奈緒ちゃんとアイス (Fulikake)
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奈緒ちゃんとアイス

『あっつう〜』

 

仕事をしていると開けっ放しのドアからアイス片手に唸る奈緒ちゃんが通った

 

『あ、プロデューサーさんや』

「お疲れ様、暑いねぇ」

『お疲れ様です〜ほんま嫌なりますね〜あ、おすそ分けです』

 

コンビニの袋から差し出されたアイスを受け取る

 

「いいの?ありがとう」

『これ食べ切る前に溶けそうなんで…ってここめっちゃ涼しいやん!』

「冷房ガンガンだからね、最高だよ」

『ずるい〜私らなんてダンス練習で汗水流しとんのに』

 

空いてる席へ腰掛けるとダラ〜と机に腕を投げる奈緒ちゃん

 

「そんなダンス練習には行かなくていいの?」

『今は休憩時間やからええの〜』

「ふふ、そっか…あ、いただきます〜」

『どうぞ〜、それプロデューサーさんへの愛を込めときましたんで絶対当たりますよ』

 

両方の手のひらを私へ向けぐぬぬ…と見えない念を送られる

 

「あはは、ありがとう…あ!お返しにこれあげる」

『アメちゃん…って私とキャラ被るやん!』

「塩分補給は大事だからね、この時期は常に飴常備してるよ」

『…プロデューサーさん、あそこのドアからやり直さへん?』

「ふふ、ちょっと遅いかなぁ〜」

 

奈緒ちゃんとたわいもない会話をしつつ、頼まれていた備品点検を進める

 

「うーんと、劇場の照明いつ変えたっけ...在庫は...」

『プロデューサーさん、その仕事シアター行って見た方が早いんちゃう?』

 

ぶつぶつとパソコンとにらめっこをしていたら、ジュースを飲みながら奈緒ちゃんが話しかける

 

「え〜?ここでも出来るよ?」

『いや、プロデューサーさんも暑さに負けてもうてるやん!』

「ここの方が捗るし、仕方ない」

『私やって捗りますよ』

 

椅子に座りながら覚えたてのダンスを踊る奈緒ちゃん

 

『あっ』

『あっ…』

通りがかった琴葉と奈緒ちゃんの視線が合う

 

『プロデューサーお疲れ様です、奈緒ちゃん借りますね』

「琴葉お疲れ様、どうぞ〜」

 

『私まだ貸出中やから…』

『今から全体で合わせるからレッスン室戻るよ』

『えぇ〜!もうちょい休ませて〜』

『みんな待ってるんだから!ほら行くよ』

 

『いやや〜』

じたばたする奈緒ちゃんを引っ張っていく琴葉

 

「ファイト〜」

 

食べ終えたアイスの棒を片手に手を振る

 

「ん〜、さてと…」

 

腕をのばし、大きく伸びをする

 

 

「…愛、受け取っちゃった」

 

 

この仕事が一段落したらダンスを頑張っているみんなに飴とアイスの差し入れでもしようかな?

 

引き換えもしに行きたいし…、

 

 

 

頬杖をつきながら当たりという文字の書かれた棒を見ながら微笑んだ



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