ソードアートオンライン〜守りたい人〜 (木製天板)
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ソードアートオンラインとナーヴギア

始めての投稿です。
つたない文章ですが読んでやってください。

半ば勢いで書いてるので不定期更新になると思います。


『これは、ゲームであっても遊びではない』

 

いつもなら聞き流している謳い文句じみた言葉。

しかし、今回だけは違った。

 

人類がフルダイブ技術開発したと言う。 なんでも、ゲームの世界に入り込めるらしい。

 

胸の奥から湧き上がる様に興味が湧き上がってきた。

 

「12万か〜……高いな」

 

今まで貯めてきたお年玉とかを使えば買えるだろうか?

今からいかないと買えないかな?

販売してるとこまでいけるかな?

そんな思考が頭の中を占拠していた。

 

だが、そんな迷いや思考はすぐに消えた。

実際お金は足りているし、目的の場所までは兄に頼めばいい。

あとは、今から販売日まで野宿でたえきるだけだ。

 

「兄ちゃ〜ん‼︎連れて行ってほしいとこがあるんだけど」「どこ?」

「ソードアートオンラインっていうゲームの販売場所」

「は?それ発売日までまだ日にちがあるだろ?」

「早く行かないとなくなるかもしれないじゃん‼︎」

「めんどくさい」

「買ったらプレイさせてあげるから‼︎」

 

俺は絶対に引き下がらない。

 

「わかったよ‼︎連れて行ってやるよ‼︎そのかわりに、絶対にプレイさせろよ?」

 

そう言って、しぶしぶ了承してくれた。

よし、これで足は確保できた。あとは、野宿の準備だ。

 

これはいらない、これはいる、とかしているうちにボストンバッグがいっぱいになっていた。

まぁ、なんと言っても野宿だし、10月の下旬で寒くなってきている。

準備しすぎても足らないくらいかもしれない。

 

「優心、準備できたか?」

「まって〜」

 

俺は急いで洗面所にかけこみ、歯を磨き、長く伸ばしている髪を後ろで結んだ。

いわゆる、ポニーテールだ。

興味本位で伸ばしているのだが意外と気に入っている。

別に、女装が趣味とかじゃないからな?

 

しかし、よく女性と間違われる。

友達曰く、女よりの童顔だし、声も中性的らしい。

 

「早くしろ‼︎」

「わかったよ‼︎」

 

頭を叩かれたが、ここは我慢しておこう。

イライラしながら兄の車に乗り込みナビにしたがって走ること約2時間、ようやく目的地周辺についた。

 

「ここら辺でいいな?」

「うん、ありがとう」

 

俺は車を降りて、目的地に向かって歩き始めた。

だが、すぐに道に迷ってしまった。

しかたない、ちょうどそこに人がいるし、人に聞こう。

 

「すいません。ここら辺でソードアートオンラインって言うゲームを販売してる場所があるですけど。わかりますか?」

「あぁ、それでしたら俺たちも……

壷井遼太郎‼︎22歳‼︎独身です‼︎」

 

バンダナをまいた野武士のような顔立ちをした人が緊張しながらも、めっちゃ丁寧な挨拶をしてきた。

独身って、そこまで言う必要ある?

 

「ど、どうも、月宮優心です。14歳です」

 

ビビりながらも挨拶を返した。

 

「それでしたら、俺たちも行くんで一緒に行きませんか?」

「あ、お願いします‼︎」

 

色んな事を話しているうちに、壷井さんが俺の事を女と勘違いしている事がわかった。

これは、早急に誤解をとかねば‼︎

 

「あの〜……」

「どうしました?」

 

ものすごく良い笑顔で対応してくれる。

ものすごく心が痛い。言いづらい。

しかし、言わなければ。後々、面倒な事になりかねない。

 

「すいません‼︎こんな格好してますが、男です‼︎」

 

こんな格好と言っても、ジーパンに厚手のパーカーを着ている。スカートとかならまだ間違われても仕方ないが。

 

「ええっ‼︎なっ‼︎」

「最初に言っとけばよかったんですけど……すいません‼︎」

 

壷井さんと一緒にいた人たちも驚いてるよ。まぁ、仕方ないかな?

 

「全然気にしませんよ‼︎」

 

涙を流しながらにも対応してくれる。

この人、とてつもなくいい人だ‼︎

 

その後、なんとかソードアートオンラインとナーヴギアを手にいれて、家まで帰ることができた。

もちろん、壷井さんたちとは一緒にプレイすることを約束している。

 

なれない遠出?で、疲れて家に帰ってすぐ眠ってしまった。

 

来週は本屋に情報収集も含めて、ゲーム雑誌でも買いに行こう。




次回もオリジナルストーリーで書こうと思います。

そんな事おこるか‼︎って思ったりするかもしれませんが、目をつぶっていただけると嬉しいです。


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本屋で……

「うう〜ん〜……」

 

目を開けると、枕元に置いてある時計が目に入った。

まだ、12時か、もう少し寝よ。

ん?12時?

 

「やばい‼︎今日はSAOの特集のゲーム雑誌が発売する日だった‼︎」

 

俺はベットから飛び降りて、すぐに着替えた。

髪は結んでる暇はない。

 

「やばい‼︎やばい‼︎」

 

そう言って俺は家を飛び出た。

急がなければ売り切れてしまうかもしれない。

 

自転車で10分くらい走ったところに、いつもお世話になっている本屋がある。

入り口の前に自転車を止めて、自動ドアが完全に開く前に中に入り、

 

「おじちゃん、あのゲーム雑誌ある?」

 

いつもの店員さんに聞く。

 

「あの辺かな?」

 

指差されたあたりにいくと、残り1冊だけ残っていた。

危なかった。

正式サービスの前日に発売って遅くない?と、思いながらも雑誌を手に取った。

すると、隣から手が伸びてきて、その手は同じ雑誌を掴んだ。

 

その手の持ち主を見る。

長めの前髪に、人の事は言えないが童顔だ。

しかも、男の子だし。

 

「あ、すいません。どうぞ」

 

そう言って男の子は俺に雑誌を譲ってくれる。

しかし、ここでこのまま受け取るのは後味が悪いというかなんと言うか……

だから、俺も男の子に譲ろうと思った。

 

「てか、和人じゃんか‼︎」

 

その男の子は俺の知り合いでクラスメイトの桐ヶ谷和人だった。

 

「うお‼︎優心か⁉︎てか、お前もSAOをプレイするのか?」

「『も』って事は、和人もか?」

「ああ。俺はβテスターだからな。たぶん、引き継いでプレイ出来るんじゃないかな?」

 

なんと、羨ましい。

あの限定1000人というβテスターに、こいつは当選していたのだ。

ちなみに、俺も応募したが当選はしなかった。

 

「βテスターか。当分の間は恨まれるだろうな。てか、この雑誌は俺が買うから和人と家でみよう?」

 

この後、俺たちは和人の家であれこれ話し合い、一緒にプレイすることを約束した。

 

11月6日。

正式サービス開始の日である。

 

「緊張するな」

 

俺はベットの上にナーヴギアを起き、正座でナーヴギアを見ていた。

すると、そこに、

 

「おーい‼︎優心‼︎今日は兄ちゃんの誕生日でで帰るのよ。準備できた?」

 

そうだ‼︎忘れていた‼︎

今日は兄ちゃんの誕生日だった。

 

俺の家では家族の誕生日の日に、家族で出かけるのだ。

 

とりあえず、和人には

 

『用事で遅れる。夕方にはログインする。』

 

と、だけメールしておいた。

 

夕方になり、やっと誕生日パーティー?から解放された俺は、すぐさま自分の部屋に飛び込んんだ。

いつもの癖でテレビをつけたら、さっそくSAOの特集がしていた。

しかし、なぜかキャスターの顔はくらい。

普通は喜ばしいことなのだが

 

そのニュースで俺はSAOの実態を知った。

約10000人の人がSAO内に閉じ込められたこと。

ゲーム内でHPが0になると、現実世界でも死んでしまうこと。

そして、すでに約250人が死んだこと。

 

親もこのニュースを見ていたのだろう。

ものすごい勢いで俺の部屋に飛び込んできて、ナーヴギアとSAOのソフトをもって部屋を出て行った。

そりゃそうだ。こんなゲームをすすんでプレイさせる親などいない。

 

俺はしばらくの間、何も考えれなかった。




やっと、キリト君を登場させることができました。
キリト君とは親友という設定で書きたいと思います。

これからもがんばっていくので、生暖かい目でみてやってください。


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剣の世界へ

タイトル見ればわかりますよね……


 

あの日から1ヶ月がたとうとしていた。

何度か和人のお見舞いに行っていたが、初めてお見舞いに行った時から決心はしていた。

和人を助けにソードアートオンラインにログインする決心を。

 

あとは、どうやって親を説得して取り上げられたナーヴギアを返してもらうかだ。

説得できなかった場合は、自分で探してでも助けにいくだけだ。

俺は両親に自分の思いを伝えた。

 

思いのほか、あっさりと許可してもらえた。

それと、俺がゲームの世界に入った後に病院への連絡と入院の手続きをしてくれという約束もしてくれた。

 

ゲームをする準備はできたもののやはりためらう。

親友を助けに行くと言っても、命のやり取りをするのだ。

ためらいがない方がおかしい。

しかし、すでに決心はついている。

1度決めたら迷うな‼︎

 

俺はナーヴギアを被り、緊張と不安、そしてわずかばかりの期待を吹き飛ばすかの様に、叫びぎみにあの言葉を放った。

 

「リンクスタート‼︎」

 

そして、そこで俺の意識は途切れた。

 

 

 

 

次に目が覚めたのはソードアートオンラインの、アインクラッドの第一層《始まりの街》の中心だった。

 

「意外とリアルだな。結構人もいるし」

 

地面に足をついている感覚や風が体を撫でる感覚がどれも本物と同じなのだ。

だが、先ほどから膝あたりが涼しすぎる。

初期装備は短パンなのか?

そう思いながら膝に目をやった。

 

「え?ええええええええええええぇぇぇぇぇ‼︎」

 

なんと、スカートを履いていたのだ。

俺は慌てて近くの窓に近寄り、自分の服装や顔、体型などを確認した。

 

なぜか、女性アバターだったのだ。

顔は変わらず、長い髪はそのままポニーテールで、髪色はなぜか白い。

キャラクターメイクなんてなかったよな?

そんな事思いながらも、1番気になっている胸を見下ろす。

そこには、女性についている物がしっかりとついていたのだ。

片側は、鉄か何かのプレートで覆われているが、もう片側はでている。

小さすぎず、大きすぎないくらいのそれを見た瞬間、かなり落ち込んだ。

 

しかし、こんなとこで落ち込んでいる暇はない。

早く和人を探しに行かなければ。

 

「そういえば、キャラクター名はキリトって言ってたな」

 

とりあえず、人に聞き回るとしよう。

そう、思った矢先

 

「お嬢ちゃん、なんでこんなゲームに?」

 

野武士ヅラのバンダナを巻いた人に話しかけられた。

 

「ちょうど、よかった。実は人をさがしてて……って、壷井さん⁉︎」

 

「え?もしかしてユアちゃん⁉︎」

 

そう、声をかけてきた人は一緒にゲームを買ってくれた壷井さんだったのだ。

 

「てか、なんで女性アバターなの?男じゃなかったの?どうしてこんなゲームに?」

 

一気に色んな質問されても困るんだけど。

しかも、最初の方聞くことが違う気がする。

 

そう思いながらもこのゲームを始めた経緯を話した。

なぜか、女性アバターとういこともだ。

すると、

 

「キリトって、俺しってるぞ。」

 

これはラッキーだ。

壷井さん、このゲームではクラインさんの話を聞く限りでは、みんなが現実の姿に戻されたと言う事、すでに2000人が死んだ事、そしてキリトは《第一層ボス攻略会議》に参加するために別の街に向かったと言う事をしった。

 

さっそく、キリトに会いに行こうと思ったが、クラインさんに止められた。

 

「そのレベルじゃ危ない。俺たちが送って行ってやるし、戦い方をレクチャーしてやろう。」

 

めっちゃかっこいい事言ってるのに、なぜか腹が立つ。

まぁ、ここはキリトに会うためにと思って我慢しよう。

 

その後、街を出て、戦い方を教えてもらいながらキリトの居る街を目指した。

何事も無く、無事にキリトが居るという街についた。

その際に、俺のレベルが3ななった。

 

道中で出てきた猪の様なモンスターは《フレンジーボア》と言って、スライム相当のモンスターらしい。

実際、対処法を教えてもらってからは楽に対処できた。

 

「ありがとうございました」

「おう‼︎また、なんかあったらメッセージ飛ばしてくれ」

 

そういうと、クラインさん達は何処かに行ってしまった。

その後、俺は人の多さに絶望しながらもキリトを探し始めた。

 

キリトを探し始めて少したった。

やっぱ、すぐに見つかるわけないか。

少し休憩しようと思った時、目の前をキリトが通りすぎてっていった。

俺は慌てて追いかけて肩を掴み、

 

「やっと見つけた。助けに来たよ、キリト」

「えーっと、どちらさま?」

 

俺は首をかしげる親友をみて、落胆した。

そして、この助けがいらないほどキリトが強いことを俺は知らなかった。




やっとソードアートオンラインの世界に行きました‼︎

親を説得するシーンがめんどくさいなんて思っていない。


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第一層攻略‼︎

第一層攻略‼︎……とか書いてますが、主人公は攻略しません。

すいません。


俺は首をかしげる親友を見て呆れていた。

 

「1ヶ月もたたないうちに、親友の顔を忘れるのか?」

「もしかして、ユアか?どうしてここに?てか、なんで女性アバター?」

 

こいつ、笑ってやがる。

キリトがひとしきり笑い終わった後、どうしてここに来たかとなぜか女性アバターで髪が白い事を伝えた。

 

「で、キリトはこれからどうする?」

「俺は第1層のボスを倒しにいくよ。さっきボス攻略会議があったんだ」

「そっか、個人的にはいって欲しくないけど、止めても無駄だろうし」

「お、わかってるじゃん」

「まぁ、気をつけろよ」

 

そこで、キリトは明日のボス討伐のための準備をするといって、どこかに行ってしまった。

これでは、なにをしにこの世界に来たのかわからない。

 

「はぁ、宿とって今日は寝るか。早くキリトに追いつかないと……いや、追い抜くかな?」

 

俺はそう言って、宿を探して歩き始めた。

そして、宿を見つけるのに2時間もかかってしまった。

 

 

次の日。

俺はキリトを見送った後、宿を探す最中に見つけた武器屋によってみた。

さすがに、武器屋と言うだけある。

色々な武器がそろっている。

大きなハンマーや両手剣、盾とかが壁にかけてあったり樽に刺さっていたりした。

そして、その中の壁にかけてある片手剣に目がとまった。

 

「これ、かっこいいな。スクラマサクスだったかな?」

 

そこには、刀の湾曲をなくして真っ直ぐにした様な片刃の剣があった。

かっこいいという理由だけで衝動買いしてしまった新しい剣を背中にさして、ほとんど残っていない残金にため息をついた。

 

「すこしかせがないと」

 

このままでは、宿にも泊まれない。

俺は、1人ごとをこぼしながら街を出て行った。

 

 

この街に来るまでの道中で出会った《フレンジーボア》や、名前はわからないが大きさ的には大型犬くらいの狼に出会った。

戦闘を繰り返して余裕が出てきてからは、ソードスキルを試していた。

俺は、今だにソードスキルを使ったことが無いのだ。

使ったこと無いと言うより使えなかった。

ここの街に来るまでのモンスターの大半はクラインさん達が弱らしてくれて、それに俺がとどめをさすというのを繰り返して来たからだ。

 

「ソードスキルって言ってもなぁ。イメージがわかないし」

 

キリトにも教えてもらったが、名前だけしか頭に入っていない。

発動した際には、刀身が光るらしいが。

レイジスパイクと言う、片手剣用のスキルがあるらしい。

そもそも、自分の持っている剣が片手剣なのか気になったが、片手で扱えているから片手剣なのだろう。

まぁ、いい、後でキリトにでも聞いてみよう。

俺は街に帰った。

 

「おーい、キリトーー‼︎」

 

街に帰るとすぐに浮かない顔の親友を見つけた。

どうやらボス戦で何かあったらしい。

 

「ああ、ユアか……」

 

その後、晩飯を食べ一緒の宿をとり、キリトの話を聞いていた。

どうやら、キリトが憎まれ役をかってでたとかなんとか。

その場を収めるには、それしかなかったらしい。

そして、これからはソロで活動していくことを決めたみたいだ。

 

「ビーターって呼ばれて嫌われてるし、誰もパーティーなんか組んでくれないだろ?少し外に出てくるよ。」

 

力なく笑いながらキリトはそう言って部屋を出て行こうとした。

 

「キリト‼︎……俺……お前についていくよ……」




勢いだけで書くのも限界が来てしまいました。
これからどうしよう……

余談ですが

この前、誕生日で友達から誕生日プレゼントをいただきました。
家に帰って早速開けてみたのですが、中身がなんと‼︎

テンガーでした……

使うか、使わないかで迷ってます。
現在は使わない方向で考えていますが、使わないのももったいないかな?とか思ってたり……


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月夜の黒猫団

主人公の髪型は、パスドラやってる人ならわかると思いますが、エキドナの究極進化をイメージしてください。

キャラクターのセリフが曖昧なのはお許しください。
それでは、毎度の如く短いですが、ゆっくり読んで行ってください。


 

あれから数ヶ月

 

「おい。キリト、あれ‼︎」

 

俺が指を指した方向には、モンスターの大群がいた。

そして、モンスターに取り囲まれる様に、プレイヤーの集団がいた。

 

「助けるか……」

 

キリトはそう言って、モンスターの大群に突っ込んで行った。

キリトに教えなければ、こんな面倒にはならなかったのだが、無視して死なれてもあと味が悪い。

それに、ここで無視できるほど俺は神経は図太くない。

 

「あの、お人好し。まぁ、人の事は言えないか」

 

俺は、背中からお気に入りの剣をひきぬきながらキリトの後を追って、モンスターの大群に突っ込んで行った。

 

 

 

第11層タフトの酒場

 

「月夜の黒猫団と命の恩人キリトさんとユアさんにかんぱ〜〜い‼︎」

 

ケイタと言うギルドのリーダーらしき人物が音頭をとり、俺たちはグラスをぶつけあった。

 

「あのー、キリトさん。大変失礼なんですが、レベルっていくつぐらいなんですか?」

 

ケイタが声を潜めてキリトに聞いていた。

この世界でスキルなどの詮索はマナー違反なのだ。

だから、小声なのだろう。

 

「20くらいかな」

 

なぜ、本当のレベルを言わないのか気になったがここは黙っておく。

後で聞いてみよう。

ちなみに、今のレベルはキリトが40で、俺が39だ。

 

「へー、すごいですね。俺たちとあんまり変わらないのにソロなんて」

「敬語はやめにしよう、ケイタ。ソロって言っても1匹の敵を狙ってばっかだし、こいつもたまについてくる」

 

と、言ってキリトは俺を指さした。

 

「そう……そうか。ところで、ユアはキリトの彼女なのか?」

 

キリトが口につけていた飲み物を盛大に吹き出し、顔を真っ赤にして、説明し始めた。

かわいいな、キリト。

その後、ショートカットで泣きぼくろが特徴の小柄な女の子が前に出てきて、俺たちに礼を言った。

 

「ありがとう。とても怖かったから助けてくれた時、とても嬉しかった」

「こいつ、サチって言うんだけど、盾持ちの片手剣士に転校させようと思ってるんだけど、びびってなかなか前にでてくれないんだ。前衛ができるのが、メイス使いのテツオしかいなくてさ」

「あー、人をみそっかすみたいに。だって、怖いんだもん」

 

盾の陰にかくれてりゃーあたらいよ、などと仲間の野次がとぶ。

女の子に前衛をやらすなんて酷いな。

すると、そこにケイタからの、

 

「そこで、2人にコーチをお願いしたいんだけど、どうかな?」

 

ギルドの勧誘が来た。

俺はもちろん断るつもりだ。

キリトについていくと決めたしな。

 

「じゃあ、入れてもらおうかな?」

「ほんとに?ありがとう。ユアは?」

「ごめんなさい。僕は遠慮させてもらいます」

 

キリトがギルドにはいってしまった。

どういうことだ?

と、そんなことを考えていたらその場はおひらきになった。

 

宿に帰る途中、キリトに聞いた。

「キリト。どういうことだ?」

「すまない。ユア」

それだけ言って、キリトは宿の方に逃げる様に歩いて行った。




あとがき、なに書こう?

誤字脱字がありましたらお教えください。
気を付けているつもりなのですが……



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月夜の黒猫団(2)

2023年6月13日 第11層タフト

 

俺はキリトの様子を見に、最前線から降りてきていた。

別にキリトの事を好きになったわけじゃない。

好きになったらなったで問題だ。

今は体は女でも、心は男なのだから

 

「あれってもしかして、サチさんかな?」

 

とてつもなくどうでもいい事を考えていたら、キリトの仲間である月夜の黒猫団のサチが街からでて行くのを見つけた。

しかも、1人でだ。

俺はストーカーをするかの如く後を追いかけて行った。

別に好きだからというわけではない。

 

 

また、とてつもなくどうでもいい事を考えている内に、森についた。

サチはいつもなら槍を装備しているのだが、今は片手剣に盾を持っている。

 

「なるほど、練習か。あの時の事を気にしてるのかな?」

 

まあ、彼女のレベルで危なくなることはないと思うが、一応見ておこう。

危なくなることはないと言っても、万が一があるかもしれないしね。

そして、その万が一がやってきてしまったのだ。

 

相手の攻撃に盾がはじかれて、そのまま後ろに倒れてしまったのだ。

しかも、倒れたまま立ち上がろうとしない。

俺の体はすでに動いていた。

何度かモンスターに斬りかかると、ガラスの破片の様になって消えていった。

 

「大丈夫?」

「え?……あ、ありがとう」

「ほんとに大丈夫?」

「うん。ごめんね。わたし、死ぬと思ったらなにも考えられなくなって」

 

そう言って苦笑いするサチにアイテムストレージから水を出して渡してあげた。

 

「ありがとう」

「気をつけてね?毎回助けてあげられるわけじゃないから。それにキリトにでも言えば手伝ってもらえるのに」

「恥ずかしくて。それにしてもユアはすごいね。女の子なのにキリトと同じソロだなんて」

「え⁉︎あ、うん。ソロって言ってもキリトがいたしね」

 

ここは男と言った方がいいのかな?

いや、まず信じてもらえるかな?

 

「あ⁉︎今日はケイタが私たちの家を買いにいくから見送りにいかなきゃ‼︎ごめん、わたし帰るね」

 

サチは勢いよく立ち上がり、帰っていった。

俺もゆっくりと立ち上がり、当初の目的であるキリトの様子を見に、サチの後をおった。

 

 

 

「それじゃあ、行ってくる」

 

俺が街に着いたのは、ケイタが転移門から転移する直前だった。

 

「ケイタが家を買いに行っている内に少し稼がない?」

「お‼︎いいね‼︎今日は少し上の階層に行ってみる?」

「いつもの場所でいいんじゃないかな?」

「大丈夫だって。それに上の階層なら早く稼げるからね」

 

そう言って、月夜の黒猫団は街を出て行った。

そのやりとりを建物の陰で見ていた俺は、嫌な予感がしてまたもやストーカーをするかの如く月夜の黒猫団の後をおった。

本当ならここで帰るはずだったのだけれど……

こういう嫌な予感は嫌なくらい当たってしまう。

 

「はぁ、なんにもなかったらいいんだけど」




サチを殺したくないとか思っている私
でも、生存させてしまうとサチルートになってしまう気がしてたまらない。

慣れてきたら、文字数増やしていきたい。


最初の日付を訂正しました。


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月夜の黒猫団(3)

タイトルは許してください


2023年6月13日 第27層 迷宮区

 

「な?言っただろ?俺たちのレベルなら余裕だって」

 

実際、その言葉通りなんなくモンスターを倒しここまで進んできた。

俺もモンスターに気を取られてキリト達を見失いかけたが、あちらの戦闘時間の方が長いためかどうかはわからないが、ギリギリ追いつけていた。

そして、初めに感じていたいやな予感は嘘であるかの如く順調だった。

 

「お、隠し扉」

 

そう言って1人が壁のほうに近寄っていくと、壁が奥に吸い込まれていき扉が出てきた。

俺も慌ててかけつけてこっそりと中を確認した。

 

「トレジャーボックスだ‼︎」

「待てっ‼︎」

 

キリトの声と同時に扉が閉まり始め、俺は反射的に中に入ってしまった。

すると、扉が閉まると同時にサイレンが鳴りはじめて、あらゆる場所からモンスターが出現してきたのだ。

それも、前にいたキリト達が見えないくらいに。

 

「転移‼︎タフト‼︎……転移‼︎タフト‼︎」

「ダメだ、クリスタルが使えない。」

 

クリスタル無効化エリアか。

早くみんなを助けないと。

俺は背中から剣をひきぬき、モンスターに斬りかかった。

モンスター自体はあまり強なく1、2発で倒せる。

しかし、数が多すぎる。

モンスターの多さに苦戦していると、部屋の奥の方からガラスの砕けるような音が何度か響いた。

 

「キリト‼︎」

 

俺はとっさに親友の名前を呼ぶ。

しかし、返事はない。

焦りつつも敵を倒しながら部屋の中央へと進んでいく。

すると、1人の人影見えてきた。

キリトかと思ったが、全く違う。

でも、今はとりあえず目の前の人を助けるのに集中しなくては。

 

「くそっ‼︎邪魔だ‼︎」

 

ようやく、あと一体というところまでさしかかった時、キリトとサチの姿が確認できた。

そして、目の前にいるのはサチだ。

 

「キリト‼︎」

「ユアか⁉︎サチを守ってくれ‼︎」

「言われなくてもわかってるよ‼︎」

 

俺はサチを後ろから攻撃しようとしている敵を倒し、レッドゾーンまで落ちている彼女のHPをクリスタルを使って回復させた。

その後、出口までサチを連れて進みつつ敵を倒す。

 

 

 

どのくらいたっただろう?

やはり、敵を全て倒すまで扉は開かず、全ての敵を倒すまで相当な時間がかかった。

俺のHPはレッドゾーン手前のイエローゾーンにとどまっている。

とりあえずは迷宮区を出ないとモンスターに襲われないとも言い切れない。

こんなHPで襲われたら、勝てる気がしない。

 

「二人とも大丈夫?」

「ああ。なんとかな」

 

答えたのはキリトだけで、サチは泣きながら座り込んでしまっている。

 

「サチさん。ここは危ない。とりあえずここをでよう」

「なんで?……なんで、みんな助けなかったの?……」

 

上擦った声で聞いてきたが、俺もキリトもその質問には答えれなかった。

俺は泣いて立ち上がらないサチを抱えて、迷宮区を後にした。

 

 

タフトに帰るとキリト達が帰るのを楽しみにしていたのか、ケイタが笑顔でこちらに手をふっている。

 

「俺は事情を説明してくるよ。ユアとサチはここでまっていてくれ」

 

そう言って、キリトは鬱いたままケイタを連れてどこかに行ってしまった。

 

 

 

数十分後

帰ってきたのはキリト1人だった。

 

「ケイタは?」

「…………自殺したよ…」

 

そう言って、キリトは歩いて転移門の方に向かう。

 

「キリト‼︎どこに行くんだ?」

「すまない、ユア。サチを頼んだ」

 

俺はキリトの転移して行った転移門を、ただ呆然と見つめていた。




勢いでサチを生存させてしまった。
どうしよう?


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黒の剣士の………

やばい、どうしてもタイトルが出てきません。


キリト君が蘇生アイテムをとりにいったのはカットかせてください。
前の話で書いとけばよかったと、後悔しております。


あと、勢いで生存させてしまったサチさんは、主人公と同じ部屋で引きこもり状態と言う設定でお願いします。
あ、サチさんはヒロインにしません。……多分


2024年2月23日 第35層 迷いの森

 

「なぁ、キリト。絶対もういないって」

「シッ‼︎……こっちだ‼︎」

「あ‼︎ちょっと、キリト‼︎」

 

俺は慌ててキリトの後を追いかける。

目的の人がみつかったのかな?

 

 

キリトの後を追って着いたのは、森が少し開けた場所だった。

そこには、ゴリラのようなモンスターが3体いて、女の子が襲われていた。

 

「《ドランクエイプ》か。やっかいだよ」

 

キリトは、俺の忠告を無視して飛び出ていった。

早速、2体を倒してるし。

俺は残りの1体をたおす。

女の子は何かアイテムを抱きながら、泣いている。

 

「それは?」

「ピナです」

「君はビーストテイマーか。ごめん、助けられなかった」

「いいんです。私が1人で森を抜けられると思ったから…」

「アイテム名とかない?」

 

女の子はアイテムウィンドウを開き、アイテム名を見る。

そこには、【ピナの心】と表示してあった。

それを見た瞬間、女の子はまた泣きはじめてしまった。

 

「泣かないで。ピナの心があれば蘇生できるかもしれないから?」

「本当ですか?」

「ああ。47層に思い出の丘と言うフィールドダンジョンがあるんだ。そこで使い魔蘇生用のアイテムが取れるんだ」

「47層……」

「実費だけもらえば俺がいってきてもいいんだけど」

「大丈夫です‼︎その情報だけでも嬉しいです。がんばってレベル上げすれば」

「蘇生できるのは死んでから3日までなんだ」

「そんな……」

 

女の子はまた泣きそうになる。

キリトは自分のアイテムの中からいくつか装備を渡している。

 

「おい、ユアも渡せ」

「え?俺も?」

「当たり前だ」

 

俺は自分の装備の中から使わない短剣を渡した。

 

「なんでそこまでしてくれるんですか?」

「笑わないって約束してくれるなら言うけど?」

「笑いません‼︎」

 

キリトは顔を隠しながら

 

「君が妹に似てるから……」

 

俺は吹き出してしまった。

女の子は思いっきり笑ってるし。

 

「あ、私シリカって言います」

「俺はキリト。で、こいつはユア。これからよろしく」

 

お互いに自己紹介をして、俺たちは森を後にした。

 

 

35層 ミーシェ

 

「あ、シリカちゃん」

 

シリカの名前を呼びながら2人の男が近寄ってくる。

 

「ねーねー、今度パーティー組もうよ」

「どこでも好きなところ連れていってあげるよ」

 

ナンパされてるし。

 

「すいません。今、この人とパーティー組んでるんで」

 

そう言って、キリトの腕に抱きつくシリカ、キリトは気にした様子もなく歩き始めた。

うわー、めっちゃ睨まれてるし。

そう思いつつキリト達をみてみると、キリトはシリカの頭を撫でていた。

こう見ると兄妹にしか見えないな。

 

「おい、ユア。お前はどうする?」

「え?なにが?」

 

キリトはため息をつきながらも、事情を説明してくれた。

どうやら、キリトは35層に泊まるらしい。

 

「いや、俺は……」

 

と、言いかけたところでシリカがかぶせるように否定してきた。

 

「ダメです。ユアさんには今夜大事な話があるので、ここに泊まってもらいます」

「えー、強制かよ」

「はい‼︎」

「はぁ。わかったよ」

 

俺はため息をついて、ラブラブな2人の後を追って宿に向かった。

宿の前で声をかけられた。

しかも、シリカにだ。

どんだけ人気者なんだよ。

とか、思っていたが知り合いだったらしい。

 

「あれ〜?あのトカゲはどうしたの?」

 

その中に1人女性がいたが、とてつもなく嫌味なやつだった。

名前はロザリアとか言う。

キリトはなんやらを喋って、宿の中に入っていってしまった。

俺も、慌てて宿の中に入っていった。

 

2人は1階で食事をするらしいが、俺は部屋でサチにメールを送って、なぜシリカが俺を帰らせてくれなかったのか考えていた。

しかも、同んなじ部屋にされたし。

 

そんな事を考えていたら、2人が部屋に入ってきた。

どうやら明日の説明をするらしい。

 

色々と説明があったが、俺は適当に聞き流していた。

 

「で、この道を通って行くんだけど……」

「キリトさん?」

 

途中でキリトは説明をやめてしまった。

キリトは素早くドアにかけより、ものすご勢いでドアを開けた。

 

「誰だ⁉︎」

 

だっだっだっ、と言う足音が廊下に響いていたが、誰も追いかけはしなかった。

犯人はわかっていたので追いかけるだけ無駄と言うものだ。

 

その後、明日の説明会はお開きになり、キリトは自分の部屋に帰っていった。

俺も寝るか。

俺は下着姿?のシリカに背を向けてベットにもぐりこむ。

俺が眠気に身を委ねるために、まぶたをおろした直後

 

「ユアさん。大事なお話があります。」

「なに?」

「ユアさんはキリトさんとはどういう関係なんですか?」

「え?親友みたいなもんかな?」

「ユアさん‼︎」

「は、はい」

 

シリカが真面目な顔をして、大きな声で俺の名前を呼ぶからビックリしてしまった。

 

「私、ユアさんには負けませんから‼︎」

「え?」

「おやすみなさい」

「あ、はい。おやすみなさい」

 

なるほど。

俺はどうしてひきとめられたかやっと理解した。




後書きに書くことがなくなってしまいました。

昨夜、人生で3度目の金縛りに会いました。
金縛りの最中に、1回目は誰かに背中を撫でられ、2回目はベットの周りを誰かが走り回り、3回目は右手を引っ張られました。

大丈夫でしょうか?


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黒の剣士の……(2)

テストが終わらない


勢いがなくなってしまいました。


2024年2月23日 第47層 思い出の丘

 

俺たちは使い魔蘇生用のアイテム《プネウマの花》をとるために、思い出の丘に来ていた。

花だらけだし、カップル多いし、俺こういう場所苦手なんだよな。

 

早速、キリトとシリカがイチャつき始める。

 

「2人とも早く行くよ」

 

俺は後ろでイチャついている2人を促して、先頭を歩き始めた。

 

 

あっさり目的達成とはいかず、前途多難だった。

特にキリトとシリカのイチャつきが問題だ。

食虫植物のような形をしたモンスターの触手に、逆さ吊りにされたシリカのパンツを見たとか、見てないとかで。

正直、そんな事はどうでもいい。

俺は目的の事を済ませて帰りたい。

 

キリトの妹の話を聞いたりしている内に、目的の場所が見えてきたようだ。

先に走っていったシリカを追いかけようとするキリトを捕まえて、

 

「キリト。俺は先に行ってるから」

「わかった。気をつけろよ」

 

短い会話をすませて、俺は来た道を引き返していった。

本当の目的のために。

 

 

俺は来るときに通った、橋の上で立ち止まった。

 

「そこに隠れてる人。出てきな‼︎」

 

そう言うと同時に、道の脇に生えている木の陰から女性が出てきた。

 

「私のハイディングスキルを見破るなんて、なかなか高い索敵スキルね。剣士さん。」

 

出てきたのは、昨日に宿の前で出会った、ロザリアさんだ。

まぁ、分かってはいたが。

 

「あら?あんた1人なの?他の2人は?」

「さぁね」

 

たぶん目的はプネウマの花だろう。

それ以外にもあるとは思うが。

 

「まぁ、いいわ。あんたからやってあげる」

 

そう言ってパチンッ、と指をならすと、木の陰から5、6人の男たちがでてきた。

その内の1人が、ロザリアさんにコソコソと話しし始めた。

 

「ロザリアさん。あいつは確か黒の剣士について回ってる、攻略組ですよ」

 

ひどいな。

その言い方だと、俺がキリトの金魚のフンみたいな言い方だ。

これでも、キリトよりかはレベルが高いんだけど。

1しか変わらないが。

 

「攻略組がこんな所にいるわけないでしょ‼︎とっととやっちまいな‼︎」

 

攻略組と聞いて怯んでいた男たちだったが、ロザリアさんの声に弾かれるように動き出し、襲いかかってきた。

俺は剣は抜いていたが、抵抗はしなかった。

 

「くそっ‼︎なんで倒せないんだ」

「何やってんだ⁉︎早くやっちまいな」

 

ロザリアさんもイライラしたのか、大きな声を出す。

俺は男たちの攻撃を無視してロザリアさんに近寄った。

 

「ま、待ちな‼︎グリーンの私を傷つければ、あんたがオレンジに……」

 

俺はロザリアさんが言い切る前にロザリアさんの首元に剣を突きつけた。

 

「生憎、俺はソロだ。1日や2日くらいオレンジになったって気にしないよ」

 

そう言うと、ロザリアさんは持っていた槍を落とした。

 

「この結晶で牢獄エリアにとんでもらう。大人しくしろ」

 

なぜかはわからないが、言葉通りにみんな大人しく結晶で開いたゲートに入っていった。

 

「よしっと。これで目的達成っと」

 

体を伸ばしていると、後ろから声をかけられた。

 

「ユア‼︎終わったのか?」

「うん」

 

簡単に返事してシリカの方を無事が確認しようと視線を向けた。

 

「どうしました?シリカさん」

「なんでもありません‼︎」

 

めっちゃ睨まれていた。

 

「キリトさん、早く行きましょ‼︎」

「え?ちょ、ちょっと‼︎シリカ?シリカーーーー……」

 

シリカは困惑するキリトを引っ張っていった。

末長くお幸せに。

 

「はぁ、俺もサチにかまってもらお」

 

独り言をつぶやいて、俺もその場を後にした。




更新遅れてすいません
ペースは相変わらず遅いと思いますが、頑張って更新して行こうと思います。

この話を書いている最中に、誰かが自分の部屋のドアを開ける音がしました。
みんなは寝てるはずなのに。
ドアの方は見ないように寝ようと思います。
怖い、怖い。

あと、園内事件はキリト君たちが解決してくれたってことでいいですかね?

武器とかの名前を考えないといけない状況になってしまいました。
中二ネームになると思います。

誤字や脱字がありましたら、お教えください。


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圏内事件の時に

今回はサチさんと2人でお買い物に行ってもらいます。
サチさんと2人で買い物に行くのは初めての設定です。

キリト君が頑張っているときにですね。



 

2024年3月

 

今日は自分の家でゆっくりするつもりで、ベッドの上に転がっていた。

昼までは寝るつもりだったが、

 

「おーい‼︎ユア、起きてる?」

 

聞いただけでテンションが高いとわかる声が部屋のそとから聞こえてきた。

この声はサチだ。

 

あの日以来、サチは俺と同じ家で暮らしている。

そして、あの日から比べるとだいぶ元気になってくれた。

最初は何を言っても無反応だったから、こうやって自分から声をかけてくれるのは嬉しい。

 

が、最近では毎朝このテンションだ。

寝起きの悪い俺はイライラしていた。

まぁ、これは俺が悪い。

 

「あー、起きてるよー。なんかよう?」

 

俺はさっさと用件を聞いて寝ようと思った。

 

「ねぇ、一緒に買い物行こうよ」

 

とか、ふざけた事を言いながら部屋に入ってきた。

俺は頭まで布団をかぶり、無視をした。

 

「あー‼︎もう‼︎早く起きて‼︎」

「買い物くらい1人で行ってきてよ。いつも1人じゃん」

「今日はユアの服を買いに行く予定‼︎」

「てきとーに……いや、俺も行く‼︎」

 

俺はベッドから飛び起きた。

適当に買わしたら、スカートとか買ってきそうで怖い。

今の体は女でも心は男なのだからスカートとかはくのは、精神的にくるものがある。

 

「やった‼︎じゃあ、準備してくるから。ユアも早く準備してきてね」

「わかったよ」

 

 

それから5分後。

俺はいつもの装備でリビングに座っていた。

準備と言っても、髪をいつもの位置で結んで、着替えるだけなので時間はかからなかった。

それより、サチの準備が遅すぎる。

てか、女の準備は大概が遅い。

 

それから、30分ほど待っていたらやっとサチが部屋から出てきた。

何が変わったかは全くわからない。

 

「遅い」

「ユアが早すぎなんだよ‼︎」

 

と、怒られてしまった。

その後も、起こり続けていたが無視した。

めんどくさいしね。

 

 

家を出てからはアクセサリー見て回ったり、武器屋を回っていたらお昼になってしまった。

お昼は適当な場所ですます。

家を出てからサチは、ここまで笑顔しか見せなかった。

元気になってくれたのは本当に嬉しいが、何が楽しいかさっぱりわからない。

 

お昼を食べた後、本命の服屋に向かった。

ここ、アインクラッドでも、なぜか服屋がある。

需要あるのか?これ。

 

服屋に入ってからは、サチは今まで以上に楽しそうだ。

俺は今まで以上に楽しくない。

 

「ほら、ユアも早く服選んで」

 

俺はいつもはいている様なズボンを手にとった。

 

「あー‼︎いっつもそんなズボンばっかりたまにはこんなのもはいてよ‼︎」

 

なぜ、俺は怒られているのか不思議でたまらない。

 

サチの手に握られていたのは、になんとミニスカートだった。

 

「えーー‼︎ちょ、ちょっと待って‼︎俺はこういうの興味ないから‼︎」

 

とてつもなく慌ててしまった。

なんてものはかそうとするのだ、この人は。

 

「ほら、その『俺』とかも。女の子なんだからやめてよ」

 

ん?女の子?

 

 

あ‼︎そういえば、今まで行ってなかった。

 

「サチ。ごめん。俺、男です」

「うそ、女性アバターじゃない」

「いや、ナーヴギアの誤作動で女性アバターのままなんだ」

 

サチはミニスカートを持ったまま固まっていた。





なんとかバイトが決まりそうです。
しかし、そのバイト先に勤めていた友人の話では、差別などがとてもひどく、女の子以外は邪魔者扱いらしいです。
いじめられたりするとか。
時には、叩かれたり(殴られたり?)とかもするそうです。

その友人ができなさすぎただけと信じましょう。


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