ソードアート・オンライン―交錯する2人の剣士― (たこのすけ)
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プロローグ
初めての投稿ですが、何卒よろしくお願いします。
目を開ける。
雑踏の中、キャラクターネーム<Kazuma>こと千堂和磨は目を開けた。
眩しい太陽、耳に響く雑音。これが仮想世界とは到底思えないほどのリアル。
初めて仮想世界に降り立ったカズマは、身をもってそのすごさを体感していた。
「何もしらずにこの世界が現実だと言われたら、信じちまうな。こりゃ。」
何をしようか。
とりあえず、町を散策してみよう。
思い立ったら、早く動く。それが俺のポリシーだ。
「あそこが武器屋、あっちは雑貨屋・・・」
施設の場所を覚えていく。
「おい、だれか、一緒にフィールドに行かないかー?」
ふと男の声が耳につく。
フィールドか。
行ってみるか。
「それ、一緒に行ってもいいかな?」
「助かるぜ。俺はクライン。よろしくな!」
「俺はカズマ。こっちこそよろしく」
互いに挨拶をする。
「それで、フィールドってどっちだ?」
「分からない。クラインもか?」
「そりゃそうだ。どうする?」
考えをめぐらせている最中、一人の男が話しかけてきた。
「よかったら案内しようか?」
「お、ベータテスト経験者か。俺はクライン。よろしくな!」
「カズマだ。よろしく」
「俺はキリトだ。カズマ、クライン、二人ともよろしくな」
「それで、フィールドはどっちだ?」
クラインが聞く。
「あっちの方だ。早速行ってみよう」
三人でフィールドへ向かう。
彼らにはこの後、何が起きるのか知る由もなかった。
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「おらっ!とりゃあっ!」
クラインが剣を振る。が、躱される。
「違う違う、力任せに剣を振ったらだめだ。もっと力を抜いて、システムに身を任せるんだ。」
「そうだぞ、クライン。キリトの言うとおりやれば簡単に出来るぞ。」
そう言ってカズマは剣を振る。すると、剣はオレンジ色に光り、ソードスキルが発動する。
「カズマはうまいなぁ。それに比べてクラインは・・・」
「二人して俺をいじめないでくれよ!見とけよ、次は絶対に成功させてやる」
そうしてクラインは剣を構える。
「大事なのは初動のモーション、モーション、モーション・・・」
そうつぶやきながら剣を振る。すると、カズマと同じようにソードスキルが発動する。
「おっしゃあああああ!」
「初成功おめでとう、クライン」
「おお、やればできるじゃないか」
「おいおい、あんまり俺をなめないでくれよ」
はははは、と三人で談笑する。
「いやあ、開始早々キリトと出会えてよかったよ」
カズマが言う。
「そうだな、俺もキリトと出会えてなかったら路頭に迷ってたぜ」
クラインが言う。
「そりゃどうも。それじゃ、狩りを続けようか」
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あれから長い時間がたった。
空には夕日が出ている。
「そろそろ終わるか?」
キリトが聞く。
「いや、もっと続けようぜ。と言いたいところだが、そろそろ予約してあったピザが届く時間だ。俺はいったん落ちる」
クラインが答える。
「そういえばもうこんな時間だな。俺も飯にして、またインするか」
カズマが言う。
「俺も飯の後、他のゲームで知り合った奴らと会う約束なんだ。そうだ、せっかくだしキリトとカズマもあいつらとフレンド登録しないか?」
クラインが尋ねる。
「いや、俺は・・・」
「えっと・・・」
二人が答える。
「まぁ無理にとは言わねえよ、また紹介する機会もあるだろうしな。それよりありがとうな、いろいろ教えてもらって」
「俺もだ。ありがとうキリト」
二人が言う。それに対してキリトは
「また聞きたいことがあったらいつでも連絡してくれ」
「おう、頼りにしてるぜ」
三人は握手を交わす。
そして、クラインとカズマはログアウトするために右手を振る。
その時だった。
「あれ、ログアウトボタンがないぞ」
「おれんとこにもないぜ」
二人が言う。
「ボタンがないなんてあり得ないだろ。よくみてみろよ」
「やっぱりない。クラインはどうだ?」
「俺のとこにもねえぜ。いったいどうなってやがる」
「そんなわけない。どこかにあるはず・・・」
キリトがそういいながらメニューを出し、ログアウトボタンを探そうとする。
「・・・ない。どういうことだ」
キリトも黙り込んでしまう。
「今頃運営は問い合わせ殺到で涙目だろうな」
「おいおい、お前も5時半にピザが届くんだろ?もうすぐ5時半だぞ」
「やべっ」
「そうだ、GMコールはどうだ?」
キリトが尋ねる。
「反応無しだ。おい、他にログアウトする方法はないのか?キリト」
カズマが答える。
「えっと、他のログアウトの方法は・・・」
キリトが考える。しかし、それ以外の方法を彼は知らない。
「おいおい、いったいどうすればいいんだよ」
「さあな。とりあえず運営の動きを待とう」
「それより、少し変じゃないか?ログアウト不能なんていう致命的なバグが起きているのに、運営から何もアナウンスがない」
「言われてみれば確かにそうだな」
その時だった。彼らの体は光に包まれ、三人、いや全プレイヤーが同時に始まりの町へ転送された。
「なんだこれは?」
「分からない。だが全プレイヤーがここに転送されたみたいだ」
その時、誰かが叫んだ。
「上を見ろ!」
―――「プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ」―――
どうでしたでしょうか?
こういった読み物を書くのは初めてで、いたらないところもあったと思いますが大目に見てやってください。
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