たった一つの恋 (ファンタリズム)
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〜エピローグ〜『あなたの幸せは僕の幸せだから』

ある日、TSUTAYAで何と無く借りてきた
※『undo』と言う映画。
これを見て気づいたんだ。
私も同じようなストーリーを歩んでいるんだと。

※http://ja.m.wikipedia.org/wiki/Undo_(映画)


『たった一つの恋』〜エピローグ〜

この恋は僕の人格をも変えてしまうような
もう自分が誰だか分からなくなるような
あなたに好かれたくて突っ走っる
そんな恋に僕は吸い込まれていった…

気づけば、たなたの唇も、声も、笑顔も
『あなたと一緒にいた』
その余韻でさえも愛しくなってた。


 

 

僕はある人を好きになった

それはバイト先の先輩

その人に仕事を教わっていたら

どんどん好きになってしまった

バイトが終わっても色んな話をした

僕の話に付き合ってくれた

最初は仕事の話ばっかりだっけど

気づけばプライベートの話になってた

どんなにアーティストが好きだとか

どんな人がタイプだとか…

その時にはもうあなたみたいな人がタイプになってた

仕事中もあなたがいると上手く

仕事に集中できなくて

でもあなたが居ないと

なんだかやる気が起きなくて…

バイト終わりにカラオケに行ったり…

その後で綺麗な朝焼けを見たり…

真っ白な雪の中で雪だるまを作ったり…

こんなにも距離が近くて良いのかと

不安になったくらい…

 

でもある時、真実を知った

その人はレズだった

同じバイト先で働くあの子が好きだった

そしたら今度はその話で盛り上がった

その人に向けた想いをあなたは詩にして

書いてきた

僕はそれにメロディをつけた

録音して聴かせた…

でも正直、気付いてたよ

叶うはずのない恋だってこと…

でも僕はあなたのそばに居たくて

『応援してます』と言い続けた

だってその子の事を話すあなたは

とても幸せそうだったから…

 

『あなたの幸せは僕の幸せだから…』

 

夢を見てた…あの頃は

ずっと夢の中にいた

今も少しその夢から

抜け出せないでいる…。

 

 

 

『キョリ』

 

こんなに近くに居れるのに

一行に縮まらない距離は何…

身体の距離は縮まっても

心の距離は縮まらない…

今日も溢れ出す想いを

止められずにペンを走らせる…

 

いつも小さな事で傷ついて

ちょっとした事で落ち込んで

君を想う私は物凄く弱い

奇跡のように降った雪

二人っきり、バイトの帰り道

どんなに寒がっても

ギュッてはしてくれない…

 

君との間に微妙な距離感

『星が綺麗だね』そんな言葉も

白く染まり空へと溶けて行った…

 

どんなに小さなサインを

出しても届かないこの気持ち

諦めそうになってしまうけど

やっぱ…『好き…』『好き…』

この想いは胸の中にあり続ける…

 

シフトが重なってないか

いつも確認してはお客さんが

来ない事を願って

喋れる時をこっそり狙ってる

 

振り向きざまに目があったり

ふとした時に手が触れたり…

ドキドキして…ニヤけて…もう壊れそう…

 

いつも小さな幸せを

見つけては切なさに溺れて

諦めそうになってしまうけど

1チャンス…『もしかしたら…』

微かな希望を抱いて夜に溶ける…

 

書いてみたラ詩(ブレター)

行き場をなくした沢山の言葉達が

綴られている…

『I love you…』etc

 

どんなに小さなサインを

出しても届かないこの気持ち

諦めそうになってしまうけど

やっぱ…『好き…』『好き…』

この想いは胸の中にあり続ける…

 

この想いを届けられずに…

今日も僕のノートを埋め尽くしてゆく…

 




読んでくれてありがとうございます。


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第二章『僕も可愛くなれば好きになってくれる』

『undo』を見て数日後
この小説を書こうと思った。
私は詩を書くのが好きなので
良く書いていた。
その時、リアルタイムで書いてたものを
小説の中に載せました。

一章では言えずにすいませんでした。


 

 

ある日のバレンタインの日

あなたは僕にもチョコレートを

作って来てくれた

渡す時に『大好きです』なんて

言うから…一瞬頭が真っ白になった

芝居だと分かってもなんだか嬉しかった

それからあなたは卒業論文を

完成させるので忙しくなった

バイト終わりの楽しい会話も

終わりを告げてしまったんだ…

仕事をしていてもなんかとても気まずくて

お互い避けるようになった

バイトに来る時間もあなたは

嫌で一緒にならないように

ずらしていた…

バイトがない日にはあなたがバイトが終わる時間に

ひっそりと行ってみたり…

やたらと切ない唄を歌って

余計に胸が痛くなったり…

あなたと見た景色を一人でみては

無理やり余韻に浸って現実を紛らわしてた

そして一ヶ月くらいたったある日

僕の心に変化が起きた

 

『僕も可愛くなれば好きになってくれる』

 

そんな錯覚にとらわれてしまった…

それから僕は女装に目覚めた

カツラや女装グッツを沢山買った

恥ずかしくてしょうがなかったけど

ドラックストアで化粧品を買った

こそこそと大きいサイズのコーナーに行って

試着してミニスカとワンピを買った

婦人服売り場でブラジャーも買った

バイトで貯めてたお金はどんどん消えてった

そして僕はこんな詩を書いた。

 

 

 

『男の娘』

 

女の子のようにメイクして

可愛いお洋服を着て

ひらひらのリボン付きのスカート

ほら私は可愛い男の娘

 

小さなブラジャーをつけて

指先には可愛いネイル

髪の毛は茶髪のロング

ねぇ誰よりも可愛い男の娘でしょ⁈

 

普段はさえない

内気な性格だけど

この格好をすれば

人が変わったように

輝き出すんだ…

 

可愛いバックをもって

夜の街に出かけよう

ここに僕だけの世界がある

カクテル飲んで皆と騒げば…

日常の嫌な事なんて忘れちゃうんだ…

 

新しく買ったワンピース

プラスカラーコンタクト

今夜はいつもよりも気合が入る

だって可愛いか娘がやってくる

 

まつげをぐっと持ち上げて

上目遣いで写真をパシャリ

さぁ今から行ってきます

ブログに写真をアップして…

 

普段はさえない

女々しい男の子だけど

この格好をすれば

人が変わったように

輝き出すんだ

 

風に髪をなびかせ

夜の街に出かけよう

ここに僕だけの世界がある

スポットライトに照らされた

可愛いあの娘とのツーショットをゲット!

 

家に帰ってメイクを落として

ピンクの寝間着に身を包んだ

携帯を開いて…すかさずブログに写真をアップ

さぁ嬉しいコメントを待って

今日は眠りにつこう…

 

明日も…

 

可愛いバックをもって

夜の街に出かけよう

ここに僕だけの世界がある

カクテル飲んで皆と騒げば…

日常の嫌な事なんて忘れちゃうんだ…

 

だって私は可愛い『男の娘』

 

 

 




読んでくれてありがとうございます。


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三章 『本当に自分のことが嫌いになった…』

もともと私はリストカットやアームカット
太ももや肩などを傷つける自傷癖があった。
しばらく治っていたのにまたやってしまうようになった。



 

 

こんな詩みたいにしてみたかったけど

僕は実際、全然可愛くなれなかった

 

最初は写メで可愛く見える角度で

写真を撮るだけで満足してたのに

インターネットで調べてみたら

全く整形もしてないのに可愛い男の娘に衝撃を受けた

それから男の娘と女の子の見分けるのが好きになった

街を歩いてみては、あれは男の娘かもしれないとか

へんな視線で見るようになってしまった

なんで?女と男はこんなにも違うのか?

そんな根本的な事を考えるようになった

骨格や顔の丸み、勿論、胸の膨らみとか

やたらと研究してしまった

あんな風に可愛くなりたいと思って

その人がいる新宿の歌舞伎町のBARに行った

そしたらその人にブスと言われ

自分がやたらと嫌いになった

無駄に広い肩幅に一重のまぶた

やたらと立派なエラに大きな鼻の穴

アトピーで荒れた体中…

どうしても二重になりたくて

整形外科にもいってみた

そうしたらお金が足りなくて

諦めざるを得なかった…

その人は女装をしてなくても

やたらと整った顔で可愛いのに

なんで僕はこんなぁ…

 

『本当に自分のことが嫌いになった…』

 

バイト先でも男っぽい仕草が

一つ一つが気になった

大股な一歩、低い声、あげれば切りなかった。

 

 

 

『大っ嫌いだ』

 

鏡にうつる自分を見つめてた

どんなに可愛く見ようとしても

可愛くない自分がそこにいた

不細工な自分がそこにいた…

 

親からもらったものだから

選べないのは分かってるんだけど

でもやっぱり…もどかしいんだよ

他人と自分の違いをまだ受け止められない…

 

大っ嫌いだ…

大っ嫌いだ…

こんな自分なんて

何にもなれない

こんな自分なんて…

消えてしまえ…

死んでしまえ…

そんな事まで思ってしまうほど

大っ嫌いだだった…

 

鏡にうつる自分を蹴落とした

自意識過剰になっていた

誰にも見られていないのに

無駄に監視する自分がいる…

 

自分で選んだ容姿じゃないから

どうしようもないと分かっているんだけど

でもやっぱり…もどかしいんだよ

ありのままの自分をまだ受け止められない…

 

気持ち悪い…

ゲロ吐きそうだ…

こんな自分なんて

何にもなれない

こんな自分のこと

知らないふり…

夢に逃げても…

いっだって連れ戻されて

大っ嫌いだのまま…

 

絶望しないように…

自分を見捨てないように…

頑張って肯定して

挫けて諦めかけて

また太ももにカッターを

突き立ててしまうんだ…

 

もう…

 

大っ嫌いだ…

大っ嫌いだ…

こんな自分なんて

何にもなれない

こんな自分なんて…

消えてしまえ…

死んでしまえ…

そんな事まで思ってしまうほど

大っ嫌いだだった…

 

いつになったら

大好きになれるの…?

 




読んでくれてありがとうございます。


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第四章 『やっぱりあなたの幸せは僕の幸せだから…』

この時の私は異常なまでに鏡を見るようになり
強迫性障害のようだった。
インターネットで検索して見るとそこには
『鏡を見る回数を減らす』と書いてたあった。
でもこの時の私にはなかなか出来なかった。



 

 

ある日、あなたの好きだった

女の子はバイトを辞めることになった

あなたは想いを伝えたけど叶わなかったと

後で教えてくれた…

 

女装の写真を思い切って

あなたに見せてみた

あなたは微妙な反応で…

『なんかごめんね』と呟いた…

 

そして時は流れ

あなたはフリターとして

バイトに残る事になった

ある日、僕はもうやめようと…

伸ばしていた髪の毛をバッサリ切った

女の子っぽい髪型をしてても

全然、可愛いくない自分が嫌になった

それでも鏡を見れば『可愛いく』

自分を見てしまう…

腹をくくったはずなのに

やっぱりまだ変わらない…

オナ禁をすれば肌が綺麗になると

女性ホルモンが増えると書いてあったから

必死になってやったりしてみた

ついでにチンゲを全部、そってみたりして…

そんな時、インターネットで見つけてしまった

女性ホルモンのサプリメント

すかさずアマゾンで買ってしまった

 

夢を見てた…あの頃は

ずっと夢の中にいた

今も少しその夢から

抜け出せないでいる…

 

僕が好きになってから

一年半がたったある日

ご飯に誘われた

もう気まずくなることはなく

普通に話せるようになった

そこで君は新しい彼女が出来たと…

今年いっぱいでバイトを辞めて

その人と違う地で一緒に住むと告げて来た…

僕は一瞬色んな気持ちに包まれた

見えない、言葉にならない感情がこぼれ出した

でも

またそうやって幸せそうなあなたを

見ることが出来て嬉しかった

だって…やっぱり…

 

『あなたの幸せは僕の幸せだから…』

 

 

 

 

『届かぬ恋』

 

あなたとどれだけの時間を重ねても

結ばれる事はないの…

帰り道、雪の中を歩いても

つなぐ事の出来ない僕の右手は

悴んでしまう

いつだってあなたの事を考えては

現実に心を締め付けられる

 

二人並んだ足跡が並行に続いてゆく…

 

大好きだよ

そんなの当たり前

勝手に僕はあなたを愛していた…

神様に一つ願いを叶えてもらえるなら

『君が欲しい』この願いに尽きる…

 

ふとした瞬間にその唇を

奪ってしまいたくなる

抑えられない衝動に囚われては

また一人で甘い想像の中に逃げた

強い豪雪が雨戸を唸らす

そんな部屋で僕は泣いていた

距離をおこうと決めた

一人ぼっちの夜

寂しさに耐えられなくて…

 

二人並んだ足跡が雪で消えてゆく…

 

大好きだよ

一方的な想い

届かない…あなたはあの人との

出来事を楽しそうに話してるの…

『辛すぎる』この思いに尽きる…

 

止まらない想いが夢にまで…

あなたは僕のハートを突き刺し続ける

朝目覚めては幻だったと落ち込むの…

もうこんな日々とはサヨナラ…

 

一人孤独な足跡がずっと続いてゆく…

 

大好きだよ

そんなの当たり前

勝手に僕はあなたを愛していた…

神様に一つ願いを叶えてもらえるなら

『君が欲しい』この願いに尽きるけど…

諦めよう…もう届かないよ

 

だって君は遠く遠くの街へ行ってしまう…

 

この想いはこの雪にうもれて

やがて来る春にそっと溶ければいい…

 

僕はあなたの事を愛してた…

 




読んでくれてありがとうございます。


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そして今…〜プロローグ〜

私の今を詰め込みました。


このたった一つの恋から

僕はいつ抜け出せるのだろうか…

あんなに嫌いだった自分も

少しだけ許せるようになった

もうどうしようもないと心のどっかで思いながらも

鏡を見たら『可愛く』見てしまうし

女装ホルモンのサプリメントが届いたら

きっと飲んでしまうだろう…

でも…最近、分からなくなるんだ

あなたに好かれたいから可愛くなりたいのか…

それとも単純に僕自身が可愛い男の娘に

憧れてるだけなのか…

僕は知らぬ間に新しい人格を

獲得していたようにも思えた

 

夢を見てた…あの頃は

ずっと夢の中にいた

今も少しその夢から

抜け出せないでいる…

でも大丈夫

必ず終わらせるから

来年の桜舞う頃には…

 

 

 

そして今…

 

君のこの街を離れる話が流れた

僕はなんとも言えない気持ちになった

そして最近、僕は整形と言う

一番の近道があることを知った

それにはお金が必要だ

でも女装品にお金をかけ過ぎて

貯金は0だった

僕はお金を貯めたくて

必死に食費を削ったりしてる

なんか相変わらずだ

女性ホルモンのサプリメントは

僕の体にはちょっと合わなかった

でも僕の目的は『女の子』になることではなく

『可愛く』なることだったから

そもそも必要なかったのかもしれない

でも女性ホルモンがお肌を綺麗に保ってくれるらしいので

たまに飲んだりしてる

本当に相変わらずだ。

 

そして

私は性同一性障害の人の気持ちが

分かったような気がした。

そこでこんな詩を書いてみた

もちろん、これは私の話ではなく

フィクションだ。

 

 

『本当の私』

 

男として僕は産まれて

男として育てられた

野球や柔道をして

男として生きてきた

 

でもどうしてだろう?

男の子が気になる

触れた手に心臓がドキドキしてしまう

女の子どうしがふざけているのをみると

とても楽しそうにみえるの

 

最近、良くテレビに出ている

ニューハーフの女の子

もしかして僕もあの人と同じかなぁ…

 

髪の毛を伸ばして口紅をつけて

鏡を覗き込めば

そこには…今までにはないトキメキ

可愛いリボンをつけて

お母さんの洋服きてポーズ

誰にも言えない秘密の『私』

 

女々しい性格が原因で

イジメられそうになった時に

守ってくれたあの人に僕は恋をした

それでも『ありがとう』しか言えずに

もう卒業の季節が来てる

ちゃんと気持ちを伝えたいのに

 

最近、良くテレビに出ている

ニューハーフの女の子

あんなに可愛かったら言えるかな…

 

付けまつ毛を付けてお目々ぱっちりして

鏡を覗き込めば

そこには…今までにはないトキメキ

短いスカートを着て

お母さんのヒールでポーズ

誰にも言えない秘密の『私』

 

でもどんなに心は女の子でも

身体は男の子…

変わりたい…女の子として

もっと堂々と生きていたいのに…

お母さんも…お父さんも…

こんな事いったら怒ってしまうかなぁ…

 

結局、

気持ちを伝えられずにさよなら

それなら…僕もこの街を出よう

バイトをお金を貯めて手術をするんだ

 

髪の毛を伸ばして口紅をつけて

鏡を覗き込めば

そこには…今までにはないトキメキ

もっと可愛いくなりたいの…

 

手術が終わって目を冷まして

鏡を覗き込めば

そこには…今までにはないトキメキ

やっと女の子になれたよ…

もう…

誰にも言えない秘密の『僕』

これが探してた本当の『私』

 

 

〜プロローグ〜

 

 

君がこの街にいるからといって

関係性はきっとこのままで

平行線のままだけど

君にもう多くは望んでなかった

些細な会話でちょっと気にはするけど

前ほどではない

ただ一つ変わったのは

詩を書くとき『私』と言う表現を

良く使うようになった。

 

bouns poetry

 

君のこの街を離れる話が流れた

僕はなんとも言えない気持ちになった

そして最近、僕は整形と言う

一番の近道があることを知った

それにはお金が必要だ

でも女装品にお金をかけ過ぎて

貯金は0だった

僕はお金を貯めたくて

必死に食費を削ったりしてる

なんか相変わらずだ

女性ホルモンのサプリメントは

僕の体にはちょっと合わなかった

でも僕の目的は『女の子』になることではなく

『可愛く』なることだったから

そもそも必要なかったのかもしれない

でも女性ホルモンがお肌を綺麗に保ってくれるらしいので

たまに飲んだりしてる

本当に相変わらずだ。

 

君がこの街にいるからといって

関係性はきっとこのままで

平行線のままだけど

君にもう多くは望んでなかった

些細な会話でちょっと気にはするけど

前ほどではない

ただ一つ変わったのは

詩を書くとき『私』と言う表現を

良く使うようになった。

 

2015年2月23日

僕は溢れ出す罪悪感がいつまでも抜けず

女の子になろうとするのを諦め

その人の元を離れるためバイトを辞めていた

そして僕は苦しみの中を彷徨った

正直、こんなに苦しいのは恋のせいだけじゃなかった

カウンセリングを受けて自分を見つめ直してた

そこで見えてきたのは

育てられた環境が多いに関係していた

 

そんな時、コンビニで彼女とばったりあった

パッと目があった瞬間

心臓が壊れそうなほどに弾けた

でも、どくどくが直ぐにすっと和らいで行った

話は昔話や今のお店のこと

そして今、人が居なくて大変だ

という事になった

僕がそこでもう一度働けたら

そんなことをふと思ったが

直ぐに我に帰った

何気ない会話を交わして行く中で

僕は君の目を見て話したり

タイミングよくそらしたり

そうやって気にするのは相変わらずだったけど

ただ少し違うことがあった

僕が可愛くなろうとするのを辞めて

凄く楽になった

体は熱くなったけど

前みたいに頭の中に変な毒はたまらなかった

正直、永遠と時間を忘れて話していたかったけど

明日、彼女は朝から仕事だし

こちらから切り出しバイバイをした

 

そして今、そのコンビニで

お酒を買い、あなたと綺麗な朝焼けを見た場所に来て

こんな詩を書いてる

相変わらず彼女の事は好きだけど

なんか少し心地よい好きに変わった

まるで運命がちゃんとさよならをするためのきっかけを

僕に提供してくれたみたいだった

僕は伸ばしてた髪を切り

次のバイトをはじめようとしてたから

そこで偶然、髪の毛の短い僕であえて

本当に良かった

 

出逢ってしまい物凄く苦しい思いをするのが運命なら

自分の中でしっかりと整理をつけて別れるのも

運命じゃないかなと

少しこの『たった一つの恋』を前向きに捉えることが出来た




読んでくれてありがとうございます。
この話はまだ続きますが
連載は一度切ろうと思います。
また違う題名で出したいのです。
本当に読んでくれてありがとうございます。

では、この小説の中の『私』とはさよならです!


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