東方怪人録~怪人たちの幻想入り~ (Dr.クロ)
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予告

それは一つの噂から始まった

 

鬼矢「幻想郷だと?」

 

純「うん、そうだよ鬼矢」

 

忘れ去られし幻想が集まる楽園、幻想郷

 

そんな幻想郷の噂を聞き、彼らはその地を訪れた。

 

 

全ての怪人の始祖、織神(おりがみ) 鬼矢(きや)

 

鬼矢「やれやれ、めんどくさいがやるしかねえか」

 

 

全てを見通す太陽の千里眼、陽月(ようげつ) 美陽(みよ)

 

美陽「さぁて、行くわよ月奈!」

 

一射必中の月の狩人、陽月(ようげつ) 月奈(つきな)

 

月奈「分かりました美陽姉!」

 

 

邪神の力を持つ欲望、圧芽(あつめ) 乃亞(のあ)

 

乃亜「さぁて、楽しい事を邪魔するバカはどいつだ?」

 

 

白き黄金の化身、白麟黄(はくりんおう) (じゅん)

 

純「何もしないで努力してる人を見下すのは僕嫌いなんだよね」

 

 

5人が幻想入りした世界に住む住人達

 

 

声をなくした博麗の巫女、博麗霊夢

 

霊夢『え、えと…こんにちわ』

 

 

友の為に努力する獣の魔法使い、霧雨魔理沙

 

魔理沙「弾幕はパワーだぜ!」

 

 

その力を友を守る牙に変える氷精、チルノ

 

チルノ「アタイの矢は友達を守る為の牙だ!」

 

 

強者を求む華人小娘、紅美鈴

 

美鈴「こちらも驚きですよ~いやはや~お元気そうでなによりです」

 

 

幻想の境界、八雲紫

 

紫「歓迎いたしますわ。怪人の始祖様」

 

 

 

そして起こり始める様々な異変

 

吸血鬼の少女が起こす赤い霧の異変

 

起こしたのは紅紫の悪魔、レミリア・スカーレット

 

レミリア「見せてみろ欲望、お前の力を」

 

 

桜を咲かす為に春を集めた為に雪が降る異変

 

起こしたのは幽冥楼閣の幽霊少女、西行寺幽々子

 

幽々子「ふふ、純君の言う始祖の力を見せて貰うわよ♪」

 

 

鬼が起こした連日続く宴会

 

起こしたのは幾千の影の力を使う鬼、伊吹萃香

 

萃香「ははっ、祭りを始めようじゃないか!」

 

 

月からの使者を欺く為に偽りの月が浮かび夜が続く異変

 

起こしたのは永遠の影姫様、蓬莱山輝夜

 

輝夜「さて、輝く月の影に見惚れて見る?」

 

 

幻想郷中に花が咲き誇る現象

 

起こしたのは龍を尊敬する深紅のフラワーマスター、風見 幽香

 

幽香「ふ~ん、美鈴様が満足できる相手ね…うらや…げふん、嫉妬しちゃうわね」

 

 

外より来たりし神社による宣戦布告

 

起こしたのは記憶の天候を操る神様、八坂神奈子

 

神奈子「見せて貰おうか、怪人の始祖って言われるお前の力を」

 

 

己の強さと巫女を試す為に神社を潰した天人の異変

 

起こしたのは大地非想天の娘、比那名居天子

 

天子「くぅぅ!色々と上がって来たわ!!来なさい!そしてあなたの力を見せて見なさい博麗 霊夢!」

 

 

地下にいる妖怪に八咫烏の力を纏わせて起こった異変

 

起こしたのは熱かい太陽神の火、霊烏路 空

 

お空「うにゅ!お姉さん私とフュージョンしましょ!」

 

 

これは彼らと幻想の者達が紡ぎだす幻想の物語

 

 

東方怪人録~怪人たちの幻想入り~

 

現在執筆中!



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設定集
設定集~メインキャラ編~


鬼矢たちメインキャラのキャラ設定です
8/28…鬼矢/オリジンと乃亞/アッシュの設定を記載
10/10…鬼矢挿絵を表示
10/19…純/デェバリャの設定を記載
11/21…乃亞の挿絵を表示
12/5…純の挿絵を表示
1/8…オリジンの挿絵を表示
2/9…アッシュの挿絵を表示・シャロシュの設定を記載
3/4…デェバリャの挿絵を表示
5/24…シャロシュの挿絵を表示
7/28…陽月姉妹の設定を記載


 

【挿絵表示】

 

 

織神(おりがみ) 鬼矢(きや)

性別:男

外見年齢:15歳

外見:めだかボックスの人吉善吉が漆黒に染まった様な容姿で、瞳の色と髪の色は黒で、髪型は善吉と同じだが上部分にアホ毛がある。身長は175cm。服装は新世紀勇者大戦の中の量子跳躍レイゼルバーの主人公の那由他兆太の服装の赤い部分を黒くした感じのを着ている

概要

何億年も前から生き続けている全ての怪人の始祖で様々な怪人に変身することができる力を持っている。

めんどくさがり屋だが仲間になった者を大切に思っており、絶対絶命のピンチの時には必ず駆け付ける。

細かい料理を作るのがめんどくさく、豪快な料理を作るのが得意。

趣味は昼寝で特に木の上とかの快適にのんびりできるところで寝るのが好き。

好物は醤油せんべいと熱いお茶。

全ての怪人やその怪人に関する事を知っているがあまり細かいことまでは覚えていない。

一人称は俺。二人称はお前、呼び捨て

 

 

【挿絵表示】

 

 

オリジン

外見:ベルトがないSIC仮面ライダー一号(新.Ver)の全身を白くした感じ

概要

鬼矢の怪人としての姿。

この姿からも他の怪人に変身できる。

強さは各主人公ライダーのラスボスレベルを数体相手にして互角の戦いが出来る程(ちなみに本気じゃない)

 

 

【挿絵表示】

 

 

圧芽(あつめ) 乃亞(のあ)

性別:男

外見:髪髪の色が黒が混じった赤色で目の色が紅色な15歳位に成長しためだかボックスの雲仙冥利だが後ろの部分の髪を少し紐で縛っている。服装は機動新世紀ガンダムXのガロード・ランの服装のジャケットのイエロー部分をブラックにしたのを着ている。身長は鬼矢より低い170センチ

概要

鬼矢の仲間のグリードの男性

800年前に原作でのメダルを作り出したと言うのを聞いた別の国の錬金術師が作り出した絶対死なないグリード

原典のグリードと違い、五感が人並み感じる様になっている。

鬼矢とはぶつかり合ってお互いを認めた仲である。

楽しい事が大好きで良く小さい子供達と遊んだりしている(勿論力をセーブしている)。

面倒見が良い。

自身の意識が入っているコアメダルが砕けてもそのコアメダルが再生するというある意味不死身的な特殊能力を持っている

またコアメダルを作り出す技術を持っており、その技術で他のコアメダルを製作し所持している。

一人称はオレ。二人称はオマエ、呼び捨て

 

 

【挿絵表示】

 

 

アッシュ

外見:顔は『這いよれ!ニャル子さん』の目の色を真紅に染めたニャル子フルフォースフォームの顔で、体と腕を仮面ライダーコアのを完全な体と腕にして炎じゃない部分を黒色に染めた感じで、足はカザリグリード態の足を黄色く染めた感じ

概要

乃亜のグリードでの姿。

ニャルラトホテプ、クトゥグア、ハスターのコアメダルで形成された邪神系グリードで元になった邪神の能力を使える。

凄い身体能力を持っており、衝撃波を当てた者限定で宇宙的恐怖な幻覚を見せてSAN値をガリガリ減らす。

また炎と風に耐性を持ち、特に炎はマグマやどんな高温に突っ込んでも活動出来る程強く、風はどんな強い風力だろうと自由に動ける。

核のメダルを破壊されても欠片がパズルのように組み合わさって元に戻る。

メダルの色はニャルラトホテプ=黒色、クトゥグア=真紅、ハスター=黄色。

 

 

【挿絵表示】

 

 

白麟黄(はくりんおう)(じゅん)

性別:男

外見:神主の服を着ている白髪で目は琥珀色のめだかボックスの球磨川禊だが果実の髪飾りを付けている。身長は乃亞と同じ170センチ

概要

鬼矢の仲間のオーバーロードの男性

のんびり屋で心が広い人物だが面白い事があるとすぐさま混ざろうとする性格

ちなみに結構確信犯な事をやっちゃう黒幕な事をする時もある。

努力する人が好きで、それを侮辱する人がいれば制裁を下す。

好きな食べ物は和菓子とお茶。

一人称は僕。二人称は君、ちゃん付け、くん付け、さん付け、呼び捨て

 

 

【挿絵表示】

 

デェバリャ

外見:伝説上の生物である雪獅子(スノー・ライオン)をオーバーロードインベス中華風にした感じ、カラーリングは白

概要

純のオーバーロードとしての姿。

オーバーロード語で白を意味する。

足が速く、大抵の者なら気絶し、一部の相手の動きを止める程の咆哮を放つことができる。

武器に長くて白い棍を持っていて伸びろと言う(オーバーロード語でもOK)と伸びるという不思議な棍を持つ。

 

 

【挿絵表示】

 

シャロシュ

外見:伝説上の生物である麒麟をオーバーロードインベス和風にした感じ、カラーリングは黄金だが角だけ琥珀色になっている。

概要

純が本気を出した時の姿。

オーバーロード語で琥珀を意味する。

いるだけで一部の相手の戦意を喪失させる程の存在でもある。

元々、身体の色は名前と同じ琥珀色だったが複数の黄金の果実を集めた影響で角以外が黄金色になった。

武器にとても長く、斧と大鎌の二つのモードに変形できるハルバード『シェベリャム(オーバーロード語できりん)』を持つが黄金の果実の力で全てのオーバーロードの武器と全アームズウェポンを模したオーバーロードウェポンを出せる。

高度な術を疲れなく発動出来る。

 

陽月(ようげつ)美陽(みよ)

性別:女

外見:オレンジ色の髪で目の色が赤色のめだかボックスの不知火半袖。髪型は不知火半袖と同じだがアホ毛がハートマークになっている。オレンジ色のロリータを着ている。身長は150センチ

概要

鬼矢の仲間で純粋なレジェンドルガの女の子

他のレジェンドルガと違って他の種族を見下すとかが好きではない。

妹の月奈を大切にしており、結構シスコン気味だったりする。

月奈が可愛い服を着てたがり、それを見て鼻血が流れる事がしばしばで本人は愛情と評している。

元気溌剌で姉妹関係には首を突っ込む癖がある。

好物はショートケーキとオレンジジュース

太陽に関する名前や由来がある物を集めるのが好き

レジェンドルガの中で数少ない貴重な存在でもあったので妹と共にファンガイアに誘拐されて幽閉されていた所を鬼矢に助けられて仲間になる。

一人称は私。二人称は貴方、さん付け、くん付け、呼び捨て

 

リオヘス

外見:デジモンのアポロモンをライダーの怪人風にした感じで左胸に向日葵を表す意匠がされている。

概要

美陽がレジェンドルガ態の際に名乗る名前

外見での名はヘリオスレジェンドルガと呼ばれている。

太陽を作り出す力と地平線彼方の物でも見通し未来の行動まで見通す千里眼を持つ。

作り出せる太陽はあらゆるものを焼き尽くすことができる。

 

 

陽月(ようげつ)月奈(つきな)

性別:女

外見:青色の髪で目の色が銀色のめだかボックスの不知火半袖。髪型は不知火半袖と同じだがアホ毛が漫画にある三日月の様になっている。青色のロリータを着ている。身長は150センチ

概要

美陽の妹で鬼矢の仲間の純粋なレジェンドルガの女の子、美陽を美陽姉と呼んでいる。

姉と同じ様に他のレジェンドルガと違って他の種族を見下すとかが好きではない。

美陽が大好きだがちょっと鼻血を流す所はなんとも言えないらしい。

大人しい子で面倒見の良いので動物に懐かれたりする。

チーズケーキとグレープジュースが好物

月に関する名前や由来がある物を集めるのが好き

美陽の所で書いた様にレジェンドルガの中で数少ない貴重な存在でもあったので美陽と共にファンガイアに誘拐されて幽閉されていた所を鬼矢に助けられて仲間になる。

一人称は私。二人称は貴方、さん付け、くん付け。敬語口調で喋る。

 

 

ミステルス

外見:デジモンのディアナモンをライダーの怪人風にした感じで右胸に月下美人を表す意匠がされている。

概要

月奈がレジェンドルガ態の際に名乗る名前

こちらはアルテミスレジェンドルガと呼ばれている。

月の様に優しく照らし癒す力と重力を操る力、そして狙ったものへの攻撃を絶対外さない能力を持っている。

 

 



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設定集~登場オリジナル怪人編~

これは本編で鬼矢/オリジンが変身した様々なオリジナルの怪人設定です。


アンドロメダゾディアーツ

製作者:Dr.クロ

概要

作者の星空町の愉快な仲間たちで出てくるキャラ那木利香子が変身したアンドロメダ座のゾディアーツ

外見は顔は蛇を消したメデューサで体はピスケスだがアンドロメダ座の模様が入っていて、体中に鎖が巻き付いている。ヴァルゴが纏っていたのと同じローブを纏っている。

ホロスコープスと同じ強さを持つ。

体中に巻き付いた鎖は攻撃、防御、探索、人探しなどに使える。

超新星が発動すると武器である鎖が巻き付いた者同士の強さを共有する事が出来る。

人探しの奴については探したい人物の情報を思い浮かべながら鎖に力を込める事で鎖がその人物のいる方向を指し示す。

ただし情報については探す人物の名前か細かい身体的特徴じゃないと別の人物を指し示す違う結果になる。

鎖の大きさも自在でどんな大きさも可能だけど自分の身長より大きいのは超新星使わないと出来ない。

硬さも自由自在だがとてつもなく硬いのは超新星を使わないと出来ない。

鎖は無限に出せるけど出せばその分体力を使うから香子風に言えば腹が凄く減る。

超新星で鎖が付いた者は他の鎖が巻き付いている者の力を使える様になる。

例で言えば、スコーピオンゾディアーツとアクエリアスゾディアーツに鎖が巻かれているとお互いに強さが合わさり、アクエリアスはスコーピオンの毒生成を、スコーピオンはアクエリアスの修復を得る。

また発動した本人であるアンドロメダは両方の力を使える事が使える。

ただ、能力は使えても強さは自分に加えられない。

ちなみに鎖に関しては超新星を発動した状態で相手に巻き付いたままアンドロメダから千切れても巻き付いていれば超新星での共有効果は消えない

 

デェバリャエ

製作者:秋塚翔さん

概要

東方嫉妬王 ~Jealousy of the OOO~にて登場した白いオーバーロードインベス。

大きな白い盾は大抵の攻撃を防ぎ不可視の衝撃波は樹木も薙ぎ倒す。

名前を翻訳すると『白い』。

 

ワーウルフレジェンドルガ

製作者:放仮ごSAさん

概要

東方ウィザード×スマブラⅩ 大乱闘!仮面幻想郷で出てきた並行世界の十六夜咲夜がレジェンドルガに変貌した怪人。

怪人態の容姿はガルルを模しているがシルエットは女性的。

人間態の容姿は黒いワンピースに白のエプロンドレス、ヘッドドレスといった正統派のメイド服を身に纏った蒼髪で鋼色の瞳をした十六夜咲夜。

強暴態の時は巨大な銀と蒼の狼のような姿。

覚醒態は正統派メイド服の上から全身蒼く輝く所々モフモフな鋭利な装甲を身に纏い、両足は間接も増えて四本指のまるで獣であり、臀部からは蒼い毛並みの尻尾が、両手は爪が尖り手甲のように装甲を付けており、犬耳が生えている蒼髪は長く伸びてポニーテールに括られ、口には牙が生え揃って黒く染まった鼻はマズルが伸びており、瞳は輪郭が金色になって満月のように輝いている姿

どんな能力をも封じるワラキアの魔笛・高速移動能力など数多くの能力を持っており、覚醒態時ではウルフェンバトラーと言う執事服を着たメスの狼の獣人を召還できる。

裏モチーフがジェヴォーダンの獣と月見草。

主要武器は自身が所持している柄は蒼く刀身は金と蒼の大剣

 

スカーレットドーパント

製作者:秋塚翔さん

概要

東方異界変 ~World of Crossover~にて登場したドーパント。

レミリア&フランドールメモリを使って変身。外見は全身が真紅で背中の翼はレミリアとフランのが半分づつ生える。

レミリアとフランの能力やスペカを使用できる他、無数の蝙蝠に分裂しての攻撃等の吸血鬼としての能力や技を駆使できる。但し吸血鬼の弱点は解消されており再生能力は非常に高い。

 

ハンタードーパント

製作者:Dr.クロ

外見:超電子バイオマンのジルバの胸と腰のバックルのマークを狩人を現すHに変えて目の色を黒くして銀色の所を白く染めている。

概要

ハンターメモリを使用して変身したドーパント

モンスターハンターの様々な狩猟武器を出現させて戦う事が出来る。



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設定集~主な異変解決者編~

霊夢たち主な異変解決者たちの設定です。
8/29…霊夢・魔理沙・チルノの設定を記載
10/12…霊夢・ファントム形態を記載
1/25…麟の設定を記載
2/22…蓮子/オフィウクスゾディアーツ/ディメンションドーパント・メリーの設定を記載
8/24…霊夢・霊夢怪人少女の挿絵を表示
12/27…ケンタウロスファントム・ケンタウロスファントム(怪人少女)の設定を記載
5/24…霊夢・怪人態、魔理沙、魔理沙・怪人少女、チルノの挿絵を表示


 

【挿絵表示】

 

博麗 霊夢

外見:服装は紅魔郷の奴だが髪が腰まである黒髪で目の色は茶色になっている。胸はC

概要

博麗の巫女と言われる少女。

幼少時に先代の言い付けを破って付いて行った時に現れた怪人に襲われて、その時に感じた恐怖とトラウマにより喋れなくなり、怪人を見るとトラウマが出て怯えてしまう。

妖怪に関しては怪物だろうとなんとか大丈夫になっている。

筆字で会話するので紫特注品の書いた後にしばらくしたら消える紙で出来たメモ帳と霊力を注ぐ事で墨汁替わりになる筆を使用してる。

動物妖怪に好かれてたりする。

大食漢の持ち主だがほとんど幼少時の恐怖と生への渇望でそうなった。

大人しく少し人見知りだが親しい人にはとことん懐く性格

 

 

【挿絵表示】

 

 

【挿絵表示】

 

博麗 霊夢・ドラゴンファントム形態

外見(怪人少女):髪が赤、青、緑、黄色と綺麗に変わる感じになり、胸をドラゴンを感じさせる中心に赤、青、緑、黄色に変わるウィザードラゴンの胸にある宝石を付けたビキニアーマーで包み込み、下半身は巫女服の袴だが裾が膝までしかない。腰と背中、腕、足にドラゴテイル、ドラゴウィング、ドラゴヘルクロー、ドラゴフットを装着し、髪飾りにウィザードラゴンの顔が付いていて、額にウィザードラゴンの額にある赤い宝石が付け、両耳にウィザードラゴンの角を模した形をした耳当てを装着している

外見(怪人形態):サドンダスの外見をウィザードラゴン風にした感じ

外見(龍形態):ウィザードラゴンと変わらないが前足部分が霊夢の巫女服の袖をイメージした紅白カラーリングになっている。

概要

霊夢がトラウマを乗り越えて得た怪人少女の姿。

幼少時のトラウマとなった怪人がファントムだった為、霊夢の奥底にファントムになりうる種が出来上がっていた。

再び怪人と出会い、トラウマが発動して動けなかったが自分を守る仲間や親友達のを見てその種を使って変身した。

この姿では炎、水&氷、風&雷、地の力を使える様になり、口からブレスを吐く事が出来る。

一応言葉を発せられるがドラゴンの鳴き声になっちゃう。

ちなみに大食漢がパワーアップする。

 

 

【挿絵表示】

 

霧雨魔理沙

外見:原作と変わらないが頭の帽子だけが紫色になっている。胸はB、怪人少女ならF

概要

自称普通の魔法使いの少女

霊夢とは幼馴染で良く遊んでいた。

大きくなった後にもしも怪人が現れた際の霊夢の力になる為に魔法使いになるのを決めて家を出て、母の師である魅魔に弟子入りする。

魅魔から自立した際に魅魔から連絡を受けた母から帽子を受け取って大事にしている。

今は霊夢の所に食糧を運びに行ったり遊びに来る。

元気溌剌で努力する事を諦めない性格

 

 

【挿絵表示】

 

霧雨魔理沙・キマイラファントム形態

外見:右腕に牛の顔、、左腕にカメレオンの顔、後ろ腰にイルカの尾鰭、背中にファルコの翼、頭にライオンの耳を持った魔理沙と6つのキノコの八頭身魔理沙

概要

魔理沙が手に入れたキマイラファントムリングでなった姿。

背中の翼で自力で飛ぶ事が出来る他、水中に入り込めば腰のイルカの尾鰭と足が一体化してスイスイ進める。

咆哮で相手を吹っ飛ばす他、左腕のカメレオンで透明になったり、出した舌で相手を束縛する事が出来る。

必殺技は右腕のバッファの顔から放つマスタースパーク、獣恋符(じゅうこいふ)【キメラマスタースパーク】

 

 

【挿絵表示】

 

チルノ

外見:原作と変わらない。

概要

霧の湖に住む氷の妖精の少女

先代の博麗の巫女に助けられた事があり、それにより遊びに行って霊夢とは顔見知り。

時たま先代の博麗の巫女の人を助ける様子から弱きを助け、強きをくじく存在になるのを決めてまずは友達を守る為に強くなる事を誓う。

サジタリウスホロスコープスイッチの持ち主で、使う事でサジタリウスゾディアーツを模した頭に赤い宝石が連なったティアラを付けて、サジタリウスゾディアーツのお腹マークが胸に描かれた狩人の様な服装を纏い、左手にサジタリウスゾディアーツの弓ギルガメッシュを付けて右腕に弾丸が連なった篭手を付けて足に翼の装飾の着いたシューズを履いている。

 

 

冴月麟

外見:原作と変わらない。胸はC

概要

人里から少し離れた冴月堂に住む人間の少女

何でも屋をしており、様々な事をしている。

活発なお嬢様な性格

霊夢と魔理沙とは幼馴染で咲夜とも面識がある。

ドラグレッダーとダークウイングとゴルトフェニックスの力を持つ。

ドラグレッダーを使うと金色の龍が描かれた赤いチャイナドレスを纏った姿となる。

ダークウイングを使うと鎧を外したセイバーリリィのを青く染めて中央に金色の蝙蝠が描かれた服を纏い、背中から黒い蝙蝠の翼がある姿となる。

ゴルトフェニックスをワルキューレの冒険のワルキューレの服を緑色の所を金色に染めて中央に銀色の不死鳥が描かれた服を纏い、背中から金色の鳥の翼がある姿となる。

それぞれのモンスターを模した武器を呼び出す事が出来る。

ドラグレッダーはパワー、ダークウイングはスピード、ゴルトフェニックスはガードに長けている。

 

宇佐見 蓮子

外見:原作と変わらない。胸はC

概要

外の世界の人間の少女

オカルトサークル「秘封倶楽部」の部長を務めている。

色々と運動神経が人間ばなれており、車と並んで走る事も出来る。

オフィウクスホロスコープスイッチとディメンションメモリを持つ。

 

ディメンションドーパント

外見:胸部分が救世主のブラジラで胸の所が時計の様になっており、顔と腕はダグバで肩と足がデスイマジンになっている。色は黒

概要

蓮子がディメンションメモリを使用して変身した姿。

時間の感覚を変える力と対象の場所を変える力を持つ。

時間停止とか対象の時間を早送り・撒き戻しをする事も出来る。

 

オフィウクスゾディアーツ

外見:頭部は蛇と人の顔が混ざった様な顔で、胴体は蛇の体が巻き付いている様な感じで、レオやリブラが纏っていたのと同じローブを纏っている。

概要

蓮子が蛇使い座のホロスコープスゾディアーツスイッチで変身した姿。

武器に二匹の蛇が交差しあいできた感じの形状で先端には宝玉が付いている杖『アポローン』を使う。

治癒能力が使えて超新星に覚醒すると死者蘇生もできる。

 

マエリベリー・ハーン

外見:原作と変わらない。胸はE

概要

人の心を持ったままファントムになった少女

通称はメリー

両親を早く亡くして知人の伝手で日本に来たがサバトにより絶望した事でファントムになる。

だが、人の心を持ったままでそれにより悩んでいた所を蓮子と出会い、彼女により救われる。

蓮子に好意を寄せている。

 

 

ケンタウロスファントム

外見:ミノタウロスファントムの水色の所を茶色に染めて紫色の所を黄色くした感じ

概要

メリーのファントムとしての姿。

槍と盾を持っており、素早い脚を持つ。

見た目を見たらミノタウロスに近いが4足歩行になる事が出来る。

4足歩行では高速で移動する事が出来る。

また、氷結弾を放つ事も出来る。

 

 

ケンタウロスファントム・怪人少女態

外見:ケンタウロスファントムを模したレオタードと腕に篭手を付けたメリー

概要

幻想郷にいた事で得たメリーの新たな姿。

元の姿と能力や特徴は変わっていないが蓮子に可愛いと言われて嬉しいとの事

 



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設定集~紅魔郷編~

紅魔郷で主に出てきたキャラの設定です。

9/7…ルーミア・大妖精・美鈴・パチュリー・小悪魔の設定を記載
9/21…咲夜の設定を記載
9/28…レミリア・フランドールの設定を記載
5/24…フランドールの設定に追記


ルーミア

外見:原作と変わらない。胸はA、怪人少女ならC

概要

宵闇の妖怪の2つ名を持つ少女

チルノの友達でのほほんとしていて友達思いな性格

ただ、ダグバのベルトを手に入れた事で怪人少女となると戦闘狂になる。

怪人少女となると高校生位の少女となって地面に流れ落ちないか落ちるかの長さの髪を付けていたリボンでポニーテールで纏め、ダグバを模した白いライダースーツと金色の肩と胸、腰をアーマーを纏い、頭にダグバの角を模したティアラが付く。

 

大妖精

外見:原作と変わらないが着痩せする様でどうやって収まってるか分からないが隠れ巨乳のE

概要

チルノの友達の妖精

皆から大ちゃんと呼ばれている。

恥かしがり屋で胸が他の皆より大きい事もあってチルノに引っ付いている。

チルノの事が大好きだが恥かしがり屋なので隠してる。

だが、ショッカー首領ベルトを手に入れた後は時たま性格が強きになって喋り方も一人称が俺になって男口調に近くなる。

ショッカー首領ベルトを使うと高校生位の少女になって目が赤く染まり、その体を緑色のビキニの上に赤いローブを纏って、纏めていた髪も下ろして深い緑色に染まってとてつもなく伸びる。

髪は攻撃に使用する際に複数の蛇にもなって口から弾幕を放つ事が出来、剣にすることも出来る。

ちなみにローブは恥ずかしさ隠しにもなっている。

 

紅美鈴

外見:原作と変わらないが動きやすくなる為に緑色のインナースーツを着用する時がある。胸はG

概要

紅魔館に仕える門番の女性

実はと言うと龍の始祖でとてつもない年月を生きている。

鬼矢とはとある時に出会い、退屈をさせてくれない人と考えている。

レミリアとはとある時に出会ってそのカリスマ性から仕える。

ちなみに幻想郷では紫と先代巫女と並んで最恐にして最強の人物。

自分で強者バカと言って強者と戦うのが好きで酒もすぐさま食い付く程の酒豪

重量系メダルを使うとさらに一部の者では勝ち目がない強さを発揮する。

メダルを使うと目の色が黒くなり、見た目は両肩と両腕にゴツイアーマーの様なのが付き、チャイナドレスから犀を感じさせるビキニ鎧に下も硬さを感じさせるレギンスパンツを纏った姿となる。

 

パチュリー・ノーレッジ

外見:原作と変わらない。胸はB、怪人少女ならD

概要

動かない大図書館の異名を持つ魔法使い

物静かで本を大事にしている。

本を取られると涙目になる。

爬虫類メダルを使う事で大人の女性になって、性格も強気になる。

喘息持ちだったが爬虫類メダルで完治している。

怪人少女形態は髪の色がオレンジ色に染まり、頭にガラの王冠を付けて服がガラ怪人形態のを元にしたレオタードの上にガラの服を模した鎧とスカートを履いている。

 

小悪魔

外見:原作と変わらないが赤い髪が地面に付くか付かないかの長さもある、胸がE

概要

パチュリーに仕える悪魔の女性

実はと言うとある二体の大悪魔が混ざった存在でもある。

実はパチュリーが意図的に魔法陣の書きミスとかをした事で上記の悪魔二人が融合して生まれたのが彼女である。

普段は仕事熱心だけど女性同時の絡みがあると某アイドル育成の事務員の様に妄想してピヨピヨしちゃうダメな子

ウヴァのメダルと甲殻類メダルと相性が良いので雷を操れたり、分身を100体まで出したり、魔力で鎌や蟹の鋏を作り出したりも出来る。

怪人少女形態は深緑色のインナースーツの上に肩と体に腰をウヴァグリード形態と鎧武者怪人完全体を混ぜた様な感じのアーマーを装着して両腕をウヴァグリード形態を模した篭手を付けている。

 

十六夜咲夜

外見:原作と変わらない。胸はD、怪人少女ならE

概要

紅魔館に仕えるメイド長で美鈴の義理の娘

紅魔館が幻想郷に来てまだそんなに経ってない時に美鈴が幼い彼女を拾って来た。

それにより霊夢や魔理沙と幼馴染で時たま食糧を持って行ってる。

美鈴の事を母の様に愛しており、オフの時はお母さんと呼んでいる。

そんな咲夜を見て妖精メイド達や小悪魔がほんわかしている。

メズールのメダルを使う事で身長が伸び、胸も大きくなり、その身を白いビキニの上に透き通ったマーメイドドレスを纏った姿になる。

大気中の水を集めて鞭にしたり、水の場所でなら下半身が人魚の様になる。

 

十六夜咲夜・超銀河王形態

外見:髪が膝まで流れ落ちて、黒く染めたFateの赤セイバーの服にセイバーの鎧を付けた感じ、目の色が左目が水色、右目が赤色になっている。

概要

咲夜が拾っていたギンガオードライバーとSOLUスイッチと乃亞から渡されていたサメ・クジラ・オオカミウオのメダルで変身した姿。

元々あった時間停止に超銀河王の時間停止と高速移動も加わってカブトにあるフリーズとハイパークロックアップを可能としている。

腕のガントレットを刃にする事が出来る。

 

フランドール・スカーレット

外見:原作と変わらない。胸はA、怪人少女ならD

概要

レミリア・スカーレットの妹

元気溌剌で優しい少女だが破壊する能力もあって自ら長く引きこもっていた。

乃亞の言葉で自分の能力を見直し、明るい気持ちを取り戻す。

アンクのメダルと相性が良く、使う事で中学生位の少女になり、胸も大きくなって、髪に赤いメッシュが入って腰まで伸び、服もアンクをイメージしたボディースーツに変わり、両腕がアンクの腕となって左腕にマークがアンクをイメージするマークに変わって左右にアンクの翼が着いたタジャスピナーを装着している。

友情【赤き不死鳥と手繋ぎ人】でオーズタジャドルコンボとアンクを召還できる。

 

レミリア・スカーレット

外見:原作と変わらない。胸はA、怪人少女ならB

概要

紅魔館の主である吸血鬼の少女

見た目は幼い少女だがそのカリスマ性の高さから住人から慕われている。

カリスマだが天然な所もあってそこら辺を弄られたりもしている。

フランドールの事を気にかけており、それを解決してくれた乃亞には感謝している。

恐竜メダルを使う事で高校生位の少女になり、背中の翼がプテラノドンへと変わり、真紅と紫が混じり合ったティラノサウルスの頭部とトリケラトプスの頭部を混ぜた悪魔・バフォメットの頭部のような意匠となっているロリータでその身を包む。

翼を羽搏かせる事で吹雪を起こしたり、手を付けた所から凍らせる事が出来る。

恐竜の部分を怪人っぽくして横側に蝙蝠の翼が付いたメダガブリューを作り出す事も出来る。

また、努力したことで吸血鬼の弱点を克服し、水も操れる様になる。

弱点克服の際にニンニクが好物になる。

 



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設定集~妖々夢編~

妖々夢で主に出てきたキャラの設定です。

11/22…レティ・橙・アリス・上海・蓬莱・リリーホワイト・プリズムリバー3姉妹の設定を記載
1/8…妖夢・幽々子・紫・藍の設定を記載
1/18…霊破の設定を記載
1/25…霧雨夫婦・阿求・小鈴の設定を記載


レティ・ホワイトロック

外見:原作と変わらない。胸はE

概要

冬に主に活動する妖怪の女性

チルノや大妖精達のお母さん的な存在で懐かれている。

デーボ・ヒョーガッキキーを持っており、使うと服がデーボ・ヒョーガッキを模した胸元を露出した半そでに長ズボンへと変わり、両腕にヒョーガッキのツラランチャーを装着している。

ちなみにデーボ・ヒョーガッキ―キーを手に入れたお蔭か冬以外でも活動する事が出来る。

 

外見:原作と変わらない。胸はA、怪人少女ならC

概要

藍の式の猫の少女

一人前の式を目指して頑張って修行している。

霊夢の事を気にかけており、声が戻る日を待っている。

スミロドンメモリを手にしており、使う事で高校生位の少女になり、右裾の部分に爪の様な感じで破れたトレーナーを付け、破れたジーパンを履いて、両腕にカギ爪を装着する

 

 

アリス・マーガトロイド

外見:原作と変わらない。胸はC

概要

魔法の森に住む人形遣いの魔法使いの少女

自立型の人形を作る事を目標にして努力している。

実は魔界の神、神綺の娘で小さい頃に霊夢達と遊んでいた事もある。

時たま霊夢の世話を焼く事がある。

悩みは親バカ母の毎朝モーニングコール。

カーバンクルファントムの力の持ち主で使うと胸元に紫色の宝玉が嵌め込まれた白いスカートの付いたインナースーツの上に白いローブを羽織り、左腕に剣が仕舞われている篭手を装着している。

怪人少女となってる間は自分に向かって来る魔法をどんなものだろうと吸収する程度の能力を使える様になる。

 

上海

外見:原作と変わらない。

概要

アリスが自分の意志を持ち自分の意志で動く、完全な自立人形を作ると言う目的で作った人形1号

人懐っこく、良く人の頭や女性なら胸の谷間等辺にくっ付く事がある。

言動は子供っぽい

 

 

蓬莱

外見:原作と変わらない。

概要

アリスが自分の意志を持ち自分の意志で動く、完全な自立人形を作ると言う目的で作った人形2号

悪戯が大好きなようで良く首つり自殺な色んな意味で冗談では済まされない事をやってたりする。

言動は魔理沙に近い

 

 

リリーホワイト

外見:原作と変わらない。胸はB、怪人少女ならD

概要

春を告げる春妖精

彼女の春ですよ~が春が来るのを実感させる。

陽気でのんびり屋な性格の持ち主だが春が来ないと慌てまくる。

ラッキューロキーを持っており、使うと身長が中学生くらいになり、服がラッキューロを模したワンピースドレスになる。

 

プリズムリバー3姉妹

外見:3人共原作とは変わらない。胸はルナサはE、メルランはC、リリカはB

概要

紅魔館の建つ霧の湖の近く、紅魔館よりは湖から離れた所に建っている廃洋館に住む騒霊の3姉妹

長女のルナサ・プリズムリバー、次女のメルラン・プリズムリバー、三女のリリカ・プリズムリバーで演奏隊をしている。

ルナサはおっとりとして姉妹の纏め役、次女のメルランはのんびり屋で家族思い、末っ子のリリカは元気溌剌の今時な女の子である。

それぞれルナサがギガンデスヘブン、メルランがギガンデスハデス、リリカがギガンデスヘルの力を持っている。

ルナサは白色のインナースーツの上に蝙蝠を模した上を蝙蝠、下は蜂を感じさせるドレスアーマーを纏い、背中に鳥の翼を生やして金色の仮面の髪飾りを付けている。

メルランは金色のインナースーツの上に龍を感じさせるドレスアーマーを纏い、ギガンデスハデスの顔を模した髪飾りを付けている。

リリカは黒いインナースーツの上に牛を感じさせるドレスアーマーを纏い、ギガンデスヘルの顔を模した髪飾りを付けている。

 

魂魄妖夢

外見:原作と変わらない。胸はB

概要

白玉楼の庭師を務める半人半霊の少女

様々な剣術を覚え、自分なりの最強の剣術を作ろうと頑張っている。

実は純が王の頃にいた巫女の生まれ変わりでその時の名前はディジュフォ(せつなをオーバーロード語に翻訳しての名)

純の事を慕っており、好意を寄せていた。

オーバーロードになった際に原作にはいないオリジナルのオーバーロードから純を庇って死亡する。

神の悪戯で転生して記憶は封印された感じで時折頭痛を感じていた。

助けたい為にヘルへイムの実を食べた事で前世の記憶が蘇る。

記憶が蘇った後は純と鈴仙の事で悩み中

怪人以外のホラー系が苦手でそれに直面するとなぜかぜよ口調になる。

バリゾーグキー、ドゴルドキー、ユニコーンゾディアーツスイッチと複数の力を持っていたが後述の怪間の力を得た後、それらはどこかにへと飛んで行ってしまう。

 

魂魄妖夢・怪間形態

外見(怪人少女):閃乱カグラの飛鳥の忍装束をスカート部分を白く染めた感じ

外見(怪人):伝説上の生物であるユニコーンをオーバーロードインベス洋風にした感じ、カラーリングは白

概要

幽々子が前世の記憶を取り戻した事で得た姿。

長刀『楼観剣』と、短刀『白楼剣』以外に両腕に装着した剣が仕込まれた篭手『シュイム(けんをオーバーロード語に直した名前)』を使う。

舞の様に踊って剣を振るう。

また、周囲にオリハルコンで出来た刃を出現させて相手に向けて飛ばす事が出来る。

 

西行寺幽々子

外見:原作と変わらない。胸はF

概要

白玉楼の主である女性

実は純が王の頃にいた彼の姉の生まれ変わりでその時の名前はデョシュボリャ(さくらをオーバーロード語に翻訳しての名)

超ブラコンで純の事を1人の異性として愛していた。

オーバーロードになった際に原作にはいないオリジナルのオーバーロードから純を庇って死亡する。

神の悪戯で転生して記憶は封印されていて純と出会ってから時折頭痛を感じていた。

記憶が蘇ってからは純にベタベタで彼との愛の結晶を作ろうと頑張っている。

その際、西行妖の下にあった元々の体を吸収して生前の記憶を取り戻すと同時に生身にも幽体にもなれる様になる。

大食いで一番好きなのはミスティアの料理

ゴーストイマジンの力を持っており、使うとピンク髪がボサボサな銀髪に変わり、一房だけ緑の髪が混じったのになり、服もゴーストイマジンを模したレオタードの上にボロボロなローブを身に纏った姿となる。

 

西行寺幽々子・怪人間形態

外見(怪人少女):ピンク色のチャイナドレスを纏い、髪が腰まで伸びている幽々子

外見(怪人):両肩にピンク色の桜をイメージした模様が入ったデェムシュの体を女性らしくして顔はデェムシュのをセイリュウインベスの顔つきに近づけた感じで頭にレデュエの黄金の冠みたいなのを桜の木をモデルにしたのに変えたのを付けた感じ、目の色はピンクで全体の色が緑色になっている。

概要

幽々子が前世の記憶を取り戻した事で得た姿。

巨大な扇子の様な武器『ディムデュ(せんすをオーバーロード語に直した名前)』を使う。

前世ではその扱いは達人だったのを誇っている。

ディムデュを使って攻撃する他、風を起こして相手を吹き飛ばすのを得意としている。

自分や他の人に物などの幻影を作り出して相手を惑わす能力を持つ。

レデュエと違うのは景色を変えられない事である。

 

八雲紫

外見:原作と変わらないが私用にはドレス、戦闘時は八卦の萃と太極図を描いた中華風の服を着ている。胸はF

概要

幻想郷に住む最古参の妖怪の女性

霊破とは彼女が博麗の巫女としてなった時からの長い付き合いで彼女ほどめんどくさがり屋は見た事ないが紫談。

霊夢にとっては第2の母親な存在で同じ様に可愛がっている。

面白がり屋だが霊夢に関しては彼女を泣かした者を笑顔でお仕置きする程である。

ロシュオロックシードを持っており、使うと白いドレスを身に纏い、王冠を付けた姿となる。

 

八雲藍

外見:原作と変わらない。胸はF

概要

紫の式の狐の女性

紫の雑用や世話をしているが極度の霊夢コンプレックス(略してレイコン)で、霊夢と会えないとウロウロしまくる。

霊夢に自分の尻尾に埋まって貰ってるのが至極の幸せとの事

自分の式神の橙も可愛がっている。

 

博麗 霊破

外見:髪の色が紫色で腰まである髪の先より手前で紐を結んでいる。旧作の博麗靈夢の服装を着ている。胸はF

概要

霊夢の母親で先代の博麗の巫女

ちなみにシングルマザーで紫に赤ちゃんが欲しいと頼んでそこら辺の境界を弄って貰い霊夢を儲けた。

性格はめんどくさがり屋だがやる時はやる女な感じ

本当なら霊夢が大人になってから博麗の巫女を継がせるつもりだったが霊夢のトラウマの切っ掛けになった怪人との戦いで負った怪我が切っ掛けで異変解決に参加出来ない程の霊力が激減して引退を余儀なくされた。

今は紫の屋敷で過ごしており、時たま霊夢に会いに行く。

霊夢の事は溺愛しており、会いに来た場合はベッタリである。

 

霧雨 亜理沙

外見:旧作の魔梨沙の髪色を金色に染めている。服装は黒の着物を着ている。胸はF

概要

魔理沙の母親にして元魔法使い

大手古道具屋霧雨店の女将さんで旦那と共に切り盛りしている。

師匠の魅魔も認める程魔法使いとして実力者だったが夫と出会い、結婚した事で魔法使いを引退した。

父親が魔法を嫌い、魔法使いになるのを反対した事で飛びだした娘の魔理沙の事を気にしており、時たま来る霊夢に魔理沙の事を聞いている。

 

 

霧雨 源蔵(げんぞう)

外見:駆紋 戒斗の髪を少し伸ばし、赤の着物を着させた感じ

概要

魔理沙の父親で霧雨店の店主

厳格だが温かく見守る存在で自分が反対した事で飛びだした魔理沙を気にしているが本心からの言葉を出しづらい性格の為にさりげなく聞いている(それが可愛らしいと言うのが亜理沙談)

魔法が嫌いな理由は今までの文明の恩賜を覆す事を起こし、道具を使わせない事をしたりするのでとの事

 

稗田阿求

外見:原作と変わらない。胸はB、怪人少女だとD

概要

人間の里にある名家「稗田家」の当主であり、九代目「御阿礼の子」になる少女

幺樂団の演奏と紅茶がお気に入り

霊夢の事を姉の様に慕っている。

ガジャドムキーを持ち、使うと高校生位の少女になり、白いビキニインナーの上にガジャドムを模した白いローブを羽織った姿となる。

カイジンキーのお蔭で寿命が他の人と同じ位になったとの事

 

本居小鈴

外見:原作と変わらない。胸はB、怪人少女だとD

概要

人里の貸本屋、鈴奈庵に住む人間で、そこで店番をしている少女。

読書家で、鈴奈庵にある外から来た本は読み飽きるほど読んでいる。

好奇心が旺盛で、駄目だと言われたことはやりたくなる性格。

阿求とは友達で楽しく話しあう間柄

ケルベロスアンデッドの力を持ち、使うと高校生位の少女になり、黒いインナースーツの上に右肩に金色の狼の顔を模したアーマー、左肩に銀色の狼の顔を模したアーマーを装着し、頭に狼の顔を模した髪飾りを付けている。

封印能力を使えてカードに封印する事が出来るが小鈴は妖魔本から飛びだした妖怪に使っている。

 

 



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設定集~萃夢想編~

萃夢想で主に出てきたキャラの設定です。

5/24…華扇・霖之助・梅霖・朱鷺子・理香子・夢美・ちゆりの設定を記載
12/27…萃香・エレン・カナ・コンガラ・ミュード・ミュードロイミュードの設定を記載


茨木華扇

外見:原作と変わらない。胸はF

概要

妖怪の山に『茨華仙の屋敷』を構えそこで暮らしている仙人の女性

美鈴と旧友の様で彼女に頭が上がらないそうだ。

オーバーロードインベスのデェムシュの力と猛獣使いオルグキーと原典にはないモンスターテイマーメモリと言う『猛獣使いの記憶』が入ったガイアメモリを持つ。

デェムシュロックシードを使い、赤いビキニ鎧とスカート肩部分に水晶のはめ込まれた肩当てを付けて赤いマントを羽織った姿になる。

猛獣使いオルグキーと一緒にモンスターテイマーメモリを使うと猛獣使いの服装に変わる。

後者の猛獣使いになるとどんな凶暴な獣型妖怪だろうと一発で大人しくさせる事が出来る。

 

 

森近霖之助

外見(男時):原作の顔つきを中性的に変えてアホ毛が生えている。

外見(女時):霖之助を女らしくして髪を膝まで伸ばしてアホ毛を生やした感じ、胸はF

概要

幻想郷で唯一外の世界の道具、冥界の道具、妖怪の道具、魔法の道具全てを扱う道具屋『香霖堂』の人妖店主

男にも女にもなれる存在で主に店にいる時や散歩時は女、無縁塚に行く時や魔理沙の家の手伝いに呼ばれた時は男になる。

幼き頃の霊夢や魔理沙、咲夜などの面倒を見ていたりする。

良く霊夢や魔理沙の服を仕立てており、幽香の傘も直したりしている。

眼鏡をかけてないとぼんやりと見えなくなると言う。

無縁塚に行っては流れ着いた物を集めている。

冥府神スフィンクスキーと冥府神ティターンキーを持ち、女性はスフィンクスキーを、男の時はティターンキーを使う。

ティターンキーを使用したらそのままティターンになる。

スフィンクスキーを使うと髪が金髪になって胸元を開いた冥府神スフィンクスを模したエジプト女王のドレスを纏い、頭に猫耳が付く。

 

梅霖(ばいりん)

外見:深緑に染めた髪を解いて服はミスティアのを緑色に染めたのを着て背中の翼が水の雫を模した形状になった大妖精、胸はB

概要

香霖堂に住む梅霖の妖精

顔は大妖精に似てるが血縁関係はない。

霖之助が無縁塚に出ている際は店番している。

大体の奴を霖之助から教えて貰っている。

 

朱鷺子

外見:原作と変わらない。胸はA

概要

香霖堂に住む本読み妖怪の少女

梅霖と同じ様に店番をする事がある。

本が大好きで良く本を読んでいる。

大体の奴を霖之助から教えて貰っている。

 

朝倉 理香子(あさくら りかこ)

外見:原作と変わらない。胸はE

概要

人里の少し離れた場所に住む科学者の女性。

本当は魔法使いなのだが魔法を嫌っている。

10サイのロボゴーグキーを持ち、使うと白のインナースーツに上にロボゴーグをインフィニットストラトスのIS風にしたアーマーを装着している。

 

岡崎夢美

外見:原作と変わらない。胸はF

概要

別の世界に住む教授と言われる女性

夢美の世界は科学が発達(幻想郷より優に5世紀程度発達、あるいは23世紀相当)していて、重力・電磁気力・原子間力の全ての力が統一原理によって説明されている。

統一理論に異を唱え、これに当てはまらない力『魔力』が存在するという‘非統一魔法世界論’を学会で発表したのだが、失笑を買い、それにより学会に魔法の実在を認めさせる為に可能性空間移動船と言う世界を移動する船でかつて霊破が現役の頃に来て魔力を調べようとして異変を起こしちゃった事もあり、霊破に退治されている、

一度自分の世界に戻ったとに学会を追放された後に幻想郷に来るがトラブルで霊夢が巫女を務める時間に来てしまう。

その後には冴月堂の隣に住み付いている。

バットファンガイアの力を持ち、使うとバットファンガイアを模したインナースーツに赤いフレアスカートを履き、背中に蝙蝠の翼が出現し、両腕に鉤爪のような物を装着している。

怪人少女となると右手の甲と掌に2つの紋章が現れる。

 

 

北白河 ちゆり

外見:原作と変わらない。胸はC

概要

夢美の助手を務める少女。

夢美を教授と呼んでおり、慕っている。

結構ツッコミ役で暴走した夢美にパイプ椅子で殴って止めている。

タブーメモリを持ち、使うとタブードーパントを模したマーメイドドレスを纏った姿となる。

ちなみに本人はスカートが恥ずかしいそうで怪人少女だと少し恥ずかしいとの事。

 

伊吹萃香

外見:原作と変わらない。胸はA、怪人少女ならC

概要

幻想郷を放浪する鬼

酒を片手に歩き回っており美鈴と同じ酒豪

オーガファントムの力の持ち主で使うと体が高校生位の少女となり、オーガファントムを模したチャックの様な模様があるレオタードに頭にオーガファントムの角を模した髪飾りを付けて、胸元にオーガファントムの腰にある飾りが付いている。

弱った相手(怪人)を小さくして食べる事が出来る。

また怪人少女の場合は性的に食べたりする。

 

エレン

外見:原作と変わらない。胸はA、怪人少女だとF

概要

成長しない魔法使いの少女

冴月堂の一員で手伝いをしている。

実年齢は亜理沙と同じで亜理沙とはお茶友達で源蔵が魔法を嫌ってるのを知ってるので世間話しをしている。

マグナギガを持っており、使うと高校生位の少女になり、緑色のインナースーツの上に両膝にビーム砲、右腕に大砲、左腕に機関砲とマイクロミサイル、背中にミサイルポッドを備えたアーマーを装着する。

 

 

カナ・アナベラル

外見:原作と変わらない。胸はC

概要

冴月堂に憑りついて住むポルターガイストの少女。

元々は別の所に住んでいたが起こしていたのに慣れてしまったので探していた所に冴月堂を見つけて住み付く。

ちなみに住み付いてる条件として手伝いをさせられたりする。

本人曰く麟やエレンの驚きは新鮮だから大好きとの事

ライオンファンガイアの力を持ち、使うとライオンファンガイアの体を模したインナースーツに両肩と両足に城の意匠が取り入れられているアーマーを装着し、指先が射出するロケットクローを装着している。

 

コンガラ

外見:原作と変わらない。胸はサラシを巻いてAに見せてて実際はF

概要

幻想郷を放浪する鬼

様々な場所を渡り歩いている。

モモタロスイマジン、ウラタロスイマジン、キンタロスイマジン、リュウタロスイマジン、ジークイマジンの力を持っている。

それぞれ使うとモモタロスは桃太郎を模した服、ウラタロスは浦島太郎の服、キンタロスは金色のレオタードの上に金太郎の服、リュウタロスはアニメ桃太郎伝説の龍神太郎の服、ジークのを使うとバレリーナとなる。

 

ミュード

外見:めだかボックスの髪の色を白く染めて下ろした喜界島もがな。

概要

幻想郷に流れ着いたロイミュードの女性

実はコア・ドライビア並びに重加速発生機能を得る前に作られたいわば試作品ロイミュードでナンバーは1000

1人途方に暮れて彷徨っている内に幻想郷の無縁塚に幻想入りして霖之助に拾われる。

名前のミュードは霖之助から貰ったので大切にしている。

 

 

ミュードロイミュード

外見:ロイミュード000(プロトゼロ)を元に顔は輪郭のにドライブタイプスピードの輪郭を加え、体に胸を除いて魔進チェイサーのを混ぜた感じ

概要

ミュードがなったロイミュード形態

正式名称は試作品ロイミュード1000

コア・ドライビアを得ていないので重加速発生機能を持っておらず、これと言った能力も持ちえていない。

 



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設定集~永夜抄編~

5/24…ミスティア、リグル、慧音、小兎姫、てゐの設定を記載
7/28…鈴仙、永琳、輝夜、妹紅の設定を記載


ミスティア・ローレライ

外見:原作と変わらない。胸はどちらともC

概要

鳥の妖怪の少女

チルノ達と友達で歌を歌うのが大好きなのだが人を鳥目にしちゃうのが悩みだったがショッカーメダルを手に入れた事で解決する。

ショッカーメダルを使う事で高校生位の少女になり、ショッカーグリードを模したライダースーツに身に纏い、アーマーを装着する。

八目鰻の屋台を経営しており、時たま上記の怪人少女形態になって和服のを着てやってたりする。

リグルに続くツッコミ役だが時たまボケたりする。

 

リグル・ナイトバグ

外見:原作と変わらない。胸はA、怪人少女ならE

概要

ホタルの妖怪のボーイッシュ娘

チルノとルーミアと大妖精の友達で女の子らしくない格好とスレンダーなスタイルの自分で悩んでいたがホッパーメモリを手に入れた事でなくなる。

ホッパーメモリを使う事で凛々しい女性の顔立ちになり、身長も高校生位の少女になり、胸も女性らしく膨らみ、服装も袖なしトレーナーに腕と脚を守るアーマーを付けて背中にホタルの羽を持った姿となる。

相性が良いのかより高い跳躍力とさらに上がった素早さで相手を翻弄する。

メンバー内でツッコミ役な立場

召還【始まりの三ライダー】で仮面ライダー1号、仮面ライダー2号、仮面ライダー3号を召喚できる。

 

上白沢慧音

外見:原作と変わらない。胸はE

概要

人里で寺子屋をやっているワーハクタクの女性

霊夢や魔理沙、咲夜の小さい頃からの先生でもあり、3人に慕われている。

頭が良いが度々難しい専門用語を交えて授業しちゃう天然さん。

頭突きは自分なりの愛の鞭との事

最近の悩みは永琳の自分弄りと時たま人里に来た際に永琳に弄られてるのを見られた時の小悪魔のピヨッた発言

タウラスホロスコープスイッチを持っており、使うとタウラスゾディアーツを模したインナースーツに肩と足にタウラスゾディアーツのアーマーを装着している。

ちなみに永琳の前では極力使わない様にしている。

 

小兎姫(ことひめ)

外見:原作と変わらない。胸はB

概要

人里で自警団をやっている女性

普段は良くある婦警の様な格好をしてるが非番の時はお姫様な格好をしている。

ドギー・クルーガーキーを持ち、使うとドギー・クルーガーをイメージしたインナースーツと身を守るアーマーを装着し、腰にディーソードベガを差し、頭に水色の犬耳、腰に尻尾が生える。

 

因幡てゐ

外見:原作と変わらない。胸はA、怪人少女ならB

概要

永遠亭に住む妖怪兎の少女

お調子者で悪戯好きで子供たちと混ざって遊んでたりする。

クラウンイマジンの力の持ち主で力を使うと体が高校生位の少女となり、胸も大きくなり、服はクラウンイマジンを模したピエロ服に変わる。

 

鈴仙・優曇華院・イナバ

外見:原作と変わらない。胸はC

概要

永遠亭に住む元月のウサギの女性

激しい人見知りで霊夢と妖夢がいると彼女の後ろに隠れる癖がある。

射撃の名手なのだが前述ので活かせていない。

実はと言うととある時に月の石を手に入れたいと言う月奈の要望で来た鬼矢達を追い払う為に戦ってその圧倒的な強さと恐怖から1人地上へと逃げて来た過去を持つ。

その際、幻想郷に来た当初に妖怪に襲われた所を妖夢に助けて貰ってから妖夢に好意を寄せている。

グレムリンの力を持っており、使うと緑色のインナースーツの上にグレムリンを模したアーマーを肩と腕、足に装着してる。

本来なら近接武器のラプチャーを銃に様に見立てて射撃戦も出来る。

 

八意永琳

外見:原作と変わらない。胸はF

概要

永遠亭の薬師の女性

薬以外にも医療に長けている。

姫を溺愛していて超甘く、お願いされると断り切れない。

慧音を弄る事が大好きでLOVEだったりする。

弓張重三キーとサーガインキーを持っている。

弓張重三キー使うと服が弓張重三を模した胸元を露出した着崩した水色の着物を纏い、背中と腰に弓張重三の羽と尻尾が付いた姿となる。

サーガインキーを使うとサーガインをモチーフにしたクノイチ服を纏った姿となる。

 

 

蓬莱山輝夜

外見:原作と変わらない。胸は隠れ爆乳のF

概要

永遠亭の主であるお姫様

永遠を生きる蓬莱人であり、暇な事が嫌いなので時たま行商ウサギに化けて人里にくりだしている。

立場が曖昧なシャドームーンの力の持ち主で力を使うと全身を銀色のレオタードで包み、手足をシャドームーンを模したアーマーで身を包んでいる。

サタンサーベルを持っている。

 

藤原妹紅

外見:原作と変わらない。胸はC

概要

迷いの竹林に住む蓬莱人の女性

炭を売って生活しており、時たま永琳に頼まれて輝夜の出迎えとかもやっている。

姉御肌で永遠亭の案内を受け持っている。

ちなみにミスティアとは彼女の屋台に炭を持って行く事で知り合いである。

輝夜の事は父が死んだ時に謝られており、それで恨んでない。

手間のかかる妹だと考えてたりする。

フェニックスファントムの力を持ち、使うと体を不死鳥をイメージする紅いインナースーツで見に包み、腕や足をフェニクスファントムを模したアーマーを纏う。

 



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設定集~悪化異変~

悪化異変で出たキャラとライダーの設定です
20/09/29…ゼラ、アシュ、バロン・アーサーアームズの設定記載


ゼラ

外見:目の白いところを黒くし、瞳を真紅色にして黒い神主服を着た球磨川禊

概要

純のもう一つの人格

悪こそ世界の真理だと思っている。

純がデュシュボリャとディジュフォを失ったショックとコウガネのせいで殺し合いを始めた仲間たちを見た影響で壊れかけた純の人格から生まれた。

その後、純の体をのっとって、ヘルヘイムに侵略されている別の世界へと行き、その世界の黄金の果実を奪い取り、その世界を滅ぼした。

その後、いくつもの世界を滅ぼし続け、黄金の果実を奪い続けていたが鬼矢に倒され、純の深層心理の奥深くに回復のために眠りについた

 

オシュ

外見:伝説上の生物であるマンティコアをオーバーロードインベス洋風にした感じ、カラーリングは全体が黒い。

概要

ゼラの怪人態。名前の意味は悪

武器は禍々しく歪んだ形をした黒い槍のオムボリャ・ミョムグ(意味はアンラ・マンユ)を持つ。

シャロシュと違いパワータイプで自分より数十倍も大きい巨大ロボットの一撃でも受け止めることが出来るほどのパワーを持つ。

尻尾に相手を麻痺させる強力な毒の他、対象の悪の心を増幅させる力を注ぐ事が出来る。

 

仮面ライダーバロン・アーサーアームズ

外見:カチドキアームズをSDガンダム外伝 円卓の騎士編のキングガンダムII世が着ていた鎧の様な感じにしてオレンジの所を黄色に染めて胸のをバロンのマークに変えたのを装着したバロン。頭は頭部の飾りに銀色のキングガンダムII世の兜を模したのが付いて左右に翼飾りが付いている。複眼の色は黄色

概要

バロンがアーサーロックシードを使って変身した姿。

音声はアーサーアームズ!キング・オブ・ビクトリー!

専用武器として鍔が2本のバナナを模している巨大で長大な両刃の西洋剣型アームズウェポン『バナナビクトリーカリバー』

バナナビクトリーカリバーの柄尻にバナスピアーの柄尻を合体させる事でジャベリンモードにする事が出来る。

 

名前:バナナビクトリーカリバー

 

刀身の色:バナナの様な薄黄色

 

特徴:鍔が2本のバナナを模している巨大で長大な両刃の西洋剣。アーサーアームズのエネルギーを流し込む事で、バナナ型の斬撃波や光刃、衝撃破などを放つ事が出来、アーサーアームズのエネルギーを纏わせた斬撃は、全てを斬り裂く威力。

 

必殺技:鍔と刀身の境目辺りにあるロックシードの装填口に、アーサーロックシードを填め込み、ハンガーを閉じて戦極ドライバー以上に荘厳で盛大なファンファーレの後「アーサー・チャージ!」の音声と共に大きな山を一つ吹き飛ばす程の強烈なエネルギーが込められた、黄金のバナナ状の斬撃を放つ「バナナアーサーエクスブレイド」

 

ジャベリンモードで、上記の動作を行って、X字状のバナナ型の斬撃波を放った後、黄金のエネルギーを纏わせてから投げ放ち、そのまま大きく地形が変わる程の爆発で相手を消滅させる「キングビクトリーエンド」

 

 

アーサーロックシード

外見:カチドキロックシードぐらいに大きく、形状はバナナを模した形で色は黄色。

概要

アーサーアームズになる為に必要なロックシード

ナンバーはA.L.S.-01

 



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出会い&紅魔郷編
序章~幻想に降り立つ始祖~


怪人の始祖、仲間と共に幻想の地に誘われる


何処かの山奥、そこにある場所へと向かっている五人の人物が居た。

 

一人目は五人の中で身長が一番高く、寒色形の色をしたシャツの上にモノクロのジャケットを羽織った黒髪黒目の少年

 

二人目は一人目より身長が少し小さく、同じ黒髪だがこちらは赤色が混じっており髪型も荒々しい感じの短髪で白いシャツの上に赤と黒のツートンのジャケットを羽織った目が紅色の少年

 

三人目は二人目と同じ身長で紫色に黄色く丸い模様がいくつも描かれた神主服を着た白髪の少年

 

四人目と五人目は五人の中で身長が一番小さく片方がハートマークのアホ毛が特徴のオレンジ色の髪で服はオレンジ色のロリータ服を着ていて、もう片方が三日月形のアホ下が特徴の青色の髪をした青いロリータ服を着た双子の少女

 

この五人がある場所へと向かっていた。

 

??「なぁ純」

 

純「ん?なんだい鬼矢」

 

黒髪の少年、鬼矢に呼ばれた白髪の少年、純は歩きながら地図を見てそう返事する。

 

鬼矢「ホントにここら辺にあるのかよ、その博麗神社ってのは」

 

純「多分ここら辺にあると思うだけどね…」

 

??「にしてもホントにあるのかよその幻想郷ってのは」

 

純「もー、それを確かめる意味でも行くのを決めたんだよ乃亞」

 

頭の上で腕を組んでぼやく赤交じりの黒髪の少年、乃亞の言葉に純は呆れて返す。

 

??「それにしてもその噂がホントなら楽しみですね美陽姉」

 

??2「そうね月奈!ホント楽しみね!」

 

乃亞の後ろでは双子の少女、美陽と月奈が噂が本当かどうか楽しみでワクワクしていた。

 

こんな風に5人は会話を時折しながら暫く歩いていると手を付けられてない寂れた神社を見つける。

 

純「お、もしかして」

 

そういうと純は寂れた神社に近づき、鬼矢達も近づいて神社を見る。

 

純「間違いないよ、ここが探していた神社…博霊神社だ!」

 

興奮してる純に鬼矢はんで…と切り出して本題を聞く。

鬼矢「こっからどうやって幻想郷に入るんだ?」

純「…へ?」

 

きょとんとする純に4人ははぁ~と溜息を付いた後に乃亞が純の頭を軽く小突く。

 

乃亞「テメェ、肝心なこと忘れてたのかよ」

 

ごめんねぇ~と謝る純を見た後に鬼矢はさてどうしようかと考える中…

 

ヴィン

 

鬼矢・乃亞・純・美陽・月奈「「「「「え?」」」」」

 

突如生まれた足元の浮遊感に5人は驚く中で落ちて行った。

 

そして後には元の静寂な神社しか残らなかった。

 

幻想郷~博麗神社・境内~

 

??「~♪」

 

場所は変わり、神社の境内を機嫌良く掃除する一人の少女が居た。

 

少女が着ている巫女服は腋を露出していると言う一風変わった巫女服であった。

 

しばらくして掃除が一段落したらしく少女は竹箒を片付けに行こうとし…

 

ヴィン、バキッ!ボキッ!ドゴッ!!

 

??「?!(ビクッ)」

 

いきなりの音に少女はビックリした後にオドオドしながら聞こえて来た方へ顔を向ける。

??2「」

そこには木のふもとに服のところどころに木の葉や枝が付いた状態で気絶した少年が居た。

 

気絶している少年に少女はあわあわと慌てた後に竹箒をその場に置いて少年を抱えると母屋へうんしょこらしょと引きずらない様に注意しながら運んで行く。

 

博麗神社~母屋・居間~

 

鬼矢「うっ…ここは…」

 

呻いた後に鬼矢は目を開けると自分が布団で寝かされてる事に気付く。

 

周りを見ると部屋の中らしく見た目は和風で統一されているのが分かる。

先ほどの浮遊感から自分はしばらく気を失っていたのに気付くと同時に足音が聞こえて来て襖が開けて一人の少女が現れる。

 

少女の見た目から巫女と判断したが肩部分のを取った様にしていて脇を露出してるのになんだその巫女服…と鬼矢は思った。

 

??『あ、起きましたか』

 

そんな鬼矢へ少女は袖から取り出したメモ帳らしき束に筆を走らせた後に書いたのを見せる。

 

鬼矢「オマエは?」

 

霊夢『こ、こんにちわ、私は博麗霊夢です』

 

聞く鬼矢に少女、博麗霊夢はメモ帳に書いて挨拶する。

 

鬼矢「オマエが俺をここに移動させてくれたのか?」

 

霊夢『は、はい。あのままじゃあ駄目と考えて』

 

続けての問いに霊夢はビクビクしながらそう返す。

 

鬼矢「あ~…なんか悪いな」

 

霊夢『い、いえ…』

 

頭を掻いてそう言う鬼矢へ霊夢はそう書く。

 

鬼矢「…ところでなんでオマエは筆談で話しているんだ?」

 

霊夢『!あの…その……』

 

その言葉に一瞬ビクッとしてどう書けば良いか悩んでる様な様子の霊夢に鬼矢はなんかあったのかと考えて…

 

鬼矢「あ~、やっぱいいわ話さなくて。聞くの面倒だし」

 

と鬼矢は野暮と考えてそう返す。

 

それに霊夢はほっと胸を下ろす様な動作をする。

 

そんな霊夢へ鬼矢は此処は何処かと聞き、霊夢はメモ帳に此処は博麗神社ですと書く。

 

鬼矢「博麗神社ってさっきの山奥にあったボロボロの神社のことか?」

 

そう聞くと霊夢はガビーンと言う音が聞こえる程ショックを受けてる様でその後に落ち込む。

 

鬼矢「え、おい」

 

落ち込む霊夢に鬼矢は慌てる中で霊夢は鬼矢の腕を掴むと歩き出す。

 

鬼矢「え、おい、何処に連れて行くんだ?」

 

それに鬼矢は聞こうとして連れて来られた場所を見て呆気に取られる。

 

霊夢が連れて来たのは神社の参道だが鬼矢は目の前の神社を見て先ほどまで自分と他の4人が見た寂れた神社に似てる事に気付く。

そして霊夢のウチの神社は寂れてませんと言う文字にまさかと呟いた後に言葉を発する。

 

鬼矢「ここ、さっきまで居たボロボロの神社と似ているんだが…」

 

その呟きに霊夢はもしやな顔でささっとメモ帳に筆を走らせて書いたのを見せる。

 

霊夢『それは『外の世界』の博麗神社のことじゃないでしょうか?』

 

鬼矢「外の世界…ってことはまさかここって」

 

霊夢『はい、此処は『幻想郷』の博麗神社です』

 

書かれた事にマジかと思った後にあの浮遊感が原因と考えて改めて気づいた。

そして確認する為に霊夢へ聞く。

鬼矢「此処に来るとき何かに落ちたんだが」

 

それを聞いて霊夢はさらさらと書いて見せる。

 

霊夢『おそらくそれはスキマだと思います』

 

鬼矢「スキマだと?」

 

霊夢の伝えた事に鬼矢は疑問詞を浮かべると霊夢が説明する。

 

スキマとは彼女の知り合いの女性が作れる特殊な穴で色んな場所に移動する為に彼女が使っていると言う。

 

鬼矢「なるほどな…」

 

そうなると自分以外の4人がいないのはその為かと考えて改めて自分以外の4人がいない事に気付く。

 

鬼矢「なぁ俺以外誰もここには落ちてこなかったのか?」

 

その問いに霊夢は首を振る。

 

それに鬼矢は自分だけが此処にか…と考えて他のメンバーは幻想郷のどこかに落ちたのだろうと行き付く。

 

鬼矢「そうか…」

 

まぁ、あいつ等なら大丈夫だろうとある意味前向きな考えを浮かばせた後にこの先の事を考える。

 

鬼矢「さて、これからどうするか…」

 

そう考えているとくいくいっと霊夢に服の裾部分を引っ張られてる事に気付いて霊夢を見る。

 

鬼矢「ん?なんだ」

 

聞く鬼矢へ霊夢はおずおずとメモ帳を見せる。

 

霊夢『行く場所がないのなら此処にいますか?』

 

鬼矢「ん?いいのか」

 

提案にそう聞く鬼矢に霊夢はこくんと頷く。

 

それに鬼矢は今から探しに行っても当てがないし幻想郷の地理もないのですれ違う可能性が濃厚なのを考え…

 

鬼矢「んじゃ頼めるか?」

 

それを受け入れ、霊夢は笑顔でこくんと頷く。

 

そしてご飯の準備しますねと見せてから母屋へ一足先に戻る。

 

鬼矢「アイツ、いい奴だな…」

 

霊夢の背を見て呟いた後にふっと笑った後に鬼矢も続く。

 

そんな鬼矢を見つめる者がいて鬼矢は気づいていたが敵意がないので無視した。

 

???「ようこそ怪人の始祖様、全てを受け入れ、残酷でもある幻想郷へ、霊夢が一歩踏み出す為にもよろしくお願いします」

 

見ていた者がそう言ってる事を鬼矢は知らなかった。

 

これにより、鬼矢と仲間たちに霊夢を含む幻想の者達の物語が始まった。




乃亞「次回、閑章~紅の館に落ちる欲望~!楽しみにしとけよ!」


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閑章~紅の館に落ちる欲望~

始祖が博麗神社に落ちた同時期、欲望が紅い館に落ちて出会いを果たしていた。



鬼矢が博麗神社で霊夢と会ってるときこちら紅魔館ではもう一つの出会いがあった

 

紅魔館~地下・フランの部屋~

 

綺麗なベッドの上で体育座りした少女が居た。

 

少女は濃い黄色い髪をサイドテールにしてその上にナイトキャップという帽子を被っており、背中には茶色い枝の様なのが生えており、7色の水晶の様な羽が生えていた。

 

彼女はフランドール・スカーレット、450年の間、此処地下室にある理由によりずっと閉じ籠っている。

 

フラン「……」

 

ほとんど人が来る以外で動かないフラン。

今日もそうなると思っていた彼女だったが変化は来た。

ヴィン、ドゴッ

乃亞「ゴフッ?!」

 

フラン「!?」

 

目の前に出来たスキマから落ちて来た乃亞にフランは驚いてビクッと体を縮める。

 

その間に乃亞は打った背を擦りながら起き上がる。

乃亞「イテテテ…」

 

顔を顰めながら周りを見て、驚いた目で見てるフランに気付く。

 

乃亞「ん?誰だオマエ」

 

フラン「!そう言うあなたは?」

 

声をかける乃亞にそう返すフランに乃亞はオレか?と返して答える。

 

乃亞「オレは乃亞。圧芽乃亞だ」

 

フラン「フラン、フランドール・スカーレットだよ」

 

名乗る乃亞にフランも自分の名を名乗る。

 

乃亞「フランか、よろしくな」

 

挨拶した後に乃亞は周りの様子から此処は地下室みたいだと感じた。

乃亞「なんか此処、地下室のようだが…何でここにいるんだ?」

 

フラン「……私が望んでいるんだ。大切な家族を壊したくないから…」

 

問いに答えたフランの悲しい顔に乃亞は顔を顰める。

 

乃亞「壊したくないだと?」

 

フラン「うん、フランはね。そう言う能力を持ってるんだ。もし咄嗟にやって壊したら嫌だから自分でいるんだ。姉さま達は大丈夫だって言うけどフランはもし壊して家族がいなくなってしまうのが怖いから此処に閉じ籠っているんだ」

 

そう言うフランに成程なと乃亞は頭を掻き…

乃亞「その壊す力の何処が悪いんだ?」

 

まさかの言葉にえっ?とフランが漏らす中で乃亞は続けて言う。

 

乃亞「その力を使えば敵を簡単に破壊できるじゃねぇか」

 

続けて言った言葉にフランは自分の手を見る。

 

フラン「……こんな能力でも出来るのかな?」

乃亞「できると思うぞ。オマエ次第でな」

 

そう優しく言う乃亞にフランはギュっと握りしめてうんと頷く。

 

フラン「お兄さんありがとう。フラン、努力する!壊すんじゃなくて姉さま達を守る為の力として!」

乃亞「よし、いい決意だ」

 

乃亞に近付いて笑って礼を言うフランに乃亞も返して笑った瞬間、乃亞の胸から腕が突き出る。

 

フラン「え?」

 

???「あ」

 

ジャラララララ

 

目を見開くフランと拳の人物が驚いた後に攻撃した赤い長髪で華人服とチャイナドレスをあわせて割ったような服装の人物の拳の先にあった漆黒色のメダルが砕けると乃亞は銀色の大量のメダルへと変わり、メダルが貫いた人物とフランの足元に散らばる。

 

???「あれ?もしかして私、KYしました;」

 

フラン「思いっきりKYだよ美鈴!!あわわ!?お兄ちゃん!?」

 

その人物、美鈴にフランは怒鳴った後に慌てまくる。

 

すると、美鈴が砕いた漆黒色のメダルの破片が組み合わさり元のメダルになった後にそのメダルを中心に銀色の大量のメダルが集まっていき…

 

ジャラララララ

????「うぉ?!一回死んだぞ今?!」

 

驚きの声をあげながら怪人となる。

 

その姿は顔は『這いよれ!ニャル子さん』の目の色を真紅に染めたニャル子フルフォースフォームの顔で、体と腕を仮面ライダーコアのを完全な体と腕にして炎じゃない部分を黒色に染めた感じで、足はカザリグリード態の足を黄色く染めた感じである。

 

フラン「えっと…乃亞お兄ちゃんなの?」

 

その言葉に怪人、アッシュはフランへ顔を向ける。

 

アッシュ「ん?そうだが…」

 

美鈴「これは驚きました。人ではないと思ってましたがまさか怪人でしたか~」

 

そう答えるアッシュを見て美鈴は納得納得と頷く。

 

アッシュ「ん?オマエ怪人知ってるのか?」

 

美鈴「ええ、長く前に一手合せした者ですので」

 

アッシュの問いに美鈴はその時を思い出してか嬉しそうに言う。

その後にフランへ近づいて目線を合わせる。

 

美鈴「良い目になりましたね」

 

フラン「うん!」

 

良い返事ですとフランの頭を撫でた後にアッシュが乃亞に戻るのを見た後に言う。

 

美鈴「先ほどは失礼しました。私は紅美鈴、此処紅魔館の門番を務めております」

 

乃亞「気にすんな。オレは圧芽乃亞、さっきのはオレの本当の姿、邪神系グリードのアッシュだ」

 

美鈴「グリードですか…成程、先ほどのメダルがあなたの魂と言う事ですか」

 

納得した後にあ、そうそうと乃亞へ言う。

 

美鈴「私が来た理由は妹様の所に変わった力を感じてなんですよ。それでお嬢様からもし生き物であれば連れて来て欲しいと言われてるんですよ。来てくれませんか?」

 

乃亞「別にいいが…」

 

お願いする美鈴に乃亞は了承すると彼女はありがとうございますと言った後にフランに手を差し出す。

 

美鈴「妹様も、お嬢様に報告しましょうね」

 

フラン「美鈴…うん!」

 

差し出された手を握るフランに乃亞はフッと笑った後に続く。

 

その間に乃亞は美鈴から此処が幻想郷だと説明され、世間話をしている間に目的の場所に着く。

 

そこに居たのは玉座に座った少女と傍に控えたメイドに少し離れた場所でパジャマの様な服を着た青い髪の少女とメイド服を着た銀髪の女性がいた。

 

???「待っていたぞ来訪者、そしてフラン。出て来れたのか」

 

乃亞を見て玉座に座った少女は続けてフランを見て優しげに笑う。

 

乃亞「オマエがここの主か?」

 

女→レミリア「そうだ来訪者、私はレミリア・スカーレット。此処紅魔館が主だ。隣にいるのはメイド長の十六夜咲夜で少し離れた場所にいるのは私の嫁のパチュリー・ノーレッジだ」

 

パチュリー「れ、レミィ……」

 

???「(レミパチュレミパチュレミパチュ)」

 

聞く乃亞に少女、レミリアは名乗った後に傍にいたメイド、咲夜を紹介した後に離れた所にいる寝巻きのような服を着た紫色の髪の少女、パチュリーを見て言うとパチュリーは顔を真っ赤にする。

 

隣にいた背中に小さい悪魔のような翼がある赤い髪の女性はそれを見てニヤニヤしてピヨピヨピヨピヨとしている。

 

乃亞「オレは圧芽乃亞、またの名は」

 

そんな女性を無視して乃亞は自分の名を名乗った後にセルメダルに包まれてグリードの姿になる。

 

アッシュ「邪神系グリードのアッシュだ」

 

レミリア「ふむ…咲夜、落ち着け」

 

グリードとしての名を名乗るアッシュにレミリアは納得した後に何時の間にか離れて美鈴に抑えられた咲夜へ言う。

 

咲夜「っ、すいません…」

 

アッシュ「あ、いきなりこの姿になったのまずかったか」

 

美鈴「あー…ちょいと幼馴染関連で反応しちゃったみたいです」

 

謝る咲夜を見てそう聞くアッシュに咲夜を宥めながら美鈴がそう言う。

 

乃亞「?どういうことだ?」

 

美鈴「うーん…ちょいと簡単に話すには話せないんですよね…」

 

レミリア「来訪者、すまないだろうが訊かないでおいてやってくれないか?」

 

人の姿に戻って聞く乃亞に美鈴は頬をポリポリ掻いてレミリアがそう頼む。

 

乃亞「別にいいが…」

 

レミリア「礼を言う。それで聞きたいのだがどう言う経緯で外から、しかも妹がいた部屋に来たのかを教えてくれないか?」

 

頭を掻いて言う乃亞にレミリアは礼を述べた後に聞く。

 

乃亞「それがオレにもよく分からなくてな。なにかに落ちたのだけは分かるんだが…」

 

美鈴「あー、それってもしかすると紫さんのスキマでしょうね。あの人結構お茶目な所ありますし」

 

なんとも言えない顔で言う乃亞に美鈴があっさり言う。

 

乃亞「紫?誰だそれは」

 

美鈴「簡単に言うならこの幻想郷を作り上げた者の1人ですね。ちなみに私は熱心にスカウトされてますが断ってます」

 

レミリア「ホントにお前は変わった存在であるな。私に仕えると言った時は驚きものだったからな」

 

疑問を浮かべて聞く乃亞に美鈴はそう言い、レミリアは呆れた感じに言って言われた本人はあははと苦笑する。

 

乃亞「なるほど、そいつがオレのフランの部屋に落としたってわけか」

 

レミリア「ふむ……乃亞よ、どうせならちょいと余興に付き合わないか?」

 

それを聞いて此処に来る時のを思い出して呟く乃亞へレミリアは突如そう提案する。

 

乃亞「余興だと?」

 

レミリア「そうだ。ちょっとした考えもあって異変を起こそうと考えていた所にお前が来たからな…それに付き合って欲しいのだ」

 

眉を顰める乃亞へレミリアはそう言う。

 

少し考えて乃亞は口を開く。

 

乃亞「いいぜ、面白そうだしな」

 

レミリア「交渉成立だな」

 

不敵に笑って乗る乃亞にレミリアも笑って言う。

 

なかなか楽しいのが出来そうだなと考え…

 

女性「ピヨピヨピヨピヨピヨピヨ」

 

乃亞「…ところでそっちの悪魔っぽい奴はなにしてんだ?」

 

レミリアが紹介してから未だにニヤケ顔でどこかに飛んでる女性を見て乃亞は聞く。

 

美鈴「ああ、小悪魔さんと言うパチュリー様に仕える悪魔さんです…ほら小悪魔さん妄想タイム終了ですよ」

 

小悪魔「ピヨッ!?」

 

説明した後に美鈴のどこからか取り出したハリセンによって叩かれる小悪魔を見て呆れながらも退屈しない事を乃亞は確信してワクワクする。

 

こうして、鬼矢が霊夢と交流している間、2人が初めて挑む異変が始まりを告げようとしていた。




???「次回、第一章~異変の始まりVS究極の闇~なのか~楽しみにしとくのか~」


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第一章~異変の始まりVS究極の闇~

紅い霧が覆い始めた時、始祖は巫女と魔法使い、氷精と共に異変解決に乗り出し、その途中で究極の闇を秘めた少女と出会う。



鬼矢についてですが彼が自分の怪人形態以外の怪人になった際は名前表記は別怪人になる前の時の姿での名前になります。

また地の文では変身した怪人の名前で表記してますが鬼矢の場合は種族名が付く奴は種族名を付き、種族名を付けないのは(鬼矢)と付けます。

前者例:イーグルアンデッド

後者例:カザリ(鬼矢)

オリジナルの怪人が現れた時は例のが付いてないのがオリジナルと考えてください。


鬼矢と霊夢が出合った次の日の朝

 

博麗神社~境内~

 

鬼矢「ん~、よく寝た」

 

んーと背伸びして鬼矢は気持ち良さを感じた後にさて…と首を鳴らした後に体を光らせてその姿を変える。

 

ベルトがないSIC仮面ライダー一号(新.Ver)の全身を白くした感じの怪人へとなった鬼矢、オリジンは手をグッパさせてから久々に使ってない怪人になろうかと考える。

 

オリジン「よし、あれにするか」

 

決まった後にオリジンの前にオリオン座が現れて体に張り付くとその体はオリオンゾディアーツに変化する。

その後に巨大棍棒「レムノス」を取り出して素振りをする。

 

オリジン「よっ、ほっと」

 

オリオンゾディアーツは他にも武器があるが流石に練習で使うには場所が場所なので近接武器での練習に留める。

 

???「恋符!」

 

オリジン「ん?」

 

次の怪人になろうとしてオリオンゾディアーツは上からの声に見上げ…

 

???「【マスタースパーク】!!」

 

見えたのは自分に目掛けて来る巨大な光線であった。

 

オリジン「うぉ?!」

 

自分目がけて来るのにオリオンゾディアーツは慌ててサイクロンドーパントになって空中へ避難する。

 

居た場所に着弾する光線を見ながらふう…と息を吐くと飛んで来た方を見る。

すると、そこに居たのは白黒のゴスロリを纏い、頭に紫のとんがり帽子を被った金髪の少女だった。

 

先ほどの光線は彼女が放ったのかとオリジンは内心驚く。

 

少女「おい!妖怪じゃない化け物!この霧雨魔理沙様がいる限り霊夢に手を出させないんだぜ!!」

 

オリジン「?なに言ってんだ?」

 

ズビシッとサイクロンドーパントを指して箒に跨った少女が自分の名前らしい名を言ってからそう言うのにサイクロンドーパントは首を傾げる。

 

魔理沙「行くぜ!恋符【ノンディレクショナルレーザー】!!」

 

そんな事を気にせず魔理沙は自分を中心に複数のレーザーをサイクロンドーパント目がけて発射する。

 

オリジン「うぉ?!」

 

来たレーザーにサイクロンドーパントは慌てて避けて降下し、待て!と魔理沙が追いかけて弾幕を放つ。

 

オリジン「クッ!」

 

流石にこのままではと考えてうお座が出現して体に張り付くとピスケスゾディアーツになって地面へ潜る。

 

魔理沙「くそ、どこに行ったんだ…」

 

着地して魔理沙は悪態付きながら周りを警戒する。

 

オリジン「さて、どうするか…」

 

そんな魔理沙のを聞きながらピスケスゾディアーツのまま腕を組んでこの状況をどうするか悩む。

 

なぜ彼女が自分を攻撃するか分からないが流石に生身の人物とはやり難い。

とにかく彼女をなんとか落ち着かせる事を第一に考えてどうするかまた悩んで考える。

 

オリジン「(とりあえず動きを止めるか)」

 

そう考えた後に動きを止めるのに最適な怪人を頭に浮かばせてこれで行こうと決める。

 

魔理沙「くそ…逃げたのか…」

 

周りをキョロキョロしながら魔理沙は出て来た瞬間にマスタースパークを放そうかと考え…

 

オリジン「ふん!」

 

地面からピスケスゾディアーツが飛び出すと目の前にアンドロメダ座が現れて張り付くとアンドロメダゾディアーツとなって鎖を投げ付ける

 

魔理沙「そこか!マスター!?」

 

気づいた魔理沙は鎖を間一髪かわしてマスタースパークを放そうとして目を見開く。

それにアンドロメダゾディアーツは疑問を感じたが後ろの気配に慌てて振り返る。

 

するとそこに居たのは寝間着のままで顔を青ざめて震えている霊夢だった。

 

オリジン「な、霊夢?!」

 

魔理沙「逃げろ霊夢!!」

 

驚くアンドロメダゾディアーツの後に魔理沙が慌てて言うと同時にマスタースパークが放たれ、アンドロメダゾディアーツは慌てて走って霊夢を守る様に抱き抱えて…

 

???「氷塊!【グレートクラッシャー】!!」

 

到達する前にアンドロメダゾディアーツと霊夢の前に巨大な四角い氷の塊が落下して2人を守る。

 

オリジン「な、なんだ?」

 

収まった後にアンドロメダゾディアーツは驚いた様子で氷の塊を見る。

 

???「危ないじゃないか魔理沙、もし霊夢に当たってたら霊夢のお母さんに扱かれてるよ」

 

そう言って降りて来たのは氷の羽を持った魔理沙や霊夢より小さい水色の髪をした少女であった。

 

魔理沙「わ、わりぃ…助かったんだぜチルノ」

 

オリジン「大丈夫か霊夢?」

 

その仁王立ちしてる少女、チルノに魔理沙は礼を言うのを見た後にアンドロメダゾディアーツは霊夢へ話しかける。

だが、霊夢は怯えた表情で顔を青ざめて答えない。

 

チルノ「あー…あんたが何者かは知らないけど霊夢はあんたの様な存在がトラウマなの」

 

そんな霊夢に戸惑うアンドロメダゾディアーツにチルノが言う。

 

オリジン「ん?そうなのか。じゃあ…」

 

そう言って一旦オリジンの姿へ戻った後に鬼矢に戻る。

 

ただ、霊夢はまだ怯えていた。

 

此処にいるのもどうかと思うので霊夢を連れて3人は母屋へ向かう。

一旦霊夢を自分の部屋で1人にして鬼矢はチルノと魔理沙と共に収まるまで居間にいる事にした。

 

チルノ「とにかく友達を守ってくれてありがとうね。あたいはチルノ。霊夢の友達だよ」

 

魔理沙「改めて霧雨魔理沙だぜ。勘違いして悪かったな」

 

鬼矢「俺は織神鬼矢。昨日此処に来た新参者だ」

 

礼を言ってから名乗るチルノの後に魔理沙も改めて名乗った後に謝って、鬼矢が自己紹介する。

 

チルノ「成程ね。見ないと思ったらえっと、外来人…だったんだね」

 

魔理沙「だな…しっかしホントに悪かったな」

 

鬼矢「別に気にしなくていいぞ、慣れているしな」

 

納得するチルノの後に魔理沙は再度謝り、鬼矢は苦笑して言う。

 

チルノ「それにしても…霊夢に見せたい物があったのにちょっと無理かな」

 

魔理沙「確かにそうだな」

 

鬼矢「見せたいものだと?」

 

うーんと唸るチルノと腕を組む魔理沙に鬼矢は気になって呟く。

 

それに2人は言おうとして…何かに気付いて外へ出る。

 

気づいた鬼矢も外を出て空を見上げると驚く。

 

なんと、赤い、いや紅い霧が空を覆い始めてるのだ。

 

鬼矢「なんだありゃ」

 

チルノ「魔理沙…」

 

魔理沙「ああ…こりゃあ異変かもしれない…」

 

驚く鬼矢の隣でチルノの呼びかけに魔理沙は帽子をかぶり直して言う。

 

鬼矢「異変?なんだそれ」

 

魔理沙「幻想郷全体に起こった大きな異常現象の事を総じて異変って言うんだぜ」

 

チルノ「そう言う事をするのは大抵妖怪だったりするんだよね…んで解決するのが博麗の巫女なんだけど…」

 

鬼矢の問いに魔理沙が答え、チルノは続けた後に困った顔をするとバタバタと音を立てて息を荒げた霊夢が来る。

 

鬼矢「あ、霊夢。もう大丈夫なのか?」

 

霊夢『だ、だいじょうぶれす』

 

魔理沙「無茶するな霊夢!全然大丈夫じゃないだろ!」

 

声をかける鬼矢に霊夢は震えながら答えるがその筆字は震えており、魔理沙がそう言う。

 

鬼矢「…おい、異変を解決するのは誰でもいいんだよな?」

 

魔理沙「まぁ、異変解決は巫女の役目だが私もするつもりだぜ…まぁ、霊夢がやりたい理由は分かるぜ」

 

霊夢『わ、わたしはこれが初めてのいへん…だから、や、やらなきゃ…』

 

そう聞く鬼矢に魔理沙は答えた後に霊夢はそう書いて悲痛な顔で紅い霧を見る。

 

鬼矢「その状態じゃ無理だろ」

 

チルノ「…鬼矢、行かせてあげてくれない?霊夢はあたい達がフォローするからさ」

 

魔理沙「だな。私等がフォローするからこいつも連れて行く」

 

厳しく言う鬼矢にチルノはそう頼み込み、魔理沙がそう言う。

 

鬼矢「…ったく、しょうがねぇな。俺も異変解決に参加する。無理だと判断したら俺が元凶を退治するからな」

 

頭を掻いて同行を認めた後にしっかりフォローしろよなと飛べる怪人の姿へとなる。

その姿はアンクグリード態で霊夢はビクッとしたがすぐさま魔理沙にしがみ付く。

 

魔理沙は箒に跨り、チルノもふわっと浮かび、アンク(鬼矢)も飛び上る。

 

鬼矢「とりあえずこの霧が出ている方に行くか」

 

チルノ「うーん…この方向なら…霧の湖からだね」

 

魔理沙「んじゃあ霧の湖に行って見るか。私等に付いて来てくれ、あんた地理持ってないだろ?」

 

アンク(鬼矢)の言葉にチルノは見て言い、魔理沙が決めた後にアンク(鬼矢)にそう言うと先頭を飛ぶ。

 

鬼矢「あぁ、頼むな」

 

それに了承して魔理沙&霊夢、チルノ、アンク(鬼矢)の順に並んで霧の湖へ向かう。

 

魔法の森~上空~

 

魔理沙「此処を通れば霧の湖までもうすぐなんだぜ」

 

鬼矢「そうか」

 

魔理沙のを聞いてアンク(鬼矢)は前を見ながら進んでいると黒い球がふよふよとこちらに近づいてるのに気付く。

 

鬼矢「ん?なんだあれ」

 

チルノ「あ、ルーミアだ」

 

近付いて来る黒い球にアンク(鬼矢)は呟くとチルノが見て言う

 

鬼矢「ルーミア?お前の友達か?」

 

チルノ「うん、あたいの友達だよ。おーいルーミア~」

 

そう聞くアンクにチルノは答えた後に呼びかけると黒い球が消えていって黒い服を着た金髪の少女が現れる。

 

ルーミア「わは~チルノなのか~」

 

チルノ「ルーミア、こんなところでなにしてるの?」

 

そう聞くチルノにルーミアはニカーと笑い…

 

ルーミア「なんだか分からないけど起きたらあった新しく手に入れたのを試す人を探してたのか~」

 

魔理沙「は?試す?」

 

出て来た言葉に魔理沙は訝しげになると鬼矢は気づいた。

 

ルーミアの腰にベルトが装着されており、そのベルトに見覚えがあった。

 

鬼矢「んな!?そのベルトは!?」

 

ルーミア「わは~♪変身なのか~♪」

 

驚くアンク(鬼矢)へほにゃりと笑いながらルーミアは言うとその体が高校生位の少女となって地面に流れ落ちないか落ちるかの長さの髪を付けていたリボンでポニーテールで纏めた後に服が白いライダースーツへと変わった後に金色の肩と胸、腰をアーマーが装着されて、頭にダグバの角を模したティアラが付く。

 

アンク(鬼矢)には目の前の少女がン・ダグバ・ゼバだと知ってる姿ではなかろうとベルトやアーマーにティアラを見てそう直感した。

 

魔理沙「なんじゃありゃあ!?」

 

チルノ「ルーミアが大きくなった!?」

 

鬼矢「なんでン・ダグバ・ゼバの力がここにあるんだよ?!」

 

ルーミア「わは~私と戦えなのだ!!」

 

驚く面々にルーミアは飛びかかる。

慌てて3人は避けるがルーミアがパンチした地面が凹む。

 

魔理沙「こ、こわ…」

 

チルノ「あれ一回休みじゃすまされないよね;」

 

鬼矢「チッ!」

 

その威力に驚きながら霊夢を庇う魔理沙に冷や汗を流しながらチルノも同意すると鬼矢はアンクからその姿をダグバと同じンの存在、ン・ガミオ・ゼダへと変える。

 

ルーミア「わは~お兄さんが戦ってくれるのか~~」

 

鬼矢「あぁ、掛かって来い」

 

その言葉と共にルーミアはガミオ(鬼矢)に駆け出し、パンチを繰り出す。

 

鬼矢「よっと」

 

繰り出されたパンチを避けてガミオ(鬼矢)はルーミアの後頭部に回し蹴りを決める。

だがルーミアは仰け反る前にガミオ(鬼矢)の足を掴むと仰け反る勢いのままガミオ(鬼矢)を地面に叩き付ける。

 

鬼矢「うぉ?!」

 

地面に叩きつけられたガミオ(鬼矢)は倒れた体制のまま手から強力な雷撃を放つ。

 

ルーミア「わはっ!?」

 

それを受けたルーミアは思わず放して後退った後に飛び上り、ガミオ(鬼矢)も追いかけて飛ぶ。

 

鬼矢「チッ、久しぶりだから使いづらいな」

 

ルーミア「わは!夜炎符【ナイトフレイムバード】」

 

ガミオの状態で呻く鬼矢へ左右に円弧状に赤色の弾幕を展開すると弾幕が鳥となってガミオ(鬼矢)へ飛んで行く。

 

鬼矢「チッ!」

 

向かって来るのにガミオ(鬼矢)は雷撃で破壊する

 

ルーミアはそのまま放って行く。

ほとんど隙がない状態で避けないと一瞬でこちらが隙が出来てしまうので手を出せない状態であった。

 

鬼矢「(にしてもなんでダグバのベルトがこの世界に…)」

 

避けながらガミオ(鬼矢)は気になっていた事を考えていた。

 

さっきの様子からに怪人と言う存在はいない様で先ほどのチルノ達からの様子からもそれが伺える。

 

本人が来たならばともかくどうも違うのを鬼矢は確信していた。

そしてある考えが浮かぶ。

 

ルーミア「考え事してる暇があるのか~」

 

大技を発動しようとするルーミアだったが自分に向かって弾幕が放たれるのに気付く。

それを避けた後に見ると魔理沙に支えられて息を荒げた霊夢がいた。

 

チルノ「今だよ鬼矢!」

鬼矢「暗黒【狼牙雷撃(ろうがらいげき)】!!」

 

すぐさま霊夢に内心感謝した後にチルノの言葉と共にガミオ(鬼矢)はルーミアへ狼の顔を模した渾身の雷撃を炸裂させる。

 

前日にこの世界のルールを聞いていたのでスペルにした技のもバッチリである。

 

ルーミア「うひゃ~なのか~」

 

それを受けたルーミアは倒れると共に元の少女の姿になってピヨピヨとなる。

ふぅとガミオ(鬼矢)は息を深く吐いた後にルーミアへ近寄り、他の3人も近寄る。

鬼矢「おい」

 

ガミオから戻った後にルーミアの頬を叩いて目覚めを促す。

 

ルーミア「うーん…わは~お兄さん強いね~」

 

目が覚めた後にルーミアはふんにゃりと笑って言う。

 

鬼矢「お前、一体何処でそれを拾ったんだ?」

 

ルーミア「あー…なんか起きたら付いてたのだ~」

 

魔理沙&チルノ「付いてた?」

 

問いに答えるルーミアに魔理沙とチルノは考え込む。

 

霊夢『え、えっと…大丈夫でした?』

 

うーんと唸る鬼矢へ霊夢はおずおずと声をかける。

 

鬼矢「ん?あぁ、大丈夫だ」

 

そう言った後にありがとなと霊夢の頭を撫でる。

 

霊夢はビクッとしたがふんにゃりと受け入れる。

 

魔理沙「さて、改めて霧の湖に行くんだぜ」

 

チルノ「だね!」

 

鬼矢「あぁ、そうだな」

 

帽子をかぶりなおして言う魔理沙にチルノと霊夢も同意し、鬼矢も頷いた後に再びアンクグリード態になって霧の湖へ飛び立つ。

 

ルーミア「わっは~早いのか~」

 

その背にルーミアを乗せて…

チルノ「ってルーミア?!何時の間に?!」

 

ルーミア「面白そうだから付いて行くのか~」

 

驚くチルノにアンク(鬼矢)の背中に飛ぶのを邪魔しない様に掴まりながらルーミアは笑って言う。

鬼矢「別に付いてきてもいいが…オレの上に乗るな!」

 

ルーミア「残念なのか~」

 

怒鳴られたので残念そうにルーミアはふわふわ~とアンク(鬼矢)から離れて並走して続く。

 

そんな訳で一同はルーミアを加えて霧の湖へ目指すのであった。

 




チルノ「次回!第二章!暴走の悪蛇、誕生する獣と射手!!あたい達の活躍を括目せよ!!」

※諸事情により次回タイトルを変更しました



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第二章~暴走の悪蛇、誕生する獣と射手~

湖に着いた始祖達、そこで魔法使いと氷精は獣と12星座の1つの力を発動する。



霧の湖

 

鬼矢「ここが霧の湖か」

 

目の前の湖が霧に覆われてる光景を見て一旦怪人から戻った鬼矢は呟く。

 

チルノ「そうだよ~あたいの住居が近くにあるんだよ」

 

魔理沙「しっかしいつ見ても霧が凄いな此処は」

 

むふんと言うチルノの後に魔理沙は関心する様に言って霊夢もコクンと頷く。

 

鬼矢「でどうやら紅い霧はあそこからでているようだな」

 

ルーミア「わは~紅魔館なのか~」

 

湖から視線をとても目立つ紅い館へ向けて呟き、何時の間にか鬼矢の肩に乗ったルーミアが名前を言う。

 

鬼矢「紅魔館?」

 

魔理沙「吸血鬼が主の館なんだぜ。ちなみに私や霊夢の幼馴染が住んでるんだぜ」

 

首を傾げる鬼矢に魔理沙は簡潔に説明してつけ加えた事に成程と納得した後に聞かずにおいていたがこれからの事を考えて霊夢の方へ顔を向ける。

 

鬼矢「そういえば霊夢」

 

霊夢『は、はい…』

 

鬼矢「なんでお前は怪人、さっきの姿の奴らを見て怯えてたんだ?何かあったのか?」

 

声をかけられた霊夢は鬼矢の方を向き、鬼矢は聞く。

それに霊夢は顔を伏せ、魔理沙は頭を掻く。

 

霊夢『じ、実はわ、私、昔、母さんの言い付けを破ってこっそり付いて行った時に妖怪じゃない怪物に追われて…』

 

魔理沙「んでその時に感じた恐怖とトラウマにより喋れなくなって、鬼矢の言う怪人を見るとトラウマが出て怯えてしまうんだぜ。ちなみに霊夢の母ちゃんは先代の博麗の巫女なんだぜ」

 

思い出してか顔を青くしながら説明する霊夢の後に魔理沙が引き継いで説明する。

 

鬼矢「なるほどな…なんか悪いな」

 

霊夢『い、いえ…』

 

チルノ「そんじゃあしんみり止めて行きますか!」

 

謝る鬼矢へ霊夢は首を振り、チルノが紅魔館を指して言う。

 

???「チルノちゃ~ん」

 

すると行こうとした所で別方向からの声に一同は顔を向ける。

 

見ると1人の羽を持った緑色の髪の少女が飛んでいた。

 

鬼矢「ん?あれって…」

 

ルーミア「おお~大ちゃんなのか~」

 

目を凝らす鬼矢の後にルーミアが言う。

 

鬼矢「チルノたちの友達か?」

 

チルノ「そうだよ~大妖精の大ちゃん!大親友だよ!」

 

むふんと自慢する様にチルノは言う隣で魔理沙は気づく。

 

魔理沙「おい、なんか様子がおかしくねえ?」

 

言われて一同は飛んで来る大妖精を見るとチルノとルーミアには確かに何時もの大妖精と違うなと思った。

 

大妖精は恥ずかしがりやでチルノといる時は引っ付いているのだ。

だが、今の大妖精は何か強気な所を感じる。

 

鬼矢「ん?この気配は…」

 

魔理沙「そろそろこっちに来るな」

 

大妖精を見ていた鬼矢は彼女から感じるある気配に気づき、魔理沙が呟いた後に大妖精が止まる。

 

チルノ「おうっす!どうしたの大ちゃん?」

 

大妖精「チルノちゃん、見ててよ。私の新しい力をさ」

 

挨拶して聞くチルノの問いに答えずに大妖精はそう言うと何か鬼矢は彼女の腰にベルトがあるのに気付く。

鷲のレリーフが付いてたのでそれにもしやと思った後…

 

大妖精「変身」

 

鬼矢が思い当っていた時に大妖精がそう言うととルーミアと同じ様に高校生位の少女になった後目が赤く染まり、その体を緑色のビキニの上に赤いローブを纏って、纏めていた髪も下ろして深い緑色に染まってとてつもなく伸びる。ルーミアと違い分かるのが少ないが鬼矢は気配と姿で何か分かった後に…

 

大妖精「新しい俺の力を味わってみな!!!」

 

宙ぶらりんとなっていた髪の先が複数の蛇になって口から弾幕を放つ。

 

魔理沙「うぇ!?」

 

鬼矢「やっぱりショッカー首領しかもオーズの時のか?!」

 

チルノ「大ちゃん口調が変わった!!」

 

ルーミア「しかも俺になってるのか~」

 

驚いた後にそれぞれ弾幕を避ける。

そのまま鬼矢は大妖精を見て遠距離が得意なトリガードーパントになる。

 

大妖精「無駄無駄!!」

 

弾幕を避けながら攻撃を仕掛けるトリガードーパントに大妖精は向かって来たのを髪の半分の蛇を剣の様にすると銃弾を切り払う。

 

鬼矢「んなっ?!」

 

まさかの髪を剣にも変えられる事にトリガードーパントは驚いた後に飛んで来たのに慌てて避ける。

 

魔理沙「くそ、厄介にも程があり過ぎるんだぜ!」

 

チルノ「確かに!」

 

ルーミア「わはは~」

 

こちらはこちらで飛んで来る弾幕を避けており、ルーミアは変身して霊夢を背に置いてその場にあった枝を剣へ変換して切り裂いている。

 

ふと、魔理沙は大妖精やルーミアが変身するのを思い出しながら帽子を取ると帽子の中からある物を取り出し、魔理沙を見てチルノも懐を探ってある物を取り出す。

 

魔理沙はライオンの顔な指輪でチルノは何かのスイッチであった。

2人とも朝起きたらあった奴でそれを霊夢に見せようと思っていたのだ。

 

チルノ「ルーミア!霊夢をお願い!手伝うよ鬼矢!」

 

魔理沙「見せてやるぜ!」

 

そう言ってチルノはスイッチを押し、魔理沙は指輪にキスする。

 

するとチルノの前に射手座が描かれた後にチルノに張り付くと身長は変わってないがサジタリウスゾディアーツを模した頭に赤い宝石が連なったティアラを付けて、サジタリウスゾディアーツのお腹マークが胸に描かれた狩人の様な服装を纏い、左手にサジタリウスゾディアーツの弓ギルガメッシュを付けて右腕に弾丸が連なった篭手を付けて足に翼の装飾の着いたシューズを履いている。

 

魔理沙は右腕に牛の顔、、左腕にカメレオンの顔、後ろ腰にイルカの尾鰭、背中にファルコの翼、頭にライオンの耳を持った胸元を露出した服へと変わり胸も大きくなった女性へとなる。

 

鬼矢「あれは…」

 

変わった2人の姿にトリガードーパントは自分の知る知識から2人の使っている力が何なのか理解する。

 

チルノはゾディアーツの中で最強の部類に入る12星座の射手座を関するサジタリウスゾディアーツ。

 

魔理沙は若干違うが古の魔法使いと呼ばれる仮面ライダービーストの契約するファントム、ビーストキマイラだが怪人と言う意味ではキマイラファントムと言えば良いだろう。

 

鬼矢「(どうやら、いろんな怪人の力が関係するアイテムになってこの幻想郷にあるようだな…)」

 

ルーミアや大妖精にチルノと魔理沙を見てトリガードーパントはそう確信とも言える推測を立てた後に2人へ声をかける。

 

鬼矢「おい、それ何処で拾ったんだ?」

 

魔理沙「私か?朝起きた時に玄関に落ちてたんだよ」

 

チルノ「あたいは起きたら近くにあったんだよ」

 

どう手に入れたかを聞くトリガードーパントに魔理沙とチルノはそれぞれそう返す。

 

鬼矢「なるほどな…って来るぞ!」

 

納得した後にトリガードーパントと共に避ける。

 

チルノ「行くぞ!大ちゃん痛いだろうけど我慢してね!氷雨符!【アイシクルレイン】」

 

そう言うと同時に右手から雨の様に氷の矢を大量に放つ。

 

放たれた弾幕は大妖精と放った弾幕を相殺して行く。

 

鬼矢「こっちはあれでいくか!」

 

余裕が出来たのでトリガードーパントはそう言うとペルセウス座が前に出て張り付いた後にペルセウスゾディアーツに変わる。

 

鬼矢「よっ」

 

ペルセウスゾディアーツは大妖精をみつえた後に大妖精の近くへジャンプする。

 

大妖精「!迎え撃ってやらぁぁ!!」

 

それに大妖精はすぐさまペルセウスゾディアーツへ弾幕を大量に放つ。

 

鬼矢「オラオラオラ!」

 

向かって来る大量の弾幕をペルセウスゾディアーツは切り裂いて接近して行くが…横からの衝撃に吹き飛ぶ。

 

鬼矢「なっ?!」

 

なんとか凝らして見ると大妖精が別方向に髪を伸ばしていた。

どうやらあの大量の弾幕は一部を見せない為のフェイクだったようだ。

 

それを示す様に大妖精は笑う。

 

だが、ペルセウスゾディアーツは笑う。

大妖精がそう言う行動に出ると言うのは自分に集中してると言う事だ。

 

ガキン!!

 

大妖精「!?」

 

すると大妖精は湖の水から現れた氷の柱から放たれた氷の鎖に髪ともども動きを止められる。

 

チルノ「氷縛符【アイスチェーン】!」

 

魔理沙「サンキュー鬼矢!こっちは準備完了なんだぜ!!」

 

その言葉に大妖精は目を向けると湖の表面に手を付けたチルノとバッファの顔に魔力を集中する魔理沙が映った。

 

つまりこう言う事だ。

チルノが相殺する事で鬼矢が大妖精に自分で引きつけている間に魔理沙が一撃の為の準備をしていたと言う事だ。

 

大妖精「負けて…」

 

それに大妖精は髪の蛇の口から火炎を作り、自身も目を輝かせて発射準備をするがそれより早く魔理沙のが放たれる。

 

魔理沙「獣恋符(じゅうこいふ)!【キメラマスタースパーク】!!」

 

突き出されると共にビーストキマイラを模した光線が大妖精に向かって行く。

 

大妖精「たまるかァァァァ!悪蛇【火炎光線・乱】!!」

 

それと共に大妖精も四方八方に火炎弾を放って魔理沙に向けて目から光線を放つ。

 

ペルセウスゾディアーツはやばいと思ったがチルノが放った多数の氷の矢が火炎弾を撃ち落として行く。

大妖精と友達であるチルノは友達が無関係の人を傷つけさせない為に放つ。

 

チルノ「アタイの矢は友達を守る為の牙だ!」

 

そして大妖精に向かっていた魔理沙のマスパも光線とぶつかり合う。

 

魔理沙「まだまだ!!私は!霊夢の力になる!!」

 

目をカッと開いて力をさらに注ぎ込むと大妖精の光線を撃ち抜き…

 

大妖精「ちっくしょぉぉぉぉ!!」

 

ドカーーーーン!!!

 

魔理沙「弾幕はパワーだぜ!」

 

大妖精に命中すると共に魔理沙は背を向けてポーズを取る。

爆風が収まると元に戻って目を回す大妖精が湖にぷかーと浮かんでいた。

 

鬼矢「凄い威力だな…」

 

大妖精を抱えて来たチルノとハイタッチする魔理沙を見て戻った鬼矢はそう述べる。

ルーミアと隠れていた霊夢が来て、魔理沙の大きくなった胸に飛び込む。

 

魔理沙「おいおい霊夢」

 

霊夢「~♪」

 

自分の胸にスリスリする霊夢に魔理沙はまったくと苦笑して霊夢の頭を撫でる。

 

鬼矢「凄くなついてるな。さすが幼馴染ってか?」

 

チルノ「後は母恋しさかな?霊夢ってお母さんに愛されてたし」

 

茶化す様に言う鬼矢の後に大妖精を抱えたチルノが言う。

 

鬼矢「そうなのか」

 

魔理沙「まぁな、ああもうこいつは」

 

ふうんとなる鬼矢へ魔理沙は答えた後にまんざらでもない顔で自分の胸に埋める霊夢を撫でる。

 

ルーミア「フカフカなのか~」

 

チルノ「んじゃあ行く?」

 

鬼矢「そうだな。そいつはどうする?」

 

ルーミアもスリスリしてるのを見ながら聞くチルノに鬼矢は大妖精を見て聞き返す。

 

チルノ「うーん、危ないから連れて行くよ。何かあったらいけないし」

 

鬼矢「そうか。それじゃあ行くか」

 

その言葉にルーミアもおおと答え、まだ離れない霊夢に苦笑した後に魔理沙は自分の箒を持たせた後に背中の翼を広げて飛び上り、一同は紅魔館へ飛んだ。

 

そこで鬼矢は意外な再会を果たす事を知らなかった。




魔理沙「次回!第3章は再会のD/不死鳥との舞だぜ!次回もよろしくな!」


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第三章~再会のD/不死鳥との舞~

館に着いた始祖達、始祖はそこで思いがけない再会を果たす事になる。


紅魔館~門前~

 

鬼矢「よっと」

 

目的の紅魔館に着いた鬼矢は目の前の紅魔館のにうわぁ…と声を漏らす。

 

鬼矢「全部真っ赤とか主の趣味が疑われるな」

 

魔理沙「まぁ、確かに紅いよなホント」

 

そう感想を述べる鬼矢に霊夢に抱き付かれたまま魔理沙は同意する。

 

???「おやおや、魔理沙ちゃんにチルノちゃん達じゃないですか~霊夢ちゃん以外にも来たんですね~」

 

見ていた鬼矢達はその声に顔を向けると1人の女性がいた。

ただ、その女性に鬼矢はあっ!と声を漏らす。

 

鬼矢「め、美鈴?!」

 

美鈴「ってえぇ!?鬼矢さんじゃないですか!?うわぁ~お久しぶりです!何万年ぶりですかね?」

 

驚いて女性、紅美鈴に叫ぶ鬼矢に本人は懐かしそうに言う。

 

魔理沙「え?美鈴さんと知り合いだったのか?」

 

霊夢『び、ビックリです』

 

それに魔理沙や霊夢達も驚く。

 

鬼矢「まぁな。にしてもお前まさかこの世界に居たのかよ」

 

美鈴「こちらも驚きですよ~いやはや~お元気そうでなによりです」

 

驚いたと言う鬼矢に美鈴も笑って返す。

 

鬼矢「オマエもな。ところで此処通してくれないか?」

 

魔理沙「私達は異変を解決に来たんでな」

 

美鈴「うーん、今の私は紅魔館(ここ)の門番ですからね…霊夢ちゃんと弾幕勝負で負けたら通すつもりでしたが…鬼矢さんならば久々にやりません?終わったら勝負の勝敗関係なく通しますので」

 

そう言う鬼矢と魔理沙に悩む様に言った後に提案する。

 

鬼矢「オマエと?…まぁめんどいけどとっとと終わらせたいからいいぞ」

 

美鈴「あ、言いましたね。こっちだって修練は忘れてないですからね」

 

頭を掻いた後にそう言う鬼矢に不敵に笑った後に霊夢達に離れてる様に言う。

 

鬼矢「じゃあとっとと闘おうぜ」

 

霊夢達が離れたのを見た後に鬼矢はメタルドーパントになる。

 

美鈴「ええ、では軽め…に!」

 

鬼矢「うおっと?!」

 

言いながら接近して掌底を叩き込もうとする美鈴にメタルドーパントはシャフトでガードする。

 

それに霊夢達は驚いていた。

 

霊夢達からしたら離れていた美鈴が一瞬でメタルドーパントの前に来て攻撃をしていたからだ。

 

幼き頃にもう1人の幼馴染と遊んで貰っていた霊夢と魔理沙にしたら美鈴は朗らかで悪戯っ気もある母親に近いお姉さんな存在だったので目の前の出来事には驚きを隠せなかった。

 

美鈴「いやはや、やはり防がれますか」

 

鬼矢「まぁなってシャフトこんなに?!」

 

バックステップして掌底を繰り出した手をプラプラさせつつ言う美鈴にメタルドーパントは軽く言おうとしてシャフトが曲げれそうな位に凹んで壊れかけているのに気付く。

 

チルノ「す、すごい…」

 

魔理沙「ああ、凄いんだぜ」

 

まさかの拳一発の一撃で武器を使えなくする美鈴に外野はそれしか言葉が出なかった。

 

美鈴「どうやら頑丈さに自信はあった様ですね」

 

鬼矢「やっぱオマエの拳は当たったらヤバイな…」

 

笑って言う美鈴にメタルドーパントは内心冷や汗掻きながらそう洩らす。

 

美鈴「ははは、本気出せば同じなあなたが何を言います…か!」

 

鬼矢「うぉ!オマエはそれ以上だろうがっ!」

 

言いながら続けざまに蹴りを繰り出す美鈴にメタルドーパントはシャフトを捨ててジャンプして避けた後にその勢いのまま踵落としを美鈴に振り下ろす。

 

美鈴「はははご謙遜を」

 

鬼矢「前に俺の胴体に穴あけたくせに何言うんだよ!」

 

両腕をクロスさせて踵落としを防ぎながらそう言う美鈴にメタルドーパントは着地しながらそう返す。

 

美鈴「その後に私は返しの奴で腕が吹き飛びましたよ。ある意味治癒力高くなかったら一生片腕だけでしたよ」

 

鬼矢「俺もあの時はフェニックスファントムになってなかったら死んでたぞ」

 

お互いに物騒な事を言うのに魔理沙と霊夢は想像しちゃって口を抑える。

 

美鈴「ある意味、お互いに治癒力高めでなければ死闘でしたでしょうね」

 

鬼矢「だな」

 

しみじみと言う美鈴に鬼矢は頷く。

 

美鈴「じゃあこっちも怪人の力使わせてもらいますよ!」

 

そう言って美鈴はある物を取り出す。

取り出した物、それがコアメダルだと鬼矢は気づいた後に美鈴はコアメダルを自身に投入する

 

すると美鈴の姿がセルメダルに包まれた後にセルメダルが消えると美鈴の姿は両肩と両腕にゴツイアーマーの様なのが付き、チャイナドレスから犀を感じさせるビキニ鎧に下も硬さを感じさせるレギンスパンツを纏った姿となる。

 

美鈴「さあ、欲望の力で重量級のパワー、見せてあげます!」

 

鬼矢「ちょ、なんでオマエがガメルのメダル持ってるんだよ?!しかも翼も出しているし!」

 

そう構えて言う美鈴に鬼矢は驚くと同時にさりげなく出してた龍の翼にツッコミを入れる。

 

実はと言うと彼女は鬼矢と同じ始祖とも言える存在で龍の始祖なのである。

彼女もまた鬼矢と同じ様に長い年月を生きた者なのである。

 

美鈴「いや~パワーあるのは良いんですが遅くなるんですよ~だから翼出さないとホント遅く…て!」

 

説明すると同時にそう言って腕型気弾を飛ばす。

 

鬼矢「うぉやばっ?!」

 

飛んで来たのを避けた後に体を炎で包み込んでフェニックスファントムへと姿を変える。

 

美鈴「ふふ、あの時の再現に近くなってきましたね」

 

鬼矢「だな。もしなってほしいのがあったら要望聞くぜ?」

 

笑顔を浮かばせて言う美鈴にフェニックスファントムは聞く。

 

美鈴「ならば今の姿でお願いします。剣と拳の勝負。さらに不死鳥と龍の舞をしましょうじゃないですか」

 

鬼矢「そうかい。ならあまり殺しすぎないよう気をつけなぁ!」

 

そう言う美鈴にフェニックスファントムは炎の翼で攻撃する。

 

美鈴「ははは、そうしないといけない程あなたは強いじゃないですか」

 

それに美鈴は無理矢理突き進んで殴り飛ばす

 

鬼矢「ぐっ!お返しだ!」

 

たたら踏みながらフェニックスファントムも殴り返す

 

美鈴「んでさらに!」

 

殴られた後に美鈴は左腕の装甲から強力な気弾を2弾連続で放つ

 

鬼矢「んなの焼けばいい!!」

 

向かって来るのにフェニックスファントムは巨大な火炎弾を作り出した後に放って気弾を飲み込む。

 

美鈴「はいはいはいはい!!」

 

向かって来る巨大火炎弾に美鈴は大量の気弾を放つ

 

火炎弾と気弾がぶつかり合い、そのまま爆発が起きて辺りを煙が覆う。

 

鬼矢「おらぁ!」

 

そんな煙の中からフェニックスファントムが奇襲で美鈴に接近して自身の剣、カタストロフで切り裂く。

 

美鈴「おお、危ない危ない。首の皮一枚でしたよ」

 

だが、美鈴は右腕の装甲でカタストロフの斬撃を防ぐ。

 

鬼矢「ちっ、やっぱ硬いな」

 

魔理沙「私等空気だな」

 

チルノ「そうだね」

 

霊夢『と言うか、あそこ飛び込むのは自殺願望者な気がします;』

 

ルーミア「同意なのか~」

 

舌打ちするフェニックスファントムやそれを見て笑う美鈴に遠くで座りながら魔理沙は呟いてチルノが同意し、魔理沙の胸に頭を預けながらメンバーにそう書いて霊夢は顔を青くしながら見せて、ルーミアも頷く。

 

美鈴「頑丈が売りな子と聞いてますから…ね!」

 

鬼矢「ぐぉ?!」

 

そう言って重力で重くした所を蹴り飛ばし、フェニックスファントムは森まで吹き飛ぶ。

 

美鈴「いやはや…流石に鬼矢さん、きっちりお返しはしてますね」

 

そう言って美鈴の胸部分が切れて血が流れてる。

 

あの殴り飛ばされた一瞬で切り付けた様だ。

 

ドゴォォォォォォォォ!!

 

すると森からものすごい火柱が上がる。

 

美鈴「うわぁ…凄い火柱だこと」

 

それに美鈴はひゅ~と口笛を吹くとフェニックスファントムが飛んで戻って来る。

 

鬼矢「いやぁ~美鈴、流石だぜ」

 

美鈴「いやはや、鬼矢さんこと相変わらず変わらないじゃないですか?」

 

首をコキッと鳴らすフェニックスファントムにG美鈴は笑って言う。

 

鬼矢「そうかぁ?」

 

美鈴「やはりあなたと戦うと退屈はしませんよ。最近歯ごたえのない方ばかりでね」

 

フェニックスファントムの問いに美鈴はそう答える。

 

鬼矢「カッ、龍の始祖であるテメェにそう簡単に勝てるやつなんか居るかよ」

 

美鈴「いえいえ、見て来たとある平行世界では歯ごたえのある人はおりますがこの世界ではいないんですよねホント」

 

そう返すフェニックスファントムに美鈴は困った口調で肩を竦める。

 

鬼矢「んじゃなんで此処の主に仕えているんだ?お前なら吸血鬼も倒せると思うんだが」

 

魔理沙達から聞いていたのでそう言うフェニックスファントムに確かにと魔理沙達は思わず同意する。

 

美鈴「うーん、見ていて飽きない方だと言う事ですね。それに此処にいると色々と楽しいですからね♪」

 

鬼矢「なるほどなぁ…お前らしい理由だ」

 

笑顔で言う美鈴にフェニックスファントムはフッと笑う。

 

美鈴「私は戦いばかりを求めてませんからね~強い人とやるのは三度の飯より好きですが♪」

 

鬼矢「このバトルマニアが…。んじゃそろそろ決着つけるか」

 

笑顔で断言する美鈴にフェニックスファントムは呆れた後にカタストロフを構える。

 

美鈴「バトルバカではなく強者バカでお願いします。後、そうですね。この舞も終演にしましょう」

 

鬼矢「だな。とっとと先行きたいし」

 

訂正しながら気を右腕に収束させて行く美鈴にフェニックスファントムも答えながらカタストロフに大量の豪炎纏わせる。

 

美鈴「重力龍…」

 

鬼矢「不死鳥…」

 

美鈴「【ドラゴニックインパクト】!!」

 

鬼矢「【フェニックスブラスト】!」

 

同時に宣言すると共に美鈴が突き出した右腕から虹色の龍が放たれ、フェニックスファントムはカタストロフを力強く振ると巨大な不死鳥が放たれる。

 

お互いに放たれた不死鳥と龍は中央でぶつかり合って均等を保つ。

 

そして…

 

ドカーーーーーーーーン!!

 

美鈴「っう!!」

 

鬼矢「っ!」

 

魔理沙「うお!?」

 

チルノ「うひゃあ!?」

 

ルーミア「わは~!?」

 

起きた衝撃に誰もが吹き飛ばされない様に踏ん張る。

 

しばらくして衝撃が収まるのを待ってそれぞれ息を吐く。

 

美鈴「いやはや、これは引き分けですかね?」

 

鬼矢「そうだな。だがこの場合はどうなるんだ?」

 

肩を竦めてだが満足げな美鈴に鬼矢はフェニックスファントムから戻って聞く。

 

美鈴「久々に充実としたのを出来たので満足です。後、実はと言うと鬼矢さんと巫女である霊夢ちゃんが来たら通す様に言われてたんですよね(てへぺろ☆)」

 

鬼矢「おまっ」

 

舌を出してお茶目な笑顔を浮かべる美鈴に鬼矢は呆れる。

 

美鈴「いや~最近ホントに何度も挑んで来る人がいるんですが失礼な言い方になっちゃうけど物足りなさを感じていたんですよ~けれど鬼矢さんが来てると聞いて止められなかったんですよね~ほら?私は先ほど言いましたが強者バカですから~」

 

魔理沙「さよか…」

 

先ほどのが怖かったのかピーと怯えてる霊夢の頭を撫でつつ笑って言う美鈴に魔理沙は呆れる。

 

鬼矢「全く、オマエは…」

 

美鈴「けれどホントにありがとうございます~物足りなさはホントですし…あ、そうそう私と同じ様に他の皆もメダルを使いますので注意してくださいね~特に主と妹様もそうですがウチの咲夜ちゃんも手ごわいと思いますよ~」

 

顔を抑えて言う鬼矢へ元に戻った美鈴は礼を言ってから門を開けつつ忠告する。

 

鬼矢「ご忠告ありがとよ、この異変解決したら一緒に酒飲もうぜ」

 

美鈴「はっはっはっ、私が酒に弱い事を知ってる癖に~まぁ、宴会を楽しみにしておきます」

 

そう言う鬼矢へ目を輝かせて美鈴は言う。

 

鬼矢「あぁ…んじゃ後でな」

 

そう言って鬼矢達は紅魔館へ入って行く。

 

それを見送った後に美鈴は後ろへ振り返る。

 

美鈴「どうでしたか?私が言っていた人の強さを感じて幽香ちゃんは?」

 

さっき鬼矢達へ言っていた度々自分へ挑む傘を差した長い緑髪の女性、風見幽香へそう問う。

 

幽香「ふ~ん、あれが美鈴様が満足できる相手ね…うらや…げふん、嫉妬しちゃうわね」

 

美鈴「あはは、何時も通りですね」

 

先ほど見ていた鬼矢への感想を顔を赤くして言葉を変えて言う幽香へ美鈴は笑う。

 

幽香「しっかし大丈夫なのかしらあの博麗の巫女?これから先ちゃんと異変解決できるの?」

 

美鈴「ふふ、幽香ちゃんも甘いですね。私は感じましたよ。あの子は一皮剥けたら空高く飛ぶとね」

 

辛口な評価を述べる幽香に美鈴は笑って楽しげに門にもたれる。

 

幽香「あら?美鈴様は今の博麗の巫女に期待しているのですね」

 

美鈴「ええ、鍛えがいもありますねホント」

 

笑みを浮かばせてもう楽しみとばかりな美鈴に幽香は内心嫉妬の念を霊夢や鬼矢へぶつける。

 

霊夢「(ぶるっ)」

 

魔理沙「お?どうした霊夢?」

 

チルノ「寒いの?」

 

ある意味、目を付けられた事を知らない2人は先へ進むのであった。




美鈴「次回、第四章~図書館の魔法使い~です。次回もよろしくですよ~」


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第四章~図書館の魔法使い~

館に乗り込んだ一同、まずは下に降りた一同はそこで魔法使いと始祖の仲間と出会う。


紅魔館~一階廊下~

 

鬼矢「うわっ、中まで真っ赤かなのかよ」

 

チルノ「初めて入ったけど広いね」

 

うへぇと漏らす鬼矢の隣でチルノがその広さに感嘆する。

 

魔理沙「んでまぁ、どうせなら下から調べようぜ?ラスボスって大概地下にいるって事あるしな」

 

鬼矢「それもそうだな。最奥にいる可能性もあるが先にそっちを探すか」

 

見てからそう提案する魔理沙に万が一も上に行っていませんでしたな事もありうるので取り入れて一同は地下への道を見つけて向かう。

 

ちなみに途中で大妖精が起きてチルノの後ろに隠れながら皆に謝っていたが鬼矢の怪人の力の影響だろうと言う事で許して貰っている。

 

魔理沙「ん?なんだありゃ」

 

進んでいると魔理沙がピラニアの様だが空中を泳ぐ奴や鰭で歩く様に移動する集団を見つける。

 

それに鬼矢は見覚えがあった。

 

鬼矢「あれはピラニアヤミーだな」

 

大妖精「えっと、厄介なんでしょうか?」

 

冷静に言う鬼矢へ大妖精が聞く。

 

鬼矢「あぁ、数が多くて厄介なんだよなあれ」

 

魔理沙「ちなみに注意すべき事は?」

 

肯定する鬼矢へ魔理沙は帽子をかぶり直しながら聞く。

 

鬼矢「そうだな…確か多方面からの同時攻撃だな」

 

チルノ「分かった!」

 

魔理沙「ようし、霊夢、しっかり…掴まってるな」

 

霊夢「(ぴとー)」

 

ルーミア「わは~焼き魚にしてやるのか~」

 

注意を聞いてチルノは構え、魔理沙も自分の胸に埋もれて掴まってる霊夢に苦笑し、ルーミアは元気よく言う。

 

鬼矢「いや、食えないからな」

 

ルーミアにツッコミを入れた後にその姿を素早さが売りのスミロドンドーパントへ変える。

 

鬼矢「いくぞ!」

 

その言葉と共にそれぞれが飛び出す。

 

ルーミア「わはは~」

 

向かって来るピラニアヤミーをルーミアは超自然発火能力で焼いていく。

 

チルノ「この!」

 

大妖精「ええい!」

 

チルノと大妖精は背中合わせになって四方八方に弾幕を飛ばして蹴散らしていく。

 

魔理沙「ほらほら!当たると痛いんだぜ!」

 

霊夢を抱えた魔理沙は左腕のカメレオンの舌を使って吹き飛ばしていく。

 

鬼矢「オラァ!」

 

スミロドンドーパントも素早い速さでピラニアヤミーを翻弄した後に爪で切り裂く。

 

しばらくして、全てのピラニアヤミーを倒す事が出来た。

 

魔理沙「うへぇ~多かったな」

 

チルノ「ホントだね~」

 

鬼矢「さて倒したことだし先に進むか」

 

セルメダルの山を見て漏らす魔理沙にチルノも同意した後にスミロドンドーパントのまま言う。

 

なぜそのままかはピラニアヤミーの様にヤミーが現れてもおかしくないと考えてである。

 

そのまましばらくメイドと思われる妖精達やヤミーを退けて一同はとても広い図書館へとたどり着く。

 

紅魔館~ウヴル図書館~

 

鬼矢「うぉ、かなり広いな」

 

魔理沙「こ、これは!?」

 

たどり着いた図書館の広大さに鬼矢は驚く中で魔理沙は霊夢を下ろした後に本棚に収められてる本を見て驚く。

 

魔理沙「おいおい、どれもこれもお師匠様から聞いてた超貴重な本じゃねえか…」

 

鬼矢「そうなのか?」

 

目を輝かせて言う魔理沙にスミロドンドーパントは聞く。

 

魔理沙「ああ、魔法使いなら誰もが喉から手が出る程の一品ばかりだぜ!もし出来るなら持って帰りたいんだぜ」

 

???「……だめ……持って行っちゃあ」

 

うずうずと手を伸ばそうとする魔理沙に誰かが止める。

 

鬼矢「ん?」

 

声のした方へ一同は顔を向けると本を持った少女と頭と背中に翼を持った女性がいた。

 

鬼矢「誰だお前ら」

 

女性→小悪魔「ようこそ織神 鬼矢様に博麗の巫女様にお客様、私は隣のパチュリー・ノーレッジ様の使い魔小悪魔と申します。以後お見知りおきを」

 

パチュリー「よろ…しく」

 

元に戻って聞く鬼矢の問いに小悪魔が自己紹介してパチュリーも言う。

 

鬼矢「?なんで俺の名前知っているんだ?」

 

???「俺が教えたんだよ」

 

首を傾げる鬼矢に答える声、しかも鬼矢には聞き覚えのある声にした方へ顔を向ける。

 

するとそこにいたのは本来の姿のアッシュとなった乃亞であった。

その肩にはフランを乗せている。

 

鬼矢「お、アッシュ。ここに居たのか」

 

魔理沙「えっと鬼矢、あの怪人がお前の知り合いか」

 

気軽に声をかける鬼矢にアッシュを見て顔を青ざめる霊夢を諌めながら魔理沙が聞く。

 

鬼矢「俺の仲間の一人で邪神系グリードのアッシュこと」

 

アッシュ→乃亞「圧芽乃亞だ。よろしくな」

 

フラン「それでフランは紅魔館の主のレミリア・スカーレット姉さまの妹のフランドール・スカーレットだよ~」

 

人間態に姿を変えて自己紹介する乃亞の後に乃亞の肩に乗っているフランが自分も名乗る。

 

チルノ「あたいはチルノ!よろしく!」

 

魔理沙「霧雨魔理沙だぜ!」

 

ルーミア「ルーミアなのだ~よろしくなのか~」

 

霊夢『は、博麗、れ、霊夢です』

 

大妖精「え、えっと大妖精です。友達から大ちゃんと呼ばれてます」

 

それにメンバーも自己紹介する。

 

鬼矢「でお前やっぱりここに居たのか」

 

魔理沙「やっぱりって?」

 

頭を掻いて言う鬼矢の言葉に魔理沙は聞く。

 

鬼矢「美鈴が使ったコアメダル、あれお前が渡したもんだろ」

 

その問いにご名答と乃亞は答えて言う。

 

鬼矢「やっぱり…」

 

魔理沙「つまりあのめんどくさいピラニアヤミーって奴らもお前の仕業かよ」

 

顔を抑える鬼矢の後に魔理沙が聞く。

 

乃亞「あぁ、あれはオマエらの幼馴染が水棲系のコアメダルを使ってやったことだぜ」

 

霊夢『え?咲夜ちゃんが?』

 

魔理沙「マジか…そういや、掃除するの大変でメイドも結構サボったりしてるから大変って数日前にぼやいてたなあいつ…」

 

出て来た事に霊夢は驚き、魔理沙は思い出した後あいつ等を使って掃除要員増やす気だったのかあいつと呟く。

 

鬼矢「咲夜?誰だそれ」

 

魔理沙「私と霊夢の幼馴染なんだぜ。ちなみに美鈴さんの養子でもあるな」

 

霊夢『優しい子です』

 

初めて聞く名なので聞く鬼矢に魔理沙と霊夢が言う。

 

乃亞「後此処のメイド長でもあるな」

 

鬼矢「そうかっておい、メイド長がサボりしてもいいのかよ;」

 

つけ加える乃亞に鬼矢は言うとあーと小悪魔やフランはなんとも言えない顔をする。

 

小悪魔「大体咲夜さんは休んでも良いんですよねホント;」

 

フラン「フランも聞いた話だとメイド妖精達がサボったりしてる分も入れてオーバーワークになってるから姉さまが休みあげたいけど本人が拒否してるからなんとかしたいってぼやいてたのを美鈴から聞いたな」

 

魔理沙「あいつ…絶対に休んだ方が良いだろ。確か前に里で倒れて大騒ぎになってた事あったな」

 

霊夢『ホント焦りましたね』

 

それを聞いてなんとも言えない顔をする魔理沙に関わったらしい霊夢がそう書いて見せる。

 

鬼矢「そうなのか。なら仕方ないな」

 

魔理沙「しっかしホントに色々とあるな…借りて行きたいもんだぜ」

 

どんだけしてるんだと思う鬼矢の隣で魔理沙が本棚から1冊、本を取る。

 

それに今まで静かだったパチュリーが目を見開き、涙目になった後にメダルを取り出す。

 

パチュリー「…本をとっちゃ…駄目…!!」

 

そう言ってメダルを自分に入れるとその姿が少女から髪の色がオレンジ色に染まり、頭にガラの王冠を付けて服がガラ怪人形態のを元にしたレオタードの上にガラの服を模した鎧とスカートを履いている女性の姿となる。

 

パチュリー「泥棒する奴は許さない!!」

 

魔理沙「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

小悪魔「あちゃあ…」

 

鬼矢「うわっ、なんか面倒なことになりそうだな」

 

先ほどの静かだったのが嘘の様に強気な目で魔理沙を睨むパチュリーに小悪魔は困った顔をして鬼矢は心底めんどくさい顔で漏らす。

 

パチュリー「小悪魔!手伝いなさい!」

 

小悪魔「了解です~」

 

呼ぶパチュリーに小悪魔は返事した後に6枚のメダルを取り出して自分に入れると肩と体と腰をウヴァグリード形態と鎧武者怪人完全体を混ぜた様な感じにして両腕をウヴァグリード形態を模した篭手を付けた姿になる。

 

魔理沙「いやいやいや!私は泥棒じゃないから!ただ手に取っただけなんだぜ!!」

 

パチュリー「うるさい!!火水木金土符【賢者の石】!!」

 

慌てて言う魔理沙にパチュリーは赤、青、緑、黄、紫の5つの石を出現させると弾幕やらレーザーを放つ。

 

それに魔理沙は慌てて避ける

 

小悪魔「は~い追加ですよ~蟹鎌【踊るシザースサイズ】」

 

そこに小悪魔が魔力で鎌や蟹の鋏を作り出して魔理沙へ向けて飛ばして行く。

 

魔理沙「ちょ?!」

 

鬼矢「全く、しょうがねぇな」

 

飛んで来る鎌や蟹の鋏に驚く魔理沙の前に立つとデェバリャエになり、取り出した盾で攻撃を防ぐ

 

魔理沙「さ、サンキューなんだぜ鬼矢」

 

鬼矢「後で宴会するときなんかつまみとかくれよな」

 

礼を述べる魔理沙にデェバリャエはそう言うと2人で弾幕を避ける。

 

魔理沙「分かったぜ!んで反撃だぜ!魔羽(まもう)符!【スターダストフェザー】!!」

 

その後に魔理沙は周囲に星屑形の弾を展開した後に背中の羽を羽ばたかせると星屑弾と共に羽が飛んで行き、弾幕やらを相殺していき、デェバリャエも不可視の衝撃波で蟹の挟と鎌を吹き飛ばす。

 

パチュリー「へぇ…やるわね」

 

魔理沙「まあな、ってそうじゃなくて私はただ興味あったからであって盗むつもりはないんだぜ!」

 

関心するパチュリーに魔理沙は軽く返した後に慌ててそう言う。

 

パチュリー「嘘だ!そう言って盗って行くんでしょ!」

 

魔理沙「いやどこの某ひぐらしの少女な返しだよ!ああもう鬼矢ちょいと時間稼ぎよろしく!カメレオン【隠れ星】」

 

そう返すパチュリーに魔理沙はツッコミを入れた後にデェバリャエにお願いして消える。

 

鬼矢「ちょ、おい?!」

 

パチュリー「むっきゅぅぅぅぅぅ!!!!金符【シルバークロコダイル】!!」

 

いきなり任せられて慌てるデェバリャエだが激昂したパチュリーの放った銀色のワニを模した複数の弾幕に慌てて防ぐ。

 

鬼矢「うぉ?!」

 

飛んで来る弾幕をなんとか防いでいくデェバリャエだが何時大技が来てもおかしくない程パチュリーは興奮してる。

 

パチュリー「日符…むきゅ?」

 

続いてのを宣言しようとしてパチュリーは自分の腕に先ほど魔理沙が持っていた本がある事に気付く。

 

パチュリー「私の本…良かった…」

 

ギュっと抱きしめて元の少女の姿に戻るパチュリーの隣に魔理沙が現れる。

 

魔理沙「無断で手を付けたのは悪かったな。そんだけ本が好きなんだな」

 

パチュリー「うん…此処の本は全て大事な宝物」

 

謝ってそう言う魔理沙にパチュリーは大事そうに触りながら言う。

それを見た小悪魔もやれやれと肩を竦めながら元に戻り、デェバリャエもふうと息を吐いて鬼矢へ戻る。

 

鬼矢「カメレオンでこっそりと近づいて本を置いたのか」

 

魔理沙「おう、悪かったな言わずに時間稼ぎ役をやらせてよ」

 

先ほどの行動の意図を理解して言う鬼矢に魔理沙は頭を掻いて言う。

 

鬼矢「全く…ホント大変だったぞ」

 

小悪魔「いやはやお疲れ様ですね」

 

霊夢『お、お疲れ様です』

 

もう1回ふぅと息を吐く鬼矢へ小悪魔と霊夢が労いをかける。

 

鬼矢「ふぅ…。ところで乃亞、ここの主のレミリアってのはどこにいるんだ?」

 

乃亞「あん?それなら上だぞ」

 

フラン「姉さまなら上で待ってるけど」

 

確認する鬼矢へ乃亞とフランは上を指しながら答える。

 

鬼矢「上か…階段を登るの面倒だし…これでいくか」

 

そう呟いてウェザードーパントになると右腕に水を収束させて水は渦巻くとドリルの様になるのを確認して狙いを定めて飛び上る。。

 

魔理沙「いやいやいや、お前何する気?」

 

乃亞「まさか…」

 

鬼矢「よっと」

 

ドゴッ

 

ウェザードーパントは図書館の天井をぶち破って上に進む。

 

チルノ「天井突き破った!!」

 

パチュリー「むきゅー…(パタリ)」

 

小悪魔「パチュリー様!?」

 

フラン「うわぁ…」

 

思わず行動にチルノは叫ぶ隣でパチュリーは目を回して倒れて小悪魔が慌てて介抱し、フランも思わず声を漏らす。

 

紅魔館~レミリアの部屋前~

 

鬼矢「よっと」

 

突き破っていたウェザードーパントは止まった後に鬼矢に戻ると後から魔理沙達が来て…

 

ゴチーン!!

 

鬼矢「ぬぉぉぉ…!!」

 

魔理沙に頭を殴られて鬼矢は頭を抑える。

 

鬼矢「なにすんだよ!」

 

魔理沙「そりゃあこっちのセリフだ!もし変に崩れて生き埋めになってたらどうするんだよ!!」

 

フラン「あーあ、これ絶対姉さまに弁償されるだろうなこれ」

 

怒鳴る鬼矢へ怒鳴り返す魔理沙の後にフランはそう洩らす。

 

???「その前に私が怒りますけどね」

 

その言葉と共に鬼矢の周囲にナイフが何時の間にか展開される。

 

鬼矢「うぉ?!」

 

それに慌ててゾーンドーパントになって避ける。

 

フラン「今のって…」

 

魔理沙「咲夜か!」

 

???「ご名答…色々と大きくなったわね魔理沙」

 

突き刺さったナイフを見てフランと魔理沙が気付くと横からの声に顔を向ける。

 

するとそこに話の人物となった咲夜がいた。

 

ただ、その姿は魔理沙と霊夢が知る姿より身長が伸び、胸も大きくなり、その身をメイド服ではなく白いビキニの上に透き通ったマーメイドドレスを纏った姿になっていた。

 

咲夜「紅魔館のメイド長にして紅美鈴の娘、十六夜咲夜、参る!」

 

そう宣言してから咲夜はナイフを構えて鬼矢を睨む。




咲夜「次回第五章、憎むメイド長と時間停止…私は倒す!」


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第五章~憎むメイド長と時間停止~

レミリアを目前とした所で立ちはだかる咲夜、鬼矢の前で彼女の思いは爆発する


咲夜「はぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

斬りかかる咲夜に鬼矢はその姿をグリラスワームとなるとクロックアップして咲夜の背後を取る。

 

まずは彼女を気絶させてから落ち着かせようと考えていたグリラスワームは背後を取った筈の咲夜の姿がない事に気付く。

 

鬼矢「なっ…」

 

魔理沙「後ろだ鬼矢!」

 

思わずクロックアップを解いたグリラスワームへ魔理沙は叫ぶ。

 

咲夜「水刀【ジャック・ザ・リッパー・アクア】!!」

 

それと同時にグリラスワームから距離を取った咲夜が水で出来たナイフと普通のナイフを大量に投げつける。

 

鬼矢「チッ!」

 

それにグリラスワームから恐竜グリードになると吹雪を起こしてナイフを凍らせて落とす。

 

咲夜「魔理沙!なぜあなたはそいつ等を庇うの!こいつ等は霊夢へトラウマを与えて先代様を引退させる切っ掛けを作った奴と同じ存在なのよ!」

 

魔理沙「待てよ咲夜!確かに同じ存在だろうけどこいつ等は悪い奴じゃないんだぜ」

 

怒気を纏わせて言う咲夜へ魔理沙は鬼矢達を庇う。

 

鬼矢「引退の切っ掛け?」

 

咲夜「そうよ!あなた達と同じ存在のせいで霊夢は!先代は!幻符【殺人ドール】!!」

 

呟く恐竜グリードに咲夜は叫ぶと一瞬の内にナイフを展開して飛ばす。

 

鬼矢「うぉ?!」

 

飛んで来たナイフを恐竜グリードは地面に手を付いて氷の壁を作り出して防ぐ。

 

咲夜「私は絶対に倒す!!」

 

鋭い目つきで叫ぶと咲夜の体からメダルが飛び出た後に咲夜の懐から飛びだした何かが腰に装着された後に先ほど咲夜から出たのではなく別のメダル3枚が飛び出して何かに装填され…

 

咲夜「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

サメ!クジラ!オオカミウオ!!

 

叫びながら何かの上にあったスイッチをオンにすると音声の後に咲夜の姿が変わる。

髪が膝まで流れ落ちて、黒く染めたFateの赤セイバーの服にセイバーの鎧を付けた感じのを纏い、目の色が左目が水色、右目が赤色になった姿へと変わる。

 

鬼矢「なっ、あれは?!」

 

それに恐竜グリードは驚いた後に吹き飛ぶ。

 

誰もが驚いている間に吹っ飛んでいた恐竜グリードはまるでピンポールの様に様々な方向へ攻撃されて吹き飛ぶ。

 

それをしているのが咲夜だと一瞬見えた姿から魔理沙は驚く。

 

鬼矢「チッ、まさか超銀河王になるとはな」

 

壁にぶつかってから舌打ちして自分の前にいる冷たき瞳で見る咲夜を見て呟いた後に起き上がってその姿をワーウルフレジェンドルガ(怪人態)に変える。

 

鬼矢「まずは能力を封じないとな」

 

そう言ってワーウルフレジェンドルガは能力を発動しようとするがそれより前に吹っ飛ぶ。

 

鬼矢「んな?!」

 

驚いた後になんとか発動しようとするがワーウルフレジェンドルガがやろうとする前に咲夜が攻撃を仕掛けて中断させる。

 

しかもワーウルフレジェンドルガの頭にある超銀河王より時間停止が早く、ワーウルフレジェンドルガの能力を発動出来ない。

 

鬼矢「チッ、厄介すぎるだろ」

 

能力を無効にするにせよまずは咲夜を止めないといけないがそれも咲夜本人は分かってるし、魔理沙達を援護させない様にワーウルフレジェンドルガが射線に入る様に移動してる。

 

思わず舌打ちしてると咲夜が再びワーウルフレジェンドルガへ攻撃しようとし…

 

ガッ

 

咲夜「!?」

 

美鈴「もー、咲夜ちゃん何してるんですか?」

 

いきなり現れた美鈴に攻撃を止められる。

 

鬼矢「お、美鈴」

 

美鈴「どうも~なんか咲夜ちゃんの気が変わったので来ました」

 

ワーウルフレジェンドルガに軽く言う美鈴を見ながら咲夜はすぐさま時間停止して彼女の後ろに回りこもうとするが…

 

美鈴「はいはい、落ち着いてね~」

 

咲夜「!?」

 

何時の間にか背後に回りこんでいた美鈴に抑えられていた。

 

魔理沙「す、すげぇ…」

 

フラン「あんなに鬼矢お兄ちゃんが苦戦してた咲夜をあっさり…」

 

鬼矢「さすが美鈴だな」

 

美鈴「ほら鬼矢さん、早く咲夜ちゃんを元に戻してください」

 

驚いている魔理沙とフランの後に関心するワーウルフレジェンドルガへ美鈴は言う。

 

鬼矢「あぁ、わかった」

 

そう言ってワーウルフレジェンドルガがやろうとして咲夜は美鈴の拘束から抜け出て再びワーウルフレジェンドルガへ攻撃を仕掛けようとする。

 

美鈴「はいはい、色々と落ち着いてね」

 

そんな咲夜の攻撃をワーウルフレジェンドルガの前に来た美鈴が普通の状態で軽く掃いて行く。

 

咲夜「時符【プライベートスクウェア】」

 

苛立ち気に咲夜は宣言すると美鈴の周囲にナイフが展開される。

 

美鈴「うーん、んじゃあ竜巻符【ドラゴニックシュピンデル】」

 

それに慌てずに美鈴は体操の床競技やブレイクダンスなどで見られる、体の旋回方向とひねりの方向を間逆にするスピン技をすると起こした竜巻と共に現れた気の龍がナイフを弾き飛ばして行く。

 

咲夜「母さん!何で邪魔するの!」

 

美鈴「咲夜ちゃん、確かに霊夢ちゃんを悲しませた存在を許せないのは分かります。だけどそれを別の存在、しかも良い怪人さんにぶつけるのは間違ってますよ。個人的にも咲夜ちゃんにそう言う事をして欲しくもないからですね」

 

スピンを止めた所を斬りかかる咲夜のを掃きながら美鈴はそう返す。

 

咲夜「でも私は…私は…」

 

顔を伏せて咲夜は拳を握りしめると…

 

咲夜「あ、あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

突如咲夜は光に包まれる。

 

美鈴「これは…」

 

乃亞「怪人の力が暴走してやがるのか!」

 

超銀河王「グォォォォォォォ!!!」

 

驚いていると咲夜は超銀河王へと変わる。

 

美鈴「これはまた…鬼矢さん。手伝ってください」

 

鬼矢「あぁ…魔笛【失われた時間停止(ロスト・ザ・ワールド)】イヴェアァァァァァァァっ!」

 

構える美鈴に答えてワーウルフレジェンドルガは超銀河王の能力を封じる。

 

美鈴「さて…私の娘を返しなさい」

 

静かにそう言うとほんわかだったのが消えて鋭い目つきと共に殺気と威圧感が放たれる。

 

超銀河王「!?」

 

鬼矢「おいおい凄い威圧感だな;」

 

とてつもない殺気と威圧感を放つ美鈴にたじろく超銀河王を見ながらワーウルフレジェンドルガは冷や汗を掻く。

 

その間に美鈴は瞬時に接近して超銀河王にパンチを叩き込み、超銀河王を吹っ飛ばす。

 

超銀河王「!?」

 

美鈴「まだですよ」

 

くの字に体を折る超銀河王の後ろに瞬時に行くと再びワーウルフレジェンドルガの所へ蹴り飛ばす。

 

美鈴「鬼矢さん!」

 

鬼矢「狼脚【ウルフ・マシンガン】!!」

 

吹っ飛んで来た超銀河王にワーウルフレジェンドルガは残像を残すほどの超連撃の蹴りを炸裂させる。

吹き飛んだ超銀河王は2人の丁度中間に倒れた後にフラフラと起き上がる。

 

美鈴「決めますよ鬼矢さん!」

 

鬼矢「あぁ」

 

その言葉と共に美鈴は右手に気を収束、ワーウルフレジェンドルガは地に這うかのごとく体制を沈め、全身を極限まで捻って引き絞られた弓矢の様にして超銀河王をみつえる。

 

美鈴「龍撃拳!」

 

鬼矢「狼極脚!」

 

お互いに宣言すると共にミサイルのように超銀河王に向けて突撃し…

 

美鈴「【剛力烈破】!!」

 

鬼矢「【ウルフ・オブ・ブラスト】!!」

 

振るわれた強烈な一撃と稲妻を纏った蹴りが超銀河王に炸裂する。

 

超銀河王「!!!!?」

 

ドカーーーーーーン!!

 

交差した2人の後ろで超銀河王は爆発し、爆発後から気絶した咲夜が横たわっていた。

 

美鈴「そんなに霊夢ちゃんを大切に思っていたのは私は嬉しいけど、怪人には良い怪人さんもいる事を分かってあげてね」

 

殺気と威圧感を消した美鈴は横たわった咲夜を抱き抱えて優しく頭を撫でて言う。

 

鬼矢「あ~、使いづらかった」

 

フラン「?そんなにあの姿は癖があるの?」

 

ルーミア「普通にやってた気がするのだ~」

 

その間に元に戻った鬼矢へフランは聞いてルーミアが言う。

 

鬼矢「ほとんど蹴り技中心でしかも結構大技多めなんだよ。外すと結構隙が大きいからな…」

 

魔理沙「へぇ~そうなのか」

 

霊夢『か、変わって、ま、ますね』

 

美鈴「ああ、ごめんごめん。ちょっと怖がらせちゃったみたいね」

 

頭を掻いて理由を言う鬼矢へ魔理沙は納得し、震えてる霊夢の頭を美鈴は苦笑して片手で咲夜を抱き上げながら撫でる。

 

鬼矢「さてこれで残りはレミリアと」

 

フラン「フランだよ~」

 

確認する鬼矢の後にフランが手を上げる。

 

鬼矢「二人も相手にするのか…面倒だな…」

 

乃亞「まぁ、頑張れや」

 

首の後ろを掻いてぼやく鬼矢へ乃亞はかっかっかっと笑って言う。

 

霊夢『では入りましょうか』

 

魔理沙「だな。ご対面なんだぜ」

 

そう言って魔理沙が代表で扉を開ける。

 

開けた先には玉座に座ったレミリアがいた。

 

レミリア「ようこそ、博麗の巫女に来訪者。このレミリア・スカーレット、歓迎するぞ」

 

鬼矢「あんたが此処の主レミリアか」

 

不敵な笑みを浮かばせて言うレミリアに鬼矢は聞く。

 

レミリア「先ほども名乗ったが私がレミリアで合ってるぞ来訪者、織神鬼矢だったな。私を退治に来たんだろうがちょっと待って貰うぞ」

 

そう言ってレミリアは紫色のコアメダルを取り出して自分に入れると高校生位の少女になり、背中の翼がプテラノドンへと変わり、真紅と紫が混じり合ったティラノサウルスの頭部とトリケラトプスの頭部を混ぜた悪魔・バフォメットの頭部のような意匠となっているロリータでその身を包む。

 

そしてその後に複数のセルメダルを取り出し…

 

レミリア「はっ!!」

 

様々な家具へと向けてセルメダルを投げると次々と恐竜系成長ヤミーが生まれ出て来る。

 

レミリア「さぁ、このヤミーたちを倒してみるがいい」

 

そう宣言すると共にヤミー達は鬼矢達へと襲い掛かる。

 




レミリア「次回、第六章!羽ばたくR/トラウマ襲来…運命の鎖を解き放て!」

フラン「姉さま~タイトル的にダブルだから絞めは『これで決まりだ!』だよ;」

レミリア「む?そうだったか?」


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第六章~羽ばたくR/トラウマ襲来~

レミリアの放ったヤミーに立ち向かう鬼矢達、だがそれを狙い、霊夢を狙う影が現れる。それを乗り越えた時、霊夢に新たな風が来た。



魔理沙「いきなり過ぎるんだぜ!!」

 

チルノ「やってやろうじゃん!!」

 

向かって来た恐竜系成長ヤミー達に魔理沙はカメレオンの舌で攻撃し、チルノも氷の矢で攻撃する。

 

鬼矢「オラァ!」

 

鬼矢は先ほど美鈴と戦った際になったフェニックスファントムになって向かって来たのをカタストロフで攻撃して行く。

 

フラン「姉さまいきなりだね」

 

レミリア「ああ、これは霊夢に必要な事でもあるからな」

 

隣に来た妹にレミリアはそう言うと一気に決めようとフェニックスファントムは炎の翼を展開し…

 

鬼矢「燃え尽きろ、獄炎【不死鳥の羽ばたき】!」

 

咆哮と共にフェニックスファントムを中心に炎の衝撃波が迸る。

それによりヤミー達は炎に飲み込まれて後にはセルメダルを残していた。

 

魔理沙「あつつつつつつ!!尻が!!」

 

チルノ「あわわ魔理沙!!」

 

その余波が掠ったのかスカートのお尻部分を抑える魔理沙にチルノは慌てて氷を当てて消火する。

 

魔理沙「鬼矢!やるのは良いんだが考えて欲しいんだぜ!!」

 

鬼矢「悪い悪い」

 

ぷんすか怒る魔理沙にフェニックスファントムは謝る。

 

レミリア「なかなかやるな…だけど落第点過ぎる。特に博麗の巫女…ん?巫女?」

 

フェニックスファントムを見て言った後に霊夢の方を見ようとして首を傾げる。

 

それに誰もが霊夢のいた場所を見て…驚く。

なんと先ほどまでいた筈の霊夢がいないのだ。

 

大妖精「あれ!?」

 

美鈴「あ、これ誘拐されましたね」

 

鬼矢「あ?誘拐?」

 

あっさり言う美鈴に鬼矢は聞く。

 

美鈴「しかもこの気は…怪人ですね」

 

魔理沙「おいおいおいおい!?それってやばいんだぜ!?」

 

そう言う美鈴に魔理沙は慌てる。

 

怪人は霊夢にとって一番のトラウマ

鬼矢達だからなんとかだったのにもし悪い奴ならとてもやばいのである。

 

レミリア「美鈴、場所は?」

 

美鈴「えーと…ホール…パーティを開く場所にいますね」

 

玉座から降りて聞くレミリアに美鈴は答える。

 

鬼矢「なぁ、前から聞きたかったんだがその怪人ってどんな奴か分かるか?」

 

魔理沙「え、ああ…確か聞いた話じゃあ全身が黄金色で…」

 

チルノ「頭に二本の角を持ってて」

 

美鈴「後は紫さんと先代様の話では大きく発達した鱗を持ってて龍を感じさせるとの事でしたね」

 

霊夢のトラウマの発端となった怪人について聞く鬼矢に魔理沙、チルノ、美鈴が言う。

3人の証言を元に鬼矢は自分の知識から探していき…行き着いた。

 

鬼矢「まさかそれって…」

 

鬼矢は行き着いた怪人、ドレイクファントムの姿になった鬼矢に3人は指指す。

 

魔理沙「ああ!?そいつだそいつ!!」

 

チルノ「霊夢から聞いたのと描いて貰った奴にそっくりだよ!!」

 

美鈴「確かにそいつですね」

 

咲夜「う、そいつが…いるって事…」

 

ピッタリだとばかりに言う3人の後にうめき声をあげながら咲夜が起きる。

 

鬼矢「オイオイ、それやばいぞ…」

 

レミリア「ふむ、ホールへの最短ルートはここからこう行けば早い」

 

事の事態の大きさにドレイクファントムは切羽詰まった口調で呟くとレミリアがどこからともなく地図を取り出してドレイクファントムに見せて指で指しながら指示する。

 

鬼矢「よし分かった」

 

ドゴーーン!!

 

そう言うと鬼矢はドレイクファントムから再びフェニックスファントムになってドアを突き破って行く

 

レミリア「ふ、なかなか豪快だな」

 

魔理沙「いや、私等も行こうぜ」

 

ゆったりと出るレミリアに魔理沙はそう言って飛び、他のメンバーも飛んで続いた後に美鈴が最後に出る。

 

美鈴「さてお嬢様、ある意味計画とは外れますが怪我の功名になりますかね?」

 

レミリア「それは巫女次第だろうな…これで出るは鬼が出るか蛇が出るか…はたまた…」

 

そう会話して2人は歩きだす。

 

一方、パーティホールでは

 

霊夢は顔を青ざめて後退っていた。

目の前のファントム、自分のトラウマであり母や紫がなんとか引けた相手であるドレイクファントムは嬉しそうに言う。

 

ドレイク「ククク…久しぶりだなァ博麗霊夢」

 

霊夢「(ガタガタブルブル)」

 

震える霊夢にドレイクファントムは意気揚々にゆったりとした歩きで霊夢へ近づいて行く。

 

ドレイク「おいおい、まさか博麗の巫女が怪人ごときに怖がっているのかよォ」

 

挑発する様にドレイクはそう言うが怯える霊夢の脳裏には目の前の変わらぬ姿のドレイクに追われる記憶が走る。

あの時は母と紫がいたが今はいない。

 

ドレイク「さて、そろそろ最後の仕上げといくか」

 

そう言うと右手を光らせてた後に霊夢へ魔力を送る。

 

霊夢「!?(ドクン)」

 

すると衝撃と共に霊夢に紫色の皹が入る。

 

実は霊夢の中にはファントムなりうる種が出来上がっていた。

だが完全になる前に先代の巫女と紫に阻止されたのだ。

 

苦しむ霊夢を見てドレイクは笑っていると…

 

ドゴォォォォン!!

 

ドレイク「?!」

 

いきなりの轟音にドレイクは驚いて振り返ると共に殴り飛ばされる。

 

ドレイク「グォ?!」

 

それにより吹き飛んでる間に殴った人物、フェニックスファントムは霊夢に近づく。

 

鬼矢「大丈夫か霊夢」

 

安否を聞くフェニックスファントムに霊夢は苦しげだがコクンと頷く。

 

その間にドレイクは起き上がる。

 

ドレイク「貴様はフェニックス?!何故邪魔をする!」

 

鬼矢「悪いな。俺はなれるがファントムじゃないんでね」

 

驚いた様子で言うドレイクにフェニックスファントムは首をコキッと鳴らしながら返す。

 

その間に魔理沙達も来る。

 

魔理沙「大丈夫か霊夢!」

 

チルノ「わわわ!なんかひび割れ入ってる!?」

 

駆け付けて声をかける魔理沙の後にチルノは霊夢の現象に驚いた後にドレイクから霊夢を守る為に前に立つ。

 

ドレイク「フン、だがいまさら来たところでもう遅い。もうすぐソイツは我らの同胞になる!」

 

咲夜「ならお前を倒して彼に対処して貰えば良いだけね」

 

高らかに言うドレイクに咲夜は鋭い目つきで見てフェニックスファントムをチラリと見た後に言う。

 

鬼矢「あぁ、そうだな」

 

そう言ってフェニックスファントムは剣を構えるとドレイクは魔石を取り出してそれをばら撒くと魔石はグールとなる。

 

魔理沙「絶対にあいつを霊夢に近寄らせるな!これ以上悪化する前に倒すんだぜ!」

 

チルノ「おう!あたい燃えて来たよぉォォォォ!!」

 

構える魔理沙にチルノはそう言うと強い輝きを発した後に母性もあるが勇ましさを感じる髪が腰まである高校生位の少女になった後に真紅のボディースーツに腕と脚を守るアーマーを装着した姿になる。

 

鬼矢「お、超新星か」

 

大妖精「へへ俺も燃えて来たぜ!!」

 

ルーミア「また性格変化したのか~」

 

小悪魔「(チル大チル大チル大)ピヨピヨピヨ」

 

乃亞「んで何でお前がいるんだよ」

 

咲夜「てい」

 

それに感心するフェニックスファントムの隣で性格が変わった大妖精にルーミアはのほほんと言い、何時の間にかいて妄想してる小悪魔に乃亞は呆れると咲夜が母さん直伝と書かれたハリセンで叩く。

 

小悪魔「ピヨ!?パチュリー様が変な魔力を感じたので見て来て欲しいで来ました!」

 

咲夜「成程ね。なら手伝いなさい」

 

叩かれた後にそう言う小悪魔に咲夜はそう言ってナイフに水を纏わせる。

 

ドレイク「来い!わが僕よ!」

 

ドゴーン!!

 

すると見ていたドレイクがそう言うと壁を突き破って巨大な生物が2体来る。

フェニックスファントムには現れたのが巨大ファントムであるのが分かった。

 

鬼矢「ありゃぁヘカトンケイルにギガンテスだな」

 

頭にあるのからそう言うフェニックスファントムに勝ち誇った顔をするドレイクだが…

 

美鈴「鬼矢さ~ん。こいつ等は私に任せて、親玉宜しくお願いしますね~」

 

後ろからの声と共に頭上を美鈴が通り過ぎるとヘカトンケイルとギガンテスを外に蹴り返して後を追う。

 

咲夜「母さん…」

 

魔理沙「ホント、やるな…」

 

チルノ「お~ホントに強いね~」

 

それに咲夜は顔を抑え、魔理沙も呆れてチルノは感嘆の声をあげる。

 

鬼矢「あぁ、わかった」

 

美鈴のそれに答えてフェニックスファントムはカタストロフでドレイクに斬りかかり、ドレイクは腰に下げている剣、タイラントで受け止める。

 

ドレイク「食らえ!」

 

そのまま鍔迫り合いしてるとドレイクが鱗を飛ばすと鱗が飛び回ってフェニックスファントムを攻撃する。

 

鬼矢「うぉ?!」

 

まさかの攻撃にフェニックスファントムは慌てて避ける。

 

ドレイク「邪魔をしないで貰おうか?彼女なら上級のが生まれそうだからな」

 

鬼矢「それはこっちの台詞だ!霊夢の始めての異変解決を邪魔しやがって!」

 

近寄ったドレイクへフェニックスファントムは蹴り飛ばす。

遠くでは超新星したチルノを筆頭にグールを撃退してるが霊夢のひび割れは広がるばかりであった。

 

魔理沙「くそ…どうすりゃ…」

 

レミリア「どうやら苦戦してる様だな」

 

焦る魔理沙だがそこにレミリアが来る。

そして…霊夢の胸元を掴んで目を合わせる。

 

レミリア「どうした博麗霊夢!お前は母から博麗の名を受け継いだ者だろうが!このまま何も成せずに博麗の名を汚すか!友や知り合った者達を悲しませたまま逝くつもりか!否、お前はまだ飛び立てる筈だ!生きたいのかこのまま死にたいのかどっちだ!」

 

霊夢「!?」

 

強く言うレミリアに霊夢は目を開いた後に震える手で筆を掴み、メモ帳に書く。

 

〝生きたい”

 

レミリア「ならば今進む運命を打ち砕け!そして新たな運命を掴み取れ!」

 

その言葉に霊夢は生きたいと強く思った時…景色が変わった。

そこは自分の住む博麗神社、賽銭箱が置かれてる所で1体の龍が鎮座していた。

 

龍「待っていたぞ。霊夢」

 

霊夢「?」

 

口を開く龍に霊夢は首を傾げる。

 

龍「お前が絶望した状態にされ、乗り越えようとした事で話す事が出来た…そして戦え!乗り越える為にも我を倒せ!!」

 

そう言うと龍は咆哮した後に霊夢へ攻撃する。

 

霊夢は慌てて避けた後に退魔針を飛ばす。

 

龍は爪で退魔針を弾き飛ばすと稲妻混ざった竜巻を起こし、霊夢はなんとか避けた後にスペルカードを構える。

 

〝神霊【夢想封印】”

 

宣言と共に7色に光る玉が複数現れて龍へと飛んで行く。

 

龍「ぬう!?」

 

飛んで来た攻撃を受けて呻く龍へ霊夢は接近すると龍の額の宝石に退魔針を刺す。

 

ピキッ!

 

龍「そうだ。それで良い」

 

宝石にひび割れが起こると龍自身もひび割れが起こる。

 

そんな龍に霊夢は…涙を流す。

 

涙は龍へと落ちて伝って地面に落ちて行く。

 

龍「なぜ涙を流す?お前は流さなくても良いのだ。流すのならば強くなれ、我を糧に!」

 

パリ-ン!!

 

そう言い残すと共に龍はガラスの様に割れると4つの光が霊夢へ入り込む。

 

~紅魔館・ホール~

 

魔理沙「な、なんだ!?」

 

こっちはいきなり紫のひび割れから黄金の輝きが放されて霊夢は光に包まれた。

 

誰もが驚いていると光は晴れる。

 

現れたのは…サドンダスの外見をウィザードラゴン風にした感じの怪人であった。

 

鬼矢「れ、霊夢?」

 

誰もが驚く中でドレイクは笑った後…その怪人に殴り飛ばされる。

 

レミリア「ふふ…新たな運命を掴み取ったか…博麗霊夢!」

 

今度はドレイクを含めて驚く中でレミリアが笑って言ったその言葉と共に怪人は再び光に包まれた後に髪が赤、青、緑、黄色と綺麗に変わる感じになり、胸をドラゴンを感じさせる中心に赤、青、緑、黄色に変わるウィザードラゴンの胸にある宝石を付けたビキニアーマーで包み込み、下半身は巫女服の袴だが裾が膝までしかない。腰と背中、腕、足にドラゴテイル、ドラゴウィング、ドラゴヘルクロー、ドラゴレッグを装着し、髪飾りにウィザードラゴンの顔が付いていて、額にウィザードラゴンの額にある赤い宝石が付け、両耳にウィザードラゴンの角を模した形をした耳当てを装着している霊夢へと変わる。

 

霊夢「ギャオオオオオオン!!!!」

 

咲夜&魔理沙「霊夢!!」

 

新たな自分を知らす様に咆哮する霊夢に咲夜と魔理沙は喜ぶ。

 

ドレイク「バカな…こんなことが!?」

 

強く睨む霊夢へたじろくドレイクへフェニックスファントムは笑う。

 

鬼矢「どうやらテメェの計画は失敗したようだなぁ」

 

ドレイク「う、うるさい!食らえ!!」

 

そう言うと再び鱗を飛ばして来るがフェニックスファントムは体から業火を噴き出すとドレイクの飛ばした鱗は溶けて消滅する。

 

ドレイク「な!?」

 

鬼矢「おい霊夢、サポートするからコイツをぶっ飛ばせ」

 

霊夢「ぎゃお(うん)!」

 

驚いているドレイクを見て言うフェニックスファントムに霊夢は頷く。

 

ドレイク「クソガァァァ!!」

 

やけくそとばかりに叫んだ後、ドレイクは巨大化する。

その姿はモンスターハンターのリオレウスの外見をドレイクファントムの様にした感じの龍へとなっていた。

 

魔理沙「マジか!?」

 

レミリア「ふむ、諦めの悪さは褒めてもよいな」

 

咲夜「お嬢様;」

 

それに魔理沙は驚き、関心するレミリアに咲夜は冷や汗を流す。

 

鬼矢「オラァ!」

 

それにフェニックスファントムは臆せずにドレイクを外にぶっ飛ばす

 

美鈴「タイガーアッパーカット」

 

ドレイク「ぐお!?」

 

続いて大型ファントムを片付けた美鈴が足で上に打ち上げる。

 

咲夜「母さんそれアッパーじゃない!キックよ!!」

 

小悪魔「いや問題はそこじゃないと思いますよ;」

 

鬼矢「いけ!霊夢!」

 

それに咲夜が叫び、小悪魔がツッコミを入れてる間に霊夢が背中のドラゴウィングも使って飛び上る。

 

そしてスペルカードを取り出す。

 

霊夢「ギャオギャオーン!」

 

〝神霊【夢想封印・龍】”

 

宣言すると霊夢の前に赤、青、緑、黄色の魔法陣が展開された後に魔法陣から龍が飛び出してドレイクを攻撃して行く。

 

その後に4体の龍と重なった霊夢がドラゴレッグで蹴りを炸裂させる。

 

ドレイク「ぬ、ぬおぉぉぉぉぉ!?」

 

ドカーーーーン!!

 

それを受けたドレイクは断末魔をあげて爆発し、霊夢は見届けた後に魔理沙達の所へ戻る。

 

鬼矢「よくやったな霊夢」

 

霊夢「ぎゃおー♪」

 

褒めるフェニックスファントムに霊夢は笑顔を浮かべる。

 

魔理沙「なあ、霊夢、お前、喋れてるじゃねえか!」

 

霊夢「ぎゃお?」

 

魔理沙の言葉に霊夢は首を傾げる。

 

美鈴「うーん、これは喋れてると言うより鳴き声ですね」

 

鬼矢「あ~霊夢、やっぱ書いてくれないか?」

 

そう言われて霊夢は元に戻るとメモ帳を取り出してこれで良いですか?と書いて見せる。

 

チルノ「何はともあれ!霊夢のトラウマ克服だね!」

 

咲夜「そうね。これで終わりかしら?」

 

レミリア「こらこら咲夜、勝手に終わらせるな」

 

フラン「そうだよ~」

 

笑顔で言うチルノに咲夜もそう言うとレミリアがそう言い、フランもぷーと頬を膨らませる。

 

レミリア「私を弾幕ごっこで退治してそれで終わりだろう」

 

フラン「そうだよ~」

 

霊夢『分かりました。やります』

 

鬼矢「俺も参加するぜ。これで二対二になるだろ?」

 

そう言う2人に霊夢は了承し、鬼矢が名乗り出る。

 

レミリア「元よりそのつもりだ」

 

フラン「ようし!行くよ!」

 

不敵に笑うレミリアの後にフランは笑ってメダルを取り出すと自分に入れる。

 

するとフランは中学生位の少女になり、胸も大きくなって、髪に赤いメッシュが入って腰まで伸び、顔にアンクの顔をイメージしたバイザーを装着して服もアンクをイメージしたボディースーツに変わり、両腕がアンクの腕となって左腕にマークがアンクをイメージするマークに変わって左右にアンクの翼が付いたタジャスピナーを装着している姿となる。

 

レミリア「…………ふむ、姉は妹にも負けるか」

 

フラン「?どうしたの姉さま?」

 

思わず自分の胸を見て呟くレミリアにフランは聞く。

 

レミリア「気にするな…さて、紅い霧を起こした我が異変、終幕といこうじゃないか」

 

霊夢『負けません!』

 

鬼矢「とっとと終わらせてやるよこの異変をな」

 

レミリア「ああ、始めよう紅い霧の終演」

 

フラン「紫と赤の欲望の幻想」

 

レミリア&フラン「「退治出来るものならしてみろ」」

 

その宣言と共に4人の弾幕ごっこは始まった。




霊夢「ギャオギャオーン!」

魔理沙「わかんねえよ霊夢!ああっと次回!第七章!紅い霧の終わり・姉妹のデュエットをお楽しみなんだぜ!」


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第七章~紅い霧の終わり・姉妹のデュエット~

霊夢がトラウマを乗り越え、ついに異変も終わりに近づいた。勝つのは…


鬼矢「よしこいつにするか」

 

飛び上ったスカーレット姉妹と普通のまま飛び上る霊夢の後に鬼矢はレミリアとフランを見て呟いた後に丁度良い怪人がいるのでその怪人へ変身する。

その怪人は背中に蝙蝠の様な黒と宝石を下げた様な色鮮やかな翼を生やした紅いドーパント、スカーレットドーパントである。

 

レミリア「ほう?」

 

フラン「うわぁ~フラン達みたい~」

 

飛び上って来たスカーレットドーパントの姿にレミリアは関心し、フランは目を輝かせて言う。

 

鬼矢「こいつはスカーレットドーパント。お前等をモデルにした怪人だ」

 

レミリア「ほう?我ら姉妹をモデルとな」

 

フラン「え?もしかして何時の間にか裸を見られてたの?も~鬼矢お兄ちゃんのエッチ~」

 

説明するスカーレットドーパントにレミリアは珍しそうにスカーレットドーパントを見て呟き、フランはガバッと自分の体を抱きしめて言う。

 

霊夢『女の子にセクハラはダメって母さんが言ってましたよ鬼矢さん』

 

鬼矢「あのなぁ…それは作った本人に言え!」

 

それを聞いて追従する霊夢や言ったフランにスカーレットドーパントは怒鳴る。

 

ちなみにフランのは冗談で言ってたりする。

 

レミリア「さて、話すのも此処までにして始めよう!翼竜【プテラブレイク】!」

 

フラン「いっくよ!孔雀羽【スターボウフェザー】」

 

そう言ってレミリアは頭上に展開させた紫色の先端がプテラノドンで出来たエネルギーの槍を高速で投げつけ、フランは背中の翼に重なる様に孔雀の翼を出現させた後にそこから羽根型弾丸を放った後にタジャスピナーを構えるとタジャスピナーの周りに七色の弾が回転する様に現れてから1発ずつ発射される。

 

鬼矢「よっ、禁忌【カゴメカゴメ】」

 

霊夢「!」

 

〝妖怪バスター”

 

それにスカーレットドーパントは避けて格子のように配置された中型丸弾の弾幕を放ち、霊夢は札を連ねて前方に飛ばす。

 

フラン「うわわ!…フランの考えてたスペルカードまで使えるってその怪人ってストーカーだったのかな?」

 

レミリア「まったく迷惑な存在だな」

 

それにフランは驚いた後に慌てて避けてそう洩らし、レミリアも同意して頷く。

 

鬼矢「ストーカーかどうかはわからないが悪人が使っていたのは分かるけどな」

 

レミリア「ふむ、色々と言葉だけで分かる程の根性なしだったのだろうな」

 

スカーレットドーパントの言葉にレミリアはそう吐き捨てる。

 

霊夢『て、手厳しいですね;』

 

レミリア「悪い奴が使うんだ。それだけで十分だ」

 

鬼矢「隙あり」

 

思わずそう見せる霊夢に返したレミリアを何時の間にか後ろに回っていたスカーレットドーパントが攻撃して霧の湖に落とす。

 

レミリアはそのまま湖へ落ちて水柱を上げる。

 

フラン「うわぁ…お兄ちゃん鬼畜~」

 

霊夢『え、えっと大丈夫でしょうか?;』

 

鬼矢「吸血鬼は流水が弱点って前聞いたからな。これならかなりのダメージが…」

 

思わずそう言うフランと心配する霊夢へスカーレットドーパントは答えて言ってる途中で…

 

レミリア「美鈴に叩き込まれた直伝!昇竜【竜巻水竜拳】!!」

 

水を纏いながら飛び上って来たレミリアの回転しながらのアッパーがスカーレットドーパントの顎に炸裂する。

 

鬼矢「ゴフゥ?!」

 

霊夢『き、鬼矢さぁぁぁぁぁぁん!?』

 

フラン「隙あり!禁忌【レーヴァテイン】」

 

不意打ちだった一撃に吹っ飛ぶスカーレットドーパントに驚く霊夢へフランがタジャスピナーから赤いレーザーを放ち、霊夢は慌てて避けるが胸部分が掠ってサラシが見える。

 

霊夢『ひゃう!?』

 

レミリア「くくく、確かに良い点だったが我は吸血鬼の弱点を克服し、逆に水を操れるのだ」

 

慌てて胸を庇う霊夢と顎を擦るスカーレットドーパントにレミリアはそう言う。

 

鬼矢「おいおいそういうのって克服できるもんなのかよ…;」

 

レミリア「ああ、色々と美鈴の手伝いもあって努力して成し遂げられたのだ」

 

冷や汗を流すスカーレットドーパントの言葉に答えた後に良い思い出だったな…と少し遠い目をしている。

色々とあったのだろうとスカーレットドーパントは思う。

 

レミリア「さらにいくぞ。氷槍【アイススピア・ザ・グングニル】」

 

そう言うと水を集めて槍の様にした後に凍らせる。

 

そして紫のオーラを纏う氷の槍をスカーレットドーパントに投げつける。

 

鬼矢「うぉ?!」

 

投げ付けられたのにスカーレットドーパントは蝙蝠化して避ける。

 

鬼矢「ふい~危なかった」

 

霊夢『強いですね』

 

レミリア「ふふ、簡単にさせたらダメだろう?」

 

元に戻るスカーレットドーパントの隣に来た霊夢達へレミリアはそう言う。

 

鬼矢「ホントにめんどくさい吸血鬼だな…紅符【スカーレットシュート】!!」

 

レミリア「褒め言葉として受け取ろう。紫符【ヴァイオレットシュート】」

 

お互い中位の弾と小さい弾が付随した大弾を同時に撃って相殺する。

 

鬼矢「夜王【ドラキュラクレイドル】」

 

レミリア「夜王【ドラキュラクレイドルレックス】」

 

また宣言するとスカーレットドーパントは赤き鳥の如くオーラを、レミリアは紫の恐竜の如くオーラを纏いながらお互いにスパイラル回転してぶつかり合う。

 

その後にお互い吹き飛ぶ。

 

フラン「秘弾鳥【そして鳥を残して誰もいなくなるか?】」

 

宣言するとフランは突然消えて霊夢は戸惑うと突如鳥型の弾が飛んで来て霊夢は慌てて避けると弾は霊夢を追尾する。

 

どうやらホーミング弾の様だ。

 

〝警醒陣”

 

追って来るホーミング弾に霊夢は宣言した後に札を4枚投げて、 目の前に自身の身長くらいある青白いシールドを展開させる。

 

飛んで来た鳥弾はシールドに防がれる。

 

フラン「ありゃ、防がれちゃった」

 

レミリア「ふふ、トラウマを克服した事でその強さが上がったか」

 

鬼矢「大丈夫か霊夢?」

 

霊夢『大丈夫です』

 

それに現れたフランの隣にレミリアは降り立ち、シールドを消した自分の隣に来たスカーレットドーパントの問いに霊夢は書いて答える。

 

そのまま4人は弾幕を放って互角のを魅せる。

 

放たれる弾幕を綺麗さ、それに地上で見ていたメンバーは感嘆の声を漏らす。

 

乃亞「これが弾幕ごっこ…ホントにワクワクするじゃねえか」

 

同じ様に乃亞も笑って見続ける。

 

そしてきれいな弾幕ごっこに終わりは近づく。

 

レミリア「そろそろ大技を決めようではないか」

 

フラン「OK姉さま!姉妹の協力スペル!」

 

そう言葉をかわした後にレミリアは蝙蝠の翼が付いたメダガブリューバズーカモードを作り出す。

その隣にフランが立つとタジャスピナーに剣の様に炎を纏わせる。

 

レミリア「氷竜」

 

フラン「炎鳥」

 

レミリア&フラン「「【ダイナソーバード】!!」」

 

同時に放たれた氷の恐竜と炎の鳥が途中で1つとなると炎の翼を持った氷の恐竜となって2人に牙を剥く。

 

鬼矢「…ギュっとして…」

 

向かって来るのにスカーレットドーパントは氷の恐竜に狙いをつけ…

 

鬼矢「ドカーン!」

 

ガシャーン!!

 

その言葉と共に開いていた右手を握ると氷の恐竜はバラバラに壊れる。

 

レミリア「フランの能力も使えるのか」

 

フラン「うわぁ…」

 

それにレミリアが呟く隣でフランはスカーレットドーパントのやった事に乃亞の言葉を思い出す。

今スカーレットドーパントのやった事はまさにフランが決めた守る事に使うと言うのであった。

 

フラン「(あれが守る事に使うフランの能力…フランもやって見せる!)」

 

静かに浮くスカーレットドーパントを見てフランはそう改めて決意する。

 

レミリア「フラン!今度は別のいくぞ!」

 

フラン「あ、分かった!!」

 

呼びかけるレミリアにフランは答えた後にレミリアは冷気を纏わせずにグングニルを作り出すとフランのタジャスピナーにくっ付けるようにする。

 

鬼矢「だったら霊夢!俺達も即急だが合体スペルだ!」

 

霊夢「!(コクっ)」

 

それを見たスカーレットドーパントがレーヴァテインを持って言い、霊夢も頷くとその準備の為に7色に光る魔法陣を自分の下に展開、そこに狙いを定める様にスカーレットドーパントがレーヴァテインを構える

 

レミリア「神槍!」

 

フラン「爆熱!」

 

鬼矢「神麗!」

 

レミリア&フラン「「【スピン・ザ・グングニルブレイズ】!」」

 

〝【無双封印・紅龍】”

 

それぞれの宣言と共にレミリアとフランは紅い鳥へと変化したグングニルを放ち、スカーレットドーパントが投げたレーヴァテインは霊夢の魔法陣を通過すると7つの光の玉を引き連れた紅龍となってグングニルとぶつかり合う。

 

お互いに均等を取り合った後…

 

ドカーーーーーーン!!!

 

爆風と煙が発生し、レミリアとフランは慌てて顔を守る。

 

すると煙の中から霊夢が出て来る。

しかもスペルカードを発動しようとしてる所であった。

 

〝神霊”

 

必殺のスペルを宣言し…

 

〝夢想封印”

 

発動されたスペルは技を放って動けないスカーレット姉妹へ飛んで行く。

 

飛んで来るスペルにレミリアはふっと笑い…

 

ピチューン!

 

スカーレット姉妹を吹き飛ばす。

 

そのままレミリアとフランは地面に落ちる。

 

レミリア「はは、我々の負けだな」

 

フラン「そうだね~」

 

地面に落ちた後にそう洩らすレミリアにフランも同意すると周囲に漂っていた紅い霧が消えて行き、辺りを太陽が照らし出す。

それに美鈴はフランの上に傘を差す。

 

太陽の光を克服したレミリアとは違いフランはないと大変だからである。

そこにスカーレットドーパントと霊夢が降りて来る。

 

鬼矢「ふぅ…やっと終わったか」

 

霊夢『そうですね』

 

魔理沙「やったぜ霊夢!!」

 

チルノ「やったね!」

 

戻りながらそう洩らす鬼矢へ霊夢は見せた後にまだ怪人少女である魔理沙とチルノが両側から抱き付く。

 

それにより2人の大きい胸に霊夢は顔を挟まれる。

 

小悪魔「ピヨピヨピヨピヨピヨ(マリレイチルマリレイチルマリレイチル)ピヨ!?」

 

美鈴「いやー、めでたしめでたしですね~」

 

またもピヨッたがハリセンで小悪魔を叩いた美鈴はそう纏める。

 

レミリア「うむ、予定していた博麗の巫女の成長もちょっとずれたが成功したからな」

 

鬼矢「ん?そうだったのか?」

 

美鈴に同意するレミリアに鬼矢は聞く。

 

レミリア「ああ、彼女のトラウマを咲夜から聞いていたからな、それを克服させる為の異変の準備をしていた時に乃亞が来た事は運命だと感じてメダルを貰ってそれにより作り出したヤミーをぶつけて克服させようと考えてた訳だ」

 

鬼矢「だけどあのドレイクの野郎が乱入したからそれをやる必要がなくなったって訳か」

 

その通りだと鬼矢のにレミリアは答えた後に咲夜に助けられてる霊夢を見る。

 

やれやれとしてるが咲夜は嬉しそうな顔をしてる。

 

レミリア「霊夢は我がメイド長の友。しかもこれから先の異変が起きた際に解決する者だ。怪人と出会った事で動けなくなってしまったら危ういからな」

 

鬼矢「なるほどな…」

 

そう言うレミリアに鬼矢も納得する。

 

これから先、異変は起こる。

 

だからこそ、そんな霊夢を成長させたい為に異変を起こしたと言う事だ。

 

魔理沙「ようし!とにかく宴会だ宴会!」

 

美鈴「ヒャッハー!お酒ですねお酒!!」

 

咲夜「母さん…」

 

はしゃぐ魔理沙に美鈴も目を輝かせて言い、咲夜は呆れる。

 

鬼矢「あいつの酒好きにも困ったもんだな」

 

チルノ「んじゃあ早く帰って準備しよう!」

 

大妖精「そうだねチルノちゃん」

 

ルーミア「わは~楽しみなのか~」

 

フラン「フランも楽しみ!!」

 

呆れる鬼矢だがチルノ達がはしゃぐのを見て乃亞ともども笑う。

 

咲夜「料理をたっぷり用意しないとね」

 

霊夢『料理♪』

 

ふふっと笑う咲夜に霊夢は目を輝かせた後…

 

霊夢「ギャオギャオーン♪」

 

そのまま怪人少女となると博麗神社に一目散に飛んで行く。

 

魔理沙「あ、ちょ!待てよ霊夢!」

 

チルノ「おお、此処で霊夢のトラウマの副産物出たよ」

 

それに魔理沙とチルノも追いかけ、大妖精とルーミアも後に続く。

 

鬼矢「副産物って食欲か?」

 

咲夜「そうなのよね…」

 

美鈴「生物全般に言えますが色々と食っていかないと生きてけませんからね~」

 

それを見て呟く鬼矢に咲夜は頬をポリポリ掻き、美鈴がそう言う。

成程な…と鬼矢は呟いた後にバードドーパントになって霊夢を追いかけるのであった。

 




小悪魔「次回!第八章、紅い霧の終わり・宴会と影の龍の末路を待っててくださいね~ピヨピヨピヨピヨ」

美鈴「はいはい妄想入らない」

小悪魔「ぴよ!?」


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第八章~紅い霧の終わり・宴会と影の龍の末路~

異変が終わり、賑やかに宴会が行われる裏で影は消える。


博麗神社

 

博麗神社に戻った後、手伝いのもと、境内にシートが敷かれ、料理が並べられて宴会の準備が終わるとレミリア達が来て異変解決での宴会が始まった。

 

美鈴「ヒャッハー!お酒ですお酒!!」

 

霊夢「♪」

 

グビグビとお酒を飲む美鈴の隣で霊夢が咲夜が作った大量の料理をたっぷり食べて行く。

 

それに咲夜は呆れながらジュースを飲む。

 

乃亞「凄い食べるな」

 

魔理沙「小さい時はそんなにじゃなかったけどトラウマもあってあいつ大食漢になったんだよな…んで治っても変わらずってか」

 

思わず呆れる乃亞に魔理沙はそう言う。

 

レミリア「ほらパチュリー、あーんだ」

 

パチュリー「れ、レミィ///」

 

小悪魔「(レミパチュレミパチュレミパチュ)」

 

他の場所ではフォークに刺したお肉を差し出すレミリアにパチュリーは顔を赤くして小悪魔がピヨピヨしていた。

 

ルーミア「わはは~一気飲みなのか~」

 

フラン「お~ルーミアすご~い」

 

チルノ「あたいはアイス9本食いだ!」

 

大妖精「ち、チルノちゃん食べ過ぎだよ;」

 

別の場所では瓶に入ったジュースを一気飲みするルーミアにフランは拍手し、チルノは一度にアイスを9本食べて大妖精が注意する。

誰もが思い思いに楽しんでいた。

 

魔理沙「そう言えば鬼矢、気になる事があるんだ」

 

鬼矢「ん?なんだ?」

 

するとお猪口で酒を飲みながら見ていた鬼矢へレミリアと飲み始めた乃亞から離れて魔理沙が思い出したように話しかけ、鬼矢も飲むのを止めて聞く。

 

魔理沙「いやさ、霊夢の事でなんだけどよ。何で私等と違うのかなと思ってな…ほら最初は怪人になったと思ったら私等と同じ姿になったりとか私とかと違ってなる為の指輪がないしよ」

 

鬼矢「あ~それについてだが…」

 

魔理沙の聞きたい事に鬼矢は頭を掻いた後に宴会の準備の前に霊夢に頼んで霊夢の体を調べさせて貰った事で分かった事を言う。

 

鬼矢「霊夢は自身の肉体に怪人の力を宿しているんだ」

 

チルノ「体に?」

 

出て来た言葉に魔理沙以外にも聞いていた咲夜と大妖精、チルノも驚いた後に聞く。

 

鬼矢「あぁ、そうだ。どうやら霊夢は純粋に誕生しかけていたファントムを逆に吸収して怪人の力を自分の力として取り込んでいる。だから怪人としてもなれるし、人として残した姿にもなれる」

 

魔理沙「ちょっと待ってくれ、なら私等はどうなんだ?」

 

説明する鬼矢に魔理沙は指輪を見せながら聞く。

 

鬼矢「お前等の場合は怪人の力が入ったアイテムを使用して怪人の力に適した変身だから霊夢とは違うんだよ」

 

咲夜「成程…」

 

魔理沙「納得なんだぜ」

 

答えた鬼矢に咲夜達は納得して霊夢を見る。

 

美鈴「お~良し良し良し、良い子良い子♪」

 

霊夢「ギャウーン♪」

 

小悪魔「(レイメイレイメイレイメイ)」

 

何時の間にかあの時見せた怪人少女の姿になってガフガフとマンガ肉を食べてる霊夢にそんな霊夢の頭を酒を片手に撫でてる美鈴がいて、小悪魔がピヨピヨしていた。

 

咲夜「まぁ、あれなら大丈夫でしょうね」

 

大妖精「ですね;」

 

尻尾を振り振りしてご機嫌な霊夢に咲夜は呆れて大妖精は苦笑する。

 

しばらくして色々とバカ騒ぎになった。

 

レミリア「見せてみろ欲望、お前の力を」

 

乃亞「ああ、見せてやるよ!本家様の力をな!」

 

フラン「2人共頑張れ~」

 

ルーミア「わはは~混ぜるのか~」

 

話し込んでいたが何時の間にか弾幕ごっこをしているレミリアと乃亞にフランは応援してルーミアが変身して混戦になる。

 

大妖精「うぉぉぉぉぉ!!飲むぞぉぉぉぉ!!」

 

チルノ「大ちゃんがまた変わった!!」

 

美鈴「お、酒飲みバトルですね。負けませんよ♪」

 

別の方では謝って酒を飲んだ大妖精が酔っ払って怪人少女となって髪の蛇ともどもお酒を飲み、チルノは叫び、それを見た美鈴が意気揚々と飲みまくる。

 

パチュリー「……美味しい」

 

魔理沙「ホントに咲夜のは美味しいよな」

 

それを気にせず食べるパチュリーに魔理沙は同意する。

 

そんなワイワイしあうのを見ながら鬼矢はフッと笑い酒を飲む。

 

 

幻想郷~とある屋敷~

 

 

そこではとある女性が何かから騒いでいる鬼矢達を見ていて、一通りして見ていた何かを閉じる。

 

女性「霊夢…ホント良く成長したわね…」

 

優しげな笑みを浮かばせた女性はその実感を噛み締める様に呟く。

 

彼女は八雲紫。幻想郷を作り上げた1人で鬼矢達を幻想郷へ誘った張本人である。

 

紫「それにしても…怪人の力を体に宿した人間…怪間(かいげん)と名付けましょう…そんな存在になるとは…やはり歓迎して正解だったと言う訳ですわね」

 

笑った後に紫はスキマを開く。

そこにはボロボロのドレイクがふら付いて森の中を歩いていた。

 

紫「まさか生きていたとはね…」

 

紫は倒しに行こうとしてある存在に気付いて行くのを止める。

 

紫「丁度良いわね。彼女に任せましょう」

 

そう紫は呟いた後にスキマを消して先ほどから隣で親友に止められてる騒がしい従者を宥めに行く。

 

 

魔法の森~森の中~

 

 

ドレイク「くっ、まさかああなるとは…だが回復したら必ず完全なファントムに変えてみせる!!」

 

その森の中でドレイクはボロボロな体をなんとか動かしながらそう言って歩いていると…

 

???「おおっと、そんな事はもうさせないよ」

 

いきなりの声にドレイクはした方へ顔を向けると高校生位の少女がおり、その体を包むのはチャックの様な模様があるレオタードで頭に何かの角を模した髪飾りを付けて、胸元にある飾りが付いている。

 

ドレイク「ちっ!追手か!死ねぇ!!」

 

それにドレイクは自身の鱗を飛ばして攻撃する。

だが、鱗は少女に全部軽々とキャッチされてしまう。

 

ドレイク「ば、バカな!?」

 

まさか自分の鱗を全てキャッチしたことに驚くドレイク。

 

そして気づいた…その少女の放つ気配からドレイクは彼女は自分の同族の力を持ってると…

 

ドレイク「き、貴様は一体!?」

 

???「んじゃ、いっただきまーす♪」

 

驚愕するドレイクに少女はそう言う。

少しして…ドレイクの悲鳴が響き渡る。

 

少女「ごっそさん」

 

この世にもういない存在に手を合わせてそう言った後に取り出した瓢箪からお酒を飲む。

ぷは~とした後に先ほどまで見ていた異変の様子を思い浮かべ…

 

少女「それにしてもドラゴンファントムか…食べたいねぇ…」

 

じゅるりと音を立てて少女は獰猛な狂った笑みを浮かべる。

この少女が何者なのか…それは後程で分かる事である。

 

此処で分かる事は…霊夢はまた厄介な存在に付けられたと言う訳だ。




フラン「次回は閑章、修行する巫女、情報提供の烏天狗だよ~次回もよろしくね~」


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閑章~修行する巫女、情報提供の烏天狗~

異変から数日過ぎ、鬼矢達はしばしの休息を取る中で霊夢は特訓をするのであった。


咲夜「お嬢様、紅茶をお持ちしました」

 

レミリア「うむ」

 

紅魔異変より2日後、太陽の光が照らす中でレミリアは置かれた紅茶を飲んで一息を付き…

 

???「ギャオオオオン!?」

 

ドシーーーーン!!!

 

レミリア「ふむ…30秒か、なかなか伸びたな」

 

咲夜「ですね」

 

揺れが起こる中で時計を見て言うレミリアに咲夜も返す。

 

鬼矢「おーい霊夢、大丈夫か?」

 

揺れが起きた場所で鬼矢は声をかける。

 

中心地では龍が目を回していた。

その龍こと霊夢がなった姿である。

 

魔理沙「こりゃあ駄目だな」

 

美鈴「けれど筋は良くなりましたよ~」

 

それを見て言う魔理沙に龍の姿の美鈴がそう言う。

 

何してるかと言うと霊夢の怪人の力に慣れる為の訓練である。

それならばと同じ龍である美鈴が師範を務めてやっているのだ。

 

乃亞「だが30秒じゃ戦闘の役に立たないぞ」

 

霊夢「ギャウウ;」

 

同じ様に見ていた乃亞のズバッとした評価に霊夢は落ち込む。

 

魔理沙「そうだろうけどよ。美鈴さんの猛攻を避けてやっとなんだぜ?」

 

そんな霊夢へ魔理沙が庇う。

 

実際問題、1分経つまで自分の攻撃を避けろと美鈴に言われて昨日始めた時は始めた直後に美鈴にノックダウンされると言う結果になった。

先ほどの30秒もやっと言うぐらいだ。

 

乃亞「だとしても短すぎる。某光の巨人よりも短いぞ」

 

美鈴「だから瞬殺してるんじゃないですか?」

 

そう言う乃亞に美鈴はそう返す。

 

美鈴「こう言うのは手加減せずにかわせる様にするんですよ。言うじゃないですか?当たらなければどうって事がないってね♪」

 

魔理沙「それでも色々と激しいんだぜ」

 

そう言う美鈴に先ほどまで自分達も頑張るために挑んでみたが自分達の短所を突かれて負けている魔理沙はそう洩らす。

挑んだチルノはまだ起きてなくて大妖精やフランに介抱されている。

 

乃亞「そんなもんか?」

 

美鈴「そんなもんです。さあ、少し休憩したらまたやりますよ!」

 

頭を掻いて言う乃亞に美鈴は返した後に霊夢へ言う。

 

魔理沙「そういや鬼矢と美鈴さんって超長生きなんだよな?」

 

鬼矢「ん?そうだけど」

 

霊夢のを見ながら聞く魔理沙に鬼矢は返す。

 

魔理沙「それじゃあさ色々と見て来たのか?」

 

鬼矢「まぁ世界の始まりとか終わりとか色々と見てきたな」

 

魔理沙の問いに答えた後に思い出す様に目を閉じる。

 

それを見て魔理沙は色々と見て来たのだろうなと考える。

 

出会いからの別れ、死の瞬間などなど…

 

忘れられない物ばかりだろうと魔理沙は思った。

 

魔理沙「超年長者が言うと重みが違うんだぜ」

 

鬼矢「そうか?」

 

そう感想を述べる魔理沙に鬼矢は頭を掻く。

 

しばらくしてなんとか美鈴の攻撃を1分以上超えた霊夢を交えてオヤツを食べていた。

 

霊夢「♪」

 

咲夜「はいはい嬉しいけどがっつかないの」

 

もっちゃもっちゃとクッキーをがっつく様に食べてる霊夢に咲夜は苦笑して彼女の頬に付いたカスを取る。

 

小悪魔「(サクレイサクレイ)ピヨッ!?」

 

美鈴「もー小悪魔ちゃんは隙あれば妄想しちゃって」

 

妄想しようとしてた小悪魔を美鈴は叩く。

 

チルノ「うま~い」

 

ルーミア「美味いのか~」

 

大妖精「ルーミアちゃん何時の間に;」

 

フラン「美味しいよね~」

 

ちっさい面々もワイワイするのを見ながら鬼矢は紅茶を飲む。

 

レミリア「そう言えば鬼矢、聞きたい事がある」

 

鬼矢「ん?なんだレミリア」

 

すると話しかけて来たレミリアに鬼矢は聞き返す。

 

レミリア「乃亞から聞いたが後3人、仲間がいるそうだな」

 

鬼矢「あぁ、そうだけど」

 

何で聞いて来るかな様子の鬼矢へレミリアは美鈴へ顔を向ける。

 

レミリア「美鈴、彼女を呼べ」

 

美鈴「ああ、文ちゃんですね」

 

鬼矢「文?」

 

2人のやり取りで出た名前に鬼矢や乃亞達は首を傾げてると美鈴は窓を開けてから息を吸い…

 

ぴーーーーーーーーーーーーーー!!!

 

強く口笛を吹く。

 

バビュン!!

 

するといきなり窓から何かが飛んで来て着地する。

 

それは黒い翼を持った女性で…

 

女性→文「お待たせしました美鈴さん!あなたに尽くす清く正しい文ちゃんでございます!!」

 

振り返ると美鈴へビシッとポーズを決めて言う。

 

美鈴「あはは~そう言うのは椛ちゃんにやっちゃってくださいよ~」

 

文「いえいえ~ちゃんと可愛がっておりますので~ご安心を~」

 

小悪魔「(あやもみあやもみあやもみ)」

 

手を振る美鈴に文も手を振って返すのに小悪魔はピヨピヨしている。

 

乃亞「ふん!」

 

小悪魔「ピヨ!?」

 

文「いや~相変わらずですね~」

 

乃亞にハリセンで叩かれている小悪魔を見て文は笑う。

 

乃亞「でコイツは?」

 

美鈴「この子は妖怪の山に住む射命丸文ちゃんです」

 

レミリア「ちょっとした事で美鈴にお仕置きされてから美鈴に忠実と言う訳だ」

 

文「あの時の美鈴さんはホント怖かったな…それで美鈴さん、呼んだ理由は何でしょうか?」

 

叩いた後に聞く乃亞に美鈴は紹介してレミリアが言うと文は体を振るわした後に聞く。

 

美鈴「はい、ちょっと聞きたいですがここ最近珍しい情報を持ってませんか?」

 

文「そうですね…竹林の屋敷に2人の少女が最近住み付いたとかですね。実際に見ましたが仲の良い姉妹でしたね」

 

美鈴の問いに文が言うと乃亞と鬼矢は顔を見合わせる。

 

鬼矢・乃亞「「あいつらだそれ」」

 

美鈴「あ、当たりみたいですね」

 

文「後は冥界の白玉楼に1人の外来人が住んでるとかですね」

 

思い浮かべてる2人に文は続けて言う。

 

乃亞「この流れだとアイツだな」

 

鬼矢「だよな」

 

続けて文の言った事に乃亞と鬼矢は最後の1人を思い浮かべる。

 

美鈴「いや~ありがとうございますね~」

 

文「いえいえ!美鈴さんの為ならこの文!提供は惜しみませんよ!!」

 

それでは!と文は挨拶した後に窓から出て行く。

 

チルノ「ん~話からするにまだ見つかってなかった人達の所在が分かったの?」

 

鬼矢「あぁ、恐らく姉妹の方は美陽と月奈。冥界のは純だろ」

 

チルノの問いに鬼矢はそう言う。

 

魔理沙「良かったじゃねえかまだ見つかってない奴の所在が分かってよ」

 

美鈴「しかもきっと文ちゃんだから新聞を出すと思いますし来るんじゃないでしょうかね?」

 

鬼矢・乃亞「「いや、それはない」」

 

笑って言う2人の言葉を否定する鬼矢と乃亞に思わず誰もがよろける。

 

霊夢『凄い両断ですね;』

 

大妖精「どうしてそう言えるんですか?;」

 

それに霊夢は冷や汗を流し、大妖精も思わず聞く。

 

鬼矢「あいつ等は動かずに俺が来るのを待つって考えだと思うからだ」

 

レミリア「成程、すれ違いも避ける為も考えてか」

 

理由を言う鬼矢にレミリアがそう言う。

 

乃亞「まぁそうだな」

 

チルノ「んじゃあ余裕ある時に行くんだね」

 

肯定する乃亞にチルノはそう言う。

 

鬼矢「あぁ…多分な」

 

チルノの言葉に頷いた後に鬼矢はさて、どっちに行くかと悩む。

 

だが、少ししてそれは決まる事になる。

それはなぜか?

訪れる筈の季節が訪れない異変が起こったからである。




乃亞「次回、閑章・冥界の君主。俺達の仲間が出るぞ」


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妖々夢編
閑章~冥界の君主~


鬼矢が博麗神社、乃亞が紅魔館に落ちていた頃、君主の名が入った種族の少年は霊が浮遊する所に落ちていた。


時は鬼矢が博麗神社に、乃亞が紅魔館でそれぞれ出会いをしていた頃に遡る。

 

冥界~白玉楼・階段下~

 

ほとんど幽霊や魂以外あんまり存在しないこの場所にある人物がいた。

 

ヴィン、ドゴッ

 

純「イテテテ…何処だ此処?」

 

地面に落ちた際に打った所を抑えながら純は周りを見る。

そして階段を見つけ、その長さに驚く。

 

純「うわぁ~長いな」

 

思わず呟いた後にこの先に何かあるのか気になって登る事を決めて純は階段へ足を向ける。

 

しかしこの後純はちょっと後悔する事になる。

 

数十分後

 

純「はぁ…はぁ…」

 

まさか予想してたより長い階段に純は肩を上下させる。

 

このままだともしかしたら夜になるかもしれないと考える。

流石にこう長いとこのままではきついと感じた純はしょうがないと感じてその姿を変える。

 

人の姿からチベット仏教に登場する神聖な動物である雪獅子(スノー・ライオン)をオーバーロードインベス中華風にした感じでカラーリングは白の怪人、デェバリャとなる。

 

デェバリャ「よっと」

 

先ほどとは違いサクサクと進むデェバリャは怪人の姿で最初から登った方が良かったなと考えながら階段を上がる。

しばらくすると門の様なのが見えて来た。

 

デェバリャ「ん?門?」

 

気づいたデェバリャは丁度良いから此処がどこなのか聞こうと近づき…

 

???「でやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

デェバリャ「うぉ?!」

 

いきなりの声と共に自分に斬りかかる存在に気付いたデェバリャは武器である棍を取り出して防ぐ。

 

そして襲撃者の顔を見て驚愕する。

その人物の顔が自分の記憶のある人物の顔とそっくりなのである。

 

デェバリャ「(ディジュ…フォ…!?)」

 

目の前の背中に幽霊の様なのを従えて刀を構えた銀髪の少女に思わずデェバリャは驚く。

 

少女→妖夢「何者だ?もし幽々子様に害を仇名す者ならこの魂魄妖夢、お前を斬る!」

 

それを知らずに少女、妖夢は刀を構えて今にも斬りかかりそうでそれに驚いていたデェバリャは慌てて言う。

 

デェバリャ「ぼ、僕は純。ここに迷い込んできた者だ」

 

敵意はないと見せる様にデェバリャの姿から純へと戻る。

 

妖夢「っ」

 

すると妖夢は突如頭を抑える。

 

純「?どうしたの?」

 

それに純は声をかけて聞く。

 

妖夢「ええい!とにかく斬れば分かる!!」

 

それに妖夢は頭を振った後に純へと斬りかかる。

 

純「うぉ?!」

 

それに純は慌てて避ける。

 

妖夢「逃さん!【憑坐の縛(よりましのばく)】!!」

 

すると妖夢は周囲に浮遊させている霊を素早く飛ばし、それが攻撃だと分かって純は避ける。

 

妖夢「【奇び半身(くしびはんしん)】!」

 

続けざまに純の上に来た霊が5方向に弾を飛ばす。

 

純「うわわ!」

 

妖夢「まだまだ!【結跏趺斬(けっかふざん)】!!」

 

それに避けた純へ妖夢は二刀を左右に開くようにして払うと前方に翠色のクロス状の剣気を飛ばす。

 

純「まだ来るの!?」

 

妖夢「この!剣伎【桜花閃々】!!」

 

叫んだ後に避けた純に向けて妖夢は姿勢を低くすると高速で突進する。

 

それに純は慌てて避けようとして妖夢の通った場所から桜色をしたエネルギーがほとばしるのに気付いて慌てて横に避けた後に後ろにジャンプする。

 

妖夢「ならば!高速【二百由旬の一閃】!!」

 

避け続ける純に妖夢は宣言すると素早い動きで純を翻弄しようとし、純はなんとか当たらない程度に同じ様に動いて避けて行く。

 

純「ふぅ…危ないな;」

 

流石にこのままではやばいと感じて純は正当防衛だと考えてもう一度なろうとして…

 

???「あらあら~騒がしいと思ったら見かねない人が来たのね~」

 

するとその声と共に門が開くとそこからの桜の模様が描かれた着物を着た桃色の髪の女性が現れる。

 

その女性を見て純はまた驚く。

女性の顔もまた自分の知る者のと似ているのだ。

 

純「(姉さんそっくりだ…)」

 

妖夢「幽々子様!」

 

すると妖夢がその女性に頭を下げる。

 

幽々子と呼ばれた女性は純を見ると微笑む。

 

女性→幽々子「初めまして、私は西行寺幽々子。此処白玉楼の主を務めてるわ。その子は庭師の魂魄妖夢よ」

 

挨拶する女性、幽々子に純は慌てて名乗る。

 

純「僕は白麟黄純。ここにいつの間にか迷い込んできた者だ」

 

幽々子「純君ね…良い名前ね」

 

うふふと笑う幽々子に純はこそばゆい思いをする。

微笑んだまま幽々子は妖夢へ顔を向ける。

 

幽々子「妖夢、彼は客人として出迎えるわよ」

 

妖夢「えあ、はい!」

 

指示を出す幽々子に妖夢は頷いた後にこちらへと純を促す。

 

それに純は妖夢の後に続く。

 

冥界~白玉楼~

 

幽々子「成程ね…紫の仕業かもね」

 

出されたお茶を飲みながら事情を話した純に黙っていた幽々子は口を開いて言う。

 

純「紫さん?誰だいそれは」

 

幽々子「私の古い友人よ。きっと他の子も同じね」

 

問いに返された事に純は成程と納得する。

 

純「んで此処は何処なんだい?」

 

幽々子「此処は幻想郷にある冥界に建てられた白玉楼よ」

 

純の問いに幽々子はそう答える。

 

冥界と聞いてどおりでなんか霊がふよふよしてるのかと考える。

 

純「なるほどね…」

 

幽々子「ねえ、純君、もし良かったら此処にいない?」

 

納得する純に幽々子は何時の間にか傍に寄っていてそう聞く。

 

純「おや、いいのかい?」

 

幽々子「ええ、此処で会ったのも縁だもの。妖夢、彼を空いてる客室に案内して」

 

妖夢「あ、はい…」

 

こっちですと妖夢に案内された純が出て言った後にニコニコだった幽々子は頭を抑える。

 

幽々子「はぁ…なんなのかしら…あの子を見てると起こるこの頭痛は…」

 

ほとんど最初に純に会ってから発生した。

 

それと共に自分の記憶にない筈の映像が脳裏を流れた。

ノイズの様なので全然分からなかったがなぜか懐かしさを感じさせた。

 

生前の記憶なのかと考えたがどうも違うと確信していた。

 

幽々子「うーん、ホントになんなのかしら…」

これは妖夢に後でご飯を大量に用意して貰って紛らわそうと幽々子は決める。

 

…この時幽々子や純達も知らなかった。

まさか後に自分達が起こす異変で意外な事が分かると言う事に…

 




純「次回、第九章!第2の異変の始まり、氷河期の冬妖怪をお楽しみに~」


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第九章~第2の異変の始まり、氷河期の冬妖怪~

本来なら春が訪れる筈の時期、だが今だ冬で魔法使いの訪れが異変始まりを知る切っ掛けであった。



冥界、そこではある事が起きていた。

 

何かの光が1つの大木に集まっているのだ。

さらにチャックの様なので出来た入口、クラックから伸びた蔦が大木に巻きついてそこから蔦を伝ってエネルギーが大木に送り込まれていた。

 

そんな大木を純と幽々子は見ていた。

 

純「もうすぐだね」

 

幽々子「そうね~ありがとうね純君」

 

呟く純に幽々子は同意した後に礼を言う。

 

純「いやいや…あ、妖夢ちゃんストップ!」

 

妖夢「はう!?」

 

笑った後にクラック付近に生えていた果実に手を伸ばそうとしていた妖夢に純は止める。

 

純「その果実を食べたらダメだよ。下手すると理性のない奴になるから」

 

妖夢「は、はい。分かりました」

 

注意する純に妖夢は慌てて離れる。

 

幽々子「いよいよね」

 

純「そうだね」

 

苦笑した後に木を見て言う幽々子に純は頷く。

 

ふと、何かに気付いてちょっとごめんねと離れて人気のない場所へ着くと鋭い顔になる。

 

純「…居るんだろ蛇。出てきなよ」

 

???「おやおや、ばれていたかい。流石は【違反者】だな」

 

茶化す様にどこからともなく声がした後に民族衣装な服を着た男が現れる。

その者は鎧武の世界でDJサガラと名乗っていたがその正体はヘルヘイムの森そのものである。

 

純や他のオーバーロード達は彼を彼の名の一つである蛇と呼んでいる。

 

純「うるさい。それよりも何故君がここにいるんだい?まさかこの世界に…」

 

サガラ「いや、この世界を侵略しようとはまだ思ってないぜ」

 

純「どうだか…」

 

身構える純にサガラは肩を竦めて言うが純はまだと言う部分にそう返す。

 

彼は色々と読めない所がある。

だからこそ警戒をするのだ。

 

サガラ「それにしてもあの二人の女…お前さんがかつて失った二人とそっくりじゃないか」

 

純「…何が言いたい」

 

するといきなりそう切り出すサガラに純は問う。

 

サガラ「お前さんの力ならあの二人をオーバーロードに変えることだってできるだろ?もしくは記憶も…」

 

その言葉と共に純は怪人の姿、デェバリャではなく伝説上の生物である麒麟を感じさせる黄金に輝く肉体と琥珀色の角を持った和風のオーバーロードインベス、シャロシュになるとサガラの喉元に自分の武器のハルバード、シェベリャムを突き付ける。

 

シャロシュ「それ以上喋るな蛇。それ以上喋ると僕は君を殺すよ?」

 

サガラ「お~怖い怖い。まぁどうなるか楽しみに見ているぜ。じゃあな」

 

殺気と怒気を纏わせて忠告するシャロシュにサガラは両手を上げて首を竦めた後にそう残して消える。

しばらくじっとしていたシャロシュは右手を握りしめると地面に叩き付ける。

 

それにより少し地面が凹む。

 

シャロシュ「そんな事を出来る訳ないだろ…」

 

怒りもあるが悲しみも籠った声でシャロシュは呟く。

 

これがまた異変の始まりを告げるのであった。

一方、博麗神社では…

博麗神社~母屋~

鬼矢「あ~さみぃ」

 

霊夢『こういう時はお鍋が良いですよね~』

 

チルノ「うまうま~」

 

そんな事が起こっているのを知らずに鬼矢と霊夢はコタツに入って遊びに来たチルノを入れて3人で鍋をつついていた。

なお、チルノは怪人少女になってからだろうか熱い物が平気になり、鍋も平気なのである。

 

魔理沙「大変だ霊夢!!呑気に鍋を食べてる場合じゃないぜ!」

鬼矢「お、魔理沙。頼んどいた猪の肉は持ってきたか?」

 

そこに慌てて来る魔理沙に鬼矢はそう聞く。

 

魔理沙「そりゃあ持って来た…じゃねえよ!これは異変だぜ!!もう春が来ても良いのに全然春が来ないのはおかしいんだぜ!!」

 

チルノ「そう言えば、リリーホワイトが告げても良いのにね」

 

見せた後にそう言う魔理沙にそう言えば…と霊夢とチルノも気付いて言う。

 

鬼矢「春が来るのが遅れるなんてたまにあることだぞ?」

 

魔理沙「そうかもしれねえけど此処じゃあリリーホワイトが告げて知らせるから絶対に狂いなんてないんだよ」

 

霊夢『何かあったのでしょうか?』

 

咲夜「その予感大当たりよ」

 

頭を掻いて言う鬼矢へ魔理沙はそう言い、霊夢が書いて見せると何時の間にか魔理沙の後ろにいたマフラーを巻いた咲夜が言う。

そのマフラーの先端には咲夜ちゃん用とハートマークを付けて刺繍されている。

 

鬼矢「お、咲夜」

 

咲夜「どうも…それでパチュリー様が調べた所、どうやら何者かが春をどこかに集めてるそうよ」

 

乃亞「んで、霊夢達と合流して調べる様にだってよ」

 

説明する咲夜の後に現れた乃亞がそうつけ加える。

 

鬼矢「ふーん…なるほどな」

 

霊夢『それじゃあ調べに行きましょう!』

 

魔理沙「おお!霊夢やる気満々だな!」

 

納得してる鬼矢の隣で食べ終えた霊夢がふんすと気合を入れ、魔理沙は笑って言う。

 

乃亞「鬼矢はどうする?」

 

鬼矢「んー、どうしようかねぇ」

 

乃亞の問いに鬼矢は考える。

 

魔理沙「うーん、私としてはもしかしたらこの先怪人の力を持つ奴が出て来るだろうし付いて来て欲しいな」

 

チルノ「確かにそうだね。いてくれたら頼もしいよね」

 

その言葉を聞いてしばし考えた鬼矢は口を開く。

 

鬼矢「じゃあ俺も行くとするか…面倒だが」

 

魔理沙「ようし!早速出発だぜ!!」

 

その言葉の後にそれぞれ身支度して異変解決に乗り出した。

 

なお、乃亞はアッシュとなってハスターの能力で風を使って浮かんで付いて来ている。

 

鬼矢「でとりあえず最初はどこに行くんだ?」

 

魔理沙「そこなんだよな…」

 

咲夜「パチュリー様の話なら春がどこかに集まって行ってる話しだけど…それがどんな形でなのかね…」

 

意気揚々と飛びだしたは良いがそう聞くフェニックスファントムとなった鬼矢に箒に乗った魔理沙は頭を掻き、咲夜がそう返す。

 

アッシュ「とりあえず冬が長引いて得する奴のとこ行けばいいんじゃないか?」

 

チルノ「得か…うーん…」

 

アッシュが言った事にチルノが突然唸り始める。

 

それにフェニックスファントムは聞こうとして…

 

???「あら?チルノじゃない。神社に出かけてたんじゃなかったの?」

 

前から話しかけて来る声に誰もが向くとチルノは顔を輝かせる。

 

そこにいたのは冬服を来た女性でチルノは飛んで行く。

 

チルノ「レティ~」

 

レティ「あら~もうこの子は~」

 

抱き付くチルノにレティはあらあらと苦笑して頭を撫でる。

 

鬼矢「チルノ、誰だそいつ」

 

チルノ「レティだよ!」

 

レティ「チルノそれじゃあ分からないでしょ。レティ・ホワイトロック、冬の間でこの子達の母親な事をしてる者よ」

 

聞く鬼矢へそう言うチルノにレティは苦笑した後に自己紹介する。

 

鬼矢「と言うと冬が長引いて得する奴ってことか?」

 

レティ「あら?色々と心外ね。私は冬にしか活動しないけど季節を大事にしてるのよ…まぁこれのお蔭で冬以外で活動出来る様になるけど」

 

言うフェニックスファントムにレティはそう言った後に何かを取り出す。

それは手に平サイズの人形の様だったがレティは人形の下半身を上に上げると鍵へとなる。

 

鬼矢「それは…」

 

レティ「変身」

 

距離を取った後にレティはそう言うと目の前に現れた鍵穴に鍵となった人形を挿し込んで回す。

 

デーボ!ヒョーガッキ!!

 

音声の後にレティは氷に包まれ、その後に弾け飛ぶと彼女の服装が変わっていた。

服が胸元を露出した半そでに長ズボンへと変わり、両腕にヒョーガッキのツラランチャーを装着している。

 

鬼矢「お~戦隊怪人か」

 

魔理沙「なんだそれ?私等のとは違うのか?」

 

関心する様にレティを見て言うフェニックスファントムに魔理沙は聞く。

 

鬼矢「魔理沙たちのはライダー怪人って言ってまぁそうだな…種類は同じだが戦う相手がそれぞれ違うんだ」

 

霊夢『そうなんですか?』

 

咲夜「一口に怪人と言っても種類もあるのね」

 

簡単に説明するフェニックスファントムに誰もが納得する。

 

レティ「さてどうする?私はちょっとこの姿での弾幕ごっこをやりたいんだけど」

 

鬼矢「別にいいが…どうする?」

 

そう言うレティからメンバーへ顔を向けるフェニックスファントムへチルノが手をあげる。

 

チルノ「あたいがやる!レティとやりたいと思ってたし!」

 

レティ「あら?なら負けられないわね」

 

くすくす笑うレティに言ったなと言ってチルノはサジタリウスホロスコープスイッチを取り出して押すと怪人少女となる。

 

レティ「さあ、行くわよ!氷柱符【アイスニードルレイン】」

 

そう宣言すると共にツラランチャーから氷柱を雨の様に放つ。

 

チルノ「おっと、矢符【フレイムアロー・レイン】!」

 

それに対しチルノは宣言すると髪が赤く染まり、羽の色も赤く染まると炎の矢を放って相殺する。

 

レティ「あら?チルノ、炎を使える様になったの?」

 

チルノ「うん!この怪人の力のおかげでね!」

 

驚く表情をするレティにチルノは笑って返す。

どうやらサジタリウスゾディアーツの力によりチルノは炎も扱える様になったのだ。

 

その証拠に髪も赤く染まっている。

 

レティ「なら、楽しくなるわね!氷塊符【ヒョーガッキ・アイスボム】」

 

そう言うとレティは巨大な氷塊を作り出してから撃ち出す。

 

チルノ「火炎【バーニングアロー】!!」

 

向かって来る氷塊にチルノは先ほどより強い熱を放つ矢を放って氷塊を融かす。

 

レティ「あらら、色々と強い力の持ち主なのねその怪人さんは」

 

鬼矢「そりゃぁラスボス怪人だからなサジタリウスは」

 

思わずそう洩らすレティに見ていたフェニックスファントムはそう洩らす。

 

魔理沙「なあなあ鬼矢、レティのなってる怪人ってどう言う奴なんだ?」

 

鬼矢「あれはデーボ・ヒョーガッキって言って、かつて恐竜を絶滅させた怪人の一体だ」

 

咲夜「恐竜、確かパチュリー様の書庫にあったのによると人間が誕生する前に存在していた生物だったかしら?」

 

聞く魔理沙にフェニックスファントムが説明した中にあった単語に咲夜は呟く。

 

鬼矢「あぁ、あの怪人はその恐竜を凍死させて絶滅させたんだ」

 

魔理沙「ちなみに聞くとそのデーボ・ヒョーガッキとサジタリウスゾディアーツだっけ?鬼矢の基準で言うとどっちが強いんだ?」

 

そんな咲夜のに答えたフェニックスファントムへ弾幕ごっこしてる2人を見ながら魔理沙は聞く。

 

鬼矢「サジタリウスだな」

 

霊夢『それは属性的にですか?』

 

そう答えるフェニックスファントムに霊夢は聞く。

 

鬼矢「それもあるが…ヒョーガッキはある戦隊の最初の怪人として登場したんだ」

 

咲夜「最初……あ」

 

魔理沙「パチュリーに許可を貰って読んだ本でそう言うのがあったような…」

 

フェニックスファントムの言葉に咲夜と魔理沙は察する。

 

鬼矢「対してサジタリウスはある仮面ライダーの最期の敵、いわゆるラスボスだ」

 

霊夢『つまり?』

 

まだ分かってない霊夢にフェニックスファントムはまとめを言う。

 

鬼矢「強さにとても違いがあるってことだ」

 

チルノ「熱脚!【シューティングキック】!!」

 

その言葉の後にサジタリウス・ノヴァとなったチルノの繰り出した蹴りにレティは吹っ飛ぶ。

 

レティ「あたた…あー…まさか此処までとはね…」

 

チルノ「イェイ!」

 

頭を押さえて言うレティを前にチルノはピースする。

 

少しして今起きてる事を詳しく聞いたレティは口を開く

 

レティ「そう言えばあっちで変わった桜の花びらが飛んで行くのを見たわね」

 

鬼矢「あっちって何があるんだ?」

 

そう言うレティにフェニックスファントムは聞く。

 

レティ「そこまでは分からないわ。だけど飛んで行ったのは確かね」

 

魔理沙「行かなきゃわかんねえって訳か」

 

肩を竦めるレティに魔理沙はレティの言う方向を見て言う。

 

鬼矢「んじゃ行ってみるか」

 

レティ「頑張ってね~~~」

 

それにフェニックスファントム達はレティに見送られながら彼女の言う方向へ飛んで行く。

 

始まった第2の異変、待ち受けているのは…




レティ「次回、迷い家の猫妖怪。お楽しみにね♪」


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第十章~迷い家の猫妖怪~

レティから言われた方向を進んでいた霊夢達はある場所に辿り付いていた。


霊夢『モフモフ~』

 

魔理沙「見事に猫が多いな」

 

猫を抱いて満足そうにしてる霊夢を見ながら魔理沙は呟く。

 

鬼矢「ところで此処は一体何処なんだ?」

 

魔理沙「ホントどこなんだよな…」

 

???「あっ!霊夢だ!!霊夢~~~」

 

怪人から戻って呟く鬼矢に魔理沙が同意すると声がした後に霊夢に何かが抱き付く。

 

それは猫耳と猫の尻尾が生えた少女であった。

ただ、その尻尾が2本だったが…

 

咲夜「あら?あなた橙じゃない?」

 

少女「あっ、さっちゃんさん久しぶり~」

 

その少女に気づいた咲夜に少女も気付いて言うとそれは止めてよと咲夜は苦笑する。

 

乃亞「咲夜、誰だそいつ」

 

咲夜「この子は橙、紫さんの式の式の子でね。か…(コホン)美鈴をスカウトしに来た紫さんに付いて来たのを一緒に遊んでいたのよ。霊夢もそうよね」

 

霊夢『はい、博麗の巫女に襲名してから良く心配して来てくれました』

 

乃亞の問いに咲夜はそう紹介し、霊夢も優しく橙の頭を撫でる。

 

橙「ふにゃあ…文さんが言ってたけどトラウマを克服出来ても声が戻ってないんだね」

 

霊夢『…色々とすいません』

 

心配そうに言う橙に霊夢は謝ると橙はううんと首を横に振る。

 

橙「トラウマを克服出来てなによりで嬉しいよ!けれど何でマヨヒガに来たの?」

 

乃亞「こっちに変な桜の花びらが来たって聞いたから来てみたんだよ」

 

そう言った後に首を傾げる橙に乃亞は聞く。

 

橙「変な…ああ、そう言えば確かに魔法の森方面に飛んで行ってた様な…」

 

魔理沙「今度は魔法の森か」

 

チルノ「んじゃあ次にそっち行ってみる」

 

出て来た言葉に魔理沙は帽子を押さえ、チルノはそう提案する。

 

鬼矢「魔法の森ってどっちだ?」

 

橙「えっと…此処からならあっちだね…その前にだけどこれが何なのか知ってる?」

 

鬼矢の問いに橙はそう言うとある物を取り出して見せる。

 

それはUSBメモリの様なのであった。

 

霊夢達幻想郷メンバーは首を傾げるが鬼矢と乃亞は知っていた。

 

鬼矢「これはガイアメモリだな」

 

咲夜「ガイアメモリ?」

 

魔理沙「なんじゃそりゃあ?」

 

出て来た単語に誰もが首を傾げる中で鬼矢は説明する。

 

鬼矢「ドーパントっていう怪人に変身するために必要なアイテムだ」

 

霊夢『どう使うんですか?』

 

乃亞「スイッチを押してコネクタって言う奴に差し込んだらなるんだよ。まぁ、これを見るからに端子の色がT2っぽいからどこでも良さそうだな」

 

橙「こうかな?」

 

スミロドン!

 

霊夢の問いに乃亞が答えた後に橙は試しに押して刺して見る。

すると橙は高校生位の少女になり、右裾の部分に爪の様な感じで破れたトレーナーを付け、破れたジーパンを履いて、両腕にカギ爪を装着する。

 

鬼矢「お、スミドロンか」

 

それに鬼矢が感嘆してると…

 

橙「うにゃあ~♪」

 

霊夢「!?」

 

いきなり橙が霊夢に飛びかかって彼女の顔をペロペロしまくる。

 

魔理沙「うお!?」

 

咲夜「ちょ、ちょっとどうしたの?」

 

鬼矢「さ、さぁ?」

 

あぶあぶあぶと手をバタバタさせる霊夢とペロペロしてる橙に魔理沙は驚き、咲夜の呟きに鬼矢もそう返すしかなかった。

 

堪能した橙は涎まみれの霊夢を抱き抱えると家に入ろうとする。

 

魔理沙「ちょ!待て待て待て!そこまでだ!!」

 

橙「にゃ~!!」

 

それに魔理沙が慌てて止めに入り、橙はいやいやと首を横に振る。

 

鬼矢「こりゃあ一回倒さないとな」

 

取り合う橙を見て鬼矢はそう洩らす。

 

咲夜「そうね」

 

橙「ふにゃあ!!!」

 

すると自分を攻撃すると感知してか橙はバっと離れると我武者羅に弾幕を放つ。

 

鬼矢「おっと」

 

飛んで来た弾幕を避けた鬼矢はメダルに包まれた後にカザリグリード態になる。

他のメンバーも怪人少女になるのを見た後にカザリ(鬼矢)は鬣を自在に伸ばし触手のように操り、先端からエネルギー弾を連射する。

 

橙「にゃあ!」

 

それに橙は爪での斬撃やらも混じった弾幕を放つ。

 

しかも弾幕は相殺したとしても橙の懐に飛び込むには難しい程の狭さに展開していた。

 

鬼矢「ちっ、なかなかやるな」

 

霊夢「ギャウ!」

 

橙の強さにカザリ(鬼矢)は舌打ちすると霊夢が飛びだす。

 

魔理沙「ちょ!霊夢!!」

 

咲夜「危ないわ!」

 

弾幕へ向かって行く霊夢に2人は叫ぶ。

 

すると目を見開く。

なんと霊夢は弾幕をスレスレで避けて橙に接近していた。

誰もが飛び込むには厳しいと思われていた狭さをなんなく通っているのだ。

 

鬼矢「凄いな…」

 

魔理沙「美鈴さんの訓練のお蔭か」

 

突き進む霊夢を見て感嘆の声を漏らす鬼矢の隣で魔理沙が思い出して呟く。

 

今の霊夢は美鈴の訓練により、反射神経、避けるスピード、相手の動作を見るのが格段に上がった他、秘めていた物のお蔭で大抵の相手なら避けられる様になっていた。

 

秘めていたもの、それは…直感である。

考えるよりも先に動く天性の勘が美鈴との特訓でそれは開花したのだ。

 

橙に接近した霊夢はスペルカードを取りだす。

 

霊夢「ギャウ!」

 

神氷技(しんひょうぎ)【八方鬼縛陣・吹雪】”

 

宣言と共に橙の足元に魔法陣が現れた後に強烈な吹雪が起こる。

 

カキーン!!

 

それにより橙は氷の中に閉じ込められる。

 

霊夢「ギャギャーウ!!」

 

鬼矢「カチコチに凍ったな…」

 

咆哮する霊夢のを見ながらカザリ(鬼矢)は呟く。

 

 

橙「へっくち!」

 

数分後、氷の中から救出されメモリが抜けて戻った橙は毛布に包まって震えながら乃亞が用意した焚火の温かさを味わっていた。

 

咲夜「はい、此処にあったので作ったスープよ」

 

橙「あ、ありがとうございます」

 

鬼矢「おーい、猪肉を取ってきたぞ」

 

調理して来た咲夜に橙は御礼を言ってフーフーしてると狩りに出ていた鬼矢と乃亞が戻って来る。

 

行こうとしたが先に出た鬼矢が見た所外はきつい吹雪が吹雪いていて鬼矢と乃亞やチルノはともかく魔理沙達にはきついので止むまでの間、休息を取る事にしたのだ。

 

鬼矢から肉を受け取った霊夢は肉を綺麗にして上手に捌く。

 

橙「色々と迷惑をかけてすいませんでした;」

 

鬼矢「いや別にいいぞ?慣れてるし」

 

寒さも治まったのか改めて謝る橙に鬼矢はそう言い、隣で乃亞もうんうん頷いてる。

 

魔理沙「まぁ、とにかく、収まってから出るしかないな」

 

鬼矢「そうだな。んじゃその間ゆっくりと休むか」

 

纏めた鬼矢の号令の後、乃亞はチルノと共に猫と遊んだり、霊夢は魔理沙の胸に背を預けて猫をモフったり、咲夜は橙を介抱したりなどをして吹雪が止むのを待つのであった。

 

そして二時間後…

 

橙「頑張ってくださいね~」

 

魔理沙「おー!ありがとうな!」

 

乃亞「ちゃんと温かくしとけよ~」

 

吹雪が止んだので見送る橙や猫達に魔理沙達は手を振って追いかけるのを再開するのであった。




橙「え、えっと…次回の第十一章は人形と首つりと魔法使いです!ってなんか不吉なのが!?」


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第十一章~人形と首つりと魔法使い~

マヨヒガを出て魔法の森を飛ぶ鬼矢達はパチュリーと魔理沙と違う魔法使いと出会う。


マヨヒガから出て来た一行は魔法の森に来ていた。

 

咲夜「それで魔理沙…何処に向かってるの?」

 

魔理沙「ああ、知り合いの所に向かってるんだぜ」

 

先頭で飛ぶ魔理沙へ話しかける咲夜に魔理沙はそう返す。

 

鬼矢「知り合いだと?」

 

魔理沙「ああ、確か…おっ?」

 

フェニックスファントムのに答えた後に前を見た魔理沙は声を漏らす。

他のメンバーも見るとふよふよと飛んでる人形を見つける。

 

アッシュ「あれは人形?」

 

魔理沙「お、上海だ。おーい上海」

 

代表で言うアッシュの後に魔理沙が気付いて呼びかける。

すると上海と呼ばれた人形は魔理沙に気付いてふよふよと飛んで来る。

 

上海「魔理沙~?」

 

魔理沙「おう魔理沙さんだぜ」

 

首を傾げる上海に魔理沙は笑って言う。

 

怪人少女になってる魔理沙を一通り見た後に上海は魔理沙の胸の谷間に座る。

 

上海「デッカーイ」

 

鬼矢「お、喋るのか」

 

魔理沙「ああ、こいつの持ち主は自分の意志を持ち自分の意志で動く、完全な自立人形を作るのが目標でこいつはそんな1号の上海って訳だ」

 

ポフポフしてる上海を見て呟くフェニックスファントムに魔理沙はツンツンしながら上海について説明する。

 

鬼矢「なるほどな」

 

霊夢「!?」

 

納得してると周りを見てた霊夢が驚いた表情でフェニックスファントムを掴んで口をパクパクさせるが出せないので何を伝えたいのか全然分からない。

 

鬼矢「?どうした霊夢」

 

書く暇もない程慌ててるのかフェニックスファントムは霊夢の見てる方へ顔を向ける。

すると遠目だが誰かが首吊りしてるのが見えた。

 

なんだ首つりかと思った後…

 

鬼矢「首吊りぃ?!」

 

チルノ「うぇ!?どうしたの!?」

 

咲夜「なんか物騒なのが聞こえたけど;」

 

もう一度見て叫ぶフェニックスファントムにチルノは驚いて咲夜は冷や汗を掻く。

 

鬼矢「あれだあれ!」

 

指さすフェニックスファントムに誰もが顔を向けて驚いた後に慌てて駆け寄る。

 

魔理沙「ん…あれって…」

 

その首つりを見た魔理沙が何かに気付くがその前に一同は来て…

 

???「ドーモ皆さん、ホーライだぜ」

 

クルリと顔を向けて首釣ってたのがそう挨拶する。

 

鬼矢「へ?」

 

魔理沙「やっぱ蓬莱だったか」

 

上海「ホーライ」

 

呆気に取られるメンバーを尻目に魔理沙はふうーと息を吐き、上海が嬉しそうに手を振る。

 

鬼矢「おい魔理沙、もしかして…」

 

魔理沙「ああ、こいつは上海の次に作られた蓬莱でさ…」

 

???「ああもう、またやったわね蓬莱」

 

もしやと聞くフェニックスファントムに魔理沙は肩を竦めると魔理沙以外は聞き慣れない声が聞こえた後に青のワンピースのようなノースリーブに、ロングスカートを着用し、肩にはケープのようなものを羽織って、頭にはヘアバンドのように赤いリボンを巻いた少女が来る。

 

上海「アリース」

 

蓬莱「ダゼー」

 

鬼矢「お前が製作者か?」

 

少女→アリス「ん?ええ、私はアリス・マーガトロイド、この子達の製作者よ」

 

飛んで来た人形2体を抱える少女、アリスにフェニックスファントムから戻った鬼矢は話しかけ、アリスも気付いて名乗る。

 

鬼矢「俺は鬼矢。よろしくな」

 

アリス「ええ、けれどごめんなさいね。蓬莱が驚かせて」

 

蓬莱「ダゼー」

 

名乗る鬼矢にアリスは返した後に蓬莱の頭に手を置きながら謝る。

 

鬼矢「別にいい。ところでこの近くで変な桜の花びら見なかったか?」

 

アリス「ああ、あれの事ね。それなら…」

 

鬼矢の問いにアリスは上上と指でさす。

それに一同は見上げると確かに花びらが舞い落ちているのが見えた。

 

アリス「どうも空高い所から落ちてるみたいよ」

 

鬼矢「空のほうからか…」

 

アリスのを聞きながら鬼矢は呟く。

 

蓬莱「デカいんだぜー」

 

上海「デカーい」

 

魔理沙「おいおいお前等…」

 

霊夢「♪」

 

アリス「しっかし…魔理沙から聞いてたけどこうも変わると凄いわね。んで霊夢はホントに母性と言うかそういう高い奴にくっ付きたがるわね」

 

キャッキャッと遊ぶ蓬莱と上海に霊夢にスリスリされてる魔理沙を見てアリスは呆れた顔でそう洩らす。

 

鬼矢「だな。もしかしてお前もなにか指輪とかスイッチとか持っているのか?」

 

アリス「まぁ、その問いにはYESね」

 

同意した後に聞く鬼矢へアリスはそう言って懐から指輪を取り出して見せる。

 

チルノ「指輪ってことは…」

 

鬼矢「魔理沙と同じファントム系になるのか」

 

アリス「ファントム…亡霊とか幽霊ねぇ…私の場合はこれね」

 

呟くチルノと鬼矢の後にアリスは指輪を填めた後にキスする。

 

それと共に胸元に紫色の宝玉が嵌め込まれた白いスカートの付いたインナースーツの上に白いローブを羽織り、左腕に剣が仕舞われている篭手を装着した姿となる。

 

鬼矢「お、カーバンクルファントムか」

 

アリス「ふうん。カーバンクルね…伝説状の生物でUMAとも言われる奴が名前なのね」

 

上海「変わったー」

 

蓬莱「エロいんダゼー」

 

それを見て鬼矢がアリスの持つ怪人の力を言うとアリスは自分のを見ながら呟き、周囲をくるくる回る上海と蓬莱を見た後に蓬莱の頭を軽く叩く。

 

蓬莱「痛いんダゼー」

 

アリス「変な事を言うからよ」

 

アッシュ「なぁ人形って他にもいるのか?」

 

頭を抑える蓬莱に呆れた顔で言うアリスへアッシュは聞く。

 

アリス「まぁ、いるけど、この子達と違って私が指示を出さないと半自動なのよね」

 

アッシュ「へ~、そうなのか」

 

そう返すアリスにアッシュは納得する。

 

アリス「んでまぁ……そうね……」

 

すると何か考える様に顎に手を当てたアリスは少しして口を開く。

 

アリス「丁度良いからあなた達に同行して良いかしら?」

 

鬼矢「ん?別にいいが…」

 

魔理沙「珍しいな。人里に人形ショーとか買い物以外で出歩く事もないアリスが異変解決に同行するって」

 

申し出るアリスに鬼矢と霊夢は認めた後に魔理沙が意外と言動に込めて言う。

 

アリス「別に異変解決が目的じゃないわ。最近人形ので服にも凝ってて流石に同じのを着せ続けるのはどうかと思ってね。その力を使っての服が丁度良いかなと思って付いて行くだけ、異変解決はついでとも言えるわね」

 

鬼矢「なるほどな」

 

同行を申し出た理由を言うアリスに鬼矢は納得する。

 

アリス「まぁ、流石に申し出たからには戦いには参加するわ」

 

上海「頑張るー」

 

蓬莱「首つりなら任せろー(バリバリ)」

 

そう答えるアリスの後に気合を入れる上海の後にロープをぶんぶん回す蓬莱に止めなさいとアリスはまた軽く叩く。

 

アッシュ「なら早速参加してもらうか」

 

そう言ってアッシュは後ろを指差す。

すると初級インベスの集団が唸りながら見ていた。

 

アリス「あれって何?奇妙な奴等で妖怪とは違うのは分かるけど」

 

鬼矢「あれはインベス。ヘルヘイムの果実を食べた生物が変化した怪人だ」

 

聞くアリスに鬼矢はそう返すとインベス達が襲い掛かろうとし…

 

アリス「成程ね…それじゃあ…消えなさい」

 

そう言うと同時に周囲から弾幕が発され初級インベス達へ命中して行き、怯んでいる処に炎や氷に雷や風などを纏わせた剣や槍を持った人形が斬りかかってインベス達を蹴散らして行く。

 

アリス「操符【マリオネットカーニバル】、あなた達はもう私の掌の上だったのよ」

 

鬼矢「凄いな…何時の間に用意してたんだ?」

 

静かに発動していたスペルカードの名を言って残すアリスに鬼矢は蹴散らされるインベスを見ながら聞く。

 

アリス「蓬莱を探してる途中でちょっと変わった気配を感じてね。もし敵意を見せたなら何時でも出来る様に配置していたのよ。弾幕はブレイン。それが私のモットーよ」

 

鬼矢「魔理沙とは全く反対だな」

 

終わったのを見て人形たちを手元に寄せながらそう言うアリスに鬼矢はそう洩らす。

 

アリス「魔理沙は結構力押しメインと言うか細かい所をすっ飛ばしてるのよねホント」

 

魔理沙「だってめんどくさいじゃねえか。私は言った通り弾幕はパワーだからな」

 

溜息を吐くアリスに魔理沙はあっけらかんに返す。

 

鬼矢「まぁ戦いはそれぞれ合ったやり方でやるほうがベストだから両方ともいいんじゃないか?」

 

アリス「そうだけど…危なっかしい所あるからね」

 

意見を述べる鬼矢へアリスはそう返す。

それにああーと咲夜は納得し、霊夢もうんうんと頷く。

 

アッシュ「なんか心当たりあるのか?」

 

咲夜「まぁ、色々と小さい頃からそう言うのに突っ込む子だったわよね」

 

霊夢『それで付き合ってよく怒られてましたよね私達;』

 

聞くアッシュに咲夜と霊夢のなんとも言えない顔で魔理沙を見て本人はあははと頭を掻いてる。

 

魔理沙「と、とにかく行こうぜ!目標は上だ!」

 

鬼矢「そういえば上には何があるんだ?」

 

ビシッと上を指す魔理沙に鬼矢は聞く。

 

霊夢『そう言えばお母さんや紫さんに聞いた事あります。幻想郷の空高い場所に冥界と言う場所があり、そこに古い友人が住んでるみたいです』

 

鬼矢「冥界ねぇ…ん?冥界?」

 

霊夢の説明に鬼矢は呟いた後に冥界と言う言葉に引っかかる。

 

そして思い出した。

美鈴が呼んだ文が言っていた自分達の仲間、純がいると思われる場所が冥界だと言うのを…

 

鬼矢「…今回の異変、アイツが絶対関わってるな…」

 

咲夜「あいつって…もしかしてあの鴉天狗が持って来た情報にあったあなたの仲間の事?」

 

呟く鬼矢の隣で同じ様に思い出して聞く咲夜におそらくなと返す。

 

アッシュ「純っいうんだがこいつが面白いこと大好きな奴なんだよ」

 

鬼矢「アイツ、こんな面倒なこと起こしやがって…見つけたらぶん殴ってやる」

 

心底めんどくさそうに漏らすアッシュに鬼矢はポキポキと拳をならしながら言う。

 

咲夜「まぁ、目的地も定まった所で行きましょうか」

 

鬼矢「あぁ、そうだな」

 

そんな訳で目的地が定まった鬼矢達は異変を起こした黒幕のいる冥界を目指して空を飛んだ。

 

その道中で待ち受けている事とは一体…




アリス「次回は第十二章、混乱する幸せ春妖精と天海地の騒霊よ。次回もよろしくね」


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第十二章~混乱する幸せ春妖精と天海地の騒霊~

アリスにより桜は空高い所から来ている事が分かった鬼矢達、一路を空高くあると言う冥界へと向かった。



魔理沙「こんにゃろ!」

 

霊夢「!」

 

アリスと共に雲の中を通る鬼矢達は春を集めてる何かで使われてる妖気に当てられてなのか暴走してる妖精達の弾幕をかわし、迎撃しながら進んでいた。

 

ちなみに鬼矢は弾幕的に考えてアンクになって怯ませる程度の弱めの火炎弾を放って霊夢達が弾幕で蹴散らしている。

 

チルノ「うひゃあ、まだ先が見えないね」

 

咲夜「確かにそうね」

 

鬼矢「もう一気に焼き尽くしたいな、こいつら」

 

顔を顰めて言うチルノに咲夜が同意した後にアンク(鬼矢)が物騒な事を言う。

 

霊夢『それは止めて欲しいです;』

 

魔理沙「そりゃあ一回休み的な事があるけど物騒過ぎるのは抑えとけよ」

 

鬼矢「チッ、やっぱ駄目か」

 

見せる霊夢と魔理沙のに心底めんどくさそうに舌打ちする。

 

咲夜「ホントめんどくさい事を早めに終わらせようとするわね;」

 

アリス「まぁ、どうやらゴールが近いようね」

 

アンク(鬼矢)の発言から冷や汗を掻く咲夜の後にアリスが前を見て言う。

 

良く見ると切れ目が見えて春の温かさを感じる青空が広がってるのが分かった。

 

鬼矢「あれが冥界への入り口か」

 

魔理沙「良し!あそこに向かって突入だぜ!」

 

そう言うと同時に一同は飛んで行こうとして…

 

???「春はどこ~~~!!春はどこですか~~~~~~!!」

 

切れ目前に1人の妖精が慌てた様子で現れる。

 

チルノ「あ!リリーホワイトだ!」

 

アッシュ「リリーホワイトってあの春を告げる妖精の?」

 

チルノから出た言葉にアッシュが出発する前に聞いていた事を思い出して言う。

 

リリーホワイト「春はどこ!春を集める人はどこですか~~~~!!」

 

そう言うとリリーホワイトは何かを取り出す。

 

それはレティが見せたのに似た奴で鍵にすると目の前に差し込む様に回す。

 

ラッーキュロ!!

 

音声と共にリリーホワイトの身長が中学生くらいになり、服がラッキューロを模したワンピースドレスになる。

 

鬼矢「お、ラッキューロになったか」

 

魔理沙「ラッキューロ?さっきのを見るからにそいつもスーパー戦隊と戦った奴なのか?」

 

リリーホワイトのを見て言うアンク(鬼矢)に魔理沙は聞く。

 

鬼矢「あぁ、レティがなったデーボ・ヒョーガッキと言う怪人が所属していた組織、デーボス軍の密偵だ」

 

チルノ「強さならどうなの?」

 

説明する鬼矢へチルノは聞く。

 

鬼矢「ん~、まぁまぁかな」

 

魔理沙「お、来るみたいだぜ」

 

そう評価を述べるとリリーホワイトが動き出す。

 

リリーホワイト「返せですー!春爆弾【スプリングボム】!!」

 

するとどこからともなくがま口の様なのを取り出して引っさげた後にそのがま口からどうやって詰め込めていたのかと言える程の大量の爆弾を投げて来る。

 

霊夢「!!?」

 

魔理沙「マジか!?」

 

鬼矢「チッ」

 

飛んで来る爆弾を見て慌てるメンバーの中で鬼矢は秘密戦隊ゴレンジャーが戦った野球仮面になる。

 

鬼矢「秘打【千本ノック】!!」

 

そのまま野球仮面(鬼矢)は飛んで来た爆弾を次々と打ち返して行きながら自分も野球ボールを取り出してノックして行く。

 

咲夜「(なぜでしょう。使ってる技がお前じゃないだろと誰かが囁いてるわ;)」

 

リリーホワイト「あわわ!危ないですよ!春弾(しゅんだん)【スプリングショット】」

 

それに咲夜は思わず内心呟く中でまさか打ち返された事に慌てながらリリーホワイトは爆風を避けてパチンコを取り出すと作り出した弾幕を放って行く。

 

霊夢「!」

 

〝夢符【二重結界】”

 

それに霊夢が前に出て弾幕を防ぐ。

 

アッシュ「邪炎【クトゥグアブラスト】!」

 

咲夜「電水流【エレキスプラッシュ】!!」

 

リリーホワイト「あっちぃからの痺れびれですー!?」

 

続けてアッシュが黒い炎を放ち、間を置いて咲夜が電撃が混ざった水流が放たれて、リリーホワイトはアッシュのをグレイズしたが咲夜のにまともに受けてピヨピヨと雲の上に落ちる。

 

鬼矢「あ、落ちた」

 

チルノ「様子を見ておこうよ」

 

それを見て一同はリリーホワイトの所へ向かうとどうやら切れ目近くの雲は足場の様になっている様でリリーホワイトはその上で目を回していた。

 

鬼矢「目を回してるな」

 

リリーホワイト「アンラッキューですよ~」

 

霊夢『これは…リリーホワイトの為にも春を取り戻さないと行けませんね』

 

魔理沙「だな。ぱっーと花見をしたいしな」

 

リリーホワイトを見てそう見せる霊夢に魔理沙は笑って言う。

 

鬼矢「おい、続けてきたぞ」

 

チルノ「まだ来るか」

 

咲夜「此処はさっさと抜けて目指しましょうか」

 

すると騒ぎを聞きつけてか妖精達が来るのが見え、霊夢がリリーホワイトを抱えた後に一同は雲の切れ目へ飛び込み…春が満ちる冥界へと飛び込んだ。

 

冥界

 

魔理沙「おお、あったけぇな~」

 

咲夜「先ほどまでの寒さが嘘の様ね」

 

鬼矢「此処にあの馬鹿が居るのか…」

 

温かさに目を細める魔理沙に咲夜は同意した後にアンク(鬼矢)は周りを見る。

 

するとふよふよと飛んでる3人の少女達を見つける。

 

アッシュ「ん?なんだあの三人」

 

チルノ「あ、あいつ等って湖近くの廃洋館に住む演奏隊達じゃん」

 

同じ様に気づいたアッシュが呟くとチルノがそう言う。

 

鬼矢「演奏隊?」

 

咲夜「ああ、か、美鈴が言ってたわね。依頼されたらそこに言って演奏をすると言う騒霊の3姉妹が紅魔館から離れた所の廃洋館に住んでいると…確かプリズムリバーだったけ…美鈴が言うに元々は外の世界にいたけど彼女達の創造主の少女と一緒に来たそうよ。それでその子が寿命が来て全うした後は演奏隊をやってるそうよ」

 

呟くアンク(鬼矢)へ咲夜がコホンと咳払いして説明する。

 

アッシュ「なるほどな…。ってこっち来たぞ?」

 

それにアッシュは納得した後に件の3人組が近寄って来るのに気付く。

 

少し距離を置いて止まった3人へアンク(鬼矢)は代表で声をかける。

 

鬼矢「おい、お前等」

 

少女1「何か用かな?もしや同業者かしら?」

 

少女2「あなた達も呼ばれたのかしら~」

 

少女3「いや違うと思うよルナサ姉にメルラン姉;」

 

アンク(鬼矢)へ黒い服を着た少女が返してから薄桃色の服を着た少女が言った後に末っ子だろう赤い服を着た少女がツッコミを入れる。

 

鬼矢「ん?呼ばれたって誰に?」

 

少女1→ルナサ「ああ、その前に私達の自己紹介をさせてくれ鳥さん…私は長女のルナサ・プリズムリバー。よろしく」

 

少女2→メルラン「私は次女のメルラン・プリズムリバーだよ~よろしく~」

 

少女3→リリカ「んで末っ子で三女のリリカ・プリズムリバーだよ!よろしく!!」

 

聞くアンク(鬼矢)へルナサがそう言うと3人はそれぞれ自己紹介する。

 

ルナサ「さて、質問に答えると我々は白玉楼でお花見をするから演奏をして欲しいと頼まれてね」

 

アッシュ「白玉楼?それって確か…」

 

鬼矢「…なぁ、その白玉楼ってどっちの方向にあるんだ?」

 

メルラン「ん~~~それならあっちだけど?」

 

自己紹介を終えたので答えるルナサのにアッシュが呟いた後にアンク(鬼矢)が聞くとメルランが指さして答える。

そうか…と鬼矢はアンクからその姿をコマンダー・ドーパント強化態に変えてメルランが指さした方に狙いを付けて…

 

鬼矢「おらぁ!!」

 

遠距離ミサイルを撃った。

しばらくして、ミサイルが飛んで行った方向から誰かの叫び声が聞こえて来た。

 

チルノ「うわーお」

 

咲夜「命中したわね」

 

鬼矢「フン、いい気味だ」

 

その光景に声を漏らすチルノと冷や汗を掻く咲夜を尻目にコマンダードーパント強化態は鼻息を荒げながらそう言う。

 

ルナサ「ふむ、どうやら見るからに依頼人とは敵対してる様だね」

 

メルラン「うーん、そうなると止めないといけないね~」

 

リリカ「ようし!」

 

そう言うと3人は白い砂の入った球体が付いたブレスレットを取り出して手首に付けると球体の中の白い砂が動き出し、3人の体を覆うと3人の姿を変える。

 

ルナサは白色のインナースーツの上に蝙蝠を模した上を蝙蝠、下は蜂を感じさせるドレスアーマーを纏い、背中に鳥の翼を生やして金色の仮面の髪飾りを付けている。

 

メルランは金色のインナースーツの上に龍を感じさせるドレスアーマーを纏い、ギガンデスハデスの顔を模した髪飾りを付けている。

 

リリカは黒いインナースーツの上に牛を感じさせるドレスアーマーを纏い、ギガンデスヘルの顔を模した髪飾りを付けている。

 

鬼矢「お、あれはギガンデスじゃねえか」

 

理沙「ギガンデス?また違う怪人か?」

 

声を漏らすコマンダードーパント強化態に魔理沙は聞く。

 

鬼矢「あぁ、それぞれ種類があってな。あっちのがギガンデスハデス、そっちのがギガンデスヘブン、んで最後のがギガンデスヘルだ」

 

魔理沙「へぇ~冥府の神に天国と地獄の名を持つ怪人か」

 

ルナサ「さあ、奏でましょう」

 

メルラン「あなた達の負け曲を~」

 

リリカ「届けてあげるわ!」

 

コマンダードーパント強化態の説明に魔理沙は納得してるとそう言うと同時にプリズムリバーは弾幕を放ってくる。




リリカ「次回第十三章~半人半霊侍と君主と再開~って次回の私達の出番少な目?ヤダー;」


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第十三章~半人半霊侍と君主と再開~

仲間と再会した鬼矢達、その後に異変の中心となったのが立ちふさがり、君主は再会を果たす。


鬼矢「うぉっと、いきなりかよ」

 

弾幕を放つプリズムリバー三姉妹に放たれたのからそれぞれ散開する。

 

それに所々彼女達がなっているギガンテスの攻撃が混じっているのに鬼矢は気づいた後にさらに気づいた。

ギガンテスヘルになったリリカはどうするのか…と

 

その疑問はすぐに解決した。

 

リリカ「おりゃあ!」

 

アッシュ「うお!?こいつだけ直接かよ!?」

 

避けたアッシュへリリカが牛の様に突撃し、アッシュは慌てて受け止めてそのまま押される。

 

アッシュ「チッ、なかなか強いな」

 

リリカ「へへっ、この姿での突進は負けないよ!」

 

舌打ちするアッシュにリリカはそう言う。

 

アッシュ「なら、少し本気を出してやる…ぜ!!」

 

そう言うと押されていたアッシュはリリカを持ちあげた後…

 

アッシュ「どおりゃぁぁぁぁぁぁ!!」

 

リリカ「ひぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

そのままリリカを投げ飛ばして星にする

 

ルナサ&メルラン「「リリカぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」」

 

咲夜「見事に星になったわね;」

 

それに2人は顔を青くし、咲夜は思わず同情する。

 

アッシュ「よし、残り二人も掛かって来い!」

 

メルラン「ルナ姉!」

 

ルナサ「ええ!やりましょう」

 

気合十分に言うアッシュを見てメルランの声にルナサは頷いて背中の翼を羽ばたかせて暴風の竜巻を起こし、メルランは火球を放つ。

 

メルラン&ルナサ「「いっけぇー!」」

 

向かって来るのにアッシュはニヤリと笑い…

 

アッシュ「はっはっ!」

 

暴風の竜巻をそのまま直進して進み、火球も一振りで消し飛ばす。

 

ルナサ&メルラン「「んな!?」」

 

アッシュ「おいおい、この程度じゃオレは倒せないぜ!」

 

驚いている2人にアッシュはそう言って接近して2人を掴み…

 

アッシュ「飛んで行け!!」

 

ルナサ&メルラン「「あーーーーれーーーーーーー!?」」

 

同じ様に投げ飛ばされて星になる。

 

魔理沙「うわぁ…あいつ等、ちゃんと戻って来れるのか?」

 

アッシュ「さぁな?かなり遠くまで投げたと思うが」

 

思わず見る魔理沙へアッシュはそう返す。

 

チルノ「大丈夫かな?」

 

霊夢『ホントですね』

 

鬼矢「とりあえず先行くぞ」

 

同じ様に見ていたチルノと霊夢へ鬼矢はそう言うとプリズムリバー3姉妹が向かおうとしていた方向へ飛んで行く。

暫く進むと長い階段に差し掛かる。

 

鬼矢「長いな…」

 

アリス「これ、絶対に飛ばないと絶対に疲れるタイプの階段ね」

 

思わず呟く鬼矢の隣でアリスも同意する様に頷きながらそう言う。

 

鬼矢「んじゃ行くか」

 

咲夜「そうね」

 

気を取り直した後に霊夢達は飛んで階段を上った。

流石に普通に行くべきなのだろうが無駄に体力を消費する訳には行かないので飛ぶ事にしたのだ。

 

鬼矢「にしてもホント長い階段だな…」

 

魔理沙「確かになげぇな…色々と買い物の時どうしてるんだ?」

 

少しして先が見えて来ないのにアンク(鬼矢)はぼやき、魔理沙も同意して疑問を呟く。

 

???「もちろん、この長い階段を下りてるに決まっているじゃないですか」

 

するとそんな魔理沙の疑問に答える上からの声に誰もが登っている先を見る。

 

そこには誰かがいるのに気付く。

 

咲夜「何者かしら?」

 

鬼矢「おい、誰だおまえ」

 

咲夜の後の鬼矢の問いに立っていた人物は何かを取り出す。

それはチルノのとは違うスイッチで押すといっかくじゅう座が現れて張り付くと白いドレスに鎧が付いたのを纏い、顔に一角獣を模したバイザーを付けた姿となる。

 

???→妖夢「白玉楼の庭師魂魄妖夢、幽々子様の邪魔はさせん」

 

そう静かに言ってバイザーを外すと剣へと変えて構える。

 

鬼矢「お、あれはユニコーンゾディアーツだな」

 

チルノ「ゾディアーツってあたいのと同じ怪人なの?」

 

妖夢の変身したのに鬼矢は言うとチルノが聞く。

 

鬼矢「あぁ、そうだ」

 

妖夢「参る!!」

 

鬼矢が肯定するとその言葉と共に妖夢が斬りかかる。

迫る斬撃を鬼矢はフェニックスファントムになってタルタロスで受け止める。

 

妖夢「むっ!」

 

咲夜「こちらを忘れちゃ困るわね」

 

それに少し驚く妖夢へ咲夜がナイフを投げ、妖夢は後ろに下がる。

 

アッシュ「疾風【邪神の竜巻】!」

 

そこをアッシュが追撃するが妖夢は慌てず何かを取り出す。

それが怪人のキーだとウェニックスファントムが気づいた後…

 

バリゾーグ!!

 

妖夢「でやっ!!」

 

音声の後に衣装が金属質に見えるドレスへと変わった妖夢が刀身を発光させた刀を2振りで十文字を描くように振るい、十文字型の衝撃波を飛ばして竜巻を切り裂く。

 

鬼矢「あれはバリゾーグか」

 

チルノ「見るからにスーパー戦隊と戦った怪人なの?」

 

妖夢の姿と先ほどの斬撃を見て漏らすフェニックスファントムへチルノは聞く。

 

鬼矢「あぁ、ゴーカイジャーと闘ったザンギャックの怪人だ」

 

霊夢『色々といるんですね』

 

説明するフェニックスファントムへ霊夢はそう見せる。

 

咲夜「激流【スプラッシュオルカ】」

 

ぶつかりあっていた咲夜はシャチ型の水弾を放つと妖夢はまた別のを取り出す。

 

ドーゴルド!!

 

妖夢「雷鳴残光!!」

 

雷と共に太鼓が付いたドレスに変わった妖夢は稲妻を纏わせると水弾と相殺する。

 

鬼矢「次はデーボス軍のドゴルドか!」

 

魔理沙「おいおい複数持ってるのかよ」

 

次の姿にそう言うフェニックスファントムに魔理沙は呟く。

 

妖夢「幽々子様のやろうとしてる事を止めはさせない!」

 

鬼矢「幽々子?そいつがこの異変の黒幕か」

 

出て来た言葉にフェニックスファントムは呟くと妖夢はしまったと言う顔をする。

 

魔理沙「図星みたいだな」

 

アッシュ「だな。丸分かりだな」

 

妖夢「くっ…」

 

魔理沙とアッシュの言葉に妖夢は顔を歪める。

 

咲夜「分かったからにはなおさら春を返して貰わないとね」

 

リリーホワイト「そうです!返してください!」

 

アッシュ「お前いたの;」

 

そう言う咲夜にプリズムリバーの後は寝かせたままにしててそのまま置いて来たのに何時の間にかいたリリーホワイトにアッシュは呆れる。

 

するとアリスと出会った際に現れた初級インベスが複数現れた。

 

魔理沙「おいおいあいつ等はインベスって奴らだよな?」

 

アッシュ「みたいだな…しかも他にも居るみたいだぜ」

 

それを見た魔理沙が言った後にアッシュが上空を見て言う。

すると巨大な龍がメンバーに襲い掛かる。

 

チルノ「何あれ!?」

 

鬼矢「あれはセイリュウインベスが果実を食べて大きくなった姿だ」

 

アリス「まんま龍ね。厄介だけど…蓬莱」

 

蓬莱「オー、あれだな」

 

説明を聞いてそう言うアリスに誰もが疑問に思った後にアリスは蓬莱に宝石を渡す。

 

蓬莱「ジュワ」

 

そして…宝石が輝いた後に蓬莱が大きくなっていき、最終的にセイリュウインベス強化体と同じ大きさになる。

 

鬼矢・アッシュ「「…は?」」

 

その光景にフェニックスファントムとアッシュは呆気に取られる間に蓬莱はセイリュウインベスとバトルを始める。

 

アリス「ほらほら、固まってないで動く」

 

魔理沙「いやいやいや、固まっても仕方ないぜアリス。なんだあれ?」

 

手をパンパンさせて言うアリスに魔理沙は蓬莱を指して聞く。

 

アリス「何って蓬莱でしょ?」

 

咲夜「いやその蓬莱がどうして宝石で大きくなるのよ;」

 

冷や汗掻いて言う咲夜にああとアリスは納得する。

 

アリス「別にあれはただの宝石じゃないだけよ」

 

アッシュ「じゃあどんな宝石なんだ?」

 

アリス「そこの怪人に詳しい鬼矢なら私がなってる奴の特徴を知ってるでしょ?それにちょっとした応用をしただけよ」

 

アッシュの問いにアリスは人形に指示を出しながらフェニックスファントムを見て言う。

 

鬼矢「あぁ、なるほどな…」

 

それに鬼矢は思い出して納得する。

 

アリスの持つカーバンクルファントムは多彩な能力を持ち、自分の肉体から魔宝石を生成、左腕を剣に変形させての攻撃、さらに他人の魔力を奪って無理矢理別の魔法に転用などという荒業をいとも容易く出来る。

 

つまりアリスは作り出した魔宝石に術式を組み込んだのだ。

蓬莱のを見るにウィザードで言うならビッグの魔法を組み込んだ魔宝石を使ったと言う訳だ。

 

蓬莱「蓬莱パーンチ」

 

その間に蓬莱がセイリュウインベス強化体を殴り飛ばす。

 

〝龍爪【雷鳴斬】”

 

そこを怪人少女となった霊夢がセイリュウインベス強化体に雷を纏わせたドラゴヘルクローで両断する。

 

セイリュウインベス「?!」

 

ドガァーン!

 

魔理沙「ようし!撃破だな!」

 

咲夜「こっちも終わり、さて、なんで出して来たかは知らないけど後はあなただけだから素直に吐いたらどうかしら?」

 

ガッツポーズする魔理沙の後に咲夜が妖夢へ向けて言う。

 

妖夢「悪いが幽々子様の為にも止めさせはしない!」

 

その言葉と共に妖夢は斬りかかる。

 

鬼矢「それ程叶えたい事って事か!」

 

純「その通り、残念だけどまだ返すわけに行かないよ」

 

妖夢のを受け止めた後に呟いたフェニックスファントムに答える様に現れた純にアッシュとフェニックスファントムは見る。

 

異変の中心地へ着いた一同の前に現れた純、その時彼も予想もしなかった事がこの後起こる事をこの場にいる全員が知らなかった。




妖夢「次回、第十四章・暴れる西行妖、古き再会。立ち塞がるなら斬ります!」


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第十四章~暴れる西行妖、古き再会~

春とヘルへイムを集めた大樹は暴走し、その中で長き再会が待っていた。


霊夢『知り合いの方ですか?』

 

鬼矢「俺の仲間の一人で今回の異変を手伝っている」

 

純「白麟黄純だよ。よろしく」

 

現れた純を見ての霊夢の問いに鬼矢は答えようとして名前の所をその本人が言う。

 

咲夜「春を集めて何が目的かしら?」

 

純「それは秘密だよ。教えるわけにはいかないね」

 

咲夜の問いに純は軽く笑って返す。

 

魔理沙「ならやる事は1つだな!」

 

チルノ「だね!」

 

鬼矢「んじゃとっとと終わらせてやるか」

 

構える魔理沙達を見て純も動こうとして…後ろを振り返る。

それに誰もが疑問を感じたがすぐさま来た強烈な力の放出に驚く。

 

魔理沙「な、なんだこりゃあ!?」

 

咲夜「これは強大ね」

 

純「っ!」

 

誰もが放たれる強大な力に驚く中で純は切羽詰まった顔で走り出す。

それにフェニックスファントムは今起きてる異変の黒幕である幽々子の元へ向かおうとしてるのだと気付き…

 

鬼矢「お前等!追いかけるぞ!」

 

チルノ「りょーかい!」

 

フェニックスファントムの号令と共に純の後を追いかける様に続いて走り出し、妖夢も慌てて追いかける。

 

冥界~白玉楼~

 

しばらくして門が見えて超えて入ると純が佇んでおり、一同は純の目を追って入った光景に誰もが驚く。

 

そこには巨大で満開の桜を咲かす木があったが、表面が紫色に染まって不気味な気配を齎していた。

さらに幹に女性を捕え、一際大きい花から上半身を出した女性がいたがなんとどちらとも同じ顔であった。

 

魔理沙「な、なんじゃこりゃあ!?」

 

アッシュ「なんちゅう禍々しい木だぜ」

 

咲夜「と言うかあの花とか幹の女性は…」

 

妖夢「幽々子様!」

 

驚く魔理沙と呟くアッシュと咲夜の後に妖夢が幹に捕えられた女性を見て叫ぶ。

フェニックスファントムは慌てて呆然としている純へ話しかける。

 

鬼矢「おい純!これがお前の手伝った事で予想した事なのか!」

 

純「そんなわけないだろ!こんなの予想外だ!」

 

霊夢「(ガタガタブルブル)」

 

魔理沙「おい大丈夫か霊夢!」

 

問いに叫び返す純の後ろで震える霊夢に魔理沙は話しかける。

 

霊夢『あ、あれはす、すごい怨念をは、放ってます』

 

チルノ「お、怨念?」

 

アリス「あの桜の木、曰くつきの奴なの?」

 

リリーホワイト「アンラッキューですよ!!」

 

告げられた事にチルノは呆気に取られ、アリスの後にリリーホワイトがそう言う。

 

妖夢「今お助けします!」

 

純「あ、妖夢!」

 

それに飛びだす妖夢に純も慌てて続く。

幽々子へ駆け寄ろうとした妖夢へ…弾幕が迫る。

 

妖夢「!?」

 

???「邪魔はさせぬぞ」

 

なんとかかわす妖夢へ花から出ていた者の口から女性とは思えない声が出て来て威圧する。

 

魔理沙「な、なんだ!?」

 

咲夜「今の声は…」

 

鬼矢「テメェ…何者だ?」

 

驚く魔理沙の後に咲夜はナイフを構え、フェニックスファントムが睨んで聞く。

 

???「我が名は西行妖」

 

アッシュ「西行妖?」

 

アリス「あの木の名前?」

 

告げられた名前にアッシュとアリスは呟く。

 

西行妖「我は染める…この世界を死へと…」

 

その言葉と共に禍々しい光が出しながら西行妖は恐ろしさを感じる唸り声をあげて一同に襲い掛かる。

 

鬼矢「うぉ?!」

 

迫る弾幕や枝をそれぞれなんとか避ける。

 

魔理沙「この!恋符【ノンディレクショナルレーザー】!!」

 

アリス「魔操【リターンイナニメトネス】!」

 

すぐさま魔理沙はレーザーを放ち、アリスは魔力を込めた人形を投げつける。

 

西行妖「フン」

 

それに対し西行妖は枝で弾き飛ばし、2人は慌てて避ける。

 

咲夜「出鱈目過ぎるわね…」

 

鬼矢「後2人共、攻撃するにしても幹にいる幽々子って奴を救出しないとダメだろ;」

 

アリス「確かに愚策だったわね…ただしこの弾幕の中でどうするの?」

 

その光景に咲夜は呟き、フェニックスファントムの言葉にアリスはそう聞く。

 

妖夢「幽々子様!」

 

だが話す前に妖夢が駆け出し迫る弾幕や枝を無茶して通ろうし、枝に捕まる。

 

純「妖夢!」

 

リリーホワイト「無茶すぎですよ!!」

 

西行妖「まずは貴様から死に染めてやろう」

 

叫ぶ純とリリーホワイトの後に西行妖はそう言って妖夢を締め殺そうとする。

 

ザン!!

 

だがそれよりも前にドゴルドに姿を変えた鬼矢により締め殺される前に放り出され、地面に転がる前にデェバリャとなった純にお姫様抱っこされて助けられる。

 

妖夢「じゅ、純さん」

 

デェバリャ「大丈夫かい妖夢」

 

顔を向ける妖夢にデェバリャは声をかけてはいと帰って来た声に安堵した後に妖夢を下ろして西行妖を睨んだ後にドゴルドの隣に立ったデェバリャは長い白い棍を構える。

 

デェバリャ「行くよ鬼矢」

 

鬼矢「ああ、覚悟しろよ化け物大樹!」

 

構えるデェバリャにドゴルド(鬼矢)は答えた後にそう言って西行妖に突撃する。

 

西行妖「フン!」

 

向かって来る2人に西行妖は弾幕や枝を繰り出す。

 

霊夢「ギャウ!」

 

咲夜「フォローは任せなさい!」

 

アリス「あなた達はあの幹にいる人を助けなさい!」

 

蓬莱「なんだぜー」

 

それに霊夢達が相殺したり切り落としてフォローする。

霊夢達の協力もあって2人は幹にいる幽々子へ近づいて行く。

 

西行妖「そうはさせるか!」

 

だが、手が届くと言う所で花吹雪により2人は吹き飛ばされる。

 

妖夢「純さん、幽々子様…くっ」

 

ほとんど見ているしかない自分の不甲斐なさに妖夢は顔を歪めてふと、自分の近くにヘルへイムの果実が転がっているのに気付く。

どうやら先ほどので1個が千切れて飛んで来た様だ。

 

妖夢「これは…」

 

転がるヘルへイムの果実を見て妖夢は呟いた後に純から聞いた話しを思い出す。

そして…果実を手に取った。

 

サガラ「その果実を食べるつもりかい?」

 

妖夢「!?あなたは?」

 

ヘルへイムの果実を食べようとした時に現れたサガラに妖夢は驚いて聞く。

 

サガラ「俺はサガラ。それよりも嬢ちゃん、それ食べるつもりかい?」

 

妖夢「そのつもりです。止める気ですか?」

 

名乗った後に問うサガラに妖夢は問い返すとまさかとサガラは肩を竦める。

 

サガラ「別に俺は止めないぜ。ただその実を食べるには覚悟がいるぜ?」

 

妖夢「覚悟…」

 

そう言うサガラに妖夢はヘルへイムの果実を見る。

 

サガラ「そう。化物になる覚悟がね…」

 

妖夢「…そんな覚悟、決めております!!幽々子様や純さんを助ける為に!私は力を欲します!!」

 

笑って言うサガラに妖夢は強い目を込めて言う。

 

それにサガラはある人物の顔を浮かばせ…

 

サガラ「そうかい。なら好きにするがいいさ。俺はただ見守るだけだからな」

 

妖夢「ええ好きにさせて貰います!幽々子様!今お助けします!!」

 

そう言うサガラに返した後に妖夢はそう言ってヘルへイムの果実を食べる

 

 

精神空間

 

妖夢「此処は…っ!」

 

いきなり白い空間にいた妖夢は周りを見渡そうとして来た痛みに頭を抑えるがすぐさま収まる。

 

???「よく覚悟を決めましたね」

 

聞こえて来た声に妖夢は顔を向けると驚く。

そこには自分にそっくりな少女がいた。

 

妖夢「あなたは…」

 

???「シャロシュ様のこと、よろしくお願いします」

 

驚く妖夢へ少女は微笑んで光の粒子になると妖夢のなかへ入る。

 

妖夢「…そうか…だから…待っててください!!」

 

それにより妖夢は今までの頭痛の謎が解けると共に体が光に包まれる。

 

現実世界

 

ヘルへイムの果実を食べた妖夢をヘルヘイムの蔓が包んでいた。

 

魔理沙「な、何が起きてるんだ?」

 

妖夢「はっ!!」

 

それに誰もが驚いていると蔓が弾け飛ぶ。

 

現れた妖夢の姿に誰もが、デェバリャは特に驚く。

その姿は伝説上の生物であるユニコーンを模した白き肉体を持つ洋風オーバーロードインベスが立っていた。

 

サガラ「おっ、その姿は…」

 

妖夢「我が名は魂魄妖夢!前世の名はディジュフォ!今こそシャロシュ様と共に幽々子様を救う為にいざ参る!!」

 

そう名乗り上げると共に姿は人間に戻るが服が閃乱カグラの飛鳥の忍装束をスカート部分を白く染めた感じになっていた。

 

魔理沙「おいおい、霊夢と同じ存在になったのか!?」

 

咲夜「見るからにそうよね」

 

それに魔理沙と咲夜が言う中でデェバリャは現れた妖夢に驚いていると妖夢はデェバリャに頭を下げる。

 

妖夢「お久しぶりですシャロシュ様」

 

デェバリャ「ディジュフォ?ホントに君なのかい…?」

 

恐る恐る聞くデェバリャに妖夢は頷く。

 

妖夢「はい、あなた様と過ごした事を全て…此処からは私も行きます」

 

デェバリャ「あ、あぁ…」

 

鬼矢「なんかわからねえけど…もう1回行くぜ!!」

 

まさかの出来事にデェバリャはまだ驚きを隠せないが頷いた後に妖夢を加えて再び幽々子へと走り出し、霊夢達も掩護する。

 

西行妖「させるかぁぁ!!」

 

向かって来る3人に西行妖は巨大な種を発射する。

 

それに妖夢が前に出て長刀『楼観剣』と、短刀『白楼剣』以外に両腕に装着した剣が仕込まれた篭手、シュイムを構え…

 

妖夢「四刀流式断迷剣!【迷津慈航斬(めいしんじこうざん)】!!」

 

青白いのオーラを纏わせてより強化した4つの刀を縦横無尽に振り切ると巨大な種は微塵に斬られ、さらに枝や弾幕を吹き飛ばす。

 

鬼矢「雷電残光!!」

 

続けざまにドゴルド(鬼矢)が上半身を出した女性が付いてる花を西行妖から伸びてる枝の真ん中を両断する。

 

落とされた花はそのまま落ちかけるが咲夜が水のクッションを作って安全に降ろす。

 

西行妖「く、クソガァァァァ!!」

 

両手を枝に変えて攻撃するがデェバリャに棍で斬られる

 

そして幽々子に接近すると共にその体を黄金に輝かせてシャロシュの姿へと変わり、そのまま幽々子を拘束する物を呼び出した大剣で両断して幽々子を助け出して離れる。

 

シャロシュ「さて…」

 

幽々子を咲夜が運んで来た女性ともども安全な場所に運んだ後に手を地面に付けると西行妖の周りに魔法陣を展開する

それに気づいた西行妖は止めさせようと攻撃を仕掛けようとする。

 

シャロシュ「永久に封印されろ、怨念。術式【フェムシンムの封印術】」

 

だが、それよりも早くシャロシュはそう宣言すると手を素早く動かして封印の呪文を言うと手を付き出し、そこから光が発され西行妖に命中する。

 

怨念「ば、バカなァァァァァァァァァ!?!?!」

 

西行妖の断末魔が響き渡り、それと共に魔法陣が強く輝くと西行妖は見えなくなり、収まった後には紫だった表面は他の木の様に茶色になり、他の木より小さくなって枯れ木に変わり果てた西行妖が現れる。

 

シャロシュ「封印完了」

 

静かにシャロシュがそう言うと誰もが終わったと感じた後…

 

咲夜「な、何よこれ!?」

 

戸惑う咲夜の声に誰もがした方を見ると助け出した女性の体が光り輝いた後に光の粒子となると幽々子に吸い込まれる。

それと共に幽々子の体がヘルヘイムの蔓に包まれる。

 

シャロシュ「ゆ、幽々子さん!」

 

慌ててシャロシュは近寄ると蔓が弾け飛んだ後…ピンク色のチャイナドレスを纏い、髪が腰まで伸びて現れた幽々子がシャロシュにキスする。

 

アッシュ&魔理沙&アリス&咲夜&妖夢&鬼矢「「「「「「……はっ?」」」」」」

 

チルノ「おー」

 

リリーホワイト「大胆ですよ~」

 

霊夢「///」

 

サガラ「こりゃまた驚きだ」

 

それに6人は呆気に取られ、チルノは思わず感心し、リリーホワイトはきゃーと顔を赤くして、霊夢も思わず顔を赤くする中で様子を見ていたサガラが楽しそうに笑う。

 

シャロシュ「?!ま、まさか…」

 

幽々子「純君凄く久しぶり!!私よ!!あなたの愛しのお姉さんことデョシュボリャよ~」

 

驚いているシャロシュに幽々子は嬉しそうにスリスリする。

 

はっはっはっとサガラは呆然としてるシャロシュに話しかける。

 

サガラ「凄い奇跡を見せて貰ったぜシャロシュ、良かったじゃないか1人ぼっちじゃなくて」

 

シャロシュ「あ、あぁ…」

 

幽々子「はふ~純君の匂い~」

 

戸惑ってるシャロシュを知らずに幽々子は嬉しそうにスンスンする。

ある意味なんか凄い絵面だなと咲夜と魔理沙は思った。

 

サガラ「まぁ、葛葉紘汰の様に頑張れよ」

 

背を向けてシャロシュにそう言い残してサガラは歩き出すとその姿が消えて行った。

 

するとリリーホワイトは目を輝かせた後に嬉しそうに宙へ飛んでグルグル回る。

 

リリーホワイト「春ですよ~!やっとやっと春ですよ~~~!!ラッキューですよ~♪」

 

その言葉と共に誰もがこの異変、後に春雪異変と残されるのが終わりを告げたのを霊夢達一同は実感した。

 




幽々子「次回第十五章~幻想の賢者と宴会をお楽しみにね~~~」


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第十五章~幻想の賢者と宴会~

異変が終わった。そんな始祖達の前に賢者は現れる。


鬼矢「ふい~今回も解決できたな」

 

霊夢『お疲れ様です』

 

いまだにシャロシュにスリスリしてる幽々子を見ながらドゴルドから戻った鬼矢は肩を回し、霊夢は労いの言葉を見せる。

 

乃亞「さぁて、今回も帰って宴会だな」

 

魔理沙「おうそうだな」

 

笑って言う乃亞に魔理沙も返して歩き出そうとして…メンバーの前に何かが現れる。

それはクラックに似てるが中に見えるのは目の様なのがたっぷり見える奴で霊夢がそれに気づいた瞬間…

 

シャロシュ「うわっ!?」

 

何かから影が飛びだしてシャロシュへと斬りかかり、慌ててシャロシュは自分の武器で受け止める。

受け止めながらシャロシュは自分を攻撃した何者かが使ってるのに驚く。

 

シャロシュ「そ、その剣はロシュオの…」

 

パーン!!

 

その後に頭に来た衝撃にシャロシュは思わず頭を抑える。

 

???「はいしゅ~りょ。これで幽々子の体による封印を解いた件はチャラにしてあげるけど、また厄介な事をしたら承知しませんからね」

 

そう言ってロシュオの剣とは別に手に持っていたハリセンで肩を叩いた白いドレスを身に纏い、王冠を付けた金髪の女性が軽いながら威圧を付けてそう言う。

 

その後に女性は鬼矢を見る。

 

女性→紫「初めまして怪人の始祖様。私は八雲紫、あなた方を招待した者ですわ」

 

鬼矢「あんたが八雲紫、この幻想郷の創設者か」

 

挨拶する紫に鬼矢がそう言った後…

 

???「うおぉぉぉぉぉぉ霊夢!うぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

まだ開かれていた隙間から切羽詰まった顔で女性が霊夢へ突撃する様に手を伸ばして走り…

 

紫「連行(パチン)」

 

美鈴「はい連行しますね~」

 

文「あや~またですか~」

 

呆れた顔で指を鳴らす紫の後に何時の間にか現れた美鈴と文が女性を捕まえてどこかへ連行する。

何気なく2人の格好がミニスカポリスと言うある意味マッチしてる。

 

一同「(………何今の?)」

 

それに霊夢とチルノ、咲夜を除いた面々は一連の流れにそう思い、霊夢とチルノはポカーンとし、咲夜は何してるの母さんと顔を赤くしてしゃがみ込んでいた。

 

紫「まぁ、とにかく親友を助けてくださり感謝しますわ」

 

純「いや、僕も二人と再会できたしこっちが感謝したいよ。…何で叩かれたのかがわからないけど」

 

気を取り直して礼を述べる紫に純はそう聞く。

 

紫「…暴れた西行妖を見て分からないの?あなた達が復活させようとしていた存在、この世界での生前の幽々子の体はあの西行妖を封印していた言わば封印具でもあったのよ。しかももしそうなったら幽々子は消えていたわ…まぁ、今回は運良く幽々子は消えてないから良かったけど」

 

呆れた様にはぁ~と溜息を付いた後に封印された西行妖を見ながら紫は説明する。

 

シャロシュ「え?それマジで;」

 

妖夢「そ、そうだったんですか;」

 

説明された事にシャロシュと妖夢は冷や汗を流し、消えていたかもしれないのにその本人である幽々子はあらあら…とほんわかに漏らす。

 

すると髪の色が紫色で腰まである髪の先より手前で紐を結んでいる霊夢のとは少し違う巫女服を着た女性が現れる。

 

それに霊夢は顔を輝かせて抱き付いて胸にスリスリする。

 

女性「もう、ホントに甘えん坊ね霊夢は♪」

 

抱き付かれた女性は嬉しそうに霊夢を抱きしめる。

 

咲夜「先代様!」

 

魔理沙「霊夢の母ちゃん!」

 

鬼矢「先代…ってことはお前が霊夢の母親か」

 

チルノ「そうだよ」

 

2人の反応から呟く鬼矢へチルノが肯定する。

 

女性→霊破「織神鬼矢君だったわね。私は博麗霊破、霊夢の母親よ。霊夢を助けてくれてありがとうね」

 

鬼矢「いや、こっちも霊夢には世話になってるから別にいいぞ」

 

霊夢の頭を撫でながら礼を述べる霊破に鬼矢はそう返す。

 

美鈴「紫さーん、落ち着いたので連れて来ましたよ~」

 

そこに美鈴が文と共に先ほど霊夢に突撃しようとした女性を連れて来る。

良く見ると腰から9本の狐の尻尾が生えていた。

 

気づいた霊破は霊夢を抱えて、女性に近づいた後に女性の尻尾へ霊夢を置く。

 

霊夢「~♪」

 

女性「はふん」

 

尻尾に埋まってもふもふする霊夢に女性は顔を蕩けさせる。

 

乃亞「おい、あの変態はなんだ?」

 

紫「あの子は八雲藍、私の式なんだけど霊夢の事になると無我夢中になるのよ」

 

純「と言うと霊夢コンプレックス略してレイコンって奴?」

 

思わず聞く乃亞に紫は困り果てた顔で紹介して純がそう言う。

 

紫「まぁ、言い得てるわね…あの子ホント霊夢に会ってないと霊夢霊夢ってぶつぶつ呟くしうろつくから困ったものよ」

 

乃亞「なんか大変そうだな;」

 

やれやれと息を吐く紫に乃亞は何時の間にか鼻血を垂れ流してる藍を見て言う。

 

魔理沙「霊夢~そろそろ宴会の準備の為に帰ろうぜ~紫さんいるからすぐにいけるしよ」

 

霊夢「!」

 

藍「あ、霊夢~待ってくれ~」

 

魔理沙の言葉に霊夢はピョンと抜け出て駆け出すのに藍は慌てて追いかける。

 

純「…さて紫さん」

 

紫「何か用かしら?」

 

それを微笑ましく見ていた紫に純は話しかける。

 

純「幽々子さんが消えるってことについてもう少し詳しく教えてくれないか?」

 

紫「……そうね……まぁ、今度から姉さんって呼んであげなさい…じゃないと他人行儀なのを聞いて幽々子が光ない目+涙目で怖いから」

 

それを聞いて紫は厳しい顔をした後にすぐさま困った顔をして純の後ろを見てそう言ってから話しを戻す様に咳払いした後に厳しい顔に戻して言う。

 

紫「至極簡単よ。この世界での幽々子は1000年前に死んでいたのよ。もし幽々子の反魂の術が成功して封印が解け、桜の下の死者、つまり生前の幽々子が生き返っていたら、生き返った人間の幽々子は1000年の時の流れによって再び死に、同時に亡霊の幽々子も消滅していたのよ。つまり今回はホントに奇跡とも言えるのよ。幽々子の体と魂が1つとなって怪間になると言う所業を遂げたのは…」

 

純「なるほどね。でもまだ問題があるんでしょ?」

 

そう聞く純に紫は頭を掻いた後に溜息付いて言う。

 

紫「さっき言った中にあったでしょう。亡霊の幽々子も消滅する。つまり、亡霊からただの幽霊になって成仏してしまうと言う事よ」

 

純「なるほどね。なら幽霊にしなきゃいいわけだ」

 

紫「まぁ、怪間となったお蔭か安定して生身や幽体を自由になれる感じになってるわね」

 

ふむふむと納得してる純に紫はそう言う。

 

幽々子「つ・ま・り…純君とも子供が出来る訳ね~うふふ、弟とも再会できてもうハッピーだわ~」

 

純「ちょ、姉さん?!」

 

ゆらりと純に抱き付いて言う幽々子に純は驚く。

 

幽々子「さぁて~宴会なんだからたっぷり食べてこれから…うふ、うふふ…うふふふふ」

 

純「(よし、絶対逃げよう)」

 

他人からしたら優雅な笑み、だが弟である純には悪魔で獣な笑みを浮かべて純を引きずる幽々子に引きずられてる本人は連れて行かれない様に逃げる事を誓う。

 

そんな友人に呆れながら紫は続く。

 

ちなみにちゃっかり乃亞により飛ばされたプリズムリバー3姉妹も紫が回収していたのは些細である。

 

 

博麗神社~境内~

 

美鈴「ヒャッハー!!酒ですよ酒!!」

 

霊夢「♪」

 

霊破「ホントに良く食べるわね」

 

藍「お、おお…モキュモキュ霊夢…」

 

橙「ら、らんしゃましっかり;」

 

そんな訳でプリズムリバー3姉妹の演奏を聴きながら始まった宴会で何時も通りお酒を飲む美鈴の隣でモキュモキュ食べる霊夢に霊破は笑いながら食べて、食べてる霊夢ににへらーと笑った後にばたっと倒れる藍を橙が介抱する。

 

鬼矢「全く、相変わらず宴会は騒がしいな」

 

純「まぁまぁ、それがいいんじゃないか」

 

酒を飲みながら騒ぎまくる面々を見て呆れる鬼矢へヘルヘイムの果実で作った酒を飲みながら純が笑って言う。

 

幽々子「純く~ん、楽しんでる~」

 

純「あ、姉さん」

 

そこに嬉しそうに幽々子が来て純にしなだれかかる。

 

幽々子「どぉ?楽しんでる?」

 

純「ん、まぁね」

 

聞く幽々子に純は答えた後に抱きしめられる。

 

幽々子「ごめんなさいね。1人寂しくさせてしまって…」

 

純「僕こそごめん…あの時二人を守れなくって」

 

謝る幽々子に純は謝り返して思い出す。

 

現れた存在、それから自分を庇って死んだ2人…と純は顔に出さない様にする。

 

幽々子「ううん、私は大切な弟を守れて良かったもの、ディジュフォ…妖夢も同じよ」

 

純「姉さん…」

 

ギュっと自分を抱きしめる幽々子に純は少し震えてるのに気付く。

 

色々と自分に姉以上の愛を出してて破天荒な姉だがホントに自分を大切に思い、温かく見守り、時に厳しくしてくれていたのを思い出して顔を緩める。

 

それに鬼矢もフッと笑う。

 

鬼矢「良かったな純。もう一人ぼっちじゃなくなったじゃねぇか」

 

それに純はうんと頷き…

 

幽々子「ふふ、このまま純君と…」

 

うへへと笑う幽々子からバッと逃げる。

 

幽々子「あ、待ってよ純君~~~」

 

純「捕まってたまるかァァァ!!!」

 

追いかけっこを始める2人に誰もが笑ったり、呆れたりしていた。

 

鬼矢もやれやれと感じながらお酒を飲む。

 

ひとまず、長く続いた冬の異変は解決された。

だが、近々また別の異変が起こる事を鬼矢達はこの時知らなかった。

 

???「にゃは♪」




紫「次回、閑章『人里』に続きますわ♪」


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閑章~人里~

怪人の始祖は幻想郷の人間たちが住む場所へと足を運ぶ。




春雪異変と名付けられた異変から数日過ぎたある日のこと。

 

博麗神社~母屋・居間~

 

鬼矢「ん?人里に行かないかだって?」

 

霊夢『はい』

 

のんびりしていた鬼矢は霊夢のお誘いに首を傾げる。

ほとんど鬼矢は霊夢が出かけてる間、神社の留守番を務めてたのであんまり出歩いた覚えがないのだ。

 

霊夢『鬼矢さんも覚えていた方が良いかなと思いまして』

 

そう書かれたのを見せられて確かにと鬼矢は頷く。

もし霊夢が寝込んだ時とかに何か足りない物があった場合を考えて覚えていた方が良いだろうと考えてである。

 

鬼矢「まぁ今覚えとけば後で楽になるし…行くか」

 

頭を掻いて立ち上がった後に返事を聞いて嬉しそうに歩き出す霊夢の後に続く。

 

人里~門前~

 

しばらく歩いていて、門が見えて来る。

門の両隣は柵で遮っている。

 

霊夢『あそこが人里です』

 

鬼矢「あれが人里か」

 

見えて来たのにそう見せる霊夢に鬼矢は呟いた後に中に入る。

 

そして入って見えた人里の光景にほうと声を漏らす。

建物から鬼矢は明治時代に近いのを感じとり活気あふれてる事に口元を緩ませる。

 

???「おや、霊夢じゃないか」

 

じっくり見ていた鬼矢は横からの声に顔を向けると青い服を着た四角くて特徴的な青い帽子をかぶった青いメッシュが入った銀髪の女性が居た。

 

霊夢『あ、慧音先生』

 

女性→慧音「こんにちわ。それと…君が外来人の織神 鬼矢だな。私は上白沢慧音、此処人里で寺子屋の先生をやっている者だ。霊夢を手助けしてくれて感謝するよ」

 

霊夢が気付いてそう書くのに女性、慧音は挨拶した後に鬼矢へ向けて自分の名前を名乗って礼を言う。

 

鬼矢「お、俺の名前知っているんだな」

 

慧音「ああ、天狗の出す新聞に君も載っているからな。後、さっきも君の仲間の1人の乃亞と吸血鬼の妹のフランが子供たちと遊んでいたよ」

 

関心する鬼矢へ慧音はふふっと笑って答える。

 

慧音「それにしても此処に来たのは知る為かな?」

 

鬼矢「まぁそうだな」

 

問う慧音に鬼矢は肯定すると成程と慧音は顎を擦り…

 

慧音「良し、ならば私が案内しよう。霊夢の先生だった者として教え子の世話をしてくれている者への礼をしたいと思っていたからな」

 

鬼矢「お、ありがとな」

 

そう申し出る慧音に鬼矢は有難く受ける。

では行こうと慧音を先頭に歩く。

 

慧音「まず人里の入り口前は様々な売り物を扱った店が多い。少し進めば宿や住民地になる」

 

鬼矢「へ~、色々な店があるな」

 

慧音の説明に鬼矢は関心しながらやっている店を見ていて気になる名前のお店を発見する。

見るからに道具屋をやっている店の様だ。

 

慧音「ああ、霧雨店か、此処は魔理沙の実家なんだ」

 

鬼矢「魔理沙の実家か…」

 

それに気づいた慧音のを聞いて鬼矢は呟くと店から赤い着物を着た茶髪の男性が出て来る。

 

出て来た男性に鬼矢はん?と思わず男の顔を見る。

どことなく男性の顔が見た事ある顔だからである。

 

鬼矢「(あいつの顔…誰かに似てるな…)」

 

男性「…色々と人の顔をじろじろ見るのが趣味なのかお前は?」

 

首を傾げる鬼矢に気づいたのか男性がそう言う。

 

慧音「やあ店主、今日はどうですか?」

 

男性「まあまあだな。霊夢も久しぶりだな」

 

霊夢『はい源蔵さん』

 

声をかける慧音に男性は答えた後に霊夢に話しかけて、霊夢もそう書いて見せる。

 

鬼矢「店主って事はアンタが魔理沙の父親か」

 

男性→源蔵「ああ、霧雨店の店主でバカ娘、魔理沙の父親、霧雨源蔵は俺だ」

 

2人のからそう言う鬼矢へ源蔵はそう返す。

 

鬼矢「此処っていわゆる道具屋か」

 

源蔵「そうだ。俺の親父、親父の親父と代々受け継がれし道具屋だ…それなのにあの娘は…妻の様な魔法使いになるとほざいてな」

 

聞く鬼矢に源蔵は不満そうに吐き捨てる。

 

鬼矢「ふ~ん…」

 

店に入って言う源蔵に同じ様に入った鬼矢は並べられていた品物を1つ手に持つ。

手に持ったのから並べられてる道具を見ながら鬼矢は色々とあるんだなと考える。

 

源蔵「俺は魔法が嫌いだ。道具を使わずに様々な事を起こす。それで使われなくなって捨てられる道具を見ると腹が立つ。道具は使われてこそ輝く。それが親父が口にしていた言葉だ」

 

鬼矢「なんで魔理沙は飛び出したんだ?」

 

道具を見ながら言う源蔵に鬼矢は気になったので聞く。

それに源蔵はふうと息を吐いた後に口を開く。

 

源蔵「霊夢の事で守りたいと言う事で魔法使いになると言ってな、それに俺が反対して首を縦に振らなかったからなら勝手になるで飛び出した。ただそれだけだ」

 

鬼矢「そうか。でもあいつはあんたの教えもちゃんと覚えているようだぞ」

 

すると源蔵はなに当たり前の事を言ってるんだと呆れ…

 

源蔵「当然だろう。バカ娘だがあいつは俺の自慢の娘だ。あいつは小さい頃から此処の道具と触れ合っているんだ。魔法は嫌いだがあいつのやり方を否定するつもりはない」

 

???「それを素直に言えばいいのに、ホントに娘がいない時は口が動くわね」

 

そう言う源蔵にくすくす笑って奥から黒い着物を着た金髪の女性が現れる。

 

鬼矢「あんたは…魔理沙の母親か」

 

女性→亜理沙「ええ、私は霧雨亜理沙、この人の妻で魔理沙の母親よ。と言うか霊夢ちゃんから魔理沙は道具を使用しない魔法は使っていないって聞いて嬉しそうだった癖にあんなやり取りして」

 

鬼矢の問いに亜理沙は答えた後にくすくす笑いながら源蔵の肩を叩く。

 

それに源蔵はふんと顔を逸らす。

 

どうやら図星の様で恥かしかった様である。

 

鬼矢「あともう一つ当ててやろうか?」

 

源蔵「なに?」

 

鬼矢「お前、なんか魔法関連の物作ってんだろ」

 

源蔵「!」

 

当てられたのが図星だったのか源蔵は目を見開く。

 

亜理沙「うふふ、色々と相手が上手ねあなた」

 

源蔵「ちっ……そうだ。俺の弟子に弟子が作ったで通しておけで作ったのを渡した」

 

くすくす笑う亜理沙の後に居心地悪そうに源蔵は舌打ちしてからそう言う。

やっぱどっかで見た様な感じだなこいつと鬼矢は源蔵を見て心の中で呟く。

 

源蔵「だがなんでわかったんだ?」

 

鬼矢「あんたの服についてる粉さ」

 

粉と言われて源蔵は自分の着物に付いてるのを見る。

 

源蔵「なぜ粉で分かった?」

 

鬼矢「前に魔理沙の服にそれと同じ粉が付いていた。魔理沙に聞いたらこの粉は魔力石の欠片だとよ」

 

顔を上げて問う源蔵に鬼矢はそう返すと源蔵は奥に入る。

少しして何かを持って出て来て見せる様に何かを置く。

 

それは魔理沙が良く使うミニ八卦炉だった。

 

源蔵「調子悪いでバカ娘が弟子に預けてそれを弟子が持って来て俺が修理してるんだ。色々と荒々しく魔力を送っているせいでそれを通すフィルターに当たる部分がイカレていたから大丈夫な様に修理してる所だ」

 

鬼矢「確かに前見たときよりずいぶんと綺麗になってるな」

 

持っている理由を言う源蔵のを聞きながら鬼矢はミニ八卦炉を見て言う。

 

源蔵「道具屋として長く使う以外にも見た目も良くしてやるのが務めだろう。道具もそうされた方が調子良く動いてくれるもんだ…そう言えばお前は外来人だったな?」

 

鬼矢「そうだが…」

 

説明した後に聞く源蔵に鬼矢は答えると源蔵に来いと呼ばれて奥に連れて行かれる。

 

慧音「?どうしたのだろうか?」

 

亜理沙「うーん、分かんないけどこっちはちょっとした女子会しましょうか」

 

霊夢『はい♪』

 

それに女性陣は首を傾げたが話しに花を咲かせてしばらくすると源蔵と鬼矢が戻って来る。

 

源蔵「感謝するぞ」

 

鬼矢「別に良いって、先生、次の所案内してくれ」

 

慧音「ああ、分かった。それじゃあ女将さん」

 

亜理沙「ええ、霊夢ちゃんも魔理沙の事よろしくね」

 

霊夢『はい♪』

 

礼を述べる源蔵にそう言った後に店を出る鬼矢に慧音と霊夢も続く。

 

霊夢『何を聞かれてたんですか?』

 

鬼矢「さぁな。いつか気が向いたら話してやるよ」

 

聞いて来る霊夢のを受け流して軽く答えながら歩く。

 

慧音「次は此処、鈴奈庵だ。人里唯一の貸本屋だ」

 

続いて来た所を説明する慧音に鬼矢は店を見てほうと呟いた後に店に入る。

そこには紫色の髪をおかっぱにしている少女と飴色の髪を鈴がついた髪留めでツインテールにしている少女が居た。

 

慧音「おや、阿求来ていたのか」

 

阿求「慧音先生じゃないですか。奇遇ですね」

 

霊夢『こんにちわ阿求♪』

 

親しい間柄の様で霊夢も話しかけると阿求と呼ばれたおかっぱ髪の少女ははいと笑顔で頷く。

 

少女「こんにちわ。あなたは噂の外来人さんですね。私は本居小鈴。いつも店番をしている者です。あっちで話してるのは稗田阿求です」

 

鬼矢「俺は鬼矢。よろしくな」

 

挨拶してから自分や霊夢と話してる阿求を紹介する小鈴に鬼矢も返す。

 

???「おーい小鈴、借りていた資料を返しに来たよ」

 

そこに1人の少女が入って来る。

少女は紅白色の洋服を着ており、髪は金髪で頭に赤いリボンと丸い赤い飾りが付いてある簪をつけていた。

入って来た少女は霊夢に目が行く。

 

少女「あれ霊夢じゃない。元気にしてる?」

 

霊夢『元気ですよ♪』

 

鬼矢「ん?誰だお前」

 

拶する少女にそう見せる霊夢の隣で鬼矢が聞く。

 

慧音「ああ、彼女は人里から少し離れた冴月堂に住む」

 

少女→麟「冴月麟よ。何でも屋を営んでいるわ。ホントは異変解決に乗り出したかったけどこれとか調べるのと里の防衛を頼まれて行けなかったからちょっと羨ましいわ」

 

そう自己紹介して麟は3枚のカードを取り出す。

 

3枚のカードにはそれぞれ龍、蝙蝠、鳥が描かれていた。

 

鬼矢「お、それは龍騎・ナイト・オーディンの三人の契約モンスターじゃないか」

 

麟「あら?あなたはカードに描かれてる子達を知ってるの?」

 

絵柄を見て言う鬼矢に麟は聞く。

 

鬼矢「まぁな。それぞれ強力なミラーモンスターだぞ」

 

麟「成程ね…とにかく今度異変が起こったら私も協力するからね」

 

小鈴「カードと言えば、私も持ってるよ」

 

阿求「私も、朝起きたらカギにもなる変わった物があったんですよね」

 

鬼矢の言葉に麟は納得してそう言うと小鈴と阿求が着物の袖から何かを取り出す。

小鈴は麟のと違いカードの後ろ側の絵柄が違い、阿求は人形の様な奴であった。

 

鬼矢「こっちはケルベロスアンデットのカードにガジャドムの怪人キーか」

 

慧音「ふむ、ならば私の所にあったのも分かるか?」

 

それを見てすぐさま当てる鬼矢に慧音は呟いた後に胸元から何かを取り出す。

取り出されたのはチルノのと同じホロスコープスイッチだが星座が違っていた。

 

鬼矢「これはタウラスゾディアーツのホロスコープススイッチだな」

 

小鈴「タウラス…牛?」

 

阿求「慧音さんに牛ですか…」

 

慧音「良しそこの2人、何かを考えたかなんとなく出来たからそこに並べ、有難い頭突きをしてやろう#」

 

星座を見てそう判断する鬼矢の言葉に小鈴と阿求が呟き、その反応から慧音が笑顔だが怒って言う。

 

鬼矢「?」

 

麟「あー…まぁ、簡単に言うならよろしくない事を想像したって所ね;」

 

首を傾げる鬼矢に麟がそう言う。

 

ポンポン

 

慧音「なん…!?」

 

???「ハロー慧音。何やら楽しい事をしている様ね」

 

2人へ頭突きをしようとして突如肩を叩かれて振り返った慧音はいた人物に戦慄し、その人物は笑顔で挨拶する。

 

その人物は某仮面の戦士の様な感じに帽子と服の右と左が赤と青と交互になっている服を着た銀髪の女性であった。

 

鬼矢「(ん?コイツからする気配…どっかで感じたことがあるような…)」

 

慧音「え、永琳!?なぜ此処に!?」

 

女性→永琳「ちょいとある人を探していたら牛と言う言葉が聞こえたけど、前に私が作ったモウモウスーツを着てくれるのかしら?」

 

慧音「ちちちち違う!!!それに私は何度も言うが牛ではない!ハクタクだ!!」

 

永琳「何言ってるの、ハクタクも体が立派な牛じゃない」

 

女性、永琳を見て首を傾げる鬼矢を知らずにうりうりと慧音を弄る永琳に弄られてる慧音は顔を真っ赤にして怒鳴るが、永琳の返しの言葉に慧音はうう…と唸る。

 

阿求「あの方は八意永琳さん、慧音さんと仲が良い人なんですよ」

 

鬼矢「永琳ね…」

 

阿求の言った名前に鬼矢は頭を掻いて呟く。

 

永琳「さあて、慧音も弄った事だし、探すのを再開しますか、それじゃあまたね慧音♪」

 

慧音「私としては弄るのを止めて欲しいぞ」

 

お肌艶々になって出て行く永琳に顔を赤くして慧音は言う。

 

鬼矢「? 探すって誰を探しているんだ?」

 

永琳「ウチの姫様、ウサギ耳を付けて商売してる女の子を見かけたら教えてくれると嬉しいわ」

 

聞く鬼矢へ出て行く直前に永琳は答えた後に出て行く。

 

鬼矢「ウサ耳付けた姫様って…月で戦った奴らみたいな特徴だなそれ」

 

永琳がいなくなった後、鬼矢はふと思い出して言う。

あの時やり過ぎたよな…と思い出しながら反省もしていると慧音が先ほどの誤魔化す様に咳き込んでから言う。

 

慧音「え、えー…色々とあったが次の所へ行こうじゃないか」

 

霊夢『そ、そうですね!』

 

顔を赤くしたままの慧音に霊夢は頷き、小鈴と阿求はくすくすと笑う。

小鈴と阿求と別れて、麟もついでと言う事で付いて行くとの事で4人で鈴奈庵を出て歩く。

 

慧音「此処は私の寺小屋だ。此処で色々と教えているんだ」

 

鬼矢「一人で全科目をか?」

 

次に来たのは慧音がやっている寺子屋で慧音の説明に鬼矢が聞く。

 

慧音「ああ、麟達や源蔵さんのお弟子さんにも時たま手伝って貰ってたりするがな」

 

麟「まぁ、私達の場合は外で遊ぶ系にしてたりするけどね…ただねぇ…慧音先生は度々難しい専門用語を交えて授業しちゃうから子供たちがチンプンカンプンになる時あるけどね」

 

霊夢『あ、それ分かります(苦笑)』

 

答える慧音につけ加える麟の言った事に生徒だった霊夢は苦笑して頷く。

 

鬼矢「まぁ、子供に専門的なのをなんも説明せずに話しても話したら分からないもんだ」

 

慧音「そ、そうだったのか!?」

 

2人のを聞いてそう洩らす鬼矢に慧音は驚く。

 

鬼矢「当たり前だろ。気づかなかったのか?」

 

慧音「ぜ、全然気づかなかった…」

 

霊夢『慧音先生は天然な所ありますからね;』

 

麟「確かに」

 

呆れて言う鬼矢に慧音はそう洩らし、生徒だった霊夢と麟がそう言う。

 

鬼矢「天然なのか」

 

霊夢『結構…ですね』

 

麟「しかもそれで妖艶に見せたりもするからドキドキしてたりもしてたっけ、最近は永琳さんいるからあー、大変だなーが強いけど」

 

慧音「そうだったのか!?」

 

聞く鬼矢に霊夢は頷き、麟の言った事に慧音は驚く。

 

鬼矢「お前…天然すぎるだろ」

 

心底天然な慧音に鬼矢は呆れる。

 

それに霊夢と麟は頷き、慧音は恥ずかしさに顔を真っ赤にする。

 

鬼矢「おいおい、そんな顔しているとまたさっきの奴が来るぞ」

 

永琳「来てるわよ~ホント慧音はエロいわね~」

 

呆れて言う鬼矢に何時の間にか慧音の後ろに永琳が立っていて慧音の耳をふーとする。

 

慧音「ひぃ!?」

 

バシンッ!

 

???「いい加減にしなさい!」

 

それに慧音がビクッとした後に誰かが永琳にハリセンでツッコミを入れる。

 

入れた人物はウサギ耳を付けて白のブラウスに赤いネクタイを締め、黒~焦げ茶色あるいは紺色のブレザーをその上に着用した黒髪の少女で隣で赤いもんぺの様な服を着た白髪の少女が呆れた顔で見ていた。

 

白髪少女「たくよ、人様に頼んでおいて慧音とイチャコラしてんじゃねえよ」

 

慧音「待って妹紅!私は弄られてただけだからな!」

 

はぁ…と溜息を吐く白髪少女に慧音は顔を真っ赤にして言う。

 

鬼矢「ん?その服って…」

 

黒髪少女「ん?この服に興味あるの?貴方、制服フェチなの?」

 

白髪少女「んな訳ねえだろ」

 

黒髪の少女が着てるのに何かに気付く鬼矢に黒髪の少女はそう言い、白髪の少女にツッコミを入れられる。

 

鬼矢「あぁ、思い出した。前に月で戦った兎たちがそんな服着てたな」

 

麟「はい?」

 

永琳「!?」

 

すると手をパンとさせてそう言う鬼矢に麟は呆気に取られる中で頭を押さえていた永琳は見せずに驚く。

 

黒髪少女→輝夜「ああ、あの2人が言ってた仲間の1人ね。今更だけど自己紹介。私は蓬莱山輝夜。永琳の主でちょっとした薬の行商をやってるわ」

 

白髪少女→妹紅「真似事だろう…私は藤原妹紅。良く来るこいつを捕まえて永琳の所に連れて行くのをやってる。よろしくな」

 

鬼矢「俺は織神鬼矢。まぁよろしくな」

 

自分達の名前を名乗る2人に鬼矢は名乗る。

 

輝夜「私や永琳は竹林の屋敷に住んでるから暇があったら来てね。お仲間二人がいるから」

 

妹紅「私はその近くに住んでる。まぁ、もし暇が出来たら飲もうぜ。美味い料理を出す屋台を知ってるからさ」

 

鬼矢「お、そりゃいいな」

 

そう言う輝夜の後の妹紅のに鬼矢は笑って乗る。

 

輝夜「それじゃあ薬を売り終えてたから帰るわね。ほら永琳行くわよ」

 

永琳「あ、はい」

 

妹紅「んじゃな」

 

そう言って3人は歩いて行く。

 

鬼矢「さて次は何処に案内してくれるんだ?」

 

慧音「そうだな。色々と教えて行こうじゃないか」

 

そう言って慧音は様々な場所へと案内する。

住民地や団子屋などなど…様々な場所を慧音は説明して行き、鬼矢は聞いていく。

 

そこで暮らしている人達を鬼矢はじっくり見て行った。

 

夕方、鬼矢達は人里の入り口前にいた。

 

慧音「今日は様々な所を見て行ってくれて感謝するよ」

 

鬼矢「こっちも案内してくれて助かったぜ」

 

そう礼を述べる慧音に鬼矢も礼を返す。

 

慧音「もし良かったら寺子屋に遊びに来て子供達と遊んだり教えたりしてくれ」

 

鬼矢「ん~、遊ぶのならいいが…教えるってなにを教えてやればいいんだ?」

 

そう頼む慧音に鬼矢は頬を掻いて言う。

 

慧音「なに、教えると言っても子供達に旅の話を話したりこれは役に立つ程度の事でも良いんだ。君なりのをしてくれれば良いさ」

 

鬼矢「ふ~ん…」

 

笑って言う慧音に鬼矢は頭を掻く。

 

麟「今度は私の店に遊びに来てね。歓迎するからね」

 

鬼矢「ああ、暇あれば寄らせて貰うぞ」

 

そう交わした後に鬼矢と霊夢は博麗神社に戻った。

 

ひと時を過ごした鬼矢達は次なる異変が待ち受ける。

早い期間で宴会が行われる異変、萃夢想へと…




慧音「次回!閑章・時と場所の観測者と境界の影に続くぞ!」


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萃夢想編
閑章~時と場所の観測者と境界の影~


外の世界から人の心を持った幻影とその幻影と道を歩む少女が幻想郷に流れ着く


とある場所、そこで黒と白を基調にした服を着ていて黒い帽子を被った黒髪の少女と紫のワンピースを着た白い帽子を被っている金髪の少女の2人が息を切らせて走っていた。

 

少女1「れ、蓮子、もうだめ…」

 

少女2「諦めちゃ駄目よメリー!絶対に逃げ切るのよ!」

 

腕を掴まれていた金髪の少女は言うが腕を掴んで走っている黒髪の少女が言う。

 

そんな少女の後ろから何かが飛んで来る。

後ろを振り返ると超電子バイオマンのジルバの胸と腰のバックルのマークを狩人を現すHに変えて目の色を黒くして銀色の所を白く染めている怪人がいた。

 

黒髪少女「ああもう!あのハンタードーパントって奴はしつこい!!」

 

金髪少女「れ、蓮子、放して…わ、私が狙いだから」

 

苛立って叫ぶ黒髪の少女に金髪の少女がそう言う。

 

ハンター「とっととその女を見捨てたらどうだ?」

 

黒髪少女「誰がする訳ないでしょ!!この!」

 

金髪少女「!?きゃあ!?」

 

追いかけて来る怪人、ハンターにそう言って黒髪の少女は金髪の少女をお姫様抱っこすると勢いよく走る。

 

ハンター「チッ、逃げ回りやがって」

 

それにハンターは舌打ちした後に動きを止める為に閃光玉を取り出し…

 

黒髪少女「!?きゃあ!?」

 

すると2人の少女は突如消えてしまう。

 

ハンター「なに?!」

 

いきなりの事にハンターは驚き、辺りを見渡す。

逃げられたと感じ取ってハンターは苛立ち気に地面を蹴る。

 

???「見つけたぜ狩人!」

 

ハンター「!?何者だ!」

 

そこに聞こえて来た別の声にハンターは振り返る。

 

振り返った先にいたのは仮面ライダーWとデカレッドがいた。

 

デカレッド「ハンタードーパント!平和に暮らしていた怪人達を殺した罪でお前をジャッジメントだ!」

 

仮面ライダーW「さあ、お前の罪を数えろ」

 

ハンター「ちぃぃ!!」

 

その言葉と共に向かって来る2人を相手にするハンターを遠くで紫が見ていた。

 

紫「さて、これでひとまずは良いわね…出迎えてあげるわ。幻想を観測できるお2人さん」

 

そう言ってハンターがメモリブレイクされた所を見た後にスキマに潜る。

 

 

博麗神社にて…

 

チルノ「平和だね~」

 

霊夢『そうですね~』

 

鬼矢「よっ、はっと」

 

のほほんとお菓子を食べながら霊夢とチルノはハンタードーパントになって練習中の鬼矢を見ていた。

 

チルノ「何もなくていいね~」

 

霊夢『そうですね~』

 

そうやって他愛もない会話をしていた時だった…

 

???&???2「「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」」

 

鬼矢「ん?おわ!?」

 

上空からの声に思わずハンタードーパントが見上げようとして落ちて来た何かが乗っかって倒れる。

 

霊夢『お、鬼矢さん!?』

 

チルノ「何々!?」

 

鬼矢「なんだよ…」

 

いきなりの事に3人は驚くとどうやらハンタードーパントの上に落ちていたのは黒髪と金髪の2人の少女であった。

 

黒髪少女「いたた…!?」

 

呻いた後にハンタードーパントに気付くとすぐさまバッと離れて金髪の少女を背に移動させて言う。

 

黒髪少女「あんたしつこいわよ!!」

 

鬼矢「は?」

 

何言ってんのとハンタードーパントは思ってると黒髪の少女はある物を取り出す。

 

霊夢『あれは…』

 

チルノ「えっと、ホロスコープスイッチだっけ?」

 

黒髪少女「メリーは私が守る!!」

 

黒髪の少女が取り出したのに2人は驚いていると黒髪の少女はスイッチを押すとへびつかい座の星座が現れた後に少女に張り付いてその姿を怪人へと変える。

 

頭部は蛇と人の顔が混ざった様な顔で、胴体は蛇の体が巻き付いている様な感じで、レオやリブラが纏っていたのと同じローブを纏っているゾディアーツであった。

 

鬼矢「あれは…オフィウクスゾディアーツか」

 

オフィウクス「うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」

 

変身したのが何かを当てるハンターゾディアーツに向かってオフィウクスはローブを脱ぎ捨てると二匹の蛇が交差しあいできた感じの形状の杖で先端には宝玉が付いているアポローンを手に駆け出す。

 

鬼矢「面倒だな…」

 

向かって来るオフィウクスを見てハンタードーパントはめんどくさそうに漏らす。

 

先ほどからの様子を察するにどうやら彼女達は自分がなってるハンタードーパントに酷い目にあった様だ。

 

声が別だろうと彼女にしたら自分は先ほどまで自分達を追いかけていた存在と勘違いしてしまってもしょうがない。

答えようにも今の彼女に聞こえないだろう。

 

しょうがないと考えて太刀を取り出して防衛に徹する。

 

鬼矢「(とりあえず動き止めるか)」

 

アポローンによる攻撃を逸らしたり、受け止めたりしながらそう考えた後にこれからの行動を考えてなんとか距離を取れる様にする。

 

オフィウクス「はぁぁぁぁぁぁ!!」

 

するとオフィウクスはアポローンを振るうと蛇型のエネルギー弾を放ち、ハンタードーパントはなんとか避けて行く。

 

ハンタードーパント「おりゃあ!」

 

弾幕を避けて行きながらハンタードーパントは何かを投げる。

それにオフィウクスはアポローンで叩き落とそうとし…

 

カッ!!

 

オフィウクス「っ!?」

 

眩い光に腕を顔を庇って動きを止める。

 

鬼矢「よっと」

 

その間にハンタードーパントはアポローンを蹴り落とす

 

オフィウクス「しまった!?」

 

チルノ「ちょ、ちょっと落ち着きなよ!何で鬼矢を攻撃するの!」

 

それに焦るオフィウクスへチルノは前に出て言う。

 

オフィウクス「へ?鬼矢?」

 

金髪少女「蓮子…此処、良く見るとさっきまでいた場所と違うわ」

 

出て来たチルノや彼女の口から出て来た事に呆気に取られるオフィウクスに金髪少女がそう言う。

やれやれとハンタードーパントは肩を竦める。

 

霊夢『えっと…此処は幻想郷の博麗神社です。私は巫女をしております博麗霊夢です。あなた達は?』

 

オフィウクス「え?幻想郷?!」

 

金髪少女「蓮子!」

 

メモ帳に書いて見せた霊夢にオフィウクスは驚きの声をあげ、金髪の少女はオフィウクスへ顔を向ける。

 

オフィウクス「うん!私達来れたんだね!」

 

チルノ&霊夢「?」

 

嬉しそうに言うオフィウクスにチルノと霊夢は首を傾げる。

 

鬼矢「おい、なに二人で盛り上がってんだ」

 

チルノ「後、名前を言いなよ。ちなみにアタイはチルノ!隣にいるのが織神鬼矢だよ」

 

それにハンタードーパントのままの鬼矢が釘を刺し、チルノがそう言って自分やハンタードーパントを紹介する。

 

オフィウクス「あ、ごめんね。私は宇佐美蓮子、んで隣にいるのが相棒の」

 

金髪の少女→メリー「マエリベリー・ハーン。蓮子からメリーと呼ばれてるわ…先ほどはごめんなさい」

 

それにオフィウクスは名乗り、金髪の少女、メリーも名乗って謝罪する。

 

鬼矢「ん?」

 

するとハンタードーパントから元の姿に戻った後にメリーを良く見る。

そんな鬼矢の行動にチルノと霊夢は首を傾げ、メリーと蓮子は緊張する。

 

鬼矢「…お前、ファントムか」

 

メリー「(びくっ!)」

 

蓮子「メリーは人を絶望させる奴らとは違うよ!」

 

そう指摘する鬼矢にメリーはビクッとした後に蓮子が庇う様にメリーの前に出て言う。

 

蓮子「確かにメリーは絶望しちゃってファントムになったけど人間だった時の心を持ってるんだ!ファントムだからって理由で倒さないでお願い!!」

 

そう頭を下げて頼み込む蓮子にチルノや霊夢は顔を合わせる。

 

鬼矢「おいおい、襲い掛かってきたのならともかく何で俺が同胞を殺さないといけないんだ?」

 

蓮子「…同じ怪人だろうと狩ろうとした奴がいるんだよ」

 

呆れて言う鬼矢だったが苦い顔をした蓮子の言葉に眉を顰める。

 

鬼矢「…もしかして俺がさっきなっていたドーパントがか?」

 

ほどの様子からそう聞く鬼矢に2人は頷く。

 

チルノ「苦労してたんだね」

 

霊夢『そうですね』

 

鬼矢「たまにそういう奴も居るんだよなホント…」

 

それにそう言うチルノと霊夢の後に鬼矢が呆れて言う。

 

蓮子「けれど私達どうやって来れたんだろう?」

 

メリー「確かに博麗神社までまだ遠かったわ」

 

首を傾げる2人に霊夢が説明しようとしてメンバーの少し離れた場所で光が集まった後に1人の男性が現れる。

 

男「はぁ…やっと逃げ切れた…ん?」

 

息を切らせていた男はメリーと蓮子を目に入れるとにやっと笑い、メリーは怯えて蓮子が前に出るとそれに察した鬼矢がさらに前に出て、後ろに霊夢とチルノが構える。

 

男「あぁ?邪魔すんのかてめぇ」

 

チルノ「するに決まってるじゃん!」

 

ふんすと言うチルノに男はメモリを取り出す。

 

男「先ほどは壊されたが予備を持ってて良かったぜ」

 

ハンター!

 

そう言って男はメモリを首筋に挿すとハンタードーパントへとなる。

 

ハンター「さぁ!狩りの時間だぜ!」

 

チルノ「狩りの?違うよ。あんたが狩られる時間だ!そうだよね鬼矢!」

 

そう言うハンターにチルノはホロスコープスイッチを取り出しながら言う。

 

鬼矢「あぁ、そうだな」

 

ハンター「鬼矢?…まさかテメェ…」

 

チルノのに同意する鬼矢へハンターは見た後に鬼矢は久々にその姿をオリジンへと変える。

 

オリジンを見てハンターはやはりかと嬉しそうに言う。

 

ハンター「まさかこんなところでEX級の怪人、オリジンに出会えるとはなぁ?」

 

チルノ「そう言ってても変わらないよね鬼矢」

 

霊夢『意味もなく人に危害を加えるならば退治するのも巫女の務めです』

 

喜ぶ様に言うハンターを見ながらチルノはオリジンへ言い、霊夢もドラゴンファントムの力を解放した姿へとなる。

 

オリジン「あぁ、そうだな」

 

その言葉と共に3人はハンターへと駆け出す。

 

向かって来る3人にハンターはボウガンを取り出して攻撃する。

 

チルノ「させるか!矢符【ダブルアロー・レイン】!!」

 

それにチルノが前に出て大量の火と氷が入り混じった矢を放って銃撃を落として行く。

 

ハンター「チッ、ならこれならどうだ!」

 

それにハンターは舌打ちした後にガンランスを取り出して突こうとするが霊夢は腕のドラゴヘルクローで防ぐ。

 

オリジン「オラァ!」

 

チルノ「おりゃあ!」

 

出来た隙にオリジンが蹴りを叩き込み、チルノもギルガメッシュから強烈な矢を放ち、2人の攻撃をまともに受けたハンターは地面を転がる。

 

ハンター「ぐっ?!」

 

霊夢「ぎゃう!」

 

起き上がろうとしたハンターに霊夢が回転してのドラゴテイルの攻撃を炸裂させてさらに吹き飛ばす。

 

ハンター「チッ、ならこれならどうだ!」

 

苛立ち気に体制を立て直した後に虚空から巨大な船を出す。

 

チルノ「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

霊夢「ぎゃう!?」

 

蓮子「んなのあり!?」

 

オリジン「あー、あれも確かにハンターの武器だな」

 

驚く3人にオリジンは呆れた口調で言う。

 

ハンター「くらいやがれ!」

 

船に飛び乗ったハンターは爆弾をたくさん投げる。

 

チルノ「うわわわ!?沢山来た!?」

 

霊夢「ぎゃう!?」

 

蓮子「っ!」

 

ディメンション!!

 

落ちて来る爆弾にチルノと霊夢は慌てる中で蓮子はスイッチとは別にガイアメモリを取り出すと自分に挿す。

 

その姿を胸部分が救世主のブラジラで胸の所が時計の様になっており、顔と腕はダグバで肩と足がデスイマジンになっている黒き姿、ディメンションドーパントにへと変える。

 

ディメンションはすぐさま時間を停止させると落ちていた爆弾を全部回収してハンターが投げていた分も含めてハンターの船に全部纏めて置いた後に霊夢達の元に戻ると時間停止を解除する。

 

ドドドーン!

 

ハンター「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

爆発と共に船が破壊されて爆風で吹き飛ぶハンターに飛び上っていたオリジンは踵落としを炸裂させて地面に落とす。

 

チルノ「おお!さっきと違う姿だ!」

 

ディメンション「ディメンションドーパント。それがいま私がなってる奴だよ」

 

ハンター「テメェラ…よくもやってくれたな…」

 

目を輝かせるチルノにディメンションが言うとハンターがよろけながら起き上がる。

 

ジョーカー!マキシマムドライブ!!

 

ハンター「!?」

 

すると、響き渡る音声にハンターは驚いた後に見上げるとそこには1人の戦士、仮面ライダージョーカーが必殺技を放そうとしていた。

 

ジョーカー?「ライダーパンチ!!」

 

向かって来るジョーカーにハンターは慌てて撃ち落とそうと攻撃をしかけようとして霊夢の放った拘束符に動きを止められた後にジョーカーのパンチが炸裂してハンターは吹き飛び…

 

ドカーーーーーーン!!!

 

地面に倒れると共に爆発を起こし、収まった後には気絶した男が残った。

 

ジョーカーは着地して手首をスナップさせた後にその姿をのっぺらぼうなドーパント、ダミードーパントに変えてからオリジンへとなる。

 

オリジン「やっぱこいつはいいな。ライダーとかに化けれるし」

 

首を鳴らした後にオリジンはそう洩らす。

 

先ほどオリジンがなっていたダミードーパントの特徴は自分や敵対する相手のイメージから生物・非生物問わずあらゆる物に変身し、その能力を擬態できる特殊能力でなれるのには制限はないのだ。

 

原典の使用者は一般人に負けるほど戦闘力が低かったがオリジンがなったダミードーパントはそんな事はなく、逆に変身したのに元々のとオリジンの戦闘力を加えると言う事をしちゃっている。

 

呻いていた男にオリジンは近寄ろうとすると途中でスキマが出て来る。

その後に出来たスキマから紫が出て来て男を一瞥した後に男の下にスキマを作り出してどこかに落とす。

 

オリジン「紫」

 

紫「こんにちわ。ちなみに彼は外の世界のSPD地球署へ送ってあげたわ…それと…ようこそ人の心を持った幻影の少女とその少女を守るナイトさん。私は八雲紫、あなた達を歓迎しますわ」

 

声をかけるオリジンに紫はそう言って説明した後にメリーと蓮子へ顔を向ける。

 

蓮子「八雲紫ってあの幻想の管理者の?!」

 

メリー「もしかして…」

 

紫「ええ、あの男から逃がす為に幻想郷に連れて来たのも私よ。まぁ、ちょっと誤算だったのがあの男がマキシマムされたと同時にゾーンので逃げていたと言う事ね」

 

ディメンションから戻って言う蓮子と驚いているメリーに紫はそう言った後に困った顔で頬をポリポリ掻いて男が現れた理由を言う。

 

オリジン「成程な…だから博麗神社に落ちて来たって訳か」

 

紫「その通りですわ」

 

2人が来た時を思い出してか背中を抑えるオリジンに紫は苦笑して言う。

 

オリジン「でコレからこの二人どうするんだ?」

 

蓮子「あー、もし迷惑じゃなければ此処にいていいかな?」

 

メリー「わ、私も」

 

聞くオリジンに蓮子とメリーは頼み込む。

 

霊夢『良いですよ』

 

蓮子「そうですよね…ってあっさり!?」

 

チルノ「まぁ、霊夢だしね」

 

断れると思ってたのか驚く蓮子にチルノはそう言う。

 

鬼矢「それは別にいいが…お前ら見たところ大学生じゃないのか?」

 

オリジンから戻って言う鬼矢にメリーは悲しい顔をし、蓮子はあーと困った顔をする。

 

蓮子「いやね…メリーはファントムとバレた事で退学、それに私もつい中退しちゃって…」

 

鬼矢「あー、なんかすまんな」

 

理由を言う蓮子に鬼矢は申し訳ない顔で謝る。

 

蓮子「いやまぁ…私は良いけどメリーは?」

 

メリー「私も、悪気があって言った訳じゃないし」

 

帽子を脱いで頭を掻いた後にかぶり直して聞く蓮子にメリーはそう言う。

 

鬼矢「…なぁ、お前等にぴったりの先生が居るんだがそいつのところで勉強してみないか?」

 

チルノ「もしかして慧音先生の事?」

 

そう提案する鬼矢にチルノは誰なのか当てて聞く。

 

鬼矢「あぁ、そうだ。大学生ならちょっとした専門知識も理解できるだろ?」

 

蓮子「まぁ、此処のがどれ位なのか分からないけどここでも勉強か…」

 

メリー「良いじゃない。退学したとはいえ私達はまだ学生でしょ?学業で勉強はメインなんだからちゃんとしないと」

 

聞く鬼矢に蓮子はめんどくさそうに答えてメリーが窘める。

 

霊夢『おそらく歴史なら高いレベルだと思います』

 

蓮子「歴史か…こりゃあ此処のなんだろうね」

 

メリー「そうなるでしょうね。けれど私達的に良いと思うわよ」

 

そう説明する霊夢に蓮子はそう洩らし、メリーがそう言う。

 

鬼矢「ま、とりあえずこれからよろしくな二人とも」

 

霊夢『よろしくお願いします♪』

 

チルノ「よろしく♪」

 

紫「歓迎しますわ。幻想を探していたお2人さん♪」

 

蓮子「ええ、よろしく♪」

 

メリー「こちらこそホントにありがとうございます」

 

お互いに挨拶して歓迎された2人はお互いに笑う。

 

新たに迎えた鬼矢達。

その後に歓迎会をしたが次の異変で彼女達も異変解決に乗り出す事を鬼矢達は知らない。




蓮子「次回!第十六章!始まりのS・仙人と時間跳躍者に続くよ!!」

※修正しました


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第十六章~始まりのS・仙人と時間跳躍者~

何時も通りと思われた日常、だが、新たな異変はもう始まっていた。


とある夜、森の中で

 

妖怪少女「きゃあ!?」

 

怪人の力を得た妖怪の少女が吹き飛ばされる。

 

???「ヘルハウンドかい。なかなかだったけど此処までだね」

 

そう言って吹っ飛ばした人物は怯える妖怪の少女に近づく。

 

妖怪少女「いや、な、なに…」

 

その瞬間、少女の悲鳴が響き渡る。

 

???「ふぅ…なかなかの力だったね」

 

倒れ伏した妖怪の少女を尻目にその人物は妖怪の少女が付けていた指輪を弄った後に上に放り投げて落ちて来たのを飲み込む。

 

???「さてそろそろ狙おうかね…ドラゴンファントムを」

 

ニヤリと笑ってその人物は狂気的な笑みを浮かばせて歩き出す。

 

 

 

蓮子とメリーが博麗神社に住んでからしばらく経った。

春も過ぎた中でチルノの一言が始まりだった。

 

チルノ「ねえ霊夢」

 

霊夢『なんでしょうか?』

 

話しかけるチルノに霊夢はそう聞く。

 

チルノ「……異変起きてなくない?」

 

霊夢『ですよね;』

 

そう聞くチルノに霊夢は冷や汗掻いて書く。

 

ここしばらくだが桜はなりを潜め、既に深い緑に包まれていたのだが 人間、妖怪、その他諸々が集まるお花見だけは未だ繰り返されていた。

 

それと共に宴会を行う度に幻想郷に得体の知れない不穏な妖気が高まっていた。

ただ、妖気は高まる一方だったが、まだ何も起きていない。

 

犯人は?動機は?その全てが判らないし、その目的すら判らなかった。

妖気が高まろうと、誰一人、繰り返される宴会を止めようとしないのだ。

 

蓮子「確かに週に2回も宴会が続いたらおかしいわよね…」

 

鬼矢「Zzzz…」

 

メリー「こっちはこっちで寝てるし;」

 

頭を掻いて言う蓮子の後に昼寝中な鬼矢を見てメリーは言う。

 

そんな鬼矢にチルノは近寄って揺する。

 

チルノ「鬼矢~異変だよ~い・へ・ん」

 

鬼矢「ん…うるさいな…」

 

揺さぶられた事で不機嫌そうに鬼矢は気だるげに起きる。

 

蓮子「新たな異変が始まってる様だよ」

 

鬼矢「異変ね…別に放って置いていいんじゃね」

 

なんも起きてないんだしよと言って鬼矢は寝なおそうとする。

 

文「あやや~それがそうでもないんですよね」

 

チルノ「文じゃん」

 

蓮子「ヤッホー」

 

するとそう言って文が現れ、代表して蓮子が挨拶する。

 

霊夢『なにかあったんですか?』

 

文「実は宴会があった日の夜に何者かに妖怪の少女が襲われると言う事が起きてるんですよ。それにより宴会が起きた分だけ人数が増えてると言う」

 

聞く霊夢に文はそう言う。

 

蓮子「そうだったんだ」

 

鬼矢「ふ~ん…被害者の共通点とかあるか?」

 

知らなかったと漏らす蓮子の後に起き上がった鬼矢が聞く。

 

文「被害者は誰もがある力を持っていました。ただ襲われた後に奪われたそうです」

 

鬼矢「力って怪人のか」

 

メモ帳を開いて説明する文へ鬼矢は聞く。

 

文「十中八九そうでしょうね。そしてその妖怪の知人が言うには誰もが指輪との事だそうです」

 

鬼矢「指輪…という事はファントムか」

 

続けて説明する文の言った事に鬼矢は当て嵌める。

 

文「もしかすると週に開かれる宴会はその襲撃者が狙う為に何らかので起こしてるのではないでしょうか?」

 

メリー「それありえそうね」

 

霊夢『あれ?けれど妖怪だけと言う事になると…』

 

推測を言う文にメリーは頷くと霊夢が気づいた事にそう書いてそれに同じ様に考えていたのか文が言う。

 

文「そう、襲撃されてるのは妖怪だけ、そうなると妖怪達はこう考えるでしょう。襲撃しているのは人間ではないか?…と」

 

鬼矢「…そりゃマズイな」

 

出て来た言葉に鬼矢は顔を顰める。

 

弁解しようにも霊夢や魔理沙以外に怪人の力を得た人間はいる。

もしその者達が自分達が同じ様に力を付けるのを恐れて襲ったのではと考えたのならこのまま今の状況が続いたら衝突は免れないだろう。

 

チルノ「鬼矢、これ犯人を見つけないとやばいんじゃないかな?」

 

鬼矢「…そうだな。めんどくさくなる前にとっとと解決するか」

 

不安げに聞くチルノに鬼矢は頭をガシガシ掻いた後に起き上がってそう言う。

 

文「ではこの射命丸文、事件解決の旅に同行させて貰いますよ!」

 

霊夢『で解決しに行くとして何処に行けばいいんでしょうかね?』

 

チルノ「確かに全然当てがないもんね」

 

申し出る文の後にそう見せる霊夢にチルノは頷く。

 

蓮子「此処はひとまず怪人の力を持ってる人を当たってくのはどうかな?」

 

メリー「それしかないわよね。一応裏付けも取った方が良いものね」

 

そう提案する蓮子にメリーはそう言う。

推理物でもよくある事だが聞き込みをして情報収集する事はとても大事である。

ただ調べずにしていれば真実も分からなくなるのだ。

 

???「すいませんが、あなた達の異変解決に私も同行させて貰っても宜しいでしょうか?」

 

すると聞こえて来た声に一同はした方へ向ける。

そこにいたのはピンクの髪にシニヨンキャップを付けていて民族衣装のような胸元に花の飾りがあり、服の前掛けの部分には茨の模様が描かれている白とワインレッドの服に黄緑色のスカートを履いた女性であった。

ただ、右腕全体を包帯でグルグル巻きにしていて左手首には鎖のついた鉄製の腕輪をつけていた。

 

鬼矢「誰だお前?」

 

文「おや、仙人様じゃないですか?」

 

女性「こんにちわ」

 

警戒する鬼矢の隣で文が女性を見て言い、女性は文に挨拶する。

 

鬼矢「仙人?」

 

文「はい、この方は茨木華扇、妖怪の山に住んでらっしゃる仙人様なんですよ」

 

華扇「紹介にあずかった様に私は茨木華扇と申します。よろしくお願いします」

 

首を傾げる鬼矢へ文はそう言い、華扇がそう言う。

 

霊夢『茨木?どこかで聞いたような…見たような…』

 

華扇「と、とにかく、襲われた中にいた妖怪の少女には一緒に住んでるペットの事で世話になった子がいるので私として早く解決したいから此処に来ました」

 

名前を聞いて首を傾げる霊夢のを遮る様に華扇は言う。

 

チルノ「そうだったのか~」

 

鬼矢「もしかしてお前も怪人の力持っているのか?」

 

納得するチルノの後に鬼矢は聞く。

 

扇「ええ、私のはこれです」

 

そう答えてから華扇は小さい刀が付いた黒いプレートの様なのを取り出して腰に近づけるとプレートは装着されて華扇は次に錠前に似たのを取り出して横に付いてるスイッチと思われるのを上にスライドさせて解錠する。

 

デェムシュ!

 

華扇「変身!」

 

そう言った後にプレートの真ん中に錠前を固定して刀を倒すと光に包まれ、それが収まった後には赤いビキニ鎧とスカートに肩部分に水晶のはめ込まれた肩当てを付けて赤いマントを羽織った姿になった華扇が現れる。

 

鬼矢「…まさかのデェムシュか」

 

チルノ「発言的に妖夢達みたいな感じなの?」

 

その姿を見て呟く鬼矢にチルノは聞く。

 

鬼矢「まぁそうだな」

 

華扇「他にも2つのを組み合わせてのがありますが戦闘向けじゃないですからね」

 

頷く鬼矢の後に元の姿に戻った華扇がそう言う

 

鬼矢「でまずどこから行く?」

 

チルノ「まずは魔理沙に知らせる為に行くのはどうかな?」

 

霊夢『だったら香霖堂に行きましょう』

 

聞く鬼矢にチルノが提案して霊夢がそう言う。

 

鬼矢「香霖堂?」

 

霊夢『源蔵さんの弟子である人が経営してるお店で魔法の森の入り口近くにあるんですよ』

 

初めて聞く名に呟く鬼矢へ霊夢は説明する。

 

鬼矢「ふ~ん…」

 

蓮子「んじゃあ最初の目的地はその香霖堂に決定だね!」

 

チルノ「レッツゴー!」

 

どう言う店なんだろうなと思ってる鬼矢を尻目に蓮子とチルノの号令の元一同は香霖堂へ向かった。

 

 

魔法の森~香霖堂~

 

霊夢『此処が香霖堂です』

 

早速着いた鬼矢は霊夢のを聞いてほぉと声を漏らす。

店は普通だがその周りにあるのが鬼矢には見覚えのある物ばかりであった。

 

鬼矢「(戦極ドライバーにバースドライバー、ロストドライバーまであるじゃねぇか;)」

 

???「おや、霊夢に…ああ、君がおやっさんの言ってた鬼矢君か」

 

さらに無造作に置かれている数々のベルトに冷や汗を掻いていると入口から女性が現れる。

 

鬼矢「アンタが此処の店主か?」

 

女性→霖之助「そうだよ。僕は森近霖之助、この香霖堂の店主をしているよ」

 

聞く鬼矢に女性、霖之助は名乗る。

 

鬼矢「霖之助って男みたいな名前だな」

 

霖之助「はは、そうだろ。まぁ、理由はこれさ」

 

不思議がる鬼矢に霖之助はそう言うと体を光らせる。

 

収まった後には体つきが男性になって顔つきも中性になった霖之助が立っていた。

 

鬼矢「…なるほど、どっちにもなれるのか」

 

霖之助「そう言う事、生まれつきでね。男女両方になれるんだ。主に此処にいる時や散歩の時は女、無縁塚に行く時やおやっさんに手伝いで呼ばれた時は男になってるんだよ」

 

少し驚いて言う鬼矢に霖之助は言ってる途中で再び女性の姿となって言う。

 

鬼矢「そうなのか」

 

魔理沙「ありゃ、お前等も来たのか?」

 

納得する鬼矢の後に魔理沙が2人の少女と共に現れる。

 

鬼矢「お、大妖精。お前も居たのか」

 

魔理沙「あー、こいつは大妖精に似てるけど別人もとい別妖精だぜ」

 

魔理沙に続いて出て来た2人の少女の片方が大妖精だと見て鬼矢は声をかけるが魔理沙がそう言う。

 

そう言われて鬼矢はじっくり見て気づく。

 

大妖精は髪の色が黄緑でサイドテールにしているのだが大妖精と思った人物は深緑に染めた髪をそのままおろしていて服もふわりとした袖が付いた長袖シャツの上に緑色のジャンパースカートを着ており、背中の翼も鳥を感じさせるのではなく水の雫を模した形状であった。

 

霖之助「その子は梅霖(ばいりん)、ウチに住んでる梅霖の妖精でもう1人も同じ様にウチに住んでる妖怪の朱鷺子(ときこ)。良く僕が無縁塚やおやっさんの手伝いをしてる時に店番をして貰ってるんだ」

 

梅霖&朱鷺子「「こんにちわ」」

 

そんな鬼矢へ霖之助が自己紹介して2人は頭を下げる。

 

鬼矢「俺は鬼矢。よろしくな」

 

霖之助「それで?様子から察するに霊夢に聞いてウチの店のを見に来ただけじゃなさそうだね」

 

2人に名乗る鬼矢へ霖之助は様子から聞く。

 

鬼矢「あぁ、実はな…」

 

そう言って鬼矢は今起きている事を話す。

 

霖之助「成程…それで魔理沙がいると思われる僕の店に来た訳か」

 

魔理沙「ちなみに言うと私じゃないぜ。それに私は不意打ちするにしても知ってる奴を驚かせる位だぜ」

 

話しを聞いた霖之助は腕を組んで呟く隣で魔理沙がそう言う。

 

鬼矢「となるとやっているのはオーガの怪人少女か…」

 

チルノ「?鬼がどうかしたのか?」

 

蓮子「確かにそうね。なんで鬼が出るの?」

 

魔理沙のを聞いてそう呟く鬼矢にチルノと蓮子は聞く。

 

鬼矢「いやな、ファントムを襲って得するのって魔理沙のキマイラファントムかオーガファントムの二体ぐらいしか居ないんだ」

 

魔理沙「はぁ~そうなのか~」

 

メリー「ファントムにも鬼がいたのね…と言うか魔理沙のなってるキマイラファントムやそのオーガファントムって同族を食べるの?」

 

理由を言う鬼矢に魔理沙は関心しメリーは鬼矢の発言からそう聞く。

 

鬼矢「食べるぞ。と言っても少し違いがあるけどな」

 

霊夢『そうなんですか?』

 

そう言う鬼矢に霊夢はそう書いて聞く。

 

鬼矢「オーガのほうはそのまま喰らうんだ」

 

理沙「マジか!?」

 

蓮子「そりゃまた…怖いわね;」

 

メリー「(ぶるぶる)」

 

答えた鬼矢のに魔理沙は驚き、蓮子が冷や汗を掻く隣でメリーが顔を青くして震える。

 

蓮子「大丈夫だよメリー!私が守るからね!」

 

メリー「う、うん」

 

鬼矢「特に危ないのは霊夢だ」

 

霊夢「!?」

 

チルノ「なんでって…あそうか、霊夢だけ純粋なファントムの力を取り込んでるからだね」

 

メリーを落ち着かせるのを蓮子に任せてそう言う鬼矢に霊夢は驚き、チルノは聞こうとして思い出して言う。

 

鬼矢「それだけじゃない。オーガはドラゴンファントムを食うのを目的にしているんだ」

 

魔理沙「マジか!?」

 

蓮子「つまり…」

 

鬼矢の言った事に魔理沙は驚き蓮子は想像し…

 

オーガ『ふははははは!食べてやるぞ~!』

 

霊夢『ぎゃ、ぎゃうぅぅぅぅぅ!?』

 

蓮子「い、いけないわね」

 

鬼矢「お前は何を想像したんだ?」

 

顔を赤くして言う蓮子に鬼矢は呆れてツッコミを入れる。

 

鬼矢「とりあえずオーガの怪人少女を見つけないとな」

 

霖之助「ああ、だったらその前にこれについて知ってるなら教えてくれないかな?起きたら傍にあってね」

 

そう言う鬼矢へ霖之助はそう言って取り出したのを見せる。

それは2つのカイジンキーであった。

 

鬼矢「ん?それはティターンとスフィンクスのカイジンキーか」

 

霖之助「へぇ、それぞれ伝説に出る者達の名前なのか」

 

それを見て言う鬼矢に霖之助はそう洩らす。

 

鬼矢「まぁそうだな」

 

関心する様に言う霖之助へ鬼矢はそう言う。

 

チルノ「んじゃあ次はどこから行く?」

 

文「此処は疑いを晴らす為に人里ですかね?」

 

鬼矢「そうだな。んじゃ人里に行くか」

 

チルノの後の文のに鬼矢は同意した後に魔理沙も同行すると言う事で梅霖と朱鷺子に見送られて人里に向かった。

 

人里

 

魔理沙「さて」

 

早速着くと魔理沙は怪人少女の姿となった後に魔法でキメラファントムの特徴を隠して伊達眼鏡をかけて髪をポニーテールにする。

 

鬼矢「お前、人里ではそんな変装してるのかよ」

 

魔理沙「丁度良いんだよ」

 

呆れて言う鬼矢に魔理沙は憮然とした顔で返す。

 

すると霊夢が魔理沙に見えない様に鬼矢へ声に出さすに見てと書いているのを見せてるのに気付く。

 

霊夢『源蔵さんと喧嘩する様に出て行ったから恥ずかしくて素のままじゃあ歩きづらいんですよ』

 

鬼矢「あぁ、なるほどな…」

 

魔理沙「ん?何がだ?」

 

納得して言う鬼矢のに気づいたのか聞く魔理沙になんでもないと言って歩き出し、それに魔理沙は不思議そうに首を傾げて他の皆と続く。

 

チルノ「んで人里に来たのは良いけど誰から調べる?」

 

鬼矢「そうだな…」

 

???「おや、霊夢に鬼矢じゃない」

 

チルノの問いに鬼矢はどの人物から当たるか考えようとした時、声をかけられたので顔を上げると麟がいた。

 

鬼矢「お、麟じゃねぇか」

 

麟「こんにちわ。どうやらあなた達も今回の事で動いてるみたいね」

 

文「おや?もしやあなたは今起きてる事を知ってるんですか?」

 

挨拶した後にそう言う麟に文は聞く。

 

麟「と言うか依頼されたのよ。妖怪を襲撃してる犯人を捜して欲しいでね」

 

鬼矢「なるほどな。そっちは何か手がかり掴んでるのか?」

 

麟「期待してる所悪いけどさっき頼まれたばかりだから情報は少な目、分かってるのは多種多様の能力を使うって事だけね」

 

鬼矢「やっぱりそうか…」

 

肩を竦めて言う麟の後半のに鬼矢は納得する様に頷く。

 

麟「どうやら私の方よりそっちの方が相手がどんな奴か知ってるみたいね」

 

鬼矢「あぁ、実はな…」

 

そう言って鬼矢は麟に今までで分かっている事を言う。

 

麟「確かにありえそうね。早めに退治しないと厄介事は免れないわね。」

 

鬼矢「と言っても手がかりがなくちゃどうしようもねぇな」

 

顎に手を当てて言う麟に鬼矢は頭を掻いてぼやくと…

 

ドゴーーーーーン!!!!

 

いきなり爆発音が起きる。

 

霊夢『な、何ですか今の爆発音!』

 

チルノ「あっちからしたよ!!」

 

いきなりの事に驚く中でチルノが言った方へ誰もが走る。

 

暫く走っていると人里から出て少しして建物が見えた後に白のインナースーツに上にロボゴーグをインフィニットストラトスのIS風にしたアーマーを装着している女性が何かを模したインナースーツに赤いフレアスカートを履き、背中に蝙蝠の翼があって両腕に鉤爪のような物を装着している女性とぶつかり合っていた。

 

麟「あれって理香子さん!もう1人は誰かしら?」

 

鬼矢「それはともかくまずはあの二人を止めるぞ」

 

アーマーを纏っている女性を見た後にその女性とぶつかり合っている女性が気になって呟く麟に鬼矢はそう言って駆け出す。

 

麟「そうね!」

 

それに麟は同意した後に左手で手鏡を取り出した後に右手に前に鬼矢達に見せた3枚のカードの内ダークウィングのを持つ。

 

麟「変身!」

 

自分を映しながらカードを翳すと麟へ何かが重なった後に服が鎧を外したセイバーリリィのを青く染めて中央に金色の蝙蝠が描かれた服となり、背中から黒い蝙蝠の翼が現れた姿となる。

 

鬼矢「お、今回はダークウイングにしたか」

 

麟「ええ、それに止めるならこれが丁度良いでしょう音波【ナスティボイス】!」

 

そう言って麟は2人に向けて超音波を放つ。

 

理香子&女性「「!!?」」

 

放たれた超音波に理香子と女性は頭を抑える。

 

鬼矢「よっと」

 

動きが止まった所で鬼矢がアンドロメダゾディアーツになり鎖を投げて2人の動きを止める。

 

チルノ「ナイスコンビネーション!!」

 

霊夢『なんとか止まりましたね;』

 

鬼矢「ナイスアシストだ麟」

 

麟「そちらこそ」

 

それにチルノは言い、安堵する霊夢の後にそう言うアンドロメダゾディアーツに麟はそう返す。

 

理香子「な、何よこれ!?」

 

女性「うおおおお!何あれ見た事ない!これも魔法「いい加減にしろ教授!」はぐあ!?」

 

驚く理香子の後に戦っていた女性が目を輝かせて言ってる途中でマーメイドドレスを纏った少女がパイプいすで殴って黙らせる。

 

少女「えっと、ホントに悪かったなウチの教授がしつこくして;」

 

理香子「え、ええ…;」

 

パイプいすを持ったままそう謝る少女に理香子は冷や汗掻いて言う。

 

鬼矢「教授ってどこぞの大食い探偵かよ」

 

蓮子「私的に鬼矢さんがその教授を知ってるのには驚きだわ」

 

思わずそう言うアンドロメダゾディアーツに蓮子はそう述べる。

 

鬼矢「一応本は全部持っているからな」

 

蓮子「あ、そうなの?私も持ってるんだよね~紫さんにお願いして置いて行っちゃってたのを漫画版ともども持って来て貰ってね。主人公の夢水教授は常識ないけどここぞと言う時に見せる推理や語る事が深いんだよね~」

 

そう言うアンドロメダゾディアーツに蓮子は嬉しそうに語る。

 

鬼矢「そうだよな。そこも面白い」

 

蓮子「後はその周りの人物とかもね~同作者の怪盗との絡みも面白いわよね~」

 

メリー&魔理沙「「(全然入り込めない;)」」

 

なんか色々と語り合っている2人にメリーと魔理沙はそう思った。

 

 

同時期~紅魔館・図書館~

 

 

パチュリー「(ガタッ)」

 

レミリア「どうしたパチェ?」

 

突如立ち上がるパチュリーにレミリアは軽く驚いて聞く。

 

パチュリー「……語り合えそうな気配を…」

 

レミリア「ああ、あの常識はないが面白い教授と呼ばれる探偵のか」

 

そう言うパチュリーにレミリアは理解して成程なと紅茶を飲む。

 

 

戻って鬼矢達

 

蓮子「夢水教授って幻想郷に来ても本があれば色々と生きて行けそうよねホント」

 

鬼矢「あと食材もな」

 

なんかスイッチが入ったのか色々と話しあう2人に霊夢はどうしたら良いかうーんうーん悩み、チルノはどんな話なのか気になって聞いてて論外であった。

 

少女「おーいそこのお2人さん。楽しく談話してる所悪いけど話しを戻さないか;」

 

麟「確かに;」

 

そんな2人に教授と言った女性を止めた少女が呼びかける。

 

鬼矢「おっと、そうだったな」

 

蓮子「ごめんごめん;」

 

それに気づいた2人は話を止めて女性と理香子を見る。

 

少女「あんた悪かったな。ウチの教授が嫌がってるのにしつこく聞いてよ;」

 

理香子「色々とその教授さんの制御ちゃんとしなさいよね;」

 

謝る少女に縛られていた事で落ち着いたのか理香子がそう言う。

 

鬼矢「でお前は誰だ?」

 

少女「ん?ああ、名乗るの忘れてたな」

 

拘束を解いてから戻った鬼矢の問いに少女は頭を掻く。

 

少女→ちゆり「私は北白河ちゆり。この人、岡崎夢美教授の助手を務めてるんだ。なぁ、あんた等博麗の巫女の霊破さんと知り合いか?」

 

鬼矢「まぁ、そうだな。霊夢についてはその霊破の娘だ」

 

自己紹介した後に聞くちゆりに鬼矢はそう言って霊夢を指す。

 

ちゆり「は?娘?…いやいやいや!ちょっと待て!?娘いたのか!?と言うかあの年齢でなんか同年代な娘っておかしくね!?」

 

鬼矢「?そうか?」

 

何か驚いて言うちゆりに鬼矢は首を傾げて霊破を思い浮かべる。

見た目的に霊夢を産んだとは思えない若さだったがそれ程驚くものではないと思ったが…

 

ちゆり「いやいやいや!別れた時は高校生に上がりかけな中学生位の奴が数日で同じ位の子がいるって聞いた事ないぞ!?」

 

鬼矢「はっ?数日?」

 

だがちゆりの言った事に鬼矢は呆気に取られると気絶していた女性、夢美が呻きながら目覚める。

 

夢美「うーいい加減パイプいすで叩かないでよ…」

 

ちゆり「きょ、教授!ちょっと大変だ」

 

起きた夢美にちゆりは話す。

 

夢美「ああ、未来の時間に来ちゃったわけね」

 

鬼矢「未来っておまえ等、まさか…」

 

あっさり言う夢美に鬼矢は行き付いて見る。

 

夢美「ええ、どうやら私達は此処に来る途中で巻き込まれた衝撃で目的地に着いたけど時間を飛び越えちゃったみたいね」

 

理香子「つまりあなた達は過去から来たって訳!?」

 

結論を言う夢美に理香子は驚いて言う。

 

鬼矢「しかも霊破が巫女やってた時からか」

 

夢美「いやー驚きね~どうりでなんか違和感あった訳ね」

 

腕を組んで言う鬼矢に夢美は笑って言う。

 

夢美「ところで霊破はどうしているの?」

 

霊夢『それは…』

 

聞く夢美に霊夢はそう前置きした後に説明する。

 

夢美「そうだったの…彼女、引退してるのね」

 

今までのを聞いた後に夢美は何か悲しげな顔をする。

 

ちゆり「まぁ、帰るまで色々と話してたからな…教授って色々と話せる同級生で友達はいなかったから霊破さんは教授にとって同じ歳で話せる親友なのが何時の間にか自分より年上になってたらな…」

 

鬼矢「ところであんたら霊破とはどうやって知り合ったんだ?」

 

そう洩らすちゆりに鬼矢は聞く。

 

ちゆりはまず自分達の世界について説明した。

 

夢美の世界は科学が発達(幻想郷より優に5世紀程度発達、あるいは23世紀相当)していて、重力・電磁気力・原子間力の全ての力が統一原理によって説明されている。

 

そんな統一理論に夢美は異を唱え、これに当てはまらない力『魔力』が存在するという‘非統一魔法世界論’を学会で発表したのだが、失笑を買い、それにより学会に魔法の実在を認めさせる為に夢美はちゆりと共に可能性空間移動船と言う世界を移動する船でかつて霊破が現役の頃に来た。

 

魔力を調べようとして2人は異変を起こしちゃった事もあり、当時の巫女だった霊破に退治される。

 

退治された後はしばらく博麗神社に居着いて魔法を調べ上げた。

調べ終えた後に一度自分の世界に戻って発表したが信じられずに学会から追放された。

 

追放された夢美は自分の世界に嫌気を差してちゆりと共に幻想郷に住む為にもう1度船で向かっていたのだがその途中で何らかので起きた衝撃波に襲われて気を失った後、目が覚めたら船はボロボロだったが幻想郷にたどり着いていたと言う。

 

ちゆり「んでそんな私等の近くにこれがあったんだよな」

 

そう言ってちゆりは服がセーラー服になった後に出て来たのを見せる。

 

鬼矢「ん?これはタブーメモリだな」

 

ちゆり「おっ、私んを知ってるなら教授のも知ってるか?」

 

理香子「私のもね」

 

それを見て言う鬼矢の後に夢美の体が虹色に光った後にステンドグラスの様になった後にパリーンと割れると別の服になった夢美が現れた砕けたステンドグラスの光は夢美の手に集まるとカードに変わる。

 

理香子はスーツの上に白衣を羽織った服装になるとその手にカイジンキーが握られていた。

 

鬼矢「それはカイジンキーでんでこっちはなんだ?」

 

魔理沙「んーーーーこれはステンドグラスっぽいな」

 

理香子のを見た後に夢美のカードを見て首を傾げ鬼矢の隣で魔理沙の呟いた事に鬼矢は自分の記憶と知識をフルに活用して考えた後にある種族に行き当たった。

 

鬼矢「ファンガイア&レジェンドルガか」

 

蓮子「ファンガイア?レジェンドルガ?」

 

チルノ「何それ?」

 

名前を言う鬼矢に蓮子とチルノは首を傾げる。

 

鬼矢「怪人の種族の一つだ」

 

まぁ、お互いにファンガイアとレジェンドルガは別々だけどなと付け加える。

 

夢美「んじゃあ私のはファンガイアとレジェンドルガで言うならどっちなの?」

 

鬼矢「ファンガイアのほうだな」

 

理沙「んじゃあこいつ等は違うって事が分かったな」

 

聞く夢美に鬼矢は答えた後に魔理沙がそう言う。

 

ちゆり「?なんだ何か異変が起きてるのか?」

 

霊夢『はい、実は…』

 

聞くちゆりに霊夢は今起こっている事を話す。

 

夢美「成程ね」

 

理香子「ある意味迷惑極まりないわね」

 

鬼矢「だろ?」

 

麟「まぁ、あなた達は白なのは分かったけどね」

 

話を聞いて納得する夢美の隣でそう述べる理香子に鬼矢が言った後に麟がそう言う。

 

鬼矢「もしよかったら手伝ってくれるか?」

 

夢美「良いわよ。色々と霊破には世話になったしね」

 

ちゆり「教授がするなら私も反対しないぜ」

 

理香子「私は私で人里にいとくわ。色々と勘違いされたくないし」

 

そう頼む鬼矢に夢美とちゆりは同行を受け入れ、理香子はそう言って人里へと歩いて行く。

 

鬼矢「んじゃまず紅魔館に行くとするか」

 

チルノ「お~!」

 

魔理沙「確かに咲夜にも訊かねえとな」

 

華扇「紅魔館ですか…」

 

そう言って次に行く場所を言う鬼矢にチルノは元気よく言い、魔理沙の後のなんとも言えない感じの華扇に霊夢は首を傾げる。

 

霊夢『どうかしたのですか?』

 

華扇「いやその…と、とにかく行きましょうか」

 

誤魔化す様に歩き出す華扇に霊夢は疑問詞を浮かべながら続く。

新たに始まった異変、今回の黒幕は何者か…




ちゆり「次回!第十七章!仮・面・招・来なんだぜ!…と言うか仮面って何が来るんだ?」


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第十七章~仮・面・招・来~

紅魔館に来た鬼矢達、そこで彼らは驚く事になる。


鬼矢「…なぁ、なにやってんだ?あいつ等」

 

次に紅魔館に来た鬼矢達は目の前でぶつかり合っている妖夢と咲夜を見てそれを見ていた美鈴に聞く。

 

美鈴「ああ、これはちょっとした特訓ですよ。ほら、妖夢ちゃんは最近になって怪間になったばかりじゃないですか?」

 

鬼矢「まぁ、そうだな」

 

乃亞「んで咲夜は咲夜で美鈴の様になりたいで」

 

純「妖夢ちゃんは自分の力を感覚を取り戻したいで模擬戦をする事にしたんだ」

 

理由を聞いて納得する鬼矢に同じく様に見ていた乃亞と純がつけ加える。

 

鬼矢「んでこんな一進一退のバトルになってるのか」

 

そう呟いて鬼矢は2人の模擬戦を見る。

 

時を止めて全方向から攻撃しようとする咲夜に妖夢は周囲にオリハルコンで出来た刃を出現させてナイフを防いでいく。

咲夜が時を止めて様々な所から攻撃するトリッキータイプなら妖夢は向かって来るのを薙ぎ払うパワータイプだろう。

 

鬼矢「でお前ら観戦組はなんか宴会ムードな感じだな」

 

その後に半目でお酒を持ってる3人を見る。

 

蓮子「此処にも影響出てるのね;」

 

霊夢『ですね;』

 

呆れる蓮子に同意する霊夢の反応に首を傾げる3人に一旦模擬戦を終えた妖夢と咲夜を交えて今の現状を話す。

 

純「え、そうだったの?;」

 

乃亞「あー、多かったけど気にしてなかったな」

 

美鈴「どうりでなんか覚えのある妖気を感じた訳ですか…まぁ、私は酒を大量に飲めるから無視してましたけど☆」

 

再び模擬戦を始める2人を尻目に聞いた事で驚く2人の後に美鈴がてへぺろとする。

 

鬼矢「美鈴…」

 

咲夜「えっと…ウチの母がすいません;」

 

そんな美鈴に鬼矢は頭を抑えて妖夢のを掃きながら咲夜が謝る。

だが、鬼矢はすぐさま美鈴の言った中のに気付く。

 

鬼矢「おい美鈴、今覚えのある妖気と言ったよな?」

 

美鈴「言いましたよ。けれど今回は協力しませんよ」

 

聞く鬼矢に美鈴はそう返す。

返された事にああ、そうだよなと鬼矢は顔を抑える。

 

美鈴にとってお酒が大量に飲めてる今の異変は異変解決の宴会以外でまたとないお酒を飲む都合の良い異変だからだ。

結構美鈴はオフでもオンの時でもお酒を滅多に飲まないが無礼講となると遠慮しないのだ。

 

鬼矢「ま、俺としてもこういう異変なら解決しなくても別にいいんだが…」

 

華扇「ダメです!もしもを考えて解決しなくてはいけません!!」

 

美鈴「華扇ちゃんはホントに昔から真面目だね~」

 

そう洩らす鬼矢に華扇は厳しく言い美鈴がそう言う。

 

鬼矢「ん?知り合いか?」

 

美鈴「はい!旧友ですよ旧友!」

 

華扇「ホントにあなたは色々とひょうひょうしてますよね。しかもお酒となると止まろうとしないから大変ですし」

 

言い方と雰囲気から聞く鬼矢に美鈴は華扇に抱き付いて言い、華扇は疲れた表情で言う。

その際咲夜がむぅとしてたのは遠くから見ていたレミリアだけが知ってたりする。

 

妖夢「隙あり!」

 

咲夜「まったく嫉妬する位の余裕があると考えなさいな」

 

それを見て斬りかかる妖夢にそう返して咲夜は時を止めて回避して距離を取ると共にナイフを投げる。

 

妖夢「うがっ?!」

 

不意打ちに近かったのでナイフは妖夢のオデコにぶつかり、妖夢は額を抑える。

模擬戦だっただけに刺さらない様に加工されたナイフだったので痛いだけで済んでいる。

 

幽々子「涙目の妖夢、可愛いわね~」

 

純「そうだね~」

 

鬼矢「おい待て、なに写真とってんだそこの二人」

 

そんなオデコを抑えて涙目な妖夢を幽々子と純はカメラで撮っていた。

ちなみにカメラは文から奪った。

 

さらに言うととある場所で1人の人物が反応していたが今回のとは関係ないので些細である。

 

文「すいません。現像はしますから返してください;」

 

純「ん~ちょっと待って、あと数十枚撮るから」

 

夢子「なんだか。運動会で活躍する自分の子をハイテンションで撮る父親みたいね;」

 

ちゆり「ああ、ホントにそうだな」

 

お願いする文にそう返す純を見て言う夢子にちゆりは同意する。

 

妖夢「ちょ、二人とも?!」

 

咲夜「あー…なんとなく分かるからご愁傷様ね」

 

気づいた妖夢が顔を赤くして慌ててそんな妖夢を咲夜がそう慰める。

 

妖夢「え?」

 

咲夜「いやほら、私も母さんに小さい頃から可愛がられたからね…」

 

そんな咲夜の慰めに疑問詞を浮かべる妖夢に恥ずかしそうに理由を言う咲夜にああ…と妖夢は納得する。

 

妖夢「なんか似てますね私たち;」

 

咲夜「そうね…主に上とか親的な意味で;」

 

そう言う妖夢に咲夜は深く頷く。

 

霊夢『…なんかあの二人、気が合い始めていませんか?』

 

魔理沙「いやまぁ、分かるっちゃあ分かるな」

 

チルノ「そうなのか?」

 

愚痴り合う咲夜と妖夢を見て聞く霊夢に魔理沙は頬をポリポリ掻いて困った顔で言い、チルノは首を傾げる。

 

鬼矢「…とりあえずあのバカ二人を止めにいくか」

 

乃亞「あぁ、そうだな」

 

流石にこのままだと妖夢が肩身狭いだろうと言う事で写真を取ってるバカ姉弟を鬼矢と乃亞は止めに入る。

 

鬼矢「ったく、めんどくさいな」

 

ぼやいた後に鬼矢はアンクになり、乃亞もアッシュとなるのを見て誰もが首を傾げた後…

 

アッシュ・鬼矢「「お仕置き【火炎地獄】」」

 

同時にバカ姉弟に放った。

 

幽々子・純「「あっつぅぅぅぅぅぅぅぅい!!?」」

 

直撃を受けた2人はカメラを放り投げて怪人の姿となって悶えて火を消す為に転がる。

 

文は慌てて飛んで来たカメラをキャッチする。

 

霊夢『ナイスキャッチです!』

 

文「はぁ~良かった…地面に落ちる前にキャッチ出来て…」

 

褒める霊夢の前でささっとカメラが汚れてないかチェックして大事に持つ。

 

鬼矢「すまんな、うちの馬鹿が迷惑かけて」

 

文「いえいえ」

 

華扇「……色々と遠慮ないですね;」

 

謝りながら元に戻る鬼矢に文は手を振り、華扇は呆れた顔で咲夜に水をかけられてる姉弟を見ながらそう言う。

 

鬼矢「こいつらはホントバカだからな」

 

魔理沙「親バカな方向でな」

 

幽々子「やだ魔理沙ちゃんったら夫婦だなんて(ポッ)」

 

そう返す鬼矢の後に続けた魔理沙のに幽々子は頬を赤らめる。

 

純「それじゃあ僕はこのへんで…」

 

幽々子「逃がさないZO☆」

 

そそくさと去ろうとする純に幽々子は笑顔で言うと純は色々と捨ててシャロシュとなって駆け出し、幽々子も怪間状態になって追いかける。

 

幽々子「あ、妖夢はそのまま鬼矢君達に協力してね~」

 

妖夢「は、はい!」

 

見えなくなった後に聞こえて来た頼みに妖夢は慌てて返事する。

 

レミリア「咲夜~私からも命令だ。鬼矢達に協力せよ。このままだとウチの酒が美鈴の胃の中に消える」

 

咲夜「了解です;」

 

美鈴「ちょ、お嬢様のいけず~」

 

同じ様にベランダからの指示に咲夜は了承して美鈴はブーブー言う。

 

レミリア「…美鈴、文句を言うなら一年間禁酒を言い渡すぞ?」

 

美鈴「勘弁してくらはい;」

 

咲夜「母さん…」

 

だが、すぐさま出て来た禁酒に土下座する幻想郷に住んでる者達の中で一番の最凶に咲夜は顔を抑える。

 

鬼矢「美鈴にとっちゃ酒は水みたいな物だからな」

 

美鈴「その通りです!お酒は強者の次に大好きです!!」

 

咲夜「しかも二日酔いとかしないのよね;」

 

蓮子「何その強さ;」

 

夢美「ある意味体は酒で出来てるみたいな感じね;」

 

鬼矢の言葉に強く言う美鈴に咲夜は溜息を吐き、蓮子と夢美は冷や汗を掻く。

 

レミリア「前に禁酒したときはミイラみたいになっていたな」

 

小悪魔「あの時は大変でしたよね;(レミパチュレミパチュ)」

 

流石にベランダから話すのは無理だろうと考えてかパチュリーをお姫様抱っこしてフランと小悪魔と共に降りて来て言うレミリアの後に内心ピヨピヨしながら小悪魔がその時のを思い出して同意する。

 

なお、ちゃんとハリセンを入れられて止められたのは何時も通りである。

 

フラン「あ、皆丁度良かった!フランね!メダルを通じて新しいスペルが出来たんだ!」

 

乃亞「お、どんなのだ?」

 

降り立った後に笑顔で言うフランに乃亞は聞く。

 

フラン「んじゃあ見せてあげるよ!フランが掴んだスペル!友情【赤き不死鳥と手繋ぎ人】!」

 

スペルカードを構えて宣言されると共にフランの両隣に仮面ライダーオーズタジャドルコンボと怪人姿のアンクが現れる。

 

タジャドル「えっと、初めまして俺の事はタジャドルと呼んでください。ほらアンクも」

 

アンク「ふん。俺は呼ばれただけだからな」

 

驚いているメンバーに挨拶したタジャドルはアンクに呼びかけるがそっぽ向くアンクにすいませんとタジャドルは謝る。

 

鬼矢「…ちょっ、マジかオイ;」

 

フラン「?タジャドルがどうかしたの?」

 

驚く鬼矢にフランは首を傾げて聞く。

 

鬼矢「なあフラン。どうやってスペルが出来たんだ?」

 

フラン「どうって…出来る前にある夢を見たんだ」

 

真剣な顔で聞く鬼矢にフランはそう答える。

 

鬼矢「夢?」

 

フラン「うん。とある人とアンクが喧嘩しあったり敵同士になったりしたけど最終的に一緒に戦って最後はアンクが消える寂しい夢…それでね。フランは手を伸ばせないかなと思ったの。それで伸ばしたらタジャドルの手を掴んでて起きたら手にスペルカードが握られてたんだ」

 

首を傾げる鬼矢にフランは思い出しながら説明する。

 

鬼矢「…マジか」

 

それを聞いて鬼矢は頭を抑える。

フランの話から察するにフランが見た夢はオーズの物語だろう。

どうして見たかはアンクは今代のオーズ、火野映司と長く共にいたからのと乃亞から破壊の手でも手を伸ばせる事を教えられたからだろうと鬼矢は推察する。

 

鬼矢「(それにしてもまさか召還できるとはな…)」

 

チラリと霊夢達と話しているタジャドルとアンクを見る。

 

オーズは平成ライダーの中で戦う怪人の力を封じ込めた物を使って変身するライダーの1人、アンクも一緒なのもフランの思いがあってだろう。

そこで鬼矢はもしかするとライダーに関連する怪人の力の持ち主はしばらくすればライダーを呼び出せるのではないかと思った。

 

鬼矢「(となるとかなり厄介だな…)」

 

その後に鬼矢はそう考える。

 

もしもライダーに関連する怪人の力が悪用されたりすれば厄介過ぎるのだ。

使いこなせるようになり、フランの様にライダーを召喚出来る様になったら鬼矢といえぞきつい。

幸い、判明してるので紅魔館勢のオーズ、麟が持つ仮面ライダー龍騎、ナイト、オーディンに行く途中で聞いた麟の仲間が持っているマグナギガのゾルダは大丈夫だが他のミラーモンスターと契約したライダーや少し違うがファイズ、アンデッドのカードを使用するブレイド勢が分かっていない。

 

鬼矢「(あとウィザード系でソーサラーのも見つかってないんだっけ…めんどくさくなったなぁ…)」

 

後は電王系もだなとやれやれと頭を抑えてぼやく。

 

フラン「ねえねえ!鬼矢さん!私も付いて行って良い?」

 

タジャドル「えっと、迷惑でなければ良いでしょうか?」

 

鬼矢「ん?別にいいぞ」

 

そんな鬼矢へフランとタジャドルが話しかけて鬼矢は了承する。

 

フラン「うわ~い!フラン頑張るよ!」

 

タジャドル「俺も出来る限りやりますよ!」

 

気合を入れる2人にアンクはやれやれと肩を竦める。

 

鬼矢「さて次は何処に行くかね…」

 

霊夢『大体の所回りましたしね』

 

頭を掻いて言う鬼矢に霊夢はそう書く。

 

???「おお!見つけたわよ!!」

 

するといきなりの声に誰もが首を傾げると4人の少女が現れる。

ただ、背中から生えた羽を見て妖精だと分かる。

 

乃亞「誰だお前ら」

 

サニーミルク「私はサニーミルク!」

 

ルナチャイルド「ルナチャイルドよ」

 

スターサファイア「スターサファイアでーす!」

 

シュガーサテラ「シュガーサテラと言います」

 

三妖精「私達光の三妖精!」

 

シュガーサテラ「+四人目です~」

 

名乗り上げる4人になんだこのノリと乃亞は思った。

 

鬼矢「…さて次は何処に…」

 

流石に付き合ったら無駄な時間だと考えてか鬼矢は無視するみたいだ。

 

サニーミルク「ああ!無視するのね!許せないわ!3人共!行くよ!」

 

ルナチャイルド「あ、やるのね」

 

スターサファイア「まあいいじゃない」

 

シュガーサテラ「ですね~」

 

それにサニーは怒った後に4人はそれぞれ灰色のブレスレットを付ける。

すると4人はブレスレットから出て来た青い炎に全身が包まれる。

 

鬼矢「ん?」

 

それに鬼矢はめんどくさそうに見ると青い炎が弾け飛んで姿を現す。

 

サニーミルクは高校生位の少女へとなり、馬を模したジャケットを赤色のタンクトップの上に羽織ってホットパンツを履いた姿、ルナチャイルドは魅惑のある女性へとなり、鶴を模した白色のドレスを纏った姿、スターサファイアは中学生位の少女になり、蛇を模したアイドル服に近い服を纏った姿。

 

そしてシュガーサテラは魅惑のある女性へとなり、ウナギを模したボディコンを纏った姿となる。

 

鬼矢「…オルフェノクか」

 

そう呟いた後に鬼矢は思いだす。

ファイズ以外にオルフェノクが変身したライダーを…

 

並んだ後にサニーはスペルカードを構える。

 

サニーミルク「行くわよ!!地の王【共存を望んだ馬人】!!」

 

宣言と共にサニーの隣に人との共存を望んでいたホースオルフェノクこと木場勇治が別史で変身した仮面ライダーオーガが現れる。

 

オーガ「頑張ろうサニー!」

 

サニーミルク「おー見せてあげるわよ私達の力を!」

 

専用武器であるオーガストランザーを構えて言うオーガにサニーが元気よく言う。

 

鬼矢「はぁ…面倒だな…」

 

魔理沙「だったら鬼矢は高見の見物しときな」

 

咲夜「そうね。丁度良いわね」

 

妖夢「これも修練ですね!」

 

フラン「フランもやる!」

 

タジャドル「だったら俺が相手のライダーの相手をします!」

 

頬をポリポリ掻く鬼矢に魔理沙がそう言い、咲夜と妖夢、フランにタジャドルも前に出る。

 

サニーミルク「成程、丁度5対5!良いじゃない!」

 

オーガ「こっちも負けられないよ!手を差し伸べてくれたサニーの為に、僕は強くなる!」

 

鬼矢「んじゃ、そうしとくか」

 

そう言うサニーとオーガを見て鬼矢は美鈴の隣に座る。

 

それぞれお互いに相手する者と対峙して駆け出す。




サニー「次回!第十八章!VS光の三妖精+α&地の帝王よ!!」

シュガーサテラ「よろしく見てください~」


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第十八章~VS光の三妖精+α&地の帝王~

光の三妖精+αと弾幕ごっこするフラン達、終わった後に待つのは…


サニー「おりゃあ!」

 

フラン「ええい!」

 

それぞれがぶつかる中でサニーとフランがお互いの剣をぶつけ合う。

タジャドルとオーガ以外で魔理沙がスターとぶつかり合い、咲夜がルナ、妖夢がシュガーとぶつかり合っていた。

 

サニー「やるわねアンタ!」

 

フラン「そっちこそ!」

 

鍔迫り合いしながらそう言うサニーへフランも返した後に距離を取って弾幕を放ち、サニーも弾幕で相殺する。

 

サニー「でもこれならどう!」

 

オーガ「ふっ!」

 

そう言ってタジャドルと戦っていたオーガとの連携攻撃をフランに放つ。

 

いきなりの事だったのでフランはガードするが吹き飛び、門の右の壁にぶつかりかけた所を回り込んだタジャドルがキャッチする。

 

タジャドル「大丈夫フラン?」

 

フラン「うん!大丈夫!」

 

聞くタジャドルにフランは答えた後に向かって来たサニーとオーガと再びぶつかり合う。

 

スター「さっきはBしかなかったのにFになってるだと…!?」

 

魔理沙「着眼点違うんじゃないかそれ;」

 

こっちはこっちで魔理沙の胸を見て驚くスターに魔理沙は思わず片手で胸を抱きしめながら弾幕を放つ。

 

だが、抱きしめてるせいで大きい胸が強調されちゃってスターは嫉妬の炎を燃やす。

 

スター「くっ、なぜだ!なぜ神は色々と人を選ぶ!なんで他の皆は大きいのに私は少し大きくなっただけなの!羨ましすぎるわ!!」

 

魔理沙「えっと…ドンマイだぜ;」

 

自分の思いを咆哮しながら血涙が出かねない程悔しがるスターに魔理沙は思わず謝る。

 

小さい頃から美鈴を見て羨ましいと思っていた時があるのでスターのに少し共感は出来るのだ。

 

スター「だったら大人しく私に虐められろ!!」

 

魔理沙「それはゴメンだぜ!」

 

叫んで蛇型の弾幕を放つスターに魔理沙はかわしながら返す。

 

ルナ「色々と力を手に入れたスターに弄られて大変なんです。事あるごとにホント;」

 

咲夜「苦労しているわね。あの子」

 

こっちはこっちで愚痴りながら弾幕を放つルナに咲夜もナイフで応戦しながら同情する。

 

人によっては性格が変わったりしてる人がいるが胸関連でコンプレックスになって苛めると言うのは初めてである。

 

ルナ「いやホントなんでかサニーやシュガーよりも私なんですよ。そんなに弄りやすいんでしょうかね私って」

 

咲夜「うーん、ちょっと返答しかねるわね;」

 

そう聞くルナに咲夜は困った顔で返しながら弾幕を避ける。

 

シュガー「ほらほらどうしました~」

 

妖夢「くっ、読みづらい」

 

鞭を振るって攻撃を仕掛けるシュガーに妖夢は防戦であった。

 

純「ある意味めんどくさい相手だね」

 

美鈴「おや、純さん戻って来てたんですか」

 

それを何時の間にかいて呟く純に美鈴は聞く。

 

純「まぁね。でここは助言をしたほうがいいのかな?」

 

幽々子「良いんじゃないかしら?あの子はまだまだ成長段階だし」

 

妖夢を見ながら言う純に同じ様に何時の間にか純の隣にいた幽々子が言う。

 

純「それじゃあ妖夢!」

 

妖夢「え、あ、はい!」

 

声をかける純に妖夢はシュガーを見ながら返す。

 

純「君の剣は接近以外の事が出来るじゃないか!」

 

妖夢「!そうでした!」

 

その言葉に妖夢はハッとシュガーから逆に距離を取り…

 

妖夢「剣技!【津波烈破】!!」

 

宣言と共に地面に楼観剣を刺すとオリハルコンで出来た刃を出現して妖夢はシュガーに向けて弾幕を後ろに置いて刃を放つ。

 

ピチューン

 

オリハルコンの刃をシュガーは避けて後ろにあった弾幕も避けようとしたが途中で弾け飛んだ弾幕に当たる。

 

シュガー「やられました~」

 

サニー「あ!シュガー!」

 

オーガ「サニー!」

 

倒れるシュガーにサニーが目を向け、その隙に斬りかかるフランだがオーガが割って入って受け止める。

 

フラン「タジャドル!」

 

タジャドル「えっと、こうだったね!火炎光弾【フラッシュフェザー】!!」

 

後ろのタジャドルに呼びかけるフランにタジャドルは背中に孔雀の羽を模した火弾・光弾を展開し、発射する。

 

サニー「うわわわ!!」

 

エクシードチャージ!

 

オーガ「断罪!【帝王の斬撃】!!」

 

それにサニーが慌てる中で彼女の前に立ったオーガがオーガストラッシュでフラッシュフェザーを薙ぎ払う。

 

美鈴「あの仮面ライダー、なかなかやりますね」

 

サニー「当然!オーガが強いのは事実!私達の頼れる友達よ!」

 

フラン「強いのはタジャドルだって負けないもん!」

 

薙ぎ払ったオーガにそう述べる美鈴へサニーは自慢げに言ってフランが噛み付く。

 

サニー「ふん!そんな真っ赤なのに私のオーガが負けるわけないじゃないの!」

 

フラン「何を!私のタジャドルだって金ぴかなのに負けないよ!」

 

タジャドル「あ、あのフランちゃん落ち着いて;」

 

オーガ「さ、サニーもだよ;」

 

それに弾幕を撃つのを止めて顔をぶつけあって自分のライダーが負けないと言い合う。

 

ぎゃあぎゃあ言い合う2人にライダー2人は冷や汗掻きながら宥めに出る。

 

鬼矢「…似た者同士だなあの二人」

 

蓮子「確かに;」

 

それを見て呆れる鬼矢に蓮子も苦笑いすると横を誰かが通り…

 

???「ライダー同士ので喧嘩したらダメだ!!!」

 

フラン&サニー「「ええ!?」」

 

サニーとフランの間に入り、それに言い争っていた2人は驚く。

 

その止めたのに鬼矢は見覚えがあった。

龍のお腹をイメージしたのを両肩に装着して、右腕に竜の首を付けた戦士

 

鬼矢「ん?あいつは…」

 

麟「仮面ライダー龍騎…で良いのかしら?なんかあったスペルカード宣言したら出たんだけど…」

 

言おうとして麟が言った事にやっぱりかと鬼矢は漏らす。

2人の間に割って入ったのは麟の持つドラグレッダーを相棒とする仮面ライダー龍騎で現れた龍騎にフランとサニーは呆気に取られたまま見る。

 

鬼矢「やっぱり麟も召還できるようになっていたか」

 

麟「まあね。まぁ、あの人だけだけど」

 

呟く鬼矢に麟はそのスペルカードを見せながら言う。

スペルカードには無双龍【戦いを駆けた龍騎士】と書かれていた。

 

鬼矢「もしかしてあとの二つも…」

 

麟「あ、それだったらないわ。だから出てるのは龍騎だけ」

 

聞く鬼矢に麟は何時の間にかタジャドル・オーガと共にフランとサニーとワイワイ話しあう龍騎を見ながら答える。

 

鬼矢「そうか…」

 

魔理沙「おー、なんか終わった様だな」

 

呟く鬼矢に終わった様でぐったりしたスターを脇に抱えた魔理沙が来て、サニー達を見て止めたルナと共に咲夜も来る。

 

どうやらめんどくさくなったのかキメラマスタースパークで吹っ飛ばしたようだ。

 

乃亞「そっちも終わったようだな」

 

魔理沙「まあな」

 

咲夜「まぁ、私の場合は彼女の愚痴を聞いていたが主だったけどね;」

 

ルナ「それについてはすいません;」

 

声をかける乃亞に魔理沙は返し、頬をポリポリ掻きながら咲夜が答えた後にルナが謝る。

 

お互い違う感じだが終わった事にやれやれと鬼矢は首筋をポリポリ掻く。

 

鬼矢「にしてもなんでお前等、戦いにきたんだ?」

 

サニー「勿論!新しく手に入れた力を使いたいのとオーガに此処がどんな所か教えてあげる為よ!」

 

気になったので聞く鬼矢に龍騎ので気が削ぎれたのかサニーがそう答える。

 

鬼矢「…それだけで?」

 

サニー「そうよ!」

 

ルナ「えっと、サニーは決めた事はすぐやろうとするんで;」

 

シュガー「けれどそれが面白いんですよね~」

 

もう1回確認する鬼矢にサニーは胸を張り、ルナとシュガーがつけ加える。

妖精は自由方々とは聞いてはいたが此処まで自由と言うのに鬼矢は呆れる。

 

鬼矢「全く…こんなめんどくさい時に紛らわしいことするなよ」

 

オーガ「めんどくさい時って?」

 

タジャドル「さっき聞いたんだけど…」

 

溜息を付く鬼矢の言葉に首を傾げるオーガへタジャドルは説明する。

 

サニー「面白そうじゃない!その異変解決!便乗しようじゃない!!」

 

オーガ「ちょ、サニー!?」

 

それを聞いて宣言するサニーにオーガは驚く。

 

鬼矢「ん?いいのかよ」

 

サニー「もっちろん!こんな事は簡単にないからね!」

 

アンク「やれやれ、色々と騒がしいのが増えて来るもんだな」

 

聞く鬼矢にそう返すサニーを見てアンクはそう洩らす。

 

乃亞「で次は何処に行くんだ?」

 

魔理沙「あー…」

 

霊夢『決めてませんでしたね;』

 

美鈴「だったら呼びましょうか?」

 

聞く乃亞に魔理沙は頬を掻くと美鈴がそう聞く。

唐突なのに誰もが美鈴を見る。

 

鬼矢「呼ぶって…」

 

蓮子「誰を?」

 

首を傾げる面々の中で美鈴は息を吸い…

 

美鈴「ゆっかりーーーーーーん!!!」

 

紫「はーーーーい♪」

 

叫んだ美鈴の言葉に出現したスキマから出て来た紫に現代を知る組とライダー3人はズッコケる。

 

鬼矢「どこのほんわかマンガみたいな挨拶してるんだよ!!」

 

紫「良いじゃない」

 

美鈴「ですよね~」

 

ガバッと起き上がって代表でツッコミを入れる鬼矢に美鈴と紫は気にせずいえ~いとハイタッチする。

 

霊夢『えっと…どうして紫さんが?』

 

美鈴「いや、今起こしてる人物を呼び出せるからですよ」

 

聞く霊夢に美鈴はそう言う。

 

鬼矢「そんなこともできるのか」

 

紫「まあね~だけど…」

 

ロシュオ!

 

鬼矢に答えた後にドライバーを付けてロックシードを解錠する。

 

紫「変身」

 

ロシュオ!

 

そう言ってロックシードをドライバーに固定して力を解放して白いドレスを身に纏い、王冠を付けた姿になると紫は大剣を構える。

 

霊夢『ふぇ?』

 

紫「ただ教えるだけではつまらないので私に一度でも攻撃を入れれば教えますわ。ただし始祖様にお仲間さんは手出し無用で」

 

驚く霊夢達へ紫は笑ってそう言う。

そんな紫にめんどくさい事をと鬼矢は呆れる。

 

鬼矢「あ~…めんどいな~」

 

魔理沙「まぁ、良いじゃないか。ある意味こう言うのは滅多にないからな」

 

サニー「確かにそうね!」

 

スター「流石は賢者…デカい」

 

咲夜「あなたも何調べてるのよ;」

 

頭を掻く鬼矢へ魔理沙とサニーは元気よく構え、何時の間に起きてたのか紫の胸を見て言うスターに咲夜はツッコミを入れる。

 

紫「それじゃあ始めましょうか」

 

楽しい楽しい弾幕遊戯を!

 

その言葉と共に紫は弾幕を放つ。




紫「次回、第十九章・賢者の遊戯に黒・幕・発・見をご期待ね♪」

藍「紫様!!なぜ、なぜ私を連れて行かなかったのですか!!」

紫「いや、あなたを連れて行ったら話進まないでしょ;」


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第十九章~賢者の遊戯に黒・幕・発・見~

立ちはだかる賢者に解決者達は挑む。


サニー「うわわ!?」

 

飛んで来た弾幕に誰もが避ける。

 

チルノ「この!火炎符【ブレイジングフォール】!!」

 

反撃とチルノはスペルカードを宣言すると紫に向かって火炎弾を放った。

 

紫「念力【アッシュプレス】」

 

迫るのに対し紫は静かに宣言すると壁の様に展開された弾幕がチルノの弾幕を打ち消した後に全員に迫り、誰もが慌てて離れる。

 

魔理沙「獣恋符!【キメラマスタースパーク】!!」

 

紫「境目【異界への穴】」

 

お返しとばかりに魔理沙は自分の十八番を放つが紫が展開したスキマに吸い込まれる。

 

魔理沙「んな!?」

 

紫「お返しするわ」

 

まさかの大技が吸い込まれたのに驚く魔理沙にそう返すと共に紫はスキマを展開して先ほど飲み込んだキメラマスタースパークを返す。

 

シュガーサテラ「それ~」

 

いきなりのことで動けない魔理沙をシュガーサテラが鞭で自分の所に引き寄せて魔理沙をキメラマスタースパークの射線から退避させる。

 

魔理沙「た、助かったぜ」

 

シュガーサテラ「いえいえ~」

 

スターサファイア「と言うか胸も大きいけど実力も大きすぎでしょ!!」

 

礼を言う魔理沙にそう返すシュガーサテラの後にスターサファイアが涙目で叫ぶ。

 

鬼矢「そりゃぁこの幻想郷創設者だしな」

 

美鈴「紫さんも紫さんでちゃんと鍛えてますからね」

 

そんなスターサファイアに鬼矢が言って美鈴がそう述べる。

咲夜の時間停止を交えての他のメンバーも放ってはいるが紫は上手くかわしたりスキマを駆使して翻弄して行く。

 

紫「これから逃げれるかしら。圧殺【岩壁への誘い】」

 

その言葉と共に宣言されたスペルカードにより、両側から岩壁を模した弾幕が迫る。

 

サニーミルク「ええ!?」

 

フラン「わわわ!キュっとしてドカーン!!」

 

それに誰もが慌てた中でフランが一部分を吹き飛ばすとメンバーは抜けた穴から脱出する。

 

文「おお、見事に脱出しましたね」

 

紫「次はこれ召還【ヘルヘイムの異形達】」

 

写真を撮りながら文が関心した後に続けざまに紫はクラックを出現させるとそこからインベスを出す。

 

魔理沙「マジか!?」

 

霊夢「ぎゃう!?」

 

紫「さぁ、行きなさい」

 

驚いている間に紫がそう指示を出すとインベス達は魔理沙達へ向かって行く。

 

タジャドル「インベスは俺達が!」

 

オーガ「サニー達はあのお姉さんを!」

 

龍騎「任せた!」

 

チルノ「分かった!」

 

それにライダー3人がインベス達を迎え撃つ。

 

ライダー達を見てからチルノ達は紫に向かって行き、弾幕を放つ。

 

紫「念力【絶対波動】」

 

放たれた弾幕は紫が手を翳すとその手前で停止した後に消滅する。

 

魔理沙「んげ!?そんなのありかよ!?」

 

紫「ありよ」

 

驚く魔理沙に笑ってそう言った後に紫は霊夢とサニーミルクの姿がない事に気付く。

 

どこに行ったのかと思った後に後ろから衝撃が来る。

 

来た衝撃に紫は倒れかけたが踏ん張る。

 

サニーミルク「よっしゃあ成功!!」

 

霊夢「ギャウ♪」

 

声のに振り返るとサニーミルクとハイタッチする霊夢の姿があった。

先ほどの衝撃は霊夢が放った弾幕と気づいて紫はフッと笑って怪人少女から元の姿へ戻る。

 

紫「これはやられたわね。約束通りあなた達の勝利よ」

 

鬼矢「サニーにはあんな能力があったのか」

 

肩を竦めて言う紫の後に見ていた鬼矢がそう洩らす。

 

なぜ霊夢とサニーミルクが紫の後ろに気付かれずにいたかと言うとサニーミルクの光を屈折させる程度の能力を使い、光学迷彩のように自身と霊夢の姿を見えなくしたのだ。

 

見えなくする過程を見られない様に魔理沙達は弾幕や自分達の体で2人を隠して実行したのだ。

 

夢美「これで約束通り犯人の奴を手伝ってくれるわよね」

 

紫「えぇ、もちろんよ」

 

夢子の問いに紫は言った後に歩き出す。

 

咲夜「どこに向かうの?」

 

紫「ついて来れば分かるわ」

 

鬼矢「着いてからのお楽しみかよ」

 

聞く咲夜にそう返す紫に鬼矢は呆れる。

 

しょうがないので一同は紫の後に続いた。

 

紫「もうすぐ着くわよ」

 

しばらく紫に続いて行くと紫がそう言った後に思いっきり見覚えのある場所、博麗神社が見えた。

 

魔理沙「おいおい、博麗神社じゃねえか」

 

紫「萃香~出てらっしゃい」

 

なんで此処なんだと魔理沙が聞く前に紫が虚空へそう言う。

 

???『やれやれ、あっさり言うね』

 

その言葉と共に漂っていた妖気が集まった後に1人の少女になる。

ただ、その頭に二本の角を持っていた。

 

鬼矢「あれは…鬼か?」

 

華扇「ええ、伊吹萃香…昔山にいた鬼の四天王の1人よ」

 

文「あやや、まさかあなた様だったとは」

 

少女を見て呟く鬼矢の後に華扇が言い、文が困った顔で呟く。

 

萃香「お、華扇じゃないか。ひさしぶりだねぇ」

 

華扇「ええ、紅い霧の異変以来ですね」

 

子供の様な笑顔を浮かばせて言う萃香に華扇はそう言う。

 

霊夢『あ、やっぱり知り合いだったんですね』

 

華扇「ええ…長く会わなかったと思ったら先ほど言った様に紅い霧の異変が起こってる時に私の前に現れてね」

 

そう書いて聞く霊夢に華扇はそう返す。

 

霊夢『同じ四天王のあなたの前に?』

 

華扇「ええ、そう…え?」

 

続けて霊夢のを見て頷こうとして華扇はギギギ…と霊夢が書いたのをもう1回見る。

 

華扇「アノ、霊夢チャン、何言ッテルノカナー?」

 

霊夢『山の四天王って聞いて私、思い出したんです。山の四天王のことを母さんから教わったのを』

 

冷や汗だらだら流して聞く華扇に霊夢はそう見せる。

 

華扇「霊夢チャン、ソレハ後デト言ウカ秘密デ良イカナ?」

 

霊夢『?』

 

萃香「にゃはは、色々と待ってたよ博麗霊夢、あんたを食らうのをさ」

 

そう強く押す華扇に首を傾げる霊夢へ萃香は笑って言う。

 

霊夢『え?』

 

萃香「ホント楽しみだね。あんたは食らう時にどう鳴いてくれるかゾクゾクするよ」

 

咲夜「ちょっと待ってあなた!?」

 

魔理沙「別の意味で霊夢を食べる気か!?」

 

驚く霊夢を見ながら舌なめずりする萃香の言った事に咲夜と魔理沙は思わず顔を赤くして叫ぶ。

意味に気付いてかちゆりと蓮子も顔を真っ赤にしている。

 

乃亞「おい、鬼矢。あれって…」

 

鬼矢「…なぁ、華扇。あいつって何時もあんな感じか? 」

 

華扇「彼女の名誉の為に言わせて貰うと何時もあんな感じではありません」

 

文「それは私も保証します。萃香さんは手当り次第出すなんてした事ないので」

 

同じ様に気づいた乃亞の後に呆れた顔で聞く鬼矢に華扇と文がそう答える。

 

鬼矢「んじゃやっぱり怪人の力が暴走しているな」

 

萃香「にゃはは、もう我慢できないね」

 

顔を顰めて言う鬼矢の後に萃香は獲物を狙う狩人な目つきをすると指輪を取り出して嵌めた後にキスする。

 

それにより萃香の体が高校生位の少女の姿に成長して、オーガファントムを模したチャックの様な模様があるレオタードに頭にオーガファントムの角を模した髪飾りを付けて、胸元にオーガファントムの腰にある飾りが付いた姿となる。

 

萃香「さぁ、骨の髄まで喰らってあげるよ!」

 

その言葉と共に萃香は不敵な笑みを浮かばせて飛びかかる。




萃香「次回、第二十章・異変の黒幕、獰猛な影鬼をよろしくな~」


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第二十章~異変の黒幕、獰猛な影鬼~

影の鬼と戦う中で影は思いにより姿を変える。


萃香「おりゃあ!!」

 

向かって来た萃香のにそれぞれは散開して避けると萃香の振り被った拳が当たった地面が少し凹む。

 

魔理沙「うわマジか!?」

 

アッシュ「さすが鬼、噂どおりの怪力だな」

 

それに魔理沙は驚きの声を洩らした後にアッシュが関心する。

 

妖夢「ですが力が強かろうと伝わらなければ怖くはありません!」

 

純「そうだね」

 

萃香「おいおい、面白い事言うね」

 

そう言う妖夢に萃香は不敵に笑った後…突如影に向けて飛んだと思ったらそのまま影へと入り込む。

 

咲夜「!?」

 

萃香「ほほう、なかなか大きいね」

 

それに咲夜が驚くと萃香が咲夜の背後にいて咲夜の胸を揉む。

 

咲夜「んな!?」

 

鬼矢「アイツ、ヘルハウンドの能力使いやがったな」

 

いきなりの事に慌てて胸を抑えながら距離を取る咲夜を見てから鬼矢は呟く。

 

麟「鬼矢さん。あの鬼が使う力はどんな特徴を持ってるんですか?」

 

鬼矢「あいつが持っているオーガファントムの力、それは喰らったファントムの力を使える能力だ」

 

萃香「そう言う事だよ。だからこう言う事も出来るのさ」

 

聞く麟に鬼矢は説明した後に萃香は言うと同時にデコからビームを放つ。

 

サニー「うひゃあ!?」

 

オーガ「危ないサニー!」

 

いきなりのにサニーは驚いて動けない所をオーガが前に割り込んでオーガストランザーでビームを防ぐ

 

鬼矢「リザードマンのもあるのかよ」

 

萃香「ふふ、色々と持ってた子達を美味しくいただいた後に食べたからね」

 

夢美「そう言うからには襲撃事件の犯人確定ね」

 

呆れる鬼矢の後に舌なめずりして言った萃香の言葉に夢美は呆れる。

 

鬼矢「しかも食べると言うオーガの特徴らしく暴走しているな」

 

華扇「っ、ならば早く正気に戻すことに限りますね」

 

蓮子「だね」

 

ディメンション!

 

そう言う鬼矢に華扇は顔を顰めた後に言い、蓮子も同意した後にディメンションメモリを起動させてディメンションドーパントに変わる。

 

萃香「おっと、君たちにはこれだ」

 

それを見た萃香は何かを飛ばし、それが咲夜、妖夢、ルナ、スター、シュガー、メリー、ちゆりに張り付く。

その直後に萃香が飛ばしたのが張り付いたメンバーが魔理沙達に襲い掛かる。

 

メリーに関しては魔理沙から教わったのか魔力弾を放って来る。

 

魔理沙「おわ!?お前等どうした!?」

 

麟「ちょ、ちょっと!?」

 

サニー「うわわ!3人ともどうしたの!?」

 

ディメンション「ちょ、メリーどうしたの!?」

 

夢美「ちょっとちゆり止めなさい!」

 

鬼矢「これは…ベルゼバブの洗脳能力か!」

 

それに誰もが慌てて防戦する中で鬼矢がすぐさま萃香のやった事から気づいて呻く。

 

アッシュ「でもあれって人間にしか効果ないんじゃなかったのか!!」

 

デェバリャ「幻想郷に来た事で妖怪や妖精・怪人に対応したって事じゃないかな!!」

 

咲夜のを避けながらメリーや怪間な妖夢を見て叫ぶアッシュにルナやスターの攻撃を防ぎながらデェバリャが返す。

 

鬼矢「厄介だな!」

 

霊夢「ぎゃう!?」

 

萃香「うふふ、可愛いね。初心だね~色々と食い気があるよ」

 

それに鬼矢がぼやくと怪間となっている霊夢に萃香が抱き付いてペロリと舌なめずりしていた。

 

魔理沙「霊夢から離れろ!」

 

すぐさま魔理沙が助け出そうと動くがシュガーに遮られる。

 

???「俺の超必殺技!飛び蹴りバージョン!!」

 

萃香「ぎゃふん!?」

 

誰もがやばいと感じた時、その声と共に萃香の顔を誰かが蹴って霊夢から剥がし飛ばす。

 

いきなりの事で魔理沙達が驚く中で鬼矢は蹴り飛ばした人物に見覚えがあった。

黒いライダースーツに赤をメインとしたアーマーを纏った戦士

 

鬼矢「仮面ライダー…電王!」

 

電王「俺、参上!!」

 

バッと両腕を広げてポーズを取る電王を誰もが見る。

 

????「やれやれ、危機一髪でしたね」

 

その言葉と共に電王が来たであろう方向から昔話に出る桃太郎を模した服を着た女性が現れる。

 

華扇「あなたでしたか…久しぶりですねコンガラ」

 

霊夢『あなたは山の四天王の一人の…』

 

コンガラ「元ですよ。モモタロス。なるべく動けない様にしてください」

 

電王「こまけぇな。そう言うのは亀の仕事だろうがよ」

 

そう言う華扇の後に書く霊夢へコンガラは返した後に電王にお願いし、電王はめんどくさそうながらも萃香を見る。

 

萃香「チッ、厄介だね。こうなったら…」

 

電王に対し萃香はそう呟いた後にその体を巨大化させると咲夜達の攻撃を避けていた魔理沙を喰おうとする。

 

チルノ「!魔理沙危ない!!」

 

魔理沙「!?」

 

???「おおっと、そこまでだぜお嬢ちゃん」

 

ファイナルベント!

 

それに気づいたチルノが叫ぶが避けられないと考えた魔理沙の前に誰かが現れてそう言った後に音声が響き渡り、人物の前に何かが現れる。

 

???「確か放つ時こう言うんだっけ?終焉【エンドオブワールド】」

 

ドドドドドドドドドドドーン!!!!!

 

萃香「ほがぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

言うと同時に放たれた大量のミサイルやレーザーを顔面に受けた萃香は仰向けに倒れ込むと小さくなる。

 

???「り~~~ん。大丈夫?」

 

いきなりの事に誰もが驚いていると階段の方から誰かが来る。

 

その人物は高校生位の少女で緑色のインナースーツの上に両膝にビーム砲、右腕に大砲、左腕に機関砲とマイクロミサイル、背中にミサイルポッドを備えたアーマーを装着していた。

 

もう1人いるがこちらは青と白のフリルがついたロリィタ風の夏服、フリルがついた青と白のスカート、赤いリボンがついた帽子、白い手袋と言った普通の少女であった。

 

鬼矢「誰だ?」

 

麟「私の所の従業員、ゴテゴテとしたのを着てるのがエレン、もう1人はポルターガイストのカナよ…もう1人知らないけど」

 

エレン「ああ、ゾルダさんだよ~」

 

ゾルダ「どうも~紹介されたゾルダです。よろしくな社長」

 

萃香「っつ…やってくれるね」

 

聞く鬼矢に麟は2人の名を言ってから萃香に攻撃した人物、ゾルダをエレンが続けて言い、ゾルダが麟へと向けて挨拶すると萃香が顔を抑えて呻きながら起き上がる。

 

ゾルダ「うひゃあ、頑丈だね」

 

萃香「こうなったら全員食ってやるよ!」

 

うへぇと漏らすゾルダに萃香はそう言った後にその体を光らせるとその姿を自身の力であるオーガFへと変える。

 

サニー「うわぁ…なんかオーガと間際らしいのに変わったよ」

 

オーガ「ああうん。確かにそうだね;」

 

オーガF「まずはあんたからだよ!」

 

そう言ってオーガFはメリーへと襲い掛かる。

 

ディメンション「メリー!!」

 

それより前にディメンションが前に出てオーガFを受け止めて踏ん張る。

 

ディメンション「ぐぬぬ!」

 

オーガF「邪魔するなら二人とも喰ってやる!」

 

踏ん張るディメンションにオーガFはそのまま押し切ろうとする。

 

ディメンション「私は!絶対にメリーを守るんだ!!」

 

メリー「れ、ん、こ……」

 

叫ぶディメンションにメリーは反応した後に体を震わせ…

 

メリー「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

咆哮と共にその姿をミノタウロスファントムの水色の所を茶色に染めて紫色の所を黄色くした感じのケンタウロスファントムに変えた後に光り輝き…

 

オーガF「げふ!?」

 

続けて様に光から飛び出た蹴りにオーガFは蹴り飛ばされる。

光が収まるとそこにいたのはケンタウロスファントムを模したレオタードと腕に篭手を付けたメリーであった。

 

ディメンション「メリー!」

 

メリー「ふえ…な、何これ!?」

 

驚いていたディメンションが声をかけると先ほどので洗脳が解けたのか我に返ったメリーは自分の姿に驚きの声を漏らす。

 

霊夢『き、鬼矢さん!あれって!』

 

鬼矢「いや、お前とは違うな」

 

紫「ええ、怪間になったのではなく、今の幻想郷に適応したのよ」

 

驚いてそう見せる霊夢に鬼矢が否定して答えた後に紫がそう言う。

 

ディメンション「凄いじゃんメリー、と言うか今の姿可愛いわね」

 

メリー「か、可愛いだなんて…」

 

褒めるディメンションにメリーは顔を赤くする。

 

オーガF「無視すんな!」

 

ゾルダ「んじゃあおいちゃんが相手してあげるよ」

 

それに飛びかかろうとしたオーガFはゾルダの銃撃で怯んだ所をチルノの弾幕とアンクの火炎弾にタジャドルのフラッシュフェザーが追撃する。

 

チルノ「霊夢!」

 

霊夢「ぎゃう!」

 

チルノの呼びかけに霊夢は必殺技の体制に入る。

 

鬼矢「霊夢、行くぞ」

 

それを見た鬼矢もフェニックスファントムに変わると剣に炎を灯し、霊夢も前に7色に光る魔法陣を自分の前に展開して霊力の球を作り出す。

 

鬼矢「神麗!」

 

〝【無双封印・不死龍】”

 

同時に放たれた巨大な不死鳥と霊力の球は魔法陣を通過すると7つの光の玉を引き連れた炎を纏った翼を持つ龍へと変わり、よろけるオーガFへと向かって行く。

 

オーガF「く、来るなァァァァァァァァァァ?!」

 

それにオーガFは逃げようとするが何時の間にかウラタロスに変わってフォームチェンジした電王ロッドフォームの投げたデンガッシャーロッドモードによる捕縛で動けなくなった所…

 

ドカーーーーン!!!

 

霊夢とフェニックスファントムの合体スペルが炸裂して爆発が収まった後には目を回した萃香がいた。

 

咲夜「っ、あれ?」

 

妖夢「私達は…」

 

魔理沙「おお、戻ったか!」

 

サニー「良かったよかった!」

 

ルナ「どう言う事?」

 

倒された事で操られていた面々も正気に戻ったのを見てフェニックスファントムは笑う。

 

純「みんな、あの子に操られていたんだよ」

 

スター「そうなの!?」

 

シュガー「それはすいませんでしたね~」

 

ちゆり「確かに;」

 

そう言う純に操られていた面々はなんとも言えない顔をする。

すると萃香の体から光の球が数個出て来ると様々な場所に飛んで行く。

 

魔理沙「なんだ今の?」

 

鬼矢「おそらくあいつが食ったファントムの力が元の持ち主のところに戻っているんだろ」

 

光の球を見て呟く魔理沙に戻った鬼矢がそう言う。

 

萃香「あいたた…はれ?此処どこ?」

 

コンガラ「目が覚めたか萃香」

 

呻きながら起き上がって周りを不思議そうに見る萃香にコンガラが話しかける。

 

萃香「あれ?コンガラじゃん。何で此処に?」

 

華扇「…どうやら覚えてないんですね」

 

目をパチクリさせる萃香に華扇も前に出て言う。

 

萃香「華扇まで…と言うか私がやった事?……そう言えばこの指輪を見つけてから全然覚えてないな」

 

そう言って萃香は指輪を取り出す。

それがオーガファントムの力が宿ったのだと気付く。

 

霊夢『山の四天王の一人でも暴走するなんて…』

 

紫「ある意味相性が良すぎたからとも言えるわね」

 

そう書く霊夢に紫はそう言う。

 

鬼矢「だとしてもこれで二回目か…」

 

やれやれと鬼矢はぼやく。

 

コンガラ「同族が迷惑をかけて申し訳なかった」

 

魔理沙「全くだぜ」

 

文「まぁ、これで異変解決ですね。私は記事を書くのでこれにて!」

 

謝るコンガラに魔理沙が頷いた後に文はそう言うと風を残してその場を去る。

 

コンガラ「ホントに迷惑をかけた。後日そのお礼として最高級のお酒を持ってはせ参じさせて貰う」

 

電王LF「いやいやコンガラさん。色々とそこのお兄さん達はともかく度の強いお酒は女の子にそれはきついと思うよ」

 

そう言うコンガラに電王LFはツッコミを入れる。

 

鬼矢「まぁ、そうかもしれないな」

 

夢美「確かにそうね」

 

コンガラ「むぅ、そうですか」

 

電王LFの良い分に同意な鬼矢と夢美にコンガラは考え込む。

 

魔理沙「まぁとりあえず先にあれやろうぜ」

 

妖夢「あれと言うと?」

 

咲夜「どうせ宴会のことでしょ」

 

ニカッと笑って言う魔理沙に妖夢は聞いて咲夜の言葉にああと納得する。

 

サニー「宴会!うわぁ!参加するする!」

 

オーガ「ちょサニー;」

 

アンク「アイスを用意しとけよ」

 

タジャドル「おいアンク;」

 

ゾルダ「はは、良いじゃないか赤鳥ちゃん。色々と面白いじゃないかい」

 

夢美「うーん、色々と久々ね」

 

それを聞いて様々な反応をする面々を見ながら鬼矢はやれやれと肩を竦め、紫はくすくす笑う。

 

鬼矢「んじゃとっとと準備して始めるか」

 

そう言って纏める鬼矢に誰もがおお!と答え、コンガラと紫は微笑ましそうに見ていた。




コンガラ「次回、二十一章!宴会と居候追加をお楽しみに!」


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第二十一章~宴会と居候追加~

影の鬼を退治して始まった宴会、始祖は騒がしくなる事に苦笑する。


華扇「色々と集まって騒ぎますね」

 

夜、開かれた宴会に参加した者達を見て華扇はちびちびと飲みながらそう洩らす。

 

美鈴「わっしょーい!華扇さん飲んでますか!!」

 

華扇「うわ!美鈴…また沢山飲んでますね…」

 

そんな華扇へご機嫌で絡んで来た美鈴に絡まれた華扇は呆れる。

 

鬼矢「お前、昼間も呆れるほど飲んでなかったか?」

 

美鈴「甘いですね。私はお酒があるならば飲む主義ですから!」

 

そんな美鈴に呆れて言う鬼矢に美鈴は大きな胸を揺らしながら張って言う。

 

鬼矢「あまり飲みすぎると痛い目見るぞ」

 

そう言って鬼矢はある方向を指さす。

 

レミリア「さて、美鈴を禁酒にするべきだろうか?」

 

小悪魔「するにしても流石に長い期間だと本人がミイラになってますからね…」

 

パチュリー「……色々と難しい」

 

そこには美鈴を禁酒にしようかどうか話し合っているレミリア達がいた。

 

美鈴「何と言う事でしょう。自分の生命線が;」

 

華扇「いやもうちょい自重するべきだと思うわよ;」

 

鬼矢「自業自得だろこれは」

 

オウフと漏らす美鈴に華扇と鬼矢はそう言う。

 

やれやれと呟いた後に華扇はある方を見る。

 

そこでは萃香とコンガラが楽しくお酒を飲んでいた。

そんな2人に華扇はフッと笑う。

 

鬼矢「なに笑っているんだ?」

 

華扇「いえ、ホント解決して良かったと思ったんですよ」

 

気づいた鬼矢に華扇はそう返す。

 

鬼矢「ふ~ん…」

 

萃香「お~い鬼矢~同じもの同士よろしくな~」

 

そんな華扇のにそう洩らした後に近寄って来た萃香が鬼矢にそう言う。

いきなりの事に鬼矢は疑問を浮かべる。

 

鬼矢「同じもの同士って?」

 

萃香「いや私も博麗神社に居候するからそこんとこよろしくと言う事で」

 

コンガラ「霊夢にはちゃんと許可は貰ってる。私も時々来るから萃香を頼む」

 

聞く鬼矢に萃香はそう言ってコンガラがつけ加えて頭を下げる。

 

鬼矢「はぁぁ?!」

 

萃香「いや~此処にいると面白い事がありそうだと感じてね~」

 

驚く鬼矢に萃香は笑って言う。

 

鬼矢「うわぁ、うるさくなりそうだな…」

 

文「ああ、それは確実でしょうね」

 

めんどくさそうにぼやく鬼矢に来た文が苦笑しながら言う。

 

鬼矢「だろ?」

 

文「いえ、鬼矢さんが考えてるのとは別のですよ」

 

お酒お酒と叫ぶ萃香を浮かばせてそう言う鬼矢に文は頬をポリポリ掻きながら否定する。

 

鬼矢「?」

 

文「いやまぁ、明日になれば分かりますよ」

 

頬をポリポリ掻く文の言葉に鬼矢はますます首を傾げるのであった。

 

鬼矢「それにしても劇場版の怪人は暴走の危険があるのか…」

 

文「どうなんでしょうね…色々と情報が少ないですからね」

 

そんな疑問は頭の隅に置いたのか今回の萃香を思い出して言う鬼矢に文は肩を竦める。

なんだよな…と鬼矢はそう呟く。

今までで暴走したのでは大妖精と咲夜に萃香だけでまだ確証と言えないからだ。

 

文「ちなみにその劇場版の怪人ってのは他にどんなのがいるので?」

 

鬼矢「今までのからだと暴走するので考えられるのは仮面ライダーで言うならクイーンアントロード フォルミカ・レギア、エラスモテリウムオルフェノク、アルビノジョーカーと邪神14、オロチ、ネガタロス、人工イマジン・イヴ、宇宙鉄人キョーダイン、アクマイザー…今の所これ位だな、見つかってるのじゃあ咲夜が持っていた超銀河王に今回のオーガファントム、んでパチュリーの爬虫類だけど見るからに暴走のはないだろう…本関連除いて」

 

知る為に聞く文に鬼矢は知る限る可能性のあるのを上げていく。

 

文「ふむ…ほかには?」

 

鬼矢「他な…スーパー戦隊のをあげると結構多いからな…」

 

そう聞く文に鬼矢は困った顔で漏らす。

実際問題、スーパー戦隊のは仮面ライダーのに比べたらそう言うキャラが多いのだ。

あげるとなるときりがない。

 

文「そんなに多いのですか?」

 

鬼矢「多いな……ある意味俺の知ってるので全部が暴走って言うのは勘弁して欲しいぜ」

 

めんどくせえしと最後につけ加えた事に文はそれほどなんだろうと冷や汗を掻く。

 

文「大変ですね…」

 

鬼矢「まったくだ」

 

そう呟く文に鬼矢は心底からそう洩らす。

 

魔理沙「おーい鬼矢!もうちょい騒いだらどうなんだ!」

 

チルノ「食べるの無くなっちゃうよ~」

 

そんな鬼矢に魔理沙とチルノが呼びかけて呑気だなと鬼矢は呆れたがすぐに笑い…

 

鬼矢「あぁ、すぐ行く(ま、こいつらと一緒なら大丈夫かねぇ)」

 

返事をしてメンバーの輪に入る。

 

そんな鬼矢と話しているメンバーを見て文と華扇は笑う。

 

 

翌日

 

目の前で起こってる光景に霊夢はポカーンとし、鬼矢は宴会の時の文の言葉を思い出してこれか…と呆れながら思い出す。

 

萃香「にゃぁぁぁぁぁ!助けておくれ~~」

 

目の前で顔を赤らめた少女達に纏わり付かれてる萃香がいた。

少女達は萃香をお姉さまと言ってきゃあきゃあしている。

 

鬼矢「…おい、どうしたんだこれ」

 

文「あや~やっぱりこうなりましたか」

 

思わず聞く鬼矢に現れた文が少女達にもみくちゃされてる萃香を見て予想通りと言わんばかりにそう呟く。

 

霊夢『どういうことですか?』

 

文「ほら、昨日暴走してた萃香さんの言葉を思い出してください」

 

そんな文の反応に聞く霊夢に文はそう返す。

それに2人は昨日の暴走してた萃香の会話を思い出して行く。

 

鬼矢「えっと確か…」

 

色々と思い出した後に鬼矢はまさか…と呆れた顔で文を見る。

それに文も呆れた顔でそうなんですと前置きして言う。

 

文「あの人…暴走してる時にファントムの力を持つ女の子を動け無くした後…ニャンニャンして相手を戦意喪失な感じにしてファントムの力を奪ってたみたいなんですよ…」

 

蓮子「にゃ、ニャンニャンしてって…」

 

なんとも言えない顔で答える文に蓮子は顔を赤くし、メリーも頬を抑える。

 

萃香「お、おーい助けてくれよ!!」

 

鬼矢「…さて三人とも、あれほっといて買い物でも行くか」

 

蓮子「そうだね~」

 

メリー「これからも考えて沢山買って行かないとね」

 

文「あ、私もご一緒しますね~」

 

霊夢『えっ、えっと…ガンバです;』

 

助けを求める萃香だが鬼矢はほっておく事にして呼びかけて蓮子とメリーもそれに乗って文も追従して霊夢は戸惑いながら萃香にそう見せた後に歩き出す鬼矢達へと続く。

 

萃香「は、薄情者~~~~~~~!!!」

 

もみくちゃされてる萃香の叫び声を背にホントに騒がしい日々になりそうだなと鬼矢はやれやれと肩を竦めるのであった。




萃香「じ、次回は閑章【試作品の存在】をお楽しみ!」

萃香を慕う隊「お姉さま!」

萃香「ひえぇぇぇ!?」


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閑章~試作品の存在~

1つの異変が終わった後、外の世界の商品を扱う店主は1人の存在と出会う。



霖之助「うーん、目ぼしいのは特にないかな?」

 

幻想郷の外れにある縁者のいない者が弔われる共同墓地、無縁塚にて男の姿になった霖之助は辺りを見渡しながらそう洩らす。

 

先ほど見つけた手のひらサイズの小さい黒い車以外の外の世界の道具が見つからないのでこれ位にしようかなと考えてふと、ある気配に気づく。

 

霖之助「……変身」

 

ティーターーーーン!!!

 

警戒して霖之助はティターンキーを使うと冥府神ティターンになる。

 

なぜなるかは無縁塚は幻想郷の中でも最も危険な場所とされており、日頃訪れる者は霖之助を除いて少ない。

 

此処に来る存在ならば無謀な者か強い者しか来ないのだ。

 

しばらくティターン(霖之助)は警戒して進むとフラフラと歩く女性を見つける。

 

見た目はめだかボックスの髪の色を白く染めて下ろした喜界島もがなの様な女性だが足取りがおぼついていない。

 

?????「うっ…」

 

ティターン(霖之助)が気付くと女性は倒れかけ、霖之助は変身を解く同時に駆け出して倒れかけた女性を抱き抱える。

 

霖之助「ふう…危なかった」

 

?????「……」

 

息を吐いた後に霖之助は女性を見る。

 

なぜ無縁塚にいたかは分からないが此処にほっておくのはダメだと感じた霖之助は女性を背負って歩き出す。

 

 

2日後

 

魔理沙「お~い!霊夢大変だぜ!!」

 

何時も通りのんびりしていたメンバーは突如入って来た魔理沙に首を傾げる。

 

鬼矢「どうしたんだ魔理沙」

 

魔理沙「いやな、今日香霖堂言ったら知らない女がいたんだよ」

 

代表で聞く鬼矢に魔理沙がそう言う。

 

蓮子「知らない女?」

 

霊夢『お客さんとかでは?』

 

魔理沙「それが従業員っぽいんだよ」

 

出て来た言葉に首を傾げる蓮子と霊夢に魔理沙はそう言う。

 

メリー「聞かなかったの?」

 

魔理沙「いやぁ…ホント驚きだったもんで…」

 

鬼矢「別に驚くことでもないだろ?手が足りないから雇ったのかもしれないし」

 

聞くメリーにそう返す魔理沙へ鬼矢はもっともな事を言う。

 

魔理沙「だけどよ。朱鷺子や梅霖がいるのに新しい従業員いるか?」

 

萃香「んーーー、見た事あるけど別に増やさなくても行けるんじゃないのかって思うんだけどな」

 

そう返す魔理沙に萃香が思い出して言う。

 

霊夢『ちなみにどんな人だったんですか?』

 

魔理沙「あー、見た限り少しドジだけど頑張り屋だったな」

 

聞く霊夢へ魔理沙は思い出して言う。

 

蓮子「外見はどんな感じだったの?」

 

魔理沙「なんか顔つきは凛としててスタイルも良くてさっきまで一緒にいたスターが〝Eもある…だと…!?”と言う程胸も豊満だったぜ」

 

聞く蓮子に魔理沙はそう答える。

 

鬼矢「ふ~ん…」

 

魔理沙「んで名前聞く前にこーりんにちょっとした頼み事されてさ、鬼矢、一緒に来てくれねえか?」

 

関心なさげな鬼矢へ魔理沙がそう頼み込む。

 

鬼矢「しょうがねぇな…」

 

蓮子「ちなみに頼み事って?」

 

頭を掻いて起き上がる鬼矢の後に蓮子が聞く。

 

魔理沙「掌に収まるサイズの小さい車を知ってる教えて欲しいだってよ。ちなみに名前はバイラルコアだってさ」

 

鬼矢「バイラルコアっておいまさか…」

 

萃香「ん?もしかして怪人関連のアイテムか?」

 

出て来た言葉にやる気のない顔だった鬼矢は目を見開いて呟き、萃香が鬼矢の反応から聞く。

 

鬼矢「…おい魔理沙、もしかしたらその女…怪人かもしれねぇ」

 

魔理沙「マジか!?」

 

そう言う鬼矢に魔理沙は驚く。

 

萃香「そう思った確証はなんだい?」

 

鬼矢「バイラルコアだ。あれはロイミュードの体になるものだからな」

 

メリー「なら早く行った方が良いわね」

 

聞く萃香へ鬼矢は答えた後にメリーの言葉と共にメンバーは香霖堂へ向かう。

 

魔法の森~香霖堂~

 

霖之助「いらっしゃ…ん?どうしたんだいそんなに慌てた様子で?」

 

急いできた一同に何時も通りのを言おうとして様子から霖之助はそう聞く。

 

鬼矢「霖之助、新しい店員は何処だ?」

 

霖之助「ああ、ミュードの事かい。そう聞くからにやはりあのバイラルコアだっけ?彼女と関係してるんだね」

 

聞く鬼矢へ霖之助は逆に聞き返す。

 

鬼矢「ミュードってことはやっぱりそいつは…」

 

霖之助「ああ、彼女の事は大体本人から聞いてる。名前も僕が付けたんだ。ただね。これが何なのか分かんないから魔理沙に君を呼んで来て貰ったんだよ」

 

確信する鬼矢に霖之助はそう言うと机の上に小さい黒い車を置く。

 

鬼矢「これは…バイラルコアじゃないか」

 

霖之助「知ってる事を教えてくれないかな?ミュードと関連してるみたいだけどミュードは知らないみたいなんだよ」

 

手に持って言う鬼矢に霖之助は困った顔で言う。

 

鬼矢「しょうがねぇな」

 

頭を掻いて言おうとして鬼矢は霖之助の言った中で気になる事があったのに気付く。

 

鬼矢「おい、ミュードって奴はこれの事知らないのか?」

 

霖之助「ああ、そう言ってたよ…ミュード、来てくれ」

 

バイラルコアを指して聞く鬼矢に霖之助は頷くと呼ぶ。

 

はーいと言う返事と共に女性が来る。

 

魔理沙「あ、こいつだよこいつ」

 

鬼矢「(…一応本物かどうか試すか)」

 

現れた女性、ミュードを指して言う魔理沙のを聞きながら鬼矢はある行動に出る。

 

鬼矢「ふん!」

 

すると鬼矢はその姿をハートロイミュードに変えると重加速、名称どんよりを起こす。

 

魔理沙「うお!?」

 

蓮子「か、体が…」

 

メリー「お、重い!?」

 

いきなりの事で誰もが驚く。

 

ミュード「ふ、ふえぇぇ…」

 

鬼矢「はっ?」

 

その中で対象であるミュードも遅くなってるのにハートロイミュードは呆気に取られて重加速を解除する。

 

霖之助「今のは一体…」

 

鬼矢「おいお前」

 

先ほど起きた事に驚いている霖之助を尻目にハートロイミュードはミュードに話しかける。

 

ミュード「は、はい」

 

鬼矢「お前ホントにロイミュードなのか?」

 

背筋を直して聞くミュードにハートロイミュードは呆れた口調で聞く。

 

ミュード「ロイミュードですよ。試作品ですけど、完成した人達ってそんな事出来るんですか?」

 

魔理沙「試作品?」

 

霖之助「ああ、どうも偶然起動して何時の間にか自分がいた場所が無くなっていて彷徨っていたら幻想郷に迷い込んでいたそうだ」

 

困った顔で言うミュードの言った事に霖之助がそう言う。

 

鬼矢「試作品…なるほどな」

 

霊夢『今ので何か分かったんですか?』

 

話を聞いて納得するハートロイミュードに霊夢は聞く。

 

鬼矢「ああ俺の知るロイミュードはコア・ドライビアと言うとある博士が開発した超駆動機関を持ってるんだ。こいつはそれを搭載する前に作られていた言わば完成してない存在って訳だな」

 

ハートロイミュードから戻って鬼矢は頭を掻いてそう言う。

 

霊夢『完成してない存在?』

 

鬼矢「ああ、言い方を変えれば知られているロイミュードと言う種族として確立してないとも言えるな」

 

魔理沙「成程…ん?じゃあバイラルコアってなんだ?」

 

鬼矢「バイラルコアってのは…まぁ簡単に言えばロイミュードの身体の元になるものだな」

 

萃香「ああ、つまり体が無くなってもロイミュードって奴らは魂が無事ならそれで体を復活出来るって訳かい」

 

魔理沙の問いに答えた鬼矢に萃香はそう言う。

 

鬼矢「魂って言うかコアが無事ならばな」

 

霖之助「ふむ、ならばミュードがそれを取り込んだら先ほど君が起こしたのと同じ事が出来るのかい?」

 

そう言う鬼矢へ霖之助は聞く。

 

鬼矢「まぁ、そうだな」

 

ミュード「………」

 

蓮子「?どうしたの?」

 

頷く鬼矢のを聞いて顔を伏せるミュードに蓮子は聞く。

 

ミュード「あの…少し考えさせて貰ってもよろしいですか」

 

鬼矢「ん?別にいいが…」

 

本人の自由意思だからなとバイラルコアを霖之助に返しながら言う鬼矢にミュードはどことなく怯えていた。

 

霖之助「まぁ、とにかく僕が預かる形で持っておくよ」

 

鬼矢「あぁ、頼む」

 

そう言う霖之助に鬼矢は頼んだ後にちゃんともっとけよと付け加えて分かってると霖之助は苦笑する。

 

魔理沙「しっかしさっきの凄かったな」

 

メリー「確かに思う様に動けなかったものね」

 

鬼矢「ま、だからこそあいつらはこれを利用して色んな事件を起こしているんだけどな」

 

体験した重加速に魔理沙はそう洩らし、メリーも同意した後に鬼矢が言った事にミュードは顔を伏せる。

 

霖之助「別に君じゃないんだ。同じ種族だろうと僕は君は良い子だと過ごして思ったよ」

 

ミュード「霖之助さん…」

 

頭を撫でてそう言う霖之助にミュードは顔を赤くする。

 

朱鷺子と梅霖も同じなのかうんうんと頷いている。

 

鬼矢「んじゃ、用も済んだし帰るとするか」

 

霊夢『ですね』

 

蓮子「そうね」

 

やれやれと首の後ろを揉んで言う鬼矢に霊夢や蓮子達も同意した後にそれぞれ帰った。

 

この時、霖之助は知る由もなかった。

まさか自分がミュードと共に次の異変に関わる事になると言う事を…




霖之助「次回は永夜抄編の閑章『竹林の太陽と月の伝説の魔族の姉妹』だよ」


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永夜抄編
閑章~竹林の太陽と月の伝説の魔族の姉妹~


鬼矢が博麗神社、乃亞が紅魔館、純が白玉楼に落ちていた頃、伝説を種族名に含んだ姉妹が永遠を持つ者達の所に落ちていた。


それは鬼矢・乃亞・純がそれぞれ、博麗神社・紅魔館・白玉楼に落ちた同じ日の頃に遡る。

 

その日、竹林を何時も通り行商ウサギに扮して薬を売りに来た輝夜を妹紅が連れ戻して永遠亭に向けて歩いていた。

 

妹紅「まったく、また行ってよ…色々と探す私を考えろよ」

 

輝夜「あら良いじゃない。運動で来て」

 

頭を掻きながらぼやく妹紅に輝夜はくすくす笑って前を歩く。

 

そんな輝夜に妹紅はかーこいつは…と呆れていると…

 

妹紅「ぐおっぷ!?」

 

輝夜「はっ?」

 

いきなり妹紅の奇妙なうめき声に前を歩いていた輝夜は何事と振り返ると倒れた妹紅がいて、そんなピクピクしてる妹紅の上に2人の少女が気を失って倒れているのに気付く。

 

輝夜「……何この状況?」

 

思わず出た事を呟いた後に輝夜は慌てて妹紅の上から優しく退かした後に2人の少女を見て気を失ってる以外に外傷はない事を調べてから起き上がった妹紅と共に永遠亭へと運ぶ事にする。

 

迷いの竹林~永遠亭~

 

美陽「う…此処は…」

 

しばらくして意識を取り戻した美陽は呻いた後に周りを見て自分が寝かされている事に気付いてその隣に月奈が寝かされているのが目に入った。

体を起こして改めて周りを見ると和風な診療所にいるのかなと美陽は考える。

 

輝夜「あ、起きたのね」

 

そこに着物に着替えた輝夜が入って来る。

 

美陽「…誰?」

 

輝夜「私は蓬莱山輝夜、あなたが今いる永遠亭の主よ。丁度帰り道に落ちて来たから私ともう1人で運んで来た訳よ」

 

聞く美陽に輝夜は名乗って聞きたいだろう事の1つを言う。

 

美陽「そ、そうなの…それは助かったわ」

 

輝夜「いえいえ…それはそれでね。助けたのが私が居なくなった後の月に現れた集団の2人だったのに驚きを隠せないのよね」

 

礼を言う美陽だったが輝夜の興味深そうに言った事に首を傾げる。

 

美陽「…え?」

 

輝夜「あー、いきなり言われても疑問符浮かび上がりよね。ええっとどれ位か前にあなた達、ウサ耳が生えた子達がいる様な所に行った覚えない?」

 

疑問詞を浮かべている美陽に輝夜はそう聞く。

 

美陽「えっと…」

 

そう聞かれて美陽は頭をトントンしながら記憶を探って思い出す。

 

とある時に月奈が月の石を手に入れたいと言う事で鬼矢に頼み込んでヴァルゴゾディアーツになって貰い、もしもを考えて月奈達は怪人の姿になって月に向かった。

 

ただ、なぜか月の筈なのに月とは違う所にたどり着き、驚いていた所に2人の女性と複数のウサギ耳を付けた女の子が現れて自分達に色々と言っていた。

ほとんど分かってない自分達に攻撃をして正当防衛と言う事で戦ったのだが…やり過ぎた。

 

相手がやって来たのを全て返り討ちにした挙句過剰防衛な事をしちゃってそそくさと離れた。

その際に月奈が扇子を持ち帰っていたのも思い出す。

 

美陽「……」

 

輝夜「あー、やっぱりね。大丈夫よ。私は別にあなたに謝らせる為に思い出させた訳じゃないから、ただウドンゲから聞いてどう言う子か知りたかったのよ」

 

冷や汗だらだら流してる美陽に輝夜はそう言う。

 

美陽「うどんげ?」

 

輝夜「ああ、あなた達と戦ったウサ耳付けた子の1人よ…ただね…」

 

輝夜の言った中にあった名前に反応した美陽に輝夜はそう言った後に困った顔をする。

 

美陽「ただ…どうしたのよ?」

 

輝夜「いやね…あなた達のウサギ達や依姫と豊姫…あなた達が戦った二人の女性に対する圧倒的な強さと感じた恐怖からあの子此処に逃げて来てね。永琳曰く右に出る者がいない子だったからとても驚いていたわよ」

 

困った顔で答えた輝夜に美陽は戦ってる中で戦闘に参加せずに怯えていた少女を思い出してあーとなんとも言えない顔をする。

 

美陽「今その子はどうしているの?」

 

輝夜「此処に住んでるわよ。あなた達を見たら失神して倒れたけど」

 

聞く美陽に輝夜はなんとも言えない顔で言う。

 

美陽「……」

 

輝夜「んでまぁ、あなた達此処に住まない?」

 

それを聞いてまた冷や汗だらだら流す美陽に先ほどまでのをぶった切る様に輝夜は提案する。

 

美陽「え?」

 

輝夜「ん?だから此処に住まない?」

 

呆気に取られる美陽に輝夜は再度問う。

 

美陽「えっと…」

 

その返答にどうするか考えていた美陽だったがううんと言う声に輝夜ともども見ると月奈が起きようとしてるのに気付く。

 

輝夜「もう1人のお目覚めね」

 

月奈「うっ…こ、此処は…」

 

呻いた後に月奈は体を起こす。

その後に輝夜と美陽に顔を向ける。

 

輝夜「おはよう」

 

月奈「…あの…貴方は?」

 

輝夜「私は蓬莱山輝夜、此処の主ってさっきもそこの子に名乗ったけどね」

 

聞く月奈に輝夜は名乗った後に苦笑して美陽を見る。

 

月菜「輝夜…まさか?!」

 

すると、名前を聞いた月奈は目を見開いた後にベッドから起き上がると輝夜に近寄る。

 

輝夜「な、何?」

 

月奈「もしかして貴方は本物のかぐや姫!?」

 

目を輝かせる月奈に輝夜はどうしたのこの子と美陽に目で聞く。

 

美陽「あー;落ち着きなさい月奈」

 

それに美陽は呆れた顔で猫を掴む様に月奈を輝夜から引きはがす。

 

輝夜「な、なかなか活発な子ね;」

 

美陽「月奈は月に関するものが大好きだからね…」

 

そう述べる輝夜に美陽は呆れて言うと心外だとばかりに月奈は言い返す。

 

月奈「そう言う美陽姉は太陽に関するものが大好きだからお相子だよ」

 

輝夜「あら?あなた達顔がそっくりなのは姉妹だったからなのね」

 

月奈が言った事に輝夜は2人を見てから納得と頷く。

 

美陽「そうよ。私と月奈は双子の姉妹」

 

輝夜「へぇ~そうだったの」

 

??「姫さま~2人は起きた~?」

 

それに輝夜は関心してると癖っ毛のある短めな黒髪とふわふわなウサミミにもふもふなウサ尻尾を持って桃色で、裾に赤い縫い目のある半袖ワンピースを着用した少女が来る。

 

美陽・月奈「「…兎?」」

 

輝夜「ええ、てゐ、この通り起きてるわ」

 

てゐ「そうか~あ、私因幡てゐ、鈴仙とは違って地上の妖怪兎だよ~よろしく~」

 

目を丸くする2人を尻目に輝夜はそう言い、てゐは2人に近づいてそう言う。

 

美陽「因幡って…もしかして皮はがされたあの因幡?」

 

てゐ「ぎやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

名前を聞いて思わず呟いた美陽のにてゐはその場で転がり悶える。

 

輝夜「ああうん…色々と本人の傷に入ったみたいね;」

 

月奈「美陽姉;」

 

それにあちゃあ…と輝夜は苦笑いし、月奈は美陽を呆れた顔で見る。

 

美陽「…あれ?」

 

なんで自分が責められる感じになっているのかに美陽は戸惑う。

 

輝夜「やれやれね」

 

美陽「…ごめん」

 

てゐ「も、もう大丈夫…」

 

悶えるのを止めたてゐに謝る美陽にてゐはそう返す。

 

月奈「すみません、てゐさん」

 

てゐ「いやうん。もう大丈夫だよホント」

 

頭を下げる月奈にてゐは胸を抑えながら言う。

 

妹紅「おーい、あの2人は目が覚めたのか?」

 

そこにひょっこりと妹紅が現れ、起きた2人を見て安堵する。

 

月奈「あ、あの貴方は?」

 

妹紅「藤原妹紅、この永遠亭がある竹林近くに住む者さ」

 

輝夜「彼女と一緒にあなた達を運んだのよ」

 

聞く月奈に妹紅が名乗り、輝夜は言う。

 

美陽「藤原?何処かで聞いたことがある苗字ね…」

 

名前を聞いて美陽は呟いた後にうーんと唸る。

 

少ししてああと思い出す。

 

美陽「そういえば歴史上の有名な一族の名前ね」

 

妹紅「ん?そうなのか?」

 

輝夜「そうみたいね」

 

呟いた事に妹紅は首を傾げ、輝夜は先ほどの月奈の反応から予想してたのかそう言う。

 

月奈「それでどうする美陽姉?」

 

美陽「確かに鬼矢達もどうしてるか気になるもんね」

 

色々と話した後にこれからの事を聞く月奈に美陽は頬をポリポリ掻いて言う。

 

輝夜「さっきも言ったけどどうせなら此処でのんびりしとけば良いじゃない」

 

妹紅「だな。あんまり歩き回ってもすれ違いになるかもしれないからな」

 

美陽「いいの?」

 

そんな2人に提案する輝夜に美陽は聞く。

 

輝夜「良いの良いの。私としては久々に外の子と話したかったし」

 

妹紅「今どうなってるか確かに気になるもんな」

 

手を振って言う輝夜と興味津々な妹紅に姉妹は顔を見合わせから少しを間を空け…

 

月奈「あ、ありがとうございます!」

 

お礼を言った後に月奈があ、これお礼ですと輝夜に何かを渡す。

 

渡されたのを見ると何かの石であった。

 

輝夜「これって…何の石?」

 

月奈「はい、キングストーンっていいます」

 

輝夜「へぇ~王の石ね~」

 

妹紅「そう言う名前なのか」

 

名前を言う月奈に輝夜は珍しそうに見て妹紅は関心する。

 

美陽「ちなみにそっちのは月のキングストーン。こっちが太陽のキングストーンよ」

 

妹紅「へぇ、同じのだけど違うんだな」

 

輝夜が持ってるを指してから似た石を取り出す美陽に妹紅は関心して言う。

 

その時不思議な事が起こった。

輝夜の手にあった月のキングストーンが突如光を発し始めた。

 

妹紅「なんだ!?」

 

輝夜「私何もしてないわよ!?」

 

誰もが驚いている間に月のキングストーンに変化が起こる。

 

月奈「キングストーンが!?」

 

完全に光となった後に輝夜の手から離れて腰に移動するとベルトの様になった後に消えた。

 

妹紅「な、なんだったんださっきの?」

 

美陽「あれ?これって…」

 

今起こった現象に呆気に取られて呟く妹紅の後に美陽がある事に行き付いて言おうとして…

 

??「何があったの!?」

 

そこに1人の女性が慌てた様子で来る。

 

輝夜「ああ、永琳。色々とあったけど無事よ」

 

美陽「…誰?この人?」

 

妹紅「ああ、八意永琳、輝夜の従者兼お目付け役だな」

 

その女性に答える輝夜の後に聞く美陽に妹紅はそう答える。

 

美陽「なんか…個性的な服ね」

 

納得した後に美陽は永琳の服装を見てそう感想を述べる。

それに月奈を除く3人も同意なのかあーと漏らす。

 

永琳「な、なに…」

 

そんなメンバーの反応に永琳は戸惑う。

 

美陽「いえいえ、お気になさらず」

 

輝夜「それで永琳、この2人を泊めるわ」

 

永琳「はい!?」

 

手を降る美陽の後の輝夜のに永琳は驚く。

 

月奈「よろしくお願いします」

 

永琳「え、うん。こちらこそ」

 

頭を下げる月奈に永琳は戸惑いながらそう返す。

 

輝夜「それじゃあ今日のは豪華にしないとね」

 

妹紅「主にやってるの鈴仙だろうが」

 

そう言う輝夜に妹紅はそう言う。

 

美陽「鈴仙?」

 

輝夜「ほら、私がさっき言ったウドンゲの事よ。名前は鈴仙・優曇華院・イナバ。その真ん中の優曇華院から取ってウドンゲ」

 

妹紅が名前に首を傾げる美陽へ輝夜が説明する。

 

美陽「ずいぶんと長い名前ね」

 

輝夜「まぁ、此処に来る前は鈴仙だけだったけど優曇華院を永琳、イナバを私が愛称で付けて今の名前になったのよね」

 

そう感想を述べる美陽に輝夜は苦笑して言う。

 

永琳「そう言えば…ウドンゲ、そろそろ入って来なさい」

 

思い出してか手をパンとさせて永琳は自分が入って来た方へ呼びかける。

するとにょきとウサ耳が出たがすぐさま引っ込む。

 

美陽「あっ、引っ込んだ」

 

輝夜「ホント深いわね;」

 

出て来たがすぐさま引っ込んだ事に輝夜は冷や汗を掻く。

 

そんなこんなで月奈と美陽は永遠亭に居候する事になった。

 

しばらく経った後に2人は起こった異変で巻き込まれる事になる。

永遠に夜が来たかもしれない異変へと……




てゐ「次回!二十二章!次なる異変は朝が来ない?蛍と鳥に続くウサ♪」


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第二十二章~次なる異変は朝が来ない?蛍と鳥~

次なる異変は月に起こった事を調査する為に夜になった中で起こった。


鬼矢「綺麗な月だな…」

 

チルノ「だね~」

 

とある日の夜?満月を見てそう呟く鬼矢に同じ様に見ていたチルノが同意する。

 

萃香「こう言う時はお酒が良く進むね~」

 

鬼矢「そうだな」

 

お酒を飲んでる萃香に鬼矢は同意する。

 

蓮子「綺麗だねメリー」

 

メリー「そうね」

 

鬼矢「あ、つまみの焼肉がねぇ」

 

見ていた蓮子のにメリーは同意する隣で焼いていた肉がもうない事に鬼矢は頭を掻く。

 

蓮子「……ん?あれれ?」

 

鬼矢「ん?どうしたんだ蓮子」

 

すると、月をじっくり見ていた蓮子がおかしな声をあげてそれに誰もが蓮子を見る。

 

蓮子「なんかあの月…変だよ。ちょっと能力で見たけど…あれ、本物の月じゃない」

 

鬼矢「本物の月じゃないだと?」

 

出て来た言葉に鬼矢は月を集中して見る。

 

そして気づいた…本来ならば満月であるはずの月はほんの少しだけ欠けており、完全な満月といえるものではなかった。

 

萃香「成程ね…どうりで違和感があった訳だよ」

 

鬼矢「にしても誰だあれだしたの」

 

紫「それを調べる為に出かけません?」

 

同じ様に気づいた萃香が呟いた後に鬼矢が疑問を言うと紫が現れてそう誘う。

 

鬼矢「あ、紫」

 

チルノ「調べるって…もしかして異変?」

 

紫「そうね。月に起こりしはそう言えますね」

 

蓮子「あ…良く見ると時間…朝だこれ」

 

聞くチルノに紫が肯定して星を見ていた蓮子が驚きの声を漏らす。

 

霊夢『あ、どうりでなんか起きたら月がまだあったんですね』

 

鬼矢「月…もしかしてこれ起こしているのってあいつらか?」

 

早く起き過ぎたのかなと思ってましたと言う霊夢の後に鬼矢は起こってる事で関連してるだろう人物達を思い浮かべる。

 

それと共になぜこんな事をしたかを考えるが情報も少ないので本人達に問い詰めるしかないかと行き付く。

 

紫「月の光に依存する妖怪たちにとっては死活問題ですので原因を突き止める時間を稼ぐのもあり夜の進行を止めているのです」

 

メリー「そ、それはまた;」

 

蓮子「凄いわね;」

 

なぜ夜なのかを呆気らかんに説明した紫にメリーと蓮子は冷や汗を掻く。

 

チルノ「んじゃあ異変解決に向けて行くんだね」

 

鬼矢「そうだな」

 

手をパンとさせて言うチルノに鬼矢は同意する。

 

萃香「んじゃあ私は留守番「萃香!!異変だ!月が出たままで変に欠けてる!」…ってコンガラ…」

 

ちゆり「く、苦しい…ぎぶ…ぎぶ」

 

それに萃香は留守番しようとして首元を猫の様に掴まれてるちゆりを連れたコンガラにうわおとなる。

 

鬼矢「おい、そいつの魂抜けかけているぞ」

 

コンガラ「ん、おお!?すまなかったちゆり殿」

 

ちゆり「い、一瞬なにかが見えたんだぜ…」

 

指摘する鬼矢にコンガラは慌てて放して謝罪してちゆりはそう洩らす。

 

鬼矢「んで?なんでちゆりを連れて来てるんだ?」

 

コンガラ「丁度夢美殿の所に居候していて、昨日夢美殿が紅魔館に出かけて、ちゆり殿と月を見ながら話していたのだが長く話しをして夜がまだ消えず、月もおかしい事に気付いて急いで来たのだ」

 

ちゆり「そのお蔭で首が締りかけたけどな;」

 

聞く鬼矢にコンガラは答えてちゆりが首筋を撫でながらそう言う。

 

鬼矢「夢美が紅魔館にか?」

 

ちゆり「ああ、昨日、教授もライダーを呼び出せる様になったんだよ。確か仮面ライダーキバだっけ?それでそいつの見た目が吸血鬼だから本物の吸血鬼さんの感想を聞きたいとかで行っちゃったんだよ」

 

出て来た事になぜ?と思って呟く鬼矢にちゆりは説明する。

 

はて?と鬼矢は首を傾げる。

 

夢美のはバットファンガイアで確かにライダーと関連性は一応あるがバットファンガイアがなったのはキバはキバでも闇のキバと言われるダークキバの方だ。

 

普通ならそっちが呼ばれる筈なのに黄金のキバと言うのに首を傾げたがまぁ良いかと出来た疑問を片付ける。

 

鬼矢「でお前等も異変解決に参加するのか?」

 

コンガラ「無論!これは妖怪にも一大事な異変!ならば解決しなければ!」

 

ちゆり「まぁ、そうらしいぞ。私は巻き添えに近い付き添いって事で…と言うか絶対に教授も気付いて絶対に動いてるだろうと思ってな」

 

問う鬼矢にコンガラがそう答えてちゆりがそうつけ加える。

 

鬼矢「純たちや乃亞たちも動くと思うし…こりゃかなりの数の奴らが動くな」

 

やれやれと鬼矢は呆れた後にやる気満々なメンバーを見てしゃあないと決める。

 

鬼矢「んじゃ行くか。迷いの竹林に」

 

一同「おー」

 

号令と共に鬼矢達は月に何かしたであろう主犯がいる迷いの竹林へと向かった。

 

 

~迷いの竹林までのその途中~

 

霊夢『ん?』

 

ちゆり「あ?どうした霊夢」

 

飛んでる途中、何かに気づいた霊夢にちゆりが話しかける。

 

なお、蓮子は普通の人間なのでアリスやパチュリーに教えられて魔力による飛び方を覚えた怪人少女となって四足歩行となったメリーの背に乗ってになっている。

 

霊夢『なんか聞こえませんか?』

 

そう書かれたのを見てメンバーは耳をそばたてる。

 

~~~~~~~~♪

 

すると誰かが歌ってるのだろうか、歌が耳に入って来る。

 

鬼矢「…この歌は…」

 

チルノ「ん?もしかして…」

 

するとチルノが反応して歌のする方に飛んで行き、鬼矢達も後を追う。

 

???「Anything goes! その心が~熱くなるもの~満~たされるものを~探して~」

 

しばらくすると雀のようにシックな茶色で、曲線のラインにそって蛾をイメージしたような、毒々しさを感じさせる紫のリボンが多数あしらわれているジャンパースカートを纏った少女がいた。

 

ただ、背中に異形の翼を持ち、耳も鳥の羽の様であった。

 

チルノ「あ、ミスティアだ」

 

ミスティア「~…ってあれ、チルノじゃない」

 

少女を見て言うチルノに少女、ミスティアも気付いてか歌を止めてチルノを見た後に鬼矢達を見る。

 

鬼矢「チルノの友達か?」

 

チルノ「そうだよ~大ちゃんとルーミア以外のあたいの友達!」

 

ミスティア「チルノの知り合い?私はミスティア・ローレライ、よろしく~八目鰻の屋台をやってるからよろしかったら来てね~」

 

聞く鬼矢にチルノはそう言い、ミスティアも自己紹介する。

 

鬼矢「八目鰻?なんだそれ」

 

蓮子「確か最も原始的な脊椎動物の一つでウナギって名前に付いてるけど生物学においてウナギじゃなくて魚類でもないんだって」

 

メリー「だけど鰻と同じ様に蒲焼に出来て江戸時代から鳥目の薬としてカワヤツメの乾物が出回っていたそうよ。味も良くて肝の部分は特に栄養分が多いんだって」

 

首を傾げる鬼矢に蓮子が説明してメリーがつけ加える。

 

鬼矢「ほー。そうなのか」

 

ミスティア「味は保証しますよ~」

 

説明を聞いて関心する鬼矢にミスティアはそう言った後にあ、そうそうと言って懐を探る。

 

ミスティア「終わった後に屋台にあったんですけどこれがどう言うのか分かります?」

 

そう言って取り出したのを見せようとした時…取り出されたのがミスティアの額に入る。

 

それと共にミスティアは高校生位の少女になり、ショッカーグリードを模したライダースーツに身に纏い、アーマーを装着する。

 

ミスティア「ショッカー―ーーーーーーーー!!!!」

 

チルノ「ふえ!?」

 

鬼矢「げっ、ショッカーグリードだと!?」

 

いきなり変わったミスティアにチルノは驚き、鬼矢はぎょっとなる。

 

蓮子「先生、簡単な説明を求みます!」

 

鬼矢「かつて、ショッカーがアンクの落としたセルメダルを元にし作ったコアメダル、ショッカーメダル一枚を核にし生まれたグリードであの一号二号を倒したこともある怪人だ」

 

コンガラ「なんと!そんな存在がいるのか!」

 

シュバと聞く蓮子に答えた鬼矢の説明にコンガラは驚く。

 

大妖精「チルノちゃ~ん」

 

チルノ「あ、大ちゃん」

 

そんな所に大妖精が飛んで来て、チルノを見た後に怪人少女となったミスティアを見て驚く。

 

大妖精「ふぇ!?ミスティアちゃんですか!?」

 

ミスティア「ショッカー!」

 

驚いた大妖精にミスティアは抱き付く。

そのままスリスリしまくる。

 

ちゆり「な、何が起きたんだぜ?」

 

鬼矢「ん?……ショッカーグリード…ああ」

 

大妖精「ええい!離れろ!」

 

それにちゆりは呆気に取られる隣で鬼矢は行動に納得した後に大妖精は怪人少女となってミスティアを引きはがす。

 

ミスティア「ショッカー?」

 

大妖精「いきなり抱き付くのは驚くから止めろ」

 

なんで?と首を傾げてるミスティアに大妖精はそう言う。

 

コンガラ「それにしても何故?」

 

チルノ「そういや、大ちゃんがなってるのってショッカー大首領だっけ?それに関係してるの?」

 

首を傾げるコンガラの後にチルノが鬼矢に聞く。

 

鬼矢「ショッカー大首領は文字通りショッカーのボスだからな…」

 

ミスティア「ショッカー~」

 

大妖精「お、おい、こいつどうしたら良いんだ?」

 

頬をポリポリ掻いて言う鬼矢にミスティアを見ながら大妖精が聞く。

 

鬼矢「俺に聞くなよ」

 

萃香「試しに戻れって言って見たらどうだい?」

 

そう返す鬼矢の後に萃香がそう言う。

 

大妖精「お、おう、戻れ」

 

ミスティア「ショッカー」

 

言われた通りに言うとミスティアからショッカーメダルが出て来てミスティアは元に戻る。

 

ミスティア「あ、あれ?何があったの?」

 

蓮子「えっと…」

 

どうやら怪人少女の時を覚えてないのか聞くミスティアに蓮子はどう説明しようかな…と考えてると…

 

???「あれ?ミスティアにチルノじゃない。どうしたの?」

 

そこに別の声がして誰もが顔を向けると人間の子供位の体躯、首元にかかるかかからないか位の緑色のショートカットヘア、甲虫の外羽を模していると思われる燕尾状に分かれたマントを白シャツの上から羽織、紺のキュロットパンツを履いたボーイッシュな少女がいた。

 

チルノ「あ、リグル」

 

リグル「一体どうしたの?朝なのにまだ夜だしまた異変?」

 

気づいたチルノが少女の名を言うと少女、リグルは月を見てから霊夢や紫へ顔を向けて聞く。

 

霊夢『は、はい。そうなんです』

 

成程と納得してるリグルを見て鬼矢はん?と違和感を持つ。

 

その違和感が何か分からないが鬼矢は別の事を聞く。

 

鬼矢「お前は?」

 

リグル「僕?僕はリグル。リグル・ナイトバグだよ」

 

聞く鬼矢にリグルは名乗る。

 

鬼矢「ナイトバグ…蛍の妖怪か?」

 

リグル「そうそう、僕は蛍の妖怪なんだ」

 

名前の後のを聞いて言う鬼矢にリグルは嬉しそうに頷く。

 

鬼矢「んで?お前もなんか何時の間にか変なのがあったとかないか?」

 

リグル「変なの?それだったらあれかな?」

 

霊夢『あれ?』

 

そう聞く鬼矢にリグルはそう言って懐からある物を取り出す。

 

それはガイアメモリであった。

 

ガイアディスプレイを見て鬼矢はふむ…と漏らしてから言う。

 

鬼矢「ホッパーメモリか…」

 

蓮子「確かバッタだっけ?」

 

それを見て意外そうに漏らす鬼矢の後に蓮子が言う。

 

鬼矢的にナイトバグで蛍の妖怪ならファイアフライアンデッドなどの蛍系の怪人の力を持ってると思っていたのでバッタと言うのに少し驚いた。

 

鬼矢「にしてもバッタか」

 

リグル「僕としてはこれを使ったお蔭で嬉しいんだけどね」

 

ホッパー!

 

頬をポリポリ掻く鬼矢にそう言ってリグルは自分に刺すと身長が高校生位の少女になり、胸も女性らしく膨らみ、服装も袖なしトレーナーに腕と脚を守るアーマーを付けて背中にホタルの羽を持った姿となり、顔つきも凛々しい女性になる。

 

リグル「この通り、女の子らしくなって良いんですよね~」

 

チルノ「おお、良かったじゃん」

 

嬉しそうに言うリグルにチルノは褒める。

 

リグル「それでね。誰か僕と弾幕ごっこしてくれないかな?」

 

メリー「だったら私で良いかな?」

 

そう申し込むリグルにメリーが名乗り出る。

 

蓮子「ええ!?大丈夫なのメリー!?」

 

メリー「大丈夫。それに慣れて置きたいの…蓮子のは弾幕向けじゃないでしょ?」

 

慌てて聞く蓮子にメリーが言った事にうぐぅとなる。

 

先ほどもそうだったが蓮子は能力を持ってる以外は飛ぶ手だてとかを持ってない。

しかもディメンションはこれと言ったエネルギー弾を放つとかそう言うのを持ってない格闘オンリーなタイプでオフィウクスもエネルギー弾は放てるがあくまで護身ので主に回復とかで特にないのだ。

 

蓮子「んじゃあやるからには頑張ってね!」

 

メリー「ええ!」

 

激励に頷いた後にメリーは怪人少女となった後にリグルと共に浮かぶ。

 

リグル「んじゃいくよ!」

 

メリー「お手柔らかにね」

 

その言葉と共に弾幕を放つ。

 

蛍をイメージした弾幕を放つリグルはそうだがアリスやパチュリー、魔理沙に手ほどきを受けたメリーも負けずに星型の弾幕を放つ。

 

リグル「飛蝗府【ライダーキック】」

 

距離を取るとリグルは一度地面に着地した後に空高く飛び上るとメリーに向けて急降下してエネルギーを纏った右足で蹴りを叩き込む。

 

その際、一瞬だが鬼矢にはリグルの背に仮面ライダー1号と2号にもう1人の仮面ライダーが見えた気がした。

 

メリー「きゃあ!?」

 

蓮子「メリー!」

 

それを受けたメリーは地面にぶつかった後に転がる。

 

メリー「っ、さっきのはきつかったわ」

 

体を起こそうとしたメリーはかぶりを振りながら起き上がる。

 

鬼矢「(なんださっきの…と言うかもう1人のなんだ?)」

 

チルノ「どうしたの鬼矢?」

 

考え込む鬼矢にチルノは話しかける。

 

鬼矢「ああ、ちょっと気になったのが見れてな」

 

蓮子「気になるの?」

 

紫「何かあるのですか?」

 

そう返す鬼矢のに蓮子と首を傾げて紫はリグルを見て聞く。

 

鬼矢「まぁそうだな」

 

リグル「それで?これの結果は私の勝ちになるの?」

 

そんな紫のに鬼矢は肯定するとリグルがそう聞く。

 

メリー「まだよ!」

 

そんなリグルに対し、メリーは弾幕を展開して放ち、それに油断してたリグルは1発当たる。

 

リグル「あた!?」

 

メリー「これで1発返したわ」

 

当たった所を抑えるリグルにメリーはそう言い、リグルもやるねと笑う。

 

リグル「なら仕返しだよ!大群【蝗将来】!!」

 

そう言ってスペルカードを宣言すると大量の蝗を模した弾幕が放たれる。

 

メリー「スペルカード!突撃【猛牛大行進】!」

 

それに対しメリーも似た様な感じに牛型の弾幕を放ち、放たれた弾幕はぶつかりあって相殺される。

 

リグル「やるね」

 

メリー「そちらこそ」

 

笑うリグルにメリーもそう返す。

 

リグル「なら次はこれだ!召還【始まりの三ライダー】!!」

 

そんなメリーに対し、リグルはそう宣言するとリグルの前に3人の仮面ライダーが現れる。

 

1号「仮面ライダー1号!」

 

2号「仮面ライダー2号!」

 

3号「仮面ライダー3号!」

 

鬼矢「はっ?」

 

ポーズを取る3人いや、3人目を見て鬼矢は思わず呆気に取られる。

 

1号と2号はともかく、3号と名乗った仮面ライダーを鬼矢は知らないのだ。

見た目的に1号と2号に近いがグローブにブーツ、体と顔のクラッシャーの所が暗い水色で手首に鎖の付いたリストバンドを付けて金色の複願を輝かせて同じ色のマフラーをなびかせていた。

 

鬼矢「(なんだあのライダー?あんなのいたか?と言うか始まりなら3人目はV3だよな…)」

 

怪人ならともかく、仮面ライダーに関しては大体のを知っているが3号に関しては全然記憶になかった。

 

そうなると最近になって現れたライダーなのだろうかとも考え、こりゃあ紫に頼んで外の世界でライダーやスーパー戦隊の情報を集めた方が良いなと鬼矢は考える。

 

メリー「四人はちょっとやばいわね;」

 

リグル「3人共!あれ行きますよ!」

 

1号「了解した!」

 

2号「女の子に放つと言うのがちょいと気が向かないけどな;」

 

3号「大丈夫でしょ、一応弾幕ごっこなんだし」

 

冷や汗を掻くメリーを見ながらそう言うリグルに1号が言った後になんとも言えない感じで言う2号の肩を叩いて3号がそう言うと3人のライダーはメリーを中心に十字の位置に付いて飛び上り…

 

リグル&1号&2号&3号「「「「十字蹴り!『ライダーサダンクロスキック』!」」」」

 

メリーに向けてキックする。

 

メリー「あわわわ!?」

 

蓮子「メリー!!ジャンプ!ジャンプ!!」

 

それに慌てるメリーは蓮子の叫びに慌ててジャンプする。

 

リグル「ちょ、ストップ、ストップゥゥゥゥゥゥ!!」

 

3号「いやもう、これ」

 

2号「止められないよな」

 

それにリグルが慌てて停止の声をかけるが止まらずに最初に来たリグルに3人ライダーのが炸裂する。

 

ピチューン!

 

チルノ「うわぁ…」

 

ミスティア「見事な自滅だね;」

 

大妖精「だな;」

 

それに親友3人は冷や汗を流すのであった。

 

リグル「わ、脇腹両方と背中が…」

 

1号「すまない;」

 

咄嗟に体を回転させてお腹のを避けた様だが来た衝撃は抑えられずにピクピクしてるリグルに背中を蹴った1号は謝る。

 

2号「しっかし奇妙な感じだよな」

 

3号「確かに、消える筈だった俺がこんな感じでまたあんた等と共闘出来ると言うのに驚きだよ」

 

鬼矢「ところでテメェ何者だ3号」

 

しみじみにそう洩らす2号に3号は肩を竦めていると鬼矢が話しかける。

 

3号「俺かい?…俺は歴史の改変で1号と2号を倒す為に生まれた存在さ」

 

鬼矢「というと…またショッカーの仕業か」

 

そう言う事と呆れてる鬼矢に3号は肩を竦めて肯定する。

 

3号「ま、俺はとある仮面ライダーに教えられて正義に目覚めてそのまま歴史を直し消えたのさ」

 

鬼矢「ある仮面ライダー?というとドライブか」

 

そう言った3号が言ったライダーのに対し鬼矢はそう言うと3号はほうと感心する。

 

3号「そうだ。まぁ、今は彼女に呼び出される存在になってるって訳さ」

 

チルノ「大丈夫リグル?」

 

リグル「あー、気持ち良い」

 

チルノにマッサージして貰ってるリグルを見ながらそう言う。

 

鬼矢「そうか…んじゃあ俺達もそろそろ行くか」

 

紫「そうですわね」

 

3号から目を放してそう言う鬼矢に紫は同意する。

 

3号「がんばれよ」

 

霊夢『はい!』

 

激励を背に霊夢達は飛び去って行く。

 

ミスティア「それじゃあ私達は私の屋台に行きましょうね~」

 

2号「分かったぜ」

 

1号「では行こう」

 

3号「了解」

 

リグル「はうう」

 

その後にミスティア達も3号がリグルを背負ってその場を去るのであった。




ミスティア「次回は二十三章、~人里あった場所での戦い~よ~よろしくね~」


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第二十三章~人里あった場所での戦い~

偽りの月が輝く夜、それぞれの異変を解決する者達は動き出す。


鬼矢たちが竹林に向かっている一方で乃亞たちは…

 

フラン「ワクワク、ワクワク」

 

アッシュ「いや…フラン、なんで俺の肩に乗ってるんだよ」

 

グリードとなった乃亞の背中に乗って楽しそうにしてるフランに乗られてるアッシュは呆れた口調で言う。

 

それにレミリアはフッと笑い、付いて来ていた咲夜と美鈴に遊びに来てついでに同行する夢美と彼女に召喚された仮面ライダーキバ飛翔態通称エンペラーバットが微笑ましそうに見ていた。

 

フラン「だってお姉さまと乃亞と初めての異変解決だよ~頑張らないと!」

 

アッシュ「にしてもまさかコイツが召還されるとはな」

 

エンペラーバット「えっと…僕自身もちょっと分からないけど兄さんが関係してるからかな?」

 

むふんと胸を張るフランにアッシュは諦めたのか話し相手をエンペラーバットに変えて、本人もなんで出されたのか分からないのかそう返す。

 

咲夜「おや?お嬢様、あそこ」

 

レミリア「ん?…あれは…」

 

すると地上を見ていた咲夜が何かを見つけた様で同じ様に見たレミリアも気付いて降下する。

そして地面に近づくと歩いていた3人に声をかける。

 

レミリア「こんにちわだな店主」

 

霖之助「おや?紅魔館の吸血鬼さんか、君達も異変解決かな?」

 

話しかけたレミリアにその内の1人である霖之助が聞く。

 

レミリア「うむ。店主たちもそうなのか?」

 

霖之助「ああ…彼女に無理矢理ね」

 

苦笑いして霖之助はミュード以外にいる3人目、サニーを見て言う。

 

サニー「何?またオーガ以外の仮面ライダーって奴が現れたの?」

 

キバ「えっと、キバです。よろしくね」

 

じろじろと見るサニーにキバは挨拶する。

 

サニー「ええ!よろしく!」

 

アッシュ「そういえば咲夜も四体召還できるようになったんじゃなかったか?」

 

美鈴「ポセイドン君になでしこちゃん、スーパータトバさんにロケット君の四人ですね」

 

咲夜「いやまぁ、そうなんですがスーパータトバ以外結構自由奔放な所あるんですよね。今はか、美鈴が召喚したサゴーゾと一緒に門番をして貰ってますけど;」

 

笑顔で言うサニーの後に思い出して言うアッシュと美鈴に咲夜は思い出してなんとも言えない顔をする。

 

サニー「四体もいいな~」

 

まぁ、私のオーガが一番だけどと言うとタジャドルだよーとフランとまたポカポカしあう。

 

霖之助「それでまぁ、僕達は最初人里に向かおうと思うんだ?そちらはどうする?」

 

レミリア「ふむ、なら我らも同行しよう」

 

霖之助「ああ、心強いよ。もしかしたら魔理沙達も動いてるだろうからどこかで会えると思うな」

 

同行を承諾するレミリアに言った霖之助のに確かにとレミリアは頷いた後に霖之助やミュードに合わせる様に徒歩で進む。

 

 

人里…と思われる場所

 

たどり着いた面々は今起きてる事にレミリアと美鈴を除いて驚いていた。

 

人里があった筈の場所は更地の様になっていて、そこで慧音や麟達に数人が人型ではない妖怪達を撃退していた。

 

慧音「お!レミリアたちか!ちょうどいいところに!」

 

そんなメンバーにタウラスゾディアーツを模したインナースーツに肩と足にタウラスゾディアーツのアーマーを装着している慧音が話しかける。

 

夢美「何があったの?」

 

慧音「月だ。偽物のせいで興奮した奴らが此処に押し寄せているんだ。今は私の様に力を手に入れた者達がこうやって防衛してるんだ。里は私の能力で消している」

 

代表で聞く夢美に慧音がそう言う。

 

アッシュはその間に戦ってるメンバーを見る。

 

その中には怪人少女以外になんと、デカレンジャーのデカマスターもいた。

 

デカマスター「小兎姫!気を抜かずに行くぞ!」

 

小兎姫「ラジャーボス!」

 

ディーソードベガを振るいながらそう言うデカマスターにドギー・クルーガーをイメージしたインナースーツと身を守るアーマーを装着し、腰にディーソードベガを差し、頭に水色の犬耳、腰に尻尾が生えた小兎姫と呼ばれた女性が返事する。

 

さらに見渡すと別の場所で仮面ライダーアギトが格闘戦で妖怪達を追い払っていた。

 

レミリア「ふむ、私たちも手伝おうか」

 

咲夜「承知しましたお嬢様」

 

キバ「やりましょう!」

 

サニー「ようし!頑張るわよ!」

 

なんでいるんだ?と首を傾げるアッシュを尻目にそう言うレミリアに誰もが答えて鎮圧へと向かう。

 

麟「あ、皆来てくれたんだ」

 

ワルキューレの冒険のワルキューレの服を緑色の所を金色に染めて中央に銀色の不死鳥が描かれた服を纏い、背中から金色の鳥の翼がある姿となってる麟が来たメンバーに向かって来た獣妖怪を気絶させながら声をかける。

 

アッシュ「あぁ。お、今回はオーディンのか」

 

麟「ええ、けれどホント多いから大変よ」

 

そうかわした後にアッシュは向かって来たのを掴んで一瞬で首を絞めて気絶させると放置する。

 

フラン「それぞれ!」

 

美鈴「はいやー!」

 

別の場所でフランと美鈴が某無双シリーズな事をしていて、あいつ等、鎮圧なの分かってるのかとアッシュは呆れる。

 

レミリア「ふむ、負けていられないな」

 

それに対しレミリアは不敵に笑った後に体術で次々と来る妖怪達を黙らして行く。

しばらくするとそこには気絶した妖怪の山が出来ていた。

 

デカマスター「協力感謝する!」

 

レミリア「リーダー格は何処だ!」

 

咲夜「お嬢様!もう終わっております!!と言うかお嬢様が鎮圧した中に入ってますから!」

 

霖之助たちに敬礼するデカマスターの後にまだ探しているレミリアに咲夜がそう言う。

 

レミリア「そうなのか?」

 

アギト「そうですね。俺が見た時には一緒に吹っ飛ばしてましたから」

 

首を傾げるレミリアにアギトがそう言う。

 

慧音「アギトさん。協力ありがとうございます」

 

アギト「いえいえ、別の所から来る俺に何時も此処で買い物させて貰ってるお礼ですよ。ウチのみっさんも何かあったら手伝ってあげてくださいと言われてますし」

 

そんなアギトに礼を述べる慧音にアギトは手を振って言う。

 

レミリア「みっさん?」

 

アギト「俺が住んでる所の家主さんです。その人と一緒に住んでるんですよ俺」

 

出て来た名前に首を傾げるレミリアにアギトがそう答える。

 

レミリア「ほぉ…」

 

アギト「人里の守りは俺達に任せてください」

 

デカマスター「君達は異変解決を目指してくれ」

 

サニー「もっちろん!」

 

関心するレミリアの後にそう言うアギトとデカマスターにサニーは元気よく言う。

 

麟「まぁ、私達も解決する為に行くけどね」

 

霖之助「心強いね」

 

レミリア「ならば行くか」

 

カナとエレンを連れて言う麟に霖之助がそう言うとレミリアがメンバーへ言う。

 

ちなみに霖之助とミュードは龍騎が呼んだドラグレッダーに乗ってなのでこれでで空中を飛んで行く事も出来た。

 

アッシュ「さて、行くのは良いが目的地はどこなのかだよな…」

 

レミリア「それならば決まってる。竹林だ」

 

そうぼやくアッシュにレミリアはそう言う。

 

アッシュ「竹林?」

 

レミリア「ああ、見えたのだ。竹林にこの異変に関わる重要人がいるとな」

 

咲夜「ならば決まりですね」

 

フラン「何がいるかな~」

 

そう言うレミリアに咲夜は同意してフランはワクワクする。

 

もう行く事が決まった事にアッシュは頬をポリポリ掻いた後にんじゃあ行く事にするかと漏らす。

 

一方鬼矢たちは…

 

魔理沙「うひゃあ、実際に見ると広そうだな」

 

アリス「確かに広そうね」

 

パチュリー「……ミステリーに良いかも」

 

竹林に着いた直後に魔理沙達と合流して目の前の竹林の大きさに魔理沙達ともども竹林の広さと大きさに関心していた。

 

鬼矢「死体とか埋めるのにいいかもな」

 

蓮子「いやまぁ、ミステリーでありそうだけどね;」

 

霊夢「(ガタガタブルブル)」

 

コンガラ「霊夢殿しっかり!?」

 

そう洩らす鬼矢に蓮子がツッコミを入れてる隣で想像してしまって震える霊夢をコンガラが宥める。

 

竹林を見ていたチルノはふと、ある物が目に入る。

見るからにウサ耳でそれは奥へと消える。

 

チルノ「あ、何かいた!」

 

すぐさまそれを追いかけようとチルノが飛び立ち、それにメリーと蓮子が1人で危ないと慌てて追いかけ、鬼矢達も慌てて追いかける。

 

しばらく追いかけていたが鬼矢の目からチルノとメリーに蓮子が見えなくなる。

 

紫「消えた…」

 

霊夢『!?魔理沙達もいません!』

 

紫が呟くと霊夢が周りを見て慌ててそう見せる。

 

言われて見ると6人がいない事に気付く。

 

鬼矢「これは…」

 

紫「どうやら…嵌められた様ですわね」

 

顔を顰める鬼矢に紫がそう言う。

 

霊夢があわあわする中で2人は警戒すると飛んで来たのを紫が霊夢を抱えて避ける。

 

紫「あらあら…どうやらオマケ付きみたいですね」

 

鬼矢「みたいだな」

 

目の前の構える妖夢と幽々子、純を見て紫は扇子で口元を隠しながら言い、鬼矢も同意する。

 

霊夢『え?どういう…』

 

聞こうとした霊夢は襲い掛かって来た妖夢のに慌てて避ける。

 

紫「つまり、彼らは良く出来た幻影」

 

鬼矢「しかも身体能力・能力は全く同じのな」

 

慌てる霊夢へ鬼矢と紫はめんどくさそうに漏らす。

 

霊夢『じゃあ他の皆さんところでも…』

 

蓮子チーム

 

チルノ「おっとと!」

 

蓮子「逸れたと思ったらこうなるとはね…」

 

メリー「厄介ね…」

 

先頭でウサ耳を追いかけていた3人は幻影のコンガラ、ちゆり、萃香と対峙していた。

 

レミリアチーム

 

レミリア「やれやれ、幻影とはいえ妹と弾幕ごっこするとはな」

 

アッシュ「やれやれだな」

 

咲夜「厄介な事に美鈴がいると言う事ですね。キバがいないのが幸いでしょうか」

 

竹林に辿り付いたがフラン達と逸れてた後にこちらはフラン、夢美、美鈴の幻影と戦っていた。

 

フランチーム

 

フラン「うわわ!」

 

美鈴「いやはや、幻影とはいえ鬼矢さんとまた出来るとは幸運ですね」

 

夢美「幸運なの;」

 

キバ「普通に違う様な…」

 

こちらは霊夢、鬼矢、紫の幻影と戦っていた。

 

純チーム

 

妖夢「まさか皆さんと戦う事になるとは」

 

純「幻影だけどね」

 

幽々子「あらあら~」

 

こちらは麟、カナ、エレンの幻影と対峙していた。

 

麟チーム

 

麟「吸血鬼とのバトルか」

 

エレン「もう1人の子は時間停止出来るから大変だね」

 

カナ「厄介だね」

 

こちらはレミリア、咲夜、乃亞の幻影と対峙していた。

 

魔理沙チーム

 

魔理沙「おっとと、いきなりだな」

 

アリス「ホントね」

 

パチュリー「……色々ときつい」

 

こちらはチルノ、蓮子、メリーの幻影と対峙していた。

 

コンガラチーム

 

コンガラ「むむむ、作り出せるとは相当な手練れだな」

 

萃香「まぁ、良いんじゃない?」

 

ちゆり「色々と厄日だな」

 

こちらは魔理沙、パチュリー、アリスの幻影と対峙していた。

 

霖之助チーム

 

霖之助「どうやら皆とはぐれてしまった様だね」

 

ミュード「困りましたね」

 

サニー「平気平気!こんなの進んでいれば合流できるでしょ!」

 

一方、こちらは幻影とは遭遇してなくて進んでいた。

 

すると前を進んでいた霖之助はあるモノが目に入った。

それはウサ耳であった。

 

霖之助「ん?兎かな?」

 

???「そうだよ~」

 

それに霖之助が呟いた後にぴょこんとウサ耳の人物は顔を出す。

 

ミュード「あ、貴方は?」

 

てゐ「因幡てゐ、この竹林の住民さ。んでまぁ…」

 

聞くミュードにてゐはそう言うと白い砂の入った球体が付いたブレスレットを取り出して手首に付けると球体の中の白い砂が動き出し、てゐの身体を包み込み姿を変える。

 

小学生に入りかけな姿からが高校生位の少女となり、胸もほんのり大きくなり、服はクラウンイマジンを模したピエロ服に変わる。

 

てゐ「さあさあ、ウサギの芸を攻略できるかな?」

 

その言葉と共にてゐは縦横無尽に動き回る。




てゐ「次回、第二十四章!曲芸のウサギにご期待してね~♪」


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第二十四章~曲芸のウサギ~

竹林の中幻影と戦い進んだ先で偽物の月を浮かばせた黒幕と対峙する。


鬼矢「うおっと」

 

向かって来たデェバリャの突きをダイレンジャーに出て来たオジャル大王になった鬼矢はそれを避けた後に鍵剣と口紅剣による二刀流で攻撃して行く。

 

離れた場所で幽々子をロシュオの力を纏った紫が、妖夢を霊夢が対峙して少し押していた。

 

霊夢「ギャウ!!」

 

振るわれる妖夢の斬撃を霊夢は直感で避けながら弾幕でダメージを与えて行く。

 

紫も舞う様に戦う幽々子に剣舞の様に踊って対抗する。

 

幻影デェバリャ「……」

 

鬼矢「ちっ、幻影だから疲れ知らずかよ」

 

吹っ飛ばしてはいるがまだ来る幻影にオジャル大王は悪態をつく。

 

このままだと紫はともかく、人間である霊夢が早く疲れを持ってしまうだろう。

 

一方のサニー達は手間取っていた。

 

てゐ「ほらほら、私はこっちだよ!」

 

サニー「この!!」

 

トリッキーに竹林を動き回るてゐにサニーは翻弄されていた。

 

ミュード「え、えい!」

 

ロイミュード000(プロトゼロ)を元に顔は輪郭のにドライブタイプスピードの輪郭を加え、体に胸を除いて魔進チェイサーのを混ぜた感じで全体の色は灰色のロイミュードとしての姿に変わったミュードが光弾を放つがてゐはあっさりと避けてかわして行く。

 

霖之助「ううむ。動きが早いな」

 

てゐ「その程度の攻撃じゃ当たらないよ~」

 

ううむと唸る霖之助にてゐは動き回りながら笑って弾幕を放つ。

 

サニー「わとと!…ん?」

 

慌てて避けたがこけてしまったサニーは起き上がろうとして手に当たったのに気付いてそれを見るとてゐが付けていたのと同じブレスレットがあった。

 

それと共に自分の手にスペルカードが1枚現れる。

 

サニー「何これ?ええっと…家庭天狗符【胸の顔は飾りだ】?」

 

現れたのにサニーは呆気に取られた後にスペルカードを宣言するとサニーの隣に1人の仮面ライダーが召喚される。

 

その仮面ライダーの名は…仮面ライダーゼロノスベガフォーム

 

サニー「オーガじゃない別の仮面ライダー!?」

 

ゼロノスVF「最初に言って置く!胸の顔は飾りだ!」

 

驚くサニーを横目にゼロノスVFはそう言う。

 

サニー「と言うかその顔飾りなの!?」

 

てゐ「何人増えても変わらないよ!」

 

現れたのに驚くミュードと別の事で驚くサニーの後にてゐがそう言いながら弾幕を放つ。

 

ゼロノスVF「動きが早くても…」

 

フルチャージ!

 

弾幕を回避した後にゼロノスVFはゼロガッシャーをボウガンモードにした後にゼロノスカードをセットする。

 

ゼロノスVF「行く方向が分かれば問題ない!壮撃【グランドストライク】!」

 

その言葉と共に放たれたV字型のエネルギー矢は丁度移動中だったてゐへ向かって行く。

 

てゐ「うさーーーーーーー!?」

 

別の竹に飛び移ろうとしていたてゐは避けられずに当たり、地面に落ちる。

 

サニー「やったー!!」

 

てゐ「うさぁ~」

 

それに喜ぶサニーを尻目に霖之助はてゐを見る。

 

ゼロノスVF「えっと…ついやっちゃったけど大丈夫かなこの子?」

 

霖之助「大丈夫だよ。気を失ってるだけだね」

 

すると先ほどとは違ってオドオドしながら聞くゼロノスVFに霖之助は安心させる様に言うとゼロノスVFは安堵の息を吐く。

 

ミュード「それでこの後どうします?」

 

霖之助「皆と合流したいが…どうしようか」

 

聞くミュードに霖之助は顎に手を当てて呟く。

 

合流したいが今の状況じゃあ今度は今いるメンバーとはぐれてしまいかねないかもしれないのだ。

 

ゼロノスVF「あれ?」

 

考えていた霖之助は聞こえて来たゼロノスVFの声に顔をあげる。

 

サニー「どうしたの?」

 

ゼロノスVF「いやね。あの方向から何か強い光が…」

 

聞くサニーにゼロノスVFは答えながら自分が見てる方を指す。

 

3人とも見ると確かに強い光がチカチカと見える。

 

サニー「何あれ?」

 

霖之助「…もしかして…」

 

首を傾げるサニーの隣で霖之助は考えると歩き出す。

それにサニーとミュードにゼロノスVFは慌てて霖之助に続く。

 

暫く歩くと何かの建物が見えて来る。

 

サニー「あ、何か見えた!」

 

霖之助「やはりそうか…」

 

ミュード「やはり?」

 

それに気づいたサニーの後に言った霖之助のにミュードは首を傾げる。

 

霖之助「あの光は僕達を此処へ導く為に誰かが放ってたのだろう」

 

ゼロノスVF「でも一体誰が?」

 

説明する霖之助の後のゼロノスVFの言葉にそこまで分からないけどねと返すと別の方から鬼矢達が来る。

 

霊夢『あ、皆さん』

 

サニー「あれ、鬼矢達じゃない」

 

鬼矢「お前らもあの光を追って来たのか」

 

霖之助「そっちもそうだったかい」

 

お互いに気付いて言った後に7人は目の前の建物を見る。

 

サニー「それにしてもおっき~い」

 

紫「後は立派ね。此処にいるかもしれないわね」

 

鬼矢「…どうやらまだ入れないみたいだぞ」

 

建物を見てそう言うサニーに紫もつけ加えてから入口を見て言い、鬼矢が言うと入口から全ての幻影が登場する。

 

サニー「うわぁ…入れない気なのこれ?」

 

鬼矢「面倒だな、これは」

 

これには鬼矢がぼやいた時

 

龍騎「おりゃあ!!」

 

キバ「はぁぁぁ!!」

 

タジャドル&????「「セイヤー!」」

 

電王「俺の超必殺技!」

 

そこにライダーズが現れて幻影たちを吹き飛ばす。

 

タジャドルと攻撃を放ったのはオーズシャウタコンボであった。

 

鬼矢「お前らってことは…」

 

魔理沙「あ、いた!」

 

麟「大丈夫!?」

 

現れたライダーズを見て呟く鬼矢の後に他のメンバーが現れる。

 

レミリア「ふむ、ここに異変の黒幕が居るのか」

 

美鈴「でしょうね。この先から月から感じるのと同じ気を感じますね」

 

顎に手を当ててそう言うレミリアに美鈴が肯定する。

 

タジャドル「此処は俺達に任せて!」

 

龍騎「皆は月に何かした人の元へ!」

 

レミリア「あぁ、わかった」

 

???「その役目、俺達も手伝いますよ!!」

 

レミリアが頷いた時、突如響いた声と共に幻影達の足もとが燃え上がる。

続けざまに赤い何かが見えた後に幻影を吹き飛ばす。

 

誰もが驚いている中で2人の人物が現れる。

 

鬼矢「クウガにカブト!?」

 

構える戦士、仮面ライダークウガライジングアルティメットフォームと仮面ライダーカブトに驚く。

 

カブト「女性には礼儀正しくだが幻影ならなんとか出来るな」

 

クウガLUF「今の内に早く行ってください!」

 

鬼矢「誰が召還したんだ?」

 

構える2人を見て鬼矢は気になった事を呟くがその場にいたクウガとカブト以外のライダーを召喚したメンバー以外違うと手を振る。

 

クウガLUF「俺はルーミアちゃんに召喚されて頼まれたんですよ!友達が異変解決に行くかもしれないから手助けしてくれって」

 

カブト「俺はリリーホワイトと言う春妖精にな、このままじゃあ春が来ないんじゃと考えてらしい」

 

鬼矢「は?リリーだと?」

 

2人の召喚した人物のでカブトのに鬼矢は目を丸くする。

 

ルーミアはダグバとアルティメットフォームのクウガが同等の存在であると言うので分かるがリリーホワイトはラッキューロであってカブトと関連性がない。

 

そう考えてまさかカブト関連の怪人の力を手に入れたもとい拾ったなと考える。

カブトならばシシーラワームが濃厚だなと考える。

 

霊夢『で、ではお願いします!』

 

龍騎「了解!」

 

そう書いて見せる霊夢に龍騎が答えると共にライダーズは幻影へと突撃して行き、メンバーが通れる道を作る。

 

一番厄介そうな美鈴と鬼矢のはクウガLUFが戦う。

 

幻影鬼矢「…」

 

すると幻影鬼矢はダグバになって来るがクウガLUFは美鈴と相手しながらも苦戦した様子を見せずに互角以上の戦いを見せる。

 

クウガLUF「例えコピーしていても、心のない奴に負けない!」

 

そう言いながら幻影2人を殴り飛ばす。

 

幻影コンビ「「!」」

 

クウガLUF「はっ!」

 

そのままクウガLUFは戦って行く。

 

永遠亭に突入した鬼矢達はしばらく進んでいると1人の人物と対峙していた。

それは永琳であった。

 

永琳「人里であった以来ね」

 

鬼矢「やっぱりお前等が黒幕か」

 

そう言う永琳に鬼矢はそう言う。

 

永琳「確かに月はそうだけど夜に固定されてるのは私の仕業じゃないわ」

 

鬼矢「…なに?」

 

そう言われて鬼矢は神社での紫の言葉を思い出す。

 

紫『月の光に依存する妖怪たちにとっては死活問題ですので原因を突き止める時間を稼ぐのもあり夜の進行を止めているのです』

 

鬼矢「そういえばそうだったな…ん?」

 

思い出したがなにか忘れている気がするのを鬼矢は感じる。

それがなんなのか考える前に永琳が口を開く。

 

永琳「まぁ、悪いけど邪魔はさせないわよ」

 

そう言うと永琳は懐から人形、カイジンキーを取り出して鍵にする。

 

永琳「変身」

 

サーガイン!!

 

音声と共に永琳は木の葉が混ざった竜巻に包まれた後に晴れるとサーガインをモチーフにしたクノイチ服を纏った姿を現す。

 

鬼矢「サーガインか」

 

永琳「さあ、舞いらせて貰うわよ!」

 

呟く鬼矢の後に永琳はそう言うと同時に剣を構えて向かって行く。




永琳「次回、第25章。侍大将と忍者の頭脳をよろしくね。これで慧音を悩殺よ!」

てゐ「意味ないとてゐちゃんは思うな;」


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第二十五章~侍大将と忍者の頭脳~

幻影をライダー達に任せて永遠亭へと入り込んだ鬼矢達、そこでは薬師が待っていてかつてとある事で見かけた月の兎が赤い目を光らせる。


永琳「はっ!」

 

妖夢「くっ!」

 

刀を手に来た永琳に同じ二刀流である妖夢は迎え撃つ。

 

永琳「やるわね…」

 

妖夢「剣士として負けませんよ!」

 

そう洩らす永琳に妖夢は返した後に剣舞をする様に振るって戦う。

 

魔理沙「割り込む隙ねぇ…」

 

咲夜「確かにそうね」

 

永琳「だったらこれはどうかし…ら!」

 

それを見て呟く魔理沙と咲夜にそう言うと同時に妖夢を蹴り飛ばした後に手裏剣のような物と小槌のような物を取り出す。

 

永琳「怪人変化の術」

 

弓張重三~シュリケン!

 

手裏剣を小槌のようなのに付けて軽く前に振るう事で出た音声と共に永琳の服が弓張重三を模した胸元を露出した着崩した水色の着物を纏い、背中と腰に弓張重三の羽と尻尾が付いた姿となった後に左手に握った巨大な弓で魔理沙達に弾幕を放つ。

 

魔理沙「わとと!?」

 

鬼矢「ちっ、複数持ちか」

 

誰もが慌てて避ける中で鬼矢は舌打ちしながら永琳を見る。

 

永琳「悪いけどこちらにも事情があるから邪魔はされたくないのよね」

 

???「し、師匠~」

 

そう言う永琳の後に別の声がした後に頭にヨレヨレのうさみみがある足元に届きそうなほど長い薄紫色の髪にをなびかせて白のブラウスに赤いネクタイを締め、黒~焦げ茶色あるいは紺色のブレザーをその上に着用してブレザーの胸元には三日月形のブローチを付けて下は白~薄桃色の、膝下くらいまでのミニスカートを着用して足元は三つ折りソックスと茶色のローファーを見に付けた少女が来る。

 

妖夢「鈴仙さん!?」

 

少女「はわ、よ、妖夢さん!?」

 

現れた少女に妖夢が驚いて言い、少女は妖夢に気づくと顔を赤くする。

 

鬼矢「ん?あれは…」

 

鈴仙と呼ばれた少女に鬼矢は首を傾げ、同じ様に見たアッシュとデェバリャも顔を見合わせて首を傾げる。

そんな3人の視線に気づいた鈴仙が3人を見てビクッとし…

 

鈴仙「い…いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

絶叫すると共に鈴仙の紅い目が光り輝いて周囲を紅く塗る。

 

サニー「な、何々!?」

 

ちゆり「な、なんだ…周りが歪みまくってやがる!?」

 

いきなりの事に誰もが驚く中で鈴仙は絶叫をし紅い光は収まらない。

 

鬼矢「この光は…」

 

腕で顔を防ぎながら鬼矢はある事を思い出す。

 

かつて月の石を手に入れたいと言う月奈の要望で月に訪れた鬼矢達は月面とは違う場所へたどり着いた。

戸惑っていた所を複数のウサ耳を付けた少女を引き連れた女性2人が鬼矢達に問答無用で攻撃を開始した。

 

それには鬼矢達は後から過剰だったと言える程の過剰防衛をしてしまい、急いでその場から離れた。

 

その際に鬼矢は少女達の中で1人、目を紅く輝かせて何かしようとした少女がいた事を見かけていた。

ただ、その後は他の事に集中していたのでその後はその少女を見かけなかった。

 

鬼矢「あの時の兎か」

 

相手も必死だったから自分達も自重せずに出しちゃったのですっごい罪悪感でさっさと離れたが自分達を見てその時を思い出しての恐怖で暴走してる様だ。

 

永琳「ウドンゲ!落ち着きなさい!」

 

鈴仙「やぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

永琳が宥めようとしてるが鈴仙は止まらない。

 

そのまま鈴仙は指輪を取り出すと付けてキスする。

それと共に制服の姿から緑色のインナースーツの上に何かを模したアーマーを肩と腕、足に装着した姿に変わる。

 

メリー「変わった!しかも指輪って事は…」

 

鬼矢・アッシュ・デェバリャ「「「な…」」」

 

驚いたメリーだったがまさかの反応に思わずえ?となる。

 

蓮子「どったの3人共?あの子が持ってる奴知ってるの?」  

 

鬼矢「いや、おい…ちょっと待て…」

 

気になって聞くが戸惑った様子の鬼矢に誰もがまた疑問を感じる。

 

魔理沙「おいおい鬼矢!さっさとあのウサ耳の奴が使ってる怪人の名前を言ってくれ!」

 

鬼矢「…グレムリンファントム」

 

頭を抑えながら苛立ち気に聞く魔理沙に鬼矢はそう言う。

それと共に鈴仙はグレムリンの武器であるラプチャーを銃に様に見立てるとラプチャーから弾幕を放っていく。

 

鬼矢「なっ?!」

 

まさかの攻撃に鬼矢は驚きながら避ける。

 

グレムリンは超高速のスピードに加え、壁を透過する能力を有し、予測不能の動きで相手を翻弄する接近戦がオンリーなファントム。

だが彼女はそんなグレムリンの武器を銃の様にみたてて攻撃を仕掛けたのだ。

 

鬼矢「にしても意外すぎるだろ…」

 

弾幕を避けながら鬼矢はそうぼやく。

ただでさえ、鈴仙の能力と思われる紅い光でメンバーの感覚が変になってるのに弾幕を放たれてるのだから避けの一手しか行えない。

 

???「あらあら、今日はお客さん多めなのね」

 

すると鬼矢と霊夢などの一部のメンバーが聞き覚えのある声がした後に鈴仙の後ろから誰かが現れる。

 

霊夢『貴方は…輝夜さん!』

 

最初会った時と違い上がピンクで、大き目の白いリボンが胸元にあしらわれており、服の前を複数の小さな白いリボンで留めていて、袖は長く、手を隠すほどであり、左袖には月とそれを隠す雲が、右袖には月と山(?)が黄色で描かれていて、下は赤い生地に月、桜、竹、紅葉、梅と、日本情緒を連想させる模様が金色で描かれているスカートと、その下に白いスカート、更にその下に半透明のスカートを重ねて履いた姿の輝夜が現れる。

 

永琳「姫様!」

 

鬼矢「それが本来のお前の服装か」

 

輝夜「まあね~だけどあっちはあっちで外出用な感じだから気に入ってるんだけどね」

 

弾幕をかわしながら聞く鬼矢に輝夜は裾を掴んで言う。

 

永琳「…姫様、こちらは忙しいんですが?」

 

輝夜「なら終わったらこの状態で次は私にやらせなさい。私からの命令と言うかお願いよ」

 

永琳「……分かりましたわ」

 

見ていた永琳がそう言うが返された事にやれやれと感じながら妖夢へ突撃する。

 

妖夢「くっ!」

 

永琳「あなたが丁度良いからやらせて貰うわよ」

 

防ぐ妖夢に永琳はそう言って攻撃を仕掛ける。

 

妖夢「この!」

 

それに対し妖夢は怪人少女になって刃をとばす

 

永琳「ほう、篭手も合わせて四刀流…それが伊逹じゃないかどうか見定めてあげるわ!」

 

妖夢「良いでしょう!私の剣に斬れないものは…あんまりありません!」

 

その言葉と共に2人は舞う様にぶつかり合う。

弾幕が飛んで来ない分、2人は自由に動き回る。

 

鬼矢「…暇になるな」

 

美鈴「いやーこっちは大忙しなんですけどね~」

 

妖夢と永琳のを見ながらそう洩らす鬼矢に全員の盾役な感じで太極拳で弾幕を逸らしてる美鈴がそう言う。

 

鈴仙「~~~~~~~~~~~!!!」

 

放ってる鈴仙は余程あの時の恐怖を感じているのかまだ目の光も消えずに弾幕を放ち続ける。

ホントやり過ぎたなと当事者3人は過去の行動に遠い目をする。

 

鬼矢「…俺らで止めるか」

 

紫「いえあなた達が出たらそれはそれで悪化しそうだから止めときなさい」

 

レミリア「そうだな。確かに後々に残すと思うから此処は妖夢のを見て置け、美鈴、防衛はしっかり頼むぞ。終わった時の宴会の時にお酒をがぶがぶ飲んでも良い」

 

美鈴「お嬢様もお人が悪い。逸らすのは簡単だから良いですけど忘れないでくださいよ」

 

出ようとした鬼矢を紫は止めてレミリアも同意した後に美鈴にそう言い、美鈴は嬉しそうに弾幕を逸らして行く。

 

鬼矢「そんなもんか?」

 

レミリア「そんなもんだ。それに…どうも後ほどで否が応でも動きまくると思うぞ」

 

そう言う鬼矢にレミリアはそう返す。

 

霊夢『え?』

 

咲夜「お嬢様…視たのですか?」

 

レミリア「少しだけな」

 

発された事に驚く霊夢の隣で聞く咲夜にレミリアはそう答える。

 

鬼矢「便利だなその能力」

 

レミリア「まぁ、やばいと思うの以外は極力言わないがな」

 

そう洩らすレミリアのを聞きながら妖夢を見る。

 

妖夢「はっ!」

 

永琳「はぁ!」

 

4刀流を駆使して戦う妖夢に対し、永琳は弓張重三とサーガインのそれぞれの力を巧みに使い分けて妖夢を攻撃し続ける。

 

妖夢「くっ、強い!」

 

鬼矢「やるな永琳の奴…」

 

純「そうだね」

 

相手にダメージを与えると言う意味では2倍になる妖夢の4刀流が上、だが2倍といえぞ当たらなくては発揮しない。

 

永琳はそれを分かっているので妖夢のを当たらない様にグレイズしている。

どうするべきかと妖夢は考えた時に気づいた。

 

永琳がサーガインから弓張重三へ、弓張重三からサーガインへ変わる際に隙が出来ると言うのを…

 

永琳「これで終わらせるわよ」

 

妖夢「(来る…)」

 

その言葉と共に姿を変える瞬間を見つけて妖夢は駆け出しスペルを宣言する。

 

妖夢「4刀流【断迷光刃剣】!!」

 

光り輝く刃で永琳を切り裂き、永琳は吹き飛ぶ。

 

永琳「ぐふっ!」

 

輝夜「あら、終った様ね」

 

自分の方に飛んで来た永琳を見て輝夜は呟いた後に面白そうに妖夢を見る。

 

鬼矢「そうだな。さてこっちは…」

 

輝夜「鈴仙、少しストップ。怖いだろうけど今はストップ」

 

鈴仙「!」

 

すると輝夜が指示を出して鈴仙はそれに弾幕を放つのを止める。

ただ紅い光はそのままだが…

 

鬼矢「にしてもこの光はなんなんだ?」

 

魔理沙「どうも頭がくらくらするんだぜ…」

 

輝夜「悪いけどそこまで教えるのはフェアじゃないわ」

 

咲夜「この時点でフェアじゃないと思うんだけどね」

 

鈴仙の放つ紅い光を見て言う鬼矢に魔理沙は顔を顰めながらそう言ってからの返された言葉に咲夜がそう言って一本取られたわねと輝夜は笑う。

 

輝夜「じゃあ始めましょうか」

 

一方永遠亭入り口前でライダー達は幻影を倒し終えていた。

 

カブト「終わったか」

 

タジャドル「そうだね」

 

ゼロノスVF「それじゃあ皆の元へ…」

 

クウガLUF「!待ってください!」

 

永遠亭に誰もが入ろうとした時、クウガLUFが止めにかかる。

 

誰もがなぜと思った時にこちらに来る2人の少女を見つける。

 

??「あ、見つけた♪」

 

??2「獲物、見つけた♪」

 

電王「獲物だぁ~?」

 

キバ「!皆さん気を付けてください!この子達正気じゃありません!」

 

笑みを浮かばせる少女2人に訝しげに見る電王や他のメンバーにキバは叫ぶ。

 

??「さぁ始めましょ?」

 

??2「さぁ始めよ?」

 

その言葉と共にライダー達は構える。

 

異変の首謀者にたどり着いた鬼矢達、そしてライダー達の前に現れた少女2人は…




輝夜「次回、第二十六章~影の月姫~。よろしくね~」


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第二十六章~影の月姫~

月の姫との弾幕ごっこが行われ、影の月の力は解放される。


鬼矢達を前に輝夜は腕を伸ばした後に気合を入れる。

 

輝夜「さぁて、そのために準備しないとね」

 

そう言って輝夜は右足を重心に左手を前に出すとすぐに重心を左に移しながら前に出していた左手をふりかぶって右手と共に力強く握りしめる。

 

その後に体を起こすと左手を斜め下に振り下ろしてすぐさま左脇に移動させた後に間髪入れずに右手を左側にバッと伸ばす。

 

一連の輝夜の動きに鬼矢はん?となる。

 

彼女の動きにどことなく見覚えがあるからだ。

 

鬼矢「(なんの動きだったっけ…)」

 

輝夜「変――――」

 

それに鬼矢は思い出そうとしてる間に輝夜は伸ばしていた右手を10時の方向まで円を描く様に回し…

 

輝夜「身!」

 

すぐさま体を左にスライドさせつつその勢いのまま右手と左手をビシッと左方向に伸ばす。

 

その直後に輝夜の腰にベルトが現れるとバックルから強い光が発される。

 

強い光に誰もが顔を抑える中で鬼矢はやっと思い出す。

 

輝夜の動き、それはとあるライダーの変身プロセスのを反転させたのであった。

 

強い光が収まると全身を銀色のレオタードで包み、手足を何か模したアーマーで身を包んでいる輝夜がいた。

 

鬼矢「おい…マジかよ…;」

 

姿が変わった輝夜を見て鬼矢は信じられない顔で呟く。

 

輝夜が使っている力、鬼矢の知識が正しければ仮面ライダーBLACK RXと戦った存在、シャドームーン。

だがシャドームーンは鬼矢にしたら怪人と言われたらそうでもないし仮面ライダーと言われたらなんとも言えないと言うどっちつかずに近い存在。

 

だからないと思っていた鬼矢だったがすっかり忘れていた事を思い出す。

シャドームーンはRXと同じキングストーンを持つ戦士、そのキングストーンを自分の仲間が持っていた事を…

 

輝夜「さてこれをやっと使いましょうか」

 

そう言って輝夜はどこからともなくツボを取り出す。

 

出されたツボに誰もが首を傾げた時…

 

輝夜「永続罠!ドラゴン族・封印の壺を発動!」

 

現代知る組「「「「「どこのカードゲーム!?」」」」」

 

美鈴「ちょ?!」

 

宣言された事に現代を知る組がツッコミを入れた直後に美鈴は壺に吸い込まれてしまう。

 

咲夜「かあさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!?」

 

霊夢「!?」

 

魔理沙「ぬぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

サニー「うわわ!?地の王【共存を望んだ馬人】!!」

 

オーガ「おっと!」

 

それに咲夜は絶叫すると今度は霊夢が吸い込まれそうになって慌てて魔理沙とサニーが呼んだオーガに掴まれて踏ん張る。

 

なぜ霊夢も吸い込まれそうになってるのかと気付いて霊夢自身も怪間だとドラゴン族に当て嵌まるのを気付いてあちゃーとなる。

 

鬼矢「つかなんでそれがあるんだよ?!」

 

輝夜「昔に売られてたのを買ったのよ~」

 

魔理沙「おいおいどこのどいつだよこいつに売ったバカは…」

 

答える輝夜に魔理沙は霊夢を掴んだまま顔を顰めて言う。

 

輝夜「霧雨魔法店だけど?」

 

魔理沙と霊夢を除いた一同「「「「「「お前やないかーーーーーーい!!」」」」」」

 

魔理沙「なん…だと…!?」

 

あっさり答えた輝夜のに誰もが一斉に魔理沙にツッコミを入れる。

 

輝夜「(と言っても数百年前のことだけどね)」

 

内心そう呟いてうっすらと笑った後にサタンサーベルを取り出す。

 

輝夜「さて、輝く月の影に見惚れて見る?…と、これは邪魔ね。永琳」

 

永琳「はいはい」

 

そう言って壷を永琳に任せると永琳は壺をどっかに持っていく。

 

咲夜「!待ちなさい!」

 

すぐさま咲夜は永琳を追いかける。

 

輝夜「んじゃ残ったメンバーで戦いましょうか」

 

サニー「やってやろうじゃん!」

 

咲夜をチラリと見てそう言った輝夜にサニーが先手必勝と斬りかかる。

それに対し輝夜はサタンサーベルで受け止める。

 

輝夜「えいっと」

 

ぴちゅーん!

 

そのままサニーが次の行動を移す前に手から光弾を放って壁に吹き飛ばす。

 

サニー「ふにゃー…」

 

オーガ「サニー!」

 

フラン「今度は私だ!禁忌【フォーオブアカインド】!」

 

目を回すサニーにオーガが駆け寄るのを見た後にフランがスペルカードを宣言して4人となると弾幕を放つ。

 

向かって来る弾幕に輝夜はふふっと笑った後に弾幕のスキマを避けていく。

 

輝夜「はいっとな」

 

バシュバシュバシュ!!

 

フラン「えぇぇ?!」

 

そのまま光弾を放って分身をあっさりと消して行く。

 

魔理沙「フランに気を取られ過ぎだぜ!」

 

妖夢「でやっ!」

 

そんな輝夜の左右から魔理沙と妖夢が仕掛ける。

 

輝夜「…ふふ」

 

魔理沙・妖夢「「うぁ?!」」

 

だが、何時の間にか後ろに下がっていてそれに攻撃を仕掛けようとしていた2人は驚いて止められずにぶつかってしまう。

 

チルノ「速い!」

 

アリス「なんて反応速度…」

 

鬼矢「(ホントにそうなのか?)」

 

驚くメンバーの中で鬼矢だけ違和感を持っていた。

 

確かにシャドームーンは強い。

だが、素早く移動したりすると言うのは持っていない。

 

キングストーンの力と言われても違和感しかない。

 

そう考えてもしや…と霊夢やパチュリーの弾幕を避けている輝夜を見る。

 

鬼矢「…ん?」

 

注意深く観察していて気づいた。

レミリアの放ったグングニルと幽々子の放った弾幕は当たると思っていたが何の動作もなく輝夜は避けていた。

 

鬼矢「(もしかして…よし、それならあいつに)」

 

ある推測を考えた後に立証する為にワーウルフレジェンドルガに変わる。

 

しばらく攻撃が当たりかけるのを待って輝夜に攻撃が当たりかける瞬間を見つける。

 

鬼矢「(今だ!)魔笛【失われた時間停止(ロスト・ザ・ワールド)】!イヴェアァァァァァァァっ!」

 

輝夜「?!」

 

その隙と共にワーウルフレジェンドルガは能力封じの咆哮をすると輝夜は目を見開いた後に体をよじる様に避ける。

 

輝夜「ふう…やってくれるじゃない」

 

チルノ「??どう言う事?」

 

アリス「成程…」

 

パチュリー「…そう言う事だったの…」

 

息を吐いてそう言う輝夜に当たりかけた攻撃を放ったチルノはハテナを浮かべるが見ていたアリスとパチュリーが納得するのにまたハテナを浮かべる。

 

アッシュ「つまり今までのは能力ってことだ」

 

輝夜「あらら、ばれちゃったか。まぁ、うどんげので狂ってると錯覚させてたつもりなんだけどね~」

 

代表して答えるアッシュに輝夜はくすくすと笑いながら鈴仙をチラリと見てからそう言う。

 

アッシュ「んでどんな能力か説明願おうか」

 

輝夜「良いわよ。私の能力は永遠と須臾を操る程度の能力。時間は永遠にある物、それを使ってあなた達を翻弄してたって訳」

 

乃亞の問いに輝夜はあっさりと答える。

 

霊夢「?」

 

レミリア「成程、貴様、自分の時間を早めて我々を翻弄してたと言う訳か」

 

輝夜「ふふ、結構便利でしょこの能力、時間がかかるものもあっと言う間に熟成できるもの」

 

まだ分かってない霊夢の隣でそう言うレミリアに輝夜はおちゃらけて言う。

 

チルノ「でも能力を封じた今なら!」

 

輝夜「あらあら…能力に頼ってると思われてるなら…」

 

言いながら弾幕を放つチルノに輝夜はくすっと口元で笑い…

 

輝夜「心外よね~束縛符【シャドービーム】」

 

据わった目で言いながらサタンサーベルを腰に差した後に両腕に翠色の霊力を纏わせると鞭の様に振るい弾幕を蹴散らすと共にチルノを捕縛する。

 

そのまま振り回す様に動かして壁へと投げる。

 

チルノ「がはっ?!」

 

フラン「チルノ!この!火炎禁弾【スターボウフレイム】!!」

 

壁にぶつかるチルノを見た後にフランは自分の羽根を思わせるような色とりどりの弾と炎の弾幕を展開して放つ。

 

輝夜「ぬるい」

 

フランの放ったのに対し、輝夜は取り出した皮衣を翻すと自分に当たりそうだった炎の弾幕を防いでいく。

 

輝夜「五つの難題が1つ、火鼠の皮衣の耐火性は凄いでしょ」

 

橙「にゃ!」

 

自慢気にそう言った時、横から怪人少女となった橙が火鼠の皮衣を奪う

 

それにあらと輝夜は目を丸くする。

 

橙「もぐもぐ♪」

 

魔理沙「おい、保護者の保護者、食べちゃってるが良いのか;」

 

その後にご機嫌で皮衣を食べている橙に魔理沙は冷や汗流して聞く。

 

紫「…鼠だからOK?」

 

アリス「ちょっと」

 

半信半疑で言う紫にアリスは呆れる。

 

ちなみに言うと、保護者である藍は…

 

藍「(ちーーーーーん)」

 

霊破「まったく大変ね」

 

紫により確実に暴走するだろうと考えられて厳重に縛られて放置されていた。

そんな皮衣を食べている橙から目を放して輝夜は気を取り直してかスペルカードを構える。

 

輝夜「んじゃあ次のを行きますか神宝【ブリリアントドラゴンバレッタ】」

 

宣言と共に輝夜の左右に五色に光る宝玉が現れた後に輝夜の前を横切るように交差しながらカラフルな色のレーザーと丸弾で構成された弾幕を展開する。

 

霊夢「ぎゃう?!」

 

放たれたのに霊夢と他のメンバーは避けて行く。

 

避けているメンバーに輝夜はひゅ~と口笛を吹く。

 

輝夜「やるわね。なら接近戦はどうかしら」

 

そう言うと輝夜はサタンサーベルを口で咥えた後にスペルカードを構える。

 

輝夜「二刀【影の双剣】」

 

宣言と共に輝夜の手にシャドームーンが使っていた長剣と短剣の双剣、シャドーセイバーが握られる。

 

妖夢「さ、三刀流!?」

 

輝夜「三刀流【龍巻き】」

 

それに妖夢が驚いている間に輝夜は体全体を使って三振りの剣を振るうと龍を感じさせる竜巻が発生し、何人かが巻き込まれる。

 

魔理沙&フラン&オーガ&萃香&ちゆり&蓮子「「「「「「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」」」」」」

 

鬼矢「あの技もかよ;」

 

コンガラ「鬼矢殿!あなたは彼女が放った技を知ってるんですか?」

 

竜巻で吹っ飛び、壁に叩きつけられる面々を見た後に呻く鬼矢にコンガラは聞く。

 

鬼矢「某海賊漫画の剣士の技だ」

 

輝夜「マンガ如きとくやってはいけないわね~この力を手に入れてから参考程度と読んだけど勉強になったわ」

 

マンガ?と首を傾げるコンガラから目を放す鬼矢に輝夜は笑ってこういう風にねと夢美に近づく。

 

慌てて夢美は弾幕を放つが真半身でかわし、そのまま回転しながら夢美の背後に回り込むと同時に夢美の後頭部や背中にシャドーセイバーの柄尻を叩き込む。

 

夢美「あがっ!?」

 

輝夜「飛天御剣流【龍巻閃】」

 

鬼矢「チッ…厄介だな」

 

倒れる夢美を見た後に鬼矢は乃亞を見て、乃亞は頷いた後にアッシュとなって輝夜に駆け出しながら自分なりの弾幕を展開する。

 

それに対し輝夜は身を捻ったり三刀流で切り裂きながらかわしていく。

 

鬼矢「チッ…」

 

その後に鬼矢はジャッジ・ロイミュードになりながら、ジャッジ・ロイミュードの固有武器であるブレードジャッジを手に稲妻を纏わせながら輝夜へ斬りかかる。

 

輝夜「!」

 

ガキィン!

 

斬りかかるジャッジ・ロイミュードに輝夜はシャドーセイバーで受け止めてそのまま剣劇を繰り広げる。

 

攻撃をし続けながらジャッジ・ロイミュードは輝夜の剣術の腕前に顔を顰める。

 

輝夜「やるじゃない」

 

鬼矢「まぁな(だがコイツじゃ駄目だな…)」

 

そう評価する輝夜に軽く返すが内心ジャッジ・ロイミュードでは出来ないと考える。

 

実際問題、シャドームーンはそんなそこらの怪人でどうこう出来る存在ではないからだ。

 

鬼矢「ならアレで行くか」

 

このままでは無理と感じ取った鬼矢はジャッジ・ロイミュードからその姿を闇で覆った後にシャドーのシュバルツ将軍へと変える。

 

シュバルツ将軍に輝夜は先ほどとはか~な~り、違うわねと感じ取る。

 

輝夜「突進【牛針】!」

 

闘牛の牛の様な構えから、突進と同時に突きを連続で繰り出す。

 

鬼矢「ふん!」

 

ガキィン!ガキィン!

 

それに対しシュバルツ将軍は手に持った将軍系黒鉄剣で防いでいく。

 

輝夜「やるじゃない」

 

鬼矢「そっちもな」

 

そう交わした後にぶつかり合う。

 

笑う輝夜にホント楽しんでやがるな…とシュバルツ将軍は攻撃を掃きながらそう思う。

 

霊夢「ギャウ!」

 

そこに霊夢が攻撃を仕掛けて、輝夜は後ろに下がるが続けての尻尾攻撃のを防いで後ろに吹き飛んだ後に体勢を立て直す。

 

輝夜「?!」

 

その瞬間、何かが輝夜の足を縛る。

 

輝夜の足を縛ったのはシャロシュとなった純と幽々子が出したヘルヘイムの蔦で縛られた事で輝夜の足が止まる。

 

シャロシュ「今だよ!」

 

チルノ「よっしゃあ!」

 

それを合図にチルノとフラン、サニーが飛び出す。

 

輝夜「クッ!」

 

そんな3人に輝夜は弾幕を放つが3人はそれを避けていく。

そのままそれぞれスペルカードを宣言する。

 

フラン「禁忌双剣【レーヴァテイン・デュアル】!」

 

チルノ「氷火符【アイシクルフレイムバン】!!」

 

サニー「光馬【フラッシュホース】!!」

 

一斉に放たれた双剣による斬撃に炎と氷が合わさった光の矢と光の馬が輝夜に向かって行き…

 

ピチューン!!

 

炸裂して輝夜は吹っ飛んだ後に転がる。

 

魔里沙「やったか!?」

 

メリー「魔理沙、それはやってないになる事あるから;」

 

出来上がった煙を見て叫ぶ魔理沙にメリーがツッコミを入れる。

 

しばらくして煙が晴れると倒れた輝夜が現れる。

 

輝夜「っ~一本取られたわホント」

 

咲夜「どうやら終わったみたいね」

 

美鈴「いや~お騒がせしました~」

 

そう愚痴る輝夜の後に美鈴を連れた咲夜が現れる。

 

鬼矢「美鈴、壷から出れたのか」

 

美鈴「はい~いや~大変でした」

 

咲夜「出したと思ったらミイラになりかけてたからお酒探すので大変だったわ;」

 

声をかける鬼矢に笑って言う美鈴の隣で咲夜が疲れた顔でそう言う。

 

鬼矢「何故にミイラ?!」

 

美鈴「ふふ、それはもう恐ろしい…」

 

魔理沙&ちゆり「(何があったんだホント;)」

 

ツッコミを入れる鬼矢に美鈴は顔を青くして笑う様子に魔理沙とちゆりは冷や汗を掻く。

 

紫「まぁ、後は偽りの月に関してのを消して貰えば万事解決ね」

 

鬼矢「あぁそう…ん?月?」

 

そう言う紫のに同意しようとした鬼矢は月と言うのが頭に引っかかる。

 

引っかかるのが何なのかに鬼矢は眉間に手を当てて考えていると…それは起こった。

 

ドゴーーーーン!!!!

 

龍騎&キバ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

鈴仙「!?きゃあ!」

 

いきなり龍騎とキバが吹っ飛んで来てまだ発していた鈴仙とぶつかる。

 

それにより鈴仙の目から発されたのが止まる。

 

霊夢『み、皆さん!?』

 

フラン「タジャドル!」

 

夢子「どうしたの!?」

 

いきなり吹っ飛んで来た2人に驚いていたが続けざまに吹っ飛んで来たクウガ以外のライダー達に誰もが駆け寄る。

 

カブト「くっ…幻影を倒した所、2人の少女が現れて…」

 

ゼロノスVF「その子達がいきなり1人の怪人となったんだ」

 

鬼矢「…あ」

 

呻きながら体を起こしたカブトとゼロノスVFの言った事に鬼矢は先ほどから引っかかっていた何かが分かって冷や汗を掻く。

 

アッシュとシャロシュも気づいたのか顔を見合わせて冷や汗を掻く。

 

霊夢『どうしたんですか?』

 

アッシュ「あー…1つ聞くがどう言う外見だった?;」

 

タジャドル「えっと、双子の様でそれぞれオレンジと青のロリータを着てたよ」

 

それに気づいた霊夢が聞くがアッシュが冷や汗だらだら流しながら聞いてタジャドルが代表で答える。

 

輝夜「え、それって…」

 

ドカァァアアアアン!!

 

それに輝夜が何かを言おうとする前に壁をぶち破って何かと組み付くクウガLUFが現れる。

 

組み付きあっていたが何かの攻撃をクウガLUFは避けて鬼矢達の方へ合流する。

 

クウガLUFと組み付きあっていたのは…顔を除いて電子の獣の光明神の名を持つ神と月と狩猟の女神の名を持つ神の体を混ぜ合わせた様な姿で顔は電子の獣に出る豊穣神の名を持つ神をライダーの怪人風にした感じで右胸に月下美人を、左胸に向日葵を表す意匠がされている怪人であった。

 

一体何者と鬼矢達以外が思った時……

 

クウガLUF「ぐはっ!?」

 

次に起きた事に誰もが驚く。

 

なんと先ほどクウガULFが避けた筈の怪人の攻撃がいきなり方向転換してクウガLUFに当たったのだ。

 

霖之助「今のは!?」

 

電王「あの避けた筈の攻撃で俺達もやられたんだ」

 

驚いているメンバーに電王が呻きながら代表で答える。

 

鬼矢「アレは月奈の能力だ…」

 

萃香「知ってるの?」

 

それに呻く様に言う鬼矢に萃香が話しかける。

 

鬼矢「知ってるの何もあれは美陽と月奈の本当の姿だ…」

 

チルノ「それってつまり…」

 

レミリア「あの怪人はお前の仲間と言う訳か」

 

そう答えた鬼矢に誰もが怪人を見る。

 

現れた鬼矢の仲間、だが、なぜ攻撃を仕掛けたのか…




サニー「次回!第二十七章!暴走のL/駆け付ける者達よ!」


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第二十七章~暴走のL/駆け付ける者達~

突如現れた一体の怪人
その怪人の強さに苦戦する鬼矢達にある者たちが駆けつける


純「うわ…まさかあの状態ってさ」

 

アッシュ「苦労するな」

 

対峙する怪人を見て疲れた顔で言う純にアッシュも溜息を吐いて同意する。

 

魔理沙「なぁ、一体アレは何なんだぜ?」

 

レミリア「もしやあの怪人はお前達の知り合いなのか?」

 

そんな2人の反応に鬼矢へ魔理沙とレミリアが聞く。

 

困った顔で鬼矢は頬をポリポリ掻いてそうだよと肯定する。

 

鬼矢「アイツはエクリプス。アルテミスとヘリオスをモチーフにしたレジェンドルガだ」

 

霊夢&チルノ「「?」」

 

アッシュ「鬼矢、あいつ等の怪人の名前を出してもこいつ等にはチンプンカンプンだぞ;」

 

純「つまり、あの怪人は僕達の仲間の姉妹なんだけど2人とも元々は目の前にいる怪人だったんだけど訳あって分離しているんだ」

 

答えた鬼矢だったが疑問詞を浮かべてる2人や幻想郷メンバーを見てそう言うアッシュの隣で純は説明して分かる?と聞く。

 

レミリア「アルテミスとヘリオスと言うと…それぞれ太陽と月の神の名だったか」

 

鬼矢「ああ…まぁ、それはレジェンドルガでの個体名でそれぞれリオヘスとミステルスって名乗ってるけどな」

 

自分が知る知識を呟くレミリアに鬼矢はそう返すとさて、どうするかと考えようとするがその前にエクリプスが弾幕を放つ。

 

鬼矢「避けるな!破壊しろ!」

 

霊夢『え?』

 

それに避けようとしていた幻想郷メンバーだったが鬼矢の警告に誰もが戸惑う中でエクリプスと戦っていたライダー達がそれぞれの武器や技で弾幕を相殺して行くが相殺しきれなかったのを身を挺して守る。

 

タジャドル「ぐっ!」

 

オーガ「がっ!」

 

魔理沙「なんで避けたら駄目なんだぜ?」

 

カブト「さっきそこの奴が言ってただろ。奴の攻撃は俺達を必ず狙うとな」

 

体から火花を散らすライダー達を見て戸惑う魔理沙にカブトが攻撃を受けた所を抑えながらそう言う。

それに幻想郷のメンバーは誰もが先ほどのクウガLUFの時に確かに鬼矢が言ってたのを思い出す。

 

霊夢『でもなんで?』

 

タジャドル「考えられるとするならその姉妹さん2人のどちらかに必中みたいな能力持ちがいるのかな?」

 

首を傾げる霊夢にタジャドルがそう言って鬼矢を見る。

 

鬼矢「その通りだ」

 

紫「しかし弾幕勝負では反則とも言える奴ね」

 

肯定する鬼矢の隣で紫はそう呟く。

 

弾幕勝負は美しさもそうだがちゃんと避けられる所を空けておかなければならない。

さらに言うと対戦相手を追尾するとしても避けられたらそのまま通り過ぎる仕様にしなければならないのだ。

 

霊夢『確かに』

 

ゼロノスVF「し、しかしこれはどうすれば良いんだい?」

 

紫のに同意する霊夢の後にゼロノスVFが防ぎながら打開策を聞く。

 

鬼矢「そうだな…」

 

そう言われて鬼矢は考える。

 

動きを止めようと向かおうにも沢山の弾幕が邪魔してめんどくさい。

しかも霊夢達を守ると言うので動き難い。

 

魔理沙「なら接近戦だぜ!」

 

龍騎&シャウタ「「ダメダメダメダメ!!!」」

 

そう言って飛びだそうとした魔理沙を龍騎とシャウタが引き止める。

 

魔理沙「なんだよ!」

 

クウガLUF「あの怪人は…信じられないかも知れないけど太陽を作り出せるんだ」

 

キバ「僕達だったからまだ大丈夫だったけど、皆だったら妖怪だろうと熱さでダウンか…」

 

怒鳴る魔理沙だったがクウガLUFとキバの説明でシャウタと龍騎が止めた理由を察知して顔を青くする。

特にキバがあえて言葉を切ったのもその後のを言うのを躊躇ったからだがそれだけで分かる。

 

???「なら私の出番だな」

 

すると誰でもない声での言葉と共に弾幕が燃やされて行く。

 

驚くメンバーを前に妹紅が現れるがその姿は以前出会った時とは違っていた。

 

体を紅いインナースーツで見に包み、腕や足を何かを模したアーマーを装着していて、鬼矢は一瞬なんだと思ったが妹紅が持っていた剣を見てすぐさま判明する。

 

鬼矢「フェニックスファントムか」

 

妹紅「へぇ~私が使うのはそう言う名前なのか」

 

言う鬼矢に妹紅はそう言いながら剣を構える。

 

それにエクリプスは妹紅に攻撃しようとしてその体に火花が起こる。

 

エクリプス「!?」

 

魔理沙「な、何だ!?」

 

いきなりの事に誰もが驚いて攻撃した方向を見る。

そこには銃を構えた3人の戦士が立っていた。

 

左の戦士は全体的に赤いアーマーで胸にタイヤを付けていた。

 

真中の戦士は全身に夜だろうと目立つ赤いラインが走っていて、複眼が黄色いていた。

 

右の戦士は全身が銀色で紫色のラインが描かれたオレンジ色の複眼が輝いていた。

 

鬼矢「おいおいおい、仮面ライダードライブ、仮面ライダーファイズ、それに仮面ライダーチェイサーだと…」

 

妹紅「ファイズ!お前も来たのか!」

 

ファイズ「ああ、手伝って来いって言われてな」

 

驚く鬼矢だが妹紅とめんどくさそうなファイズのやり取りにん?となる。

 

鬼矢「知り合いなのか?」

 

妹紅「ああ、こいつの力の持ち主とな」

 

ファイズ「それ関連での付き合いって訳だ」

 

そう返す妹紅とファイズに聞いた鬼矢は成程と納得する。

 

ファイズ関連として一番なのがウルフオルフェノクで目の前のファイズの反応とか性格に声からしてそれで当たりだろうと考えた後にドライブとチェイサーを見る。

 

ファイズと違い、妹紅とは面識がない様子だからなぜ此処にいるかの理由が分からないのだ。

 

鬼矢「(一体誰が…?)」

 

そう考える中でドライブとチェイサーにファイズが加わった事で完全に防げるようになる。

 

考えられる時間が出来たのもあってドライブとチェイサーのを置いといてこの状況をどうするかを考えて…輝夜を見てピンと来た。

 

鬼矢「おい、か…」

 

バシュゥ!

 

シャウタ「危ない!」

 

話しかけようとした鬼矢のを遮る様にエクリプスが太陽を飛ばして来て、ライダー達が慌てて他のメンバーを抱き抱えてしゃがむ事で太陽をかわす。

 

その際にメンバーはその熱さに長時間当たっていたらと考えてぞっとする。

 

追尾して来ないのだったがそれだけで脅威だと言うのは分かった。

 

エクリプス「アヒャ♪」

 

続けて同じのを幾つか発射し、それを避けるが今度は追尾するらしく、メンバーへと迫る。

 

シャウタ「この!」

 

チェイサー「!」

 

妹紅「てあ!」

 

ロードウィンター!

 

それにシャウタが手から水流を放ち、チェイサーが取り出したブレイクガンナーにロードウィンターをセットして冷気弾を撃って太陽を冷やして行き、妹紅がカタストロフで切り裂いて行く。

 

電王「あ、あの野郎!いねぇ!」

 

キバ「電王さん、野郎じゃありません。女の子です!」

 

ファイズ「いや突っ込む所そこじゃねえだろ;」

 

その後に何時の間にかエクリプスの姿が無い事に気付いて叫ぶ電王にずれたツッコミを入れるキバにファイズがツッコミを入れる。

 

アリス「けど、ホントどこに…」

 

クウガLUF「!危ない!」

 

それに呟くアリスをクウガLUFが慌てて退かすと飛んで来た弾幕を殴って相殺する。

 

バキュバキュバキュ!!

 

タジャドル「うわ!」

 

チェイサー「くっ!」

 

ゼロノスVF「あいた!」

 

続けざまに来た攻撃をライダー達が受け止める。

 

???「いかん!遠距離からの弾幕攻撃か!ドライブ!タイプテクニックだ!」

 

ドライブ「分かったよベルトさん!」

 

チルノ「ベルトが喋った!」

 

それに対してドライブのベルトが喋ったのにチルノが驚いている間にドライブはシフトカーを変える。

 

ドライブ!タイプテクニック!!

 

音声の後にドライブのアーマーが変化して黄緑色になった後に武器であるドア銃を構える。

 

ドライブTT「動きからして…そこだ!」

 

サニー「そこね!」

 

飛んで来る弾幕から予測してドライブTTがエクリプスがいるであろう方向へ射撃するとサニーや紫もドライブが撃った方向へ弾幕を放つ。

 

ドキュドキュドキュ!!

 

ドライブTT「ぐぁ!?」

 

サニー「キャァァ!?」

 

オーガ「サニー!?」

 

だが、予測された方向から再び攻撃が飛んで来て、紫はなんとかかわす中でドライブTTは吹き飛び。サニーも爆風で吹っ飛んでオーガが抱き抱える。

 

ベルトさん「バカな!まさかこちらの攻撃範囲外から攻撃してると言うのか!?」

 

紫「まったく、厄介過ぎるわね…はぁ、あんまり重労働のは嫌なのにね」

 

驚くベルトさんの後に紫は溜息を吐いてそう愚痴る。

 

鬼矢「恐らく千里眼を使っているんだろう」

 

電王「なんだ?そのせんきんたんって?」

 

蓮子「違う、それ回復術;」

 

クウガLUF「千里眼は簡単に言うなら普通なら見えない遠い遠い場所も見えちゃう事って言えば良いかな?」

 

チルノ「おーそうなのか~…ってそれってつまり…」

 

呟く鬼矢のに間違えて聞く電王に蓮子がツッコミを入れた後にクウガLUFがそう説明して納得しかけたチルノは鬼矢を見る。

 

鬼矢「この幻想郷がアイツの射程範囲内ってことだ」

 

紫「あら、それはいけないわね。遠い遠い場所で弾幕を放つなんてルール違反。賢者として見過ごせないわね」

 

そう言う鬼矢に紫は顔を顰めてスキマを展開する。

その後にエクリプスが落ちて来る。

 

紫「美鈴」

 

美鈴「はいは~い」

 

その後に攻撃を放すのはさせないと美鈴が紫の合図と共に肉弾戦による攻撃を放って身動きが取れない様にする。

 

エクリプス「グガァァァ!?」

 

電王「す、すげぇ…」

 

キバ「クウガさんが抑えていたとはいえ苦戦していた怪人を…」

 

カブト「おい、さっきそこの子に何を言おうとしてたんだ?」

 

身動きが取れないエクリプスを見てそう洩らす電王とキバを尻目にカブトが輝夜を指さしながら鬼矢へ問う。

 

鬼矢「キングストーン持っているんだろ?」

 

輝夜「え?そりゃあ持ってると言うか元々あの子達が持ってた月のキングストーンって奴で得たのだし」

 

そう聞く鬼矢に輝夜は答えると聞いた本人はそれなら良いと言って続けてエクリプスを指さす。

 

鬼矢「ならアレは使えるか?」

 

輝夜「アレ?」

 

そう言う鬼矢のに首を傾げる輝夜だったがこれだこれと言う鬼矢の動作を見てああと納得して肯定の頷きで答える。

 

エクリプス「グオォォォォォ!」

 

するとエクリプスは自分の動きを止めている美鈴に向けてゼロ距離で太陽を放つ。

 

それは誰もがやばいと感じるが美鈴は笑う。

 

美鈴「ふふ、悪いですが…私はそう言うのも慣れっこなんですよ!!」

 

そう言うと気を爆発的に放出して作り出された太陽を包み込む様にする。

 

魔理沙「そんな芸当も出来るのかよ;」

 

咲夜「さ、流石はかあさん;」

 

輝夜「じゃあやるわよ…」

 

それに魔理沙と咲夜は唖然としていると輝夜はエクリプスに接近し…

 

輝夜「閃光【シャドーフラッシュ】!!」

 

一定の動作をした後に胸の前で両腕を合わせるとシャドーチャージャーから光が放たれる。

 

そのとき ふしぎなことが おこった。

 

シャドーチャージャーから放たれた光を浴びているエクリプスから別の光が迸り、それにエクリプスは頭を抱えながら膝を付く。

しばらくするとエクリプスは怪人だった姿を身長が190センチもあるオレンジと青が混ざった髪で目の色が右が赤で左が銀のオッドアイのめだかボックスの黒神めだかとなった後にその体が光に包まれ、収まった後には気を失った美陽と月奈が倒れていた。

 

霊夢『さ、さっきのは?』

 

鬼矢「本来なら輝夜の力のライバルであるライダーに奇跡が起こる際に流れるナレーション」

 

メリー「な、なんかメタい説明ですね;」

 

フラン「と言うか説明でもない様な;」

 

聞く霊夢にそう返す鬼矢にメリーとフランは冷や汗を流す。

 

鬼矢「まぁ、さっきのは冗談で、エクリプスが輝いたのはあいつが持っていた輝夜の持ってる月のと対になってる太陽のキングストーンが輝夜の放ったキングストーンのエネルギーに共鳴して、太陽と月のキングストーンの光を一緒に受けた事でエクリプスは大人しくなって2人に戻ったって訳だ」

 

霊夢『そうなんですか』

 

ゼロノスVF「とにかくこれで終わったって事なんだね。良かった~」

 

サニー「あれ?ゼロノス…なんか体が光ってるよ?」

 

説明を聞いて納得する霊夢の隣で安堵の息を吐くゼロノスVFだったがその体が光ってるのにサニーが気付いて指摘する。

 

ゼロノスVF「え?うわ!?」

 

それにゼロノスVFは驚いた後にサニーがゼロノスVFを召喚する前に手に入れたブレスレットがサニーの懐から出て来てゼロノスVFの前に来るとブレスレットともどもゼロノスVFは光の球となってどこかに飛んで行ってしまう。

 

サニー「あ、ゼロノス!!」

 

霊夢『飛んでいってしまった…』

 

目の前で起きたのに誰もが戸惑う中で鬼矢は気付く。

漏れる壁から光が漏れていて、朝が来たのを告げる鳥のさえずりが聞こえて来るのに…

 

鬼矢「もう朝か…」

 

コンガラ「うむ、異変解決だな!」

 

萃香「だね~」

 

ちゆり「はぁ~色々と疲れたな…」

 

呟く鬼矢の後に満足そうに頷くコンガラと萃香にちゆりはそう洩らす。

 

霖之助「僕もだよ。はは、こうやって飛び回ったのはホント久々だよ」

 

美鈴「んでまぁ、宴会ですよ宴会!」

 

苦笑する霖之助の後に言う美鈴に誰もが笑う。

 

こうして月に関する異変は終わった。

 

その後のは勿論…宴会である。




アギト「次回は第二十八章、月夜の宴会ですよ~さぁ~腕を振るいますよ~」

カブト「ふっ、負ける訳には行かないな」

ファイズ「いや何張り合ってるんだよ;」


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第二十八章~月夜の宴会~

仲間の暴走を止めた鬼矢達は今回の異変に関わった者達との宴会を楽しむ。


夜が続いた日の2日後の夜

 

美鈴「ヒャッハー!酒ですよ酒!」

 

萃香「ういー」

 

博麗神社で何時も通りの異変解決の宴会が始まった。

 

ちなみに2日なのは鬼矢達やレミリアに紫や美鈴はともかく、他のメンバーが極度に疲れたのと寝不足でもあった為でもある。

 

ベルトさん「それにしてもまさか君と会うとはね。1000」

 

ミュード「ひゃ、ひゃい」

 

ドライブ「?ベルトさんこの子と知り合いなのか?」

 

同じ様に参加していたミュードに対して話しかけるベルトさんの反応にドライブは聞く。

 

ベルトさん「君も知っての通りだが、私も関わっていた際にハート達の前に試作品のロイミュードを作り出していたんだ。彼女はその内の1体さ」

 

ドライブ「へぇ~そうだったのか」

 

説明するベルトさんにドライブは関心してミュードを見る。

 

ミュードは恥かしそうに霖之助の後ろに隠れて、霖之助は苦笑する。

 

3号「まさかお前らも来るとはな…」

 

ドライブ「三号…俺もあんたとまた会えるとは思いもしなかったよ」

 

そんなドライブに話しかける3号にドライブはそう返す。

 

ちなみに彼の召喚主であるリグルは…

 

大妖精「おら!のめのめ!」

 

リグル「がぼぼぼぼ!?」

 

1号「大ちゃん止めるんだ!!」

 

2号「リグルがやばい!」

 

ミスティア「そうよ大ちゃん!もうやめたげて!!」

 

チルノ「今回も大ちゃんはっちゃけた!!」

 

豹変した大妖精に絡まれて強引にお酒を飲まされて撃沈間近であった。

 

3号「…止めてくる」

 

ドライブ「ああうん。ガンバ;」

 

溜息吐いて大妖精を止めに行く3号にドライブはそう言う。

 

ライダーも入った事で色々と賑わっているがこっちも賑わっていた。

 

アギト「なかなかやりますねカブトさん!」

 

カブト「お前こそ」

 

ルーミア「うまうまなのか~♡」

 

幽々子「ホントしあわせ~~♡」

 

霊夢「♡」

 

慧音に誘われ、住んでいる所の人に人付き合いの縁で行って来なさいと言う事で参加しに来たアギトとリリーホワイトと共に来たカブトによる料理対決で沢山出来た料理を大食い3名がガツガツと食べていた。

 

永琳「ほらほらこう胸を寄せて~」

 

慧音「や、止めろ永琳!!」

 

一方で絡み酒で永琳に詰め寄られてる慧音に大変だなと妹紅は酒を飲む。

 

鈴仙「(プルプルプルプルプルプルプル)」

 

妖夢「鈴仙さん大丈夫ですよ;」

 

師匠と輝夜に連れて来られて自分の後ろに隠れている鈴仙に妖夢は宥める。

今回は多めに増えたなと鬼矢は呆れながら酒を飲む。

 

月奈「すごい騒ぎですね」

 

ルナ「あの…放してくれません?」

 

そんな鬼矢の所にルナを抱き抱えた月奈が来る。

どうやら月と同じ名前ので捕まった様だ。

 

美陽「フフフ…」

 

サニー「ねぇ、オーガ。この人放してくれないんだけど;」

 

オーガ「う、うーん。大丈夫…じゃないかな?」

 

こっちではサニーが美陽に抱きしめられてヌイグルミ状態になっていた。

 

スター「くっ!なんで、なんで神は他者に大きく与えるのよ!!」

 

シュガー「よしよし~ですよ~」

 

少し離れたではスターが戻る前の2人が一体化していた際の姿を思い出して血涙を流してヤケ酒していてシュガーが慰めていた。

 

鬼矢「あっちも大変だな」

 

ルナ「ホントです。普通の状態ならまだ良いですが怪人の姿を使った状態ですとね;」

 

そんなスターのを見てそう洩らす鬼矢にルナは困った顔をする。

 

鬼矢「確かにな」

 

月奈「大変だったね~」

 

思い出して頷く鬼矢の後に月奈はルナの頭を撫でる。

 

鬼矢「つかお前等なんで暴走してたんだ?」

 

月奈「あー…それなんだけど…」

 

終わった後に気になっていた事を聞く鬼矢に月奈は困った顔で説明する。

 

あの偽物の月の波長で少し気分が悪くなっていた月奈は気分が良くなる薬を永琳から貰おうと見かけた鈴仙に案内して貰おうと話しかけたのだが、鈴仙にとって月奈はトラウマの対象だったので後ろから、しかもいきなり肩に手を置かれた事でパニックを起こしてしまい、その際に能力を発動した鈴仙の目を見てしまった月奈は狂い、それに美陽も同調してしまったとの事

 

なお、鈴仙は脱兎していたのでそんな事が起きてるなんて知らなかったのである。

 

鬼矢「…なるほどな」

 

永琳「あらあら…」

 

それに鬼矢が納得してると何時の間にか隣に来ていた永琳が困った顔をする。

 

どうやら永琳も気になってたのか話を聞いていたみたいだ。

 

ちなみに彼女の後ろで少し服が肌蹴た慧音が崩れ落ちていてファイズと妹紅に介抱されていた。

 

鬼矢「まぁ、時と場合が悪かったとしか言い様がないのと俺達が悪かったって言うのもな…」

 

鈴仙「う~」

 

月奈「まぁ、確かに;」

 

頭を掻いてそう言う鬼矢に月奈は冷や汗掻いて同意する。

 

鈴仙がトラウマを持つ切っ掛けになったのは月奈が月の石が欲しいで行って戦闘防衛もとい過剰防衛したせいであるからだ。

 

乃亞「思えばあの時やりすぎたな」

 

純「だよね。防衛とはいえ相手側には申し訳ない事をしたよね…特に月奈は確かお姫様と言われていた人から扇子を月のだと言って持ってるよね;」

 

月関連の話を聞きつけてか来て言う乃亞に順もなんとも言えない顔でそう言って月奈を見る。

 

輝夜「…何ですって…」

 

すると同じ様に近づいていた輝夜は純の言葉に驚く。

 

輝夜「1つ聞くけど…振ってないわよねその扇子で;」

 

月奈「?振ってませんけど」

 

いきなり聞かれた質問に首を傾げながら答える月奈に鈴仙と永琳、輝夜は安堵の息を吐く。

 

輝夜「良かったわーもし振ってたらやばかったわよホント」

 

月奈「え?」

 

まさかの言葉に驚く月奈へ永琳は扇子について説明する。

 

鬼矢&乃亞&純「「「森を一瞬で素粒子レベルで浄化する風を起こす!?」」」

 

輝夜「そう言う扇子なのよ」

 

扇子がどう言うのなのか説明されて簡単に纏めた事を叫ぶ男性陣に輝夜は肩を竦める。

しかも凄く大事な物と言うのに月奈は顔を青くする。

 

美陽「へぇ…」

 

すると美陽が悪い顔をしていた。

その顔にルナはがくぶると震える。

 

美陽「なら振ってみようかな♪」

 

紫「その前に私があなたを制裁するわ♪」

 

そう言う美陽の後ろで何時の間にか怪人少女の姿になっていた紫が素敵な笑顔でそう宣告する。

振り返った美陽は顔を青くした後に連れて行かれ…

 

ぎにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?

 

鬼矢「南無…」

 

美陽の悲鳴が響き渡り、自業自得でしかないが鬼矢は手を合わせた。

 

紫がいる前であんな事を言ったから当然であるが…

 

数分後…

 

紫「ふう…良い仕事をしましたわ」

 

美陽「(ちーん)」

 

額の汗を拭って良い笑顔で言う紫の後ろで魂が抜けた様に倒れてる美陽がいた。

 

月奈「姉さん…;」

 

ルナ「大変ですね;」

 

冷や汗を掻く月奈にルナはそう言う。

 

月奈「まぁ何時ものことです;」

 

ルナ「何時もなんだ;」

 

そう返す月奈に大変だなとルナは思った。

 

月奈「それでも良いお姉ちゃんなんだけどね」

 

苦笑しながらそう言う月奈にルナは妹思いのお姉ちゃんなんだなと納得する。

 

蓮子「うーん」

 

メリー「どうしたの蓮子?」

 

一方で蓮子が唸っていて、気づいたメリーが話しかける。

 

蓮子「メリー…もしかしたら私達、過去にタイムスリップしたかもしれない」

 

メリー「………ええ!?」

 

まさかの言葉に驚くメリーへ蓮子はなぜそう言ったかの理由を言う。

 

蓮子「鬼矢さんと話してたんだけど、鬼矢さんが言う最新作が数年前のだったんだ」

 

メリー「だから…」

 

鬼矢「ん?どうした?」

 

納得するメリーの後に鬼矢が話しかける。

 

蓮子「ちょっとした世間話です」

 

鬼矢「?そうか」

 

話しても信じられるかどうか分からなかったので誤魔化す蓮子に鬼矢は首を傾げたがま、良いかと考える。

 

メリー「でどうする?」

 

蓮子「そこなんだよね…私としては今が良いからな…」

 

聞くメリーに蓮子は困った顔でそう洩らす。

 

メリー「どうしよっか」

 

電王「ん?お前等どうした?」

 

そんなメリーと蓮子に電王が話しかける。

 

召喚主であるコンガラは華扇や萃香と飲み合っている。

 

メリー「いや、あの…」

 

電王「どうした…(先輩、ちょっと交代)うお!?」

 

ロッドフォーム

 

口ごもるメリーに聞こうとする電王だったが体勢を崩したと思ったらその姿をロッドフォームへと変える。

 

電王RF「いや~ごめんね。実はと言うと君達の話が聞こえちゃったんだよ。盗み聞ぎするつもりはなかったんだけど過去とかタイムスリップとか聞こえたもんだからさ」

 

蓮子「え、あ、はぁ…」

 

軽い口調で言う電王RFに蓮子は生返事をする。

 

電王RF「それでホントなのそれ?」

 

そう言われて2人は顔を見合わせた後に意を決したのか電王RFへ話す。

 

電王RF「成程ね…なら帰れる方法ならあるよ」

 

蓮子「え?」

 

告げられた事に蓮子とメリーが驚く中で電王RFは先ほどの発言の理由を説明する。

 

仮面ライダー電王とは元々は時の運行を守る戦士で時間を行き来できるデンライナーと言う時の列車を使って時間を遡って悪さしようとする怪人、イマジンと戦っていた。

時間を遡れると言うのは逆に未来にも行くと言う事が出来ると言う事だ。

 

電王RF「それでどうする?一応事情があるなら一旦戻って此処に帰れるって事は出来ると思うよ」

 

蓮子「んー、別に良いかな?」

 

そう聞く電王RFに蓮子はそう返してからそれに…とメリーを見てからすぐさま電王RFへ顔を向ける。

 

蓮子「だってメリーを化け物扱いにした奴等のとこにはもどりたくないし」

 

電王RF「成程ね…分かったよ。まぁ、気が変わった時にコンガラのお姉さんの所に来なよ」

 

そう言って電王RFは右手をひらひらさせてその場を去る。

 

その後に主導権を戻したのかソードフォームに戻る。

 

電王「(しっかし亀、お前よくわかったな(いやいや、知らなかったよ。しかも彼女達の会話は聞こえてなかったし)はぁ!?)」

 

そう声をかける電王はロッドフォームだったウラタロスから出て来た言葉に驚く。

 

キンタロス「(なんや?そうなるとさっきの亀の字お得意のかいな?)」

 

ウラタロス「(まぁそう言う事…けれど違和感を持ってたのは事実だよ)」

 

電王「(か~つまり知ってる振りだったのかよ)」

 

同じ様に聞くキンタロスにウラタロスはそう返すのを聞いて呆れながら電王はコンガラの元に戻った。

 

鬼矢「(なーるほどな……)」

 

そんな会話を離れていたがちゃっかり気づかれない様に鬼矢も聞いていた。

 

乃亞「どうしたんだ?」

 

鬼矢「ん?ああ、気にするな」

 

気づいた乃亞にそう返して鬼矢はお酒を飲む。

 

こうして偽物の月が現れて夜が続いた異変は終わった。

 

次なる異変まで鬼矢達は休むのであった。




???「次回、閑章~怪盗からの挑戦状(前編)~。お楽しみに」


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閑章~怪盗からの挑戦状(前編)~

ある日、紅魔館から一通の手紙が届いた。
それは伝説の怪盗を継ぐ者からの予告状だった…


暗い夜の中、1つの影が輝く街の光景を見ていた。

 

しばらく見ていたが視線を別の方向に向けて呟く。

 

???「この町も飽きてきたな…。そろそろ次の町へ行こうかな」

 

ボソッと呟いた後に影はその場を後にする。

 

次なる獲物を探して…

 

博麗神社

 

鬼矢「怪盗騒ぎだと?」

 

少し時が経って場所は変わって幻想郷の博麗神社にて文が持って来た事に鬼矢は眉を顰める。

 

文「ええ、最近になって様々な場所で高価な物や希少な物が盗まれると言う事が起きてるんですよ」

 

萃香「そりゃまた大事に近いね」

 

手帳に記しているのを見ながら言う文に萃香はお酒を飲みながらごろニャンと甘えている萃香に慕う隊の1人である猫の妖怪娘の頭を撫でてそう言う。

 

鬼矢「犯人はわかってるのか?」

 

文「姿は残念ながら…ただ、盗んだ人物の名前は判明してるんですけどね」

 

確認する鬼矢に文はそう言う。

 

鬼矢「そうなのか?」

 

文「はい。どうも盗む前に予告状と言うのを出してるそうなんです。んでその予告状の下に名前が書かれていたんです」

 

聞く鬼矢に文は頷いてそう言う。

 

霊夢『その名前は?』

 

文「その名前は「怪盗アルティメットルパンGと言うらしいわ」…あやや;」

 

霊夢のに答えようとした文だったが隣に現れた咲夜に先に言われて出鼻を挫かれた。

 

鬼矢「ずいぶん長い名前だな」

 

そう感想を述べる鬼矢だが頭では名前に引っかかりを覚えた。

 

鬼矢「アルティメットルパン?」

 

萃香「なんだい?あんたは知ってるのかい?」

 

その呟きを拾ったのか萃香がそう聞く。

 

鬼矢「まぁちょっとな」

 

そう返してから鬼矢は自分の知識から引き出す。

 

アルティメットルパン、過去何十年にも渡って名を馳せた世紀の大怪盗でもあり伝説とも言われている。

 

高齢なのだが強化ロイミュードのサイバロイドZZZの身体に自らの魂を入れて若返った。

 

だが、サイバロイドZZZにより精神が本人の知らぬ内に暴走してしまう。

 

その暴走は仮面ライダードライブ、泊進ノ介に止められて本人は別に得ていたロイミュードのコアで別の身体を得た後に彼をライバル認定した。

 

アルティメットルパンだけなら彼が此処に来たのかと思ったがその後につけ加えられているGと言うのに鬼矢は引っかかった。

 

鬼矢「模倣犯か?」

 

可能性を呟く鬼矢だが彼に取ってそれが一番に出た考えである。

 

アルティメットルパンことゾルーク東条は家族関係が明かされてないので分からないと言うかサイバロイドZZZを通しての知識なので彼個人のは泊進ノ介や彼が所属する特上課が調べた事によるのでしか知らない。

 

だからこそ鬼矢は彼の名を使う別の怪盗か泥棒なのだろうと考える。

 

鬼矢「んで被害は?」

 

文「調べた所、悪評のある者達からその者達が大事にしていたのを盗んでますね」

 

そう聞く鬼矢に文は手帳を見ながらそう答える。

 

鬼矢「そんなのが居るのか?」

 

文「まぁ、そんな大それたのではなくちょっとずる賢いと言う感じですね。大がかりのをやったら紫さんや慧音さんによる罰間違いないなしですから」

 

呆れた顔で聞く鬼矢に文は肩を竦めてそう返す。

 

成程と頷いた後に鬼矢はこの場でアルティメットルパンGの名前を最初に言った咲夜に顔を向ける。

 

鬼矢「でなんで咲夜がその名前を知ってるんだ?」

 

咲夜「それについては予告状が届いたからよ」

 

聞いた鬼矢に咲夜はそう答える。

 

鬼矢「なに?」

 

蓮子「ええ!?なんで!?悪い人を狙うんでしょ!?」

 

眉を上げる鬼矢の隣で蓮子がメンバーを代弁する様に言うと文があー…と何か納得する様な仕草をする。

 

メリー「思い当たることでも?」

 

文「まぁ、これは咲夜さんが紅魔館に住む前のなんですけどね…」

 

そう言って文は話す。

 

どうもレミリアはまだ霊破が現役の頃に幻想郷に紅魔館ごと来て宣戦布告みたいな事をして異変を起こしたらしい。

 

その異変は吸血鬼異変と呼ばれており、レミリアが霊破に退治される事で終結したらしい。

 

その際美鈴は紫とぶつかり合っていて、その際紫は二度と戦いたくないわねと漏らしたとの事

 

鬼矢「そりゃそうだろ」

 

最後の関係ないのを鬼矢は呆れた顔でそう述べる。

その後に狙われる理由がそれ関連かと考えた後に咲夜を見る。

 

鬼矢「それで?此処に来たのは?」

 

咲夜「勿論、警備以外にちょっとした解読をお願いしに来たわ」

 

解読と言う部分に誰もが首を傾げたが気になるので付いて行く事にした。

 

紅魔館

 

美鈴「門右側の方異常なーし」

 

サゴーゾ「門左側も同じく異常なし」

 

そこでは妖精たちや咲夜が出したヤミー達以外にライダー達もフル活動していた、

 

霊夢『凄い警備ですね』

 

アンク「めんどくせぇ状況になったもんだ」

 

タジャドル「アンク!サボってないでちゃんと警備に参加する!」

 

その状況にそんな感想を書く霊夢にアイスを食べるアンクがそう言ってタジャドルに引っ張られて行く。

 

鬼矢「んで何を解いてほしいんだ?」

 

咲夜「ついて来て」

 

聞く鬼矢に咲夜はそう言って歩き出し、鬼矢達は仕方ないと付いて行く。

 

大図書館まで来ると美鈴を除いた紅魔館勢に遊びに来てたであろうアリスと魔理沙がいた。

 

レミリア「来たか、待っていたぞ」

 

魔理沙「おい~す」

 

鬼矢「お前らも来てたのか」

 

挨拶する魔理沙を見た後に鬼矢はアリスを見る。

 

アリス「まあね。それで凝った事をするのねこの怪盗アルティメットルパンガールって」

 

上海「難しいー」

 

蓬莱「だぜー」

 

そう言ってアリスは鬼矢に紙を手渡す。

 

それに霊夢達も覗き込む様に見る。

 

 

『レミリア・スカーレットへ

 

狂気-図書館=A

 

紅魔の主人+A=B

 

龍-司書=C

 

図書館÷C=D

 

紅魔の主人+(瀟洒-D)=E

 

紅魔の主人-瀟洒=F

 

B×(瀟洒+F)-E×(龍+司書)=?

 

明日、狂気が天を龍は地の底へと行き、?となりし時

スカーレット家の秘宝、紅魔の金剛石(スカーレットダイヤ)を頂きに参じます。

 

                         怪盗アルティメットルパンGより』

 

霊夢『な、何ですかこれ?』

 

蓮子「暗号ね。怪盗が予告状を出す際に良くある手ね」

 

目をパチパチさせてそう聞く霊夢に蓮子はそう言う。

 

これが呼ばれた理由かと鬼矢は頭を掻く。

 

レミリア「これを解いてほしい」

 

メリー「これを?」

 

パチュリー「……そう…この暗号な計算式を解けばどの時間帯に現れるか分かる…」

 

そう頼むレミリアの隣でパチュリーがそう言う。

 

鬼矢「お、久しぶりだな」

 

パチュリー「……遺憾の意を表現」

 

そんなパチュリーに対してそう言う鬼矢に言われた本人は顔をむーとしてレミリアに宥められる。

 

小悪魔「(レミパチェレミパチェ)」

 

乃亞「行くぞフラン、美鈴」

 

フラン「うん!」

 

美鈴「ハリセン奥義!」

 

ピヨピヨピヨピヨと激しく脳内保存してる小悪魔に乃亞とフランに何時の間にかいた美鈴が他の人が見ても綺麗な動きで小悪魔にハリセン3連発を炸裂させた。

 

なお、その際門を見ていたサゴーゾはあれ!?美鈴さんいない!?と驚いていたのは些細である。

 

小悪魔「ピヨ!?」

 

魔理沙「うーん。安定なんだぜ」

 

アリス「呆れる奴だけどね。それでこの暗号だけどどう言う解き方なのかしらね」

 

頭を抑える小悪魔を見てしみじみする魔理沙にアリスはツッコミを入れた後に話を戻す様に暗号へと向ける。

 

鬼矢「ふーむ……」

 

唸りながら鬼矢は思考する。

特にこの計算式の単語が何を意味するかだろう。

 

鬼矢「なかなか面白そうな暗号だな…」

 

美鈴「見るからに私達を意味してると思いますね」

 

そう呟く鬼矢の隣で覗き込んだ美鈴が自分が見て思った事を言う。

 

それを聞いた鬼矢の頭にピンとくる。

 

鬼矢「なるほどなぁ…」

 

蓮子「なるほどねぇ…」

 

気付くと同時に発した蓮子に鬼矢は関心する。

 

蓮子「その様子だと鬼矢さんも分かったんですね」

 

鬼矢「あぁ」

 

謎が解けたと笑みを浮かべてる2人に一部の面々はハテナマークを浮かべる。

 

魔理沙「おーい、どう言う事なんだよ?」

 

鬼矢「自分たちで考えろ」

 

聞こうとする魔理沙のを切り捨てる鬼矢に聞いた本人はえーとなる。

 

レミリア「ああ、成程…もしやそう言う事か?」

 

鬼矢「お、解ったのか」

 

納得するレミリアにそう聞く鬼矢はああと返される。

 

フラン「うー、フラン分かんない」

 

美鈴「ああ、そう言う事ですか」

 

スッキリ!

 

蓮子「美鈴さん、それどこで手に入れたんですか;」

 

頭を抱えるフランの隣で某クイズ番組にある要素のを使う美鈴に蓮子はツッコミを入れる。

 

美鈴「作りました☆」

 

パチュリー「…あ…分かった」

 

ウィンクする美鈴の後にパチュリーもそう言う。

 

魔理沙「パチュリーも!?」

 

フラン「うー、色々と分からない…」

 

驚く魔理沙に煙が出そうな程頭を抱えるフランに小悪魔は何時の間にか用意してた氷袋を置く。

 

乃亞「大丈夫かよおい」

 

レミリア「フラン、これは別に難しく考えなければ良いのだ」

 

頭を掻く乃亞の後にレミリアが優しく諭す。

 

フラン「ふぇ?」

 

レミリア「ふむ、ヒントを言うなら先ほどしていた会話の中にあるぞ」

 

疑問詞を浮かばせるフランにレミリアはそう言う。

 

フラン「えぇ!?」

 

あの中にあったの!?と驚いている妹にレミリアはくすりと笑う。

 

どこら辺にあったんだろうとフランは必死に思い出す。

 

フラン「う~」

 

レミリア「ふふ、そうだな。ボーナスヒントを出すなら美鈴と鬼矢の会話だ」

 

まだ分からないフランにレミリアは優しく言う。

 

フラン「え?」

 

なぜと思った後にフランは鬼矢と美鈴の会話を思い出してその後の鬼矢の反応からもしかして…と呟く。

 

フラン「私達の名前?」

 

レミリア「そうだ」

 

呟いたフランのをレミリアは肯定する。

 

魔理沙「なんで名前なんだ?」

 

レミリア「焦るな。ちゃんと順を持って説明するのがミステリーや暗号を解く事で大事な事だ」

 

質問する魔理沙にレミリアはそう言って咲夜に紅茶を持って来る様に言う。

 

鬼矢「そうそう、あまり焦り過ぎると相手の思うつぼだぞ」

 

そんな魔理沙を鬼矢も宥める。

 

レミリア「では、謎ときと参ろうか」

 

メンバーに向けてそう言う。

 

鬼矢「まずそれぞれの言葉に当てはまるキャラはわかるよな?」

 

咲夜「まぁ、龍は美鈴よね」

 

美鈴「紅魔館で龍なの私だけですからね」

 

そう聞く鬼矢に咲夜はそう言い、言われた本人もそう言う。

 

フラン「狂気は……私?」

 

レミリア「かもな…遺憾の意を示したいな」

 

首を傾げて言うフランにレミリアは頷いて不満げに呟く。

 

霊夢『この司書さんは?』

 

レミリア「小悪魔だろうな」

 

小悪魔「ピヨッ!?私ですか!?」

 

続いてのを言う霊夢に答えたレミリアのに小悪魔は驚く。

 

レミリア「図書館にある本を全て覚えているからな」

 

パチュリー「……それだと図書館は私だと思う…」

 

そう言うレミリアの後に言ったパチュリーのに確かにと鬼矢は頷く。

 

暇つぶしに霊夢と阿求の所に遊びに行った時に見せて貰った幻想郷縁起にパチュリーの事を動かない大図書館と表現していた。

 

魔理沙「じゃあこの瀟洒は?」

 

美鈴「咲夜ちゃんですね~仕事してる時の咲夜ちゃんはそうだから~」

 

咲夜「///」

 

次のを聞く魔理沙に美鈴はそう言うと咲夜は顔を赤くする。

 

鬼矢「そうなのか?」

 

レミリア「ああ、親目を除いても咲夜はそうだな」

 

フラン「そうだね~」

 

聞く鬼矢にレミリアとフランは肯定する。

 

成程なと納得した後に全部埋まったなと呟く。

 

鬼矢「でそれぞれをそう直すと……」

 

レミリア「こういう風になるな」

 

そう言ってレミリアは別の紙にさらさらっと計算式を書いた後にちょっと手直しする。

 

 

フランドール・スカーレット-パチュリー・ノーレッジ=A

 

レミリア・スカーレット+A=B

 

紅美鈴-小悪魔=C

 

パチュリー・ノーレッジ÷C=D

 

レミリア・スカーレット+(十六夜咲夜-D)=E

 

レミリア・スカーレット-十六夜咲夜=F

 

B×(十六夜咲夜+F)-E×(紅美鈴+小悪魔)=?時

 

 

メリー「自分達の名前に直して分かるんですか?」

 

アリス「…成程、文字数ね」

 

手直しされたのを見てそう聞くメリーだったが隣にいたアリスがそう言う。

 

魔理沙「え?」

 

上海「なんで~?」

 

蓬莱「難しいので首つります」

 

アリス「吊らない」

 

疑問詞を浮かべる魔理沙に同じ様に頭を抱える上海の後の縄を取り出す蓬莱の頭をアリスは叩いた後に説明する。

 

アリス「つまり、この謎の解き方はそれぞれに当て嵌まる人の名前、特に読みによる文字数に直して計算しろって事よ」

 

こう言う風にとアリスは別の紙にさらさらっと書く。

 

 

レミリア・スカーレット(10)

十六夜咲夜(7)

フランドール・スカーレット(12)

パチュリー・ノーレッジ(10)

紅美鈴(6)

小悪魔(4)

 

 

アリス「この様に右側の数字を名前の所に置けば良いの。分かった?」

 

上海「わかったー」

 

蓬莱「だぜー」

 

魔理沙「おお!成程な!」

 

蓮子「さて、そんな訳でこれを普通の計算式に直すとこの様になるよ」

 

それぞれ納得した後に蓮子がそう纏めてさらさらっと書く。

 

 

12-10=2

 

10+2=12

 

6-4=2

 

10÷2=5

 

10+(7-5)=12

 

10-7=3

 

12×(7+3)-12×(6+4)=0時

 

 

蓮子「と言う訳で怪盗アルティメットルパンGが来るのは丁度日が変わる時間帯の午前0時となる訳よ」

 

魔理沙「つまり、夜中に来るって訳か?」

 

そう締め括る蓮子に魔理沙は聞いてそうだろうなと鬼矢は肯定する。

 

霊夢『なんで真夜中に?』

 

蓮子「んーーー、きっと怪盗の美学じゃないかな?」

 

気になったのかそう聞く霊夢に蓮子は顎に手を当てて考えてからそう言う。

 

魔理沙「?」

 

鬼矢「簡単に言うなら自分なりに決めたルールって事だ」

 

ハテナマークを浮かべていた魔理沙は鬼矢のに成程!と納得する。

 

咲夜「では私はオーズ達にそれを伝えておきます」

 

そう言って一礼した後に咲夜は出て行く。

 

魔理沙「しっかしそれまで待つって暇だな」

 

上海「暇ー」

 

蓬莱「だぜー」

 

美鈴「ならトランプでもします?」

 

レミリア「トランプは良いが…美鈴、そろそろ門に戻ったらどうだ?サゴーゾもいきなりいなくなって戸惑っていると思うぞ」

 

提案する美鈴にレミリアはもっともな事を言う。

 

美鈴「それもそうですね。じゃあ戻ります」瞬!

 

魔理沙「消えた!?」

 

蓮子「どこの龍の球の人!?」

 

一瞬で消えた美鈴にレミリア達と鬼矢以外の面々は驚く。

 

なお、一瞬で現れた美鈴に辺りを見渡して探していたサゴーゾは驚いていたのは些細である。

 

霊夢『む~』

 

早速トランプを使ってポーカーを霊夢が挑戦しているが自分の手持ちのに唸る。

 

ちゃんとどう言う組み合わせが良いかを聞いているので今の自分の手持ちじゃあ厳しいと言うのを分かっていた。

 

魔理沙「悪い手札そうだな霊夢」

 

そんな霊夢に魔理沙が話しかけて、霊夢もこくりと頷いてどうするべきかと難しい顔をする。

 

カードを見て魔理沙は不敵に笑う。

 

メリー「交換する?」

 

ディーラー役になっているメリーの問いに霊夢はこくんと頷いた後に選んだカードを渡し、メリーが山札の上から交換された分を取って霊夢に渡す。

 

メリー「ではセルメダルを賭けるか降りるか決めてください」

 

そう言われて霊夢はカードで出来たのを見ながら考える。

 

霊夢『に、二枚!』

 

そう言って霊夢はセルメダル2枚と共にカードを出す。

 

5枚で出来たのは…

 

メリー「ではオープン!」

 

そう言ってメリーもカードを提示する。

 

霊夢:フラッシュ

 

メリー:フルハウス

 

結果:メリーの勝利

 

霊夢「orz」

 

魔理沙「あー、残念だったな霊夢;」

 

負けたので落ち込む霊夢に魔理沙は慰める。

 

メリー「さぁ、次は誰が相手します?」

 

フラン「メリー強過ぎ;」

 

蓮子「なんでかメリーってギャンブル系に強いんだよね;」

 

嬉しそうに言うメリーを見て先ほど負けたフランはそう洩らし、蓮子がそう言う。

 

魔理沙「なら次は私だ!」

 

それに魔理沙が意気揚々と挑むのを見ながら鬼矢は本を読む。

 

数分後

 

魔理沙「」チーン

 

チルノ「真っ白になってる…」

 

椅子に座り、某ジョーの様になってる魔理沙に遊びに来たチルノはそう呟く。

 

その近くでルーミアがクウガに絵本を読んで貰ってたりしていた。

 

咲夜「皆さん、そろそろ晩御飯の時間です」

 

そこに咲夜が現れて言う。

 

アリス「もうそんな時間なのね」

 

レミリア「ふむ、では、食べてから宝石の所に行くか」

 

鬼矢「そうだな」

 

それにアリスは本を閉じてそう言い、レミリアのに鬼矢は同意した後に咲夜に続く。

その中で乃亞はん?となるが気のせいかと考える。

 

霊夢「♪」

 

魔理沙「おいおい霊夢、宴会じゃないんだから食べ過ぎるなよ」

 

ご機嫌な霊夢に魔理沙は注意しておく。

 

鬼矢「ところでその宝石ってのはどんなのなんだ?」

 

レミリア「そうだな…普通は金剛石、ダイヤモンドは見た目は透き通った銀色なのは知ってるだろう。だが、我がスカーレット家の家宝は血の様に紅く輝く特別な宝石なのだ」

 

気になったので聞く鬼矢にレミリアはそう答える。

 

鬼矢「紅いダイヤ?」

 

レミリア「希少であろう?数代前の当主が見つけてからスカーレット家の家宝になっているのだ」

 

そんなのがあるのかと驚く鬼矢にレミリアはそう言う。

 

鬼矢「確かにそうだな」

 

確かに世の中で紅いダイヤモンドは聞いた事もないので狙うにしたら丁度良いだろう。

だが、アルティメットルパンGはどうやって知ったのだろうなと鬼矢は思った。

 

鬼矢「その情報を誰かに教えたりは?」

 

レミリア「まさか、幻想郷に来てからは身内以外に話してないさ。まぁ、もしかすると外で情報を手に入れたと言う可能性もありえるがな」

 

確かめる鬼矢にレミリアは肩を竦めてそう返す。

 

霊夢『外で?』

 

レミリア「元々、外から来たからな…スカーレット家に関するのを見つけて来たと言う可能性もありうる」

 

首を傾げる霊夢にレミリアはそう言う。

 

鬼矢「なるほどな…」

 

しばらくして食堂に付いて各々に椅子に座る。

 

チルノ「んで、その怪盗が来るってのが日付が変わる時なんだよね?」

 

鬼矢「まぁそうだな」

 

改めて聞くチルノに鬼矢は頷く。

 

するとドアがノックされる。

 

鬼矢「ん?」

 

いきなりのノックに誰もが見て咲夜がドアを開ける。

 

ドライブ「失礼、アルティメットルパンの名を名乗る怪盗と言うのを聞いて来ました」

 

入って来たのは永夜異変の最後で手伝ってくれたドライブとチェイサーであった。

 

鬼矢「そういえばお前らどちらも本人と戦闘済みだっけか」

 

ドライブ「アンタ達も来てたんだな」

 

チェイサー「竹林での宴会以来だな…それで奴はどれ位に来るんだ?」

 

2人を見て思い出して言う鬼矢にドライブはそう言い、チェイサーが聞く。

 

鬼矢「0時ジャストのタイミングに来るんだと」

 

ベルトさん「0時ジャストか…ならばそちらの食事が終わったらすぐに狙われている物の警備に行こう」

 

ドライブ「それしかないよな」

 

伝える鬼矢のにベルトさんはそう言い、ドライブはそう呟くとチェイサーは終わるのを壁に背を付けて待つ。

 

鬼矢「まぁ、アルティメットルパンとぶつかり合ったお前等も来たんだし、確実に挑みに来るだろうな」

 

そう言いながら鬼矢は出されたジュースを飲む。

 

蓮子「確かにね」

 

レミリア「まぁ、きしくもこの場に探偵とも言える存在と刑事が集まった訳だな」

 

頷く蓮子の後にレミリアがそう締め括る。

 

鬼矢「別に俺は探偵じゃねぇよ。ただの推理小説好きだ」

 

レミリア「ふふ、まぁ、とにかく終えたら行こうではないか、我が家の家宝の所に」

 

そう返す鬼矢にレミリアは笑った後にそう言う。

 

食事を終えた鬼矢達はそろそろアルティメットルパンGの狙うダイヤの所へと向かう。

 

怪盗アルティメットルパンG、一体何者だろうか…




???「次回、閑章~怪盗からの挑戦状(後編)~。さあ短い赤い夢を始めましょう」


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閑章~怪盗からの挑戦状(後編)~

怪盗が盗もうとしている宝石を見に行く鬼矢達、怪盗はどうやって盗み出すのだろうか…



前回、怪盗アルティメットルパンGの予告を解き明かして夕食を取った後に鬼矢達は怪盗アルティメットルパンGが狙うスカ―レッドダイヤの所へと向かっていた。

 

蓮子「不謹慎だけど、スカ―レッドダイヤがどう言うのか見れるってワクワクするわね」

 

霊夢『そうですね♪』

 

あんまり宝石に縁もなくてしかも貴重なダイヤと言う事でそう言う蓮子に霊夢もワクワクする。

 

レミリア「そろそろ着くぞ」

 

紅魔館~巨大金庫~

 

魔理沙「無駄にでっけぇなおい;」

 

目の前の巨大金庫を見て魔理沙は見た感想を述べる。

 

レミリア「母が導入したカラクリ金庫だ」

 

メリー「開けるの大変ね」

 

金庫を見てそう言うレミリアにメリーはカラクリと言う部分でそう洩らす。

 

レミリア「開ける順番を間違えたら死ぬかもしれないからな」

 

魔理沙「保存した奴が死ぬかも知れねえのに入れるなよ;」

 

慎重に解錠しながら言うレミリアに魔理沙は顔を青くして霊夢もガタガタ震えて鬼矢にしがみつく。

 

レミリア「……あ」

 

バシュッ!

 

すると弄っていたレミリアが声を漏らすと共に何かが放たれ…

 

乃亞「あぶなっ!?」

 

その射線上にいた乃亞は慌ててメダルに戻って回避した後に再び体を形成する。

誰もが飛んで来たのを見ると小さい矢が壁に刺さっていた。

 

霊夢『矢?!』

 

鬼矢「防衛システムの殺力高すぎだろ」

 

怯える霊夢を宥めながら鬼矢はそう呟く。

 

守るにしても入れた者まで命が危うくなるのはどうかと思う。

 

レミリア「とまぁ、こんな感じに盗人対策も出来ている」

 

魔理沙「出来てても持ち主も危険だとあかんと思うんだぜ」

 

コホンと咳払いして作業し直すレミリアに魔理沙はツッコミを入れる。

 

ガチャン

 

その音と共に金庫が開き出し、その中から紅い光が放たれる。

良く見ると中央で四方に展開された魔法陣からの光を浴びて輝く紅いダイヤモンドが鎮座されていた。

 

蓮子「あれが…」

 

鬼矢「スカーレッドダイヤか……」

 

魔性とも言えるその輝きに誰もが息を飲むのにレミリアは満足そうに頷く。

 

フランも目を輝かせてみている。

 

霊夢『これが…』

 

レミリア「ああ、我が家宝、スカ―レッドダイヤだ」

 

聞く霊夢にレミリアはそう返す。

 

メリー「あの魔方陣は?」

 

レミリア「あれは宝石を輝かせる為のさ、そうする事で美しさも跳ね上がるだろう?」

 

魔法陣について聞くメリーにレミリアはそう言ってちなみに発案者は母だとつけ加える。

 

鬼矢「凝り性だな…」

 

乃亞「とにかく時間までここで見張っておくか」

 

首裏を掻いてそう言う鬼矢の後に乃亞がどっかり座ってそう言う。

 

咲夜「ではお茶菓子を持ってきます」

 

一礼して咲夜はその場から去る。

 

それにレミリアは一瞥した後に座って待つ。

 

カチッ、コチッ、カチッ、コチッ

 

話す事もないので時計の音だけが響く。

 

魔理沙はふわ~と欠伸をして霊夢も眠たそうにしている。

 

鬼矢「もうすぐか……」

 

時間を確認してそう呟いた鬼矢は待つのはホントに暇になるなとぼやく。

 

チェイサー「どう盗むと思う?」

 

ベルトさん「確かに外は厳重に警備されていて中にも我々が此処にいる。盗もうにもこの中を抜けてになる」

 

ドライブ「となるとやっぱり変装してこの中に紛れ込んでいるのかもしれないな……」

 

もたれてそう聞くチェイサーにベルトさんは現状のからそう言い、ドライブはそう言う。

 

チルノ「えー、そう言う事出来るのか?」

 

蓮子「一流なら出来ちゃうのが怪盗なのよね…」

 

鬼矢「まぁそいつが一流かどうか知らねぇけどな」

 

首を傾げるチルノに言った蓮子のに対して鬼矢はそう呟く。

彼女もしくは彼的にアルティメットルパンを名乗るならそんだけの自信があるのだろうかと考えているが…

 

鬼矢「とにかく、来るのを待つだけだな」

 

そう言って鬼矢が呟いた時…何かの音が耳に入る。

 

ドライブ「?何だ?」

 

チェイサー「どうした?」

 

レミリア「これは…紅魔館の大時計のだな…日が変わる時になるのだが…」

 

聞こえて来た音に誰もが何だと思う中でレミリアが答えた後にはて…と首を傾げる。

 

鬼矢「それが鳴ったって事は……」

 

チルノ「寝坊したの?」

 

フラン「それはないんじゃないかな;」

 

アルティメットルパンGらしき姿が見えないのでそう書く霊夢にチルノはそう言ってフランにツッコミを入れられる。

 

レミリア「……すまんがちょっと大時計のを見て来る」

 

魔理沙「見て来るってなんでだ?」

 

そう言って離れるレミリアに魔理沙は聞く。

 

レミリア「違和感があってな…」

 

霊夢『なら私も行きましょうか?』

 

それに申し出る霊夢に鬼矢も保護者として付いて行く事にした。

 

大時計前

 

レミリア「やはりな…」

 

霊夢『これは……』

 

大時計のは誰かに細工されたか正しい時間より早めに動かされていた。

 

鬼矢「成程な、引っかけって事か」

 

霊夢『引っ掛けって……』

 

時計を見て呟いた鬼矢のに霊夢は首を傾げる。

 

鬼矢「怪盗とかが良くやる常套手段だ。時計とかの時間をずらして本当の予告時間を誤認させて来ないと思わせて油断した所を盗むってこった」

 

霊夢『ってことは!』

 

鬼矢が説明して霊夢が理解した直後、紅魔館全体が暗くなる。

 

暗くなったのは少しだけだったが騒ぐ声が聞こえはじめ、3人は急いでスカ―レッドダイヤの元へ向かう。

 

大金庫

 

ドライブ「あ、3人共!」

 

ベルトさん「すまない、スカ―レッドダイヤを取られてしまった」

 

戻ると話しあっているメンバーがいて、気づいたドライブが駆け寄ってベルトさんが申し訳なさそうに言う。

 

鬼矢「一体、何があったんだ?」

 

ベルトさん「君達が離れて少しして、屋敷の明かりが全て消えてね。魔法陣も何らかの方法で消されて真っ暗闇になったんだ」

 

魔理沙「んで、少しして明かりを灯したんだが…あの状況なんだぜ」

 

聞く鬼矢にベルトさんがそう言い、魔理沙が追従して指さす。

 

スカーレットダイヤが置かれていた所には何もなく、レミリアは顔を顰める。

 

レミリア「むぅ……してやられたか」

 

チェイサー「だが、暗くなって明るくなった時間は短かったから奴はまだこの館にいるはずだ」

 

呻くレミリアにチェイサーがそう言う

 

咲夜「では手分けして探しましょうか」

 

ドライブ「いや、それは相手のおもうがままになる」

 

鬼矢「確かに、手分けしてなんて今の状況じゃあ悪手でしかない」

 

ベルトさん「もしも変装してるなら外に逃げられる可能性があるからね」

 

そう提案する咲夜のを突っぱねるドライブに鬼矢も同意してベルトさんの言ったことに誰もが自分以外の他の人を見る

 

霊夢『あれ?待ってください。そうなると・・・』

 

ドライブ「ああ、怪盗アルティメットルパンGは時計を見に行った3人以外のこの中にいる!!」

 

気づいた霊夢のに頷いた後にドライブはそう言う

 

レミリア「この中に1人だけ偽物が居るって事か……」

 

チェイサー「ただ、その場合偽物となると一番に出るのが1人いる」

 

そう呟くレミリアにチェイサーはそう言う。

 

霊夢『え?』

 

魔理沙「おいおい、それって誰だ?」

 

ベルトさん「その問いに答える前に皆に質問だが、もし人と入れ替わるならどういう状況でした方が効率が良いと思う?」

 

チェイサーの言った事に驚く霊夢の後に聞く魔理沙にベルトさんはそう聞く。

 

魔理沙「どういう状況ってそりゃあ一人のときとかだろ?」

 

ベルトさん「そうだね。では、我々が集まった後に離れたのは?」

 

代表で答えた魔理沙のを肯定した後にベルトさんは続けて問う。

 

フラン「それは……!」

 

そう聞かれてフランは息を飲んである人物へ顔を向け、ほかのメンバーも見る。

 

乃亞「確かあの時1人になったのは…」

 

鬼矢「お前だよな…………咲夜」

 

メンバーに注目された中で咲夜は慌てて弁解する。

 

咲夜「ま、待ってください!それだけで私が偽者だと決めつけるんですか?」

 

ドライブ「確かにそれだけじゃあ足りないけど…咲夜、1つ聞きたいけど、この館のオーズ全員に予告の暗号を伝えたんだよな?」

 

そう聞くドライブに咲夜は当然ですよと返す。

 

ベルトさん「では、君が伝えたオーズ達の名前を言ってくれるかな?」

 

咲夜「あら、そんなの簡単ね。タジャドルにシャウタ、スーパータトバにサゴーゾ、ポセイドンにロケットスーパーワン、なでしこでしょ?」

 

レミリア「……成程な」

 

出た言葉にレミリアは納得した後…グングニルを咲夜へと投擲して咲夜は慌てて避ける。

 

咲夜「な、何するんですかお嬢様!」

 

レミリア「良い事を教えてやろう。お前はフランと咲夜、美鈴が呼べるのを言ったがまだいるぞ。しかもごく最近になって呼べる様になったのがな」

 

その言葉と共に咲夜を囲む様に仮面ライダーオーズ・ガタキリバコンボが現れると共に分身し、パチュリーをオンブした仮面ライダーオーズ・ブラカワニコンボが来る。

 

パチュリー「お待たせ…」

 

ブラカワニ「さっき使われてない倉庫で拘束された咲夜さんを発見しました!」

 

咲夜(?)「まだ居たなんて……(文の奴、なんでそのことを言わなかったのよ……!)」

 

ドライブ「ここまでだなアルティメットルパンG!」

 

そう報告するブラカワニや自分を囲むガタキリバを見て苦い顔をする咲夜?にドライブはそう言う。

 

ベルトさん「君は何者かね?なぜ彼の名を使うのか気になるのだが」

 

咲夜(?)「フフフ……それは私が……」

 

ベルトさんの問いに不敵に笑うと服に手をかけてバッ!と脱ぎ去るとシルクハットとゾルーク東条の服をピンク色に染めたのを着て、顔に真紅色の仮面をつけた姿へとなる。

 

アルティメットルパンG「初代アルティメットルパン、ゾルーク東条の孫だからよ!」

 

ドライブ「なんだって!?」

 

鬼矢「ゾルーク東条の孫!?」

 

答えられたのにアルティメットルパンを知るのは驚く。

 

アルティメットルパンG「そう!そして私は三代目アルティメットルパンことアルティメットルパンG(ガール)よ!」

 

鬼矢「あのGはガールのGなのかよ……」

 

名乗りあげたアルティメットルパンGのに鬼矢はそう呟く中でアルティメットルパンGを逃さないようにガタキリバは取り押さえられる様に身構える。

 

ドライブ「どうしてこの幻想郷に来たんだ?」

 

アルティメットルパンG「もちろん修行のためだよ」

 

ドライブの問いに対してアルティメットルパンGはそう答える。

 

チェイサー「修業だと?」

 

魔理沙「どうしてここで修業するんだ?」

 

アルティメットルパンG「此処には妖怪とかが居るからね。少しは良い修行になるかなと思ったから」

 

レミリア「ほう、その為に盗みをしていたと言う訳か」

 

返された事にレミリアはそういう。

 

アルティメットルパンG「そう言うことだよ。さて、んじゃあそろそろ逃げるとしますかね」

 

フラン「させないよ!フラン達の大事な家宝を返して!」

 

そう言うアルティメットルパンGにフランは返事をする。

 

アルティメットルパンG「家宝ってこれのこと?」

 

そう言ってアルティメットルパンGが取り出したのは光を浴びてなくても輝くスカーレットダイヤであった。

 

フラン「それそれ!」

 

アルティメットルパンG「別にほしくもないからね。返すわ」

 

そういってアルティメットルパンGはスカーレットダイヤをフランへと放り投げる。

フランが慌ててキャッチするのを見た後にドライブは問う。

 

ドライブ「返すつもりならなぜ予告状を送ったんだ?」

 

アルティメットルパンG「だから言ったでしょ?修行ってね」

 

ベルトさん「ドライブが言いたいのはなぜ紅魔館に狙いをつけたのかと言う事だよ」

 

魔理沙「まぁ、前科あるだろうけどここの前に盗んだ所って今も悪い事してた奴らばかりだったからな」

 

そう返すアルティメットルパンGにベルトさんがそういい、魔理沙も思い出して言う。

 

アルティメットルパンG「それはもちろん、名を広めるためにだよ」

 

鬼矢「なるほど、霊夢の代になって初めての異変で前にも異変を起こした事のある紅魔館だから送った訳か」

 

そう返したアルティメットルパンGに鬼矢は選んだ理由をそう解釈する。

 

アルティメットルパンG「そういうこと。じゃあそろそろ帰らせてもらうね」

 

その言葉と共に霊夢たちには聞きなれない、鬼矢たちには聞きなれた音が聞こえてきた後に扉をぶち破って一台の車が現れる。

 

見た目はメルセデス・ベンツのSLRクラスマクラーレンを前後のナンバープレートを外し、車体を真紅色にして全体に黒と金色の綺麗な模様が描かれ、タイヤの銀色の部分を金色にし、先端部分・両ドアに仮面ライダールパンの胸部分にある宝石と同じ宝石がそれぞれ四つずつ付いている感じであった。

 

走ってくる車にガタキリバは慌てて避けると車はアルティメットルパンGの前に止まる。

 

霊夢『な、なんですかこれ!?』

 

ブラカワニ「派手な車だ!?」

 

蓮子「簡単に説明すると外の移動手段の1つよ」

 

驚く霊夢の後に蓮子が説明するとアルティメットルパンGは車に飛び乗る。

 

アルティメットルパンG「んじゃね」

 

そう挨拶してから何かを操作すると車から煙幕が排出されて辺りを包む。

 

誰もがせき込む中で走り去る音と共に煙幕がなくなるとアルティメットルパンGの乗った車の姿はなかった。

 

ドライブ「逃げられたか…」

 

霊夢『お、追わないと!』

 

ベルトさん「いや深追いはやめといた方がいいだろう。それに宝石は戻ってきたのだからね」

 

呟くドライブの後に慌ててそう書く霊夢にベルトさんはそう言う。

 

鬼矢「それが本物ならな……」

 

レミリア「ああ、これは本物だ。スカーレットダイヤの輝きは精工に作るのは難しいからな」

 

そう言う鬼矢にレミリアはフランから渡してもらって光に当てながらそういう。

 

美鈴「お~じょ~う~さ~ま~」

 

するとそこに笑顔の美鈴が来る。

 

だが、その笑顔に誰もが後ずさる。

笑ってはいるがその背中から出てるオーラは私怒ってますと表している。

 

美鈴「私の可愛い可愛い咲夜ちゃんに手を出した怪盗を追いかけてもよろしいでしょうか?」

 

霊夢『手を出したって……』

 

魔理沙「変装する為にって意味でなら合ってるんじゃね?」

 

そう言う美鈴のに震えながら見せる霊夢へ魔理沙はそう返す。

 

レミリア「……殺しはするなよ」

 

美鈴「10分の9ですましてきますよ♥」

 

メリー「それは半殺し以上になりますよ!?」

 

注意するレミリアに返した美鈴のにメリーはツッコミを入れる。

 

美鈴「では行ってきます」

 

その言葉と共に美鈴は一瞬で消える。

 

ドライブ「は、早い!?」

 

ベルトさん「なんという…」

 

鬼矢「すぐに追うぞ」

 

魔理沙「お、おう」

 

それに誰もが驚いた後に鬼矢の言葉に慌てて追いかける。

 

一方外では

 

アルティメットルパンG「ちょ、なにあれ?!」

 

美鈴「ま~て~~~!!」

 

次はどうしようかと考えていたアルティメットルパンGは後ろからの殺気に振り返って追いかけてくる龍となった美鈴にぎょっとする。

 

このままではやばいとスピードを上げる。

 

アルティメットルパンG「この!」

 

追いかけてくる美鈴に向けてアルティメットルパンGは操作すると車の後方からミサイルを放つ。

 

美鈴「無駄無駄!!」

 

だが、そのミサイルを美鈴は尻尾を使い豪快に薙ぎ払って破壊して爆風をもろともせずに進む。

 

アルティメットルパンG「えぇぇぇ?!」

 

まさかミサイルをもろともせずに追いかけてくるのにアルティメットルパンGは驚いた後に美鈴は近づいて地面に尻尾を叩きつけるとその衝撃で車は浮かび上がった後に転がる。

 

それによりアルティメットルパンGは放り出されて地面を転がる。

 

美鈴「追い詰めましたよ~~~~」

 

うふふふふと笑って近寄る美鈴だがアルティメットルパンGは美鈴の背後のオーラに後ずさる。

 

だが美鈴は逃がさないと笑ってない目でアルティメットルパンGを見る。

 

アルティメットルパンG「(……これが怒ると怖い龍の始祖……紅美鈴ね……)」

 

美鈴「謝るなら半殺し、そうでないならしばらく不自由になるのどっちが良いですか☆」

 

目の前にいる美鈴にアルティメットルパンGは戦慄してると美鈴がそう言う。

 

それ、もうどっちともきつい気がするんですけど…とアルティメットルパンGは言葉を無くす。

 

そんだけ今の美鈴は怒っているのだ。

 

美鈴「なお答えは聞いてませんので♥」

 

じゃあなんで聞いたのと思ったがそれよりも前に美鈴がバッ!と飛び掛かる。

それにアルティメットルパンGは咄嗟に取り出した銃、ルパンガンナーで美鈴に向けて発砲し、美鈴は慌てず身を逸らした後にアルティメットルパンGの顔の横に手を付いた後にその勢いで飛んで、元の場所に着地する。

 

アルティメットルパンG「はあはあ…やられる訳にか行かない!変身!」

 

ルパン!!

 

銃口型のスイッチを押し込んだ後に音声と共に服装が変わる。

 

シャツの上に赤い背広を羽織っていて、下は淵が金色で縁どられて様々な色の宝石が付いた深紅色のミニスカートを履いており、肩に仮面ライダールパンの肩を模したアーマーと背中に黒いマントを羽織り、腰にルパンのベルトを装着し、頭に仮面ライダールパンの仮面が描かれたシルクハットを付けている。

 

美鈴「ほぅ……変身しましたか」

 

変身したアルティメットルパンGもといライダー少女ルパンに美鈴はそう呟いた後に笑う。

 

その笑いにライダー少女ルパンは身構える。

 

それと共に瞬時に近づいた美鈴が掌底を繰り出し、ライダー少女ルパンはまともに受けて吹き飛ぶがやられてばかりはとルパンガンナーから銃弾を放ち、美鈴はそれを軽く避けて行く。

 

地面に転がったライダー少女ルパンは壁とばかりにコピーロイミュードを召喚する。

 

美鈴「邪魔です!」

 

だが、すぐさま美鈴の回し蹴りで薙ぎ払われて行く。

 

その状況にライダー少女ルパンは苦い顔でどんどん呼び出すが蹴散らされていく。

 

美鈴「はぁ!」

 

ライダー少女ルパン「!」

 

放たれた突きをなんとか受け流すと距離を取ろうとバックステップしながら銃撃する。

美鈴はそれを避けながら後ろに下がる。

 

美鈴「なかなかやりますね」

 

ライダー少女ルパン「どうも(想像以上過ぎ…文の言う通りとことん相手にしたくないわね)」

 

称賛する美鈴にライダー少女ルパンは軽く答える中で内心そう思う。

 

美鈴「ではこっちも少し本気を……」

 

鬼矢「やめろ馬鹿」

 

そういってもう少し本気になろうとした美鈴はワームになって追いついたのか鬼矢が現れてハリセンで叩く。

 

美鈴「も~いきなりですね鬼矢さん」

 

鬼矢「テメェが少しでも本気出したらあいつ本当に死ぬだろ」

 

頭を摩りながらそう言う美鈴に鬼矢は呆れた顔で言う。

 

その間にほかのメンバーも来る。

 

鬼矢「つかテメェ、ホントは正体知ってたんだろ」

 

美鈴「ギクッ」

 

そう指摘されて美鈴はビクッとなる。

 

彼女の能力は気を使う程度の能力。

つまり気を感じ取ると言うのでは長けていて別の人物に外見だけ変化させても気が変わらないのでわかるのだ。

 

レミリア「ほぅ……そうなのか?美鈴」

 

美鈴「はぁ、はいわかってました。けれど…咲夜ちゃんの姿のままでやるのはね…」

 

同じように他の者と一緒に追いついたレミリアの問いに美鈴は肩を竦めて肯定してそう言う。

 

ライダー少女ルパン「隙あり!」

 

そんな美鈴にライダー少女ルパンはフィルムを出現させて動きを止めようとする。

 

美鈴「うおっ!?」

 

それに美鈴は驚いた後にライダー少女ルパンは攻撃しようとするがそれより前に美鈴がフィルムの拘束を吹き飛ばし、続けて彼女を蹴り飛ばす。

 

不意打ちにも近かったのでライダー少女ルパンはそのまま吹き飛ぶ。

 

ライダー少女ルパン「っ!」

 

だが、その吹き飛ばされた反動を利用してか吹っ飛ばされながら地面に向けて銃弾を放って土煙を起こし、それが収まった後にはライダー少女ルパンの姿はなかった。

 

魔理沙「あ、いねぇ」

 

ドライブ「完全に逃げられたか」

 

鬼矢「あの状態で逃げるとは……なかなかやるなアルティメットルパンG」

 

姿がないのに鬼矢は感心した後にまぁ、しばらく療養かもなと呟く。

 

その後は解散する事にして、それぞれ欠伸しながら帰るのであった。

 

 

しばらくしての文の家

 

文「いや~彼女が来てからネタには困りませんね~」

 

新聞を制作しつつ写真を見ながら文は満足そうに頷いていると戸がトントンされる。

 

?「あ~や~!」

 

文「おお、噂をすれば…はいは~い」

 

戸からの声に文は返事をした後に駆け寄って開けた後にぎょっとなる。

その人物は少し前から居候してる少女なのだが全身がボロボロであった。

 

文「あやややや!?どうしたの蘭!?」

 

蘭「美鈴って奴にボコボコにされたんだよ!なんとか逃げてきたけど……」

 

慌てて中に連れ込んで聞く文に蘭と呼ばれた少女はそう返す。

 

文「はぁ~あの人に挑むって何してるの…」

 

蘭「なんか咲夜ってメイドに変装したのがダメだったみたい」

 

パパッと服を脱がして消毒したりしながら聞く文に蘭はしみるのを我慢しながら答える。

 

文「あーあの人は咲夜さんを凄く可愛がってますからね…」

 

蘭「それと紅魔館の召喚ライダー増えていたんだけど!」

 

文「そこは私だって分からない所はあるわよ」

 

文句を言う蘭に文はそう言いながらきつめに包帯を巻く。

 

蘭「はぁ~修業のつもりで甘く見てたわ。いつつ」

 

文「ホント、教えたのに挑むからよ」

 

美鈴に蹴られた所を抑える蘭に文はそう呟く。

 

ドライブ「ただいま…ってどうしたんだ蘭!?」

 

チェイサー「ボロボロだな」

 

するとそこにドライブとチェイサーが入って来る。

 

文「こらこら2人とも!蘭はまだ着替え終えてないから!」

 

ドライブ「あ、すまん!」

 

それに文が注意してドライブは謝って慌ててチェイサーと外に出る。

 

着替え中……

 

ベルトさん「しっかしそこまでボロボロになるとは、写真家とはいえ無茶は禁物だと思うぞレディ」

 

しばらくして蘭が着替え終えてから入ってきたドライブ達を代表してベルトさんがそう言う。

 

蘭「あ、うん」

 

そう言うベルトさんに蘭は頷く。

 

ドライブ「それじゃあ俺たちは戻るよ」

 

チェイサー「何かあった時は呼んでくれ」

 

文「はいはいオツカーレ」

 

2人はそういった後に文のを聞きながら消える。

 

蘭「……ふぅ、疲れた……」

 

文「まぁ、しばらく休んでおきなさいな」

 

息を吐く蘭の肩を文はそう言って軽く叩く。

 

蘭「にしてもまさか偶然来た幻想郷でまた会えるとは思ってもみなかったよ」

 

文「まぁ、こっちも蘭が来るなんて思いもしなかったわ」

 

座りながらそう言う蘭に文は作業を再開しながらそう返す。

 

蘭「んで、文がまさかお爺ちゃんと戦った仮面ライダー……ドライブを召喚できるなんて知らなかったわよ」

 

文「あの時はまだ召喚できなかったからね」

 

感慨深げに言う蘭に文は懐から取り出した物、彼らと関連する力であるブレイクガンナーを見ながらそう返す。

 

二人が言う『あの時』……それはある一人の怪盗がかかわっているのだがそれはまた別の話……

 

蘭「ホント、色々とあったわよね」

 

文「そうね」

 

お互いに思い出してしみじみした後に文はふわ~とあくびをする。

 

文「そろそろ寝ますかね。寝不足は美容に悪いし」

 

蘭「そうだね。もうすぐ朝になっちゃうけど」

 

お互いに苦笑した後に用意した布団に寝転がってそれぞれ寝だす。

 

次の日の朝

 

文「朝刊でーす!」

 

朝一番に置かれた新聞に鬼矢は手に取ってみる。

 

鬼矢「……相変わらず情報が早いな。文の奴」

 

新聞を読んで昨日がもう書かれてるのに鬼矢は呆れ交じりに感嘆する。

 

その後に蓮子が覗き込んで来て内容にわおうとなる。

 

蓮子「もう記事にするって凄いわね」

 

霊夢『文さんの新聞は速さが売りですからね』

 

そう漏らす蓮子に霊夢がそう書いて見せる。

 

萃香「まぁ、しばらくやらないんじゃない?」

 

メリー「え?」

 

そう言った萃香にメリーはなぜ?と疑問を持つ。

 

萃香「美鈴にこってり攻撃を受けたんだから直すのにしばらく動かないと思うよ」

 

鬼矢「まあそうだろうな」

 

猛攻を思い出してか確かにあれはしばらく治すのに集中するだろうなと鬼矢はそう呟く。

 

蓮子「しっかし幻想郷に怪盗が来るとわね」

 

メリー「これからますます騒がしくなりそうね」

 

鬼矢「そうだな……ん?」

 

頬をポリポリ掻いて言う蓮子のにそう返したメリーのに同意した鬼矢はふと広告のを見る。

 

どうやら紫から仕入れた外の奴でそれは鬼矢が読んでる教授が出る小説の最新作が発売されたのを知らせるのだった。

 

それを見た鬼矢の心は決まった。

 

鬼矢「……行くぞ蓮子」

 

蓮子「はいぃ?」

 

いきなりそう言った鬼矢のに思わず大人気刑事ドラマの主人公なノリで返した蓮子は首根っこを掴まれて連れて行かれる。

 

思わず霊夢たちはポカーンと見送るのであった…。




蘭「次回、『新たな男爵』を宜しく。いつつ」

文「はいはい、無理しないの」


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閑章~新たな男爵~

幻想の道具屋は強さを求めた男がなった仮面を身に纏う。


太陽の畑、文が住む妖怪の山とは反対方面の奥地にある南向き傾斜のすり鉢状の草原で幽香が住んでいる。

 

そんな所で幽香はある存在とぶつかりあっていた。

 

いつもは白のカッターシャツとチェックが入った赤のロングスカートを着用し、その上から同じくチェック柄のベストを羽織っているのだが、今は変わった模様が施されたインナースーツの上に白いアーマーを付けて、炎の模様が入った黒いマントを羽織った姿となり、剣を握ってある存在とぶつかり合っていた。

 

ぶつかり合う存在は異形で幽香が握っている剣と同じのを持って幽香の振るった斬撃を逸らした後に幽香のお腹に膝蹴りを叩き込む。

 

幽香「ぐふっ!?」

 

???「ふん。今回はここまでだ。俺はさっき言った様に用事があるから行かせて貰う」

 

吹き飛んで転がる幽香にそう言って異形は剣を消してその姿を別の姿に変えて歩き出す。

 

そんな後ろ姿を見ながら幽香は悔しそうにぶーたれる。

 

 

源蔵「ふう、やはりここは無駄に長いな」

 

一方の白玉楼に続く階段を源蔵は修理道具を持ちながら歩いていた。

 

その隣では源蔵を連れてきた純が確かにねと頷く。

 

純「何回使ってもここの階段にはホント苦労するよ;」

 

源蔵「足腰の鍛えに良いかもしれないが老齢の奴の事も考えた方が良いな」

 

そう言う純に源蔵はそう言いながら歩く。

 

しばらくして白玉楼に着いた後に修理して貰いたい道具を持って来るまで縁側で待っている間、源蔵はある道具を見る。

 

それは…戦極ドライバーであった。

 

なぜ持っているかは霖之助の所にあったので様子を見に行った際に来た時に目に入って霖之助に聞いたが詳しい内容じゃなかったので1つだけ貰い、調べていた所を人里に初めて来た鬼矢に詳しく聞いたのだ。

 

???「ほう、懐かしいのを持っているな」

 

源蔵「!」

 

自分以外の声に身構えて見て驚く。

 

そこにいた人物の顔は自分と同じであったからだ。

 

源蔵「誰だ貴様は!」

 

???「…俺は駆紋戒斗、またの名を…」

 

問う源蔵に人物は名乗った後にその姿を源蔵には見た事もない植物で包み込んだ後に弾け飛ばして異形に変える。

 

ロード・バロン「ロード・バロン」

 

源蔵「ロード……バロン?」

 

名乗ったロード・バロンに源蔵は警戒しながら構える。

そんな源蔵から彼の持つ戦極ドライバーに目を向ける。

 

ロード・バロン「本当に久々に見るな…おい、そいつの使い方は知ってるか?」

 

源蔵「ああ、前に知り合った奴に聞いたがこれには〝ろっくしーど”と言うのがないと使えないと聞いたぞ」

 

戦極ドライバーを装着しながらそう返した源蔵にロード・バロンはあれを見ろと指す。

 

そこには幽々子が最近嵌ったお酒の為に栽培されているヘルヘイムの実があり、ロード・バロンは1つもぎ取ると源蔵へと投げ渡す。

 

投げられたのをキャッチをした源蔵は次の瞬間、南京錠の様なのに変わる。

 

いきなり変わったのに源蔵が驚く中でロード・バロンはほうと少し驚いた様な声を漏らす。

 

ロード・バロン「バナナロックシードに変わったか……」

 

そう呟いた直後…ロード・バロンの振るった剣に源蔵は驚きながら避ける。

 

ロード・バロン「ほう、今のを避けたか」

 

源蔵「いきなり何をする!」

 

感心するロード・バロンに源蔵は怒鳴るがロード・バロンは気にせずバナナロックシードと戦極ドライバーを指す。

 

ロード・バロン「そいつを使って俺と戦え、他にロックシードが欲しいなら実をもぎ取れ」

 

源蔵「いきなり現れてなおかつ戦えと言うか、無礼な奴には礼儀を教えてやらないとな」

 

バッナッナ!!

 

剣の切っ先を向けて言うロード・バロンに源蔵はみつえながらバナナロックシードのスライド式のスイッチで開錠すると源蔵の上にクラックが出現してそこからアームズが出現。

 

その間に源蔵は戦極ドライバーにセットする。

 

ロック・オン!

 

その後にトランペットによるファンファーレのような洋風テイストが鳴り響く。

 

源蔵「変身!」

 

カモン!

 

源蔵は鬼矢に教えてもらった事を思い出しながら、カッティングブレードを倒す。

 

バナナアームズ!!

 

ナイト・オブ・スピアー!!

 

頭上にあったバナナアームズが源蔵に被さった後に変形して鎧となった後に現れた仮面にロード・バロンは再び声を漏らす。

 

ロード・バロン「まさかここまで似ているとはな…お前もアーマードライダーバロンになるか」

 

バロン「アーマードライダー?なんだそれは」

 

出て来た言葉に源蔵、バロンは聞くがそれより前に繰り出されたロード・バロンの突きに咄嗟に手にあったバナスピアーで逸らす。

 

ロード・バロン「聞く暇があるんなら腕を動かすんだな!」

 

バロン「チッ!」

 

そう言って剣を振るうロード・バロンにバロンはバナスピアーを巧みに動かして防いでは攻撃に出る。

 

ロード・バロンはそんなバロンのに内心驚きながら避けたりしつつ、距離を取る。

 

バナナスパーキング!!

 

バロン「ふん!」

 

それに対してバロンはカッティングブレードを3回倒してから音声と共にバナスピアーを地面に突き立て、ロード・バロンの足元からバナナ状のエネルギーを無数に出現させてバナナはロード・バロンへと迫る。

 

ロード・バロン「ふん!」

 

迫りくるのに対してロード・バロンは剣にエネルギーを纏わせると向かってくるバナナを薙ぎ払う。

 

バロン「口の悪いのと思ったが、実力は相当みたいだな」

 

ロード・バロン「ふん、それはこっちのセリフだ。初めてなのに使いこなしてるレベルじゃない。達人の域を感じさせるとはな」

 

そう言うバロンにロード・バロンは剣の腹を撫でてからそう述べる。

 

その後に再びぶつかり合う。

 

お互いに蹴りを入れた後にバロンは近くにあったヘルヘイムの実を掴み、ロックシードに変えるがそれはヒマワリの種の様なロックシードで感覚的に戦闘用ではないと感じたバロンはすぐさましまった後にロード・バロンの攻撃を避けてから別の実を取って変化したロックシードに当たりと感じ取って開錠する。

 

マンゴー!

 

ロック・オン!

 

カモン!

 

マンゴーアームズ!

 

ファイト・オブ・ハンマー!

 

音声の後にマンゴーアームズが装着されてバロンはマンゴーアームズ専用アームズウェポンであるマンゴパニッシャーを握る。

 

バロン「これはハンマーと言うよりメイスと言う奴が近いだろ!」

 

ロード・バロン「知るか!製作者に聞け!」

 

言いながらマンゴパニッシャーを振るうバロンにロード・バロンも返しながら防ぎながら後ずさる。

 

バロン「(さっきのより動きが大振りになるな…こいつ相手には大振りより早く動くのが良いだろう)」

 

マンゴーオーレ!

 

振るいながらそう感想を心の中で述べたバロンはすぐさまハンマー投げのように投げ、それをロード・バロンが撃ち落としてる間に2つの実をもぎ取る。

 

もぎ取られた実はそれぞれスイカとリンゴのロックシードになる。

 

バロン「(スイカは…この場所じゃあ扱い辛い…ならばこっちだ!)」

 

リンゴ!

 

2つを見比べた後にスイカを仕舞い、リンゴロックシードを開錠してセットする。

 

カモン!

 

リンゴアームズ!

 

デザイア・フォビドゥン・フルーツ!!

 

ロード・バロン「まさかそのロックシードを引き当てるとはな」

 

バロン「その言い方からするとこいつは希少と言う訳か」

 

音声と共にバロンに装着されたリンゴアームズを見てそう呟くロード・バロンにバロンはアームズウェポンのソードブリンガーとアップルリフレクターを構えながら言ってロード・バロンとぶつかり合う。

 

バロン「なるほど、お前と戦うにはうってつけだな」

 

ロード・バロン「ふん、それはやりあってから言うんだな!」

 

アップルリフレクターで防ぎながらソードブリンガーを振るうバロンにロード・バロンも剣を振るいながら剣舞の様な動きを魅せる。

 

一歩も譲らないそのぶつかり合いにロード・バロンは高揚感を感じ、バロンは道具を使いこなすロード・バロンを内心称賛する。

 

純「へぇ、これは面白いことになっているね」

 

そんな2人のバロンの戦いを純は幽々子と共に見ていた。

 

その隣では妖夢があわあわしている。

 

妖夢「だ、大丈夫なんでしょうか?」

 

幽々子「大丈夫よ妖夢」

 

慌てながら聞く妖夢に幽々子はほんわかに言い、純も頷く。

 

純「ロード・バロンのほうは手加減しているみたいだしね」

 

妖夢「い、いえそう言う意味ではなく…あそこ、幽々子様がお酒を飲みたい為のヘルヘイムの実以外に自家製栽培してる野菜があるんですけど;」

 

そう言う純に妖夢はそう言う。

 

それに幽々子はあ…と声を漏らした後に冷や汗をたっぷり流し始める。

 

幽々子「野菜ィィィィィィイイイイイイイイイイ!!!」

 

純「ね、姉さん落ち着いて!!」

 

飛び出そうとする幽々子を純は慌てて止める。

 

幽々子「止めないで純くん!食べ物は!食べ物は見捨てられないわ!!」

 

純「ね、姉さん!」

 

そう言って幽々子は飛び出す。

 

ロード・バロン「むっ!?」

 

バロン「っ!」

 

それにより2人とも距離を取り合う。

 

幽々子「あーーー良かった。どれも無事ね」

 

ロード・バロン「……ふん。気が削がれた」

 

安堵する幽々子を見てそう言った後にロード・バロンは剣を消して背を向ける。

 

バロン「1つ聞く。なぜ俺に攻撃をした?」

 

ロード・バロン「俺を呼んだ奴が俺と同じ顔の奴を知っていてな、どう言う奴だったのか見に来た。それだけだ」

 

ソードブリンガーをアップルリフレクターに収めながら問うバロンにロード・バロンは問いに答えながら再びヘルヘイムの実をもぎ取るとヘルヘイムの実が輝き出してロックシードになるのを確認した後にバロンへと投げ渡す。

 

それを受け取った後にはロード・バロンを見ようとするがロード・バロンはいなかった。

 

投げ渡されたのは他のロックシードより少し大きく、形状はバナナを模した形で色は黄色のロックシードであった。

 

バロン「なんだこれは……?」

 

バロンは今持っているバナナロックシードに似たそれに疑問を感じながらキャストパットを閉じて変身を解く。

 

源蔵「さて、修理する道具は持ってきたか?」

 

幽々子「あ、うん」

 

聞く源蔵に幽々子は気まずげに頷く。

 

源蔵「ならさっさと見せろ。ちゃんと直してやる」

 

幽々子「ええ、妖夢」

 

妖夢「は、はい!」

 

その言葉と共に妖夢は道具を見せる。

 

源蔵「俺は道具屋だ。さっきのに関しては何も言わんし道具の修理は受け持つ。ただし、道具をまた壊したならげんこつは覚悟しとけ」

 

純「うん、それは肝に銘じておくよ」

 

頷いたのを見てから源蔵はさっそく道具の修理に取り掛かる。

 

しばらくして修理を終えた源蔵はそのまま帰るとの事

 

純「もう少しのんびりしてても良いのに」

 

源蔵「妻1人に任せてるからな。遠い場所じゃあ早めに帰る様にしているんでな」

 

そう言う純に源蔵はそう返す。

 

純「そう言えば亜理沙さんって確か元々魔法使いだったんだよね?」

 

源蔵「ああ、それがどうした?」

 

ふと、そんな事を聞く純に源蔵は眉を顰めて聞く。

 

純「いやね、よく魔法を捨てるなんて決断できたなと思ってさ」

 

源蔵「…………………………(ボソッ)」

 

妖夢「え?何か言いました?」

 

純の言った事に何かを呟く源蔵に妖夢は聞く。

 

源蔵「気にするな、ただの独り言だ」

 

そう言って歩き出す源蔵に妖夢は首を傾げる。

 

純「………………」

 

そんな源蔵の背中を純は見ているのであった。

 

バロンを得た源蔵がまさか自身が異変に巻き込まれると言うのは後の話である。




ロード・バロン「次回、『新たな異変。悪意の復活』を待っておけ」


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悪化異変
第二十九章~新たな異変、悪意の復活~


穏やかになる筈だった日常、それがとある悪戯が原因で異変へと変わる。


純「あー、良い天気だな」

 

とある日、純は1人で歩いていた。

 

時たま純はこうやって1人でのんびり散歩していたりするのだ。

 

今回もいつも通りの散歩になる筈であった。

 

???「ええい!」

 

純「え?」

 

後ろからの声に純は振り返ろうとしたがそれよりも早く来た背中の衝撃と何らかの感覚の後に意識を失う。

 

??「大成功!さあて、どんな感じになるかな~」

 

倒れた純を見ながらご機嫌な少女はにひひと笑いながら遠くから様子を見ようと離れようとする。

 

彼女の名は鬼人悪善(きじんあぜん)、とある天邪鬼の妹で能力を使った悪戯をするのが大好きな天邪鬼の少女。

 

性格をひっくり返す程度の能力と言う能力でそれで変わった人物を見て楽しんでいるのだ。

 

今回もいつも通りにしたつもりだった…だが、する相手が悪かった。

 

悪善「あだっ!?」

 

突如右足を引っ張られる感覚と共に転んでしまい、悪善は先ほどのから一転不機嫌に振り返る。

 

その瞬間、悪善は後悔した。

 

純「………二ィィ」

 

そこには腰の後ろから何かが生えて、それを悪善の右足に巻き付けて歪んだ笑みを浮かべた純がいた。

 

その笑みと放たれるオーラに悪善は震える。

 

純「やれやれ……ようやく外に出ることが出来たぜぇ」

 

その言葉と共に姿が異形にへと変わる。

 

ただ、その姿はデェバリャやシャロシュではない、まったく別の姿であった。

 

震える悪善に異形はくっくっくっと笑う。

 

異形「でおい、テメェ」

 

悪善「ひぃ!?」

 

話しかける異形に悪善は後ずさろうとするが右足に尻尾が巻き付かれているので離れられない。

 

異形「テメェ、俺を利用しようとしやがったよなァ?」

 

ずいっと顔を寄せる異形に悪善は首を横に激しく振る。

 

そうかーと離れる異形に悪善は心の中で安堵する。

 

バキッ、ボキッ!

 

悪善「え?」

 

異形「嘘はよくねぇな~」

 

自分の右足と左腕からの激しい痛みに折れたと言うのに気づいて悲鳴を上げて悶える悪善に異形はそう言った後にポキポキと手の骨を鳴らしてから首を軽く動かす。

 

異形「まぁ起こしてくれた礼もあるし、これぐらいですませてやるよ」

 

そう言って異形は歩き出す。

 

それを悪善は震えながら見ているのであった。

 

博麗神社

 

鬼矢「……ん?」

 

いつも通りのんびりしていた鬼矢は邪悪な気配を感じて起き上がる。

 

その後に険しい顔をする。

 

鬼矢「この気配は……」

 

霊夢『どうしました?』

 

蓮子「何かあったの?」

 

険しい顔をする鬼矢に気づいた霊夢達が話しかける。

 

鬼矢「いや、ちょっと面倒な気配を感じてな」

 

メリー「もしかして…異変?」

 

そう言って起き上がる鬼矢にメリーがそう聞くとだろうなと返される。

 

ズドォォォォオオオオオン!!

 

蓮子「何事!?」

 

いきなりの衝撃と音に誰もが驚いた後にメンバーの前に怪人少女となった萃香が現れる。

 

だが、その姿は通常と違い、黒いオーラを放っていた。

 

萃香「喰う……喰う!!」

 

霊夢『こ、怖いですぅぅぅぅぅぅぅ!?』

 

蓮子「ど、どうなってるの!?」

 

黒いオーラを放つ萃香に鬼矢以外は後ずさる。

 

鬼矢は鬼矢でオリジンとなる。

 

オリジン「(萃香のこの状態……やっぱりあいつの能力のせいか……)」

 

そんな萃香の様子から頭から引き出してそう推察したオリジンは襲い掛かってきた萃香の攻撃を掃く。

 

攻撃の仕方からオーガのしかないと考えたオリジンは対処しやすい形で良かったなと思いながら攻撃を避けた後に蹴りを入れて萃香を吹き飛ばす。

 

萃香「ぐうっ!」

 

オリジン「気絶するかもしれないが、許せ、光脚」

 

そう言った後にオリジンは右足を輝かせて飛び上がる。

 

オリジン「【シャイニングブレイク】!」

 

その一撃を萃香へと叩き込む。

 

萃香「ぐうっっっっ!!」

 

一撃を受けた萃香はそのまま吹っ飛んで転がって行った後に止まる。

 

しばらくして黒いオーラが消える。

 

蓮子「大丈夫なの?」

 

オリジン「多分な……」

 

恐る恐る聞く蓮子にそう返した後にオリジンは警戒しながら近づいて萃香の様々な所を見て、刺さった針を見つけて抜く。

 

その後にフェニックスファントムになってその針を燃やし尽くしてふうと息を吐く。

 

メリー「今の、なんだったのかしら?」

 

オリジン「悪針だ」

 

霊夢『悪…針?』

 

萃香の様子を思い出して言うメリーにフェニックスファントムから戻って答えたオリジンのに霊夢は首を傾げる。

 

オリジン「恨み、憎しみ、怒り……それらの悪の心を増幅させる力を持った針だ」

 

ズドォォオオオオン!!

 

そう説明した後にオリジンはまさかと考えた時、爆発音が耳に入る。

 

そこに文が慌てた様子で来る。

 

文「大変大変大変ですよ!!」

 

霊夢『どうしたんですか!?』

 

急いで来た文に霊夢はそう見せると息を整えさせてと文は手を出し、少し待って息を整えた文は言う。

 

文「あ、あちらこちらで黒いオーラを纏った人と妖が暴れまくってるんです!」

 

蓮子「ええ!?」

 

オリジン「チッ、あの野郎。復活したから好き勝手やっているようだな」

 

告げられた事に誰もが驚く中でオリジンは舌打ちしてめんどくさそうにぼやく。

 

蓮子「あの野郎?」

 

オリジン「ゼアの野郎だ。純のもう一つの人格のな」

 

メリー「え?純さんは二重人格者だったんですか?」

 

蓮子のに答えたオリジンのにメリーは驚いて聞く。

 

鬼矢「あぁ、そうだ。それもヘルヘイムに侵食された様々な世界から黄金の果実を奪い取った悪の人格だ」

 

徹底的に閉じ込めたのに出てくるとはな…とオリジンから戻った鬼矢は頭をがしがし掻く。

 

文「それだけの(わる)と言う事ですか…」

 

鬼矢「そういう事だ。さっきの針はあいつの能力だ」

 

呻いて聞く文へ鬼矢は霊夢達へそう言ってやる事は決まったなと呟く。

 

蓮子「異変解決ですね」

 

鬼矢「あぁ。あの野郎を止めないとな」

 

蓮子のに気を引き締めて鬼矢は言ってフェニックスファントムになる。

 

霊夢『どこから行きますか?』

 

鬼矢「まずは人里に行くぞ。被害を早めに止めないとな」

 

聞く霊夢にフェニックスファントムはそう返して飛び出す。

他のメンバーも続いて人里へと向かう。

 

人里

 

デカマスター「早く避難するんだ!!」

 

小兎姫「慌てないで!手が空いてる人は動けない人を助けてあげて!」

 

そこではデカマスターと小兎姫が人里の住人を避難誘導していた。

他のライダーや怪人の力を持つメンバーも手伝っていた。

 

アギト「しっかりしてください!」

 

グレイブ「こっちにもいたぞ!」

 

キバ「夢美さん!この人をお願いします!」

 

夢美「分かったわ!」

 

ちゆり「ひぃ~忙しいんだぜ!」

 

それぞれが走る中で麟はカナとエレンに龍騎と共に目の前の人物たちと戦っていた。

 

慧音「私の邪魔をするなぁ!!」

 

亜里沙「我が魔法の前にひれ伏しなさい!!」

 

カナ「わわわ!」

 

エレン「あぶなっ!?」

 

黒いオーラを纏い、攻撃を仕掛けてくる慧音と亜理沙のをそれぞれ避ける。

 

そこにフェニックスファントム達が駆けつける。

その途中で合流していた魔理沙は自分の母親に驚く。

 

魔理沙「お袋!?どうなってるんだ!?」

 

麟「あ、鬼矢!丁度良かった!あの2人の何か知ってない?慧音先生の全然違うからさ」

 

鬼矢「何?」

 

そう言われてフェニックスファントムは2人を見る。

 

2人の今着ている服や気配からフェニックスファントムはマジかよ…とめんどくさそうに言葉を漏らす。

 

鬼矢「宇宙鉄人ブラックナイトにパラドックスロイミュードだな……。ブラックナイトのほうはともかく、パラドックスのほうはマジでやばいぞ;」

 

魔理沙「おいおい、ロイミュードって事はまたどんよりってのを発生させるのか?;」

 

全然分からないが種族名の所でそう聞く魔理沙にそれより最悪だと返す。

 

鬼矢「永遠なるグローバル・フリーズ。それをあいつは一人で起こせるんだよ!」

 

蓮子「つ、つまり一生止まったままになるの!?」

 

フェニックスファントムの口から出て来た言葉に誰もが驚く。

 

エレン「そ、それじゃあ早めに止めないとやばいって事!?」

 

鬼矢「そういう事だ!来るぞ!!」

 

驚くエレンにフェニックスファントムがそう言った後に慧音と亜理沙が襲い掛かる。

 

魔理沙「止めろよお袋!」

 

亜理沙「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

制止を呼びかける娘の声に母は答えず、襲い掛かるのであった。

 

復活した純の悪人格ゼア、彼が起こしたこの異変を鬼矢たちは無事解決することが出来るのだろうか……




霊夢『じ、次回『襲い掛かる宇宙鉄人と矛盾の機械生命体』に続きます!』


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第三十章~襲い掛かる宇宙鉄人と矛盾の機械生命体~

人里で暴走する2人に父と親子が駆けつける。


ズドォォォオオオン!

 

亜理沙と慧音、二人とバトルすることになった鬼矢たち

しかし、戦況はかなりキツイものになっていた……

 

亜理沙「はぁぁあ!」

 

亜理沙は右手に魔法陣を展開し、そこから巨大な魔力砲を放つ。

 

ズドォォオオオオオオオ!

 

鬼矢「!来るぞ避けろ!」

 

それをなんとか避ける鬼矢たち。魔力砲はそのまま木々や山の一部を削り、空の彼方まで飛んでいく。

 

鬼矢「チッ、とんでもない威力だなオイ」

 

魔理沙の数倍の威力を持つ亜理沙の魔法、そして…

 

慧音「邪魔邪魔邪魔邪魔!」

 

ズガガガガガガガガッ!

 

霊夢「ギャ、ギャウ!?」

 

右手をキャノン砲に変化させ、連続で弾丸を放つ慧音。

この二人の攻撃に苦戦しているのだ。

 

鬼矢「チッ、片方だけでも厄介なのに両方そろうともっと厄介だな」

 

魔理沙「にしてもお袋の魔法、こんなにも凄かったのかよ……」

 

亜理沙「そうよ魔理沙!これこそ私が魅魔様から教わって、努力して習得した私の魔法よ!」

 

自身の母親の魔法の威力に驚く魔理沙に亜理沙はそう答える。

それもその筈、亜理沙はかつてある異変にて先代である博麗の巫女、霊破と激闘を繰り広げた強者の一人。

それ以外にも異変解決者として様々な強者たちと闘ったことがある魔法使いなのだ。

魔法を捨てた今では弱くなってしまったが本来の力である魔法を取り戻した彼女は全盛期ほどではないが強くなっているのである。

 

亜理沙「これで認めて貰える……あの人に!私に魔法を捨てさせたあの人に認めて貰えることができる!できるのよ!ハハハハハ!」

 

魔理沙「お袋……」

 

狂っったように話す亜理紗に魔理沙は悲しそうな表情をする。

 

霊夢『どうしたんですか魔理沙?』

 

魔理沙「お袋があんなことを考えていたなんてな……私、全然分かんなかったぜ…」

 

確かにそうだ。家を出るまで何年も一緒に居たのに自身の母親がそんなことを思っていた……

そのことに魔理沙は悲しんだ。

何故気づかなかったのか、何故気づくことができなかったのかを……

 

亜理沙「魔理沙!よそ見は禁物よぉ!」

 

魔理沙「!」

 

そう考えていた魔理沙の隙を突き、亜理沙は複数の魔法陣を展開しそこから大量の魔力弾を霊夢と魔理沙に向かって放つ!

 

魔理沙「霊夢!」

 

向かって来るのに魔理沙は霊夢の前に立って庇い、目を思わず閉じる。

 

魔理沙「?」

 

ただ、自分を襲わんとした衝撃が来ない事に魔理沙は疑問を感じた後に目を開ける。

 

最初に映ったのは誰かの背中でその誰かは左手に持った盾で防いでいた。

 

防いでいた者は…仮面ライダーバロンリンゴアームズであった。

 

バロンRA「どうした。お前の守るための力はそこまでなのか馬鹿娘」

 

魔理沙「!?オヤジなのか!?」

 

防いだ体勢のままそう言うバロンRAに魔理沙は驚いて声を上げるとバロンRAは付き出して攻撃を引き離した後にソードブリンガーで両断する。

 

亜理沙「あなた…」

 

バロンRA「亜理沙…俺は魔法が嫌いだ」

 

自分の前に立ちふさがるバロンRAに怒りのオーラを放つ亜理沙にバロンRAはそう言う。

 

だが…とバロンRAはみつえて伝える。

 

バロンRA「それ以上に傷つくお前と傷ついて行く娘をもっと見るのは嫌いだ。俺は俺の勝手でお前や家族を守りたかったんだ。だからこそ苦しんでいるお前を助けるから待ってろ!!」

 

咆哮と共にバロンRAは突撃する。

 

亜理沙「まだ認めてくれないのね……なら力づくで認めさせる!」

 

ガキィン!

 

亜理沙の持つ箒とバロンRAの持つソードブリンガーがぶつかり合う。

 

バロンRA「はぁ!」

 

ガキィン!

 

亜理沙「くっ!」

 

ソードブリンガーの攻撃を亜理沙が箒で防ぎ

 

亜理沙「食らいなさい!」

 

ズドドドドドド!

 

バロンRA「チッ!」

 

亜理沙の放つ大量の魔力弾をバロンRAはアップルリフレクターで防ぐ

互いが攻撃をし防ぐ、まさに一進一退の攻防が行われた。

 

霊夢『す、凄い戦いですね……』

 

魔理沙「あぁ……オヤジもお袋もどっちもスゲェ…」

 

霊夢と魔理沙は二人の戦いを見、あまりの凄さに見入ってしまっていた。

 

鬼矢「あの二人、もしかしたら幻想郷最強の夫婦かもしれないな」

 

鬼矢も夫婦のバトルを見て思わずそう言う。

確かにそうだ。幻想郷には確かに数多の強者が居る。

しかし、その強者たちの中で夫婦になっているのはこの二人だけなのだ。

まさしく幻想郷最強の夫婦と言っても過言ではないだろう……

 

慧音「貴様らぁ!私を無視するなぁ!」

 

鬼矢「おっと、そういえばお前も居たんだっけ」

 

夫婦のバトルにほとんどのメンバーが注目しているため忘れ去られていた慧音の叫びに鬼矢はようやく夫婦のバトルから目を離し、そちらの方に顔を向ける。

 

慧音「おのれぇ……こうなれば永遠なるグローバル・フリーズを起こして……!?」

 

???&???「「はぁぁあ!」」

 

ドゴッ!

 

慧音「ぐああぁ!?」

 

永遠のグローバル・フリーズを行おうとした慧音に突如現れた二人が飛び蹴りを放ち、それまともを食らった慧音は吹き飛ばされてしまう。

 

慧音「ぐぅ……貴様らはぁ……!」

 

鬼矢「ドライブ!それに……」

 

Dドライブ「あ、どうも。進之助父さんの息子、エイジです。今はダークドライブって呼んでください!」

 

そこに現れたのは仮面ライダードライブと進之介の未来の息子である泊エイジこと仮面ライダーダークドライブ(以下Dドライブと表記)であった。

 

慧音「泊進ノ介ェ……泊エイジィ……また私の邪魔をするのかァ……」

 

現れた二人に対し呪詛のような言葉を発しながら立ち上がる慧音。

 

ドライブ「あぁ、何度でもお前を止めてやる。パラドックス・ロイミュード!」

 

慧音「おのれ……おのれ……おのれぇぇええええええええ!!」

 

ピカァアアアアア!

 

そう慧音は叫ぶと体を光らせ……その姿を力の元となった怪人、パラドックス・ロイミュード(以下パラドックス)へと変える。

 

パラドックス「なら今度こそ貴様ら二人を殺す!殺してやる!」

 

ドライブ「やれるもんならやってみろ!行くぞエイジ!ひとっ走り付き合え!」

 

Dドライブ「うん、父さん!フルスロットルで行こう!」

 

そう言うドライブへ一台の半分黄色で半分黒いシフトカー、シフトネクストスペシャルが走ってきてドライブの手に収まる。

 

ドライブ!ターイプスペシャル!

 

そしてドライブはシフトネクストスペシャルを使用し、未来の力を得た奇跡のフォーム、ドライブタイプスペシャルへと変身する。

ダークドライブとタイプスペシャル……今ここに原作では有りえなかった二人のライダーが揃った。

 

パラドックス「うぉぉおおおおお!」

 

ガガガガガガガガガガッ!!

 

パラドックスは右腕を銃器へと変化させ、ドライブTSPとDドライブに向かって大量の銃弾を放つ。

 

ドライブTSP「来い、ハンドル剣!」

 

Dドライブ「来い!ブレードガンナー!」

 

しかし、その銃弾の嵐をドライブTSPとDドライブは自身の武器であるハンドル剣とブレードガンナーで防ぎ、そのまま高速移動で銃弾をよけながらパラドックスへと近づいていく。

 

パラドックス「グッ!」

 

近づいてくる二人に対し、パラドックスは右腕を銃器からかぎ爪に変えて攻撃する。

 

Dドライブ「遅い!」

 

バシュン!

 

パラドックス「グアァ!?」

 

ドライブTSP「はぁ!!」

 

ジャキン!

 

パラドックス「ガァア!?」

 

しかし二人の高速移動をしながらのブレードガンナーとハンドル剣による連続攻撃でダメージを食らってしまう。

 

蓮子「す、凄い!攻撃の息がぴったりだ!」

 

鬼矢「流石は親子って言ったところだな」

 

ドライブTSPとDドライブの息の合ったコンビネーション攻撃の上手さに蓮子と鬼矢は称賛する。

 

パラドックス「おのれぇえ!」

 

するとパラドックスはかぎ爪を巨大化させ、Dドライブへと攻撃しようとする。

 

ドライブTSP「させない!」

 

ガキィイン!

 

しかしそれをDドライブの前に出たドライブTSPの障壁に防がれ

 

Dドライブ「はぁあ!」

 

バシュン!ザシュン!ズドォオオン!

 

パラドックス「グアアアア!?」

 

さらに隙を突いたDドライブの斬撃でかぎ爪を破壊されてしまう。

 

ドライブTSP「決めるぞエイジ!」

 

Dドライブ「うん!」

 

そう会話すると二人はシフトブレスのイグナイターを押して必殺技の体勢に入る。

 

ヒッサーツ!フルスロットル!スペシャル!

 

ギュィイイイイイイン!ガシャン!

 

パラドックス「グアアアッ!?」

 

すると奥から黒い車、ネクストライドロンが走ってきてそのままパラドックスを弾き飛ばす。

 

そしてそのまま宙高く浮いたパラドックスを囲むように走り、青いエネルギーの道みたいなものでパラドックスを包み込む。

 

ドライブTSP・Dドライブ「「はぁああ!」」

 

そして二人はその包まれたパラドックスに向かって黄色いエネルギーを纏ったダブルライダーキックを放ち、

 

ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

 

二人の力が合わさった強力なライダーキックはパラドックスの胴体を貫く。

 

パラドックス「馬鹿な……私はまた……倒されるというのか……おのれ……仮面ライダードライブぅぅぅぅぅううううううう!!!」

 

ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!

 

そう断末魔を叫びながらパラドックスは周りの雲を消し去るような大爆発を起こす。

 

そして大爆発したところからボロボロの慧音と灰色と黒の108と書かれたシフトカーが落ちてくる。

 

ドライブTSP「よっと」

 

慧音をドライブTSPは受け止めながらなんとか着地し、シフトカーをDドライブが回収して着地する。

 

蓮子「やった!」

 

鬼矢「これで残りは亜理沙だけだな」

 

パラドックスを倒したことを喜ぶ蓮子と鬼矢。これで残るのはバロンと戦っている亜理沙だけになった。

その二人のバトルのほうはどうなっているかと言うと……

 

亜理沙「はぁ……はぁ……」

 

バロンRA「はぁ……はぁ……」

 

互いにあまり傷はなく、互角の戦いをしていた。

……周りの状況はかなり酷くなっているが(汗)

 

魔理沙「スゲェ……あんなに戦ったのに二人とも全然傷ついていねぇぜ……」

 

霊夢『ですがその分、周りの状況が酷くなってますね;』

 

メリー「確かにねぇ;」

 

ほとんど無傷である自身の両親に驚く魔理沙に周りの状況の酷さに冷や汗を流す霊夢とメリーであった。

 

バロンRA「まさかここまでやってほとんど無傷とは……流石だな」

 

と変身した自分と戦ってほとんど無傷である亜理沙に対し感心の言葉を言うバロンRA

 

亜理沙「……なんでよ……」

 

バロンRA「ん?」

 

亜理沙「なんで認めてくれないよ……私の魔法を!」

 

すると亜理沙は涙を流しながら叫び始める。

 

亜理沙「なんで、なんで私のことは認めてくれるのに私の魔法は認めてくれないの!?これは私が努力の結晶なのよ!?修行の成果なのよ!?それをなんで認めてくれないの!?ねぇ!?」

 

魔理沙「お袋……」

 

母親の苦痛の叫びに顔を歪ませる魔理沙……すると

 

バロンRA「はっ?何を言っている。認めているに決まっているだろ?」

 

魔理沙・亜理沙「「…………………え?」」

 

バロンRAから出た意外な台詞に二人は思わずポカンとしてしまう。

 

亜理沙「え?ちょっと待って、え?認めてる?」

 

バロンRA「あぁ、そうだ」

 

魔理沙「ちょっと待てよオヤジ!オヤジ、魔法を嫌っていたんじゃないのか!?」

 

バロンRAから出た台詞に魔理沙は戸惑いながらどういう事なのかを聞く。

 

バロンRA「確かに嫌いだが俺が嫌いなのは楽する魔法だ。森に棲んでいる人形遣いの魔法とかそういうたぐいのな。逆にお前たちの魔法は強くなるための魔法だ。それを嫌いとは一言も言っていないだろ?」

 

魔理沙「えええええええ?!」

 

そう、前にも言っていたが源蔵が嫌いなのは楽する魔法なのだ。

楽するからこそ人は最も大事な道具を使う事を忘れる。だから源蔵はその魔法が嫌いなのだ。

しかし亜理沙や魔理沙の魔法は強くなるために二人が身に着けた力なのだ。

それこそ源蔵が認める数少ない魔法である。

 

亜理紗「嘘……認めてたの……私の魔法を?」

 

バロンRA「そうだ」

 

恐る恐る聞く亜理沙にバロンRAは頷く。

 

亜理沙「って事は私、魔法捨てる必要なかったの?」

 

バロンRA「あぁ」

 

確認する亜理沙にバロンRAは肯定する。

 

亜理紗「全部私の勘違いだったってこと?」

 

バロンRA「そうだな」

 

再度確認する亜理沙にバロンRAもまた肯定する。

 

亜理沙「…………」

 

バロンRA「…………」

 

そのまま無言の空気が流れ…

 

亜理沙「Orz」

 

全て自分の勘違いだった。そのあまりのショックに亜理沙はへこたれてしまった。

 

そう言うとバロンRAは亜理沙へ手を差し出す。

 

亜理沙「あ、ありがとう……」

 

と亜理沙がその手を取ろうとした瞬間

 

ブスッ

 

亜理沙「……え?」

 

亜理沙の後ろ首に何処からか飛んできた黒い針が刺さってしまう。

すると……

 

亜理沙「あ、あぁあああああああ!?」

 

突如、亜理沙から黒いオーラが出現し、苦しみ始める。

 

バロンRA「亜理沙!?」

 

魔理沙「お袋!?」

 

突如苦しみだした亜理沙に驚くバロンRAと魔理沙。

 

 

亜理沙「あああああああ!!」

 

ズドドドドドドドド!

 

すると亜理沙は幾つもの魔法陣を展開しところかまわずに魔力弾を放ち始める。

 

バロンRA「グォ!?」

 

魔理沙「うわっ!?」

 

その魔力弾の嵐にバロンRAと魔理沙も少なからずダメージを受けてしまう。

 

霊夢『魔理沙!源蔵さん!』

 

メリー「一体亜理沙さんに何が起こっているの!?」

 

鬼矢「おそらく、さっきの悪針でさらに悪の心を増幅させられて暴走しているな。ゼラの野郎、面倒なことしやがって……」

 

ダメージを受けた2人を見て心配する霊夢。メリーは突然の亜理沙の暴走に驚いてたが鬼矢がその理由を説明して毒づく。

 

バロンRA「クッ、亜理沙……」

 

亜理沙「ああああああああああああ!!」

 

苦しみながら魔力弾を放ち続ける亜理沙を見て苦悶の表情をするバロンRA

一体どうすればいいか……そう彼は考えているとあることを思い出す。

 

バロンRA「!そうだ!」

 

するとバロンRAは懐から一つのロックシードを取り出す。

それは前に自分とそっくりな者、戒斗から貰った黄色いロックシードであった。

バロンRA「これを使ってみるか……」

 

そう呟くとバロンRAはそのロックシードのボタンを押す。

 

アーサー!

 

ジィィィィイイ!

 

するとバロンRAの上空からゲートが現れてそこから他のアームズより一回り大きいバナナのような形をしたアームズが出現する。

そしてバロンRAは今ベルトに付いているリンゴロックシードを外し、開錠した黄色いロックシードを代わりに付ける。

 

ロック・オン!

 

バロン「今行くぞ、亜理沙!」

 

そう叫ぶと共にバロンはカッティングブレードを倒す!

 

カモン!アーサーアームズ!

 

音声が響いた後、アームズはバナナアームズの様に展開するが胸部分のがさらに展開して腰部分にもサイドスカートとなる。

 

鬼矢「あれは……」

 

そのアームズを纏ったバロンの姿に鬼矢はカチドキアームズを円卓の騎士と言う伝説に出ていた騎士王が着ていた鎧の様にさせた感じだと思った。

 

胸のマークもバロンのマークになっており、顔には頭部の飾りに銀色の兜の様なのが模して付いてて左右に翼飾りが付いており、変身完了と共に目が黄色に光る。

 

キング・オブ・ビクトリー!!

 

バロンAA「これが……アーサーアームズか……」

 

騎士王のようなアームズ、アーサーアームズを纏った自身を見るバロン。

その手には専用武器である鍔が2本のバナナを模している巨大で長大な両刃の西洋剣、バナナビクトリーカリバーが握られていた。

 

亜理沙「あああああああああ!」

 

そんなバロンAAへと暴走している亜理沙は魔力弾の嵐を放つ。

 

バロンAA「……ふん!」

 

ズドォオオオン!

 

しかしバロンAAはバナナビクトリーカリバーにアームズのエネルギーを流し込み、カリバーを振るって出現した斬撃破で向かってきた魔力弾を全て破壊する。

 

魔理沙「なっ!?あの数の魔力弾を一撃で?!」

 

霊夢『す、凄いパワーです!』

 

たった一撃で大量の魔力弾を破壊したバロンAAのパワーに驚く魔理沙と霊夢。

 

バロンAA「ほぉ……まさに騎士王の名に相応しいパワーだな……」

 

アーサーアームズのパワーに仮面の中で称賛の笑みを浮かべるバロンAA。

 

亜理沙「あ……あああああ!」

 

ブィイイイン!

 

すると亜里沙は先ほど鬼矢たちに放った魔力砲と同じだが数倍の大きさの魔法陣を展開する。

 

バロンAA「大技を出すつもりか。ならこちらも容赦はしない!」

 

大技を出そうとする亜理沙へバロンAAはそう叫ぶとベルトからアーサーロックシードを外し、バナナビクトリーカリバーの鍔と刀身の境目辺りにあるロックシードの装填口にアーサーロックシードを填め込みハンガーを閉じる。

 

ロック・オン!

 

~~~♪~~~♪

 

すると戦国ドライバーのより大きな音声でファンファーレが流れ始め、バナナビクトリーカリバーの刀身にエネルギーが充電されていく……

 

ブィイイイイイイン!!

 

~~~♪~~~♪

 

魔法陣とバナナビクトリーカリバー、それぞれ魔力とエネルギーが蓄積されていく……

そして

 

ブィン!

 

亜理沙「大魔砲!マスタースパーク・ストリーム!!」

 

ズドォオオオオオオオオオ!!!

 

アーサー・チャージ!!

 

バロンAA「バナナアーサーエクスブレイド!!」

 

ザシュウウウウウ!!!

 

魔法陣から巨大な魔力砲が、バロンAAが振るったバナナビクトリーカリバーから黄金のバナナ状の斬撃が放たれた。

 

ガキィン!!ガガガガガガガガガッ!!

 

ほとんど同時に放たれた魔力砲と斬撃が二人の間の真ん中ほどで真正面からぶつかり合い、少しの間均衡するが……

 

ガガガガガガガガッ!!

 

徐々に斬撃が魔力砲を圧し始めていき、そして……

 

ズドォオオオオオオ!

 

亜理沙「!?」

 

斬撃が魔力砲を切り裂きながら進んでいく。

 

ガキィイイイイイン!

 

そして魔力砲を放っている魔法陣にぶつかると

 

ピキッ、ピキピキッ……パリィィイイン!

 

そのまま魔法陣を破壊して亜理沙へと炸裂する!

 

ズドォオオオオオオオオオオン!!!

 

亜理沙「きゃああああああああ?!」

 

パリィン!

 

炸裂した斬撃による衝撃で亜理沙はふっ飛ばされ、その余波で彼女に刺さっていた悪針も砕け散る。

 

ガシッ

 

亜理沙「え?」

 

バロンAA「大丈夫か亜理沙」

 

飛んできた亜理沙をお姫様抱っこでキャッチし声をかけるバロンAA。

 

魔理沙「お袋、大丈夫かなんだぜ!」

 

そこへ魔理沙も心配した様子で近寄り声をかける。

 

亜理沙「魔理沙……あなた……」

 

ロードバロン「ふん、まあまあだな」

 

亜理沙をお姫様抱っこしているバロンを見届けてロードバロンはその場を去った。

 

そんな霧雨家族を見ていた鬼矢達へ慧音を抱えたドライブ親子が来る。

 

鬼矢「助かったぞドライブ親子」

 

ドライブ「ロイミュードは俺達の専門だからね」

 

Dドライブ「ひとまずは僕たちは人里を守ります」

 

蓮子&メリー「お願いします」

 

礼を言う鬼矢にドライブはそう言い、Dドライブのに蓮子たちは頭を下げる。

 

鬼矢「なら、次は紅魔館だな」

 

魔理沙「ああ、頑張らないとな」

 

霊夢『もういいんですか?』

 

そう言う鬼矢に近寄ってきた魔理沙がそう言ってから問う霊夢に頷く。

 

魔理沙「ああ、親父から伝言、お袋に手を出した奴をぶん殴れってさ」

 

伝言に了解と鬼矢は答えた後にその一路を紅魔館へと進める。

 

紅魔館で待っているのは…




蓮子「次回、『紅魔館での戦い』に続くわよ」


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第三十一章~紅魔館での戦い~

愛する者を助けるため、紅い悪魔は邪神の力を使う。


前回、鬼矢たちは人里でなんとか暴走していた慧音と亜理沙とドライブやバロンたちと共に何とか撃破し、そのまま紅魔館へと向かっていた。

一方鬼矢たちが向かっている紅魔館ではと言うと……

 

レミリア「はぁぁぁああ!!」

 

パチュリー「たぁああああ!」

 

ガキィン!

 

怪人少女にそれぞれ変身していたレミリアとパチュリーが壮絶なバトルを繰り広げていた。

 

咲夜「あぁぁああああ!!」

 

美鈴「咲夜ちゃん!落ち着いて!」

 

その向こうでは暴走している様子の咲夜と美鈴が戦っており。

 

小悪魔「ちーん」

 

フラン「小悪魔ー、大丈夫?」

 

アッシュ「やりすぎたようだなこりゃ;」

 

さらに別の方ではボロボロになり気絶した小悪魔をフランとアッシュが心配そうに見ていた。

どうやら劇場版に出てきた怪人の力を所持していた咲夜、パチュリー、小悪魔の三人が暴走してそれを他のメンバーが止めるために戦っていたようだ。

 

まぁ、小悪魔はすぐに対処できたようだが…

 

レミリア「パチェ!いい加減に止まらないか!」

 

パチュリー「許さないわよレミィいいいいいいい!!(怒)」

 

暴走しているパチュリーを止めようと説得するレミリアだがパチュリーはそれに聴きもせず怒りながら攻撃してくる。

 

フラン「お姉さま、一体なにしてパチェを怒らせたの;」

 

レミリア「そ、それは………」

 

パチュリー「私の秘蔵の本をよくも汚したうえ、それを隠していたわねぇええええええええ!!(怒)」

 

そう、それは昨日のことだった……

 

パチュリー「……あれ?」

 

図書館で本の整理をしていたパチュリーは自身の秘蔵の本が入っている棚を調べていると本が一冊足りないことに気づいた。

 

パチュリー「そう言えば前レミィが……」

 

レミリア『パチェ、この本借りるぞ』

 

パチュリー「って言ってたわね。まったくレミィは……」

 

と前レミリアがその本を借りていったのを思い出したパチェはそう言うとレミリアの部屋へと向かった。

 

~紅魔館~レミリアの部屋

 

そこでレミリアは色々な書類をチェックしていた。

 

コンコン

 

レミリア「入っていいぞ」

 

ガチャ

 

パチュリー「レミィ」

 

レミリア「お、パチェか。なんか用でもあるのか?」

 

パチュリー「前に貴方に貸した本なんだけど……」

 

レミリア「!ほ、本だと……」

 

『本』、その単語を聞いた途端、レミリアは冷や汗を流し始めた。

 

パチュリー「それを返してほしいんだ……どうしたのレミィ?」

 

レミリア「い、いや、何でもない。何でもないぞパチェ!」

 

パチェ「…………」

 

誤魔化すように喋るレミリアだが長年彼女の親友(兼恋人)をしているパチュリーを誤魔化せるはずなかった……。

 

パチュリー「……何処にあるの?」

 

レミリア「え?」

 

パチュリー「本、何処にあるの」

 

レミリア「いや、そ、それはな……(汗)」

 

と言いながらレミリアがある場所を見たのをパチュリーは見逃さなかった。

 

パチュリー「……あそこね」

 

そう言うとパチュリーはレミリアが見た物……机にへと近づく

 

レミリア「あ、ま、まてパ」

 

とレミリアが止めようとするがそれは間に合わず……

 

ガラッ

 

パチュリー「!」

 

パチュリーは机の引き出しを開け、そこに入っていたもの……紅茶に濡れた自身の秘蔵の本を見つけてしまう。

 

パチュリー「…………」

 

レミリア「いやな、実は前紅茶を読みながらその本を読んでいたらつい手が滑って……」

 

とレミリアがどうして汚れたのか理由を説明するが……それは無意味だった。

 

パチュリー「……レミィ……」

 

そう呟くとパチュリーは一枚のスペルカードを取り出し、そして……

 

パチュリー「……お仕置き」

 

レミリア「え?」

 

パチュリー「聖水【ホーリーアクア】!!」

 

そう宣言するとパチュリーの目の前に五つの青い魔法陣が現れ、そこから……

 

ドバァアアアアアアアアアアアアアアッ!

 

大量の水の奔流が放たれた。

 

レミリア「ま、まてパt……」

 

とレミリアは言おうとしたらこれも遅く……

 

ガッシャーン!

 

レミリア「ギャアアアアアアアア?!」

 

そのまま大量の水に飲み込まれ、窓ガラスを破り、そのまま下へと落ちていった……。

 

ドボァアアアアアアアアア!!

 

そして地面へと落ちた後もレミリアは上から降ってくる大量の水をその身に叩きつけられた。

これが普通の水であればレミリアも平気なのだがそうはいかない。

このスペルカードは聖水【ホーリーアクア】。

そう、この水はその名の通り聖水なのだ。

しかもパチュリーが対レミリア用に作った聖水なので水に耐性がある吸血鬼にも効くという恐ろしいものなのである。

 

一時間後……

 

レミリア「」ちーん

 

水が落ち終わった後に残ってたのは体の半分以上が溶けているレミリアであった。

その後レミリアは音を聞いて駆けつけた乃亞たちの治療によってなんとか一命を取り留めたのであった。

 

回想終了

 

フラン「あぁ、お姉さまが瀕死だったのそういう事だったんだ;」

 

レミリア「あぁ……あの時は三途の川の手前まで行っていたな……」

 

レミリアが死にかけていた理由を知ったフランは苦笑いをし、レミリアはその時のことを遠い目をしながら思い出していた。

 

パチュリー「まさかあれだけでお仕置きが終わったと思ってるわけないでしょぉ?」

 

そんなレミリアをパチュリーは怖い笑顔でそう言った。

 

レミリア「ま、まだするのか;」

 

パチュリー「あの秘蔵の本は手に入るのにずいぶんと苦労したのよ……それを……(怒)」

 

とパチュリーは怒りのオーラを出しながらそう呟き……

 

パチュリー「だから絶対に許さないィイイイイ!!」

 

バリン!バリン!

 

ジャララララララララララ!!

 

レミリア「ぱ、パチェ!?」

 

そうパチュリーが叫んだとたん、紅魔館の窓ガラスが割れ、そこから大量のセルメダルが現れる。

 

咲夜「うっ!?」

 

美鈴「さ、咲夜ちゃん?」

 

フラン「ふぇ!?」

 

アッシュ「ぐ!?」

 

レミリア「クッ……」

 

咲夜、美鈴、フラン、レミリア、小悪魔の変身が解け、それぞれの体から爬虫類系、鳥系、水棲系、魚類系、甲殻系、重量系、昆虫系、恐竜系のコアメダルが、アッシュからは猫系のコアメダルが出現し、それらがパチュリーのところへと向かう。

 

パチュリー「変……身……!」

 

ジャラララララララララララララララ!!

 

そう宣言した途端、24枚のコアメダルと大量のセルメダルがパチュリーを包み込む。

 

アッシュ「まさかこれは……」

 

フラン「なんだか知ってるのアッシュ!?」

 

パチュリーの怒っている出来事が何か知っているようなアッシュの言葉にフランはそれが何かを聞く。

 

アッシュ「これはパチュリーが持っている爬虫類系メダルに宿っているガラが怪物態に変身する時に起きる現象だ」

 

ジャラジャラジャラ……

 

するとパチュリーを包んだセルメダルが徐々に生き物のような形にへとなっていき……そして

 

ガラ怪物態?「ギャオォォオオオオオオオオオオ!!!!」

 

ガラ怪物態(?)となり、その口から巨大な遠吠えを発する。

 

フラン「これがガラ怪物態なの!?」

 

アッシュ「そうなんだが……俺が知ってるのと少し違うぞ!?」

 

そう、アッシュの言う通りこのガラ怪物態は原作のと少し違く、まず足と腕に甲殻類の白い殻が鎧のように付いていて、腕に付いてある翼のような部分の固い部分が白くて先端がさらに鋭くなっており、尻尾はサメ肌のようになったワイバーンの尻尾とサソリのような先端が鋭い尻尾の二本になっている。背中には鮫の背鰭の形をした鋭い刃物の様な角が有り、口はオオカミウオと鮫を組み合わせたような鋭い歯が生えていると言う原作のガラ怪物態をパワーアップさせたような姿へとなっていた。

 

アッシュ「もしかして咲夜と小悪魔のメダルも取り込んでパワーアップしたのか?!」

 

美鈴「って事はこれはガラ強化怪物態って言ったところですね」

 

ガラ強化怪物態「ギャオォォォォォォオオオオオオ!!」

 

ズドォ!ズドォ!

 

するとガラ強化怪物態はレミリアたちへ巨大な火炎弾を二発放つ。

 

レミリア「チッ!神槍【スピア・ザ・グングニル】!!」

 

フラン「禁忌【レーヴァテイン】!!」

 

ズバッ!ズバッ!

 

それをレミリアはグングニルをフランはレーヴァテインを出現させ、それぞれ火炎弾を切り裂く。

 

ガラ強化怪物態「ギャオォォォォォオオオオオ!!」

 

ビュン!

 

レミリア「グッ!?」

 

フラン「!?」

 

ズドォォオオンン!!

 

だが続けて放たれたガラ強化怪物態の巨大な三本の尻尾による攻撃で2人は紅魔館にへと殴り飛ばされる。

 

アッシュ「フラン!レミリア!」

 

ガラ強化怪物態「ギャォオオオオ!」

 

ビュゥウウウウウウウ!

 

殴り飛ばされた2人を心配するアッシュ。そのアッシュにへガラ強化怪物態は口から強力な吹雪を放つ!

 

アッシュ「クッ、吹雪まで出せるのかよ!」

 

ピキピキッ

 

ガラ強化怪物態「ギャオオオオオ」

 

ズドォ!

 

アッシュ「ぐっ!」

 

吹雪でアッシュの足を凍らせたガラ強化怪物態はそのまま腕の巨大な翼のようなものでアッシュを殴り飛ばす。

 

美鈴「アッシュさん!」

 

ガラ強化怪物態「ギャォオオオ!!」

 

バリバリバリッ!

 

続けてガラ強化怪物態は両手から電撃を気絶している咲夜と小悪魔を抱えている美鈴へと放つ。

 

美鈴「うぉっと」

 

それを美鈴はなんとか避けていく。

 

ガシャ!

 

フラン「はぁああああ!」

 

すると先ほど紅魔館へ殴り飛ばされたフランがレーヴァテインを持って現れ…

 

ズバン!

 

ガラ強化怪物態「!」

 

そのままレーヴァテインでガラ強化怪物態の右手を切り落とし…

 

フラン「もう一個!」

 

ズバン!!

 

続けて左手も切り落とす。

 

ガラ強化怪物態「ギャゥウウウウ!」

 

フラン「今だよお姉さま!」

 

両手を切り落とされて悲鳴を上げるガラ強化怪物形態。それを見ながらフランは紅魔館で攻撃の準備をしていたレミリアにへと合図をする。

 

レミリア「はぁああ!」

 

ズドォオオオオオ!!

 

ガラ強化怪物態「!?」

 

突然真横から放たれたグングニルにガラ強化怪物態は避ける暇もなく……

 

ズドォオオオオオ!!

 

ガラ強化怪物態「グォオオオオオオオオオオ!?」

 

まともに喰らい、そのまま囲いの壁にへと吹っ飛ばされる。

 

フラン「やったねお姉さま!」

 

レミリア「うむ、そうだな」

 

アッシュ「2人とも無事だったのか」

 

攻撃を成功させたことを喜ぶフランにガラ強化怪物態が吹っ飛んだ方を見るレミリア。そこへアッシュと美鈴が駆け寄ってくる。

すると……

 

ガラ強化怪物態「ギャオォォォォオオ……」

 

ジャラジャラジャラジャラ………

 

声がした方を全員が見ると、そこには攻撃を受けて身体のところどころのセルメダルが流れているガラ強化怪物態が居た。

 

フラン「!お姉さまアレ!」

 

すると胴体のセルメダルが流れている部分を見てフランはあるものを見つける。

 

パチュリー「…………」

 

レミリア「あれは……パチェ!」

 

そこには気を失っている状態のパチュリーが居たのだ。

まだ体の大半はセルメダルに埋まっているがそれ以外は大丈夫なようだ。

 

レミリア「今助け……!」

 

ガラ強化怪物態「ギャォオオオオ!!」

 

レミリアが救出しようとするがそれを阻むようにガラ強化怪物態が吠えるとともに薄紫色のオーラを身に纏う。

 

ジャラジャラジャラジャラ!

 

するとガラ強化怪物態を構成しているセルメダルが増え始めた。

 

フラン「せ、セルメダルが増えてる!?」

 

アッシュ「おそらくパチュリーの魔力で増やしているんだろうな」

 

増えていることに驚くフランになぜ増えているか説明するアッシュ。

増えたセルメダルは徐々にガラ強化怪物態の傷を直していき、パチュリーを完全に埋めてしまう。

 

ジャラ、ジャラジャラ!

 

美鈴「!皆さん、あれを!」

 

美鈴が指さした方を一行が見ると先ほどの攻撃で散らばったセルメダルから次々と兵士のようなものが現れ始めたのだ。

 

レミリア「なんだあれは?」

 

アッシュ「あれはナイト兵。ガラ専用の屑ヤミ―みたいなものだ」

 

現れたものが何か答えるアッシュ。

すると先ほどフランが切り落としたガラ強化怪物態の手もセルメダルになった後、次々とナイト兵たちを出現させていく。

 

美鈴「この数はちょっとヤバいですね~;」

 

アッシュ「確かに人里の方やほかの所を襲ったら厄介なことになるな」

 

フラン「でもパチュリーも助けないと……」

 

レミリア「……私がパチェを助ける。他のみんなはあいつらの対処を頼む」

 

どうするか困っている三人にレミリアが一つの提案をする。

 

フラン「お姉さま一人で!?」

 

アッシュ「おいおい、それはちょっと無茶じゃねぇのか?」

 

一人でガラ強化怪物態の相手をする……そんな無茶な提案をフランとアッシュは少し反対した。

 

レミリア「今回のことは私が悪い。だからその償いをするだけだ」

 

フラン「でも!」

 

レミリア「それに何も無策で突っ込むわけでもない。考えがある」

 

美鈴「考えですか?」

 

レミリアの言う考えに美鈴が首をかしげるとレミリアはアッシュに向かって手を差し出しながら言った。

 

レミリア「アッシュ、貴様のコアメダルを三枚、私に貸してくれないか」

 

アッシュ「……俺のコアメダルだと?」

 

レミリア「うむ、そうだ」

 

そう、レミリアは現在唯一自分たちが所持しているコアメダル、アッシュの邪神系メダルの力を使って戦おうとしているのだ。

 

美鈴「確かにそれならお嬢様一人でも戦うことができそうですね」

 

フラン「で、でもコアメダルってグリードには大切なものなんじゃないの?!」

 

そうなのだ。コアメダルはアッシュたちグリードにとって文字通りのコアなのだ。

そのコアメダルが数枚ないだけでも彼らは弱ってしまう、そんな大事なコアメダルをアッシュは貸すのか。

それをフランは心配していた。

 

レミリア「それもわかっている。わかったうえでアッシュ、頼む」

 

アッシュ「………ったく、仕方ないな」

 

するとアッシュは自分の体から三枚のメダル、ニャルラトホテプメダル、クトゥグアメダル、ハスターメダルを一枚ずつ出現させる。

 

パリーン!

 

するとアッシュの足の装甲が数枚のセルメダルと共に散らばり、黒くなる

 

アッシュ「ほらよ」

 

そして三枚のコアメダルをレミリアに投げ渡す。

 

パシッ

 

レミリア「すまないな。あとで必ず返す」

 

アッシュ「その代わり、絶対に勝てよレミリア」

 

レミリア「無論だ」

 

そう言うアッシュへとそう言ったレミリアは受け取ったメダルを自身へと投入する。

 

ジャラジャラジャラ

 

するとレミリアの体はセルメダルに包まれ、その身体を胸がFサイズぐらいある大人の女性にし、その身に炎を模したインナースーツを纏い、その上にニャル子超本気モードを模したアーマーを纏い、足に黄色の空けたブーツを付けて頭に長いアホ毛が生えた姿にへと変身する。

 

レミリア「……さて、欲望の怪物よ。我が恋人、これより返させてもらうぞ」

 

変身し終わって、そうレミリアは言うとガラ強化怪物態のほうへと飛び出す。

 

ガラ強化怪物態「ギャォオオオオ!」

 

シュルルルルルル!!

 

それに対しガラ強化怪物態は蠍のような二本の尻尾を伸ばし、レミリアを攻撃する。

 

レミリア「炎槍【ムスペルヘイムグングニル】」

 

ゴォォオオオオオオオオ!!

 

するとレミリアは右手にいつものより燃えるように赤い色でその槍身に全てを焼き尽くすような炎を纏ったグングニル、ムスペルヘイムグングニルを召喚し

 

ガキィン!

 

二本の尻尾の攻撃を受け止める。

 

レミリア「嵐槍【オーディングングニル】」

 

ビュォォォオオオオオオオオオオオ!!

 

続けてレミリアは左手に今度は黄色でその槍身に荒々しい竜巻を纏ったグングニル、オーディングングニルを召喚する。

 

レミリア「ふん!」

 

グサッ!

 

そしてオーディングングニルを止めている尻尾にへと突き刺す。

 

ビュォォォオオオオオオオ!!

 

ジャラジャラジャラジャラジャラ!!

 

すると突き刺したところから纏っている竜巻により、次々とセルメダルが吹き飛ばされていく。

 

ガラ強化怪物態「ギャウ!?」

 

それに驚いたガラ強化怪物態は尻尾がなくなる前に縮める。

すると両腕に付いている翼のようなものを広げると

 

バサッ!バサッ!バサッ!

 

と大きく羽ばたき、宙にへと浮かび始める。

 

ガラ強化怪物態「ギャォォオオオ!」

 

レミリア「ふん、空にへと逃げるつもりか」

 

バサッ!

 

そう言うとレミリアも自身の翼を広げ、空を飛び始める。

 

ガラ強化怪物態「ギャオ!ギャオ!」

 

ドゴッ!ドゴッ!

 

そして紅魔館がかなり小さく見えるところまでの高さまで飛ぶとガラ強化怪物態はレミリアに向かって火炎弾を大量に放つ。

 

レミリア「ふん!ハッ!」

 

バシュッ!ビュゴォ!

 

ズドドドドドドド!!

 

それをレミリアはそれぞれのグングニルでかき消しながら弾幕を放っていく。

 

ガラ強化怪物態「ギャォォオオオオ!」

 

ヴィン、ヴィン、ヴィン、ヴィン

 

その弾幕を避けたガラ強化怪物態は分身を四体作り出す。

 

レミリア「分身……昆虫系コンボの能力か」

 

ガラ分身体A「ギャォオオ!」

 

ビュォォォオオオオ!!

 

すると分身体の一体が口から吹雪を放つと、他の分身体も同じように吹雪を放つ。

 

レミリア「ふん!」

 

ゴォォォオオオオオオオオオオ!!!

 

その吹雪をレミリアはムスペルヘイムグングニルの炎で溶かして、そのまま分身体の一体にへと向かっていき

 

レミリア「はぁあああ!!」

 

ズバァアアアア!

 

ガラ分身体B「!?」

 

ズドォォォォオオオオオン!!

 

ムスペルヘイムグングニルで切り裂き、爆発させる。

 

レミリア「フン!」

 

ビュゴゴゴオオオオオオオ!!

 

続けて、自分を喰らおうと口を大きく開けて向かってきた分身体にレミリアはオーディングングニルを放つ。

オーディングングニルはそのまま大きく開いた口の中にへと入り……

 

ズバン!

 

ガラ分身体D「!!」

 

ズドォォオオオオオオン!!

 

そのまま分身体を貫き、爆散させる。

 

ガラ分身体A「ギャオォオオオ!」

 

ガラ分身体C「ギャォオオオオオ!!」

 

バリバリバリッ!

 

ズドッ!ズドッ!ズドッ!

 

すると残った分身体の二体はそれぞれ電撃と火炎弾を放ち、レミリアはそれを避けたり二本のグングニルで弾いたりする。

 

ガラ強化怪物態「ギャォォォオオオオ!!!」

 

ピカァアア――――――――――――!!

 

レミリア「クッ!?」

 

するとガラ強化怪物態が吠えると共に体全体を光らせ、その光にレミリアは腕で目を覆う。

 

ガラ分身体A「グォォォ!」

 

レミリア「!」

 

その隙を突いた分身体がレミリアを一口で食べようとするが

 

ガキィン!

 

ガラ分身体A「!?」

 

オーディングングニルを支え棒にしてなんとか口を閉じるのを止め

 

レミリア「ハァ!」

 

ゴォォォオオオオオオ!!

 

ガラ分身体A「!!」

 

ムスペルヘイムグングニルで分身体の上顎部分を吹き飛ばし破壊する。

 

ガラ分身体C「ギャォォオオオオオ!」

 

ズドッ!ズドッ!バリバリバリバリッ!!

 

レミリア「ふっ」

 

そして最後に残った分身体はレミリアの後ろから火炎弾と電撃を同時に放つがレミリアはそれを避けながら分身体にへと近づいていき

 

レミリア「はぁぁ!」

 

ザシュッ!!ゴォォォオオオオオオオオオオオオオオ!!

 

ガラ分身体C「ギャァァオオオオオオオオオオオオオ!!!」

 

ムスペルヘイムグングニルを分身体の額に突き刺し、そこからムスペルヘイムグングニルに纏っている炎で分身体を焼き尽くす。

 

レミリア「これで分身体は全部倒した。あとは貴様だけだな」

 

ガラ強化怪物態「グォォォォオオオオオ!!」

 

チャリン!チャリン!チャリン!チャリン!チャリン!

 

ムスペルヘイムグングニルをガラ強化怪物態に向けながらそう言うレミリアにガラ強化怪物態は唸ると自身の体からコアメダルを次々と出現させて自身の周りに浮かばせる。

するとコアメダルから出てきたエネルギーがガラ強化怪物態の口にへと集まっていく。

 

シュゴォォォオオオオオオオオ!!!

 

レミリア「大技を放つつもりか……ならこちらも」

 

大技を放つようなガラ強化怪物態を見たレミリアはそれに対抗するためにムスペルヘイムグングニルにへと自身の魔力を注入する。

 

ゴォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!

 

すると魔力が注入され、ムスペルヘイムグングニルに纏っている炎の火力が上がり始める。

 

ガラ強化怪物態「ギャォォォオオオオオオ!!!」

 

ズドォォオオオオオオオオオオオ!!!

 

エネルギーが溜まったガラ強化怪物態はレミリアに向かって巨大な虹色のエネルギーの光線を放つ。

 

レミリア「ハァアアアッ!」

 

それと同時にレミリアも火力が上がったムスペルヘイムグングニルを力を込めて放つ。

 

ズドォォォオオオオオオオオオオオオッ!!!

 

ガラ強化怪物態の放った光線とレミリアの放ったムスペルヘイムグングニルは正面でぶつかり合う。

お互いに押しもせず、押されもされずの拮抗状態になる。

 

レミリア「よし」

 

それを見たレミリアはオーディングングニルを持ち、そのまま高速でガラ強化怪物態にへと近づき

 

レミリア「はぁあああああ!!」

 

ズシャァアアアアッ!!

 

オーディングングニルでガラ強化怪物態の右肩を穿つ。

 

グラッ

 

ガラ強化怪物態「!!」

 

右肩が攻撃されたことでガラ強化怪物態はバランスを崩してしまい、そのせいで拮抗していた二つの攻撃のバランスも崩れ、ムスペルヘイムグングニルが光線を突き破り

 

ドシャァアアアアアアアアアアッ!!

 

ガラ強化怪物態の頭をも破壊する。

 

ガラ強化怪物態「」

 

頭と右肩、両方を破壊されたガラ強化怪物態は飛ぶ力を失い、仰向けに落下を始める。

 

ドシュッ!ジャラララララララララララ!!!

 

その落下し始めたガラ強化怪物態の胴体にへとレミリアは近づき、オーディングングニルを突き刺し、纏っている竜巻で構成しているセルメダルと次々と吹き飛ばしていく

 

ブィン

 

ジャララララララララララララララララララララ!!!

 

ガラ強化怪物態もパチュリーの魔力でセルメダルを増幅させるが吹き飛ばされるスピードが速く、次々とガラ強化怪物態の胴体は削られていく

 

削っていくうちにパチュリーが見え、レミリアは腕を伸ばしてパチュリーを掴み…

 

レミリア「おおおおおおおおおお!!!」

 

力の限り、引っ張る。

 

それによりパチュリーは引っこ抜かれ、コアであるパチュリーを抜かれた事でガラ強化怪物態は大量のセルメダルへと変わりながら落ちていき……

 

ズドォォォオオオオオオン!!

 

紅魔館の屋根を突き破り、中にへと落ちていった。

 

レミリア「……これはあとで大急ぎで修理しないとな;」

 

引っ張り出したパチュリーをお姫様抱っこしながら紅魔館の屋根に開いた大穴を見てレミリアはそう言うとフランたちの元にへと降りていく。

 

フラン「お姉さま!」

 

アッシュ「どうやら無事に救出できたようだな」

 

レミリア「あぁ、貴様のメダルのおかげだ。助かったぞアッシュ」

 

降りてきたレミリアの元に戦っていたナイト兵たちを倒して近づくフランたちにそう答えるレミリア。

 

ナイト兵「!」

 

するとナイト兵たちが次々にセルメダルにへと変わると紅魔館にへと集まり始める。

 

フラン「な、なに?!」

 

アッシュ「ナイト兵や散らばっていたセルメダルが何処かに集まり始めた!」

 

レミリア「……まさか……」

 

「ギャォォォォォオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 

起きている出来事にフランとアッシュが驚き、レミリアが気づくと突如紅魔館から遠吠えが聞こえる。

 

ガチャ、ガチャ

 

ガラ強化怪物態「ギャォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオ!!」

 

そして紅魔館の屋根の穴からガラ強化怪物態が現れた。

しかし、その姿は先ほどまでと全然違く、頭がワイバーンの尻尾の先端に付いており右腕と蠍のような尻尾、左手と右足が付いている部分が逆になっていて、まさにめちゃくちゃな感じの姿にへとなっていた。

 

レミリア「アイツまだ生きていたのか、しぶといな」

 

フラン「でも姿が全然違うよ!?」

 

アッシュ「おそらくコアであったパチュリーを奪われたからちゃんと再生できないんだろうな」

 

するとガラ強化怪物態は尻尾を伸ばし、コアであったパチュリーを奪い返そうとする。

 

レミリア「フラン、パチェを頼む」

 

フラン「う、うん」

 

それにレミリアは抱えていたパチュリーを素早くフランに渡して向かってくるガラ強化怪物態の頭を

 

ガシッ!

 

ガラ強化怪物態「!?」

 

レミリア「吹っ飛べ」

 

正面から片手で受け止め、そのまま残ったもう片方の手を力いっぱい振るい、

 

ズドォッ!!

 

ガラ強化怪物態「ギッ!?」

 

ガラ強化怪物態の頭を殴り飛ばす。

ガラ強化怪物態はそのまま体も一緒に空高くにへと上がっていく。

 

そしてかなりの高さまで上がるとそのまま重力に身を任せ落下する。

 

レミリア「さて、しぶとい怪物にトドメといくか」

 

落ちてくるガラ強化怪物態を見ながらレミリアは両手にそれぞれ持っているオーディングングニルとムスペルヘイムグングニルを交差させる。

 

ピカァアア――――――――!

 

ビュゴォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!

 

すると二本のグングニルは光出し、光が収まるとそこには荒々しい豪炎の竜巻を身に纏った右半分が赤く、左半分が黄色の一本のグングニルになっていた。

そのグングニルをレミリアは落ちてくるガラ強化怪物態にへと狙いをつけ……

 

レミリア「炎嵐槍……【オーディルム・ザ・グングニル】!!!」

 

バシュン!!

 

込めれるを全て込めた力で放つ。

 

ビュゴォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!

 

放たれたオーディルム・ザ・グングニルは音速とも思える速さでガラ強化怪物態にへと向かっていく。

そしてガラ強化怪物態の顔にへと槍が刺さった瞬間、

 

ビュゴォォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

 

ジャラララララララララララララララララララララララ!!!!

 

オーディルム・ザ・グングニルに纏ってある炎の竜巻…否、豪炎の嵐がガラ強化怪物態の顔を構成しているセルメダルを次々と吹き飛ばしていく。

 

ジャラジャラジャラジャラジャラジャラ(以下略)

 

そしてオーディルム・ザ・グングニルが進むに連れ、ガラ強化怪物態を構成しているセルメダルが吹き飛び、そのまま尻尾、胴体、足、両腕のセルメダルを次々と吹き飛ばしていき……

 

ジャラララララララララララララ……チャリーン!

 

数秒も経たないうちにガラ強化怪物態の肉体を構成していたセルメダルはすべて吹き飛んだ。

 

レミリア「四散。それが貴様の運命の末路だ」

 

ジャラジャラジャラジャラ……

 

吹き飛ばされたセルメダルの雨の中、完全に倒されたガラ強化怪物態を見たレミリアはそう宣言するのだった。

 

ヒュィーン

 

フラン「あ、フランのメダル!」

 

そして大量のセルメダルが降る中、コアメダルたちがそれぞれの所持者の元にへと戻っていく

 

アッシュ「……ん?」

 

そんな中、アッシュは黄色い光が何処かにへと飛んでいくのを見る。

 

アッシュ「(あれは猫系のコアメダル……どうやら所持するべき者のところに行くみたいだな)」

 

どんな奴なんだろうな…とアッシュはそれを見届けながらそう思った。

 

猫系メダルを所持するべきの者

その者がまさか紅魔館のある者と因縁があるものとは今は誰も知らないのであった。

 

鬼矢「おーい」

 

アッシュ「ん?」

 

アッシュが飛んでいく黄色い光を見ていると門の方から鬼矢たちが来た。

 

霊夢『大丈夫ですか~?』

 

アッシュ「あぁ、こっちはな。にしても一体何が起きているんだ?」

 

鬼矢「あぁ、実は……」

 

と鬼矢がレミリアたちに起きていることを話そうとしたその時

 

ズドォォオオオオオオ――――ン!

 

全員「!?」

 

突如湖の方から大きな音が聞えたのだった。

 

霊夢『な、なんですか今の音!?』

 

レミリア「湖の方から聞こえたな」

 

魔理沙「湖の方って事はチルノたちが居るほうだな」

 

鬼矢「何かあったかもしれねぇな。行ってみるか」

 

暴走したパチュリーを止めたレミリアたちと合流した鬼矢たち。

その時突如湖の方から聞こえた音

一体湖では何が起きているのか………




レミリア「次回は第三十二章大首領と闇の皇帝だ」


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第三十二章~大首領と闇の皇帝~

暴走せし岩の首領に闇の首領が現れる。

鬼矢「ちなみに今回、道化師 ブウ・マーさんのところからゲストキャラ出ているからな。ぜひ読んでくれ」


前回、レミリアたちと合流した鬼矢たちは突然大きな音がした霧の湖の方にへと向かっていた。

 

鬼矢「おいおい……なんだよこれ」

 

霊夢「ギャ、ギャウ!?」

 

そして着いた湖の周りの惨状に一行は驚愕した。

それもその筈、いつもは美しい湖の周りがところどころに大きな黒い岩があったり大きな地割れがあったり、さらには付近の森が燃えていたりと酷い状況に変わっていたのだからだ。

 

魔理沙「一体、なにがあったんだ?」

 

フラン「あ、あれ!」

 

とフランが指差した方向を一行が見るとそこでは

 

大妖精「ハァアア!!」

 

ミスティア「ショッカー!」

 

チルノ「大ちゃん、落ち着いて!」

 

リグル「ミスティアも止まって!」

 

暴走している大妖精とミスティアと闘っているチルノたちの姿があった。

 

アッシュ「暴走しているのは大妖精にミスティアか。だが……」

 

フラン「なんか大ちゃん、大きくない?」

 

魔理沙「つかデカ過ぎだぜ!?」

 

暴走している二人の内、大妖精の方を見たアッシュたちはそう言った。

確かに大妖精の身長は本来ならチルノたちと同じぐらいなのだが今はなんと鬼矢たちも超える2mと言う身長になっていた。

 

霊夢『そ、それに服装も首領のじゃないですよ!?』

 

霊夢がそう書くように大妖精の今の服装は腕と足に岩の鎧を纏い、頭に岩のヘルムを被ったと言う大妖精が所持しているショッカー首領の力使用時の服装とは全く別のになっていた。

 

鬼矢「いや、あれは大妖精が持っているショッカー首領の力だ」

 

蓮子「でも姿が……」

 

鬼矢「正確に言うならショッカー首領の本当の姿である岩石大首領の力だ」

 

霊夢『が、岩石大首領!?』

 

そう言う鬼矢のに戸惑う蓮子だったが続いて言った鬼矢のに霊夢は驚く。

 

岩石大首領、それは1号からストロンガーの七人ライダーが戦ったショッカーからゲルショッカー、GOD機関、デストロン、ガランダー帝国、ブラックサタン、デルザー軍団までの組織を陰で操っていた真の支配者で名前が出た組織の首領となり、幾度となく昭和ライダーとの戦いを繰り広げた。

 

平成の世でもオーズと協力していたアンクのミスで起こった歴史改変により改変された時代で猛威を振るい、ライダー達を苦しめた。

 

強さもそうだが実際の存在の大きさも規則外で4000mもあるのだ。

 

霊夢『よ、4000m!?』

 

魔理沙「そんなにデカくなんのかよ?!」

 

鬼矢「リイマジじゃそうなんだよな。本来の歴史じゃ数十mぐらいなんだけどな」

 

説明された岩石大首領のとんでもない大きさに驚くメンバーにため息をついた鬼矢はホント戦えるサイズでまだマシだなとぼやく。

 

岩石大妖精「む、敵が増えたか。ならこちらも増やすか」

 

すると鬼矢たちを見つけた岩石大妖精は手を掲げて宣言する。

 

岩石大妖精「蘇れ!我が配下の怪人たちよ!!」

 

ズォォォオオオオオオオ――――――!!

 

その宣言と共に地面に黒い光が出現しそこから大量の怪人たちが現れる。

 

蓮子「な、なにあの大量の怪人?!」

 

鬼矢「あれはブラックサタンの奇械人やデルザーの改造魔人じゃねぇか!?あの大妖精、本来の歴史の岩石大首領の能力も使えるのか!」

 

突如現れた大量の怪人たちに驚く蓮子に現れた怪人たちの種類を言うのと同時に岩石大妖精の能力に驚く鬼矢

 

岩石大妖精「さらに現れよ!悪仮面【最強の4号】!!」

 

その言葉と共に岩石大妖精の前に何かが現れる。

 

銅制の防弾チョッキのようなプロテクターや、口元がクラッシャーではなく人間の口元に近いデザインで良く見るとその口の両側には改造手術の傷跡が見て取れる仮面ライダーであった。

 

その仮面ライダーの名は4号。

 

仮面ライダー3号と同じ、改変された歴史の中で生み出されたショッカーの仮面ライダーである

しかし4号は3号とは違い脳改造までされている真のショッカーライダーなのであった。

 

リグル「あ、あれって……」

 

チルノ「仮面ライダー!?」

 

岩石大妖精「行け!我が僕たちよ!!」

 

突如現れた4号に驚くリグルとチルノ

そんな二人を無視して岩石大妖精の命令と共に4号や怪人たちは攻撃を始める。

 

鬼矢「チッ、乃亞とフラン、蓮子とメリーと魔理沙は下の怪人たちを、俺と霊夢はチルノたちを援護するぞ!」

 

アッシュ「あぁ、分かった!」

 

霊夢「ギャウ!」

 

鬼矢の指示にそれぞれは頷くとアッシュたちは下に、鬼矢と霊夢は上にへと向かう。

 

リグル「仮面ライダー4号……なら仮面【幻の3号】!!」

 

そうリグルが宣言するとリグルの隣に仮面ライダー3号が現れる。

 

4号「3号……」

 

3号「アレがドライブ達が戦ったって言うショッカーライダー、4号か…」

 

3号と4号

お互い歴史の改変により生まれた二人の仮面ライダーが今ここにぶつかろうとしていた。

 

リグル「3号さん、あの仮面ライダー任せても良いですか?」

 

3号「あぁ、もちろんだ」

 

リグルの頼みに頷いた3号はそのまま4号へと駆け出し、4号もまた3号を迎え撃つ。

 

まず様子見とパンチを放つ3号に4号は軽く避けた後にその手を掴んで地面に叩き付けるが3号もお返しと足払いをして転がせた後に起き上がって距離を取り、4号も起き上がって構える。

 

岩石大妖精「3号の始末は貴様に任せたぞ4号」

 

4号「ハッ!大首領様!」

 

構えながらそう言うと4号はそのまま森にへと降りていき、3号も追うように降りていく

 

岩石大妖精「さて貴様らは俺が直々に殺してやろう」

 

チルノ「大ちゃん……」

 

岩石大妖精「まずはこれだ。地獄【降り注ぐ溶岩弾】」

 

ドシュッ!ドシュッ!ドシュッ!

 

そう宣言すると岩石大妖精は自身の体から大量の溶岩弾を鬼矢たちに向けて放つ。

 

鬼矢「オラァ!」

 

ズバッ!

 

霊夢「ギャウ!」

 

ズバズバッ!

 

チルノ「ハァア!」

 

バシュッ!バシュッ!バシュッ!

 

その溶岩弾を鬼矢はカタストロフで霊夢はドラゴヘルクロ―で切り裂き、チルノは氷の矢で溶岩弾を凍らせて砕いていく。

 

岩石大妖精「これは防ぐか。ならこれならどうだ?地獄【天からの大災害】」

 

ゴロゴロゴロッ!

 

それを見た岩石大妖精は次のスぺカを宣言すると空が黒く染まっていき、黒雲から雷のような音がすると

 

バリバリバリッ!バリバリバリッ!

 

大量の雷が辺り一帯に降り注ぎ始める。

 

鬼矢「うぉ!?」

 

霊夢「ギャウ!?」

 

その雷の雨を鬼矢たちはなんとか避け岩石大妖精に近づこうとするが

 

岩石大妖精「さらに地獄【大首領ビーム】!」

 

ビィィィイイイイイイイイイ!!

 

岩石大妖精の目から放たれた光線で阻まれてしまう。

 

チルノ「うわっ!?」

 

霊夢「ギャウ!?」

 

鬼矢「チッ、これじゃあ近づけねぇな」

 

岩石大妖精「ふはははは!わが地獄の力を味わうがいい!」

 

放たれた光線を避ける一行を見ながら岩石大妖精は笑いながら次々に溶岩弾を放つのであった。

一方で森の中にへと降りていった3号と4号はと言うと……

 

3号「はぁ!」

 

4号「はぁ!」

 

ズドォォオオオオオン!

 

森の中ですさまじい肉弾戦を繰り広げていた。

 

3号「クッ!」

 

しかし4号の圧倒的な攻撃力と防御力に3号は苦戦を強いられていた。

 

4号「フハハハハ!どうした?この程度か3号!」

 

3号「チッ、ドライブ達が言っていたがまさかこんなに強いとはな」

 

挑発する4号に3号は舌打ちしながら呻く。

 

4号「ほぅ、3号。貴様ドライブ達から俺のことを聞いていたのか」

 

3号「あぁ、愛用の機体をあまり活躍できずに破壊されたってな」

 

グサッ!

 

4号「グッ!?」

 

3号の言ったことに4号は変な音と共に膝を付いてしまう。

 

4号「す、スカイサイクローン!!(涙)」

 

そして原作でライダーたちに機銃で攻撃したぐらいしか活躍がなく、その後トライドロンに破壊されてしまった自身の愛機、スカイサイクロンを思い出し、叫んでしまうのであった。

 

その後にうぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!と涙声交じりな咆哮をして3号へと猛攻撃を仕掛ける。

 

猛攻に流石にやばいなと3号が感じた後に4号から蹴りを入れられて吹き飛ばされ、倒れた所に4号は決めようと飛び上がる。

 

だが…そんな4号の胸に何かが炸裂して4号は吹き飛ぶ。

 

4号「ぐぁあああああ?!」

 

3号「今のは!?」

 

???「ふぅ、まさかこんなところで3号と4号に出会うことになるとはねぇ」

 

そんな台詞と共に現れたのは白いフード付きのパーカーと緑色のラインが入ったスカートを纏い、背中に悪魔のを思わせるような形状をした機械の翼があり腰にこれまた龍を思わせる機械の尻尾を巻きつけたオレンジ色の髪をした一人の少女だった。

 

4号「なんだ貴様は!」

 

少女「私?私は蜉子。通りすがりのダークドライダー少女よ」

 

3号「ダークドライダーだと?」

 

少女、蜉子が言った言葉に3号は疑問を感じる。

ダークライダーと言う存在がいる事は知ってはいるが先ほどの彼女が言ったダークドライダーと言うのは聞き慣れない単語であった。

 

蜉子「さてと援護してあげるわよ3号」

 

3号「俺の味方をするのか?」

 

そう言って横に来た蜉子の言葉に3号は起き上がりながら問う、

 

蜉子「別に貴方の味方って訳じゃないわ。私はただ、私の友達の世界を争うとしているあいつをただぶっ殺したい。ただそれだけよ」

 

3号「っ!?(なんだ?こいつのこの殺意……とんでもないな)」

 

と口元に笑みを浮かべながらそう言った蜉子に3号は少しだけ恐怖する。

 

4号「ふん!一人増えただけで俺に勝てると思うな!」

 

3号の加勢に加わった蜉子は一歩4号の前に歩み寄ると前方にいる4号は駆け出して蜉子を殴りつける。

頰に拳が当たり、手ごたえがあって殴り飛ばそうとする。

 

しかし、4号の拳はそのまま空振りするかのように拳は横にズレる。

さらに先ほどまで4号の前にいた蜉子はその場にはいなく、代わりに彼の周りに白い霧が発生していた。

 

4号「何っ!?あいつは!?」

 

蜉子「此処よ」

 

辺りを見渡しても彼女の姿はない、そう認識した次の瞬間に4号の背後に霧が集結、人の形へと整って蜉子の姿へと戻る。

背後に何かいると振り向く4号、その動作の隙に蜉子は彼の正拳突きを叩き込む。

 

蜉子「ふんっ!!」

 

4号「ぐおっ!?」

 

腹に直撃し、後退りする4号だったが、3号が彼の背後から回し蹴りを繰り出す。

4号は慌てて振り向き、片腕を曲げて蹴りを防ぐ。

 

だが防いで空いた脇に蜉子の回し蹴りも直撃する。

 

蜉子「脇甘いわよ」

 

4号「っ!?」

 

怯んだ4号は横に避けながら移動すると3号と蜉子は合わせながら彼に拳を叩き込む。

 

蜉子・3号「「たぁ!!」」

 

4号「ぐっ!!」

 

ダブルパンチがヒットし、後退りする4号に休み暇を与えず二人はジャンプ、そのまま急降下しながら跳び蹴りを放つ。

 

蜉子・3号「「はっ!!」」

 

4号「ぐはっ!?」

 

蜉子と3号のダブルキックをまともに受けてしまった4号はそのまま吹き飛ばされてしまう。

 

4号「グッ、おのれぇ……」

 

蜉子「あらこの程度なの?最強のショッカーライダーの実力ってのは」

 

4号「黙れっ!!」

 

再び拳のラッシュを繰り出すも今度は片手だけでラッシュを受け流す。

その避け方はまるで踊っているかのように回り、徐々に4号に苛立ちと焦りが現れ始めると疲労も出始める。

そこに3号が4号に向かって駆け出し、此方も風のスピードのようなラッシュを繰り出す。

 

3号「はぁぁぁぁ―――――――っ!!!!!」

 

4号「ぐっ!がはっ!ぐはっ!?」

 

続けて蜉子は後ろに下がった3号の横に駆け出し、4号の懐に入ると掌で胴体に叩き込む。

 

蜉子「気乱風闘拳っ!!」

 

まるで疾風の如く、4号の胴体に彼女の掌が当たる。

大した痛みはないもののその後から内部に激しい激痛が伝わり、幾ら改造人間であってもこのままではひとたまりもない。

 

だが容赦のない蜉子は下がろうとする4号の顎に掌で打ち上げ、3号と合わせてジャンプしながら急降下し、二人合わせて跳び蹴りを繰り出す。

 

3号「ライダーキック!!!」

 

蜉子「気脚……!」

 

4号「くっ!ライダーパンチ!!!」

 

向かってくる二人に対し4号は片腕にエネルギーを溜めて必殺技であるライダーパンチを放つ。

 

ズドォォォォオオオオオオオオ!!!

 

4号「ぐぁぁぁぁぁ……っ!?しょっ、ショッカーに栄光あれェェエエエエエエエエ!!」

 

ズドォォォォオオオオオオオオン!!!

 

二人のダブルキックの威力に負け、胴体を貫かれた4号はそのまま爆散する。

 

蜉子「……呆気ないわね。これなら羅威符のところのショッカー戦闘員ABの方がマシかもね」

 

3号「手伝ってくれてありがとうな蜉子」

 

蜉子「別にいいわよお礼なんて。お互いに目的が同じだっただけなんだし」

 

3号のお礼の言葉に対し蜉子は不愛想な態度でそう返すとそのまま森の奥にへと立ち去ろうとする。

 

3号「何処に行くんだ?」

 

蜉子「帰るのよ。この程度の異変ならあの子たちだけで十分解決できると思うし」

 

問う3号に蜉子はそう返す。

 

3号「さっき言っていた親友に会わなくていいのか?」

 

蜉子「異変が終わった後にするわ。んじゃ」

 

そう言うと蜉子はそのまま森の奥にへと消えるのであった。

 

さて、戻って岩石大妖精と戦っている鬼矢たちはと言うと岩石大妖精の様々な災害級の技に苦戦していたのだった。

 

鬼矢「っ!」

 

霊夢「ギャウ!」

 

ズバッ!ズバッ!ズバッ!ズバッ!

 

チルノ「はぁああ!」

 

ビュォォオオオオオオ!

 

バリィン!バリィン!

 

フェニックスファントムと霊夢がビームを避けながら迫ってくる溶岩弾を切り裂いたり、チルノが冷気で凍らせて砕いたりするがが一向に岩石大妖精に近づけないでいた。

 

岩石大妖精「フハハハハッ!どうだ!この姿になった俺はもはや無敵も同然!このまま貴様らを滅ぼしてやろう!」

 

そんな様子を見ながら岩石大妖精が高笑いをしたその時

 

バシュゥゥウウウウウウウ!!

 

岩石大妖精「!?」

 

ズドォオオオオオン!!

 

突如、森の中から黒い斬撃破が現れそのまま岩石大妖精にへと命中する。

 

岩石大妖精「クッ……なんだ今のは!?」

 

鬼矢「今の闇……まさか!?」

 

????「お昼寝の邪魔をするのは誰なのだ~」

 

その声と共に森の中から現れたのはルーミアだった。

しかしその姿は何時ものともダグバのとも違う銀色のアーマーを装着した姿だったのだ。

 

チルノ「る、ルーミア!?」

 

霊夢『なんか服装が違ってます?!』

 

鬼矢「あの姿は……ゼットか!」

 

現れたルーミアの姿に驚くチルノと霊夢だが、フェニックスファントムはすぐさま察して言う。

 

霊夢『鬼矢さん、知っているんですか!?』

 

鬼矢「あぁ、ル―ミアのあの姿はおそらく闇の皇帝ゼットの力を使っているんだろう」

 

チルノ「闇の皇帝ゼット?なにそれ?」

 

聞く霊夢に対して答えた鬼矢のにチルノは首を傾げる。

 

鬼矢「闇の皇帝ゼット、スーパー戦隊の一つ、トッキュウジャーたちが戦った組織シャドーラインのボスだ」

 

霊夢『トッキュウジャー……あ、だからル―ミアさん、ライトさんを召喚できたんですか』

 

説明した鬼矢のに霊夢はとある時の宝探しの際にルーミアがトッキュウ1号を呼び出した時を思い出して手をポンとさせる。

 

ゼットとトッキュウ1号はゼットがトッキュウジャー達の故郷である昴ヶ浜を取り込んだ際にトッキュウ1号の変身者であるライトと干渉しあった事もあって一番繋がりが強いとも言える。

 

ル―ミア「大ちゃんなのか~邪魔をしたのは~」

 

岩石大妖精「ル―ミア……貴様までも邪魔をするのか。ならば貴様も倒す!」

 

バシュッバシュッバシュッ!!

 

そう言うと岩石大妖精は大量の溶岩弾をル―ミアに向けて放つ。

 

ル―ミア「なら許さないのだー!」

 

ズドォオオオオオオオオオ!!

 

しかしル―ミアが叫ぶと同時に出した闇の衝撃波により溶岩弾はすべて砕け散る

 

岩石大妖精「なに!?」

 

ル―ミア「はぁああああ!」

 

それに驚いた岩石大妖精にへとル―ミアは召喚した皇帝系キラーソードを持ち、近づいていく

 

岩石大妖精「クッ!地獄【大首領ビーム】!!」

 

ビィィイイイイイ!

 

ル―ミア「ふん!」

 

バシュン!バシュン!

 

近づいてくるル―ミアに対し岩石大妖精はビームを放つがル―ミアは皇帝系キラーソードでビームを弾き、どんどん近づいていく。

 

岩石大妖精「おのれ……ならこれならどうだ!!」

 

ガラガラッ、ガチャガチャ

 

すると岩石大妖精はまわりの岩を浮かせ、次々に自身の右腕にくっ付け、巨大な岩石の腕にする。

 

霊夢『い、岩が集まって巨大な腕に!?』

 

岩石大妖精「地獄!【大首領の一撃】!!」

 

そのまま岩石の腕で作った拳でルーミアにへと攻撃する。

 

ルーミア「そっちが地獄なら、こっちは暗闇なのか~!」

 

シュゴォォォオオオオオオオオオオッ!

 

それに対しルーミアは皇帝系キラーソードに闇を集め纏い始める。

 

ルーミア「皇帝闇剣術奥義【闇一閃】!!」

 

バシュゥゥウウウウウウ!!

 

闇を纏った皇帝系キラーソードを振るうとそこから先ほど岩石大妖精に放たれたものよりも大きな闇の斬撃破が放たれる。

そして放たれた斬撃破と岩石大妖精の巨大な拳は

 

ズドォォオオオオオオオオ、ガッシャ――――――ン

 

正面衝突し両方とも砕け散る。

 

岩石大妖精「グッ……おのれ……」

 

砕け散った自身の拳を見て苦い顔をする岩石大妖精だったがすぐにル―ミアが居ないことに気付く。

 

岩石大妖精「何処に行った!?」

 

ル―ミア「皇帝闇剣術奥義……」

 

岩石大妖精「っ、上か!」

 

声をした方を向くとそこにはすでに皇帝系キラーソードに闇を纏い、大きく振り上げているル―ミアの姿があった。

 

ル―ミア「【闇落とし】!!」

 

岩石大妖精「っ!」

 

皇帝系キラーソードを振り下ろすル―ミアに岩石大妖精は両腕を交差させてガードするが

 

ズドォ―――――――――ッ!!

 

岩石大妖精「グッ!?」

 

ル―ミアのパワーによりガードしきれずに飛ばされ

 

ズドォォオオオオオオオオオオオオン!!!

 

そのまま地面にへと激突する。

 

霊夢『す、凄いパワーですね……』

 

蓮子「ショッカーの大首領である岩石大首領、闇の皇帝であるゼット……どっちも強いですね…」

 

先ほどまでのを見て蓮子はそう漏らす。

 

確かにどちらとも対峙したライダーや戦隊を苦戦させた存在でラスボスでもある。

 

その強さはお互いに引けを取らない。

 

岩石大妖精「おのれぇ……よくもやってくれたなル―ミアぁあああ……」

 

土煙が晴れるとそこにボロボロになっている岩石大妖精が恨めしそうにル―ミアを見ながらそう言っていた。

 

ル―ミア「む、なかなかしぶといのだ―」

 

岩石大妖精「こうなれば俺の本気を見せてやろう……」

 

鬼矢「本気って……まさか!?」

 

岩石大妖精の言った「本気」に鬼矢はまさかと考えて止めさせようとするが一歩遅かった。

 

ガラ、ガラガラッ!!

 

すると岩石大妖精の周りの岩が次々にへと浮きはじめ岩石大妖精にへと向かっていき

 

ガシャン、ガチャン、ガコン!

 

次々に岩石大妖精の体にくっ付き、その大きさを変えていく。

 

その勢いは早く、メンバーをその影が覆い、メンバーは見上げる事になる。

 

魔理沙「で、デケェエエエエエエエエ!?」

 

蓮子「これが岩石大首領!?」

 

そのあまりの大きさに魔理沙達は驚くが……

 

鬼矢「……小さいな」

 

霊夢『え!?』

 

魔理沙「ち、小さいのか!?」

 

呟いた鬼矢のにさらに驚愕する。

 

鬼矢「あぁ。本来岩石大首領の大きさは4000m、富士山より少し小さいんだがこれはその10分の一の400mぐらいの大きさだな」

 

驚く霊夢と魔理沙に鬼矢はそう言う。

 

確かに目の前の大妖精の岩石大首領は本家よりも小さい。

 

なぜ小さいかは大首領本人ではなく力だけなのと大妖精の優しさもあって本来のより十分の一小さいのではと鬼矢はそう考える。

 

だが、大きいだけあって霊夢達には脅威であった。

 

岩石大首領「どうだ!これならお前でも……」

 

ルーミア「……小さい」

 

岩石大首領「なに?」

 

鬼矢「……あ、そう言えば……」

 

「小さい」と言ったルーミアに少し怒りを見せる岩石大首領から視線を移動させた鬼矢は思い出す。

 

ルーミアが使っているゼットが使える奴を……

 

ルーミア「半身【闇の巨獣】」

 

ズォォオオオオオオオオオオオオオオオッ!!

 

その宣言と共にルーミアの周りに大量の闇が出現し

 

???「オォォォ――――――――――――――ッ!!」

 

さらにそこから建物のような巨大な怪物が出現する。

 

岩石大首領「なっ!?」

 

突如出現した怪物に岩石大首領は驚きを隠せなかった。

何故ならその怪物は400m程の大きさを持つ自身よりを大きかったのだ。

 

魔理沙「な、なんだありゃあ!?」

 

霊夢『が、岩石大首領よりもお、大きいです!?』

 

その大きさに霊夢たちも驚いていた。

 

鬼矢「あれは闇の巨獣。ゼットの半身であり、シャドーラインの本拠地のキャッスルターミナルの真の姿だ」

 

ル―ミア「はっ!」

 

驚いている霊夢たちに鬼矢が説明している間にル―ミアは闇の巨獣にへと搭乗する。

 

ル―ミア『さぁ闇の巨獣よ。目の前に居るあの岩男を倒すのだー!』

 

闇の巨獣「オォォォ――――――――ッ!」

 

ドスン、ドスン……

 

ル―ミアの命令に闇の巨獣は答えるように吠えると岩石大首領の方にへと近づき始める。

 

岩石大首領「ふん!少し大きいだけで勝てると思うな!」

 

ズドズドズドッ!

 

すると岩石大首領は自身の体から溶岩弾を大量に向かってくる闇の巨獣にへと降り注ぐように放つ。

 

ズドォン!ズドォン!

 

闇の巨獣「………」

 

岩石大首領「な、なに!?」

 

しかし闇の巨獣は溶岩弾が当たってもびくともせずそのまま岩石大首領にへとどんどん近づいていく。

 

ル―ミア『闇螺旋拳!』

 

闇の巨獣「オォォォ――――――ッ!」

 

ギュィィィイイイイイン!!

 

ルーミアの声と共に闇の巨獣は右拳を闇を纏わせながら回転させて岩石大首領のどてっぱらへと叩き込む。

 

ズドォッ!

 

岩石大首領「うぐっ!?こ、このぉ!」

 

それを受けた岩石大首領はお返しにと左拳で闇の巨獣を殴ろうとするが

 

ギュィィィイイイイイン!ガッシャァア―――ン!

 

岩石大首領「なっ!?」

 

右拳と同じように回転させた闇の巨獣の左手により破壊されてしまう。

 

魔理沙「す、スゲェ!?」

 

蓮子「岩石大首領を一方的に押している!?」

 

闇の巨獣の強さに見ている魔理沙や蓮子は驚きを隠せずに言う。

 

鬼矢もその強さにほうと感嘆する。

 

大きさは違うとはいえあの岩石大首領を押しているのだ。

 

鬼矢「(にしてもなんでこんなに強くなってるんだ?)」

 

ただ、その後に鬼矢は違和感を持つ。

 

確かに闇の巨獣は強いのは分かってはいるが自分の知ってるのより強く感じるのだ。

 

少し考えて気づく。

 

単純な話、()()()()()()()()()が加わっているからだ。

 

ルーミアはゼット以外にもダグバの力を持っていて、ダグバは究極の闇と言われた怪人だ。

 

だが、それでもまだ足りないと感じたがルーミアのも加わっているのかと考える。

 

ルーミアも今の姿は封印された姿で本来の力がゼットやダグバを通じて闇の巨獣の強さを上げているのではないかと考える。

 

岩石大首領「お、おのれぇ……」

 

ル―ミア『闇雷撃!』

 

闇の巨獣「オォォォ――――――ッ!」

 

バリバリバリッ!

 

ル―ミアの指示に闇の巨獣は再び吠えると三本の屋根と頭の角から紫色の雷を放つ。

 

ズドォン!ズドォン!

 

岩石大首領「グッ!調子に……のるなぁ!」

 

ズドドドドドドドドドドッ!!

 

雷をガードし防いだ岩石大首領は怒ると闇の巨獣の周りに溶岩を噴出させる。

 

闇の巨獣「!?」

 

突如噴出した溶岩に闇の巨獣も驚いてしまう。

 

岩石大首領「流石にこれには手が出せまい」

 

そんな闇の巨獣に対して岩石大首領は笑う。

 

ルーミア「行くのだ!」

 

だが。闇の巨獣は主であるルーミアの言葉に気合を入れ直す様に咆哮して突撃する。

 

それに岩石大首領は気が狂ったかと思った。

 

次の瞬間、岩石大首領は驚く。

 

闇の巨獣がマグマを気にせず突き進んだのだ。

 

岩石大首領が出したマグマは普通のマグマではない。

 

だがそれを気にせず進んだ事に驚いた後に気づく。

 

闇の巨獣を先ほどよりも闇を深く纏っており、闇がマグマのダメージを受けない様にして渡らせたのかと気づく。

 

ルーミア『闇の巨獣よ。あいつを粉々にするのだー!』

 

闇の巨獣「オォォォ――――――――――――――ッ!!!」

 

ギュィィィイイイイイイイイイイイイイイインッ!!!

 

ルーミアの言葉と共に闇の巨獣は吠えると両拳を闇を纏わせながら先ほどよりも多く回転させ始める。

 

ルーミア『闇螺旋拳・連撃嵐!』

 

闇の巨獣「オォォォ―――――――――――――――ッ!!!」

 

ズドズドズドズドズドズドズドズドッ!!!

 

闇の巨獣は両拳で岩石大首領を連続で貫く。

 

岩石大首領「オォォォォッ!?」

 

ズドズドズドズドズドズドズドズドズドズドッ!!!

 

貫かれるたびに岩石大首領の体は削れ、穴が空いてどんどんボロボロになっていく。

 

ルーミア『はぁあああ!』

 

闇の巨獣「オォォォ―――――――ッ!!」

 

ズドォオオオッ!!

 

そして最後に右拳による突きにより岩石大首領の胸に巨大な穴が開く。

 

岩石大首領「ガッ………!?ば、バカなァァアアアアアアアアア―――――――――ッ?!」

 

ズドォォォォオオオオオオオオン!!

 

断末魔を上げながら岩石大首領は倒れた後に爆発する。

爆発から気を失った大妖精が飛び出して来て、それをフェニックスファントムとなった鬼矢が飛んで来てキャッチする。

 

その後に3号も合流する。

 

大妖精を降ろし、心配するチルノに鬼矢は大丈夫だと返す。

 

リグル「お~い、そっちも終わったの~?」

 

するとそこに気絶しているミスティアを背負ったリグルが飛んでくる。

 

霊夢『あ、リグルさんも終わったんですか』

 

ルーミア「じゃあ私は戻って昼寝の続きをするのだ~」

 

闇の巨獣を闇にへとしまったルーミアはそういうと森の中にへと帰っていくのであった。

 

鬼矢「さてと……次は美陽たちのところに行くとするか」

 

チルノ「あたいも行く!大ちゃんを暴走させた奴を一発殴りたいしね!」

 

次なる目的地を永遠亭に決めた鬼矢達はチルノを加えて永遠亭へと向かった。

 

そこでは何が待ち受けているのか…




ルーミア「次回『暴走のヤンデレ薬師』に続くのだ~」


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第三十三章~暴走のヤンデレ薬師~

竹林へと足を運ぶ鬼矢達、そこでも暴走してる者はいた。




前回、岩石大首領の力で暴走していた大妖精をル―ミアの力を借りて倒した鬼矢たち。

一行は美陽たちが居る永遠亭にへと向かっていた。

 

霊夢『確か永遠亭には弓張重三の力を持っている永琳さんが居ましたね』

 

鬼矢「永琳か……これまた厄介な相手になりそうだなぁ;」

 

竹林の中を進みながら話す霊夢に鬼矢はため息をつきながらそう言った。

 

確かに永琳は持ってる怪人のもそうだが実力的な意味でも頭脳面的な意味でも厄介な所がある。

対処するには骨が折れそうだと鬼矢はそう考える。

 

美陽「ちょっと~」

 

鬼矢「ん?」

 

魔理沙「この声って……」

 

すると何処からか美陽の声が聞こえたので一行は止まり、あたりを見回すと……

 

チルノ「あ、あれ!」

 

チルノが指さした方向に大量の矢で服を縫い付けられ動けなくなっている美陽が居た。

 

魔理沙「美陽!?」

 

乃亞「おいおい大丈夫か;」

 

鬼矢達は縫い付けられている美陽に近寄ると彼女を動けなくしている大量の矢を取り除こうとする。

 

美陽「一応大丈夫なんだけど動くに動けなくて;」

 

蓮子「あー、確かにこれは下手に動いたら服が破けちゃうね;」

 

メリー「それにしても服の部分だけにこうも正確に矢を当てるのができるのって……」

 

鬼矢「永琳しか居ないよなぁ……」

 

美陽の状態を見てそう言う鬼矢たちに美陽はうんと頷くとやっぱりかと鬼矢は矢を抜きながら予感的中と呟く。

 

美陽「なんか慧音を狙っているって勘違いさせられてね;」

 

魔理沙「あ~、永琳はそんな感じで暴走しているのか……」

 

動けるようになったのでうーんと背伸びしてから理由を言う美陽のに魔理沙は思い出して言った瞬間

 

バシュッ!

 

全員「!?」

 

突如、魔理沙の目の前に矢が突き刺さる。

 

それに誰もがぎょっとした後に飛んで来た方を見ると黒いオーラを纏った永琳がいた。

 

永琳「ふふふ、そう、あなたもなのね。あなたも私の慧音を狙うのね」

 

魔理沙「ちげぇよ!違うからな!」

 

狂気的な笑みを浮かばせて言う永琳に魔理沙は否定するが永琳は聞いていない。

 

永琳「あなた達に慧音は渡さないわ。慧音にバニースーツ着せたり、スク水を着せるのは…私の特権よ!」

 

ズドォッ!

 

カッと目を開かせて永琳が言ったことに鬼矢たちはズッコケる。

 

鬼矢「どんな特権だよ!?と言うかそんなのされたら慧音に避けられるぞ!」

 

ガバッと置きやがってから永琳に鬼矢はツッコミを入れる。

 

永琳「避けられる?そんなのさせない。慧音の可愛い姿とか悶える姿とかを見る為ならなんでもするわ。そのためにもあなた達にはここで貼り付けになってて貰うわ」

 

魔理沙&乃亞「「(あかん。主に慧音の大事なのが危ない)」」

 

鬼矢「やれやれ……やっぱり面倒なことになったな……」

 

そう言って構える永琳に鬼矢はため息を吐くと共に戦いが始まった。

 

バシュバシュバシュッ!

 

フラン「あわわわわ!?」

 

アッシュ「うおっと!」

 

バキッ!ベキンッ!

 

魔理沙「魔符【スターダストレヴァリエ】!」

 

チルノ「冷符【アイスアローストーム】!!」

 

バババババババッ!!

 

次々と放たれる大量の矢を鬼矢たちは避けたり、矢を破壊しながらそれぞれ永琳へ反撃の弾幕を放つ。

 

永琳「おっと」

 

バシュン!ザシュン!

 

しかし永琳は器用に避けたり、弓を分離させ刀にして斬り払いしつつ矢を巧みに放って行く。

 

永琳「射法【五月雨アポロ13】」

 

さらに弓張重三が使っていた射法と自身のスペルカードを組み合わせたのを宣言し、自身の周囲に円形状に米粒弾を配置した後、一瞬内側に弾幕を収縮させると弓矢の先端へとくっつけてからその矢を放つと大量の矢と米粒弾へと変わって鬼矢達へと襲い掛かる。

 

ズダダッ!!

 

鬼矢「うおっ!?」

 

霊夢「ギャウウウ!?」

 

放たれた大量の米粒弾と矢に鬼矢達は僅かな隙間を見つけなんとか避けるが……

 

永琳「……そこっ!」

 

バシュッ!バシュッ!バシュッ!

 

魔理沙「うぉ!?」

 

メリー「っ!?」

 

フラン「キャッ!?」

 

そんな抜け出した瞬間を狙われ、美陽がされたのと同じように魔理沙とメリー、フランの動きを封じてしまう。

 

蓮子「魔理沙!メリー!フラン!」

 

永琳「ふふ、まずは3人。続けて射法【散月花ブレイン】」

 

ズバババババババババッ!!

 

チルノ「わわわっ!?」

 

蓮子「っ、このっ!」

 

叫ぶ蓮子の後に続けてのを放った永琳へと蓮子は攻撃を仕掛けようとする。

 

永琳「隙ありよ」

 

ズババババババババッ!

 

蓮子「っ!?」

 

だが避けられると共に蓮子も動きを封じられてしまう。

状況に顔を顰めながら鬼矢は笑う永琳を見る。

先ほどのをやられたらまた数人動きを封じられてしまう。

 

鬼矢「チッ、厄介な戦い方だな!」

 

永琳「慧音を得るためならこれぐらいするわ。さぁ行くわよ」

 

と永琳が攻撃しようとしたその時

 

???「はぁああああ!!」

 

永琳「!!」

 

割り込む形で誰かが永琳の前に現れ、永琳は咄嗟に弓でガードして後ろに飛ぶ。

 

???「ちょっとちょっと、追いかけたらまさかアンタたちもいるとはね」

 

鬼矢「お前は……輝夜!」

 

そこに現れたのは既にシャドームーンの怪人少女に変身していた輝夜であった。

 

永琳「輝夜……まだ邪魔をするの……」

 

輝夜「当たり前でしょ。従者の暴走は主である私が止めないといけないしね」

 

そう言うと輝夜は口にサタンサーベルを銜えた後に両手にシャドーセイバーを握っての三刀流の構えを取る。

 

永琳「あらあら、何の真似かしら?」

 

輝夜「私が考えたオリジナルの技……披露してあげるわ」

 

サタンサーベルを咥えながら輝夜はそう返す。

 

永琳「……ならやってみなさい輝夜。射法【散月花】!」

 

そう言うと永琳は空中に矢を放つとその矢が雨の様に輝夜にへと降り注ぐ

 

輝夜「…影月三刀流……神風!」

 

ビュゴォォオオオオオオオオオオオオ!!

 

永琳「!」

 

輝夜が剣を振るう事で起こした突風が大量の矢を薙ぎ払うと共に永琳へと迫り、永琳は避けるが左腕が掠る。

 

霊夢『矢を全部吹き飛ばした?!』

 

永琳「やったわね……射法【竜巻旋風】!!」

 

バシュッ!ギュィィイイイイイイイイン!

 

それに対して永琳は米粒弾を4個展開して回転させる様に高速で動かしてその中央に力強く引いた矢を放つと米粒弾は矢と並行して行くと共にドリルの様な竜巻になる。

 

輝夜「……影月三刀流……返し刀」

 

それに対し輝夜は静かに宣言すると共に、シャドーセイバーとサタンサーベルが振るわれ、永琳が放った竜巻は振るわれた風圧で向きを変えて永琳へと戻って行く。

 

永琳「なっ!?}

 

ギュィィィイイイイイイイイイイン!!

 

まさか返されたのに永琳が驚く中で竜巻は永琳へと襲い掛かる。

 

永琳「っ!」

 

ガキィィイイイン!

 

向かって来る矢を永琳は弓を分離させ刀にし交差させて受け止めようとするが……

 

ギギギギギギギギギ……

 

跳ね返されたそれは永琳の想定していたのより大きくなっていて抑えきれずに押されてしまい…

 

永琳「な、なぜぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

 

ズドォォォォオオオオオオオオン!!

 

そのまま永琳にへと命中し大爆発を起こす。

 

鬼矢「意外と呆気なかったな……」

 

霊夢『そうですね;』

 

気絶した永琳を見て鬼矢と霊夢はそう言い、永琳から視線を外して鬼矢達へと振り返ると輝夜は申し訳ない顔でごめんねと頭を下げる。

 

輝夜「それじゃあ私は永琳連れて帰るからね。この異変の事は貴方たちに任せたわ」

 

ずりずりずり……

 

乃亞「って引きずりながら連れてくのかよ!?」

 

フラン達の矢を外しながらの乃亞のツッコミの通りに輝夜は気絶した永琳を引きずりながら竹林の奥にへと行くのであった。

 

鬼矢「……さてこれでようやくあいつのところに行けるな」

 

魔理沙「あいつって純のことか?」

 

チルノ「でも純が何処に居るのか知っているの?」

 

輝夜達を見送ってからそう言う鬼矢に魔理沙は首を傾げ、チルノが最もな質問をする。

 

鬼矢「あいつのことだ……おそらくあそこに潜んでいるだろうな」

 

霊夢『あそこって?』

 

そう聞いた霊夢に鬼矢は上をさしながらこう言った……

 

鬼矢「冥界だ」

 

 

 

 

冥界~???~

 

純?「ほぉ……とうとう此処に来るのか……」

 

その場所で純……否、ゼアは術で作り出した魔法陣で鬼矢達の様子を見ていた。

 

ゼア「ならば迎え撃ってやる。出来るならな」

 

それにゼアは高笑いする。

 

永琳を止めて冥界へと向かう鬼矢達、彼らはゼアを止められるだろうか…




輝夜「次回『復讐の騒音悪魔三姉妹』よ。はぁ~重たいわね…」


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第三十四章~復讐の騒音悪魔三姉妹~

白玉楼へと向かう途中、悪魔の力を得た騒霊の3姉妹がリベンジを仕掛けて来る。



前回、(変な風に)暴走した永琳を苦戦の末倒した鬼矢達は異変の黒幕であるゼアが居る冥界にへと向かっていた。

 

霊夢『それにしてもなんで冥界にいるって分かったんですか?』

 

鬼矢「あいつは昔からヘルヘイムの植物がたくさんあるところを住処にしていたから幻想郷で一番ヘルヘイムの植物がある冥界にいるって予想したんだよ」

 

魔理沙「なるほどな~」

 

ふと疑問に思ったので質問する霊夢に鬼矢は目指す理由を答え、魔理沙は納得する。

 

しばらくして白玉楼近くまで来た時…

 

プップー!

 

乃亞「ん?」

 

すると突如変な音が聞こえたので乃亞が横を向くと……

 

プップー!ドシャッ!!

 

自身に向かってきた装甲車に跳ね飛ばされる。

 

乃亞「うぉ!?」

 

霊夢『乃亞さん!?』

 

魔理沙「なんだあの物体!?」

 

吹っ飛ばされていく乃亞に霊夢は驚き、魔理沙は乃亞を吹っ飛ばした装甲車に身構える。

 

鬼矢「あの装甲車は!?ってことはアクマイザーのか!」

 

チルノ「アクマイザー?何それ?」

 

いきなりの装甲車の登場に誰もが驚く中で鬼矢が言ったアクマイザーにチルノは聞く。

 

アクマイザー、それはアクマ族3人で構成されたチーム。

 

少し本筋と離れるがアクマイザーには昭和と平成で違いがある。

 

前者の昭和はアクマイザーの後に3が付き、アクマ族の父と人間の母を持つハーフの戦士のザビタンを中心に彼の男気に惚れたイビルとガブラの3人で正義の味方として地上人類を奴隷にすべく地上侵略作戦を開始したアクマ族と戦った。

 

逆に後者の平成ではザタンを中心としたイールとガーラの3人のアクマ族で上記のアクマイザー3が戦ったアクマ族の様に太古の昔に目論んだ地上侵略を再開し、仮面ライダーウィザードと未来から来た仮面ライダーフォーゼにフォーゼに付いて来た仮面ライダーメテオと仮面ライダーなでしこ、ライダーリングで呼び出された仮面ライダーオーズ・仮面ライダーバース・仮面ライダーW・仮面ライダーアクセルと戦った。

 

今回の場合は怪人扱いされている平成の方だろう。

 

鬼矢「んで冥界、乃亞を狙ったってことは……持ち主はお前らか騒霊!」

 

???『その通りっ!』

 

するとその言葉と共に装甲車からプリズムリバー3姉妹が現れる。

 

だが、その服装はイマジンのではなくルナサはザタン、メルランはイール、リリカはガーラをそれぞれ模したカラーリングのインナーに肩と腕と胸、足に鎧を纏った姿になっていた。

 

鬼矢「やっぱりお前らか」

 

フラン「ちょっと!なんで乃亞を跳ねたのよ!」

 

ルナサ「そんなの決まっているじゃない!」

 

メルラン「リベンジよリベンジ!」

 

リリカ「そうそう!」

 

霊夢『り、リベンジですか?』

 

魔理沙「そう言えばお前たち前出てきたとき乃亞に宇宙まで吹っ飛ばされたんだっけ」

 

そう彼女たちは第十三章で鬼矢達と戦い、その時乃亞に宇宙にまで投げ飛ばされたことがあったのだ。

その時にある人達と出会い、嫌な目にあったのだがそれはまた別の話……

 

ルナサ「あの時瞬殺されたリベンジをしに来たのよ!」

 

メルラン・リリカ「「うんうん!」」

 

怒ってますと言うオーラを纏って言うルナサにメルランとリリカも頷く。

 

まあ、確かにあっさり投げ飛ばされてたもんな…と思い出しながら鬼矢は頭を掻く。

 

乃亞「イテテテ……」

 

そこへ先程撥ね飛ばされた乃亞が戻ってくる

 

フラン「あ、乃亞!大丈夫?」

 

乃亞「あぁなんとかな……。にしてもいきなり跳ねるなよな……」

 

ルナサ「アンタ!この前はよくもやってくれたわね!」

 

摩りながら言う乃亞へルナサが指を突き付けて言い、メルランとリリカもうんうんと頷く。

 

リリカ「今度は前回の様に行かないからね!」

 

メルラン「新しい力を見せてあげるわ」

 

乃亞「新しい力ねぇ……ま、どんなのかお手並み拝見だな。ってことだから此処は俺に任せてお前ら先に行ってくれ」

 

そんなプリズムリバー3姉妹のにやれやれと頭を振った後に乃亞はそう言う。

 

霊夢『だ、大丈夫ですか?』

 

乃亞「なぁに大丈夫だ。こいつら大人しくさせたら追いつくからよ」

 

そう言って笑う乃亞に鬼矢は分かったと頷いて霊夢達に行くぞと言う。

 

それを見た乃亞はさてとと言いながらアッシュになると構える。

 

アッシュ「さぁかかって来いよ騒霊三姉妹。またぶっ飛ばしてやるぜ」

 

ルナサ「言ったわねぇ……行くわよリリカ!メルラン!」

 

リリカ・メルラン「「うん!」」

 

そう言うと三姉妹はそれぞれ専用武器である剣、ジャンケルを取り出すとアッシュに向かっていく。

 

ルナサ「はぁ!」

 

アッシュ「おっと」

 

リリカ「たぁあ!」

 

メルラン「やぁあ!」

 

アッシュ「よっと」

 

ガチン!

 

ルナサの攻撃をアッシュは避けた後にリリカとメルランの同時攻撃をそれぞれ両手で受け止める。

 

ルナサ「隙あり!」

 

アッシュ「じゃねぇよ」

 

ゲシッ

 

ルナサ「ぐぁ!?」

 

両手が塞がっているのを隙とみて攻撃してきたルナサをアッシュは蹴り飛ばす。

 

リリカ「ルナサ?!」

 

アッシュ「お前らも飛んでけ!」

 

ブンッ!ブンッ!

 

そう言うとアッシュは掴んでいるジャンケルごと二人を持ち上げるとそのままルナサのほうへと投げとばす。

 

リリカ・メルラン「「うわっ!?」」

 

ルナサ「イテテ……ごふぅ!?」

 

そして先ほど蹴られたルナサにへと命中する。

 

アッシュは首をコキコキ鳴らしながら集まるプリズムリバー3姉妹を見る。

そんなアッシュにルナサはこうなったらとスペルカードを取り出し、姉に倣ってメルランとリリカもスペルカードを取り出すとアッシュを囲む様に三方向に分かれる。

 

それにアッシュは何をするか見渡して警戒する。

 

ルナサ・メルラン・リリカ「「「悪魔大合葬「霊車デビルコンチェルトグロッソ」!!!」」」

 

同時に宣言されると共にアッシュへと向けて車型の弾幕や蝙蝠の様な弾幕が大量に向かって行く。

 

ズバババババババババババババババババッ!!ビィィィィィイイイイイイ!!ズガガガガガガガガガガガガッ!!

 

アッシュ「うぉ?!」

 

その弾幕やビームの数にアッシュは驚くが弾幕やビームの小さな隙間をなんとか避けていく。

 

メルラン・リリカ「「合体【悪魔陣キックアタック】!!」」

 

ルナサ「セイヤァアアアア!」

 

ズドォ!

 

アッシュ「グゥゥゥ!?」

 

しかしその隙を突いて三姉妹は悪魔陣アタックのキック版みたいなのを放ち、ルナサがアッシュの腹に飛び蹴りを食らわせる。

 

前回のに報いたとルナサは笑い、他の2人もやったと思った瞬間…

 

ガシッ!

 

ルナサ「え?」

 

アッシュの腹に蹴りこんだ自身の足を捉まれ……

 

アッシュ「おらよっと!」

 

ルナサ「うわっ?!」

 

そのままアッシュに大量の弾幕の方にへと投げられる。

 

そして…

 

ガガガガガガガガガガッ!!

 

ルナサ「ギャァアアアアアアアアアア?!」

 

ピチュピチュピチュピチュ――――――――――――ン!!

 

大量の弾幕に当たり、連続でピチュってしまう。

 

メルラン「ルナサ姉さん――――?!」

 

それにはメルランは絶叫し、リリカも頬を抑える。

 

数分後……

 

ルナサ「」チーン

 

そして弾幕が終わった後、そこには黒焦げになって気絶しているルナサがいた。

 

メルラン「よくもルナサ姉さんを……こうなったらアレを使うわよリリカ!」

 

リリカ「うん!」

 

怒ってからメルランは素早くルナサを回収し、リリカへとそう声をかけた後に一緒に装甲車の中に入る。

 

メルラン・リリカ「「超変形!【巨大空中戦艦ザイダペック】!!!」」

 

ヴィン!

 

ガチャガチャガチャガチャ!!

 

その言葉と共に装甲車は巨大な戦艦へと変貌する。

巨大空中戦艦ザイダベック、装甲車をザタンがゼーハーの力で変貌させた戦艦である。

こう言う事も出来るのかと呆れるアッシュへと口のような部分からエネルギー弾を発射する。

 

ズガガガガガガガガガガガガガガガッ!!!

 

アッシュ「うぉ!?」

 

連続で放たれるそれをアッシュはなんとかガードして避けて行く。。

 

メルラン『まだまだ行くわよ~!』

 

ウィーン、ウィーン

 

メルランがそう言うとザイダペックの上下の左右の所から砲台が合計四つ出現し、アッシュへと狙いを済ませ……

 

メルラン『発射!』

 

ズドン!ズドン!

 

砲弾を発射する。

 

ズドォオン!ズドォオン!!

 

アッシュ「これは面倒だな。早めに壊した方が良いな」

 

飛んで来る砲弾を避けながらそういうとアッシュはジャンプし、ザイダペックの上に着地する。

 

リリカ『あ、コラ乗るな~!』

 

アッシュ「断る。おらよっと!」

 

グシャッ!

 

それに文句を言うリリカのをアッシュは蹴り飛ばしてザイダベックの砲台を殴り潰す。

 

アッシュ「もういっちょ!」

 

グシャ!

 

ズドズドォオオン!!

 

続けざまにもう1つも殴り潰して上部分の砲台を二つとも破壊する。

 

アッシュ「ふん!」

 

ベキベキッ!

 

さらに壊した砲台の一つを剥がすと

 

アッシュ「はぁああ!」

 

ボォォオオオオオオオオオオオッ!!

 

開いた穴に炎を放ち、ザイダベックの内部を炎上させる。

 

ボォォオオオオオオオオオオオオッ!!

 

それによりザイダペックの内部にて火災が発生しザイダペックのあちこちから煙が出始める。

 

その状況にリリカとメルランは慌て始める。

 

折角新しい力を手に入れたのに追い込まれているからだ。

 

ザイダペック~玉座の間~

 

リリカ「アチチチチチ?!」

 

メルラン「あわわわわわ!!」

 

伝わる熱さに2人は慌てる中で気絶していたルナサが呻きながら起き上がる。

 

ルナサ「う……ん……どうした……え!?」

 

起きたルナサは目に入った状況に唖然としてしまい、気づいたリリカとメルランが慌てて駆け寄る。

 

リリカ「あ!ルナサ姉さん大変よ!」

 

メルラン「ザイダペックが火事なのよ火事!あいつの炎で火事になっちゃった!」

 

ルナサ「な、なんですってぇえええ!?」

 

ボォォオオオオオオ!!

 

驚いている間に火がまわってアチチと3人は慌てふためく。

 

 

 

 

アッシュ「おー、随分と燃えているなー」

 

一方外では様々な箇所から炎と煙を出しているザイダペックをアッシュがそう言いながら見ていた。

 

アッシュ「まぁこれならあいつらも俺を追う余裕もないだろうし今のうちに鬼矢たちのほうに向かうとするか」

 

そう呟いてからアッシュは鬼矢達と合流する為に白玉楼へと向けて飛んで行く。

 

ルナサ『おのれ……』

 

それにルナサは唇を噛んで睨む。

 

ルナサ『こうなれば……このままあいつにへと体当たりするぞ!』

 

メルラン・リリカ『『おー!』』

 

ゴゴゴゴゴゴ……

 

アッシュ「ん?」

 

そんな三姉妹の言葉とザイダペックの音を聞いたアッシュは後ろを向くとそこには自身へとその巨大な機体で体当たりしようと向かってくるザイダペックの姿があった。

 

アッシュ「チッ、しぶといな……」

 

とアッシュは言いながら進むのをやめ、向かってくるザイダペックの方に体を向けると拳を構え……

 

アッシュ「ならまたぶっ飛ばしてやるぜ……騒霊ども!」

 

ルナサ・リリカ・メルラン「「「くらぇええええええええ!!!」」」

 

向かって来るザイダベックにアッシュは下に潜り込んでから拳にエネルギーを収束させ…

 

アッシュ「邪神【ニャルラトホテプアッパー】ァアアアアアアアアアアアア!!!」

 

ズドォオオオオっ!

 

その拳をザイダベックの口の下の所に食らわせる。

 

ベキベキベキッ!!

 

それにより殴った部分から徐々に凹んでいく。

 

そして……

 

ズドォッオ!!グルグルグル!

 

爆発を起こしながらザイダペックは縦回転をして空の彼方へと吹っ飛んで行く。

 

ルナサ・リリカ・メルラン『『『うわぁあああああああああ?!』』』

 

キラーン☆

 

再び☆になったプリズムリバー3姉妹を見送ってやれやれとアッシュは息を吐いた後に鬼矢達へと追いつこうと飛んでいくのであった。

 

 

 

 

霧の湖

 

その頃霧の湖にて大妖精とミスティアの看病をしているリグルだったが……

 

ひゅ~~~~~~~~~

 

リグル「……ん?」

 

何かが落ちてくる音を聞いたのでそちらの方を向いてみると…

 

そこには先ほどアッシュに殴り飛ばされたザイダペックが目に入り…

 

そして……

 

バシャズドォォォオ――――――――――――――――ン!!!

 

湖に落ちると同時に大爆発を起こす。

 

ザァ―――――――――――――

 

リグル「…………」

 

ルナサ・リリカ・メルラン「「「」」」チーン

 

大爆発で舞い上がった水をかぶってびしょ濡れになる中、目の前に落ちて来たアフロヘア―となったプリズムリバー3姉妹を見ながら何が起きたのとリグルは茫然とするのであった。




前書き:白玉楼へと向かう途中、悪魔の力を得た騒霊の3姉妹がリベンジを仕掛けて来る。

ルナサ「じ、次回…『悪を名に持つオーバーロード』、こ、今度こそ…」

リグル「(何があったぼかな;)」


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第三十五章~悪を名に持つオーバーロード~

暴れる悪意に弟を救う為に姉は舞う。


前回、リベンジに現れたプリズムリバー三姉妹を乃亞に任せた鬼矢達はゼラが居ると思われるところにへと向かっていた。

 

霊夢『鬼矢さん、純さんがいる場所わかるんですか?』

 

鬼矢「あぁ、あいつの気配を感じるからな」

 

向かっている途中でそう聞く霊夢にフェニックスファントムはそう答えていると「着いたぞ」と答えると共に一行はある場所にへと到着する。

 

霊夢『此処って……』

 

チルノ「西行妖のとこじゃん!」

 

そう、そこはかつて純によって封印された西行妖があるところだったのだ。

 

誰もが警戒して周りを見る。

 

ゼラ「よう、よく来たな」

 

声に誰もがどこからと思っていると上だ上と言う声に見上げる。

 

すると西行妖の枝の上からゼラが現れて、鬼矢達を見下ろして見る。

 

霊夢達が驚く中で鬼矢は前に出る。

 

鬼矢「よぉ、久しぶりだなゼラ」

 

ゼラ「そうだなァ。本当に久しぶりだなァ」

 

お互いに軽く言う2人だがその体から発する威圧がぶつかり合って霊夢達は少したじろく。

 

鬼矢「にしてもテメェ、一体どうやって復活したんだ?」

 

霊夢『え?どういうことですか鬼矢さん?』

 

そんなゼラへと質問した鬼矢のに霊夢は気になって聞く。

 

鬼矢「ゼラは元々純の人格の一つだ。本来の人格である純にとっては思い出したくない人格だから奥深く封じ込められていた。なのにどうやって…」

 

ゼラ「あぁそれかァ。なぁにそれはオレの運が良かったって事だよ」

 

そんな霊夢へと答えた鬼矢へとゼラは笑って疑問に対してそう返す。

 

鬼矢「なに?」

 

ゼラ「偶々純に悪戯しようとした妖怪が居てそいつの能力のおかげで出ることができたって訳だ。まぁその妖怪にはきっちりと礼をしてあげたがな」

 

くっくっくと笑って言うゼラに成程なと鬼矢は納得してから西行妖に向けてジャンプし、ゼラが乗っているのとは別の枝に飛び乗って同じ目線になる。

 

鬼矢「なら今度は二度と出てこれねぇようにボコってやるよ」

 

ゼラ「ハッ!やれるもんならやってみろォ!」

 

そう言うとゼラは自身の姿を本来の姿である伝説上の生物であるマンティコアをオーバーロードインベス洋風にした感じの黒い怪人、オシュへと変え、右手に自身の武器である槍、オムボリャ・ミョムグを出現させてその切っ先を鬼矢に向けて殺気を放つ。

 

その殺気にもろともせずに鬼矢はオリジンに姿を変えて構える。

 

タッ!

 

そして同時にそれぞれ枝から飛び降り、接近し…

 

ゼラ・オリジン「「タァアアアアアア!!!」」

 

ガキィン!

 

ぶつかり合う。

 

しばらく拮抗しあった後にお互いに離れて距離を取る。

 

ゼラ「今までの閉じ込められていた分を清算させて貰うぜ!」

 

ヴィィン

 

するとオムボリャ・ミョムグの先端の周りに魔法陣のようなものがいくつか展開し…

 

ゼラ「食らいな!」

 

オリジン「!」

 

ズガガガガガガガガガッ!!

 

そこから紫色のエネルギー弾が大量に放たれる。

 

オリジン「チッ!」

 

それをオリジンは舌うちしながら下がるとエネルギー弾を避けつつ…

 

オリジン「フンっ!」

 

ズドッ!ドガッ!

 

向かってくるエネルギー弾の幾つかをゼラの方に蹴り飛ばす。

 

オシュ「フン!」

 

バシュッ!

 

その向かってきたエネルギー弾をオシュはオムボリャ・ミョムグで薙ぎ払ってから勢いを付けて回転し…

 

オシュ「オラァ!」

 

ブンッ!

 

そのままオリジンに剥けて投擲する。

 

オリジン「っ!」

 

向かってきたオムボリャ・ミョムグをオリジンは避けるが…

 

ズドォォォオオオオオオッ!!

 

オリジン「ぐっ!?」

 

オムボリャ・ミョムグが刺さった際の衝撃により崩れた地面のせいでバランスを崩してしまう。

 

オシュ「オラァ!」

 

ギュルルルルルル、ズドッ!

 

オリジン「!」

 

その隙を突き、オシュは尻尾を伸ばし、オリジンのどてっぱらにへと尻尾の先端をめり込ませる。

 

かはっ!とオリジンは思わず息を吐く。

 

魔理沙「鬼矢!」

 

オリジン「手出しは無用だ!それにこいつには生半可な力で突撃したら死ぬぞ!」

 

それに誰もが飛び出そうとしてオリジンはそう叫ぶ。

 

死と言うのに霊夢は体を震わせる中でオリジンは尻尾を握りしめてから振り回し、ゼラを投げ飛ばす。

 

オシュ「うおっと」

 

投げ飛ばされたオシュはその途中でオムボリャ・ミョムグを拾ってから着地すると…

 

オシュ「おらよっと!」

 

スドッ!ズガガガガガガガガガガガガッ!!

 

オムボリャ・ミョムグを地面に突き刺し、地割れを起こす。

 

オリジン「!」

 

それをオリジンはすぐさまフェニックスファントムに変わり、飛翔して避ける。

 

オシュ「逃がすかよォ!術式【ゴベリャファオミ】!!」

 

ズババババババババババババババッ!!!

 

オシュがスペルカードを取り出して宣言すると同時に彼の周りに魔法陣がいくつも展開され、そこからオムボリャ・ミョムグと同じ形状をしたエネルギーの槍が大量にフェニックスファントムに向かって放たれる。

 

オリジン「チッ!」

 

それをフェニックスファントムは火炎弾で槍を破壊しながら避けていく。

 

オシュ「チッ、やっぱり防ぐか。んじゃあオレも飛ぶとするかぁ」

 

ヴィン

 

オシュ「よっと」

 

それを見て舌打ちするオシュはそう言うとぶつぶつ呟いてから自身の前に宙に浮く魔法陣を展開するとその上に乗り、魔法陣を操りフェニックスファントムのほうに飛んで接近する。

 

オリジン「!?」

 

飛ぶ方法にフェニックスファントムが驚く中でオシュは迫り…

 

オシュ「オラァ!」

 

オリジン「チッ!」

 

ガキィン!

 

オムボリャ・ミョムグをフェニックスファントムへ振り下ろし、それをフェニックスファントムはタルタロスで防ぐ。

 

オシュ「オラオラオラァ!」

 

ガキィンガキィン!ガキィンガキィン!

 

そのままオシュはオムボリャ・ミョムグでのラッシュを続けて放ち、フェニックスファントムはそれをなんとかタルタロスで防いで行くが……

 

バリィン!

 

オリジン「なっ!?」

 

オシュのとんでもないパワーのラッシュにタルタロスは耐えきれず、刀身が砕け散る。

 

オシュ「オラァア!」

 

オリジン「!」

 

その隙を突き、オシュはオムボリャ・ミョムグを渾身の力を籠めフェニックスファントムに叩きつける。

 

ズドッ!ドォォオ―――――――――ン!!

 

オリジン「ぐっ………」

 

地面にへとめり込んだフェニックスファントムは呻きながらなんとか立ち上がる。

やはり一筋縄では行かないなと思いながらも純へと戻す為に構える。

 

オシュ「チッ、まだやるか……!」

 

それに舌うちしながら言うオシュは霊夢たちのほうを見るとニヤリと笑い……

 

オシュ「術式【ゴベリャファオミ】!!」

 

ズババババババババババババババッ!!!

 

先ほど放ったエネルギーの槍の弾幕を霊夢たちの方にへと放つ。

 

オリジン「しまった!?」

 

それにフェニックスファントムは向かおうとするがオシュが遮る。

 

ワーム系になろうとするがそれをさせないとオシュは攻撃を仕掛ける。

 

霊夢「ギャウ!?」

 

エネルギーの槍の弾幕が霊夢たちに当たろうとしたその時……

 

ガガガガガガッ!

 

オシュ「なにっ!?」

 

突如現れた巨大な扇子が霊夢達の前に飛来してエネルギーの槍から彼女達を守る。

 

その見おぼえのある巨大な扇子に魔理沙たちはあっ、と声を漏らす。

 

魔理沙「この扇子は……」

 

???「ふぅ、なんとか間に合ったわね」

 

オシュ「!その声は……」

 

誰もが声の方をするとオーバーロードの怪人少女としての姿になった幽々子がいた。

 

幽々子「貴方が純君の黒歴史ね……」

 

そう言って幽々子はオシュを睨む。

 

のんびり屋とも言える幽々子が普段見せない顔に魔理沙達は息を飲む中でオシュは鼻で笑う。

 

オシュ「なんだオレを誕生させてくれた切っ掛けになってくれたお姉さまじゃねぇかよ」

 

幽々子「っ!……言ってくれるわね貴方……そんなに死にたいのかしら?」

 

オシュの挑発に幽々子は青筋立てながらそう答える。

 

オシュ「んでそのお姉さまが俺と戦うってのかよ?」

 

幽々子「えぇそうよ。純君を取り戻させてもらうわ」

 

笑って言うオシュに幽々子は霊夢達を守った巨大な扇子、ディムデュを手に持つ。

 

オシュ「やれるもんなら……やってみなァ」

 

その言葉と共にオシュは襲い掛かる。

 

幽々子はディムデュを構えたまま微動だにせずオシュをみつえる。

 

オシュ「オリャァアアア!」

 

幽々子「……ふんっ!」

 

ズバッ!

 

向かって来たオシュに幽々子はディムデュを振るって吹き飛ばす。

ただ振るわれたそれだけでオシュは飛ばされる。

 

オシュ「ぐがっ?!」

 

シュン!

 

幽々子「はぁ!」

 

直後に幽々子は瞬時にオシュの飛ぶ方へと瞬間移動して先回りして再びオシュを吹き飛ばす。

 

そのまま幽々子は瞬間移動をして先回りを繰り返してはオシュをおて玉の様に翻弄する。

 

オシュ「ッ!調子に乗るなァ!」

 

シュバババババババババッ!!

 

するとオシュは自身の尻尾から紫色の針を大量に発射する。

 

幽々子「フンッ!」

 

ベキッバキッボキッ!

 

オシュ「なに?!」

 

しかし向かってきた針を幽々子は扇子を一振りしただけで全て破壊してしまう。

 

シュン!

 

幽々子「ハァっ!」

 

ドゴッ!

 

オシュ「グァッ?!」

 

そして一瞬で怯んだオシュの後ろにへと回ると畳んだ扇子でオシュの頭を殴りつけ…

 

幽々子「ぶっ飛びなさい!」

 

ズドッ!

 

オシュ「カッ?!」

 

ドゴォォォオオオオオオン!

 

それによろめいたオシュのどてっぱらにへと扇子を叩きつけ、そのままオシュは西行妖にへとめり込む。

 

オシュ「グッ……やった……?!」

 

それに呻きながら起き上がろうとしたオシュは幽々子の方を見て驚く。

そこには殴り飛ばされたことで落としたオムボリャ・ミョムグを持ち、それにやばそうなオーラを纏わせている幽々子の姿であった。

 

オシュ「おい待て……何をするつもりだ?」

 

幽々子「何って……この死の能力纏わせた槍で貴方を貫いて殺すだけよ★」

 

そう言って突き刺そうとする幽々子のにオリジンが慌てて叫ぶ。

 

オリジン「待て待て幽々子?!それだと純も死ぬぞ?!」

 

幽々子「大丈夫よ。精神的の死ならこいつだけに効くでしょ?」

 

慌てて制止の声をかけるオリジンへとそう返して幽々子はオシュから目を離さず力を籠める。

 

その目が本気だと言うのにオシュはゾクッとなる。

 

オシュ「(これが……姉貴のマジギレモードか……)」

 

幽々子「さあ、純くんに体を返すの?返さないの?」

 

冷や汗を掻くオシュへと幽々子はそう問う。

 

ここまでかと状況からオシュは観念する。

 

オシュ「……チッ、しょうがねぇな。死んだら元も子もねぇからな……」

 

舌打ちしてそうオシュが言うとオシュの身体が足元から白くなり始める。

 

オシュ「今回は引いてやるが次出てきたときは……容赦しねぇから覚悟しとけよ……」

 

そしてその言葉が終わると共にオシュの姿はシャロシュへと完全に戻ったのであった。

 

シャロシュ「ふぅ……やっと戻れたよ」

 

幽々子「純く~ん!」

 

ドゴッ!ガシッ!

 

オシュが出ている間も意識があったのか安堵の息を吐いたシャロシュに幽々子は勢いよく抱き着く。

 

シャロシュ「ごふぅ?!」

 

ドッシャ――――ン!

 

その勢いでシャロシュはお腹にダメージを受ける。

 

鬼矢「おい、大丈夫か純;」

 

純「な、なんとか;」

 

オリジンから戻って聞く鬼矢に同じ様に幽々子にスリスリされたままシャロシュから純へと戻って返す。

 

鬼矢「さて純も元に戻ったことだし、恒例の宴会をやるとするか」

 

蓮子「そうですね。」

 

そう言う鬼矢に蓮子も同意して霊夢も宴会と言う言葉で目を輝かせ、魔理沙はどうしようかな…と何かを考えて唸る。

 

鬼矢「純、迷惑かけたんだから準備手伝え」

 

純「う、うん…だから姉さんもうそろそろ」

 

えーと不満そうに呟く幽々子を優しく引き剥がした後に純はんーと背伸びしてから体を動かす。

 

少しの合間とはいえやはり体を動かさないときつかったようだ。

 

ひとまず、オシュにより起こりし異変を解決する事が出来た。

 

後は宴会のみである。




妖夢「えっと、次回、『5回目の宴会』に続きます」


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第三十六章~5回目の宴会~

なぜ起こったのかを聞いた後に鬼矢達は再び宴会を開く。



鬼矢「はぁ?鬼の女の子の能力でアイツになっていたのかあ?」

 

純「いやー、そうなんだよねぇ」

 

しばらく落ち着いてから、白玉楼で妖夢に出されたお茶を飲みながら事情を聞いた鬼矢は唖然とし、純は困った顔で頭を掻く。

 

純「しかもどうやらその女の子に重傷を与えたみたいでね……」

 

鬼矢「おいおい、自業自得とはいえ大丈夫かそいつ?」

 

大丈夫じゃないねと純は顔を伏せて返す。

 

純の記憶でだと本当にその鬼の少女にトラウマを与えていたのだし…

 

霊夢『それにしても誰だったんでしょうかその鬼の女の子は?』

 

蓮子「萃香さん、知ってますか?」

 

気になったのでそう書く霊夢に蓮子も同意してお酒を飲んでいる萃香へと質問する。

 

そう聞かれて萃香はんーと考えた後に口を開く。

 

萃香「誰かまでは分からないけど…もしかするとその鬼は天邪鬼かもしれないね」

 

状況と純に起きた事から萃香はそう言う。

 

鬼矢「天邪鬼っていうとあの天邪鬼か?」

 

萃香「ああ、そうだ。あの天邪鬼だ」

 

出て来た種族のに確認する鬼矢へ萃香は頷く。

 

萃香「ただ、私もそこまで全員把握してないから誰がやったかまではさっき言った様に分からないんだよな…」

 

鬼矢「そうなのか……」

 

困ったなと純と共に唸る鬼矢を見ながら萃香はお酒をまた飲む。

 

萃香「(ただ、もしあの天邪鬼の妹だったら……厄介なことになりそうだよなぁ)」

 

答えながら内心、そう考えて萃香はさらに困った顔をする。

 

メリー「ん?どうかしたんですか?」

 

萃香「あ、いや。なんでもないよ」

 

そんな萃香に気づいたメリーに萃香は誤魔化す。

 

なお、しばらくして萃香の心配が異変として的中するのは先の話である。

 

源蔵「おい、亜理沙。いい加減こっちに顔を向けないか」

 

亜理沙「(で、出来る訳ないじゃないか!長くため込んでいたのが勘違いだったなんだから恥ずかしくて見れないわよ)」

 

一方で自分ので顔を真っ赤にしている亜理沙に苦労する源蔵の姿があったとさ

 

魔理沙「(お袋…)」

 

そんな母親をあちゃあな感じで魔理沙は見ていた。

 

 

 

 

永遠亭にて…

 

永琳「うふ、うふふふふふ…もう慧音は本当に可愛かったわ」

 

椅子に座り、慧音のを思い出しながらくねくねする永琳に輝夜達はうわーとなる。

 

輝夜「超ご機嫌ね慧音」

 

てゐ「ホント凄くご機嫌だね;」

 

美陽「それだけ嬉しかったんだね永琳さん:」

 

月奈「けどあれは怖いわねお姉ちゃん;」

 

ひそひそ話して見ていた4人の隣を鈴仙が通る。

 

鈴仙「し、師匠…か、患者さんを寝かせて来ました」

 

永琳「あら?ご苦労様。あの怪我だとしばらく完治するのに時間がかかるから出て行かない様に兎達と一緒にしっかり診るのよ。腕もそうだけど色々な所がボロボロだったし、妖怪じゃなければ普通に危なかったわよ」

 

報告する鈴仙に永琳はくねくねを止めて薬師の顔になって呟く。

 

本職は薬師なんだけどね…とそんな永琳に4人はふうと息を吐く。

 

永琳「(あの様子じゃあしばらくリハビリいるだろうし…はぁ~本当にめんどくさい事をする輩もいるものね)」

 

内心愚痴った後に永琳は患者を見に腰を上げて歩き出す。

 

 

 

 

翌日の夜、博麗神社にて宴会は始まった。

 

チルノ「今回は大変だったね。特に大ちゃん」

 

大妖精「それを言わないでよぉ……」

 

リグル「いやーホントデカかったねあれ」

 

そう言うチルノに大妖精は顔を真っ赤にし、リグルも思い出して頷く。

 

ミスティア「それにしてもあの時のル―ミア凄かったよね」

 

ル―ミア「ん~?そうなのかー?」

 

その後のミスティアのに当人は首を傾げるがリグルとチルノは確かにと頷く。

 

チルノ「しかもル―ミアが召喚したあれ、凄かったよねぇ!」

 

リグル「確か闇の巨獣って言うんだっけ?」

 

ル―ミア「そうなのだー。住むこともできるから便利なのだー」

 

リグル「住むことできるの!?」

 

聞いたリグルは出て来た言葉に驚く。

 

そしてどこに置いたんだろうかとも思った。

 

慧音「(チーン)」

 

妹紅「大丈夫かー?慧音」

 

輝夜「完全に気絶してるわね……」

 

少し離れた場所では永琳により弄りまくられて慧音が気絶していて、妹紅がツンツンしながら声をかけるが全然起きない。

 

永琳「うふふふ、慧音良い声だったわよぉ……❤」

 

てゐ「うわぁ……こんな場所でも普通にヤるね師匠は;」

 

美陽「と言うか何やってんのよ;」

 

うっとりする永琳にてゐと美陽は冷や汗を掻く。

 

ポン

 

ドライブ「良い子がいるから説教だ」

 

チェイサー「連行させて貰う」

 

永琳「アー」

 

月奈「連行さてていきましたね……」

 

妹紅「自業自得だろ」

 

刑事組に連れて行かれる月の煩悩に妹紅達はふーと呆れの息を吐く。

 

レミリア「(チーン)」

 

パチュリー「(ツーン)」

 

フラン「お姉さま……;」

 

乃亞「また溶けかけているな;」

 

紅魔館組の方でも助けてくれたのは良いけどやはり本のがまだ許せない様でパチュリーによりまたも半死半生な状態になったレミリアにあちゃあとなる。

 

美鈴「咲夜ちゃーん、ちょっと連行された永琳さん呼んできて;」

 

咲夜「わ、分かったわ」

 

流石にこのまま放置もダメなので咲夜は連れていかれた方へと走る。

 

小悪魔「こあー、やりすぎではないですか?パチュリー様?」

 

パチュリー「……だって…正直に言ってくれなかったんだもん」

 

近寄って声をかける小悪魔にパチュリーはぷうと頬を膨らませて言う。

 

小悪魔「だとしても死にかけてますよ?お嬢様」

 

パチュリー「……大丈夫。しばらくすれば回復するだろうし帰った際に…ふふ、ふふふ…」

 

笑みを見せるパチュリーに小悪魔はうわぁ、今日は攻めか…と思いながらすすすと離れて乃亞達の元へと逃げる。

 

小悪魔「パチュレミパチュレミ~」

 

乃亞「ふん!」

 

そしていつも通りぴよぴよしだす小悪魔に乃亞はハリセンを叩き込む。

 

小悪魔「こあっ!?」

 

フラン「もー、小悪魔こりないよね」

 

美鈴「それさえ無くせば良い子なんですけどねぇ…」

 

叩かれる小悪魔を見てやれやれとフランと美鈴は肩を竦める。

 

霊夢「♪」

 

萃香「ん~今回の酒も美味いねぇ!」

 

鬼矢「ああ、そうだな」

 

鬼矢達もお酒を飲みながら一息を付く。

 

本当に今回の異変は大変で済むには大きいのだったが、この一息が出来ると終わったと言うのを実感出来るのは鬼矢には嬉しい事だ。

 

蓮子「こっちの天ぷら美味しいよメリー!」

 

メリー「こっちのサラダも美味しいわ」

 

そしてカブトとアギトの作った料理に蓮子とメリーは舌つづみしていた。

 

まぁ、それは良いんだが…と鬼矢はチラリとある方を見る。

 

そこでは魔理沙に呼ばれて宴会参加している源蔵と…なぜかいるロードバロンもとい戒斗の姿があって、魔理沙と亜理沙は父と似ている戒斗に思わず見比べている。

 

戒斗「まさか住んでる場所を突き止めて俺を呼ぶとはな…」

 

源蔵「別に良いだろ?どうせ暇だったんだし」

 

返しにふんと戒斗は純が作っていたヘルヘイムの実酒を飲み、その後につまみをポリポリ食べる。

 

鬼矢「味はどうだ?怪人の味覚でも美味いだろ?」

 

戒斗「ふっ、まあまあだな」

 

声をかける鬼矢に戒斗はそう返す。

 

しかし誰が出したんだと鬼矢は思ったが誰もが知らないと手を振る中で美鈴と紫は知ってる感じでのほほんとしている。

 

源蔵「にしてもお前から貰ったこれ、凄い力を秘めてたな」

 

そう言って源蔵はアーサーロックシードを取り出して言う。

 

戒斗「ふん。俺が認めたんだ。下手な使い方はするなよ」

 

源蔵「ああ、分かってる」

 

言葉を交わした後に戒斗は酒を飲む。

 

魔理沙「お、親父が二人も居るみたいだぜ……」

 

亜理沙「確かにそっくりね。服装が違っているからなんとかわかるわね

 

母と娘のに源蔵がポリポリ頬を掻く中で戒斗はロードバロンの姿になって立ち上がる。

 

ロードバロン「そろそろおいとまさせて貰う…次に会う時は花に関する異変でも起きた時だろうな」

 

鬼矢「ん?花の異変だと?」

 

出て来た言葉になぜと思う中でロードバロンはその場を後にする。

 

誰もが首を傾げる中で紫と美鈴はあーと納得した様子でお酒を飲んでいる。

 

鬼矢「花の異変ねぇ……一体どんなのになるんだ?」

 

月を見て鬼矢はロードバロンのを考えるのであった。

 

ちなみにしばらくして、ロードバロンが言った事に近い事が起きるのを知るのは後になるのであった。




霊夢『次回、始まりの巫女と商人です。宜しくお願いします』


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閑章~始まりの巫女と商人~

掃除で見つけたとある絵、それは遥か昔の思い出の一枚であった…


異変が終わり、宴会の片づけついでに鬼矢達は博麗神社の蔵の掃除もしていた。

 

鬼矢「凄い埃だな…」

 

掃除されてなかったせいか積もった埃をはたきで落としてから雑巾で拭きつつ鬼矢は呆れる。

 

霊夢『最近掃除してなかったから…』

 

チルノ「よいしょっと」

 

魔理沙「にしても色々あるな」

 

お手伝いに来ていたチルノを横目に魔理沙は置かれてるのを見てそう呟く。

 

蓮子「そうだねー。巻物とかなんかお札が貼ってある箱とか色々あるよね」

 

メリー「その箱は触らない方が良いと思うわよ蓮子;」

 

興味深そうに置かれてる物を見る蓮子にメリーは注意する。

 

遊びに来ていたが同じように手伝いをしているフランはタジャドルに肩車しながら掃除して行くと…蓮子が見つけていたいわく付きとは違う丁重に包装された箱を見つける。

 

フラン「ん?なにこれ?」

 

乃亞「どうしたフラン。何か見つけたのか?」

 

気付いた乃亞が声をかけるとちょっと待ってねとフランは返してからよいしょっと…と見つけた箱を手に取り、持って来るとタジャドルへと預ける。

 

タジャドル「なんだろうこれ?」

 

鬼矢「ん?」

 

手に持った箱を見て呟くタジャドルに乃亞以外の面々も集まる。

 

魔理沙「綺麗な箱だな」

 

蓮子「開けてみる?」

 

大切に扱われていたんだなと思っていると蓮子が提案する。

 

気になったのでそうだなと鬼矢も頷いた後に掃除を終わらせてから居間で箱を開ける事になった。

 

ちなみに開けるのは蔵の主である霊夢である。

 

パコッ

 

放送されていたのを丁寧にほどいてから開けて中を見ると1枚の絵があり、2人の男女が描かれていた。

 

霊夢『絵?』

 

鬼矢「誰か書かれているようだぞ?」

 

んーと目を凝らして見ていると…

 

紫「あら、皆。なに見ているの?」

 

魔理沙「あ、紫」

 

ひょっこり現れる紫に誰もが目を向ける。

 

ちなみに従者の藍は早速霊夢を自分の尻尾にもふらせてはふうとしていた。

 

ごきげんようと挨拶した後に鬼矢達が見ていた絵を見て紫はあらあら…と懐かしそうに呟く。

 

紫「懐かしいのを見つけたわね」

 

メリー「え?」

 

近寄って絵を持ち上げた紫に誰もが見る中で紫はしみじみと言葉を漏らす。

 

紫「ホント、懐かしいわね…」

 

鬼矢「知り合いか?」

 

蓮子「誰か知っている人なんですか?」

 

鬼矢や蓮子のに頷くメンバーへと紫は笑ってから絵の方に目を向ける、

 

紫「これはね…初代の博麗の巫女の絵なのよ」

 

鬼矢「初代の博麗の巫女……だと?」

 

この子がそうよと右側の女性を指す。

 

その中で魔理沙は左側の人物が気になった。

 

魔理沙「こっちの男性は誰なんだぜ?」

 

紫「そっちは霧雨魔法道具店初代店長の霧雨源霧よ」

 

ええ!?と誰もが左側の人物を見る。

 

確かによく顔を見てみると魔理沙を凛々しくした感じに見える。

 

蓮子「霧雨魔法道具店?」

 

魔理沙「うちの店の昔の名前だ!何時からか魔法道具を売らなくなったからか道具店になったんだぜ」

 

売らなくなったというので誰もがああ…と1人の人物を思い浮かべる。

 

 

 

 

源蔵「ハックション!」

 

亜理沙「あら?風邪?」

 

突然くしゃみする旦那にそう聞く亜理沙は分からんと鼻を摩りながら返される。

 

源蔵「誰か噂でもしているのか?」

 

亜理沙「あらあら…」

 

顔を顰める旦那に亜理沙はくすくす笑う。

 

 

 

 

戻って鬼矢達

 

鬼矢「博麗と霧雨ってそんな頃から付き合いあったのか」

 

霊夢『し、知らなかったです…』

 

長い付き合いに誰もがへぇ~となる。

 

チルノ「あたい、初代の旦那さんかと思っちゃった」

 

蓮子「私も」

 

そう言うチルノと蓮子に紫は口元を抑えて笑う。

 

と言うか内心大爆笑していた。

 

そんな紫の反応に首を傾げる霊夢だが、後々その笑いの理由に気づくのであった。

 

鬼矢「それで博麗の巫女の方は一体どんな名前なんだ?」

 

霊夢『あ、そう言えば…』

 

誰もが気になって聞くと紫は面白そうに霊夢を見る。

 

紫「聞いたら驚くと思うわ。初代の名前はね…れいむよ」

 

鬼矢「は?れいむ?」

 

告げられた名前に誰もが呆気に取られると紫は悪戯成功な感じに笑う。

 

紫「そう。正確には博麗靈無っていうの」

 

こういう字よとさらさらと書いて見せる。

 

そこには靈無と書かれていた。

 

魔理沙「難しい方の靈に無で靈無か」

 

フラン「霊夢と同じ読みだね」

 

ほわ~と感心する魔理沙とフランの後に鬼矢は難しい漢字なのが変わってるなと呟く。

 

乃亞「んでそれぞれどんな奴だったんだ?」

 

紫「そうねぇ…」

 

気になった乃亞の問いに紫は懐かしそうに目を細めながら語り出す。

 

 

 

 

回想

 

幻想郷が出来てしばらく経った頃

 

紫「靈無ー。遊びに来たわよー」

 

靈無「…あら、紫じゃない」

 

今日も性懲りもなく来たわねと言う靈無にスキマから顔を出した紫はまあねと軽く返す。

 

靈無「幻想郷の管理人の癖によく来るわね」

 

紫「それだけ大事はないって事よ」

 

呆れ交じりにそう言いながらお茶を用意する靈無に紫はスキマから出て優雅に座りながらそう返す。

 

用意されたお茶を2人は飲んでホッとする。

 

靈無「そう言えば各勢力のほうはどうなっているのかしら?」

 

そう言われて紫は真剣な顔をする。

 

紫「今はお互いに緊張状態にあるわ」

 

そう…と紫のを聞いて靈無はふうと息を吐く。

 

靈無「いつか幻想郷が本当に平和な世界になると良いわね…」

 

紫「そうね」

 

神妙な顔で言う靈無に紫は頷いてお互いお茶を飲む。

 

???「おーい。靈無!」

 

すると玄関先からの声にやっぱり来たかと靈無はやれやれと立ち上がってもう1人分用意してる中でずかずかと白髪で黄色の着物を着た男性が来る。

 

そんな上がって来た人物に紫は顔を向ける。

 

紫「あら源霧じゃない。こんなところに来てお店の方は良いの?」

 

男性?→源霧「今は休憩中だ。それに来るとしてもほとんどが妖怪だしな」

 

そう返してよっこらせ!と座ると靈無が来る。

 

靈無「相変わらず男っぽいわね源霧」

 

源霧「おいおい、それを言うなよ」

 

お茶を置きながらそういう靈無に源霧は肩を竦める。

 

遠慮ない源霧にふうと息を吐いてから靈無は座った後にせんべいを齧る。

 

源霧「ところで紫ー、何時になったら里をうちの近くに作ってくれるんだよー?」

 

紫「まだ妖怪たちとの交渉に手間がかかっているのよ。もう少し待ってちょうだい」

 

早くしてくれよなーとせんべいをひと齧りする源霧に紫は苦笑する。

 

靈無「まあできたらまたいざこざとかありそうだけどね」

 

源霧「そうなんだけどさぁ、やっぱ妖怪以外にも売りたいしな…」

 

そう言う靈無に源霧は頬杖をついてぼやく。

 

紫「それにしても相変わらず凄いのを作るわね源霧は」

 

靈無「そうよねぇ…」

 

呆れ交じりに言う2人のに不満げだった源霧はだろと笑う。

 

源霧「なんなら買うか?お手頃価格で売るぜ」

 

靈無「遠慮するわ」

 

笑って売りつけようとする源霧に靈無はきっぱりと断る。

 

紫も同様で断ると源霧はちぇっと唇を尖らせる。

 

紫「相変わらずの商売人魂ね」

 

靈無「そうね…」

 

そんな源霧のに2人は本当に呆れるのであった。

 

紫「それで…のほほんとしている所で来たみたいね」

 

そう言う紫のに源霧と靈夢はげんなりする。

 

それと共に狼の様な妖怪が現れる。

 

靈無「やれやれ…」

 

源霧「こういう時に来るんだからいやだよな…」

 

お互いに立ち上がった後に外に出て襲い掛かろうとする狼の様な妖怪へと向けて…

 

靈無「よっ」

 

源霧「はっと」

 

バシュッ、ズドォオオオオオオオオン!!

 

靈無はお札を投げ、源霧は自分の周囲に八卦炉を展開してビームを放つ。

 

お札で動きが止まった狼の様な妖怪はあっさりとビームに飲み込まれて消える。

 

紫「瞬殺ね…。相変わらずのコンビネーションね」

 

流れる様に行われた行為に紫は感嘆交じりに呆れる。

 

源霧「まあ幼い頃からの付き合いだしな」

 

靈無「そうね。にしてもいつも思うけど恐ろしいわねその八卦炉」

 

そう笑う源霧のに靈無は呆れた顔で浮かんでいる八卦炉を見る。

 

源霧「そりゃあ私のお手製だからな」

 

紫「空中を飛んで超火力、しかも複数あるなんてヤバすぎでしょ」

 

もう普通にお城みたいな感じねとぼやく紫に靈無も同意する。

 

源霧「まあいずれ販売しようかと思って…」

 

靈無&紫「それはやめなさい!バランス崩れるわ!」

 

そういう源霧に2人は必死に止める。

 

ちぇと残念そうな源霧に紫と靈夢は息を吐く。

 

 

 

 

戻って現代

 

紫「……とまぁ、こんな感じよ」

 

鬼矢「色々と凄いな…特に魔理沙の先祖」

 

話し終えてお茶を飲む紫から魔理沙へと目を向けて鬼矢はそう述べる。

 

他のメンバーも同じで魔理沙は目を輝かせていた。

 

魔理沙「スゲェ…空中を自由自在に動く八卦炉を作るなんて」

 

紫「もし販売されていたらホントにヤバかったわねー;バランス崩壊待ったなしだわ」

 

確かに崩壊してそうだな…と疲れた顔でぼやいた紫に誰もが思った。

 

乃亞「もしかして輝夜が使っていたあの壺も…」

 

蓮子「源霧さんが作ったのかな?」

 

かもねと永夜異変で輝夜が出したのを思い出して言う乃亞と蓮子のに紫は肩を竦める。

 

紫「そう言えば彼女が作ったアイテムで幻想郷がヤバかった時も何回かあったわねー」

 

フラン「そ、そうなんだ;」

 

流石に本気のをしたらやばいだろうな…とフランは冷や汗を掻く。

 

紫「あー、ホントあの子たちはあっちでも元気にしているかしら」

 

話してて懐かしくなったのか紫はそう呟く。

 

それだけ悪友もとい親友とも言える間柄だったんだなと誰もがそんな紫を見て思った。

 

鬼矢「あっちというとあの世か?」

 

魔理沙「紫なら簡単に行けそうだと思うだが…」

 

メリー「確かにスキマで行けそうよね」

 

そういう魔理沙とメリーのにそんな事したら閻魔様に怒られちゃうわよと紫は肩を竦める。

 

その後は中断していた掃除を紫達も交えて再開し、夕方に終わって解散するのであった。

 

その時の鬼矢達は知らなかった。

 

まさか次なる異変で思わぬ出会いを果たす事を…




藍「次回、『バロンと幽香の出会い』だ。はぁ~霊夢もふらせるの…良い!」


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閑章~バロンと幽香の出会い~

幽香がどうしてロード・バロンのを手に入れたかは、時間を遡る。


時期は少し遡り、紅魔異変が解決されて翌日になる。

 

風見幽香はいつも通り起きた時、自分の手元に見慣れない物、ロックシードとドライバーがあった。

 

幽香「…何かしらこれ」

 

寝ぼけ眼でそれを見ていた幽香は裏返したりしながら確認してる中で続けて見慣れないスペルカードもある事に気づく。

 

幽香「何かしらこのスペルカード…」

 

訝しげに幽香はスペルカードの名前を見る。

 

幽香「ええっと…強者『強さを求めた誇り高き者』?」

 

名前を言うと幽香の前に光が集まり…ロード・バロンが出現する。

 

目をパチクリさせる幽香をロード・バロンはみつえる。

 

ロード・バロン「俺を呼んだのは貴様か」

 

幽香「…誰よアンタ」

 

問うロード・バロンに幽香は寝間着のまま呟く。

 

これが、ロード・バロンと幽香のファーストコンタクトであった。

 

…その時のを幽香は自分的に恥ずかしい思い出であった。

 

なぜなら寝間着の姿を怪人とはいえ男性に見られたのだから…

 

 

閑話休題

 

 

少しして部屋の外に追い出して着替えた幽香は改めてロード・バロンと向き合っていた。

 

幽香「オーバーロードねぇ…」

 

ロード・バロン「ああ、そうだ」

 

お互いに自己紹介した後に彼の事を聞いた事に幽香は半信半疑な感じで呟く中でロード・バロンは頷く。

 

しかも元々人間だったと言うのだから幽香的に驚きである。

 

幽香「んでこれがロックシードと戦極ドライバーっていうヤツなのね」

 

ロード・バロン「ああ、そうだ。ロックシードのはちょっと違うようだがな」

 

その後に置かれていたのを手に取って見ながら聞いた事を言う幽香にロード・バロンも自分の顔が描かれたロックシードを見てそう返す。

 

ロード・バロン「本来はフルーツなんだが…俺の顔になっているな」

 

幽香「なんでアンタの顔になっているのよ…」

 

呆れた顔で聞く幽香に俺が知るかとロード・バロンはそう返したがしかし…と続ける。

 

ロード・バロン「このロックシードからは俺と同じ力を感じるな…」

 

幽香「は?」

 

どう言う事?と訝しげな幽香からだから知るかとロックシードを見ながらロード・バロンは再び返す。

 

幽香「まあ取りあえず使ってみようかしら」

 

ロード・バロン「ふん、貴様に俺の力を扱えるのか?」

 

ロックシードを見ながらそう言った幽香にロード・バロンは腕を組んで言う。

 

挑発的なロード・バロンのに幽香は眉を吊り上げる。

 

幽香「あら、言うじゃないの…ホントに凄いのかまだわからないのに」

 

ロード・バロン「ほう…」

 

返しのにロード・バロンは試してみるか?と闘気を放しながら返したのに幽香もええと頷いて外に出る。

 

ロード・バロン「さて、折角だ。そいつを使って俺にかかってこい」

 

幽香「えっと、こうかしら?」

 

ロード・バロン!

 

そう言うロード・バロンのを聞きながら幽香はロックシードを弄ると音声が鳴り響いた後に先ほど聞いたのを思い出しながらドライバーにセットする。

 

ロード・バロン「セットしたら剣を倒せ」

 

幽香「こう?」

 

カモン!

 

言われた通りに倒すと音声の後に幽香の服がロード・バロンを模したのに変わる。

 

幽香「へえ、こんな感じになるのね」

 

ロード・バロン「ふむ、そうみたいだな…」

 

自身の変わった姿に幽香は珍しそうに見て、ロード・バロンはそう呟いた後…

 

ブォン!!

 

刹那、幽香はギリギリ、ロード・バロンが振るった斬撃を避けて距離を取る。

 

ロード・バロン「では始めるか」

 

幽香「いきなりとはやるじゃないの」

 

何時の間にか剣を持って構えるロード・バロンに幽香は好戦的な笑みを浮かばせた後に手から光弾を放つ。

 

ロード・バロン「フンッ!」

 

バシュッ!

 

幽香「やっぱり篭手比べじゃダメね」

 

あっさりと切り裂かれるのに幽香は呟いた後に試しに自分もと右手を翳すとその手にロード・バロンの持ってるのと同じ剣が現れる。

 

幽香「この剣、なんていう名前なの?」

 

ロード・バロン「グロンバリャムだ」

 

聞いた幽香は名前に良いじゃないと言った後に何回か試しに振ってからロード・バロンをみつえて駆け出す。

 

幽香「フンッ!」

 

ガキィン!

 

力強く振るったのを防がれた後に幽香は豪快に、だけど力任せではなく調整して斬撃を放っていく。

 

ガキンガキンガキン!!

 

ロード・バロン「扱い方は一応心得てる様だな」

 

グロンバリャム同士ぶつかり合いながらので、幽香の剣術にロード・バロンはそう呟いた後に押し返す。

 

ぶつかり合いで力勝負では不利と感じた幽香はスペルカードを手に取る。

 

幽香「花符【幻想郷の開花】」

 

スペルカードを宣言し、弾幕を展開する幽香にロード・バロンはほうと感心した様に言葉を漏らす。

 

ロード・バロン「これが弾幕か」

 

幽香「ええそうよ。これがスペルカードっていうこの幻想郷での対戦ルールよ」

 

ルールと言うのに再びほう…とロード・バロンは避けながらまた言葉を漏らす。

 

ロード・バロン「成程な、面白い」

 

感嘆してるロード・バロンを見ながら先ほどのぶつかり合いもあって流石に剣だけでは不利と感じた幽香は花びら型の弾幕を展開する。

 

ロードバロン「花の弾幕か……」

 

幽香「続けてこれよ。【ツインスパーク】」

 

その言葉と共に幽香は2人に分身すると光線を同時に放つ。

 

ロードバロン「今度は分身か」

 

向かって来るのを横跳びで避けながら呟いた後に向かって来たのを防いでいく。

 

幽香「まあそんな感じね」

 

幽香2「だけど、実態もあるのよね」

 

ロードバロン「みたいだな」

 

だが、それだけだ!と同時に来たのを防いだ後にロードバロンは勢いよく振り切って2人の幽香を吹き飛ばす。

 

幽香「ぐっ!」

 

幽香2「このっ!」

 

同時に弾幕を展開して放つがロードバロンは先ほどより激しくなろうとも植物や己の武器で防いでいく。

 

幽香「(チッ、手数も増やしても防がれるか…それなら大技で押し通してやるわ!)」

 

それに舌打ちしながら幽香は剣の切っ先をロードバロンに向ける。

 

もう1つ大技があるが確認的なのも含めて1人で放つ。

 

幽香「これでも……ん……?」

 

宣言しようとして頭に浮かんだのに成程と笑った後にロード・バロンへと向けていた切っ先を天に向け、左手に白紙のスペルカードを取り出すとそれに新たな絵柄が刻まれる。

 

幽香「【元祖マスタースパーク・剣】」

 

すると剣から光が放出された後に放出された光が形状を剣へと変え、横なぎに振るう。

 

ロードバロン「やるな」

 

それに感嘆しながら転がって避ける。

 

幽香「マスタースパークを濃縮させて作った剣よ。使える場所が限定されるけど、その威力は受けてみる?」

 

ロードバロン「ふん、わざわざ当たる間抜けがいる訳ないだろう」

 

でしょうねと言いながらもう1人の幽香も構える。

 

幽香2「それならこれでどう?幻想【花鳥風月、嘯風弄月】」

 

宣言と共に様々な自然を体現した様な弾幕と共に風が吹き、それと共に歌が聞こえる。

 

ロードバロン「また変わったのを出すな」

 

幽香「私のとっておきのスペルカードよ。さあ行くわよ!」

 

その言葉と共に襲い掛かる弾幕をロードバロンは避けて行く。

 

幽香「はあッ!」

 

接近して元祖マスタースパーク・剣を振るう幽香にロードバロンは同じ様に剣にエネルギーを収束させて迎え撃つ。

 

ガガガガガガ!!!

 

幽香「はぁああ!」

 

押し切ると力を籠める幽香だが……

 

ロードバロン「ふん!」

 

逆に押し返されると共に吹き飛ばされ、空中で立て直しながら着地すると分身の幽香と合流して警戒する。

 

幽香「(やっぱり凄い力ね…だけど、だからこそ越えたくなるわ!)」

 

幽香は興奮していた。

 

今目の前にいる存在はまさしく超える壁。

 

美鈴の様に強くなると言う自分にとってまさに相応しい相手。

 

幽香「(この男の強さを超えればまた美鈴様に一歩近づける…!)」

 

だからこそ自分の全力を出し切って地に伏せて見せると考えながら幽香は分身の幽香と共に今出せる最大のを出す。

 

W幽香「【ツインマスタースパーク】!!」

 

宣言と共に放たれた2つの熱線。

 

自身へと迫るそれを見ながらロードバロンは戦意を滾らせる。

 

ロードバロン「(死んだと思ったらどこも付かない場所、あの戦国を思い出させる。だからこそ……俺にとってなかなか飽きない世界だな!)どぅあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

剣に力を収束させてロードバロンは振り下ろすと熱線を両断する。

 

W幽香「なっ…!?」

 

決めの一撃と放ったのが両断されたのに驚いている間にロードバロンが接近する。

 

ロードバロン「でやぁぁぁぁ!!」

 

W幽香「!」

 

油断していた所に振るわれた一撃に防御するが完全に防げず、吹っ飛ばされてしまい、もう1人の幽香は消え、本体の幽香は地面を転がり続けてから止まる。

 

幽香「(まさかあの攻撃を斬るなんて…とんでもない男ね……だけど、だからこそその実力を越えたくなる!)」

 

倒れた体制のままロード・バロンを見て幽香は興奮する。

 

越えたいと思う相手がいる興奮、美鈴へと近づけると言うもの。

 

だからこそ幽香は笑ってから起き上がって弾幕を放つ。

 

ロード・バロン「まだやる気か……」

 

そう呟いた後に弾幕を避けたロード・バロンは地面に手を付け…

 

ロード・バロン「フンッ!」

 

シュルルルルルル!

 

手を付けていた地面から植物が生えだして幽香へと向かって行く。

 

幽香「あら?何かしらその植物」

 

見た事もない植物に幽香は驚いたがすぐさま避けようとすると植物は幽香を攻撃しようとその体を振るう。

 

幽香「!」

 

慌てて植物の攻撃を防ぐが勢いもあって幽香は吹き飛んで地面を転がる。

 

幽香「くっ!」

 

ロード・バロン「なかなかの判断力。だが、まだまだだな…」

 

そう言って背を向けるロード・バロンに幽香はちょっと!とすぐさま起き上がる。

 

幽香「もう終わったつもりでいるの?私はまだ…」

 

ロード・バロン「しばらく特訓だな。俺の力の持ち主なんだ。強くなって貰うぞ」

 

聞く気とないとばかりにそう言って歩いて行くロード・バロンにもう!と幽香は顔を顰めながらロックシードを外して元の姿に戻る。

 

突然現れた力とロード・バロンに色々と思う事があるが幽香にとっては丁度良いと思ったからだ。

 

幽香「でも美鈴様に追いつくには丁度いいかもね…絶対に打ち負かす!」

 

自分の尊敬する者の領域に行く為にぐっ!と気合を入れる幽香を後目にロード・バロンは空を見上げる。

 

召喚されてからロード・バロンは微弱ではあるが()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

どこにいるか分からないが、それでも認めた強者がいると言う事をロード・バロンは嬉しそうに笑う。

 

ロード・バロン「(どうやらこの世界にもいるそうだな…貴様とまた相まみえる事、楽しみにしているぞ…葛葉紘汰!)」

 

そう広がる青空を見ながら先の未来での再戦に思いを果てると共に闘気を滾らせるのであった。

 

これがロード・バロンと幽香の出会いであった。




紫「次回は『四季彩の花が咲く現象』、どうなるかしら」


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大結界異変
第三十七章~四季彩の花が咲く現象~


四季色取り取りに沢山の花が咲き乱れる。その中で異変は始まる。


様々な季節の花が咲き誇る中を少女は嬉しそうに駆ける。

 

そんな少女を女性が苦笑した様子で続く。

 

呼びかける少女のを聞きながら女性は輝く太陽を見て呟く。

 

ああ、始まったな…と

 

 

博麗神社

 

鬼矢「これは凄いな…」

 

目の前の光景に鬼矢は感嘆の声をあげる。

 

蓮子たちも同じで驚いた顔で見ている。

 

霊夢『お、お花が…』

 

チルノ「いっぱい咲いてる!?しかも色んな種類の花が!?」

 

そう、泊まりに来ていたチルノの言う通り、季節関係なく、様々な花が咲き誇っているのだ。

 

見慣れた花から見慣れない花などが沢山あって誰もが驚きを隠せなかった。

 

魔理沙「これはどうなってんだ?」

 

蓮子「あ、魔理沙」

 

そこに魔理沙が飛んで来て咲き誇る花を驚いた顔で見ている。

 

メリー「これ、幻想郷でよくあることなのかしら?」

 

萃香「zzzzzz」

 

チルノ「知ってそうな萃香は萃香で寝てるし」

 

首を傾げるメリーの隣でチルノは寝転がっている萃香を見て呟いた後に鬼矢はガシガシと頭を掻く。

 

鬼矢「ああ、こういう事かよあいつが言っていたのは」

 

霊夢「?」

 

首を傾げる霊夢に鬼矢は忘れんなよと言って思い出させる為に簡潔に言う。

 

鬼矢「ロードバロンが言っていただろ?」

 

蓮子「そう言えば…」

 

霊夢『言っていましたね…?』

 

同じ様に思い出してからそれぞれ顔を見合わせ…

 

鬼矢「これがその異変って事か」

 

魔理沙「んじゃあ詳しいのを聞く為にあいつの所に行くか?」

 

そう言う魔理沙のにそうだな…と鬼矢は頷き…

 

鬼矢「まずはあれらを倒してからにするか」

 

そう言って鬼矢は見上げて言った事にメンバーも見あげるとそこに大量のイナゴが飛んでいた。

 

それに霊夢達はギョッとしてるとイナゴたちは地面に向かったと思ったら1つとなって怪人へと変貌する。

 

チルノ「何あれ!?」

 

鬼矢「…イナゴ怪人か」

 

蓮子「イナゴ怪人?」

 

魔理沙「まんまだな」

 

驚くチルノの後に鬼矢が唸りながら呟いた事に魔理沙はそう述べる。

 

鬼矢「そういう名前なんだから仕方ないだろ」

 

名前の部分は俺が考えた訳じゃねえしとぼやいているとイナゴ怪人は両目を赤く発光させた後に口から緑色の炸裂弾を放つ。

 

鬼矢「おっと」

 

チルノ「あぶなっ!?」

 

それに誰もが左右に避けてかわす中で鬼矢はなぜイナゴ怪人が襲い掛かって来たかを考える。

 

鬼矢「(だがイナゴ怪人はアイツしか出せなかったんじゃなかったか?)」

 

その直後にイナゴ怪人が誰が操っているかを考える。

 

知る限りでは該当するので1人だが同時打ちさせて滅ぼさせようとする存在をほっておく程、賢者と酒飲み龍がゆったりしてる訳がない。

 

さらにイナゴ怪人は怪人の力が暴走したとかではなく、まごうことなく一存在として存在しているのを鬼矢は攻撃をしているイナゴ怪人を見ながらまたもめんどくさい事態になったかと愚痴る。

 

鬼矢「(まさかあいつにとって因縁の敵が現れるとはな)」

 

ある1人のライダーを思い浮かべながら鬼矢はその姿を相手がイナゴ怪人なのでイナゴの祖であるローカストアンデッドに変える。

 

蓮子「あ、待って鬼矢さん」

 

魔理沙「こいつは私達に倒させてくれないか?」

 

いざ向かおうとしたローカストアンデッドに蓮子と魔理沙が止める。

 

魔理沙「怪人相手は良く任せっきりだったからな」

 

蓮子「だから私達でもやれる様になりたいの」

 

鬼矢「……そうか」

 

それならばとローカストアンデッドから戻り、今だ寝ている萃香の隣に座る。

 

そんな鬼矢の行動にイナゴ怪人は鬼矢へ向けて攻撃しようとして魔理沙の弾幕を避ける。

 

魔理沙「お前の相手は!」

 

蓮子「私たちだよ!」

 

構える魔理沙達にイナゴ怪人は苛立った様子で先ほど放った散弾を放つ。

 

それを散開して避けた後に霊夢が突撃し、その後ろでチルノが矢を構える。

 

霊夢「ギャウ!」

 

チルノ「いっけ!」

 

振るわれる爪による攻撃の後にチルノの矢が放たれる。

 

それに対し、イナゴ怪人は四散して爪や矢を避ける。

 

霊夢「ギャウ!?」

 

メリー「分離した!?」

 

そのままイナゴ怪人は飛び回る。

 

魔理沙「このっ!」

 

蓮子「当たりなさい!」

 

オフィウクスゾディアーツとなった蓮子は魔理沙と共に弾幕を展開するがイナゴ怪人は嘲笑う様に避ける。

 

蓮子「ああ、もう!全然当たらない!」

 

動き回る相手にどうしようかと蓮子は考える。

 

それでディメンションドーパントの移動以外の能力を思い出す。

 

蓮子「時よ…止まれ!」

 

ディメンションドーパントに変わると共に能力を発動してイナゴ怪人や周りの動きを止める。

 

ディメンションドーパント「これなら!」

 

その後にここしばらく魔理沙やアリスに指導して貰って習得したエネルギーを集めて放つ収束砲撃を浴びせる。

 

イナゴ怪人「!!!!?」

 

時が動き出すと共にイナゴ怪人は元に戻って悶える。

 

蓮子「やった!」

 

魔理沙「ぬお!?何時の間にかあの怪人悶えてる?!」

 

ガッツポーズを蓮子がしてる間に何が起きたのか分からないので驚く魔理沙達だったが蓮子のトドメを!と言う言葉に慌てて倒そうとするが…

 

イナゴ怪人「!」

 

その前にイナゴ怪人はなんとか四散して逃げてしまう。

 

チルノ「あ、逃げた!」

 

鬼矢「分が悪いと感じて逃げたか…まーためんどくさい事態だなホント」

 

飛び去って行くイナゴを見ながら鬼矢はぼやく。

 

魔理沙「チッ、倒せると思ったんだが」

 

霊夢『残念です;』

 

舌打ちする魔理沙の隣で霊夢が残念そうに落ち込むのに頑張ったさと鬼矢が頭をポンポンする。

 

鬼矢「それに次会ったときに倒せば良い話じゃねぇか」

 

魔理沙「そりゃま…」

 

チルノ「そうだね…」

 

蓮子「次こそは倒してやる!」

 

気合を入れるメンバーにその息だと鬼矢は笑った後にフェニックスファントムに変えてイナゴ怪人が飛んで行った方を見る。

 

鬼矢「あの方向は…妖怪の山だな」

 

魔理沙「主犯は妖怪の山にいるって事か」

 

行けば分かるだろうがな…と呟きながらフェニックスファントムは浮かび上がり、他のメンバーも同じように続く。

 

鬼矢「なら追って、とっととぶっ飛ばしに行くぞ」

 

霊夢『あ、でもこの異変はどうします?』

 

萃香「大丈夫だよ~奴を倒せば自ずと収まると思うし」

 

心配そうに聞く霊夢に起きたのか萃香がそう言う。

 

ホントか?と訝し気なフェニックスファントムに萃香は肩を竦める。

 

萃香「信じる信じないかはそっちで考えてね~」

 

魔理沙「どうする?」

 

鬼矢「………まぁ、半分信じて追いかけるか」

 

手をひらひらさせて言う萃香のに訝しげに見ながら聞く魔理沙にフェニックスファントムはそう返す。

 

霊夢『一体誰があんな怪人を…』

 

蓮子「だよね…鬼矢さんは何か知ってる?」

 

そう言われてフェニックスファントムはうーんと唸る。

 

知ってはいるが当たっているかと言われるとまだ分かってないから半信半疑に近いのだ…

 

鬼矢「(だかアイツはおそらく気づいているんだろうなぁ)」

 

あるライダーとは別に自身の仲間を思い浮かべた後にフェニックスファントムは蓮子を見る。

 

鬼矢「んで蓮子、さっきのは時間停止使ったんだろ」

 

蓮子「あ、分かります?」

 

魔理沙「え?咲夜の能力みたいなの使ったのか?」

 

まあねと魔理沙のに蓮子が答えた後にフェニックスファントムは言う。

 

鬼矢「まあ次元の記憶内包しているから使えると思っていたがな」

 

ただなぁ…とフェニックスファントムは困った感じに言う。

 

鬼矢「あまり使いすぎないほうがいいぞ?

 

蓮子「え?」

 

なぜ?と首を傾げる蓮子にフェニックスファントムは固い声で言う。

 

鬼矢「咲夜にも言えるが…あんまり時間停止を使うと人から離れて行っちまうんだよ…姿はそのままで存在は人からかけ離れると言う事だ」

 

メリー「なるほどね…」

 

理由に誰もが納得する中で蓮子はディメンションメモリを見る。

 

蓮子「それならあまり時間停止は多様しないほうがいいね」

 

鬼矢「そうしとけ。それでもそのメモリは強いんだからな」

 

と、話し込み過ぎたなとフェニックスファントムの言葉にメンバーは移動を開始する。

 

それを見送りながら萃香はふわーと欠伸する。

 

萃香「やれやれ、異変じゃなかった筈が異変に早変わりになりそうだね…」

 

そうぼやいた後にん?と何かに気づいた後に紫が現れる。

 

紫「此処に居たのね萃香」

 

萃香「ああ、紫」

 

よっと起き上がって立ち上がった萃香から目を放して紫は懐かしそうに目を細める。

 

紫「この気配、来てるのね彼女達が」

 

萃香「彼女達って……ああ、あの二人か。懐かしいね」

 

ほへ~となる萃香に紫は見上げる。

 

突如現れたイナゴ怪人と咲き誇る花々…

 

イナゴ怪人を操っているのは…




紫「次回、『妖怪姉妹』に続くわ」


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第三十八章~妖怪姉妹~

異変解決に乗り出た鬼矢と霊夢達、その道中で妖怪の姉妹と出会う。



前回、イナゴ怪人の襲撃を受けた鬼矢達はイナゴ怪人を追って博麗神社から出発した。

 

鬼矢「そろそろ妖怪の山だな」

 

魔理沙「んでよ鬼矢、どうやってあのイナゴ怪人を探すんだ?」

 

前を見ながら言うフェニックスファントムに魔理沙は質問する。

 

鬼矢「そこはまあ気配とかで」

 

メリー「つまりいつも通りの行き当たりばったりになるかもしれないんですね;」

 

そう言ったフェニックスファントムのにメリーは眉間を揉む。

 

霊夢『あの、提案なんですけど文さんに会うのはどうですか?文さんなら妖怪の山詳しいですし』

 

蓮子「あー、確かにあの人なら詳しそうね」

 

そんなメンバーへとそう書いて提案する霊夢に蓮子は同意する。

 

鬼矢「んじゃ霊夢の提案通りまずは文に会いに行くか」

 

誰もが賛成していざ、妖怪の山に行こうと進路を向けようとし……

 

???「ちょっとそこの人達~」

 

下から呼び止められて誰もが下を見る。

 

そこには2人組の女性と少女がいた。

 

見覚えのない者達だったので顔を見合わせてから全員で2人の前に降りる。

 

鬼矢「誰だ?お前らは」

 

女性→文花「名乗るならそっちからだけど…まぁ良いか、私は虹霓(こうげい) 文花(あやか)。この子は義理の妹の…」

 

少女→葉「せ、瀬笈(せおい)葉(は)と言います」

 

フェニックスファントムから戻りながらの鬼矢の問いに女性は名乗り、少女も緊張した感じで名乗る。

 

魔理沙「文花に葉か。私は霧雨魔理沙。よろしくな!」

 

蓮子「宇佐見蓮子よ宜しくね」

 

それに魔理沙達も名乗る中で鬼矢は葉にんー?となる。

 

なんと言うか見た目は普通の少女なのだが、違和感があるのだ。

 

鬼矢「(なんだ?この違和感は……どっかで感じたことが…)」

 

霊夢『文花さん達って妖怪ですか?』

 

うーむと唸る鬼矢の隣で霊夢が質問する。

 

文花「直球ね。まぁ、そうよ。私は花の妖怪でこの子は植物の妖怪なのよ」

 

葉の頭をポムポムしながら文花は霊夢の問いに答える。

 

メリー「花の妖怪…」

 

文花「やっぱりほとんどが動物とかの妖怪が多いから珍しいかしら?」

 

鬼矢「あーそうじゃなくてな…実は」

 

考え込むメリーの反応からそう聞いた文花に鬼矢は頭を掻いてから今までの経緯を説明する。

 

文花「そんな異変が起きていたのね…」

 

鬼矢「何か心当たりはあるか?」

 

そう聞かれて文花はうーんと唸る。

 

流石に花の妖怪だからと言うので分からないかと鬼矢が思っていると……

 

文花「もしかしてあの人の仕業かな?」

 

あの人と文花の言うのに誰もが顔を見合わせた後に鬼矢が真剣な顔で聞く。

 

鬼矢「おい、そのあの人ってのは誰だ?」

 

文花「あー…んー…」

 

流石に初対面の者にそこまで言うのはどうかと言う感じで唸る文花に流石に無理かと鬼矢も唸る。

 

少し悩んだ顔をした後に文花はスペルカードを取り出す。

 

文花「ここは1つ弾幕ごっこで勝てたらで良いかしら?」

 

魔理沙「いいぜ。なら私が相手をするぜ!」

 

提案する文花にすぐさま魔理沙が受ける。

 

他のメンバーも異論はないので距離を取って離れた場所で見守る。

 

文花「それじゃあ」

 

魔理沙「始めるぜ!」

 

その言葉と共に2人は同時に空へ飛び上がると弾幕を展開、お互いに放つ。

 

魔理沙「まずはこれだ!魔符【スターダストレヴァリエ】!!」

 

ババババババババッ!

 

先手必勝と魔理沙が最初にスペルカードを宣言して星型の弾幕を展開して放つ。

 

文花「おっと」

 

それに文花は危なげなく避けて行く。

 

魔理沙「お、やるな。なら次は魔符【イリュージョンスター】!」

 

それを見てスペルの活動時間が超えた後に新たなスペルカードを宣言する。

 

文花「こっちだって!種符【息吹きの始まり】」

 

ビィィィィィィィッ!!

 

対抗して文花もスペルカードを発動するとタネ型の弾幕が展開されて少ししてから弾幕から芽が伸びる様に光線が次々と放たれる。

 

魔理沙「うおっ!?」

 

それには魔理沙は驚きながらも穴を見つけてそこから避けて行く。

 

文花「まだまだ!開花【咲き乱れ花】!」

 

魔理沙「ならこっちは恋符【ノンディレクショナルレーザー】!」

 

今度はお互いにスペルカードを宣言して発動した弾幕が中央でぶつかり合い、ぶつかり合わなかった弾幕をそれぞれ避ける。

 

文花「やるわね」

 

魔理沙「そっちこそ」

 

お互いに称え合った後に文花はスペルカードを構える。

 

文花「これで行くわよ!満開!【フラワーカーニバル】!」

 

ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

 

その言葉と共に満開の花を模した弾幕が展開された後に花型弾幕の中央から光線が放たれる。

 

それに対して魔理沙は八卦炉を構える。

 

魔理沙「パワーなら負けないぜ!恋符【マスタースパーク】!!」

 

ズドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

 

宣言と共に砲撃が放たれ、文花のとぶつかり合う。

 

蓮子「魔理沙と互角なんて……!」

 

それに蓮子が驚く中で魔理沙はまだまだと力を籠める。

 

魔理沙「私のパワーはこんなものじゃないぜ!」

 

バシュッ!

 

その言葉と共に文花の弾幕を貫く。

 

文花「あっ…」

 

ピチューン!

 

葉「お義姉ちゃん!」

 

鬼矢「魔理沙のパワー勝ちだな」

 

飲み込まれる文花に葉は叫び、鬼矢が呟く中で光線が収まった後にきゅ~と目を回す文花が見えて来る。

 

 

 

 

文花「あーあ、負けちゃった」

 

魔理沙「と言う訳で勝ったんだからお前の言うあの人を教えてくれよ」

 

頭を掻きながらぼやく文花に魔理沙はそう言う。

 

文花「ええ、良いわよ。あの人って言うのはフラワーマスターの風見幽香の事よ」

 

蓮子「風見幽香?」

 

出て来た名前に首を傾げる蓮子とメリーだが鬼矢達はあーとなる。

 

鬼矢「そう言えばあいつもそうだったかー……確かに候補者だな」

 

知ってたんだと言う文花にまあなと魔理沙は肩を竦める。

 

メリー「えっと、その人はどこにいるの?」

 

葉「え、えっと、太陽の丘です」

 

確認するメリーに葉が答える。

 

蓮子「太陽の丘って…里で話に聞いた向日葵がたくさんある場所だよね?」

 

メリー「向日葵が沢山あるって凄いね」

 

思い出して言う蓮子にメリーはそう述べる。

 

文花「そこに行くのならば一緒について行っても良い?私達も向かう所だったの」

 

鬼矢「別に良いが…少し寄り道していく感じになるぞ?」

 

どういう事?と首を傾げる文花と葉に霊夢がおずおずと書いて見せる。

 

霊夢『実は私達、文さんに会おうとしていたんです』

 

文花「文?ああ、あの新聞の人ね!」

 

思い出して言う文花にそういうこったと鬼矢は頷く。

 

一応幽香以外に花の妖怪がいないかの確認をする為でもある。

 

文花「まぁ、妖怪の山に咲いた花のを見る感じでも良いか」

 

葉「そうだねお義姉ちゃん」

 

鬼矢「良いなら改めて妖怪の山に向かうか」

 

魔理沙「そうだな」

 

そう言って全員が浮かび上がるが葉は文花に抱き抱えられてであった。

 

蓮子「あれ?葉ちゃん飛べないの?」

 

文花「まぁね。ちょっとした事情でね」

 

ちょっとした事情と言う部分に鬼矢は自分が感じてる違和感と繋がってるかもなと考える。

 

鬼矢「(もしかしてこいつ……怪人か?)」

 

その後に鬼矢はそう考える。

 

何の怪人かを鬼矢は思考する。

 

鬼矢「(人の姿になれて飛べない怪人か…)」

 

そうなると文花は彼女が怪人と知りつつ一緒に住んでいるのかと鬼矢は考える。

 

鬼矢「(……もしかして途中で入れ替わったのか?)」

 

その後に別の可能性も考える。

 

ただ今の状況でそれを立証するのがない。

 

鬼矢「(まあ今は様子見だな)」

 

何かをすれば自分が対処すれば良いと考えて魔理沙の呼ぶ声に今行くと返しながら姿をフェニックスファントムに変えて向かう。

 

そんなフェニックスファントムの様子に文花はうーんと唸る。

 

文花「(葉のこと、もしかして気づいているのかな?)」

 

どう説明しようかな……と文花は悩みながら一緒に進む。

 

こうして葉と文花を加えて妖怪の山に向かう鬼矢達。

 

葉から感じる違和感とは…




文「次回!『妖怪の山の白狼天狗』ですよ!あ、ちなみに私は出ません」


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第三十九章~妖怪の山の白狼天狗~

文から情報を得る為に妖怪の山へ向かう鬼矢達、そこで出会ったのは……


妖怪の山へと向かう鬼矢達、今の所情報がないので魔理沙はじれったそうにうずうずしていた。

 

魔理沙「あーもう、文の家はまだかよ!」

 

鬼矢「落ち着け魔理沙。まだ妖怪の山にも着いてないんだ…ってそういや文の家が妖怪の山のどこにあるか知らなかったな…」

 

霊夢『文さんの家は妖怪の山の山道から少し離れた所にあるんです』

 

宥めつつどこらへんだとフェニックスファントムが頭を掻くと霊夢が書いて見せる。

 

成程…と納得してから霊夢を見る。

 

鬼矢「山道って言うと……あれか」

 

霊夢『はい。だからこの辺の……あ、あれです』

 

見えた道を指して聞き、霊夢はキョロキョロと見渡して指す。

 

霊夢が指した方を見ると確かに家が見えた。

 

蓮子「あれが文さんの家なんだ」

 

メリー「それじゃあ早速行きましょうか」

 

???「まてい!」

 

そう言って向かおうとしたメリーの前に1人の少女が立ち塞がる。

 

剣と盾を持った狼の耳と尻尾がある少女で霊夢は目を輝かせて抱き着く。

 

???「おお!?って霊夢じゃないですか」

 

鬼矢「なんだ椛じゃねぇか」

 

その人物にフェニックスファントムはお前かーと呟く。

 

彼女は犬走椛、妖怪の山に住む白狼天狗で哨戒天狗の任に付いている。

 

鬼矢とは霊夢とお買い物をしていた時にお休みの際に人里でのんびりしていた所で出くわし、時たま話し相手になっていた。

 

そんなフェニックスファントムの声を聞いてあなたでしたかと剣を仕舞う。

 

その後に各々に自己紹介してから椛が問う。

 

椛「それにしても、なんで妖怪の山に?」

 

鬼矢「ちょっと文に聞きたいことがあってな」

 

文様に?と首を傾げた後にこちらへと椛に案内されて妖怪の山の入り口に降り立つ。

 

椛「文様に何の理由があって尋ねに来たんですか?」

 

魔理沙「私達、妖怪の山の方に逃げていったイナゴのような怪人を追ってきたんだ」

 

鬼矢「だから文にそいつの目撃情報を聞きに来たんだよ」

 

成程…と椛は納得してから上に飛ぶと周囲を見渡す。

 

それを一通りしてから降りて来る。

 

椛「どうやら妖怪の山にはもう居ないみたいですね。その怪人は」

 

鬼矢「なに?」

 

どうしてわかるんだな鬼矢に椛は分かった理由を言う。

 

椛「私が能力でこの辺一体を見ましたがそのような者は居なかったので」

 

蓮子「能力って…」

 

首を傾げる蓮子や知らない面々に言ってませんでしたねと鬼矢を見てから言う。

 

椛「私は『千里先まで見通す程度の能力』を持っていますので妖怪の山を見渡すのは簡単なんですよ」

 

メリー「千里眼!」

 

誰もが驚いたり感心したりする中でそんじゃあ次はどうするかと鬼矢は考える。

 

鬼矢「(まだ時間はあまり経っていないから妖怪の山に近く場所に居るかもしれないな)」

 

どうせだしそれも椛に確認して貰おうかと椛へと顔を向ける。

 

鬼矢「椛、妖怪の山に近いところに怪人が居ないか見てくれないか?」

 

椛「良いですよ。少しお待ちください」

 

お願いを快く承諾してから椛はイナゴの様な怪人なと言う鬼矢の付け加えたのを聞いてから飛び上がり、周りを見渡してしばらくすると降りて来る。

 

椛「魔法の森方面に向かっているのを見つけました」

 

鬼矢「魔法の森か」

 

ありがとなと礼を述べる鬼矢にいえいえと椛は微笑む。

 

魔理沙「魔法の森か。うちの近くで変なことしてたらぶっ飛ばしてやるぜ!」

 

葉「あそこは植物も多いし私も!」

 

気合を入れる魔理沙に葉もふんす!と気合を入れてはいはいと文花が宥める。

 

霊夢『それにしてもあのイナゴの怪人、何を企んでいるのでしょうか』

 

その中で霊夢はそう書いて確かに…と他のメンバーも頷く。

 

咲き開いてる花を見て魔理沙は頭を掻く。

 

魔理沙「そもそもこんなに花咲かせて何したいんだアイツ?」

 

文花「え?」

 

うがーと魔理沙の言った事にきょとんとする文花に魔理沙達もえ?と文花を見る。

 

それは椛も反応で目を点にしている。

 

文花「魔理沙…何言ってるの?花が咲いているのは異変じゃないわよ?」

 

椛「文花さんの言う通りです。これは60年に一度、幻想郷で起こる現象なんです。とある死神さんから聞きましたが外の世界で発生する幽霊の増加で、三途の川の案内人である死神の仕事の許容量を超える数の幽霊が幻想郷に出現する為、溢れかえった幽霊が花に憑依し、花が咲き乱れる現象が発生しちゃうんです。しばらくすれば死神が順当に幽霊を彼岸へと運んでいき、次第に季節に関係なく咲いている花が減って行くのでこれは自然に終わるんですよ」

 

蓮子「そうだったの!?」

 

そうだったの!?と文花の後の椛の説明に誰もが驚く。

 

成程な…と鬼矢も頭をガシガシかいてから魔法の森方面を見る。

 

鬼矢「取りあえずあのイナゴ怪人を追うとするか」

 

椛「気を付けてくださいね。私は哨戒任務があるので山を離れないので」

 

蓮子「うん、ありがとうね椛さん」

 

霊夢『お仕事頑張ってくださいね』

 

ああと霊夢のに頷いてから霊夢の頭を撫でる。

 

それに霊夢はほにゃりとなり、椛も微笑ましそうに笑い、尻尾をご機嫌に振るう。

 

魔理沙「(ご機嫌だな椛)」

 

蓮子「(尻尾、振り振りしてるね)」

 

彼女は藍と似た感じだけど大人しい方か…と誰もがそれを見てそう思った。

 

椛「では、私はこれで」

 

鬼矢「ああ。仕事頑張れよ」

 

そう言って飛び去って行く椛を見送ってから良しと鬼矢は手をパンとさせる。

 

鬼矢「んじゃ魔法の森に向かうとするか」

 

魔理沙「おう!」

 

気合の言葉の後にそれぞれ魔法の森へと向かう。

 

鬼矢「(にしても萃香の奴、なんで花のとイナゴ怪人が無関係なのを黙っていたんだ?霊夢達を動き回らせる為か?)」

 

蓮子「どうかしたんですか鬼矢さ……ん?」

 

その道中で考え込む鬼矢に蓮子は話しかけようとして前を見て気づく。

 

髪の色を白く染めて黄色の着物を着た男性が歩いているのだがその顔付きを見て驚く。

 

同じ様に気づいたのか男性が気さくよく話しかける。

 

男性「よ、待ってたぜ俺の子孫とその仲間達」

 

魔理沙「う、嘘だろ…!?」

 

メリー「この人って確か…」

 

鬼矢「初代霧雨魔法道具店店長、霧雨源霧!」

 

不敵に笑って言う男性、かつて倉掃除の際に見つけた写真に写っていた外見のままの霧雨源霧に誰もが驚く。

 

鬼矢達の前に現れた初代霧雨魔法道具店店長の源霧

 

彼の目的は…




源蔵「次回『遭遇、初代霧雨と意外な事』!ふふ、現在の子孫がどうなのか楽しみだな」


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第四十章~遭遇、初代霧雨と意外な事~

初代の霧雨に挑まれる鬼矢達。初代は……ぶっ飛んでいた。


まさかの初代霧雨店の主、源霧は鬼矢達へと勝負を仕掛ける。

 

源霧「行きな!自動八卦炉!」

 

鬼矢「ファ〇ネ〇かよ!?」

 

飛ばして来たのに鬼矢は思わず叫んだ後にビームを避ける。

 

他のメンバーも展開されたビームの弾幕を避ける。

 

源霧「食らいな!初代【マスタースパーク・オリジン】!」

 

ズドッオオオオオオオオオオオオオオッ!!!

 

続けざまに魔理沙の十八番のマスタースパークを放つ。

 

魔理沙「ぬおっ!?」

 

蓮子「うわっ!?」

 

ズドォオオオオオオオオオオオオン!!!

 

誰もが慌てて避けた後に衝撃が迸ってそれにメンバーは吹き飛ばされた。

 

態勢を立て直した後に着弾箇所を見て全員が唖然とする。

 

着弾場所は大きいクレーターが出来ており、下手に当たったらと女性陣は考えて顔を青くする。

 

源霧「むぅ、少し狙いを外したか…」

 

魔理沙「なんだよあの威力…」

 

メリー「あれが源霧さんのマスタースパークの威力…」

 

文花「と言うか普通の人だったら普通にあの世ねこれ;」

 

残念がる源霧を見ながら呟く魔理沙とメリーの後に文花が冷や汗掻きながら呟く。

 

源霧「次はこれを試すか。砲雨【マスタースパーク・レイン】!!」

 

その言葉と共に次のスペルカードが宣言がされると空中に展開されていた複数の八卦炉からマスタースパーク・オリジンが放たれる。

 

鬼矢「……は?」

 

魔理沙「加減考えろバカ先祖ぉぉぉぉぉぉ!?」

 

宣言された様に雨の様に放出されたそれにメンバーは慌てて逃げまくる。

 

ズドォオオオオン!ズドズドォオオオオオオオオン!!

 

源霧「ふむ、スペルカードってのはこんな感じでやればいいのか」

 

葉「え!?」

 

チルノ「確かに宣言とかは良いけど…弾幕の展開や強弱も考えないと駄目だよね;」

 

霊夢「ギャウ;」

 

魔理沙「そう言えばスペルカードルールって最近のだからご先祖様達は初めてなのか」

 

呟くよう出て来た言葉に逃げていた葉は驚き、チルノのに霊夢は同意と頷いた後に魔理沙が呟く。

 

確かに彼の様子からまた聞きで聞いた感じであった。

 

鬼矢「強いスペルカード初心者ってことか!面倒だな!」

 

力加減とかそう言うのを考えずに本気でやっているのに鬼矢は舌打ちする。

 

源霧「ふむ、これじゃ強いのか。ならこれぐらいか?星符【スターダスト・リバー】」

 

宣言と共に今度は星屑が川を描いた様な弾幕が展開されて飛んで来る。

 

魔理沙「す、スゲェ…」

 

蓮子「綺麗…!」

 

先ほどの激しいのと違い、魅せると言う弾幕勝負の1つを見事に体現してるスペルに魔理沙と蓮子は感嘆する。

 

ホントさっきのよりはるかにマシだなと鬼矢は避けながら思った。

 

源霧「ふむ、こんな感じか。おい俺の子孫、お前の技も見せてくれ」

 

魔理沙「私のを?」

 

出来が良かったので源霧はそう呟いた後に出て来た言葉に魔理沙は自分を指さす。

 

源霧「そうだ。俺の子孫がどんな技使うのか少し見てみたいからな」

 

魔理沙「成程な…だったら魅せてやるぜご先祖!」

 

その言葉と共に魔理沙はスペルカードを構える。

 

魔理沙「恋符!【マスタースパーク】!!」

 

ズドォオオオオオオオオオオオオッ!!

 

源霧「ほぉ…それがお前のマスパか」

 

宣言と共に放たれたマスタースパークに源霧は感嘆する様に呟いた後…

 

源霧「良い。だが……まだまだだな」

 

その言葉の後、スペルカードを構える。

 

源霧「初代【マスタースパーク・オリジン】弱めバージョン」

 

ズドォオオオオオオオオオオオオオッ!!

 

その言葉と共に先程よりも勢いが違うが魔理沙のマスタースパークを押し返すには十分なのが放たれる。

 

魔理沙「ぐぅぅうううっ!」

 

押される事で呻く魔理沙はまだまだ…とグッ!と力を籠める。

 

その諦めない姿勢に源霧は嬉しそうに笑う。

 

源霧「どうした!もっといけるだろ!」

 

魔理沙「ぐぅぅぅぅ!!」

 

発破をかける源霧のに魔理沙はグッと握る手を強くする。

 

魔理沙「負けて……たまるかぁあああああ!!」

 

咆哮と共についに源霧のマスタースパークを押し返す。

 

源霧「ふふ、やればできるじゃないか」

 

そう満足そうに呟いてからその場から退いてマスタースパークを避ける。

 

源霧「合格だ俺の子孫……いや魔理沙って言ったか」

 

蓮子「え?合格?」

 

フッと笑って言う源霧の言葉に誰もが目をパチクリさせる。

 

源霧「これの実力ならこれからも俺の店を任せられるなと思ってな」

 

魔理沙「そ、そのために戦ったのかよ……」

 

へたり込む魔理沙にかっかっかっと笑う源霧に鬼矢は呆れる。

 

鬼矢「こんな時に面倒なことするなよな全く…」

 

源霧「まあいいじゃないか。それに鍛えられて良いだろ」

 

笑って言う源霧に魔理沙は頭を掻いて何とも言えない顔をした時だった。

 

霊夢がふと、源霧の後ろを見る。

 

???「あら、私の気配に気づいたのね。流石は今の博麗の巫女」

 

黒の長髪の巫女服を着た女性で気づいた霊夢をそう褒める。

 

その人物は絵にあった初代博麗の巫女であった。

 

霊夢『貴女は初代博麗の巫女……博麗靈無!』

 

靈無「………何か言いなさいよ」

 

駆け寄って自己紹介する霊夢だが靈無はそう言ったのに戸惑う。

 

源霧「靈無よ~、そいつは喋れないそうだから目を閉じてちゃ分かんねえぞ」

 

靈無「あらそうなの。困ったわね……まだ目使えないのよね」

 

そんな霊無へとフォローする様に指摘した源霧は返って来た言葉に困った様に頭を掻く。

 

源霧「あー、そう言えばさっき能力使ってたな」

 

鬼矢「あ?目が使えない……?」

 

どういう事だ?と源霧の言った事に鬼矢達が思っていると…

 

源霧「ああ、靈無は能力使うとしばらくの間盲目になるんだよ」

 

チルノ「目が?」

 

魔理沙「だから目を開けられないのか」

 

靈無「ええ。だから文字を見ることができないのよ」

 

ごめんなさいねと謝る靈無のに霊夢は困った顔をしてると源霧が頭を撫でる。

 

源霧「悪かったな。さっき子供助けるために能力使ったんだよ」

 

霊夢『子供を?」

 

靈無「ちょっと変な妖怪がいたから対峙してたのよ。その時に子供が襲われそうだったから使った訳」

 

首を傾げる霊夢に答えてる訳ではないがメンバーへとそう言う靈無から出て来た変な妖怪と言うのに誰もが顔を見合わせる。

 

鬼矢「変な妖怪ってどんなやつだったんだ?」

 

源霧「どんなのって……なんか虫みたいな奴だったな」

 

メリー「そいつは何処に行ったんですか?」

 

靈無「私が消したわ。跡形もなくね」

 

確認した鬼矢達はイナゴ怪人だと思った後に靈無の言葉に成程……と納得する。

 

鬼矢「にしても消滅か……。一体何したんだよ…」

 

魔理沙「もしかしてさっき言っていた能力か…?」

 

違う違うと魔理沙の言葉に源霧は手を横に振る。

 

源霧「確かに靈夢は能力を持ってるけど、こいつのは戦闘向けのじゃないんだよ」

 

靈無「消滅させたのは素の実力よ」

 

霊夢『そうなんですか?』

 

言われた事に思わずそう書く靈無に能力のを聞かれてるぜと源霧が教える。

 

靈無「ええ。私の能力は『ありとあらゆるものを無にする程度の能力』で…」

 

鬼矢「おい待て、どこが戦闘向きじゃないんだよそれ;」

 

出てきた能力名に鬼矢は思わずツッコミを入れて、他のメンバーもうんうん頷く。

 

まぁ、名前聞いたらそう思うよなと源霧は苦笑して能力の効果について説明する。

 

源霧「靈無のは相手の能力による自分への影響や攻撃のダメージを無にする感じなんだよ」

 

靈無「その代わり一度使うと一時間目が見えなくなるのよ」

 

そう言われて誰もが成程……と納得する。

 

名前だけを聞いたら先ほどの鬼矢達の様な感想が出るだろう。

 

しかし詳細を聞くと戦闘と言うより守りに特化した奴だなと思う。

 

蓮子「それにしてもあの怪人を逃がさずに倒すなんて凄いですね」

 

靈無「へぇ、あいつは怪人と言うのね。まぁ、逃さない様に源霧と連携してやったからね」

 

源霧「細かくなった時はマスパで纏めて消し飛ばしたからな」

 

かっかっかっと笑う源霧にそこらへんの豪快さは魔理沙に受け継がれてるな……と鬼矢は思った。

 

文花「それにしてもどうしよう…」

 

メリー「追う相手が居なくなってしまったわね…」

 

うーーーーんと誰もが唸る。

 

そこに源霧が言う。

 

源霧「そう言えば冥界から出たとき変なの見たな」

 

鬼矢「変なのを?」

 

どんなのだと鬼矢は聞くと源霧は頭をトントンしながら言う。

 

源霧「なんか黄金の騎士みたいな奴だったな」

 

黄金の騎士と聞いて鬼矢は顔を顰めてからもう少し詳しく聞こうとする。

 

鬼矢「他には何かあったか?」

 

源霧「そう言えば鎧がなんかリンゴみたいだったな」

 

リンゴと聞いてあいつか……と鬼矢は顔を抑える。

 

魔理沙「心当たりあるのか?」

 

鬼矢「ああ。あいつ本当にしぶといな……」

 

別の意味で厄介な状況になったぞ……と鬼矢はめんどくさそうにぼやく。

 

チルノ「そいつ、どこら辺に居たの?」

 

靈無「えっと……どこらへんだったかしら源霧?」

 

源霧「確か空高く合った門の近くじゃなかったか?」

 

確認する靈夢に源霧はそう返す。

 

鬼矢「門の近くか」

 

蓮子「行ってみます?」

 

行くしかねえなと蓮子のにそう返して飛び上がる。

 

その後ろを箒に跨った源霧と後ろに乗った靈無が付いて来る。

 

鬼矢「お前らも来るのか」

 

源霧「乗りかかった船だからな。いっちょまた異変解決に乗り出してみっかでな」

 

葉「うわ~心強いです~それに博麗の巫女の靈無さんと男の源霧さんならさらに心強いですね」

 

ぶふっ!

 

次の瞬間、葉の言葉に靈無は噴くと共にくくくと笑いだし、源霧はあー…と目を泳がせる。

 

その反応に誰もが?となる。

 

靈夢「ふふふふふふ」

 

源霧「笑うなよ靈夢……!」

 

憮然とした顔をする源霧に靈無はホントおかしそうに笑う。

 

葉「何がおかしいんですか?」

 

靈無「ふふ、いやだってね…源霧が男ってホントあんたは…くくw」

 

お腹を抱えて笑いを隠せない靈無はほら言って上げなさいよと促し、源霧はやけっぱちに言う。

 

源霧「ああ、もうそうだ!俺は女なんだよぉおおお!」

 

全員「えええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!?!?!?!?」

 

出て来た言葉に誰もが驚くのを後目に2人は先に飛ぶ。

 

鬼矢達も後を追う。

 

色々と驚きながらも一同は黒幕がいるであろう門へと向かう。




源霧「次回は『裁きの閻魔と部下の死神』だ。なんで男と間違われるかねぇ……」

霊破「服装でしょ」


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第41章~裁きの閻魔と部下の死神~

初代博麗の巫女と霧雨店主を加えて進む鬼矢達、その道中で2人の人物と出会う。



前回、源霧と靈無により冥界にいる事を知った鬼矢達

 

現在、2人も連れて向かっていた。

 

鬼矢「にしても女だったのかよお前」

 

源霧「悪いか、そりゃあサラシをして胸を潰してるけどよ」

 

魔理沙「名前も勘違いされやすい理由だよな」

 

蓮子「確かに普通に男の名前だもんね」

 

ぶーたれる源霧に魔理沙はそう言い蓮子も同意する。

 

霊夢『そう言えば初代様達はどうして歩いていたんですか?』

 

源霧「ん?どうして歩いていたかって……」

 

靈無「久しぶりの現世だからね。どういう感じに変わってるかも見ていたのよ」

 

メリー「そうだったんですか」

 

文花「それで今の幻想郷は貴方方からみたら良い感じに見えるかしら」

 

そう答えた2人のにメリーは納得した後に文花が聞く。

 

源霧「まあ私達の時代と比べたらいい方だな」

 

靈無「少し不安があるけどね…」

 

そう述べた2人ので靈無のに鬼矢はそりゃそうだなと同意する。

 

不安と言うのも怪人の力が様々な人や妖怪の手に渡っている事だ。

 

鬼矢「(もし変なこと考えている奴に厄介な怪人の力言ったら面倒なことになるしな)

 

あーめんどくさいと考えていると前を飛んでいた魔理沙がん?となる。

 

葉「どうしたの魔理沙?」

 

魔理沙「なんかあっちから誰か来ないか?」

 

そう言われて誰もが魔理沙の指す方を見ると2人組の姿が見えた。

 

1人は長身な女性でもう1人は霊夢より少し小さい少女であった。

 

少女「ようやく見つけましたよお二人とも」

 

靈無「ゲッ、映姫……」

 

むすっとした顔で言う少女に靈無は心底嫌そうな顔をし、源霧はあちゃあとなる。

 

女性「まさかこんなところに居たなんてねぇ」

 

鬼矢「誰だてめぇら?」

 

苦笑して言う女性や映姫と呼ばれた少女へと鬼矢は問う。

 

少女→映姫「私はこの幻想郷の裁判を担当している閻魔の四季映姫・ヤマザナドゥです」

 

女性→小町「私は映姫様の部下、死神の小野塚小町さ。まあよろしくね」

 

これは失礼と自己紹介した後に映姫は靈無や源霧を見る。

 

映姫「全く、今回のに乗じてこちらに来るとはホント貴女方は自由過ぎます。一応死者だと言うのを忘れないで下さいよね」

 

源霧「わりぃわりぃ」

 

靈無「けど丁度向かう場所だってそう言う奴らいるんだから良いじゃない」

 

悪びれてない2人に映姫ははぁ…とため息を吐く。

 

鬼矢「この二人を迎えに来たのか?」

 

小町「まあそれもあるんだけど、ちょいと不審な気配がなんなのかもね」

 

そんな映姫に対して鬼矢は質問して変わりに小町が答える。

 

不審な気配と言うのに成程なと鬼矢は納得する。

 

映姫「あとは私の趣味の説教巡りもありますけど」

 

霊夢『説教巡り!?』

 

一部には嫌な趣味だな…と鬼矢は呆れる。

 

魔理沙「そんな趣味あるのかよ…」

 

蓮子「まあ閻魔らしい趣味だよね…」

 

映姫「真面目にやってれば良いんです。来る途中でもセクハラしてる女性がいたので説教しましたし」

 

メリー「セクハラしてる女性…?」

 

鬼矢「永琳だろう絶対」

 

文花「ああ、竹林のお医者さん」

 

魔理沙「また慧音に何かしてたのか…」

 

セクハラしてる女性と言う事で誰か分かるので誰もがはぁとなる。

 

小町「さてそろそろあの世に帰るつもりはないのかいお二人さん」

 

靈無「まだないわ。せめてこの異変を終わらせてからにしたいわ」

 

映姫「異変ですって?」

 

眉を顰める映姫に霊夢がこれまでのいきさつを説明する。

 

少女説明中…

 

映姫「なるほど。謎の怪人が…」

 

鬼矢「それでそいつが冥界に向かったのを知って向かってる所なんだよ」

 

説明を聞いて顎を摩る映姫に鬼矢はそう言う。

 

しばし考えていた映姫は鬼矢を見る。

 

映姫「なら私とスペカ勝負しませんか?」

 

鬼矢「いや、ならで言われても困るが挑む理由あるのか?」

 

いきなり申し込まれた事にツッコミを入れてから鬼矢は質問する。

 

映姫「貴方の実力を確かめたいのと少し話したいこともあるので」

 

魔理沙「話したいこと?」

 

なんじゃそりゃあと思っていると映姫は問答はここまでとばかりに宣言する。

 

映姫「では始めましょうか。嘘言【タン・オブ・ウルフ】」

 

青い光弾を放射状に発射した後、舌のような赤い光弾の列を展開してから鬼矢達に向けて放つ

 

鬼矢「おっと」

 

それぞれは赤い光弾を避けた後にばらけ始めた青い光弾の隙間を通り抜ける。

 

メリー「氷矢【フリーズレイン】!」

 

魔理沙「恋符【ノンディレクショナルレーザー】!」

 

お返しとメリーと魔理沙が氷の矢の雨とレーザーを放つ。

 

映姫「審判【浄頗梨審判~霧雨魔理沙~】」

 

向かって来るのを避けた後に映姫は次のを宣言すると…なんと魔理沙が現れたのだ。

 

霊夢「ギャウ!?」

 

魔理沙「私だと!?」

 

現れたのに本物が驚いた後に出現した偽魔理沙は魔理沙と同じ弾幕を展開する。

 

鬼矢「なるほどな。相手のコピーを召喚して自分の代わりに弾幕を放つスぺカか」

 

映姫「そういう事です。閻魔だからなせるスペルですよ」

 

蓮子「厄介過ぎ!」

 

冷静に分析する鬼矢へと映姫はそう返して蓮子は叫ぶ。

 

小町「おやおや苦戦しているみたいだね」

 

源霧「お前さんは参加しないんだな」

 

呑気に見ている小町に源霧が傍に来て声をかける。

 

隣には靈無もいる。

 

小町「映姫様のに横やり入れる程野暮じゃないからねあたしは、だから呼ばれるまでじっと見ておくだけだよ」

 

靈無「なるほどね…」

 

そう返す小町に靈無は納得する。

 

小町「まあもしもの場合は参加するけどね」

 

源霧「もしもね…」

 

彼女の言うのがどれかは色々とあるがとにかく、今は目の前の弾幕勝負を見る。

 

霊夢「ギャウ!!」

 

映姫「筋は良いですが、甘い!」

 

攻撃を仕掛ける霊夢にそう評しながら映姫は霊夢の弾幕を避ける。

 

蓮子「たあっ!」

 

葉「ええい!」

 

続けて2人も攻撃するが映姫はひらりひらりと避けて行く。

 

映姫「次はこれです。罪符【彷徨える大罪】」

 

宣言と共に映姫の周りに展開される様に弾幕が出現して渦を巻く様に飛んで行く。

 

鬼矢「【怪人チョップ】」

 

魔理沙「カメレオン符【ベロビンタ】!」

 

弾幕を避けた所でフェニックスファントムのチョップが当たり、追撃と怪人少女となった魔理沙がカメレオンの口から伸びた舌で叩く。

 

映姫「っ、やりますね!ならばこちらも…」

 

そう言って見覚えのあるもの、ホロスコープスイッチを取り出して押すと星座が現れて映姫に張り付くと姿が変化する。

 

成人女性位に成長し、マゼンタ色のドレスを纏い、髪もピンク色に染まり、背中から天使の様に白い羽が出現する。

 

蓮子「ゾディアーツ!?」

 

鬼矢「あれはヴァルゴゾディアーツか!」

 

星座からそれが誰なのかを判断した後に映姫はスペルカードを構える。

 

映姫「制裁【星空からの鉄拳】」

 

宣言と共に星型の弾幕が降りそそぐ。

 

霊夢「ギャウ!?」

 

魔理沙「あぶなっ!」

 

星型の弾幕に誰もが避ける中でフェニックスファントムが接近する。

 

鬼矢「不死鳥【フェニックスブロー】!」

 

映姫「無駄です!」

 

ブローを叩き込もうとしたフェニックスファントムだが映姫の姿は一瞬で消えてしまい、後ろを振り返ると距離を取る映姫の姿があった。

 

鬼矢「チッ、避けたか」

 

映姫「当たったらやばかったですね。ですが、今の私を捕えるのは難しいですよ」

 

そう言った後に瞬間移動による連続移動をしながら映姫はスペルカードを構える。

 

映姫「黒穴【ネビュラホール】」

 

宣言された事に小町はあ、やば…と漏らす。

 

源霧「ん?どうしたんだ?」

 

小町「少し離れるよ」

 

靈無「え?」

 

そう言って距離を取る小町に2人も続く。

 

源霧「一体どんなスぺカ発動したんだ映姫は?」

 

小町「ああ、あれは聞いた話によるとダークネビュラって所に送り込むのを極悪人を閉じ込める場所に変更したスペルさ…流石に今回は変更されてはいるだろうけど、吸い込まれたらやばいんだよ」

 

靈無「なんてもの発動させてるのよ!?」

 

説明を聞いて靈無は驚いた後に霊夢達を見る。

 

鬼矢「なにっ!?」

 

霊夢「ギャウ!?」

 

魔理沙「なんだありゃ!?」

 

それにギョッとなったフェニックスファントムはすぐさまメンバーへと叫ぶ。

 

鬼矢「逃げろ!吸い込まれたらヤバいぞあれは!」

 

葉「え、ええええ!?」

 

メリー「なんてものを出してるのあの閻魔様!?」

 

誰もが慌てて映姫から距離を取る。

 

その直後に出現した穴が吸い込む様に蠢くと引っ張られる感覚が起こる。

 

魔理沙「ぐっ!引っ張られる…!」

 

蓮子「あわわわわ!?」

 

誰もが抵抗するがジリジリと引き寄せられる。

 

映姫「私からは逃げられませんよ!」

 

鬼矢「っ!それなら!」

 

その言葉にフェニックスファントムから映姫が使うヴァルゴゾディアーツになると杖を翳す。

 

すると穴は消えて行く。

 

映姫「しまっ!?」

 

鬼矢「今だ霊夢!」

 

隙が出来た事で突撃した霊夢はスペルカードを翳す。

 

霊夢「ギャウ!」

 

霊符【無双封印】

 

宣言と共に放たれた弾幕は油断していた映姫へと炸裂する。

 

映姫「ぐぅ!?」

 

鬼矢「トドメだ。乙女座…」

 

小町「はい、そこまで」

 

終わらせようとしたヴァルゴゾディアーツの前に小町が現れて制止する。

 

小町「映姫様も実力が分かったんですし良いでしょう」

 

映姫「え、ええ。そうですね」

 

ヴァルゴゾディアーツから映姫へと顔を向けて言う小町に映姫は頷く。

 

少し不完全燃焼だがヴァルゴゾディアーツから元に戻る。

 

鬼矢「ったく、いくら確かめるためにとはいえあんなの使うなよな」

 

源霧「確かに小町から聞いたが罪人じゃない奴に使うスペルじゃないだろ」

 

呆れた感じに言う2人に映姫はすいませんと謝罪する。

 

映姫「つい調子に乗って発動してしまいました」

 

魔理沙「弾幕勝負であぶねえのを出すなよ」

 

そう言った映姫のに魔理沙はげんなりし、霊夢達もうんうんと頷く。

 

小町「映姫様もたまにはそう言うことしちゃうんですよね」

 

映姫「むぅ…」

 

からかう様に言う小町のに映姫は恥ずかしそうに帽子を深くかぶる。

 

鬼矢「で良いって事は認めてくれるんだな」

 

映姫「ええ、これなら大丈夫です」

 

葉「良かった~」

 

霊夢『ようやく冥界に行けますね』

 

その言葉に葉と霊夢は安堵する。

 

映姫「では行きましょうか」

 

蓮子「って一緒に行くの?!」

 

そう言った映姫のに蓮子は驚いて聞く。

 

映姫「はい。もともとそのつもりでした。ちなみに小町も同行します」

 

小町「私は映姫様に付いていくだけだよ」

 

そう返した映姫の後に小町がそう言う。

 

映姫「少々サボり癖がありますが小町も頼れる者です」

 

小町「サボり癖は余計ですよ映姫様;」

 

鬼矢「そうか、とにかく急ぐぞ」

 

苦笑する小町や映姫を見ながらそう言ってフェニックスファントムになった後に冥界へと急ぐ。

 

鬼矢「(純の奴、先に戦ってなきゃいいんだが…)」

 

急ぎながらフェニックスファントムは懸念する。

 

もし自分が考えている存在なら純もすぐに動いている可能性があるからだ。

 

鬼矢「(だって奴は…純にとっての……)」

 

だからこそ急いだ方が良いと鬼矢は急ぐ。

 

冥界にて待ち受けているのは…




映姫「次回『狂気の科学者と再会の友』に続きます」


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第四十二章~狂気の科学者と再会の友~

冥界では純は戦っている所に鬼矢達が駆け付ける。



ガキンガキン!

 

シャロシュ「ふっ、はっ!」

 

???「っ、はあ!」

 

白玉楼ではそこでシャロシュとなった純がとある存在、仮面ライダーマルスと戦っていた。

 

マルス「ふっ、やるではないか術者」

 

シャロシュ「フン、君に褒められたくないよコウガネ」

 

戦いながらそう言うマルスに、シャロシュは不機嫌に返しながら吹き飛ばす。

 

マルス「グッ!やはり強いな…」

 

シャロシュ「(死んだ筈のコウガネが此処に居るって事は奴も近くに居る筈…!)」

 

呻くマルスを見つつ、シャロシュはそう考えて早めに片付けようと構える。

 

シャロシュ「術式【岩雪崩】」

 

ズダダダダダ!

 

マルス「フン、それぐらいの攻撃!」

 

地面に手をつくと、岩が噴き出してマルスへと襲い掛かり、向かって来るのにマルスは剣や盾で防いでいく。

 

シャロシュ「んじゃこれだ術式【雨霰(あめあられ)】」

 

続けざまにマルスの上空から鋭い霰が勢いよく降り注ぐ。

 

マルス「ぬお!?」

 

岩を防いでいた事で反応が遅れたマルスは、い霰を浴びて身体から火花を散らす。

 

シャロシュ「術式【雷雨】」

 

バリバリバリッ!

 

マルス「ぬぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

最後に雷を浴びせていく。

 

マルス「ば、馬鹿な…この私が……!」

 

シャロシュ「これで…終わりだコウガネ」

 

よろつきながら信じられない口調でマルスは、呟いた後にシャロシュの言葉と共に倒れ…

 

ドカーーーン!!

 

爆発する。

 

シャロシュ「さて、どうせ隠れてみているんだろ?出てきなよ…アウシャンム」

 

???「おやおや、やはりバレていましたか」

 

その言葉と共に全身の至る所に、禍々しい雷の様な角、背中からは何枚もの刃が重なった様な翼、腰からは鋭い槍にもなる禍々しい二本の尾が生えているドラゴンインベスを人間に近くし、更に禍々しくした黄金の体を持った怪人が現れる。

 

アウシャンム「分かってしまうとかホントに凄いものですねシャロシュ様」

 

シャロシュ「久しぶりだね。君ぐらいしかいないでしょ?コウガネを復活させることができるのって。開発者の君なら簡単に出来る事だ」

 

称賛にする様におどけて言うアウシャンムと呼ばれた怪人に、シャロシュは怒気を纏わせて言う。

 

アウシャンム「やれやれ、まだあの時の事を恨んでいるのかい?あれは実験に必要なことだったのだよ」

 

その殺意に対してアウシャンムは困った感じに頭を振るうが、シャロシュにとってはそれが許せない事であった。

 

シャロシュ「実験?その実験のためにあの二人を殺したのか!」

 

アウシャンム「ええ、そうです。言うでしょ?科学に犠牲はつきものと…」

 

その言葉にシャロシュは魔力弾を連発し、アウシャンムは禍々しい形をした黄金の剣、ミョシュイムと青黒い禍々しい龍の様な刀、ガウジャウで切払いする。

 

アウシャンム「おっと、危ない危ない。いくら私でも貴方の魔力弾に当たるのは痛いですからね」

 

シャロシュ「ほんと、君って奴は昔から実験優先の…命を考えてない大バカ者だ」

 

大げさに肩を竦めるアウシャンムにシャロシュは低い声で言う。

 

アウシャンム「私の探求心を満たし、技術力の向上のためには多少の犠牲はやむなしなんですよ」

 

シャロシュ「その為にコウガネを使ってあの惨劇を起こしたのか…!」

 

ギリっ…と右手を自らの血が流れる程握り締める。

 

思い出すは自分の友に起こった悲劇…起こりし家臣達のぶつかり合い…

 

アウシャンム「まあ結局コウガネは失敗作だったですがね。まさか人間に負けるとは思いもしなかった」

 

シャロシュ「ああ、それにはホント彼らに感謝しているよ。だからこそ君は此処で僕が倒す。もう二度とあの惨劇を起こさせないためにも!」

 

やれやれと肩を竦めるアウシャンムにシャロシュは自分の武器を翳して言う。

 

アウシャンム「ふ、なら私の研究の成果をここで見せてあげましょう」

 

不敵に笑ってアウシャンムが返した時、そこに鬼矢達が来る。

 

鬼矢「純、大丈夫か」

 

魔理沙「おい、誰だよそいつ?」

 

声をかける鬼矢の後にアウシャンムを見て魔理沙は問う。

 

シャロシュ「奴の名はアウシャンム。コウガネを作ったフェムシンムの研究者でオーバーロード達の悲劇を起こした真の黒幕…」

 

「そして純君を殺そうとして私達を殺した張本人よ」

 

ズババババババッ!

 

アウシャンム「!」

 

応えた純の後にアウシャンムに向けて複数の斬撃が飛んで来て、アウシャンムは慌てて避けた後に大げさに驚く感じに現れた幽々子と妖夢を見る

 

アウシャンム「これは驚いた。デョシュボリャ様、ディジュフォ。まさかお二人がこの世界に居るとは…」

 

幽々子「ええあの時以来ね。あの時はよくも純君を殺そうとしてくれたわね」

 

睨みを付ける幽々子にアウシャンムは大げさに肩を竦める。

 

アウシャンム「あの時、シャロシュ様にはコウガネ開発を反対されていましたからね。だからやろうとしたら貴方方が邪魔したんですよね」

 

靈無「とんでもない奴ね」

 

源霧「確かに開発するものとしての気持ちは分かるがそれで人を犠牲にするのはおかしいぜ」

 

外道っぷりに靈無と源霧は顔を歪める。

 

アウシェンム「それは人の価値観の違いと言うやつです。さて話はここまでにして私の研究成果を披露してあげましょう」

 

そう言ってある物を取り出す。

 

それは…白銀のゲネシスドライバーであった。

 

鬼矢「白銀色のゲネシスドライバー…!?」

 

ゴールデンエナジー!

 

出て来たのに誰もが驚く中でアウシャンムはそれを装着してから次にゴールデンロックシードをエナジーロックシードに変えたのを取り出してセットする。

 

アウシェンム「変身」

 

ゴールデンエナジーアームズ!

 

そしてドライバーのレバーを引くとアームズが現れ、アウシェンムに装着されると姿を変える。

 

装甲が全てクリスタルレッド、アームズやライドウェアが黄金に染まり、装甲と仮面が龍らしき形になっている仮面ライダーであった。

 

鬼矢「この感じ、黄金の果実と同じくらいのオーラを感じるぞ…!」

 

シャロシュ「それが君の研究の成果か…」

 

アウシェンム→カイゼル「ええ、そうです。これこそ私の研究の成果!ゴールデンエナジーロックシードとネオスドライバーで変身する全てのリンゴ系ライダーの究極進化系!仮面ライダーカイゼルです!」

 

妖夢「仮面ライダー…カイゼル!」

 

自分の姿に酔いしれる様に応えたカイゼルに妖夢は強く睨む。

 

蓮子「究極系だかなんだか知らないけどアンタみたいな奴、私が倒してやるよ!」

 

メリー「!待って、蓮子!」

 

カイゼル「ふっ、愚かな!」

 

向かって来る蓮子にそう言って金とクリスタルレッドに装飾されたソードブリンガーを出現させた後に攻撃を防いでから逆に弾き飛ばす。

 

蓮子「くっ!」

 

魔理沙「避けろ蓮子!恋符【マスタースパーク】!」

 

ビィイイイイイイイイイイイイイ!!

 

今度は魔理沙が自分のお得意の砲撃を放つ。

 

カイゼル「ふっ」

 

それに今度は金とクリスタルレッドで装飾されたアップルリフレクターを取り出して軽く防ぐ

 

魔理沙「なっ!?私のマスタースパークを軽く防いだ!?」

 

シャロシュ「なるほど、究極って言うのは伊達じゃないって訳かい」

 

目を見開いて驚く魔理沙の隣でシャロシュは呆れる。

 

カイゼル「次はこちらの番です。はあっ!」

 

その言葉と共にヘルヘイムの蔦を操りながら自身から攻撃を仕掛ける。

 

シャロシュ「行くよ姉さん!」

 

幽々子「ええ!」

 

頷いた後に2人は駆け出す。

 

シャロシュ「ふっ、はっ!」

 

幽々子「華霊【ゴーストバタフライ】」

 

斬撃を放つシャロシュの後ろで幽々子が弾幕を展開して飛ばす。

 

蔓を薙ぎ払って飛んで来る弾幕をカイゼルは盾で防ぐ。

 

カイゼル「やりますね。ですが隙が見え見えですよ」

 

ゴールデンエナジー・スカッシュ!

 

音声の後にブリンガーにエネルギーを収束させた後に巨大な斬撃を放つ。

 

幽々子「!純君!」

 

シャロシュ「姉さん、危ない!」

 

慌ててシャロシュは幽々子を抱き抱えて避けるが…その際に斬撃が左足を掠ってしまう。

 

鬼矢「純!」

 

映姫「!皆さん避けてください!」

 

鬼矢が叫んだ後、映姫がシャロシュが避けた飛んで来る斬撃に気づいてメンバーへと叫び、慌てて誰もが避ける。

 

チルノ「アタイ達も行くよ!」

 

文花「そうね。こいつはほうってはおけないわ」

 

小町「やれやれ、しょうがないね!」

 

その言葉と共に3人もスペルカードを構える。

 

小町「死神【ヒガンルトゥール】!」

 

文花「種符【息吹きの始まり】!」

 

チルノ「氷雨符【アイシクルレイン】!」

 

同時に放たれた弾幕にカイゼルはやれやれと頭を振り…

 

カイゼル「はっ!」

 

気合の声と共に金とクリスタルレッドに装飾された蒼銀杖を召喚し、振り回して弾幕を全て叩き落とす。

 

カイゼル「倍返しで返してあげましょう」

 

その言葉の後にレバーを動かす。

 

ゴールデンエナジー・スパーキング!

 

ブィブィブィブィン

 

音声が鳴り響いた後にカイゼルの周囲に赤と黄金色の林檎型エネルギー弾が大量に出現する

 

チルノ「多っ!?」

 

妖夢「あのエネルギー弾…一つ一つがとんでもないエネルギーを秘めているのを感じます!」

 

小町「あれはちょっとヤバいよ…!」

 

誰もが慌てる中でカイゼルは持っていた蒼銀杖を上に向けた後…

 

カイゼル「はっ!」

 

ズドドドドドォォォオオオン!!

 

エネルギー弾は霊夢達へと降り注ぐ。

 

霊夢「ギャウ!?」

 

魔理沙「ぐあああっ!?」

 

葉「きゃあああ!?」

 

それに誰もが吹っ飛ばされて地面を転がる。

 

カイゼル「どうですかこの威力!黄金の果実に勝っていると言うほどの威力でしょう!」

 

シャロシュ「確かに強いことは認めるよ。でもそれだけだ。それ以外何も籠ってないよ」

 

高らかに言ったカイゼルは痛みに耐えながら言ったシャロシュの言葉に彼を見る。

 

カイゼル「何も籠っていないですと…?どういう事ですかそれは」

 

シャロシュ「言葉通りだ。お前は研究を完成させる以外何も込めてない。そんな奴に負ける気はさらさらない」

 

出て来た言葉にカイゼルは体を震わせ…

 

カイゼル「ふざけるな!私の作った果実が本物より劣っている筈がない!」

 

オーラが迸る。

 

シャロシュ「!この感じ、まさか君…!」

 

カイゼル「ええ、そうです。自分で作った果実を貴方様と同じように幾つも自身に取り込んでいるんですよっ!」

 

迸ったオーラの気配に気づいたシャロシュにカイゼルは叫ぶ。

 

鬼矢「まさか純と同じことをしていたとはな…」

 

シャロシュ「まずい…!皆、よけ…」

 

それにシャロシュが叫ぼうとして大電撃が放たれる。

 

シャロシュ「(この電撃はマズい…!)クッ…!」

 

守ろうと結界を張る。

 

これでどれ位耐え切れるか分からないがないよりはマシだの思いである。

 

カイゼル「これを喰らっても言えるものなら言ってみなさい!」

 

バリバリバリバリッ!!

 

その言葉と共に大電撃はシャロシュ達に迫る。

 

ぐっ!とシャロシュは踏ん張ろうとした時…シャロシュの結界と重なる様に岩の壁が付き出してシャロシュ達を守る。

 

カイゼル「なにっ!?」

 

シャロシュ「この壁はもしかして…」

 

「久しぶりだな。我が友よ」

 

起こりし状況に目を見開いたシャロシュは声に顔を向ける。

 

ゆっくりと歩きながら来るその姿……自分の傍まで来た忘れもしないその人物にシャロシュは涙を流す。

 

シャロシュ「ホント…久しぶりだね。…僕の親友、ロシュオ」

 

傍まで来て手を差し伸べる人物、ロシュオにシャロシュはその手を握って立ち上がり、カイゼルと対峙する。

 

カイゼルは信じられない顔でロシュオを見る。

 

ロシュオ「久しいなアウシェンム」

 

カイゼル「お、王…!?何故貴方が此処に!?貴方は確かに死んだはず…!?」

 

たじろくカイゼルのにロシュオは頷く。

 

ロシュオ「ああ、そうだ。私はあの時に死んだ。だから此処に来たのだ」

 

カイゼル「何?…!そうか此処は冥界!」

 

返されたのにカイゼルも理解し、鬼矢も納得する。

 

怪人の力が来るのだ、死した魂が来たる冥界にいても何もおかしくない。

 

鬼矢「(良かったな純……ロシュオと再会できて)」

 

古き友とも再会を果たしたシャロシュに鬼矢は心の中でそう呟いてる間、ロシュオとシャロシュはカイゼルをみつえる。

 

ロシュオ「アウシェンム。貴殿がこの世界でやろうとする事をさせぬ訳にはいかない」

 

シャロシュ「あの惨劇の事も含めて君を断罪する」

 

大剣とハルバード、お互いの武器を突き出す2人の王にカイゼルは仮面を手で覆って身体を震わせながら笑う。

 

カイゼル「ク…ククク、良いでしょう!フェムシンム最強と言われた王とシャロシュ様のコンビ!そのコンビに勝てば私の研究成果の凄さが照明されますからね!」

 

そう言ってカイゼルは2人の王へと駆け出す。




シャロシュ「次回『古き友との共闘』、ホント、久しぶりだよロシュオ」


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第四十三章~古き友との共闘~

古き友と共に純は過去の因縁との決着をつける。


並び立ったロシュオとシャロシュはカイゼルへと向けて駆け出す。

 

カイゼル「はっ!」

 

斬撃を放つカイゼルにシャロシュが壁を作って防いだ後にロシュオが植物の蔓を鞭の様に操ってカイゼルに叩き付けて行く、

 

カイゼル「この程度…ふんっ!」

 

攻撃して来る蔓をカイゼルは剣で切り裂く。

 

それにより出来た隙を狙ってロシュオが懐に入る。

 

カイゼル「なっ!?」

 

ロシュオ「ふんっ!」

 

驚いてる間に振るわれた横なぎに火花を散らせて吹き飛ぶカイゼルへとシャロシュが突きで追い打ちをかけ、カイゼルは地面を転がる。

 

カイゼル「ぐああ!?いい気になるな!!」

 

強引にソードブリンガーを地面に突き刺して体勢を立て直した後に力強く振るって巨大な斬撃を放つ

 

その斬撃をロシュオとシャロシュは飛び上がって避けてから弾幕を展開してカイゼルへと放つ。

 

カイゼル「ぐぬ!弾幕ならば!!」

 

弾幕を受けながらカイゼルはゲネシスドライバーのレバーを引く。

 

ソーダァ…ゴールデンエナジースカッシュ!!

 

音声の後に周囲に林檎エネルギー弾が生成される。

 

カイゼル「はあ!!」

 

展開された林檎エネルギー弾が向かって行く。

 

向かって来る弾幕にシャロシュとロシュオは掠らないかのギリギリで避けながら接近して驚くカイゼルへと蹴りを叩き込む。

 

魔理沙「すげぇ…あの二人、カイゼルを圧倒してるぜ」

 

葉「凄いコンビネーション…」

 

目の前の光景に援護しようと思っていた魔理沙と葉は言葉を漏らす。

 

ロシュオが攻撃し、そこをシャロシュが、シャロシュが攻撃されればロシュオが守り、シャロシュが追撃をさせない様にする。

 

お互いに背を預け合ってる様に美しき動きでカイゼルを圧倒する。

 

カイゼル「くっ!王達のコンビがここまで強いとは予想外です…!」

 

ロシュオ「強いなど当然だ。私と友が一緒に並べば…」

 

呻くカイゼルにロシュオはそう言ってシャロシュを見てシャロシュも頷いてからカイゼルに言い放つ。

 

シャロシュ「勝てないものなどない!」

 

この!と向かって来たカイゼルを2人でX字に斬りつけて吹き飛ばす。

 

倒れた後によろめきながらカイゼルは起き上がると認めない!と叫びながらカイゼルはゲネシスドライバーのレバーを2回引く。

 

ソーダァ…ゴールデンエナジースパーキング!!

 

カイゼル「それなら…これでどうです!」

 

そう言ってソードブリンガーにエネルギーを収束させるのにシャロシュとロシュオは顔を見合わせて頷いた後に同じ様にエネルギーを武器に収束させる。

 

カイゼル「くらいなさい!エンドオブブレイク!」

 

振るわれたソードブリンガーがの切っ先が地面にぶつかると先ほど放ったのより巨大で光線の様な斬撃がシャロシュとロシュオに向かって行く。

 

2人はそれを前に動じずに武器を交差させ…

 

ロシュオ「行くぞ友よ」

 

シャロシュ「ああ、友よ。僕達なら…行ける!」

 

その言葉と共に2人は宣言して己の武器を振るう。

 

ロシュオ&シャロシュ「クロス・オーバー・シェデュンフォ()!!」

 

放たれた2人の斬撃はカイゼルの放った斬撃と一瞬均衡した後に打ち破り、そのまま驚いているカイゼルへと炸裂する。

 

カイゼル「ぐあああああああああああ!?」

 

シャロシュ「君の敗因はたった1つだアウシャンム」

 

ロシュオ「大切な者を汚し、王を2人、敵にした事だ」

 

火花を散らし、断末魔をあげるカイゼルにシャロシュとロシュオは静かに告げる。

 

そのままゲネシスドライバーが壊され、アウシャンムはカイゼルから変身を解除しながら身体から火花を撒き散らす。

 

アウシャンム「ま、まだまだですよ!まだ!」

 

そう言って最後も悪あがきとばかりに禍々しい形をした黄金の剣と蒼炎を操る事が出来る青黒い禍々しい龍の様な刀を取り出す。

 

シャロシュ「まだ粘るんだね。良いよ。君を完全に倒してやるよ」

 

その言葉と共にアウシャンムは黄金の剣から黒い雷を放ち、それをロシュオが壁で防ぐ。

 

シャロシュ「はあッ!」

 

アウシャンム「があ!!」

 

ガキィン!

 

壁を飛び越えて切りかかるシャロシュにアウシャンムは刀で防いで黄金の剣で切り裂こうとして防がれる。

 

そのままお互いの武器を振るってぶつかり合って行く。

 

暫くしてアウシャンムの刀が青く燃え始めたのにシャロシュは距離を取る。

 

アウシャンム「燃えろ!!」

 

直後にアウシャンムは刀から蒼炎を放ち、シャロシュは術で炎を防ぐ。

 

ロシュオ「大丈夫かシャロシュ」

 

シャロシュ「ああ、しかしこの諦めの悪さには嫌になるね」

 

問うロシュオにそう返しながらシャロシュは顔を顰めて返す。

 

シャロシュ「どうする。やつの攻撃は避けるのがめんどくさいのばかりだ」

 

ロシュオ「ならば我々の力を合わせて打ち砕けば良い」

 

問うシャロシュにロシュオはそう返す。

 

そうだねと頷いた後に2人はそれぞれ手を出す。

 

協力壁【オーバーロード・ガーディアン】

 

展開された光の壁は攻撃を防いだ後にアウシャンムへと迫る。

 

アウシャンム「くっ、こんな壁…ふんっ!」

 

それに対してアウシャンムは剣と刀を同時に振るって壁とぶつかり合う。

 

アウシャンム「ぐっ…!」

 

ずざざざざ……!

 

その頑丈さにアウシャンムは押されて後ずさって行く。

 

押し潰そうとするのにアウシャンムは足に力を入れて勢いを止めて行く。

 

その後に剣と刀から黒雷と蒼炎を強く放ちながら…

 

アウシャンム「でやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

バキィィィィィィン!!

 

力強く振るい、壁を打ち砕く。

 

が、振り切った所で左右からシャロシュとロシュオが接近していたのに気づくのに遅れる。

 

既に放たれるのを待つようにそれぞれの刀身は光り輝いている。

 

ロシュオ「これで今度こそ」

 

シャロシュ「おしまいだよ!」

 

宣言と共にアウシャンムの剣と刀を両断して打ち上げた後、振り切った勢いのまま回転してアウシャンムへともう一閃浴びせて吹き飛ばす。

 

アウシャンム「ぐぉぉぉぉぉぉぉ!?」

 

絶叫しながらアウシャンムは転がって行き、しばらく止まってからよろめきながら起き上がり…

 

アウシャンム「ぐっ、バカな…!?」

 

呻きながら近寄ろうとするアウシャンムだが、それを出来ずに倒れ込む。

 

シャロシュ「これで本当の終わりだ。アウシャンム」

 

ロシュオ「罪に沈んで逝け」

 

静かに宣言した後に背を向ける。

 

アウシャンム「く、クソォォォォォォォォォォ!!」

 

ドカーーーーン!!!

 

断末魔をあげながらアウシャンムは爆発四散して行く。

 

それを切っ掛けに鬼矢達は駆け寄る。

 

蓮子「やったね純さん!」

 

魔理沙「こっちのおっちゃんもすげぇなおい!」

 

おっちゃんと言われてロシュオは新鮮だなと呟いたのに人の姿に戻った純はくすりと笑う。

 

純「久しぶりだね。その姿を見るのは」

 

先程のオーバーロードとしての姿ではなく、純と同じ人としての姿となったロシュオにそうだなと同意する。

 

その後にロシュオは幽々子と妖夢を見る。

 

ロシュオ「本当に良かったな友よ。大切な妻《あね》と部下と再会出来て」

 

シャロシュ「まあね。そう言う君も奥さんと再会できたんじゃないの?」

 

なんだか言い方に引っかかったがそう返す純にああ…とロシュオは嬉しそうに頷く。

 

ちなみに幽々子はロシュオの言った事を的確に見抜いてロシュオさんったら……とうっとり顔をして体をくねくねさせて鬼矢達は思わず引いて距離を取っていた。

 

ーあなたー

 

すると頭に声が響き、いきなりの事に誰もが戸惑う中でロシュオだけは顔を別の方に向け、釣られて鬼矢達も見る。

 

そこには綺麗な女性がおり、ゆったりとした足取りでロシュオの隣に来る。

 

純「久しぶりだね…デェボリャロさん」

 

ーお久しぶりシャロシュさん。2人も元気そうでー

 

そう返す純にデェボリャロと呼ばれた女性はニッコリ笑ってから幽々子と妖夢を見る。

 

妖夢「お久しぶりです。王妃様」

 

幽々子「デェボリャロちゃん久しぶり~あの頃と全然変わってないわね」

 

ーそちらもねー

 

くすりと笑うデェボリャロに少し良いかと源霧が困った顔をする。

 

源霧「その頭に響く話し方をやめてほしいんだが…」

 

そう言われてデェボリャロはあっとなって喉の調子を確かめる様に咳払いして…

 

デェボリャロ「ごめんなさい。しばらくは念話で話していたからついね」

 

メリー「ああ、だからそれで…」

 

手を合わせて謝罪するデェボリャロに誰もが納得する。

 

ちゃんと会話しなよと言う純にロシュオは顔を横に逸らす。

 

鬼矢「もしかして天然なのか?」

 

そんなデェボリャロの様子から聞く鬼矢に純は肩を竦めて返す。

 

霊夢『は、はじめましてデェボリャロさん!私は博麗霊夢です』

 

チルノ「あたいはチルノだよ!宜しく!」

 

挨拶する2人にデェボリャロもよろしくねと笑って頭を返す。

 

それを微笑ましげに見ているロシュオに純は話しかける。

 

純「ねえロシュオ。もしよかったら一緒に暮らさないか?」

 

ロシュオ「家族水入らずな所に入っても良いのか?」

 

そう聞くロシュオに純は勿論と頷く。

 

純「三人が住むには広い家だしね」

 

そう言って笑う純にそうか……とロシュオも笑う。

 

幽々子「ふふ、楽しくなりそうね」

 

それに幽々子は楽しげに笑う。

 

とにかくこれで異変は終わり、後は宴会だ。

 

ワイワイ話し合う幽々子達を見て鬼矢はそう思いながらん-と背伸びするのであった。




幽々子「次回『友との語らいの宴会』に続くわよ♪ホントロシュオさんは良い人だわ~♪」


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第四十四章~友との語らいの宴会~

闘いが終わり、始まるのは再会した友との宴会



異変が終わり、その日の夜…ではなく翌日に開かれた。

 

ロシュオ「…懐かしいな。このような宴会をするのは」

 

純「うん、そうだね」

 

懐かしむ様にお酒を飲むロシュオに純も頷く。

 

幽々子「美味しいでしょ~このヘルヘイムの果実酒。自家製なのよ」

 

楽しげに言う幽々子の隣でデェボリャロも嬉しそうに飲んでいる。

 

デェボリャロ「本当美味しいわねこのお酒」

 

妖夢「デェボリャロ様、こちらの料理も良かったら」

 

そう言って差し出されたのにありがとうとデェボリャロが受け取るのをロシュオは微笑ましそうに見ながら酒を飲む。

 

一度死んでるのもあるからか、酒以外の人の食事を普通に美味しく感じれている。

 

純「…ホント、長い年月が経ったよね。あの時から…」

 

ロシュオ「ああ……ホントに長かった」

 

しみじみと呟く純にロシュオは顔を伏せる。

 

純「…色々あったけどこうして君とまた再会してこうやって一緒にまたお酒を飲めるなんて思いもしなかったよ」

 

ロシュオ「それは私のセリフだ友よ。変わらぬ姿で安心した」

 

そう言ったロシュオに純は困った顔をしてから鬼矢を見る。

 

純「まあそれは鬼矢のおかげでもあるんだけどね。彼と出会えたおかげで僕は元の僕に戻ることができた」

 

ロシュオ「そうか……良き友に出会えたのだな」

 

感慨深く言うロシュオに純は恥ずかしそうに頬をポリポリ掻いてから周りを見る。

 

いつも通りの中で今回新たに鬼矢達が出会った葉達や映姫と小町もいる。

 

映姫曰く、本人は休みを取ってとの事である。

 

ロシュオ「……この光景を見てると改めて我々の世界は狭かったと言うのを感じるな」

 

純「まさに井の中の蛙、大海を知らずってこのことだね」

 

肩を竦めて言った純の言葉にロシュオは興味深そうに問う。

 

ロシュオ「その言葉はどういう意味なのだ?」

 

純「広い世界があることに気づかず、得意になっている人のことって意味さ。黄金の果実を手に入れて神になっても広い世界に気づかなかった僕たちは海を知らない井戸の中の蛙と同じってことさ」

 

成程な……とロシュオは納得する。

 

ロシュオ「私はもう役目を終えた。今度は見て回るのも良いかもな」

 

純「それは良いかもね。世界には面白いことが色々あるからね」

 

趣味も見つかると良いねと笑う純にロシュオは頷き……

 

ロシュオ「む?」

 

純「ん?どうかしたのかい?」

 

すると神社の入り口へと顔を向けるロシュオに純も声をかけながら同じ様に見る。

 

そこには、ロードバロンと幽香が向かって来る姿があった。

 

ロードバロン「ふん、様々な奴らがいるな」

 

幽香「まあ幻想郷の宴会はいつもこうだからね」

 

見渡して述べるロードバロンに幽香はそう返す。

 

鬼矢「お、ロードバロンに幽香じゃねえか」

 

魔理沙「幽香はともかく、ロードバロンが来るとはな」

 

性格的に来なさそうと思っていた魔理沙が思っているとロードバロンはロシュオに近づく。

 

ロードバロン「久しぶりだな。オーバーロードの王」

 

ロシュオ「君こそ久しぶりだ」

 

純「あーそう言えば二人とも出会ってたんだっけ」

 

言葉を交わす2人に純は鬼矢から聞いた事を思い出して呟く。

 

ロードバロン「まあな、あの時はやられたが今度は俺が勝つ」

 

純「だってさロシュオ。どうする?」

 

ロシュオ「白玉楼にいる。来たければ来るが良い」

 

良いだろうとロードバロンはそう返した後に適当な場所に座り、人間の姿、駆紋戒斗になる。

 

その際、魔理沙はバフっと噴いてしまう。

 

鬼矢「おー、そっくりだな源蔵に」

 

魔理沙「そっくりすぎだろ!?」

 

ロードバロン→戒斗「ふん。同じ顔の奴なんて珍しくないだろう」

 

いや、驚くって!と魔理沙が叫んでる間に幽香は優雅に酒を飲んでる美鈴の隣に座る。

 

幽香「美鈴様。こちら私自家製の花酒なんですけど良かったらどうぞ」

 

美鈴「花酒ですか!幽香さん。分かってますね~」

 

うひょお~!と喜んで早速飲みだす美鈴に幽香はニコニコしてみていて、咲夜はむむとなる。

 

戒斗「やれやれ」

 

純「凄い美鈴のこと好きなんだね」

 

呆れる戒斗の隣で純は苦笑する。

 

戒斗「この宴会にやがてあいつも参加するのだろうな……」

 

純「あいつ…?」

 

呟かれた事に純は首を傾げる。

 

戒斗「お祭り騒ぎが好きそうな……俺が認めし宿敵(とも)だ」

 

純「……ああ、なるほど。彼のことか」

 

出て来た言葉に純は鬼矢から聞いたのを思い出した後にん?となる。

 

純「(そう言えば鎧武関連で繋がりが強いインベスやオーバーロードなら目の前にいるロードバロンが一番適任なのに、彼の反応的にそれはないと言う事は鎧武は別のになると言う事になる……)ちなみにその人物がいる所は分かるのかい?」

 

戒斗「奴の力を感じ取れるがどうも微妙でな……」

 

成程ね……と純は考える。

 

純「(それじゃあまだ出会ってない人なのかな?それにしても彼と関係がある怪人って他に……)」

 

鬼矢から聞いた話を思い返して鎧武と関わりがあるインベスやオーバーロードを思い返すが……

 

純「(ん~これと言ったのが……ん?そう言えば彼が最初に戦ったインベスって確か…)」

 

鎧武が戦った最初のインベス、ビャッコインベスの生まれた経緯を思い出してもしかしたらと考える。

 

途端……

 

美鈴「なぜでしょう。近くで誰かが虎のを考えてますね(ゴゴゴゴゴゴゴゴ)」

 

咲夜「か、母さん…?」

 

すると先ほどまで酒を楽しんでいたのから一辺、真顔になって闘気を放つ美鈴に咲夜は後ずさる。

 

他の面々も何事と美鈴を見る。

 

霊夢『な、なんですかこの殺気…!?』

 

鬼矢「あーもしかして誰か虎を考えたりしただろ」

 

ガタガタブルブル震える霊夢を宥めながら鬼矢は聞く。

 

チルノ「ど、どういうこと?」

 

鬼矢「美鈴はな、虎の始祖と犬猿の仲なんだ。だから虎が好きじゃないんだよ。しかも始祖の方とは出会えば即ボロクソ言い合って喧嘩に発展する」

 

そんな鬼矢の問いにチルノが代表で聞いて鬼矢は肩を竦めながらそう返す。

 

美鈴「ホントあのドジ虎とはいつか決着をつけてやりたいんですがこれがなかなかつかなくてああ、もう!」

 

レミリア「荒れてるな……」

 

苦い顔で荒ぶる美鈴にこれは初めてだとレミリアが呟く中で美鈴は再びがぶ飲みし出す。

 

幽香「(美鈴様と決着がつかない虎の始祖…一体どんな人なのかしら?)」

 

美鈴「も~幽香ちゃんも考えるの駄目れすよ~」

 

その隣で考えた幽香に美鈴は絡みだす。

 

反応速いなと魔理沙は見た事ない美鈴のにそう思った。

 

フラン「虎かー…もし美鈴にトラメダル見せてたらヤバかったね」

 

乃亞「そうだなー。あの時に飛んで行ったのは良かったかもな」

 

思い出して言うフランに乃亞も砕かれそうだと思いながら同意する。

 

あわあわと慌てる幽香に良いではないか良いではないかと絡む美鈴に戒斗はふうと息を吐く。

 

戒斗「おい、宴会に参加したのは絡まれる為じゃないだろう」

 

幽香「はっ!そうだったわ!」

 

顔を赤らめていた幽香はせき込んでから霊夢、鬼矢と、鬼矢や霊夢に声をかける。

 

幽香「今度良かったら私の家に来ない?」

 

鬼矢「幽香の家にか?」

 

霊夢『ご招待ですか?』

 

そうよと幽香は頷く。

 

葉「あ、いいなー」

 

文花「幽香さんの家にか……そう言えば私達の当初の目的は幽香さんに会いに行こうだったね」

 

忘れてたと頭を掻く文花にあー……と鬼矢は申し訳なくなる。

 

鬼矢「だったら一緒に行くか?二人も良いか幽香」

 

誘ってから確認を取る鬼矢に良いわよと幽香は笑う。

 

霊夢『それでは今度お邪魔しますね』

 

魔理沙「お、何の話してるんだぜ?」

 

パチュリーたちの方に行っていた魔理沙に幽香の家に招待されたんだよと鬼矢が答える。

 

魔理沙「おー珍しいな。あの幽香が人を招待するなんて」

 

チルノ「確か聞いた話だとヒマワリ畑の様な所で住んでるんだっけ?」

 

思い出して言う魔理沙とチルノに幽香は魔理沙は後で殴りましょうかねと考えつつチルノのに頷く。

 

幽香「ええそうよ。貴女もたまに大妖精たちとかくれんぼしに来るでしょ?」

 

苦笑して言われた事にそうだった~とチルノは笑う。

 

鬼矢「ヒマワリ畑か。良さそうなところだな」

 

楽しげに笑う鬼矢に霊夢も微笑む。

 

ロシュオ「ホント、楽しいな友よ」

 

純「うん、楽しいね。ロシュオ」

 

盃を合わせ、2人はじっくりと宴会を楽しんだのであった。




幽香「次回、ヒマワリ畑での談話よ」


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閑章~ヒマワリ畑での談話~

ヒマワリ畑で語られる…黒歴史?



宴会から翌日

 

鬼矢「お~此処か」

 

阿求に書いて貰った地図と葉達の案内の元、鬼矢たちは幽香の住む太陽の畑に来ていた。

 

前回の異変で葉達に流れで付いて来させてしまったのでそれのお詫びと同時にどういう所か見たかったので付いて来たのだ。

 

後は彼女の家に向かうだけなので歩きながら葉が気になった事を聞く。

 

葉「そう言えば鬼矢さんたちっていつ幽香さんと知り合ったんですか?」

 

鬼矢「ん?ああ、それはな…」

 

聞かれて鬼矢は語りだす。

 

 

 

 

時間遡って、春雪異変が始まるより1週間前

 

その時も鬼矢達は霊夢の特訓を見ていた。

 

特訓を一通り終えて休憩に入る際……

 

小悪魔「美鈴さぁ~ん、幽香さんがお花の様子を見に来てくれましたよ~」

 

美鈴「お、幽香ちゃんがですか」

 

走って来る小悪魔に美鈴はそう言えば頼んでましたと思い出した様に呟く。

 

鬼矢「幽香?誰なんだそれ」

 

乃亞「俺も初めて聞いた」

 

首を傾げる2人に美鈴は軽く答える。

 

美鈴「太陽の畑と言う場所に住んでる子でしてね。時折紅魔館のお花の様子を見に来てくれるんですよ」

 

へぇ~と2人は感嘆してると小悪魔に連れられて幽香が来る。

 

幽香「久しぶりですね美鈴様」

 

美鈴「ええ。お久しぶりです幽香ちゃん。今日は来てくれてありがとうね」

 

ニッコリ笑う幽香に美鈴も笑って返す。

 

鬼矢「(美鈴様ねぇ…部下って感じでもねえな……)」

 

そんな幽香を見て鬼矢は思った後に体を軽く後ろに反らす。

 

直後に鬼矢の顔があった所に幽香の手刀が突き出され、鬼矢の足先が幽香の鼻に当たるか当たらないかの所で止まる。

 

それに幽香は悪戯失敗した子供の様に残念がる。

 

幽香「へぇ…やるじゃない」

 

美鈴「おお、二人とも流石ですね」

 

愉快そうに笑う美鈴においおいと鬼矢はジト目で見る。

 

鬼矢「…どういう関係なんだお前ら」

 

いきなり攻撃してくるって非常識だと思うぞとぼやく鬼矢に乃亞や魔理沙たちもうんうんと頷いている。

 

美鈴「どんな関係ですかって?そうですね……昔助けた縁で交友してる感じです」

 

笑って言う美鈴に幽香もそんな感じですねと笑い……

 

幽香「今は美鈴様に勝てるよう自分を鍛えているのよ。今もそうだし」

 

霊夢『そうなんですか?』

 

そうよと幽香は頷く。

 

美鈴「幽香ちゃんは昔と比べれば凄く強くなってますよ」

 

そう言う美鈴だが幽香的にはまだまだと言う感じなのが表情から滲み出ている。

 

鬼矢「へ~、そうなのか」

 

乃亞「まぁ、始祖から言われても実感沸き難いかもしれねぇけど」

 

そこなのよねぇ……と幽香も困った顔をする。

 

魔理沙「んじゃあ試しに一勝負どうだぜ」

 

霊夢『勝負ですか?』

 

そうだぜ!と魔理沙は頷く。

 

魔理沙「普通な私たちと戦えばどれくらい強いか分かると思うんだぜ」

 

幽香「へぇ、ふうん。私に挑みたいのね」

 

ニッコリ笑う幽香に霊夢はその笑みを見て思わず魔理沙の後ろに隠れる。

 

美鈴「ああ、幽香ちゃんは結構攻めるの大好きっ子なんですよ」

 

鬼矢「なるほど。Sか」

 

フラン「S?」

 

何それ?と首を傾げるフランに知らなくて良い事だと乃亞がそう言う。

 

幽香「…よく見たらあなた、昔戦ったある子に似ているし。もう1人の子も誰かに似てるわね?」

 

魔理沙「?私は今日初めて会ったから知らないぜ」

 

他人の空似かしら……と魔理沙や霊夢を見て首を傾げる幽香に見られていた魔理沙は肩を竦める。

 

魔理沙「まあ戦ってみればわかるかもしれないんだぜ」

 

幽香「それもそうね。んじゃ早速しましょ」

 

おう!と元気良く返事した後に紅魔館の上空へと飛ぶ。

 

鬼矢「がんばれよー、魔理沙」

 

美鈴「幽香ちゃんファイトですよ~」

 

応援の声を聞いた幽香は笑みをさらに深めて気迫が増す。

 

幽香「美鈴様が応援してくれてるし…全力で相手してあげるわ」

 

魔理沙「(応援をしないで欲しいと心底感じる笑顔なんだぜ;)」

 

くすくす笑う幽香に魔理沙は冷や汗流しながら構える。

 

魔理沙「最初から全力で行くぜ!恋符【マスタースパーク】!」

 

幽香「マスタースパーク…!」

 

やられる前にやるで魔理沙は十八番のを出し、出されたのに幽香は眼を見開いた後にすぐさま避ける。

 

その後に笑みを深くする。

 

幽香「まさかアンタもマスタースパークを使うなんてね」

 

魔理沙「へ?あんたもってまさか…!」

 

その言葉に魔理沙は眼を見開く中で幽香は何時の間にか手に持っていた傘の先を向け……

 

幽香「元祖・マスタースパーク」

 

魔理沙のと同じマスタースパークを放つ。

 

霊夢「!?」

 

鬼矢「元祖だとッ!?」

 

誰もが驚いている間、魔理沙はギリギリ避けた後に戸惑った顔で幽香を見る。

 

魔理沙「どういうことだよッ!元祖マスタースパークって!」

 

幽香「文字通りよ、あーやっと分かった。あなたはあの魔女の娘ね。私が前に住んでた所に来た……」

 

スッキリと言う顔をした幽香のに魔理沙はええ!?と驚く。

 

魔理沙「母さんのこと知ってるのかよ!?」

 

幽香「ええ。昔、先代の博麗の巫女と一緒に来たのよ」

 

あの時は本当に突然だったわと呟いた後に弾幕を展開して飛ばしながら愚痴るように言う。

 

幽香「それにしても外見はそっくりなのに口調は似てないのね」

 

魔理沙「へ?口調?」

 

どういうこっちゃ?と首を傾げる魔理沙に幽香はくすくす笑う。

 

幽香「まあそれは戦いの後に教えてあげるわ。さあ再開しましょ」

 

その言葉を言い切る前にマスタースパークを放つ幽香に魔理沙は慌てて避ける。

 

魔理沙「なら次はこれだぜ!恋符【ノンディレクショナルレーザー】」

 

お返しと次はレーザーを放つ魔理沙に幽香は……

 

幽香「あらよっと」

 

傘で防いだりして行く。

 

魔理沙「傘で防いだ!?」

 

幽香「あらあら、油断大敵よ」

 

その言葉と共にスペルカードを構える。

 

幽香「花符【幻想郷の開花】」

 

宣言と共に弾幕が展開され、次々と飛んでくるのを魔理沙は避けていく。

 

魔理沙「うおとととっ」

 

ギリギリの所をなんとか潜り抜けた魔理沙は前を見て鼻先に傘の先を突き付けられる。

 

幽香「はい。ここまでね」

 

魔理沙「ま、参りました」

 

手を挙げて降参する魔理沙に幽香は楽し気に笑う。

 

鬼矢「おー。魔理沙にほぼノーダメージで勝つとはかなりやるな」

 

霊夢『魔理沙も傷付いてなかったのは余裕を魅せる感じだったのもあるんですね』

 

降り立つ2人を見ながら鬼矢と霊夢は各々に感想を言ったり書いて述べる。

 

幽香「まあまあっていったところね。ま、私もまだまだ精進って所かしら」

 

謙遜ですね~と笑う美鈴にお前を目指してるならそうだろと鬼矢がツッコミを入れる。

 

幽香「にしてもやっぱり親子ね。戦い方も母親と似てたわ」

 

小悪魔「ほへぇ~そうだったんですか?」

 

魔理沙を見てそう述べる幽香に小悪魔は感心する。

 

まあねと返した後に幽香は背伸びして自分の本来の目的の為に歩き出す。

 

幽香「それで花壇の花の様子はどうなの?」

 

小悪魔「あ、そうでした。こっちです」

 

慌てて後を追う小悪魔を見送ってから鬼矢は美鈴を見る。

 

鬼矢「そっくりだなお前と」

 

美鈴「え?そうですか?」

 

うん、そっくりだよお前と……と鬼矢はそう返す。

 

 

 

 

戻って現在

 

葉「へ~そうだったんですか」

 

鬼矢「ああ。そう言えばあの時聞きそびれたことがあったんだよな」

 

文花「何々?」

 

話を聞いて感嘆する葉の後に何かを思い出す鬼矢へ文花が興味津々で聞く。

 

鬼矢「魔理沙の母親…亜理沙の昔の口調の事だ。あの後聞けなかったからな」

 

魔理沙「そう言えばそうだったな……あの時は特訓するですっかり忘れてたな」

 

ああ……と魔理沙も思い出して呟く中で葉も気になります!と目を輝かせる。

 

葉「魔理沙さんのお母さん、昔どんな口調だったのでしょうか!」

 

魔理沙「ん~母さんあまり話さないんだよなー。昔の事」

 

腕を組んでなんでだろうなと唸る魔理沙に葉も気になるようだ。

 

鬼矢「まあ幽香に聞けばすぐわかるだろ」

 

チルノ「だね~あ、あれがそうじゃない?」

 

付いて来ていたチルノが前方を指すと確かに家らしいのが見える。

 

霊夢『あ、幽香さんです』

 

そして家の前で出迎える様に幽香がいた。

 

幽香「ようこそ。待ってたわよ」

 

こんにちわ~と挨拶する葉やチルノに書いて見せる霊夢に幽香は笑う。

 

幽香「ホント可愛いわね。親とは大違い」

 

鬼矢「まぁ、話に聞いた幼少期色々とあったからな」

 

霊夢を見て言う幽香に鬼矢は代わりに返す。

 

幽香「中にお茶とお菓子を用意しているわ。さあどうぞ」

 

チルノ&葉「お菓子~♪」

 

笑顔で言う幽香にチルノと葉が早速駆け出し、霊夢も嬉しそうに続く。

 

幽香「さあ、入って」

 

鬼矢「おう」

 

言われて鬼矢達も3人の後に続く。

 

そして中を入ると置かれていたお菓子を真っ先に食べてる3人の姿があった。

 

文花「もう葉ったら」

 

魔理沙「霊夢のヤツもホントにな」

 

やれやれと誰もが苦笑したところに……

 

ガチャ

 

ロードバロンが来る。

 

ロードバロン「来たんだな」

 

鬼矢「おう。来たぜ」

 

短くかわした後にロードバロンは行って来ると言ってどこかに行く。

 

幽香「お茶淹れたわよ」

 

出された御茶を礼を述べてから鬼矢と文花は飲む。

 

文花「あ、美味しい」

 

鬼矢「これは…バラの香りがするな」

 

ほうと感嘆の息を吐く2人に幽香は嬉しそうに笑う。

 

魔理沙もお菓子を食べつつ御茶を堪能していて、3人娘はお菓子に夢中である。

 

鬼矢「…そう言えば前聞けなかったこと聞いていいか?魔理沙の母親の…」

 

幽香「ああ、彼女の口調の事ね」

 

もう1回一口飲んでから聞く鬼矢に幽香も最初に会った時に呟いた事を思い出したのかそうね……と呟く。

 

幽香「一言で言うとお嬢様口調だったわ」

 

鬼矢「………は?」

 

なんじゃそりゃあ?と一瞬呆けてしまう鬼矢達に幽香はくすくすと笑う。

 

幽香「ホント面白かったわよあの時は、うふふと笑ったり、上品な感じに見せたりね」

 

魔理沙「か、母さん……昔そうだったんか……」

 

鬼矢「こりゃ話したがらないはずだぜ……本人的にも恥ずかしいだろうしな」

 

亜理沙の過去に目をパチクリさせる魔理沙に鬼矢は半笑いで呟く。

 

幽香「あとこれは聞いた話で昔黒幕側もしてたそうよ」

 

へぇ~とそういう話をしながら花を咲かしていくのであった。

 

亜理沙「……なんか寒気を感じるんだけど気のせいかしら…」

 

源蔵「まだそこまで寒くないし気のせいじゃないか」

 

ちなみに本人は自分の黒歴史が話されてるのを後日、魔理沙から聞いてからかいに来た幽香から皆に話したのを聞かされて一日閉じ籠もって悶えまくるのは些細である。




亜理沙「じ、次回『もう1人の巫女と宣戦布告』、ホント恥ずかしい(/ω\)!!!」


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