リリカルクロスStrikerS (ドラゴマキナ)
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リリカルクロスStrikerS

注意!
これは、作者のやりたい放題で書かれているPV風のものです。
ので、結構酷い事になってるかもしれません。

それから、原作コンビが好きな人ごめんなさい。
色々とやっちゃってます、そういう人は見ない方が良いかも。

それでも良いぜ、なんて方はどうぞ。


昨日と同じ今日。

今日と同じ明日。

 

世界は繰り返し時を刻み、変わらないかの様に見えた。

 

しかし、世界は既に変貌していた。

 

 

 

 

 

 

 

レネゲイド。

 

 

 

「背教者」の名を冠するそのウィルスは、人をその内側から変容させる。

 

もたらされるは、魔法の力。

下手をすればそれをも超えうる、強大な力。

 

その光は無数の敵を貫き。

その雷は邪魔なモノを打ち砕く。

炎は敵を焼き、氷は敵を封じ込める。

自らの肉体を変形させ、思考能力を強化する。

風や音を操る者がいれば、自らの血液を操る者もいる。

重力を操作する者もいれば、無から有を作り出す者もいる。

 

 

 

その力の代償は……理性だ。

 

力を使い過ぎれば、理性はヤスリにかけられたかの様に削り取られていき……その果てには、ただの化物に成り果てる。

 

 

 

レネゲイドにより強大な力を手に入れ、理不尽な代償を支払った、あまりに特殊な魔導士……「オーヴァード」。

 

 

 

 

 

そしてまた。

 

 

 

 

 

新たなオーヴァードが誕生した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その少年は普通の高校一年生、だった。

少々病気がちになって陸上部を辞める事になり、少しやさぐれていた事を除いては。

 

学校へ行き、やたらと明るい陸上部の友達と喋り、授業等も普通に受ける。

 

そんな日々が、いつまでも続くと思っていた。

 

 

 

 

 

しかし。

 

「どこだ……ここ……?」

 

目を覚ますと見える、見慣れない天井。

突然出会う、狼頭の化物。

異形化した自らの右手。

 

これらによって、彼の日常は崩壊した。

 

 

 

 

 

そして、歯車は少しずつ動き出していく。

 

「時空管理局です。あなたを助けに来ました」

 

「時空……管理局……?」

 

それは、月を思わせる様な金髪の少女との出会い。

 

「私は、フェイト・テスタロッサ・ハラオウン。よろしくね」

 

「僕は……諏訪原、真也だ」

 

自らの故郷、海鳴市に帰る事が出来ても。

 

「何、だよ……これ……!?」

 

家は焼け落ち、両親は行方不明。

 

何故、この様な事になったのか。

オーヴァード……人と化物の狭間で足掻く決心をした少年は、ある決断を下す。

 

 

 

「きっと帰ってくる。もう一度、この街に。母さんと父さんと僕の、3人で」

 

彼の戦いが、ここから始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2年の月日が流れ、ミッドチルダ。

 

4人の少年少女が、試験に臨む事となった。

 

「……あまりはしゃぐなスバル。ローラーが潰れるぞ」

 

「む、酷いなコウ。ちゃんと油もさしてるよ。……って、そっちこそそんなマフラーしてて大丈夫?暑くないの?」

 

「……これが普通だ」

 

「コラ、何ぼうっとしてんのよ修太郎。もうすぐ試験なんだから、シャキッとしなさい」

 

「え、あ、うん。そうだね」

 

「あーもう、しっかりしなさいよ?」

 

 

 

4人は、機動六課にスカウトされ、やがて大きな戦いに巻き込まれていく。

 

訓練の日々、そして新たなデバイスを手に入れると同時、初出動の任務。

 

「見つけたよ。私達が、追い続けてきた手掛かりを……」

 

『解った。僕も、機動六課に合流するよ』

 

そこで見つかった、「ジェイル・スカリエッティ」の名。

 

それを追い求めていた青年も、機動六課に。

 

 

 

そして、今となっては異質なレネゲイドを持つ者同士が邂逅する。

 

「諏訪原真也だよ。よろしく」

 

「僕は、檜山ケイト。よろしくね」

 

 

 

 

 

「……邪魔しないで欲しいな。修太郎君」

 

「こんなの……こんなのおかしいですよ、なのはさん!」

 

「……何も知らないで、そんな口をきかないで欲しいな。そこをどいて」

 

「……嫌です。僕は、何も知らないから……教えて貰います!」

 

「そっか。……修太郎君も……頭、冷やそうか」

 

『Divine bastar!』

 

『Mode perseus!』

 

なのはの事を信じていたからこそ、少年は1人、彼女に立ち向かう。

 

 

 

 

 

「んな!?ハ、ハヤト……何でここにいんのよ!?」

 

「げっ!?ティア!?くっそ、何で俺の周りの女はこうクソマジメな奴ばっかりなんだ!?」

 

「何か言った?ハヤト君」

 

「……何でもありませんよギンガ……はぁ」

 

とある休日に起きた事件の際、ティアナが再会した、いかにもやる気の無さそうな青年。

 

 

 

 

 

「しゅーたろー……パパ?」

 

「えぇ!?ぼ、僕がパパァ!?」

 

ええとなのはさんがママって呼ばれていた様なあれそれってつまり僕はなのはさんの……。

そこに思考が追いつくやいなや、彼の脳内が真っ白になる。

 

「うえーん!パパが倒れたー!」

 

「……どこにそこまで動揺する部分があった?」

 

「気にしなくて良いよ、コウ……」

 

 

 

役者は揃い、物語はついに終局へ。

 

 

 

 

 

 

 

「忘れたのか、ハヤト。俺の事も……あの研究所の事も」

 

「お前、は……」

 

記憶に蘇る、失われた過去。

 

 

 

「……まだ、ギンガは死んだと決まった訳じゃない。なら、取り返すまでだ……違うか?」

 

「うん……うん。そうだよね!」

 

奪われたものを、取り返す為に。

 

 

 

「アカンで、ケイト君。ケイト君は、人間や。平気で他人を傷付ける化物なんかやない」

 

「ありがとう、はやて。だけど、決めたんだ。本当に護りたいものが出来たから……もう一度、化物の姿で戦おうって」

 

これ以上、失わない為に。

 

皆が戦う決意を固める。

 

 

 

 

 

 

 

決戦。

 

「私達の願い、邪魔はさせない」

 

「ふっふーんだ!あたしの炎はそんな簡単に消せないよ!」

 

立ちふさがる、2人の少女。

対峙するは、獣に姿を変えた青年と、夜天の主。

 

「出し惜しみは、無し……全力で、叩きのめす!」

 

「了解や!」

 

 

 

「ハヤトォ!貴様を、今日こそ私は倒す!」

 

「……知り合い?」

 

「……あぁ、そうだよ……面倒だな……」

 

オールバックにサングラスの男、そしてその背後に控える戦闘員達を前に、黒髪の青年と橙色の髪の少女が得物を構える。

 

 

 

「……ギン姉……今、助けるから!行くよ、コウ!」

 

「……ああ」

 

姉を取り返す為、青髪の少女は異形の右腕で、身体に炎を纏わせた少年を引き連れ、相手めがけて走る。

 

 

 

 

 

そして。

 

 

 

 

 

「来ないで!」

 

意識を取り戻したヴィヴィオが、涙を流していた。

 

「分かったの……私は、もうずっと昔の人のコピー……この船を飛ばす為の、ただの鍵で、玉座を守る……生きてる兵器。私は、この世界にいちゃいけない子なんだよ……!」

 

「違う!」

 

なのはは思わず叫ぶ。

 

そして、修太郎は少しだけ微笑んだ。

 

「あのね、ヴィヴィオ。僕は昔、力を手に入れた。でもそのせいで……化物扱い、されちゃったんだ。……両親にね」

 

ヴィヴィオの目が僅かに見開かれる。

やっぱり、と彼は思った。

 

「家出して、宛もなくさまよって……そこを、なのはさんに救って貰ったんだ」

 

今のヴィヴィオは……かつての自分に似ている、と。

 

「ヴィヴィオは、もう誰も傷付けたくないんだよね。なら大丈夫だよ。僕にだって出来たんだ、君に出来ない筈が無い」

 

「駄目だよ……私は……私は、しゅーたろーよりも、もっと化物なんだよ?」

 

「違う。僕からしてみたら、君だって普通の女の子だよ。例え何があっても、ヴィヴィオはヴィヴィオだよ。だよね?なのはさん」

 

「うん。そして私達は……あなたの、ママと、パパ、だよ」

 

それを聞いて、ヴィヴィオの顔が、くしゃりと歪む。

 

魔力を集中させる。あまり長くは保たない、レネゲイドがかなり活性化している。

だけど、助ける。助けてみせる。

それが自分の、力の意味。

 

だから、と。

彼は微笑んだ。

 

 

 

 

 

「大丈夫。そのままの……君で良いよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スカリエッティのアジト。

 

「教えてあげよう、諏訪原真也!君の正体はーー!」

 

「ッ!!」

 

真也は自分の身の秘密を聞かされて、衝撃のあまりに軽い暴走を起こし。

 

フェイトもまた、スカリエッティの言葉に翻弄されていた。

 

 

 

『……さん!フェイトさん!』

 

声が聞こえた。

通信による声。

 

意識の濁流の中、真也はそれを、微かに聞き取った。

 

 

 

『真也さん!フェイトさん!』

 

 

エリオとキャロ。

フェイトが保護し、真也も兄弟の様に可愛がった2人。

 

その2人が、言った。

 

2人の優しさに、感謝していると。

2人がくれたあの温もりは、本物だと。

 

その言葉は、真也の意識に、一筋の光を、色々な映像を投射する。

 

やさぐれていた自分に付き合ってくれた学校の親友。

自分に力とは何かを教えてくれた、心優しきオーヴァードの部隊長。

機動六課の人々。

スバル、ティアナ。

なのは、はやて、シグナム、シャマル、ヴィータ、ザフィーラ、リイン。

エリオ、キャロ。

最近、やっと会う事が出来た両親。

そして。

あの地獄の様な場所から自分を救ってくれた、フェイト。

 

確かに自分はマトモじゃないかもしれない。

けど、確かに自分は誰かに笑って貰っていた。

けど、確かに自分は誰かを護る事が出来た!

 

その事実だけで、十分だった。

 

 

 

「……もう、逃げたりしない。目をそらすのは……もうおしまいだ」

 

 

 

 

呟く真也の瞳は金に、髪は白く染まり、全身を黒い装甲が再び覆う。

 

 

 

「……迷う事なんて、無かったんだ。私は弱いから……迷ったり悩んだりを、きっと、ずっと繰り返す」

 

 

 

そう呟くフェイトも、よりスピードを求めて姿を変える。

 

 

 

「でも、それも含めて全部、私なんだ……!」

 

「行くぞ……ケリを、つける!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして。

後にJS事件と呼ばれる世界を揺るがせた事件は、ようやく終止符を打たれた。

 

 

 

 

 

ちなみに、その後。

 

 

 

 

 

「おーい、あの先生殺してくれー」

 

「暗殺の依頼ね……て、駄目だよ!?」

 

ミッドチルダのとある学校の中等部にて、何でも屋をしてニコニコ笑っている少女。

 

 

 

 

 

「余の嫁になれ!金ならある!」

 

「はぁ……だから、嫌、です!」

 

やたらととある少女に求婚するお金持ちのお坊ちゃまと、やたらと彼に言い寄られるオッドアイの少女。

 

彼等がまたとある物語を巻き起こすのは余談である。




後悔はしているが反省は……した方が良いかなこれ(汗)
という訳で(?)、原作キャラ達だけでやってみました……キャラ選考は完璧に俺得です本当にありがとうございました。
うーん、これは何を言われてもしょうがない気もする(苦笑)
元々、真也×フェイトが最初に思いついてたネタなんですよね。それが、何だかんだで転生者ものになったし……そのままお蔵入りも何だかな、と思ったので、キャラ練習も兼ねて書いてみました。

ちなみに、作者のお気に入りは真也×フェイト、なのは×修太郎、最後の男女ペアです。どうでも良いですね。

……これ、どんだけのネタを解る人がいるんだろうか……特に最後とか……いたら、是非友達になってください!ww

それでは。


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