私と明久との恋模様 (私の黒い天使様)
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メインキャラクター設定


初めて初投稿になります。

最近バカテスはまり、二次小説を読ませて頂いていたら自分でも書きたくなり書いてみる事にしました。
小説の知識やバカテス原作(アニメ版のみ程度有り)を知らない為、原作内容やキャラクターの性格が大きく違っていたりお見苦しい文面になると思いますがお付きあい頂ければ幸いです。

9.13 玲、設定を追加及び変更しました。
10.3 明久、翔子に腕輪を追加


霧島翔子

 

2-A代表 学年首席

 

中学生の頃、雄二との仲違いで明久に助けられて雄二と仲直りをする事が出来た、ある時に明久の姉(玲)から明久から自分への想いを知り、自分を目標に直向きに努力する彼の姿を見ていて想い人が幼馴染みの雄二から明久へと変化する。

雄二、明久、秀吉、優子は中学生からの幼馴染みであり親友。

明久から想いを寄せられているのは知らない。

明久に危害を加えているFFF団と優しささに甘えて危害を加える瑞希、美波を嫌悪感を懐いている。

 

総合科目(最高)

5500

総合科目(最低)

5000

 

召喚獣 原作と同じ

 

腕輪 絶対零度の腕輪

 

起動キーは『フリーズブリザード』

召喚フィード内に吹雪を起こしフィード内の任意の召喚獣を氷結(動け無く)する事が出来る。

消費点数は通常科目で200点、総合科目で2000点。

起動中は10秒毎に通常科目で10点、総合科目で200点消費する。

 

弱点は自分も動け無くなる事と召喚獣では氷結した召喚獣を破壊出来ない。『武器創造の腕輪』で創造した武器だけでしか氷結した召喚獣を破壊出来ない為に一緒に使用しないと単に自滅の腕輪でしかない事。

 

 

吉井明久

 

2-F 学年首席レベル(観察処分者)

 

今作品の翔子の想い人。

中学の時に助けた翔子に想いを寄せるが翔子の思いが親友である雄二にあると思い込み想いを果たせずにいる。

ある時に姉から翔子が文月学園を受験すると聞かされ文月学園に入学する為に今まで嫌いであった勉強を姉に勉強を教えて貰う様に頼み込み、雄二と秀吉を巻き込んで見事に文月学園に合格を果たすが残念ながら1年生では一緒のクラスにはなる事は出来なかったが進級に行われる振り分け試験を目指し勉強を怠らなかった為、気が付けば成績は翔子を大きく上回る程になった。

度々FFF団や美波、瑞希から理不尽にも危害をくわえられ嫌いだが持ち前の優しさから何時も許してしまう。

 

学力は翔子以上だか雄二達と共に散々バカをやって来た為周りからはバカだと思われている。

2-Fに振り分けられた理由と観察処分者になった経緯は原作通り。

 

総合科目(最高)

7520

総合科目(最低)

6890

 

召喚獣 原作通り

 

腕輪 殲滅の腕輪(召喚獣)

 

残り点数150点、総合科目1500点以下でフルバーストを発動キーに発動可能

残り点数を1点にし召喚フィールド内の任意の召喚獣全てを残り点数に関係なく殲滅(0点)にする事が出来る。

 

制約

一度発動させると発動から72時間(3日間)の使用が出来ない為、連日、連戦の試召戦には向かない。

 

腕輪 武器創造の腕輪

 

起動キーは『クリエイト』

創造した武器で唯一『絶対零度』の腕輪で氷結した召喚獣を破壊出来る。

しかし、消費点数が激しい。通常で400点、総合科目で4000点消費する。

自分の見たことのある武器(ゲーム等も可)を創造する事ができる。

創造の為、自在に創造した武器に特殊能力も付加させる事も出来る。

例)

フィードバッグ10%up毎に100点から消費上限は70%700点まで。

 

弱点は一度創造した武器はその召喚バトル中は新たに武器の創造(チェンジ)する事が出来ない。

見たことある物なら強力な広範囲破壊兵器等も創造出来る為、創造した武器での物理干渉が出来なくなる。

武器の物理干渉が出来なくなるだけで観察処分者としてのフィードバッグが無くなる訳ではない。

 

坂本雄二

 

2-F代表 学年次席レベル

 

翔子とは小学校からの幼馴染み、明久とは中学の時に翔子と自分を助けて貰って以来親友となり、明久との繋がりで秀吉、優子とは中学生からの親友。

翔子の想いが自分から明久へと変わっている事は知らないが明久が翔子へ想いを寄せているのは知っている為、度々明久をからかうが、翔子を自分より一途な明久に任せたいと思っている。

実は中学生からの親友である優子に想いを寄せているが翔子の事を気遣う事と悪鬼羅刹と呼ばれていた過去から想いを告げられずにいる。

親友の明久をFFF団、瑞希、美波の暴力から何とか守りたいと思っている為FFF団と、特に明久から助けられた(吉井明久参照)のにも関わらず危害を加え続ける瑞希、美波が大嫌いである。

2-Fの理由は原作と同じ。

 

総合科目(最高)

6263

総合科目(最低)

5825

 

召喚獣 原作通り

 

腕輪 ???

 

木下秀吉

 

2-F 学年Aクラス中位レベル

 

2-Aクラス木下優子の双子の弟、中学時代は演劇のみ打ち込むだけで成績は悪く、姉である優子からもバカにされていたが、同じクラスの明久から優子に秀吉が演劇に一生懸命に取り組んでいる所を見て貰う事で勉強と両立させる事を条件に認めて貰う。

それから親友となり、姉と共に学ぶ明久との繋がりで雄二、翔子とも親友になる。

雄二の目的に付き合う為に点数を調整し2-Fクラスになった(優子に了承済)

明久が翔子が好きな事は知っているが両想いだとは知らない。

雄二達と同じく、恩人である明久に危害を及ぼすFFF団と美波、瑞希が嫌い。

 

総合科目(最高)

2952

総合科目(最低)

2729

 

腕輪 ???

 

土屋康太

 

2-F 学年Aクラス下位レベル

 

1年の時に明久に助けられ雄二、翔子、秀吉、優子と親友になる。

最初は盗撮等をしていたが明久の説得により人を録る時は録る人に必ず許可を取る様になった。

ムッツリ商会を営んでいるが原作と違い、運営許可を学園(明久が学園長を説得)にきちんと取り、撮られる人には売買許可を取っていて売上金の1割を自主的に学園に納めている。

その信頼から学園側から防犯を理由に監視カメラの設置やパソコン等のセキュリティシステムの管理を任されている。

明久に受けた恩から彼に危害を及ぼすFFF団、瑞希、美波を快く思っていない。

2-Fの理由は雄二に付き合う為。

秀吉同様、明久が翔子の事が好きなのは知っているが両想いだとは知らない。

 

総合科目(最高)

2568

総合科目(最低)

2382

 

腕輪 加速

 

原作同様

 

木下優子

 

2-A 学年Aクラスレベル

 

2-Fクラス木下秀吉の双子の姉、中学の時に明久と知り合い、最初はただのバカだと思っていた明久にから同じくバカにしていた秀吉が直向きに演劇に取り組む姿を明久にみせられ考えを改める。

秀吉との絆を深めるきっかけを作ってくれた事を感謝している。

それから明久の繋がりで雄二と翔子の親友となり雄二に秘めた想いを寄せている。

明久と翔子が両想いである事を唯一知る人物。

初めに翔子の想いは雄二に向いていた事は知っていた。

恩人の明久に牙を剥けるFFF団、美波、瑞希は粛清したいと思っている。

 

召喚獣 原作通り

 

総合科目

できれば原作に沿いたい…

 

工藤愛子

 

2-A 学年Aクラスレベル

 

高校からの翔子と優子の親友。

ムッツリーニこと土屋康太の事が気になっている。

親友である優子と翔子の親友の明久に危害を及ぼすFFF団、瑞希、美波が嫌い。

 

召喚獣 原作通り

 

総合科目

できれば原作に沿いたい…

 

久保利光

 

2-A 学年次席

 

明久が大好き…だが想いは届く事はない可哀想な人……

変態染みた所があるが明久を想う気持ちは本物で彼の優しさに甘えて危害を及ぼす人間は嫌いである。

 

召喚獣 原作通り

 

総合科目

できれば原作に沿いたい…

 

 

高橋芽以 (オリジナル) CV 伊藤静

 

2-A クラス上位レベル

 

2-Aクラス担任兼学年主任の高橋洋子の姪。

秀吉を男性として見ているが秀吉や姉の優子をからかうのが大好きでよくわざと間違う。

でも、秀吉が好き。

秀吉と優子の小学校の幼馴染み。

秀吉と優子の親友である明久を傷つける瑞希、美波が嫌い。

 

 

容姿

 

髪の色 銀色のストレートロングで腰の辺りまで伸びている。

顔立ち ローゼンメイデンの水銀燈

 

高橋先生よりもプロポーションが良い。

その為に高橋先生が度々おちこむ事も…

 

召喚獣 ローゼンメイデンの水銀燈そのまま

 

腕輪 反射の腕輪

 

 

 

 

姫路瑞希

 

2-F 学年次席レベル

 

小学校の頃から想いを寄せているが明久への想いが強すぎて美波の影響を受けてかどうかは定かでは無いが危害を及ぼす様になった。

 

腕輪 熱線

 

島田美波

 

2-F 数学のみBクラス並み

 

帰国子女で日本語が話せなかった時に明久から助けられ想いを寄せているが彼に対する想いが強く危害を及ぼす様になった。

 

FFF団(須川代表、横溝副代表)

明久、雄二、康太以外のFクラス全員

原作通り

 

 

吉井玲

 

翔子の想いを雄二から明久に変化させるきっかけを作った人。

原作同様変態クラスのブラコンではあるが異性交際は禁止していが条件として明久と一緒に住んでいる。

頭も良く様々な格闘術も体得し顔も広い。

性格も影響して明久に危害を加える者は粛清された後に社会的にも抹殺される運命を辿る事になる。

唯一の弱点は料理が出来ない事である。

原作とは違いハーバード大学は卒業していないが首席で卒業出来る学力は持っていて教員免許は日本で取得している。

 

 

明久曰く笑顔の方が一番怖い人

 

 



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サブキャラクター設定

小山と中林の設定が原作(アニメ)と違っていた為、変更

10.3 翔子の父追加



根本 恭二

 

2-B クラス代表

 

2-Cクラス代表、の小山友香の恋人。

1年の時、散々汚い手を使い周囲から孤立していき、卑怯者と呼ばれ恋人の小山に1度は愛想を尽かされるが、その時に明久に出会い彼の考えに触れ、今までの行動を改め、周囲の為に使う様になり見事に小山との復縁を果たす。

その為、明久に感謝している。

明久の本当の実力を知る数少ない人物でもある。

持ち前の頭良さから原作やアニメと違い、2-B代表としても信頼は絶大ある。

 

小山 友香

 

2-C クラス代表

 

2-Bクラス代表、根本恭二の恋人。

バレーボール部の期待のホープ

1度は根本の事を見限ったが、明久のおかげで変わった根本を見て復縁をする。

根本を変えてくれた明久には感謝している。

 

平賀 源次

 

2-D クラス代表

2年Eクラス 三上美子の彼氏

Fクラスの召喚戦争でFクラスの実力を侮り敗北。

 

清水 美春

 

2-D クラス

 

美波LOVEだがある時を境に…

 

中林 宏美

 

2-E クラス代表

 

テニス部所属

 

 

三上 美子

 

2-E クラス

 

2年Dクラス代表 平賀源二の彼女

 

学園関係者

 

藤堂 カヲル

 

文月学園の学園長であり、試験召喚システムの開発者。

学園長にも関わらず、明久達の事をクソガキやクソジャリ等の言動や目的の為なら生徒も利用する行動から事をする為、明久や雄二達からはクソババアやババア長と呼ばれている。

しかし、明らかに自分に非がある場合は、生徒で有ろうともためらわず頭を下げる事の出来る人物である。

明久の真の実力を知るのは教員の中で西村、高橋、福原と彼女だけである。

その為、面倒事は明久に押し付ける事が多いが、明久に危害を及ぼす瑞希、美波を中心としたFクラス(雄二、秀吉、康太を除く)全員を危険視している。

康太に学園の全セキュリティシステムの管理を任せている。

 

高橋 洋子

 

2-A クラス担任兼2年生学年主任

 

2-Aクラス高橋芽以の叔母にあたる。

担当教科は国語科、学年主任である為全科目のフィールドの承認可能である。

見た目はバリバリのキャリアウーマンで生徒から尊敬の念を込めて男子生徒からは♪「高橋女史」と呼ばれている。

たまに見た目とは裏腹にとんでもない事を発言したりする。

 

西村 宗一

 

2-Fクラス担任兼補習担当の教師

 

トライアスロンが趣味でアマチュアレスリングの心得を持つ屈強な男性。

試召戦以外でも0 点になると何処からも途もなく現れ、鬼の補習を敢行する事から全生徒から恐れられている。

明久が努力する姿を一番知る人物で明久の優しさを知る人物、それ故に明久の優しさに甘えて危害を加える瑞希や美波、FFF団を危険視している。

明久が観察者処分となる切っ掛け、美波の妹の葉月が姉の為に縫いぐるみを購入資金の為に自分の古本を売った事も知っている。

 

福原 慎

 

2年Fクラスの担任だったが、FクラスがAクラスからの敗北を機にFクラス担任から社会科教師兼ナレーション担当になる。

 

他に設定が有りますが今は詳しくは書けません。

 

 

その他

 

霧島 翔梧 CV 池田秀一

 

霧島財閥の総帥で翔子の父親。

明久の人柄を気に入っており、婿養子に迎えたいと思っているが、その為に明久に合う又は電話等で話した時は必ず結婚の話になる。



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プロローグ

何時から変わってしまったんだろう……

 

 

 

 

私の想いが雄二から彼への想いに変化したのは………

 

そう………多分…あの時から変化していた……

 

──────────────────────

 

『全てはあの子次第ですが、守ってあげて下さい…よろしくお願いしますね……』

 

 

『…?……はい…?』

 

 

最初はあの人が言っている意味が分からなかった……

 

 

しかし…それは暫くして自覚して行く事になった………

 

それは誰にでも優しく……他人を傷付ける事を嫌い…困っている人に対しては例え自分が傷付くかも知れないのに…それを省みずに他人を助ける………

そして目標に向かう為に直向きに頑張っている彼の姿に惹かれていった………

 

ある時…彼の紹介で親友になった優子にみんなに内緒にする事を条件に相談した事もあった……すると優子は………

 

『えっ、えぇぇ~~!!』

 

『…優子…声が…大きい……』

 

『ごっ、ごめんなさい、翔子』

 

『でも以外だよねぇ~♪翔子がねぇ~♪』

 

『???』

 

優子は笑ってる…何で……?

 

『翔子に想い人が二人もいたなんてねぇ~♪』

 

『…優子!……』

 

その時、珍しく怒ってたのかも知れない…私の顔を見た優子が…

 

『ごめん、ごめん、でも確かに彼、雄二君に似てる所が有るからね』

 

『それに私も彼から助けられから分かるけど、彼の優しさには雄二とは違う優しさ…でも、その優しさは人を甘えさせて彼自身を傷付ける可能性があるから…』

 

『…!!』

 

『やっぱりね、翔子、今は彼に惹かれてる…守ってあげたいから気になってる…』

 

………そうだ…彼は雄二に似ていたからなんだ…でも……雄二が持っていなかった無限の優しさを持っていたから……今なら分かる…だから惹かれていたんだ………

 

『…優子……ありがとう…気持ち…決まった……』

 

『そう、良かったわ』

 

『…優子……』

 

『何、翔子?』

 

『…雄二をお願い……』

 

『ふぇっ///』

 

 

 

──────────────────────

 

あの時の優子の反応を見て私の決意は更に強い物になった…私と雄二を繋がりを繋ぎ止めてくれた彼、そして新しい親友呼べる友達を引き合わせてくれた恩返しに私も彼の事を想い続け様………

でも、優子の言う通り彼の優しさは時には自身を傷付ける諸刃の剣…誰かが守らないといけない危うさが有るから…だから守らないと……必ず!…彼が傷付かない為に…そして……私自身の為に………

 

…去年は一緒のクラスにはならなかったけど……

 

今年は、今の彼の実力なら間違いなく一緒のクラスになれる…私自身、彼と一緒のクラスになる為に努力は怠らなかった……

…大丈夫…きっと……大丈夫…

 

私はこれから始まる学力生活を彼と一緒のクラスで過ごすせる事と彼を守もる決意を秘め、胸踊らせながら桜舞い散る学園の坂道を登って行った……



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試験召喚戦争編
第1問 私と彼と恋の始まり


沢山の方々からお気に入り登録を頂いてたのにも関わらず、小説編集の手違いで消してしまいました事をお詫びいたします。

前書きで行っていたバカテストは内容を覚えていない為、次回新作投稿の15問目から再開します。

この物語は翔子の目線で書いるので翔子目線の場合は無記入でその他のキャラクター目線の場合は~ ○○ side ~と表示で書いていきます。


暫く登って行くと校門が見えてきた…

桜舞い散る校門の前にはその場にはそぐわない様な筋骨粒々、髪型は角刈りの大柄な男性が立っていた。

その男性は『西村宗一』トライアスロンを趣味とし、アマチュアレスリングの心得もある肉体派教師で、通称「鉄人」と呼ばれていて、召喚戦争以外でも点数が「0点」になると「戦死者は補修!!」と叫びながら何処からともなく現れて『鬼の補修』を敢行する事から全生徒から恐れられている、文月学園補修担当の教師。

 

私は校門前に立つ先生に挨拶をした。

 

「…おはようございます…てつ…西村先生」

 

私はつい口張りそうになった…

 

「おはよう霧島、今鉄人と言おうとしなかったか?」

 

「…気のせいです」

流石は先生鋭い…この人は、教師になってなかったら間違いなく軍人か何になっていただろう…

 

「私は教師以外になる選択肢はないがな」

 

「………」

 

……やっぱり、鋭い…

 

「それにしても、朝早くから西村先生自らクラス振り分けの封筒を手渡し何て大変ですね…」

 

「まあ、学園の方針だからな」

 

「掲示板等に張り出した方が早いと思いますが…」

 

「それもそうなんだが、この学園は何かと注目されているからな、色々変わった事をしないと行けないらしい」

 

「そう…ですか……」

 

私の通う文月学園は最先端科学技術とオカルトを融合させで偶然生まれた試験召喚システムと言う物がある…

なるほど…注目されると言う事は色々大変みたいだ…

 

「まあいい、ほら、これがお前のクラスだ」

 

そう言って西村先生は私の名前の書かれた封筒を差し出し、私は封筒を受け取り、封を開けて中に入った紙を取りだした紙を見た…

 

「…Aクラス代表」

 

……私は一瞬硬直してしまった…何故私が代表なのかを…

その様子に気付いたか西村先生から声を掛けられた…

 

「どうした霧島?」

 

「…いえ…何でも有りません…」

 

「…?…そうか、でも霧島の成績なら当然だろう」

 

「はい…」

 

確かにそうだ…私の学力なら当然の結果、だけどそれは彼を覗けばの話…

その時には何が起きたのか分からず、彼なら悪くても次

席と考えていた……

 

「…き…きり……ど…霧島!」

 

私はハッとした

 

「霧島、どうかしたのか?」

 

「い、いえ…何でも有りません…」

この時の私は珍しく同様していた。

 

「そうか?珍しくボーッとしていた様だが…まあいい、これからも学年主席として恥じぬ様に頑張ってくれ」

 

「はい…それでは失礼します…」

私はそう西村先生に挨拶を済ませると考えが纏まる事なく自分のクラスに向かった……

 

 



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第2問 Aクラスと私の親友

私は教室に着くと驚愕した…

「冷暖房完備、システムデスク、リクライニングシート、個人ノートパソコン支給、ドリンクサーバー、デザートetc」

 

1年の時より設備のランクが更に上がっていたからだ…

高級ホテルに遜色ない豪華さで快適に授業を受けれる事は 良いのだか彼がいなければ余り意味がない…

果たして彼はいるのだろうか……

私は彼が必ずいるはずと信じて不安になりながら教室の扉を開けた…

 

~ 優子 side ~

 

私は木下優子、雄二君に付き合ってFクラスに行った木下秀吉の双子の姉よ。

そして今作品のヒロイン、霧島翔子の親友でもあるわ。

 

(更に言えば翔子さんが心代わりした事を良い事に雄二を狙ってる人)

 

(こらっ!アンタ、何勝手に人のモノローグに入って来てんのよ!!//)

 

(まあ、まあ、そこは作者特権て事で♪)

 

(何が作者特権で♪よ!!早く出ていきなさい!!)

 

(別に良いじゃない♪ヒロインが来ないと暇なんだし♪)

 

(……今、暇って言った??)

 

(うん♪)

 

(うん♪って……ま、さ、かとは思うけど…筆が進んで無いじゃないでしょうね?)

 

(ギクッ!!)

 

(だから、ここに出て文字数を稼ごうと…)

 

(ギクッ、ギクッ!!)

 

(アンタって人は~~~!!)

 

(あっ、雄二)

 

(ふひゃぃ///)

 

(うっそ~♪)

 

(………)

 

(優子さん……その手に持っている物はナンデスカ!?)

 

(うるさ~い!!問答無用~!!)

 

(ちょっ、ちょっ、タンマ、タ……「ドカッバキッがスッ」ギィャァァァ~~)

ズルズルズル ポィッ(ノ-_-)ノ~┻━┻

 

もうっ、バカ作者のおかげで翔子が来ちゃったじゃない

 

~優子 side out ~

 

私は教室に入り辺りを見渡すが…やっぱり、彼がいない……

すると見覚えのある女の子が声を掛けてきた…

 

「おはよう、翔子♪」

 

「…おはよう、優子…その手に持ってるのは何…?」

 

ササッ

「あっあぁ、何でも無いわよ(汗」

 

「…そう」

 

あっ、そこ、流すのね(汗(作者)

 

「………?」

 

「気にしなくていいわよ」

 

「彼は…?」

 

「まだ来てないわ、彼の事だから時間ギリギリに来るんじゃないの?」

 

「…そう……」

 

「あれぇ~どうしたのかな~翔子♪」

 

私が考え込んでると黄緑色の単髪のボーイッシュな女の子が話掛けてきた…

 

「…あっ…愛子、おはよう」

 

彼女の名前は工藤愛子、保健体育が実技が得意で趣味がパンチラと称する痴…

 

「おはよう、翔子、優子、どうでも良いけど翔子、今失礼な事、考えなかった?」

 

「気のせい…」

 

何でわかったんだろう…?彼女は1年の3学期に転入してきて同じクラスになり優子と共に親友になった…

 

「おはよう、愛子、それは日頃の行いのせいじゃない?」

 

「アハハ、否定出来ない(汗」

 

「とこでさぁ、何を話してたのかなぁ?」

 

「翔子はね、愛しの彼を探してたの♪ねぇ、翔子♪」

 

「///コクンッ」

 

「へぇ~彼をねぇ~まあ彼ならボク達の代表は間違いないんじゃない♪」

 

「…違う…私が代表……」

 

「なら、次席だね♪」

 

「いいねぇ~♪学年トップのカップル♪ニヒヒィ」

 

「カァァ~////」

 

そうこうするうちにHRのチャイムがなり、担任の高橋先生が教室へ入って来た…

 

私はこの時に気付くべきだった…彼がこの場にいない理由を……

彼の優しい性格を…考えれば直ぐに思い付く事だった……その時の私は彼と同じクラスになれる事を確信していたからその事を忘れていた…………

 



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第3問 私とAクラスと自己紹介

「皆さん、おはようございます、私がこのクラスの担任、高橋洋子です、これからよろしくお願いします」

 

私は高橋先生が自己紹介を聞きながら廊下にちらりと目をやるがまだ来ない…

 

「まず、設備の点検をします、リクライニングシート、

システムデスク、個人用冷暖房、ノートパソコン、その他不備、不足、不満等が有れば申し出て下さい」

 

(((((有るわけねえ~~)))))

 

…いきなりクラスの気持ちが1つになった様な気が……

 

「何も無ければ、窓側の人から自己紹介をお願いします」

 

…自己紹介、私は代表だから一番最後みたい……

それまでに間に合うのかな…?

そう考えてるうちに愛子の番が回って来たみたいね…

 

「ボクの名前は工藤愛子、特技はパンチラで好きな物はシュークリーム、スリーサイズは…「愛子!!」だよ」

 

あっ、優子が止めた…

 

「自己紹介でそこまで言わなくていいの!!//」

 

優子、心なしか照れてる…?

 

「ちぇ~、別に良いじゃない、減る物でもないし~」

 

「減る、減らないの問題じゃないの!終わったなら席に着きなさい!」

 

優子がそう言うと、愛子は少し不満そうに自分の席に着いた…

そして自己紹介は進んで行った……

 

 

 

~ 明久 side ~

 

うわぁ~、ヤバい、ヤバい、目覚ましを破壊したうえに二度寝して遅刻しそうなんて最悪だよぉ~~

僕の名前は吉井明久、文月…

 

 以下略(作者)

 

ひどっ!一応主人公なのに扱いひどっ!!

 

文月学園校門前

 

「おはようございます、にし、スネー鉄人先生!!」

 

「おはよう、吉井」

 

「何故、合っていたのに言い直したうえに、伝説の傭兵と混ぜた?」

 

「いえ、何となくお約束はやっとかないといけないおもいまして」

 

「まったく、お前は成績は上がっているのにそう言う所は相変わらずだな」

 

「何時も楽しくがモットーなんで、すみません」

 

「それがお前の良い所でもあるがな、ほら、お前のクラスだ」

 

僕は鉄人から封筒を受けとる

 

「しかし、鉄人も朝早くから大変ですね~」

 

「それは霧島に説明したから以下略だ」

 

「やっぱり、扱いひどっ」

 

「まあ冗談はさて置き、残念だったなぁ~お前の成績なら主席は間違い無かっただろうに」

 

「仕方ないですよ、あのまま姫路さんをほっとく事は出来ませんでしたし」

 

「想い人と一緒のクラスになれるチャンスを棒に振ってまでか?(ニヤニヤ」

 

「どっ//、どうしてその事を///?」

 

「伊達に教師はやってないからな、今まで通り精進を怠らなければ来年はAクラスだ、あいつらとバカをやるのも良いが程々にしとけよ!」

 

「はい!それでは失礼します!!」

 

僕は鉄人に挨拶をして教室へ向かおうとすると…

 

「吉井、分かっているとは思うがFクラスには姫路や島田もいる、気を付ろけよ」

 

「心配いりませんよ鉄人、それでは失礼します」

 

再び挨拶を済ませると僕は教室へ向かった……

 

~ 明久 side out ~

 

自己紹介も終わりに近づき優子の番が回って来たみたいだ……

 

「私は木下優子、これから1年よろしくお願いします」

 

私は再び廊下へ目を向けると……

…いた………

彼は少しAクラスの教室を覗いて、旧校舎の方へ走って行った……

冷静になれば直ぐに分かる事だった…

…でも、この時の私は考え付く事が出来なかった………

他人でも分かる様に…私はそれ程に同様していた……先生にあの言葉を聞くまでは……

 

「…しょ……う…翔…翔子」

 

そう声を掛けられ私は現実に引き戻された…

 

「…翔子、どうしたの?大丈夫?」

 

気が付けば優子が私を呼んでいた様だ…

 

「…う…うん……大丈夫…」

 

「次は次席だから、その次は翔子よ」

 

「………」

 

「次は学年次席、久保利光君」

 

「…!!」

 

…なんで………彼がこの教室に入って来なかった時点で納得しなきゃいけなかったのに…

なんで…なんで……納得出来ないの………

久保は高橋先生から呼ばれ教壇へ立った

 

「僕は久保利光、学年次席に恥じぬ様に代表の霧島さんを全力でサポートして行きたいと思いますので皆さんご協力よろしくお願いします」

 

「最後に学年主席、霧島翔子さん」

 

「霧島さん、霧島翔子さん」

 

しまった、久保の自己紹介が終わり、高橋先生から呼ばれていた……

 

「どうしました、霧島さん?」

 

「…いえ、何でも有りません」

 

「?そうですか、ではお願いします」

 

…ひとまず忘れよう……自己紹介が終わるまでは……

ひと呼吸をつき、教壇へ向かった……

 

「霧島翔子です、よろしくお願いします……」

 

この時、何を話したのか覚えていない……

何故、拍手されているかさえも………

覚えていたのは…彼がここに居ない理由を先生に聞いてみよう……ただ…それだけだった………

 



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第4問 私の明久とFクラスの思惑

2-Fクラス

 

~ 明久 side ~

 

僕がクラスに着くとHRは既に始まってた。

しかし、Aクラスとは大違いだな~、もう教室と言うより廃屋だよ。

僕はそう思いながら教室の扉?を開けた

 

「おはようございます~」

 

「おはようございます、吉井君、席は特に決まっていないので適当に座って下さい」

 

「席も決まってないの!?」

 

僕は余りもテキトーな対応策に驚きながら空いていた一番後ろの窓際に座った

 

「皆さん、卓袱台、座布団など行き渡ってますね、何か不備が有れば申し出て下さい」

 

「先生~、座布団に棉が入って無いんですけど?」

 

「我慢して下さい」

 

ヒュゥゥゥ~

「先生、隙間風が寒いんですけど?」

 

「我慢して下さい」

 

ベキッガシャッ

「先生、卓袱台の足が折れたんですけど?」

 

「我慢して下さい」

 

「無理だっつの!!」

 

「ハハハ、冗談ですよ、後で木工用ボンドを支給しますので自分で直しといて下さい」

 

流石は最低クラス、設備も最低なら対応も最低だ。

 

「皆さん、揃いましたね、私がこのクラスの担任の福原慎です、これからよろしく…」

バキバキ、ガラガラ

 

福原先生が自己紹介していると教壇が音をたてて崩れた

 

「……工具を取って来ますので、皆さんは自習をしていて下さい」

 

おい、おい、自分で教壇まで直すのかよ…

 

「はぁ~、一年間いなきゃいけないのか~、翔子さん

もいないし)憂鬱だなぁ~」

 

「おいおい明久、そんなにあいつの事が気になるかぁ~(ニヤニヤ」

 

「雄二!何で分かったの!?//」

 

彼の名前は坂本雄二、ある事を切っ掛けに友達になり、僕の無二の親友でもある。

 

「何で分かったて、なあ?」

 

そう言うと雄二は隣に居た「女の子」に同意を求めた

 

「ああ、心の声が駄々もれじゃ、それに明久よ、儂は男じゃ!!」

 

「あれ?何で女の子って思ってたのばれてるの!

「彼女」の名前は木下秀吉、2-Aクラスの木下優子さんの双子の「妹」だ。

 

「弟じゃ!!だから、心の声が駄々もれてると言うとろうに…(汗」

 

「えっ、そうなの!?」

 

二人は同時に頷く…

そうか、気を付けないと……

その光景をみた赤い髪のポニーテールした女の子がこちらに歩いて来た

 

「ハロ、ハロ、アキ♪貴方もFクラスなのね」

 

彼女の名前は島田美波、彼女は帰国子女で去年も一緒のクラスだった。

 

「やあ美波、君もやっぱりFクラスなんだね♪」

 

そう、彼女は帰国子女と言う事で最初の頃は日本語が上手く話せずに居た所に彼女に話しかけと友達に………っ!!

 

「ウチは、帰国子女だから日本語が読めないだけなの!!」

 

と言いながら僕の腕に間接技を決めて来た。

 

「痛いっ、痛い、僕の腕の間接がぁぁぁ~~」

 

「…み、…みえ……み…」

 

ムッツリーニ、何時の間に…

彼の名前は土屋康太、周りからは尊敬と敬愛を込めて寡黙なる性識者『ムッツリーニ』と呼ばれている。

ムッツリーニ、美波の…覗こうとするのは良いけど止めてよね……

 

「うわぁぁ~、腕が、腕がぁ~」

 

「おはようございます」

 

更に追い討ちを掛ける様に美波が僕の腕を締め上げて悲鳴を上げてる所に1人の女の子が入って来た。

美波もそちらに気をとられたので、その隙に立ち上がり女の子に挨拶をした。

 

「おはよう、瑞希さん」

 

「おはようございます、明久君」

 

彼女の名前は姫路瑞希、僕と小学生からの幼なじみだ。

成績優秀、容姿端麗、しかし、彼女にも弱点がある。

それは料理で普通の料理では使わない物や薬品を家庭科の授業でも入れたりするからだ。

その為、彼女の作り上げる料理は【凶器】で文月学園全生徒にも【必殺料理人】と認知されてる。

 

「これで、皆また一緒のクラスだね♪」

 

「そうですね♪明久君、そこ座っても良いですか?」

 

「うん、良いよ♪」

 

とは答えたけど正直、僕は彼女を好きになれない…最初の頃は何も無かったけど、美波や周りの影響を受けてか気に入らない事が有ると時折、暴力を振るう様になったからだ……

それでも彼女の成績ならAクラスなのに振り分け試験倒れ為、僕は自分も0点になるのに彼女をほっとく事は出来ないなかった……

その事を雄二に相談する為、僕は雄二に声を掛け教室の外に出た………

 

~ 明久 side out ~

 

 

~ 雄二 side ~

 

俺は正直、驚いていた。

アイツがこのクラスに来ていた事を…

アイツは表では俺達とバカをやってバカのふりをしていたが、翔子と一緒のクラスになる為に裏では必死になって頑張っていた、だから俺はアイツが翔子と同じクラスになれる様に自分の計画をアイツだけには話さずにいたのに……

だが、姫路がこのクラスに来て理解出来た、アイツはまた自分を犠牲にしてまで望むはずのないFクラスに来た事を…

計画にはアイツの加入は嬉しい誤算ではあるが、どうしたものかと考えていた…

そんな事を考えていたらアイツが声を掛けて来た。

 

「雄二」

 

「何だ、明久」

 

「話がある、廊下に来て」

 

「ああ…分かった…」

 

アイツの話の内容は分かっていた…

俺は1つの想いを秘め廊下へ出た……

 

~ 雄二 side out ~

 

~ 秀吉 side ~

 

しかし、驚いたのぅまた明久と同じクラスになるとは…

今、姉上や翔子殿はどうしているだろう。

雄二のやつはあの計画に必要になる明久を敢えて誘わなかったとゆうのに…

雄二は何か考えている様じゃが、儂はあやつらがいるから明久はこのクラスに居るべきでは無いと思うが…どうしたものかのぅ……

 

~ 秀吉 side out ~

 

~ 康太 side ~

 

……明久…何故、ここに居る?

お前は、ここに居てはいけない!…アイツらが居るから……

俺を助けてくれた明久、アイツの為に俺は何が出来る?俺は…俺は……

 

~ 康太 side out ~

 

~ 美波 side ~

 

またアキと一緒のクラスね。

まあ、アイツはバカだから当然なんだけど。

瑞希もまた一緒のクラスになったからこれからまた一年間色々と楽しくなりそうね♪

 

~ 美波 side out ~

 

~ 瑞希 side ~

 

振り分け試験前日に水風呂に入って風邪をわざとひいたかいがありましたね♪

計画通り、明久君は私を助ける為に途中退席した訳ですし(ウフフ♪

まあ、どちらにしても明久君はFクラスでしたでしょうけど♪

美波ちゃんも居るみたいですし、私達の元にしっかり明久君を繋ぎ止めて置かないと♪

これからまた楽しくなりそうですねウフフ……

 

~ 瑞希 side out ~

 

 

 

それぞれの思いが絡む中、これから下す決断が彼らの運命を大きく狂わせる事になる…………

 

 

 

 

 



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第5問 私と明久と動きだす運命(さだめ)

2-Fクラス 廊下前

 

~ 明久 side ~

 

「雄二、話の内容だけど…‥」

 

「姫路の為に試召戦をやりたい」

 

「えっ、何で分かったの!?」

 

「フッ、お前と何年親友やってると思うんだ、こう言う時のお前は、特に分かりやすいからな」

 

流石は僕の親友、かつて『神童』と呼ばれていただけの事はある。

 

「雄二、ありがとう」

 

「気にするな、どのみち仕掛けるつもりだったしな」

 

『そう‥頼りにしてるよ、親友』

 

『任せとけ、相棒』

 

僕が教室に戻ろうとした時、雄二が僕を呼んだ。

 

「明久

 

「何?」

 

「今回の試召戦中の回復試験は本気をだすな」

 

「何で‥?」

 

「Aクラスは翔子達が居るから知られてるのは別として、Aクラスと当たるまでは他のクラスの連中にお前の実力を知られたくない」

 

「分かったよ、雄二」

 

何か企んでいる様だけど、僕はアイツを信頼していたから、それ以上何も聞かず教室に入った…

 

~ 明久 side out ~

 

~ 雄二 side ~

 

俺はアイツが教室に入るのを確認すると少し考えていた…

 

やはりアイツは自分の為じゃ無く、姫路の為に試召戦をやりたいと思っていた事‥思っていた通りだった……

俺はアイツが自分からAクラスに行きたいと言えば、俺の計画と違う物にはなるが全力で戦うつもりだった……

なのに相変わらず、アイツは他人を優先し自分の事はお構い無しだ……

それならアイツには悪いがアイツをAクラスに上げる為に利用させて貰うとするか…

 

~ 雄二 side out ~

 

 

2-Fクラス教室内

 

~ 明久 side ~

 

僕が教室に入って少しすると雄二も遅れて入って来た、雄二はそのまま教壇について皆の前を向き話始めた

 

「俺達Fクラスは試験召喚戦争を仕掛けてみ様と思う!」

 

  ((((?????????)))))

 

教室内から当然疑問符で埋め尽くされる。

そりゃそうだろう。

 

「試験召喚戦争、それってまさか!」

 

文月学園には試験召喚戦争、通称「試召戦争」と呼ばれるシステムがある。

生徒は教師の立ち会いの下、科目の成績に応じた点数が召喚獣の攻撃力として割り振られた召喚獣を召喚する事が出来き、その召喚獣を用いて上位クラスと戦争を行い、勝利を収める事で上位クラスとの設備を交換する事が出来るのだ。

 

「みんな、この設備に不満はないか?」

 

  ((((おおありだぁぁぁ~~))))

 

「だが、試召戦争に勝利すればAクラスの豪華な設備を手にいれる事が出来る!!」

 

  (((((おおおおぉぉぉ~~))))

 

流石は雄二、もうクラスの心を掴んでる。

 

「我々は最下位だ!この学年の底辺だ!!」

 

そして更に畳み掛ける…

 

「俺達は失う物は無い!だったら、やってみようじゃないか!!」

 

教室内のボルテージは最高潮、雄二がトドメを刺す

 

「勝利すれば、こんなオンボロ教室とはオサラバだ!どうだみんな、やってみないか?」

 

   ((((オオオオ!!!!))))

 

みんな、異存は無いみたいだ…流石、雄二。

 

「須川、Fクラス大使として、Eクラスに宣戦布告に行って来てくれ」

 

「ちょっと、待ってくれ坂本、大使って大抵…」

 

「それは、映画やドラマでの話だ、大事な大使に対してそんな事するはずは無いだろう…

 

あっ…この雄二の顔、絶対に嘘をついてる……

 

「そうか、なら行ってくる」

 

「だがそれは…」

 

雄二が何か言い掛けたのを聞かずに須川君は単身Eクラスに乗り込んで行った……

須川君、ご愁傷様‥チーン…

 

「坂本!テメー騙したな!!」

 

少しするとボロボロになった須川君がEクラスから戻って来た。

 

」騙してねえよ、お前が最後まで人の話を聞かないからだ」

 

「何だとぉぉ~!!」

 

雄二、須川君の怒りは最もだよ…

 

「だがそれは、上位クラスが下位クラスに宣戦布告をした場合と言おうとした前に勝手に宣戦布告した結果だろう」

 

うん…そうだねよね‥…最後まで話を聞かない須川君が悪いよね…

 

「とにかく、もう後には戻れねぇ!!絶対に勝つぞ!!!」

 

    ((((おおおおぉぉぉ~~))))

 

士気は最高、必ず姫路さんの為にも勝つぞ!!

 

 

~ 明久side out ~

 

FクラスがEクラスに宣戦布告を行う少し前

 

2-Aクラス

 

私は自己紹介が終わった後、教室から出て行く高橋先生に声を掛けた…

 

「先生‥お聞きしたい事が有ります」

 

「何でしょうか?霧島さん」

 

「‥明…吉井君はAクラスでは無いのですか?」

 

「はい、吉井君は振り分け試験中、倒れた姫路さんを保健室に運ぶ為に途中退席した為に振り分け試験は0点になり、Fクラスに振り分けてます」

 

「…!!」

 

これで理解出来た……

明久がこのクラスに居ない理由が……

彼は…また自分の今までの努力を犠牲にしてまで……

 

「どうしましたか、霧島さん?」

 

「‥何でも有りません…」

 

「そうですか、直ぐに一時限目が始まるので準備していて下さい」

 

「‥はい」

 

私がそう答えると、高橋先生は教室から出て行った…

私は今後、起こりうる可能性に対応を話す為に優子の席に向かった…

 

 

 

「‥優子」

 

そこには、優子の他に久保、愛子がいた…

 

「翔子、何かしら?」

 

「‥明久はFクラス…」

 

「何だってぇ~、吉井君はFクラスなのかぁぁ~orz」

 

何故か久保が落ち込んでる……

 

「そっかぁ~、吉井君はFクラスなんだねぇ~、少し残念だなぁ~

 

私は高橋先生から聞いた話を優子達に話した

 

「やっぱり、そうだったの…久保君が次席って聞いた時にもしやとは思ってはいたけど…」

 

「そうだね、彼の実力なら代表にもなれだろうからねぇぇorz」

 

「落ち込んでる久保君は放っといて、他に話が有るんじゃないの?」

 

親友…理解が早くて助かる…

 

「雄二は、間違いなく試召戦を仕掛ける‥」

 

「それは、無いんじゃ無いかなぁ~、一学期初日だよ?」

 

「その通りだよ、振り分け試験直後の点数はそのままクラスの差になるからね」

 

いつの間にか復活してる…

 

「Fクラス代表が雄二君なら間違いなく仕掛けるわ、明久君や姫路さんがいるなら、尚更よ」

 

優子がそういうと愛子と久保も納得したみたいだ…

そう話しているうちに高橋先生が来たみたい…

雄二が動くなら、こちらかも動く…

私はこれからの動向を見守る事にした……

 



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第6問 開戦前と私の想い

2-A 教室内

 

一時限目を受けている途中に突如校内放送が流れた…

 

「全教員にお知らせします、2-Fクラスが2-Eに宣戦布告を行い、試験召喚戦争が成立しましたので全教職員は職員室へ集合して下さい」

 

雄二‥やっぱり、動いた…

 

「私は職員室へ向かいますので、皆さんは自習をして下さい」

 

私はそう告げて教室から出て行く高橋先生の下へ行き、先生を呼び止めた…

 

「高橋先生…」

 

「何でしょうか、霧島さん?」

 

「今回の試召戦争終結までに用意して頂きたい物が有ります…」

私は今後、必要になるある物を先生に頼んだ…

 

「分かりました、戦争終結後に教室に持ってきましょう」

 

「‥よろしくお願いします…」

 

私がそう告げると高橋先生は教室から出て行った、高橋先生を見送り私は優子の下へ向かった‥……

 

 

~ 優子 side ~

 

FクラスとEクラスの試召戦争が成立し、自習になったのを受けて私の所に愛子と久保がきていた。

 

「木下さんの言った通りFクラスは宣戦布告した様だね」

 

「まさか、本当に仕掛けるとは思わなかったよぉ~」

 

少し茶化す愛子の言葉を聞きながら私は翔子を見てみると高橋先生と何か話している様だ…

 

「これでFクラスの代表は雄二君と見て間違い無いわ」

 

そう話している内に翔子は高橋先生と話を終えた様で私の所に来ていた。

 

~ 優子 side out ~

 

私が優子の所へ行くと久保と愛子が居た…

私が来た事に気付いた優子が話掛けて来た…

 

「翔子、高橋先生と何を話してたの?」

 

「明久の成績のデータと試召戦争のルール事項の一部…」

 

私がそう答えると久保が質問して来た…

 

「何故、そんな物を?」

 

疑問に思っているのは久保だけでは無く、愛子も質問して来た…

 

「そうだねぇ~、吉井君の成績はともかく、試召戦争のルールはみんな知ってる筈だし」

 

彼らの疑問は最もだ…でも、優子は理解している様で私の代わりに答える…

 

「Fクラス…いいえ、雄二君の最終目標は私達、Aクラスよ」

 

「Fクラスの最終目標がAクラスで吉井君の成績のデータが必要になるのは分かるが何故、試召戦争のルール事項が必要何だい?」

 

やはり、久保は試召戦のルール事項の必要性が理解出来ないみたいだ…

 

「それは明久君をAクラスに向かえ入れる為よ」

 

流石‥親友…よく理解してくれてる……

 

「ボク、余計に何が何だかよく分からないんだけど(汗」

 

優「試召戦のルール事項の必要性に付いては、まだ言えないわ、向こうには土屋君が居るから」

 

「開戦前には教える…」

 

「「分かったよ」」

 

多少‥強引だが納得した様だ……

後は…私の計画を実行するだけ……

 

「優子…」

 

「何かしら、翔子?」

 

「試召戦終結後にFクラスへ宣戦布告をする…」

 

        

    「「「えええぇぇぇ~~」」」

 

やっぱり、驚くよね…うん‥

 

「優子は終戦後にFクラスへ大使として宣戦布告をお願い……」

 

「別に良いけど、でも何れこちらに来るなら急ぐ必要は無いんじゃ無いの?」

 

「召喚獣の扱いに馴れる時間を余り与えたく無い…それに……」

 

優子は全てを察した様で答えた……

 

「分かったわ、理由は制裁措置って所で良いかしら?」

 

「‥それで良い…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さあ…後は終戦を待つだけ……

待っていて明久……私が貴方を守るから…‥貴方をアイツらから救うから…もう少し‥もう少しだけ待っていて………

 

 

 

 

 



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第7問 明久達とEクラスの召喚戦争(開戦)

2-F クラス

 

試験召喚戦争作戦会議

 

~ 明久side ~

 

いよいよ始まる‥僕達の戦いが……

多少の不安は有るけど、雄二が居るなら大丈夫だ!

 

「召喚戦争の立ち会いには長谷川先生を使う、丁度5時限目でDクラスに向かう所を確保する」

 

「長谷川先生と言うと、科目は数学?」

 

「数学ならウチは得意よ」

 

「その島田の得意な数学を主力として戦う」

 

「瑞希は数学は得意?」

 

「苦手では無いです」

 

「なら瑞希も一緒に戦えるね♪」

 

「いや、駄目だ」

 

「…?」

 

美波はどうして?と思っている様だ…

疑問に答える、雄二

 

「一番最後に受けたテストが召喚獣の強さになる、そして俺達が最後に受けたテストは…」

 

「振り分け試験だから…」

と僕が言うと瑞希さんが申し訳なさそうに…

 

「私は途中退席で0点何です…それに明久君まで巻き込んでしまって…」

 

「体調が悪かったなら仕方ないさ、それに倒れた瑞希さんを放って置くことは出来なかったし、気にしないで」

 

僕はこれ以上、自分を責めない様に瑞希さんに言った

 

「…はい」

 

それに雄二が言った

 

「開戦すれば回復試験が受ける事が出来る、それに明久と姫路の二人は受ければ参戦する事が出来るから頑張ってくれ」

 

「分かったよ(りました)」

 

     キ~ンコ~ン~カン~コン♪

 

     「「長谷川先生確保~」」

 

初めての召喚戦争の開戦を告げるチャイムと同時に長谷川先生を確保したとの知らせが入る。

 

雄「開戦だぁ~!総員戦闘配置に着け!!」

 

     「「「おおぉぉ~~」」」

 

雄二が激を飛ばし、いよいよ開戦だ。

僕は瑞希さんと共に回復試験を受ける為に別教室に向かった…

 

~ 明久 side out ~

 

 

2-E クラス教室内

 

~ 中林 side ~

 

一学期早々、試召戦とはね…

アイツらは何を考えてるのかしら…

開戦してしまったから考えていてもしかたないか。

 

「ハァ~、バカの癖に生意気ね、全員出撃よ!バカなFクラス何てとっちめてやりなさい!!」

 

      「「「おおぉぉ~~」」」

 

 

士気は上々だった、この時の私は下位クラスに勝って当たり前だと思っていた…

思わぬ伏兵の出現により戦局を大きく覆される事をまだ私は知らなかった……

 

~ 中林 side out ~

 

 

 

回復試験教室内

 

~ 明久 side ~

 

雄二は回復試験はテキトーに受けとけとは言っていたけど…今回、主力となる数学を含む理数系は壊滅的に駄目なんだよなぁ~

 

カリカリカリカリ………

 

「…!?」

 

そこにはもの凄いスピードで試験の問題を解いて行く瑞希さんの姿があった…

僕は今回の雄二の作戦を理解しながら雄二の指示通りに回復試験をテキトーに切り上げ一足先に教室へ戻る事にした…

 

~ 明久 side out ~

 

 



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第8問 明久達と終戦と新たなる火種

2-F クラス廊下前

 

~ 美波 side ~

 

さて、始まったわねEクラス何て軽く蹴散らしちゃいましょう。

 

「島田美波行きます!」

 

ウチが先陣を切って名乗りを上げると、木下と土屋も続い て名乗りを上げる。

 

「木下秀吉、参戦いたす!」

 

「…土屋康太、同じく…」

 

名乗りを受けた長谷川先生が召喚フィールドを展開させる。

 

「承認します!」

 

ウチ達はフィールドが展開されると同時に召喚獣を召喚させる。

 

        

   「「「試験召喚!(サモン)」」」

 

この時に木下だけに変身シーンが見えていた様な気がするが気にしないでおこう…

 

ウチ達が召喚を展開するとEクラスの生徒も到着し、相手も召喚獣を展開する。

 

「三上美子、受けます!試験召喚!(サモン)」

 

Fクラス 島田美波、土屋康太、木下秀吉

      78点   25点   71点

      VS

Eクラス

 

三上美子

 76点 

 

召喚直後に土屋に攻撃を仕掛けて来たけど、ウチがその隙に攻撃を仕掛けて仕留める事に成功。

 

「数学ならEクラスに何か負けないんだから」

 

「そんな…」

 

Fクラス

 

島田美波、土屋康太、木下秀吉

 78点   20点   71点

      VS

Eクラス

 

三上美子

 戦死

 

「戦死者は補習室に集合!!戦死者には補習を行う!!」

 

戦死者が出た為、どこから途もなく現れた鉄人に三上が補習室に連行されて行った…

 

「助けてえぇ~、鬼の補習は嫌あぁぁ~~」

 

同情するわ…な~む~(チィ~ン

 

~ 美波 side out ~

 

 

2-F クラス教室内

 

~ 明久side ~

 

僕が教師に戻って来ると既に交戦状態だった。

雄二は余裕綽々みたいだけど、結構押されている…雄二の作戦の意図は理解しているか大丈…

 

「大変~、押し切られるぅぅ~~」

 

って思っているそばから美波の悲鳴がぁぁ~

 

~ 明久 side out ~

 

2-F クラス廊下前

 

~ 秀吉 side ~

 

まずいぞ、儂らが振り分け試験で本気を出していなかったとは言え流石にこの点数差はきついぞ…

島田もそろそろ限界が見えてきておるしのう…

 

ガキィーン

「あっ…点数が…」

 

「島田よ、お主は下がって回復試験を受けるのじゃ!」

 

「分かったわ…」

 

島田を下がらせたは良いが、儂もムッツリーニもそろそろ限界じゃ、ここは下がるしかないのぅ。

 

~ 秀吉 side out ~

 

2-F クラス教室内

 

~ 明久 side ~

 

どうやら、防衛していた限界が来たみたいで美波達は撤退(回復試験)に向かったみたいだね…

防衛線が破られてEクラスの人達が雪崩れ込んで来たぁぁぁ~~~

 

「ヤバいよ、雄二~」

 

「もう終わりなの、Fクラス代表さん?」

 

「おやおや、Eクラス代表自らお出ましとは、随分余裕じゃないか」

 

「新学期早々、宣戦布告なんてバカじゃないの?振り分け試験の直後何だから点数の差はクラスの差よ、貴方達に勝ち目があるとでも思ってるの?」

 

「さぁ、どうだろうな?」

 

雄二は飄々と交わして時間を稼いでるみたいだけど、こちらの意図に気付かれたらまずいよぉぉ~

 

「そう、それが理解出来ないバカだかから、Fクラスなんだ」

 

ヤバい、ヤバい、早く来て瑞希さん~~

 

「おっと、一つだけ作戦を立ててたっけ」

 

「…!!」

 

そうか…瑞希さんが間に合わないなら僕が時間を稼ぐしか無いよね…

 

「試験召喚…(サモン)」

 

僕は召喚獣を展開させる。

 

Fクラス

 

吉井明久

 20点

 

「そいつって、まさか!!」

 

「そう、この吉井明久は観察処分者だ!明久、お前の本当の力を見せてやれ!!」

 

ここは出来るだけ時間を稼しかない!

 

「ちぇっ、しょうがないな~」

 

「観察処分者の召喚獣には特殊な能力がある、罰として先生の雑用等を手伝わせる為に物体に触る事が出来る、そして…」

 

僕は雄二が僕の召喚獣の説明をして見せる為、召喚獣で卓袱台を持ち上げほうり投げる(ノ-_-)ノ~┻━┻…

あっ…しまった…ガツ~ン

 

「召喚獣の受けた痛みは召喚者にフィードバックされる」

 

「痛い、痛いぃ~手が滑って卓袱台を自分の頭にぃぃ~」

 

Fクラス

 

吉井明久

 15点

 

「なあ、面白いだろう?」

 

「ハァ~、全く役に立たない護衛ね(汗」

 

「い~や、十分に役に立ったさ」

 

雄二のあの顔…どうやら間に合ったみたいだ…

 

「それじゃ、代表自ら貴方に引導を渡してあげるわ、Eクラス代表中林宏美、坂本雄二に……」

 

瑞「待って下さい!!姫路瑞希、受けます!試験召喚!(サモン)」

 

その瞬間に教室にいたEクラスの人達は代表を残して一撃で凪ぎ払われた

 

Eクラス×20名、中林宏美

 戦死      89点

     VS

Fクラス 姫路瑞希

     412点

 

Eクラスの人達は瑞希さんの点数と突然に起こった情況に混乱している様だね。

 

「姫路瑞希って、もしかして、貴女は…」

 

「流石はAクラス候補だっただけの事はあるな」

 

って、雄二…もし間に合わなかったらどうするつもりだったんだよ~

 

「くっ、Fクラスにそんな人が居るなんて聞いて無いわよ」

 

そりゃそうだ、だから情報が出回る前に仕掛けてるんだけど。

 

「それじゃあ、行きます、ごめんなさい」

 

中林さんも瑞希さんの圧倒的な点数に勝てる訳もなく…

 

「そんな…」

 

Fクラス

 

姫路瑞希

 412点

 VS

Eクラス

 

中林宏美

 戦死

 

西村)かくして、試験召喚戦争はFクラスの勝利で幕を閉じた。

 

「瑞希さんのお陰の勝利だね」

 

「そんな、ありがとうございます」

 

「雄二、これで設備の交換が出来るね♪」

 

「いや、設備の交換はしない」

 

「どうして?今よりは少しましになるのに?」

 

「良いんだ明久、どうだい?良い提案だろう、Eクラス代表さん?」

 

「そんな…どおして…?」

 

「決着は着いたかしら?」

 

…って誰か来たみたいだ。

 

「…誰かと思えば秀吉?どうしたの?女の子の格好なんかして?あっ、やっと本当の自分に目覚めたんだね♪」

 

「明久よ、儂はこっちじゃ」

 

「って事は優子さん?」

 

「明久君、貴方わざとやってるでしょう?」

 

ヤバい、怒ってる…

 

「やだなぁ~冗談に決まってるよ~」

 

「本当かしらね…?」

 

「姉上がFクラスに来るとは何か用かの?」

 

「宣戦布告に来たの」

 

「えっ…?」

 

みんな情況が掴めて無いみたいだ…

 

「私はAクラスから来た大使木下優子、私たちAクラスは貴方達に宣戦布告をします!」

 

  「「「「「ええぇぇ~~~」」」」」

 

 

 

 

優子さんの発言にこの場に居た全員が驚いただろう、まさかAクラスから宣戦布告を受けるとは思ってもみなかっただろうから………

 

 



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第9問 私の決意と開戦前日

Aクラスの宣戦布告から翌日の放課後

 

2-F クラス教室内

 

~ 明久 side ~

 

僕は先の試召戦争で破損した卓袱台を修理していた。

 

「流石は瞬間接着剤、あっと言う間に修理完了だね♪」

 

「良かったのう明久よ、接着剤が良くなったのじゃな」

 

「まあ、せっかく勝ったんだし、せめて支給品くらいは良くして貰わないとね♪」

 

本当なら今頃、Eクラスの設備にしてあげられたのに…

 

「雄二、何で設備の交換を断ったんだよ!」

 

「何だお前、あんなオンボロクラスの設備で満足なのか?」

 

「こんな直ぐに壊れる様な卓袱台や隙間風が入る教室よりは、まだましだよ」バーン(ノ-o-)┓

……あれっ?

 

「ぬぉぁ~、しまった(汗」

 

手に接着剤が付いてたぁ~(汗

 

「取れない、取れない、ぬぅおぁぁ~~」ゴロゴロ、ゴ~ン

 

まったく、何やってんだか(汗

 

うっさい、黙れ!

 

出番減らすよ、あくまでも翔子さんメインだから、余り困る事ないし。

 

ごめんなさい。

 

素直でよろしい。

 

「明久よ、誰と話しておるのじゃ?」

 

「ああ、何でもないよ(汗」

 

「アキには机なんて余り関係ないじゃない」

 

「関係なくは無いよ、机は弁当食べたり、落書きしたり、居眠りしたりする学園生活のパートナーじゃないか♪」

 

「と言うより、一心同体…」

 

「その卓袱台も今日だけだ、俺達はAクラスから宣戦布告を受けたからな」

 

「あっ…」

 

「次に勝てばAクラスの設備が手に入る…少し計画は狂ったが俺のシナリオ通りに進んでいる…なっ、姫路?」

 

「ふぇっ?はい…」

 

「さて、開戦調印にAクラスに行くぞ」

 

雄二があんな顔をしている時は何か考えが有る時の顔だから僕はそれ以上何も聞かず、僕達はAクラスに向かった……

 

 

~ 明久 side out ~

 

 

2-A クラス教室内

 

私達は戦時前会談と開戦調印の為にFクラス代表である雄二を待っている間に会談は通常は代表同士で行うけど、私は明久をAクラスへ迎え入れる完全な勝ちを取る為に口下手を口実に調印立会の高橋先生に頼んで優子を代表代理で交渉を行う許可を貰っていた……

 

「では、木下さんお願い出来ますか?」

 

「分かりました」

 

私達は高橋先生が居る交渉で使う机から離れた…

 

 

 

「優子…ありがとう…」

 

「別に良いわよ、でも翔子が交渉しなくて良かったの?」

 

「いい…私が口下手なのは雄二や明久も知っている事だし‥それに……」

 

「それに‥?」

 

「雄二なら必ず一騎討ちを提案して来る…」

 

「雄二君ならして来るわね、でも受ければ良いんじゃないの?翔子が負ける訳無いんだし」

 

「それはダメ…」

 

優「…?」

 

「雄二は召喚獣同士の戦いとは別の方法で来るから…」

 

「別の方法?」

 

「そう‥別の方法……その方法を破るには少し時間が必要だから……」

 

「何のそれは‥?」

 

「ごめんなさい‥まだ教えられない…だけど時期に分かると思う……」

 

「分かったわ、何か事情があるみたいだから深くは聞かないわ」

 

「ありがとう…優子…」

 

「別に良いわよ、私達は親友じゃない」

 

私はこの優子の言葉を聞いた時、思った…本当に良い友達を持った事を‥その友達に巡り合わせてくれた明久の事を守らなければならない事を‥…

 

「…となると、雄二君が受けてくれる様な条件は…5対5の召喚獣バトル、教科の選択件はこちらが2、向こうが3が妥当ね」

 

「‥でも‥一度は受ける‥一騎討ちの提案…」

 

「…どうして?」

 

「一度受けないと雄二は警戒すると思う…その後に優子がさっきの提案してくれたら良い…」

 

「分かったわ」

 

そう話している内に教室の入り口が騒がしくなっていた…

そこには開戦調印の為に代表の雄二と明久達が来ていた……

 

 

2-A クラス内

 

     試験召喚戦争開戦調印式

 

 

~ 優子 side ~

 

翔子も明久君の為とは言え色々と考えているのね。

でも、別の方法って何だろう…?その時の翔子、少し苦しそうだった……

 

「これより、Aクラス対Fクラスの試験召喚戦争開戦調印式を行います、立会には2学年主任高橋洋子が務めさせて頂きます」

 

始まったわね…翔子の読み通りなら雄二君は一騎討ちを提案して来るはず。

 

「我々、Fクラスは代表同士の一騎討ちを申し込みたい」

 

「Aクラスとしてはその提案は受け入れられないわ」

 

「恐いのか?」

 

ムカッ(怒 いくら、雄二君とは言え、今のはムカついたわね(怒

 

「一騎討ち…受けてもいい…でも‥条件がある…」

 

「条件…?」

 

「勝った方が何でも1つ言う事を聞く…それが条件……」

 

「それがFクラスへ宣戦布告理由か?」

 

「勘違いしないで欲しいわ、我々Aクラスは学園の治安と品格を守る義務があるの、1学期早々、何の努力も積まずに戦争を起こした制裁措置よ」

 

「良いだろう、代表同士一騎討ち、負けた方が言う事を聞く、受けて立…」

 

「一騎討ちじゃないわ、5対5の代表戦、科目の選択件はこちらが2、そちらが3よ、慎重になるに越したことは無いわ」

 

さあ…雄二君どうする…?

 

「交渉成立だ」

 

やった、乗った。

 

「それでは、両者共に異存は有りませんね」

 

「「はい」」

 

「開戦は明日の正午から、戦闘は5対5の代表戦、会場は2-Aクラス行うものと承認します」

 

全ては翔子の思い通りになったわね。

さてと、次は明久君を迎える為にクラスのみんなを説得しないと……

 

 

 

~ 優子 side out ~

 

 

2-A クラス 調印式後

 

私はクラスのみんなを説得する為の物を受け取る為高橋先生の所へ行った…

 

「高橋先生‥お頼みしていた物は…?」

 

「はい、霧島さん」

 

私はUSBメモリー と明久迎える為の書類1枚を受け取った…

 

「ありがとうございます‥高橋先生…これから明久君をAクラスに迎え入れる為にクラスのみんなを説得するので立会をお願いしたいのですが‥よろしいでしょうか?」

 

「…分かりました、他ならぬ吉井君の事ですから立会ましょう」

 

「ありがとうございます…」

 

私と高橋先生は教室の一番前にある大型モニターの前に行き、そこには明久を迎え入れる事に賛成してくれた優子、久保、愛子が居た…

 

「さあ、始めましょうか」

 

「‥(コクン」

 

私は小さく頷くと大事な話があると言って残って貰っていたクラスメート達に話し始めた…

 

「みんな、始めにこんな時間まで残ってくれてありがとう」

 

「どうしたの、木下さん?」

 

「何かあったの?」

 

「これから私達が話す事を静かに聞いて欲しいの、この話は私達、学園の仲間の一人、吉井明久君の人生が左右されかねない事だから…」

 

 

「吉井ってバカで有名なヤツだろう」 「あの観察処分者よね」「何であんなヤツの事何か」

 

      ざわざわざわざわざわ

 

クラスのみんなも優子の話がただ事では無い事を察してかざわつき始めた…

 

「はい!みなさん静かにして下さい、これから木下さん達がきちんとお話しするので静かに聞いて下さい」

 

高橋先生が制止してくれたお陰でみんな静まり、優子のがこれまでの私達が彼のお陰でどれだけ助けられた経緯を話し始めた…

 

 

 

始めは退屈してそうにしていた人や、聞く必要がないと判断し勉強人や色々いたが、明久が観察処分者に至った経緯

、これまで特定の人達から受けてきた理不尽な暴力、普段は無茶やバカをやっているが影で隠れて人一倍努力している事、本当ならこのAクラスに居てみんなと一緒になって頑張って行けた事等々

明久の人としてのどれだけ素晴らしいかの話を聞いて行くにつれ気が付けばクラス全員が私達の話しに耳を傾けていた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして自分を省みない優しさに触れていた人や明久の行動に助けられた人達がクラス全員居たのは驚いた…そこが明久の良い所でもあり悪い所でもあるけど……

 

しかし、一番驚いたのは優子が口を滑らせて私が明久を好きな事をバラしてしまった事だった……

その時の私は考えられないくらい顔が真っ赤になってたと思う…//////優子…覚えておいてね////カァ~

思いがけない事もあったけど‥私が明久を好きな事はクラス内と本人には内緒にして貰う事になったから良かったかな……

 

 

 

話の最後に明久をAクラスに迎える為に高橋先生に用意して貰った成績表を見せて高橋先生が成績も人としても明久が十分にAクラスに相応しい人である事を証明してくれたお陰でクラス満場一致でクラスに迎え入れる事を承諾してくれた…みんなありがとう………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さあ…迎える準備は整った……

 

あとはこの試召戦争に勝利するだけ……

 

雄二には悪いけど‥この戦争は私の気持ちに本当の意味で区切りを着ける私の戦いでもあるから覚悟していて……

 

明久を守る為…全身全霊を以て全力で貴方達を倒す…!!

 



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第10問 再会と決戦前の暗雲

試召戦争 当日

 

2-A クラス     試験召喚戦争会場

 

いよいよ始まる…

私の所には明久が来ていた…

 

「久しぶりだね、翔子さん」

 

「久しぶり…明久‥貴方ならAクラスだと思ってたけど…」

 

私は経緯を知っていたが少し意地悪に聞いてみた

 

「瑞希さんが振り分け試験中で倒れちゃって、保健室に連れて行く為に途中退席しちゃったから」

 

明久は自分はAクラスに来たかったはずなのに笑顔で答えた…

 

「って、何で翔子さんが僕がAクラス目指してたの知ってるの?」

 

「雄二から聞いた…」

 

「雄二のやつぅぅぅ~」

 

「「ア~キ~(明久君ぅん~)」」

 

その光景を見ていたのか島田と姫路が私達の下へ走ってくるやいなや明久を押し倒し腕と足に間接技を決めてきた

 

「アキ、敵の霧島と嬉しそうに話してんのよぉぉ~」

 

「べ、別にいぃだぁろぉぉ~、ち、ちゅ、中学からの親友なんだしぃぃ~~ィダイィ~」

 

「ダメです、明久君は私達以外お話ししちゃダメですぅぅ~」

 

「なっ、何だよ、瑞希さん理由になってなぃ、いいだぁぁ~」

 

「明久に何をやってる…」

 

「敵の貴女と楽しそうに話してたからオシオキよ」

 

「そうですO☆SHI☆O☆KIですぅ~」

 

「貴女達、何やってるの!」

 

騒ぎを聞き付けた優子、愛子がこちらに来た‥

 

「吉井君、痛がってるじゃないか、止めてあげなよ」

 

「「止めたらお仕置きにならなり(ません)いわよ」」

 

プチィ~ン

 

パンッ、パンッ 私は気が付けば二人をおもいっきりひっぱたいていた……

 

「「何するのよ(するんですか)」」

 

二人は私を睨み付けながら言った…

 

「明久を傷付けるから…」

 

「傷付け何かないわ、オシオキよ!」

 

「そうです、おしおきです」

 

「いい加減に(せんかぁぁ~!!)」

 

騒ぎを聞き付けた西村先生が来た様だ……

 

「いい加減止めないか!もう試召戦が始まると言うのに!」

 

「何故止めるんですか、西村先生?」

 

「そうです、お仕置きの途中なのに」

 

「止めろと言っている、それとも問答無用で補習室送りにされたいか!」

 

西村先生がそう言うと二人は渋々自分達の陣営に戻って行った……

 

   ((ウチ)、私は悪くないのに))

 

「すまなかったな吉井、来るのが遅れてしまった」

 

「いいえ気にしないで下さい、お陰で助かりました」

 

「明久…ごめん…」

 

「翔子さんも謝らないで、助けてくれ様としてくれてたし」

 

「ありがとう…(すまなかった)」

 

「ともかく、もうすぐ試合が始まる、お前達は自分達の陣営へ戻る様に」

 

私達は西村先生に挨拶をして自分達の陣営に戻った…

 

 

 

 

2-A クラス陣営

 

「いよいよね、これに勝てば明久君をAクラスに迎える事が出来るわね」

 

 

「うん…」

 

「ボクも吉井君がAクラスに来れる様に頑張ったからね♪」

 

「僕もあのクラスに吉井君を置いとけ無いから、頑張らせて貰ったよ」

 

「作戦を‥伝える…」

 

「まず‥一番手は優子」

 

「分かったわ」

 

「秀吉が出て来ると思うから……お願い…」

 

「了解よ」

 

「二番手は愛子…」

 

「分かったよ♪」

 

「点数はどれだけ上がった…?」

 

「200点くらいかな」

 

「十分…」

 

「三番手は美穂…」

 

「はい」

 

「明久が出て来ると思うから貴女の得意な物理を選んで」

 

「分かりました」

 

「四番手は久保…」

 

「了解だ」

 

「久保は試合の状況次第…」

 

「分かったよ」

 

「優子…私はやる事があるから…あとは‥任せる…」

 

「分かったわ、さあみんな行くわよ!」

 

「「「おおぉぉ~~」」」

 

 

私は優子に用意して貰っていたパソコンを使いある事をする…

 

 

 

 

2-F クラス陣営

 

~ 雄二 side ~

 

「まず、最初は秀吉」

 

「了解じゃ」

 

「秀吉の科目は相手に選ばせろ」

 

「分かったのじゃ」

 

「次は明久」

 

「分かったよ」

 

「明久は得意な日本史を選んで蹴散らしてこい」

 

「了解だよ、雄二」

 

「次にムッツリーニ」

 

「‥…」

 

「お前は…言うまでもないな」

 

「…了解」

 

「四番手は姫路」

 

「はい」

 

「姫路は科目を選択しない事」

 

「分かりました」

 

「ちょっと待って坂本、何でウチが入って無いのよ?」

 

「何でって、勝つ為だ」

 

「勝つ為ならアキを出すより、ウチが出た方が良いに決まってるじゃない、ウチの数学は…」

 

「所詮Bクラスレベル」

 

「…!!」

 

「島田は知らないと思うが明久は本来は学年首席レベルだ」

 

「うそ、アキが学年首席レベルって…」

 

「本当だ」

 

「だったら何でFクラスに…」

 

「アイツは振り分け試験で倒れた姫路を保健室に連れて行って途中退席で0点になってるからな」

 

「だったらカンニングです」

 

ちっ、姫路のヤツ余計な事を…

 

「そ、そうよ、カンニングよ、バカなアキが首席レベルってあり得ないわ、きっとカンニングしたんだわ」

 

「うちの学園の教師はカンニングに厳しい、常に目を光らせている中カンニングがバレれば停学、下手をすれば退学もあり得る、そんなリスクを犯してまでまず、あり得ないだろう」

 

「その通りじゃ、お主達は何を言っておるのだ」

 

秀吉も知ってるからな…アイツがどれだけ血の滲む様な努力してきたかを……

 

「…カンニング…無理…」

 

「ともかく、もう時間がない、何を言われ様とも俺は島田を出す気はない、分かったら大人しく観戦しとけ!」

 

 

アイツの努力をバカにした事にイラついてる内に試召戦開始を告げるアナウンスが流れた……

 

 

~ 雄二 side out ~

 

 

「これより、2年Aクラス対2年Fクラスの試験召喚戦争を開始します」

 

 

 

 

西村)いよいよ2年Aクラスと2年Fクラスの試験召喚戦争の火蓋が切って落とされた!

 

 



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第11問 暴走と友情と敗北

~ 優子 side ~

 

「それでは第1回戦を始めます、代表者は前へ」

 

「はい」

 

さて、行きましょうか。

翔子の読み通りなら秀吉が出て来るはずだけど…

 

「儂がでるぞい」

 

やっぱり秀吉か‥なら…

 

「あら、秀吉が相手なのね、私はてっきりそこの暴力女が出て来ると思っていたわ」

 

「誰が暴力女ですって!?」

 

「こらえろ島田、挑発に乗るな」

 

さすが雄二君、こちらの意図に気付いた様ね‥これならどうかしら…

 

「あら、私は一言も島田さん何て言って無いわよ、それとも少なからずとも自覚があるのかしら」

 

「何ですって!!」

 

「落ち着くのじゃ、島田よ、姉上がああいう顔をして言ってる時は明らかに挑発しているのじゃ」

 

秀吉も気付いてるみたいね…でも、これでトドメよ。

 

「まあ、貴女が出て来なくて正解でしょうね、貴方は私には絶対に勝てない」

 

「も~頭に来た!ウチが叩き潰すわ!!」

 

「落ち着け、島田!」

 

「落ち着くのじゃ!」

 

島田は秀吉や雄二君の制止を振り切り教室中央へ…

 

「高橋先生、数学勝負でお願いします」

 

よし、掛かった。

 

「承認します」

 

「試験獣召喚(サモン)!」

 

「バカやろうが…」

 

雄二君、悪いわね…私達も負けられないから。

 

数学

 

F クラス

 

島田美波 182点

 

「Fクラスだからって舐めないでよね、私の数学のレベルはBクラス並なんだから!」

 

「あら凄い、でもね…サモン!」

 

Aクラス

 

木下優子 476点

 

私は一気に私の召喚獣を島田の召喚獣に近づかせ、ランスで島田の召喚獣を貫いた。

 

優「私の数学の学力はもちろんAクラス並ですけど」

 

Fクラス

 

島田美波 戦死

 

Aクラス

 

木下優子 476点

 

勝負は一撃であっさりと決まった。

 

「勝者、Aクラス木下優子」

 

勝負が決し、各陣営に戻る島田と私…陣営に戻った島田に対する反応は冷ややかな物だった…

 

「バカが、勝手に暴走して選択権を使い、挙げ句の果てには負けて帰ってくるとはな…」

 

「救い様がないのぅ…」

 

「…自業自得…」

 

「でも…」

 

「でもじゃねぇ!俺の作戦をめちゃくちゃにしやがって!もういい、黙って後に下がって大人しく視ていろ!!」

 

しかし、明久君だけは違った…

 

「仕方ないよ美波、Bクラス並じゃAクラスに勝てない程度の頭に酸素が……」

 

場を和ませようとして来た明久君が…

 

「頭に酸素が何ですってぇぇ~」

 

島田に腕の間接を締め上げられた…しかもそれ、慰めになって無いから…

 

「うわ、いだぃ、痛いぃ、ギブ、ギブゥゥ~」

 

私は不覚にもその光景をみて、一瞬我を失っていた…

私はあわてて頭を振り、意識を正気に戻すとそこには何故か血の付いた釘バットを持った姫路も明久君の側に居た。

 

「そんな言い方、美波ちゃんに失礼ですよ、これはO☆SHI☆KI☆が必要DEATHね♪」

 

「み、瑞希さん、最後の言葉がお仕置きより不吉なぁぁぁ~ぃだ~」

 

「気のせいDEATH♪」

 

私は二人を止める為、二人をひっぱたいた。

 

パチン,パチン

「「何する(んですか!?)のよ!?」」

 

「何するのよ、じゃ無いわよ今は試合中よ!ましてや人を公に痛め付けて良い場でもは無いわ!!」

 

私は明久君に手を伸ばす。

 

「ありがとう、優子さん」

 

明久君は私の手を取り立ち上がる。

 

   「「「異端者には死を!!」」」

 

不吉な言葉と黒いオーラの様な物をFクラスから感じたが気にしないでおこう。

 

「アキ、なに木下(姉)の手を握ってニヤケてんのよ!」

 

「別にニヤケて何かないよ!」

 

「いいえ!ニヤケてました、明久君は私と美波ちゃん以外の人には触れてはいけません!

 

「いい加減に…」

 

「いい加減にしろよ」「今、試合中でしょう妨げないで」「吉井君は悪くないだろ」「自分が負けたらって吉井君に当たるのは良くないわ」

 

みんな…

 

「ウチ(私)は悪くないわ(有りません)」

 

「まだそんな事言ってんなよ」「こんな人達が同じ学年とはね…」「良いから下がりなよ」

 

「……」

 

Aクラスの生徒達の思わぬ口撃に二人は黙って引き下がるしかなかった…みんな、ありがとう…

 

最後に思わぬイレギュラーがあったけど、翔子の作戦、上手く行ったわね。

 

 

私は翔子から与えられた作戦があった…

 

翔子)秀吉が出て来た時は島田を引きずり出して勝負に持ち込む事…

 

島田が引きずり出しさえすれば、島田の得意な数学になるとは言ってたけど…まさかこんなに上手く行くとはね……

 

ごめんね、雄二クン♪

 

 

~ 優子 side out ~

 

 

 

 

~雄二 side ~

 

島田の暴走のお陰で負ける処か選択権まで1つ失っちまった…

このまま選択権を使って明久を出すか?

いや、それは出来ないな保健体育以外ほとんどダメなムッツリーニに使う必要がある…そして俺…

予定外に負けてしまっていて、次に負けて追い込まれたら後がきつい…予定より早いが仕方ない……

 

「ムッツリーニ」

 

「…何だ」

 

「予定より早いが、頼む」

 

「了解…」

 

 

俺は油断していた…

その油断が最大の失敗になっていた事に…

 

~ 雄二 side out ~

 

 

~ 愛子 side ~

 

試合後、何か揉めてたみたいだけど、試合を終えた優子が戻って来た。

 

「優子、ご苦労様♪」

 

「ありがとう、愛子」

 

さて、優子が勝って予定通り1勝、これで翔子の読みならムッツリーニ君が出て来るはずだけど…

 

「2回戦を始めます、代表者は前へ」

 

「…」

 

「はい」

 

凄いな、翔子の言った通りだ。

 

「科目は何にしますか?」

 

「保健体育で…」

 

「承認します」

 

‥チョット、からかってみようかな♪

 

「キミ、保健体育が得意なんだね♪ボクも結構、得意なんだ、キミと違って実技でね♪」

 

「……」

ブシャァァァァ~~

 

あらら、鼻血が噴水みたいに噴き出してるよ♪

 

「ムッツリ~~ニっ」

 

吉井君が助けに来た、彼もからかって……やめた、あとの翔子が怖いからね♪

 

「大丈夫、ムッツリーニ?」

 

「大丈夫だ…」

 

「では始めて下さい」

 

「サモン!」

 

Fクラス

 

土屋康太 576点

 

Aクラス

 

工藤愛子 768点

 

「……!!」

 

F全「「「なにぃぃぃ~~」」」

 

「キミも保健体育は得意何だろうけど、ボク達にも負けられないから、頑張ったんだよね♪」

 

でも、翔子も無茶を言ってくれたよね~、1日で150点以上、上げろ何てさ♪

 

「…甘い」

 

そう言ってムッツリーニ君が召喚獣を突進させて来る…ボクも召喚獣を突進させムッツリーニ君の召喚獣に攻撃を加える。

かわしたかにみえたが寸前の処でお互い召喚獣にダメージを与えていた様だ。

 

Fクラス

 

土屋康太 520点

 

Aクラス

 

工藤愛子 720点

 

「やるね♪」

 

「…お前も…だが…」

 

突如、ムッツリーニ君の召喚獣の腕が光だした…

 

「加速…」

 

はやい…!!ガシッ

危ない、危ない、寸前で防御には間に合ったが召喚獣にダメージを受けた。

 

Aクラス

 

工藤愛子 692点

 

愛「びっくりした、まともに当たってたら危なかったよ♪」

 

「…っ決められ無かったか…」

 

そして再び、お互い攻撃体制に入った…

それから一進一退の攻防の末、ボクはギリギリまで隠していた腕輪を発動させた電撃攻撃をムッツリーニ君の召喚獣にヒットさせ、動きが鈍くなったムッツリーニ君の召喚獣に攻撃を仕掛ける…

 

「これで終わりだよ、ムッツリーニ君」

 

ムッツリーニ君の召喚獣は素早やかったが、ボクの腕輪の効果で動きが鈍った召喚獣を捉えるのは難しく無かった…バシュッ

 

 

Fクラス

 

土屋康太 戦死

 

Aクラス

 

工藤愛子 54点

 

「勝者、Aクラス工藤愛子」

 

「ふぅ~、危なかったなぁ~♪」

 

「…負けた……」

 

ボクはうなだれるムッツリーニ君の所に行き手を差し伸べる…

 

「良い試合だったよ、翔子の指示で点数を上げて無かったら、ボクの方が負けていたよ♪」

 

「…そうか……努力してるんだな…」

 

そう言うとムッツリーニ君はボクの手を取った。

 

「…次は負けない……!」

 

「…ボクもだよ」

 

そう言って握手を交わした。

そこで何か満足げに少し微笑んだ彼の顔にドキッとしたのはナイショ

 

~ 愛子 side out ~

 

 

~ 雄二 side ~

 

「…すまない……」

 

「気にするな」

 

まさかムッツリーニで落とす事になるとはな……正直計算外だ!

島田の暴走が無ければ、仮に連敗してたとしても2回の選択件があった。

この戦いに勝つには最後まで行って俺に選択権を残している状態じゃ無いと成立しねぇ、しかも向こうは選択権が2つ残ったままだ。

どうする?どうする?

 

「どうしたの、雄二?」

 

気が付けば親友が心配そうな顔をしながら俺をみていた。

 

「何でも…」

 

いや、こいつには正直に話そう…俺がこの戦争を始めたのは1つはこいつの為だから……

 

「明久、すまねぇ」

 

「どうしたの?」

 

「島田の暴走とムッツリーニの敗戦で俺の立てた作戦での勝算が無くなった」

 

明久は俺の顔を暫くじっと見て俺が何を言いたかったかを悟った様に笑って答えた…

 

「そっか、雄二がそこまで考えても勝てる見込みが無いなら仕方ないかな」

 

「明久、お前…」

 

「良いじゃない、ここで負けたとしても3ヵ月待てば、また試召戦は出来るんだし、それまでFクラス全体の学力を上げてリベンジすれば良いよ」

 

俺はこいつの優しさを再認識した…

 

「明久、向こうは選択権が2つ残っている、お前が出れば間違い無く使ってお前の苦手科目で来るだろう、勝ち目が無いが行ってくれるか?」

 

「分かった、でも…ただじゃ負けないよ♪」

 

「すまねぇ……」

 

俺はそう言って見送る事しか出来なかった……

 

~ 雄二 side out ~

 

 

「第3回戦を始めます、代表は前へ」

 

~ 明久 side ~

 

あんな雄二の顔、久しぶりに見たな…

本当にどうにもならないんだろう…

 

「科目は何にしますか」

 

「物理でお願いします」

 

雄二の言ってた通り僕の苦手科目だ。

 

「承認します」

 

「サモン!」

 

Fクラス

 

吉井明久 17点

 

Aクラス

 

佐藤美穂 352点

 

何とか一矢は報いたいけど……

 

Fクラス

 

吉井明久 戦死

 

Aクラス

 

佐藤美穂 320点

 

「勝者、Aクラス佐藤美穂」

 

 

この瞬間、Fクラスの敗北が決まった。

やっぱり、無理だったか…僕はFクラス陣営に戻った。

 

 

 

「ごめん雄二、負けちゃった」

 

「気にするな、お前の苦手科目だしな」

 

「そうじゃぞ」

 

「…大丈夫だ」

 

「みんなありがとう」

 

「坂本、アキのあの点数は何なのよ!」

 

「そうです、明久君はAクラスレベルじゃ無かったんですか?」

 

そりゃ、疑うよね…やっぱり……

 

「どうもこうも明久の苦手科目だからだ、明久は理数系が苦手だからな、それを相手から選ばれただの話だ」

 

そう言い合ってるうちに高橋先生が戦争集結を告げ様としていた。

 

「Aクラス対Fクラス、Aクラスの……」

 

 

 

「待って下さい、この試合…まだ終わってません……」

 

 

 

 

西村)今回の試験召喚戦争はAクラスの勝利で幕を閉じるかに思われていたがそれに異義を唱える者が現れた。



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第12問 提案と私の思惑

2-A クラス  試験召喚戦争会場

 

「待って下さい‥この試合の決着は着いてません…」

 

「どういう事でしょうか、霧島さん?」

 

「そうだ、Aクラスの3勝でお前達の勝ちだ」

 

高橋先生や西村先生が聞いてきた…

 

「私にとって‥まだこの戦いにが終わっていないからです…」

 

「どういう意味だ!翔子!!」

 

雄二も疑問に思っているだろう…

 

「‥今、言った通りの意味…」

 

「しかしだな、続けたとして仮にFクラスが連勝したとしてもFクラスの勝ちは無いんだぞ」

 

「‥後の2戦…Fクラスが1勝すればFクラスの勝ちで良いです……」

 

「しかしですね、それではAクラスの生徒達が納得しないでしょう」

 

それは最もだ…でも‥優子達は…

 

「ボクは良いよ♪」

 

「私も良いです」

 

「僕も構わないよ、出番が無かったらね」

 

「私からもお願いします」

 

優子達は先生達を説得する様にAクラスの仲間達にも頼んでくれた……

 

「Aクラスのみんな、翔子の為に延長戦を行いたいけど、良いわよね?」

 

すると…

 

「良いよ、代表の為なら」「代表や久保君が負ける訳ないわ」「完全勝利してAクラスの威厳を見せ付けて」

 

「みんな…」

 

「ありがとう‥みんな…ありがとう……」

 

私はこの時、感動の余り泣きそうになった……

私を信じてくれてる事、明久を待っていてくれる事に……

そして、私はAクラスの仲間に感謝しながら雄二に問いかける…

 

「‥クラスの了解は取れた…雄二‥受けるの?」

 

「翔子、お前…」

 

雄二は何か言いたそうだったが無視して私は続ける…

 

「受けないの?」

 

それを聞いた雄二は観念して

 

「ああ、受けるよ、どの道このままじゃ俺達には勝ちはないからな」

 

「高橋先生‥宜しいですね?」

 

私は高橋先生に同意を求める…

 

「両代表の合意で承認します、対戦方法はどうしますか?」

 

「このままクラス代表2名の1対1の対戦方式で教科の選択権は1づつでお願いします」

 

「坂本君、宜しいですか?」

 

「ああ、構わない」

 

「それともう1つ…」

 

「何だ?」

 

「私たちが勝ったら、もつ1つ言う事を聞いて貰う…」

 

「翔子…何を考えてやがる!」

 

「……」

 

「ちっ、どの道受けなきゃ勝ち目は無いんだ、受けるよ」

 

「分かりました、では両代表は説明の為に陣営に戻って下さい」

 

「分かりました」

 

 

 

私はクラスの陣営に戻り久保にある事を頼んだ……

 

 

F クラス陣営

 

~ 雄二 side ~

 

翔子のやつ、どういうつもりだ…

俺は翔子の考えが理解出来ないでいた。

しかし、勝てるチャンスが出来たのは確かだ。

姫路で勝てれば良し、仮に負けたとしても秘策はある。

俺はクラスの連中に成り行きを説明した。

 

 

~ 雄二 side out ~

 

 

 

西村)敗北が決まっていたFクラスにAクラス代表の霧島の延長戦の提案により、Fクラスの勝利への可能性が出てきた、Fクラスはこのチャンスを果たしてものに出来るの出来るのであろうか…

 

 



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第13問 私の気持ちと過去への決着

2-A クラス  試験召喚戦争会場

 

2-A クラス陣営

 

~ 久保 side ~

 

僕も了承したとは言え代表も大胆だね、勝利しているのにわざわざFクラスにチャンスをやるとはね。

あの様子を見るとやらなければ行けない事は終わったみたいだけど…

勝ちのチャンスを与える位だ、代表も何か考えがあってのことだろうけど…

今の僕は代表から与えられた事を全うするとしよう。

 

 

 

~ 久保side out ~

 

 

2-F クラス陣営

 

~ 瑞希 side ~

 

思いもよらぬ形で勝てるチャンスが巡って来ましたね…

私は設備なんてどうでも良いのです♪

明久君がいれば十分♪

早く終らせて明久君に先程のO☆SHI☆O☆KIの続きをしてあげないとけませんからウフフ……

 

 

~ 瑞希 side out ~

 

 

「Aクラスの申し出により延長戦を行います、代表は前へ」

 

 

~ 久保 side ~

 

さて、行くか…

しかし、代表は選択権は使わない様にと言ってたけどどうするかな…

 

「2年Aクラス、久保利光だ」

 

「2年Fクラス、姫路瑞希です」

 

「姫路さん、1つ聞いて良いかな?」

 

「何ですか?」

 

「君は、Fクラスの事をどう思ってるんだい?」

 

「私はこのクラスが好きです」

 

「Fクラスが好き…?」

 

「はい、みんな頑張ってます」

 

そうか…姫路さん、君は……

 

「君には失望したよ…姫路さん」

 

「どう言う意味ですか!?」

 

「言葉の通りだよ、君は僕のライバルに値しないって事だ」

 

「…?」

 

「僕らAクラスの生徒達は去年1年間、Aクラス入を目指して頑張って来た、逆にFクラスの生徒達はどうだい?特に努力もせず、僕達と同じ様に与えられた時間に特に努力をせず、相応の評価を受けいれず、不満を持ち戦争を起こす、これは僕達Aクラスだけでは無く、他へのクラスの冒涜と言ってもいい」

 

まあ…坂本君はそれだけで戦争を起こしたらとは思わないけどね。

 

「それは、一部の…」

 

「そう確かに一部だろう、代表の坂本君の他に土屋君、木下君、吉井君以外は称賛に値もしないよ」

 

「そんな事ありません!」

 

おや…以外と熱くなるタイプなのかな?

 

「果たしてそうなのかな?Fクラスには他人の幸せを妬み、それを壊そうとするFFF団なんて物もあるみたいで吉井君も度々犠牲になっている、そんな人達も頑張ってると言えるのかな?」

 

「それは…」

 

「それは?」

 

「明久君が悪いからです!」

 

「何故、吉井君が悪いと?」

 

「明久君が他の女の子と話したりするから」 

 

「しかし、危害を加えて良い理由にはならない、そして試召戦前にうちの代表と話していた吉井君が島田さんに危害を加えられていたのに君は助けるどこか一緒になって危害を加えていた」

 

「だから、あれはお仕置きです!!」

 

大分、熱くなってるみたいだね…

これは利用出来るな。

 

「姫路、冷静になれ!」

 

流石は坂本君、僕が挑発しているのを気付いたみたいだね。

 

「それに先程、吉井君が負けて君たちの陣営に帰ったら時はどうだい?慰める処か危害を加えていたよね?君は何故、止め様としなかったんだい?」

 

「坂本君は明久君はAクラス首席レベルの学力があると言って点数が少なくて負けたからカンニングのお仕置きです!」

 

「話にならないな」

 

「分かって貰おうと思いません!!」

 

「落ち着け、姫路!久保の罠だ!!」

 

流石は元神童…しかし、もう遅い!

 

「なら、さっさとこの勝負を終らせて証明すると良いよ、吉井君のカンニングをね」

 

「言われ無くても、そうさせて貰います!高橋先生、総合科目でお願いします」

 

「承認します」

 

「「サモン!!」」

 

「姫路のやつまで暴走しゃがって!」

 

F クラス

 

姫路瑞希 4409点

 

A クラス

 

久保利光 5269点

 

「…!」

 

「姫路さん、人の努力を認め様とせず、危害を加えている、君がそこまで堕ちたなら僕の敵じゃない」

 

そう言って僕の点数を見て驚いていた姫路さんに出来た隙を着き、僕の召喚獣を姫路さんの召喚獣に向けて一気に走らせる…

反応が遅れた姫路さんは攻撃態勢に入るが間に合わず、僕は姫路さん召喚獣の喉元を後ろから僕の召喚獣の鎌を突き立て言った。

 

「君は明久君をカンニングしたと言ってるけど、彼の総合科目の点数は知ってるのかい?」

 

「知りません!」

 

「7520点だよ」

 

そう言って姫路さんの召喚獣の首をかっ切た。

 

F クラス

 

姫路瑞希 戦死

 

A クラス

 

久保利光 5269点

 

「勝者、Aクラス」

 

「そんな…」

 

よっぽどショックだったのか姫路さんは、その場に膝をついた。

 

「事実だよ、彼がカンニングでは無い事は試召戦が終わった後に証明されるだろうさ」

 

「どう言う意味ですか…!?」

 

「言った通りの意味だよ…」

 

 

僕はそう言い残してAクラスの陣営に戻った…

 

 

 

~ 久保 side out ~

 

 

2-F クラス陣営

 

~ 雄二 side ~

 

島田に続き、姫路まで暴走するとはな…

アイツら、ことごとく計算を狂わせがって!

 

~ 雄二 side out ~

 

Aクラス陣営

 

私は帰ってきた久保を迎える…

 

「お疲れ様…」

 

「ありがとう、代表」

 

「あとは任せて…」

 

「大丈夫、翔子?」

 

優子は私を気遣って聞いてきた…

 

「うん…大丈夫‥決着を着けて来る…」

 

「そう、なら良いわ」

 

「…コクン」

 

私は小さく頷き会場の中央へ向かった…

 

 

 

 

 

 

「これが最終戦になります、代表は前へ」

 

 

「2年Aクラス代表、霧島翔子…」

 

「2-Fクラス代表、坂本雄二だ」

 

「霧島さん、科目は何にしますか?」

 

「日本史でお願いします…‥内容は小学生レベル‥方式は時間制限ありの100点満点の上限ありでお願いします」

 

「「「「!!!!!!」」」」

 

「どう言うつもりだ!翔子!!」

 

「…雄二……これで決着を着ける…!」

 

「では、問題を用意しますので代表者は視聴に集合して下さい」

 

「じゃあ‥先に行ってるから…」

 

そう言い残して私は視聴覚室に移動した…

 

 

 

2-F クラス陣営

 

~ 雄二 side ~

 

翔子の奴、どう言うつもりだ…!

何故、自ら負けに行く様な真似をする!

何故だ…何故何だ!!

 

「どうしたの、雄二?」

 

っと、また明久が心配そうに見てるな…

俺が冷静にならなくてどうする。

 

「ああ、何でもねぇよ、だが勝ち目が見えて来たぜ!」

 

「どういう事じゃ?」

 

秀吉が聞いて来る…

 

「翔子は大化の改新を無事故の改新、間違った年号625年で覚えている」

 

「でも、大化の改新って645年ですよね」

 

姫路が聞いてきた。

 

「そうだ」

 

「それだったら、覚え直してるんじゃあ…」

 

島田の疑問は最もだ。

 

「いや、翔子は俺が一度、言った事は忘れないんだ、それに漬け込む」

 

「その問題が、出れば…」

 

明久が言う。

 

「必ず勝てる!」

 

「その問題が出なかったら…」

 

島田が不安そうに聞いてきた。

 

「注意力と集中力の勝負になるだろうな、大丈夫、俺もその問題が出るまでは何としても食らいついていく!」

 

俺はそう言って視聴覚室に向かった‥…

しかし、俺は気付いていなかった…俺の慢心がこの勝負に持ち込まれた時点で俺たちの敗北を決定付けられていた事に……

 

 

~ 雄二 side out ~

 

 

2-A クラス陣営

 

~ 優子 side ~

 

今は私はクラスの大型モニターの映像を通じて試合の成り行きを見守っている。

両者が視聴覚室に揃い高橋先生が言う…

 

『テスト内容は日本史、制限時間は50分で採点方式は100点満点上限とします。尚、カンニング行為等を確認すれば、即失格となりますので注意して下さい。では、始め』

 

 

 

<<次の( )に正しい年号を記入しなさい>>

  ( )年 平城京に遷都

  ( )年 平安京に遷都

     ・

     ・

     ・

  ( )年 鎌倉幕府設立

     ・

     ・

     ・

  ( )年 大化の改新

 

この瞬間、Fクラス陣営が勝ったかの様に歓声に湧いていたが…

 

『…っ!』

 

えっ…翔子の今の表情……

 

『……』

 

私はどうしたのかと思ったが、翔子は直ぐに何時もの表情に戻り何事も無かったかの様に問題を解き続けていた…

 

 

『時間になりました、今から採点を行いますので暫くお待ち下さい』

 

 

      ・

      ・

      ・

      ・

      ・

 

『テストの採点結果が出ましたので発表します』

 

A クラス  F クラス

 

霧島翔子  坂本雄二

 

 100点   100点

 

ふぅ、翔子が負けるとは思わないけど、雄二君も着いて来るわね。

Aクラス陣営は溜め息、Fクラスは先程の騒がしさとうって代わって動揺の表情が拡がっていた…その時…

 

『翔子!お前、俺の言った事は忘れないんじゃ無かったのか!!』

 

雄二君が珍しく動揺していた。

 

『雄二…私は忘れてはいない…雄二が教えてくれた大化の改新の年号は625年は覚えてる…』

 

翔子…そっか……

この勝負は自分の気持ちにも決着を着ける戦いでもあったんだね…

 

『だったら何で!』

 

『今は試験中…』

 

雄二君は激しく摘めよっていたが翔子はあいてにしなかった…

そして、テストは決着が着かなかったので問題を変えて延長戦が行われる事になった。

 

『延長戦を行います、始めて下さい』

 

雄二君…明らかに精細を欠いてるわね。

 

      ・

      ・

      ・

      ・

      ・

 

『時間になりました、採点を行います』

      ・

      ・

      ・

『では、結果を発表します』

 

 

冷静さを欠いた雄二君が翔子に勝てるはずもなく……

 

 

 

A クラス   F クラス

 

霧島翔子  坂本雄二

 

 100点    87点

 

『勝者、Aクラス霧島翔子、よってこの試験召喚戦争はAクラスの勝利とします』

 

私たちの勝ちが決まった。

試合が終わり雄二君に何か声を掛けて、こちらに戻る為にそのまま視聴覚室から出ていった……

 

 

~ 優子 side out ~

 

 

西)Aクラス対Fクラスの試験召喚戦争はAクラスの完全勝利で幕を閉じた。



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第14問 終戦協定と私と雄二の絆

2-A クラス

 

私は戦後会談を行う為に自分のクラスに戻って来ていた。

そこには戦後会談に立ち合う為に高橋先生と西村先生にAクラスとFクラスの生徒達が待っていた。

 

Fクラス陣営では勝利を確信していただろうが思わぬ形の敗北にFクラスの面々は雄二に非難を浴びせていた…

 

 

~ 雄二 side ~

 

俺はこの試合で翔子があの問題を間違えずに正しい答えを解答出来ていたのか理解出来ずにいた…

俺が陣営に戻ったら当然、勝利を確信させていたクラスの連中からは非難の嵐だった…

そんな中、アイツは心配そうに駆け寄ってきた…

 

「大丈夫、雄二…?」

 

「ああ‥大丈夫だ…」

 

明久、お前は…こんな無様に負けた俺の心配を…

 

「坂本!これはどう言う事よ!!」

 

「そうです!霧島さんは大化の改新を間違えて覚えてるんじゃ無かったのですか!?」

 

「敗北に導いた坂本に制裁を!」「勝てるはずじゃ無かったのか?」「これ以上の設備ダウンはゴメンだ!」「かつての神童も地に落ちたな…」

 

明久とは違い、コイツらは…

 

「お主らは、何を言っておる!負けたのは儂らの力不足であろう!」

 

珍しく、秀吉が声を荒げて言う。

 

「…雄二だけを責めるのはお門違い……」

 

ムッツリーニ‥すまない……

 

「でも、必ず勝てるって言ったのは坂本よ!」

 

「うるせえ!俺も翔子があの問題を間違えずに答えたる事が出来た事が分たからねぇんだよ!!」

 

「分からないじゃ、分かりません!」

 

‥コイツ…自分が何を言ってるのか分かってんのか…?

 

「やめなよ、美波、瑞希さん、僕達全員、負けてるんだ、雄二をだけを責めるのは駄目だよ…」

 

「何よ!アキのくせに生意気よ!」

 

「そうです、美波ちゃんの言う通りです!」

 

と言い島田は明久の腕を持ち、姫路は血の付いた釘バットを取だし明久に襲い掛かろうとしていた所に騒ぎを聞き付けた鉄人が来た。

 

「貴様ら!何時まで騒いでる!」

 

鉄人がこちらに来ていた事に気付いて無かったのか島田や姫路を含んだクラスの連中は固まっていた。

 

「貴様らが騒いでいては戦後会談が進まん、これ以上騒ぐのであれば特別補習を行う」

 

鉄人がそう言うと連中はようやく静まった。

 

「坂本を含む5名は戦後会談を済ませる様に、俺はコイツらが騒がない様にここに居る」

 

それを聞いた俺は鉄人に感謝し、戦後会談に向かった…

 

 

~ 雄二 side out ~

 

 

 

戦後会談

 

「では、戦争終結の戦後会談に入って下さい」

 

「こちらの要求は3つ…」

 

「はぁ!ふざけないでよ、言うことを聞くのは1つでしょう!!」

 

ぺったんこが何か喚いてるが気にしない…

 

「いや3つだ、1つの追加は延長戦を行う条件だったからな」

 

「それでも2つのはずです」

 

雄二は分かってるみたいだけど毒兎は理解出来てたいみたいね……

私は試験召喚戦争後の規約事項の一部を書かれた紙を出す…

 

 

    試験召喚戦争後会談規約事項

 

 一、下位クラスが上位クラスに敗北した

   場合、設備のランクを一つ下げる物

   とする。

 一、条件付きを前提とし、上位クラスが

   望めば下位クラスの設備のランクを

   下げる事を免除する。

  (他クラスへの編入等)

   但し、ランクダウン免除は和平扱い

   とし、3か月の宣戦布告停止義務は

   負わないものとする。

  ※戦争に特別な条件が発生していて、

   それを行使した場合は上記の条件に

   含まれない。

 

 

 

「以上の項目から判断しても霧島さんの要求は通りますね」

 

高橋先生が私の要求に正統性を証明するが毒兎と塗り壁は認めない…

 

「そんな事、関係無いわ!」

 

「そうです、横暴です」

 

雄二は二人を気にせず言う…

 

「そっちの要求は?」

 

私は優子に代わりに言って貰う様に目配せをする…

 

「まずは、設備のランクを下げない代わりにこちらが要求した時に指名した人は再度、振り分け試験を受けて貰う事」

 

「誰だ?」

 

「雄二君、秀吉、土屋君の三名よ」

 

「何が狙いだ?」

 

雄二は訝しんでる…

 

「今後の為よ」

 

雄二は納得がいかない顔をしている時にまた邪魔が入る…

 

「何でウチらが入って無いのよ!」

 

「振り分け試験なら私達にも受けたいです」

 

「…貴女達には受ける権利は無い……」

 

「貴女達は負けたから、拒否する権利は無いの、更に言えば受けても一緒だから」

 

優子は冷たく言い放つ…

 

「それだったら、坂本達も一緒じゃない!」

 

それを聞いた優子はやれやれと頭を押さえながら…

 

「貴女達は知らないでしょうけど、雄二君達は明久君の勉強に付き合って本来ならAクラスレベルの学力があるの、貴女達みたいに表面上でしか人間性を判断出来ない人には再度、振り分け試験を受ける資格も価値も無いわ!」

 

「納得出来ない!」

 

と言うまな板に毒兎が止めに入った…

 

「これはチャンスですよ、美波ちゃん、坂本君達が居なくなれば何時でも明久君にお仕置きできます♪」

 

「そ、そうね、瑞希、坂本達が居なくなれば、何時でもアキを懲らしめる事が出来るわね」

 

と言って大人しく引き下がったがまだ私たちの要求は終わっていない。

 

 

「2つ目、坂本君、秀吉、土屋君以外のFクラスの人達はAクラスの教室の範囲内に近付かない事」

 

「分かった」

 

水平線達から反論が出ると思ったが、今の流れの条件だと取るに足らないと思っての事なのだろう…

 

「最後の要求は何だ?」

 

それを聞いた私は再び優子に目配せをし、私が話す事を伝えた…

 

「‥よし……明久をAクラスに貰う」

 

「分かった‥明久を……って」

 

 

 

  『『『『はあぁぁぁ~~~』』』』

 

 

 

Fクラス全員が驚きの声を上げる…

 

「なっ、何で明久なんだ?」

 

「‥雄二は明久が居なくなれば…迂闊に試召戦が出来なくなるから……」

 

「…うっ」

 

「それに…明久をFクラスには置いては置けないから‥…」

 

「拒否権は?」

 

「‥無い!私達が勝ったから…」

 

「仕方ない、その要求…」

 

「認めないわ!」

 

地平線から邪魔が入った…

 

「認めないも何も貴方達は拒否権は無いのよ!」

 

優子がすかさず反論する…

 

「僕がAクラスに…」

 

「大丈夫‥明久…貴方の実力的なら…」

 

「明久君がAクラスに行かせる訳にはいきません!というか行っても着いて行ける訳ありません!!」

 

「瑞希さん、そんなに強く否定しなくても…」

 

私はそれを聞いて1枚の紙を取り出す。

 

 

 

    文月学園クラス間編入(昇級)事項

 

   クラス間編入は編入される側のクラス全

   員の同意の上、編入対象の生徒の振り分

   け試験を行い、対象生徒が編入されるク

   ラスの平均点を修めて認める。

   但し、試験召喚戦争等で特別な事項で要

   求があった場合は在学中の総合成績と日

   頃の学園生活の行いと学園長の判断で認

   めるものとする。

   

 

「うちのクラスは全員、明久の受け入れに賛成してる…それに成績も十分にAクラス…」

 

「Aクラスが認めても私達は認めない、アキの学力がAクラス有るなんて信じられないわ!」

 

「そうです、仮に明久君がAクラスレベルの学力があるとすればカンニングして取っているんです!」

 

「姫路、貴様…!」

 

「お主ら、明久をバカにするのも大概にするのじゃ!」

 

「‥明久を侮辱…許さない!」

 

雄二、秀吉、土屋以外は明久がAクラスに移籍するのが不満らしく収集が付かなくなっている…

 

「…明久は‥明久はどうしたい?」

 

私は明久に聞いてみた…

 

「僕は…」

 

と明久はペタペタと毒兎をチラリとみて答える…

 

「僕は…Aクラスに行く!雄二達には悪いけど正直、このクラスには居たくない…」

 

「そうか…」

 

「ごめんね、雄二、秀吉、ムッツリーニ」

 

「気にするな、別に会えなくなる訳じゃないんだからな」

 

秀吉「そうなのじゃ、たまには自分を大事にすると良いぞ」

 

「…気にしない……」

 

「みんな、ありがとう」

 

「良かったね…明久…」

 

「翔子さんもありがとう」

 

「うん…」

 

明久は本当に良い仲間を持ったと思う…こんなに明久の事を考えてくれている仲間に巡り会えたのだから……

しかし、まだそれでも認め様としない愚か者もいる…

 

「ウチは認めない、アキがAクラスに行くなんて絶対に認めない!アキは私達の側に居れば良いの!!」

 

「そうですよ、それに仮に成績が良かったとしても学園長が認める訳ないじゃないですか!」

 

また、ツルツルや凶兎によりFクラスの面々が騒がしくなる…

その時、Aクラスの扉が開いた…

 

「それには、及ばないよ!クソジャリども!!」

 

「学園長」

 

「学園長、お見栄になられましたか」

 

そこには文月学園の学園長、藤堂カヲル学園長が私が頼んだ書類を持って来ていた…

 

「霧島よ、頼まれていた書類を持って来たよ」

 

「ありがとうございます…」

 

私は深くお辞儀をして学園長にお礼を言う…

 

「礼は良いよ、それよりその書類を見せて、そこのガキ共を黙らせてやりな」

 

私は受け取った書類をここにいる全員に見せる為に高橋先生の下に行き、大型ディスプレイに写し出して貰う…

 

 

       クラス編入辞令

 

            ○○年4月△▽日

 

    2年Fクラス吉井明久を2年Aクラス

    の編入要請に伴い、成績及び学園

    生活の行いを鑑みてAクラスに相応

    しい事を認め、編入を命ずる。

 

 

            ○○年4月△▽日

        

       文月学園学園長 藤堂カヲル

 

 

 

「どういう事ですか!?」

 

「この辞令の通りだよ」

 

「こんなの認めません!」

 

往生際悪く学園長にも噛みつく…

 

「お前さんが認めないのは、関係ないさあね!もうこれは決定事項なんだ!従えないなら学園を出ていく事さあね!!」

 

「……」

 

これを聞いた他のFクラスの人達もようやく静まりかえった……

 

「西村、後は頼んだよ…」

 

「分かりました…」

 

そう言うと学園長は教室から出ていった…

 

「雄二…」

 

「ああ…約束だからな、そちらの要求は全部叶えよう」

 

「…あらためてよろしく…明久…」

 

「よろしく、翔子さん」

 

「良かったな、明久(ボソボソ」

 

「なッ!雄二///」

 

雄二が、明久に何か言ったみたいだ…明久の顔が赤くなってる…

 

「よろしくね、明久君」

 

「よろしく、吉井君」

 

「よろしくね、優子さん、工藤さん、久保君」

 

 

「丸く収まった所で、我らがFクラス諸君に良いニュースがある!」

 

「我らが?」

 

「良いニュースって、何だ鉄人」

 

「お前らが余りにもバカで常識はずれなんで、福原先生にの代わりにこの俺が直々に担任をする事になった」

 

 

 

  『『『『なぁにぃぃ~~!!』』』』

 

 

 

福原)そして、私がナレーションを担当する事になった。

 

 

   『『『『なぁにぃぃ~~!!』』』』

 

 

「俺は福原先生みたいに甘くは無いからな、これから通常の授業に加え、毎日3時間の補習を行いビシバシいくので覚悟しておく様に!以上、解散!!」

 

 

……これは…お気の毒に………

私はそう思いながら屋上へ向かった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

屋上

 

 

私は試召戦会談終了後、雄二のあの疑問に答える為に一足先に屋上で雄二を待っていた…

 

 

ガチャ

 

「…雄二」

 

「待たせたな…」

 

「‥そんなに待ってない…」

 

私がそう言うと雄二は金網に背を預けた…

 

「なあ、翔子…」

 

「…なに‥…」

 

「今回の宣戦布告、明久の為だろう?」

 

「どうして…?」

 

「いや、実を言うと今回の戦争は俺も同じ目的だったからな…」

 

「…!」

 

「その顔…やはりそうか……」

 

雄二は全てお見通しみたいだ…

 

「うん‥明久は私が守ってあげないといけないから…」

 

「それなら、俺は最初から負けていた訳だ…」

 

「そんな事ないと思うけど…」

 

「いや、負けていたさ…あの後、結果を元に戦略を立て直して考えてみたが勝てる結果が出なかった…そして、お前との一騎討ちで勝利するにはお前が間違えて成立するからな」

 

雄二は悔しいはずなのにゆっくりと穏やかに話をする…

 

「‥でも、私は間違えなかった…」

 

「そうだな、その結果でたどり着いた結論は一つ」

 

「…?」

 

「お前が自分の信念を曲げてまで、正しい答えを書いたとなれば…お前、明久の事が好きだろ?」

 

「…!?///」

 

流石、元「神童」の2つ名は伊達じゃない‥…

 

「やっぱり、そうか…」

 

「…うん//」

 

私は恥ずかしならが頷いた…

 

「‥そうか…なら、安心した」

 

「…安心?」

 

「ああ、お前の俺に対する恋は勘違いから来ていた、それに自分から蹴りを着けて新しい恋愛に向かって行ってる事に安心したよ」

 

そう良いながらも雄二は少し寂しそうだった…

 

「私が明久に惹かれたのは誰に対しても優しくて他人が困っていれば自分が傷付く事を恐れず立ち向かう、私と雄二の絆も守ってくれた…///そのくせ、自分が人に迷惑をかける事を極端に嫌う明久を見ていたら守ってやらないとと言う気持ちと一緒に気が付けば惹かれた‥///」

 

「そうだな、今の俺達が一緒に居られるのはアイツのおかげだな」

 

雄二は懐かしみながら言う…

 

「でも、今でも私は雄二に惹かれたのは間違って無かったと思う!雄二は私の事を今でも気遣ってくれてる!だから、今は違うけど、雄二に惹かれていたのは、やっぱり間違って無かった‥!」

 

雄二はフッと笑い、私の頭を撫でながら

 

「明久の事、頼んだぞ…アイツを守ってやってくれ、それと、明久ならお前を安心して任せてられるしな」

 

「…うん」

 

「それに…明久の気持ちは既にお前を見ている…アイツは不器用で自分の気持ちを言出せないでいるが、いつかその時が来るまではお前はアイツの事を見続けてやってくれ‥…」

 

私は明久の気持ちが私に向いてる事を聞かされて嬉しく思いながら…

 

「うん…任せて… ///」

 

「しかし、何時からだ?」

 

「それは…‥内緒♪」

 

雄二も今は気付いてるとはおもったが、私は悪戯っぽく言った‥

 

「そうかあ~」

 

「雄二…」

 

「なんだ?」

 

「優子の事‥きちんと見ていてあげて…」

 

「ぶっふぉ!何で俺が優子の事を…///」

 

「それもナイショ♪優子は私ほど強く無いから‥」

 

 

私はそう言うと屋上から立ち去った…

 

 

 

私はこれから送る学園生活を楽しみにしながら家路についた…

しかし、この戦時協定だけではあの二人とFクラスの人達を抑える事が出来なくなる事を私はまだ気付いていなかった…‥

 

 

 

 



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私と明久の波乱の学園生活
私と明久の学園生活と転入生


試験召喚戦争 翌日

 

2-A クラス

 

試召戦が終結し、条約の1つで明久が今日からAクラスに編入する事になった…

 

「何か思いもよらない形で、編入されましたが皆さん、これからよろしくお願いします」

 

パチパチパチパチ

 

明久の自己紹介が終えるとクラスの人達から拍手が贈られる…

 

「吉井君は本来ではAクラスの代表を務めるだけの学力が有ります、皆さんも吉井君に負けないように頑張って下さい」

 

とは言え理数系は壊滅的だけど…

 

「吉井君の自己紹介が終わった所で、今日はもう一人、仲間が増えます、高橋さん入って来て下さい」

 

すると銀髪のストレートロングの髪、瞳の色は紫、人形の様な可愛らしい顔立ちの小柄な少女が入って来た…

少女は高橋先生に促され自己紹介を初めた…

 

「今日から文月学園に転入して来ました、高橋芽以です、皆さんよろしくお願いします」

 

「高橋さんは私の姪に当たります、皆さん仲良くして下さい」

 

「あと高橋だと洋子姉さんと混同するので私の事は芽以で良いです」

 

流石、高橋先生公私をきちんと分けているなと感心していた時…思いもよらない事が起こった…

 

「う~~ん♪芽以ちゃん相変わらず可愛いいわねぇぇ~♪」

 

突然、有ろうことか転入生に抱きついたのだ…

 

「洋子姉さん、落ち着いて、みんなの前だよ」

 

そう言われると高橋先生は何事も無かった様に転入生に席に着く様に促す…

クラス全体の気持ちは多分こうだ…

 

   ((((何だったんだ今のは…))))

 

と思ったのもつかの間、次は転入生が席に着こうとした時に優子を見付けて今度は転入生が優子に飛び付いたからだ…

 

「秀吉♪会いたかったよぉぉ~~♪」

 

「ちょ、ちょっと落ち着きなさい、私は秀吉じゃないし、そっちの趣味も無いわよぉぉ~」

 

優子にそんな趣味があったとは…

 

「翔子、なんか今、誤解を生む様な事考えてたでしょう?」

 

「…フルフル」

 

私は否定をする…

 

「本当に?っと、そんな事言ってる場合じゃ無かった、芽以落ち着きなさい!私は優子よ!」

 

「…‥」

 

優子からそう言われて転入生は優子の顔をじっと見てようやく落ち着きを取り戻して言った…

 

「なんだ、優子だったの♪」

 

「なんだとは何よ、いきなり人を秀吉と間違えて飛び付いて来たのは何処の誰よ?」

 

「ごめん、ごめん、久々に秀吉と会えたと思ったから見分けが付かなかった(汗」

 

「本当かしらね?貴女、小学校の頃はわざと間違えてたし…」

 

「そんな事もあったね、でも今回は本当だよ♪」

 

「まあいいわ、今はHR中だし、速く席に着きなさい」

 

「分かったよ♪」

 

と言い転入生が席に着いた時…

 

‥pipipi

 

高橋先生の携帯電話が鳴った…

 

「はい、分かりました、またFクラスがDクラスに試召戦を仕掛けたので自習をしていて下さい」

 

そう言うと高橋先生は教室から出ていった…

 

 

 

 

高橋先生が出ていくと私の所に優子達が来た…

 

「あのクラスの連中はまた仕掛けたの…」

 

「懲りないよね♪」

 

「でも、今の状態で雄二が仕掛けるとは考えて難いし…」

 

「となると…」

 

「島田か姫路の暴走‥」

 

「やっぱり、3か月の停止も盛り込んどくべきだったわね…」

 

私達が頭を抱えていると転入生もこちらに来た…

 

「優子どうしたの?」

 

「Fクラスの連中がまた戦争を起こしたの」

 

「また‥?」

 

私達は転入生が来る前に今までに起きた事を話した‥

 

「そっか…秀吉はFクラスに居るんだ♪」

 

「そうよ、でも秀吉も近いうちにこちらに来ると思うわ」

 

「そう♪フフフ」

 

「そう言えば、優子さんは芽以ちゃんを知っているみたいだけど知り合い?」

 

明久が優子に聞く…

 

「芽以は私と秀吉の小学校の幼馴染みよ」

 

「そうなんだ、だったら僕たちはもう友達だね、よろしく、芽以ちゃん」

 

明久は手を差し出す…

 

「よろしく、吉井君」

 

と言い転入生は明久の手を取り握手をした…

 

「そうだ、みんな友達にせっかく成れたんだから名前で呼び会わないかい?」

 

久保がみんなに提案をする。

 

「「賛成~~」」

 

明久「と言う事でみんな改めてよろしくね」

 

「「よろしく~~」」

 

 

と何気の無い会話をして各自この戦争の成行を見守る事になった…

 

 

 

 




ご閲覧頂きありがとうございましす。
今回からオリジナルキャラクターの登場です。
次回は絶壁がいけに…もとい人身御供になります

ご意見、ご感想、ご指摘等、有りましたら、この小説の感想箱へご投稿下さい。
ついでに評価も付けて頂ければ嬉しいです。
では、今回もご閲覧頂きありがとうございました。


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試験召喚戦争後のFクラス

試験召喚戦争 翌日

 

2-F クラス

 

~ 雄二 side ~

 

試験召喚戦争の次の日、Fクラスの教室は混沌としていた…

その原因はもちろん、明久が Aクラスに編入した事だ。

 

「代表の坂本の敗北によって、我々がAクラスの設備を手に入れる事は出来なくなった!」

 

こいつらは、本当に試召戦に勝っていたとして、俺が設備の交換を本当に要求すると思っていたのだろうか…

俺はバカバカしく思いながら聞いていた。

 

「それは良い!一番許せないのは、横溝!」

 

須川は黒装束を纏い死神の鎌を持った集団の一人に問いかけた。

 

「吉井明久が裏切り、Aクラスに……」

 

「長い!簡潔に延べよ!」

 

「吉井がAクラスの女子達とキャッキャッウフフしてるのが羨ましいんだ!コノヤロウゥゥゥ~~!」

 

「諸君、我々は何者だ!!」

 

   『『『『異端審問会!!』』』』

 

「諸君、男とは何だ!!」

 

   『『愛を捨て哀に生きるもの』』

 

「よし!これより異端者、吉井明久に裁きの鉄槌を与えにAクラスに向かうぞ!!」

 

   『『『おおおぉぉ~~!!』』』

 

やつらはやはり、バカだ、このままAクラスに逝けば(誤字に非ず)協定違反になる事を考えてねぇ。

 

「お主ら、待つのじゃそんな事したら…」

 

そう、何らかのペナルティーを受ける事になる…

そこに珍しく絶壁が止めに入る。

 

「やめなさい、アンタ達がそんな事しても設備を落とされるだけよ」

 

「美波ちゃんの言う通りです、皆さん少しも冷静になりましょう」

 

‥おっ、少しは反省したのか…?

 

「何故、止めるのだ島田、お前は吉井を許すのか?」

 

「いいから須川、耳を貸しなさい…」

 

塗り壁が須川に耳打ちをする…

 

「諸君、吉井の制裁は一旦、中止にする」

 

「何故ですか、会長?」

 

今度は須川が横溝に耳打ちをする…

 

「なるほど、そう言う事ですか‥ならば諸君、会長の指示に従おう」

 

ほう…アイツが止めるとはね…‥

俺は少し感心しながら、どうやって説得したのか聞いてみた。

 

「島田、どうやってあの連中を説得した?」

 

「通常の学園生活で近付けばペナルティーになるけど、試召戦争なら合法的に近付けると言っただけよ」

 

前言撤回、こいつら全然反省しちゃいねぇ…

 

「なら、お前達で勝手にやるこった」

 

「どう言う意味よ!」

 

「言った意味のままだ、俺達は参加しない」

 

「俺達って坂本君だけじゃないんですか?」

 

そう毒兎が言うと秀吉とムッツリーニも言う

 

「親友を落とし入れる何て真っ平ごめんじゃ」

 

「…勝手にやればいい‥…」

 

「そんな事すれば、敵前…」

 

「…ならない」

 

「どう言う事ですか?」

 

「それは相手から仕掛けられて、こちらが召喚せずに逃げた場合だ」

 

俺の言葉に秀吉が続ける…

 

「逆に仕掛けられていなければ、何処にいても敵前逃亡にはならぬのじゃよ」

 

「それじゃ、Aクラスに試召戦争仕掛けられないじゃない!」

 

流石にコイツらもそこまでバカじゃ無いみたいだな…

代表の俺を除いても主力の2人が参加しないんだ、当然だな…

 

「それでもやらかすなら止めはしない、精々頑張るこった」

 

俺がそういい放つと殺人兎は思いもよらない事を言って来た…

 

「でしたら、私達だけでDクラスからBクラスまで勝つ事が出来たらAクラス戦に参加してくれますか?」

 

…コイツら本気で言ってるのかと思ったが、俺はそれに乗る事にした。

 

「良いだろう…仮にお前達が俺達抜きでBクラスまで撃破出来ればAクラスは参加しよう、良いよな?」

 

俺は秀吉とムッツリーニに同意を求めた。

 

「それなら良いぞい」

 

「…構わない」

 

「だそうだ、今回の戦争は俺達は介入しないから宣戦布告は島田が行く事だな」

 

「…分かったわよ、アキにお仕置きしないといけないから我慢して行ってくるわ…」

 

「ああ‥逝ってこい」

 

そう言うと地平線は渋々Fクラスの死者としてDクラスに逝った…

しばらくするとゲンナリとした水平線がDクラスから戻って来た…

チッ、大人しく逝ってれば良かったのに…(・ε・` )

 

「よお、無事だったか?」

 

「坂本、あの娘がいるなんて聞いて無いわよ!」

 

「言って無かったからな」

 

「何で言わないのよ!」

 

「聞かれなかったから」

 

「……」

 

「ともあれ、宣戦布告は済んだんだ、開戦したら俺は秀吉とムッツリーニを連れてAクラスに居るから精々頑張る事だな」

 

~ 雄二 side out ~

 

 

 

 

福原)果たして暴走した島田は試験召喚戦争に勝利する事は出来るのだろうか…

 




今回もご閲覧頂きありがとうございます。
日常を書いていたつもりが試験召喚戦争に発展させる形になってしまいましたが物語の流れとしては本編とは余り関係ないです。
理由としてはバカテスの持ち味であるギャグテイストを加えたかったと言うのが理由です。
あと1、2話番外編的な物語を書いて本編に戻したいと思ってますので期待して待っていて下さい。


現在、オリジナルの腕輪のアイディアを活動報告にて募集していますので御協力お願いします。
あと、ご感想、ご要望、ご意見等々、感想箱にご投稿下さい。
ついでに評価も付けて頂ければ有り難いです。
それでは今回もご閲覧頂きありがとうございました。


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最悪と災厄と災難

あと1話日常的な物語を書きます。




福原)時間は進み、FクラスとDクラスの試験召喚戦争開戦…

 

 

2-A クラス教室内

 

 

「さて、始まったわね」

 

「どっちが勝つかな?」

 

「たぶん、Fクラス…」

 

その時、Aクラス後方の教室の扉が開いた…

 

「邪魔するぞ~」

 

「邪魔するなら帰ってねぇ~♪」

 

「じゃあ、出直すわぁ~、って違うだろ!」

 

愛子が入って来た人物と何処かのコントばりのやり取りをしていた…

 

「冗談だよ、坂本君♪あれ、ムッツリーニ君に木下君まで今は試召戦争中だよね?」

 

来ていたのは現在、試召戦争中の雄二だった。

 

「それはな…」

 

「キャァ~♪秀吉ぃぃ~~♪」

 

と良いながら何故か芽以が優子に飛び付いていた。

 

「アンタはまた、わざとやってるでしょう、私は優子で秀吉はあっちよ!」

 

「あら、ばれちゃった♪」

 

と言って舌をペロッと出し、今度は秀吉に飛び付いた

 

「お、お主、芽以かの、何故ここにいるのじゃ?取り敢えず落ち着くのじゃぁ~」

 

と良いながら芽以を落ち着かせようとする…

 

「説明して良いか?」

 

と雄二が言い、何とか優子と秀吉が芽以を落ち着かせて説明を聞いた…

 

〈事情説明中〉

 

 

「…と言う訳だ」

 

「ハァ~、雄二も大変だねぇ」

 

「全くだ、とは言え俺は代表だから全然介入しない訳にはいかないけどな」

 

「どうして?」

 

芽以は転校してきたばかりなので知らないのは無理は無い…それに優子が答える

 

「試験召喚戦中は戦争中のクラス代表は戦争中はどこにいるかを必ず公にする義務があるの、これは代表が雲隠れしたりして戦争の長期化を防ぐ措置でもあるわ」

 

「つまり、Dクラスがここに雪崩混んで来る可能性が有るわけだよ」

 

利光の言う通り…Aクラスの人達に迷惑が及ぶのに雄二が考えも無しにここに籠城する訳がない…

 

「FクラスはDクラスに勝てるって事だね」

 

愛子が言う…

 

「他の上位クラスならともかく、まだ情報が流れていない姫路が居るからDクラスには勝つだろうな、仮に姫路が居ると知っていたとしても、作戦次第ではDクラスなら力押しで勝てるだろう」

 

雄二がここに来た理由は恐らく…

 

「…翔子さん、ちょっと着いてきて欲しい所が有るんだけど…?」

 

「…良いけど、何処に行くの?」

 

「Bクラスだよ」

 

明久の言葉に雄二の口端が少し上がった…やっぱりそう言う事か……

 

「…明久、行こう……」

 

「みんなちょっと、行ってくるよ」

 

そう言うと私と明久はBクラスに向かった…

 

 

~ 優子 side ~

 

私は翔子と明久君が教室のから出ていくのを見て何故、明久君がBクラスへ行ったのか雄二君に聞いてみる事にした。

 

「雄二君、何で明久君はBクラスに行ったの?あの様子じゃ翔子も理由が分かっていた様だけど…?」

 

「Bクラスに同盟を結んで貰う為だ」

 

「ボク達のクラスとBクラスとが何でカナ?」

 

愛子が雄二君に聞いた。

 

「いや、Bクラスに同盟を結んで貰うのはCクラスだ」

 

「どうして、BクラスとCクラス何だい?」

 

久保君も疑問に思っている様だ…

 

「俺達を抜いた、FクラスがBクラスまで勝ち抜けるとは思わないが、念の為の予防策だな」

 

「予防策?」

 

私は疑問に思う。

 

「ああ、アイツらの明久に対する執着心は凄いからな、クラス単位だったら撃破されるかも知れない、そこでアイツらを確実に撃破する為にBクラスとCクラスに同盟を結んで貰う」

 

「だったら私達でも良いんじゃあ…」

 

芽以が雄二君に聞いた。

 

「それだと、アイツらに明久に近付く絶好の口実になる」

 

それを聞いて私は理解出来た。

 

「つまり、AクラスがBクラスかCクラスと同盟を結べば向こうもAクラスに近付く口実が出来るからそれを避ける為ね」

 

「その通りだ、そしてFクラスが敗北すれば3ヶ月の宣戦布告停止の義務を負うことになるからな」

 

「明久は雄二の意図に一番に気付いてたみたいだからのぅ」

 

「でも、何で明久君は翔子ちゃんの同行を頼んだの?」

 

「明久君は元々Aクラスじゃ無いからよ、Bクラスの人達にAクラスからの使者として証明する為よ、それに同盟の要請は必ず成功するわ」

 

「何で断言出来るの?」

 

「それは「Bクラスの代表は明久に大きな借りがあるからな」よ」

 

私が理由を説明しようとした時、雄二君が遮って説明した。

 

「そうなんだ…」

 

と芽以が言った時…

 

ピンポンパンポ~ン♪

 

『あ~、あ~、船越先生、船越先生、2年Aクラスの吉井明久君が体育館裏で待っています』

 

「!!!!!!」

 

「何?何かヤバイの?」

 

転校してきたばかりの芽以が知らないのは無理もないがこれはマズイ…

 

「い、いや‥」

 

「ヤバイも何も…」

 

「明久の貞操がヤバイぞい…」

 

「須川の野郎ぉぉ~~!!」

 

雄二君、明らかにキレてるわね…

 

 

福原)数学教師船越、45歳女性で独身、婚期を逃し単位を盾に生徒に交際を迫る噂のオールドミスである。

 

「何か、脳内に聞こえてきた気がするけど…」

 

「気にしなくて良いわ、雄二君、ヤバイわよ!」

 

「あ、ああ…ムッツリーニ!って、居ない!?」

 

「土屋君なら放送を聞いた瞬間に居なくなったよ」

 

利光君が答えたが土屋君何処に行ったのかしら?

 

『船越先生、吉井君が先生と生徒の………「船越先生

今のはこの生徒の照れ隠しです」』

 

「この声はムッツリーニ!」

 

「ナイス、ムッツリーニ君♪」

 

「船越先生、この生徒はす巻きにしてここに置いておくので婚姻届を用意して至急、放送室までお越し下さい……あと、2年Dクラス代表近衛隊の清水美春、2-Dの廊下で島田美波が待っている‥何でも性別を超越した話があるそうだ…至急、会いに行ってやってくれ」

 

「流石だな、ムッツリーニ」

 

「ムッツリーニも結構、えげつないのう」

 

 

その後、島田であろう悲鳴が学園中に響き渡った…

 

 

~ 優子 side out ~

 

 

 

福原)例の放送が流れる少し前

 

2-B クラス内

 

~ 明久 side ~

 

僕は翔子さんとBクラスとCクラスとの同盟を結んで貰う為にBクラスに来ていた。

 

「久しぶり、恭二」

 

「ああ、久しぶりだな、明久」

 

「友香さんとは上手くいってる?」

 

僕は気になったので、少し聞いてみた。

 

「おかげさまでな、なっ友香」

 

「ええ、明久君には感謝してるわ」

 

そこには、何故か2-Cクラス代表、恭二の彼女でもある友香さんもいた。

 

「友香さんは何故、ここにいるの?」

 

「試召戦争中で自習だから、少し恭二に会いに来ていたの」

 

「へぇ~、ラブラブなんだねぇ~♪」

 

「ラブラブ///」

 

「ぶ、ぶぁ、バカ何を言ってる///」

 

ちょっと、からかい過ぎたかな、と思ってたら翔子さんが止めに入って来た…

 

「‥明久、要件を言わないと…」

 

「おっとそうだった、恭二、お願いがあるんだけど」

 

「お願い、何だ?」

 

 

 

 

〈事情説明中〉

 

 

 

「お前は相変わらず、苦労してる様だな…」

 

「アハハ(汗」

 

「そうね、てっきりAクラスの代表は明久君だと思ってたのにね」

 

「全くだ、俺はてっきり、霧島と付き合うと言いに来たかと思ってたぞ」

 

「なっ////」

 

「…////」

 

思いもよらない恭二の言葉に僕と翔子さんは顔が赤くなった。

 

「実際の学力で言えば首席と次席のカップル、お似合いじゃない♪」

 

「も~う、友香さんまで///」

 

 

ピンポンパンポ~ン♪

 

「何だ?」

 

『あ~、あ~』

 

「この声は須川君」

 

『船越先生、船越先生、2年Aクラスの吉井明久君が体育館裏で待っています』

 

一同「!!!!」

 

「明久、これって…」

 

「もの凄くヤバイんじゃ…」

 

ヤバイってもんじゃ無いよ~(汗

 

「‥明久は熟女好き…?」

 

「翔子さん、僕は翔子さんが好きだから(別に熟女は好きじゃないならね」

 

「明久君、動揺してるのは分かるけど、本音と建前が逆になってるわよ」

 

翔子「////」

 

って、しまったぁぁ~、何故か翔子さん、また赤くなってるし…そんな事してる場合じゃない!

早く逃げないと……

 

『船越先生、吉井君が先生と生徒の………「船越先生

今のはこの生徒の照れ隠しです」』

 

「今度は何だ?」

 

「今のはムッツリーニ?」

 

「船越先生、この生徒はす巻きにしてここに置いておくので婚姻届を用意して至急、放送室までお越し下さい……あと、2年Dクラス代表近衛隊の清水美春、2-Dの廊下で島田美波が待っている‥何でも性別を超越した話があるそうだ…至急、会いに行ってやってくれ」

 

 

 

『お姉様、そこまで私の事を愛して下さっていたのですね、今から二人だけの愛の桃源郷へ旅立ちましょう♪』

 

『いやぁぁぁぁ~~~!!!』

 

『何故、お逃げになるのですか?お姉様ぁぁぁ~~』

 

清水さんの美波に対する行動力には驚かされるよ…美波もあっと言う間にBクラスの前を駆け抜けて行っちゃったし……

 

「‥ともかく…もう大丈夫、みたいだな…」

 

「明久君、とんだ災難だったわね…」

 

「明久‥大丈夫…?」

 

「う、うん」

 

た、助かった~、取り敢えず、僕の貞操は守られたし、返事を聞かないと…

 

「予定外の事があったけど、恭二、同盟の件だけど…」

 

「ああ了解だ、良いだろう友香?」

 

「勿論よ、恩人の明久君の頼みだからね」

 

「くれぐれもウチからの介入は内密にお願い」

 

「「分かってるよ(わ)」」

 

「頼んだよ、じゃ帰ろうか翔子さん」

 

「…うん///」

 

 

 

~ 明久 side out ~

 

 

 

 

福原)今回の試召戦争はFクラスの勝利に終わったが、同盟が結ばれている事を知らず、次に挑んだCクラス戦は開戦からB、Cの同盟軍に圧倒されFクラスの最有力の姫路さんだけで勝てるはずもなくあっさり代表の坂本君が降伏を宣言し、Fクラスの敗北は開戦10分で決着が着く事になった。

Fクラスの敗戦に伴い、3ヶ月の宣戦布告停止と設備ダウンが決定したのだった…

尚、仲間を売った須川と島田の両名の貞操は何とか守られたそうだ……

 

 

 




今回もご閲覧頂きありがとうございます。
本当ななら1~3話ぐらいで本編に戻すつもりでしたが今回まで書いていた分が思ったより長くなってしまいました(汗。
次回まで日常的な物語を書いて本編に戻りたいと思っています。
バカテストもそろそろ復活させて頂きますが、削除前から読まれて頂いてた方々には被る内容が出てくるかも知れませんがご了承下さい。

現在、活動報告にてオリジナル腕輪のアイディアを募集しています、締め切りは今週中にしていましたが集まっていないので来週の水曜日まで募集します。

あと感想箱にてご意見、ご指摘、ご感想等々もご投稿下さい。
そのついでに評価も付けて頂ければ有り難いです。
後書きが長くなりましたが、今回もご閲覧頂きありがとうございました。


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デートと百合娘と補習室の悪夢

今回は完全にコメディ路線です♪
実はこれがやりたいだけに番外編を書いたと言っても良いくらい?です♪
今回は明久メインに描いてます。


福原)FクラスとB、C同盟軍の試召喚戦争から数日…

吉井明久は新たなる危機に瀕していた…

 

吉井家 自宅内

 

~ 明久 side ~

 

 

「アキ君、翔子ちゃんとは上手く行ってるのですか?」

 

「ブッ、と、突然どうしたの姉さん?」

 

僕は姉の突拍子も無い質問に飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになった。

 

「アキ君が姫路さんの為とは言えFクラスに振り分けられた時は一時はどうなる事かと思っていましたが…翔子ちゃんのお陰でAクラスに編入出来る事が出来たのです、お礼くらいはしたのですか?」

 

「もちろん言ったよ」

 

「アキ君、-200点です」

 

「なっ、何、その点数?」

 

「累計で-500点になるとチュ~をします」

 

ヤバイ、身内にも危ない人がいた事を忘れてた(汗

 

「ちょ、ちょと待って姉さん!それは勘弁して…」

 

「でしたら、お礼はきちんとする事です」

 

「お礼と言っても何をすれば…」

 

姉さんは呆れた様にため息をつく

 

「ハァ~、アキ君、翔子ちゃんをデートに誘うのです」

 

「そうだね、翔子さんをデートに……って、ええぇぇ~~!!」

 

「アキ君、静かにして下さい、そんなに驚く事でも無いでしょう」

 

「そりゃ驚くよ、僕が翔子さんをデートに誘うだなんて…」

 

「誘うのです、さもないと…」

 

この後の言葉‥想像出来るけど念の為、聞いてみるか…

 

「さもないと…?」

 

「アキ君がお嫁に行けないくらい、凄いチュ~をして、さらに《自主規制》をします」

 

ヤバイ、身内にも度しがたい変態がいる…

 

「わ、分かったから、それは勘弁して下さい」

 

「……残念です…」

 

「何が残念なの?」

 

「アキ君がデートに行くとチュ~と《自主規制》が出来ません…」

 

「だったら、どうしろとぉぉ~~!!」

 

僕は思いっきり叫んでしまった。

 

「冗談です♪アキ君はやっぱりからかいがいがあります♪」

 

「よかった…でも、何処に誘おう?」

 

「それなら、これを差し上げます」

 

僕は姉さんから封筒を受け取った。

 

「何、これ?」

 

「映画のチケットです、これで翔子ちゃんを誘うと良いでしょう♪」

 

「分かったよ、ありがとう姉さん」

 

「それからアキ君」

 

「何、姉さん?」

 

「映画のチケットを他の人に譲ってはいけませんよ…アキ君も知ってる通り、私には知り合いが多いのです、皐月シアターも例外ではありません、もし翔子ちゃんとデートに行かなかったら…」

 

「行かなかったら…」

 

「私と《自主規制》に旅立つ事になります♪」

 

これはなにがなんでも翔子さんを誘わないと僕の貞操がぁぁぁ~

 

「誠心誠意、誘わして頂くので勘弁して下さい」

 

「よろしい、必ず翔子ちゃんを誘うのですよ…」

 

 

 

 

 

僕の貞操を守る為に次の日、今度の休日に翔子さんを駄目元でデートに誘ってみたら以外にも二つ返事でOKしてもらえた。

そして今、翔子さんと文月市最大の映画館、皐月シアターに来ている。

 

~ 明久 side out ~

 

 

今、私は明久から誘われて映画を見に来ている…

理由はAクラスへ編入出来たお礼らしいが、あの時の明久の慌て様からみると、恐らく玲さんが何か関わっているのだろうと思う…

しかし、理由がどうであれ明久が私を誘ってくれて嬉しいのは変わりはないので、今日は明久との初デートを楽しもう……

 

 

~ 明久 side ~

 

「翔子さん、何が観たい?フリーチケットだから何でも観れるみたいだよ」

 

僕は観たいものが特に無かったので翔子さんに聞いてみた。

 

「地獄の黙示録完全版…」

 

「ちょっとそれ、3時間23分もあるよ!」

 

「2回、観たい‥」

 

「一日の授業より長いよ!」

 

「今まで一緒のクラスになれてなかった‥う・め・あ・わ・せ…///」

 

そうだった…翔子さんは頭は良いけど時として常識に捕らわれない所があったんだ……

確かに翔子さんと長く居る事が出来るのは嬉しいけど、せっかくのお礼を映画館だけで過ごす訳にはいかない…

それにしても今の翔子さんの顔、可愛いな…///

 

「そんな…可愛いって ///」

 

あれ、何で僕の思った事、バレてるの?

 

「‥明久の考えてる事は分かり易いから…」

 

やっぱり、バレてる…

 

「せ、せっかくだからもう少し短い映画を観て他の所にも行こうよ」

 

「じゃあ…戦争と平和…」

 

「それ、地獄の黙示録を2回観るより長いから…」

 

 

僕は翔子さんを何とか説得し、取り敢えず今話題になっている恋愛映画を観る事にした、そして見終わった頃には調度お昼時もあり、文月学園生徒の御用達である『ラ・ぺディス』で昼食を摂る事になった。

 

 

 

 

ラ・ぺディス店内

 

 

「翔子さん、映画どうだった?」

 

「うん‥感動した…」

 

「なら良かった」

 

「‥私も明久と…(ブツブツ」

 

翔子さんが何を言っていたか良く聞き取れなかったけど、その時、髭を生やした中年のギャルソン姿の男性が注目を取りに来た。

 

「やあ明久君、久しぶりだね、今日は彼女とデートかい?」

 

「お久しぶりです、店長、別にデートって程の事じゃ無いですよ、日頃のお礼って所です」

 

「そうなのかい?勿体無いねぇ~、こんな美人さんなのに」

 

「…////」

 

「あれ?翔子さん、赤くなってるけど大丈夫?」

 

「‥大丈夫…それより、この人と知り合い…?」

 

「うん、去年少しの間だけど、この店で雄二達とバイトしていたんだ」

 

〈ドラマCD 僕とバイトと危険な週末参照〉

 

僕は翔子さんに店長との経緯を説明した。

 

「‥苦労したみたいね…」

 

「アハハ、確かにあの時は迷惑を掛けたよ、でもお陰で美春との仲も少しずつだけど良くなってるからあの時、居てくれたの明久君のお陰だよ」

 

「それは良かったです」

 

店長は娘の美春ちゃん(2年Dクラス 清水美春)を溺愛し過ぎてとんでもない行動を取る事があったが出来るだけ彼女の自由にさせてやる様に僕がアドバイスをしたんだけどお陰で大分、仲が良くなっているみたいだ。

 

「ところで明久君、注目は何にする?」

 

「僕はパエリアとコンソメスープとコーラで、翔子さんは?」

 

「‥私は明太子パスタと紅茶とフルーツクレープで…」

 

「了解だ、それと今日はお代は良いからね」

 

店長は翔子さんに聞こえない様に耳打ちをしてきた。

僕は断ったが、美春ちゃんと仲良くなれたお礼がしたいと言ったので、店長の好意に有り難くあまえる事にした。

 

「じゃあ、ちょっと待っていてね、それと分かってはいるとは思うけど、美春に…」

 

と言うと先程の物腰柔らかい態度を一変させて黒いオーラを纒ながら言ったので慌てて落ち着かせる。

 

「心配しないで下さい、美春ちゃんとは何も有りませんから」

美春ちゃんの事になると相変わらずな様だ…

 

「そうかい?それならゆっくりとしていくと良いよ…」

 

そう言うと店長は厨房へ下がっていった。

暫くすると料理が運ばれ来た、僕と翔子さんは食べながら今までの事やこれからの学園生活について話して料理も食べ終わる時に翔子さんが不意に翔子さんが食べていたクレープをフォークに指して僕に差し出して来た。

 

「‥明久、ア~ン」

 

「翔子さん?」

 

「ア~ン」

 

こうなった翔子さんは以外に頑固なので僕は黙って従う事にして翔子さんが差し出したクレープに口を近づけ様としたその時…ヒュッ、カカカカッ!

何故か何処から飛んで来たフォークがテーブルに刺さっていた。

 

「ア~キ~!」

 

「明久君!」

 

僕は声のした方向に顔を向けるとそこには美波と瑞希さんが両手にフォークを4本挟んだ状態で既に臨戦態勢に入っていた。

 

「‥美波、瑞希、そんなもの投げたら危ない…」

 

「そうだよ、いきなり何をするの!?」

 

「何をするのじゃ、無いわよ!何でアンタが霧島と一緒に居るのよ!!」

 

「そうです、明久君は私と美波ちゃん以外の人と一緒に居てはいけません!!」

 

僕が何で美波達以外の女の子と一緒に居てはいけないのか分からないがこんな所を美春ちゃんに見付かったら……ヒュッ、カッ…遅かった……

 

「明久さん、私の家でお姉様と話すなんていい度胸していますね!」

 

「ちょっと待って美春ちゃん、僕達はいきなり美波達に因縁を付けられただけだからね!」

 

「問答無用です、確かに明久さんにはパパの事でお世話になりましたがお姉様と話すのは別の話しです!!」

 

 

 

福原)清水美春、ラ・ぺディスの店長の娘で美波ラブの百合娘である。

彼女も父親に似て特定の(島田美波)人の事になると回りが見えなくなる所がある。

 

 

 

 

「美春、余り明久君に迷惑を掛けてはいけないよ」

 

店長は冷静に美春ちゃんを宥めるが彼女は聞く耳を持たない…でも、店長も冷静に止めてくれる辺りは昔に比べると大分、成長したみたいだ。

 

「パパ黙っていて、これは美春と明久さんの問題です!」

 

と言うと美春ちゃんは美波達と同じように両手にフォークを挟み臨戦態勢に入ったのでこれ以上は店長や他のお客さんに迷惑が掛かるから取り敢えず逃げる事にした…

 

「翔子さん、逃げるよ!」

 

「あっ…」

 

僕は翔子さんの手を掴み店内から猛ダッシュで逃げ出した。

 

「あっ、こらアキ~!!」

 

「待ちなさい~、明久君!」

 

「逃しません!」

 

「明久君、ごめんねぇ、今度またゆっくりしていってね」

 

美波達が好き勝手言うなか僕は逃げながら右手を上げて店長に挨拶をして店を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈絶賛逃走中〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

如月中央公園

 

 

もう、美波達もひつこいな…FFF団がいないだけまだましかも…

 

「待ちなさい!アキィィ~!!」

 

「明久君、大人しく捕まってお仕置きを受けるのDEATH♪」

 

「瑞希さん、お仕置きの後にも不吉な言葉が混じってるよぉぉ~」

 

「明久さんも往生際が悪いですわ~」

 

 

 

暫く逃げていると秀吉が僕達がいる方へ歩いていた。

 

 

「よお、明久に翔子殿、何をしておるのじゃ?」

 

「‥実は…」

 

〈高速説明〉

 

「ア~キィィ~!!」

 

不味い、取り敢えず身を隠さないと…

 

「秀吉、翔子さん取り敢えず、こっちに」

 

僕と翔子さんと秀吉は公園の茂みに身をかくした。

 

「明久君何処に逃げたんですか~!」

 

「明久さん、出てきなさ~い」

 

美波達は茂みを隔てまだ僕を探してる…

その時、秀吉が話し掛けてきた。

 

(明久達は島田達から追われておるのじゃな)

 

(そうなんだよ、せっかくのお礼が台無しだよ)

 

(‥明久…)

 

(何かな翔子さん?)

 

(手…)

 

(手…?…‥うわっ、ごめん…)

 

僕は逃げるのに夢中だった為に翔子さんの手を握ったままなのを忘れていたのを思いだし慌て手を離した。

 

(…別にいい…‥/////)

 

(逃げるなら変装でもするかのう?)

 

(変装?)

 

(ああ、部員が儂用にと渡された衣装があるのじゃ)

 

僕は逃げ切る案が無かったので秀吉の提案を受ける事にした。

 

 

 

《着替え中》

 

 

 

《着替え完了》

 

〈明久&秀吉 アニメOVAの翔子が着ていたメイド服〉

 

 

(秀吉…)

 

(ああ‥お主の言いたい事は良く分かる…)

 

(明久も秀吉も良く似合ってる…///)

 

「見付けましたわ!」

 

その時、こちらの気配に気付いたのか誰か飛び込んできた。

 

「お姉様、見付けました!!」

 

飛び込んできたのは、美春ちゃんだった。

そして美春ちゃんが美波達を呼び込んだ為に二人共こちらに飛び込んできたが…‥

 

「何だか凄く可愛いんですけど…orz」

 

「何、この敗北感…orz」

 

「明久さん、反則です、可愛い過ぎます、似合い過ぎです、でもお姉様は渡しません!!」

 

瑞希さんと美波は何だか項垂れてorzになってるけど、美春ちゃん、僕は美波の事は別に何も思って無いからね…

 

 

(今のうちに…ダッシュ!!)

 

僕は再び翔子さんの手を取り逃げ出した…

 

「あっ、待ちなさい~、お姉様、項垂れてる場合では無いですよ!」

 

「…っ!!」

 

「…っ!待ちなさぁ~い~、アキィィ~」

 

「ヤバイ、気付かれた!」

 

 

〈再び逃走開始〉

 

 

~ 明久 side out ~

 

 

 

 

~ 秀吉 side ~

 

明久も大変じゃが、あやつらも懲りぬのぅ。

 

「しかし、変装させたのは失敗じゃったか」

 

「いや、あれはあれで良い…」

 

いつの間にかカメラを持ったムッツリーニが木にぶら下がっていた。

 

 

~ 秀吉 side out ~

 

 

 

《キング・クリムゾン》

 

 

 

文月学園校舎内1F 職員室前

 

 

~ 明久 side ~

 

僕は翔子さんの提案であの三人から逃れる為、文月学園に来ていた。

 

「あっ‥竹内先生…」

 

「竹内先生は現国、だからチャンスだね」

 

「‥何で…?」

 

「美波は帰国子女でまだ日本語の読み書きが苦手だから戦力にならないからだよ」

 

僕達は竹内先生に模擬試召戦の承認許可を貰う為に竹内先生を呼び止める。

てか、何でこんな所に段ボールが有るんだろう…?

 

「竹内先生…模擬試召戦の召喚許可を下さい」

 

「あっ、はい、承認します」

 

「「試験獣召喚!(サモン)」」

 

僕達が召喚したと同時に美波達も追い付いて来た。

既に召喚フィールドが張られ僕達が召喚しているから美波達も召喚する。

 

「「「サモン!」」」

 

吉井 明久 

 

 752点    

 

霧島 翔子

 

 697点

 

 VS

 

島田 美波

 

  6点

 

姫路 瑞希

 

 345点

 

清水 美春

 116点

 

「な、何なのよ、その点数は…」

 

「だから、言ってるじゃないか…僕の学力はAクラスだって」

 

「明久君、まだカンニングを認めないのですか!」

 

「…っ!」

 

「認めないよ、これが僕の本当の実力だからね」

 

相変わらず、認めようとしてくれないのか…僕は友達だと思っているのに…‥

 

早く決着を着けないと翔子さんがキレ掛かってるし…

 

「明久さん、やはり勉強していたと言う情報は本当でしたのね…」

 

「そうだよ美春ちゃん、僕はAクラスに入りたくて勉強していたんだ」 

 

どうやら、美春ちゃんは信じてくれてるみたいだね。

 

「騙されたらダメよ!美春!!」

 

「そうです、明久君がこんな点数を取れる訳が有りません!!」

 

「お姉様…」

 

美春ちゃん…

 

「美春ちゃん…ちょっと来てくれてるかな…?」

 

「何でしょうか…?」

 

美春ちゃんは僕の言葉に従い近づいて来てくれた。

僕は他の人に聞こえない様に美春ちゃんに耳打ちをした。

 

「(美春ちゃん、僕はこれ以上、デートの邪魔をされたくないんだ…)」

 

「(それってどう言う…)」

 

「(僕が好きなのは後にいる翔子さんなんだ、だから邪魔をされたく無い、だからね…ゴニョゴニョ)」

 

「(それが明久さんの本心で有るならば信用させて頂きます、美春も…ゴニョゴニョ)」

 

「(ありがとう、美春ちゃん…)」

 

「(礼には及びません、美春も貴方には大きな恩が有りますから…)」

 

そう言うとお互い元の位置に戻った。

 

「清水と何を話してたの‥?」

 

「何でも無いよ、ただ僕が合図を出したら翔子さんの召喚獣を瑞希さんの召喚獣に突っ込ませて」

 

 

 

「美春、アキと何を話してたの?」

 

「何でも有りませんわ、お姉様」

 

お互いの召喚獣が攻撃体勢に入ると竹内先生から模擬戦開始の声が掛かる。

 

竹内「では、開始!」

 

開始の声と同時に僕は一気に美波達の召喚獣に向けて自分の召喚獣を走らせる…

そして美波達もまた僕の召喚獣に向けて召喚獣を突進させて来る…そして…‥バシュッ

 

島田 美波

 

 戦死

 

「何‥!?」

 

美春ちゃんが美波の召喚獣に攻撃し美波は自分の召喚獣に何が起きたのか訳が分からず思わず声を上げる…

そして僕は目で翔子さんに合図を送る…

 

(今だよ、翔子さん)

 

僕が合図を送ったら即座に翔子さんは瑞希の召喚獣に向けて召喚獣を走らせる…

僕はそのまま美春ちゃんの召喚獣の鳩尾を打ち抜く、それに気を取られていた瑞希さんは隙だらけになり、そこに翔子さんの召喚獣から首を撥ねられ勝負がついた。

 

(…ごめんなさい‥お姉様…)

 

清水 美春

 

 戦死

 

姫路 瑞希

 戦死

 

「ソロモンよ!私は帰って来たぁぁぁ~~!!」

 

模擬戦が決着し先程見かけた段ボールから鉄人が何処かの軍人の名台詞を言いながら表れた…でも、あの図体でどうやって入っていたんだろうと心の中でツッコミを入れていた。

 

「美春ぅぅ~、アンタ、何で私に攻撃してんのよぉぉ~!」

 

「お姉様、これで一緒に補習が受ける事が出来ますね♪(お姉様には悪いですが…明久さんの為です‥それに‥今のお姉様は…‥)」

 

「アキ、美春に何を吹き込んだのよ!!」

 

(ごめんね、美春ちゃん)

 

(構いませんわ、お姉様と一緒に居られますから…)

 

(ありがとう…)

 

僕は美波の言葉を気にせずに美春ちゃんに目配せを送った。

そして、鉄人が戦死した三人を連れて補習室に向かう途中に立ち止まり

 

「お前…目覚めたのか…?」

 

〈メイド服着用中〉

 

「誤解ですぅぅぅ~!」

 

僕は思わず声を上げてしまった。

 

「アキィィ~覚えてなさいよ~!」

 

「明久君、今度会ったらお仕置きデス~!」

 

「お姉様、私が個人的に色々と教えて差し上げますわ」

 

美波と瑞希さんの二人は恨み節を吐きながら鉄人に襟首を捕まれ引き摺られて行く中で美春ちゃんは大人しく鉄人に着いていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんね、翔子さん‥」

 

「どうして謝るの…?」

 

「せっかくのお礼がめちゃめちゃになっちゃたから…」

 

「大丈夫‥十分楽しかったから…」

 

「そう‥良かった…」

 

「‥こ、今度は…」

 

「ん、何?」

 

「‥今度は私から誘って良いかな…?」

 

雄二が好きなはずの翔子さんが何故、僕を誘ってくれたのかこの時は分からなかったけど、僕も何故か迷わず答えていた。

 

「うん、もちろん喜んで」

 

 

 

 

こうして僕達の初デートは終了したのだった。

 

 

~ 明久 side out ~

 

 

 

 

 

 

 

明久との初デート、思わぬ邪魔が入ったけど楽しかったな……

そう思っていると家に着いてしまった…が家の前に誰か立っている…?

 

「‥1セット、500円…」

 

立っていたのはムッツリーニだった。

ムッツリーニが差し出した物には今日、明久が着ていたメイド服の姿が写っていた。

私は迷わず…

 

「全部…貰う…」

 

「‥毎度あり♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

福原)土屋と霧島の間に吉井明久(アキちゃんを含む)の写真独占契約が結ばれこの日を境に吉井明久の写真がムッツリ商会に並ばなくなったと言う…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回、明久メインで描いたのは、書きやすかったのとそっちの方が面白いと判断したからです。
本来なら短く書く予定でしたが書いていたら色々アイディアが出てきて書き上げたら気が付けばこの小説の最大長文記録更新になってしまいました。
次回からメインストーリーに戻りますが、面白いネタが思い付くか要望が有ればメインストーリーの合間に書きたいと思ってます。

活動報告にてオリジナル腕輪のアイディアを募集していますので御協力お願いします。
腕輪のアイディアを書いて頂く際は出来たら消費点数等、詳しく書いて頂ければ助かります。
その他にご意見、ご感想、ご指摘、ご要望等々有りましたら小説の感想箱への投稿をお願いします。
あとついでに評価も付けて頂ければ有り難いです。

では今回もご閲覧頂きありがとうございました。


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如月グランドパーク編
第15問 私と明久とストラップ


バカテスト

第1問
西暦1492年にアメリカ大陸を発見した人物の名前をフルネームで答えなさい。

霧島翔子、吉井明久の答え
「クリストファー・コロンブス」

教師のコメント
正解です。卵の逸話で有名な偉人ですね、コロンブスと言う名前は有名ですが、ファーストネームが以外と知られていないので意地悪問題のつもりでしたが貴方達には関係有りませんでしたね。

島田美波、中林宏美の答え
「コロン・ブス」

教師のコメント
フルネームは分かりませんでしたか、コロンブスは一言でファミリーネームであってコロン・ブスでフルネームでは有りませんので気を付けましょう。

須川亮、他Fクラス多数
「ブ・ス」

教師のコメント
歴史上の偉人に何て事を。


私は今日から明久を誘いこれから毎日、一緒に学園へ登校する事になった。

 

「しかし、驚いたよ~、姉さんから起こされて玄関に出た時に翔子さんが居るんだもん」

 

「‥明久の驚く顔を見たかったら…」

 

それにしても朝起きて私に会った時の顔は傑作だった…

( ゜Д゜)←感じだった…

 

しばらく歩き、学園前の横断歩道を渡っている途中に明久が何か見つけたみたい…

 

「何だろう…?フィーのストラップ?」

 

明久はストラップを拾い上げたかと思ったらそのままその場に置いて横断歩道を渡って来た…

 

横断歩道を渡った来た明久と学園へ向かおうとしたらそこには小学生くらいの女の子がしゃがみ込んで何かを探しているみたいだったので、明久はその女の子に話し掛けた。

 

「キミ、何か探し物?」

 

女の子は明久に声を掛けられ明久の顔を見ると先程まで険しかった顔をパァーと明るい笑顔に変わって明久に話し掛けた。

 

「あっ、優しいお兄ちゃん!」

 

「やあ、葉月ちゃんどうしたの?」

 

明久が話し掛けた女の子は葉月と言う様だ…見たところ知り合いみたい……

 

「フィーちゃんのストラップ、無くしちゃったですぅ…限定版でもう、売って無いのに…」

 

ストラップ?………そう言えばさっき、明久が拾ってた様な……?

 

「ああ、それならあそこに…」

 

と明久は横断歩道の真ん中を指差す………何で置いてきてるの…?

葉月ちゃんはストラップを取りに行こうとしたが運悪く信号が赤に変わってしまった。

また運が悪い事にここは普段、交通量の少ない所なのだか今日に限って交通量が多く、通り過ぎる車はF1並の音速を立てて通過していく……ここって日本よね…?

 

幸か不幸か車はストラップを避ける様に通過している所に福原先生がこちらに向かってきた…

明久はすかさず、福原先生に召喚獣の召喚許可を求めた。

 

「福原先生、召喚許可を下さい!」

 

「おや、どんな理由ですか?」

 

「急いでるんです!兎も角早くお願いします!!」

 

「仕方ないですね…今回は特別ですよ‥」

 

常に落ち着いている福原先生を明久が慌てて急かすと福原先生は承認してくれた。

 

「試験獣召喚!(サモン)」

 

明久は召喚獣を召喚すると車が音速で駆け抜ける中、ストラップ目掛けて召喚獣を突っ込ませた……明久の召喚獣にはフィードバックがあったはず…そんな所に召喚獣を突っ込ませたら…ドーーン……言わん事無い……

 

 

思った通り明久の召喚獣は走って来た赤色車に吹き飛ばされて私達のいる歩道に戻ってきた。

明久の召喚獣は観察処分者仕様なので当然、ダメージが彼にもあるので戻ってきた召喚獣と共に倒れていた…

 

「いた、たた…フィードバックが…」

 

明久が立ち上がると葉月ちゃんは駆け寄り心配そうに声を掛けていた。

 

「お兄ちゃん、大丈夫ですかぁ?」

 

「うん、大丈夫だよ」

 

いや、大丈夫って…車に吹き飛ばされるフィードバックって結構ある筈だけど…

と思っていたら明久の召喚獣を吹き飛ばした車の窓が空いた…

 

「全く、何をバカやってるんだい!」

 

あっ…この車学園長のだったんだ…

 

「おはようございます、学園長…」

 

この先生も全く動じてない…そのまま学園長に挨拶してるし…

 

「驚いたじゃないかい!召喚獣で悪さなんてするんじゃない!!」

 

学園長は血相を変えて明久を叱責する。

当然だと私も思う…いきなり召喚獣とは言え飛び出して来るんだから…

 

「悪さなんかじゃ無いですよ、落とし物を拾おうとして…」

 

と明久が言ってストラップがあった方に目を向けると、運悪くショベルカーが通過し、無惨にもフィーちゃんのストラップはご臨終しました……てかこの辺道路工事何てしてたかな…?

 

「ふぅ、オモチャに現を抜かすなって事だね…」

 

学園長は明久に冷たく言い放つが葉月ちゃんは泣きそうだし…どうしよう…?

 

「そんな言い方しなくても良いじゃない無いですか!」

 

そう言うと明久は学園長に向けと…

先程まで張ってあったフィールドが消滅し明久の召喚獣も消滅した…

 

「召喚許可を取り消しました、召喚獣を暴力に使ってはいけません…」

 

どうやら福原先生が承認を解いたみたい…

 

「すみません、少し熱くなってました」

 

明久は直ぐに謝った。

 

「分かってくれたのなら良いですよ、では学園長、失礼します」

 

そう言うと福原先生は学園へ向かって行った…

 

「ふむ、アタシもチョイと言い過ぎたさぁね、お詫びに一つ良いことを教えてやろうじゃないか」

 

「「良いこと?」」

 

私と明久が同時に聞いた。

 

「今日、学園でチョイとしたイベントをやるんだよ、確かイベントの景品の一つにそのストラップもあったはずだよ」

 

「本当ですか!?」

 

明久が言う。

 

「ああ、如月グループは学園のスポンサーだからね、景品提供の一覧に書いてあったよ」

 

「ありがとうございます、ババア♪」

 

「礼なら、景品を取ってから言いなクソガキ♪」

 

学園長はそう言うと車を学園へ走らせて行った…

明久…学園長にお礼は言うのは良いけど、最後は失礼…

しかも学園長も応戦してるし…

私は女の子に声を掛けた。

 

「‥ストラップは必ず、取って来るから待っててね…」

 

私は葉月ちゃんの頭を撫でながら言った。

 

「ありがとうですぅ、凄く綺麗なお姉ちゃん♪」

 

そう言うと葉月ちゃんは学校へ走って行った。

 

「明久…」

 

「何、翔子さん?」

 

「イベントが何か分からない‥けど‥必ず取ろうね…」

 

「うん!」

 

それから私達は学園へ向かった……

 

 

 

 




今回から本編に戻ります♪
腕輪のアイデアを頂いた「2段目の空き箱」様、「ちはやふる」様、この場を借りて御礼申し上げます。
頂いたアイデア有り難く使わせて頂きます。
前話が長かったので今回は短めにしました。
前話である伏線を張っていたのですが、自分で読んでみてその伏線が伝わり難いと判断したので加筆を行ってます。
加筆前を既に読まれている方はもう一度読んで頂ける様にお願いします。

ご意見、ご感想、ご指摘、ご要望等々有りましたら、小説の感想へご投稿下さい。
では今回もご閲覧ありがとうございました。


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第16問 波乱の幕開けのオリエンテーリング

バカテスト

第2問
時に食欲できる地下茎をもつ英語で「Lily」という植物を答えなさい。

霧島翔子の答え
「ユリ」

教師のコメント
正解です。流石は霧島さんです、問題ありません。

木下優子、玉野美紀の答え
「女の子」

教師のコメント
女性同士の同性愛をそう表現される事も有りますが不正解です。

島田美波、Fクラス多数の答え
「木下秀吉」

教師のコメント
確かに彼には似合いそうですが、木下君は植物では無いので不正解です。


2年Aクラス 教室内

 

~ 明久 side ~

 

僕と翔子さんが教室に着くとクラスのみんなが大形ディスプレイの前で騒いでいた。

 

「みんな、どうしたの?」

 

僕が声を掛けると近くに居た愛子さんがモニターを差した。

 

「これだよ♪」

 

僕は差されたモニターを見る。

 

「文月学園主催豪華商品争奪オリエンテーリング大会!?」

 

僕はモニター表示された事を見て思わず声を上げてしまった。

 

「‥学園長が言ってた事って、これの事だと思う…」

 

翔子さんがモニターを指差し言う。

僕は学園…いや妖怪ババァ長が言っていた景品を探した…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       吉井明久&霧島翔子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれ…今なんかおかしな所が無かったかな…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      吉井明久&霧島翔子

      坂本雄二&木下優子

 

 

    以上、4名は必ずペアを組む事。

 

 

 

………?

 

 

 

 

「はぁぁぁぁ~~!!」

 

再び僕は思わず声を上げてしまっていた。

えっ、何で僕と翔子さんが組む事になってんの?

それに雄二は何で優子さんと?

僕が混乱している中、教室の外からこちらに向かう聞き慣れた声と集団の足音が聞こえて来た…ドタドタドタドタ……ガラッ

突然開いた扉の方を見ると汗だくになった雄二がいた…恐らくペアの件をみたあの集団から追いかけられたのだろう。

 

「たっく、あのババァ何を考えていやがる!」

 

雄二…あの妖怪に常識を求めても……ダダダダダダッ

 

「異端者には死を!!」「坂本を殺れ!」「吉井も許すまじ!!」

 

あ~あ、嫉妬に狂った集団が規約違反してまでAクラスに押し掛けちゃったよ……

まあ、こんな状態になった彼には関係ないか……

 

「横溝、吉井及び坂本の罪状を述べよ!」

 

「はい、会長!吉井明久及び坂本雄二は異端審問会の血の盟約に背き学園一の美少女、霧島翔子及び木下秀吉の姉、木下優子とオリエンテーリングのペアを組む……」

 

「結論だけ述べよ」

 

「美女二人とペアが組めるのが羨ましいんじゃぁぁ~、ボケェェェェ~~~!!」

 

「うむ、実に分かりやすい、判決、死刑!」

 

こんな訳の分からない事で殺されては堪らないよ。

丁度いい所に高橋女史が来た。

 

「高橋女史、ここに居る雄二を除いたFクラス全員に総合科目で模擬試召喚戦争を挑みます、召喚許可を下さい!!」

 

「承認『アキィィィ~!!』『明久君ぅぅぅ~ん!!』」

 

……張り出されているだろうから予想はしてたけど……

やっぱり、来たみたいだね…

 

「アキ、これはどういう事よ!!」

 

「明久君、納得のいく説明をしてください!!」

 

「説明もなにも僕も理由が聞きたいよ!!」

 

「それは学園長がお決めになった事です」

 

…高橋女史、確かに説明を求めたけど、この状態でいったら……

 

「アキ、お仕置きが必要な様ね…」

 

「明久君、覚悟して下さいね…」

 

やっぱり、こうなった……

 

「久保利光、島田さん、姫路さん両名に模擬試召喚戦争を挑みます!」

 

利光君…

 

「木下優子行きます!」

 

優子さん…

 

「工藤愛子、ボクも出るよ♪」

 

愛子ちゃん…

 

「明久を傷付けるのは許さない…霧島翔子いきます…」

 

翔子さん…

 

「木下秀吉、推して参る!!」 「‥土屋康太同じく…」

「高橋芽以、出ます!」「「「私(俺)も(坂本、木下、土屋除く)Fクラス全員に挑みます!!」」」

 

みんな…ありがとう……

 

「「「「試験獣召喚!!(サモン)」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後、雄二、秀吉、ムッツリーニを除いたFクラスの人達はAクラスの人達からボコ……丁重なO☆HA☆NA☆SHIを受けて自分達のクラスに戻ってくれた。

 

ちなみにFクラスは条約違反に伴い設備の畳とミカン箱からござと画板になり、イベント終了後に特別補習を受ける事になったみたいだ。

 

 

 

~ 明久 side out ~

 

 




今回もご閲覧頂きありがとうございます。
本日より新作小説の執筆を始めました、タイトルは「僕と最愛の2人のお嬢様」です。
バカテスを元にハヤテのごとく!をクロスオーバーさせた作品になります。
無謀な試みとは思いますが他にも同時執筆を行っている作家さんも沢山いるので頑張って更新して行くので両作品共々よろしくお願いいたします。

あと、近い内に清涼祭後のイベント?的なストーリーを募集したいと思っています。
詳細は活動報告又は小説の後書き等でお知らせしたいと思いますのでよろしくお願いいたします。

ご意見、ご感想、ご指摘、ご希望等有りましたら小説の感想場へのご投稿をお願いします。
ついでに評価も付けて頂けたら有り難いです。
では今回もご閲覧頂きありがとうございました。


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第17問 私と明久とオリエンテーリング開始前

バカテスト

第3問
マザーグースの歌の中で「スパイスと素敵なもので出来ている」と表現されているのは何でしょう?

木下優子の答え
「女の子」

教師のコメント
正解です。流石は優等生の木下さんですね。
女の子の材料は砂糖とスパイスと素敵なものと表現されています。

霧島翔子、姫路瑞希、久保利光、土屋康太、島田美波、玉野美紀の答え
「アキちゃん(吉井明久)」

教師のコメント
吉井君は確かに女装とか似合いそうですが、吉井君は男性なので不正解です。
秀才の三人まで同じ答えなのは、わざとなのでしょうか?

清水美春の答え
「お姉様(島田美波)」

教師のコメント
答えは間違っていますが性別が合っているので特別に正解にしておきます。

小山友香の答え
「カレーライス」

教師のコメント
女の子は食べ物では有りません。

姫路瑞希の中の人の答え
「女の子、美味しいです!」

島田美波の中のコメント
事務所とお母さん(明久の中の人)に怒られるよ!
自重して!!



福原)Fクラスに丁重にお帰りになった後…

 

 

2-Aクラス教室内

 

私は美波や瑞希を中心としたFクラスの面々が西村先生からFクラスへ強制送還された後、明久と今回のオリエンテーリングのルールを確認していた。

 

 

   文月学園主催豪華商品争奪

 オリエンテーリング大会ルール次項

 

一、試験問題の解答が各チェック

  ポイント(景品の引換券)である。

  ゲームなのでハズレもあり。

一、オリエンテーリングのパート

  ナーは出来る限り男女2人一組

  で組む事。

 (クラスや学年は問わない)

一、商品の獲得は早い者勝ちと

  するがチェックポイントにて

  ペアがぶつかった場合は召喚獣

  バトルにて勝利したペアが獲得

  するものとする。

一、召喚獣バトルで敗北した場合は

  オリエンテーリング時間内は

  補習は免状されるが後日、受ける

  ものとする。

一、オリエンテーリング開始は午前10時

  のチャイムを合図とし、終了時刻は

  下校のチャイムの午後4時とする。

一、ペアを組む時間はオリエンテーリング

  開始15分前までとし、ペアが決まって

  ない場合は各クラス担任が決めるもの

  とする。

※重要事項

 

       吉井明久&霧島翔子

       坂本雄二&木下優子

 

   以上の4名は、必ずペアを組む事。

 

ペアに関して異議がある者は、西村先生の特別補習授業をオリエンテーリング終了後に受けるものとする。

 

    文月学園学園長 藤堂 カヲル

 

「……学園長、先手を打っていたみたい…」

 

「そうみたいだね、でも何でこのペアなんだろう?」

 

それは、学園長の気遣いだと思う…流石は学園のトップに居る人だ、私達の想いもお見通しみたい……

私の想いに気付かない鈍感を直球で言ってみる事にした。

 

「‥学園長の気遣い…」

 

「‥?それって、ストラップが取れる様にって事?」

 

前言撤回、超鈍感だ…

だったら何で私達だけでは無く、雄二と優子が必ずペアを組む様に念を押されているのに気付かないのだろう……

 

「‥うん、多分そうだと思う…‥」

 

私は諦めて肯定した。

 

「そうなんだ、あのババアも良いとこあるみたいだね」

 

明久‥学園長に失礼‥…

 

「それはそうと、景品の確認をしないと…」

 

明久は景品のリストに目を通す、私もそれに釣られてリストに目を通してみる。

 

(学食無料食券1年分、学食デザート無料券1年分、新作ゲーム、図書券10,000円分、高級焼肉店無料食べ放題券、西……)

 

「あった!!」

 

「…どうしたの?」

 

私が景品リストに目を通している中、明久が声を上げたので聞いてみた。

 

「ストラップ、あったよ!」

 

それを聞いて私ももう一度リストに目を通す。

 

(如月グランドパークプレミアムペアチケット(ウェディング体験付き)&如月グランドパークマスコット限定ストラップ3匹セット)

 

「よし!絶対に取ろうね翔子さん!!」

 

「‥うん///」

 

明久が意気込むのはストラップの為だけど、私はプレミアムチケットの事が頭にあったので思わず赤くなって答えていた////

でも、これって凄い争奪戦になるんじゃないかな………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

福原)如月グランドパークプレミアムペアチケットは霧島の予想通りこの後、壮絶な争奪戦が繰り広げられる事になる…………

 

 

 

 

 

 




皆さん、お久しぶりです、久しぶりの投稿になりましたがご満足頂けたでしょうか?
次回でオリエンテーリングは終了します。
果たしてチケットは誰が入手するのかはバレバレでしょうが気になるのはチケットの行方ですね。
そして今回のバカテストですがこれは私がとあるアニラジを聞いて思い付いた内容をそのまま出題、解答としてみました、完全に悪乗りですが後悔はしてません(`・ω・´)
これは分かる人には分かるネタです(笑)
これに関する感想を聞いてみたいので是非、感想のご投稿をお待ちしています。
ついでにこの小説の評価も頂けたら有り難いです。
では今回もご閲覧頂きありがとうございました。


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第18問 私と明久とオリエンテーリング!

バカテスト

第4問
地図と方位磁石を頼りにチェックポイントを辿るスポーツを何と言うでしよう。

坂本雄二、木下優子の答え
「オリエンテーリング」

教師のコメント
正解です。今回のイベントでは本来のオリエンテーリングのルールとは多少違いますが頑張って下さい。

土屋康太、工藤愛子の答え
「オリエンテーション」

教師のコメント
オリエンテーションは学校・会社などの組織で,新入者がそこでの生活・活動に早く適応できるようにはからう行事等を指す言葉なので不正解です。
オリエンテーリング呼び方が似ているので間違えたのでしょうか?

吉井明久、霧島翔子の答え
「ロールプレイングゲーム」

教師のコメント
そう答えると思ってました…最近、学力を付けてきた吉井君なら簡単に解ける問題のはずなんですが…こう言う答えを見て先生は逆に安心してしまうのは何故なんでしょう?
首席の霧島さんが吉井君と同じ解答になっているのも謎ですね。


福原)オリエンテーリング開始1時間前、学園長の策略で既にペアが決まっている吉井&霧島、坂本&木下(姉)の二組以外はペア探しが始まっていた。

 

~ 愛子 side ~

 

翔子と優子とペアを組もうと思ってたケド、既に決まっていたみたいだしぃ~♪ボクは誰と組もうかな~、極力男女で2人一組てなってたし~♪康太君でも誘ってみようかなぁ~♪

 

 

 

~ 愛子 side out ~

 

 

~ 芽以 side ~

 

男女で2人で一組ってなってたし、遊園地にウェデング体験、これは秀吉を誘わないと♪

っと、愛子が教室から出ていくみたいね。

ちょっと、声を掛けてみよう。

 

「愛子♪」

 

「芽以、何カナ?」

 

「愛子は誰と組むの?」

 

「う~ん、康太君カナ、芽以は?」

 

「私はもちろん、秀吉よ♪」

 

「なら一緒に行こうヨ♪」

 

「うん♪」

 

私は愛子と一緒にFクラスに向かう事にした。

 

 

~ 芽以 side out ~

 

 

2年Bクラス教室内

 

~ 恭二 side ~

 

如月グランドパークのペアチケットか…

友香と一緒に………

 

バタバタバタ…ガラッ!

 

「恭二!」

 

「友香!?」

 

いきなり教室に友香が入って来た。

 

「私と組んでチケット取るわよ!」

 

…チケット……如月グランドパークのプレミアムチケット

の事か?

友香のウェデングドレス姿……悪くないな…

 

「わかった、必ず取ろう!」

 

「流石は恭二、話が早くて助かるわ♪」

 

そんなこんなで俺と友香はペアを組む事になった。

 

 

~ 恭二 side out ~

 

 

2年Dクラス教室内

 

 

~ 美春 side ~

 

これは面白い事になりましたわね。

上手く行けばお姉様を美春の物に出来ますわ♪

しかし、ペアは極力男女で組む事が前提…どうしたものでしょう…

 

「清水美春さんは居るかな?」

 

私がペアの事を考えてると美春を呼ぶ声が…

教室の入口にはAクラスの久保とか言う殿方が立っていました。

 

「学年次席の貴方が美春に何のご用でしょうか?」

 

美春は警戒心を持ちながら聞いてみました。

 

「そんなに警戒しないでくれないかな、ただ君と手を組みたいだけなんだ」

 

「どういう事でしょう?」

 

「君は、普通の人からみればかなり特殊な人だと聞いている、かく言う僕も…」

 

話を聞くとこの人も私と同じだと言う事と、チケットを入手してお姉様を明久さんに近付けたくない事が主な理由らしい…

 

「分かりましたわ、貴方と組みましょう」

 

「ありがとう、清水さん」

 

利害が一致していた私はこの殿方とペアを組む事にしました。

 

 

~ 美春 side out ~

 

~ 美波&瑞希 side ~

 

作者権限発動!!

《キング・クリムゾン》

 

瑞希&美波&須川&横溝)ひどっ!!

 

 

 

キ~ンコ~ン♪カ~ンコ~ン♪

 

 

福原)それぞれの思惑が絡む中、オリエンテーリングが開始を告げるチャイムが鳴った……

 

オリエンテーリングペア

 

吉井明久&霧島翔子 坂本雄二&木下優子

根本恭二&小山友香 久保利光&清水美春

土屋康太&工藤愛子 木下秀吉&高橋芽以

島田美波&姫路瑞希 須川 亮&横溝浩二

 

 

文月学園校庭

 

~ 明久 side ~

 

僕と翔子さんは今、雄二と優子さんのペアと一緒にいる。

 

「問題は3問で1セットか…」

 

「1問目の答えがX座標、2問目がY座標、3問目がZ座標、つまり何階に在るかを示している訳ね」

 

雄二と優子さんが改めてルールの確認をしていた。

 

「なぁんだ、全部選択問題なんだ♪」

 

僕は気楽に答えた。

 

「…明久は選択問題は得意なの‥?」

 

翔子さんが聞いてきた。

 

「任せて♪数学はストライカーシグマV、現国はプログレムブレイカー、歴史はシャイニングアンサー」

 

「お前の人生はサイコロで左右されてきたのか…」

 

雄二が飽きれている様だか気にしない!

 

「見てろ!!」

 

「見てなきゃならんのか…」

 

更につっこまれるが気にしない!

 

「唸れ!ストライカーシグマファァィ~~ブ!!」

 

〈演出はアニメ第1期5話参照〉

 

「X座標652、Y座標237、Z座標5、ターゲットはあそこだ!!」

 

僕は自信満々でストライカーシグマVが示した、座標を指差す。

 

「おもっいきり、空中ね…」

 

「お前、取ってこい…」

 

雄二と優子さんは飽きれながら言う…

あれ…?おかしいなぁ…と思っていたら……

 

「あったぁぁ~~♪」

 

僕達は声をした方をみるとムッツリーニと愛子ちゃんが何かな見つけた様だった。

 

「あったよ、康太君♪」

 

「…デザート無料券」

 

デザート無料券でも羨ましな…

 

「X軸とY軸は合っていたみたいね」

 

優子さんは苦笑いをしながら言うけど、僕は誇らしげに言う。

 

「ほら、ストライカーシグマVは凄いだろう!」

 

「信じてる、お前が凄いがな…」

 

雄二は更に飽きれている…

 

「さあ、次に行こう、康太君♪」

 

ムッツリーニと愛子ちゃんは次に行くみたいだ。

 

「…明久、急がないと……」

 

翔子さんが急かして言ってきた。

 

「そうだね、急がないとストラップが取られたら大変だしね」

 

「何だお前、チケットが目当てじゃ無いのか?」

 

「うん、僕達は事象が合ってストラップが欲しいんだ、雄二はチケット目当てでしょう?」

 

「なっ!?/////」「ふぇっ…!?////」

 

あれ…?雄二はともかく…なんで優子さんまで赤くなってるんだろう…?

 

「…雄二と優子は両想い……」

 

えぇぇぇ~~~!!

僕は心の中で思いっきり叫んでいた…

 

「「///////」」

 

思わぬ翔子さんの発言で二人共顔が真っ赤になってるし……

僕は二人を邪魔しては悪いと思い、二人共フリーズしているが翔子さんに声を掛けて雄二達と別行動を取る事にした。

 

~ 明久 side out ~

 

 

 

中庭

 

~ 美春 side ~

 

美春とした事が久保さんと逸れてしまいましたわ…

しかし、商品は探さないと、確かこの座標では………

キュピーン!

(この感覚は…近くにお姉様が居ますわ♪)

 

ガサガサガサ

ガシッ!

「捕まえましたわ、お姉様♪」

 

「あ、あ、美春?アンタ何でここに?」

 

「問題は解けましたわ、お姉様♪」

 

「何よ、いきなり」

 

「見て下さい、お姉様、私が頑張って解いた答えを♪この解答と地図を照らし合わせるとなんと!」

 

「嫌な予感しかしないけど、一応聞いとくわ」

 

「嫌な予感とは失礼な話ですね、まあ良いです、お宝はお姉様のブラの下に隠されているのが分かったのです♪」

 

「はぁ~、そんな訳無いでしょう!!」

 

「さあ、美春に身も心も委ねて下さい♪文部科学省も言ってるので間違いありません♪」

 

「あ、アンタが間違ってるわよぉぉ~」

 

「だったら、美春と一緒に大間違いを犯しましょう♪」

 

「嫌ぁぁぁぁぁぁ~~~!!」

 

 

~ 美春 side out ~

 

 

2学年下駄箱付近

 

~ 利光 side ~

 

どうしたものかな…清水さんと逸れてしまった…

地図の座標だとこの辺のはずだか…ガハッ!

 

こ、これは…明久君の靴箱!!

もし、こんな所を誰かに見られでもしたら……僕が明久君の靴箱にラブレターを入れようとしてるみたいに見られるんじゃないか?

いや、待て僕はこの中にある宝に用があるんだ…

いや、いや、人によっては明久君の靴箱は宝箱じゃないか?

僕はどうすれば、どうすればいいんだあぁぁぁ~~!!

 

福原)好きにして下さい…

 

~ 利光 side out ~

 

 

~ 須

 

長くなるので作者権限発動!!

 

《キング・クリムゾン》

 

須&横)酷い!

 

 

屋上

 

 

~ 雄二 side ~

 

翔子のフリーズしていたお陰でもう残り時間がすくねぇ、まだプレミアムチケットは残ってるみたいだし、チケットを取ってあいつらに押し付けてやる!

 

「優子」

 

「何、雄二君?」

 

「チケット取って、あいつらに押し付けるぞ!」

 

「えっ、ええ、そうね//シュン」

 

何で赤くなりながらショボンとしてんだ…

…おっと、先客がいるみたいだな…

 

「「あっ、坂本(君)!」」

 

「姫路に島田か…」

 

「その様子だと商品を見付けてるみたいね…」

 

優子が言う。

 

「確かルールだと召喚バトルで奪い取っても良かったんだよな…」

 

なっ…根本と小山

 

「なんじゃ、雄二達もいたのかのぅ」

 

秀吉に芽以…

 

「ボク達もいるよ♪」

 

ムッツリーニに愛子…

 

「お姉様には悪いですが、それはこちらに渡して頂きます!」

 

清水に利光!

 

「ここに来たって事は全員アレ狙いか…」

 

「福原先生、召喚許可を下さい!!」

 

「承認します!」

 

しまった、誰か連れてきてたみたいだな…仕方ない…………

 

「「「「サモン!!!!」」」」

 

一同に召喚獣を展開させたが……

 

 

 

 

キ~ンコ~ン♪カ~ンコ~ン♪

 

「時間切れです…」

 

「くっそ~!!」

 

時間切れで商品を取れなかった俺たちは一様に悔しいがっていたが島田と姫路の方を見てみると二人は青ざめていた…

俺は商品の内容が気になったので商品を島田に聞いてみた所

 

「西村先生&高橋先生の一週間強制特別補習の招待券」

 

 

だったらしい…

ここにいた一同はこう思っていたはずだ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(とれなくて良かった………)

 

 

 

 

 

 

 

 

~ 雄二 side out ~

 

 

 

~ 友香 side ~

 

最後の景品取れなくて良かったわ…

でも、恭二は何で落ち込んでるんだろう…?

 

「どうしたの、恭二?」

 

「いや、如月グランドパークのチケットが取れなかったからな…」

 

「本当に残念ね、チケットを取って明久君達に上げるつもりだったんだけど……」

 

「はっ…?明久達に…?」

 

「うん、そうよ」

 

「…そうか……」

 

あれ…?また残念そうな顔を……

あっ、そう言う事ね……

 

「恭二」

 

「何だ?」

 

「何時か着せてくれるでしょう?」

 

「……?」

 

何が何か理解できて無いみたいね…

 

「ドレスよ、ウェデングドレス!」

 

「あっ、ああ、もちろんだ!!」

 

私は隣にいる愛する人から何時か本当にウェデングドレスを贈られる事を夢に見ながら二人で帰宅した……

 

 

 

~ 友香 side out ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

福原)時間切れになる数分前

 

体育倉庫内

 

私と明久は問題の答えをたどり体育倉庫に来ていた。

 

「あった!」

 

「…商品は‥?」

 

私は思わず聞いていた…

 

「やったぁ~!如月グランドパークプレミアムチケット&ストラップ3匹セットだよ!」

 

キ~ンコ~ン♪カ~ンコ~ン♪

 

あっ…丁度タイムアップみたい……

 

 

 

 

 

福原)吉井&霧島ペアはちゃっかり目的の物を取っていたのは誰も知らない………

 

 

 




今回でオリエンテーリングは終了となりますがストラップは葉月ちゃんにきちん(まだ渡してはいません)と渡りますがチケットの行方はどうなるのでしょうね♪
第2作品目の『僕と最愛の2人のお嬢様』の前書きでもお知らせしましたがこの作品のお気に入り件数が100件を突破致しました。
これまで沢山の方々に読んで頂いている事を大変嬉しく思います。
お礼は紹介している作品の前書きにて記述しているので省かせて頂くのをお許し下さい。

現在、活動報告にて清涼祭後に挟むストーリーの募集をしていますので宜しければご意見を頂ければ幸です。
小説の感想、ご意見、ご指摘、ご希望等有りましたら感想箱へのご投稿をお願いします。
では今回もご閲覧頂きありがとうございました。


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第19問 私と明久とプロポーズ大作戦!?

昨日で第2作品目の『僕と最愛の2人のお嬢様』とこの作品でお気に入り登録数が累計200件を突破致しました。
先日にお気に入り登録数のお礼を書いたばかりなのに一週間を待たずに200件のお礼を書けているのは嬉しい限りです。
こんなにも沢山のユーザー様にご指示を頂き、楽しみにしていて貰えるのは執筆意欲に大変な力になります。
皆様の期待に応えれる様に両作品共に完結をさせますので変わらぬご講読をよろしくお願いいたします。

         2014.10.01 怪盗キッド


 

福原)オリエンテーリング終了から翌日……

 

文月学園前交差点の歩道

 

「…はい、葉月ちゃん‥」

 

「うわあぁぁ~~♪フィーちゃんのストラップですぅ♪ノインちゃんもアインちゃんもいるですぅ♪」

 

私と明久は昨日のオリエンテーリングの景品で取った如月グランドパークのマスコットのストラップを葉月ちゃんに渡していた。

 

「前のは残念だったけど、仲間も増えたし…これで元気が出るかな?」

 

明久は不安そうに聞いているけど大丈夫‥

 

「はいですぅ♪とっても嬉しいですぅ♪ありがとうですぅ♪凄く綺麗なお姉ちゃんと優しいお兄ちゃん♪」

 

「…良かったね‥葉月ちゃん……それと‥私は翔子‥優しいお兄ちゃんは明久…名前で呼んでね…」

 

「はいですぅ♪翔子お姉ちゃん♪明久お兄ちゃん♪」

 

うん…良い笑顔……元気を取り戻してくれて良かった…‥

 

「葉月ちゃん、嬉しいのは分かるけど早く行かないと遅刻しちゃうよ」

 

「あっ、そうでしたぁ!それじゃぁ葉月は行くですぅ♪ありがとうでしたぁ♪翔子お姉ちゃん、明久お兄ちゃん!」

 

葉月ちゃんはそう言うと私達におじぎをし、学校へ駆けて行った…

 

「良かった…喜んでくれたみたいだね」

 

「…うん」

 

私は一つ気になることがあったので聞いてみる事にした…

 

「……明久‥プレミアムチケットの方はどうするの‥?」

 

「雄二と優子さんの為に使おうと思ってる」

 

「雄二と優子の為…?」

 

私は何で自分達で使わないのか疑問に思っていたが、明久の言葉に直ぐに納得出来た。

 

「翔子さんから二人が両想いだと聞いたからね…雄二の方は薄々気付いてはいたけど、優子さんが雄二を好きなら応援してあげたくてね…」

 

そう‥彼は自分の望みより、友人や他の人達が幸せになる事を優先させる人だと言う事……

そして、私はそんな彼の優しさに惹かれて好きになってしまったから……

 

「でも、あの二人の事だからチケットを渡しても素直に行くとは思わないから、協力して欲しいんだ」

 

本当は私と明久と一緒に行きたいけど、それは彼も同じ想いだと思い我慢して引き受ける事にする……

 

「‥うん…わかった‥…」

 

それに…明久の言う通りあの二人だ…このままだと進展しないかも知れない……

あの二人には恩返しをする良い機会だと思う…私も二人には幸せになって欲しいし……

 

「‥でも…どうするの‥…?」

 

「雄二と優子さんに話すんだよ」

 

「…???」

 

明久が言った事が理解出来なかった…普通に話してしまったらあの二人は絶対に受け取らないから……

でも、明久の作戦を聞いてみるとあの二人なら必ず乗って来る作戦だった……

私達の作戦には協力者が必要不可欠なので早く学園に着かないかと楽しみにしながら登校した………

 

 

 

 

 

 

 

 




今回はバカテストはお休みしましてすみません、次回は従来通りに掲載いたします。
本編の方ですが今回はかなり短くてすみません。

活動報告にて清涼祭後に挟むストーリーを募集しているので是非ご意見をよろしくお願いします。
そして、小説の御感想、御意見、御指摘、御要望等ありましたら感想箱へのご投稿もお待ちしています、ついでに評価も付けて頂ければ嬉しいです。

それでは今回もご講読頂きありがとうございました。


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第20問 私と明久と作戦準備!

バカテスト

第5問
『相殺』の読みと例文を書きなさい。

霧島翔子の答え
「読み…そうさい 例文…株の儲けで借金を相殺する」

教師のコメント
この場合、株の利益で借りたお金を帳消しすると言う事なので正解です。

坂本雄二の答え
「読み…そうさつ 例文…パンチとパンチで威力を相殺する」

教師のコメント
確かに「そうさつ」とも読みますが「そうさつは互いに殺し合う」事を意味するのでこの例文だと意味が違うので不正解です。

島田美波、姫路瑞希の答え
「読み…あいさつ 例文…のどかな朝に明久君(アキ)に相殺した」

教師のコメント
次の日から吉井君はお二人とは会わない方が良いかも知れませんね。
優秀な姫路さんは何かあったのですか?


福原)吉井明久と霧島翔子は親友の坂本雄二と木下優子を恋人にする為に学園長に協力を仰ぐ為、学園長室前に来ていた。

 

学園長室前

 

~ 明久 side ~

 

僕は雄二と優子さんの恋人計画の成功をさせる為に翔子さんと学園長室に来ていた、僕は妖怪ババァ長が不在かの確認の為にノックをした。

 

コンコンコンコン

 

「誰さねぇ?」

 

「2年Aクラス、吉井明久です」

 

「2年Aクラス、霧島翔子です」

 

「吉井に霧島かい、入んな」

 

ガチャ

 

「失礼します、妖…ババァ!」

 

「失礼します、学園長…」

 

バタン

 

僕達は挨拶をして学園長室へ入室した。

 

「バカな吉井、今、妖怪と言おうとしなかったかい?」

 

「まさか、そんな事ある訳ないじゃないですか~♪」

 

無駄に勘の良い妖怪だ…

 

「♪が気になる所だが、まあいいさぁね、何か用事が合って来たんじゃないのかい?」

 

「……学園長に聞きたい事が有ります…」

 

「何さぁね、霧島よ?」

 

「……如月グランドパークのプレミアムチケットの事で‥」

 

「何か問題でも有ったのかい?」

 

特には何もない、僕達が聞きたいのは…

 

「……いえ特には…これが商品だとすれば…学園は如月グループと何か関係があるのでは無いかと…」

 

「流石は霧島財閥のお嬢様だねぇ、お前さんの察しの通り、如月グループは霧島財閥と同じくウチの学園のスポンサーだよ」

 

「…学園長にお願いが有ります」

 

 

〈説明中〉

 

 

「……と言う訳です…」

 

「なるほど、お前さん達としては前途ある若者の手助けがしたいって訳だね」

 

「……はい…」

 

「しかし、それなら直接如月グループに頼めば良いだろうに、あそこはお前さんの家もスポンサーはずさぁね」

 

ここは僕が話すべきだね。

 

「それは翔子さんが出資者の家の娘だと分かると作戦に支障をきたす恐れが有るからです」

 

「…ふむぅ」

 

ババァは少し考えると納得した表情で一つの取引を持ち掛けてきた。

 

「分かった、如月グループには話を通しておくよ、ただし、条件がある」

 

「条件…?」

 

「このチケットには良からぬ噂があってね…内情を調べて来て欲しいのさ」

 

良からぬ噂とは何でも如月グランドパークで結婚式を挙げると幸せに成れると言うジンクスを造り出したいらしくウェディング体験を口実にそのまま結婚させると言う物らしい、しかし、僕がその場で翔子さんのお父さんに電話をして対応して貰ってウェディング体験は希望者のみ体験出来る様にしてもらった。

その際に『孫の顔が早くみたいから早くウチの娘と結婚してくれ』と言われたから『付き合ってもいないのに結婚なんて』と言っていたら、その話を聞いていた翔子さんは顔を真っ赤にしていた。

学園長は何かやれやれと言う表情をしていたが何で何だろう……?

退室する際にオリエンテーリングのシークレットアイテムだった『絶対零度の腕輪』と『武器創造の腕輪』を受け取ったが『絶対零度の腕輪』は単独では力を発揮しない物で『武器創造の腕輪』が必要らしい。

ともかく、学園長の協力を取り付ける事が出来たので僕達は学園長にお礼を言って学園長室を後にした。

 

 

 

~ 明久 side out ~

 

 

 

 

2年Aクラス教室内

 

私は作戦の準備をする為に明久と別れて教室に戻って来ていた。

今は芽以と愛子が居る。

 

「……と言う訳」

 

「ふぅ~ん、面白そうだぁねぇ~♪」

 

「チケットは翔子ちゃん達が取っていたんだ」

 

「……愛子、芽以、協力してくれる…?」

 

「ボクは良いよぉ~♪」

 

「私も良いよ」

 

後はこの作戦を知られない様に優子に話さないと…

 

「……優子には私から話をするから芽以と愛子はムッツリーニと秀吉と協力をお願い…作戦中は雄二と優子に合わせてね…」

 

「了解だよぉ~♪」「OK♪」

 

私の方は準備万端…明久も上手くやってね……

 

 

 

 

2年Aクラス廊下

 

~ ??? side ~

 

(これは、一大事だ、○○に報告の必要があるな)

 

~ ??? side out ~

 

 

 

 

屋上

 

~ 明久 side ~

 

僕は翔子さんと別れ屋上に来ていた、そこにはムッツリーニと秀吉が一緒に居る。

 

「…任せておけ」

 

「その作戦では雄二や姉上には内緒にしとくのぢゃな」

 

「うん、雄二には僕から作戦(ウソ)を伝えとくから」

 

「これは、次の休日が楽しみになってきたのぅ」

 

秀吉は何か嬉しそうだ。

 

「…腕がなる…記念すべき二人の写真」

 

ムッツリーニも張り切ってるし、僕達も頑張らないと♪

 

~ 明久 side out ~

 

 

 

 

~ ??? side ~

 

(これは、お仕置きの必要が有りそうですね…○○に報告しないと……)

 

 

~ ??? side out ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

福原)不穏な動きをみせる者が居る中…果たして明久達は無事に雄二と優子をカップルに導く事は出来るのだろうか……

 

 

 

 

 

 

 

 




次回いよいよ如月グランドパークで作戦決行です。
勘の良い読者様なら明久達の作戦の内容は分かると思います。

現在、活動報告にてアンケートを2つ募集をしていますので皆様の御意見を頂ければ嬉しいです。
では今回も御購読頂きありがとうございました。


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第21問 優子と雄二のプロポーズ大作戦!!

雄二と優子の恋人の関係についてにご投票頂いた皆様、ありがとうございました。
投票の結果満場一致で《アマアマ》ルートに決定致しました。
感想を言わせて頂きますと、皆様どれだけアマアマが好き何ですか(笑)
手加減なしで行くのでこれから先、雄二と優子のキャラが恐ろしく崩壊する可能性が…
原作の翔子の要素にも複合で1票入ってましたので若干翔子の要素も入れたいと思っています。
それとこの小説単独でお気に入り登録数が150件を突破致しました、このばを借りて御礼を申し上げます。



それでは長くなりましたが本編をどうぞ~♪


福原)時は進み…作戦決行当日、吉井明久と霧島翔子は如月グランドパークに訪れていた。

 

 

如月グランドパーク入場口

 

~ 明久 side ~

 

僕と翔子さんは雄二と優子さんが恋人にする為の計画の為に如月グランドパークに来ていた。

 

「今日は楽しもうね、翔子さん」

 

「……うん///」

 

そう言うやり取りをして僕達は入場口でオリエンテーリングの景品のプレミアムチケットを係員に見せて園内に入った。

 

 

~ 明久 side out ~

 

 

 

 

~ ??? side ~

 

「やはり、○○の情報通り○○と○○はデートをしている様だな」

 

「はい、○○!!」

 

「諸君、○○の行動は許されるのか!!」

 

「「「「許されるべからず!!」」」」

 

「我々の存在意義は何だ!」

 

「「「女性と付き合い風紀を乱す男共の処刑!!」」」

 

「では、機を見て○○を捕らえ、即刻、異端審問会を開廷する」

 

「「「「異端審問会の名の下に!!!」」」」

 

 

~ ??? side out ~

 

 

如月グランドパーク内 某所

 

~ ??? side ~

 

「○○、○○から、○○が園内に入ったと連絡がきたわ」

 

「○○、この園内は無駄に広いです、探し回ると見付けられずにお仕置きが出来なくなる可能性が有ります」

 

「だったら、どうするの○○?」

 

「何処か○○達が行きそうな所で待ち伏せをして現場で押さえるのです」

 

「流石○○ね、現行犯なら言い逃れも出来ないし完璧ね♪」

 

「では○○、行きましょう」

 

 

~??? side out ~

 

 

如月グランドパーク 噴水広場

 

私と明久は入場口から入ってすぐにある噴水広場に来ていた、そこには計画の為に先に潜り込んでいたカメラを持ったムッツリーニと如月グランドパークのスタッフに扮した秀吉が待っていた。

 

「「いらっしゃいませ、如月グランドパークへようこそ♪」」

 

二人ともよく似合ってる…

 

「招待チケットをお持ちでしょうか?」

 

秀吉がチケットの確認の為に私達に近付いて来たので私はチケットを見せた。

 

「おお、これは!ウェディング体験付きの特別チケット!α(秀吉)よりβ(雄二)へ、これよりウェディング(明久&翔子恋人)作戦(ウソ)を開始するのぢゃ」

 

さあ、作戦開始……

 

「それでは特別サービスの記念撮影がございますのでどうぞ、こちらへ…」

 

私達は秀吉に促され噴水を背にムッツリーニの構えるカメラの前に立った。

これは優子と雄二の為の作戦(ウソ)だけど本命の作戦まで少しの間だけ楽しんで良いよね……

私はそう思い、明久の腕を組んで私の方へ引き寄せた…

 

「ふえっ、翔子さん…?////」

 

明久がすっとんきょうな声を発したと同時にムッツリーニがカメラのシャッターを切った…

 

「「……////」」

 

「この写真は記念にパークの写真館に飾られます♪」

 

私と明久は特殊加工された完成した写真を見て思わず赤面していた////

作戦(ウソ)の延長線とは言え、私と明久が二人で写った写真が飾られる何て嬉しい////

 

写真撮影をした私達は本命の作戦決行時間まで作戦(ウソ)通りに園内を見て回る事にした。

 

 

 

 

園内 某所

 

 

~ 優子 side ~

 

翔子から明久君とのデートが上手く行く様に協力してって来たけど…

これは流石に予想外だったわ……

 

〈フィーの着ぐるみを着用中〉

 

はぁ~、引き受けたの失敗だったかなぁ~……

……ん?

どうやら来たみたいね…気は進まないけど、翔子の為だし覚悟を決めるか……

 

 

~ 優子 side out ~

 

~ 明久 side ~

 

僕が何故か翔子さんに腕を組まれながら園内を歩いてるとフィーちゃんがこちらに向かって歩いて来た。

 

「ねぇねぇ、そこのラブラブなカップルのおふたりぃ~」

 

この声は優子さんか…いくら作戦(ウソ)で協力をお願いしているけど僕と翔子さんがラブラブって…/////

 

 

「……良かった‥ちゃんと恋人に見られてる////」

 

いや…優子さんだから…でも悪い気はしないかな、むしろ嬉しい……

 

「キツネのフィーがオススメのアトラクションを教えてあげるよ♪」

 

「……オススメ…何?」

 

「オバケ屋敷がオススメだょぉ~♪」

 

こんな優子さんもちょっと面白いかも♪

ちょっとからかってみようかな♪

 

「優子さん、さっき雄二が女子大生に逆ナンされててデートしてたよ♪」

 

ピクッ!ゴゴゴゴゴゴッ!!

 

うわっ!優子さんの後ろに毘沙門天が……

 

「雄二君ったら!作戦中に何をやっているのかしらぁぁぁ~~!! 」

 

優子さんはそう言ながら殺気を飛ばして何処かに行ってしまった……

まさか…あそこまで怒るとは…雄二…

 

 

………ごめん…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ 雄二 side ~

 

さて秀吉から連絡が入ってこちらに向かってる様だな…

しかし、明久からデートのお膳立てをして欲しいと言われた以上に協力しない訳にはいかねぇしな、しっかりと成功に導いてやるぜ!!

 

おっ、来たみたいだな。

 

「そこの仲の良いお二人さん、オバケ屋敷には行ったかな?」

 

「「……………」」

 

おかしい…反応がない…それに明久達の顔がみえねぇ……

 

「雄二、どったのその格好…?」

 

「……明久…ノインちゃんはうっかりさん…」

 

…うっかりさん…?

俺は着ぐるみの頭を触ってみるた…………

 

 

しまった~~、頭が後ろ前逆になってやがったぁぁぁ~~!!

俺がそんな事を考えていたら誰かがこちらに向かって来ていたと思ったら、いきなり体に痛みが走り吹き飛ばされて俺の意識は闇に落ちて行った………

 

 

 

~ 雄二 side out ~

 

 

~ 明久 side ~

 

あちゃ~、雄二には悪い事したな~…それに優子さん見事なドロップキックだったし、あれはいくら雄二でも気絶してるな………

 

「あっ、アキィィィ~~!!」「明久くぅぅぅぅ~~ん!」「吉井を発見!直ぐに会長に連絡を!」

 

「ゲッ!予想はしてたけど、やっぱり来たか」

 

ヤバイ、美波に瑞希さんにFFF団だ!

 

「ゲッ!って何よ!」

 

「明久君は他の女性とイチャイチャしてはいけません!!」

 

そりゃ、何事も無く、終わりたかったからね…それに瑞希さん言ってる事が僕には理解できないよ…

……と考えてる暇は無い三十六計逃げるが勝ち……ダッシュ

 

僕は翔子さんの手を取り美波、瑞希さん、FFF団からの逃走を開始した…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈絶賛逃走中〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

如月グランドパーク オバケ屋敷内

 

~ 明久 side ~

 

美波達に追い掛けられてオバケ屋敷に逃げ込んだは良いけど…翔子さんが今まで以上に僕に寄り添って来ている…

僕は嬉しいけど、腕に柔らかい感触が僕の理性をガリガリ削って行かれている……

ヤバイ、このままだと美波達に捕まるより、別の意味でヤバイよぉぉぉ~~(汗

でも、そう言えば……オバケ屋敷に入るまで美波達は追い掛けて来ていたはず何だけど………

あっ、出口が見えて来た…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オバケ屋敷 出口前

 

僕達が出口から出ると美波達は居なかった、多分、園内を探し回るっているのだろう……そんな事を考えていたら

 

ピンポンパンポ~ン♪

 

「え~ゴホンッ、お客様にご案内申し上げます、え~本日はレストランにてスペシャルメランチショーが模様されます、プレミアムチケットのお持ちのお客様には特別メニューのご用意されています、是非レストランへご来店下さい」

 

ピポパポ~ン♪

 

福原先生の放送が流れたと言う事は準備が整ったみたいだね。

 

「じゃあ行こうか、翔子さん」

 

「……うん♪」

 

 

 

 

 

〈移動中〉

 

 

 

 

 

 

如月グランドパーク レストラン内

 

レストランに入ると僕達はウェイターに扮した協力者←重要!に案内されステージから一番近い席に案内された。

暫くすると料理が運ばれて来て僕達は料理を食べた。

そろそろ作戦(本命)が始まるので翔子さんに声を掛けた。

 

「翔子さん」

 

「……何?」

 

「多分、あの二人(・・)紛れ込んでると思うから気を付けといて」

 

「……わかった…」

 

僕と翔子さんは不測の事態に備えある物を身に付けた、そんなやり取りをしていると、ステージに芽以と秀吉がでて来た、これから主役になる二人はそれぞれ別に控え室にいるはすだ。

 

「皆様、本日はスペシャルランチショーに起こし頂き誠にありがとうございます」

 

「実はこの会場に結婚を前提にお付き合いしている高校生のカップルいらっしゃいま~す♪」

 

「ここでそんなお二人を応援する模様し開催します!題して如月グランドパークウェディング体験です!!」

 

秀吉と芽以ちゃんが交互に掛け合いその場を盛り上げている…

 

「それでは吉井明久さん、霧島翔子さんはステージに御上がり下さい~♪」

 

僕と翔子さんは芽以ちゃんの紹介に促されステージ上に立ち、お客さんに手を振りステージから控え室に移動した。

 

 

~ 明久 side out ~

 

 

~ 美波&瑞希 side ~

 

「アキの奴、霧島とのウェディング体験なんて許せない!今すぐにお仕置きに行かないと」

 

「待って下さい美波ちゃん、今行く必要は無いですよ」

 

「どういう事、瑞希?」

 

「木下君や高橋さんがステージ上に出て来ていると言う事は坂本君達もいるはずです、ここで乗り込めば間違いなく邪魔をされます、今は明久君達が出てくるのを待って、明久君達が出て来た所でウェディング体験をメチャクチャにしてあげましょう、それにここに居るのは私達だけじゃ有りませんし…嫉妬で狂った彼等(バカ)なら見過ごすはずは無いですよ」

 

「そ、それもそうね、ここは我慢するわ」

 

「「アキ(明久君)覚悟し(ていて下さい)ときなさい」」

 

 

~ 美波&瑞希 side out ~

 

福原)しかし、彼女達は知らなかった…味方が居るのは自分達だけでは無い事に……

その考えの甘さからこれから行う行動がこれから先の運命を大きく狂わせて行く事に彼女達は気付いてはいない………

 

 

 

男性控え室内

 

 

~ 雄二 side ~

 

何故なんだ……何故か俺は秀吉とムッツリーニに取り押さえられている………

確か…明久のデートのお膳立てにこの二人も協力していたはずだ………なのに何で俺は取り押さえれてるんだ…??

暫くすると俺の一番の悪友(親友)が口を開いた。

 

「雄二には悪いけど、デートのお膳立てに協力して欲しいってのはウソなんだ、この事は翔子さんも知っているよ」

 

……?どう言う事なんだ……?

俺は明久の言っている意味が理解出来なかった…

それを知ってか知らずか明久は続ける。

 

「今、優子さんも雄二と同じ状況になってると思うよ」

 

「どう言う事だ?」

 

「明久はお主と姉上にウェディング体験を譲るって事ぢゃ」

 

「…二人共素直じゃない」

 

「だから、仕組ませて貰ったんだ、普通に渡した所で二人共デートすらしないだろうしね♪」

 

俺は反論したかったが何も言えなかった……そう、反論しても全て見透かされている感じがして何も言えなかった……その時、秀吉が口を開いた。

 

「姉上はお主の事を好いておる、それも中学の頃からぢゃ、そして儂とお主の付き合いの長さでお主なら姉上を任せられると思うておる、だからお主はお主で姉上の為に側にいてくれてはくれまいか?」

 

そうだ…俺も中学の頃から優子の事が好きだった……

しかし、その時の俺は喧嘩に明け暮れていた為に『悪鬼羅刹』と呼ばれ悪名を轟かせていた…明久との出逢いで喧嘩に明け暮れる事も無くなっていたが今までの行いで悪名が付いて回る事で告白出来ずにいた……

その時は翔子の気持ちの変化ににすら気付いて無かった為に翔子にも気を使っていた事も原因だ……

俺がそんな事を考えていたら今度は明久が口を開いた。

 

「僕も本当は翔子さんと体験したかったんだけどねぇ~♪でも親友の雄二が幸せになれるなら良いかなと思ったから、だから翔子さんにもお願いして協力して貰ったんだ」

 

そうだった…こいつの性格をすっかり忘れていたぜ……

自分の幸せより他人の幸せを優先し、自分が我慢すれば良いと思ってる……

その癖、自分が傷付いたりするのにも関わらず他人の手助け借りようとはしない奴だったな……

その一番の親友がここまでお膳立てしてくれたんだ、俺も覚悟を決める時が来たみたいだな明久のだけでは無く俺の為に諦めてくれた翔子の為にも…………

 

 

 

~ 雄二 side out ~

 

 

女性控え室

 

 

~ 優子 side ~

 

何で私は愛子と芽以に羽交い締めにされてるの?

 

「……私が頼んだ」

 

「面白そうだから引き受けたんだよねェ~♪」

 

「右に同じく」

 

こいつらはぁぁぁ~!!

 

「と言うのは冗談ダヨ♪」

 

「優子、単刀直入に言うよ、雄二君と付き合っちゃいなよ♪」

 

「はあぁぁぁ~何で私が雄二君と付き合う話になるのよ!///」

 

アタシは翔子が明久君とのデートの手助けをして欲しいと言われて協力してたのに何で!?

 

「……二人共も素直じゃ無いから明久が計画した…」

 

明久君が…!?

でも、何でだろう?明久君も翔子のウェディングドレス姿を見たかったはず……

 

「……明久の望みは私の望み…明久が優子と雄二の幸せを願うなら私も一緒に願う…明久の望みが叶うなら私は我慢をする…」

 

翔子…

 

「翔子がせっかくそう言ってくれてるんだからサ、素直に素直になったら良いジャン♪」

 

愛子…

 

「今、素直にならないと後悔するよ」

 

芽以…

 

「……雄二の事なら心配はいらない…明久の説得は必ず成功する…だから…」

 

翔子や明久君、みんなが協力して作ってくれたチャンスだからね…素直にうけとるとしますか………

 

 

 

 

 

~ 優子 side out ~

 

 

 

 

レストラン内

 

~ 明久 side ~

 

僕は雄二の説得に成功し、今一緒に白のタキシードを着てステージの舞台袖にいる、翔子さんも優子さんの説得に成功したみたいで隣にはウェディングドレス姿の優子さんがいる。

秀吉と芽以ちゃんが雄二と優子さんの姿をお互いが確認するとステージ中央へ出ていった。

 

「それでは新郎、新婦共に準備が整いましたのでステージに招き入れたいと思います」

 

秀吉が一度区切った所で芽以ちゃんが続ける。

 

「皆様、新郎と新婦を盛大な拍手でお迎え下さい」

 

パチパチパチパチパチパチパチパチ

 

割れんばかりの拍手の中、雄二と優子さんが中央へ着いたら所で当たって欲しく無かった予感が当たってしまった。

 

「何でアキと霧島じゃなくて坂本と木下()が出て来てるのよ!!」

 

「坂本君、明久君を何処にやったのですか?これじゃお仕置きが出来ないじゃ無いですか!!」

 

チッ、アイツら…せっかくの雄二達の晴れ舞台だと言うのに……

 

「裏切り者の坂本を処刑せよ!!」

 

「「「「異端者には死を!!!」」」」

 

しまった、FFF団(バカ共)まで紛れ込んでいたか……仕方ない…………

 

「翔子さん!!!」

 

僕は翔子さんを大声で呼び、雄二に襲いかかろうとしていたFFF団(バカ共)に立ちはだかった。

それに気付いた美波と瑞希さんもこちらにやって来た。

 

「アキ、霧島とウェディング体験をしなかったから腕一本で勘弁してやるわ、だから大人しくしなさい!」

 

腕一本って許す行為じゃ無いよね?

 

「私は許しません、大人しくお仕置きを受けて貰います!」

 

瑞希さんまで…この手は使いたく無かったけど…

雄二達の晴れ舞台を邪魔をされてたまるか!!!

 

「高橋女史、2年Aクラス吉井明久が島田美波、姫路瑞希両名に模擬試召戦争を仕掛けます」

 

「2年Aクラス霧島翔子、参戦します」

 

僕達の言葉に答えて先程、僕達をテーブルへ案内したウェイター姿の高橋女史が変装を解いた。

 

「科目は何にしますか?」

 

「総合科目でお願いします」

 

「承認します!」

 

高橋女史の召喚許可と共に召喚フィールドが展開されたと同時に僕達は召喚獣を召喚する

 

「「試験召喚獣召喚!(サモン!)」」

 

Aクラス

 

吉井明久 霧島翔子

 

12570点  7527点

 

「何で?召喚フィールドが展開されてるのよ」

 

美波は疑問に思ってるみたいだ。

 

この間、僅か30秒…しかし、FFF団(バカ)まで手が回らない……

…と思っていたら…

 

「木下秀吉、FFF団全員に試召戦争を申し込む!」

 

「高橋芽以、行くよ!」

 

「…土屋康太参戦する!」

 

「工藤愛子、同じく参戦するよぉ♪」

 

「「アタシ(俺)、も「雄二と優子さんはそのままで!」えっ」」

 

僕は雄二達を止めた。

 

「大事な親友の大舞台だから、カッコつけさせてよ」

 

「「明久(君)…」」

 

雄二と優子さんは少し悩んだ様だったが直ぐに答えた。

 

「「任せた(わよ)ぞ!!」」

 

「うん、任せられた♪」

 

とはいえ、あのFFF団(嫉妬)の集団だ、執念深さなら学園一だろう……少し厳しそうだな……

 

「根本恭二、出るぞ!」

 

「小山友香、参戦するわ!」

 

「久保利光、微力ながら力を貸すよ!」

 

恭二、友香さん、利光君…

 

「「「「私(僕)(俺)も出るよ(わ)(ぞ)」」」」」

 

みんな……って、ここに居たお客ってウチの学園の人達だったの!?

 

「「「「試獣召喚!(サモン)」」」」」

 

これでムッツリーニ、秀吉、雄二を除いたFクラス(バカ共)は逃げ場が無くなった。

後は皆に任せとけば大丈夫だろう…

これで美波達に集中出来る…

 

「さあ、召喚しなよ」

 

「……明久、冷静になって」

 

僕は少しキレていた…普段の自分でも分かっていた、翔子さんも気付いてるみたいで落ち着く様に言ってきた。

 

「何で高橋先生がここに居るんですか?」

 

「それに召喚フィールドが展開されているし」

 

「それは僕が高橋女史に来て貰う様に頼んだから」

 

「高橋先生は分かったけど召喚フィールドが展開出来る説明にはならないわよ!」

 

その辺は理解出来るみたいだね…少し苛めてみるか…

 

「さて、ここで問題です」

 

「「何よ(ですか)?」」

 

「文月学園と如月グループのスポンサーは?」

 

「何なのよ、今は関係無いでしょ!」

 

美波は分からないみたいだね。

 

「学園と如月グループ……あっ、霧島財閥!」

 

瑞希さんは分かったみたいだね。

 

「ご明察、僕が学園長にシステムの使用許可、システム接地の手配等を霧島の叔父さんに頼んだの♪」

 

「どうしてそんな事をするのよ?」

 

「どうして……?それは君達が邪魔に来る可能性を考えていたからだよ!!」

 

「「邪魔じゃない(です)わ、お仕置きよ(です)」」

 

ハァ、何を言っても無駄な様だね…

 

「もう良いよ、早く召喚ないと戦争放棄として、即補習室に直行する事になるよ」

 

「くっ、サモン」「サモン」

 

Fクラス

 

島田美波 姫路瑞希

 

 1192点 4495点

 

「さあ、雄二の大一番を邪魔した罪を償って貰うよ」

 

僕は翔子さんに合図を送る。

 

「……腕輪発動、フリーズブリザード」

 

翔子さんが腕輪を使うと美波と瑞希さんの召喚獣に吹雪が襲う…

 

「な、何これ、召喚獣が動かない!」

 

「私もです」

 

「時間が勿体無いから翔子さんの腕輪の効果は召喚獣の動きを止める事が出来るとだけ言っとくよ、腕輪発動!クリエイト !」

 

僕は腕輪を発動させて某ゲームの剣を創造し、そのまま召喚獣を美波達の召喚獣へ向けて走らせそのまま二人の召喚獣の首を撥ね飛ばした。

 

「ぐっ、何で私に傷みがきているのよ!」

 

「痛いですぅ…」 

 

Fクラス

 

島田美波 姫路瑞希

 

 戦死   戦死

 

「それは僕の腕輪の効果だよ、僕の腕輪は武器を自由自在に創造できるんだ、その特殊能力としてフィードバッグ追加する事も自在に出来るんだ、今回は10%のフィードバッグを付加しただけだよ、とは言っても僕の点数で切られてるんだ、傷みは割りと強いと思うよ」

 

「そんなの反則よ!」

 

「そんな事は無いよ、僕と翔子さんの腕輪はオリエンテーリングの景品として出す予定だった物を学園長から貰ったからね」

 

……まあ、とは言っても僕達の腕輪には弱点も有るけどね。

 

「今夜の○曜日洋画劇場はぁぁぁぁ、補習ぅぅぅぅ~~!!」

 

美波と瑞希さんが戦死し、レストラン内を見渡すとみんなのお蔭でFFF団(バカ)も殲滅されていた。

鉄人、この人のは何処から出て来たんだろう?

しかもまた、スレスレな事言ってるし……

 

こっちはカタを着けたよ…頑張れ!雄二……

 

 

~ 明久 side out ~

 

 

~ 雄二 side ~

 

明久の奴…要らぬ心配だったみたいだな……

さて、俺は俺のケジメを着けるとするか…

 

俺は隣に居た優子をこちらに向かせて覚悟を決めて告白する事にした。

 

「俺は中学の時からお前が好きだった、俺は中学の時、喧嘩に明け暮れていたお蔭で『悪鬼羅刹』なんて不名誉な異名で呼ばれる様になっちまった……告白も一度、考えた事も有ったが優等生のお前に俺が喧嘩に明け暮れていた落ち子誉れの俺が相応しく無いのと俺の召喚獣翔子への気遣いで告白出来ずにいた、でも今日の明久やみんなのお蔭で勇気が出てきた、俺の勝手な都合でこんな形の告白になっちまったがそれでも良ければ、俺と付き合ってくれ!!」

 

俺は渾身の気持ちを込めて頭を下げた。

優子の答えは……

 

「アタシも貴方の事が中学生の頃から好きでした、アタシも告白する勇気が今日まで出す事が出来なかった…でも雄二君と同じでみんなのお蔭で勇気が出ました、だからアタシも言います、こんなアタシで良ければよろしくお願いします」

 

「…………よっっっっしゃぁぁぁぁぁぁ~~!!」

 

「おめでとう、雄二」「……優子、雄二おめでとう」「おめでとう」「良かったね」「おめでとうなのぢゃ、姉上、義兄上(あにうえ)

 

みんな…ありがとう、お蔭で俺は最愛の人をてに入れる事ができた……俺は最高の仲間に恵まれていたんだな………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ 雄二 side out ~

 

 

 

 

 

《晴れときどき笑顔》




これで雄二と優子は恋人になる事が出来ました。
連載開始当初は明久と翔子にする予定でしたが途中でもっと相応しい所での告白を思い付いたので雄二と優子に恋人になって貰いました♪
最後に置いた「晴れときどき笑顔」は脳内変換でお願いします。
これで如月グランドパーク編は終了し、次回からは清涼祭に突入予定ですので引き続きのご講読をよろしくお願いいたします。

現在、活動報告にて2つのアンケートの募集をしていますのでご協力をお願いします。
では今回もご講読頂きありがとうございました。


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黒歴史と混沌
女装と男子と黒歴史


バカテスト

第6問
19世紀から20世紀にかけてスペインで建築家として活躍した『アントニ・ガウディ』の手掛けた現在も建築中の建造物の名前は何でしょう。

吉井明久の答え
「サグラダファミリア」

教師のコメント
正解です、サグラダファミリアは『ガウディ』没後100年に合わせて2026年に完成予定と発表されていますね。

清水美春の答え
「美春とお姉様(島田美波)」

教師のコメント
え~、あ~まあ、キリスト教は同性愛を禁じているので贖罪と言えばある意味正解かも知れません…

須川亮の答え
「桜田門」

教師のコメント
それは東京都警察の本部の通称です。


「文月学園主催女装コンテスト~、さて始まりました、文月学園らしいこの企画、時期は何時なのか?目的は何なのか?場所は何処なのか?そう言った細かい事は全て無視して進めて行きましょう、解説を務めますのは2年Cクラスの新野すみれと」

 

「2年学年主任の高橋洋子です」

 

「「よろしくお願いします」」

 

「それでは、エントリーナンバー一番、卑怯、外道、クズと呼ばれたのは過去の事、しかし、実は女装趣味が噂される2年Bクラス代表、根本恭二さんです」

 

「いやぁ~、これは思った以上に汚い絵面ですねぇ~、言うなれば変態そのものじぁ~無いでしょうか~」

 

「そんな事は言ってはいけませんよ、新野さん、彼にも変態としてのプライドが有りますからね、変態としてのプライドを傷付けては可哀想です」

 

「変態としてのプライド何て物は寧ろズタズタにされるべきだと思いますが…何故、私達のクラス代表がこの変態と付き合っているのかが私には理解出来ません」

 

〈文月学園女子制服〉

 

ガジャン!

 

「尚、審査員には点数を付ける代わりに出場者を強制的に…………って、審査員には選ばれてはいないはずのウチのクラス代表の小山友香さんが何故か審査員の代わりに強制退場のボタンを押しています」

 

「流石の小山さんも彼氏の余りにも汚ない絵面に我慢ならなかったのでは無いでしょうか?」

 

「続いては、エントリーナンバー二番、2年Fクラス代表、坂本雄二さんです」

 

「おおっと、これは審査員の木下優子さんが顔を赤くして坂本君をまえのめりになって食い付く様に見てますね、普段の彼女の優等生振りからは想像が着かない位食いついてます」

 

〈浴衣姿〉

 

ガジャン!

 

「おっとこ・れ・は~、厳しい判定、ターンすらさせて貰えませんでしたね」

 

「坂本君は中央、つまり平均点に届かず終わってしまった様ですね」

 

「そうなりますねぇ~」

 

「平均点以下、赤点と言う事は補習の必要が有るかも知れません」

 

「いえ、そんな補習は必要ないと思います」

 

「彼にあの格好のまま後で職員室に来る様に伝えて下さい、何処が悪かったのか一緒に考えましょう」

 

「これ程、余計なお世話と言う台詞を体現私は聞いた事が有りません、さて審査員席で木下優子さんが何か落ち込んでいる様ですが気にしないで続けて行きましょう」

 

「次はエントリーナンバー三番、本日は撮る側では無く、撮られる側、2年Fクラス、ムッツリ商会の若き経営者、土屋康太ことムッツリーニさんです」

 

〈メイド服〉

 

ワァァァァァ~~~

 

「これはレベルが高い…普通に可愛いです」

 

「土屋君は小柄で無口ですからね、雰囲気も出てるんじゃ無いでしょうか」

 

「歩き切りましたねぇ~」

 

「審査員もこれなら見てられると判断したのでしょう」

 

「続いてエントリーナンバー四番、文月学園を代表するバカ……失礼、彼は今はAクラスでしたね、吉井明久さんです」

 

〈ゴスロリ風メイド服〉

 

ガジャン

 

「これは以外ですぅ~、結構可愛いかったのですが…落とされてしまいました……」

 

「審査員席の久保君が震えながら下唇を噛んでいますねぇ」

 

「何故でしょう~、今の久保君からは学年次席の貫禄の欠片も見当たりません……」

 

「木下優子さんはAクラスの威厳を保つ為にボタンを押したのかも知れませんね…」

 

「Aクラスの威厳の前にAクラスの明久さんが出場しているのが問題かと……と言うより坂本雄二さんが落とされた仕返し(報復)に見えているのは私だけでしょうか…?」

 

「それでは最後のお一人、エントリーナンバー五番、本命中の本命と言われ…ガジャン…ゆうしょう…こう…ほ……」

 

カッカッカラカラ〈木下秀吉〉

 

「はいっ、それでは文月学園女装コンテストを終了します、皆様またの機会にお会いしましょう、さようなら~」

 

「さよなら~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「って、私の出番ってこれだけでは無いですよねぇ~~?」

 

「一応、清涼祭で出番は有るみたいですよ、新野さん」

 

「清涼祭だけですか?」

 

「さよなら~」

 

「くぅぅぅ~~」

 




今回はDVD特典を元にアレンジを加えて書いてみました。
第三者目線で書いてる為に台詞回しで読み難いかも知れません、もし読み面いので有ればこの回のみ台本形式にしますのでご意見を下さい。
この小説で腕輪の設定を追加していますので良かったら一度目を通して見てみて下さい。

現在、活動報告にてアンケートを実施中です、宜しければご協力をお願いします。
では今回もご講読頂いてありがとうございました。


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嘘と本音と新たなる黒歴史!?

昨日、『私と明久との恋模様』と『僕と最愛の2人お嬢様』でお気に入り登録数が累計で250件を突破致しました。
このハーメルン様お世話になり小説を連載を始めてから約1ヶ月半でこんなに多くの方々に楽しみにして頂いている事を大変嬉しく思います。
こちらはあと1話を挟んで清涼祭に突入しますので清涼祭編をお待ちと思いますが私の自己満足にもう少しお付き合い下さい。
これからも頑張って行きますので変わらぬ応援、よろしくお願いします。

        2014.10.09 怪盗キッド


 

~ 明久 side ~

 

…………どうして………こうなった………

 

 

 

 

 

 

 

 

現在、僕と雄二は翔子さんと優子さんから絶賛逃走中である………

ことの発端は1時間前に遡る……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1時間前…

 

2年Aクラス教室内

 

「雄二、ダウトでもしない?」

 

「おっ、余裕だなぁ明久」

 

「なんぢゃ、この前のメガビッグハンバーガーセットで懲りたのでは無いのかのぅ?」

 

「…ごちそうさま」

 

僕は前回の敗北の借りを返す為に雄二と秀吉、ムッツリーニにリベンジを挑んでいた。

 

「今日は僕が奢って貰うよ」

 

「おもしれぇ、その財布の中身を思いっきり軽くしてやろうじゃぁねぇか」

 

「オッケー♪じゃあ、ルールは何時も通りで」

 

 

〈アニメ第2期 第4話参照〉

 

 

「じゃ、まずは俺からだな、1だ」

 

「では儂じゃな、2ぢゃ」

 

「…むぅ…3」

 

まだ序盤だし、ここは仕掛けて(ウソ)も問題はないよね…

 

「じゃあ、よ~「「「ダウト」」」まだ言ってないのに~!!」

 

「バレバレだろぅ」

 

「表情に出すぎぢゃ」

 

「…トランプに向いていない」

 

くそぅ…僕はそんなに表情に出ているのかなぁ…?

 

「くっ…僕は後で苦労しない様にバカ正直にカードを……」

 

げっ、誰も正直にカードを出して無いじゃないかぁ~~

 

〈キングクリムゾン〉

 

そろそろ、迂闊には動けなくなって来たね……

 

「…3」

 

ここは正直に…

 

「4」

 

「また4だな、明久…ダウトだ」

 

「バカめ!プレゼントフォー・ユー♪」

 

「…!?マジか!!一周目から4を持っていやがったな!!」

 

「…さっきのは引っかけ!」

 

「やるのぅ、明久」

 

「アハハ♪」

 

危ない、危ない、カードを見落としてたのが幸いしたよ……

 

〈キングクリムゾン〉

 

ふぅ…あと6枚か…秀吉は4枚か…ここがポイントになりそうだね……

二人はどう出るのかな………

 

「6ぢゃな……ムッツリーニ、7じゃろ?」

 

「…!?7…ぁぁ…」

 

「くっ、ダウトし損ねた……」

 

上手いな、秀吉…あのタイミングで言われたら思わず先に出してしまう…雄二もウソだと分かっていたみたいだけど、完全にタイミングを外されて悔しがってる。

 

「じゃぁ~僕は~」

 

「あれ、貴方達まだいたの…それにユウ君////」

 

「優子さん、帰ったんじゃ無かったの?」

 

「先生に手伝いを頼まれてね…ひょっとしたらユウ君も居ると思ってね////」

 

雄二と優子さんは僕達の計画が成功して今は付き合っている…………が2つ問題が…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ゆぅ~う~こ~////」

 

まずは一つ、優子さんを見ると雄二がぶっ壊れる事…

 

「ユウ君~~~♪////」

 

「ゆぅ~う~こ~♪///」

 

「ユ~ウく~ん♪///」

 

「姉上に義兄上(雄二)、イチャイチャするのは構わぬが場所を弁えてほしいのじゃ」

 

「…傍迷惑」

 

……とまあ…仲良くなったのは良いのだが場所を選ばずにイチャイチャすることだ…

 

「ユウく~ん///秀吉がいじめるぅ~♪///」

 

「ゆう~こ~////直ぐに済ませるから待っていてくれ///」

 

「イヤ//一緒にかえ~る~の♪///」

 

「優子さん、ちょっとしたバツゲームを掛けててさ少しだけ待っててよ」

 

「バツゲーム?」

 

「負けた者が服を脱ぐと言うものぢゃ」

 

〈優子妄想中〉

 

(負けた明久君、それを攻めるユウ君……)

 

「…うん、悪くない……キャー////」

 

〈妄想終了〉

 

優子さんが何を考えてるか分からないけど悪寒が……

 

「そう言う事だから、さっと終わらせるぞ///」

 

「ダメよ///ユウ君は私の物何だから///」

 

「姉上よ、何を考えてるか分からぬが男同士なの(カードを出す)……」

 

「「「ダウト!!」」」

 

何故(なにゆえ)儂の所にカードがおかれるのじゃ……」

 

(雄二×明久……それに秀吉を加えた…三角関係……キャーやっぱりダメよ、そんな事…////ここは、先生から貰ったチョコレートでも食べて落ち着こうかしら…///)

 

「さて、続けるぞ~」

 

優子さんが物凄く危険な妄想をしている様な気がする…

 

「では8じゃ」

 

「…9」

 

「10だよ」

 

「11だ」

 

「12ぢゃな」

 

「ダウトだ、秀吉」

 

「やはり4枚持っておったか義兄上(雄二)よ、仕方あるまい、まあ男同士なのぢゃし問題……」

 

バタッ!

 

何だ…秀吉がいきなり倒れたよ!

その後ろにはハンカチを握った仄かに(ほの)顔を朱く染めた優子さん……一体秀吉に何が起こったんだ!!

 

「あらぁ~秀吉ぃ~、こんらとこれぇ~寝たらぁぁかれをひくわりょうぅ~(こんな所で寝ていたら風邪を引くわよ)」

 

「ゆ、優子、お前どおしたんだ?」

 

「べつりぃ~、ろぅもしてにゃいわりょ~、ひれよしが寝りゃったみたりらから、アラシがからうねぇ~(別にどうもしてないわよ、秀吉が寝ちゃったみたいだから、私が代わるね)」

 

雄二も優子さんの異常に気付いてるみたいで正気に戻っている。

おかしい…優子さんの呂律が回っていない…一体優子さんに何があったんだ!!

 

「お、おい、優子…」

 

「まぅらく、ユウくらんたらアラシと言うもらがありまがらありひさ君…(ry (全く、ユウ君ったらアタシと言う者が有りながら明久君の(ry」

 

優子さん…僕と雄二はそんな関係じゃ無いから、なるとするなら翔子さんとなりたいよ」

 

「……明久、呼んだ」

 

「う、うわっ!翔子さん、いつの間に?」

 

「……明久が呼んだから来た」

 

「えっ、僕は呼んだ覚えは無いけど…」

 

「明久…お前が何を考えていたかは知らないがなるとするなら…から声が漏れていたぞ」

 

えっ、ウソ、マジ!だとしても、翔子さん僕が呼んでいたからって一体何処に居たの!?

気が付けばムッツリーニも何故か倒れてるし……君に一体何があったの…!?

 

「ふらりとろ、寝りゃったみらいられろぉ~、ちゃうどしょうりよもいやりゅから、つづれましょ~(二人共、寝ちゃったみたいだけど、翔子が居るし続けましょう)」

 

……おかしい…優子さんの様子が明らかに変わってる…何が原因なんだ…

僕は辺りを見渡すとチョコレートの空き箱(西洋のお酒が入ってるやつ)が……これだ!!

 

「……明久…負けたらこれを着て貰う…」

 

そう言って翔子さんが取り出したのは……

 

 

〈文月学園指定女子生徒用制服(ブレザー)〉

 

 

「アラシはぁ~ユウ君とあきひら君がぁの絡みあぅーすらたがみらいなぁ~(アタシはユウ君と明久君が絡み合う姿がみたいなぁ~)」

 

「…雄二」

 

「…明久」

 

 

これは…((絶対に負けられねぇ(ない)!!))

 

 

 

〈キングクリムゾン〉

 

 

 

僕達は圧倒的な力の差を見せ付けれ敗北を続けている…

あと一回負ければ……考えたくない……

そんな事を考えていると翔子さんがふと口を開く

 

「……楽しみ…」

 

「何が楽しみになの、翔子さん?」

 

「……次に私達が勝ったら明久はネットアイドル…」

 

「ジャストモウメント、翔子さん!翔子さんは機械は苦手じゃ無かったの?」

 

「……苦手…だから、優子に頼む…」

 

「あらぁ~いいわねぇ~♪ついれにユウ君とあきひらくんろを~絡み合うすらたをのりてぇ~、えりのまりんけりんのさんろうにしてもらぉ~(あら良いわね、ついでにユウ君と明久君の絡み合う姿も載せて漫研の参考にしてもらいましょう)」

 

((絶対に負けられない!!))

 

だったが……〈キングクリムゾン〉

 

 

 

 

 

 

結果は見事に敗北…僕と雄二は更なる黒歴史を紡ぐ事を避ける為に翔子さんと優子さんから逃走中なのだ……

あっ鉄人…

 

「こらっ!お前ら、廊下は走ってはいかん!」

 

「補習でも何でも受ける、だから助けてくれ、鉄人」

 

「ネットアイドルは嫌ぁぁ~~」

 

「どうしたんだ、お前達…」

 

『……明久~』

 

『ユウ君~あきひらくぅ~ん、またなさ~い(ユウ君、明久君、待ちなさい)』

 

「来やがった…逃げるぞ、明久!」

 

ダダダダダ←雄二達が逃げて翔子と優子が鉄人の前を通過…

 

 

「全く、あいつらはどうやったらこんな状況を作れるんだ……」

 

僕達は呆れる鉄人を尻目に後1時間二人から逃走を続け、漸く正気を取り戻した優子さんに状況を説明し、優子さんが酔っていた(?)時の発言(彼女に取っては秘密にしたい事だったらしく)を秘密にする代わりに僕がネットアイドルになる事と僕と雄二を題材にしたBL本が出回る事は避ける事が出来たのであった……

 

~ 明久 side out ~

 

 




激しく雄二と優子がぶっ壊れて…つかぶっ壊しました、やり過ぎだったらすみません、その辺の意見が聞きたいので是非感想のご投稿をよろしくお願いします。
まあ流石にシリアスな展開の時は控えますが…

次回は本音を喋る召喚獣をやります、それに辺り瑞希や美波とも距離を明久は置いてますが妖怪ババァ長の要請で瑞希&美波にも協力する事になるので先に予告をしておきます(疑問に思われる方の為と私が思い付いたネタが瑞希の登場が必要不可欠の為です)。

召喚獣の台詞は『』で標示します。

これが終ると清涼祭に入るので皆様、楽しみにしていて下さい。
では今回もご講読頂きありがとうございました。


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僕と本音と混沌なる日

バカテスト

第7問
カオスを日本語の意味を答えなさい。

木下優子の答え
「混沌」

教師のコメント
正解です、現在の宇宙が形成される前の秩序の状態を指す言葉ですが、現代社会に()いても無秩序な状態である物語や小説等の作品を指したりする場合に使われる事がありますね。

島田美波、姫路瑞希の答え
「アキ(明久君)は他の女の子と話したらO★SHI★O★KI★DEATH♪」

須川亮、横溝浩二、Fクラス多数の答え
「異端者には死を」

教師のコメント
貴殿方の事です、坂本君、木下君、土屋君、以外のFクラスの生徒は高橋先生と西村先生の特別道徳授業を受けて下さい。


~明久 side ~

 

僕と雄二はあの忌まわしい事件の翌日の妖怪ババアから放課後に新しい召喚獣システムの実験の為、翔子さん、優子さんに芽以ちゃん、秀吉にムッツリーニ、愛子ちゃんと美波に瑞希さんはAクラスの教室に集められていた…

 

「「「「召喚獣の試運転!?」」」」

 

「ああ、そいつをアンタらにやって貰いたいのさ」

 

「どんうして、アタシ達何ですか?」

 

ババアの要求に優子さんが質問している。

 

「アンタらが適任だからさ」

 

何が適任か僕にはわか分からないけど…

 

「まあ正直、余り関わりたくはねぇが恩を売って置くのも悪くはねぇな、俺は協力するぜ」

 

「ユウ君が賛成なら、アタシも協力するわ////」

 

雄二と優子さんは参加するみたいだ、優子さんは雄二とは離れたく無いみたいで雄二にくつくっついてるし…

 

「…興味ない」

 

「ボクは面白そうだから参加するヨ♪」

 

ムッツリーニは興味ないみたいだが、愛子ちゃんは興味津々だ。

 

「姉上た達が参加するならば儂も協力するかのぅ」

 

「私は秀吉が協力するなら協力するよ」

 

秀吉と芽以ちゃんも協力するみたいだね。

 

「翔子さんはどうする?」

 

「……協力してもいい…」

 

「なら、僕だけ協力しない訳にはいかないかるら僕も協力しますよ」

 

「そうかい、実験だからフィールドは校舎全体に貼っておくよ、それとタダで実験に協力させるには忍びないから学食の無料券か図書カードくらいは進呈してやるさね」

 

僕達の同意を獲られた所でババァ長も実験の説明と協力見返りを約束してくれた。

 

「そう言えばババァ、何で島田と姫路まで居るんだ?」

 

「それは私が協力を頼んだからさぁね、何か問題を起こせば即、補習室行きを条件にAクラスの入室を許可したのさ」

 

「それは何故ですか?」

 

「少しでも人数が多い事には越した事は無いからね、質問が無いなら私はもう行くよ…」

 

雄二と優子さんの質問に答えるとババァは教師から出ていった。

 

「島田と姫路、ババァが許可したから仕方ねえが何かあったら直ぐにでも鉄人に引き渡すからな」

 

「仕方無いわ、今回は言う通りにするわよ」

 

「分かりました…」

 

雄二の言葉に二人共に渋々了解をした。

 

「よし、まずは誰から行く?」

 

僕は誰から召喚をするのか問い掛けてみた。

 

「ウチからいくわ」

 

「儂もいこうかのぅ」

 

「…俺も」

 

まずは美波、秀吉、ムッツリーニがいくみたいだ。

 

「「「試獣召喚!!(サモン)」」」

 

『ふ~ん、へぇ~、試運転だけの事だけあって制服なのねぇ』

 

『…武器を持っていない』

 

『可愛いのぅ~』

 

「一年生の頃を思い出しますねぇ~、はっ!あれっ?」

 

みんなの召喚獣可愛いな、ってあれ?秀吉達の声にしては少し高かった様な…?

瑞希さんもそれに気付いたみたいだし…

 

「「「「ええぇ~~~!!」」」」

 

みんな一斉に驚いた…

 

「……召喚獣が喋ってる…」

 

翔子さんは冷静に状況を分析…

 

「ババァの話しだと操作性の向上と言う話しだったが…」

 

「何で召喚獣が喋り出してるのよ…」

 

雄二の言葉に優子さんがつっこみを入れている。

 

『それにしても…今朝の事はどおしたらよいのぢゃろうか…?』

 

『へっ、秀吉?今朝、何かあったの?』

 

秀吉?の言葉に芽以ちゃんが戸惑いながらに質問した。

 

「儂は何も言っておらぬぞ」

 

『まさか、近所の男子中学生にまで告白されるとは…』

 

「へぇ~、秀吉って可愛いからね、私も大好きぃぃ~~」

 

「と言いながら貴女は何で何時もアタシに飛び付くのかしら?」

 

秀吉?の言葉に芽以ちゃんが秀吉に飛び付いたと思ったら優子さんに飛び付いていて、それに優子さんはつっこみを入れていた。

 

「木下君、ついに学校外の男子からも告白されちゃったんですか!?」

 

瑞希さんは瑞希さんで聞きたいことを秀吉に聞いちゃってるし…何か嫌な予感がしてきたよ…

 

「そ、そんな訳なかろう…男の儂に『もう、今週は3人目ぢゃ』っな!?」

 

…………

 

「……勝手に隠し事を喋っている…」

 

「秀吉の隠し事なんて滅多に聞けないからな…」

 

「木下君はポーカーフェイスが上手いですからね」

 

翔子さんは冷静に…雄二と瑞希さんは普段の秀吉にに対しての印象を言っている。

 

「いやいや…二人と共…」

 

秀吉は否定しようとするが…

 

『やった~♪ほめられたのぢゃぁ~~♪嬉しいのぢゃぁ~、キャハハ♪』

 

それを秀吉の召喚獣が肯定してしまう…

 

『(本当は嬉しいのぢゃ)』

 

気が付けば秀吉が自分の召喚獣を捕まえ教室の端にいつの間にか連れて行ってた…

 

「アハハ…っん♪」

 

あっ…この愛子ちゃんの顔…何か企んでる……

 

「ねぇねぇ、康太君…」

 

「…何だ?」

 

やっぱり…ムッツリーニ…ご愁傷さま……

 

『エロの話なら大歓迎!!』

 

「そう言う話も良いんだけど…今はちょっと違うんだなぁ♪」

 

『スパッツの中にしか興味は無い!!』

 

流石はムッツリーニ……

 

「アハハ♪本当によく喋るんだねぇ♪」

 

本音を知られたムッツリーニは自分の召喚獣を叩いてるし…

 

「ウフフ♪面白い♪」

 

「…面白くない!」

 

愛子ちゃんは面白がってるし、ムッツリーニは否定してるけど召喚獣のお陰で説得力が無いよ…

 

『スパッツの中見たい! 』

 

ほら…

 

「正直者だねぇ~♪ちょ~と遊んでみようかな~♪」

 

「『むぅ~』」

 

「スカートの中に興味はあるぅ~?」

 

「…そんな物には興味は…『スカートの中には夢やロマンや希望があり、興味は尽きない…(ry』」

 

「…あ、いや…興味は…」

 

ムッツリーニ、無駄な足掻きは止めよう…召喚獣が本音を喋ってるし、愛子ちゃんの顔…面白い玩具を見付けた顔をしているから余計に煽るだけだと思うよ……

 

『うぇ~い♪雪ちゃんだよ♪』

 

と訳のわか分からない事を言いながら美波の召喚獣が僕のひざ膝の上に乗って来た……って

 

「えっ!美波の召喚獣に触れる!?」

 

何で?僕の観察処分者仕様の召喚獣なら物理干渉が可能だから分かるけど…普通の召喚獣ならあり得ない…

 

「その子をこっちに寄越して」

 

美波が自分の召喚獣を渡す様に言ってくるが…

 

『べぇ~イヤッ、雪ちゃんはアキの所に居るの!』

 

「召喚者の意思にも逆らうのかよ……」

 

 

イヤ…何で雪ちゃん?キミは美波だよね…?

それに雄二の言う通り、何か召喚者の意思にも逆らってるし……嫌な予感しかしないんですけど………

その時、秀吉が画用紙みたいな物に文字を書いた紙をみせて質問してきた。

 

「皆の衆、これは何と読むのかのぅ」

 

      〈格差問題〉

 

「「「「「「かく・さ・もん・だい?」」」」」

 

「正解なのぢゃ」

 

秀吉がそう言うと…ポン、ポン、ポン、ポン、ポン、ポン!

 

この場に居た僕を含めた召喚獣を呼び出していないみんなが秀吉の書いた答えを読んだら召喚獣が出てきてしまった…

 

「「「「「えっ、何で!?」」」」」

 

みんな、突然の出来事に思考が追い付いていないみたいだ……

 

「皆の衆、もう一度言ってみるのぢゃ」

 

「「「「「(かく・)差問(さもん)(・だい)」」」」」

 

「「「「「ああああぁぁぁ~~~!!」」」」」

 

僕を含めたみんなの絶叫が学園内に響き渡る……が既に時遅し…

 

『文月学園の観察処分者、吉井明久だ!』

 

僕の召喚獣だ…

 

『同じくその妻、瑞希!』

 

瑞希さんの召喚獣…って、瑞希さんと結婚した覚え無いんだけど…

 

『精々頑張りたまえ、セカンドラスト君♪』

 

芽以ちゃんの召喚獣だ…何でだろう……僕を含めたここまでの台詞に聞き覚えが………多分、気のせいだろう……

 

『ヨーグルトをかき混ぜて、パン工場♪』

 

優子さんの召喚獣…ヨーグルトかき混ぜて何でパン工場なのか意味が分からない……

 

『今さらアイドルを始めようなんて、私が言えると思う?』

 

愛子ちゃんの召喚獣も何か違う事言ってるし……

 

『翔子…俺が悪かったぁぁぁ~~』

 

雄二、翔子さんに何をしたのさ……

 

『立てば声優、座ればヲタク、歩く姿はコスプレイヤー』

 

翔子さんの召喚獣はつっこみ処、多すぎ!!

 

『キミ、僕と契約して魔法少女になってよ!』

 

秀吉の召喚獣まで何か訳の分からない事言ってるし……

 

『俺様は魔王だ!!』

 

美波の召喚獣もおかしくなってるけど…美波には合ってるかも……

 

『明久…今夜は寝かせません!』

 

『俺は眠るからな、妙な真似をしたら追い出すからな!』

 

瑞希さんと僕の召喚獣は何かまた訳のわか分からないやり取りをしているし……

 

『ため息ばかりしていると幸せが逃げちゃうわよ、明久君♪』

 

何故か芽以ちゃんの召喚獣に慰められたし…それにため息何か付いてたっけ…?

 

『翔子…謝るから頼むから許してくれぇぇぇ~~~!!』

 

だから雄二、翔子さんに何をしたのさ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かなり混沌としてきたので作者権限発動!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈キングクリムゾン〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして僕達は本音を喋べる召喚獣に振り回され身も心もボロボロになっていた所にババァ長が現れて…………

 

 

 

 

 

「どうやったら……こんな状況を作れるんだぃ………」

 

 

 

 

 

…と呆れていた…………

 

 

 

~ 明久 side out ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

福原)その頃…2年Eクラスの教室では……

 

「何か用かな…?」

 

「私、Eクラス代表の中林って言います、呼び出したのは、私のもやもやした気持ちを…あっ、ん~もやもやじゃ無くて…切な()もん(・・)もん?あ…いや…とにかく上手く言えないけど…どうしても久保君に伝えたい事があって……今、忙しいかな……?」

 

 

「時間なら大丈夫()()題無いよ」

 

ポンッ♪

 

「「えっ!?」」

 

『私と付き合って欲しいの~~!!』

 

『どうして明久君は無防備で愛らしいのだろう?行動、発言、仕草!!全てが愛おしい!』

 

福原)ひゅ~ひゅ~

 

「中林さん、すまない…」

 

「こんな屈辱的な振られ方、イヤァァァァ~~~!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

福原)そのカオス的な状況で……

 

 

『…工藤愛子、俺と付き合って欲しい!!』

 

『うん、嬉しいよ康太君♪こちらこそ、よろしくネ♪』

 

福原)本音を喋る召喚獣の為にお互い嘘を言える状況では無かった為に工藤と土屋の両名はこれを機にめでたく付き合い始めたのだった……

 

 




今回はカオスな状況だけに後半は作品無視で書いてしまいましたが後悔はしていません!
寧ろ足りないくらいだと思っています♪
その流れでムッツリーニと愛子にくっついて貰いましたが強引過ぎましたかね?
さて現在、同時連載中ですが『僕と最愛の2人のお嬢様』でもお気に入り登録件数が100件を突破し、UAが両作品を通じて累計30,000件を突破致しました、お気に入り登録も累計で300件間近で本当に嬉しい限りです。
ここまで沢山の人達にこの場を借りて御礼申し上げます、本当にありがとうございます、これからも至らぬところ所が多いとは思いますがあた暖かく見守って戴ければ幸いです。

次回からはいよいよ清涼祭に突入します、それでは今回もご閲覧戴きありがとうございました。


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清涼祭編
第22問 AクラスとFクラスと清涼祭の合同作業


バカテスト

第8問

清涼祭に於て必要な要素を以下の中から何れかを選び、それに相応しい人物も挙げなさい。
「①統率力②可愛さ③料理の上手さ④その他」

吉井明久の答え
「①、坂本雄二」

教師のコメント
確かに坂本君の人を纏め上げる能力はすごいですね、彼に任せてれば清涼祭も上手く行くでしょうね。

木下優子、工藤愛子、Aクラス女子多数の答え
「③、吉井明久、(私が自信を失うくらい…)」

教師のコメント
吉井君の料理はそんなに美味しいのでしょうか…パクっ←生徒が持ってきた明久の料理

すみません、先生(高橋)も自信を失いそうです……

Fクラス多数の答え
「④、ブラジャー」

教師のコメント
衣装の事でブレザーと答えたかったと信じたいです。


2年Aクラス教室内

 

私達は今、清涼祭に向けての話し合いの真っ最中何だけど…

 

「ユウ君♪///」

 

「優子///」

 

「ユ~ウ~クン♪///」

 

「優~子♪///」

 

「雄二、今は清涼祭の話し合い中だよね、優子さんとイチャついて無いで自分のクラスの話し合いをしなくて良いの?」

 

「構わねぇよ、アイツ(Fクラス)らもいねぇし」

 

1つは進行役である優子が雄二が居るせいで使い者にならなくなっている事…明久がツッコミを入れてるが全くお構い無しなの。

もう1つは…

 

『いくぞ!須川!』

 

『こい!横溝!』

 

秀吉、ムッツリーニ、瑞希、美波を除いたFクラスの生徒達は校庭で野球の真っ最中なのだ。

 

『コラァァ~~!!お前達、何をやっとるかぁぁぁ~~!!』

 

西村先生登場…

 

『ヤベッ、みんな逃げろ~!!』

 

Fクラスの生徒達は散り散りに逃げるが敢えなく西村先生にご用となり、Fクラスも話し合いが始まると思っていたがFクラスの教室の問題と彼らが真面目に取り組むとは思えないとの事で西村先生の意向でAクラスとFクラスの監視を含めた意味で合同で清涼祭の出し物をする事になった…

 

 

~ 優子 side ~

 

 

西村先生の意向でFクラスとの合同で出し物をする事になり、出し物を何にするか決めている所なんだけど、アタシとしては進行役をしているお陰でユウ君と離れてるので辛い…

でも、この場でユウ君の側に居れば余計に収集が就かなくなるから我慢しないと…

FFF団の方はユウ君に何か考えがあるらしく抑え込む事が出来るから『心配するな』の事だけど、本当に

心配なのはあの二人だ(島田&姫路)、Aクラスの入室を許可された事で明久君に危害が及ばないか心配で仕方ない…

そう考えている内に出し物の候補が出揃ったみたいね。

 

執事&メイド喫茶

 

秘密の写真館

 

中華喫茶

 

ウェディング喫茶

 

以上が候補だったが、喫茶店が被っていた事も有り、最終的には執事&メイド喫茶に落ち着いたが翔子と明久の提案で写真館を併せて執事&メイドで指名制で希望の生徒と写真を撮れる物も追加された。

あとは設備の設置だがAクラスは業者が入って必要な事は全てやってくれるのでこちらは特にする事は何も無いのよねぇ~。

 

「あとはホールと厨房の割り振りを決めないと行けないんだけど、誰か推薦や立候補者はいるかしら?」

 

「はい、私は厨房がやりたいです」

 

「却下」

 

アタシは即座に否決をした、普通の生徒が立候補したので有ればそんな事はしないけど立候補した人物に問題が有るのよね…

姫路さんは料理の完成度の見た目は抜群に良いのだが味が問題なのだ…

料理に酸味が足りないとか言って隠し味に『塩酸』を入れたり、旨味を増す様に『濃硫酸』等を当たり前の様に入れてるからなのだ、彼女が厨房に立てば間違いなく死人が出てしまうし、彼女はやる気は満々だが殺りたいの間違いでは無いかとツッコミたくなる…

 

必殺料理人(姫路さん)の料理の腕前は文月学園全生徒の周知の事実なので勿論、他の生徒からの全力の反対にあい殺人料理人(姫路さん)は最後まで不服そうだったがホール班に収まる事になった。

 

そんな議論が交わされていた中で明久君が喫茶店に出す試作メニューでシュークリームを作って持ってきていた。

 

「試しに作ってみたけど、みんな食べてみてくれるかな?」

 

明久君に促されみんな一斉にシュークリームを頬張る…

 

「「「………」」」

 

「美味しく無かったかな…?」

 

明久君がみんなに心配そうに尋ねるがそんな訳がある訳が無いよね…

 

「「「「美味しいぃぃ~~!!」」」」

 

美味しい…確かに美味しんだけど…アタシを含めた女子のプライドがズタズタにされて落ち込んで項垂れていた…

これで明久君は満場一致で厨房チーフに決定し、厨房班は明久君の希望でFクラスの須川君、ムッツリーニ君、Aクラスの女子数名で厨房を廻す事になった。

残りの人達は統率力と何か問題が合った時の対応の為からユウ君がホールチーフに選ばれ、ホールはユウ君を中心に廻して行く事になった。

メニューも一通り決まり後は衣装合わせと清涼祭前日の料理の仕込みだけになっていた所で放送が入ってきた…

 

「2年Aクラスの霧島翔子、木下優子、吉井明久、2年Fクラスの坂本雄二は至急、学園長室に来るように」

 

「……何だろう?」

 

「僕は何もやって無いよね?」

 

「何の呼び出しかは分からねぇが行けば分かるんじゃねえか…」

 

「そうね、行きましょうか…」

 

アタシと翔子まで呼び出し何で何だろう…

アタシ達はユウ君の言う通り行けば何か分かるだろうと思い翔子達と一緒に学園長室に向かう事にした…

 

 

~ 優子 side out ~

 

 

 

 

 

 




本日、もう1つ連載中の『僕と最愛の2人のお嬢様』で12:00現在で日刊ランキング1位を獲得しました。

【挿絵表示】

評価は大変厳しい物となっていますが沢山の方々に読んで戴いている事に大変嬉しく思っています、こちらもランキングに名を列ねられる様に頑張ります。
あとこちらも感想、評価を付けて戴ければ嬉しいです。

では今回もご閲覧戴きましてありがとうございました。


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第23問 不穏な陰と学園長の依頼

バカテスト

第9問
西暦1853年ペリーは何で日本を訪れたのでしょう。

姫路瑞希の答え
「日米和親条約の締結」

教師のコメント
正解です、この年には正式な調印はされませんでしたが翌年に幕府側との正式な調印がなされ、これを機に日本は開国への道に加速して行く事になります。

吉井明久、霧島翔子、木下優子、坂本雄二、土屋康太、木下秀吉の答え
「黒船」

教師のコメント
……………これは…確かにそうですね、設問が悪かったのでこの解答も正解にします。

島田美波の答え
「船」

教師のコメント
確かに船で訪れたのでしょうが………

Fクラス多数の答え
「泳いで」

教師のコメント
ムリだと思います。


学園長室前

 

私達は放送で学園長へ呼び出されたので学園長室前に来ていた。

 

『……賞品の……として、隠し………』

 

『……こそ…勝手に……如月グランドパーク………』

 

どうも先客が居たが私達は学園長から呼ばれていた為、ノックをして学園長室に入った。

 

「……失礼します」

 

「失礼します」

 

「邪魔するぞ、ババァ」

 

「何の用ですか、ババァ長」

 

私と優子は入室の断りを言ったが明久と雄二は失礼極まり無いと思う。

 

「やれやれ、取り込み中だというのに……とんだ来客ですね。これでは、話を続けることも出来ない…………あなたの差し金ですか?」

 

中に居た人物は学園長と竹原教頭だった。

教頭は物腰の落ち着いた態度とインテリ的な雰囲気で一部の女子生徒からは人気があるが私は嫌いだ。

私や優子みたいな優等生には普通の教師だが、余り成績の良くない者や明久や雄二等の問題児には見下した高圧的な態度を取るからだ。

 

「バカなことを言わないでおくれ。どうしてこのアタシがこんなセコい手を使わなくちゃいけないのさ? 負い目があるわけでもないのに」

 

「それに貴女は隠し事がお得意ですから、これ以上は話を続ける事も出来ないですし、全く招かざる客が来た物ですよ…」

 

「……私達は学園長からお呼ばれしたので来たまでですが?」

 

私は皮肉を込めて竹原教頭に言った。

 

「そう言う事だよ、アタシからすりゃアンタの方が招かざる客さぁね」

 

「………そうですか、そこまで言われるなら、この場はそういうことにしておきましょう、どの道この場では話など出来ませんからね…」

 

学園長と教頭がそんなやり取りをしている間に室内に入った時に少し違和感を感じていたのでバレ無いように室内を目線で見回していた。

 

「…それでは、失礼しますよ」

 

と教頭は学園長に挨拶をし、部屋を出ていく際に入口付近にあった観葉植物に目線をやるとそのまま学園長室から出て行った。

 

「待たせたね…アンタらに……「…待って下さい」」

 

私は学園長の言葉を遮り、先程の観葉植物の前に行き観葉植物を調べる。

学園長や明久達も何をしているかが理解出来ないみたいだけど………

 

「……あった…」

 

観葉植物から出てきたのは黒の四角い形をした物体だった。

私はそれを学園長達に見せた。

 

「何だい、それは?」

 

「……多分、盗聴器です」

 

「盗聴器!何でそんな物が有るんですか!?」

 

優子達は驚いている様だが、肝心な学園長には心当たりが有るみたいだ…

 

「やれやれ、竹原の奴だろうね…」

 

そう言うと学園長は盗聴器を握り潰した。

 

「何で教頭がババァを盗聴しようとしていたんだ?」

 

「弱みを握ってアタシを学園から追い出そうとしてるんだろうさ、竹原の奴が他校に出入りしていると言う情報も有るしね、それにそんな話をするのにアンタ達を呼んだんじゃ無いよ」

 

学園長は強引に話を終わらせ様としているのが分かるが私は黙って聞く事にした……

 

「アンタ達を呼んだのは頼みがあるからさ」

 

「頼みって何ですか、学園長?」

 

優子が学園長に聞いている…

 

「清涼祭で召喚大会があるのは知っているね」

 

「はい、それが何か?」

 

「景品に『限界解除の腕輪』と『重力操作の腕輪』に副賞にオリエンテーリングにも出した『如月グランドパークのプレミアムチケット』を出していてね、チケットの方に少し良からぬ噂があるから回収したいんだよ…」

 

「回収?それなら、賞品に出さなければいいじゃないのか?」

 

雄二の言う通り何だけど…

 

「それは出来ればやってるさぁね、これは教頭が如月グループと勝手に決めた事だからね、それに如月グループとの正式な契約である以上、撤回する事は不可能なのさ」

 

学園長は根っからの科学者気質だと聞いた事があるから恐らく教頭に経営を任せっきりだったんだろう、それだとFクラスの設備があそこまで酷い理由にも納得がいく…

 

「契約する前に気付かなかったんですか?」

 

明久が問い詰めるが……

 

「うるさいね……アタシは景品の腕輪に掛かりきりで急がしかったんだ、それにその噂も最近になって分かった事なんだよ……」

 

最近、分かった噂……まさかね………

 

「何ですか、良からぬ噂って?」

 

「つまらない話さ…如月グループは如月グランドパークのウェディング体験を使って、ここで結婚式を挙げたカップルは幸せになれる』っていうジンクスを作ろうとしているのさ」

 

やっぱり…でも、それは明久がお父様に頼んで握り潰して貰っていたはず………多分、別の目的が有るんだろう…

事情を知っている明久も困惑している。

 

「それの何処が悪い噂なんだ?逆に良い噂じゃないのか?」

 

事情の知らない雄二と優子がそう思うのは無理は無いけど…事はそう簡単な物では無いけど…

 

「そのジンクスを作る為にウェディング体験をしたカップルを強引に結婚式までコーディネートする物なのさ」

 

「そんな酷い!」

 

優子の言う通りだけど…これは後から学園長に詳しく聞いてみる必要が有りそうね……

 

「その候補が文月学園って訳さぁね」

 

「クソっ!うちの学校は何故か美人揃いだし、試験召喚システムという話題性もたっぷりだからな、学生から結婚までいけばジンクスとしては申し分ないし、如月グループが目をつけるのも当然ってことか」

 

「流石は腐っても『神童』と呼ばれていただけの事はあるね、そんなワケで、本人の意思を無視して、うちの可愛い生徒の将来を決定しようって計画が気に入らないのさ」

 

「そうよね…私達はまだ学生だし、私達を利用して利益を得ようとするなんて許せないわ!」

 

「そうだな優子、そんな計画は俺達がぶっ潰してやる!」

 

優子と雄二はやる気満々みたいね。

 

「……明久、私達も協力しましょう…(優子達を教室に戻したら学園長に事情を聞きましょう…これには裏があるはずだから……)」

 

「分かりました、僕達も協力します(分かったよ、翔子さん)」

 

私は雄二達に悟られない様に明久に目配せを送り後から学園長から本音を聞く事にした。

 

「アンタ達のどちらかが優勝したらFクラスの改修をしてやるよ」

 

「良いのか?」

 

学園長の提案に雄二が聞く。

 

「こっちの都合を聞いて貰う代わりさ、それにFクラスの設備の悪さは西村先生からも報告が上がって来ているしね。竹原の奴に経営を一手に任していたのは失敗だったさあね」

 

「だったらもう1つ頼みたい事がある」

 

「出来る範囲だったら聞いてやるよ」

 

「召喚大会はタッグマッチで対戦科目は総合科目を除いたランダムで決まる聞いているが対戦カードが決まったら選択権を俺達に選ばせて欲しい」

 

「得点の水増しだったら一蹴していたところだが、そのくらいなら聞いてやるさ、アンタ以外にはメリットが無いしね」

 

「交渉成立だ」

 

話も無事に終わったみたいだし、学園長の真意を聞きたし長い間、清涼祭の指揮者不在は不味いから雄二達には戻って貰おう。

 

「……雄二、優子、先に教室に戻って…清涼祭の準備に長時間の指揮者不在はダメ…」

 

「分かったわ、雄二君、戻りましょう」

 

「おう、じゃあなババァ」

 

「失礼しました、学園長」

 

雄二と優子は学園長に挨拶をすると学園長室から出て行ったのを確認すると学園長が口を開いた。

 

「アンタ達が残っている理由はアタシに聞きたい事がまだ有るからだね」

 

「……はい、プレミアムチケットの件はお父様が潰しています」

 

「だとすれば本当に問題があるのは腕輪の方ですよね?」

 

私の言葉に明久が続けて学園長の真意を突く。

 

「その通りだよ『重力操作の腕輪』の方は問題は無いんだが『限界解除の腕輪』の方に問題が有るのさ」

 

「どんな問題なんですか?」

 

「『限界解除の腕輪』はその名の通り召喚獣の操作性の限界を解除する物なのさ、操作性は飛躍的に上がるが扱いが非常に難しく、よっぽど召喚獣の操作に慣れてる人間にしか使えない代物なのさ」

 

「……現段階で扱えそうな人は…?」

 

「西村先生と観察処分者として操作に慣れてる吉井くらいだろうね」

 

「だから僕達が呼ばれた訳ですね」

 

「……学年首席と次席ならほぼ確実に回収が可能…」

 

「雄二と優子さんが呼ばれた理由としては万が一の為の保険と言う事ですね」

 

「流石は本来の首席と次席だね、その通りさ、でも腕輪にはもう1つ不具合があるのさ」

 

「何ですか?」

 

「召喚獣の操作性を限界まで上げる為に観察処分者と同様にフィードバックを持たせてるがそれに不具合があるのさ、本来なら段階的に上げて調節できるんだが今の腕輪の状態だと強制的に100%のフィードバックが召喚者に反映され召喚獣の受けたダメージ次第で召喚者にも命の危険性があるのさ」

 

「何故、そんな調整不足な物が賞品として出ているんですか?」

 

「竹原の奴が勝手に賞品として出した上にスポンサーや外部に大々的に宣伝してしまってるから回収しょうにも手が出せないのさ…」

 

「……教頭は何故そんな事を…?」

 

「さっきも言った通り、竹原はアタシをこの学園から追い出したいのさ、それを口実に学園を掌握…いや潰して学園の召喚システムを手土産に他の学園に移る事を画策しているのさ」

 

これは…私達だけでは手に負える問題ではなさそう…

 

「……学園長」

 

「何さね?」

 

「……今は私と明久だけで止めて措きますが…場合に撚っては他の人に話しても宜しいでしょうか…?」

 

「ふむぅ……仕方ない…霧島よ、アンタが必要と判断したら必要とする人間だけに話す事を許可するよ」

 

「……ありがとうございます」

 

「これで話は終わりさ、アンタ達もさっさと清涼祭の準備に入りな」

 

「「分かりました」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私と明久は学園長に挨拶をし清涼祭の準備に戻る事にした。

しかし、この時の私達は学園長の預言者通り学園を揺るがす大事件に巻き込まれる事を夢にも思っていなかった………

 

 




現在、活動報告にて『僕と最愛の2人のお嬢様』のアケートを幾つか実施しているのでご協力をお願い致します。
オリジナル腕輪のアイディアを戴いていた物を漸く登場にこぎ着けました『2段目の空き箱』様は如月グランドパーク編にて使用させて戴き、『ちはやふる』様はこれから使用させて戴きます、この場を借りて改めて御礼を申し上げます、本当にありがとうございました。
両作品での感想やご要望、アドバイス等もお待ちしているのでどんどんご投稿下さい、ついでに小説の評価も付けて戴ければ嬉しいです。

では今回もご閲覧戴きありがとうございました。


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第24問 準備と本番と渦巻く隠謀

バカテスト

第10問
スイスは『アルプスの少女()』の舞台となったアルプス山が有名です。

吉井明久の答え
「ハイジ、他に有名な物は、スイス・ジュネーブにある国際連合の事務所。4つの主要事務所のひとつで、ニューヨークの国連本部に次いで2番目に大きい事務所である。国際連合欧州本部とも呼ばれいます」

教師のコメント
正解です、補足に加えるつもりでしたが答えに書いているので不要ですね、流石は社会科系が得意な吉井君です。

島田美波の答え
「ハイツ」

教師のコメント
不動山ではありません。

横溝浩二の答え
「幼女」

教師のコメント
間違いではありませんが…やはり間違いです。


あれから私達は清涼祭前日までは設備の設営等は業者が入り私達が準備する事は特に無く、衣装合わせや喫茶店で出すメニューでケーキ等の保存の利く物の前日に仕込みをするくらいだった。

清涼祭の準備も滞りなく終えて清涼祭開始を待つだけとなりその時の衣装合わせしている時、愛子が女装大会を思いだし、明久とムッツリーニ、秀吉が何故かメイド服を試着させられていた。

そして、ムッツリーニと厨房班の女子達が試食用にと持ってきたデザートが悲劇を起こす事になった。

 

「…試食用に作った‥」

 

「みんな食べてみてくれる?」

 

「「「「いただきま~す」」」」

 

私と優子と芽以と愛子はムッツリーニ達が作ったデザートを口にする、ここまでは何の問題も無いようにみえたけど………

 

「「「「美味しい」」」」

 

本当に美味しかったと思う……約2名を除いては

 

「どれ、俺も食べてみよう」

 

「僕も食べさせて」

 

と明久と雄二が残りのデザートを口にした時………

 

「うん、生地はふわふわ」

 

「甘すぎず、辛すぎず……」

 

二人が感想を述べていたら…

 

「「ゴパッ!!」」

 

突如、二人は倒れ慌てて駆け寄ると顔面蒼白になり意識は無くなっていた…

 

「ムッツリーニ君、これ本当に君達が作ったの?」

 

恐る恐る優子がムッツリーニに問いただした。

 

「…俺達が作ったのは4つ…何故、増えている…?」

 

ムッツリーニ達が作っていたのはどうやら本当みたいだけど…何故か数が増えている事に作った本人達も首を傾げている…

 

「康太君、デザートを作っている時に姫路さんが近くに居なかったカナ?」

 

「…居なかったと思うが‥」

 

「うん、姫路さんはいなかったわよ、島田さんなら居けどそれでも直ぐに出て行っちゃたから気にしていなかったけど……」

 

何で美波が…?でも直ぐに出て行ってるのに何でだろう…?

 

「ううっ……」

 

どうやら気が付いたみたいだ…

 

「大丈夫、ユウ君?」

 

「……明久、大丈夫?」

 

私と優子は明久と雄二に声を掛けた。

 

「「(うん)ああ、大丈夫だ(よ)」」

 

二人一緒に答えたが………

 

 

「「あの河を渡れば良いんだよ(な)ね?」」

 

ダメダメ、絶対に渡ったらダメだから!!

 

「ユウ君、明久君、渡ったらダメダメ」

 

「…明久、雄二戻って来い!!」

 

優子が慌てて明久と雄二に呼び掛け、ムッツリーニが急いでAEDを施し何とか二人は無事に帰還を果たした。

美波が厨房で目撃されていたのにも関わらず、直ぐに出て行った謎が残ってはいたのと恐らく明久達が食べたのは瑞希の料理による物は間違い無いので彼女が厨房に入らない様に誰かが常に監視に就くと言う事でこの場は決着がついた。

 

 

そんなこんなでも私達は清涼祭を無事に迎える事が出来た。

清涼祭一日目は、開始直後から大盛況で途中で上級生からの営業妨害にあったがそれはメイドに扮した明久とホールチーフの雄二の活躍で何事も無く解決、そして召喚大会も私と明久のペアと雄二と優子のペアは順調に準々決勝まで駒を進めていた……

しかし、この後に私達は学園の予言通りに学園の存続に関わる重大な事件に巻き込まれる事になる………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ ??? side ~

 

「せっかく、デザートに○○のデザートを混ぜていたのに○○と○○が食べるとはね」

 

 

「そうですね、私達の邪魔をする○○と○○に食べさせるはずだったのに…」

 

「まあ良いわ…○○と○○の立ち話で○○が何か企んでいるみたいだし、バレ無い様にそれを裏で利用しましょ」

 

「分かりました、○○」

 

 

~ ??? side out ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ ??? side ~

 

これは貴重な情報ですね…○○の動きが怪しいのは前から掴んでいましたが……この学園祭中に動くなら私の方も急がないとなりませんね…○○に協力して貰って解析を急ぐ必要がありそうですが間に合いますかね……

しかし、彼女達の行動が気になる所ですが、○○が動く以上は猶予が有りません……

今は彼女達が問題を起こさない事を祈りましょう………

 

 

 

 

 

~ ??? side out ~

 

 

 

 




清涼祭に入りハッキリ言ってスランプに陥ってます……
大筋の結末までは出来上がってはいるのに文章化出来ないです…(。-∀-)
余り更新しないのも駄目だと思いましたので今回はこんな感じのダイジェストベースになってしまいました。
次回からは大丈夫だとは思います。
『僕と最愛の2人のお嬢様』にてお気に入り登録件数が150件を突破致しました、こちらでもお気に入り登録件数があと僅で200件、累計で350件を突破間近です、沢山の楽しみにして戴いている皆様の期待に応える事が出来る様に両作品共に完結する事が出来る様に頑張ります、そしてありがとうございました。
現在、活動報告にてアンケートを実施中ですのでご協力をよろしくお願いします。
感想やご要望、ご指摘等も感想箱に書いて戴ければやる気に繋がるのでこちらの方もよろしくお願いします、序でに評価も付けて戴ければ嬉しいです。

では今回もご閲覧戴きありがとうございました。


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第25問 動き出した黒幕と明久の決意

今回はちょっとした事を後書きにて試したいと思います、もし好評で有れば続けて行きたいと思うのでご意見のご投稿をお待ちしています。


清涼祭 試験召喚大会開場

 

「えっ、不戦勝!?」

 

「ええ、何でも貴方達の相手が食中毒を起こしたみたいで…」

 

私と明久は準々決勝(4回戦)に出場する為に召喚大会の開場の選手入場ゲートに来ていたが三回戦に続き()()も不戦勝となった、準決勝は決勝戦と同じ清涼祭の最終日である明日に開催される為、予定より早いが私と明久は教室に戻る事にした。

そして私達がAクラスの教室に差し掛かる少し前に明久がトイレに行くから先に教室へ戻ってる様に言われ先に教室に戻ろうとした時だった。

 

「居たぞ、こっちだ!」

 

突如、私は知らないチンピラ風の男達に囲まれてしまった。

 

「……私に何か用…?」

 

「アンタには怨みは無いが大人しく着いて来て貰うぞ」

 

一人で居た事は迂闊だった…しかし、これはこれで都合(・・)が良いかも知れない…私はそう思い男達に大人しく取り押さえられて何処かに連れ去られてしまった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ 明久 side ~

 

僕は途中で翔子さんと別れたあと教室に戻って来るなりムッツリーニと雄二が慌てて僕の所に来た。

 

「明久、大変だ!!」

 

「どうしたの、雄二!?」

 

「…ウェイトレスが(さら)われた」

 

えっ……僕の思考が一瞬とまりそうだったが、振り払う様にムッツリーニに誰が攫われたかを聞いてみる。

 

「ムッツリーニ、誰が攫われたか分かる?」

 

「…愛子と芽以、『それに優子と翔子だ』」

 

雄二も相当、焦っているらしくムッツリーニの言葉を遮って誰が攫われたかを僕に教えてくれた。

多少の妨害をしてくるとは考えていたけど…まさか、実力行使に出てくるとはね………

 

「ムッツリーニ、これを急いで解析して!」

 

僕はある物をムッツリーニに渡す。

 

「…!!‥…分かった、30秒で済ませる‥」

 

「明久、それは何だ?」

 

雄二が僕に聞いて来る。

 

「小型カメラ内蔵の発信器の受信機だよ」

 

「何でそんな物を持ってるんだ?」

 

「万が一の為に翔子さんのネクタイに付けて貰っていたんだよ」

 

「万が一ってな…『分かった!!』何処だ?」

 

「…近くのカラオケ(文月遊歌)ボックス」

 

「よし、急ごう!!」

 

「待て、明久」

 

僕が急いで教室を出ようとすると雄二から呼び止められた。

 

「何で、優子達が攫われてるんだ?それにお前はそれを見越していたかの様に翔子に発信器を渡している…どういう事だ?」

 

雄二の疑問は最もだが今は時間が惜しい…

 

「ごめん雄二、後からキチンと説明するから急いで翔子さん達の所に行こう!!」

 

「分かった、後からキッチリと聞かせて貰うからな!!」

 

僕達が教室から出た所で秀吉と利光君に会って事情を話すと二人も着いて来ると聞かなかったが喫茶店で指揮を執る人が居なくなるのも不味いので二人共残って貰う様に言ったが秀吉が芽以ちゃんも攫われたいる事で頑として聞かなかったので利光君だけに残って貰う事になった。

 

 

 

 

 

 

 

〈移動中〉

 

 

 

 

 

 

 

文月遊歌

 

僕はここに着く前にある人物に連絡を取り、ムッツリーニのノートパソコンから中の様子を伺っていた。

 

『さて、どうする? 坂本と…………吉井だったか?そいつら、この人質を盾にして呼びだすか?』

 

『待て、吉井はともかく、坂本は下手に手を出すのは、不味い…あの『悪鬼羅刹』だからな』

 

へぇ……僕の名前は知っているのに僕の本当(・・)の姿を知らないみたいだね……

 

『出来れば坂本とは事を構えたく無いんだが……』

 

『そうは言うが依頼はあの二人を動けなくする事だ、既に金も貰っているし、成功すれば更に上乗せしてくれるってんだ。悪い話じゃ無い』

 

人数は…四人か………人数的には互角…さて、どうしたものかな…………

 

『アンタ達は何がしたいのよ!!』

 

優子さんがチンピラに喰って掛かっている。

 

(うる)いネェちゃんだな』

 

『ボク達をどうするつもり?』

 

『どうするって、なぁ?』

 

愛子ちゃんが聞くとチンピラの一人が卑下た笑みを浮かべながらに答える。

 

『ひっ!?』

 

『怯えちゃって、かわぁいい~』

 

芽以ちゃんの怯えた姿を見たチンピラは更にニヤケている。

 

『どうせ、奴らはこの場所が分からず、捜し廻っているはずだ…暇潰しにささっとヤッちまおうぜ♪』

 

『……無駄な事…明久達はここに必ず来る…』

 

『あ゛あ゛、場所も分からないのにどうやったら来れるんだよ!大人しく俺達にヤラれときゃ良いんだよ!』

 

と良いチンピラの一人が翔子さんの手を掴んだ。

 

『……離して…』

 

と翔子さんはチンピラの手を振り払う……パチーンッ

 

プツッ~ン

 

この時、僕の何がキレた……

 

「おい、明久落ち着け……」

 

この時に雄二が何か叫んでいたが何を言って言っていたのかは覚えていない。

気が付けば翔子さん達の居た部屋に突入して何故かチンピラどもが倒れて居た所で雄二達に止められた所で正気に戻った、聞けば一人で全員叩きのめしていたらしい。

幸いリーダー格の男は意識が有ったので誰の差し金かを問い詰めた。

 

「アンタを雇ったのは誰?」

 

「た、た、竹原とか言う奴だよ…」

 

「それは本当?嘘を言うと為にならないよ?」

 

「ほ、ほ、本当だ!!吉井と坂本とか言う奴を召喚大会出場させなければ手段は問わないから兎に角、邪魔をしろと言われただけだ!」

 

どうやら…本当のみたいだね……これは()()()にも協力をお願いしないとならない事態になったみたいだ。

 

「分かったよ、これから選らばせてあげる…ここで僕に大人しく処刑されるか…内戦地に行って死ぬか好きな方を選ぶと良いよ……」

 

僕の思いもよらない言葉にリーダー格の男は顔を青くしていた。

 

「それくらいにしといてあげなさい、アキ君…」

 

「姉さん…」

 

念の為に姉さんを呼んでいて良かった……翔子さん達を傷付けたんだ…答えをどちらを選ぼうと処刑していたよ。

 

「さて…アキ君と可愛い義妹(翔子)を危険な目に遇わせたのはこの方々ですか…」

 

姉さん…まだ翔子さんとは婚約も結婚してないし……と心の中でツッコミを入れていた。

でも…僕もこれを機会にそろそろ覚悟を決めか………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔子さん達を攫ったチンピラ共はどうやら僕の事をよく知らなかったみたいで姉さんが僕と血縁である事を知るとさっきよりも顔を青くしていた…

その後…姉さんの丁重なO★HA★NA★SHIを受けてチンピラ共は国家権力の御世話を受ける事になった。

その間は僕は翔子さん、雄二は優子さん、ムッツリーニは愛子ちゃんを秀吉は芽以ちゃんを泣き止むまで抱きしめていた…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

文月学園 2年Aクラス教室内

 

僕達はあれから学園に戻り雄二達にこの騒動の説明をする為に学園長を待っていた。

時間的に既に下校時刻になってい為、教室には騒動に巻き込まれた僕達だけだった。

 

「待たせたね」

 

「どう言う事だ、説明しやがれババァ」

 

雄二…開口一番にそれは無いと思うよ………

 

「まさか、竹原の奴が実力行使で来るとは思いもしなかったからね…済まなかった」

 

学園長は教室に入るなり僕達に頭を下げた。

 

「僕も謝るよ、ごめんね」

 

「何で、二人共謝ってるの?」

 

僕と学園長の謝罪に優子さんは訳も分からずに聞いて来た。

 

「僕と翔子さんは事情を知りながら誘拐騒動にまで発展するとは思わなかったから黙っていたんだ……『あとはアタシが話すさぁね』分かりました」

 

 

 

僕が事情を話していたら途中で学園長から遮られ、学園長が事の顛末を話した。

事情を知っていた僕と翔子さん以外は一様に学園の危機に驚いていた。

話が終ると僕と翔子さんがみんなに怒られた事は言うまでも無い………

しかし、その後はこの危機をみんなで乗り越え様と絆が深まった。

僕は事件の黒幕を追い詰める為に雄二達と準決勝で当たる常夏先輩との試合を棄権して貰う様にお願いした。

 

「明久、棄権するのは良いが…何か策はあるのか?」

 

「うん、大丈夫だよ」

 

「策が通じなかった時はどうするの?」

 

優子さんが心配して聞いて来た。

 

「その時は遠慮なく潰すだけだよ、大丈夫……先輩達の性格が腐っていなければ先輩達は()()()()()()くれるよ」

 

「「それなら、任せた(わよ)ぞ!!」」

 

「了解♪」

 

雄二達の協力はOK………ムッツリーニにはアレ(・・)の解析を頼んだし、あとは()()()の協力をお願いすればOKだけど100%協力してくれるから問題は無いかな♪

さて、僕達の準決勝の相手は美波と瑞希さんだ……気を引き締めて行かないとね♪

そして………僕の決心を決定付ける出来事が明日の準決勝前に起こる事になる…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ 康太 side ~

 

俺は学園長が退出した後に明久から()()の解析の許可を貰う為に学園長室に向かおうとしていた。

 

「土屋君」

 

「…誰だ?」

 

俺は呼ばれた方に目を向けた。

 

「…ああ… 『待って下さい』」

 

俺を呼んだ人物の名前を呼ぼうとしたら遮られた……と言う事は知られては不味い事何だろう……

俺はそれを察して声を掛けた人物に尋ねた。

 

「…何か様ですか…?俺は学園長に用があるのですが……?」

 

「その必要は有りませんよ…君の必要な物はコレでしょう…」

 

「…!!」

 

俺は正直、驚いた…俺が学園長に頼もうとしていた物をこの人物が持っていたからだ…これを持っているのは学園長と学年主任の高橋女史と補習担当の鉄人だけだと思っていたからだ。

それを持っていると言う事はこの人も学園長から全幅の信頼があるみたいだな…

 

「土屋君に協力して貰いたい事が有ります」

 

それは俺が明久から頼まれた事、その物だったので俺は迷わずに協力する事にした。

 

 

 

~ 康太 side out ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

 

~ ??? side ~

 

「ふぅ、使えない奴らだったみたいね○○」

 

「そうですね○○、せっかく○○が連れ去る手引きをしてやったと言うのに無駄になりましたね…」

 

「そうね、○○と○○がヤラれれば○○も○○を見限って○○の所に戻って来ると思っていたのに…」

 

「○○の計画に便乗したのは失敗でしたが、幸い準決勝で当たるのは○○です、そこで○○に大いに恥を掻かせば○○も○○を見限ると思いますよ」

 

「そうね○○、○○が○○より点数が高い訳は無いし、大いに恥を掻かせましょう♪」

 

 

~ ??? side out ~

 

 

 

 

 

~ ??? side ~

 

○○はそこまで堕ちてしまったのですか……

でも○○はどうしたら良いのでしょうか………

ひょっとしたら…○○なら○○を人道を踏み外す前に助けてくれるかも知れません……

○○を救ってくれた様に……○○を救って貰う様にお願いしてみましょう………

 

 

~ ??? side out ~




バカテスト

第11問
『I'm great』を読みなさい。

吉井明久の答え
「アイム グレイト」

教師のコメント
正解です、成績が上がった吉井君には簡単な問題でしたかね。

島田美波の答え
「私は元気です」

教師のコメント
それはアメリカ英語の場合の意味です、私は元気と答えるなら『I'm fine』が一般的ですが和訳をする問題では無いので不正解です。

須川亮の答え
「アイム…」

教師のコメント
分かったのはアイムだけですか…。

吉井明久の中の人の答え
「アイム グリート」

姫路瑞希の中の人のコメント
おかあさん、グレイトも読めなかったの……。

次回

  「私と明久が結ばれる日」
     
          ここ、テストに出ます。


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第26問 私と明久が結ばれる日

今回はいよいよ翔子と明久が恋人になります。
なのでかなり気合いを入れて執筆した結果、今までに無い文字数の量となりましたし時間も大分使いました。
多分、これ以上の文字数はこれから書き続けても更新出来ないと思いますね。

それでは本編をどうぞ~♪


文月学園 清涼祭2日目

 

 

2年Aクラス教室内

 

~ 明久 side ~

 

僕達は昨日の出来事が何も無かったかの様に喫茶店の対応に追われていた。

この学園が改めて外部の人達から注目されている事を思い知らされた。

 

「明久、1番テーブルにチーフの特製パエリア、2番テーブルにふわふわシフォンケーキを2つだ」

 

「了解!!」

 

ホールチーフの雄二も大忙しだ。

 

「明久君、翔子と一緒に5番テーブルのお客様から写真のご指名よ」

 

「了解、優子さん。須川君、少しの間お願いね」

 

「了解」

 

僕が厨房を須川君に任せて指名のあったテーブルに向かうとそこには僕の友人が待っていた。

 

「よう明久、遊びに来てやったぞ」

 

「ありがとう恭二、友香さん」

 

「繁盛しているみたいね」

 

「うん、お陰様でね、ところで二人はデート?」

 

「えっ、ええ////」

 

「あっ、まあな何とかシフトを調整して時間を作った/////」

 

そんな話をしていると接客を終えた翔子さんがこちらにやって来た。

 

「……恭二に友香、ご指名ありがとうございます」

 

「うん、二人と一緒に撮って貰いたかったからね」

 

「恋人同士、一緒に撮るのも悪く無いだろう?」

 

友香さんは純粋に言ってるが恭二がからかう様に言う。

 

「うん、そうだね」

 

「……/////」

 

僕は敢えて否定しなかったが翔子さんは顔から耳まで真っ赤になっていた。

 

「おっ、否定しないんだな♪」

 

「(うん、清涼祭が終った後に告白しようと思っているからね)」

 

僕は恭二に耳打ちをした。

 

「(そうなのか?)」

 

「(告白を受けて貰えるかどうかは分からないけどね)」

 

「(お前なら大丈夫さ、霧島は受けてくれるよ……あとは霧島本人から答えを聞くと良いさ…頑張れよ)」

 

「(ありがとう)」

 

何か含みを持たせた様な答えだったけど応援してくれているのには間違いないみたいだし。

 

「二人何を話してるの?」

 

「何でもねぇよ」

 

「そう?なら早く撮って貰いましょう…二人はこの後に準決勝でしょう?」

 

友香さんと恭二のやりとりを聞いて僕は時間を確認するとそろそろ準決勝の時間になっていた。

そしてお互いに寄り添う様に写真を撮り僕と翔子さんは召喚大会の開場へ向かった。

 

写真の配置

 

 後 執事服 明久 メイド服 翔子

 前 制服  恭二 制服   友香

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

召喚大会会場 

 

僕達が召喚大会開場へ着くとそこには美春ちゃんが待っていた。

 

「明久さん、少しお話が有ります…お時間は宜しいでしょうか?」

 

「うん、良いけど…何かな?」

 

「出来れば私と二人でお話したいです…他の人には余り聞かれたくは無いので……」

 

美春ちゃんは何か深刻な表情をしていたのと断る理由も無いので了承する事にした。

 

「分かったよ、翔子さん、少し外すね」

 

「……分かった」

 

僕は翔子さんの了解を取り美春ちゃんと人目に付かない少し離れた所に移動した。

 

「美春ちゃん、話って?」

 

「明久さん、まずはこれを聞いて下さい」

 

美春ちゃんはボイスレコーダーを取りだし再生ボタンを押した。

 

『ふぅ、使えない奴らだったみたいね瑞希』

 

『そうですね美波ちゃん、せっかく私達が霧島さん達を連れ去る手引きをしてやったと言うのに無駄になりましたね…』

 

『そうね、霧島と木下(優子)がヤられればアキも霧島達を見限ってウチ達の所に戻って来ると思っていたのに…』

 

『竹原教頭の計画に便乗したのは失敗でしたが、幸い準決勝で当たるのは私達です、そこで明久君に大いに恥を掻かせば霧島さんも明久君を見限ると思いますよ』

 

『そうね瑞希、アキがウチ達より点数が高い訳は無いし、大いに恥を掻かせましょう♪』

 

『そうです、私達が見捨てられた明久君に優しくすればバカな明久君の事です、必ず私達の下へ戻って来ますよ♪』

 

『頭イイわね瑞希、そうと決まれば準決勝まで大人しくしてましょう』

 

この所で美春ちゃんは停止ボタンを押した。

 

「これはどうしたの?」

 

「これは偶然、美春が通り掛かった時に録音した物です、お姉様と姫路さんは明久さんに唯ならぬ執着心を持たれている様でしたが、流石にこれは行きすぎだと思い相談に参った次第です」

 

「そう…あの二人は裏ではこんな事を……」

 

僕はこれを聞いて昨日の決意を更に堅く決めた。

 

「私はお姉様の想いには気付いてはいましたが…コレではこの後の事が気になって引くにも引けません……明久さんがお姉様に想いが向いていないのはご存知ですが………明久さんにお願いするのはお門違いとは思いますが何とかお姉様を説得しては頂けないでしょうか?」

 

「うん、美春ちゃんの気持ちは良く分かったよ…でも多分、美波は聞いてくれないと思う……それでも美波達と気持ちの決着は着け様とは思ってるけど結果、美春ちゃんを傷付けるかも知れない…最悪、美波からの当たりが強くなるかも知れないけど大丈夫かな……?」

 

僕は美春ちゃんの気持ちに答えたがったがそれに美波達が素直に聞き入れるとは思わなかったからそう答えるしか出来なかった………

 

「はい…明久さんの言う通り説得は難しいかも知れません……でも何もしなくてお姉様が堕ちて行く姿は見たくは有りませんし……もしも…説得に応じてくれればお姉様にも新しい恋愛に踏み出す事も可能な筈です、だからお願いします!」

 

「分かったよ、美春ちゃん……あとコレ借りて言いかな?」

 

「はい…よろしくお願いします……」

 

「ありがとう…」

 

僕は美春ちゃんにお礼を言って美春ちゃんと別れて、待たせていた翔子さんと一緒に召喚大会の出場者ゲートへ向かった。

 

 

 

召喚大会出場者入場ゲート

 

 

僕と翔子さんが入場ゲートに着くと既に美波と瑞希さんが居た。

 

「翔子さん、ちょっと待っていて」

 

「……分かった…」

 

僕は翔子さんに声を掛けて美波達の所に行った。

 

「アキ、無様に叩きのめしてあげるから覚悟しときなさい!!」

 

ふぅ…翔子さん達にあんな事をして起きながらどの口が言うんだか……

 

「これを聞いてもそんな事が言えるのかな…?」

 

「どう言う意味ですか?」

 

「………」

 

僕は無言で先程、美春ちゃんから預かったボイスレコーダーを他に聞かれない様に二人に聞かせた。

 

「なっ、何よコレ!!」

 

「何をって…コレはキミ達の声でしょ?」

 

「そんなの知りません!!誰かの捏造です!!!」

 

捏造か………そんな事はあり得ない…瑞希さんの答えでハッキリと分かった。

 

「そう…残念だよ……キミ達は友達と思っていたのに…サヨナラだ………」

 

「何よ!待ちなさいよ!!」

 

「キミ達とは何も話す事なんてもう無いよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は島田さんに冷たく言い放ち翔子さんの所に戻った。

アレを聞いて罪を認めれば許してたのに……

そして、姫路さんも島田さんも嘘を言っている…あの時、姫路さんは即答だった……普通の人間であればもっと狼狽えていた筈……それを即答出来たと言う事は真実を知っている事になる。

 

「翔子さん…」

 

「……なに…」

 

「準決勝中に聞いて貰いたい事があるんだけど、聞いてくれるかな?」

 

「……分かった…」

 

『さあ、この長かった召喚大会もこの準決勝を含めあと三試合となりました、準決勝まで勝ち抜いて来たのは何れも我、文月学園を代表する者達です、そして実況は2年Cクラスの新野すみれと』

 

『学年主任の高橋洋子が務めさせて頂きます』

 

さあ、始まった……

実況のアナウンスに促され僕達は戦場へと赴いた…

 

「準決勝第一試合は…『ちょっと待って下さい』えっ!?」

 

僕は新野さんの声を遮り、実況席へ移動した。

 

「少しマイクをお借りしますね」

 

「え、あっ、ちょっと、それじゃ私の出番が…」

 

「良いから、損はさせませんから♪」

 

僕がマイクを借りたのは僕の決意をこの大会開場に来ている学園の生徒や外部の人達にも聞いて貰うためだ。

僕は翔子さんの下へ戻って彼女と向き合う。

 

「僕は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   霧島翔子、貴女が……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

            好きです!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会場は一瞬の沈黙に包まれて………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「はぁぁぁぁぁぁ!?」」」」

 

 

 

 

 

 

 

「おおっと、これは吉井選手、パートナーの霧島選手に突如、愛の告白だぁぁぁぁ!!」

 

 

いきなりの僕の告白に会場は驚きの声があがった。

イイ感じに新野さんも盛り上げてくれている。

 

「僕は中学の頃から貴女がずっと好きでした…その為には嫌いな学業にも力を入れる様になり貴女に相応しい人間に成るために必死で努力を続けて来ました……告白するのを一度は諦めた事も有りましたがやはり、諦められないので、こんな僕で良ければ()()を前提に付き合って下さい!!」

 

 

 

「アキィィィィ!!!」

 

「明久君、何を言っているんですかぁぁぁぁ!!」

 

嫉妬に塗れた二人何か言っているが気にしない。

 

「さあ、告白を受けた霧島選手の答えは如何にぃぃぃぃ!!」

 

 

新野さんもこちらに着いて彼女達の言葉を無視している…いや、聞こえていないな…あの顔は……

 

「……嬉しい////」

 

「嬉しい……そうだね………僕からの告白なんて嬉しい訳……」

 

「……違う…本当に嬉しい…ずっと……私も待っていた……明久から告白をされるのを……だから嬉しい…/////」

 

「へっ、あっ…えっ!?」

 

多分、この時の僕は生きてきた中で一番のバカな顔をしていたと思う……

 

「……私も中学のある時からずっと…明久を見ていた……何時か…明久が自分の口から告白してくれる事を夢見て………だから…これからは恋人…」

 

と言って翔子さんは僕の顔を引き寄せて………チュッ♪

 

 

 

 

…………えっ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び会場が静まり返った………………

 

 

 

 

 

 

 

 

えっ…ちょっと整理をしてみよう…

 

僕が翔子さんに告白→翔子さんは嬉しいと言った→僕は勘違いをし断られたと思って落ち込んだ→翔子さんは否定は勘違いと言って僕の告白を受けてくれた→僕は混乱して→翔子さんは僕の顔を引き寄せて唇にキス……

 

 

「「「「わぁぁぁぁ~~!!」」」」」

 

僕の頭の整理が追い付いたと同時に会場が歓声に包まれた。

 

「お、お、おめでとうございます!!これは吉井選手の大胆な告白に霧島選手もこれまた大胆にキスで応えましたぁぁぁ!!」

 

ああ…やっぱり、翔子さんはキスしてたんだ…/////

 

「アキィィィィ!」

 

「明久君、何を観衆の目の前で霧島さんにイヤらしい事をしているんですかぁぁ!!」

 

 

気が付くと島田さんと姫路さんは僕達に襲い掛かろうとしていたが………

 

「やめんかぁぁぁ!!!」

 

歓声を打ち消す様なドスの効いた声が会場集に響き渡った。

声の主は勿論、鉄人だ。

 

「やめないか、これは召喚大会だ、このままお前達が吉井達に危害を加えればお前達は反則負けになるがそれでも良いのか!!」

 

「どいて下さい西村先生、ウチはアキにお仕置きをしないといけ……『待って下さい美波ちゃん』何よ、瑞希…アキを許すの?」

 

「良いから耳を貸して下さい」

 

鉄人と島田さんが言い合っていたのを姫路さんが遮り、今度は二人で何か話している様だ…

 

(そうか、アキの召喚獣の特性を利用すれば…)

 

(その通りです、合法的にお仕置きが出来ます♪)

 

恐らくそんな事を話しているのだろうけど、そんな暇は()()に与えないけどね♪

そして僕は姫路さん達が戻ったのを確認すると解説席に戻り新野さんにマイクを返した。

 

「(ねっ、損はしなかったでしょ♪)」

 

「(ええ、新しい話題になってこちらも色々助かりました♪)」

 

とやりとりをして僕も元の場所へ戻った所で試合開始を鉄人が告げる

 

「準決勝、第一試合は古典!!」

 

古典は島田さんの苦手科目だったね、その証拠に明らさまに表情が暗い。

なら…

 

「鉄人、この試合だけ科目を替えて下さい」

 

「おい、そんな勝手には…」

 

「この召喚大会でも通常の召喚戦争のルールが適応されている筈です、それなら鉄人が認めれば科目の変更は可能な筈です」

 

「それはそうだが……霧島や姫路達が認めるのか?」

 

認めるさ…島田さんは古典が苦手だ、こちらの申し出はまたとないチャンスになるからね。

 

「ウチは良いわ、科目を変更した事を後悔させたげる!」

 

「私も構いません!」

 

「……構わない…」

 

「鉄人、同意は取れましたので数学でお願いします!」

 

「了解した、数学勝負を承認する!!」

 

鉄人の声と共に数学フィールドが形成される。

 

「アキ、どう言うつもり…わざわざウチの得意科目を選ぶなんて!」

 

「どうして……?簡単だよ、徹底的にキミを潰す為だよ島田さん」

 

「なっ!?どうして名字(みよじ)で呼んでいるのよ!!」

 

「それに答える気は無いよ」

 

「明久君、美波ちゃんに謝って下さい!!」

 

はぁ…姫路さんも島田さんやFクラス(バカ共)に感化されてるんだね………

 

「僕は悪い事はしていないから謝る気は無いよ………姫路さん…」

 

「なっ!?私まで…どうしてですか!?」

 

「だから答える気は無いよ…どうしても聞きたいなら僕達を倒して無理矢理にでも聞く事だね……まあ、絶対に無理だけどね♪」

 

「もぉぉぉ、怒りました!美波ちゃん、さっさと明久君達をボコボコにして明久君をO★SHI★O★KIしましょう♪」

 

「分かったわ、瑞希!!」

 

「「試獣召喚(サモン)!!」」

 

Fクラス

 

姫路瑞希  島田美波

 

 416点   406点

 

 

へぇ~…流石、数学が得意なだけはあるね……腕輪が使えるレベルだけどそれも()()が無いけどね♪

 

「どお!今、謝れば指一本で許してあげるわ!!」

 

それは許して無いから…

 

「その()()なんだ、行くよ!翔子さん!!」

 

「……ダメ」

 

「えっ…」

 

「……恋人になったから…呼び捨て…//」

 

「えつ、あっ…でも……//」

 

「……呼び捨て…///」

 

「わ、分かったよ…しょ、翔子……////」

 

「……うん、良くできました////」

 

「じゃあ、翔子は僕の事はアキって呼んで」

 

「……分かった…アキ…」

 

周囲から見れば傍迷惑なやり取りだろうけど気にしない♪♪

 

「じゃあ改めて行くよ!翔子!!」

 

「……分かった…アキ!」

 

「「試獣召喚(サモン)!!」」

 

Aクラス

 

吉井明久  霧島翔子

 

 753点   795点

 

 

「「「「わあぁぁぁぁ~~!!」」」」

 

「これは吉井選手、やはりバカの汚名を返上した事を示す高い点数だぁぁぁぁ!!」

 

「吉井君は先程も自分で言っていた通りに自分を磨く事を怠っていませんでしたからね、その結果が身を結んだ様ですね」

 

新野さんの解説に高橋女史も続けて僕を持ち上げてくれてるけど恥ずかしいな…////

 

「ア、アキ…理数系は苦手じゃなかったの!?」

 

それはそうだ…確かに僕は理数系は苦手だけど、僕はAクラスに上がってからも努力を怠らなかった…島田さんは上がっているみたいだけど…姫路さんはやはりFクラス(バカ共)に感化されてるみたいだね……その証拠に点数が僕の知っている時より悪い……

 

「明久君、カンニングは悪い事です、お仕置きDEATH!!」

 

「人の努力をカンニング呼ばわりするなんて酷いね、僕はAクラスに上がっても努力続けて来たんだ…それに引き換え姫路さんは点数が下がっているじゃないか…努力を怠った自分を棚に上げて僕を批判する権利は無いよ…」

 

「そんな事、関係有りません!明久君が私達より点数が高い何て有り得ないです!!!」

 

「ふぅ…姫路さんも語るに落ちた様だね……もう僕に構わないで、そして島田さんと姫路さんは僕の名前を呼ばないでね……聞いただけで虫酸が走るから…」

 

 

「「なっ、待(って下さい)ちなさい!!」」

 

僕は早くこの場から離れたかったので冷たく言い放った。

 

「翔子は黙って見てて、直ぐに終わらせるから」

 

「……分かった…」

 

僕は翔子の了解を取ると腕輪を発動させる。

 

「クリエイト!グングニール!!」

 

僕の言葉に腕輪の効果で一本の槍が表れる…

 

吉井明久

 

 353点

 

「グングニールよ!我が前に立ち塞がる敵を貫け!!」

 

僕はグングニールを島田さんに向けて放った。

 

「何よ、そんな槍」キィッン♪

 

島田さんは向かって来たグングニールを弾くが……

 

「グングニール……美波ちゃん、ダメです!!」

 

「えっ…」

 

姫路さんが気付いたけど既に遅い…グングニールは島田さんの召喚獣の左胸を貫き消滅した。

 

島田美波

 

 戦死

 

「何で弾いた槍が戻って来てウチの召喚獣を貫いてるのよ!?」

 

島田さんは突然の出来事に思考が追い付いていないみたいだ…

 

「それにアキの腕輪が発動しているのに痛みが来ない……」

 

「グングニール、北欧神話に登場する主神、オーディンの愛用していたの槍の名前ですね、使う者には絶対の勝利を約束され槍の性能は百発百中…仮に凌いでも敵を倒すまで追尾すると言われている伝説の槍ですね」

 

高橋女史がグングニールの性能を冷静に解説を入れている。

その通りで僕の腕輪は自分の見た事のある武器なら喩え伝説上の武器でも創り出す事が出来る。

 

「グングニールの説明は高橋女史がしてくれたから次は僕から補足、キミにダメージが無かったのは僕が追加効果にフィードバックを()()()()()()していなかったからね、あくまでもフィードバックは追加効果、僕の()()で付加する事も外す事も可能なんだよ…」

 

「それじゃぁ…」

 

 

「あっ勘違いしないでね、僕はキミを許している訳じゃ無いから…この召喚大会の意味を汚したく無いだけだからね…それじゃサヨナラ、姫路さん」

 

僕はそう言って島田さんの召喚獣を貫いて戻って来ていたグングニールを再び姫路さんの召喚獣に向けて投擲した。

姫路さんは向かって来たグングニールに腕輪を使い防ぎながら回避行動を続けていたが元々体力の無い彼女がそう長くは持つ訳が無い……程なくして先程と同じ様にグングニールは姫路さんの召喚獣の左胸を捉えて姫路さんの召喚獣は消滅した……

 

 

姫路瑞希

 

 戦死

 

「勝負あり!勝者、吉井&霧島ペア!!」

 

鉄人が僕達の勝ちを宣言すると…

 

「「「「わあぁぁぁぁ~!!」」」」

 

一気に会場から歓声が湧いた。

 

僕達は大勢の歓声に見送られて召喚大会のホール会場を跡にした……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕達が召喚大会のホール会場から入場者通路の入口に美春ちゃんが待っていた。

 

「明久さん…待っていました……」

 

「ごめんね…美春ちゃん、試合前にも説得をしてみたけど…島田さんの説得は上手くいかなかったよ……」

 

「う~ん…あれじゃ逆効果だった様な気がしないでも無い気がしますが……」

 

「アハハ…ごめんね……」

 

「まあ…良いです、気持ちをハッキリと伝えると言う事は美春も大事だと思いますから…その証拠に明久さんの気持ちは霧島さんに伝わったではありませんか」

 

「うん、そうだね……」

 

「明久さんも大胆でしたが霧島さんはそれ以上に大胆でしたね、見ている美春まで恥ずかしくなってしまいましたわ///」

 

「……ごめん…やり過ぎた////」

 

僕と美春ちゃんとやり取りをしていたら翔子も会話に入ってきて美春ちゃんに謝罪した。

 

「良いのです、お二人の大胆な行動にみんな驚いたとは思いますがこの召喚大会を見ている人達もみんな祝福していると思いますよ」

 

「……ありがとう…それから折角だから私は名前で呼んで…」

 

「分かりましたわ、翔子さん、美春も名前で構いませんわ」

 

「……改めてよろしく…美春…」

 

「よろしくですわ、翔子さん」

 

良かった…美春ちゃんにも新しい友人が出来たから良しとしないとね♪

 

「あっ、美春ちゃん、これ返しとくね」

 

僕は美春ちゃんから借りていたボイスレコーダーを返した。

 

「じゃあ美春ちゃん、またね」

 

あとは雄二と優子さんと常夏先輩との準決勝で雄二達には棄権して貰う様にはなっているけど決勝戦までは時間があるので僕達は美春ちゃんと別れて一端教室に戻る事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし…僕の準決勝で翔子に告白した事であの二人に更なる嫉妬の炎に油を注ぎ、その結果……また多くの人達を悲しませる事になる事件の引き金を引いていた事にこの時の僕は翔子と恋人になった事で舞い上がっていた為に気付く事が出来なかったのを後にあの二人によって思い知らされる事になる……………

 

 

 

 

 

 

~ 明久 side out ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ 康太 side ~

 

俺は清涼祭の運営は他の人達に任せて学園内に設置してある全ての防犯カメラの解析を進めていた。

清涼祭中の人の出入りは莫大で解析作業は思う様に進まなかった…

雄二達は明久の要望で準決勝を棄権する事になってはいるが自然に明久達の決勝戦の相手となる常夏コンビを説得するにはカメラ解析が重要だと言っていたから鳴き事なんて言ってられない!

絶対に決勝戦までには間に合わせてやる……

 

「ありましたね…」

 

どうやら…明久が求めていた物が見つかったみたいだ…

俺も解析を手伝って貰っていた人物の操作していたモニターを見てみると…

 

「…間に合った」

 

思わず呟いていた……

これは決定的な証拠だ…あとは明久に渡して明久に任せれば俺の仕事は終わり…

 

「…俺はこれを明久に渡して来る」

 

「…私は学園長に渡して来ます、気をつけて下さい」

 

「…貴方も」

 

 

 

俺はそう言って協力者と別れた…

この時間だとクラスに戻って来ているな…

俺は黒幕である竹原の写った映像のUSBメモリーをポケットに入れてAクラスの教室に急いで向かった…

 

 

 

 

~ 康太 side out ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~ 美波&瑞希 side ~

 

「アキ、絶対に許さない!!」

 

「公衆の面前で恥を掻いたのは明久君の所為です、明久君は私達だけ見ていれば良いんです!」

 

「瑞希、改めて作戦の練り直しましょう」

 

「そうですね…今は試召戦争も禁止されていますし……」

 

「まあ…ゆっくり考えましょう」

 

「束の間の平和ですか…美波ちゃんも結構、残酷ですね……」

 

 

~ 美波&瑞希 side out ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女達は明久から拒絶されたのにも関わらず、諦め無い……

単に諦め切れないなら救い様もあるが強引に明久の気持ちを自分達に向け様と再び計画を練り始める……

それがどんなに愚かな行為だと言う事は彼女達は気付いていない…

恋は人を盲目させると言うが彼女達の行為は余りにも愚かで子供染みた行為で明久の想いを無視しするものだ、そして明久の想いを強引にすればする程、彼の気持ちは彼女達の下から離れて行くと言うのに………

果たして彼女達はその事に何時、気付く事が出来るのだろうか……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  神のみぞ知ると言う所だろうか………

 

 

 

 

 

 

 

 




バカテスト
第11問
中華人民共和国は世界人口面積○○である。

木下優子の答え
「第1位」

教師のコメント
正解です、中国は増え続ける人口に対し1971年に一人っ子政策を国の政策として打ち出し、人口増加にはある程度の歯止めになりましたがこれには色々な問題が浮き彫りとなり、その1つに現在この政策のお陰で労働力不足に陥るという問題を新たに抱える事になりました。

木下秀吉の答え
「第2位」

教師のコメント
それは紅茶を含むお茶の生産量ですね。

横溝浩二の答え
「ムダに多い」

教師のコメント
貴方は全ての中国人に謝って下さい。


次回

 「召喚大会決勝と黒幕最後の日」


        ここ、テストに出ます。


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第27問 召喚大会決勝と黒幕最後の日

バカテスト

第12問
料理に於ける「さしすせそ」と表す調味料は何でしょう。

吉井明久、坂本雄二、土屋康太、須川亮の答え
「砂糖・塩・酢・醤油・味噌」

教師のコメント
正解です、醤油の「せ」は昔は「せうゆ」と発音していた事から「そ」は「味噌」の語尾の「そ」から表しています。

木下優子、工藤愛子、島田美波の答え
「砂糖・塩・酢・醤油・ソース」

教師のコメント
惜しかったですね、「そ」はソースを表す物ではなく味噌を表しています、男性陣とは違いウチの学園の女性陣料理が苦手なのでしょうか?

姫路瑞希の答え
「酢酸、硝酸、水酸化ナトリウム、苛性ソーダ、酢酸ナトリウム」

教師のコメント
貴女は何の実験を始める気ですか?
解答以前に料理に化学薬品を使ってはいけない事に気付きましょう。


召喚大会会場 入場ゲート

 

~ 明久 side ~

 

僕と翔子はムッツリーニと一緒に召喚大会の入場ゲートに来ていた。

理由は常夏先輩を説得する材料が揃ったからだ。

先輩達が誘拐事件に関わっていなく先輩達が腐っていなけば必ず、説得に応じてくれる。

 

「翔子は此処で待っていて、ムッツリーニは僕に着いてきて」

 

「「…分かった」」

 

僕は翔子を待たせてムッツリーニと共に常夏先輩の下へ行った。

 

「先輩、少しお話があります」

 

「何だ、観察処分者」

 

「生憎、俺達はお前に話なんざねえよ」

 

そうだよな…ならば…

 

「先日の非礼ならばお詫びします、でも先輩達が()()()に加担していたか確かめたいのです、お願いします」

 

と言って僕は土下座をした。

 

「な、な、何だいきなり…」

 

「そ、そうだ…気持ち悪い…」

 

「すみません、どうしても聞きたい事があるんです」

 

「わ、分かったから…取り敢えず、話は聴いてやるから…なぁ…常村?」

 

「ああ、聴いてやるから顔を上げろ」

 

よし…話を聴いて貰わないと話にならないからね…

 

「ありがとうございます」

 

「礼はいい…ささっと用件とやらを言ったらどうだ」

 

夏川先輩の言葉に僕は続ける。

 

「率直にお訊きしますが先輩方は教頭の計画を知っていますか?」

 

「「なっ!?」」

 

「ご存知何ですね?」

 

「ああ、バレているなら隠していても仕方ないしな」

 

「俺達は教頭からお前達の邪魔をしろと言われた」

 

夏川先輩の言葉に常村先輩に続けて答えてくれた。

 

「ならば、先輩達は誘拐の手引きをしましたか?」

 

「「何っ!?」」

 

「僕には嘘は通用しません、正直に答える事をお薦めしますよ」

 

それは勿論、嘘だ…先輩達が誘拐に関わっている証拠など無い…

もし、先輩達が介入していれば嘘を()()で答える筈…知らなければ良心が働き慌てる…

 

「なっ…何だよそれ……」

 

「お、俺達は邪魔をしろと言われていたが誘拐の話までは訊いてねぇぞ!!」

 

明らかに慌ているね……

 

「それに…教頭が誘拐を指示していたと言う証拠はあるのかよ!!」

 

常村先輩が訊いて来たが、そちらの方の証拠はあるだよね……

 

「ムッツリーニ…」

 

僕はムッツリーニを呼んでムッツリーニに教頭が誘拐事件を起こした証拠の映像を先輩達に見せて僕が撃退したチンピラの音声を聞かせたら先輩達は唖然としていた。

 

「先輩達が誘拐事件に介入していない事は分かりましたが先輩達は何故、僕達の邪魔をする為だけに教頭に協力をしたのですか?」

 

「ああ、内申書の為だ」

 

「面倒臭い受験競争からオサラバ出来るしな…」

 

常村先輩の後に夏川先輩も答える。

 

 

「そうですか…なら教頭の本当の計画を知っていますか?」

 

「「何なんだそれは?」」

 

常村先輩と夏川先輩が逆に訊いて来た。

 

「それは……」

 

僕は先輩達に教頭がこの清涼祭を利用して腕輪の不具合の存在を外部に知らしめて学園を退任に追い込む事……ここまでは先輩達も知っている事だった。

しかし、教頭の本当の計画は失墜した学園には居座る気は無く、学園の召喚システムを手土産に自分だけ皐月学園の校長に就任する事、この学園の生徒を一切助けるつもりも無い事を伝えて僕は続けて言った。

 

「先輩達がこのまま計画が成功したとしても先輩達は切り捨てられます、そうすれば不祥事を起こした学園の生徒を受け入れてくれる学校はそう簡単には現れないでしょう、そしたら先輩達は内申書処か受験自体に響いてくる事になるでしょう……」

 

「「…………」」

 

先輩達は余りにもの事の大きさに何も言えなくなっていた。

 

「そこで僕に提案があります」

 

「「……何だ?」」

 

「僕に協力してくれれば、先輩達が教頭に加担していた事実は変わらないので内申書の査定とまでは出来ないでしょうが先輩達の処分を不問にして貰える様に僕がバ…学園長にお願いをします」

 

「お前にそれが出来るのか?」

 

常村先輩が訊いて来た。

 

「はい、僕は学園長に協力しているので成功報酬として訊いて貰います」

 

「そうか…」

 

夏川先輩はそう言って常村先輩と顔を見合わせていた時に僕は続けて言った。

 

「先輩達が今、Aクラスに居るのはずっと努力をして勝ち取った物だと僕は思っています…それを一事の楽をする為に人生の危機に瀕しているのを僕は黙って見過ごすつもりは有りません……これからは内申書は白紙に戻ってしまいますが今まで努力を続けて来た先輩達なら努力を続けてれば内申書なんかに頼らずに良い大学、若しくは企業に入れると僕は信じています…後は先輩達の決断次第です」

 

僕はそう言ってムッツリーニと別れて翔子の所に戻り決勝戦開始に備える事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

召喚大会会場 ホール会場

 

「さあいよいよ今大会も大詰め、決勝戦を残すのみとなりました、決勝戦に勝ち残ったのは準決勝で盛大な愛の告白を行い、見事カップルとなった2学年首席と次席のコンビ吉井&霧島ペア、準決勝は告白の後には吉井選手一人で姫路&島田ペアを圧倒しての勝利を彼女の霧島選手にプレゼントしました!!」

 

新野さんの選手紹介に僕と翔子は思わず赤面してしまう////

 

「まあ私は何時、吉井君が霧島さんに告白をするのか待っていましたので良かったと思っています。霧島さんは進級当初から吉井君の事を気に掛けてましたからね…教師として喜ばしい限りです♪」

 

こら、そこ!然り気無く恥ずかしい事言わないで////

 

「……////」

 

ほら…翔子も耳まで真っ赤になっちゃってるし……

それに会場の一部からFFF団(バカ共)の殺気がムンムンだし……

 

「さて高橋先生から新たなる事実が暴露された所で吉井&霧島ペアの相手の紹介を………しようと思いましたが準決勝は不戦勝だったので省きま~す♪」

 

「「おい!!」」

 

「何か聞こえた様な気がしましたが、気のせいでしょう…決勝戦は吉井選手が最も得意とする日本史です!!」

 

常夏先輩達はお気の毒に……新野さんは常夏先輩の事を完全に無視して進行してるし………

 

「日本史勝負、承認する!」

 

鉄人まで無視し日本史のフィールドが形成された。

 

「「「「試獣召喚(サモン)!!」」」」

 

先輩達は何を言っても無駄だと思ったのか僕達と同時に召喚獣を展開させた。

 

2年Aクラス

 

吉井明久  霧島翔子

 

 1250点   728点

 

 

3年Aクラス

 

 

常村勇作  夏川俊平

 

 350点   325点

 

 

 

「「「「わあぁぁぁぁ!!」」」」

 

「こ、これは高ぁぁぁい!!常夏コンビも高いですが吉井&霧島ペアは更に上を行き霧島選手は教師レベル、吉井選手は恐らく教師でも取れない点数です!!」

 

「これは凄いですね……私でもこの点数は取れないでしょう…」

 

あれっ…先輩達の驚きの声が聞こえないと思っていたら……

 

「「「「わあぁぁぁぁ!!」」」」

 

歓声が上がり僕は思わずモニターに目をやると…

 

 

常村勇作  夏川俊平

 

 戦死    戦死

 

先輩達が何故か戦死していた。

 

「これは異常事態です、夏川選手と常村選手はペアにも関わらずお互いの召喚獣を攻撃し戦死してしまいました……」

 

「勝負あり!勝者、吉井&霧島ペア!!」

 

鉄人が僕達の勝ち名乗りを上げて召喚大会は何ともあり得ない形で幕を降ろす事になった。

その後、表彰式が行われ優勝賞品と副賞の授与が行われて問題の腕輪のお披露目も滞りなく終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕達が腕輪のデモンストレーションを終えて学園長室に向かおうとすると会場の出口で常夏先輩達が待っていた。

僕は先輩達の答えは分かっていたが敢えて訊いてみる事にした。

 

「先輩、何故同士討ちなんてしたんですか?」

 

「お前の言われて目が覚めてな…」

 

「俺達は今まで努力してAクラスになったのに受験から逃げる為だけに教頭の甘い誘惑に負けて楽な方法を選んでいたのが今更ながら恥ずかしくなっちまた……」

 

「常村先輩…夏川先輩……」

 

「それで試合前に夏川と話し合って勝ちをお前達に譲る事にしたんだ」

 

「普通に戦って負けても良かったんだが、吉井の召喚獣にはフィードバックがあるし、そしてこれは俺達を利用して学園を破滅に追い込もうとした教頭への細やかな俺達からの反攻の意思を示すに丁度良かったしな」

 

「先輩…そしたら……」

 

「「ああ、お前達に協力するぜ!」」

 

先輩達の目は決意にあり触れた目をしていた、僕は先輩達の改心に喜びながら先輩にお礼を言った。

 

「ありがとうございます、常村先輩、夏川先輩!」

 

「止めろ、お前にそう言われると照れ臭い…」

 

「俺達が二人でいる時は前の通り常夏でかまわねぇよ♪」

 

「分かりました、常夏先輩そしたらこの後は………」

 

 

 

 

 

僕はこの後の段取りを先輩達に伝えて腕輪を再調整して貰うために学園長室に向かった…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学園長室内

 

僕達が学園長室に着くとそこには雄二と優子さん、ムッツリーニが学園長と共に待っていた。

 

「……学園長お待たせしました」

 

「学園長、腕輪の回収は完了しましたよ」

 

「知っているよ、誰が賞品を渡したと思っているんだい!」

 

僕はわざとらしく悪態をつき学園長を煽る。

 

「まぁ良いさね、さっさとそれをこっちに寄越しな」

 

僕は身に付けていた『限界解除の腕輪』を外して学園長渡した。

 

「そう言えば…何で教頭先生はアタシ達が学園長に協力していたのに気付いてたのかしら…」

 

そのカラクリは…

 

「そうだな…盗聴器は翔子が見付けて破壊していたはずだ…」

 

優子さんと雄二は教頭の介入に疑問に思っているみたいだね、分かれば簡単な事何だけどね。

 

「それも腕輪の不具合…「待て」何だいきなり?」

 

「……人の気配がする!!」

 

流石はムッツリーニ気付いたみたいだね。

 

「チッ、奴ら随分と古典的な手を使って来やがったな!」

 

「急いで追いかけないと、不味いんじゃないの?」

 

その通り、機械が破壊されたなら相手に気付かれ無い様に聞けば良い、教頭と()()()人物はそれを行っただけ、相手に気付かれさえしなければ最も効果的で効率の良い方法だ。

僕と翔子と学園長以外は焦っているが大丈夫。

 

「優子さんと雄二は二手に別れて放送室と屋上に向かって!!そして翔子はここに待機、ムッツリーニは僕に着いて来て!」

 

 

「「「分かった!!」」」

 

翔子と優子さんとムッツリーニは直ぐに納得してくれたが雄二は納得がいかなかったみたいだ。

 

「明久、お前はどうするつもりだ?」

 

「僕は竹原を押さえる!」

 

「お前一人じゃ危険だ、行かせる訳にはいかない!!」

 

「大丈夫だよ、雄二…その為にムッツリーニを着いて来て貰うし、それに援軍も来るから」

 

「で、でもよ……」

 

「大丈夫…僕を信じて……それに翔子や優子さん、芽以ちゃんや愛子ちゃんを危険な目に遭わせたんだ!その罪は僕の手で償わせないと気が済まないしね………」

 

僕はこの言葉に十分な殺気を込めていた…

それを訊いた雄二は『分かった』と言って優子さんと一緒に学園長室から飛び出して行った…

雄二や優子さんまでを危険な目に遭わせる訳にはいかないからね…

 

「ムッツリーニ、危険な方に巻き込んでごめん……」

 

「…気にするな、俺を信用してこそ、俺に頼んだんだろう?」

 

「うん、ありがとう……」

 

僕はそう言ってムッツリーニと一緒にこの騒動の黒幕と先輩達が待つ教頭室に急いだ………………

 

 

 

 

 

 

~ 明久 side out ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

教頭室内

 

~ 常村&夏川&竹原 side ~

 

「何の真似だ、態々(わざわざ)奴らに勝ちを譲る事をして」

 

「あいつらを油断させる為ですよ…」

 

「お陰で貴方が欲しがっていた腕輪の不具合の証言を学園長自ら自白を録音出来ましたしね」

 

「それならさっさと学園集に流せ、こんな所でグズグズしいたら奴らに察知されたら厄介だ」

 

「そうはいきませんよ…竹原さん……アンタは自分だけ安全な所に居るなんて赦せませんからね……」

 

「アンタは吉井達の彼女を誘拐させたそうじゃ無いですか…?」

 

「ハン、あんな観察処分者のバカの戯れ言を真に受けたのか、バカバカしい…」

 

「それがそうでもねえのさ…」

 

「これを訊いてもシラを切るのかな?」

 

 

 

『アンタを雇ったのは誰?』

 

『た、た、竹原とか言う奴だよ…』

 

『それは本当?嘘を言うと為にならないよ?』

 

『ほ、ほ、本当だ!!吉井と坂本とか言う奴を召喚大会出場させなければ手段は問わないから兎に角、邪魔をしろと言われただけだ!』

 

 

 

「今、アンタに見せたのは吉井から預かった、誘拐犯の肉声のボイスレコーダーだ、シラを切るのは自由だが調べれば」

 

「クッ、使えない奴らめ!高い金を払ってやったのに持ち逃げしやがったか!!」

 

「そいつはねぇよ、この後に吉井の姉貴に警察に突き出されている、金は没収されて徹底的に絞られるだろうよ…」

 

「まあ良い……金はこれから幾らでも手には入る、あいつらみたいなクズの話より私が話をすれば警察は私の方を信用するだろうからな!」

 

「だとよ……吉井!」

 

 

 

 

 

~ 常村&夏川&竹原 side out ~

 

 

~ 明久 side ~

 

「常夏先輩、ありがとうございました。後は僕達に任せて先輩達は後夜祭に参加して下さい」

 

「バカを言うな、俺達が起こした不始末に大事な後輩を置いといて自分達だけ後夜祭に参加出来る訳にはいかねぇよ…」

 

「夏川の言う通りだ、好き勝手やられてこのまま引き下がる程、俺も夏川も人間ができちゃいねぇ!」

 

「分かりました…危なかったら逃げて下さいね…」

 

「「へっ、お前に言われたかねぇよ」」

 

僕は常夏先輩とのやり取りを終えて竹原(クズ)の机の前に立った。

 

「お待たせしました、教頭(クズ)。貴方にお話があって参りました」

 

「生憎だが…私はお前の様なクズに語る舌は持ち合わせていないのだよ……」

 

「そうですか……果たしてこれを観ても同じ事が言えますかね…?」

 

僕はムッツリーニが見付けて来てくれた竹原(クズ)の決定的な証拠が入ったUSBメモリーを竹原(ゴミ)のパソコンに差し映像を映し出した。

 

『この写真の娘達を使って吉井と坂本を動けなくしろ、手段は問わない』

 

『良いのか?仮にもアンタの学園の生徒さんだろう?』

 

『構わん…どうせ私の計画が成功すれば学園は消滅してその頃は私は皐月学園の校長だ……今、この学園の生徒が一人、二人どうなろうと知った事ではないよ……』

 

『へっ、そんな事を言っていて足元を救わなきりゃ良いがな……グヘヘェ』

 

『そんなヘマは私はやらんよ…ほら、仕事前の前払いだ…残りは成功したら払ってやるよ』

 

『へへ、確かに…』

 

『前以て言っておくがこの事は他言無用だ…話せばお前達を恐喝で訴えるからな……』

 

『おおっ恐っ、まぁ精々成功する事を祈ってな…皐月学園の校長サン♪』

 

映像はここまで。

 

「さあ、言い訳にがあるなら訊きましょうか?」

 

「何故、キサマがこの映像を……この学園のセキュリティシステムの管理は私と学園長にしか出来ない筈だ……」

 

「いいえ、もう一人いるんですよ…学園長や西村先生に許可を取ればセキュリティシステムを扱える人物がね……僕は誘拐事件が起きて直ぐにその人に頼み貴方が誘拐の指示をした映像を解析する様にね……自意識(プライド)の高い貴方は僕達の足止めが成功すると踏んで映像を真っ先に消去しなかったのが敗因ですよ……」

 

「そ、そんなバカな……こんなクズにこの私が……認めん!認めんぞぉぉ~~!!」

 

竹原(クズ)がスーツの胸ポケットからナイフを取り出し僕に切りかかって来て僕は迎撃体制を取ったがもしもの時の為に天井裏に待機させていたムッツリーニはそれをいち早く察知をしていて竹原(クズ)からナイフを奪い逆に竹原(クズ)の首もとに奪ったナイフを突き立てていた。

それを見た常夏先輩は竹原(クズ)を取り押さえた。

 

バタンッ!

 

竹原(クズ)を取り押さえた所で漸く僕が協力を依頼した人が到着したみたいだ。

 

「間に合いましたか…」

 

「はい、叔父さん」

 

「竹原君だったかね…?」

 

「キサマ…何者だ!?」

 

「おや…君は学園のスポンサーの代表の顔を忘れたのかね…?」

 

「あ、あ、まさか…アンタは……いや…貴方は霧…島……翔梧………」

 

そうだ…現在の霧島財閥の総帥で文月学園の最大のスポンサー…そして翔子の父親の霧島翔梧だ。

 

「君はこの学園を潰して私のもう1つ出資している皐月学園に移籍するつもりだっただろうが…私もかねてくから君の事を調べていてね、皐月学園の収支報告にも幾多の不明な金銭の流を調べていたら君の名前が出て来たよ……そしてうちの理事会の数人に賄賂を贈っていたのも調べが着いている」

 

「そ、そ、そんな……まさか…………」

 

「勿論、介入した理事は全て解任、今頃は厳しい取り調べに合っているだろうね」

 

ふん、良い気味だ……

 

「そして君は私の大事な娘と義(明久)子を危険な目に遭わせたんだ……監獄等生易しい処分に何てなると思わない事だ!!」

 

生易しい……そうだね………まだ僕の気もそんなんじゃあ収まらない……

 

「叔父さん、少し時間を貰えませんか?」

 

「どうしてかね…明久君?」

 

「僕も叔父さんと同じですよ…翔子だけでは無く僕の親友の大切な人達まで巻き込んだんです……その報いを受けて貰います…その後は監獄に放り込む成り……他国の内戦地に送るなり好きにして下さい…」

 

「分かったよ…明久君、気が済む様にやりたえ……」

 

「ありがとうございます、叔父さん」

 

僕は叔父さんにお礼を言うと取り押さえられた竹原(蛆虫)の所に行き1つの提案をする。

 

「教頭…1つ賭けをしましょう……」

 

「賭け…だ…と……?」

 

「僕と総合科目で模擬試召戦争をしましょう…僕が勝てば貴方は内戦地に逝って貰う……僕が負ければ今回の騒動は不問…そして僕は全てを忘れて学園を去りましょう…」

 

「…そんなバカげた賭けに……」

 

「君には選択の余地は無いよ……君が明久君の申し出を断るなら私は直ぐにでも内戦地に君を放り込むよ」

 

八方塞がり…そして鉄人の事だ……

竹原(塵屑)の逃亡を防ぐのに何処かに潜伏しているはずだ……

 

「総合…「鉄人!総合科目をお願いします!!」なにっ!?」

 

鉄人は僕の言葉に応えベランダから教頭室に進入し、直ぐ様にフィールドを展開させる。

 

「総合科目勝負、承認する!!」

 

試獣召喚(サモン)!!」

 

僕は竹原()の逃亡を防ぐ為に鋤かさず召喚獣を召喚した。

 

「クッ、何で私にフィールドを展開させなかった?」

 

「貴方にフィールドを展開させたら逃亡するからですよ」

 

 

まぁ…逃亡したとしても僕は絶対に逃がさなかったけどね。

 

「ふっ、まあ良い…私がキサマみたいなクズに負ける訳が無いからな…試獣召喚(サモン)!」

 

竹原教頭

 

 9680点

 

「どうだ!キサマにこんな点数は取れまい…」

 

勝ち誇るのは勝手だけど僕の点数を見ても同じ事が言えるか見ものだね…

 

吉井明久

 

14569点

 

「な、な、何なんだ……その常識外れな点数は…」

 

「残念ながらその質問には答え兼ねますので……クリエイト!グングニール!!」

 

僕は準決勝と同じグングニールを創造する…ただひとつ準決勝と違う点が存在するが…

 

「ムッツリーニ、常夏先輩、そいつから離れて巻き添えを喰うから」

 

「押さえとかなきゃ逃げるぜ!?」

 

常村先輩が質問してくる。

 

「大丈夫です、絶対に逃げる事なんて不可能ですから」

 

僕がそう言ったらムッツリーニ達は渋々、クズの拘束を解いた、僕はムッツリーニ達が離れたのを確認するとグングニールをゴミクズに向けて投擲した。

 

クズの召喚獣は咄嗟に回避をしたが左肩をグングニールが貫いた…

 

「ぐぁぁぁぁ~…な、何故だ…私の召喚獣に何でフィードバックがあるんだ…?」

 

「僕の腕輪の能力は武器の創造と武器に追加効果の付与です、今はグングニールの追加効果上限の70%のフィードバックがあるはずですから痛みは相当な物だと思いますよ……フフフ…」

 

「グッ、この程度で…」

 

「おやおや…そんなによそ見をしていて良いのですか?」

 

「ど、どう言う事だ…?」

 

「僕の放っている槍はグングニールと言う事をお忘れでは有りませんか?」

 

「グングニール…まさか!?」

 

ゴミが気が付いた瞬間にゴミの肩を貫いたグングニールが戻って来て蛆虫の召喚獣の頭を貫いた。

 

「ぬぐぅぁぁぁぁぁぁぁ~~!!」バタンッ!

 

クズは断末魔の叫び声を上げて気絶した。

当然だ…70%のフィードバックに加えて人間の急所の1つの頭を貫抜かれたのだ気絶しないのがおかしい。

 

「勝者、吉井明久!良くやったな、吉井!」

 

「ありがとうございます、鉄人」

 

「良くやってくれたね…明久君、後は私達に任せてくれ」

 

「ありがとうございます、叔父さん…」

 

「明久君、叔父さんじゃ無いよ、お義父さんだ」

 

「あっ、いや、あ、でも…」

 

「私は君と翔子の交際は君と出会った時から認めているんだよ…そして準決勝で翔子が待ちに待った君からの告白を翔子は受けたんだ…だから気にする必要は無いよ……」

 

「わ、分かりました…お、お義父さん…//」

 

「ああ…我が義息子、翔子の事を宜しく頼むよ……」

 

僕はお義父さんと鉄人にこの場を任せてムッツリーニと常夏先輩と共に後夜祭に向かった……

 

 

~ 明久 side out ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明久達が教頭室に行って随分な時間が経って既に後夜祭が始まっていた…

学園長からそろそろケリが着く頃だろうから私はグラウンドに出てきていた。

そこには芽以と秀吉、先輩達を追っていた雄二と優子も何も収穫が無かった様でみんなと後夜祭を楽しんでいた…

私はアキが無事なのか……

この騒動さえ無ければ私とアキも一緒に楽しんでいただろうな……

と考えていたら私の目を塞ぎ声を掛けて来た者がいた。

 

「だぁ~れだ?」

 

ああ…良かった……彼だ…

 

「……アキ」

 

「あっ、やっぱり分かっちゃった?」

 

「……うん///」

 

そして私は彼の方を向いて今日、二度目の口吻(キス)をした………

そして…彼が無事で良かった事の喜びを噛みしめながら明久と一緒に残り少ない後夜祭を楽しんだ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回で清涼祭編はこれで終了となります、前回の告知通り1~3話閑話を挟んで強化合宿に突入しますので楽しみにしていて下さい。
そろそろ、第二作目の『僕と最愛の2人のお嬢様』の更新も再開しますので再開したらこちらも何卒、よろしくお願いします。

では今回もご閲覧戴きありがとうございました。


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霧島翔子生誕記念&とある日の学園の日常
HAPPY BIRTHDAY 翔子♪


~ 明久 side ~

 

「店長、アルバイトって必要じゃ無いですか?」

 

「いきなりどうしたんだい、明久君?」

 

僕はある物が欲しくて以前バイトをしていた『ラ・ペディス』の店長にアルバイトの相談に来ていた。

 

「いえ、少し欲しい物が出来まして……それを今度の休日までにどうしても欲しくて…でも今の僕の資金じゃ買えないので、短期でも構わないので雇って貰いたいんですけど………」

 

「おや…随分と急がないといけないみたいだが…どうして何だい?」

 

「いや…それは……その………」

 

「何か言いにくい事なのかな…?」

 

「いえ…そうでは無いんですけど……」

 

「それは愛しの人に贈り物をしたいからですよね、明久さん?」

 

「えっ、美春ちゃん!?」

 

僕は突然声を掛けられたから驚いてしまった。

 

「何を驚いているのですか?ここは美春の家です、美春がいても不思議ではないでしょう」

 

「いや…それはそうなんだけど…いきなり声を掛けられたからビックリしちゃって」

 

「美春からすれば召喚大会で告白をした明久さんにビックリしますけど?」

 

「アハハ…まあ…そうなんだけどさ///」

 

これまた美春ちゃんの切り返しに思い出して顔が赤くなってしまった。

我ながら大胆だったと思う。

 

「へぇ~明久君、告白したんだぁ、それで受けて貰えたのかい?」

 

「はい…まあ……」

 

「しかも、キスと言うオマケ付きですわ♪」

 

店長からの質問に僕の歯切れの悪い返答に美春ちゃんが付け加えた。

 

「ほぅ~それは相手のお嬢さんも大胆だねぇ~。で…相手は誰なんだい?」

 

「この前、一緒にここに来ていた……」

 

「フォークを投げつけていたお嬢さんかい?あれはダメだよぉ~明……「「違います(わ)!!」」…てっ…冗談だよ♪」

 

僕と美春ちゃんは思わずツッコんでしまった。

店長…冗談きついよ……あの件のお陰で島田さんと姫路さんは大人しくなったけど…FFF団の連中からは相変わらず、追い掛け廻される羽目になるし……

 

「分かっているよ、あの黒髪ロングのお嬢さんだろう?」

 

「店長、冗談がキツいですよ…」

 

「アハハ…ごめん、ごめん」

 

「そんな事よりパパ、どうしますの?」

 

「そうだったね。明久君、どんな物を贈るんだい?」

 

「内緒です」

 

「そうか…まあ良いよ。取り敢えず、明日から週末までお願いしようかな」

 

「良いんですか!?」

 

僕は店長の決断の早さに思わず訊いてしまった。

 

「うん、明久君の料理はウチの家内や美春を初めとしてお客さんにも好評だったからね♪」

 

「それに期間限定メニューで明久さんのオリジナル料理を作って戴ければ売上も倍増致しますわ♪」

 

「オリジナルって…そんなに手の込んだ物は作れないよ?」

 

「構いませんわ、オリジナルて言っても簡単なデザートで良いんです。幸いウチの店は文月学園の生徒のご用達ですから清涼祭でも好評だった明久さんのオリジナルデザートが食べる事が出来るとなれば学園からのお客さんが殺到する事間違いなしですわ♪」

 

「分かりました、よろしくお願いします。店長、美春ちゃん」

 

「よろしく(お願いしますわ)頼むよ」

 

こうして僕は再び『ラ・ペディス』でアルバイトをする事が出来る様になった。

初日は忙しくはあったが何事も無く終わりを迎えたが翌日からは美春ちゃんの言った通りに僕のオリジナルデザートは大好評で学園の生徒の口コミであっという間にウワサが広がり『ラ・ペディス』は大盛況、普段の売上の3倍を叩き出したそうだ。

週末にはウワサを聞き付けた雄二と優子さん、ムッツリーニと愛子ちゃんと秀吉と芽以ちゃんと翔子が訪れてくれた。

その際にFFF団(バカ共)との一悶着は有ったが僕と店長と美春ちゃんの丁寧なO★HA★NA★SHIを受けて幸い店や他のお客さんには迷惑が掛かる事は無かったので良かったと思う。

翔子から何でバイトを始めたのかを聞かれたが時期が来たら分かるからと言って渋々、納得して貰った。

その日の閉店後に僕は予定より多いバイト代を得る事になり、店長の奥さんの計らいで週3回程度のバイトの延期も決まった。

次の日には翔子の為に予約をしていた物を買って、あとはその日を待つだけとなった……

 

 

 

~ 明久 side out ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今日、アキと帰宅途中に公園に寄って行かないかと誘われて私は断る理由が別に無かったので明久の提案を了承し、今はアキと一緒に噴水前のベンチで休んでいた。

 

「翔子」

 

「……何?」

 

「受け取って貰いたい物があるんだ…」

 

そう言うとアキはおもぐろに鞄の中から1つの綺麗な包装のしてある長方形の箱を取り出して私に渡してくれた…

 

「……開けても良い?」

 

「うん、もちろん♪」

 

私は逸る気持ちを抑えながら包装を丁寧に剥がしていき箱の蓋を開けるとそこには十字架の中心にアイオライト宝石と囲む様にトパーズをあしらったネックレスだった。

 

「……これは…?」

 

「翔子の誕生日に何かプレゼントをしたかったから…翔子の誕生石を使ったこのネックレスを丁度見付けてね」

 

「……だからバイトをしていた?」

 

「うん、翔子に喜んで貰いたかったから……喜んで貰えたかな?」

 

「……うん、凄く嬉しい…」

 

「良かった…喜んで貰えて。宝石の意味は確か…トパーズが希望、知性、友愛、アイオライトは誠実、徳望どれも翔子にピッタリな言葉だよ」

 

「……ありがとう…」

 

「どう致しまして♪」

 

私はこんな素敵な贈り物をしてくれたアキにもう1つだけお願いをしてみた。

 

「……ネックレス…付けてくれる…?」

 

「うん、良いよ」

 

そう言うとアキは私からネックレスを受け取って私の前からネックレスを付けてくれた…

 

「うん、よく似合ってる…僕も頑張った快があるよ♪」

 

「……ありがとう…アキ…ずっと大切にするから…」

 

「うん♪」

 

「……それと…アイオライトのもう1つの意味は知ってるの?」

 

「何かな…?」

 

私はアキにアイオライトに込められたもう1つの言葉を口にする…

 

「……それは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

           一途な愛…」

 

 

 

 

 

 

 

「えっ…!?」

 

私はそう言ってアキが意表を突かれた顔をしていた隙に私は誤魔化すかの様にアキの手を取りそのまま帰宅した……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてこの時のアキは多分、私の言った言葉は聞こえていなかったと思う……

でも…それでもいい…私が言葉の意味を知っていれば……

そして…私は愛し続けよう……アキから贈られたアイオライトの宝石に込められた意味と同じく…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アキを一途にこれかもずっと……愛し続けよう……

……そう私は改めて心に誓った……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本日、11月11日は今作品の主人公でもありヒロインの『霧島翔子』の誕生日と言う事で急遽、作成しました。
翔子の誕生日をご存知の方もいると思いますが何で清涼祭後にいきなり秋に飛んでると言うツッコミは無しでお願いします。
時間軸としてはそのまま清涼祭後の話と考えて戴いて大丈夫です。

では今回もご閲覧戴き誠にありがとうございました。


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私とアキと入れ替わり!

今回は原作やアニメの優子は兎も角、翔子ならやりるだろう…との考えから『秀吉と優子』の入れ替わりをヒントに召喚システムの調整を組み込んで思い付き&悪ふざけで書いてみたオリジナルシナリオです。
賛否は有るとは思いますがそこは生暖かい心で観て戴いて是非、感想を書いて戴けたら嬉しいです。
そして最後は終盤までのドタバタな感じとは真逆にシリアスになります。

それでは本編をどうぞ~~♪


福原)清涼祭が終わって久し振りのナレーション。吉井明久が霧島翔子に誕生日プレゼントを贈った後のある日の放課後…

 

2年Aクラス教室内

 

「アンタ達に頼みがある!」

 

「「「「お断りします!!」」」」

 

私とアキ、雄二と優子は学園長に放課後にAクラスに残る様に言われていた。

そこでは学園長は私達に何か頼みがあったらしいが私達は即座にそれを拒否した。

 

「おや、つれないねぇ~」

 

「だって、ババァ長の頼みって碌な事が有りませんから…」

 

「だな、この前の本音を喋る召喚獣の時は酷い目に遭ったしな…」

 

学園長の答えにアキと雄二が即座に拒否した理由を述べていた。

 

「アタシ達も…ねぇ…翔子?」

 

「……うん…危険…」

 

「これは新しい試験システムの試運転さあ、アンタ達がやらないならこの話は他のクラスに持って行くよ、それでも良いのかい?」

 

私と優子まで拒否をすると鋤かさず、学園長は次の説得に出てきた。

しかも試召戦争を目的とする雄二なら新システムの試運転と成れば雄二を動かすには十分の説得になる。

 

「分かった、新システムの試運転と成れば他のクラスに持って行れるのはこまる。ババァの策に乗せられるのは癪だが受けてやるよ」

 

「ハァ…仕方ないわ…ユウ君が受けるならアタシもやるわ……」

 

「なら僕もやるよ、新システムってのも興味有るしね♪」

 

「……アキがやるなら私も協力する…」

 

雄二が学園長の策にまんまと乗せられる形で私達も学園長に協力する事になった。

 

「それじゃ、決まりさぁね。これが終わったら学食一ヶ月分の無料券を進呈やるから頼むよ」

 

「ああ、でもどうしたら良いんだ?」

 

「誰かの手を握って召喚しな、そしたら二人で一人の召喚獣が出てくるはずだよ。フィールドは念の為にAクラス内にしか張らなからね。もしも暴走した時に無用な混乱が起きても困るからね」

 

「暴走しない保証は無いんですね…」

 

学園長の説明に優子がツッコミを入れているが学園長は何処吹く風の様だ…

 

「それじぁ俺は優子に…「「試獣召喚(サモン)!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……………あれっ?

何も起きない……?

 

 

「ババァ長、何も起きないみたいですけど……」

 

アキが学園長に言った。

 

「おや、そんな事は無いんだけどねぇ…坂本と木下()もう一度やってみな」

 

「「試獣召喚(サモン)!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………やっぱり何も起きない…

 

 

「おい、ババァ何も起きねぇじゃねぇか!!」

 

あれっ…?

 

「学園長、どうなっているんですか?」

 

あれっ…あれあれっ…?

 

「そんな筈は無いんだが…今度は霧島と吉井でやってみな」

 

何か違和感が…あるけど……

 

「翔子、やってみようか」

 

「……うん」

 

そしてアキは私の手を乗せて同時に召喚をしてみる。

 

「「試獣召喚(サモン)!!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………

 

やっぱり何も起きない……

 

「ババァ長、やっぱり何も起きませんよ…」

 

えっ!?

私の声だ!!

 

「いや、これは……起きてるわね…」

 

「ああ…そうだな…」

 

優子も雄二も何か違和感に気付いたみたいだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「私(俺)(アタシ)(僕)達の身体がいれかわってるぅぅぅぅぅ~~!!!」」」」

 

思わず私も思いっきり叫んでいた…多分、今まで出した事の無いほどに………

 

「そ、そんな馬鹿げた事がある訳ないさぁねぇ!」

 

「それじゃあ、これはどう説明するつもりだ!ババァ!!」

 

普段の優子が発する筈の無い言葉で優子の姿をした雄二が学園長詰め寄っている。

 

「学園長、これはどうなっているんですか!?」

 

これもまたしても普段の雄二からは考えられない礼儀を弁えてはいるが焦りからか雄二の姿をした優子も学園長に詰め寄っている。

 

「ババァ長、まさか…また調整に失敗したんじゃ無いでしょうね?」

 

今度は私の姿をしたアキが学園長に詰め寄っていた。

 

「そんな筈は…………」

 

学園長はそう言って持ってきていたノートパソコンを操作していく。

そして…

 

「これは……」

 

「「「「これは…?」」」」

 

私達の言葉が重なり沈黙が訪れる…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…………………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アハッ☆」

 

「「「クソババァァァァ(学園長ぉぉぉ)!!」」」

 

学園長の気持ちの悪い誤魔化しに私以外の声が木霊した…

そこに…

 

「随分と騒がしいみたいだけど何か遭ったのカナ?」

 

「…何があった?」

 

愛子とムッツリーニが来てしまった。

 

「実はだね…」

 

 

 

 

 

 

 

《学園長説明中》

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ~ん、そんな面白そうな事になってるんだぁ~☆」

 

あ…この愛子の顔…

 

「あ、愛子。な、何をする!?」

 

「何をするってもちろん…試獣召喚(サモン)♪」

 

やっぱり…愛子はムッツリーニの腕を掴んで召喚するがもちろん召喚獣は呼び出す事は出来ない…

代わりに……

 

「アハッ☆これが康太君の身体なんだぁ~♪」

 

「…クッ、屈辱…」

 

代わりに愛子とムッツリーニが入れ替わっていた。

 

現在はこうなっている。

 

アキ() (アキ)

 

雄二(優子) 優子(雄二)

 

康太(愛子) 愛子(康太)

 

の様に入れ替わっている。

 

「兎も角だ、これじゃ試運転もままならねぇ。ささっと元に戻しやがれババァ!」

 

「煩いクソガキだねぇ~、元に戻りたいんなら同じ様にしな、それで元に戻れるはずさ」

 

「うーん、残念でだぁなぁ~。もっと康太君と遊びたかったのにぃ~」

 

「…早く戻りたい」

 

愛子は残念そうだが仕方ないよね。

私達はそれぞれの手を握って再び召喚してみる。

 

「「「「「「試獣召喚(サモン)」」」」」」

 

 

…………

 

 

「みんなどうだ?」

 

雄二がみんなに問いただすが……

 

「「「「「「戻って無い!」」」」」」

 

今度は私も含め学園長以外の声が重なった。

 

「おや、おかしいねぇ…あっ…」

 

「ババァ長、今あっ、って言いませんでしたか?」

 

「いやだねぇ~、そんな事言う訳ないさぁねぇ……」

 

「…まさか、戻れない……?」

 

(アキ)の問いに学園長は否定をし、その後に愛子(康太)が結論を再度、問いただした。

 

「いや、戻る方法は有るのさ…その方法がねぇ…?」

 

「何なんですか、学園長?」

 

歯切れの悪い学園長に雄二(優子)が詰め寄る。

 

「それはだね…」

 

「「「「「「それは?」」」」」」

 

「入れ替わっている相手とキスをする事さ」

 

学園長の答えに再び沈黙が訪れる…

 

……………………

 

 

「「「「キスぅぅぅ~~!!」」」」

 

今度は私とアキ以外の声が重なった。

それはそうだ…私とアキは既に済ませてるから…//

でもこの反応を視る限りでは雄二達や愛子達はまだみたいだけど…

 

「…あ、愛子とキス…ブシャァァ~」

 

あっ、愛子(康太)が血の華を咲かせた…

 

「アハッ☆やっぱり面白い♪」

 

「面白がらない!第一アンタの身体でしょうが!!」

 

康太(愛子)が笑いながら言っていた雄二(優子)がツッコミを入れてた。

 

「テヘッ☆」

 

「テヘッ☆じゃ無いわよ!」

 

「全く…どうしたものか……戻る為にはキス…をしなきゃならないんだよな…//」

 

珍しく優子(雄二)が動揺しているし…

 

「本当にどうしよう…僕達はキスをしたことがあるから良いとして……雄二やムッツリーニ達はやっぱり抵抗があるみたいだし……」

 

そう言って(アキ)が小首傾げた……

その表情にアキ()のある感情が生まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何…この可愛い生き物…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして気が付けば明久()(アキ)を抱きしめていた。

すると…

 

「ち、ちょ、ちょと落ち着いて翔子。今は翔子は僕で僕は翔子になってるから…てか、自分に抱きしめれても嬉しくない!!」

 

「……ダメ、(アキ)が可愛い過ぎるから///」

 

「それは嬉しいけど…やっぱり自分に抱きしめられても嬉しくないぃぃ~」

 

アキ()(アキ)の拒否を拒否して抱きしめ続けていると気が付けば康太(愛子)愛子(康太)の下へ行っていた。

 

「ねぇねぇ、康太君、今はボクの身体と入れ替わっているからさぁ~、ボクの身体をイロイロ調べてみていいよぉぉ~♪」

 

多分、この先は…

 

「もちろん…実技でね♪」

 

やっぱり…

 

「…実技………ブシャァァ~~」

 

康太(愛子)の言葉にまたもや愛子(康太)は血の海に沈んだ…

けど…やはり恋人と自分の身体と言うべきと思う…康太(愛子)はてきぱきと愛子(康太)に輸血をしている。

と…そこにアキ()にある考えが浮かんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうだ…(アキ)をお持ち帰りして既成事実(愛の営み)を作ろう…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう考えていて気が付けばアキ()(アキ)をお姫様抱っこをしていた。

 

「ち、ちょと、翔子!?」

 

「ちょっとまちな、霧島よ。フィールドの外に出たらキスしても元には戻れないよ!」

 

学園長が慌てて止めようとするがアキ()にとっては…

 

「……好都合…」

 

「好都合って…お前さん…」

 

「……夫婦の営みが済めば戻って来ます…」

 

「ちょと、待ってよ翔子!」

 

慌てる(アキ)アキ()(アキ)に聞いてみた。

 

「……子供は何人欲しい…?」

 

「う~ん、二人が良いかな…って違うから!!」

 

「……アキは私との子供は欲しく無いの…?」

 

「いや…そうじゃ無くて……物事には順序がある訳で……」

 

「……大丈夫、痛くしないから。それに…私の初めてを(アキ)にあげる事が出来るなら…////」

 

「ねぇ、これって何の罰ゲーム?何の罰ゲーム何の!?翔子()の貞操を(翔子)から奪われるって何の罰ゲームなの!?」

 

(アキ)が騒いでる最中にもう一人行動を起こしていた人物がいた。

 

「さあ…ユウ君、アタシ達も夫婦の営みに行きましょう♪そうすればキスも平気で出来る様になると思うし♪」

 

以外だ…優子が積極的……

 

「おい、優子!お前はそれで良いのか!?」

 

「別に構わないわよ、アタシ早くユウ君との子供が欲しいもん♪」

 

雄二が元の身体ならば簡単に優子の身体を振り解く事は可能だろうけど、今は優子の身体になっているのとアキ()(アキ)をお姫様抱っこをしていると同じく優子(雄二)優子(雄二)をお姫様抱っこをしているので逃げる事は出来なかった…

 

「霧島に木下()

 

そんな事をやっていると私と優子が呼ばれた。

 

「「何で(すか)しょう?」」

 

「ご両親は了解しているのかい?」

 

「「はい、両家共に(承諾済み)バッチリです…」」

 

「そうかい…なら問題は無いね…」

 

「……アキ…許可は降りた…」

 

「じゃあユウ君、行きましょうか♪」

 

「「待てぇぇぇ!!」」

 

アキ達が騒いでるが私と優子はそれを無視して連れて行こうとしたら…

 

「待ちな」

 

学園長に再び呼び止められてアキ達は助け船が出ると思って期待しているみたいだが……

 

「ヤるなら学園内の見付からない所で済ませてきな、外に出たら帰って来るまでフィールドを帰って来るまで維持し続けないといけないからね…それは学園内のサーバーに負担が掛かるからね。最大でも一時間以内には戻ってきな」

 

「「ありがとうございます」」「「クソババァァァァ!!」」

 

私と優子は学園長にお礼を言い、アキ達は思いっきり叫んでいた。

そして私と優子はアキ達に言った。

 

「「大丈夫!」」

 

「「何が大丈夫な(の)んだ?」」

 

「「……私(アタシ)、今日は危険日…(だから♪)」」 

 

「「全然、大丈夫じゃ(なぁぁぁぁいぃぃ~~)ねぇぇぇ!!」」

 

「おい、ババァ止めやがれ!!」

 

「アタシはまだ死にたく無いからね…人の恋路を邪魔する奴は何とかと言うだろう…?それに霧島の両親が了承しているなら霧島財閥を敵に回す気は更々無いからね…分かったらとっとと済ませてきな!」

 

「クソッ、恨むぞババァ!!」

 

優子(雄二)が怨み節を吐いていたら…

 

バンッ!!

 

「会長!異端者を発見者致しました!!」

 

チッ、邪魔が入った…

 

「でかした、吉井及び坂本、土屋の罪状を延べよ!!」

 

「吉井及び坂本、土屋の三名は我々異端審問会の血の盟約に背き学園内の美女二人をお姫様抱っこ及び土屋は美女を懐抱する……「長い!簡潔に延べよ!」」

 

「女の子のイチャイチャしているのが羨ましんじゃ~~~~~~!!」

 

「うむ、実に分かりやすい。判決、死刑!」

 

「翔子、ごめん降ろして」

 

「……仕方ない…」

 

アキ()FFF団(愚者)討伐の為に仕方がなく(アキ)を開放した。

 

「じゃあ僕が相手になるよ!!」

 

「何で吉井じゃ無くて霧島さんが出てきてるんだ!?」

 

「それにはちょっと事情があってね…ババァ長、召喚許可を…」

 

(こいつは…怪我の巧妙さぁねぇ…召喚者が違うとどうなるか試してみる価値はあるね…)

 

「了解さぁね、総合で展開しといたさ」

 

「ありがとうございます、翔子は召喚しないでね」

 

「……何で?」

 

「今の翔子にはフィードバッグがあるからね、翔子に傷付いて欲しく無いから…」

 

そうだ…今の私はアキの身体になっていたんだった…

でも流石は私の夫…こんな時でも冷静な判断が出来ていて私まで気遣ってくれている…

そんな事を考えていたらさっきまでの手段を選んでいなかった自分が急に恥ずかしくなってきた…

 

「だから何で、霧島さんは吉井の事を霧島さんと呼んでいるんだ!!」

 

「君達に話しても碌な事にならないし、教えるつもりも無いからね……それじゃあ、さようなら……」

 

 

 

 

《キング・クリムゾン!!》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凄い…アキの召喚獣の操作制にはには本当に驚かされた……

使った事の無い私の召喚獣と腕輪の力を行使しながら自在に操り、優子や雄二の助けも借りずにかすり傷の1つも追わずに物の5分で40人以上居たFFF団を全滅させたのだ…

私が完全記憶術者でも再現出来るか分からなくらい(自分の目に映らないと記憶出来ない為)俊敏で的確な攻撃の連続だった…

(アキ)が始末した愚者を西村先生が監獄へ連行して行ったのを確認するとアキ()(アキ)の所へ行って口吻を交わした…

 

「……戻った…」

 

「えっ、翔子?」

 

「……やっぱり、自分の身体が良い…」

 

私はそう言ってポカーンとしているアキの手を握って帰宅する事にした……

 

 

 

これは余談だけど雄二と優子も私達の後に初キスを交わし元に戻ったそうだ…

そして…()()騒ぎに一番便乗して来る愛子は、やはりムッツリーニの持ち前の器量がネックとなり私達より先にキスを済ませて一足先に元に戻っていたそうだ……

それと規約違反のFクラスはせっかく清涼祭の売り上げで買った机や椅子は規約違反の為に卓袱台に座蒲団に逆に戻りしたそうだ。

そして…もう少しすれば強化合宿が始まる…

私はアキとの合宿を心待にしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし…この時の私は気付いていなかった…

あの二人がやけに大人しい事に…

そして…あの二人がアキを貶める為に恐るべき卑劣な計画が練られていた事を合宿が待ち遠しかった私には気付く事が出来ずにあの二人の思惑通りに私の心もアキ自身も大きく傷付く事を知る由も無かったのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

 

~ 美波&瑞希 side ~

 

「いよいよ、この時が来ましたね。美波ちゃん」

 

「そうね、FFF団(バカ)は勝手にアキ達を追っているみたいだけど、アキ達はウチと瑞希が大人しくしているから油断しているはずたしね♪」

 

「ええ、大人しくしていた分、先生方からのマークや信頼も変わって来ていますからね♪」

 

「でも具体的にはどうするの?」

 

「これを合宿所の女子風呂に仕掛けるんです。流石に自分達で仕掛ける訳にはいきませんけど、須川君か横溝君辺りに頼めば大丈夫でしょう♪」

 

「そして…仕掛けられた()()をウチ達が見付ければアキ達に濡れ衣を着せる事が出来て…」

 

「霧島さん達は明久君を見棄てて、見捨てられた所に私達が明久君に優しくすれば元の様に私達だけに笑顔を向けてくれる様になりますよ♪」

 

「もし、失敗したとしても瑞希の元の評価からすれば先生達もアキに着く事は有り得ないわね♪」

 

「その通りです、私は元は身体が弱く優等生で先生方からの評価も高いですから明久君側に着く先生なんてていないですよ♪」

 

「それでも念の為にもう一人引き入れとくわ…」

 

「そんな人が居るんですか、美波ちゃん?」

 

「ええ、ウチの為なら働いてくれる子が一人ね……」

 

「それは頼もしいです♪」

 

 

 

 

~ 美波&瑞希 side out ~

 

 

 

しかし…彼女達は知らなかった…

彼女達が頼もうとしていた協力者がこの計画を大きく狂わせるジョーカーになっていた事に…

 

 

 

???

 

~ 美春 side ~

 

まさかとは思って着けて来ましたが…遂に本性を現した様ですわね…

明久さんが翔子さんとデートをしていた時に明久さんの言葉を信じて疑いながらも美春はお姉さまを信じていたかったからからお姉…いえ…島田さんと姫路さんの行動をあの時から監視していましたが…

島田さんがここまで明久さんの気持ちを踏み躙るまでの行動に出るとは思いませんでしたわ……

これは一刻も早く、先生方に知らせないと…

 

「清水美春さんですね?」

 

いきなり後から声を上げそうになりましたが美春は驚きを堪えて後ろを向きました。

 

「貴方は○○先生」

 

「私だけではありませんよ…」

 

「やあ、清水さん」

 

「久保さん」

 

「よう♪」

 

「始めまして」

 

「根本さんと小山さん、貴方達まで!?」

 

「彼等も私の協力者ですよ、清水さん」

 

「久保さんは協力するのは分かりますが根本さんや小山が協力する理由は…!?」

 

「俺達も明久の奴には借りがあるからな…」

 

「だから私達も協力するの」

 

「明久さんの名前で呼んでいると言う事は…」

 

「はい、十分に信頼に足る人達ですよ…」

 

「しかし…ここで話の内容の証拠はこちらに既にあるが…踏み込んでもシラを切りと押せられたら合宿中には尻尾を出さ無いんじゃないか?」

 

「はい…ですので合宿まで泳がせます…」

 

「そしたら私は間接的に明久君に注意するように促しとくわ…」

 

「頼んだぞ友香」

 

「任せて恭二」

 

「僕は明久君の回りを監視しておくよ」

 

「美春は万が一の為にクラスの女子を抑えて措きますわ」

 

「では後は各自の判断で合宿まで行動をしていて下さい。何か問題が有れば直ぐに私か西村先生か高橋先生に報告をお願いします」

 

そう○○先生促されこの場は解散となりました……

しかし…島田さんが美春を頼って来るのは目に見えてましたが…

彼女達の余りにも愚かで…考えが浅ましい人間だった事に…この時に気付かなかったばかりに……

明久…いえ…お兄様だけでは無く……多くの人達を傷付け…悲しませる結果になろうとは…この時の美春は予想出来ませんでした……

 

 

~ 美春 side out ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

様々な想いが渦巻く中……

 

 

 

彼等の想い…願いを大きく狂わせる運命の時計の針は廻り始めたのだった………

 

 

 




バカテスト

第13問
今回の召喚システムの試運転後の感想を述べなさい。

吉井明久、坂本雄二の答え
「ババァには二度と協力はしない」

教師のコメント
試運転中に二人に何が遭ったのですか?

霧島翔子、木下優子の答え
「アキ(ユウ君)との既成事実(愛の営み)の失敗」

教師(高橋)のコメント
試運転中に何が遭ったのでしょうか…そんな事をしなくても彼らの想いは貴女達に向いていると思います。
しかし、先生は学生でも愛の営みを行う事は否定しませんが避妊はキチンと行って下さい。

土屋康太の答え
「俺が愛子の身体に…●●●●」

教師のコメント
土屋君に何があったのでしょうか…
答案用紙が血だらけになってしまっています。

工藤愛子の答え
「康太君をからかい過ぎた事」

教師のコメント
ああ…納得しました……


次回

 強化合宿編
 「アキと強化合宿前日と脅迫状」
       ここ、テストに出ます。


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強化合宿編
第28問 アキと強化合宿前日と脅迫状


今回から強化合宿に突入します。
活動報告では『僕と最愛の2人のお嬢様』に関する重要なアンケートを実施していますのでご協力、よろしくお願いします。
前回の名残で悪ふざけしてネタをぶっ混んでいるけど分かるの人はいるのかな~?(サブキャラクター設定参照)
そして前回の流れを引き継いで今回も翔子が暴走しちゃってます♪

では本編をどうぞ~♪


通学路

 

~ 明久 side ~

 

僕はあの忌まわしい試運転から数日、漸く立ち直る事が出来た…

翔子の身体に入れ替わってた事事態は問題では無いんだけてど……

全く、時代が時代ならここに隕石落としでも敢行している所だよ…

アクシズ行け!忌まわしき記憶と共に…な~んてね♪

 

「……アキ…」

 

僕がそんなアホな事を考えていたら翔子から声を掛けられた。

 

「どうしたの、翔子?」

 

「……私…諦めて無いから…」

 

「な、な、何をあちゃかりぁいちゃたるの?」

 

「……アキ…噛んでる…から何を言っているか分からない…」

 

「ご、ごめん…いきなりビックリする事を言われたからさ…そりゃあ焦って噛むよ…」

 

「……アキ…私とじゃ嫌なの…?///」

 

グハッ!吐血)

 

翔子…それは反則だよ……

顔を赤くして涙目に上目遣いとかされた日には断れる訳無いじゃないかぁぁぁ~~!!

 

「べ、別に嫌じゃ無いよ。寧ろ嬉しいくらい///」

 

僕は口の血を拭いながら答える。

 

「……じゃあ…今から私の家に行く…////」

 

しまった…ひよっとして……今のでスイッチ入っちゃった…?

 

「ち、ちょと待って…翔子!」

 

「……何…?」

 

「今、学校に行く途中でしょ」

 

「……アキは今…私とシたいと言った…////」

 

翔子はそう言うと僕に腕組みをして逃げられない様にしてきた。

 

「でも、学校には行かないと…」

 

「……アキが学校でシたいと言うなら学校に行く…アキが学校でシたくないなら私の家でする……」

 

翔子と結ばれるのは良いけど…そこには僕の家でと言う選択肢は無いの…?

いや…家には姉さんがいるからせめてホテルにでも…

 

「って…そうじゃ無くて…シないって言う選択肢は無いのかな…?」

 

「……ない…」

 

「ですよねー」

 

そうだった…翔子って変に頑固な所が有るからな…

仕方ない…

 

 

チュッ♪

 

「……アキ…路上でなんて…だ・い・た・ん♪////」

 

「まあ、最近の学生はだいたんねぇ~」「チッ、朝から見せ付けてくれちゃって…」「あのお兄ちゃんとお姉ちゃんキスしてるよぉ~♪」「リア充爆発しろ!!」

 

僕は翔子を冷静に戻すためとは言え何て大胆な事をしてしまったんだぁぁぁぁぁぁ~~~!!

…と混乱していたのもつかの間、翔子が組んでいた僕の腕が更に強くなる。

 

「……アキの気持ちは分かった…今から家に帰ってする…」

 

しかも…逆効果ぁぁあぁぁぁ~~!!

 

「いたぞ!異端者だ!!」

 

「……チッ…」

 

FFF団(バカ共)か…残念……いやいや…翔子は邪魔されて舌打ちしてるけど今回ばかりは感謝するべきか…

 

「横溝、吉井の罪状を延べよ!」

 

「はい、会長!被告、吉井明久は朝も早くから学園一の美少女、霧島翔子と登校をし、剰え路上で無理矢理霧島の唇を奪うと言う暴挙を…「長い!簡潔に延べよ!」」

 

「霧島さんとイチャイチャしてキスをしてるなんてい羨ましいんじゃぁぁぁ~~ボケぇぇぇぇぇ~~!!!」

 

うん、何時もの逆恨みだね…

そんなんだからモテないと言う事に何故気付かないかな………

いや…愚問だね…だってFクラスだから…

そうこう考えていたら福原先生がこちらに来た。

 

「福原先生、召喚許可をお願いします!!」

 

「おや…吉井君も朝から大変ですね」

 

「それより召喚許可を!」

 

「承認します!」

 

「さて…今日だけは少しだけ感謝しておくよ。じゃあ補習ガンバってね♪」

 

 

 

 

《キング・クリムゾン》 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さてと…FFF団(バカ共)は監獄送りにしたし学校に行くか…

 

「翔子、今日の所は学校に行こう…」

 

「……わかった…」

 

「ふぅ…わかって…「アキが学校でシたいなら仕方がない…」…くれてなかったぁぁぁぁぁ~~!!」

 

この時の翔子の腕を組む力は僕でも振り解くけないほどに強く敢えなく靴箱まで強制連行されるのだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

文月学園

 

2年Aクラス靴箱前

 

はあ…翔子の頭と容姿は良いんだけど…並外れた行動力と決断力(僕に対しての)常識からに外れた考えには驚かされるよ…

半ば観念しながら自分の靴箱を左手で開けるとそこには黒い怪しい封筒と桃色の可愛らしい、如何にもラブレターらしき封筒が合わせて2通裏返しになって入っていた。

僕は裏返しなった封筒の宛名を見てみるが当然の事ながら書いてある訳がない。

そしてラブレターらしき物があった所為か翔子が組んでいた僕の右腕が尋常じゃ無いほどに痛い…

 

「翔子、少しだけ落ち着いて…まだラブレターって決まった訳じゃ無いからさ…」

 

「……アキ…浮気は許さない…!!」

 

「分かってる…僕は翔子以外の女の子には興味は無いから…少しだけ落ち着いて…」

 

「……わかった…信じる…」

 

僕は翔子が力を緩めてくれた事を確認すると先ずは黒い封筒の表を見るが何も書かれてはいなかった。

次にラブレター風の封筒の表を確認すると……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『貴方の秘密を握っています』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

脅迫状だあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ~~~!!

 

僕は心の中で思いっきり叫んでいた……

 

 




バカテスト

第14問
これから強化合宿が始まるに辺り、強化合宿に取り組んで行く上での意気込みを答えなさい。

吉井明久の答え
「学力向上と仲の良い友人だけでは無く、他の人達と親睦を深める」

教師のコメント
学力向上を目指すだけでは無くて他の人達との繋がりも大事にするとは吉井君らしいです。

霧島翔子、木下優子の答え
「アキ(ユウ君)と愛の営み」

教師(高橋)のコメント
合宿所で行うのは構いませんが避妊はキチンとして下さいね。

姫路瑞希、島田美波の答え
「アキ(明久君)を性悪女(霧島(さん))から引き剥がす事」

教師のコメント
吉井君の想いは貴女達に向いてはいないのでいい加減、諦めた方が良いと思います。
それが吉井君や霧島さんにどれだけ迷惑かを考えて下さい。

  次回
   「僕の相談と影で動く者たち」
        ここ。テストに出ます。


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第29問 僕の相談と影で動く者たち

今回で合宿に突入する予定でしたが予定を変更して次回に合宿に突入させます。
良かったらご感想と小説の評価を付けて戴けたら嬉しいです。
『僕と最愛の2人のお嬢様』と『僕と戦争と十二人の守護者』も絶賛連載中ですので合わせてよろしくお願いしますm(__)m
そして活動報告にて幾つかアンケートも実施しているのでご協力をよろしくお願いします。



長くなりましたがではでは本編をどうぞ~♪


2年Aクラス教室内

 

~ 明久 side ~

 

僕と翔子は僕に送られて来た脅迫状の事で翔子の朝からの暴走を忘れ一先ず自分のクラスへ向かう事にした。

そして教室に入ると本来居る筈の無い雄二と秀吉とムッツリーニが何故かAクラスに居た。

 

「おはよう。雄二、秀吉、ムッツリーニ」

 

「……おはよう…」

 

僕と翔子は雄二達に声を掛けた。

 

「おう、明久に翔子。今日も仲良く登校か?」(・∀・)ニヤニヤ

 

「うん。それを言う雄二も優子さんと仲良く登校してるでしょ♪」

 

「ああ。お前達が助けてくれたお陰で優子と上手くやって行ってる…感謝してるよ…」

 

おろ…少しからかったのに……どうしたをんだろう…?

ここは素直にその気持ちを受け取って措こう。

 

「別に良いよ。それも親友の仕事だからね♪」

 

「ああ。そうだったな…」

 

そう言うと雄二は少し瞼を閉じて思いに耽ってるみたいだった…

 

「……らしくない…」

 

「そうじゃな…」

 

「まあ。俺だって人間って事さ…」

 

ムッツリーニと秀吉がからかうが雄二は気にしていない様だった…

 

「ユウ君、どうしたの?」

 

どうやら紅茶を汲みに行っていた優子さんがティーカップ片手に僕達の所にきた。

 

「どうもしねぇよ…」

 

「そう…」

 

優子さんの問い掛けに雄二は素っ気なく答えるが優子さんも雄二の事が分かるのかそれ以上の事は聞かなかった。

そんなやり取りをしていたら芽以ちゃんと愛子ちゃんが教室へ入ってきた。

 

「やあ、みんなオハヨ~♪」

 

「おはよ~♪」

 

「「「「おはよう~♪」」」」

 

みんなそれぞれ挨拶をした。

そして僕は朝の貰った物の事を思いだし雄二達に相談する事にした。

 

「そう言えば、雄二達に相談が遇ったんだった…」

 

「どうしたんだ、明久?」

 

「実は今朝、靴箱にこんな物が入っていてさ…」

 

僕は今朝、靴箱に入っていた二通の封筒を雄二達に見せる。

 

「何なんだそれは?」

 

雄二達は僕が見せた封筒を訝しげに見ていた。

 

「多分…二通共に脅迫状だよ……」

 

「一通目は分かるけど…もう一通は違うんじゃ無いかしら……それってどう見てもラブレターにしか見えないし…」

 

「優子さんの疑問は最もだけど、もう一通も脅迫状だよ」

 

僕は優子さんには悪いが意見を一蹴した。

 

「ラブレター風の封筒が仮に脅迫状だとしたら、アッキーは何でそれが脅迫状だと分かるのカナ?」

 

「愛子ちゃん、それはね。表に『貴方の秘密を握っています』と書かれているからなんだ…」

 

僕はそう言って二通の封筒の表を見せるとみんな納得した様だった。

 

「そう言えば中身は確かめたの?」

 

「まだだよ、芽以ちゃん」

 

「それでは中身を見てみるのぢゃ」

 

「うん、そうだね」

 

僕はラブレター風の封筒を開けて中身を確めて見た。

中身の便箋も非常に可愛らしい花と兎が描かれた物だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『貴様は我々の血の盟約に叛き続け、他のクラスの女子と仲良くしている事は非常に赦し難い。貴様は我々のクラスの女子だけと仲良くしていれば良いのだ。我々も鬼では無い…そこで明日までに我らのクラス女子以外とは縁を切り貴様は我らのクラスに戻って来て我がクラスの女子だけと仲良くするのだ。もし、この警告が無視されているので有れば同封した写真を校内集に公開し学園から抹殺するだけでは無く、回りの人間にも厄災が降りかかる事と知るが良い』

 

そう書かれてある通りに封筒には三枚の写真が同封されていた。

僕は同封されていた写真を確かめてみた。

 

 

一枚目

 

《男子用の制服を着た明久の写真》

 

 

 

うん、これは問題ないね。

 

 

 

二枚目

 

《清涼祭時に明久と翔子がキスをしている写真》

 

 

 

 

うん、少し恥ずかしいけど…これは学園全体の生徒が知っているだろうからこれも問題ない…

 

 

 

三枚目

 

《アキちゃんメイド服》

 

 

…………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはだめだぁあぁぁぁ~~~!!

 

 

そして僕の異変に気付いたのか僕は翔子と雄二に取り押さえられていた。

 

「何が写っていたかは知らないが…落ち着け、明久」

 

「……大丈夫…アキ(アキちゃん含む)の写真なら私が全部持ってるから…」

 

「ありがとう雄二。…って翔子、何時の間にそんな物持ってたの!?」

 

「……ムッツリーニが私だけに売ってくれてる…ちなみにコレも持ってる…」

 

《デート百合娘と補習室の悪夢 参照》

 

「こ、コレって何時の間に……」

 

「……これは私だけしか持っていない劇レア…」

 

「…安心しろ…この時以来、翔子にしかお前の写真は売っていない……」

 

「いやいや、安心出来ないよ…ムッツリーニは信用してるけど、その前の写真はまだ出回ってるって事だからね…」

 

「…大丈夫だ。その前の写真のマスターデータは俺が管理している…だから恐らく今、出回っている中でそれが最後の一枚だ…」

 

「だそうだ。だから早まるな、それに犯人の目星も疾っくに点いている」

 

「それって…誰なの?」

 

「文章から推測すると100%、Fクラスの誰かだ。それに奴ららしく脅迫の材料である最早出回っていないであろう写真を同封するくらいマヌケな事をするんだ、そんな事をするのは奴らしか考えられない」

 

「あっ…」

 

雄二の指摘のお陰で僕は冷静さを取り戻す。

 

「そして回りに災厄が降りかかると言うが俺達はお前が翔子と幸せに過ごす事が出来るなら奴らの妨害なんて気にしない。だからお前がFクラスに戻って来る必要はねぇよ♪」

 

雄二の言葉を聞き僕はみんなの顔を見渡すとみんな一様に頷いてくれた。

 

「みんな…ありがとう」

 

僕はみんな気遣いに感謝しながら今度は如何にもそれらしい封筒の封を開けて中身を確めてみる…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『吉井明久君へ

  

今、貴方は非常に危険な状態に置かれています。

詳しくは書けないですが、Fクラスの生徒達が貴方を引き摺り降ろす計画を私達は掴んでいますが今、私達が動くと彼らの警戒感を煽る事になり兼ねないので私達も具体的に動く事が出来ないのが現状です。

私の他にも協力者が4人で貴方の回りとFクラスの人達を監視はしているのだけど、彼らが予想外の行動を取る可能性があるから十分に気を付けておいて下さい。

 

P.S.

 

この手紙は彼らに読まれる可能性があるので名前を明かさない事をお許し下さい』

 

 

 

「これは…」

 

「Fクラスの人達に気を付ける様にとの警告書みたいね。」

 

うん…優子さんの言う通りだと思う……

しかし…何だろう…これに違和感を覚えるのは………

 

「それにしても…」

 

「これって…」

 

違和感を感じているのは秀吉と芽以ちゃんだけでは無い様だけど……

 

 

 

 

 

 

「「「「封筒逆だろう(よね)」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うん…やっぱり……みんな思うよね………

兎も角、警告文を送って来た人物とその協力者が言う様に合宿中は十分に警戒しておく必要が有るみたいだね。

その後にチャイムが鳴り高橋女史が教室に入って来たが僕が今朝、FFF団を監獄に送っていた為に雄二達はこのまま教室に残り、合宿のスケジュールを確めたのだった。

そしてその中で優子さんと芽以ちゃんと愛子ちゃんが雄二、秀吉、ムッツリーニと一緒に合宿所に行きたいと申し入れた所、要求はあっさりと通り雄二達は僕達Aクラスのリムジンバスで合宿所に行く事になった。

明日からはいよいよ合宿だけど楽しみと不安を抱えたまま僕達は明日に備える事になった………

 

 

~ 明久 side out ~

 

 

 

 

Aクラス教室前

 

~ 恭二&友香 side ~

 

「一応、これで明久には注意させる事は出来たが……」

 

「何か問題でも合ったかしら?」

 

「ああ…いや、封筒はもう少し別の物にするべきだったと思うぞ……」

 

「仕方無いじゃない…もしFクラスの連中に見られる可能性も遭ったんだから…彼らが見ても疑われ無い様にするにはああするしか思い付か無かったから仕方無いじゃない!」

 

「……もういい…分かったよ…」

 

 

~ 恭二&友香 side out ~

 

 

 

 

 

???

 

~ 美波&美春 side ~

 

「美春、コレを貴女がお風呂に入る前に合宿所の脱衣場に仕掛けなさい。仕掛ける場所は見付かり難くて脱衣場全体ががある程度把握出来る所よ」

 

「別に構いませんけど、どうしてそんな物を仕掛けるのですか?」

 

「それはアンタが知る必要は無いわ。アンタはウチが言った通りに動けばそれで良いの。」

 

「分かりましたわ。()()()♪」

 

「上手く事が運べばウチはアンタの愛を受け入れてあげるからせいぜい頑張りなさい」

 

「はい。美春は()()()の愛を受け入れて貰う為には必ず成功させて見せますわ!!」

 

 

 

~ 美波&美春 side out ~

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

各々の思惑が絡み合う中……

彼らにとって最も忘れる事の出来ない…想いを狂わせる運命の刻の針は静かに人知れずに確実に歩みを止めずにその刻が来るまで針を進めるのだった……

 

 

 




バカテスト

第15問
『吉井明久』について答えなさい。

霧島翔子の答え
「未来の旦那様」

教師のコメント
清涼祭で吉井君のプロポーズに霧島さんの応える行動には驚かされました。
此れからも仲良くして愛を育んで下さい。

坂本雄二、木下秀吉、土屋康太の答え
悪友(親友)

教師のコメント
君達は吉井君のよき理解者だと思うので此れからもお互いを助け合って行って下さい。

須川亮、横溝浩二、Fクラスの答え
「異端者」

教師のコメント
そんな事を言ってる貴方達が先生は異端者だと思います。


次回
 「強化合宿初日と着せられた濡れ衣」
         ここ。テストにでます。



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