転生しても俺はほとんど変われないようです (pikaru)
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第1話: 比率と転生

久しぶりの投稿でございます。
今度こそは最後まで書いていこうと思います。


「今日から春休みになる。課題は出さないがお前たちは、来年度受験生だということを忘れないように!

それじゃあ、元気に過ごせよ!」

 

「「「はーい!」」」

 

担任からありがたい言葉を聞き、クラスメイト達が適当に返事をする。テンション上がっている人もいるけど、すごくだるそうにしている人もいる。

 

「お前ら何時くらいからやる?」

 

「帰ってすぐかな?」

 

「マジで?俺は飯食ってからにするわ」

 

「おれもー」

 

帰ってからの約束もしているやつらもいる。まあ、いつものクラスの雰囲気だな。

 

「令人、一緒に帰ろうぜ!」

 

「いや、今日はちょっと親に買い物頼まれててさ。すまんな」

 

話しかけてきたのは、俺の友達の俊哉(としや)だ。学力は、お世辞にもいいとは言えないがこいつにはいつも助けられてる。なぜならーーーー

 

「マジかよー、せっかく一緒に帰ってやろうと思ったのにさー」

 

「こらっ、俊哉。令人には用があるんだから諦めなさい」

 

ーーーーまあその話は、しなくてもいいか。んで、話しかけてきたこいつは、徹(とおる)だ。女だと思った?ねえねえ女だと思った?残念、オ・ネ・エでした。

 

「分かっててわざと言ってるんだよー」

 

「そう?ならいいけど・・・」

 

「全く、徹は令人の彼女みたいだなぁー」

 

それは、冗談でも言わないでほしい・・・。徹もまんざらでもないような顔してるし・・・。

 

「んじゃ、俺買い物頼まれてるんで。じゃあな!」

 

これ以上、この話を広げられても困るので逃げるように教室から出た。

教室を出るときに、「事故に気を付けろよ!」と先生が忘れてたのを思い出したように言っていたのが、なぜか耳に残っていた。

 

 

                      ☆

 

気が付いたら、俺は母さんの上にいた。いや、比喩表現とかじゃなくて本当に。というか、浮いてるのかこれ?

下を見ると母さんだけでなく妹の来夢(らいむ)や親父、兄までいた。

みんなが顔を白い布上のもので隠している誰かを囲んで悔しそうな、悲しそうな、そんな顔をしていた。

 

(誰を囲んでいるんだ?)

 

俺はそれがとても気になった。みれば見覚えがある恰好をしていた。幼馴染の俊哉でも徹でもない、でもよくみる格好だった。

 

(だ、誰だ?)

 

分かりそうなのにわからない。そのとき、後ろから

 

「それは、あなたよ」

 

すごい綺麗な声で話しかけてきた人がいた。驚いた俺はすぐさま後ろを向いた。

 

「・・・・え?」

 

声に合った姿をしている金髪の美しい女性だった。

背中には羽を付けていて、頭の上には輪っかが浮いていた。そう、それはまるで、というか!

 

「天使様じゃないですか!?」

 

「なんで様を付けるのかがわからないけど・・・よく分かったわね。そうよ、天使よ」

 

なんで「様」を付けるのかだって!?それは神の次にえらいと言われてるお方じゃないですか!?

 

「下界では、そういう風になってるのかしら?実際は、そんなに偉くないわ。毎日雑用ばっかで、特にあの上司は・・・どうでもいいような雑用ばっか私に押し付けてくるわ・・・ブツブツ」

 

心の中で思っていたことがさらっと読まれて、愚痴がぐちぐちとーーーー

 

「ちょっとここで話しにくいことを話すから上に移動するわよ。あとそれ、まったく面白くないわよ」

 

壁を貫通するって不思議な感覚だな。建物を通りぬけてから男としてはやらねばならないことをし忘れたことに多少がっかりはしたが、それよりももっとグサリとくる言葉を天使様から頂いた。

 

「ストレートに言わないでください・・・。それで天使様は何しに俺のところに?もしかして俺の未練を無くしてから閻魔様のところに飛ばす気ですか!?それなら、俺と当たり障りのないことをぜひ!一生のお願いです!」

 

俺は今まで、一生のお願いを使うことがなかった。いつ使うの?今でーーーー

 

「それ、古いわよ。・・・・・・それと私は男『じゃよ』」

 

・・・男?・・・じゃよ?・・・あっ。この人(?)もしかして、勘違いしてるな?

俺は立ち上がって間違いを指摘してあげることにした。

 

「ロリババアは、需要ありますが、女性が『じゃよ』とか使ってもただのおばあさんになってしまうと思うのですが?」

 

天使様は一瞬固まった。そして・・・・・・高らかに笑い出した。

 

「な、何がおかしいんです!?」

 

俺は真っ赤になって聞いた。俺は間違ったこと言ってないんだぞ!?

 

「すまぬ、すまぬ。こんな恰好してるから間違えられるんだったな」

 

そういって羽で風をおこした。

 

「っ!」

 

いきなりの風に目をつむり腕で顔を隠す。風はすぐにやんだため、手をおろし、前を向いた。そして俺は唖然とした。なぜなら、

 

「すまなかったな。こっちが本当の姿じゃ」

 

さっきまで今まで見たことのないような、美しい天使様がいたのに、今ではただの普通のおじいさんになっていたからだ。

 

「これで、意味が分かったじゃろ?わしは男じゃと」

 

「ああ・・・分かったよ。でもなんで天使の姿になっていたんだ?」

 

最初から、その恰好で出てくればいいのに、と言う言葉を付け足して。

元天使様のおじいさんは、やっぱりその質問かというような顔をして言った。

 

「さっきの恰好で出てきたほうが、うれしいじゃろ?女だった場合は、その奴の好みの姿で出ておるぞ?・・・まあ例外のやつもおるがの・・・」

 

例外か・・・。まあ聞かないほうがいいような、そんな気がする。

 

「そうじゃ・・・聞かないほうがいい・・・。んでワシがお前さんのところに出た理由は至って簡単。それは」

 

「その前にあんたは誰なんだ?」

 

一応聞いたほうがいい、そんな気がした。

おじいさんはおお、そうじゃったそうじゃった、と言い名前を言った。いや名前というより自分がどんな身分かを言ったと言えばいいのかな。

 

「わしは、全知全能の神みたいなもんじゃな。ホレ、お前がつい先日見てたアニメのピンクの少女みたいな感じじゃな」

 

ほう、まど〇ギのあの人か。なるほど分かりやすい。

 

「で、お前さんは今どんな状態かわかるか?」

 

ちょっと悲しそうな目でそう言ってきた。わかるも何もさっきあんたが教えてくれたようなもんだろ・・・。

 

「死んだんだろ」

 

俺は、さらりと言った。

おじいさん、いや神さんは少し驚いていた。

 

「普通の人なら少なからずは動揺するんじゃがな。お主も珍しい人じゃの」

 

「も」ってことは俺以外にもいるわけなんだな。だったらそこまで驚くことはないのに。

 

「さっき死んだ奴も動じずに言ったからの。で、本来死んだ場合さっきお主が言ったようにここで未練をなくして閻魔のところへ行ってもらうんじゃが、ここのところいろんなところで人が亡くなってしまって、現世と天国と地獄の魂の比率が合わなくなってしまってるんじゃ。少子高齢化のおかげでつい最近までは釣り合っておったんだがの・・・」

 

へー、そんな比率があるのか。どこの世界でも仕事しなきゃならないのか・・・。

 

「んで、KKGでついさっき決まったことがあっての。ああ、KKGっていうのは「神が協議する議会」でKKGじゃ。亡くなった人で未練を現世無くせる人は現世に転生してやってこいという法案みたいなものが決まったんじゃ」

 

ってか神は一人じゃないのか・・・。付喪神とかもKKGに入ってるのかな?

 

「ほうほう、なるほど。つまり俺が第一号の実験体になるのか?」

 

「いや、ついさっき転生させた人がいたから第二号じゃ」

 

「へー、んで俺はどこに転生させられるの?勇者になる感じの転生?それともどっかの小説の中に転生するのか!?それともそれともエルフとかがいる世界なのか!?」

 

それならすっごくいいじゃないか!今の世界じゃないところに飛ばされてチート能力みたいのもらって主人公っぽく暮らせるとかめっちゃ楽しいじゃないか!

 

「落ち着け落ち着け、さっき言ったろ。転生先は現世、お前が元いた世界じゃ。チート能力も付けないし、ハーレムにもならんぞ」

 

「え?」

 

この神は今なんて言った?

 

「転生しても今まで言っていた学校に通ってもらうぞ。じゃが、暮らしていく場所は変わるがの。施設で暮らしていたが子供がいない夫婦に引き取られたって感じにしとくからの」

 

「ちょっと待て!なんで元いた世界なんだよ!勇者とかになってチート能力使って、お姫様救って、そのまま結婚して、幸せな暮らしを歩んでいくとかそういうのはダメなのかよ!」

 

転生ってそういうものだろ!?

神はあきれたような顔で俺をみて言った。

 

「お主は何にもわかっておらんの・・・」

 

「な、何がだよ!」

 

「勇者になってチート能力使ってーーーーなんて話、もうさんざん出尽くしたよ。読者は見向きもせんじゃろ。どっかの小説にーーーーってそれはただの二次小説じゃ。最後のエルフが出てくるーーーーなんてエルフのこと知り尽くしてから書かないと読者に『にわにわしてるぞ』なんて言われかねん」

 

「読者って誰だよ!さんざん出尽くしたってなんだよ!『にわにわ』とかなんだよ!お前の言ってること意味わからないぞ!」

 

神の専門用語かよ!たしかに俺のいた世界でも専門用語とか全く意味わからなかったし!

 

「(あ、そっか。きゃつらはこれが小説ということを知らんのか)・・・・・・まあ、もう決まったことだおとなしく現世へ行け」

 

そう言って、知らない間に手に持ってい杖を振りかざした。途端に目の前が真っ白になっていった。

 

ーーお前がまだ知らないこともあるのじゃーー

 

最後に神がこう言っていたようなきがする。




誤字、脱字があるかも知れませんのでありましたら報告願います。


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第2話:現世と義両親

れいと(・・・)視界がだんだんと白から青っぽくなっていく。そして空のような青と、ところどころに点在した雲のような白が目の前に広がっていった。周りを見渡しても同じようなものしか見えず、髪や服がたなびいている。

ここで俺は考えた。さっきまでは、高い場所にいた、だが今は空と雲が遠くまで見える。こんなの誰でもわかる問題じゃないか。

 

 

 

そう、俺は落ちている。

 

 

それも、どこぞの芸人のがスカイダイビングした高度一万メートルとかなんかよりはるか高いところだ。あー、これも神がやったのかな。不死身じゃない限りここから落ちるのも、このGに耐えるのも、落ちたときの衝撃もどれも耐えられそうにないもんなぁ。パラシュートのないスカイダイビングなんて観察処分者のどっかの誰かよりも早くできるなんて、嬉しいような悲しいような・・・。

 

「でも、こっからの眺めもいいもんだな」

 

目が良いせいもあってかこっからでもうっすらユーラシア大陸や北海道が見える。ホントにうっすらだけどね。それなら某男子生徒より早くできたのはいいことなのかも?

まだ着きそうにもないから、ここからいろんなところでも眺めるかな。

 

                        ☆

 

やっと自分が住んでいる県が見え始めたころ俺は気づいた。

このまま、地面に激突するのではないかと。死人だから死ぬことはないんだろうけど、すごい痛みが俺を襲うんじゃないか?さっき高いところにいた時も若干寒く感じたし・・・。まあ若干だから痛みもだいぶ緩和されるんだろうな。そうじゃなきゃ、上から落ちてくる時点で凍え死ぬからね。まあ、もう死んでるんだけど。

どんどん周りの景色が自分のよく知っている景色に変わっていく。なんか、ついさっきまでいたのに少し懐かしい。そろっと地面に落ちるので着地の衝撃に耐えようとする。んーと、これだと道路に当たりそうだな。車に当たると痛そうだし・・・って俺の真下信号で車止まってるじゃねえか!マズイ、非常にマズイ!当たる俺も痛いだろうし、何より車に乗ってる人が死んじまうじゃねえか!で、でも俺は空中にいるから身動きなんかできないし!う、うぁあああああ!

 

                        ☆

「ああああっ!あ、あれ?」

 

い、痛みがない?っていうかここはどこだ?

 

「どうしたの?大きな声だして。怖い夢でも見てたの?」

 

ふふふ、と笑いながら前から知らない女性が俺に声をかけてくる。

 

「え?あ、うん。大丈夫です」

 

驚きながらも俺は返事をすることが出来たようだ。

 

「もうじき着くからもうちょっと待っててな」

 

こちらもフフッと少し笑いながら運転手のもう一人が俺に声をかけてくる。

はい、と答えながら周りを見渡すと見覚えがある車だ。そうか、ここは俺がぶつかりそうだった車じゃあないか。

 

 

(ようやく気づいたようじゃな)

 

だ、誰だ!俺のなかに直接話しかけてくるやつは?

 

(ついさっきあったばかりの人の声すらも忘れるのかこのばかもんは・・・)

 

「バカとか言うんじゃねーよ!」

 

「「えっ?」」

 

「あ、いやすみません。なんかまだ寝ぼけてて・・・」

 

「あ、ああそうなの?びっくりしたわぁ・・・」

 

すみません、ともう一度言っておく。ってかこいつの声は聞こえてないんだもんな。感情を抑えなければ。

 

(そうそう、抑えるのじゃ)

 

く、こいつ・・・!神のくせに人をからかうのかよ・・・!

 

(さてと、からかうのは終わりにして本題に入るぞ。まず、前にいる二人はお前の義両親になっている。名前は・・・まあ後で自己紹介をしてくれるじゃろう。あと、お前はこの二人の養子としてこれからくらしていくことになる。)

 

性格に難があってもやっぱり神なんだな。必要なことはちゃんと教えてくれる。名字は教えてくれないのか?

 

(あ、ああそれはじゃな。まあ昨日までは田中じゃったぞ。お、もう着くようじゃな、ま、またあとでな)

 

「おい、ちょっと逃げるなよっ!」

 

そこでその終わりはないだろうと思って、つい声が出てしまった。

 

「ど、どうしたのかい?」

 

運転手の人が少し動揺した様子で俺に聞いてきた。ま、まあ普通はそうだよな・・・。まあ何とか言い訳をするか。

 

「す、すみません。なんか未だに寝ぼけてみたいで・・・」

 

いくらいい言い訳がないからってその言い訳はないだろっ!ってつい自分にツッコんでしまった。

 

「あ、ああそうだったのか。すまないね」

 

とは言ったけど前では

 

「(あの子大丈夫か?施設でなんかあってたのか?)」

 

「(い、いやそんなこと聞いてないわよ。とりあえずあとで連絡してみるわ)」

 

あのー、聞こえてますよーとは言いづらかった。実際こういう場面に出会ったら俺でもそうするしね・・・。

 

                      ☆

 

「さあ、ここが新しく君の家になる場所だよ。普通のマンションよりもちょっとだけ大きい部屋なんだ」

 

この男性が言うとおり、確かに他のところより大きいな。徹(オネエ)の家の部屋よりもちょっとだけ大きい。

 

「ささ、入って入って!」

 

女性が嬉しそうに俺の背中を押していく。中を入る前に一瞬だけ見えた表札には二人だけの名前しか入ってなかった。この年齢で子供がいないのは珍しいな、と思った。

 

 

 

中に入ってからはリビングやトイレといった、部屋がどこにあるか全部見せてくれたり、明日の予定を聞かされたりした。何故か俺の部屋がもうすでにあるのことについては、驚きを超えて不思議に思えてしょうがなかった。

 

 

 

「さてと、改めて自己紹介をしようか」

 

まだこの人たちに対する接し方がわからないまま夕食を食べた後に男性はこう言った。

 

「俺の名前は佐藤渡(わたる)。まあ普通のサラリーマンだ。んでこっちは俺の妻の宇美(うみ)だ。宇美の料理は俺の中では一番なんだ」

 

またぁ、と宇美さんが嬉しそうな顔で言う。この二人は結構仲がいいみたいだ、まあ夫婦だしな。

 

「よろしくね、れいと(・・・)君」

 

俺はこの言葉を聞いたとき、母さんにエロ本を見つけられた時並みに体に緊張が走った。




一話は、自分でも読みづらい、分かりづらいと気づいたのでいずれ修正したいと思います。


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第3話:名前と決意

な、なんでこの人は俺の前の名前を知っているんだ?この人たちもあいつに頼まれた人たちなのかも知れない・・・。

 

「今日から君の名字は田中から佐藤になるんだ。名前はこの漢字で合ってるよね?」

 

男性・・・いや渡さんから渡された紙を受け取って渡さんがシャーペンで書いた字をおそるおそる見る。

そこで俺は自分の勘違いに気づいた。そして、この転生しても俺の名前は「れいと」のままなのだと。受け取った紙には「令斗」と書かれていた。まさかの一文字違いだとは・・・。絶対にわざとこの字にしたんだろうな。この人が字を間違えているという可能性もあるが・・・。まあそれが事実かどうかは俺にはわからないんだけどね。

 

「はい、合ってます」

 

そういうとちょっと安心したような顔になっていた。

もうちょっとかっこいい漢字に変えようか、と思ったが自分のネーミングセンスに自信が持てなかったので諦めた。

 

「あー、良かった。何回も合ってるはずなのになんか初めて会ったような感じがしてね。君の態度も若干よそよそしいからさ」

 

と笑いながら話しかけてくる。

 

「何回も会ってるんだからさ、敬語くらいは外していのよ?」

 

一回しか会いに行ってない人が言うの?とか言われそうだけど。とこちらも笑いながら言ってくれた。この二人よく笑うなぁと思いつつ、

 

「はい!渡さんも宇美さんもよろしくです!」

 

「まだ敬語つけてるじゃないか」

 

とまた笑われてしまった。

 

このあとは適当に雑談をして終わった。

 

                       ☆

 

「ふぅ」

 

自室に入って少し溜息が出る。今日はいろんなことがあったからかな。

さっきカレンダー見たけど明後日は学校なんだよな、なんか春休み無駄にした気分だな。無駄にしたのは自分の人生なんだけど。そう自虐ネタを自分で考えて一人で失笑する。

そんなことを考えてると家族のことを思い出す。今頃みんな今何してるのかな?と。会いに行きたいけど今はまだ会えないだろう。彼らは俺が転生したことすら知らない。いいや、他人と見られても見に行くことはできる、でも・・・

 

俺は今家族に会ったら泣いてしまうだろう。誰よりも早く死んでしまったことの謝罪、悔しさ。みんなと交わした約束、そして兄のエロ本を隠す場所を失くしてしまったこと。特に最後のことは家族には知られてはいけない・・・。

 

・・・涙をふきながら俺は決めた。家族にはいつか会う、でも今じゃない。誰も俺のことを知らないなら恥ずかしいことはない。自分自身を新しく変えてから、自分に自信を持てるようになってから会おう。

 

まず、どんなことから変わろうか。まず、イメージ?いやでも恥ずかしいな。そうだ、愛想よくしようじゃないか。前の俺は周りに愛想よくなかったからな。んじゃ二つ目は何にしようか・・・。

 

こんなこと考えていたけど、朝起きた時にはすっかり忘れていたのは言うまでもないんじゃないかな。

 

 

 

 

 

 

「・・・なあ宇美」

 

「・・・どうしたの」

 

「あのこって、今生きてたら令斗君と同じ年齢だったんだよな」

 

「そうよ、でもなんで・・・あっ」

 

「そう、あの子と同じ名前なんだよ」

 

「き、気づかなかったわ・・・。なんか不思議ね」

 

「神様とやらの仕業かな」




遅れて申し訳ないです。
テストやらゲームやらいつものサボりやら(8割後ろの二つのせい)で一か月近く遅れてしまいました。
次回からはまた2週に一回くらいは投稿するペースに戻っていきたいと思います。


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