六でもない神サイト〜異世界に拉致られて強制配信で晒されてますけど、なんとか生きていきます〜ゲッシュルーラー (木原 無二)
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ロクデモナイ神サイト
1話


注意!作者は導入などの始まりの部分が苦手です!1、2、3話は、ながら見で読むのをお勧めします!(だってそうじゃないと面白い所を読んでもらえないんだもの…)


カメラの前でピンクな彼女は語る。

都市伝説を語るように。

「それはいつからあったのかもわからないサイトだった。

 本当にどこにでもあるようなサイトでたまたま一人の人間が見つけそれから次第に噂になっていた。

 曰く、 ライトノベルの主人公みたいな能力を手に入れることができる

 曰く、世界の各国の諜報機関が血眼になってサイトの運営者を探している

 曰く、サーバーがない

 曰く、運営者は人間じゃない…

今日の都市伝説はこれでした!まったねぇー!!」

 

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 誰かが言った。このサイトはバベルの塔への鍵じゃないのかと。

 

 この話題が出たのはおよそ半年前。

 とある都市伝説系ゆらツーバーが投稿した動画で紹介された。

 何でもこのサイトに書かれている『後〇〇日』。

 この日数の数字が誰でも読めるというのだ。

 

 その動画を見た一人の外国人が『私にも読める!』とコメントしたことから一点。瞬く間にインターネットの海を『本当の情報』として駆け巡って行ったのだった。

嘘、欺瞞、悪意の群れの中で『本当の情報』とはそれだけで価値がある。

 その結果、テレビで紹介されるようになり、これは調査するべきだと言う人たちが増え始めた。

 今じゃ国を初めとした研究機関、民間企業がこのサイトに対して動いているらしい。

 

「ほんと、あれのお陰で今じゃ有名人だもんなぁ。な?」

 タブレットの画面の可愛い桜色のキャラクターのアイコンが光る

「いやぁ、ウホウホすっわ。広告最強。」

 通話相手は例のゆらツーバー、桜餅サンドリヨン。バズる前にFPSのとあるゲームで一緒にプレイしていた事で今じゃネッ友だ。

 話題はもちろんこのサイトのことについて。

 

「そろそろスッかね?」

 そう今日は……その日。

 ネットではもちろんお祭り騒ぎ

 テレビでも取り上げられることだろう

 そしてこいつはそれを生放送で配信しないのだろうか?

「……おい!聞いてんのかよ無常!」

「きいてるきいてる。でかい鼻くそがどうしたって?」

「どこに鼻くそでできた?!クソ!コイツ寝ぼけてやがんな!」

「お前テンション高すぎない?」

 

 そして、その時は、来る。

 ……10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0

「おや、何かサイトが更新されたようだぞ?」

 

 ネット上にはびこるあらゆる変態から陽キャ、陰キャから自宅警備員まであらゆる人が気にしていたサイト。恐らく主婦までもが気になっていたサイトだろう。

 だがそのサイトにかかれていたものは意外なものであった。

 

 私との盟約により以下の通りにしてもらう。拒否はできないものとする。

 1つ目

 今から2週間後無作為に選ばれた100名の人類の人々は異世界に行ってもらう。

 2つ目

 そしてその一つ目に選ばれた者は新天地で生活を送ってもらう。

 その時の光景はこの地球にいる人類に見られることになるだろう。

 3つ目

 異世界では自由に動いてもらって構わない。

 4つ目

 2週間後選ばれる人々は開始1分前に通知が来るから

 準備をしておくがいい。

 

「…なるほど、意味が分からん。」

「何じゃこれ」

 7つ目 

 今閲覧することができません

 8つ目

 今は閲覧することはできません

 9つ目

 今は閲覧することができません

 10つ目

 今閲覧することができません

 ………………

 

「さすがにないだろこれ」

「だよな〜」

 単純明快にこれが悪ふざけによる嘘だと分かった。

 

「ていうか新天地、か」

「この新天地って異世界とか並行世界とかそういうものだよね?」

 考えたら考える程馬鹿らしくなってきた。

 というか、

「これ全世界から100人ってことやろ?

 まず当たらん」

 そもそもこんな上から目線のやつの世界なんか行きたくない。

「それなぁwww」

 馬鹿らし。アホらし。

「それよりもお前の動画どうなるんだ?」

「新天地のことについて語るwww」

 シュールだな

「ん?何だこれ?」

 どうやら何か発見したらしい。

「どうした?」

「サイトに掲示板って書かれたタグが増えている。」

 何?とりあえず見てみるか

 ということで新しく開かれた掲示板を見てみたらすげー書き込まれていた。

「書き込みの量がえぐい」

「世界中の変態から政治家までもがここに集まってるねんな。」

 あっという間に民度が悪くなっているながわかる。

「言語によって掲示板が違うんだ!」

「おいおいwヒエログリフ板なんかもあんぞ!?」

 それ、パソコンでそもそも打ち込めんの?

 

 そして、あれから2週間たった。

 いつもと変わりない日常。

 

 学校サボってタブレットでゲームして

 ラーメン食べて

 ポテチ食べて

 コーラ飲んで

 ラノベ呼んで

 アニメイト行って

 ゴロゴロして

 気分転換に性処理して

 まぁ、そんなかけがえのない日常生活を送っていた。

「そういやもう2週間だよな?」

「あ〜異世界だっけ?」

 あの後、彼女の人気は落ちたが元々の五倍にまで増えたのでよかったらしい。

「さすがに、…なぁ〜」

「だよなぁ〜」

 もちろんのことだがネットではすでに忘れられている。

 興味のないことはすぐに忘れる。それが人間だ。

 

『掲示板』

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 おい、始まんぞ!!

 今北産業

 このお祭り騒ぎよwww

 異世界に連れってくれ!!!

 それみんな待ってることwww

 あんなの嘘W騙されてるバカしかいねえわW

 嘘でも面白かったらいいんだよ

 それな

 それな

 ………

 ……

 …

 

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「湧いて出る

   火に向いて逝く

         虫の性」

 よし出来た

「人が虫のようだ!」

 おいやめろ。

「また残り通知が来るまで10秒ぐらいか」

「なんかドキドキしてきた」

 いや、流石にしないだろ

 そもそも、

「お前は選ばれねえわ」

 コイツは新天地とかで生きていけねぇだろ。

「なんでだ!」

 その時だった

 頭にものすごい頭痛が来た。

 まるで頭にドリルが突き刺さってくり抜かれそうになっているような…

「…痛い!!イッタイ!!!」

 あまりの痛さに思わず泣いてしまう。

「!大丈夫か!おい!」

 その時だった。

 頭の中に分からないが理解できる言葉でささやかれたのは。

“ 今から異世界に行ってもらう

 自由にしてくれ

 BY神♡”

 

「……はあ?!」

 

「!?どうした!」

 

 どう説明していいかわからないが時間もあまりないんだろう

 直感でわかる、これは本物だ。こんな事出来るやつがただの厨二なわけがない。

 

「……時間があまりないから単刀直入に言うと…どうやら異世界に連れて行かれるらしい?」

「…がち?」

「…多分だけど」

 

 痛みは収まったが時間はもうあまりない。

 ならば伝えるだけ伝えよう。

 

「とりあえず包丁だけでも…」

 

「聞いてくれ」

 

「!……なんだ?」

 まるで遺言をいうような、いや、遺言なのだろう。

 だが、それではこいつが可哀想だ。残されて行くやつの気持ちは、自分が一番分かっている。

「見ていろ。」

「へ?」

 向こうの世界で見られている。そう書いてあったはずだ。

 細かいことは言わずに台所に行き包丁を手に取る。

 ついでに家にある緊急避難用のカバンを背負う。

 この家は親が遺していった家だ。

 一人しか家にはいない、伝えたい相手には伝えた。

 そして、足元に光が出てくる。

 

「…どうやら時間のようだ」

「……早いよ」

「…ごめん」

「…絶対に戻ってこいよな!」

「…あぁ」

 そんな本当に戻って来れるかどうかわからないのに思わず頷いてしまう。

「……………行ってらっしゃい!!!!」

 ……あぁ、こういうときはこう言うんだったな…

 声に出すのも、この家で言うのも懐かしい。

 

「いってきます」

 




カクヨムの方でも投稿してます。


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2話

とりあえずの投稿


 

「……ぁ、……?」

 

 何もない、何もない。

 

 水が滴るような感じもなければ、呼吸できなくて苦しめられるという感じもしない。

 空虚だ。無だ。

 そう言わないで、説明できないような空間がそこにはあった。

 いや、本当はその程度では説明すら出来ていないだろうが()()()()()()()()()()ではそう言っておかなければならない。

 だが、不思議と嫌な所じゃなかった。どちらかというとまるで元々、我々人間が居るべき所に戻ってきたかのような…

 少しずつだが意識ははっきりしてきた。

 

 あとひとつ、訂正何もないわけではなかった。

 白く光っている四角い何かがそこにはあった。

 だいたいの予想はつく。こういう異世界ものではテンプレだ

 

 だけど普通白の部屋とかじゃない?

 …別に文句はないんだけどさ、

 

 そう思って白い物を見たらたくさんの文字を書かれていた。

 

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 起きたぞ!!

 やっと起きた

 遅いぞ!

 高校生か?

 …………………

 ……

 …

 

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 ……も、しか、して、…

 

 今、この状態から見られている!?

 っていうか多分この反応、全世界から!!

 

 …いや、だとしたら説明がつく

 あの残り何日なのか知らせる数字が様々な人が見える理由が。 

 今、このコメントの全てが読める理由が!

 

 とりあえず何か行動しなければならない。

 コメント見てみると…なるほどな。

 

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 とりあえずステータスを揃えろ

 他の奴らもさっさとやってるぞ

 右下に設定のマークがあるから

 それよそれ!

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

 言われた通りにしてみると右下のところに歯車のマークがあった

 おそらくこれは設定のマークだろう。出てきたのは様々な数字と文字だった

 俺の目線の先にはSP100と書かれてあった。

 スキルポイントのことか?

 …どうやらコメント欄を見てみるとだいたいその認識で合っているらしい。

 

 この100ポイントで生きてこいということだろう

 

 とりあえずパッと見て行く

 

 …マジでいろんな種類がある、剣術スキルから水泳スキルまで。

 ……だけどなんで魔法系がないんだ?

 

 普通に異世界と言ったら魔法だろう!!

 そうだろう?な?

 

 …まさか魔法がない世界とかじゃねえよなあ??

 

 そう思って見ていたらコメント欄にこんな書き込みがあった

 

“横にスライドしろ!早く急ぐんだ!!”

 

 何かと思って横にスライドしてみればそこにいろんなものがあった

 

 ……………………いや、いろんなものがあったといた方がいいだろうか

 

【火魔法0】

 

【水魔法0】

 

【土魔法0】

 

【風魔法0】

 

【無属性魔法1】

 

【毒魔法0】

 

【錬金魔法1】

 

【回復魔法0】

 

 選択可能数1

 

 これ0ってことは……0?

 0?!

 そこに一つとんでもない爆弾が投下された

“残り一個ずつしか残ってないぞ?”

 

 なるほど。つまり俺の異世界生活終わった、というわけだな?

 

 拝啓、全人類の皆さん。

 残り少ない時間ですがこの配信を楽しんでいってくださいね?

 

 属性の横書きのところにはどれか一つしか選べませんと書いておりこの残り二つあるうちのどちらか一方を選ばなければならない

 

 だが、これだけ言わせてほしい。

 この残り二つはだめだ。

 

 まず無属性魔法

 よく異世界ものとチートとかよくあるがそんなのは生まれて努力してきた人間が手に入れられる力だ。

 

 仮に何もせずに手に入れられたとしてもそもそも話これがどういうものなのか

 すらわかんない。

 

 よくあるのが魔力の塊飛ばすとか、だがそんなの向こうの世界に着いて早く使えるものじゃないんだろう。

 

 錬金魔法もそうだ。

 

 よくあるのが地面を操作したり水を氷に変えたりするのがイメージだがポーションを作るというイメージもある。

 

 正直なところ戦闘で使えそうではない。

 

 と言うか日常生活でも使えるかどうかすらわからん。

 

 …………………だがどちらがイメージできるかといえば錬金魔法だろう。

 

 まだこちらの方がましだ。

 

 そう思って僕は錬金魔法を手に取ることにした。

 




やっぱり錬金って良いっすよね?


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3話

投稿〜投稿〜


次にスキル一覧表を見て考える。

本当によかった。スキルも早い者勝ちじゃなくて。

マジでいろんなスキルあるんだな…

魚釣りスキルとかは5ポイント、投擲スキルは3ポイントで補正レベルで変わって来るらしい

 

とりあえず定番の鑑定スキルから探し見る

 

……あった、

鑑定スキルは15ポイントで取れる

一応保守

次にアイテムボックスの類い……あった

ポイント数は20ポイント

これも一応保守

あと気配察知スキル…10ポイント

気配遮断…5ポイント

あと魔力操作の類いは…ない?

じゃあ魔法に近しい物は?……あった。

スキル〘創造〙

きましたねこれ。

大体他のアニメでもチート能力の定番、テンプレ天ぷら。

さて、一応どんな能力で確認しておこう

 

〘自分が知っていて、自分が触ったことがあって自分が見たことがある物質なら作り出せることができる。中身の構造や性質を知っているとさらに魔力消費量は少なくなる。〙

 

……なかなかなチートっぷり

 

スキルポイントは20ポイント 

…欲しい。

一応これも保守だ。

 

ほかにも探してポイントをやりくりした結果こうなった。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

無常 仮寝 (むじょう かりね)

レベル1

 

HP100

M P300

 

魔法∶錬金魔法

 

スキル

鑑定スキル

アイテムボックス

気配察知

気配遮断

創造

付与術

身体能力強化

 

SP5

___________________________________________

 

あと残り5ポイント,どうしようか?

 

残りの5ポイントの使い方について考えてみる。

                

先程、スキル表をあれこれ探していたら右下のその他のところをタップした時〘能力〙という説明も曖昧なスキルがあった。説明にはその人の魂に影響して変容するという地雷系の匂いがぷんぷんするスキルかと思って選んでいなかったがちょうど5ポイントの価値らしい。これを選んだら自分はどうなるのだろうか?

 

そう思った時に心臓がドキドキしてきた。

 

いや、ようやく自覚したと言った方がいいのかもしれない。

 

自分は今非日常を体験しているのだ。

 

自分は今から誰も知らない物を見に行くのだ。

 

そう思うと、体にいろんな感情を駆け巡ってきた。

 

もちろん興奮もあれば恐怖もあり、好奇心もあり羞恥心もある。

 

それらの事を考えると、僕の中にはこのスキルを取らないという選択肢がなかった。僕の直感が、血が言っているのだ。自由で在れ、と。

 

そして、最後のスキルを選んだ時、僕の視界はまばゆい光に包まれたのだった…………………。

 



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異世界配信開始
4話


続ける事って難しいですよね…


目を開けるとそこは空一面に広がる世界が映っていた。

 視線をマメ一つ分下げると青々とした森が目に映る。

 おそらく日本においてでもここまで人工物がない自然というのはなかなかないのではないだろう。

 

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 きれい…

 すげー!!

 これがマジ物異世界か…

 なんだまだ森しかないじゃないか、ドッキリかもしれんぞ

 ドッキリでどうやってあの黒い空間だせるかご教授していただけませんでしょうかwww

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 どうやら視聴者さん達もの人たちもみんなこの景色に感動しているようだった。

 ともかく景色に見とれている場合ではない。

 人を探そう。この世界について知るために。

 

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

『というわけで何か案ない?』

 こいつ!いきなり脳内に…

 いきなりすぎてワロタwww

 なるほど、これだったら独り言で怪しまれないな。

 川は探すのどうだ?案外すぐ見つかるかも。

 ↑確かに川沿いに歩いて行ったらよく村があるって聞いたことがある

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 言っておくが、これは声に出していない。

 頭に浮かんだらそのまま言葉に反映されるらしい。

 他の配信の能力を簡単に言えばこんな感じである。

 

 •カメラ画面は自分で移動することができる。

 •1日に合計1時間だけ移さないことができる。もし時間が余ったら貯金することができる。

 •自分がどれぐらい見られているかというのをランキングで見ることができる。だが、他人の順位を見ることができない。

 •ブロックしたいと思ったユーザーをブロックすることができる。

 と色々出来るのだ。

 

 だが、川を探す前にやっておかなければならない事がある。

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

『というわけでスキルの確認しーます!!』

 待ってました

 よしキタこれ

 お主分かっておるな?

 ちくわ大明神

 ↑誰だよおい

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 いや、誰だよおい

 まぁ、とりあえず。スキルの実証だ

 

 まずは鑑定スキルから。

 近くに生えている木の実を鑑定する。

 …よし出来た。

『鑑定がレベル1になりました』

『ミモ 果実

 食べることができる』

 

 おおー

 でた

 ……コメント欄には誰も鑑定について書き込んでいないようだが…見えていないのだろうか?

 でもこれ、おかしいよな?

 なんで人間に都合よく書かれているんだ?

 別に都合よく書く必要なんてないのに。

 ……できるかやってみようか。

 

 鑑定を鑑定

 

『スキル名 鑑定レベル1

 本人が理解できるように指定したものを表示する

 また、スキルレベルが上がれば分かることも増えていく』

 なるほど………それじゃあこういうのはどうだろうか?

 

(成分表にして表示しろ)

 するといくつかの知っている成分が表として出てきた。

 何個か文字化けしていたり、分からない部分もあるがそれはおそらく元の世界になかった物質でもあり、またこの世界においても発見されていなく名称がつけられていない物質だからだろう。

 とりあえず鑑定についてはこれでいい。解釈や応用範囲が広そうだ。

 

 次は身体能力強化。

 魔力を消費して身体能力を上げると書かれており、やってみると体の中から得体の知れない何かが飛び出してきた。

 それはとてもごく少ない感じだったが何かが飛び出してきたと言える感じであった。体が高揚している。

 

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 おう、どうした?

 何か見た?

 つか早くそろそろ移動しね?

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

「いや、何でもない。そろそろ行こう。」

 顔に、いや、行動に出て行ったのかもしれない。

 確かにとりあえず移動しながら少しずつでも進んで行こう。

 ガソリンを燃やすイメージで森の方向に走っていく。

 ほんの少しだけだが、いつもよりは体が軽くて、速い。

 少しずつだが魔力が体内から減っている感じもする。

 ……よしじゃあこの魔力を体になじませるようにしていこう

 

『身体能力強化がレベル1になりました。』




カスな主人公しか書けない症候群…


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5話

続けてドーン!!


次に確認するスキルは付与術だ。

 走りながら付与術の所開けてみると2つの項目があった。

 

 付与可能

『耐久値上昇1』

『切れ味上昇1』

 説明欄曰く、付与術はどうやら生物以外のものにしか与えることができないらしい。錬金魔法と創造との相性が良さそうだな。

 この際、錬金魔法も使って確認して見ようか。

 走るのを止め、僕は岩に手をつけて、唱える

 

『錬金』

 

 岩からナイフのような形のまま出てくる

 

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 魔法!!!キター!!!

 うオォぉぉりゃぁああ!!!

 チィくぅわぁ大明神!!!!!!

 ついに魔法が来たーーーー!!!!!!

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 コメント欄でもお祭りのようだ

 

 あぁ、ワクワクしてきた!

 できたナイフは弥生時代の石切包丁のような物だが関係ない!

 この心臓と魂から溢れる魔力!

 脳から出る麻薬のような物質!

 俺は今、興奮をしている。

 おそらくこの興奮は人生でもトップレベルを争うだろう!

 早速、俺はナイフを手に取り付与術をかける。

『切れ味上昇と耐久値上昇を1上昇』

 ナイフがほんの少し光が宿って気がした。

 ナイフを振ってみる

 ヒュン

 風を切る音が聞こえた。大して変わっていない気がするがこれはこれでいい。

『付与術がレベル1になりました。』

 ______________________

 付与って魔法じゃないんか?

 スキルじゃねぇだろ

 魔法とスキルの境目がよくわかんね

 どっちも魔力消費してんじゃねーか。

 鑑定はしてなかったぞ?つかさりげなく鑑定使っても誰からも気づかれない鑑定さん…

 ______________________

 さて、このまま次のスキルを確認しよう!次は創造だ。

 何を創造しよう?

 ……案外そこら辺にあるものがしやすいのかもしれない。

 とりあえず鉄から。おっと、できた。めちゃ早く作れるけど大分魔力喰われる。

 とりあえず一旦保留で。考え所なスキルだ。

 さて次のスキル……いや能力。

(能力、発動!)

 ………………

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

『まぁ、だろうな。』

 草

 草

 草

 、

 、

『うるせぃ。もう能力についてはまた今度考えよう。そういえばここって外国語ってまだ観てないような気がするんだけど。』

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 多分だけど日本語でしか表示されないと思う

 他のところやと外国人のところはその国の言語で書いてるからな

 2ヶ国語できる人はをOK らしいけど

 配信者が知っている言葉に変換されるらしいぜ

 っていうか立ち直り早すぎない??

  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 なるほどなーと、そんな事を考えながら森の中を駆けて行った。

 

 




続けてドーン!


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6話

配信のコメント欄って難しいっすよね…?


 

せっかくの異世界ときたのは良いものの、こうも木、木、木だったら気が滅入るので視聴者と話してみることにした。気配察知とか気配遮断を使っているので恐らく大丈夫だろう。

 

『気配察知がレベル1になりました。』

『気配遮断がレベル1になりました。』

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

『とりあえず何かしたい事を決めよう、というわけでなんか案出してって〜。

よろしく』

 

まっていました

人任せで草

獣耳娘を仲間にする

いやエルフだ

ロリっ娘で

とりあえず全員ハーレムにする

セックスシーンは公開で

寝取られ……ふむ悪くないな

『おい変態ども、一旦だまれ』

獣耳娘は譲れんからな

銀髪のエルフよ……こい!!

紳士たるもの幼き女子守るべきである!!

『すまん、お前らに聞いた俺が馬鹿だった。とりあえずまともなやつくれ』

じゃあハーレム作らないのか?

セックスしないのか?

獣耳娘は?

エロフは?

神聖なる小さきおなごは?…

『………………………………………………………ノーコメントで』

 

間ナッが

男というもの正直になったほうがよろしいぞ

こっち来いよ

『絶てぇやだ』

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

もう少し駄弁りたいがそうはいかないらしい。

「……………」

いるな

何か人形の形をした者が気配察知で感じ取れる。

身長は自分よりも低い。

これはもしや…

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

『ゴブリンなのか?』

ん?

うわ!まじ?

つりじゃねーのかよ!!

今まで釣りと思ってるやつは草

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

すぐに鞄のすぐ出せるところに差し込んである石のナイフを取り出す

 

これはゲームではない。現実なのだと再認識する。

 

俺は相手の持っている武器を見る。

相手が持っている武器は棍棒。恐らくそれ以外の武器は持っていないだろう。

 

まずは遠距離攻撃による様子見。足元にある石を走りながら魔力を込めて相手に投げる。

相手はその石をしゃがんで避けた。

相手はその場から動いていないので真っ直ぐ前のめりになって飛び出して体重をかけて胸に差し込む。

手に強い肉の抵抗感があったがすぐに刺すことができた。

効果音やそういったもの特にやたら肉の生々しい感触がし、血が流れる独特な音が聞こえる。

返り血が少し付いた手を拭いながらステータスを確認する。命を奪ってしまった後悔をするのは後でいい。

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

無常 仮寝 (むじょう かりね)

 

 

 

HP100/110

 

MP120/320

 

魔法∶錬金魔法

 

鑑定スキル 1

アイテムボックス

気配察知 1

気配遮断 1

創造  1

付与術 1

身体能力強化 2

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

HP と MP と身体能力が上がってるな

だが、数値だけじゃダメだ。

経験を積まないと。

…もっとたくさん殺そう。

そうすれば何か自分の中で人として成長できるかもしれない。

とりあえずこのナイフは捨てよう。2回も使うほどじゃない。

もうこの際、新しく作るか。

 

ついでに言っておくとリスナー?視聴者?の反応では良くやったという声からグロい、残酷だ

動物愛護の精神がないのかという声が聞こえているがまたそれはそれで揉め事となっているようだった。

 

慣れよう。それが正しいと、今の自分には思えた。

 



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7話

生き物を殺したら,イライラしません?


あれからだいたい10匹以上殺した。

途中で胃がムカムカし、ストレスで心臓が張り裂けそうになったが途中からは

そんなこともなくなり普通に殺せるようになった。

 

目の前で火花が舞っている。

 

今の時間帯は夜

 

月は2つ出ており、ジャングルといっても差し支えないような森の中で焚き火をしていた

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

『つかれた…』

おつかれ〜

ゴブリンスレイおつかれ〜

結構グロかったな

san値大丈夫?

『大丈夫……と言いたいところなんだけどさ…疲れた。これからどうするか考えよう。』

真面目に考えるか

世界中を旅するとか?

こちらの世界に帰るとか、テンプレで

ハーレムを作れ

はぁ?リア充作るところを見て何が楽しいん?

頭腐ってんのか?粗チンか?

やめやめそういうのも掲示板だけにせい、ここではそういうのはご法度じゃ

『え、そんなルールできてんの?』

暗黙のルールだがな

こんな所言い争ったところでそちらの世界にいる人達は迷惑でしかないだろ?

『助かる、そういえば動物保護しろとか言っていた奴らもいなくなってんだな』

さすがにあれは頭悪すぎた

たし蟹

『なるほどな、それにしても見てる人多いのにも関わらずコメント数少なくね?て言うか普通に会話できてるんだが?』

それについてもネット上で話し合われたがおそらくだが取捨選択されてると思う。意味のあるやつとないやつとで

『おけ、理解した』

しりとりしようぜぇ〜

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

(本当に取捨選択できとる?)

 

夜の間、ずっと焚き火を見ながら、掲示板のメンバーと話していく。

これからのことだったり、地球では今どうなっているとか。あの漫画の最新刊はどうなっているとか。もちろんネタバレ野郎はBANにした。

 

そんな時だった。

木々の影からガサッという音が聞こえ周囲が一気にまるで本当の夜が来たかのように暗くなる。いや、これがこの世界の本当の夜なんだろう。

 

この雰囲気、この匂い、そしてこの粘りつく視線。

改めて言わせてもらう。

「男に興味はねぇ」

そう言いうと一匹のゴブリンが襲いかかってくる。

手元に置いていたナイフを手に取りもう片方の手を地面につけ、棘上に構築し噴出する。

そしてそのまま後ろにいる二匹目を片手にあるナイフで首元に差し込み、

二匹目に刺さった首のナイフを反時計回りに体を回転させながら抜き取る。

3匹目にはその回転を利用し腹の部分にナイフを投げつけ、相手の足に地面を隆起させ刺し殺す。

 

近くには…………反応なし。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

おーすげー!

褒美を遣わす

殺戮!殺戮!

手慣れ感がすごいわ

とりあえず移動しろ、他にも血におびき寄せられてくるぞ

『ちょっと待ってくんない?』

___________________

そう思った無地はおもむろに5人の頭を触る。

イメージは再構築するイメージで。

細胞そのものが変えられるのではなく、細胞の流動性が緩くなるような。

ゼラチンが水に一瞬でなる、そんなイメージ。

するとゴブリンが汚い体液を撒き散らしながらそこら一帯に鮮血が飛び回った。

いきなりの変形に体がついてこれなかったのかな?

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

何がどうなったんやんこれ?!

ぐろ

これはあかんわ

もしかして錬金術か

『正解!……あ、ここから移動しない方がいいかな?』

は?

何言ってんだこいつ

馬鹿だこいつ

早く移動しろ

『移動する理由は周りから獣などが来るから、

だろ?ていうことはつまり向こうからモンスターが来るかもしれないってことだろ?』

そうに決まってんだろ

アホの子でちゅね

御託はいいからさっさと逃げろ

はぁ〜

『じゃあレベリングと素材集めにあってるな』

イキってるクソガキ確定

好き死なせてやれよ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

『……まぁみてろ、リスナー(能無し共)

 

というわけで今からこの口だけのやつらに目に物見せてやりますわ。

 

見てろよ、俺のこと見てる奴ら全員。

 

俺が、強いスキルを取れなかった。そんな、ありきたりな、悲劇の主人公(三下)でないとというのを証明してやる。

 

だから、勝手に魅せられてろ、お前ら。

夜は、さらに進む。

 

 

 

 

 

 

 




アリをぶちぶち潰すのは好きだけど,ゴブリンをブチブチやるのはちょっとなぁ…


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8話

投下〜


(とりあえず辺りにあるものは……っと、) 

周りには草、木、土、空気、水、ゴブリンの死体しかない。

植物から毒を抽出?

植物がそもそも何が何でどう言うものかすらわからん。

物を創造?

明らかに悪手、魔力バリ食うから論外。

なら、どうするか?

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

『というわけで殺戮ホイホイテント、つくっていくよ〜〜!!』

 

ソレなんていうRTA?

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

きにしなぁ〜い、きにしない!

材料は、土、水、そしてゴブリンの死体。

 

まず隣りにあるの川の水を大人が二人真っ直ぐ入る大きさまで土と水を混ぜ沼城にする。。

 

そうすると、あら不思議。ゴブリンの死体とその体液は川の水が湿ったことによって生まれた沼に、少しずつシミ込んでいく。そのシミは獣達にはよく匂う事だろう。

ここにいる動物は大抵が重そうな奴しかいなかった。今までだったら手を出さずに隠れていたが、沼に入ったらなかなか抜けなくて動きが鈍くなる。こちらの錬金魔法の基本範囲は15メートル半。こっちから一方的に攻撃ができるのだ。

そして喜ばしい事にここら一帯を歩いたが、沼などはなかった。

つまり相手は沼からは簡単に抜け出せないということだ。 

まぁ、見てないだけかもしれないがな。

 

まぁ、作業、作業っと

とりあえず、木を錬成!

そして、木をドーム状に覆い、ドームのてっぺんの真下にハンモックとして寝る場所を作る。念の為に木のドームに外から触れたら爆発するように創造で小型の指向性地雷と付与術レベル2で得た音吸収レベル1を付与しておこう。

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

『はい、というわけで完成〜!!』

おお〜すげぇ!

臭いとか大丈夫なの?

『あ、寝床の横に消臭で作るから材料教えて』

いいぞ〜というか、重曹と水で簡単に作れるぞ

後はレモンだったり、アロマだったり入れたらオッケ〜

『重曹だけでいいかな、ほいっと創造!!』

草ぁ

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

だが、これだけは言っておきたい。この罠は人間に対する配慮をしていないということを。

拝啓、過去の自分へ、

 

悪夢とは回避出来ないものだと知れ。

 

そして、

 

もうちょっとバカでもわかるような罠にしとけや!!!!!

 

早朝

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

おーい、おきろ!

やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい

ナイス!

ありがとうございます!

変態は滅びるものよ。

『…………』

まだ起きねぇ…

無自覚のレベルアップ

地球の恥を殺せたな

こんなにレベルアップするものなんか?

_____________________

通知がうるさいなぁ…通知?

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

『おやすみ…』

待て待て、

おい〜

おい

『…………何だよ…』

罠見ろ!罠

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

ん?

あれ?

なんか、あれ、人間の首のような………寝よ。

 

二度寝に老け込む事にした。

 



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9話

ちょっと胸糞悪いかも…


「それで、何があったんだ?」

昨夜、自分はどうやら人を殺したらしい。

真っ暗闇の沼にハマってる最中にイノシシの様な獣が突撃されたらしく、そのままゆっくりと死に体の身体で木のドームを剥がそうと手を伸ばした所で、ドームに仕掛けた小型の指向性地雷がトドメになったらしく視線の先に皮膚が焼け爛れた死体がある。

木の棒で突いて見ても反応はしない。どうやら死体らしく死体しているらしい。

そんな言葉遊びをしながらコメント欄を見てみるとどうやらコイツは僕を殺しに来たらしい。

_____________________

そいつは国籍不明のキチガイ殺人鬼ジンだ。

配信でアイツの信者がお前が近くにいるかも知れないって言ってあちこち探し回ってたらしい

森の木々が一緒だとかで

恐らく南か北の人間だって言われているぞ

めちゃくちゃやべぇやつ

13人以上殺してるらしい

強姦もしてるってさ

そいつ、そっちの世界に行ってから会った商人の親子をやりやがったんよ

しかも親の目の前でその娘をレイプしやがった

抜けましたわw

黙れカス

うるさ

ニュースに出てるぞ

殺してくれてありがとう

_____________________

 

なかなかのクズだなこいつ。

とりあえずこいつのことは置いといて、朝に来たレベルアップの通知を確認しよう。

そういえばあれから一回も確認してないような…

まぁ、とりあえずステータス!

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

無常 仮寝 (むじょう かりね)

 

レベル12

HP220/220

MP320/320

 

魔法∶錬金魔法

 

スキル

鑑定スキルレベル1

アイテムボックス

気配察知レベル2

気配遮断レベル2

創造レベル1

付与術レベル2

身体能力強化レベル3

能力

罠設置レベル1new!

対殺人鬼特攻レベル1new!

幸運レベル1new!

SP11

___________________________________________

 

レベル12…?!そんなにも上がっていたの!?

いや、ゴブリンを殺し回っても2.3回しか通知は来てなかったはず……

コイツはここに来てどれ程殺しまくったんだ…?

「レベルが12に成ってる…」

___________________________________________

は?

高くね?

www

アイツの死ぬ前のレベル確か18とかだったぞ?

は?

なんで?

転移する前にもレベル高くて話題になっていたぞ?

たしか7とかだっけ?

地球に居たときに殺した分だけレベル上がったんじゃね?

感謝感謝!

無常最高!無常最高!

___________________________________________

 

へぇ〜そうなんだ。

まぁこのまま何もせずに置いて置くのもいけない。死体は丁重に…いや、そもそもコイツ俺の事探して殺そうとしてたんだろ?わざわざ丁重に葬る必要あるか?

「鑑定」

『死体 人間 男性

指向性地雷により死亡。アイテムボックスに残量有り』

あ、ちゃんと死んでくれてる。安心して荷物を触れるようになった。

手持ちにはナイフ、拳銃、手榴弾、弾丸、ワイヤーなどの人を殺すための道具がたくさんある。こいつの胸ポケット物騒すぎだろ。

『アイテムボックスがレベル1になりました。死亡対象のアイテムボックスと繋げる事ができます。しますか?』

「何?」

____________________

どうしたんや?

鑑定に変なことでも書いてあったんか?

ふざけんな!ジン様を殺すなんて!日本人なんて最低!

『いや、なんかこいつアイテムボックス持ちらしくて俺のアイテムボックスと繋げられるらしいんよ。』

いやスルーで草

お疲れ様でした信者さん〜

乙ですw

____________________

こいつのアイテムボックスの中身、か。正直見たくない、が、今この場で役に立つものもあるかも知れない。

勇気を出してアイテムボックスの接続をし、地面に出して見るとそこにあったのは夥しい死体であった。まず男性の方の死体はまだ綺麗で、傷も首に一筋と手首に真っ赤に染まった縄。もう一つが少女の死体だった。頭と胴体は見事に切断され、胴体の方は至る所に浅い刺し傷と強く殴られたであろう黒ずんだ痣が潰えない程に刻まれている。恐らく殺さないように刃物を使う時は弱く傷つけ、殴る時は容赦なく大人の力で殴ったのだろう。逆に頭の方はほとんど傷はないが赤い涙袋が死んでからも尚、赤々としている。もしこれら二つの共通点があるとすれば男性特有の精子臭いニオイが漂っていることだった。頭の方はこれからも使う予定だったらしく手入れしているのがわかった。

 

開いた口が塞がらない。吐き気は1周回ってしなくなっていた。

ここまでする必要があったのか?この二人は恐らくあのコメントの二人の事だろう。

別にこの人達の事を知っていた訳じゃない。だが、心からの熱く、苦く、粘性のある想いが湧いて出てくる。

だが、その思いをぶつけるべき相手は、もう自分が知らぬ間に殺してしまっている。何とも言えない思いが身体を駆け巡っていた。

穴を掘り、石を錬成し、少女の肉体を繋ぎ合わせ、傷を閉じる。

人が2人分入る大きさの穴だ。近くの綺麗な花をいくつか入れて、目を閉じる。

視聴者さんにも手伝ってもらうことにしよう。

「すみません、視聴者の中にお経とかコーランとかアーメンとか言える人いますか?」

____________________

コーランって何だよw

土葬ですが構いません。お経唱えられます。

神父です。構いません。

とりあえず見送りましょう。

焼かなくていいんですか?アンデットなどになるかも

故人を焼くのは死者への侮辱ですよ?異教徒

____________________

「…もしかしたら起きるかもしれません。

ですが、この人達には未練しか残っていないでしょうから。」

 

 

この時、視聴者数は1億5500万人。日本人の人口以上の人間が見ている瞬間であり

コメントに空白が生まれた瞬間でもあった。

 

 




よかったね!アイテムボックスがレベルアップしたよ!


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10話

どうぞ。


無惨に亡くなった人たちへの弔いは済んだ。

ならば次はコイツへの対応だ。本来ならゴブリンなどにするつもりだったが致し方ない。

まず、沼に溺れている獲物を引き摺り出そう。

「錬金」

地面が少し揺れ、いくつかの死骸が湧き出てくる。

ゴブリンはもちろん、何か豚や猪に似た獣がいる。

「鑑定」

『ゴブリン 魔物 魔石あり』

『トウンヒヒ 獣 』

 

獣の方は朝ごはんとして置いといて、ゴブリンの魔石の方だ。

ゴブリンの胸元に手を当て、身体を液状にして魔石を取り出す。

「鑑定」

『魔石 ゴブリン種』

情報が足りない。ならば鑑定情報をもっと狭く、濃く使って結果を出すしかない。

「鑑定、数値化」

魔力値、魔石の耐久値、付着している血に対する情報が数値として出てくる。

その中に一つだけ妙な数値が浮き彫りになって来た。

(吸収値0、放出値0。こんなゴブリンが持ちそうに無いような記録がわざわざ鑑定で出るって事はこの情報はこのゴブリンが生きている時に変わるということだ。)

頭の中にしっかりと造型していく。

想像するのはいつでも捨てられる便利な道具。

心の中には楽をする為の算段の構え。

…これだったらいけるかも知れない。

死体に右手を置く。

「鑑定、錬成、抽出。」

鑑定を使って体の成分を認識し、それが体のどこの部位に当たるのかを錬金で把握していく。CTスキャンの凄いバージョンみたいな物が頭に浮かんでくる。

そして、イメージするのは学校で使った分液漏斗。

欲しい情報が上に浮かんで来て取りやすくなるように。

反対の手にある魔石を近づける。

「付与、錬金」

黄金を作るように、そっと馴染ませていく。

もしかしたらこんなことなんてできないのが錬金魔法なのかも知れない。

だが、わからないことは全てやって行くべきだと改めて思うようになっていた。

今やったことは、死体に付着していた魂の残滓を採取し、魔石に付与したのだ。

そもそも、地球における錬金とは物質の方の黄金を作ることの他に、魂における黄金、つまり不老不死や神に近い存在を作り出す意味もあったのだ。

なら、この錬金魔法もできない理由はない。

だが、ミシリ、ミシリと魔石にヒビが入って行くのがわかる。

(元々魂に関係があったゴブリンの魔石になら、魂の残滓なら入れられると思ったが…)

かといって、諦めるわけにはいかない。すぐさま魔石の修理と魂を馴染ませるのを同時並行で行っていく。

「創造、錬成」

魔石を創造し、ヒビに馴染ませていく。

______________________

何してるんだ?

なんか魔石をいじってんの?

牛乳、ルー、ニンジン、ジャガイモ、米

______________________

一時間後。

手の中に黄金色の粒が見える赤い魔石がある。

はちゃめちゃ頑張った。それはもう、この世界に来て一番というぐらい。

「できた!」

もう殆どゴブリンの魔石の部分は無いが、とても安定していると思う。

試験運転に起動してみよう。

「錬成、分解」

魔石に埋め込んだ魂をほんの少しだけ削る。そう、ほんのほんの少し。

そして分解することで膨大な魔力が精製されるのだ。

____________________

『感覚だけどすげー痛そう』

うおおおおおおおおおお!!!!!

すげーーーーーーーー!!!!!!

なんて冒涜なんだ!

人の心ある?

殺人鬼、魔力タンクになるw

____________________

「創造」

造られた魔力を使って板状のプラチナと鉄の剣を作り出す。

ちなみに、創造は物の大きさによって魔力消費量が変わる。

「アイテムボックス、錬成」

プラチナをアイテムボックスの中に入れて近くの木を錬成で抉り抜きながら剣の持ち手を作っていく。

「錬成」

そして、剣を作り終わるとまだ食べてない朝ご飯のためにトウンヒヒという獣に手を当てて錬成し、肉を得た。

「と、言うわけで今から朝ごはんを作ります!」

____________________

飯テロ注意!飯テロ注意!

グロ注意!グロ注意!

あなたには動物の痛さがわからないんですか!!

いや、もう死んでんだろ

____________________

「賑やかやなぁ。ほい創造。」

昔キャンプで使った固体燃料を創造し、先程剣の持ち手にした木から枝を取り、家から持ってきたマッチで火を付ける。

次に、漫画肉のように骨を錬成させる。

出てきた骨を支えるための置き場を土を盛り上げて作り、肉を火にあたるようにしたら準備完了だ。

____________________

漫画肉だ………!!!

ちょっと焼肉食べにいくわ

BBQしてぇ

____________________

「どうだ!いいだろう?」

視聴者たちの反応を見て楽しみながら肉を回す。

そうして視聴者と話している時だった。

背後で気配察知が反応した。

「ッ!?」

すかさず後ろを見る。

そこにいたのは10匹以上の狼。群れで動いているのだろう。

____________________

あ、これ死んだな

次回、無常死す?!

あんな神を冒涜するようなことをするからだ!

____________________

「まだ死なねぇよ。」

剣を右手に、魂を燃料とした赤い石、賢者の石。いや、愚者の石を左手に持ち構える。

「まじでお腹減ったから。舐めプしないで殺すわ。」

新しいゴングが鳴り響いた。

 

 




一部、カレーの材料を書いてます。


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11話

もう1話


1発で決める。それが朝ごはんと自分の命を守る方法だと考えた。

肉を焼く匂いで寄って来たこいつらには悪いが知ったことじゃ無い。

勝てば良いのだ。明日の太陽を見る者が勝者なのだ。

「水を創造、錬金」

『創造がレベル2になりました。』

知っているだろうか?水が水蒸気になると約1600倍にまで膨れ上がると、

どうなるかを。

それを一瞬で、しかも至近距離で指向性を持たせたらどうなるのか。

「「「「「「「Gaaaaaaaaaaaa!?」」」」」」」

木々は禿げ散らかり、狼達が面白いように飛んでいった。

『レベルが1上がりました。』

____________________

おい。

自然破壊エグすぎ

これはヒドイ

スタートラインでめっちゃ躓いていたのにも関わらず、一番チートと異世界楽しんでるやつ。

ほんまあの人たち可哀想だわ…

____________________

「そんなに他の転移者達ヤバいのか?」

気配察知で確認した後、朝御飯を食べながら他の転移者の事情について聞き始めた。

例えば、実態を持たないモンスターの群れに殺されたとか。

HPは体の防御力みたいなものでHPが0になっても死ぬわけではない、とか。

 

そんなこんなで食べ終わり、歩いているとようやく村が見えてきた。

「村ダァ!!!」

____________________

ダァ!

テンプレ来た!

畑が見えるな

村娘…閃いた!

通報したい。

____________________

思わず涙ぐんでしまう。

村に近づいていくと門番をしている衛兵に声を掛けられた。

「この村に何のようで来たんだ?」

さて、なんて言おうか?ここは無難で行こうか。

「旅をしている身で、この村に三日間ほど滞在したいんだ。だが、身分証がなくて。」

「わかった、滞在を許そう。それじゃあ100エニーを」

エニー?お金の事だろうか?

「…すまないんだが、お金は持っていないんだ。代わりにと言っては何だが、100エニーの価値に当たる物でもいいか?」

すると男の口が綻ぶ。

「…200エニー以上の価値がある物で見逃してやろう。」

____________________

あかん、イライラしてきた。

キレ症で草

けど、ぶっ飛ばしたい、この笑顔。

____________________

だがここで騒ぎは起こしたくない。だが、こいつのニヤケ面もうざい。

「わかりました。でしたらこれを。」

そう言ってゴブリンが持っていた銅で出来た指輪を渡す。

「これは?」

「アクセサリーです。200エニー以上の価値はあるかと。」

「…これが?」

知らん。そもそも200エニーの価値がわからん。

「えぇ。正確に言うと230エニーぐらい、かと。」

「…まぁ入ってよし。開門!ホロン村へようこそ。」

ゴ、ゴ、っと音を立てながら門が開かれる。

村の中は言葉で表すなら、“平穏”だった。

「さてと、どうする?」

____________________

さっきの衛兵殴りにいく。

宿いこ

村娘探そ

情報収集しよ

教会とかいかん?

____________________

「んー情報収集で。」

気配察知で人がたくさんいる所に歩いていく。

着くと洗濯中だと思わしき女性がたくさんいた。

「こんにちわー」

「?村の外の方かしら。こんにちわ。ホロン村へようこそ。」

つかみは良さそうだ。

「旅をしていまして宿の場所や身分証を作る場所を知りたいです。どこにあるでしょうか?」

女性達からまるで値段を確認するかの様に見られる。

「あら?行儀が良い方ね!いいわよ、案内してあげる。」

複数の女性たちに袖を引っ張られ案内される。

「あの赤い屋根の建物が冒険者ギルドで身分証を作れるわ。宿はその隣の建物よ。」

「ねぇ、あなた旅人何でしょ?何か旅の話を聞かせてよ!」

おぉ、結構元気いっぱいなんだね。

____________________

村娘ェ!

村娘ニキは自制もろて

通報できないから自首をお勧めしますわ

自首してもろてぇ!

____________________

「いいよ。先に冒険者ギルドに行かないと。」

わかった!と彼女達から聞いて冒険者ギルドに足を向けた。

後村娘ニキは自首してもろて。

 




中世ヨーロッパの村娘の服装って可愛いですよねー


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12話

投稿じゃー


____________________

『冒険者ギルドに入ると、そこには受付美女が居なかった…。』

Oh…

最低

いないんかい

ニホンノブンカ!スゴイネ!

____________________

ちょっとがっかりしながら受付の爺さんに声をかける。

「身分証を作りに来ました。」

「…?」

寝てたのかな?

「身分証を!作りにきた!」

「ん?あいわかった。」

腰をゆっくりと動かしながら作業を始める爺さん。後で村娘達でストレス発散しよう。

「この水晶に手をおくのじゃ」

「これは使える魔法と魔力値と種族の確認じゃ」

どうやら人間以外にも種族はいるらしい。

「じゃ」

YESみたいに使うなよ。

手をおくと水晶が青く光る。

「ヒト、錬金魔法、魔力300弱かの。ほれ、名前は?」

「…無常です。」

言うべきか迷ったが言う事にした。下の名前は別にいいだろう。

「ムジョウ?変な名前じゃの。ムスリムじゃダメなのか?」

「そろそろぶっ飛ばすぞジジイ。」

そんなこんなで冒険者カードを作った。

____________________

ぐだぐだしたなぁ

役所で出来ない人が担当だったらイライラするよね

こんな事で異世界との共通点見つけたくなかった。

くさぁ

____________________

 

 

その後、ゴブリンの魔石を換金し、宿を取り、キノコ風味のグラタンらしき物を食べながら、村の女性達と話していった。

なお、その時の配信画面の殺意の言葉は見なかった事にした。

 

次の日

 

「どれ、このゴブリン討伐なんかどうじゃろう。」

今日は路銀を稼ぐために冒険者ギルドに来た。

ゴブリンは1匹で100エニー。魔石が別売りで10エニーで売れる。

魔石は魔道具などの道具に使われるのでいつでも需要があるという。

「他の依頼は?」

「?」

「ほぉ!かぁ!のぉ!い!ら!い!はぁ!?」

耳元で大きく叫ぶ自分。どうやらマジで聞こえないらしい。

「このポーション納品とかかの。」

「ポーション?」

____________________

キタ!

テンプレ!

テンプラ!

錬金魔法にあってんじゃん!

____________________

 

「ポーションと言うのは作れるんですか?」

「ん?逆にお前は錬金魔法の癖に知らんのか?」

この世界の事なんて赤子レベルで知らねぇからな。

「はい。」

「…まぁそういう奴もおると言う事だろう。」

この爺さん、目が笑ってねぇ。怪しく思われているのだろうか?

「ここでポーションの作り方がわかるところはありますか?」

「…いや、ねぇな。」

どうやら教えてはもらえないらしい。

「わかりました。でしたらこのゴブリン討伐の依頼を受けます。」

爺さんの眼光が少し収まる。

「…ほらよ。討伐証明は右耳だ。さっさと行きな。」

出る時に玄関にある本棚の背広を触りながら出た。

 

この村って女性以外碌な奴が居ない、そんなことを考えながら森に歩いていくと例の門番に会った。

「もう出ていくのか?」

相手の声がうわずいているのがわかる。

「いや、ゴブリン討伐のための依頼で。」

チッと舌打ちが聞こえた。どうやらこいつは俺の事が本当に嫌いらしい。

「…旅人があんまりこの村で調子乗んなよ。開門!」

____________________

『何かこいつにしたっけ?』

200エニーの価値が無い物をあげたからからとか?

あ、もしかしてコイツ村の女性達と仲良くなっているのが妬ましいんじゃねぇの?

俺達からも妬まれたんだ。現地の男達に妬まれないわけがない。

____________________

「しょうがない奴だな。」

まぁ分からなくはない。僕だって嫉妬ぐらいするしな。

 

まぁそう言ったことは置いといて、今回の目的はゴブリン討伐じゃない。

今回は村の外に拠点を作りに来たのだ。

 

「ここに拠点を作ろうと思う。まぁ工房みたいな物だ。」

____________________

本格的に配信者として生きてるなお前。

場所も配信すんの?

工房、それは魔術厨の願望なり。

材料はあの門番の魂ですか?

____________________

「いや、場所は公開しない。今から30分間の間配信を中止しよう。」

配信は一日に一時間だけ非公開にすることが出来て、しかも余った時間はその時間を貯金する事ができる。

もちろんトイレに行く時や体を拭く時は配信を止めている。

「じゃあ、また30分後にね。」

配信を非公開にしてから気配察知でゴブリンが集まっているところを探す。

…やはりそう簡単には見つけられないか。

自分が歩いてきた方向とは違う方向に向かう。

身体能力が上がったおかげで魔力消費無しで木から木へと移動できる。

 

…いた。

 

洞窟だろうか?そこに40以上いるのがわかる。

あと一人だけ妙に図体がデカい。

 

洞窟前には2匹の見張り役。時間が惜しいので即座に殺そう。

木々からジャンプし、上空からの一閃。創造と錬金で作った二刀の双剣は見張り達の頭をカチ割り、絶命させた。

「錬成!」

洞窟前の土で洞窟を封鎖する。

「創造、気化した麻酔薬」

最近わかった事なのだが、何をどうするのかをしっかり口にする事で魔力消費量が減り、生成速度が上がる事がわかった。恐らく、他のスキルも似たような感じなのだろう。

洞窟の中に気化した麻酔薬を流し込み、様子を見る。

最初の頃は中でギャアギャア喚く声が聞こえたが、10分もすれば無くなった。

「錬成」

洞窟内の空気を換気し、ゴブリン達をサイコロにしていく。

総数は全部で57匹。大きい個体が1匹だった。

「配信再開っと。」

配信再開すると待機していたのであろう何万人かが一気に数字に現れる。

なんか嬉しいね。こう、人に待たさせるくらいの期待感を持ってもらえるのって。

「ハロハローニーハオーこんにちわー」

____________________

まぜんな

暗いな

明るさ調整できるぞ

ハロハロ

こんにちわ

アニハセオ^^

あってるそれ?

____________________

「で、はいこれ。ゴブリンね」

____________________

???

ゴブリン?

なんかの荷物に見えるんだけど。

あ…

おいSAN値チェック入るぞ!

おい!

???

これ、緑。ゴブリン、何色?

____________________

「常識じゃ考えられない光景を見てしまった貴方達は1/3のSAN値チェックです。

____________________

最低

マジかよコイツ。

俺でもそんな事しねぇよ。

こんな多くも…

やりすぎだろ!

見るのやめます。

____________________

「けど、これを放って置いたらあの村娘達に被害がいくんだよ?」

____________________

じゃあ仕方ないな

けどこれはひどい…

仕方ないな

弱肉強食

村娘優先

無常最強!無常最強!

村娘で抜けましたありがとうございます。

村娘!村娘!

貴方には人の心がないんですか!

それ、どうすんの?

なんか一つだけデカくね?

____________________

ホント、手のひらにドリルでも付いてんのかな?

「工房の材料にするよ。これはゴブリンリーダーだよ。全部麻酔薬で眠らせたんだ。」

口も塞いだんだ。うるさくもない。

「さて、工房の材料は揃った。作り始めるよ!」




ゴブリンは雌雄両方ともあります。


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13話

今回は工房を作ります。


話は変わるが、僕が錬金術を使っている時の感覚を言葉に表すなら、自分という物を広げていると言える様な感覚だ。その時感じ取れる魔力の『線のような川』は恐らく日本でいう所の地脈や龍脈と言える物なのだろう。

そう、つまりここで言えるのはただ一つ。僕の錬金魔法はとても工房作りに向いているということだ。

 

 

「洞窟の空調の整備、灯りの確保、その他諸々色々やらないとなぁ。」

どう考えたって村の滞在期間じゃできない。そもそも知識が足りない。

ところで覚えているだろうか?創造のスキルの概要について。

 

「スキルっていうのはさ、声に出して発動すると魔力消費量が減ったり、発動速度が上がったりするんだ。だから、今から長いけど声に出すね。」

____________________

おお。

へぇそうなんや。

微々たるもんじゃねえの?

『案外それがバカにならないよ。』

____________________

 

この世界はどうやら言葉が力になりやすい世界らしい。

「僕のスキル、創造は自分が知っていて、自分が触ったことがあって自分が見たことがある物質なら作り出せることができる。中身の構造や性質を知っているとさらに魔力消費量は少なくなる。そして僕が今から作り出す物は先程ギルドで触った本の一つ、魔術の初歩という本です。今からそれを作り出すのですが、生成速度は通常通りで魔力消費が少なくします。そして、もし僕の体内魔力で足りなかった場合この愚者の石を使います。」

____________________

なげぇ

なげぇよ

少しは短くしようぜ。

マジで中身見てなくて出来たのならチートだぞ?

____________________

手のひらに魔力を集める。

想像はできないが創造はできる。

紙らしきものが少しずつ出来てくる。

… ふむ、体内の魔力のみで出来た。

「それじゃあ読んでいくことにしよう。」

洞窟の外に出て木陰で読むことにした。

 

それから一時間。

 

知識欲を満たしたことで不安を少しながら取り除く事ができた。

初級と言いながら結構いろんな事が書いてあったりしたからだ。

「これなら作れるな。」

魔力も全快した。いける。

「錬成」

まずはここの心臓と言える物を作らないといけない。

ゴブリンリーダーの身体を弄り地脈に接続できる様にし、ここの核とする。

「錬金、付与」

魔導書によると、個人が持つ魔法は一つらしく、そしてそれは焼き文字として付与術で刻めるという。

ちなみに言うと、才能関係なしに取得できる魔導スキルは付与術、刻印術、結界術、通信術、呪術、変換術の6つだという。ちなみに変換術があるとか戦闘に使えないからといった理由で錬金魔法は欠陥魔法と認識されているらしい。

 

いや、思っきし戦闘で使えるんですけど。

 

そんなことは置いといて色々と作っていく。

ゴブリンリーダーの魂を使い切った時のためにゴブリン達の魂を魔石に封印して核となったゴブリンリーダーに接続していく。

遠隔地にいてもここの魔力が使える様に魔石を創って…それでああしてこうして、よし出来た!

 

「と、いうわけで出来た。」

____________________

趣味悪すぎない?

部屋の真ん中見てごらんよ

ゴブリン達の遺品もしっかり活用してて草

コイツが日本から消えてくれたことに心から感謝するよ。

____________________

「感謝するんだったら次号の〇〇先生の小説を読ませてくれるとありがたいんだけど…まぁそれは置いといて!さて、出来ました!」

 

灯りの代わりに魔石を薄く張り巡らすことによって地脈と反応した際に光るようにしたのだ。

空調は普通に洞窟とは別口の穴を作って空気を確保。

そして、ここには森の中。つまり地下水が通っているのだ。

創造でフィルターとホースを作り出し、設置し、これが出来た。

「ようやく、風呂に入ることができる!」

宿にはなかった。

あるかどうか聞いたら貴族の家にしかないんだとか。

「あ、というわけで今から風呂入るからまた20分後な。」

そう言って配信を消し、湯気が出ている風呂の前に行く。

いざ、尋常に!

感想を言うなれば、感無量だった。

 




言霊ってあるじゃないですか。アレみたいなモノです。多分。


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14話

どうぞー


久しぶりの湯船を堪能した後、冒険者ギルドの討伐依頼のため見張りであったゴブリン達の耳を削ぎ落として麻袋に入れてから帰路についた。

 

帰る時にはあの例の門番に絡まれる事も無く村に入る事が出来た。

 

「ゴブリンの耳持って来ました!」

古びた扉を勢いよく開け中に声を響かせる。

 

どうやら爺さんは寝ていたようでそれを証拠に涎がついている。美女の夢に垂涎でも垂らしていた所を無理矢理大きな声で起こしたせいか、今は貧乏ゆすりをして不満そうな顔をしている。

「なんじゃ!わしは忙しいんじゃ!」

そう言いながらも耳の入った麻袋を取り上げるように奪い取る。癇癪を起こしていると力が上がるのは異世界も同じらしい。

「ほれ、報酬じゃ。受け取れ。」

銅貨数枚をこちらに投げて渡して来た。

銅貨を拾おうとすると足で邪魔をしてくる。目と口は正しく屑と言える顔だった。

____________________

ウゼェ

命を冒涜した罰です。

いや、普通にウゼェわ。

____________________

普通に殴りたいと思った。

ん?あれ?銅貨が一枚多い。どうやらお金の計算を間違えたようだ。

____________________

『報酬が銅貨1枚多い。』

とっとけ

知らんぷりしてろ

金を投げ返してやったら?

____________________

金を投げ返す…アリかもしれない。

後ろに向いた爺さんに向かって地面からから拾った銅貨を握って投手の構えをとる。

____________________

おいw

w w w w

やっちまいな!

さて!無常選手!結果はいかに?!

____________________

 

「あ、これ計算ミスの銅貨でぇーーーすッ!!!」

ゴオぉォォ!!という轟音と共に爺さんの頭に銅貨が炸裂する。

それと同時に僕の頭の中であの機械のような声も炸裂した。

『レベルが1上がりました。』

『スキル、投擲を獲得しました。』

 

 

……ん?

____________________

ん?

あ、やば

あー

つまり、あれだ、あれ。

やりやがった!

ナイス!

いい球やったな

めっちゃ速くなかった?

レベルUPの影響だろうな。

っていうか元々の目標として安全で快適な生活を送ることが目標じゃなかったっけ?

____________________

「…おーい。爺さん生きてる?」

試しに本棚の本『王国律令』で突いてみるが反応はない。

「もしもーし?大丈夫?」

…反応がない。どうやら屍のようだ。

「錬成」

手を当てて体内の様子を視る。透き通る世界。それは僕の身体すら水の波紋の一部に思えた。

____________________

現実逃避しても無駄やぞ

死んでるってまじ?

さりげなくコイツ殺しやがったぞ

反応うっす

コイツ日本人ってまじ?

あの殺人鬼と変わんねぇだろ

そしてコイツが一番いま見られている配信者

____________________

恐らく人類史の中でここまでの多人数における衆人環視の中での殺人は初めてだろう。いや、あの殺人鬼を殺した時にもしてたっけ。

ちなみにこの国における刑罰を確認するために本を開けてみると殺人は位によって変わってくるらしい。

奴隷は三ヶ月、平民は1年、貴族と王族は無期懲役、もしくは死刑らしい。

ちなみにお金を計算以上にもらうことは横領罪になるとされているが、間違いだったら無罪とされるという。

「とにかく、どうにかしないと」

都合のいいことに此処にはほとんど人は来ない。

(ゴブリンを街の中におびき寄せてひと暴れする?いや、関係のない人間にまで迷惑が行くのは避けたい。)

「錬成」

とりあえず、爺さんの身体を錬成でブロックにし、持ち運べるように取手をつける。生暖かいのが手を伝って感じられる。

だが、これも次第に温もりが失われていくのだろう。

(こんな事で捕まるなんて真っ平ごめんだな!)

仕方がないが二日目でこの村を出るしか無いらしい。

だが、このタイミングで出たら怪しまれるに違いない。

 

何か方法はないのか?

「ステータス」

 

無常 仮寝 (むじょう かりね)

 

レベル14

HP240/240

MP320/340

 

魔法∶錬金魔法

 

スキル

鑑定スキルレベル1

アイテムボックス

気配察知レベル2

気配遮断レベル2

創造レベル2

付与術レベル2

身体能力強化レベル3

能力

罠設置レベル1

対殺人鬼特攻レベル1

幸運レベル1

投擲レベル1new!

SP13

 

SPってことはスキル選択をすることができるということか?

SPを押してみるとたくさんのスキルが出てきたが、あの時のスキル数よりも少ない気がする。ん?なんか書いてある。

[スキルと魔法はあなたの可能性であり、肉体に刻まれ、魂に刻まれます。]

…つまり自分のことに関わることしか選べないということだろうか?

まぁいい。とりあえずスキルを見ていくとしよう…

 

んーこれもいいな。あ、あれいい!

なんかこれロマンありそう!SP足りるだろうか?

そんな事を考える姿を見ていた視聴者達は、皆こう思った。

 

誰かあの馬鹿を止めろ。そして日本から出て行ってくれてありがとう、と。

 

 

残念なことに爺さんを悼む声はなかったと言う。

 

 

 

 




スキルの幸運って機能してる…?


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15話

投稿だー


「これでいいかな?」

スキルを見て行って欲しいと思った奴を入力していく。

そして、出来たのがこれだ。

 

レベル14

HP240/240

MP340/340

 

魔法∶錬金魔法

 

スキル

鑑定スキルレベル1

アイテムボックス

気配察知レベル2

気配遮断レベル2

創造レベル2

付与術レベル2

身体能力強化レベル3

能力

罠設置レベル1

対殺人鬼特攻レベル1

幸運レベル2

投擲レベル1

人型特攻レベル1new!

話術レベル1new!

精神耐性レベル1new!

結界術レベル1new!

SP1

 

結界術を入手すると同時に頭の中に知識が入ってくる。

…なるほど、こう言う使い方をするのか。

____________________

どうすんの?

村娘が無事だったらなんでもいいよ

隠蔽ってスキル取れよ

詐称とかなかったん?

SP全部使えよ

w

____________________

 

「…焼くよ。」

 

____________________

何を?

それ?

なんつった?

焼くって?

____________________

「結界、付与、消音」

作った結界にレベル2の付与術の音吸収を内側につけた消音結界を構築する。

 

「この冒険者ギルドを、焼く。」

配信画面にはものすごい勢いでコメントが動いている。まぁ、こんなカス、僕くらいだろう。

 

なお、ギルドを焼く行為はこの国の法律上、死刑or永久奴隷らしい。

「ほんと、ロクでもない世界だな。ここは。」

 

______________________

 

[無常仮寝に関するスレ]

 

.

.

..

 

666:配信を見る名無しさん

やっぱり証拠隠滅で草

 

667:配信を見る名無しさん

罪に罪を重ねるスタイル

 

668:配信を見る名無しさん

めっちゃ人に見られてますけど。

 

669:配信を見る名無しさん

桜餅サンドリヨン曰く思考回路がイカれてるって言ってたけど此処までは聞いてないw

 

670:配信を見る名無しさん

確かFPS人狼で誰がどの役職かわかんねぇから全員コロコロしたらしい。

 

671:配信を見る名無しさん

なお本人とはネッ友だと

 

672:配信を見る名無しさん

あれが日本高校生ってまじ?

 

673:配信を見る名無しさん

しかも不登校という属性あり、と

 

674:配信を見る名無しさん

俺らの光じゃん

 

675:配信を見る名無しさん

スパチャ出来ねぇかな?

 

676:配信を見る名無しさん

俺も異世界に行ってみたい!

 

678:配信を見る名無しさん

他の転移者達見てて言っとる?

 

679:配信を見る名無しさん

リンチによる殺人、レイプ、奴隷、よくてギリギリ生き残っとる感じ

 

680:配信を見る名無しさん

まだ人里についたやつほとんどいねぇよな。

 

681:配信を見る名無しさん

何人か確か行ってるだろ。あの英国美少女オリヴィアとシャーロット。ロシアのアスタナシアに米国のマイケルとボブ。チャイナのワンとリー。

 

682:配信を見る名無しさん

ほんと、地球の武術ってすごいんだと思いました。

 

683:配信を見る名無しさん

あいつらがおかしいだけだろ

 

684:配信を見る名無しさん

おーいスレチだぞ?

 

685:配信を見る名無しさん

ん?コイツ何やってんだ?

 

686:配信を見る名無しさん

なーんかキャンプで見たことのあるような気がするなー

 

687:配信を見る名無しさん

あ、そういう事

 

688:配信を見る名無しさん

ん?どゆこと?

 

689:配信を見る名無しさん

えーっと、つまり

 

690:配信を見る名無しさん

コイツ、今から時間差で放火しようとしてんだよ。

______________________



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16話

投稿ー


「火事だ!」

「ギルドの爺さんは?!」

「中にいるんじゃ…!」

 

今の時刻は深夜三時。ちなみに日本だと夜の12時だという。

 

「ようやく気づいたか。」

____________________

まぁ真夜中やしな。

あの殺人鬼はなんでコイツと相打ちになってくれなかったんだ…

しゃあない

今起きた

最近配信ずっとつけっぱなしやわ

見てて飽きん

テレビ局も頑張らへんとな

____________________

 

僕はまるで何が起こっているのか知らないように下の受付に降りる。

「何があったんですか!」

「火事だ!中に爺さんがいるかもしれねぇ」

村の人々はバケツに水を入れたりと色々頑張っている。

「女子供は避難しろ!男は消火に当たれ!」

「「「応!!!」」」

 

やはり村という閉鎖空間での生活のせいかとても気合いが入っている。

ここで何もしないと言うのも流石に悪い。

だが、燃え尽きてもらわないと死体を焼き尽くせない。

「しゃーない。バケツ以外の所で頑張るか。錬成!」

 

他の住宅に火が移らないように壁を作る。何人か驚いたようにこちらを見るがすぐに消火活動に戻る。

「土魔法か!やるじゃないか!」

いや、違うから訂正しとこう。

「錬金魔法です!」

「は?」

「何言ってんだ?あいつ」

一人のリーダー格の男が声を荒げる。

「口動かす前に手動かせ!」

「「へい!」」

(なんていうか…親方と子分みたいに見える…)

いや、実際そうなのだろう。

まぁ、ここでバケツによる消火はやらない。流石に自分から火を付けといて清々しく消火作業をして感謝されるほどの人間はできてないのだ、僕は。

だから、自然に火が消えたようにしよう。いや、不自然に。

 

「第一工房より地脈干渉(結界構築)練成開始(ダウンロード)。」

工房から干渉し、核に刻んだ練成陣でここら一体の環境を錬成で操る。

普段自分がやっている練成の規模をもっと大きく広げたと考えてくれたらいい。

 だが、もしここでいつもと違う事を挙げるとすればそれは火を消して爺さんの遺体を一気に燃やし尽くす、つまり空間、空気への干渉である。

(今だったらできるかもしれない…!)

新しい領域へ。

自分の知らない高みへと。

「地脈から霊脈への置換干渉。」

地脈とは大地の毛細血管みたいなもの。

霊脈とは地より上に流れるもの。

二つは時として入り混じり、そして別れる。

ならば地脈から霊脈への変換も可能のはずだ…魔導書からの自己解釈だけど。

 

練成(空間掌握)!」

 

一瞬にして建物の火が消え、建物内の爺さんの遺体に熱が収縮する。だが、火は出さない。徹底的に灰にする。

 

「な、なんだ?!」

「火がいきなり消えたぞ!」

「おい、何がどうなって…」

ふう、もうそろそろいいか。爺さんの遺体はもう遺骨すら残っていない。

「第一工房からの干渉を正常に。結界解除。」

____________________

『なんかこういう詠唱ってかっこよくない?』

お前の行動がそもそもマッチポンプでかっこよくない

まぁわかる

わざわざ声に出すことによって術式の精度を上げたのか…

配信見てると大体俺らもそういった事分かってくるよな。

____________________

配信見ているだけで理解できるとかやっぱり日本人って変態なんだなって再認識した。

「もう眠たいし、寝るね?おやすみ。」

 




主人公、技術的にレベルアップ!


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17話

投稿だー


朝起きると村長に呼ばれた。

____________________

『バレた?』

バレてろ

真実は一つだよ?

知るか

まぁ、この世界の牢屋とか知りたいし見させてくんね?

あと処刑方法とか

____________________

ほんと、みんな辛辣だよね。僕、君たちに何かしたっけ?

家に入ると少し老けた女性に案内され、扉に前に着く。

「入ってくれ」

扉の向こうにはダンディーな声の主である村長の姿があった。

「昨夜冒険者ギルドが火災にあった。事務員も死んでしまったため近くの街に応援要請をしなければならない。そこでだ。」

後ろの扉が開く。

振り返るとそこには金髪の青年がいた。元気がありそうな青年だ。

「エモンダーだ。私の息子だ。君に、ギルド応援要請完了までの護衛を頼みたい。」

エモンダーは手を差し出す。

「エモンダーです。よろしくお願いします!」

「よろしくね!」

お互いに堅く握手をする。

一瞬だけ僕に悪意が向いたような気がした。

「報酬は?」

あんなことをしてしまったため無償でもいいが、いかせんヤル気が出ない。

それにもらえるものは貰っておこう。

「5万エニー。これは前金で10万エニーを成功報酬で払うとしよう。どうだ?」

目と口元をニコニコさせる。手や腕なども忘れないように()()()

「えぇ!この村の人たちはとても親切で人も良い素晴らしい村です!いいでしょう!」

村長の顔が綻ぶ。

「では、よろしくお願い致します。」

____________________

うげぇ

おぇ

やってんな

お前の演技の方が気持ち悪いわ

そして上手い

はぁ

w

____________________

 

「ムジョーさん。そろそろ行きますよ?」

村娘たちを名残惜しみながら村を出る。

「さよーならー!」

「またニホンの話聞かせてね!」

「息子よ!気をつけるんだぞ!」

なんか涙出てきたよ。

____________________

最近涙腺緩んできたのかな?

目が、目が!

別れだ。

もう少しだけ滞在していかん?

うるってくる

____________________

「さよーなら!また会う日まで!」

「ああ!気をつけるよ!」

移動はエモンダーが馬、僕は歩きとなった。

本来なら両方馬で1日で着くはずだったが僕が馬に乗ることができないということで3日かかることとなった。

 

「…」

 

「…」

 

なんて言うか、空気が重い、ような…

____________________

『なんか空気重いからこっちで話すわ』

おい

w

w

普通に喋れ…は無理か

なんかやった?

『心当たりしかない』

WWW

因果応報

やってんね!

救い難いな

君、人の心ある?

君、倫理ある?

君、道徳心ある?

『キミら、ブーメランって知ってる?』

____________________

そんなこんなで歩く。ただただ歩く。歩かれる。

歩歩歩歩歩歩歩歩歩歩歩歩歩歩歩歩歩歩歩。

 

そして夜!何もなかった。

____________________

『あのラノベマジで面白いよね!』

わかる

あの主人公のフラグ率よ

めっちゃわかる

____________________

異世界配信は、たとえ面白くなかろうと見る人は見るのだ。

ちなみに今のタイミングでも1万人。

だが、見所はこれからである。




軽い旅の始まりです。


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18話

掲示板会だよー


 

 

1:引きこもりの名無し

ここは異世界関係のスレです。荒らしは無視しましょう。

..

.

 

201:引きこもりの名無し

あれからまだ1週間経っていないと言う事実

 

202:引きこもりの名無し

アンジェリナさん死んじゃった…

 

203:引きこもりの名無し

しゃあない。こればっかりは俺らはどうにもできん

 

204:引きこもりの名無し

国は何してんの?

 

205:引きこもりの名無し

あのサイトの管理者とか探したり転移者たちの家族や遺族を保護してるらしい。

 

206:引きこもりの名無し

確かマスゴミが転移者の自宅に突ったのが原因だっけ?

 

207:引きこもりの名無し

マスゴミ…

 

208:引きこもりの名無し

あ、なんかサイト管理者に懸賞金ついたってよ

 

209:引きこもりの名無し

あーなんか財閥の娘が転移者だったんだっけ?

 

210:引きこもりの名無し

10億ってマジ?

 

211:引きこもりの名無し

いや、それでも安いだろ。異世界に送ることが出来るやつだぞ?

 

212:引きこもりの名無し

うーん。これは無理だろ

 

213:引きこもりの名無し

今の俺等に出来る事なんてないしな

 

…………

………

……

 

 

 

「それで?どうするんだ、日本は?」

ネイティブなアメリカ英語の声が個室に響く。

「ああいう異世界とかのファンタジー系はきみの国が専門分野(性癖)のはずだ。何かないのかね?」

 

『喫煙所』

彼らがいるのは地下1200Mに位置する少しの人数しか入れない会議場だ。

起源はヨーロッパのお貴族様達が道楽気分で特別な喫煙所として設立された。

そのおかげで今も水タバコや噛みタバコ、葉巻もある。

 

そして、そこには六の人影があった。

 

「我々としてもできる事は限られている。やった事で言えば転移者の家族の保護をした。」

日本国内閣総理大臣 葱一騎

 

「転移者達のパターンなどの解析はこちらでしてみたが意味はなかったよ。」

ロシア連邦大統領 アレクサンドル・ベスプーチン

 

「そういうプロファイリングや人種選別はそちらの国が得意ではないのかね?」

連合王国 内閣総理大臣  マーク・ウィリアム・ヘンウィック

 

「残念なことにFBI、CIAでも報告が挙げられていなくてな。」

アメリカ大統領 ピー・アンド・スティーブソン

 

「そんな人任せじゃなく、自分のおもちゃ(MI6)に頼んでみたら?」

フランス共和国大統領 ジャンヌ・ド・メイテ

 

「それらについては私からお伝えしましょう。」

国際刑事警察機構 事務総長 サム・アラン・ディーン

 

部屋の扉前にはそれぞれの国、組織のトップクラスの護衛がいる。そんな緊張感の中、話は進んで行く。

杖を持った初老の男性が答えていく。

「まずはサイトから。あのサイトにはまずIPアドレスという概念が存在しないという我々の常識が通じないサイトだと再確認してください。使っている技術は不明であり、例の誰にでも読める数字、『カウントダウン』もその類だと考えてください。…そういえば中国の方は来られていないのですか?」

「旅客機が遅れていて明日来るってよ。」

「結論、我々に出来る事なんて調査する以外無いってわけか…」

 

本来ならこの場ではいつも腹の探り合いが起こるのだが、今日は違う。

何か、我々にとって理解の範疇を超えた事が起こった。

彼らはこう思ったのだ、「これは手を取り合うべき」だと。

だが、国家間同士の弄り合いぐらいならいつでも関係なくあったりする。

 

「デカい土地の所は宗教上の問題は大丈夫かね?」

「…ロシアの方で少し荒れたよ。そういうそっちは多種多様なマイペースが多い所のようだが意見が割れなかったのかい?」

「…暴動が少し、な」

 

こっちではいつも通りの二人の男女が傷口に塩を塗り合う。

「博愛精神で管理者に言ってあげたらどうだ?“私達はいかようにも従いますのでどうにかしてくださいって”」

「ハッ、博愛精神がどのようなものかすら理解出来ないとは。もしやメシだけでなく脳味噌まで産業革命に捧げたのか?あぁ、だからそちらにはよく労働者が行くのだな!」

こちらは塩どころじゃ無く傷口にタバスコでもかけあっているようだ。

 

「まぁまぁ、そこまでにして。対策を話していきませんか?」

そこで全員が葱に顔を向ける。そのうち一人が声を出す。

「では、日本はどうするというので?」

「」

 

ここでいきなりだが、ここはもともと貴族達が自分たちで作った場所でタバコがたくさん置いてある。

そして、タバコがあると言うことはお酒も用意しておいても不思議ではない。

アイデアが出ない、似たような職業の人達が集まっている、周りには嗜好品がたくさんある。

そして、ここではうるさく言う記者や民衆はいない。

つまり、まぁ、そう言う事である。

 

「あああああああああああああああああああああああああああああああああああ嗚呼ああぁ〜なんだんだよ〜解散解散って。ふじゃけんなよ野党〜」

 

「それなぁ〜ほんとそれな〜w」

 

「糞!なんでアイツらあんなに逃げるのうめぇんだよぉ〜」

 

「…」

 

「私の酒が飲めないのかってぇ?“!メシマズぅ??」

 

「ちょ、かんb」

 

護衛達は、扉の向こうでは緊張感のある話し合いを切磋琢磨にしていると想像されながら、夜は進んでいく。




会話の順番

泣きながら酒を飲む日本

笑いながら酒を飲むアメリカ

仕事で疲れた国際刑事の事務総長

酒で無口なロシア

酒癖の最悪なフランス女性大統領(首を腕で絞めてる)

酒を飲むと気が弱くなるイギリス大統領(絞められてる…何処か嬉しそうにしてるかも…?)




この世界の政治家ってこんな感じなんです。

…ロクデモなさは現実と対して変わらないかも…?


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19話

投稿!


イベント発生!!!


「デカンド!耐えるんだ!ナンシー!意識を持て!」

「「ッ!」」

夜の森から声が聞こえた。

よくよく耳を澄ましてみると鉄と何か固いものがぶつかる音が聞こえる。

「助けに行きましょう!」

今の自分には護衛対象がいる。だが、断る事は出来ないし何より見捨てるだけの理由がない。

「行きますよ!」

「わかりました。」

 

夜の森を駆けて行く。コメント欄もようやく面白くなってきた言わんばかりに加速していく。視聴者数もみるみる上がっていく。鰻登りだ。

木々を避けて行くと狼とゴブリンの群れとの交戦中の彼等がいた。

「!そこの人、助けに来た!」

「あぁ、ありがとう!一人動けないんだ!」

 

どうやら負傷者がいて助ける事ができないらしい。

 

「おい!錬金術師。ポーションは持ってないのか?!」

またポーションかよ。何?錬金術ってポーション作るのに向いてんのかね?

「残念ながら持っていない。それよりもそっちの戦闘を終わらせた方がいいんじゃないか?」

「はぁ!?お前、ポーション持ってないのに錬金術師がどうやって攻撃するんだ?」

____________________

『逆にどうやってポーションで攻撃すんの?』

爆破?

爆破じゃね?

爆破でしょ!

爆破!

____________________

 

なるほど、爆破か。確かに水蒸気爆発でもいけたんだ。アリかもしれない。

「こうやってな」

無詠唱で水を創造し、錬成で指向性を持たせて吹き飛ばす。

相変わらず木々が禿げていくが仕方ない。

「な、何が…?一体?」

「あんたすげぇな!…これでポーションがありゃいいんだがな…」

二人の反応が明らかに割れている。

片方のポーションが欲しい方は尊敬と畏怖、期待など。

だが、エモンダーは違った。彼は僕に対し明らかに敵意、嫌悪感、そして蔑んだ眼。明らかに村にいた時の正義感溢れる青年じゃないように見える。

「状態を鑑定」

『状態、正常』

「!?勝手に鑑定するな!」

どうやら鑑定されている事は相手にバレてしまうらしい。

「いや、すまん。そこの女性の状態を確認しようと思ってだな…」

「…そうか。ならば次から気をつける事だな。」

どうやら半端ない程に嫌われているらしい。

____________________

いくらなんでも態度悪すぎだろ

もしかして本当に犯行がバレているとか?

どうやって?

異世界だったらあり得るぞ?

村にいた時とは大違いだな

猫被ってた?

____________________

彼が僕に悪意を向けている理由はわからないがとりあえず怪我をした女性に近づく。      

背中にどうやら弓矢が当たったらしい。

____________________

『どうすればいい?』

まずは綺麗な布、お湯を用意するんだ。

消毒剤とか学校で触ったことあるだろ?あれも用意しとけ

一番このコメント欄が活かされている瞬間

いつも民度悪いけどこういう時は手を貸さないとな

____________________

「ポーションは持っていないが手当する事なら「私がやる!」え」

「…君の仕事は私の護衛だ。わかったな?」

無言を了承と捉えたのかすぐさま手当をしていく。だが、どこか拙い。

治療を受けている彼らも彼らで今の事に対して驚いているようだった。

 

____________________

『わからせってこの場合どうすればいいと思う?』

ぶっ飛ばせ

感じワル

圧倒的医療技術でのワカラセ

いや、こいつ回復魔法じゃない

錬成でどうにかならんの?

魂分解したエネルギーで解決とか?

____________________

 

戦いが終わり、死者もいなく、五体満足の負傷者の手当をしているのにも関わらず、どこか居心地の悪い空気を感じていた。

 




鑑定の使い方って無限大ですよね〜


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20話

投稿だよー


「助けてくれてありがとう。俺らは『銀の盾』。あちらが俺らの依頼主だ。」

「あ、ありがとうございます!」

物陰から一人の老人が出てくる。どうやら彼らは行商人の護衛をしていた所、襲撃されたらしい。

「いえ、助けて当然のことですから。」

____________________

『こいつ鑑定しても正常ってなんなん?』

サイコパス

それしかないだろ

w

もうあの犯行がバレてるってことだろ

ほんと見てて飽きひんわ

銀の盾…

金にしとけや

____________________

金だと柔らかいだろうが。

そんなこんなで一緒に街までいくことになった。

「俺の名前はヘラザ。『銀の盾』のリーダーだ。…なぁ、あんた。依頼主に何したんだ?めっちゃ中悪そうだけど。」

「残念だけどマジでわかんない。」

その後の彼からの目はとても心に刺さる物だった。

..

.

そして、翌朝。

行商人と話している護衛対象から少し離れて『銀の盾』と一緒に歩く。

彼らと話ながらコメントを見ていると、どうやら視聴者からの反応だとこの雰囲気がとても異世界らしくていいらしい。あと日本の異世界ものが大いにバズりにバズってちょっとした好景気らしい。なんと言ったらいいのか…

「へぇ、それじゃあカグヤ姫は月に帰ったって言うわけか。」

「なんだか男達の醜さが描かれていたな…」

は、ハハッと今の自分には苦笑いしかできない。

まぁ、一人の女性のために取り合うなんてこちらの世界でもよくありそうだしね。

「君たちの知っているお話とかない?聞いてみたいんだけど…」

ヘラザは顎に手を当てて考えている。

少しすると考えがまとまったようで話を始めた。

「ん〜サテナ神話以外だと俺らが村にいた時の話とかしかないんだけど…」

「ん?待って?」

今、彼は言った。この世界の重要な情報について!

____________________

『録画しろ。誰でもいいから記録しとくんだ!』

おけ

もうしてる

紙で記録するわ

テレビ局が今流してるで

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今さりげなくとんでもないことが流れてきた気がするが一旦置いとこう。

「そのサテナ神話ってやつ、教えてくれない?神話とか親が教えてくれなかったんだよ。」

「ん?おお、いいぜ!あんまりたくさんあって覚えてねぇけど。ま、話せるだけ話すわ。」

そして彼は話始めた。

名前の無い神々について。

 

「まず、サテナ神話において神々が出てくるんだけどその神々は名前が無いんだよ。」

「…名前が、無い?」

「そう、だから俺らは数字とかその神が司る物で名前を呼んでいるんだ。」

…なるほど、つまりYHVHとか我らが聖なる父とかそういった類って考えたらいいのか?

「もし名前で言った事を教会にバレたら普通に罰せられたりするぞ?ちなみに狂信者とかだと殺しにくる。」

____________________

『ふむ、どうやら日本人としての特性を発揮する時がきたようですな?』

そのスタイルは憧れるぜ!

最高

よし、新しくスレッド立ててくるわ。

とりあえず無常はその神々についての特徴を調べるんだ!

これだから日本人は…

やってんな

つか、普通名前とかつけられるもんだろ

俺らが名付け親にならないと

つまりパパになると?

ままですわよ?

____________________

「なんで?」

「恐れ多い、って言うのもあるらしいんだけど、どうやら神の力が弱くなって顕現するって聞いたことがある。」

「…ん?なんて?」

____________________

『お前ら、ストップ』

なるほど、やれって事だな?

そんな事ある?

いや、確かにこれって一神教の強さを誇る神々を無理やり多神教クラスにまで降格させるって事だろ?

ほんとは複数神がいるけど名前が無いおかげで一神教クラスの神でいられると言うのは理解できるんだけどさ、なんで顕現すんの?

ま、ちょっと待とっか

____________________

「これはじいちゃんから聞いた話なんだけど、昔名前がついた神がいてそれが顕現して国を滅ぼした事があるんだって。名前がつく事で力が安定するとか。」

「けど、それがそのおかげか今じゃ教会には対神武器とか常備されているらしいぜ。だから教会は無魔法使い達のヤバい奴ばっかってわけ。」

 

俺は、心からこう思った。

すまん、ウチの国民がはっちゃけて忙しくなるかもしれん、と。

いや、それよりも無魔法がなんだって?

「無魔法って何ができるんだ?」

「無魔法か?それだったら俺は使えるから教えられるぞ」

「本当か!ぜひ教えてくれ。」

「じゃあまずは手を握って魔法を使ってくれ。」

そう言われて手を握る。錬金魔法で足元の石ころを錬成しようとする、が。

「で、できない…?」

「そう、無魔法の基本は対象の魔法を阻害と対魔力、そして身体能力強化だ。」

 

え、じゃあなに?魔法対処できないやつがゴリラとなって襲ってくるってこと?

 

「ちなみに、身体能力強化ってどのくらい?」

「岩を素手で砕いたり、人によっちゃ嵐の風と同じくらいで動けるぞ?」

 

ツッヨ

 

そんなことを駄弁りながら歩いていくと何か大きい建築物が見えてくる。

「おお!見えた。もう直ぐだな!」

「あれが、街?」

自分には壁、壁、壁にしか見えないんだけど…

 

「あれが迷宮都市、ゼリウスだ!」

 

 

 




ほんと、日本人って…愛すべきバカ共は好きだぜ!!


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迷宮都市 ゼリウス
21話


迷宮です!
都市です!
安価です!


「では、我々はこれにて。」

 

街に入ると『銀の盾』達と別れることになった。

 

こちらもようやく依頼解決ということだろう。

 

「では、依頼解決ということで成功報酬をください。」

「…わかった。これに関しては正当なお金だからな。」

お金を受け取るとエモンダーは背を向ける。

恐らく、これ以降彼と会うことは滅多にないだろう。

こんな世界だ。文字通り、一期一会なのかもしれない。

エモンダーが離れていく離れていくのを見ていた僕は思わず声を出してしまった。

「あ、あの!すみません。その、なんで僕の事嫌いなんですか!?」

言ってから後悔した。

エモンダーが振り返る。

僕は彼の目をしっかり見ることができなかった。

コメント欄すら見ることができない。

目の逃げ場所を探せなかった僕は思い切ってエモンダーの顔を見ていた。

あいも変わらず蔑んだ目で見てくる。

だが、どこか驚いた様子でもあった。

ほんの少しだけ、僕の心の中に“やってやった!”という幼い嗜虐心が歓喜を上げていた。

彼の閉ざされた口が歯車で動くように重々しく少しずつ開く。

 

「…お前、ネズミの臭いがするんだよ。」

 

風呂には入ったのだが?

いや、もしかしたらちゃんと洗えてなかったのかもしれない。

少しだけ恥ずかしくてコメント欄は見れなかった。

だが、エモンダーには続きの言葉があった。

 

「俺は1の神、太陽神からの加護をもらっている。俺の持つ加護の効果はそいつがクズであればあるほど腐った臭いがするという加護だ。」

 

「お前はネズミはネズミでもドブネズミのような臭いがしたんだよ。」

 

「魔物でもまだマシな方なんなんだ。…なのにお前はなんなんだ!?そんなに「それだけ?」あ?」

 

「たった、それだけの理由?」

 

面白みに欠けた奴だよ、お前。

無意識にそう言ってしまった。

 

逆に可哀想だと思った。

コイツは、なんて残念な加護をもらってしまったのかと。

『銀の盾』によると加護の効果は人それぞれらしい。

よかった。こんな加護をもらっている奴が他にもたくさんいなくて。

コイツは、たとえ相手が初めての人だろうとクズであるだけで軽蔑し、その人との関係を最初から断ち切っているのだ。

簡単に言えば、旅行に行ったのにそこの悪評の所為で観光をしない。

新しいゲーム機を買ったのに面白くないと聞いたので全く触ろうともしない。

初めから腐ったクソみたいな先入観で人と向き合っているのだ。

 

「あー、うん。俺が言うのもなんだけど。その人生、楽しい?」

「!おま、お前に何が…!?」

 

 

そして。気づいたら、いつの間にか街中を歩いていた。恐らくあの後あいつは怒っていてこっちに来たようだが、人波に流されて僕に襲いかかることはできなかったようだ。

なにせ、自分も今、人波に流されて歩いている。

今回、僕が学ぶべき教訓は悪い先入観を持って人と接することで人生をくだらない物にしないと言う事を学んだ。

 

…うん、よし。

「気分転換だ。宿を探そう!」

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おお!

あいつ感じ悪過ぎだろ

まぁ、カスであることは否定できん

あいつ、ああやって襲いかかって来たと言うことは図星ということだなw

1の神様って太陽を司ってると、

エモンダーどんまい

煽りあんまり苦手なのが意外

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多分、こう言う所が日本人の悪い所だと思う。

 

そんなこんなで歩いていると市場が見えてきた。

ほんと、異世界に来たって感じがした。

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『よし、気を取り直して今から10回拍手した時に目に入ったコメントを市場で買うぜ!出来るだけ安く済む物で頼む!』

つまり?

安価?

安価だと!

キタキタ!

しかも配信安価!

異世界初安価なのか

よし、スナイプしてやる

視聴者数エグいて

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こうやって気分上げとかないとやってられないね。本当に。

そうやって安価をしてみると当たったのはポーションだった。

ポーション、ねぇ。まぁ色々あったけど探してみましょうか。

そうして探していると一つの露店を見つけた。

「おじさん、それポーション?」

「おう!これは治癒、こっちの赤いやつは畑の成長促進、こっちが爆発で全部初級だ。値段は1000エニー、1500エニー、3000エニーだ。買うかい?」

「鑑定してみても?」

「おう、構わねぇぜ?」

鑑定してみるとそれぞれの効果が書かれていた。ちなみに、爆発のポーションにはニトログリセリンは入っていなかった。

「それぞれ一個ずつ買うよ。」

「はいよ。えっと…5500エニーだ。」

「はい。」

____________________

『安価達成!』

やっぱり爆発するポーションあったじゃん

成長促進って畑に撒くやつか

逆に畑に撒かない奴があると言うことだな

____________________

ほんと、鋭いね。君たち。

「そういえば錬金術師なんですか?」

「おうよ。これら全部自作だよ。」

すげ、このおじさん。

略してスゲオジ。

「それじゃあ錬金術師ギルドとかってありますか?」

「あぁ、もしかして外からの人か?そこを曲がって右に行って路地裏を抜けると青い屋根の建物がある。それが錬金術師のギルドだ。」

それを聞いてお礼を言ってから向かった。

足を進めるのはさっきの事もあり少し重いが、これも新しい一歩だと思えば悪くない。

 

そして、新しい一歩を進めた。




安価達成!


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22話

投稿だよー


ドアを開けると中には研究職らしき人達がローブを纏っていた。

こちらの方を一瞬、一瞥するが何事もなかったかのようにスタスタと歩いている。

受付には一人の黒髪の女の子がおり、その子に話しかけようと決めた。

「すみません。錬金術師のギルドはここですか?」

「はい。もしかして新規の方でしょうか?」

「はい…その、錬金魔法を持っているんですが、ポーションを作ったことがなくて。それで。」

それを聞くと彼女は机の下をゴソゴソと漁り出し、1冊の本と紙を机に出した。

「ポーションを作りたいのでしたらこの『初級ポーション作り』と言う初心者向けの本がありますが…購入しますか?」

さて、おいくら万エニーだろうか?

「いくらですか?」

「30万エニーです。」

____________________

たっか

めっちゃ高いやん

確か初級ポーションとかで3000エニーいかんやろ?

まだ物価とか全然理解できてないんやけど

それ、俺もや

ワイも

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「ね、値下げは…「できませんね」( ´ ▽ ` )ノ」

やっぱりどの世界でも世の中金らしい。

「そして、その講習会がこれです。みなさん研究の金策のためにこういった事もしていらっしゃるのですよ。」

やっぱり研究しているんだ…あと研究費なくて喘いでる所を見ると日本を思い出してしまった。めっちゃ虚しい。

 

「今日は登録だけします。…あ、あとここら辺の空いている宿は知っていますか?」

「あーそこに石藍亭と言うお店がありますが…値段が安い代わりに接客があまり宜しくないらしいのです。」

「ありがとうございます。」

普通悪評の所紹介する?!

いや、まぁ確かに空いていそうだけど!

 

ギルドを出て紹介された宿に向かうとそこにあったのは普通の建物だった。

そう、普通の。

なのに、

(なんだ…何か見落としたか?)

別に、違和感のない普通の建物のはずなのに。

いや、こう言う時こそ第三者の声を聞くべきだろう。

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『何か変じゃない?』

何が?

普通じゃね?

感覚的に?

どこがだよ

お年頃?

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前言撤回。全然役に立たなかったが。

(視覚的な物じゃない?いや、絶対に視覚的に見えた物のはずだ。)

 

黒いベンチ

赤い看板

白い柵

緑の芝生の庭

庭に置かれた黄色の木のバケツ

白い建物に巻き付くつる植物(グリーンカーテン)

 

「…何がおかしいかわかんねぇけど入るしかねぇか。」

敷地に入り扉を開けると鈴が鳴り響いた。

中は3階建ての建物らしく階段が設置してありとても住みやすそうな場所だった。

「はーい。今伺いますね!」

廊下から声が聞こえる。とても接客が悪そうには見えないんだが…

ここの従業員と思わしき薔薇の香りがした女性はとてもいい笑顔で話しかけてくれた。

「お泊まりですか?お食事ですか?」

「お泊まりです。五日ほどなんですが。延長もできますか?」

「ええ!もちろんです。お食事はつけますか?」

「はい。朝だけお願いします。」

宿代と朝食代を払い外に出る。どこが接客があまりよろしくないのだろうか?

まぁ、それは置いといて。

「冒険者ギルドに行こう!金を稼がないと!」

______________________

夢もへったくれもねぇ

最後で台無しだよ

ここで正式な冒険者ギルドを観れるのか…

まるで正式じゃない冒険者ギルドがあったかのような…

あれは忘れよう。不幸な事故やった。

ま、あれは相手の態度が悪かったんだしね

______________________

 




違和感…違和感…いや、全て問題なし…!!!


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23話

投稿だよー


冒険者ギルドを聞き込みをしながら探しているとあの村でお馴染みだった赤い屋根の大きな建物があった。

ちなみに横に大きかった。

 

中に入ると酒の匂いと汗臭い匂いが混ざったあまり長くは居たくなかった。

まだ錬金ギルドは薬の匂いでマシだった。

壁に張り付いてある依頼書を見る。

壁は二つに分かれており、右が迷宮こと、ダンジョンについて。

左は街中と外に関する依頼だった。

依頼数的には左の方が多い。

右の方はどちらかというと換金ルートみたいな感じで、たとえば『ダンジョン内の魔道具買取』や、『魔石の買取』など。

今回は金がすぐ欲しいので左から選ぶことにした。

「この依頼、受けます。」

「はい、でしたら冒険者カードをご提示ください…あ、他の街からいらしたのですね!ついでに登録もしておきます。」

“ありがとうございます”とお礼を言うと受付のお姉さんは笑顔で返してくれた。

そういやあの爺さん…どんな顔でどんな名前してたっけ?

「お姉さん、名前を伺ってもいいですか?」

「ごめんなさい。新人さんは知らないから言っておくけど、受付の人は自分の身を守るために名前を教えてはいけないの。でも名前がなかったら不便だからセシリーって呼んでね!」

なるほど。エージェントセシリーってことか…かっこいいな。

「ではセシリーさん。この依頼のモンスターについて教えてください。」

そう、スライムについて。

 

それから話を聞き、ギルドを後にした。

彼女曰く、スライムはとても動きが遅く、体内にある魔石を壊すと簡単に倒せるという。

ゼリウスの森ではスライムたちが合体してデカくなるらしい。

そして、今回の依頼はデカいスライムの魔石採集とスライムの遺骸を燃やすこと。

ちなみに森の中で燃やすと爆発して火花が飛び散るとの事で池付近で燃やして欲しいとのこと。

 

いや、爆発するってなんだよ。

 

ちなみに爆発すると言ってもほんの少しらしい。

意味わからん。

 

「この異世界、結構色物すぎん?」

____________________

色物なせいでもう半分近く死んでいる件について

え?まじ?

チャンネル半分くらい消えてるで

爆発って何?

そういや遊び半分でスライムに火をつけたら至近距離で爆風受けて顔面火傷したやつおるで

まじかよ

もしかして爆発のポーションってスライムが原材料だったりして

____________________

村の子供たちもスライムに火は近づけてはいけないと習うらしい。

 

「と、言うわけでスライム見つけたけど…予想の二倍くらいデカいね。」

気配察知と錬金魔法による地形把握の応用で見つけたけど…デッカ。

____________________

それは、スライムというにはあまりに大きかった…

雑魚とは言えない

これ、魔石を壊したら死ぬんだっけ?

けど、魔石を回収してきて欲しいという依頼やで

どうすんの?これ

____________________

どうすると言われましても…こうするしかないよね。

スライムの体表に触る。

ちなみにスライムは触っても安全らしい。火がなければだが。

「鑑定」

うんうん。どうやら普通のスライムみたいだね。

「錬成…はできないか…」

錬成は相手の抵抗力が少ないほど錬成がしやすくなる。

イメージ的には、銅線とかは電気が通りやすいけど、真水は苦手。みたいな感じだろうか?

「ゴム手袋を創造。」

まぁ自分で取り出すしかないですよね。

手袋をはめてスライムに手を突っ込む。んー、ローションという感じやな。

お、あったあった。魔石を取り出すと体は安定性をなくして崩れ始めた。

一体どういう仕組みなんだろうか?

ちょうどいい。このスライムの液体部分の鑑定をしてみよう。鑑定っと。

「…ん?」

なんか一つだけスライム全体に分布している物質がある。

この物質…もしや爆発の原因物質では?

「錬成…凝縮できんのかい。」

しかも固体になった。まじかよ。

(いや、ほんとかどうかわかんねぇしやってみないと。)

 

というわけで早速スライム焼却場となる池にきて放火したらなんと爆発しちゃいました〜イエーいピースピース^^

…いや、これダイナマイトみたいなもんやん。早速異世界主人公がやってはいけない事やらかしたぞ?コメント欄も大荒れだよ。

ちなみにスライムの例の物質を抜いた残骸は燃えなかったので放置していたら勝手に蒸発して行った。

____________________

『この爆発性と保湿性を掛け合わせる物質名をスラニトロって名付けるけどオケ?』

まぁいいんじゃね?

一番持っては行けないやつが持ってる定期

無常今ネットで炎上してるで

いつもしてんだろ

やってんね!

物理で炎上しろ

____________________

 

「あーあれだ、あれ。」

 

俺、なんかやっちゃいましたか?

 

 

 

 

 




ダイナマイトもどきが出来たよ!よかったね!


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24話

投稿だよー


 

 

「鑑定」

「鑑定!」

「鑑定鑑定鑑定鑑定かんってい!」

只今、森に生えている植物を鑑定しまくっています。

『鑑定が2になりました。』

お、レベルアップしたようだ。

ポーションを作っていく以上、薬草を鑑定なしで見分けられるくらいにまで鍛えなければならない。そのための一歩としてまず薬となる薬草を探しているのだ。

____________________

『で、見つけたのがこのイリン草とアイリン草なんだけど瓜二つじゃね?』

これ、見分けつくん?

ちゃんと根っこから取って来るあたり偉い

あ、葉の裏に赤い点が…ない

ないんかい

ないんかよ

『ないじゃん』

ごめんて

____________________

まじで瓜二つ。何が違うのかわからん。

「配信を今見ている研究者さんとかいらしゃいますか?」

そう聞くと返事を返してくれた方がたくさんいた。いや、多すぎじゃね?

 

とりあえずその人たちに配信で360°で薬草を見させるから違うところを見つけてくれない?というと承諾してくれた方がたくさんいてくれたので頼むことにした。

こういう時こそ人に頼るものだよね。それに彼らはどうやら未知ばかりの異世界に興味心身で研究をしながら配信を見ているらしい。いや、なんか失敗してドカンとかやめてくださいよ?

 

 

………

……

 

「指図すんな!」

目が大きく、金髪でどこかのお姫様に見える位美人で可愛い彼女はどかどかと廊下を歩いていく。

場所は変わって石藍亭。あれからスライムとゴブリンを倒して冒険者ギルドで報酬をもらい宿に着いたところだ。

そしてわかった。この宿の接客があれな理由が。

「あ?今からメシだつぅーの。食堂に行きな。」

多分この娘が原因だ。

優しい女将さんと荒っぽい女の子。このアンバランスがこの宿の特徴だとわかった。

「あの、食堂ってどこにあるか…」

「ああ!…ってあんた今日からの泊まりの人か。しゃーねぇ奴だな。ついてきな。あ、俺の名前はローズ。ローズ=ハイドっていうんだ。覚えとけよ?あ、ちなみに食堂で暴れたら潰すから。わかったか?」

了解したというと彼女は先へと進んでいく。

____________________

『オレっ娘だと…!?』

そこ変われ

衛兵さん。この人です

希少属性キタコレ

異世界でもオレっ娘っているんだな

あの人の娘?

まぁ接客が悪いっていうのもわかるけどさ

そこが良いとわからない異世界の男達…

あ、オレっ娘がトレンド1位になってるぞ?

____________________

やばいなネット社会。こんなにも早くになるんかよ。

 

「おう、着いたぞ。」

視界を上げるとたくさんの人がそこにいた。どうやら接客が悪かろうがメシと部屋の品質はとても良いらしい。

その証拠にとても良い匂いがする。お、なんか肉が食いたくなってきたな。

「俺のオススメは今日の日替わりメニューのオークの石焼ステーキと山菜スープとチーズ黒パンだ。」

 

「あ、ここの黒パンは少し柔らかいってのがポイントだな。簡単に食えるぜ?」

 

どうしよう。めっちゃお腹が空いてきた。

口の中に味覚を欲している唾液たちが踊っている。

「じゃあ今日の日替わりメニューで!」

オッケーと彼女は言うと厨房に歩いて行く。

____________________

俺もメシ食うわ

チーズ買ってきます

ステーキか

めっちゃ良いやん

腹へった。

ステーキのクーポン使えたっけ?

____________________

 

コメントを眺めながら待っているとローズが持ってきてくれた。

「はいよ。そのオレンジのソースはステーキ用だって母さんが伝えてくれってさ。あんたそんなことも知らないのか?」

「いや〜ちょっと遠くから来たもんで…ん?」

俺、あの人のそんなこと言ったっけ?

まぁいいや。先に食べてしまおう。

 

まずはステーキから。

鉄板ではなく平べったい石が肉を踊らせているのがわかる。

ジュウジュウと鳴っているオークのお肉に透き通ったオレンジのソースをかけたら肉全体の香りが一瞬にして変わった。

まるで魔法のようだった。

ナイフとフォークを持ち、一口サイズに切り、口に入れると溜め込まれたうま味の洪水が溢れんとばかりに口内を満たして行く。

一口食べただけで口内だけでなく鼻までもがソースの匂いで埋め尽くせれているのがわかった。

..

.

「ご、ご馳走様でした…」

美味しかった…。

異世界にきて一番良かったことかもしれない。

この味を地球にいる人たちにも味合わせたい。そう思った。




食事の描写…どうでしょうか?


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25話

投稿だよー


それは、突然だった。

異世界メシを堪能し、体を拭いてから寝ようと思っていたところだった。

配信画面に突如として現れたそれはあらゆる者に衝撃を与えた。

 

『転移者が半分に減ったため、ルールの一部を開示します。

 

7つ目

転移者を殺した場合、そのモノは地球と行き来出来る権利を与えるものとする。

8つ目

転移者は自分が殺した転移者の数だけ、自分と同様の転移者を増やせるものとする。

9つ目

今閲覧することができません

..

.

 

                                   』

 

「…やっば、これ。」

一気に状況が変わった。もう帰れないと思っていたのに。

(いや、状況は悪くなった。今まで帰れないと思ってたのに帰れる選択肢が増えた。つまり帰りたい人達にとってしないと言う選択肢はないに等しい…。

それにこの8つ目のルール。地球の人間からしたら垂涎物だ!)

 

例えば、先ほどのスライム。

 

爆破、新物質、新エネルギー。

それだけでも新技術となり、さまざまな恩恵がある事だろう。

 

つまり、一種の未開拓の鉱脈に等しいのだ。

 

魔法やスキルだってそうだ。

 

あれの存在だけで恐らく世界の軍事力、パワーバランスが崩壊するに違いない。

人が多い=国の強さになるかもしれない。

 

もちろん、イリン草やポーション、回復魔法など人類にあまり負の面を見せない物もある…いや、医者が廃業するのも時間の問題だ。

 

異世界とは、新天地とはまさにマルコ・ポーロの東方見聞録に載っている『莫大な金を産出し、宮殿や民家は黄金でできているなど、財宝に溢れている』の文献そのものだと言えるだろう。

 

____________________

報告です!ゼリウスに国際指名手配犯のメディセンが近づいています!即刻移動してください!

あ、これ国連のガチのやつじゃん

メディセン?

なんかカルト宗教組織の教祖でテロ活動とかいっぱいしてるって

まじの奴やん

え、てことはこいつ誰か転移者殺したらこっち来るってこと?

そういや無常ってあの殺人鬼殺してたけどカウントされてんのか?

____________________

 

…ここに来ようとしているやつから逃げるために地球に帰るのはアリかもしれない。

幸い、向こうはまだ転移者を殺していないようだ。

 

そんな事を考えていたからかもしれない。

彼女の存在に気が付かなかったのだから。

 

「おっと〜?これはこれでいい展開になって来たのかもしれないって感じ?」

 

聞こえてきた方向から反対方向にすぐさま移動する。顔は見ていないが一瞬で確信がついた。

 

「夜這いですか?そういえば食事の時の伝言ありがとうございました。」

「キチンとお礼を言える人は好ましく思えるけど…残念だけどその程度で体を抱かせるつもりはないんだけど?」

 

(誰だ?転移者か?いや、転移者だったら視聴者が反応しているはずだ…。それじゃあ彼女は一体…)

 

頭を休ませるな。

五感で捉えろ。

そもそも彼女はなんで知っていた?

このお店を見た時、なぜ違和感があった?

彼女からは薔薇の匂いがする。

黒いベンチ。

赤い看板。

白い柵。

緑の芝生の庭。

庭に置かれた黄色の木のバケツ。

白い建物に巻き付くつる植物(グリーンカーテン)

ソースはオレンジ色だった。

僕のことを知っているように緑のスープの説明をローズに頼んだ。

 

 

…薔薇の香り?

 

「なぁ、一つだけ聞いてもいいか?」

「なんでしょうか?」

 

仮に違ったっていい。

それが間違っているというのも情報なのだから。

 

「この世界に、香水は存在していたのか?」

彼女の目が、大きく開かれる。

 

「…なぜそう思ったのか聞いても?」

「冒険者ギルドに入った時も、錬金術師のギルドに入った時も、ある程度人からする嫌な匂いや薬品の匂いがしていたんだ。だというのにここは一切しない。

普通人が住んで行ったら多少は臭ってくるはずなのに全くしなかった。綺麗好きかもしれないと思ってたけど人の匂いまではそう簡単には消せれない。ましてやこういう人が長期滞在するところとなれば尚更だ。」

 

それに、と彼は続けた。

 

「ここの庭には、薔薇がない。」

元の世界でもそうだったが香水はお金がかかる。

手作りであろうとあのとても良い薔薇の香りを出すのには手間暇がかかっていると考えるのが自然だった。

 

それを告げると彼女の口元は右上がりになっていた。

「…No.とても残念なことにこの世界には香水はなかった…。まぁ、バビロニアの代わりをする国や都市がいつか出来るのも必定でしょうが、残念なことに今まではできていなかった。」

 

彼女は、語る。

 

「我が名はメアリー・ハイド。女性の人生を輝かしくするために薔薇十字(ローゼンクロイツ)に入った魔術師なり。」

 

彼女は、()()

 

「話しませんか?それが我々、バビロニアからの文明を濃く受け継ぐ人々のとれる最大の選択肢だと思っています。」

 

 

 

 

 




薔薇十字…実在したとされる謎多き魔術組織。

古代バビロニア…人類においてとても重要な文明の一つ。


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26話

投稿だよー


時間は少し巻き戻って『喫煙所』。

 

彼らはお酒でワイワイとはしゃいでいたが、一応は国のトップ。外交で来たからにはそれなりの成果という物を出さなければならない。

 

「では、我々には最大限のできる事をしましょう。」

 

国に帰りなんの成果もなく、何も対策をしないとなったら国民の不満が爆発する事だろう。

 

そこで彼らは考えた。異世界に行った彼らの支援とその残された家族への対応について。

 

そして、二日とたたないうちに創ったのが転移者を支援する機関、世界転移者支援機関(WTSO)である。

 

例えば、異世界からの配信情報をまとめて各種メディアに発表したり、転移者に危険が及ぶ情報があれば逐次伝えたりというのが主な内容だった。

 

だが、今は違う。

 

 

「生存転移者の危険者順のリストまとめました!」

「世界有数の財閥への返信はまだか!?」

「ネットニュースへの規制線が守りきれません!」

「おい、CIAとFBIからの返信はまだか?!」

「転移者を殺した人たちのピックアップはまだか!?」

「中国人どうしの殺し合いが発生!どちらも重傷です!」

「転移者への警告の通達が遅れている!急げ!」

「魔術は一体…?」

「各国へ魔術と魔術師とは何か聞いてこい!」

「ロシアからの返信がありました!“不明”とのことです!」

 

 

元々、彼らはそこまで忙しくもない緊急性のない仕事だと聞かされていたはずだった。

なので、とても緩い気分で仕事をしていた。

 

((((こんなの、聞いてない!))))

 

彼らの戦いはまだ始まったばかりである。

 

 

..

.

 

 

 

そして時は戻って、迷宮都市ゼリウスの石藍亭では。

 

「スコーンうま。」

「小麦粉に似た何かがこの世界にあってよかったわ。」

 

お茶会をしていた!

 

____________________

こいつらマジ?

朗報:まさかの同郷そして魔術があると判明

悲報:まさかの女将さんはやばい奴だと判明

うーん、このぐだぐだ感

イギリス人かな?

逃げてください!

どっちにしろどっちかが地球に戻ってくるという定期

厄災が来る事は確定かい…

あ、中国人が相打ちで死んだで

んー世紀末

やってんな

ローゼンクロイツってなに?

有名人?

偉人?

歴史上の人?

GGREKS

wiki使え定期

____________________

 

「紅茶ってどうやって?」

「複数の薬草を潰して天日干ししたのよ。」

めっちゃ美味しい。さすがイギリス人って感じだ。

 

「それで、お話とは?」

かといって時間はあまり無い。

 

ならば、早く物事を終わらせるのが合理的だ。

 

「単刀直入に言うと、私の娘のローゼに地球の姿を見せてあげたいの。」

…あの子に?

いや、確かに親が子にたくさん学ばせてあげたい、旅をさせてあげたいという理由はわかるんだけど…

 

「なんで?」

恐らく、違う気がした。

 

「あの子は本来、地球で生まれるはずだった子。なのに私の不手際でこちらの世界に来てしまった。それが理由よ。」

 

彼女の口元から紅茶のいい香りがする。

 

(…ん?どういう事?)

 

「な、んでローズは地球で生まれるはずだったって言えるの?」

そこが、どうしてもわからない。

あの子は別に性格はアレだけど普通のどこにでもいるかわいい女の子だ。

 

「あんたは、一体何をやらかしたんだ?」

 

異世界に行くくらいの不手際。

見当もつかなかった。

 

だからこそ、彼女の口から出て来るであろう言葉を身構えていた。

 

「…、私が団に入っている時に研究している事が原因だった。」

 

「その私の研究内容とは、『人間で在り続ける事』。」

 

…意味わからん。

 

それがどう繋がるかわからないが何も言わずに聞くことにした。

 

「そもそも、薔薇十字(ローゼンクロイツ)とは人々の傷を癒したり、助けたりするのが目的の団だったのよ。でも、現実は残酷だった。」

 

「助けても暴言を吐かれ、助けても畏怖の目で見られ、助けても彼らは助からない。」

 

「そこで、私が考えたのが『死後も人間で在り続けるという事』だった。」

 

彼女は息を、吐く。

 

「つまり、輪廻転生の道筋を自分で作りあげる。それが私の研究だったのよ。」

 

彼女の罪は、僕の魂じゃ測れないほどに重かった。

 

 

 

 




女性の人生を輝かせるために魔術師になったのに、いつの間にか疲れ果てて人生をリセットしようと考えてしまった女の子。
それが彼女である。


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27話

投稿だよー


「詳しく輪廻転生について説明しときたいけど、今は時間はないから今度するわ。」

 

____________________

メディセンが街に入りました!

メディセンの配信のコメントにお前がいるって言った奴がいるよ。

勘弁してくれよ…

面白そう

#民度

こいつら厄災とか呪いみたいなもんだろ。

____________________

 

確かに、彼女の言っている輪廻転生について興味はある。

 

だが、そもそもの話だ。

「それで?俺になんのメリットがあるというの?」

 

彼女の話はわかった。だからと言って地球に連れて行くだけの理由が無い。

 

「わかった。それじゃあ貴方の国が喰らいつきそうな事に関する情報をあげる。そして、」

 

この街、迷宮都市が廃退させれる方法を教えてあげる。

 

ほんのわずか、少しだけ顔がニヤけてしまった。

背筋に水が一筋流れる感触がする。

魂の導火線に触れた気がした。

 

「…その情報とは?」

「受けてくれるなら教えてあげる。ちなみに破ったら死後も奴隷にするから。」

 

..

.

 

今は宿の外にいる。

向かう先は迷宮(ダンジョン)。殺し合いをするに最適な場所だと彼女から教えてもらった。

 

そもそも彼女曰く、ダンジョンとは攻略されたら消えてしまうのが常識らしい。

ここは迷宮都市。

迷宮の恩恵によって経済が廻っていると言っても過言ではないという。

 

だが、ここの迷宮は最下層まで人が入っていると言う。

最後の一部屋を除いて。

 

「あの部屋には適正を持った人間じゃないと入れない。そもそもあのダンジョンはある物を守るために、物自身が作り出した物なの。」

 

「簡単にいうと自衛的行動で作られたのがあの迷宮よ。」

 

コメント欄も荒れている。

加速も止まらない。

何せ物がモノだ。()()はまずい。

 

ダンジョンができるレベルの物と言う事だけでもまずい。

いや、そもそも()()に関しては自分も知っている代物だ。

 

曰く、見た者に天罰を下す。

曰く、それはタブー。

曰く、かつてはバケモノの一部であった。

 

そして、日本を象徴する物の一つ。

 

 

 

天叢雲剣、またの名を草薙剣という。

 

____________________

頭が痛い…

さっき国会が緊急で話し合いするって

マジか…

自体の進行が早すぎ

笑えねぇ

あの剣一つでもダンジョン作り出すって事は他の二つもそういうこと?

源氏も平氏びっくりだよ

いや、この世界に来て変容しただけかも知れないし

けどダンジョンの階層数100らしいぞ?

キリがいいけどさ…

地球に帰ってきた人ってどのくらいいんの?

まだゼロ

世界で100人だけってそもそも会えねぇし

会う人が二人とも極悪人という無常って運がいいの?

悪いだろ

半々だろ

こいつ、ダンジョン行ってるけど、そういう事って認識でおけ?

向こうもそう認識したらしい。

ヤリ会いたいってさ

マシな奴が地球に来る事を望むよ。

わざわざ殺し合う必要なくね?

____________________

 

「ないよ。けど、相手は所望したいってさ。」

 

メアリーは宿で行末を見守ると言って見送ってくれた。

それに、別に殺したくないわけでもない。

 

ダンジョンの検問をしている衛兵に声をかけ、中に入る。

こちらのアドヴァンテージは時間だ。

それを活かさない手は無い。

 

中に入ると、空があった。

思わず声が出てしまう。

そして、もう一つわかった事がある。

(なぜか、ここが日本に思える。)

 

地脈の感触だろうか?空気なのかもしれない。

味噌汁が飲みたい。無性にそう思ってしまった。

まぁ、生きて帰る事が出来れば飲めるだろう。

 

ダンジョンに入って来た人の気配がする。どうやら時間のようだ。

 

「第一工房より地脈干渉(結界構築)練成開始(ダウンロード)。」

 

愚者の石が熱く光る。

 

ダンジョンに入ってきた男と目が合う。

一目で分かった。

クソ野郎の類の眼をしているソイツは、口を開いた。

「よう、ジャパニーズ(イエローモンキー)。遺言は配信で言ったか?」

 

「お、聞いとくんだけどさ。土葬と火葬、どっちがいい?」

 

言葉は少なくて良い。

そして、二人のゴングが今、鳴らされた。




まぁうん、行方不明の剣が異世界で良くも悪くも影響与えてるとか誰が予想できるんだろうね?
総理大臣頑張れ〜


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28話

投稿だよー


 

まず真っ黒な服装をしたメディセンは影からバルカン砲を取り出して空間に固定した。

 

現代的(過激的)過ぎませんかね?

「フルオープンセット!起動!」

 

メディセンのその言葉の後に背中からいくつかのバルカン砲から死の嵐が真横に降ってくる。

恐らく1撃でも当たれば致命傷になるだろう。

 

だが、当たればだが。

「錬成。」

潤沢な魔力を使い、空気の性質を変える。窒素をまるで水に入れた片栗粉のように。

死が僕の目の前で止まった。

「目がガン開きじゃねぇか。そんなに驚く事か?」

「口が悪いなクソガキ。ファイヤーボール。」

 

赤々と煌めく炎の球体が僕の眼前に近づいている。

だが、そんな事は関係ない。先ほど錬成した空気によって阻かれる。

次はこちらから出ることにしよう。

 

「結界、創造。」

とてもシンプルな化学だ。まず純100%の酸素とスライムから取った可燃性物質を混ぜた物を両手サイズの壊れやすい結界に入れて投げる。身体能力を上げて投げた。

変容させた空気を避けて。

 

メディセンの放つファイヤーボールの熱気によって点火した瞬間、途轍も無い轟音がダンジョン内に響き渡る。

熱や衝撃波は変容した空気のおかげで来なかったが、残念な事にメディセンの悲鳴は聞こえなかった。恐らく生きているのだろう。

 

____________________

やべぇ

何がヤベェのかわからないけどやべぇ

科学ってスバラシイネ

メディセンまだ死んでないってよ

無傷に見えるんだが…

なんでや?

____________________

「無傷…?」

生きてるにしても無傷とはどういう事だろうか?煙が晴れるとそこには無傷のメディセンがいた。

 

「おいおい、イッテェな。おい。使っちまったじゃねぇか。」

「なんで無傷なの?お前。」

いや、なんでだよ。

「あ?お前こそバルカンの霰を喰らわないってなんだよ。」

 

まぁ確かにそりゃそうだわな。

現に、コメント欄じゃどっちもバケモノだって騒いでる。

 

だがそんなことには毛すら気にせず、魔力を身体に循環させていく。

 

お互いに上半身を前屈みにして走り出す。

身体強化による殴り合い。それはもう常人の領域を軽く越えていた。

生々しい音が響き渡りながら戦いはさらに加速していく。

 

魔力量を無視したファイヤーボールの無詠唱。

 

メディセンがファイヤーボールを拳に纏わせて殴ってくるのを正面から受け止めて熱エネルギーを錬成で分解していく。

魔力抵抗が強いが関係ない。ゴリ押しで進めていく!

 

逆にこっちはこっちで触れた瞬間に錬成で人体を爆発させようとしているが、そもそもの魔力抵抗、身体能力強化によって阻まれてしまっている。

 

ならば情報の開示と行こうか。口に出すことでスキルと魔法は格段に精度が上がるのだから!

「俺の魔法、錬成魔法は対象を読み取り弄る事ができる!そして鑑定!」

「ッ!?」

 

相手の魔力抵抗は貫通し、鑑定情報も細かく出てきた。

お腹の肉片を少し弄る事に成功した事によって、メディセンの顔は大いに歪んだ。

 

「どうした?便秘か?それともストックでも使おうっていうのか?」

「ッ!」

おいおい、驚きすぎだろう。だってほら、鑑定できたんだぜ?

 

「お前の『能力』聖人火葬(マリオネット)は自分を死んでも助けたいと思っている人を犠牲にして使う能力なんだろ?一目でわかったよ。例え、能力名しかわからなかったとしてもお前の地球でのカルト騒ぎ(宗教活動)からすぐにわかったよ。」

 

メディセンは使うと言った。

何を使うかはわからなかったが、使った様子を見ても焦っているようには見えなかった。

つまり、複数の何かが、ダメージの肩代わりをしている事になる。

それで、わかった。

 

「だ、から?だから!?何になるというんだ!!」

 

「俺は死なねぇんだぞ?つまり神。意味わかる?」

 

「お前みたいなクソガキに何がわかるっていうんだよ!」

 

「ほんと、あったま悪いg「痛みはあるんだろ?」あ?」

 

少しずつ足を近づける。

 

「信者にも限りはあるんだろ?」

 

メディセンの足が少しずつ引いていくのがわかる。

 

「だったらさ。殺しに殺して殺しまくったらいいんだろ?」

お?涙を目に浮かべてやがる。おもしろ。

「gくぅい、な、何人もいるんだぞ!!??」

 

「だから?」

 

「地球でも、ここでもたくさん死ぬぞ!?」

 

知らん。せめてコメント欄では言うようにしよう。

“今からこいつ殺すからこいつを嫌いになってくれ”ってさ。

 

 

 

 

その日、ダンジョンでは人間のモノとは思えない程の声が響き渡った。

 

 

 

 

 

 




カルト宗教はこうやって潰すんだよー
みんなもやってみてね!


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29話

投稿だよー


 

 

「レベルが上がりました。」

「スキル不死特攻を入手しました。」

「スキル宗教特攻を入手しました。」

「オリジンスキル ダイラタンシエアを開発しました。」

「創造のレベルが1上がりました。」

「結界術のレベルが1上がりました。」

..

.

 

 

待って、オリジンスキルって何?

 

「ステータスオープン。」

 

無常 仮寝 (むじょう かりね)

 

レベル23

HP330/330

MP320/430

 

魔法∶錬金魔法

 

スキル

鑑定スキルレベル2

アイテムボックスレベル1

気配察知レベル2

気配遮断レベル2

創造レベル3

付与術レベル2

身体能力強化レベル3

能力

罠設置レベル1

対殺人鬼特攻レベル1

幸運レベル2

投擲レベル1

人型特攻レベル1

話術レベル1

精神耐性レベル1

結界術レベル2

不死特攻レベル1new!

宗教特攻レベル1new!

オリジンスキル ダイラタンシエアレベル1 new!

 

 

SP10

 

「オリジンスキルを鑑定。」

 

オリジン?原初とかそういった事だろうか?

 

『オリジンスキル

この世になかったスキルを開拓したモノにのみ付けられる称号。

効果は情報を開示した時のスキルの精度が格段に上がる事と、魔力消費を十分の一にできる。』

 

んーつよ。

オリジンスキルってだいぶメリット大きいんだな。

 

殺しまくったせいでレベルも上がりまくった。

恐らく、今転移者の中で自分が一番レベルが高いだろう。

殺すたびに魂が体内に少しずつ溜まっていく感覚のせいでダンジョンから出ると日の出が見えていた。

そのせいで錬成で土のかまくらを作って周りからわざわざ見えないようにしたのだ。

 

____________________

あそこまで殺す必要があったんですか!?

やばすぎ

殺しすぎだろ

恨みでもあったん?

私の姉はあのカスの信者でした。ですが、洗脳に近しい行為でハマってしまった被害者なんです!あなたが殺しすぎたせいで姉は突然死にました。顔は焼け爛れて腕は歪曲して足はありません。ここまでやる必要があったんですか?!

私の兄貴は死んでしまった!しね!

日本語おかしくね?

わざわざ翻訳したのかな?

私も同じです!

..

.

____________________

 

「阿鼻叫喚だな。」

なぜだか分からないが、とても他人事のように思える。

自分で手を下してないからだろうか?

だが、この非難は頭に響くものがある。

なぜだろうか?

 

「それで、約束は果たしてくれるのかしら?」

ダンジョンから石藍亭に向かうとメアリーが宿の前にいた。待っていたのだろうか?

 

「ああ。別にいいぞ?余裕は出来たんだ。」

あの時殺した回数も転移者を殺したカウントに入っているらしく、おかげで百人以上を転移者にすることができる。

まぁそんなに転移者にする気はないんだけど。

 

「それよりも教えてくれよ。その輪廻転生とかについて。なんかコメント欄がうるさくて仕方がないんだ。」

 

「魔術師の私が言うのもなんだけど、日本の倫理観大丈夫?」

 

「終わってるよ?」

 

そんな軽口を言い合いながら宿に帰っていく。

 

…あ、そうか。あのコメントの非難が頭に響くのって人を殺した遺族からの声だからなのか。

 

まぁそんな事よりもお腹が減った。朝ごはんを作ってもらう事にしよう。

 

 

 

..

.

 

日本 国会議事堂

 

衆議員の村正隆は今日、家族サービスのためにおでかけをしようとしていた矢先、秘書からのメールで急遽、国会議事堂に来ていた。

 

「新しいルール、ね。」

 

与党内では意見が2つに分かれており、問答無用で保護(搾取)をする派と人によって対応(法的措置)を変え接していく派に分かれていた。

彼らの共通の意見としては他国に自国の転移者を囲まれないようにすることだった。

私の意見としては個人での対応が好ましいと考えている。

 

野党内でもいくつも意見があり、異世界の国との外交派どうするのだとか、魔法を新エネルギーとして組み込もうとか。まぁ色々ある。

 

中でも最も議論が荒れたのが、今最も世界で注目されている転移者の一人、無常仮寝。

 

彼の行動からその在り方まで全てが今の世の話題となっていた。

「で、総理はどうする気なんだ?例の転移者について。」

「今閣議で話してるってさ。あの虐殺の件も含めてね。」

 

秘書によると、カルト教祖の虐殺によって死んだ信者の数は未だに把握されておらず、議員の死亡者も2名ほど確認されている。

口に出しては言えないが死んでくれた事で国の安全が保証されたと考えたら納得もつく。

だが、そこが上手くいかないのが政治。世論はともかく政治でさえもこうなのだ。意見が纏まらないのも訳がない。

 

「さて、日本の未来はどうなる事(転移者達の気まぐれ)やら。」

 

な、無常仮寝(甥っ子)




世論は荒れてます。


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30話

投稿だよー



「…ハッ!」

寝てしまった。

 

自分では自覚していなかったが、徹夜で殺し続けていたせいで体は疲れていたのだろう。

いつ寝たのかすら分からない。

 

「お、起きたか?朝飯まだだろ?おい。」

 

視界に写っている木目の天井の端っこに金髪アホ毛が見える。かわいい。

 

「ん。おはようローズ。朝ご飯は何?」

「卵スープと黒パンだ。本当は寝坊した奴はメシ抜きだってのに… たく。」

どうやらメアリーからのご好意らしい。感謝していただくとしよう。

 

パンに手をつけようとした時、部屋のドアが開いた。メアリーが来たようだ。

「タイミングがいいなメアリー。それもお得意Magickか?」

「フフフ、残念。私の時はMagickとは言わないのよ。」

 

へぇそうなのか。と言う事は魔術結社の有名どころ『黄金の夜明け団(G.D)』ができる前と言ったところか。

僕は結構なオカルト好きで色々と調べたことがある。

元々はとある小説を読んで興味を持ったが、『黄金』について知ったのもその時だ。

 

『黄金』

 

それは近代魔術に置いて最も有名な一つであり、現代における占い、異世界ファンタジーのゲームなどに欠かせない一つとなっている。

 

今の日本のカルチャーの一部は彼らが居なければ無かった物もあると言えるほどだ。(その分とても問題児でもあるが。)

ちなみに、Magickとは『黄金』に所属していた人物、アレイスター=クロウリーが手品と自分の業を分けるために命名したと言われている。(諸説あり。)

 

そんな『黄金』の始まりに欠かせない人物がいる。それがアンナ・シュプレンゲルである。

彼女…いや、ソレについてわかっている事はほとんどないが、1つ確かな事があるとすればそれは薔薇十字(ローゼンクロイツ)に所属されていた、と言うことだ。

本当にいるかは分からない。

だが、今のここで重要なのは、メアリーがMagickについて知っていると言うことだ。

 

「さて、『黄金』ができたのが19世紀末。だと言うのに知っているのはどういう事ですか?配信もそうですし。」

 

「それを説明するために来たのよ。あ、ローズも呆けていないで座りなさい。あなたにも話して置かないといけない事だから。」

 

「えっと、母さん。何を言ってるんだ?意味がわかんねぇんだけど…」

そう言いながらも僕が寝ているベットの端に座る。

 

「そうね、まずは何から説明したらいいかしら…いや、()()()()。」

 

次の瞬間だった。

世界が、歪んだ。

 

部屋の見た目は捻れ、渦を巻く。

ベットもいつの間にかなくなっていた。

 

「な、何が…!?」

「…魔術ってすごすぎだろ。」

 

なんて言うか、そう。常識はずれにも程があると思うんだ。

 

「まぁ、こう言う風にした方が色々と都合が良いしね。ほら、配信だってされていないでしょ?」

「!?」

 

すぐさま配信画面を確認する。

いや、出来なかった。

「…どうやって?」

「簡単に言うと外界と内界を区切った。ここは私の宿。そして工房よ?入って来た対象の解析くらいばれないようにできるわ?」

すると、そこまで口を挟まなかったローズが声を荒げた。

「な、なんだってんだよ!魔術師だのなんだの!説明だ!全部教えろ!そこにいる男!お前もだ!」

 

うん。彼女は正常のようだ。問題ない。

 

「わかった。全部説明する。」

 

 




…一体、何て言う小説を読んだんでしょうね…???


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31話

投稿だよー。


もう一度視界が歪むと、そこはどこにでもいるような幸せそうな二人が抱き合っていた。

片方はメアリーとわかるが、もう一人は分からない。

だが、とても顔の作りがいい。

 

『メアリー…僕は、君と一緒になりたい…!』

『私もよ…マイケル!』

 

二人の声が聞こえる。これは再現をしていると言う事だろうか?

「え、母さん。あの人は?」

ローズの声色がとても揺らいでいるのが見なくてもわかる。

まぁ、うん。そうだろうな。

「私の唯一の想い人、そしてあなたのお父さんよ。」

「え」

あ、ローズがフリーズした。壊れて…はまだ無いけど顔が面白いようになっている。

 

「話を続けるとね、私達は禁断の関係だったのよ。片や魔術師という異端。片や王室の一人だったのよ。」

「お、オウシツ…?」

「…マジ?」

「マジよ。オオマジよ。」

あ、ついに壊れた。ローズの修理をするために肩を揺さぶる。

 

「おーい。大丈夫か?」

「…」

「続けてもいいかしら?」

「…頼んだ。」

あんたの娘の頭ショートしてますけど。

仮にもあんたの娘じゃねぇの?

 

「彼は、私の研究に賛同してくれた数少ない賛同者だったのよ。そして愛する人だった。だけど、その関係性にはとても大きな壁があった。」

 

「私は、私たちはその壁を崩す事を、乗り越える事が出来なかった。」

 

「そして、妊婦だった時に襲われて死んでしまった時、この世界に来たのよ。」

 

「何か、質問はあるかしら?」

 

するとローズの肩が震えながら声を荒げた。

「ど、どうしてそんな大事な事言ってくれなかったんだ…。なんでなんだ?」

まるで暗闇の中、ランプを落としたような少女に見えた。

悲劇を求めている訳でも、喜劇を求めている訳でもない。

真実を求めている目がそこにはあった。

 

 

 

 

 

ローズは考えた事があった。

なぜ、自分にはお父さんがいないんだろって。

自分の周りの友達はお父さんがいた。

もちろん居ない友達もいた。

だから、いつか話される日を待っていた。

 

本当は自分から聞きたかった。

だけど、この宿での生活を満足をしている自分がいたし、何より、そんなかけがえの無い物を自分の手で壊したくないと思っていた。

 

これは呪い(エゴ)だ。

 

本当は自分の口から聞かないといけない事なのに。

この男が来てしまったせいで何かが変わってしまったんだと思う。

だけど、ここにいる男に恨みを持つのは間違っていると思っている。

そして、こいつに俺が開けなかった扉を開く手伝いをしてもらった事に感謝をしている事も、間違っていると思う。

「…お前、名前は?」

「え?」

男が予想していなかったように顔を向ける。

寝ている時もそうだが、こいつはどこか抜けているように見えた。

「無常、無常仮寝だ。」

「そうか、今から言う独り言は無視しろ。」

 

「…ありがとう…そしてぶっ飛べ!」

 

俺は、血が出る程に握り締め、歓喜の顔で無常の顔面をぶん殴った。

「ぐおおおおおおおお!?」

良い音がしたと思う。

今はこれで良いと、そう俺は思った。

 

 

 

 

 




ヒロイン候補爆誕…!!
何気なく今作最初のヒロイン候補な気がするぜ…!!


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32話

投稿です。…めっちゃ遅れた…


あれから色々喋った。

 

僕がその場にいて聞いて良いのか分からなかった事も話していたけど、とりあえず話し合いが一段落ついた。

 

僕が結局やる事は、ローズを地球に連れていって一緒にいろんな所を巡る事だ。

 

「理由?親が娘に自分の生まれた世界を見せてあげたいと思うのは当然でしょ?」との事らしい。

 

彼女自身も世界を旅した事があるらしく、同じ景色を見て欲しいらしい。

まぁ僕も旅したいから同行者が増える分には良いんだけどさ。

 

「あ、宿の事は任せておいてね。帰ってくるのは満足してからで良いから。」

 

空間が元に戻る。

配信画面を見ると大量のコメントが流れ込んできた。

目を見開いて見てみると何を書いてるかは大体わかった。

もちろん、遺族からの非難はあったけどそれよりも沢山の心配する声やネタで言ってるけど実は焦ってたという声もあった。

「…ありがと。」

言っておくが、別に配信される事を望んでいる訳じゃない。それでもこうやって心配されたり気に掛けられたりするというのはなんやかんや嬉しいのだ。

 

____________________

『ごめん、なんかあった?』

逆に何があった?

ほんまそれ

配信中断とかになってたで?

『魔術関連って事で。俺もよく分からん。なんか地球であったりした?』

分からんのかい

また魔術かい…

あったで

なんかお前、『例外』になるってさ。

____________________

 

話によると、転移者を精神的、能力的危険度で分けるという。

それが今二段階あり、『普遍』と『例外』らしい。

 

ほとんどは『普遍』だが、『例外』は八人いるらしく、そのうち五人は日本人らしい。まぁ、日本人らしいと言えば日本人らしいな…

____________________

『ちなみに例外に分けられたらなんかあんの?』

とりあえず転移者は全員保護される。

後、まだ誰も帰ってきてないで

例外は分からん

一応危険人物扱いらしい

____________________

 

うん、とりあえず保護は何か嫌な予感がするし、捕まらないようにしながら地球で旅をしよっか。

 

「それで?いつ地球に行くの?」

ローズが予定を確認しに来た。先程の拳は痛かった。できるだけ逆らわないようにしよう…

「ローズの準備ができたら。明日にする?」

「いえ、五分。いや、三分待ちなさい。用意するわ。」

何処の大佐か?つか荷造りだぞ?いけんの?

「あ、これ拡張カバンね。これはスキルロールとポーション。路銀にしてね。

後、食料と寝袋とか。」

「拡張カバン?」

「まぁ、あれよ。200キロ入る○次元ポケットってやつ?」

あーなるほど。理解した。

 

「わかった、ありがとう。それでスキルロールって?」

「開くとスキルが得られる書物よ。スキルは『鑑定』よ。ちなみに元々得ているスキルだった場合、スキルがレベルアップ。もしくは進化するわ。」

「進化?」

「ええ、鑑定だったら解析とか分析とか。人によって変わるわ。」

 

マジでタメになるメアリー教室は視聴者達にも大きな驚きを与えた。いや、すごいっすね。

 

「用意できたぞ?」

作業着から外に出る格好に着替えたローズは何も荷物を持たずに部屋に入った。どうやらアイテムボックス持ちらしい。

ローズがメアリーに抱きつく。二人から薔薇の香りがした。別れの時だが、またいつでも会える。だが、旅は旅だ。何が起こるかなんて神様だって分からないんだから。

 

「行ってきます。」

 

「行ってらっしゃい。」

 

メアリーと目が逢う。

言葉にしなくても分かった。

任せろって。後でローズに関するメモも貰った。地球での旅をローズと一緒に楽しんでいくよ。

 

「じゃあ、行ってきます。」

 

体が光に包まれる。

ローズを指名し転移者にした瞬間、僕たちの体は世界から消えた。

 

目を開けると其処には青があった。

 

転移先は地上より上で大気圏よりしたで物質が重なっても大丈夫な場所に転移する。そのため壁の中に転移なんて事はない。ちなみに転移したら三分間は転移できないという。

 

話は戻るが、もう一度言おう。

其処には、青があった。

 

息苦しい。肌は寒いのに摩擦で寒いのか暑いのかよく分からない。

ローズに至ってはパニックを軽く起こしていた。

 

すぐさま錬成と創造で地上と同じ状態の空間を体の周りに纏わせてローズを落ち着かせる。

 

「大気圏ギリギリとかやばすぎだろ。…まぁ、いっか。」

パニックが落ち着いた僕たちは地球を見る。

綺麗だ。

戻って来れないと思ってた。そのせいか、地球を恋しく思った。

あんまり恋しくなんて思わなかったくせに。

 

「綺麗…」

ローズの思わずが口から溢れた。なんか嬉しく思う。

だって、自分の故郷が好意的に思われたのだから。

「あれが、僕の住んでいた惑星。地球だよ。」

「チキュウ…青いな。」

 

昔のお偉いさんも地球は青いだとか言ってたけど、これはまさにその通りだな。

 

「ただいま。僕は帰ってきたぜ?」

 

 

 

 

 




異世界に転移してから地球に帰ってきたRTAランキング50位以内に主人公はいるだろうか…?


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くいだおれている街、大阪
33話


久しぶりの投稿と新章開幕です。


「良い匂いがするな…」

「串カツ食いてぇ。」

 

あの後、無事地上に降りる事に成功した。

あのままだったら海に落ちていたが、どうにか身体を動かしたりすることでなんとか人気のない地上に降りる事に成功した。

 

めちゃくちゃ筋肉痛になったが。

 

恐らくの現在位置は大阪辺り。空から落下しながら確認したら教科書に載っていた大阪湾が見えたので間違いないだろう。

ちなみに、配信は中断されている。

 

「それにしても無常の世界って旨そうなもんがいっぱいあるんだな!」

「あ、ちなみにローズの本来生まれるはずだった国はメシマズ国として有名だぞ?」

「え?」

 

メアリーから貰ったメモ。

恐らく配信で見られないようにするためにこうやって渡したのだろう。

(イギリス…しかもガチの王室関係と来た…)

バレたら恐らくヤバい事になる。だが、どれだけの人間が動く事になるかなんて分からない。

「ま、なんとかなるか。」

 

 

それよりも今はお金が欲しい。

金策となるスキルロールとポーションはあるがそもそも売る相手が…って話なんだよな…

 

うん、路線変更。国のお世話になって世界を旅しよう。

多分国に監禁されたりするかもだけど、そこは逃げたり、利用したり。

まぁ、多分なんとかなると思う。最悪異世界に逃げたら良いんだし。

 

「な、無常はここの金は持ってんのか?」

「いや、無一文。だから今から目立つけど良い?」

「あ?何をするんだ?」

 

今は昼。休日らしく、家族連れもたくさん見える。

ちなみに今は気配遮断を使っている。ローズにも手をつないで目立たないようにしているが、手をつないでいると言うのに全然反応しない。いや、別に?反応して欲しいという訳じゃないんだよ?

 

「みっなさーん!こんにちは!いきなりすみません!異世界から帰ってきました無常仮寝です!」

 

一斉に周りの視線がこっちに向く。

お、早速スマホを取り出して撮影しようとしてる。

うウェーイ。ピースピース。

 

「みなさん。彼女は異世界から来ました!そこで日本のご飯や文化を教えたいのですが、残念なことに今の僕たちは無一文です。そこで、今から魔法使ったりスキルを使って色々見せるのでチップをもらえないでしょうか!」

 

そういうと、物珍しそうな人と僕に対して恐怖心を抱く人、そしてローズに自国の事を教えたい人で別れた。

僕に対して恐怖心を持っている人はすぐさまどこかに連絡しているが、残りの2つは近寄ってきてくれた。ありがたいね。

 

「結界、何も入れない代わりに持続時間は10分。あ、チップはそこの袋に入れてくださいね!」

 

アイテムボックスから出した小物サイズの袋を置き、スキルを使っていく。

 

「水を創造、錬成。」

 

再現するのはスライムだ。

創造で水を作り出し、錬成でまるでスライムが生きているかのように演出する。

 

 

「おお!」

「す、すげぇ!!!」

「魔法ヤバスンギ」

「何あれ!?」

「おもしろすぎだろ!」

「あれ、近づけないんだけど?」

 

反応もよく、袋にたくさんのチップが入っていく。

だってそりゃ、マジックでもチップって入るんだも。本物の魔法だったらもっと入ってもおかしくないでしょ?

 

「お次は!…ってローズも何かする?」

「おうよ!それじゃあ街を綺麗にでもしようっか!」

 

そう言うと街中に泡が出てくる。

泡は自分から動いて地面の汚れなどを拭いていく。

軽い泡は巨大なシャボン玉みたいになって空に舞っていた。

 

「すげぇぇぇェェェ!!!」

「マジか」

「良い匂いがする…」

「ローズちゃん可愛いよ!!!」

 

「そいつはありがとうな!」

そう言うと可愛いと言ってくれた人の周りに纏わり付くように泡が出てきた。

 

「こういうファンサービスってよくするの?」

「ふぁんサービスってよくわかんねぇけど、ま、宿だとよくするな。」

 

そんな事をしていると騒ぎを聞きつけた警察官たちがやって来た。

 

「コラ!何がどうなって…はあ!?」

「あれって、例の転移者じゃ…」

「と、とりあえずこの騒ぎを抑えるぞ!」

 

あ、どうやら店じまいのお時間が来たらしい。

チップを見ても5万円以上はある。まぁ、寝床は野外と考えて、飯と服とかに注ぎ込む事にしよ。

とりあえず諭吉を入れてくれた方、あざっす。マジで最高。

 

「おや、どうやらお別れのお時間が来たようです。では、皆さんご機嫌よう!!」

 

チップの入った袋を持ってすぐに結界を解除する。

人波が押し寄せてくるがローズと目配せをし、身体強化で地面を蹴り、ビルを飛び回る。

 

「お、あの人のボケっとした顔面白いな。」

「この建物ヤバすぎだろ!一体作るのに何十年…いや、どれだけの金がかかるんだよ!?」

 

そういった所もローズに教えていかないといけない。

そう思うと、今の自分はとても物語に出てくるような主人公をしているな、という人生への満足感が得られた。




と言うわけで大阪です。


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