ伏した。

 

 




悩みました。スノーボウルかこれか。
ただカービィが倒すってアンケートで決まった時点でスーパー能力を出すことは決まってました。


能力


ディメンションゲート

潜ることはできない。スーパー能力の召喚ができるが現時点1日1回で時間がかかり、疲れる。


脳無の声

カービィは助けを求めるものがいれば必ず助ける。
たとえそれが死者だろうと敵だろうと……言葉が通じない相手でも。


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USJ襲撃 終結

無理やり館半端ないけど、ご都合主義。 ある意味それが二次創作?


 

燃え尽きたように塵の山のようになった脳無に死柄木は茫然とし、声をかける。

 

 

「おいおい…… 脳無? 元に戻れよ…… そんな焼かれたからって再生できるだろ!!??」

 

 

そう何度も叫ぶが塵の山に変化が起きることはなく、

 

 

「おいおい嘘だろ…? 脳無だぞ…? 対平和の象徴のために造られた脳無だぞ!? それが何でよりにもよってあんなちっさいピンク玉に倒されたってのか!? まさか欠陥品を送り付けやがったのか!?」

 

 

死柄木は首を掻きむしりながら吠えると途端にだらりと腕をたらした。

 

 

「あ~あ…… どうすっかな…… あんま話ほど弱ってねぇじゃんか……」

 

「しかし先の戦いでオールマイトも弱っているようです。立ち振る舞いからわかりにくいですが、息が上がっている……」

 

 

「(ホーリーシットだ。まさかここまでとは……しかし……)じゃあ……まだ続けるのかい?」

 

 

黒霧の言葉にオールマイトの眼光がつよくなるものの危険のは事実だった。

普通の立っているだけとかなら問題ない。 しかし戦闘となればトゥルーフォームに戻ってしまう。

 

 

(やはり継承してから戦うたびに戦闘活動限界が減っていってしまっているのか?)

 

 

しかし今オールマイトにとって守るべき存在が後ろにいる。だからこそ威勢を張って引くことを願うが、

 

 

「うんそうだな、ラスボス目の前で引くのもあれだし……

 

 

 

 

何より脳無の仇だ

 

(来るんかい!!)

 

 

駆け出した死柄木と黒霧に仕方ないと構えをとろうとした瞬間、横合いから緑谷が飛び出してきた。

 

 

「なっ……緑谷!?」

 

「緑谷少年!!??」

 

 

切島達のいる離れた位置から個性で跳躍してきたのだろう、両足は砕けていた。

 

 

「(折れた!?さっきはうまくいったのに……でも、)オールマイトから離れろーーーーー!!!」

 

 

オールマイトの活動限界を知っていた緑谷は先ほど爆豪が見つけた弱点、黒霧のボディをめがけて腕を振るおうとする。

 

 

「小賢しい!! 二度目は……!!」

 

「ぽよ!!」

 

 

黒霧は死柄木の手をワープさせることで対処しようとしたものの、突如横から飛来したドラゴストームカービィの灼熱のドラゴンに妨害される。

 

 

「っ!!??」

 

「どうした黒霧……」

 

「やはりあれは危険ですね…… 私の霧が焼かれました(・・・・・・・・)

 

「はっ? そんなふざけたこ……!?」

 

 

あまりの内容に死柄木がわめこうとした瞬間、伸ばされていた腕を何かが貫いた。

 

 

「ごめんよ、みんな…… 遅くなったね」

 

「来たか!!」

 

 

丁度入り口の位置から放たれたそれは教員スナイプの放った弾丸だった。そしてそこには校長を合わせ複数の教員が集合しており、教員を呼びに走った飯田もいた。

 

 

「1-Aクラス委員長、飯田天哉!! ただいま戻りました!!」

 

「ヴィランが思いのほか多くてね!! 時間がかかったよ」

 

 

まだほかのエリアにも向かっている教員がいるのか、所々で衝撃音や爆音が鳴り響く。

 

 

「……ちっ!! やめだやめだ…… こんなムリゲーやってられるかっての!!」

 

 

死柄木の判断にすぐに黒霧はワープを開始する。 スナイプは銃撃を行うもそれを黒霧は防いだ。

 

 

「今回は失敗だったけど……今度は絶対殺す、オールマイト…… そしてそこのピンク玉もな!!!!」

 

 

霧は死柄木を包み、消えていった。

 

 

「はぁ、派手に暴れて行ってまんまと逃げられちゃったね……まぁまずは生徒の安全確認だ、みんな頼むよ!!」

 

 

校長が指示を出す中、カービィはコピーを解除し、息をつくとマキシムトマトを取り出し齧り付く。

 

 

「星乃……大丈夫か?」

 

「ぽよ?」

 

 

そんなカービィに轟は少し困惑した表情で近づいてくる。

カービィは人型をとり、またもう一つトマトに嚙り付く。

 

 

「大丈夫…… ただあれものすごく疲れてお腹空くんだよ……」

 

「すごい力……だったな……」

 

 

轟は左手を見つめ、握りしめる。

 

 

「あぁ…… 轟って炎ダメだっけ?」

 

「何故だ?」

 

「いや、前にかなり反応してたから」

 

「……別に今回は何も感じなかった。 いや……すごくきれいだったと思う」

 

 

轟はあの焔に自らの父の炎を感じることはなかった。いやあの炎に奇麗だと…… 親父の炎とは違うと感じていた。

 

 

「ありがとう…… さぁ集まらないといけないみたいだね」

 

「だな」

 

 

残りの皆が入り口に集まっていっており、轟もそちらへと向かう中でカービィは別の場所へと向かう。

オールマイトは緑谷を先に病院へと向かわせるよう医療ロボットに指示している中、塵の山へと向かうカービィを見つけ近寄っていく。

 

 

「カービィ少年」

 

「オールマイト……」

 

「今回のこれは気にすることはない。 なに、私がしたことにすればいいしね!!」

 

 

オールマイトは励ますようにカービィに声をかけるもカービィはため息をつき、

 

 

「いいですよそんなことしなくても…… それに……」

 

 

カービィは突然その塵をかき分けていく。 その行動にオールマイトは驚き、止めようとするが……絶句した。

塵の山の中、一人の男の姿……いや遺体が現れたからだ。

 

 

「そっ……それは……」

 

「せめてちゃんと人の形に戻してあげたかったんです。 やっぱり弄られてたみたいですね」

 

 

焼き払う形で元に戻す。 できるかはわからなかったができたとカービィは安堵しながらも、遺体を弄るという非道な行いに拳を握り……

 

それを開くとこの男性に黙とうを捧げ、見ていたオールマイトもそれに倣い黙とうを捧げた。

 

 




その時不思議なことが起こった…… を行うカービィ。
原作でも奇跡的な状況はよく呼び込んでると思う。


オールマイト、マッスルフォーム継続してるが限界時間が短くなっていってるのはかわらない


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USJ襲撃 後始末

なんとも後味悪い締めかもです。


ヴィランの襲撃を退けたその後、緑谷とオールマイトは保健室で治療を終え横になっていた。

相澤と13号は病院に運ばれたものの大丈夫だと聞いたオールマイトは息をつく。

 

 

「しかし今回は事情が事情だけに小言は言えないね」

 

「ハハハ…… 毎回すみません、リカバリーガール」

 

「そう思うなら自身を労りな、オールマイト」

 

「ですかね…… 今回の件でおそらく活動限界時間も縮んだかもですが…… まぁ大丈夫でしょう」

 

 

HAHAHA!! と笑うオールマイトに緑谷は苦虫を噛み潰したかのように表情を歪める。

 

 

「オールマイト…… すいません、勝手に行動して…… そのうえ迷惑まで……」

 

「まー仕方ないさ、こういう事もある!!」

 

 

緑谷を慰めるように笑うオールマイトにリカバリーガール呆れたような表情をしていると扉がノックされる。

 

 

「失礼します」

 

「「失礼しま~す」」

 

 

そう言って入ってきたのは警察の一人とカービィ、そして袋を持ち上げているワドルディだった。そのワドルディはバンダナを付けており、言葉を話していた。

 

 

「ほ、星乃くん!? えっとこの人はえっと……!!」

 

 

カービィと警察の人に目を交互に、そしてワドルディに一瞬戸惑いと百面相する緑谷と対照的にオールマイトは、

 

 

「緑谷少年、問題ないよ。星…… いや、カービィ少年は知ってるからね」

 

「えっ、そうなんですか!?」

 

「緑谷、保健室で大声上げちゃだめだぞ?」

 

「あっ、ごめん!!」

 

 

いつも通りの対応に緑谷は警察の方を見る。

 

 

「そして彼は最も仲のいい警察でね、塚内直正くんだ」

 

「ハハッ、何だ その紹介」

 

 

塚内はオールマイトの紹介に笑みを浮かべ、そこからも付き合いの長さを緑谷は感じた。

そして今度は椅子に座り、高さが足りないからか カービィに抱えられるワドルディに目が行く。

 

 

「あっ、どうぞ。 食べてください」

 

 

ワドルディはマキシムトマトをオールマイト、そして緑谷に渡す。 大丈夫なのか? とリカバリーガールを見ると頷いたので受け取った。

ちなみにカービィは普通にトマトをかじっていた。

 

 

「ありがとう……えっと」

 

「あっ、僕はワドルディです…… ってわかりにくいよね、バンワドって呼んでください!!」

 

「うん、よろしくバンワドくん」

 

 

緑谷はマキシムトマトをかじると、

 

 

「うわ…… すごくおいしい」

 

「まだあるので持って帰っていいよ!!」

 

「HAHAHA!! 相変わらずのおいしさだ!!」

 

 

そうやって笑うオールマイト。そこで緑谷は彼が普通に食べてること……うっすらあった傷がなくなり、自身も体の痛みが薄らいでいることに気が付いた。

 

 

「これって……」

 

「相変わらずプププランド産のものはすごいね」

 

「プププランド!?」

 

「本当すごいものさ…… それ一個で数万、前問題になった時は数十万とかになってたね……」

 

 

リカバリーガールの言葉に吹き出しそうになるものの飲み込んだ緑谷にカービィはものを飲み込むと、

 

 

「これはうちで作ったのだからお金なんて取らないよ。 ちゃんと食べて怪我なおして」

 

「えっと、ありがとう」

 

 

ガチガチでバンワドから袋を受け取る緑谷にカービィは苦笑する。

 

 

「しかし…… 星乃君から事情聴取できいたけど…… 君達3人のヒーローが身を挺してなければ生徒らもぶじでいられなかったろうな」

 

「そうだな…… しかし塚内くん一つ間違っているぞ」

 

 

塚内は首をかしげるとオールマイトは緑谷と星乃を見て、

 

 

「生徒も戦った。 彼らはこの若さで本物のヴィランと戦い生き残った。 それは普通ありえないことだぜ?

 

 

ヴィランもバカなことをしたものだ。 この経験を経てこの子達は強くなるぜ、私はそう確信している

 

「……そうだね」

 

 

笑うオールマイトに塚内も笑みを浮かべた。

 

 

「詳しくは後日確認するよ。 今は英気を養ってくれ、オールマイト」

 

 


 

 

重傷者も出たUSJ襲撃事件……翌日臨時休校となったものの一部教師と校長、塚内は会議室で事実確認を行っていた。

死柄木、黒霧と言う名前、個性所有者に該当がないこと。 襲撃してきたヴィランも俗に言うチンピラなどで詳しい情報を知らないこと。

そして……

 

 

「子ども大人ってやつか」

 

「あぁ、あの脳無を所有物のように誇示し、事が運ばなければかんしゃくを起こす……まさにその傾向だね。

しかし恐ろしい個性を持ってることは事実だし生徒と同じで成長の余地があるということ…… もし優秀な指導者が付いたら……」

 

「それなんですが……」

 

 

校長の言葉に塚内は少し考え、そして

 

 

「あの脳無なのですがまだ調査中なのですが…… 彼は俗に言うチンピラであり、死亡届が出されていました」

 

「……どういうこと?」

 

「星乃君の攻撃により分離していましたが手術痕、また塵と体内から多数の薬物の痕跡があり……

おそらく死亡後何かしらの改造を受けた俗に言う”改造ヴィラン”かと思われます」

 

「てことはあれか? 奴らは死んだ人間を弄りまくってあんなのを作ったってことか!?」

 

「なんてことを……」

 

「そして星乃君に事実確認の途中彼は…… 死柄木が脳無は送りつけられたと発言しており……」

 

 

塚内の言葉に会議室にいた皆は静かに、しかしある答えにたどり着く。

 

 

「つまり……バックはもういる…… もしくは死柄木達も本命が贈った駒に過ぎないと?」

 

「そこはまだ断定できません。 ただ言えることは相手はそのような非人道的なことを行えるということ……」

 

「そしてその技術はオールマイトの力に届きうる可能性があるという事か……」

 

 

皆が考える中、オールマイトはあるヴィランを思い返し、ありえないことであってほしいと願うのだった。




バンワド登場。
星乃家にいるワドルディ達を指揮しています。
バンダナは衣織作で槍使いであり、ナイトからも一目置かれてたり……



マキシムトマトは時価数万?
輸入は普通にされてますが制限もされてます。一時足元を見たりなどがありしたことでプププランドの王が怒り、輸入がストップされ数十万から数百万まで跳ね上がった時があったり。 


家に持ち帰った緑谷は調べたのち目を回し、母親は泡を吹いて倒れてしまいましたとさ


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雄英体育祭編
体育祭に向けて


休校明けの朝、教室はにぎわっていた。

USJ襲撃はすぐに取り上げられ、ニュースでもヴィランの動機等の考察が挙げられていた。

そんな事件の話が上がり、特にオールマイトの戦いの近くにいた人物は特にクラスメイトのターゲットになっていたのだが……

 

 

「……スぃ……」

 

「爆睡してるな」

 

 

一番異様な活躍をしたといえるカービィはピンク玉の姿で絶賛爆睡中だった。

理由としては脳無の分離の件で前日も忙しかったためだった。オールマイトと塚内のおかげで特にお咎めはなかったものの口裏合わせや後処理で睡眠時間が削られていたのだ。

クラスメイト達は一番聞きたいことが彼にあったが、起こすのはかわいそうか? と考えていると

 

 

「皆!私語は慎むんだ!もう直ぐ朝のHRが始まる!急いで席に着くんだ!!」

 

 

飯田が教卓の前に立ちHR開始直前を伝える。

その声にカービィはパチリと目を覚ますと周りを見る。 そしてタオルを取り出すとよだれの垂れた顔を拭き、人型になると座りなおした。

ただまだ眠そうではある。

 

 

「もう着いてるって。着いてねえのお前だけだよ」

 

 

「うぐッ!お、俺とした事が」

 

 

的確な指摘を受けて飯田は急いで自分の席に着く。 なんだかここ数日よく見るコント?である。

 

 

「梅雨ちゃん、今日のHR……誰が来るんだろ?」

 

 

芦戸は後ろの蛙吹に質問しようと体をそらすと椅子ごと倒れそうになったが、蛙吹がすぐに支えることで事なきを得た。

 

 

「そうね。相澤先生は入院中だし、他の先生が来るんじゃ無いかしら」

 

 

何せ両腕複雑骨折に顔面の骨折、普通なら病院で絶対安静にしないといけない程の大怪我を相澤はしているのだ。

流石に他の教師が代役で来ると皆も予想していた。

 

そう本来なら……

 

 

「おはよう」

 

 

包帯ぐるぐる巻きでもはや誰なのか判らないくらい顔が隠されていたが、相澤であった。

 

 

「「「相澤先生、復活ハエエエーーーッ!!!」」」

 

 

ほぼ全員が相澤先生の登場に驚愕した。

カービィは欠伸を出さないようにしながらもうつらうつらとしながら話を聞いていた。

 

 

「先生無事だったんですね!」

 

「無事って言えるんやろかアレ……」

 

「俺の安否についてはどうでも良い。それよりお前たち気を引き締めろ。まだ戦いは終わっていない」

 

「え?戦いって」

 

「もしかして……」

 

「またヴィランがあああッ!?」

 

相澤の言葉に全員が表情を強張らせている───

 

 

 

雄英体育祭が迫っている!

 

 

 

 

 

「「「クソ学校っぽいのキターーー!!」」」

 

 

予想とは大きく外れて学校イベントだった事に教室中から歓声が鳴り響く。雄英に入学して初の学校行事に皆がテンションを上げる。

特に雄英体育祭は日本においての昔行われていたオリンピックに代わると評されるくらいだ。

 

「知ってると思うが、うちの体育祭は日本の特大イベントの一つ。全国に生中継されるし出場するお前たちに当然注目が浴びる」

 

「けど大丈夫なんですか!? ヴィランに侵入されたばっかなのに……」

 

 

流石に昨日の今日と心配する生徒に相澤は

 

 

「逆に開催することで雄英の危機管理体制が盤石だと示すらしい。 まぁ警備は例年の五倍以上に引き上げるらしいがな」

 

「しかし、体育祭をする意味はそれだけじゃない。プロヒーローからのスカウトだ」

 

「お前たちの活躍がプロヒーローたちの目に留まればプロデビューの近道にもなる。半端な結果は逆にスカウトの機会がなくなる事にも繋がる為、当日に備えて準備を怠るな」

 

「年に1回……計3回のヒーローを志すなら欠かせないイベントだ」

 

 

そう言うと相澤はカービィを見、

 

 

「HRは以上だ。それと星乃、悪いが昼飯食べたら職員室に来てくれ」

 

「うい?……すいません…… わかりました」

 

ぽや~っとしてたせいか変な声が出たため謝罪し、返事をしたカービィに相澤は頷くと教室を出て行った。

 

 


 

昼。カービィは軽めに食事をすると職員室へと向かい相澤を呼ぶ。 その後二人で校長室へと向かった。

そこで待っていた根津はカービィに座るように言うと、カービィはソファーに座る。対面には根津と相澤が座った。

 

 

「ごめんね、星乃くん。 昨日も忙しかったのに」

 

「いえ、問題ないです」

 

「そうかい? じゃあまず呼んだ理由なんだけど……」

 

「まずは俺から…… この間の事を謝らせてくれ。ヴィランに良いようにされた上にお前を最前線に立たせていしまい危険な目に遭わせてしまった。 ……すまなかった」

 

「いえ、まさかを想定するにしてもあれは反則だったと僕は思います」

 

「あと助かった。 星乃が前線に出てくれたおかげで被害は最小で済んだ。 そしてお見舞いのおかげで俺も13号も早く回復できた」

 

「そういえば13号は……」

 

「一応今日までは様子見だ。明日から復帰する」

 

「そうですか」

 

 

保健室訪問後、カービィは同じように相澤達の元へと野菜を持っていった。 そのおかげと言うべきか、本来なら両腕をまだ使えることができなかったはずの相澤は腕の治療を終えていた。

 

 

「えっとそれでほかに何かあるんですかね?」

 

「じゃあ次は僕からだね。 実はナイトくんのことで相談があってね」

 

「父さんの事ですか?」

 

「実は彼にも雄英の警備の依頼をしたくてね。君に仲介をしてほしいんだ」

 

 

ナイトは免許は持っているがほぼ引退した身であるためだろうか、カービィは少し考え

 

 

「一応聞いてみます。 OKが出るかはわかりませんけど」

 

「うん、その答えで十分だよ」

 

「あと体育祭で選手宣誓を任せたい。 今年の入試主席はお前だからな」

 

「分かりました」

 

「よし、じゃあまだ時間あるし…… おしゃべりしようか!!」

 

「校長……」

 

「あっ僕父さんの学生時代聞きたかったんです!!」

 

「いいよ、どんどん聞いてくれ」

 

「……はぁ」

 

 

ヒートアップし始める二人に相澤はため息をついた。




なおお見舞い時、相澤はカービィに食生活について苦言を言われる


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宣戦布告

ちょっと書き方変えてみたり


 

「何事だあ!?」

 

 

帰りの用意をしていると麗日の声にカービィはドアの方を見るとまるで封鎖するかのごとく人ごみにあふれていた。

USJ事件を乗り越えたヒーロー科を一目見る為か、それとも体育祭に向けての視察か……

 

 

 

「出れねーじゃん!何しに来たんだよ」

 

「敵情視察だろザコ」

 

 

ナチュラルに罵倒される峰田。緑谷はあれがナチュラルと彼に説明してるが、それもそれでどうかと思う。

 

 

「敵の襲撃を耐え抜いた連中だもんな、体育祭の前に見ときてえんだろ。意味ねぇからどけモブ共」

 

「知らない人のことをとりあえずモブっていうのやめなよ!!」

 

 

普通に暴言を吐く爆豪に飯田は注意するが意味がない。 こういう人は言葉では意味がないのだ……

透、どうかしたかい? えっこれ?

 

 

「透、これはこうやって使うもんだよ?」

 

 

僕はドアの方へと向かうとそのまま流れる様に手首をスナップさせ、

 

 

 

 

ピコっ!!

 

 

爆豪の頭をピコピコハンマーで引っ叩く。

 

 

「っ!! このピンク野郎、なにしやが……」

 

「口悪い」

 

 

言い終わる前に切り返しにもう一回引っ叩く。ドア先に集まる生徒達はその光景に思考が停止しているのか、爆豪に文句を言うのを忘れてしまっているようだ。

 

 

「ごめんね。彼、口がちょっとお茶目なんだよね」

 

「だからてめぇは『ピコッ』 だからやめろって言ってんだろ!!この女g『ゴスッ!!!』」

 

 

あまりにも口悪いので力を込めて一撃を加える。 周りの皆はうわっ…… となぜか少し引いていた。

 

 

「どんなもんかと見に来たが随分と偉そうな奴いるなぁ」

 

 

そんな中一人の男子が人をかき分けて前に出てきた。

 

 

「ヒーロー科は皆こんななのかい?こういうの見ちゃうとちょっと幻滅するなぁ」

 

「ふむ、間違いなく彼だけです」

 

「普通科とか他の科ってヒーロー科落ちたから入ったって奴けっこういるんだ、知ってる?体育祭のリザルトによっちゃヒーロー科編入も検討してくれるんだって。その逆もまた然りらしいよ……」

 

「無視された……」

 

 

皆のフォローしたのに無視されてちょっとショック。

 

 

「敵情視察? 少なくとも普通科(おれ)は調子乗ってっと足元ゴッソリ掬っちゃうぞっつー宣戦布告しに来たつもり」

 

「うん、一緒にがんばろー」

 

「……」

 

((((めっちゃ軽い感じで返事したあああ!?))))

 

「はぁ……もしかしてなめられてる感じかな?」

 

「なめる? なんで? ここは雄英だよ? 普通科だろうが関係ないよ。

ヒーロー科ばっか目がいってるだけで普通科もサポート科も……みんな高い倍率を勝ち残ってきたんだ……

 

 

 

僕からしたらヒーロー科だからって言うくだらない自尊心で同級生(ライバル)をなめて隙を見せる気はないよ

 

 

……おかしいな、笑顔で答えたのに周りの皆の顔は引きつってる。 宣戦布告してきたから負ける気ないって言ったつもりなんだけど……

 

 

「まぁそういう事だから。 練習したいから道開けてくれないかな?」

 

 

僕がそう言うと少し道を開けてくれたので、透とともに通ろうとし、ついでの仕方ないので意識を刈り取ってた爆豪の襟首を持って引きづるように玄関口まで引き摺っていく。

その途中で僕は振り返り、

 

 

「今言った通り僕は全力で行くから」

 

 

廊下にいる人だけじゃない、クラスメイトにも向けて僕はそう一言を残し向かう。

とりあえず爆豪(これ)を玄関口において相澤先生のとこに訓練所の許可を取りに行こう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、という事で全力で殴りかかって来てみて

 

 

 

 

 

緑谷」

 

「どういうわけ!?」

 

 

訓練所に緑谷のツッコミが響いた。

 

 




カービィが行った後鉄哲が登場

爆豪くんあまりにも口悪いので意識を刈り取られる。



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本番に向けての訓練

私自身突っ込みたかったことを突っ込もうかと


僕は早速演習場を借りて練習を始めることにした。しかし一人で使うのは流石にどうかと思ったので声をかけたところ……

 

 

「いや~誘ってくれてありがとね」

 

「聞きに行ったらもう埋まってるって言われて困ってたんだよね」

 

 

結構来た。 結果耳郎と芦戸は岩に向かって個性を発動したり、透と梅雨ちゃんは体力上げの為か追いかけっこ(狭い範囲で走るのではなく避ける)を始めたり……

 

そして

 

「よし、という事で全力で殴りかかって来てみて緑谷」

 

「どういうわけ!?」

 

 

訓練所に緑谷のツッコミが響いた。でもちゃんとした理由があってのことだ。

皆離れてるし、可能性のある耳郎はイヤホンジャックでモノを持ったり、投げたりしてるから大丈夫だろう。

 

 

「オールマイトから君が手加減? ができた時があったって聞いたから。

多分だけど状況的にこれかなって仮説はあるから」

 

 

緑谷は困惑していたが、僕が構えをとると困惑の表情のままだが構えをとり、

 

 

「じゃ、じゃあ行くよ?

”電子レンジでタマゴが割れないイメージ、割れないイメージ”」

 

「ん?」

 

 

えっ今緑谷なんて言った?

 

 

「SMAAASH!」

 

 

接近からの拳の一撃、しかしそれはカービィにより片手で受け止められる。

カービィはう~んと声を上げ、緑谷はまた反動なく放てたことに驚いていた。

 

 

「やっぱりか」

 

「なにが?」

 

「前回もそうだけど君が手加減できた理由。ほぼ確実に君は人を傷つけるのが嫌みたいだね」

 

「え?」

 

「でもそれなら何度かすれば手加減の感覚はつかめるだろうけど……緑谷」

 

「なに、星乃くん?」

 

 

僕は少し聞き間違えであってほしいと眉間を揉み、

 

 

「君はどうやって個性を発動してるの? あぁ、イメージ的意味でね」

 

「えっ…… えっと電子レンジでタマゴが割れないイメージ……」

 

 

僕はすかさず緑谷の頭をハリセンで引っ叩いた。 残念だが聞き間違えではなかったようだ。

 

 

「君はバカなのかい? いやバカだね、バカ野郎だよ」

 

「えっ!? ひどいよ星乃くん!?」

 

「だってどこに絶対爆発するイメージで力の開放する奴がいるのさ」

 

 

あっ目の前いたわ。

流石に絶対爆発するような行動を個性発動のイメージにしてるとは思わなかった。

 

 

「緑谷はOFAを何だと思ってるのかな? 爆弾とでも思ってるの?」

 

「えっそんなことないよ!!」

 

「じゃあなんでそんな失敗するような想像で使おうとしてるのさ……」

 

 

僕は訓練所借りる時点でオールマイトに緑谷に教えると言っていたので、教えるために持ってきていた道具をとる出す。

それはサイズの違う風船と蛇口から伸びてきたホースだ。

 

 

「悪いけどその形じゃ僕は説明できないから違う形で教えるよ」

 

「う、うん」

 

「緑谷は何で個性使うと怪我をすると思う?」

 

「えっ…… 体が出来てないから……かな?」

 

「まぁそうだね。 ほぼ1年前にもらったもので、体も正直間合わせで鍛えただけみたいなものだし」

 

 

緑谷はうっと苦虫をかみつぶしたような表情をするが、あえてきつい言葉でいう。

 

 

「正直僕からしたら君の腕(・・・)のキャパシティはこの風船だと思ってる」

 

 

僕は小さい風船を取り出すとホースにつけて水を勢い良く出す。すると一瞬で膨らみ、破裂した。

 

 

「こんな感じで(OFA)を入れれば破裂する。 これが今の君の状態」

 

「けどさっき君が殴った時は……」

 

 

僕は再度ホースに先ほどと同じサイズの風船を付けると、次は勢いを弱めて水を出す。

すると今度は風船はゆっくり膨らむ。

 

 

「こんな感じで破裂しなかった。要するに体だけじゃなく、OFAの出力が0か100しかできてない……これが一番の問題だと思う」

 

「0か100…… 要するに人に使う時、僕は無意識にその出力を変えれたからケガをしなかったってこと?」

 

「そういう事。 正直さっきまでの君のイメージだと0か100しかないように感じたんだよね」

 

「う~ん……」

 

 

緑谷は結構考え柔軟な方だと思ってたけど変なとこで頑固なとこあるみたいだ。

 

 

「あとさ…… なんで一か所にしか力を流してないの?」

 

「一か所?」

 

「さっき僕はこの風船が君の腕……って言ったでしょ?」

 

 

先ほどの小さい風船と別に中くらいの風船を出す。

 

 

「腕だけじゃキャパが少なくて当たり前でしょ? なら体全体に回せばいいじゃん」

 

「体全体……」

 

「まぁ今は出力調整の感覚を掴もうか? どうも人相手なら無意識に手加減しちゃうみたいだし……」

 

 

僕は道具を端にやり、そのまま緑谷からある程度離れる。

 

 

「手っ取り早く殴り合って力の調整の感覚を掴もう」

 

「でも100%で殴っちゃったら……」

 

「問題ないよ。 今の君じゃ……

 

 

 

 

 

100%で殴れても意味がないから

 

 

 

 

 

 

 

 

その後緑谷は2週間ひたすらカービィにボコボコにされるも出力の調整の感覚をなんとなく掴めた。

 

そして……雄英体育祭当日を迎える。




2人で使うには広いので他の人を一応誘うカービィ。


緑谷くん、カービィにボコボコにされるも何とか調整の感覚を掴む。
しかしまだフルカウルの感覚を掴む域まではいっていない。
ついでに実践式だったので体も鍛えられた。
時折100%で殴っても簡単に止められ、トマト等(リカバリーガールも)のお世話に。


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雄英体育祭 宣誓

皆さんのヒーロー像ってありますか?


 

控え室。生徒達は各々で準備しリラックスしている。

 

 

「皆準備は出来てるか!?もうじき入場だ!!」

 

 

飯田がハキハキと言っている。 しかし変に緊張はしてないようだ。 

 

「緑谷」

 

「轟くん……何?」

 

「客観的に見ても実力は俺の方が上だと思う」

 

「へ!?うっうん」

 

 

いきなりのその言葉はおかしいと思うよ轟……

しかし正直今日の轟はいつも以上に余裕がないように見えた。

 

 

「おまえオールマイトに目ぇかけられてるよな。別にそこ詮索するつもりはねぇが……おまえには勝つぞ」

 

「おぉ!!クラス最強候補が宣戦布告!?」

 

「オイオイオイ!やめろよ轟。開始直前だし、何よりクラスメイトだろ!?」

 

「仲良しこよしじゃあねえんだ。別にいいだろ」

 

 

まぁ言わんとしてることはわからなくもない。今から体育祭が始まる。でもこの体育祭のメインはクラス対抗ではなく個人戦。

 

 

「そりゃあ、君の方が実力は上だよ。 客観的に見ても……」 

 

「だけど、他の科の人も本気でトップを取りに行こうとしてるんだ。だから、僕も“本気”で獲りに行く!」

 

 

緑谷はまっすぐ轟を見る。

 

 

「あぁ…… 後星乃も」

 

 

今度は僕のようだ。

 

 

「訓練の時は負けたが……今度は負けねぇ。 俺はこの力(・・・)でお前に勝つ」

 

「……」

 

 

僕は轟を見つめる。 ただただまっすぐ数秒その目を見て……

 

 

「今の君と勝負なんて……

 

 

 

 

やりたくない

 

 

はっきりと拒否することにした。

 

 

「「「「なっ!?」」」」

 

 

周りで聞いていたクラスメイト達は驚きの声を上げ……轟も目を見開いていた。

でも実際今の轟と勝負しても正直な所いいことなんて感じなかった。

 

 

「少なからず、宣戦布告するなら…… 相手は見た方がいいよ」

 

「!?」

 

 

僕の言葉に心当たりがあるのか押し黙る轟から視線を外し、入場門へと足を進めた。

 

 

 


         

 

 

 

歓声が反響し、やがて司会を行うプレゼント・マイクの声が響き渡る。

 

 

 

『雄英体育祭!!ヒーローの卵達が我こそはとシノギを削る年に一度の大バトル!!どうせてめーらアレだろこいつらだろ!?敵の襲撃を受けたにも拘らず、鋼の精神で乗り越えた奇跡の新星!!

 

 

 

ヒーロー科!!1年!!A組だろぉぉ!!??

 

 

歓声が強まりクラスメイト達の表情が一瞬こわばったのが見えた。

まぁ中には、

 

 

「めっちゃ持ち上げられてんな……なんか緊張するな……!! なぁ爆豪」

 

「しねえよ、ただただアガるわ!!」

 

 

爆豪のように獰猛な笑みを浮かべてる者もいるが。

 

 

『B組に続いて普通科C・D・E組…!サポート科F・G・H組も来たぞー!そして経営科…』

 

 

……続くようにほかのクラスの生徒も入場してくる。 中には宣戦布告してきた男子も見えるも、一部は……いや、大半はダル気な表情をしていた。

 

 

「選手宣誓!!」

 

 

前に立つは18禁ヒーロー ミッドナイト……

 

 

「18禁なのに高校にいていいものか」

 

「いい」

 

「静かにしなさい!選手代表………!」

 

 

「1年A組、 星乃火灯!!」

 

「はい!!」

 

 

前に言われた通り、呼ばれた僕はミッドナイトの前へと向かい、

 

 

宣誓!!我々、選手一同はヒーロー精神に則り、正々堂々、戦い抜く事を誓います。選手代表、1年A組 星乃火灯!!

 

(((普通だ……)))

 

 

僕の宣誓に生徒だけでなく観客やヒーロー達も何と言うか残念そうな雰囲気を醸し出す。

しかしまずこれは言っとくべきだろうと思った僕は今から言いたいことを言うことにした。

 

 

「ということで在り来たりな宣誓は以上として…… プレゼント・マイク先生に文句があります」

 

『えっ俺!?』

 

 

いきなりの名指しと文句があるという言葉にプレゼント・マイクだけでなくほかの生徒や観客もギョッとした表情になる。

 

 

「司会をするなら贔屓するような発言は止めてください。 普通科だろうとサポート科だろうと……みんな自分を見せるためにここにいます!!

この場にいる誰一人……

 

 

 

 

 

 

引き立て役なんかじゃない!!!

 

 

カービィの張り上げた声にみんなが押し黙る。それは生徒だけではなくA組(・・)を見に来たプロヒーローもだった。

 

 

「確かに僕達A組はほかの皆より早く現実…… 本当の悪と対面しました。

もしかしたらその時ヒーローを諦めた人も居たかもしれないのに……皆この道を目指すことを諦めなかった……

正直今回の件は偶々他より経験が早かっただけで運が良かっただけとも言えます。

 

でもその諦めないという決断にA組だったからとか、個性が強かったからとか関係はないと思ってます」

 

 

カービィは生徒たちの方を向き……

 

 

「戦えなければヒーローになれませんか?

 

個性が強くなければヒーローになれませんか? 

 

ヒーロー科には入れなかったからもうヒーローになれませんか?

 

ヒーロー向きの個性じゃないからヒーローになれませんか?

 

……無個性(・・・)だからヒーローになれませんか?」

 

 

カービィはそのまま緑谷を見て……周りを見る。カービィの放つ気迫に声を上げることもできなかった。それはこの場だけでなくテレビなどでほかの場所で見る者も……

 

 

「僕は……ヒーローは人それぞれだと思ってます。確かにヴィランと戦う人もヒーローだと思います。

 

でも僕は医療に立ち会い、人を助ける人もヒーローだと思います。迷子の子の手を取り親を探してあげる人もヒーローだと思います。

泣いてる人を笑顔にするのも、困ってる人の手を取れる人もヒーローだと思います。

だからこそ……皆の思い描く未来像(ヒーロー)を出しきってください!! そして皆さんも全力で見てください!!」

 

 

カービィは鼓舞するように拳を振り上げる。

 

 

「僕は一位を目指して全力で行くつもりだ!!これは入試首席だからじゃない!! 僕にも叶えたい未来像があるからだ!!

 

 

 

文句があるなら全力でかかってこい!!

 

 

「「「うおおおおお!!」」」

 

 

覚悟しやがれぇ!!などの声も上がるがそこに嫌悪感や怒りはなかった。 カービィは再度ミッドナイトの方を向く。

何やら彼女の息が荒い気もするがそれを無視し、

 

 

「以上で終了します」

 

 

そう言うと頭を下げA組の元へ戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『おいおいイレイザー!!アイツ最高かよ!?会場だけじゃなくほかで見てるリスナー達までもまとめ上げやがったぜ!!』

 

 

そう言ってコメントが書かれている画面を見せるプレゼント・マイクに、クラスメイトにモミクチャにされているカービィを見ていた相澤はため息をつく。

 

 

『普通でいいんだがな…… だがまぁ、アイツなりの言わなくちゃいけないことがあったって事だろ…… それより山田』

 

『山田っていうなよ!!』

 

『そんなのどうでもいい。 まずやるべきことがあるだろう…… あいつがあんなことしたのにはお前も原因なんだからな?』

 

 

 

 

 

 

『どうも贔屓してすみませんでした……』




無理やり感は私の文才のなさです。


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雄英体育祭 競争

カービィはお茶目(被害は見ないことにする)


「さて!開会式も終わった事だし、早速第1種目に行きましょう!!」

 

 

先程まで生き荒げに放心してたとは思えない切り替えで鞭を鳴らしたミッドナイト先生は注目を集める。

 

 

「毎年ここで多くの選手が涙を飲むわ(ティアドリンク)!さて運命の第1種目、今年は……」

 

 

全員が巨大スクリーンに注目する。スロットのようなものが回っており、各種目がこれで決まるのかな?

 

 

「コレッ!!」

 

 

そして映し出されたのは『障害物競走』だった。

 

 

「計11クラスでの総当たりレースよ!コースはこのスタジアムの外周、約4km!我が校は自由さが売り文句!コースさえ守れば何をしたって構わないわ!さあさあ、位置に着きなさい!」

 

 

するとゲートが開き始めたのであそこがスタートなのだろう…… しかし狭い!!

なるほど……どう考えてもスタート地点で

 

 

スターーーーート!!!

 

 

最初のふるいだ!!

 

 

 

 

『ついに始まったぜ、障害物競走!!解説のミイラマン、アーユーレディ!?』

 

『無理矢理呼んだんだろうが……』

 

 

開始と同時にスタート地点が凍結され、一人……轟が最初に飛び出してきた。

 

 

『おぉっといきなりの凍結でおしまいか!? てかあの規模……お前のクラスやべぇな!!!』

 

『知らん。 というよりもちゃんと見ろ』

 

 

プレゼント・マイクはまるで全滅してしまったか? と言ったが多少遅れながらも次々とスタート地点から生徒が飛び出してくる。

 

 

『おぉ!! 対処が早いな!! まだ凍ってるやつもいるけど諦めずがんばれよ!!』

 

『ヒーロー科はまぁほとんどとして…… 最初の妨害を超えてるやつは多いな』

 

『主席の発破が効いたか? 因みに問題のアイツは~って何やってんだ!?』

 

 

プレゼント・マイクの目に映ったのは一応走りながらも周りを見ているカービィだった。

 

 

『おいおい、あんなスピードじゃ追いつけないぜ!? って何だ?』

 

 

するとカービィに一匹の小鳥が近づき、それを見て伸ばされた手に止まった。

カービィは小鳥をなでると羽を一枚貰い小鳥は飛び立っていく。

 

 

『ペットか何か? でも今の行動何の意味が……』

 

『……まさか…… おい、よく見てろ、面白いものが見れるぞ』

 

『なに!?』

 

 

それはピンク玉に姿を変えたカービィが羽を吸い込む姿だった。

すると光に包まれ…… 羽で作られた冠をかぶったウィングカービィが空へと舞いあがった。

 

 

『やっば!! はえぇな!!??』

 

『コピー能力だな。 恐らく鳥関係の能力か…… あの背中の翼で高速飛行してるのか』

 

『しっかし相変わらずちっせぇな!!』

 

 

だがその小さな見た目とは裏腹にカービィは次々と生徒を追い抜いていく。

その光景に会場は沸いて…… というより女性陣がわいている気がしないでもない。

 

 

『っとこっちばっか見てたら駄目だな。 一陣が来たぜ!!

お待ちかねの障害物だ!まずは手始め第一関門!"ロボ・インフェルノ"!仮想敵ロボットがお相手だ!ご存知ッ!雄英受験実技試験で出てきたヤツらだ!!』

 

 


 

 

多少遅れたものの能力を発動し、トップに追い付いてきたのだが……

その先の光景は道狭しと群がるロボット。 試験でも見たのだが0Pのあれもいるようだ。

するといきなりその数体が氷漬けにされ崩れた。

恐らくやったのは轟で、妨害も加味して氷漬けにしたのかな?

 

 

『1-A 轟!! 攻略と妨害を一度に!! すげぇな、一抜けだ!! あれだな、もうなんか……ズリィな!!』

 

『だからちゃんと実況しろ。 体制の悪いタイミングで凍結させたんだろうな…… よく考えられてる』

 

 

当たりのようだ。だがゆっくりしてたら距離を離される。

僕はスピードを速めると気が付いたロボットが集まってくる。

 

 

「うい!!」

 

 

カービィは最初にフェザーガンを放ち小さいタイプのロボットの足を狙う。 ロボットは足を貫かれ身動きが鈍くなり……

 

 

「はっ!!!」

 

 

一瞬そのロボットに着地し、足場のように踏みつけると高く飛び上がる。そのまま0Pロボットの眼前に向かうとコンドルずつきを叩き込む。

 

 

『おっと星乃が頭突き…… って吹っ飛んだ!? 毎度思うんだがあんな小ささでどんな力してんだアイツ!?』

 

『正直分からないことの方が多い。……まぁ10tは計測可能な握力器を握りつぶしてたな』

 

『えっなにそれこわい』

 

 

そのまま飛んでいるとロープを凍らせ滑る轟を見つけた。

 

 

『あ~第二関門にさしかかっているぞ!!第二関門は落ちればアウト!!それが嫌なら這いずりな!!ザ・フォーーール!!

 

何だが…… 星乃関係ないじゃん!!』

 

 

僕はそのまま轟に急接近していくと気が付いた彼は氷を飛ばしてきた。

 

 

「ぽよ!?(あぶなっ!?)」

 

「ちっ!!」

 

「待ちやがれ!半分野郎!!ピンク玉があぁぁ!!」

 

 

また面倒なものが追加された。スロースターターだが大分温まってきたであろう爆豪が追従し並ぶ。

そのまま並走(2名飛行ではあるが)しているとまた開けたところに……

 

 

『そして早くも最終関門!かくしてその実態はー面地雷原!!怒りのアフガンだ!!地雷の位置はよく見りゃわかる仕様になってんぞ!!目と脚を酷使しろ。ちなみに威力は大したことねぇが音と見た目は派手!失禁必至だぜ!』

 

 

『人によるだろ』

 

『あとついでにだが今回はおまけもあるぜ……』

 

 

その声が聞こえた瞬間、横から砲弾が飛んできた。 何とか回避して横を見ると……

 

 

 

 

 

何やら模型のような飛行機に乗って砲台をこちらに向けるワドルディ達がいた。

 

 

『今回元№3メタナイトの協力の元、ワドルディに手伝ってもらっている』

 

『空中にいるからって安全じゃないZE!! 因みにワドルディ達に対する攻撃は禁止だからな!!』

 

 

なんてことを!? 一応軽く撃ってくれてるけど面倒なことはこの上ない!!

爆豪も舌打ちしながら球を避けていく。そうこうしながらゴール直前……という所で後方で大爆発が起こった。

 

 

『おいおい……見ろよ!!お前らこういうの好きだろ!?トップ三つ巴かと思えば……

 

A組、緑谷!! 爆風で猛追…… いや、抜いたーーーーーー!!!

 

 

大爆発は緑谷が起こしたものらしくロボットのパーツを板代わりにして飛んできたのだ。

毎回毎回思うけど……

 

 

「ぽよぽよよ!!(面白いこと考えるね!!)」

 

「デクッ!? くそっ、俺の前を行くんじゃねぇ!!」

 

「後続の道になるが……仕方ない!!」

 

 

だが勢いを失い失速し始めた緑谷を追い越すべく、爆豪は爆破の勢いを強め、轟は氷の道を作る。

僕達が緑谷をまた追い抜こうとしたその時、緑谷は体を空で回転させる。そして板を勢いよく振り上げ、

 

 

「まだ……だ!!」

 

 

振り下ろされた板により地雷が一気に爆発する。

 

 

「ぽよ!?」

 

 

軽い僕の体は高く打ち上げられた。

 

 

『緑谷、間髪入れずに後続妨害、アーンド爆風で加速! 何と地雷原を速攻クリア! イレイザーお前マジどんな教育してんの!? てか星乃がかなり吹き飛ばされてんだけど!?』

 

『俺は知らねえよ。あいつらが勝手に火付け合ってんだ』

 

 

いけない、このままだと負ける。

 

 

カービィは勢いよく落下する爆撃落下を行い、立ち上がろうとした轟と爆豪に妨害をしながら着地し、

 

 

「ぽよーーーー!!(負けるかーーーー!!)」

 

「(やばい、星乃くんもう復帰した!?)僕だって!!!」

 

緑谷はあと少し…… カービィは勢いよくコンドルずつきで飛び出し……

 

 

 

 

 

 

 

緑谷の背中を勢いよく打ち抜いた。

 

 

「あっ……」

 

「あぐっ……」

 

 

そのままもみくちゃになるように二人はゴールをくぐる。

先程まで大歓声で包まれていた会場が静寂に包まれている。

 

 

『あ~同時なのか?ちょっと映像確認するから待ってくれ』

 

 

静寂に包まれる中轟と爆豪もゴールし…… あまりにもおかしな光景に負けた悔しさより先に疑問が頭を占領していた。

 

 

『ってことで映像ドーーン!!!』

 

 

巨大スクリーンに映る映像、そこにはずつきをくらい吹き飛ぶ緑谷の手が、カービィの体がゴール線をくぐる直前に触れていた。

 

 

『ってことで一位は緑谷……なんだがなんだよこの閉まらない結果は!!!???』

 

 

プレゼント・マイクの叫びの中、カービィはあっちゃーというように緑谷をつついていた。

 

 




カービィは軽い。これ基本。
カービィはバカ怪力。意外と知らない人いる。


緑谷の背中は勝つための犠牲となった。後ワドルディが治療。

ナイトさん、ワドルディを貸し出す。


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雄英体育祭 騎馬戦

騎馬戦が思いつかん。どうする?

カービィ←こいつが主な原因


コンドルずつきが緑谷の背骨を犠牲にした。

ただ勢いがあったとはいえ威力はそこまでなかったらしいのでワドルディの持ってきたマキシムトマトとリカバリーガールのおかげで事なきを得た。

 

 

「いや、本当にごめんね」

 

「だ、大丈夫だよ!! 治ったしそれに……勝負のさなかだったし……」

 

 

緑谷はなんてことないように許してくれた。うんいい奴だな~

 

 

「ところでさ、星乃くん」

 

「なに?」

 

「……そろそろ放してあげたらどうかな~って」

 

 

緑谷の指す先、それは僕の手。

そしてその手は峰田にアイアンクローを決めていた。

なんてことはない。さっきの競走で八百万にセクハラをかましたのだ。 勝つために引っ付いたまでは……まぁいい。

ゴールしたのにそのままくっ付いていたのでこの状況(アイアンクロー)になっただけだ。

 

 

「さーて第二種目よ!私はもう知ってるけど~~…何かしら!?言ってるそばから!」

 

 

緊張感が漂う空間で、誰かの生唾を飲み込む音がする。僕は峰田をアイアンクローしたままスクリーンを見る。

 

 

「コレよ!!!」

 

 

そして映し出されたのは………

騎馬戦だった。流石に放してやると峰田が頭を抑えている。

 

 

「お、おいらの頭……と言うか顔変形してないか?」

 

「おう、元々変態顔だから代わってないぜ!!」

 

「上鳴、どういう意味だ!!」

 

 

峰田と上鳴がコントを始めるがミッドナイト先生の話を聞くことを優先する。

 

 

「参加者は2〜4人のチームを自由に組んで騎馬を作ってもらうわ!基本は騎馬戦と同じルールだけど、1つ違うのが、先程の結果にしたがい、各自にポイントが振り当てられること!」

 

 

 

「それってつまり、相手によって取るポイントが違うって事?」

 

 

 

麗日の言葉にミッドナイト先生は頷く。

 

 

 

「その通り!そして与えられるポイントは下から5ずつ!42位が5ポイント、41位が10ポイント…といった具合よ。そして」

 

 

 

ミッドナイト先生はこちら……いや、緑谷を一瞥すると衝撃の一言を発言する。

 

 

「1位に与えられるポイントは『1,000万』ッ!!」

 

 

その瞬間空気が重くなった。 明らかに周りがその点を求める獣になったようだ。

その光景に満足そうにミッドナイト先生は微笑み、

 

 

「制限時間は15分。その間に2人から4人のチームを作るのよッ!騎馬戦自体は個性発動アリの残虐ファイト!!騎馬を崩してもアウトにはならず、どんなことをしても最後に首から上にポイントの鉢巻を巻いている者が勝者になるわ!でも悪質な騎馬狙いの攻撃は一発退場だから注意しなさい!!」

 

「それじゃあこれより15分!! 交渉タイムよ!!」

 

 

みんなそれぞれ組む相手に声をかけ始める。

僕はどうするかなと周りを見る。透は耳郎と話しており、緑谷は残念なことに点数のせいか断られてる。

 

 

「う~ん、緑谷と組むかな……」

 

「なぁ、アンタ」

 

「えっ僕?」

 

 

次の瞬間意識が遠のくような感覚に襲われる。

 

 

(あっ、やばいかも……)

 

 

しかしそれは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ぽよっ!!

 

 

 

 

 

 

 

「っ!!!」

 

 

何とか踏ん張り頭を振る。 すると声をかけたであろう男子が驚いたように、

 

 

「……お前、俺の個性が効かないのか?」

 

「う~ん、ちょっとふらっとしたけど……」

 

 

丁度彼の後ろに尾白ともう一人いたがなんだか雰囲気がおかしい。そうそれはまるでかの有名な……

 

 

洗脳(デデデの十八番)か」

 

「? なんかおかしかった気がするが……そうだ」

 

 

彼は自傷するかのように笑う。

 

 

「ヴィランみたいだろ? そんな奴が宣戦布告なんて笑えるだろ?」

 

 

僕はそんな話を無視して後ろの二人の頬を軽くたたく。

 

 

「……あれ? 僕何を……」

 

「星乃、これは……」

 

「うん起きた? じゃあちょっと作戦考えようか、時間ないし」

 

「……人の話聞いてるか?」

 

「えっと名前なんだっけ」

 

「心操 人使だ……」

 

「心操ね。 君は?」

 

「庄田 二連撃だけど……」

 

「よし、じゃあ心操騎手で……」

 

 

僕が作戦を伝えていると流石に突っ込まなければと思ったのか心操が肩に掴みかかり、

 

 

「いや人の話聞けよ!! さっきまで俺が何してたか……」

 

「うん、だから期待してるからよろしくね!!」

 

 

僕に返事に心操はあっけにとられたような表情をし、何かを諦めたかのようにため息をついた。

 

 

「あんた人の話聞かないんだな…… もういいや。 ただ……」

 

「何?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あんま言う事じゃないけどが下してたら俺文句言われないか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕の記憶は空の彼方へと飛んで行った。




心操の個性洗脳、カービィに効かず。

カービィ女と思われる。(ほとんどから思われてる)


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