ロウきゅーぶ! 天使と悪魔 (海王)
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第1部 天使と悪魔
キャラ設定


今作の主人公の兄妹や周囲のキャラをさせていただきます


主人公(兄)

名前 デニス・オニール

血液型 O型

身長 206cm

体重 107kg

年齢 16

ポジション C/PF/SF

肩書き 『アバドン』

マリア・オニールの兄

小柄なマリアとは違い大柄な体

父親が黒人で母親が白人

中学時代から大柄な体でバスケのスタイルもスピード等の能力も優れていたがケタ外れのパワーを駆使したプレーが主体だった

中学3年の時にジュニアドリームチームに選抜され当時、日本選抜だった香椎万里や花木弁慶を相手にしていた

アバドンの肩書きは桁外れのパワープレイでリングを歪めたり相手の選手をファールスレスレで怪我をさせたからのが由縁

アバドンと呼ばれているが普段は心優しく地域の小学生にバスケットを教えていたりと指導者として有能な一面を持つ

慧心女バスのコーチは妹に頼まれてやっている

七芝高校にはスポーツ留学生として入学

 

モデルとなった実在NBA選手 シャキール・オニール デニス・ロッドマン

 

主人公(妹)

名前 マリア・オニール

身長 153cm

年齢 11

学年 小学五年

肩書き 『ウルスラグナ』

ポジション PF/SG

デニス・オニールの妹

大柄で黒肌な兄とは違い小柄で色白、髪の色は白髪

ハワイに暮らしていたミミ・バルゲリーは好敵手

バルゲリーとは州対抗のバスケットボール大会で過去に一度対決しているが引き分け

硯谷の藍田、都大路、葦原とスクール間の合流試合で戦っており下している

バスケの本場が生んだナチュラル

プレイスタイルは小柄な体を活かしたスピードと本場アメリカのトリッキーな動きで翻弄していくスタイルだが時折、兄であるデニス直伝のパワープレイも魅せつける

跳躍力がずば抜けておりダンクシュートを1試合に1~3発は決めている

肩書きの由縁は戦を勝利へ導く天使『ウルスラグナ』から

現時点ではただ一人5年生で6年生チームで練習している

アメリカではかつて女子ミニバスケットトッププレイヤー5人を示すファイヴクイーンの一人だった

 

周囲の人間

名前 花木 弁慶

身長 202cm

体重 102kg

年齢 16

ポジション C/PF

出身中学 王龍中学校

日本最強と言われたバスケの名門中学である王龍のプレイヤー

日本選抜にも選ばれた経験が有りアメリカとの交流試合でデニスと当たっている

大柄な体から出るパワープレイはまさにかの武蔵坊弁慶をも彷彿とさせる

七芝には特待生として入学

タフで強靭なカラダを持つ

部内でもトップクラスの巨漢で大好物は牛丼

練習が終わり家へ帰ると家にある筋トレ設備で3時間は多くトーレニングしてから飯を食べる

練習時の飲み物はアクエリアスに青汁の粉末を入れて独自に作った青しるアスを愛飲している

 



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第1話 それぞれの始まり

新しい学校でのスタートが今日から始まるオニール兄妹
朝、それぞれの新天地に向かうのであった



マリアの兄であるデニスはアメリカにいた頃の日課であるリバウンドからのダンク練習100本を行っていた

「オリャああああああ!」

90本目のリバウンドからの強烈なダンクを決める

強烈なダンクシュートが炸裂し家のバスケットゴールが揺れる

「お兄ちゃん、おはよぉ~。朝ごはんできてるよ~」

日本式の朝食であるオニギリと卵焼きと漬物をお茶とセットで持ってくるマリア

「oh…もうこんな時間カ。早く食ってシャワー浴びて学校に行かなきゃなァ。マリアも今日からだろ?」

「うん。慧心ってところに転入するんだけど、また新しい友達とバスケットボール出来るといいなぁ~」

新しい場所での新しい友達を楽しみにしているマリア

「ソ、ソウカ、俺も新しい場所であいつらと同じレベルのやつらがいるといいなぁ。」

転入先でメンバーのレベルを期待しているデニス

「お兄ちゃん。いきなりレベルを要求しちゃだめだよ。仲良くしなきゃあ」

「ソウだな…あいつらとやっていた時みたいに仲良くやらねぇとな…」

その後ふたりは縁側で朝食をとりそれぞれの学校に向かった

 

デニスサイド

七芝高校に転入したデニス

デニスは新入生の実力テストも兼ねたミニゲームで先輩たちにアピールするため

フィールドで軽くアップを済ませて試合を開始するためチーム分けを見ていた

チーム分けは以下のようになっていた

Aチーム

長谷川昴

デニス

大和田

池山

桂山

 

Bチーム

小杉

貴山

花木

小松田

 

この2チームに分かれた

そして実力テストをかけたミニゲームは始まった

 

「もらったァ!」

ジャンプボールでデニスは力強く飛び跳ね長谷川にボールを弾く

「行くぞ!」

長谷川はボールをドリブルでゴール前まで運びシュートする

開始早々にAが先制した

しかしBも黙っていなかった

「反撃や!」

小杉がボールをロングで投げると

デニスに近い体格の花木がパスを受けゴール付近に接近する

「決めてやる!!」

花木は無謀にもダンクを決めに行こうとする

「ダンクだト…やらせるかよ!」

アメリカ流のパワー溢れるプレーでデニスはボールもろとも花山を叩き落とす

「す、すげえ!あの名門王龍中出身の花木のダンクを止めやがった!」

「すげぇ、あのデニスってやつ、アメリカ最強クラスは名前だけじゃねぇ!」

デニスのパワープレイに驚く上級生

このパワープレイはデニスのプレイの一部でしかなかった

ここからデニスが『アバドン』と呼ばれるプレイが始まった

「あの野郎!!」

花木も叩き落とされるも攻め込む長谷川とデニスを止めに入る

「行かせるか!」

巨大な体で長谷川を潰しにかかる

「デニス!!」

潰す勢いで防御に入った花木の裏をかくかのようにアンダースローでシュートを決めようとする長谷川

しかしシュートが決まるわけがなく正面にはじかれた

「「「やらせるか!」」」

小松田、柳、貴山の3人がリバウンドのボールに飛びついてダンクの体制のデニスをとめに入る

このワンプレイを体感したBチームのメンバーとAチームのデニス以外のメンバー、そして上級生はデニスとデビルとしての片鱗を見るのであった

「3人掛りで止めれると思うんじゃねぇゾ!雑魚どもが!」

「「「なんだとぉ!!」」」

止めにはいった小松田、柳、貴山をも、そのままゴールに押し込む勢いで両腕の力を駆使して決めに行く

「腕に2、3本は覚悟しておけ!!ここで一気に突っ込む!メテオゲイザー!」

両腕の力を駆使した全力ダンクが爆裂する

ゴールに押し込むとまではいかなかったが小山田、柳、貴山はゴール下に叩きつけられる

叩きつけられた三人は背中を強く打ち悶える

このプレイでキリがいいと判断した上級生は練習を中断させた

そして練習を中断した一同は部室に集まった

バスケ部部室にて

「杉本センパイ、重大報告ってナンデスカ?」

報告の内容を聞くデニス

「デニス、それは今から話すところだ、部長が不祥事を起こしたため、我々バスケ部に1年間の活動謹慎処分が下った…俺も誠に残念だと思う。」

杉本先輩から処分を聞かされて部員は深い絶望に陥った

「ファック!」

デニスは苛立ちのあまり部室近くの大木を力強く蹴りつけた

怒りの力がこもったケリを食らった大木は激しく揺れる

「水崎…殺ス…コロセナクテモハンゴロシ…」

「お、おい落ち着けってデニス!部長の不祥事で謹慎になったからって殺しに行くことはねぇだろ!」

「トメルナヨスバル…オレのアメリカ留学を無駄に踏みにじったオトシマエ付けてもらわなきゃナットクデキネェ!」

怒り狂ったデニスは水崎部長を殺す勢いで探しに行く

「先輩方!デニスを止めるのを手伝ってください!このままじゃ本気で水崎部長を殺しかねません!」

「おう!分かった!デニスを止めに行くぞ!」

「「お、おう!」」

先輩方と長谷川を含む一年生は怒り狂うデニスを全力で止めに行った

その後、なんとか部員総がかりで怒り狂ったデニスを止めた

 

マリアサイド

慧心学園に転入したマリアは

真帆に連れられてバスケ部に入った

しかし、ここでもある問題に直面していた

「マホ…男子が練習してるけど、ドウイウコト?」

「えっ…夏陽!どういうことだよ、今日は私たちの割り当てのはずだぞ!」

「お前らみたいなお遊び集団に使わせなくてもいいからっていうから先生が…」

夏陽と真帆は衝突する

どうやら原因は男子バスケの顧問のようだ

「ナツヒ、それならこうシマセンカ?」

「なんだよ、マリア提案って」

「ワタシたちは仮にも同じバスケットプレイヤー、だったらバスケでケリを付けるのが礼儀じゃない?」

「いいぜ、やってやろうじゃねぇか!お前が言いだしたんだからお前が出ろよ!」

マリアと夏陽のコート仕様権をかけた1on1が始まろうとしていた

「いいのかよマリア?相手は男バスのキャプテンだぞ?」

「え?あれが?男子バスケこそお遊び集団なんじゃない?」

男子バスケに対して高圧的態度を取るマリア

「お遊び?夏陽たちは地区優勝してるんだぞ?それをお遊びってある意味大物だなマリアんって」

「いいの~そろそろ女子バスケのメンバーに練習着に着替えるよう言っておいたほうがいいよ~」

「うん、分かったー」

真帆は他のメンバーにも着替えるように言いに行った

マリアもアメリカ時代のユニフォームを着てコートに出た

「遅かったじゃねぇか、マリア、勝負は1on1で先に3ゴールを決めたほうが勝ちってことでいいな?」

「ボールはそっちからでいいよ~」

夏陽にボールを譲るマリア

男子バスケ部キャプテン竹中夏陽vsマリア・オニールのコート争奪戦が始まった

「お遊び集団のくせに舐めやがって!」

夏陽はいきなりつっきって1ゴールを先取しようとする

「いきなり突入なんて、熱いねェ、嫌いじゃないよぉ、そういうの」

夏陽にくっつくようにディフェンスするマリア

「ちっ…」

なんとか夏陽はマリアを躱そうとするがそれさえも通用しない

「もーらいっ!」

マリアは隙をついてボールを奪う

「させるかっ!」

夏陽はボールを奪おうとするが華麗に抜かれる

そして1ゴール目を先取する

その後もマリアのペースに入り2本目3本目と連取し3タテという形で勝負は付いた

「マリア、お前には負けたよ。分かった、俺たちが外で練習するぜ」

夏陽が移動指示を出すと男子バスケの面々は外に出た

「すっげーマリアん、夏陽を簡単に倒すなんて。」

「おーまりあすごーい」

「わ、私にもあの技教えてください」

「私にもできるかな…」

「よ、よろしくお願いします。」

愛莉、智花、真帆、ひなた、沙季という新しい仲間に出会うマリア

マリアにとって最高のスタート、デニスにとって最悪のスタートとなった

 



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第2話 コーチ始動

部長の不祥事による休部騒動から数日が過ぎたある日
デニスは妹であるマリアからコーチをして欲しいと頼まれた
この頼みがデニスにとって大きな転機となるのであった



七芝高校にて

「あーバスケがしてええええええ」

バスケができなくてある意味禁断症状になっている

「おーい、デニス、飯食べに行かないか?」

デニスを昼食に誘う万里

「いいぞ…」

デニスと万里は学食に向かった

学食にて

デニスはカツ丼

万里は牛丼を注文し席を確保していた

「こうやってお前と席を共にして飯を食うのはドリームチームとの交流試合の時以来だなバンリ」

「そうだな、デニス、ってあの時よりまた一回り大きくなったか?あの頃もデカかったがな」

久しぶりの会食で談を弾ませている元Jrドリームチーム(アメリカ代表)のデニスと元日本選抜の万里

「そういえば、オレのメテオゲイザーを止めたのもお前だなバンリ」

「おっ、そういえばそうだったな、今からやるか?また止めてやるよお前のメテオゲイザーをな!」

「言ってくれるジャン、バンリ、次はお前をぶっ潰す!」

二人は食事を済ませると体育館へ向かった

体育館にて

「フッ、こうやってお前と1on1をやるのも交流試合の時以来だな」

「そうだな、じゃっ久方ぶりに始めるとしようぜ!デニス!」

万里とデニスの1on1が始まった

「抜けるものなら抜いてみろよデニス」

「言ったナ。吹っ飛ばされても知らねぇゾ!」

元日本選抜と元Jrドリームチームのメンバーさながらのハイレベルな攻防が繰り広げられる

「やるナ…でもこれならどうダ!」

3Pゾーンギリギリからシュートを決めに行く

「させるかよ!」

万里は3Pシュートをなんとか手に当てる

手に当たったせいかボールは入らずに正面に跳ね返る

「今ダ!」

「あのダンクは決めさせないぞ!」

万里はグレートウォールの本領を発揮しかつて止めた時と同じようにダンクを阻止しようとする

「あの時と同じように行くと思うナ!」

ボールを持っている腕を力強く振り下ろしダンクを決める

「や、やっぱ、すげぇなバンリ。あの時より格段に力がましてるな」

「デニス、お前もだろ、俺も吹っ飛ばされちまったしな」

デニスvs万里の1on1はデニスの勝利で終わった

 

放課後

学校の全ての授業が終わり、デニスは即座に帰宅しようとすると妹であるマリアから電話がかかってきた。

「どうしタ?ケガでもしたのカ?」

「違うよぉ、お兄チャン。実はちょっとお願いがあるの」

「お願い?」

マリアのお願いに頭をかしげる

「実はね…お兄チャンにも女バスのコーチをやってほしいの…」

妹にコーチのお願いをされる

デニスはアメリカにいた頃は指導者の資格もあったがそれが日本で使えるかわからない

「にも?どういうことだマリア?」

「スバルさんって人がコーチを任されているらしいけど、今日、急にミホシ先生からお兄チャンにもコーチをやってほしいってお願いされて…確かお兄チャンってアメリカでミニバスの指導もやってたよね。多分その経歴を見込まれてだと思うの…」

真意を伝えるマリア

「イイダロウ。ちょっとお兄チャン、アメリカの頃のミニバスの指導者の書類持ってくるから少し遅れるがイイカ?」

「うん。イイよ、お兄チャン。じゃぁ待ってるヨー」

マリアとの通話が終わるとデニスは家に書類をとって慧心学園に向かった

慧心学園 正門付近にて

書類を一式持って慧心学園にたどり着いたデニスは正門でミホシという教師を待っていた

(や、やばいよ。この人、私が行っても全然歯が立ちそうにないであります…)

正門で待っているデニスを見て警備員はビビリ上がっている

「あのォ…」

「ヒィっ!…」

デニスが警備員に話しかけると警備員はキョドってしまう

「そんなに慌てないでください。デニスって言うものですがミホシという先生の紹介で女子バスケのコーチに来マシタ」

事情を説明するデニス

「み、篁先生のご、ご紹介ですね!い、今すぐお呼び致します」

警備員は慌てふためき警備室の電話から篁の携帯に一報を入れる

それから数分が経過した

ようやくデニスを呼びつけた篁という教師が来た

「オーわリィわりぃ、でも警備員が半泣きだったけど何かやったのか?」

「ただ道を聞いただけデスヨ。」

「まぁ、そんなに体がでかかったら無理ないわなww」

篁はデニスを体育館に連れて行った

「おーっす、スバルやってるかー」

「あぁ、やってるさ…ってデニス!?なんでお前が来てんだよ!」

デニスが来ることを知らされなくて驚いている昴

「オレモ、呼ばれタからナ」

事情を説明するデニス

「あーなるほどな。」

「ソウダナ。スバル、俺はあのアイリとかいう選手が気になっている。ちょっと話がしたいから呼んでくれないカ?」

「分かった。愛莉、コーチが話があるみたいだから一度練習から外れてくれないか?」

「わ、分かりました…」

愛莉はデニスの元へ向かった

「キミがアイリだな?ハジメマシテ、俺はデニス・オニール、いっつも妹が世話になってるみたいだな。」

「はっ、はい…マリアちゃんがいつもお世話になってます…」

「妹から話を聞いているんだが、何かコンプレッスがあるようだな。」

「は、はい、私、身体が大きい割にビビリで…だから、威嚇されたら全然動けないんです。」

「大きくてビビリか…」

デニスは解決方法を模索する

!!!

デニスは解決策を思いついた

「アイリちゃん、俺はお前より一回り以上体が大きいが、お前も他のメンバーからしたら体がでかい。体がでかいといいことはたくさんある!それなのにビビってばかりいたらそれこそ宝の持ち腐れってもんだ!」

体が大きいことを褒めて愛莉を勇気づける

「大きいっていいことなんですね…デニスさんの言葉に励まされました。私、もうおどけるのはやめます!」

おどおどしていた様子から一変やる気と元気に満ち溢れた表情になる愛莉

その後彼女は走って練習に戻っていった

「お待たせ、スバル」

「意外に早かったんだな、それはそうと愛莉がさっきよりイキイキとしているけど何かやったのか?」

「ナニ、ちょっとしたゲキを入れただけダ」

「そ、そうか」

二人は智花たちの練習を見守る

コートでは3on3による実践練習が行われている

「行くヨ!トモカ!」

「止めてみせます!」

マリアのマークに智花がついている

「マリアちゃん!」

先ほどデニスの激励を受けた愛莉が後ろから上がってくる

「アイリ、マカセタ!」

パスを出す

「はい!」

「アイリーン、行かせないよ~」

愛莉のマークに真帆がつく

「おー、あいりこっちー」

「ひなたちゃん!」

愛莉は真帆の手が届かない高さからひなたにパスを出す

「まかされたー」

「行かせないわ!」

ひなたのマークに永塚がつく

しかし時すでに遅し、ひなたは永塚をすり抜けていた

「おーひなたシュートするー」

フォームは滅茶苦茶だがレイアップシュートらしきものを決める

「そこまでだー」

それと同時にスバルが練習を止める

規定時間の6時半近くになっていた

「「「「「ありがとうございましたー!!」」」」」

智花たちは片付けを済ませシャワールームに向かった

シャワールームにて

「アイリーン、今日は積極的だったけど何かあったのか?」

「はい。実はマリアちゃんのお兄さんに励ましてもらいました」

「へーなんていってもらったんだ?」

「ないしょだよ~」

「それにしても今日から来たデニスってコーチ、結構大きかったですね。」

永塚はどうやらデニスのことはデータを手に入れているようだ

「マリアちゃんって私と張り合えていたようですけど、バスケの経験があったのですか?」

「バスケの経験デスカ?それならアメリカの選抜チームでプレーしていたことがありマス、それにアメリカのファイブクイーンにも選ばれたほどデス♪」

経歴を語るマリア

「すげー!レベル90はあるよーあたしらだってまだレベル8くらいなのに」

「ソンナコトナイデスヨ~マホさんたちはレベル20くらいはありますってーそれに、マホさんは光り輝くものを持ってマス♪」

「そうかー?あたし頑張る!」

マリアの一言が真帆の闘志に火をつけるのであった

 

コーチ陣の帰り道

「スバル、たしかお前、今日ので5日目だったよな?篁サンから聞いているゾ」

「そうだが、お前に何か関係があるのかよ?」

「お前はあと二日ってわけだが俺はこの1、2年はコーチを続けてやろうと思う。」

「1、2年って、お前正気か?今の状態だったら成長はしているが男子バスケに勝つのはほぼ不可能なんだぞ!」

ほぼ諦め気味なスバル

「それは今までの話ダロ?今は俺の妹でアメリカのファイブクイーンのマリアがいる。勝機は十分ダ。」

「そ、そんなにスゴイのかよマリアって。」

「あぁ、だから、ミホシからもらったこのデータで男子バスケの弱点を探して徹底的解析するゾ、お前んちでな」

「お、おう」

その後、デニスはスバルの家に泊まりがけで男子バスケの解析を行った

 

次回 決戦の時!

 



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第3話 女子vs男子 運命の戦い前半戦

デニスがコーチに就任して三日目
スバルにとってコーチをしてきた目的の日
女子バスケの存続を賭けた戦いが幕を開ける



日曜日 運命の日

試合前のアップ練習に取り組む前にデニスたちは女子バスケのロッカールームでスタメン発表を行おうとしていた

「それじゃあアップ練習の前にみんなのポジションを発表します。」

慧心学園女子バスケ部の6人は息を呑む

「袴田ひなた、ポイントガード」

「おー」

「永塚紗季、シューティングガード」

「はい」

「三沢真帆、パワーフォワード」

「おっしゃー」

「おい、スバル、こいつらポジションの役割分かってねぇゾ」

「そ、そうですよ」

永塚とデニスはスバルに指摘を入れる

「それは後で説明するよ。えー、では次、香椎愛莉、スモールフォワード」

「はい!!!」

気合が入る愛莉

「そして、最後にセンター、湊智花!」

「はい!」

最後に智花が選ばれる

「マリア、お前はJOKERだ。すなわち最終兵器ダ。チャンスがあったり、誰か一人がバテたらいつでも出れるように体を万全に仕上げてオケ」

「分かったヨ。お兄チャン。出番があったら暴れてもイインダネ?」

「アァ、ソウダ」

マリアをJOKERとして起用する作戦に出る女子バスケ

「よし、行こう!」

「「「「「「はい!」」」」」」

女子ミニバス軍団はコートへ向かった

「おっ作戦会議終わった?」

「ミホ姉も来ればよかったのに」

「作戦知っちゃったらつまらないだろ」

「おや、ようやくご到着ですか」

男子バスケの監督らしき男が話しかけてくる

「サキ、あのザコは?」

「あれ男バス顧問兼監督です。通称カマキリ」

そしてデニスは次のカマキリのある発言を聞いて吼えた

「ようやく下らない争いが終わって我々が体育館を有効活用できる日が来ますね。せいぜい最後の『お遊戯』を楽しんでくださいよ」

「お遊戯ダト、その発言今すぐ取り消セ!」

彼女たちの涙ぐましい努力を全否定され怒り、カマキリの胸ぐらを掴む

「いいんですか?あなたのようなただの雇われコーチが教師である私に手を出すなんて」

さらに煽りを重ねてくるカマキリ

「デニス、これ以上はやめておけ」

篁に止められ、胸ぐらから手を放すデニス

応援席もほとんどが男子バスケの応援団で完全にアウェーの状況である

「おっし、勝とう!」

「それで明日から全部元通り!」

「長谷川さんとデニスさんが教えてくれたこと全部頑張ってみせる!」

「おーひなもがんばるぞ」

「マリアの新しい場所、守って見セル!」

「勝とうみんなのちからで!」

「「「「「「「「おー!」」」」」」」」

エンジンを組んで一致団結をしてマリア以外のメンバーがコートに出る

今、男子バスケとの女子バスケ存亡を賭けた戦いが幕を開ける

先手を切ったのは女子ミニバス

「真帆っ!」

「た、高い…」

智花がジャンプボールを成功させると真帆にパスを出す

「あいよっ!」

智花と真帆のワンツーパスで敵陣の先まで攻め込む

「行かせねー!」

ダブルチームで男子バスケは智花から奪いに行く

「おねがい!」

智花は前方にパスを出す

「こんなの誰も取れねーぞ!」

男子バスケの一人はあまりにも高いパスを諦めようとしていた

「まかせて!」

愛莉が体の大きさを生かしてパスを取る

そして愛莉がシュートを決めて先制する

その後も何点か返されるも女子バスケは取れるだけの点を取っていた

「タイムアウト!男子バスケ!」

男子バスケがタイムアウトを取る

「何をやっているんだ!こんなシロウト集団相手に!」

調子を崩されキレるカマキリ

その裏でデニスはマリアの調子を万全にしようとしていた

「マリア、体を暖めておけ、そろそろ解禁をする時がくる」

「分かっタ~」

マリアはいつでも行けるように体を温め始めた

そしてタイムアウトが終わり再び動き出した

ひなたのスローインから試合が再開される

ひなたのスローインを受けた智花は攻め上がる

「よし!智花をマークだ!」

智花は男子にダブルチームでマークされる

「真帆!」

飛び出した真帆にパスを送る

「まぁかされたぁ!」

真帆はパスに飛びつきそのままシュートして点を決める

「うっしゃあ!見たかナツヒ!」

「うるせぇ!」

「マークは三沢と智花につけろ!」

カマキリは焦りだしている

「前半終了!ハーフタイム」

前半が終了する

前半終了の時点で

女バス18-男バス12

6点ビハインドで折り返しとなる

「すばるん、このままで行けば勝てるのか?」

「あ、あぁ」

「ミンナ、オツカレデス。今のウチに水分を取ってオイテ」

デニスは全員にスポーツドリンクを手渡す

「でにすーありがとー」

魅惑のチャームを向けてデニスに礼を言うひなた

「ドウイタシマシテ。サァ皆サン、後半も一気に突き放しまショウ」

「「「「「「はい!」」」」」」

両陣営ともにコートに戻り後半戦が始まった

しかし、デニスと長谷川は気がついていなかった

このリードこそがカマキリの策略だということに

 



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第4話 女子vs男子 運命の戦い後半戦 天使降臨

女子バスケ部のリードで折り返した前半戦
ついにカマキリ率いる男子バスケ部が猛反撃を始めた
そして、窮地に追いやられた女子バスケ部のコートに一人の天使が降臨する



女子バスケ18―男子バスケ12と6点リードで前半戦を折り返す

「行くよ!みんな!一気に引き離そう!」

智花がメンバーにゲキを入れる

「「「「おー!」」」」

女子バスケからのスローインで後半がスタートする

しかし、疲れが見え始めているせいかプレイに乱れが生じてくる

「もらった!」

「あっ…!」

真帆は男子部員にボールを奪われる

「夏陽!」

「おう!」

男子部員は夏陽にパスをして夏陽がシュートを決める

それから5分間の間になんとか女子バスケも点数を広げようと点を取るが男子バスケ部が果敢に追い上げを見せてくる

「愛莉ちゃん!」

「ぜぇぜぇ…あっ…」

またもやパスをカットされる

「行かせません!」

永塚がディフェンスに入るも軽々と男子に抜かれてしまう

パスッ

3Pシュートが決まってしまいついに22-24と逆転をされてしまう

「タ、タイムアウト!」

長谷川がタイムアウトを宣告する

「さすがカマキリと呼ばれるだけあってこっちのスタミナ切れを狙って攻め込んできているな」

戦況を判断する長谷川

「ひ、ひな、もうげんかい…」

スタミナが完全に尽きてしまったひなたはベンチに寝込む

「スバル…ヒナタさんがもう限界デス…」

「ひなた、よく頑張ったな。」

「ありがとぉ、おにいちゃん」

長谷川はひなたの頭を撫でる

「マリア、行けるカ?」

「行けるヨ。お兄チャン、いつでも男子バスケを玉砕できるヨー」

「よし、マリアちゃん、ひなたと交代してくれ」

タイムアウトの時間が終わり試合が再開される

女子バスケ OUT 袴田ひなた⇔IN マリア・オニール

男子バスケ 変更なし

「逆転スル!」

「なに!」

夏陽のパスをカットし一気に攻め上がるマリア

「マリアちゃん!」

パスを要求する智花

「トモカ!」

マリアのパスを受けまた先にいるマリアにワンツーパスの要領でマリアにパスを出す

「行かせるか!トリプルチームだ!」

「「「おう!」」」

夏陽の指示で逆3角形のようにマリアを包囲して先に進めないようにする男子部員たち

「突破して見セル!」

真正面の男子部員の目の前に突っ込んで男子部員の前でターンして突破する

「ぬ、抜かれた!?」

この時、抜かれた男子部員の目にはマリアの背中に天使の白い羽のようなものが生えて羽ばたいているような幻覚を見た

「これで同点だヨ♪」

マリアは跳躍力を活かしてダンクシュートを決める

「これで同点だヨ♪みんな!このまま一気に行くヨ!」

得点を決めたマリアはメンバーに気合を入れる

「よっしゃーいくぞー!」

「愛莉、大丈夫?」

「は、はい。マリアちゃんが決めて同点になって休んでられなくなりました。」

「行くよ皆!一気に勝とう!」

マリアの同点ダンクシュートで智花達に元気が戻ってくる

ここから女子バスケ部の怒涛の反撃が始まる

「タケ!」

「おう!」

男子部員が夏陽に長距離パスを出し一気にゴール前まで進む

「行かせな…えっ…」

「もらった!」

勢いよくボールを取ったせいか加速し愛莉をかいくぐりシュートを決められまた逆転される

「ドンマイだよ。次、取り返そうヨ!」

「そ、そうだよね!みんなまた取り返せばいいんだよ!」

またもやマリアの発言でチーム全体の指揮が高揚する

その後もシーソーゲームが終わるまでもつれて

女子バスケ33―男子バスケ34と1点差にまで詰め寄っていた

試合時間は残り一分

シュート一本を争うラストスパートが始まった

「マリア!」

「このシュートを決めれバ逆転…だったらここで決めル!」

永塚からのパスを受け一気に逆転のために男子ゴール圏内に攻め込む

「行かせるか!」

夏陽が強引に止めに入って倒される

「ディフェンスファウル!バスケットカウントツースロー!」

マリアの尽力でワンカウントを勝ち取る

「トモカ…頼んダヨ!」

「うん、任せて!」

試合時間は残り10秒少し

「決める!」

1本目を決めて同点にする

次のショットが決まれば勝利が確定する

「あっ…」

緊張のあまり手がぶれてシュートは左に弾かれる

「決めル!これでジ・エンド!」

「やらせるか!」

「止めてやる!」

マリアがダンクで試合を決めようとすると夏陽と男子部員が止めに入る

「邪魔ダアァ!」

体をひとひねり回転させて夏陽と男子部員を弾き飛ばす

ガゴォン!!

ダンクが炸裂し勝ち越す

ビーッ!

ブザーが鳴り試合が終わる

女子バスケ36-男子バスケ34

女子バスケが男子バスケを下した

「「よっしゃァ!」」

デニスと篁は抱き合い祝福を分かち合う

「勝っタ!マリアたち勝ったんダヨ♪」

「よっしゃー!」

「勝った!」

「やったー!」

祝福し合う女子バスケメンバー

「昴さん、デニスさん!」

「ヤッタナ、スバル」

「あぁ、俺達勝ったんだよな。」

みんなの輪に入って喜び合うデニスと長谷川

「ヨッシャー!今日は祝勝会ダー!バーベキューだー!」

勢いで打ち上げを提案するデニス

「おー!いいねぇーよーし!着替えたらデニスの家で祝勝会だぞー!」

篁まで乗り気である

その後、夜遅くまでドンチャン騒ぎが続いた

 



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第2部 激闘!球技大会
キャラクター設定資料 新入部員編


次から激闘編へ進むので
このストーリーから参戦するクロスオーバーキャラの紹介をしようと思います



クロスオーバーキャラの設定~在校生~

 

名前 島 風子(しま ふうこ)

通称 しまかぜ

ポジション ポイントガード

備考 登場作品・艦隊これくしょん

身長 150cm

容姿 艦隊コレクションの島風が慧心学園の制服を着たもの

得意なプレー スピードを生かした敵陣突入、スティール

慧心学園5年C組でマリアと同じクラス

男子バスケ部と女子バスケ部の激闘を見て女子バスケ部に入部する

小学校4年までは陸上をやっていて全国制覇をした経験もある

性格は勝気で無邪気

陸上部に所属していたが自分の速さに周囲がついていかなくなったため孤独で寂しくなり退部

陸上部に所属していた頃に培った超スピードを活かしたプレイスタイル

ボールを相手からスティールするスピードや敵陣に切り込むスピードは超一流であり

まさに『速きこと島風の如し』と言える

真帆に島風子の二文字をとってしまかぜと呼ばれている

 

名前 瑞山 鳳 (みずやま ほう)

備考 登場作品 艦隊これくしょん

通称 ずいほう

身長 145cm

ポジション シューティングガード

得意なプレー シュート全般

容姿 艦隊これくしょんの瑞鳳と同じ

慧心学園では5年C組に所属する

休日にはラジコン飛行機で遊ぶなど意外な一面もある

試合の時や練習の時は白赤のハチマキをつけている

弓道の経験を活かしたシュートはほとんどが決まるため昴曰く「精密機械」らしい

バスケットは3年生の時から始めておりこれまでに300点分は決めている

これからも精度の高いシューターとしての期待が高まる

 

 

 

 

クロスオーバーゲスト ~先生編~

 

名前 北条凛

備考 登場作品 頭文字D

容姿 頭文字Dの北条と同じ

慧心学園女子バスケ部の副顧問をやっている

普段は先輩である羽多野先生に振り回されつつも養護教諭をやっている

昔は走り屋をやっていたが養護教諭になる時に引退し、GT-Rは車庫にしまわれている

それでも、走り屋としての未練はまだ残っているらしく休日を利用して神奈川の椿ラインにまで遠出して走り込んでいる

顧問になるにつれてスポーツ医学を学んでいた

羽多野先生が女子バスケ部に目をつけ始めてから篁に見張りを頼まれたのがきっかけで副顧問になった

今は女子バスケ部の遠征用に大型ワゴン車を運転している

 

クロスオーバーゲスト ~転校生編~

 

名前 峰 理子

備考 登場作品 緋弾のアリア

通称 りこりん

身長 147cm

ポジション スモールフォワード

得意なプレー ジャンプ力を活かしたゴール下の駆け引き及びダンク及び怪盗のテクニックを応用したスティール 

容姿 緋弾のアリアの理子が慧心学園の制服を着たもの

出身国 フランス

男子バスケと女子バスケの試合の10日後に転校してきた少女

怪盗の血筋が強くジャンプ力も高くテクニカルなプレースタイル

クラスは5年C組に編入する

日本に来る前はミミ・バルゲリーと同じクラブチームの所属だった

父・ルパン3世に仕込まれたトリッキーな動きと高いジャンプ力は昴曰く『職人芸』らしい

オタク趣味に興味があるらしく真帆といい話し相手になる

 

 




瑞鳳と島風は苗字が分からないためオリジナルの苗字をつけさせていただきました(´Д` )


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第5話 新メンバー

女バスの存続を賭けた試合から10日後、智花たちに女バスに新しい顧問と仲間がやってきた
そしてここから新たなる戦いのステージが幕を開ける



体育館にて

コートの使用権を取り戻した女バス一同は練習に入るためロッカールームで着替えをしていた

「マホ~今日から新しいメンバーが来るヨ~」

「おっしゃー!」

メンバーが増えることを知らされて大喜びな真帆

「新しいメンバーですか?マリアちゃん、その人たちってもう来てるの?」

新メンバーが来ているか確認をする智花

「うん、入ってきてヨ~♪」

マリアが指を鳴らすと二人が入ってきた

「ポイントガード、島 風子です。スピードなら誰にも負けません。速きこと島風の如しです!」

「シューティングガード、瑞山 鳳です。もともとはポイントガードでしたがシューティングガードにコンバートしました。よろしくお願いします。あと、私のことは瑞鳳って呼んでください」

新メンバー二人が自己紹介を終える

「マリア、もう一人はどうしたの?」

一人いないことに気づく永塚

「もうひとり?あーリコか~。リコなら今やっと成田空港に着いたみたいだから、1時間すればくるヨ~」

「皆サン、練習ハジメマスヨー」

「あっデニスコーチが呼んでる。皆いこっ練習が始まるよ」

智花たちは練習を始めた

北条サイド

篁先生に理子の迎えをお願いされた北条は成田国際空港に向かっていた

「全く、篁にしろ羽多野にしろ人使いが荒いな。特に羽多野が…」

少し愚痴りながらも理子が来るのを待つ

「ヒルダもリサも理子より先に日本に行くなんてすごいショックぅ~確か、ここら辺に迎えの車が来ているって聞いたけどどこかな~」

理子も周囲を見渡して北条の車を探している

探し回って15分が経過した

「むぅ、迎え遅い~」

キャリーバッグを転し疲れて少ししゃがみ込む理子

その時、理子の目には北条が手を挙げてハンドシグナルを送っているのが見えた

「あの車かなぁ~」

理子は北条のGT‐Rに向かっていった

「ようやく来たようだな。理子、荷物を載せてくれ、今から練習場まで直行するぞ」

「うん、分かったぁ~」

理子はキャリーバッグをGT‐Rに積むと助手席に乗り込み出発した

それから1時間後、北条と理子は慧心学園に到着した

「北条センセイ、ソノ子がリコチャンデスヨネ?」

「あぁ、そうだが、篁先生の甥のあいつはどうした?」

「スバル?あいつは今日は用事があって来れない見たいデス」

「そ、そうか、全員呼び集めてくれ、新メンバーの紹介と俺の紹介もしなければならないからな」

「ハ、ハイ…皆サン、一度練習を切り上げて集まってー」

デニスが呼びかけると全員集まってくる

「いきなりだが、今日からオレ達と一緒にバスケ部で活動することになった顧問と部員の紹介をするゾー」

デニスが自己紹介を二人に振る

「オ、俺からか、北条凛だ、実家が医者で今、俺はこの慧心学園で医務室の先生で5年C組の副担任もやっている。これからよろしくな。ここで働く前はスポーツ医学を学んでいた。ケガをしたらいつでも言ってくれ。」

自己紹介を済ませる北条

そのテンポに乗るかのように理子も自己紹介を始めた

「はいはーい、私、峰理子って言うの~りこりんってよんでね~。ポジションはスモールフォワードをやってたよ~。これからよろしくね~」

かなりノリの軽い自己紹介をする理子

「早速だが理子チャン、早速だが5vs4の試合形式をやるから実力を見せてクレ!」

「おー分かった~」

女子バスケ部の部員はゲーム形式の練習を始めた

チームA

三沢

香椎

永塚

袴田

 

チームB

マリア

島風

瑞鳳

 

以上のチーム分けになった

「おぉ~マリアと一緒だ~」

「理子ちゃん。久しぶりだね一緒に練習するの、今日からまたよろしくね」

「ひなたちゃん…私たちも負けてられないね。」

「おーひなたちもがんばるー」

試合形式に伴ってジャンプボールから始まろうとしている

「理子~ジャンプボールは理子が行ったら?」

「えっいいの?じゃあ遠慮なく~」

Bチームは理子がジャンプボールに出る

Aチームの方は智花がジャンプボールに出る

「ふっふっふっ手加減はしないよ智ちゃん。」

「わ、私だって負けませんよ。」

準備が完了する二人

「準備は出来たようダナ。始めるゾ!」

デニスは高くボールを投げる

「取れる!」

智花はいつもどおりのジャンプでボールを取りに行く

「この高さ、理子も行けるよ~」

しかし理子は智花の10cm上でボールを弾く

「う、うそっ…」

ジャンプボールを奪われて動揺する智花

「島風、いっきまーす!」

弾いたボールを島風が取り速攻で攻め入る

「行かせるかぁー!」

真帆もなんとか島風に食いついてマークする

「瑞鳳ちゃん!」

瑞鳳にパスを出す島風

「決めさせない!」

「おーひな、ずいほうにまっちあっぷ~」

「いきなりやらせません!」

永塚、袴田、香椎のトリプルチームで瑞鳳をマークしている

「決めます!」

瑞鳳は無茶を承知でシュートを決めに行くがタイミングよくジャンプした愛莉によって弾かれてしまう

「いっただき~」

理子がこぼれ球を拾う

「あっ…」

反応が間に合わず棒立ちになる永塚

「これで決まりだよ~」

跳躍力を活かしてダンクを決める理子

しかし、ここでデニスは笛を鳴らした

「規定時間が来ちまった。今日はここまでダ」

いつの間にか時間が経っており6時半近くになっていた

その後、女子バスケ部メンバーはシャワールームで汗を流しスクールバスに乗って帰っていった

 

理子宅にて

スクールバスに揺られて帰宅した理子は風呂に入ってご飯を食べてヒルダやリサとベッドルームでバスケのことを話していた

「おかえり、理子、来日早々部活に合流したみたいだけどどうだったの?」

理子に部活のことを聞くヒルダ

「結構楽しいよ~コーチにアメリカの名選手のデニスが居たしね~ヒルダ達はどうだったの?」

「わ、私たち?七芝高校じゃ同好会だったけど楽しいかったわよ。ねぇリサ?」

「は、はい!すごく楽しかったです。でも、デニスさんに会えなかったのはちょっと残念でした。」

ヒルダとリサも楽しかったようだがデニスに会えなかったことを少し残念がるリサ

「たしか、デニスも七芝にいるって言ってたよ~。」

七芝にデニスがいることを伝える理子

「そ、そうだったのですか?」

「そうよ、リサ、同じクラスなんだから知らなかったらおかしいわよ。」

「えっ…ヒルダさんは知っていたのですか…」

「そ、そうよ」

ヒルダはデニスが七芝にいることを知っていたようだ

「もう寝ましょうか。もう夜11時だし」

「そ、そだねー。おやすみー」

「は、はい!おやすみなさい」

ヒルダ、リサ、理子の3人は眠った

 

新顧問に北条、新入部員に島風、理子、瑞鳳を迎え入れた新体制の女バスが始動した

そしてここから慧心学園女子バスケ部の新しい戦いが幕を開けるのであった

 



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第6話 ウルフ&ドラキュリア

理子が慧心に転入した翌日
同じ家に住むリサとヒルダも憧れであるデニスに接触するのであった



デニスサイド

いつもどおりに授業を受けているデニス

今日のデニスはずっと誰かから見られているような感覚だった

そしてすべての授業が終わった放課後

ついにデニスは視線の主である二人に声をかけられるのであった

「あの~デニスさん…ですよね?」

リサがデニスに話しかけてくる

「もっとも、俺がデニスだがそれがどうかしたのか?」

自分をデニスだと答える

「あなたが、デニスね…話が早いわ。今日、よかったら慧心学園に一緒に行かないかしら?」

いきなり誘うヒルダ

「っておい、いきなりすぎるダロ…それになんで俺が慧心でコーチやってるって知ってるんダ?」

何故知られているのか疑問に思うデニス

「理子が私たちにあなたがコーチをやっているって教えてくれたのよ。」

「はい、ヒルダさんの言うとおりで…最初はアメリカのスーパースターであるデニスさんが日本でコーチをやっているなんて夢幻かと思ってたのですが、まさか本当だったなんて…」

「そ、そうカ…だったら今から慧心に行くから来ないか?」

改めて誘うデニス

「そうね…」

「はい。お供させてください」

3人は慧心学園に向かった

慧心学園

マリアサイド

練習に入る前のストレッチをしているマリアはなにかイラついた表情であった

「なによ、あのカマキリ、今日の体育の授業のあのスーパーゴールを認めないなんて!」

「だよね~、今日のマリアのスーパーゴールを店として認めないなんてどうかしてるよ!」

となりでストレッチをしている理子もマリアに同情する

「なら、再来週のクラス対抗球技大会で仕返ししたらどうですか?」

仕返しの方法を提案する瑞鳳

「それだ!よし、ストレッチ終わり!行くよミンナ!」

「お゛うっ!」

「レッツゴー」

「はい!」

5年生組の理子、マリア、瑞鳳、島風は練習を始めた

「おーマリアたちやってる~」

「真帆、私たちも早く参加するわよ!」

「そうですね。智花達も負けてられません!」

6年生組もそれに追いつくように練習を始めた

その様子を顧問である北条凛は興味深く観察していた

「今日はやけにマリア達5年生にに気合が入ってるな、それに楽しめているこういう時が最高のパフォーマンスができるというものだ…」

「北条君!やけに興味津々ねぇ~」

後ろから北条に抱きついてくる羽多野

「羽多野先輩、アンタまた変なことしてないだろうな?」

「してないわよ!今日はアンタがちゃんとやっているか見に来ただけよ」

「そうか…」

北条と羽多野は練習の様子をじっくりと見ていた

その後の練習も一人ひとりに気合が入った練習内容となり効果のある練習を行えていた

 

練習後、デニスは教職員用のロッカールームでリサとヒルダと話をしていた

 

「アメリカのスターである貴方がこの小学校のバスケ部のコーチをやっているなんて意外ね」

「ま、マアナ…」

「デニスさんが理子さんのコーチをしているなんて私も驚きましたよ…その、私と夜の方の個人指導も…」

「ちょっとリサ!私を差し置いてなんてこと言ってんのよ…リサより先に私と…」

「ヒルダさんの方こそ、誘惑しているじゃないですか!」

ある意味いがみ合っている隙を縫ってジャージを羽織り女子バスケのロッカールームへ向かった

「あっ…デニス…」

「い、行っちゃいましたね…」

「わ、私たちもロッカールームへ行くわよ!」

「は、はい!」

ヒルダとリサもロッカールームへ向かっていった

 

ロッカールーム

 

練習後のミーティングを行うべくデニスは先に生徒用のロッカールームに来ていた

それを追うかの様にヒルダやリサもロッカールームに入ってった

 

「皆サン、お疲れサマデス」

 

「「「「お疲れ様でーす」」」」

 

「今日は新コーチの紹介をシマス」

 

「おー、あたらしいこーち」

 

「誰なのですか?」

 

「マァ、こいつ等だ」

 

デニスはヒルダとリサを指さす

 

「ヒルダよ、これからよろしく頼むわね」

 

「リサです、これからよろしくお願いします」

 

「こ、この人って女子バスケ界では結構有名な人だわ」

 

「私も知ってます、たしか、ドラキュリアのヒルダ選手とウォービーストのリサ選手ですよね」

 

智花と沙紀は二人のことを知っているようだ

 

「よく知ってるナ、まぁこれからこの二人もコーチに加わるわけダガ、まずは球技大会バスケ部門でテッペンとろうゼ!」

 

「「「「「「はい!」」」」」」

 

間近に控える球技大会に向けて指揮を上げる部員一同であった

 



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